約 374,319 件
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/685.html
834 名前:隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM [sage五日目・昼:服屋にて] 投稿日: 2007/03/19(月) 05 19 56 「桜」 顔をこわばらせたままの桜に声を掛ける。 「少し、服でも見ていよう」 「……そう、ですね」 相談するべき事は増えた。 考えるべき事も増えた。 だが、それでも。 「行こう」 「そうですね」 今この場でパートナーのことを不安にさせるわけにはいかない。 このことについての言葉を今は交わさず。 ただ平常であり続けると心に決めた。 「あ、じゃあまずここから見ていきましょう」 桜が指差す先は処分品セールと貼られた複数のワゴン台だった。 それぞれ2割引や3割引、半額と銘打たれたワゴンもある。 「ん、そうしよう」 価格がよく分からないらまずここで値段のチェックをしておいた方が良いだろうし。 「コレ藤ねえに買っていってみようかな……気に入るかも」 半額セールのワゴンからコートを引き摺り出す。 気に入るかも、というのは勿論虎柄だからである。 「時季外れですけど、今年の冬に向けてプレゼントするのはありかもしれませんね」 軽く布地を揉んでみると、確かな質感があった。 「んー……セール品だけど、布地もしっかりしてるし、季節外れだからって事かな」 「そうかもしれませんねー、処分しちゃうのなら勿体ないですから買って行っちゃいましょうか?」 「うん、値段も割と手頃、なのか?」 「そうですねー、私もそんなに沢山来るわけじゃないですけど、悪くないと思いますよ」 桜がチェックしているのは2割引のシャツコーナーで、既に数枚手元にキープしている。 「あ、これ姉さんに似合いそうですね」 パッと手に取ったのは、割引品ではない隣のハンガーである。 「んー……そうかな? 遠坂って言うと赤ーってイメージがあるんから、こっち……とかじゃないかな?」 軽くハンガー棚を物色して一着を引き出す。 「チャイナドレスですか……確かに凄く似合いそうですね」 目を閉じて想像する。 確かに似合いそうだが……それ以上に軍師のコスプレが似合いそうな気がするのは何故だろうか? 「あー……それよりも、さっき遠坂に似合うって言ってた、そう、その服、桜に似合うと思うんだけど、どうかな?」 「……私にはちょっと派手すぎますよー」 じっと手に持つ服を見て着込んだ姿を想像する。 自分への自信のなさが心のどこかに残ったままの彼女の目には少し派手すぎると映ったようだ。 「似合うと思うけどな……」 衛宮士郎自身としては質素な生活だろうと窮乏生活だろうと衣食住が足りていれば文句はないが、飾り気があまりないというのも年頃の女性としてどうか、と思うのである。 メルセデス:そんなわけで飾り気のある服などを重ねて勧めてみる BMW:似合うと思うと言った上で本当に良いのか重ねて聞いてみる フォルクスワーゲン:桜の言葉を尊重して派手ではない服を見て回る ポルシェ:その辺りのことを話しながらセール品を精算してしまおう 投票結果 メルセデス 4 BMW 4 フォルクスワーゲン 5 決定 ポルシェ 4 番外編 促選択肢のために書かれた番外編、性的描写ありにつき18禁です 隣町-interlude9
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/699.html
489 名前: 隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM [sage五日目・昼:膠着と打破] 投稿日: 2007/05/03(木) 04 53 23 状況は手詰まり。 だが互いに打開策は講じられない。 遠距離からの砲撃ならばあるいは、とも考えたがそれは不可能。 何のためにここに来たのかと言うことを忘れては居ない。 彼のことは意識の外にあるが、それでも目的を忘れては居ない。 ならば弱点を見つけ出し、そこを突く。 『完璧なる存在』とは『全知全能の神』と同じく、その言葉自体が矛盾していると誰かは言った。 その言葉は恐らく正しいのだろう。 そう、例えば弾切れがあるはずだ。 既に叩き落とした弾丸は弾倉三つ分程。 仮に装弾数の多いグロッグだとしても一つ半近い数だ。 この国の警察官は拳銃の扱いに過剰なほどに慎重になる。 一発の発砲にも一つ一つ理由を求められる為だという。 だが目の前の男はそのようなことにまるで頓着する様子はない。 それどころか弾切れを全く恐れぬように狙いもそこそこに拳銃で弾幕を展開する。 「弾切れを全く恐れていないのか、それとも『無い』のか……」 瓦礫の陰から陰へ隠れつつ牽制射を加えつつ探り続ける。 牽制の一撃は防盾に命中し、その魔力を霧散させられる。 