約 109,468 件
https://w.atwiki.jp/oyatu1/pages/716.html
私の名前が「柊かがみ」から「泉かがみ」に変わってから数日が経った。 いよいよ今日から、18年間過ごした実家を離れて、私は泉家に嫁ぐ。 衣類や身の回りの物、そしてラノベ等が詰まったボストンバッグと大きなリュックサックを装備した私は、泉家の玄関を前にして、すっかり見慣れた筈の建物を感慨深く眺め続けていた。 「今日からここが“私の家”になるのね…」 「うん。そうなんだけど、いい加減中に入ろうよ。かがみ」 「今感慨に耽ってるんだから、もう少し待ってなさいよ」 「むぅ…」 背後で私と同じ量の荷物を背負ったこなたが不満の声をあげる。 まぁ、かれこれ三分近くもこのままの状態で居て、さすがに暑さと荷物の重さで体力の限界も近づいて来たので、私は家の中に入ることにした。 「かがみ連れてきたよー!」 家の中に入るなり、リビングまで届くような大きな声でこなたが叫ぶと、程無くして奥からおじさんとゆたかちゃんが出てきた。 「やぁ、いらっしゃい」 「ふ、不束者ですが、これからお世話になります」 まだ自力で生計を立てる事すら出来ない私達の結婚を認め、更には生活の支援すら快く受け入れてくださったそうじろうさんに私は改めて恐縮しながら頭を下げる。 「いやいや、これはある意味こっちの希望でもあったから、かがみちゃんには自分の家のように寛いで貰って構わないからね」 「あっ、はい。ありがとうございます」 何故この展開をおじさんが望んでいたのかについては、敢えて気づかないことにしておく。 「ああ、それと、かがみちゃん――」 「なんですか?」 「俺のことは『お義父さん』と呼んで欲しいなぁ」 「なっ…!?」 「試しに今ここで、一度呼んでみてよ」 さすがにこれは気恥ずかしいなと思っていたフレーズを満面の笑顔で強要されて、早くも窮地に陥る私。 しかし、そこは夫(?)として嫁を守ろうという意識が働いたのか、こなたが私に助け舟を出してくれた。 「おとーさん。そうは言うけれど、もし私が男の結婚相手を連れて来ても、同じ事を言った?」 「あ、いや、それは……。スマン、お父さんが悪かった……」 娘に突っ込まれた途端にしょんぼりとした表情に変わるおじさん。 そんな姿を見て、ほんの少しだけ同情しそうになったけれど、さすがに「お義父さん」という言葉は、私の中で違和感が無くなるでは使わないでおく。 そして、横でそのやり取りを見ていたゆたかちゃんが、顔を赤くしながら、口を開いた。 「じゃ、じゃあ、私はかがみ先輩のこと、どう呼べば良いのかな? え、えっと……か、『かがみお義姉ちゃん』とか…?」 うっ…。これはこれで、単純にそう呼ばれる恥ずかしさと、はにかみながらそのフレーズを言うゆたかちゃんの可愛さとで、何ともむず痒い…。 そんな中、ある意味私よりもダメージを受けていそうなこの親子二人はというと…。 「こ、これは正真正銘の萌えだ…。いや、最早萌えというレベルを超越してる…」 「ゆーちゃん、いくらなんでもそれはダメだよ…。反則過ぎる…」 私にして見れば、あなたたち二人の方がダメ過ぎる…。 これからの生活が思いやられそうな光景を前にして、私は早くも頭を抱えて深い溜め息を吐いた。 「こっちだよー」 こなた達に先導されて、私の部屋となる空き部屋に通される。 部屋を覗くと、殺風景な部屋ではなく、既にタンスや本棚、勉強机に更にはパソコンまで設置されていて、このままでも何の不自由も無く生活出来る環境が整っていた。 「そこのパソコンは使い古しの物だけど、良かったら使ってよ」 「何から何まですいません」 まさか、パソコンまで用意されているとは思っていなかった私は、改めておじさんに頭を下げた。 「あいにく、ベッドまでは用意出来なくて、しばらくは来客用の布団を使って貰おうと思っているんだけど構わないかい?」 「はい、大丈夫です」 「でもさ、かがみ」 「何よ?」 「実際は布団もいらないんじゃない?」 「……」 「……」 二人っきりの時ならまだしも、人前でなんてことを言うんだコイツは。 横に居たゆたかちゃんも顔を真っ赤にしてるし…。 「ふむ、それもそうだn――」 「おじさんまで何言ってるんですかっ!」 