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23歳フリーター。神奈川在住。以前某会社で正社員として働いていたがやめたらしい。今は車関連の仕事を狙っているだとか。 うさぎ王(ニート)も見習うべきである。 ホモネタを多用。それ以外に特徴はないが、一部ではなぜか人気。咲夜、小悪魔が好き。 非でよくレイタと対戦するが、最近負け越しである。いつかレイタをぎゃふんと言わせるのが目標(本人談)。 しかし非スレ民に敗北した後のぶち切れ天子厨と対戦した時はボコボコにされていた。 ほもぽっぽ、練newと対戦し、完敗したが、彼等は相手がこの咲夜厨である事を知らない。
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各キャラ紹介文 美鈴 と 咲夜さん ここは かんぜんで しょうしゃな きぐるみ さくやさんとしぇすた だいすき ちゅうごくの AAを ほかんする ぺーじ。 したの りんく から とんでね。 N 、 / _,,..-''"´ `"'' 、 \ \ ヾ | / N , "´ ___/ヽ.__ ヽ r'て厂ヽ>┴'┴─<て\ \ i \ 龍. / i /ー‐' / __-、 r __ `ヽ| r'て厂,ゝ. |,/\| , て\ ト、___/ `''___`′ \ /ー‐' /`"'' ー`ー-─ _'_ `ヽ | __ト ^ ,. ´/\__∧ ̄フト、 \. ト、___/ `''___`′ \ ∨ /|\/ //| | Y/| |/ヽ 〉 __ト ^ ,. ´/\__∧ ̄フト、 \. r┤ c /ト、ノ/厶斗ァ'| /‐/-l/|ィ |lノ. ∨ /|\/ハ ハ /~', |/ヽ 〉 へ/ヽ/i _ │| {トレ/}.T'ヒ_i l/ ヒ_,!アl|レノ r┤ c /ト、ノ!,|/__,.!,/ .レ' 、!__;'レ `,lノ ヽ , ─ 、 r一V .い{Yy} ,, , ,, iy}'′ iヽ/ヽ∧ { | ;イ .(ヒ_] ヒ_ン |-!( / i ! > | / \Yy ー─,- ノ{y、 < ,─、ヽ iハ| |リ '" ,___, "i |ヽ / `─ '/ l / {y|ヽ/ヽ ̄ノヽ/\|iy} ( i i \ \-リ ヽ _ン イ |iハ〉 / ┴| iy} ┴─┴‐┴一||y,ノ!  ̄\`- ' \ ヾ|ヽ/ヽ ノヽ/\/ヽ,ハ ノ / / C [ { ] [ { ]′ ┴|i \. `┴─┴‐┴一─,ハヘ / ‐一'´ リ ヽ / ! ヽ, /\ / +1.紅 美鈴 基本AA 1.紅 美鈴 基本AA ■左向き ■正面向き ■右向き +2.紅 美鈴1 2.紅 美鈴1 ■シエスタである ■紅 美鈴とパチュリー ■美鈴とレミリア ■はらたいらに3000てん ■ほんみりん ■工作活動 ■美鈴 と 魔理沙 ■れいむの謝罪 ■豚 メタ鈴 ■コピー能力で下克上 ■にとり と めいりん ■反抗 ■セクシー ■お姉さんとプチプチ ■姉妹の落書き +時.紅 美鈴2 時.紅 美鈴2 ■紅、後ろ後ろー ■新キャラ誕生!その名はセクシーナ○さらにセクシーナ ■かまってちゃん○Take2 ○Take3 ○Take4 ○Take5 ■救世主(メシア) ■めーりんとえーりん ■ナデナデ ■ヨコハマ美鈴 ■GJ +報.紅 美鈴3 報.紅 美鈴3 ■その他妖怪 ■おらんかったんや!! ■着ぐるみ ■伸 美鈴 ■憤怒 or 嫉妬 ■非想天則の美鈴さんまとめ ■タバコ ■体操服 ■柱キック ■こまけぇこたぁいいんだよ!! ■スレ違い ■美鈴先生 ■邪悪な笑み ■丸干し泣き ■さっそうと登場○台無し ■ホンチュリー ■地獄のミスズ +し.紅 美鈴4 し.紅 美鈴4 ■ときめき ■帽子 ■烈美鈴 ■照 ■ヒア ■中華料理 +ょ.咲夜さん 基本AA ょ.咲夜さん 基本AA ■左向き ■正面向き ■右向き +う.咲夜さん その1 う.咲夜さん その1 ■\PAD長/ ■PADIO ■お嬢様の帽子 ■きぐるみさくや○怪獣 ○クマ ○鯉のぼり ○レミリア ○藍 ○サメ ■ほうちょう ■気分だけでも ■ベッド ■キメラまんじゅう ■咲夜さんとレミリア愛の力でナデナデ ■おぜう様と就寝 ■うー!うー! ■緋想天やられ顔 +し.咲夜さん その2 し.咲夜さん その2 ■でっていう ■穏やか ■サクバア ■マイケル・ジャクソン ■ゆっくりコスプレ ■番犬さくや ■扇風機 ■豹変 ■拉致 ■p A d ■うろたえる咲夜さん ■ある日の一言とその対応○それではみんなでゆっくりさせてみましょう ■そんなことより ■黒いメイド長 ■むにゅー +ゃ.咲夜さん その3 ゃ.咲夜さん その3 ■スレよ止まれッ! ■のっぺり ■巣立ち ■ど根性咲夜 ■裏方PADの苦悩 ■デスピサロ ■咲夜さんが見てる ■きれいなPAD長 ■豊胸マシーン購入■疑惑 ■ニューPAD ■メイド・イン・ヘヴン ■妖怪 百面 ■なんて事を思いつきやがる ■おっぱいアイランド ■おやくそく +W.咲夜さん その4 W.咲夜さん その4 ■メガPAD ■ブロント語 ■酪農の神 ■チュチューラブリーニームニムラムラ ■月刊ユックリ増刊号 ■パチもん ■バタフライナイフ ■おもてなし ■乙 ■神鬼「レミリアストーカー」 ■カーテン ■いれかえ ■ハァハァ ■咲夜スタイル ■PAD鳥 ■PADミサイルマイト +R.咲夜さん その5 R.咲夜さん その5 ■フカヒレ ■かまぼこ ■おぜうさまの着ぐるみ ■※おぜうさまは肉まん ■そして時は動き出す ■解雇○付け足し ■サクえもん ■PAD状態!! ■キッコーマン ■みかん星人 ■コーラサクヤ ■パンダ帽子 ■咲夜住職 ■サクヤくん ■咲夜さんの悪夢 ■パンツ装着 +Y.咲夜さん その6 Y.咲夜さん その6 ■蟹 ■ゲジマユ ■やる夫 ■萃化 ■闇の仕置き人 ■みかん星人とオレンジ星人 ■クリスマス ■クリスマスプレゼントもらった ■おぜう帽子 ■きめぇ化(リアル頭身) ■豊乳 ■きよし ■豊満咲夜さん ■ストレッチマン ■大きな手榴弾ですね ■セクシー ■めいど!! ■まるみあと咲夜さん ■ナイフ投げ +Y.咲夜さん その7 Y.咲夜さん その7 ■ペッ ■ゆっくり1周年のご挨拶○通常ゆっくり顔ver ○ヨコハマ顔ver ■どんな暗闇の中にも ■下からのぞく咲夜さん ■でかい咲夜さん ■パル夜さん ■調子に乗るな ■釣れました ■抜咲夜先生 ■サクヱリアス ■しゃくやラーメン ■なんでもリフォームコスモッピ ■許したッ!!! ■そこまでよ!!! ■キーボードが無理ならパッド使えばいいのに ■WASPナイフ ■ぱふぱ・・・ふ・・・? ■モフモ・・・フ・・・? ■嫌な笑顔 ■鋭い痛みと自機の件の妬みがゆっくりやってくるッ!! ■ナデナデ新バージョン +Y.咲夜さん その8 Y.咲夜さん その8 ■イザヨフ ■一つの胸囲は100cmオーバー ■それを取っちゃいけません ■デスサクヤ ■テラクサヤ ■全身から溢れ出す瀟洒○お夜食 ■極道 ■一肌 ■横乳 ■どうしてこうなった… ■メイドロボ ■動揺 ■妄想メイド ■釣り ■クックパッド +Y.咲夜さん その9 Y.咲夜さん その9 ■おぜうさまのねんどろいどが発売されるようです。 ■きめぇ咲夜 ■口押さえ ■便器 ■怒り ■永琳の服 ■久々にしゃくや ■顔芸 ■悲しげな目 ■奇術の日 ■居眠り ■十六夜 咲夜(52) ■スヤスヤ ■通常泣き ■丸干し泣き ■詰め過ぎ○豊胸バッグ「除去」勧告=破れる恐れ、日本でも販売-仏 ■珍種 ■チャーハン +Y.咲夜さん その10 Y.咲夜さん その10 ■リアル頭身 ■人間バイク ■CUTE長 ■お買いもの ■洗濯板 ■献血 ■ミサイル ■頭整えて下整えず ■若干盛ってる ■頭身がおかしい ■セクシーポーズ ■特盛ヘブン状態 +Y.美鈴 と 咲夜さん1 Y.美鈴 と 咲夜さん1 ■制裁 ■偽乳とかいった結果がこれだよ! ■紅魔館 鉄の掟『何人も咲夜さんの半径100M以内で机おっぱいをやってはならない』 ■邪神 ■眠鈴 ■おいでませ紅魔館 ■メイドローラー ■咲夜さんの体罰(性的な意味で) ■マチョリーさんが寝静まった夜に +Y.ヨコハマ咲夜さん その1 Y.ヨコハマ咲夜さん その1 ■誕生 ■進化の様子 ■スカートめくり ■はたき ■猫 ■いぬさくや ■十六夜タイヤ ■本間丈太郎 ■幻在 「クロックコープス」 ■このスレはヨコハマ咲夜に監視されています ■スクール水着 ■紅の咲夜さんにちょっと似てる ■元AA不明 ■ひらめき ■そんなことより弾幕勝負しようぜ ■反転 +Y.ヨコハマ咲夜さん その2 Y.ヨコハマ咲夜さん その2 ■おぜうさまといっしょ ■胸の大きさ ■表へ出ろ ■お帰りなさいませ ■ケツバット ■コロンビア ■ヨコハマさとりん ■ヨコハマうどんげ +Y.ヨコハマ咲夜さん その3 Y.ヨコハマ咲夜さん その3 ■横浜合体DX十六夜咲夜 ■女子高生 ■こかさってやつ俺の女にしたい ■どアップ ■整形ヨコサクさん ■咲夜さんが見てる ■武闘派ヨコサクさん ■お嬢様からです ■パパラッチ ■ニシカワサクヤ ■グラマー ■ヨコハマ買い出し紀行 ■幕末の迷信 ■射命丸の服 ■みつどもえ風 ■ヨコハマタイヤ +Y.ヨコハマ咲夜さん その4 Y.ヨコハマ咲夜さん その4 ■ウインク ■ゆっくりしませう ■風邪 ■ネコハマ ■煮干の飾り ■荒野を駆ける ■おぜうさまをあやす ■塩まき○きめぇウイルス ■高性能爆薬 ■そんな粗末なもので ■紅魔館使用人組合 ■ヨコハマ咲夜さんとヨコハマレミリア ■ネズハマ ■ヨコハマタイヤ軍団 ■PADMAN ■鼻からうどん ■究極の丸顔 ■正面 ■バレンタイン ■紅南高校のエース ■何目 +Y.ヨコハマ咲夜さんときめぇ丸 その1 Y.ヨコハマ咲夜さんときめぇ丸 その1 ■好きな人ができめぇ丸た ■ハムッ ハフハフ、ハフッ!! ■就寝 ■おわり ■ゆっくりしていってね!!! ■あたまがふっとーしてしまいます ■テンション上がってきた ■水着 ■いたずら ■親友 ■交換 ■結婚 ■三次元顔面コンビ ■東方なんて知りません ■短冊 +Y.ヨコハマ咲夜さんときめぇ丸 その2 Y.ヨコハマ咲夜さんときめぇ丸 その2 ■変装 ■幻想風靡 ■ないてしまったじゃないですか ■みつどもえ風 ■バレンタイン ■ラブラブ ■爆破 ■ケモミミ ■大人 ■? ■扇風機 ■ボートでデート +Y.ヨコハマ咲夜さんときめぇ丸 その3 Y.ヨコハマ咲夜さんときめぇ丸 その3 ■お客とウェイトレス ■キュートなファッション誌 ■節分のポッキーゲーム ■ラピュタ ■新聞記者サンド ■特別な気分 ■アイデンティティの交換 ■見られちゃった ■名状しがたいもののらぶらぶ ■You are my サンシャイン ★.輝かしい美鈴の時報結果★ 各キャラ紹介文 美鈴 と 咲夜さん
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咲夜18 新ろだ2-131 「1・2・1234!1・2・1234!!」 紅い悪魔の館に、あまり似つかわしくない声が響く。 美鈴が行う武術はあまり声を出さないし、それにこの声は男の声だった。 「あら、またやっているんですか? 随分と熱心ですわね」 「ああ十六夜か。 訓練ってものは毎日やるから効果が出るものだからね」 そう言いながら腕を万歳の様に上げ、鉄製の何かを持ち上げて駆けまわる○○。 幻想郷に来る前までは、その国を護る為の組織に入っていた……と聞いたが、 その癖が未だに抜けないのか、それとも別の理由からか彼は毎日決まった時間になると、 中庭で今の様に訓練(ランニングや腕立て伏せ等)を行っている。 「そうやって訓練してますけど、この世界では弾幕ごっこが主流ですわ。 その様に身体を鍛えても、弾幕を張る事は出来ないでしょうし……無駄だとは思いませんか?」 「いや、身体ってのは怠ければ怠けた分だけ衰えるものだからね。 早々サボる訳にはいかない……ま、何かあった時に対処できないってのは情けないからね」 「はあ……まあ心がけは立派だと思いますが」 笑顔で話す彼は、魅力的かと聞かれればどちらかと言うと子供っぽさが垣間見え可愛い。 鍛えているだけあって、無駄な贅肉の無い引きしまった身体をしておるが…… 「十六夜はどうしたの?」 「いえ、特に用事は無いですが……お茶でも如何でしょう?」 そう目線を移す先には木陰に置いてあるティーセット。 「丁度良かった、それならお願いします」 「畏まりました……どうぞ」 瞬きをする間に紅茶が用意され、十六夜が手渡してくる。 一口飲んでみると、冷ましておいたらしく涼しい喉越しにさわやかな紅茶の味が口内に広がる。 火照った身体には嬉しい飲み物だ。 「……美味しい、気を使って貰ったみたいだね。 ありがとう」 「いえ、この程度の事は当たり前ですので」 さらっ、と涼しげな表情で私を見ている十六夜。 日差しは強く、風はあるのだが気温が高いのであまり涼しくは無い。 こちらは汗をかなりかいているのだが、十六夜は汗一つかいていない。 ……臭わないだろうか? ふと自身が汗だくだった事を思い出し唸る。 「……むう」 「○○さん? どうかなされましたか?」 「あ、いや……十六夜は暑くないの?」 「少し暑いくらいですが……それが?」 やっぱり暑くなさそうに涼しげな表情で話す十六夜。 汗の一つでもかいていれば説得力が多少増すのだが…… 「いや、暑そうには見えなかったからさ……汗一つかいてないし」 「もっと暑くなれば私とて汗の一つもかくわ。 貴方は動いていたから随分と汗だくね」 「そうなんだよな……臭くないか?」 「? 少々失礼致します」 「え?」 何の反応をする事も出来ない間に十六夜が首元に顔を近づける。 肩に十六夜の手がかかり、少しだけ力が加わる。 ふわっ と香ってくるのは何の香りだろうか? ラベンダー? それとも紅茶の茶葉? 「そうね、少し汗の臭いがするかしら」 「……あ、ああ……ありがとう。 ちょっと離れておく…… と言うか着替えるか風呂にでも行くよ、紅茶ありがとう。 それじゃ!」 そう言うのが精一杯だった、紅魔館の自室へと逃げる様に走り出す。 顔が熱いのが良く分かるが、それを訓練していた為の火照りだと自分に言い訳をする。 冷静になれ自分……情けない。 「……どうしたのかしら?」 顔を真っ赤にして駆け去って行ってしまったが…… 臭いがする事が恥ずかしかったのかしら? 「もう少し話してみたかったわね……折角冷えた紅茶を暑い日に渡すという、 大義名分を持って話をしてみたのに……まあ、過ぎた事は仕方ないわね」 ふう、と小さくため息を吐きティーセットを片づける。 悪魔の館に住む○○、あの方は……一体何故ここに居るのだろうか? この世界に来る前は? 国を護る仕事って? 聞きたい事は山ほどある。 ……まあ良い、また次の機会を伺うとしよう。 「さて、お仕事に戻りましょうか」 そう、時間はまだまだある。 そうそう慌てる必要は……無いはずだ。 新ろだ2-132(新ろだ2-131続き) 紅魔館に仕える瀟洒なメイド、十六夜 咲夜にも寝る時間はある。 主人であるレミリアが眠るのを見送った後、自室で眠りに着くのだが…… 「……珍しいわね、寝付けないなんて……」 今日に限り、ベットに入り横になっても睡魔は襲って来なかった。 無意味に数回寝返りを打ち、枕の位置を変えても見たがやはり眠気は来ない。 「はあ……仕方ないわね、少し水でも飲んできましょう」 紅魔館の廊下を歩き、食堂へと向かう。 流石に妖精メイド達も全員寝てしまっているのか、食堂に人影は……居た。 「○○? どうしたのこんな時間に」 「ん? ああ、咲夜さん……仕事です。 食糧庫の残量と使用した食材の数量を確認しています。 それから少しの書類仕事と、雑務をこなしています」 「御苦労さま、でも無理しないで寝なさいね? また明日も仕事があるんだから」 「はい、もう少しで終わりますので……咲夜さんは?」 