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自治体の基金 2011年完全にゼロに 自治体の基金 2011年完全にゼロに2 自治体の基金 2011年完全にゼロに3
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自治体史の目録(中世編)@wikiへようこそ 中世で目的とするテーマの史料収集を行う方法はいくつかある。 まず一般論として『大日本史料』をめくる。東京大学史料編纂所のデータベースでは「大日本史料総合データベース」が公開されており、研究対象の語句が『大日本史料』及び『史料綜覧』の綱文にあれば、検索することができる。 『大日本史料』は編纂が終わるのは、まだまだ数百年先の話になるが、該当する綱文に関連する史料にはどのようなものがあるかを『史料綜覧』では提示してあるので、その記録・文書をめくるとよい。 次は古記録をめくる。中世の記録は多く活字化されている。『大日本古記録』・『史料纂集』・『史料大成』をはじめとして『史籍集覧』や、『歴代残闕日記』などを片っ端からめくれば、複数の記録から歴史事象を復元できるだろう(知りたい日の記録がまったく残っていないということも、ありうるが。) そして何より重要なのが、古文書をめくること。事件、人物を調べるにしろ、文書論や荘園や地域史を調べるににしろ、第一次史料となる古文書の収集・分析は欠かせない。幸いなことに鎌倉時代は竹内理三先生が『鎌倉遺文』を編纂され、主要な古文書は活字化されている。その他では『平安遺文』・『南北朝遺文』・『戦国遺文』と編纂・刊行が進んでいる。 こうした史料収集をする際に、特定の地域の古文書・古記録をまとめて調べることは出来ないか。それを可能にしてくれる手っ取り早い方法が、自治体史をめくることである。特に「戦国大名の発給文書集めたい」や「某荘のことを調べたい」と考えている人には非常に重宝する史料集といえる。都道府県レベルから市町村レベルにいたるまで、様々な自治体史が刊行されている。 但し、自治体の予算の都合などもあり発行部数は少なく、特に中世は売り切れとなっていることが多い。そのため、大学図書館や公共図書館を利用し、「めくる」ことになるだろう。例えば東京都立中央図書館の3階にある地方史コーナーでは、都道府県レベルの自治体史を網羅し、利用者の便をはかっている。 このような大変便利な自治体史だが、初めて調べるという場合にはやっかいなこともある。それは編纂スタイルのバラツキである。史料の掲載を編年としているのか、家分けにしているのか、家分けとしてその家(もしくは所蔵機関など)の史料はすべて掲載しているのか。もし県史で載っていなければ、市史には載っているのかなど。先に記した通り、自分で買い集めることがなかなか難しい自治体史は図書館で利用することが多い。そうであれば、図書館で閲覧する前に知っておきたい(そしてめくる時間を多く取りたい)と思うのは必然である。しかしインターネットで検索しても、すべての自治体史の詳細情報は載っていない。 そこで今回、研究するための工具として自治体史の中世の刊行状況・目次などをwikiで制作した。どの史料がどこに載っているのか、またどちらの編纂が新しいのか等の情報を提供し、研究の一助となればと思う。 野村朋弘拝 このwikiでぱ参加し、目録・情報を増補して下さる方を募集しています。 現在の参加者は野村朋弘・石井伸宏・角田朋彦(参加順)です。 参加をご希望される方や、情報や間違いなどをご連絡下さる方はこちらからご連絡下さい。
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三菱電機インフォメーションシステムズ(MDIS)による自治体公共事業予算の搾取について 三菱電機インフォメーションシステムズ(MDIS)による自治体公共事業予算の搾取について三菱電機インフォメーションシステムズによる血税の搾取 MELIL/CS (ASP版) 導入図書館リスト 三菱電機インフォメーションシステムズによる血税の搾取 東京都中野区の事例について,高木先生と森区議の会話 岡崎市立中央図書館事件 市議会議員と高木先生の会話 MELIL/CS (ASP版) 導入図書館リスト カーリル様が把握しておられた,MELIL/CS ASP版リスト および,ご協力頂いた皆様からのご連絡にもとづくリスト 愛知県岡崎市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.library.okazaki.aichi.jp 千葉県酒々井町 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.tosyokan.town.shisui.chiba.jp 福岡県太宰府市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.library.dazaifu.fukuoka.jp 岐阜県可児市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.tosyokan.kani.gifu.jp 岐阜県瑞浪市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //library.city.mizunami.gifu.jp 広島県府中市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www-lib.city.fuchu.hiroshima.jp 北海道石狩市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.ishikari-lib-unet.ocn.ne.jp 北海道新冠町 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.record-unet.ocn.ne.jp 兵庫県尼崎市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.amagasaki-library.jp 兵庫県朝来市 三菱電機 MELIL/CS ASP版(入れ替え中) http //www.si-l.co.jp 兵庫県三田市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //libweb.area-sanda-hyogo.jp/toshow/ 石川県加賀市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.kagalib.jp 香川県観音寺市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www3.city.kanonji.kagawa.jp/library/ 神奈川県茅ヶ崎市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.lib.chigasaki.kanagawa.jp 神奈川県真鶴町 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www2.manazuruinfo.jp 神奈川県小田原市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.opac.city.odawara.kanagawa.jp/a_top/ 京都府長岡京市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.lib.city.nagaokakyo.kyoto.jp 京都府八幡市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www3.city.yawata.kyoto.jp 宮崎県日南市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //nichinan.uxt.cknet.co.jp 長崎県松浦市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.city.matsuura.nagasaki.jp 奈良県広陵町 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.library.koryo.nara.jp/toshow/ 奈良県大和郡山市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.yamatokoriyama-library.jp 大阪府貝塚市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.city.kaizuka.osaka.jp/tosho/index.html 大阪府摂津市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.library-settsu-osaka.jp 佐賀県上峰町 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //lib.town.kamimine.saga.jp 佐賀県武雄市 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www.epochal.city.takeo.lg.jp 東京都中野区 三菱電機 MELIL/CS ASP版 http //www3.city.tokyo-nakano.lg.jp/tosho/ △上へ
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図1 「自治体広報戦略」模式図
