約 285,855 件
https://w.atwiki.jp/aot_hokan/pages/26.html
part1 335 夕食を食べ終わった訓練生が雑談に興じていた。 「ようアニ、ミーナ、明日の対人格闘術はどちらが勝つと思う?」 ライナーが女子2人に声をかけた。最近ジャンが腕を上げたので、エレンとの勝負で 賭けが成り立つのだ。問われたアニは大して興味もなさそうに「1回勝負なら、 エレン」と答えた。だが賭け金を出す気はないらしい。 ミーナ「わたしも…エレンかな」 ライナー「そうか?ジャンも相当がんばっているぞ?」 アニ「…そっちはどう思うんだ?」 ライナー「ん?俺はエレンだ。で、ベルトルトがジャン」 アニ「…ベルトルト、なぜジャンだと?」 ベルトルト「うん、ちょっとね…」 ライナー「なんだよ、ベルトルト?」 つきあいのいいベルトルトがわざと逆に賭けたものと思っていたライナーは、 少し驚いて理由を聞いた。 べルトルト「…先週僕と組んだ時に、新しい技を試してきたんだ。エレンとサイズの 近いコニーでも試せって言っといたから…」 ライナー「お前に批評させてコニーで試験運転か、やるなぁ!」 ベルトルト「…どうする、賭けかえる?」 アニ「べつに賭けないし…」 アニは相変わらず興味がなさそうだったが-いつもよりは少し話したそうかもしれ ない-とベルトルトは思った。 べルトルト「新しい技は、まず足のフェイントがあって、それをよけたところで拳。 でもそれもフェイントで、こっちの足からの攻撃が本命なんだ」 座ったまま手足を使って説明する。女の子と話すのは、誰だってちょっと嬉しい。 自分から積極的に話しかけないのは興味がないのではなく、きっかけがつかめないだ けだ。 アニ「ふーん…そんなの見抜かれるんじゃないのか?」 まっすぐに向けられると、アニの眼差しは気圧される迫力だ。自説にそれほど自信が あるわけではないし、ライナーがアニを気にしているのも知っているので、早々に会 話を切り上げようとしてしまう。後で残念に思うんだろうな、などと思いながら。 ベルトルト「どうかな。ジャンを知っている人ほど驚く…かもしれない。ライナーど う思う?」 ライナー「…エレンの集中力次第だな。明日の勝負が楽しみだ!」 ベルトルト「…エレンには…?」 そう言いかけたところで4人は目を見交わし、次の瞬間少しだけ笑った。 -エレンには言わないでおこう、面白い勝負が見れそうだから- 850年の巨人襲撃から2日、マルコやミーナ他多数の同期を見送った夜。 食事は支給されたが、皆憔悴しきっており、食堂まで食べに来る人はまばらだった。 水を飲みに来たベルトルトは、片隅の人影に気づいた―アニだった。 …泣いているのか? かける言葉さえ見つからなかったが、体が勝手に動いた。黙ってアニの隣にイスを引 き寄せて座る。アニの分のコップもおきながら。 アニは食器もとらず、泣きもせず、ただ座っていた。自分の席で、いつもミーナがい た席を見つめながら。 「ミーナはきっとわかってくれるよ」 自分でも驚くほど声がかすれていた。 「…」 しばしの沈黙の後、アニはこちらを見ないままコップの水をひとくち飲んだ。ひとく ち、またひとくち。やがて飲みきったので、ベルトルトはもう一杯とってきた。つい でにスープとポテトサラダも。いらないかとも思ったが、アニはスープもサラダも残 さず食べた。無言で、ゆっくりと。やがて食べ終わり顔を上げると、小さい声で言っ た。 「出ようか」 ベルトルトはほっとした。 「そうしよう」 食堂の外に出ると、大きな月が出ていた。雲の動きが早く、時折光がかげる。 「悪かったな、つきあわせて」 平時なら、あのアニがこちらを気遣った、と驚くところだが、ベルトルトには今の アニの気持ちが分かるような気がした。誰かと話をしたいんだ…。 「いや、いいんだ。僕もあやまりたい人がいるから…」 「…」 アニが見上げてくるので、またあの強い眼差しかと思いながら見降ろす。しかし目に 映る月の光は意外にやわらかかった。 「僕は前の襲撃の時、母親と兄貴を亡くしたんだ。僕が逃げるのが遅かったばかりに …」 「そう…だったんだ…」 「…食いちぎられて死んだ。ライナーはああ言ったけれど、死体を見て平静でいるな んてできないよ」 「…」 「あ、ごめん…」 「いい、大丈夫」 いつの間にか宿舎の近くまで来ていた。正直、もっと話したかった。 「アニは…根性あるな」 「は?」 「いや、僕がアニの立場だったらもっと…動けないくらい落ち込むだろうから…むし ろこっちがお礼を言いたいよ、誰かと話したかったし」 「…そう」 アニが、少しだけ微笑んだような気がした。 「なら、もう少し話さないか?」 「え?あ、ああ…」 「ミーナと部屋が一緒だったから、戻りたくないんだ。今日は厩舎に泊るかな」 「えぇ?大丈夫なの?」 「多分」 「多分て…」 そうこうしているうちに厩舎に着いた。時折ブルルル、と馬の鼻息が聞こえるなか、 アニが重い横木を下ろそうとするのを遮って外した。開いた扉の中でアニが言った。 「それにここなら…」 「うん?」 「血の臭いがまぎれる」 「たしかに」 薄明かりのなか、2人は目を見交わして笑った。 昼間の作業で死臭と血の臭いが鼻についてしまい、ふとした瞬間によみがえって嘔吐 をもよおさせるのだが、ここなら強い藁の臭いと多少の馬糞の臭いでまぎれる、そういうアニなりの冗談だった。 ちょっと笑った後、どちらからともなく抱き合った。 最初はおそるおそる遠慮がちに、やがてさするように、すがりつくように。寒くはな いのに、二人とも震えていた。頭2つ分の身長差があるので、ベルトルトは藁の中に 片膝をつく。アニが両膝の間に立って、胸元にベルトルトの頭を抱いた。パーカーの 柔らかい生地、その下の膨らみが顔にあたった。 顔が埋まるような感触も捨てがたいが、せっかくなのでキスをしたい。顔を手で 包んで、ついばむようなキス…おしつけるキス…侵入するキス。 夜の時間がとれなくなったので、続きを2レスだけ置いていきます 意外にもアニはとまどっているようだった。それでも口を開けてベルトルトを受け入れる。舌で舌にふれると、そっと触れかえしてきた。 頭を支えて、立てた膝の上に座らせる。 唇を離して顔を見た。上気しているようだった。半眼になった瞳で言われた。 「…慣れているのな…」 「え、そんなことないよ」 実際、ベルトルトも経験があるわけではなかった。見聞きした知識をフル動員してどうにか次のプロセスを予測しているだけ。しかしそれを言うつもりはなかった。多分アニも、僕と同じ。期待と不安を感じているんだ。それなら、なるべく不安を取り除いてあげたい。 「…ちょっと勉強はしたけどね」 「なんだそれ」 意図したとおりに笑ってもらえたので、俄然積極的な気持ちが湧いた。アニの笑顔はかわいい、もっと笑ってもらいたい。と、思ったのもつかの間、アニの「孤立しがち」との評価はだてではないことを思い知る。 「そういえば保健の授業で騒がなかったよな。ひょっとして…むっつり?」 せっかく盛り上がった気持ちがしおしおと引っ込んでいくのが感じられた。 「ひどいな、男でむっつりじゃないやつがいたら会ってみたいよ」 やっとのことで言い返す。片手で頭を支え、もう片方で手を持って、膝の上のアニの体温を感じながら。そうだ、今は感覚に集中するんだ。 「別にむっつりが悪いとは言ってない。やたらとケツケツ言うよりはましかもな」 「……」 「まし」と言われたことを喜んでいいのかは微妙なところだ。そしてこれは今聞かないほうがいいという気もしたが、気になっていた言葉が出てしまった。 「…ライナーはきみを…」 「関係ない」 アニはベルトルトの膝から降りて首に腕をまわし、今度は自分からキスを求めた。 なんだかほっとしたのと、行為に集中したい気持ちが一気に湧きあがり、ベルトルはくらくらしながらアニを求めた。さっきよりも深い、甘いキス。 アニの唇が顎をつたい、喉仏に触れる感覚にぞくぞくした。小さい手が上着の裾から入ってきて、背中、腹、胸に触れてくる。 ベルトルトもアニの上着を引き出すと、ブラの下から手を入れてそっと揉んだ。 硬い胸筋の上にマシュマロの様な軽い塊りがのっていて、そこだけ冷たかった。 「ん…」 アニは再び両手をベルトルトの首にまわしてキスを求めてくる。入ってくる舌に応えながら、温めるつもりで乳房を捏ねた。手のひらの真ん中で乳首が存在を主張しはじめた。 「アニ、上着脱いで…」 手を上げさせたままパーカーの裾をたくしあげ、下着ごと上体から引き抜いた。 硬く割れた腹筋、白い乳房…ピンク色の乳首が現れる。…体中の血が下半身に集まる のが感じられた。熱い。 再びアニが抱きついてきた。抱きつかれながらもベルトルトは脱がせた上着のしわを 伸ばしてたたみ、中腰に立ちあがって馬房の柵に置く。アニがつぶやいた。 「お前らしいな…」 「え?」 「聞き返すなよ」 口をふさがれた。舌が入ってきて歯や舌の上を激しく動く。こちらもやみくもにキス を返し、覆いかぶさるように左手で裸の背中を支え、右手で服の上から尻を掴んで 揉んだ。痛いかも、と思いながらも、力の加減ができない。 …不意に下半身が圧迫感から解放された。ベルトルトの腰に手を移したアニが「非の 打ちどころのない進入角度」でスパッツの前を開けたのだ。 「…え、ちょっ…」 解放された先端に何かが触れた。アニの唇だった。アニが頭を下げたので、尻まで 手が届かなくなり、背中に手をのせる。アニは両手で全体を握り、ぎこちなくしごき ながら先端へのキスを続けた。脈動が強まった。 刺激そのものの快感は、言ってしまえば自慰よりも少なかったが、アニがかがみこん でいるこの状況が気持ちを高ぶらせた。 「…うっ…」 声が出た時、アニがチラリとこちらを見上げた。 …このままぶちまけてしまうのは、なんだかくやしい。 ぎりぎりのところで、アニの肩に手を置いて顔を引き離す。薄明かりに浮かんだアニ の表情は予想通りで、唇を唾液で光らせながら「どう?」といわんばかりの余裕の笑 みだった。さっき尻を掴んだ時の、暴れたいような気持ちがぶり返してきた。 …足元をすくえばいける。 ベルトルトはアニに覆いかぶさると、膝かっくんの要領で両腿をすくい上げ、反動で 倒れる背中を反対側の手で抱きかかえた。 「え…」 驚くアニを無視し、そのまま奥のサイロ入口に抱えていく。意外にもアニは暴れなか った。ほんの数歩の距離だったが、ベルトルトの上着をつかんで落ちないように協力 してくれた。