約 244,863 件
https://w.atwiki.jp/rowazero/pages/47.html
「はーあ。ったく世界ってのは不思議なもんだよな」 溜め息混じりの気だるそうな声が、鬱蒼と茂る名も知らぬ木にかき消されて消える。 独り言が誰の耳にも届かなかったというのは実に好都合だが、彼にはそんなこと些事でしかなかった。いや、生物学上は『彼女』が正しいのだが、『人格』は確かに『彼』で正しい。 見た目小柄な少女――尤も、その体を拘束する拘束衣のせいで奇抜極まりない風貌になってしまっていたのだが――にとっては、殺し合いなどもはやどうでもいいことだった。 「人識の奴にあのおにーさんも呼ばれてやがるみたいだけどよ……こいつは僕が殺した筈なんだけどな」 訝しげに見つめるは『紫木一姫』の顔写真。 『曲絃糸』使いの化け物じみた戦闘能力を持つ少女――そして、彼が確かに殺した少女。 戦いに勝ちはしたが妹を失ったあの戦いのことを彼はしっかりと記憶していた。 だが、彼はそこでもう一度溜め息を一つ吐いた。 ―――まあ、僕が言えたことじゃねえんだけどな。 殺し名序列第一位《匂宮雑技団》の《人喰い(マンイーター)》匂宮出夢。彼は確かに、澄百合学園の体育館で――――橙色の最終に、殺された。 自らの十八番である一撃必殺の平手打ち《一喰い(イーティングワン)》を以ても勝利できずに、拳一つで腹を根こそぎにされて、確かに死んだ筈だった。 完膚なきまでの敗北で、匂宮出夢の人生は終わった筈なのに、出夢は今ここにいる。 脳内でこの有り得ない状況の解を模索してみても、どうにもしっくりくるものがない。 呪い名の連中の仕業か。 若しくはあの時死んだこと自体が夢だったのか。 どちらも有り得ない。 幾ら呪い名連中といえど、死人を生き返すなんて魔法みたいな芸当は出来ないだろう。 「………まあ、またどうせあんたが一枚噛んでんだろ、狐さんよ」 《人類最悪の遊び人》――――西東天。かつて自分の加入していたとある集団の大元。 他の誰に不可能だとしても、あの男ならば何かしらの手段で魔法的な展開を実現させてしまいかねない。むしろこんな悪趣味なゲームにあの男が絡んでいないはずがない。 そう考えると何だか無性にどうでもよくなってくるが――すぐに。 「考えても仕方ねえよな。ま、精々適当にぶらつくとするよ、ぎゃははは」 殺し合い。 死者の復活。 結局それは、匂宮出夢を根本から揺るがすには至らない。 積極的な殺し合いをする気もないが、別に正義のヒーローになりたいとも思わない。 ただあてもなくふらついて、流れに身を任せてやるとしよう。 その思考回路には一抹の不安もなく、ましてや自分の命の心配などまるでしていない。 ある意味では当然の話、まず匂宮出夢に打ち勝てる人間がこの会場に何人居るかも分からない。 ただ一度敗北したからといって、殺し名序列第一位の実力には何も影響しては来ない。 もし殺されそうになろうが、その時は改めて叩き潰せばいい。 出夢の思考回路はそこに完結する。 ドガァァン。 深夜の森を支配する木々のざわめきを切り裂いて、エリア一帯に響き渡る爆音。 煙が立ち上り、焦げ臭い臭いが薫り出す。 出夢の居た場所はモロに爆発を受けており、まず即死は免れないだろう。断末魔の一つもなく、森の中に再び沈黙が戻り始める。 「………まずは一人、ってところね」 左目に眼帯。どこかでミリタリーな雰囲気の女性がゆっくりと木陰から姿を現す。 雨流みねね―――未来を予知する日記を持つ国際手配中のテロリストである。 みねねが投擲したのは簡単に対人手榴弾。テロリストである彼女にとっては馴染み深い武器であったし、勿論殺傷能力だって十二分の威力を秘めた代物だ。 響き渡った爆音の反響が夜の闇に吸い込まれた時。 みねねの前方、爆発地点に一人の少女が立っている。 それは確かに手榴弾を喰らった筈の少女であった。が、どういう訳か煤を被っている以外に外傷はない。 "少女"はその可愛らしい口元を真横に引き裂いた笑顔を作る。 「こりゃあ随分なご挨拶じゃねーかおねーさん。いきなりこんないたいけな子供に爆弾投げつけるなんざ殺されたって文句は言えないぜ、ぎゃはははは」 みねねの顔が僅かに引きつる。目の前に居る存在の厄介さをやっと理解したようだ。 「………不意打ちで投げられた手榴弾の爆発をそうも完璧に避ける奴のどこがいたいけだ、クソガキ」 服のポケットからおもむろに携帯電話を取り出して軽く眺めて、みねねは出夢を見据える。 その瞳に乗せられている感情は明確に敵意。 匂宮出夢はここで改めて、目の前の女が《乗っている》と認識した。 どうも攻撃してくる様子がないところを見るに、出夢と殺し合う気はないらしい。 実の所種を明かせば、出夢は最初から何者かからの殺気を感じていた。 明確な殺気を感じていながら逃げ惑うことがないのは、さすが《殺し名》と言うべきか。 後は単純に―――とはいえ常人に真似出来る芸当ではなかったが―――、投げられた手榴弾の音に合わせて距離を取り、爆破してから爆破地点に戻ってあたかも爆死したかのように見せただけ。 言葉にすれば簡単なものではあるが、並の殺し屋なら失敗して敢えなく肉片だろう。 だがみねねに勝機がないとも限らない。 雨流みねねの持つとある《日記》があれば、如何に出夢が怪物じみていたとしてもかなり絶大なアドバンテージを得ることが出来る。こと《逃亡》においては右に出る者は居ない。 《人喰い》はその場から一歩も動きこそしないが、そこに隙は一切なく。 テロリストは静かに二個目の手榴弾を取り出して出夢を睨み付ける、そこには確かな自信があった。 片や余裕、片や――やはりある種の余裕があったといえよう。 「……だー、やめだやめ。初めから危ない橋は渡りたくないものね」 「懸命だと思うぜ、かくいう僕もあんま乗り気じゃなかったしな、ぎゃはは」 みねねは手榴弾をデイバックに戻し、携帯電話に記されている《日記》を確認する。 匂宮出夢からすれば警戒を解いた証だったかもしれないが、その《日記》に記されている事柄こそが雨流みねねの最大の切り札であり、同時に最大の弱点でもあるのだった。 いや……媒体の携帯電話そのものが最大の弱点というべきか。 「まあ少しお喋りとでも洒落混ませてもらいましょうか。丁度互いに《今は》やり合う気はないわけだし、情報交換しておくのも悪くはないだろう?」 「僕は構わねえぜ。ま、有益な情報なんざ一つくらいしか持ってねえけどよ」 「そうかよ。だがまずこちらから質問させて貰う――お前は何だ?」 お前は何だ。 その言葉の意味をすぐに察した出夢は、にやりとその少女の顔面を歪める。 まあそんな質問が出るのも無理はないよな、と心中では思っていた。 「僕は殺し屋だ。匂宮兄妹の兄の方。おねーさんもどうやら只の一般人って訳じゃなさそうだし、《匂宮》って言えば何となく僕が何者かは分かって貰えたろ、ぎゃははは」 全く分からなかったが、これ以上の詰問は無意味と判断する。 みねねとて一つの場所――或いは国――にいつまでも居座っている訳ではない、幾らテロリストとはいえ、裏社会の事柄に関して知らないことがあっても無理はない。 それに殺し屋なんて職業だ、そんなにほいほい身辺のことを話しはしないだろう。 幾ら何でも若すぎるとは思ったが、これ以上は時間の無駄である。 「で、その匂宮が持ってる《情報》ってのは何だ」 「あー……信じられなくても無理はねえと前置きしておく」 一呼吸。 「僕こと匂宮出夢は一度死んでいる。名簿にも僕が確かにこの手で《喰らった》奴の名前が載ってる――――因みに僕は腹を拳で根こそぎにされての失血死だった」 「…………成る程な、どうりでおかしな奴の名前が載ってる訳だ」 「驚かないんだな、《死人が生き返ってる》ってのに、ちょいと冷静すぎだろ、ぎゃははは」 これには流石の出夢も驚きだった。死者蘇生なんて圧倒的な非日常が今まさに目の前にあるというのにみねねは納得したような様子だ。 対する雨流みねねは、自らの中に渦巻いていた疑問が綺麗に解けるのを感じていた。 《サバイバルゲーム》の中で死亡した筈の男、《4th》こと来須圭吾。確かに消滅する瞬間を見届けた―――確かに《死んだ》人間の名が名簿に記載されている理由。 思えば至極当然、主催するのはあの使い魔、ムルムルだ。 時空と空間を統べる神、デウス・エクス・マキナに一番近い位置に居たあいつになら、因果律云々のちょっとした仕掛けで死亡する筈だった《ゲーム参加者候補》に延命処置か回復措置を取ることで今日この時まで保存していたと考えれば不思議はない。 「おいおい一人で納得してんじゃねえよ、僕にも説明してくれ」 話しても何ら問題はない。だがしかし、それをありのまま伝えるのはある種まずい。 《神》の使い魔が云々など伝えたところで引かれるかぶちギレられるかのどちらかだ。 仮に納得されても――《何故そんなことを知っているのか》を聞かれてしまえば最悪、《日記》について話さなければならないかもしれない。 優勝を目指すにあたり、いずれはこの殺し屋とも死合うことになる。 本当のところ、誰か適当な奴にでも殺されてくれれば一番有難い話なのであるが、出夢の実力から推測するにゲーム終盤まで生き残る可能性は十分にあるだろう。 