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第3回オフ会 大分県臼杵市 後藤國利市長の講演MEMO 「『臼杵』に夢中の市役所づくり」~なぜ、短期間に市が変わったか~ 日 時 1 平成15年11月28日(金)17:30~19:00 2 平成15年11月29日(土)10:00~12:00 場 所 1 臼杵市ふれあい情報センター 2 丸毛家屋敷 1日目 講和 質疑応答・意見交換 2日目 講和 質疑応答・意見交換 オフ会・講演会の風景 <講話1> ・臼杵市は変わったと自負している。 ・財政再建をやりながらも、CATV、まちなか賑わい施設、子供図書館などのハード整備も進め、潤いのある町並みの評価など市民が評価してくれるようになった。 ・合併問題説明会にも出席者が少ない。市民が安心してくれていると思われる。 ・今後の課題は、より市民との協働だと思っている。 ・職員の有志が始めた竹宵祭も7年目を迎え、5万人が参加する東九州を代表する祭りに成長しつつある。 ・今まで補助金を活用して祭りを実行していたが、補助金削除のため実施が危ぶまれた。そのため恒例の花火大会を中止した。市民からの反対が出る心配があったが、逆によほど財政が逼迫しているのだろうと市民が寄付を集めて実施できた。また市民自ら行動を始め「この企画は私がやった」と自慢するように変わった。 ・臼杵市役所は変わった。挨拶が行き交うようになり、電話の対応も感じ良いと喜ばれている。クレームに対する行動が格段に早くなり、市民から「早いね」と驚きとともに感謝されるところから自信が生まれてきている。 ・大部分の職員が精鋭化しているが、全員が精鋭化しているわけではない。1/3はよく理解、1/3はついてきてくれるようになった。残り1/3は照れくさがっている。横を向いている人も何十人かはいる。 ・デビューしたばかりの俳優も見られることによって次第に磨かれていくように、市の職員も市民の目を意識して磨かれてくる。 ・「市役所が変われば市が変わる」が市長選の公約だ。「市長は市民の回し者」は市役所に入った頃の言葉。「悪いことをすれば平気で市民にチクルこともやりますよ」 ・私は臼杵に首ったけである。夢を持っている。職員も同じ思いを持った同志である。自分の夢を実現しようとする「カリスマ職員」が次々と登場したことが私の自慢である。 ・ユニークな採用試験「夢中人募集中」を行っている。一緒に夢を見れる職員がほしい。カリスマ職員に一緒に「人となり」を見てもらっている。縁故では採用しない。 ・自分の得意分野を登録してもらい、それについての作文と筆記が一次試験。実地試験もやるが、そのでき具合が採用を決定するわけではない。夢中になれるか、熱中できるかで判断している。 ・特技の実地試験で、自転車を庁舎に持ち込んで「ここは自転車に乗るところではない」と降りて押してきた人は合格になったが、汚れたタイヤのままの自転車を持ち込んで乗った人は採用されなかった。 ・若手の活性化した職員を活用するように反響のある仕掛けを考えている。政治活動で組合をしている人は別として、組合活動をしている人は人の世話を大切にする人が多い。 ・同じ「改革」でも「縮める改革」はニセモノだ。形式的で職員を萎縮させる。否定的なものに未来を切り開く力はない。「伸ばす改革」は、実質的で、自由闊達で、全方位的で、建設的でホンモノである。 ・ニセモノの改革の構図は、前例・先進例・マニュアル等を前提として、事務局やコンサルタントがまとめた答申を審議会が答申として追認し、人・モノ・組織の削減や限定的な改革をアリバイ的に行うものだ。 ・真の改革の構図としては、「改革の三種の神器」(勇気・イメージ力・ こころざし)を前提として、成功のホウ・レン・ソウ(方向付・連携・協働・総括)によって「実行の三大ポイント」(PLAN・DO・CHECK)を行い、「3つの壁」 (人・モノ、仕組み、こころ)を打ち破ることである。 ・大分県の行財政改革委員会のメンバーになっているが、定数の削減だけを打ち出しているだけでは県民の目からの視点が感じられないと言った。 ・カエルはゆっくりと茹でられると状況変化を感じない。変化への意識を敏感にして、変化を感じればすぐに行動しなければならない。何もしなければ、そのまま茹でられるだけである。大事なのは、自覚して飛び跳ねることである。行動を起 こさないことには状況は変わらない。 ・行政改革3点セットを入れ替える必要がある。「シーリング」を「残高シーリング(人・モノ改革)」に、「定数削減」を「しくみ改革」に、「機構改革」を 「意識改革」に変えることである。 ・改革三種の神器は、「勇気(ハラ)」「イメージ(夢)」「こころざし(信念)」である。 ・こころざしとは、本当に大切なものを見極め、どんなにつらくとも信念をまげないことである。英語ではLittle Money(人は金だけのために生きるに非ず)である。チャップリンの映画”ライムライト”で踊り子の「人生に必要なものは」の問いに答え「Courage、Imagination、Little Dollar」と言っているが、Little Dollarを「少しの金があればいい」と解しているが、これは「人は金だけの為に生 きるに非ず」が正しい。 ・勇気(ハラ)づくりは、①見る、調べる、検証する、知る。②隠さない、知らせる、変更する、止める、断る、捨てる、撤退する、壊す、誤る。③一人になっても、自分を信じる、苦労を覚悟する、反対を説き伏せる。④決断する、決行する、甘受する。 ・くさいものに蓋をしないこと。決断、決行し、人の批判を甘んじて受けることである。 ・イメージ(夢)づくりは、モデルがあれば描きやすいがモデルがなければ難しい。 「ブレイクスルー」の考え方は、中京大学の日比野教授の指導を受けて大変役に立っている。 ・無心になることがイメージトレーニングではない。本物のイメージトレーニングは球を打つ姿を思い描くことである。 ・本当に大切なものは説明できないものである。 ・現場に求められる「ホウ・レン・ソウ」は「報告・連絡・相談」だが、改革に求められる「ホウ・レン・ソウ」は「方針・連携・総括」である。 ・改革は、85点を目指すのがよい。”勢いもし使い尽くさば禍必ず至る””福もし受け尽くさば縁必ず孤なり” 規矩もし行い尽くさば人必ず繁とす “好語もし使い尽くさば人必ず安んず”など仏果禅師の言葉で説明を受ける。次の改革に繋げ るためのコツである。 ・完璧主義は無理が生じる。途中段階での適度な達成感が極めて重要である。 ・何もかも成功するわけではない。イチローも3割で褒められている。欲張らずほどほどに、決まりをきつくしすぎず、いいことも言いすぎてはいけない。 ・ホンモノの改革だから全方位である。 ・財政改善(予算は余産):財政指数を変えようとしても変えれるものではない。心を変えれば自然と良くなる。バランスシートを取り入れた。 ・予算を余らせても恩典は与えてない。職員は予算を余らせるのを楽しんでいる。 ・生涯現役(ヘルスアップ):国民健康保険事業会計を悪化させないための取り組み。健康課とオムロンが“電脳歩数計(万歩計)”を開発。有酸素運動量である“しっかりウォーク(10分間以上継続して歩く)”を計測でき、データーを保存することのできる機能を開発。成人病の予防に役立てている。 ・心の教育:教育長は全国PTA連合会会長をしていた方(お坊さん)にお願いして、子供図書館などユニークな取り組みをしている。 ・給食(HACP、給食畑)、環境(屋根型処分場)、その他いろいろ他都市では見られない取り組みが紹介された。 ・臼杵市は味噌の産地であり大きな味噌屋が三つある。そのうちの一つが手前みそである。(ユーモア 笑) <質疑応答・意見交換1> Q)市長は2期8年しか勤めないと公約されているが、後継者を育成しているか。 A)考えていない。自然と現れるだろう。 Q)改革への抵抗は強かったか A)”市長の給与3割カット”を公約としたが、議会にかけると反対を受けるので、就任後すぐに専決処分した。議会から「議会を開く前に専決処分するとは何事か」 と問われたが、今はうまくやっている。 自民党県連にもいたので、組合は苦手だが、昔、セメント工場誘致反対運動で地区労もよく知っていた。初登庁時、職員への挨拶の時間を就業後の17時10分にすると申し入れ、改革に対する理解をもらったことがよかった。組合は手ごわい反面、大きな力を持っているので一緒に頑張っていきたい。味方を増やすことが重要である。 Q)自治体を渡り歩くプロ職員への考え方は? A)まだ時期尚早ではないか。法律環境がそれを許さない。現在いる職員が成長することで人材確保できると考えている。 Q)改革を続けていくことで大切なことは? A)改革そのものが自己目的化してはいけない。みんなが楽しくやれるよう、盛り上がる雰囲気が大切だ。また、あきらめることなく小さなことを積み重ねることだ。 Q)臼杵市ぐらいの規模の自治体だから改革がやりやすいという声もあるが、大きな自治体との違いは何か。 A)大きな自治体は人数が多いので優秀な職員がいる反面、安住意識が高い。変わらなければならない。我々は危機意識が強い。こうした意識を持ちつづけることも重要である。 <講和2> ・戦略と戦術を組み合わせながら改革を進めていく必要がある。 ・戦略とは、仕組みを知り仕掛けを作ることであり、戦術とは仕掛け成功の作戦のことである。戦略を立てるには空から見ることも大事である。 ・仕組みを知るためには、広い知識・豊富な経験・第三者的な冷静な観察力が重要だが、何よりも理解しようとする意欲が大切である。 ・仕掛けづくりの要点は、キーマン・キーポイント・動機づけである。 ・戦いに勝つためには味方を増やすしかない。そのポイントとして、1対1の戦いを制するためには適当な敵を常に持つこと、人望のある味方を増やすこと、偏った味方を持たないことである。無色透明の敵が一番困る。 ・今、「うすきいろのカボス」のことで頭がいっぱいである。緑色でない黄色いカボスを臼杵のまちのまちおこしの起爆剤にしたいと考えている。 ・カボスの皮を使ったチョコも「Usukiチョコ(ユー 好き チョコ)」として売り出していきたい。クリスマスツリーとして日本一高い樅の木のツリーをバレンタインまでに飾り、 恋人たちが臼杵を訪れる起爆剤にしたい。 <質疑応答・意見交換2> Q)市町村合併の認識は? A)合併しないと市町村はやっていけない。どうせ合併するなら人に相手を押し付けられるより一緒になりたいところと引っ付きたい。と言うのもこれから大変な 時期に苦楽を伴にしなければならないからである。 Q)職員への成果主義導入の是非は? A)民間も含めて成果主義には懐疑的である。成果の測定が難しいためである。数字に現れなくても組織に貢献している人の存在意義も感じる。その人がいるだけで落ち着くような職場もある。 Q)給与体系はどのようになっているのか? A)大分県下でラスパイレス指数が最も高い。高卒も大卒に合わせた同じ給与体系となっており、昇給は、課長職になるまでは完全なワタリとし、昇格とは無関係な給与体系をとっている。 