弩張して敏感になっているモノをかばう都合上、助かった。 干し草の山に見当をつけ、アニを横たえる。先ほどと違ってほとんど何も見えないの で、手探りで位置を確認し、とがりきった乳首の先端を吸った。 「あっ…」 アニが声をあげた。表情が見えないのが残念だった。乳首を吸い、舌で転がし、もう 一つの乳首もつまむ。弱く、強く。アニの手がベルトルトの頭に添えられた。 ベルトルトは乳首を吸いながら、両手で乳房、腹、背中をさすり、徐々に下がって、 スパッツと腰の間に手を入れた。中央のふわふわした毛に触れた時、アニが震えたよ うな気がした。 口を離してアニのスパッツの前を開け、足から引っ張って引き抜く。さすがにもう たたむ余裕はなく、それでもしわだけは伸ばして傍らに置いた。 暗がりに目が慣れたのか、白く浮かび上がるアニの裸身がかすかに見える。 自分の上着とスパッツを脱いで隣に横たわった。片手をアニの下に通して抱きし める。ひきしまった体と不釣り合いな、やわらかい肌。 「…いいにおい…」 暗闇にいるせいで、干し草のにおいを強く感じるのだろうか?…ベルトルトにとって も干し草は太陽のにおい。故郷の牧草地を思い出させる。ちくちくする感覚も自分に は懐かしかったが、ベルトルトはアニに痛い思いをさせないよう、体の向きをかえた。 結果、アニが腹の上にまたがる恰好に。 アニが胸筋に手をついて上体を起こしたので、腕の付け根をさぐって乳房を揉んだ。 「ん…」 予想外に色っぽい声が聞けた。乳房も体も温かかった。そして気づけば、腹の上の、 くすぐったいアニの太腿の間の茂みが湿り気を帯びていた。 「アニ、膝立ちして」 アニは黙って従った。膝とふくらはぎが腰の両側に降りてくる。ベルトルトも上体を 起こして座りなおし、右手を背中側から尻の間に挿し入れた。なるべく前方に触れる よう、腕をひねって指を伸ばす。入れた先はどこもぬるぬるに濡れており、何が何だ か分からなくて焦ったが、割れ目が途切れる先端らしきところをそっとこすってみた。 肩につかまっていたアニがびくりと背を反らせた。 …この人、こんな目をすることもあるんだ。 アニはベルトルトに抱えられながら、ぼんやりそう思った。「周りの空気を読むだけ で何を考えているのか分からない。人を裸にしても服をたたむ、育ちはいいかもしれ ないけれどとろい」それがベルトルトの印象だっただけに、抱えられた時に目の中で 閃いた、有無を言わせない強い光にずきんときた。 隙を突かれたというショックは、特には受けなかった。男が本気を出した時の瞬発力 は誰よりもよく知っていたから。「男性と互角に戦うには男性以上の技能を身につけ なければならない」そういう父に体術を仕込まれた。しかし父の思惑とは裏腹に、 小さかったアニは体術で「自分の強さ」を実感するより先に「自分の弱さ」を学習 してしまったのだった。 馬を驚かさないよう息をころしていたが、呼吸がだんだん大きくなるのを止められな い。暗いところに来て、体の感覚が余計敏感になった気がする。乳首を吸われ、思わ ず声をあげた。少しずつ体の下の方へ移動する手に、期待で下半身がじんじんする。 指が、届く。 そう思って身震いしたのに、今度はスパッツを脱がされ、自分が脱ぐのを待たされ… やっぱり何を考えているのか分からない。 とはいえ、ベルトルトの律儀さはなんだか安心できた。これがライナーだったら、 マッチョにありがちなコース…フェラをさせられ、すぐにつっこまれ、急ピッチで終了…になりそうな気がする。すぐ浮気しそうだし。…まあ想像だけど。 アニはベルトルトが気にするほどには、ライナーの好意を気にしていなかった。 ついでに言えば、子どもがどうやってできるのか保健の授業で知ってショックを受け るような一部の女子に比べれば、もろもろの知識はある方だった。女ばかりの姉妹の 末っ子として生まれ、姉たちのワイ談に鍛えられたせいで。 ベルトルトが隣に来て、自分を包み込んだ。温かい体温と、今まで嗅いだ事のない いい香りを感じ、心底安らいだ。鼻につく血の臭いも馬糞の臭いも皆忘れた。 「…いいにおい…」 男に抱かれるとこんなに気持ちいいんだ…姉さん達、そんなこと何も言わなかった…。 ゆったりとした気持ちになって、ベルトルトが姿勢を変えても為すがままだった。大 人しく腹の上に座って、固い胸筋に手をついて上半身を支える。時々お尻に、屹立し たおちんちんが当たるのが可笑しかった。 ベルトルトの手が腕をまさぐり、胸にたどりついた。大きい手。気持ちいい。 「…ん…」 出てしまった声の大きさも、なんだか気にならない。体のいろいろなところが緩む ような、トイレに行きたいのと似たような未知の感覚がしていた。 自分の無防備さを察知して、「まずい」と頭の片隅が警告を発する一方、「もっともっ と」と言う声も聞こえる。 その声に、ベルトルトの「膝立ちになって」という声が重なって聞こえた。体が勝手 に動いてしまう。 ベルトルトも身を起こしたので、首に腕をまわそうとした時、後ろから手が入ってき た。思わず肩につかまる。 手はそろそろと前に進み、中指の先がヴァギナの先に触れた。と思うや、充血してい たそこを優しく撫でた。 下半身のその一点から、下腹部一体と背骨に向かって電気が走ったような気がして、 体が反り返った。 「大丈夫?」 のけぞった後小刻みに震えるアニを心配して、ベルトルトは思わず手をひっこめた。 体を探って細い両肩をつかむ。右手から、アニのにおいがした。 「……いで」 「え?」 「やめないで…」 「!!……分かった」 ベルトルトは密着していたアニを押して少し離し、今度は前方から右手を入れる。 指を動かすと割れ目の水分がどんどん増していき、滴り落ちそうだった。なめらかに 滑る指先を進め、クリトリスの真後ろの窪みに中指を浅く入れてみる。入口はざらざ らしていて、奥の方は粘膜の管?が上に向かっている。結構狭い。ここに入れてし まって大丈夫なのだろうか?あと、なんとかスポットってどこだろう? くるくると指を回していると、アニの体が緩んできた。 「あのさ……」 「うん?」 「そこはそんなに気持ち良くない」 「あ、そうなの?」 ヴァギナが感じるようになるには経験が必要、ということを二人が知るのは、もっと 大人になってから。 ベルトルトは中指を引き出し、再び先端のコリコリしたところに人差し指と中指の 腹をあて、くちゅくちゅと前後させた。 「あ……はぁ…はぁ……んん!!……はぁ…あぁん……」 アニが我慢していた声をおさえきれず、かすれた小さな声をもらす。 これは直接腰にキた。こっちもそろそろ限界…。 当たる場所によって感じ方が極端に違うらしく、アニの体は緊張と弛緩を繰り返す。 最も反応のいい、固くなったところを何度もこすっていると、アニが(射精の時のよ うに)両腿と尻に力を入れているのが感じられた。感じてくれたのなら、嬉しい。 「入れるよ」 ペニスは充血しすぎて痛いくらいだった。アニの両脇に手を入れてなんとか持ち上げ、 体を倒しながらペニスの上に引き寄せる。 「アニ、それ自分で入れて」 なにしろ暗闇なのでお互い手探りするしかない。アニはなんとか先端をヴァギナの入 り口にあてると、 「いいよ」と言った。 ゆっくりアニを下ろしてみる。アニも前後に手を添えて位置を誘導してくれた。 温かい感覚が亀頭を覆い、ついでミチミチと音を立てて全体が飲みこまれた。 圧迫感が快感になって背中を駆け上る。 「あ…気持ちいい」 思わず声がもれた。 さてこの体勢、いきなりの騎上位なので上手くいくかどうかは分からなかったが、 律動に任せて腰を突きあげてみる。…アニはリズムよく弾んだが、抜き差ししている 感じがしなかった。 「アニ、あのさ…」 「なんだ?」 アニの声がすっかり正気に戻っていた。こっちほどには気持ち良くないのだろうか? 「正反動じゃなくてさ…僕の腰と逆の動き、できる?」 「軽速歩ってこと?」 「…ちょっと違う…」 なんと説明すればいいのか、ベルトルトにも分からなかった。とにかく乗馬と違う ことは確かだった。 「じゃ、ちくちくするかもしれないけど、アニ下になって」 そっとアニを持ち上げて引き抜く。 「あ……」 アニが小さく声をあげた。 「どうした?どこか痛かった?」 アニは一瞬沈黙した後、ベルトルトの首に腕を巻きつけて、耳元でささやいた。 「入れる時と出した時は気持ちよかった」 しぼんでいたペニスが、すごい勢いで復活してしまった。 ベルトルトは自分の上着とスパッツを藁の上に広げて場所を作った。 アニが横たわり、下から両手で頬をなでてくる。膝を割って、クリトリスの先端を 舐めた。アニの味が口に広がる。 「や…恥ずかしい…」 膝を閉じようとするので、あの言葉を聞きたくてわざと聞いた。 「やめる?」 「……やめないで」 膝をもっと押し広げ、クリトリスとヴァギナを丁寧に舐める。 「あたたかいよ…きもちいい…」 アニの声はなんだか泣いているようだった。 「アニ、入れるよ」 今度は自分で手を添えて、アニの濡れそぼった割れ目を上下に滑らす。ヴァギナに あてがい、ゆっくり入って行った。 温かさと締め付けの気持ちよさに、何かのたがが外れたようだった。アニへの愛しさ が腹の底からこみ上げてくる。湧き出る衝動に従って、はじめゆっくりと、次第に早 く腰を動かした。 アニが何か言っているようだった。 わるい、止められないんだ。もうムリ。 「アニ、力を抜いて」 アニの足の力が少しだけ抜け、やがて体全体が柔らかくなった。 予感がピークに達して快感に代わる瞬間、なんとか外に引き出して放出。すさまじい 快感が体を駆け抜けた。 「はぁー、はぁー、はぁー…」 馬の鼻息に、ベルトルトの大きな呼吸音が混じる。 アニの指が背中を触ってきたので、指をからめて手を握った。 かすかに血のにおいがした。 ベルトルト、また「あの目」をしてるんだろうな。しょうがない、終わるまで我慢す るか…。男ってまぬけだな…。 激しく突かれながら、アニはぼんやりと考えていた。痛みを訴えても聞いてもらえな いので、気をまぎらわせていたのだ。初めての性交だったため、押し広げられたヴァ ギナが裂け、出血し始めていた。 あんな大きいのが入ってきちゃ、どうしようもないよな…。…舌で舐めてくれたの、 あれ、あったかくてよかったなぁ。気持ちよすぎて涙出た。見られなくてよかった…。 まぁ、あの恰好もまぬけだから…まぬけなのはお互い様か。……最初に入ってきた時 も充実感があってよかった…。せめてゆっくり動いてくれればいいのに。