「私はちょっと眠れ無かったから水を飲みに来ただけよ」 そう言いながら食堂の流し台へと向かう。 しかし彼もこんな時間まで起きているなんて……生真面目で関心ね。 美鈴ももう少し見習ってくれたら…… 「眠れないのですか?」 書類を纏めた彼が心配そうな顔で横に立っていた。 偶々眠れないだけなのだが、彼の気持ちは正直嬉しかった。 「ふふっ……ちょっと眠れ無かっただけよ。 心配しないで良いわ」 「その……私に何かできる事はありませんか?」 「特には……あ、そうね」 ふと思いついた事、それはこんなにも心配してくれている彼には失礼かもしれないが…… 逆に気を負いすぎると空回りすると言う事を教えてあげるのに丁度良いかもしれない。 「なら、私が眠るまで手をつないで居てくれるかしら?」 そう彼を見ながら右手を差し出してみると、キョトンとした顔でこちらを見る○○。 冗談よ と言いながら下げる筈だった手を○○が握る。 「分かりました、それで眠れるのでしたら」 「……えっ?」 ぐんぐんと手を引いていく○○に引きずられる様に自室へと連れて行かれ、 ベットに寝かされる私。 「これで大丈夫ですか? 眠るまではみていますので……安心して下さいね」 「……え、ええ……」 左手を優しく握り微笑む○○、その手から伝わるのは暖かい気持ち。 ……冗談だったのに……まあ良いわ。 「貴方も無理しないで寝なさいね?」 「はい、咲夜さんが眠った後に自室に戻ります」 「……そう」 ポンポン、と頭を優しく撫でる○○の手。 その感触がやけに心地が良い…… そんな手の感触がゆっくりと私をまどろみに包んでゆく。 全く……彼の優しさが嬉しいと思うのもそうだけれども、 私の事を心配してくれているって考えるだけでこんなにも幸せな気持ちになるなんて…… 「……寝たかな? ……おやすみなさい、咲夜さん」 そう、私も自室に帰ろうとしたのだが…… ……手を握りしめられたままで離してくれそうに無い。 気温事態低くは無いし、夏になりつつある気候から寒くは無いが…… ……仕方ない、このまま寝るしかないか…… 微かに聞こえる咲夜さんの寝息を聞きながら、私もベットにもたれかかる様に眠る。 翌日、珍しく起きるのが遅いと思った美鈴が咲夜の部屋を訪れると、 幸せそうに眠る咲夜とその横で手を握ったまま眠っている○○の姿があり、 あまりにも幸せそうな表情から起こすのを躊躇いそのまま放っておき、 後に目が覚めた咲夜に照れ隠しに弾幕で追いかけられる事になったそうだが…… それはまた別の話 新ろだ2-138 最近、私に恋人ができた 名前は〇〇 容姿はパッとしないし、能力と言えるものは何も無いただの一般人 けれど、私みたいな可愛げのない女を好きと、一緒にいたいと言ってくれた人 私もそんな彼のことを愛しているし、館のみんなも私たちを祝福してくれ 〇〇はこの館で住み込みで働く事になった 何一つ不満の無い、はずだった でも、私には一つだけ、どうしても容認できないことがある 「咲夜さん! 今日こそは時を止めた世界で、廊下に張った糸の結界を切る過程を見せてください!」 [世界] 彼の、こういうところなのだ [そして時は動き出す] 「ぐはっ」 全ナイフ命中 そしてだめ押しにもう一本 美鈴に投げるような勢いだが、〇〇相手にはこのくらいがちょうどいい 「やれやれだぜ……ナイフを警戒して図書館の魔道書を服と帽子に入れてなかったら死んでたな……」 「結局後で殺されるんじゃないの?」 「その時は咲夜さんも一緒に謝ってくださいね」 「嫌よ。あと、それでも全治一ヶ月はかたいと思うのだけど」 「ほら、咲夜さんは優しいから、無意識に手加減してくれたんですよ まさかって感じだがグッときたぜ!!」 「いつも思うんだけど、その話し方って何なの?」 「え? まさか咲夜さん……まだ読んでくれてないんですか!?」 世界の終わりのように驚く〇〇 読んでないというのは、以前〇〇が図書館から三日三晩かけて探し、渡してくれた100冊近いコミックの事だろうか ストーリーの半分弱と作者が吸血鬼だと言う事で興味は持ったものの、絵があまり受け付けられないと言う事と そんなに大量に読んでいられる時間がないのだ 私と同じ能力のライバル、って設定は今も気にはなってるけれど 「まだ一巻しか読んでないわ、なんだか絵が気持ち悪くて」 「ヤッダバアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」」 どこの言葉だろう それはさっぱり分からないが、〇〇が嘆き悲しんでいる事だけは分かった 「それは、それだけは言ってはならない言葉をオオオオオオオオッ!!」 「うるさい」 ノーモーションで投げたナイフは、正確に〇〇の眉間を射抜く それくらいでは、彼を10分くらいしか黙らせられないことを、私は経験から知っていた たまに、私の恋人は人間なのかどうか本気で分からなくなってくる 「本当に、〇〇はこのコミックが好きね」 「ええ、信仰していますよ」 もはや〇〇にとっては宗教みたいだ 「何かの狂信者って、はじめて見たわ」 「外の世界でも信者は多いですよ 博麗神社の信仰×数千倍くらいは」 「ねえ、ゼロにいくらかけても答えはゼロのままなのよ」 「……咲夜さん、ずいぶん言いますね でもまあ、自分の心には2分燃えの信仰の火が灯りっぱなしです」 それはずいぶん少ない気がするが 「てっきり、私は八部燃えくらいと思ってたけど」 「残りはありません 残りの自分の心は根こそぎ咲夜さんに持ってかれてしまったんで」 「……」 どうして、この男はこう恥ずかしい事を簡単に言うのか もちろん嬉しいけど、感情をストレートに出すのが苦手な私にとってはやっぱり恥ずかしい 何も言えず、私はそっぽを向いた 「あれ、咲夜さん? ……顔が真っ赤、体温上昇、過度呼吸……」 ちゅ 「!!?」 「この味は……照れの味だぜ! 十六夜咲夜!」 「うるさい! 馬鹿!」 今度は二本、ナイフが眉間に突き刺さった 私の恋人、〇〇 某コミックかぶれで、空気の読めない大馬鹿者 それでも、私にとってはかけがえのない恋人だ 新ろだ2-202 「って事でどうだろう咲夜?俺達は踊る側ではなく、ダンス用のバンドを組むというのは」 「いいからさっさと練習するわよ」 即却下された。 「勘弁してくれー俺はこういうのは苦手なんだー」 小学校のフォークダンスするまともには踊れなかったし。 「だから、こうやって練習しているんでしょう?」 「強制でな」 館内を歩いていたらいきなり攫われて『ダンスの練習をするわよ!』って巻き込まれた。 しかも間違ったステップを踏む度にそこにナイフが飛んでくるのだから、たまったものではない。 瀟洒なメイドとその相方は、完璧でなければならないらしい。 「ナニカイッタ?」 「ノー!マム!」 キラリと光る瞳とナイフに速攻で服従する。 これがここで生きるための必須条件だと知ったのは執事就業1日目だった事はいい思い出である。 「ほら、最低でもお嬢様と 667様の従者として、イザという時誰に見せても恥ずかしくない位にするわよ」 「うぃー…」 「まったく・・・やる気が無いわね・・・」 とはいってもねぇ…ダンスというのはなぁ…あ、そうだ。 「踊れるようになったらなんかご褒美でもあるなら出すが?」 「ご褒美ねぇ…」 咲夜は少し考えるように俯いた。 「じゃあ、今度あなたの好きな物を作ってあげるかとかパーティー『当日』の仕事無しとか?」 「いや、休みより膝枕で」 我ながら欲望に忠実である。 いや、だって当日仕事なかったら絶対暇だしねぇ?かといって1人じゃ微妙だし。 「う、う~ん…まぁそれくらいなら…」 若干困った顔をされたが、了承を得る事に成功した。 そうか…OKかぁ……咲夜の膝枕…サクヤノヒザマクラ…SAKUYANOHIZAMAKURA…。 あ、想像したらなんかテンション上がってきた。 「クックックッ…」 「…〇〇?」 「うぉっし!!俄然やる気が出てきた!!明日までにはマスターしてやらぁ!!」 欲望がかかった俺に不可能などない!! 「ふふっ…あなたも結構現金ね」 「そりゃ俺も男だからな」 惚れた相手の膝枕がかかるなら尚の事だ。 「そう。じゃあパーティーまでに私よりうまくなったらもっといいご褒美をあげるわ」 「なんだとっ!?」 「もっとも、私よりうまく踊れるようになったらね」 「言ったな?そnご褒美、絶対獲得してやる!!」 「あらあら…楽しみにしてるわ」 その後、俺が彼女よりうまく踊れるようになったかは定かではない。 ただ1ついえるのは―――― 「あーやっぱ咲夜の膝枕は最高だなぁー」 「あら、ありがとう。そういってもらえるとする甲斐もあるわ」 「それに今日は天気もいいし、寝そうだなぁ……ふぁ~」 「確かにいい天気ね。風も気持ちいい…」 「……」 「〇〇?」 「Zzz…」 「寝ちゃったのね」 「それにしても本当、呑気な寝顔ね。……でも昨日はなんだかんだでかっこよかったわよ?」 「本当に…ご苦労様。……ぁ…私もちょっと眠くなってきた…お休み〇〇」 *** 後書き おかしい。1レス分で収めるハズがいつの間にうpレベルに長くなってた。 でも膝枕って最高だよね!! 新ろだ2-299 「お嬢様大変です! 咲夜さんが倒れました!」 それを聞いたとき私はとるものもとりあえず、すぐに咲夜の元に駆けつけた。 咲夜、咲夜! しっかりして! 私が無理させていたの? お願いだから私を置いていかないで! 「咲夜ぁ! どうしてこんなことに!」 「あらあら、そんなに心配することないのに。むしろ喜ぶべきことよ」 「え?」 永遠亭の薬師の笑顔に気をそがれる私。 喜ぶべきことっていったい? 「ふふ、彼女のお腹に新しい命が宿っているのよ。つまりおめでたね」 「すみません、お嬢様。心配をお掛けして。でも身体には異常ありませんから」 「あ、そ、そう……。ならいいのよ……あはは……」 って笑ってる場合じゃなーいっ! ……お、おめでたー!? 何それ! どういうこと!? というか相手だれー!? などと混乱していると○○が咲夜の手を握っていた。 え、なに? ○○ったらしっかり手なんか握っちゃって。咲夜もうれしそうな顔をして? あれれ? 「……よかった。きみも、お腹の子も無事で」 「心配しすぎなのよ、○○は」 あ、すごくいい笑顔……じゃなくて! え、もしかして、相手って……○○? あれれええぇぇーーーー!? とりあえず咲夜は安定するまで入院ということに決まった。 紅魔館に戻ってきて、私は○○を部屋に呼んだ。 うふふ、平常心、平常心……まだあわてる時間じゃないわ。スカーレットはうろたえない……。 「さて、事の次第を最初から話していただこうかしら?」 「……申し訳ありませんお嬢様。隠すつもりはありませんでしたがまさかこんな形で発覚してしまうとは私も思いませんでした。 二人ともお嬢様に使える身でさく、……メイド長とお付き合いしているとは言い出しにくくて」 「……咲夜と付き合いだしたのはいつごろから?」 「5年前からです」 ごっ、5年前っ!? 「お嬢様もご存じの通り私は貴方に拾われてから彼女にこの館に携わる仕事を全て教えていただきました。 メイド長は非常に優秀で、完璧で瀟洒という二つ名にふさわしい方でした」 「で、で、ででで……! その二つ名を汚すようなことをアンタは~~~~!」 「い、いえ! そのようなことは一切ありません! 決して! この首に誓います!」 確かに二人ともそんなそぶりは見せなかったわね。おもわず熱くなってしまったわ。私はまた椅子に腰を降ろして話を続ける。 「……それで? 5年前何がどうしたわけ?」 「いや、どうもこうもなく、一緒に仕事をこなしていくうち、時折合間をぬって親しく話をしているうちに、いつしか心が通じ合って……」 「通じ合ってじゃないわよっ! だいたいアンタ歳いくつよ!」 「メイド長より一回り上ではありますね」 「だーっ!!」 ひ、一回りって、そりゃ私達妖怪達から見ればささいなことでしょうが、あんたらは違うでしょ! 離れ過ぎでしょうがー! 「とにかく、驚かして申し訳ございませんでした。もっとちゃんとした時に二人で打ち明けようと考えていましたので…… こんなタイミングで悪いのですが、彼女との結婚を許しては頂けないでしょうか?」 「……さない」 「はい?」 おもわず力の限り机に拳を叩きつけていた。 「許せるわけないでしょう! 急にそんなこと言われて! 冗談じゃないわよ!! とにかく私は許さないからね!」 感情に任せて怒鳴ってしまったけれど○○はまっすぐな瞳で私のことを見つめていた。 その視線に耐えきれなくなった私は逃げるように部屋から飛び出していた。 「……で、私のところに来てヘコんでるわけ?」 「う、うー……。だって動転してただ感情に任せて怒鳴っちゃったんだもの。でも咲夜も○○も悪いじゃないの。私に内緒でそんなことしてたなんて」 「言っちゃ悪いけど、ここで二人の関係知らなかったのレミィだけよ。フランだって知ってたんだから」 「うー!?」 「まぁ、あの二人、レミィだけには後できちんと報告するために隠し通すつもりだったみたいだからね。仕方がないと言えばそういうものだけれど。 だいたい、○○の何が気に入らない訳? 今の紅魔館を咲夜無しでも普段と変わらなく動かせているのは○○のおかげよ? 十分咲夜と吊り合う相手だと私は思うのだけれど?」 ――そうだ。今まで紅魔館の内部のことは咲夜一人きりに任せた状態だったのに、○○によってそれは変わったのだ。 彼は咲夜のように何か特別な力を持っている訳ではない。しかし、彼は人材把握の力に長けていた。 ただのお飾りであった妖精メイドを普通のこと位までできるように引き上げたのも○○の手腕。そこには並大抵の努力では済まないだろう。 咲夜が天才であるなら○○は秀才。才能や力で及ばないところがあれば技術で補う者だった。 「ま、レミィがどう言っても変わるものでもないし、最後の手段として運命いじくるという手もあるけれど、そこまでしても認められない?」 「……少し考えさせて」 図書館を後にして私は自室に戻る。扉を開けて中に入る。 ……あれ? 何か違和感がある。その正体を探るために周りを見渡すと私のすぐ近くに○○が立っていた。 「? どうしたのよ○○」 「どうしたとは? 今日から私がお嬢様の側近を勤めさせて頂くだけですが?」 ……はい? 何を言ってるの? 「メイド長のいない間、誰がお嬢様のお世話をすると思っていたのですか? 他のメイドにそんな大役は任せられません。 彼女の完璧さまでは至らぬ身ではありますが精一杯職務を勤めさせて頂きます」 「あ、う、うん……。そうね。ありがとう○○。でも、今は特に何もないし、下がっていいわよ」 うぅ、違和感の正体はこれか……。咲夜は違和感なく側に居てくれたからいいけれど、○○はあまりに存在感が強くて……自分の部屋なのに居心地が……。 とりあえず彼を下がらしてベットで休もう。 と、何故か私の肩を○○が掴んでいた。 「な、なにかしら……?」 「はい。最近のお嬢様の言動に私からちょっとお話したいことが」 うわーん、キラリと光る眼鏡がこわーい。 有無を言わせぬ重圧に包まれて私は抵抗できずに机の前の椅子に座らされていた。 「さて、最近のお嬢様のことですが、何やら奇行が目立ちます。暇だからといってモケーレ・ムベンベごっこを行ったり、ことあるごとに『うー』とおっしゃったり。 他の有象無象の連中なら構いません。しかし貴方は紅魔館の主であり夜の王。実に嘆かわしい。このままでは下の者に示しがつきません。 メイド長は大目に見ていたようですが、私はそうはいきません。これから夜の王としての在り方についてしっかりと再教育をさせていただきます!」 「う、うー!?」 じょ、冗談じゃ……。いや、マジだ。あの表情は○○が本気の時の顔だ。 「さ、最近の吸血鬼はフランクさが売りだと思うの……。だ、だからね?」 「なにか?」 「ぴぃっ!?」 こ、怖いっ! 普通の笑顔なのに恐ろしく怖いっ! ただの笑顔が怖いのは風見幽香だけだと思ったけどここにもいたー!! 