確かに、そうはならないという保証は、私の理性を以ってしてもどこにもないけれど、この親子なら本当に布団を撤去しかねないので、私は必死にそれを阻止した。 一二時間掛けて、皆で持ってきた荷物を整理した後、こなたが夕飯の支度を始めた。 今日はかがみの為に腕によりをかけて作るからねと、事前に宣言していた通り、その日の夕食はとても素晴らしい物だった。 「前にも食べた事あったけど、アンタってこういう所、本当にスゴイわよね」 「かがみもこれから頻繁に家事するようになるんだし、すぐに慣れるよ」 「まぁ、そうだと良いんだけどね…」 泉家ではそれぞれの家事を当番制で行なっているそうで、家族の一員となった私も料理をしなければならない日が定期的にあるらしい。 私も今までつかさと交代でお弁当を作っていたから、何にも出来ないという訳では無いけれど、これからの事を考えるととても不安だ。 「ゆたかちゃんも料理とか出来るんだよね?」 「はい、一応、ひと通りの事は出来るようになりました」 「ゆたかちゃんも出来るんだから、私も頑張らないと…」 「くれぐれもウチの鍋を爆発させるようなマネだけは――」 「だから、そこまでは酷くないわよ!」 「まぁ、お父さんはそういうのも許容範囲内だから、全然問題ないけどな」 いったい何の“許容範囲”なんだか…。 いや、敢えて聞こうとはしないけど…。 こんな感じで、初めての一家団欒の時間は過ぎていった。 食後、私達二人はこなたの部屋で自由な時間を過ごす事にした。 しかし、こなたは部屋に入るなり、「あと少しでクリア出来そうなゲームがあるんだよね」とパソコンに向かったので、手持ち無沙汰になった私は仕方なく部屋中に散乱していた漫画を読み始めることにした。 いつも通りの時間が何事も無く過ぎていく――。 会話は無いけど、別に悪い雰囲気という訳ではないし、普段なら何の不満も無い状況なんだろうけれど、今の私は悶々とした時間を過ごしていた。 だいたい、同居初日の新妻の目の前でアダルトゲームをやるなんて、どういう神経してんのよ…。 「そういえばさ」 「何よ」 「結婚してから二人っきりになるの、これが初めてだよね」 「そうよ。それがどうしたの」 ゲームが一段落したのか、ようやく声を掛けてきたこなたに対して、すっかり不機嫌な私は視線も合わさず、ぶっきらぼうに答えた。 そんな私の様子を見たこなたは、苦笑しながらパソコンから離れて私の隣に座り込む。 「ねぇ、もしかして妬いちゃった?」 「別に妬いてなんかいないわよ」 「ふーん」 すると、漫画の方に視線を集中させていた私の頬に柔らかい物が触れた。 「なっ!?」 驚いた私がようやく視線をその方に向けると、少し照れながらも悪戯をした時に見せるこなたの表情があった。 その時点で何をしたのかを完全に把握した私は、それまでの感情も吹き飛んで、一気に頭に血が上っていく。 「バっ、バカ……やるなら、口にしなさいよ…」 「ん。じゃあ、もう一回ね」 「えっ…うぷっ!?」 間髪を容れずに私とこなたの距離がゼロになる。 そのまま床に押し倒されながらも、私はこなたを受け入れる。 それ以外は無音の空間に、口付けを交わす音と胸の高鳴りだけが響き続ける。 時間の経過すら正常な判別が付かなくなって来た頃、ようやくマウス・トゥ・マウスの拘束が解かれ、私とこなたは深い溜め息を吐いた。 「どんな萌えキャラも、かがみには敵わないよ」 「…ズル過ぎるわよ、アンタ」 こんな時に好きな人からこんな殺し文句を言われて、堕ちない奴なんて存在しないに決まっている。 「それに、さっきのゲームは言わば予行練習みたいなものなのだよ」 「練習って?」 「嫌だなぁ、かがみん。新婚初夜と言えばやることは決まっているじゃないか~」 仰向けになったままの私に伸し掛かり、すっかりベタベタな状態のこなたがサラッとそんな事を言ってのける。 「バカ、それはまだ早いわよ…」 「時間が早かろうが、遅かろうが関係ないよ。私がもう我慢出来ないんだから」 そう言って、私の首に腕を回してきたこなたに、私は抵抗を止める事でそれに応える。 「こなたぁ…。愛してるわ」 「私もだよ、かがみ」 もう一度軽い口付けを交わし、「大切な言葉」を交し合った後、私はゆっくりと瞼を閉じ――。 