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. 【作品名】戯言シリーズ 【名前】匂宮出夢 【属性】殺し名1位「匂宮」人食い<マンイーター>の出夢 【大きさ】22歳の女性並み 【攻撃力】身体を人間の限界まで鍛えてあるので蹴り一発で人間の首をへし折れる。 パワーセーブすれば全身の骨を1本ずつ折るという拷問も可能。 一喰い<イーティングワン>:自分の全体重をかけて繰り出す片手の平手打ち。 タメに数秒かかるがその威力は一発で鉄板を貫通し5センチの木製テーブルを粉々にする。 人間がこれを食らえば腹をえぐられて痛みを感じる間もなく即死。 ちなみにパワーセーブ不可なので威力は一定。 暴飲暴食:上記の技の最終必殺版。違いは両手で繰り出す点だが その分体重をかけられないので威力が落ちる。 両側から挟みこむので通常版よりよけにくい。 【防御力】防御力自体は鍛えた人間並み。 内臓をぶちまけるほどのダメージを食らってもしばらく死なずに生き残るだけの体力。 【素早さ】3mの間合いを一瞬で詰めるだけの速力と福岡~京都間を二日で走破する脚力。 ドアを開いた瞬間シーツをかけられて拳銃で撃たれそうになったのを三角飛びで回避した。 【特殊能力】 双子の妹(匂宮理澄。見た目が同じだが強さは一般人並み)を完全コントロールできる。 作中では理澄を二重人格扱いして自分と同一人物と思わせ、油断したところを不意打ちしていた。 【長所】問答無用の一喰い<イーティングワン> 【短所】防御が低い。中・遠距離攻撃ができない。 【戦法】ある程度骨をへし折って動きを止めた後、一喰い<イーティングワン>で仕留める。 34スレ目 人数オーバーで番外 32スレ目 222 :イラストに騙された名無しさん:2008/09/27(土) 02 06 06 ID 68cdtK4C 匂宮出夢の再考察 前の考察でも言われてたが、全体的にリキコより劣る。 防御低いし、素早さも達人より上な程度。 達人武器持ちの壁から 吉川健太郎>ルーシファ>ガイ>平賀才人 ○黒峰キリコ~ルーシファ格闘から一喰いで勝ち ×吉川健太郎 リーチや描写が負けてる、力も強いので不利 ○堀田陽介 反応されるが力で押し切れる ○鑢七花 反応負け、だが力は上、同上で押し切れる ×大河原リキコ 前回と同じで不利 ×マーガレット 十二本の刀で接近が難しい ○ジャッジ 接近するところをゴーレム負け ×平小次郎将門 影達に動きを鈍らされて電撃負け ×佐倉美咲 消火器噴射、殴りで負け ○ディーナ 格闘で勝ち ×塚原卜伝 気合や刀で不利 △丸橋 リーチ差がある、だが簡単には負けないだろう ×如月妖華 イヤリング、ペンダントに邪魔されて負け ×黒瓜羊子 見えない、不利 ×馬場一郎 同上 大河原リキコ>匂宮出夢>鑢七花 19スレ目 704 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 21 52 56 ID 3yq/n4sG 出夢考察。とうとうでたかーって感じだが、いかんせん銃を超えられん。 反応は達人より上と判断した。 ○堀田 一喰いで勝ち ○宇野辺 射線回避ぐらいは出来ると思うんだがどうよ。 △荒潮 攻撃力と素早さで勝ってる。が、効かない。 ○森野 一喰いで狙えば大丈夫だろう。 ○織田 殺し続けられるか。 ○リキコ 移動が遅いので、翻弄しつつ一喰い ×マーガレット 周りに展開されたら攻撃のしようがない ○雨霧 反応的に勝っている。 ○クレア 一喰い勝ち ○柴崎 殺し続けられるか ×神谷 反応から難しいか 壁より上は無理そうなので、柴崎<出夢<(殺人鬼の壁) 706 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 22 00 11 ID VivG27KY 704 雨霧~柴崎まできつくないか? 雨とクレア相手は反応が達人より上程度じゃきついし。 柴はタメに数秒掛かるんじゃ、無理じゃね? 708 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 22 08 11 ID 3yq/n4sG 705 りすかだと誰がいいかね。無縁はもういるし。 706 何も初手一喰いとは書いてない。戦法に従っただけ。 あいつらには十分一喰いのための隙が作れると判断した。 709 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 22 13 10 ID wGtKwbfO 708 クレアの銃は考慮してる? 710 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 22 15 25 ID L8vcd5Jz 708 あの程度の攻撃力じゃ、逆に柴崎の防御力と再生能力で押し切られるし。 素早さがあの程度じゃ、クレアと雨霧八雲相手には反応されて負けるんじゃないの? 711 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 22 16 43 ID 3yq/n4sG 709 む、そうか。反応が同程度だから銃でやられるか。 だったら勝率の関係で、 リキコ<出夢<マーガレット かな 713 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 22 20 38 ID L8vcd5Jz リキコに勝てるのかな? 一喰いにも耐えられそうな防御力持ってるし. 達人反応不可のスピードに反応するし。 716 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/12(土) 23 14 16 ID fvAuZ0Z4 匂宮出夢位置考察。 704,706,709,710,711,713 から、リキコ>出夢>蔵人、か。 .
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登録日:2022/09/26 Mon 04 18 25 更新日:2022/10/01 Sat 09 36 26NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 2代目 TSF ホムンクルス マッドサイエンティスト 人体の気体化 人格の伝染 人間シリーズ 喜連川ほつれ 喜連川博士 喜連川茂連 天才 幼女 戯言シリーズ 最強シリーズ 科学者 精神移植 西尾維新 喜連川博士は『戯言シリーズ』のスピンオフ『人間シリーズ\最強シリーズ』の登場人物。 概要 『人間シリーズ』では、殺し名序列一位《匂宮雑技団》に所属する匂宮兄妹や断片集(フラグメント)が「喜連川博士」なる人物に製作されたことが示唆されていたが、博士本人は登場せず詳細は謎に包まれていた。 『最強シリーズ』の『人類最強の熱愛』で本人が登場し、詳細も明かされた。 どこにでもあるような住宅街の中に研究所を構え、常人には理解不能な研究を行っている。その研究成果は周囲からは迷惑にしかならないものと評されるものが大部分を占めるが、世間の需要と一致するものも僅かに存在し『最強シリーズ』の時代にはER3に技術提供も行っていた。 哀川潤に、ある依頼をするため実験体兼助手の示際祭を送り込み彼女の実力を試した後に研究所に招いた。 研究所で潤を迎え入れるため姿を見せた喜連川博士は5歳ぐらいに見える幼女だった。 というのも先代である喜連川茂連博士は、自身を対象とした実験の成功で既に亡くなっており、孫娘の喜連川ほつれが2代目として後を引き継いでいたのだった。近年になって方針を転換しER3に協力するようになったのも先代の遺産を整理する一環だった。 主な発明品 宇宙服 ER3に技術提供されており、対宇宙人戦闘用の宇宙服「クローゼット」や潜水服が開発されている。 人格の伝染 《匂宮雑技団》に提供された複数の肉体で、人格を共有し合う技術。 これにより匂宮兄妹は「相互に人格を交換し合う」ことを可能とし、断片集は「1つの精神を5つの肉体で共有」していた。 人体の気体化 人体を任意で可燃性の気体に変化させ、元に戻すことも可能とする技術。 