「さぁ、トイレは済ませましたか? しばらくはここから動けないつもりでいた方がよろしいかと。さてそれでは始めましょうか? お嬢様――」 「い、いやぁ……」 ――いやあああぁぁぁぁぁっ!! たすけてぇぇぇっ! しゃくやああぁぁぁっ!! ◆ ◆ ◆ ぐったりと咲夜のベットに脇から倒れこむように上半身を埋める。そんな私を心配そうに見つめる咲夜。ごめん、私いま貴方に気遣う余裕ないの……。 「だ、大丈夫ですか? お嬢様」 「え、ええ、大丈夫よ。何も問題ないわ。あはは……」 うう……、あれからずっと○○は側にいるし、気が休まる時がなかったわ。マジきっついわ。○○があんなにきっついとは思わなかったわ。 咲夜のありがたみがよく分かった。すっごく。 今日だって咲夜のお見舞いに行くっていって何とか抜けだしてこれたんだし。 ふと、そういえば咲夜は○○のどこを好きになったのだろう? そんな疑問が浮かんできたので咲夜に聞いてみる。 「咲夜、貴方○○のどこを好きになったの?」 「そうですねぇ……挙げるとなると結構あるんですが」 少し試案顔をしていた咲夜の顔がほにゃっと柔らかく崩れて笑顔になった。 「○○、きっちりしていて融通が利かないように見えますが、結構子供っぽいところがあるんです。 そういうところ、お嬢様と似ているのかもしれませんね」 「えー。そうかしら……?」 「ええ、ですからずっと側にいて欲しいと思ったのかもしれませんわ」 ……ほんと○○のことを話す咲夜は優しい良い笑顔をするようになった。 その笑顔を見ると何故か私の胸の奥がチクリと痛んだ。 でも、そんなに似てるかしら? 私と○○。 その日、執務机で私の承認が必要な書類に目を通してサインをしていた。 もちろん側には○○がいる。けれど前ほど違和感はなくなった。 咲夜とは違った雰囲気を持つけれど、最近は彼が居ないと居心地が悪くなってしまった私も十分毒されている……と思いたい。そう、毒されているのよ、きっと……。 と、くぅと私のお腹が鳴る。懐から懐中時計を取り出し、時間を確かめる彼。 「ふむ、少し休憩を入れると致しましょうか。お茶をお持ちいたします」 「ん、お願い」 彼の紅茶の淹れ方もずいぶん見慣れてきた。咲夜は一連の流れに優雅さが溢れていたが、彼の仕草は一つ一つの仕草に気品が優れていた。これも咲夜が仕込んだんだろうなぁ。 側にティーカップを置くと、次にお茶受けとしてのリンゴをむき始める○○。あ、使ってるナイフ咲夜のと同じだ。 クルクルと綺麗に剥けていくリンゴとそれに沿うナイフを見つめていたが、不意に○○に声をかけられて彼に意識を向ける。 「どうですか、お嬢様。このリンゴの皮」 「どうって……うわぁ、すごい……」 ○○が見せてくれた皮は細かいレースが入れられており、それでいて途切れていないのでまるで一本のリボンのように見えた。 「驚いていただけたでしょうか? 実はこれ、メイド長に教えてもらったものなんですよ。いつかお嬢様にお披露目したいと思っていたのです」 「へぇー、咲夜がねぇ」 そう言って胸を張る姿はどこか子供らしくいつもの○○からは想像つかない仕草だった。 あぁ、子供っぽいってこういうことね。そう私が思っていると、とつとつと○○が話を始めた。 「お嬢様。私は咲夜さんの強いところが一番好きです。貴方を、大切な主を、ずっと守ると闘ってきた強さが。 それでも、ふと疲れた時に、少しでも彼女の支えになることができたのならどんなに嬉しいだろうと思ったんです。 ……そして、そんな彼女が大切に思っている貴方に仕えることが出来ることも、私はたいへんうれしく思っております。お嬢様」 そう言って笑みを浮かべる○○の顔には、この間の咲夜の笑顔と重なって見えた。 ――ああ、そうか。咲夜にはもっと似合う男がいるとか 「咲夜さん、この間教えてもらったリンゴの皮のレース、お嬢様にお見せできました」 「あら、良かったわね。どうだった? お嬢様喜んでくれた?」 いろいろ難癖つけていたけれど 「はい、それはとても喜んでくれました」 「ふふ、いっつも仏頂面の貴方がそんなことするなんてお嬢様も思っていなかったでしょうね」 結局のところ、私は 「嬉しい限りです」 「私も教えた甲斐があったわ」 この二人がうらやましくてしょうがないんだ まぁ、でも この二人が幸せそうだから いいかな―― 「いやー、あのメイド長が子供を産むとは思っておりませんでした! これは明日の朝刊で一大ニュースにしないといけませんね!」 「はっはっはっ。射命丸さん。明日の朝刊読ませてもらいますが、もし、大半が捏造で埋まっているのでしたら、貴方には山ほど説教がありますがよろしいですかな?」 「あ、あははっ! この清く正しい射命丸がそんなことする訳ないじゃないですかっ! ええ、普通に、ごく普通の記事に仕上げますとも!」 「……幻想郷で普通の笑顔が怖い奴ってアンケートとったら○○、風見幽香の次に並べるんじゃないかしら」 「わ、私は次じゃなく同列でもいい気がします……図書館の整理を手伝ってくれるのは嬉しいですけど、あの笑顔は未だ慣れません……」 「わー! すごくぷにぷにー! これから私お姉ちゃんになるんだね! わーい!」 「さ、咲夜さん! 今度は私に抱かせてください! だ、大丈夫ですよ! 落としたりなんかしませんってば!」 「うーん、でも悪気はなくてもうっかりで手を滑らせそうなのよね。美鈴は」 「ひどっ!」 ワイワイと皆賑やかな中私は少し離れてその様子を見守っていた。 「……なんか、慣れないのよね。この騒がしさ」 「そうですか? 私は好きですが」 いつの間にか○○は私の側に立っていた。 「それにしばらくすれば慣れてきますよ。みなこの紅魔館の家族みたいなものなんですから」 「……そうね」 「レミリアさーん! ○○さーん! 写真とりますからこっち来てくださーい!」 「呼ばれてますよ。行きましょうお嬢様」 「ええ」 ――今日、紅魔館に、新しい家族が増えました。 Megalith 2010/12/31 紅魔館の朝は早い。メイドならば尚の事だ。 私はこの館で一番早く起きて仕事に取り掛かる。朝食の準備や掃除、洗濯などを済ませるためだ。 だいぶ前からお嬢様方も人間の時間に合わせるようになった。 まずは朝食の準備をして、次にお嬢様と妹様を起こし着替えを手伝う。 そして二人の朝食の後片付けが終われば、次は洗濯。さらにそれを終えると館の掃除が待っている。 私は床掃除を終え、窓を拭いていた。お嬢様が言うには、清潔感を保つことが重要らしい。昔は日光が入りやすいと困るのではないかと思っていた。 空は快晴で絶好の洗濯日和だった。太陽の光が窓を通して私にかかる。 視界の端で何かが光った。そちらを見ると私の左手が光っていた。掃除の手を止めて左手で光るものを見る。 左手を胸の前に持ってくる。それは指輪だった。小さな銀の指輪が煌めいていた。 彼からもらった特別な指輪が煌めいていた。 ====================================================================== 彼との出会いはもう五年も前になる。 人里への買い物の帰り道で倒れている彼を見つけたのだ。服はボロボロで彼自身も怪我をしていた。妖怪や妖精にやられたのだろう。 そのまま放っといてもよかったのだが、どうせならばと連れ帰ったのだ。 目を覚ました彼は「ここは一体何なんだ」と叫び、私はここは幻想郷という隠された地であること、その中の吸血鬼の住む館であること、そしておそらく外来人であろうことを説明した。 彼は随分取り乱していたが、話をするうちに落ち着いてきたようだった。 話を聞くと自宅近くの森で何かに躓いて転び、起き上がったら見覚えの無い場所にいたということだった。 彼は外に帰りたがっていたが、怪我の具合が酷く動ける様子ではなかったので、ここで療養させることになった。 始めのうちは寝たきりと言っても過言では無い状態だったが、薬師の力もあったことから一週間ほど経ったころには、激しくない動きならできるまでになった。 彼は助けてくれたお礼ということで、私の仕事を手伝うようになった。もちろん回復しきっていなかったので簡単なことしかやらせなかった。 しかし体調が良くなるごとに少しずつ難しい仕事も任せるようになっていった。 このころから私は彼のことを意識し始めていた。今どこにいるのか気になったり、私に笑いかけてくれるだけで嬉しくなったりまるで恋する乙女の様だと思ったが、事実その通りだった。 彼の体調が戻りつつあったある日、私は焦っていた。このまま外に帰ってしまったら、もう二度と会えなくなってしまう。そんな気持ちが私を急かしていた。せめてその前に気持ちだけは伝えたかった。 私は真っ直ぐ博麗神社へと飛んだ。やっと着いた時彼が霊夢と話しているのが見えた。 必死に叫んだ。「待って!」彼が驚いた様子で振り返った。 「お願い…待って…。私、あなたに話が…伝えたいことがあるの…」 急いだ所為か、叫んだ所為か、息が上がっていてそれがもどかしかった。 「私あなたのことが好きですっ!だから…だから、外に帰っても私のこと忘れないで!」 涙が溢れそうだったけど堪えた。悔いる気持ちが無い訳ではなかった。でも彼が私を覚えていて、私が彼を忘れなければそれで充分だと思えた。 霊夢が呆れた目をしていたが気にする余裕は無かった。彼の口が動いたから。 恐くなった。「お前なんか」「お前よりも」そんな風に言われたらって。 「帰らないことにしたんだ」 訳が解らなかった。 「帰るのをやめたから、今日は結界の件を断りに来た」 訳が解らなかった。 「な、なんで…」 彼は少しばつが悪そうに頭を掻いて 「俺、咲夜さんのこと好きなんだ」 そう言って私は抱き締められた。 「うそ…」 「嘘じゃない。本当のことだよ」 「ほんとに?」 「ああ。全部本当だ。帰らないのも、君が好きなのも全部本当だ」 そこで私は我慢が出来なくなって、大声で泣いた。 霊夢が迷惑そうな目をしていたが気にする余裕は無かった。とっても嬉しかったから。 彼は泣いている私を落ち着かせてくれた。背中や髪を撫で、耳元で何回も「好きだ」って言ってくれた。私は頷くことしか出来なかった。 それからは今までと少し違う生活が始まった。朝の仕事にお弁当を作ることが追加された。 彼とは違う職場で働くことにした。同じ職場だと気にしすぎて、何も手に付かないからだ。一緒に居られないのは寂しかったが、お嬢様に叱られたくはなかったので納得した。 この幸せな日々がずっと変わらず続くのだと思っていた。 ==================================================================== 二年前のあの日、私は彼に屋上に呼び出された。その時は「一緒に朝日を見よう」といった、デートの誘いだと思っていた。 屋上に通じる扉を開けた。冷たい空気の中に彼の横顔があった。彼は東の空を眺めていた。 「ごめんなさい。お嬢様方のお世話に手間取っちゃって」 この日は珍しく夜更かしをされて、私もそれに付き合っていたらこんな時間になってしまった。もう夜明けも近い。 「いや、そんなに待ってないよ」 そう言う彼の肌は赤くなっていたが、私は何も言わなかった。 「それでどうしたの?わざわざ呼び出したりして」 「ああ、うん…その…」 彼がこんな風に言い淀むのは珍しいことだった。 「えっと、咲夜とこんな関係になって、三年くらいかな」 「ええ、そうね…」 あの時はいっぱい泣いてしまって、今思い出しても恥ずかしくなる。 「あの時は咲夜から告白したんだよな」 「もう、そんな…」 私の頬も赤くなっていた。 そこで彼は深呼吸して、私のことを、顔を、目を真っ直ぐに見つめてきた。 「だから、今度は俺からだ」 え、と聞く隙もなく彼が何かを取り出した。 「俺は咲夜のことが大好きだ。ずっと大切にする。だから二人で同じ時間を生きていこう」 彼が箱を開けた。それには小さな銀の指輪が入っていた。 「それって…」 「愛してる、咲夜。俺と結婚してください」 その時朝日が箱を照らした。光る銀色が目に入った時、私は涙を流していた。 彼は困ったように笑うと私の左手を持って指にそれを滑らせた。 私は一言だけ返事をして愛しい人に飛込んだ。あの時と同じように私は泣いていて、彼はそんな私の背中や髪を撫で、耳元で「愛してる」と囁いてくれた。私はまた何も言えなかった。 ただあの時と違うのは傍に霊夢どころか誰も居なくて、私と彼だけの時間がここにあったこと。 そして私の左手の四番目の指は、朝日を受けて煌めいていることだった。 ===================================================================== 胸の前の左手を見つめる。光が反射して眩しいが、それが幸せに変わっていく気がして心が温かくなる。 彼はもうこの館には居ない。朝早くに里に仕事に行ってしまった。 彼のことを考えるだけでさらに心が温かくなる。この気持ちを知って欲しい。だから指輪に口付けをして、手を組む。 悪魔の狗がこんなこと、なんて考えがよぎるけど 「あなたにこの気持ちが届きますように」 そう、祈った。 今年中に書けて良かった 乙女な咲夜さんが見たくて書いた でも急ぎすぎ、詰め込みすぎな感じがする Megalith 2012/06/24 俺の家は人間の里と妖怪の山、そして霧の湖の三方から等しく離れ、若干魔法の森に近い所にある。 見た目こそあばら屋一歩手前だが、雨風はあまり入ってこないし、門前に護符を貼っているため、野良妖怪に寝込みを襲われることもない。 これを作るまでには大分苦労した。取り壊される家からまだ新しい木材をかっぱらい同然に持って行く。博麗の巫女に頼み込んで(賽銭を四桁後半程入れれば一発だったが)護符を作ってもらう。そうこうして何とかここまで整った。 そんな家で小道具を作って里へ売りに出し、飯の種を稼ぐ。この生活を続けて二年ほど経つが、収入が不安定なのを除けば中々いい生活である。 さて、俺は金も稼ぐしそれなりに人付き合いもするが、苦手なのが家事全般である。掃除をすれば物を壊すし、飯は腹が膨れる以外に何もいいところがないものに仕上がってしまう。まあ一人で暮らす分には問題無いと思い、これは放置していた。 しかし、家を作ってから三ヶ月位経った時だろうか。里の祭りに夜店を出して、懐潤いホクホク顔の俺を待っていたのは、これでもかというほど綺麗になった部屋と、当たり前のように佇んでいる青いメイド服の女性だった。 俺はその女性に見覚えがあったが、しかしそれだけにこの状況を飲み込みきれなかった。湖の奥の赤いお屋敷が、まさかメイド長を貸し出した訳ではないだろうと思ったからだ。 「この前のお礼ですわ」 なんでもこれは、この家を作る前博麗神社に居座っていた時に出会った吸血鬼、メイド長の主であるレミリアを興じさせたお礼であるということだった。 あの時俺は、レミリアを普通の子どもと勘違いして、「あぶりだし」やら「かみばん」やら手製の玩具を見せていた。 興味しんしんだったので見せ続けていたら、付き添っていたメイド長に彼女の正体を聞かされゾッとした。俺は幻想郷随一の実力者に子どものおもちゃを見せていたのだ! しかし、寛大にも「面白かったから許す」と言われたので、その場で持っていた全ての玩具と引き換えに、命を保つことが出来たのである。 全部タダで持っていかれたから結構な損失だったが、まあ命より高いものはないのでよしとしていた。しかし、こんな形で代金を支払ってもらうとは。 レミリアに関してはあまりいい噂を聞かないが、少し評価を上方修正した。しかしまあ、こんな家にわざわざ掃除しに行かせてメイド長を振り回すのだから、相当に我儘なのであろう。 ご苦労様の気持ちを込めて丁重に礼を述べ、名前も知らないのに二人きりというのはあまり居心地が良くないので出ていってもらうように話したら、メイド長は 「はい。では来週また来ます、○○さん」 と告げて、一瞬で姿を消した。 「来週」という言葉に一瞬戸惑ったが、まあ一ヶ月もすれば終わるだろうと予測し、それまでタダで掃除してくれるなら有難いと思い床についた。 