「こなたお姉ちゃん、かがみお義姉ちゃん。お風呂沸いたけど、どっちが先に入っ――」 何も知らず、ドアを開けて入ってきたゆたかちゃんの純真無垢な声が、それまでのムードや私達の勢いを一切合財ぶち壊す。 そして、どこからどう見ても「プロレスごっこ」の体勢な私達の姿を見たゆたかちゃんは――そのままピクリとも動かなくなってしまった。 「……」 生まれて初めての恥辱に、思わず絶句してしまう私。 「…あー、あまりに刺激が強すぎて、ゆーちゃんフリーズしちゃったね」 「…いや、そういう事じゃないだろ。っていうか、なんでそんなに平然として居られるんだ…」 改めて、とんでもない所に嫁いでしまったなと感じつつ、私は今日三度目の深い溜め息を吐いた。 夏の一日へ続く コメントフォーム 名前 コメント (≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-05-04 08 12 07) もしもし?みなみちゃんですか?ゆたかちゃんがフリーズしてて、助けをプリーズ? -- かがみんラブ (2012-09-23 20 26 52) フリーダム! -- 名無しさん (2010-03-30 17 56 57) ゆーちゃんは2chの良心的な働きをしていくんですね、分かります -- 名無しさん (2008-08-20 00 10 17) 新婚生活は良い!! なんとなくだけど、ゆーちゃんは夫婦生活を(無意識に)妨害し続けてしまう役割を担当する気がする -- 名無しさん (2008-08-10 23 17 46) こ、これから初夜ですか? つ、続きを~!! -- kk (2008-08-06 00 47 51) 結婚するところまでのSSや結婚後のSSは何度も見てきたが、 結婚してすぐのSSは読んだことがなかった。GJ! -- 名無しさん (2008-08-04 19 18 41) おおwなんか萌えるシチュだな 続き待ってるよー -- 名無しさん (2008-08-03 22 37 57)
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/2907.html
「ひっ!!!ああぁ!………ふ……ぅうん。あっあっ。」 「所詮は牝犬か。」 不意に入り口に押し当てられた堅い感触にいつきの体は喜んだ。 入り口だけではあるものの、グイグイと乱暴に掻き混ぜられ、疼いた体が少し満たされる。 「はぁ……ん。もっと……おら、もっとぉ。」 物足りない。だけどとても気持良い。 「蹴り上げられるのが、それほど嬉しいのか。」 男は溜め息混じりに言った。 そう、男はいつきの秘部に尖った履物の爪先を捻り込み掻き回していたのだ。 「サンデー首尾は如何なもんか。」 ギィと扉が開く音がする。だが、それを確認できるような余裕はなかった。 「チェストか……何をしにきた。」 「なあに、随分具合が良いと聞いてな。少し味見でもとおもってな。」 「そのような趣味があったとは知らなかったぞ。」 「っひぁ…やあ……。」 爪先をつと抜くといつきは悲壮な表情でサンデーを見上げた。 両足をサンデーの足に絡めるようにし、いつきは懇願した。 「やめねえでけろ……。」 「こんだけ覚えとりゃあ普通の女と変わらんわい。」 涙を流しもっと犯して欲しいと言ういつきを見てチェストは満足そうに笑った。 「なるほど、それもそうだな。」 「ひあっ!!」 絡めた足を振り払われる。と、両足をがっしりとしたかさついた手に捕まれ、いつきの体はぐるりと反転させられた。 「ああっ!な、何だ…べっ!」 腰を持ち上げられよつんばいにさせられる。 ザビーよりも小さいがそれでも大きく太い指が無造作に中に入ってきた。 「ふははっなんもせんでも、こんなら十分ね。」 「あっ。はあぁん……。」 ぐちゃぐちゃと掻き回された後、チェストの肉棒が中に打ち込まれた。 待ち望んでいた無理矢理押し広げられる感触にいつきは洸惚とした声を漏らす。 「はっはー!よかよかー!嬢ちゃん、おまはんもそうかね?」 「あうん……いい…いいだよ。おら……あぁ、気持いいだよぉ。」 初めて良いと声に出す。この感覚が快感なのだと初めて頭の中でする。 それだけで体中の感度が格段に上がり甘い痺れが全身を侵す。 チェストの乱暴な突き上げに合わせていつきもうっとりと腰を前後させていた。 「お、おまはんも来るか。そうかそうか。」 無骨な指がいつきの髪を掴み頭を持ち上げる。 「ほれ、前にもあるど。」 「あ……。」 それを目にしただけでドキンと胸が高鳴る。 「くわえろ。歯は立てるな。良いな。」 「はい……。んん…。」 前に差し出されたサンデーの男根にいつきは躊躇無く吸い付いた。 いつき入信3
