約 1,954,373 件
https://w.atwiki.jp/busou_bm2/pages/52.html
F3クラス F2クラス F1クラス F0クラス(クリア前) F0クラス(クリア後) F3クラス 優勝賞金 1000spt 優勝賞品 (Lc)スーパーシルバーストーン 出場するには以下3試合のクリアが必要 F3予選① F3予選② F3出場権獲得バトル ランク マスター 神姫 入手物 備考 19 柴田勝 プルミエ - - 18 柿崎静馬 ナギ - - 17 三毛猫ベンガル コモモ - - 16 柏葉剣 ルーデル - - 15 山中美幸 ライラ - - 14 赤橋瞳子 ハヤテ - - 13 足利崇文 紅葉 - - 12 シルバー・グレイ マリー - - 11 犬童太 ハナ - - 10 軍曹 三等兵 - - 9 ダリル・ブレナン ドロシー - - 8 吉川素子 アローズ - - 7 猪苗代孝美 ふゆなぎ - - 6 春夏冬 あきな - - 5 双蜂 ベル - - 4 立花茂 銀千代 - - 3 ケンプ 黒姫 - - 2 給料シーフ シルファ - - 1 小早川千歳 リリス - - F2クラス 優勝賞金 3000spt 優勝賞品 (棒)スタンロッド 出場するには以下5試合のクリアが必要 F2予選① F2予選② F2予選③ F2予選遠距離攻撃バトル F2予選出場権獲得バトル ランク マスター 神姫 入手物 備考 19 吉川素子 アローズ - - 18 猪苗代孝実 ふゆなぎ - - 17 双蜂 ベル - - 16 鍋島樹里 みおん - - 15 南部蒼太 フレンダー - - 14 小早川千歳 リリス - - 13 チョコレッタ・G アンネ - - 12 立花茂 銀千代 - - 11 豪徳寺みか まりぃ - - 10 ケンプ 黒姫 - - 9 給料シーフ シルファ - - 8 真田有希那 キリカゼ - - 7 練馬大将軍 ミュー - - 6 偉吹玲人 まお - - 5 得川義文 葛葉 - - 4 痴豚 ミランダ - - 3 嶋渓フミカ エイル - - 2 ドグラ・モゲラ 菊花 - - 1 山中日向 葵 - - F1クラス 優勝賞金 5000spt 優勝賞品 (Gt)Zel ガトリングキャノン+SK 出場するには以下7試合のクリアが必要 F1予選① F1予選② F1予選③ F1予選④ F1予選武器制限タッグ F1予選火器属性タッグ F1出場権獲得バトル ランク マスター 神姫 入手物 備考 20 - - - - 19 - - - - 18 - - - - 17 - - - - 16 - - - - 制限タッグ戦は各タッグバトルをクリアしないと出ないので注意 前提終了後にヴァルハラ関連のイベントを消化するまで大会に参加できません (葉月との会話後に自宅でイベントがあるので要確認) F0クラス(クリア前) 優勝賞金 10000spt 優勝賞品 出場するには以下9試合のクリアが必要 F0予選① F0予選② F0予選③ F0予選④ F0予選⑤物理武器制限 F0予選タッグバトル F0予選物理属性タッグ F0予選光学属性タッグ F0出場権獲得バトル ランク マスター 神姫 入手物 備考 20 - - - - 19 - - - - 18 - - - - 17 - - - - 16 - - - - F0クラス(クリア後) 優勝賞金 20000spt 優勝賞品 以下から順番で1つ (双)クルイーク+NS (斧)ガンアックス+KT (腰)フリムファクシ+CL (背)白き翼+RD ランカーはメインストーリーのキャラがランダムで決定する。 タイトル獲得後は返上しなければそのまま2位からスタート。 返上するとランカーと賞品が変更され20位からスタート。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1936.html