ベルトルト、 「気持ちいい」とか言っちゃって…なんかかわいいし。 ベルトルトは…きづかってくれてたのかな。…やさしいのか、空気を読んでるだけな のか、よく分からないや…。 やさしい人は…守ってあげなきゃいけない…自分の身を守れなくて死んでしまうか ら…ミーナやお母さんのように。近くにいなきゃ守ってあげられないのに、なんで離 れていたんだろう。私はお父さんみたいになりたくないのに。ごめんなさい、お母さ ん。ごめんなさい、ミーナ。 いつしかアニは泣いていた。静かな涙が次々と流れた後、体の力が抜け、白い光が見 えた。 ベルトルトが動きを止め、体を引いてアニの外に出た。急にヴァギナが解放さ れ、安堵と傷みがやってきた。 手を伸ばすと、汗に濡れたベルトルトの背中が指にあたった。ベルトルトはすぐに 気づき、手を握ってくる。 胸の奥から、あたたかいものが込み上げてきた。 どうせすぐに終わってしまう……この気持ちも一時の反応にすぎない……自分に言 い聞かせたが、手を離すことができなかった。 まさかここでクサいセリフを言ったりするんだろうか…。そんなの聞きたくない。 「ベルトルト、早く洗った方がいいぞ」 「え…あ、ああ。アニ、大丈夫なの?」 「…多分」 「多分て…」 ベルトルトが立ち上がり、抱きおこしてくれた。手をつないで明るい方へ歩く。 この暗がりでのことは、暗がりに置いていこう。約束とか、かばいあいとか、そうい うチームワーク以上のものは必要ない。だいたいこいつは男だ。自分の身は自分で守 れ。というか、人類を守れ。 私は、自分が弱いと知っているから。誰も守れない絶望に震えながら何度も立ち上が るなんてできないし、足手まといにもなりたくない。私は私ができることをする。
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/2025.html
全てのTシャツはこちら
https://w.atwiki.jp/openjss/pages/29.html
解説 https //hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1611745726/ 漫画『進撃の巨人』を題材にした安価SS。彡(゚)(゚)たちが調査兵団に入団し、壁の外の巨人との激闘を繰り広げる。 ストーリーは基本的には原作に沿っているが、やはりそこは安価SS。めちゃくちゃな内容が安価を取りまくり物語は混沌を極めた。 サシャ「なんかめちゃくちゃデカい砲弾持ってきました」 ライナー「リトルボーイって書いてあるな」 彡(゚)(゚)「これリトルボーイって書いてあるんか?見たことない文字やな」 (アカン) 登場人物 彡(゚)(゚) ……主人公。巨人の駆逐を夢見る。チビでホモ。 (´・ω・`)……彡(゚)(゚)の友人。巨人に食われる。 (o ω n)……幼なじみ。彡(゚)(゚)に気があるらしい。 ジャン……彡(゚)(゚)のことをワキガハゲでチビホモと罵る。 タグ (o'ω'n) (´・ω・`) クロスオーバー 安価SS 彡(゚)(゚) 進撃の巨人 コメント欄 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/14725.html
AOT/S50-086 カード名:獣の巨人 カテゴリ:キャラ 色:青 レベル:3 コスト:2 トリガー:1 パワー:10000 ソウル:2 特徴:《巨人》 【自】 このカードが手札から舞台に置かれた時、あなたは自分のクロックの上から1枚を、控え室に置いてよい。 【自】CXコンボ[① 手札の「“捕食”巨人」を1枚控え室に置く] このカードがアタックした時、クライマックス置場に「叡智」があり、他のあなたの《巨人》のキャラがいるなら、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、相手に4ダメージを与える。(ダメージキャンセルは発生する) R:その武器は、何て言うんですか? SR:まぁいいや。……持って帰れば レアリティ:R,SR 進撃の巨人 Vol.2収録 ・対応クライマックス カード名 トリガー 叡智 本 ・関連カード カード名 レベル/コスト スペック 色 備考 “捕食”巨人 0/0 1000/1/0 青 対応カード “捕食”巨人(S50) 1/0 4500/1/0 青 対応カード
https://w.atwiki.jp/shingekititan/pages/4.html
以下、作中の主人公側の人類を「壁内人類」と呼称する。 人造生物説 ◎壁内人類の正体は、人型の人造生物である。 ・壁内人類は植物や酵母などの菌類と動物を元に作られた獣人か、あるいは動物の遺伝子を取りこんでいる存在。 ・壁内人類は王政からの食糧その他の処置によって人間の形や理性を保っているが、王政の処置が途切れると元の動物に戻ってしまう。 ・脳が動物に戻った巨人が奇行種(の一部)である。 ・イルゼ・ラングナーが接触した巨人は「犬男」である。 ◎「人類」=生物、「人」=人間 ・壁内には人間もいる。 ・壁内人類のよく使う「人類」という言葉は、実は「生物」という意味である。 ・同時に、「人類」は自分たちの住んでいる場所の名前や国名の代わりとしても使用される。 ・作中で使われる「人類」は、①生物という意味と、②場所や国という意味の両方があるため、判別しにくくなっている。 ・このような生物と場所の掛け言葉(ダブル・ミーニング)の例。 ●『テラフォーマーズ』 「地球を嘗めるなよ」 ●『ドラゴンボール』 ピッコロ「地球を…なめるなよ……!!」 この「地球」には、①「地球に住む生物・人類」と、②「地球という惑星」の2つの意味がある。 ・いわゆる「人間」は、「人(ひと)」と呼んで区別する。 ・たとえば ウォール・ローゼ ウォール・シーナに住んでいる者だけが「人」、それより外側に住む者は「人類」。(※2015年1月14日訂正) ・動物から見れば、人間は自分たちを食べ尽くす悪魔であり、自分たちよりも体の大きい巨人に見える。 ・ベルトルトの言う「悪魔の末裔」とは、「人間の子孫」という意味である。 ◎壁の中が動物か、外が動物か ・壁の中の人が動物か、それとも壁を攻撃するライナーたちが動物か。 ・それとも両方とも動物でバックに人間がいるのか。 たとえば壁内人類は逃亡した家畜で、ライナーたちは牧場主の放った猟犬。 たとえば壁内人類は人間に反乱した逃亡奴隷で、指導者は人間。逃亡時に重要人物を誘拐したので、その奪還チームがライナーたち。 ウイルス(病原体)説 ・壁内人類の正体は、ウイルスなどの病原体またはそのウイルスの感染者である。 ・壁内人類は体からウイルスを拡散し、壁外に流出させ続けている。 ・ライナーたちの目的は病原菌である壁内人類の撲滅と、パンデミックを防ぐために壁内に潜入している医療チーム(グリシャやエレン)の回収。 ・壁内や壁のある世界は隔離病棟であり、この病棟から伝染病患者か逃亡しないよう、月に監視基地が設置されている。 ・月は恒常的に潜入医療チームを監視しており、彼らが危機に陥った場合、彼らの脳波やアドレナリンなどの体内物質の変化を読み取り、月から電撃を発射して潜入医療チームを巨人化させる。 ・巨人は伝染病の発症者であり、免疫抗体を求めて、治療薬(ワクチン)として人間を食べている。 ・そのため、ワクチンでない人間を食べた時にはそのまま吐き出す。 ・ワクチンとなる人間を食べると巨人化が解除されて元の人間に戻れるが、運よくワクチン人間を食べられるまで永遠に人間を食べ続けなければならない。 ・エレンやライナーたちは事前に種痘のような免疫処置を施されたか、ワクチンを投与されたか、あるいは一度巨人病に罹患=巨人化してから人間に戻ったため免疫抗体を持っている。 ・巨人が他の壁内人類よりもエレンを優先して食べようとするのは、エレンがワクチンとなる免疫抗体を持っている事が分かるから。 ・この免疫抗体は所有者が生きてないと効果が無いため、巨人は死体は食べない。 ・巨人は死体かどうかを「声や動き」「脳波」で判断している可能性がある。 ・イルゼが最初は「イルゼ・イーター」に食べられなかったのは、死を覚悟して動かなかったから。ところがその後、興奮して大声を出したためにイルゼは食べられてしまった。 ・だからイルゼ・イーターは「死んで動かなくなったイルゼ」には再び敬意を払い、その死体を拝むようになった。 異常プリオン(たんぱく質)説 ・壁内人類の正体は、異常プリオンである。 ・伝達性海綿状脳症の病原体である感染性蛋白粒子(プリオン prion proteinaceous infectious particle) ・牛海綿状脳症(BSE)と同じ異常タンパク質による感染症。いわゆる狂牛病。 ・いわば壁内人類は「狂人病」の原因物質である。 ・プリオンは他の正常なタンパク質まで異常タンパク質にしてしまう。 ・プリオンは新陳代謝をしないが、これは巨人が自己繁殖しない点に似ている。 ・壁のある世界は惑星規模の巨人の脳であり、壁内人類はその脳に蓄積した病原体であるため、駆逐しなければならない。 ・狂牛病は脳をスポンジ化させるが、これは巨人化の際の無知性化を連想させる。 ・アニメ後期エンディングでミカサの手からこぼれて転がるクルミは、脳と種のダブルミーニング。 ・クルミは栄養価だけでなく、殻の中身が脳に似ているため、脳に良い食べ物「ブレイン・フード」とも呼ばれる。 ・ウイルス説と共通点が多い。 寄生虫(害虫)説 ・壁内人類の正体は、寄生虫または害虫である。 ・ ・ウイルス説や異常プリオン説と共通点が多い。 缶詰説 ・壁内人類の正体は、食料となる動物を封じ込めた生きた缶詰である。 ・特別な処置をされた者の命令によってのみ、巨人の体内に保存された遺伝子情報が解放され、巨人の肉体から様々な動物が再生される。 ・その遺伝子解放命令を出せるのは子宮と卵子を持つ女性体だけであり、この特別な女性を「女神」と呼ぶ。 ・かつて地球人は太陽の赤色巨星化など大災害のため地球から脱出したが、その時に「ノアの箱舟」を巨人で作り、多くの動物の遺伝子を不死の巨人に大量に格納して別の惑星に運んだ。 ・この時、地球人は動物を巨人にして、動物の遺伝子を持つ生物を食べたくなる本能を与えた。巨人は動物を片っ端から食べて、自動的に多くの遺伝子が収集された。 ・地球人は人間が生存できる可能性の高い星として、木星や土星の「衛星」を選んだ。 ・衛星に着いた地球人は巨人で壁をつくり、壁の内部を巨人化物質で満たした。 ・壁の外部には牧羊犬代わりに巨人を放し、壁内で羊のように人型にした動物を繁殖させることで、いざというときの食糧倉庫にした。 ・ところが、一部の動物たちが知性を得て自分たちが食べられる事を知り、地球人に反乱して一部の地球人とともに「女神」をさらって壁に立てこもってしまった。(主犯は地球人?) ・ライナーたちのいる外部世界は深刻な食糧不足に陥った。 ・動物の遺伝子を格納した巨人から、食料となる動物を取り出せくなってしまったのだ。 ・いわば食糧倉庫のカギを盗まれたに等しい。 ・そこで地球人たちは食糧を奪還するために「女神」奪還を計画した。 ・しかし壁内は動物を人型に維持するために巨人化物質で満たされているため、通常の人間では潜入不可能。 ・巨人化物質はタンパク質と結合して、人間を思考能力のない無知性巨人にしてしまうからだ。 ・地球人の巨人化は可能だが、巨人化は細胞分裂(テロメア)を使用するため、回数が限られるだけでなく巨人化する度に寿命が縮む。 ・しかも細胞分裂の限界に達すると、すなわちテロメアを使いきると、人間の細胞は巨人細胞と同化してしまい、二度と人間には戻れない ・そのため、できるだけ細胞分裂の残り回数が多い人間、すなわち「子どもたち」が潜入部隊に選ばれることになった。 ・知性巨人となるには、自分と同じか、自分とできるだけ近い遺伝子を持つ人間を食べなければならない。 ・子どもたちは知性巨人となるために、親を食べたのである。 ・子どもたち特別な巨人化注射を打たれて巨人化し、多くの人のために自分の親を食べて人型に戻った。 ・親を失った子どもたちで構成された潜入部隊は「孤児部隊」と呼ばれた。 ・同じ過酷な運命を受け入れた孤児部隊の子どもたちは強く結束した。 ・彼らは結束を固めるため、「自分たちは人類のための戦士になるんだ。故郷に帰るまで決してあきらめないぞ」と互いに誓った。 ・一方、壁内でも食糧不足が起きていた。 ・壁内では反乱を起こした動物(豚?)が権力を握り、王政となって他の動物を支配していた。 ・そして動物に知恵を与え反乱を指導した地球人は、影から壁内を支配した。 ・彼らは「女神」を作り、壁を増やし、壁内人類を動物に戻して食料にした。 ・つまり、壁内では地球人に食べられたくなくて逃亡した動物同士が、共食いをしているのだ。 ・壁内にはビオトープや生命球のように、自給自足の疑似自然サイクルが作られてはいたが、このようないびつな世界が長持ちするわけはなかった。(実際に生命球も3~5年ほどで寿命となる) ・壁内は次第に食料となる動物たちが減ってゆき、壁内人類同士の争いという”共食い”の危機が忍び寄って来ていた。 ・地球人側では、何度かの潜入工作により、壁内の情報が集まりつつあった。 ・ライナーたちは壁内に潜入し、正体を隠して壁を破壊し、壁内人類を絶滅させる特殊工作部隊として衛星に降下した。 ・最初の任務は壁内の情報と身分を得るため、壁内人類を捕らえて食べる事だった。 ・そのため、孤児部隊には特殊な巨人化注射が与えられていた。 ・捕えた壁内人類の捕虜にこの注射をして巨人化させて自分を食べさせると、その巨人の中で自分が再生されて、捕虜の体を乗っ取る事ができる。 ・再生時には相手の記憶と経験を得ることができるが、再生された体は捕虜の遺伝子の影響を受けてしまう。つまり捕虜の容姿に似てしまうのだ。 ・だから、孤児部隊はみな、親に良く似た顔をしていた。その事がさらに彼らを苦しめた。 ・しかしライナーたちは降下直後に無知性ユミル巨人に襲われ、マルセルを食べられてしまう。 ・マルセルは巨人化注射を所持したまま食べられたため、その注射液の効果でユミル巨人は人間に戻った。 ・ユミルから逃げたライナーたちは当初の作戦を開始。 ・ライナーは巨人化して森に潜伏、調査兵団のモーゼス・ブラウンを口に入れて捕虜にする事に成功。このとき、ライナーはモーゼス・ブラウンの腕を噛みちぎって残してしまう。 ・ライナーはモーゼス・ブラウンに特殊な巨人化注射をして自分を食べさせる事で、モーゼス・ブラウンの記憶と経験を得て、そしてモーゼス・ブラウンにそっくりの容姿に変化した。 ・ベルトルトもおそらく同様の手口で壁内人類の記憶と容姿を手に入れた。立体機動の能力が高い事から、ライナーと同じく調査兵団の団員を食べた可能性が高い。 ・ウイルス説や異常プリオン説と共通点が多い。 自然の自己防衛説 ・壁内人類の正体は、自然の敵として追いつめられた人間である。 ・ある移民星で人類が自然破壊したため、植物が自己防衛のために人類の記憶を奪う忘却ガス(胞子)を放出。 ・動物が忘却ガス(胞子)を吸うと記憶喪失になり、火の使い方など自然破壊する力や知恵も失う。 ・人類は巨人で壁を作って忘却ガス(胞子)を防いだ。 ・一部の人間がこの機に乗じて、壁内を理想社会にするために支配権を奪取し、王政となる。 ・王政は忘却ガス(胞子)を防いでいるので、王政が倒れるとガスが流れ込み、壁内人類は記憶を失う。 「真の巨人」のための器説 ・壁内人類の正体は、「真の巨人」を復活させるための器。そのため、より完成度の高い肉体に改良され続けている。 ・「真の巨人」とは人間である。人間は動物を食べ尽くし、戦争で殺し合い、巨人ウイルスのパンデミックで絶滅した。しかし、人間は絶滅する前に、自分たちの肉体を特殊な液体に溶かし、自分たちの記憶をカプセルに保管した。そして、巨人ウイルスに感染しないよう、動物から作った人造人間たちに人間復活計画を命令した。 ・人間復活計画は、猿から作られた人造人間がリーダーである。(※以後、猿人間と呼称する) ・作業員不足を解消するため、猿人間は人間から受け継いだ技術で、他の動物から仲間を作って増やした。(※以後、獣人と呼称する) ・獣人たちは、自分たちよりも体の大きかった人間を「巨人」と呼んだ。 ・獣人には犬から作られた者もいる=イルゼ・イーター。 ・猿人間と獣人たちは、宇宙旅行に耐えるために巨人になって、生物の住めなくなった地球を脱出。 ・彼らはたどり着いた土星の第6衛星タイタンにコロニーを作り、人間の肉体とすべきクローン育成計画を開始。 ・壁の中に人間のクローンを養殖し、「悪しき心を持たない理想的な人間」を作るのが目的。 ・理想的な人間の体にかつての人間の記憶を移植させれば、人間が復活できる。 ・壁は衛星軌道上の巨大な宇宙船=月から管理されている。 ・月からは巨人やクローンの大まかな状況や数しか分からない。そのため、壁に異変(急にクローンや巨人の数が増減するなどの異常現象)があると、タイタンに降下して直接状況を確認しなければならない。 ・クローンは悪しき心を持つと失敗と見なされる。悪しき心とは人間絶滅の原因となった闘争心や他の生物を食べ尽くした貪欲さの事。 ・クローンは失敗の度にデータを取られ、巨人化された後、壁外に廃棄される。そのため、壁外の巨人には性能差がある。たとえば新型の巨人ほど夜間の活動時間が長い。当然、人間は夜間でも活動できなければならない。 ・クロ-ンは人間の記憶を移植するための器にすぎないので、知性が与えられていない=無知性巨人。 ・しかし、一部のクローンが、自分たちが単なる実験動物であり、実験が失敗なら廃棄され、実験が成功しても人間に体を乗っ取られる事実を知ってしまう。 ・一部のクローンたちは反乱を起こし、人間の科学力を奪って、最強の巨人の力を使って世界を再生する。 太陽電池説 ・壁内人類の正体は、敵を倒すためのを最終兵器のためのエネルギー源。生体太陽電池。 ・この世界では、次の「人類」を決定する争いが続いている。 ・エレンたちのいる壁は、最終兵器の砲口。または推進用ロケットの噴出口。 ・壁内人類も巨人も太陽光を浴びてエネルギーを貯める生体電池。巨人が人間を食べるのは太陽エネルギーを集めるため。 ・電池の蓄電能力を高めるために、壁内人類は改良を加えられ、旧型人類は定期的に廃棄され、新型人類に入れ替えられる。 ・エレンは最終兵器のエネルギーを集めるための巨大バッテリー。最終兵器を使用するときには、他の巨人をすべて食べてエネルギーを回収する。 ・現時点でもエレンは相当なエネルギーを貯めているため、他の巨人はエレンを食べたがる。 ・。
https://w.atwiki.jp/shingekititan/pages/115.html
第86話「あの日」、第87話「境界線」で描かれた壁外の世界は、私の仮説とも合致する部分があり、なかなか興味深い内容でした。 たとえば、「外の世界は19世紀以降の文明で戦争をしており、ライナーたちは敗戦国民で、戦勝国の捕虜」、 「ライナーたちは戦勝国に帰化する権利を得て、一族を守るため、戦勝国に協力している」、 などの点は、ほぼ的中していたと言ってよいでしょう。 ・2015/01/14 (水) 1巻 第1話「二千年後の君へ」 >「鳥籠」状の物に「囚われて」、なおかつ「屈辱」を感じるものというと、やはり奴隷や戦争捕虜のイメージが強い。 >檻に囚われている罪人なら、感じるなら「屈辱」ではなく後悔だろう。 >このナレーションからは、絶対的な支配者と、意思に反して支配者に隷属しなければならない者の屈辱、そして囚われている事への恐怖が読み取れる。 ・2015/07/20 (月) 獣の巨人とライナーたちの関係 ・2015/10/15 (木) 第74話「作戦成功条件」 黒い液体と猿巨人の正体 ※ネタバレ注意 私にとって一番の驚きは、今回と前回で明らかになった設定の内容ではなく、「そんなにストレートに表現するのか」というものでした。 イデオロギーやプロパガンダ性が全面に押し出されていたことに、驚いたのです。 それらを含め、書きたいことはたくさんあるのですが、今は書いている暇が無いので、しばらく箇条書きでメモしてゆくことにします。 ◎パラディ島の港と壁、そして四つ足巨人の木箱 ◎王とパンの謎 ◎「X」の謎 ◎「13」の謎 ◎ソニーとビーン殺しの理由 ◎巨人のサイズ調整 ◎巨人が海に近づかない理由 ◎クルーガーのモデルと「ユミルの魂を分けた九つの巨人」 ◎「始祖の巨人」の正体 ◎「大地の悪魔」の正体 ◎マーレはどうやって「七つの巨人」を手に入れたのか ◎フリッツ王はなぜ逃げたのか ◎真の王の正体 ◎ユミル、フリッツ、レイスとは ◎ライナー、ベルトルトの巨人の正体は ◎座標とダイナ(カルラ・イーター)とスプーンの意味とは ◎皇帝は誰?