示際祭はこの発明の実験体で、右腕を炎に変えることができる。 ホムンクルス 人類にとって代わる新人類の制作途中で造られた試作品。 表向き孫娘ということになっている喜連川ほつれの正体もホムンクルスである。 精神移植 人間の精神を別の肉体に移し替える技術。 喜連川茂連の死因となった実験とはこれのことである。茂連は自身の精神をほつれの肉体に移し替え肉体的には死亡した。 ただし、古くなった自身の人格は必要無くなり新しいものと交換したいと「人格の伝染」技術は併用しなかったため、人格はほつれのまま茂連の記憶と知識だけが受け継がれた形となっている。その為、ほつれは先代とは同一人物でありながら別人と自認している。 そして、ほつれが哀川潤を呼び寄せた理由も茂連の発明品が関係する。 その遺産とは…… ガス状生命体「ふれあい」 「人体の気体化」と「ホムンクルス」を経由して完成した人類に代わり地球を支配する上位種族。炎で出来た肉体を持つ新人類。 人類を終わらせる危険性を秘めた生き物だが、処分することは試作品である自身の否定にも繋がるためほつれには判断を下せず、第三者である哀川潤に処遇を任せたのだった。 しかし、潤が判断を保留する間に「ふれあい」が暴走。潤の眼の前でほつれは焼き尽くされ、ほつれを助けようとした示際祭の右腕も焼失。更に研究所にも燃え広がり全てが焼き尽くされた後に、天気予報に無かったゲリラ豪雨によって「ふれあい」も鎮火され喜連川博士の研究の産物の大部分は世に出ることなく消えてなくなったのだった。 既にER3などに提供されていたことで消滅を逃れた遺産は、示際祭が管理していくことになった。 追記・修正は、幼女型人造人間に精神を移植してからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] レザード・ヴァレス「幼女のホムンクルス創るとか変態ですかね?」 -- 名無しさん (2022-09-26 07 40 40) ワンピースのペガパンク博士もこんな感じなんだろうか -- 名無しさん (2022-09-27 06 31 20) 若い肉体 -- 名無しさん (2022-09-30 00 07 50) ミスった。若い肉体に精神移し替える系マッドサイエンティストは割とよく居るけどコイツは「必要なのは知識や技術だけで自身の精神自体は引き継ぎ不要」って切り捨ててるのがイカれてる -- 名無しさん (2022-09-30 00 09 05) 名前 コメント
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『12人の優しい殺し屋』とは? 『12人の優しい殺し屋』とは?…… 報復と言う手段で制裁を下す男達――それが『12人の優しい殺し屋』の面々。 それは、なにも特殊な部隊と言うわけではない。 なぜなら……。 彼らは、普段は普通の生活をしているから。 多種多様な職業人が集まる『12人の優しい殺し屋』の男達。 しかし、お互いの素顔は、誰も何も知らない。 知っていることがあるなら、それは男達すべてが凄腕の殺し屋であるという事だけ。 ただ、星座名でお互いを呼び合う――それだけの関係……。 唯一素顔をさらす真宮陽介を除けば、誰も互いを知らない。 それは、素顔で触れ合う事があっても――だ…………。 「法で裁けぬ悪に、法によらない制裁を……」 星の導きが彼らを呼んだのなら、星の導きがまた、彼らの運命を明かすのかもしれない……。 彼らの物語を綴る『12人の優しい殺し屋』。 それは、もしかしたら、あなたの物語ともCROSSするものなのかもしれない……。 あなたは 運命 を、信じますか? ☆PersonaXIIへ 公式サイト ■PC版 http //12x.i-revo.jp/index.php 要登録(サイト内& i-rove のW登録) ■携帯版 http //12x.573.jp/ 月額315円 ☆右側のQRコードからも行くことができます^^ ◇お知らせ GREE内の公式SNSが閉鎖になります(T_T)
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戯言シリーズ 67 名前:水先案名無い人 :2005/06/25(土) 14 11 58 ID 4JJBHz+K0 全戯言キャラ入場!! 殺人鬼は生きていた!! 更なる研鑚を積み人間失格が甦った!!! 純血!! 零崎人識だァ――――!!! 総合操想術はすでに我々が完成している!! 呪い名筆頭 時宮時刻だァ――――!!! 好きになりしだい告りまくってやる!! クビシメロマンチスト代表 葵井巫女子だァッ!!! 非道の研究なら我々の歴史がものを言う!! 堕落三昧 マッドデモン 斜道卿壱郎!!! 真の献身を知らしめたい!! 三つ子メイド 千賀ひかりだァ!!! クラックは専門外だがシークなら全情報オレのものだ!! 獄中の凶獣 綾南豹だ!!! 戯言対策は完璧だったのに!! 何しに来たんだ ノイズ!!!! お兄ちゃんのベスト・スレイブは私の事である!! 刃物の神様が来たッ 闇口崩子!!! タイマンなら絶対に敗けん!! 匂宮のケンカ見せたる 人喰い 匂宮出夢だ!!! バーリ・トゥード(なんでもあり)ならこいつが怖い!! 十三階段のポイズン・ファイター 奇野頼知だ!!! 京都府警から氷の眼鏡が上陸だ!! 婦人警官 佐々沙咲!!! ルールの無い治療がしたいから十三階段(三段目)になったのだ!! 白衣の下の水着を見せてやる!!絵本園樹!!! ようやく会えたな俺の敵とはよく言ったもの!! 最悪の狐面が今 着流しで哄笑する!! 人類最悪 西東天先生だ―――!!! 赤い制裁こそが地上最強の請負人だ!! まさかこの女がきてくれるとはッッ 哀川純!!! 盗みたいからここまできたッ キャリア一切不明!!!! 十全のディアフレンド(お友達)大泥棒 石丸小唄だ!!! オレたちは名前だけではないいつか必ず登場するのだ!! 御存知ウィッチ 七々見奈波!!! 占いの本場は今や鴉の濡れ羽島にある!! オレを驚かせる奴はいないのか!! 姫菜真姫だ!!! デカァァァァァいッ説明不要!! 1m89!!! バイオレンス!!! 鈴無音々だ!!! 裏切りは実戦で使えてナンボのモン!!! 超実戦背信!! 本家日本から根尾古新の登場だ!!! いーちゃんは僕様ちゃんのもの 邪魔するやつは思いきり壊し思いきり殺すだけ!! チームリーダー死線の蒼 玖渚友 天才を試しにサロンを開いたッ!! 赤神家勘当お嬢様 赤神イリア!!! 策戦に更なる磨きをかけ ”策士”萩原子荻が帰ってきたァ!!! 今の自分に名前はないッッ!! 七愚人 園山赤音!!! 生来数十年の蓬髪が今ボウズになる!! 研究所から 神足雛善だ!!! デッドブルーの前でならオレはいつでも害悪細菌だ!! グリーングリーングリーン 兎吊木垓輔 白スーツで登場だ!!! 学校の勉強はどーしたッ 闘士の炎 未だ消えずッ!! 縛りも輪切りも思いのまま!! 紫木一姫 だ!!! 特に理由はないッ 長兄が守るのは当たりまえ!! 一賊にはないしょだ!!! 自殺志願! 零崎双識がきてくれた―――!!! 駐車場で磨いた実戦筋肉!! 骨董アパートのデンジャラス・ジイサン 隼荒唐丸だ!!! 実戦だったらこの人を外せない!! 超A級剣客 浅野みいこだ!!! 超一流プレイヤーで超一流のお兄ちゃんだ!! 生で拝んでオドロキやがれッ 殺し名の若き死神!! 石凪萌太!!! 人類の最終形はこの女が完成させた!! ER3の橙なる種!! 想影真心だ!!! 若き戯言遣いが帰ってきたッ どこへ行っていたンだッ 人類最弱ッッ 俺達は君の名前がわからないッッッいーちゃんの登場だ――――――――ッ 加えて負傷者発生に備え超豪華なリザーバーを4名御用意致しました! 名探偵 匂宮理澄!! 生物学研究者 三好心視!! 不死の少女!円朽葉! ……ッッ どーやらもう一名はもう既に死亡している様ですが、到着次第ッ皆様にご紹介致しますッッ 関連レス 71 名前:水先案名無い人 :2005/06/25(土) 14 14 45 ID 4JJBHz+K0 西尾維新の「戯言シリーズ」からです。 72 名前:水先案名無い人 :2005/06/25(土) 17 45 56 ID spmj0CXl0 71 乙。 あと、余計なおせっかいかもしれないけど、 元ネタはメル欄か名前欄に書くのがスマートだぜ。 73 名前:水先案名無い人 :2005/06/25(土) 18 28 39 ID YU+hsg9V0 67-70 GJ。しかし、読めない名詞ばっかりだなw 春日井春日は入らなんだか…… 74 名前:71 :2005/06/25(土) 19 18 10 ID OfXiuCmE0 トン。元ネタ入れ忘れてて…以後気をつけるよ。 春日井さん!忘れてた!沙咲さんとか入れてる場合じゃねえorz 75 名前:水先案名無い人 :2005/06/25(土) 19 33 56 ID kBiJJbGQ0 読んだ事ないけど いーちゃんとやらの名前はやはり維新だったりするんだろうか。 クィーンとか綸太郎とか氷川透とか京極堂とかのように 76 名前:水先案名無い人 :2005/06/25(土) 19 42 11 ID YU+hsg9V0 75 本名のヒントが作中にあり、『西尾維新』はその条件にあてはまらない。 「ん」がどう扱われているか判らん条件なんだけどね。 コメント 名前