鋼の心 ~Eisen Herz~ 登場神姫の武装紹介 ~その他編~ 焔星(エンシー) 【壱式=炎(ホノオ)】 焔星の基本形態。 強力無比な【プロトン砲】を主兵装に、【レーザーブレード】や【シールドファング】、【オートガン】等で武装している。 基本的には回避主体の軽量級神姫だが、プロトン砲の火力は凄まじく攻撃力は極めて高い。 二機の【ぷちマスィーンズ】である【光阴(コウイン)】、【闇阳(アンヤン)】との連携を駆使する事で、ステータス以上の戦闘力をも発揮できる。 ただし、【光阴】、【闇阳】は、高い性能の代償として稼働時間が短い為、こまめな補給を行う必要があるが、その際の補給は、本体との接触により電力の譲渡と言う形で行われる。 その電力を生み出す為の大型ジェネレータをバックユニットに内蔵している上、プロトン砲とシールドの重みも加わり、機動性を維持する為に装甲の大部分をオミットする必要があった。 大型ジェネレータは、【ぷち】への補給以外にもプロトン砲のエネルギー源としても利用される。 【式神弐式=光阴(コウイン)】 浮遊移動を駆使する近接防御型の自律兵器。 上半身のみという特異な形態ながら、非常に高い装甲防御力と切断力の高い大鎌【デスサイズ】を有し、近接格闘戦で相手を追い詰める。 作中では使用していないが、飛び道具として双発式の【小型イオン砲】を装備している。 腕と頭部を本体内部に収納する事で球状の防御形態へ変形し、更に守備力を向上させることも可能。 高性能かつ多彩な装備を有するものの、そのエネルギー源は小型のバッテリー一つでまかなわれている為、こまめな補給が欠かせない。 【式神参式=闇阳(アンヤン)】 四足による安定性を活かした精密砲撃を駆使する砲撃支援型の自律兵器。 ある程度の連射力と威力を両立させた速射砲二門を主兵装とし、後方から焔星本体や【光阴(コウイン)】を援護する。 更に、変形する事で高速飛行も可能であり、砲撃の最適ポイントへと素早く移動することが可能。 また、飛行モード時に焔星本体を上に載せ、ボードアタックを敢行する事も出来、用途は多岐にわたる。 エネルギーの消耗が【光阴】ほど激しくないので頻度は多少落ちるものの、補給が必要なのはこちらも同じ。 【真鬼王=零】 焔星の高速戦闘形態。 従来型の【真鬼王】とは真逆に、速度と機動性を向上させる事を目的とした形態であり、焔星本体が、【光阴(コウイン)】、【闇阳(アンヤン)】と合体する事で形成される。 両ぷちとの合体により、それぞれのコンデンサを活用することが出来るようになるため、主兵装の【プロトン砲】もリロード時間が短縮され、発射間隔が短くなる。 また、【デスサイズ】、【レーザーブレード】、【オートガン】等も使用可能で、攻撃面に隙は無い。 巨大な割に装甲防御は然程高くも無いが、強化される機動性で攻撃を回避する事が出来る為、生存性は高い。 なお、【零】の高速戦闘能力は、機体に直結される二機の【ぷち】が焔星本体のAIとCSCを補助することで実現している。 【プロトン砲】 非常に高い威力を持つエネルギー砲。 榴弾砲と同様に、着弾地点で爆発を起こす性質があり、回避するのが困難な武器。 その威力、攻撃特性の代償として重量とリロード時間と言う枷を持つ。 【零】形態では【ぷち】用のバッテリーを流用する事で、リロード時間の大幅な向上を得ている。 【シールドファング】 【炎】形態時に盾となる部分を展開し、大顎として敵に食いつかせる武器。 奇襲性が高く、飛行タイプなどの脆弱な装甲ならば食い破る威力も持つが、重装甲タイプの神姫には歯が立たない。 本来は噛み付く事で動きを止め、【ぷち】でトドメを指す為の補助的な武器。 【デスサイズ】 単分子カッターを内蔵した長柄武器。 作中では使用していないが、大鎌、薙刀、長斧の三形態を使い分けられる。 切断力は凄まじいものの、少々重く扱いづらい面もある。 実は市販されている典雅の製品の一つ。 【レーザーブレード】 アーンヴァルのレーザーブレードを出力強化したもの。 威力はノーマルタイプに比べて向上しているが、稼働時間で劣り、充電に必要な時間も長い。 もちろん、威力が高いといってもカトレアはおろか、フランカーのものよりも出力は劣る。 ただし、通常の神姫相手に格闘武器として用いるならば、充分に強力な性能。 【オートガン】 【炎】、【零】、どちらでも使用できる小型火器。 通常のハンドガンとして手に持って使用する事も可能だが、脚部にマウントしたまま自動的に稼動し、発砲する事もできる。 威力は無改造のハンドガンと同じでしかないが、自衛火器としては有用であり、近接防御に一役買っている。 歌憐(カレン) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (karen001.jpg) 【重装潜水装備(メキアリル)】 目立たないものの、実はかなりの実力者である藤堂晴香の神姫。