その直後に構えを解き、弾幕を再度展開する。 「やはり正面で構えている限りこちらの攻撃は全て無効にさせられる、か……ならば横から」 狙いの甘い銃弾を後方へ跳びつつ回避し、瓦礫の陰に高速直射型の魔法弾を左右に展開、待機させる。 展開を終了する同時、すぐ脇の瓦礫で銃弾が跳弾し、襟元を掠める。 「クッ!」 その跳弾での一撃は本当に危なかったが、この危険は逆に好都合だった。 これなら算を乱してその場から逃れるような素振りを見せても不自然でない状況が、向こうから転がり込んできたのだ。 わざと後方に体勢を崩し、その姿勢を利用して後方に飛び退き、瓦礫に隠れる。 その動きに呼応するように踏み出す足音を瓦礫の陰で聞き取りながら、次の一手を展開する。 「3……2……1……行けッ!」 完璧と言っても良いタイミングで、瓦礫を蹴散らしながら左右同時に発射する。 「!」 左右からの一撃、その双方を盾で受け止めることは出来ない。 そう確信する。 この一撃でとどめを刺すことは不可能だろう。 だがどちら片方を受けて蹌踉めくか、伏せて回避するか、算を乱して後方に避けるか、どうなるにせよ体勢は確実に崩せる。 その確信と同時、瓦礫の陰から飛び出す。 「Stinger Blade――」 クロノの狙いは魔力刃の大量展開による処刑 エクスキュージョン 。 三秒で用意できた数はそう多くはない。 だが並の防御壁を貫通するに十分な、体勢を崩した対象を確実に蜂の巣にするだけの数量。 視線を敵に向けた瞬間、信じがたい物を見た。 そう、信じがたい物、体勢を崩さず、ダメージも受けず、銃を彼に向け、今まさに引き金を引かんとする敵の姿を―― 戒めの洗礼:「――Execution Shift!」構わず攻撃を続行する バリアガード:「Protection」S2Uに緊急防御を命令する 投票結果 戒めの洗礼:5 決定 バリアガード:4
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/1006.html
98 :隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM:2007/06/06(水) 05 23 55 玄関の戸を開け、そこで少女達に遭遇した。 『それ』の様子を察するに、イリヤやノインと打ち解けようとなのはが何やら二人にやったらしい。 二人は怒りと笑いとを同時に浮かべながらなのはの良く伸びる頬を引っ張っていた。 軽く引っ張っているのはこの位置からでも良く分かったし、引っ張っている二人も笑いの比率の方が明らかに大きい。 その証拠に「痛い痛い」と良いながらもなのはは笑っていたし、三人の様子を一歩下がって見ているフェイトも隠しきれずに大笑いし ていた。 だからそれはとっても微笑ましい光景で、ホリィや桜と一緒に笑ってしまった。 「……ん?」 「……はれ?」 その笑い声で、四人がこっちの存在に気付いた。 四人の動きは止まり、視線が一カ所に……ホリィに? 「か……」 か? 「可愛いー!」 最初に動いたのが誰か分からぬほど、四人が一斉にホリィに走り寄ってきた。 「え? え?」 ホリィは訳も分からぬと言った表情で四人に可愛がられている。 比べる前から何となく思っていたが……ホリィってちっちゃいよなぁ、四人と比べても。 イリヤ達の方が頭一つ分は軽く大きい。 大凡……1メートルあるかないかって位だろうか。 その位の大きさともなれば……年の頃は3から5って所だろう。 仮にその通りだとして、何故あの家にいたのか、という疑問はまるで解決しない。 とは言っても、どう聞けばいいものやら。 今はそんな話を切り出す雰囲気でも状況でもないし、下手に聞けば心の傷を抉るような事にもなりかねない。 それはよろしくない。 実によろしくない。 ……ともあれ。 「四人とも、そこまでにしておいてやってくれ」 そのままエスカレートするとキスとかまでやりそうな可愛がりようだったのでとりあえず止めておくことにしよう。 ……それはそれで見ていて楽しそうではあるがホリィが物凄く混乱するかもしれない、既にかなり面食らっているし。 「えっと、ホリィちゃんっていうの? わたし、高町なのは、よろしくねっ」 手を握って笑顔のまま上下にぶんぶんと振る。 ……元気いっぱいだなぁ。 昨日受けたであろうダメージの影響はまるで見えない。 フェイトの方は、注意して見ていると僅かに動きが鈍い。 意識的にか無意識的にか、ダメージを受けた左足を庇うような動きをしているのが見て取れる。 勿論それは蚊ほどの儚さではあったのだが、それを見てしまったのは死にかけたという経験故、だろうか? なのはの自己紹介を始まりに各々自己紹介をしていく。 最後にホリィが頭を下げて、五人の自己紹介が終わった。 「それで……士郎さん、この子、どうしたんですか?」 怪我の影響も多少あるのだろうか、一歩下がって冷静だったフェイトが聞いてきた。 「そうね、私も帰る前にその辺りは聞いておきたいわね」 ……そうだった。 楽しい時間はあっという間に過ぎ去る。 2日連続での宿泊はさすがにアウトなのか、イリヤは城に帰らねばならないんだった。 「それじゃあ、居間で話すよ」 まあ、もう桜と遠坂には話したんだけど、ホリィに聞いておきたいこともあるし、丁度良いか。 とりあえず—— リーグ:全員を集めよう タイタン:茶くらいは用意しておくか ヴァルダー:夕食の支度はやってしまおう
