約 1,110 件
https://w.atwiki.jp/aki-dead/pages/751.html
16 06 10 (Aki_SW2GM) 16 06 10 (Aki_SW2GM) 16 06 10 (Aki_SW2GM) 16 06 10 (Aki_SW2GM) 16 06 10 (Aki_SW2GM) ミストキャッスル ~蛮都からの生還~ 16 06 10 (Aki_SW2GM) 16 06 10 (Aki_SW2GM) 16 06 14 (Aki_SW2GM) 16 06 15 (Aki_SW2GM) 16 06 50 (Aki_SW2GM) ■導入1:虜囚 16 06 52 (Aki_SW2GM) 16 07 11 (Aki_SW2GM) リーダーは1dを振りたまえ 16 07 13 (Aki_SW2GM) 16 07 18 (A_ria ) 1d6 16 07 18 (C-Dice ) A_ria - 1D6 = [3] = 3 16 07 36 (Aki_SW2GM) 16 07 53 (Aki_SW2GM) 【ザバール】「なんだ、キミたち死んじゃったの」 16 08 12 (Aki_SW2GM) 【ザバール】「仕方ないね。また買ってあげるよ」 16 08 33 (A_Cy ) 【サイ】「申し訳ありませんご主人様、お手数おかけ致しまして…(へこへこ」 16 08 43 (A_Kuti ) 【クティ】「ご主人…多謝なのですわ…。」 16 10 03 (A_ria ) 【リア】「…」足を見て虚ろな眼でw 16 10 34 (Aki_SW2GM) 【ザバール】「はい、1200ガメル分、追加でテキトーに持っていって。落とし物の件、頼むよ、今度こそ」 16 11 08 *nick SIX__ → T_Miliru 16 11 36 (A_Cy ) 【サイ】「はっ!情報は既に手に入れておりますゆえ…今しばらくお待ちいただければと存じます…(へこへこ」 16 11 46 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:1日目夜 B-4 クティ-5m-リア・サイ 16 12 42 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目朝 B-4 クティ-5m-リア・サイ 16 13 22 (Aki_SW2GM) とゆーわけで、どこ行きます? 16 13 45 (Aki_SW2GM) 16 13 54 (Aki_SW2GM) あ、その前に経験値精算 16 13 54 (Aki_SW2GM) 16 14 04 (A_Cy ) 1200G追加で虜囚と同じ処理なら装備買えます? 16 14 17 (Aki_SW2GM) はい 16 14 38 (Aki_SW2GM) あと、300+110+20+20経験点入ります 16 15 01 (A_Cy ) ファンブル分もここで清算でOKですか? 16 15 44 (A_Kuti ) かしこまりましたー 16 16 18 (A_ria ) うぃ 16 16 44 (Aki_SW2GM) はい 16 16 56 (Aki_SW2GM) 110じゃないや 16 16 59 (Aki_SW2GM) 110x4だ 16 17 57 (Aki_SW2GM) 780経験点です 16 19 08 (A_Cy ) 1200足されるとちょうど追加でジェザイルが買えるんですがw 16 19 27 (A_Kuti ) あれ、追加になるのかな?>お小遣い 16 21 11 (A_ria ) 全滅すると逆に美味しい?w 16 22 39 (Aki_SW2GM) 追加です 16 24 58 (A_Cy ) ここはもうジェザイルいっちょう! 16 25 07 (Aki_SW2GM) シャキーン! 16 25 15 (A_Cy ) 50m射程ヒャッハー 16 25 52 (A_Kuti ) タワーシールド購入しま。 16 26 02 (A_ria ) こちらは特に強化できるようなものはないかなー 16 26 57 (A_Kuti ) スプリントアーマー、タワーシールド頂きます 16 27 34 (Aki_SW2GM) 金属鎧とは勇気あるな! 16 28 16 (A_ria ) 非金属の上の鎧が欲しいが、戦闘特技を取ってからだなぁw 16 30 11 (A_Kuti ) いかんw 16 30 15 (A_Kuti ) 音がww 16 30 25 (A_ria ) がっちゃがっちゃw 16 30 31 (A_Kuti ) ハードレザーで我慢するw 16 32 43 (A_Kuti ) ポーション買いますね 16 34 27 (A_ria ) 1200は大事に取っておきます! 16 34 42 (A_Cy ) いや現物支給です 16 35 28 (A_Cy ) 12 51 (Aki_SW2GM) 【ザバール】「取りあえず、何も無いと始まらないだろうから、ボクの商品の中から1200G分持っていっていいよ」 16 35 45 (A_ria ) なんと! 16 36 10 (A_ria ) 魔晶石5点を2つと2点を1つもらいますw 16 36 27 (Aki_SW2GM) あい 16 36 55 (Aki_SW2GM) 16 37 01 (Aki_SW2GM) では、出発! 16 37 02 (Aki_SW2GM) 16 38 17 (A_Cy ) プリ2なら300x4のが使いやすいかもw 16 39 23 (A_ria ) 魔晶石は、魔晶石からとMPからの分割使用が可能なので、正直あまり関係ないのですw 16 40 12 (Aki_SW2GM) 16 40 19 (Aki_SW2GM) どこへ向かう? 16 40 20 (Aki_SW2GM) 16 41 36 (A_ria ) マップが先ほどと同じままなら…さくっと骨の川があるらしい場所へ? 16 42 01 (A_Kuti ) 骨の川にー 16 42 14 (A_Kuti ) http //www40.atwiki.jp/aki-dead/pages/743.html 更新済みです。アイテム等ご確認を。 16 42 24 (Aki_SW2GM) 一箇所立ち止まらなければなりませんが、どこで止まります? 16 42 47 (A_Cy ) せっかくだから塔?w 16 43 30 (A_ria ) w 16 43 51 (A_Kuti ) 塔止まって大丈夫だっけ? 16 44 55 (A_Kuti ) 廃墟停止でスルー>骨の川が無難かしら 16 45 52 (Aki_SW2GM) では、それでOK? 16 46 22 (A_ria ) うぃ 16 47 42 (Aki_SW2GM) 16 47 43 (Aki_SW2GM) 16 47 56 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目朝 C-4 クティ-5m-リア・サイ 16 47 57 (Aki_SW2GM) 16 47 57 (Aki_SW2GM) 16 48 00 (Aki_SW2GM) ◇51:廃墟 16 48 01 (Aki_SW2GM) 16 48 10 (Aki_SW2GM) いくつもの建物が倒壊し、荒廃するにまかせたままの廃墟だ。死肉を貪る猛禽が、頭上を飛んでいる。 16 48 11 (Aki_SW2GM) 16 48 20 (Aki_SW2GM) キミたちはどうする? 16 48 27 (Aki_SW2GM) >廃墟に入る 16 48 28 (Aki_SW2GM) 16 48 33 (A_Cy ) 入らないw 16 48 48 (A_ria ) うむ、今回もスルーでw 16 48 59 (Aki_SW2GM) 16 49 08 (Aki_SW2GM) リーダーは1dを振りたまえ 16 49 08 (Aki_SW2GM) 16 49 58 (A_ria ) 1d6 16 49 58 (C-Dice ) A_ria - 1D6 = [4] = 4 16 50 06 (Aki_SW2GM) 16 50 06 (Aki_SW2GM) 16 50 27 (Aki_SW2GM) ランダムイベント:④.ボーアの暴走 +★ 16 50 29 (Aki_SW2GM) 16 52 51 (Aki_SW2GM) 人々が騒ぎ出す。見ると、1頭のボーアが暴走して、人々を蹴散らしているのが見える。ボーアは、キミたちに向かって突進してくる。 16 52 52 (Aki_SW2GM) 16 53 10 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目朝 C-4 ボーア-5m-クティ-5m-リア・サイ 16 53 25 (Aki_SW2GM) 16 53 33 (Aki_SW2GM) 魔物知識判定! 16 53 34 (Aki_SW2GM) 16 53 41 (A_ria ) 2d6+4 16 53 42 (C-Dice ) A_ria - 2D6+4 = [1,6]+4 = 11 17 01 59 (A_Kuti ) 2d6 17 01 59 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6 = [4,4] = 8 17 02 22 (Aki_SW2GM) 17 02 25 (Aki_SW2GM) 1LV ボーア 17 02 25 (Aki_SW2GM) 知能 17 02 25 (Aki_SW2GM) 動物並み 17 02 25 (Aki_SW2GM) 知覚 17 02 25 (Aki_SW2GM) 五感 17 02 25 (Aki_SW2GM) 言語 17 02 25 (Aki_SW2GM) なし 17 02 25 (Aki_SW2GM) 生息地 17 02 25 (Aki_SW2GM) 草原、荒地 17 02 25 (Aki_SW2GM) 反応 17 02 25 (Aki_SW2GM) 敵対的 17 02 25 (Aki_SW2GM) 知名度/弱点値 17 02 25 (Aki_SW2GM) 8/11 17 02 25 (Aki_SW2GM) 先制値 17 02 25 (Aki_SW2GM) 7 17 02 25 (Aki_SW2GM) 移動速度 17 02 25 (Aki_SW2GM) 20 17 02 25 (Aki_SW2GM) 生命抵抗力 17 02 25 (Aki_SW2GM) 4(11) 17 02 25 (Aki_SW2GM) 精神抵抗力 17 02 25 (Aki_SW2GM) 3(10) 17 02 25 (Aki_SW2GM) 攻撃方法 命中力 打撃点 回避力 防護点 HP MP 17 02 25 (Aki_SW2GM) 体当たり 3(10) 2d+2 2(9) 2 29 6 17 02 25 (Aki_SW2GM) 特殊能力 17 02 25 (Aki_SW2GM) 「勢いが余る」 17 02 25 (Aki_SW2GM) 常に効果を発揮する特殊能力です。攻撃が失敗すると、ボーア自身が自動的に転倒します。 17 02 25 (Aki_SW2GM) 弱点 17 02 25 (Aki_SW2GM) 物理ダメージ+2点 17 02 25 (Aki_SW2GM) 戦利品 自動 反り返った牙(30G) 17 02 25 (Aki_SW2GM) 2~9 なし 17 02 25 (Aki_SW2GM) 10~ 厚手の皮(40G) 17 02 25 (Aki_SW2GM) 蛮族などが馬代わりに利用する、狼と猪の中間のような姿の魔物です。 17 02 25 (Aki_SW2GM) 戦闘力が高く、突進して攻撃を行いますが、交わされると勢い余って転倒してしまいます。 17 02 27 (Aki_SW2GM) 17 03 58 (A_Cy ) 2d6 看破/ファンブルしてやるぜ ひらめでまもちし 17 03 58 (C-Dice ) A_Cy - 2D6 = [4,1] = 5 17 04 11 (A_Cy ) なんだあの動物!? 17 04 46 (Aki_SW2GM) 17 04 46 (A_Kuti ) んじゃビートルスキン使ってから 「その場から」全力攻撃で張り倒しますw 17 05 37 (A_Kuti ) 2d6+3 触手メイス食らえば良いと思うよ 17 05 37 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+3 = [2,5]+3 = 10 17 05 44 (Aki_SW2GM) 命中! 17 06 05 (A_Kuti ) r20+4+4@12 17 06 06 (C-Dice ) A_Kuti - Rate20+4+4@12 = [6,6 10][5,4 7] クリティカル +4+4 = 25 17 06 49 (A_Kuti ) 【クティ】「…んふ…馴染んできたわぁ…」(びゅるんびゅるん振りまわしつつ 17 07 14 (A_ria ) 素晴らしいダメージw 17 07 34 (A_Cy ) 打ち込んだら落ちるかなw 17 07 36 (Aki_SW2GM) だが、倒れない! 17 08 06 (A_Cy ) ジェザイルでソリッドバレット打ち込みますー 17 08 39 (A_Cy ) 2d6+1+3 17 08 40 (C-Dice ) A_Cy - 2D6+1+3 = [5,4]+1+3 = 13 17 08 45 (Aki_SW2GM) 命中! 17 09 03 (A_Cy ) r20+4@10 貫けっ 17 09 03 (C-Dice ) A_Cy - Rate20+4@10 = [4,4 6]+4 = 10 17 09 13 (Aki_SW2GM) ぱた 17 09 50 (A_ria ) おお、やったっ 17 10 04 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目朝 C-4 クティ-5m-リア・サイ 17 15 08 (Aki_SW2GM) では、戦利品判定~ 17 15 19 (A_Kuti ) リーダーどうぞw 17 15 57 (A_ria ) 2d6 うぃさー 17 15 57 (C-Dice ) A_ria - 2D6 = [1,6] = 7 17 16 31 (Aki_SW2GM) 自動 反り返った牙(30G) 17 16 31 (Aki_SW2GM) 2~9 なし 17 16 45 (A_ria ) ががーんw 17 16 54 (A_Kuti ) 弾丸回収完了です!先生! 17 17 06 (A_Cy ) 元はとれたw 17 17 10 (A_ria ) w 17 18 16 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目昼 C-4 クティ-5m-リア・サイ 17 18 20 (Aki_SW2GM) 17 18 28 (Aki_SW2GM) 移動しますか? 17 18 29 (Aki_SW2GM) 17 18 34 (A_Kuti ) 【クティ】「…んふぅー、これも悪くないじゃないのー。うふふー。」びゅるんびゅるん腕振りまわした後にぺろぺろしてましょう。時々サイ見て嬉しそうにウインク。 17 18 44 (A_Kuti ) 骨の川移動で異存ないですよねー 17 18 52 (A_Cy ) 骨の川へー 17 18 53 (A_ria ) んむ。いきましょうー 17 19 19 (A_ria ) 【リア】「気楽で、良いわね……」 17 19 39 (Aki_SW2GM) 17 19 39 (Aki_SW2GM) 17 19 40 (Aki_SW2GM) 17 19 49 (Aki_SW2GM) ◇33:骨の川 17 19 55 (Aki_SW2GM) 17 20 29 (Aki_SW2GM) 川底に真っ白な枯れ枝や石ころが敷き詰められている水嵩の浅い川が流れている。その川岸に続く小道を歩いていると、荷車を牽いた蛮族たちがやってくるのが見える。やがて、蛮族たちは立ち止まり、荷車に乗せていた大きなふたつの麻袋の中身を川に向かってぶちまける。蛮族たちはその作業をやり終えると、空になった麻袋を載せた荷車を牽いてどこかに去ってしまう。 17 20 34 (Aki_SW2GM) 17 20 42 (Aki_SW2GM) キミたちはどうする? 17 20 49 (Aki_SW2GM) >川に足を踏み入れる 17 20 50 (Aki_SW2GM) 17 22 16 (A_ria ) じゃあ、川にタイヤを踏み入れるでw 17 22 20 (A_Kuti ) 【クティ】「…あれが…ねぇ。あそこにご主人のペンダントってのがあるのかしら。…入る?」 17 22 31 (A_Kuti ) タイヤwww 17 22 49 (Aki_SW2GM) 17 22 51 (Aki_SW2GM) 17 23 01 (Aki_SW2GM) 2:川に足(等)を踏み入れる +★(*) 17 23 02 (Aki_SW2GM) 17 23 15 (Aki_SW2GM) 川に足を踏み入れようとすると、複数の人骨が立ち上がる。人骨はスケルトンで、その数は6体だ。 17 23 20 (Aki_SW2GM) 17 23 25 (Aki_SW2GM) 魔物知識判定 17 23 26 (Aki_SW2GM) 17 23 34 (A_Cy ) 2d6 はいひらめひらめ 17 23 34 (C-Dice ) A_Cy - 2D6 = [6,3] = 9 17 23 48 (A_Kuti ) 2d6 ひらめ 17 23 49 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6 = [6,2] = 8 17 23 57 (A_ria ) 2d6+2 17 23 57 (C-Dice ) A_ria - 2D6+2 = [4,2]+2 = 8 17 24 33 (Aki_SW2GM) リア、嘘はいけないw 17 24 40 (A_Kuti ) そして追い打ちするマスター 足(等)w 17 24 41 (A_ria ) ハッw 17 24 50 (A_ria ) +2の10ですねw 17 24 55 (Aki_SW2GM) 17 25 04 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目昼 C-4 スケルトンx4-5m-スケルトンx2-5m-クティ-5m-リア・サイ 17 25 11 (Aki_SW2GM) 17 25 42 (Aki_SW2GM) 弱点看破失敗! 17 25 43 (Aki_SW2GM) 17 25 44 (Aki_SW2GM) 先制値判定どうぞ! 17 25 45 (Aki_SW2GM) 17 25 58 (A_Kuti ) 2d6+2 遅いんだもの。 17 25 58 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+2 = [5,5]+2 = 12 17 26 05 (A_ria ) 2d6+2 こんどこそ+2のみw 17 26 05 (C-Dice ) A_ria - 2D6+2 = [1,1]+2 = 4 17 26 15 (A_Cy ) 2d6+3 17 26 15 (C-Dice ) A_Cy - 2D6+3 = [5,3]+3 = 11 17 26 18 (Aki_SW2GM) 17 26 19 (A_ria ) くっ……水辺でタイヤは不利か…… 17 26 22 (Aki_SW2GM) 17 26 26 (Aki_SW2GM) 第1ラウンド 17 26 26 (Aki_SW2GM) 17 26 28 (Aki_SW2GM) PC側の手番 17 26 29 (Aki_SW2GM) 17 26 43 (Aki_SW2GM) 特殊能力カードオープン! 17 26 44 (Aki_SW2GM) 17 27 11 (Aki_SW2GM) 「骨の手/目標値10/生命抵抗力/消滅」 17 27 24 (Aki_SW2GM) すべてのPCは、手番の最初に生命抵抗力判定を行う。失敗すると、地面から突き出してきた骨の手によって足を掴まれ、次の自分の手番までの間、命中力と回避力に-2のペナルティ修正を受ける。この効果は、空を飛んだり、浮遊しているものには効果が無い。しかし、足を掴まれたPCは、その手番の間に飛行できない。 17 27 31 (Aki_SW2GM) 17 27 45 (A_Kuti ) 2d6+6 耐えきる 17 27 45 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+6 = [4,4]+6 = 14 17 27 55 (A_ria ) 2d6+3 17 27 55 (C-Dice ) A_ria - 2D6+3 = [2,5]+3 = 10 17 28 19 (A_Cy ) 足を捕まれってことはタイヤは掴まれないでバキバキと走破できる?w 17 28 29 (A_Cy ) 2d6+3 17 28 29 (C-Dice ) A_Cy - 2D6+3 = [1,6]+3 = 10 17 28 30 (A_ria ) ギュルルンギュルルンと骨の手を踏み散らして進む!w 17 28 38 (A_Kuti ) 車輪に何か突っ込まれるんじゃないのw 17 28 39 (Aki_SW2GM) あ、12だった 17 28 55 (Aki_SW2GM) まぁ、リアは足じゃないからなぁw 17 28 57 (A_ria ) あぁ!車輪に骨が! 17 29 28 (Aki_SW2GM) しかし、蹴散らすタイヤ! 17 29 47 (A_Cy ) 足場が悪いことに対する修正なしって書いてあるしなぁw 17 30 03 (Aki_SW2GM) 17 30 13 (A_Kuti ) だんだんタイヤカッコよく見えて来た 17 30 24 (Aki_SW2GM) 17 30 41 (Aki_SW2GM) 1体だけ、赤い目の骸骨が混じっています。 17 30 42 (Aki_SW2GM) 17 31 18 (Aki_SW2GM) その骸骨は、他の骸骨に身を潜めるようにして、シュタシュタ動いています。 17 31 21 (Aki_SW2GM) 17 31 50 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目昼 C-4 スケルトンx4-5m-赤目、スケルトン-5m-クティ-5m-リア・サイ 17 32 16 (Aki_SW2GM) 17 32 42 (A_Kuti ) 赤いの殴りたいです、先生 17 33 04 (A_Kuti ) ボスだとその容姿が語っています 17 33 22 (A_Cy ) でもボス=かけら持ちということはPCも知ってるでしょうw 17 33 22 (Aki_SW2GM) 冒険者+知力で判定どうぞ 17 33 41 (A_Kuti ) 2d6+2 だから馬鹿だって言ってんだろ!w 17 33 41 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+2 = [3,3]+2 = 8 17 33 48 (A_ria ) 2d6+5 17 33 48 (C-Dice ) A_ria - 2D6+5 = [1,6]+5 = 12 17 34 00 (A_Cy ) 2d6+3 17 34 00 (C-Dice ) A_Cy - 2D6+3 = [1,2]+3 = 6 17 34 08 (Aki_SW2GM) リアだけ見抜いた 17 34 27 (Aki_SW2GM) あ、 17 34 44 (Aki_SW2GM) 乱戦エリア構築されていないから、殴っていいです、フリーでw 17 34 56 (A_Kuti ) あ、そういうことなのかw 17 35 30 (A_Kuti ) 私が接敵すると乱戦エリアになってしまう気がする 17 35 37 (A_Kuti ) 先にサイ先生お願いしますw 17 35 47 (A_ria ) 【リア】「あの赤い目の奴、かけら入ってる……」 17 35 51 (A_Cy ) かといって後ろに打ち込む必要はないでしょうw 17 36 28 (A_Cy ) じゃあ赤目集中でw 17 36 42 (A_Cy ) ソリッドバレットジェザイルでー 17 36 48 (A_Kuti ) 【クティ】「んふふ…!!あの赤い目のヤツ…どう見ても大将だわ!アタシには分かるわ!」 17 37 31 (A_Cy ) 【サイ】「なにが違うかさっぱりだが…ひとつだけアタリがいるのはわかるぞ!」 17 37 43 (A_Cy ) 2d6+1+3 ぱきゅーん 17 37 44 (C-Dice ) A_Cy - 2D6+1+3 = [6,1]+1+3 = 11 17 37 49 (Aki_SW2GM) 命中! 17 38 22 (A_Cy ) r20+4@10 骨に銃弾当たる擬音ってなんだろう?ぱこーんかなぁ 17 38 23 (C-Dice ) A_Cy - Rate20+4@10 = [2,3 3]+4 = 7 17 38 34 (Aki_SW2GM) 変転する? 17 39 44 (A_Kuti ) (弱点看破してるのかな?) 17 39 49 (A_Cy ) 変転してもクリには届かないから…1しか増えないかとw 17 40 12 (Aki_SW2GM) 4点増えるよ 17 40 21 (A_Kuti ) (ごめ、見まちがい) 17 40 48 (A_Cy ) 威力20か… 17 41 18 (A_Cy ) んーでも温存したほうがいいと判断っ 17 42 07 (A_Kuti ) んじゃ、私のターン! 赤眼に接敵! しならせてビートルスキン+全力攻撃で張り倒す! 17 42 21 (Aki_SW2GM) 接敵するの? 17 42 21 (A_Kuti ) あ、ターゲットサイトもー 17 42 27 (A_Kuti ) あ、まった 17 42 30 (A_Kuti ) 乱戦になる 17 42 40 (A_Kuti ) こっから殴りますお! 17 43 04 (A_Kuti ) 改めて宣言 ターゲットサイト+ビートルスキン。その上で全力攻撃触手! 17 43 13 (Aki_SW2GM) にょろーん 17 43 19 (A_Kuti ) 2d6+4 ビタアアアン 17 43 19 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+4 = [5,6]+4 = 15 17 43 24 (Aki_SW2GM) 命中! 17 43 41 (A_Kuti ) r20+4+4@12 しなってくるヘビーメイス 17 43 41 (C-Dice ) A_Kuti - Rate20+4+4@12 = [2,6 6]+4+4 = 14 17 43 50 (A_Kuti ) ごしゃぁ 17 44 02 (Aki_SW2GM) @2! 17 44 20 (Aki_SW2GM) 敵はアンデッドです! 17 45 40 (Aki_SW2GM) リアの殊勲賞なるか!? 17 46 01 (A_ria ) キュア・ウーンズを数拡大でかけておくか……っ 17 46 36 (A_ria ) 2d6+5 行使判定~ 17 46 36 (C-Dice ) A_ria - 2D6+5 = [1,6]+5 = 12 17 46 42 (Aki_SW2GM) 抵抗失敗! 17 47 00 (A_ria ) r10+5 17 47 01 (C-Dice ) A_ria - Rate10+5 = [5,6 6]+5 = 11 17 47 11 (A_ria ) クリティカルがあれば!クリティカルがあればぁぁぁ 17 47 23 (A_Kuti ) *ブルルルン* 17 47 24 (Aki_SW2GM) 骸骨たちは崩れ去った! 17 47 41 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目昼 C-4 クティ-5m-リア・サイ 17 47 51 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目昼 E-4 クティ-5m-リア・サイ 17 48 16 *nick T_Miliru → SIX____ 17 49 07 (A_ria ) 【リア】「こんな身体になっても、ライフォス様の加護はまだあるのですね……」うつろな目でw 17 49 09 (Aki_SW2GM) はい、6匹分戦利品判定~ 17 49 21 (A_Kuti ) 他の骨もお亡くなりだっけか 17 49 29 (A_Kuti ) 各自2骨ずつ? 17 49 43 (A_Kuti ) 2d6 1 骨 17 49 43 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6 = [5,4] = 9 17 49 49 (A_Kuti ) 2d6 2 骨 17 49 50 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6 = [3,4] = 7 17 49 57 (A_Cy ) 2d6+2d6 ノーマル骨 17 49 57 (C-Dice ) A_Cy - 2D6+2D6 = [4,1]+[2,1] = 8 17 49 58 (Aki_SW2GM) 6~10 頑丈な骨(30G) 17 50 00 (Aki_SW2GM) 6~10 頑丈な骨(30G) 17 50 07 (Aki_SW2GM) 2~5 なし 17 50 08 (Aki_SW2GM) 2~5 なし 17 50 11 (A_ria ) 2d6+2d6 17 50 12 (C-Dice ) A_ria - 2D6+2D6 = [2,5]+[3,1] = 11 17 50 16 (Aki_SW2GM) 6~10 頑丈な骨(30G) 17 50 17 (Aki_SW2GM) 2~5 なし 17 51 19 (Aki_SW2GM) 剣の欠片x1、〈赤い宝石のペンダント〉x1 17 51 58 (A_Cy ) 【サイ】「おっ…宝石…」 17 52 23 (A_ria ) 頑丈な骨は計3個入手ですね 17 53 53 (Aki_SW2GM) 17 53 54 (Aki_SW2GM) 17 53 56 (Aki_SW2GM) 3:骨の川を調べる 17 53 57 (Aki_SW2GM) 17 54 21 (A_Kuti ) 【クティ】「…うさちゃんの必要なのはコレだわよね?」 骨から出たペンダントを見つめつつ 17 54 53 (Aki_SW2GM) 17 54 55 (Aki_SW2GM) すべてのスケルトンを倒すと、しばらくの間、乱舞していた骨も静まる。戦利品判定を行った後、キミたちは探索判定を行ってもいい。 17 54 58 (Aki_SW2GM) 17 55 00 (A_ria ) 【リア】「多分そうだと思うけど……」 17 56 00 (A_Kuti ) 【クティ】「…アタシも馬鹿じゃないから、これがそれ!って決める不安もあるのだわぁん…!一応調べるべきかしらねぇ…。」がしゃんがしゃん尾を叩きつけつつ 17 56 26 (A_Cy ) 【サイ】「これだけで帰してくれるとも思わないけど…ヘンな尻尾生えてしまったしなぁ…」 17 56 53 (A_ria ) 【リア】「一応、他にも無いか調べてみましょうか……」 17 57 04 (A_ria ) じゃぶじゃぶ、と川の中にタイヤを沈ませながら 17 57 15 (A_Kuti ) 2d6+2 探索してみますー。触手じゅるじゅるしつつ。 17 57 15 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+2 = [6,1]+2 = 9 17 57 30 (A_ria ) 2d6+4 探索するー 17 57 30 (C-Dice ) A_ria - 2D6+4 = [6,5]+4 = 15 17 57 35 (A_Cy ) 骨の川なのでじゃぶじゃぶというよりバキバキですよw 17 57 45 (A_Kuti ) 【クティ】「おそろいだから、それは大丈夫だわぁん」ヘンな、の言葉に嬉しそうに反応しつつ 17 57 57 (Aki_SW2GM) リアは宝物を発見した! 17 58 10 (A_Cy ) 2d6+3 17 58 10 (C-Dice ) A_Cy - 2D6+3 = [6,5]+3 = 14 17 58 35 (Aki_SW2GM) リアは1d+2dを振りたまえ 17 58 39 (Aki_SW2GM) 17 59 18 (A_ria ) 1d6+2d6 17 59 18 (C-Dice ) A_ria - 1D6+2D6 = [4]+[3,6] = 13 17 59 48 (Aki_SW2GM) 正規のオーガモールか、正規のタワーシールド、どちらか 18 02 22 (A_Cy ) オーガモールのがちょい高い 18 02 39 (A_Cy ) 誰も使えない 18 03 40 (A_Kuti ) タワシは装備済みなので、鬼棍棒売ってザバールさん行きでOKじゃないかなw 18 05 11 (Aki_SW2GM) では、OK? どっちに移動する? 18 05 33 (A_Kuti ) 無論帰りますw 18 05 57 (A_Cy ) 来た道を帰りますw 18 05 58 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目夕方 E-4 クティ-5m-リア・サイ 18 06 04 (A_Kuti ) で、いいよね?w ←行って、廃墟着スルーでいいよねw 18 06 10 (A_ria ) うんw 18 06 30 (Aki_SW2GM) 18 06 31 (Aki_SW2GM) 18 06 33 (Aki_SW2GM) 18 06 35 (Aki_SW2GM) ◇51:廃墟 18 06 35 (Aki_SW2GM) 18 06 43 (A_Cy ) 入りませんw 18 06 43 (Aki_SW2GM) いくつもの建物が倒壊し、荒廃するにまかせたままの廃墟だ。死肉を貪る猛禽が、頭上を飛んでいる。 18 06 45 (Aki_SW2GM) 18 06 46 (Aki_SW2GM) 18 06 56 (Aki_SW2GM) リーダーは1dを振りたまえ 18 06 57 (Aki_SW2GM) 18 07 41 (A_ria ) 1d6 18 07 41 (C-Dice ) A_ria - 1D6 = [4] = 4 18 07 47 (Aki_SW2GM) 18 07 49 (Aki_SW2GM) リーダーは1dを振りたまえ 18 07 50 (Aki_SW2GM) 18 07 52 (A_ria ) 1d6 18 07 52 (C-Dice ) A_ria - 1D6 = [5] = 5 18 08 59 (Aki_SW2GM) 18 09 02 (Aki_SW2GM) 18 09 16 (Aki_SW2GM) ランダムイベント:⑨.名誉蛮族 +★ 18 09 17 (Aki_SW2GM) 18 09 34 (Aki_SW2GM) 1人の人間の男が、女の子を無理やり連れて行こうとしている現場に遭遇する。男は〈名誉蛮族の腕輪〉を着けている。男は、名誉蛮族なのだ。女の子は、どうやら浮民のようだ。男は、女の子に自分の奴隷になるように強要しているのだ。なお、名誉蛮族は、護衛らしい蛮族を連れている。 1d+2を振りたまえ 18 09 38 (Aki_SW2GM) 18 10 23 (A_ria ) 1d6+2 18 10 23 (C-Dice ) A_ria - 1D6+2 = [6]+2 = 8 18 11 44 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目夕方 E-4 名誉蛮族・女の子 犬頭x3-5m-クティ-5m-リア・サイ 18 13 44 (Aki_SW2GM) 18 13 49 (Aki_SW2GM) 魔物知識判定 18 13 50 (Aki_SW2GM) 18 14 02 (A_Kuti ) 2d6 ポティさん出張御苦労さまです 18 14 02 (A_Cy ) 2d6 ひらめ 18 14 02 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6 = [1,6] = 7 18 14 02 (C-Dice ) A_Cy - 2D6 = [4,4] = 8 18 14 50 (A_ria ) 2d6+4 18 14 50 (C-Dice ) A_ria - 2D6+4 = [3,3]+4 = 10 18 16 37 (Aki_SW2GM) http //www40.atwiki.jp/aki-dead/pages/749.html 弱点は抜けませんでした 18 16 51 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目夕方 E-4 名誉蛮族・女の子 コボルドx3-5m-クティ-5m-リア・サイ 18 17 39 (A_ria ) 名誉蛮族とやらは? 闘うデータは持ってないかな…… 18 17 50 (Aki_SW2GM) パンピです 18 18 37 (A_ria ) 以前出会ったような化物じゃなくて、雑魚なら戦うかな……と、打算的な考えが出来るようにw 18 18 52 (A_Cy ) ちょっと待とう、この配列だと 18 19 21 (A_Cy ) 乱戦エリア、遮蔽物ない状態だと本当に名誉蛮族狙える位置なんですがw 18 19 22 (Aki_SW2GM) コボルド遮蔽にして、女の子を戦闘領域外で追い回しています 18 19 30 (A_Cy ) 了解ですw 18 19 50 (Aki_SW2GM) 帯とか持ってくるくると 18 20 12 (A_Kuti ) とりあえず、そこの犬をしばこうか! 18 20 19 (Aki_SW2GM) 18 20 20 (A_ria ) しばこう! 18 20 22 (Aki_SW2GM) 18 20 26 (A_Cy ) 【サイ】「アレは…男として許せんなっ!」 18 20 32 (Aki_SW2GM) 18 20 33 (Aki_SW2GM) 先制値判定! 18 20 34 (Aki_SW2GM) 18 20 37 (A_ria ) 2d6+2 18 20 37 (C-Dice ) A_ria - 2D6+2 = [4,1]+2 = 7 18 20 43 (A_Kuti ) 【クティ】「アタシがにゅるにゅるしてあげるのに」× 18 20 51 (A_Kuti ) 2d6+2 遅い 18 20 51 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+2 = [5,1]+2 = 8 18 20 52 (A_Cy ) 2d6+3 18 20 52 (C-Dice ) A_Cy - 2D6+3 = [5,5]+3 = 13 18 20 55 (Aki_SW2GM) 18 20 59 (Aki_SW2GM) 第1ラウンド 18 21 00 (Aki_SW2GM) 18 21 02 (Aki_SW2GM) PC側の手番 18 21 02 (Aki_SW2GM) 18 21 15 (A_Cy ) 【サイ】「犬狩りと行こうか…」 18 21 22 (A_Cy ) ジェザイルぱきゅーん 18 21 42 (A_Cy ) 2d6+1+3 先走り砲 18 21 42 (C-Dice ) A_Cy - 2D6+1+3 = [6,5]+1+3 = 15 18 21 50 (Aki_SW2GM) 命中! 18 22 02 (A_Cy ) r20+4@10 1匹ミンチになれ! 18 22 02 (C-Dice ) A_Cy - Rate20+4@10 = [5,5 8][1,4 3] クリティカル +4 = 15 18 22 17 (Aki_SW2GM) なったw 18 22 32 (A_Cy ) 頭にパコォンとw 18 22 32 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目夕方 E-4 名誉蛮族・女の子 コボルドx2-5m-クティ-5m-リア・サイ 18 22 34 (A_Kuti ) 【クティ】「…あの後ろの男…気に入らないわねぇ!鬱陶しいのよクソ犬共!」 18 22 36 (A_Kuti ) みんちw 18 22 52 (A_Kuti ) 移動しないで、ビートルスキン。張り倒します。 18 23 09 (A_Kuti ) 2d6+3 触手が唸るのよ! 18 23 09 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+3 = [3,2]+3 = 8 18 23 16 (Aki_SW2GM) 回避! 18 23 20 (A_Kuti ) ぶんーw 18 23 36 (A_ria ) w 18 23 47 (A_Kuti ) *しゅるるr…* ターンエンド? 18 23 51 (A_ria ) うぃ 18 23 57 (Aki_SW2GM) 18 24 03 (Aki_SW2GM) 魔物側の手番 18 24 03 (Aki_SW2GM) 18 24 16 (Aki_SW2GM) 2d 魔物の行動 18 24 16 (C-Dice ) Aki_SW2GM - 2D = [3,1] = 4 18 24 44 (Aki_SW2GM) 命中値9と言って、クティに2連撃!! 18 24 51 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目夕方 E-4 名誉蛮族・女の子 コボルドx2・クティ-5m-リア・サイ 18 24 57 (A_Kuti ) 2d6+2 回避なんて都市伝説 18 24 57 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+2 = [3,5]+2 = 10 18 25 09 (A_Kuti ) 2d6+2 回避なんて都市伝説2 18 25 09 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+2 = [2,1]+2 = 5 18 25 18 (A_Kuti ) 1発頂きます 18 25 51 (Aki_SW2GM) 2d+1 【COBOL】「俺だって、勇者様みたいになるんだっ!」 18 25 52 (C-Dice ) Aki_SW2GM - 2D+1 = [2,5]+1 = 8 18 26 00 (A_Kuti ) カァン! 18 26 14 (Aki_SW2GM) 18 26 17 (Aki_SW2GM) 第2ラウンド 18 26 18 (Aki_SW2GM) 18 26 21 (Aki_SW2GM) PC側の手番 18 26 21 (Aki_SW2GM) 18 26 44 (A_Cy ) うちまーすw 18 26 50 (A_Cy ) 【サイ】「次っ!」 18 27 01 (A_Cy ) 2d6+1+3 18 27 01 (C-Dice ) A_Cy - 2D6+1+3 = [1,2]+1+3 = 7 18 27 07 (Aki_SW2GM) 回避! 18 27 14 (A_Kuti ) やりおる 18 27 27 (A_Cy ) ここで変転?w 18 27 44 (A_Cy ) どうせ拠点で1日たつよね 18 27 52 (A_Kuti ) だね 18 27 56 (A_Cy ) じゃあ変転! 18 27 57 (Aki_SW2GM) 夜間移動を忘れずに~ 18 28 20 (A_Kuti ) そうです先生 夜間移動が1回入ります 18 28 29 (A_Cy ) あーじゃあ 18 28 33 (A_Cy ) 変転なしでw 18 28 40 (A_Kuti ) 私並大抵ならダメージ通らないのでw 18 29 13 (A_Kuti ) 2d6+3 全力攻撃 >>ポティ志願A 18 29 13 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+3 = [3,1]+3 = 7 18 29 22 (A_Kuti ) はずれOTL 18 30 08 (A_Cy ) 【サイ】「結構すばしっこい犬だな…脂がのってないならダシにすればいいっ」 18 30 52 (A_Kuti ) 【クティ】「…めんどくさいわ!ひねりつぶしてあげるのに!」 18 32 11 (Aki_SW2GM) 18 32 14 (Aki_SW2GM) 魔物側の手番 18 32 15 (Aki_SW2GM) 18 32 21 (Aki_SW2GM) 2d 魔物の行動 18 32 21 (C-Dice ) Aki_SW2GM - 2D = [1,1] = 2 18 32 24 (Aki_SW2GM) 18 32 30 (Aki_SW2GM) 命中値9と言って、クティに2連撃!! 18 33 06 (A_Kuti ) 2d6 1回目 18 33 06 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6 = [4,4] = 8 18 33 12 (A_Kuti ) 2d6 2回目 18 33 12 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6 = [6,4] = 10 18 33 12 (Aki_SW2GM) 2d+1 【COBOL】「俺だって、勇者様みたいになるんだっ!」 18 33 13 (C-Dice ) Aki_SW2GM - 2D+1 = [6,1]+1 = 8 18 33 29 (A_Kuti ) 【クティ】「…かすり傷にもならないわぁん!」 カァン! 18 33 36 (Aki_SW2GM) 18 33 42 (Aki_SW2GM) 第3ラウンド 18 33 42 (Aki_SW2GM) 18 33 49 (Aki_SW2GM) PC側の手番 18 33 50 (Aki_SW2GM) 18 33 58 (A_Cy ) うつぞーw 18 34 10 (A_Cy ) 2d6+1+3 ぱきゅーん 18 34 10 (C-Dice ) A_Cy - 2D6+1+3 = [1,3]+1+3 = 8 18 34 14 (Aki_SW2GM) 回避! 18 34 23 (A_Kuti ) 2d6+3 全力攻撃 18 34 23 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+3 = [4,1]+3 = 8 18 34 26 (Aki_SW2GM) 回避! 18 34 27 (A_Cy ) 【サイ】「何故あたんねっ」 18 34 36 (Aki_SW2GM) 18 34 40 (Aki_SW2GM) 魔物側の手番 18 34 41 (Aki_SW2GM) 18 34 43 (A_Kuti ) 【クティ】「…クソいぬうううう!」しっぽびたんびたん 18 34 52 (Aki_SW2GM) 2d 魔物の行動 18 34 53 (C-Dice ) Aki_SW2GM - 2D = [6,4] = 10 18 34 59 (Aki_SW2GM) 命中値9と言って、クティに2連撃!! 18 35 05 (A_Kuti ) 2d6 1 18 35 05 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6 = [2,3] = 5 18 35 08 (A_Kuti ) 2d6 2 18 35 08 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6 = [2,6] = 8 18 35 24 (A_Kuti ) 【クティ】「…来なさいよッ!」 18 35 43 (Aki_SW2GM) 2d+1 【COBOL】「俺だって、勇者様みたいになるんだっ!」 18 35 44 (C-Dice ) Aki_SW2GM - 2D+1 = [1,1]+1 = 3 18 35 47 (Aki_SW2GM) 2d+1 【DOBON】「俺だって、勇者様みたいになるんだっ!」 18 35 48 (C-Dice ) Aki_SW2GM - 2D+1 = [2,4]+1 = 7 18 35 54 (A_Kuti ) カァン!カァン! 18 36 08 (Aki_SW2GM) 18 36 13 (Aki_SW2GM) 第4ラウンド 18 36 14 (Aki_SW2GM) 18 36 18 (Aki_SW2GM) PC側の手番 18 36 18 (Aki_SW2GM) 18 36 37 (A_Cy ) 【サイ】「そろそろ終わらせたいところだなぁ…」 18 36 57 (A_Cy ) 2d6+1+3 仲間のとこ行けよっ 18 36 57 (C-Dice ) A_Cy - 2D6+1+3 = [1,2]+1+3 = 7 18 37 02 (Aki_SW2GM) 回避! 18 37 06 (A_Cy ) 出目がひどいw 18 37 15 (A_Kuti ) 2d6+3 全力攻撃! 18 37 16 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+3 = [1,2]+3 = 6 18 37 19 (Aki_SW2GM) 回避! 18 37 21 (Aki_SW2GM) 18 37 25 (Aki_SW2GM) 魔物側の手番 18 37 26 (Aki_SW2GM) 18 37 33 (Aki_SW2GM) 命中値9と言って、クティに2連撃!! 18 37 34 (Aki_SW2GM) 18 37 37 (A_Kuti ) 2d6 18 37 37 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6 = [2,3] = 5 18 37 39 (A_Kuti ) 2d6 18 37 40 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6 = [1,1] = 2 18 37 47 (Aki_SW2GM) 2d+1 【COBOL】「俺だって、勇者様みたいになるんだっ!」 18 37 47 (A_Kuti ) 経験値獲得しつつどうぞw 18 37 47 (C-Dice ) Aki_SW2GM - 2D+1 = [1,3]+1 = 5 18 37 51 (A_Kuti ) カァン 18 37 53 (Aki_SW2GM) 2d+1 【DOBON】「俺だって、勇者様みたいになるんだっ!」 18 37 54 (C-Dice ) Aki_SW2GM - 2D+1 = [3,4]+1 = 8 18 38 02 (A_ria ) 【リア】「うふふ……奴隷が犬と戯れてるわ……」 18 38 03 (A_Kuti ) 34/35 18 38 19 (Aki_SW2GM) 18 38 23 (Aki_SW2GM) 第5ラウンド 18 38 24 (Aki_SW2GM) 18 38 27 (Aki_SW2GM) PC側の手番 18 38 28 (Aki_SW2GM) 18 38 32 (A_Cy ) うつぞー;; 18 38 37 (A_Cy ) 2d6+1+3 仲間のとこ行けよっ 18 38 37 (C-Dice ) A_Cy - 2D6+1+3 = [4,5]+1+3 = 13 18 38 45 (Aki_SW2GM) ところで、サイ、弾切れてない?w 18 38 57 (A_Kuti ) リロードのお時間がw 18 39 14 (A_Cy ) リロードって主行動? 18 39 19 (Aki_SW2GM) 主行動 18 39 43 (A_Cy ) 完全に抜けてました 18 39 48 (A_Cy ) じゃあタマコメで 18 39 51 (A_Kuti ) 2d6+3 全力攻撃 触手で死角から殴り倒してやるわw 18 39 52 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+3 = [3,3]+3 = 9 18 40 00 (Aki_SW2GM) 命中! 18 40 01 (Aki_SW2GM) 18 40 08 (A_Kuti ) r20+4+4@12 18 40 08 (C-Dice ) A_Kuti - Rate20+4+4@12 = [3,6 7]+4+4 = 15 18 40 19 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目夕方 E-4 名誉蛮族・女の子 コボルド・クティ-5m-リア・サイ 18 40 42 (Aki_SW2GM) 【COBOL】「DOBON~!!!!」 18 40 53 (Aki_SW2GM) 18 41 01 (Aki_SW2GM) 魔物側の手番 18 41 02 (Aki_SW2GM) 18 41 19 (Aki_SW2GM) 命中値9と言って、クティに一撃!! 18 41 50 (A_Kuti ) 2d6 18 41 50 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6 = [5,6] = 11 18 41 54 (A_Kuti ) ひらり 18 41 55 (Aki_SW2GM) 18 42 00 (Aki_SW2GM) 第6ラウンド 18 42 01 (Aki_SW2GM) 18 42 04 (Aki_SW2GM) PC側の手番 18 42 05 (Aki_SW2GM) 18 42 13 (A_Kuti ) 2d6+3 弾もったいないので先に全力攻撃 18 42 13 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+3 = [3,5]+3 = 11 18 42 20 (Aki_SW2GM) 命中! 18 42 26 (A_Kuti ) r20+4+4@12 18 42 26 (C-Dice ) A_Kuti - Rate20+4+4@12 = [3,2 3]+4+4 = 11 18 42 39 (A_Kuti ) トドメお願いします先生w 18 42 41 (Aki_SW2GM) 耐えたっ! 18 42 50 (A_Cy ) うちますw 18 42 53 (A_ria ) なん・・・だと・・・ 18 42 59 (A_Cy ) 2d6+1+3 18 42 59 (C-Dice ) A_Cy - 2D6+1+3 = [5,4]+1+3 = 13 18 43 05 (Aki_SW2GM) 命中! 18 43 16 (A_Cy ) r20+4@10 頭にスコーンと 18 43 16 (C-Dice ) A_Cy - Rate20+4@10 = [6,1 5]+4 = 9 18 43 30 (Aki_SW2GM) スコーン! 18 44 00 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目夕方 E-4 名誉蛮族・女の子-届く距離-クティ-5m-リア・サイ 18 44 44 (Aki_SW2GM) 【名誉蛮族の男】「ひ、ひぃっ!」逃げ出そうとする 18 45 14 (A_Cy ) 【サイ】「キミ…ダメだなぁ…女の子には優しくしないと…(ゆらり」 18 45 17 (A_Kuti ) 【クティ】「…その子をねぇ…離せってワケじゃないんだけどねぇ!アタシは気が立ってんのよ!」 追いかけつつ触手でしゅるしゅるしてやる 18 45 54 (Aki_SW2GM) 【名誉蛮族の男】「うわぁぁっ! 離せっ!! 私は名誉蛮族様だぞっ!!!」 18 46 23 (A_Kuti ) 【クティ】「…その証拠って…ドコにあるのかしらぁ?アタシ最近来たばっかりで知らなくてねぇ…」ぎちぎち 18 46 38 (A_ria ) 【リア】「……」見ないフリw 18 47 11 (Aki_SW2GM) 【名誉蛮族の男】「この腕輪を見て分からないとは田舎者めっ」σ〈名誉蛮族の腕輪〉 18 47 54 (A_Cy ) 敢えてワンハンドのサーペンタインで頭にごりっというロールをしたいのですが弾丸がもったいないですw 18 48 06 (A_Kuti ) 【クティ】「…そう、さっき追剥に絡まれたのよォ。ここ、取り締まりなさそうよねぇ?…力の差分かる?…腕ごと…置いて行きなさいよね?」 にんまり 18 49 44 (Aki_SW2GM) 【名誉蛮族の男】「ええいっ、ひかえおろー! 腕も腕輪も金も渡さんっ! さっ、皆、この無礼者を!!」σ〈名誉蛮族の腕輪〉 18 50 09 (Aki_SW2GM) 【書き割り】(シラーッ) 18 50 19 (A_Kuti ) 【クティ】「置いていくか…この場で果てるか…、ああ、きっと誰か拾ってくれるわ!死んでもね!」といいつつ、リーダーが目を背けているので、思いっきりメイスで張り倒してやろう^q^ 18 50 40 (Aki_SW2GM) では、プッチリと死にました。 18 50 58 (A_Cy ) ではサイは女の子捕まえてます(何 18 51 02 (Aki_SW2GM) 戦利品判定どうぞ。コボルド3匹分と、男1d。 18 51 11 (A_Kuti ) 【クティ】「…お墓なら隣に川が流れてたし…自分で歩いていけば?」 腕輪毟り取っておきましょう 18 51 16 (A_Kuti ) 2d6 1犬 18 51 16 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6 = [2,2] = 4 18 51 34 (A_Cy ) 2d6 最初しとめた分 18 51 34 (C-Dice ) A_Cy - 2D6 = [5,1] = 6 18 51 35 (Aki_SW2GM) 自動 粗末な武器(10G) 18 51 35 (Aki_SW2GM) 2~9 なし 18 51 40 (Aki_SW2GM) 自動 粗末な武器(10G) 18 51 40 (Aki_SW2GM) 2~9 なし 18 52 25 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目夕方 C-4 名誉蛮族・女の子-届く距離-クティ-5m-リア・サイ 18 52 43 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目夕方 C-4 名誉蛮族とかの死体・女の子・クティ-5m-リア・サイ 18 53 14 (A_Kuti ) 2d6 リーダーに剥がさせるのは気が引けるので、男丸裸にしてやるお 18 53 14 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6 = [3,5] = 8 18 53 18 (Aki_SW2GM) 自動 粗末な武器(10G) 18 53 18 (Aki_SW2GM) 2~9 なし 18 53 27 (A_Kuti ) 1d 18 53 27 (C-Dice ) A_Kuti - 1D = [4] = 4 18 53 41 (A_Cy ) せっかくだから女の子も剥こう 18 54 06 (A_Kuti ) 一瞬良い事を言った、といいそうになったw 一応止めておこうw 18 54 32 (Aki_SW2GM) 400G 18 54 52 (A_Cy ) じゃあザバール様に売ろうw 18 55 08 (Aki_SW2GM) 〈名誉蛮族の腕輪〉 18 55 10 (A_Kuti ) 予想以上に金持ってた男。 18 56 01 (Aki_SW2GM) 18 56 17 (Aki_SW2GM) では、夜間移動をするか? それともここで震えているか? 18 56 18 (Aki_SW2GM) 18 57 27 (A_Kuti ) 震えている方が危険な気がしてならない 18 57 39 (A_Cy ) どっちにしても運次第!! 18 57 48 (A_Kuti ) マギ光 発動します 18 57 54 (A_Kuti ) 行使判定 2d6+2 18 57 58 (A_Kuti ) 2d6+2 18 57 58 (C-Dice ) A_Kuti - 2D6+2 = [3,4]+2 = 9 18 58 09 (Aki_SW2GM) ぴかー 18 58 29 *Aki_SW2GM topic 『ミストキャッスル』 tb:5日目夜 C-4 クティ-5m-リア・サイ 18 58 31 (Aki_SW2GM) 18 58 41 (Aki_SW2GM) 移動するか? 18 58 41 (Aki_SW2GM) 18 59 09 (A_Kuti ) 【クティ】「…んふふ…コイツは良い物拾ったわぁん…。さぁて、ペンダントも回収したしご主人のトコに帰る…わよねぇ。」しっぽびたんびたんさせつつご機嫌に。 18 59 22 (Aki_SW2GM) 18 59 29 (Aki_SW2GM) リーダー、2dを振りたまえ 18 59 30 (Aki_SW2GM) 19 03 36 (Aki_SW2GM) リーダー代行、2dを振りたまえ 19 03 37 (Aki_SW2GM) 19 03 53 (A_Cy ) 2d 19 03 53 (C-Dice ) A_Cy - 2D = [3,6] = 9 19 03 58 (Aki_SW2GM) 19 04 10 (Aki_SW2GM) 無事、三色の天幕に付きました 19 21 25 (Aki_SW2GM) 19 21 25 (Aki_SW2GM) 19 21 26 (Aki_SW2GM) 19 21 26 (Aki_SW2GM) 19 21 47 (A_Cy ) 【サイ】「ただいま戻りました、ご主人様っ」 19 21 55 (Aki_SW2GM) 19 21 56 (Aki_SW2GM) ◇53:三色の天幕 19 21 58 (Aki_SW2GM) 19 22 03 (A_Cy ) と駆け込みますっ 19 22 07 (Aki_SW2GM) 建物と建物の間に続いていた路地を抜けたところは行き止まりの小さな広場だった。広場には、赤と黒と青の3つの天幕がある。 19 22 08 (Aki_SW2GM) 19 22 30 (Aki_SW2GM) 青の天幕に? 19 22 32 (Aki_SW2GM) 19 22 46 (A_Kuti ) 青の天幕で報告をー 19 22 57 (A_Cy ) サイ的には報告最優先 19 23 14 (Aki_SW2GM) 19 23 45 (Aki_SW2GM) 【ザバール】「うん、これだよ。ご苦労様。どうやら、キミたちはすこしは使えるようだね」 19 24 06 (A_Cy ) 【サイ】「お褒めに預かり光栄に存じます」 19 24 41 (Aki_SW2GM) 【ザバール】「さてと、キミたちにはこれを渡そう」っ〈ザバール商会会員証〉x3 19 25 06 (A_Kuti ) 【クティ】「…そうおっしゃって頂けると嬉しいわぁん。…こちらは…何かしら…?」(しっぽびちびち 19 25 21 (A_Cy ) 【サイ】「ご主人様、こちらは…?」 19 27 10 (A_Cy ) 【サイ】「まさかっ!?わたくし共のような奴隷の身分の者を…会員にして頂けるのですかっ!?あり難き幸せっ!!(ひれ伏しひれ伏し」 19 27 19 (Aki_SW2GM) 【ザバール】「ザバール商会でのみ使えるポイントカードだよ」 19 28 10 (Aki_SW2GM) 【ザバール】「黒の天幕で買い物をすると、使ったお金の1割(切り捨て)がポイントとして貯まる」 19 29 07 (A_Kuti ) 【クティ】「…ポイントカード…。」会員証受け取り、透かしてみたりじっと見つめたり。1割、と聞けば右手の指を折り…眉間にしわを寄せてうーんと。 19 29 08 (Aki_SW2GM) 【ザバール】「各人、6000ポイント貯めたら、首輪を外してあげるし、ボクの荷馬車で街の外へ連れ出して行ってあげてもいい」 19 30 39 (Aki_SW2GM) 【ザバール】「他の使い道を説明したまえ。ディエゴとダリオ」 19 30 48 (A_Kuti ) 【クティ】「…いずれは出してあげるっていうの、そういう事なのねぇ。…それまで、ご奉公させて頂けば宜しいのかしら?」じっと眼を見つめて 19 31 53 (Aki_SW2GM) 【ディエゴ】「はいっ、畏まりました。ご主人様」<黒服ルンフォ 19 32 46 (Aki_SW2GM) 【ダリオ】「では、僭越ながら、地の文で説明させていただきます。ご主人様」<白服服ルンフォ>ディエゴそっくり 19 32 52 (Aki_SW2GM) 19 32 54 (Aki_SW2GM) 19 33 03 (Aki_SW2GM) ザバールポイントの特典 19 33 04 (Aki_SW2GM) 19 33 14 (Aki_SW2GM) 特典1.〈剣の欠片〉 19 33 23 (Aki_SW2GM) 200ザバールポイントを支払うごとに、〈剣の欠片〉1個をもらえる。在庫は30個。 19 33 32 (Aki_SW2GM) 19 33 34 (Aki_SW2GM) 特典2.〈運河通行証〉 19 33 43 (Aki_SW2GM) 500ザバールポイントを支払うごとに、【固定3:翡翠の塔】にある運河を利用するために必要な〈運河通行証〉1個をもらえる。誰か1人が〈運河通行証〉を持っていれば、PC全員が運河を利用できる。 19 33 45 (Aki_SW2GM) 19 33 57 (Aki_SW2GM) 特典3.〈名誉蛮族の腕輪〉 19 34 06 (Aki_SW2GM) 10000ザバールポイントを支払うごとに、〈名誉蛮族の腕輪〉1個をもらえる。〈名誉蛮族の腕輪〉を着けていれば、名誉蛮族の地位を得ることができる。【65:ブラグザバス神殿】で〈奴隷の首輪〉1個とその鍵を500ガメルで購入できる。 19 34 07 (Aki_SW2GM) 19 34 17 (Aki_SW2GM) 特典4.〈牢獄の鍵〉 19 34 27 (Aki_SW2GM) 3000ザバールポイントを支払うごとに、〈牢獄の鍵〉1個をもらえる。この鍵を使うと【66:牢獄】の「2:牢獄の中」にある牢獄の扉を開くことができる。 19 34 29 (Aki_SW2GM) 19 34 41 (Aki_SW2GM) 特典5.〈上位蛮族への紹介状〉 19 34 52 (Aki_SW2GM) 5000ザバールポイントを支払うごとに、〈上位蛮族への紹介状〉1通をもらえる。この紹介状を指定された場所に持っていくと、その上位蛮族があってくれる。 19 35 01 (Aki_SW2GM) ザバールが紹介できる上位蛮族は、“黒こげにする”ジャバディーン【26:《灼熱の踊り子》亭】、“宵闇の公主”サンドリーヌ・カペー【61:明かりの灯る館】、“豪将”ブトゥート【64:ダルクレム神殿】、“澱みの毒”イヴァン・アイヴァン【65:ブラグザバス神殿】である。 19 35 03 (Aki_SW2GM) 19 35 15 (Aki_SW2GM) 特典6.霧の街から脱出 19 35 26 (Aki_SW2GM) 6000ザバールポイントを支払うごとに、1人をザバール所有の荷馬車に荷物として積み込むことで、霧の街から脱出させてもらえる。 19 35 28 (Aki_SW2GM) 19 35 38 (Aki_SW2GM) 特典7.名のある魔物の情報 19 35 46 (Aki_SW2GM) 300ザバールポイントを支払うごとに、「名のある魔物リスト」に載っている魔物1体のデータと居場所を教えてくれる。 19 35 48 (Aki_SW2GM) 19 36 13 (Aki_SW2GM) 19 36 14 (Aki_SW2GM) ザバールポイントを貯める方法 19 36 16 (Aki_SW2GM) 19 36 27 (Aki_SW2GM) ●黒の天幕で買い物をすると、その代金の1割(端数切り捨て)をザバールポイントとして獲得する 19 36 35 (Aki_SW2GM) ●「ザバールの依頼」を達成し、ガメルによる報酬ではなく、ザバールポイントを獲得する 19 36 45 (Aki_SW2GM) ●「ザバールポイントに交換できるもの」をザバールに引き渡し、所定のザバールポイントを獲得する 19 36 51 (Aki_SW2GM) 19 37 03 (Aki_SW2GM) 交換1.〈剣の欠片〉 19 37 21 (Aki_SW2GM) 1個につき、100ザバールポイント。 19 37 23 (Aki_SW2GM) 19 37 44 (Aki_SW2GM) 交換2.〈黄金の水芭蕉〉 19 37 53 (Aki_SW2GM) 1個につき、500ザバールポイント。 19 37 54 (Aki_SW2GM) 19 38 22 (Aki_SW2GM) 交換3.〈蜂の刺繍入りのハンカチ〉 19 38 31 (Aki_SW2GM) 1個につき、800ザバールポイント。 19 38 32 (Aki_SW2GM) 19 38 49 (Aki_SW2GM) 交換4.〈水門の開閉コード〉 19 38 57 (Aki_SW2GM) 1個につき、1500ザバールポイント。 19 38 58 (Aki_SW2GM) 19 39 22 (Aki_SW2GM) 交換5.〈ハタロン腐水〉 19 39 29 (Aki_SW2GM) 1個につき、2000ザバールポイント。 19 39 30 (Aki_SW2GM) 19 39 46 (Aki_SW2GM) 交換6.〈名誉蛮族の腕輪〉 19 39 53 (Aki_SW2GM) 1個につき、5000ザバールポイント。 19 39 55 (Aki_SW2GM) 19 40 23 (Aki_SW2GM) クエスト1.〈サカロスの薬酒〉の入手 19 40 33 (Aki_SW2GM) 報酬は、1人あたりに500G、または750ザバールポイントである。万病に効くと言われる〈サカロスの薬酒〉は、人気の商品だ。〈サカロスの薬酒〉を手に入れ、ザバールに渡せばクエストは達成される。 19 40 36 (Aki_SW2GM) 19 40 52 (Aki_SW2GM) 【ザバール】「キミたちにはまずこれを頼もうか」っ クエスト1. 19 41 43 (A_Kuti ) 【クティ】「…畏まりましたわ、ご主人。」嬉しそうにしっぽをびたんびたん。ザラでもないといった顔で、口元を舌がじゅるっと。 19 42 16 (Aki_SW2GM) 【ザバール】「それと、今回のミッションの報酬、500Gか750ザバールポイント、どちらがいい?」 19 43 13 (A_Cy ) これも相談しないと決められない内容だと思う… 19 43 17 (Aki_SW2GM) 【ザバール】「まぁ、リア君も疲れているようだし、一晩ぐっすり寝ながら考えたまえ」 19 44 06 (A_Cy ) 【サイ】「仰せのままに(深々と」 19 44 07 (Aki_SW2GM) 【ザバール】「経験点だけ渡しておくよ。成長は次回の始めにね」 19 44 49 (A_Kuti ) 【クティ】「…お時間頂け助かりますわ…ご主人。…夜のご奉仕はいらないのかしら…。」ちょっと残念そうにボソっと呟きつつ、ぺこ、と 19 46 19 (Aki_SW2GM) 19 47 02 (Aki_SW2GM) 『ミストキャッスル 第2話』 800+90経験点、4040G/3獲得 19 47 04 (Aki_SW2GM) 19 47 06 (Aki_SW2GM) 19 47 16 (Aki_SW2GM) To be continued... 19 47 17 (Aki_SW2GM) 19 47 17 (Aki_SW2GM) 19 47 20 (Aki_SW2GM) ----