ならば――自らの持つ秘策は、出来るだけ隠し通しておくに越したことはない。 もし情報を拡散されでもしたら目も当てられない、アドバンテージが一気にディス・アドバンテージに早変わりしてしまうことになる。 そして雨流みねねが取った選択は、単純なものだった。 安全性は確認できているからこそ、一切の恐れなく実行できる手段。 「じゃあな、匂宮出夢」 出夢の視界がたったの一瞬で白煙に包まれた。 スモーク弾。みねねも何度か世話になっている主に逃走用の小道具。 勿論普通なら背後の出夢に追い付かれる危険もあったろうし、出夢が本気で殺しにかかってくれば現在の装備で打ち勝つのはかなり無謀な挑戦だ。 では、何故自信を持って背中を向けて逃走なんてことが出来たのか。 それは全て―――雨流みねねの《未来日記》の性質に起因していた。 ■ 【未来日記(みらいにっき)】 一言で説明するならまさに言葉の通り《未来の事柄を表示する日記》。 選ばれし12人の日記所有者たちが《神の座》を巡り殺し合うサバイバルゲームにて用いられたそれは本来の未来とは分岐したこのバトルロワイアルにおいても所有者を助ける。 勿論デメリットも存在し、未来日記の所有者は日記が破壊されれば死ぬ。 自分の心臓が体外にもう一つ露出しているようなものである。 □ 「……ったく、情報だけ得て逃げるなんざ普段の僕なら殺してたぜ」 雨流みねねが逃げ去り、白煙も晴れてきた森の中――匂宮出夢は不満気に呟いた。 もしもいつも通りの《人喰い》だったなら今頃みねねは最悪肉塊になっていてもおかしくはない。 だが、今の出夢がみねねを見逃したのはとある理由からだった。 匂宮出夢にとって、雨流みねねとの情報交換は決して無益なものではなかったのである。決して明確な情報ではなかったが、みねねのあの不可解な態度からでも十分読み取れる。 この世界には、何かがある。 《殺し名》《呪い名》の域ではもはや説明さえできないような何かが。 根拠なんてものは《今ここに匂宮出夢が存在していること》で十分だ。 知る。 死人さえ蘇らせる世界の道理に反する理を知ってみたい。 これはもはや只の好奇心だった。 どうせ一度死んだ身だ、思う存分誰にも左右されずに動くのも悪くないだろう。 「えーと……ちょっといいかしら」 森の中に響くよく透き通った綺麗な声。 それに向かって振り向き、匂宮出夢はバトルロワイアル初の同行者を獲得する。 銀髪の美女。正確には人間ですらない人形が、そこにいた。 ◆ 出夢の追跡がないことと、《日記》にて危険がないことを確認して、ようやく一息吐く。 命辛々、というに相応しい邂逅であったが、得られた情報は決して無益なものではない。 死人が生き返っている―――それがムルムルの力であると仮説を立てられた。 即ちこの《ゲーム》を勝ち抜けば、雨流みねねの目的は達成できる。 「上等だ……サバイバルゲームだろうがルール無用の殺し合いだろうが、みねねの目的は何一つ変わりゃあしない」 自らを鼓舞するかのように敢えて結構な音量で独り言を言う。 テロリスト・雨流みねね。彼女の目的、それは――――《神を殺す》ということ。 自らの全てを奪った《神》を殺すことこそ、みねねの悲願。 「(匂宮出夢ねえ………あんな化物まで居るとなりゃあ結構難儀なことになりそうね、さすがにマシンガンで撃たれでもすれば死ぬだろうが……やっぱ手榴弾(こいつ)じゃ物足りないか)」 仕事の前には必ず成功した自分をイメージする。 参加者名簿を見る限り、雨流みねねの知る人物は四人といったところだ。 《サバイバルゲーム》にて敵対した日記所有者が三名、後は顔見知りの探偵が一人。 内一名はサバイバルゲームにて脱落、死亡した筈の人間である。 だがみねねが"9th"であった頃から危険視していた人物が、今のみねねにとっても最悪クラスの難敵といえた。 "2nd"我妻由乃。 と言っても本来の我妻由乃かは不明、《偽者》である可能性が非常に高い。 しかしその危険性は超一級、目的の為、愛する者の為なら手段を選ばぬ異常な少女。 匂宮出夢よりも、みねねには我妻由乃こそが最大の警戒に値する人物だった。 「だが…………あいつらも殺すことは変わらない」 "1st"にはある種の好感さえ抱いていたが、それも今は関係ない。 奴は甘い。恐らくこの殺し合いでも甘さを捨てきることができないはず。 そんなことで生き残れるほど甘いゲームではない――――きっと、些細なミスで破滅する。 2ndがなければ奴は無力に等しい。 容赦はしない。 神を殺す為に優勝してやる。 隻眼のテロリストは、闇の中で静かに動き出す――――――――。 【未明/B-1 森】 【雨流みねね@未来日記】 【装備 なし】 【所持品 M26手榴弾(残り二個)@現実、逃亡日記@未来日記】 【状態 健康】 【思考・行動】 基本 神を殺す為に優勝してやる。 1 匂宮出夢、我妻由乃には最大限に警戒。 2 もっと強力な武器を集める ※9巻、11thに手榴弾を投げる前からの参加です。 ◇ ―――聖杯戦争ではない。 アイリスフィール・フォン・アインツベルンは思考の果てにそう結論付けた。 理由は単純に、主催者を名乗る二人の人物は《第四次聖杯戦争》において名前すら挙がっていない人物であったからに尽きる。 彼女の夫、衛宮切嗣は優秀な《魔術使い》だ。 自らの魔術に驕らず、文明の利器を最大限に生かして戦う魔術師殺しの暗殺者。 更に彼の相棒というべき女性の力も相俟って、アイリスフィールたちは聖杯戦争におけるマスター達の素性を何のバックアップにも頼らずにある程度知ることができた。 その調査結果に、《フィアンマとムルムル》なんて人物は確かに居なかった筈だ。 素性の知れぬ輩も居るには居るが、あそこまで強大な魔術師が居たなら切嗣が察知しない筈がない。 「じゃあ……一体何が起きてるっていうの?」 理解不能。そんな四字熟語で、アイリスフィールの心境は説明できてしまう。 聖杯戦争関係者ですらない魔術師が、願望の成就などを語ることも、そして《願望器》を卸す為だけに生み出されたホムンクルスである自分がわざわざ呼ばれた意味も―――だが、何よりも不可解だったのは自らの体を蝕む異変が完全に消え失せていることだ。 《聖杯の器》であるアイリスフィールにとっては、体力の枯渇や体調の不良はまさにあるべくして起きた異変だった筈なのだが、何故かそれが全快している。 かの騎士王の宝具でさえ完全には癒せなかった不調を取り除くなど、有り得ない。 ―――フィアンマとムルムル、彼らは一体何者なのか。 少なくとも封印指定クラスの大魔術師であるのは明白だし、あの右肩に浮いていた歪極まりない腕、三本目の腕とでもいうかのようなモノは只の霊装でもなさそうだった。 宝具の域にさえ達するかもしれない、イレギュラーすぎる物質。 もしあの《第三の腕》が本来の使われ方をしたなら、きっと恐ろしいことになる。 「(切嗣……貴方ならきっと、このゲームに反逆するはず。大丈夫よ、セイバーと切嗣が居れば殺し合いなんて些細な障害に過ぎないわ)」 他には、強いて言えばあの豪放な征服王、イスカンダル。 あの大男も決して殺し合いに乗るような輩ではないだろう――――本来敵である存在だが、味方に付けられたなら相当頼もしい存在に早変わりだ。 決して、絶望的な状況ではない。 「(問題はこの首輪だけれど……こんな物でサーヴァントを殺せるなんてやっぱり信じられないわね……あの二人の言葉が真実なら、これを外せれば爆弾として利用できそう)」 尤も機械にはとことん疎いアイリスフィールに、そんなことは不可能だったが。 思う―――もしも聖杯で《争いの根絶》に成功したなら、こんな悲劇も防げたのか。 だとすれば、余計ここで死ぬわけにはいかない。 無様に逃げ惑ってでも生き続け、切嗣や他の参加者たちと共に帰らねばならない。 《器》である自分が死ぬことになろうとも、聖杯を切嗣の手に収めなければいけない。 幸い、只の無力な存在では終わらない、終わらせないだけの魔術はある。 《生き抜くため》に習得した術を使えば、殺し合いに乗った者を拘束することもできるはずだ。 かつて一度破られてこそいるが、それでも便利なことには変わらない。 その時、アイリスフィールはその可憐な顔面を訝しげに歪めた。 「言峰、綺礼――――――」 宿敵の名前を呟いたまさにその瞬間、彼女のやってきた森に白い煙が吹き荒れた。 思えば迂闊だったのだ、《大きな爆音がしたからとりあえず状況の確認を試みた》なんて、夫の衛宮切嗣が聞いたなら頭を抱えてしまうかもしれない。 煙に咳き込み、そして徐々に晴れていく視界に捉えたのは。 ―――幼い少女の、姿。 ◆◆◇◇ 「僕は匂宮出夢っていうんだ、ぎゃははは」 それが開口一番、アイリスフィールに放たれた言葉だった。 「私はアイリスフィール・フォン・アインツベルンよ、よろしくね、出夢ちゃん」 結論。アイリスフィールは匂宮出夢を信用した。 意外なことに、信用した理由は出夢の奇抜極まりない《服装》にあった。 拘束衣、そんなものを着ていては煙幕弾を撃つなどまさに不可能な芸当だ。 少なくともアイリスフィールの常識ではそうなっている。 それもそうだ、素手で拘束衣を引きちぎるような人間、しかも少女なら尚更そんな人間はいない。 「おいおいおねーさん。ちゃん付けはやめてくれよ、心は男の子だぜ」 「え……そうなの?」 