https://w.atwiki.jp/sinseihaisennsou/
新聖杯戦争TRPG このwikiはTYPE-MOON様原作のfate/stay nightを元にした聖杯戦争TRPGです。 また、基本的に自分が卓を開いた時にPLさんたちに見てもらう用なのでGM志望の方には少々不親切な作りになっております。ご了承ください。 幸運が非常に重要なステータスとして扱っています。 当wikiは以下のwikiの内容を原型にして作成しています。 TRPG聖杯戦争wiki http //www18.atwiki.jp/grailwar/pages/1.html ※文章の著作権は当wikiにあります。内容の複写、転載を禁じます。
https://w.atwiki.jp/tokyograil/
ここは様々な作品のキャラクターをマスター及びサーヴァントとして聖杯戦争に参加させるリレー小説企画のまとめwikiです。 本編には殺人、流血、暴力、性的表現といった過激な描写や鬱展開が含まれています。閲覧の際は十分にご注意ください。 メニュー 現行スレ:聖杯戦争異聞録 帝都幻想奇譚 第二幕
https://w.atwiki.jp/grailwar/pages/2.html
メニュー 基本ルール 著作権について お問い合わせフォーム 定期セッション 目次 Skype 六面ダイス 監督役(GM) マスター(PL) シナリオ エリア マスター サーヴァント キャラシート キャラシート(テキスト) 令呪 職業 クラス 真名 英雄点 HP スキル 宝具 容姿 願い事 バッドエンド グッドエンド セッションの開始 ターンの開始 移動フェイズ 遭遇フェイズ 戦闘フェイズ ターンの終了 セッションの終了 陣営 同盟 逃走判定 先手判定 物理攻撃 魔術攻撃 奇襲攻撃 テンプレート(GM) テンプレート(PL) セッションログの記録 リンク TYPE-MOON Fate/stay night 冒険への扉 初心者のためのRPG入門 ぼくのかんがえたサーヴァント wiki みんなでかんがえるサーヴァント @ ウィキ やる夫は聖杯戦争に挑むようです@ ウィキ やらない夫は聖杯戦争で死に続けるようです @ ウィキ アクセス 人 今日 - 昨日 - 総数 - ここを編集
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/1677.html
284 :隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM:2008/10/31(金) 01 48 11 同時刻 衛宮邸 「傷は大丈夫ですか?」 「はい、当面問題は無いと思います、ありがとうございました……先生」 そういいながら少女は肩に手を当てた。 一度負傷した箇所への再攻撃で、肩は無惨な状態になっていた。 それを『当面問題無い』状態にまでするのに手術を行ったのだ。 骨や血管、筋肉の接合、それらを麻酔なしで施術出来たのは、男の技術と、少女の精神力によるところが大きい。 現在も魔力による治療は継続している。 自己再生能力の向上は一時的に体力を消耗するものの、丸一日あれば8割の状態までは回復するだろう。 それ以降は長期療養が必要だろうというのが彼の見立てだった。 「それは良かった……こちらの状況が落ち着いたことですし、確認したいこともあったのですが、よろしいですか?」 「何でしょうか?」 「まずは貴女の言う『任務』、その奇妙な点について――」 ほんの僅か、敵を観察する。 細かな観察は行わない、既にそれが『人でない』事は分かっていた為だ。 観察したのは内と外である。 内の観察、先のスナイパーとの戦闘のダメージは残っているが、照準については支障がない。 主として脳に、その他全身に痛みがあるが戦闘継続はある程度まで可能だ。 外の観察、頭骨を失っても尚動く骨の体を持つ敵。 中枢無く全てを戦闘に向ける存在だとすれば、対応策は全間接の破壊以外に無いだろう。 たったそれだけで観察を終える。 何故そうなったか、そんなことは考えても彼女に分かるはずもなく、その思考も無意味だと理解していたためだ。 第二歩を踏み出しながら、シャリフは新たな銃の引き金を引き絞る。 銃弾の狙いは脊椎、腰部、肩部。 一カ所でも命中、破壊すれば戦闘力は激減し、その後の破砕は容易だ。 だがその銃弾は全てが回避され、あるいは風に撃ち落とされる。 