Q)抜擢人事はどうか? A)出世の方に目をやるよりも、仕事に関心を集中してほしいと思っている。現に、臼杵市の職員はそんなことをしなくとも仕事に頑張ってくれている。人は労働条件のことだけを考えて仕事をしているわけではない。 Q)市民の役所への評価や意識は変わってきたか? A)変わってきたと感じている。市職員を揶揄する枕詞がなくなった。市民の意識の変化を表す言葉として市役所のことを「市役所の奴らは」から「ようやっちょる」になり、「俺たちもやろう」になってきた。職員がベストを尽くしていれば市民に自信をもって接することができる。感謝の声も聞く。祭りも自主的に開催してもらえるようになった。協働は課題である。住民にお任せできる分野があると感じている。 Q)企業再建と自治体再建はどちらが難しいか。また違いはあるか。 A)もちろん自治体再建の方が容易である。企業は売上を確保しなければならないが、自治体は税金という便利なものがあるので、身の丈で業務をやれば続けられる。財政再建の要諦は、収入に応じた自治体運営を実現するということではないか。それにしても、これから5年間で、収入は半分以下になるので、それに合わせる対応が必要である。 Q)地域経済の浮揚に実を挙げたか A)よくわからない。造船業が好調なためあまり苦情をきかない。 Q)市長の人生の節目の中で、市役所改革を志すにあたって影響を与えた経験は? A)私の人生経験の中で2つの事件が行動原理に大きな影響を受けている。1つは、中学の時にあまり準備もせずに生徒会の選挙に落ちた時にショックを受け、悔いが残るようならば、最善を尽くそうと考えるようになったことである。2つ目は、昭和45年頃セメント工場の誘致の話があり、問題意識は持っていたが傍観姿勢をとっていたところ、ある方から「あなたはセメント工場が出来て起こる問題点を知っていて、また臼杵市民であって何もしない。それでいいのですか」と 言われて頭をガツンと一撃受けた。その足で本屋に飛び込みセメントに関する本を全て買って、反対運動を起こしたことである。 Q)市役所の職員の態度に対する非難についてどう思うか? A)何といっても態度の悪い職員には、意識の高い職員が一番腹を立てている。一方で、極端な非難にはくみしない。非難されて当たり前の行動は、職員の思い上 がり以外の何物でもない。 Q)市民の苦情への対応は? A)苦情は「処理」してはならない。「対応」しなければならない。苦情対応は、市民と市役所が相互理解を進められる好機である。臼杵市の職員は、下を向くことなく苦情に立ち向かっている。自分たちに自信を持つ事ができるようになった証左 ではないか。   <オフ会・講演会の風景> 平成15年11月28日、臼杵市にお邪魔し第3回目の 講演会&・・・様々な体験をさせていただきました。 今回の目玉行事の一つ「トイレ掃除研修」です。 臼杵市の職員研修の皆さんと合同で行いました。 いよいよ出陣!有志の会にも緊張が・・・・ (於:臼杵市民球場) 今回は、臼杵市後藤國利市長に、「臼杵」に夢中の市役所づくり、 と題し講演して頂きました。(於:臼杵市ふれあい情報センター) 翌日、丸毛家屋敷にて後藤市長と意見交換会を持ちました。 参加者の皆さんです。(数名がお帰りになっておられます。) 第3回を迎えたオフ会&講演会ですがますます充実した内容になって きまました。今回は二日間にわたり後藤市長を始め臼杵市の皆さんに 大変お世話になりました。ご尽力頂いた方々に厚く御礼申し上げます。
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ネットワーク等一覧 <地域限定ネットワーク> 滋賀チョウチョの会 愛知県勉強会(?) <広域ネットワーク> 自治体職員有志の会 地域へ飛び出す公務員ネットワーク <テーマ特化型グループ> 一国多制度推進ネットワーク
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3 事例発表 (1) 自治体におけるコンピテンシー制度の導入/高知県 夕部 雅丈 1.はじめに 土木技術者で工事検査専門職であった私が、5年前に自治研修所の所長を命ぜられました。所属長研修を行っていましたが、ある課長はずーっと5日間の研修期間中寝てました。これでは、ダメだなと思い、税金で研修をするからには、効果的なものにしようとしました。まずそこでやりましたことは、これまで行われていた12の階層別研修を、3分の一の4階層(新採用、係長、補佐、課長)に縮小し、研修期間も1週間から4週間行われていたものを僅か1日としました。その代わりに、基本的な研修は職場研修指導者を養成し、職場で日常的にやっていただくことにしました。そして、研修をやって人事を行う、人事と研修の連携を考えました。職についてから実施する階層別研修に代え、職に就く前に研修を行い、能力証明された者を当該職に就けるという、人事と連携した研修に構造転換をしました。この能力測定をするためにコンピテンシーを導入しました。 2.コンンピテンシーとは何か? コンピテンシーとは能力のことです。ですが、これまで能力測定で使われてきましたのは、学習したものをどれだけ習得しているかを測るための「知能指数」と呼ばれるIQでした。IQは100年前にビネーという人が、フランスの軍隊を強くするために開発したものです。これに対して「心の知能指数」などと言われていますEQを中核としたコンピテンシーが1970年代に、アメリカの国務省で誕生しました。それは、高い成果を上げてきた外交官は、IQよりも自分の感情を知って、それを旨くコントロールし、相手の気持ちを察して共感しながら、いつもプラス思考で信念を持って取り組んでいることが分かったからなんです。EQを中心にその職務を遂行するうえで必要となるコンピテンシー、すなわち能力要素を定義しまして、そしてレベルを5段階くらいに分けて表示し、その人がどのレベルにあるかという能力要件を測定できるようになりました。 このコンピテンシーは、日本では97年武田薬品が、99年富士ゼロックスが導入し、その後資生堂、花王、アサヒビールなど、大企業は勿論のこと、中小企業までものがどんどん導入をしているところです。 3.自治体でコンピテンシーを導入および作成をしているところ 現在私が把握していますのは、99年に静岡県、01年宇都宮市、三重県、神奈川県、大阪府、高知県、02年豊中市、東京都、03年岸和田市、岩手県、04年加賀市、長野県、佐賀県(作成中)、伊勢市など15自治体ではないかと思います。その使われ方も、賞与や人事考課、育成、登用、配置、キャリア・デザイン研修、総合人事システムとしてなど、様々な使われ方がされています。 4.高知県のコンピテンシー・システム 高知県のコンピテンシー・システムの目的は、住民の価値を高める視点を常に持ち、仕事の出来る人材を育成・登用していくこと」、と「住民の価値を高めるゴールを設定し、そのゴールに向かってプロセスを設計し、着実に成果を上げていける能力を身につけてもらう」という、この二つです。 財政状況などから変革型に特化しているところ特徴があります。 5.能力要素 高知県のコンピテンシーは「これからの県庁の使命を果たすために必要な変革型リーダーの行動能力」として、10の能力要件項目を決めました。その項目は、「倫理」をベースにして、顧客である住民の価値を高める仕事をしていく「県民本位指向力」、そのために「リーダーシップ」を発揮して、県民や職員と「コミュニケーション」をとりならが、職員の自己実現も意識し「職員満足度向上」に努め、「現状を打破する企画(ブレイクスルー思考)」をして、企画および実践のための情報を集めることのできる「情報指向力」があり、その仕事を「プロジェクト・マネジメント」として「危機管理」をしながら、「プロセス思考」で進めていくこととしました。 6.コンピテンシー・レベル 高知県のコンピテンシーは、変革型に特化して使っています。レベル0は「従来行動をしており、変革の意識がない」。レベル1は「人が変革を言えばやれるという、変革受動行動」です。レベル2は「変革を提案している」です。レベル3は「変革達成行動」で、課長職としての期待レベルです。レベル4は「変革主導行動」で、これがあれば、副部長、部長コースが開けているということになります。レベル5は「革新創造行動」で、すぐに大企業の課長・部長を務めることができるレベルになっています。 7.評価結果 コンピテンシーの高い者は、どの項目も高い得点を獲得しています。低いものは、危機管理能力がことのほか低く、なんにも心配していませんから、情報を取ろうとなどしません。また、新しい概念であるプロセス思考やプロジェクト・マネジメントなどの得点が低くなっています。 それから、実践企画書の評価得点とコンピテンシーの総合得点の間には、一定の相関関係があります。 高知県では、変革型リーダーとして必要な能力要件を10項目定義しました。そして、手挙げ式で応募を募り、6科目について1日1科目の割合で1週間の講義を行います。そして職場で3ヶ月かけて行ってもらう事務改善の実践企画書を提出してもらいます。企画書は、講義がどれだけ理解されているか、自分が3ヶ月のリソースを与えられて中で、顧客の価値が高まった状態として「成功の情景」というゴールを定めてもらい、そのゴールに確実に到達するプロセスを設計してもらって実践に取り組んでもらうようにしています。 最後に外部評価者1人を含む4人の評価者の前で、実践内容を20分間プレゼンテーションしてもらい、評価者と40分の質疑応答をして、評価者がコンピテンシー・レベルを確定し、一定のレベルに達している者は、係長や課長に登用・配置されます。 8.効果 これまで50歳で課長になっていたのが、10歳ほど若い課長が誕生しています。そして、このことにより、これまでの加齢序列的な人事がなくなり、本当に変革を進めていけることのできるリーダーに率いられた組織として脱皮できることになると思っています。 9.おわりに コンピテンシーの高い者が実践しますと、数々の感動的な話が生まれています。取り組んだメンバーが感激し、仲間の会を設けたり、県庁全体にその取り組みがひろがったり、これまで不信を持っていた県民が、逆に県職員に対して信頼を寄せるようになったりしています。 逆にコンピテンシーの低い者が実践しますと、直属の部下からも協力してもらえないという現実があります。