https://w.atwiki.jp/storyteller/pages/625.html
ゼノギアス(Part2/2) ページ容量上限の都合で2分割されています。 ゼノギアス (Part1/2)からひきつづき、part5-536の人による詳細なまとめ(元となった書き込みはpart7-22~23・109~111・260~262・277~283、part9-481~484・489~492) ◆古の声がいざなう 海底遺跡へ ユグドラシルがタムズに到着した頃には、既にウェルスは掃討され、救難活動が始まっていた。 艦長たちの無事を確認したバルトらは、カレルレン艦とアルカンシェルを追って発掘現場へ急行した。 その頃、ギアに乗ったグラーフに、ミァンからの通信が入っていた。 ミァン「彼が再び目覚めようとしているわ。彼の仲間は今はゼボイム。あそこに何があるか、貴方の方が良く 知っているでしょう? 彼は渡そうとはしない。けど、私たちにも必要なものなの。だから、お願い……」 発掘現場。小さな無人の孤島にある入り口から入り、エレベーターで下った先には、巨大な地下空洞があった。 空洞の地面を、高層ビル群とアスファルトが埋め尽くしている。その遺跡を遥か眼下に見下ろす渡り廊下に 来た時、エリィがトリップしたようにつぶやいた。 エリィ「空洞都市ゼボイム……。私達は、自らをこの広大な霊廟に葬った…」 我に返ったエリィと共に、バルトたちはソラリス兵を撃破しながら遺跡内部を進んだ。発達した文明を示す ように、各所に超近代的な設備があった。どうやらこの施設は、その稼動時に放射能汚染を防ぐために閉鎖 されたようで、各所の隔壁が閉ざされていた。そのロックを解除しつつ進むと、最奥部に、パスワードで ロックされたナノリアクター室に行き当たった。 その部屋を見たエリィの脳裏に、血まみれで通路に倒れふす自分とそれを見て泣いているフェイの姿が浮かんだ。 エリィ「あの子はあの時からずっと、一人ぼっちでここにいたのね……」 そうつぶやいた彼女は、ツカツカと制御室に向かい、扉のロックを解除した。 エリィ『新たなる魂の器よ。願わくば宿るべきあなたのその魂に安らぎあれ』 ロックが解除されるのと同時に、ナノリアクターが稼動し、リアクター内に緑の髪をした少女が生成された。 そこへ、ストーン司教が現れた。彼は、ナノマシンの群体である少女を「ヒトのクビキを外す存在」と呼び、 少女を連れ去ろうとした。 司教「これはヒトの救いとなるもの。これによって、選ばれた人間は救済されるのです」 ビリー「それは何か間違っています。信仰による救いの機会は等しく与えられるべきです」 司教「そもそも信仰とは選ばれた者だけが救われる事を期待するものなのです。貴方は全てのヒトを救えますか? カレルレン様がこのナノマシンを使えば、少なくとも選ばれたものは救われるのです」 ビリー「司教様、貴方はこの少女を使って何をしようとしているのですか? 僕は貴方が義しき者とは思えない。 残念ですが、貴方のお心に沿うわけには参りません」 残念です、そう言って立ち去ろうとした司教を止めようとするエリィ。しかし、司教の護衛として付いていた エレメンツのサイボーグ娘トロネと天然ボケウサギ娘のセラフィータに阻まれた。 ラムサスの頭越しの命令で乗り気でないと言いつつもサイコガンやら鉄板をもぶち破る頭突きやらで攻め立てる 二人を撃破し、エリィたちは司教の後を追った。 その頃、ユグドラシルではフェイが夢を見ていた。 ナノリアクター室にいる自分。彼は窓ごしに、エリィが銃殺されるのを何も出来ずに見ていた。 「その子を渡すわけには……いかないよね……」そう言って彼女は事切れた。 フェイが叫ぶと同時に周囲が暗転し、ニタリと笑った幼いフェイが彼の前に現れた。 「ククク……じゃあな……」 看護婦が病室に来た時、ベッドにフェイの姿は無かった。 ◆深海にねむる少女 魂の在処 司教の後を追うエリィたちは、ゼボイムが見渡せるあの渡り廊下で追いついた。少女を取り返そうとした、 その時、突然真紅のギアが現れ、あの赤い長髪の男が降りてきた。彼も少女を取り返そうとしているようだった。 真紅のギアを見たバルトは、ユグドラの恨みもあって男に突っかかって行った。男はイドと名乗り、バルト たちに襲い掛かった。イドは凄まじい程のエーテルを操り、リコですら全く歯が立たなかった。 あわやここで皆殺しかと思われたとき、ワイズマンがギアに乗って現れ、イドを掴んだ。その隙にエリィたちは その場を離脱、司教を追ったが、既に時遅し。カレルレン艦は転移してしまった。 追撃のしようもなくユグドラシルに戻るエリィたち。その中で、シタンは司教の言った「クビキを外す」と 言う言葉が気に掛かっていた。カレルレンがナノマシンを使い、その昔リコやハマーのような亜人を作り出す 事となったような実験を再び始めたら……。彼はそう危惧していた。 ユグドラに戻った彼らは、ギアハンガーでフェイに会った。彼は気づいたらギアに乗っていたという。 いまだふらつく彼をエリィたちが心配していると、ユグドラにアルカンシェルが接近したとの報があった。 フェイを休ませて迎撃に出たビリーたちの前に、ウェルス化した司教の乗るアルカンシェルが迫る。 と、そこへグラーフのギアが現れ「我が拳(ry」と言って司教に力を与え、飛び去った。 新たな力を与えられたアルカンシェルは、強固なエーテル障壁を展開し、全くダメージを受けなかった。 攻めあぐむビリーを見て司教は嬉しそうに笑い、そして高笑いと共に話し始めた。 司教「良い事を教えてあげましょうビリー。私は4年前、ウェルスを使ってラケルを浄化して差し上げました。 そしてもう一つ、貴方が今まで浄化してきたウェルスとは全てカレルレン様が術を施したただのヒト! 貴方はヒトを屠っていたのです。フハハハハ! さあ、ザンゲなさい! ジェサイアの息子!!」 ジェシー「いいや、お前が悔いる事なんてひとつもないぜ、ビリー!」 と、そこへ、ジェシーが小型のギア、バントラインに乗って現れた。バントラインの開発者であるシタンは、 それが人間弾頭のキャノン砲である事を思い出し、ビリーを止めようとしたが通信がつながらなかった。 キャノン砲に変形しレンマーツォの肩に乗った小型ギアのコックピットで、ジェシーはビリーに語りかけた。 ジェシー「もう解ったろ、捏造された信仰なんてまやかしだ。本当の神や信仰は自分の中に見出すものなんだ。 お前は倒したウェルスの顔を見た事があるか? ウェルス化するってのは凄まじく苦しいことなんだ。 その苦しみから逃れるため人の血を求める。しかし、本当にその苦しみから解放される方法は消滅 しかないんだ。お前に倒されたウェルスは、安らいだ顔をしていただろう? お前はウェルス化した 人を救ってたんだ。お前の信仰心はまやかしじゃない。神はお前の中にいるんだよ!」 そう言うと、ジェシーは合図した。ビリーがトリガーを引き、ジェシーの乗った弾頭が放たれた。 その爆発によってアルカンシェルの障壁は消え、彼らはこれを撃破した。 落ち着きを取り戻したユグドラの甲板で、ビリーは妹プリメーラと共に、空を見上げた。 謝るシタンに手を振って、ビリーは空に向けて銃を三発撃った。 ビリー「親父を送るにはこれが一番です……」 あ り が と う 親 父… そ し て さ よ う な ら と、なる筈もなく、ジェシーは無事に帰ってきた。なんでも、バントラインは改良してあったそうな。 父親の帰還に喜んで抱きついたプリメーラは、か細い声で「パパ」と喋りましたとさ。メデタシメデタシ。 XENOGEARS 後半 シェバト編 目次(タワー~女王謁見 襲撃~出発 ゲート編 ソラリス編 Disk2編) ◆バベルタワー 天にとどく道 事態が一段落した後、フェイたちは、ジェシーが今まで何を目的に動いていたのかを聞く事になった。 ジェシーはソラリスにいた時、M マラーク 計画について探りを入れていた。計画を進行させる為に地上人が 実験台に使われ、ウェルスになっていた事、計画の中心となるニコラと言う科学者が、真相を試作ギアに移し、 マリアと言う娘と共にソラリスを脱出した事を突き止め、その後地上に降りてその行方を追っていたのだと言う。 現在、その少女はシェバトにいるらしいのだが、連絡のつけ方すらわからないと、ジェシーは語った。 その時、『教会』本部で助けられ、ユグドラで治療を受けていたシェバト工作員が現れた。彼女も、虜囚と なっていた為通信手段は無かったが、その昔シェバトがアクヴィの中心に立つバベルタワーの頂上にあった事 から、そのバベルタワーに行けば何か連絡手段があるかもしれないと言った。 ほかに手段もない彼らは、ダメでもともと、バベルタワーに向かう事にした。 アクヴィ群島の中心にそびえるバベルタワー。高さが5kmにも及ぶこの塔は、いつ建造されたのかすら定かに なっていない。通常は『教会』が調査をするため入り口を封鎖しているのだが、先だっての本部壊滅により、 警備がなくなっていた。 フェイたちはギアに乗り、その塔へ入った。塔の内部は広大な吹き抜けになっており、フェイたちは壁から 壁へつながる足場を渡りながら上を目指した。しばらく上ると、壁に張り付くように止まっている輸送列車 のような物があった。その列車はギアでそのまま乗れるほど巨大で、現在もエネルギーが生きており、その 列車に乗ってフェイたちは一気に塔を駆け上った。 やがて外壁に出ると、列車前方の線路に向けて砲撃があった。ラムサス艦からの攻撃だった。 列車を離脱し、外壁に飛び出たバルコニーでラムサスを迎え撃ったフェイたちは、これを撃破した。 ラムサス艦がラムサスの撤退を援護すべく砲撃を開始した時、遥か上空からラムサス艦へ向けて光の矢が 降り注いだ。それがシェバトからの攻撃だと知り、ラムサス艦は回頭、急速離脱した。 思わぬ援護に戸惑いながらも、彼らは頂上へ向かう為、壁に巨大な鏡があるそのバルコニーを後にした。 再び塔内部に入った彼らは、コントロールルームのような場所を見つけた。通信設備は生きているようだが、 シェバトとの交信は出来なかった。その他に何かないかと調査をするも、結局外壁の鏡を操作する事ぐらい しか解らず、彼らはその場を後にした。 さらに先に進んだ彼らは、石材で作られた家屋が並ぶ居住区のような場所に出た。しかし、奇妙な事に、 それらの家屋は塔の外壁を地面にして横に建てられていた。 その家屋を足場にさらに上っていくと、ついにバベルタワーの頂上に出た。しかし、そこには通信設備の様な ものはなく、ただ空が広がっているだけだった。 辺りを見回していたフェイたちに突然声が掛かった。見ると、空からカラミティに似た大型ギアが降りてきた。 ギアの頭には少女が乗っており、少女はフェイたちに退去を命じて襲い掛かった。 フェイたちが少女のギアの攻撃力に翻弄されながら抗戦していると、空から別の声が聞こえ、少女は矛を収めた。 彼女はフェイたちを試していたのだ。 フェイたちは、彼女に案内されてシェバトに入った。 彼らがシェバトに入ったと言う情報は、すぐさまガゼルの法院の耳にも入った。 「ラムサスめ、シェバトとの接触を許すとは。あそこには アニマの器 があるはずだ」 「我らの準備が整う前に同調されては厄介だ。我らの拠り代の型、合わなければ意味がない」 「シェバトごと葬るか? アニムスは他にもいる」 「シェバトのゲートはどうする?」 「なに、アハツェンの重力子砲で中和すればよい。再教育もすんだ。いけるよ」 「それは楽しみだ」 ◆天空のシェバト 風の声を聴け シェバトのドック。ギアから降りたフェイたちは、少女に案内される事になった。 少女はマリア・バルタザールと言った。アヴェの地下鍾乳洞のバルタザール爺さんは、彼女の祖父だという。 マリアに案内される一行は、途中彼女のギア、カラミティの後継機だと言うゼプツェンの格納庫に寄った。 ゼプツェンを見上げながら、マリアは父の事を語りだした。 マリア「このゼプツェンは、父さんが開発したものです。父は、私を盾に取られて、無理やり研究をさせられ ていたんです。でも、私には悲しい顔は決して見せなかった。ゼプツェンが守ってくれるよって。 五年前のあの日、父さんは私を庇って一人取り残されて…。父さんの笑顔を取り戻さなきゃ…… 。 ……父さんはいつかきっと助け出してみせる!」 その後、フェイたちは彼女の案内で王宮へ向かった。王宮の女王の間の前には、ワイズマンが待っていた。 彼に促され、フェイたちは女王ゼファーに謁見した。 女王は、一見すると少女のように見えるが、522歳になると言う。ある男に特殊な延命処置を施され、世界が 終わる日まで強制的に生きながらえさせられているのだと言う。これは償いなのです、女王はそういった。 さらに彼女は、ワイズマンにある男を監視させ、その傍ら、地上でシェバトの助けになってくれる者を探して 貰っていた事、500年前地上人の解放をかけてソラリスと戦い、抵抗を続けていた事を話し、フェイたちに 協力を頼んだ。 彼女は、フェイたちに考える時間を与え、宮殿で休ませる事にした。 女王「ことにエリィ。貴方は自分の家族や仲間と戦う事になるかも知れません。相当の覚悟が必要ですよ」 エリィ「……はい、承知してます」 仲間達とわかれ、王宮内を見て回っていたフェイは、シタンの妻ユイと娘ミドリに会った。もともと彼女は シェバトの生まれであり、ラハン村壊滅の後、生き残った村人達は彼女の案内でシェバトに移ったのだという。 彼女と別れ、さらに王宮内を回っていたフェイは、バルコニーでたそがれるマリアを見つけた。 マリア「戦う理由は、自分で見つけ、自分のものにしなければいけない。お爺ちゃんはそう言ってました。 このシェバトに来て三年。お爺ちゃんも女王様も、ひとりでソラリスに行ってはダメだって。でも、 ゼプツェンなら、どんな相手にも負けないのに。こうしている間にも父さんは……」 ◆侵入者! 格納庫で待つものは 翌朝。心を決めた彼らは、女王に謁見し、シェバトに協力すると伝えた。 女王が満足げに頷いた時、シェバトに衝撃があった。何者かがドックに侵入、ゲート・ジェネレーターの子機を 爆破したのだ。伝令の情報によると、侵入者はユグドラシル収容の為、ゲートを消した隙を突いて侵入、子機を 爆破し、ゼプツェンの格納庫に逃げたと言う。 フェイたちはマリアと共に格納庫へ向かった。格納庫で待っていたのは、ドミニアだった。 ゼプツェンの上に立つドミニアは、マリアを見ると、彼女の父ニコラが何の研究をしていたか語りだした。 ドミニア「ニコラは脳神経機械学の天才。うちの科学者たちはニコラに人と機械を一体化、つまり、生きた 人の脳とギアとをダイレクトに接続させる生体兵器を開発させたのさ。ニコラはそれを完成させた。 彼は地上人にとって地獄の門を開けちまったってわけさ。捕らえられた地上人はウェルスにされ、 合格したものがギアの制御回路として生まれ変わる。その試作機がこのゼプツェンだ。そして、この ゼプツェンの神経回路には……」 彼女がそこまで言った時、どこからともなくジェシーが現れ、話を遮った。 彼に銃口を向けられたドミニアは、不敵な笑いを残して去った。 ドミニアの話に落ち込むマリア。だが、感傷に浸る間もなく、ソラリスの侵攻は続いていた。 ◆シェバト襲撃! 父の遺産 ソラリスの軍勢は、シェバトのゲートの出力が落ちた隙を付き、ジェネレーターの四つの親機を狙っている。 女王の間に集まったフェイたちは、戦闘経験のないシェバトの兵に代わって迎撃に向かうことになった。 ソラリス軍の情報を整理していたシタンは、正体不明の大型ギアの存在に気が付いた。そのギアがスクリーンに 映し出されると、マリアが声を上げた。ゼプツェンの二号機にあたるアハツェンだった。設計図は父が燃やした はず、と困惑する彼女は、そのアハツェンからニコラの声が流れた事でさらに動揺した。 ニコラ「ネズミどもが逃げ込んだらしいな。ちょうど良い。シェバトごと叩き潰してくれる!」 動揺するマリアを女王が一喝し、シタンは作戦を全員に伝えた。四つのジェネレーターを各個に防衛するのだ。 即座に迎撃に出たフェイたちは、獅子奮迅の活躍で侵攻部隊を退けた。 しかし、アハツェンから放たれた対ギア用サイコ・ジャマーを受け、フェイたちのギアは沈黙してしまう。 この事態に際し、女王の間に残っていたシタンは、マリアにゼプツェンで出撃するよう頼んだ。アハツェンの 兄弟機であるゼプツェンなら、ジャマーに対するシールが搭載されているはずだと考えたのだ。 しかし、父と戦う事はできないと、彼女はそれを拒んだ。 すると、なぜか付いてきていたチュチュが迎撃に出ると言う。制止も聞かず出て行くチュチュ。 後を追ってバルコニーに出たマリアは、チュチュが巨大化する現場を目撃してしまう。 巨大化したチュチュはアハツェン相手に善戦。しかし、アハツェンの主砲に打ちのめされてしまう。 それを呆然と見ているマリアの所にミドリが現れた。 ミドリ「呼んでる……、お父さん……」 マリア「えっ? ……! ゼプツェン!!」 彼女は走り出した。格納庫へ駆け込んだマリアは、ゼプツェンを発進させた。 アハツェンと対峙するマリア。その彼女にニコラが語りかける。 ニコラ「マリア、私と共に来い。愚かな者と滅びる事はない。これからはずっと一緒にいてあげるよ」 ニコラの呼びかけにひるむマリア。しかし、ゼプツェンがアハツェンを攻撃した。それを見たマリアは決断した。 マリア「アハツェン……あなたを倒します!」 超重量級のバトルを繰り広げるゼプツェンとアハツェン。やがて、再びニコラが語りかけた。 ニコラ「今から遠隔操作でゼプツェンのグラビトン砲の封印を外す。ニコラはもういない。ソラリスの洗脳を 受ける前、アハツェンにはゼプツェンと共鳴して発動する良心回路を組み込んだ。このメッセージは そこからのものだ。戦闘中に私のデータは全てゼプツェンに転送した。体は失っても、心はマリア、 お前と共にある。これからもずっとな……」 ゼプツェンのグラビトン砲が発動した。それを避けもせずに受けて、アハツェンは消滅した。 ソラリスの侵攻が落ち着いた頃、フェイたちは女王の間に集まっていた。 真の自由を得るため、ソラリスを倒すと心に決めた彼らに、女王はソラリスが三つのゲートによって隠されて いる事を教え、そのゲートを取り除かなければソラリスにはいけないと言った。 ゲートの一つは『教会』本部の地下、ギアでも潜れない深さにあり、他の二つは場所が分からないと言う。 さらに女王は、アヴェ軍がニサンに侵攻したという情報を伝えた。目的はニサンに眠るファティマの至宝、 つまりロニ・ファティマの残したギア・バーラー。 それを聞いてバルトは憤慨し、すぐにニサンへ向かおうと提案、フェイたちもそれに同意した。 出発前、彼らはワイズマンの師であるガスパールに教えを受け、新たな力を身につけた。 ガスパールは、女王に会うと、私はあの愚行を繰り返さぬように監視に来たのです、そう語った。 その頃、ドックで異変が起こっていた。地下にあるギア・バーラーがエリィと同調して起動したのだ。 それを聞いた女王とガスパールは、やはり、と頷いた。それを受けて傍にいたワイズマンが言った。 ワイズマン「しかし、あの娘は乗ろうとはしない。無意識に気づいてるのです、わが身に内在する存在に」 女王「彼女も……ソフィアもそうだったのでしょうか……。……すみません」 ワイズマン「いえ、私は 彼 そのものではありませんから……」 こうしてフェイたちは、マリアを新たな戦力に加え、ニサンへ向かった。 ゲート編 ◆砂漠の王 守れ、ニサンの微笑み シェバトの技術によって飛行ユニットを取り付けられたユグドラシルは、飛行船ユグドラシルIII世となった。 そのユグドラシルで一路、ニサンに向かったフェイたちは、法王府の街中に駐留していたシャーカーンの兵を 一掃し、街を開放した。だが、街に住民の姿はなく、修道院にシスターが残っているのみだった。 そのシスターたちのまとめ役であるアグネスに、フェイたちはこれまでの事情を聞く事になった。 以前バルトたちが出発してから、町の住民の大半が、歴代のアヴェ国王と大教母が祭られている大霊廟に 避難したのだが、シャーカーンはその大霊廟にあるファティマの至宝を狙っているとのことだった。 アグネスは、彼が大霊廟の封印を、マルーの母である前大教母の亡骸を使って解こうとしていると伝えた。 バルトの話によると、ファティマの碧玉とはアヴェとニサンの王家の血筋の者の網膜の事であり、大霊廟の 入り口は網膜パターンを照合する事で開くという。シャーカーンは、遺体の網膜を使うつもりなのだ。 人質を取られてやむなく喋ってしまったと謝るアグネスをなだめ、バルトはすぐにも霊廟へ向かおうとした。 そこで、シグルドが提案をした。ニサン侵攻で手薄になったブレイダブリクを別部隊が攻め、奪還する事で、 シャーカーンの逃げ場を奪うと言うのだ。それをバルトは了承。作戦は即座に開始された。 バルトたちは修道院の北にあると言う霊廟へ、マルーを伴って向かった。 入り口から長い階段をくだり、大きな広間に出ると、そこには避難していた住民たちがいた。 バルトは彼らに、街は開放され王都も間もなく奪還されると伝え、街へと帰した。 住民らが立ち去った後、バルトたちは、広間の壁際に祭られた墓を調べたが、荒らされた形跡は無かった。 シャーカーンの手が伸びる前にと、彼らは広間中央のエレベーターからさらに地下に降りた。 エレベーターで降りた先は、まるで軍事要塞のように近代的だった。薄暗い廊下を進んでいくと、閉ざされた 扉の前にコンソールがある部屋に行き当たった。そのコンソールが、網膜パターンの読取装置だった。 片目が潰れているバルトに代わり、マルーが瞳を読み取らせた。開いた扉の先に進み、エレベーターでさらに 下層に下りた彼らは、また読取装置に行き当たった。 開錠された扉の先は広大な格納庫になっており、そこにギア・バーラー、E・アンドヴァリはあった。 ついに至宝を発見した彼らは、次にアンドヴァリを地上に出す方法を探した。すると、格納庫とは別の区画に、 ブリッヂらしき所を発見、早速コンソールを操作してみると、建物は大地を割って空へと浮かび上がった。 この要塞の望遠カメラは、はるか遠くバベルタワーまでスクリーンに鮮明に映し出した。気を良くしたバルトは、 アンドヴァリを出すため天井をあけようとしたが、何を間違ったかビーム砲を撃ってしまう。 フェイたちの冷たい視線をかわすように碧玉要塞とこの要塞を名付け、バルトは改めて天井をあけた。 すると、それを待っていたかのように、天井からシャーカーンが従者と共にギアで侵入してきた。 シャーカーンは、バルトたちがこの要塞の封印を解くのを待っていたのだ。 バルトは歯噛みし、侵入してきた兵を蹴散らしながら格納庫に向かった。彼らは格納庫前の通路でシャーカーンと 対峙したが、兵に囲まれ、身動きが出来なくなってしまう。その中で、兵の一瞬の隙を付いてマルーが包囲を 脱出、格納庫へと向かった。 シャーカーンがマルーを追って行った時、シグルドとシタンが現れた。王都奪還を他の者に任せ、加勢に来たのだ。 彼らの力を借りて兵を一蹴し、格納庫へ向かったバルトたちだったが、扉がロックされてしまい、片目のバルト では扉を開ける事が出来ない。焦るバルトをいなし、シグルドが自分の片目を読み込ませ、ロックを解除した。 その事に疑問を持つ間もなく、格納庫に向かったバルトは、アンドヴァリに乗って応戦するマルーを見た。 銃弾が飛び交う中、アンドヴァリに乗り込んだ彼は、傷ついたマルーと操縦を交代、敵機を撃破した。 彼の戦いぶりに劣勢を感じたシャーカーンは、あっさりとその場を離脱した。 マルーの手当ての為にシャーカーン追撃を諦め、バルトは気を失った彼女をギアから下ろした。 彼女に応急処置を施しながら、シタンは、このギア・バーラーが、搭乗者の精神波と同調して動くのでは ないかと推測した。マルーがこの機を動かせたのも、バルトの力になろうと言う、彼女の必死な思いがあった こその事だったのだ。 ◆第一のゲート マルーの祈り アンドヴァリを要塞から出した後、彼らは法王府の議事堂に集まっていた。 王都の部隊は既に王城へ入ったとの事だった。王都からの情報では、ニサンの西の大洞窟にゲートがあり、 そこにシャーカーンが向かったと言う。バルトたちはすぐさまその洞窟へ急行した。 洞窟の奥には大きな扉があり、それを開いてさらに進むと、巨大な空洞の中に造られたゲート発生装置があった。 その前でシャーカーンが待っていた。バルトたちが臨戦態勢を取ったとき、どこからともなくグラーフが現れ、 「我が(ry」と言ってシャーカーンに力を与えて去っていった。 新たな力を得、さらにゲートのエネルギーをも吸収したシャーカーンの攻撃は激烈を極めたが、バルトには アンドヴァリがあった。アヴェの危機を救うと言う伝説のギア・バーラーによって、シャーカーンは討たれた。 アヴェ国民の歓呼の中、バルトは王城のバルコニーに立った。彼は集まった国民にアヴェの奪還を宣言。 さらに、亡き先王の遺言状に従い、王制を廃しアヴェ全土を共和国家とすることを宣言した。 その夜。バルトは、メイソン卿から昔話を聞きだした。先王はバルトの母親と知り合う以前、別の女性と恋仲に あったが、その女性は、ある日突然行方知れずになり、噂ではその後子供を生んだと言う。 その話を聞いたあと、バルトはシグルドに会いに行った。彼の母親は、自分が短命であるのを知り、死に別れる ことを恐れて当時の恋人の下を去ったのだと言う。シグルドが生まれた事は、父親には知らされなかった。 バルト「親父の遺言には続きがあったんだ。お前が得た者は兄と分かち合いなさい。お前と兄の得たものは、 全ての民と分かち合いなさい……ってさ。それだけ言っておきたかったんだ。じゃ、おやすみ」 ◆第二のゲート バベルの輝きは 翌日、王城の会議室にフェイたちが集まっていた。議題は、第二のゲートについて。 『教会』の地下にあるゲートをどうやって破壊するかが話し合われていた。その結果、以下の作戦が立てられた。 碧玉要塞の強力なビーム砲。それを、同じ文明が造ったものと思われるバベルタワーの鏡で反射させ、『教会』の 地下に撃ち込む。一見荒唐無稽に思えるが、他に良案もなく、彼らはこの作戦を実行することになった。 その頃、ソラリスではラムサスとミァンがガゼルの法院の前に立たされていた。 ラムサスはガゼルから、フェイたちとシェバトの接触を許した事を厳しく叱責されていた。 「塵め。ラムズたちはゲートに向かうはずだ。今度こそ、その 本来の力 見せてもらいたいものだ」 ガゼルの法院が消えると、ラムサスは艦に戻ろうとした。しかし、先の戦闘の傷が癒えておらず、動ける状態 ではない。見かねて、エレメンツの四人が出撃を願い出た。敬愛するラムサスの名誉の為に。 バベルタワーにフェイ、エリィ、シタンの三人が来ていた。彼らはここで、碧玉要塞から放たれたビームを 反射させる鏡を操作するのだ。一方、他のメンバーは、碧玉要塞で準備を開始していた。 その彼らに、エレメンツが襲い掛かった。碧玉要塞には、専用ギア、スカイギーン、グランガオンに乗った トロネとセラフィータ。バベルタワーにはブレードガッシュ、マリンバッシャーに乗ったドミニアとケルビナ。 フェイたちはエレメンツを迎撃しつつ、作戦を実行、第一射は外したものの、二射目は命中させた。 ゲートが破壊された事を知ったエレメンツは撤退。フェイたちは見事作戦を完遂した。 ◆暗き海の底 第三のゲート ガゼルの法院が、カレルレンと協議をしている。 「ゲートの残りは一つ。このエテメンアンキの市民に動揺が広がっておる」 カレルレン「衆愚など天帝の言葉で何とでもなる。天帝の肉体も限界に来ているが、ダミーを使えばよい。 それよりも、メモリーキューブから面白い情報が得られた。あのラムズたちの中に 母 がいる」 「我らの 母 が他にもいると言うのか。なぜ今までそれに気づかなかった」 カレルレン「 母 の仮面 ペルソナ は一定の年齢に達せねば現れん。そしてそれは 対存在 の可能性が高い」 「 対存在 ……。あのニサンの女のか……」 カレルレン「確認の為に、ゼボイムから回収した エメラダ を使う。 母 が言うには、あのナノマシン群体は、 ゼボイム時代の 接触者 と 対存在 が創ったらしい」 「 母 の記憶か……」 カレルレン「うむ。何らかの反応が得られるはずだ。何も無くても、あれの調査は終わってる。もう必要ない」 三つのゲートは、ソラリスを中心に正三角形の頂点にそれぞれ配置されている。その情報と、エリィたち ソラリス組の情報を総合して考えた結果、三つ目のゲートはイグニスの南の深海にある事がわかった。 海中と言えば、タムズ。という事で、フェイたちはタムズの艦長の協力を得て、第三のゲートへ向かった。 ゲート発生機の前には、二機のギアが待っていた。エメラダ専用ギア、クレスケンスと、カレルレンの従者、 人機融合を果たしたケンレンだった。 フェイたちに襲い掛かるクレスケンス。ケンレンはその成り行きを見守っていた。 やがて、エメラダが苦しみ始めた。インプリンティングの発露。ケンレンはそう確認し、その場を去った。 ケンレン「その娘は進呈します。ご自由にお使い下さい。なにせあなたの 娘 ですから」 ユグドラシルに戻るとエメラダは、フェイを「キム」と呼んでまとわり付いた。父親だと思っているらしい。 エメラダ「キム! ホントにいたんだ! ずっと夢の中の人かと思ってた!聞いてキム! あたし ずっと昔の夢を見てたんだ。キムが今より大人で、あたしはなにか透明な筒の中にいて… キムはふわふわした白いお菓子にローソクを立てて……。なにやってるのか解らなかったけど、 あたしがここから出るのを楽しみにしてるって解った。でも、いつの間にか誰もいなくなって、 体もなくなって、長い間一人きりで……もういなくならないでね、フェイのキム!」 その頃、ユグドラシルにシェバトから、ソラリス発見の報が入っていた。ユグドラシルは一路シェバトに向かった。 ソラリス編 目次(潜入~研究所へ カレルレン研究所 ソラリス脱出~Disk1終了) ◆天上の楽園 ソラリス潜入! ソラリスのゲートは、本土にある発生機によって完全には消えていなかった。しかしながら、その効力は かなり弱まっており、ゼプツェンのグラビトン砲でわずかにこじ開ける事ができるとの事だった。 その一瞬にフェイ、シタン、エリィの先発隊が侵入、他のメンバーは別ルートから侵入する事になった。 一度解散し、みなが準備を整える中、シタンは妻ユイから、シタン自らが封印した剣を受け取った。 これからの戦いは、負ける事が許されない戦いなのだ。そう自分に律し、シタンは妻と別れた。 その後、フェイたちはゼプツェンに乗ってソラリスに向かった。なぜかハマーも一緒に。 フェイたち三人が最初に降り立ったのは、地上から上がってきた物資を集配する所のようだった。 とりあえず情報収集をする事になり、輸送用のコンテナを調べていたフェイだったが、突然そのコンテナが 動き出し、どこかへ運ばれてしまった。 着いた先は居住区のような所だった。第3級市民層。通称働き蜂と呼ばれる地上人たちが住んでいる区域だ。 ここに住んでいるものは、アレンジと呼ばれる洗脳を受け、昔の記憶もなくして奴隷のように働いていた。 後を追ってきたエリィと合流したフェイは、とりあえずこの区画を出る事にした。シタンとはまだはぐれた ままだったが、彼はこの街に詳しい為いずれ合流できるだろうとの事だった。 第3級市民層と第2級市民層を繋ぐ唯一の通路、監視塔。二人はそのセキュリティをエリィのIDを使って抜けた。 そこでフェイは、ソラリス市民の生活を見ることになる。隅々まで清掃の行き届いた道。その道をホバーカー が走っている。市民は高度に発達した科学技術により病に悩まされる事もなく、何不自由なく暮らしていた。 戦に乱れる地上と比べると、まさしく天上の楽園といった趣である。 ホログラフで彩られた煌びやかな街を歩いていた二人は、アラボト広場で軍の観艦式が行われると知った。 ゲートの消失による動揺を抑えるために、何らかの情報が提示される。そう考えた二人は広場に向かった。 空中戦艦が艦隊飛行を披露するなか、天帝が壇上に現れ、市民に語りかけた。 天帝「地上ゲートの消失は、前もって計画されていた事である。 福音の劫 に向け、我々は神の眠る地、 マハノン への扉を開いたのだ。愚かなる獣ラムズに我らの力を知らしめようぞ」 天帝の演説を魅入られたように聞いていたエリィは、フェイに呼ばれて我に返った。 壇上では、天帝の次に、カレルレンが演説を始めた。 カレルレンを見て、フェイはデジャヴを覚えた。そして、彼の古い記憶が揺り起こされる。 500年前のニサンの大聖堂。そこでフェイ、いやラカンはカレルレンに会っていた。 絵の具を取りに帰るというラカンに、カレルレンは護衛を買って出たのだ。当時、既にソラリスとの戦争が 始まっていた。道中、ラカンはカレルレンの変貌を語っていた。冷酷非情な軍人であったカレルレンは、 ソフィアと出会う事で学問に目覚め、人としての心を取り戻したのだった。彼は、メルキオールと言う師の 下について、分子工学を研究していた。ある日、彼は研究が結実したとラカンに嬉しそうに語ったのだった。 この記憶は、明確にフェイが思い起こしたものではない。カレルレンの姿を目にした事により、無意識下で 呼び起こされ、それがフェイにはデジャヴのように感じられたのだった。 そのカレルレンの演説は続いていた。彼はエテメンアンキに侵入した地上人を捕らえたと言った。彼の傍に、 別ルートで潜入していたバルトたちがホログラフで表示された。 カレルレン「古のガゼルを蘇らせる為に、この者たちを明後日、ソイレントシステムにて処分する」 ◆逃避行 なつかしの我が家 カレルレンの言葉を聴き、すぐにも助けに行こうとするフェイと、それを抑えようとするエリィはやがて 口論になり、警備兵に見咎められてしまう。即座に逃げ出した二人は、セキュリティに追われ、下水道に 逃げ込んだ。下水道を抜けた先は第1級市民層だった。出口から歩くと、程なくしてエリィの家に辿り着いた。 家に入ると、母のメディーナが驚いた顔で出迎えた。エリィは行方不明と知らされていたのだ。 一通り言葉を交わした後、エリィたちは彼女の自室へ移動し、一息ついた。シャワーを浴び、落ち着いた所で フェイが彼女の母親の話題を振ると、エリィの顔が曇った。彼女には地上人の乳母がいた。自分の髪の色と 外見がソラリス人のそれと違う事から、エリィは地上人の乳母が実の母親ではないかと思っていたのだ。 重くなった空気を振り払うように、彼女はバルトたちを救い出す手立てを考えようと提案した。 彼女は、自分の父の自室にある端末からソイレントシステムの情報が得られるかも知れないと考えた。 父親エーリッヒの部屋に移動した二人は、ネットワーク端末にエリィの名前を逆から入力したパスワード、 「MYYAHELE」でログイン。検索の結果、第3級市民層のダストシュートからソイレントに入れる事を突き止めた。 その時、エーリッヒとメディーナが部屋に入ってきた。自室にいるフェイを見たエーリッヒは、部屋の電話で 軍警に出動を要請し、フェイに銃を向けた。 エリィ「やめて! フェイは捕らえられた仲間を助けたいだけなの!」 エーリッヒ「エリィ、反逆者がどうなるか知っているだろう? 私はお前の身を案じて……」 エリィ「嘘! お父様は自分の立場が危うくなるのが嫌なだけでしょう!? 私のユーゲント入りを反対したの だって、地上人との間に生まれた私を皆に見せたくなかっただけじゃない!」 エーリッヒ「お前はまだそんな事を……よく母さんの前でそんな……!」 フェイ「やめてくれ! 俺のせいで親子喧嘩なんて…。俺がここから去ればいいだけだ。エリィ、お母さんの 前であんな事言うもんじゃないよ。あの表情は決して他人の物なんかじゃない、そうだろ?」 そう言うと、フェイは部屋から出ようとした。すると、エーリッヒは窓ガラスを銃で割った。 エーリッヒ「たとえ侵入者であっても、娘を守ってくれた事は確かだ。侵入者は逃げた。それで良いだろう」 その場を去ろうとするフェイにエリィは同行しようとしたが、エーリッヒに止められた。 フェイも彼女を抑え、「今度こそ軍を抜けろよ」そう言って立ち去った。 ◆孤独な狼 闇の底をかける エリィの家を出た後、フェイは第2級市民層の監視塔へ向かった。そこではシタンが待っていた。 彼はあの観艦式を映像で見て、フェイの行動を推測し先回りしていたのだ。 二人は、シタンのIDを使って監視塔を抜け、第3級市民層へ向かった。 その頃、エリィは家を抜け出そうとしていた。メディーナとエーリッヒはそんな娘に語りかけた。 メディーナ「貴方の思うようになさい。それと、貴方はまぎれもなく私の子よ」 エーリッヒ「私のIDカードを持って行け。…自分の選んだ道を歩く……それは、人の本来の姿なのだ……」 二人に別れを告げ、エリィが家を出ようとした時、帝室警備隊が彼らの家に現れた。 軍警よりも遥かに地位の高い警備隊が来た事で、エーリッヒはエリィがガゼルの被験体にされるのだと知った。 彼は3級市民への降格を覚悟で警備隊に反抗、エリィを逃がした。 ◆疑惑 死のカレルレン研究所 フェイとシタンの二人は、ダストシュートにいた。扉が開けられず思案に暮れている二人に、エリィが合流した。 エリィは一通り事情を話すと、エーリッヒのIDカードを使って扉を開けた。 ダストシュートから出て少し行くと、レトルトパックや缶詰などが保管されている倉庫のような部屋に出た。 その先がソイレントシステムと呼ばれる施設になっているようだった。 それまで飲まず食わずだったフェイとエリィは、倉庫にあった缶詰の肉で簡単な食事を済ませ、先に進んだ。 そこは、先ほどの缶詰などを作っている工場のようだった。何かの動物がプレス機でミンチにされ、ベルト コンベアに乗って流れていた。 エリィ「いやね……何の肉かしら」 フェイ「作ってる所は見たくないな……」 シタン「待ちなさい。貴方達は先ほどあの缶詰を食べました。それをよく認識して先に進んでください」 彼の言葉に不安を覚えながら、フェイとエリィは先へ進んだ。 そこで二人が見たものは、死んだウェルス、つまりは人が、コンベアで運ばれ、ミンチにされる光景だった。 ショックを受けたフェイの脳裏に幼い頃の記憶がフラッシュバックした。 どこかの研究室の寝台に寝かされた彼。ガラスの向こうでは彼の母が冷たい目で彼を見ていた。 口を押さえうずくまるエリィ、へたり込むフェイ。シタンが淡々と語った。 シタン「ソイレントシステム。ソラリスの生体実験場とその処理施設。そして刻印 リミッター (註1)維持の 為の食料、薬品の生産施設。アクヴィのウェルスもここで造られたのです。エリィ。ドミニアがなぜ 貴方を憎むのか。その答えがここです。彼女の祖国エルルの人々は、その能力の特異性故、M計画… つまり、ウェルスの母体とされていた。エーリッヒ卿は以前この施設の総括官であり、ニコラと共に 研究に携わっていました。もちろん、常に良心の呵責に悩まされていた。だから出来うる限り集めら れた地上人を3級市民として保護し、そして身を退いたのです」 ショックを受けるエリィとフェイを促し、シタンは先へ進んだ。 工場を抜けると、建物の雰囲気は研究所のそれへと変わった。奥へ進むにつれ、様々な施設を彼らは見る事に なる。人をウェルスへと変える現場、ウェルスに変えられた人々が入れられている檻、巨大なウェルスの サンプルの保管庫、メモリーキューブが集められた部屋。そしてある場所では、通常の3倍(!?)はあろうかと 言うギア・バーラーを発見した。 やがて彼らは、P4と表示された扉の前に来た。そのロックを難なく解除するシタン。 フェイは彼に、この施設について尋ねた。 シタン「元々ここは、原初の刻より生き続ける御方、天帝を頂点とするガゼルの法院の延命研究の施設だった。 原初の刻。つまり一万年前、地上にヒトが生まれた。その最初のヒトが天帝と12人のガゼルなのです」 エリィ「そんな……一万年も生きる人間なんて……」 シタン「もちろん、それは天帝一人。彼は死ねない運命にあるのです。だがガゼルの運命は違った。500年前の 地上との戦争で、彼らは肉体を失ってしまったのです。現在ソラリスを統治してるガゼルは、メモリー バンク上に存在するデータ。肉体も魂もない単なる数字の羅列に過ぎない。崩壊の日(註2)の後、肉体に 固執する彼らは自らに相応しい肉体を創る為にソイレントシステムの一つをエテメンアンキに写した。 その後、ここは民意統制用の薬品や生物兵器の研究にも使われるようになった。 我々が何気なく使っていたメモリーキューブも、ガゼルの肉体復活の為に地上人のデータを収集する 目的で設置されたものなのです。 フェイ「さっきの工場で分解されてたウェルスたちも……」 シタン「使用済みの出し殻の再利用といったところでしょう」 思いもよらない話に、フェイたちはショックを隠せなかった。 エリィ「ちょっと待って。おかしいわ。なぜ先生(シタン)がそんな事を知ってるんですか? そんな事、軍や 政府の要人でも知らない事なのに。M計画の真相を当のマリアよりも詳しく知ってるなんて……。 もっと早く気づくべきだった。先生……貴方は何者なんですか!?」 その時、突然辺りが暗闇に閉ざされた。 気がつくと、フェイは周囲をスクリーンに囲まれた部屋で、拘束具をつけられていた。 スクリーンに、研究室の寝台に寝かされたバルトたちが映された。正面のスクリーンには、ガゼルの法院を 背にしたシタンの姿が。 「この男はソラリス守護天使が一人、ヒュウガ・リクドウ。天帝の命を受け、お前を監視していた。そして お前に引き寄せられるであろう、我らが アニムス となりうる者を取捨選択、ここまで導いてきたのだ。 アニムス は我らの復活に欠かせぬもの。この者たちは我らの肉体……拠り代。ただそれだけの存在……」 フェイ「本当なのか先生! こいつらの言ってることは!!」 シタン「この三年間、私は貴方の傍にいた。見極めねばならなかった、我々の仇となるかどうかを……」 フェイ「仇……?」 「お前は我らにとって危険な存在。もっとも、監視を命じたのは天帝だ。我々はお前の消去を目論んだが、 悉く失敗した。それでも アニムス は手中に出来た。ヒュウガは良く働いてくれたよ」 フェイ「こいつらと組んで俺達を……。何が目的だ! お前達はこの世界を既に手中にしているはずだ!」 「我らが目的は神の復活。ヒトが地に満ちたとき、神とマハノンは目覚める」 フェイ「天空の楽園マハノン……。地に墜ちたと言う……?」 「我らの方舟……その中央ブロック マハノン 。神の封印されし場所。そこは知恵の源。その知恵を使い、 目覚めた神を復活させ、神と我らを大宇宙へと運ぶ 方舟 を建造するのだ」 「我らが大宇宙に君臨するための軍団、天使 マラーク の創造。そのためのM計画……」 「我々ヒトは、はるか昔、他の天体からこの惑星へ来た異星の生命体なのだ。我らは新たな アニムス を得、 神と一つとなりて再び星空へと還る。これは原初より運命られし事。我々の存在意義そのものなのだ」 「我らは神より大宇宙に君臨する権利を与えられた。福音の劫までに神の復活がなされぬ場合、我らは滅び なければならぬ。だが、 アニムス を得、我らの復活は約束された。後は神の復活と……」 スクリーンにカレルレンの姿が映し出された。 カレルレン「この者の目覚めを待つだけ……」 彼の背後には、寝台に寝かされたエリィがいた。 カレルレンの私研究室。 目を覚ましたエリィに、カレルレンは語りかけた。 カレルレン「以前君が起した事件。原因はドライブによる力の暴走ではない。 君の中に眠るもう一人の君の 一時的な目覚め によって起こったことだ。……これが何か解るかね。ナノマシンの一つ、アセンブラ と言って、分子や原子を解体、再構築できる機械なのだ。ゼボイムで発見したあの娘を解析する事で、 ここまで小さく精巧に作る事が出来た。従来のナノマシンでは、遺伝子の組み換えは行えても、二重 螺旋の空隙部分…イントロンに隠された情報まではわからなかった。しかし、新しいナノマシンは、 容易くそれを見つけてくれた。本来あるべきではない情報をね。まもなくその結果が出る」 彼のデスクのスクリーンに解析結果が表示された。 カレルレン「ふむ。確かに類似波形を描いている。そして……おお、ウロボロス環! やはりそうか、これで ミァン、そしてラカンの動き……全て説明が付く。エレハイム(エリィ)……君が 母 だったのだな」 エリィ「母……?」 カレルレン「これは君の遺伝子の、エクソン置換前の空隙……。本来は情報の存在し得ないイントロンを 概念化したものだ。この環は、 ある特別な存在 にしか存在し得ない情報だ。ウロボロス…大母とも 言われるこの概念の蛇が、自ら銜えたその尾を放せばどうなるか……君は興味がないか?」 エリィ「……」 カレルレン「エレハイム、君は美しい。 あの頃 と少しも変わっていない。 もう一人 のラカンと同様に」 註1・・・500年前の大戦後、地上人の反乱を恐れたガゼルが、カレルレンの分子工学技術を用い、遺伝子 レベルで人々に組み込まれた精神と肉体の抑制装置。ソラリス人にも組み込まれている。 註2・・・500年前の大戦末期、突然現れたディアボロスと言う謎の第三勢力によって、地上、ソラリスの 区別なく、世界の人口は98%が失われた。その出来事を後に人々がこう呼んだ。 ◆脱出! 誰がために君は泣く フェイの拘束されている部屋にシタンが入ってきた。シタンに怒りをぶつけるフェイ。だが、拘束具は彼の 神経の伝達を物理的に止めているため、彼は身動き一つ取れなかった。 シタンは、フェイを言葉で責め続けた。 シタン「青臭い理想論など、現実の前では何の力もありません。人はより大きな力に依存して生きている方が いいのです。自分は独立した個人だ、と言う幻想だけを持って生きられる。なんと楽な事じゃないですか。 抵抗したところでむなしいだけです。辛いだけです。抵抗した結果が今のあなたの姿です。友人達を 助ける事も出来ず、エリィさえも守れない。実に無力だ、貴方は。どうする事も出来ないんだ」 フェイ「やめろ……やめて……くれ……」 やがてフェイが静かになった。それを確認したシタンは、ため息混じりに言った。 シタン「これでゆっくり話が出来ますね……イド…」 カレルレンの私研究室。寝台に拘束されたエリィは、一人考え込んでいた。 そこへラムサスが入ってきた。彼は狂気に犯された目で、エリィにフェイの居場所を詰問した。 その答えが得られぬうちに、彼は目を爛々と光らせ「フェイめ…見ていろ…」そう言って部屋を出て行った。 フェイが拘束されていた部屋。拘束を解かれたフェイが目を覚ますと、シタンとバルトたちがいた。 シタンに殴りかかろうとするフェイを押しとどめ、バルトが事情を説明した。 バルトたちの体に刻まれたリミッター。それを外すため、シタンは現時点で唯一処置が可能なこの研究所に 彼らを連れてきたかったのだという。さらに、ソラリスが何をしているのか、何をしようとしているのかを、 フェイたちは知るべきと考えたのだ。それ以外にもう一つ目的があったのだが、それは後々という事になった。 ともかく、彼らは行動を開始した。フェイたちはエリィを救出に、シタンは最後のゲートの破壊に向かった。 フェイたちが首尾よくエリィを連れ出した頃、シタンはゲート・ジェネレーターでジェシーと合流した。 彼らが爆薬を仕掛け終わる頃、ラムサスが彼らの下に現れた。裏切り者、彼はそう言った。 シタン「裏切ったわけではない。私達は立つ場所が違うだけです。私はフェイ達といようと決めたのです」 ラムサス「貴様もか…! フェイフェイフェイ、どいつもこいつもフェイフェイ! 奴だけは俺のこの手で……。 その奴の下に行こうとする貴様らは敵だ! 俺のもの を奪う敵だっ! 敵だっ! 敵だっ!」 彼の異常な言動に呆れたジェシーは、シタンを促してその場を去った。爆薬がジェネレーターに火をつけた。 ラムサス「この裏切り者ぉぉぉぉぉっ!!」 火に巻かれながら、彼は絶叫した。 ソラリスを脱出するため、フェイたちは格納庫に向かっていた。ハマーが連れてきたメディーナも、一行に 同行している。エーリッヒは、一足先に脱出手段を確保するために格納庫に向かった。 合流ポイントになっている格納庫前の陸橋。そこで合流した彼らは、格納庫へ向かおうとした。 だが、エリィの悲鳴が彼らの足を止めた。ハマーがエリィを羽交い絞めにして銃を突きつけていた。 ハマー「エリィさんは戻ってもらうっす! カレルレンって人と約束したっすよ、エリィさんを連れて行けば 変えないで くれるって……」 リコ「ハマー! てめえ!」 ハマー「俺っちだってホントはこんな事したくないっす。でも、俺っちは 普通 の人間なんっす! フェイの 兄貴たちみたいに 特別 じゃないんす! こうするしかないんすよ!」 泣き顔でそうまくし立てるハマーに、メディーナが歩み寄った。 ハマー「動いちゃダメっす! 止まるっすよ!」 メディーナ「止まりません。わが子の危機ですもの。私はごく 普通 の母親ですから。 普通 だからこそ、 守らなければならないものがあるんです。さ、エリィ、ゆっくりとこっちにいらっしゃい」 ハマー「ダメっす! 行っちゃあダメっす……行っちゃ……ダメっすよぉ……」 彼の銃が火を噴いた。メディーナがゆっくりと倒れていく。ハマーが悲鳴を上げて逃げ出した。 エリィは、物言わぬ母をかき抱いて泣いた。 その時、彼らの下にグラーフが現れた。その傍には、キスレブに現れた覆面の女がいた。 グラーフ「その女は置いていってもらうぞ」 そう言ってにじり寄ってくるグラーフ。しかし、そこへエーリッヒがギアに乗って現れた。 エリィたちの盾になろうとするエーリッヒ。だが、覆面の女のエーテルが、彼のギアに強大な圧力を掛けた。 エーリッヒ「エリィ、自分の信じた道を行け! お前はなんと言おうと、私とメディーナの間に生まれた子だ」 彼のギアが圧壊した。目の前で両親を殺された怒りで、エリィのエーテルが噴出する。 だが、その力も、覆面の女のエーテルに押し戻されてしまう。強大なエーテル波が、エリィたちを襲う。 その中で、フェイだけがエーテルを物ともせずにいた。しかし、彼はそれまでのフェイではなかった。 髪が見る間に赤く染まり、彼はあの赤い長髪の男、イドに変異した。 その頃、ユグドラシルでも異変が起こっていた。ヴェルトールが独りでに起動したのだ。突如動き出した ヴェルトールは、その外装をパージ、変形させ、赤く染まって行った。それはまさしく、アヴェの砂漠で ユグドラシルを沈めた、あの真紅のギアだった。真の姿を現したヴェルトールは、ユグドラシルの隔壁を 突き破って飛び出し、瞬く間にソラリスのイドの下へ到達した。 ソラリス首都、エテメンアンキが、たった一機のギアによって破壊され、墜とされる。 その光景を、シタンたちはユグドラシルから見ていた。爆発に巻き込まれまいと、全速離脱するユグドラに、 ヴェルトールが迫ってきた。バルトたちが混乱する中、エリィは一人、ヴィエルジェで迎撃に出た。 イド「フフ……お前か。殺されにきたのか?」 エリィ「それで貴方の気が済むならそうすればいい」 ヴェルトールの拳がヴィエルジェの腹部を貫いた。エリィはその手を握り締め、叫んだ。 エリィ「お願い! 元のフェイに戻って!」 イドとエリィ、二人のエーテルがぶつかり合い、凄まじい波動が放たれた。 イド「チッ……こいつ…… う…う……エ…リ…… クソッ……ヤツが目覚めた……」 天帝「アーネンエルベ……なせるというのか?」 シタン「もはや管理者は不要だと結論します」 天帝「接触者……仇とならぬと?」 シタン「陛下の仰るとおり、フェイがそうであるならば」 天帝「……ならば託そう……」 シェバト。女王の間に集まったエリィたちに、シタンが事情を説明していた。 シタン「 アーネンエルベ ……。この星に生まれた人々と共に新たな地平へと進む神の人。それは 接触者 の 運命。天帝はフェイをそう呼んでいました。理由までは教えてもらえませんでしたが」 バルト「ヤツは一体何者なんだ?」 シタン「彼はフェイです。そしてイドでもある。エルルを破壊し、ユグドラシルを沈め、リコの部下を……。 彼は多重人格なのです。私が彼の監視を始めて三年、イドの発露は見られませんでした。しかし、 ラハンの事件をきっかけに、その後徐々に発露の回数と時間が多くなっていった。恐らく、グラーフの 影響でしょう。ラハンに来る前、彼はグラーフと共に暗殺者として行動を共にしていました。 私は、イドが正体を知るため、先だってフェイが拘束された時、イドと話をしました」 シタン「実に無力だ、貴方は。どうする事も出来ないんだ」 フェイが意識を失い、イドが現出する。イド「よく分かってるじゃないか。さすがはシタン……いや、先生と呼んでいたか」 シタン「会いたかったですよイド。ところで、フェイは今どうしています?」 イド「 お前達の知っているフェイ は、俺が出ている間は寝ているよ。だから俺の事は何も知らない。ヤツは 俺の支配下にあるからな。俺の記憶を見ることは出来ない。元々ヤツは存在しないフェイ。父親のカーン によって作り出された人格さ。三年前、カーンは、俺の人格を深層意識に封印した。その時にできたのが ヤツだ。臆病者の部屋の間借り人さ」 シタン「臆病者とは?」 イド「本来のフェイ。出来損ないさ。現実から逃げ出し、生きる事を拒絶した情けない奴。虫唾が走るぜ」 シタン「なぜ貴方の心は分かれてしまったんですか?」 イド「思い出話でもしろってのか? 勘違いするな。俺はお前に質問の機会など与えてない。俺がその気に なれば、こんな拘束なぞいつでもぶちやぶれるぞ」 シタン「しかし出来ないでしょう。貴方はフェイを完全には制御できていない。もしエネルギーを使えば 精神的に疲労し、フェイにステージを奪われてしまう。違いますか?」 イド「……よく解ってるじゃないか。確かに俺は……むっ……」 シタン「どうしました?」 イド「貴様に無理やり出されたからヤツが目覚めた。本来なら俺は自分でステージに立てるんだ。だが、 あの女、エリィのせいでそれが果たせない。あの女は……みんな同じだ……だから消してやる…」 シタン「現在のフェイの人格は、イドと言う基礎人格の上に3年前に創られた、下層の模擬人格。だから、 彼にはそれ以前の記憶が無かったんです。さらに、現実の生活を3年しか経験していない彼は未発達で、 そのため突発的な出来事に対処しきれなくなる」 ジェシー「フェイはいつかイドに飲み込まれちまうのか?」 シタン「どうでしょうか。イドが臆病者と呼ぶ、本来のフェイの人格がネックになると思います。イドは その人格を軽蔑しつつ、明らかに恐れていた。イドの表出はフェイではなく、臆病者によって抑制 されているのではないかと。なぜ臆病者が表出しないのか原因はわかりませんが、これが目覚めれば、 分離した人格が元に戻る可能性も出るのではと、私は確信したのです。どうすれば目覚めるのか、 それは解りません。ですが、基本的にフェイの存在が虚ろになるような事がなければ、フェイはフェイで いられる訳です。平穏な場所で暮らせるのが一番ですが、状況がそれを許さないでしょうね……」 その後、シェバトではフェイの処遇を決める会議が開かれた。シェバトの議会は、フェイの力を恐れた。 彼の力が、500年前、ディアボロスを率いて世界を崩壊させたグラーフの力と酷似していたからだ。 決議は下された。カーボナイト凍結。人を生きたまま石にする、シェバトの極刑だった。 その夜、エリィは投獄されたフェイに会いに行った。 フェイ「俺はかつて世界を壊滅させたグラーフの再来だそうだ。グラーフも元はラカンと言う地上人だって」 エリィ「そんなのでまかせよ! ……逃げよう? グラーフや戦いがイドを呼ぶなら、静かな所へ……」 フェイ「ダメだ。戦場から離れたとしても、イドが出ない保証はない。それに……俺はエリィを殺そうと…」 エリィ「イドと戦った私が生きてるのは、多分、どこかでフェイの意識が働いて、すんでのところで外して くれたからだと思うの。……もし、あなたがイドに支配されて、世界中が敵になっても、私だけは、 あなたの傍にいてあげる……。だって…だって…… 一人じゃ寂しいものね 」 二人が格納庫に向かうと、シタンたちが待っていた。彼らは、二人の脱出を助けに来たのだ。ヴィエルジェが 修理中の為、シェバトのギア・バーラーを拝借しようと言うフェイだったが、エリィは激しく拒んだ。結局、 二人はヴェルトールに相乗りする事になった。 朝陽を浴びて飛ぶヴェルトールに、ラムサスのギアが襲い掛かった。カレルレンにより与えられたギア・ バーラーだった。エリィの奪還。それがラムサスの目的のはずだった。しかし、バーラーの凄まじい力に 陶酔した彼は、エリィごとヴェルトールを撃墜してしまった。 ヴェルトールの墜ちた森。重傷を負ったエリィを抱えて歩くフェイを、グラーフが静かに見ていた。 Disk2編 目次(トーラ宅~アニマの器回収 天帝暗殺~メルカバー カーボナイト凍結~エンディング) ◆撃墜!! 大樹海に消えて フェイは夢を見ていた。何人もの 接触者 の生涯。エリィも夢を見ていた。何人もの エリィ の生涯。 二人はその夢を見たことで、それぞれが何をすべきかを掴みかけた。 森の中にひっそりと佇む住居。そこは、バルタザール、ガスパールと並び、シェバト三賢者と称される老人、 トーラ・メルキオールの研究所だった。その研究所のナノリアクター内でフェイとエリィは目覚めた。 三週間前、血まみれで倒れていたフェイとエリィを発見したトーラは二人を連れ帰り、ナノマシンで治療した のだと言う。