https://w.atwiki.jp/introintrod/pages/360.html
特厨非FAN 概要 アニメサロン板出身。男性。イケメン、それもかなりの。 アニメサロン板時代、若き彼は自分の顔をウピした。その美しい顔、白い肌に ショタ達は溜め息を漏らしたという。 だが、なにぶん、ウピした場所があのアニメサロン板。 二次元の女の子を愛する者からすると、彼のウピは『だから何?』という程度のものであり 薄い反応しか得られずに、彼はウピ損という失態を犯してしまう。 またアニメサロン板では『行殺』『ウォッチャー』『ツマンネ(まきひとの前ハンネ)』など 後に自己板で大きな旋風を巻き起こすこととなる固定達が存在し 自己板での彼らの関係を知る者には信じがたい話だが、趣味のアニメ話以外に 普通の馴れ合いや悩み相談をしていた時期もあるらしい。 その後、経緯は知らないが、自己板に来た彼らはそれぞれ別の道を歩き始める。 特厨非FANは行殺と共に歩んでいくことを決めて、行殺軍団に入隊する。 入隊後、彼はイテ姫暗殺の命を受け前線に赴く。 そこで彼が見たものは、ボロボロになりながらも決して倒れることのないイテ姫の勇姿だった。 イテ姫の姿に感銘を受けた彼は、軍団から一時離れて、イテ姫の援護にまわることを決意する。 こうしてイテ姫専属の美青年騎士が誕生し 軍団員の剣からイテ姫を守る楯として、長きに渡り戦いを繰り広げることとなった。 イテ姫を称え、イテ姫を崇め、イテ姫を守り イテ姫の話し相手になり、そして時にイテ姫をたしなめ道徳を説く。 特厨非FANとイテ姫の関係は、赤い糸で結ばれた男女のように 深くなっていったが…。 ある日… 特厨非FANは忽然とその姿を消す。 それがかねてから言っていた『仕事の忙しさ』によるものなのか 他の『何らかの理由』によるものなのかは、誰にも確かめることはできず 今は憶測と、自己板から離れた場所に住むイテ姫だけが残されたのであった。 スキル 愛=イテ殺 長文 アニメ 忠誠心 交流関係 行殺 葵 黒小麦 紅茶 外道クジラ イテ殺 淀 higher まぞっち まきひと ウォッチャー コメント 名前 コメント 特厨非FANの41%は成功の鍵で出来ています。特厨非FANの37%は汗と涙(化合物)で出来ています。特厨非FANの14%はやさしさで出来ています。特厨非FANの6%はカテキンで出来ています。特厨非FANの2%は花崗岩で出来ています。 - 固定ハンドル名簿へ ふふふ!このページ見てるのは、お前だ!俺には分かるぞ!!!! お知らせ 特にありません^^ ニュースカテゴリ新着 Feed Widget JavaScriptをONにしてください。- ブログのRSSをホームページに表示させる方法
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/2192.html
「こいつはお返しだ」 そう言って長曾我部元親が差し出した包みを毛利元就は反射的に受け取った。 しまった、と思ったが、出来るだけ平静を装って視線を外すと、手にした包みへと移す。 淡い花柄の綺麗な包みからは甘い匂いがする。 おそらく食べ物だと思われる。 彼女が甘味に目が無いことを知っているのだろうか。 「…何ぞ?」 毒でも入っているのではないかと、訝しげに包みを睨む元就の顔に彼は苦笑した。 「今日はこの前の何とかって日のお返しをする日らしいからな」 貰いっぱなしというのも気分が落ち着かねぇ、と言いながら、ばりばりと髪を掻いた。 「貴様にやったのは義理だというのに、律儀なことよ」 本命は別だと言いながらも、元就の顔は少し赤くなっていた。 