世間知らずな彼女はただただ困惑せざるを得なかったが、とりあえず従うことにする。 「出夢くん……でいいわね、それじゃあ」 ぎゃははは、という出夢の笑い声が未明の森に響いていた。 しかしふと思い立ったようにアイリスフィールの方に向き直ると、笑顔のままで一つ、質問した。 「おねーさん、あんたってさ……死者蘇生のやり方って知ってる?」 【匂宮出夢@戯言シリーズ】 【装備 匂宮兄妹の拘束衣@戯言シリーズ】 【所持品 支給品一式、ランダム支給品×3】 【状態 健康】 【思考・行動】 基本 ぶらぶらする。特に殺し合う気はないが、襲われたら容赦しない 1 おねーさん(アイリスフィール)から《自らの知らない常識》について聞く 2 《自らの知らない常識》を調べてみる 3 おにーさん(戯言遣い)、零崎人識については保留、無理には探さない ※『ネコソギラジカル』、死亡後からの参加です ※服装は『ヒトクイマジカル』、西東診療所での服装です ※主催者が《死者蘇生》の技術を持っていると確信しました 【アイリスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/Zero】 【装備 なし】 【所持品 基本支給品一式、ランダム支給品×3】 【状態 健康】 【思考・行動】 基本 殺し合いには乗らずに、切嗣、セイバーと殺し合いを打倒する 1 出夢くんと行動してみる? 2 切嗣、セイバーを探す。他に信頼できそうな同行者も探しておきたい。 ※キャスター撃破後からの参加です。 ※体の不調は回復しており、少なくともバトルロワイアル中に進行することはありません。 【M26手榴弾@現実】 雨流みねねに支給。三個セットになっている。 マーク2手榴弾の後継として開発された代物で、《レモン》の俗称で呼ばれることがある。 【逃亡日記@未来日記】 雨流みねねに支給。所有者の《逃亡ルート》を予知する未来日記。 見える未来が三時間先までとなっており、破壊されれば当然所有者は死亡する。 【スモーク弾@未来日記】 雨流みねねに支給。逃走用の煙幕を発生させる。 原作では天野雪輝たちからの逃走に利用された。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/10332.html
登録日:2010/08/27(金) 17 34 50 更新日:2024/06/05 Wed 01 07 13 所要時間:約 2 分で読めます ▽タグ一覧 人間シリーズ 作者以外わからない入団条件 十三階段 戯言シリーズ 眼鏡 組織 西東天 十三階段(じゅうさんかいだん) 『戯言シリーズ』に出てくる組織。初出はヒトクイマジカル。 「狐面の男」西東天が世界を終わらせるために用意したメンバー。既存のメンバーが抜けるごとに段位が繰り上がる。 一見、適当に集められたように見えるが、実際には明確な基準に基づいて集められた集団。 命名者は匂宮理澄。 構成要素 架城明楽 一段目。《セカンド》。狐さんの親友。永久欠番。 一里塚木の実 二段目。《空間製作者》。澄百合学園中退者。玖渚機関の壱外とは少なからず縁があるらしい。性格がエグい。いーちゃんキャラが被ってる。 絵本園樹 三段目。《ドクター》。闇医者でお金持ち。いーちゃんに、フレンチクルーラー100個で買収される。医者は不養生。 宴九段 四段目。《架空兵器》。裏切っては舞い戻る、ということを五千四十回もしている。忠誠心の欠片もない。 古槍頭巾 五段目。《刀鍛冶》。ごく普通の月並みな女子高生の12代目と、伝説の刀鍛冶の11代目。12代目は澪標姉妹により殺害され、11代目は老衰で死亡。 時宮時刻 六段目。《操想術師》。物語をややこしくした人。初めから裏切っていた。 右下るれろ 七段目。《人形士》。包帯ぐるぐる。絵本園樹とはなんだかんだで仲が良いらしい。狐さんの命令で裏切る。 闇口濡衣 八段目。《暗殺者》。闇口崩子を暗殺者として再起不能にする事が目的。占い師、死神を殺害し、勝手に脱退。 澪標深空 九段目。《殺し屋》澪標姉妹の片割れ。出夢と人識にいじめられる。かませ。いーちゃんに惚れる。 澪標高海 十段目。《殺し屋》澪標姉妹の片割れ。同上。 ノイズ 十一段目。《不協和音》。対『いーちゃん』用のメンバー。顔見せ後、哀川さんに轢き逃げされ、リタイア。 奇野頼知 十二段目。《病毒遣い》。みいこさんに追い返され、想影真心に殺される。 想影真心 十三段目。《橙なる種》。人類最終。 元メンバー 匂宮出夢 《人喰い(マンイーター)》殺戮担当。想影真心に殺される 匂宮理澄 《人喰い(カーニバル)》調査担当。《ジグザグ》に殺される 四神一鏡と玖渚機関の8つの組織の数と、殺し名と呪い名を合わせた数が13だからという理由で、この名前になったらしい。命名者は理澄だけど。 追記・修正、よろしくお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 眼鏡 -- 名無しさん (2013-09-12 08 18 17) ↑眼鏡かけてる事が条件の1つだったんだっけか。刃渡の時にもそんな感じの事言ってた気がするし -- 名無しさん (2013-09-12 10 08 34) ネタバレ祭り -- 名無しさん (2014-09-16 20 42 33) 時刻さんの裏ボス感が好きだった -- 名無しさん (2014-11-30 02 45 23) その眼鏡はいい眼鏡だ。だっけ? -- 名無しさん (2015-01-08 15 54 34) 対ノイズの雑なやり方は読んでて爆笑したwww -- 名無しさん (2017-07-11 09 35 50) ↑そういえばノイズだけ、「一体何を目的としていたのか」、「一体どのような条件で、何を目的に十三階段に入ったのか」が謎のまま終わってしまったよなあ……。 -- 名無しさん (2017-07-11 18 26 49) ↑いーちゃん対策に戯言が聞かないやつを選んだってだけで、次に出てきたときは会話もなしに交通事故だからな、まあ西尾作品にはよくあること -- 名無しさん (2017-07-11 19 09 39) 奇野頼知が妙に印象に残ってるわ -- 名無しさん (2017-09-30 01 14 03) 古槍頭巾ちゃん…普通の子だったのに可哀そう… -- 名無しさん (2021-12-23 06 09 53) 何が酷いってほぼ半数が裏切っている事 -- 名無しさん (2022-12-20 04 10 38) ↑4 ノイズは本人の意思は関係なく「傭兵」で雇われたんじゃない? -- 名無しさん (2024-02-09 17 59 22) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ranoberowa/pages/453.html
第356話:たまには俺も考える 作:◆R0w/LGL.9c 「あーくそっ。遅れちまってる」 俺はようやく商店街に着きながら言った。 ちょっと前に三人組と会って道を聞いたまでは良かったが。 なにやら戯言昆虫がいたのは─まぁいい。予定外に時間を食われたのが間違いだったようだ。 コンパスも貰えばよかった……と手元の大鋏をくるくる回しながら考える。 危険極まりない大鋏だが、刃物の取り扱いは慣れている。 それにこのマインドレンデルは前から欲しかったものだ。 使うものが使えば首も容易に切断できる業物だ。 そしてこれは兄貴の形見── 「ん?」 疑問がよぎる。なんでこんなこと考えたんだ? そもそも兄貴って死んだっけ? 俺は、いつここの世界に連れ去られたんだっけ? 一つ一つ思い出す。欠陥製品との出会い。人類最強との戦い。そして逃走。さらに… 思い出せな── そう思った瞬間様々な事が断片的に浮かんできた。 両手首の無い少女。倒れてる自殺志願。早蕨。舞織。死に顔。 止まる電車。ギザ十。『お前ら全員、最悪だ』知ってる。『人の死には悪が』俺が言ってる。 弾ける扉。入ってくる赤。言う少女。『それでは零崎を始めます』 そこまで考えて、記憶は雲散した。 もしかして、都合がいいように記憶が改変させられている? 「問題は『何』に都合がいいか、だな」 入ってきた赤との戦闘はまるで思い出せない。止まる物語。 デジャヴを感じたような、煮え切らない感じ。むかつく。 例えば<マンイーター>匂宮出夢。奴は「理澄が死んだ」と言っていた。 生憎そこまで殺し名世界の情報には詳しくないが、少なくとも<カーニバル>が死んだ、とは聞いていない。 多分、違う時間に連れ去られてきたのだろう。何かの都合のために。 俺は最初殺した奴に「昼寝してた」と言ったが、どこで、いつ? あの欠陥もあの人喰いも記憶が都合よく変えられ、奴らの物語は止まっているのだろうか。 そしてあの── 「さぁ盗むぞミリア! 手始めは野菜だ! グリーンだからきっと青野菜が好きだな!」 一つ隣の通りで大声が聞こえた。さっきから気づいていたから今更慌てないが。 「ビタミンミネラルだねアイザック!」 「潤さんはむしろ赤って感じだけど……」 潤さん。<砂漠の鷹>哀川潤だろうか。 仲間、か?あの赤の。 どうする。会ってみるか? 