それから三ヶ月後、俺は仕事終わりの凝った体を床に投げ出しつつ、メイド長の作る晩飯の匂いに空腹中枢を刺激されていた。 ……おかしい。 この時点で初めて疑問を抱いた。 たしか最初の一ヶ月は掃除だけ、それも週一だったはずだ。 それが、それから一ヶ月で週三になり、そのあと一週間経つごとに居る日が増えてきた。 そしていつのまにか、こうして料理を作ってもらうことにもなった。 こうして食卓に立つのは晩飯だけだが、朝起きると彼女のメモとともに(使った食材とかが書かれていた)朝食が置かれているし、昼間に仕事が一段落すると何故か弁当が側にあった。 たまに仕事の手伝いもしてもらっていた。彼女のナイフさばきは一級品で、最近は木の細工をほとんど任せていた記憶がある。 彼女から話題をふられて、仲良く会話していたことも覚えている。今日の天気とか季節の幸とか、そんなありふれたものだったが。 おかしい。いくらなんでも玩具のお代がこんな丁寧かつ健気なものである筈はない。 そう思い、ナイフで大根をみじん切りにしていたメイド長の背中へ問うてみた。 「なあメイド長。どうしてこんなことしてるんだ?」 「お礼だと言ったはずですが」 「いやでもさ、ここまでする理由もさ」 「お礼ですので」 「お屋敷の仕事とか」 「気にかけていただかなくても結構です、お 礼 な ん で す か ら」 有無を言わさず、ぴしゃりと突き放された。これ以上問い詰めるとナイフが飛んできそうだ。 結局今夜はここまでで、いつも通りの美味い晩飯を食べた所で、俺の疑問もうやむやになってしまった。 「と、いうわけなんですがね」 紅魔館の門前。 流石に中に入る訳にはいかないので、古くからこの屋敷に務めているという門番に今までの経緯と事情を話してみた。 彼女は紅魔館の中でも温厚な妖怪であるという話だし、自分の上司たるメイド長の異変だ。「うらやましい」とかほざいていた里の人たちとは違って、きっと真剣に話を聞いてくれるだろう。 「いいんじゃないですか?紅魔館の仕事をサボっている訳でもないですしね」 しかし、この一言だけであっさりと返されてしまった。 その後門番が話す所によると、どうやらメイド長は時間操作の能力を持っているらしく、それで我が家の家事と紅魔館の管理を両立させているらしい。 しかし、そんなハードワークは、たとえ完璧なメイド長とはいえかなりの負担になるのではないか。彼女だってまだ少女の域を脱していない。わざわざ俺の家に出向くより本業に集中したほうがいいのではないか。 尚もめげずに訴えてみると、 「お優しいんですねぇ、咲夜さんも幸せものだ。あーあ、何百年も生きてきたけど、どうして私にはいい人がいないのかなぁ」 それから門番の宿舎らしき所に連れ込まれ、酒を勧められ散々愚痴を聞かされた。 これでも門番する前は中華一の美少女妖怪だったんですよ、それが気まぐれで東欧に渡ってからこの有様です、とか。 随分不満を溜め込んでいたらしい。 これでもかというほど文句を吐き出した後、話題は何故か俺を非難する方向に向かっていった。 「大体ですねぇ、咲夜さんがああまで頑張ってるのに、どうして応えてくれないんですか、えぇ?毎朝食堂の片隅で真剣な目で料理作ってる咲夜さんを見て私はもう胸キュンで辛抱たまらんのですよ?」 「いや、彼女がタダのお礼って言って」 「お礼!? ……あぁ、もう、咲夜さんも素直じゃないというか、貴方も随分と鈍感だというか」 「……はぁ」 鈍感。言われてみればそうかもしれない。メイド長は、彼女は別に無償で奉仕していた訳ではないのだ。彼女は何かを求めていた。それは何か。 「まあここまで言えば分かると思うんですけどね、咲夜さんは貴方のことが」 門番の独演会もそこまでだった。どこからかたくさんナイフが飛んできて、全て門番に突き刺さる。そして倒れたその上に、顔を真赤にしたメイド長が降り立っていた。 「もう、美鈴ったら、何もそこまで言わなくてもいいじゃない、全く」 メイド長は足元の門番をしきりに踏みつけながらそうボヤくと、不意に僕の顔へと向きあった。 彼女は何を望んでいるか。今の宴会で朧気ながら答えは掴んでいる。おそらく門番の方も俺に気づいて欲しくてわざと無理矢理に俺を誘ったのであろう。 そして、俺は答えなければいけない。 「あのっ」 「メイド長」 メイド長が言う前にこっちで言い放つ。こればかりは本人からは言わせられない。メンツがあるのだ。 「いや、十六夜咲夜さん。今後も俺のために、俺の家で家事をしてくれないか」 「あっ……」 告白にしては中途半端な言葉であったが、どうやら咲夜さんには伝わってくれたらしい。顔中に喜びと赤色が満ち満ちている。大輪の花が咲いたようなその笑顔に、俺もまた微笑んでしまう。 「初めて……初めて名前を呼んで下さいましたね」 「あはは、まあ、すいません。あんなに甲斐甲斐しくやってくれていたのに、そっけなくしてしまって」 「いいですよ。今ので十分お釣りが来ます」 ああ、なんて優しいんだろう。咲夜さんとしては一刻も早くこうしてほしくてたまらなかったろうに。無下にしてしまったのが申し訳ない、というより少し恐ろしい。 こうしてタガが外れたのだから、彼女は今まで以上に俺と接近してくるだろう。四六時中咲夜さんと付き合っていくことになるかもしれない。 でも、それでもいいだろう。彼女が不本意にそうしているわけじゃないし、何より俺も、彼女といると心の隙間が埋まっていくように感じるからだ。 どうやら、気づかない内に彼女を好きになっていたみたいだ。 「さて、とりあえず、行きましょうか、我が家に」 「ええ、行きましょう、我が家に」 さっきの宴会で腹は膨れているが、ご飯をつくってもらう以外にも、やることはたくさんある。 先ずは、今までの埋め合わせだ。精一杯一緒にいてやろう。 俺は咲夜さんと手を握って、星があふれる外へと飛び出した。 (咲夜さん、うまくやったみたいですねぇ。ま、しばらく私がメイド長代理ですか。懐かしいですねえ、先代に『チャイナ萌』とか言われて勝手にメイド長にされたこととか……) ピクリとも動かない門番の亡骸から、何やら幻聴が聞こえてきたのだが、まあ気にするほどのことでもないだろう。 素晴らしいスレとサイトを見つけたので、激情の赴くままに。 ちょっと短いかもだが、そんなことは気にしない。気にしないったら気にしない。 Megalith 2013/05/06 雨が強くなってきたわね…… どうしようかしら、これじゃあ空も飛べない お夕飯のおかずもビチャビチャになってしまうわ あら、私に何か用? ……その傘を貸してくれるの? それは悪いわ、代わりにあなたが濡れてしまうもの。 私は大丈夫よ。これくらいで風邪を引いたりなんか……あっ、コラっ! 待ちなさい! ……はぁっはぁっはぁ 貴方、ずいぶん足が速いのね 時を止なかったら見失ってたわ ほら、貴方の傘よ。もう濡れちゃってるみたいだけど、無いよりは…… えっ? ココが貴方の家なの? ずいぶん変わった家なのね。ブタさんのお家みたいだわ ……幻想郷に来たばかりでこんな小屋しか用意できなかったの? そう。貴方は外来人だったのね よく見なくてもこの傘、外の世界の物だものね 自分のことだけでも大変なのに人助け? めんどくさい人 そのような人に、幻想郷で長生きすることはできませんよ あぁ、この傘借りていきますね。 ……何故かしら、どこかで見たことある傘ね というか貴方、どこかで私と会ったことない? まぁいいわ。後日返しに来ますので、では ……すみません、言い忘れるところでした 私の名前は「十六夜 咲夜」です。親切にしてくれて、ありがとうございます こんにちは、○○さん。昨日はありがとうございました ……えっ? なぜ貴方の名前を知ってるのか、ですか? それは……あれ? なぜだったかしら あぁ、思い出しました。傘に名前が書いてありました。自分で書いたのを忘れていたのですか? 自分の持ち物に名前なんて、なんだか子供みたいで可愛いですね ……失礼しました。恩人に向かってこのようなことを なぜか○○さんの前だとつい気が緩んでしまって 思い返せば昨日もずいぶん失礼なことを言ってしまいました。申し訳ありません それともう一つ謝らなければならないことが…… ○○さんの傘を壊してしまいまして……本当に申し訳ありません 礼と謝罪の代わりにこれを受け取ってください あまり良い宝石ではありませんが、売れば今の百倍くらい大きなお家を建てられるお金にはなると思いますよ これでお腹いっぱいになるまでご飯を食べてください。一流の料理人も独り占めできますよ ……受け取れない? 遠慮なんていらないのですよ。これはお礼ですから 時を止めるくらい忙しいので、私はこれで。さようなら、○○さん あら、またお逢いしましたね、○○さん この前のことですか? 急に消えた? そういえば説明していませんでしたわ 私は時を操る程度の能力を持ち合わせておりまして……もうおわかりですね? ところで……その手に持っている宝石は、以前私が渡したものですよね? ……返しに来た? ですから、それは以前○○さんが私にしてもらった親切に対しての当然の応酬でして…… 貴方は他人に好意を押しつけるくせに、他人の好意は受け取れないと? 呆れた。貴方は昔か……じゃなくて……少しイライラしてきたわ 何度も言うけど、それはもう貴方の物。貧乏人から頂く物なんて無いわ それじゃあ、私は忙しいので、これで ……ご飯、たくさん食べてね こんにちは、○○。以前よりも体がやせてる様に見えるのだけど気のせいかしら? 貴方、ちゃんとご飯食べてるの? 食べてないでしょ!? まったく。食事は生活の基本よ? せっかくお金の代わりになる物渡したのに、何考えてるんだか ほら見て、あそこのお蕎麦おいしそう。一緒に食べましょう! おごりだからお金は気にしなくていいわよ。……気にしなくて良いってば ほら、行くわよ……行くの! 行きなさい!!! ふぅ……なかなか良いお蕎麦だったわね。貴方もそう思うでしょう? 私もお蕎麦作ってみようかしら。そしたら貴方にも食べさせてあげるわ 私はこれから市場の方までお買い物に行くのだけど貴方、予定は? 傘作り? もしかしてあの傘も貴方が作ったのかしら 昔好きだった子からもらった傘? そうだったの …………………………………………………………………………好き? もらった? ……いえ、何でも無いわ ごめんなさい。そんな大切な傘を壊してしまって いつかちゃんとお詫びを……もう十分? そんな……思い出の品を壊してしまったのに、たった蕎麦一杯でお返しなんて…… そうだわ。貴方、いつもお腹空かせてそうだから、お昼のご飯を炊いてあげる 家のオカズ、いつも余っちゃうからそれ持ってきて料理するわ ねぇ、いいでしょ? いいわね? はい決定ね! 明日からお昼は食べちゃだめよ。お腹空かせて待ってるのよ、いいわね? あら、いけない。早く帰らないとお嬢様が起きてしまうわ 私はもう行くわ、○○。傘作り、頑張るのよ。また明日! ふふふ~♪ 来たわよ~○○ あら、ブタご……お家がだいぶ綺麗になってるわね。私に気を遣ったのかしら? でも、まだまだね。お掃除の仕方がまるでなってないわ。やっぱり男の人ね 機会があれば、私が手取り足取り教えてあげるわよ? っと、今はそんなことよりご飯よね。お腹空いてるでしょ? すぐ支度するわ えっ? 何を作るのか……ですか? そうね……ビフテキ、ポークソテー、リエットにビーフシチュー…… 生姜焼きにビフテキトンテキハンバーグロールキャベツビフテキ酢豚にトンカツ餃子ビフテキetc…… 思いついた肉料理全部作るわ。男の子ならこれくらい余裕でしょ? なに間抜けな顔してるのよ。台所、借りるわね ………………………………………台所、無いじゃないの!!! こんにちは、○○ 見て、今日はお弁当を作ったのよ。一緒に食べましょう! なかなか良くできたと思うのだけれど、どうかしら? ……肉ばっか? 今の貴方にぴったりじゃない あっ、こっちの分が私のね。……そっち? 嫌よ。そんな肉ばっかのお弁当、不健康だし太っちゃうわ で。どうなのよ? おいしい? まずい? どっち!? おいしいの? それは良かったわ! 遠慮無く全部たべてね。 米一粒でも残したらサボテンにしちゃうわよ。わかった? ……うん、わかったならよろしい。 物わかりの良い子には、ご褒美に私の分も分けてあげるわ。はい、あ~~ん こんにちは、○○。今日もお弁当を作ってきたわよ 毎日牛肉豚肉じゃあ飽きると思って、たまには鶏肉を…… ……どうしたの、○○。もしかして鶏は嫌いだった? ……毎日お弁当を作ってもらって申し訳ない? だから気にしなくていいって言ってるじゃない。これは恩返し……じゃなかった 貴方の思い出の品を壊してしまったお詫びなんだから 結構だなんて言わないでちょうだい。私の気が済まないのよ ほら、見て、この唐揚げ。美味しそうでしょ? ねっ? 食べていいのよ!? ねぇ……お願いだから…… …………………………………………………………………………………… あのね、○○。私ね、昔のことはよく覚えてないの 自分がどこで育ったのかとか、どんな人達と一緒に暮らしていたのかとか 私、頭悪いから。お嬢様にもよく叱られてるわ でもね、少しだけ覚えてることがあるの 私はね、昔から何でも自分の中にしまい込む性格で どんな嫌なことがあっても、辛いことがあっても 顔に出さないようにして生きてる意地っ張りだったわ、たぶん それでね、私、小さい頃、よくお腹を空かせてたんだけどずっと我慢してた そんな私にお菓子を何も言わずに分けてくれる親切な人がいたわ その人はぶっきらぼうでね、こっちから近づくと、すぐ離れていっちゃう照れ屋さんで お腹空かせてるときに、お菓子をたくさん食べさせてくれたわ お腹がいっぱいになると、凄く幸せな気持ちになれた 私、その人に恩返しがしたかったのだけど どうしてもその地を離れなくちゃいけない事情ができてしまって 結局、最後の日……雨だったのだけど、その日に傘を押しつけるくらいしかできなかった その人の名前、忘れちゃったんだけど、なんとなく子供になった○○に似ている気がするの だからね、あの人の代わりに、○○にお腹がいっぱいになる幸せをあげたかった ……ごめんなさい。迷惑だったわよね。私の自己満足につきあわされて 本当に今まで何考えてたんだろう、私ってば。どうかしてましたわ もうここには……来ないことにします 今まで私のワガママにつきあってくれてありがとう、○○。凄く幸せだったわ …………………さようなら ……こんにちは○○さん、お久しぶりですね 私に何かご用ですか? ……売りたい物がある? なんでしょうか? これは首飾りですか? 失礼ながら、あまり出来の良いものではありませんね 手作りですか。まぁ、貴方にしては上出来なのではないでしょうか 努力は認めますが、正直こんな不細工な装飾品、いらな…… ……ここについてる宝石はもしかして、以前私が渡した物ですか? まだ持っていたのですね。早く売ってしまえばいいものを ……私に買って欲しいのですか。金額はいかほどご所望で? 咲夜ですか、分かりました。その程度なら…………………… ………………………………………………………………………………はい? ……あぁ、そういえば言いましたね。一級の料理人を独り占めできると ふふふ……………… ダメですよ……………………… お弁当も……………………もう作ってあげません………… どうしても私の料理が食べたければ………我が主の館……紅魔館までいらしてください そうしたら存分に……料理を……振る舞いましょう……… …………………………………………………………………………………………………… ………アアア…………私の顔………見ないで………………………… …………………ヒドイ……………男の人に…………泣かされた…………… …………………………お嬢様に言いつけてやる……………………… ……………………………………………………………………………………… …………………………………………………………………………………………………… …………………………………………………うえぇ………ひっく…………ううぅ……うええぇえぇぇぇ…… ねぇ、○○。