最早布切れ同然となったカポーテが振るわれ、その風が細い一本の糸となったかのように銃弾を打ち据え、軌道を変えたのだ。 打ち据えられた銃弾は反転し、半ばまでは歪な軌道を持ってシャリフへと襲いかかる。 一瞬シャリフの動きが鈍化する。 だがそれは停滞を意味せず、銃撃は続行された。 シャリフの戦闘経験が新たに戦闘式を算出する。 予想した銃弾迎撃能力のみならず、中距離戦に対応するだけのスキルを確認。 戦闘力見積修正。 回避行動しつつ接近、回避不能位置からの攻撃にて行動力を強奪する。 法則無く弾かれる銃弾への回避行動として適するのは左右への回避。 だが最適な手段は迎撃さえされぬ事。 原理は不明ながら、左腕を振るうことで発動する。 一切の感情無くそう結論づけた戦闘経験は、シャリフの取り得る最速、最適効率にて走らせる。 マタドールも同様の結論か、両者は渦に飲まれた枯れ枝のようにその中心へと引き寄せられていく。 シャリフが二挺目の銃を放り投げ三挺目の銃を握った直後、マタドールの剣がシャリフの右眼球目掛けて放たれる。 だが金属音と共にシャリフがその剣を両手の銃にて挟み込む。 引き下がろうとする剣を、挟んだままの双剣が引き留める。 シャリフはその銃口を敵に向け、引き金を引き絞る。 その銃弾さえ、マタドールは回避してのける。 剣を手放して跳躍し、頭上から風圧で体勢を崩させる。 予想外の一撃に、シャリフは地面に叩き付けられるように手を付かされる。 握っていたはずの拳銃と、挟み込んでいた剣も地面に叩き付けられ、ゴムボールのように舞い上がる。 だが直後、シャリフは叩き付けられた腕をバネのように弾けさせ、天地を入れ替えるようにしてマタドールへ蹴りを『突き刺し』た。 砂糖細工を爆破したように左肩から先の骨が吹き飛ぶ。 同時にマタドールの右腕が自らの剣を掴み、振り下ろす。 だがそれは僅かに遅い。 蹴り上げた勢いのまま、マタドールとシャリフは上下が入れ替わり、連べ撃ちが再開される。 攻撃へと向かい、なおかつ背後さえ取られたマタドールにそれを回避する術などありはしない。 地面へと叩き落とされるまでの僅かな時間に、全ての間接を打ち抜かれ、マタドールはその機能を停止した。 着地したシャリフの長い髪が、ほんの僅か風に揺れ、蹴りによって打ち抜かれたマタドールの骨が、ビルの壁面へと突き刺さり、砕けて散った。 それとほぼ時を同じくして、ルヴィアとジェネラルは、目標地点に到達していた。 一度ライダー達が捜索したという場所を、改めて確認する。 ライダー達の探索は詰まるところ驚異の有無、魔術師の排除にあったが、今回の場合は制圧が目的となる。 「予定通りならば、この段階で全ての驚異は排除されているはずだけど……」 「油断は禁物だろう、君の言っていた工房、ここがそうだとしたら悪辣な罠は幾らでも仕掛けられる」 まして今は兵力の大半を別の場所へと割いている。 敵への対処能力は半減していると言えた。 「無論、何事もないのが最良だろうが、そこまで期待出来るモノではないだろうしな」 「ええ、探索を始めましょう」 兵士を4名ポイントマンとして先行させ、魔力の濃い方向へと歩いていく。 幾つかトラップが仕掛けられていたがそれらは全て発動前に破壊され、あるいは停止させられた。 「……妙ですわね」 先ほど破壊されたスパイクピットを見ながらルヴィアが呟く。 「何がかね? これらのトラップが残っているのは彼女達が実体化せずに探索を行ったためだろう?」 「ええ、それは気にすることではないのですけれど……罠の中に魔術を用いたモノが皆無なのが、少々」 魔術的な罠の敷設は間違いなく設置される。 工房に物理的な罠を設置することは、無いことはないが、それはあくまで二次的なモノであるはずだ。 少なくとも彼女の知る『常識』に照らし合わせれば、この場所は異常であった。 場合によっては発動した瞬間周囲の魔力を無差別に食うようなトラップが設置された工房さえ存在しているのに、である。 「ふむ……それは気にしても仕方あるまい、魔術を用いたというのならば、死亡と同時に解除されたのかもしれんしな」 少々楽観的ではあるが、彼自身は魔術に関して素人同然で、それに対して意見をする事はなかった。 先行したポイントマンが左手を挙げて合図し、全員の足が止まった。 「どうした?」 「この先の部屋から水音が聞こえます」 銃口を3つ先の部屋に向ける。 「水音……?」 「台所かバスタブか、大型の蛇口が開いているのではないかと思われます」 「トラップに留意、間隔を離して続行する、確認せよ」 「了解、手前の部屋から確認します」 手前二つの部屋には何も無く、いよいよ本命となる部屋の前に立つと、ポイントマンがドアノブへのトラップが無いことを確認する。 ドアノブを掴むと、ポイントマン同士がタイミングを計る。 ドアが開けられると同時に三人が三方に銃口を向け、最後の一人が上方を警戒しつつ三人の援護に回る。 