俺より後の時間に連れてこられたとしたら、色々俺の疑問─あやふやになった記憶を補完できるが。 「んー」 考えながら手ごろな民家に入り込む。あいつ等はとりあえず無視。 炊事場を発見し、水道のコックを捻る。 「駄目、だよな。多分」 水が、では無い。哀川潤に会うのが。 俺より少し前に連れてこられたとしたら俺をぶっ殺すだろうし、後に連れてこられたとしても和解できてるとは思わねーし。 ボトルの中に水を注ぎ込む。あっという間に三本溜まった。 少し飲んでみたが、うれしいことにおいしい水道水だった。 デイパックを抱える。意外と軽い。まだ何か入りそうだが。 刃物はもういい。業物を持ってる。 食料は探してるとさっきの連中に会うかもしれない。哀川潤に俺の風貌を言われたら殺しに来るかもしれない。 思い立って机を漁り、コンパスを取った。たしか南東へ進めばいいはずだ。 ちらっと本棚を見る。本が大量に置いてある。 俺の好きな太宰治が置いてあった。それを嬉々ととり、デイパックに詰める。 「よっし帰るか」 そういって彼は民家から飛び出す。 3キロの水と大鋏、それに太宰治の代表作をもって走り出した。 『皆さん聞いてください、愚かな争いはやめましょう、そしてみんなで生き残る方法を考えよう』 聞こえてきた放送、そして銃声にも何の感慨も示さず、連れの待つ森へと向かう。 【C-3/商店街/1日目・11 05】 【零崎人識】 [状態]:平常 [装備]:出刃包丁 自殺志願(マインドレンデル) [道具]:デイバッグ(ペットボトル三本、コンパス) 砥石 小説「人間失格」 [思考]:惚れた弱み(笑)で、凪に協力する。 F-4の森に帰る [備考]:記憶と連れ去られた時期に疑問を持っています。 ←BACK 目次へ(詳細版) NEXT→ 第355話 第356話 第357話 第355話 時系列順 第393話 第355話 零崎人識 第375話
https://w.atwiki.jp/sinnisioisinrowa/pages/103.html
狐の達観 ◆mtws1YvfHQ 星空は遠く、海も遠く、されど雪山は近いそこは展望台。 誰もいないそこは殺し合いの開催されている場所の一部とは思えないほど静かだった。 しかし、そんな空間にも白い狐が一匹、ふらりと現れた。 「ふん…………まあまあ見栄えの良い場所じゃねえか。悪くはねえな」 白い狐。 真っ白い死に装束のような和服。それに狐の面。男は西東天である。 右手にはフラグ製造機として名高きかの拡声器を持っていた。 持っていたが、別に今使うために持っている訳ではない。 何時でも使えるように持っているだけだった。 もっともそれは本人に言わせれば、持っていようがいまいが同じ事、なのだろう。 更に言ってしまえば、使おうが使わまいが同じ事、なのだろう。 「さぁて」 そんな西東天であるが、迷っていた。 十三階段の空段は十分にある。面白可笑しく怪奇な連中が寄って集っても良い段数はあるし、無ければ特別拘っている訳でも無しに増やせばいいだけの事。 零崎人識に代わる代用品、世界を終わらせるための逸材を見付けられるだろうとも思っている。 それでも迷っていたのは、 「…………どう転がる? 何が居る? 呪い名殺し名は揃い踏みか? それともそれ以上の逸材揃いか? ――理澄か出夢が……いや、木の実が居れば楽なんだが」 一重に何が居るか。それに尽きる。 西東天にとって、世界とは一個の物語である。 それも例え途中経過が無限無間に分かれていようがいまいが終着点は決して変わる事のない唯一にして絶対の点に到る物語。 物語に代役は付き物。己が死のうが代わりは出て来る。死ななかろうが結局はなるようになる。 しかし、西東天にとって世界とは一個の物語である。それもとびきり楽しい物語。 その物語を途中で読むのを辞めろと言うのは酷な話。 読む事に執着しているのだから尚の事。 もっとも、それも、 「まあどうだろうが同じ事だ」 西東天にとって同じ事。 拡声器のスイッチを付け、大声で誰かを呼び、誰かに殺されようと同じ事。殺されずとも同じ事。仲間になろうが同じ事。誰も来なかろうが同じ事。全て等しく同じ事。全て同じで全て等しい。 しかし、それでも、 「…………今は、傍観とするか」 下手手を打って後が見れなくなるより、見れるのならば見ていたいと思うのもまた人情。 故に、普段は何も考えていない狐も考える。 世界を読み終えられるかも知れない、機会。 それも、その物語から追放されている身すら引き込むような物語の中。 切っ掛けが充実していると見て申し分ないこれを、逃す手はない。 「まあ≪縁≫が合えば誰かしら来るだろうさ。誰かしらな――くっくっく」 笑いながら足元に拡声器を置き、展望台から新しいおもちゃを見付けた子供のような目で下界を見下ろす。 いつ面白い事が起きるだろうか? どこで可笑しな事が起こるだろうか? 誰が不思議な事を起こすだろうか? 起きないのなら、起こすのに一役買うのも面白い。 しかし今は流されるに任せよう。時が来れば自ずと変わる。 変わらなければ、十三階段を集めて掻き回させるのも良いかも知れない。 それも所詮は状況次第。 流されるままに身を任せ、全てを運命に委ねよう。そう、流されるは運命。それに尽きる。 何をしても、何を足掻いても、何をもがいても、結末は変わらないのだから。終末は変わらないのだから。終局は変わらないのだから。結局は変わらないのだから。 だからそう、 「――――面白きこともなき世を面白く」 狐は呟き、小さく笑う。 「くっくっく」 さも、犯しそうに。 【1日目/黎明/Bー6展望台】 【西東天@戯言シリーズ】 [状態]健康 [装備]拡声器(メガホン型)@現実 [道具]支給品一式、ランダム支給品(0~2) [思考] 基本:しばし傍観 1:面白そうなのが見えたら声を掛ける 2:つまらなそうなら掻き回す 3:気が向いたら十三階段を集める [備考] ※零崎人識を探している頃~戯言遣いと出会う前からの参加です ※展望台からどこがどの程度見えるかは後の作者の方に任せます 破壊臣に墓石 時系列順 混沌は始まり、困頓はお終い 破壊臣に墓石 投下順 混沌は始まり、困頓はお終い その男、取り扱い注意にして 西東天 狐のきまぐれ
https://w.atwiki.jp/endworld2/pages/20.html
肉切り包丁なんてものを見つけてくるまでが大変だった。 人を解体するというのは、やってみると分かるがそんなに難しくない。 血の後始末が簡単な風呂場でやれば、匂いを取るのに少し難儀するくらいで済む。 まずは手足を上手いこと外して、それから適当に首を落として、後は黒いゴミ袋に入れてしまえば作業終了。 検問に引っかからないことを祈りながら、見つからなそうな場所に捨てるなり埋めるなりすればいい。 「聖杯戦争ってのも不親切だよな」 小太りな男の首を片手で絞め上げながら、表情一つ変えずに言ってのける男は医者だった。 「だった」と語尾が付くのだから、当然今は医者などという高尚な職業には就いていない。 彼が担当する分野は脳だ。脳の中。深層心理。精神科医と、かつて彼は呼ばれていた。 そこら辺の凡百に比べれば腕が立つ方だとは今でも自負している。 彼が精神科医を志すに至った最初のきっかけは、自分の妹を助けるため。しかも、当時彼はまだ子どもであった。 彼はスタートラインから、患者の治療という実戦の舞台に立っていたのだ。 そんな男が、精々二十近辺でようやっと人生の岐路を決めたようなボンクラに遅れを取るわけがない。 ただ、彼は医者をやめた。 正確には、やめざるを得なくなった。 理由はこれもまた、家族のため。 今度は娘と息子と、妹――もとい、嫁のため。 彼は、医者ではいられなくなった。 「どうせなら殺した野郎の処分なんて雑務は、こんなことを考えやがった奴がやればいいのにな」 右手で絞め上げていた首から、ぐぎ、と嫌な音が鳴る。 頚椎が砕けた音だとすぐに分かった。 何度もこんなことをしてきた経歴は伊達じゃない。殺し方など、そこらの学者よりよく知っている自信がある。 こうなったら人間は生きていられない。九割死ぬし、一割で手当てが間に合ってもまず人生は終わりだ。 温情を与えるわけではないが、最後っ屁などされては面倒なので、確実に息の根を止めておく。 動かなくなった男を引きずるようにして路地裏を抜け、停めてあった車の後部座席に放り込んだ。 「お前はその辺どうしてたんだよ、零崎」 「あ? 放ったらかしに決まってんだろ。いちいち片付けてやる義理もねえ」 そうかよ。 そいつぁ、楽で良さそうだ。 助手席に座る中性的な風貌をした青年の答えを聞いて、殺人犯はケケケと笑った。 世界が終わると聞いた時、殺人犯――岩本健史は喜んだ。 別に自殺がしたかったわけではない。 人生なんてものはろくなもんじゃなかったが、それでも自傷の趣味も、鬱病のケも覚えはなかった。 ただ、彼の世界は……もとい「彼ら」の世界は、とっくの昔から末期状態にまで冒されていた。 狂い始めは、一つの絶望からだった。 そこから全ての歯車が緩やかに、しかし確実に狂い始めた。 完全に取り返しが付かなくなったのは、「サキ」が目覚めた頃だった。 「岩本早紀」が、「岩本亮平」に。 「岩本亮平」が、「岩本早紀」に。 