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それは赤であり。 それは紅であり。 それは朱であった。 真っ赤な髪に否妻のような髪飾り。 極上のプロポーションを包むのはワインレッドの高級そうなスーツである。 燃えるような真紅の瞳はサングラスに隠れているが、その目つきは非常に悪い。 それでもなおその美貌はまったく損なわれることのない。 まるで人間の完成系のような女だった。 それは赤き征裁。 それは死色の真紅。 それは人類最強の請負人。 数多の異名を持つそれは、相川潤という存在である。 彼女は今、自らと同じく赤い男と対峙していた。 それは黒コートを着込んだ、真っ赤なくせ毛の青年だった。 「おめでとうマスター。俺を引いた以上あんたの優勝は確定だ」 現れたサーヴァントの第一声がこれだった。 これにはさすがの相川も少し呆気にとられた。 「ずいぶんと自信満々じゃねぇの」 「当然だ、何故なら世界は俺のモノだからな。俺の敗北はあり得ない。勝利は確定しているようなものだ」 そう当たり前の事を告げるように言うサーヴァントは冗談を言っている風ではない、 ここまで来ると、それはもう自信を通り越して妄言の領域である。 「ま、そういうのも嫌いじゃないがね。それよか、まずは名乗れよサーヴァント」 「おっと、失礼した。俺はフェリックス・ウォーケンだ。クラスは、」 「アサシンだろ。そんだけ血の匂いさせてりゃ嫌でもわかるぜ」 「そうか? これでもその辺は気を使ってるんだが」 アサシンはすんすんと自らの衣服を嗅ぐ。 それは相川でなければ気が付かないような僅かな機微だが。 相川からしてみれば、殺し名連中と比較しても遜色のないレベルの血の匂いを感じる。 何でもないような顔をしているが、それほどに目の前の男は闇が深い。 「まあ任せておけ。俺があんたを勝利を請け負ってやる。あんたは大船にでも乗ったつもりでいればいい」 「は。バカ野郎。請け負うのはあたしの仕事だ。 お前があたしを勝たせるんじゃなくて、あたしがお前を勝たせてやるんだよ」 挑発的な相川の言葉にアサシンは肩を竦めつつもニヤリと笑う。 「言うね、さすがは俺のマスター。 そういえば、俺だけ名乗って、まだそっちの名前は聞いてないんだが」 「哀川潤だ。マスターでも潤でも好きに呼んでいい。 ただし苗字では呼ぶな、あたしを苗字で呼ぶのは敵だけだ」 聖杯戦争の舞台にて、二人の赤き最強が交わる。 【名前】 哀川潤 【出典】 戯言シリーズ 【サーヴァント】 アサシン 【参加方法】 適当な依頼でなんか手に入れた。 【人物背景】 人類最強の請負人。 西東天・架城明楽・藍川純哉ら3人の父親によって、「因果を崩壊させる存在」として作り上げられた人間。 「炎上するビルの40階から飛び降りても無傷だった」「ソウドオフ・ショットガンの零距離射撃を腹筋に食らっても生き残った」「千人の仙人相手に勝った」「哀川潤の踏み込んだ建物は例外なく崩壊する」などの数々の武勇伝・伝説を持つ。 マンガが大好きで、趣味で漫画のベタ甘に褒める感想ブログを書いている。 王道な話が好き。推理小説は嫌い。ハッピーエンド至上主義者。 とにかく赤色が好きで、服が赤くないと通常の三分の一の力しか発揮できないらしい。 【weapon】 なし 【能力・技能】 特技は錠開け、声帯模写、読心術。 武勇伝にある通り人類最強にふさわしいスペックを誇る。 だが、大抵の戦いでは力押し、かつ自分の力に制約をかけ相手の土俵で戦うことを好む。 敵に敗れることも少なからずあるが、一度戦ったことがある相手には決して負けない。 殆ど弱点のない人物だが、身内に甘いのが弱点である。 【願い】 特になし。勝つこと自体が目的。 【クラス】 アサシン 【真名】 クレア・スタンフィールド 【出典】 バッカーノ! 【マスター】 哀川潤 【属性】 中立・善 【ステータス】 筋力:B 耐久:C 敏捷:A 魔力:E 幸運:A+ 宝具:C 【weapon】 なし 【クラススキル】 気配遮断:C サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を絶てば発見することは非常に難しい。 【固有スキル】 心眼(極):A 他を寄せ付けぬほどの天性の才能を、弛まぬ鍛錬と度重なる実践経験により磨いた直観力。 その精度は未来予知を通り越して、戦況を己の思い通り進めることのできる未来確定の領域である。 サーカス:A どのような特殊な環境でも戦闘が可能となるスキル。 また、どれほど体制が崩れてもパラメータが保持される。 勇猛:A 威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。 また、格闘ダメージを向上させる効果もある。 千里眼:C 非常に優れた視力と動体視力。 敵の瞳に映った光景から周囲の状況を把握できるほど。 【宝具】 『線路の影をなぞる者(レイル・トレーサー)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 返り血を浴びることで発動する。 見たものに恐怖などの精神効果を与え、高い確率で先制攻撃を取れるようになる。 また、真名を秘匿する効果がある。 【人物背景】 世界最強の殺し屋。 殺しをした後の現場には大量の血がぶちまけられている事から『葡萄酒(ヴィーノ)』と呼ばれ恐れられている。 普段は車掌として働いており、その職業を利用しアメリカ全土で殺し屋の仕事を行ってきた。 1931年のフライング・プッシーフット号の事件で戸籍上死亡してしまったため、フェリックス・ウォーケンという殺し屋から戸籍を買い取った。 元はサーカス団員であり、超人的な身体能力はここで築き上げられた。 その強さを得るために弛まぬ努力を続けてきた自負があるため、己の強さを『才能』の一言で片づけられるのを嫌っている。 また、世界は己の物であり、世界は自分を中心に動くと本気で考えている。 【願い】 100を超えるまで生き大往生したが、妻のシャーネを一人残すのは嫌なので第二の生を送る。 【基本戦術、方針、運用法】 宝具などで奇をてらうのではなく、純粋にスッペクで戦っていくアサシン。 素手を基本としているが、暗殺者らしく不意打ちや騙し討ち、武器の使用を一切躊躇わない。 戦闘法は基本的にはマスターの意向に従う。