この者には、これまでいかに職権で仕事をさせていたのかに気づいてもらい、できるだけ多くの者から協力の得られる仕事の仕方や、人との良い関係をこれから築いていただけたらいいのになあと祈っているところです。 今年で4年目、まだまだ、このシステムもヨチヨチ歩き状態ですが、受講生は受講してよかったと言ってくれていますし、やっと成果が出始めたところです。これからはメンター制をさらに充実し、Eラーニングと補助教材の充実を通して、システムの高度化を図っていこうと考えています。 (2) 自治体コールセンターの取り組み/札幌市 北川 憲司 これまで役所は役所の都合でサービスしていた。一方的にサービスを提供して、財政が悪化したら役所の都合でサービスを削減する。これは、非常に市民からしたら迷惑な行政。 市役所が市民に体を向けなおす時期がきているという認識で、札幌市でのコールセンターの経験をお話します。 コールセンターのサービスは簡単に言えば、電子申請の電話版とみればよい。 あなたのまちの人、あなたの役所の困っていることは何ですか?この簡単な問いで、問題解決のサイクルをまわすことが大事。CRMは経営方針そのものである。 最近、協働・パートナーシップ・住民自治などとよく言われています。その前提は、市民から信用される市役所に関係を改善すること。パートナーになってほしいというのは、「結婚してください」といっているようなもの。いままで話を聴かなかったのに突然信用してくれるわけがありません。CRMは、市民の問題解決を共有していくための恋愛期間だと思っている。 自治体の経営状況のひとつに団塊世代の大量退職がある。札幌市においても、今後10年で三分の一以上の6400人が退職してしまいます。その補充は全員分はできません。ベテランのナレッジの維持、少ない人員でいかに役所を回すか、が課題。 この例では、皆さんどっちがよいでしょうか? 市民から、コールセンターに問い合わせがありました。すぐに解決して400円のコストがかかりました。市民もすぐに解決して、満足度があがりました。 市民から、市役所に問い合わせの電話がありました。「それは、どこが担当課か調べますので、しばらくお待ちください。あ。分かりました、○○課です。電話をかけなおしてください。・・・・。○○課ですが、今日は担当者が不在です。また、後日改めて、電話します。」これで、市民は怒ってしまいます。クレームが出ました。クレームを担当する課が、該当する課に経過の報告を求めます。担当課が経過を文書にまとめて部長決裁をもらって、クレーム担当課に文書で回答して、それを市民に回答します。 コストは6000円、市民の満足度が下がりました。貴重な職員の労力をどこに注力すべきか?高度な業務に特化した運営形態へとするでしょう。 お役所仕事の防止、電話中心のサービスで、障害者、高齢者にもサービス可能、ナレッジの共有化ができる。 アウトソーシングにより、産業振興、雇用創出の相乗効果もある。安価で良質なプロのサービスをアウトソースできるようになった。 相談のマルチチャンネル化により、携帯のメールなどでも相談可能になった。また、税の初期督促なども可能、多機能のコールセンターにしたい。総務省には、全国に呼びかけて3桁番号になれば最高である。もし導入を検討したければ、私が皆さんのコールセンターになるので、ぜひ声をかけてほしい。 (3) 『自治体DNA運動の取り組み』(一成果としての1/2委員会)/福岡市 秋吉 誠 【イントロ】 ◇博多といえば「からし明太子」。明太子はスケトウダラの卵から作られる。スケトウダラを韓国語で「メンタイ」と言い、その卵だから「明太子(めんたいこ)」。 ◆今や自治体の間で、博多といえば明太子と並び称されるぐらい有名になった福岡市の「DNA運動」。 ◇いずれも発祥は、海の向こう。スケトウダラはオホーツク海・ベーリング海・アラスカ海が漁場であり、DNA運動は、アメリカのデビッド・オズボーンさんが提唱された『行政革命』が発端ですから、太平洋を越えてきたわけです。 ◆余談ながら2年前の2002年8月29日に福岡市がオズボーンさんを招聘して、DNA運動についてプレゼンテーションも行った。 【DNA運動】 ◇P36から福岡市の「DNA運動」について書いています。 ◆"DNA運動"とは、すべての職員が自らの仕事の価値と意味を認識し、課題を見つけ自ら解決に取り組む運動。市役所の隅々まで活力の溢れる組織風土・やり甲斐のある職場づくりを目指しています。 基本的精神は「できる、納得、遊び心」。課などの単位で自主的、自律的な運動として取り組むもので、画一的な結果を求めるものではなく、より良い方向に向かう取り組みのプロセスを重視します。 ◇「DNA」という言葉は、職員によるベストブラクティスチームが考えついた。 D:「できる」から始めよう。できない、しない理由から探さない。 N:納得できる仕事をしよう。市民の納得を自分の納得に。 A:遊び心を忘れずに。ガチガチな考え方や対応でなく、ゆとり、人間らしさ、明るさを持って取り組もう。 そして、ベストプラクティス(優れた取り組み)を認め、共感・共有し、広めることで、継続的にレベルアップしていきます。 ◆平成10年の福岡市長選挙において、現職3期連続当選の桑原敬一市長を破って、山崎広太郎氏が当選。福岡市にとって、戦後初めての政変であった。 ◇翌年8月。市長公約に基づき「サービス精神と経営感覚に立脚した新たな自治体経営」検討のために外部委員会『福岡市経営管理委員会』を設置した。 ◆委員会のメンバーは、JR九州の会長だった石井 幸孝(よしたか)さんを始め7名で、後でコーディネーターを務めていただく、関西学院大学の石原 俊彦先生も、そのお一人です。 ◇私も助役から「お前の仕事の半分以上はこれに当たれ」と言われて事務局側として参加したが、委員会はまさに初期の高速道路民営化委員会を彷彿とさせるような全然シナリオのないバトルだった。 ◆一例を挙げると課長7名から構成されるプロポーザル委員会で、全職員からアンケートをとった4000件の中から「青・黄・赤」に分類した。青:今すぐ実行可能、黄:検討が必要、赤:法律等制度的に無理。8割は青であったが、皆が赤だと思い込んでいた。この"やろうと思えば出来る"という壁を越えることが一番難しい。 (1)DNA運動の全体像は、P37に示している9個の箱で表れており、これを全部やっていって、最終的には右上の『コミュニティの自立経営』につながるように、やっていきましょうね、という話です。ところが残念ながら、本来はこれ全体が『DNA運動』であるのに、左下のDNA運動だけがクローズアップされてDNA運動=事務改善運動として捉えられたため、段々段々尻すぼみしていったというのが現状です。 (2)P39から42に「DNA計画実施の成果」について詳しく書いています。なぜこういう細々したものまで載せたかという、「こういうこともやれるのか」ということを皆様に知っていただきたいと思ったからで、後でみていただければ、と思います。 (3)P38の(3)に「DNA運動の拡がり」のところで、"DNAどんたく"のことを書いています。"どんたく"は元々"ゾンターク"というオランダ語に由来するもので、"お祭り・祝日"という意味です。「DNA運動」を推進するため、各局におけるDNA運動の発表の場として、設けられているものです。平成13年2月に第1回が開催され、以後DNAどんたくは幹部・上司・同僚が「活動と努力を認めて、褒めて、励ます」会として定着し、毎年2月に開催され、現在までに4回実施されています。 このような動きは、全国の十数カ所の自治体に飛び火して、後でパネリストをお願いしている尼崎の白井市長さんの所では、"YAAるぞ運動"、名古屋市さんでは"名古屋カップ"などとして展開され、本家本元よりも凄いんじゃないかなという気がしています。 【1/2委員会】 DNAの成果の筆頭に書いてある「1/2委員会」は、私が直接担当したものです。 (1)『1/2委員会』の成果 清掃工場の定期修理費用の前年度比50%削減を目標に、リエンジニアリングの手法で業務を見直 した結果、大幅なコスト節減を達成し、2002(平成14)年2月議会で310,000,000円を減額補正した。平成13年度の第2回「DNAどんたく」において『ベストDNA賞』を受賞 (2)現場主義の徹底(パートナーシップ の強化) ◇顧客とは誰か? →いきなり市民では遠すぎる部署が多い。 工場整備課→清掃工場職員→市民〈後工程はお客様〉 清掃工場の皆様を通して初めて市民が見えてくるのではないか ◆情報格差の解消 →本庁が持っている情報を積極的に開示することを最優先 ◇意識のバリアフリー →本庁がエライという意識の払拭 ◆"ご用聞き"→現場の実状を知るため、こちらから出向いていって「どういう問題があるんですか?」「何が困ってるんですか?」「どうしたいんですか?」ということをかなり膝詰めで聴いていきました。 (3)当時の状況 ◇福岡市が処理している可燃ごみは、右肩上がりで増えていた。 ※現在、全国のごみの伸びはほぼ横ばい、決して減ってはいない。この状況は、昭和50年代の後半とよく似ている。景気の回復基調が見られれば、ごみは急増する恐れもある。 ◆修繕料も、右肩上がりで増えていた。 特に平成6年度(1994)くらいから急激に増えていたが、財政課もごみ処理を優先させるため、バンバンお金をつけた。 ◇私は、長年、廃棄物処理施設の建設・維持管理に携わってきていて、このまま予算が膨らむのは非常にマズイと感じていた。 (4)発想の転換 ◇ 定期点検修理というのは、年に1回やるんですが、今まではお金があるから、3億円予算があったらキッチリ3億円使っちゃう、ということをやっていたわけです。極端に言う、分解しなくてもいいような機械までどんどん分解しちゃう。機械は分解すれば調子が良くなるかという、そんなことはない。かえって具合が悪くなる場合もある。ならば、そんな予算は使わないで、不要不急な機械は壊れた時に替えればいいじゃないか、という風に考え方を変えたのです。 ◆ だから予算を半分にしよう、と考えたわけです。もちろん、いきなり言い出したわけじゃありません。そんなこと言ったら「バカだ」と言われるだけで、誰も相手をしてくれませんから、「まず考え方を変えましょうよ」と言ったわけです。 (5)徹底した権限委譲 ◇本庁が色々やるんじゃなくて、「現場の人が考えて下さいよ」、「あなた方が一番分かってるんでしょう」だから、現場でどんどんやって下さい。今まで本庁で取り仕切っていた、予算要求→設計→工事発注→監査を原則として現場に任せるわけです。 ◆ この時、面白かったのは現場の上の方の人達は、すごく嫌がった。