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M101:崩れゆく街 ≪ 前 | M102:強行突入作戦 | 次 ≫ M103:旋風 ミッション概要 複数のマザーシップからテレポーションアンカーが射出されました。 アンカーは世界各地に落下。いたるところで混乱が広がっています。 我々のエリアでは、山岳地帯に集中的に落下。 怪物だけでなく、シールドベアラーまでが転送されてきました。 山岳部は敵の要塞となりつつあります。 ただちに攻撃部隊を編成。アンカーの破壊作戦を実施します。 マップ 海岸 快晴 マルチプレイ制限 EASY NORMAL HARD HARDEST INFERNO 武器レベル 25 48 75 99 アーマー限界 R/A:1384W:890F:1730 R/A:2858W:1811F:3573 R/A:5115W:3222F:6394 R/A:12301W:7713F:15377 出現する味方 出現数 備考 第一波 R:アサルトライフル┗R:アサルトライフル 6 R:ショットガン┗R:ショットガン 6 F:ブラストホール・スピア┗F:ブラストホール・スピア 6 グリムリーパー隊 第二波(味方4人以下) W:マグ・ブラスター┗W:マグ・ブラスター 5 W:パワーランス┗W:パワーランス 5x2 出現する敵 出現数 備考 第一波 シールドベアラー 4 固定タイプ グレイ(アサルト) 1 右手前の黒アリアンカー付近待機モード グレイ(レーザー) 1 右奥の黒アリアンカー付近待機モード 重装グレイ(ガトリング) 1 海岸の蜂アンカー付近待機モード 重装グレイ(ロケラン) 1 最奥 河川の蜘蛛アンカー付近待機モード アンカー 1 海岸 ┗蜂 15 アンカー 1 右手前 ┗黒アリ 10 アンカー 1 右奥 ┗黒アリ 15 アンカー 1 左 山頂 ┗赤アリ 12 アンカー 1 最奥 河川 ┗蜘蛛 17 第二波(アンカー3基破壊) 緑アリ 70 山岳地帯奥の海岸 緑小アリ 30 赤蜂(HARDEST以上) 5(6) 蜂アンカーが残っている場合に出現 金アリ(HARDEST以上) 5(6) 黒アリアンカーが残っている場合に出現 紫アリ(HARDEST以上) 5(6) 赤アリアンカーが残っている場合に出現 銀蜘蛛(HARDEST以上) 5(6) 蜘蛛アンカーが残っている場合に出現 第三波(敵残数が15体以下) 緑アリ 70 開始地点近くの海岸 緑小アリ 30 赤蜂(HARDEST以上) 5(6) 蜂アンカーが残っている場合に出現 金アリ(HARDEST以上) 5(6) 黒アリアンカーが残っている場合に出現 紫アリ(HARDEST以上) 5(6) 赤アリアンカーが残っている場合に出現 銀蜘蛛(HARDEST以上) 5(6) 蜘蛛アンカーが残っている場合に出現 コスモノーツの補正0.8倍 ()内はINFの値 ミッション全体コメント シールドベアラー、コスモノーツ(グレイ)に守られたテレポーションアンカーを破壊する。 シールドベアラーは全て固定タイプなので、近づいたり攻撃しても移動せず、バリアの範囲も変化しない。 途中、緑アリの増援が2度発生する。(1度目は山岳地帯奥の海岸、2度目は開始地点近くの海岸) このとき残ったアンカーからも増援が発生するが、HARDEST以上では金アリや銀蜘蛛などの変異種が湧く。 増援の出現条件は、1度目はアンカー3基破壊時で、2度目は敵残数が15体以下に減った時。 2度目の増援の前に、余裕があるなら残ったアンカーを全て破壊しておくと緑蟻以外は出現しないので、厄介な変異種の数を減らせる。 放っておくと、アサルトライフル隊は海岸、それ以外は山岳部手前の道路上に突撃していく。 グリムリーパー隊は高速で突進していくので徒歩では追いつけず、ローリングでギリギリ間に合うかどうか。しかも精鋭補正が無いため、合流しても放置してもすぐ溶ける。あまりアテにせずレンジャー隊を守る方が吉。 味方が4人以下(レーダー反応が4つ以下)になるとウイングダイバー15人が増援として現れる。開始位置から見てやや右後方、一段上のエリアから出現、そのまま上空へ飛んでから山岳へ進むため最初から合流するのは難しい。 どの部隊も放っておくと敵の波状攻撃で全滅してしまう。合流するのか、囮にするのかはハッキリ決めたほうが良い。 なお、開始時に蜂が防御スクリーンから飛び出す瞬間を攻撃すると、アンカー付近に居る重装コスモが反応する事がある。 反応する確率自体は半々ぐらいで基本的にはコスモの気分次第だが、上手く利用出来れば早い段階から防御スクリーンの外におびき出せる。 低体力等で事故要素を少しでも減らしたい時は試してみるのも良いだろう。 レンジャー INFERNO その1 【武器】スローターEZ MEX5エメロード 【補助装備】EXレーダー支援システム 【アーマー】4000は欲しい NPCレンジャー2部隊を加えて浜辺の蜂アンカーに進軍。グリムリーパーは無視で構わない。 蜂アンカーに向かいつつ蜂をメインにエメロードを撃つ。蜂の殲滅が済んだらグリムリーパー隊と交戦中の敵にでも撃ち込んでおこう。 蜂アンカー ベアラー破壊後、山岳向かって左奥にある赤蟻アンカーの破壊へ向かう。道中黒蟻アンカーが見えるが後回し。 レーダーに注意を払い、敵が湧いたら接近される前に出来るだけエメロードにて殲滅する。 赤蟻アンカーとその側にあるベアラーを破壊後、一端山岳を降りる。浜辺とベアラーのバリアの境目辺りから後回しにした黒蟻アンカーを撃って破壊。 3本目のアンカーが破壊されたことにより増援(緑蟻/酸緑蟻/銀蜘蛛/紫蟻/金蟻)。 ただちに浜辺へと移動し引き撃ちにて迎撃。NPCにタゲが行くのでエメロードで狙いやすい。銀蜘蛛と金蟻はスローターで優先して倒そう。 増援殲滅後に再度増援(内容は同じ)。先程と同様に浜辺にて引き撃ち対処。 殲滅後は再び山岳に進軍。残りのアンカーを破壊する。レーザーコスモノーツがいるので注意。 上手くやればウイングダイバーの出番も無くクリア可能。 その2 【武器】スローターEZ、スーパーアシッドガン、TZストークなど & リバースシューターX 【補助装備】探知機5型 【アーマー】腕次第 2000~ 開幕すぐにNPCのレンジャー部隊×2を回収したら、周囲の敵を減らしつつ重装グレイを撃破。グリムリーパーはどうせ溶けるので回収しなくてよい。 浜辺の蜂アンカーとシールドベアラーを破壊したら、残りの蜂を全滅させつつシールド内に突入し、手前の黒蟻アンカー付近にいるグレイを釣りだして撃破(黒蟻アンカーは破壊しないこと。 次は赤蟻アンカー(浜辺から見て最も左に位置するアンカー)に向かって山を登っていく。 この時、赤蟻を優先して撃破すること。自分が噛まれると放り出されて面倒だし、NPCが噛まれると、自分に敵の攻撃が集中しやすくなるだけでなく、リバシュを使った時に遙か彼方に飛んでいってしまう。 赤蟻アンカーが見えたらすぐに撃破し、そのすぐ奥に見えるベアラーも破壊。 この時点で、シールドをはさんで向こう側に残り2つのベアラーが見えるはずなので、周囲の敵が少なくなったタイミングを見計らってこれらを手前から順に破壊していく。 途中でレーザーグレイが攻撃してくるので、地形とNPCをうまく使いつつ処理。 赤蟻アンカー破壊からベアラー3基破壊するまでの間に、たいていはレンジャー部隊が残り4人以下になり、ウイングダイバー隊×3が援護に来る。 レンジャー部隊はここで見捨ててもいいので、ウイングダイバー隊を1人でも多く回収することを目指す。 (ベアラーを全破壊してもまだダイバー隊が来ていない場合、リバシュの使い過ぎかもしれない。リバシュは変異種との戦闘に備えてなるべく温存しておきたい。) まず山頂のダイバー隊×2を回収したら、残ったベアラーを破壊しつつ、急いで右奥の黒蟻アンカーのところにいるダイバー隊のところに向かう(この間、アンカーは破壊しないこと)。 ダイバー隊を回収できたら引き撃ちしつつ浜辺に移動。全てのNPCが砂浜に降りたのを確認してから、一番手前の黒蟻アンカーを破壊する。 アンカー破壊とともに現れる変異種の増援×2回を浜辺での引き撃ちで突破(2回目の緑蟻は海から来るので注意)し、あとは残党狩りしてミッションクリア。 補足 対変異種戦では金蟻を最優先して倒すこと。リバシュとダイバー隊が十分残っているならばそれほど問題はないはず。 スローターEZよりも、スーパーアシッドガンやTZストークのほうが小回りが利き、特に対緑蟻戦で有利か。スーパーアシッドガンは射程と弾速が最低でも☆8は欲しいところ。 その3 【武器】スローターEZ、MEX5エメロード 【補助装備】探知機5型 【アーマー】3000~ レンジャー隊と合流し、中央黒蟻と右奥黒蟻及びコスモノーツを撃破。 近場の敵を蹴散らしながら山にある3つのアンカーを破壊し、蜘蛛アンカーそばのロケラン重装を撃破。NPCが追いついたら蜘蛛アンカーを破壊する。 ※蜘蛛アンカー破壊前にダイバーが出現した場合、優先して回収する。 例の窪みのあたりで増援を迎え撃つ。回復は赤蜂が落とすのを出来るだけ拾いたいところ。 増援を片づけたら後は消化試合。 その4 【武器1】スローターEZ 【武器2】 MLRA-TF 【補助装備】EXレーダー支援システム 【AP】3000〜4000(運が良ければ2000でも可?) 物量には物量で対抗する作戦 時間はかかるが(個人的に)エメロード型より安定しており、ダイバー隊を出現させずにクリア可能。 レンジャー部隊と合流し、ミサイルを放ちつつ蜂アンカーへ向かう。 この時再度出現した蜂がグリムリーパーの方に向かうよう少し遠回りで移動する。(運が良ければ重装グレイもグリムリーパーへ向かいアンカーがガラ空きになる) 3度目の蜂が出現する前にアンカーとベアラーを破壊し、少しの間海岸で回復稼ぎ。 ある程度稼いだら隙を見て右手前の蟻アンカーへ向かい破壊、その後レーザーグレイと残りのベアラー3機を強引に破壊しに行く。(きちんと体力を回復してあげていれば仲間は耐えてくれるのでさほど気にしなくても良い、不安なら回復アイテムを現地調達してあげよう) ロケラン重装が流れ弾で反応した場合は(と言うよりほぼ確実に反応する)倒しつつ海岸へUターン、海岸につき次第赤蟻アンカーを破壊する。(スローターの射程距離が育っていれば砂浜からでもギリギリ届く) 緑蟻が出現したらミサイル引き撃ち、2〜3回ほど撃ち込めば8〜9割は倒せるので注意すべきなのは金蟻、銀蜘蛛はミサイルが当たると体制を崩すのでそこをスローターで撃ち遠くへぶっ飛ばしてあげよう。それでも味方の被弾は避けられないので稼いだ回復アイテムで回復してあげる。 2回目の緑蟻+変異種も同様 後は残りの蟻と蜘蛛アンカーを破壊して終了。 なお筆者のAPは4000中1930付近まで減ったので、運が良ければ2000でも突破出来るかも。 その5(inf縛り対応) 【武器】スローターEZ リバースシューターX 【補助装備】EF31ファイアーネレイド 【アーマー】1500〜1700程度 ネレイドで緑蟻を焼く作戦。 まず最初はレンジャー2部隊と合流し(グリム隊とは合流しない)、重装コスモと蜂アンカー、シールドベアラーを倒す。 次に右側手前の蟻アンカーとコスモを倒す。 そのまま山を登り、蟻アンカー近くのレーザーコスモを倒し、左奥と左側にあるベアラー2機を破壊する。 うまくいけばそのあたりでレンジャー隊が4人以下になり、ダイバー隊の増援がくる。レンジャーが5人以上残ってる場合、スローターでみねうちして増援を出す。 ダイバー隊が出たら左から順に回収していき、蟻アンカー付近の部隊を最後に回収する。 蟻アンカーの近くにヘリを要請して、ヘリが到着したら、蟻アンカーを破壊し、第二波を出す。(万全を期するなら、蟻アンカー破壊前に少し離れた場所に1,2台ヘリを要請しておくと、万一ヘリが壊れてもリカバリできる) 緑蟻が到着する前にヘリに乗って離陸し、ある程度の高さからブレイズガンを打っていれば緑蟻は殆ど殲滅できるはず(筆者は失念していて使っていないが、無誘導爆弾を自爆しない高さから打てばより早く殲滅できるかもしれない。但し爆弾投下時にダイバーによりヘリごと自爆するという運要素が絡む可能性があり?) 粗方片付いたらヘリを降りて新しくヘリを要請してから、周りの敵を殲滅する。 ヘリが来る頃に第三波の増援が来るはずなので、新しいヘリに乗り同じ要領で緑蟻を倒す。 増援が片付いたら、蜘蛛アンカー近くの重装コスモと蜘蛛アンカーを倒す。 最後に赤蟻アンカーが残るので、お好み応じて稼ぐなり即破壊するなりして、散らばったアイテムを回収後、残していた赤蟻アンカー付近のシールドベアラーを破壊してクリア。 ダイバーと合流してヘリにさえ乗れてしまえばそこそこ安定してクリアできるはず。 逆にそこまでが少しきついのでピンチになったらリバシュは惜しまず使おう。ヘリに乗る時点で3、4発程度残っていれば十分クリアできる。 ウイングダイバー INFERNO その1 【武器】パワーランスZA レイピア・ノヴァ 【コア】VMラッシュコアもしくはVZプラズマコア 【アーマー】500~(蜂にランスで勝てるだけあればよし) 蜂を叩き落としながら前進し、アンカー→ベアラー→後退しながら蜂→重装と処理。蜂を落としている間にたいていレンジャー隊が重装の気を引いてくれるので同時に相手取ろうとする必要もなくそこそこ余裕はある。 エネルギーを補給したら武器の都合蟻より危険となる蜘蛛アンカーに向かう。道すがら手前の黒蟻アンカー付近にいるライフル、奥の黒蟻アンカー付近にいるレーザーを処理。アンカー破壊は後回し。 蜘蛛アンカーに到着したら重装とアンカーを処理。順調に進めることができていればガラ空きで非常に楽。 このあたりでレンジャー隊が壊滅し、ダイバー隊が出現するので蜘蛛を優先的に減らしつつ山岳に来るのを待つ。十分暇があるようなら赤蟻アンカー方向からベアラー全てを処理して海岸側からの視界を確保しておく。 到着を確認したら手前の黒蟻アンカーを破壊。アンカーから出現する敵はNPCに押し付け、緑蟻出現方向に行きレイピアで応戦。 緑蟻を殲滅したら(できれば金蟻を排除しながら)奥の黒蟻アンカーを破壊。海岸に戻り、NPC全滅後向かってくる金蟻、黒蟻を倒していく。緑蟻出現まで赤蟻はなるべく保護。 敵数が減って緑蟻が出現したら先程と同じくレイピアで片付け、赤蟻アンカー含む残りを倒してクリア。 コアについては対グレイ、対緑蟻性能から基本的にVMラッシュコアを推奨するが、武器が充分に育っておらず消費が重いならVZプラズマコアで代用する。 その2 【武器1】ドラグーンランス・トライ 【武器2】スターダスト・キャノンF型 【アーマー】緑蟻にやられなければOK 開始地点から蜂アンカーに星屑砲を撃ち、出てきた蜂をある程度削る。 ドラランでアンカーを破壊、重装グレイはアンカーかベアラーを盾にドラランを当てて怯んだらひたすら撃つ。 赤蟻アンカーを素通りし山岳部のベアラー、蜘蛛アンカー前の重装グレイ、レーザーグレイの順に倒す。 レーザーグレイ傍の黒蟻アンカーを破壊しもう一方の黒蟻アンカーへ移動。 アサルトグレイを倒して黒蟻アンカーを破壊、破壊したら急いで山を登り緑蟻を星屑砲で撃つ。 近づかれたらダッシュで高度の低い方へ移動し空中から撃つ。 紫蟻と銀蜘蛛を引き撃ちで倒す、通常種を倒しすぎると緑蟻が来る可能性があるので極力避ける。 蜘蛛アンカーと赤蟻アンカーを破壊し、赤蟻アンカーの位置から緑蟻に先程と同じ方法で対処。 残りも引き撃ちで倒して海岸のベアラーを倒せば終わり。 その3 【武器】トリプルランスZD レイピア・ノヴァ 【コア】VZプラズマコア 【アーマー】1500程度 開幕3部隊と合流する。ダバ子の速度ならグリムリーパー隊にも追い着くのは簡単。 合流後、蜂をある程度引き付けてから部隊に押し付ける様にして蜂アンカーへ特効。 ランスで蜂アンカー→コスモノーツと破壊した後、レイピアでシールドベアラーと群がって来た蟻共を蹴散らす。 蜘蛛が到達する頃を見計らって、残党は仲間に任せ自分は正面蟻アンカーへ特攻し、上記同様に処理。 ここでも周辺の敵を蹴散らし続け、仲間と合流し黒蟻が周辺まで進軍して来るのを待つ。 黒蟻の頭上を飛び越え、仲間に押し付ける様にして右奥の黒蟻アンカーへ特効。 蟻アンカー→コスモノーツと破壊した後、急いで仲間と合流し緑蟻を迎え撃つ。 緑蟻はレイピアの引き撃ちで処理しつつ、スタート地点の方へ移動する。 暫くは引き撃ちで変異種狩りを続けるが、この時銀蜘蛛の不意打ちを食らわない様に注意しよう。 敵の残党数次第ではここで緑蟻増援第2波が来るので、レイピアの引き撃ちで処理。 遅れてやって来る変異種を狩ったら、後はウイニングラン。 赤蟻アンカー破壊→周辺の敵を殲滅→蜘蛛アンカー破壊→一端逃げて蜘蛛を殲滅→コスモノーツ撃破→残党狩り で終了。 海岸以外のシールドベアラー及びダイバー援軍は特に気にする必要は無い。 仲間部隊の方も緑蟻増援第1波を越えられれば、後は全滅していても問題無いだろう。 ダバ子電撃作戦 武器1 ★ライジン 武器2 ミラージュ15WR コア ビッグバン アーマー 2000~ 雷神様の前にはシールドは無いも同じです。ウチの電(ry 怪物はミラージュのビッグバン連射で薙ぎ払います。 移動は概ね徒歩で、味方と離れすぎないようにします。 開始直後からライジンをチャージして、正面の黒アリアンカーに三発撃ち込んで破壊します。 左、砂浜のアンカーからのハチがシールド外に出てくるので展開する前にミラージュで撃墜します。 周囲に回りこまれたら再出撃します。 ハチを殲滅したら次が出る前にハチアンカーをライジンで破壊します。 その後、走っていった味方をミラージュで援護し、怪物の数が減ったらコスモノーツ(重/軽)を ライジンで射殺します。 味方にとってはコスモノーツよりもクモ、黒アリの方が危険なので、多数寄って行ったら 怪物優先でミラージュで援護射撃します。 ここまで片付いたら、ミラージュで敵を牽制しながら正面のシールド内に突入した味方と合流を図ります。 ストーム3隊は勝手に突っ込んで何時の間にか居なくなりますが、味方は多い方が良いので、 隊長が倒れていたら合流できないので再出撃します。 突入した味方と合流後、砂浜に後退してハチアンカーに向かったレンジャー隊と合流します。 味方と合流したら、砂浜で迎撃しながら周囲のアイテムを拾って回復します。 回復したら広域シールドに突入します。 赤アリアンカーの山に近い場所に砂浜から上がっていく坂道があります。 そこから上がって赤アリアンカー側に寄って行くと、両側からシールドに守られている 広域シールドのベアラーが見えるので、ライジンを二、三発撃ち込んで破壊し、砂浜に戻ります。 また怪物を迎撃しながら、向かって右側のシールドから出てきた怪物を攻撃するようにして、 その山の向こう側にいるレーザーガン装備のコスモノーツを呼び出して片付けます。 このコスモノーツは味方と合流する際に反応する場合もあります。 変異種増援中に出てこられると非常に邪魔なので、それまでに始末できれば良いです。 迎撃しながら砂浜に降りて、開始位置の近くの坂付近まで移動します。 ここで暫く怪物を迎撃し、回復アイテムを生産、適宜回復、或る程度温存します。 準備が整ったら、赤アリアンカーをライジンで破壊します。 緑アリがミラージュの射程に入るまで若干時間があるのでクモ、黒アリを牽制します。 緑アリをロックできる距離に入ったら攻撃します。 なるべく水平に発射する事で、短時間で着弾し易くなります。味方の背中に当たらないように、 坂を使って少し高い位置に移動します。 緑アリを片付けた頃、ストーム3隊が金アリに制圧されているかも知れません。 ミラージュで攻撃しますが、撃ちすぎて緊急チャージに入ると大抵死にます。 金アリは銀クモが接近するまでに片付けられると思います。 銀クモはライジンで撃ちます。近いと一射でぶっ転がす事があります。 変異種を片付けた後は、敵を迎撃しながら回復を図ります。 この時、正面の山側から左側の緑アリが湧いてきた方の山に向かって砂浜を移動します。 怪物を駆除していると、二度目の変異種増援が発生します。 緑アリが波打ち際に湧くので、ミラージュ水平撃ちで一挙に殲滅を図ります。 以降一回目変異種増援と同様に、金アリ、銀クモ、その他を迎撃します。 変異種を乗り切ったら、開始位置右側マップ端付近の山から接近して黒アリアンカー、 及びシールドベアラーを破壊します。 続けて、山の向こう側のクモアンカー、重装ロケッターを片付けます。 アンカーを先に破壊する方が安全と思います。 稜線上に立って左右に移動しているとロケットは空に飛んでいくので、重装ロケッターは 或る程度無視できます。 最後、赤アリアンカーを防御していたシールドベアラーが残ります。 アイテムを拾い集めて、大勝利します。 速攻プラン 【武器】レイピア・ノヴァ、ライトニング・ボウGD 【コア】VMジェットコア 味方を囮にして速攻を狙うプラン。 始まったら必ずレンジャー隊とグリムリーパー隊と合流する。 合流したら蜂アンカーに移動し、アンカーとエイリアンを倒す。 中央に突撃し、蟻アンカー(と近くにいるエイリアン)を倒す。 緑蟻が出現したら、残ったアンカーを破壊してから緑蟻と雑魚を迎撃する。 二度目の緑蟻も撃退したら、残ったベアラーと敵を殲滅してクリア。 開幕でNPCと合流せずに蜂アンカーに直行すると、蜂から集中攻撃を受けるので注意。 VMジェットコアはブースト消費が多いので、敵中で緊急チャージに陥らないように気を付けよう。 エアレイダー INFERNO ヘリ作戦 【武器】ZEXR-GUN、なるべく長期火力の高いリムペットガン、トーチカ 【ビークル】N9エウロスΣ 前作とほぼ同じように攻略する。 危険なのは蜂とそのアンカー、ロケラン以外のコスモノーツ、金蟻。 特に飛行能力のある蜂は最初に狙える場所にいるため、味方と協力して最優先で壊しにいく。 ベアラー内部にアンカーがあるためにガンシップが使えず、重装の処理に手間取るがそこさえ突破すれば状況は変わる。 アンカーと重装を撃破したら、蜂をリムペで処理しつつヘリを海岸に呼び、来たらすぐ乗って2体目の重装のところのアンカーを壊す。 重装ロケランは無視し、次はレーザーコスモを不意打ちしてできればそのまま撃破し、近くのアンカーも破壊。 おそらくすでに来ているであろうダイバー隊を盾にしつつアサルトコスモを撃破、続いてアンカーも破壊。 あとは足元に溜まってくる蟻・緑蟻・残党の蜘蛛を反撃に注意しつつ殲滅。 赤アリアンカーだけは最後に〆で壊すためとっておく。 ちなみに、途中で余裕があれば海岸にヘリを呼びに行き、周囲に広めにZEXRを設置しておくと緑蟻対策が非常に楽になる。 レンジャーの攻略法のエアレイダー版 【武器】リムペット・チェーンガンZD(スナイプでも良い) ZEXR-GUN FZ-GUN MX 【ビークル】ニクス レッドガード 【アーマー】3000は欲しい NPCレンジャー2部隊を加えて浜辺の蜂アンカーに進軍。グリムリーパーは無視で構わない。 蜂アンカーに向かいつつZEXRにて迎撃。(1つは残す)。重装コスモノーツと対峙したら残ったZEXRを配置し、リムペットで殲滅。アンカー ベアラーを破壊。 しんどいのはここまで レッドガードに搭乗。山岳向かって左奥にある赤蟻アンカーの破壊へ向かう。道中黒蟻アンカーが見えるが後回し。 レッドガードの機動力を活かし、赤蟻アンカーまで一気に飛ぶ。(NPCは放置。余程手間取らない限り大丈夫。) 赤蟻アンカーとその側にあるベアラーを破壊後、一端山岳を降りる。新品のニクスに乗り換え、浜辺にタレット配置。浜辺とベアラーのバリアの境目辺りから後回しにした黒蟻アンカーを撃って破壊。 3本目のアンカーが破壊されたことにより増援(緑蟻/酸緑蟻/銀蜘蛛/紫蟻/金蟻)。 ただちに浜辺へと移動し敵が近づいてきたらタレット起動。タレットを抜けてきた敵はニクスのコンバットバーナーで焼く。 増援殲滅後に再度増援(内容は同じ)。先程と同様に対処。 殲滅後は再び山岳に進軍。残りのアンカーを破壊する。レーザーコスモノーツがいるので注意。 レンジャーよりはるかに楽。上手くやればウイングダイバーの出番も無くクリア可能。 空爆でシールドベアラーを破壊する、歩兵は下がれ! 【武器】戦闘爆撃機KM6 プランZ4、ZEXR-GUN、(自由枠) 【ビークル】ニクス レッドガード 【アーマー】ハチに多少刺されて大丈夫なくらい ここのシールドベアラーは防護範囲が広すぎるため爆撃機で内部を直接攻撃出来る。 Z4ならベアラ―、アンカー共に一撃、悪くても2回で破壊可能。 アクティブ敵が常時押し寄せるミッションなので、劇的に楽になるというほどではない。 まずは千鳥を撒きながらNPCを回収、ハチが飛んできたら起動してお帰り願う。 早々にニクスを要請出来るようになるので乗り込んでハチのアンカーと近くのベアラ―を破壊。 あとはベアラ―、アンカーを遠くから機銃掃射で破壊し、寄ってきた虫をニクスと千鳥で迎撃していけば勝てる。 グレイはニクスで適当に撃っておけば問題ない。 ↑空爆プランの安定版 【武器】戦闘爆撃機KM6 プランZ4、ZEXR-GUN、重爆撃機ウェスタDA 【ビークル】ニクス レッドガード 【アーマー】初期体力可 まずレンジャー2部隊を回収し、セントリーガンで蜂を掃除。次にウェスタを一番大きなシールド手前に要請する。 ニクスが呼べるまでKM6でシールドベアラーを狙い、ニクスに載れたら蜂アンカーを制圧。 レンジャー部隊と砂浜に陣取り、最初に要請した位置へウェスタを要請し続けながら、セントリーガンとニクスで迎撃。功績溜めたら残っているベアラー、赤蟻アンカーを破壊。 ウェスタを貼り直せたタイミングで目の前にある黒蟻アンカーをKM6で破壊(1回で壊れない場合は、ニクスで遠巻きから壊す)、緑蟻増援が湧くが、大半はウェスタのナパームラインで駆除されるので、漏れた分のみをニクスで処理。 以降は敵の数を減らしつつ功績を溜め、KM6でアンカー破壊を狙う。ウェスタは陣取っている真後ろへ要請し、次の緑蟻増援に備える。 2回目の緑蟻増援が処理出来たら、残ってる敵やアンカーへニクスで突撃し終了。 ウェスタで緑蟻の処理と、味方レンジャー部隊へのアシストをする事で、ウイングダイバーは登場する事なく終わる。 フェンサー INFERNO その1 【武器1】グレート・シールド ブラストホール・スピアMS 【武器2】マキシマムディスラプター マキシマムディスラプター 【補助装備】ディフレクト・セルAX ダッシュセル5 蜂のアンカーさえ壊せば後は地上の敵しかいないので盾を構えていればまず死なない。 開幕後左側後方から大回りして蜂をレンジャーに押し付けつつ蜂アンカーへ突撃しアンカーとベアラーを破壊したら後は消化試合。のんびり山登りを楽しもう。 その2 【武器1】グレート・シールド ブラストホール・スピアMS 【武器2】デクスター自動散弾銃ZG クエイク・ハーケンZD(またはジャックハンマーMA) 【補助装備】ディフレクト・セルAX マルチチャージャー4-3 上の攻略法は言うほど簡単ではなく、盾槍だけでは蜂や緑蟻の対処が結構難しいので、その点を重視した装備構成。 デクスターは蜂対策及びアンカーとシールドベアラーの速攻破壊用と、慣性ジャンプ用。 デクスターの密着射撃は高いDPSを誇るので、堅い固定目標を迅速に破壊できる。 幸いこのミッションのシールドベアラーは固定型のため接近しても移動しないので、容易に密着射撃を繰り返せる。 クエイク・ハーケンは完全に緑蟻専用の武器。 緑蟻以外の敵には、はっきりいってまるで役に立たないが、対緑蟻戦では抜群の安定度を誇る。 コツとしては敵に背中を向けて逃げ回りながら、レーダーの赤点が迫ったときに最大チャージの後方衝撃派攻撃を繰り出す。 このとき間違って中チャージの攻撃は出さないようにしたいが、ダメージ軽減効果はあるので多少失敗しても即死することはないだろう。 ダッシュだけで使用するよりも、慣性ジャンプで上昇中、または着地寸前の少し浮き上がった状態で使用する方がより安定する。 弾切れ時も、リロード速度の☆が上がっているなら、慣性ジャンプ中に十分リカバリーできるはず。 クエイク・ハーケンの代わりにジャックハンマーを使う場合は、デクスターと併用して同時発射で使用する。 引き撃ち慣性ジャンプで足を止めずに撃ちまくれば迫ってくる緑蟻を攻撃前に倒せるが、失敗して足が止まってしまうと一気に囲まれるので多少は慣れが必要。 ジャックハンマーは緑蟻以外にも、アンカーやシールドベアラー、コスモノーツ、銀蜘蛛の相手にも有効な武器なので、慣れた人はこちらの方が良いかもしれない。 具体的な攻略順としては、開始直後にレンジャーNPCを回収しつつ海岸の蜂アンカーに向かうのは他の攻略法と同じ。 このときあまり急ぎすぎると、蜂がシールドベアラーのバリア内にまでついてきて厄介なことになるので、デクスターで蜂の相手をしつつ、NPCにターゲットが向くのを待ってから突撃しよう。 蜂アンカーとシールドベアラーを破壊したら、近くの重装コスモノーツは一旦置いておいて、蜂の殲滅を優先する。 それが完了したら、海岸の残敵を掃討しつつ、ある程度回復を取ってNPCを立て直してから海岸近くの黒蟻アンカーに向かい破壊する。 このとき、海岸の回復は根こそぎ取らずにある程度残しておいた方が、後の増援出現後の戦いで楽になる。 アンカー3基破壊で敵増援が出現するので、それまでに残ったシールドベアラーを全て破壊しておく。 シールドベアラーはプレイヤー自身の戦いにはそれほど影響はないが、NPCの長持ち具合にはかなり差が出てくるので、早めに破壊しておくに越したことはない。 次は黒蟻アンカー近くにいる、レーザーコスモノーツを排除しておく。 こいつが残っていると、緑蟻やその他変異種の相手中に攻撃されてかなり厄介なことになってしまうので、確実に倒しておきたい。 いよいよ3基目のアンカーを破壊する段階。 フェンサーの敵ではない赤蟻アンカーを残しておくのは確定として、黒蟻アンカーと蜘蛛アンカーのどちらを先に破壊するかはお好みだが、 緑蟻との戦闘中に金蟻が混じっていると事故死する可能性が上がるので、ここは黒蟻アンカーを破壊するのが無難。 アンカー破壊で増援が出現したら、海岸に戻って武器2の緑蟻対策装備で迎撃する。 このとき、戦闘中に慣性ジャンプで勢いあまって海に落ちないように気をつけさえすれば、おそらく大丈夫だろう。 海岸に向かってきた緑蟻をほぼ倒し終わったら、余裕があれば2度目の増援が出現する前に残ったアンカーを破壊しに向かう。 NPCが全滅していない限りは、残った敵をひきつけてくれているはずなので、その間に蜘蛛アンカー、赤蟻アンカーの順番に急行して破壊する。 蜘蛛アンカーの近くにいる、重装ロケラン持ちコスモノーツは無視でいい。 アンカーを破壊し終わった頃に、2度目の増援が出現すると思われるので、再び海岸に戻って緑蟻を殲滅する。 もしも、アンカー破壊前に増援が出現してしまった場合も、多少面倒にはなるが海岸で迎撃すればなんとかなるだろう。 火炎放射メイン 【武器1】ヘルフレイムリボルバー×2 【武器2】デクスター自動散弾銃ZG ブラスト・ツインスピアM4 【補助装備1】砲口安定化装置S式 【補助装備2】VZスケルトン 【アーマー】3000程度あれば安定する ヘルフレイムリボルバーの強力な火力で、有無を言わさず焼き払う攻略方法。 気をつける点としては、ヘルフレイムリボルバーが同時にリロードに突入しないようにするぐらいで、操作テクニックはあまり必要ない。 ただし、ヘルフレイムリボルバーの性能が十分育っていることが前提なので、良品を持っていない場合は厳しい。 特に発射までの間と射程距離の☆の数は重要。 武器2のブラスト・ツインスピアは攻撃用ではなく、高速移動のためのチョイス。 まずは他の攻略法と同じく、開始直後にレンジャーNPCを回収しつつ海岸の蜂アンカーに向かう。 デクスターで蜂の相手をしつつ、NPCにターゲットが向くのを待ってから突撃しよう。 蜂アンカーを破壊して、残った蜂の殲滅にも成功すれば、後は敵に囲まれないようにしながらひたすらヘルフレイムリボルバーで敵を焼き払いながら前進するだけ。 厄介なレーザーコスモノーツも、先手を取れれば何もさせることなく蒸発させられる。 アンカーを破壊する順番はお好みだが、危険度の高い金蟻を避けるために黒蟻アンカーを先に破壊するのが無難。 変異種と緑蟻が出現しても、近づかれる前にヘルフレイムリボルバーで始末してしまえばさほどダメージを受けることはないが、完全に無傷で済ますのは難しいので、アーマーは3000程度あれば安定する。 速攻プラン 【武器1】ジャックハンマーMA、デクスター自動散弾銃ZG 【武器2】ヴィブロ・ローラーD9、クエイク・ハーケンZD 【補助装備】ダッシュセル5、アドブースター5 NPCを囮にして速攻を狙うプラン。 始まったら必ずレンジャー隊とグリムリーパー隊と合流する。 合流したら蜂アンカーに移動し、アンカーとエイリアンを倒す。 中央に突撃し、蟻アンカー(と近くにいるエイリアン)を倒す。 緑蟻が出現したら、残ったアンカーを破壊してから緑蟻と雑魚を迎撃する。 二度目の緑蟻も撃退したら、残ったベアラーと敵を殲滅してクリア。 ウィングダイバーの同プランと全く一緒。フェンサーならダイバーと同じことができる。 武器1で緑蟻以外の全てを相手にする。武器2は緑蟻用。 オンライン INFERNO ダイバーは速やかにアンカーとベアラーを破壊できる装備、アーマーは3000あれば可能。 他は敵をどうにかできるなら何でも可。 ダイバーが邪魔なベアラーを全て破壊すればミサイルや空爆が通し放題になる。 まず最優先で蜂アンカーを破壊する、この時ベアラーと重装グレイ(ガトリング)は無視して構わない。 破壊したらシールド圏外へ退避し蜂を殲滅、味方は出来る限りダイバーまわりの蜂を倒す。 ダイバーは基本グレイの攻撃に注意しベアラーを盾にするなどして回避優先、蜂は余裕があったら攻撃でいい。 ダイバーを狙うのをあきらめた海岸のグレイが味方に向かうので、味方がグレイを処理する。 山岳部のベアラーをすべて破壊、あとはフォボスやエメロードを心置きなくブチ込もう。 フェンサーは流石に自分で突撃した方が楽だが、ミサイルカーニバルに参加したいなら高高度強襲ミサイルを垂れ流そう。 破壊するアンカーは変異種が危険な黒蟻を優先する、蜘蛛は爆発物で転げまわり赤蟻は功績稼ぎになるが、金蟻を倒せるならどこからでもいい。 味方が減ったときに出てくるダイバー部隊はグレイ(レーザー)と重装グレイ(ロケラン)を起こして、破壊役のダイバーが焼かれる事があるので味方は出来る限り生き延びさせる事。 殲滅できればアイテムを回収して海岸に残ったベアラーを破壊で終了。 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▼ 空が白んできた。 もう日の出までも遠くは無く、月は姿を潜め雲の稜線が濃くなっている。 それが眼下にあるという異様な光景。 だけどそれ以上の異様な光景が、亜佑美の頭上には広がっていた。 ずっと首を真上に向け、見守ることしか出来なかった地上の様子。 聖がつんくの魔法の射線に入った時は息が止まるかと思った。 聖が助かり、さゆみと合流した。 その次の瞬間地上から爆発的に伸び上がった植物達は、瞬く間に城の残骸を飲み込み 島を覆って大森林を作りあげた。 あまりにも巨大なその樹々の梢は、遥か天にいるはずだった亜佑美たちのすぐ側まで伸び上がり 青白い空の光を微かに受けて柔らかい緑を投げかけて来る。 つんくがそうであるように、さゆみもまた途轍もない魔道士なのだと ただそう思うことしか出来なかった。 こんな二人の戦いの場所に来て、自分は一体何をするつもりだったのか。 「亜佑美ちゃん、立てる?」 恐怖にへたりこんだままだった亜佑美に里保が声を掛けた。 言われて、亜佑美は自分が幾分落ち着いていることに気付き、一つ肯く。 その時見返した里保の表情が亜佑美を驚かせた。 決然とした、戦士然とした顔をしている。 大魔道士の魔法によって戦いのステージから強制的に退場させられた。 里保も亜佑美も、その立場は全く同じはずなのに。 亜佑美は立ち上がり、少し首を回した。 ずっと真上を見ていたから首が痛い。 だけど上を見ていないと、それはそれで目が回るような気がした。 亜佑美が立ち上がったのを確認して里保が小さく笑う。 それから衣梨奈に声を掛けた。 「えりぽん、飛べる?」 里保は先程も似たような質問をしていた。 上下が逆さまになったことで、感覚が滅茶苦茶に狂ってしまっている。 魔法なんか、使えるはずが無い。 だけど、衣梨奈の返答は亜佑美が予想していた物とは違っていた。 「うん、たぶん」 その言葉に驚いたのは亜佑美だけでは無かった。 遥も春菜も、驚き衣梨奈に視線を寄せる。 衣梨奈は小さく笑った。 「だいぶ慣れて来たけん」 呆気にとられる亜佑美の側で、里保が肯いた。 「うちも、慣れて来た。多分飛べる」 わけが分からなかった。 仮にこの状況に慣れて、飛べるとして、だから何だと言うのか。 成す術も無く『逆さま』にされて空に落された。 そんな相手に、『逆さま』のままもう一度立ち向かおうとでも言うのか。 「ウチ勘違いしてたみたい。道重さんはこれを狙ってたんだね」 里保はそう言ってみんなに示すようにもう一度地上を見上げた。 島を覆い尽くした大森林。 そこにはもはや欠片もつんくの魔力は残っていない。 島の全てが”大魔女”道重さゆみの領域になった。 これまでの圧倒的に不利な環境が、一気に逆転している。 「これを準備するために道重さんは時間を使った。 つまり道重さんはさっきの数分、回復はしてない」 「やね。いくら地の利が出来ても道重さんがへろへろなんは変わらん。助けんと」 里保と衣梨奈の中では既に了解が出来ているらしかった。 確かにこの状況を作り上げる為に魔力を使い、その為に時間稼ぎをさせたのだとすれば さゆみはまだ深いダメージを負っていることに変わりはない。 つんくの方は地の利を奪われたとはいってもまだ、余力があるだろう。 亜佑美は今一度、地上を見上げた。 もう森に隠されて、さゆみもつんくも、聖も香音もさくらもどこにいるのか分からない。 「でも、こんな状況で…」 亜佑美は思わず衣梨奈と里保の会話に割り込んだ。 さゆみがまだ危険なのは分かる。聖も香音も。 だけど、無茶としか思えなかった。 「うちらに出来ることなんかあるんですか…」 文字通り、二人の大魔道士は自分たちとは次元が違う。 言ってしまってから、亜佑美は情けなさに俯いた。 大魔道士に怖気づくのは今日何度目か。だけど気の持ちようだけでは埋められない差が そこには確かにあるのだ。 「あるよ」 里保の声にパッと顔を上げる。 その声は穏やかで、強がりにも聞こえない。 どうして、里保と自分がこんなにも違うのだろう。 「はっきり言って、うちにはそれが何なのか全然分かんないけどね」 里保はそう付け足して少し照れたように笑った。 「来るときさ、うち亜佑美ちゃんに偉そうなこと言ったよね」 「いえ…」 「うちも結局西の大魔道士には手も足も出なかった。 もう死ぬんだって何度も思った。思ったんだけど生きてた。道重さんがいたから」 衣梨奈が嬉しそうに笑う。 遥も春菜も優樹も、里保の言葉にじっと耳を傾けていた。 「道重さんに言われた。『一緒に戦って欲しい』って。 ふふ、それでね、なんかそれだけで、もうダメだって思ってたのなんて全部吹っ飛んじゃった。 道重さんが言うんだから、ウチにも出来ることがあるんだって、戦えるんだって思った。 我ながら単純だなって思うけどさ」 そこで初めて、亜佑美は里保が自分とまるで違う精神状態にいる理由を知った。 さゆみに頼られた。 大好きな人、絶対的な人からのたったの一言が、里保を変えたのだ。 「そんなん初めてのことやけんね。 えり達にも、ほら」 衣梨奈が嬉しそうに付け足し、指さす。 そこには遥か地上から伸び上がってきた大樹の枝。 亜佑美たちの固まっている岩のすぐ側まで来て、まるでステージに上る階段のように 逆さ向きの枝を順に張り出していた。 一度ステージから退場させられた子供たちを、再び舞台の上にエスコートするように。 「行かなきゃ。道重さんを助けなきゃ」 里保の呟きに衣梨奈が肯く。 それから里保は亜佑美に向け、柔らかい笑みを浮かべた。 「亜佑美ちゃん、一緒に戦ってくれる?」 亜佑美は、里保の言葉に、カッと身体が熱くなるのを感じた。 思えば道重邸を出るとき、里保は亜佑美を置いていこうとした。 自分が激昂してしまったのは どこかで里保との差を痛感していたからだ。 もちろん経験値の差は大きい。 だけど、隣に並ぶ資格も無いと烙印を押された気がして、堪らなく嫌だった。 今里保がかけた言葉は、魔法のようにそんな亜佑美のモヤモヤを吹き飛ばした。 里保が単純だというのなら、亜佑美だってかなり単純だ。 さっきまであれだけ怖気づいていたのに、たった一言で 戦える気がしてきているんだから。 「ずるいですよ。鞘師さん」 「え?」 里保が戸惑いの声をあげる。 だけど次の亜佑美の言葉に、里保は満面の笑みになった。 「上司なんだから、命令してください」 「わかった。亜佑美ちゃん、一緒に戦おう!」 「はい!」 春菜と遥は、それも命令じゃないと思ったけれどそっと心に仕舞っておいた。 「優樹ちゃんとどぅーとはるなんも、一緒に戦ってくれる?」 「もちろんです」 6人は意思を確かめ合い、再び森を見上げた。 「よし、行こうか」 衣梨奈が告げて、木に飛び移ろうとした時、慌てて春菜が声を出した。 「待ってください!」 視線が春菜に集まる。 まさかここに来て引き止めるつもりでも無いだろうに、一体なんだろうと。 「折角道重さんが、『私たちに有利な環境』を作ったくれましたが 一つ失われたものがあると思いませんか?」 久々に喋った春菜は少し緊張しているようにみえ 亜佑美にはそれが何だか可笑しかった。 