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幻想殺し殺し ◆UCRiZtpozI 真っ暗で人気の無い教室の中で、一組の男女が向き合いながら言葉を交わしている。 「オーケー。じゃあ…詩音の探し人は、前原圭一・竜宮レナ・園崎魅音・北条沙都子・古手梨花の五人、特に沙都子って子を優先的に見つけたいって事で良いんだな?」 「ハイ。えっと、当麻君の探してる人は御坂美琴・土御門元春のお二人で、一方通行って人はゲームに乗ってる可能性が高い…って事で良いんですよね?」 「あぁ。俺の探してる奴は、二人とも殺したって死ななそうな奴らだから大丈夫だと思うけど…詩音の探してる奴は皆子供なんだろ?……クソっ!!こんなクソゲームに何の罪もない子供を巻き込みやがって…アイツは人の命を何だと思ってやがるんだっ!!!」 犬歯を剥き出しにしながら男――上条当麻はどこにいるかもわからない敵に向かって怒りをぶつける。 自分とその仲間が巻き込まれたのは勿論、他にも何の関係も無い子供たちを巻き込んだことに上条は抑えようの無い怒りを抱く。 「こうやってる時間だって勿体ないじゃねーか。詩音っ早く皆を探しに行くぞっ」 ここで話してる間にも自分の仲間が、そして詩音の仲間が殺されそうになっているかもしれない。 そう思うだけで焦燥に心を焼かれる。一刻も早くこの不安を収めるため、上条は詩音にそう告げると返答も待たずに自分のデイバックを掴んで教室の扉へと向かう。 (クソっ…無事でいてくれよ!!) 焦りを隠そうともせず上条は進む。だがおかしい。同行者が付いてこない。 一体どうしたのか、こうやってる間にも仲間が危ないってのに。 「おい詩おっ……」 苛立ち混じりの言葉は最後まで発せられる無かった。 (は…どういう……こ………と……) そのまま上条の意識は闇へと沈んでいく 〇 「ごめんなさいね、上条君。」 拳銃をデイバックにしまいながら、淡々と詩音は頭を打ちぬかれた物言わぬ肉片に向けて話しかける。 「私は、悟史君に会いたいんです。だから…その為に、他の人は皆殺します。」 あの時――全てが終わったあの時に入江先生は言った。悟史君は生きてるって。 なのに、会いに行こうと思った途端この場所に連れて来られた。 悟史君に早く会いたい。一度はもう会えないと思った。でもそんなことは無かった。 こんな所早く抜け出して、私は悟史君に会うんだ。 ……沙都子はもう良いよね?悟史君は生きてるんだから…もう最後のお願いじゃなくなったもの。 【上条当麻@とある魔術の禁書目録 死亡確認】 【B-2 学校/一日目 深夜】 【園崎詩音@ひぐらしのなく頃に】 【装備】:グロック26(弾、9/10発)@現実世界 【所持品】:基本支給品二式、不明支給品0~2個(確認済み) 【状態】:健康 【思考・行動】 1、皆殺して悟史君に会いに行く 【備考】 本編終了後からの参加 時系列順で読む Back 激流に身を任せ同化できない Next 魔術師と口先の魔術師 投下順で読む Back 激流に身を任せ同化できない Next 魔術師と口先の魔術師 Back Next GAME START 園崎詩音 一触即発 GAME START 上条当麻 死亡
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幻想殺し殺し ◆UCRiZtpozI 真っ暗で人気の無い教室の中で、一組の男女が向き合いながら言葉を交わしている。 「オーケー。じゃあ…詩音の探し人は、前原圭一・竜宮レナ・園崎魅音・北条沙都子・古手梨花の五人、特に沙都子って子を優先的に見つけたいって事で良いんだな?」 「ハイ。えっと、当麻君の探してる人は御坂美琴・土御門元春のお二人で、一方通行って人はゲームに乗ってる可能性が高い…って事で良いんですよね?」 「あぁ。俺の探してる奴は、二人とも殺したって死ななそうな奴らだから大丈夫だと思うけど…詩音の探してる奴は皆子供なんだろ?……クソっ!!こんなクソゲームに何の罪もない子供を巻き込みやがって…アイツは人の命を何だと思ってやがるんだっ!!!」 犬歯を剥き出しにしながら男――上条当麻はどこにいるかもわからない敵に向かって怒りをぶつける。 自分とその仲間が巻き込まれたのは勿論、他にも何の関係も無い子供たちを巻き込んだことに上条は抑えようの無い怒りを抱く。 「こうやってる時間だって勿体ないじゃねーか。詩音っ早く皆を探しに行くぞっ」 ここで話してる間にも自分の仲間が、そして詩音の仲間が殺されそうになっているかもしれない。 そう思うだけで焦燥に心を焼かれる。一刻も早くこの不安を収めるため、上条は詩音にそう告げると返答も待たずに自分のデイバックを掴んで教室の扉へと向かう。 (クソっ…無事でいてくれよ!!) 焦りを隠そうともせず上条は進む。だがおかしい。同行者が付いてこない。 一体どうしたのか、こうやってる間にも仲間が危ないってのに。 「おい詩おっ……」 苛立ち混じりの言葉は最後まで発せられる無かった。 (は…どういう……こ………と……) そのまま上条の意識は闇へと沈んでいく 〇 「ごめんなさいね、上条君。」 拳銃をデイバックにしまいながら、淡々と詩音は頭を打ちぬかれた物言わぬ肉片に向けて話しかける。 「私は、悟史君に会いたいんです。だから…その為に、他の人は皆殺します。」 あの時――全てが終わったあの時に入江先生は言った。悟史君は生きてるって。 なのに、会いに行こうと思った途端この場所に連れて来られた。 悟史君に早く会いたい。一度はもう会えないと思った。でもそんなことは無かった。 こんな所早く抜け出して、私は悟史君に会うんだ。 ……沙都子はもう良いよね?悟史君は生きてるんだから…もう最後のお願いじゃなくなったもの。 【上条当麻@とある魔術の禁書目録 死亡確認】 【B-2 学校/一日目 深夜】 【園崎詩音@ひぐらしのなく頃に】 【装備】:グロック26(弾、9/10発)@現実世界 【所持品】:基本支給品二式、不明支給品0~2個(確認済み) 【状態】:健康 【思考・行動】 1、皆殺して悟史君に会いに行く 【備考】 本編終了後からの参加 時系列順で読む Back 激流に身を任せ同化できない Next 魔術師と口先の魔術師 投下順で読む Back 激流に身を任せ同化できない Next 魔術師と口先の魔術師 GAME START 園崎詩音 一触即発 GAME START 上条当麻 死亡
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上条美琴の禁書目録こぼれ話アンソロジー 美琴「あれ? 何でこの話を今さら? もう(上琴)ネタは無いはずなんだけど?」禁書「ふっふっふっふっふっふ」上条「しかも、もうゲスト紹介前にインデックスがいるし。あと何その笑い? 結構怖い」禁書「ふっふーん。世の中にはちゃんと前回の私の扱いに同情してくれた人がいたんだよ。それが、とうまと短髪のイチャスレだろうと――――つまり!」美琴「アンタとこいつの話を掘り下げるってこと? 止めた方が良いと思うな。いろんな意味で」禁書「べー。大人の事情なんて知ったこっちゃないもん! 絶対やるし、ちゃんと助っ人も呼んできたんだから!」上条&美琴「「助っ人!?」」??「んー二人だけではこのジョジョネタは分かり辛いですわね」上条「んな!? この声、白井黒子か!? 原作1巻ではまだお前、登場してないだろ!?」黒子「どうして、改めてフルネームなのかは存じ上げませんが――――確かにわたくし、原作1巻には登場していませんけれども、アニメの1巻エピソードではちゃんと出ておりますし、そもそもこの時のわたくしは学園都市で起こっていた事件を追ってましたの。ですから登場する機会がなかっただけですわ」美琴「あっそうか。時系列的には幻想御手【レベルアッパー】事件のときと被るわね」上条「いやいや、それは後付け設定だから。原作1巻が出たときはまったく構想になかったお話だから」禁書「どう短髪! この強力な援軍! 普段は短髪に完全無敵に余すところなく協力的なくろこだけど、今回限りは間違いなく私の助っ人なんだよ!」黒子「ほーっほっほっほっほっほっほ! その、通りっ! 今回ばかりはお姉さまを敵に回してでもインデックスさんの味方をさせていただきますわ!」上条「え? 何その笑い? というか胸を張って、腰に手を当てて、ビシッと指差すそのポーズ、何か白井というより別の誰かを想像しちゃうんだけど!?」美琴「婚后さんに似てないこともないけど、婚后さんよりも突き抜けてるっぽいし――――てか、誰か分かる人の方がもう少ないんじゃない?」「おなかへった」「………………………………………………………………」「おなかへった」「……、」「おなかへった」「…………、」「おなかへった、って言ってるんだよ」禁書「やったぜ! 初セリフ! って、待つんだよ! 