旧知の間柄であるシタンから二人の事を聞いていた彼は、フェイたちが眠っていた間に、ナノ技術を 用いてイドの発現を抑制する腕輪を開発。バル爺の協力も得て、ヴェルトールにも同様の装置を取り付け、イドの 力だけを任意に解放できる「システム・イド」を完成させた。 目覚めた二人はトーラから、人々に刻まれたリミッターを解除する為のナノマシンを渡された。それを広域に散布 するため、彼らは古代の砲台に向かう事にした。 彼らが出発しようとすると、シェバトの使者が現れてフェイに助力を求めた。アヴェ・キスレブの和平調印式が 行われているシェバトに、ソラリスの機動要塞が接近していたのだ。 掌を返したシェバトの態度にトーラは怒りを露にしたが、フェイは人々を守るためにシェバトへ行く事に。 フェイたちが外へ出ると、シタンとエメラダがおり、事情を聞いた二人は、エリィと共に砲台に向かう事になった。 フェイの出発を見送った後、シタンはエリィに尋ねた。 シタン「いいんですか? フェイの為に戦場から離れ、静かに暮らそうとしてたのに」 エリィ「私、現実から逃げてるって気づいたんです。最初は、フェイなら私の気持ちほ理解してくれるかもって 思ってた。本当に好きだったかどうか……。両親を亡くして自棄になってたのかもしれない……。 だから、一度離れて自分の気持ちを確かめたいんです……」 フェイたちが出発した後、トーラの下にグラーフが現れた。 トーラ「やはり……あの二人をここまで運んだのはお前か。すぐに気づいたよ。あの頃のお前と彼女に 瓜二つなのだからな……ラカン」 ガゼルの法院は、フェイが生きていることを知り、動揺していた。 カレルレン「ヤツには再びラムサスを差し向ける。依存はあるまい」 「娘はどうする。鍵が鳴動を始めておる。神の復活が近づきつつあるのだ」 カレルレン「娘の回収はいつでもできる。今でなくともな……」 ◆反撃開始!! 刻印を打ち破れ シェバトに向かうフェイの前に、ギア・バーラーに乗ったラムサスが立ちふさがった。フェイはシステム・イドを 発動、これを撃破した。「お前さえいなければ」そういい残し、ラムサスは樹海に消えていった。 エリィたちは、ソラリス守護天使時代に搭乗していたギア・パーラー、E・フェンリルを駆るシタンの活躍もあり、 無地に砲台に到達した。射出され、大気中に散布されたナノマシンは増殖しながら世界中に広まっていった。 シェバトに着いたフェイはバルトたちと合流。機動要塞撃破の為に最終兵器を手にするため、キスレブへ。 キスレブ総統府の真の姿。それは、500年前にロニ・ファティマが建造した秘戦艦だった。過去の記録から その事を突き止めた彼らは、数百年ぶりに総統府を起動。ユグドラシルを制御中枢として急襲形態へと変形し、 通常のギアの数十倍はあろうかと言う巨大ギアとなった総統府は、機動要塞をあっさりと撃破したのだった。 和平は成され、地上に平和が訪れた。沸き返る人々を祝福するかのように、エリィたちによって散布された ナノマシンが、光りながら彼らの上に降り注いだ。 異変は突然始まった。人々がウェルス化し始めたのだ。それは刻印 リミッター が外され、本来の能力が開花 したヒトの姿だった。「 普通 の人間がどうなるか」フェイは、ソラリスでのハマーの言葉を思い返していた。 「神の復活が近づいた為の自然発芽か。神の下僕となる者……鍵を使わずともこれほどいたとは」 「発芽しない者は神の肉体に定められし者か、あるいは神に仇なす者か……」 「要所のソイレントを再起動しよう。中途半端な変異。このままでは使い物にならん」 ミァン「あなたによって抑えられていた『鎖』が外れたようね」 カレルレン「問題ない。先の帝都壊滅の際、大気に拡散するようにナノマシンウィルスを仕掛けておいた。 現在のヒトの異形化はその初期段階だ。ウィルスは、発芽した原体をコントロールできるものへと 変化させている。鍵に頼らずに目覚める者は、神本来の肉体を乗っ取る為に必要なのだ」 ミァン「神との同化の際に放たれるトロイの木馬……でも、あの子たちの思惑とは違うわね」 カレルレン「当然だ。『神の方舟』は私のものだ。」 ミァン「私にとってはどちらでもいい事……。確実な方につくだけだから」 世界の至る所に存在するソイレントシステム。それは、ウェルス化した人々を分解、再構築し、生物兵器を 作る装置だった。それが M計画 の真相。ウェルス化した人々はそこに集まっていた。耐え難い苦しみを 和らげ、短い命を長らえるため健常者の血肉を求める彼らは、ソイレントが苦痛から開放してくれると信じて。 いたのだ。フェイたちは、各地のソイレントを破壊する為、そこへ赴いた。 そこに集っていた人々に自らの血を与え、エリィは語った。 エリィ「癒しのために私の血肉が必要ならばいくらでもあげます。だから、人としての尊厳だけは捨てないで!」 やがて、ソイレントの人々はニサンに収容され、トーラのナノマシンによる治療を受ける事となった。 各地から集まり心の救いを得た人々は、献身的に介護するエリィを『聖母ソフィア』の再来と呼ぶようになった。 その状況を知ったガゼルは、人々の決起を恐れ、『ゲーティアの小鍵』を発動させようとした。しかし、 天帝カインはガゼルが抗えぬ力でそれを押し止めた。もはやヒトに主はいらぬ。カインはそう言った。 ◆星よ知る、我らが魂の器 前編/後編 地上の混乱が沈静化した頃、フェイたちは、ガゼルに対抗しえる力、ギア・バーラーを手に入れる為、 その素体となるアニマの器を探していた。 ゼファー達からの情報を元に探索を続けた彼らは、太古文明の遺跡でついにそれを発見した。 そのアニマの器は、ビリーと同調。レンマーツォと同化してE・レンマーツォが誕生した。 目的を達し、帰還しようとした彼らを、エレメンツの四人が待ち受けていた。彼女らは、自らの専用ギアを 超獣合体させた巨大ギア、Gエレメンツで襲い掛かったが、フェイたちはこれを撃破した。 もう戦う理由はない。去っていくエレメンツに、エリィはそう、声をかけた。 ガゼルの法院は、カイン暗殺の策を練っていた。それには、カインと同じ力を持つラムサスが必要だった。 ミァンは、もはや前後不覚の狂人となったラムサスをさらに追い込むべく、彼をニサンへ向かわせた。 ラムサスはドミニアたちが止めるのも聞かず、ギア・パーラーで出撃した。 その頃、最後の『アニマの器』を探すフェイたちと離れ、エリィはニサンへと戻っていた。 襲撃。フェイを求めるラムサスの前に、エリィは立った。 エリィ「何が貴方をそこまでさせるの……?」 ラムサス「俺は天帝の能力を持つ者、即ち完全なヒトとして創られた。しかし、フェイが生まれた事で俺は 廃棄され、塵溜めの中で生を受けた。俺は必死に今の地位まで這い上がった! だが、ヤツはまた 俺の前に立ちふさがった! 俺から全てを奪ったヤツが! ヤツがいる限り俺は……。貴様も俺から 奪うのか!? 俺がやっと手にしたぬくもりを奪うのか!」 エリィ「ラムサス、誰も貴方を攻撃しないわ。心を開いて。愛におびえないで……」 彼女の言葉に困惑したラムサスは、おびえたように飛び去った。 何も出来ずに帰還したラムサスは、ガゼルから見放された。そんな彼にカレルレンが語り掛けた。 カレルレン「お前は天帝のコピー。オリジナルが存在する故疎まれる。ならばオリジナルを消去すれば……」 『アニマの器』を探すフェイたちは、原初民の遺跡で最後の器を見つけた。リコと同調した器はシューティアと 同化。E・シューティアが誕生した。その帰り道で彼らを待ち受けていたのは、ギアと人機融合したハマー だった。激しい攻撃を仕掛けるハマーにフェイたちはやむを得ず応戦。負けを悟ったハマーは、キスレブに 戻るようにとリコに最後の言葉を残し、自爆した。彼はリコが総統の息子だと知っていたのだ。 このことで、エリィは深く傷ついた。フェイは、これ以上彼女を戦場には立たせないと決意した。 ◆天帝暗殺 マハノン浮上!! カインに、カレルレンとラムサスが迫った。ガゼルの差し金か、と言う天帝の言葉にカレルレンは首を振った。 カレルレン「まさか。彼らの妄執に興味はない。私は私のやり方で人を導く。お前は邪魔なのだ」 ラムサスの剣が振られ、天帝カインは崩れた。 カインの死を受けて、ガゼルの法院はついに『ゲーティアの小鍵』を発動させた。 それにより、今まで変異していなかった者までもが変異を始め、彼らの叫び声に呼ばれるように、海底に 没していた神の眠る楽園マハノンが浮上した。 ガゼルは、変異したソラリス人を人機融合兵器に作り変えた大軍を、マハノンに差し向けた。 ガゼルがマハノンに眠る神の知恵を手に入れるのを阻止しようと、フェイたちは総力を結集した。 ◆追放されし者 神の楽園に帰る 出撃前夜、フェイはエリィに、ユグドラに残るように強い口調で言った。 彼の気持ちを分かっていながら、その辛らつな言葉に、エリィは涙して走り去った。 自分の物言いを反省して追ってきたフェイの想いを受け取ったエリィは、彼の戻るべき場所として帰りを 待つ事を決意。二人はお互いに心を通わせ、愛を確かめ合った。 神の眠る楽園マハノン。それは、一万年前に墜落した航宙船エルドリッジの中央ブロックだった。 襲い掛かるソラリスの軍勢を蹴散らしながら奥へと進んだフェイたちは、腐りかけた巨大生命体を発見 、これを撃破した。その巨大生命体こそ、生体兵器デウスのなれの果てだった。 デウスを破壊し、さらに奥へ向かった彼らは、エルドリッジの巨大な中枢コンピュータがある広間に出た。 『ラジエルの樹』と呼ばれるそのコンピュータこそが、ガゼルが求める神の知恵の源だった。 彼らはそこから、先史時代について知った。星間戦争。その終結の為に作られた星間戦略統合兵器システム 『デウス』と、その端末兵器群。ガゼルが全宇宙の支配者として君臨するための情報がそこにはあった。 それらの情報を収集する彼らの前に、カレルレンとグラーフが現れた。フェイたちは、グラーフの操る オリジナル・ヴェルトールに一蹴され、なす術もなく虜囚となった。 ◆失われし約束の地 フェイたちを助けたくば『ゴルゴダの地』まで来い。カレルレンからのメッセージを受け取ったエリィは、 ランクたちの制止を振り切り、シェバトに残されていたギア・バーラーに乗って単身出撃した。 フェイと仲間達を助けたい。その想いだけでカレルレンの前に立った彼女は、カレルレンの部下達を一旦は 退けるも、力尽きて捕らえられた。 エリィを手中にしたカレルレンは、行動を開始した。ガゼルのメモリーを消去し始めたのだ。ガゼルに よってしか発動できなかった『ゲーティアの小鍵』。その発動により、神の肉体となる事を定められた人々の 覚醒がなった今、彼にとってガゼルの存在価値はなく、また彼らの掲げる宇宙制覇にも興味はなかった。 彼が目指すのは、神との合一。そして、回帰だった。 ◆君が呼ぶ 哀しみのメルカバー エリィが連れ去られた後、助け出されたフェイたちは、八方手を尽くしてエリィの行方を探し回った。その結果、 エリィは、カレルレンがラジエルから得たデータを元に建造中の空中要塞メルカバーにいる事が分かった。 ラムサスの身をを案じるエレメンツも仲間に加え、メルカバーに潜入したフェイたちの前に、そのラムサスが 立ちはだかった。エレメンツの言葉も耳に入らぬラムサスは、フェイに対する憎しみの元を語り始めた。 彼は、天帝のコピーであり、人工の接触者として培養槽で生を受け、育った。しかし、研究に加わったフェイの 母カレンが、フェイを転生した接触者と知ったことにより、ラムサスは不要とされ、廃棄されたのだった。 そのため、彼は「フェイ」に対しての拭い難い憎しみと、失われた愛情への渇望を抱いた。 「フェイ」を滅するか自らの消滅か。彼はその存在の全てを懸けてフェイに挑み、そして敗北した。 ラムサスを退けたフェイらは、最奥部の大広間に出た。そこには巨大なデウスの繭があり、カレルレンと ミァン、そしてデウスに供されるかのように十字架に架けられたエリィがいた。 突如、フェイたちのギア・バーラーに異変が起こった。アニマの器が分離し、デウスに吸収されたのだ。 アニムスと結合して覚醒し、デウスの部品となること。これこそ、アニマの器の真の意味だった。 動かなくなったギアから降りたフェイたちを押しのけ、呆然としたラムサスがミァンに詰め寄った。 自分のしてきた事の意味を問う彼に、ミァンは真実を告げた。ラムサスは天帝を殺すためだけに作られた。 しかし、人工生命である彼は、精神の制御が難しかった。そこで、彼の心に強烈な感情を植え付け、力を 一点に集中させようとした。それが、「フェイ」への憎しみだった。 全てが謀略だと知ったラムサスは逆上し、カレルレンとミァンを斬った。 茫然自失とするラムサスを押しのけ、フェイたちはエリィを十字架からおろした。だが、彼女は最早、彼らの 知っているエリィではなかった。彼女はミァンとなっていたのだ。 ミァンの因子。それは、全ての女性の中に存在し、原初の刻より代々覚醒するもの。前任のミァンが死ねば、 どこかの誰かが覚醒し、記憶と能力を受け継いでゆく。ラムサスの副官であったミァンが死んだことにより、 エリィの中のミァン因子が覚醒したのだ。それは、最後のミァンの覚醒。原初の刻に分かたれた、ミァンと エレハイムの最終的な合一であった。 覚醒したエリィは、フェイたちに語り始めた。デウスの本来の目的、ギアやエーテルのエネルギー源である 事象変移機関ゾハルについて、エルドリッジの墜落、人類がいかにしてこの惑星で生まれたか、そして、 ミァンとエレハイムがなぜ存在するのか……。 話し終わると彼女は、呆然とするフェイたちに背を向け、ナノマシンによって蘇ったカレルレンと共に、 デウスの繭へと向かった。 メルカバーが起動する中、エリィを追えたのはフェイだけだった。シタンたちは、やむなく彼を残し脱出した。 ◆はるかに遠き 夢の形見は… メルカバー起動後、世界は蹂躙された。いずれ脅威となる文明の根絶。それがデウスの目的だった。 フェイはあの後、メルカバーのあった場所で仮死状態となっている所を発見された。彼はそのまま、彼の 中に眠る力を恐れるシェバトによってカーボナイト凍結に処せられた。 なぜそれほどフェイの力を恐れるのかと問うシタンに、女王は500年前の出来事を語り始めた。 500年前、地上の制圧をもくろむソラリスと、それに対抗するシェバトとの戦争があった。当時シェバトは、 人々の信望を集めていたソフィア(当時のエリィ)を疎ましく思っており、一方のガゼルも、思い通りに ならないミァンを疎ましく思っていた。そこで二つの国は、互いにソフィアとミァンを差し出し、地上を 分割統治する取引をした。権力欲に溺れた末の決定だった。 その結果ソフィアと彼女を警護していたラカン、カレルレン、ゼファー、ロニ・ファティマらはソラリスの 軍勢に囲まれてしまった。ソフィアは仲間の退路を開くためにたった一人特攻をかけ、壮絶な最期を遂げた。 彼女を心から愛していたラカンとカレルレンの絶望は深かった。神など存在しないのだという事を悟った カレルレンは、自ら神を創り出すと言って姿を消し、後にソラリスへ亡命した。 一方のラカンは、自らの無力さに絶望し、シェバトに捕えられていたミァンにそそのかされ、絶対的な力を 求めて、力の根源である『ゾハル』を探す旅に出た。そしてゾハルの力を得た彼は、肉体を失って残留思念と なりながらも、デウスの端末である兵器群を率い、世界を破滅させた。 その残留思念こそが、グラーフだった。グラーフはその後、人の精神に宿る術を身につけ、接触者の運命を 持った自らの肉体の転生を待った。その肉体(つまりフェイ)と合一を果たすために。 シタンが女王から話を聞いている頃、牢獄に異変が起こっていた。凍結されたフェイが、イドの力により 呪縛を打ち破って脱走したのだ。 彼の向かったのは、太古の昔ゾハルが落着した場所。シタンたちはフェイを追ってそこへ向かった。 ◆堕ちた星 めざめよと呼ぶ声あり ゾハルの眠る地下空洞で彼らが見たのは、ゾハルの影響を受けて異形となった、イド化したヴェルトールだった。 襲い掛かってくるヴェルトールに、突如現れたワイズマンのギアが応戦した。 イドに指摘され、ワイズマンは自分がフェイの父親カーンである事を告白した。彼は、分裂してしまった フェイの人格を一つに戻すため、影になり日向になりフェイを導いて来たのだと語った。 イドは呪いの言葉を吐いた。こうなったのは全てお前のせいだ、と。そして彼は語り始めた。 最初は幸せな家庭だった。しかし、ある日突然、母カレンがミァンとして覚醒した。それは単なる偶然で あったかもしれない。フェイにとっては不幸な偶然。息子が接触者だと気づいたミァンは、少年を研究施設に 連れ込み、様々な実験をした。そのことを父に訴えても、仕事に忙しい父は取り合わなかった。 やがてフェイは、実験の苦痛に耐えるため、新たな人格イドを生み出して苦痛を肩代わりさせ、フェイ自身は 幸せだった頃の思い出に閉じこもった。 そして運命の日。家族の下にグラーフが現れた。それは、ミァンが呼んだものだった。彼女は、完全なる神の 復活の為、過去に分かたれた接触者の肉体と精神との合一を望んでいたのだ。 グラーフに触発されたフェイの力は暴走した。その力の奔流は制御できぬままカレンを貫いた。 フェイはその事をもイドに押し付け、イドは母殺しの十字架まで背負わなければならなくなったのだ。 しかし、それは真実ではなかった。イドが『臆病者』と呼ぶ第一の人格が、母の最後の愛情を独り占めして いたがための、イドの思い違いだった。フェイに促され、『臆病者』はフェイと同化して全ての記憶を渡した。 最後の瞬間、力の奔流は母ではなく、フェイ自身に向かっていた。呆然とするフェイの前に、ミァンの呪縛から 開放されたカレンが飛び出し、身を挺してフェイを守った。 真実を知ったイドは、全てを受け入れ、記憶をフェイに託して同化した。それは、全ての接触者の記憶。 原初の時代、現人神と祀られた天帝に反旗を翻し、逃亡するエリィと最初の接触者アベル。アベルを身を挺して 守り、エリィは命を落とした。 ゼボイム時代。エメラダの研究をする接触者キムとその恋人のエリィ。エメラダを軍事利用しようととする 軍隊の侵入を身を挺して阻止し、エリィは命を落とした。 500年前のラカンとエリィ。仲間を助けるために特攻し、エリィは命を落とした。 それぞれの時代、それぞれのエリィが残した最期の言葉。それは『生きて……』。 気がつくと、フェイは暗い空間にいた。彼の前には光の姿を取った高次元存在が。 『存在』は、ついに統合を果たしたフェイに、全てを語り始めた。 『存在』の降臨、アベルによる定義づけとエリィの誕生、ゾハルからの開放を望んでいる事、ゾハルを破壊 できるのは接触者であるフェイにしか出来ない事、ゾハルが破壊されればエリィも開放される事など。 エリィを助け出す。その一念で、フェイはゾハルの破壊を決意する。 その決意を見届けた『存在』は、無限の力を持つギア、ゼノギアスを彼に託し、消えていった。 現実の世界に戻ったフェイに、カーンの肉体に宿っていたグラーフが襲い掛かった。 たとえデウスを滅ぼしたとしても、人が生き続ける限りミァンが生まれ、人は神の呪縛から逃れられない。 ならば、人も神も全てを滅ぼす以外に真の開放はない。グラーフはそう結論した。故に彼は、フェイと合一して 『存在』との完全なる接触を果たす為に、フェイの成長と人格の統一をカーンの中で待っていたのだ。 しかしフェイは、エリィは必ず呪縛から解き放たれると信じ、グラーフの考えを否定した。 互いの信念と未来を懸け、二人は決戦に臨んだ。 戦いの最中、突如二人の機体がゾハルに引き寄せられた。 ゾハルが最後の欠片である接触者との合一を求めたのだ。グラーフは自らゾハルへと飛び込んだ。 代を重ねた事で人がミァンの呪縛から開放されつつある事に、彼は気づいていた。彼はフェイに賭けたのだ。 擬似的な接触者としてゾハルと融合し、フェイがデウスを破壊するまでの時間を稼ごうとした彼は、「エリィを 救ってやってくれ」と言い残し、消えていった。 ◆全ての始まりにして終わりなる者 シェバトに集まったフェイたちは、エリィ救出の為のメルカバー攻略の作戦を立て、実行した。 戦艦エクスカリバー。シェバトに残されていたこの先史文明の戦艦を特攻させ、彼らはメルカバーを撃墜した。 ところが、墜落したメルカバーから巨大な物体が姿を現した。それは、メルカバーを覆い尽くすほど巨大に 成長したデウスの最終形態だった。ナノマシンの力によって惑星と同化し始めたデウスから強力な衝撃波が 放たれ、一つの大陸が灰燼と帰した。デウスの端末兵器による破壊、殺戮、デウス自身の攻撃。人類は既に 絶滅寸前だった。 フェイたちに残された時間は少なかった。彼らは僅かに生き残った人々の、最後の砦となっている、墜落した シェバトに戻り、態勢を立て直す事にした。 メルカバーから前後不覚のまま救い出された後、シタンの励ましと、エレメンツの娘達の思慕の念に胸打たれ、 ようやく自分を取り戻したラムサスも戦線に加わり、彼らは最後の戦場へと向かった。 巨大な構造体となったデウスに侵入したフェイたちは、襲い掛かる端末兵器を蹴散らしながら、迷宮と化した 内部を抜け、最奥部へと到達した。そこには、エネルギーの繭に包まれたデウス本体がいた。 最後の戦い。エリィが最後に乗っていたギア・パーラーが異形化したデウスは、無限にエネルギーを生み出す ゾハルの力を使い、激しく攻め立てた。それに対抗しうるのは、同じゾハルの力を得たゼノギアスだけだった。 フェイは仲間達のサポート受け、ついにデウスを、そしてゾハルを打ち砕いた。 ゾハルの破壊。それによって、ゼノギアス以外のギアは機能を停止した。 そんな中、デウスの中心に巨大なエネルギーが観測された。それは、開放された波動存在が高次元へと シフトする為に起こったものだった。そのエネルギーは凄まじく、反動で惑星が消滅しかねなかった。 フェイたちがなす術もなく見守るなか、デウスが上昇を始めた。フェイは気づいた。エリィがデウスを 安全圏まで移動させようとしているのだと。エリィはまたしても、自らを犠牲にしようとしていたのだ。 もうエリィを失いたくない。その一心で、フェイはデウスの後を追った。 デウスに突入したフェイは、精神世界とでも呼ぶべき場所に立っていた。静かに眠るエリィと、その前に立ち はだかるカレルレン。 カレルレンは、宇宙の始まりについて語りだした。高次元から零れた波動の一滴。それがこの宇宙の始まりだと。 彼は、互いに傷つけあい、永遠に分かり合えない不完全な人と、その世界に絶望し、全ての始まりである高次元 への回帰を望んでいた。そこには神の愛が満ちていると。 フェイはそれを否定した。不完全だからこそ互いに補って生きていくのが人なのだと。それを一番よく分かって いるエリィが、絶望に暮れたカレルレンの心を癒すために運命を共にしようとしている。それこそが、人として 生きる事の喜びになるのだと、彼は説得した。 彼の言葉を聞いていたカレルレンは、ウロボロスをフェイにけしかけた。それは、人が神の下から巣立つために、 人の力 愛 を試す最後の試練だった。フェイがそれに打ち勝つのを見届けて、カレルレンはエリィを開放した。 人を愛するが故のカレルレンの悲しみ、絶望。彼と同化したエリィにはそれが分かった。しかし、人としての 道を外れてしまった彼は、もはや戻る事は出来なかった。 「お前たちがうらやましいよ……」そう呟いて、彼は神と共に歩む道を選んだ。人には持ち得ない両翼の翼を広げて。 彼の後ろ姿を見送って、フェイとエリィは自分達の世界へ向かった。 デウスの次元シフトの余波が広がる中、二人の乗ったゼノギアスは、仲間たちの待つ地上に舞い降りていった。 Xenogears Episode5 END おまけ ◆エメラダ成長イベント 最終決戦に臨む前、フェイたちは戦力アップを目的として各地の遺跡を調査していた。 そんな中彼らは、エメラダの遺跡から見えたゼボイム時代の首都を発見した。 書店やスーパーマーケット、テレビ局など様々な廃墟を見ていくうち、フェイはその時代の事を思い出した。 当時、人々は生殖能力に欠陥を持ち、出生率は極端に低下していた。そんな人類に見切りをつけた ミァンは、国家元首を裏で操り、核戦争を引き起こした。戦争により、人類を強制的に淘汰し、強い 遺伝子を次代に残そうとしたのだ。 そんな時代に生きた当時の接触者キムは、狂った世の中に憤っていた。戦乱に明け暮れる国家、 低迷する経済、狂信的な国民。そして何より、子を残せないヒト。 恋人のエリィまでもが子を残せないと知った彼は、何とか新しい生命を生み出そうとした。 そうして生まれたのがエメラダだった。彼とエリィの肉体の構成パターンを参考に生み出されたエメラダを、 二人はわが子のように慈しみ、覚醒の時を心待ちにしていた。 だが、キムの願いが叶う前に人類は核戦争によって破滅し、エメラダの覚醒までには4000年の時を要した。 フェイの記憶に触発され、エメラダも全てを知り、受け入れた。 それにより、精神的肉体的に成長し、彼女は成体となって最後の戦いに臨んだ。 ここまでpart5の 536の人によるまとめ
https://w.atwiki.jp/imaska/pages/298.html
た行大喬(ダイキョウ) 太史慈(字:子義)(タイシジ/シギ) 朶思大王(ダシダイオウ) 張允(チョウイン) 趙雲(字:子龍)(チョウウン/シリュウ) 張衛(チョウエイ) 張燕(チョウエン) 張横(チョウオウ) 張華(字:茂先)(チョウカ/モセン) 張闓(チョウガイ) 張角(チョウカク) 張嶷(字:伯岐)(チョウギョク/ハクキ) 張虎(チョウコ) 趙弘(チョウコウ) 張紘(字:子綱)(チョウコウ/シコウ) 張郃(字:儁乂)(チョウコウ/シュンガイ) 張済(チョウサイ) 張繡(チョウシュウ) 張松(字:子喬/永年)(チョウショウ/シキョウ、エイネン) 張昭(字:子布)(チョウショウ/シフ) 張任(チョウジン) 貂蝉(チョウセン) 張悌(字:巨先)(チョウテイ/キョセン) 張特(字:子産)(チョウトク/シサン) 張南(チョウナン) 張邈(字:孟卓)(チョウバク/モクタク) 趙範(チョウハン) 張飛(字:益徳/翼徳)(チョウヒ/エキトク、ヨクトク) 張苞(チョウホウ) 張宝(チョウホウ) 張楊(字:雅叔)(チョウヨウ/ガシュク) 張翼(字:伯恭)(チョウヨク/ハクキョウ) 張遼(字:文遠)(チョウリョウ/ブンエン) 張梁(チョウリョウ) 趙累(チョウルイ) 張魯(字:公祺)(チョウロ/コウキ) た行 大喬(ダイキョウ) 出演作品:美妓皇帝、三國夢想 作品名:美妓皇帝あずさ編・伊織編に登場。盧江・寿春のアイドル。アイドルデュオ『二喬』として、孫家筆頭の『弓腰姫』よりも人気を集めている。 おっとりした話し方だが妹と同様ノリはいい。あずさと意気投合する。巨乳。 作品名:三國夢想孫策の妻。下働きだったやよいを義妹として引き取った。 やよいを孫堅へお披露目したあと、やよいを気に入った大殿が返してくれないのが不満。 太史慈(字:子義)(タイシジ/シギ) 出演作品:その時貧乳が動いた、美妓皇帝、iM@S演義 ゆきぽ伝、半目倭人伝、中華無双iM@S、im@s白馬将軍、中華争奪戦、三國夢想、春閣下は無慈悲なシチリアの女王 俗称:シギー 作品名:その時貧乳が動いた軍を代表する名物バカ武将。彼の迷言、奇行は数え上げればきりがない。『凸の使い魔』の二つ名を持つ。 五虎将選出投票では当選確実と思われていたが、まさかの6位落選。彼ならではの業である。 作品名:美妓皇帝伊織編に登場。『二喬』のスタッフ。 何故か他の次元の知識を持っており、今度こそ千早のご主人様になるべく襲い掛かったが、あっさり壊滅させられてしまう。 戦闘中に沼地の捨てエロ本漁りをするが盧植の火矢で全部燃えてしまった。意外な人が意外なモノを書いていたのだが、残念である(稀覯本的な意味で)。 作品名:iM@S演義 ゆきぽ伝孫策軍との戦いの中、UFOの爆撃を受けた哀れな人。 後に史実通り孫策の配下に加わるが、雪歩に酒を飲ませてしまい、雪歩様にしばき倒される。第3の犠牲者だった。 その後、雪歩の出立には居合わせることができず、手紙を送る形での見送りとなった。 作品名:中華無双iM@Sモールス信号を知っている。明らかに時代を超えたオーパーツだが、気にしてはいけない。 多少まともな言動はできるが、基本的には変態である。 その信号(目の輝き)で徐晃と交信。 例:徐晃「ダ・イ・ス・キ」→太史慈「バ・カ・知・っ・て・る・わ・よ」 作品名:im@s白馬将軍元孔融軍。ロリ巨乳に反応して混乱した経験あり。 やよいゾーンには掛からなかったが、千早の理路整然とした説得を認めて公孫瓚軍入りした。 あずさと行動を共にすることが多い。あずさの後ろから同行するものの、度々迷子になり苦労している。 真の性別勘違い=死亡フラグを見事に回避したデキる男。あずさファン。 作品名:中華争奪戦スタンドとして伊織に憑いている。伊織が戟の扱いに長けるのはそのため。 作品名:三國夢想呂布軍の将。馬鹿。あずさを「姐さん」と呼んでいる。べらんめぇ口調。 呂布軍解散に納得せず、まだ戦い足りない荒くれ共を集めて北海城を占拠、プチ安田講堂を起こす。それを見越した春香の部隊に攻められるが、最後の一兵まで戦い、その上一騎討ちまで堪能してようやく満足、馬家に降る。 自分を一騎討ちで負かした春香のことも「姐さん」と呼び心酔するようになった。戟兵中華一を自認している(春香は中華二)。 作品名:春閣下は無慈悲なシチリアの女王伊織の助手「シギー」として登場。 愚民グッズを買い集める真性の愚民。 肝っ玉は据わっているが、アホな発言をしては伊織に蹴られ殴られるのがお約束。 朶思大王(ダシダイオウ) 出演作品:中華争奪戦 作品名:中華争奪戦孟獲軍の将だが、毛利一家が加わってからすっかりガラが悪くなり、どこぞのヤンキー漫画のような喋り方をする。 毛利元就を「大将」、孟獲を「アニキ」と呼ぶ。もうすっかり支配権が代わっている気がしなくもない。あずさのJPYで鼻血を吹いた。 張允(チョウイン) 出演作品:三国×M@ster 作品名:三国×M@ster劉表軍の武将。門を素手で叩き割った呂布に突っ込まれ恐怖する。真美のライデインに焼かれた。 戦後、また呂布と戦わされるのが嫌で春香軍に降る。 趙雲(字:子龍)(チョウウン/シリュウ) 出演作品:閣下で三国統一、その時貧乳が動いた、美妓皇帝、iM@S演義、im@s白馬将軍、765プロ三国時代、中華無双iM@S、後漢流離譚、中華争奪戦 作品名:閣下で三国統一劉備軍の将。成都戦時、美希達に壊走させられた徐庶を救い出し、視聴者からサルベージに定評のある趙雲の賞賛を受ける。 二世武将たちの訓練風景では、生徒に好かれる体育教師のような姿も(あずさが保険医)。 作品名:その時貧乳が動いた『地獄の壁(五虎将)』の一人。堅物を絵に描いたような真面目人間。 視聴者からは貧乳軍の最後の良心として愛され、若干軍の色に染まりつつも今だ「らしさ」を保っている。 作品名:美妓皇帝あずさ編に登場。樊氏陣営のスタッフ。覇王エンジェルからは堅物と称されている。実際、とても生真面目でガチガチの武人。 樊氏をアイドルとして敬わない区星の態度に怒るが、樊氏に止められている以上、領分を越えられないと思い悩む。 しかし樊氏の手を取ることはなかった。あずさ軍のスタッフに転職し、その生真面目さを大いに発揮。アイドル達のビーチリゾートの護衛役も、お前なら適役だと視聴者から賛同を受けた。 作品名:iM@S演義真美の担当P。視聴者からロリコン疑惑をかけられるほど世話を焼く、頼れる兄貴分。なぜか舌戦ではアイドルに勝てない。 許劭亡き後は真美の頼みもあり、亜美の面倒も見ている。 亜美真美のピンチには必ずと言っていいほど駆けつけて助けてくれる。 内部データで真美、亜美、やよい、真のアイドル計4人もの親愛を受けるプロ子守スト。安心と信頼の子龍クオリティ。 作品名:im@s白馬将軍公孫瓚の股肱の臣。主君がボケると、タメ口で肉体的突っ込みを入れる。ボケが多い公孫瓚軍では袁紹と並ぶ貴重なツッコミ要因。 第一話でやよいを笑わせようと「ハマのナイスガイ」と名乗る。公孫瓚に聞かれていたため黒歴史化。 伊織が公孫瓚軍に加入する際、「ハマのナイスガイ」と紹介されかけた。その時、とっさに出たのが「関東一のザザミソ使い」。伊織には「ザザミー」と縮められ、さらに墓穴を掘ってしまう。 孔明によって七六五プロ武術大会の会場の席で披露され、全中華に暴露されてしまった。 作品名:中華無双iM@S関羽同様、現実が見えていない。言動だけはまともっぽい。 作品名:後漢流離譚アイドルと初接触した武将で、真の師匠的存在。長坂では史実通り劉禅を助けたことで視聴者からブーイングを浴びる。 作品名:中華争奪戦大耳戦隊ゴコレンジャーの一員。名乗りは“一身、これ肝なり”ゴコホワイト。意味のわからない大ボケをかます。ブチ壊れ方は五虎将軍随一か。 自分が助け出した筈の劉禅に、寄るな下郎や、あの時井戸に放り込んでおけばよかったなどと暴言を吐く。必殺技名はJOJOの白っぽい名前のスタンド全般。 あろうことか亜美に一騎討ちをしかけた。 張衛(チョウエイ) 出演作品:曹操P業、iM@S演義、中華無双iM@S、三國夢想、おれ達、黄巾賊! 作品名:曹操P業張魯が周囲に御歳暮として配る米を、虫が入っている古米にすり替えていた犯人。 後に張魯によってボコられたため、やよいの元へ新米が届けられるようになった。 作品名:iM@S演義美希担当P。美希の怠惰さに一度反目するも、屋外ライブ以降は和解。以後弟くんと呼ばれ頼りにされている。 美希が消えてからは陽平関に左遷されたが、美希が再度漂着。また美希の面倒を見ることになる。 普段は美希のお守り役。そのゆとりっぷりに呆れつつも潜在能力は認めている様子。 ごく早い段階から登場し、高い見識を示したり美希に振り回さる苦労人性を見せたりとかなり重要な役回り。公孫越・裴元紹らと並ぶ本作出世頭の一人。 作品名:中華無双iM@S張魯に「こいつが軍の頭にいる時点で負け確定」と言われるほどの変態。 パンツは履いていない。ズボンのチャックを開けるとご対面とは張魯の談。 作品名:三國夢想祈祷の際に張魯から、まだ赤ん坊の美希を代わりに抱くよう頼まれた程度で、基本的に出番は少ない。 春香による蜀軍からの漢中奪回作戦では、聖地奪還のため奮戦した。 作品名:おれ達、黄巾賊!シグナムによって討ち取られた兄張魯に代わって戦線を引き継ぐ。また、直前、兄に庇われ命拾いをしている。 張燕(チョウエン) 出演作品:おれ達、黄巾賊!、三國夢想 作品名:おれ達、黄巾賊!黒山賊首領。公孫瓚の娘の白蓮と仲が良く、コンビで活躍することが多い。 「白馬の姫と黒山賊のお通りだぁっ!」。 作品名:三國夢想呂布軍の将。太史慈一派による北海城占拠に巻き込まれ、悲鳴を上げながら春香隊と戦う羽目になる。戦後、馬家に登用されている。 張横(チョウオウ) 出演作品:おれ達、黄巾賊! 作品名:おれ達、黄巾賊!妖怪王軍。殿と呼ぶ独眼流政宗に覇者としての資格を見出し、大陸統一の大望を託した。 古泉一樹に掘られる。 張華(字:茂先)(チョウカ/モセン) 出演作品:おれ達、黄巾賊! 作品名:おれ達、黄巾賊!あずさ亭で食べたグラタンのうまさに勘当し、張角に仕える事に。 ガチホモの楼玄に付きまとわれて困っている。本人は相当の女好きなのだが。 服の上から見ただけでスリーサイズはおろか、ダイエットの跡まで看破するサーチアイを持つ。 張闓(チョウガイ) 出演作品:おれ達、黄巾賊! 作品名:おれ達、黄巾賊!黄巾党の同志。酔いつぶれて酒家で暴れるため三回言うほど張角の悩みの種になっている。 が、あずさと南条蘭が来てからはすっかり心奪われ、歩兵の訓練に精を出すようになった。 よりによって曹操の所に降伏勧告の使者として出され、曹操に謎の既視感を与えて激怒させた。史実ネタである。 張角(チョウカク) 出演作品:iM@S演義、美妓皇帝、中華無双iM@S、おれ達、黄巾賊!、三國夢想、三国×M@ster、中学生太守はじめました 作品名:iM@S演義本編にはほぼ登場しないも同然。 iM@S演義・SFX担当(最終話のスタッフロールより)。十一回での落雷シーンは、彼がエフェクトを担当した。 しかし、キャメラ担当・袁術の手違いで、SFX担当が画面内に見切れる不手際が。 作品名:美妓皇帝伊織編に登場。辛憲英陣営の軍師の一人。カカカッと笑う。憲英の考えを理解しており、中々底が知れない人物。 張宝を「宝坊」と呼ぶ。術の腕前では、呼び名通り相手にならないほど上らしい。憲英にあるアイテムを提供している。 作品名:中華無双iM@S鍵っ子にして巨乳派という矛盾した嗜好を持つエロゲヲタ。 鍵ゲーの台詞ばかりを口走るダメ人間。 作品名:おれ達、黄巾賊!黄巾党の良師様。一人称はワシ。好々爺な老人口調。呼び名は気にせず、自分を生臭道士と呼びただ民のために働く指導者の鏡。実は清流派の儒者で官職経験者でもあり、党錮の禁で官職を追われる以前は朱儁らの同僚だった。 雨乞いの儀式に割り込んできた「無秩序で強大な力」を含む三つの力に介入され、異世界からあずさを含む70人以上の異世界人を召喚してしまった。 異世界人たちを責任を持って元の世界に帰すため、中華統一を目指す。マメな人で、兵士の治療も手ずからする。 陽気で、信者と一緒になって騒いだりもするが、仕事はきっちりとこなす要領の良さも持つ。 貧乳派なので、胸元が寂しい少女を見ると暴走する。伊織とかこなたとか。可憐は正義らしい。 娘に天和がいる。娘への教育は、弟達と比べてややスパルタ。 作品名:三國夢想言わずと知れた黄巾賊の長。呂布軍に滅ぼされた後はそのまま呂布軍に仕官。 馬超軍の濮陽侵攻で弟の張宝・張梁が力をあわせた落雷合戦で破れる。 【新しき星】を集める為に馬超軍に仕官した。決め台詞は「紳士當立」。 作品名:三国×M@ster189年時点では死んでいるが、春閣下のアレイズによって反魂される。 弟達とは違いすぐには洗脳されず、術に抗ったが、そもそも蘇生用の体が春閣下が用意したものだったため、ついに堕ちる。 作品名:中学生太守はじめました何進に滅ぼされ、放浪生活を送っていた。雪歩の大穴を作り出す妖術の才は、自分にも出来ないことと認めている。 雪歩の妖術を権力者に利用されないため、士燮を紹介し送り出した。しかし護衛のためストーキングしている。 「いつでもどこでもあふれる笑顔で!」が黄巾党のキャッチコピーらしい。なお、雪歩は隠れ党首とのこと。 張嶷(字:伯岐)(チョウギョク/ハクキ) 出演作品:閣下で三国統一、美妓皇帝、三國夢想 作品名:閣下で三国統一劉備軍から天海軍に降った将の一人。劉備軍が曹操に滅ぼされた後、他の将兵やあずさとともに、呂布と趙雲に保護されつつなんとか江州にたどり着いて天海軍に保護された。この際あずさに肩を貸されている。 地味ながら、南海の戦いでの一番乗りや、壊滅寸前の部隊で春香隊の盾になるなど活躍があるが、最大の見所は春香にうっかり告白されそうになったことであろう。 このせいで、「婿殿」という渾名がつけられている。理知的で丁寧口調(執事口調?)なのも高評価だった所以か。また他動画でも婿殿と呼ばれることが多い。 作品名:美妓皇帝やよい編に登場。馬雲騄軍のスタッフ。佐野美心の策で、雲南のアイドル・祝融の元に使者として出向き、やよい軍への挟撃態勢を整えた。 作品名:三國夢想蜀の将軍。北伐時は一隊を率いているが、王双に負傷させられている。その際、王双がウホッな人なので、お尻の心配をする視聴者が続出した。 張虎(チョウコ) 出演作品:おれ達、黄巾賊!、中華無双iM@S 作品名:おれ達、黄巾賊!張遼の息子。割と早い段階で黄巾党にいたが、出番には恵まれていなかった。関西弁。 霞が姉にあたり「姉貴」と呼んでいる。また呂玲綺は「お嬢様」。 霞からの呼び名は「こーちゃん」、こなたからは「トラトラ」。 霞、玲綺、恋の中で一番弱かったらしい。つまり、最低値72(武力)である。くっ。女性陣に頭が上がらない、やや情けない男だが、対秋蘭戦では父譲りの神速の騎兵用法を見せる。 作品名:中華無双iM@S十二回、陳宮と張遼の間に生まれた子供。陳宮の名字を名乗ると色々と問題があるため、張遼の名字を名乗ることになった。 その後、陳宮から引き離されて張遼の元へ送られた。 趙弘(チョウコウ) 出演作品:美妓皇帝、おれ達、黄巾賊! 作品名:美妓皇帝伊織編に登場。千早と蔡琰が話をしているだけなのに、濃厚な百合の気配を感じて仕官しに来た。千早に門前払いされそうになる。丁寧語。 百合好きでカプ厨と黄巾としては異端な存在。そのため襄平攻略ではある意味一番おいしい思いをした。 作品名:おれ達、黄巾賊!黄巾党の同志。南皮のライブ会場の音響設備の電源を確保するため、自転車を漕いでいた三馬鹿の一人。伊織派。不人気言うな! 張紘(字:子綱)(チョウコウ/シコウ) 出演作品:iM@S演義 ゆきぽ伝、中華無双iM@S、中華争奪戦、iM@s白馬将軍 作品名:iM@S演義 ゆきぽ伝韓当の呼びかけ(言いふらし)で、雪歩の見送りに駆けつける。他の武将達と共に雪歩に別れの言葉を贈る。 曰く、洛陽も大変なようだが体に気をつけるように。 作品名:中華無双iM@S千早に「ぺったん」という禁句を言ってしまい、道に埋まっているところを踏みつけられる。 その後、解脱したらしい。しばらく顔グラはモザイクがかけられ、見せられない状態が続いていた。 作品名:中華争奪戦張昭、3Gと共に「5G」とされ孫呉の政治的中枢を担っている。 作品名:iM@s白馬将軍陳珪軍の文官。文醜、亜美を混乱させたが、美希に迫撃されて後退した所をやよいに倒された。 張郃(字:儁乂)(チョウコウ/シュンガイ) 出演作品:曹操P業、中華無双iM@S、中華争奪戦、三國夢想、765プロ三国時代 俗称:β 作品名:曹操P業沮授が律子の手引きで脱出する際、沮授の推薦で袁紹から曹操へ寝返った。尻を後方の味方に凝視されたままでは全力で戦えないとは魂の叫び。 作品名:中華無双iM@S袁紹が最初に滅ぼされた際、文醜と共に降伏。すっかりゴキ軍に馴染んでしまい、陳宮や文醜、楼玄らと「エロゲー古今東西ゲーム」(お題:ツインテール娘)に興じていた。 作品名:中華争奪戦曹操軍。長安防衛担当。要塞は司馬懿が一晩でやってくれたらしい。 作品名:三國夢想司馬懿軍に仕えていた。 春香曰く「鬱苦しい人」。 美希との一騎討ちで「歌・舞・美」の三要素を兼ね備えた「あいどる」という存在を知り、「あいどる」を目指し戦う。 なんでも美で表現しようとする「美の奇人」。 後に正式にアイドルとしてデビューを果たす。何かが吹っキレたようだ。 作品名:おれ達、黄巾賊!韓馥軍、後の趙王朝の武官の筆頭。やっぱり「武」を「美」と読み替える変人。美しいは正義。 孫礼、管亥と次々に一騎討ちで倒して行き、“奇人張郃・美勝負数え歌”タグがついた。戦後、黄巾党に降る。 作品名:765プロ三国時代やっぱり美の奇人。しかもオカマ口調。 その口調と態度はどこぞのプロトデビルンを想起させる。 張済(チョウサイ) 出演作品:美妓皇帝 作品名:美妓皇帝やよい編に登場。鄒氏の夫にしてプロモーター。 かつて賈詡を臣下にしていたが、貂蝉軍に敗れた際、その賈詡が引退勧告の使者となる皮肉を味わうことになる。 張繡(チョウシュウ) 出演作品:中華争奪戦、後漢流離譚 作品名:中華争奪戦劉備軍の将。毛利元就をバケモノと恐れた。壊滅するときだけなので、あまり出番が無い。 作品名:後漢流離譚長坂の戦いにて劉備を追う。民を傷つける行軍が真の怒りを買った。一騎打ちで真と戦うが、敗北。後にその傷が元で病死した。 作品名:おれ達、黄巾賊!曹操軍。司馬懿の策で兵を伏せ、若本、李粛らと妖怪王軍を包囲殲滅する。 張松(字:子喬/永年)(チョウショウ/シキョウ、エイネン) 三国志随一のブサイクとして描かれている代わりに、内政の手腕は超一流。 作品中では法正ややよいとの絡みがよく見られる。 出演作品:閣下で三国統一、美妓皇帝、中華争奪戦、中学生太守はじめました、三國夢想 俗称:チョロ松 作品名:閣下で三国統一武都の街で内政力の高さに目をつけてやよいをスカウトした。やよいとはすっかり意気投合している。いぇい! 法正の推薦でやよいと共に天海軍入り。やよいを派遣して兵士の士気を上げる場面など、陰ながら流石の活躍を見せている。 作品名:美妓皇帝劉焉のスカウトで、蒋琬、法正とともにやよい軍に加わる。 初登場時には名前は明かさなかったものの、視聴者にはバレバレであったため「?ぶさいくなおとこ」の不確定名をつけられた。 作品名:中華争奪戦天海軍の初陣の相手。武力6なのに何故か血気盛んで一騎討ちに乱入したがる。 その性格を逆手に取った律子におびき出され、一騎打ちで捕らえられた。律子直々に捕らえられる将も珍しい話である。 武威決戦では補給部隊なのに敵に突撃し、高坂義風を捕らえた。 作品名:中学生太守はじめましたあずさに釣られて星井軍に仕官した人その3。真美には陳羣、魯粛とセットで3バカ扱いされている。 あずさ派。大人の包容力が魅力らしい。 作品名:三國夢想法正の友人。法正らと計って蜀軍を動かすが、千早の悲しげな歌を聴き、悲しませることの無いようにと法正に釘を刺した。 後に法正を嫌悪する千早を宥めることになる。 張昭(字:子布)(チョウショウ/シフ) 出演作品:その時貧乳が動いた、中華無双iM@S、765プロ三国時代、中華争奪戦、im@s白馬将軍、おれ達、黄巾賊! 作品名:中華無双iM@Sなぜか下邳にいたところを連行されてゴキ軍入り。張紘を連れてきた張本人。 高順の甘言に乗せられて道に埋まるなど、順調に壊れている。ちなみにやよい派。 やよいーっ!ワシじゃーっ!踏んでくれーっ!! 作品名:765プロ三国時代三国戦隊呉レンジャーで同じ色ばかりのメンバーがいることについてダメ出しをした。 変態孫権の説教担当。 作品名:中華争奪戦張紘、3Gと共に「5G」とされ孫呉の政治的中枢を担っている。 作品名:iM@s白馬将軍袁紹軍にいた。平原の戦いでは公孫瓚軍に奇襲で臨むが、見破られ全軍が大混乱するという事態に。 戦後、公孫瓚の指揮の確かさを認め、自ら降る。アイドルを除けば公孫瓚が自力で登用に成功した初めての将。 作品名:おれ達、黄巾賊!孫堅の臣。主に内政に関しては孫堅に特に頼りにされている。話が長い。周瑜と冥琳にはよくお小言をこぼす。 しかし春閣下軍に取り込まれ大戦化、陳留太守・沈瑩を城ごと寝返らせる。 張任(チョウジン) 出演作品:閣下で三国統一、美妓皇帝、中華争奪戦、三國夢想 作品名:閣下で三国統一劉焉、劉璋に仕えた忠臣。滅亡後も頑なに仕官を拒んでいたが、以前から物凄く仲の悪い法正に煽られ、また厳顔に劉焉の遺言を聞かされたことで春香の大器に触れ、士官を望み許可された。 なお第一次成都攻防戦時、美希に壊走させられているため、美希には一目置いている。 作品名:美妓皇帝律子に説得されやよい軍のスタッフになった。そのため律子の副官として活躍する機会が多い。 生真面目な性格のため、常に呑んでいる簡雍や、やよいに馴れ馴れしい魏延には苦言を呈する。 律子の許可を得ず全軍の撤退命令を出した後は、自らに謹慎を課すなど自分に厳しい。 作品名:中華争奪戦劉焉軍の将。真との一騎討ちは決着がつかず。 蘇った後も二君に使える気はなかったが、厳顔の説得と春香の優しさに触れ、天海軍に参加することに。 なお、張任の父親は紳士だった疑いがある。 作品名:三國夢想蜀軍の将。状況を四字熟語で言い表す独特の話し方をする。 貂蝉(チョウセン) 出演作品:美妓皇帝、おれ達、黄巾賊!、三國夢想 作品名:美妓皇帝やよい編に登場。中華のトップアイドルにして、最も“美妓皇帝”に近い女君。王允曰く「最高傑作」。 自分の使命と王允への家族の情、そしてアイドルの理想と夢に自己矛盾を抱えている。 長安にて、高木順一郎の計らいでやよいと運命の邂逅を果たす。しかし再び出会った際、二人は……。 作品名:おれ達、黄巾賊!呂玲綺と恋の義母で、兄の若本とともに玲綺に行儀作法を厳しく躾た。 作品名:三國夢想呂布の妻。呂玲綺の実母設定。呂布との仲は良好で、今でも新婚気分。 謎の人材派遣会社社長と契約した呂布について劉備軍にやってきた。雪歩に才能を感じ、自分の舞を受け継がせるため厳しく鍛えている。 雪歩担当P。ややすいぎん臭がする。人材派遣会社社長の毒牙から雪歩を完璧に守っているらしい。 張悌(字:巨先)(チョウテイ/キョセン) 出演作品:美妓皇帝 作品名:美妓皇帝あずさ編に登場。大喬軍のスタッフ。孫策に随行した際、長江で雪歩とすれ違い、その際孫策が発した「でっかく育てよ」の言葉に「ひんそーでひんにゅうで…」と反応した自信無げな雪歩の事を憶えていた。 蔡氏攻略に赴く孫堅の分隊の通過を黙認。雰囲気が良い方向に変わった雪歩を賞賛する。 張特(字:子産)(チョウトク/シサン) 出演作品:閣下で三国統一、おれ達、黄巾賊! 作品名:閣下で三国統一曹操軍の将。武陵に侵攻してきた趙範軍に対し、篭城で当たるよう進言した張翼に同調したが、太守の衛瓘にはねつけられる。 作品名:おれ達、黄巾賊!孫礼と南皮で行われたあずさと伊織のライブを訪れる。二人を攫って嫁にしようとした孫礼を諌め、黄巾党に仕官。躁鬱の差が激しい孫礼に手を焼いている模様。 濮陽の戦いでは黄巾党の捕虜交換の使者を務め、夏侯徳と引き換えに伊織を解放させており、伊織にデレられた。穏やかな話し方をする。 張南(チョウナン) 出演作品:iM@S演義 作品名:iM@S演義「張南」という人物は三国志に2名存在するが、袁煕の配下の武将の方。 類い希なる空気武将。空気が読める……以上に、空気そのもの。ステルス迷彩標準装備。通称エアー。 本人も存在が空気同然であることを自覚しているが、美希との相性は最悪。美希に2度遭遇し、2度とも美希によって捕まえられた。 その一件はトラウマになっているらしく、「女と一騎討ちしてもろくなことはない」らしい。 アイドル達が現代に帰還した百三十四回でも姿は見えず。ステルスで隠れていると思われ。 登場は終盤。序盤から活躍した張衛・公孫越らに比べると登場回数は少ないが、要所要所でその空気ぶりを生かしたキャラクターで重要な役回りを演じた。 張邈(字:孟卓)(チョウバク/モクタク) 出演作品:iM@s白馬将軍 作品名:iM@s白馬将軍曹操軍の下邳太守。援軍に来た程昱の珍しいボケには不評を表した。戦後やよいゾーンで公孫瓚軍入りする。 趙範(チョウハン) 出演作品:閣下で三国統一、三国志アイドル伝、中華争奪戦、三国動乱 作品名:閣下で三国統一伊織が仕えている。伊織曰く「臆病な君主」。口調は軽い。 天海軍の桂陽攻略ではこれに呼応し、見事な成果を上げる。 最終的には民や臣下を思い、戦わずして天海軍に降る。まさに苦渋の決断だったが、大いに視聴者の喝采を浴びた。 作品名:三国志アイドル伝殴りましたな!? 父上にも殴られた事の無い私を! 作品名:中華争奪戦韓玄軍に所属。荊州はゼス軍のみにあらずと息巻いたが、伊織隊の兀突骨の藤甲の前に弾かれる。 作品名:三国動乱やる気のない君主。軍のことは鮑隆に任せっきりで、美希に鮑隆が敗北すると城を捨てて逃げた。 張飛(字:益徳/翼徳)(チョウヒ/エキトク、ヨクトク) 夏侯淵の姪(14歳)を攫って結婚したことから、ロリコンとしてネタにされることが多い。 出演作品:閣下で三国統一、曹操P業、その時貧乳が動いた、iM@S演義、中華無双iM@S、真三国志、765プロ三国時代、後漢流離譚、iM@s白馬将軍、ういぽセブン マキシマムiM@S、中華争奪戦、三國夢想、三国×M@ster、美妓皇帝、おれ達、黄巾賊! 俗称:張る飛、ハルヒ 作品名:閣下で三国統一馬謖の理屈倒れな推測を看破したり、閣下を初見で「目は怖いが優しい?」と評したり、本質を見抜く鋭さを持つ名将。 キャラ画が孟獲と格闘ゲームの色違い並みに似ていることから、デュオでの出陣を望む声があるとかないとか。 作品名:曹操P業真性のロリコン。ガチホモ集団の袁紹軍との戦闘を嫌がっていたが、軍功上位三位までにアイドルのサイン色紙をやるといわれると「フタミアミマミアーッ」と叫んで掌を返した。実際の戦闘では劉備がダメージを与えた部隊の止めを次々と横取って刺すことで見事軍功二位をゲットした。 作品名:iM@S演義あずさに無神経な言葉をかけ株を落とすも和解。“ツンデレあずささん”という珍しい姿を見せてくれた功労者。 その後もあずさには全く頭が上がらない。 武力は98。強いのだが、一騎討ちでは呂布・紀霊に敗れるなどいいところがない。終盤に入りようやく一騎討ちで勝利を手にした。 作品名:中華無双iM@S数少ないまともな人。周囲が現実逃避ややよクリ化するなか、唯一常識的価値観を維持している。 作品名:後漢流離譚長坂の戦いでは単騎で曹操軍を引っ掻き回した挙句、河を斬って撤退するという荒業を見せる。また、新兵クラッシャーとして恐れられている。 十四話にて、やよいに反応したことをきっかけに関羽・簡雍に童女趣味を暴露される。アイドルは全員ドン引き。 作品名:iM@s白馬将軍劉備軍壊滅後、袁紹の元にいた。趙雲とやよいの挟撃に遭い、やよいに捕らえられることに。 戦後、やよいゾーンで公孫瓚軍入り。劉備の居場所を知るや、公孫瓚の話も聞かずに一人で走って行ってしまった。 武術大会では関羽をあっさり下して一位をもぎ取る。 作品名:ういぽセブン マキシマムiM@S本編では女性で中央競馬の騎手。 娘の幼稚園から来園拒否されるくらいのショタコン。 合法ロリ部門殿堂入り。 番外編では男性、ヒトケタ以外には興味が無い。 夏侯淵の姪(ヒトケタ)と婚約した。 作品名:中華争奪戦大耳戦隊ゴコレンジャーのゴコレッドだが、常識人のため本当はやりたくない。 真美にロリコン疑惑をかけられている。が、後に真美や山中小鹿に反応したため疑惑は真実へと変わった。 作品名:三國夢想劉備陣営。雪歩がいない時はかいがいしく劉備にお茶を淹れるが、非常にマズイため劉備には不評である。 劉備三兄弟と諸葛亮で行われる鷲巣麻雀では連戦連敗。相当量の血液を抜かれている筈だがピンピンしている。 新加入した呂布との鍛錬はほとんど台風並みで、錬兵場一帯を廃墟に変え、巻き添えを食らった兵士達を瀕死にするほど。 作品名:三国×M@ster劉備と同じく春閣下の元で愚民化している。 作品名:美妓皇帝伊織軍にいた劉備の元を訪ねてきた。その際、お手製の関羽のお面をかぶって一人二役を演じたが、劉備があまりにも素直に騙されたので困惑中。 騒ぎや騒動が大好き。 作品名:おれ達、黄巾賊!劉備軍壊滅後、春閣下軍に取り込まれて大戦化している。娘の鈴々と息子の張苞は八神はやて軍に保護されたようだ。 元々の戦いを楽しむ傾向を狂化されているように見受けられる。 張苞(チョウホウ) 出演作品:閣下で三国統一、中華争奪戦、三國夢想 作品名:閣下で三国統一父・張飛から天海軍に降ってでも生き延びろと言われていたため、江州の敗戦後、劉備軍で唯一降っている。 馬超と真の騎兵の遠征訓練に同行中、ボロボロになった劉備軍の諸将たちと遭遇、義兄弟の関興とも再会を果たす。 作品名:中華争奪戦劉備軍の将。名乗りがゴコレッドの息子なので、父親とは対照的にやる気満々の模様。 半目の亜美が好きらしい。 作品名:三國夢想劉備軍の永安侵攻軍の将だったが、花鬘と亜美真美に防がれ総大将の雪歩を捕らえられてしまった。 しかし、関興とともに語った「皆が貴女を逃がすために戦っている」という言葉は、虜囚生活中の雪歩の心の支えになった。 張宝(チョウホウ) 出演作品:美妓皇帝、三國夢想、おれ達、黄巾賊!、中学生太守はじめました、三国×M@ster 俗称:サロンパス(歴戦の方の渾名) 作品名:美妓皇帝伊織編に登場。名演出家・地公将軍と呼ばれており高い名声を誇っている。登用にきた千早に、正道(青い鳥)と邪道(メカごはん)を歌わせ、アイドルとしての実力を認めて伊織軍に加わる。 妖術は当初は念写や奇天烈な物体を出現させる程度しかできなかったが、次第に開眼。符によって動画再生や他者を変身させられるまでになる。しかし、どこかズレているうえ、使う呪文はアニメ・ゲーム・CMなどの一節。 落雷は千早が猫の物真似とコスプレをしなければ使えないため、封印された。 十勝黄金札によって多数の将が人格を破壊され紳士化、亜美真美を求めて伊織軍に殺到した【徐州大虐殺】の黒幕。 作品名:三國夢想賈詡の紹介で馬超軍に加わる。ウホッの気があり、馬超の巨大な(ぶら~んぶら~ん)を見て加入した節がある。 落雷を落しすぎると紳士分が抜けてしわしわになる。 兄・長角を説得し、【新しき星】を集めるため再び黄巾隊を編成。宗教的には五斗米道に飲み込まれた格好になっている。 作品名:おれ達、黄巾賊!黄巾党の軍師。張角の秘書的役割も勤める。丁寧口調で張角をよく支える大人な人物。 髪を二房に結わえた女子が好みなため、ティアナ・ランスターや柊かがみがいるとちょっと弾ける。 娘に地和がいるが、娘の性格については頭を悩ませている。 作品名:中学生太守はじめました張角の命により密かに雪歩を護衛している。 作品名:三国×M@ster春閣下のアレイズによって反魂される。蘇生と共に洗脳され、愚民と化した。 張楊(字:雅叔)(チョウヨウ/ガシュク) 出演作品:おれ達、黄巾賊! 作品名:おれ達、黄巾賊!ハルヒ軍。第二次南皮防衛戦時、呂布の副官。呂布と仲がいいのは史実通り。 呂布の頼みで、はぐれた真のことを調べるため黄巾党に降る。 張翼(字:伯恭)(チョウヨク/ハクキョウ) 出演作品:閣下で三国統一 作品名:閣下で三国統一曹操軍の将。武陵に侵攻してきた趙範軍に対し、篭城で当たるよう進言したが、太守の衛瓘に、元劉備軍の降将という理由からはねつけられる。 張遼(字:文遠)(チョウリョウ/ブンエン) ⇒個人編-張遼伝を参照 張梁(チョウリョウ) 出演作品:閣下で三国統一、三國夢想、おれ達、黄巾賊!、中学生太守はじめました、三国×M@ster 作品名:閣下で三国統一なんと曹操軍。桂陽の太守に納まっており、部下に董卓がいる。杜預を鈍いのと呼び、馬鹿にしている。 実は黄巾賊は全員懲罰大隊的な役割を担っており、曹操によって無理矢理前線に配置されるよう定められていた。 兄・張宝も孫堅軍との戦いで戦死。生きることに投げやりになっており、戦後、春香により斬首される。 作品名:三國夢想黄巾軍が滅んだ後は司馬懿軍に所属して城主を務めていた。洛陽攻防戦で美希と一騎討ちをし敗北。 美希派。金髪グラマーが好みらしい。 張宝と共に張角を説得。【新しき星】を集めるため馬家で戦う。 作品名:おれ達、黄巾賊!黄巾党の将軍。乱暴口調でやや粗野。嗜好の合う女子に遭遇すると暴走する兄達に手を焼かされている。娘に人和がいる。 ロリ巨乳が好みなのでロマンサー扱いされている。あずさと手合わせして負けたらしい。 あずさに「見た目よりいい人」と言われたことがある。女は厳しいなぁ(視聴者コメントより)。 作品名:中学生太守はじめました張角の命により密かに雪歩を護衛している。 作品名:三国×M@ster春閣下のアレイズによって反魂される。蘇生と共に洗脳され、愚民と化した。 趙累(チョウルイ) 出演作品:中華争奪戦 作品名:中華争奪戦劉備軍所属。真と黄忠の一騎討ちに割り込んだが、馬雲騄に一蹴された。 張魯(字:公祺)(チョウロ/コウキ) 出演作品:曹操P業、iM@S演義、中華無双iM@S、中華争奪戦、おれ達、黄巾賊!、三國夢想、北方IM@S伝 作品名:曹操P業劉表軍に吸収されていた。目から「お米☆ビーム」を発するが、霊力(オーラ)を使い果たして疲れる欠点がある。 上位版の「ハイパーお米☆ビーム(ゲージ1本消費)」も存在する。 貧乏なやよいに米道信者からのプレゼントとして新米を届けた。 春香にすっかり洗脳され愚民と化した武安国、劉表、陳武を見、春香こそ五斗米道の教祖に相応しいと考えてその座を譲ろうとする。結局曹操に許可されなかったため、やよいの案の「米道信者が全員春香のファンクラブに加入する」を実行した。 作品名:iM@S演義空から降ってきた美希を仙女と誤解し、厚遇する。美希曰く「しーくん」。由来は彼の五斗米道での敬称「張師君」から。 第七回、董卓の先鋒として派遣された楊奉を撃退するため、美希の頼みで援軍を派遣。 その後も美希の心強い後ろ盾として何かと頼りにされていたが、美希が消息を絶った際は張衛を左遷している(結果的に張衛を左遷したことが美希との再会につながった)。 うさちゃんP曰く、張衛が担当Pなら張魯は社長的なポジションとのこと。 作品名:中華無双iM@S弟がどうしようもないキャラ崩壊を起こしているのに対し、至ってまとも。 五斗米道はほぼ張衛が取り仕切っている…のかもしれない。 作品名:中華争奪戦配下にランスやシィル、上杉謙信主従や名取など錚々たるメンバーを抱え、度々天海軍の国境を脅かした。 謙信に米倉一つを食い尽くされたことがある。 地力で勝る曹操軍に武威に押し込まれ、米もろくに取れない場所で死ぬのかと嘆いたが、謙信から米はいつも心の中にあると諭され奮起した。しかし影が薄く、実質最後までランス軍だった。 作品名:おれ達、黄巾賊!張角にはちょろ君と呼ばれている。思想の違いがあるとは言え、友人だったらしい。巨乳派。美希を保護していた。 美希には「しーくん」と呼ばれていた。 後にその肉体は春閣下によって大変悲惨なことになる。 作品名:三國夢想五斗米道教主。美希の養父。美希にはパパと呼ばれている。 米倉に捨てられていた美希の泣き声で待望の雨が降ったことから、美希を神の娘として大切に育てている。美希も張魯と米道信者を大切にしており、しっかりとした親子の絆が結ばれている。 官軍となった馬家軍に敗北したが、献帝により布教の自由を認められた。 千早率いる蜀軍に漢中城を追われるなど、なにかとついていない。 作品名:北方IM@S伝五斗米道を率いるが、同じ漢中に張角(太平道)、方臘(マニ教)もおり凄まじくカオスなことになっている。 宗教対立とも呼べないような低レベルな喧嘩をよくするが、春香には頭が上がらない。というか実質春香教になっている。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/storytellermirror/pages/955.html