その動きに淀みはなく、敵がいれば見落とすことなく撃ち抜かれていただろう。 部屋は既に床まで水浸しになっていたが、敵の姿は無い。 クリアリングを終えた合図を受け、ルヴィアとジェネラルが部屋内に入る。 水は既に廊下にまで流れ出つつある。 「この水は?」 「どうやら蛇口が破壊されているようです、ここから止めるのは無理です」 「そうか、まあ我々の目的は水の無駄遣い防止や水道料金の徴収が目的ではない、となると……あれだな」 「……ええ、確認しています、爆発物等の危険はないようです」 「分かった、3人は外の警戒を、一人は室内に残ってくれ」 「了解」 兵士に指示を出すと、ジェネラルはそれに向き直った。 それは使い込まれた旅行用のバッグだ。 順当に考えれば今夜戦った魔術師の誰か、その私物だろう。 「マスター、どうかな?」 「魔術反応……敗北した際に情報を残さないように、尚かつ敵を倒せるように……そんなところですわね」 炸裂するような魔力の反応。 不用意に、つまり正規の手続きを踏まずに動かせば即座に発動。 解呪しようとしても即座に発動する。 きっちりと調べたわけではないが、残された魔力と事情を推測すれば大きく外れては居ないだろう。 「……あら?」 優雅な戦闘服が濡れるのもかまわず、膝立ちになってバッグを覗き込む。 「どうしたね? 何か手がかりでも?」 「いえ……もしかしたら」 慎重にバッグに手を伸ばし、手の周囲から魔力を消し、一気にジッパーを開けた。 「やっぱり……」 「どういうことだ?」 「手間の問題、ということですわ。 幾度か似たようなパターンを見たことがありまして」 「……ああ、なるほど」 おそらく正規の手段とはかなり面倒なモノなのだろう。 実質金庫と同等の扱いをしていたが故に、一度置いた後の管理は杜撰だった、ということだろう。 国家保安に関するセキュリティシステムにおいて管理者権限のパスワードが管理者のイニシャルと生年月日だったという例もあるという。 それと同様に、魔力さえ消してしまえばバッグは開かれた金庫も同様だった。 「確証があったわけでも無かろうに……大胆だな」 「確証なく、確信あらば行動せよ、但し後悔してはならない……何かで読んだことがありますわ」 「なるほどな、動かさずにあければ安全と確信していたか」 「それに貴男もいますもの、いざという時でも不安はありませんわ」 破顔し、安心して一歩バッグに近づく。 「まだバッグには近寄らないでくださる? 一応魔術は残留していましてよ?」 大丈夫だとは思うが、万が一魔力なり神秘に反応して炸裂してしまえばここまでの苦労が報われない。 それ故にふれる可能性がある場所からは魔力を消したのである。 それに魔術に関して素人であるならば魔術師の荷物から手がかりを探す手助けが可能とは思えなかった。 何より万が一の場合、ここから瞬時に連れ去ってもらわなければならない以上、姿勢を低くして咄嗟の動きがしにくくなる状況は避けたかった。 「ふむ、そうか、ではここで止まろう」 魔術に関しては素人であるジェネラルはルヴィアの意図をほぼ正確に洞察して背後で停止し、ルヴィアはさらにじっと魔力反応を見ながらあけられたバッグを覗き込む。 上から覗き込む限り、バッグの中には着替えなどの日用品が中心に入っているようだ。 その中で目に止まった―― :黒い、カメラを手に取る :赤い、日記らしき手帳を手に取る :白い、ディスクケースを手に取る 投票結果 黒:1 赤:1 白:5 連載時コメント +... 287 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/31(金) 05 22 29 :赤い、日記らしき手帳を手に取る 288 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/31(金) 14 36 54 :黒い、カメラを手に取る 289 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/31(金) 16 49 27 :白い、ディスクケースを手に取る ルヴィアって電子機器扱えるんでしょうかねえ? ねえ? 290 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/31(金) 20 01 07 :白い、ディスクケースを手に取る 持ち主がどこぞのマンション管理人と同じタイプだとすれば、コレかな? しかし、マタドールは意外とあっさりやられたなー。ガン=カタの力か。 291 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/10/31(金) 21 54 34 :白い、ディスクケースを手に取る 296 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/11/01(土) 00 11 29 :白い、ディスクケースを手に取る ロ.イリヤ シリアスもシリアス、ドシリアスだったからな、ギャグも混入してるが(むしろ、シリアスさがギャグの域な不幸魔術師とか) 298 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/11/01(土) 03 56 19 :白い、ディスクケースを手に取る ロ.イリヤ もしハサももうちょいか 隣町での聖杯戦争 第246話 隣町での聖杯戦争