「というと?」 「視界です。さっき鞘師さんが言ってたように、近づくのが危険ならば 基本的には離れて戦う戦法になりますよね?」 「うん」 「だけど相手の姿も、道重さんや譜久村さんたちの姿も見えない状況では 上手く狙えなかったり、誤爆の恐れも出てきてある意味戦いにくいと思うんです」 「確かに。それではるなんはどうするのがいいと?」 衣梨奈の問いに、黒猫は小さな胸を張った。 「私の魔法を、みんなに分けます。 少しじっとしてて下さい」 春菜が魔力を込め、里保と衣梨奈と優樹と遥、そして亜佑美の身体が淡い光に包まれる。 その光は5人の目に集まり、消えた。 「どうですか?」 何がどうなのか分からなかった亜佑美は、里保や衣梨奈達にならって森を見上げた。 すると、深い森の奥に、確かに見えている。 大魔道士つんくの姿、そしてさゆみ、聖、香音、さくらの姿が。 「凄い…」 「これで相手がどこにいても問題ありません。 道重さんの『森』とあわせて、かなりの好条件で戦えるはずです」 なるほど。春菜の魔法については亜佑美も、里保たちさえよくは知らなかった。 だけどこれほど有用な補助魔法を、一度に5人に分け与えることが出来る魔道士。 心強いことこの上ない。 「なるほど、はるなんはいつもこれで覗きしとったっちゃね」 衣梨奈の言葉に、笑いが起こる。 「そ、その話は今はとりあえず置いておきましょう。さ、行きますよ!」 春菜の言葉に、みな今一度気を引きしめなおし 『逆さま』のまま、さゆみの伸ばしてくれた階段を駆けあがった。 ▲ ▼ さくらは自分でも驚くくらい冷静に、じっと戦況を見守っていた。 聖や香音とは何かしら話したいこともある。 だけど戦いの最中、世間話をしているわけにもいかないことはお互いに感じていたのだろう。 チラチラと視線を送り合うにとどまっていた。 衣梨奈達とも、聖と香音ともキチンと話をするのは、勝負の決着がつくまでお預け。 さくらは一瞬にして生み出された大森林を一度見回し それから視線をさゆみに向けた。 相変わらず立ち上がることもままならず蹲っている。 回復するどころか、これだけの魔力を放出したのだから当然。 だがさゆみの表情には、どこか余裕さえ感じさせる笑みが戻っていた。 あまりにも途轍もない魔法で、一瞬思考が停止したのは事実だが 師と大魔女の戦いということに目を向け直した時、この森を生み出した意味がよくわからない。 確かに師の魔力が城の残骸に残っている状況では それを利用した伏兵に常に備えている必要があった。 その可能性を消したことは大きいだろう。 だけどこんな、島中を覆う森を生み出してしまう必要が本当にあったのだろうか。 多分この森には、師に直接攻撃を加えるだけの力が無い。 多少の足止め、それに目眩まし。 長い年月をかけて作ったものならばともかく、この森は大魔女の魔力と血だけを吸って一瞬で生み出されたものなのだ。 おそらく大魔女にとって感覚器官としての役割も持っているだろうから 師の動き、攻撃には今まで以上に対応もしやすいだろう。 しかし、それに構わず師が再び「黒い蛇の魔法」を放ったらどうするのだろう。 さくらは何となく、師が再びあの魔法を使うことは無いと考えていた。 聖から射線を逸らせた。きっと聖たちを巻き込んでまで勝ちにいくことはしないつもりなのだと。 どうして師がそんなルールを設けたのかは分からないけれど、気まぐれな師でも いちどそう決めたことを戦いの中で覆すことはないと思える。 でも道重さゆみも同じ認識をしているはずはない。 そんな楽観的な思考では到底師に勝つことは不可能だ。 さっき魔法を逸らしたのは、圧倒的有利な状況でわざわざ目的である被験体を失うこともない、 そういう判断だと考えて、再び撃たれることに対して何らかの対策を用意している。そのはずだ。 さゆみの目的が二人を取り返すことである以上、どうしたって師とさゆみでは聖と香音の存在の重さは違う。 何の備えもせず、再び「黒い蛇」を放たれ、身を挺して二人を庇うことになれば もう師の勝ちは揺るがないし、二人を守り切れず失ったとしてもそれは師の「勝ち」を意味するだろう。 さくらはそこでふと考えた。 もし自分の予想に反して、師がその魔法を使ったら自分は死ぬ。 師は別に自分を巻き込むことには頓着しないだろうし、さゆみにも自分まで守る理由は無いから。 何故か笑いがこみ上げてきた。 今は魔力が無い。 二人の戦いになんらの手出しも出来ないただの傍観者。 だからこそ今さくらは自分が何者でもないと感じていた。 道の端に転がる石ころのようなもの。 そんな何の力も無い自分が、大魔道士の戦いを見て 自分ならどう戦うか、西の大魔道士の魔法にどう対処するか、大魔女の魔法をどう切り返すかを考えている。 それが凄く滑稽で、笑える。 師は今の自分にいったいどういう評価を下しているのだろう。 衣梨奈に負けたことはともかく、今この瞬間、先生では無く大魔女の側にいることを。 魔力が無くても師の為に出来ることがあるだろうか。その勝利の為に。 それを考えようともせず、傍観している自分はやはり落第なのだろうか。 さくらは何となく、自分が「考えようともしない」理由に気付いていた。 この戦いの決着が自分にとって何を意味するのか分からない。 何かを得るのか、何かを失うのか。 師が勝った場合。大魔女が勝った場合。 ただその時、「何者でもない自分」が「何者か」になるのだと思った。 その時に生まれる小田さくらを想像することはまだ上手く出来ない。 だけどもし、師が勝った場合、その時のさくらには許されないことがある。 聖と、香音と、そして衣梨奈や里保と改めて語り、気持ちを伝え合うこと。 ”大魔女”が敗れた後では、それは決して叶わない。 さくらは決して積極的にでは無いながら、心のどこかで大魔女の勝利を願っている自分に気付いていた。 それはもう、純然たる師への裏切りであると分かっていながら。 つんくに対して恩義も敬意も勿論ある。 だけど衣梨奈達ともう一度話したいというエゴの為だけに、自分の心は師を裏切っていたのだ。 きっとその心はたちどころに師にも読まれることだろう。 自分が「何者か」になった時、その時は師に見限られる時。そんな予感がしてならなかった。 「黒い蛇」の追撃は無い。 さくらの予想通りかどうかは分からないが、師はまだその魔法を選ばず 今の消耗しているさゆみと接近戦で決着をつける為に森を進んでいるらしかった。 さて、大魔女は一体どう戦うつもりなのだろうか。 その時ふと背後に気配を感じた。 驚いて振り返ると同時に、声が届く。 「さくら…?道重、さん… 一体どうなってるの、この森」 「りっちゃん…?」 そこには、魔法を返され石に閉じ込められていたりえの姿があった。 さゆみはその接近に気付かなかったのだろうか。 いや、そんなはずは無い。 この森はさゆみの感覚器官でもあるはずだから。 りえの声を聞いても、さゆみは振り返ることはしなかった。 りえはうずくまるさゆみの背中、そしてさくらと側にいる聖、香音に視線を彷徨わせ 硬い表情の中に戸惑いを隠しきれないでいる。 見ていたさくらでさえ、ついていくのがやっとという戦いだから無理もない。 「りっちゃん、もう抜けられたんだ。流石だね」 さゆみは振り返らず、僅かに笑みを浮かべて言い放った。 りえがまた表情を強張らせ、ちらりとさくらの方を見る。 「さくらも、負けたんですね」 「私じゃないけどね。 どうするりっちゃん?今の私ならりっちゃんでも頑張れば勝てるかもしれないよ。 君の先生も迫って来てるしね」 さくらから見ても、さゆみの不敵な笑みが空恐ろしかった。 さくらは戦えないとしても、師とりえの挟撃という状況でそれほど余裕を見せられるものだろうか。 りえと一度戦っているならば尚更、侮れない魔道士であることは知っているはず。 だけどりえは一度眉根を寄せ険しい顔を作った後 ふと力を抜いて首を振った。 「残念ですが、『自分の魔法』から抜け出すために殆どの魔力を使ってしまって もう一度あなたと戦うことは出来そうもありません」 「そう?」 そこでさくらは漸くさゆみがりえに対処しようとしない理由を悟った。 魔力を失って、どうやら自分は他の魔道士の魔力に対してもかなり鈍感になっているらしい。 りえがもう戦えるだけの魔力を残していないこと、それがさゆみには分かっていたのだ。 「全部終わってからにならなかったのは不幸中の幸いです。 私も、さくらと一緒に見守らせてもらいます。あなたと、先生の決着を」 「そっか。じゃありっちゃんも見てて。 君の先生と、私たちの決着を」 さゆみがそう告げた時、視界の先、折り重なる木々の枝の遥か向こうに つんくの姿が見えた。 黒い鎌で辺りの枝を薙ぎ払いながら一歩一歩近づいてくる姿はなるほど さくらをしても恐ろしい威圧感に満ちていた。 さあ、決着の時。 未だ立ち上がる気配が無いさゆみが、一体どう戦おうというのか。 さくらが一つ息を呑む。 ふいに、また予想だにしていなかったことが起こった。 つんくの頭上に、突如として現れた火球。 巨大な火球が師に降り注ぎ爆散したのだ。 微かな視界の中で、師が直撃を避け木の枝に飛び移った姿が見えた。 続いて降り注ぐ氷の刃。 つんくには届いていない。 だけど、さゆみに辿り着く前に別の相手に対処する必要に迫られていた。 「あんたも弟子を取ってる癖に、知らなかったの? 子供の適応力はいつも私たちオトナの想像を超えるのよ」 さゆみが呟く。 それがつんくの愚痴に対する返答だと、さくらには何となく分かった。 ▲ ▼ その森は、里保たちにとって間違いなく「戦いやすい場所」だった。 足場が欲しいと思えば枝が張り出し、死角が欲しいと思えば木の葉が覆う。 さゆみが、全ての木の幹と枝と葉を戦況に合わせて仔細にコントロールしてるのだと思えば その凄まじい魔力に呆れるばかりだが、今はそれが頼もしかった。 さゆみと一緒に戦っている。そう思えた。 だけど状況は楽観出来るものではない。 里保と亜佑美が遠隔からつんくへの攻撃を試みる。 それらの攻撃を、つんくはいとも容易く躱してみせた。 つんくは勿論里保たちが戦いの舞台に戻ったことを認識している。 だけどそのことに動揺する様子は微塵も無かった。 いくら戦いやすい場をさゆみが作ってくれたとしても、相手が遥か格上の魔道士であることに変わりはない。 「全然当たる気がしない…。なんなんですか、あの動き…」 木の枝の上を跳ねながら、亜佑美が里保に漏らす。 つんくはさゆみに一直線に向かうのを中断し、こちらに意識を向けている。 いつ攻撃が来るのか、油断ならない状況。 だけど亜佑美の身体は、さっきに比べれば随分と自由に動いた。 里保が隣に居て、さゆみが包んでくれる中でみんなと一緒に戦う。 その状況が亜佑美に持てる以上の力を齎しているとさえ感じていた。 「あれでも道重さんの攻撃受けて大分鈍ってるはずなんだけどね」 里保の返答に亜佑美が苦笑する。 「聞かなきゃよかったです…」 『鞘師さん、やっぱり闇雲に攻めて勝てる相手じゃなさそうです! 何か作戦は無いですか?あ、全員テレパシーの魔法も付けといたので、動きながらでも相談できます』 二人の頭に春菜の声が響く。 森の中、固まって動くのはまずいと散っていたから テレパシーは有難い。 里保は注意深くつんくの動きを見ながら、亜佑美と共に一旦距離をとった。 やはり近付くのは危ない。 近接戦闘を得意とする衣梨奈や優樹でも、流石につんくと直接やりあっては無事では済まないだろう。 だけど亜佑美と里保、二人がかりの波状攻撃も何の手応えも無いとなれば こちらの魔力が先に尽きるだけだ。 そしてもう一つ厄介なことがある。 こちらが逆さまであること。 つんくが地に足を着けているということは、里保たちからすれば天井にぶら下がっているのと同じ。 常に地面の位置を気にしなければならず、自分たちにとって上から攻めることが出来ない。 仮に衣梨奈達が直接殴りに行くとすれば、特に地面の近さは問題になる。 さらに、その魔法をつんくがいつでも解除出来る点。 突然「逆さま」が元に戻ったら、その瞬間は間違いなく感覚が混乱し身体の制動を失うことになる。 攻撃を受けて避けようとしている時に、同時に解除されでもしたら終りだ。 「やっぱり接近して戦うのはまずい。 なんとか動きを止められればいいけど…。 あと、何とか大魔道士の足を地面から離したい」 不意に里保の横を影が掠めた。 「うわっ!」 背後で亜佑美の声。 里保が肝を冷やし振り返ると、亜佑美が突然揺れた木の枝から盛大に滑っていた。 そして間一髪、さっきまで亜佑美が居た場所につんくの「影の魔法」が突き刺さる。 「あゆみちゃん!大丈夫!?」 追撃が来るのを感じて、里保が一気に飛び亜佑美の身体を救い上げる。 「び、びっくりした…。道重さんに助けられました…」 更に距離を取り、再び木の枝へ。 自分たちからつんくは見えている。だけど相手からは折り重なる木の枝で見えないはずなのに つんくは真っ直ぐこちらに身体を向け、不敵な笑みを浮かべていた。 『あいつの足を地面から浮かせる。 ハルがやりますよ』 「どぅー?」 『ハルにとっても、もっと戦いやすい場所にしてやる』 視線を向けると、森の向こうに遥の姿が見えた。 既に魔力を練り始めている。 つんくはそちらにはまだ向いていない。 「ちょっと、大丈夫?どぅー、道重さんたち巻き込まないでよ?」 亜佑美が里保から身体を離し、心配そうに声を出した。 『大丈夫だって、多分。 えっと、下に引っ張って、上に落す。下に引っ張って、上に落す。…よし』 不意に水柱が上がる。 島を取り囲む海から、幾筋もの水柱が高々と上がり、里保達の視界の遥か下で 巨大な水の塊が浮かび上がる。 つんくもそれに気付いたらしい。 その視線が里保達からそれ、更に遠くにいる遥に向かっている。 「亜佑美ちゃん!」 「はい!」 里保達から注意がそれたこの機を逃すわけにはいかない。 里保の火球。亜佑美の氷の刃。 森の木々の間を縫って広範に、逃げ場も無い程に放つ。 だけどつんくはいとも容易くそれらを避けてしまった。 『落とします!』 遥の声。 里保達はそれを合図に、さらにつんくから距離を取った。 つんくと、さゆみ達の位置にも気を付けながら。 眼下に浮かんでいた巨大な水の塊が、一気に森に降り注ぐ。 地面が一気に水で溢れ、その水はさゆみや聖たちの居る場所を避けて森に巨大な水溜りを作った。 つんくが降り注ぐ水を一つ一つ丁寧に避け、木の枝に飛び乗る。 『里保、亜佑美ちゃん、離れて!』 続く衣梨奈の声。 里保達がつんくと衣梨奈の直線上から身を躱すと 恐ろしい速度で弾丸のような球が森を突っ切った。 つんくのいた辺りで、轟音と水しぶきを上げる。 続いて二発、三発。 土煙と水しぶきが高く立ち込め、空に舞う。 その飛沫がキラキラと光り、そこで里保達はもうすぐにでも太陽が顔を出しそうな程、辺りが白んでいることに気付いた。 里保と亜佑美、それに遥と衣梨奈。 可能な限りの遠隔攻撃をたっぷりとお見舞いした。 少しはダメージを与えられているだろうか。 そんな期待は、水しぶきの晴れた向こうで薄っすらと笑っているつんくの顔に裏切られた。 . 「先生が苦戦してる…?」 りえがポツリと漏らす。 森の向こうで起こっていることを全て把握できているわけでは無かった。 魔力も殆ど残っていないから、正確に魔力の動きも補足出来ないでいる。 それでも明らかに、師では無い相手方の魔法が次々と降り注いでいる様子が分かった。 「そうなのかな?」 さくらがりえの言葉に聞き返す。 さくらの目には、まだ師にはいくらか余裕があるように見えた。 そもそも本当に追い込まれた師の姿なんて見たことが無いから、どうなるのか想像もつかないけれど。 さゆみは二人の方にちらりと視線を向け それからまた戦況を見つめた。 「膠着状態、か。ちょっとこっちが分が悪いかな」 さくらとりえ、それに聖と香音もさゆみの顔を見る。 さゆみの表情から笑みは無くなっていた。 子供たちを守らなければならない。 今のところ、森をコントロールする以外にさゆみに出来ることは無かった。 だからそれに集中している。 それでも、地力の差が出始めていると感じていた。 闇雲に突撃するよりは、慎重に戦う方がいい。 だから今の子供たちの戦法は間違っていないが、現状つんくに決定打を与える方法が無い。 長引けば長引くだけ不利になる。 つんくの魔力が先に尽きるなんて、期待するだけ無駄なのだ。 何とか動きを止めることが出来れば。 今のつんくになら、子供たちの全力を叩きこむことが出来れば勝機はある。 強がってはいるが、さゆみの攻撃は実際かなりのダメージをつんくに与えたはずなのだ。 「もうすぐ、夜が明けるね…」 香音がぽつりと呟いた。 決着が、もうすぐつく。 何となく、そこにいる5人全員がそう感じていた。 さゆみが、よろよろと立ち上がる。 慌てて聖と香音がその身体を支えると さゆみはニコリと笑って「ありがとう」と告げた。 . 里保達は、まだつんくの攻撃を受けたわけでも無いのに 追い込まれていると感じていた。 安全に距離をとっての遠隔攻撃は、もはや絶対に当てられない。 闇雲に撃ち続けても、どんどん魔力を消費していくだけ。 一か八か、賭けに出るしかない。 その想いは、テレパシーを通さずとも全員に伝播していた。 つんくとの距離をさっきよりもぐっと近づけている。 ずっと魔力を練っていた優樹が、もはや巨大な魔力の塊のようになってつんくの周囲を駆け回った。 立体的に枝から枝へと跳ねまわり、つんくを牽制する。 実際、木々の枝が密集したこの場所で最も自由自在に動けるのは優樹だった。 だけど、踏み込むことが出来ない。 近付いた分だけ、皆つんくの恐ろしい魔力と威圧を感じていた。 里保も既に片手には刀を握っていた。 隙あらば斬りかかる。 だけどその隙が見つからない。 フォーメーションを組んでつんくの周りを飛び回る。 体力も少しずつ消耗しているのが分かった。 つんくは決して慌てず、様子を見ながら時折子供たちに攻撃を仕掛ける。 何とか躱しつつも、その度に肝を冷やし神経をすり減らすことになった。 「うわっ!」 「生田さん!」 衣梨奈の声、続く亜佑美の声に里保も慌ててそちらに駆け寄った。 見れば衣梨奈の脇腹から血が滲んでいる。 「えりぽん!?」 「大丈夫…掠っただけやけん…」 その言葉通り、大きな怪我では無いことが見て取れて 里保は取り合えず安堵の息を漏らした。 だけど、小さな傷が命取りになる。 今は回復している余裕も無い。 「えりぽん、かなり辛いんじゃろ? 動きがおかしい…」 「それ言ったら里保もやん。 もしかして、あいつの攻撃先に食らったと?」 「一発だけだよ。えりぽんもしかして、小田ちゃんとの勝負のダメージ残ってるんじゃないの?」 「え、そうなんですか…?」 「それはそれ、やけん」 衣梨奈が気丈に笑う。 だけど、明らかにこちらの限界が先に来てしまうことを その引きつった笑顔が物語っていた。 まだ一度もつんくに攻撃を当てられていない。 さゆみしか、つんくにダメージを与えられていないのだ。 「勝負…そいや、えりさくらちゃんと勝負したっちゃんね」 里保は今更何を、と思ったけれど 確かにもうそんなことはずっと前のことのようにも思えていた。 ほんの数十分前のことなのに。 「鞘師さん!生田さん!来ます!」 亜佑美の言葉に、一気に3人が散開する。 その場所にあった木の枝を黒い鎌状の影が薙ぎ払い巨木が音を立てて上に崩れた。 つんくの姿が、もう目と鼻の先にある。 里保達からみれば、蝙蝠のように木の枝にぶら下がっている黒い男。 あちらから見れば、里保達がそうなのだろうが。 3人が顔を見合わせる。 再び距離を取るか、覚悟を決めて斬りこむか。 「流石に俺も疲れたわ。 追いかけっこは終わりにせえへんか?」 つんくがニヤリと笑う。 里保は、ゴクリと一つ唾を飲み込んだ。 退くか、進むか。 3人が同じ決断をしなければ、誰かがやられる可能性がある。 いや、活路を開くとするならば、それは自分でなければならない。 もし二人が退いたとしても、自分がつんくの隙を作ればいいのだ。 そう思って踏み込んだ里保の肩を、ぐっと衣梨奈が掴んだ。 「試させて」 振り返った里保が見た衣梨奈の顔には、不敵な笑みが浮かんでいた。 まるで、いつか見たさゆみのような笑みが。 衣梨奈が声を発した。 里保にはそれだけ、分かった。 声の魔法。見たことも無い魔法。 ただ何か恐ろしい魔力の塊を発したのだと分かった。 それが真っ直ぐつんくの方に、向かわなかった。 流石のつんくも咄嗟に危機を察知したのだろう、消えるように元いた場所から飛び移っていた。 だけど別の場所で、予想だにしない場所で爆発が起こった。 凄まじい爆発。 周囲にあった樹々を吹き飛ばし、すっぽりと丸い空間を生み出してしまう、それほどの爆発。 その中心に、つんくが居た。 誰も、つんくも、衣梨奈自身さえ命中するとは思っていなかった。 だけど間違いなく直撃。 もしつんくでなければ粉々になっていたであろうダメージを与えたという手応え。 撃った衣梨奈が一番驚いていた。 予想だにしない軌道を描いてそれは飛んで行ったから。 さくらが使った時には真っ直ぐに向かって来たはずの『歌声の魔法』が。 土煙の晴れた中にいたつんくの顔には、笑みと共に確かに苦悶が同居していた。 里保達にとって初めてみる表情。 「お前…なんやねんその音程…ヘロヘロやないか。 さすがに、それを『歌声の魔法』とは認められへんで」 つんくが心底呆れたというように吐き捨てる。 そしてすぐに異変に気付いたらしかった。 自身の手首、そして足に太く強く、蜘蛛の糸が絡みついていることに。 「やっと、捕まえた」 つんくが里保を見上げ苦笑する。 その顎を、汗が伝っているようにも見えた。 更に蜘蛛の糸を伝うように、水溜りから氷が伸び上がり、つんくの手足をガッチリと絡めとった。 氷がキラキラと光りを照り返す。 いつの間にか朝日が昇っていた。 里保達からすれば斜め下から差し込む世にも奇妙で美しい光。 つんくがグッと四肢に力を込める。 拘束はどうやら長くは続かない。 だけど、一瞬でも動きを止められた。 この瞬間、決められる。 里保は完璧なタイミングで矢のように飛んでくる優樹の魔力を感じ 一度距離を取った。 ずっとこの時の為に狙っていた優樹の身体は最早火の玉のような魔力の塊になっていた。 その凄まじい体当たりが、完璧につんくの胴体を捉え、めり込んだ。 拘束していた氷と糸を引き千切り、つんくの身体が一直線に吹き飛ばされ 太い木の幹に直撃する。 そこに、最大級の里保の火炎、亜佑美の氷の刃、遥の水の弾丸、衣梨奈の球。 持てる全魔力を注いだ怒涛の追撃が、確かな手応えを持って降り注ぐ。 普通の魔道士が相手ならば、明らかにやりすぎという程の。 だけど相手は三大魔道士。 決めきれただろうか。 里保達は一様に肩で息をし、一点を見つめている。 さっき衣梨奈が吹き飛ばした空間の向こうから さくら達も見ていた。 これが決着なのかどうか。 怒涛の攻撃に抉られた大木の幹。 そこにつんくの姿は、あった。 倒れてはいない。 まだ、立っていた。 ダメージは、間違いなくある。 無いはずが無かった。 それでもつんくは、尚不敵な笑みを浮かべて立っていた。 「これはちょっと、アレやな。 お見事、ちゅう感じや」 つんくのその言葉に、ぞっと背筋が凍る。 その時里保達の視界に別の影が映った。 一瞬。 一瞬にしてそこに現れたさゆみが振り下ろした剣は 息をする間も無く、つんくの首を胴体から切り離した。 「ひっ」 誰からともなく声が漏れる。 人が死ぬ瞬間を、人の首が飛ぶ瞬間を子供たちは初めて見た。 それは遠目で見ていた聖たちも同じだった。 そして初めて、今まで自分達の側にいたはずのさゆみの姿が無いことにも気付いた。 つんくの首がゴロゴロと木の枝を転がる。 そしてその胴体は、ゆっくりと落ち、森の底を埋めていた水の中に沈んだ。 さゆみは氷のように冷たい目で転がる首を見やり、 追い打ちをかけるように剣を首目掛けて投げつけた。 子供たちが次の瞬間を予想し顔を顰める前で 異様なことが起こった。 首が『跳ねて』、さゆみの剣を避けたのだ。 近くの枝に止まった首にはいつの間にか、蜘蛛の足のような不気味な四肢が生えていた。 「私たちの勝ちね」 さゆみの言葉。 首だけになったつんくが相変わらず笑っている。 「アホ抜かせ。せいぜい痛み分けや」 脚の生えた喋る生首。 余りにも奇妙なその光景に、子供たちはただ口を開けて見守ることしか出来なかった。 ▲ ←本編31 本編33→
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第1 渡嘉敷島の巻(3) 6 知念朝睦 赤松隊元副官であり、赤松隊長の側近であった。赤松隊唯一の沖縄県出身者である。当初から《赤松命令説》を否定する証言をしている。本件訴訟に出頭した証人である。(Ⅰ) (1) 『ある神話の背景』【昭和48年5月発行】(甲B18) 「『(地下壕はございましたか?)ないですよ、ありません。』 知念氏はきっぱりと否定した。 『この本に出て来るような将校会議というのはありませんか』 『いやあ、ぜんぜんしていません。只、配備のための将校会議というのはありました。一中隊どこへ行け、二中隊どこへ行けという式のね。全部稜線に配置しておりましたんでね。』 知念朝睦氏は、あまりにもまちがった記事が多いのと、最近、老眼鏡をかけなければ字が読みにくくなったので、この頃は渡嘉敷島に関することは一切、読まないことにした、と私に笑いながら語った。 つけ加えれば、知念氏は少くとも昭和四十五年までには沖縄の報道関係者から一切のインタビューを受けたことがないという。それが、赤松氏来島の時に『知念は逃げかくれしている』という一部の噂になって流れたが、 『逃げかくれはしておりません。しかし何も聞いていないところへ、こちらから話を売り込みに行く気もありませんから、黙っておりました。 昨年春(昭和四十五年三月)赤松隊長が見えた時に、市役所の職員の山田義時という人から会いたい、という申し出でを受けました。何も知らないので、初めは会おうと思いましたが、その後、その山田氏が、赤松帰れという声明文などを空港で読み上げて、それで名前もわかりましたので、そんな人に会うのは不愉快だと思って断りました。しかしその時が面会を申し込まれた最初でした』」(甲B18p113,114) 「食糧の分配の問題ですが、これは住民が取りやすい豚だとか鶏だとかをとって、取りにくい牛は軍が食べる。これは村長の目の前でそういう協定をしたわけです。ところがそういうことは、全然、戦記にもありませんし、新聞にも出ません。」(甲B18p184) (2)『沖縄県史第10巻』【1974年3月発行】(乙9)p769~775 「西山陣地では電話も通ぜず各隊との連結は容易ではありません。かろうじて各隊が集結していた頃、西山陣地の後方では、村民の自決が行われていました。 十歳くらいの女の子と、兄弟らしい男の子が陣地に私を訪ねて来て、お母さんが自決したというのです。はじめて自決のことを聞きました。 この子らは阿波連から恩納川に行き、西山陣地近くで、この子が手榴弾を発火させ、母親に投げたところ、赤児と母親の間におち、死んでしまったということでした。その自決場所には、妻子を殺したという男が半狂乱に、私に、自分はどうしても死ねないので斬ってくれと、わめいていました。この男も、姉妹も元気に居ります。 どうして、こういうことがおきたのか。その動機は、おそらく、数日まえ阿嘉が全滅し、村民は自決したときいて、いずれ自分たちもあのようになるんだと、きめていたに違いありません。そこへ、米軍の追撃砲です。山の中をさまよい、わいわい騒いでいるところへ、どかんと飛んで来たのがそれです。 もう生きられる望みを断たれたと、思っていたのです。それが自決をさせたと思います。しかし私が問題にするのは、十歳の少女がどうして手榴弾を手に入れたか、ということです。 それにしても私が見た自決者の遺体は六、七体でした。記録に残る三二九体なら、それは、恩納川上流に累積していなければならないはずですが、そんなのは知りません。 赤松隊長は、村民に自決者があったという報告を受けて、早まったことをしてくれた、と大変悲しんでいました。 私は赤松の側近の一人ですから、赤松隊長から私を素どおりしてはいかなる下令も行われないはずです。集団自決の命令なんて私は聞いたことも、見たこともありません。 もっとも、今現存しているA氏が機関銃を借りに来ていました。村民を殺すためだというので赤松に追い返されていました。」(p772~773)。 (3) 証人調書 『沖縄県史第10巻』(乙9)はインタビューを受けて記載されたもので、その内容は正しいとはっきり証言している(知念調書p1~5)。特に《赤松命令説》が虚構であることについては反対尋問もふまえて明確に証言している。 「(〈乙9の〉中身についてどう思いますか、正しいか間違いかということを聞かれて)正しいです。」(知念調書p2) 「はい。自決命令はいただいておりません。」(知念調書p5) また、『沖縄県史第10巻』(乙9)p772・2行目以下のエピソードを更に具体的に証言している。 「(何のために陣地に来たというふうに言ってたんですか。)それは理由はわかりませんけども、きょうだい2人ですから、戦隊長の命によりまして、乾麺麭を上げてやりましたら、帰りました。」(知念調書・p2)。 「(知念さんは、その姉、弟に対して、何か言いましたか。)はい。これは言いました。とにかく絶対に死ぬなと、捕虜になってもいいから生きなさいと、死ぬのは兵隊さんだけだと、こう言っておりましたら帰りました。」(同p2) 「(乾麺麭というのは、だれからもらったんですか。)戦隊長は、たしか3つだと思いますがくれましたので、それを上げて陣地から帰しました。」(同p3) 「(姉弟に会って、その後に赤松戦隊長のところに言いに行ったわけですか。)はい。あのときは、もうそういうふうに子供たちが来たんですから、陣地の中へ来たんで隊長に報告いたしました。」(同p3) 「(その隊長に報告をしたら、乾麺麭を赤松戦隊長が、これを姉弟に渡せということでくれたということですか。)はい、そうです。」(同p3) 「(ほかにあなた自身がその女の子に対して上げたものはありますか。)たしか私は財布をやったと思います。」(同p3) 「(なぜあなたは財布を渡したんですか。)これはもう兵隊でございますし、死んだらその財布は何も必要なくなると。そういうことで、おまえら絶対生きなさいよと、生きたらこの金は使えるはずだから、必ずそれを持っていきなさいと言って渡しました。」(同p3) ※ 知念自らが、陣地に来た「きょうだい」に対して、「絶対に死ぬな」と言い、赤松隊長から貰った「乾麺麭」をやり、自らの財布もあげている。「きょうだい」の話は、『沖縄県史第10巻』(乙9)にも記載されている話である。証言も具体的であり、《赤松命令説》の虚構を強く裏付けるものである。 (4) 『沖縄戦ショーダウン』(1~13)【平成8年6月】(甲B44) 「知念朝睦さんに電話すると、『赤松さんは自決命令を出していない。私は副官として隊長の側にいて、隊長をよく知っている。尊敬している。嘘の報道をしている新聞や書物は読む気もしない。赤松さんが気の毒だ』という。これは全てを白紙に戻して調査せねばならない、と決意した。」(甲B44・3・6段目) (5) 小括 赤松大尉の元副官知念朝睦は、本件において最重要証人の一人である。 知念は、『沖縄県史第10巻』(乙9)に収録された自身の証言を正しいものとして、それを更に具体的に証言している。《赤松命令説》、『鉄の暴風』の虚構性はより明白となっている。 7 金城重明 当時16歳。兄は阿波連の区長もしていた「金城重英」である。「金城武徳」と同級生である。「山城盛時」、「金城重英」と共に、「集団自決」を体験している。本件訴訟に出頭した証人である。(Ⅴ) (1) 『生き残った沖縄県民100人の証言』【昭和46年11月発行】(甲B21) 「渡嘉敷島でのいわゆる集団自決について、直接の指揮系統は未だ明確ではなく、赤松大尉は直接には命令を下さなかったという説もあり、したがって、その点は、いまは別個にして、当時の記憶をたどってみたい。米軍が慶良間列島に上陸したのが二十年三月二十六日、翌二十七日に、私たちは阿波連の部落から渡嘉敷へ移動した。そのときはすでに、私たちは軍と行動をともにするという意識が徹底されていて、みな玉砕の覚悟をもっていた。防衛隊から配られた手榴弾を手にして、ひたすら日本軍の命令を待っていた。だいぶんたって、軍からやっと自決命令が下った。ところが、最後まで戦う覚悟のはずの日本軍の陣地からは一発の応射もない。米軍の攻撃は、しだいに私たちに迫ってくる。すでに意を決していた私たちは、手榴弾のセンを抜き爆死を試みた。だが、前日からの雨で湿気を受けていたせいか、ほとんどがじゅうぶん発火せず、手榴弾の犠牲者はほとんどなかったといってよいくらいだ。後から考えれば、この手榴弾の不発のために悲劇はいっそうつのった。こんどは身内同志の殺し合いが始まったのである。私は米軍の爆風に冒され、意識がもうろうとしていたが、明らかに死を実感したことだけは確かである。やがて意識がはっきりしてくると、私の眼前で阿波連の区長が木を一本折って妻や子供をなぐり殺している場面が眼に映ってくるではないか。そのときの驚きようは、とてもことばにならない。その情景を見ていたまわりの人たちも以心伝心で、つぎつぎと家族同志、木やカマを使って殺し合い、自らの頸部をカミソリで切り、あるいはクワで親しい者の頭をたたき割る・・・。 私も、兄といっしょになって夢中で母と妹もなぐり殺した。半ば放心状態だった。島民が肉親までも殺し、また自らも命を絶たなければならなかった理由は3つあると思う。(1)米軍に捕まると惨殺される。(2)皇民として捕虜になることは恥辱である。(3)天皇陛下のために死ぬ、ということであった。」 ※ 「直接の指揮系統は未だ明確ではなく、赤松大尉は直接には命令を下さなかったという説もあり、したがって、その点は、いまは別個にして、当時の記憶をたどってみたい。」として、結論を留保した記載をしている。《赤松命令》を直接経験していないことを意味する。《赤松命令説》とは異なる3つの理由を挙げている(前記(1)(2)(3))。 (2) 『ある神話の背景』(甲B18) 曽野綾子は、金城重明の証言については「正確を期すために」、同人の手記をそのまま掲載している。 「三月二十八日、自決場へ集結せしめられてから、死の命令が出るまでの数時間は極めて長く重苦しく感ぜられた。」(甲B18p154) 「いよいよ自決命令が出たので、配られた数少ない手榴弾で、身内の者同士が一かたまりになって自決を始めた」(甲B18p155) 「しかしデモーニッシュな死への至上命令が遂に内面を支配した。怪獣によって魔力が充電される様に、死ななければならないと言う意識がいよいよ支配的になって行く。十六歳と言う年齢の少年の敏感さと純粋さが、異常な方向へ向けられてしまったのである。」(甲B18p156) 「しかし渡嘉敷島での最後の生き残りであると信じた私共は、敵の惨殺に会う時がいよいよ決定的に刻一刻と迫ってくるのを重く感じた。それはまさに末期的死の意識なのである。この様な状況で生き延びることはなお恐ろしい絶望でしかなかった。残された道は死のみである事を、以前よりもひしひしと直感した。この様に集団自決が終りに近づくに連れて、死の集団の強い連帯を覚えた。すべてが一つの死の家族集団と化したのである。肉親を越えたより大きな死の家族集団が、渡嘉敷の集団自決場で、瞬間的に形成された。 この死の連帯感が、私をして他人の死を早める働きへと動かしめた重大な要因だったのだ。」(甲B18p161) 「生きることより恐ろしい状態が来た時には死を願う。私たちの場合は異常の状況ですから、生きることが、生き残ることが恐かった。」(甲B18p161) ※ 《赤松命令》は出て来ない。むしろ、「死の連帯感」を重大な要因としている。 (3) 『「集団自決」を心に刻んで』【1995年6月第1刷・1999年9月第3刷発行】(甲B42) 著者の金城重明は、何百人という集団自決が起こった原因として、 「『皇軍』との"共生共死"の思想こそが、非戦闘員を死に追い込んだ最大の要因だったのです。」(甲B42p50) としており、集団自決の最大の要因を、『共生共死』の思想に求め、赤松隊長の命令とはしていない。 自決の経緯についても記載されているが、次のとおり、金城自身は、自決命令を目撃(直接体験)しておらず、「軍の命令」については、「議論がある」としている。金城重明には《赤松命令説》を語る上での証人適格はないのである。 「三月二八日の朝を迎えました。どんより曇った空が、当日の暗い、悲惨な出来事を予告しているかのようでした。村長の指揮のもと、住民は一か所に終結しました。重大な出来事、すなわち、死が待っているであろう、ということは、だれにも明瞭に予感されていました。」 「私どもは、刻々と迫りくる命令を待ちました。軍から命令が出たらしいとの情報が伝えられました(この事実関係については議論がある)。また、すでに米軍は三百メートル近くまで迫っている、との知らせもあったようです。」(甲B42p52)。 ※ 当時の自決に至る金城重明の心理状態も記載されている。この心理状態の記述からは、集団自決の発生が赤松隊長の命令により強いられたものという事実はうかがえない。 「決して、われ先に死に赴く男性は、一人もおりませんでした。愛する者を放置しておくということは、彼らを、最も恐れていた『鬼畜米英』の手に委ねて惨殺させることを意味したからです。『集団自決』が進行するにつれ、『生き残る』ことへの恐怖心と焦燥感のボルテージが、極度に高まってくるのを強烈に感じました。『生き残ったらどうしよう』と"共死"の定めから取り残されることへの恐怖は頂点に達しました。私どもは死の虜になってしまっていたのです。当時の『教育』の凄まじさに身震いがします。」(甲B42p55)。「もし、軍隊や住民側から"自分たちはまだ生きているぞ"との情報を伝達してくれる者が一人でもいたら、『集団自決』は中途で断念されたに違いありません。しかし、あのような状況では、それを期待する方が無理だ、との反論が返ってくるだろうと思います。」(甲B42p56) 「また、同じ慶良間の阿嘉島の『集団自決』(三月二六日)の誤報が、渡嘉敷の悲劇の遠因になったことも否定できません」(甲B42p57) (4) 証人調書 金城重明の証人調書において、自己の体験しない事実・評価は、何ら証言としての価値がない。価値があるのは、それがどんなに悲劇的であろうとも、公的に語った「集団自決の実像」である。 (5) 小括 金城重明の証言で明らかになったことで重要なことは、大きく分けて二つである。一つは、金城重明は、《赤松命令説》を語る証人としての適格性がないこと、もう一つは、被告らが《赤松命令説》をすり替えて主張する《3月20日手榴弾交付説》において手榴弾を受け取るべきはずの人物が誰も手榴弾を受け取っていないことを新たに証言したことである。すなわち、《赤松命令説》、《3月20日手榴弾交付説》は何ら根拠がない虚構であることが明らかとなったのである。 8 山城盛治 渡嘉敷出身、当時14歳。「集団自決」の事実を正直に証言したものである。山城は、「金城重明」、その兄「金城重英」と共に「集団自決」の体験者である。(Ⅴ) (1)『渡嘉敷村史 資料編』【昭和62年3月発行】(甲B39)p399~406 「翌日の朝九時頃、“集合”と号令がかかって、集まったところで、宮城遥拝をして、手榴弾がみんなに配られ、僕のところに渡されたのは、不発弾だったのか、あんまり押しつけたら、ネジがバカになって、信管がボロッと抜けて、でも火薬を食べたら死ぬんじゃないかと思って、家族の手に、少しずつあけて、なめて見たが、死なないものだから、それで男の人のいるところでは、もう、これじゃだめだから、自分の家族は、自分で始末しよう、といった。 女世帯のところは、もう慌てて、頼むから、あなたの家族を殺したら、次は、私たちを殺してくれ、と、いって、あっちでも、こっちでも殺し合っているのを見ましたよ。 僕らは、叔父がいないものだから、親戚のおじーに頼んであったらしい。でも、おじーは、山の中を逃げまわるうちに、頭がちょっとおかしくなっていた。 そうこうしているうちに、米軍からも弾がボンボン射ちこまれてね。 私は一四歳だったけど、村の青年たちが、死ぬ前に、アメリカーを一人でも殺してから死のう、斬り込みに行こうと話し合ってね。 行く前に、心残りがないようにと、刃物、ほとんどが日本軍のゴボウ剣ですが、どこから持って来たかわからないですがね。 それで(ゴボウ剣で)子どもは、背中から刺し殺し、子どもは、肉がうすいもので、むこうがわまで突きとおるのです。 そして、女の人はですね、上半身裸にして、左のオッパイをこう(手つきを真似る)自分であげさせて、刺したのです。 私は、年が若いし、青年たちに比べて力もないから、女の人を後ろから支える役でしたよ。 私たちは三人一組でね、一人は今、大学の先生をしています、もう一人は、区長、字の世話係りですよ。 年よりはですね、首に縄を巻いて、木に吊すのです。動かなくなったら、降ろして、こう並べるのです」 (2) 小括 上記「大学の先生」とは「金城重明」、「区長」とは金城重明の実兄「金城重英」のことである。「集団自決」は多様な態様を含むものであるが、《赤松命令説》は、この多様な態様を全て説明できるものではない。このことからも《赤松命令説》の虚構性は明らかである。 9 小嶺園枝 渡嘉敷出身。当時30歳である。当時4人の子供の母親である。「集団自決」の体験者である。(Ⅳ) (1) 『渡嘉敷村史 資料編』【昭和62年3月発行】(甲B39)p372~381 「本部のそばの川なんか、水が溢れて、赤土がドドーッと流れて、そこを渡って、今、玉砕場といわれているところに行った。 私たちは死ぬつもりはないから、最後の最後まで立っていたけど、他の人たちは、心中して、家族みんな死ぬのもいるし、傷負って生きている人もいるし、むごいものでした。 