紅魔館で執事として働く気はないかしら? 紅魔館に住めば、今の千倍良い部屋で寝られるし、おいしいご飯がいつでも食べられるし 可愛い女の子ともずっと一緒にいられるわよ? 休日は無いし、危険も多いけど、ブタ小屋で傘張ってるよりはずっと楽しいはずよ お嬢様も「咲夜の気に入った男なら大歓迎!」と、言ってくれましたわ ねっ? 良いでしょう!? うん、こっちの方が良いに決まってるわね! 決定よ!! ほら、何ボサっとしてるの、引っ越すから早く荷物をまとめてきなさい! 善は急げ、よ モタモタしてるとお嬢様の起床時間に間に合わなくなるわ …………………ねぇ、○○ やっぱり私たち、昔どこかで会わなかった? 35スレ目 315 レミリア「咲夜、紅茶」 パチュリー「咲夜、パジャマ」 フラン「咲夜!プリン!」 小悪魔「咲夜さんのパンツ高く売れました」 美鈴「zzz…フガッ!?ね、寝てませんよ!?い、今のはそのあの」 咲夜「ゲッソリ」 咲夜(時を止めてまでお洗濯やお掃除してるのに誰もその苦労をわかってくれない…) 咲夜(いくら普通の人間よりも強いといってもジャック・ハンマみたいな矛盾した生活送るのはそろそろ限界…) 咲夜(私だって、普通の女の子なのに) 僕は知ってるよ ちゃんと見てるよ 頑張ってる君のこと ずっと守ってあげるから 君のために歌おう 咲夜「!」 ○○「ω・)」 当たり前と言うけど 当たり前じゃない 頑張ってる君のこと ちゃんとわかってあげたいから 君のためのラブソング 咲夜「!!」 ○○「( ・ω・)b」 君という草原に 僕という風がふくよ 道をつくろう 道をつくろう 二人で素敵な道をつくろう ラーラーラー ラーラーラー たまには会えない日もあるけど 寂しがりやな君だけど たまにはけんかもしちゃうけど すぐに泣いちゃう君だけど ○○「咲ちゃん、ホントは泣き虫やんな」 ○○「咲ちゃん、ホントはもっとお出かけしたりしたいもんな」 ○○「だってまだ咲ちゃん女の子やもん」 僕は知ってるよ 咲夜「(´;ω;`)」ブワッ 咲夜「わだっわだじ、がんばっでるのに、みんな、みんなぁ」ポロポロ ちゃんと見てるよ 咲夜「むねっ胸だって、まだ、こっこれから、絶対、うっううっ」ポロポロ ○○「よしよし」ナデナデ 頑張ってる君のこと 咲夜「わだじ、わだじのこど、わがっでぐれるのっ、○っ○○だげぇ。゜(゜´Д`゜)゜。ふぁっふぁぁぁぁん!!」 ○○「大丈夫、みんなわかってくれるよ」 ずっと守ってあげるから 君のために歌おう 僕も君もいつか 老いていくだろう おじいちゃんおばあちゃんになっても ずっと守ってあげたいから 君のためのラブソング 君のために歌おう 咲夜さんのスポブラ売ってください小悪魔先輩 35スレ目 353 咲夜「寒いわ◯◯、暖をとって頂戴」 「かしこまり。紅茶にします?コーヒーにします?…それとも、わ・た・s 咲夜「紅茶」 「かしこまり」 ~5分後~ ポッポ 咲夜「でも熱すぎるのは苦手なの…」 「fmm…これは口移しですね」 咲夜「そうね」ニコー 「えっ」 予想外にも彼女は、流され覚悟の冗談に俄然一笑して諾なった。 咲夜「何よ…ほら、早く飲んじゃって」 「いや、自分で言っておいてなんなのですが…俺も猫舌なんですけお」 咲夜「そんなのとっくに承知の助ですわ、猫舌の温度管理は猫舌にしか務まりませんことよ///」エンジェルスマイル 私はもっともらしい彼女の考えに舌を巻いた。文字通り私の猫チックな舌を巻いた。 ぐうの音も出ない私をよそに、彼女は天使のような笑顔を輝かせながら何を思ったか淹れたて熱々ティーポットの持ち手を握った…おおよそ察しはついた、全くやらんとせんことは悪魔である。 咲夜「はい、あーん♡」 ジュッ 「ア"ァ"ァ"‼︎」 注ぎ出た紅茶が唇にHit! 自分で丹精込めて蒸らした紅茶が、強酸薬品よろしく液状の兵器のようであった。 その瞬間脱兎の如く駆け出す俺。 しかし回り込まれてしまった! 考えてみればこの人から逃げれるはずもなかった… それどころか気づけば顎を抑え口をこじ開けられており、私のマリアナ開口に灼熱紅茶が注がれる一歩前、マジで火傷(ケガ)する二秒前であった。 「くひうふひ(口移し)とかなな(生)言ってふんまへんひた、あから許ひてくだはい…」 咲夜「なんのことかしら?」ニコニコ 割といつものことだが、彼女は天然なのかガチでお灸を据えにかかってるのかわかりづらい。 彼女は依然莞爾として笑いながら、とうとうポットを傾けた。 「ぎゃああつい焦げる!胸が焦げるように熱い!」 咲夜「あら、ベタな口説き文句ですこと///」 幾ら咲夜を愛しているといってもこれは堪る、どんなクリスチャンだってこの拷問を受ければ「愛さえあれば関係ないよねっ!」なんて口が裂けても言えなくなることだろう。 愛があろうと心頭を滅却しようと熱いもんは熱いのだ。 ポジティブに考えたらちょっとハードなSMと思えなくもないが、まあ幽明の境を往復までしたご褒美にしてはちょいと軽すぎだろうし、本来のご褒美といえばこの後の口移しタイムだろう。 飴と鞭とはよくいったものだ、なんにせよ今はこの鞭を我慢…あれ、やっぱSMじゃん。 咲夜「そろそろ頃合い?」 熱さのあまりしゃがみこんでるところをひょこっと覗きこんできた、このままやられっぱなしなのも不公平だと思い、俺は仕返しと言わんばかりに、まだ口の中の紅茶が冷め切っていないまま唇に接吻をしてやった。 咲夜「っ~!///」 彼女は驚きはしたものの嫌がるそぶりは見せずされるがまま、二人の唇の隙間から紅茶が漏れて線を引き、首筋をつたって服を濡らす。 横顎から紅茶が滴るがそんなの御構い無しに互いの口唇を重ね続けた。 あまりの幸甚幸福に、舌のひりひりもなにもかもどうでも良くなったのであった。 はぁ、なんで幻想郷で産まれなかった俺… 35スレ目 398 398に咲夜さんといちゃいちゃしたい 咲夜さんに手玉に取られて遊ばれたい ○○「 398を取れましたね」 咲夜「また語呂合わせ? さくや=398なんてネタ、お嬢様が使い古しているわ」 ○○「わかってないなぁ~。イチャスレの 398を取るのが貴重なんですよ」 咲夜「ふーん。普段の私じゃ足りませんか?」 ○○「わかってないなぁ~。咲夜さんが居るから、 398に意味が生まれるんですよ」 咲夜「ふーん。 398が他の方のイチャなら価値は無いと?」 ○○「……」 咲夜「…… 398じゃ無い私はお嫌いですか?」 ○○「……大好きです」 咲夜「はい。 398ゲットおめでとう」
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ご覧になりたいスレをお選びください。 咲夜受け:1スレ目 咲夜受け:2スレ目 咲夜受け:3スレ目 咲夜受け:4スレ目 咲夜受け:5スレ目 咲夜受け:6スレ目 咲夜受け:13スレ目
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咲夜14 新ろだ100 秋晴れの風が気持ちいい日。紅魔館の庭では咲夜が洗濯物を干していた。 白いシーツが秋風になびき、鼻歌が風に乗る。 「ん~♪ ふんふ~ん♪ ふふ~ん♪」 「ご機嫌ですね。咲夜さん」 そこに執事長の○○がやってきた。 しかしいつもの燕尾服ではなくつなぎにTシャツ、手ぬぐいを頭に巻いたまるで用務員のような格好だった。 「そうね。天気がいいから久しぶりにいっぱい洗濯物を片づけたわ」 「お嬢様にはあまり良いとは言えませんけどね」 「そうね。○○は?」 「庭の手入れです。結構枝が伸びていたので剪定を」 しばらく軽い世間話を続け、ふと空白がうまれ二人の視線がからまる。 顔を赤らめて、○○に近づくと咲夜は彼と口づけを交わす。 「……んっ」 ○○が目を開けると爪先立ちで肩に手を置いて懸命にキスをする咲夜の顔が近くにある。 ふんふんと鼻で息をして上気した顔は普段の凛としたメイド長からは考えられない可愛さだった。 「んっ、んん、ちゅっ……んふぅ、くちゅっ……ふうんっ、ちゅぴ、んんん……んっ」 どれ位の時が経ったのであろう。名残惜しげに咲夜の唇が離れると頬を赤くしたままはにかむ。 「うふふ……」 指で唇を撫で笑顔になる彼女を見て○○も笑みがこぼれる。 胸の前で握りしめているのが自分の下着だというのもなんだか照れくさい。 そこに一陣の風が吹き、洗濯物が翻ると―― 目を丸くした小悪魔がいた。 「ひゃわああぁぁあぁぁっ!?」 「はひぃいいいぃぃっ!?」 両者驚きで声をあげて真っ赤になる。咲夜なんて茹でダコのようになり、わたわたと○○の下着を振り回し小悪魔も洗濯カゴを持ったままモジモジとしている。 確かにここまで接近されていれば洗濯物など遮蔽物にすらならないだろう。 「こぁ? どこまで見てたんだい?」 「はははは、はいいっ! さ、咲夜さんがは、鼻歌を歌っていたところからですっ!」 つまり全部見られていたということか。 「わわわ、私のことはお気になさらずどうぞごゆっくり~~~~!!」 すごい速さで駆けていってしまった。 「…………」 しばらく二人とも恥ずかしさで動けなかった。 咲夜の紅茶の入れる手つきは慣れたもので優雅さと気品さが溢れ、最近では優しさも追加された。 「その紅茶は誰に持って行くんですか?」 「パチュリー様に頼まれたのでこれから持っていくのよ」 紅茶の良い香りが漂い、○○はカップに鼻を近づける。 それを咲夜はそっと手で制す。 「行儀悪いわよ。これ運び終わったら入れてあげるわよ」 「ああ、ありがとう。咲夜さんの紅茶は美味しいから」 「○○も腕は悪くはないけどね。精進すればまだまだ伸びるわ」 と、またしても視線が絡む。 今度は○○から咲夜に口づけをする。 「……んっ」 彼女の吐息はまるで最高級の紅茶のような香りがした。 しかしそのなごりを楽しむ猶予もなくパチュリーの睨む視線に気づく 「きゃあぁぁあああっ!?」 今度は咲夜だけが声をあげる。 ○○はまたか、という顔だしパチュリーは未だ○○と咲夜を睨んでいる。 「……遅いと思ったらやっぱり乳繰り合っていたわけね」 「ちちちち、乳繰り合ってなんか!」 「パチュリー様、いったいどうしたんですか?」 「ああ、魔理沙が来たからもう一杯紅茶を頼むわ。今度は早めにね」 言いたいことをいうとパチュリーは台所を後にするが最後にドアのところで振り向いて忠告をした。 「それと、所かまわずちゅっちゅしてたら色ボケ夫婦にしか見えないわよ」 その忠告に咲夜はまた気落ちしてしまう。 ○○は変わらないが。もう完全に開き直っている。 「あうう……」 ○○が買出しに向かうということで咲夜は必要なものを纏めたメモを読み上げていた。 「と、早急に必要なものはこれくらいね。はい、これメモね」 渡されたメモを受け取る時、○○と咲夜の指が触れる。 少しあかぎれがあるがそれでも柔らかく、細い指が透けるように白い。 またしても視線が絡まる。そうなればやることは一つだ。 「あ、あと、これもお願いね……」 ポケットから新しいメモを取り出す。 ○○はそのメモを覗き込む。 「……す、少しでいいから」 「……少しでいいんですか?」 「……うん、…………んっ」 今回は軽く触れるだけのキス。 これなら誰にも見つかることはないはず……だったのだが扉から顔を覗かせているフランがいた。 声はあげなかったがずざざざっと○○から遠ざかる咲夜。若干涙目なのが潤んだ瞳から分かる。 やれやれとため息をついてフランに○○は近づいた。 「どうしました? 妹様?」 「あ、え、う、うん……○○がお買いもの行くって聞いたからお菓子買ってきてほしかったの」 「分かりました。いつものでいいですか?」 「うん、いいよ。……○○と咲夜、ちゅーしてたの?」 「はい、そうですよ」 もはや隠す気もない○○。 フランはほにゃっと可愛らしい表情になった。 「いーなー。私もちゅっちゅしたいー」 「そのうち誰か妹様を好きになってくれる人が現れますよ」 「そうかな?」 「そうです」 「早く会えるといいなー。私だけのひと」 そのまま機嫌良く、スキップしながら去っていくフラン。 ○○はヘナヘナと崩れ落ちていた咲夜に手を差し出し、起こしてあげた。 「はぁ……どうしてこう……」 「それじゃ今後いっさい口づけしないことにします?」 その言葉を聞いた咲夜は見る見るうちに不安げな顔になっていく。 今にも泣きそうな咲夜を見て、慌てて○○は取り消す言葉を口にする。 「じょ、冗談ですよ」 「……言っていいことと悪いことがあるわ」 膨れっ面で腰に手を当てて可愛らしいスネかたをする咲夜であった。 「それじゃ行ってきます」 「気をつけてね」 「分かりました」 門まで見送りに来てもらい○○は扉に手をかけるがキョロキョロと辺りを見渡し誰もいないことを確かめると不意打ちで咲夜の唇を奪う。 「きゃっ」 「油断してましたね」 そしてもはやお約束。お手洗いから帰ってきた美鈴と鉢合わせする。 いきなり姿が消えたかと思うと咲夜は美鈴にナイフを突き付けていた。 「いいいい、いきなり何するんですかぁ!?」 「いい? 今会ったことは忘れるのよ。いいかしら?」 「わわわ、分かりました!」 解放され息をつく美鈴。 「そんなに恥ずかしいのならしなければいいのに」 「それじゃ我慢できないんだよ。俺も咲夜さんも」 「ひゃーラブラブですねー。羨ましいです」 「それじゃもう一回みせてあげようか?」 「はいっ!」 「えっ!? ちょっ!」 咲夜に近づき顎をくいと持ち上げ上向きにさせるとじっと瞳を見つめる。 咲夜は顔を赤くして目を閉じると○○のキスを今か今かと待ちわびる。 ○○は顎からすっと手を離し門を開ける。美鈴と咲夜はぽかーんと間の抜けた顔をしていた。 「ふふっ、ああいうものは何度も見せるものじゃないんです。だからさっきのでお終い」 「なっ! き、期待させておいてそれはないでしょ!!」 「咲夜さん! 励むのです!! ○○さんがメロメロになるまで励むんです!」 「ええ! 貴女に言われるのは癪だけど!」 二人のやり取りにくすっと笑うと○○は里に向けて歩き出した。 「……ところで励むってのは……よ、夜の営みのことかしら……?」 「え? もうそこまでいったんですか!」 「わー!! く、口が滑っただけよー! こ、これも忘れなさい!!」 みなの話を聞いてレミリアはため息をついた。 「まったく、あの二人はしょうがないわね。暇さえあればちゅっちゅちゅっちゅして」 「で、どうするの? レミィ」 「決まってるでしょう? 二人を引き離して私が○○を『異議ありです!!』咲夜っ!?」 ドカーンとけたたましい音を立てて扉を開け咲夜が乗り込んでくる。 「いきなりなんでそんな展開になるんですか!」 「いいじゃないの! 咲夜のものは私のもの、私のものは私のものなのよ!」 「どこのガキ大将のセリフですか!」 結局いつものやりとりが始まる。 レミリアも○○のことが気にいっていたのだが、咲夜に先を越されてしまったため何かと理由をつけ○○を奪おうとする。 もはや日常じみた二人の口喧嘩に他のメンバーは静観する。ヒートアップしてきた二人はだんだんマズいことを口走る。 「だいたいその胸はなによ! 詰め物まで入れてまで大きく見せたいの!? ああ、そうでもなきゃ○○が振り向く訳ないわよねぇ」(そこまでよ!) 「これは自前です! ○○が弄ってくれたおかげで詰めなくてもよくなったんです!! それよりお嬢様みたいな幼児体型じゃ彼を満足させることなんてできません!」(そこまでっていってるでしょ!) 「ふん、味わってみなければこの身体の良さは解らないわ! むしろ幼女じゃなきゃ欲情できなくさせてあげるわ!」(ちょっと聞いてるの!) 「おっぱいって触ってくれる人がいないと邪魔なだけですよね」 「肩こりの原因の一つですしね」 二人を止めようと息巻くパチュリーと何処かズレた話を始める美鈴と小悪魔。 そんな中ドアを開けてフランが中を覗き込む。 「やっぱりみんなここにいたんだ。