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/688.html
103 名前: 隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM [sage 五日目・昼:服の感想] 投稿日: 2007/03/30(金) 05 04 19 「んー? シロウってばそんなにじーっと見ちゃって……欲情しちゃった?」 その言葉に思わずむせた。 人差し指をぺろりとなめて妖艶に微笑む姿はなんというか末恐ろしさを感じるが、そう言う事じゃない。 そのドレス姿に、余りにもイリヤに似合うそのドレス姿に、大聖杯の前に現れたイリヤを、思い出してしまっただけ。 思い出せば、涙が溢れそうになるが、追憶を止めることは出来ない。 だから滲みそうになる涙や感情を抑えようとして視線を逸らして。 そこでなんだかとんでもなくむくれているノインの姿を見つけてしまった。 腕を組み、不機嫌に頬を膨らませてそっぽを向くその姿で、今日やろうとしていたことを思い出した。 そう、今日の主目的はノインの服を買いに来ることだったんだ。 「あー、その、ノイン、似合ってるぞ?」 「おーそーいー!」 両手を高く上げて威嚇するようにしゃーっと気を吐く。 その仕草はなんとなくだが、イリヤに似ているな、と思った。 「士郎ってばレディーの扱いがなってないよまったくもう……」 「悪かったって、ほら、この通り」 頭を下げる。 「ふーんだ、こんなのに鼻の下ズバーって伸ばしちゃってさー」 不機嫌さを伝染させるようにノインがイリヤを鼻で笑って見せた。 「こんなのとは失礼ね、お兄ちゃんはもう私にめろめろなんだから、あなたが入り込む余地なんてないもーん」 額に青筋を浮かばせる直前に自制したのか、イリヤは余裕たっぷりに応じてみせる。 「ふーんだ、体だけが目当てって事考えたことあるかなー? 大事なのはハートだよー?」 「……っ! お兄ちゃんは私と一緒にお風呂入るくらいめろめろなんだから!」 「ほら、それが体目当てー」 それはまあ、構わないのだが、なんだか色々と言語の核弾頭が連続で炸裂しているような気がしてならないんだ、主に店員さんとかに。 いや、ほら、ひそひそ話を始めないで下さい店員の方々。 桜はなんだか余裕たっぷりに微笑ましそうに見ているし、名城は服の影で明らかに笑いを堪えて震えている。 「あー、もう、二人とも、そこまでにしてくれ、せっかく一緒に来たんだから二人とも仲良く、な?」 あと人の評判を下げるような言動をしないでくれ。 「ほら、仲直りの握手、な?」 二人の手を取る。 「シロウがそういうなら……」 「士郎がそう言うなら……」 むーっという不機嫌さはそのままに、不承不承だが握手してくれた。 服が一着だけ、しかもドレスのような服では流石に問題がある事を指摘され、ドレスの他に普段着を数着購入した。 ……ドレスは量販店で服を買う彼からすればおよそ信じがたい値段であったが現実だった。 三枝さんから借りた服は買った物と一緒の袋の中に入れた、あとで洗って返そう。 ノインは気に入ったのか、ドレス姿だ。 ……あのドレス、洗うのを考えると手間だなぁ。 一方イリヤは普段着に戻っていた、とはいえ、普段から十分にドレスのような高級品ではあるし、似合っているのだが。 フライングアーマー:せっかく新都まで来たんだし、どこか楽しめるような場所にでも行ってみようか チョバム・アーマー:そういえば色々と買う物があったんだった、商店街へ行こう アームドベース・オーキス:服は買ったし、さっさと戻ることにしよう 投票結果 フライングアーマー:0 チョバム・アーマー:5 決定 アームドベース・オーキス:0
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/1086.html