うちは、子ども四人に夫婦の六人家族、一番上の兄夫婦は子どもがなくて、また、姉が南洋から子ども三人つれて引き揚げて帰っていたから、これだけ一か所にまとまって座っていたら、義兄が、防衛隊だったけど、隊長の目をぬすんで手榴弾を二個持ってきた。」(甲B39p374) 「始まったのは、日がくれる前ですよ、スバヒラ(周り)で手榴弾をボンボンする人、太刀(銃剣)やヤマナジ(ナタ)で家族殺すのもいるし、負傷した人たちは、アビャーアビャーして、“タシキティキリー、クルチキリー”(助けてくれー、殺してくれー)するものだから、ウワラヌフルモーから本部の兵隊に追っ払われて、今の第二玉砕場に兵隊に連れて行かれたのですよ。 その前だったかね、村長の米田さんが、本部から機関銃かりて生き残った人たちをやろうとして兵隊にとめられたのは、親も子も血ダラダラして、本部に行ったら、隊長にはおこられるし、もう一人の兵隊は、剣ふりまわして、怖くなってカーシーガーラに逃げていく人もいるし」(甲B39p375) (2) 小括 4人の子供を持つ母親の体験証言である。《赤松命令説》を何ら語っていない。自決後、「隊長にはおこられる」という証言をしている。「義兄が、防衛隊だったけど、隊長の目をぬすんで手榴弾を二個持ってきた。」(甲B39p374)として、防衛隊が手榴弾を赤松隊長の目をぬすんで入手していたことを明らかにする。《手榴弾交付=「命令」説》の根拠は、武器は厳重に管理されている筈であるから赤松隊長が同意を与えたに違いないとするものであるが、防衛隊の持ち出しが可能な戦況であったのであり、前提が破綻している。 10 小嶺幸信 渡嘉敷出身、当時14歳である。(Ⅴ) (1) 『渡嘉敷村史 資料編』【昭和62年3月発行】(甲B39)p385~389 「玉砕場」に行った経緯が証言されている。 「アメリカーが上陸するまでは、西側(部落の)壕にいたが、その夜(二六日)防衛隊が『敵が上陸して危険だから移動しろ』と、いう事で、一応南側の山に避難した。 シジミチ山で一晩過ごしました。そこから見える慶良間海峡には、軍艦がいっぱい並んでいるのが見えて、もうそこら辺りにも(敵は)入り込んでいると思って、また、部落に降りて北山に行った。 その日は、だいぶ雨が降って、母の両親は、もう年で山道は歩くこともできない状態で、じいさんばあさんに『あんたたちは、若いから、出来るだけ命を永らえるようにしなさいよ』と、いわれ、別れました。 その夜、北山の、今、玉砕場と呼ばれるている処についた。 僕らは、夜明前に着いたが、夜が明けてから村の人たちが、どんどん避難してきた。どこから命令があったか知らないけど、みんな集まって来るから、僕は、そこが安全な避難場所だとばかり思っていた。誰が音頭をとったか知らないが、"天皇陛下バンザイ"と三唱やった事を覚えている」(甲B39p386) (2) 冊子『わたしたちの渡嘉敷島《六年生の社会科郷土資料》』(渡嘉敷村教育委員会編)【1989年3月31日初版・2004年3月31日改訂版発行】(甲B48) p39に上記(1)と同様の記載がある。 (3) 小括 「僕は、そこが安全な避難場所だとばかり思っていた」と証言している。《集合「命令」説》の破綻が判る証言である。 11 連下政市 赤松大尉の元部下である。当時第二中隊の第二戦闘群の郡長、少尉。《赤松命令説》を否定する証言である。(Ⅰ) (1) 『週刊朝日「集団自決の島-沖縄・慶良間」』【1970(昭和45)年8月発行】(甲B20) 「真っ暗な夜、10時過ぎにもなっていたでしょうかぁ。3、40人もの住民がワンワン泣きながらやってきた。『もうカネもいらない。殺してくれ。兵隊さんと一緒に死にたい』と叫びながら、手にもった貯金通帳や国債やかつおぶしを投げつけるのです。その泣声を耳にして、米軍陣地から機関銃を撃ちこまれ、一人の兵士が戦死した。『あんた方がきては撃たれるし部隊も迷惑するから動いてくれ』といっても泣くばかりで、説得するのに2、30分もかかったのを覚えている。その時点では自決のことは知りませんでした」(甲B20p21) 連下元小隊長に宛てられた島民の手紙 「(集団自決後、敵の機銃陣地に切り込みにいく途中)、連下少尉殿、あなたの刀を貸してくれませんか・・・、子供等を処分整理してこないとうしろがみが引かれて、どうしても貴殿方と一緒に行動することは出来ません、といったら貴殿がおこられてバカをいうもんじゃない、人間はどんな目に逢おうと、或いはちりぢりばらばらに別れても生きるものは生かすことだ、人間は死ぬことはやすいが、死んでからは生かされるものではない、例え戦争といえどもそんなバカな考えをもってはいけないよとさとされたのでほんとに思いとどまったのでした」 この手紙を基に、中西記者は「必ずしも赤松隊と島の人々とが真向から対立していたとはいえないようだ。」とコメントしている(甲B20p21)。 (2) 『ある神話の背景』(甲B18) 連下少尉は、住民が陣地内になだれ込んだ時点の事実を目撃している。 「二十七日の夜、雨の中で(ということは闇夜であった)村の人たちが、興奮してやって来て、彼の目の前で貯金通帳やかつおぶしを『ほかして』ここへおいてくれ、とわめいていたのを目撃していた。 しかし、そこはまだ、穴一つ満足にない陣地であった。いや、陣地の予定地だったという方が正しい。いくら予定地であろうと、軍陣地内に民間人を入れるということはできない。 連下少尉は、当然これを断った。」(甲B18p127,128)。 連下少尉は、「集団自決」の「場所」についても証言している。赤松隊長の「ほんの数人」、『鉄の暴風』に書かれる「329人もの屍がるいるい」という状況を見たことがないというのを受けての証言である。 「私は一人見ました。一週間後に谷川の傍にいたんです。死体かと思ったら、生きていました。『兵隊さん』って、声をかけられました。こめかみのところに血痕が附着していましたが、一人でした。」(甲B18p131)、 「あちこちで自決されたのと違いますか」 という連下少尉の発言を受けて、赤松大尉は、「三百人以上もの方が固まって亡くなった光景というのが、どうしても実感としてわかない」と答えている(甲B18p132)。 (3) 小括 住民の手紙の文面から、集団自決後に、連下は、子供達を殺すと言っている住民に対し「バカなこというな」と言って止めている。「自決命令」が出ていたのであれば考えられない行動である。 12 富野稔 当時20歳、赤松隊長の部下、当時第二中隊長。元少尉。(Ⅰ) (1) 『ある神話の背景』(甲B18) 富野少尉は、自決の場所、自決当時の陣地になだれこんで来た住民を目撃している。 「(自決した方をみたか)滝壺の傍でなら、二十名ばかり見ました。」 「(非戦闘員の村民がいる場所として適当か)上陸地点は、大体、敵の上陸でき得るところが決まっています。つまり南の方から上って来る可能性がこの場合、強い。その場合、軍が南向きに布陣したら、その後北側に、住民を置くのは一応常道だと思います。」(甲B18p134) 「(自決の前夜、豪雨のときしていたこと)穴掘りです。道具がないから、ゴボウ剣で掘っていました。前にも申しました通り二中隊の連れていた兵は約六十名で軽機関銃一丁だけですが、これではそう長い間、保たないな、と思っていました。」(甲B18p134,135) 「住民の方が流れ込んできたのは(28日の)14時頃です。二中隊正面に、泣き叫びながら押し寄せました。アビ叫喚というのでしょうか。確実に弾着を連れながら、近寄って来ました。つまり、敵の弾を引きつれるようにして来たんです。《兵隊さん、殺して下さい》口々に言いながら陣地へ入って来るので、どうしようもありませんでした。まさに生き地獄でした」(甲B18p135) 富野元少尉は、「当時の風潮」についても証言している。 「私は防衛召集兵の人たちが、軍人として戦いの場にいながら、すぐ近くに家族をかかえていたのは大変だったと思います。今の考えの風潮にはないかもしれませんが、あの当時、日本人なら誰でも、心残りの原因になりそうな、或いは自分の足手まといになりそうな家族を排除して軍人として心おきなく雄々しく闘いたいという気持はあったでしょうし、家族の側にも、そういう気分があったと思うんです。つまり、あの当時としてはきわめて自然だった愛国心のために、自らの命を絶った、という面もあると思います。死ぬのが恐いから死んだということがあるでしょうか。 むしろ、私が不思議に思うのは、そうして国に殉じるという美しい心で死んだ人たちのことを、何故、戦後になって、あれは命令で強制されたものだ、というような言い方をして、その死の清らかさを自らおとしめてしまうのか。私にはそのことが理解できません。」(甲B18p167) (2) 小括 部隊の当日の状況を証言している。当時、《赤松命令説》が出せる戦況にないことが判る。「心残りの原因になりそうな、或いは自分の足手まといになりそうな家族を排除して軍人として心おきなく雄々しく闘いたいという気持」は、先述の連下少尉に宛てられた住民からの手紙にも、同様のことが記載されている。 13 太田正一 元赤松隊候補生。《赤松命令説》を否定する。(Ⅰ) (1) 『ある神話の背景』(甲B18) 「もし、本当に玉砕命令を出していたのなら、生き残って再び集った人をそのまま見逃しはしないでしょうね。命令は命令ですから、いったん出した命令は遂行しなければならないし、また、そうできる状態にあったと思うんです。」(甲B18p141,142) (2) 小括 「軍隊の命令」の性質について語っている。《赤松命令説》に従って命令が遂行された事実は見当たらない。むしろ、陣地内になだれこんだ住民を追い返したり、衛生兵を派遣して治療にあたらせる等《赤松命令説》と相反する事実が認められる。 14 若山正三 赤松隊長の元部下、軍曹。衛生兵として「集団自決」後の住民の治療にあたっている。(Ⅰ) (1) 『ある神話の背景』(甲B18) 赤松隊長の意向で村民の治療をしたことを語っている。これも《赤松命令説》が虚構であることを示す重要な事実である。 「村民の治療をなさったのは、若山さんのご一存ですか?」 「いや、軍医や隊長の意向でもありましたんでね。」 「若山さんが、こっそり行っておあげになったんじゃありませんか?」 「いやそんなことはないです。明らかに隊長と軍医に言われたからです」 「それを証言なさいますか?」 「それはまちがいないことです」(甲B18p121,122) (2) 小括 太田元候補生が言うように、もし《赤松命令説》が事実であるなら、村民の治療をするわけがない。この証言も《赤松命令説》が虚構であることを示す事実である。 15 皆本義博 元赤松隊、赤松隊長の部下である。原告側の証人となった。(Ⅰ) 法廷で、当時の戦況、赤松隊長とのやり取りを具体的に証言し、《赤松命令説》を完全に否定した。 16 照屋昇雄 戦後の琉球政府で軍人・軍属や遺族の援護業務に携わる。《赤松命令説》を完全否定する証言をしている。 (1)『産経新聞記事』(豊吉広英)【平成18年8月27日朝刊】(甲B35) 琉球政府関係者や渡嘉敷村村長、日本政府南方連絡事務所の担当者らと集団自決の犠牲者らに援護法を適用する方法を検討し、その方法として「軍による命令」という便法を案出し、玉井喜八村長が赤松元隊長に告げたところ、「隊長命令とする命令書を作ってくれ。そしたら判を押してサインする」と言って赤松元隊長が重い十字架を背負ったことを証言した(甲B35・1枚目、3枚目)。 「平成5年、渡嘉敷島北部の集団自決跡地に建てられた碑には、『軍命令』とは一切刻まれていない。渡嘉敷村の関係者が議論を重ねた末の文章だという。村歴史民俗資料館には、赤松元大尉が陸軍士官学校卒業時に受け取った恩賜の銀時計も飾られている。同村の担当者は、『命令』があったかどうかは、い・/div 原告最終準備書面・目次
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砂漠かジャブロー地上ステージで遊びたいです。 -- (名無しさん) 2007-12-09 04 52 58 年末の砂漠が楽しみで仕方ないねぇ -- (名無しさん) 2007-12-13 12 40 08 バンナムめ、年末は逆の発想できたか。まあ、ともかく、今のバージョンの砂漠じゃDAS搭載のタンクが前より重要になるかもしれないですね。 -- (赤蟹がない少将) 2007-12-14 01 19 12 着地硬直の差分化によって今まで以上に中塩素が大量発生すると予測 -- (名無しさん) 2007-12-14 08 26 20 そして中塩素しか使わないと高らかに宣言www -- (名無し) 2007-12-15 11 01 08 JGではスナ祭りは有効だけどTDではどうなんだろう? -- (名無しさん) 2007-12-15 13 14 42 TDは稜線に隠れて進軍されるからダメじゃね?スナの位置も丸見えになるだろうし・・・ -- (名無しさん) 2007-12-15 17 09 34 高台の奪い合いw。【ここは任せろ!】【ここは任せろ!】【ここは任せろ!】×∞ -- (名無しさん) 2007-12-20 19 26 57 12/26からの先行キャンペーンで普段人気のないTDもわんさか来るんだろうか? -- (格闘機地雷) 2007-12-23 23 38 49 ゲルG欲しいのに、狙は遠慮したほうが勝ちに近くなるような気がしてならない。軽快なステップの陸ジム、ジムあたりに付かれるとやっかいだし。ドムキャノンも欲しいし。みなさんはどうしますか? -- (格闘機地雷) 2007-12-23 23 45 21 狙が何の為に広範囲のレーダーあるか解ってる?よく見てれば近付かれない。スナはスナで重要だね。ここはピリッてる敵の送り狼しやすいし中塩素の牽制出来るから88ならいた方がいい。3機以上は勘弁だが -- (名無しさん) 2007-12-24 16 20 14 ↑×2 どちらかというとジムや陸ジムより陸ガンやジム駒のほうがうざくない? -- (名無しさん) 2007-12-24 16 40 48 >格闘機地雷氏。自分もゲルG欲しいのですが、4vs4では自重気味です。人数が少ないと、戦線を直接押し上げる人数で、戦局がだいぶ違いますから。同じようにゲルG欲しい人が多いのか、即決な人多目ですし。ここでは、他であまり使わないドムトロで、軽快な立ち回りを楽しむのがいいかもしれないです。>陸ガンジム駒。確かに、こちらのほうが嫌ですね。ジム、陸ジムは着地をかなり狙えますが、陸ガンは180mmがうざったく、ジム駒は硬直が少ないので中遠狙では狙いづらく・・・ -- (へたれさん) 2007-12-25 01 07 30 ゲルG欲しいならNYのほうがいいのでは?私はTDではSとれないけどNYなら何度も取れましたよ?もちろん88。TDでは粘着され4落ちした経験がトラウマに・・・? -- (名無しさん) 2007-12-25 08 53 48 へたれさん、名無しさんありがとうございます。ゲルGはNY8VS8で獲得狙ってみます。がんばります!! -- (格闘機地雷) 2007-12-25 10 20 17 TDの方が明らかに簡単だと思いますが?TDでの44でも88でも簡単にSが取れると思います。NYだと地形が入り組んでいますので慣れている人ならば取れると思いますけど、不慣れの人にはNYかキャニオンの方が簡単に取れると思います -- (名無しさん) 2007-12-25 10 30 26 確かに慣れですね。次にいつくるかわからないNY待つよりTDでがんばってみてもよいのでは?↑ NYだと地形が入り組んでいますので慣れている人ならば取れると思いますけど、不慣れの人にはNYかキャニオンの方が簡単に取れると思います。NYはいいのか?わるいのか?TDかGCと読み替えていいのかな?揚げ足取りすまん・・・ -- (名無しさん) 2007-12-25 12 37 20 自分もスナSゲットはTDの方が簡単と思いますね。ただし、JSは必須。お座りは相手スナのえさになりますから。相手のスナとジャンプ合戦し、2回落としたら、あとは何発か他のやつに当てるだけでSとれる。とにかくスナは相手スナをいかにけん制するかですね。相手スナが拠点上または裏に回ってしまったら、けん制しつつ他のやつを叩く!GCもスナSは楽だね。 -- (名無しさん) 2007-12-25 12 49 40 ・・・っていうか、どのMAPも敵の技量次第。 -- (名無しさん) 2007-12-25 12 51 52 狙は関係ないけど、トロ使えば誰でもS取れるんじゃんwwwトロ&ドム最高! -- (名無しさん) 2007-12-25 14 09 26 ドムに代わってドムキャが入れば前線ドムトロでドムキャは牽制&拠点攻めしてれば相手に中塩素いなきゃ最強な気がする -- (名無しさん) 2007-12-25 14 24 18 やはりTDはドム系がかなり使えますね。ドムキャもサブと格闘に追加弾あるし(特に閃光弾wktk)、かなり援護できる機体な気がする。 -- (名無しさん) 2007-12-25 14 54 41 ドム系はスナⅡのいい餌になり易い。 照り焼きにされないように、常に気をつけて。 -- (名無しさん) 2007-12-25 14 57 47 スナⅡは、撃っている間に斜めジャンプ上昇されると、横ブースト移動と比べて照準合わせづらいのでかすり程度で済みますよ。ちょうどブースト移動中に捕捉された場合も、無傷とはいかないですが当る瞬間にタックル出せば即ダウンで最低限のダメで済みます。これらをやっていけば長時間照射で死ぬなんてことはほぼ無いと思います。あとはレーダーと肉眼で、今どっちを狙っているか、それから撃つ間隔(リロードカウント)と動きを頭に入れておけばそもそも狙われることも少なくなるでしょう。 -- (名無しさん) 2007-12-25 15 41 48 敵近とやり合ってて横移動してるときにスナⅡに狙われるとツライ…って話じゃないの? -- (名無しさん) 2007-12-25 17 43 37 このステージは初めてなのですが、アッガイ使うのは無謀ですか? -- (俺がガンダムだ) 2007-12-25 18 01 35 ↑無謀とは言わないけど、敵近距離や中距離に引き撃ちされると辛いのは確か。どちらかにタンクが居ればタンク周りで乱戦になりやすいので格が居ると心強い。 -- (名無しさん) 2007-12-25 18 05 39 そもそもスナⅡに撃たれるような場所で敵とやり合わないようにしないとだめなんじゃ。うまく障害物挟んだりで。そうすると、レーダーとか周りをまめに見るようにしないとだけど。 -- (名無しさん) 2007-12-25 19 00 53 TDはなにげに、タンクの練習にいいですね。砲撃地点まで近いですし、身を守りやすいですし、ブラインドショットの練習もできますし。更に、グフ祭りまで楽しめました。おかげで、際どいタイミングでドムキャと高ゲルの支給条件満たせました・・・明日が楽しみです。>砂II対策。斜めジャンプ上昇・・・知らなかった、覚えておきます。>俺がガンダムだ氏。どちらかというとグフのほうが無難かもしれません。まだ支給されていない場合は、ゴッグよりはアッガイのほうがいいかもですね。 -- (へたれさん) 2007-12-25 23 20 11 ゲルG欲しい気持ちはわかるけど、青や緑に乗って前線張ってる人の気持ちも分かってね。 -- (ジオン野良少将) 2007-12-25 23 40 30 ゲルGはジャンプスナイプできるだけの技量があれば。どのMAPでも楽勝でS量産できるんだけど・・・地雷スナだけはマッチングされたくないって毎度思う。自衛もできないのに乗るなって話ですよ。コストの無駄だからザクⅡにして餌にでもなってwww -- (名無しさん) 2007-12-26 02 46 19 みなさん、先行支給は受けられましたか?自分は1戦目、タンクで勝ちをもぎ取ってくじ引きの権利をもらう戦法で。とにかく相手よりも先に、相手のゲージを飛ばす戦いになるので、タンク乗りの野責任重大でした。他のメンバーがタンクを選んでくれたら、自分がDになっても敵と歩き撃ち合戦したりして、勝ちにこだわる戦いを堪能できました。wおかげで高機動型ゲルググまで支給を受けられました。 -- (マンタロ) 2007-12-26 16 02 59 素ザクで陸ガンになにもできずに落ちた……陸ガン強杉 -- (ぜつ大佐) 2007-12-26 16 12 35 大佐になっても、対応できないお前が悪い。別にMGは歩きよけできるし、MLも、機体旋回させながら歩けばよけられる。陸ガンが強い?何言ってんだよ。愚痴る前にテク磨けよ。 -- (名無しさん) 2007-12-26 22 04 34 そうだね。でも陸ガンは強いけどね。 -- (名無しさん) 2007-12-26 22 52 45 ていうかこのMAPでドムトロ乗らないでどうする・・・遮蔽物ないんだから機動性で優位に立たないと腕の悪い陸ガンにしか勝てないでしょ。連邦メインの私でも「これ反則だろwww」て思うくらい軽快に動けて正直引いたよ。マシンガンばら撒かれてもへっちゃらなんだもん。 -- (へぼりーだー(こっちは伍長に)) 2007-12-26 22 59 49 >マンタロ氏。自分もドムキャげっとです。まだ乗ってませんが。>陸ガン。確かに強いですね。ただ、すでに意見が出ていますがせっかくの砂漠。ドムトロで対抗できるのですからまだマシです。ヒマラヤとかジャブ地下の陸ガンに比べれば、ここ(TD)はまだなんとか・・・>へぼりーだー氏。ジオンメインの自分が陸ガン使っても、やはり反則的なコストパフォーマンスの良さを感じますから、似たようなものかと思います。今回のアップデートで全体的に隙が大きくなったにもかかわらず、この使い勝手の良さですからね・・・ -- (へたれさん) 2007-12-26 23 33 17 大佐になっても、素ザクじゃあ対応できる訳無いんだから別に悪くはないでしょ。悪いとすれば、それ以前の機体選択の問題ですね。それにしても、素ザク使って陸ガン強すぎって言うのも・・・笑。個人的に、大佐さんグッジョブb。まあTDならドムトロですね -- (超既出まとめスマソ) 2007-12-27 00 33 35 ドムトロも良いですが、F2なら陸ガンと十分にタイマン出来ますよ。ミサポを上手に使いましょう。また素ザクでも、陸ガンの働きを抑える事ぐらいは可能です。私は例え自分がCやDでも、勝利に貢献出来れば良いですけどね。 -- (野良ザク少将) 2007-12-27 00 57 55 ↑よく分かるのだけれど、より勝利できる機体のことを総合的に考えるとやっぱりTDではドムトロが適材かなと思う。私観統計的に勝利しやすい機体を、比較的に、効率的に考えるとね。ドムトロなら働きを抑えるどころかそれ以上のことが、私観では出来ると思う。だから、逆に言っちゃうと「抑える事ぐらいは可能」っていうのが「抑える事しか出来ない」って見えてなんだか悲しくなってくるんです・・・。否定的 悲観的な意見でごめんなさい -- (両将。゚゚( ヘ<)゚ ゚。ビエェーン ) 2007-12-27 01 37 37 ↑別にザクそのものを否定してる訳じゃない(人によって慣れ不慣れはあるのだし)ので誤解のないように。゚゚( ヘ<)゚ ゚。 -- (ザクでも出来ることはいっぱいあるんだからっ) 2007-12-27 01 39 30 ↑*3おっしゃる通り。素ザクでもひたすら横歩きで陸ガンを味方タンクに近づけない事はできます。喰らうのもMLだけなんで、味方タンクが拠点を落とす時間は稼げますね。野良の場合、他店出撃の方がそれを評価してくれるか、が気になりますが。1戦目はリプがないし。タンクは分かってくれてるだろうけど。↑*2ドムトロはこのステージには確かにいいと思います。(個人的にも大好きな機体です)しかし、一般的な編成では4VS4で投入出来る機数は限定されませんか? -- (ジオン野良少将) 2007-12-27 01 48 09 ザクで2落ちするくらいならトロ1落ちのほうが安い。いくら低コストでも2~3落ちしたらまずいっしょ。連邦にはホバー機体いないからザクでも対処は出来るけど他のMAPでも「陸ガン強すぎ」って言う人多いのに、対抗馬でありこのTDで最も戦果を上げれる(ハズの)ドムトロを捨ててまで他機体で出撃する意味はあるのかな?連邦は「トロ対策に陸ガン2枚」くらいは当たり前ですのでこちらも「陸ガン対策にトロ2枚」くらいは良いのでは? 「ドムトロ苦手、ザクのほうが楽」っていう人ならザク系でも自然と戦果あがると思うし問題ないですよ。 -- (へぼりーだー(こっちは伍長に)) 2007-12-27 02 01 27 >へぼりーだー(こっちは伍長に)殿。言葉が足りなかったようで。4VS4ならアンチが陸ガン1機なら素ザク1機でピリピリしますが、タンクが拠点落とすまで守れます(ポイントは期待出来ないけど)。個人レベルで考えるならドムトロでOKです。しかしチームで勝ちを考えれば、コスト200の機体を複数は投入出来ますか?壁や釣りにコスト200を使えませんぜ。ドムトロがそこまでバランス良ければ、ドムトロ*3、タンク*1が鉄板になるのでは?コストの高さと格闘戦での戦力を考慮すると、4VS4で投入出来るのは1機ではないでしょうか(引き気味でもう1機)? -- (ジオン野良少将) 2007-12-27 02 36 17 チャットしてるみたいになるから簡潔に・・・私の理想は 格闘機1 トロ2 タンク1 です。何度も言いますが「ドム系使うの苦手」ならザク系で良いと思う。高コスト機が壁や釣りしてどうするんですか・・・ドムトロで格闘戦??その時点で運用間違ってますよ。 -- (へぼりーだー(大佐に( A`)イヤー)) 2007-12-27 03 21 46 44ならタンクとトロ2まで大丈夫ですね。もう1機がグフかF2か赤ザクあたりになると思いますが。 -- (名無しさん) 2007-12-27 08 42 16 トロで壁や釣りをしろと言う事ではなく、そういう役割が必要なのに、このステージに適性が高い機体と言うだけで複数投入出来るか、という話なんだが。 -- (ジオン野良少将) 2007-12-27 09 39 25 トロじゃタンク護衛はできないでしょ。タンク護衛にデザク、アンチ 遊撃でトロ2機ぐらいがちょうどいいと思う。44で格は別にいらないと思ってます。拠点2落としがデフォなステージですし。 -- (ジオン中将) 2007-12-27 11 14 48 ここに書いている方々は4バーストですか?野良ですか?4バーストならトロ3マカク1で何の問題も無いと思います、トロ3は44砂漠でしかできないと思いますので楽しんでます。実際に月火水で4バーストは30戦くらいしかできませんでしたが無敗です。逆に野良で出るならトロ3は怖いときがあってグフザクにしたりしてます。皆さんのメンバー構成はいつもどんな感じなんでしょうか? -- (名無しさん) 2007-12-27 12 19 01 自分のTDでの44時の将官戦の経験だけで言ってしまうと、自分はグフで出ることが多いのですが、一人はタンクとして他二人がドムトロを使う場合とそれ以外の近を使う場合を比較すると、圧倒的にドムトロ2機の方が勝率高いのです。安い機体でタンクが砲撃している間、その結果落ちたとしても敵を食い止める役をしようとする人もいますが、結局2,3落ちるので「何回落ちてるんだよ」って思っちゃいます。陸ガンと歩きでサシとかされても、特に44時の近の立ち回りは1:1じゃなくていかに味方(特に格)がやばい時にすぐにフォローできるか(2 1の状況にするか)で、そう考えるとやっぱりブースト使いやすいドムトロなのかなと。そもそも、護衛されてなんとか砲撃できるようなタンクにも問題あるんですよ。自らが囮となりつつ拠点叩けるくらいのタンク運用が特に将官戦では求められると思います。格は、近に突っ込んでいくような単純な立ち回りではいない方がいいと思いますが、QDができるので、小回りが利き状況に柔軟に対処できる点では優れていると思います。近距離、特にドムトロは近いレンジでは小回り利かないですしね。 -- (野良両将) 2007-12-27 12 52 45 素ザク、FⅡもミサポを上手く使えば陸ガンに対応できると個人的には思ってるんですが。わざわざ高コスのドムトロに乗らなくても。今更こんな質問で申し訳ないが、ドムトロって陸ガンのMLを横歩きで避けれるんでしょうか?無理ならドムトロを使うメリットが分からない。グラップル使えば避けれる? -- (両大佐) 2007-12-27 12 56 55 ↑ブーストちょんで避けられます。硬直ないし次へと対応しやすいかと。ブーストなしはわかりません・・・ -- (名無しさん) 2007-12-27 13 01 16 横歩きで避けれる・避けれないことだけがメリット・デメリットっていう話になるのが分からないです。例えば、横歩きで避けれない状況でドムトロとそれ以外の近がブーストして避ける時、トロは硬直が無いですが、ザクは止まるのでそこをマシでやられる確率が圧倒的に多いです。マルチそのものがどうこうじゃなく、その後の展開が不利になりがちなのが問題なんですよ、総合的な移動の面を考えて。マルチが歩き避けできたからどうって話じゃないです(ザクの方がトロより歩き避けしやすいとしても)。ザクの総合的な機動力やマシの性能がドムトロのそれらを上回っていれば別なんですけどね。それから重ねていいますが、慣れ不慣れはあるので「絶対に」ドムトロの方が使えるとは言えません。でも実際的な能力や44時のコストパフォーマンス(ザク2,3機 トロ0,1機)から使えることは確かです。あとコスト面をより考えなくてはいけない88時とはまた別の話ですので。 -- (野良両将) 2007-12-27 13 09 39 陸ガン相手の単純な戦闘能力ではトロのほうがモアベターかと。上にあるように慣れ不慣れの問題でもあるかと思いますが・・・。作戦によって機体選択も変わるけどね。 -- (名無しさん) 2007-12-27 13 26 46 よく陸ガンとトロで歩き合戦してる人いるけどものすごい頭悪いよね。 -- (名無しさん) 2007-12-27 14 03 17 歩き合戦。最近トロを使い始めました。相手陸ガンの場合はどうするのが正解ですか? -- (トロ上等兵) 2007-12-27 17 03 52 ↑どんな相手でも基本は、サブで動かし(ブーストorジャンプ)硬直をマシンガンで狙う。千日手になりそうだったら、さっさと別の相手狙うが吉。 -- (名無しさん) 2007-12-27 17 07 14 2回やってきましたが1回は勝ちましたが1回は負けました。2回ともタンクです敵味方ともに佐官です。拠点砲撃はガウの羽根の隣でおこないました。やはり負けたのは自分がガウの羽根の隣にこだわったから。なのでしょうか -- (名無しさん) 2007-12-27 19 57 13 ↑一度目はガウ羽根が鉄板だが落としきれずに再出撃の際は。こだわる必要はないと思われる。戦線が固まってるならそれを避けて拠点砲撃するレーダーの。確認もタンク運用の基本じゃないかな?44ならミノ粉無くても意外とフリーで撃てることも。戦線の状況次第ではありえる。柔軟に状況判断する癖をつけることをお奨めする。どうでもいいがドムキャ出しで散々苦労したのに。高機動ゲルがたまたま放り込まれたバンナムせんで。でたのはなんだかなーってかんじでした(´・ω・`)。 -- (中尉とか) 2007-12-27 20 32 47 FAガンダムのミサイルAの件だが、wikiのデータを見ると44時の拠点を3・4発で落とせるなら、明日の88がやばくないか?編成に組み込みやすくなる分出現率が高くなるんじゃないか?タンクとの共同作戦も考えられるので対策を立てたほうがよいのでは。 -- (赤蟹がない少将) 2007-12-27 21 21 42 所詮は中だし、QDLでかればOK。しかも、44で4発かもしれないけど88なら弾数増えるし。リロード長かったはずだから別にそこまで気にしない。 -- (名無しさん) 2007-12-27 23 39 30 タンクアンチにトロ、Bましを使ってます。ちくちくあたりますよ~ -- (名無しさん) 2007-12-27 23 40 57 ドムキャ、4vs4だと立ち回りが難しすぎです(´・ω・`)>トロと陸ガンのキャッキャウフフ。相手がML > マシだけのガン待ちさんなら、自慢の足を駆使してさくっと別の相手にターゲットを切り替えたほうがよろしいかと。ほいで、陸ガンが他の味方狙い始めたようならそこを狙えばOK。>トロBマシ。単発の奴でしたっけ?ちょっと試してみよう・・・ -- (へたれさん) 2007-12-28 00 08 39 偉そうな事は、いえませんがやはり近距離機ならここのステージはトロですね。金閣に噛み付かれない位置取りで、できればアンチ一択で敵タンク中心に削ってもらいたいです。ザク系に乗りなれている方に無理強いは絶対にしませんが、ドムトロのコスト200に自重してデザクやF2に毎回のっている方などはここでトロを試してみてはいかがでしょうか?当たり前ですが140や160のコストで2、3落ちするほうがドムトロ1落ちよりもひどいですよ。安ければ強いなんて事はありませんから。この機体でしたら、成り立て佐官クラスの腕でも将官クラスの回避ができますし。何より将官戦で自分が連邦でプレーした時に、トロとタイマンはるのは貧乏くじひいたみたいに思えますから。 -- (鯛さ) 2007-12-28 02 23 32 連邦やってた方としては、アンチに来たドムトロはジムで十分対処可能。最低タンクが。拠点落とすまでは膠着状態、へタレなら拠点落とすまでにBSGのみでHP半分以上削ることが出来る。陸ガンならマルチで削りつつじりじり距離詰めて切り込むか、誘うか、相手次第。「落とせなくても良いや」ってのが本音(自分は)自分はアンチドムトロ、護衛F2がやりやすい。ミサポの段数がマルチと一緒でリロードはこっちの方が早いので有利と思う。格相手でも近づいて来ようとしてもミサポで転ばせて下がることも出来れば飛ばせて下がり撃ち、カットも78Aマシつかえばダメージ稼げる。護衛にドムトロ使うと(自分が慣れてないのもあるが)迂闊に距離詰めれないし、旋回遅いので使いづらい印象がある。まぁ、上手いドムトロ何やらせても良いんだけどw使い方自信無いなら護衛はF2の方が良いと思う。 -- (通りすがりの元大将) 2007-12-28 04 56 28 自分は護衛はデザクがほとんどですね。クラッカーが便利で、前線で弾幕張りながら飛んできた敵は被せカウンターが取りやすい。さらに2機以上来てもダウンとりやすく拠点砲撃の時間が稼げます。アンチはトロで相手護衛を引きつけて、味方格にタンクつぶしてもらうのが多かったかな? -- (中佐復帰) 2007-12-28 08 32 41 トロなら陸ガン1を相手にしながら敵タンクの邪魔することできますからね。位置採り気をつけながら移動して、歩き合戦もしくは陸ガンとタンクの位置が重なったらタンクに攻撃ってのがいいと思う。歩き陸ガン対策としては基本的に無視して別の敵に行く。距離離すと慌ててブースト噴かして追ってくる人もいるからそこでまた硬直にマシ。とにかくトロ使うなら歩きとの1対1は避けて欲しい。 -- (ジオン中将) 2007-12-28 10 47 28 例外はありますが、基本的に ・連邦 :高コスト高性能 ≒ タイマン強 ・ジオン:低コスト(連邦に比べると)低性能 ≒ タイマン苦手 な傾向がありますからね。トロと歩き陸ガンに限らず、タイマンはなるべく控えたほうがいいかと思います。>デザク。そういえば、存在を忘れられがち・・・かくいう自分も忘れてました。硬直が大きくなって使いづらくなってから、まったく手を出してなかったです。 -- (へたれさん) 2007-12-28 15 22 18 ↑の紹介はどうかと思うぞ。高性能だからってタイマン強とはかぎらないし、ジオンは全然低性能じゃないよ。コスト以上の性能普通に持ってるじゃん。タイマン強い弱いは、個人の腕だと思うぜ? -- (名無しさん) 2007-12-28 23 39 36 はじめに「例外がある」という断り書きをしていることと、わざわざ「≒」を使用している意図を汲んでいただけると、幸いです。 -- (へたれさん) 2007-12-29 00 13 37 トロに関する議論の出発点が、チームで勝利する事が目的か、自分がB以上獲れるかで食い違ってる気がする。チームでの勝利を考えた場合は、タンク護衛ができないトロは定員枠が決まってると思うが。将官同士の8VS8なら一般的な戦術では2機までじゃないか? -- (名無しさん) 2007-12-29 00 35 59 ↑別に落ちない自信があれば枠とか限定とか考えなくていいんじゃない?実際落ちたらもちろんその人ポカスカジャン。そもそも、一般的な戦術っていうのが人それぞれで違うかもなんだし。 -- (十人十色!Hey×2!!) 2007-12-29 00 40 24 ここでこのところ議論されているトロ、武装はマシAかBってことで理解していいですか? -- (名無しさん) 2007-12-29 00 49 02 ですねd -- (名無しさん) 2007-12-29 00 53 46 「近」が墜ちない自信のあるトロばっかで、タンクの護衛ができるのか?トロが生き残っても、護衛対象のタンクが墜ちたら意味なくね(TDならタンク戦だろ)? なんか議論が噛み合ってないのだが。同じ「近」というカテゴリーでも、MSによって役割が違うのではないか? -- (名無しさん) 2007-12-29 01 06 12 自分としては、護衛=自落ち必須と考えているのがもう違う気がする。落ちたらゲージ減るのは基本でしょ?落ちること前提に戦術組むってどうなの?護衛が落とされてるのはタンクの立ち回りにも問題があるんじゃないの?もっと全体的な視野で考えないとより良い戦術は考えられないんじゃないかな。まあ実際、それが難しいから苦労するんだっていうのは分かるけどね。 -- (名無しさん) 2007-12-29 01 30 45 ↑特に言いたいのは、タンクそのものの立ち回りも見直さないで、護衛のことばかりを考えるのはおかしいってことです。時機や味方の状況見もしないでただ拠点叩きにいくようなタンクに、護衛のことだけで戦術考えるのはしょうがない話じゃないですか? -- (名無しさん) 2007-12-29 01 34 57 素ザクやF2は2、3落ちすると考えている人は、戦術観のないトロマンセーな人でしょ。ザクでも味方タンクが拠点落とすまで、敵機をタンクに近づけない事は楽勝でできますよ。ピリピリするし、自分のポイントは低くなりますが。皆さん分かってると思うけど、タンク護衛って、タンクを斬ってる敵の背中にマシ浴びせる事ではなく、タンクに近づかせない事ですよ。 -- (名無しさん) 2007-12-29 01 51 26 ↑ 言ってることが微妙におかしくないですか?タンクに近づけないことが出来るのはザクだろうとトロだろうと同じことで、「ピリピリするし」って言ってる時点で「落ちる」兆候じゃないですか?それで落ちて突破されたりしたらそれこそ護衛になってないと思うんですが。もちろん護衛役は近づかせないことが出来るのが最良ですが、だからといって護衛だけのサイドで物を見てると、敵が護衛を上回ってる場合にそれで戦術として良いってことにはならないんじゃ?タンクに楽勝で近づけないような戦いだったらその戦術や機体選択でいいってことですよ。別にトロだろうがザクだろうが。ただ、それが出来ない場合もあるから戦術を考える必要があるんだと思うのです。それで100%勝っているならその戦術でいいと思いますよ。 -- (名無しさん) 2007-12-29 09 26 00 ↑ 近づけないような→近づけさせないような です、失礼。 -- (名無しさん) 2007-12-29 09 29 29 ザクとトロで否定的な意見が続いているようだが、88TDでの護衛はザクが一番と考えている人は(近カテに限らず)他機と比べて何が優れているのか、逆にトロは落ちない(のが利点と言っているように見えるが)ことが全体的に、そしてやはり他機を使った時と比較して果たしてどれだけ有効なのか、それを明確にすることが戦術を考える上で大切だと思う。ただ「護衛=ザク優秀」という考えや「TD=ドムトロ最強」という考えだけでは、より良いTDでの戦術を考える議論として成り立たないのではないだろうか。横からすまない。 -- (名無しさん) 2007-12-29 11 18 22 44、88でもタンク前衛はザクで、そのカバーとタンク護衛がトロだと考えてる。前衛抜けてきたのを格闘機が処理、いないならトロで状況をみて戦う。アンチもトロで牽制メイン。これが基本的な役回りだと思っていたが違ってるかな? -- (名無しさん) 2007-12-29 19 30 14 アンチ編成時はドムキャのC砲が中々便利だった。ロック距離が短いのが難点だが近よりは射程長く、一発ダウンだから拠点攻撃は遅らせれるし、威力が中々あった。しかし、ザクタンクみたいに角度が付けれないから複数ヒットがねらいづらいね -- (名無しさん) 2007-12-29 20 59 36 むむ、ドムキャC砲いいですか・・・がんばろう。リロードが早くて威力高めの拡散弾頭ってだけで結構テンション上がりますね。 -- (へたれさん) 2007-12-29 22 22 58 ↑↑↑私が普段経験する将官戦もそれが基本だと思います。ここ数日は新機体が混ざってるけどwただしタンクの前に出る役割はトロには向いてないということが、ある程度の経験を積まないと分からないと思う。タンク戦はリザルトの数字だけが評価ではないのだが。これを言ったら終わりだけど、将官と等兵が同じ場で戦術語る事に無理あるよね。 -- (名無しさん) 2007-12-30 00 15 33 TDではV-6でよく出撃しますが、連邦もタンク、特にガンタンクでの構成が多い様です。ゆえにV-6の役割は拠点を2回以上落とすことを必須としています。1回落としただけで安心しているとガンタンクに2回拠点を落とされ必ず敗北します。ジオンタンク護衛は多く前述されているように近づけさせないでいてくれると助かります。ガウ羽根のジオン側から見て右手、砂漠の中央を連邦に突破されないように近格に護衛してもらうと勝率が非常に上がります。敵スナもV-6狙いでくる場合も多いですが、近格が中央より進軍されるとV-6を撃つのを止め、早く逃避行動に入ってくれます。最近、このように野良のV-6出撃時でもよい近格に出会えています。ありがとう!! -- (格闘機地雷) 2007-12-30 01 37 50 ↑×4 ドムキャC砲ですか。使いたいけどドムキャノンは未だ手に入らず……。さっきも抽選してきたけど、5枚ある抽選番号が表示後いきなり2枚消えた……。結局当たらず……冬休みカオス状態のためちょっと勝ちづらいです。それとさっき軍曹になったんですが、96戦で軍曹って早いんですかね?まあこれで後は砂を10戦位やってからS取るだけでゲルGゲット出来ます。先行支給中に中尉までになれるかな……。) -- (小説軍曹) 2007-12-30 17 18 30 話を切るようですまないが、8VS8砂漠でのタンクの使い方は皆どう使ってます? 私の場合は、一回敵拠点落として、後はMS弾で、アンチしてるんだが… やはり、ムリしても二回目の拠点砲撃した方が良いのかなぁ…誰か、タンク乗りの方、教えて下さい(・ω・`;) -- (ばいキンマん大佐) 2007-12-30 17 37 08 ↑ 相手に拠点兵器がなければ、1落としした段階でこっちが優位になっていると思うので、一旦全員後退させて、補給後再度アタック。拠点兵器を持っているなら、相手よりも先にゲージを吹き飛ばす戦いが必要になると思います。 -- (名無しさん) 2007-12-30 23 40 10 ↑×2自分は拠点1落とししたら、ガウの羽の所から、敵タンクの周辺に燃え弾ばらまいて、削ります。その際に敵アンチにからまれてしまったら、ガウの羽からできるだけ左前で応援を頼みながら死にます。理由は復活ポイントが制限されないためです。そこで死ねればまたガウ周辺近くで復活でき、かつ味方の護衛を呼んでいるので、再度、楽な形でセカンドを狙えるからです。野良でも使える技術なので、ぜひお試しを。といっても明日からNYか。ジオンならNYクレーターより出きるだけ前で死ぬと、復活ポイント制限されませんよ。 -- (鯛さ) 2007-12-31 02 44 48 》名無し殿 》鯛さ殿。返答ありがとうございますm(__)mTDでタンク(マカク)を使ってると、MS弾が楽し過ぎて、二回目の拠点砲撃が遅れ気味になり、拠点落とせなかったりするのです(・ω・`;)ポイントだけ多く取得する場合があるので、護衛の方々にすまなく思い、聞いてみました。状況により、二回目、拠点砲撃のタイミングを見極め、勝利に貢献しますm(__)m -- (ばいキンマん大佐) 2007-12-31 13 09 58