またいつもの喧嘩?」 「あ、妹様。何か御用ですか?」 「うん。○○がおやつ作ったからどうですか、だって」 「それじゃ二人は放っておいてお茶にしましょうか」 「ほらパチュリー様も行きましょう」 「は、離してっ! 私は秩序を守るのよーっ!!」 この言い争いは明け方まで続いていく…… 「ふぅ、お嬢様にも困ったものだわ……」 「あはは」 ○○は睦み合った後にこうして布団の中で話を聞く。主に咲夜が淡々と愚痴を零すのだが○○は嫌な顔一つしない。 それが彼女のストレス発散になっているのだし、聞いてあげることで少しでも負担が軽くなればいいと思っているからでもある。 「ごめんね……毎回愚痴ばっかりで」 「いいですよ。それで咲夜さんの気が晴れるなら」 「……そういうとこ、好きよ。甘えたくなるじゃない」 胸に顔をすりよせ微笑む。○○はすっと手を伸ばして何もつけてない胸をつんと指で突く。 大きくはないが柔らかく張りのある乳房がぷるんと揺れる。 「やんっ。えっち」 「だって咲夜さんが可愛いから」 「褒めてもなにも出ないわよ」 胸板に顔を埋めて上気した顔でほう、と息をつく。 「○○、愛してるわ」 「俺もです」 「眠るまで顔見つめていていい?」 「いいですよ」 「それじゃおやすみ……いい夢を」 しばらくして彼女の重みと温もりに包まれてすうすうと寝息を立てる○○を見つめ、何度か起こさぬようにキスをして咲夜も眠りにつく。 この二人にさすがお嬢様のグングニルも割り込むことはできないようだ。 ─────────────────────────────────────────────────────────── うpろだ1509 音もなく、動くものもなく、心なしか色もない、寂寞とした――けれど見慣れた世界。 能力を使えばすぐにでも展開される、私以外の如何なる存在も停止する世界。 私だけの、世界。 それが、これほどまでに口惜しく思えた事はない。 「…………○○」 目の前にいる――いや、「在る」青年。最近、執事としてこの紅魔館に迎え入れた、何の変哲もない普通の人間。 普段なら、そんな者をこの館が受け入れる事はない。ここは悪魔の住処、ただの人間のいるべきところではない。 では何故、彼がこの館に迎え入れられたのか。 決まっている。 お嬢様が、御気に召したからだ。 「……○○……」 解っている。 彼は、お嬢様のモノで。 私は、お嬢様の従者。 その所有はお嬢様のもので、 その自由は、お嬢様が握っている。 ――解っている、のに。 「○○…………」 今、彼はお嬢様と妹様の間に挟まれ、冷や汗をかくような表情を浮かべている。 おそらく、いつものように御二人が○○を取り合い、それを宥めようとして失敗しているのだろう。御二人は今にも弾幕を展開しそうな状態だ。 そしてそのまま、動かない。 動かない。 ――そう。 「○○……○○……」 私が今ここで、どんなに呼びかけても、 「○○、○○」 どんなに叫んでも、どんなに想っても、 「○○っ、○○っ、○○っ!!」 私の心が、彼に届く事はない。 解っている。 そしてそれは、たとえ時が止まっていなかったとしても、同じ。 解っている。 解っている。 ――けど、だからこそ。 「○、○……っ!」 だから、せめて。 せめてこの「時」だけは、私の。 私だけの―― 「――愛してるわ、○○……」 彫像のようになっている彼にそっと口付け、彼の体を抱き締める。 そしてそのまま安全な場所まで移動して、能力の展開を終了する。 再び時が動き始めた後、彼がどんなリアクションを取るか。そんな事を思いながら。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 新ろだ227 2夜連続で行われた紅魔館でのクリスマスパーティー それも咲夜さんと俺を残して皆潰れてしまうという形で終わりを告げた。 そして今は2人で片付けをしている。 「日にち的な意味ではクリスマスが終わりましたね、咲夜さん」 「えぇ、でもまだパーティーの後片付けが終わってないわよ?」 『パーティーは片付けるまでがパーティーなの』 そういわんばかりにテキパキと皿を片付けていく咲夜さん、流石瀟洒なメイド長 確かにそうですね、でも今は・・・・・・ 「咲夜さん」 「なに?」 「渡したい物があるんです」 今だけは、この時だけは、俺とあなたの時間にさせてください。 「これは・・・・・・?」 俺は執事服のポケットに大事にしまっていた小箱を咲夜さんに渡した。 「最初は指輪にしようとしたんですが、仕事の邪魔になるかと思ったんでちょっと趣向を変えてみました」 中身は咲夜さんの象徴、時計とナイフを銀や宝石の欠片で模した小さなペンダント 「中々苦労しましたよ。両方の形を崩さないでうまく組み合った物にするのは」 パチュリー様や魔理沙、アリスなど、そういう技術に詳しそうな人に知恵を拝借してようやくだった。 「そう・・・つけてみてもいい?」 「えぇ。というかつけてもらわないと、せっかく作ったんですから」 ふふっ、そうね――と咲夜さんは嬉しそうにペンダントを身に着けた。 「・・・・・・どう?」 「似合ってますよ」 「よかった。これで似合ってなかったらあなたに悪いもの」 それはない。だってそれは咲夜さんを想って咲夜さんの為だけに作られたもの。 似合わないはずはない。 「ありがとう・・・○○」 瞬間―――心臓が止まるような錯覚に陥った。 咲夜さんが笑ったのだ。 今まで見たことないような笑顔で。 「それじゃあ私からもプレゼント」 「えっ?」 咲夜さんが俺にプレゼント? ―――――シュル 能力を使ったのか、気づけば首に温かみを感じた。 これは・・・ 「マフラー?」 「そうよ。あなた、いつも首が冷えて寒いって言ってたじゃない」 あぁ、そういえばそんなこと言ってたような。 「・・・・・・暖かい、すごく」 「うん。後これはおまけ」 チュ――――― 唇に柔らかいものが触れたのが、咲夜さんの唇だと気づくのに時間がかかった。 「さ、ささささきゅやさん!???」 「うろたえないで、私も恥ずかしいんだから」 確かに咲夜さんは頭で湯が沸かせそうなほど赤くなっていた。 いや、俺もだろうか。 「・・・・・・(//_//)」 どうしよう、なんか気恥ずかしくなってきた。 こんな時は素数を落ち着くんだ、2、3、5、7、11・・・。 「あっ・・・」 頭が冷えたのか、一つ思い出した。 そういえば、まだ言ってなかったっけ。 「咲夜さん、言っておきたいことがあるんですが」 「奇遇ね、私もあるわ」 「じゃあ同時に」 「そうね。わかったわ」 「「せーの」」 「少し過ぎちゃいましたが、咲夜さん。メリークリスマス」 「少し過ぎてしまったけど、○○。メリークリスマス」 来年はきっと過ぎずに言えますよね?咲夜さん。 そう思いつつ、俺は咲夜さんと片付けを再開した。 最愛の瀟洒なメイド長が作ってくれたマフラーのぬくもりを感じつつ・・・。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 新ろだ241 騒がしさを劈く大声が、今日は頭の芯に響く。 今月の二十五日という日は紛れもなく、かの有名な某の誕生を祝う日であり、向こうの騒ぎもそれが故だ。 もっとも、某の誕生を祝う気持ちや心など誰も持ち合わせてはいない。 酒と肴、そして飲みあう仲間さえ居れば、後は名を借りて騒ぐのみ。 ――どこへ行っても、一人は独り。 くずかごの中に積まれた歪な鼻紙を見て、昨日見た外の光景が頭に浮かんだ。 塵も積もれば山となる。人里も、神社も、森も、山も、そしてこの紅い館も、皆が皆、白銀の世界。 小さな明かりが里を彩り、大きな喧騒が館を暖め、どこかの家では眠れぬ夜を愛で語り明かす人達がいるのだろう。 騒ぎ合って、真に結構。 愛し合って、真に結構。 そんな今日ほど、虚しい日はない。 突然、僕には縁のないざわめきが、部屋にずかずかと入り込む。 華奢な造りの扉に目をやれば、今日は休む暇も無く齷齪働いているはずのメイド長が一人。 開けられた扉はすぐ、音も無いまま喧騒のみを締め出した。 「どうかしら○○、具合のほうは」 「あまり」 ベッドの傍の椅子に座し、先程のものとは対照的に、深く包み込むような柔らかい声で咲夜さんは僕に問うた。 自分は今日、その返事を曖昧に濁した。食事の度に様子を見に来てくれる咲夜さんへ、三度も。 「あまりあまりって、今日はそればっかりね。本当に」 「よりにもよってこの日とは……油断、してました」 「熱は」 がさついた自分の手を当てるよりも早く、きめ細かい手を咲夜さんは僕の額に添えてきた。 心地良い冷たさ。この時期にしては殆ど荒れていない、しなやかな肌の感触。 両方とも、いつかは何の気遣いもなく感じれるようになりたい。その決意が、僕には欠けていた。 「……あんまり下がってないわね。明日まで長引くようなら、永遠亭にでも」 溜息と共に自分の額を離れた手は、銀白の前髪に隠された額へとたどり着く。 まだ余韻が残るこちらの額を感じる最中、ふと、自分の腹から不機嫌な音が漏れ出た。 「あー、その……」 「いいわよ。朝も昼も殆ど食べなかったんだから、当然よ」 小さく屈み、一杯になったくずかごの袋の端を結びつつ、咲夜さんは僕の食の細さを嗜めた。 ここに来て三ヶ月ほど経つが、どうやら僕には咲夜さんから弟のように見られている感がある。 一人っ子の自分が咲夜さんに惹かれた根底には、そういった事も流れている。 「ああ、それと。執事が居ないのは適当に誤魔化しておいたから、私以外はここに入らないわ」 あまり人が来ては、落ち着かないでしょうしねぇ―― 咲夜さんの気遣い。一言残されてすぐ、また独りとなった。 今まで咲夜さんを支えていた椅子の上にお盆が一枚。 その上に湯気の立つお椀と蓮華の一組が、所在無さげに佇んでいる。 やがて騒がしさは影を潜め、廊下から妖精メイド達の疲労を帯びたおしゃべりが細々と耳に入ってくる。 数少ない窓があるこの部屋から遠目に見る人里に、もう明かりはない。 熱は、館に静寂が押し迫るのとは反対に、徐々に引きつつあった。 「あ、そうそう、おゆはんの感想を聞いておきたいんだけど」 食器を下げに来たついでか、今晩の感想を咲夜さんからねだられた。 今後の参考にでもするのだろう。しかし、思った以上に言葉は出ない。 見た目、温度、塩加減、それらが全体の均衡を崩さず、見事に調和していた卵かけのお粥。 好みまで考慮された点も含め、正直なところ、一分の隙もないからだ。 唯一隙を突くとすれば、舌の一部分がうまく機能していない所為で、味がぼやけていた点だろう。 ただそれは、咲夜さんの隙ではなく、僕のものであるのだが。 「美味しく、なかった?」 少し八の字に眉を歪め、不安に満ちるその瞳で、咲夜さんは黙り込む僕を見つめる。 本当に美味しい物にはえも言えないが、うんうん唸り、まだ微熱に浮つく頭で無理に吐いた。 「よく、わからなかったです。でも……ずっと、食べていたい味、だった、かな」 「参考にならないですよね」こう付け足し、その場を誤魔化すように笑った。 御椀の湯気はいつの間にか消え去り、後は時の経過に従って冷める一方にある。 「頭おかしい人に聞いても、やっぱり何の参考にもならないわね」 研がれた言葉で乙に澄まされる。瀟洒の名も伊達ではない。 傍からみてもやはりおかしいらしいから、今日は早く寝よう。 枕に頭を横たえて見る咲夜さんは、常にあるどこか凛とした空気を、纏ってはいなかった。 「……ずっと食べさせてあげないことも、ないわ」 十二時の鐘と言葉の始まりが、寸分違わず重なった。 鐘の音がそのように聞こえさせたのか。少なくとも自惚れる自分だけはそう聞こえた。 意味深いような言葉に思わず身を起こし、咲夜さんの顔を見上げてみる。 目の前に立つ人はおくびにも出さず、深く紅い瞳が僕だけを見下ろしている。 「それはありがたいですが、毎日お粥はちょっと」 「鈍いのは、熱のせいかしらね」 鳴り終わった後のそんなやり取り。 咲夜さんの言葉に、僕は気づかされた。 ……いつか打ち明けるはず想いが、不本意な形で伝わってしまったのは合点がいかない。 いずれ、もう一度。熱に惑わされない、真っ直ぐな心を、せきららな言葉で。 「……そろそろ、お嬢様が呼ぶ頃じゃないですか?」 「そうね、もう行くわ。でもその前に」 そう言って腰を屈め、僕が身を横たえるベッドに咲夜さんは左手をついた。 秋波を送り、僕の顎に右手を添え、下に誘われてから少し驚いた僕に、咲夜さんの口の両端が小さくつり上がる。 程なくずいと鼻と鼻が触れぬばかりに近づけられ、甘い吐息が鼻腔を撫ぜ返す。 後には、額に麗しい唇の感触だけを残し―― 「……早く、私を見つけられるといいわね?」 靴は残さず、今日も瀟洒な従者は紅い悪魔の傍へと戻り着く。 窓硝子の外に広がる夜空からは、皓々と輝く氷輪の光が優しく部屋に差し込んでいる。 この光はこの冬限りで、もう少し経てば見れなくなるだろう。 それまでに、きっと―― 一年後の孤独のホワイトナイトに、別れを。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 新ろだ253 「あら、博麗神社の穀潰しじゃない。まだ巫女に追い出されていなかったの」 「ふん。何の用だロリコンメイド。お嬢様中毒は大丈夫なのか?」 もはや日常と化した咲夜と○○の口喧嘩。 今日も出会い頭に罵詈雑言の弾幕ごっこが開幕した。 「何よその態度? 三枚目が何を格好つけてるのかしら?」 「三枚目なのはお前だろ。主にその服の下」 「……ハリネズミになりたいのかしら? このヒモ」 「誰がヒモだ。食い扶持くらい自分で稼いでる」 「その割にはろくなものを食べてないみたいだけど?」 「何を偉そうに。米つきバッタの分際で」 バチバチと火花を散らしながら、○○と咲夜が睨みあう。 外の世界から迷い込んできた人間である○○は、博麗神社に居候している間に、すっかり幻想郷に馴染み、帰ることが出来なくなってしまった。 そんなわけで、人里で仕事をこなしつつ、博麗神社に住み続けている。 人柄の良さが幸いしてか、人妖問わず好かれ、里の人間にも歓迎されるほど、信頼も厚い。 そんな○○と珍しく仲が悪いのが、同じ人間であるはずの咲夜だった。 全く腹立たしい。あいつに会ったおかげで最悪の気分だわ。 咲夜は鼻息荒く紅魔館の門をくぐる。用事も済ましたし、早くお嬢様のお姿で気持ちを落ち着けなくては。 それもこれもあいつに会ったせいだ。 今度と言う今度はこのナイフでハリネズミにしてやる。 そんな物騒なことを考えながら、玄関を通ると、パチュリーが人目を気にしながら、一つの部屋に入っていくのが見えた。 パチュリーが図書館から出てくる、しかもこそこそと。 これがおかしなことなのは、ここのメイドならばすぐに分かること。 いぶかしく思った咲夜は音を立てないように、その部屋に近寄る。 「パチェ遅いわよ。……咲夜には見つからなかったでしょうね?」 「ええ、聞かせるわけにはいかないから」 聞こえてきたのは、主のレミリアと、先ほど部屋に入っていったパチュリーの声。 「でもレミィ、本当なの? ○○が咲夜に惚れてるって」 「ええ、本当も本当、大本当。霊夢からの情報よ、間違いないわ」 ……今、なんて? 耳を疑う咲夜。 「信じられないのよね。あんな喧嘩ばかりなのに」 「好きな娘には素直になれないっていうのがお約束じゃない」 「まあ、どっちでもいいけど、もし本当だとしたら、○○も馬鹿よね。咲夜なんかに惚れるなんて」 「普段喧嘩ばかりだしね。もし咲夜が知ったら、どうなるか予想つくわ」 「さんざんにこき下ろすでしょうね」 「○○もそれを分かっているみたいね。咲夜のことを考えては悶絶してるそうよ」 「悪い奴ではないんだけどね」 「むしろいい方なんじゃないかしら。基本お人好しだし、真面目だし」 「受けた恩は、利子つけて返さないと気がすまないのよね、あいつは。それが仇に対してもそうなのが玉に瑕なんだけど」 「悪口言われると黙ってられないのよね。惚れた相手に対しても」 「まあ、その真っ直ぐなところは、見ていて気持ちいいけどね」 「霊夢がぼやいてたわ。