https://w.atwiki.jp/aot_hokan/pages/42.html
朝になった。 俺は自分の立場を考えて、誰かが呼びに来るまで部屋にこもっていることにした。外では調査兵団の兵士たちが訓練をしている。 とりあえず俺は窓からクリスタちゃんを探してみた。……いた。う~ん、確かにトロいな。あっ、あれはミカサだ。うわ、 あいつすげえな。動きが人間の動きじゃねえぞ。獣か? コンコンコン おっと、やっと誰か来たか。下っ端が訓練してる最中に来るってことは、ドアの向こうは偉い奴の可能性が高いからな。今回は 俺の方から出向いてドアを開けるぜ。俺は軍オタだからそういう階級や上下関係には敏感なんだ。 ガチャ 「昨夜はよく眠れたか?」 ドアを開けたら、そこにはつり目の小男。リヴァイ兵士長が立っていた。 「ええ、おかげさまで」 「そうか、それは良かった」 リヴァイと俺は挨拶もそこそこに切り上げ、本題に入った。 「起きたばかりで悪いが、ちょっと付き合ってくれないか。少し話がしたい」 「構いませんよ。リヴァイ兵士長」 俺は軍オタだから、偉い相手には敬語で話すんだ。 「リヴァイ兵士長には感謝しています」 俺は愛想笑いをしながら、リヴァイに一宿二飯の礼を言った。 「ふ、礼なら必要ない。こちらも目的を持ってやったことだ」 リヴァイも口元に薄く笑みを浮かべて返した。 「団長はご多忙ですか?」 「おかげさまでな。お前のことで走り回っているよ」 「……そうですか」 こんな話をしながら、リヴァイと俺は調査兵団の陣地を出て、街へ足を運んだ。石畳の街路を歩き、道幅の広い大通り に出るとリヴァイがふいに口を開いた。 「歩きながらで悪いが、お前のこれからの処遇を決めるためにいくつか聞きたいことがある」 「なぜ歩きながらなんです?」 「分からないか?」 「分かりません」 俺はなんとなく分かっていたが、わざとそう答えた。 「ふん、食えない野郎だ」 リヴァイは呆れたように言い捨てた。 「性格でして……」 俺が悪びれもせずにそう言うと、リヴァイは俺の方を一瞥して、 「ま、そういう性格の方が良いさ。こちらとしてはな」 と言った。 「……お前、ここに来る前は何をしていた? 仕事だ」 リヴァイがしばらく間を置いた後、唐突に聞いてきた。その時、俺はこの質問がここでの俺の処遇を決定づける、最も 重要なものだと直感した。もし「学生だ」などと答えようものなら、これからずっと座敷牢に閉じ込められてしまうかも しれない。ここで答えるべきなのはおそらく……。 「軍人です」 俺はそう答えた。 「本当か?」 リヴァイはそう聞き返してきた。 「はい」 俺は重ねて答えた。リヴァイは俺の目をしばらく凝視して……、 「ふん、信じられないが、まあそういうことにしておいてやる」 と言った。その質問が終わると、リヴァイは深呼吸をして、そして先程までとはうって変わってリラックスした表情になった。 「それじゃ質問は以上だ。そちらから何か質問はあるか?」 これには俺も少し戸惑ってしまった。 「い、いや、質問ならいくらでも……、それより、そんな簡単でいいのか?」 俺は敬語を使うことも忘れて、リヴァイに問いかけた。リヴァイは俺を見ると「あとは聞かなくても分かるさ」と答えた。 俺はそれを見て、「おいおい、何だよこの人、かっこいいじゃねえか」と思った。 「ところで、リヴァイ兵士長、膝の調子がよろしくないみたいですが」 俺も仕返しに、唐突に質問を飛ばしてみた。すると、リヴァイの表情が僅かに曇ったのが見て取れた。 「分かるか……?」 「まあ……。なんとなく……」 俺はそう言ったが、リヴァイの足の引き摺り方は、本当に注意深く観察しないと分からない程度だ。 「そうか……。前回の戦闘で不覚を取ってな。ずっと松葉杖だったんだが、最近はサポーターに変えたんだ」 「……」 俺は、ずっと聞きたかった質問をここで聞いてみることにした。 「あなた達は……、この世界の軍隊は何と戦っているんですか?」 「ふう」 あの後、リヴァイ兵士長に「巨人」という敵の話を聞いて、街を色々と案内してもらい、部屋に戻って来たら もう夕方になっていた。 ぐうぅぅぅ 腹が減った。昼食はリヴァイ兵士長にカレーをおごって貰ったが、この時間になるとまた腹も減るものだな。 それにしても兵士長、格好良かったな。やっぱり上官になるような奴は一味違う。しびれるぜ。……おっと、 こんなことを言ってたら、変なフラグが立っちまう。それだけは御免だぜ。俺は。 そんなことより、クリスタちゃんだ。俺の予想では、今日もクリスタちゃんが食事を持ってきてくれるはずだ。 あの娘は戦闘員としてはトロいが、折衝や外交では使える。口も堅そうだしな。団長が彼女に俺の面倒見役を命じた のも、その点を買ってのことなんだろう。 コンコン ほら、噂をすれば、だ。 「開いてるぜ、入んな」 俺はワクワクしながらそう言った。 ガチャ 「失礼しまーす」 聞き覚えのある声がして、部屋の中に入って来たのはクリスタちゃんだった。ほら、やっぱりクリスタちゃんだ。クリスタ……。 「う、うわああああっ!!!!」 俺は彼女を見て、またも叫び声を上げてしまった。 「ク、クリスタちゃん……。そ……、それは……!?」 俺は震える手で、彼女の背中から生えている……、白い羽。天使のような白い羽を指差して言った。 「えへへ……、驚いた?」 「ク……、クリスタちゃん……、まさか君は、本当に……」 天使だったのか。と言おうとして、俺はゴクリと唾を飲み込んだ。いや、そんなはずはない。昨日見たじゃないか。彼女は人間だ。 「実はこれ、大分前に友達が作ってくれたんだ。パンと水のお礼だって言って」 ほっ……。そうだったのか……。 「それにしても、そんなものを作ってくれるなんて、面白い友達だね」 俺がそう言ったら、クリスタはニコッと笑って答えた。 「サシャっていう子なの。また今度、団長から許可が出たらここに連れてくるね」 「ああ、楽しみにしてるぜ」 俺はクリスタが持ってきてくれたパンとスープを口に運びながら、クリスタに尋ねる。 「それにしても良く出来てるな。それ、どうやって身体に付けてるんだ?」 クリスタは後ろを振り返って、俺に背中を見せながら答えた。 「こうやって両肩を通して、リュックサックみたいに背負うんだ。ベルトは細い糸で出来てるんだよ」 それをまじまじと見て、作りの精巧さに感心する俺。 「うわ、すごいなこれは。器用なもんだ」 「でしょ?」 クリスタはそう言って笑った。 その直後、クリスタはふいに神妙な面持ちになって、俺にこんな質問を投げかけてきた。 「ねえ……。ユウジって何者なの?」 「えっ?」 そう聞かれて俺は言葉に詰まる。俺がこの世界で何者になるかは、今団長が考えていて各方面と調整中のはずだ。 俺が今、ここで迂闊なことを言うわけにはいかない。 「団長からは何も聞いてないのか?」 とりあえず俺は質問を質問で返した。 「団長は何も教えてくれなくて、ユウジにも何も聞くなって……」 「そうか……」 そう言って俺は黙り込んだ。さて、どうしたものかな。 「そういえば昨日軍隊に馴染めないとか言ってたよな?」 クリスタが唐突にそんなことを言われて戸惑って答える。 「えっ……? 言ったけどそれがどうかしたの?」 「軍隊ではな……、上官の命令は絶対なんだぜ?」 そう言って、俺はクリスタの質問をはぐらかした……つもりになった。 「じゃあ、ユウジも軍人なんだね」 ガクッ 参った。意外と鋭いな、この娘。いや、俺がドジなのか? 「まあ、そういうことなんで、この話は終わりだ。後のことは団長に聞きな」 そう言って、俺は今度こそ、彼女の質問をはぐらかした。 「ちぇっ……、しょうがないなあ」 クリスタはつまらなそうに口を尖らせてみせた。 「はは……、そうだ。今朝、そこの窓から君の訓練を見てたぜ」 俺はこれ以上質問をされないよう、無理やり話題を変えてやった。 「えっ、本当……、恥ずかしいなあ。私ってトロくって……」 クリスタは照れながらそう言った。 「ああ、トロかったな。だが、その身体にしちゃ頑張ってると思うぜ」 クリスタの身体は確かに小柄だ。俺が見たところ、身長は140台半ば、体重は40キロ前後というところか。 「うん。私って、小さいよね……」 そう言って、クリスタはうつむいて静かになった。体型のことを気にしているのだろうか。 「まあ、いいんじゃないか。俺は好きだぜ、そういう体型」 「えっ?」 クリスタは心なしか頬を赤らめたような気がした。 「で……、でも、戦闘とかになったら、身体が小さいとやっぱり不利だし……。ほら、他の娘たちはもっと 大きくて、私なんか全然敵わないし……」 「まあ、真っ向勝負だとそうだろうな」 「え……?」 「例えばだ。俺がすごく強かったとする。この世界で一番強い。だとすれば、ミカサは俺に勝てるかい?」 クリスタはちょっと考えて、 「ミカサはすごく強いけど……、ユウジがこの世界で一番強いんだったら、ミカサでも勝てないよね」 と答えた。 「そうだろう、だが、クリスタちゃんには負けちゃうんだ。なぜだか分かるかい?」 「え~?」 クリスタはまたも考えこんで、 「分からない……」 と答えた。 「答は……、俺がクリスタちゃんの前では猫になってしまうからさ」 「え~っ、ずるいよ。そんなの」 クリスタは俺の答えに不服そうにそう言った。 「はは、ずるいかな。だけど現実の戦闘ってのはそんなもんだ。事前の計略で相手を虎にするか猫にするか、 ってのがすごく大事なのさ」 「う~ん……」 クリスタは納得がいかなさそうに首を傾げて唸っている。 「ま、そういうことなんだよ。この世界で最強の敵も、ミカサには倒せなくても、案外クリスタちゃんには 倒せちゃったりするかもしれないぜ」 「でも、巨人には言葉が通じないんだよ?」 クリスタはそう言って反論してきた。 「そうかな……?」 俺は、このことについて疑問を持っていた。聞くところによると、アニやエレンという調査兵団の団員が、巨人 に変身出来たという。だとすれば、言葉が通じる巨人がいたとしても不思議ではないのではないか? いや、むしろ 言葉が通じないと決めてかかることの方が危険だ。 「ユウジ……、どうかしたの?」 俺が無言で考え込んでいたら、クリスタが心配をして声をかけてきた。 