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登録日:2021/03/19 Fri 12 43 37 更新日:2024/02/04 Sun 09 10 36NEW! 所要時間:約 24 分で読めます ▽タグ一覧 M26 おのれAGF おのれパットン(将軍) アメリカ スーパーパーシング パットン パーシング フルアーマー化 ベストセラー 中戦車 兵器 合理的 戦車 朝鮮戦争 第二次世界大戦 米国面 虎狩り 豹狩り 軍事 重戦車 量産機 M26パーシングとは第二次大戦末期に使用されたアメリカ合衆国の中戦車(試作段階)→重戦車(制式採用後)→中戦車(戦後)である。 初手からややこしいなオイ! 【どんな戦車?】 おそらく「第二次大戦におけるアメリカの戦車」のイメージとしては、「シャーマン!あとシャーマンと・・・シャーマンとなんだっけ?」って人も決して少なくないと思われる。多分。 そんな微妙に影の薄いアメリカ戦車の1つがこのM26パーシングであり、系譜的にはM4中戦車ことシャーマンの後継機にあたる。 つまりシャーマンをザクとするとグフかドムに相当する戦車……のはずだったのだが、実際には様々な事情からザクの次に直でゲルググが来たような感じになってしまった。 いわば遅れてきた主役ってことだな!(好意的な言い方) 「M2中戦車」→「M3リー 中戦車」→「M4 シャーマン中戦車」と設計を継承しつつ続いてきたシリーズをいったんリセットした新規設計の戦車で、その後のアメリカ戦車の基礎構造を作ったという意味での功績も非常に大きい。 だから第二次大戦中には配備がほとんど間に合わなかったことは目をつむってあげよう。 ちなみに当時のアメリカ軍は戦車や自走砲などを型式番号で呼んでいて、公式ペットネーム(愛称)をつけるという習慣がなく、例えばシャーマンという愛称もレンドリース先のイギリスでつけられたものだったりする。 しかしこの戦車からは公式な愛称が用意されることになり、第1次世界大戦時に活躍したアメリカの将軍「ジョン・ジョゼフ・パーシング」にちなんだ愛称が与えられた。 【性能】 「走」 ★ 軽量でコンパクトながら大重量に強く、車高も低くできるトーションバー式サスペンションを採用 ★ 航空機用の星型エンジン(円柱型のエンジン)の転用を前提とした従来戦車と異なり、全高が低いV型エンジンの搭載を前提とした設計 ★ リアエンジン/リアドライブ構造(*1)の採用で、車体底を前後に貫くドライブシャフトが不要に って感じに当時の流行をがっつり取り入れた構造になっており、チョロQめいたずんぐり体形のシャーマンと違って、かなり近代的な戦車っぽいフォルムになっている。 採用されたV型エンジンはフォード社の「GAA」シリーズの水冷8気筒エンジンだが、実はこれ新型ではなくシャーマン系の中期型(ジャンボとかイージーエイトとかのA3系列)に搭載されていたものをちょっといじっただけの物で、出力がギリギリ500馬力ぐらいしかない。 これに対して戦車の重量は42t近くあるため、全開状態でも出力重量比(1tあたりのエンジン出力)は11馬力強とかなり低い。中期型シャーマンの2/3ぐらいしかないぞコレ! 一応最高速度は48km/hと充分出るのだが、加速性能や登攀性能(坂道などを登る力)にはけっこう問題がのこった。 とまあ機動性に関する限り、残念ながら中期型シャーマン以下と言わざるを得ない感じになっている。 まあ「重戦車」だもんね!仕方ないよね! しかしなによりの特長といえるのは、いわゆる「パワーパック」システムの採用である。 これはエンジンやトランスミッション、走向機にブレーキなど、要するに駆動系全部を1つにまとめてモジュール化したシステムのこと。 実は戦車の中で最も損傷・損耗しやすい部位は、何十トンという大重量を受け止めつつ動き続けるこの駆動系なのだが、これは精密・複雑な上に分解がしにくく、現場での修理というのが非常に難しい。 というかぶっちゃけ、ここが壊れた戦車はその時点で解体整備が可能な後方へ送られるのが確定なぐらいの厄介なシロモノなんである。 しかし駆動系を1まとめにしてモジュール化したことで、もし駆動系が壊れた場合でもモジュールごと取り替えることで即座に前線復帰が可能となり、稼働率の維持という点においてけた違いの性能を誇ることになった。 いかにもアメリカらしい合理性を追求したこのシステムは、後に世界各国で多くの戦車に採用されることになる。 ただし他国でも同種の発想が無かったという訳では無く、ドイツはEシリーズでパワーパックを導入する構想を立てていた。 ちなみに試作車の段階では、ドイツのポルシェティーガーなどと同じ「ガス・エレクトリック型電気式トランスミッション」、つまりエンジンで生まれた力を電力に変換してモーターを回す、今でいうハイブリッド車のスタイルを取っていたが、信頼性に問題があったため最終的には従来の駆動系に戻されている。 「攻」 主砲として選ばれたのは、「M36戦車駆逐車」などに搭載実績のあった「50口径90mm砲 M3」(資料によっては52or53口径とされることもあるが、これは表記方法の違いによるもの)。 これはティーガーの8.8cm砲(アハト・アハト)やセモヴェンテ M41 da 90/53と同じく原型は高射砲(90mm高射砲 M1/M2)として開発された砲で、強烈な初速による優れた徹甲弾貫通力と、大口径による高い榴弾威力を両立させている。 この後長きにわたって改良を重ねながらアメリカ戦車の主砲を務めることになる傑作砲で、陸上自衛隊の61式戦車が装備する61式90mm戦車砲もこれを参考にして開発されている。 いわば「通常弾」にあたるM77徹甲弾を使用した時、その貫通力は1000mの距離で約140mmの装甲板を貫くことができた。 これはティーガーIの正面装甲をほぼどこでも貫通可能なレベルだが、より堅固なパンターやティーガーIIなどに対してはちと不足しており、そのために同条件で約240mmの貫通力を誇るM304高速徹甲弾も開発されていたが、弾芯の材料であるタングステンが不足気味だったためかなり希少な砲弾だった。 副武装としては、7.62mm機関銃M1919を砲塔の同軸機銃として1挺、車体機銃として1挺搭載。 さらに車長が操作できる旋回機銃として12.7mm機関銃M2を砲塔上に1挺搭載している。 「守」 メイン防御面である砲塔正面は厚さ101mm。さらにその大部分には厚さ114mmの防盾が重なっていて、おまけに全体が曲面を多用した良質な鋳造構造のため、実質的に200mm~240mm厚ぐらいの強力な防御部位となっている。 車体正面装甲も砲塔と同じ厚さの上、T-34のような傾斜がかかっているため、水平方向からの砲撃に対する実効厚は140mm近くになる。 大雑把にドイツ戦車と比較するならパンター以上ティーガーII以下と言ったところで、「重戦車」の名に恥じない強固な装甲を持っていると言えるだろう。 また他国の戦車は技術力や資源の不足などから、装甲強度の「額面割れ」が少なくなかったのだが、流石にアメリカというべきかその品質管理能力は圧倒的で、実戦での防御力はさらに上と言ってもいい。 ただし当時の技術では、鋳造された装甲は(ドイツ戦車などで使われている)均質圧延装甲よりも1割程度(技術が未熟な日本]製とかだと2割以上)耐弾性が劣るとされているため、その辺は数値的に多少割り引く必要がある。 またシャーマン乗りの死因の大半を占めていた「弾薬庫引火による爆死or焼死」への対策として、車内側面の弾薬庫が廃止され、中央の砲塔直下に集中配置される形となっている。 ただしその結果搭載弾数が少なくなってしまった(*2)ため、容量節約として湿式弾薬庫(*3)を廃止しており、弾薬庫にもらってしまった場合の危険度がちょっと高いのは否めない。 とはいえ砲塔バスケット(車長・砲手・装填手などの席を砲塔側に固定し、連動して旋回させるシステム)が廃止されていることもあって、弾薬庫自体は意外にコンパクトにまとめられている。 【開発経緯】 M26パーシングの原点は、M4シャーマンの量産が開始された直後に始まった後継機開発計画、通称「M4X」に遡る。 これは既存の技術と保守的な設計で「手堅く」作られたシャーマンと異なり、最新技術を惜しみなく投じた新機軸戦車の開発計画で、約半年をかけて「T20中戦車」を始めとするいくつかの試作車を送り出した。 このT20系列の試作中戦車群こそがパーシングの直系の先祖にあたり、RR駆動、トーションバーサスペンション、パワーパックシステムなど、後のパーシングの構成要素の殆どがこの時点で検証・実用化されている。 この一連の試作機の中では、最終的に「T23E3中戦車」(これが電動ハイブリッドなタイプ)が暫定採用と試験量産を勝ち取ったのだが、軍上層部では ★ 現状、シャーマンは要求に対して充分な性能を持っており、性急な更新の必要性が薄い ★ そもそもT23E3はシャーマンとの性能差がそれほど大きくなく、多大なコストをかけて更新するほどの価値がない ★ やっぱまだ電気式トランスミッションは信頼性がちょっと…… ★ ペロペロシコシコナンバーワン などの声が大きく、結局M4X計画自体が停止、T23E3の量産もお流れになってしまった。 ……のだが、時は既に1943年も半ば。既にアメリカ軍もティーガーIに遭遇し、東部戦線ではドイツがパンターを実戦に投入し始めた頃である。 これらの強力なドイツ戦車と比べればシャーマンの装甲・火力の見劣りは明らかであり、陸軍兵器局はT23の装甲と火力をさらに強化した「重戦車」の開発を決定する。 しかし軍上層部は全体的に新戦車の導入=シャーマンの更新には相変わらず乗り気ではなく、順調に進む試作機の開発に対して、正式採用と量産化の動きはあんまり進まなかった。 特にこうした新戦車反対意見の中心となったのがAjinomoto General Foods Army Ground Forces、通称AGFこと「アメリカ陸軍・地上軍」である。 このAGFという組織についてちょっと説明しよう。 これはその名の通りアメリカ陸軍の地上部隊(航空部隊以外ってことね)の総管理本部にあたる存在で、1942年に設立された新しい組織だった。 その目的は、大雑把に言えば「アメリカ陸軍を、対ドイツと対日本の両面作戦をできる規模の組織に拡大・整備すること」で、そのために当時37師団に過ぎなかったアメリカ陸軍を、なんと200~350師団に拡大することが求められたのである(*4)。 この急拡大ってレベルじゃねーぞ!な超スケールアップは当然普通のやり方で達成できるようなものではなく、組織の整理や管理法の確立、補給体制の整備、人材の徴兵・教育・配属、装備の開発に調達など、ありとあらゆる分野で必要なものを取捨選択し「最も効率的なやり方で」進めることが必須だった。 AGFはいかにもアメリカらしい周到さと合理的発想でこれを進めていき、非常に充実した成果をあげた。特に兵器(と規格)の統一、及びその生産配分については抜群の有能さを発揮し、アメリカ陸軍の補給能力を凄まじいレベルに持っていった。 第二次大戦で示されたアメリカ軍の圧倒的な物量はとても有名だが、その要因は単純にその背景となる国力が高かったから、だけではない。 国力を軍事力へと変える変換効率が圧倒的に優れていたからこその「大正義アメリカ軍」だったのだ。 しかしそんな効率厨AGFからしてみれば、既に運用体制が確立し、今現在も量産を続けているシャーマンを、それも戦時中の今更新する、というのは効率上ぜんっぜん歓迎できない話だった。 このため ★ 前線に別系統の戦車を混成させることは、補給や人員配置に著しい悪影響をもたらします。新型戦車の投入は非効率です ★ パンター?ティーガー?それらの重戦車は少数であり戦車での交戦機会が少ないと想定されます。新型戦車の投入は非効率です ★ 新型戦車の重量は40tを越えることが予想されますが、それは殆どの港湾施設のクレーンの荷重限界をオーバーし、輸送に著しい悪影響が出ます。新型戦車の投入は非効率です ★ M4に新しく装備された52口径76.2mm戦車砲 M1は914.4m(1000ヤード)で撃角60度の135mm均質圧延装甲を貫徹可能なM93型高速徹甲弾を搭載可能であり、それを使えばM4でもドイツ重戦車に充分に対抗可能です。新型戦車の投入は非効率です ★ そもそも対戦車任務は砲兵科の対戦車車両の任務であり、歩兵支援が任務である機甲科の戦車に対戦車能力は不要です。新型戦車の投入は非効率です などと様々な理由をつけ、後継機の配備を断固として認めようとしなかったんである。 またAGFの他にも、陸軍内には「数の優位」の低下を恐れてシャーマンの更新に消極的な将官も少なくなく、戦車を統括する機甲科は「シャーマンに90mm乗せればよくね?」と要求し、アメリカ陸軍随一の闘将パットン将軍も「M4は必要な性能を満たした戦車であり、更新は不要 ってか3インチ砲もいらんくねコレ重いもん」などと主張していた。 このため前線の戦車兵や一部指揮官からの強い要望にもかかわらず、新型重戦車の量産は宙に浮いた状態になっていたのだが、1944年の末になって起きた「バルジの戦い」の後に状況が一変する。 詳細はファイアフライの項目などに譲るが、この戦いで本国のマスコミが「我が国の戦車兵はドイツ戦車に遥かに劣るザコ戦車での戦いを強いられていますぞーー!」とすっぱ抜いたことで、軍上層部の態度は一転して軟化。 そしてこの機を逃さず兵器局は重戦車の制式化を参謀本部にねじこみ、激論の末「完成している試作重戦車をお試しで少数生産し、とりあえず実戦テスト&調査を行って採用を決める」というご沙汰が下った。 そして開発中だった試作重戦車の中で最も優れていると判断された「T26E3重戦車」が暫定的にほんの250両ほど少数生産(*5)され、そのうちの20両ほどが実戦テスト、作戦名「ゼブラ・ミッション」のためにヨーロッパへと送られることになったのである。1945年、1月のことだった。 【活躍】 こうしてようやく前線へ投入されたT26E3重戦車は、全車が第3機甲師団へ配備されて実戦に参加。 ドイツのエルスドルフでいきなりティーガーIと激突してこれを撃破(ただし先制攻撃でパーシングも1両やられた)するという素敵なデビューを飾る。 そしてその後も各地でIV号戦車、パンターなどを次々と撃破し、期待通りの戦果を挙げることに成功した。 これを受けた陸軍上層部は、ついにT26E3の制式採用を決定。「M26 パーシング重戦車」として量産をスタートしたのである。 しかし時は既に1945年の3月。2か月後にはドイツが降伏してしまったため、パーシングの戦歴は中断、生産も2000両ちょっとの時点で中止されてしまった。 だが第二次大戦終戦から5年後に始まった朝鮮戦争では、国連軍の主力中戦車パーシング(分類が中戦車に戻されていた)としてシャーマン、「M24軽戦車 チャーフィー」などと共に再度実戦に投入される。 北朝鮮軍の完全な奇襲から始まった朝鮮戦争は、周到な準備を整えていた北朝鮮軍に対し、韓国軍がほとんど蹂躙されるような形で敗退を重ねていった。 特にソ連から北朝鮮に貸与されていたT-34-85は、戦車を持たず少数のバズーカ以外にろくな対戦車装備もなかった韓国軍にとって無敵に近く、各地で無双に近い暴れっぷりを見せていた。 しかしパーシングが実戦投入されると、この強弱が一瞬で逆転。火力、装甲共に圧倒的にT-34を上回るパーシングにより、今度はT-34が一方的に蹴散らされることになったのである。 この韓国側が押されまくっていた戦争初期において、敵の突破戦力の中枢であったT-34を叩き潰したパーシングの功績はきわめて大きい……いや、大きかった。 その後国連軍の増援により戦況は折り返し、韓国+国連軍のターン!に入るのだが、ここで ★ 登攀力が足りなくて、朝鮮半島の山がちな地形を登れない ★ 中期型シャーマンのT80履帯を使いまわしているため接地圧が大きく、水田や未舗装路面でよく足を取られる(*6) ★ エンジンの馬力不足で加速が悪く、追撃時や市街地戦で挙動が鈍い ★ トーションバーサスペンションは現場での修理が不可能なので、地雷などで破損すると戦線離脱になってしまう などといった機動面での弱点がモロに露呈してしまう。 いくら強大な火力と装甲を持っていても、追撃戦で他部隊についていけないのでは単なる置き物。 このため国連軍からの評価は急激に低下し、「シャーマンの方がまだマシ」とすら言われるほどの扱いになってしまったのである。 しかしアメリカ軍もパーシングの機動性不足はとっくに認識していたため、開戦後間もなくしてパーシングを基にした新型戦車……のパワーパックをパーシングに乗せ換えた「M46中戦車 パットン」を実戦投入していた。 こちらはパーシングと違ってそれなりの高評価を受けたため、その後配備されていたパーシングも次々とM46へと改造されていくことになった。 もっとも本命である「M48中戦車 パットン(*7)」の開発が進んでいたため、朝鮮戦争終結後はM47(新型砲塔に乗せ換えたM46パットンの改良型)とともにお払い箱にされてしまったが。 ちなみに実現こそしなかったものの、マッカーサーが陸軍省へ要求した警察予備隊向けの供与リストにはM26と後述する派生型のM45も含まれていた。 同リストにおける戦車399両の内、M26は307両(派生型のM45も含めると338両)で、M4(25両)やM24(36両)よりも多く、特車(戦車)部隊の主力となる筈だった。 佐藤大輔の架空戦記『征途』ではM26も供与されていたが、このリストが元ネタになっていたのかも知れない。 【有名な戦い】 「ケルン大聖堂前の戦い」 おそらくパーシング関連……ともしかしたらパンター関連、もしかしてもしかしたら戦車界全体でも最も有名と思われる戦闘。 「滅亡寸前の国の、半壊した街で、荘重なゴシック調の大聖堂を背景に」という、あまりにもラストバトル感にあふれたロケ地からして既に反則気味だが、展開もなかなかにドラマチック。 戦いが起きたのは1945年の3月6日で、ドイツ西部の大都市ケルンにおいて、同市を占領すべく侵攻したアメリカ軍第3機甲師団と、防衛側のドイツ軍との間でおこなわれた。 この時徹底した戦略爆撃を繰り返されたケルンの市街地は既にガレキだらけであり、アメリカ軍はガレキの撤去に苦戦しつつ市中央の大聖堂を目指していた。 そして市街中央を貫く大通りを進んでいた2両のシャーマン(M4A1とM4A3)が大聖堂の手前あたりまで来た時、大量のガレキに道をふさがれてついに立ち往生。 そして彼らが工兵のブルドーザーを呼ぼうとしたまさにその時、前方の高速道路下の影から、待ち伏せていたパンターA型による砲撃を受けたのである。 最初の1撃はシャーマン(M4A1)の防盾に当たって幸運にも弾いたが、続く2発目によってあえなく撃破され、もう1両のM4A3は後退してからくも建物の影に隠れる。 それを見たパンターは高架下を出て前進、大聖堂の脇の十字路で停止してシャーマンの方向に正面を向け、いつでも迎撃できる態勢を敷いた。 動くに動けなくなったシャーマンだったが、しかしこの一連の攻防は、シャーマン隊の後ろにいた通信中隊のカメラマンに撮影されており、彼らは近くにいたロバート・アーリー三等軍曹のパーシング(この時期は正確にはまだT26E3だが)にこれを急報。 アーリー軍曹はこれを確認すると、一つ横に並行する通りを回ってこっそりパンターの横に回り込み、これを側面攻撃することを決断する。 彼が指揮するT26E3、コードネーム「イーグル7」は砲塔を旋回させながら通りを急ぎ前進したが、しかしパンターの乗員は建物の影で目視できなかったにもかかわらず、なぜかこの動きに対応して砲塔を旋回。イーグル7が進む通りへと向けつつあった。 そしてパンターとイーグル7は、わずか110mの道路を挟み、互いに「正面を向き、砲塔を横に向けた」状態、つまり戦車を一番カッコよく見せる構図で向かい合ったのである。ガルパンかよ。 あまりにドラマチックな一瞬だったが、イーグル7の砲手クラレンス・スマイヤー軍曹が、まだ車体が停止してないにもかかわらずに先に発砲(*8)。これがパンター側面中央に見事命中し、装甲を貫通してエンジンルームを破壊する。 これでパンターはほぼ戦闘不能となり、生き残った乗員は脱出。イーグル7はこれに機銃掃射をしつつ続いて2発撃ちこみ、炎上、大破へ追い込んだ。 ……と、映画のラストシーンになりそうな戦いだったが、さらにこの戦いは軍のカメラマンに撮影されていたため映像(しかも動画)で残っており、貴重な資料映像としても価値が高かったりする。 気になる人はようつべとかで探してみよう! 【派生型】 ★ 「T26E4」 火力強化型。 1945年1月にめでたく試験量産が決定したT26E3だったが、実はその時点で既に「あれ?もしかしてこれ火力足りてない・・・?」という認識が持たれていた。 実際、M3ではIV号H型(正面装甲最大80mm)やティーガーI(100mm)ならともかく、パンター(140mm)やヤークトパンター(160mm)、ティーガーII(200mm!)等に対してはちと力不足だった。 そこで火力増強のため、M3の砲身を73口径まで伸ばして砲弾を大きくし、貫通力高めた試作砲「T15」を搭載したのがこのモデルとなる。 初速975m/sの通常徹甲弾M82(T60 APCBC)だと914.4mで205mm、初速が1143m/sに達する高速徹甲弾のM304(T-44 HVAP)だと302mmに達する絶大な貫通力を誇り、ドイツの重戦車群にも余裕で対抗が可能となった。 通常の徹甲弾は8.8cm KwK 43(L71)と同等の貫徹力で、ドイツ製と異なりタングステン使用量が多い高速徹甲弾では完全に上回る程だった。 しかしパーシングはこれほど大型の砲を搭載する設計にはなっていなかったため、 砲の大重量のせいで重心が極端に前のめりになってしまい、バランスを取るために砲塔後部にカウンターウェイトをポン付け 新型砲弾を前後に伸ばす形で強化したため、その長さがなんと1.27mにもなってしまい、やむを得ず弾頭と薬莢を別々に収納する分離式に。 などといった感じでかなり無理やり装備している。 試作機の完成こそ早かったものの量産は戦後となり、合計25両ほど製造されたが、制式化されることはなかった。 ちなみに固定薬莢型も試作はされており、初期試作型のT15E1(採用された分離型はT15E2)、それの直径を太くする代わりに長さを短くしたT54などがあるが、いずれも採用はされなかった。 ★ 「T26E5」 防御強化型。 突撃時の「盾」として前線の戦車兵に大好評だったシャーマンの装甲強化型、通称「シャーマンジャンボ」ことM4A3E2の後継を狙ったモデル。 火力はパーシングそのままだが、各部の装甲が 車体正面装甲140mm→200mm 砲塔正面装甲101mm→190mm 砲塔側面装甲76mm→89mm 防盾装甲114mm→279mm とほとんどヤケクソ気味な超強化を受けている。砲塔正面ならティーガーIIの砲撃すら受け止められるスペックである。 ただし装甲強化の影響で1割ほど重量が増えてしまったにもかかわらず、素パーシングですら力不足なエンジンを使いまわしているため、機動性はかなり悪化した。 一応接地圧対策としてシャーマンジャンボゆずりのダックビル(履帯を広くする装備)が搭載されたのだがはっきり言って焼け石に水で、最大速度も30km/h程度まで下がってしまっている。 こちらも27両ほどが生産されたが、やはり制式化は逃している。 ★ 「T26E1-1 スーパーパーシング」 第3機甲師団の第635戦車駆逐大隊に配備された現地改修型パーシング。車長はジョセフ・マドゥリ二等軍曹。 「ワンオフ」 「最強クラスの性能」 「急遽実戦投入された試作機」 「現地改修型」 「撃破した強敵から回収した装備で強化」 「バランスを無視した無理やりな強化」 など、男の子の心を奪う要素が詰まりに詰まったフルアーマーパーシングである。 T26E1-1というのは↑のT26E4の試作1号機であり、本来なら各種試験に使われるものを評価用に無理やり配備したもの(なので砲は薬莢が分離してないT15E1)。 この試作段階ではまだ小型高性能な平衡機(*9)が完成しておらず、車内に入りきらなかったため外部、つまり砲塔の天井にむき出しでパイプ状の平衡機が取り付けられているのが特徴。 だがそれ以上に目を引くのが、車体前面にゴッテゴテに張り付けられた増加装甲だろう。 これは「よし、T15で火力はティーガーIIに並んだな!次は防御力だ!」という現地部隊の斜め上の発想によって追加装備されたもので、防盾にはパンターの残骸から切り取った80mmの装甲板を、車体正面には建材(ボイラー用だったらしい)の40mm鋼板を二重重ねにしてそれぞれ溶接。正面の大部分が実効300mm近くという、超重装甲戦車へと魔改造されてしまった。 こうして最強の矛と最強の盾を併せ持つことになった、まさにスーパーなパーシングが誕生したのである!!きどう・・・せい・・・? 砲手だったジョン・P・アーウィンの手記によれば幾度か対戦車戦闘を経験し、なんとティーガーIIをも1両撃破した……ということになっているが、専門家の検証によると「超眉唾もの」らしく、実際の活躍についてはいまだにわかってないことが多い。 ★ 「M45重戦車」 主砲を「22.5口径105mm榴弾砲 M4」に換装したアサルトガン(自走砲と突撃砲のハーフのようなもの)で、素パーシングに随伴して近距離火力支援を担当するガンキャノン的存在。 主砲が素パーシングの90mm砲3よりもだいぶ軽くなったので、バランスをとるために砲塔の前側装甲を厚く(前方の防盾は+3.5インチで203.2mm、砲塔正面を+1インチで127mm)を厚く、後ろを軽く(0.5インチ減の63.5mm)したりしてバランスをとっている。 一応制式採用されている(試作段階の名称は「T26E2」)上に朝鮮戦争にも投入されているのだが、生産台数は大戦時に作られた185両にとどまっており、なんか影が薄い。 ★ 「M46中戦車 パットン」 前述したパーシングの後継機にあたる存在だが、パワーパック以外はマイナーチェンジレベルでしかなく、実質的にはアッパーバージョンに近い。 ★ 「M26A1」 主砲だけを小改修した廉価版パットン。 朝鮮戦争勃発によって配備中だったパーシングはパットンに改造されていったが、全車をフル改造できるような予算は充てられなかったため、一部のパーシングは主砲だけをパットン仕様にした半端なパーシング略してパットングになった。 これがM26A1で、主砲がM3からマズルブレーキの強化、排煙装置の装備、スタビライザーの搭載などが施されたM3A1に代わっている。 【フィクション作品】 どっかの紅茶戦車と同じく、どうにもフィクション作品での扱いはよろしくない。ナンデダヨ! やっぱり第二次大戦では出遅れたし、アメリカからはあんまり人気のない朝鮮戦争で活躍した程度というのが問題なのだろうか…… ただし(日本含む)西側では微妙な反面、「敵国」であった北朝鮮や中国では映画作品などで結構出演の機会が多かったりする。 ……主に敵のラスボス役として。西側映画のティーガーだこれ アニメ 『ガールズ&パンツァー 劇場版』 アメリカをイメージしたサンダース大学付属高校が存在するが、使用車両はシャーマン系で統一されていたためなんと出番なし。 全世界のパーシングファンが枕を涙で濡らすことになった……かと思いきや、劇場版で敵役である大学選抜チームの主力戦車としてついに登場。 三副官の乗車をはじめ、戦闘シーンではほぼ出ずっぱりの大活躍であり、画面狭しと暴れまわるパーシングにファンがうれし涙を流したとか流さないとか。 尤も、敵役の宿命とはいえ作中での扱いは専らやられ役である。一応、大洗連合の何れよりも格上の戦車(と乗員)であるため、やられ役と言えども決して弱かった訳ではなく、むしろ一人一人が精鋭と言うべきその手強さを見せている。つまりビルゴIIもしくはGN-X系ってことだな!(前向きな言い方) でも旧砲塔チハにやられたパーシングの乗員は反省しよう!な! なおドラマCDにてサンダースもT26E1を所有している事が言及されている。所有というより、修復不可能と見てジャンクヤードに放置されている状況だが。 ゲーム 『World of Tanks』 言うまでもなくアメリカツリーで登場。区分は重戦車ではなく中戦車で、ティアは8。 名称はM26 Pershingだが、モジュールを開発することで最終的にはT26E4+パットンのパワーパックと足回りという、強化型パットンみたいなパーシング?に進化する。 パーシング同様にこのゲームでは多くの戦車が史実より強力な砲を搭載できるため、実効140mmの車体はスポスポ貫通されてしまうが、200mmを越える砲塔正面はそこそこ頑丈で、頭だけを出したハルダウン(稜線射撃)が得意技。 また非常に小さい照準拡散、優秀な俯角、広めの視界、絶妙な小回りといった「上手く使いこなせれば化ける」要素を多く持っており、とがった長所こそないものの、乗り手の能力を素直に発揮してくれるいい子である。 ちなみに試作機まで含めると膨大なバリエーションを生んだパーシング(T20シリーズ)なだけあり、 T20からM46までだけでも T20(中戦車ツリー・ティア7) T23E3(プレミアム中戦車・ティア7) T25 pilot number 1(プレミアム中戦車・ティア8) T26E3 Eagle7(プレミアム中戦車・ティア7) M46 Patton KR(プレミアム中戦車・ティア8) T26E4 Super Pershing(プレミアム中戦車・ティア8) T26E5(プレミアム重戦車・ティア8) M46 Patton(中戦車ツリー・ティア9) と言った壮絶なラインナップを誇る。君も好きなパーシング(系)に乗ろう! ★ そもそも追記:修正は暇なアニヲタの任務であり、真面目な労働と休養が任務である一般人の追記:修正は不要です。wiki沼への没入は非効率です △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 初っ端から気合入った記事で草。 -- 名無しさん (2021-03-19 13 49 44) 実際パンターやティーガーは元々の生産数が少ない上に稼働率も低かったから戦場全体で見ると遭遇率はツチノコ並に低かったからAGFの言うことは正論なのだが、そのツチノコを引き当ててしまった兵士からすればたまったものでは無かっただろうな... -- 名無しさん (2021-03-19 14 15 50) そんな凶暴なツチノコいねえよ! -- 名無しさん (2021-03-19 16 38 59) タダの誤字だろうけど 200mを越える砲塔正面はそこそこ頑丈 に吹いた。戦艦でも抜けないだろこれw -- 名無しさん (2021-03-19 17 14 51) 朝鮮戦争の事例は考えさせられるものがあるな。戦車戦の放長撃遠に勝ってもそれで終わりじゃないもんね。 -- 名無しさん (2021-03-19 17 26 34) 昔はAGFはひどいやつだなと思ってたけど、今考えるとAGFの言い分も兵士側の言い分もわかってしまうから難しい所だ -- 名無しさん (2021-03-19 20 21 48) なんか例のアレが足りねぇなぁ? -- 名無しさん (2021-03-19 22 19 37) ガルパンのアリサの台詞で「バカでも乗れるくらい操縦が簡単で、バカでも扱えるマニュアル付き」というシャーマン宣伝文があるけど、このパーシングはバカでも扱えるようなものだったんだろうか? -- 名無しさん (2021-03-19 22 45 04) りっく☆じあーすにも擬人化キャラが登場するが、名指ししていないもののガルパン劇場版に言及していたりする -- 名無しさん (2021-03-19 23 28 10) 洗車の歴史も様々だなあ アメリカ戦車って何だか印象薄かったけど実際すごくアメリカらしい戦車に仕上がってるのね -- 名無しさん (2021-03-20 08 39 22) ↑8 ツチノコのポケモンだって凶悪なまひるみ戦法使うんだ、凶暴でもおかしくはない -- 名無しさん (2021-03-20 09 29 45) ちょっと数値関連を修正してくれた人には申し訳ないけど、わかりやすさ優先で(撃角を水平換算にして)ちょっと再修正しますた!申し訳ない! -- 名無しさん (2021-03-22 22 13 49) ツチノコと違って、パンターやティーガーは実在するし、英軍は対処しようとファイヤフライなりチャーチル用意していってるのに、自分らは…て気分にもなるわな パーシングが苦戦する山岳部も、チャーチルなら速度は亀だけどトルク番長で参上してくれるし、なんか微妙な感じ -- 名無しさん (2021-03-29 03 53 46) ビルゴIIもしくはGN-X系というよりゲイオス=グルードかライグ=ゲイオスのような気も… -- 名無しさん (2021-06-09 00 23 04) 名前 コメント