ゼノギアス(Part2/2) ページ容量上限の都合で2分割されています。 ゼノギアス (Part1/2)からひきつづき、part5-536の人による詳細なまとめ(元となった書き込みはpart7-22~23・109~111・260~262・277~283、part9-481~484・489~492) ◆古の声がいざなう 海底遺跡へ ユグドラシルがタムズに到着した頃には、既にウェルスは掃討され、救難活動が始まっていた。 艦長たちの無事を確認したバルトらは、カレルレン艦とアルカンシェルを追って発掘現場へ急行した。 その頃、ギアに乗ったグラーフに、ミァンからの通信が入っていた。 ミァン「彼が再び目覚めようとしているわ。彼の仲間は今はゼボイム。あそこに何があるか、貴方の方が良く 知っているでしょう? 彼は渡そうとはしない。けど、私たちにも必要なものなの。だから、お願い……」 発掘現場。小さな無人の孤島にある入り口から入り、エレベーターで下った先には、巨大な地下空洞があった。 空洞の地面を、高層ビル群とアスファルトが埋め尽くしている。その遺跡を遥か眼下に見下ろす渡り廊下に 来た時、エリィがトリップしたようにつぶやいた。 エリィ「空洞都市ゼボイム……。私達は、自らをこの広大な霊廟に葬った…」 我に返ったエリィと共に、バルトたちはソラリス兵を撃破しながら遺跡内部を進んだ。発達した文明を示す ように、各所に超近代的な設備があった。どうやらこの施設は、その稼動時に放射能汚染を防ぐために閉鎖 されたようで、各所の隔壁が閉ざされていた。そのロックを解除しつつ進むと、最奥部に、パスワードで ロックされたナノリアクター室に行き当たった。 その部屋を見たエリィの脳裏に、血まみれで通路に倒れふす自分とそれを見て泣いているフェイの姿が浮かんだ。 エリィ「あの子はあの時からずっと、一人ぼっちでここにいたのね……」 そうつぶやいた彼女は、ツカツカと制御室に向かい、扉のロックを解除した。 エリィ『新たなる魂の器よ。願わくば宿るべきあなたのその魂に安らぎあれ』 ロックが解除されるのと同時に、ナノリアクターが稼動し、リアクター内に緑の髪をした少女が生成された。 そこへ、ストーン司教が現れた。彼は、ナノマシンの群体である少女を「ヒトのクビキを外す存在」と呼び、 少女を連れ去ろうとした。 司教「これはヒトの救いとなるもの。これによって、選ばれた人間は救済されるのです」 ビリー「それは何か間違っています。信仰による救いの機会は等しく与えられるべきです」 司教「そもそも信仰とは選ばれた者だけが救われる事を期待するものなのです。貴方は全てのヒトを救えますか? カレルレン様がこのナノマシンを使えば、少なくとも選ばれたものは救われるのです」 ビリー「司教様、貴方はこの少女を使って何をしようとしているのですか? 僕は貴方が義しき者とは思えない。 残念ですが、貴方のお心に沿うわけには参りません」 残念です、そう言って立ち去ろうとした司教を止めようとするエリィ。しかし、司教の護衛として付いていた エレメンツのサイボーグ娘トロネと天然ボケウサギ娘のセラフィータに阻まれた。 ラムサスの頭越しの命令で乗り気でないと言いつつもサイコガンやら鉄板をもぶち破る頭突きやらで攻め立てる 二人を撃破し、エリィたちは司教の後を追った。 その頃、ユグドラシルではフェイが夢を見ていた。 ナノリアクター室にいる自分。彼は窓ごしに、エリィが銃殺されるのを何も出来ずに見ていた。 「その子を渡すわけには……いかないよね……」そう言って彼女は事切れた。 フェイが叫ぶと同時に周囲が暗転し、ニタリと笑った幼いフェイが彼の前に現れた。 「ククク……じゃあな……」 看護婦が病室に来た時、ベッドにフェイの姿は無かった。 ◆深海にねむる少女 魂の在処 司教の後を追うエリィたちは、ゼボイムが見渡せるあの渡り廊下で追いついた。少女を取り返そうとした、 その時、突然真紅のギアが現れ、あの赤い長髪の男が降りてきた。彼も少女を取り返そうとしているようだった。 真紅のギアを見たバルトは、ユグドラの恨みもあって男に突っかかって行った。男はイドと名乗り、バルト たちに襲い掛かった。イドは凄まじい程のエーテルを操り、リコですら全く歯が立たなかった。 あわやここで皆殺しかと思われたとき、ワイズマンがギアに乗って現れ、イドを掴んだ。その隙にエリィたちは その場を離脱、司教を追ったが、既に時遅し。カレルレン艦は転移してしまった。 追撃のしようもなくユグドラシルに戻るエリィたち。その中で、シタンは司教の言った「クビキを外す」と 言う言葉が気に掛かっていた。カレルレンがナノマシンを使い、その昔リコやハマーのような亜人を作り出す 事となったような実験を再び始めたら……。彼はそう危惧していた。 ユグドラに戻った彼らは、ギアハンガーでフェイに会った。彼は気づいたらギアに乗っていたという。 いまだふらつく彼をエリィたちが心配していると、ユグドラにアルカンシェルが接近したとの報があった。 フェイを休ませて迎撃に出たビリーたちの前に、ウェルス化した司教の乗るアルカンシェルが迫る。 と、そこへグラーフのギアが現れ「我が拳(ry」と言って司教に力を与え、飛び去った。 新たな力を与えられたアルカンシェルは、強固なエーテル障壁を展開し、全くダメージを受けなかった。 攻めあぐむビリーを見て司教は嬉しそうに笑い、そして高笑いと共に話し始めた。 司教「良い事を教えてあげましょうビリー。私は4年前、ウェルスを使ってラケルを浄化して差し上げました。 そしてもう一つ、貴方が今まで浄化してきたウェルスとは全てカレルレン様が術を施したただのヒト! 貴方はヒトを屠っていたのです。フハハハハ! さあ、ザンゲなさい! ジェサイアの息子!!」 ジェシー「いいや、お前が悔いる事なんてひとつもないぜ、ビリー!」 と、そこへ、ジェシーが小型のギア、バントラインに乗って現れた。バントラインの開発者であるシタンは、 それが人間弾頭のキャノン砲である事を思い出し、ビリーを止めようとしたが通信がつながらなかった。 キャノン砲に変形しレンマーツォの肩に乗った小型ギアのコックピットで、ジェシーはビリーに語りかけた。 ジェシー「もう解ったろ、捏造された信仰なんてまやかしだ。本当の神や信仰は自分の中に見出すものなんだ。 お前は倒したウェルスの顔を見た事があるか? ウェルス化するってのは凄まじく苦しいことなんだ。 その苦しみから逃れるため人の血を求める。しかし、本当にその苦しみから解放される方法は消滅 しかないんだ。お前に倒されたウェルスは、安らいだ顔をしていただろう? お前はウェルス化した 人を救ってたんだ。お前の信仰心はまやかしじゃない。神はお前の中にいるんだよ!」 そう言うと、ジェシーは合図した。ビリーがトリガーを引き、ジェシーの乗った弾頭が放たれた。 その爆発によってアルカンシェルの障壁は消え、彼らはこれを撃破した。 落ち着きを取り戻したユグドラの甲板で、ビリーは妹プリメーラと共に、空を見上げた。 謝るシタンに手を振って、ビリーは空に向けて銃を三発撃った。 ビリー「親父を送るにはこれが一番です……」 あ り が と う 親 父… そ し て さ よ う な ら と、なる筈もなく、ジェシーは無事に帰ってきた。なんでも、バントラインは改良してあったそうな。 父親の帰還に喜んで抱きついたプリメーラは、か細い声で「パパ」と喋りましたとさ。メデタシメデタシ。 XENOGEARS 後半 シェバト編 目次(タワー~女王謁見 襲撃~出発 ゲート編 ソラリス編 Disk2編) ◆バベルタワー 天にとどく道 事態が一段落した後、フェイたちは、ジェシーが今まで何を目的に動いていたのかを聞く事になった。 ジェシーはソラリスにいた時、M マラーク 計画について探りを入れていた。計画を進行させる為に地上人が 実験台に使われ、ウェルスになっていた事、計画の中心となるニコラと言う科学者が、真相を試作ギアに移し、 マリアと言う娘と共にソラリスを脱出した事を突き止め、その後地上に降りてその行方を追っていたのだと言う。 現在、その少女はシェバトにいるらしいのだが、連絡のつけ方すらわからないと、ジェシーは語った。 その時、『教会』本部で助けられ、ユグドラで治療を受けていたシェバト工作員が現れた。彼女も、虜囚と なっていた為通信手段は無かったが、その昔シェバトがアクヴィの中心に立つバベルタワーの頂上にあった事 から、そのバベルタワーに行けば何か連絡手段があるかもしれないと言った。 ほかに手段もない彼らは、ダメでもともと、バベルタワーに向かう事にした。 アクヴィ群島の中心にそびえるバベルタワー。高さが5kmにも及ぶこの塔は、いつ建造されたのかすら定かに なっていない。通常は『教会』が調査をするため入り口を封鎖しているのだが、先だっての本部壊滅により、 警備がなくなっていた。 フェイたちはギアに乗り、その塔へ入った。塔の内部は広大な吹き抜けになっており、フェイたちは壁から 壁へつながる足場を渡りながら上を目指した。しばらく上ると、壁に張り付くように止まっている輸送列車 のような物があった。その列車はギアでそのまま乗れるほど巨大で、現在もエネルギーが生きており、その 列車に乗ってフェイたちは一気に塔を駆け上った。 やがて外壁に出ると、列車前方の線路に向けて砲撃があった。ラムサス艦からの攻撃だった。 列車を離脱し、外壁に飛び出たバルコニーでラムサスを迎え撃ったフェイたちは、これを撃破した。 ラムサス艦がラムサスの撤退を援護すべく砲撃を開始した時、遥か上空からラムサス艦へ向けて光の矢が 降り注いだ。それがシェバトからの攻撃だと知り、ラムサス艦は回頭、急速離脱した。 思わぬ援護に戸惑いながらも、彼らは頂上へ向かう為、壁に巨大な鏡があるそのバルコニーを後にした。 再び塔内部に入った彼らは、コントロールルームのような場所を見つけた。通信設備は生きているようだが、 シェバトとの交信は出来なかった。その他に何かないかと調査をするも、結局外壁の鏡を操作する事ぐらい しか解らず、彼らはその場を後にした。 さらに先に進んだ彼らは、石材で作られた家屋が並ぶ居住区のような場所に出た。しかし、奇妙な事に、 それらの家屋は塔の外壁を地面にして横に建てられていた。 その家屋を足場にさらに上っていくと、ついにバベルタワーの頂上に出た。しかし、そこには通信設備の様な ものはなく、ただ空が広がっているだけだった。 辺りを見回していたフェイたちに突然声が掛かった。見ると、空からカラミティに似た大型ギアが降りてきた。 ギアの頭には少女が乗っており、少女はフェイたちに退去を命じて襲い掛かった。 フェイたちが少女のギアの攻撃力に翻弄されながら抗戦していると、空から別の声が聞こえ、少女は矛を収めた。 彼女はフェイたちを試していたのだ。 フェイたちは、彼女に案内されてシェバトに入った。 彼らがシェバトに入ったと言う情報は、すぐさまガゼルの法院の耳にも入った。 「ラムサスめ、シェバトとの接触を許すとは。あそこには アニマの器 があるはずだ」 「我らの準備が整う前に同調されては厄介だ。我らの拠り代の型、合わなければ意味がない」 「シェバトごと葬るか? アニムスは他にもいる」 「シェバトのゲートはどうする?」 「なに、アハツェンの重力子砲で中和すればよい。再教育もすんだ。いけるよ」 「それは楽しみだ」 ◆天空のシェバト 風の声を聴け シェバトのドック。ギアから降りたフェイたちは、少女に案内される事になった。 少女はマリア・バルタザールと言った。アヴェの地下鍾乳洞のバルタザール爺さんは、彼女の祖父だという。 マリアに案内される一行は、途中彼女のギア、カラミティの後継機だと言うゼプツェンの格納庫に寄った。 ゼプツェンを見上げながら、マリアは父の事を語りだした。 マリア「このゼプツェンは、父さんが開発したものです。父は、私を盾に取られて、無理やり研究をさせられ ていたんです。でも、私には悲しい顔は決して見せなかった。ゼプツェンが守ってくれるよって。 五年前のあの日、父さんは私を庇って一人取り残されて…。父さんの笑顔を取り戻さなきゃ…… 。 ……父さんはいつかきっと助け出してみせる!」 その後、フェイたちは彼女の案内で王宮へ向かった。王宮の女王の間の前には、ワイズマンが待っていた。 彼に促され、フェイたちは女王ゼファーに謁見した。 女王は、一見すると少女のように見えるが、522歳になると言う。ある男に特殊な延命処置を施され、世界が 終わる日まで強制的に生きながらえさせられているのだと言う。これは償いなのです、女王はそういった。 さらに彼女は、ワイズマンにある男を監視させ、その傍ら、地上でシェバトの助けになってくれる者を探して 貰っていた事、500年前地上人の解放をかけてソラリスと戦い、抵抗を続けていた事を話し、フェイたちに 協力を頼んだ。 彼女は、フェイたちに考える時間を与え、宮殿で休ませる事にした。 女王「ことにエリィ。貴方は自分の家族や仲間と戦う事になるかも知れません。相当の覚悟が必要ですよ」 エリィ「……はい、承知してます」 仲間達とわかれ、王宮内を見て回っていたフェイは、シタンの妻ユイと娘ミドリに会った。もともと彼女は シェバトの生まれであり、ラハン村壊滅の後、生き残った村人達は彼女の案内でシェバトに移ったのだという。 彼女と別れ、さらに王宮内を回っていたフェイは、バルコニーでたそがれるマリアを見つけた。 マリア「戦う理由は、自分で見つけ、自分のものにしなければいけない。お爺ちゃんはそう言ってました。 このシェバトに来て三年。お爺ちゃんも女王様も、ひとりでソラリスに行ってはダメだって。でも、 ゼプツェンなら、どんな相手にも負けないのに。こうしている間にも父さんは……」 ◆侵入者! 格納庫で待つものは 翌朝。心を決めた彼らは、女王に謁見し、シェバトに協力すると伝えた。 女王が満足げに頷いた時、シェバトに衝撃があった。何者かがドックに侵入、ゲート・ジェネレーターの子機を 爆破したのだ。伝令の情報によると、侵入者はユグドラシル収容の為、ゲートを消した隙を突いて侵入、子機を 爆破し、ゼプツェンの格納庫に逃げたと言う。 フェイたちはマリアと共に格納庫へ向かった。格納庫で待っていたのは、ドミニアだった。 ゼプツェンの上に立つドミニアは、マリアを見ると、彼女の父ニコラが何の研究をしていたか語りだした。 ドミニア「ニコラは脳神経機械学の天才。うちの科学者たちはニコラに人と機械を一体化、つまり、生きた 人の脳とギアとをダイレクトに接続させる生体兵器を開発させたのさ。ニコラはそれを完成させた。 彼は地上人にとって地獄の門を開けちまったってわけさ。捕らえられた地上人はウェルスにされ、 合格したものがギアの制御回路として生まれ変わる。その試作機がこのゼプツェンだ。そして、この ゼプツェンの神経回路には……」 彼女がそこまで言った時、どこからともなくジェシーが現れ、話を遮った。 彼に銃口を向けられたドミニアは、不敵な笑いを残して去った。 ドミニアの話に落ち込むマリア。だが、感傷に浸る間もなく、ソラリスの侵攻は続いていた。 ◆シェバト襲撃! 父の遺産 ソラリスの軍勢は、シェバトのゲートの出力が落ちた隙を付き、ジェネレーターの四つの親機を狙っている。 女王の間に集まったフェイたちは、戦闘経験のないシェバトの兵に代わって迎撃に向かうことになった。 ソラリス軍の情報を整理していたシタンは、正体不明の大型ギアの存在に気が付いた。そのギアがスクリーンに 映し出されると、マリアが声を上げた。ゼプツェンの二号機にあたるアハツェンだった。設計図は父が燃やした はず、と困惑する彼女は、そのアハツェンからニコラの声が流れた事でさらに動揺した。 ニコラ「ネズミどもが逃げ込んだらしいな。ちょうど良い。シェバトごと叩き潰してくれる!」 動揺するマリアを女王が一喝し、シタンは作戦を全員に伝えた。四つのジェネレーターを各個に防衛するのだ。 即座に迎撃に出たフェイたちは、獅子奮迅の活躍で侵攻部隊を退けた。 しかし、アハツェンから放たれた対ギア用サイコ・ジャマーを受け、フェイたちのギアは沈黙してしまう。 この事態に際し、女王の間に残っていたシタンは、マリアにゼプツェンで出撃するよう頼んだ。アハツェンの 兄弟機であるゼプツェンなら、ジャマーに対するシールが搭載されているはずだと考えたのだ。 しかし、父と戦う事はできないと、彼女はそれを拒んだ。 すると、なぜか付いてきていたチュチュが迎撃に出ると言う。制止も聞かず出て行くチュチュ。 後を追ってバルコニーに出たマリアは、チュチュが巨大化する現場を目撃してしまう。 巨大化したチュチュはアハツェン相手に善戦。しかし、アハツェンの主砲に打ちのめされてしまう。 それを呆然と見ているマリアの所にミドリが現れた。 ミドリ「呼んでる……、お父さん……」 マリア「えっ? ……! ゼプツェン!!」 彼女は走り出した。格納庫へ駆け込んだマリアは、ゼプツェンを発進させた。 アハツェンと対峙するマリア。その彼女にニコラが語りかける。 ニコラ「マリア、私と共に来い。愚かな者と滅びる事はない。これからはずっと一緒にいてあげるよ」 ニコラの呼びかけにひるむマリア。しかし、ゼプツェンがアハツェンを攻撃した。それを見たマリアは決断した。 マリア「アハツェン……あなたを倒します!」 超重量級のバトルを繰り広げるゼプツェンとアハツェン。やがて、再びニコラが語りかけた。 ニコラ「今から遠隔操作でゼプツェンのグラビトン砲の封印を外す。ニコラはもういない。ソラリスの洗脳を 受ける前、アハツェンにはゼプツェンと共鳴して発動する良心回路を組み込んだ。このメッセージは そこからのものだ。戦闘中に私のデータは全てゼプツェンに転送した。体は失っても、心はマリア、 お前と共にある。これからもずっとな……」 ゼプツェンのグラビトン砲が発動した。それを避けもせずに受けて、アハツェンは消滅した。 ソラリスの侵攻が落ち着いた頃、フェイたちは女王の間に集まっていた。 真の自由を得るため、ソラリスを倒すと心に決めた彼らに、女王はソラリスが三つのゲートによって隠されて いる事を教え、そのゲートを取り除かなければソラリスにはいけないと言った。 ゲートの一つは『教会』本部の地下、ギアでも潜れない深さにあり、他の二つは場所が分からないと言う。 さらに女王は、アヴェ軍がニサンに侵攻したという情報を伝えた。目的はニサンに眠るファティマの至宝、 つまりロニ・ファティマの残したギア・バーラー。 それを聞いてバルトは憤慨し、すぐにニサンへ向かおうと提案、フェイたちもそれに同意した。 出発前、彼らはワイズマンの師であるガスパールに教えを受け、新たな力を身につけた。 ガスパールは、女王に会うと、私はあの愚行を繰り返さぬように監視に来たのです、そう語った。 その頃、ドックで異変が起こっていた。地下にあるギア・バーラーがエリィと同調して起動したのだ。 それを聞いた女王とガスパールは、やはり、と頷いた。それを受けて傍にいたワイズマンが言った。 ワイズマン「しかし、あの娘は乗ろうとはしない。無意識に気づいてるのです、わが身に内在する存在に」 女王「彼女も……ソフィアもそうだったのでしょうか……。……すみません」 ワイズマン「いえ、私は 彼 そのものではありませんから……」 こうしてフェイたちは、マリアを新たな戦力に加え、ニサンへ向かった。 ゲート編 ◆砂漠の王 守れ、ニサンの微笑み シェバトの技術によって飛行ユニットを取り付けられたユグドラシルは、飛行船ユグドラシルIII世となった。 そのユグドラシルで一路、ニサンに向かったフェイたちは、法王府の街中に駐留していたシャーカーンの兵を 一掃し、街を開放した。だが、街に住民の姿はなく、修道院にシスターが残っているのみだった。 そのシスターたちのまとめ役であるアグネスに、フェイたちはこれまでの事情を聞く事になった。 以前バルトたちが出発してから、町の住民の大半が、歴代のアヴェ国王と大教母が祭られている大霊廟に 避難したのだが、シャーカーンはその大霊廟にあるファティマの至宝を狙っているとのことだった。 アグネスは、彼が大霊廟の封印を、マルーの母である前大教母の亡骸を使って解こうとしていると伝えた。 バルトの話によると、ファティマの碧玉とはアヴェとニサンの王家の血筋の者の網膜の事であり、大霊廟の 入り口は網膜パターンを照合する事で開くという。シャーカーンは、遺体の網膜を使うつもりなのだ。 人質を取られてやむなく喋ってしまったと謝るアグネスをなだめ、バルトはすぐにも霊廟へ向かおうとした。 そこで、シグルドが提案をした。ニサン侵攻で手薄になったブレイダブリクを別部隊が攻め、奪還する事で、 シャーカーンの逃げ場を奪うと言うのだ。それをバルトは了承。作戦は即座に開始された。 バルトたちは修道院の北にあると言う霊廟へ、マルーを伴って向かった。 入り口から長い階段をくだり、大きな広間に出ると、そこには避難していた住民たちがいた。 バルトは彼らに、街は開放され王都も間もなく奪還されると伝え、街へと帰した。 住民らが立ち去った後、バルトたちは、広間の壁際に祭られた墓を調べたが、荒らされた形跡は無かった。 シャーカーンの手が伸びる前にと、彼らは広間中央のエレベーターからさらに地下に降りた。 エレベーターで降りた先は、まるで軍事要塞のように近代的だった。薄暗い廊下を進んでいくと、閉ざされた 扉の前にコンソールがある部屋に行き当たった。そのコンソールが、網膜パターンの読取装置だった。 片目が潰れているバルトに代わり、マルーが瞳を読み取らせた。開いた扉の先に進み、エレベーターでさらに 下層に下りた彼らは、また読取装置に行き当たった。 開錠された扉の先は広大な格納庫になっており、そこにギア・バーラー、E・アンドヴァリはあった。 ついに至宝を発見した彼らは、次にアンドヴァリを地上に出す方法を探した。すると、格納庫とは別の区画に、 ブリッヂらしき所を発見、早速コンソールを操作してみると、建物は大地を割って空へと浮かび上がった。 この要塞の望遠カメラは、はるか遠くバベルタワーまでスクリーンに鮮明に映し出した。気を良くしたバルトは、 アンドヴァリを出すため天井をあけようとしたが、何を間違ったかビーム砲を撃ってしまう。 フェイたちの冷たい視線をかわすように碧玉要塞とこの要塞を名付け、バルトは改めて天井をあけた。 すると、それを待っていたかのように、天井からシャーカーンが従者と共にギアで侵入してきた。 シャーカーンは、バルトたちがこの要塞の封印を解くのを待っていたのだ。 バルトは歯噛みし、侵入してきた兵を蹴散らしながら格納庫に向かった。彼らは格納庫前の通路でシャーカーンと 対峙したが、兵に囲まれ、身動きが出来なくなってしまう。その中で、兵の一瞬の隙を付いてマルーが包囲を 脱出、格納庫へと向かった。 シャーカーンがマルーを追って行った時、シグルドとシタンが現れた。王都奪還を他の者に任せ、加勢に来たのだ。 彼らの力を借りて兵を一蹴し、格納庫へ向かったバルトたちだったが、扉がロックされてしまい、片目のバルト では扉を開ける事が出来ない。焦るバルトをいなし、シグルドが自分の片目を読み込ませ、ロックを解除した。 その事に疑問を持つ間もなく、格納庫に向かったバルトは、アンドヴァリに乗って応戦するマルーを見た。 銃弾が飛び交う中、アンドヴァリに乗り込んだ彼は、傷ついたマルーと操縦を交代、敵機を撃破した。 彼の戦いぶりに劣勢を感じたシャーカーンは、あっさりとその場を離脱した。 マルーの手当ての為にシャーカーン追撃を諦め、バルトは気を失った彼女をギアから下ろした。 彼女に応急処置を施しながら、シタンは、このギア・バーラーが、搭乗者の精神波と同調して動くのでは ないかと推測した。マルーがこの機を動かせたのも、バルトの力になろうと言う、彼女の必死な思いがあった こその事だったのだ。 ◆第一のゲート マルーの祈り アンドヴァリを要塞から出した後、彼らは法王府の議事堂に集まっていた。 王都の部隊は既に王城へ入ったとの事だった。王都からの情報では、ニサンの西の大洞窟にゲートがあり、 そこにシャーカーンが向かったと言う。バルトたちはすぐさまその洞窟へ急行した。 洞窟の奥には大きな扉があり、それを開いてさらに進むと、巨大な空洞の中に造られたゲート発生装置があった。 その前でシャーカーンが待っていた。バルトたちが臨戦態勢を取ったとき、どこからともなくグラーフが現れ、 「我が(ry」と言ってシャーカーンに力を与えて去っていった。 新たな力を得、さらにゲートのエネルギーをも吸収したシャーカーンの攻撃は激烈を極めたが、バルトには アンドヴァリがあった。アヴェの危機を救うと言う伝説のギア・バーラーによって、シャーカーンは討たれた。 アヴェ国民の歓呼の中、バルトは王城のバルコニーに立った。彼は集まった国民にアヴェの奪還を宣言。 さらに、亡き先王の遺言状に従い、王制を廃しアヴェ全土を共和国家とすることを宣言した。 その夜。バルトは、メイソン卿から昔話を聞きだした。先王はバルトの母親と知り合う以前、別の女性と恋仲に あったが、その女性は、ある日突然行方知れずになり、噂ではその後子供を生んだと言う。 その話を聞いたあと、バルトはシグルドに会いに行った。彼の母親は、自分が短命であるのを知り、死に別れる ことを恐れて当時の恋人の下を去ったのだと言う。シグルドが生まれた事は、父親には知らされなかった。 バルト「親父の遺言には続きがあったんだ。お前が得た者は兄と分かち合いなさい。お前と兄の得たものは、 全ての民と分かち合いなさい……ってさ。それだけ言っておきたかったんだ。じゃ、おやすみ」 ◆第二のゲート バベルの輝きは 翌日、王城の会議室にフェイたちが集まっていた。議題は、第二のゲートについて。 『教会』の地下にあるゲートをどうやって破壊するかが話し合われていた。その結果、以下の作戦が立てられた。 碧玉要塞の強力なビーム砲。それを、同じ文明が造ったものと思われるバベルタワーの鏡で反射させ、『教会』の 地下に撃ち込む。一見荒唐無稽に思えるが、他に良案もなく、彼らはこの作戦を実行することになった。 その頃、ソラリスではラムサスとミァンがガゼルの法院の前に立たされていた。 ラムサスはガゼルから、フェイたちとシェバトの接触を許した事を厳しく叱責されていた。 「塵め。ラムズたちはゲートに向かうはずだ。今度こそ、その 本来の力 見せてもらいたいものだ」 ガゼルの法院が消えると、ラムサスは艦に戻ろうとした。しかし、先の戦闘の傷が癒えておらず、動ける状態 ではない。見かねて、エレメンツの四人が出撃を願い出た。敬愛するラムサスの名誉の為に。 バベルタワーにフェイ、エリィ、シタンの三人が来ていた。彼らはここで、碧玉要塞から放たれたビームを 反射させる鏡を操作するのだ。一方、他のメンバーは、碧玉要塞で準備を開始していた。 その彼らに、エレメンツが襲い掛かった。碧玉要塞には、専用ギア、スカイギーン、グランガオンに乗った トロネとセラフィータ。バベルタワーにはブレードガッシュ、マリンバッシャーに乗ったドミニアとケルビナ。 フェイたちはエレメンツを迎撃しつつ、作戦を実行、第一射は外したものの、二射目は命中させた。 ゲートが破壊された事を知ったエレメンツは撤退。フェイたちは見事作戦を完遂した。 ◆暗き海の底 第三のゲート ガゼルの法院が、カレルレンと協議をしている。 「ゲートの残りは一つ。このエテメンアンキの市民に動揺が広がっておる」 カレルレン「衆愚など天帝の言葉で何とでもなる。天帝の肉体も限界に来ているが、ダミーを使えばよい。 それよりも、メモリーキューブから面白い情報が得られた。あのラムズたちの中に 母 がいる」 「我らの 母 が他にもいると言うのか。なぜ今までそれに気づかなかった」 カレルレン「 母 の仮面 ペルソナ は一定の年齢に達せねば現れん。そしてそれは 対存在 の可能性が高い」 「 対存在 ……。あのニサンの女のか……」 カレルレン「確認の為に、ゼボイムから回収した エメラダ を使う。 母 が言うには、あのナノマシン群体は、 ゼボイム時代の 接触者 と 対存在 が創ったらしい」 「 母 の記憶か……」 カレルレン「うむ。何らかの反応が得られるはずだ。何も無くても、あれの調査は終わってる。もう必要ない」 三つのゲートは、ソラリスを中心に正三角形の頂点にそれぞれ配置されている。その情報と、エリィたち ソラリス組の情報を総合して考えた結果、三つ目のゲートはイグニスの南の深海にある事がわかった。 海中と言えば、タムズ。という事で、フェイたちはタムズの艦長の協力を得て、第三のゲートへ向かった。 ゲート発生機の前には、二機のギアが待っていた。エメラダ専用ギア、クレスケンスと、カレルレンの従者、 人機融合を果たしたケンレンだった。 フェイたちに襲い掛かるクレスケンス。ケンレンはその成り行きを見守っていた。 やがて、エメラダが苦しみ始めた。インプリンティングの発露。ケンレンはそう確認し、その場を去った。 ケンレン「その娘は進呈します。ご自由にお使い下さい。なにせあなたの 娘 ですから」 ユグドラシルに戻るとエメラダは、フェイを「キム」と呼んでまとわり付いた。父親だと思っているらしい。 エメラダ「キム! ホントにいたんだ! ずっと夢の中の人かと思ってた!聞いてキム! あたし ずっと昔の夢を見てたんだ。キムが今より大人で、あたしはなにか透明な筒の中にいて… キムはふわふわした白いお菓子にローソクを立てて……。なにやってるのか解らなかったけど、 あたしがここから出るのを楽しみにしてるって解った。でも、いつの間にか誰もいなくなって、 体もなくなって、長い間一人きりで……もういなくならないでね、フェイのキム!」 その頃、ユグドラシルにシェバトから、ソラリス発見の報が入っていた。ユグドラシルは一路シェバトに向かった。 ソラリス編 目次(潜入~研究所へ カレルレン研究所 ソラリス脱出~Disk1終了) ◆天上の楽園 ソラリス潜入! ソラリスのゲートは、本土にある発生機によって完全には消えていなかった。しかしながら、その効力は かなり弱まっており、ゼプツェンのグラビトン砲でわずかにこじ開ける事ができるとの事だった。 その一瞬にフェイ、シタン、エリィの先発隊が侵入、他のメンバーは別ルートから侵入する事になった。 一度解散し、みなが準備を整える中、シタンは妻ユイから、シタン自らが封印した剣を受け取った。 これからの戦いは、負ける事が許されない戦いなのだ。そう自分に律し、シタンは妻と別れた。 その後、フェイたちはゼプツェンに乗ってソラリスに向かった。なぜかハマーも一緒に。 フェイたち三人が最初に降り立ったのは、地上から上がってきた物資を集配する所のようだった。 とりあえず情報収集をする事になり、輸送用のコンテナを調べていたフェイだったが、突然そのコンテナが 動き出し、どこかへ運ばれてしまった。 着いた先は居住区のような所だった。第3級市民層。通称働き蜂と呼ばれる地上人たちが住んでいる区域だ。 ここに住んでいるものは、アレンジと呼ばれる洗脳を受け、昔の記憶もなくして奴隷のように働いていた。 後を追ってきたエリィと合流したフェイは、とりあえずこの区画を出る事にした。シタンとはまだはぐれた ままだったが、彼はこの街に詳しい為いずれ合流できるだろうとの事だった。 第3級市民層と第2級市民層を繋ぐ唯一の通路、監視塔。二人はそのセキュリティをエリィのIDを使って抜けた。 そこでフェイは、ソラリス市民の生活を見ることになる。隅々まで清掃の行き届いた道。その道をホバーカー が走っている。市民は高度に発達した科学技術により病に悩まされる事もなく、何不自由なく暮らしていた。 戦に乱れる地上と比べると、まさしく天上の楽園といった趣である。 ホログラフで彩られた煌びやかな街を歩いていた二人は、アラボト広場で軍の観艦式が行われると知った。 ゲートの消失による動揺を抑えるために、何らかの情報が提示される。そう考えた二人は広場に向かった。 空中戦艦が艦隊飛行を披露するなか、天帝が壇上に現れ、市民に語りかけた。 天帝「地上ゲートの消失は、前もって計画されていた事である。 福音の劫 に向け、我々は神の眠る地、 マハノン への扉を開いたのだ。愚かなる獣ラムズに我らの力を知らしめようぞ」 天帝の演説を魅入られたように聞いていたエリィは、フェイに呼ばれて我に返った。 壇上では、天帝の次に、カレルレンが演説を始めた。 カレルレンを見て、フェイはデジャヴを覚えた。そして、彼の古い記憶が揺り起こされる。 500年前のニサンの大聖堂。そこでフェイ、いやラカンはカレルレンに会っていた。 絵の具を取りに帰るというラカンに、カレルレンは護衛を買って出たのだ。当時、既にソラリスとの戦争が 始まっていた。道中、ラカンはカレルレンの変貌を語っていた。冷酷非情な軍人であったカレルレンは、 ソフィアと出会う事で学問に目覚め、人としての心を取り戻したのだった。彼は、メルキオールと言う師の 下について、分子工学を研究していた。ある日、彼は研究が結実したとラカンに嬉しそうに語ったのだった。 この記憶は、明確にフェイが思い起こしたものではない。カレルレンの姿を目にした事により、無意識下で 呼び起こされ、それがフェイにはデジャヴのように感じられたのだった。 そのカレルレンの演説は続いていた。彼はエテメンアンキに侵入した地上人を捕らえたと言った。彼の傍に、 別ルートで潜入していたバルトたちがホログラフで表示された。 カレルレン「古のガゼルを蘇らせる為に、この者たちを明後日、ソイレントシステムにて処分する」 ◆逃避行 なつかしの我が家 カレルレンの言葉を聴き、すぐにも助けに行こうとするフェイと、それを抑えようとするエリィはやがて 口論になり、警備兵に見咎められてしまう。即座に逃げ出した二人は、セキュリティに追われ、下水道に 逃げ込んだ。下水道を抜けた先は第1級市民層だった。出口から歩くと、程なくしてエリィの家に辿り着いた。 家に入ると、母のメディーナが驚いた顔で出迎えた。エリィは行方不明と知らされていたのだ。 一通り言葉を交わした後、エリィたちは彼女の自室へ移動し、一息ついた。シャワーを浴び、落ち着いた所で フェイが彼女の母親の話題を振ると、エリィの顔が曇った。彼女には地上人の乳母がいた。自分の髪の色と 外見がソラリス人のそれと違う事から、エリィは地上人の乳母が実の母親ではないかと思っていたのだ。 重くなった空気を振り払うように、彼女はバルトたちを救い出す手立てを考えようと提案した。 彼女は、自分の父の自室にある端末からソイレントシステムの情報が得られるかも知れないと考えた。 父親エーリッヒの部屋に移動した二人は、ネットワーク端末にエリィの名前を逆から入力したパスワード、 「MYYAHELE」でログイン。検索の結果、第3級市民層のダストシュートからソイレントに入れる事を突き止めた。 その時、エーリッヒとメディーナが部屋に入ってきた。自室にいるフェイを見たエーリッヒは、部屋の電話で 軍警に出動を要請し、フェイに銃を向けた。 エリィ「やめて! フェイは捕らえられた仲間を助けたいだけなの!」 エーリッヒ「エリィ、反逆者がどうなるか知っているだろう? 私はお前の身を案じて……」 エリィ「嘘! お父様は自分の立場が危うくなるのが嫌なだけでしょう!? 私のユーゲント入りを反対したの だって、地上人との間に生まれた私を皆に見せたくなかっただけじゃない!」 エーリッヒ「お前はまだそんな事を……よく母さんの前でそんな……!」 フェイ「やめてくれ! 俺のせいで親子喧嘩なんて…。俺がここから去ればいいだけだ。エリィ、お母さんの 前であんな事言うもんじゃないよ。あの表情は決して他人の物なんかじゃない、そうだろ?」 そう言うと、フェイは部屋から出ようとした。すると、エーリッヒは窓ガラスを銃で割った。 エーリッヒ「たとえ侵入者であっても、娘を守ってくれた事は確かだ。侵入者は逃げた。それで良いだろう」 その場を去ろうとするフェイにエリィは同行しようとしたが、エーリッヒに止められた。 フェイも彼女を抑え、「今度こそ軍を抜けろよ」そう言って立ち去った。 ◆孤独な狼 闇の底をかける エリィの家を出た後、フェイは第2級市民層の監視塔へ向かった。そこではシタンが待っていた。 彼はあの観艦式を映像で見て、フェイの行動を推測し先回りしていたのだ。 二人は、シタンのIDを使って監視塔を抜け、第3級市民層へ向かった。 その頃、エリィは家を抜け出そうとしていた。メディーナとエーリッヒはそんな娘に語りかけた。 メディーナ「貴方の思うようになさい。それと、貴方はまぎれもなく私の子よ」 エーリッヒ「私のIDカードを持って行け。…自分の選んだ道を歩く……それは、人の本来の姿なのだ……」 二人に別れを告げ、エリィが家を出ようとした時、帝室警備隊が彼らの家に現れた。 軍警よりも遥かに地位の高い警備隊が来た事で、エーリッヒはエリィがガゼルの被験体にされるのだと知った。 彼は3級市民への降格を覚悟で警備隊に反抗、エリィを逃がした。 ◆疑惑 死のカレルレン研究所 フェイとシタンの二人は、ダストシュートにいた。扉が開けられず思案に暮れている二人に、エリィが合流した。 エリィは一通り事情を話すと、エーリッヒのIDカードを使って扉を開けた。 ダストシュートから出て少し行くと、レトルトパックや缶詰などが保管されている倉庫のような部屋に出た。 その先がソイレントシステムと呼ばれる施設になっているようだった。 それまで飲まず食わずだったフェイとエリィは、倉庫にあった缶詰の肉で簡単な食事を済ませ、先に進んだ。 そこは、先ほどの缶詰などを作っている工場のようだった。何かの動物がプレス機でミンチにされ、ベルト コンベアに乗って流れていた。 エリィ「いやね……何の肉かしら」 フェイ「作ってる所は見たくないな……」 シタン「待ちなさい。貴方達は先ほどあの缶詰を食べました。それをよく認識して先に進んでください」 彼の言葉に不安を覚えながら、フェイとエリィは先へ進んだ。 そこで二人が見たものは、死んだウェルス、つまりは人が、コンベアで運ばれ、ミンチにされる光景だった。 ショックを受けたフェイの脳裏に幼い頃の記憶がフラッシュバックした。 どこかの研究室の寝台に寝かされた彼。ガラスの向こうでは彼の母が冷たい目で彼を見ていた。 口を押さえうずくまるエリィ、へたり込むフェイ。シタンが淡々と語った。 シタン「ソイレントシステム。ソラリスの生体実験場とその処理施設。そして刻印 リミッター (註1)維持の 為の食料、薬品の生産施設。アクヴィのウェルスもここで造られたのです。エリィ。ドミニアがなぜ 貴方を憎むのか。その答えがここです。彼女の祖国エルルの人々は、その能力の特異性故、M計画… つまり、ウェルスの母体とされていた。エーリッヒ卿は以前この施設の総括官であり、ニコラと共に 研究に携わっていました。もちろん、常に良心の呵責に悩まされていた。だから出来うる限り集めら れた地上人を3級市民として保護し、そして身を退いたのです」 ショックを受けるエリィとフェイを促し、シタンは先へ進んだ。 工場を抜けると、建物の雰囲気は研究所のそれへと変わった。奥へ進むにつれ、様々な施設を彼らは見る事に なる。人をウェルスへと変える現場、ウェルスに変えられた人々が入れられている檻、巨大なウェルスの サンプルの保管庫、メモリーキューブが集められた部屋。そしてある場所では、通常の3倍(!?)はあろうかと 言うギア・バーラーを発見した。 やがて彼らは、P4と表示された扉の前に来た。そのロックを難なく解除するシタン。 フェイは彼に、この施設について尋ねた。 シタン「元々ここは、原初の刻より生き続ける御方、天帝を頂点とするガゼルの法院の延命研究の施設だった。 原初の刻。つまり一万年前、地上にヒトが生まれた。その最初のヒトが天帝と12人のガゼルなのです」 エリィ「そんな……一万年も生きる人間なんて……」 シタン「もちろん、それは天帝一人。彼は死ねない運命にあるのです。だがガゼルの運命は違った。500年前の 地上との戦争で、彼らは肉体を失ってしまったのです。現在ソラリスを統治してるガゼルは、メモリー バンク上に存在するデータ。肉体も魂もない単なる数字の羅列に過ぎない。崩壊の日(註2)の後、肉体に 固執する彼らは自らに相応しい肉体を創る為にソイレントシステムの一つをエテメンアンキに写した。 その後、ここは民意統制用の薬品や生物兵器の研究にも使われるようになった。 我々が何気なく使っていたメモリーキューブも、ガゼルの肉体復活の為に地上人のデータを収集する 目的で設置されたものなのです。 フェイ「さっきの工場で分解されてたウェルスたちも……」 シタン「使用済みの出し殻の再利用といったところでしょう」 思いもよらない話に、フェイたちはショックを隠せなかった。 エリィ「ちょっと待って。おかしいわ。なぜ先生(シタン)がそんな事を知ってるんですか? そんな事、軍や 政府の要人でも知らない事なのに。M計画の真相を当のマリアよりも詳しく知ってるなんて……。 もっと早く気づくべきだった。先生……貴方は何者なんですか!?」 その時、突然辺りが暗闇に閉ざされた。 気がつくと、フェイは周囲をスクリーンに囲まれた部屋で、拘束具をつけられていた。 スクリーンに、研究室の寝台に寝かされたバルトたちが映された。正面のスクリーンには、ガゼルの法院を 背にしたシタンの姿が。 「この男はソラリス守護天使が一人、ヒュウガ・リクドウ。天帝の命を受け、お前を監視していた。そして お前に引き寄せられるであろう、我らが アニムス となりうる者を取捨選択、ここまで導いてきたのだ。 アニムス は我らの復活に欠かせぬもの。この者たちは我らの肉体……拠り代。ただそれだけの存在……」 フェイ「本当なのか先生! こいつらの言ってることは!!」 シタン「この三年間、私は貴方の傍にいた。見極めねばならなかった、我々の仇となるかどうかを……」 フェイ「仇……?」 「お前は我らにとって危険な存在。もっとも、監視を命じたのは天帝だ。我々はお前の消去を目論んだが、 悉く失敗した。それでも アニムス は手中に出来た。ヒュウガは良く働いてくれたよ」 フェイ「こいつらと組んで俺達を……。何が目的だ! お前達はこの世界を既に手中にしているはずだ!」 「我らが目的は神の復活。ヒトが地に満ちたとき、神とマハノンは目覚める」 フェイ「天空の楽園マハノン……。地に墜ちたと言う……?」 「我らの方舟……その中央ブロック マハノン 。神の封印されし場所。そこは知恵の源。その知恵を使い、 目覚めた神を復活させ、神と我らを大宇宙へと運ぶ 方舟 を建造するのだ」 「我らが大宇宙に君臨するための軍団、天使 マラーク の創造。そのためのM計画……」 「我々ヒトは、はるか昔、他の天体からこの惑星へ来た異星の生命体なのだ。我らは新たな アニムス を得、 神と一つとなりて再び星空へと還る。これは原初より運命られし事。我々の存在意義そのものなのだ」 「我らは神より大宇宙に君臨する権利を与えられた。福音の劫までに神の復活がなされぬ場合、我らは滅び なければならぬ。だが、 アニムス を得、我らの復活は約束された。後は神の復活と……」 スクリーンにカレルレンの姿が映し出された。 カレルレン「この者の目覚めを待つだけ……」 彼の背後には、寝台に寝かされたエリィがいた。 カレルレンの私研究室。 目を覚ましたエリィに、カレルレンは語りかけた。 カレルレン「以前君が起した事件。原因はドライブによる力の暴走ではない。 君の中に眠るもう一人の君の 一時的な目覚め によって起こったことだ。……これが何か解るかね。ナノマシンの一つ、アセンブラ と言って、分子や原子を解体、再構築できる機械なのだ。ゼボイムで発見したあの娘を解析する事で、 ここまで小さく精巧に作る事が出来た。従来のナノマシンでは、遺伝子の組み換えは行えても、二重 螺旋の空隙部分…イントロンに隠された情報まではわからなかった。しかし、新しいナノマシンは、 容易くそれを見つけてくれた。本来あるべきではない情報をね。まもなくその結果が出る」 彼のデスクのスクリーンに解析結果が表示された。 カレルレン「ふむ。確かに類似波形を描いている。そして……おお、ウロボロス環! やはりそうか、これで ミァン、そしてラカンの動き……全て説明が付く。エレハイム(エリィ)……君が 母 だったのだな」 エリィ「母……?」 カレルレン「これは君の遺伝子の、エクソン置換前の空隙……。本来は情報の存在し得ないイントロンを 概念化したものだ。この環は、 ある特別な存在 にしか存在し得ない情報だ。ウロボロス…大母とも 言われるこの概念の蛇が、自ら銜えたその尾を放せばどうなるか……君は興味がないか?」 エリィ「……」 カレルレン「エレハイム、君は美しい。 あの頃 と少しも変わっていない。 もう一人 のラカンと同様に」 註1・・・500年前の大戦後、地上人の反乱を恐れたガゼルが、カレルレンの分子工学技術を用い、遺伝子 レベルで人々に組み込まれた精神と肉体の抑制装置。ソラリス人にも組み込まれている。 註2・・・500年前の大戦末期、突然現れたディアボロスと言う謎の第三勢力によって、地上、ソラリスの 区別なく、世界の人口は98%が失われた。その出来事を後に人々がこう呼んだ。 ◆脱出! 誰がために君は泣く フェイの拘束されている部屋にシタンが入ってきた。シタンに怒りをぶつけるフェイ。だが、拘束具は彼の 神経の伝達を物理的に止めているため、彼は身動き一つ取れなかった。 シタンは、フェイを言葉で責め続けた。 シタン「青臭い理想論など、現実の前では何の力もありません。人はより大きな力に依存して生きている方が いいのです。自分は独立した個人だ、と言う幻想だけを持って生きられる。なんと楽な事じゃないですか。 抵抗したところでむなしいだけです。辛いだけです。抵抗した結果が今のあなたの姿です。友人達を 助ける事も出来ず、エリィさえも守れない。実に無力だ、貴方は。どうする事も出来ないんだ」 フェイ「やめろ……やめて……くれ……」 やがてフェイが静かになった。それを確認したシタンは、ため息混じりに言った。 シタン「これでゆっくり話が出来ますね……イド…」 カレルレンの私研究室。寝台に拘束されたエリィは、一人考え込んでいた。 そこへラムサスが入ってきた。彼は狂気に犯された目で、エリィにフェイの居場所を詰問した。 その答えが得られぬうちに、彼は目を爛々と光らせ「フェイめ…見ていろ…」そう言って部屋を出て行った。 フェイが拘束されていた部屋。拘束を解かれたフェイが目を覚ますと、シタンとバルトたちがいた。 シタンに殴りかかろうとするフェイを押しとどめ、バルトが事情を説明した。 バルトたちの体に刻まれたリミッター。それを外すため、シタンは現時点で唯一処置が可能なこの研究所に 彼らを連れてきたかったのだという。さらに、ソラリスが何をしているのか、何をしようとしているのかを、 フェイたちは知るべきと考えたのだ。それ以外にもう一つ目的があったのだが、それは後々という事になった。 ともかく、彼らは行動を開始した。フェイたちはエリィを救出に、シタンは最後のゲートの破壊に向かった。 フェイたちが首尾よくエリィを連れ出した頃、シタンはゲート・ジェネレーターでジェシーと合流した。 彼らが爆薬を仕掛け終わる頃、ラムサスが彼らの下に現れた。裏切り者、彼はそう言った。 シタン「裏切ったわけではない。私達は立つ場所が違うだけです。私はフェイ達といようと決めたのです」 ラムサス「貴様もか…! フェイフェイフェイ、どいつもこいつもフェイフェイ! 奴だけは俺のこの手で……。 その奴の下に行こうとする貴様らは敵だ! 俺のもの を奪う敵だっ! 敵だっ! 敵だっ!」 彼の異常な言動に呆れたジェシーは、シタンを促してその場を去った。爆薬がジェネレーターに火をつけた。 ラムサス「この裏切り者ぉぉぉぉぉっ!!」 火に巻かれながら、彼は絶叫した。 ソラリスを脱出するため、フェイたちは格納庫に向かっていた。ハマーが連れてきたメディーナも、一行に 同行している。エーリッヒは、一足先に脱出手段を確保するために格納庫に向かった。 合流ポイントになっている格納庫前の陸橋。そこで合流した彼らは、格納庫へ向かおうとした。 だが、エリィの悲鳴が彼らの足を止めた。ハマーがエリィを羽交い絞めにして銃を突きつけていた。 ハマー「エリィさんは戻ってもらうっす! カレルレンって人と約束したっすよ、エリィさんを連れて行けば 変えないで くれるって……」 リコ「ハマー! てめえ!」 ハマー「俺っちだってホントはこんな事したくないっす。でも、俺っちは 普通 の人間なんっす! フェイの 兄貴たちみたいに 特別 じゃないんす! こうするしかないんすよ!」 泣き顔でそうまくし立てるハマーに、メディーナが歩み寄った。 ハマー「動いちゃダメっす! 止まるっすよ!」 メディーナ「止まりません。わが子の危機ですもの。私はごく 普通 の母親ですから。 普通 だからこそ、 守らなければならないものがあるんです。さ、エリィ、ゆっくりとこっちにいらっしゃい」 ハマー「ダメっす! 行っちゃあダメっす……行っちゃ……ダメっすよぉ……」 彼の銃が火を噴いた。メディーナがゆっくりと倒れていく。ハマーが悲鳴を上げて逃げ出した。 エリィは、物言わぬ母をかき抱いて泣いた。 その時、彼らの下にグラーフが現れた。その傍には、キスレブに現れた覆面の女がいた。 グラーフ「その女は置いていってもらうぞ」 そう言ってにじり寄ってくるグラーフ。しかし、そこへエーリッヒがギアに乗って現れた。 エリィたちの盾になろうとするエーリッヒ。だが、覆面の女のエーテルが、彼のギアに強大な圧力を掛けた。 エーリッヒ「エリィ、自分の信じた道を行け! お前はなんと言おうと、私とメディーナの間に生まれた子だ」 彼のギアが圧壊した。目の前で両親を殺された怒りで、エリィのエーテルが噴出する。 だが、その力も、覆面の女のエーテルに押し戻されてしまう。強大なエーテル波が、エリィたちを襲う。 その中で、フェイだけがエーテルを物ともせずにいた。しかし、彼はそれまでのフェイではなかった。 髪が見る間に赤く染まり、彼はあの赤い長髪の男、イドに変異した。 その頃、ユグドラシルでも異変が起こっていた。ヴェルトールが独りでに起動したのだ。突如動き出した ヴェルトールは、その外装をパージ、変形させ、赤く染まって行った。それはまさしく、アヴェの砂漠で ユグドラシルを沈めた、あの真紅のギアだった。真の姿を現したヴェルトールは、ユグドラシルの隔壁を 突き破って飛び出し、瞬く間にソラリスのイドの下へ到達した。 ソラリス首都、エテメンアンキが、たった一機のギアによって破壊され、墜とされる。 その光景を、シタンたちはユグドラシルから見ていた。爆発に巻き込まれまいと、全速離脱するユグドラに、 ヴェルトールが迫ってきた。バルトたちが混乱する中、エリィは一人、ヴィエルジェで迎撃に出た。 イド「フフ……お前か。殺されにきたのか?」 エリィ「それで貴方の気が済むならそうすればいい」 ヴェルトールの拳がヴィエルジェの腹部を貫いた。エリィはその手を握り締め、叫んだ。 エリィ「お願い! 元のフェイに戻って!」 イドとエリィ、二人のエーテルがぶつかり合い、凄まじい波動が放たれた。 イド「チッ……こいつ…… う…う……エ…リ…… クソッ……ヤツが目覚めた……」 天帝「アーネンエルベ……なせるというのか?」 シタン「もはや管理者は不要だと結論します」 天帝「接触者……仇とならぬと?」 シタン「陛下の仰るとおり、フェイがそうであるならば」 天帝「……ならば託そう……」 シェバト。女王の間に集まったエリィたちに、シタンが事情を説明していた。 シタン「 アーネンエルベ ……。この星に生まれた人々と共に新たな地平へと進む神の人。それは 接触者 の 運命。天帝はフェイをそう呼んでいました。理由までは教えてもらえませんでしたが」 バルト「ヤツは一体何者なんだ?」 シタン「彼はフェイです。そしてイドでもある。エルルを破壊し、ユグドラシルを沈め、リコの部下を……。 彼は多重人格なのです。私が彼の監視を始めて三年、イドの発露は見られませんでした。しかし、 ラハンの事件をきっかけに、その後徐々に発露の回数と時間が多くなっていった。恐らく、グラーフの 影響でしょう。ラハンに来る前、彼はグラーフと共に暗殺者として行動を共にしていました。 私は、イドが正体を知るため、先だってフェイが拘束された時、イドと話をしました」 シタン「実に無力だ、貴方は。どうする事も出来ないんだ」 フェイが意識を失い、イドが現出する。イド「よく分かってるじゃないか。さすがはシタン……いや、先生と呼んでいたか」 シタン「会いたかったですよイド。ところで、フェイは今どうしています?」 イド「 お前達の知っているフェイ は、俺が出ている間は寝ているよ。だから俺の事は何も知らない。ヤツは 俺の支配下にあるからな。俺の記憶を見ることは出来ない。元々ヤツは存在しないフェイ。父親のカーン によって作り出された人格さ。三年前、カーンは、俺の人格を深層意識に封印した。その時にできたのが ヤツだ。臆病者の部屋の間借り人さ」 シタン「臆病者とは?」 イド「本来のフェイ。出来損ないさ。現実から逃げ出し、生きる事を拒絶した情けない奴。虫唾が走るぜ」 シタン「なぜ貴方の心は分かれてしまったんですか?」 イド「思い出話でもしろってのか? 勘違いするな。俺はお前に質問の機会など与えてない。俺がその気に なれば、こんな拘束なぞいつでもぶちやぶれるぞ」 シタン「しかし出来ないでしょう。貴方はフェイを完全には制御できていない。もしエネルギーを使えば 精神的に疲労し、フェイにステージを奪われてしまう。違いますか?」 イド「……よく解ってるじゃないか。確かに俺は……むっ……」 シタン「どうしました?」 イド「貴様に無理やり出されたからヤツが目覚めた。本来なら俺は自分でステージに立てるんだ。だが、 あの女、エリィのせいでそれが果たせない。あの女は……みんな同じだ……だから消してやる…」 シタン「現在のフェイの人格は、イドと言う基礎人格の上に3年前に創られた、下層の模擬人格。だから、 彼にはそれ以前の記憶が無かったんです。さらに、現実の生活を3年しか経験していない彼は未発達で、 そのため突発的な出来事に対処しきれなくなる」 ジェシー「フェイはいつかイドに飲み込まれちまうのか?」 シタン「どうでしょうか。イドが臆病者と呼ぶ、本来のフェイの人格がネックになると思います。イドは その人格を軽蔑しつつ、明らかに恐れていた。イドの表出はフェイではなく、臆病者によって抑制 されているのではないかと。なぜ臆病者が表出しないのか原因はわかりませんが、これが目覚めれば、 分離した人格が元に戻る可能性も出るのではと、私は確信したのです。どうすれば目覚めるのか、 それは解りません。ですが、基本的にフェイの存在が虚ろになるような事がなければ、フェイはフェイで いられる訳です。平穏な場所で暮らせるのが一番ですが、状況がそれを許さないでしょうね……」 その後、シェバトではフェイの処遇を決める会議が開かれた。シェバトの議会は、フェイの力を恐れた。 彼の力が、500年前、ディアボロスを率いて世界を崩壊させたグラーフの力と酷似していたからだ。 決議は下された。カーボナイト凍結。人を生きたまま石にする、シェバトの極刑だった。 その夜、エリィは投獄されたフェイに会いに行った。 フェイ「俺はかつて世界を壊滅させたグラーフの再来だそうだ。グラーフも元はラカンと言う地上人だって」 エリィ「そんなのでまかせよ! ……逃げよう? グラーフや戦いがイドを呼ぶなら、静かな所へ……」 フェイ「ダメだ。戦場から離れたとしても、イドが出ない保証はない。それに……俺はエリィを殺そうと…」 エリィ「イドと戦った私が生きてるのは、多分、どこかでフェイの意識が働いて、すんでのところで外して くれたからだと思うの。……もし、あなたがイドに支配されて、世界中が敵になっても、私だけは、 あなたの傍にいてあげる……。だって…だって…… 一人じゃ寂しいものね 」 二人が格納庫に向かうと、シタンたちが待っていた。彼らは、二人の脱出を助けに来たのだ。ヴィエルジェが 修理中の為、シェバトのギア・バーラーを拝借しようと言うフェイだったが、エリィは激しく拒んだ。結局、 二人はヴェルトールに相乗りする事になった。 朝陽を浴びて飛ぶヴェルトールに、ラムサスのギアが襲い掛かった。カレルレンにより与えられたギア・ バーラーだった。エリィの奪還。それがラムサスの目的のはずだった。しかし、バーラーの凄まじい力に 陶酔した彼は、エリィごとヴェルトールを撃墜してしまった。 ヴェルトールの墜ちた森。重傷を負ったエリィを抱えて歩くフェイを、グラーフが静かに見ていた。 Disk2編 目次(トーラ宅~アニマの器回収 天帝暗殺~メルカバー カーボナイト凍結~エンディング) ◆撃墜!! 大樹海に消えて フェイは夢を見ていた。何人もの 接触者 の生涯。エリィも夢を見ていた。何人もの エリィ の生涯。 二人はその夢を見たことで、それぞれが何をすべきかを掴みかけた。 森の中にひっそりと佇む住居。そこは、バルタザール、ガスパールと並び、シェバト三賢者と称される老人、 トーラ・メルキオールの研究所だった。その研究所のナノリアクター内でフェイとエリィは目覚めた。 三週間前、血まみれで倒れていたフェイとエリィを発見したトーラは二人を連れ帰り、ナノマシンで治療した のだと言う。旧知の間柄であるシタンから二人の事を聞いていた彼は、フェイたちが眠っていた間に、ナノ技術を 用いてイドの発現を抑制する腕輪を開発。バル爺の協力も得て、ヴェルトールにも同様の装置を取り付け、イドの 力だけを任意に解放できる「システム・イド」を完成させた。 目覚めた二人はトーラから、人々に刻まれたリミッターを解除する為のナノマシンを渡された。それを広域に散布 するため、彼らは古代の砲台に向かう事にした。 彼らが出発しようとすると、シェバトの使者が現れてフェイに助力を求めた。アヴェ・キスレブの和平調印式が 行われているシェバトに、ソラリスの機動要塞が接近していたのだ。 掌を返したシェバトの態度にトーラは怒りを露にしたが、フェイは人々を守るためにシェバトへ行く事に。 フェイたちが外へ出ると、シタンとエメラダがおり、事情を聞いた二人は、エリィと共に砲台に向かう事になった。 フェイの出発を見送った後、シタンはエリィに尋ねた。 シタン「いいんですか? フェイの為に戦場から離れ、静かに暮らそうとしてたのに」 エリィ「私、現実から逃げてるって気づいたんです。最初は、フェイなら私の気持ちほ理解してくれるかもって 思ってた。本当に好きだったかどうか……。両親を亡くして自棄になってたのかもしれない……。 だから、一度離れて自分の気持ちを確かめたいんです……」 フェイたちが出発した後、トーラの下にグラーフが現れた。 トーラ「やはり……あの二人をここまで運んだのはお前か。すぐに気づいたよ。あの頃のお前と彼女に 瓜二つなのだからな……ラカン」 ガゼルの法院は、フェイが生きていることを知り、動揺していた。 カレルレン「ヤツには再びラムサスを差し向ける。依存はあるまい」 「娘はどうする。鍵が鳴動を始めておる。神の復活が近づきつつあるのだ」 カレルレン「娘の回収はいつでもできる。今でなくともな……」 ◆反撃開始!! 刻印を打ち破れ シェバトに向かうフェイの前に、ギア・バーラーに乗ったラムサスが立ちふさがった。フェイはシステム・イドを 発動、これを撃破した。「お前さえいなければ」そういい残し、ラムサスは樹海に消えていった。 エリィたちは、ソラリス守護天使時代に搭乗していたギア・パーラー、E・フェンリルを駆るシタンの活躍もあり、 無地に砲台に到達した。射出され、大気中に散布されたナノマシンは増殖しながら世界中に広まっていった。 シェバトに着いたフェイはバルトたちと合流。機動要塞撃破の為に最終兵器を手にするため、キスレブへ。 キスレブ総統府の真の姿。それは、500年前にロニ・ファティマが建造した秘戦艦だった。過去の記録から その事を突き止めた彼らは、数百年ぶりに総統府を起動。ユグドラシルを制御中枢として急襲形態へと変形し、 通常のギアの数十倍はあろうかと言う巨大ギアとなった総統府は、機動要塞をあっさりと撃破したのだった。 和平は成され、地上に平和が訪れた。沸き返る人々を祝福するかのように、エリィたちによって散布された ナノマシンが、光りながら彼らの上に降り注いだ。 異変は突然始まった。人々がウェルス化し始めたのだ。それは刻印 リミッター が外され、本来の能力が開花 したヒトの姿だった。「 普通 の人間がどうなるか」フェイは、ソラリスでのハマーの言葉を思い返していた。 「神の復活が近づいた為の自然発芽か。神の下僕となる者……鍵を使わずともこれほどいたとは」 「発芽しない者は神の肉体に定められし者か、あるいは神に仇なす者か……」 「要所のソイレントを再起動しよう。中途半端な変異。このままでは使い物にならん」 ミァン「あなたによって抑えられていた『鎖』が外れたようね」 カレルレン「問題ない。先の帝都壊滅の際、大気に拡散するようにナノマシンウィルスを仕掛けておいた。 現在のヒトの異形化はその初期段階だ。ウィルスは、発芽した原体をコントロールできるものへと 変化させている。鍵に頼らずに目覚める者は、神本来の肉体を乗っ取る為に必要なのだ」 ミァン「神との同化の際に放たれるトロイの木馬……でも、あの子たちの思惑とは違うわね」 カレルレン「当然だ。『神の方舟』は私のものだ。」 ミァン「私にとってはどちらでもいい事……。確実な方につくだけだから」 世界の至る所に存在するソイレントシステム。それは、ウェルス化した人々を分解、再構築し、生物兵器を 作る装置だった。それが M計画 の真相。ウェルス化した人々はそこに集まっていた。耐え難い苦しみを 和らげ、短い命を長らえるため健常者の血肉を求める彼らは、ソイレントが苦痛から開放してくれると信じて。 いたのだ。フェイたちは、各地のソイレントを破壊する為、そこへ赴いた。 そこに集っていた人々に自らの血を与え、エリィは語った。 エリィ「癒しのために私の血肉が必要ならばいくらでもあげます。だから、人としての尊厳だけは捨てないで!」 やがて、ソイレントの人々はニサンに収容され、トーラのナノマシンによる治療を受ける事となった。 各地から集まり心の救いを得た人々は、献身的に介護するエリィを『聖母ソフィア』の再来と呼ぶようになった。 その状況を知ったガゼルは、人々の決起を恐れ、『ゲーティアの小鍵』を発動させようとした。しかし、 天帝カインはガゼルが抗えぬ力でそれを押し止めた。もはやヒトに主はいらぬ。カインはそう言った。 ◆星よ知る、我らが魂の器 前編/後編 地上の混乱が沈静化した頃、フェイたちは、ガゼルに対抗しえる力、ギア・バーラーを手に入れる為、 その素体となるアニマの器を探していた。 ゼファー達からの情報を元に探索を続けた彼らは、太古文明の遺跡でついにそれを発見した。 そのアニマの器は、ビリーと同調。レンマーツォと同化してE・レンマーツォが誕生した。 目的を達し、帰還しようとした彼らを、エレメンツの四人が待ち受けていた。彼女らは、自らの専用ギアを 超獣合体させた巨大ギア、Gエレメンツで襲い掛かったが、フェイたちはこれを撃破した。 もう戦う理由はない。去っていくエレメンツに、エリィはそう、声をかけた。 ガゼルの法院は、カイン暗殺の策を練っていた。それには、カインと同じ力を持つラムサスが必要だった。 ミァンは、もはや前後不覚の狂人となったラムサスをさらに追い込むべく、彼をニサンへ向かわせた。 ラムサスはドミニアたちが止めるのも聞かず、ギア・パーラーで出撃した。 その頃、最後の『アニマの器』を探すフェイたちと離れ、エリィはニサンへと戻っていた。 襲撃。フェイを求めるラムサスの前に、エリィは立った。 エリィ「何が貴方をそこまでさせるの……?」 ラムサス「俺は天帝の能力を持つ者、即ち完全なヒトとして創られた。しかし、フェイが生まれた事で俺は 廃棄され、塵溜めの中で生を受けた。俺は必死に今の地位まで這い上がった! だが、ヤツはまた 俺の前に立ちふさがった! 俺から全てを奪ったヤツが! ヤツがいる限り俺は……。貴様も俺から 奪うのか!? 俺がやっと手にしたぬくもりを奪うのか!」 エリィ「ラムサス、誰も貴方を攻撃しないわ。心を開いて。愛におびえないで……」 彼女の言葉に困惑したラムサスは、おびえたように飛び去った。 何も出来ずに帰還したラムサスは、ガゼルから見放された。そんな彼にカレルレンが語り掛けた。 カレルレン「お前は天帝のコピー。オリジナルが存在する故疎まれる。ならばオリジナルを消去すれば……」 『アニマの器』を探すフェイたちは、原初民の遺跡で最後の器を見つけた。リコと同調した器はシューティアと 同化。E・シューティアが誕生した。その帰り道で彼らを待ち受けていたのは、ギアと人機融合したハマー だった。激しい攻撃を仕掛けるハマーにフェイたちはやむを得ず応戦。負けを悟ったハマーは、キスレブに 戻るようにとリコに最後の言葉を残し、自爆した。彼はリコが総統の息子だと知っていたのだ。 このことで、エリィは深く傷ついた。フェイは、これ以上彼女を戦場には立たせないと決意した。 ◆天帝暗殺 マハノン浮上!! カインに、カレルレンとラムサスが迫った。ガゼルの差し金か、と言う天帝の言葉にカレルレンは首を振った。 カレルレン「まさか。彼らの妄執に興味はない。私は私のやり方で人を導く。お前は邪魔なのだ」 ラムサスの剣が振られ、天帝カインは崩れた。 カインの死を受けて、ガゼルの法院はついに『ゲーティアの小鍵』を発動させた。 それにより、今まで変異していなかった者までもが変異を始め、彼らの叫び声に呼ばれるように、海底に 没していた神の眠る楽園マハノンが浮上した。 ガゼルは、変異したソラリス人を人機融合兵器に作り変えた大軍を、マハノンに差し向けた。 ガゼルがマハノンに眠る神の知恵を手に入れるのを阻止しようと、フェイたちは総力を結集した。 ◆追放されし者 神の楽園に帰る 出撃前夜、フェイはエリィに、ユグドラに残るように強い口調で言った。 彼の気持ちを分かっていながら、その辛らつな言葉に、エリィは涙して走り去った。 自分の物言いを反省して追ってきたフェイの想いを受け取ったエリィは、彼の戻るべき場所として帰りを 待つ事を決意。二人はお互いに心を通わせ、愛を確かめ合った。 神の眠る楽園マハノン。それは、一万年前に墜落した航宙船エルドリッジの中央ブロックだった。 襲い掛かるソラリスの軍勢を蹴散らしながら奥へと進んだフェイたちは、腐りかけた巨大生命体を発見 、これを撃破した。その巨大生命体こそ、生体兵器デウスのなれの果てだった。 デウスを破壊し、さらに奥へ向かった彼らは、エルドリッジの巨大な中枢コンピュータがある広間に出た。 『ラジエルの樹』と呼ばれるそのコンピュータこそが、ガゼルが求める神の知恵の源だった。 彼らはそこから、先史時代について知った。星間戦争。その終結の為に作られた星間戦略統合兵器システム 『デウス』と、その端末兵器群。ガゼルが全宇宙の支配者として君臨するための情報がそこにはあった。 それらの情報を収集する彼らの前に、カレルレンとグラーフが現れた。フェイたちは、グラーフの操る オリジナル・ヴェルトールに一蹴され、なす術もなく虜囚となった。 ◆失われし約束の地 フェイたちを助けたくば『ゴルゴダの地』まで来い。カレルレンからのメッセージを受け取ったエリィは、 ランクたちの制止を振り切り、シェバトに残されていたギア・バーラーに乗って単身出撃した。 フェイと仲間達を助けたい。その想いだけでカレルレンの前に立った彼女は、カレルレンの部下達を一旦は 退けるも、力尽きて捕らえられた。 エリィを手中にしたカレルレンは、行動を開始した。ガゼルのメモリーを消去し始めたのだ。ガゼルに よってしか発動できなかった『ゲーティアの小鍵』。その発動により、神の肉体となる事を定められた人々の 覚醒がなった今、彼にとってガゼルの存在価値はなく、また彼らの掲げる宇宙制覇にも興味はなかった。 彼が目指すのは、神との合一。そして、回帰だった。 ◆君が呼ぶ 哀しみのメルカバー エリィが連れ去られた後、助け出されたフェイたちは、八方手を尽くしてエリィの行方を探し回った。