「いや、話してみれば案外話の分かる奴らかもしれないぜ」 翌日、俺は朝からエルヴィン団長に呼び出された。 「お呼びですか、団長殿!」 俺は団長室に赴き、元気よく挨拶をした。すると、エルヴィン団長は笑顔で俺を見て立ち上がり、 「そんなに畏まらなくてもいい。君はこの世界の住人ではないし、私は君の上官ではない。普段通りに 話してくれて構わない」と言った。 理性的で、紳士的な人物だ。 「そうかい、それならそうさせてもらうぜ?」 俺は、一応語尾を上げて確認を取った。 「ああ、それでいい。遠慮せず、何でも話してくれ」 俺は団長室の隣にある応接間に案内された。団長に促された俺はソファーに腰掛け、向い合って座る形になった。 「この世界の印象はどうかな?」 団長が聞いてきた。 「平和で、悪くない。巨人がいることを除けばな」 「調査兵団についてはどう思う?」 「統率が取れていて良い部隊だ。だが、人数の面で不安があるな」 俺の答えに、エルヴィン団長は、「そのとおりだ」と軽く相槌を打った。 「では、人的質の面ではどう見る?」 俺は、しばし考えてから答えた。 「俺もまだそんなには分からないな。ただ、話を聞いたり訓練を覗いたりした限りでは、少数の精鋭に依存しすぎる 所がありそうだ。戦術よりも個人の技術を重視するきらいもあるな」 エルヴィン団長は目を瞑って、俯きながら俺の話を聞いていた。 「まあ、まだここに来て二日だしな。俺の言っていることもアテにならないだろうから、気にしないでくれ」 それを聞いて、エルヴィン団長は目を開け、俺を見て言った。 「いや、君の言う通りだ。少数の精鋭に依存のくだりは、私がリヴァイに依存しすぎたことが原因。戦術よりも 個人の技術を重視のくだりは、私の戦術眼における力不足が原因だろう」 「考え過ぎだと思うぜ……?」 俺はそう言ったが、エルヴィン団長は真剣に自責しているようだった。 俺はしばらく何も言わずに黙っていた。すると、エルヴィン団長がゆっくりと口を開いた。 「君の洞察力はさすがだ。……どうかな、それを生かして我が調査兵団にこれから新設する別働隊、諜報部隊の隊長 をやってくれないか?」 「はあ?」 それを聞いて、俺は思わず呆けた声を出してしまった。「いきなり何を言ってるんだ、このオッサン」とも思った。 「いや、そんな……。無理だよ」 「なぜだい?」 「だってそんな……、諜報の経験も無いし」 「それならこれから勉強すればいい」 エルヴィン団長は平然とした様子でそう言ってきた。 「私はね、これからは情報戦が重要だと思っているんだ。おそらく君の世界の情報戦は我々より遥かに進んでいる。そうだろう?」 「いや、まあ……、そうだが……。」 俺はそう答えた。 「私は長距離索敵陣形を考案し、壁外遠征における兵団の生存率を大幅に向上させることに成功した。これは私が作戦に おける情報というものを非常に重要視していたからこそ出来たことだ。だが……」 「いや、その先は言わなくても分かるぜ」 俺は右手でエルヴィン団長の言葉を遮った。 「だが、俺は情報の専門家でもなけりゃ、技術者でもない。期待されても本当に無理なんだ」 「そうか……」 俺はエルヴィン団長が落胆するかと思ったが、意外にも彼は不敵な笑みを浮かべて言った。 「だとしても、君がやるしかないんだ」 「はあ?」 「辞令はもう出しておいた。後のことはリヴァイに聞いてくれ」 そう言って、一方的に退室しようとするエルヴィン団長。 「ちょ……、ちょっと待ってくれ……」 俺が静止するも、彼は無言で退室してしまう。代わりに、リヴァイ兵士長が部屋に入ってきた。 848 :名無しさん@ピンキー:2012/07/27(金) 22 58 22.92 ID i4ZliPeL ミカサもクリスタもサシャもみんな好きだから、その娘たちのバッドエンド系同人誌読んだら鬱になりそう 中でもミカサはバッドエンド系(鬱系)同人誌が描きやすそうだしな、覚悟はしてるつもり でもクリスタちゃんのバッドエンド系同人誌は想像し辛いんだよなぁ、あとアニも 和姦が一番平和だろうけど、個人的にはレズとかオナヌみたいに、男が登場しないエロが好き 「どうした? 不安か?」 リヴァイが何事も無いかのようにそう聞いてきた。 「いや、そういう問題じゃなくて……」 「そんなに心配しなくてもいい、諜報とは名ばかりの、形だけの新部隊だ。要は、お前を巨人との交戦から引き離す口実だ」 「はあ?」 俺は再び呆けた声を出した。リヴァイはフッと優しげに笑って言った。 「お前は元々この世界の住人じゃない。だからこの世界の住人のために命を張って戦う必要も無い。お前はお前の好きなように 生きればいいんだ」 「いや、それはそうかもしれないが……」 俺はそこまで言って言葉に詰まった。実際、この好意を無にしてこの世界で生きていけるほど俺は強くない。 「では決まりだな。今後、部隊に編入させたい団員がいたら俺に言うがいい。部下がいた方が良いだろう」 リヴァイのその言葉を聞いて、俺はすぐに彼女の顔を思い浮かべた。 「それなら、あの娘を。クリスタ・レンズを俺の隊に入隊させてくれ」 それを聞いて、リヴァイは少し考えるような仕草をしてから言った。 「クリスタ……、レンズ……。ああ、ナナバの班のあの娘か……。そういえばこの二日間お前の面倒を見ていたんだったな。 構わないとは思うが、なぜあの娘を?」 「あの娘は戦闘には向いてない」 「まあ……、そうだろうな」 「それに、俺はあの娘のことが気に入った」 俺がそう言うと、リヴァイは呆れるように笑った。 「そうか、それならせいぜい頑張るがいい」 「ということは、彼女はフリーなのか?」 「俺の知る限りではそうだ」 俺はそれを聞いてガッツポーズをしたい気持ちになった。 「有益な情報を感謝するぜ、兵長」 リヴァイは無言で頷いた。 「それと、お前のことだから解っているとは思うが……」 「怪しい奴を見つけたら報告しろ。ただで遊ばせておく気はない。だろ?」 「そういうことだ」 それからしばらくリヴァイ兵士長と話をし、俺は部屋に戻ってきた。 「ふう」 ベッドに仰向けに横たわり、天井を見つめる俺。 この世界に来て、俺は突然「調査兵団」という、300人の兵団の諜報部隊長に任じられた。とは言っても、これは形だけの 部隊で、特に任務があるわけでもないらしい。ま、俺がこの兵団内で巨人との戦闘を避けて生きるための肩書きというところだな。 それと、俺の経歴のことだが、どうやら「エルヴィン団長が極秘で育て、今まで極秘の任務に着いていた諜報部員」ということに なったらしい。「こんなんで大丈夫なのか?」と思ったが、まあ下手に辻褄合わせをしようとするよりは、これぐらいアバウトな方が いいのかもしれない。 とにかく、今日はもう夜だが、明日から俺はこの兵団で自由に活動をすることが出来る。なんとかお役に立ちたいところだが……。 コンコンコン おっと、こんな夜更けに誰だ? クリスタちゃんでは無いことは確かだ。彼女のノックは2回叩く。リヴァイ兵長なら……、 また明日来ればいいようなものだが……。 「誰だ?」 俺はドアの横に立ち、ドアの向こうにいる人物に呼びかけた。 「私」 「ミカサか?」 「そう。開けてくれる?」 俺は静かにドアを開け、ミカサを部屋に招き入れた。 「どうしたんだ、こんな時間に?」 小声でミカサに問いかける。 「別に。話でもしようと思って」 「なんだよそれ」 「私が来たら問題?」 「いや、そんなことはないが……」 とは言ったものの……。やはり問題があるかもしれないな。そんなことを考えながら、俺は黙っていた。 「聞いたわ。部隊長になったみたいね。これからは私の上官ね」 「ああ、あんたのおかげだ」 「別に……、私は何もしてない。団長と兵士長が決めたことよ」 「相変わらずクールな奴だな」 「……」 そう言ってミカサは黙り込んでしまった。 「……」 俺は彼女が話し始めるまで沈黙しているつもりでいたが、どうやら埒が明かないので、こちらから話をしてやることにした。 「大方、恋愛の相談でもしに来たんじゃないのか?」 それを聞いて、瞬間湯沸かし器のように急に顔が真っ赤になるミカサ。 「ど……、どうして分かったの?」 「お前がこんな時間に訪ねてくるなんて、それ以外に無いだろう」 「……」 顔が真っ赤になったまま、再び俯いて黙りこむミカサ。 「エレン……、って奴のことじゃないのか?」 その名前を出した時、ミカサがドキッとして一瞬身体を強張らせるのが見て取れた。 「ぜ……、全部お見通しなのね……」 「まあな」 「……」 ミカサはまたしばらく黙っていたが、そのうちゆっくりと話し始めた。 「幼馴染なんだけど……、私ってなんか全然相手にされてないみたいで……」 「告白はしたのか?」 「してない……。なんか……、どうしてもそんな雰囲気にならなくて……」 こんな風に話しているミカサの周囲にはっきりと哀愁が漂っている。うわっ、こいつがここまでどんよりするだなんて、よっぽど 悩んでるんだな。罪な奴だな、そのエレンって奴は。 「で、そいつは他に好きな奴はいるのか?」 「ううん……、なんか恋愛とかに興味ないみたいで……。あんまり女の子と一緒にいるところも見たことない」 「じゃあ、お前とも話さないのか?」 「ううん、私とはいつも一緒にいる」 おいおい、こいつ何で悩んでるんだよ。この時点でもう決まりじゃねえか。両想いなんだよ、お前らは。 「そうか、じゃあ早く告白するべきだな」 「えっ!」 そう言うと、ミカサは驚いて俺を見た。だがすぐに下を向き、またウジウジし始めた。 「でも……、私なんて……」 (ああもう、うざったい) と、俺は正直思ったが、当然そんなことは口に出さない。 「自信持てよ。お前は俺から見ても美人だし、性格も良い。不器用なところもあるっちゃあるが、ほぼ完璧だ。エレンって奴も そう思ってるさ」 「そ……そう?」 ミカサはまんざらでも無い様子だ。 「ああ、間違いないな。だから、さっさと告白して、エロいことでも何でもしちまいな」 「えっ?」 その言葉にミカサが反応した。 「おっと、すまない。つい口が滑っちまった」 「エロいことって何?」 はあ? いきなり何を聞いてくるんだよ、こいつは。 「そりゃあ、エロいことっていうのは、エロいことに決まってるだろ」 この答えにミカサは納得がいかない様子だ。 