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Template Coor title d? Template Battlebox? ノモンハン事件(のもんはんじけん)は、1939年5月から9月にかけて、満州国とモンゴル人民共和国の間の国境線をめぐって発生した日ソ両軍の国境紛争事件。 概要 満州国軍とモンゴル人民共和国軍の参加もあったが、実質的には両国の後ろ盾となった大日本帝国陸軍とソビエト連邦軍の主力の衝突が勝敗の帰趨を決した。当時の大日本帝国とソビエト連邦の公式的見方では、この衝突は一国境紛争に過ぎないというものであったが、モンゴル国のみは、人民共和国時代よりこの衝突を「戦争」と称している。以上の認識の相違を反映し、この戦争について、日本および満洲国は「ノモンハン事件」、ソ連は「ハルハ河の事件、出来事」と呼び、モンゴル人民共和国のみが「ハルハ河戦争(ハルヒン・ゴル戦争)」と称している。 この衝突に対して日本・満洲側が冠しているノモンハンという名称は、清朝が雍正十二年(1734年)に外蒙古(イルデン・ジャサク旗・エルヘムセグ・ジャサク旗)と、内蒙古(新バルガ旗)との境界上に設置したオボーの一つ「ノモンハン・ブルド・オボー」に由来する。このオボーは現在もモンゴル国のドルノド・アイマクと中国内モンゴル自治区北部のフルンブイル市との境界上に現存し、大興安嶺の西側モンゴル高原、フルンブイル市の中心都部ハイラル区の南方、ハルハ河東方にある。 いっぽうソ連・モンゴル側が冠している「ハルハ河」とは、戦場の中央部を流れる河川の名称である。綴りはモンゴル式では「Халхын гол」、ロシア式では「Халкин-Гол」ないし「Халхин-Гол」となる。 従来までは日本軍の無謀な作戦による大敗北と信じられてきたが、ソ連崩壊によりソ連側のノモンハン事件に関する秘密資料が明らかになり、実は死傷者数、破壊された装甲車両および航空機の数のすべてにおいてソ連側の被害の方が大きい事が明らかになった。これを受けて、軍事知識に乏しい人間の中には、日本軍の勝利であったと主張している者もいるが、戦闘の勝敗は損害の優劣だけで決まらないのは常識以前の話であり、ソ連軍の勝利であることに代わりがない点には注意を要する。 経緯 清朝が雍正十二年(1734年)に定めたハルハ東端部(外蒙古)とホロンバイル草原南部の新バルガ(内蒙古)との境界は、モンゴルの独立宣言(1913年)以後も、モンゴルと中国の歴代政権の間で踏襲されてきたが、1932年に成立した満洲国は、ホロンバイルの南方境界について、従来の境界から10-20キロほど南方に位置するハルハ河を新たな境界として主張、以後この地は国境紛争の係争地となった。 1939年にこの係争地でおきた両国の国境警備隊の交戦をきっかけに、日本軍とソ連軍がそれぞれ兵力を派遣し、交戦後にさらに兵力を増派して、大規模な戦闘に発展した。5月の第一次ノモンハン事件と7月から8月の第二次ノモンハン事件にわかれ、第二次でさらに局面の変転がある。第一次ノモンハン事件は両軍あわせて3500人規模の戦闘で、日本軍が敗北した。第二次ノモンハン事件では、両国それぞれ数万の軍隊を投入した。7月1日から日本軍はハルハ川西岸への越境渡河攻撃と東岸での戦車攻撃を実施したが、いずれも撃退された。このあと日本軍は12日まで夜襲の連続で東岸のソ連軍陣地に食い入ったが、断念した。7月23日に日本軍が再興した総攻撃は3日間で挫折した。その後戦線は膠着したが、8月20日にソ連軍が攻撃を開始して日本軍を包囲し、31日には日本軍をソ連が主張する国境線内から一掃した。 停戦交渉はソ連軍の8月攻勢の最中に行われ、9月16日に停戦協定が結ばれた。 開戦の背景 国境紛争 モンゴル側は1734年以来外蒙古と内蒙古の境界を為してきた、ハルハ河東方約20キロの低い稜線上の線を国境として主張したのに対し、1932年に成立した満州国はハルハ河をもって境界線として主張した。満州国、日本側の主張する国境であるハルハ河からモンゴル・ソ連側主張の国境線までは、草原と砂漠である。土地利用は遊牧のみであり、国境管理はほぼ不可能で、付近の遊牧民は自由に国境を越えていた。 本事件の係争地となった領域がはじめて具体的に行政区画されたのは、清代、雍正年間のことである。従前、この地はダヤン・ハーンの第七子ゲレンセジェの系統を引くチェチェン・ハン部の左翼前旗および中右翼旗など、ハルハ系の諸集団の牧地であった。1730年代、清朝が新附のモンゴル系、ツングース系の諸集団を旧バルガ、新バルガのふたつのホショー(旗)に組織し、隣接するホロンバイル草原に配置した。雍正十二年(1734年)、理藩院尚書ジャグドンによりハルハと、隣接する新バルガの牧地の境界が定められ、その境界線上にオボーが設置された。本事件においてモンゴル側が主張した国境は、この境界を踏襲したものである。 本事件の名称の由来となったノモンハンは、左翼前旗の始祖ペンバの孫チョブドンが受けたチベット仏教の僧侶としての位階の呼称に由来し、チョブドンの墓や、ハルハと新バルガとの境界に設置されたオボーのひとつなどにも、チョブドンの受けたこの「ノモンハン」の称号が冠せられている。 モンゴルは、1912年の辛亥革命を好機として、ジェプツンダンパ八世を君主に擁する政権を樹立した。ただしモンゴルの全域を制圧する力はなく、モンゴル北部(ハルハ四部プラスダリガンガ・ドルベト即ち外蒙古)のみを確保するにとどまり、モンゴルの南部(内蒙古)は中国の支配下にとどまることとなった。バルガの2旗が位置するホロンバイル草原は、地理的には外蒙古の東北方に位置するが、この分割の際には中国の勢力圏に組み込まれ、東部内蒙古の一部を構成することとなった。その後、モンゴルではジェプツンダンパ政権の崩壊と復活、1921年の人民革命党政権の成立、1924年の人民共和国への政体変更などがあったが、これらモンゴルの歴代政権と、内蒙古を手中におさめた中華民国歴代政権との間では、ハルハの東端と新バルガの境界について、問題が生ずることはなかった。 ところが旧東三省と東部内蒙古を領土として1932年に成立した満洲国は、新バルガの南方境界として、新たにハルハ河を主張、本事件の戦場域は、「国境紛争の係争地」となった。モンゴルと満洲国の国境画定交渉は断続的に行われたが、1935年以降途絶した。 満洲、モンゴルの両当事者とも、この係争を小競り合い以下の衝突にとどめるべく、話し合いによる解決を模索しようとしたが、両国の後ろ盾となっている日本、ソ連は、この時期それぞれ、極東方面において相手を叩く口実を探しており、「話し合いによる解決」を模索していた満州国・モンゴルの代表者たちをそれぞれソ連、日本に通じたスパイとして断罪、粛清したのち、大規模な軍事衝突への準備を推し進めてゆく。 「満ソ国境紛争処理要綱」 1938年に起こった張鼓峰事件は、満州とソ連の国境でおこった紛争だったが、関東軍・満州国軍ではなく日本の朝鮮軍が戦った。この事件でソ連側が多くを得たことに不満を感じた関東軍は、係争地を譲らないための方針を独自に作成した。それが「満ソ国境紛争処理要綱」である。 「満ソ国境紛争処理要綱」は辻政信参謀が起草し、1939年4月に植田謙吉関東軍司令官が示達した。要綱は、「国境線明確ならざる地域に於ては、防衛司令官に於て自主的に国境線を認定」し、「万一衝突せば、兵力の多寡、国境の如何にかかわらず必勝を期す」として、日本側主張の国境線を直接軍事力で維持する好戦的方針を示していた。この要領を東京の大本営は黙認し、政府は関知しなかった。 戦争の経過 第一次ノモンハン事件(5月11日-5月31日) 係争地では満州国軍とモンゴル軍がパトロールしており、たまに遭遇し交戦することがあった。5月11日、12日の交戦は特に大規模なものであったが、モンゴル軍、満州国軍がともに「敵が侵入してきたので損害を与えて撃退した」と述べているため、真相不明である。 第23師団長の小松原道太郎中将は、モンゴル軍を叩くために東八百蔵中佐の師団捜索隊と2個歩兵中隊、満州国軍騎兵からなる部隊(東支隊)を送り出した。5月15日に現地に到着した東支隊は、敵が既にいないことを知って引き上げた。しかし、支隊の帰還後になって、モンゴル軍は再びハルハ川を越えた。 この頃、上空では日本軍とソ連軍の空中戦が頻発し、日本機は自国主張の国境を越えてハルハ川西岸の陣地に攻撃を加えた。両軍とも、敵の越境攻撃が継続中であると考え、投入兵力を増やすことを決めた。 5月21日に小松原師団長は再度の攻撃を命令した。出動した兵力は、歩兵第64連隊第3大隊と連隊砲中隊の山砲3門、速射砲中隊の3門をあわせて1058人、前回に引き続いて出動する東捜索隊220人(九二式重装甲車1両を持つ)、輜重部隊340人、さらに満州国軍騎兵464人が協同し、総兵力2082人であった。指揮は歩兵第64連隊長山県武光大佐がとり、山県支隊と呼ばれた。 ソ連軍も部隊を送り込み、25日にハルハ川東岸に入った。その兵力は、第11戦車旅団に属する機械化狙撃大隊と偵察中隊からなり、装甲車としては強力な砲を装備するBA-6装甲車16両を持ち、兵力約1200人であった。これにモンゴル軍第6騎兵師団の約250人をあわせ、ソ連・モンゴル軍の総兵力は約1450人、装甲車39両、自走砲4門を含む砲14門、対戦車砲6門であった。歩兵・騎兵の数は少ないが、火砲と装甲車両で日本・満州国軍に勝っていた。ソ連軍の指揮官は機械化狙撃大隊長のブイコフ大佐で、歩兵の3個中隊のうち第2中隊を北に、第3中隊を南に置き、正面の東をモンゴル軍に守らせて、半円形に突出する防衛線を作った。西岸には第1中隊を控えさせ、砲兵を配した。 山県はソ連軍が刻々増強されつつあることを知っていたが、敵兵力を実際より少なく見積もり、包囲撃滅作戦を立てた。その作戦では、主力は山県が直率して北から進み、東と南には満州軍騎兵と小兵力の日本軍歩兵を配する。ハルハ川渡河点3か所のうち、北と南はそれぞれ両翼の日本軍部隊が制圧する。中央の橋を封鎖するために、東捜索隊が先行して敵中に入り、橋を扼する地点に陣地を築く。こうして完全に包囲されたソ連・モンゴル軍を破砕し、その後ハルハ川を越えて左岸(西岸)の陣地を掃討するというものであった。 先行する東捜索隊は、5月28日の早朝にほとんど抵抗を受けることなく突破に成功し、橋の1.7キロ手前に陣取った。これとともに後方陣地への航空攻撃、主力部隊の前進がはじまった。戦闘開始直後、ソ連・モンゴル軍は混乱して一歩退いた。攻撃をほとんど受けなかった正面と南の部隊も退却して兵力を抽出し、西岸から渡ってきた部隊とともに山県・東の部隊に立ち向かった。さらにこの日のうちにソ連の第36自動車化狙撃師団の第149連隊がタムスクから自動車輸送で到着しはじめた。日本軍主力の前進は第一線の陣地を突破したところで停止し、東支隊は孤立した。29日にソ連・モンゴル軍は東捜索隊への攻撃を強め、その日の夕方に全滅させた。東中佐は戦死した。日本軍主力は30日に小兵力の増援を受け取り、ソ連・モンゴル軍は次の戦闘に備えて防衛線を西岸に移した。以後は目立った戦闘は起きず、日本軍は捜索隊の遺体と生存者を収容して6月1日に引き上げた。ハルハ川東岸は再びソ連・モンゴル軍の制圧下に帰した。 この間、日本軍の戦闘機は終始空中戦で優勢を保ち、ソ連軍の航空機を数十機撃墜し、損失は軽微であった。また、日本の戦闘機と軽爆撃機はモンゴル領内の陣地と飛行場を攻撃した。なおモンゴル軍の航空機はわずかで、満州国軍は航空戦力を持たなかった。 第二次ノモンハン事件 日本軍による渡河攻撃と戦車攻撃 (7月1日-6日) ソ連政府は5月末の交戦を日本の侵略意図の表れとみなし、日本軍の次の攻撃はさらに大規模になると考えた。白ロシア軍管区副司令官のゲオルギー・ジューコフが第57軍団司令官に任命され、この方面の指揮をとることになった。このときジューコフは大規模な増援を要求し、容れられた。 6月17日から連日、増強されたソ連軍航空機が自国主張の国境を越えてカンジュル廟を攻撃し、爆撃は後方のアルシャンにも及んだ。これに対して関東軍は、戦車を中心に各種部隊を増強して反撃する計画を立てた。新たに加わったのは第1戦車団(戦車2個連隊)と歩兵第26連隊(第7師団)のほか砲兵や工兵を含む自動車化部隊の安岡支隊で、第1戦車団長の安岡正臣中将が率いた。作戦にはハルハ川を越えることが含まれていたが、大本営は越境攻撃までは知らされなかった。27日、日本軍はモンゴル領の後方基地タムスクに大規模な空襲を行った。大本営は越境空襲を事後に知らされて驚き、昭和天皇を動かして係争地を無理に防衛する必要はないとの大命を29日に発し、敵の根拠地に対する航空攻撃を禁じる参謀総長の指示を出した。その頃、攻撃のため国境付近に集結しはじめた日本軍に対し、ソ連軍は自国主張の国境を越える威力偵察部隊を送り出して交戦した。 集結を完了した日本軍は、7月1日に敵の背後を断って撃滅する意図をもって行動を起こした。当初の作戦では、ハルハ川に橋を架けて戦車を含む主力が西岸に渡り、敵の背後から包囲攻撃をかけることとされた。しかし、西岸攻撃のために工兵が用意できた橋は演習用の器材を使った貧弱なもので、戦車を渡すことができず、それどころか橋を越えた補給継続の見込みも薄かった。 そこで作戦が変更され、歩兵が西岸に渡って退路を遮断し、東岸に残った戦車が北から攻撃をかけて南下し、敵をハイラースティーン(ホルステン)川の岸に追い詰めて殲滅することを企図した。西岸攻撃には第23師団の第23歩兵団長小林恒一少将が師団所属の歩兵第71連隊と第72連隊をもってあたり、安岡支隊から引き抜いた自動車化部隊の歩兵第26連隊と砲兵隊、工兵隊が後続した。一方、東岸の安岡支隊の主力は戦車第3連隊と戦車第4連隊で、歩兵第28連隊の1個大隊と歩兵第64連隊主力、馬で牽引する野砲兵1個大隊、工兵1個連隊、満州国軍騎兵が属した。うち東を封じるのは満州国軍に任され、今回は南に兵力を送らなかった。総兵力は約1万5000人であった。 ソ連軍は、前回の戦闘と同様、歩兵戦力で日本軍に劣ったが砲と装甲車両の数で勝った。ソ連軍司令部は、ハルハ川東岸への日本軍の攻撃を予想して、第149自動車化狙撃連隊と第9機械化旅団を置いていた。さらに増援軍にハルハ川を渡河させて日本軍の側面を衝く作戦を立て、第7機械化旅団、第11戦車旅団、第24自動車化狙撃連隊が7月1日にタムスクを発った。 ソ連軍と日本軍はほぼ同じ進路で逆向きの渡河攻撃を計画したわけだが、日本軍が先んじて2日に渡河をはじめ、3日に橋を架けた。渡河に直面したのはモンゴル軍の騎兵第6師団であったが、抵抗らしい抵抗をしなかった。ソ連増援軍は3日に戦場に到着し、南に進んでいた日本軍と接触した。装甲部隊を前にして日本軍の行軍は止まった。午前中の戦闘でソ連軍戦車は果敢に突撃して大損害を出したが、午後には遠巻きにして砲撃を加えるようになり、日本兵の死傷ばかりが増えた。第23師団はその日の夕方に撤退を決め、4日から5日にかけて橋を渡って戻った。 ハルハ川東岸(右岸)では、日本軍が87両の装甲車両で攻撃をかけた。主に軽戦車からなる戦車第4連隊は、2日夜に装甲部隊による夜襲をかけた。(大規模装甲部隊による夜襲は世界初で、大変珍しい例である。)攻撃は成功をおさめたが、戦局に影響するほどのものではなかった。主に中戦車からなる戦車第3連隊は、翌3日に防御陣地に対する正面攻撃を行って壊滅し、連隊長吉丸大佐は戦車内で戦死した。ソ連軍は4日に反撃をはじめ、6日に日本軍は退却した。装甲部隊の急速な損耗を憂慮した関東軍司令部の判断によって安岡支隊は9日に解隊され、26日に戦車部隊は戦場から引き上げた。 この期間にはソ連軍の航空勢力が増大した。日本の航空偵察は、この戦闘中ずっと「敵軍が退却中である」という誤報を流しつづけ、上級司令部の判断を誤らせた。 7月の戦闘と戦線の膠着 渡河攻撃と戦車攻撃が失敗してから、第23師団はハルハ川右岸(東岸)に転じて7月7日に攻撃を再開した。第23師団の主力は安岡支隊への増援・交代の形で新たな戦場に到着し、北から南にハイラースティーン(ホルステン)川に向かって進んだ。別に岡本支隊がハイラースティーン(ホルステン)川の対岸を東から西に進んだ。守るソ連軍の中心は第149自動車化狙撃連隊で、砲兵と第11戦車旅団の支援を受けた。歩兵で日本軍が多く、戦車と砲でソ連軍が多いという戦力比はこの時期も変わらなかった。 このときの日本軍は、小規模な夜襲を全戦線で多数しかけて攻撃を進めた。夜には砲撃が衰え、戦車が最前線から引き上げるので、白兵戦を得意とする日本軍にとって有利であった。少ない兵力で何重もの縦深をとったソ連軍の防衛線は、各所で日本軍の進出を許したが、崩壊には至らず、両軍錯綜の状況が生まれた。平原で姿を暴露することを恐れた日本軍は、朝が近づくと進出地点から引き上げるのを常とした。昼になると攻守逆転し、ソ連の装甲部隊、砲、歩兵が日本の歩兵を攻撃した。ソ連軍は夜襲も実施したが、全体的には日本軍に押され、ゆっくりと陣地を侵食されていった。前線指揮官であるレミゾフ第149自動車化狙撃連隊長は8日に、ヤコブレフ第11戦車旅団長は11日に、戦死した。 しかし、当初きわめて楽観的だった関東軍にとって、この作戦の進捗は満足のいくものではなかった。ソ連軍の砲兵力を除く必要があると考えた関東軍は、内地からの増援と満州にあった砲兵戦力をあわせて、関東軍砲兵司令官内山英太郎少将の下に砲兵団を編成し、その砲撃でソ連軍砲兵を撃破することにした。砲兵戦力の到着を待つため、日本軍は夜襲による攻撃を12日に停止し、14日までに錯綜地から退いて戦線を整頓した。 砲兵支援下の総攻撃は、7月23日に始まった。内山少将率いる砲兵団は15センチ加農砲から7.5センチ野砲までの82門をもっていたが、このうち西岸のソ連軍砲兵陣地まで届く砲は46門に過ぎなかったうえに、充分な数の砲弾を準備することができなかった。更に、東岸より西岸の方が標高が高かったことが致命傷になった。ソ連側の砲兵は日本側の砲兵を見下ろすかたちで砲撃することができたのである。このため、次第に日本軍砲兵はソ連側の砲撃に圧倒された。またソ連軍は前回の攻撃の末期にあたる7月12日から歩兵の増援を受け取っており、総攻撃はわずかに前進しただけで頓挫した。日本軍は3日間の戦闘で攻勢をあきらめ、冬営に向けた陣地構築に入った。 日本軍は7月25日までに参加兵力の3分の1にあたる約5000人を失った。攻撃を停止した日本軍は、敵の砲撃を避けてハルハ川から離れ、ハイラースティーン(ホルステン)川両岸に西向きに布陣した。北に離れたフイ高地には渡河攻撃を断念したときから小部隊がおかれており、反対の南側の左翼では限定的な攻撃を行って翼を延伸した。ソ連軍も各所で小規模な攻撃を試みたが撃退され、8月20日まで戦線は膠着状態になった。 8月4日、日本軍はノモンハン戦の指揮のために新たに第6軍を創設し、荻洲立兵中将を司令官に任命した。これより先、ソ連は7月21日に第57狙撃軍団を第1軍集団に改組し、引き続きジューコフに指揮をとらせた。 ソ連軍の8月攻勢 日本軍が攻勢をとっていた頃から、ソ連軍は後方で兵力と物資の集積を進め、総攻撃を準備していた。だが日本軍は冬営のための物資輸送にも困難をきたしていたため、大きな増援ができなかった。防衛線についていた日本軍部隊は、北から、フイ高地を守備する第23師団捜索隊、ハイラースティーン(ホルステン)川の北にあるバルシャガル高地を守る歩兵3個連隊(歩兵26、63、72の各連隊)、ホルステン川の南にある第8国境守備隊と歩兵第71連隊であった。加えて、ノモンハンから約65キロ南に離れたハンダガヤに第7師団の歩兵第28連隊があった。その陣地は横一線に長く、兵力不足のため縦深がなかった。防衛線の左右には満州国軍の騎兵が展開して警戒にあたった。 攻撃側のソ連軍は歩兵と砲の数で倍近く、加えて戦車498両と装甲車346両を用意しており、日本側に対して全面的に優勢な兵力だった。ソ連軍の作戦は、中央は歩兵で攻撃して正面の日本軍を拘束し、両翼に装甲部隊を集めて突破し、敵を全面包囲しようとするものであった。シェフニコフ大佐が指揮する左翼の北方軍は、第82狙撃師団第601連隊と第7機械化旅団、第11戦車旅団からなり、フイ高地の捜索隊を攻撃して南東に進んだ。ペトロフ准将が指揮する中央軍は、歩兵4個連隊と1個機関銃旅団(第82狙撃師団の2個連隊と、第36自動車化狙撃師団の2個連隊、第5機関銃旅団)からなり、ハイラースティーン(ホルステン)の両岸で正面から攻撃をかけた。ポタポフ大佐が指揮する右翼の南方軍は、歩兵3個連隊と機械化旅団、戦車旅団各1個(第57狙撃師団の3個連隊と、第8機械化旅団、第6戦車旅団)からなり、日本の第71連隊を攻撃してハイラースティーン(ホルステン)に向けて北進した。北方軍の北にはモンゴル軍の第6騎兵師団、南方軍の南にはモンゴル軍の第8騎兵師団が付いて警戒にあたった。左右両翼でのソ連軍の優位は圧倒的で、中央でも火力の優勢を保っていた。 8月20日、爆撃と砲撃の後にソ連軍の前進が始まると、日本側右翼(北側)の満州国軍は直ちに敗走し、これによりフイ高地の師団捜索隊は孤立した。ジューコフは、フイ高地の攻略に手間取ったシェフニコフを21日に解任し、予備を投入して日本軍主力の背後へ進撃させた。捜索隊は24日夜に包囲を脱してソ連側主張の国境の外に退出した。21日には南翼でも南方軍の装甲部隊が日本軍の側面から背後を脅かす位置に進出した。 第6軍司令部は攻勢開始時に未だ後方のハイラルにあり、ようやく8月23日に司令部を戦場付近に進めた。荻洲軍司令官はソ連軍の攻勢を知ると、直ちに第28連隊をハンダガヤから呼び寄せ、これに前線から引き抜いた歩兵第26、72、71の諸連隊をあわせて左翼(南)で反撃(攻勢転位)する作戦を立てた。反撃の開始は8月24日で、ソ連軍の最右翼にある第57狙撃師団第80連隊が、南方軍の装甲部隊とともにこれを迎え撃った。反撃部隊の大部分は予定の日時に攻撃開始位置に到着できず、ばらばらに戦闘に参入し、砲爆撃の支援を欠いたまま正面攻撃を実施した。24日に第72連隊だけで攻撃を行った右翼隊は大損害を出して壊滅した。24、25の両日にわたる左翼隊の攻撃も挫折した。 反撃に兵力を抽出したため、日本軍の側面と背後はがら空きになった。北から回り込んだソ連軍左翼は23日には日本軍の後背に出て、26日にバルシャガル高地の背後にあった砲兵陣地を蹂躙した。南で反撃を退けたソ連軍右翼も、27日にノロ高地を支援する日本軍砲兵部隊を全滅させた。前線の日本軍諸部隊は、背後に敵をうけて大きく包囲され、個々の陣地も寸断されて小さく囲まれた。限界に達した日本軍部隊は、夜の間に各個に包囲を脱して東に退出した。すなわち26日夜にノロ高地の第8国境守備隊が後退し、ついで戦場外に退出した。29日夜にはバルシャガル高地の第64連隊が脱出した。小松原第23師団長は第64連隊救援のため自ら出撃したが、これも31日朝に後退したのを最後に日本軍は係争地から引き下がり、主要な戦闘は終了した。この作戦の間、ソ連陸軍は自国主張の国境線の内にとどまっため、退出した日本軍諸部隊はその線の外で再集結した。 停戦成立までの戦闘 ソ連軍は戦場となった係争地を確保し、陣地を築いた。日本軍はソ連・モンゴル側主張の国境線のすぐ外側に防衛の陣を敷いた。関東軍は兵力を増強して攻撃をかける計画を立てた。作戦は、一部兵力によって敵の退路を遮断し、夜襲によってソ連軍の陣地を突破することを目指した。しかしこの段階では、歩兵で勝っていた7月までと異なり、増強を計算に入れたとしても、あらゆる戦力要素が日本軍に不利になっていた。 東京の大本営は、関東軍の楽観的な報告により、8月26、27日まで戦闘が有利に進んでいると認識していた。が、急激な事態の悪化を知り、日本軍が引くことで事態を収拾することを決め、9月3日にノモンハンでの攻勢作戦を中止し係争地から兵力を離すように命じた。 他方、南方のハンダガヤ付近では、増援に来着した歩兵2個連隊を基幹とした片山支隊が8月末から攻撃に出た。この地区で日本軍に対したのはモンゴル軍の騎兵部隊で、9月8日と9日に夜襲を受けて敗走した。9月16日の停戦時に、ハルハ川右岸の係争地のうち主戦場となったノモンハン付近はソ連側が占めたが、ハンダガヤ付近は日本軍が占めていた。 ソ連軍の猛攻の過程で、日本軍の連隊長級の前線指揮官の多くが戦死し、生き残った連隊長の多くも、戦闘終了後に敗戦の責任を負わされて自殺に追い込まれ、自殺を拒否した須見第26連隊長は予備役に編入されるなど、敗戦後の処理も陰惨であった。その一方で独断専行を主導して惨敗を招いた辻政信・服部卓四郎ら関東軍の参謀は、一時的に左遷されたのみで、わずか2年後の太平洋戦争開戦時には陸軍の中央に返り咲いた。また、壊滅的打撃を受けた第23師団の小松原師団長も、事件の1年後に病死したが、これも実質的に自殺に近い状況だったと見られている。 航空戦 航空戦の主力となったのは日本軍は九七式戦闘機、ソ連軍はI-153とI-16であった。当初はソ連軍に比べて日本軍搭乗員の練度が圧倒的に上回っており、戦闘機の性能でも、複葉機のI-153に対しては圧倒的な優勢、I-16に対しても、一長一短はあるものの(I-16は武装と急降下速度に優れ、97式戦は旋回性能に優れる)、ほぼ互角であった。また、投入した航空機の数も、当初はほぼ互角であった。そのため、第一次ノモンハン事件の空中戦は、地上戦とは異なり、日本軍の圧倒的な勝利となった。 日本陸軍航空隊の搭乗員達の活躍は目覚しく、20機以上撃墜エースが23名おり、なかでもノモンハンエースの篠原弘道は3ヶ月で58機撃墜した。ノモンハンエースはほかに樫出勇、井上、西原五郎などいる。ただしこれらの記録には、かなり誤認戦果も含まれる。 その余勢を駆って、6月27日、関東軍は陸軍中央に独断で日本側の主張する国境線よりモンゴル側にあるソ連軍のタムスク飛行場を爆撃して、戦術的には大戦果を上げた。しかしこれは国境紛争を全面戦争に転化させかねない無謀な行為だったので、陸軍中央の怒りを買った。 第二次ノモンハン事件に入ると、ソ連軍は日本軍をはるかに上回る数の航空機を動員して、搭乗員の練度で優る日本軍航空部隊を数で圧倒するとともに、スペイン内戦に共和国側の義勇兵として参加してドイツ空軍と戦っていた戦闘経験豊富な搭乗員を派遣し、搭乗員の質でもある程度日本軍に対抗できるようになる。 ソ連側は戦術を変更し、旋回性能の優れた日本軍の九七式戦闘機に対し、操縦手背面に装甲を装備したI-16による一撃離脱戦法に徹するようになった。これにより日本軍は以前のように撃墜戦果を挙げられなくなったばかりか、損害が目立つようになった。 第一次と第二次を併せたソ連側損失は、日本側の主張では1252機。またソ連側がかつて主張していた損害は145機、後のソ連崩壊直前に訂正された数字では被撃墜207機+事故損失42機。一方、日本機の損害は記録によると大中破も合わせて157機(未帰還及び全損は64機、内97戦は51機で戦死は53名)だった。日本側の損耗率は60パーセントで、最後には九七式戦闘機の部隊が枯渇して、旧式な複葉機の九五式戦闘機が投入されるに至った。これらの戦訓から陸軍は航空機の地上戦で有効性と損耗の激しさを知り、一定以上の数を揃える必要性を痛感したという。なお、若手将校を多数失ったことは、陸軍戦闘機隊の崩壊さえ招きかねない事態と危惧され、兵卒からの進級を積極的に進め、さらに少年飛行兵の募集を強化するなど、海軍に先駆けて航空戦力の拡充を図る端緒となった。 なお、九七式戦闘機がソ連空軍機に対してその旋回性能が最後まで強力な切り札だったことから、陸軍航空隊では格闘戦重視の軽戦闘機が主流となったが、一方でソ連機を取り逃がした経験から速度や急降下性能の必要性も強く認識され、卓上では最後まで結論は出なかった。そのため旋回性能重視の一式戦と速度と武装重視の二式単戦の二つの戦闘機が実用化され、最後に四式戦で統合された。 陸軍中央では紛争の拡大は望んでいなかったため、戦場上空の制空権を激しく争った戦闘機に比べると爆撃機の活動は限定的であり、6月27日関東軍の独断で行われたタムスクのソ連航空基地への越境攻撃はあったものの、重爆撃機隊も含めて地上軍への対地協力を主として行った。紛争後半の8月21日、22日には中央の許可のもとにソ連航空基地群に対する攻撃が行われたが、既にソ連側が航空優勢となった状況では損害も多く、その後は再び爆撃機部隊の運用は対地協力に限定された。他方、ソ連軍の爆撃機による日本軍陣地、航空基地への爆撃は活発であり、7月以降に登場した高速双発爆撃機ツポレフSB-2、四発爆撃機ツポレフTBは日本軍の野戦高射砲の射程外の高空を飛来し、九七式戦闘機での要撃も容易ではなく大いに悩まされたが、その戦訓が太平洋戦争に活かされたとは言い難いようである。 戦局への影響という点で大きかったのは日本軍の航空偵察で、茫漠として高低差に乏しく目立つランドマークもないノモンハンの地形にあっては航空偵察による情報は重要であり、新鋭の九七式司令部偵察機を始め多数の偵察機が運用された。しかし、ソ連軍の偽装を見抜けずに、動静を見誤ってたびたびソ連軍の後退を伝える誤報を流すなどして、後方の司令部に実態と乖離した楽観を抱かせる原因ともなった。 停戦後の国境確定交渉 一方、ソビエト連邦の首都モスクワでは、日本の東郷茂徳駐ソ特命全権大使とソ連のヴャチェスラフ・モロトフ外務大臣との間で停戦交渉が進められていた。 だが、ソ連側の強硬な姿勢と、東郷が停戦協定を締結しても独断専行で事を進める関東軍が従うかどうかを憂慮して慎重に事を運んだ事もあって、両国の間においてようやく停戦協定が成立したのは9月15日の事であった。停戦協定では、とりあえずその時点での両軍の占領地を停戦ラインとし、最終的な国境線の確定はその後の両国間の外交交渉にゆだねられた。 交渉は11月から翌年6月までかかってやっと合意に達したが、結局は停戦ラインとほぼ同じであった。対立の対象となった地域のうち、主戦場となった北部から中央部ではほぼモンゴル・ソ連側の主張する国境線によって確定し、一方主戦場からは外れていたが9月に入って日本軍が駆け込みで攻勢をかけて占領地を確保した南部地域は日本・満洲国側の主張する国境線に近いラインで確定した。 後半は、ノモンハン事件-2参照 出典 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』_2008年11月30日 (日) 12 00。
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まだ朝もやが立ち込める山間の集落に地響きがしたかと思うと、破砕音をさせて次々と家屋が倒壊する。 すわ地震かと考えるに、耐震対策の行き届いた日本では余程の震度でないと、そこまでの被害はお目に掛かれない。 しかも倒壊した家屋は上から潰されていたり、あるいは明らかに横合いから押し倒されていた。もはやそれは揺れによる被害ではない。 なにより不思議なことに、地響きは時間と共に遠ざかってゆくのだ。 奇跡的にその集落から死傷者は出なかったようだ。何事かとまぶたをこすりこすり、瓦礫から這い出てきた人々は集落の惨状に息をのんだ。 そして朝もやの向こうに遠ざかってゆく影に、もう一度息をのむ。 ゆらゆらと三本の角を揺らし、巨大な影が山の間を這っている。 被災者の中にパジャマ姿の少年の姿があった。 よほど大事な宝なのだろう、倒壊した家から持ち出せた一枚のカードを握りしめ、山間の影を目をキラキラさせて追っている。 街の量販店のキッズコーナーにあるカードゲームから引き当てたレアカードの図案は、長い三本角がいかにも厳つい南半球産のカブトムシであった。 第五話 伏兵!大自然の驚異 侵略地上げ獣『ギャラクシー・コーカサス・オオカブト』登場 岩手と青森の県境の岩手側、二戸市(にのへし)でおこった異変が国場首相の耳に届いたのは、朝食の納豆に卵を投入する神聖な作業の最中であった。 いささか衝撃的な報告に手元は狂い、卵の中に殻の破片が飛び込んだ。 国場総理は渋面をつくりながら指先を白身の中に突っ込み、秘書官に再度の報告を促す。 「それで、もう一度言って貰えるかな?」 長年の付き合いになる首席秘書官は、振舞われた茶をすすってから、その一大事を口にする。 「本日未明、『岩手県』と『青森』の境を越えて巨大生物が出現。 時速20キロのゆっくりしたペースで南下中。進路上の民家、送電線、その他ライフラインが押し潰されています。 死傷者数は現在調査中。山間部ですので今のところ被害は小さい模様。現在は二戸市金田一温泉に迫りつつあります」 「山間部ねぇ…まさかダムは無いだろうな?」 国場は今日がハードになる事を見越し、卵の殻を摘出した納豆にからしとネギを多めに放り込んだ。わしわしと掻き混ぜ、雑穀まじりのご飯にかける。 「周辺にはありませんが…」秘書官は用意してきた地図を見て眉間に皺を寄せる。「このまま金田一温泉に向かわれると、東北新幹線を跨がれます。 壊さないような気遣いは期待できないでしょう」 総理はすぐには応えなかった。ぞるぞる、とでも言うのだろうか、上品でない音をさせて納豆ご飯を掻っ込んでいる。 それが奥方が念入りに出汁をとった味噌汁を啜る音に変わり、さして間をおかず嚥下し終えた盛大な一息にかわる。 「ぶはぁ…ごちそうさま」 言うが早いか、席を発つ。朝駆けをして来た主席書記官が首相公邸に到着してから15分。臨時で準備した朝飯を平らげ、総理は戦闘体制の全てを整えていた。 公邸を出ると、朝もやが僅かに足元に残っている。空は藍から蒼へと徐々に、しかし気付かぬくらいには早く、色を変えていた。 首相と秘書官は大股で専用車に向かう間も会話を続ける。 「新幹線の線路をやられるのは拙い。追い払えないか?」 「近隣の岩手駐屯地に機甲部隊があります」 「よろしい、災害派遣だ。緊急でな。県知事には要請を追認させろ」 「せっかくですから改正法の国民保護等派遣を出したらどうでしょうか? 武器の使用は国民の保護に必要な措置ですが、災害派遣で機甲部隊を出せば野党に何を言われるか…」 「わかった、そっちの線でやろう」 国場は黒のセダンの後席に体を押し込みながら、ふと思いついた事を、子供のような顔をして言ったものだった。 「…ところで巨大生物とは緑色をして二足歩行する『あれ』だよな」 「いえ、黒くて硬くて足が六本で角は生えたの『あれ』です。 爬虫類じゃありませんからね。放射能火炎やプラズマ火球を食らいたいんですか?」 「そうか」首相はどこか残念そうであった。「しかし出所はどこだ? 青森からとは言え、ツルギスタンではあるまいよ。 まさか我々の経済焦土作戦に対する、彼らの報復という訳でも無かろう?」 「偵察衛星は北海道で大規模な開発の兆候を捉えていません。ツルギスタンが更地を欲している可能性は低いですね」 「的を絞った物言いだな」 「更地を欲している輩がいるんですよ」 「それはつまり、巨大生物は何らかの組織による工作活動だと?」 「デベロッパー、ゼネコン、不動産屋、銀行、それにマフィア。 次の攻勢で切り取られそうな土地に、あらかじめ仕込みをする悪質な星間外資が確認されてます。 今回のケースはおそらく更地にして買収、ツルギスタンの手に渡った暁には、開発を一気に引き受ける魂胆かと」 「随分バイオレンスな計画経済だな。マオやポルポトでも、そこまで無知じゃなかったろう?」 「似た様なものだったと思いますが?衛星国家と植民地は非効率的なことでは同様ですよ」 「だからこそ信じ難いんだよ。 宇宙人ってやつも地球人と同レベルであって、スペースブラザーなんて存在しやしないなんてね」 「…内調、桜田門、市ヶ谷。それぞれが同じような報告を上げてきています。 日本国の脅威は宣戦布告してきた列強だけではないのです。 それと宇宙の隣人ですが…誰も、ロハじゃ助けてくれやしないんですよ」 「是非もない、か」 国場はへの字に曲げた口の端から溜息を漏らすと、背広の内ポケットに入れた携帯電話に手を伸ばすのだった。 頭頂部からサーベルのように反り返った角が伸びていた。 意外に小さい頭部が収まっている肩から背にかけての盛り上がった甲殻からは、更に左右から二本、大きく湾曲した角が伸びている。 三本の角を押し立てて木々を圧し折り歩く様などは、全身を覆う甲殻の磨き上げたような黒色とあいまい、黒金の城という言葉を想起させた。 まさしくコーカサス・オオカブトであった。サイズ以外は。 ギャラクシー・コーカサス・オオカブト等と言うふざけたネーミングも、連中の翻訳コミュニケーターが地球の近しい甲虫のデータを拾って作ったのだろう。 どこかに隠れているのか、はたまた高空から撮っているのか、 鷹介の前の四面ディスプレイの一つから流れているGBCのライブ映像で、しきりにレポーターがそう呼んでいた。 そこで映像は東北の山を舐める様に移動し、少しの行き過ぎと拡大でもって、山間の平地に佇立したダイガストを映し出す。 その後方の街ではパトライトが明滅しており、いまだ住民の避難が続いていることをパイロットに知らせてきた。 防衛ラインを上げたいところだが、そこから先は山になる。 木々を圧し折って阻止戦闘を始めるには、林野庁だか県庁だかが難色を示し、返答待ちにされていた。どうせ担当者は朝の登庁前だろう。 戦闘とは別の次元で絶望的気分を味わっている鷹介の後ろから、なんとも無邪気な声がかけられた。 「すごいな、でかいな。さすがギャラクシー・コーカサス・オオカブト、熱帯の惑星の王者だ」 虎二郎は朝も早よからテンションが高い。件の生物がギャラクシー・コーカサス・オオカブトだと看破したのも彼だった。博識とかそういうレベルでない。 鷹介はふと不思議に思い、問うてみると、 「amaz○nで取り寄せたんだよ、銀河最強甲虫DVD。 息子がたいそう気に入ってね、付き合って見てるうちに覚えてしまったのさ」 伏字じゃないでしょ、それ。 鷹介は商人たちの星を越えた逞しさに何とも微妙な気分になりながら、今一度、ダイガストの情報表示ディスプレイに目を落とした。 30mm Rail Gun : empty AIM-4/C : empty 460mm Cannon : empty 要は来週の限定戦争に向けて整備の真っ最中であり、実弾の一発も積んでいない、洒落にならない状態と言う事だ。 30mmレールガンは砲身の冷却上の問題から多砲身…ガトリング方式を採用したため機構が複雑化し、ブロックごと外されて整備している。 ミサイルは異星人の陸戦兵器用に弾頭の装甲貫徹力を強化したもの ――空対空ミサイルとは爆発して破片をばら撒くものであり、対装甲能力があるとは言い難い――だが、 これは空自に納入前に評価試験として『トリプル・ダイヤ』のロゴの企業から供与を受けている物であるからして、数に限りがあった。 ヤマト砲は砲身の命数が多く見積もって200発であり、一戦闘毎に入念な手入れをして延命処置をする必要があった。 頼りの輝鋼剣も大江戸博士が何やら調整があるとか言って持って来ていない。 背伸びして造ったロボットなんぞの稼働率は、そんなものだった。戦争は数だよ、とは好く言ったものである。 はて、湾岸戦争の戦訓で数は質を凌駕しないと判明したのでは、と思うところだが、ダイガストは質でもまだまだなのだろう。 であるなら、あとは猿と人の違いくらいしか武器はない。 数多の生物を食い尽くし、未だ生存する人類と同じ姿であること。しかも人類より強靭で巨大、頭脳は二人分。素晴らしい、まるで神代の巨人だ。 …馬鹿馬鹿しい。鷹介は小さな溜息をつくと、やくたくもない思考を打ち切った。 「おっ」 虎二郎の期待に満ちた声。 戦後から植林されてきた杉林をめしめしと折り、黒い三本角が山の稜線の向こうに現れた。 「目標をビジュアルID(目視確認)」鷹介はわりと躊躇わずにフットペダルを踏み込む。「これより接触し、目標の進路を変更させる」 ダイガストは立ち入り許可の未だ下りていない森林に足を踏み入れ、大股で山を登ってゆく。 国場首相の要請は自衛隊到着までの時間稼ぎと、巨大生物の戦力の暫減だった。 が、それ以上の注文として、民地への巨大生物の侵入の阻止が言い含められていた。 鷹介はモニター上で接近に伴ってどんどん巨大化するカブトムシに照準レティクルを合わせると、操縦桿の兵装セレクターボタンを親指で押し込む。 操縦桿の先は多数のボタンで膨れ上がり、グロテスクさすら覚えるデザインだが、 大雑把な操縦は銀河列強のビデオゲームから移植した脳波コントロール装置が仲介してくれる。ボタンを押すという行為は最終確認にすぎない。 鷹介の決定に従ってダイガストのコンピューターは選択した武装へと通電させる。 巨人が右腕を引き絞り、 「ダイガスト…エンゲージ(交戦)!」 鷹介の宣言の直後、白煙を曳いて射出された。 今回の唯一のまともな武装であるブラストマグナムは、握った拳の先端を僅かに光のリングで覆い、力場の存在を誇示していた。 衝撃を標的の内部へと集約するエネルギーフィールドは、しかし直撃の瞬間に ギャラクシー・コーカサス・オオカブトが角を振りたてた事により、ブラストマグナムごと上空へと跳ね上げられた。 くるくると回転する腕部が、陽光を反射して鈍く明滅する。 直進する力は90°に直行する別軸の力で容易く曲げられる。 昨日モンタルチーノ商会の若頭との乱闘で鷹介が見せた業の冴えを、知ってか知らずか、目の前の野生はしてのけた。 「開幕ロケットパンチってやつぁ、失敗フラグだな」 虎二郎が爽やかにロクでもない事を口走りつつ、コンソールパネルを数箇所叩く。 ダイガストの腰からアンカーが射出され、木々の上に落ちてスギ花粉を巻き上げている腕部に引っ掛けるや、巻き戻って右肘に再接続させた。 先日、ブレーディアンにブラストマグナムを叩き落された戦訓から、急遽アンカーの能力を拡張させたものだった。 ぶしつけな挨拶にギャラクシー・コーカサス・オオカブトはダイガストを敵と認識したようだ。 三本の角をかざし、残された僅かな距離を一気に詰めてきた。 全高はダイガストの胸ほどだが、全長や質量は明らかに向こうが勝っている。このままでは当たり負けするのは確実。 鷹介はバーニアのスロットルを押し込みながら操縦桿を横に倒す。 ダイガストが腰裏から噴射炎をあげ、横っ飛びに巨大カブトムシの突進をやり過ごした。 着地と同時に追いすがると、ギャラクシー・コーカサス・オオカブトも6本の足を総動員して回頭を始める。 そして、接敵。 ダイガストの拳が捉えたのは、振り返った巨大カブトムシの盛り上がった背中の甲殻だった。名状しがたい重々しい音が山間の大気を震わせた。 異星の巨大兵器にダメージを与える鋼の拳である。ケラチンとキチンで構成された甲殻ごときで止められるものではあるまい。 が、ここでも恐るべき野生が鷹介に牙を剥いた。 ギャラクシー・コーカサス・オオカブトは甲殻に多少の歪みこそ認められたが、怯むことなく至近に迫ったダイガストに角を振り立てたのである。 おそらくは巨大な甲殻を支える発達した筋肉が、衝撃の殆どを吸収してしまったのだろうと虎二郎は推察する。 それを操縦に集中する鷹介に伝える暇は無いが。 鷹介の意志を汲み、ダイガストは回避の代わりに半身になって三本の角の内側に踊りこんだ。 すぐに頭から生えた中央の角を右手で押さえ付け、左の脇に背から伸びる角の一本を抱え込む。 相撲でいうがっぷりと四つに組んだ状態。そのまま力比べが始まるかとGBC視聴者が期待した、まさにその時、 「なにっ!?」 鷹介はダイガストの両腕が火花を散らした事に驚愕した。腕部の表面温度が異常加熱し、モニターにアラート表示が点灯する。 突然のダメージに鷹介の操縦が乱れると、ギャラクシー・コーカサス・オオカブトはその隙に乗じて至近距離から体当たりを見舞った。 鋼の悲鳴が上がり、ダイガストの巨体が杉林に沈む。 さも嬉しそうなGBCのリポーターの声が、ダイガストの苦戦を伝えていた。 「ペンは剣よりも強し、ピーター・マクドナルドです!CMが明けましたが、ダイガスト、相変わらず苦戦しております。 銀河列強の進歩的民主主義の前に立ちはだかった蛮族の希望ですが、それ以上の野生の猛威を前に、なす術も無い模様です。 先程から防戦一方となり、超高周波を発する角が触れるたびに機体から火花があがっております!」 興奮気味のGBCのレポーターの中継に混じった種明かしに、ドン・モンタルチーノは海苔のように太い眉を器用に曲げて見せた。 「なんや、もうバラしちまったんかい」 高級リムジンの後部座席でふんぞり返る肥体の主は、ほんの携帯電話ほどの投影機が宙空に映し出した映像にご満悦の様子だった。 なにしろ裏社会じゃそれと知られたモンタルチーノ商会の巨大生物コレクションが、 銀河列強有数の陸軍国であるツルギスタンを相手に善戦する『夷狄(いてき)の機械人形』を翻弄するのであるから、オーナーとして鼻が高いったらない。 既に彼等のような荒事を生業にする者達には、ダイガストが『本物』であることが知れている。 しきりにGBCがツルギスタンの演出であるとの捏造キャンペーンを展開していたが、 掌を返した時用に、コメンテイターに辛口の批評家の仕込みも始まっている。 そして宇宙ヤクザは芸能界にも口が利く…情報は常に武器であった。 「しっかし、カブトムシは子供受けはエエんやが、更地に変える効率は悪いもんやな」 「宇宙ミミズの時は視聴者から苦情が出たと、マスコミ連中から散々文句を言われましたもので」 助手席から若頭が応える。 巨大宇宙ミミズが荒野の惑星を土壌改良してゆく様は、トレマーズも真っ青のパニック映像となった。 大地がのたうち、何匹ものミミズがそそり立って原生生物を捕食する様たるや、阿鼻叫喚の地獄絵図と呼ばずしてなんとしよう。 もっとも、今では当該惑星の土壌改良は完了し、惑星各地で農地転用が始まっている。『貴重な原生生物の殆どが食い尽くされ』はしたが、 住民達は作物を栽培出る肥沃な土地を手に入れた。その小さな惑星の表土は程無く数種類の商品作物で埋め尽くされることだろう。 それが善行なのか悪行なのか、誰も知らないし気にしない。 「しゃあないやろ」モンタルチーノは脳内で算盤をはじきながら当時を振り返った。「あの星はああでもしなけりゃ価値が出ぇへん、全土が不毛の荒野や。 産業が無きゃあ、精々が列強の演習場や。 列強の施設の周りばっかに住民が集まって、残飯漁って暮らすんやで?」 「自分の郷里も似たようなものでした」 「そやったな…銀河列強に任せとくと上から目線で保護しかせぇへん。住民の自立が無い。保護ばっかじゃあかんのや。 悲惨やで、自分たちは被害者で、保護してもらって当然とか勘違いし出したら、もう立ち直れへんて」 働かなくても最低限の保証はあるし、そもそも産業が無いから勤労意欲も無い。 虚ろな目をしたその日暮らしの人々は、給付金の支給日にばかり目をぎらつかせて施設に群がってくる。 やがてそんな住民を狙って風俗とギャンブルばかりの歓楽街が建ち始めれば、その星の経済は何も産み出さない輪で閉じられる。 銀河列強の辺境は、保護という名の暴力が支配していた。 「そんな星の住民にかぎって、保障だの労働争議だので働きもせん。話し合うのがホワイトカラーの証しとでも思っとんのや。 しかもストと暴力デモの違いも判らんときとる。 何も知らんと部族間で縄張り争いしとった頃の方がナンボかマシや。