「要らねえってか?」 「ふん…今更返せと言うか」 じろりと下から睨んでくる琥珀の瞳に、素直じゃねぇな、と呟きながら、元親は軽く溜め息をついた。 「政宗が珍しい南蛮菓子の作り方を教えてくれたついでに作った奴だ」 初めて作ったから味は保障しないぜ、と肩を竦めた。 「我を実験体にする気か、貴様!」 「じゃあここで開けて一緒に食うか?」 柳眉を吊り上げて声を上げる元就の肩へと手を置くと、少し身を屈めて視線を合わせる。 急に近くなった元親の顔に、ぎょっとしたように元就は顔をそらした。 「…うむ」 ならば構わん、と言い、丁寧に包装された箱を開けた。 狐色に焼かれた菓子は掌にのる程度の大きさで綺麗に並べられていた。 元親はその一枚を取ると、元就の口元へと持っていく。 「我に毒見をさせる気か」 むすっと眉を顰めて唸る元就の目線がきつくなる。 「わかった、俺も一緒に食うからそこの一枚取ってくれ」 顎で箱の中身を指すと、元就も渋々ではあるが一枚取り、元親の口元へと突きつけた。 「一緒に食うからな」 こくりと素直に頷いた元就の仕草に、元親は隻眼を瞬かせた。 …黙っていりゃあ可愛いのにな 心の中でぼそりと呟く。 「臆したか?」 「…いや、何でもねぇよ」 よし、行くぞ、と同時に双方の口が菓子を齧る。 少々零れ落ちたのは仕方ないが、口腔に広がる甘味とその柔らかさに驚いた。 「……美味い」 あっという間に一枚を平らげ、元就は満足そうに表情を緩めた。 「そりゃあ腕が良いからな」 「いや、伊達の教え方が上手なのであろう」 あっさりと元就に否定されたものの、嬉しそうに菓子を頬張る姿を見て、 俺もこいつに甘いなぁと思いつつ元親は天を仰いだ。 (終)
https://w.atwiki.jp/akuryou/pages/16.html
始まり 「…………っ…」 ラクスは普段のようにベッドで寝込んでいた。 「何だ…夢か……」 そう安心したラクスに、次なる不安が襲いかかった。 そこは、ラクスの部屋ではなかったのだ。 「ど、どこだ……? ここは……」 ラクスは辺りを見回した。壁は金網が貼られ、広い空間。所々に血が付着しており、闇と孤独が漂う。そう。あの場所だ。 「あの……悪夢の…」 ーーー悪夢の場所と、全てが統一されている。 ラクスは後ろを振り向いた。 (あの悪夢では、『何か』が襲ってくるはず……) だが、そこまでは現実にならなかった。影の大群は襲いかかってこない。 「ふぅ……」 安心したラクスは、何故か配置されているベッドに寝転がる。そしてひとまず頭を冷やすことにしたのか、深呼吸をする。 「ここは……一体どこなのだろう……?」 ラクスは大きく溜め息をつき、立ち上がる。 「きっと誰かが助けてくれる……」 ラクスは思い切って、そこを探索することにした。暗く、夜のようで、少しだけ霧が立っている。落ち着くはずもない。が、ラクスはまだ探索する。 「ここには…ラジオ……?」 そう。そのラジオは既に故障していて、まともな周波数を拾うこともできず、ずっと騒がしいノイズが流れ続けている。嫌な気分だ…… その時、急にその空間の空気が乱れた。 「テ、テレビか……?」 そう。配置されているテレビが急に画面が移しだされ、ずうっと白黒のウェーブ画面を流し続けている。そしていきなり金網を叩く音が聞こえ、ベッドがガタガタして、『何か』の声が聞こえる。 「な、何だこれは……!?」 ラクスはテレビの前に足を止めていた。すると、何かを感じ、ラクスはそこに倒れこむ…… 配置されている机の上に、一通の置き手紙が置いてあった。その置き手紙には、「後には戻れない。侵食が始まっている」としっかり書き残されている。 ラクスは戸惑った。自分の身体を襲う恐怖。どこか分からない場所。いつ襲われるか分からない恐怖。 「一体……どうなっているんだ!?」 ラクスは立ち上がった。その場所から逃げるために。 一つ、気になる場所があった。それは、はっきりと魔法陣が書かれ、そこが少し光っている。 「何だ……? これは……っ」 ーー得体の知れない物に、戸惑うラクス。 それが、唯一の救い手かもしれない。と思ったのだろう。そこに足を踏み入れた。その瞬間! 「う、うわぁぁぁぁぁぁ!!」