「そのエロいっていう言葉の意味がよく分からないんだけど……」 おいおい、マジかよ。こりゃあ、面白くなってきたぜ。 「ああ、そうだな、こりゃどっちかっていうと俗語だからな。分からなくっても無理ないな」 「……」 ミカサは黙って俺の話に耳を傾けている。 「じゃあ、エッチなことっていう言葉の意味は知ってるか?」 「知らない」 ミカサは即答した。 「そうか……。これはな、男に対する最高の褒め言葉なんだよ」 ミカサはうんうんと頷きながら聞いている。 「男の人に対して、女の人が「あなたとエッチなことがしたい」と言うと、それは「あなたは最高に魅力的」っていう意味なんだ。 ま、男の俺が言うのもなんだが、女の人にそう言われて喜ばない男はいないよ」 「なるほど。そうなのね」 「だから、告白する時にはそう言うべきだな」 「分かったわ」 「あ、だけど人前では言うんじゃないぞ。そのエレンという奴と二人っきりの時にだけ使うんだ」 「なぜ?」 「そりゃあ……、ラブラブすぎて、他の奴らがそこに居辛くなっちまうからだよ」 「そう」 ミカサはどうやら納得したようだ。 「じゃあ、問題も解決したみたいだし、今日はこれぐらいでいいか?」 「ええ、ありがとう。今日は来て良かったわ」 ミカサはすっきりした顔で俺に礼を言った。 「礼ならいいさ。また何かあったらいつでも来いよ」 「そうさせてもらうわ。それじゃまたね、おやすみ」 「ああ、おやすみ」 ミカサはそう言って、部屋に戻って行った。 バタンッ 部屋のドアを閉め、俺はベッドに仰向けに寝転がった。 「さて、どうなるかな……」 俺は静かに独りごちた。 前へ 次へ
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/1545.html
全てのコースターはこちら
https://w.atwiki.jp/shingekititan/pages/47.html
先週、せっかく書いた文章が自分のミスで全部消えたので、書く気を無くしていたのは内緒です。 思い出しながら書いているので、まだまとまっていません。 ※ネタバレや考察自体がお好きでない方は絶対に閲覧しないようお願いいたします。 ※以下の内容を読んだ場合、今後作品を楽しむ喜びを損なう危険があります。閲覧は自己責任でお願いいたします。 ※作中の描写だけでなく、作り手の意図や傾向、自分ならどうするかなど推測も交えて考察しております。 第65話「夢と呪い」時点での疑問 ◎ケニー・アッカーマンの祖父の説明 ・ケニーの祖父はリヴァイにそっくり→私の「壁内人類は限られた遺伝子から作られたクローンのバリエーション」説。少ない遺伝子情報から個体差や男女のバリエーションを作って、数を「水増し」している。血縁者の容姿が良く似ていたり、男女の区別が分かりにくいのはそのため。 ・この世界では男と女が争っている? ・大多数のひとつの血縁(ルーツ)からなる単一民族=植物? ・エレンが外に出たいのは、植物の種子の発芽や、植物の欲望を表している? ・植物は自分の種子を広く遠くに運ぶために、風や動物を利用する→植物に操られている? ・ただし、ミカサは犬のように見える。 ・王の理想とする統治方法=植物から動物まで全生物が一体化すること? ・アッカーマンは「家」なのに、東洋は「一族」→東洋人の家は複数存在する? ・「ワシの親の代は子どもに失われた歴史を伝えることなどはしなかった」 ・ではなぜケニーの祖父は知っているのか? ・単に、詳細な歴史は伝えなかったが、おおまかな情報だけは伝えられていた、という事か? ・「ワシらの頭首は自らの命を条件にアッカーマン家の存続を求め処刑された」「その懸命な願いも今となっては保護とされてしまった」 ・なぜ「当主」ではなく「頭首」なのか?→アッカーマン家は実は雑多な人間の集団? 犬の群れ? 私のミカサのイメージはドーベルマン。エレンが誘拐事件の時にミカサに巻いたマフラーは「犬の首輪」。 ・王政はアッカーマン家の記憶が怖いのに、なぜ頭首が死んだら存続を許すのか?→真の記憶は頭首だけが持っているから? だとすればレイス家と同じ。だから、子どもに失われた歴史を伝えなければ粛清の対象にならないのか? ・ケニー「その方がおもしろい」から「って・・・思ったんだがな・・・」へのコマ ・現在レイス家で進行中のシチュエーションは以前に一度、または何度も繰り返し発生していて、他の登場人物は入れ替わったり、同じ人物でも年を取らなかったりしているのに、ケニーだけがどんどん年を取っている? ・ロッドの弟のウーリがケニーを「引き入れた」→中央憲兵団だけでなく、ループに引き入れた? ・ウーリあるいはグリシャは中央憲兵団の団長? ・ケニーが上から降りてきたとき、ロッドがうんざりした顔でまったく慌てないのは、すでに経験済みだったから。ロッドはケニーの行動や話す内容を事前に知っており、またかと思って同じ返事をしている。 ・ケニーがエレンを傷つけた事だけは予想外? だから驚いている? ・第64話のタイトルは「歓迎会」である。 ・非常に不思議なタイトルである。なぜ襲撃を受ける事が「歓迎会」なのか? ・それは、この事件全体がロッドの言う「平和な世界」を作るプロセスに沿ったものだからではないのか? ・現在の展開は、実は以前に世界を平和にした時と同じプロセスになっており、このエレンとヒストリア獲得や調査兵団の襲撃などは予定通りのイベントなのではないか? いわば「神話の再現」? だから、ロッドとしては「よく来てくれた。歓迎させてもらうよ。これですべて以前と同じだ。これであとはヒストリアがエレンを食べれば終わりだ。ケニーもみんなもありがとう」という意味で「歓迎会」なのでは? ・そこから発想を飛躍させると、壁内には「神話の再現」のために、フラグを立てる役がいるのではないのか? ・それがグリシャやキース?(キースの疑惑については1巻にさかのぼって、この後考察する予定) ・それとも現在の展開はレイス家が「歪めた」プログラムであり、壁の機能を悪用している? ・グリシャやキースは、レイス家の歪めた世界を、もとの「罪人を罰する地獄」に戻そうとしている? ・そのようなフラグを立てる役目の人間は、記憶操作をされて別の記憶と人格を植え付けられている可能性がある。 ・そのため、自分でも意識せずに、フラグを立てる方向へ状況を誘導している。 ・スパイも同様で、記憶操作によって登場人物自身も知らない別人格が、読者に気付かれないように発言したり、スパイをしたりしているのかもしれない。 ・ロッドは最初、弟のウーリがケニーを「引き入れた」判断を「とちくるった弟の気まぐれにすぎない」と思い批判的だったが、今ではその「弟の判断を誇りに思っている」。 ・「誇りに思う」→単にケニーがエレンとヒストリアを誘拐してきた事や、今までの中央憲兵団での働きだけでなく、今回の事件で重要な役割を果たしているから? 「人類が平和を取り戻す」ことができるのはケニーのおかげという意味か。 ◎ケニーのナイフとロッドの血 もっと重要なのは「ケニーのナイフ」である。 ケニーはロッドの口にナイフを入れてかき回した。 そのナイフにはロッドの血が付いている。 そのロッドの血の付いたナイフで、ケニーはエレンの額を切った。 ということは、エレンの体内にロッドの血液が入ったことになる。 エレンの最初の巨人化は、①腕をヒゲ巨人に噛み切られ、②ヒゲ巨人の体内(胃?)で他の壁内人類の血にまみれていた直後。 エレンが他の巨人を操った(ように見える)力の発現は、①腕をライナーに噛みきられ、②カルラ・イーターに接触した直後。 つまり、エレンが傷ついて他の巨人に接触している時に、新しい力が発現している。 特に、この作品は「血」が特別な意味を持っている。 ならば今回も同じ事が起き、エレンにまた新しい力が発現するのではないだろうか。 それがこの事件で起きるのか、それとも今後の伏線になるのかは、まだ分からない。 ◎巨人化注射と脊髄液の謎 ・巨人化注射の中身とは脊髄液ではないのか? ・人間の脊髄液が使用されている? ・ということは、ウォール・シーナの地下街に貧民街があるのは、巨人化注射の原材料を作るのに必要な脊髄液の原料として、常に一定数の人間を地下に”飼っておかなくてはならない”のでは? ◎ヒストリアの変身する巨人 ・まず気になるのは、まったく新しい未知の巨人か、それともすでに作中に登場した既知の巨人か、という事。 ・既知の巨人で「もっとも戦闘に向いた巨人」と言えば、やはりライナーたちの巨人である。 ・すなわち「超大型巨人」「鎧の巨人」「女型の巨人」である。 ・超大型巨人は狭い地下では身動きが取れないし、女型の巨人は運動性能が良いがすでにエレン巨人に負けている。 ・個人的には鎧の巨人が最も戦闘に向いていると思うが、フリーダが「経験不足」のためにグリシャ巨人に敗北したように、ヒストリアも巨人化には慣れていない。 ・したがって、ロッドはできるだけ「経験が少なくても勝てるような巨人」を選んだのではないだろうか。(ただし、相手のエネルギーを吸収できる特殊能力を持つ巨人などがいれば、話は別である) ・フリーダもエレンも手を自分で噛んで巨人化するが、ウトガルド城でベルトルトが巨人になろうとしているのではないかと言われているシーンでは、ベルトルトも手を噛もうとしている。 ・ということは、やはりロッドが選んだのは既知の巨人(のバリエーション)である可能性の方が高いと思われる。 ◎ヒストリアの変身した巨人 ・オッサン顔で地下洞窟の天井に閊(つか)えるほど大きい。 ・髭をはやしているようにも見える? ・以前から、レイス家の巨人は人間時と巨人の外見が合致していないことが気になっていた。 ・フリーダも人間時の黒髪からヒストリアに似た金髪巨人に変化。 ・ただ、先代継承者であるロッドの弟(※ウーリと同一人物かどうかはまだ確定していない)の巨人は描かれていないので、その外見は男型か女型かわからない。 ・コニーの母親の巨人の例もあるので、性別が変化したように見える場合もあり得ると思われる。(そもそも巨人は男型が圧倒的に多い→もともと壁内人類はほとんど男性で、クローン技術で男から無理矢理女を作っている?)