その結果、 エリィは、カレルレンがラジエルから得たデータを元に建造中の空中要塞メルカバーにいる事が分かった。 ラムサスの身をを案じるエレメンツも仲間に加え、メルカバーに潜入したフェイたちの前に、そのラムサスが 立ちはだかった。エレメンツの言葉も耳に入らぬラムサスは、フェイに対する憎しみの元を語り始めた。 彼は、天帝のコピーであり、人工の接触者として培養槽で生を受け、育った。しかし、研究に加わったフェイの 母カレンが、フェイを転生した接触者と知ったことにより、ラムサスは不要とされ、廃棄されたのだった。 そのため、彼は「フェイ」に対しての拭い難い憎しみと、失われた愛情への渇望を抱いた。 「フェイ」を滅するか自らの消滅か。彼はその存在の全てを懸けてフェイに挑み、そして敗北した。 ラムサスを退けたフェイらは、最奥部の大広間に出た。そこには巨大なデウスの繭があり、カレルレンと ミァン、そしてデウスに供されるかのように十字架に架けられたエリィがいた。 突如、フェイたちのギア・バーラーに異変が起こった。アニマの器が分離し、デウスに吸収されたのだ。 アニムスと結合して覚醒し、デウスの部品となること。これこそ、アニマの器の真の意味だった。 動かなくなったギアから降りたフェイたちを押しのけ、呆然としたラムサスがミァンに詰め寄った。 自分のしてきた事の意味を問う彼に、ミァンは真実を告げた。ラムサスは天帝を殺すためだけに作られた。 しかし、人工生命である彼は、精神の制御が難しかった。そこで、彼の心に強烈な感情を植え付け、力を 一点に集中させようとした。それが、「フェイ」への憎しみだった。 全てが謀略だと知ったラムサスは逆上し、カレルレンとミァンを斬った。 茫然自失とするラムサスを押しのけ、フェイたちはエリィを十字架からおろした。だが、彼女は最早、彼らの 知っているエリィではなかった。彼女はミァンとなっていたのだ。 ミァンの因子。それは、全ての女性の中に存在し、原初の刻より代々覚醒するもの。前任のミァンが死ねば、 どこかの誰かが覚醒し、記憶と能力を受け継いでゆく。ラムサスの副官であったミァンが死んだことにより、 エリィの中のミァン因子が覚醒したのだ。それは、最後のミァンの覚醒。原初の刻に分かたれた、ミァンと エレハイムの最終的な合一であった。 覚醒したエリィは、フェイたちに語り始めた。デウスの本来の目的、ギアやエーテルのエネルギー源である 事象変移機関ゾハルについて、エルドリッジの墜落、人類がいかにしてこの惑星で生まれたか、そして、 ミァンとエレハイムがなぜ存在するのか……。 話し終わると彼女は、呆然とするフェイたちに背を向け、ナノマシンによって蘇ったカレルレンと共に、 デウスの繭へと向かった。 メルカバーが起動する中、エリィを追えたのはフェイだけだった。シタンたちは、やむなく彼を残し脱出した。 ◆はるかに遠き 夢の形見は… メルカバー起動後、世界は蹂躙された。いずれ脅威となる文明の根絶。それがデウスの目的だった。 フェイはあの後、メルカバーのあった場所で仮死状態となっている所を発見された。彼はそのまま、彼の 中に眠る力を恐れるシェバトによってカーボナイト凍結に処せられた。 なぜそれほどフェイの力を恐れるのかと問うシタンに、女王は500年前の出来事を語り始めた。 500年前、地上の制圧をもくろむソラリスと、それに対抗するシェバトとの戦争があった。当時シェバトは、 人々の信望を集めていたソフィア(当時のエリィ)を疎ましく思っており、一方のガゼルも、思い通りに ならないミァンを疎ましく思っていた。そこで二つの国は、互いにソフィアとミァンを差し出し、地上を 分割統治する取引をした。権力欲に溺れた末の決定だった。 その結果ソフィアと彼女を警護していたラカン、カレルレン、ゼファー、ロニ・ファティマらはソラリスの 軍勢に囲まれてしまった。ソフィアは仲間の退路を開くためにたった一人特攻をかけ、壮絶な最期を遂げた。 彼女を心から愛していたラカンとカレルレンの絶望は深かった。神など存在しないのだという事を悟った カレルレンは、自ら神を創り出すと言って姿を消し、後にソラリスへ亡命した。 一方のラカンは、自らの無力さに絶望し、シェバトに捕えられていたミァンにそそのかされ、絶対的な力を 求めて、力の根源である『ゾハル』を探す旅に出た。そしてゾハルの力を得た彼は、肉体を失って残留思念と なりながらも、デウスの端末である兵器群を率い、世界を破滅させた。 その残留思念こそが、グラーフだった。グラーフはその後、人の精神に宿る術を身につけ、接触者の運命を 持った自らの肉体の転生を待った。その肉体(つまりフェイ)と合一を果たすために。 シタンが女王から話を聞いている頃、牢獄に異変が起こっていた。凍結されたフェイが、イドの力により 呪縛を打ち破って脱走したのだ。 彼の向かったのは、太古の昔ゾハルが落着した場所。シタンたちはフェイを追ってそこへ向かった。 ◆堕ちた星 めざめよと呼ぶ声あり ゾハルの眠る地下空洞で彼らが見たのは、ゾハルの影響を受けて異形となった、イド化したヴェルトールだった。 襲い掛かってくるヴェルトールに、突如現れたワイズマンのギアが応戦した。 イドに指摘され、ワイズマンは自分がフェイの父親カーンである事を告白した。彼は、分裂してしまった フェイの人格を一つに戻すため、影になり日向になりフェイを導いて来たのだと語った。 イドは呪いの言葉を吐いた。こうなったのは全てお前のせいだ、と。そして彼は語り始めた。 最初は幸せな家庭だった。しかし、ある日突然、母カレンがミァンとして覚醒した。それは単なる偶然で あったかもしれない。フェイにとっては不幸な偶然。息子が接触者だと気づいたミァンは、少年を研究施設に 連れ込み、様々な実験をした。そのことを父に訴えても、仕事に忙しい父は取り合わなかった。 やがてフェイは、実験の苦痛に耐えるため、新たな人格イドを生み出して苦痛を肩代わりさせ、フェイ自身は 幸せだった頃の思い出に閉じこもった。 そして運命の日。家族の下にグラーフが現れた。それは、ミァンが呼んだものだった。彼女は、完全なる神の 復活の為、過去に分かたれた接触者の肉体と精神との合一を望んでいたのだ。 グラーフに触発されたフェイの力は暴走した。その力の奔流は制御できぬままカレンを貫いた。 フェイはその事をもイドに押し付け、イドは母殺しの十字架まで背負わなければならなくなったのだ。 しかし、それは真実ではなかった。イドが『臆病者』と呼ぶ第一の人格が、母の最後の愛情を独り占めして いたがための、イドの思い違いだった。フェイに促され、『臆病者』はフェイと同化して全ての記憶を渡した。 最後の瞬間、力の奔流は母ではなく、フェイ自身に向かっていた。呆然とするフェイの前に、ミァンの呪縛から 開放されたカレンが飛び出し、身を挺してフェイを守った。 真実を知ったイドは、全てを受け入れ、記憶をフェイに託して同化した。それは、全ての接触者の記憶。 原初の時代、現人神と祀られた天帝に反旗を翻し、逃亡するエリィと最初の接触者アベル。アベルを身を挺して 守り、エリィは命を落とした。 ゼボイム時代。エメラダの研究をする接触者キムとその恋人のエリィ。エメラダを軍事利用しようととする 軍隊の侵入を身を挺して阻止し、エリィは命を落とした。 500年前のラカンとエリィ。仲間を助けるために特攻し、エリィは命を落とした。 それぞれの時代、それぞれのエリィが残した最期の言葉。それは『生きて……』。 気がつくと、フェイは暗い空間にいた。彼の前には光の姿を取った高次元存在が。 『存在』は、ついに統合を果たしたフェイに、全てを語り始めた。 『存在』の降臨、アベルによる定義づけとエリィの誕生、ゾハルからの開放を望んでいる事、ゾハルを破壊 できるのは接触者であるフェイにしか出来ない事、ゾハルが破壊されればエリィも開放される事など。 エリィを助け出す。その一念で、フェイはゾハルの破壊を決意する。 その決意を見届けた『存在』は、無限の力を持つギア、ゼノギアスを彼に託し、消えていった。 現実の世界に戻ったフェイに、カーンの肉体に宿っていたグラーフが襲い掛かった。 たとえデウスを滅ぼしたとしても、人が生き続ける限りミァンが生まれ、人は神の呪縛から逃れられない。 ならば、人も神も全てを滅ぼす以外に真の開放はない。グラーフはそう結論した。故に彼は、フェイと合一して 『存在』との完全なる接触を果たす為に、フェイの成長と人格の統一をカーンの中で待っていたのだ。 しかしフェイは、エリィは必ず呪縛から解き放たれると信じ、グラーフの考えを否定した。 互いの信念と未来を懸け、二人は決戦に臨んだ。 戦いの最中、突如二人の機体がゾハルに引き寄せられた。 ゾハルが最後の欠片である接触者との合一を求めたのだ。グラーフは自らゾハルへと飛び込んだ。 代を重ねた事で人がミァンの呪縛から開放されつつある事に、彼は気づいていた。彼はフェイに賭けたのだ。 擬似的な接触者としてゾハルと融合し、フェイがデウスを破壊するまでの時間を稼ごうとした彼は、「エリィを 救ってやってくれ」と言い残し、消えていった。 ◆全ての始まりにして終わりなる者 シェバトに集まったフェイたちは、エリィ救出の為のメルカバー攻略の作戦を立て、実行した。 戦艦エクスカリバー。シェバトに残されていたこの先史文明の戦艦を特攻させ、彼らはメルカバーを撃墜した。 ところが、墜落したメルカバーから巨大な物体が姿を現した。それは、メルカバーを覆い尽くすほど巨大に 成長したデウスの最終形態だった。ナノマシンの力によって惑星と同化し始めたデウスから強力な衝撃波が 放たれ、一つの大陸が灰燼と帰した。デウスの端末兵器による破壊、殺戮、デウス自身の攻撃。人類は既に 絶滅寸前だった。 フェイたちに残された時間は少なかった。彼らは僅かに生き残った人々の、最後の砦となっている、墜落した シェバトに戻り、態勢を立て直す事にした。 メルカバーから前後不覚のまま救い出された後、シタンの励ましと、エレメンツの娘達の思慕の念に胸打たれ、 ようやく自分を取り戻したラムサスも戦線に加わり、彼らは最後の戦場へと向かった。 巨大な構造体となったデウスに侵入したフェイたちは、襲い掛かる端末兵器を蹴散らしながら、迷宮と化した 内部を抜け、最奥部へと到達した。そこには、エネルギーの繭に包まれたデウス本体がいた。 最後の戦い。エリィが最後に乗っていたギア・パーラーが異形化したデウスは、無限にエネルギーを生み出す ゾハルの力を使い、激しく攻め立てた。それに対抗しうるのは、同じゾハルの力を得たゼノギアスだけだった。 フェイは仲間達のサポート受け、ついにデウスを、そしてゾハルを打ち砕いた。 ゾハルの破壊。それによって、ゼノギアス以外のギアは機能を停止した。 そんな中、デウスの中心に巨大なエネルギーが観測された。それは、開放された波動存在が高次元へと シフトする為に起こったものだった。そのエネルギーは凄まじく、反動で惑星が消滅しかねなかった。 フェイたちがなす術もなく見守るなか、デウスが上昇を始めた。フェイは気づいた。エリィがデウスを 安全圏まで移動させようとしているのだと。エリィはまたしても、自らを犠牲にしようとしていたのだ。 もうエリィを失いたくない。その一心で、フェイはデウスの後を追った。 デウスに突入したフェイは、精神世界とでも呼ぶべき場所に立っていた。静かに眠るエリィと、その前に立ち はだかるカレルレン。 カレルレンは、宇宙の始まりについて語りだした。高次元から零れた波動の一滴。それがこの宇宙の始まりだと。 彼は、互いに傷つけあい、永遠に分かり合えない不完全な人と、その世界に絶望し、全ての始まりである高次元 への回帰を望んでいた。そこには神の愛が満ちていると。 フェイはそれを否定した。不完全だからこそ互いに補って生きていくのが人なのだと。それを一番よく分かって いるエリィが、絶望に暮れたカレルレンの心を癒すために運命を共にしようとしている。それこそが、人として 生きる事の喜びになるのだと、彼は説得した。 彼の言葉を聞いていたカレルレンは、ウロボロスをフェイにけしかけた。それは、人が神の下から巣立つために、 人の力 愛 を試す最後の試練だった。フェイがそれに打ち勝つのを見届けて、カレルレンはエリィを開放した。 人を愛するが故のカレルレンの悲しみ、絶望。彼と同化したエリィにはそれが分かった。しかし、人としての 道を外れてしまった彼は、もはや戻る事は出来なかった。 「お前たちがうらやましいよ……」そう呟いて、彼は神と共に歩む道を選んだ。人には持ち得ない両翼の翼を広げて。 彼の後ろ姿を見送って、フェイとエリィは自分達の世界へ向かった。 デウスの次元シフトの余波が広がる中、二人の乗ったゼノギアスは、仲間たちの待つ地上に舞い降りていった。 Xenogears Episode5 END おまけ ◆エメラダ成長イベント 最終決戦に臨む前、フェイたちは戦力アップを目的として各地の遺跡を調査していた。 そんな中彼らは、エメラダの遺跡から見えたゼボイム時代の首都を発見した。 書店やスーパーマーケット、テレビ局など様々な廃墟を見ていくうち、フェイはその時代の事を思い出した。 当時、人々は生殖能力に欠陥を持ち、出生率は極端に低下していた。そんな人類に見切りをつけた ミァンは、国家元首を裏で操り、核戦争を引き起こした。戦争により、人類を強制的に淘汰し、強い 遺伝子を次代に残そうとしたのだ。 そんな時代に生きた当時の接触者キムは、狂った世の中に憤っていた。戦乱に明け暮れる国家、 低迷する経済、狂信的な国民。そして何より、子を残せないヒト。 恋人のエリィまでもが子を残せないと知った彼は、何とか新しい生命を生み出そうとした。 そうして生まれたのがエメラダだった。彼とエリィの肉体の構成パターンを参考に生み出されたエメラダを、 二人はわが子のように慈しみ、覚醒の時を心待ちにしていた。 だが、キムの願いが叶う前に人類は核戦争によって破滅し、エメラダの覚醒までには4000年の時を要した。 フェイの記憶に触発され、エメラダも全てを知り、受け入れた。 それにより、精神的肉体的に成長し、彼女は成体となって最後の戦いに臨んだ。 ここまでpart5の 536の人によるまとめ
https://w.atwiki.jp/p-broken-in/pages/41.html
ボーイは、またこの手の客かと思っていた。全く、処理するこちらの身にもなってほしい物だ。 こういった大口の客が入ることは、時折あることだった。やつらは心行くまで遊び、挙句の果てにそのまま放置してくる。 しかも、こういったやつらに限って後始末が大変なのだ。何匹も殺されると、それを把握するだけでも手間だというのに。 そうこう思案しているうちに、客を案内する部屋に辿り着いた。一暴れして少しは落ち着いたのか、男は晴れやかな笑顔でボーイにチップを渡した。 どうもありがとうございます、とおざなりに挨拶して、ボーイは仕事に戻った。 あの部屋を掃除しなくては。多分散らかっているであろう、血と糞尿と臓物とを……。 男はやはり三日月形の口を保ったまま、部屋に入っていった。同じような間取りだ。入り口の左にはバスルーム、奥には広いリビング。 そして、ドアを隔てて寝室。そこにお目当てのポケモンは繋がれているはずだ。男は大きく深呼吸をして、心臓を押さえた。やはり脈拍は速い。 駄目だ、落ち着け。今度はゆっくり、もっとちゃんと楽しむんだから。 男は残忍な心を少しだけ抑止すると、部屋のドアを潜った。 広々としたベッドに、やはり傷ついたポケモンが首輪で繋がれている。 その首輪の力のため、本来の力は発揮できないようで、ギャロップが鬣の炎を弱めてぐったりと横たわっていた。 男が入ってきたのに気がついたのか、そちらを見据えた。鋭い眼光で、睨みつけてくる。 「貴様ら……俺にこんな真似して、ただで済むと思うなよっ!」 例のごとく、機械の合成音が部屋に響いた。精悍名な男の声、という雰囲気だった。ぶるるっとわななき、威嚇する。 顔には殺意がありありと浮かんでいた。 「これは楽しくなりそうだな」 やはり、わくわくという表現がぴったりくるような声色で、男は呟いた。そのおかしなようすに、ギャロップは少したじろぐ。 独特の不気味な雰囲気が、男を包んでいた。こいつは危ないと、本能で感じ取ったようだった。 何とか横たわった体を起こし、警戒の色を見せた。そうそう、こういう生きのいい獲物でなくちゃ。 そうでなくてはつまらない。男は荷物をどんっと乱暴に落とすと、どこから手をつけようかと思案した。 「じゃあ、手始めにこれにしよう」 「寄ってきてみろ。突き殺してやる……」 体力もそう残っていないのだろう、足がぐらついている。それにも関わらず、食って掛かってくる根性に驚嘆した。 しかし、やることは決まっているのだ。どうせ力も封じられていることだし。 ゆっくりとした足取りで歩み寄った男は、角をこちらへ向けてくるギャロップを片手で叩いた。それだけで跳ね飛ばされるように、壁に叩きつけられた。 「ぐぁあっ!」 そして、地べたに倒れ伏せる。流石に強力な抑止力だ。こいつは都合がいい。 馬乗りになり、あっという間にギャロップを制圧した男は、ポケットに手を忍び込ませると、一本のボトルのようなものを取り出した。 異様な粘着性のある中の液体を、ギャロップの臀部に垂らす。その冷たさに、奇妙な声が響いた。 「ひぁっ!? やめっ! なんだっ!?」 ギャロップは状況を把握するので精一杯だ。いきなり冷たいものを掛けられた、というだけで、他の事は何も分からない。 男が影になって、自分の後ろ足もまともに見えないのだから。 「まぁ、ゆっくり楽しませてもらうよ。そのために大枚はたいて来てるんだからね」 ゆっくりと、そのローションを馴染ませる。普段は長い尾で隠されているその部分を見られていると思うだけで、異常なほど羞恥心が煽られる。 「貴様っ! 俺を愚弄する気かっ! 許さんぞっ!」 ギャロップはばたん、ばたんと足を必死に動かし、立ち上がろうとする。しかし、馬乗りになられている上に、本来の力の半分も出せないのだ。 当然大した抵抗にもならなかった。そんな些細な邪魔など気にしないというように、男はギャロップの秘所に指を伸ばした。 「ぎっ!? ぎゃあっ!? やめろっ! がぁあっ!」 ぐちゅりと指を埋め込む。炎ポケモンだけあって、やや熱い。それも、気にならない程度のことではあるが。 男は乱暴に指を抜き差しし、どんどん指を増やしていった。ギャロップは気持ちの悪い圧迫感に耐え切れず、体を跳ねさせて抗議するが、止めてくれるわけもない。 ぶるる、ひひんというギャロップ本来の声が空しく木霊するだけである。男はやがて、それもうっとおしくなったのか、腹に一発重い一撃を繰り出した。 固めた拳を、一気に振り下ろす。 「ぐぇえっ!?」 ギャロップがげぼっと嘔吐した。ぴくりぴくりと痙攣している。いけない、これでは前回の二の舞になってしまう。 もっとゆっくり、丁寧に遊ぶのだ。男はそう思い直して、ギャロップの背から立ち上がった。 「じゃあ、行くかな」 かちゃかちゃとベルトを外す音がした。何をされるのか、うすうす感ずいたのだろうか。 その音にギャロップは床を這いずってでも逃げ出そうとしたが、男は尻尾を踏みつけてそれを阻止する。 痛みに、ギャロップが再び戦慄いた。 「ひぃっ! やめろっ! いやだぁっ!」 恐怖が顔面に張り付いたような顔でこちらを振り向く。やはり、男の口は三日月だった。真っ赤な舌の覗く、奇妙な三日月。 男は床に腰を落とすと、躊躇なく自分自身をその穴に押し込んだ。 「い、ぎゃあああああっ!」 ギャロップは喉が張り裂けんばかりに叫んだ。でも、誰も答えてはくれない。ただ、男が興奮して律動を始めただけだった。 腸を引っ張り出されるような感触に、ギャロップは涙し、嘔吐した。 「おぇっ! 助け……ぐぇっ!」 それでも男は息を切らせて、自分の快楽を貪るだけだ。ギャロップの痛みは、むしろ甘露のように男には魅力的なものだった。 もっともっと痛くしようと、より激しく、より強く腰を打ち付ける。 「ぎゃあっ! ぎぃっ! あがああっ!?」 数分もその状態が続いただろうか。ようやく男が達したとき、ギャロップは白目を剥いていた。 がくがくと体を震わせ、その巨大な一物からだらしなく失禁している。辛そうな、醜悪な顔つきだった。 美しい炎のような鬣は乱れ、尻尾は力なく垂れ下がっている。男はそれを見て、さしあたって満足感を覚えたのだった。 またぐったりとさせてしまったので、少し刺激をくれてやることにした。降ろしたズボンの腰あたりをまさぐって、一個のボールを取り出す。 それを放ると、光に包まれて一匹のポケモンが現れた。愛らしい、小さなポケモン。ピカチュウだ。 でも、ちゃんと言うことを聞くように「調教」してある。 「ちょっと、そいつを起こしてやってくれないかな?」 ピカっと可愛く返事をすると、横たわったギャロップに歩み寄った。そして、尿で汚れるのも厭わずに一物を掴む。 そして、頬の電気から軽い電気を放電した。 「ぎ、あがぁああああああああっ!?」 ギャロップが飛び起きた。痺れが伝わったのか、ぷるぷると足先まで麻痺しているようだった。 今度は通電でも嘔吐をする。その内、胃の中には何もなくなってしまうのではないだろうか。 「おぇ……げぼっ! 助け……もう、やめてくれ……」 ぜぇぜぇと荒い呼吸をしながら、ギャロップは救いを求めた。もうそろそろ、学習してもいいものではないのだろうか。 自分の運命というものを。 「よし、ピカチュウ次はこっちだ」 ピカチュウは無言でギャロップの後ろに回った。未だに動けないギャロップが、心配そうなに目だけを動かす。 うわごとのようにずっと、助けて、やめろと繰り返していた。 「駄目だよ、もっともっと良い声で鳴いてもらわないと、俺が楽しくない」 ピカチュウに目をやると、その小さな腕を精液で汚れた秘所に押し込んだ。小さいとはいえ、自分の一物よりは流石に大きい。 ギャロップは目を剥いて、痛みを訴えた。 「ぎぃいいいいっ!」 もはや言葉を話せるというのも意味を持たない。どうせ自分を楽しませるだけの、情けなく悲壮な声をあげることにしか役に立たないのだから。 ピカチュウの腕を赤い鮮血が伝い始め、ピカチュウがこちらを見つめていることに気がついたので、指でゴーサインを出した。 瞬間、腕の先から電流が流れ、肛門の奥へと電流が伝っていく。バチリという爆ぜるような音が部屋に響きわたった。 ギャロップは声もなく、顔から涙とも鼻水ともつかないものを零すばかりだった。その長大な一物からは、どろどろと絶え間なく精液が溢れ出している。 後から後から湧いてくる、べたべたの白濁。カーペットには、尿の上から白い液体が上塗りされた図が出来上がっていた。 「やはり家畜には家畜らしい搾り取り方が似合うな」 一人でうんうんと頷いている。男が止めろというまで、ピカチュウは放電をやめようとはしないのだから、それは酷く残酷な刑だった。 咎なき虜囚に拷問を受けさせるのは、全く楽しくてならない。ばたん、ばたんと痙攣を繰り返していたギャロップだったが、すぐに玉切れとなった。 精液を出し尽くしたのだ。その時点でピカチュウに指示し、通電を止めた。もはやギャロップは虫の息だった。 怯えた目で男を見つめるだけで、体のどこも動かせない。あとは死刑宣告を待つだけ。そんな状態になっていた。 「死にたいか?」 ギャロップの瞳孔が収縮する。恐怖の表れだった。本当に、虐めるというのは面白いものだ。 圧倒的な征服、支配、隷属。嗚呼、楽しい。楽しい。楽しい! 「じゃあ、次は何しようか?」 ぐったりとしたギャロップは、予想外に軽かった。胃の内包物を吐き出しただけで、これだけ軽くなるとは思えないのだが、食事もまともに与えられていなかったのだろうか。 ずるずるとギャロップを引きずりながら、男はそう思った。もはや綺麗だった毛並みも、雑巾のように扱われている。 ほこりやゲロに塗れて、すっかり汚れてしまった。そろそろ駄目になってしまうだろうか? 手加減をしらない男はそれだけが気がかりだった。 木馬。木で作られたそれは、座るはずの頂点が三角形になっている。四本の足で支えられており、その上に人を乗せるのが本来の使い方だが……。 男は、再びモンスターボールを取り出し、ポケモンを出した。ゴーリキーだ。そのポケモンに指示して、三角木馬にギャロップを跨らせ、前足は無理やり天井から吊るし上げた。 ごきりという嫌な音がしたが、それが脱臼だということを男は知らない。 「う……うぅ……おぇ……」 もう意識もないギャロップは、時々嗚咽のような声で呻いた。涙と鼻水で、それはそれは笑える顔だった。 これからが本番だ。うまく反応してくれれば良いのだが。男は腕を縛る滑車を下ろして、体重を股の間に一気に乗せさせた。 「いたっ、ぐぎゃぁあああああああああっ!?」 痛い。それはそうだろう。普段は四足で歩いているポケモンが、無理やりに臀部に全体重を乗せさせたのだ。 不自然な重さが、三角形の頂点一点で支えられる。さて、どれほど痛いものか。そんなこと男は知らない。楽しければそれで良かった。 ギャロップは叫びすぎて枯れた声で、それでもまだ助けを求めた。無駄だと分かっていても、すがる相手は一人しかいないからだ。 「お願い…しま……たす……許し……」 喉が枯れているせいと、苦痛が絶えず襲ってくるせいで、声は途切れ途切れだった。息も荒く、ひゅーひゅーという何とか搾り出している音になった。 これはコラッタの時と同じだ。もうそろそろ駄目になってしまうかもしれないと、男は悟る。三角の傾斜を伝って、先ほどの秘所からの血が再び滴り落ちた。 それを指で掬いとると、そのまま舐めとった。ギャロップが驚愕に目を見開いた。それは恐ろしいだろう。自分の血を舐める男。 それこそが目的だったのではないかと、ギャロップは錯覚してしまう。それが行き着くところは、自分の死だ。 「お願いっ!……ごめ……なさ……」 何とか、最後の力を振り絞って、謝った。自分が悪いわけではない。そんなことは分かりきっている。 でも、一縷の望みは男に許してもらうことなのだ。もしそれが叶わなければ……。 「助け……いやだ……」 もう、嗚咽も嘔吐も出来ない。それすら出来ない。体力が限界だから。ひゅーひゅーと、木枯らしのような寂しげな呼吸音と懇願が、部屋の静寂を唯一破るものだった。 「少し、そこでゆっくりしててよ。これ、結構美味しいよ?」 ペロリ、と再び血を舐めとる。鉄の錆びたような味が、口内に広がった。どんな高級な蜂蜜より、それこそが男の至福だった。 がくがくと、足で木馬を挟み込んで、少しでも痛みを和らげようとするギャロップに、男はこんどは何をしてあげようかと、指を舐めながら考えた。 そうだ、蝋燭でもくれてあげれば回復するんだろうか。そんなわけないのに、男はそう思った。つくづく頭がおかしいが、ここはそういう人種が来る吹き溜まりみたいな場所だったのだ。 男は荷物の中から、大きな蝋燭を取り出す。低温蝋燭なんかじゃない。むしろ、高温でないと溶けにくい蝋燭だった。 それにライターで火をつけ、蝋が溶け出したころにギャロップのところへ持っていく。木馬に繋がれたままのギャロップは、霞んだ目でそれを捉えた。 もはや何か口を聞けるような状態ではなかった。 「ほら、これはどうかな?」 男が、足に蝋を垂らす。赤い蝋がギャロップの足にこべりついた。その熱に少しだけ顔を歪める。というより、少ししか反応できないのだが。 炎ポケモンであるとはいえ、高温であれば多少はダメージを受けるのだ。男はその表情をどう受け取ったのか、次々にギャロップの白い毛皮を赤く染めていった。 様々な汚れの上から、赤い蝋が塗装のように降りかかり、そして固まっていく。 巨大な蝋燭一本で、足全体を覆うまでに付着した。 「そうだ、蝋人形ってどうだろ? 牢の中に閉じ込めるんだ。面白そうじゃないか?」 男はギャロップに提案した。それは非常な提案である。生きたまま蝋人形にされるというのは、窒息死しろというのと同義だ。 ここまで苦しんで、もがいてきた己を、なお嬲ろうという提案にしかギャロップには聞こえない。 「そうだ、こことかでも良いかな?」 一頻り怖がらせた挙句、次に男は力なく垂れ下がった一物に注目した。ここはまだあんまり虐めていない。もう 少し、反応してくれるかもしれない。 もはや目的も手段も錯乱している。まさに異常な空間としか言えない。その囚われ人たるギャロップは、一物を握られて苦しそうに鳴いた。 「ひぃ……」 弱弱しい、蚊の鳴くような声だった。もう嫌だ、誰か助けて。そういう言葉を出すことさえ出来ない。息を切らして、ただ何とか生き延びているのだ。 「じゃ、待ってろ」 男は蝋を再び持ち出すと、それに目の前で火を着けた。すぐに蝋燭が溶け出し、床にぽたぽたと軌跡を残す。 もう一方の手で力のない男根を掴み上げた男は、その小さく開いた穴を狙って、巧妙に蝋を垂らした。 その間、ギャロップに出来たのは、凝視することだけだった。 「ぎゃ……」 また弱弱しく、ギャロップが鳴いた。力も尽きたギャロップには、どれだけの苦痛であろうと、声を出すことさえままならない。 枯れたと思った涙が、再び頬を伝った。男は些細な反応にも気をよくするようになっていた。再び尿道を目掛けて、巧みに蝋を落としていく。 その度に、楽器でも演奏しているかのように、か細い悲鳴がギャロップから漏れた。そうだ、今は吊られているが、次は穴にも垂らそうかな。 もっと鳴いてくれるかもしれない。そうだ、そうしよう。きっと面白い。男がそう発案したとき、すでにギャロップは意識を飛ばしていた。 またか、と男は思った。そろそろこの玩具も駄目かもしれない。くたばってしまうなら、この間のコラッタのように華々しく散ってほしいものだが。 とりあえず、ゴーリキーに降ろすように指示して、男は汗で塗れた体を流すことにした。大きなバスタブにお湯を張り、その間にシャワーで体を洗う。 先ほど頑張って動いたせいか、汗臭かった。ざっと体を洗って、さて風呂に入ろうとした時に、男の頭に名案が浮かぶ。 「水……かぁ。うん、面白いかもな」 男は慌ててバスルームを後にすると、まともに体も拭わずにギャロップの元へと向かった。そして、ゴーリキーに別の指示を出すと、一足先に洗面所に戻り、バスローブを身に纏う。 これで準備は万端だった。ゴーリキーが抱えてきたギャロップは、色々な汚れで散々だった。改めてみると、壮観である。 これを全部自分がやったのだと思うと、男には言い知れない達成感のようなものが感じられた。 ギャロップは新たに、両足首を纏めて縛り上げられ、狩猟で捕らえられた獲物のようにされていた。 ゴーリキーに指示を出して、バスタブに背中からギャロップを突き落とす。 「ごぼ……げぼっ!」 すると、最後のいたちっ屁とでも言うべき動きを見せた。呼吸困難になったギャロップは、バスタブの水面をばちゃばちゃと跳ねさせ、必死に空気を求めた。 しかし、足が動かないのでは、水中でくるくると回転するしかない。その足掻きも、無駄でしかないのだ。 「ごぼぉっ! げぼっ! ぼごっ! ……」 水中でギャロップが沈黙したのを見計らって、ゴーリキーに足の縄を上げさせる。中吊りにされたギャロップが、苦しそうに咳き込んでいた。 再び弱弱しく首を振って、拒否の意を示す。男はその生きよう生きようともがくギャロップを見て、嬉しそうに微笑んでいた。 例の、三日月で。 「落とせ」 男の鶴の一声で、再びバスタブが激しく波立った。今度は泡が立ち上るばかりで、ギャロップはもがきもしない。 もう死にたい。いっそ一思いに。それがギャロップの願いになりつつあった。しかし、そう簡単に男が許してくれるわけもなかった。 意識が飛ぶという瞬間に、再度中吊りに持ち上げられ、呼吸する猶予を与えられる。 「ごぼぇ……おぇ……」 水が、ギャロップの口から零れだした。死にたい、というように、口をぱくぱく動かしていた。男は何を感じたのか、冷たい笑顔で一言言い放つ。 「甘い。今度はあと十秒長くしよう」 ぼちゃんと再び突き落とされる。徐々に徐々に、ギャロップが沈んでいる時間は長くなっていった。 水面を通して見た男の顔は、ずっと笑いっぱなしだった。男は満足している。もうそろそろ十分だな。こいつは。もっと苦しみもがいてくれないと、飽きちゃうな。 そんな風に思っている。冷酷な、自己利益のみを追求した野望の塊のような人間だった。 「あ、ちょっと長すぎた。あげて」 ギャロップが吊り上げられる。口の端から水を吐き出しながら、だらんと首を重力に任せていた。 生きているのか、死んでいるのかすらよく分からない。男が口元に手を翳すと、かろうじて空気の流れが伝わったので、水攻めを切り上げて次の遊びに移ることにした。 ギャロップはがくん、と頭を垂れてしまった。生きているようだが、放っておいても死ぬだろう。 そう思ったら、急に興味が失せてしまった。何だか酷く、無駄なことをしたような喪失感がある。もっとゆっくりじっくりだったはずなのに。 この虚しさは何でだろう。男はカタログを片手に、思慮を巡らせていた。カタログを流し読みしていると、一点で目が止まった。 大型のドラゴンポケモン。こんなものもあったのかと、男は驚いた。こういうポケモンだったら、もっとしぶとく生き残ってくれるかもしれない。 泣き喚き、叫び、慄いてくれるかもしれない。そう思ったら、矢も盾も溜まらず、男は受話器に手を伸ばしていた。 「はい、こちらフロントですが」 「交換したいんだがね。この、リザードンに」 ボーイはコラッタの始末を既に終えていた。散々だった。異臭、触感、見た目。全てが最悪と言える。あの客は、俺個人としては嫌いだ。 そう思っていた。ようやくフロントで一息ついたと思ったら、すぐに電話がなった。あの嫌な客だった。 曰く、交換したいらしい。全くいい身分だ。確かに金はうなるほど持ってきていたが。そういうことは声色には出さず、いつものポーカーフェイスを作り上げ、再び客室へと歩みだした。 男の部屋の入り口。バスルームの前に、死にそうなギャロップが横たわっていた。男に聞こえないよう、そっと溜息を漏らす。 そして、すぐに気持ちを切り替えて、次の客間へと案内した。 「ご指名は、リザードンでよろしいですね?」 「ああ、頼むよ」 男は脇にトランクを抱えて、早々に準備を終えていた。足拭きのようにギャロップを踏みつけて、男は部屋を後にした。 ボーイはそれを目の端で捕らえて、再び溜息をつきたくなった。 「ところで、カタログはきちんとお読みになりました?」 「ん? いや、写真で気に入ったポケモンを選んでるだけだが」 男は明らかに上機嫌になっている。その反対に、ボーイは不機嫌になっていた。 それは、散々好き勝手やられれば勘にも触るというものだ。その隙間に生じた、ちょっとした悪戯心でボーイは次のポケモンのことを話した。 「このポケモンは変わり者でしてね。一回生還して以来、極度のマゾヒストになってしまったんですよ」 「ほぉ、それは面白い」 意地悪のつもりだったのが、男が喜んでボーイはますます苛立った。この男は、全く分からない。 ボーイはポケモンを傷つけること自体は嫌いではないが、あそこまでやっている神経が理解できなかった。そういった意味で、ボーイと男とは一線を画していた。 男を案内しながら、ボーイはこの異常者に虐め殺されるのではないかという妄念を抱く。それも無理からぬことではあったのだが。 「こちらでございます」 「うん、分かった。では、これがチップだ」 男は景気良く再びチップを手渡した。それは、迷惑を掛けているということが分かっていたからだ。男の正常と異常の境界は本人さえも分からぬところにあった。 づかづかと部屋に押し入り、当然のように寝室に入っていく。ベッドには一匹のリザードンが居た。起き上がり、こちらを見つめている。 その目は、ここに来て始めて見る熱っぽい視線だった。何処となく、嬉しそうでさえある。 「う、来るなよっ! その、俺は……」 機械の合成音は、少し年のいった男の声とも、青年ともつかない低めの声だった。しかし、良く出来ているものだ。 ポケモンのイメージに合った声を、的確に選んでいる。リザードンはというと、変にもじもじしている。言葉の上では拒否しているようだったが、どうも態度がおかしい。 まぁ、男はポケモンが嬲れればそれでいいので、全く問題ではないのだが。男は荷物を降ろして、リザードンに歩み寄った。 「精一杯泣き叫んでもらうよ? それが俺の唯一の楽しみなんだ」 その顔に喜色が浮かんだように見えたのは、男の気のせいだったのだろうか。 今度はちょっと趣向を変えてみよう。痛みに泣き叫ぶ姿もなかなかだが、羞恥や快楽に溺れる姿もまた一興だ。 そう思って、ホテルの備え付けの荷物の中から二つ、ものを取り出した。片方は大型のオムツ。もう一方は浣腸である。 それを見て、リザードンの頬に紅が差した。でも、やはり何処となく嬉しそうに見える。やっぱり変なリザードンだ。 「お、俺に何する気なんだよ……」 分かっているのではないのか? 男は疑問に思ったが、表情には出さなかった。男が進めば、リザードンは後ろに下がった。 ベッドの端で動けなくなるリザードンに、ゆっくりと男が近づいてゆく。よくよく見てみると、大きな翼の片方がない。 生還した、と言っていたからな。多分、前回の相手に引きちぎられたか何かしたんだろう。そう納得して、リザードンに歩み寄った。 「ほら、両足抱えろ。さもないと、痛い目みるぞ?」 そう言ってみれば、リザードンは思案顔をしたが、すぐに大人しく従った。少し鼻白んでしまう。もっと抵抗してくれてもいいのに。 男は袋から浣腸を取り出して、一気に突き刺した。 「いぁっ……ふぁぁ……」 リザードンが甘い声をあげる。何だろう、こいつはやっぱり、経験があるのではないだろうか。男は黙々と作業を進めながらも、色々と考えを巡らせていく。 大型の注射器のような、浣腸。その中身が全て押し込まれ、オムツを履かせる。リザードンはやっぱり様子がおかしかった。 「いた……腹が痛てぇよ……トイレ……これ、外して……」 首に繋がれた鎖を示して、リザードンはすがってくる。変なやつだ。そんなこと、許すと思っているのだろうか。 「駄目だ。そこで出せばいいじゃないか」 「やだぁ……」 リザードンはやけに擦り寄ってきて、猫なで声でお願いしてくる。男はもう、このおかしな態度は気にしないことにした。 ふんとその要請を鼻で笑うと、リザードンの腹に軽く手のひらを当て、ぐっと押す。 「ああああああぁああっ!?」 「ん? 出たか?」 リザードンは脂汗をかいて、それに耐え切った。はぁはぁと苦しげに息を漏らし、切なげにこちらを見つめてきた。 瞳は軽く潤んでいる。腹がぐるぐると音を立てた。 「おねが……痛い……も……無理……」 ひぃひぃ言いながら、男に再びすがってくる。また腹を圧迫されるとは考えないのだろうか。ここまで甘えてこられると、返って虐めたくなるものだ。 「駄目だと言っているだろう。さっさと出せ」 「いや……恥ずかし……」 「出せ、と言っているだろうが」 再び、手のひらをぐっと押し込んだ。柔らかい腹部の鱗に、手が沈んでいく。 リザードンは唸りを上げて、脱糞した。 「ぐぁあああああああっ!?」 「うわ、臭いな。何食ったらこんな匂いになるんだ? 糞蜥蜴め」 ドラゴンを蜥蜴と表現し、罵ってみる。リザードンは潤んだ目から、涙を零して喜んだ。 「あ……ごめんなさ……」 「はんっ、変態蜥蜴は糞を漏らして喜ぶのかよ。どうしようもない屑だな」 「違……俺は……違う……」 リザードンはぼそぼそと恥ずかしげに抗議していた。オムツがむずむずするのか、腰がくねくねと落ち着きなく動かしている。 炎が灯った尻尾もまた、ゆらゆらと絶え間なく動いていた。 「自分で片付けろよ。糞蜥蜴」 「う……はい、ご主人様……分かりました……」 こちらに背を向けると、べりべりとオムツを剥がしていった。情けなくティッシュで尻を拭い、それが終わると俯いてこちらに向き直った。 次は何をしてくれるのかと、期待しているように思えた。こういうのも、ありかな。男は再認識し、次の段階に進むことにした。 恥ずかしげに俯くリザードンを跳ね飛ばした。いきなりの展開に、リザードンはごろんと転がった。首だけを曲げて、こちらを見上げる。 男はベッドに立ち上がり、ベルトを外した。それを待ちわびていたかのように、リザードンは目を輝かせる。 「ほら、両足上げろよ。欲しくないのか?」 「あ……俺は……そのぉ……ほ、欲しい……」 途切れ途切れに、何とか言葉を紡ぐ。そして、両足を両手で抱え込んだ。大きく開いた足の間から覗く大きな一物は、既に先走りさえ流している。 やっぱりこいつは真性の変態のようだ。それならそれなりの扱いというものがある。男はにやりと笑って、もう一つ命令した。 「おいおい、挿れにくいだろが。もっと足を上げろよ」 「え……? こ、こうですか……?」 おろおろと、出来る限り尻を持ち上げた。話の展開についていけていないらしい。男は少し、手伝ってやることにした。 両足を掴み上げ、一気に頭の方へと持っていく。長い口に、そのチンポが近づいていった。リザードンは困り顔で、こちらの様子を窺っている。 「ほら、好きなんだろ? 咥えろ」 「でも、そんな……俺、自分のは……」 「じゃあ要らないのか? なら構わないぞ。俺は他にもしたいことがあるしなぁ」 そう言ってやれば、リザードンは長い首を持ち上げて慌てて自分自身を咥えた。べちゃべちゃと、透明な液体が溢れる一物は、さぞかし美味いことだろう。 男はもう一度その痴態を鼻で笑うと、容赦なく穴へと腰を寄せた。 「んっ!? ふぅうんっ!?」 嬉しそうにリザードンが声をあげる。口の中の一物が邪魔で、くぐもった声だった。ドロドロと口の端から零れだす先走りが、そこはかとなく卑猥だ。 男は興奮して、一気に腰を加速させた。 「んっ! ぐぅっ! ふぅぁっ! あうっ!」 奥まで抉るごとに、リザードンは声をあげた。よっぽど好きものらしい。全く面白いリザードンだ。こうなったら、もっと虐めてやったほうがこいつの為でもあるだろう。 男は言葉を選んで、リザードンを貶してやる。 「おいおい、緩いぞ? どれだけ下の口で咥えてるんだよ? 変態蜥蜴め」 「うぅんっ!? んーっ!」 一物が口から逸れないように、少しだけ首を振ってイヤイヤをした。何が嫌だというのだ。こんなに喜んでいるというのに。 リザードンの後ろの穴は、ぐちゃぐちゃで柔らかく、その変態性を余すことなく男に伝えていた。 「こんなにドロドロのケツマンはそうそうないと思うがな?」 「あっ! がぁっ! ふぃっ!」 もう、虐めている余裕も無くなってきた。ぐちゃぐちゃのケツはなかなか締まりも良い。腸液が溢れてきて、暖かく、心地よかった。 リザードンの方もあまり余裕は無いようで、先走りで顔をべちょべちょに汚してよがるばかりだった。 「おらっ! 欲しいのか?」 「ふぁっ! くらはいっ! 種くらはいっ!」 全くちょうど良い玩具に出会ったもんだ。男は自分の幸運に感謝した。そして、奥まで突き入れると、ほぼ同時に達した。 リザードンの口には大量の精液が流れ込み、それを零すことなく全て自分で飲み込んだ。両足を離してやると、後ろの穴の淫らな汚れが光に反射した。 さて、と。まだまだ足りない。次はどうしてやろう。 そろそろ叫びが欲しい。こうやって虐めてやるのも面白いが、そろそろ苦痛や叫びのような刺激の強い甘味が恋しかった。だから、実行することにした。 リザードンがはぁはぁと息を切らせて余韻に浸っている間に、ズボンからモンスターボールを取り出す。そして、ゴーリキーを呼び出した。 リザードンは嬉しそうに、ゴーリキーを見つめた。そんなに甘いもんじゃないと思うがな。男はゴーリキーに、具体的な指示を出した。 「羽を引きちぎれ。毟り取るんだ」 一瞬、リザードンの顔が恐怖で引きつった。しかし抵抗することなく、びくびくと体を震わせて、殊勝にそこから動かないでいる。 良い心がけだった。覚悟は決めたのだろうが、痛みは強烈だ。ゴーリキーが片翼を掴んだとき、リザードンはけたたましい叫びで許しを請うた。 「ぎゃあぁあああっ!? やめ、許して……いた、痛い……痛いですぅ……」 先ほどとは色の違う涙を流して、リザードンはこちらを見つめる。許してくれるのは、男だけだと分かっているのだ。 その唯一無二の薄い羽がぐいぐいと引っ張られるたびに、痛ましく叫び、男を満足させた。男にとっては、これは超一流のクラシック演奏のようなものなのだから。 「がぁあああっ! 痛てぇっ! 痛てぇよぉっ! やめてくれっ! ひぎゃぁああああああっ!」 言葉遣いが、元通り荒っぽくなっている。先ほどの甘えた声とは違う、本当の声。そうだ、そうやってもっと俺を満足させないと、早く死ぬぞ? 「許してくださいっ! 痛いですっ! ご主人様っ!」 かと思えば、次には声色が変わった。許して、と丁寧に頼み込んでくる。どんな風に頼んでも、男は止めてはくれないのに。 必死にもがけばもがくほど、男は嬉しくなるのだから。その内、ぶちりぶちりと肉が剥がされる音がしはじめた。 喉が張り裂けそうな叫びが、より大きく、強くなって、男の耳を打つ。そうだ。もっと、もっと、もっと──! 「いぎゃあっぁあああああっ! ぐがあぁあああっ! ひ、がああああああっ!」 痛々しい音を立てて、剥がされていく羽。唯一ドラゴンである証を失えば、本当に地を這う蜥蜴になるのだ。そうなってしまえば、リザードンの尊厳など無いに等しい。 早くその姿になって、俺の前に跪け。男はやっぱり、いつも通りの三日月の笑顔だった。 ぶつん、と最後の切れ端が千切れた。ゴーリキーの手の中に、血だらけの翼が握られている。ゴーリキーの力が全力で注がれていたため、弱い骨が折れて、ひしゃげていた。 「ひ、あ……あああ……」 リザードンは茫然自失だった。痛みとショックで、涙を流している。そして失禁もしていた。じょぼじょぼと、先ほど白濁液を垂れ流した性器から、今度は黄色い液体がシーツに染み込んでいった。 「ゴーリキー。そいつを寄越せ」 主人に羽を手渡させると、男はゴーリキーを再び仕舞った。そして、引き千切った翼をリザードンに翳す。それをぼうっとした顔で、リザードンは泣きながら見つめた。 あ、あという言葉にならない呻きが、漏れ続けていた。 「食え」 「あ、あ……は……はい……わか、分かりました……」 予想外に、泣きながらもリザードンは食べた。痛みと恐怖に襲われつつも、ばりばりと小骨を強い牙によって砕いていく。 これには流石に驚く。聞いてはいたが、まさかここまで従順だと、気味が悪いほどだ。まぁ、結果から省みてよしとしよう。 リザードンの口には、緑色をした自分の皮膚が、ぺたりと張り付いていた。 「痛いか?」 「痛いです……も、許して……」 リザードンは泣いていた。泣きながら、それでも嬉しそうだった。全く理解できない。もしかしたら、自分も他の人間から見たらそうなのかもしれないと思って、少し男は苦笑した。 「じゃあ、次に行くか」 リザードンは泣き笑いでこっくりと頷いた。 痛みに呻くリザードンを見下ろす。ベッドにうつ伏せで倒れこんだリザードンは、こちらを注意しながらはぁはぁと息を荒くしていた。 痛みと疲労で、あまり動けない状態らしい。では、もっと可愛がってやらなくてはならない。ズボンに手を突っ込むと、幾つかのモンスターボールが出てきた。 丁度良い。これで虐め抜いてやろう。全てのモンスターボールを軽く放ると、同じポケモンが何匹も出てきた。全てがマンムーだ。 巨体はリザードンに勝るとも劣らない。成人男性並みのサイズ。その全てに、命令を下す。 「あのリザードンを、たっぷり可愛がってやってくれ」 びくんとリザードンが体を震わせた。恐ろしそうにマンムーを見る。痛む背中を庇う様に片手で抑えて、少し後ずさった。 しかし、マンムー達は本来の力を持っている。リザードンは軽く押さえ込まれてしまった。そして、その上下の口に野太い一物が押し付けられる。 「ご、ご主人様……待って……待ってください!」 「やれ」 一気にずぶりと押し込まれる。人間のそれとは比べ物にならないサイズの一物が、両方の穴を塞いだ。当然リザードンはえづき、腸を抉り出されるような痛みを感じるのだろう。 手が助けを求めるように空を彷徨った。 「おごぉっ!? ごほっ! がぁっ!」 それに、人間より身体能力の高いポケモンは律動が速い。ぐしゅぐしゅと卑猥な音が響き渡り、口の一物は涎と嘔吐物で汚されていった。 それでもマンムーは動きを止めない。まだまだ後ろもつかえているのだ。乱暴に、荒々しく、穴を使った。 その内、後ろのマンムーが達し、大量の精液が注ぎ込まれる。腹が軽く膨らむほどに出し切ると、すぐに別のマンムーと交代。 達したマンムーは、腸液と精液の混じった液体をリザードンに擦り付けた。そしてそれは、延々と続く苦痛。 「うぇっ! おぇえっ! ぎうぅっ!」 リザードンの涙は生理的なものか、喜びからか。鼻水も垂れ流しで、その液体もまたマンムーの一物を汚し、それがリザードンの口に飲み込まれていく。 吐き気も相当のものだろう。そして前のマンムーが達し、喉の奥に押し付けるようにして残滓を擦り付けた。交代の合間に、リザードンは助けを叫ぶ。 「ひぃっ! おねがっ! やめてっ! 許してぇっ!」 その口に、再び一物が押し付けられた。そして強引に飲み込ませる。また声を出せなくなったリザードンは、呼吸困難になりそうな状態だった。 腰が引かれた僅かの瞬間に呼吸をし、何とか意識を保っている。 「ふっ! おぇっ! はぁっ! ひぃっ!」 リザードンの目がこちらを見た。お願い、助けてと語っているようだった。その目を見て、狂宴へと男は近寄っていく。 リザードンの目を見据えて、こう言った。 「あと十匹。生き残れるかな?」 リザードンの瞳孔がきゅっと収縮した。 ~マンムーに犯された後のif~ 「止血だけはしてやるよ」 こんなに面白いポケモンをあっさり殺してしまうのは、やはり勿体無い。男はそう考え、簡単な応急処置を施した。医学など全く知らないが、ないよりは良いはずだ。 リザードンは痛みに呻きながらも、抵抗はしなかった。軽く縫合を済ませると、リザードンが柔らかい笑顔でこう言った。 「その……あ、ありがとうございます……」 おかしな話だ。俺がやったというのに、その処置でお礼を言われるなんて筋違いだ。どうせ、これからもっと酷い目にあってもらうというのに。 男は軽く笑って流すと、ズボンから新たにモンスターボールを探り出した。モンスターボールをぽんと放る。 ゆっくりとした放物線を描いて地面に落ちると、光に包まれてリザードが現れた。幸い、手持ちにこのポケモンがあったのだ。やはり今日は幸運かもしれない。 「リザード、行け。お前の好きなようにしていいぞ」 リザードンのかっと見開かれた目が、その心情を表していた。リザードは、力の封じられたリザードンをあっさりと制圧し、一回り小さな一物を後ろの穴へと挿入する。 リザードンが悩ましげに唸った。 「あぁっ! うぁ……」 「進化前のポケモンにも負けるような蜥蜴は、こうしてオナホールでもやってて正解じゃないか?」 意地悪に嬲りながら、男はリザードンの首筋を撫でた。ふるり、と気持ちよさげに震える。しかし、その表情には羞恥もしっかりと浮かんでおり、男が大好きないたぶりがいのあるそれだった。 ぐちゅり、ぐちゅりと男の精液が残っている穴を、リザードは掻き混ぜる。一物が男より幾分小さいので、動くごとに穴から精液が流れ出るのだ。 それは男にとって、絶景と言うほか無い。 「見ろよ、びちゃびちゃに精液が溢れてるぜ? やっぱオナホだな」 「違う……お、俺は……ドラゴンで……」 「その羽ももう無い。お前はここで、生きたオナホールとして腐っていくんだよ」 リザードンの口元が、やけに嬉しそうだった。そうありたい、というようにも見える。この歪んだ状況下で発露した、異常な快楽への執着なのだ。 そう男は結論付けた。その間にもリザードは穴を抉り、快楽を貪る。リザードンはやはり、男の時と同じく律動ごとに甘い声で鳴いた。 「あっ! ふぁっ! ふぁんっ!」 「変態蜥蜴め。そうして一生誰かの下でよがってるんだな」 「いあ……ぁあっ! ご、ご主人様のぉっ! ペットにぃっ! してっ!」 その発言は、ある意味で男にとって魅力的なものだ。こんなイカレた奴隷の一匹を飼うくらい、男には容易い。 しかも、壊れないように使えば相当楽しめる。もし壊してしまいたい欲求に駆られたら、ここに来てまた血みどろの惨劇を繰り広げればいいのだし。そう考えて、男はリザードンに言った。 「考えてやってもいいが……その前に、やることがあるだろう?」 「ひんっ! あぁっ! わかっ! りましたぁっ!」 後ろの穴にぐっと力を込めたのだろうか、リザードが苦しげに顔を歪めた。そろそろ限界だろうか。リザードもスパートをかけ、腰を早めていく。 「ひぁっ! あうっ! がぁんっ!」 こちらも限界のようで、一物がびくんびくんと激しく動いている。やはり、よっぽどの変態だ。何発も出せるのだな。 男が優しく男根に触れると、リザードンはびくびく痙攣して喜んだ。そして、達する。 「あっ! ふぁああああああっ!?」 それで後ろも締まったか、リザードも腰を深く突き入れると、それで動かなくなった。二匹してぜぇぜぇと息を整えている。 面白い。こいつなら、飼ってやっても良い。 「いいぞ、俺についてきたことを後悔させてやる」 リザードンに空のモンスターボールを見せると、嬉しそうに笑った。
https://w.atwiki.jp/bmrog/pages/820.html
【GM】2d6 【GM】no_marcy - 2D6 = [6,5] = 11 【GM】準備ができたらネームだとかをよろしくです 【メリア】「一時の過ちだったとはいえ、モンスターの精液を懇願していただなんて…こんなの知れたらもう戻れませんわ…!」 【メリア】「それにあそこも…ガバガバにはならなかったもののすっかり広がってしまったし……それにそれに」 【メリア】「何だか最近体調も優れませんわ。何だか、男の人を見るとすごく…って、ななななにをわたくしはっ!?」 http //www.grifis.net/trpg/wiki/wiki.cgi/15thmoon/HC?page=%A5%E9%A5%BA%A5%E1%A5%EA%A5%A2%A1%A6%A5%B7%A5%E5%A5%F4%A5%A1%A5%A4%A5%C4%A5%A1%A1%BC 【GM】どうも、それでははじまりです 【GM】 【GM】†HeroineCrisisTRPG† 【GM】―ランドリューフ戦記― 【GM】 【GM】【報復の刃】 【GM】 【GM】■とある街 【GM】メイデンとして初の敗北を喫したメリアは冒険者に救われ、療養の日々を送っていた。 【GM】もっともはじめての異形の交合と苛烈な凌辱の傷もさることながら、その実は教え込まれた恥辱と、消えない淫熱を解消しようもなく悶々として・・それに耐えるのがメイデンの治療と言えば言えるのだが。 【GM】ともあれそういうわけで、ふたたび旅に出るのもままならず、施療院で傷の癒えるのを待つ退屈な日々を送っているのです。▼ 【メリア】「……はぁ、ここにいるとこのまま腐りそうですわね。少なくとも魔物とは縁のない場所ですけどね」窓越しにぼーっと外を眺め、ふと呟く。やられた事のショックもあるがそれ以上に魔族の強さ、そして自身の迂闊さを思い知らされたからか…ただただ退屈で禁欲的な時間がそこには流れていた 【GM】はい、かつてならそんな日々も苦になりませんでしたが今の君には・・ 【GM】肌を覆うただの下着や服が擦れるだけでもてあますありさまです。 【メリア】「……って、だめだめ、最近なんかおかしいですわね。やられたショックが大きいのかしら」ふと帝都であったジョブズを思い出し、その情事を妄想しては顔が真っ赤になる。こんなことはよくある話で最近は肌着や洋服の擦れですらも快感に感じてしまう始末 【メリア】「こんな事ではメイデンどころじゃありませんわね………ぬ、脱ぐことは…」どぎまぎと施療院で借りている服の胸元をつかんでみる 終始胸の高まりが止まらない。この苛立ちを抑えるには、やはり肌を晒す事が一番なのだろうか。そんなことすらメリアの頭の中で思えてくる 【GM】ではそんなところでノックの音がして。人の気配がすると・・ 【GM】君の身体は敏感に、その・・視線、を文字通り肌で感じます。 【メリア】「……そうね、暑いからとい、いぃっ!? は、はぁぃ?」驚きのあまりビクっと身を震わせ、その視線の主に問いかける 【GM】「お加減はどうでしょう、魔法使いのかた」しわがれた声の老人が声をかけてくる。だがそれより君には彼の・・枯れているとはいえ男の、視線、が女である自分を見ている事実が・・ 【GM】そうだ、肌を晒すだけでは足りないのだ・・と己の性癖を再確認させていく 【メリア】「えぇ、気分は良くてよ。 できれば女の方の方がその…好都合でしたけど」たとえそれが老人だろうと男が目に入ると胸が高まってくる。襲いかかるまではいかないものの、これはこれで非常に厄介事であった。せめて気概だけでも、さとられないようにしなければ… 【GM】「これは失礼、ですが少々取り急ぎの用事がありまして・・」と禿げあがった頭を撫でて君をじっと見る 【メリア】「そっ、そうまじまじと見つめられても…それでっ、用ってなんですの?」じっと見つめられると思わず目を老人の視線から外し 【GM】「はい、実は・・申し訳ありませんが」町を出ていってもらおうと思いまして、とやんわりと告げる老人の眼は笑っていない 【メリア】「…解りましたわ。でも、事情ぐらいはお教えしたってよくありませんこと?どうしてもと言うことでしたら無理強いしませんが…」笑ってない目を見て、これは本心から思ってることだろうと察する…が、あまりに突飛ゆえにメリアでさえ事情を勘ぐりたくもなる 【GM】「ああ、それはあちらを見てくださると・・」そう言うと窓を覆っていたカーテンを開けて。そこには・・ 【GM】煙を上げて街に近づいてくる、怪物の軍勢がいた。まっすぐにこちらに近づいているように見えるのは気のせいだろうか。 【GM】住民はすでにある程度避難しているようだが、それでも小さな街は戦場のようなありさまだ 【GM】「・・おわかりでしょうか。あなたさまが来られてから魔物が街の近くをうろつきはじめて、ついにはこのようなことに。連中はどうも、魔術師の女を探している・・と知らせてくださった冒険者の方が」 【GM】ラズメリアが知る由もないが以前君が敵対した魔族は軍団であると名乗っていた。だとしたらこれは・・報復、なのだろうか 【メリア】「……なるほど、平和な一時もここまでですわね…」ため息ひとつ、そして「今までお世話になりましたわ。……ちょっと後ろを向いてくださらないかしら?」 【GM】「なんにせよ、かばいだてできるような戦力もなくさりとてあなたさまを引き渡しても無事な保証はありません」できればなるべく目立つように街から逃げてくださるとありがたいのですが、と深々と頭を下げる 【GM】「はい、あなたの荷物はそちらに」と頷くと杖を含めた君の装備を指し示すが・・ 【GM】ぼろぼろだったローブは仕立て屋のしわざか装飾を加えて繕われていた。 【メリア】「このままでは否が応でも目立ちませんもの」メリアは老人が後ろを向くと同時に今まで着ていた服を取り去り、そして馴染みのあるローブを、素肌から直にまとう。この感触の方がやはり何となく楽だ 【メリア】「治療のお礼と言ってはなんですが、精一杯惹きつけて…連中を返り討ちにして差し上げますわ」杖を手にとると、悠然と、何事も無かったように部屋の出口へと向かう 【GM】「言えた義理ではありませんがお気をつけて」老人は街の代表として最後まで残るつもりか、頭を下げて見送り 【GM】そして、君は建物を出て遠目にも目立つローブ姿で迫る軍勢に立ちはだかる・・▼ 【メリア】「ふん、報復なんて下等な考えですこと…」眼前には魔族の群、しかしラズメリアは臆すること無く…むしろ自ら進むかのようにその軍勢に向かっていく。相克の時はもう近い 【GM】「いたか!」「いや・・」「そこを探せ!あそこを探せ!ショウユ様を傷つけ我らの邪魔をした女・・メイデンは捕らえて結晶器にしてくれる!」 【GM】そんな吠え声が交わされる中軍勢の足音は迫り、君は・・ 【メリア】「あら?火にまかれて自滅した愚かな魔族でもお探しかしら」歩を止める 【GM】300名を数える皮の覆面をして斧を持ったエリミネ―タ―かあらくれ男のような魔族の軍団の前に立つ 【GM】全員マントにパンツ一丁で筋肉で裸がユニフォームだった 【メリア】「…よっぽど忠誠心溢れますこと。」その姿に思わず顔をしかめる。肉体美という言葉はあれどメリアの感性的にお世辞にもそんな言葉は使えない。 【GM】「ほざけ!」「たっぷりとかわいがってやる!」「そのローブをはぎ取って晒し者にしてくれるわー!」実際はそんな程度では済まないだろうことは数百を数える視線とそのまたぐらで滾っているだろうものを見ればわかる 【GM】こんな数の魔族相手に姿を見せて活路などないことも。だが君は・・ 【メリア】「お相手しますわ、たっぷりと、嫌ってほどね!」活路があるやないやは試してみなければ分からない。杖を構え、臨戦態勢に 【GM】そして、君は突撃してくる魔族の軍団に溜まった憤懣をぶつけるように魔術を叩きつけて・・ 【GM】 【GM】 【GM】半分を倒したところで力尽き、支えにしていた杖と意識を手放した・・ 【GM】「なかなか頑張ったが所詮は女ということだな・・!」殺されることもなくおそらくはこれまで以上の屈辱と嬲り者にされる日々が待つことを知らせる雄たけびを聞きながら、君の意識は闇に堕ちた 【GM】 【GM】 【メリア】「後、3分の、1…」健闘はした、が…やはり負けは負けであった 【GM】 【GM】■処刑台のメイデン 【GM】こうして君は魔族の虜囚となり、街は魔軍の手に落ちた。 【GM】それを君が知るのは意識を取り戻してだいぶ後だったが・・やがて君は目覚める 【GM】かがり火が焚かれ、風が吹きすさび頬を嬲りローブをまくる感覚で君は眼を覚ました。 【メリア】「……ん、ん…っ、な、何をなさりますの!?」思わずまくる者に蹴りを浴びせる 【GM】周囲にはゴブリンにオーガ、トロールにケルベロスといった魔族が君を見上げている 【GM】「キキっ、こいつまだ生きてやすぜ」君に蹴られたのはグレムリンだ、邪鬼はひょいと・・縛られて宙に浮いているような君の蹴りをかわしローブをまくり上げていく 【GM】「よしよし、これだけ損害を出して首一つでは手土産にならんからな・・こいつには死んだ連中の分だけ魔結晶を産んでもらわねばならん」 【メリア】「…思い出しましたわ、私としたことが…んっ、このっ!」蹴ろうにも体が思うように動かない、どうやら縛られてるのだろう。そして、視線を嫌というほどに浴び… 【GM】ひときわ体格の大きい覆面のリーダー格がだいぶ減った部下を従えて・・ 【GM】恐らく周囲の魔族は増援だろう、雑多な寄せ集めと言えばそれまでだが集められた目的は・・ 【GM】突き刺さる君の身体へむけられた獣欲に満ちた視線を見れば明らかだった 【GM】ついでに、自分が股を開くようにして磔にされていることにも気づく 【メリア】「人の事を金のたまご見たく…けど、大分手勢が減りましたのね」風が吹き、下部の布が魔族を煽るようにはためく。それを感じ、自分の態勢を否が応でも知らされてしまう。そしてこのままでは… ではここで <突き刺さる視線>使います 【GM】はい、では 【GM】じりじりとまず覆面の男たちが君に迫って身動きならないメリアの身体を視線だけで犯してきますね 【GM】じっとりと、というより焦げ付きそうな視線はローブを貫くようで、まくれた裾から覗く太ももの隙間などはもう触れられてもいないのに槍で突かれているようにびんびんと男たちの性欲を伝えてくる 【GM】さらにはグレムリンが君のローブをまくり男たちを誘い、下着などつけていないことを周知の秘部を今にも見えそうにするたびに取り囲む魔獣たちも今にも襲いかからんばかりに唸る 【メリア】「……縛られてるからって、言い気にならないこと、でしてよ…」メリアの肌からも男…おや、男たち含め周りの魔族らが激しい情欲に駆られているのをひしひしと感じる。そしてメリアも、心なしかそれに興奮とも、恥辱ともいえる今までにない感情が湧いてくる…… 【GM】君はいつぞやの舞台など比較にならない異常な状況で数百の雄の欲望に満ちた視線に全身をまさぐられ犯されているのだ・・彼らの中ではもうラズメリアは孔という孔を貫かれてよがり狂い結晶を産み落とす雌の器に過ぎないのだろう 【メリア】「(な、なんですの…もしかして、感じてるなんて…い、いくらなんでもそんなわけ無いですわよね!?)」 【GM】「ふん、・・それだけびんびんに乳首を尖らせて強がっているつもりか?」あっさりと君の変化は見抜かれ・・ 【GM】ばさあっ・・とローブが一息に引き上げられ、生まれたままのラズメリアの秘所と、二プレスだけの・・尖りきった乳首が晒される 【GM】「見ろ!この魔女は見られているだけで乳房を張らせて股ぐらを濡らしている・・メイデンとは魔族に犯されるために生まれた生まれながらの淫売だ・・捧げものとして俺たちの宴でたっぷりと味わってやろうではないか・・!」 【メリア】「ふんっ!なら、直接聞いてみてはどうですの!?聞けるほどの力があればで・・・っ!?」