確かに私ととうまのファーストコンタクトはこれだったけど、これじゃ私、第一印象とっても悪いかも!!」上条「今さら何言ってやがる。しかしまあ、これはあれだ、大事なことだから4回言ったんだよな?」黒子「これはさすがにフォローのしようがありませんわよインデックスさん……」美琴「でも、アンタ(上条当麻)の反応は妥当ね。私たちでもこうなるわよ。いきなりベランダに引っかかっていた干しイカっぽいのが傲岸不遜に喋り出したら」禁書「だ、誰が侵略に来た娘でゲソ!!」美琴「……いや……アンタ(インデックス)、ノリノリだし……」 「私の名前はね、インデックスって言うんだよ――――あ、魔法名ならDedicatus545だね」「もしもし? もしもーし? 一体ナニ星人と会話中ですかこの電波はー?」 ――――最悪な事に、このインデックスと名乗る不思議ギンパツ女の子は床をゴロゴロしちゃうぐらいこの部屋を気に入ってしまったらしい。 まさかこれも上条の『不幸』が呼んで来たんだろうか? だとすれば嫌過ぎる。美琴「うわー何か本当に印象悪いわよアンタ。不幸が召喚した上にしかも『嫌過ぎる』って。前に『こんなの』扱いされた私よりも下じゃない?」禁書「ちょっととうま! これは酷過ぎるかも!!」上条「待て待て待て! 落ち着け、三角釣り目になるな、噛みつくための事前準備をするな!」禁書「言い訳だけなら聞いてあげるかも」上条「言い訳じゃねえって! 今の『俺』はこれを知らないんだよ! この当時の『俺』は今の『俺』じゃないから!!」美琴「あっそうか。言われてみればそうね」禁書「むー……なんだかやるせないかも……このやり場のない怒りはどこにぶつければ…………」黒子「…………なんだかこれではわたくしの計画が発動できませんわ…………」 次の瞬間、プレゼントのリボンをほどくようにインデックスの衣服がストンと落ちた。美琴「……………………」禁書「……………………」上条「……………………」黒子「……………………」禁書「ふ、ふん! どう短髪! 古来から主人公と性的ハプニングが起こるヒロインがメインヒロインで主人公といい関係になれるって絶対的不変の法則があるんだよ!」美琴「んな!? そ、それだったら私だってあるわよ! ついこの前だってこいつが私の胸を触ってきたし!!」禁書「うぐっ……! わ、私だってあるもん! 闇咲逢魔って人にさらわれかけたときに!! それに私ととうまは何度か抱き合ってるかも!!」美琴「そ、それくらい何よ! 私だって、押し倒されたり抱き寄せられたりツーショット写真撮ったり手を繋いで町中を歩き回ったりとか!!」禁書「う゛っ! そ、そうだ! 私がとうまに裸見られたのはこの時、一回だけじゃないんだよ! この後も何度かあって――――!!」美琴「げ……、そこまで…………! で、でも新約になってからはコイツ、私の夜の呼び出しに応じたり、一緒にハワイ行ったり、この前も阿吽の呼吸で最高のコンビネーションを魅せたりしたもん! というかアンタ! 新約になってから全然出番ないじゃない!! むしろ、私とコイツで共闘してることが多いわよ!!」禁書「ぐ…………痛いところを付いてくるかも…………」美琴「ふっふーん♪ 特にハワイまでの飛行機はコイツ、高いところが怖くてずっと隣に座る私の手を握ってたのよね! 6時間も!」禁書(イギリス行ったときのとうまは別に高所恐怖症じゃなかったからそんなイベント無かったのに!?)上条(ハワイに関しては、原作は描写なしなんで真実は闇の中なんだが…………)黒子「…………いつになくお姉さまが素直でございますの…………まるであの日の地下街のときのようですわ…………」上条「そういや白井ともあったな。確かお姫様抱っこ、だっけ。まあ、アレが性的ハプニングに入るかどうかは疑問だけどな。けど、お前は俺に興味ないよな?」黒子「――――!! 今、この状況で何を暴露してやがりますの!? 確かにわたくしはあなたに異性としての興味はございませんが場を弁えてくださいませ!!」美琴&禁書「「お姫様抱っこ!?」」上条「え!? いきなり矛先こっち!?」黒子「違いますわよ! あなたではなくわたくしですわ!!」美琴「く~~~ろ~~~こ~~~詳しく、話してくれる、わ・よ・ね?」禁書「……お姫様抱っこ……原作全女の子キャラ憧れの的、『とうまからのお姫様抱っこ』……私や短髪でもまだ無いのに、くろこ…………」黒子「いえ……あの……それはですね……」 「ステイル=マグヌスと名乗りたい所だけど、ここはFortis931と言っておこうかな」美琴「何、このキザな奴。私こういうタイプが一番嫌いなのよね。嫌味で相手を見下しているって感じがするのって本当に虫唾が走るわ」上条「まあ、キザったらしい態度はしてるが案外良い奴だぜ。特にインデックスのためになると全世界を敵に回してでもこいつはインデックスを守ろうとするだろうよ」美琴「まあ、なんて素晴らしい方なのかしら。ねえ、アンタ、こういう男の人って滅多にいないわよ。こいつはアンタをほったらかしにしてどこへでもホイホイ行っちゃうから、いつも傍にいてくれるこの英国紳士の方が良いんじゃない?」禁書「何で急にコロッと変わるのかな?」黒子「しかも何ですの? その溢れんばかりの笑顔は」「――――重要なのは魔法名を名乗り上げた事でね、僕達の間では――――殺し名、かな?」黒子「殺し名とはまた物騒な……」美琴「あれ? でも、アンタもコイツに自己紹介したときに『魔法名』を名乗らなかった?」上条「…………もしかして俺殺されるところだったの?」禁書「ち、違うんだよ! 私のは『魔術を使う魔法名』って意味だったんだよ! 殺し名のつもりだったら名乗るわけないかも!」美琴「どうかしら? 魔術サイドの重要機密を知られたんで口封じ、ってこともあり得たんじゃない? なんたって『禁書目録一〇万三〇〇〇冊の保管庫』よ」上条「インデックス…………」禁書「とうま! その疑いに満ちた目は許せないかも! なんなら殺し名でもいいんだよ!!」上条「あぎゃああああああああ!! 分かった! もう言わないから許して! 知ってるよ、お前がそんな物騒なことができないってことは!!」 「死ぬ! ホントに死ぬ! ホントに死ぬかと思った!!」黒子「見よ! この無様なヒーローの姿を! 上条当麻は七階の手すりから飛び出して、自転車小屋の屋根を転がり落ち、自転車の中に突っ込んで、アスファルトを這うように走り、しかも! インデックスを置いてまで逃げ出している!」禁書「(ちょ、ちょっと何かな? くろこ、そのナレーションは!)」黒子「(決まってますわ。インデックスさんはこの後、何があったかを知ってはいますが、お姉さまは知らないのですよ。お姉さまだけから上条さんの株を下げられるチャンスですわ)」禁書「(なるほど! さすが、くろこなんだよ! しかも、短髪の誤解を招くだけじゃなくて、知らずにとうまを軽蔑する短髪を見せてとうまに短髪を幻滅させようって報酬二重取り作戦かも!)」黒子「(ほーっほっほっほっほっほっ! その通りですわインデックスさん! 完璧なのですよ、この作戦は!)」上条「だが! だからと言って上条当麻がこの物語のヒーローの資格を失ったりはしない! なぜなら!」禁書&黒子「「ん?」」 ――――右手はとても便利だ。 何せ、目の前のクソ野郎を思う存分、殴ることができるのだから。 上条の拳が魔術師の顔面に突き刺さる。 魔術師の体は、それこそ竹とんぼのように回転し、後頭部から金属の手すりへ激突した。上条「紛れもないヒーロー! ヒーローの資格を失うとすれば! それは、戦う意思を、上条当麻が失くした時だけなのだ!」禁書「ちょっと、とうま! 何で自分でナレーションして、しかも自分の格好いい行【くだり】を勝手に紹介するかな!?」上条「アホか! どこの世界に好き好んで自分のカッコ悪いシーンをカッコ悪いままで流す馬鹿がいる!!」黒子「あー……わたくしの完璧で緻密な二重トラップ計画が…………」美琴「ふーん。アンタ、まんざら頭悪いわけでもないのね。攻略法は聞いていたとは言え、戦略的撤退と対抗手段の模索、火災報知機の機能に気付いた機転は大したもんよ」上条「ふっ、この俺が幻想殺しとかいうチャチな能力だけに頼ってると思っていたのか? 俺だってやるときはやるんだぜ。どうだ、スゲエだろ」禁書「短髪ととうま、お互いにお互いの好感度が上がってるかも!?」 