誰も気にせんし、誰の懐も痛まん」 そういった我ばかりが肥大化した社会的弱者や社会的幼児の群れから、 宇宙ヤクザのしのぎに使えるような人材を探すほど、既知宇宙は狭いわけではない。 ゆえに、モンタルチーノの発想は以下のとおりであった。 「活力や!欲望や!街から灯りを消したらあかん。不安に駆られた住民が信じるのは、結局は金や。 列強が配給を与えて住民から自立心と思考力を奪っとる脇で、ワシらは金と仕事と物をバラ撒く。 …ま、ワシらがようけ儲けるように上前はハネとるがね、それでも無くなる筈の生活を整えてやるんやから、感謝されてあたりまえやで」 中抜き上等の闇物流でも、戦闘の混乱で寸断されたラインを補ってくれるのであるから、現地の商売人に否やは無い。 領事が着任し、本格的な植民地経営が始まるころには、物流の首根っこはモンタルチーノ商会が握っているわけだ。 巨大生物に暴れさせて更地を大量生産し、そこを買い叩いておくのも論旨は同じだ。 銀河列強の開発計画だって大地主がいるなら、そっちに擦り寄ったほうが早い。 先程の惑星開発でも言った事であるが、それが良いか悪いかは誰も知ったこっちゃ無い。そういう時代だった。 然るに、この弱肉強食の宇宙に顕れたダイガストとは何者たりえるのか。 「蛮族の希望、進歩の敵、文明の否定者…ええで、まだまだ引っ掻き回してくんなはれ」 空間ディスプレイの映像を眺めるモンタルチーノの口ぶりは、どうにも巨大カブトムシよりもダイガストを応援しているようであった。 狂ったように振り立てられる角を受け流すたび、腕部装甲から派手な火花があがって装甲表面が歪んでゆく。 なんでもそれは高周波の仕業らしい。先程から通信機ごしに大江戸博士ががなりたてている。 「おそらく角が目に見えない振動をくりかえし、高周波を発生させとるんだ! 触れれば高周波溶接と同じ原理で振動が温度を上昇させる。距離をとれ!」 「距離をとっても武器が無いでしょうが!今は!!」 鷹介はダイガストの操縦で発熱しがちな頭で、思ったままをを口にした。 大江戸博士は口ごたえに口角泡を飛ばさん勢いで罵声を浴びせてきたが、またも鷹介と虎二郎は同時に通信機のボリュームを絞る。 そして突き出された黒光りする角を、腕の装甲を押し付けて火花と共にいなす。 そうしている限りは、両者の位置はあまり変わらない。おかげで山領の一部は超重量に踏み荒らされて禿山となっているが。 林野庁あたりの係りは今頃悲鳴を上げているかもしれない。 厄介なのは三本の角の全てが、触れれば火花をあげる高周波を発していることだった。 加えて、たまに大振りの隙に乗じて踏み込んでも、ダイガストの打撃は分厚すぎる筋肉の鎧に吸収されてしまう。 そして次の瞬間には、怒りに燃えるギャラクシー・コーカサス・オオカブトのぶちかましをくらい、転倒している。 「鷹介、回り込もう。正攻法じゃダメだ」 虎二郎もさすがに無邪気な反応はしなくなっていた。 ダイガストが腰裏のノズルから噴射炎をあげ、立ち上がりざまに甲虫の裏に回り込もうと機動する。 が、こちらを敵とみなす熱帯惑星の王者は、ぴたりと角を向けたまま、戦車の超信地旋回のようにその場で回頭して後ろを取らせない。 「クソッ、なんて化け物だ!」 虎二郎は息子が聞いたら悲しむような台詞で毒づいた。 ギャラクシー・コーカサス・オオカブトは6本の足を突っ張って重心を低く構え、万全の構えでダイガストを威嚇している。 呆れるほどの闘争心と基礎能力の高さ。 現にそれを見せ付けられる鷹介の心は、その選択を口にする時には、諦めとは別種の乾いたもので満たされていた。 「土岐さん、事象転換炉の出力を上げましょう」 「正気か?」 それが虎二郎の反応だった。 彼の前のディスプレイの鷹介のメンタルコンディションは、あくまで平静なパラメータを描いている。つまりその発言は諦めから出たものではない。 なるほど、博士が事象転換炉を預けるだけある。虎二郎は納得し、コンソールパネルから出力調整を呼び出す。 「鷹介、事象転換炉の出力を上げるということは、炉心の『キューブ』の消費が乗算に早まる事を意味している。 『キューブ』が費えた時は…」 「事象転換炉はダイガストを喰い始める…しかし今の出力と装備じゃ化け物カブトムシの甲殻を抜けない」 「あれは甲殻だけじゃなく、筋肉の柔軟性も含まれてると思う。ダメージは蓄積してる筈なんだ」 「一応聞きますけど、根拠は?」 「俺の故郷はひどい田舎でね、昆虫採集はよくやってた」 「サイズが違うでしょうが」 「そうだな、俺の知ってるやつよりもちょいと大きいが… 逆にあんな地球生物と変わらないボディバランスで大型化は出来ないと思うんだ。 たぶん、やつは俺たちが思っているよりも苦しい戦いをしているはず…根拠にならないか?」 「あのT72は砲も燃料も残り少ない筈だ、って言って対戦車兵器を持たない歩兵が納得すると思います?」 「おいおい、若者はもう少し希望的観測に則るもんじゃないのか …出力を『75パーセント』に上げて敵にぶち込む慣性制御力場の浸透力に期待するよりも、まだしも健全なテがあると言ったら?」 「アメリカ人じゃないので抱きついて頬にキスをするような真似はしませんが、まぁ、 『クリスマスまでに終わる戦争』を信じるくらいには希望を持つかと」 「俺も妻子以外は遠慮するなぁ…まぁいいや、鷹介、それじゃあ暫く機体制御も任せるぞ?」 言うや虎二郎は答えも聞かず、自らが呼び出した出力調整プログラムをいじり始める。 鷹介の手元の四枚の液晶ディスプレイは、虎二郎の手を離れた機体制御のパラメータで溢れかえった。 が、彼はそれらの諸元に目もくれず、前方のメインモニターにまとめられた戦闘に必要な最低限な情報のみに注視する。 そのかわりに主機関の出力を通常稼動の『5割』より、更に下げた。 一人で扱える代物でないなら、一人で何とかなる程度で動かしてやればいい。 あとは虎二郎の策を信じる。不思議とそこに疑問は無かった。 土岐虎二郎という男には、どういう訳か、そういう処があった。人を信じさせる、というよりは人を従わせる才能とでも言おうか。 しかし本当に難しいのはそれからだった。出力が減った分、ダイガストは容易く当たり負けをおこした。 もともとギャラクシー・コーカサス・オオカブトのほうが重量が上である。 踏ん張りが効かない分だけ、過剰な衝力はダイガストを重力との狭間で木の葉のように舞わせてくれた。 加減を知らない野生に装甲どころかフレームまでが不気味な軋みを上げ始める。 三度目の空中浮遊と着地を成功させたところで、即座に眼前にまで迫った超高周波振動角の突進に、 鷹介はとっさにフットペダルを踏み込んでダイガストを飛び退らせた。 流れに逆らわず、同方向に勢いを殺し…たら、盛大に宙を跳ねていた。 慣性と推進力とが術理を上回り、機体をカタパルトのように放り出したのだ。 これまでに無い浮遊感の後、あわててバーニアを吹かして山上に『着陸』する。 なお消しきれない慣性がダイガストを踏ん張らせたままの体制で後方へと押し流す。 木々を圧し折り、土煙を上げ、轟音とともに山嶺を滑ってゆく。 見る間に小さくなったギャラクシー・コーカサス・オオカブトが、すぐさま、そのサイズを元の大きさにもどして突っ込んでくる。 その数瞬の間にブラストマグナムを発射したい誘惑が幾度も襲ってきたが、 出力を絞った現状であの分厚い甲殻と筋肉を破れる訳も無く、何もしないという高度な我慢を強要された。 突進するギャラクシー・コーカサス・オオカブトの一挙手一投足に目を配ると、逆巻く風がまるで頬に当たるかのような錯覚を覚える。 まさに錯覚だ。それも性質の悪い。ここが海上で高度1000フィートなわけが無い。 自分が握っているのはダイガストの操縦桿だ、T4練習機じゃあない。割れたキャノピーから絶えず吹き込む寒風も無い。 ただ、なす術がないのは『あの時』と同じ。 諦めたら、それで全てが終わる。諦めれば、それで全てが終われる。 ああ、なんだって俺はこんな所にいるんだ?あいつら、今頃は戦闘機過程だろうな。 場違いな思い出は、じきに理不尽への――理不尽な?――怒りに置き換わる。虎二郎の手を離れ、 鷹介の前に表示されているダイガストのエネルギーゲイン表示が、機械信号の命令無しに徐々に上がってゆく。 が、二人はそこに気付く余裕が無い。 目の前に迫る巨体を鷹介は自らの閃きに任せて横っ飛びにかわす。 そして首尾よく紙一重でやり過ごし、側面に着地、無防備な横っ面にこれでもかと引き絞ったパンチを見舞った。 ギャラクシー・コーカサス・オオカブトの巨体が傾ぎ、六本の足が蹈鞴(たたら)を踏む。 確かな手応えに鷹介は追撃に出る。 その時には誰も知らないところでエネルギーゲインは正常値に戻っている。結果、超高周波振動角と拳がかち合い、 「くっ…」 重量に負けるダイガストの拳が跳ね飛ばされた。 「せめてあの角が無ければ…」 人、それをメスのカブトムシと呼ぶ。 まぁ、そんな軽口を叩いてられる状況ではない。何しろ打つ手が無い鷹介がジリジリと下がると、コクピットに警告のアラートが鳴り響いたのだ。 はっとなった鷹介が情報ディスプレイの戦術マップに目を落とすと、設定した山の裾野、つまり人里への出口が背後に迫っていた。 幾度も吹き飛ばされ、最終防衛ラインまで押し込まれていたのだ。 更に鷹介は目を疑う。山の裾野から続く平地に何両もの車両が停車していた。避難が間に合わなかったに違いない。 「透!」 鷹介は後方の空をゆっくりと旋回しているだろう『大鳳』の幼馴染を呼び出す。 「後ろの広場に車がたむろしてる!警察に避難誘導を頼んでくれ!!」 どういう訳か透はすぐには通信に出なかった。 ただ、開いた回線の向こうではしきりにデータリンクとか座標とかの単語が、彼女の口から別のどこかへと送られていた。 やがて彼女にしては珍しい、強い意志のこもった声が鷹介の耳に響いた。 「大丈夫だよ、鷹くん。間に合ったんだよ!」 山の裾野に集まった車両は、逃げ道を誤った住民ではなかった。 たむろしている様に見えたのは陸上自衛隊の93式近距離地対空誘導弾 ――大型の4WDの後方にミサイルのコンテナ二つとセンサー類を乗っけた車両――が布陣を終えた光景だった。 他にも兵員輸送車からは次々と隊員達が飛び出し、どこから調達したのか01式軽対戦車誘導弾 ――黒くて太いパイプのような外見の対戦車ミサイル発射機――を担いで巨大カブトムシに向けている。 陸自は74式戦車では間に合わないと判断、岩手駐屯地から高速道路を使って運べるだけの火力を送り込んだのだった。 皆、総理からの派遣指示が降りる頃には、異常を察知して準備を始めていた。もちろん、74式戦車も既に大隊の移動を始めている。 じわじわと近づくツルギスタンの脅威を前に、今や岩手駐屯地は最前線の一つとなっていた。 家族の後送命令も出ており、一朝有事という言葉はもはやに死語に過ぎない。 しかし、隊員達の表情には良い意味での緊張が漲っていた。 義務、矜持、使命感、郷土愛。何しろ敵は異星の巨大生物である。どれを振りかざしても文句を言われる筋合いは無い。 そして防人達を待っていたのは、上空を旋回している大型機――大鳳――からのデータリンクだった。 臨時でこの寄り合い所帯の指揮を押付けられた二佐は、ここまでの道程でGBCの番組もチェック済みだった。事、此処に至り、彼は決断する。 「火力を巨大カブトムシの頭部に集中し…ダイガストを援護する!」 4WDの後部コンテナから次々と白煙があがり、ミサイルが空に解き放たれるや、煙はすぐに無色に変わる。 なるべく飛翔をばれない様にするための最近のトレンドだ。 01式軽対戦車誘導弾もしかり。すぐに多数の光点のみが目に見える全てになった。 光点の列はふたつに別れ、ひとつは一直線に山間のギャラクシー・コーカサス・オオカブトに飛び、 今ひとつはより高く、山なりのダイブモードで直上からの命中を狙う。 センサーの赤外線反応から攻撃を察知した鷹介は、ダイガストの絞っていた出力を引き上げ、腰部アンカーの左側を射出させた。 アンカーはギャラクシー・コーカサス・オオカブトの脇をすり抜けると、推力偏向ノズルでもって後方を迂回、ダイガストの手に帰ってくる。 あとは間をつなぐ光帯の出力を調整してやれば、短くなった光帯が巨大カブトムシを締め上げる寸法だ。 もちろんギャラクシー・コーカサス・オオカブトは拘束を振りほどこうともがき回る。 が、鷹介もダイガストの微妙な出力調整をオートリアクションで上昇させるに任せ、黒光りする巨体を押さえ込んだ。 二つの光の列が山間に殺到し、大輪の炎の華と、僅かに遅れて凄まじい轟音が沸き立った。 直後、爆炎の中から黒光りする何かが飛び出すや、それはクルクルと回転しながら、山肌にちょうど空を指して突き立つ。 自衛隊員の中にガッツポーズを作るものが出た。炎がおさまったとき、それに大きな歓声が唱和する。 ギャラクシー・コーカサス・オオカブトの頭部の角が、中程から折れて欠落していた。 それに右後背から伸びる角も、多数のミサイルの直撃で穿孔され、ぐらついている。 振り下ろされるダイガストの拳が二本目の角を完全に叩き折るや、歓声は最高潮に達した。 が、熱帯惑星の王者はそれだけでは終わらなかった。 痛みにか、屈辱にか、それとも単純な怒りにか、これまでを上回る怪力を発揮すると、アンカーの光帯を引きちぎりダイガストに突進したのだ。 ダイガストはそれを真っ向から両手で受け止めた。土煙が上がり僅かに後退したところで、両者の力が均衡して挙動がピタリと止まる。 既に超高周波振動角は二本が脱落し、機体が高熱に苛まれる部分は少ない。 しかしそれは同時に上昇を続ける事象転換炉を放置した睨み合いに他ならない。 メインモニターの端でぐんぐんと上昇を続けるエネルギーゲインのバーが、緑色から警戒領域に入ったことを示す赤色に変わった。 それは嫌がおうにも鷹介の目に飛び込んでくる。 瞬時、鷹介は背後を振り返って虎二郎に問いかけたい誘惑に襲われる。だがそれは自分の役割を放棄する事に他ならない。 虎二郎は今でも全力で自分が受け持った役割をこなしている筈だ。 だから鷹介は神経を研ぎ澄まし操縦に集中する。 僅かでも野生の暴威を手足から大地へと逃がすため、無理に押し込まず、無駄な出力を機体にかけず、この均衡を一秒でも続かせる。 金属と甲殻がきしる音だけが山間に響く。 自衛隊員たちは各々のミサイルの次弾を再装填したが、ダイガストが近すぎて、 そして何より微動だにしない両雄の力比べに息を呑み、発射のタイミングを逸していた。 やがて鷹介の耳に事象転換炉の稼働率が危険域に入ったことを知らせる耳障りなアラートが聞こえてきた。 シートから悲鳴にも聞こえる振動が感じ取れる。いや、ひょっとしたら歓喜なのやも。 有り得ない妄想じみた感想を鷹介が抱いた、その時、 「待たせたな」 アラートの最中でも聞こえる、自信たっぷりの張りのある声。 「ちょうどダイガストも良い感じに温まっているようだし、このままいくぞ、鷹介!」 「応さ」 答える鷹介はしかし、いっかな、振り返りはしない。 担保の無い、されど、絶対的な機能としての信頼。 それが確かに存在する証明に、見る間に過剰な主機出力はバイパスを通って機体の胸部に流れ込む。 エネルギーゲインのバーは正常域に下がり、その代わりに兵装セレクターに新たなインフォメーションが点灯した。 Ready : Gravity splasher それが何かと考えるより早く虎二郎の指示が飛ぶ。 「照準とタイミングはこのまま、撃て、鷹介!グラビティ・スプラッシャー!!」 「発射っ!」 鷹介がトリガーボタンを押し込むと、ダイガストの胸部装甲から影で出来たヴェールのような帯が照射された。 微かに燐光のような輝きをまとった影は、相対するギャラクシー・コーカサス・オオカブトに音も無く吸い込まれた。 次の瞬間、びくん、とギャラクシー・コーカサス・オオカブトの巨体が震えたかと思うと、 その前面の甲殻がまるでハンマーで表と言わず裏と言わず、滅多打ちにしたかのような凹凸に変化していた。 熱帯の王者の目から光が消え、巨体が山間の中に崩れ落ちる。 やったか!? 思わずそう口にした自衛隊員が、周りの仲間から『フラグ立てんな』とヘルメットの上から引っ叩かれている。 ようやく鷹介は後部座席を振り返れた。その顔には意外な呆気無さに、困ったような色が浮かんでいる。 ダイガストのセンサー類は巨大昆虫の二酸化炭素排出量がゼロになったことを察知していた。つまりは、 「勝った…んですか?」 虎二郎は頷くと、親指を立てて見せる。 「グラビティ・スプラッシャー…太刀風の主翼が本来は持つ筈だった重力制御システムを、 未完成のままでは勿体無いので兵器転用したものだ。 ゲージ粒子の一つであるグラビトンにはたらきかけ、極小の重力波を発生させる。 重力波は消滅までの短時間の間に激しい重力変動を繰り返し、巻き込んだ対象を物理的に粉砕する。 理論上、この重力変動に対応しきる物質は存在しない」 虎二郎はぐっと拳を握り締め、力説に満足したようだった。 反対に鷹介はひどい脱力を覚えた。そんなレクチャーされた事も無い。 それも未完成の半端な機構が、自分の操縦する機に積み込まれていると言うのだ。 機能としての信頼?いや、きっと信じるものは救われるというレベルの間違いだろう。 鷹介は疲れた溜息をつきながら、ダイガストにだけは力強く、その右腕を突き上げさせた。 古今東西、それは成功を意味するジェスチャーであった。 自衛隊員達から歓声があがる。同じように右手を突き上げる者に混じり、背筋の通った見事な敬礼をする隊員もいた。 GBCのリポーターだけはさも面白くなさそうに、その光景を遠間にしながら中継の締めの台詞を口にしていた。 「これはいけません、ジエイタイの蛮勇に助けられ、ダイガストが勝利してしまいました。 自らの体を晒しての攻撃など、あってはならない人命の軽視です!このような蛮族の行いが許されてはいけません! 地球人類に早期の文明化を!剣はペンよりも強し、ピーター・マクドナルドでした」 この小さな共闘と勝利は、有志によってインターネットにあげられ、長く人々の目に留まる事になる。 必要なときに、自らの意思で。 GBCの押付けがましい配信者たちがその意味に気付くのは、だいぶ後になってからであった。 ちなみに某ニコ動でのコメントで最も多かったのは、話題の時節柄、「濡れる!」であったという。 ↓ 感想をどうぞ(クリックすると開きます) +... 名前
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なぜパキスタン軍部はタリバンを育てたのでしょうか? アフガニスタンで何故ソ連は負けたのか? アフガンには対空火器が十分になかったので旧ソ連は爆撃し放題だった? 現在アフガンにかなりの地雷原があるとニュースで知りましたが例えば米軍の絨毯爆撃などで、あるていどの地雷を誘爆することは可能なんでしょうか? タリバン軍はどういう組織なのでしょうか? タリバンは、どうすればアメリカを更なる恐怖に晒すことが出来るでしょうか? アメリカとタリバン政権の間の戦争も宣戦布告と言うのはしたんですか アフガニスタンに海兵隊が派兵されることになったようですが、特殊部隊が派兵されることとの違いなどを教えてくださるとうれしいです。 アフガニスタンでアメリカは無差別爆撃をやったんですか? パキスタン空軍のF-16が70年代にアフガンにてソ連、アフガン政府軍と行った空戦の結果を教えて下さい。 昔アメリカはアフガニスタンを支援していたと聞いたのですが、なぜ今は仲が悪いのでしょうか ソ連軍の二の舞になると考えられたアフガニスタンの地上戦をなぜアメリカは圧倒的な勝利で終わらせたのか? なんでタリバンって強いんだ? アフガンでタリバンが勢力盛り返してて、今(2008年8月)は米軍にとってイラクよりアフガンの方が厳しいとCBSでやってたけど、実際どうなん? なんでアフガンは叩いても叩いてもタリバンが盛り返して来るの? ISAFが撤退して、アメリカの支援で安定政権がアフガニスタンに出来る可能性は低いかな? ISAFが補給をタリバンに頼っているって? アフガニスタンのマスード将軍について、彼がどう凄いのか、易しく教えていただけないでしょうか 今の段階(2009年9月)でアメリカがアフガンから撤退してしまったら? タリバンに対する現在のアル・カーイダあるいはISIの影響力ってどれくらいあるの? タリバンが再びアフガンを支配する可能性は? アフガンの場合11月は年間で一番武力活動が不活発化するそうですが、何ゆえ真冬でなく11月なんでしょう? タリバンの目的はアフガン統一なのか? タリバンの中に本格的なイスラム法学者っているんですかね。 アフガンCIA基地で自爆した犯人は? タリバン政権が崩壊してもうずいぶんになりますが、いまだに活動できるだけの資金や武器を提供しているのは誰なんでしょう? ニュースでよくタリバンが小銃持って訓練しているのを見るけど食料の補給とかどうしてるのかな? アメリカがかつてタリバンを支援したというのは事実なの? アフガニスタンは結局今どうなってるんですか? なぜパキスタン軍部はタリバンを育てたのでしょうか? 世界地図を見れば判りますが、北にロシア(今はタジキスタン、ウズベキスタンだけどね)、 西にイラン、東にインドと中国が控えている地域です。 一応味方の中国はまだしも、イランのシーア派過激派の浸透と、タジキスタン、 ウズベキスタンと言った国々の影響力がこの国(アフガニスタン)に及ぶと、パキスタンの安全保障に 問題が生じます。 (特にホメイニによる帝政打倒が成功したイランに関しては脅威を抱いていた) このため、一番弱小な組織であるタリバンを支援し、パキスタンの衛星国として 一種の緩衝地帯を作ろうとしたものと思われます。 ただ、当初弱小と見られていたこの組織が、パキスタンの制御も受け付けない鬼っ子に育ち、 イスラムの中でも最左翼に属する過激派になるとは、パキスタン軍部も思いも寄らなかったでしょうが。 (11 名無しさん@眠い人 ◆ikaJHtf2*加筆) アフガニスタンで何故ソ連は負けたのか? ソ連軍の戦闘教義はもともと平原・丘陵地帯における正規軍を相手にした電撃戦・総力戦を、 前提としたもので、ゲリラやパルチザンの掃討作戦や山岳戦を想定していなかったために、 戦闘では苦戦を強いられることになってしまったんですにゃ。 そしてソ連が撤退した理由は戦争の経費に200億ドルもの大金が掛かって、 財政を圧迫し、占領経費も増大していったのも敗北の要因。 (結局このせいで冷戦継続が不可能になって3年後にソ連崩壊) 市民の死傷者を含めるとアフガニスタンは、 150万人という死者を出しながらもソ連軍の侵略戦争に打ち勝った功績は、 後世にまで伝えられるでしょう。 (ソ連軍のアフガニスタン侵攻 ぬこ ◆T3E65tDKhc) 戦争の経費他、ゲリラやパルチザンの掃討作戦や山岳戦を想定していなかったことと、 西側諸国の最新武器が非公式であるがアフガニスタン側に渡されたもの一理有る。 有名なのはスティンガー・ミサイルFIM-92A。 アメリカはCIAを通じて提供していた。 開発生産直後のデモンストレーション戦として当時のムジャーヒディーン、 =後のタリバン・アルカイダに大量供給されてソ連軍のMi-24等の重武装ヘリを 撃墜できたことからソ連軍に恐れられた。 ベトナムと似て誰がムジャヒディンなのか民間人と区別がつかない。 政府軍にも内通者がいるので手の内バレバレの中では数だけでは勝てない。 アフガニスタンの山岳道路でムジャーヒディーンはソ連軍補給部隊が来ると、 先頭と最後尾に居る装甲車を最初に攻撃、撃破する。 これで逃げ道を断ってから車列の中に居る装甲車を次々と撃破して行く。 ソ連部隊の兵士を皆殺しにしてから燃料以外の弾薬食料などを奪って行く。 逃げ延びない限り、必ず殺されるから山岳地帯を通る時はピリピリしてたと、 後のアフガニスタン撤退後に予備役になったソ連軍兵士が言ってた。 そのため、包囲されたときに、補給が一度でも途切れると志気は大きく下がるらしい (ソ連軍のアフガニスタン侵攻 20-26) アフガンには対空火器が十分になかったので旧ソ連は爆撃し放題だった? 初期にはTu16バジャーがソ連の基地から引っ切り無しに無差別絨毯爆撃。 ゲリラじゃなくて一般住民の死者が圧倒的だったようだ。 後半はTu22Mバックファイアが代わった。高度1万メートル以上の高高度爆撃なので アフガンの対空火器は届かずこれら戦略爆撃機は一機も失われていない。 ただ精密爆撃が出来なかったので無差別絨毯爆撃に終始した為ゲリラではない一般住民を 多数殺害する事になりソビエトに対するアフガン人の恨みを買うことになりかえってゲリラに 加わる住民が増えてしまった。 ドイツや日本を屈服させた無差別絨毯爆撃をそのままやったのだが一般人が多数死んだだけで 軍事的には失敗に終わった。 後に北部同盟に加わる兵士は遠くからこのソ連の空爆を見ていて、アメリカのタリバンへの空爆を 「ソ連の空爆に比べて大したことが無い」。とテレビで言っていた。 でも精密誘導爆撃とか理解している風ではなかったな。 ソ連空軍は町や村と言った人口密集地帯に無差別絨毯爆撃をしかけた。 たくさんアフガン人を殺したのはソ連の空爆だが成功したのはアメリカ空軍と言う謎。 ソ連空軍はボール爆弾・5トン爆弾・9トン爆弾・クラスター爆弾・サーモバック爆弾・ケント巡航ミサイル・ スカッドミサイル・フロッグミサイル・燃料気化爆弾・250kg地下貫通爆弾・500kg地下貫通爆弾 ありとあらゆる爆弾を落としたんだがな・・ (ソ連軍のアフガニスタン侵攻 73,96) 現在アフガンにかなりの地雷原があるとニュースで知りましたが例えば米軍の絨毯爆撃などで、あるていどの地雷を誘爆することは可能なんでしょうか? アフガンの地雷原を爆撃で一掃しようと思ったら、民間人を皆殺しにする覚悟で徹底的に爆弾をばらまかなくては。 (核爆弾で焦土にするのが確実…。) そんなことは、とてもとても…。 なお、一定エリアの地雷撤去なら、気化爆弾が使われます。 戦後、万という地雷処理を行なうのであれば、先にある程度破戒しておけば処理が楽なのでは?と考えたりしてみたのですが。 あるエリアに1発でも地雷がある可能性があるなら、ある意味そこは無数の地雷があるのと同じ、無防備で踏み込むことは できません。 最終的に地雷の完全撤去は、人手による地道な作業。 対人地雷はほんとうに非人道性な兵器です。 (11 らむ) タリバン軍はどういう組織なのでしょうか? タリバンは軍と言うより、同好会や宗教団体に近いものです。冬は家に帰っていたりします。 実は北部同盟も似たようなものだったりするのですが、ちょっとはプロらしいとこもあるそうです。 ただ、そのいい加減さがアメリカ軍にとっては最大の問題でしょう。 (11 561) タリバンは、どうすればアメリカを更なる恐怖に晒すことが出来るでしょうか? 申し訳有りませんが、タリバンは(よく言えば)被害者です。 アメリカをテロの対象にしているのは、アル・カイダの方で、これはタリバンとは別組織です。 其処の所をお間違えいただきませんようお願いいたします。 (13 眠い人 ◆ikaJHtf2) アメリカとタリバン政権の間の戦争も宣戦布告と言うのはしたんですか タリバンは国家として国際社会から承認されていないから、宣戦布告の必要なし。 (13 パウル☆カレル) そもそも最近は(て第二次世界大戦以降かな)、戦争自体が違法と見なされているので、 宣戦布告を行って19世紀的な戦争を行うこと自体が少なくなっています。 (13 820) アフガニスタンに海兵隊が派兵されることになったようですが、特殊部隊が派兵されることとの違いなどを教えてくださるとうれしいです。 特殊部隊はそれ自体は大した攻撃力は持っていません。 暗殺、小施設の破壊はできますが、しっかりした施設相手の攻撃や、 まともな部隊相手の正面戦闘は手に余りますし目的が違います。 現在は、北部同盟と米軍の連絡役や、海軍機への攻撃目標指示、情報収集、臨機目標の破壊などを行っているようです。 タリバンが潜伏していると思われる洞窟を端から爆破して埋めるとか、 こちらが確保した拠点を守るとか言う仕事になると、大きな火力を持って正規軍の方が適しており、 この場合は機動性からも、装備の可搬性からも、そもそも基本的な役割からも海兵隊の仕事となるわけです。 (15 930) アフガニスタンでアメリカは無差別爆撃をやったんですか? 一応、軍事目標だけを狙った“ピンポイント爆撃」です。 目標を外れたり、事前偵察が十分でなかった為に“誤爆”が起き、民間人 も被害に遭った事は、新聞報道などでも詳しく出ています。 (56 933) 余談ではあるが、 空爆に出たパイロットは、爆弾を持ったまま帰還する事を嫌います。 ですから、目標をロストしても、“軍事施設らしき”建物や場所に投下して帰ります。 それを、間違って民間施設を爆撃してしまったら、誤爆と報道する事も多々あるようです。 (56 934) その行為は誤爆以外の何物でもないと思うけど。 (56 935) パキスタン空軍のF-16が70年代にアフガンにてソ連、アフガン政府軍と行った空戦の結果を教えて下さい。 パキスタン側の資料によると、1986~89年の間に数度の戦闘をソ連/アフガン空軍と行なっており、 パキスタン空軍は出撃させたF-16により合計10機を撃墜したとしています。 (内訳:Su-22×4・Su-25×1・MiG-23MLD×2・An-24×1・An-26×2) (80 名無し軍曹) 昔アメリカはアフガニスタンを支援していたと聞いたのですが、なぜ今は仲が悪いのでしょうか アフガニスタン戦争当時はアメリカはビンラディンの指導する ゲリラ活動を背後から援助していたが、アルカイダは当時は存在しなかった。 クウェートもサウジアラビアも、西欧的基準では非民主主義国。 (115 953) 敵の敵は味方だったのよ (115 955) 中東に存在する国々のうち、完全な民主化を成し遂げてるのはイスラエルぐらいだよ。 サウジもクウェイトもヨルダンもシリアもエジプトもパレスティナ自治政府も湾岸諸国も独裁体制。 それでもいくつかの国では政治改革しようという動きがないでもないが… まあイスラム国家で完全な政教分離は難しいから、そのへん同情すべき点はあろうよ。 イランはかなりマシな方だが、宗教界が政治へ露骨に介入してくる(ので今ケンカしている)。 レバノンは宗派政治(各宗教ごとにポストが割り振られる)で、シリアが口を出してくる。 (115 イスラエル国防相 ◆3RWR.afkME) 中東に存在する国々のうち、完全な民主化を成し遂げてるのはイスラエルぐらいだよ。 サウジもクウェイトもヨルダンもシリアもエジプトもパレスティナ自治政府も湾岸諸国も独裁体制。 それでもいくつかの国では政治改革しようという動きがないでもないが… まあイスラム国家で完全な政教分離は難しいから、そのへん同情すべき点はあろうよ。 イランはかなりマシな方だが、宗教界が政治へ露骨に介入してくる(ので今ケンカしている)。 レバノンは宗派政治(各宗教ごとにポストが割り振られる)で、シリアが口を出してくる。 (115 イスラエル国防相 ◆3RWR.afkME) まあ政治形態とその政治の善悪は本来無関係なんですけどね。 (115 960) ソ連軍の二の舞になると考えられたアフガニスタンの地上戦をなぜアメリカは圧倒的な勝利で終わらせたのか? 第1に、アメリカ軍が主体となって大量の兵力を送り込むのではなく、現地の反政府(当時は) 武装勢力の連合を支援する形にし、米軍は航空爆撃と特殊部隊を主体にし、地上軍は少数を送り込むに留めた 第2に、既存政権を崩壊させた後に新政権を樹立させ、一応傀儡政権のレベルを脱した新政権を発足させた 第3に、新政権発足後の国内治安の主体は現地の新政府軍を主力にし、米軍自体はあまり積極的に国内で 活動しない(航空攻撃と特殊部隊による活動はまた別) この三つが大きい。 ただし、今もアフガンはあまり安定はしていない。 新政権の統治がしっかりと及んでいるのは首都の周辺だけで、後は実質的に新政権に参加している各勢力の 自治領化してるし、相変わらずテロも多い。 (初心者スレ489 529) ソ連侵攻した時は、アメリカやパキスタンがアフガニスタンを支援したし、 ムジャヒディンが大勢集まった。 アメリカは、パキスタンのタリバン支援をやめさせたし、北部同盟等の反タリバン勢力を味方につけた。 支援の無いただの武装勢力は、正面から対抗することはできない。 今は、パキスタンのパシュトゥン人が住む地域に逃げ込んだりしながら、アフガニスタン国内に居る米軍等に抵抗しているみたいだ。 ゲリラ戦のカリスマ指揮官、チェ・ゲバラ曰く。 「ゲリラが正規軍に勝利するには聖域(正規軍が入り込めない地域)が必要だ」 戦力に劣るゲリラ軍はこの聖域に逃げ込んで再編成・訓練・兵員と武器補給を 行わなければならなかった訳だ。 ソ連侵攻時のアフガンでは隣国のパキスタン・イランが聖域だった。 アメリカ侵攻時はこの聖域が存在しなかった。 ヴェトナム戦争では中国・ラオスが聖域として機能していた。 この条件では米軍でさえ勝てなかったが、旧日本軍がヴェトナムを占領していた時には 日本軍はゲリラの活動を押さえ込んでいる。 日本軍は周辺地域を全部占領していたので聖域が無かったから。 (338 240,252) なんでタリバンって強いんだ? パキスタンという「聖域」があるから。オバマがイラク撤収したらアフガン転進・パキスタン攻撃とか言ってるのもこれを根絶するという意味があるんだろう。 (中東の軍事情勢スレ7 183) そりゃ、ムジャヒディンの昔から強いってのと、部族連合から横断的な軍閥が育っていき、 これが群雄割拠やってるところの上にタリバンが座っている構造が温存されているので。 つまり、アフガニスタンの軍閥社会をどうにかせんとタリバンは何度でも甦る。かりに タリバンが潰れたとしてもしばらくすれば、ケシ畑で潤う軍閥が登場するだろう。 場合によっては統一政権(イスラムの名を標榜するかもしれんが)になって、パキスタンと イランを不安定化させ、中央アジアの石油に大きな影響を与え、ロシア人を眠れなくするってのは 陰謀論ですね。ごめんなちゃい。 つか、地形的にもごりごり道路を通してる段階なのよ。んで、ゲリラが活動する一帯への 補給はヘリを使ってる場合があったりするような状態。 ゲリラというか、近代化が遅れてて、そこに尚武の気風なんかもあるもの。 (中東の軍事情勢スレ7 182) 182 タリバンはパキスタンの北西辺境自治州が本拠です アフガンの軍閥とは横のつながりはあるかもしれませんが その「上に座る」なんてありえないです 宗教的にもタリバンがイスラーム過激派のデオバンド神学、 アフガン南部は穏健はスンニーと異なります (今では少しはタリバンもソフトになったといわれていますが) (483 612) 612 あえて書きますと、 この日曜にあった米軍の基地に対する攻撃での下手人探しの報道を見る限り、 タリバンというのは総称であり、内実は様々な組織が入って攻撃部隊を送り出した模様です。 かつて、タリバンがカブールやカンダハルにて統治していたのは事実であり、 一方、アフガニスタン各地に長い内戦で軍閥が育っていることも事実です。 上に座るという言い方は不適切かもしれませんが、軍閥勢力を束ねた過去がある 組織であることは間違いないといえるでしょう。 (483 615) 615 タリバンというのは総称であり そこらへんの認識が私には疑問ですね 「アルカイダは総称である」という解説ならたびたびありますが、 タリバンに関して言えば、オマルという指導者が存在し、 アフガンの土着勢力とは異なる宗教的バックボーンや支持母体を持っています したがってこれが軍閥と連合部隊を組織したとしても まさにそれは連合以外の何物でもなく 連携した軍閥までタリバン呼ばわりすることは まさに米軍と同じ間違いを犯すことになります 軍閥勢力を束ねた過去がある これも疑問なのですが かつて国土の9割を支配していた頃のタリバンは アハメド=ラシッドの本によれば 軍閥を支配下に置いたのではなく 軍閥を各個撃破し、その残党を吸収してさらに自軍を拡大するものです たとえばドスタムやイスマイル・ハーンを従えさせ、 これを手駒として次の戦いに臨んだ、というのであるなら、 束ねたという表現でも問題ないでしょうが、 現実にはドスタムもイスマイル・ハーンも撃破され、 国外逃亡を余儀なくされているのです ちなみにその戦闘の過程では、まず買収して身内を裏切らせるという戦術を頻繁にとっています あなたはこれを拡大解釈するという誤認をしているのではないでしょうか? (483 618) タリバンが総称化している点について これは今回の哨所に対する攻撃の報道をみているとそう実感します。 かつてイラクでは攻撃があるたびにアルカイダの仕業となっており、ザカウィが 大きく取り上げられておりましたがそれに近い。 タリバンと軍閥の関係 タリバン統治下も今でも権力を握っている者がいたり、司令官が手勢を率いての 投降話などが今でもありますので、タリバンは軍閥を束ねた存在であったと思いますが。 大体、タリバンの国軍という存在が無ければ軍閥の寄り合い所帯ということにならない でしょうか。 (中東の軍事情勢7 706) 706 政権を握ってた頃のタリバンには最大で一万人ほどの中核となる集団があった。 パキスタンに難民として逃れ、マドラサで神学生として学んだパシュトゥンの若者がそれで、 この原理主義的かつ部族主義にまみれた若い暴力が、既存の軍閥を圧倒し、服属させる原動力になった。 ただし、パキスタン軍に訓練を受けたこの精鋭は1996年のマザリシャリフ攻撃でまさかの敗北を喫し、 戦死三千という大損害を出した。 タリバンが帰順した軍閥の兵力に頼るようになったのはここからで、 元々はあくまでパキスタン肝煎りのかいらい軍であって軍閥のまとめ役なんかじゃない。 またマザリシャリフ敗戦後にもマドラサ出身兵のタリバン志願は続いていて、 2001年の政権崩壊時にスピンバルダク経由でパキスタンに撤退した一万前後とも言われる残存勢力は こうした中核的タリバンだった可能性が高い。 で、マドラサが今も本来の意味でのタリバンの育成拠点であるのは去年の騒ぎでも明らかな訳で。 (中東の軍事情勢7 708) 708 タリバンの軍事指導者の多くは軍閥の人間 特に軍事部門のトップにいた人物はタリバン登場以前に既にパシュトゥン系の軍閥を糾合し、 内戦に明け暮れたマスード達を批判して一線を画する勢力を築いていた また今米軍に抵抗している主力も一般のパシュトゥン人達 パキスタン人やアラブ系は米軍の攻撃を受けると無謀な自殺的特攻か逃走かしか出来なかった クンドゥスでの無意味な篭城による壊滅や逆に南部での壊走ぶりを見ればその役立たずぶりが分かる (中東の軍事情勢7 709) アフガンでタリバンが勢力盛り返してて、今(2008年8月)は米軍にとってイラクよりアフガンの方が厳しいとCBSでやってたけど、実際どうなん? 先月騒いだだけで、パキスタン軍が停戦破棄してから急速に鎮圧されている イラクでもイラク政府が徐々に力をつけて首都周辺ではマフディ軍は駆逐されている イラクは現在、北部=クルド、西部=スンニ派(米と和解)、中部=政府軍が掌握 残るはマフディ軍が依然潜伏する南部だけ、状況は劇的に変動している (中東の軍事情勢スレ7 907) なんでアフガンは叩いても叩いてもタリバンが盛り返して来るの? 最近になって、叩き続けることが可能になったから報道でタリバンが盛んに取り上げられている。 そして、タリバンは定義がいろいろある。 広義の旧ムジャヒディン勢力を取り込んだパキスタンのクエッタあたりに根城があるタリバン アフガニスタンでソ連撤退後にパキスタンでISIの支援を受けて北部同盟やらウズベク人 勢力をカブールから駆逐したときの原動力となった難民キャンプの神学校で育ったタリバン パキスタン国内のタリバン 西部連邦直轄部族地域やらで活動している・・ などなど。 そもそも地域的にインドとパキスタンの対立、ソ連や中央アジア諸国の対応なども 絡んでいるし、パキスタン国内でのイスラム原理主義の台頭(首都のモスク占拠して 治安部隊と戦ったりしてた)、諸政党と軍部の関係なんかもあって、政治的に安定 していない上に、米国が容喙している。 ということでタリバンが活躍する余地があり、米国のイラクからアフガンへの重心変更で 取り上げられるようになってきたから。 (505 797) ISAFが撤退して、アメリカの支援で安定政権がアフガニスタンに出来る可能性は低いかな? ソ連は現地政権を残して撤退しましたが、数年は持ちました。 最後にはナジブラさんは国連事務所から拉致されて、街灯に吊るされてしまいましたが。 カブールをムジャヒディンが囲んでも攻め切れなかったことがあるくらいですし、 その後も意外と持ちこたえています。 ただし、ソ連の援助規模はどうなんでしょうね。今のアフガン政権の州知事などでも かつてソ連で訓練を受けた者がいるそうですし、それなりに大規模な援助を政権樹立 のためしていたような気が。 (イスラエル軍スレ7 825) 民生援助の規模でいうなら、9.11以降になってノコノコ乗り出したアメリカと 王政末期からナジブラ政権までがっちり食い込んでたソ連じゃ桁が違う。 まぁアメリカの場合ムジャヒディンへの兵器援助を加えればいい線行くけど…w。 サラン峠トンネルとかカンダハル~ヘラート間のハイウェイ建設など、国家的事業を ソ連はいくつも手がけてる。 つかアフガンの幹線道路網はかなりの割合でソ連が改修してる。 アフガンはタリバンが持ち直しているし、地勢が決定的にゲリラ有利だから 当分(最低5年)は手を引けないと思われ。 今現在ですら前線基地への補給をゲリラのアンブッシュ恐れて空輸に頼っているような状況だし。 (イスラエル軍スレ7 826) ISAFが補給をタリバンに頼っているって? ISAFの物資輸送の仕事は、委託先からさらに現地業者にまかされていて 現地業者は、タリバンに金を払ったり、護衛してもらったりしているんだそうです。 英軍関連の記事だと4分の1だけど。金払わないとパキスタン内で燃やされると。 以下TIMESより引用 Taleban tax allied supply convoys pay their enemies for safe passage “We estimate that approximately 25 per cent of the money we pay for security to get the fuel in goes into the pockets of the Taleban,” said one fuel importer. Another boss, whose company is subcontracted to supply to Western military bases, said that as much as a quarter of the value of a lorry s cargo went in paying Taleban commanders. The situation now was so extreme that a rival company, working south of the city of Ghazni, had Taleban fighters to escort their convoys. http //www.timesonline.co.uk/tol/news/world/asia/article5327683.ece (アフガニスタン情勢スレ3 472,485) アフガニスタンのマスード将軍について、彼がどう凄いのか、易しく教えていただけないでしょうか マスード派:ろくな武装無し。外国の援助もほとんど無し。 ソ連軍:曲がりなりにも軍事大国。武装はほぼ最新鋭、兵隊もいっぱい。 という極端な非対称のバランスの中で、彼の拠点であるパンジール峡谷は、 ソ連軍が10回にわたる攻勢をかけてなお陥落しませんでした。 どう凄いかというと…うーん、5人のサッカーチームで、相手が100人でもゴールを守りきるようなもん? 彼の強さはゲリラ指揮官としては破格といえるほどの戦略眼 (情報の重視、兵站への徹底的な攻撃、無駄な人員損失をできるだけ回避する)と、 そのカリスマ性、さらにはその人柄(例えば捕虜としてとらえたソ連兵への私刑を禁止していた、 当時の状況を考えるとはっきりいって異常)が彼を「英雄」にしたのだと思います。 (340 227) 今の段階(2009年9月)でアメリカがアフガンから撤退してしまったら? アフガン撤退を語る議論の中で、何故か印パ問題その他が放棄されがちになるのがものすごく気になる 仮にアメリカほかの諸国がアフガニスタンを事実上タリバンに与える事を承服した時、 パキスタンはアフガン・タリバンへの関与を欲しないのか インドはパキスタンの裏庭強化の動きを看過するのか タリバンと伝統的に友好的なカシミールゲリラがアフガンに拠点を設営する恐れは? タジク・ウズベク・イランはパシュトゥンによるアフガン支配(と、恐らく発生するだろう民族浄化)を看過するのか 中国はウイグル問題を刺激するアフガンの原理主義国家を容認できるのか そして何より、タリバンは周辺にイスラム革命の輸出を欲しないのか 控えめに見ても90年代のタリバンはタジク・キルギス・ウズベクの原理主義勢力を支援してきたし、 特にアルカイダに合流したUIAなんかは今でもアフガンに拠点を置いて活動してる 今ではウイグルの過激派との関係性も指摘されて久しい イランの麻薬組織との関連も深いし、チェチェン問題とのコミットも未だにはっきりしてない 正直火薬庫過ぎて、撤退論議するなら「タリバン化後」の議論もセットじゃないといけないと思うんだが (アフガニスタンスレ4 805) タリバンに対する現在のアル・カーイダあるいはISIの影響力ってどれくらいあるの? ドクタ・ナカムラのように地方パシュトゥーン人の土豪勢力と同一視していいの? パキスタンのタリバンのリーダーだったメスードの死後 外国籍のつまりアルカイダ系の外国人(アラビア語を話す奴ら)が推す側近と と地元出身者に声望の高いメスード族の側近の後継者争いが起こった─ でもとにかく 外国籍のアラブのやつらは重要な資金源として協力しているから 両者間には比較的安定した協力関係があるって印象 (アフガニスタンスレ4 833) タリバンが再びアフガンを支配する可能性は? 策源地のパシュトゥン人居住地域から駐留外国軍に散発的なテロを仕掛けるのには十分な兵力でも、 とてもアフガン全土の支配や統治までは手が回らないのがタリバンの現状ですが。 結局一進一退の攻防で戦術的な優位を確保できても、それを維持できない以上 かつてのようなアフガン支配は到底無理な話。 ISAFという組織が機能して、かつ有志連合軍に米国が兵力を提供する限りタリバンの 戦略的勝利は遠い夢だな。 時に有利に戦況を展開できても、長期的にはトライバルエリアに押し込められる方向に 進むのは動かしがたいな。 最近のゲリラは毛沢東やべトコンと違って、通常戦を仕掛ける軍隊への脱皮過程が不要。 平定する側の国内世論が倦み飽き、軍を撤退させるのを待つ消耗戦略をとり、その後の内戦に 勝利すればよい。 また、パキスタンが未だに武装勢力のいずれかを援助しているとも言われているところ。 (アフガニスタンスレ4 979,980) アフガンの場合11月は年間で一番武力活動が不活発化するそうですが、何ゆえ真冬でなく11月なんでしょう? ソ連・アフガン戦争の頃は、真冬は寒さと積雪の為、ソ連もアフガンも自然休戦状態に。雪解け後、状況再開。 あれから20年。地球温暖化でアフガンは真冬でも積極的な軍事行動を取れるようになったのかな? 前線から引き揚げた兵士が都市ゲリラ稼業に励むまでのただのタイムラグだと思う。 冬季作戦不可能なのは今も対ソ戦の頃も同じ。 稜線や峠越えの機動戦術がメインのゲリラにとって、いくら温暖化したとはいえこの時期の 作戦は自殺行為。 この時期にヒンズークシ山中で戦争するなんて、SAS山岳戦チームクラスの山岳戦の精鋭が ヒマラヤ冬山登山級の装備と支援で挑んで初めてどうにかなるレベルだと思う。 ただ山に入るだけで命がけだからなぁ今の時期のあの辺は。 (アフガニスタン情勢5 936) タリバンの目的はアフガン統一なのか? タリバンも何も「即時の全アフガンの統一」を必ずしも掲げている訳ではない。 タリバンはシャリア法の浸透と施行を通じた将来的なイスラム首長国の建設を目論んでいる訳だ。 パキスタンとアフガニスタンからのパシュトニスタン独立ってところがいいところですね。 まぁ、パキスタンがさすがにそれは阻むと思うが。 だいたい、タリバンのシャリアはその実、寛容で開明なイスラム本流とあいいれない部族の伝統を そのまま使っているだけでしょう。そもそもタリバンの中に本格的なイスラム法学者っているんですかね。 いや、いるんでしょうけど、宗教警察とかをコントロールしている連中にはいないんじゃないだろうか。 欧米の人権団体を待つまでも無く女子を家庭に閉じ込めたりするのにはカブールでもマザリシャリフでも 反対みたいですよ。 (アフガニスタンスレ6 24-26) タリバンの中に本格的なイスラム法学者っているんですかね。 全くおらんからここまで好き勝手やってるんですがw。 創始者のオマル師からしてパシュトニスタンのド田舎の村の宗教指導者だったのは有名。 イスラム法学者どころか文盲の連中も多いぞ初期のタリバンメンバーは。 今のイスラム法学の主流はカイロのアズハル大学関係者だけど、タリバン創立当初から 非常に関係は険悪で、9.11直後以外にも幾度となく非難声明が出ているな。 こいつらと同類視されたらシャレにならないというのが主流のイスラム法学者の感想。 タイの大寺院の高僧と麻原彰晃を同じ仏教理論者として扱う位の暴挙。 (アフガニスタンスレ6 28) アフガンCIA基地で自爆した犯人は? アルカイダの二重スパイだったとか? そのCIA基地で自爆した二重スパイ、 (名前:Humam Khalil Mohammed、ヨルダン人内科医)というのはCIAと仲良いヨルダンの諜報機関、 General Intelligence Directorateというのが信頼できる情報屋であるとの保証のもと、 アフガンのCIAに送り込んでいた人物…その職業的バックグラウンドからして、 医者のアイマン・ザワヒリの居場所を突き止めることを任務として送られてきた人物だと アルジャジーラも報じている イラクでは実際アブ・ザルカウィなどの居場所の特定と暗殺に多大な協力をしたのが ヨルダンの同諜報機関で、イラク開戦以来米国から多大な資金投与をうけている しかしそのHumam Khalil Mohammedは実際アルカイダのオンライン討論フォーラム上などでも 偽名で活発に反米的投稿をしていた人物だった… http //www.nytimes.com/2010/01/05/world/asia/05cia.html?hp そのkhostのCIA基地というのはアフガン・パキスタン国境地帯の アルカイダ関係の情報収集を目的に設置された基地で… ヨルダン諜報機関の保証があるとならばそのようなダブルエージェント をCIAは喉から手が出るほど欲していた、 (アフガニスタンスレ6 254,255) タリバン政権が崩壊してもうずいぶんになりますが、いまだに活動できるだけの資金や武器を提供しているのは誰なんでしょう? タリバーンの(というか、世界のイスラム原理主義系組織の)資金源である アラブの金持ち(その大半は湾岸産油国の石油利権者と王族)はそれらへの 資金協力を普通に続けている。 アフガンとパキスタンの間には「部族領域(トライバルエリア)」って言われる パキスタン政府の統治がちっとも及んでない地域があって、ここ経由なら武器でも なんでもノーチェック。 というかチェックする人間も組織もそもそも存在してない。 最近はパキスタン政府も完全な野放しにはしなくなって来ているが、それでも 「国境検問」なんてないも同然なので、素通りしてるのと同じ。 そもそもアメリカが全土制圧したはずのイラクだって周辺国から武器の流入がダダ漏れ だったりしてるわけで、あの辺の国でその手の「ルート」を経つことは現実には無理。 タリバンなど武装勢力はアフガン国内に支配地域をもち、道路や橋梁に検問所を設けて通行税を徴収している。 このほか、国内でのケシや大麻生産とその密輸などのあがりもあるし、パキスタンからアフガニスタンへの各種商品密輸 など運送業者との関係もあるとされる。 また、イラクであったのと同様に、ISAF各国軍と契約を結ぶ民間業者や請負者への恐喝、浸透などもあると思われる。 (610 820,821) ニュースでよくタリバンが小銃持って訓練しているのを見るけど食料の補給とかどうしてるのかな? ソ連侵攻時代と補給システムは大して変わってないだろうから当時のムジャヒディンのシステムで みると、食事はごく一部の大規模な兵站基地とか訓練キャンプ除いて基本アジトで管理責任者の 現地住民から提供。前線やアジト間の移動時には材料提供の上各自自炊。 野営や長行軍は極力避け、どの村にも基本的に1軒は確保してある中継基地に補給や 食事の提供、宿泊を頼るのが特徴だった。前線ギリギリまで中継基地伝いに前進して、 野営装備や食糧、水といった装備を最低限に抑えて身軽な活動ができるようにしていた。 実際急峻で寒冷な高地のアフガンで、装備ダルマ状態になると動くだけで手一杯になるんで アフガンゲリラの戦術は賢明。 アナコンダ作戦で屈強なSEAL隊員がカンダハル近郊の山岳地帯に25kgの荷物を背負って 展開したんだけど、30分でバテたそうな。 並木書房か朝日文庫の笹川氏の著書がソース。 (アフガニスタン7 588) アメリカがかつてタリバンを支援したというのは事実なの? アメリカはパキスタンのアフガン難民組織を、民間及びパキスタン政府(秘密警察)を通じて影に日向に支援し、 アフガンの対ソ戦の後方支援組織としようとしてたのよ。 タリバンはその中から生まれ育まれたので、アメリカにより直接的軍事援助は受けなかったけど、支援を受けたのは確かだ。 (689 390) アフガニスタンは結局今どうなってるんですか? アメリカが撤退しますが、デメリットとメリットを出来ればお答えしていただければ幸いです。 アフガニスタンにとって、という意味だろうか。だとしたらザックリと言うと メリット:少なくとも米軍の誤爆で市民が死ぬ事は無くなる。 「誰もが疲れ果てるまで内戦を始める自由」が手に入る。 デメリット:アルカイダ系等諸々の軍事勢力の伸長を止める力がない。 結果的にタリバン政権時代に戻る可能性もある。 米軍も見捨てたような土地で外資の投資も呼べず、貧乏なまま (俺初質スレ50505 617)
https://w.atwiki.jp/bfbc2/pages/63.html
裏技・小ネタ 裏技・小ネタについてまとめてあります。 ざくっと箇条書きで付け足してって頂いてOKです。まとめられそうなものは項目でくくってしまってください。 マルチプレイ(オンライン)の敵兵・味方へのセリフなんかも書いて頂いて構いません。多くなるようでしたら別途「セリフ集」みたいなのを作ると思います。 オフライン最終ミッションの歩哨をスルーする スカラー兵器のパーツに書かれた漢字 捕虜救出 バイクレース M11の迫撃砲地獄突破 ミッション12でプラットホームに上がる(多少の運要素在り) おかしな日本軍 BFBC2での世界情勢 味方NPCの考察 オンライン家の壁を静かに破壊する方法 SRのボルトアクション、SGのポンプアクションの短縮方法 リロードキャンセル UAVの使い方 木こり志望の貴方へ C4の使い方考察 軽戦車に乗って敵兵を粉砕せよ 大空の最強兵器・攻撃ヘリコプターを極めよう ヘリの撃ち落しかた諸々 AT4に関するアレコレ 40MMSGNを使ってみる 40MMSMKを使ってみる 狙撃考察 その他 オフライン [部分編集] 最終ミッションの歩哨をスルーする M13「AIRBONE」の開始直後、歩哨をナイフで殺し武器を奪うと奥にいる兵士がナイフでこちらに突進してくる。 普通だったら武器のリロードが終わり次第撃ち殺さなければ、そのままゲームオーバーになってしまうが、 全力疾走で手前の歩哨をナイフで殺したらそのまま奥にいる兵士のところまで、またダッシュ。 奥の兵士の手前に到着したら、右の壁に自分の体を寄せてしゃがみつつ、兵士の後ろに回りこむ。 すると、その兵士はこちらを無視して軍曹たちのほうへナイフで突進していく。兵士は軍曹たちをすり抜けてそのまま消える。 このままミッションを進めることができる。ただし、この兵士を無視するとUSAS-12を装備する場面まで軍曹たちは 武器がナイフのため、攻撃してくれないので注意。たいした問題ではないが…ちなみに手前の歩哨を無視して先に奥の兵士を ナイフで殺そうとすると、絶対にゲームオーバーになる。 スカラー兵器のパーツに書かれた漢字 M09「Sangre del Toro」の最後のイベントシーンで出てくる「旧日本軍が開発した」スカラー兵器の最後のパーツ。 「危機」と黄色い文字で書かれているが…本当は「危険(DANGER)」と書きたかったのではないだろうか。 「限られた」「爆発性」を思い出した古参兵も多いだろう。 捕虜救出 M10「No one gets left behind」フリンを救出に向かう道中で突撃兵の捕虜がつかまってるので救出可能。 マップに動かない青いマークがあるので位置がわかる。助けるとハスキーな声でお礼を述べ、拳銃で参戦してくれる。 バイクレースが始まるとどこへともなく去る。 バイクレース M10「No one gets left behind」中盤のバイクレースで1位になると、 ハガードが「作戦が終わったら一緒にNASCARに出ようぜ」的なことを言ってくれる。 ※NASCARはアメリカの有名なストックカーレース。 M11の迫撃砲地獄突破 難易度ハード時など、何回も死んでしまった者も多いのではないだろうか。 実は、後ろにある階段を上り、真下に見える家屋の屋上に飛び降りることができる。 そのまま屋上、小屋、ベランダなど隣接している民家づたいに楽々突破できる(大通りにしか迫撃は降って来ない) 最後もとの通りに戻る時、あまりにも高い所から飛び降りて自殺しないように ミッション12でプラットホームに上がる(多少の運要素在り) 港に降りていった先の操車場で、右手のプラットホームから敵の猛攻をうける。そこにいる敵を一掃した後、プラットホーム下に行き『銃座の真下辺り』をうろうろすると一瞬銃座が選択可能になる時がある。そこですかさずB(PS3は○)ボタンを押すと何故か銃座に取り付く事が出来る。成功したなら、再度B押しで銃座から離れるとそこはプラットホームの上(即死ゾーン)。素早く左の柱横に移動すればカウントも無くなるので、その位置から右に身を乗り出せば、先の方で湧く敵兵を真横から狙い撃てる。 因みに、このプラットホームは、その先の方までずっと上を進める(カウント半分位で次の安全地帯へ移動しながら)ので、補充物資の在る辺りのラッシュも上から楽に対処可能だ。 おかしな日本軍 M1「Operation Aurora」では唯一日本軍が登場しているが、設定が適当なためかおかしなことになっている。 まず、オーロラ作戦が実行されたのは日本海上の島と説明されているが、日本軍の塹壕内で見られる島の地図はどうみても太平洋の「硫黄島」である。ただし、何故か周囲には要塞島などが多く見られる。 ジープ(九十五式乗用車)に乗って逃走する際に使用できる機関銃は何故かアメリカ製のM1919重機関銃で、途中ででてくる戦車についているのもアメリカ製の機関銃。さらにこの戦車のフロントには敵性言語であるはずの英語で「FMBC」と謎の表記がある。また、逃走中に携行型のロケット砲を撃ってくる日本兵がいるが、日本軍は携行型のロケット砲など配備していないどころか開発もしてない。 日本軍が使用しているライフル「四式自動小銃」は頻繁に登場しているが、実際は試作段階な上に生産効率が悪くて実戦配備に間に合わなかった幻のライフル。さらに試作品が約100~200挺程度しか製造されなかった。 終盤で潜水艦のドックに入れるが、壁には「皇居」「上野」「東京」などと場違いな表示がある。また、停泊している潜水艦は「伊200」と書いてあるので、「伊二〇〇型潜水艦」であると推測できるが、外見はどうみてもアメリカ海軍のマッケレル級潜水艦である。ちなみに「伊二〇〇型」は製造が計画されたが、結局お蔵入りとなったため実際は一隻も建造されていない。 BFBC2での世界情勢 BFBC2ではロシア軍がアメリカに侵攻している。アメリカだけでなく、ヨーロッパや南米、アジアなども瞬く間に侵略している。 アジアは中国から赤い領域がのびているため、ロシアのみならず共産主義国が台頭した時代と考えられる。 なお、日本は全域が占領された模様。南米にはロシア兵が駐屯しているため、ロシア側が何らかの支援を行っていたと思われる。 アメリカは北のアラスカと、南のメキシコから侵略されている。ちなみにエピローグではカナダも制圧されて、本土に侵入を許している。 味方NPCの考察 味方NPC(軍曹達)は建物の倒壊に巻き込まれるとどこかにワープする(仕様。基本的にプレストンの後ろだったりするがたまにとんでもない所に飛ばされて帰って来れなくなる事も)。 上へ オンライン [部分編集] 家の壁を静かに破壊する方法 突撃兵が装備できる40㎜GLは安全装置が組み込まれているため近距離の目標に着弾しても爆発しないが、 爆発しなくても弾頭が家の壁に当たるだけで簡単に破壊できる。派手な爆発音もないので 静かに破壊可能。聞こえるのはポン、という40㎜GL発射音と壁が崩れる音だけである。 SRのボルトアクション、SGのポンプアクションの短縮方法 自分の近くにボルトアクションのSRが落ちていて自分もボルトアクションのSRがあるとできる撃つ→落ちているやつを拾う→拾ったやつで撃つ→また拾う→撃つ→拾うの繰り返し撃ってすぐに拾うからボルトアクションの時間が短縮される拾うとボルトアクションのモーションが必要なくなるからボルトアクションのSRを連射できる(但し、バレたら悪評の嵐) -SGのポンプアクション短縮は撃つ→すぐにハンドガンなどに持ち替える。→またすぐにSGに持ち替えて撃つ。マウスではやりやすいがパッドでは難しいかもしれない。 リロードキャンセル 弾薬のリロードは、基本的にマガジンを外す→マガジン装てん→コッキングという過程を踏んで行われるが、実はマガジン装てんモーションが終わった時点でリロード自体は済んでいる。(弾薬表示を見るとわかる)弾薬が追加された時点で武器交換ボタンを二回押すことで、後半のコッキングモーションをとばす事が可能である。ロケットランチャー等のガジェットではモーション、ボタン操作等々少し事情が異なるが、後半のモーションをキャンセルできるのは同様だ。 UAVの使い方 上空から敵をスポットしまくり 歩兵に狙われたら、その真上をすり鉢飛行するとよい。真上で動く標的は意外と狙いにくく、長く粘れる事もある。 乗物や建物、もしくは歩兵にミサイル攻撃爆発の範囲は小さめなので歩兵には効果薄。乗物や固定機銃を狙ったり、建物を壊して侵攻を助けるとよい。 ちなみにミサイルはUAVから発射されるのではなく、『別の航空機』が撃ったモノのため、一見何もない空から降ってくる。 V ELECTを付けてUAVらしく偵察活動移動するだけでマップが赤点だらけになるというシロモノ、何もする必要がない分撃墜される確率も少ない。しかも、これで付けたスポットは相手が倒れるまで有効のようだ。ただし、このスポット情報は味方とは共有されない。 UAVを壊されてもスポットは消えないので、スポット後はUAVを乗り捨ててすぐさま戦線に向かうのもいいだろう。 V OPTICをつけてズームつけて偵察。今回V ELECTでスポットができないためコッチのほうがいいかもしれない。スポットするときは中心の照準ではなくプレデターミサイルの照準を参考にするといい。 歩兵に体当たりしてローターで切り刻む正面から突撃するとすぐ壊されるので後ろから(特に偵察兵)忍び寄り地面にぶつけつつ相手に突っ込もう。(壁や地面にぶつかっても壊れない) ヘリに体当たりして操縦不能に陥れてやる。機銃が無い時でも体当たりしていれば操縦ミスで落ちていくぞ。 誰も乗っていないヘリをひっくり返し破壊できる。 V SMOKEを付けてスモーク弾で地上支援操作側から見ると地味だが、地上の兵士から見ればカオスそのもの、防衛側ではシャレにならない。 一度に3発バラ撒き、高い場所で撃てば広く、低い場所で撃てば集中してバラ撒ける。 V ALT Wを付けて機銃で攻撃スナイパー狩りに最適。接近する際は地形を利用して隠れながら飛ばないとあっさり落とされる。 敵のヘリとのドッグファイトにも使える。小さい上小回りが利くので圧倒的に有利。 木こり志望の貴方へ ラッシュの防御側では敵陣の木を切り倒すと有利に戦えます。以下木を切る手段を列挙。 ビークルで切る。もっとも早く木を効率よく切れるが、他の仕事を探したほうがいいかもしれない。移動ついでに切っておくといい。ほどほどに。 突撃兵の40mmGLで切る自力で弾を補充可能、遠くの木も狙える。 工兵のロケットで切る遠くの木を狙える。 偵察兵の砲撃指示器で切る在る程度遠方まで狙えるが、砲撃がばらけるため思ったようには伐採出来ない。再チャージまで時間が掛かる(前作にあった『バグ技』は封じられてます) 偵察兵の狙撃銃(要ボルトアクション)で切る弾数が多い上に遠くの木を狙える。距離によっては二発必要に。M95である必要はないがセミオートは不可。 C4で爆破する突撃兵なら自力で弾を補充可能。広範囲の木を一気に処理できるが接近する必要あり。禿山にすると向かってくる歩兵は簡単に狙い撃てるようになる上、スナイパーは稜線しか隠れる場所が無くなる。スナイパーには煙幕を打ち込んでやるとなお良し。 固定機銃5~6発程度で伐採できる。遠くの木も幹を狙えば倒せる。弾数は無限なので気にせずうちまくろう。敵をスポットしながら伐採できれば尚良し。砂の弾は正面から受ければきっと大丈夫だが、ロケランや戦車の主砲には負けるので注意が必要。 スラッグ弾を活用するショットガン装備時に選択できるスラッグ弾を使えば、中距離までなら一撃で伐採できる。突撃兵に持たせてやれば弾薬補充とC4でグンと伐採効率が上がるだろう。 C4の使い方考察 敵戦車にプレゼントする2つなら一撃で破壊可能。 四輪バイクに貼り付けてM-COMや敵戦車に突撃M-COM破壊にはSPECなしで12個必要。死亡するリスクが高い。戦車にも有効。(M-COMの耐久力が増したため、倍程度の個数が必要と思われます) M-COMを直接破壊爆薬を設置する前にC4も土産に設置しておこう。(爆薬が先だと敵兵が早く来てしまうので)敵兵が集まってきたときに火柱で歓迎してあげよう。M-COMへのダメージボーナスが増加したため、サイレンを鳴らさずにC4のみで特攻、爆破するのが流行っている。 自分の操縦するビークルに設置耐久力がなくなって乗り捨てたあとに奪われないように破壊。(奪われた後でもよい)四輪バイクと同じくM-COMに突撃してもいい。働き者の工兵を巻き込まないように注意。 ラジコン少年にプレゼント敵陣にとどまりラジコンの操作台にC4を設置。UAVが飛んでるのが見えたら、手元のスイッチをポチッと押してやる。屈辱度は高い。 自分で使った後に操作台を破壊しておけばマップ上でUAVが復活したかどうかわかりやすい。 地雷の代わりに使う。コンクエなどで自軍拠点の旗付近にしかけておこう。拠点のマークが点滅し始めたらC4のスイッチをポチッと押してみよう。 建物の破壊に使うロケット弾や戦車やグレネードランチャーのほうが安全だし手っ取り早い気がするが、C4ならば破壊キル(Demolition Man)を達成しやすいかもしれない。倒壊寸前の建物にC4を仕掛けて、スナイパーなどが潜むのを見計らって破壊してみよう。M-COMのある建物ならば、警報を鳴らして(爆薬設置して)敵兵が来てから倒壊させれば同時キルなどの惨劇が期待できる。味方を巻き込むことがあるので注意。 芋掘り・建物の上階への攻撃や外側からのあぶり出しに使う外側からの攻撃の場合上記にあるとおりロケットなどで遠くから吹き飛ばした方が早い上に高所に貼り付けるのは難易度が高いが、屈辱度はこちらの方が高い。また、敵からしてみれば設置音は心臓に悪い(ただし、慣れたプレーヤーに対してはあまり心理的効果は無い)。 軽戦車に乗って敵兵を粉砕せよ 軽戦車で無双せよBMD3、M3A3などの軽戦車は歩兵に対して最強の兵器である。特にいつも死んでばっかりで面白くない!って人はぜひ試してみよう。8人連続キルピンも取りやすい。 メインウェポンの機関砲が強いリロードに多少のタイムラグがあるものの、着弾すると爆発するので走っている兵士や物陰にいる兵士をしとめるのに最適。歩兵に対してなら重戦車より断然優れている。足元や背後の壁を狙うと爆発に巻き込める。 V ELECT(電子戦パッケージ)が非常に強い歩兵に対する攻撃力と、周囲の歩兵を探知するV ELECTを組み合わせると軽戦車が恐ろしい殺戮兵器と化す。壁の後ろを回りこむ歩兵も手に取るように探知して、顔を出した瞬間機関砲で粉砕することも容易い。地雷も探知可能。探知するとちゃんとセリフでしゃべってくれる。 立ち止まらない軽戦車や重戦車に乗ってもC4などですぐ死んでしまうという印象を持ってないだろうか。これは、単に走り回ってないためである。でも、走り回っても地形に引っかかってやられてしまうこともあるだろう。マップ上でどこが走行可能なのか熟知しておけばだいぶ死亡率は減るはずだ。また、戦車が破壊寸前になると逃げ出してしまう人もいる。もちろんそうしたほうがいい場合もあるが、一回死ぬまでに二人殺せばトータルで相手の倍はチケットを奪っているのである。奪われるくらいなら死ぬまで戦車で粘っても損はない。鉄の棺桶を乗りこなして敵兵を地獄の道連れにしてやろう。 副座席の機銃を活用せよ地味な印象がある戦車の機銃。しかし操縦主と連携をとればこれがとても強い。V ELECTこそ機能しないが、そこは戦場の経験と勘で敵が潜んでいそうなところを予測するといい。たいていロケットランチャーや双眼鏡を構えてる敵兵がいるはずだ。ただでさえ強力な軽戦車だが、これによりさらに死角がなくなる。そして何より、分隊でコンビを組めば修理や乗員アシスト、スポットアシストなどのポイントが非常においしいのである。敵戦車が来たときも降車してロケットランチャーで支援しつつ背後で修理すればまず負けない。操縦者は相方を置き去りにして走って行ってしまったり、降車して逃げ出したりしてしまわないようにしよう。 大空の最強兵器・攻撃ヘリコプターを極めよう ヘリに乗りたいですATACAMA DESERTではヘリが脅威である。自軍にヘリの熟練パイロットがいるならばこれほど心強いことはないが、そうでなければ悲惨な結果になるだろう。しかし他人に期待していては進歩がない。そこで、自らがヘリを乗りこなして敵に一泡吹かせてやろう。コツを掴めば戦闘が終わるまでずっと乗っていられるし、何より楽しい。なおこの項ではマップはATACAMA DESERT、クラスは工兵を使うことを前提にしている。ヘリを修理したり奪い合う際にも工兵が断然便利だ。 基本ヘリはピッチ操作によって機体が傾き、前進する。竹とんぼで遊んだことがある人にはわかりやすい。傾きすぎるとすぐ落ちるので注意。着陸するときは照準を目安に機体を水平に保ち、地面を見て速度が十分に落ちたのを確認したら、少しずつ出力を下げよう。傾きすぎていたり、速度がある程度あると墜落してしまう。着陸は自分で修理するために必要なので練習しよう。 ヘリの極意は、横移動に在り熟練パイロットの激しく横移動するヘリに手も足も出なかった経験はないだろうか。これは左スティックでのロールの応用である。まずは前進して勢いをつけ、右スティックで左右に機体を回せば横を向くが、何もしなければ方向転換するだけなので、このときにロールして横移動しよう。敵を正面に据えるように右スティックで調整すれば横移動の完成。上級者のように低空で鋭く回り続けて正確に射撃するのは難しいが、まずは遠めでゆるく回転して敵を狙い続けるのをマスターしよう。横移動に夢中になってマストなどの構造物に当たらないように注意。敵のヘリと戦うときも高度をとり、横移動しつつ攻撃を当てていこう。横移動が上手くできないと敵に背後を晒すことになる。敵ヘリとの戦闘では当然ながらガンナー(機銃手)がいたほうが圧倒的に有利。 また、工兵のロケランは真上が意外と狙いにくいため、敵群衆の真上を激しくスライド・ローリング飛行すると撃ち落とされにくくなる。ただしガンナー席は真下が狙えないため攻撃はできないが、味方のリスポーンポイントとして役に立つ。 敵のヘリを奪えATACAMA DESERTでは敵味方にそれぞれ一機ヘリが登場するが、二つを味方がとってしまえば、怖いのは機銃や対空砲くらいになるので、かなり快適になる。まず戦闘開始直後に両陣営のヘリが戦うことになるが、どっちが勝つかよくみておこう。敵のヘリが落ちたらすぐに敵陣営の裏にバイクなどでダッシュ。30秒くらいで復活するのですぐに奪ってしまおう。このとき生き残った味方のヘリは上空から支援するといい。飛び立つ前に破壊してしまうのも手だが、味方が奪ってくれたほうがはるかに楽になるので味方の車両が敵陣営にダッシュしてるのを見ておこう。ガンナーが飛び降りて奪ってもいい。開始直後に味方のヘリがやられてしまったら、敵にダメージがあるうちに対空砲などで何とか落とそう。あらかじめ援護射撃をしておくといい。逃げられてしまったら、味方陣営のヘリが復活するまで余裕があるので、敵に取られないようにしっかり警戒してまた最初からやり直し。当然、敵も同じことを考えているので敵が先に乗ってしまったらロケットランチャーで撃墜。ヘリを奪いにきた敵車両もランチャーで粉々にしよう。何度死んでもへこたれてはいけない。 見事に二機ともヘリを奪ったら大空が君を待っている。操作に失敗して落としてしまっては苦労が水の泡なので丁寧に扱おう。のんびり大空を満喫していると地上の猛者が弾丸を飛ばしてくるが、危なくなったらすぐに安全なところに着陸して修理しよう。敵の前哨基地を二機のヘリで集中砲火してもいいが…対戦相手がいなくなってしまっても困るので自己責任で。この項は決してリスキルを推奨するものではなく、いつもヘリに一方的に蹂躙されてる、ヘリに乗りたいけどすぐに死んで練習も出来ないという一般兵士の助けとなることを願ってのものです。 ヘリ撃墜Tips二機とも奪われたら当然、地上から撃墜しなくてはいけない。まず思い浮かぶのは対空砲だが、有効なのは確かだが移動できない上に防御力が皆無なので、数回死ぬ覚悟で撃ちまくること。戦車に乗ってる人も敵のヘリが二機いたらなるべく機銃で応戦しよう。ヘリパイロットとしてはあまり警戒してないのか、戦車の機銃は意外と有効である。カールグスタフが横滑りしてるヘリの側面から当たることがあるが、相手が上級者の場合はあまり確実ではない。これはかなわない、と思ったら無理に相手にせず拠点でも占拠しにいこう。ヘリとの戦いは地獄を楽しむ余裕が必要だ。 攻撃ヘリコプターの切り札・対戦車ミサイルアパッチやハヴォックは確かに強力な兵器だが、その火力の有効範囲は歩兵やソフトスキン車両に限られる。ガンナーの機関砲では戦車に致命傷を与える事は出来ないし、ロケット弾も元々面制圧用の火器という事もあり「点目標」を正確に狙い撃つ事は難しい。となると、やはり敵戦車との戦いは味方工兵や固定誘導ミサイルに任せるべきなのか…… というと、存外そんな事は無い。ビークル用特殊技能「V ALT W」をつけて乗り込む事で、攻撃ヘリコプターからトレーサーダーツ誘導式の対戦車ミサイルを発射する事が出来る。俗に「ヘルファイア」「シュトゥールム」と呼ばれるこれら対戦車ミサイルは装甲車両に文字通り絶大なダメージを与えるが、無誘導の状態ではフラフラと頼りなく飛んで行き、あさっての方向に着弾してしまう。この対戦車ミサイルを命中させる為のトレーサーダーツは、地上の兵士と連絡を取り合って撃って貰う他、ガンナーが「V ALT W」を装備する事でも機関砲弾と一緒に飛んでいく。元来、アパッチやハヴォックは「対戦車戦」を念頭に置かれて開発されたヘリコプターだ。地をはいずる鉄のガラクタを空からの一撃で粉砕してやろう。 ヘリ修理ヘリ修理は自軍陣地など安全な場所で行おう。ダメージを受けてしまったら、運転手以外の工兵はガンナー席でない乗員席に移って修理キットを使おう。実はヘリは乗りながら修理できる。 参考:この動画の1 52~ Q隊長、たっ耐久が! Aならば特攻あるのみ! いざとなったら大空の荒鷲も地に突撃する心構えが必要だ。先人がおっしゃる通り、ビークルが爆発したときのダメージは案外大きい。目標破壊に向かうのもいいし、地上を這いつくばる犬どもに向かって踏みつぶすor爆発に巻き込むのも爽快だ。私的な意見からすると特攻しやすい機体はやはり攻撃ヘリだった。爆発のダメージは設置式の武器,バギー,ジープなら一瞬で吹き飛ばす威力だ。爆発の殺傷距離は確実なものは機体からニメートル以内程度。気持ち的にはヘリの先端で押しつぶす要領で行くと巻き込みやすい。 最後となるが、特攻の際のマナー違反と思われるものを少し書きあげていきたい。一つ目は特攻目的でヘリに乗り込む輩がいることだ。大体そういう連中は機体の性能をフルに使いきっていない。それなら空戦のプロに任せるべきだ。最高のパイロットが乗ったヘリ一機は敵チーム全員と釣り合うのだから。二つ目は仲間が乗っている+耐久が満タン近いのに突っ込むヴァカ。これは言うまでもなく特攻に対する侮辱であり、荒鷲達全員のひんしゅくを買うものだろう。これはマナー違反とは違うのだろうが……時折ヘリにC4をふんだんに装飾して、目標へと特攻する猛者がいるのだが仲間が搭乗している場合は機体が突っ込ませても起爆しない。というか機体面積が大きいのでバギーと違ってC4の有効範囲になるのか甚だ疑問である……。 操縦席に乗った瞬間、スナイパーに狙撃されて離陸できないとき搭乗してすぐ別の席に乗り移ろう(UH60の場合は、F2~F5キーのいずれかを押す)。そしてまたF1キーで操縦席に戻ると、うまくいけば狙撃回避して飛び立てるだろう。 ヘリの撃ち落しかた諸々 固定機銃を使う陣地に設置されている機銃は360度旋回できるものとそうでないのがある。注意。HEAVY MGなら攻撃力アップ、連装対空砲ならリロード短縮のパッケージを装備するのが望ましい。遠距離で移動中のヘリは機首より少し前を撃つと当てやすい。キャノピー部分は若干装甲が薄いので可能なら狙っていきたい。 M95対物ライフルを使う機銃が付近に無い、もしくは盾つきで旋回しない場合はM95で撃退を試みる。クイックショットに自信があるなら問題ないが低倍率のスコープに変えておく。撃ち落すのは難しいが黒煙を吹く程度に痛めつけるのは容易。 RPG、AT4で一撃必殺を狙う。近距離で有効だがかなり慣れが必要。止まったところを狙うのが基本(エリアオーバー時の旋回など)だがヘリが移動中の場合は元から弾頭が低速なので相当先を狙わないとあたらない。移動しているヘリにAT4を当てるコツはヘリにマーカーを照射し続けるのではなく、ヘリの先を狙ってミサイルを引っ張る感じ。ドッグファイトの用量で頭上を通過したヘリの真後ろから狙うと当てやすい。トレーサー、ロケランが戦闘ヘリに当たらない、という人はズームせずに敵機が頭上を通過する直前に撃ってみよう。かなり当たりやすくなるハズ。ズームしないほうが位置関係を把握しやすく、首を振るのも早いため。 SR等で操縦士の打ち抜きを狙うヘリのキャノピーは銃弾が貫通する。SRやポンプスラッグガンで狙い撃ち、うまくいけばヘッドショットで落とせる……かも。ちなみにこんなテクニックでもkillポイント50+ヘッドショット10しか入りません。 AT4に関するアレコレ 射出後に再度トリガーを引くことでスコープから目を離すと同時に加速する。(誘導が切れるわけではない)※2010年12月リリースのパッチにより速度75で固定されたため、即座にリロードするスイッチでしかなくなった。 射出後、AT4以外の武装に切り替えることでそのまま直進させ、身を晒す時間を減らすことが出来る。ただし弾頭の飛翔中にAT4を構え直すと誘導が再開される。発射直後は視点が跳ね上がるため、軌道が若干上向きになる。 40MMSGNを使ってみる どや顔にぶち込め接近戦を得意とするはずの突撃兵。しかし衛生兵に至近の撃ち合いでいつも負けてはいないだろうか。それは40MMショットガンを使ってないからである。 利点グレネードランチャーだって必殺だし、壁も壊せるから強いのでは?と思いがちだが、対人としてなら40MMSGNのほうが強い。至近距離で数人一発で葬れるのに対し、GLは至近距離では爆発しない(一人しか倒せない)上に、中間距離でも爆風に上手く巻き込まないと効果が薄い。さらに40MMSGNは弾薬箱からの補給がARのランチャーの中では約2.5秒と最速である。(GLは10秒もかかる) 活用法問題となるのは切り替えの手間とリロードの遅さ。切り替えは、普段から40MMSGNにしておくことで解決できる。とっさにARを撃たなければならない場面のほうが意外と少ないので、支障は少ない。問題となるのはリロードだが、撃ち損じたらすぐに銃撃に切り替えてフォローしよう。たいてい瀕死なので簡単に倒せる。M-COM付近の攻防戦では無類の強さを発揮する。 最後にGLを含め、ARのガジェットを活用してる人は少ない。しかし40MMSGNを活用すれば赤ベレーに出会い頭に瞬殺されることは少なくなるはずだ。問題があるとすれば、この戦法が広まると敵の突撃兵が厄介な存在になるということであろう。 ちなみに・・・40MMSGNはXM8PとAUGに装着した場合にのみズームで集弾するようになる。(PC版CS版に共通する仕様) 40MMSMKを使ってみる Qた、隊長、敵の攻撃が熾烈で近づけません! Aならばスモークを使え!貴方はこのような状況にあったことは無いだろうか?コンクエスト・ラッシュ(共に特に歩兵中心のマップ)で効率的に防御陣地が構築されている(要するに敵の数が多くうかつに飛び出すとデスを重ねかけない。また程度は兎も角連携や統制が取れており、弁当や弾が複数個置かれ、敵を倒したとしてもすぐに蘇生されてしまう)時や、その逆に敵の猛攻を少しでも抑えつつ、後退する時など。例えば分隊ラッシュ以外では味方戦車・歩兵戦闘車・輸送ヘリ(ヘリの場合自分が乗っていなければスモークを当てるのは難しいが)が明らかにスポットされ、集中砲火に晒されていること。対スナイパーとして所位置に打ち込んでやるのも有効ではある(スポットも忘れずに)。このような状況でスモークを使うと有効である。 利点敵からのスポットを解除できる。敵の集団に打ち込むと、敵の動きを容易に撹乱できる。一見利点がないと思いがちだが、40MMSMKは弾薬箱からの補給がARのランチャーの中では約3秒と割と早めである。特に侵攻ルートが限られている時に最大限の効力を発揮する。 活用法問題となるのは火力低下。切り替えはともかく直撃させなければまずキルを取れないため40MMSGNに慣れたプレーヤーには戸惑う事もあるだろう。だが、足元や至近距離の敵に直接撃っても煙幕の効果が出るのはご存知だろうか。。M-COMの攻防戦及び侵攻ルートが限られている状況では無類の強さを発揮する。 