息巻くものの体はすっかり魔族に欲情してしまったのか…捲られてまるでゆでダコのように顔が真っ赤になる 【GM】そう言うと裸身を露にされた君の乳房に、たっぷりした白い尻に、ふとももに毛むくじゃらの手が伸びて、掴みかかってくる・・! 【GM】 【GM】というところでまずトラップ発動から参ります。 【GM】【メイデン処刑台】 【GM】(ナイト/耐-攻-特23) 【GM】TP:30/体力・運動/攻2d6+3 【GM】《誘惑》《堕落》《アイドルハント》 《雌豚狩り》 【GM】《バインディング》《[能動]禁止》 【GM】・このトラップに一度でも攻撃されたら、トラップを解除するまで[能動]魔法が使用できない。 【GM】・攻撃の達成値を対象の「使用済みのクライシスアクトの数」だけ上昇させる。 【GM】・攻撃の達成値を対象の「名声」だけ上昇させる。 【GM】・攻撃の達成値を対象の「魔物刻印の数」×2だけ上昇させる。 【GM】・このトラップの攻撃でHP0になったメイデンは、致命傷表の出目に+1される。 【GM】戦闘処理は次からなのでまずはこのトラップを受けるところからだ・・ 【GM】2d6+3 【GM】NOT_GM - 2D6+3 = [1,1]+3 = 5 おぉう… 【GM】なおシールドは可能ですが拘束は受けますw 【GM】抵抗する場合次からは戦闘処理となりますね 5ダメージかな? 【GM】ですね。計算済みで うい、ではシールドと 後抵抗します 【メリア】「この、やってくれますわね…!」 【GM】「手向かうか・・ならばかまわん、ものども、好きなように貪れ・・!」 【GM】その言葉に男たちがいっせいにラズメリアという生贄に襲いかかっていく・・まさに絶体絶命であった 【メリア】「か、た…っ、あなた達の相手はこれを解いてからですわね。」処刑台に張り付けられたメリアは吐き捨てるようにモンスターにいい、顔所に専念しようとする 解除 【GM】では能動で突破どうぞ 2d6+1-4 突破判定 【GM】N05_Meria - 2D6+1-4 = [4,4]+1-4 = 5 【GM】残り25、校則がちょっと緩みましたね 【GM】では軍団の責めが続く・・ 【メリア】「くっ、このっ…!」ぎしぎしと揺らすと拘束は緩みを見せ始める 【GM】ではまず《オーラブレイド》でシールドを破らんとす。 【GM】1d6+6+7 【GM】NOT_GM - 1D6+6+7 = [2]+6+7 = 15 腰で受けましょう。<はいてない><はえてない><淫らなる緊縛>の3つで! 【GM】ちとお待ちを、でも先にロールしててよくてよ・・! 【メリア】「縛られてるからって容赦ありませんのねっ、ひっ!?」男がが武器を振り上げ、一閃すると下部の布が切り裂かれ、ひらひらと地面に落ちる あとに残るは上半身のみ覆うローブと、何も隠されてない無毛の双丘。これにはさすがのメリアもじたばたさせて隠そうとするも縛られてる以上それも無理な話で… 【メリア】「くっ、屈辱ですわ…解けたら覚えておきなさい…」 【GM】「見ろ、この通りつるつるのまんこを晒してぱくぱくとさせて・・」オーガの巨根で拡張されゴブリンどもに輪姦され飼われてもなお奇麗な色をした・・蜜壺をぐちゅ、と拳で押して 【GM】「見られただけで男を欲しがって、上の口ではいやがって男を誘う淫売がメイデンだ・・」ぐり、ぐりとはえていないきみの割れめを拳でぐぎゅ・・っと小突いて鈍い痛みを与え 【GM】グレムリンが縄を緩めると、浅く縛られていた麻縄が君の股間はおろか、体重で秘裂に喰い込み始める・・ 【GM】「縛られただけで濡らして、自分から縄相手に腰まで漬かっているぞ・・!ははは、これはそうか、我々に犯されたくて喧嘩を売ってきたということだな!」 【メリア】「誰が、そんな…うぐぐぐぅ…っ」緩められると却って縄が食い込み、縄の痛みと拳で押される痛みの両方がメリアを苛む 【GM】足を閉じることも出来ない君の尻を掴み広げて・・注意の逸れた君の尻穴まで広げて、毛のびっしり生えたアナルまで衆目に晒す・・ 【GM】「このきたないびらびらの尻穴も見ろ、使いこんだあとだ、こいつは魔物に糞孔まで差し出して生き延びたあわれな魔女だ・・!」「はは、人間にしちゃずいぶんといい根性だな」 【GM】「人間の男のチンポじゃ満足できなくなって仕掛けてきたってわけだ」左右から君の乳房が持ち上げられ晒され 【GM】「いいぜ、もう普通のモノじゃ満足できなくなるまで、精液漬けにして飼ってやる・・」「そのかわりもう人間じゃあなくなるがな・・!」 【GM】君の下半身を男たちの手が這いまわり乱暴に肉を掴み、前戯とも言えない欲望を滅茶苦茶にぶちまけるだけの凌辱がはじまる 【メリア】「っ!?」尻を広げられ、思わず顔も真っ赤になる。こっちの手入れもしていたものの、療養中は怠っていたのがここになって痴態になろうとは… 「勝手なことばかりまぁよくも…!」そうは言うものの、体は徐々に男を受け入れようと順応して行く。快楽と恐怖、そして憎悪が彼女を飲み込んで行く 【GM】抗うほどに麻縄はしまり、君の股間に食い込み挿入されてもいないのにぎりぎりとそれが膣に浅く擦りつけられるだけでそんな抗いの言葉もむなしくなっていき 【GM】丁寧にかけられた縄は、あの舞台の時と同じように君の腋や乳房を絞り出すように、ハムのように肉を浮き出させて、淫らな緊縛を受けた雌人形のように装い・・君は見た 【GM】そんな君を見上げるだけで獣欲を滾らせ・・股ぐらの布を破らんばかりに勃起させている処刑軍団の雄の象徴を 【GM】それは、これから君が100に迫る魔人と獣の慰みものにされる未来を示しているかのようだったが、その堕落の未来の想像は君を・・▼ 【メリア】「……っ!な、何を…(何を考えてますのかしら私は…)」慰み者にされる未来、もしその通りにいけば今度こそ人間としてのプライドは地に堕ちかねない。それだけは避けたい、避けたいが何処かでそれを望んでる、愚かな思考があることも確かだった… 【GM】そんな君を堕落に誘うように縄が食い込む演出でトラップ発動 【GM】《雌豚狩り》が+4されてー 【GM】2d6+3+4 【GM】NOT_GM - 2D6+3+4 = [5,3]+3+4 = 15 【GM】受動とアクトがあればどうぞ シールドのみ、他APで受けます 【GM】アクトはなし?では次のターンです 突破判定 ポテンシャル使えますか? 【GM】無論です。ただし一般判定ではないんできらり眼鏡とかは無効。 うい、ではポテンシャル3つで 5d6+1-4 【GM】N05_Meria - 5D6+1-4 = [4,6,4,6,2]+1-4 = 19 【GM】惜しい。だが縄はかなり緩んで・・しかし逆に秘所やお尻にくいこんでいくのです 【GM】というわけで軍団のアタック 【GM】「しぶといやつめ、ならばこうだ・・!」 【メリア】「だ、れが、あなたたちなんかに……!!」底知れぬ怒りがメリアを奮い立たせ、縄の拘束をさらに解いていく…が、逆にそれは彼女を淫獄へと徐々に引きずり込んで行く 【メリア】「ふ…もうすぐ、もうすぐですわ……」 【GM】ぐぎ・・っと君の股を割くようにして鬼人の力は抵抗を嘲笑い君の尻と膣を丸出しにして・・迫る男たちの手がばたつかせるきみを捕らえ引きずり降ろそうとする 【GM】「ふん・・戒めをとこうなどととうにお見通しよ」「なんのために魔獣どもを呼び寄せたと思っている・・?」 【メリア】「それが、どうして…?」まだ余裕を見せるかのように振舞う 【GM】「抗わない相手では良い結晶は採れんからな・・それ!それほど犯されたくなければこの穴はいるまい・・!」 【GM】そう言うと巨大な張り形を取り出して・・ 【GM】君の前後の穴にぐぶぶ・・っ!と沈めて杭のように打ち込んでいく・・! 【GM】という感じで《責め具の呪い》《オーラブレイド》で本番だ・・喰らったらBS責め具を進呈します 【メリア】「ぎぃっ!!? な、や、め…!!」打ち込まれようとする張型に思わず身をこわばらせ、入り口を塞ごうと… 【GM】オーガのそれほどではなくても硬度ではまるで違うそれはいまだ濡れていない君の肉穴を・・必死に淫虐の記憶を忘れるべく耐えてきた君の努力を・・ 【GM】ぐぼおおっ・・! 【GM】その忍耐と理性ごと、あっさりと崩壊させて雌の径口をぽっかりと子宮まで開かせていく・・ 【GM】2d6+6+7 【GM】NOT_GM - 2D6+6+7 = [6,2]+6+7 = 21 【GM】「どうした、さっきまでの威勢がかけらもないぞ」「今にも死にそう・・いやイキ狂いそうな顔だな・・それに」知っているぞ、と彼らは囁く 【GM】お前が助けられるまで下等なゴブリンどもに捕まって、便器のように慰みものにされていたことなど・・ 【GM】お見通しだ、と街の住民からでも聞きだしたのか、魔族にしつけられた子宮や、肛門をペニスですらない棒きれで抉り、こねまわしてくる・・ 【GM】それは魔術師である君の理性と集中を削ぐに十分な淫虐の拷問だった 胸で受けます、アクトは<大きすぎる胸> 【GM】ではそれで、ついにローブの胸元も引き裂かれ、じかに男たちの手が乱暴に、握りつぶしそうなほど君の胸を掴む・・ 【メリア】「っあっ、がっ、あがっ・・・」深く深く突き込まれ、棒切れをかき回され思考もかき乱されていく…とても言葉では言い表せない痛みに思わず悶絶する 【メリア】「もっ、もまないでっ、う、ぐ…」 【GM】《雌豚狩り》の宴はなおも続き・・もがくほどに君の雌穴は杭で広げられ男たちのものを受け入れるためにしつけられていく・・ 【GM】「ばかが、こんなものをぶらさげて揉むなだと・・」「ふざけるな!襲ってほしくてローブ一枚で旅をしていたんだろう・・この雌豚!」 【メリア】「………」襲って欲しくて、その言葉に思わずきっと睨む。こんな下劣な魔族には判らないかもしれない、が…やはり許し難かった 【GM】ではトラップダメージで。 【GM】2d6+3+5 【GM】NOT_GM - 2D6+3+5 = [4,5]+3+5 = 17 シールド+輝石 【GM】7点通りますね。 3d6 【GM】N05_Meria - 3D6 = [5,2,3] = 10 【GM】では全快して次のターン OH、10点回復です …しまった! 【GM】うん? いえ、解除に1ターン使うの頭に入れ忘れてまして… 【GM】ではっと。 アクトはっと 【GM】ここは宣言だけして結果を見てからロールしましょう。CPは獲得してOK <言葉だけの抵抗><異形の交合><菊辱> ともあれそちらの番です 【GM】では次のターン、軍団の攻撃です。それを凌いだら・・だ 【GM】《オーラブレイド》のみで。 【GM】1d6+6+7 【GM】NOT_GM - 1D6+6+7 = [2]+6+7 = 15 【GM】じゃない、+1のー 【GM】1d6 【GM】NOT_GM - 1D6 = [2] = 2 【GM】17で。 シールドのみで7ダメージ 【GM】では突破どうぞ ポテンシャル1 3d6+1-4 【GM】N05_Meria - 3D6+1-4 = [5,1,4]+1-4 = 7 【GM】あぶねえー あぶねー! 【GM】では拘束は完全に解除!よって-4も消え魔法攻撃可能・・! 【GM】ですがアクトはしてもらいましょう(お 【GM】しないとちょっとつらいしね・・! 【メリア】「これ、で……あなた達に報復出来ますわね…っ!」張り型が入ったまま、地面に着地するラズメリア、ストンと降りた瞬間、その張り型が響いて態勢を崩しつつ…ふらふらと見据える 【GM】「そのざまで何をする気だあ?」「ひと押しで倒れてまた種付けされるだけってことだなあ?」 【GM】げらげらと笑いながら男たちはついにその逸物をさらけ出して・・オーガほどではないがへそまで反り返った剛直が数十本並び肉の砲列が君に迫り・・ 【GM】ふらつく君を容易く組み敷いて、張り型を抜く・・と、思いきや。 【GM】「オーガのもので広げられたユルマンにはこのぐらいでちょうどいいだろう・・」あろうことか前の穴を貫く張り形を、真っ二つにすると・・ 【GM】ぐぼおおっ・・・!! 【メリア】「やっ、やめなさいっ、後でどうなっても…うぎっ!?あぁああああっ!!?」 【GM】驚くべき硬度のペニスでそのまま挿入して・・君の胎内は二本の・・肉の槍と木の槍でごつ、ごつんと拉ぎ合い抉られていく・・ 【GM】「後でどうなる・・か?こうなるに決まってるだろう、変態のビッチ魔女が・・!」無防備に震わせるアナル・・尻穴も、同じ運命をたどる 【GM】めりめり・・みぢいっ!!! 【GM】性交のために開発され切ったしりあなはそれをも受け容れるが、頑強な肉槍が張り型を小突くことで、長さではオーガのものも凌駕する、異形の交合によって君の肛門は引き裂かれ・・チンポが口から吐き出されそうなほどごつごつと、直腸を抉りまわされ、切れそうなほどアナルが拡張されていく・・ 【メリア】「ぎゃぁぁああああっ!!?」秘部の方こそ拡張されたせいか骨盤も割れること無く、男根を締め上げるように抵抗するも、アナルの方はそうもいかない。耐えがたい痛みに思わず絶叫し…秘部の上、尿道からは黄色い水が勢い良く出てしまう 【GM】「はっ・・上の口じゃたいそうな啖呵を切って、ケツ穴もユルマンもがっぽり咥え込んではなしやしないじゃねえか」君の乳房を握りつぶさんばかりにしながら、処刑人がセックスという名の拷問を加え続けて・・ 【GM】「きたねえな・・小便漏らしながらみっともねえ悲鳴を上げて後でどうなるか・・?てめえの汚いガバマンのほうを心配しな・・使いものになるかどうかよお・・!」 【GM】ばしいっ!! 【GM】君の乳房と頬が叩かれ、逃れようとする白い尻にも大きな手でビンタが飛び・・あっという間に緩んだ縄だけで隠された君の身体はあざだらけにされる 【GM】「ほらよ、さっさと泣いて赦してくれっていいな」「あのゴブリンどもにもそう言って、まんこ差し出して命乞いしたんだろう・・?」 【メリア】「ぎゃいぃっ!!やめて!やめなさいっ!やめぇぇーー!!」バシバシと叩かれれば叩かれるごとに痛みはなおも増し、体は狂ったように、苦痛から逃避するかのように快楽を脳に伝えていく 【GM】事実、あまりの無力に屈服し下等な妖魔をご主人さま、だなどと呼んだ君にはその指摘はプライドを切り刻むに充分だった・・ 【GM】命をつなぐために精液をねだり飲み干しありがとうございます、とさえ言ったその口で君は今悲鳴を上げてぶざまに泣き喚いている・・ 【GM】「はは、これでゆるしません、だとかおやめなさいってんだからな」ぐぼ、ぐぼっともはや抜けないのではないかというぐらいに君の子宮に張り形を埋め込み、激痛とそれ以上の刺激で子宮を調教して・・ 【メリア】「ううぅぅ…っ!!誰が、あなた達なんか、に…」口ではなおも抵抗するも、体は魔族に屈する一歩手前であった。このままではとてもじゃないが、その通りになってしまう… 【GM】「そうかよ・・ならその気になるまであいつらの相手もするってことだな・・!」びしゃあっ!!と君の尻を叩き、髪を掴むと・・ 【GM】無理やりに君の顔を魔獣たちに向かせるがその時には既に。「grrrr・・」 【GM】君のすぐ傍にケルベロスが・・ナイトメア・・馬の魔獣が・・ 【GM】男たちより長大で凶悪な、棘さえ生えた逸物を晒して・・さらに後にはあのオーガの巨大なモノさえ晒されて 【GM】君を目だけで犯しながら・・それをぶち込む順番が巡るのを 待っている 【メリア】「っ、ひ……なら、なおさら、負けられませんわ…!」これにはメリアも思わず悲鳴を上げてしまう。それがさらに魔族の感情を煽る 【GM】それはつまり・・今の異常な交合でさえただの雌肉になりそうな君にさらなる地獄が待っている、ということだった 【GM】「はは、そうかよ、せいぜい頑張ってくれや・・」「その方が俺たちも長く遊べるからな・・!」 【GM】前後から、這いつくばって髪を掴まれ失禁までした君をサンドイッチして犯しながら・・それでも男たちは飽き足らずやがて、達する時を迎え・・ 【GM】「そらよ、ならせいぜい孕まないように頑張りな・・!」「全員終わるまで休憩なんぞ無いからな・・!」 【GM】アナルとヴァギナでびくん、びくんとペニスが震え、何度も子宮であじあわされた濃厚な魔族の精液が種付けられる時が来たのを腹で感じた頃には・・ 【メリア】「なっ、やめ、やめて……」味わう感触、また体内を精液漬けにされると思うと…いや、思った頃にはすでに遅かった 【GM】「やめてください、だろう?」君の髪を掴んだ男が背後から尻を犯しながら動きを止めて・・ 【GM】ほんの一瞬だけ君に屈服の猶予を与えるが 【GM】「犯すと思った時にはすでにぶちまけて種まで付けている・・軍団長さまの教えでなあ・・悪いな?」 【GM】ぼぢゅううっ・・・!! 【GM】ぶりゅりゅっ・・・!!!! 【GM】張り形の詰まった君のアナルと、膣内で精液がさく裂して・・張り形の詰まった狭いそこで精液が溢れるということは。 【GM】圧搾した精液で君の子宮を、直腸内をぶち抜かんばかりに張型が縦横に暴れ、性器が性交ではない、玩具の暴れる肉穴として蹂躙されていくということだった・・ 【メリア】「いひぃぃぃいいいーーーっ!!!?」張り型のせいで出入口を大きく広げられた子宮、そして同じように張り型の入った腸内で2つの玩具が暴れ、そして体と精神を砕いて行く 【GM】 【GM】やがて激しい射精が終わると・・精液の圧力だけで広がった両穴から玩具が抜けて・・ 【メリア】「お、おなかが、お、おぉ……」白目を剥きつつもなおも意識を手放さないようにする。まだ、まだ一撃も与えてないのに屈服するのは、かすかに残ったプライドが許せなかったのだ 【GM】これでどうにか、と思った君の尻が掴まれ引き起こされて。 【GM】「さてと。・・それじゃあ二順目だ」「まさか終わりと思ったのか・・?俺たちだけで100人近くいるんだぜ・・?」 【GM】隙を伺っていたつもりの君の頭を掴み・・既に行列を作り待ち構えている鬼人たちと。 【GM】その周りを囲み逃がすことさえ許さないようすの魔獣たちが同様に逸物で砲列を作っている光景は、君の最後の勇気や誇りをひび割れさせていく・・。 【GM】終わらない宴が今君を襲おうとしていた・・。 【メリア】「ま、魔族なんかに、誰が…」絶望が、ラズメリアに諦めを呼び起こそうとしていた 【GM】だが君は気付いた。 【GM】一筋の希望・・それは、今なら奴らは密集して、散開する余地もない・・ということだ。 【GM】そんな君に更なる責めが加えられようとしていた。 【GM】がちゃり、と首輪が、手枷が嵌められ奴隷としての体裁が見る間に整えられて・・乳首や口にも責め具が嵌められていく。 【GM】「もうただの穴だからな、余計な声なんか聞いても・・どうせ悲鳴しか吐きやしないぜ」 【GM】そう言って処刑人たちは・・君の尻を、背中を、乳房を踏みつけ頭を地に擦りつけさせくる・・ 【GM】《責め具の呪い》《オーラブレイド》 【GM】2d6+6+7 【GM】NOT_GM - 2D6+6+7 = [3,6]+6+7 = 22 【メリア】「(でも、なんですの…?魔族にいたぶられてるのに、魔力がものすごく滾ってますわ…)」密集してることもさながら、首輪や手枷をかけられ、虐げられれば虐げられるほどに魔力がどんどんと、高ぶっていくのを感じていた… セービンググレイス! 【GM】尾、そっちか・・では振り直しでー 【GM】(どきどき 【GM】2d6+6+7 【GM】NOT_GM - 2D6+6+7 = [1,3]+6+7 = 17 【GM】素通しですかな・・? YES! 素通しです 残りHP2 【GM】ではこのターン受けたダメージは17。後はわかるな・・ 【GM】その前に最後の一発を うむ…やるべき事はひとつ と、その前に聖水を使います 【GM】そんな君に、背後から反り返った逸物が挿入され、ついには開けられたままの口さえ、汚らしいものを捩じ込まれて・・今や男たちは君という蜜に群がる蟻のごとくラズメリアの汗と白濁にまみれた身体を貪っていた・・ 【GM】「へ、口をきかなきゃかわいいもんだな・・おら、もっと尻を振りな」ぴしゃりと蠢く媚肉の塊と化した君の尻が叩かれ 【GM】「メイデンの口は呪文よりこういうふうに使うもんだよなあ・・?」ぬるぬると口腔を犯されるきみはしかし機会を待っている・・▼ 【メリア】「うぷっ、ぷふうっ ふ、ふふふふふ……」尻を叩かれた瞬間、偶然口枷が外れ…魔族のペニスに思い切り噛み付いて最期の抵抗を試みる! 杖は眼前に転がっていてなんとか届く。これほどのチャンスは今ぐらいしか無いだろう 【GM】「があっ・・」油断しきった男が呻き離れ、膣を犯していた男はそれに気づき君の尻を掴むが・・ 【GM】ずぶう・・っと愛液と精液の混合液でペニスが抜けるのが早かった 【メリア】「転がっていたって魔法は使えますのよ…この、汚らしい、魔族!」魔力が、周囲のミアスマが奮い立つ。自身でも驚くぐらい凄まじい力を使えそうだ…そうでさえ感じた 【メリア】「全員…くたばれ」杖を使って立ち上がり…そのまま魔力を解き放つ! アヴェンジャー+スプレッド 【GM】ポテンシャルはありますかな ポテンシャル7点つぎ込み 【GM】どうぞ! 【GM】「て、てめえ!」「やっちまえ・・!」おっとり刀で斧を握り一斉に襲い掛かるバルバロイの魔族どもだが・・ 【GM】君の魔術の完成は思考の速度で成る。 9d6+7+5+17 【GM】N05_Meria - 9D6+7+5+17 = [6,3,3,1,4,6,5,3,2]+7+5+17 = 62 【GM】はい、これが《アーミー》のため二倍です 【GM】つまり防御0で124・・! 【GM】「「「うわあああああーーーーーっ!!???」」」 【メリア】「こ、これは…っ!」放った瞬間、体中から快楽が放出されるような錯覚すら覚え…此処で初めて魔力の滾りの謎が解けたのだった。 124ダメージ! 【GM】悪魔どもと魔獣はいっしょくたに報復の閃光の中に消えて・・ 【GM】君のメイデンとしての力の完全開放はその塵どころか瘴気さえぬぐい去っていた 【GM】これがブレスド・メイデン。瘴気を受けそれを母となる存在である女性の身体を以て力に変える存在の能力の片鱗だと、ラズメリアは知った・・ 【メリア】「………っ…ハッ、ハッ…まさか、魔族にいたぶられて、力を増幅させるなんて…いくらなんでも、予想外過ぎますわよ……」解き放った後も体がガクガクと震え、思わずへたりこむ しかしこんな術はどこにも載ってないし心覚えも…否、あった。 【メリア】「……ひとまず村に戻りましょう。こんな状態で行ったら、きっともっとひどいことになりそうですし…」そういうと、下部が切り裂かれたままのローブを申し訳程度に纏い、村へと戻る。この街の危機は、もう無いことを報せる為に… 【メリア】「……このままで、大丈夫なの、かしら…」 【GM】それに応えるものはなく、君は焼かれた街の住民たちを探してその場を去るが・・ 【GM】処刑場の跡から、それを見届けたグレムリンが一匹飛び去ったのには気づかなかった・・ 【GM】 【GM】 【GM】 【GM】†HeroineCrisisTRPG† 【GM】―ランドリューフ戦記― 【GM】 【GM】【報復の刃】 【GM】 【GM】End 【GM】 【GM】 【GM】お疲れ様でしたー 【GM】どうなることかと思ったがうまく決まった・・ 【GM】折角だからデータも公開すると 【GM】【処刑軍団】ナイト(魔/人/力/巨) 【GM】【体力】6【運動力】4【知力】4【魔力】7 【GM】【HP】96【MP】9【IV】4【防】0 【GM】【攻撃】攻撃はすべて射程:あり、対象:任意 【GM】《責め具の呪い》《オーラブレイド》 【GM】2d6+6+7 【GM】《闇のオーラ》MP+2 【GM】《オフェンス》《アーミー》 【GM】<【HP】+8、【体力】効果達成値+1> 【GM】【メイデン処刑台】 【GM】(ナイト/耐-攻-特23) 【GM】TP:30/体力・運動/攻2d6+3+8 【GM】《誘惑》《堕落》《アイドルハント》 《雌豚狩り》 【GM】《バインディング》《[能動]禁止》 ダブルナイト…! 【GM】ナイト二体でもまあなんとかなるもの・・(相手によっては ポテンシャルとグレイスの重要性を嫌というほど感じましたぜ 【GM】ナイト罠だとコスト高いの入れると脆くなるのですよねー。まあ今回は貼り付けということで対応能力はかなり相性が悪かったw 【GM】さておきリザルトのお時間です 【GM】◆リザルト 【GM】<基本経験点> 【GM】シナリオが成功した:40点 【GM】<モンスター経験点> 【GM】ナイト級モンスターを倒した:10点 【GM】<トラップ経験点> 【GM】ナイト級トラップを解除した:10点 【GM】合計60点+総獲得CPが経験点となります。 【GM】名声+1、コネはなし、ミアスマ+4です。 【GM】まあ基本分でレベルは上がりますね。 60+13で73点 【GM】奥義開眼という感じで攻撃アビリティも持っておくといいと思います なるなる…むしろもう決めていたり あとSPの半分も ですね>ミアスマ 【GM】ああ、ですです 【GM】まあ侵食も上がるし次からは装備なんかも固めることをおすすめします 【GM】ともあれお付き合いどうも。折れずにかつ堕ちないようにエロくしてよかった
https://w.atwiki.jp/oper/pages/798.html
第三幕 第一場 (サンドミールのマリーナ・ムニーシェクの化粧室。マリーナはトイレの向こう。娘たちはマリーナに歌を歌い始める) 娘たちの合唱 紺青のヴィスワ川の、柳の陰の下に、 素晴らしい花がありました、それは雪より白く、 鏡のような水に物憂げに自分の姿を映します、 そのあでやかな美しさに見惚れながら。 素晴らしい花の上に、太陽が輝き、 舞い飛ぶ陽気な蝶の群れが遊び、くるくる回り、 花の素晴らしい美しさにうっとりして、 見目麗しい葉に思い切って触ることができません。 そして素晴らしい花は、首を振りながら、 鏡のような水を物憂げに見ています。 マリーナ(小間使いに) 私のダイヤモンドの宝冠! 娘たちの合唱 そして賑やかな邸宅では、地主のお嬢様の美しいお方が、 川の花よりも より快く、より上品に、より白く、よりまろやかに、 すべてのサンドミールの栄光と喜びのため 豪華に咲きます。 優れたそして名門の、少なくない若者が、 本能的当惑のうちに 彼女の前に跪きます、 美人のほほ笑みをこの上ない喜びと考えて、 魅惑的な女性の足元で全世界を忘れて。 そして美女のお嬢様はいたずらっぽく笑います 恋の話しに臨んで、彼らの燃えるような激情に臨んで、 彼らのきまり悪そうな心の悶えと苦悩には 注目せずに。 マリーナ 十分です!(立ち上がる) 令嬢の美女は感謝しています やさしい言葉に、そして比べることに あの素晴らしい花と、 雪より白いと。 しかしムニーシェクの令嬢は不満です、 あなたがたのおべっかの言葉にも、 無意味なほのめかしにも 誰か優れた若者たちについての、 その群れ全体が彼女の足元に横たわった、 この上ない喜びに溺れて、という… いいえ、これらの曲は必要ありません ムニーシェクの令嬢にとっては、 その美しさを称賛しないと 私はあなたがたに期待していました... そして、素晴らしい曲の数々、 私の乳母が私に歌ってくれた、 偉大さについて、勝利について、 そしてポーランドの戦争の栄光について、 ポーランド乙女たちのあらゆる力強さについて、 打ち負かされた外国人について… これこそムニーシェクの令嬢に必要なものです、 これらの歌が彼女にとっての満足です! (娘たちに)行きなさい! (娘たち退場) マリーナ(小間使いに) あなた、ルージャ、今日は用がありません。お休みなさい… (小間使い退場) マリーナ マリーナは退屈よ。 ああ、なんて退屈なの! うんざりするほどで元気が無いくらい 日が日をついで果てしなく続いているわ。 空虚に、こんなにくだらなく、無駄に。 大勢の大公と伯爵全員、 そして高官ぶった地主たちも、 耐え難い退屈を吹き払ってはくれない。 だけどそこだけ、霞んで見える遠方で、 澄んだ朝焼けが鮮やかだった。 それはつまりモスクワのごろつきが ムニーシェクの令嬢を気に入ったこと。 私のディミトリー、恐ろしい復讐者、 無慈悲な復讐者、 神の裁きと神の罰が 小さな皇子様のための、 飽くことを知らぬ権力の犠牲者で、 ボリスの強欲の犠牲者で、 ゴドゥノフの悪意の犠牲者。 私は寝ぼけた大領主たちを目覚めさせる、 金と戦利品の輝きで 私は貴族階級の小地主たちをおびき寄せる。 そしてあなたを、私の僭称者、 悩まし気な私の恋人、 私は身を焦がす情熱の涙であなたを酔い潰す、 あなたを抱擁で窒息させ、あなたにキスをし、 愛する、私の皇子様、私のディミトリー、 私の婚約者と呼ばれている人。 柔らかい恋のせせらぎで 私はあなたの耳をうっとりさせるわ。 私の皇子様、私のディミトリー、 悩まし気な私の恋人! ムニーシェクの令嬢は退屈しすぎているわ 物憂げな打ち明け話の激しい感情に、 若者たちの熱烈な祈りに、 俗悪な大領主たちの話し方に。 ムニーシェクの令嬢は誉れを欲しているの、 ムニーシェクの令嬢は権力を欲しているの! モスクワのツァーリの玉座に 私は皇后として座るわ、 そして金色で刺繍された濃紫のマントに身を包み 太陽で輝き始めるわ。 そして私は素晴らしい美しさで打ち負かすわ 愚鈍なロシア人どもを、 そして高慢な大貴族の烏合の衆を 無理矢理叩頭させるわ。 そして褒め歌を歌うわ、物語で 実話で、おとぎ話で、 自分たちの気高い女王を 愚鈍な大貴族たちは! は、は、は、は、は、は、は、は! (ランゴーニが戸口に姿を見せる。マリーナは彼に気付き、驚いて叫ぶ) マリーナ あっ! ああ、あなたですか、わが神父 ! ランゴーニ 神の取るに足らぬ僕に許すだろうか、 この世のものと思えぬ美しさに輝く令嬢は お聞きいただくことを... マリーナ わが神父よ、尋ねてはなりません。 マリーナ・ムニーシェクは過去も未来も従順な娘です、 聖なる、聖使徒の、そして不可分の教会の。 ランゴーニ 神の教会は放棄され、忘れられ、 聖者たちの輝かしい顔は色あせた、 旺盛な信仰の純粋な源泉は荒廃し、 芳しい香炉の火がだんだん暗くなり、 聖なる受難者の傷がぱっくり口を開け、 天上の住居での悲嘆とうめき声、 つつましい牧夫の涙がこぼれる! マリーナ わが神父!あなたは...あなたは私を動揺させます。 刺すような心痛によるあなたの悲嘆のお言葉は 私の弱い心の中で響きます。 ランゴーニ わが娘!マリーナ! 異端者のロシア人どもに正しい信仰を布告せよ! 彼らを救済の道に振り向けよ。 分裂の罪深い精神を粉砕せよ。 聖大致命女マリナに賛歌を歌うであろう まばゆく輝く創造主の御座の前で 主の天使たちが! マリーナ そして聖大致命女マリナに賛歌を歌うでしょう まばゆく輝く創造主の御座の前で 主の天使たちが! うう! 何という罪でしょう! わが神父よ、ひどい罪の唆しによって あなたは罪深い魂を試しました 世慣れなくて軽はずみなマリーナの... いいえ、きらめきに慣れた私にとっては違います 光と陽気な宴の渦の中での、 いいえ、私はその運命にはありませんでした 神の教会を賛美することの。 私は無力です... ランゴーニ 自身の美しさで僭称者を魅了せよ! 愛情深く、優しく、情熱的な話で 彼の心に熱情を呼び起こせ。 燃えるように熱い眼差しで、うっとりするようなほほ笑みで 彼の理性を支配下におけ。 迷信からくる恐怖、ばかげた筋の通らぬ軽蔑、 哀れな良心の呵責、 偏見を捨てよ、空虚で取るに足らない、 見せかけのそして娘らしい馬鹿げた謙遜を 時には見せかけの怒りでもって、 変わりやすい女のむら気でもって、 時には洗練されたお世辞でもって、 熟達した巧みな欺瞞によって 彼を誘惑せよ、彼を唆せ。 そして、疲れ果てたとき、素晴らしいおまえの側にいて、 言葉を伴わぬ狂喜のうちに、命令を待つだろう、 聖なる宣伝の宣誓を要求せよ! マリーナ それを私がしなければならないのでしょうか! ランゴーニ なんだと? それでおまえは生意気に教会に反抗するのか! もし善のために容認されようとするなら、 おまえは捨てて顧みない必要があるだろう、 恐れもなく、後悔もなく...自分の廉恥を! マリーナ 何? 恥知らずの嘘つき!おまえの狡猾な言葉を呪うわ、 おまえの堕落している心を呪うわ、 私はおまえを軽蔑のあらゆる力で呪います。 私の目の前から消え失せろ! ランゴーニ マリーナ! おまえの目は地獄の激情の炎で輝き始め、 唇はゆがみ、頬は色褪せた。 不浄なひと吹きでおまえの美しさは消えた。 マリーナ おお、神よ、私を守ってください! 神よ、私に助言してください! ランゴーニ 暗黒の心がおまえを支配し、 おまえの理性を悪魔の高慢で曇らせた、 恐ろしい荘厳さで、地獄の翼に乗って、 大悪魔自身がおまえの上を舞っている! マリーナ(叫ぶ) あ! ランゴーニ 神の使者の前で驕りを捨てよ! 私に全幅の信頼を置け、衷心から、 自分の考え、願望そして夢の全てによって、 私の奴隷になるのだ! 第二場 サンドミールのムニーシェク城。公園。噴水。月夜。僭称者は夢想しながら城から出てくる。 僭称者 真夜中... 庭で... 噴水のそばで... おお、素晴らしい声! なんという喜びで あなたは私の心をいっぱいにしてくれたことか! あなたは来るだろうか、恋人よ? 来てくれるだろうか、軽やかに飛ぶ私の鳩よ? それとも向こう見ずなハヤブサを忘れてしまったのか、 あなたのことを恋しがり、大声で歌っている... 愛撫するような挨拶で、温かい言葉遣いで あなたはやり場のない心の苦痛を癒したまえ。 マリーナ!マリーナ!応えてくれ、おお、応えてくれ! 来て、来て、私はあなたを待っている! 呼び声に応えてくれ、答えてくれ! いや!答えは無い… (ランゴーニが現れる) ランゴーニ 皇子! 僭称者 また私についてきたのか。 影のように私を付け回しますね。 ランゴーニ 最も高潔な、勇猛果敢な皇子よ、 私はあなたへ遣わされました、 誇り高き美女マリーナによって。 僭称者 マリーナによって? ランゴーニ よく言うことを聞く、気立ての優しい娘 天により私に委ねられた。 彼女はあなたに言うように頼みました、 多くの悪意に満ちた嘲笑に 彼女は耐えねばならないことになったこと。 彼女があなたを愛していること、 あなたに何が起きるか... 僭称者 おお、もしあなたが嘘をついていないなら、 もし大悪魔自身でないなら それらの素晴らしい言葉を囁くのが... 私は彼女を、鳩を出世させよう、 全てのロシアの地の前に、 私は彼女の鳩を上がらせよう ツァーリの玉座に、 私は彼女の美しさで盲目にしよう 正統派の人々を! (ランゴーニの顔を見ながら) 邪悪な悪魔よ! あなたは夜の強盗のように私の心に忍び込み、 あなたは私の胸から告白を無理強いした... あなたはマリーナの愛について嘘をついたのか? ランゴーニ 嘘?…私が嘘をついた? それもあなたの前に、皇子? ええ、あなただけのために 昼も夜も彼女は悩み、苦しみ、 あなたのうらやましい運命について 夜の静けさの中で夢想しています。 おお、もしあなたが彼女を愛していたら、 彼女の苦しみを知っていれば、 高慢な地主たちの嘲笑、 彼らの偽善的な妻たちの妬み、 低俗なデマ、空虚な戯言 秘密の逢引についての、接吻についての、 耐え難い侮辱の連鎖。 おお、そうしたらあなたははねつけなかっただろう 私の慎ましい、ゆるぎない祈りを、 あなたは哀れなマリーナの不幸を嘘とは呼ばなかったろう。 僭称者 もうたくさんだ! 少し非難が多すぎる、 少し私は長く隠し過ぎていた 自分の幸せを他人から! 私はマリーナのために勇敢に戦おう、 傲慢な地主を取り調べよう、 彼らの恥知らずな妻たちの腹黒さを一掃しよう。 私は彼らのみじめな悪意を嘲笑い、 冷淡な令嬢たちの群れ全体の前で マリーナへの無限の愛を告白しよう。 (熱烈に) 私は懇願しながら、彼女の足元に身を投げ出す 私の燃えるような熱情を拒絶しないでと、 私の妻に、皇后に、恋人になってくれと... ランゴーニ(脇を向いて) 支援して下さい、聖イグナティオス。 僭称者(イエズス会士に) 世界を拒否するあなた、 呪いによって人生のすべての喜びを裏切るあなたは、 色事の手腕の傑出した達人だ、 私はあなたを召喚する、あなたの誓いのすべての力をもって、 天国の至福を熱望するすべての力をもって! 私を彼女のところに連れて行ってくれ、 おお、彼女に会わせてくれ、 私の愛について話させてくれ 私の苦しみについて、 そして、私を散々苦しめたのだったらその価格は無い! ランゴーニ つつましやかで罪深い聖地巡礼者は 自分の近縁者たちのための、 最後の審判の恐ろしい日について 主の恐ろしい天罰について、 その日にやってくる、 絶え間なく考えながら、 だいぶ以前に生き返った死体が、 冷たい石が望むことができるでしょうか 人生の宝を? しかしもし、ディミトリーよ、神の暗示によって、 謙虚な人の願いを拒否しないなら:つまり 息子のように彼を見捨てず、 彼の一歩ごとまた考えを見守り、 保護し、彼を護衛する… 僭称者 ええ、私はあなたから去りはしない、 ただ私のマリーナと会わせてくれ、 彼女を抱擁させて欲しい... ランゴーニ 皇子、隠れて! あなたはここで見つかってしまう 宴会の大領主たちの群れに。 避けて、皇子! どうかお願いします、どこかに行って! 僭称者 彼らは道を行く、私は敬意を持って彼らに会おう、 献身と尊厳の位に相応しく... ランゴーニ 考え直しなさい、皇子! あなたは自分自身を破滅させる、 あなたはマリーナを裏切るだろう、 すぐ出かけなさい。 (ランゴーニは僭称者を連れて去る) (僭称者とランゴーニのシーンが削除された場合、ランゴーニの最後のセリフが僭称者のセリフになる) 僭称者 だが、私は何を聞いたのか? ここに来る、私は隠れなくては… 宴会で飲食した大領主の集団が来る。 彼女だ…マリーナだ!(隠れる) (客の一団が城から出てくる) マリーナ(年取った地主と腕を組んで) 私はあなたの情熱を信じていません、地主様、 あなたの誓い、保証 - すべて無駄です、 そしてあなたはできません、地主様、 あなたの演説で欺くことは。(通過する) 地主たち そしてモスクワ皇国を われらは素早く征服します! そしてロシア人どもの虜囚を あなた方のところにお連れしますよ、お嬢様方! そしてボリスの軍隊を 私たちは必ず粉砕します! 地主の令嬢たち さて、なぜこうも長く遅らせるのですか、地主がた! できるだけ早くあなた方がモスクワに行きなさい、 あなた方がボリスを捕虜にしなさい、 一体なぜあなた方は長い間遅らせるのですか! 地主たち 我らはモスクワに急ぐ必要があります、 捉える、捉える、ボリスを捕虜に捉えるため! (庭園から城へ戻る) ポーランド・リトアニア共和国のために ロシア人どものねぐらを破壊しなければなりません! 地主の令嬢たち マリーナは能力がありません。 美しいが、冷淡で、傲慢で、邪悪で... マリーナ(城に入り、客に向けて) ワインを、ワインを、地主様たちに! 地主の令嬢たちと地主たち ムニーシコフの健康のために乾杯しましょう! 地主たち 飲みましょう、地主がた、マリーナの健康に! 地主の令嬢たち ハンガリーの葡萄酒を飲みましょう ムニーシェクのお嬢様の健康のために! 地主たち(マリーナの後について城へ) お嬢様をハンガリーの葡萄酒で祝賀します! マリーナの王冠に栄光あれ! 地主の令嬢たちと地主たち (舞台裏で) 万歳!万歳!万歳!万歳!万歳! 僭称者(駆け込む). 悪賢いイエズス会士が、私を酷く絞めつけた おまえの忌まわしい爪で。 私はただ遠くからちらりとだけ 素晴らしいマリーナを見ることができた。 ほんの暫し魅惑のきらめきに出会うことが出来た、魅惑的な 素晴らしい彼女の目の。 そして心臓は激しく鼓動した、 激しく鼓動した、 自由を戦い取る戦いで何度も動かしたほどに、 招かれざる保護者との戦いで、 私の精神的な父との! 彼の話ぶりの耐え難いおしゃべりの下で 狡猾な厚かましさに対して、 私は歯無しの地主と腕を組んでいるところを見た、 傲慢な美女マリーナが、 うっとりするような笑顔で輝いて、 男たらしが囁いた 優しい愛撫について、 静かな情熱について 妻になる幸せについて… 歯無しの放蕩者の妻に! 運命が彼女に約束するとき 愛の悦楽と栄光を、 黄金の宝冠とツァーリの濃紫のマントを!… いいや、全部地獄に墜ちろ! むしろいっそ武具を纏え! 兜と鋼の剣。 そして馬の背に!前へ!激烈な闘いへ! 勇敢な連隊の先頭で苦しみ、 敵軍と面と向かってぶつかり、 戦いから、栄光とともに世襲の王座を掴む! マリーナ(登場する) ディミトリー!皇子!ディミトリー! 僭称者 彼女だ!マリーナ!(出迎えに行く) ここだよ、私の鳩、私の美しい人! ああ、なんてうんざりするほどで長いのだろう 待つ時間が長く感じられた、 苦しい疑惑の数々が 心をずたずたに引き裂き、 私の明るい思いを陰気にした、 私の愛と幸せを 呪うことを余儀なくさせた... マリーナ 分かっています、全て分かっています! あなたは夜ごと眠らず、夢を見ます、 そして昼も、夜もあなたのマリーナを夢見ています! いいえ、愛の言葉のためではなく、 空虚ででたらめな話のためでもありません 私はあなたのところに来ました。あなたは一人ぼっちです。 あなたは放心して私への愛から窶れるかもしれません。 僭称者 マリーナ! マリーナ いいえ、私は驚かされません、あなたは知らねばならない、 自己犠牲ではなく、あなたの死でさえなく 私への愛が原因で。 いつあなたはモスクワでツァーリにになるのですか? 僭称者 ツァーリにだって? マリーナ、あなたは心を怖がらせる! 本当に権力か、玉座の輝きなのか、 下賤な奴隷の群れ、 彼らの恥ずべき告発は あなたの中での、かき消す可能性があるのではないか、 相思相愛の聖なる熱望を、 心からの愛撫の喜びを、 熱い抱擁を そして情熱的な歓喜の魅惑的な力を? マリーナ もちろん!私たちはみすぼらしいあばら家で あなたと幸せになるでしょう。 私たちにとって栄光とは、私たちにとって王国とは何ですか? 私たちは愛のみに生きがいを見出すでしょう! もしあなたが、皇子よ、愛だけを欲するなら、 モスクワ大公国であなたにぴったりの女性が沢山見つかります 美しく、バラ色の顔の、黒貂のように濃い柔らかい絹の眉毛… 僭称者 あなたを、あなただけを、マリーナ、 私は情熱のすべての力で崇拝する、 陶酔と至福の渇望のすべてで。 私の哀れな魂の苦悩を憐れんでくれ... 私を拒否しないでくれ! マリーナ そんな風にマリーナではなく、 あなたは私の中の女だけを愛したのですか? ただモスクワの第一人者の玉座だけが、 ただ支配者の黄金の宝冠だけが 私を...誘惑...できました。 僭称者 あなたは私の心を傷つけた、残酷なマリーナ、 死のようなあなたの言葉から 冷気が心へと漂う。 ご覧、私はあなたの足元にいる、 あなたの足元で私はあなたに懇願する: 私の理性を失った愛を撥ね付けないでくれ! マリーナ 立って、優しい恋人よ。 余計な懇願で自分を疲れさせないで。 立って、悩まし気な受難者よ! 私はあなたが気の毒よ、気の毒よ、私のあなた、 あなたは疲れ果てたわ、疲労困憊だわ、 ご自分のマリーナへの愛から、 昼も夜も彼女を夢見て、 玉座について考えることを放り投げた、 ツァーリのボリスとの闘いについて... 失せろ、図々しい放浪者! 僭称者 マリーナ、どうしたのだ? マリーナ 去れ、ポーランドの地主の手先! 去れ、走狗! 僭称者 待ちなさい、マリーナ! 私にはあなたが投げつけたような気がした、 重い咎めを 私のこれまでの人生に… あなたは嘘をついている、誇り高いポーランド女性よ! 私は皇子だ! ルーシの隅々から統率者たちが集まった。 明朝、私たちは戦いへと疾走します 勇ましい親兵たちを率いて、 名誉ある勇士たちを - そして真っすぐに モスクワ・クレムリンへ、 父祖の玉座へ 運命によって遺された! しかし、私がツァーリとして座るとき、 近寄りがたい尊大さで、 おお、どんなに大喜びで 私はあなたを嘲笑するか、 おお、どれほど喜んであなたを見ているか、 いかにあなたが、失った王国に悩みながら、 従順な奴隷として媚びへつらうか、 私の玉座の足台に向かって... その時には私は皆に笑うように命じるだろう、 愚かなポーランドの小地主貴族女性を! マリーナ 笑うですって!? おお、皇子、お願いだから、 おお、邪悪な言葉で私を呪わないで。 非難でも、嘲笑でもなく、 それらは純粋な愛に聞こえるわ、 あなたの栄光への渇望、偉大さへの渇望によって 夜の静寂に響きます、 私の愛する人、ああ私の愛する人。 あなたのマリーナは裏切らないわ! 忘れて、おお彼女のことは忘れて、 ご自分の愛を忘れて、 急いで、ツァーリの玉座へ急いで! 僭称者 マリーナ!私の魂の地獄のような苦痛を 偽りの愛で毒しないでください! マリーナ 愛しているわ、あなたを、私の恋人! 私の夫! 僭称者 おお、もう一度、もう一度言ってくれ、マリーナ! おお、喜びを冷やさないで 魂に満足を与えてくれ、私を魅了する人、 私の命! マリーナ 私のツァーリ! 僭称者 立ちなさい、わが最愛の妃よ! 抱きしめて、恋人よ、立ち上がって、抱きしめて! マリーナ ああ、あなたはどのように私の心を蘇らせたのでしょう、 私の信頼するお方! (抱き合う。 ランゴーニが現れ、僭称者とマリーナを遠くから見ている。) 宴会の主人たち(舞台裏で) 万歳!万歳!万歳!万歳! ТРЕТЬЕ ДЕЙСТВИЕ ПЕРВАЯ КАРТИНА Уборная Марины Мнишек в Сандомире. Марина за туалетом. Девушки занимают Марину песнями. ХОР ДЕВУШЕК. На Висле лазурной, под ивой тенистой, Есть чудный цветочек, он снега белее, В зеркальные воды лениво глядится, Любуясь своею роскошной красою. Над чудным цветочком, блистая на солнце, Рой бабочек резвых играет, кружится; Пленённый чудесной красою цветочка, Прелестных листочков не смеет коснуться. И чудный цветочек, кивая головкой, В зеркальные воды лениво глядится. МАРИНА горничной. Алмазный мой венец! ХОР ДЕВУШЕК. А в замке весёлом красавица панна, Цветочка речного Милее, нежнее, белее, нежнее, На славу и радость всего Сандомира Роскошно цветёт. Немало молодцов, блестящих и знатных, В невольном смущеньи Пред нею преклонялись, Улыбку красотки блаженством считая, У ног чародейки весь мир забывая. А панна-красотка лукаво смеялась Над речью любовной, над страстью их пылкой, Томленьям и мукам сердец их смущённых Не внемля. МАРИНА. Довольно! Встаёт. Красотка панна благодарна За ласковое слово и за сравненье С тем цветочком чудным, Что белее снега. Но панна Мнишек недовольна Ни речью вашей льстивой, Ни бессмысленным намёком На каких-то молодцов блестящих, Что целою толпою у ног её лежали, В блаженстве утопая… Нет, не этих песен нужно Панне Мнишек, Не похвал своей красе От вас ждала я… А тех песенок чудесных, Что мне няня напевала О величье, о победах, И о славе воев польских, О всемощных польских девах, О побитых иноземцах… Вот, что нужно панне Мнишек, Эти песни ей отрада! Девушкам. Ступайте! Девушки уходят. МАРИНА горничной. Ты, Рузя, мне не нужна сегодня. Отдохни… Горничная уходит. МАРИНА. Скучно Марине. Ах, как скучно-то! Как томительно и вяло Дни за днями длятся. Пусто, глупо так, бесплодно. Целый сонм князей и графов, И панов вельможных Не разгонит скуки адской. Но лишь там, в туманной дали, Зорька ясная блеснула; То Московский проходимец Панне Мнишек приглянулся. Мой Димитрий, мститель грозный, Мститель беспощадный, Божий суд и Божья кара За царевича-малютку, Жертву власти ненасытной, Жертву алчности Бориса, Жертву злобы Годунова. Разбужу же я магнатов сонных; Блеском злата и добычи Заманю я шляхту. А тебя, мой самозванец, Мой любовник томный, Опою тебя слезами страсти жгучей, Задушу тебя в обьятьях, зацелую, Милый, мой царевич, мой Димитрий, Мой жених названный. Нежным лепетом любовным Слух твой очарую. Мой царевич, мой Димитрий, Мой любовник томный! Панне Мнишек слишком скучны Страсти томной излиянья, Пылких юношей моленья, Речи пошлые магнатов. Панна Мнишек славы хочет, Панна Мнишек власти жаждет! На престол царей Московских Я царицей сяду, И в порфире златотканной Солнцем заблистаю. И сражу красой чудесной Я москалей тупоумных, И стада бояр кичливых Бить челом себе заставлю. И прославят в сказках, Былях, небылицах Гордую свою царицу Тупоумные бояре! Ха, ха, ха, ха, ха, ха, ха, ха! Рангони показывается в дверях. Марина вскрикивает, увидев его. МАРИНА. А! Ах, это вы, мой отец! РАНГОНИ. Дозволит ли ничтожному рабу господню Красою неземной блистающая панна Просить внимания… МАРИНА. Отец мой, вы не просить должны. Марина Мнишек дочерью послушною была и будет Святой, апостольской и нераздельной церкви. РАНГОНИ. Церковь Божия оставлена, забыта. Лики светлые святых поблёкли, Веры живой источник чистый глохнет, Огнь кадильниц благовонных меркнет, Зияют раны святых страстотерпцев, Скорбь и стоны в обителях горних, Льются слезы пастырей смиренных! МАРИНА. Отец мой! Вы… вы смущаете меня. Болью жгучею речь ваша скорбная В слабом моём сердце отдаётся. РАНГОНИ. Дочь моя! Марина! Провозвести еретикам москалям веру правую! Обрати их на путь спасенья. Сокруши дух раскола греховный. И прославят Марину святую Пред престолом Творца лучезарным Ангелы Господни! МАРИНА. И прославят Марину святую Пред престолом Творца лучезарным Ангелы Господни! У! Грех какой! Отец мой, соблазном страшным Вы искусили душу грешную Неопытной и ветреной Марины… Нет, не мне, привыкшей к блеску В вихре света и пиров весёлых, Нет, не мне на долю пало Церковь Божию прославить. Я бессильна… РАНГОНИ. Красою своею плени самозванца! Речью любовною, нежною, пылкою Страсть зарони в его сердце. Пламенным взором, улыбкой чарующей Разум его покори. Страх суеверный, нелепый презри, Угрызения совести жалкой, Брось предрассудок, пустой и ничтожный, Скромности ложной и вздорной девичьей Порою гневом притворным, Капризною прихотью женской, Порою тонкою лестью, Искусным и ловким обманом Искуси его, обольсти его. И, когда истомленный, у ног твоих дивных, В восторге безмолвном, ждать будет велений, Клятву потребуй святой пропаганды! МАРИНА. Того ли мне нужно! РАНГОНИ. Как? И ты дерзновенно противишься церкви! Если за благо признано будет, Должна ты пожертвовать будешь, Без страха и без сожаленья… честью своею! МАРИНА. Что? Дерзкий лжец! Кляну твои речи лукавые, Сердце твоё развращённое, Кляну тебя всей силой презрения. Прочь с глаз моих! РАНГОНИ. Марина! Пламенем адским глаза твои заблистали, Уста исказились, щёки поблёкли; От дуновенья нечистого исчезла краса твоя. МАРИНА. О, Боже, защити меня! Боже, научи меня! РАНГОНИ. Духи тьмы тобой овладели, Гордыней бесовской твой ум помрачили, В грозном величьи, на крыльях адских, Сам сатана парит над тобою! МАРИНА вскрикивает. А! РАНГОНИ. Смирись пред божьим послом! Предайся мне, всей душою, Своим всем помыслом, желаньем и мечтою; Моею будь рабой! ВТОРАЯ КАРТИНА Замок Мнишека в Сандомире. Сад. Фонтан. Лунная ночь. Самозванец выходит из замка, мечтая. САМОЗВАНЕЦ. В полночь… в саду… у фонтана… О, голос дивный! Какой отрадой Ты мне наполнил сердце! Придешь ли ты, желанная? Придешь ли, голубка моя легкокрылая? Аль позабыла ты буйного сокола, Что по тебе грустит, надрывается… Приветом ласковым, речью нежною Ты утоли муку сердца безысходную. Марина! Марина! Откликнись, о, откликнись! Приди, приди, я жду тебя! На зов откликнись, отзовись! Нет! Нет ответа… Возникает Рангони. РАНГОНИ. Царевич! САМОЗВАНЕЦ. Опять за мной. Как тень преследуешь меня. РАНГОНИ. Светлейший, доблестный царевич, Я послан к вам Гордою красавицей Мариной. САМОЗВАНЕЦ. Мариной? РАНГОНИ. Послушной, нежной дочерью Мне небом вручённой. Она умоляла сказать вам, Что много насмешек злобных Пришлось перенесть ей. Что вас она любит, Что будет к вам… САМОЗВАНЕЦ. О, если ты не лжёшь, Если не сам сатана Шепчет те речи чудесные… Вознесу её, голубку Пред всею русскою землёй, Возведу её голубку На царский престол, Ослеплю её красою Православный люд! Всматриваясь в лицо Рангони. Злой демон! Ты как тать ночной, закрался мне в душу, Ты вырвал из груди моей признанье… Ты о любви Марины лгал? РАНГОНИ. Лгал?… Я лгал? И пред тобою, царевич?