「彼女の脳の八十五%以上は、禁書目録の一〇万三〇〇〇冊に埋め尽くされてしまっているんですよ。……残り十五%をかろうじて動かしている状態でさえ、凡人とほぼ変わらないのです」「けど、待てよ。待ってくれ。なんかおかしいだろ、インデックスには完全記憶能力があるんだろ?」「そもそも完全記憶能力とは何ですか?」「……一度、見たモノを、絶対に忘れない能力、だろ?」「元々、残る十五%しか脳を使えない彼女にとっては――――自分で『忘れる』事のできない彼女が生きていくには、誰かの力を借りて『忘れる』以外に道はないんです」美琴「ねえ、これっておかしくない?」上条「ああ、この時の俺は後から気付いたみたいだけど、確かに言われてみればおかしい話だよな。人間の脳にゃ言葉や知識の『意味記憶』、運動の慣れ『手続き記憶』、思い出を貯蔵する『エピソード記憶』の三種類があるし、しかも百四十年分の保管が可能。一〇万三〇〇〇冊の『意味記憶』をどれだけ消化しようが関係ねえもんな」黒子「違いますわ。一つ、誤解があるようですけれど、人間は『誰しも』が一度見聞きした情報は必ず脳にインプットされ、消えることがないのですよ」上条「何ですと!?」美琴「そ。つまり『忘れる』は、『いらない記憶を消去して整理してる現象』じゃなくて、『脳に貯めこまれた多くの情報に、引き出そうとする情報が埋もれてしまって呼び起こせない現象』を指すのよね。厳密には脳から一度見聞きした情報が失われることはないの。たまに起こる『フラッシュバック』や、いまわの際に見る『走馬灯』、記憶にないのに「過去に(夢の中も含めて)見たことがある」と感じる『既視感』が脳から情報が失われていないことの証明になるのよね。本当に『忘れる』ならアンタやこのちっこいのみたいに『物理的に脳細胞ごと破壊』までしないと無理」上条「け、けど現実に俺は、お馬鹿に分類されてるわけだし、テストの点数も低いし、能力開発だって…………」美琴「根本的なところを聞くけど、『ちゃんと』授業を『聞いてる』の? それと、インプットされた情報を呼び起こす訓練、すなわち『復習』を中心にした『勉強』をしてる? そうしないとどんどん新しい記憶に埋もれていっちゃって呼び起こせなくなるわよ。完全記憶能力が本当なら、そういった『勉強する必要が無い』んだけどね」上条「………………うう……何も言い返せない…………」禁書「……………………この部分は魔術の完全敗北かも」美琴「まあ、でも、アンタは自分が思っているほど頭が悪いわけじゃないわよ。このときのキザ男をちゃんと『頭を使って』撃退できてるわけだし、勉強の仕方を変えれば、アンタの右手がどうしても邪魔してしまう能力開発以外の科目の成績は伸びるんじゃない?」上条「そ、そうか! そうだ御坂! お前なら色んな勉強方法知ってんだろ? 俺に合う勉強方法を一緒に探してくれねえか?」美琴「ちょ、ちょっと! その壮絶なまでの期待に満ちた目は何!? いや教えてあげてもいいけどさ! あと近い近い!!///」禁書「とうま! なんで、短髪の手を力いっぱい握り締めてるかな!?」黒子「…………何ですの? この流れ…………イチャイチャできるとは思えない行【くだり】から自然にイチャイチャされてますの……」 「主人公気取りじゃねえ――――――――主人公に、なるんだ」禁書「とうま、かっこいいかも………それも、会ってたった三日の私を助けるために…………」上条「そ、そうかなぁ……いやぁ、そうまっすぐ言われるとさすがの上条さんも照れちゃいますよ」黒子(よぉし、よし、この流れですわよ。わたくしが望んでいたのは。さすがのお姉さまもこの行【くだり】では――――)美琴「どうしたの黒子。何か妙に悪い顔した笑い浮かべて拳を作ってぐっと体の横に引き寄せて?」黒子「いえお姉さま。実に『インデックスさんを助けようとする』上条さんの勇ましい姿に感動すら覚えたものでして」美琴「そう? でも私的には、なんか、コイツのイメージじゃないのよね」上条&禁書&黒子「「「は?」」」美琴「いや、何と言うか……そこのちっこいのを『助けよう』って決心するまでが長いっていうか、躊躇ってるって言うか」黒子「どういう意味ですの?」美琴「うん。このこぼれ話だと描写はされていないんだけど、そこのちっこいのと初めて出会ったときに、ホントは何もするつもりが無かったのに『とりあえず何かやった』っていう慰めがほしいだけで親身になってるフリしたり、炎の魔術師や女侍を相手にする時も、『勝てる』って判断できるまでは突撃しないで立ち竦んだり、記憶除去の儀式開始まで当初は嘘を吐き続けようとしたりとか、何か『今のアンタ』と違う人みたいなのよ。『今のアンタ』なら最初から本気で親身になるだろうし、『戦い』で、戦略上突撃しないってことはあっても立ち竦むなんてこともないだろうし、儀式にしたって開始直前まで諦めないで最後の最後まで何か手段を模索しようとするんじゃないかなって。まあ、そこまでの経験の差って言ってしまえばそれまでになっちゃうんだけど、私や妹達の時に一方通行に挑んだアンタを思うと、今回の一連の流れはどこか臆病かなって」黒子「……言われてみればそのような気も……そう言えば、わたくしを助けにきてくださったときはまったく躊躇いませんでしたわね。ビルが倒壊しかけてましたのに」禁書「…………私の知ってるところだと、ひょうかを助けようとしたときとか、ハイジャックを収めようとしたときとかも躊躇いはなかったかも」上条「まあ、俺はこの時の記憶はないわけだが、確かに俺にしちゃ深謀熟慮してる感は否めないか」美琴「素直に怖がってるって言えば?」上条「うぐ……」美琴「でも、私からすれば今のアンタの方が好きね。前のアンタだと、これじゃもしかしたら一方通行に挑まないで私に丸投げしてたかもしれないもん」上条「……なんか複雑だな……今の俺を肯定してくれるのは嬉しいが、前の俺を否定されてるみたいで……どっちも『俺』なんだが……」禁書「(ちょっと、くろこ! 短髪がさらっと「好き」とか言ってるかも!?)」黒子「(…………上条さんを『意識していない』時のお姉さまは上条さんに負けず劣らず無自覚なのでございますのよ…………公衆の面前で押し倒したり、一時間以上手を繋いで町を徘徊したり…………、上条さんの宿題をやるために目一杯すり寄ったり、とか平気で出来ますもの…………)」美琴「んー? どうしたの、二人とも?」黒子「いえいえ何でもございませんわ」禁書「そそ。短髪が気付いてないならそれでいいんだよ!」美琴「?」 教会が、元々何も問題なかったインデックスの頭に何か細工をしたんだ。 ――――上条はボロボロの右手をインデックスのおでこの辺りに押し付けた。「――――――――――――、って、あれ?」 起きない。何も起きない。 ――――インデックスのほっぺたやつむじの辺りをぺたぺた触ってみるが何も起きない、何も変わらない。 ――――ステイルをぶん殴った後、傷付いたインデックスを運んだ時にもあちこち触れているし、インデックスが布団の中で自分の素性を明かした時に上条はインデックスのおでこを軽く叩いたはずだが――――当然、何かが起きた形跡はなかった。 ――――ならば……まだインデックスに触れていない部分がある。「…………………………………………………………………、あー」 何かものすごくエロい方向にすっ飛びかけた頭を上条は無理矢理に戻す。美琴「…………」黒子「…………」禁書「…………」上条「やめて! その真っ白い視線は止めて!! 視線がとっても冷たくて痛いです!! 凍え死んじゃいそうです!!」美琴「分かったわよ。どうせこの時の『アンタ』は今の『アンタ』じゃないし。って、あれ? 次の戦闘シーンはカット?」禁書「うん、別にいいかも。というか、あの私はあんまり見られたくないんだよ」上条「ええっ!? 俺の一番かっこいいシーンだし、俺の有名な決め台詞があるんだけど!?」禁書「だって、とうまの説教長いもん。原作約3ページなんだよ」上条「そ、そんな理由で……………」黒子「んー。何か重要な出来事が……学園都市に関して何か致命的に重要なことがありましたような…………」 「あなた、病室を間違えていませんか?」 少年の言葉はあまりに丁寧で、不審そうで、様子を探るような声だった。 まるで、顔を見たこともない赤の他人に電話で話しかけるような声。 ――あれは記憶喪失というより、記憶破壊だね? 凍てつく夏の診察室で医者の放った言葉がインデックスの脳裏をよぎる。「とうま、覚えてない? 私達、学生寮のベランダで出会ったんだよ」「――俺、学生寮なんかに住んでたの?」「……とうま、覚えてない? とうまの右手で私の『歩く教会』が壊れちゃったんだよ」「――あるくきょうかい、ってなに? 『歩く協会』……散歩クラブ?」「…………とうま、覚えてない? とうまは私のために魔術師と戦ってくれたんだよ」「――とうまって、誰の名前?」「とうま、覚えてない?」「インデックスは、インデックスはとうまの事が大好きだったんだよ?」「ごめん。インデックスって何? 人の名前じゃないだろうから、俺、犬か猫でも飼ってんの?」 うぇ……と、インデックスは『泣き』の衝動が胸の辺りまでせり上がってくる。 けれど、インデックスは全てを噛み殺し、飲み込んだ。 飲み込んだまま、笑う。完璧な笑みとはほど遠い、ボロボロの笑顔にしかならなかったけど――――美琴「うえ……うえええ……えっぐ……えっぐ…………」黒子「イ、インデックスさん……これは切なすぎますわ………」禁書「…………自分のことだけど、本当にこれは悲しかったんだよ…………」上条(よし! 今回の作者、ここだけはぐっじょぶ! この後の行【くだり】をやると真相の前に、インデックスはともかく、御坂と白井には殺されてしまいかねんからな!!) 美琴「あ、これでお終いなんだね」黒子「うう……もう少し長くあってほしかったですの……(これでは上条さんとインデックスさんの仲を取り持つまで行けませんでしたわ……)」禁書「大丈夫! 充分だよ!」上条「というと?」禁書「どう短髪! とうまが私のために奮闘している姿は! これだけ絡んでる姿に短髪の割り込む隙はないかも!!」美琴「いや、何と言うか……別に何とも」禁書「ふっふーん♪ 強がらなくてもいいんだよ! これだけ見せ付けることができれば、とうまには短髪より私の方がふさわしいって、ここのスレ住人に思ってもらえるかも!」美琴「ええっと、それは多分ないんじゃないかな? まあ、ちょっとはアンタに対して優しくなってはくれるかもしれないけど根本は変わらないんじゃ……」黒子「そう言えばお姉さま」美琴「何?」黒子「今回のこぼれ話、お姉さまはとっても冷静に見ておられましたけれども何故でございますの? 普段のお姉さまでしたら、とっくに上条さんが何度か命の危険に晒されていたかと思うのですが……」上条「さらっと俺の命を何度も危険に晒すなよ!?」禁書「決まってるんだよ! ここまでやられたから短髪も身を引くことを考え始めたからなんだよ!」美琴「な、何に対して何から私が身を引くのか知んないけど、根本的なところでいい?」禁書「負け惜しみなら聞いてあげるかも!」美琴「? 負け惜しみって何よ? まあいいけど。ところで私、最初に言ったわよね? 『色んな意味で止めた方がいい』って」禁書「うん。一つはスレ違いの可能性、一つはスレ住人さんたちに受け入れてもらえるかどうか、ってところかも」美琴「まあ、それもあるけど、一番大事なことがあるのよ。確認するけど、アンタが『大好きなコイツ』は、このお話で紹介したコイツよね?」禁書「そうだよ」上条「あー……御坂の言いたいことが分かった……」禁書「え?」上条「…………いや、世の中には知らない方が幸せってこともあるよな」禁書「どういう意味?」美琴「…………今回ばかりはそいつの意見に賛成ね。アンタにとっては本当に知らない方がいいわよ。武士の情け。私も言うのやめた」黒子「どういう意味ですの? 黒子にも分かりかねますわ」上条「つまりこういうことだ。(インデックスが『大好きな俺』は『この時の俺』であって、けど『この時の俺』はもういないんだよ。それをインデックスに悟らせるってのは可哀想だろ?)」黒子「ふむふむ。あ……なるほど……でございますわ……」上条「だろ?」黒子「そうですわね。インデックスさん、ここはお姉さまと上条さんの言うとおり、インデックスさんはその理由を知らない方がよろしいです……わ……よ……?」美琴「…………」禁書「…………」上条「ど、どうしたんだ二人とも? 急にそんな前髪の影を濃くして、笑顔なのにちっとも目が笑ってない顔になって……」美琴「なぁんか、随分、自然に顔をそいつに近づけたわね……黒子……」禁書「とうま……随分、自然にくろこに耳打ちできたみたいなんだけど……」黒子「な、何でございますの!? どうして二人からどす黒いオーラが立ち上っておりますの!?」上条「えっ!? こんなんで二人のスイッチ入っちゃうの!? 嘘だろ!? 沸点低すぎ!?」禁書「くろこぉ……くろこは今回、私の味方だったはずなのにぃ……」美琴「ふぅん……アンタも趣味の幅が広いのね……それとも黒子の変態体質をゲンコロしようとしたのかしらぁ……」上条「な、何かヤバい雰囲気!! こ、これはマズイ!!」黒子「きゃっ! ちょっと上条さん!?」上条「喋るな! 舌噛むぞ!!」黒子「そうではなくて下ろしてくださいまし! わたくし、自分で走れますわ!!」上条「そんな暇あるか! 下ろしている間に追いつかれてしまうわ!!」美琴「っ!! またお姫様抱っこ!!」 禁書「くろこだけずるいんだよ!!」上条「逃ぃげるんだよぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」黒子「なんなんですかぁ!? このオチはあああああああああああああああああああああああ!?」
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「はっちくじぃい――――――――――――!!」 といつも通りの愛の抱擁と欧米風の軽い挨拶を交わした後の話。 八九寺の喜びの様子を伝えられないのは残念だが、いつもより過激に嬉しがっていたのは言うまでもない。 八九寺が恥ずかしがるから仕方なく割愛するだけだということを一応断っておく。 「聞いてくれよ、八九寺。この前京都に行ってきたんだけど、そこで変な人に会ったんだ」 「また女性がらみですか?」 「僕の女性関係はしっかりしているぞ! 戦場ヶ原一筋だ!」 「そうですか。その割には色んな人とキスしているわけですが……。今は違う話でしたね。 また怪異がらみですか?」 「僕がキスするのはお前くらいだぞ? で、その人のことなんだけどな、雰囲気が異様だったから初めは怪異かそれに関係する何かかもって思ったんだけどさ、なんか人間っぽかったんだよな。 和服を着た狐面の男でさ、なんていうか不吉なんだ。ちょっと貝木の雰囲気に似てた」 「今、変な告白をされた気がしますが……、きっと空耳でしょう。 貝木さんというのは戦場ヶ原さんを引っ掛けた詐欺師ですよね? それはまた変な人を呼び寄せましたね。さすがは阿良々木さんです」 「いや、僕のせいじゃないよ。向こうが勝手に突っかかってきたんだからな」 「そうなんですか。それでどんな人だったんです?」 「僕の目の前に立ったと思ったら よお、俺の敵 って言うんだ。 ヴァンパイアハンターとかキリスト教の特殊部隊とかそんな雰囲気じゃなくて、もっと異様で異質な異常な――何か嫌な感じがしたんだよ。 関わりたくはなかったから、無視して通り過ぎたんだけど、その人は僕にかまってほしかったみたいでな……追ってきたんだよ。ほんとしつこくてさ」 「それはまた迷惑な人ですね」 「ああ、本当にそうなんだよ。でもしばらく付きまとった後に間違いに気が付いたみたいでな、 後ろを通りかかった人がたまたま知り合いだったみたいで、その人に向かってまた よお、俺の敵 って言ったんだ。 何事もなかったように振舞うのが面白くて、ちょっと笑っちまった」 「変な狐さんがいたんですねえ。じゃあその狐さんのお相手は狸で、狸と狐の化かし合いをしているわけですね。 そこから派生して化物語シリーズが出来たわけですか。阿良々木さんのスペックはいーちゃんさんから来ているわけですね」 「僕は戯言なんか言えねえよ!!」 「突っ込み担当ですもんね。ですが影縫さんとは交渉しようとしたじゃないですか。それこそ戯言使いみたいになろうとしたわけですよね?」 「あれは見事に失敗だったな。忍野は圧倒的な力と膨大な知識の裏づけがあったから出来るのか?