https://w.atwiki.jp/suiki/pages/129.html
- * カケハシの渡りカギ * - 小学校の頃にあった、校庭キャンプ。 ──僕は、病院の定期検診の為、休まざるをえなかった。 小学校最高学年に行く、遊園地。 ──アトラクションには一切乗れないと知らされて、僕は行かなかった。 大体、この病気の所為で僕は、クラスメイトから1,2歩遅れている。イベントに参加出来なければ──当然話が合わなくて──友達は、少ないと言うより、片手で数えられる程しか居ない。 だから・・こんな、同世代の人と沢山話をしながら寝たのは、久し振りと言うより・・初めての経験かもしれない。 ──野宿だけど。 「えっと・・、アイリ達は何時もこんな感じなの?その・・寝る場所、とか。」 僕は、「仲の良い証拠」らしい呼び捨てを許されたアイリに、思い切ってそう聞いてみた。 「そうだよー?あ、もしかして純は野宿初めて?あははー、貴重な体験だねぇ。」 「・・時々野獣も出るが──・・全て我等が祓うので、純は安心して寝ていろ。」 「え・・いや、安心して寝ろって言われても・・」 そして僕は、右、左、右と横断歩道で安全確認でもするように左右を見回してから、溜め息をついた。 「熟睡は・・無理だと思うなぁ・・。」 何たって、広い野原のど真ん中に、堂々とテントを張って寝ているのだから。ちなみに、寝心地はあまり良いとは言い難い位である。 「シカシ寝ナケレバ明日、辛イゾ?ズット歩クノデ・・」 アイリの枕元に羽をうずめるローが、閉じていた片目を開いてそう言った。 「歩く・・と言えばさ、ローは飛ぶの、疲れないの?羽をパタパタやってさ。」 「我等ノ『飛ブ』ト言ウ行為ハ、純達人間ニトッテノ『歩ク』事ト同等ノ疲レシカ感ジナイ。例エバ片羽根ガ折レテイレバ、片足ヲ骨折シテイル様二感ジルノダ。ナノデ、ソノ苦痛デ飛ブ事ハ出来ナイ。人間モ、松葉杖ガ必要ダロウ?」 「うん・・、良く、出来てるんだね・・」 と、僕は言い掛けて、咳が出た所為で言葉を切った。 「・・やはり昼間、叫んだのが悪かっただろうか。大丈夫か?」 「うん、ありがと・・。でも寝る前に、水を飲んでおこうかな・・確か、近くに小川があったよね?」 そう聞きながら立ち上がる僕に、アイリが頷いて返してくれた。 「暗いから、気を付けてね?それとも灯りいる?クロ-ク起こすよ?」 「いや、そこまでしなくても・・大丈夫だよ。じゃ、ちょっと・・」 「野獣に、襲われるな。タチが悪いから・・」 そう心配してくれる華美月に手を挙げて軽く返しながら、僕はテントを後にした。
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/501.html
『美琴の選択肢』 気絶していた上条当麻は、おぼろげながら意識を取り戻した。 霞む視界に、血の気が引いた顔で見下ろしている少女の顔が逆さに映る。 すると、少女が軽く頬を叩いた。 「——————気がついた?」 その声を聞いて、上条の意識は完全に目覚めた。 御坂美琴が泣き出しそうな顔をしているのがはっきりと見えている。 硬く冷たいアスファルトに座り込んだ美琴は、仰向けになった少年の頭を 膝の上に乗せていた。 どういった経緯を経てこのような状態になったのか、美琴にもよく分からなかった。 たまたまこの道を通りかかったら、ズタズタに裂けた詰襟の少年が倒れていたのだ。 そして、気を失っている少年を介抱している内にいつの間にか膝を貸していた。 少年は手足を軽く動かして、まだ体に力が入ることを確認するとゆっくりと 立ち上がった。 しかし、歩き出そうとして膝ががくりと落ちそうになる。 美琴は——— 1、上条を支える。 「私も行く。私も連れて行って!私は…私も……私だって、あんたを守りたいのよ!! 私が守る。あんたは……上条当麻は私が守る!」 2、上条を見送る。 「早く行きなさいよ。あんたはまだ、やることがあるんでしょう?」 「っ……悪ぃな、御坂。後でさ、なんか奢るから……メール送れよ」 →「行っちゃった。あの馬鹿……。ホント、馬鹿よ。馬鹿。バーカ。 馬鹿ぁ……私の馬鹿。納得できない……こんなの納得できないわよ。 