息子と娘が事実上入れ替わった頃にはきっと、もうどうしようもなくなっていたのだと思う。 最初に殺したのは誰だったか。 勝手な愛の末に狂い死んだ中学生だったかもしれないし、もっと前に誰か殺していたような気もする。 その辺りは不謹慎ながら、曖昧になりつつあった。 人殺しに不謹慎も何もありはしないだろうという突っ込みは、さておいてだ。 「初めに言っとくが、零崎。俺は多分、もう半分狂ってる」 「知ってるよ」 「お前の思ってるような意味じゃない。俺は今、人間の本能ってヤツと戦ってる状態だと思うんだ」 ハンドルから左手を離す。 それを自分の眉間に当て、トントンと小突いた。 人間の本能――それは、世界滅亡が不可避のものと明らかになって初めて浮かび上がったもの。 人間は逃れる可能性が一パーセントもない、人類種終焉の瞬間を決定付けられた時、過剰投与された脳内麻薬が特殊作用を引き起こして極度のリラックス状態に陥る。 あれほど執着していた信仰の正否を投げ捨て、よき終末を誓い合うほどに。 誰も喚いたり震えたりせず、終わりの時まで幸せに暮らそうとどいつもこいつも日和っている。 今のところは、健史はまだそれに冒され切っていない。しかし、いつかは完全に喰われるだろうと自覚していた。 「完全に負けた時、俺もあの緩やかな狂気に溺れながら死ぬことになるだろうな」 岩本健史の家族……岩本家の人間は、揃いも揃って狂っている。 最初から狂った人間に対して全く別ベクトルの狂気を発露させたことで、今、健史の家族は壊れている。 狂いながら、破滅しながら、絶望を知っているのに、薄ぼんやりと夢見心地でいるのだ。 まさにそれは、余程トリップの強い麻薬を常時投与されているとしか思えない有様だった。 自分もいずれはああなるかもしれないと考えただけで、怖気が走ったのを覚えている。 「んで、あんたはあれか? やっぱりその世界滅亡ってのをどうにかして、みんな仲良しハッピーエンドと洒落込みたくて戦争やるってわけかよ」 「違うね」 殺人犯は、殺人鬼にケケケと笑う。 「世界を救ったとして、戻ってくるのはどうせ地獄なんだよ」 聖杯で世界を延命する。 もしかしたら、ついでに幸せな日常なんてものを叶えることもできるのかもしれない。 しかし健史に、それをするつもりはなかった。 「聖杯様の力を使ったとして、いつか必ずまた皺寄せが来る。何年か、何十年後かは知らねえが、俺達の周りの世界だけはどうにもならねえ。 呪いとか言われてるらしいけど、正直的を射てると俺は思うぜ。だから――」 また、彼はケケケと笑った。 何度聞いても、おかしな笑い方だった。 「――俺は、幸せに死にたい」 殺人犯は、幸せになりたかった。 自分だけが、ではない。 愛する妻であり妹でもある女と、息子に娘。 全員揃って幸せに暮らせていれば、やはりそれに優る願いなどはなかったのだ。 それがいつしか、父親から殺人犯になっていた。 殺して、殺して、殺して、死刑台に送られる前に世界ごと屠殺が決まった。 「三日……いや、一日ありゃ十分だ。丸一日、あいつらと幸せに過ごしたい。 あんなラリったみてえな有様で、じゃねえぞ。一ヶ月前みてえな絶望のどん底でも、ねえ」 だから、彼は父親として最後に願う。 「絶望」から一切合切解き放たれた―― 「『希望の世界』だ」 あんた、やっぱり頭おかしいわ。 顔面刺青の青年は、かははと笑った。 殺人犯の健史にとって、このサーヴァントは実にお誂え向きの皮肉が利いたチョイスだ。 殺人鬼。この世で最も敵に回してはならず、同時に味方にしてもならないとされた最悪の群体の、鬼子。 零崎人識。それが、岩本健史のサーヴァントの真名である。 「まあ、いいぜ」 アサシンに願いらしいものはない。 ないが、しかしただ適当に自殺して終わりというのも気が乗らない。 「かるーく、サービス残業してやるよ」 とりあえず、生き残ることを目指して聖杯戦争をやってやろうと、アサシンは決めた。 【クラス】 アサシン 【出典】 人間シリーズ 【真名】 零崎人識 【パラメーター】 筋力C 耐久D 敏捷A 魔力E 幸運B 宝具E 【属性】 混沌・悪 【クラススキル】 気配遮断:A サーヴァントとしての気配を絶つ。 完全に気配を絶てば、探知能力に優れたサーヴァントでも発見することは非常に難しい。 ただし自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 【保有スキル】 人間失格:EX とある欠陥製品の鏡写し。 EXランクはただ一例を除いた代替品が存在しない証明であり、零崎人識という反英霊の希少性、異常性を示す。 このスキルを保持する者は精神汚染の抵抗判定に対し大幅なプラス補正を受け、また、戦闘からの撤退を選択した場合の成功率が常に上昇する。 矢避けの加護(殺):D 飛び道具に対する防御。 あらゆる投擲武器を回避する際に有利な補正がかかり、銃手を視界に収めていなくとも射撃攻撃を回避できる。 ただし遠距離からの狙撃攻撃、超遠距離からの直接攻撃、広範囲の全体攻撃には該当しない。 心眼(偽):B 直感・第六感による危険回避。 曲絃糸:D 糸やそれに類するものを自在に駆使する戦闘技能。 Dランクでも人間や耐久値の低いサーヴァント相手には高い殺傷性能を誇る。 【宝具】 『集結の鬼筋』 ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:可変 一賊の殺人鬼を、一日に一人までランダムに呼び出す宝具。魔力を殆どと言っていいほど喰わない。 呼び出された『零崎』は彼らの主義や主張に基づいて殺人を行い、直接的にアサシンがその行動を支配できるわけではないが、意思疎通は可能なので、全く制御不能というわけでもない。 『零崎』はそれぞれが一個の反英霊として行動し、聖杯戦争の知識も予め保有している。状態的には正規の方法で召喚されたサーヴァントと変わらない。 ただし召喚後二十四時間が経過した『零崎』は直ちにその場で消滅してしまう。『零崎』の消滅とともに次の殺人鬼が召喚され、同じ『零崎』は決して現れない。消滅を待たずに『零崎』が倒された場合も、最初の発動から二十四時間が経過していなければ次の殺人鬼は出現しない。アサシンが消滅した後も、時間いっぱいまで殺人鬼は現界可能。呼び出せる殺人鬼は零崎軋識、零崎双識、零崎曲識、零崎舞織の四名。 『流血の血筋』 ランク:E 種別:対人宝具(自身) レンジ:- 最大捕捉:- 『集結の鬼筋』により呼び出された『零崎』が何者かによって倒され消滅した時、自動発動する。 零崎一賊は流血で繋がる一賊。家族に仇成すならば、老若男女・動物人間植物の区別なく皆殺し。 『零崎』を敵に回すということの意味、そのものが昇華された宝具。アサシンは、自分の家賊を殺害したサーヴァントとの戦闘において全てのパラメータと判定にワンランクの補正を受ける。 アサシンは一賊としては異端とされた英霊であるため、効果はこれでも他の『零崎』に比べて低下している。 またこの宝具は『集結の鬼筋』により召喚された『零崎』全員が持ち合わせており、彼らの場合、上昇値はアサシンのものより更に大きくなる。 殺し名の猛者達が揃いも揃って忌み嫌い、この世で最も敵に回すことを忌避される醜悪な軍隊と称された逸話が昇華されたことにより、生前よりも敵に回すことの意味は重く、鋭く変化している。 【人物背景】 殺し名序列第三位の殺人鬼集団・零崎一賊の一人。 零崎零識と零崎機織という二人の殺人鬼を親に持つ、生粋の殺人鬼。 【サーヴァントとしての願い】 適当に生き残りを目指す 【マスター】 岩本健史@絶望の世界 【マスターとしての願い】 『希望の世界』を。 【weapon】 なし。 【能力・技能】 紛れもなく純粋な人間であるが、常人離れした戦闘能力を持つ。 そこそこ腕の立つとされた人物に金属バットで強襲されても、それを二度に渡り軽くあしらえるほど。 【人物背景】 精神科医。 希望と絶望の父。 誰よりも家族を愛したが、故に報われなかった殺人鬼。
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/107.html