571 :隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM:2007/09/30(日) 03 34 23 扉を蹴破り、突入する事だ。 蹴飛ばし、倒れる扉を目眩ましにして先制の一撃を与え、そのまま離脱する。 基本的だが、そう間違った物でもないだろう。 とはいえ、室内の気配は非常に濃すぎて敵であろう存在の様子は分からない。 なればこそ、蹴破ることは既定の路線とはいえ多少の慎重さは必要だろう。 決断と共に全力で蹴り飛ばす寸前、あるコメディーを思い出す。 強く蹴りすぎて扉全体ではなく蹴った部分だけが吹き飛ぶというシーンだ。 ちなみにその直後に蹴った方は銃弾で蜂の巣にされた。 こういう場面で、そんなことを考える程度に余裕はあるらしい。 古ぼけた蛍光灯の明かりの下で微かに笑ってしまった。 僅かに力を加減し、扉を蹴破り突入した。 「な」 突入した瞬間、動きを止め、立ち尽くしてしまった。 目眩ましとなるはずの扉は派手に音を立てて床に倒れた。 古ぼけた蛍光灯の人工的な光は弱い物だが、彼女の目には室内の様子が詳らかに映された。 故に動きを止めたのだ。 それは予想の外の物だった。 そこにあったのは快楽に染まる多数の少年少女。 ある者は体を折り重ねて倒れ、またある者は体を重ねている。 共通してその瞳は何者も映さず、口元から涎が落ち、意味を為さぬ声や荒い息が漏れ出ているのが聞こえてくる。 僅かに少年少女達の隙間から見える床は一面が湿っていた。 それが何を意味するかは言うまでもなく、この狂宴がどれほどの物であったか、どれだけ続いているのかを思わせずには居られない。 なんだこれは。 これに何の意味がある。 その問いに答えられるとすれば、それは。 「んんっ!」 部屋の奥で、宴の中で少女の体を舌で弄ぶ魔術師らしき男の存在をおいて他にあるまい。 こちらに気付いて居るであろうに、少女の体を弄ぶことに主眼を置き、臍から肩口までを執拗に舐る。 そこで少女は限界を迎えたのか、足から力が抜け、倒れ込む。 倒れ込む少女を抱き上げ、口中を舐り、股間をまさぐりながらながら侵入してきたライダーに微笑みかける。 少女の瞳は光を失ったまま、体を快楽によって痙攣させながら悦びの声を上げる。 そこに理由があったのか無かったのか、男の笑顔が癪に障った。 ライダーは今すぐにでもあの男の頭を粉砕してしまいたかった。 だが両者の間には少年少女が何人も居た。 この宴の意味はまるで分かりはしなかったが、この人海は既に男の盾となっている。 そしてこの濃厚に過ぎる性臭は集中力を削いでいく。 ライダーは―― テオリア:怒りと共に怒声を浴びせた アルテナ:人海を蹴散らしながら接近した ライガール:天井から接近し頭を粉砕するべく飛びかかった
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/625.html
913 名前: 隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM [sage 四日目:夜・罠の突破] 投稿日: 2007/01/10(水) 04 05 02 思考がぐるぐると回転する。 行動を直ぐにでも起こさねばならないというのに、そこに立ち尽くしたまま思考を回す。 だが、僅かに聞こえた物音が思考の全てを止めさせた。 「……ん?」 今、何か聞こえた。 床に、金属状の何かが落ちたような音だ。 偶然か、罠か。 「どちらにせよ……」 向かう他ない。 罠にしろ、偶然にせよ、このビルという推測が正しければ敵は音の先に居る。 罠だとすれば、その成否を確かめに、偶然だとすれば、音の正体を確かめに向かうはずだ。 慎重に歩き出す。 金属音がもう一度鳴る。 すぐ近く、明らかな金属音、位置までは極めて近い。 音は数メートル先の部屋の中から聞こえた。 音の反響や、ドアが金属製であることなど問題にならない。 ドアノブに手を掛ける。 爆発物やトラップの危険性は『よく分かっていた』から開けることはなかった。 「……え?」 有り得ざる筈の知識が残留している。 消え去らぬ未来の記憶が、僅かに警告を発する。 その内容までは理解できなかった。 だが心臓と、既に失われた左腕は警告を発していた。 心臓の鼓動が高鳴る。 未だ敵の正体は不明。 恐らく表で戦うサーヴァントのマスター。 罠の可能性は極めて高い。 ……それだけで、その己の物でない思考だけで意味が分かってしまった。 映画ではよくある光景だ。 「俺、正気じゃないかもな」 自嘲気味に笑う。 今、衛宮士郎は決してアテにならない未知であるはずの知識と、豊富ではない映画の鑑賞経験だけで己の命を賭けようとしている。 ノブから手を離し、内部の様子を伺う。 ドアの隙間から中の様子は殆ど見えない。 だが、背後の月が僅かに何かを照らすのが見えた。 「……持ってきておいて正解だったか」 蝶番から開く方向を確認し、腕に軽く巻き付けて持ってきておいた電気コードを外し、ドアノブに巻き付ける。 そのまま周囲を警戒しつつ垂れ下げて別の物陰に隠れ、思い切りコードを引っ張る。 ドアが跳ねるように開き、同時に爆発が廊下に撒き散らされ、その爆風の先の壁も窓も、ドアすらも外へと吹き飛ばす。 914 名前: 隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM [sage 四日目:夜・罠の突破] 投稿日: 2007/01/10(水) 04 05 47 その爆風が視界を遮る。 