見送ることしかできないなんて……! でも、間違ってない…間違ってないのよ。 あいつは自分のためにやりたいんだから」 『????エンド』 常盤台中学の女子寮。 御坂美琴は部屋の中央、二つのベッドの間行ったり来たりしている。 歩きながら携帯の新着メールを十秒ごとにチェックしながら往復を繰り返している。 メールが来ていないと分かると理由のよく分からない溜め息が出て、十秒経過してから もう一度確認しようと携帯を操作する、としだいに頬が緩み始める。 「き、来た!?本当に来た……!」 着信音と共にメールが受信された。 メールを開いて目を通す。 『一緒に映画見るだけでいいのか?』 キーを叩いてすぐに返信する。 『いいわよ>ペアチケットだし』 『料金も俺の分だけでいいのかよ』 『いいわよ>一人じゃ使えないから付き合えって言ってのよ!』 『分かったよ。とにかく付き合えばいいんだろ?』 『あんたも見たかったんでしょ?>映画』 『見たいです』 ついでに、と美琴はもう一つメールを打って送信した。 『お願いします、は?』 『お願いします』 『よろしい>遅刻厳禁』 end
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/60067.html
【検索用 rummy 登録タグ 2013年 R UTAU bethco 曲 曲英 滲音かこい】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:bethco 作曲:bethco 編曲:bethco 唄:滲音かこい 曲紹介 ラムレーズンの空から垂れる水ぽつり レンズに落ちて光滲む 曲名:『Rummy』(ラミー) bethco氏の9作目。 歌詞 (動画より書き起こし) (ラムレーズンの空から垂れる水ぽつり) (レンズに落ちて光滲む) 見慣れた信号の青がやけに綺麗で、 天気の真似しそうになるのは 頭揺らすアルコールか、 一人で歩く心細さか 440Hzに満たない感情 ▷押す、二十四時過ぎ かかる曲今の僕に重なって興醒め、 苦笑い 愛されたいね、なんて呟いてみるけど 誰かの分のメモリの確保もしてないし 「肌寒い夜はそばに居て、 でも一人の時間は邪魔しないで。」 なんて言いそうだから まだまだ君は "未だ見ぬ君" のまま 見慣れた灯り、 ほっとして立ち寄ったコンビニ 癖で手に取ったのは 惰性で買ってる雑誌と、気休め程度甘いドリンク やうやう白くなりゆく意識 国一沿い、二十五時過ぎ 踵噛む靴ずれ、また重なって興醒め、 苦笑い 愛されたいね、なんて溜め息つくけど 誰かの支えになる覚悟もしてないし 「寄りかかる場所が欲しいんだ、 でも寄りかかられると困るんだ。」 なんて考えだから まだまだ君は "未だ見ぬ君" で 愛されたいね、なんて呟いてみるけど 誰かの分のメモリの確保もしてないし 「肌寒い夜はそばに居て、 でも一人の時間は邪魔しないで。」 なんて言いそうだから まだまだ君は "未だ見ぬ君" のまま (ラムレーズンの空から垂れる水ぽつり) (レンズに落ちて光滲む…… ) コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/22499.html
登録日:2011/11/02(水) 15 31 39 更新日:2021/03/27 Sat 11 28 28 所要時間:約 2 分で読めます ▽タグ一覧 PCゲーム アプリ ゲーム ミステリー 微グロ 林檎 欲望 無料 「…君は近い将来、ここで得たものと価値の等しいものを、差し出さなければならなくなる…」 ●概要 飽食の館とは、ゲーム制作集団sweet ampouleが制作しているビジュアルノベルゲーム、LTL(LOOP THE LOOP)シリーズの第1幕目である。(全3幕) 続編に錯綜の渦がある。最近スマホやPCに移植された。 元々docomo用でアプリが作られていたが、数々のアプリ紹介サイトやランキングサイトで上位をキープ。高評価を受けて、auやsoftbank、PCやスマートフォンに移植された(PC版のみ有料)。 しかし、元が携帯アプリということもあってか、あまり知名度はない。 ●あらすじ 繰り返される、退屈な毎日。普通の高校生・荒川零弥が目覚めると、そこは別世界だった。 『欲しいものが何でも手に入る』不思議な館で、12人の共同生活が始まる。 究極の飽和状態が生み出す、止められない惨劇。彼らは、この館から脱出できるのか? そして、この館の秘密とは…? (公式サイトより抜粋) 王道の『閉じ込められる』パターン。最初は12人全員和気藹々としていたが、惨劇が起こるにつれバラバラになっていき… 設定上、非現実的なものだが登場人物の人間さが深く描かれ、かなりリアルさを感じることができる。 ●主な登場人物 荒川 零弥(アラカワ レミ) この物語の主人公。 どこにでもいるような普通の高校生。 退屈に飽きていて、刺激を求めていた矢先に館入りしてしまう。 性格は消極的で受け身がち。口癖は「はぁ…」(溜め息ではない)。 冴木 麗(サエキ レイ) 大企業の若き社長。 12人の中で一番長く館にいる。レミが入ってきた時点で半年以上になる。 冷静で、プライドが高い。しかし、子供っぽいところもあり小言や皮肉をスルーできない。話が基本的に長い。 藍川拓都(アイカワ タクト) ただのサラリーマン(と本人はいっている)。 3人目の住人。人気投票で主人公を差し置いて1位に輝く(レミは8位)。 飄々としていて自由人。朝早く起きることが不摂生と言ったり、朝ご飯が缶コーヒーと語ったりと元々健康的な生活は送っていない様子。 この他にも魅力的な登場人物がいる。 追記、修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sw_takamori/pages/148.html
BACK INDEX NEXT 111 :ensemble ◆NN1orQGDus :2008/10/05(日) 17 44 17 ID KQ/bF66s #8 秋の夕日は釣瓶落とし。夕日が校舎を朱色に照らしている。風は涼しく、山の木々の葉を赤、或いは黄色に塗りつぶしながらそよいでいる。 「あれ? 二宮さんの足が違ってら」 「何言ってんの、遠矢」 校庭の片隅に佇んでいる二宮金治郎像の影が細長く伸びている。 その影を踏み荒しながら二宮さんの足元に座り込んだ遠矢を見て由良は、はあ、と溜め息を吐く。 「んー。この前はさ、右足を踏み出してたのに今日は左足を踏み出してんだよ、この人」 「そんなはずないよ。遠矢の見間違いじゃない? それよりもさ、早く行かないと」 由良は携帯を取り出してディスプレイを開いて時間を確認する。 四時半の少し前。早くしないとマクガフィンのお気に入りの窓際の席が埋まってしまう、と遠矢を急かす。 「紛らわしい事するなよ、二宮さん」 遠矢は像の頭をパシンと叩く。 「そんな事するとバチが当たるよ」 「大丈夫だって。二宮さんってバチ当てるケチな神様じゃないって」 口ではバチを否定するものの、目を泳がせながら叩いた頭を撫でる遠矢を見て、由良は手を口許に寄せてプッと吹き出す。 「二宮尊徳って神様じゃないよ? 確か学者とかそんな感じの人だよ」 「金治郎じゃなくて損得? 商売人? やっぱしケチなのかな?」 「うーん、ケチ……なのかな。質素倹約の人だし」 微妙な意思のスレ違いを感じながら由良は腕を組んで考え込む。が、ハッとして遠矢の手を引いた。 「だからマクガフィンなんだよ。早く行かないと、ね」 「ちょ、由良! 引っ張るなよ、転ぶ転ぶ! 足の長さが違うんだよ!」 「大丈夫だよ、遠矢の方が回転が早いんたから」 由良は振り向かずに走り出す。遠慮なしの本気のスピードだ。遠矢も由良に負けじとダッシュする。 体格の差はあるけれど、遠矢と由良を比べれば走る速さは遠矢の方が速い。 だけど遠矢は由良の速さに併せている。 ――子供の頃なら私を置いて行ったのに、今は私に併せる。小さいけれどオトナなんだな。 由良の呟きは密かに心に秘められて遠矢に届く事はない。 遠矢はそれを知ってか知らずか、由良に振り向いて子供のように無邪気に微笑む。そんな笑顔に由良は弱い。 「全く……厄介なんだから」 「ん、何か言った?」 「何でもない」 ――To be continued on the next time. BACK INDEX NEXT