重症だって。口喧嘩した後の負のオーラといったらないらしいわ」 「咲夜に惚れたのが運の尽きね。なんとかして諦めてもらうほかないんじゃないかしら」 「相手が咲夜だしねえ」 部屋の中から二つの溜め息が聞こえる。 どうやら、喧嘩相手だった○○は、自分に気があるらしい。 ……そう言えば、聞いたことがある。心を許したい相手に、素直になれないタイプの人間がいると。 思い当たる節が幾つもある。 ……まさか、本当に? ○○は義理堅い働き者だということは知っていた。 ハクタクからも信頼されているし、二人が言ったようにどこまでも真っ直ぐだ。 喧嘩ばかりだった理由。 いつだったか、「冷たすぎる」と指摘された自分になかった暖かさを、彼は持っている。 それが、とてもまぶしかった。 ……本当は、とてもうらやましかった。 そう自覚した後に生まれたのは、恋慕。 「……わたしも、ずいぶんひねくれ者ね」 まったく、とんだ災難だったぜ。 あそこであんな奴に出会ってしまうとは。まあ、仕方ない。茶でも飲んで落ち着こう。 博麗神社に戻った○○は、すぐにお茶を入れ、お帰りの一服を決め込んだ。 「咲夜のことよ」 「いきなり来て何を言い出すのかと思えば」 「音速が遅いにも程があるぜ」 そこに聞こえてくる三者三様の声。霊夢に魔理沙にレミリアといったところか。 女三つで姦しいとはよくいったもんだ。 しかし、咲夜? あの女がなんだって? 「そろそろ決着ついてもらわないと困るのよ。屋敷がまともに機能しなくて」 「しかし、○○も本気で気付いてないとしたら、恐ろしく鈍感だな」 「地獄行きよ。あんなに大きな好意に気付かないなんて」 ……はい? 「咲夜ったらもう、時を止めるのも忘れてぼんやりして仕事が進まないし。 そう言えばこないだの朝なんかナイフの雨霰だったわ。なんであんな奴が夢にー!? なんて絶叫しながら」 「いっそのこと全部○○にばらしたらどうだ?」 「無理ね。あいつのことだし、罠だとか俺は騙されないとか言い出すわよ」 「全く、咲夜ってば何であんな奴に惚れちゃったのかしら?」 「瀟酒な従者の名が泣くぜ」 「でもまあ、実際仕事振りは見事よね」 「当然。自慢の従者だもの」 「ああいうのに気に入られた奴は、きっと幸せになるんだろうな」 「信じた相手は裏切らないわよね。他人には冷たいけど」 「何だかんだでいい娘だと思うんだけど……」 「○○が気付けば万事解決なんだがな」 「無理無理。好意に対する鈍感を煮詰めて漢方薬にしたような奴よ」 「本当、なんとかならないものかしらねえ」 ……冗談、だろ? あの咲夜が? 恋患い? しかも、相手は俺!? ……そう言えば、聞いたことがある。心を許したい相手に、素直になれないタイプの人間がいると。 思い当たる節が幾つもある。 ……まさか、本当に? ああ、確かにあいつはいい女だよ。悔しいがそれは認めるさ。 だけど、あの愛想の無さはありえない。 ……いや、それこそが、本心の裏返しだとしたら? ひょっとして、俺は酷い思い違いをしていたのかもしれない。 咲夜の気持ちを踏みにじっていた。謝らなければ。 ……違うな。謝るだけじゃなく、咲夜を知りたい。 俺は彼女を知らなすぎる。 だからこそ、今まで平気で喧嘩を売って…… 会いたい、咲夜に。 話したい、咲夜と。 「こんな形で気付かされるとは。……俺も、まだまだだな」 「っ!○○!?」 「のおっ!?」 唐突に聞こえた声は今まで夢想してた少女のもの。 「……咲夜?」 「なんでここに?」 「いや、俺ここに住んでるわけで」 「あ、そうか」 忘れてたわ、と頭を抱える咲夜。 「むしろなんで咲夜がいるんだよ?」 「……お嬢様を迎えに来たのよ。……悪かったわね」 「あ、……いや。……お疲れ様」 「な、なに? 突然」 いつもとは違う反応に戸惑う咲夜。 それを見て顔を赤らめる○○。 「あ~……その」 気まずい沈黙が場に降りる。 「ほ、ほら、レミリア迎えに来たんだろ」 「え、ああ、それじゃあ」 取り繕うように○○が言うと、取り繕うように咲夜は去っていく。 「……まいった。いい女じゃないか」 その後ろ姿に見惚れながら○○はつぶやいた。 最近仕事に身が入らなくて困る。 気が付くと時間を止めて机に向ってる自分がいるのだ。 「……これも違う! どうやって書いたら、この思いを全部網羅するのよ」 「咲夜?」 「お、お嬢様!?」 いつの間にか後ろにいた主に驚く咲夜。 「珍しいわね。仕事をさぼって自室にこもりきりなんて」 「……え? 時間、ああっ!」 「能力を忘れるくらい集中して、一体何を書いていたのかしら?」 「……申し訳ありません」 「休みがほしいのなら、一日くらいはなんとかなるわよ?」 「……いえ、大丈夫です。なにか?」 「ちょっと人里までいってきてほしいの」 「ひ、人里……いえ、かしこまりました」 内心の動揺を隠しつつ、時を止め準備を済まし戻る咲夜。 「それでは行ってまいります」 「あら? ずいぶん丈が長いのね」 着替えたメイド服は、見慣れない膝下までのロングスカート。 「その…… あまり短すぎるのも下品ですし……」 「いままで気にもしてなかったのに? まあ意外な姿にときめく男もいるかもね」 「そ、そんなつもりじゃ」 「はいはい。頼んだわよ」 「……行ってまいります」 そそくさと屋敷を出ていく咲夜を見送りながら、レミリアはほくそ笑んだ。 「ここまでうまくいくなんてね。さあ、最後の仕上げっと」 言いながら、咲夜の部屋へと足を運んだ。 「……眠い」 このところずっと眠りが浅い。 寝付いたと思うと咲夜が夢に出てくる。 一回「そこまでよ」な夢を見た夜なんか、本気で自分を滅したくなった。 「だらしないぜ。霊夢が感染ったか?」 「夜中いつまでも起きてるからよ。なにごそごそ何やってるわけ?」 「いや……まあ、眠れないから気晴らしに、な」 ……咲夜への想いを書きなぐってるとは流石に言えない。 「ということは○○もみたんだよな、さくや」 「は?」 「さくやは綺麗だったなって」 「ああ、そうね綺麗だったわ、さくやは」 突然べた褒めを始める二人。 「お、お前ら何言ってるんだよ」 「お前は思わなかったのか? さくや、綺麗だって」 「いや、……だからな」 「どうなのよ、○○。わたしも知りたい。さくやを、どう思った?」 まさかこいつら、分かってて遊んでるんじゃなかろうな? だがしかし、そうやすやすとからかわれる俺ではない。 「……べ、別にどうとも思わなかったね」 ……からかわれる俺ではない。 「そうか? ○○なら分かると思ったんだがな?」 「そうね。いままで意識してなかったけどあれはあれで良かったわ、十六夜」 「……ぐっ!」 「本当は気付いてるんだろ? 十六夜の良さに」 「言っちゃいなさいよ。さくやは良かったって」 「お前ら……!」 いい加減にしないと本気で…… 「いい眺めだったな。昨夜の十六夜月」 「……は?」 「そうね。満月の後があそこまで風情が有るとは思わなかったわ」 「……なんだよ。月のことか」 「あら、なんだと思ったの?」 「え……? あ、いやなんでもない。なんでもないんだ!」 危ない。バレるところだったぜ。 「変なヤツだな。まあ、いいや。それじゃ頼んだぜ」 「なにが?」 「あ、ごめん。言うの忘れてたけど、今日ここで宴会」 「……そうかい。俺の仕事は決まったわけだな」 「そ。準備よろしく」 「……はいよ」 ○○が去った後二人は顔を見合わせる。 「で、首尾は?」 「ばっちり。ちょっと探ってみたら出るわ出るわ。大量の書き損じと一緒に」 「こっちもだ。レミリアから貰ってきたぜ。同じような感じだったらしい」 「ここまで見事に釣れるなんてね」 「宴会が見物だぜ」 霊夢と魔理沙は心底愉快そうに笑った。 ……最悪だ。まさかこんな時に咲夜と一緒なんて。 準備の手伝いをレミリアが咲夜に命じたために、二人つまみを作るハメになった。 嫌なわけじゃない。嫌なわけではないが…… 「あの」 「なんだ」 「……お酒は」 「……さっき外にありったけだしたじゃないか」 「……あ、ごめんなさい」 「……」 「あのさ」 「なに?」 「味付け」 「もう塩を入れたじゃない」 「……あ、悪い」 「……」 こんな感じできまずいことこの上ない。 おまけに何やら生暖かい視線が気になるし。 ええい。無視だ無視。 「……出来たし。持ってくか」 「え、ええ」 ぎこちなく、体を外に向ければ、ニヤニヤとこちらを見ているのが三名程。 「な、なんだよ」 「いやいや」 「気にしないでいいわよ」 「初々しいわね、咲夜も○○も」 「何言ってんだよ」 とっさに言い返せば、それに続いて咲夜も言い返す。 「誰がこんなやつ」 「む……」 そんなバレバレでまだ意地張る気かこいつ。 咲夜の方を向くと、あちらも俺を睨んでいた。 「おい」 「なに?」 「一言余計なんじゃないか? わざわざ言う必要もないだろう」 「そっくり返すわ。一言余計なのはあなたの方よ」 「……ふん。いいのかそんなこと言って。 今のお前じゃ、俺には絶対勝てないだろ」 「勝てないのはあなたよ。○○。貴方の心は私の物」 「何言ってんだ、お前? お前が俺に惚れてるんだろ」 「……冗談じゃないわ」 「俺だって」 「どこまでも強情ね」 「そっちこそ」 バチバチと火花を散らし睨みあっていると、視界の隅で霊夢が紙切れを掲げているのが見えた。 「○○、これ、なにかしら?」 「え?」 どこかで見た覚えが…… 「って、それは!」 「なにこれ?」 「ぎゃああっ! 見るなーーっ!」 紙を受け取った咲夜の顔が勝ち誇った笑みに変わっていく。 中身は眠れない夜に想いをぶつけた、恥ずかしい言葉の塊。 所謂、恋文。 頭を抱えてると、目の前に再び紙切れ。 「こっちはお前用だな」 「あ、それは!」 受け取って開くと、そこには歯の疼くような甘ったるい文句が書かれた俺宛の恋文だった。 「……」 「……」 「さて二人とも、何か言いたいことは?」 ニヤニヤと、いやニタニタといやらしく笑いながらレミリアが言う。 「……この、悪魔」 「いかにも悪魔だけど?」 よくもいけしゃあしゃあと…… 「……○○!」 突然強い口調で咲夜が切り出す。 「こ、この手紙のことだけど、う、うう、受け入れてあげるわ。 か、勘違いしないでよ。こんなことを書いたあなたが、可哀想なだけだからね」 「お、お互い様だろう。お前こそなんだよこれ。気の毒でしょうがないし、こ、恋人になってやるよ」 申し出は嬉しいが、毎度毎度余計だって言ってるだろう。 「なによその言い方。ありがとうくらい言ったら? まあ、態度でしめしてもいいけど」 「逆だろ。しめして欲しいんじゃないのか」 「あなたこそ逆じゃない。素直になったらどうなの?」 「そっくり返してやるよ、意地っ張り。だいたいお前はさ……」 なし崩し的に展開される口喧嘩。 なぜこんなことになってるのかと我に返り、横を見てみると…… 「いいたいことは言ってしまいなさい。不満を遠慮なく言い合えるのは、理想の仲よ」 「……」 このままでは埒が明かない。こうなったら…… 「よくも恥をかかせてくれたな、咲夜」 「誰のせいよ。恥かいたのはこっちだわ」 「だから……」 反撃の代わりに、咲夜の唇を奪った。 「仕返しに、これからたっぷりと恥をかかせてやるからな」 突然のことに真っ赤になる咲夜に言えば 「やってみなさいよ。返り討ちにしてやるわ」 勝気な笑みでそう返してくる。 近くで歓声が上がっているが、そんなものはもう聞こえない。 今はただ、目の前の咲夜と一緒に…… 生涯続く喧嘩相手と結ばれた初めての夜のことだった。 ───────────────────────────────────────────────────────────
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完全で瀟洒な従者 十六夜咲夜(いざよい さくや) 【種族】 人間 【能力】 時間を操る程度の能力 『紅魔郷』5面ボス。紅魔館のメイド長で、紅魔館に住んでいる唯一の人間。 銀製のナイフを多数所持しており扱いが上手く、タネなし手品も得意としている。 彼女は時間を操る能力を持っているがゆえに、空間も操ることができるらしく、紅魔館の内部は彼女の能力によって拡げられている。 レミリアに対して心からの忠誠を誓っているが、その割にフランクな口を聞いたりすることもある。 幻想郷の生まれではないらしく「十六夜咲夜」という名前はレミリアが与えた物らしい。 また相手によって口調が異なることが多く、敵に対してはキリキリとした口調、パチュリーに対しては畏まった敬語、レミリアに対してはやや天然ボケの入った敬語口調が、それぞれ基本となる。 以下、本ロワにおけるネタバレを含む +開示する 十六夜 咲夜の本ロワにおける動向 初登場話 24 ホワイトアウトな奥遠和の監視網 死亡話 177 流星のナミダ(Ⅰ) 登場話数 13話 スタンス マーダー(奉仕・レミリア) ランダム支給品 死神の鎌、フラッシュバン、ティーセット 現在状況 二日目深夜に死亡 他の参加者との関係(最新話時点) キャラ名 関係 解説 初遭遇話 チルノ 敵対 無縁塚で遭遇するが一蹴する 後に再び交戦し、死に至らしめる 24 ホワイトアウトな奥遠和の監視網 射命丸 文 敵対 チルノとの交戦、レミリアとの合流、リリカの指切断を目撃される その後、人里で交戦するもダメージは与えられず 24 ホワイトアウトな奥遠和の監視網 リリカ・プリズムリバー 保護→敵対 霧の湖付近で倒れていたところを保護し、彼女の家まで運ぶ その後、レミリアの命で指を切り落とす 73 沈まぬ3つの太陽/いつか帰るところ レミリア・スカーレット 服従 同じ紅魔館の住人であり、自分の主 紅魔館で合流、普段と違う様子に戸惑いを感じ、恐怖を覚えるが忠誠を誓い服従 113 恐怖を克服するには―― レティ・ホワイトロック 敵対 人里付近で交戦 殺害には成功するも片目を奪われる 150 いたずらに命をかけて 河城 にとり 敵対 人里付近で交戦するが、レティによって逃亡を許す 150 いたずらに命をかけて 博麗 霊夢 敵対 人里付近で交戦するも惨敗、手持ちの品を全て奪われる 169 原点回帰 霊烏路 空 敵対 人里で交戦し、死闘の末に力尽きる 177 流星のナミダ(Ⅰ) 藤原 妹紅 敵対 人里で交戦、圧倒するも空の介入を受けて手傷を与えるには至らず 177 流星のナミダ(Ⅰ) 紅 美鈴 旧知の間柄 同じ紅魔館の住人 ロワで遭遇せず ― パチュリー・ノーレッジ 旧知の間柄 同じ紅魔館の住人 ロワで遭遇せず ― フランドール・スカーレット 旧知の間柄 同じ紅魔館の住人 ロワで遭遇せず ― 本ロワ上での行動 当初より紅魔館へ向かうこと、そしてレミリアとの合流を目指してはいたが、そのスタートは暢気なものであった。 チルノを問題にせず一蹴し、無人の屋台で景品を漁る余裕もあり、さらに倒れていたリリカを一度は助けもした。 こうして、目指す紅魔館へと辿り着いた咲夜だが、そこでめぐり合った主は既に恐怖によって全てを屈服させることを選んだ後。 その絶大な力に、従者である彼女は主を諌めるという一線を越えることがついに出来なかった。 たとえその先に希望が見えずとも、今の自分を保つためにはそうした選択を取らざるを得なかったのである。 さらに、能力制限という枷の影響を大きく受けたことも戦闘で苦戦する要因となる。 それ故にレティに大ダメージを負わされ、戦い方を見失った霊夢には相手の土俵に付き合ってしまい惨敗を喫する。 ようやく我を取り戻したころには蓄積したダメージは無視できるものではなく、空との死闘に敗れ去った。 その最期に何かを悟ったようなことを呟きながら逝った彼女。恐怖に屈服した咲夜が何を思ったか、今となっては知る術も無い。 踏破地域(白が踏破地域) 1■■■□■■■ 2□□□■■■■ 3□□□□■■■ 4■■■■■■■ 5■■■■■■■ 6■■■■■■■ 7■■■■■■■ \A B C D E F G D-1→(C-2)→(B-2)→(A-2)→A-3→B-3→C-2→C-3→D-3 ※カッコ表記はそこを踏破したと推測される地域