… Да по тебе одном И день, и ночь она томиться и страдает, О судьбе твоей завидной В тиши ночной мечтает. О, если б ты любил её, Если б ты знал её терзанья, Гордых панов насмешки, Зависть их жён лицемерных, Пошлые сплетни, бредни пустые О тайных свиданьях, о поцелуях, Рой оскорблений невыносимых; О, ты не отвергал бы тогда Мольбы моей скромной, моих уверений, Ложью не назвал бы муку бедной Марины. САМОЗВАНЕЦ. Довольно! Слишком много упрёков, Слишком долго скрывал я От людей своё счастье! Я за Марину грудью стану, Я допрошу панов надменных, Коварство жён их бесстыдных разрушу. Я осмею их жалкую злобу, Пред целой толпою бездушных паненок Откроюсь в любви безграничной Марине. Пылко. Я брошусь к ногам её, умоляя Не отвергать пылкой страсти моей, Быть мне женою, царицею, другом… РАНГОНИ в сторону. Вспомоществуй, святой Игнатий. САМОЗВАНЕЦ иезуиту. Ты, отрекшийся от мира, Проклятью предавший все радости жизни, Мастер великий в любовном искусстве, Заклинаю тебя, всей силой клятвы твоей, Всей силой жажды блаженства небесного! Веди меня к ней, О, дай мне увидеть её, Дай сказать о любви моей О страданьях моих, И нет той цены, что смутила б меня! РАНГОНИ. Смиренный, грешный богомолец За ближних своих, О страшном дне последнего суда О грозной каре Господней, Грядущей в тот день, Всечасно помышляющий, Труп давно оживший, Хладный камень может ли желать Сокровищ жизни? Но если, Димитрий, внушеньем божьим, Не отвергнет желаний смиренных Не покидать его как сына, Следить за каждым шагом его и мыслью, Беречь и охранять его… САМОЗВАНЕЦ. Да, я не расстанусь с тобой, Только дай мне увидеть Марину мою, Обнять её… РАНГОНИ. Царевич, скройся! Тебя застанет здесь Толпа пирующих магнатов. Уйди. Царевич! Умоляю; уйди! САМОЗВАНЕЦ. Путь идут, я встречу их с почётом, По сану доблести и чести… РАНГОНИ. Опомнись, царевич! Ты погубишь себя, Ты выдашь Марину, Уйди скорее. Рангони уводит Самозванца. В случае купирования сцены Самозванца и Рангони последние реплики Рангони перетекстовываются и передаются Самозванцу САМОЗВАНЕЦ. Но что я слышу? Сюда идут; мне скрыться должно… Идет толпа пирующих магнатов. Она… Марина! Скрывается. Из замка выходит толпа гостей. МАРИНА под руку со старым паном. Вашей страсти я не верю, пане, Ваши клятвы, уверенья - все напрасно, И не можете вы, пане, Речью вашей обмануть. Проходят. ПАНЫ. И Московско царство Мы полоним живо! И москалей пленных Приведём к вам, панны! А войска Бориса Разобьём наверно! ПАННЫ. Ну, так что же долго медлить, паны, вам! На Москву скорей идите вы; Вы Бориса в плен берите, Что же долго медлить вам! ПАНЫ. На Москву спешить должны мы, Взять, взять, в плен Бориса взять! Возвращаясь из сада в замок. Для Речи Посполитой Надо разорить гнездо москалей! ПАННЫ. Марина не сумеет. Красива, но суха, надменна, зла… МАРИНА входит в замок, гостям. Вина, вина, панове! ПАННЫ И ПАНЫ. Пьём бокал за здравье Мнишков! ПАНЫ. Пьём, паны, Марины здравье! ПАННЫ. Венгерским пьём За здравье панны Мнишек! ПАНЫ следуют за Мариной в замок. Панну чествуем венгерским! Слава царскому венцу Марины! ПАННЫ И ПАНЫ за сценой. Виват! Виват! Виват! Виват! Виват! САМОЗВАНЕЦ вбегает. Иезуит лукавый, крепко сжал меня В когтях твоих проклятых. Я только мельком издали Успел взглянуть на дивную Марину. Украдкой встретить блеск чарующий Очей ее чудесных. А сердце билось сильно, Так сильно билось, Что не раз толкало с бою взять свободу, Подраться с покровителем незваным, Отцом моим духовным!… Под болтовню несносную его речей До наглости лукавых, Я видел под руку с паном беззубым Надменную красавицу Марину; Пленительной улыбкой сияя, Прелестница шептала О ласке нежной, О страсти тихой, О счастьи быть супругой… Супругой беззубого кутилы! Когда судьба сулит ей Любви блаженство и славу, Венец златой и царскую порфиру!… Нет, к чёрту всё! Скорее в бранные доспехи! Шелом и меч булатный. И на коней! Вперёд! На смертный бой! Мчаться в главе дружины хороброй, Встретить лицом к лицу вражьи полки, С боя, со славой взять наследный престол! МАРИНА входит. Димитрий! Царевич! Димитрий! САМОЗВАНЕЦ. Она! Марина! Идет навстречу. Здесь, моя голубка, красавица моя! О, как томительно и долго Длились минуты ожиданья, Сколько мучительных сомнений, Сердце терзая, Светлые думы мои омрачали, Любовь мою и счастье Проклинать заставляли… МАРИНА. Знаю, всё знаю! Ночей не спишь, мечтаешь ты, И день, и ночь мечтаешь о своей Марине! Нет, не для речей любви, Не для бесед пустых и вздорных Я пришла к тебе. Ты наедине с собою Можешь млеть и таять от любви ко мне. САМОЗВАНЕЦ. Марина! МАРИНА. Нет, меня не удивят, ты должен знать, Ни жертвы, ни даже смерть твоя Из-за любви ко мне. Когда ж царём ты будешь на Москве? САМОЗВАНЕЦ. Царём? Марина, ты пугаешь сердце! Ужели власть, сияние престола, Холопов подлых рой, Их гнусные доносы В тебе могли бы заглушить Святую жажду любви взаимной, Отраду ласки сердечной, Объятий жарких И страстных восторгов чарующую силу? МАРИНА. Конечно! Мы и в хижине убогой Будем счастливы с тобой; Что нам слава, что нам царство? Мы любовью будем жить одной! Если вы, царевич, одной любви хотите, В Московии найдётся для вас немало женщин Красивых, румяных, бровь соболиная… САМОЗВАНЕЦ. Тебя, тебя одну, Марина, Я обожаю всей силой страсти, Всей жаждой неги и блаженства. Сжалься над скорбью бедной души моей… Не отвергай меня! МАРИНА. Так не Марину, Вы только женщину во мне любили? Лишь престол царей московских, Лишь златой венец державный Искусить… меня… могли бы. САМОЗВАНЕЦ. Ты ранишь сердце мне, жестокая Марина; От слов твоих могильный Хлад на душу веет. Видишь, я у ног твоих, У ног твоих молю тебя Не отвергай любви моей безумной! МАРИНА. Встань, любовник нежный. Не томи себя мольбой напрасной. Встань, страдалец томный! Мне жаль тебя, мне жаль, мой милый, Изнемог ты, истомился, От любви к своей Марине, День и ночь о ней мечтаешь, Бросил думать о престоле, О борьбе с царём Борисом… Прочь, бродяга дерзкий! САМОЗВАНЕЦ. Марина, что с тобой? МАРИНА. Прочь, приспешник панский! Прочь, холоп! САМОЗВАНЕЦ Стой, Марина! Мне чудилось, ты бросила Укором тягостным Моей минувшей жизни… Лжёшь, гордая полячка! Царевич я! Со всех концов Руси вожди стеклися. Заутро в бой летим В главе дружин хоробрых, Славным витязем - и прямо В Кремль Московский, На отчий престол, Завещанный судьбой! Но, когда царём я сяду, В величьи неприступном, О, с каким восторгом Я насмеюсь над тобой, О, как охотно я посмотрю на тебя, Как ты, потерянным царством терзаясь, Рабою послушною будешь ползти К подножью престола моего… Всем тогда смеяться я велю Над глупою шляхтянкой! МАРИНА. Смеяться!? О, царевич, умоляю О, не кляни меня за речи злые. Не укором, не насмешкой, Но чистой любовью звучат они, Жаждой славы твоей, жаждой величья Звучат в тиши ночной, Мой милый, о мой коханый. Не изменит твоя Марина! Забудь, о забудь о ней, Забудь о любви своей, Скорей, скорей на царский престол! САМОЗВАНЕЦ. Марина! Адскую муку души моей Не растравляй любовью притворной! МАРИНА. Люблю, тебя, мой коханый! Мой повелитель! САМОЗВАНЕЦ. О, повтори, повтори, Марина! О, не дай остыть наслажденью, Дай душе отраду, моя чаровница, Жизнь моя! МАРИНА. Царь мой! САМОЗВАНЕЦ. Встань, царица моя ненаглядная! Обними ты желанного, встань, обними! МАРИНА. О, как сердце моё оживил ты, Повелитель мой! Обнимаются. Появляется Рангони и наблюдает за самозванцем и Мариной издали. ПИРУЮЩИЕ ПАНЫ за сценой. Виват! Виват! Виват! Виват! この日本語テキストは、 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス の下でライセンスされています。@ chappi Mussorgsky,Modest/Boris Godunov/4
https://w.atwiki.jp/pipopipo555jp/pages/1348.html
毎日新聞備後版(2001・5~10) 路傍の詩 清水凡平 (筆者Profile) http //www.bes.ne.jp/forum/bingoohrai/robouta/writer.html (バックナンバー) http //www.bes.ne.jp/forum/bingoohrai/robouta_bak/back02.html 「筆者プロフィール」を読むと、連載は毎日新聞備後版で全国版では読めないもののようです。沖縄戦座間味のルポは2001年5月から10月の連載です。WEB掲載第133回から141回の相当し、毎日新聞備後版では第440章から465章に相当します。転載元のWEBページには書き起こし時の誤字や字句の脱落があるようですが、そのまま転載し資料としました。ここでは宮平秀幸氏の証言部分を太字で示し、証言がある章には★印をつけました。 路傍の詩WEB第133回440章「座間味島」~ 断崖多い複雑な地形 441章「悲の序幕」~ 記憶に激戦の光景 ★ 442章「マルレ」~ 体当たり特攻と覚悟 WEB第134回443章「沖縄攻略」~ 14歳で郷土防衛隊 ★ 444章「舟艇壊滅」~ 長谷川少尉も死亡 ★ 445章「証言」~ 生還できぬ特攻と覚悟 WEB第135回446章「ドラマ」~ 微妙に揺れ動く心情 447章「戦力差」~ 全員玉砕ヲ期ス ★ 448章「上陸前夜」~ 自決の手助けを頼む ★ WEB第136回449章「眼前の敵」~ 恐怖と緊張感が増幅 ★ 450章「米軍上陸」~ 海を覆い隠す艦船 ★ 451章「負傷前後」~ 米兵の姿が狂気増幅 ★ WEB第137回452章「惨死(1)」~ 座間味集落で200人 453章「惨死(2)」~ 恩納川原周辺で329人 454章「惨死(3)」~ 差別への反発も拍車 ★ WEB第138回455章「斬り込み(1)」~ 精鋭な部下三分の二失う 456章「斬り込み(2)」~ 国家への不振と絶望 457章「斬り込み(3)」~ 意気盛んな将校斥候 WEB第139回458章「斬り込み(4)」~ 満月の輝きに虚しさ 459章「作戦終了」~ 自決、餓死、降伏の道 460章「修羅場」~ 「血」と「死」大地に埋まる ★ WEB第140回461章「逃避行(1)」~ かすかな郷愁 心奥に 462章「逃避行(2)」~ 前途絶望の中「生」求め 463章「逃避行(3)」~ 日本に再び帰れる WEB第141回464章「鎮魂歌」~ 素朴な情感に希望 465章「礼状」~ 喜び『生』あればこそ WEB第133回 http //www.bes.ne.jp/forum/bingoohrai/robouta/old/133/index.html 440章「座間味島」~ 断崖多い複雑な地形 写真~上空から見る座間味島の風景(2000・12・15) 沖縄へは時間が許す限り船とプロペラ機。行程を楽しむ「旅」の醍醐味がある。この旅も9人乗り双発のオッター機で、那覇空港から役40㎞先の慶良間諸島外地島(座間味村)慶良間空港へ、25分のフライト。かつての日・米両空軍機と同じくね僕も慶良間の島々を空から見たかったのだ。 この季節、乗客は僕一人。「座間味島を写したい」と言ったら、「少し回り道をして、座間味上空を通りましょう」とパイロット。 東から西へ渡嘉敷島山地と慶良間海峡を飛び越え座間味島北辺で 左旋回、島の海岸線沿いに空港めざし東へUタウーン。 眼下手前は阿真の集落、その向こうに座間味港突堤。約500㍍の低空から俯瞰する小型機ならではの展望・・・。年甲斐もなく飛行兵のヒヨコだった血が騒ぐ。 1945年春、死を賭してこの空を飛んだ日本の特攻隊員や米空軍搭乗員の若い眼差しが、一瞬、僕の視線と重なりあったような感に打たれた。 外地島の空港から橋伝いに慶留間島を経て阿嘉島港までバス。阿嘉港から座間味港へは、連絡船で約10分。阿嘉島と慶留間島を結ぶ架橋の向こうの海上に、牙のような巨岩が幾つも突っ立っている。昔、中国の交易船は慶良間諸島の奇岩巨岩を見て馬歯山と呼んでいた。 ちなみに座間味島は周囲約23㌔、面積約6平方㌔で標高200㍍未満の山々が連なる。備後で言えば沼隈郡内海町の田島か横島の大きさだろう。 谷や断崖の多い複雑な地形で、人家や田畑や濱などの平地は少ない。 予約していた民宿「高月」は座間味小・中学校のそばにあり、塀にクジラの絵が躍って躍っていた。 毎日新聞 2001.5.3 441章「悲の序幕」~ 記憶に激戦の光景 ★ 写真~戦争悲劇の語り部、宮平秀幸さん=座間味で 現在の座間味島は冬に回遊してくるザトウクジラ、初夏の海亀産卵、夏は遊泳やダイビングに釣りなどの観光客で賑わう。 いつ戦いがあったのか、どこで住民集団惨死があったのか、その気配すら感じさせぬ豊かな自然と穏やかな時間がある。 民宿「高月」の主人、宮平秀幸さん(71)は船の機関士だったと言うがっしりした体格。だが、その背中と大腿部には砲弾破片による傷痕、記憶には激戦と住民惨死の光景が焼き付いといる。 「僕が初めてグラマン戦闘機を見たのは1944年10月10日。島に来ていた陸軍の特攻舟艇部隊慰問会準備のため島民や兵隊が浜にいた。 10時すぎだったか、向かいの渡嘉敷島上空から3機の飛行機が飛んできた。皆は日本軍だと思ってバンザイしたり手を振っていたが、松の木に登った僕の目の前には翼の星のマ―ク。「アメリカーだ」の叫んだら[何を言うか、引きずりおろせ]と兵隊が走って来た。とたんにダダダダと機銃掃射。皆はクモの子を散らすように逃げたが、港にいた船数隻は炎上したり沈没。沖縄本島との連絡船も・・・」。 米空軍1600機による沖縄初空襲の余波である。孤立した特攻秘密基地の島は軍の厳重な支配下におかれた。 だが、生活の自由を奪われた島民たちのの思惑はどうであれ、これらの出来事は地獄への悲劇の序幕にすぎなかったのだ。かっていた。 毎日新聞 2001.5.10 442章「マルレ」~ 体当たり特攻と覚悟 写真~体当たり攻撃の舟艇「マルレ」 (高橋文雄さん提供) 大和町(加茂郡)出身の上田朝人さんらが陸軍船舶兵特別幹部候補生第一期生で入隊したのは1944年4月10日。だが、大本営の特攻舟艇採用決定は4月下旬。特攻艇試作開始6月27日。大本営の特攻艇使用指令11月5日。知る由もない候補生達は生還できぬ特攻に否応なく取り組まれた。 「大学進学を考えていたが文科に徴兵延期はないので応募。一年半で下士官にして除隊との条件だった」とは千葉県在住の高橋文雄さん(76)>当時は19歳だったが、戦争や軍隊は甘くないと知った座間味島で九死に一生を得ている。軍隊生活と舟艇など初歩的訓練をわずか4ヶ月で終了した候補生たちは、9月5日に広島駅から鹿児島へ移動。輸送船で座間味島到着は10日。 250㌔爆雷を積むベニヤ板製の舟艇(マルレ)は自動車エンジンで敵艦船に接近して反転、艇尾から爆雷を投下して退避するのだが、海上挺進隊に組み込まれた時から隊員たちは体当たり特攻と覚悟していたようだ。しかし、島では特攻舟艇による攻撃態勢はあったが防備の備えはなかった。大本営など作戦本部は慶良間諸島への米軍攻撃を全く予想だにしていなかったという。地上戦の歩兵部隊配置がないのは当然のことでもあった。 あらためて、旧海軍で得た鉄則の一つを僕は思い出す。[無能な指揮官(リーダー)に従う者には死あるのみ」 毎日新聞 2001.5.17 WEB第134回 http //www.bes.ne.jp/forum/bingoohrai/robouta/old/134/index.html 443章「沖縄攻略」~ 14歳で郷土防衛隊 ★ 慶良間諸島略図 特攻舟艇隊は座間味島(第一戦隊104名 100隻)、阿嘉島・慶留間島(第2戦隊・同数)、度嘉敷島(第3戦隊・同数)配備。 座間味島では古座間味海岸近くの断崖に舟艇秘匿洞窟を掘った。11月中旬、各島に朝鮮人慰安婦7人ずつ配属。 1945年1月20日大本営(天皇直属の最高司令部)は沖縄を皇土防衛の捨石とする作戦決定。 同時に沖縄守備第32軍は「軍官民共生共死ノ一体化」を布告。軍命令絶対優先の専守防衛体制である。 沖縄住民への「死の強制」であり集団惨死の要因ともなった。 3月17日に硫黄島占領の米軍は艦船約1500隻、航空機約1700機、上陸部隊18万5000名を含む約54万8000名の戦力で沖縄攻略作戦発動。攻撃第一目標は特攻舟艇の存在を確認していた座間味、阿嘉、慶留間、度嘉敷の各島。沖縄本島への上陸以前に背後の敵戦力排除と、艦船や兵員休憩の場及び物資集積所確保が目的であった。 3月20日頃の座間味島には、第1戦隊に加えて約370名の勤務、整備、通信、工兵隊など兵力約470名。朝鮮人慰安婦7人と朝鮮人軍夫約300人に島民約2300人。特攻隊員平均年齢約19歳で最年小16歳。 島民も14歳から60歳までの男性は郷土防衛隊に組みこまれた。 「僕は14歳で隊員。戦隊本部付きの伝令(命令伝達役)だった」と宮原秀幸さん。 毎日新聞 2001.5.24 444章「舟艇壊滅」~ 長谷川少尉も死亡 ★ 学徒動員で陸軍入隊の長谷川修さん (長谷川家提供) 座間味国民学校(現・小学校)卒業式前日の3月23日昼近く、グラマン300機による大空襲。集落がねらわれたのはこの時が最初で、山々は全焼し家々も破壊や焼失。 24日、朝から夕方まで空襲。舟艇秘匿洞窟と陣地は執ように攻撃された。 夕方、米軍艦船やく40隻が出現。戦隊本部は焼失した学校から高月山の壕へ移動した。 25日、早朝からの空襲に加えて数を増した軍艦の艦砲射撃。昼からの砲撃は島を揺るがす凄まじさ。「砲弾が爆発すると身体が宙に跳ね上がるんだ」と宮平さんは座ったまま飛び上がって見せた。 「舟艇秘匿豪の落盤や砲撃の直撃による使用不能あるいは出撃基地そのものの破壊」(梅沢裕手記・第一戦隊長)で舟艇壊滅。集落も5軒の家が残るのみとなつた。 双三郡神杉村廻神(現・三次市)出身で第一戦隊第3中隊第3群長(小隊長)の長谷川修少尉が、脚部重傷を受けたのは3月23日から26日にかけてのようだ。僕が調べた限りでは生存の兵士たちや住民の証言に食い違いもあり、負傷と死亡の日時と場所や状況など正否は定め難いが、長谷川少尉の死に至る経過と行程を示す一つの証言がある。但しこの証言にも正確な死亡日時はない。敗戦後、国が生家に贈った遺骨箱の中は一枚の紙切れのみ。 紙切れに3月26日戦死と記された日付も不確かと言える。 毎日新聞 2001.5.31 445章「証言」~ 生還できぬ特攻と覚悟 長谷川修少尉の遺書部分(長谷川家提供) <3月23日>三中隊の壕に行きました。長谷川少尉が動けないということで面倒を見る事にしました。<24・25>私らは二日ほどタカマタ(地名)で過ごし、<26>シンナークシ(地名)のカーラ(川原)に行くことにしました。三、四日たった頃でしょうか、長谷川少尉が破傷風にかかり、首がつるようだと訴えたかと思うと、今度はひきつけを起こして苦しみだしたのです。「自分はもう駄目だから、日本刀で刺し殺してくれ」と上等兵と伍長の二人に頼み、「この娘さんたちは、ちゃんと親元へ届けてやって欲しい」私が死ぬ姿を見せないで欲しい」と言われていました。兵隊さんは持っていた拳銃で長谷川少尉の左胸を撃ち、一発で亡くなった少尉の遺体に、私達は泣きながら土をかぶせました」(宮里育江・当時22歳・座間味村史抜粋。<>内は筆者の日付)。 長谷川さんの生家は浄土真宗の善徳寺。三次中学(現・高校)卒業後、新京工業大学(旧満州)に入学し技師をめざしていたが、学徒動員で 新京陸軍部隊入隊。1944年1月、士官候補生として広島の宇品西部第87部隊へ。4月、少尉になり海上挺進隊に転属。生還できぬ特攻と覚悟させられていたようだ。8月15日付遺書がそれを物語る。童顔が残る特攻隊員9艇を先頭指揮する群長(小隊長)として、座間味島へ出発24日前の遺筆である。 死亡日時と場所は不確定だが、享年24歳。 毎日新聞 2001.6.07 WEB第135回 http //www.bes.ne.jp/forum/bingoohrai/robouta/old/135/index.html 446章「ドラマ」~ 微妙に揺れ動く心情 孫の彌有ちゃんと長谷川彌生さん =善徳寺で 「3月24日に負傷し本部壕に。25日に三中隊が迎えに来た」。「27日戦死」。「第三中隊壕で戦死」「25日夜は決別の宴にいた」(生存兵達)や、「友軍の壕に送り届けた」との地元女性証言など、さまざまな長谷川少尉関係資料を持ち福塩線塩町駅(三次市)へ。長谷川彌生さん(63)の車で善徳寺訪問は5月10日。彌生さんは長谷川修少尉の姪である。「修の母・千里が保存していた写真や遺書」を拝見した。学生時代の写真は若々しい活気に満ちた笑顔、軍隊時代は強張った表情。自由闊達な青春を国家が軍隊の檻に閉じ込めた。新京の舞台から広島に転属した当時、母へあてた手紙がある。「(略)広島はずいぶん暖かくなり勉学にも窓を開く季節と相成りました。 (略)今日の餅は焦って作られた事と涙を流して戴きました(略)」(1944・2・26)。この手紙には学生時代の面影がしのばれ「死」の切迫感はない。だが、同年8月15日付遺書には人間と青春を切り捨てた悲愴感、硬直した時代相。 「(略)思はるゝは部下となりし者なり。無能なる小官にしたがひよく訓練に従事するも御家族様の心中察するに餘りあり。厚くお詫び申し伝えられ度(略)」の文章が、微妙に揺れ動く心情を窺わせる。「人それぞれドラマがあるんですねえ」と彌生さん。だが、遺骨すら帰郷できぬ長谷川修という若者のドラマに終わりはない。無能な権力と醜欲が書いたシナリオのどこかに埋もれたまま・・・。 毎日新聞 2001.6.15 447章「戦力差」~ 全員玉砕ヲ期ス ★ 玩具のような特攻舟艇と隊員 (高橋文雄さん提供) 「米軍は座間味攻撃以前に詳細な地図と11回もの偵察対潜入で、舟艇秘匿壕の位置や日本軍陣地と兵員配置場所など知っていた。偵察隊は潜水艦からユヒナ海岸に上陸、日本軍将校1人もスパイだったと、米軍に保護されたとき通訳が教えてくれた。『なぜ敵の砲爆撃が正確なんだ』と梅沢隊長は不思議がっていたがね」と宮平さん。 慶良間諸島攻撃の米軍は艦船約80隻、上陸舟艇22隻、航空機100機、兵員約2万名。3月23日から作戦終了の28日までに使用した爆弾と砲弾は約20万㌧。座間味島へは水陸両用戦車30台とともに約4000名が上陸。 応戦する日本軍は、舟艇を失った第1戦隊104名がそれぞれ旧式拳銃と弾丸3~6発に旧騎兵用サーベル(軍刀)。他の勤務隊170名、整備隊60名、工兵隊50名、水上勤務隊40名が重機関銃2挺、軽機関銃4挺、小銃約100挺余に弾丸は1挺につき15~30発。てきだん筒2と各自が手榴弾1~4発。「衛生兵の僕は手榴弾2発しかもらえぬほど武器が少なかった」と関根清さん(福島県在住)。 25日夕方、座間味の通信隊は各方面へ最後の電報を暗号でなく普通文で打電。 「敵上陸ノ公算大。全員玉砕ヲ期ス。本部ノ文長久ヲ祈ル。コレヲモッテ通信機ヲ破壊スル。サヨウナラ、サヨウナラ」(長島義男手記より。漢字と句読点は筆者)。 毎日新聞 2001.6.21 448章「上陸前夜」~ 自決の手助けを頼む ★ 集団自決の場とした忠魂碑前広場 山々を焦がす猛炎、家々を焼き尽くす業火、耳膜を破る炸裂音、地軸をゆるがす爆発、なぎ倒す爆風、なぎ払う灼熱の破片、着弾予測不能の恐怖・・・。「艦砲射撃ほど恐ろしいものはない」とは旧海軍で聞いた体験談だが、80隻余りの艦船が間断なく打ち込む砲弾の下でなすすべもない光景は、生々しい臨場感を伴って僕の脳裏に展開する。 3月25日早朝から座間味島は戦争のもっとも苛烈なルツボに投げ込まれた。 戦争という悲劇のクライマックスの幕が一挙に開いたのだ。夜9時頃、本部壕前で梅沢少佐と村長らの話を聞いた。村長らは『軍の足手まといや捕虜になるより住民一同自決したい。爆弾か手榴弾を』と要求したが、『弾丸一発でも敵を倒すためにある。住民に渡すことはできぬ』と梅沢少佐はきっぱり断った。 「僕は少佐らの近くに居た」と宮平さん。軍命令のよる住民集団惨死ではなかったとの証言である。 夜中近く、「忠魂碑前の広場で自決するので集合」と役場から各避難壕に通報。だが集合は少なく、集まった人々も砲弾飛来で逃げ散ったという。死装束として晴れ着を着た住民たちもいたが、「殺される事」への本能的恐怖心が強かったのだろう。 この通報は座間味集落のみで阿真、阿佐の集落へは届いていない。宮平さんが家族を連れて整備中隊壕へ向かったのは26日未明。自決の手助けを頼むためであった。 毎日新聞 2001.6.28 WEB第136回 http //www.bes.ne.jp/forum/bingoohrai/robouta/old/136/index.html 449章「眼前の敵」~ 恐怖と緊張感が増幅 ★ うばすての伝説を持つシンジュ(死所)の森 「その明け方、僕は家族連れで整備中隊壕に行き、自決さすことを頼んで本部壕に帰ろうとしたら、内藤中隊長や幹部らにさんざん怒られた。「軍は住民と国土を守るためにある。住民を殺すことはできぬ。早く安全な所に避難して、必ず誰かが生き残り、亡くなった人々の霊を祭るんだ。それがお前の役目だろう」と言いながら、米、梅干、金平糖、カツオブシ等軍の糧食を袋に入れてくれた。「節約すれば一ヶ月は大丈夫。何としても生きろ」 僕らはシンジュ(昔、老人の死所)の森の避難壕に向かう途中、日本刀を持つ国民学校の教頭に呼び止められた。「なんでお前らはまだ自分で死ねんのか。自決できぬなら俺が斬ってやる」と日本刀を抜こうとした。「なんでお前に孫やうちらが殺されねばならんのか」と祖父母が必死の形相で反抗したため事なきを得た」と宮平さん。敵は眼前にも居たのだ。のちに、彼は住民二人を斬殺した事が判明し島に住めなくなったという。「彼は跳ね上がりで、硬直した軍国主義的言動で住民に威張っていた。僕は余り信用していなかった。戦後しばらくして訪ねて来たとき、どこかの社長になったが座間味へは帰れなくなったと話していたよ」(梅沢裕さん談) 住民や兵たちの恐怖と緊張館をますます増幅するかのような艦砲射撃の猛威のなかで、座間味島は3月26日の朝を迎えていた。 毎日新聞 2001.7.5 450章「米軍上陸」~ 海を覆い隠す艦船 ★ 座間味島上陸の米軍兵士と水陸両用戦車 (座間味村史より) 3月26日、早朝から猛砲爆撃。午前9時、水陸両用戦車と共に上陸用舟艇で座間味港と集落と古座間味海岸の3地点に米軍上陸開始。海を覆い隠すほどひしめく艦船からは陽気なジャズが聞こえていたという。古座間味には特攻の第1中隊(31名)、第2中隊(同数)が配置されていたが、特攻舟艇が破滅した状態では隊員になすすべもなかった。米軍上陸で戦隊本部は高月山から島中央部の番所山に移動した。地形複雑な山間部で米軍を迎撃する作戦。その慌しさの中で、25日に負傷した森井芳彦少尉(広島市研屋町出身)は、移動を拒否して本部の壕内で自決。補助看護婦にされていた慰安婦エイコも移動を拒み少尉と共に自決。元衛生兵の関根清さんは移動の直前まで看病していたが、「少尉は瀕死の重傷だしエイコは僕の指示で看護していた。一緒に自決するほどの仲には見えなかったのだが・・・・・・。分らんものだ。」 女子挺身隊との甘言で慰安婦にされたエイコたちだが、その出身地、本名、年齢すら不明の現在だ。ちなみに、トミヨは負傷した梅沢少佐と共に捕虜。残り5人の慰安婦と約200人の朝鮮人軍夫は梅沢少佐の配慮でいち早く投降したが、これら朝鮮出身者のその後の空白は埋められていない。 昼近くに梅沢少佐は全員番所山の本部集結の伝令を走らせた。宮平さんの負傷もその時だった。 毎日新聞 2001.7.12 451章「負傷前後」~ 米兵の姿が狂気増幅 ★ 米軍保護下の住民。白い手製の帽子が宮平秀幸さん (米軍資料) 「午前11ごろに伝令で整備中隊壕への途中、タカマタ(地名)で砲弾の破片に背中と大腿部をやられた。「動くと出血で死ぬぞ。じっとしておれば米軍が助けるかも」と言って飛び出した比嘉伍長は銃弾を浴び戦死。近くの機関銃陣地では焼けつく銃身に水をかけて冷やす役の朝鮮人軍夫たちが敵の銃撃でバタバタ倒されていた。 「アメリカーが助けてくれるわけがない。どうせ死ぬなら家族のそばで」と覚悟。 両腕で這いながらシンジュの森の洞穴にいる家族の所にたどりついた。 母がフトンを裂いて包帯をしてくれた。急に入口が騒がしいと思ったら、目の前に銃を突きつけた大男の黒人兵がいて、入口の方に向かって何か叫んだ。英語の分らない僕は「殺されるのか」と思ったが、2人の米兵が担架で野戦病院へ運んでくれた。 同じ頃に保護された住民と役場前の川原に集められたのは午後2時すぎだったと思う。 宮平さんが負傷から米軍に保護されるまでの時間帯、座間味集落のそこかしこでは住民惨死の光景が展開していた。「米兵は婦女子を強姦して殺し、男は戦車の下敷き」などと、民家に分宿した兵たちから聞かされていた話が現実となる恐怖・・・・目の色や肌色の違う米兵の姿が狂気をも増幅したのだ。 日本軍が中国などでやって来て行為を米兵にすり替えた話だったとは、住民が知る由もなかった。 毎日新聞 2001.7.19 WEB第137回 http //www.bes.ne.jp/forum/bingoohrai/robouta/old/137/index.html 452章「惨死(1)」~ 座間味集落で200人 集団惨死した家族の遺体 (米軍資料) 「シンジュの森の壕のある家族は人声で目をさました。壕の前に米兵がずらりと並び銃口を壕に向けて立っているのだ。妻は夫をせかした。カミソリで子供達や妻の首を切りつけた夫は、最後に自分の首を切り、全員が倒れた」。「(ネコイラズを飲んだが)子供達と父親だけが死ねないで苦しんでいた。突然、父親は棒を取り出し一人の子をメッタメッタになぐりつけて殺してしまつた。小さな男の子の片手を捕まえて振り回し、再三、岩壁にぶっつけた後棒で一撃を加えた。グァッという一言で幼い子は息をひきとった。この家族は結局、父親だけが生き残るという最悪の結果となった」(座間味村史抜粋) 兵からもらった手榴弾で死んだり、放置された銃で家族を射殺したり、棒にロープをかけて家族が一斉に首つりしたりなど凄惨な死の光景が展開したが、座間味集落だけで約200人もが自分や家族の命を絶っている。 万延元(1860)年生まれの85歳の老人から、昭和19(1944)年誕生の9ヶ月の幼児まで含むこれらの「死」を個人の意思と責任にすり替える言葉だからだ。忠君愛国的死への賛美と、鬼畜米兵と叫ぶ敵への憎悪、偏見、蛮勇は国家権力が手練手管で培養・増殖し、衆愚を利用して浸透・拡張させたにほかならない。住民は「惨死」させられたのだ。 毎日新聞 2001.7.26 453章「惨死(2)」~ 恩納川原周辺で329人 集団惨死の慰霊碑 (渡嘉敷島で) 座間味島の特攻舟艇第1戦隊と阿嘉島・ 慶留間島の第2戦隊は「島民自決命令」を出していないが、渡嘉敷島の第3戦隊は米軍上陸以前の3月20日に役場を通じて「島民自決命令」を出し、自決用手榴弾32発を渡している。 3月26日、渡嘉敷島に米軍上陸を見るなり第3戦隊長赤松嘉次大尉は、「軍が保護するから西山A高地の陣地壕終結」と全島民に命令。だが、集結した島民を壕内に入れなかったため、島民は近くの恩内川原の谷や山陰に竹と木の仮小屋を造り住むことにした。島民を監視することが目的だったようだ。28日、「全島民は皇国の万歳と日本必勝を祈って自決せよ。軍は最後の兵まで戦い、全員玉砕する」と命令。手榴弾20発を追加して与えた。 この日、恩納川原周辺で島民329人が集団惨死。これには軍命令のみか、島民で組織した郷土防衛隊員が自決を促した事実も判明いている。 このほか、いわれのないスパイ容疑で軍に銃殺、斬殺、斬首された人々も多かったという。 「住民の『集団死』は手榴弾だけではなかった。カマやクワで肉親を殴り殺したり、縄で首をしめたり石や棒で叩き殺したりした。」(渡嘉敷村史)島民に対しては傲慢で残酷て玉砕宣言までした赤松大尉が8月19日に降伏して捕虜となるまで、生き残り島民は残存兵約180名との食料戦争に苦しめられていたのである。 毎日新聞 2001.8.2 454章「惨死(3)」~ 差別への反発も拍車 ★ 村役場職員と家族の集団惨死の碑。 現在,73名と確認 「郷土防衛隊員になった時、将校や下士官らが、(お前達沖縄人は2等国民だ。3等国民は朝鮮人と台湾人。本土の1等国民に負けぬ努力をせよ」。悔しかったね。その差別への反発が集団惨死を促したかも。より日本人らしく死のうとね。でも、江戸末期や明治初期に生まれた老人たちの中には孫を助けたのもいる。「見も知らぬ人間のために、大切な孫を殺されてたまるか」と連れて逃げた。天皇制教育に毒されていなかっんだ」と宮平さん。 明治政府は「富国強兵」を推進した。「富国」とは他国を侵略して人的、物的資源の搾取強奪。そのための軍備拡充と徴兵制による強兵。「八紘一字」、「一死報国」、「大東亜共栄圏」「神国日本」などスローガンを正義の旗印として醜欲を覆い隠していた。更に、皇国史観、教育勅語、君が代、日の丸、軍人勅諭、戦陣訓、靖国神社という国の道標により、国民は誕生から死への一直線の人生を定められた。 具体的に強制、監視、推進したのは末端の官愚と衆愚である。座間味村の座間味集落では村長や職員など70余人がいち早く集団惨死。住民約200人もこれに続いたが、同村内の阿真と阿佐集落や阿嘉島は皆無。慶留間島は住民の約半数が集団惨死。これらの事実を知る限り、軍人や住民の硬直性観念論者と便乗的跳ね上がりの存在の有無が、素朴な島民たちの生死を分けた子とに間違いはない。 毎日新聞 2001.8.9 WEB第138回 http //www.bes.ne.jp/forum/bingoohrai/robouta/old/138/index.html 455章「斬り込み(1)」~ 精鋭な部下三分の二失う 座間味島の地図 座間味集落での集団惨死や米軍の住民保護と知ってか知らずか、26日午後には特攻舟艇第1.2中隊(3中隊末集結)と他の兵科中隊が番所山に集結。作戦会議では、夜陰にまぎれて第1・2中隊は阿佐への高台にある敵機関銃座を攻撃し番所山の本部帰隊。他中隊は座間味集落の敵陣他攻撃後にイナザギ(地名)集結が決定したという。共に攻撃後の集結地が指示され「玉砕」はない。だが、なぜか攻撃実行は第1・2中隊のみ。関根清(衛生兵)、梅沢裕(戦隊長)両氏の手記がある。 「(月)明るさのため全員突入による効果も危ぶまれる状況であったので、突入命令は下されなかった。その中止にシビレを切らしたのか、はたまた血の気に昴じたのか、無断で集結地をはなれた」(関根)。 「待機中の戦隊第1・第2中隊が敵の機関銃陣地に独断で斬り込んだ。丁度、十時頃我々主力が位置した番所山西方稜線から遥か東方に猛烈な敵の機関銃音が起こった。そして数分にして終わった。この若武者等は出撃不能の無念、機関銃陣地が及ぼす影響を判断して叩こうとした。 本部を離れ、敵が各処に侵入したので連絡困難、斯くして連絡とらざるまま独断斬り込んだ。最も精鋭な部下の三分の二を失い落胆の極みに達した。状況把握が遅かった。連絡報告さえあれば止められたものをと残念の至である」(梅沢)。第1中尉31名全員戦死。第2中尉24名戦死、生存7名。 毎日新聞 2001.7.16 456章「斬り込み(2)」~ 国家への不振と絶望 座間味戦を語る日置英男さん(左)と長倉捷治さん 焼津(静岡)駅近くの毎日新聞販売の長倉新聞店で日置英雄さん(76)と合った。 第1戦隊第2中隊員だった日置さんは3月26日の夜の斬り込みで生き残った7名のうち一人。 沖縄戦の話と知って長倉捷治さん(59)は身を乗り出した。「母の兄も沖縄で戦死。自決だった。母を呼びます」 伯父の石原正廣中佐が沖縄本島の仲間(地名)洞窟で自決したのは5月16日。享年33歳。「米軍の追撃を避けて部下と隠れた洞窟に住民たちも居た。兄は「この戦争は負けだ。皆は洞窟を出て米軍に降伏しなさい。抵抗せねば大丈夫」と、全員を立ち去らせての自決だったそうで、兄らしい最後だと思った。住民たちは自決後の洞窟入り口をふさぎ、兄の遺体を守ってくれたお陰で遺骨と遺品がそっくりかえれたのですよ」と妹はるさん(84)。 孤独無授の戦場で自決という死に向かいあう石原中尉の心情は、特攻基地で敗戦の衝撃を受けたときの僕の心情に重なる。国家への不信とその未来への深い絶望。・・・・・ 日置さんも話始めた。「26日の朝、伝令が米軍上陸の報と番所山に移動した本部への集結命令を伝えた。25日の砲弾撃で弾薬庫が吹っ飛んだから戦える武器弾薬はない。僕らは擧銃と弾丸3発、手榴弾1発に軍刀と鉄兜、、乾パン一袋の軽装備で2中隊壕を出発した」。 だが、早くも至近距離に米兵の姿・・・・・。 毎日新聞 2001.8.23 457章「斬り込み(3)」~ 意気盛んな将校斥候 戦死の地に特攻舟艇隊員の碑を建てた 生存の戦友たち(関根清さん提供) 「2中隊壕を最後に出て座間味集落の方を見たら、ほんの50㍍先に黒人兵がしゃがんでいた。目と目が合ったが、拳銃と自動小銃じゃ勝負にならんから、僕はひたすら隊列の後から歩いた。襲ってこなかった。助かったよ。 番所山で各隊は分散して待機。しばらくして将校斥候(偵察)に安部2中隊長(少尉)と2群長江口少尉と隊員の(候補生)の僕が出ることになつた。安部中隊長は陸士出身で意気盛んな22歳。「敵に出会ったら俺は真っ先に斬り込む。貴様らも遅れるな」と訓示した。これで戦死かと思ったとたん、死んだ僕が家に帰り、「ただいま帰りました」といったら「まあ、英ちゃん、どうしてた?帰ってきたのかね」という母の声がきこえたよ」。目前に迫った死への実感が白日夢となったのでろうか。だが、15時の出発直前に将校斥侯中止。 「あとから思うと、斥侯が報告に帰らず、斬り込んで戦死するなど考えられん事。敵の状況を調べて正確な情報を報告するのが本務なんだ。 あの時に偵察していれば、むざむざ斬り込んで死なずに済んだのではと思う。若い将校らは「米軍が持久戦にしたら、こっちの戦意戦力が消耗した時をねらって狩り立てられ、惨めな死にざまになる。ならば一気に」との思い込みが強かった。また、本部命令を僕ら隊員が直接に聞く事などできなかった」。 毎日新聞 2001.8.30 WEB第139回 http //www.bes.ne.jp/forum/bingoohrai/robouta/old/139/index.html 458章「斬り込み(4)」~ 満月の輝きに虚しさ 反戦平和の誓いを刻んだ慰霊碑文(関根清さん提供) 「中隊長の「阿佐への高台にある敵機銃座攻撃」命令で、19時に1・2中隊は出発した。玉砕だと感じていたが、心の隅では「どうにかなるだろう」と思っていた。戦闘末経験だったからな。 攻撃中止を僕らは知らない。中隊長は死っていたかどうか・・・・。1中隊は谷間を、2中隊は尾根道を選んだが、月はなくて暗闇の中を迷い時間がかかった。合言葉は「山」と「川」。ふいに敵機銃が吼えて弾丸雨あられ。僕は崖斜面にへばりついたものの、乱射音の中で誰が、どこで、どうなっているのか全然判らん。僕ら数名が突入した敵機銃座では既に安部中隊長と江口群長が斬り込んで戦死。黒人兵3名もワイヤで銃座につながれ死んでいた。 中隊長らの攻撃で米軍はこの銃座を放棄したんだ。後方の敵機銃座では1中隊が突入したらしい乱射音。1中隊全滅はその時のようだ。僕がその方向に敵機関銃を回して引き金を引いたらダダダダと弾丸が飛び出し、向こうの射撃が一瞬、沈黙。更に撃ち続けようとしたとたん、右腰の拳銃の柄に弾丸命中。砕け散った木片や鉄片で右腕負傷。やむなく戦隊本部へ帰る途中に重症の佐伯少尉と出会ってたがどうすることもできず、10メートルも離れぬうちにパンと擧銃音。山中をさまよい歩いて、ふと、周囲が明るいなと空を見上げたら、満月が凄いほど輝いていたよ」。 毎日新聞 2001.9.6 459章「作戦終了」~ 自決、餓死、降伏の道 高地で特攻機を狙う米軍高射銃座。向こうは渡嘉敷島 (米軍資料) 「夜半から未明にかけて敵(日本軍)は小銃、ピストル、軍刀で米軍部隊に来襲した。迫撃砲や機関銃の射手を数回も替えるほどの猛攻で格闘も激しかった。敵100名以上を殺し、米軍は死者7名負傷者12」(米軍資料) 米軍が100名以上と敵死者数を誤認するほど肉弾戦だったようだ。とはいえ、最高指揮官の梅沢戦隊長が知らぬ斬り込みは、下級指揮官らの方に一つの勝ち目もない暴勇。貧弱な武装と戦闘末経験のまま、命令に絶対服従と叩きこまれた少年兵たちの最後は余りにもいたましい。 3月28日、「座間味70%占領、作戦終了」と発表した米軍は軍政を敷き、4月1日からの沖縄本島進攻の拠点にした。約100名の残存日本兵に米軍の脅威となる大和魂や戦力はなく、自決か餓死か降伏かの道しかなかつた。 4月20日、梅沢戦隊長は部下解散を決断。軍の命令系統と規律が消滅し、自由を得た残存兵たちは降伏し捕虜になった。 5月、米軍は島内の集団惨死や兵たちの遺体収容を住民に許した。 「特幹隊(舟艇隊)の斬り込み場所では、兵隊達の白骨化した頭に日の丸の鉢巻がしめられたまま亡くなっていた。胴体は軍服に包まれているため肉はそのままで、胸の中からは、まだ見たこともない大きなウジ虫がゾロリゾロリ出てきた」(座間味村史) 6月8日、梅沢戦隊長も米軍の捕虜となった。 毎日新聞 2001.9.13 460章「修羅場」~ 「血」と「死」大地に埋まる ★ 大城澄江さん(左)と宮原さんが立つ畑は米軍の 遺体仮埋葬地だった(座間味島で) 座間味小・中学校体育館横の畑で宮平秀幸さんの従妹、大城澄江さん(81)と合った。斬り込みの夜、再集結地のイナザキへ弾薬箱を運んでおくよう命じられた女子挺身隊員の一人。「重い弾薬箱を5人で運んだ。暗く急な山道だったが何とかイナザキに持っていった。でもいくら待っても兵隊は来ない。全滅したのかもと思って手榴弾自決の覚悟を決め、5人は頭を寄せ合って手榴弾を何度も石に叩きつけたが爆発しなかった。海に飛び込んで死のうと断崖に行ったら海上はアメリカーの船がずらり。死にそこねて捕虜になったらとまた山中へ。咽喉が渇いて小川の水を呑んだら、少し上流に子供の死体があって水面は血で染まっていた。「うちらは何を飲んでも食べても、腹こわさねぇ。」と泣き笑いしたよ」。 大城さんのいる耕作地と学校敷地は沖縄本島で戦死した米兵の遺体仮埋葬地だったという。「若い母親が赤ん坊に乳を含ませながら死顔に手ぬぐいをかぶせて自分の胸を刺したのを僕はしっている。僕の家の入り口にも斬りこみで刺殺された5人の日本兵が埋められていた。この島は、住民と日本兵の集惨死の宮平さん。 その修羅場を替わり抜けて敗戦を知らぬまま1年7カ月もの間、断崖上の茂みや、小洞穴で生延びた2名の特攻舟艇隊員がいた。 毎日新聞 2001.9.20 WEB第140回 http //www.bes.ne.jp/forum/bingoohrai/robouta/old/140/index.html 461章「逃避行(1)」~ かすかな郷愁 心奥に 陸軍特別幹部候補生時代の高橋文雄さん 千葉県舟橋市在住の高橋文雄さん(76)は当時の戦隊本部付隊員で、斬り込んだ1・2同期生。特攻舟艇出撃時には総指揮官の梅沢戦隊長と乗艇する。だが舟艇を破壊されてからは本部と共に山中へ。4月5日夜。本部選抜の5名で米軍基地へ斬り込みに行くが失敗。数日後に砲弾破片で胸と右足負傷、梅沢戦隊長も膝関節の片方を負傷した。4月20日、梅沢戦隊長の「軍としての統一行動は本日を持って打ち切り、今後は各自、分散して生き延びて欲しい」との口頭命令で、兵たちはグループや単独による行動を始めた。いち早く捕虜になった者たちが米軍のタバコやチョコレートなど持ち、「日本敗戦は近いので降伏を」と残存兵に呼びかけていた。 高橋さんの属するグループは降伏を決意したが「生きて虜囚の辱めを受けず((注・戦陣訓)という心境よりも、寧ろこれ(捕虜)によって郷里の親兄弟が周囲の人達の謗りを受けること必定との思惑から高橋さんは幸福を拒否。あの時代、捕虜になった兵の家族親類は隣組のみか社会的にきびしい差別を受けるほど、戦陣訓の狂気は民間へも強く浸透していたのだ。それだけに、捕虜となることへの兵達の苦悩は暗く重かったに違いない。だが、「生きてさえいれば」とのかすかな郷愁も心奥で揺れていたのではないか。高橋さんが踏み出した逃壁行へとその一歩にも・・・・・。 毎日新聞 2001.9.27 462章「逃避行(2)」~ 前途絶望の中「生」求め 逃避行を語る高橋文雄さん (船橋市の自宅で) 降伏よりも逃避行を選んだ高橋さんは2名の同期隊員と共に山中へ。「我々3人の潜伏した場所はね後が裏海岸に面した断崖絶壁で前方数メートルは草藪が続き、その先は赤土の斜面が露出しており、左側は遥か岬方面までこれ叉草藪が一面に続く地形」(手記)。発見されにくい夕暮れの海岸で米艦船が捨てた食料品を拾った。ビスケットの梱包、乾燥野菜、果物、バター、チーズなど多種多様な豊富さに助けられている。ときに「ウインナー(ソーセイジ)と思ったのが人糞であったり、大きなハムだと喜んで拾おうとしたら、水死体の腕や足であったり」(手記)。だが危機も迫っていた。沖縄本島占領の米軍は小規模なら座間味島の残存兵狩りをやめていなかったのである。 7月19日、米軍に発見されて2名の戦友を失い途方に暮れた高橋さんが出会ったのは日置英雄さん。「斬り込みで奇跡的に生還した二中隊の日置候補生とばったり会い、「一緒に行こう」と再三同行を求めたが、彼は「もう駄目だよ。俺は出て行くんだ」と答えながら、振り返りもせず悄然として去って行った」(手記)。斬り込みで生延びた二人だが逃避行と降伏の道にわかれた。 共通なのは、二度と斬り込みをしなかったこと、前途に絶望を抱きながらも「生」への可能性を求めたことである。 高橋さんが「孤独」の逃避行をしなかった心情もそこにあるようだ。 毎日新聞 2001.10.4 463章「逃避行(3)」~ 日本に再び帰れる 1年以上も潜伏していた小さな岬(中央) (座間味島・チシ海岸) 捕虜はまず殺されないが、敗残の逃避行は生死ぎりぎりの境界をさ迷う。 高橋さんが仲間を求めたのは、希望のない日々を生き抜くための支えが欲しかったに違いない。日置さんと別れたのち、高橋さんは本部付隊員の砂川候補生と逃避行に入った。 「私達が辿り着いて結局最後まで潜伏し通した場所は、島の裏側に当たるチシ海岸に突出した長さ約50メートル、幅20メートルほどの岩山」(手記)。宮平さんとチシ海岸の展望台へ。湾曲する海岸線からそそり立つ断崖はそのまま険しい山々となる。人跡未踏を思わせる風景だ。「ぼろぼろになった衣服に住みついた虱とりで退屈を紛らわしながら、故郷の思い出話を語りあっていたが目新しい変化もないので話の種も尽き、望郷の念にかられて無口になる日も増え、言葉さえも忘れかけて行くような気がして・・・・・」(手記)8月末、漂着のビラで敗戦を知るが信じられず。米軍の贅沢な漂着食料も少なくなって来たある日、禁を破って昼間の食料探しに出た浜で島人と出会い、逃避行に1年7ヶ月もの時が経過していたことを知る。1946年10月28日であった。「ついに生き抜いた!。懐かしい日本に再び帰りつき、故郷の土を踏みしめることが出来る」(手記)。当時の陸軍高級参謀(作戦計画担当)の言がある。 「(特攻隊)花札で言えば役のつかなぬ捨て札だ」。 毎日新聞 2001.10.11 WEB第141回 464章「鎮魂歌」~ 素朴な情感に希望 465章「礼状」~ 喜び『生』あればこそ 宮平秀幸証言とは
https://w.atwiki.jp/oreqsw/pages/1139.html
―第501統合戦闘航空団ブリタニア基地 ハンガー― 「…よう俺。時間にはまだ早いぞ?」 「だから来たんだろ。…そいつが新型か?」 午前6時30分、作戦の発動の一時間前。俺は新型を見るためにハンガーに出向いた。ハンガーでは、既に友と整備班が作業を行っていた。 俺が指したそれは、天雷が収まっていたラックに設置されていた。 「ああ。『X-49 ナイトレーベン』。俺が一から設計して組み上げた、お前専用のジェットストライカーだ」 漆黒の機体の前に立つ友が、誇らしげに言う。 「…ジェット? あれは確か、魔導エンジンの開発に行き詰ってたんじゃ…お前、その技術を確立したのか?」 俺はやや驚きながら言う。 ジェットストライカーは基礎理論こそ確立されているものの、魔導エンジンの開発に難航しているはずの代物だったはずだった。 「ああ、違う違う。俺でも魔導エンジンの開発は上手く行かなくてな。これは別の理論を使って完成させたものだ」 その意味では厳密にはジェットとは違うな、と友は笑う。 「…いつもの独自理論か。お前は、本当に…」 そこからの言葉を失い、ただこめかみに手をやり溜息を吐く。そんな俺に友はもう一つ笑ってみせた後、嬉々として理論の説明を始めた。 「まあ、独自理論っても、魔導エンジンに俺が製作した『E.Aドライヴ』を搭載しただけなんだけどな」 「…何だそれは」 俺がやや呆れた顔でそう聞くと、よくぞ聞いてくれたといわんばかりに友の顔が輝く。 「既存の試作魔導エンジンでは、呪符を形成する際にどうしても不具合が生じてエーテルを上手く圧縮できていなかったんだ」 指を立てながら、至極楽しそうに友が語る。地雷を踏んだ、と俺は再度溜息を吐いたが、友は最早気にも留めない。 「俺もその不具合を克服は出来なかった。そこで開発、搭載したE.Aドライヴは、大気中のエーテルを取り込み、内部の呪符と飛行魔法でそれを加速、噴出する機構だ」 友がナイトレーベンを指して、さらにヒートアップする。 「この機構を搭載したことで、噴流式とはまた違う理論体系でありながら、数値上ではそれに並ぶ性能を引き出すことに成功したわけだ!」 どうだ!? と息巻いて俺に話を振る友。 「どうと言われてもな…使えるのか?」 ややげんなりした俺のその一言に、友の目が曇る。 「…正直言うと、かなりギリギリ。まだまだ理論も試作の域を出ないな。本当は、こっちでもっと弄りたかったんだけどな…」 「いいさ。使えるなら、それでいい」 俺の言葉に、友は僅かに目を伏せた後、顔を上げて言った。 「そうか…。よし、じゃあ早速履いてみてくれ。ウィッチによる起動試験をやってる暇は無かったからな」 その言葉に従い、ラックを上り挿入口に飛び込む俺。魔導エンジンに魔力を注ぎ込み、ゆっくりとナイトレーベンが目を覚ましてゆく。 ストライカー下部のスリットから、ドライヴ内で飛行魔法と反応したことにより可視化、加速化されたエーテルの粒子が溢れ出す。 (…これは…) 魔力を通しただけで、俺はナイトレーベンの潜在能力を理解した。 天雷では、すぐに手が届く位置に限界があった。だが、これなら、と俺は確信する。 (これなら、俺の全力を叩き込める!) それを把握した俺は、エンジンを停止させてナイトレーベンを脱ぐ。 「なんだ、試験飛行はいいのか?」 友が意外そうな顔で聞く。そんな友に、俺は肩を竦める。 「魔法力の消費は抑えたいからな。それに、隊長たちも来た」 俺の言葉に友がハンガーの入り口に目を向けると、ミーナとバルクホルン、それと眠そうなハルトマン、シャーリーが入ってきたところだった。 坂本の姿が見えないのは、恐らく早朝の鍛錬のためだろう、と俺は当たりを付ける。 「あら。おはよう俺さん、友さん」 「おはようございます、ミーナ隊長。バルクホルンも。エーリカはやっぱり眠そうだな」 俺がそちらに挨拶すると、ハルトマンは挨拶の代わりとばかりに欠伸をする。 「だって眠いよー…」 「ハルトマン…作戦前だぞ! しゃっきりしろ!」 いつものような会話が繰り広げられている後ろで、シャーリーが目ざとくナイトレーベンに目をつける。 「その黒いストライカーが俺の新型か?」 「ええ。俺が自信を持って仕上げた、ジェットストライカーの亜種みたいなもんです」 友が鼻高々に解説を始めると、シャーリーは目を輝かせて食いついた。俺にはやや理解不能だった言葉の羅列も、シャーリーには興味深いものであったらしい。 「しかしジェットかぁ…なぁ、友だっけ? これはあたしにも履けるのか?」 「いや…これは完全に俺専用として設計、調整している上に、まだまだ試作段階ですから…」 暗に不可能だと告げるその友の言葉に、やや期待していたらしいシャーリーは少し肩を落とす。 そうこうしている内に、次々とハンガーに隊員が集まり始める。作戦開始の30分前には、全員がハンガーに集合した。 「…皆揃ったわね。では、ブリーフィングを始めます」 ミーナが全員の前に立ち、厳しい表情で言葉を続ける。 「作戦目標は、巨大コアの破壊、並びにペリーヌさんの救出。まず、俺さんとサーニャさんは…」 作戦の目標を掲げた後に、ミーナが隊員の細かい動きを指示していく。 まず、俺とサーニャが電波送信可能圏まで接近し、電波の送信を試みる。そして、二人にはエイラがその直衛につく。 その他の隊員は全員が突撃、散開して陽動に当たる。作戦としては、シンプルなものだ。 「なお、ペリーヌさんにこれ以上の負荷を与えるのを避けるため、俺さんたちが目標を果たすまでコアへの直接攻撃は厳禁とします」 ネウロイが、取り込んだペリーヌの心配などするはずもないだろう。必要なら、死ぬまで彼女から魔法力を搾り取り、シールドを張り続けることは想像に難くない。 ミーナのその言葉の意味を噛み締めた俺が、知らずの内に握り拳を作る。 「では、総員出撃準備! 帰投は、必ず…必ず、十二人で果たします。異論、反論は許しません!」 「了解!!」 何時にも増して力強い声で返事を返した隊員達が、次々と自らのストライカーに駆け寄る。 俺もナイトレーベンのラックに駆け寄ったところで、ふと友が俺を呼ぶ。 「俺! 今回はこれ持ってけ!」 そう言って友が数人の整備兵の手を借りて運んできた物は、リーネのそれよりも長大ライフルだった。 「…何だこれ」 それを受け取った俺が、そのあまりの重さに思わず取り落としそうになりながらも尋ねる。 「ラハティL-39、対戦車ライフルだ。今回お前は後方任務だからな。これ持っとけ。お前の固有魔法なら片手でも扱えるだろう?」 友がそう言う間にも、俺はその重量を相殺して、片手で全長2mを越すそれを軽々と肩に担いでみせる。 「…ああ、助かる」 俺は礼を言うと、そのままラックに急ぐ。そうしている間に、すでに何人かは出撃準備を終えていた。 「出撃準備良し。バルクホルン、出撃するぞ!」 バルクホルンが真っ先に準備を終え、出撃する。それを皮切りに、次々と隊員が出撃していく。俺も再びナイトレーベンを履き、全てのチェックを終えて、肩のライフルの感覚を確かめる。 「俺君」 今まさに出撃しようとしていた俺に、何時の間に現れたのか、沢原が声をかける。いつものふざけた調子の無いそれに、俺は思わず振り返る。 「私がレイヴンウィッチーズを立ち上げた時の理念を、貴方と美雪さんと結んだ誓いを覚えていますか?」 不意の質問に、俺は一度目を閉じる。開かれた目には、迷いは無かった。そして、俺は告げた。 「『難しいことは考えるな』」 随分長く忘れていた、俺と美雪と沢原の、ワタリガラス達の最初の誓いを。 「『護るべき者がいれば銃を取れ』」 その言葉に、満足そうに頷く沢原。 「よろしい。大層よろしい」 「…長いこと、忘れていましたよ」 でも、と俺は続ける。一点の迷いも無い目で。 「もう俺は大丈夫です」 その言葉に、沢原は微笑んで頷く。その時、最後まで残っていた宮藤が出撃し、残すは俺のみとなる。 「…どうやら貴方は、ここで飛ぶ理由を見つけたようですね」 「ええ。もう二度と、失いません」 即答し、頷く俺。なら、と沢原は微笑みを消して告げた。 「貴方の上官として、命じます。貴方の戦う理由を、取り戻してきなさい。もう、一人のワタリガラスでいることは許しません」 「…了解。レイヴンリーダー、出撃する!」 最早、残す言葉も、かける言葉も無い。俺は全ての想いを、ナイトレーベンに魔法力と共に叩き込む。 次の瞬間、スロットルを最大まで叩き込み、エーテルの輝きを残して勢い良く滑り出して行く俺。その背中を、沢原は笑顔で手を振って見送る。 「さて…と。友君。ちょっとよろしいですか?」 全員が出撃し、空に上がった後のハンガーに残された沢原は、友を振り返って言う。 「これから、ちょっとした後始末があります。お手伝い、していただけますね?」 「…拒否権は無いんですよね。いつものことながら」 友は両手を上げて降参のジェスチャーをすると、返事を聞く前に歩き出した沢原に追従する。 彼らを待っているのは、彼らの戦いの後始末だ。 その内容を想像した友は、沢原の後ろでこっそりと溜息を吐いた。 ―ガリア近郊 海上― 基地を出発し、朝日を浴びながら十一人のウィッチ達は目標――巨大コアに接近しつつあった。 「…俺大尉」 バルクホルンが、編隊のやや上方を飛行する俺に声をかける。 「ん?」 「お前は、何があってもクロステルマン中尉を助けるのだろう?」 バルクホルンが、何かを危惧するような声で聞く。 「…ああ。どんな代償を払っても、俺はペリーヌを…」 「その代償が、自らの命だとしてもか?」 一瞬だけ、俺の眉がピクリと動く。他のウィッチ達も会話を傾聴しているのに気付き、溜息を一つ。 「…そうならないように努力はしよう」 バルクホルンは尚も何か言いたげだったが、そのまま口を噤んでしまう。 (…心配されたんだろうな) 俺は肩に担いだラハティの感覚を今一度確かめ、内心でうっすらと微笑む。 (悪いな。でも…俺は、ペリーヌを…) 俺がそう決意を固めている内に、ミーナが鋭く声を上げる。 「間もなく作戦領域です。状況を開始します」 その声に、俺はスロットルを下げ、ロールしつつ降下。サーニャと合流する。 「サーニャ、よろしく頼む」 「頑張ります…」 「私もいるゾ!」 前方から、エイラも合流し、やや見慣れないケッテが結成される。 巨大コアとの距離はもう遠くない。そして、この距離まで近づけば、嫌でも見えてしまう。 その中心部に囚われ、意識をも幽閉され、魔力を吸われるがままとなっている、哀れな虜囚の姿が。 「ペリーヌ…」 坂本が思わず歯噛みする。そして、皆の思いは一つだった。 「…電波送信可能域に到達しました!」 サーニャが報告すると、ミーナが頷き、号令を出す。 「作戦開始! ペリーヌさんを助け出すのよ!!」 「了解!!」 三人を除く全員が最大加速、コアへ陽動を仕掛けるために一斉に突撃する。 と、その時、コアに動きがあった。大量の小型ネウロイをその表面から放出し始めたのだ。 「各機、流れ弾にも留意! 絶対にコアへは銃口を向けないで!」 ミーナがそう言い放ち、敵の総数を計るために固有魔法を発動する。その間にも、陽動隊は次々と交戦状態に入っていく。 「ちっ…数が多い!」 坂本が毒づきながら九九式二号二型改13mm機関銃を構え、コアに射線がかからないことを確認してから引き金を引く。 どうやら小型にはシールドを張る能力は無いようで、着弾と共に次々と砕けてゆく。 「小型にはシールドを張る機能は無い! 各機、冷静に叩け! 間違っても乱射はするな!」 声を上げつつ、坂本はさらに引き金を絞り、接近してきた小型ネウロイを片手で抜いて振るった扶桑刀で切り伏せる。 「美緒! 無茶はしないで! あなたはもう魔法力が…!」 心配そうなミーナの声に、坂本は思わず苦笑してしまう。 (…気付かれていたか) 「大丈夫だ。