騎士(奇死) 空は、未だ漆黒。 既に幾つかの戦乱が行われているこの街―――その、商店街に、枢木スザクは潜伏していた。 騎士である彼がこんな盗人のような真似をするのは非常に似つかわしくないものがあったが、勝つためには隠れ潜むことも重要。 彼の親友『だった』男のように、奇策謀術で攻めてくる者だって、居るかもしれないのだから。 サーヴァント・バーサーカーことサー・ランスロットは、現在徘徊に向かわせている。 狂戦士の性質上令呪を用いない命令で縛りつけることは容易ではないだろう。 確かに彼が戦う傍らで敵のマスターを襲撃することも出来なくはないが、呪いに等しいとある『命令』に縛られているスザクであっても、サーヴァントのような超常の存在相手では厳しいものがある。 考えた末で出した結論が、『バーサーカーを先行させて自分は潜伏する』、お世辞にも騎士らしいとは言えぬ選択だったのだ。 どうやらまだ戦いを始めている様子がない―――丁度いい。 最悪命さえ失いかねないこの戦争に身を落とすのだ、少しばかり物思いに耽って見るのもいいだろう。 「…………ユフィ」 自分が友と決裂するに至った最初の事件。 虐殺皇女と蔑まれ、最期は国を転覆させんとするテロリストの凶弾に斃れた――スザクが恋い焦がれた女(ひと)。 彼女はどう思うだろうか。 願いを叶える為の殺し合いなんてものを自分がしていると知ったら、きっと嘆くだろう。 涙を流して、頬を平手で打ってくれるかもしれない。或いは、軽蔑されてしまうかもしれない。 だが、止まることはもう考えてなどいなかった。 彼女―――ユーフェミア・リ・ブリタニアのことは今でも大切に想っているが、それでもこの戦いだけは諦められない。 望んだ未来の為に、誰を傷付けてでも、誰を殺してでも、勝利を掴まなければならないのだから。 「………ルルーシュ。君も、こんな気持ちだったのかい?」 返事が返ってくるなどとは最初から考えず、友だった男に問う。 ルルーシュ・ランペルージ。 ブリタニア皇族の姓を隠匿して生き、世界を変える為に空前絶後のテロリスト、『ゼロ』として君臨した男。 ユーフェミアの一件で彼とは完全に決裂してしまったが、今ならば彼が感じていたであろう苦痛の程も理解できる。 他人を傷付けて、それでも尚諦められない戦いの苦しみの重さも、今ならばわかる。 世界を敵に回してでも戦うことを止めない彼の事を、枢木スザクは素直に凄いとさえ思った。 もしも自分が最初から理解を示せていれば、手を取り合える未来もあったのかもしれない――と考えると、胸が痛かった。 「ははは………君なら、もしかしたらこの戦争にも参加しているかもしれないね」 何気なく呟いたその言葉が、実は真実だった。 ルルーシュ・ランペルージことルルーシュ・ヴィ・ブリタニアは、とある騎士を従えてこの聖杯戦争に身を投じている。 枢木スザクと同じように、奇しくも自らの乗っていたナイトメアの名と同じ騎士を従えている。 このままスザクが無事に勝ち進んでいけば、いずれルルーシュとの激突は避けられないことだろう。 その時は―――容赦しない。 スザクは強い決意を秘めた瞳で、かつての親友へと宣戦布告する。 自分の狂戦士で、彼のサーヴァントを撃破し――ユフィの仇としてではなく、越えるべき一つの壁として、彼を倒す。 運動能力は低いが、ルルーシュの戦略はいつだって感服せざるを得ないものがある。 スザクは知り得ないことだが、かつての事件――『ゼロ』が姿を消すに至る一つの事件、ブラックリベリオン。 その時に彼が敗北した理由の一つに、妹ナナリーを想う心がある。 もしナナリーの件が無ければ、歴史は大きく変わっていたかもしれないのだ。 そして今のルルーシュには、ナナリーを守るという言ってしまえば『枷』が存在していない。 正真正銘本気のゼロと、戦わなければならないのだ。 「でも、絶対に勝ってみせる。僕は君を超える」 尤も、スザクの心中に諦めるという選択肢は既に存在してはいなかったのだが―――しかし。 潜伏を決め込んだ彼の近くに、一匹の怪物が迫っていた。 そいつの外見は少女だった。 黒髪に小柄な矮躯で、腕が人と比べればかなり長い。 口から時折除く猛禽類のような八重歯が印象的な美少女だった。 だがその中身は―――≪人喰い(マンイーター)≫として恐れられた殺し屋、匂宮雑技団が最強の失敗作。 ギアスの力など持たずして、人外の力を易々と振るう存在。 激突の刻は、音もなく訪れた。 ◇ ◇ ◇ 匂宮出夢。 彼と彼女は同じ身体で時を過ごしている。 二人は一人、一人で二人。 二人が一人、一人が二人。 彼女はジキルで彼はハイドだ。 肉体に架された名前はない。 精神に貸された、名前が二つ。 《人喰い》(カーニバル)の理澄に、《人喰い》(マンイーター)の出夢。 同じ身体に対極の精神。 白と黒の、太極の精神。 表の顔は天衣無縫の名探偵。 彼女は調べる。 物事を裏の裏まで圧倒的に調査する。 裏の顔は悪逆無道の殺し屋。 彼は殺す。 人間を裏の裏まで圧倒的に殺戮する。 殺戮奇術の匂宮兄妹――――――――妹が死んで、残っているのは片割れ、兄の出夢だけ。 求めるは聖杯。求めるは敗北。 ナイトの前に、猛獣、現る。 ◇ ◇ ◇ 『殺し名』序列一位、殺戮奇術集団《匂宮雑技団》、団員No.18。第十三期イクスパーラメントの功罪の仔(バイプトダクト)。 尤もある種トレードマークになっていた拘束衣を今は纏っていない。 ぎゃはは、とおよそ少女には似つかわしくない下品な笑い声を漏らして、彼――匂宮出夢は、枢木スザクの前に現れた。 その奇抜な恰好に一瞬だけスザクは面食らうが、すぐに自分のすべきことを再確認する。 「………サーヴァントは、連れていないのか」 「あぁん? ああ、アサシンの野郎か……ぎゃはっ! あいつは単独で行動させてんぜ」 自分がサーヴァントを連れていたらどうするつもりだったのだろうか。 しかし出夢の纏う殺気は研ぎ澄まされたそれで、随分な戦闘を潜ってきたスザクでも恐れるに足るだけのものだった。 自信の裏返し。 無謀ではなく、根拠のある自信を基に、こうして匂宮出夢はここに来たのだ。 「自己紹介だ。僕の名前は匂宮出夢ってんだぜ」 「枢木スザクだ。悪いけど、手加減は期待しないでくれ」 「ぎゃはははは!! 僕に手加減と言ったか!!」 何がおかしいのか、腹を抱えてしばし爆笑した後――突然に、出夢は地を蹴った。 「――――傑作だぜ」 速い、とスザクは驚愕する。 この小さな矮躯からどうやったらそんな速度が出るのか、全く理解できない。 ただ一つ分かることは――― (そうだ、確かに君の言う通りだよ、出夢―――手加減なんてしていたら、殺される!!) その考えにまで至った時、スザクの相貌が赤い光を宿す。 忌み嫌い、忌避し――だが命を救われた力、ギアス。 『生きろ』という一つの命令を遂行する為に、彼の身体は匂宮出夢の必殺距離から脱出する。 「おっ、すっげ」 嗤いながらも、手を休めることなく出夢は拳を、足を振るって、スザクを抹殺せんとする。 だがスザクとて、不意打ちでもない攻撃でそう簡単にくたばるほどヤワな作りをしていない。 ギアスの力を借りずとも異常な身体能力を保有する彼だ。 その実力は、匂宮雑技団がトップにも拮抗し得る、絶大な力だった。 「はぁぁぁぁあぁああああああ!!!!」 「ぎゃははははははははははは!!!!」 傍から見れば何をしているのかも分からなかったろう。 高速で互いの身体が振るわれ、そして同時に互いが互いの攻撃を見事に全て躱している。 スザクは当然、目の前の少女の怪物っぷりに驚愕していたが、出夢もまた、枢木スザクという人間を内心賞賛していた。 泣く子も黙る≪殺し名≫を相手取ってこの戦い―――あの人類最強には及ばずとも、これまで匂宮出夢が殺し合ってきた相手の中でも、文句なしにトップクラスの実力を持つ怪物だ。 人類最強の死色の真紅があまりに規格外過ぎることも含めれば、トップかもしれない。 だがしかし、まだ全力など出してはいない。 匂宮出夢だけに許された絶対の絶技を、まだ披露していない。 ≪人喰い≫に相応しい、絶技。 「いいぜいいぜェ!! おにーさん、アンタは最高だよ………だから、見せてやらぁ」 その瞬間。 枢木スザクは、猛烈な悪寒を覚えた。 それは紛れもなく、百獣の王を前にした威圧。 ギアスが発動する。 生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ、生きろ。 ――――『生きろ』!! 「う、おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 攻撃を既に放ってしまった後。 肉体に無理な負担をかけて、その肉体を退避させようとするスザクを嘲笑するかのように。 『それ』は―――放たれた。 「――――――暴飲暴食ッ!!!!」 一撃必殺の平手打ち、≪一喰い(イーティングワン)≫。 コンクリートさえ砕き、あまりの獰猛さに神経さえ断絶されてしまうという文字通りの必殺技。 その真髄とも言える、両手打ち―――≪暴飲暴食≫。 子供一人くらいならこの世から≪消して≫しまえるほどの破壊力。 それは枢木スザクが退避を完了するより先に、彼の左腕を、肘から喰らった。 飛沫が舞う。 不思議と痛みはない。神経が潰れて、機能を為していないからである。 生きろ。一層強くなる命令に突き動かされ、スザクの身体は猛烈な速度で、匂宮出夢から逃走した。 出夢は追うでもなく、ただそれを見送った。 「ぎゃははは……あの間合いで、腕一本たぁな」 逃走行為に走ったスザクを否定するでもなく、出夢はただ感動していた。 あの間合いは絶対だった。暴飲暴食の両顎は、彼の胴体を食い千切っていてもおかしくなかった筈なのだ。 なのに彼の腕を一本削ぐにしか至らなかった。 全くの未知数である。 「後は前から言われてたでけえ隙をどうにかしなきゃなんねえか―――ぎゃはっ、修行パートは人気が出ないんだぜ」 狐面の男にかつて告げられた、大技故の弱点。 素直にそれと向き合い、この戦争を制する為に、匂宮出夢は更なる強さを得る為に強くなろうと決めた。 ―――最後に求めるのは、敗北だ。 【深山町・商店街路地裏/深夜】 【匂宮出夢@戯言シリーズ】 【状態】:疲労(小)(残令呪回数:3) ◇ ◇ ◇ 「………よし。何とか止血は出来たみたいだ」 商店街の薬局にて、枢木スザクは『食い千切られた』左腕の処置を完了した。 