権限委譲なんか本音では、誰だって嫌なんです。責任が伴うから、そんなことはしたくない、というわけです。 ◇若手の職員は、やる気があるので、工場長からヒラの職員まで全員入れた中で、議論をした。そうすると工場長も反対できないわけです。それで実行しちゃった。 (6)「1/2委員会」の実績 ◇西部工場の焼却炉定期修理で、対前年度比35%マイナスを達成! ◆3工場全体で、対前年度比20%削減に成功。 ◇予算総額15億7千万円に対して、3億6千万円の削減。 ◆計数整理を行い、3億1千万円を予算の減額補正を行った。 (7)"バカの壁" ◇部長連中は、過激なパフォーマンスを恐れている。「DNAどんたく」で3億6千万円の削減というような具体的数字には、言及しないことと釘を刺された。→発表では、3億円の宝くじ程度という表現にした。 ◆「1/2委員会」という名前が生意気だ、と言うわけです。「効率改善委員会」あたりの無難な名前がいいんじゃないかという意見が強かったが、断固押し切りました。 ◇減額補正することに対しても、強い抵抗感があった。 ◆従来の発想では、市議会から見通しの甘さを指摘される恐れがあった。 共産党の議員さんから、「元々の予算査定が甘かったのではないか、以後注意するように」との発言がありました。まぁ建前論ですから、「ご指摘の点を踏まえて、以後注意します」と答弁すれば、何と言うことはない場面です。ところが、日頃から予算執行については厳しい質問をされるT議員が、「ちょっと待って欲しい。職員が必死になって予算を削減したことは大いに褒めるべきではないか。今のような発言では、二度と減額補正なんか上がらなくなってしまう」と発言されたのです。委員会で議員さん同士が議論するというのは異例なことですが、その場の雰囲気は「もっともだな」という感じで我々のことを肯定していただきました。 【『1/2委員会』から見えてくるモノ】 (1)「1/2委員会」のその後 ◇私が平成14年度に職員研修センターへ異動。 ◆平成15年度より「1/2委員会」を「技術調整会議」に名称変更。こうなると大体、腰砕けというのが分かりますね。 ◇人事異動等により工場の技術力が低下し、メーカーの言いなりになって定期修理金額の削減が見られない。 ◆ 工場の自主性に任せていると、工場間のバラツキが出てきているので、平成16年度から工場整備課が各工場の指導を強化する。 ◇なぜ、後退してしまうかと、常に旗を振ってやかましく言う人間がいないと、皆「やらなくても、いいかなぁ」と思ってしまう。 (2)DNA運動の現状(P44) ◇職員のアンケートでは、「もうDNA運動なんて止めてくれ!」という意見は根強い→改革疲れ ◆市議会議員さんからは、「全てが中途半端だ」という意見がある。→身近な例では、"見やすい名札"の不徹底、"電話に出たら自分の名前を名乗ろう"という運動もなかなか進んでないじゃないか。 ◇私は17年前から、こういう"見やすい名札を作る会"会長をやっている。会員はゼロだけど、賛同する人は増えてきて、区役所や交通局など徐々に色々な職場に拡がっているが、まだまだ半数以下しかつけていない。 ◇デビッド・オズボーンさんに「1/2委員会」を説明した時も、「それだったら、ボーナス出たの? 昇任したの?」と聞かれた。そんなことないよ、と答えると、「そんなことで、どうして続くの?」と非常に不思議な顔をされました。そういう意味で、 "やる気を持続させる仕組み"に乏しい。 (3)DNA運動の展望 ◇今年度から市長は、DNA運動の最終目標である『コミュニティの自律経営』に取り組んでいます。 ◆ 福岡市は,本独特の制度として昭和28年から半世紀にわたって続けてきた非常勤特別職である町世話人制度を,3月いっぱいで廃止しました。新たに,自治会や町内会,各種団体で構成する「自治協議会」というものを作って、住民自治をどんどん高めていこうとしています。 ◇結構混乱も起こってまして、上手くいくかどうか分かりません。市長も政治生命を賭けて、住民がやるべきことは住民がやるんだ、市民と言ってもお客様ではなく主権者なんだから、「ダメなものはダメだ」とハッキリ言え、と言っています。 ◆市長自身の強い意向で、今年度から市長室に「DNA課」という文字通りDNA運動を推進する組織を作りました。課長・係長・係員の3人しかいない組織ですが、本気でやっていくつもりですから、まだまだDNA運動は死んでいないわけです。 ◇「隣の芝生が青い」とは誰もが思うことです。DNA運動は、福岡市役所職員よりも他都市の方の方が、注目しています。他都市に行った時によく分かるのですが、「福岡市のDNA運動は凄いですね」と言われます。内心では、全然凄くないじゃないかと思うのでする最近よく分かってきたのは、「どうも他都市も大したことしてないんじゃないか」というのが一つ。もっと大事なのは、私がなんでこんな所でしゃべってるかと言いますと、皆さん方から我々がエネルギーをいただく、"お互いが励まし合う仕組み"が大事じゃないか、と思うからです。だから今度、皆様方の所へ福岡市職員がお邪魔した時は、「福岡市は凄いことやってるんですね」と言って欲しい。「本当は違うだろう」と思うのは心の中だけにしておいて下さい。言われた職員は、「福岡市は、そんな凄いことをやってるのか」と思って元気になるわけです。それを私は"元気のお裾分け"って言ってるんですが、そういう形でお互いに高め合うことによって、少しでもこの日本という国が元気になることを願っています。 「4 パネルディスカッション」に続く
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がれき受け入れ自治体、仮置き場を視察…宮古 http //www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866918/news/20111118-OYT1T00578.htm?from=popin 東日本大震災によるがれきの受け入れを検討する31自治体の関係者約50人が18日、岩手県宮古市の仮置き場を視察した。 東京都が2日から受け入れを始めた現場を実際に見てもらい、放射能汚染への不安を解消してもらおうと、環境省が意見交換会と併せて企画した。 関係者は、高さ5メートル以上にわたってがれきが積まれた同市藤原ふ頭の仮置き場を視察後、市と都による広域処理について、担当者から説明を受けた。 質疑応答では、自治体担当者から「夏場の臭いは心配ないのか」という質問に、岩手県の担当者が「夏場は臭いがかなりあったが、既になくなってきている」と答えた。意見交換会終了後、北九州市の職員は「安全はある程度、確保されていると勉強になった。あとは住民の不安を取り除くため、自治体として説明していく努力をしたい」と話した。 (2011年11月18日12時57分 読売新聞)
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各自治体等による取組み報告・自主研究グループ紹介 「YAAるぞ運動」とは(尼崎市) 発表者:吉田 淳史 人材育成型人事考課制度への挑戦(岸和田市) 発表者:小堀 喜康 スーパー公務員養成塾の取り組み 発表者:鈴木 英敬 チョウチョの会(滋賀県) 発表者:チョウチョの会のみなさん(井関、小林、初宿、堤、中西、中村、西 村、松本) Now For Future!!(福岡市) 発表者:道副 智美 沖縄自治体職員ネットワーク(通称:いちゃりば)(沖縄県) 発表者:曽根 淳 ■ 「YAAるぞ運動」とは 発表者:吉田淳史(尼崎市企画財政局行政経営推進室調整課課長補佐) ・尼崎市では以前から行革に取り組んでいるが、それまでの行革というのは、ある一部の職員がやらせる側、残りの大多数の職員がやらされる側という、主にカット中心の主体性のない行革であった。最初の頃はかなり効果があったが、限界が来ていた。 ・15年度から「YAAるぞ運動」を実施することになったが、今までのやらされる行革とは違うと職員に分かってもらわないといけない。自分たちの職場は自分たちが一番知っている、自分たちの腕の見せ所だと分かってもらいたい。また、 楽しみながらやっていただきたいという思いから、まずはチーム名から凝ってくださいとお願いしたところ、ユニークな名前を出していただき、事務局としては喜んでいる。 ・昨年度参加した76チームそれぞれが、「ダブルしんか」(進化&深化)を合言葉にして素晴らしい取り組みを行い、数々の成果をあげた。 ・発表を希望したチームは局予選、最終予選を経て、予選を突破した16チームが、グランプリを目指す、第2回「YAAるぞカップ」を2月に開催。ちなみにテーマはAMAZE(びっくりさせる)。 ・あまりPRしていなかったが、28の自治体から約60人の方に参加をいただき、元祖であるDNA奥田さん率いる福岡市と名古屋市から発表チームを派遣してもらい、素晴らしい発表をしてもらった。京丹後市の高橋さんから、これからYAAるぞ宣言のようなものをやっていただくとともに、有志の会からも参加をいただいた。 1 「YAAるぞ運動」とは? ・業務の進め方や職場環境を改めて見つめ直し、より良くしていく、改革改善する職場単位での実践活動。福岡市のDNA運動を非常に参考にした。 ・ネーミングは、15年度施政方針で示された、「夢(Y)、アシスト(A)、あまがさき(A)。」。改革改善を「やるぞ」、改革改善をすることが「あるぞ」という思いを込めて名付けさせてもらった。 2 「YAAるぞ運動」の基本精神 や:やらされるのではなく、自ら進んで「やる」 あ:あきらめないで、とにかく「やってみる」 る:ルックアップ(向上すること)を忘れずに「やっていく」 ぞ:ぞっこん楽しみながら「やりつづける」 ・「存分に」でいいのでは?という声に、私はシブがき隊世代なので、「Zokkon 命(ラブ)」という曲の中に「最上級の惚れ方さ」という言葉があり、最上級楽しみながらやり続けてもらいたいという願いを込めた。 ・局長をオーナー、部長を監督、課長をコーチ、課長補佐以下の活動推進者をキャプテンあるいは副キャプテンとし、役割分担のもと、それぞれ活動する。 3 「YAAるぞカップ」への道 ・4月に3役から素晴らしいキックオフ宣言をしていただき、研修をやって、6月の第一次、7月の第二次、8月の第三次、ロスタイム受付ということで、各職場の都合に応じてエントリーしてもらい、それぞれの職場で改善を進めてもらう。 ・書面参加14チームと発表参加16チームが、報告書大賞・グランプリを目指す。 ・「YAAるぞ運動」=発表ということになったら、発表を嫌がるチームが参加できないので、今回報告書大賞を設けた。発表は嫌だがいい取り組み、いい成果を残しているものが数多くあった。 ・そういった分もみんなに認めてほしい、知ってほしい、市として共有したいということでA4一枚の報告書を拡大し、発表大会当日、エレベーター前に掲示し、参加者が気に入ったチームにロゴマークのシールを貼ってもらう。一番シールが多かったチームを職員表彰規程により表彰する。 ・「YAAるぞ運動」の目的というのは、職員の意識改革のきっかけとすること。チャレンジし続ける職場風土の醸成につなげていくことである。自分で言うのも何だが、2年間けっこう成功していると思う。 4 「YAAるぞ運動」成功のポイント ○1年目に基本研修をオーナー・監督・コーチを対象に3回、キャプテン候補者を対象に2回の計5回実施したが、市長にこの運動にかける思いを伝えてもらうとともに、5回とも最初から最後までいてもらったことで、職員に市長のやる気が伝わったのではないか。特にキャプテン候補者の研修は1時間半。市長と同じ空間を共有できたことが、やる気につながったのではないか。 ○「ほめること」「楽しむこと」の徹底 役所というのは、なかなかほめることがうまくない、そういった風土があまりない。しかし、大人になってもほめられることがうれしいもの。いい取り組みをやったときは、みんなで認めてほめていこうと徹底させた。事務局として楽しみながらやっていくということにも気を使った。 ○様々な仕掛けとネーミング 採用されたら市長の名刺に使わせてもらうという謳い文句で、ロゴマークを募集したところ13点応募があり、市長と実行委員会で決めたが、どうしても2点が残り、運動と発表大会で使わせてもらった。 (1) 親しみやすいネーミング 「市長がゴー」では、ユニークな取り組みや素晴らしい取り組みをしている職場を市長が訪問し、その取り組みをほめ、帰り際に市長自身が気付いたことを何気なくそっと言う、市長に言われたら、またやろうかとがんばる。 決勝大会に出たあるチームが、「市長に言われたことができてます!」と発表するなど、かなりよかったのではないか。2年目からは両助役と収入役にも加わってもらい、3役による職場訪問を実施している。 3役だけでは行くチームが限られてしまうので、私とこの運動を支援してもらっているUFJ総合研究所の島崎さんで、吉田のYとUFJのUをとって、「YU-くぞ職場」ということで、職場を訪問し、意見交換させてもらっている。 (2) 「第1印象グランプリ」の実施 他のチームの内容も知ってほしい、認めて、ほめることを浸透させていきたいという思いから、所属とチーム名と取り組みテーマを見て投票してもらう。グランプリに3役賞(白井市長の名前から「白うとばなれの発想で賞」、中村助役から「中なか期待できるで賞」、矢野収入役から「矢ってくれそうで賞」)を作り、パソコン上で表彰状を送る。 決勝大会に出たチームが言っていたが、今までは取り組みは進んでいなかったが、第1印象グランプリで江川助役から「江え感じで賞」をもらってから、メンバーのやる気に火がついて、それからすごく取り組みが進んで、素晴らしい成果をあげた。 (3) 「局予選」の実施 審査員である局長・部長の前で、普段顔を合わすことがない職員が、自分たちが取り組んだ内容をプレゼンする。内容が素晴らしいので、局長・部長がほめる。惜しくも予選で落ちても、それがうれしいからまたがんばろうかという気持ちになる。 (4) 「敗者復活戦」の実施 局予選でもかなり惜しいところまでいっているチームがあったということで、10チームほど集めさせてもらって、収入役を審査委員長とした「敗者復活戦」を実施、3チームに決勝大会に出てもらった。 ・様々な仕掛けとネーミングを説明したが、参加チームのみなさんの「やる気」と「頑張り」に、事務局もまいりました、というのが本音のところである。 4 第2回受賞チームの紹介 ・グランプリ「分別戦隊ゴミワケルンジャー2004」(大西保育所) 21世紀を担う子どもたちに、環境問題に興味を持ってほしいと、カリスマ保育士が、燃えるごみに分ける「モエルンジャ-」、燃えないごみに分ける「モエナインジャー」、リサイクルごみに分ける「マタツカエルンジャー」というヒーローが登場する絵本を作成し、環境教育に取り組む中、子どもたちに変化があらわれてきた。 そうした中、保護者の環境問題に対する関心は?とアンケートを実施したところ、ごみの分別は94%と高かったが、トレイや牛乳パックの返却率は21%、マイバック持参率は14%と低い数値であったことから、「保育所と家庭の両方でエコライフ」をテーマに取り組んだ。 保護者向け講演会の実施、トレイと牛乳パック回収ボックスの設置、プールの水をペットボトルに移し替え、翌日の水遊びで使用する「水のリユース大作戦」、父母の会主催で家庭の不要品を持ち寄った「リサイクルマーケット」も大成功を収めた。 数々の努力が大きな実を結び、再度実施したアンケートではトレイや牛乳パックの返却率とマイバック持参率が共に55%。ごみの分別は100%を達成した。 取り組みを通じ保護者との間に「子どもたちのために一緒に楽しくがんばろう」という一体感が生まれ、数字では計り知れないものが得られた。 ・特別賞「チーム ハイホー!(灰を宝に)」(美化環境局施設担当) ごみ焼却施設の建て替えという20数年に一度のビッグチャンスを生かし、施設の案内標識を市民の方に分かりやすいものにしようと、施設の案内役に「忍たま乱太郎」で有名な尼崎市の漫画家、尼子騒兵衛さん作の「エコあま君」を起用 した。 また、「灰を宝に」を合言葉に、灰溶融設備から作られる、スラグとメタルについて、廃棄物として埋め立てるのではなく、有価物として取引できないかと調査・検討を行い、見事実現した。埋立て処分費が不要となるとともに売却することで収入も増え、効果額としては毎年度、約5,900万円が見込まれている。 ・同じく特別賞「出発・進行!みずのたび」(北部浄化センター) ベテランの技術職員を中心に、「下水道設備研修教本」を作成するなど、運転知識やノウハウの蓄積・継承に取り組むとともに、台風などの気象情報がいち早く入手できるシステムの共有化を図り、ポンプ運転等がより迅速に行われるようにした結果、昨年上陸した10個の台風による浸水災害を防止することができた。 また、ヒヤリハット報告を行うなど、労働安全意識の向上を図り、公務災害は2年連続0を達成。契約電力の減少で約300万円、汚泥の減量で約400万円削減するとともに、全職員が一丸となってISO14001を取得。職員との連帯感や協働性がこれまで以上に高まり、さらなる経費削減や環境保全の意識が強くなったことも大きな成果である。 ・審査員特別賞「ゲッツ Job」(6福祉事務所) 就労促進相談員という嘱託職員6人の取り組み。「自分たちのノウハウをもっと市民サービスに活用できないか」と、就労支援の対象を生活保護の受給者だけでなく、生活相談に来られた方にまで広げた。最初は相談者との信頼関係構築に苦労したが、「教えてもらった履歴書を誉められて採用になった。」、「もっと早く紹介してもらったらよかった、これから仕事をがんばるわ。」という声をいただき、二人三脚の取り組みで成果をあげている。これからも「あなたに会えてよかったと言われたい」を合言葉に取り組んでいく。 ・同じく審査員特別賞「時空戦士 コセキッコ」(大庄支所市民課) 一番難しいとされていた戸籍事務について初心者にもすぐ分かり、実務に即した戸籍事務マニュアルの作成に挑戦。戸籍事務は各市独自の判断や対応をすべきものではないため、法務局主催の研修に参加したところ、そこに来ていた 伊丹市と宝塚市の職員が多大な協力をしてくれた。紙ベースでは維持管理及び経費などに課題があるため、デジタル化し、見たいところをクリックすると瞬時に展開する、初心者、ベテランを通じて活用できるマニュアルが完成し、法務局戸籍係長からも賞賛のコメントをいただいた。 ワード・エクセルでCD-ROM化し、軽量かつ汎用性のある、全国どこの自治体でも活用してもらえるのではと考えている。 今年度は希望する自治体に無料で配布し、使い勝手や改善点など、感想をいただき、精度を高め、本当に全国で活用してもらえる「メイドインアマガサキ」の「コセキッコ」にしたいと考えている。 ・同じく審査員特別賞「ザ!鉄腕!DASH!!おはま村~菜児季~」(尾浜保育所) 子どもの苦手な食べ物の3分の2は野菜だということが分かった。食べることは生きることの源、元気な子どもに育てたい、何でも食べる子にしたいという職員共通の願いを実現しようと野菜作りに取り組んだ。 栽培物は、スナックエンドウ・ブロッコリーなど。実をつけたのを発見した子どもと会話し、一緒に収穫することから始め、出された給食もほとんど残さずに食べるようになった。 保護者にアンケートをしたところ、85%が「保育所に来てから好き嫌いが少なくなった、何でも食べるようになった。」と答えるなど、成果をあげた。取り組みを通じ、職員一人ひとりが持ち味・能力・特技を出し合い、楽しみながら、仕事のおもしろさを実感することができ、チームワークが深まった。 5 私が選んだチーム名ベストイレブン 「どこでもちかまつ MU KA DE運動」(ちかまつ・文化振興課)「資産4×3=活用」(情報政策課)「中図範派やなー」(中央図書館)「燃焼系2 コスト式(こんな運動してみたら)」(クリーンセンター)「トクソー隊」(収税課)「ネット・ワークス尼崎」(環境政策課)「みずから電気and泥」(園田配水場)「毎日コツコツ美っ化美化」(東消防署)「シエーン(支援)、カムバ~ック!」(能力開発支援課)「DOする?コラボる!市民と都市政策課のcollaboration」(都市政策課)「3つのKAT!」(塚口青少年会館) 6 おわりに ・フレンテとはスペイン語で「先頭」「最前線」。今日のシンポジウムの会場にふさわしいと感じる。これからも自治体職員有志の会が、「志」をもって取り組みたいと考えている方々の先頭・最前線として、さらなる活躍を祈念している。 ■岸和田市人材育成型人事考課制度への挑戦 発表者:小堀 喜康(岸和田市市長公室人事課参事) ・岸和田市は現在2つの大きな変革を行っている。外に向かっては市民との協働システムづくり、自治基本条例を制定。内に向かっては行政改革を進めるための人づくり、人事制度改革に取り組んでいる。 ・本日の話は、従来型の評価制度ではなく、人材育成をメインとした、これまでの制度にはない、新たな人事制度づくりをしたいという決意表明のつもり 1 人材育成型をめざした3つの理由 (1) 人材がいない、人材が育っていないという危機感。岸和田市だけでなくどの自治体でも同じで、これから数年の間に半数近い職員が入れ替わる状態。次世代のリーダーをどう育てて、どう使って、どう選抜していくのかが大きな課題である。 (2) これまでは人事課の視点、職員を管理する視点でつくられたものがほとんど。職員の視点、職員自身の立場に立った制度づくりになっていない。 (3) 従来は、評価とは給与を決めるためのもの。成績・順番をつけ給与、昇格や処遇を決定している。本当は市民からすれば職員の給与はどうでもいい。職員一人ひとりが自分の能力を一生懸命アップしてくれ、今まで以上の良いサービスを提供してくれることを市民は望んでいる。 それをサポートするのが人事の仕事ではないか。給与決定のツールでなく、職員をいかに育てるか、能力開発、職員の力の活用のためのツールとして考えるべきである。 2 古い人事管理論からの脱却 ・従来の評価制度は、職員は金銭(給与)と地位(ポスト)で動くものだ、という古い人事観・人事管理観に基づいていた。いわゆる「アメとムチ」「信賞必罰」という、がんばった職員にはご褒美をあげ、がんばらない職員は厳しく罰する、そうしないと職員は管理できない、といった考え方であった。 ・金銭で人が動くのだったら、最大の問題は給与を銀行振り込みにしたことがマズイ。私のような既婚者のモチベーションを上げるのだったら、銀行振り込みをやめる。自分の手に入る現金払いにしてくれたら、お父さんの権威も回復し、自由度も増し、もっとモチベーションも上がるのでは(笑)。 ・われわれ自身、自治体を選んで就職している。われわれのモチベーションはどんなときに高くなるか? やはり仲間と一緒に仕事をやって、一緒にがんばれた、達成できた喜び、上司・同僚から認められる、ほめられるときに、やってよかったという達成感を味わって、モチベーションが高くなるのではないか。 ・組織内で目標・価値を共有するシステム、互いに認め合う、称え合うシステムづくりがモチベーションを高めるのに有効ではないか。 ・人間関係が生まれる報酬、コミュニケーション報酬をつくり出す制度が必要である。 3 岸和田市の選択 ・制度のキーワードは、「自学」と「目標の共有」 ・「信賞必罰」ではモチベーションは上がらないというのは上記の理由による。 ・能力開発や学習は強制されて、いやいやしても身につかない。職員の自主性が能力アップに最も必要だ。そのきっかけ、動機付けとなるのは「気付き」であり、どこが長所でどこが短所かを自分自身で認識し、それが能力開発のきっか け、動機付けになるのではないか。 ・従来の、総合判定がどうだったかということではなく、こういう能力・行動は十分できているが、こういう能力が不足しているかということが個々、具体的に分かるような評価システムが必要である。 ・職員アンケートによると、全体の4分の1の職場しか組織の目標が共有されていない、明確にされていなかった。われわれが仕事にやりがい、働きがいを感じるためには、組織がどういう目標を持っているのか、どういう目標に向かって仕事をしているのか、きちんと組織内で共有化され、みんなが1つの方向に向かって力を合わせることが必要であり、目標管理を導入し、組織内の目標を共有化することを考えている。 ・オープンな制度運用をして、コミュニケーション報酬、お互い認め合う、励まし合う、称え合う評価制度とした。 4 岸和田市の評価制度の基本的な枠組み ・従来型の勤務評定と呼ばれた制度(成績評価・能力評価・情意評価)では、「企画力」「判断力」といった要素で評価し、きわめて抽象的、全体的な印象や評価者の主観による評価になってしまい、本人に説明・フィードバックできない制度であった。 ・岸和田市では目標管理による実績評価と簡易コンピテンシーを使った能力評価の2つのツールを使って、評価制度を再構築した。 (1) 目標管理による実績評価 従来でいう成績評価。組織内で目標を立てて、達成度で評価するもの。 部長、課長、担当長という職階を対象 (2) 簡易コンピテンシー 部長は対象外。数年で退職、能力開発をしても間に合わないから対象にしない。非効率なことはしない。そもそも能力開発をしていない人を部長にしているほうがおかしい。どちらかというと、対象は担当長、一般職が中心 ・マネジメント・サポートという制度を導入し、能力評価と同じ項目で部下が課長を評価している。 ・目標管理は、客観性が高いと言われるが、目標を設定する管理職の力量に差があり、実際の評価はバラバラ。そのため評価結果がバラバラ。評価として使うのはどうかと思う結果になっている。評価というより、組織内で目標を共有するコミュニケーションツールとして、ミーティングを中心にした運用を図っている。 ・簡易コンピテンシーは、岸和田市の制度で一番特色があり、かなり信憑性も高い、本人評価と上司評価の一致率がかなり高い。 ・マネジメント・サポートは、アンケートによると7割の課長が参考になる、1割が参考にならないという回答があり、妥当性・納得性があるのではないか。 ・下からの評価を入れ、上司が一方的にするものではなく、能力開発のためのツールとして考える、気付いたことをお互いに教え合う制度イメージをしている。 5 岸和田市「簡易コンピテンシー」の特色 ・従来の評価制度は、人事課がつくる、人事課のための制度ではなかったか。分かりにくく、複雑である。 ・新しい評価制度では、職員のために自己の能力開発に活用でき、評価方法が公開され、簡単で分かりやすい、シンプルな制度。各項目の評価結果が完全に本人にフィードバック、オープンにされ、「気付き」につながる制度。人事担当者が使いこなせるシンプルな制度とした。 ・評価基準には二面性がある。上司が部下を見るときは評価基準、評価される側から見れば行動規範・行動基準の側面がある。 ・具体的な行動があるかないかで判断できる基準としている。あいまい・抽象的な基準から変更し、特徴的な行動をつかまえて評価するシステムである。 ・評価シートがそのまま本人に返却されるため、説明できる、フィードバックできる制度だということが特色である。 ・評価項目の12項目中、6項目は共通項目。残り6項目は評価される本人が自分で選ぶ自己選択性を導入した。従来の一律な制度で画一的な職員をつくる制度から、職員のための評価制度へ。コンセプトは職員の個性を活かす。自分が 評価されたい、がんばりたい項目を自分で選べる、個性的な職員を育てる制度を具体化した。 6 最後に ・従来は競争原理、市場原理に支配されてきたが、これからの行政改革のキーワードは協力原理に基づくシステムではないか。 ・それを念頭に人を育てる、人が育つ人事システムを発展させ、定着できるようにがんばっていきたい。 ■ スーパー公務員養成塾の取り組み 発表者:鈴木 英敬 (経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部電力市場整備課課長補佐) 1 スーパー公務員養成塾のきっかけ ・特区で講演を年70回ほどしてきたが、その都度「公務員のイメージが変わった」と言われ、世の中から求められている公務員像と現在の公務員の乖離を感じるとともに、違和感がある。 ・改革をしていこうと思っている仲間がここにもたくさんいる。公務員の「あきらめ感」「閉塞感」「成功体験の不足」がある。何とかしたい。 ・行政・政治に対するコスト意識の高まり、「税金はサービスの対価」の気持ちが高まっている。 2 スーパー公務員養成塾の実施方法 ・参加者は合計63名、オブザーバーも多数参加。東京・関西で2005年1~3月の全5回実施した。 ・内容は、ゲストスピーカーによる「これからの行政官に求めるもの」という講演、民間団体が実施しているような課題発見能力の養成。今後公務員も必要となるだろう。現役公務員の成功・失敗体験、失敗をこう生かしてほしいといったもののケーススタディ、アウトプットも必要であり、「骨太2005」に入れる案件を作成、政策提案をする。 3 スーパー公務員養成塾の目的 ・自らの「志」をもって行動できる人材、実現するための力を持った人材になる。 ・世の中との乖離を解消する。 ・「国づくり」へみんなを巻き込む。 ・これをやろうとしたきっかけの1つは、以下のような現状認識である。 ・今までの公務員=20世紀型公務員と定義、極端だが世の中の人が抱いている公務員のイメージ 上から言われたことや決められたことしかやらない。自浄能力の低さ、前例主義、責任回避、当事者意識の低さ、金銭的にも時間的にもコスト感覚が著しく低い。誰のために仕事をしているかという視点が欠けている。 ・21世紀型公務員(スーパー公務員)を目指す。 自らの「志」を持つ、実現するために行動する、実現するまであきらめない。責任感・当事者意識を持つ。評論家はいらない。批判や「べき論」はいらない。自ら行動しないと意味がない。 ・机上の空論ではなく、現場や実生活を踏まえた政策を実現するために、自ら共感し、「汗」をかく。これを「共汗感」と名付けた。一緒に汗をかいて動かないと意味がない。そのような人材になろう。こういう目指す姿をもってやってきた。 4 養成塾第1回目の講師、竹中大臣の『5つの「せ」』 ・公務員に必要な能力として、専門性、説得力、戦略性、センス(「風」を読む力)、正義(志) ・決して難しい話ではなく、熱く語ってくれた。 5 スーパー公務員養成塾の今後の展開 ・10月から第2期開催、半年間全10回。東京、関西だけでなく、北海道、四国(松山)を追加、持続するために仲間を増やしたい。キーマンによるフランチャイズ経営をする。 ・対象者に民間を追加。パブリックを担うのはガバメントだけではない。協働と言われるが、社会がよくなるためには、ガバメントだけではない。目的は、パブリックに携わる志ある人材の育成、裾野拡大・底上げ・ネットワーク形成 ・有志の会は政策提言を目的としないところがすごい。よくある公務員の勉強会は提言や他人のせいばかりしている。 ・大事だと思うのは、自分で自分の持ち場を変えること、それが一番大事。自らの持ち場で火付け役となり、リアルに変革していける人材を育てることが大事 ・そういう意味では有志の会会員と全く思いは同じである。 ・今日の参加者でも、地域の核になるキーマンでも興味のある方は連絡してほしい。先行して9月10日に「西宮スーパー公務員塾」を実施する予定である。 ・会社社訓、行動規範のような「公務員7訓」を霞ヶ関若手で作っている。