これしき、何の障害にもならん!!」 そう威勢よく言い放つと、次の獲物に向かう坂本。 ミーナが、それでも不安は拭いきれないという表情で後を追おうとするが、まずは自らの仕事に徹するために集中をはじめた。 「全く、数だけが取り柄か!」 「小型だしねー。そりゃ数揃えない、と!」 バルクホルンが、悪態を吐きながらも多くの小型ネウロイを屠ってゆく。ハルトマンも、無駄口を叩きながらも確実に撃墜数を重ねる。 「敵総数、百十二機!」 固有魔法で敵状把握を終えたミーナが、全員に通達する。 「うひゃー…こりゃキツイな。ルッキーニ、無茶するなよ!?」 「大丈夫だって! とりゃー!!」 小型ネウロイの数を聞いたシャーリーがげんなりしながらも、ルッキーニを気遣う。 当のルッキーニは小型ネウロイの群れに怯みもせず、果敢にブローニングM1919A6を乱射する。 乱射はするなという坂本の言いつけをあっさり破りつつ、一発たりともコアに向けていないのは流石と言うべきか。 「リーネちゃん! 私の後ろに!」 「うん!」 宮藤がシールドを張って援護に徹し、その後ろからリーネが的確な狙撃で向かってくる小型ネウロイの数を削ぐ。 「ペリーヌさん…!」 「もうすぐ、助けますから…!」 二人の意思に応じて、シールドが輝きを、弾丸が鋭さを増してゆく。その姿は、最早ひよっこと呼べるものでは無い。一人前の、魔女の姿だった。 陽動隊が奮闘する中、そのやや後方では本命である俺達が控えている。 「サーニャ、大丈夫カ?」 「大丈夫よ、エイラ…」 サーニャは電波を極一点送信するために、集中して目を閉じている。 「…三機、抜けてくるゾ」 固有魔法である未来予知で、少し先の小型ネウロイの動きを予知したエイラが警戒を呼びかける。 その言葉通りに、小型ネウロイが三機、俺達に向かってきた。 「来タ…!」 エイラがMG42を構える。その銃口が火を吹くより先に、 「大丈夫だ」 俺が右手に構えたラハティから、リーネのそれより重い銃声が三度響く。放たれた銃弾は、寸分の狂いもなく三機の小型ネウロイを撃ち砕く。 それを見届けてから、俺は再びラハティを右肩に担ぎ直す。 「うえー…お前、よくそれを片手で扱えるナ…」 「ん? ああ。単なる固有魔法だ」 何の気無しに答える俺に、エイラは溜息を吐きたくなる。 「…送信、行けます」 その時、サーニャの準備が整った。それは即ち、巨大コアへのチェックを意味する。 「頼む、サーニャ」 俺はサーニャの手を取り、自身の魔法力に想いを乗せ、サーニャにゆっくり受け渡す。細かい魔法力の遣り取りに長けた、俺ならではの作業だろう。 「…はぅ…」 突然、サーニャが顔を赤らめて俯く。 「? どうしたサーニャ……あ…」 口にしてから気付く俺。自身の想いを乗せた魔法力をサーニャに受け渡すということは、 「…俺さんは、本当にペリーヌさんのことが…その…」 「あー…その…」 「コラー! 何変な雰囲気になってんダー!!」 思わず顔を赤らめる二人に、エイラが溜まらず憤慨する。何やら、台無しである。 「で、では、行きます…」 「あ、ああ…」 未だに心持は落ち着かないが、受け取った俺の想いを送信電波と同調させ、送信準備を整えるサーニャ。 思わず恥ずかしい目にあった俺も、似たような気持ちで相槌を打つ。置いてけぼりにされたエイラはご機嫌斜めだ。 そして、幾許かの後、送信が始まった。可視は出来ないが、それが一直線にペリーヌの許へ向かっていくのを俺もエイラも察知する。 「…成功です。ペリーヌさんに届きました!」 集中して電波の行く末を見守っていたサーニャが、弾んだ声で報告する。 「これで後はツンツンメガネが目を覚ませば、私達の勝ちダナ」 「ああ…」 気を緩めた俺とエイラがインカムでミーナに通信を入れようとした瞬間、 「!? ぅ…っ!?」 突然、サーニャが頭を抱えて呻きだす。 「サーニャ!?」 「どうしたんダ!?」 慌てて二人が左右からサーニャを支える。二人の手がサーニャに触れた瞬間、二人の頭に耳鳴りのような音が響き、鋭い痛みが走った。 「ぐぅ!?」 「な…何なんダ!?」 思わず頭を押さえた二人の頭に、今度は明確な声が響いた。 ―――来ないで 「これは…」 妙な頭痛を堪え、顔を上げた俺の目がある一点を捉える。囚われたまま、未だに目を開かないペリーヌを。 ―――誰も私に…近寄らないで!! 悲鳴に近い声。その声は、紛れも無く… 「…ペリーヌ?」 「冗談…ダロ…?」 ペリーヌの声、いや悲鳴の意味を察し、二人は絶句した。 《三人とも! 何があったの!?》 異変を察知したミーナが、インカム越しに三人に呼びかける。 「あ……」 予想外の出来事に、エイラは上手く言葉を発することが出来ない。俺も同様で、言葉が見つからないまま呆然としていた。 二人に代わって、やや冷静さを保っていたサーニャが震える声で報告する。 「…電波の送信には成功しました…ですが…ペリーヌさんからの拒絶を確認しました…失敗、です…」 《馬鹿な、拒絶だと!?》 バルクホルンの驚愕に満ちた声がインカムを通して三人の鼓膜を叩く。 《…敵再出現! ミーナ隊長!!》 後方で狙撃に徹していたリーネが、コアから再び現れた小型ネウロイを素早く察知した。 《…数…七十八機…!!》 敵の増援の数を計ったミーナが絶句するのが全員に伝わる。盤上の形勢は逆転され、今度はウィッチ達がチェックをかけられる番となった。 「こ、これ以上はマズイんじゃないカ!?」 それをさらに後方から見ていたエイラが慌て始め、しかしそれは彼女だけではなかった。 《これ以上は…キツイ…かな?》 珍しく、ハルトマンが気弱な発言を零す。 コアに銃口を向けられない都合上、どうしても機動には制限が生じる。 これ以上数が増え続ければ、いかにエース揃いの501といえど、対応できるラインを超えてしまう。 《…やむを得ません…作戦は失敗。総員…撤退…!》 その決断は、どれほど苦しいものだったか。ミーナの苦しげな命令が、全員の耳に絶望を伴って響いた。 「そんな…」 その命令を聞いたサーニャが思わず俯く。 「失敗…? じゃあ、ペリーヌは置いていくのカ…?」 エイラも、信じられないといった様子で呟く。その一方で、ようやく俺の思考が働き始めた。 (…拒絶は、十中八九ネウロイの仕業。でなければ、そもそもペリーヌが目を覚まさずに答えられるはずが無い) なら、どうするか。大人しくペリーヌを放置して逃げるのか。部隊のことを考えるのなら、恐らくそれが最良の選択肢ではあるだろう。 だが。最良の手が最善の手とは限らない。何故なら、それはペリーヌの命を確実に削る選択肢であるからだ。 「…まだだ」 難しいことはどうでもいい。俺は、何のためにここに来たのか。 「…俺?」 エイラとサーニャが怪訝そうな顔で、俺を振り返る。俯いた俺の表情は、二人からは見えない。 「…エイラ、これ持っててくれ」 「え? ちょ、オイ!!」 突如として俺はラハティをエイラに押し付ける。そのあまりの重さにバランスを崩したエイラを、サーニャが慌てて支える。 二人が俺の方を向いた時には、そこには淡いエーテルの燐光が残るのみで、既に俺の姿は無かった。 ナイトレーベンのスロットルを全開にし、目にも留まらないような速度で俺は上昇。戦場を俯瞰する。 《…俺さん!?》 《何やってんダ!?》 既にエイラとサーニャの声すら、インカムを使わなければ俺には聞こえない。だが、俺はその声には一切耳を貸さない。 「…ヤタ」 『あいよ』 代わりに、自らの使い魔…ヤタに話しかける俺。返事は、すぐに来た。 「ペリーヌを助けに行く。力を貸してくれ」 俺の心の奥、大事なものを護りたいという明確な意思のその先に、『錠前』が表出する。 『…はっ。誰にモノ言ってんだテメェ。』 だが、返ってきたのはヤタの嘲笑。 『俺はテメェの相棒だろうが。…貸すも貸さねぇもあるかよ』 瞬間、膨大な魔法力が俺に漲る。一瞬苦笑した後、俺はそれに自身の魔法力を重ね合わせ、『鍵』を手にする。 鍵を錠前に差込み、迷い無く捻る。 それは、発動の合図。護りたいという純粋な意思の下、ペリーヌの許へ羽ばたく翼の。 俺の左背から、漆黒の片翼が発現する。 ただし、それは以前発現させたものより、遥かに巨大で、力強いものだった。 それはすなわち、俺の意思の力。何があっても、何をしてでもペリーヌを救うという覚悟。 《俺さん!? あなたそれは…一体どうするつもりなの!?》 その翼を前回目撃しなかったミーナが、驚愕と共に問う。俺の返答は、シンプルだった。 「…ペリーヌを、助け出す」 数十メートル台に達しようという翼を大きく広げ、隅々まで魔法力を行き渡らせてゆく俺。 《無茶よ! あんな数に一人で突っ込む気!?》 返答の代わりに、俺は一つ息を吐く。そして、言い放つ。 「俺は…今度こそ、護るんだ!!」 片翼を大きく羽ばたかせ、コアへと、ペリーヌへと突き進む。 その背には、二つの想い。護れなかった少女への想いと、護りたい少女への想い。それらが、俺の背中を後押しする。 遠くから手を伸ばすだけでは、掴めない。 そうだ。今度こそ、その手を掴みに行こう。 「俺さん!! …ああもう、扶桑のウィッチって…!」 ミーナが頭痛を堪えるように言う。その視線の先には、巨大な黒い片翼を羽ばたかせ、コアへと突き進む俺。 文句は言いつつも、ミーナは俺を止める言葉も、その意思も持ち合わせていないことは、内心諦めと共に認めていた。 「どーするのミーナ?」 ハルトマンがやや楽しげに聞く。最早、やけっぱちになりつつ、ミーナはインカムに叫んだ。 「撤退は中止! 俺さんを援護します! 全機、ブレイク!!」 「了解!!」 心なしか、先程よりいきいきとして小型ネウロイに襲い掛かるウィッチ達。 (もう…頼むわよ、俺さん…) ミーナはやや祈るような気持ちで、MG42を再び構える。その顔は、不思議と先程よりも晴れやかなものだった。 魔女達の反撃が始まる。絶望からではなく、家族を救いたいという、最後の希望に後押しされて。 俺は漆黒の片翼を大きく羽ばたかせ、矢のように空を駆ける。 魔法力の使用を最小限に控えるために、以前のように音速を超える飛行も、魔法力を集中、放出する攻撃も出来ない。 (…一撃。一撃に全ての意識を絞る。それに、全てを賭ける!) 小型ネウロイが、コアを目指す俺の進路を阻む。だが、そんなものは壁にもならない。 「どけぇっ!!」 俺はただ一度、片翼を振るう。 その直撃を受けた小型ネウロイはあっけなく砕け散り、その余波を受けた個体も散り散りに吹き飛び、俺に道を空ける。 破片を蹴散らし、俺が尚も突き進む。俺に群がる小型ネウロイが比較的少ないのは、他のウィッチ達が奮闘している証拠だろう。 無茶に付き合わせることに多少の罪悪感を抱きながらも、俺は前を、一点を見つめる。 (もう少し…もう少し!!) 俺は右手に、漆黒に色づけられた魔法力を一点集中させる。 あの時ペリーヌの手を掴めなかった右手。そこに、ありったけの想いを乗せて。 だが、俺の前に、最後の壁が立ち塞がる。 《…! シールドが!!》 誰かの声が、インカムから俺の耳に伝わる。その俺の目の前で、コアは赤く巨大なシールドを張ったのだ。 それは、ただのシールドではなく、多重シールド。並の攻撃では、到底貫けないであろう厚さの。 そのシールドを張るために、どれ程の魔法力をペリーヌから搾り取ったのか。 「クソッタレがっ…!!」 俺の右手が、さらに黒く淡く輝く。どのような障壁だろうが、俺はただ突き進むのみ。そして… 『んなもんブチ抜いちまえ、相棒!!』 「言われなくても!!」 その意思を、想いを、押し通すのみだ。 「おおぉぉぉぁぁぁああぁぁぁぁぁぁああぁああああ!!!!」 俺は黒く輝く右手を思い切り振りかぶり、雄叫びと共に叩きつける。禍々しい程に赤いシールドと、俺の一撃が拮抗する。 だが、それもほんの一瞬。 次の瞬間には、赤いシールドは跡形も無く砕け散っていた。 「ペリーヌっ!!」 最早、俺を遮るものは何も無い。手を伸ばせば、届く距離。 「届、けぇぇぇぇぇえ!!」 俺のありったけの想いと漆黒の魔法力が、拳と共に巨大コアに突き刺さった。 ―――ここは、どこだろう? 彼女は真っ赤な海の中のような世界で、一人自問自答していた。 ―――私は、誰なんだろう? 赤く暗い海で、彼女は取り留めのない思考をただ繰り返す。 ―――…? そんな彼女の思考に、突然何かが割り込んだ。 …! それは、声だった。彼女は、始めはそれが何だか分からなかったが。 ―――何?…凄く、懐かしいような…安心するような… ……リー…! …ぺ……ヌ! ―――ああ、あの声は…そうだ…私は… 彼女の心を、暖かく黒い何かが満たしていく。それは、彼の想いだ。それと同時に、急速に水面に浮上してゆく感覚。 ―――そうだ、私は…この声を…この温もりを、知っている… …ペリーヌ!! ―――…俺、さん 忘れるはずも無い。何故なら、それは彼女の大切な人の声。 ―――俺さん!! 大切な人の声の許に、彼女は――ペリーヌは手を伸ばす。赤く暗い海に、光が満ちた。 「…俺さん!!」 「っ…ペリーヌ!!」 ひび割れたコアのその内部。そこに囚われたペリーヌの目が、確かに開いた。声が、確かに俺に届いた。 俺の顔が、一瞬だけ綻んだ。だが、一瞬の後にすぐに表情を作り直す。 「ペリーヌ、やれるか?」 「ええ。いけますわ!」 恐らくもう幾ばくかも無い魔法力を振り絞り、ペリーヌが固有魔法を発動させる。紫電が、彼女の前髪の前で飛び散る。 それを見た俺も一度下がり、片翼を大きく振りかぶる。 二人は意識することなく、自然と呼吸を合わせ、同時に動く。 「トネールッ!!」 ペリーヌの渾身の雷撃が奔る。 直前に俺が入れたひび割れをさらに拡大させ、内側からの崩壊は広範囲に伝播してゆく。そこへ、 「くたばれっ!!」 大きく振り下ろされた俺の黒翼の一撃が、崩壊を決定付ける。 内側からの力に脆くなったところに、外側から強大な一撃が直撃すればどうなるか、考えるまでも無い。 理不尽なまでのダメージを受けた巨大コアは、その身を輝く破片へと転じさせ、砕け散った。 戒めを解かれたペリーヌは、その破片に混じって空へと放り出される。 「ペリーヌ!!」 落ちてゆくペリーヌに俺は追いすがり…今度こそ、しっかりとその手を掴んだ。 「俺さん…」 俺に抱き留められ、ペリーヌは弱々しく微笑む。 無理も無い。自分の意思とは関係無しに魔法力を吸い出され続け、最後の一撃でギリギリまで使い果たしたのだ。 「良かった…本当に…っ!」 俺の胸中に、今度こそ護れたという安堵感が押し寄せ、俺は力強くペリーヌを抱き締めた。 「俺さん…ちょっと、苦しいです」 苦笑してそう言いながらも、自身の腕を俺の背中に回すペリーヌ。 「二度目、ですわね…」 「馬鹿…そんなの、いいんだよ…」 少し互いの身を離して、互いに微笑む二人。 「あー…ゴホン」 「!?」 わざとらしい咳払いに、二人は同時に硬直し、ぎこちなく振り返る。 そこには、咳払いをした坂本を筆頭に、501の面々が誰一人欠けることなく集まっていた。 「全く…状況終了後に即座にこれとは…やれやれ…」 バルクホルンが、仕方のないやつらだと言わんばかりに首を振る。 「あっれー? さっき、俺とペリーヌがコアを砕いたのを見て一番嬉しそうな顔をしてたのって誰だっけなー?」 ハルトマンー!! とバルクホルンが顔を真っ赤にして怒鳴る。それを中心に、笑いが起こる。皆の顔は、晴れやかだった。 「おかえり。よく頑張ったな…ペリーヌ」 「おかえりなさい、ペリーヌさん!」 「無事でよかったです…」 笑顔でペリーヌをねぎらう坂本。その横で、ペリーヌの無事を喜ぶ宮藤とリーネ。 その後ろの全員の表情が、同じ心境を物語っていた。 「少佐…皆さんも、ありがとうございます」 いつものつんけんした態度ではなく、素直に礼を言うペリーヌ。そんなペリーヌの様子に、全員が微笑む。 「作戦終了! ストライクウィッチーズ、全機帰投します!」 ミーナが作戦の終了を宣言し、全員が返答しようとした、その時。 「…!! ネウロイの反応、再度確認!」 サーニャの魔導針が発現し、鋭い声で警戒する。その声に、全員の表情が急変する。 「おいおい…!? コアは破壊したはずだぞ!」 シャーリーが驚愕を露に辺りを見回す。 彼女らの周辺を漂っていた輝く破片が、空中で不自然に停止する。そして、急速に上昇すると、彼女らのさらに上方で一つの形を成してゆく。 「馬鹿な…コアが再生している…!?」 魔眼を用いてそれを観察した坂本が唖然とした様子で呟く。 見る間に球状の…ペリーヌを拉致した形状に再生したネウロイは、ゆっくりと大陸に向かって移動を始めた。 「あのネウロイ、大陸を!?」 ミーナの言葉と共に、ペリーヌがそちらを見て目を見開く。 「あの方向…まさか、ガリアへ…!?」 その言葉に、全員が息を呑む。 仮にあのネウロイがガリアへ攻撃を加えるつもりなら、それこそガリアの復興など夢物語になってしまう。 そうでなくても、向かう先の大陸で自爆でもしようものなら、その土地の末路は考えるまでも無い。 「追うぞ! あのネウロイ、何をするか分かったものではない…!」 バルクホルンが追撃の意を見せるが、魔法力を消耗している現状では、追いつくことすら難しい。それは、誰しもが同様だった。 「もうムリー…」 ルッキーニが力無く呟き、全員の足が止まってしまう。 絶望が、音も無く這い寄る。そんな魔女達をあざ笑うように、ネウロイはさらにゆっくりと上昇、大陸へ向かっていく。 「…少佐」 その中で、俺が不意に坂本を振り返る。 「ペリーヌを頼みます」 一言だけ告げると、俺は抱えていたペリーヌを坂本に押し付けるように渡す。 「…俺?」 「何をする…気ですの?」 慌ててペリーヌを受け取った坂本とペリーヌが怪訝な表情を俺に向ける。 「あれを止めてくる」 そう言うと、俺は彼女達に背を向けた。その様を見て、ペリーヌの顔色が変わる。 「な…何を仰ってるんですの!? 貴方だって、もう魔法力が…!」 「心配するな。ペリーヌの護りたいものを、俺が全力で護ってくる」 背を向けての一言に、ペリーヌは絶句する。俺の言葉には、自分が戻るという意思が感じられなかった。 「いや…いやぁ!」 暴れるペリーヌに、坂本の姿勢が崩れる。だが、ペリーヌには構っている余裕は無い。 「待って…待って…っ!!」 飛び立つ直前の鴉のような俺の背を前に、ペリーヌの目に涙が浮かぶ。だが、俺は振り返らない。 「折角助けていただいても…! 貴方がいないのでは意味がありませんわ!!」 涙と共に、俺を引きとめようとする言葉がペリーヌの口から溢れ出す。だが、俺は止まらない。 その隅々まで意思を、魔法力を行き渡らせた漆黒の片翼が、黒い羽を散らしながらペリーヌの前で大きく広がる。 「ばかぁ!! 私は…貴方さえいてくれれば…っ! 私は、貴方とずっと一緒にいたいんですっ!!」 ペリーヌの嗚咽交じりの叫びが、ありったけの想いが響く。今にも飛び立とうとしていた俺が、ふと振り返った。 「…ペリーヌ」 「おれ、さ…んっ?!」 す、とペリーヌに近づいた俺が、突然ペリーヌの唇にキスを落とす。 触れるだけの、一瞬だけの儚いキス。それが離れると、俺は見慣れた苦笑を浮かべた。 「ごめんな。…俺も、ずっと一緒にいたかったよ」 え…? とペリーヌが呆然とする前で、今度こそ俺は飛び去った。 「っ!! 俺さぁぁぁぁぁん!!!!」 一番護りたかった少女の悲痛な叫びさえ、自身の背を押す追い風として。 遥か上空のネウロイに向かいながら、俺は想う。 (…ごめんな、ペリーヌ。俺は、幸せだったよ) 走馬灯のように、様々な想い出が俺の頭を駆ける。 501の基地に来た日。彼女と模擬戦をした日。彼女を救えた日。彼女の想いを知った日。 それだけじゃない。俺の内にある全ての想い出が、もう魔法力の尽きかけた俺を前に押し出す。翼に、力を漲らせる。 『…いいのか? このままだとお前、死ぬぞ』 ヤタが、俺に問う。その問いに、俺は一つしか答えを持っていなかった。 「いいも悪いもあるか」 『…そうかい』 苦笑交じりの、ヤタの返事。そんなヤタに、俺は逆に聞き返した。 「お前こそいいのか? このままリンクを繋ぎ続ければ、お前もタダじゃすまないぞ」 俺とヤタのリンクは、魔法力の受け渡しの都合上、通常のウィッチが使い魔と繋ぐそれとは比較しようが無いほど深く強いものだ。 このままリンクを繋ぎ続けて俺が深刻なダメージを受けた場合、ヤタ側にもダメージが流れ込む危険がある。 それだけではなく、暴走した魔法力がそのままヤタに跳ね返ることもあり得る。 だが、それらの俺の懸念を、ヤタは一笑に付した。 『はっ、アホ抜かせ。…俺がケツまくって逃げたら、誰がテメェの翼を支えるんだ?』 その言葉に、俺は一瞬だけ驚き、苦笑する。 「そうか。…なら、もう少しだけ付き合ってもらうぞ。相棒」 俺はさらに加速する。ネウロイが、間近に迫る。 魔法力は残り少ない。取れる攻撃手段は、ただ一つ。 (…残りの魔法力を前面に展開、そのまま突っ込むしかないな) 防御を一切無視した特攻。ほぼ確実に俺は死ぬだろう。ネウロイを道連れにして。 だが、俺の顔に悲壮感は無かった。それどころか、口元に薄い笑みすら浮かんでいる。 そのことに気付いた時、俺はようやく、あの時の美雪の笑みの理由を理解した。 (…ああ、そうか。そういうことだったのか) 俺は背中の向こう、今も自分を涙目で見上げているであろう少女を想いながら、魔法力を前面に集中させる。 (ペリーヌ…) 固唾を呑んで見守る魔女達の遥か上空で、漆黒の力とネウロイが衝突した。ネウロイはその力に耐え切れず、その姿を保てずに崩壊する。 再びネウロイは、白く輝く破片にその身を転じさせて降り注ぐ。その様は、あの雪の日に少し似ていた。 「…」 ペリーヌは、溢れる涙をそのままに空を見上げていた。他の魔女達も同様で、ただ空を見上げるしか出来なかった。 彼女達の視線の先で、俺と衝突したネウロイが撃破され、無数の破片となる。 「…ネウロイの反応、完全に消滅…」 サーニャが沈んだ声で報告すると共に、魔導針が消失する。 …誰も、声を発することが出来なかった。 「おれ…さんっ…」 ペリーヌの嗚咽だけが、空に響く。 誰もが悲嘆に暮れる中でただ一人。狙撃手として優秀な目を持つリーネだけが、それを見ることができた。 降り注ぐ白の中の、一点の黒を。 「…ペリーヌさん!!」 途端に破顔したリーネが、それを指差す。 咄嗟にペリーヌは涙を拭いて身を乗り出しかけるが、坂本に抱えられている状況を思い出して動きを止める。 「…ミーナ、シャーリー。少し私を支えてくれ」 ふと、坂本がミーナとシャーリーに声をかける。首を傾げつつも、両側から言われた通りに坂本を支える二人。 「バルクホルン。私のストライカーを」 「? …なるほど、そういうことか」 坂本の意を汲み取ったバルクホルンがMG42を背中に回すと、坂本の下に回りストライカーに手をかける。それを確認した坂本がストライカーのエンジンを切り、そのままそれを脱ぐ。 突然の行動に、ミーナとシャーリーはやや慌てながら坂本を抱え直す。 「え…あの、大尉? 何を?」 事態に付いていけずに呆然とするペリーヌの両足に、バルクホルンは坂本のストライカーを装着した。 慌ててストライカーに魔法力を通し、エンジンを起動させるペリーヌ。 「…ペリーヌ。あの大馬鹿を頼む」 その坂本の一言に、ペリーヌの涙は完全に吹き飛んだ。 礼を言うのもそこそこに、ペリーヌは飛び立つ。魔法力の不足など、知ったことではなかった。 「…ん…」 落ちる。俺はただそれだけを考え、事実彼は落下を続けていた。 「…あれ。俺、生きてるのか…」 どういう訳か、俺は生き延びたらしい。そのことに、今更ながらに俺は驚く。 「…ああ。綺麗だな…」 自分と共に落下する光の欠片と、あの日の雪景色を重ね合わせる俺。 「けっ。何だテメェ。ちゃっかり生き残りやがって」 その声に俺が視線を巡らせば、何時の間に現れたのか、ヤタが俺の傍で滞空していた。 「よう、ヤタ。お前も生きてんだな」 「当然だ。魔法力はテメェにほとんど持っていかれたがな」 ああ体がダリィ、などとぶつぶつ言うヤタからとりあえず視線を外し、俺は気付いた。 「…なんか、落下速度が遅いんだが」 「今更気付いたのか? 俺が残った魔法力でテメェを支えてるからだろうが」 そんなこともできるのか、と改めて自身の使い魔の特殊性を思い知らされる俺。 「…しかし、この後どうすっかな」 「落ちた後はテメェで泳げ。俺は知らねぇ」 投げやりなヤタを見て、やれやれと俺が肩をすくめる。 と、その時。ヤタが何かに気付いたようで、不意に他所を向いた。 俺もそれに気付き、そちらを向こうとした時、突然ヤタは大きく翼を広げ、俺の視界を阻害する。 「おおっとぉ、忘れてたぁ! 今日はちょっくら可愛い子猫ちゃんとのデートの日だったなぁ!!」 「…突然なんだ」 いきなり騒ぎ出したヤタに、俺は白い目を向ける。 「というわけで、だ! 俺は帰るから、後はテメェで何とかしてくれ! あばよ相棒!!」 そう言った瞬間、ヤタは俺にかけていた補助を解除した。つまり、 「おおわぁあぁあああ!? ヤタぁぁぁあぁぁああぁ!!!!」 突然の使い魔の裏切りに、必死の叫び声を上げながら急速に落下する俺。 (くそっ、あいつを素直に当てにした俺が馬鹿だったよ畜生! なんで気付かなかったヤタはこういう奴だってぇぇぇ!!!!) その俺の真上で、悠々と飛び去っていくヤタ。 慌てて俺はナイトレーベンに僅かな魔法力を込めるが、エンジンを起動させるだけの魔法力も最早俺には残っていない。 当然、落下時の衝撃を相殺することも不可能だろう。 (やば…これは、マジで死) その俺の思考は、突然横から飛んできた青い影にさらわれた。 「俺さぁぁぁぁぁん!!!!!!」 「おわぁ!!」 突然の横からの衝撃に、一瞬息が詰まる俺。 「うっ…って、ペリーヌ…?」 俺を横からぶつかるように支えたのは、他でもないペリーヌだった。 「俺さん…うう…」 俺の無事を確認した瞬間、再びペリーヌの目から涙が溢れてきた。 「ばか、ばか、ばか、ばかぁ…」 俺の胸に額を思いっきり押し付けながら、ひたすら泣きじゃくるペリーヌ。一瞬あっけに取られた俺だったが、すぐにペリーヌの背中に腕を回す。 「…もういやです…大切な人を喪うのは…」 ペリーヌの呟きと共に、俺を支える腕に力が籠る。 それを聞いた俺は、いかに自分の行動がペリーヌを傷つけたか、ようやく理解が追いついた。 (…ああ。もう少しで俺は、この子に俺と同じ苦しみを押し付けるところだったんだな…) 俺はその意味を深く噛み締め、ペリーヌを強く抱き締める。 暫くの間、二人は強く抱き合った。そして、どちらからとも無く力を緩める。 「…あの時の言葉を、訂正させてくれ」 俺が、ペリーヌの涙を指でそっと拭いながら言う。苦笑ではなく、心からの笑顔で。 「ずっと一緒にいよう、ペリーヌ」 その言葉に、ペリーヌは驚いて俺の顔を見上げる。驚いたのは一瞬。晴れやかな笑顔で答えた。 「当然、ですわ」 自然と、二人の唇が重なる。 後から追ってきたウィッチ達が気まずそうな顔で声をかけるまで、二人の影は一つになったままだった。 エピローグ 『家への旅路』 へ
https://w.atwiki.jp/nekomimi-mirror/pages/451.html
岩と森の国ものがたり 第5話 ライファス宮殿、謁見の間。 美しい女王の前に跪き、騎士が報告を行っている。 まだ若い。二十歳を少し超えた程度か。銀色の髪との端正な顔立ちのカモシカの青年だ。 名門の出であろうことは容易に想像がつく。平民では、たとえ騎士昇格試験に通っていてもまだ一騎士のままか、よくて小隊長程度の年齢だ。 しかしこの男の鎧につけられているのは千人隊長を表す、銀の飛竜のエンブレムである。 この年齢でその立場につくことができるなど、かなりの名門の出自で、なおかつ相当な実力がなくてはならない。 「陛下。グランダウス攻略は成功したとの報告がございました」 「……そうか。して、叔父上の身柄は?」 「申し訳ございません。いまだ不明なままでございます」 「いや、そちが謝ることではない。あの叔父上が易々と捕らえられるような方ではないことはわかっている」 そう言って慰めの言葉をかける女王。女王エリザベートと瓜二つだが、エリザベートではない。妾腹の妹であるローザである。 しかし、誰も玉座に座る彼女がエリザベートと別人だとは気づいていない。それだけ顔も声音も、気品さえも似ているのだ。 「はっ……」 「しかし、グランダウスそのものよりも、八千もの兵をほとんど損害なく打ち破ったということが大きい。よくやってくれた」 「ありがたきお言葉にございます」 「このような時だ。褒美は土地よりも金の方がよいであろう。……銀剣三百本を授けるとする」 「はっ。ありがたき幸せ」 騎士が退出した後、カモシカの老人がそっと近づいてきた。 「陛下」 「どうした、ギュレム。私の判断は間違っていたか」 「……いえ、なかなかの判断でございます。あの者は試用らい有望な者ですからな。しっかりつなぎとめておかねばなりせん」 「ならばよかった。……姉上のようにはなかなかゆかぬ。迷ってばかりだ」 「自信をお持ちくださりませ。陛下が行方をくらまされたことは一部のものしか知っておりませぬ。今は、ローザ様がエリザベート女王なのです」 「そうだな。……いつの日か、姉上がお戻りになられる日まで、しっかりとせねばならぬ」 「はい。陛下にはこのギュレムがついております」 そう言って玉座の前から離れるギュレム。 ──あの分なら、問題はない。あらゆる意味において……な。 同じ頃、ライファスの地下。 十字架に縛られた少女を嬲る、いくつもの触手。 もう何日も十字架に縛られたまま、人ならぬものに責められ続けている虜囚の存在は、宮殿の一握りのものしか知らない。 ほんの二週間前までは、この国の若き女王だった少女エリザベート。 今はドレスを剥ぎ取られ、肌もあらわな姿でこの地下室に拘束されている少女に、その面影はない。 望まぬ快楽に身悶え、荒い息づかいで喘ぎ、目に涙を浮かべて嬲られるままにされている。 「……あぁ……んっ……いゃあ……やめ……」 かすかに漏れる声。嫌がる声にも、こらえ切れぬ官能の甘い響きが混じっている。 拷問植物の球状の本体から伸びる無数の緑色の触手。 ヒポグリフ研究の副産物として開発されたそれは、三種類の触手を持っている。 全身に絡みついて揉む、ぬめり気のある触手。ぬめり気に含まれた催淫成分が全身の性感を高めつつ、人間の指を模した力と動きで揉む。 乳房や腹部、わき腹などを中心に責め立てる、繊毛の生えた触手。羽根のように軽い力で、敏感な箇所をくすぐるように撫でる。 そして、直径5ミリ程度の細い触手。それはほんのわずかな隙間にも忍び込み、他の触手が与えられないような微妙な刺激を、体の内と外から与える。 それらが、十字架に縛られて身動きできない少女に一方的な快楽を与え続ける。 「……あっ……いや……」 乳房に絡みつき、揉みしだく触手。 その先端の、つんと硬くなった桃色の突起に繊毛が触れるたびに、エリザベートの口から喘ぎ声が漏れる。 胸の谷間や下乳には細い触手が忍び込み、太い触手が与えられない繊細な刺激を与える。 その少し下、腰まわりでは太い触手がぬめりながらうごめき、催淫成分を肌に塗りつけている。 汗と触手のぬめりが、ランプの光でてらてらと光る。 そして、そんな腰周りを、繊毛が軽くくすぐり、細い触手が肌を這う。 「いや……そこは……」 力のない哀願の声。それを無視して恥部に忍び込む、無数の細い触手。 十字架に拘束されているとはいえ、ほんのわずかに両足は左右に広げられている。 そのわずかな隙間から、細い触手が何本も陰毛をかき分けて秘裂の中にもぐりこむ。 そしてそれらが、まったく別々の動きで暴れまわる。 ピストン運動を行う触手。体の内側から柔らかな力で愛撫する触手。肉芽に襲い掛かり、容赦なく皮を剥いて責め嬲る触手。 「いやぁ……いや……」 涙を流しながら、全身を襲う快楽に耐えるエリザベート。身動きひとつできないまま、ただ快楽に耐えることしかできない。 無数の触手が入り込んだ恥部からは、すでに愛液が太腿を伝ってとろりと流れ出している。 「お願い……許して……もう……」 その目は、少し離れた場所で少女の痴態を見つめる青年に向けられている。 地下室には、かつて女王だった少女と、青年と、そして拷問植物しかいない。今、少女をこの淫楽地獄から救い出すことができるのは、その男しかいなかった。 「……」 しかし哀願を無視して、責められるままの少女をみる男。無力な少女が、触手に弄ばれ、全身を桃色に染めて悶える姿をじっと見ている。 「ナオ……お願い……こんなの……」 少し前までは、ペット同然だった男に涙ながらに懇願する。しかしそれさえも無視され、触手の責め苦を与えられ続ける。 「んっ……」 快楽の中、どくんと体の中からこみ上げてくる感情。それに飲み込まれまいと、必死になって耐える。 だがそんな抵抗をあざ笑うように、触手は陵辱を続ける。 乳房を揉むように這い回る、太い触手。 汗ばんだ乳房にからみついた触手から逃れようと身悶える少女は、しかし十字架に縛り付けられていてどうすることもできない。 そんな少女をいたぶるように、うなじやわき腹、そして乳首など、敏感な部分をくすぐる繊毛。 「んんっ……んくっ……」 必死になって、襲い来る快感とくすぐったさに耐える少女。口はきゅっと閉じられ、両手はぎゅっと握り締められている。 そんなかすかな抵抗を無視して、下腹部にもぐりこむいくつもの細い触手。 何日もの陵辱ですっかり開発された少女の秘部は、快楽に必死に耐える心とは裏腹に、すんなりと触手を受け入れる。 体中を這い回り、ありとあらゆる性感帯を責め立てる触手。 十字架に縛られてなすすべもない少女は、それでも目を閉じ、唇をかみ締め、両手を握り締めて必死に耐える。 そんな少女が、どこまで耐え切れるか、まるでからかうように触手は蠢き、執拗に責め嬲る。 「……んっ……」 閉じられた唇から、それでも時折漏れる短いうめき声。 やがて、触手は少女の限界が近いことを悟ったのか、動きを激しくした。 「あっ! いや、やめてっ!」 激しい動きに、たまらず声が出る。口を開けた瞬間、その口の中にまで太い触手が数本入り込んできた。 「んくっ! んっ、んんっっ!!」 言葉すら出せなくなり、うめき声をあげるエリザベート。そんなエリザベートの全身を、さらに激しい動きで責める触手。 「んっ! んっ……んんーっっ……」 言葉にならない、くぐもったようなうめき声。ぴくんぴくんと全身を震わせながら、少女は快感に飲み込まれてゆく。 そんななかで、限界は訪れた。 びくんと、縛られた裸体が何度か大きく跳ね、そして、果てた。 「…………」 さっきからその様を見ていた青年……ナオトが、無言で近づく。そして、拷問植物の壷を少し強く蹴る。 エリザベートの全身に絡み付いていた触手が、汗と愛液とぬめりにまみれた裸身から離れ、くるくると丸くなって大きな球状に姿を変えた。 それを、壷ごとごろごろと運び、少し離れた場所にあるリフトに乗せる。そして鐘をならすと、リフトが上の階へと上っていった。 いかに気持ちの悪い植物であっても、時折は光合成させないと枯れてしまう。一日おきぐらいには太陽の光に当てる必要があった。 拷問植物を上の階に送り終えると、ナオトはエリザベートの元に近づく。 責められてぐったりとなったエリザベートに、ナオトは聞いた。 「さて、鍵、のありかですが……まだ白状なされる気はないようですね」 「……」 無言のエリザベート。言葉を言う力もないようだった。 「……これは、ずいぶんとご満足なされたようで……それほどまでに気持ちよかったのですか?」 「……だ……誰が……そのような……」 気丈な言葉を口にするエリザベート。しかしその声は弱弱しい。 「うーん、気持ちよくはなかったと」 そう言って、恥部に手を伸ばすナオト。 「んっ……」 思わず、声をだして体をのけぞらせる。指が、さっきまで触手にいたぶられていた肉芽をこする。 「あっ! いやっ!」 暴れるエリザベート。しかしどうすることもできない。 「どうです、まだ気持ちよくないですか?」 そう言いつつ、もうひとつの手が胸に触れる。 「やだっ! やめて、お願いっ!」 必死に懇願する少女。しかしその声を無視するように指を動かす青年。 「だめ、だめっ、お願いっ!」 動けない体を身悶えさせながら、それで必死に懇願する。それでも、ナオの責めは終わらなかった。 「やっ……あっ、いやあぁぁっ!」 やがて、少女は二度目の限界に達した。 「……はあっ……はあ……」 荒い息の少女。一糸まとわぬ姿で十字架に縛られ、全身を汗に光らせる姿は、もはや誰もかつての女王とは思わないほど淫らに見える。 「昔から、陛下は素直になれない方でしたね」 そういって笑うナオト。 「だからこそ、俺も長く楽しめる」 そう言って、唇を奪う。舌を絡ませながら、柔らかな唇の感触を堪能すると、そっと唇を離した。 「どうせ、陛下は白状されないだろうし、俺も心ゆくまで楽しめるというものです」 「……卑劣漢……」 「そう言われましても、これも仕事ですから」 「実の主をこのような目にあわせることがですかっ……?」 涙ながらに、そう罵る。 「まあ、俺の主は……この国ですから」 「ふざけないでっ……」 「ふざけてないですよ。これでも、いろいろ見聞きしていすから。この国がどこから狙われているか、そしてその狙いが何か」 そう口にするナオト。さっきまでとは違った真剣な顔になつている。 「……」 その表情を見て、つい無言になるエリザベート。 「申し訳ありませんが、陛下ではこの難局を切り抜けられないというのがギュレムさまのお考え。……そして、俺も同感です」 「……ローザなら切り抜けられるというのですか?」 「……ローザ様というよりは、ギュレム様なら、ですね。ギュレム様の傀儡が必要なんですよ、今のわが国には」 きっぱりと、ナオトは言った。 「……ナオが……そのような逆賊だったなんて……」 「愛国者、と言って欲しいものですが。……いろいろと裏ではやってますしね。シャリア様の部下とも、秘密裏に連絡を取ってたり」 「何ですって……?」 「リュナ・ルークス卿。なかなか切れる方です。……おそらく、国外からの動きについて最も危機感を持っておられる一人かと」 「……」 「まあ、陛下には今は関係ないことです。陛下は、いつか秘宝の鍵のことをおっしゃってくださればそれで結構です」 「……私が……あなたなんかに屈服すると思うのですか……」 「いえ、残念ながら。ですから、本当に時間がなくなったときには、こいつを使います」 そう言って、薬ビンを見せる。 「自白剤です。陛下のお体に合わせていますから、効果はてきめんですよ」 「……そのようなことをしたら、舌を噛んで死にます……」 涙ぐんだ顔でそう言うエリザベートに、微笑を浮かべて首を横に振るナオト。 「無理ですよ。亡き前王陛下と太后さまの血は、陛下しか引かれていませんからね。王家の血の意味をご存知の陛下が自ら死を選ばれるはずがない」 「……」 「だから、俺も躊躇しなくてすむ……とはいっても、これは最後の手段です。それまでは」 そういいながら、ナオは両手を囚われのエリザベートの裸体に伸ばす。 「いやっ……」 「からだに、お尋ねしますよ」 そう言うと、火照ったエリザベートの裸体を再び弄び始めた。 囚われの女王の絶望の日々は、まだ終わらなく、そしてそれを知るものはほんの一握りしかいない。 ライファスの人々のほとんどにとっては、いつもと同じ日々が続いている。 女王エリザベートは宮殿に健在で、内乱も遠い果てどこかでの出来事で、他国の暗躍も何も知らなかった。 そんな中で、それぞれの勢力でそれぞれの動きがある。 白のピラミッド。 かつて、太陽神信仰のために建てられた巨大祭壇である。 巨大なピラミッドを中心に、その周囲には神殿などの宗教施設が建ち並び、さらにそれらを囲むように生活居住施設が建ち、さながらピラミッドを中心とした円状の町の姿を為している。 そこは、完全な中立地帯。激しい内乱のなかでも、この一年余、まったく戦渦に晒されることがなかった。 レーマたちが目指しているのは、そんな場所だった。 「くぅ……すぅ……」 レーマの背中で、気持ちよさそうにアルナが眠っている。 「……ふぅ……」 そんなアルナを背負い、険しい山道を少々息を切らせながら歩くレーマ。 「疲れるか」 アンシェルが問いかける。 「……はい」 さすがに強がる気力もない。素直に頷く。 「まあ、そうだろうな。だがこれも訓練のひとつだと思っておけ。下半身の安定は長い戦いには不可欠だ。まして、ヒトのお前はどうしても下半身に不安がある」 確かに、それはそうに違いない。カモシカ特有の敏捷な身のこなしを生む下半身の俊敏さと粘りは、レーマにはない。 よこから、リシェルが口を挟む。 「そうですわ。だからこそ私や姉さまが夜な夜なレーマと……」 「そ、それは関係ないっ!!」 あわててさえぎるアンシェル。 「あら、違いますの? じゃあ姉さまは、やっぱりレーマと……」 そういって、少しいたずらっぽい目をアンシェルに向ける。 「い、いや、それは……リシェル、私はまじめな話をしているのだから茶化すなっ!」 顔を少し赤らめてそういうアンシェル。 「はぁい」 笑顔でそう言って、リシェルはまた歩き出す。 「……まったく……よいかレーマ。とにかく、戦いにおいては下半身の安定が不可欠なのだ。そのことを常に忘れるな」 「はい」 昼ごろまで歩いて、ようやくピラミッドの最外郭の居住区にたどり着いた。 「さて……リュナ様はピラミッドで落ち合うとおっしゃられましたが……こう広いと……」 「中央神殿の広間よ、レーマ」 リシェルが答える。 「中央神殿……ですか」 「そうだな、待ち合わせにはそこだ。が、その前にアルナのことだな」 そう言って、アンシェルはレーマの背中で眠っているアルナを見る。 「はぐれマイマイの世話をしているといえば、北面神殿の救済園か。先にそちらに向かったほうがよさそうだな」 「んっ……ん~っ……」 そんな話をしていると、アルナが目を覚ました。 「う~ん……“きゅーさいえん”ですかぁ……そういえばマイマイのお友達がいっぱいいましたですぅ……」 「なんだ、知っていたのか」 「はい、昔ご主人様が“せーちじゅんれい”にきたとき、私はそこで遊んでましたから。とっても楽しい場所でしたよ」 「そうか。とりあえず、私たちはおまえをそこに連れて行こうと思うんだが……いいか?」 「もちろんですっ」 満面の笑みで、アルナが答えた。 北面神殿は、ピラミッドの陰に位置するため日差しがあまりよくない場所だが、それだけに涼しく、マイマイの生活環境としては最適の環境になっている。 もともとは孤児院や養老施設などを合わせた複合的な施設だったが、今では孤児院や養老院は西面神殿に移転している。 だから今は、マイマイや、あるいはカモシカ以外の亜人で、体の一部を失うなど、何らかの理由で生活能力を失ったものたちがここには住んでいる。 北面神殿に入ると、受付を済ませる。 「えーと……マイマイ一名、保護者が人間二名」 受付嬢が、事務的な口調でそういいながら書類に書き込む。 「そちらのヒトも、こちらに入られますか?」 「いや、レーマはわれわれの所有物だ。あくまでも、主を失ったはぐれマイマイの世話を頼みに来た」 「わかりました。……えーっと、マイマイさん、お名前は?」 「アルナ……です」 「アルナちゃん……ね。年齢は?」 「13歳ですぅ」 ――じ、じゅうさん? 昨夜のことを思い出して、青ざめるレーマ。体つきなどから、もう少し成長しているかと思っていたが、これでは犯罪だとおもった。 「………」 言葉が出ないレーマ。考えてみれば、言動が幼い。 固まったレーマの肘を、こんとリシェルがつつく。 「大丈夫ですよ。マイマイの13歳ならぜんぜん大丈夫です」 何が大丈夫なのか、よくわからないがリシェルの言葉で、少しだけ気分が落ち着く。 「……では、これから救済園にご案内いたしますので、皆様もご一緒にきてください」 そう言って、受付嬢が案内係に書類を渡した。 「では、こちらへ」 案内係が、四人の先に立って歩き出した。 そこは、日陰だが涼しくて快適な環境だった。 広い空間の中で、清潔な水が流れ、地面にはふわふわとした芝生が敷かれていて、そんな空間に何十匹ものマイマイがいた。 仲良く談笑したり、巨大なきのこのような机で本のようなものを読んでいたり、向こうのほうでは水遊びして遊んでいるものもいる。 誰もが、楽しそうだった。 「……」 ぽかんとした表情のレーマ。マイマイという種族をはじめてみたのが昨日だったから、まさかこれだけの数がいるとはおもわなかった。 「わぁ~……今日もみんな楽しそうですぅ……」 満面の笑顔でその光景を見ているアルナ。頭の上の触覚が、興味深そうにきょろきょろと動き回っている。 「行っておいで」 と、案内係のカモシカが促す。 「はいっ。……みなさん、本当にお世話になりましたですぅ」 「気にするな。ここなら安全だ」 「はい。……それから、レーマさん……」 「ん?」 「とっても、気持ちよかったですぅ」 笑顔でそんなことを言われて、つんのめりそうになる。そんなレーマにかまわず、アルナはぺこりと頭を下げると、マイマイたちの元へと向かっていった。 明るく快活なマイマイたちは、誰とでもすぐに打ち解ける特技を持つ。彼女も、すぐにここの仲間と仲良くなることだろう。 「……ここにきたのは初めてだが……なんとも広大な空間だな」 と、これはアンシェル。 「北面神殿の半分近い面積を使っています。最近は戦火で死者も増え、はぐれマイマイも多くなりましたので」 「そうか……そうだな」 「しかし、彼女たちは楽しそうですが、我々からすると可哀想な面もあるのですよ」 「……と、いうと?」 「ここはマイマイしかいませんから、彼女たちは子孫を残せないのですよ……ある意味、そうせざるを得ない部分もある」 「増える一方だからな、はぐれマイマイは……」 「はい。ある意味、ここはマイマイの収容所みたいなものなのです。ですから、せめて彼らにはできる限りの幸せを与え続けたいと思います」 「……そうだな」 少し沈痛な表情で、アンシェルが言った。 北面神殿を出る。そこで、一人の男とすれ違った。 みたところ、普通のカモシカで、マイマイの連れもいない。 「神殿の人かな」 「おそらくな」 そのときは、さほど気にも留めず男とすれ違い、そしてそのまま中央神殿へと向かった。 「さて、中央神殿で登録を済まさなくてはな」 「登録?」 「はい。中央神殿で難民登録と居住地を指定すれば、後からリュナがそれを見て来てくれるんです」 「……難民……」 複雑な表情のレーマ。 「まあ、難民に違いはないな。何しろ住んでいた家がないのだから」 「ええ。でもリュナと合流したら、すぐ元の暮らしに戻れますよ」 明るくそう言うリシェル。快活な表情が、周りの空気を和ませる。 「じゃあ、行きますか」 「そうだな」 レーマたちは、立て看板を見ながら、中央神殿の難民登録所へと向かった。 「……はい、登録のほう完了しました。では皆様の居住区ですが、東居住区の第52棟、245室になります」 書き込んだ書類を奥に持ち込んで、受付嬢が戻ってきてそう言う。 「ありがとうございます」 リシェルが丁寧に礼を述べてから、二人を連れて歩き出す。 「……人が多いですね。まさか、こんなに待たされるとは」 「そうだな。それだけ戦禍が激しいということだ」 「……いつになったら終わるんでしょうね」 「難しい問いだ。ただ殺し合いを終わらせればよいというものでもない」 「女王派、王弟派双方の思想対立や、勝者の敗者への暴虐行為などのことを考えると、ただ武力でどちらかを鎮圧すればよいというものではないのです」 「……それで、リュナ様があれだけ動き回っているのですか」 「おそらくは。……でも、リュナは何かもっと大きな何かのために動いてる気もします」 「……大きなもの?」 「ええ……それが何かはわからないのですが」 「いや、おそらくリシェルの考えている通りだろう」 アンシェルが言う。 「リュナ卿は我々の前ではあんなふうに振舞っているが、しかし時折見せる表情は、深刻なものだ。何か、とてつもないものと向き合ってる気がする」 「…………」 「まあ、それは今の我々がどうこうできる問題ではない。まずは居住区へと向かおう」 「はい」 難民居住区。その名前から、雑然としたスラムのようなものを想定していたレーマは、整然と立ち並ぶ団地のような建物に、まず息を呑んだ。 百棟以上の建物が林立し、それらすべてが4階建てで、それぞれがささやかだが平和な日常を送っていた。 ときおり、巡回する衛兵。もっとも、彼らの世話になる者などめったといない。それぞれが妙な共存意識を持ちながら暮らしている。 「……驚いた」 「私もだ」 「私も……です。リュナから話には聞いていましたが」 「よくもまあ、これだけ整然とした暮らしができるものだ」 「とりあえず、私たちの住む場所へ向かいましょう。52棟の245室に」 「はい」 「そうだな」 三人がついた部屋。そこもやはり、狭いなりに清潔に整えられていて、快適な環境にされていた。石壁も分厚く、隣の声も聞こえない。 「……いい環境ですね」 「そうだな」 「……これは、下手な一般住宅より快適ですよね」 「ああ。やはり、長期間暮らすもののことを考えてのことなのだろうな」 「そうでしょうね。ところで」 「何だ?」 「先ほど、礼拝がどうのと受付で言っていましたが……」 「ああ、それか。それはな、ここは一応、神殿の土地だから、一種の義務として朝夕の礼拝だけはしなくてはならないのだ」 「礼拝といっても、賛美歌の流れる間、ピラミッドに向かってじーっと頭を下げてればいいだけです」 「そういうものなのですか」 レーマも、なんだかんだであちこちリシェルに連れられているが、知らないことが多い。 ペットという立場上、あまり学問を受けていないこともある。 もっとも、ペットにあまり学問を与えないのは、そうすることで主人への依存性を強めるという目的もある。 その点において、しょせんレーマも人間以下の存在にすぎない。 まだしも、アンシェルやリシェルはペットへの教育熱心な部類である。 「さて、少し一服して、それから少しこの町を見てみるか。レーマも初めてらしいからな」 「私も初めてです」 「そうか。ならば三人で、少し散歩でもしてみよう」 「はい」 神殿周りを、三人で歩く。 この規模だと、普通ならどうしても雑然とするはずの町並みだが、恐ろしく整然と立ち並んでいる。 ピラミッドから放射状に八方に伸びる大通り。そして同心円状で均等に延びる石造りの環状道。それらに合わせて、やはり緻密に建てられた無数の建物。 まったくといっていいほど無駄がない。 「こういっては何だが、われらの力で建てられたのではない感じがする」 「そうてすね。この町並みがどうしてこれほど精緻に建てられたかはまだ不明ですわ。ただ、今はこの精緻さを保つため、新たな建築に際してはイヌ族から建築家を招いていると聞きます」 「……道理で」 「……イヌ族、ですか」 「はい。一説では、百年近く前から建築家にはイヌ族を招いているとも言います」 「……その割には、一人も見かけないですね」 「そうですわね。確かイヌ族の建築家の方は神殿南方のイヌ居住区にいますが、秩序を乱したくないということで、イヌ族以外は中に入れなくなっているはずです」 「……堅苦しい場所だな。正直、あまり近寄りたくはない」 「そうですわね。リュナも、行かない方がよいと言っていました」 そう言って、肩をすくめる仕草を見せるリシェル。 「さて、そろそろ帰りましょう。ある程度は見ましたし、今日は疲れを取る必要がありますわ」 「……そうですね」 その夜。 そろそろ寝ようかという時間になって、困った問題がおきた。 寝室は一部屋。ベッドが二つある。が、レーマの分のベッドがない。 「……これは……どうするんだ?」 アンシェルが困ったように聞く。 「どうするって……ねえ」 いたずらっぽい笑顔で、レーマを見るリシェル。 「……な、何ですか……?」 「ベッドを二つ、横に並べて三人で眠りましょうよ」 「さ、三人で……か?」 少しだけ戸惑い気味のアンシェル。 「ええ。レーマだけ床ってのも可哀想だし」 「……まあ、それはそうだな」 「じゃあ、みんなでベッドを並べましょう」 リシェルが、そう二人に声をかけた。 ベッドを二つ、横に並べると、三人が眠るのには十分な幅になった。 「これで、よし……と」 レーマが、並べ終えたベッドを見てちょっと満足げに言う。歩き回った三日間だったが、やっと柔らかなベッドで眠れる。 「じゃ、脱いで」 あっさりと、リシェルが言う。 「ぬ、脱ぐ?」 さすがに驚くレーマ。 「年頃の男と女が同じベッドで寝るのよ。することなんて決まってるじゃない」 そういいながら、自分も服を脱ぐリシェル。すばやく服を脱ぐと、一糸まとわぬ姿のままで服を折りたたんでその場に置く。 「ま、まて、私……もか?」 戸惑うようにたずねるアンシェル。 「姉さまだけ一人ぼっちにするわけいかないじゃない。姉さまも脱いでよ」 「……い、いや、そんな、いきなり……」 戸惑うアンシェル。顔が赤くなっている。 「私とリシェルは、一昨日一緒だったけど、姉さまはずっとご無沙汰だもん、可哀想じゃない」 「か、可哀想って……わっ……」 戸惑うアンシェルの服に、リシェルが手をかける。 「ほら、姉さまも脱いでよ。三人一緒じゃなきゃ変じゃない」 「へ、変も何も……」 「レーマ、ほら、早く脱いだら手伝ってよっ」 そう、レーマに声をかける。 「……は、はい」 拒める雰囲気ではなかった。何かに取り付かれたように、体が勝手に服を脱ぎ、そしてアンシェルの背後に回りこんでいた。 「きゃあっ!」 後ろから腕を取り、後方に押し倒すと、可愛い悲鳴を上げてベッドの上に倒れこむ。 そのまま、両手首を上からつかみ、アンシェルの自由を奪う。 「ち、ちょっと、レーマっ……あっ、やめ、リシェルっ……」 両手の自由を奪われた隙に、リシェルがアンシェルのスカートをするりと脱がせる。そして、上着のボタンを外す。 「ち、ちょっと、ふたりともっ……」 暴れるアンシェル。しかし、ふたりがかりではどうすることもできない。 たちまちのうちに、アンシェルも着ていた服を脱がされた。 全裸でその場にいる三人。 裸のまま、悪戯っぽい笑顔を見せるリシェル。両手で胸と恥部を隠すようにして、恥ずかしそうに頬を染めてレーマをにらむアンシェル。 そして、戸惑ったような表情のレーマ。 考えてみたら、アンシェルとリシェルの二人の裸を同時に見たことはなかった。 見比べてみると、体つきは姉妹だけあって良く似ていた。 しいて言えば、リシェルのほうが少しだけ豊満で、アンシェルのほうがややスレンダー。だがそれも、たいした違いではなかった。 カモシカ族特有の、引き締まった無駄のない肉付き。それは同じだった。 恥ずかしげなアンシェル。心の準備がまだできていない状態で裸にされたことで、恥ずかしさに全身が染まっている。 両手で胸と秘所を隠したまま、レーマをにらむように見るアンシェル。レーマだけに気をとられて、リシェルの動きに気がつかなかった。 そっと後ろに回りこみ、アンシェルを背後から羽交い絞めにするリシェル。 「きゃっ!」 突然、両腕を上に持ち上げられ、隠していた裸体があらわになる。 「ち、ちょっと、見るなっ、レーマっ!」 何度か体を重ねているとはいえ、それでも、こういう形で見られることには慣れていなかった。 頬を赤らめて、じたばたと暴れる。 「レーマ、ほら、今のうちに!」 羽交い絞めにしたまま、リシェルがレーマに命令する。 レーマが、ばたばたと暴れるアンシェルの両足をつかむ。そして、ひょいと持ち上げた。 「ちょっと、やめてよ、ふたりとも!」 特に意図したわけではなかったが、結果的にリシェルとレーマのふたりががりでアンシェルを責める形になった。 羽交い絞めにしていた腕を外して、背中からアンシェルの胸に手を伸ばすリシェル。 「うふふっ……姉さま、こんなことされるのって弱いでしょ」 そう言って、小ぶりな乳房をやさしくこねまわしながら、くりくりと乳首を転がす。 「やっ! リシェル、ちょっと、駄目だって……ひゃん!」 リシェルの手を拒もうとしてたところに、秘部が電流のような刺激が襲い掛かってくる。 レーマの舌が、割れ目の中にもぐりこみ、強くすすっていた。 「れ、れーまっ! そ、そこはまだ……あんっ!」 恥部を責める刺激を拒もうとしたときに、また乳房を愛撫される。 「だめっ!そこっ、駄目、ふたりともっ……待って、だめっ……」 必死に拒絶の声を発するアンシェル。しかし、何とかこのふたりがかりの責め苦から抜け出そうと暴れても、そのたびに強い快楽が与えられ、全身の力が抜ける。 「だ、ダメっ、ふたりとも、だめだって!やんっ! ひゃうっ!やぁっ!」 抗議の声も、次第に快楽のあえぎ声に飲み込まれてゆく。 くちゅっ、ぴちゃっと、下腹部から湿った音が聞こえる。それが、アンシェルの耳にいやおうなく聞こえる。 自分が感じてしまっていることを思い知らされる音が、さらにアンシェルを官能の沼に沈めてゆく。 「やだっ、お願い、やめてっ!へんに、変になっちゃう!」 「変になっちゃえば? それも姉さまでしょ?」 そういいながら、さらに胸への刺激を強くするリシェル。太腿でアンシェルのわき腹を挟み込むようにして、かるく動かす。 柔らかな肉の感触が、横腹に伝わる。 耳元に、ふっと息を吹きかける。突然の刺激に、ついぴくんと体をはねさせる。 「姉さま、やっぱりここも弱いんだ」 そういいながら、耳元に舌を這わせたり、息を吹きかけたりする。 「リシェルっ、お願い、もう……」 半分泣き声になって、アンシェルが懇願する。 「だぁめ」 悪戯っぽくそう言うリシェル。 「姉さま、素直じゃないもん。ねー、レーマ」 その言葉に、舌の動きを止め、頭を持ち上げる。 「レーマ……こんなの、もう……」 涙の浮かんだ目でレーマを見つめ、そう口にするアンシェル。 「ダメです」 わざと、そう言う。 「今日はアンシェル様を、めちゃくちゃにするって決めたんですよ。ねえリシェルさま」 「うん」 「そんなっ……ふたりとも、そんな……」 「だから、このじたばたする手は邪魔ですね。ちょっと縛っちゃいますか」 「そうね」 そう言って、愛撫をやめ、アンシェルの左手を両手でつかむリシェル。レーマが右手をつかみ、そしてふたりがかりでアンシェルをうつぶせにすると、後ろ手にまわす。 そして、その状態でレーマが押さえつけている間に、リシェルが縄を持ってきた。 「縛っちゃえば、ちょっとは姉さまも素直になるかな」 そういいながら、慣れた手つきで縛る。 「リュナが教えてくれたんだよ。こうすれば絶対ほどけないって」 そういいながら、固く縛る。 「……どうする……つもりなの……ふたりとも……」 弱弱しい声。かつてのトラウマのせいだろう、縛られたとたんにアンシェルは弱気な表情を浮かべる。 「姉さまに、気持ちよくなってもらうのよ。姉さま、騎士になってからずーっと、自分の気持ちを殺してきてたでしょ」 「……」 「見てたら、やっぱりかわいそうだもの。だから、今日は私とレーマで、姉さまの心をハダカにしてあげる」 「そ、そんな……」 おびえるアンシェル。 「そんなに怯えなくっても。大丈夫ですよ、痛くはしませんから」 そういいながら、今度はレーマがアンシェルの背後に回る。そして、わきの下から両手を乳房に伸ばして、きゅっと揉む。 柔らかな愛撫から一転して力強くもまれる刺激に、縛られた体を必死に暴れさせて逃れようとする。 「いやっ……レーマ、そんなに強くっ……だめ……!」 「ダメですよ、そんなことしても」 いくらばたついても、レーマの両腕は離れようとしない。それも当然で、わきの下から手を入れているため、暴れれば暴れるほど手が食い込むようになっていた。 「姉さま、こっちがお留守ですわ」 そう言って、リシェルの指が両腿の付け根から、秘裂にもぐりこむ。 「こことか、こんなところとか、姉さま弱いでしょ?」 そう言って、アンシェルの敏感な部分だけを的確に狙う。姉妹だけあって、弱点を熟知した責めが、下半身にしびれるような快楽を与える。 「ああっ! リシェル、そこ、ダメっ!」 脚を閉じて逃れようとするアンシェル。しかしそんな抵抗におかまいなく、細い指は簡単に体の中にもぐりこみ、弱点を責め立てる。 「そういえば姉さま、お尻もお留守ですわ」 さらにアンシェルを窮地に追いやるようにそう告げると、残ったもう一方の手が、アンシェルの尻の柔肉を揉みつつ、少しづつ奥に延び、菊門を軽くくすぐる。 「あんっ!」 大きく、身悶えする。そのせいで、かえって秘裂に潜り込んでいた指が深く中に潜り込む。 菊門は、あくまでくすぐるだけで中には入れない。しかし、いつ入れられるのかという疑心暗鬼が心の中を乱す。 その間にも、胸と恥部への刺激は止まない。 「あっ……や……んんっ……」 アンシェルの声が、弱弱しくなる。 それを確認したレーマとリシェルが目配せすると、ふたりともアンシェルを責める指を抜いて、そしてまたレーマとリシェルの場所を入れ替えた。 「……」 涙を浮かべた目で、なすがままにされているアンシェル。 「指でイかせちゃうのは気の毒ですから、ね」 「うん。やっぱり、好きな人に気持ちよくしてもらったほうがいいでしょ?」 「……好きなひと……なんて……」 「あら、まだそんなこと言うんだ。ふーん……」 意地悪そうにアンシェルの横顔を見るリシェル。 「れーま、こんな意地っ張りなお姉さまはめちゃくちゃにしちゃいましょ」 「そうですね」 そう言って、レーマは肉棒をぐいと挿入する。 「……んっ……」 かみ締めた口元からもれる小さなうめき。リシェルが再びアンシェルの背中に回りこみ、乳房を愛撫し始めたところで、レーマは激しく腰を動かし始めた。 「あんっ!」 たまらず、大きな声が漏れる。そこからはもう、アンシェルに強がる余裕などなかった。 ただ欲望の求めるままに、快楽に体をゆだね、声を上げて腰を振る。 「あっ、あっ、もっとっ……れーま……そこ……」 その目が、いつものキツい表情でも、さっきまでの不安げなものでもなく、ただ純粋に快楽を求める悦びのものになっているのを確認すると、レーマはぴたりと動きを止めた。 「……れ……れーま……?」 「アンシェル様、ご自分で言ってみてくれませんか?」 「な……何を……?」 「どうして、ほしいかを」 「そ……そんな……」 「素直になってくれなきゃ、やめちゃいますよ」 「そうね。姉さま、ちゃんと自分の言葉で言って」 「…………」 頬を赤くしてうつむくアンシェル。 「あら、まだ素直にならないんだ。じゃあ、こうしちゃおっと」 そう言って、つんと尖った乳首を指でつまむ。 「ひぁんっ!」 悲鳴のような声を上げてのけぞる。 「姉さまが素直にならなきゃ、もっといじめちゃうよ」 そう言って、柔らかく揉みながら、桃色の乳首をもてあそぶ。 「あっ、あっ、ああんっ……」 たまらずにもれる声。容赦のない刺激だが、それだけでは解放されない。 果てることさえできずに、快楽だけを与えられる生き地獄の状態が続く。 それでも、気丈に耐えるアンシェル。さすがに、レーマが気の毒になってリシェルに言った。 「……ねうそろそろ、許しちゃいましょうよ。もともと、アンシェル様を気持ちよくするのが目的なんですから」 「そうね。あんまりいじめると後が怖いし」 「……」 「じゃあ、挿れちゃいますよ」 そう言って、再びピストン運動を再開する。じらされていた分、アンシェルは余計に強く刺激を感じてしまう。 「……あ……んっ……」 ほんの数往復で、アンシェルは果てた。 「…………」 半失神状態のアンシェル。その体を抱きかかえると、レーマが耳元でささやく。 「これからですよ、アンシェル様」 「そうよ。日が昇るまで、姉さまは眠らせないから」 そう言うと、二人はまたぐったりしたアンシェルの体に手を回した。 翌日。 「…………」 少し怒ったような表情のアンシェル。 「立てますか?」 「貴様に心配される筋合いはない!」 心配げなレーマに、怒ったようにそう言う。 「一応、心配してるんですよ」 そう言って、腰に手を回す。 「あっ……」 そのとたん、糸が切れた用に崩れ落ちるアンシェル。 「ほら、無理しないでください」 そう言って抱きかかえると、ベッドに横にする。 「……誰のせいだ」 小さな声で抗議するアンシェル。 「僕のせいですね」 「わかっているのだな」 「ええ、まあ」 「……れーま」 「何ですか?」 困ったような表情をして、上目遣いにレーマを見るアンシェル。やがて、その口から言葉が漏れた。 「わたしは……淫らな女だと思うか?」 その言葉に、つい笑い出すレーマ。 「なぜ笑う」 「アンシェル様は、本当に純情な乙女ですよ」 「……皮肉か」 「まさか」 そう言って、唇を重ね、そしてすぐに離すと、アンシェルの瞳を見て言う。 「ほら、キスだけで簡単に頬を染める。本当に純情だと思いますよ」 「……れーま……」 「何ですか?」 「お前だけ……だからな……私の……」 言い終わるより前に、アンシェルは目を閉じ、また眠り始めた。 「あら、姉さま……やっぱり昨日はいじめすぎたかしら」 さすがにちょっとだけ心配そうにそういうリシェル。 「ちょっと……やりすぎちゃいましたね」 肩をすくめて、レーマが言う。 「さすがに、ちょっと後が怖いですね。今のうちに、おたがい覚悟を決めておきましょうか」 「そうね」 そう言って、アンシェルの寝顔を見つめるふたり。 リュナたちが来るまで、まだ数日はかかりそうだった。 (fin)