最後にGLを含め、ARのガジェットを活用してる人は少ない。しかし40MMSMKを活用すればラッシュでM-COMに近づこうにも攻撃が激しすぎて無理!ということや陣地に立てこもる敵に蜂の巣にされることは少なくなるはずだ。 狙撃考察 芋と呼ばれないために…狙撃に憧れるけど、芋とは呼ばれたくない…そんな人のために、偵察兵でスナイパーライフルやモーションマインを活用しつつ、キルや高得点を稼げる方法を考察してみる。(長距離ボーナスは除く) 狙撃がもっとも活躍(貢献)できる場面とはスナイパーライフル(特にボルトアクション)は場面を選ぶ武器である。ラッシュのATKやコンクエストにおいて狙撃主体で戦うと、おそらく高得点を取るのは難しい。なぜなら敵が基本的に前進してこない、敵が潜んでる場所が特定しにくい、至近戦になりやすい場面を苦手とするためだ。そんな場面で待ち伏せしてたまたま数人射殺しても、スコアは三桁を超えない。これではまさしく芋と呼ばれても仕方がない。ここでは狙撃主体で活躍できると思われるラッシュのDEFで考察してみる。 狙撃の利点とは乱戦状態の動き回る標的にやたらに撃ち込んでも効果は薄い。それならばLMGで乱射したほうが効果があると思うときもあるのではないだろうか。狙撃の利点は当然だが遠距離の敵を一撃で倒せるところにある。しかしたまたま数人倒したところで自己満足に過ぎない。倒すなら敵がいやになるほど狙撃を決めまくって勝利したいところだ。その鍵は場所取りにある。 理想的な場所取りとは多少狙撃に自信があろうとも、動き回る敵を狙うのは効率が悪い。さらに敵があまり通らなかったり、物陰であまり見えなかったりしては意味がない。狙うなら一本道に近い地形の、敵が立ち止まって射撃しがちな物陰を、横から狙える場所だ。敵がどんなにスキルがあろうと、どうしてもそこで立ち止まらざるをえないという場所がある。そんな条件を満たす場所は多くはないが、もし狙えるなら逃す手はない。当然ばれたら反撃されるが、ツボにはまればあまり動く必要はない。敵の偵察兵が構える前に発見して狙撃すれば意外と持ちこたえる。死んだら場所を変えよう。スポットは癖にしておきたい。味方の助けになるほか、スポットしておけば敵が茂みや木の板に隠れても倒せることがある。 支援もちゃっかりやってポイントゲットある程度近づかないと届かないモーションマインは狙撃手としては使いにくいと思われがちだが、上記のように一本道の横から射撃してるのならば、もう一方の手薄な反対側(味方が銃撃してるど真ん中)に投げておく。これならば投げても無理なく届くし、黙っていてもアシストポイントが入ってくる。これならば十分にスコア上位に入ることは可能。このように堂々と芋りつつ、十分なキルも支援も出来る狙撃手を目指してみよう。 その他 数名で行動中に味方が倒されてしまった場合は周りに衛生兵の武器が落ちていないか探してみましょう。運良く見つけたら拾って倒された兵を蘇生してその後、元の武器を再度拾うことも出来ます。同様に突撃兵の武器を拾い弾薬箱を出した後、元の武器を再度拾い弾薬を補充することでもできます。偵察兵のキットを拾いモーションセンサーや迫撃砲要請双眼鏡を拝借してもらうのも手。また、どのキットでも出来る裏技として、グレネードが残っていた場合投げた後レンタルしたキットを返せばおk。 舟艇で殺害、車両で殺害、ヘリで殺害、などの戦績は、搭乗してさえいれば自分の装備で敵を殺害しても取得可能(副座席を使用) 偵察兵のブロンズスター獲得に苦労している人は、レッドドットサイトを装備して思い切って近接戦闘を仕掛けてみよう。ボルトアクションなら即死が狙え、オートマチックの場合も連射時に"サイトの"ブレが殆ど起こらない。 コンクエストモードでのベースレイプ(敵本拠地を攻撃する事)は、デリケートな問題が存在するようで、ベースレイプしたらバンすると公言しているサーバーも時々ある。覚えておきたい。 ラッシュでディフェンスの場合に、RPG切れなどで敵ビークルの破壊が難しい時、トレーサーダーツがあれば敵ビークルにトレーサーダーツを当て直ぐにやられよう。そして工兵に切り替えるなどして直ぐにビークルを狙えば、まだ自分のトレーサーダーツが刺さっているのでRPGなど誘導してくれる。オフェンス側では、あまり歓迎できない戦法だ。 落ちている武器を拾ってポイントが入った場合、拾った武器に対応した兵科にポイントが入るわけではなく、あくまでも出撃時に選択した兵科にポイントが入るようです。(突撃兵で出撃し衛生兵の武器を拾った場合、突撃兵の兵科にポイントが入ります) 地雷に対して衛生兵の蘇生キットを近距離で使用すると少々位置が変わる。繰り返すと気づかれずに道の隅に追いやるぐらいできる。未検証だが、この位置が変わった地雷を敵が踏むと何故か起爆した。一様、http //www.nicovideo.jp/watch/sm12185689 か http //www.youtube.com/watch?v=SABM0SLH0Xo LAGUNA ALTAで前哨基地に追い込まれてしまった場合、まともには脱出できないが、ロシア軍の場合後ろにあるコンクリートブロックの横から土手に登り、鉄橋に登ることが出来る。(しかし、Bに行こうとするとエリア外で死ぬ)米軍の場合も川に面する土手に登れる(脱出に使えるかどうかは微妙) ベトナムモードをプレイすると本編の装備がリセットされちゃって面倒だけど、オンスロでセットし直すしておくと本編で出遅れずに出撃できるという小ワザ トレーサーの速度は銃弾の三分の一。つまり、普段ヘリに対して機銃で見越し射撃している三倍の長さで見越し射撃すれば理屈の上では当たる。しかし数撃てば当たるのも事実なので、(ビークルマップで専用突撃銃を使う際は)突撃兵がトレーサーを担当するとよい。 軽車両(ハンヴィーなど)は運転席に乗っている時、メインウェポンボタン(PS3はL1、XBOXはL 、PCは キー)でクラクションを鳴らす事が出来る(音も車種ごとに異なる)。進路上にいる味方にどいて貰う時や味方に乗って貰いたい時に使うと良いかも知れない。当たり前だが敵陣に突入する時や特攻を行う際に鳴らすと確実に警戒される(これを逆手に取り、威嚇や陽動に使うのもあり)。 US工兵時にAT4・RU工兵時にRPGに切り替えると、背中に背負っているAT4・RPGを使用する(残念ながら、1人称視点で確認できないが3人称視点(他人から)では確認可能)。 ラッシュのディフェンダー側のM-COMに爆弾を設置されないテクニックとして、バギーなどの軽車両をM-COM間近に駐車する戦法が有効。爆弾設置と車両の乗るコマンドが同じEキー(PS3 ○ボタン・XBOX360 Bボタン)のため、アタッカーが爆弾設置しようとして間違えて車両に乗り込む事がある。ただしやり過ぎると反感を買うため控えめに。勿論アタッカー側でも利用可能(余談だが、BFBC1やBF3でも同じ事が出来る。しかし、CS機版BF4以降では操作が変わった為出来ない……)。 上へ
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モット伯は杖を振りながら、水の鞭を避け続けるギアッチョに嘲笑を 投げかける。 「クックック・・・貴様は全く平民の象徴のような男よ そうやって何も出来ずに逃げ続けることしか出来ない平民のな」 優越感に酔う彼は気づかない。見下すことに慣れすぎた瞳には、 常人ならざるギアッチョの動きに違和感を見出すことさえ出来なかった。 「貴様ら弱者は実に面白い 強者と対峙した時、貴様らは逃げる ことしか出来ないということをいつも証明してくれる 謝罪、懇願、 逃避・・・それが貴様ら弱者のお定まりのパターンだ その絶望が 実に面白い!ぬははははははははッ!」 「ほー、そいつぁ確かに面白ぇな ところで弱者ってなぁ誰の ことを指してんだ?」 右上から飛来して来た水鞭を受け止めるかのように、ギアッチョは スッと片手を差し出した。 「バカが!!」 ギアッチョが混乱したものと考えたらしいモット伯が暗い笑みを 浮かべると同時に、水の蛇はギアッチョの掌に命中し―― パキン。 頭から尻尾まで、全てが完全に、そして一瞬で凍りついた。 「・・・・・・へぇ・・・?」 状況を理解出来ず、モット伯は間抜けな声を上げる。次の瞬間、 重力に忠実に従った氷の蛇は地面に叩きつけられて粉砕した。 「・・・な、何が起きて・・・」 呆然と呟きながら、モット伯はじりじりと後ずさる。それに 合わせて、ギアッチョはずいと前に進み出た。彼の振り撒く 縮み上がらんばかりの殺気に、モット伯はようやく気がつく。 「おいおい、伯爵様よォォ~~~~~ 徒手空拳の平民如きに 何をそんなに怯えてんだァァ?」 ギアッチョの嘲りに、モット伯のプライドはかろうじて再燃した。 「だ、黙れ黙れ黙れッ!!平民風情が、もういい!今すぐ死ね!!」 再び血が上った頭を振って、短くルーンを唱える。掬い上げるように 振った杖に合わせて、砕けた氷の破片がギアッチョ目掛けて散弾の 如く襲い掛かったが、 「無駄だ その程度の低い脳味噌でしっかり理解しな・・・」 見えない何かに阻まれて――それらは虚しく四散した。そのまま モット伯の目の前に上体を突き出して、ギアッチョはゆっくりと 宣告する。 「てめーは、弱者だ」 恐怖と怒りと屈辱で、モット伯の顔は真っ赤に震えた。ぎりぎりと 握り締めた杖を力一杯振りかぶる。 「ラ、ラグーズ・ウォータルぶっげぁあぁ!!」 ギアッチョの拳を至近距離から顔面に叩き込まれ、モット伯は 壁際まで吹っ飛んだ。 「げほッ・・・き、貴様!!貴族の私を殴ったな!!死刑だ、 しし、死刑にしてやるぞッ!!」 尻餅をついたまま鼻血を片手で抑えて叫ぶモット伯に、ギアッチョは 侮蔑の眼を向ける。 「ああ?てめー・・・貴族だから殴られないと思ってたわけか? 人を殺そうとしておいてよォォォ~~~ てめーは殴られる 『覚悟』すら出来てなかったっつーわけか?」 「黙れ黙れ黙れッ!!家畜がほざくな!私は貴族だ、伯爵だぞ!! 薄汚い平民如きがぐぶぉおッ!!」 言葉の途中で顎を容赦無く蹴り上げられ、モット伯はアーチのように 仰け反った。その前に屈み込んで、ギアッチョは世間話のような調子で言う。 「よぉ、知ってるか?その身を賭して領民を守るのが貴族ってやつ らしいぜ つーことは、だ・・・てめーは貴族なんかじゃあねーって ことになるなァァァ」 「は・・・はガッ・・・ よ、寄るな虫ケラが・・・私は貴族だ・・・ 伯爵なんだ・・・」 「いーや違うね てめーは貴族でも平民でもねぇ・・・ただのゴミ屑だ」 「・・・な、何だと・・・ 平民のぶ、分際でこの私にうごぉォッ!!」 モット伯の顔面を裏拳で横殴りにブッ叩き、そのまま眼鏡の位置を直す。 「さっきから平民平民とうるせーがよォォォーーーー てめーは一体 何をして自分を貴族だと思ってやがるんだ?ええ?おい」 「そ、」 開きかけた口を、ギアッチョは掌底で強引に閉じさせる。 「当ててやろーか?てめーにゃあ誇りも信念も、倫理も道徳もねえ あるのは運良く持って生まれた魔法と財産だけだ 違うか、オイ? 魔法が使えるから貴族で、財産があるから貴族・・・てめーの頭ン中に あるのは、たったそれだけだ」 「そこで」と継いで、ギアッチョは左手を持ち上げる。まるで飲みかけの ペットボトルに手を伸ばすような気安さでモット伯の杖を掴むと、 「・・・な、あ、ああぁああ・・・!!」 硬質的な音を立ててそれはあっと言う間に氷の柱へと姿を変え。 バキンッ!! ギアッチョの手によって、容易くヘシ折られた。 「・・・さて、これでてめーの拠り所は消えちまったわけだ おい、杖が無くなりゃあどうするんだ?お偉い伯爵様よォォォーー」 狩をする獣のような眼光で、ギアッチョはモット伯を見下ろした。 衛兵から隠れながら、迷路のような邸内をシエスタ達はおぼろげな 記憶と勘を頼りに出口へと走る。 「え、ええっと・・・多分こっちです!」 「あれ?確かこっちだったような気がするんだが」 「違う、こっち」 「ってどっちなのよ!」 ひょっとしなくても、彼女達は迷子だった。シエスタを除く三人は 先程の往路しか知らないし、シエスタとて似たようなものなのである。 埒があかなくなったタバサは、こんな時まで読んでいた本を閉じ、 動きを止めて目蓋を落とした。 「タバサ・・・?」 「・・・風はこっちから」 呟くように言って、タバサはまた走り出した。風のメイジの言葉を 信じない理由はない――シエスタとギーシュはすぐに後を追って 駆け出す。その後ろを、ルイズが少し息を荒げながら着いて行く。 その原因は、胸に抱えるデルフリンガー。「素手のほうが都合がいい」 ということで、ギアッチョに預けられたのだった。持ち運ぶだけならば 問題はないが、抱えて走るには彼女の細腕には重すぎる。だがルイズは 文句を言おうとは思わなかった。ギアッチョが自分に何かを頼んで くれたことが、彼女は純粋に嬉しかった。 「わりーなルイズ 姿形は変えられても重さばかりはどうしようもねぇ」 「そんなのあんたが気にすることじゃないわよ 衛兵連中にメイジが 混じってたら働いてもらうんだしね」 「ま、そいつぁ任しとけ 旦那のお陰でこんな時ぐれーしか出番が ねーからよ」 一人と一本は小声で笑い合う。デルフの軽口が、ルイズの緊張を 和らげていた。 「しっかし、さっきは随分と大胆だったじゃねーの お前さんも やるときゃやるもんだね」 楽しそうに言うデルフと対照的に、ルイズはきょとんとした顔をする。 「大胆?」 「大胆も大胆、『あなたがいれば他には何もいらないわ!』なんて 中々言えるセリフじゃねーよ ありゃ一種の告白だね」 わざとらしく声を真似するデルフに、一瞬置いてルイズの顔はぼふんと 茹で上がった。 「だっ、な・・・ちち、違っ・・・!ああああれはそんな意味なんかじゃ ないわよ!ていうかそ、そこまで言ってないでしょ!!」 「いーや言ったね、言ったも同然だね 俺にはひしひしと伝わったぜ 何てーの、ありゃ愛だね愛 溢れんばかりの恋情が、」 「な、なななな何恥ずかしいこと言ってんのよバカっ!!違うって 言ってるでしょ!?あ、あいつのことなんて全然全く一切これっぽっちも 気になってなんかないんだからっ!!」 「解ってる解ってる もう気になるなんて段階じゃないんだよな しかしあのセリフじゃまだまだ弱いな 旦那はああ見えてかなりの 朴念仁だからな、もっとこう好きだの愛してるだのはっきりした言葉を 交えつつ――」 「・・・ち、ちち違うって言ってるでしょこのバカ剣ーーーーっ!!」 滔々と語るデルフリンガーを遮って無理矢理鞘に戻し、ルイズは肩で はぁはぁと息をする。 もしかしたら、いや、認めたくはないが多分きっと、自分は恋をして いる――それはデルフに言われなくとも、自分で理解していることだ。 しかしそんな恥ずかしいことを他人に知られることだけは出来ない。 ていうか無理。絶対無理。これが誰かに知れるぐらいなら、いっそ死んで しまったほうがいくらかマシかもしれない。 そういうわけで、一つ溜息をついて上げた顔の先で三つの視線が自分を 凝視していると気付いた時――彼女は心の底から泣きたくなった。 慌てて姿勢を正して、シエスタはコホンと咳をする。 「え、えーと・・・ミス・ヴァリエール、その・・・ど、どうか なさいましたか?そんな所で立ち止まられて・・・」 ぎこちない笑顔で問い掛けるシエスタに、ルイズは真っ赤に上気した 顔を少し和らげた。 ――・・・あ、あれ もしかして聞こえてない・・・? 「そ、そうよね 結構距離が開いてたものね」と心の中で呟きながら、 恐る恐るタバサを見る。 「・・・・・・急いで」 そう言いながら、タバサはルイズに背を向けた。 ――や、やっぱり・・・聞こえてないかも ルイズはほっと胸を撫で下ろす。どうかそうであって欲しいと願う 彼女の眼には、タバサのほんの少し染まった頬は見えなかった。 「なんとかなった」と、三人は一様に独白する。しかしそんな彼女達の 苦心を見事にブチ壊す男が一人。 「安心したまえルイズ、最初は皆そういうものなのさ ある日突然、 雷に打たれるように、或いはふっと花の香りが届くように己の恋の つぼみの存在に気付く、それが恋心というものなのだよ そう、 僕とあの可憐なモンモランシーも(中略)、だから今は解らなくても いいのさ いつか君もハッと気付く時が来る、そしてその時こそが 二人の恋の――」 造花の薔薇を取り出してデルフリンガーの何倍もアレなことを のたまうギーシュに、場の空気は一瞬で凍りついた。 「・・・あ、あのー・・・ミスタ・グラモン、少し空気を・・・」 「そう!空気のようにいて当たり前だと思っていた人間が、ある日 突然特別に感じられる、それが恋の萌芽なのさ!かく言う僕と モンモランシーも(後略)」 水を得た魚のように得々と語り続けるギーシュにシエスタはこの世の 終わりのような顔をし、タバサはそそくさと読書に逃避した。 「・・・ち・・・ち・・・・・・」 真っ赤な顔で肩を震わせるルイズの様々な感情は、今静かに限界を 突破した。 「父?」 「違うって言ってるでしょうがぁあぁああーーーーーっ!!!」 直下型の地震のように爆発したルイズの叫びは、広大な館中に轟いた。 ――そう、「館中」に。 「こっちから声が聞こえたぞ!」 「いたぞ!あそこだ!」 「「あ。」」 …そんなわけで、彼女達は一瞬にして大ピンチに陥った。何せ 屋敷中の衛兵達に前から後ろから一目散に取り囲まれたのである。 その数は十や二十では利かなかった。一方、ギーシュが自分達の 周囲に配置したワルキューレはたったの三体。タバサの魔法も、 衛兵全てを薙ぎ倒す程の力は出せない。満身創痍な彼らの、それが 今の限界だった。 「・・・ご、ごめんなさい・・・」 ルイズは悪戯が見つかった子供のような顔で謝るが、それは色々な 意味で遅すぎた。 「見つかってしまったものはしょうがないさ それよりも何とか 切り抜ける方法を考えようじゃないか」 この事態を引き起こした一因であるところの少年は、いっそ清々しい 程爽やかに言い放った。しかしこの場の誰にも、それに突っ込む気力は 残ってはいなかった。おまけに、言っていること自体は全く正しい ものである。衛兵達のど真ん中に投げ込んでやりたい気持ちを抑えて、 タバサは簡潔に方策を告げた。 「強行突破」 一見強引に見えるが、なるほどそれは確かに最善の方法かも知れない。 全員をいちいち相手にしていればジリ貧になるだけである。ならば 思い切って後方を放置し、前方を突っ切るのが最も負担の少ない作戦だと 思われた。 ――・・・でも 懸念はある。自身の無骨な杖に、衛兵達はさほどの怯えを示していない。 それはつまり、彼らはメイジに対して何ほどかの場数を踏んでいる―― 或いはそれに抗する策が存在している可能性があるということである。 「・・・彼らの中に、メイジが混じっている可能性がある」 「――まかせて」 デルフリンガーを抱える腕に少し力を込めて、ルイズはしっかりと 答える。それを合図に、彼女達は一斉に走り出した。 ルイズ達の意図を理解して、前方の衛兵達は刃を潰した槍を構える。 その後ろから、不可視の風の弾丸が空を切って飛来した。 「ルイズ!」とタバサが素早く叫ぶ。 「デルフ、お願い!」 「あいよ!」 すらりと魔剣を引き抜いて、ルイズは前方を薙ぎ払うように掲げた。 その瞬間、風は荒々しく逆巻きながらその刀身に飲み込まれた。 「っつ、重っ・・・こんなのよく片手で持てるわねギアッチョは ごめんシエスタ、鞘持ってくれる?」 「は、はい ミス・ヴァリエール」 ふらりとよろけるルイズから、シエスタは慌てて鞘を預かる。ルイズは 両手で柄を握り直すと、再び虚空に突き出した。ギュルギュルと 渦巻きながら、ウィンド・ブレイクは二発三発とデルフリンガーに 飲み込まれる。ダメージ一つないルイズ達に、余裕を保っていた 衛兵達はにわかにざわつき始めた。その隙を突いてタバサが撃ち放った ウィンド・ブレイクが衛兵達を弾き飛ばすが――如何せんその数が多く、 海を割るように道を開くことは出来なかった。 不味い、とタバサは独白する。自分の放てるウィンド・ブレイクは あと数発もない。これでは埒を明けることは相当に難しいだろう。 「・・・タバサ、大丈夫なのかい」 それを悟ったか、ギーシュが不安げな顔で問い掛ける。彼のゴーレムは 後方のガードに手一杯で、とても前面の攻撃に向ける余裕はなかった。 「・・・・・・」 タバサは答えない。その沈黙が、言葉よりも雄弁に現状を語っていた。 「・・・よ、よし!ならばここは、ぼ、ぼぼ僕が囮になろうじゃないか!」 ギーシュの頭はあっさり玉砕一色に染まってしまったらしい。杖を ぶるぶると握りしめて、彼は高らかに叫んだ。 「お、おおお前達!こっちを見ろ、この僕が相手になってやる! 我が名は青銅のはォッ!!」 タバサの杖を脇腹に、ルイズの蹴りを脛に受けて、ギーシュは奇声を 上げてうずくまった。 「素性明かしてどうすんのよ!」 「バカ」 タバサの一撃が予想以上に効いたらしく、ギーシュは二人の罵倒に 返答も出来ず呻いた。 「・・・でもどうするの?このままじゃ・・・」 ルイズはタバサに肩を寄せて呟く。その先を語るかのように、衛兵達は じりじりと間合いを狭めて来た。タバサが僅か黙考して開いた口を 遮って、シエスタは悲痛な声を上げる。 「も、もうやめて下さいっ!」 三色三対の視線を受けて、彼女は絞り出すように続けた。 「もういいんです、私が出て行けばきっとここは収められます・・・ お三方の気持ちは本当に嬉しいです、だけどこれ以上は」 「嫌よ」 「えっ・・・」 「こんな所で逃げ出したら、ギアッチョに・・・リゾット達に 笑われるわ」 きっぱりと言い放って、ルイズは真っ直ぐにシエスタを見つめる。 その眼差しに決闘の時のギアッチョと同じ光を見て、シエスタは それ以上を続けることが出来なくなってしまった。 「・・・どうして、こんな・・・ただの平民の為に、ここまで するんですか」 俯くシエスタに、ルイズは少しためらいがちに答える。 「・・・ギアッチョの友達は、わ・・・わたしの友達だもの そ、そうでしょ、ギーシュ」 照れ隠しに眼を逸らして言うルイズに、ギーシュは屈みこんで 腹を押さえた体勢のまま応じた。 「ぐふっ・・・そ、その通りさ 友の窮地を、誰が見捨てるものか」 「・・・友、達・・・?」 シエスタは呆けたように繰り返す。貴族であるルイズ達の言葉に、 彼女は耳を疑った。 「・・・で、でも 私は平民で・・・」 「関係無い」 小さく首を振るタバサの横で、ギーシュはよろよろと立ち上がる。 「タバサの言う通りだよ ギアッチョと付き合うようになって、 僕はやっと理解した・・・貴族と平民の間に、違いなんて何も ないんだ 魔法が使えるか使えないか、ただそれだけのこと …皆人間なんだ、ただ生きてる人間なんだよ」 「ミスタ・グラモン・・・わ、私は・・・」 「武器を捨てろ!!」 野太い声が、シエスタの言葉を遮った。衛兵達のリーダーと思しき メイジの男が、ルイズ達に杖を突きつけて怒鳴る。 「何者か知らぬがここまでだ 何やら怪しげな術を使うようだが、 まさかこの人数相手に逃げられると思わぬことだな」 ルイズ達は、無論武器を捨てたりはしなかった。背中合わせに 身を寄せて、彼女達は無言で杖を構え続ける。 「抵抗を続けるか ならば少々痛い目に遭ってもらうぞ」 男の言葉と共に、衛兵達は一斉に襲い掛かった。 「ひかえおろう!」 この場にそぐわぬ時代がかった物言いに、衛兵達は思わず動きを 止める。ルイズ達までもが眼を点にして声の主を見つめた。 彼女――タバサは、長大な杖を掲げて口を開く。 「我らを何と心得る 東方の魔人、無窮にして絶対なる者、 偉大なるお方の配下である」 「は、はぁ・・・?」 衛兵達は腑抜けた声を上げる。 「我らが主はあらゆる物を凍てつかせる先住魔法の使い手である その絶大なるお力は、荒海を一瞬にして氷海へと変えるものなり その脚は一息に百メイルを駆け、その腕は鋼をも引き裂かん」 芝居がかった調子で、タバサは嘘八百を並べ立てる。常ならば一笑に 付されて然るべき大法螺だが、黒装束の奇異な出で立ちとデルフに よる魔法吸収が功を奏したか、衛兵達は神妙な表情を浮かべている。 そんな彼らを眺めて、タバサは再び口を開いた。 「我らが主は、不逞かつ悪逆なるジュール・ド・モットを許しはせぬ 彼の者は今、主の手によって然るべき報いを受けているであろう」 衛兵達は僅かにざわつき始める。メイジの男は彼らの間に生まれ始めた 恐怖を切り裂くように杖を振った。 「バカバカしい、下らぬ言い逃れはやめよ!そのような嘘が 通用するとでも――」 「ぬわーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」 絶妙なタイミングで悲鳴が響く。その声は紛れも無くモット伯の ものであった。冗談とは思えない叫びに、衛兵達の間からはついに 「ひぃっ」という声が上がる。 「え、衛兵共!何をしている、はやく助けぶごぁあぁぁ!! がふッ、お、おい貴様らどこへ――ひぃいいぃい!!」 予想だにしなかったモット伯の悲鳴が、衛兵達の心に明確な恐怖を 植えつける。いつしかリーダーらしきメイジまでもが、じりじりと 後退を始めていた。 「我らが主は、頭を垂れる者には寛大である しかし牙を剥く者には 容赦せぬ その者の心臓を凍てつかせ、五臓六腑を割り砕くであろう」 杖を大げさに振り回して、タバサは好き放題に恫喝する。そうかと 思えば、彼女は急に杖の矛先を変えてデルフリンガーを指し示す。 「見よ、あれこそがあのお方の魔剣、エターナルフォースデルフリンガー である ひとたび振れば魔法を喰らい、大地を穿ち、雷雲を呼ぶ悪魔の剣 ならん 相手は死ぬ」 勝手に付加された設定への突っ込みを、デルフは何とか堪える。素早く 目配せするタバサに気付き、ルイズは大げさに彼を構えてみせた。 それを確認して、タバサは周囲を見渡す。わずか三メイル程の近くに 迫っていた衛兵達は、今や十メイルを遠ざかっていた。 「このまま逃げるならばよし しかし我らと剣を交えるならば――」 タバサの声に合わせて、ルイズはずいと足を踏み出した。 「アトミックファイヤーブレードを使わざるを得ない」 言葉の意味はよく分からんがとにかく凄い自信を持って放たれたその 言葉に、衛兵達はもはや隠すことも忘れてガタガタ震え出す。 「精神集中、一刀入魂、仇敵殲滅・・・」 トドメとばかりにぶつぶつ呟かれた呪詛に、 「うわぁああああぁあああああああああああ!!」 衛兵達は蜘蛛の子を散らす如く我先に逃げ出した。 「ちょっ、貴様ら!止まれ!止ま、あわーーーーーーーっ!!」 人の濁流が喚くリーダーを突き飛ばし、踏み倒し、ついには彼諸共 流れ去って、怒号と殺気がひしめいていた廊下はあっと言う間に静寂を 取り戻した。こくりと一つ頷いて、タバサは眼鏡の位置を直す。 「今宵の地獄はここまでとしよう」 「何なの?それどういうキャラなの!?なあ!」 一方、こちらはモット伯の寝室。 「おい~~~~~~~~~~・・・もう終わりか?ええ?杖一本 折られた程度でよォォォ」 ギアッチョはつまらなそうに、ボロ雑巾のように倒れ臥すモット伯を 見下ろしていた。 「・・・た、助けてくれ・・・」 「ああ?」 「い、いくら欲しいんだ・・・好きなだけくれてやる だ、だから 助けてくれ――ガブッ!!」 顔面をモロに踏みつけられて、モット伯はくぐもった悲鳴を吐く。 「言葉遣いがなっちゃあいねーな 助けて下さいだろうが ええ?」 「・・・・・・た・・・助けて・・・下さい」 プライドも捨てて哀願する彼を冷たい双眸で眺めて、ギアッチョは 口の端を歪めた。 「助けるわけねーだろーが」 「そんな・・・!!」 絶望に震える伯爵をもう一度壁に蹴り込んで笑う。 「てめー、さっき弱者は逃げることしか出来ねーと言ったが・・・ ちょっと違うんじゃあねーか」 「・・・う・・・」 「真の弱者はよォォ~~~~・・・逃げることすら出来ねえ」 ギアッチョの言葉通り、モット伯には逃げる気力も残っては いなかった。うわ言のように、ただ命乞いを繰り返している。 「・・・フン」 鼻を鳴らして「下らねえ」と呟くと、ギアッチョはスッと右手を 差し伸べた。 「オイ 掴まりな」 よろよろと出されたモット伯の手を掴んで、彼を立ち上がらせる。 「た・・・助けてくれるのか・・・?あ、ありが・・・ハッ!?」 ギアッチョの握り込まれた左手に気付いて、モット伯は悲鳴に近い 声を上げる。 「ま、待て!やめてくれ!!ここは二階――」 バッギャアアァアアァアアッ!! 「うげあぁあああぁああぁッ!!」 ガラスの砕ける音が派手に響き、モット伯は中庭の噴水へ悲鳴と共に 落ちて行った。壊れた窓の奥から見下ろして、ギアッチョは心底 楽しそうにクククと喉を鳴らす。 「やりすぎよギアッチョ ・・・ま、提案したのは私だけど」 呆れた声を出すキュルケに、肩越しに眼を遣って尚笑う。 「まだ終わりじゃあねーだろ おめーの出番を忘れんなよ」 「そこは大丈夫よ ほら、行きましょう」 キュルケの声に押されて、ギアッチョは中庭へ飛び降りた。彼に レビテーションをかけると、その後を追ってキュルケは同じく魔法を 使って舞い降りる。 「・・・う、あ・・・」 噴水に半身を沈めながら、モット伯はかろうじて意識を保っていた。 しかしその身体は動かない。叩き付けられた衝撃よりも、殺されることの 恐怖が心身を麻痺させていた。 ばしゃりと水が跳ねる音が聞こえ、反射的に閉じていた眼を開く。 あの忌まわしい男が、ゆっくりとこちらに歩いて来る。 「・・・あ・・・・・・!」 声にならない声が漏れる。必死に逃げようとするが、死が眼前に迫る にも係わらず身体は言うことを聞こうとしなかった。逃走の意思を 察してか、ギアッチョは水面にスッと片手をつける。その瞬間、 噴水中の水がビキビキと音を立てて凍りついた。 「ひっ・・・ひ・・・・・・!」 身体をガッチリと氷に捕えられて、モット伯は恐怖にただ震えた。 一体何なんだ、この化け物は。 己に恨みのある人間などいくらでもいるだろう。そんなことなど 誰に言われずとも理解している。だからこそこれだけの警備を雇って いるのだから。 しかし。 一体、この化け物は何なんだ。 こんなことは聞いていない。こんな平民が、こんな化け物が存在する ことなど聞いていない。魔法は絶対なのではなかったのか?我々は 絶対なのではなかったのか?こいつは、こいつは一体―― 「何・・・なんだ・・・!!」 掠れた声が、思わず口をついていた。しかし男は答えない。つま先が 触れ合う程の距離から、氷よりも冷たい瞳で己を見下ろしている。 「そのお方は――」 彼の後ろから声が響いた。今まで事態を傍観していた黒装束の女が、 朗々たる声音で語り始める。 「遥か東方、ロバ・アル・カリイエの魔人 能う者無き無限の魔力を 持ち、深遠なるお心で過去と未来を見通すお方――私達など足元にも 及ばぬ存在よ」 「・・・・・・!」 モット伯は絶句する。そんなバカな、等とは言えようはずもなかった。 呪句も唱えずにただ触れただけで飛び交う水や噴水までも一瞬で 凍結させる、そんな凄まじい力を眼の前で見せられたのだ。一体 どんなメイジならそんなことが出来るというのか――いや、例え 始祖であろうと出来はすまい。 「・・・嫌だ・・・」 氷に絡められた身体で必死にもがこうとするが、その指の一本すら 動かすことは叶わなかった。 「だっ・・・誰か・・・!!」 恥も外聞もなく助けを乞うモット伯を眺めて、黒いローブの女は 形のいい唇を笑みの形に歪めた。 「・・・ねえ あなた助かりたい?」 「は、はい!はいィィッ!!」 モット伯は一も二も無く返事をする。少し考え込むような素振りの 後で、黒衣の女は静かに口を開いた。 「そうねぇ・・・今から言うことに従うなら、助けてあげなくもないわ」 モット伯は首をブンブンと取れそうな勢いで振って肯定の意を示す。 女の口元に浮かぶ笑みが、一段大きくなった。 「いい心がけね・・・それじゃまず一つ」 「ひ、一つ!?」 「ご不満かしら?」 「いっ、いえ滅相もない!」 「よろしい まずはあなたが強引に買い取った女の子達を全員解放して もらおうかしら」 全員、という言葉にモット伯は凍ったように固まった。「ぜ、ぜんいん …?」弱く呟くが、女は許しはしない。 「出来ないのなら――」 「し、しますッ!解放します喜んでぇぇ!!」 「ならいいわ さて、それじゃ次だけど・・・あなたの所持している 禁制品、あれを全て始末なさい」 「そんなッ!?」 青ざめた顔をするが、女はやはり許さなかった。 「そう、一つ残らず 一応言っておくけれど、このお方に隠し事なんて 通じはしないわよ」 「一つ・・・残らず・・・?」 この世の絶望を集約したような顔のモット伯を、それでも女は許さない。 「あら、この期に及んでまだ私達を騙すつもりだったのかしら?」 「と、とんでもございませんッ!!」 「結構 さて、それじゃあ三つ目だけど」 「ひィッ!?」 男の片手が、モット伯の首を無造作に掴んだ。 「オレ達のことをよォォォ~~~~~~・・・誰かに言ってみろ」 「か、あ・・・!!」 ビキビキと音を立ててモット伯の首が凍り出す。獣のような双眸で己の 顔を覗き込む悪魔に、モット伯はこれまでで最高の戦慄を感じた。 「――殺すぜ」 男の手は、言い終えて尚離れない。このまま首を砕かれるのでは ないかという恐怖に、 ――た・・・助けて・・・神様、ブリミル様・・・! モット伯は生まれて初めて本気で神に祈った。 無限に思える数秒を経て、男はようやくその手を離した。瞬間、 モット伯の首はまるで何事もなかったかのように元に戻る。 「・・・あ・・・・・・あ・・・」 肺腑から漏れ出た呼気と共に、彼の全身からへなへなと力が抜けていった。 「さて、それじゃあ最後だけれど」 「は・・・い・・・」 モット伯は力なく答える。もはや怯える余裕すら残ってはいなかった。 「二度と平民の女の子に手を出さないこと 禁制品にも手を出さないこと その他一切の非道を止めること・・・解ったわね」 「・・・わかりました もうにどとなににもてはだしません・・・なにも しません・・・」 魂の抜けた声で繰り返すモット伯を見遣って、黒装束の女は満足げに笑う。 「いいこと?もしこの先同じようなことをした場合――今度はその命を 手放すことになるわよ 永遠にね」 最後にそう言って、女は黒いローブを翻してモット伯に背を向ける。 立ち上がった男がそれに習うと、二人は驚く程あっさりと立ち去った。 男の姿が宵闇に消えると同時に、凍った噴水はばしゃんと音を立てて 一瞬の内に水へと姿を戻した。しかしモット伯はその場を動こうとは しない。情けなく崩れ落ちた格好のまま、冷えた身体を温めることも 忘れて虚脱していた。 「・・・は ははははは・・・」 何分が過ぎただろうか。彫像の如く微動だにしなかったモット伯の 口から、唐突に笑い声が漏れた。 「ははは・・・生きてる・・・生きてるぞ・・・」 身体にかかる水を跳ね除けて、モット伯は勢いよく立ち上がる。 満天の星空に両の拳を突き出して、心の底から笑った。 「生きてる・・・俺は生きてる!うはははは、生きてるぞッ!! ははははははははッ!!」 ――後年、彼は聖人の一人に列されることになる。この日を天啓に 神職の門を叩いた彼は、私財を投げ打ってその生涯を窮する平民達の 為に捧げ、「慈雨のモット」と呼ばれるに至った。他人の非を咎める 時、彼は決まってこう言った。「神は全てを見ておられる 我らが 悪を為した時、神は人を遣ってその罪を罰されます」と。 モット伯に買われた女性達の解放はつつがなく完了した。彼女達を 全員解放させた理由は勿論善意によるものだったが、ギアッチョには もう一つ、目的がシエスタ一人だったと悟らせないことで身元の判明を 防ぐという狙いもあった。従ってギアッチョは彼女達に感謝される 理由など自分にはないと思っていたのだが、それでも何度も頭を下げる 彼女達にどうにも居心地が悪くなり、一番歳若い少女に乗って来た馬を 寄越して早々にシルフィードの背中へ乗り込んだ。当然馬は学院の 備品なのだが、あんな任務をこなした後なのだからオスマンもその くらい大目に見てくれるだろうと彼は適当に考える。 「・・・えっと、本当に私が乗ってもいいんでしょうか」 ギアッチョに続いてシルフィードの元へとやって来たシエスタが、 遠慮がちに問い掛けた。 「オレに聞かれてもな ま、そう大した距離でもねー 多少定員 オーバーでも頑張ってくれるだろうぜ」 言いながら、ギアッチョはシルフィードの背中をばしんと叩く。 「きゅい!」 「ほらな」 「言葉が分かるんですか?」 「そういうことにしとけ」 適当に答えるギアッチョに少し相好を崩して、シエスタはおずおずと 背中へ乗り込んだ。 「じゃあ・・・お、お邪魔します・・・」 応じるように、シルフィードはもう一つ鳴いた。 「・・・あの、本当にありがとうございました」 全員を乗せて夜空へ舞い上がったシルフィードの上で、シエスタは 土下座せんばかりに頭を下げる。 「もう何度も聞いたわよ」 苦笑交じりに返すキュルケに首を振って、彼女は尚も頭を下げた。 「どれだけ言っても言い尽くせません 本当に・・・本当に感謝 してるんです 家名まで賭けて助けに来ていただけたなんて・・・ ギアッチョさんも、そんな満身創痍で・・・私、一体どうやって お返しすればいいのか――」 「この程度は怪我の内に入らねーぜ 一宿一飯の義理っつーやつだ」 何でも無いという風に手を振るギアッチョに続いて、薔薇の杖を 取り出しながら口を開いたギーシュをルイズの言葉が遮る。 「見返りが欲しくてやったんじゃないわよ わたし達はあんたを 助けたかっただけ それが叶ったんだから、他に何かを求める必要 なんてどこにもないわ」 「で、ですが・・・」 シエスタはしかし食い下がる。彼女にとっては、ルイズ達は己の人生を 救ってくれた救世主なのである。何千何万頭を下げても足りるものでは なかった。 「そうねぇ」 思案顔でシエスタを眺めていたキュルケが、思い立ったように口を開いた。 「それじゃ、今度厨房でご馳走でもいただこうかしらね?」 「・・・はしばみ草」 「それはやめろ」 タバサの小さな呟きを、ギアッチョは速攻で否定する。 「あ・・・」 キュルケ達の暖かな気遣いを感じて――シエスタはようやく、いつもの 笑顔を見せた。 「・・・はい」 遥か後方に小さく見えるモット伯の屋敷を眺めて、ルイズは呟くように 口を開いた。 「・・・ねえギアッチョ」 「ああ?」 「わたし、知らなかった」 ギアッチョは静かに隣に眼を向ける。少女は桃色の髪をなびくに任せて、 はにかんだ笑みを浮かべた。 「誰かを助けることって――こんなにも気持ちのいいことなんだって」 人はそれを、偽善であると言うかも知れない。しかし一体それが何だと いうのだろう。ギアッチョは、リゾット達は、そしてルイズ達も―― 彼らはいつだって、信じたことを貫き通しているだけなのだから。 「・・・」 ルイズに答えずに、ギアッチョは彼女の視線の向こうへと眼を移す。 彼方に薄く延びる山々の稜線から、朝を告げる光が射し込み始めた。 全てを赦す曙光を眺めて、眼鏡の奥の双眸を細める。 「――眩しいな」 そう言いながらも、ギアッチョは眼を逸らさずに呟いた。 「だが、ま・・・ 悪くねー気分だ」 程なくして一行は学院へと帰還した。シエスタをルイズ達に送らせて、 ギアッチョは一足早く部屋へと向かっている。彼女達の前で言いは しなかったが、ギアッチョの疲労はもはや限界に近かった。 極力疲弊を隠す足取りで女子寮を歩く。包帯を巻いた身体でガンを 飛ばしながら早朝の女子寮を闊歩する長身の男というのは傍から見れば かなり危ない絵面だが、彼は幸いにして誰の悲鳴も浴びることなく ルイズの部屋まで辿り着けた。倦怠感溢れる動きでドアを開き、 「あでっ!」 デルフリンガーを投げ捨てるように置く。 「・・・あー・・・」 半ばもつれるような足取りで中に入ると、そのまま数歩ふらふらと進む。 「流石に、つれぇ・・・な」 ギアッチョはそのまま、力無く前方に倒れ込んだ。 「あれ?」 遅れること数分、戻ってきたルイズは開きっ放しの扉に首を傾げた。 キュルケと別れて、扉を閉めながら声を掛ける。 「ちょっと、扉ぐらい閉めなさいよ・・・って」 ベッドに倒れ伏すギアッチョに、ルイズは僅か動きを止めた。 「ギ、ギアッチョ!?大丈夫!?」 「あーあー、静かにしてやんな」 駆け寄るルイズを、デルフが静止する。よく見れば別に死んでいる わけではなく、相変わらずの仏頂面で彼はかすかに寝息を立てていた。 「な、なんだ・・・ もう、心配して損したわ」 一つ溜息をつくと、「わたしも寝よう」と呟いてルイズはマントに手を 掛ける。するりと肩から落とした所で、ハッと顔を上げた。そっと 後ろを伺うと、ギアッチョが眼を覚ます様子はどうやらないようだった。 「・・・う~・・・」 ルイズは少し恨めしげにギアッチョを見たが、すぐに背を向けて そそくさと着替えを済ませた。 いざや就寝という段になって、 「・・・あ」 ギアッチョが寝ているのは自分のベッドだと、ルイズはようやく 気がついた。 「ど、どうしよう・・・」 ギアッチョを起こすわけにはいかないが、しかし自分も相当疲れている。 出来ればベッドで横になりたい所だが、ギアッチョの隣に潜り込むと いうのは、 ――・・・その ま、まだはやいっていうかなんていうか・・・ ルイズは真っ赤な顔で考える。 考える、考える、考える。 十分以上堂々巡りを繰り返して、ルイズの頭はそろそろ湯気が出そうに 茹り始めた。熱と眠気でよく分からなくなって来た意識の中で、ルイズは 自棄になって呟く。 「・・・ああ、もう・・・!」 言うが早いか、ギアッチョの隣にぼすんと飛び込んだ。 「わ、わたしのベッドだもん・・・!」 ぼそぼそと呟いて、枕に顔をうずめる。すぐに昼夜を徹した疲労が 襲い掛かり、ルイズはそのまま――まどろみの中に落ちていった。 夢と現の境で、ルイズは今日を思い返す。 …ああ。こんな気持ちになったのは初めてだ。 皆といる明日が――とても楽しみだなんて。 ==To Be Continued...