内容については積極的な意見を募集している。 ・座右の銘 松下幸之助氏「志を立てよう」。志を持てば必ず道は開ける。人のせいにするな、自分でがんばれ。 6 まとめ(みなさんに伝えたいこと) ・自分がやらなきゃ誰がやる、今やらなきゃいつやる。 ・他人と比べることに意味は全くない。自分が志を持ってがんばりたいことを自分の目の前を変えていく、何の問題もない。 ・とにかく、成功するまで「本気」でやる。 ・講演などでは失敗したことはないと言っている。成功するまでやるからである。つまずいてやめたらそれが失敗。やめずに何が悪いか考え、成功・目標に向かってやればいい。大事なのは本気でやり続けることだ。 ・「変えれるもの」にエネルギーを集中する(リンクアンドモチベーション代表小笹さん) ・「変えれるもの」=「思考・行動・自分・未来」と「変えられないもの」=「感情・生理的反応・他人・過去」を因数分解して考える。 ・カリスマやスーパースターは要らない。仲間と一緒に。カリスマやスーパースターができることは少ない。みんなでやらないと意味がない。チームでやる方が実現力は高い。 ・とにかく、今この瞬間から、このみんなでやるしかないで! ■ チョウチョの会(滋賀県) 発表者:チョウチョの会のみなさん(井関、小林、初宿、堤、中西、中村、西村、松本) ○堤辰也(県民文化生活部県民生活課主幹) ・昨年、高浜のシンポジウムでは最後列にいて、こんなに全国には熱い人がいるんだと思ったが、今日は最前列を通り越し、この場にいることに驚いている。 ・チョウチョの会は、7月3日に1周年フォーラムを開催した。内容は、北川正恭氏の講演、パネルトークなど。県内外から400名に参加してもらった。今日はそのフォーラムに関わったスタッフに、インタビュー形式で当時の模様を伝えてもらおうと思う。 ○小林潤子(県民生活部IT推進課主任主事) ・松本さんにとって、チョウチョの会とは? ○松本寛(総務部総務課主査) ・私はこのような場で話ができるような職員ではなかったが、チョウチョの会では、私の話を聞いてくれ、個性的なメンバーが集まっている。その内容は目から鱗が落ちるもので、職場のいろいろな話を聞き、改革とは縁のない私だが、会は垣根がなく、誰でも参加できるフラットな場、私にとって憩いの場である。 ・ホームページ制作を担当したが、フォーラムの盛会がメンバーの自信となった。これから大きく羽ばたいていくのではと思う。 ○小林潤子(県民生活部IT推進課主任主事) ・広告営業で苦労したようだが? ○井関知子(政策調整部男女共同参画課主任主事) ・紹介してもらった上場企業の取締役にアポをとり、一通り説明したが、会の趣旨・方向性が見えない、当社のメリットがない等の機関銃のような質問を受け、自分の言葉で説明することに必死になった。 ・結果は残念だったが、後にその取締役が動いてくれ、思いに答えてくれたようで、ちょっとうれしかった。 ・仕事とは違う、自主活動グループであるということで信頼を得ることは難しいと思った。 ○小林潤子(県民生活部IT推進課主任主事) ・前売り券の販売など、いろいろ活動されたようだが? ○堤辰也(県民文化生活部県民生活課主幹) ・フォーラムまで1ヶ月という短い期間で、昼休みや時間外での苦しい販売活動だった。説明に苦労したが、一人ひとり説明して販売した結果、なんとか完売できた。 ○小林潤子(県民生活部IT推進課主任主事) ・中村人事委員会事務局長がなぜここに? ○中村きよ子(人事委員会事務局長) ・私はミーハーな性格、ここにいるのもその延長線 ・チョウチョの会は北川さんの話に感化され、自分で気付いて、変わり始めようとしたことに、おもしろい、いいことだ、これからどうなっていくのかという興味と好奇心から関わっている。自分の肩書きのせいか珍重されているが、外に対しての信用、内に対しての安心になるなら、否定することではないと思う。 ・フォーラムの成功はみんなが真面目に取り組んだ結果であるが、これが始まりである。私にはチョウチョになる時間はないが、青虫たちがチョウチョになるためのささやかなキャベツに、スポンサーになれればと思う。 ○小林潤子(県民生活部IT推進課主任主事) ・チョウチョの会には、様々な動機でいろんな人が集まっている。一人ひとりの気付きを力にして、改革が進むといい。 ・と、ここで時間なので報告終わり。残りの3名(初宿・中西・西村)に興味ある方は交流会で。(3名コケる) ■ Now For Future!!(福岡市) 発表者:道副 智美(福岡市建築局住宅政策課) 1 グループの概要 ・福岡市では九州大学の大学院生と共同研究する研修が行われ、この研修に参加したメンバーが、役所の研修だけで終わらせたくないということで、翌年度(2003年)自主的に研究を始め、設立 ・このときのテーマは「コミュニティの自律経営」、今でもそれに関する分野が主な研究テーマである。 ・活動のスタイルは、机上の研究だけでなく、コミュニティの中に積極的に飛び込み、一緒に汗を流すことをモットーとしている。 ・これまで、いろいろな方々やグループのみなさんと組織・分野を超えて一緒になって活動を行っている。 2 これまでの具体的な活動 ・地域のまちづくり活動への参加、NPOでのボランティア、各地の市民活動の場を訪問し、意見交換。各地(札幌、三鷹、武蔵野、横須賀、横浜、習志野、千葉、港、江東、立川、松山、沖縄、釜山など)を訪問し、メンバーの中には、ヨーロッパのNPO等非営利セクターを視察した者もいる。 ・これらの活動で得たノウハウを共有したり、交流の場づくりをしようと、シンポジウムや講座を開催しており、2003年にはコミュニティをテーマに市民と行政職員が本音で語る場である合体フォーラム、2004年にはこちらも市民と行政職員が同じ立場で肩を並べて受講するという協働講座、またCMやポスターなど広告を基にし、チラシやキャッチコピーを作るヒントにしてもらおうとプレゼン講座を開催した。 ・大学や高等専門学校との交流は、大学の特別授業の教壇に立たせてもらったり、相互にヒアリング、共通分野での資料制作など、お互いの研究をサポートしている。 ・福岡市トップとの意見交換、市役所内外の協働活動、他都市のグループや職員、民間企業などの方々との交流などを通して、様々な形でのタイアップをしている。私たちと同じく具体的な目的を持って汗を流している他の自治体グループとのネットワークを立ち上げ、交流を深めている。 ・このような活動の体験、市民活動に参加して知り得た自治の課題やノウハウを論文などにまとめたり、研究発表会も数回実施し、各地でのシンポジウムでもこうした活動を広く紹介。ホームページ(nowforfuture.net)に今までの活動や最新の情報を紹介している。 ・より詳しい情報は「月刊 地方自治研修」2005年3月号、4月号に設立から一連の活動、失敗談、成功の秘訣などを投稿している。 ・自主研究グループのネットワークについてはjishu.kouichi.jpへ。「月刊 地方自治研修」11月号から連載を予定している。 ・メンバーは5人、みんな個性的で、持ち味を生かして活動を地道に続けている。気軽に声をかけてほしい。 ■ 沖縄自治体職員ネットワーク(通称:いちゃりば)(沖縄県) 発表者:曽根 淳(沖縄県総務部東京事務所総務企画課主査) 1 「いちゃりば」って何 ・「沖縄自治体職員ネットワーク」は名前が長いので、「いちゃりば」という通称をつけた。 ・沖縄の方言で「いちゃりばちょーでー」(行き会えば兄弟:一度会ったら兄弟)と“しゃべり場”を掛けて、気軽な自由な議論ができるようにした。通称をつけたのはなるべく垣根を低くし、多くの人に参加してもらいたいからである。このような集まり・メーリングリストの有効性は入ってみないと分からないもので、そういう意味でも愛称をつけた。 ・スタートは2004年4月。自治体有志の会と関係があり、埼玉県志木市でのオフ会がきっかけで、沖縄在住のメンバー5名が参加し、こういう会は非常にいいので沖縄でも立ち上げようと思った。 ・メンバーは、沖縄県内の地方公共団体の職員。垣根を低くしたいということから、非常勤職員、臨時職員、議員、関連団体職員を含んでいる。北は本島最北端、国頭村から南は日本最西端、与那国町まで、県内114名が参加し、活動の内容は、メーリングリストでの意見交換とオフ会。オフ会は月1回程度のペースで実施している。 2 これまでの活動実績 ・自治の現場を見に行こうという「激変自治の旅」 ・これまで、北海道ニセコ町、埼玉県志木市、関西には関西学院大学小西先生の紹介で2回ほど訪問している。 ・特徴としては、有志の会は改革派首長の話を聞くが、「いちゃりば」では、改革を実践している職員、ニセコ町の林さん、志木市の尾崎さん、城陽市の有川さんなどを招いて話を聞いている。 ・また、「三位一体改革」のような比較的難しい内容は、専門家を招いて勉強会を開催している。 ・沖縄からでは、今日のような場に参加するには、物理的・精神的ハードルが高い。そのためできるだけ垣根を低くしたい。沖縄ではまだ改革派首長が出ていない。そうでなくても職員でできることをしていこうということを考えながらやっている。 ・講師に誰が来てもらっても、かりゆしウェアを着てもらい、最後には必ず宴会を開催する。 ・自分たちと同じ立場の職員はいっぱいいる。その職員のがんばっている情熱や変革するという気持ちを共有し、自分たちもがんばっていきたいと取り組んでいる。まじめに楽しくということで、沖縄を訪れた職員グループとも交流している。 ・実際やってみて、有志の会のようなやり方はいろいろな所でできる。沖縄で始めたら100人を超える参加者が集まった。みなさんの地域でも同じような活動をして有効の輪を広げていきたい。こういう取り組みが広がっていけば、地域から日本を変えていくことが本当に実現すると思う。 3 最後に ・最初に「いちゃりば」の意味を説明したが、この言葉を信じれば、ここに集まった約300名の出会いは大きな意味がある。みんなが兄弟であるということであり、出会いは大切。この取り組みが各地に広がり、チョウチョの会のような活動がどんどんひろがっていくと、日本も変わっていくと思う。
https://w.atwiki.jp/shinsaikenkyu/pages/16.html
自治体問題研究所が、2011年4月22日に発表した提言。 110422はじめに 110422Ⅰ 今回の災害の特徴と復興への基本的視点 110422Ⅱ 復旧・復興過程において留意すべき要点 110422Ⅲ 具体的提言