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_┌-t´7ソ7ゝ、 z-tXニf--´>- 、フ八 ゞィ / ` ̄ ´ \ - ヽ } ´ ムf- }_ヽ __ イ / i i i i ハ=〈 ハ  ̄ 7 / i|∧ /i A i i ハrソ ヽ __ i i i iィム∨ リrチム i リ}-〈 i-ー ´ i ィリレハラテ 弋ソ /ソ从.fツii i/i i ハ ゞ , /イ /i/リ / 从| リ ハ ハ 。 //〈Y〉レ-、 ∈ 三 ∋ レi〈Y〉 ≧ -ィ/ソ`〈Y〉 ハ r=ト==red=イi 〈Y〉リィ--t /_ 〈Y〉 ハ {{ .i | 〈Y〉´} ヽ=≠´ }〈Y〉 〉 >人________人ー 、 〈Y〉 /ソ-〈 __ソ 〈Y〉-- 、/ ゝニニニニ二ニニニ丿 } = {ん| / | } = {--v〈{ ヽ --ー- 、 ヽ |ノゝイ {rz| |ノ / | ヽ \ / /λ / / i 丶 - / ゝ / /- fz ` ´ | / / ヽ 〉 / /-ー ゝ/ / / ト、 ____rソミ/ /ー----<ィ´ ヽ にY rソ// / /ツ{ \ に{ rツ / / / /んソ イ ニ」≧ヽ iラ{ rソ / イ/ イんソrツ ヽfヘ| に{ {ツ zイ ̄ /んソ彡´ }ゝ{ に{ ゝソゝ~~t--彡んレソ7マ / }=} ノソ r-んソ´ //ミ/『十六夜咲夜』【ステータス】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫┃【統率】8 【武勇】8+1 【情報】9 【政治】8+1┃ クール男爵家に仕える従者。メイド。┃ メイドなのだがどういうワケか大抵の事はそれなりにこなす事が出来る万能選手。┃ 冷静で理知的だが、マイペース。┃ ┃【能力】┃┃○メイド┃ 日常的な雑務やお世話はお任せ。彼女一人が居る限り、クール男爵邸は上手く回る。┃ この能力は成長しない。┃┃○時間制御?ver3.0┃ 流石に原作のように時間を止められるわけではない。┃ スケジュール管理が抜群に上手く、自分や他者に余暇を作る事が出来る。┃ 奇数月にコミュニケーションパートにてやらない夫の行動回数を1回増やす。┃ この能力は成長限界である。┃┃○おゆはんver2.0┃ 美味しい御夕飯で皆のやる気を引き出す。┃ 内政パートにて各種振興を行い、彼女を含む複数人で判定する場合、┃ 『参加人数×5%』の成功率ボーナスを得る。┃ この能力は成長限界である。┃ ┃○憩いの場ver4.0┃ 毎月1回、コミュニケーションパートにて1行動で2人と同時にコミュ出来るようになる。┃ 屋敷を管理し、憩いの場を作り、家臣団の間を取り持つハウスキーピング能力。┃ この能力は成長限界である。┃┃○サポーター┃ サブとして判定に参加した場合、全ての判定の成功率に+5%。┃ 戦闘、内政、その他ありとあらゆる条件において、他者を補助する能力に長けている。┃ この能力は成長しない。┃┃○鼓舞┃ 自身が補佐として参戦している大規模戦闘にて、自身が所属する部隊の兵力+10%。┃┃○内政力┃ 多くの知識を内政に効果的に応用できる。┃ 判定に参加している場合、全ての【政治】を使う判定に+5%。┃┃○至銀のナイフ(固有アイテム)┃ ベイから12歳の頃に渡された銀のナイフ。カスタマイズし、修理し、ずっと使い続けている。┃ 武勇+1、小規模戦闘時に勝率+10%。アイテムなので成長はしない。┃┃○くんくん人形(アイテム・下級)┃ 名工の手によって作られたんだかそうでないんだかよく分からない人形。┃ よく分からない加護によってよくわからないながら政治力を少し上げる効果を発揮する。┃ 所有キャラクターの【政治】+1。ただし10を越える事は出来ない。┃┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ,.へ / ヽ\ ∠__________ヽ \ ,|/ ',__7.. , -'`ー-───'ー-、 `ヽ、 / \ / `ヽ ヽ , ' / ハ 、 ', ', / ,' , / / / ',__ ヽ ', ', / /./../ .. / / , -‐''"ヽ `ヽ...l.... ! ', l i l l ,| ̄ ̄`7 / ! / ヽ\ l l l _,,,,、l| l l .| / / l / ,;==ミ、 ヽN l l ヽ, l',N !、| /レ' レ' " l、_ノ;;;ヽ l l l ヽ_| ,.へ``'''" l . .;;;; . ! l l l /\ _,.. ∠/___\、 ==ミ、 ヽ _ノ l l l/ \ ア;-'└‐'--- ┘ヤ `  ̄.... l ,! i l``''ー、,,_/ ,r' / ; 、 ; ヽヽ, 、`______, l . ,' ! l ! ,' / ;'i‐'ト、 |'i‐ト,ヤ ', Y/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | i i |.○ \ノ ○| i/ | | 咲夜さんは【コミュ回数補助】がまだまだ伸びる他、 「 ̄`| |、 i i' r─┐ レ'レレ''! < 【複数人数でのコミュの解放】という特殊能力を隠しています。 ー''''" く.`,ヘレ | ,| ノ'"ヽ,' ,.| その他、頼めば大抵の技能を広く浅く覚えられる下地がありますね。 /\ `''ーr'─''''j" ,/,.) r'ヽ\________ ,ァ `ー, レム、/ 、 ,/ `; .// ! 7´ `; /、 _ l゚ _ ,ヽゝrァ ', ! ! ゝrァ'´ -、,,_ Å ,/、 ヽ,. ! / /;;_/ `" `" ヽ, .! !` ニニ 、.イ `ヽ;、_ _;;/ .| ! / | `'''' ̄|l .! .! / | ̄ ̄`7 _,,,,、 .| / ヽ, | | / ヽ_| ,.へ``'''" /\ _,.. ∠/___\、/ \ ア;-'└‐'--- ┘ヤ、``''ー、,,_/ ,r' / ; 、 ; ヽヽ, ,' / ;'i‐'ト、 |'i‐ト,ヤ ', / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | i i |.○ \ノ ○| i/ | | 能力成長限界は、【全てのステータスが10以上15未満】という、 「 ̄`| |、 i i' r─┐ レ'レレ''! < 器用万能の成長限界を持っています。 ー''''" く.`,ヘレ | ,| ノ'"ヽ,' | 後は、ベイ・シュテルのコミュと関わる可能性があり、 /\ `''ーr'─''''j" ,/,.) .| 彼らのコミュを進めていく事で、ベイのコミュなら【戦闘技能】 ,ァ `ー, レム、/ 、 ,/ `; \ シュテルのコミュなら【サポ技能】を追加で得られる、という要素が設定済みですね 7´ `; /、 _ l゚ _ ,ヽゝrァ ' ゝrァ'´ -、,,_ Å ,/、 /;;_/ `" `" ヽ, `ヽ;、_ _;;/ / `'''' ̄| 【 人物列伝 : 十六夜咲夜 】 r~┐/ ̄(__ _rに廴 j___, -=ミ、 /ー‐ 、 r⌒ア゜ /  ̄`ヽ ` < ノヽ _r⌒ア゜ / { \ \ ,ノヽ r⌒ア゜ i {、 \ノヽ r⌒ア゜. / / { | / 、 \_} 厂ア゜ |j |___{_ { ,ィくl\} } \_ {__/ / i{ ´|レ _,j__`! l|,ィ笊㍉j } i ヾ ̄~ / / l{ |,ィ笊㌘ヾ\i|弌_ソ人 ハ {\ \. / l{ ,〃弋,ノ ヽl} ⌒/ / /、| \ }、 / // i ヽ 八'′ '′ "//}/ レ レ\.∠ ' .//! } \ ミ " / (Y) r \`ヽ). /' 八 !\) (Y)i.、 '⌒ .イ (Y) / |\) \) / /{ / (Y) >.。 _ ' ! レ (Y)// ー ' レ'| / (Y) |\l } _j__レl/ (Y)、/{/ヽ \ l (Y)| _/ ̄`アヽ V__r=Ⅵうλ__ノ __ ヽr=Ⅵう) {示'i} /ニ\ノ) `Υ/ \ { r‐ァ , \ / ̄ ー‐x、,入ノハ' /ハハ }. /ニニニ{ハノ/ ー 、⊂トV / , \ { λ \_,`} { | ー' { {{ | }ー' ⌒マ{/ ) _ } \〈 /'/ ヽ )ー/ { ヽ`} `ノ ヾ八} ヾ⌒{/ \ _,人_ ` ー `ト-- } \} ⌒ヽヽ,}i/ 〈/|j Y´ ⌒、メ \) ' ; У { }' __{o-==ニニニニ/ _ヽ) / ̄\ / . / __う{ _ -=ニニニニ}ニニニニニ/ /// / \., ′ ' {_/ __Vニニニニニニ}ニニニニア /└<> 、 / ' _)∨ Vニニニニニニ}oニニ= '" r ' \ { / \∧ Vニニニニニ=- '" _ -={ ` /  ̄ , Vニ=- '" _ -ニニニ ' ` ー‐' , / _ -=ニニニニ{▼――――――――――――――――――――――――――――――――――――▼『十六夜咲夜』 クール家の発展の陰に幾度もその名を目にする事になる、クール家が誇るメイド長。 後にヴィルヘルム・エーレンブルグの妻となる。 当初の人材不足であったクール家において、内政、戦闘、情報収集その他何でもこなせる 万能の人材として八面六臂の活躍をしたと書かれており、恐ろしい事に当時の資料から それが事実だとほぼ断定されている人物。 特に他人をサポートする能力に長け、ジェレミアと同様に縁の下の力持ちとして 主君であるやらない夫や、夫であるヴィルヘルムを助けたという。 元は身売り同然にクール家に奉公に出された商人の娘であったのだが、 当時のクール家の主であったダディは彼女を家族同然に迎え入れたという。 その結果、ハウスキーピングをはじめ各種の技術に才能を発揮した彼女は、 『完全で瀟洒な従者』と後世で呼ばれるほどの万能さを誇る人材となったらしい。 あまり史書に表だって出て来る事は少ないのだが、 ヴィルヘルム・エーレンブルグとの恋愛に関しては、『騎士とメイドの恋愛』として、 パチュリー・ノーレッジやアリス・マーガトロイドの逸話とは少し違う方向性で人気がある。 十年を越える恋愛を成就させた一途な人物でもあり、銀で出来た懐中時計は その大陸の恋する乙女達にとって、メジャーな恋愛成就のお守りとして親しまれている。 また、史書に出る事は無いが、当時のクール家に関わる人物達の手記には頻繁に名前が出ており、 クール男爵家が後に侯爵家となっても、家中一切を取り仕切る家令として瀟洒な采配を振るっていた ようだ。 ▲――――――――――――――――――――――――――――――――――――▲
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《咲夜特製ストップウォッチ》 通常魔法 このターンを終了する。 「だいじょうぶ。また会えますって」 開設2008年3月6日。当カード実装2011年10月30日。 咲夜さんCGIの長い歴史の末、最後に、本当に最後に実装された通常魔法。 ターンを終わらせる効果を持つ。 当CGIの長い決闘の歴史の最後を華やかに飾るカードである。 実装、決闘、サロン、全てを終わらせる魔法。 けど、いつか皆、きっと巡り会える。 だから、だいじょうぶなのです。
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鳥居 咲夜 【図鑑167】 鳥居 咲夜(とりい さきや) SR SR-Max SSR[覚醒] 「あいつは何も悪いことをしてないのに…」 「」 「あいつの残した宝たちを相棒にな」 街の不良に友人を奪われ、復讐を誓う男。古美術の収集家だった友人は、金目当ての襲撃に遭い、ナイフの餌食になって命を落とした。 古美術を愛していたあいつは、身を挺してコレクションを守ったようだ。惜しい奴を亡くしたよ。あいつは望んでないかも知れないけど、俺は俺のやり方でケジメを付ける。 コスト17成長型早熟 Lv1⇒80攻撃3790⇒14402防御3470⇒13186特攻3240⇒12312特防3240⇒12312 前衛[風]連撃消費手札P 15単体使用回数 1回[攻撃][敵1人][増加][自身][コンボ+3][1回] 後衛[智]ハイブースト消費手札P 15単体使用回数 1回[増加][自身][コンボ数+3][1回] サポート[風]ダッシュ単体使用回数 制限なし[確率発動][手札P回復][自身][瞬速の構え 発動率増加] ・敵1人に大ダメージを与え、自身の全パラメータが中アップする。・更に攻撃コンボ数が+3される。・レベルが上がると威力と効果が増加する。 ・自身の全パラメータが中アップする。・更に応援コンボ数が+3される。・自身へのアップ効果は応援効果制限とコンボによる影響を受けない。・レベルが上がると効果が増加する。 ・一定確率で自身の手札Pが小回復する。・瞬速の構え発動時、発動確率が増加する。・レベルが上がると発動確率が増加する。 前衛[風]瞬撃の刃消費手札P 15単体使用回数 1回[攻撃][敵1人][増加][自身][コンボ+3][瞬速の構え スキル使用回数消費しない・10回目 ストレートフラッシュ完成][嵐皇の構え 回数消費なし][1回] 後衛[智]ミスティックブースト消費手札P 15単体使用回数 1回[増加][味方全員][増加][自身][コンボ数+3][瞬速の構え スキル使用回数消費しない・10回目 ストレートフラッシュ完成][嵐皇の構え 回数消費なし][1回] ・敵1人に大ダメージを与え、自身の全パラメータが大アップする。・更に攻撃コンボ数が+3される。・瞬速の構え発動時、スキル回数を消費せず、最大10回まで使用できる。・10回目は手札にストレートフラッシュが揃う。・嵐皇の構え発動時、効果は得るが残り有効回数を消費しない。・レベルが上がると威力と効果が増加する。 ・味方全員と自身の全パラメータが大アップする。・更に応援コンボ数が+3される。・瞬速の構え発動時、スキル回数を消費せず、最大10回まで使用できる。・10回目は手札にストレートフラッシュが揃う。・智の構え発動時、効果は得るが残り有効回数を消費しない。・自身へのアップ効果は応援効果制限とコンボによる影響を受けない。・レベルが上がると効果が増加する。 出現日2019/08/01取得方法
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属性:弾幕 種族:人間 価格:10000P 移動力:5 射程:1-2 攻撃力:7 防御力:4 最大SP:60 備考:回復能力1(、鬼攻+30%) 生産可能ショーグン:レミリア、パチュリー、咲夜、霊夢、魔理沙、チルノ、 美鈴、萃香、早苗、橙、藍、紫、フランドール、香霖 紅魔郷5面ボス。 デフォルトで移動後攻撃が可能な上に回復能力まで持っている万能メイド長。 移動後攻撃可能はこのゲームではかなり強い。平地や道路に限れば実質的な射程は7あると考えていい。パチュリーよりも遠くの敵を叩ける。 ただその分前に出なければいけないため、特に近接ユニットに狙われる危険も高くなる。一長一短。 攻撃力は高くはないので、他の味方が殲滅しそこねた敵の排除が攻撃面での主な使い道。 回復能力も前線では非常に役に立つ。SP補給の意味合いもあるので、こまめに味方を回復してあげよう。 ちなみに、部下である美鈴に対しては(隠し補正により攻撃力14となるため)3~4ダメージを与えられる。 DX版では、元ヴァンパイアハンターの設定を活かして「鬼攻+30%」が追加と強化された。 無傷の状態ならレミリアを2発で撃ち落とせるのは大きい。