とか思っちまったけど、 単純に僕の考えが甘かっただけなんだろうな。これから色んな知識つけてみるか」 「ではまず戯言使いさんから学びましょうか。あの方は普通の運動神経のくせして殺し名や赤や橙に関わっていますからね。その上、奴隷までいますし……。 もうただの命知らずというわけでもありませんし、学べることはいっぱいありそうですね」 「馬鹿なフリしてるけど頭は良いし、度胸もあるからすごい人だよ。あの人は」 「阿良々木さんも誇っていい部分がありますよ」 「ん? そうか? どんなところだ?」 「この物語に出てくる女性みんなが阿良々木さんに惚れてますからね。そういうところです」 「ああ、なんだ、遠まわしに告白してるわけだな。僕もお前のことが大好きだぞ」 「さっき戦場ヶ原さん一筋だって言ったじゃないですか!!」 「照れてるのか? お前はお前の魅力があるからもっと誇って良いぞ」 「そうじゃありません!」 「だって『女性が惚れてる』って言っただろ?」 「『みんなが惚れている』って言ったんです!」 「ってことはお前が僕に惚れてるって解釈していいってことじゃないか。やっぱり遠まわしな告白だな」 「違います!」 「まあ、この話はこれくらいにしておいて、いや、なかったことにでもしてみようか。 もう一度始めからやり直すぞ」 「あれ、いいんですか? 阿良々木さんの方が有利な展開だったのに。 まあ話は随分ずれましたもんね。仕方ありません。じゃあどこから始めますか?」 「始めからだよ。出会いのシーンから」 「出会って阿良々木さんの言う挨拶が終わってからの方がいいと思いますが」 「遠慮するなって。僕らの出会いは大切だぞ」 「いいでしょう。では私は先を歩いていますね」 「ああ、頼む」 「では、失礼します」 そう言ってトコトコと歩いて行った。 リュックを背負った後姿は妙に可愛い。 僕は 「はちくじぃい――――――――――――――っ!!」 と叫び、後ろから抱き締め、思いっきりベロチューをした。 さっきの八九寺の告白に答えるためだったが、こんなことを八九寺にするのは初めてだ。 案の定、八九寺は怒った。 照れているだけだと解釈しておこう。 戻る
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後悔と決意 ◆mtws1YvfHQ 「血の匂いがするな」 針金のようにほっそりとした男、零崎双識は鼻を動かしながら思わず苦笑いしていた。 外まで微かに血の匂いを漂わせる場所、そこはクラッシュクラシックと言う名のピアノバー。 零崎一賊三天王の一人、≪少女趣味≫にして『逃げの曲識』こと、零崎曲識の牙城とも言える場所。 そこから血の匂いがすると言う事はつまりそう言う事だろう。 「早いなぁ、まったく」 呟きながらクラッシュクラシックへと足を踏み入れた。 踏み入れ、そして、自分の考えがどれほど甘かったかを思い知らされる事になる。 「トキー? それともアスかい? ど――――――………………」 クラッシュクラシックの中、立ち止まった零崎双識は、 「……そんな」 気付けばそんな声を漏らし、膝を付いた。 双識の視線の先、そこに一人の男の姿があった。 胸にぽっかりと穴を空け、血に沈む零崎曲識の姿が、あった。 首を振りながら四つん這いに近付く。 「トキ? ――そんな、そんな……トキ? トキ? 嘘だろ? 冗談だろ? トキ――――」 近付き、曲識の身体に触れる前に止まった。 触るまでもなく、紛れもなく、既に、死んでいた。 胸から流れ出しその身体や服を濡らしていた血は既に止まって、死んでいた。 清々しいほどの安らかな笑顔を浮かべて、死んでいた。 普段から弾いていたピアノの傍で、死んでいた。 零崎曲識は、死んでいた。 死んでいた。 死んでいた。 死んでいた。 死んでいた。 「――――――――――――」 家族の死。 それが、容赦なく双識を蝕んだ。かと言えば、そうではなかった。 仮にも長兄、それでも≪自殺志願≫、だからこそ≪二十人目の地獄≫。 七つの殺し名に名を連ね平均年齢三十と少しが普通の裏の世界に身を置く零崎一賊にとって、身内が死ぬ事など特別珍しい事でもない。 然程の時間も掛からずに正気を取り戻し、黙々と死体を調べ始めていた。 「――馬鹿な」 一通り死体を調べ終え、ようやく零崎双識が吐き出せたのはその言葉だけだった。 調べれば調べるほど、殆ど抵抗した形跡が見当たらない。まして、逃げようとした形跡など皆無。 この二つが意味する事を頭の中で練り合わせ吐き出したのが「馬鹿な」の三文字だった。 零崎曲識は、抵抗する暇もなく、逃げる余地もなく、殺された。 伊達ではない、≪逃げの曲識≫が。 ただ、唸る。 つまりこれから先、曲識に逃げる余地すら与えない相手がいる中でも、家族を見付け、真庭忍軍を潰し、なおかつ曲識を殺した相手を特定して殺す。 この三つをこなさなければならないと言う事。 「暢気に学校の更衣室をあさ……這入……盗……侵……――ってる場合じゃなかったか」 うふふ、と笑って見せるがそれはどうしようもなく渇いた声しか出ていなかった。 もう一度、曲識の死体に目を向けた。 「…………ん?」 不意に、曲識の傷の穴に何か光る何かを見付けた。 若干躊躇いながらもその光る何かを指先で取り、眼前に寄せた。 それは、何か刃物の欠片。それもナイフや刀などではない、これは、 「……カッターの刃……かな?」 血に塗れ過ぎてどうにも確信に到るには少々物足りないが、カッターナイフの刃の一部の様に見えた。 ふむ、と黙る。 黙りながら、曲識を棺桶に入る時の格好にさせ、服装もそっとただし銀縁眼鏡――伊達眼鏡である――を外し、エリミネイターを取り出し、さっと動かした。 それから曲識の顔そっとに付けた。 レンズには眼鏡を外すか顔を物凄く近付かないと見えない薄く小さな文字で、「二度目の放送後ここ」と書いた。 零崎曲識を知る者なら眼鏡など掛けない事を知っている筈だし、零崎双識を知っている者ならこの眼鏡が双識のだと分かる筈。 更にこの店を知っている者など、零崎一賊三天王の一人、≪愚神礼賛≫こと零崎軋識しかいない。文字通り個人にしか分からないメッセージである。 ここまでくれば最早、軋識がいないと考える方が不自然だからした行動。 双識はそっと曲識から離れ、高らかに言う。 「地獄に居るだろう兄弟、零崎曲識。零崎双識が誓う。これから先、私は≪自殺志願≫としてではなく≪二十人目の地獄≫として、責任を持ってここにいる他の兄弟を見付け、全力を持って守る。 いや、守って見せる。この身が例え地獄の修羅になろうとも絶対に守る――――だから、何の心配もなく心労もなく気兼ねもなく気負いもなく騒乱もなく動乱もなく災厄もなく災難もなく、ただ、安らかに眠っていてくれ」 一息に言い終え、そして手と手を合わせ目を瞑った。 黙祷。 静かに、時は過ぎる。 「…………すまない」 その呟きと共に一つの雫が床に落ちた。 それは双識の涙。 幾つかの涙が双識の瞑った目尻から頬を辿り、床へと落ちたものだった。 裏の世界に居る者にとって身内が死ぬのは珍しくない。珍しくないからと言って、悲しくないかはどうかは全くの別の問題。 「…………すまない…………すまない…………」 クラッシュクラシックの時は、静かに過ぎて行く。 【1日目/黎明/C-3クラッシュクラシック】 【零崎双識@人間シリーズ】 [状態]健康 [装備]エリミネイター・00@戯言シリーズ [道具]支給品一式、体操着他衣類多数、血の着いた着物、カッターの刃の一部、ランダム支給品(2~6) [思考] 基本:家族を守る 1:他の零崎一賊を見つけて守る 2:零崎曲識を殺した相手を見付け、殺す 3:真庭蝙蝠、並びにその仲間がいれば殺す 4:二度目の放送の後にクラッシュクラシックに戻る [備考] ※他の零崎一賊の気配を感じ取っていますが、正確な位置や誰なのかまでははっきりとわかっていません ※現在は曲識殺しの犯人が分からずカッターナイフを持った相手を探しています [Cー3クラッシュクラシック内] ※零崎双識の眼鏡を掛けた零崎曲識が横たえられています。 また、眼鏡にはかなり小さく「二度目の放送後ここ」と書かれています。 殺人鬼の邂逅 時系列順 夢の『否定』 殺人鬼の邂逅 投下順 夢の『否定』 「それでは零崎を始めよう」 零崎双識 冒し、侵され、犯しあう