ドアを破っての、とてもスマートとは言えない侵入だ。 消毒の手順などうろ覚えの点も多々あったが、とりあえず出血を抑えることは出来たので良しとする。 しかし、先の激突を思い返せば今でも背筋に怖気が走る。 人間とは、ああも極められるものなのか。 呪いの力――ギアスによる強化を以てしても手傷を負うことは避けられない、それほどまでの一撃を放てるものなのか。 「弱いな……俺は……」 スザクは宵闇の中で自嘲する。 聖杯戦争中、自分はギアスの恩恵も相俟ってトップクラスの実力のマスターであると、心のどこかで信じていた。 だが彼を待っていたのは完膚無きまでの敗北。 マスター相手に片腕を持って行かれる大損害を被ってしまった。 こんな自分で、本当に聖杯を手に入れられるのか―――こんな自分に、聖杯は相応しいのか。 匂宮出夢への敗北が、枢木スザクの心に残したダメージは、大きかった。 【深山町・商店街・薬局内/深夜】 【枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュ】 【状態】:疲労(大)、左腕欠損(処置済)、失血(命に別条なし)(残令呪回数:3) BACK NEXT 033 生きているのなら英雄だって殺してみせる 投下順 035 父と娘もしくは仇か宝 031 I m a liar 時系列順 035 父と娘もしくは仇か宝 BACK 登場キャラ NEXT 006 No.6 枢木スザク 045 ナイト・オブ・ナイツ 019 No.19 匂宮出夢 048 断罪アウターレッド
https://w.atwiki.jp/gods/pages/34503.html
ゲスツムブリンデ 北欧神話に登場する人物。 ヘイドレクと敵対する男。 オーディンの力を借りてヘイドレクを殺し名剣テュルフィングを得た。 のちにアンガンチュル(3)に殺された。
https://w.atwiki.jp/yaruoperformer/pages/2394.html
_. -―‐- ._ _. -――‐- 、 ,. </////////////> 、 ,. <////////////-、ヽ //////////////////////ヽ、 ////////////////ニ\.ヽ 、. ,イ/////////////////////////ヘ. ,イ////////////////ゝ \ヽ.!ヽ //////////―――-<///////// ヘ '///////////////////>、__//∧. /////////ゝ、 ヽ//,.<'////∧ ///////ハ////////////////////!. ////////////7'―――イ/ト〈 `"<'ハ. ////////! V/////////i'/////////i. i'/////////ハ////////////>,._ ∨,i. i'///////,{ ∨//////!'/.!'////////,l l'///////// V.l///// .////////>イ/ l {////////l l///}/ _l/._l/////////! l'///////,/―-、.|'// .///////イ/////l l/!//////∧ .j/ リ / f 心ゝ///////! l'////////ん,; 心'イ、 .//////'!//////,! Vl//ヽ.f rヽ ' ,.' ∨゙.刈///////{ !'/////// 乂_;ツ //,.ィ∠_ !'//////,! ヽ//ハゝ ヾ'_j.rーヽ__ノ !///////∧. l'/////,/ ん;心ヾ'l///////l l///ハ__ノ` , l/////.}V∧. |,l///ハ { 乂;ツ '//////l//! l////∧ .._ ` イ/// /_∨ム. l/!////ハ ヽ //////,'ハ/; Vヽ'//∧ ー ; // /ニlヽ/ム. l/l'/////,i.、 - //////// '゙ /,ヾ `</\ ! /' /二lニ\ム. !///////l ヽ ,.イ////l'// ///  ̄__-=ニヽl/=ヽ /二/ニニニ\ヽ l///////,l ,. -</////イ .l'/. /,/ ; _<ニニニ `'" ヾl /ニ/=/二ニl//\. l///////,l {//////////| ' /// ; '" i>'" ,. =} /ニ,イ=/ニニニニl////\ ノ i//////// V/////////! {//// ,.' _ -‐,./ヽ/_l /=/ニニニニニリ\////>ー- .._,.ィ'/ ,'//////ニヽ ` ー-,.>‐''"⌒ヽ. V/{ { / ; ィ./ ヽ,//二二ニニニ/ ` ー- _//>‐'". ///,>〈ニ二二\ }二ニム .、 / / . マニニニニ\ /ニニニム .、 名前:匂宮出夢(におうのみや いずむ)/匂宮理澄(におうのみや りずむ) 性別:男/女 原作:戯言シリーズ 一人称:俺(出夢) 二人称:お前(出夢) 口調:ぶっきらぼう(出夢) AA(出夢):戯言シリーズ/匂宮出夢.mlt AA(理澄):戯言シリーズ/戯言シリーズその他.mlt 殺し名第一位、殺戮を奇術のように行うため『殺戮奇術集団・匂宮雑技団』とも呼ばれる。 兄の出夢と妹の理澄の兄妹のことを指す。 2人とも二重人格のように1つの体に2つの人格が共有されている。 やる夫スレではAAの都合上か、出夢の出番が多い。 キャラ紹介 やる夫Wik Wikipedia アニヲタWiki ニコ百 ピクペ 登場作品リスト 出演:出夢が登場する場合は「出」、理澄が登場する場合は「理」 タイトル 原作 役柄 出演頻度 リンク 備考 Fate/Parallel Lines Apocalypse Fateシリーズ 川添珠姫のサーヴァント 出常 まとめ wikiやる夫Wiki 完結 彼らは月の聖杯を求めるようです Fate/stay night 赤のマスターの1人 出常 まとめ やる夫Wiki 完結 ガラル地方でチャンピオンになったやる夫は、今度はパルデアに行くそうです ポケットモンスタースカーレット&バイオレット スター団かくとう組のボス 出準 まとめ R-18 できる夫はヴァーレン大陸で成り上がるようです ヴァーレントゥーガ ファルシス騎士団長 出準 まとめ 完結 元囚人マホロア、釈放される オリジナル 冒険者 出脇 登場回 安価 あんこ完結 白頭と灰かぶりの魔女 オリジナル 魔法学園の生徒 出脇 まとめ rssやる夫Wiki R-18 リィンバウムであなたはダイスと安価に翻弄されてしまうようです サモンナイトシリーズ 冒険者 理脇 まとめ エター 私のヒロインアカデミア 僕のヒーローアカデミア ジェントル役 出脇 登場回 R-18G 安価あんこ 完結 短編 タイトル 原作 役柄 リンク 備考
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/10331.html
登録日:2010/02/24(水) 20 46 03 更新日:2024/05/20 Mon 00 19 37 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 つるぺた 二人で一人 人喰い 人間シリーズ 出夢←人識の嫁 匂宮雑技団 十三階段 戯言シリーズ 最強クラス 殺し名 混物語 無乳 理澄 におうのみやりずむ・いずむ 彼と彼女は同じ身体で時を過ごしている。 二人で一人、一人で二人 二人が一人、一人が二人 彼女はジキルで彼はハイドだ。 肉体に架された名前はない。 精神に貸された、名前が二つ。 《人喰い》(カーニバル)の理澄に、《人喰い》(マンイーター)の出夢。 同じ身体に対極の精神。 白と黒の、太極の精神。 表の顔は天衣無縫の名探偵。 彼女は調べる。 物事を裏の裏まで圧倒的に調査する。 裏の顔は悪逆無道の殺し屋。 彼は殺す。 人間を裏の裏まで圧倒的に殺戮する。 殺戮奇術の匂宮兄妹。 二重人格者で前記のように表の顔は妹の理澄で名探偵であり裏の顔は兄の出夢で殺し屋。 出夢の殺戮は一日一時間。 兄の出夢は饒舌でハイテンション。 『一喰い(イーティングワン)』『暴飲暴食』という得意技を始め、かなりイカれた戦闘能力を持つ。性格の方もイカれてる…かと思いきやかなり妹思いで面倒見が良い性格。 自分のことを男性人格と認識している為、肌の露出等にはかなり無防備。一方で、零崎人識には特別な感情を抱いていたりと判然としない所も。 なので、読者諸兄は遠慮無くいずむんに萌えよう。 妹の理澄は軽々しく(by戯言遣い)「大好きっ!」と言う無邪気で天真爛漫な性格。 有能な探偵なのだが普段の発言はかなりお馬鹿。作中、アレな大人(主に春日井春日)に騙くらかされることも。 ちなみに、「2人」が十三階段と言う組織に所属していたのは理澄が狐面の男に懐いていたから。 そもそも理澄が十三階段の名付け親だったりする(「ザレゴトディクショナル」参照) 以下ネタバレ 実は肉体も二つある。 