そう判断すると同時に強化された鉄パイプを手にして姿勢は低く、部屋の内部へ突撃する。 爆風で遮られた視界の先、僅かに人影が見える。 爆煙から飛び出す最後の一歩を思い切り踏み出す。 バックステップで飛び退くと同時に銃口を向け、発砲する。 だが、拳銃を扱う経験が浅いのか、銃弾は至近距離にも関わらず後方へと逸れていく。 その隙に鉄パイプが振るわれ、鉄パイプが折れ曲がる。 「なっ……防壁?」 強化された鉄パイプは虚空で折れ曲がっていた。 驚きは一秒にも満たないがその間に距離を開けられ次弾が発砲される。 「くっ……」 頭部だけは護ろうと鉄パイプで護る。 銃弾は鉄パイプに弾かれ壁にめり込む。 衝撃は反動で逸らされ連射は出来ぬようだが、それとて楽観できる物ではない。 「こんのっ……!」 ならばと半ばヤケ気味にパイプを投げつけ、もう一つの武器をポケットから取り出す。 銃弾が放たれる直前だったのか、それは虚空で曲がることも跳ね返されることもなく拳銃に命中し、銃弾は天井へ向かって放たれる。 その光景で僅かだが理解できた。 魔術であろう防壁、防御は相当に出来るが攻撃の瞬間は解除せねばならないということか。 そう思考するまでに距離は殆どゼロになる。 取り出し終えたネイルガン 釘打機 を相手の頭部に突きつけ、それと同時に相手も銃口を頭部に突きつけた。 目測だが防壁は身体から十センチ以上離れていた。 五寸釘のネイルガンの先端が触れるほど近づけたこの状況では展開は出来ないはずだ。 だがそれと、『そのはず』などという軽い条件と引き替えに衛宮士郎も銃口の前に晒されてしまった。 その為か、それ故か、完全に二人の動きは止まっていた。 「クレイモアのトラップに引っかからぬとはな……お前は何者だ?」 実に楽しげに男は言った。 一歩間違えば互いに死ぬという事実を認識してさえいないような軽い声。 その軽い声に、少しだけ怒りを覚えた。 「俺が聞きたいことは一つだ、お前は外の殺人鬼のマスターか?」 銃口を無視して問う。 ……いざとなれば相打ちにしてでも。 その決意とともに問う。 はて、と、少しの間不思議そうにしていた男は、やがて得心が行ったとばかりに破願する。 「ああ、俺は確かにバーサーカーのマスターだよ、アイツも気の毒になあ……」 その返答は、今以上に怒りを誘う。 だがそれでも衛宮士郎は理解しなければならない、今なんと言ったのか、その意味を。 「気の毒だと? 殺された人達じゃなく、殺した方がか!」 強い口調にも、男はまるで怖じることなく。 「ああ、そうさ、異常で異質でイカレて、だからあいつの被害者なんてものまで存在する……ほら、気の毒だろ? 自分が望んだわけじゃないのになあ。 あいつはただ、特種な特性と嗜好を持っていただけさ、二重人格と食屍嗜好なんて、世が世ならただの変人で済むだけの特徴をな。 此処とは違う世界でも、この世界で人として生まれたっていうのに、それを持ってしまったから反英霊なんてモノにされてしまった。 大別してしまえば好き嫌いでしかないのにな……そんなアイツだから、俺は否定できないね」 肯定する言葉を切り、男が笑う。 「俺は否定する」 言葉が切られると同時に反論する。 「そうであったとしても、それを認めてしまえば、快楽殺人だって娯楽として容認することになる! その嗜好のために自分勝手に人を傷つけて、殺して……それは裁かれなければならないはずだろ!」 「例えば、あいつがそれを望んでないとしても? 欲しくて得た物じゃなく、例えば先天的に、例えば洗脳で、刷り込まれた物だとしても? そんな奴でも罪の意識が、贖罪が必要だというのか? お前は」 「……例えそうだとしても、人を傷つけた人間は裁かれなければならない、俺は、通り魔の被害者を不運だって見捨てるようにはなりたくない。 図らずも通り魔になる人間は不幸かも知れない、だとしても、誰だったとしても、どんな事情があったとしても、背負うべき罪は、背負っていかなければいけないだろ!」 それは己に言い聞かせるように。 かつて、衛宮士郎にも思い出があった。 多分今でも、生きている温かさが。 地獄に堕ちて尚忘れぬであろう、彼女のことを思えば、今も心に痛みが走った。 そんな彼女のことを忘れることは、衛宮士郎には決して出来なかった。 それが許されぬ事でも、その罪への想いは決して消えない。 だから、そう答えた。 自分がこの道を行くと決心したから。 「そうか――」 その答えを、男はどう受け取ったのか。 「ならば、此処で共に死ぬか?」 途方もない満面の笑みと共に、引き金に力が込められるのを感じた。 坊やだからさ:ネイルガンを発射する 当たらなければどうということはない!:零距離投影を敢行する ええい!:それと同時に部屋が爆裂した 投票結果 坊やだからさ:1 当たらなければどうということはない!:5 決定 ええい!:1