https://w.atwiki.jp/shingekititan/pages/49.html
※ネタバレや考察自体がお好きでない方は絶対に閲覧しないようお願いいたします。 ※以下の内容を読んだ場合、今後作品を楽しむ喜びを損なう危険があります。閲覧は自己責任でお願いいたします。 ※作中の描写だけでなく、作り手の意図や傾向、自分ならどうするかなど推測も交えて考察しております。 ◎巨人は最初から中にいた 第66話「願い」に、「ヨロイ ブラウン」の小瓶が登場しました。 この小瓶のモチーフは、『不思議の国のアリス』だと思われます。 今までの展開から推測すると、「ブラウンという人の脊髄液で作った、鎧の巨人に変身する液体」ではないかと考えられます。 これは、私が昨年書いた「人間が液体になって巨人の中で生き続けている」説に合致した展開です。 ライナーの「地下室だと・・・」の意味 > ところが何者かが宇宙船内に、遺伝子汚染された巨人細胞(プリオン)をバラまいてしまった。たちまちパンデミックが発生し、次々と巨人化してゆく人間や動物。その時、一部の人間たちが自分たちの記憶を特殊な液体に保存することを思いついた。この液体は巨人化能力と同時に、注射された相手に自分の記憶と意志を継承させることができる。その記憶は子孫にも受け継がれる。つまり、何世代にもわたって、相手の血液中で疑似的に生き続ける事ができるのだ。 > そして、このパンデミックが収まった時、誰かが巨人を見つけ、その体を調べて血液の異常に気付き、自分たちの記憶と意志を見つけて、再び人間の肉体に戻してくれることを期待した。要するに、巨人細胞パンデミックという災害を避ける為に、一時的に巨人の血液中に自分たちの記憶と意志を避難させ、ひたすら他の宇宙船からの救出を待つのである。 つまり、巨人や壁内人類の中に、最初から巨人化能力者が潜んでいたのだ、というのがこの仮説です。 この仮説を使えば、ベルトルトの「お願いだ 誰か僕らを見つけてくれ」(12巻第48話「誰か」)というセリフの意味も説明できます。 巨人化能力者は、巨人という救命カプセルの中で救助を待つ漂流者なのです。 このあたりのモチーフは『十五少年漂流記』や『ロビンソン・クルーソー』だと思われます。 ◎世界を正常に戻せ この世界を巡る争い 以下、この仮説にしたがって考察してみます。 壁内では、レイス家や王政と戦う勢力がいると仮定します。 ここではその勢力を、グリシャ・イェーガー達だとしましょう。 レイス家のみに使用できるとされる「この世界のすべてを創造するシステム」は、本来は別の目的に使用されるはずだった。 しかし、レイス家は「神を生み祈りを捧げ、平和な世界を作る」ため、王政は自分たちの権力を維持するため、そのシステムを不正使用している。 このままでは、この世界の本来の目的が果たせません。 フリーダの「罪人」という言葉から、この世界は罪人を罰するための地獄のような場所ではないかと思われます。 事実、ユミルも「もう直(じき) この壁の中が地獄になるのは避けられない」と、12巻第50話「叫び」でナレーションしています。 (私自身、とある神話から、壁内は地獄だという説も考えていました。SFでも流刑星は良く出てくる設定です) ただし、エレンが敵意を向けた巨人を、他の巨人が食べるのを見て、「この世界にも未来がある」と思い直し、ヒストリアに詫びてライナーたちの方へ走ります。 (ユミルは、エレンがいれば「この世界にも未来がある」と考えています) (これはレイス家の巨人の持つ創造の力と関連する可能性が高いと思われます) ◎巨人を復活させろ この世界を本来の正しい世界に戻そうとする勢力がいた。 それがエレンを所有するグリシャ・イェーガー達だった。 グリシャ達は「自分たちの体内に巨人が隠れている」という事実を知っていた。 彼らは王政から隠れて過去の歴史を保存し、体内の巨人の”戻し方”も知っていた。 つまり、世代を超えて壁内人類の体内に遺伝され続けてきた巨人化能力者を、もとの人間に戻す方法である。 その元の人間に戻す方法が、「①注射で巨人化して、②血縁者を食べる(正確には脊髄液を体内に入れる)」事。 この2つの条件が揃わないと、人間に戻れないのである。 巨人はなぜ人を食べるのか? 人間に戻るためである。 そのために、巨人には食人衝動が与えられている。 しかし、巨人がいくら人間を食べても、今のままでは絶対に人間には戻れない。 第1条件の「注射」が無いからである。 つまり、巨人たちは人間に戻るために人間を食べているのだが、まったくのムダなのだ。 ユミルはこれを、「終わらない悪夢を見ているようだった」と表現した。 ユミルのセリフは、巨人になっても人間の意識が残っているということを示している。 同時にこのセリフは、エレンの母を食べたカルラ・イーターにも、カルラの意識が残っていた可能性がある事を示している。 (この点については、各話考察や座標の項目で詳しく考察したいと思います) ユミルは「マルセルを食った」とベルトルトは言った。 このマルセルという名前は、雑誌掲載時のべリックから、単行本になる際に変更されたものだ。 それとは別に、私は「ユミルが人間に戻ったのはライナーたちの仲間を食べたからではなく、彼の携行してた注射液を一緒に食べたから」という仮説を立てている。 私はこの仮説に基づき、「ユミルに食べられたのがべリック。べリックの携帯していた注射液の中身がマルセル(またはその逆)」だと考えている。 ライナーもベルトルトも実は注射液(脊髄液)の方の人格なので、べリックについても「注射液(脊髄液)の方の名前」で呼んでいるのではないだろうか。 ◎シガンシナ区を攻撃せよ 実はキース・シャーディスも、グリシャの仲間だった。 グリシャ達は壁内の様々な場所に、様々な職業で潜伏した。 グリシャは医者になって攻撃目標であるシガンシナ区に潜伏し、キースは調査兵団に入って機会をうかがった。 グリシャは医者なので、堂々と住人の体を調べることができる。 健康診断や治療をしながら、グリシャは巨人を人間に戻すために、巨人に食べさせるイケニエを選びだした。 巨人の中で眠っている人間達を、仮に「巨人スリーパー」と呼ぼう。 巨人スリーパーの氏名は分かっていた。 もともと巨人スリーパーは人数が少ないのに加え、巨人の顔を見れば、その特徴から中で眠っているのが誰かは判別できた。 グリシャは巨人スリーパーの近親者(子孫または先祖)を探し出し、ピックアップした。 グリシャがその情報をキースに流し、キースはその中で調査兵団に入った者を隊員にした。 そして、キースはイケニエに選ばれた隊員を壁外調査に同行させ、巨人スリーパーを特定できた巨人にわざと食べさせた。 それがモーゼス・ブラウンである。 冒頭の巨人の顔が隠されているのも、これが理由である。 冒頭の巨人の中にはライナー・ブラウンが眠っていた。(※本名は違うかもしれない) したがって、巨人の顔もライナー・ブラウンに似ていたと考えられる。 その場合、もしも普通に巨人の顔を描いてしまったら、食べた巨人と、食べられたモーゼスが良く似ている事に疑問を持ち、真相に至る読者がいるかもしれない。 だから、作者チームは冒頭の巨人の顔を隠した。 その代わり、「口の右から出る蒸気」を描き、冒頭の巨人とライナー・ブラウン(鎧の巨人)は同一人物である、というヒントを残したのである。 グリシャとキースは、この方法で何人かの巨人スリーパーを人間に戻した。 この戻された人間が巨人化能力を使って、壁を本来の姿に戻すために、人類への攻撃を開始したのである。 ◎キースはフラグを立てた キースの役割はそれだけではない。 訓練兵団104期に、巨人能力者やアッカーマン家の末裔など特殊な素材が集められたのは偶然ではない。 キースがわざと集めたのである。 また、9巻37話「南西へ」において、ヒストリアはユミルに、「 やっぱり…私の実力が今期の10番以内に見合うはずがない… 誰に聞いたって10番以内はあなただと答えるはず… どうやったか分からないけど… あなたは私に憲兵団を目指すよう促すばかりか その権利さえ私に渡そうとした… 何で…私にそこまでするの?」(「ユミル」参照)と疑問を投げかけている。 これも、 キースならばヒストリアを10位に入れることは簡単である。 また、4巻第15話「個々」において、キースは侵入訓練兵を罵倒する「通過儀礼」を行うが、エレンたち一部の人間には何も言わない。 通りがかった他の団員が「何も言われない者は、2年前の地獄を見て、すでに通過儀礼を終えている者たちだ」と読者に説明する。 これもキースが「別の理由」で通過儀礼をしなかったと考えれば納得できる。 キースに通過儀礼をされなかった者は、画面上で見る限り、アニ、ミカサ、ライナー、ベルトルト、エレン、ユミルである。 かつて王政の一員だったアッカーマン家(とされる)ミカサ以外は皆、巨人化能力者である。 もしもこの人選が、キースと関係の深い人間だとすれば、キースはユミルについても何らかの関係を持っていた(知識があった)可能性がある。 キースは今までのセーブデータ、言わば 「予言の書」に書かれた通りに行動しているのかもしれない。 ◎キースとライナー しかし、キースには罪の意識もある。 腕だけになったモーゼス・ブラウンの母に、「息子の死は、人類の反撃の糧になったんですよね」と涙ながらに迫られて、 キース は感情を抑えられずに泣いてしまう。 実際には、モーゼス・ブラウンの母の言葉とは正反対だったからだ。 「モーゼス・ブラウンは”人類の糧(かて)”ではなく、巨人の糧(エサ)になった」 「そして、 あなたの愛する息子の死こそが、”この人類”を絶滅させる最初の一歩なのだ」 キースは罪の意識に耐えられず泣いてしまったが、自分たちの企みを知られぬよう、「巨人討伐が失敗し、モーゼス・ブラウンが死んだのは、わざと失敗させたわけではなく、あくまでも自分たちが無能だったからだ」という印象操作をする事も忘れなかった。 ただし、この「無能」という言葉には、 「自分たちにはやらなければならない使命がある。 しかし、自分たちは無能で、壁内人類を滅ぼす事しか使命を果たす方法を思い付く事が出来なかった。 誰も人なんか殺したいなどと思わない。 だが、誰かが自分の手を血で染めて、やり遂げなくてはならないのだ」 という意味も込められているのかもしれない。 すなわち”ベルトルト・フーバー”である。 グリシャやキースたちは、先代のライナーたちなのかもしれない。 ◎ゲームプレイとセーブポイント この世界は多元宇宙の一つ。 多元宇宙のどこにいるのかを示すのが座標。 巨人あるいは液体の姿で多元宇宙を渡り歩き、前の世界で成功したところまでを再現。 失敗したところがセーブポイント。 失敗すると、その宇宙は崩壊する。 グリシャやキース達は自分たちの行動記録(セーブデータ)を持ち、それに従って前回のゲームプレイをトレースし、セーブポイントまで行動を進める。 キースがブラウン(の子孫または先祖)を食べさせるのも、壁襲撃も、シガンシナ区が最初に襲われるのも、レイス家襲撃も、すべて以前に起こった出来事をわざと繰り返している。 グリシャが自分をエレンに食べさせたのも、前のゲームプレイそのままの行動。 表紙の内容が本編と異なるのは、表紙は別の宇宙でのプレイ内容だから。 何故かどの宇宙にも、霊長類に相当する人型の生物が存在する。 どの宇宙でも、生物界の頂点に立つ生物は、進化すると人型になってしまう。 実は、巨人や液体の形で多元宇宙を渡り続ける「生物の素」が、それぞれの宇宙で生物に入り込む。 この「生物の素」が入りこんだ生物が進化し、その宇宙の生物の頂点に立つ人型の生物になるのだ。 これが、それぞれの宇宙の頂点に立つ人型生物=人類 の起源である。 そのため、 それぞれの宇宙の人類は、ルーツとなる生物が異なる。 壁内人類=犬から進化した人類。 黒髪は主人なので、白髪はつい命令に従ってしまう。 カルラ=黒、ハンネス=白。 ライナーたち=猿から進化した人類。 ◎15巻の表紙のエレン 巨人化の注射液の中身には、多元宇宙を旅してきた全ての記憶が詰まっている。 15巻の表紙のエレンは、何代か前のヒストリアに食べられるバッドエンドのエレン。 エレンはヒストリアに食べられて、一瞬で次々に生まれては消滅を繰り返す全宇宙の俯瞰図とその歴史を見る。