喜連川博士により「人格の伝染」技術を施されており、二つの体を二つの人格で共有している。 各巻での活躍 ヒトクイマジカル 初登場。狐さんの依頼で木賀峰約と円朽葉を殺害するも、紫木一姫に理澄を殺害される(直後に、出夢達を、ただの二重人格者だと思って油断してた姫ちゃんに出夢が奇襲をしかけて殺害)。 その後、赤い人と闘うためにいーちゃんをフルボッコ。 ネコソギラジカル 九州から京都まで走って駆けつけた。関門海峡は電車用のトンネルを通る。歩行者用があるのだが知らなかったらしい。照れたいずむんはかわいい。 かませ犬を倒したのだが橙色にかませ犬扱いされて死亡。 零崎軋識の人間ノック 竹取山の合戦に割り込んだ大迷惑な存在。一撃で西条玉藻を倒すも人識に殴られノックダウン。 この一件で人識君を付け狙うストーカー兼鍛えるトレーナーと化す。 その過程で、無自覚のうちに人識に対してある感情を抱いていくのだが… 零崎人識の人間関係 西条玉藻と零崎人識を引き連れて玖渚直を殺害しようとするも邪魔が入り失敗。 この時、人類最悪と出会う。 そして、人識と決別するべく彼が通う中学のクラスメイト全員を殺害。 混物語 骨董アパートの住人の依頼を受け、闇口崩子誘拐事件の真相究明のため、北白蛇神社を来訪。 阿良々木暦の協力によりトリックを突き止め、犯人を殺戮するために去って行った。 怪異である斧乃木余接に匹敵する身体能力と評された。 「私は殺し屋依頼人は秩序!十四の十字を身に纏い、これより使命を実行する!」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] アニメ化しねえかなぁ。 -- 名無しさん (2014-09-16 19 59 37) 2人の精神が入った身体が2つあった、ってことでいいのかな?まあそれはともかく、素敵な兄妹だと思う。 -- 名無しさん (2014-10-31 04 04 53) 出夢はかっこいい -- IBARA (2014-12-26 20 02 23) アニメ化希望 -- IBARA (2014-12-26 20 02 58) 悪魔のリドルで似たようなのが登場してたな。あっちは純粋な二重人格だけど -- 名無しさん (2014-12-26 21 35 18) 喜連川博士の精神転移の実験のプロトタイプでもあるんだよな -- 名無しさん (2014-12-26 22 11 19) ↑それって「哀川潤の失敗」だっけ?早く文庫化されないかなぁアレ。 -- 名無しさん (2014-12-26 22 29 10) 人識は出夢の「弱さ」を好きになったんだろうね。だから時宮が「最強」の出夢に擬態したところで人識には怖くもなんともなかった、と -- 名無しさん (2015-02-19 02 15 55) 出夢は男だけど、間違いなく戯言のお色気担当w -- 名無しさん (2016-04-15 00 47 28) 人間関係のラストがひたすら悲しかった。 -- 名無しさん (2016-12-19 18 32 36) 久々に人間人間を呼んでいたら、「声優は女になるだろうな」とか言っていたけど……誰がいいだろう?声優 -- ヒカル (2017-01-21 19 35 16) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ranobesaikyou/pages/289.html
. 【作品名】戯言シリーズ 【名前】匂宮出夢 【属性】殺し名1位「匂宮」人食い<マンイーター>の出夢 【大きさ】22歳の女性並み 【攻撃力】身体を人間の限界まで鍛えてあるので蹴り一発で人間の首をへし折れる。 パワーセーブすれば全身の骨を1本ずつ折るという拷問も可能。 一喰い<イーティングワン>:自分の全体重をかけて繰り出す片手の平手打ち。 タメに数秒かかるがその威力は一発で鉄板を貫通し5センチの木製テーブルを粉々にする。 人間がこれを食らえば腹をえぐられて痛みを感じる間もなく即死。 ちなみにパワーセーブ不可なので威力は一定。 暴飲暴食:上記の技の最終必殺版。違いは両手で繰り出す点だが その分体重をかけられないので威力が落ちる。 両側から挟みこむので通常版よりよけにくい。 【防御力】防御力自体は鍛えた人間並み。 内臓をぶちまけるほどのダメージを食らってもしばらく死なずに生き残るだけの体力。 【素早さ】3mの間合いを一瞬で詰めるだけの速力と福岡~京都間を二日で走破する脚力。 ドアを開いた瞬間シーツをかけられて拳銃で撃たれそうになったのを三角飛びで回避した。 【特殊能力】 双子の妹(匂宮理澄。見た目が同じだが強さは一般人並み)を完全コントロールできる。 作中では理澄を二重人格扱いして自分と同一人物と思わせ、油断したところを不意打ちしていた。 【長所】問答無用の一喰い<イーティングワン> 【短所】防御が低い。中・遠距離攻撃ができない。 【戦法】ある程度骨をへし折って動きを止めた後、一喰い<イーティングワン>で仕留める。 34スレ目 人数オーバーで番外 32スレ目 222 :イラストに騙された名無しさん:2008/09/27(土) 02 06 06 ID 68cdtK4C 匂宮出夢の再考察 前の考察でも言われてたが、全体的にリキコより劣る。 防御低いし、素早さも達人より上な程度。 達人武器持ちの壁から 吉川健太郎>ルーシファ>ガイ>平賀才人 ○黒峰キリコ~ルーシファ格闘から一喰いで勝ち ×吉川健太郎 リーチや描写が負けてる、力も強いので不利 ○堀田陽介 反応されるが力で押し切れる ○鑢七花 反応負け、だが力は上、同上で押し切れる ×大河原リキコ 前回と同じで不利 ×マーガレット 十二本の刀で接近が難しい ○ジャッジ 接近するところをゴーレム負け ×平小次郎将門 影達に動きを鈍らされて電撃負け ×佐倉美咲 消火器噴射、殴りで負け ○ディーナ 格闘で勝ち ×塚原卜伝 気合や刀で不利 △丸橋 リーチ差がある、だが簡単には負けないだろう ×如月妖華 イヤリング、ペンダントに邪魔されて負け ×黒瓜羊子 見えない、不利 ×馬場一郎 同上 大河原リキコ>匂宮出夢>鑢七花 19スレ目 704 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 21 52 56 ID 3yq/n4sG 出夢考察。とうとうでたかーって感じだが、いかんせん銃を超えられん。 反応は達人より上と判断した。 ○堀田 一喰いで勝ち ○宇野辺 射線回避ぐらいは出来ると思うんだがどうよ。 △荒潮 攻撃力と素早さで勝ってる。が、効かない。 ○森野 一喰いで狙えば大丈夫だろう。 ○織田 殺し続けられるか。 ○リキコ 移動が遅いので、翻弄しつつ一喰い ×マーガレット 周りに展開されたら攻撃のしようがない ○雨霧 反応的に勝っている。 ○クレア 一喰い勝ち ○柴崎 殺し続けられるか ×神谷 反応から難しいか 壁より上は無理そうなので、柴崎<出夢<(殺人鬼の壁) 706 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 22 00 11 ID VivG27KY 704 雨霧~柴崎まできつくないか? 雨とクレア相手は反応が達人より上程度じゃきついし。 柴はタメに数秒掛かるんじゃ、無理じゃね? 708 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 22 08 11 ID 3yq/n4sG 705 りすかだと誰がいいかね。無縁はもういるし。 706 何も初手一喰いとは書いてない。戦法に従っただけ。 あいつらには十分一喰いのための隙が作れると判断した。 709 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 22 13 10 ID wGtKwbfO 708 クレアの銃は考慮してる? 710 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 22 15 25 ID L8vcd5Jz 708 あの程度の攻撃力じゃ、逆に柴崎の防御力と再生能力で押し切られるし。 素早さがあの程度じゃ、クレアと雨霧八雲相手には反応されて負けるんじゃないの? 711 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 22 16 43 ID 3yq/n4sG 709 む、そうか。反応が同程度だから銃でやられるか。 だったら勝率の関係で、 リキコ<出夢<マーガレット かな 713 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 22 20 38 ID L8vcd5Jz リキコに勝てるのかな? 一喰いにも耐えられそうな防御力持ってるし. 達人反応不可のスピードに反応するし。 716 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 23 14 16 ID fvAuZ0Z4 匂宮出夢位置考察。 704,706,709,710,711,713 から、リキコ>出夢>蔵人、か。 .