イーアネイラ型。 重装潜水装備となる【メキアリル】ではサポートマシンである【アイオール】をそのままバックユニットとして装備し、水中での機動力と攻撃力を強化している。 カレン最大の特徴は、主兵装である【オルフェウス】がギタータイプに改造されている事で、音響兵器としての性能向上に加え、そのまま近接武器としても使用可能。 特別に【エレメンタルソング】と銘を与えられているこの【オルフェウス】は、弦を爪弾く事でエッジ部分が共振を起こし、刺突のダメージを格段に向上させられる。 近接戦では、相手に突き刺したまま『演奏』する事で相手の内部(電子機器)に直接攻撃できる。 要するに轟鬼の『雷電激震』 背面ユニットで目立つ二器のサーペントは、【エレメンタルソング】に砲身を共振させる事でその効果を増幅するアンプの役目も持つ。 もちろん直接メーザー砲としても使用可能で、各種魚雷やニードルガンなどと合わせ、カレンの絶大な水中戦闘能力を支えている。 水中戦に限れば作中最強で、フブキにすら抗し得る神姫。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (karen002.jpg) 【軽装陸戦装備(メルリンク)】&【自立型随伴砲台(アイオール)】 9話で使用した軽装の陸戦装備。 本来肩装備のニードルガンを合体させ、ツインランサーにしているが武器はこれと【オルフェウス】だけ。 余談だが【エレメンタルソング】が開発されたのは大会直前なので、9話の時点では武器は普通の【オルフェウス】だった。 サポートメカである【アイオール】は、水中行動しか出来ないという制約はあるものの、水中戦では単独でも陸戦型の神姫を倒しうるほどに強力。 高い移動速度と圧倒的な火力を武器に、水中戦を制するだけでなく、VLS(垂直発射ミサイル)で陸上への支援攻撃も行える。 カレンの18番である【霧】も【アイオール】本体、及び発射されるミサイルから散布する。 天使型MMSブラック・アーンヴァル 試作開発段階のプロトタイプアーンヴァルをコピーした擬似神姫=マリオネット。 正確には神姫でもMMSでもないロボット。 旧海底資源掘削プラントで行われた戦闘(バトル)においてフブキ側の手勢として数千機が投入された。 CSCを搭載しておらず、本体内蔵のAIが司令塔からの大まかな指示で行動する方式。 もちろん性能は通常の神姫は及ばず、数で攻める物量戦でその真価を発揮する。 件の旧プラント攻防戦においては数種類のブラックタイプが確認されており、それぞれに用途が異なる。 神姫と違い柔軟な判断が出来ない為に最初から役割を分担していた物と推測されるが詳細は不明。 【TYPE/α】(写真上段) LC3レーザーキャノンで武装した空戦砲撃戦タイプ。 小回りは利かないものの、最大速度は最も早く装甲も(比較的)頑丈であった。 反応速度等に難のある擬似神姫だが、武装の威力は通常の神姫と変わらず、特にこの【TYPE/α】は突入側の最大の脅威となっていた。 頭髪はロングであり、レーザーの発熱を放出するヒートシンクの役割を果たしていた。 【TYPE/β】(写真中段) 空中格闘戦(ドッグファイト)に特化した戦闘タイプ。 上記の【TYPE/α】とは比較にならない旋回性能を持ち、射程こそ劣る物の時間当たりの総火力でも勝っていた。 手持ち武装のレールガンは後に市販される物とは違い、本体から電力を供給されている為、手首のジョイントに固定する必要があり運用には多少の難が見られる。 格闘専用のレーザーソードと防御用のシールドを一つづつ持った最もバランスの良いタイプでもある。 頭髪はポニーテールで、利便性と緊急時の放熱性能を秤に架けた結果だと思われるが、マリオネットにその様な判断が出来たのかは不明。 【TYPE/γ】(写真下段) 屋内白兵戦に対応した陸上歩兵タイプ。 装備は最も安価で、施設内に大量に配備されていた機種。 しかし、過半数を占めていた主力部隊は、たった一機の神姫に一瞬で撃破されており運用には問題点が残っていた物と推測される。 火器はアルヴォ系のSMGであり対神姫戦には十分な威力だが、特筆するべきような機構は見受けられない。 屋内での密集戦を想定してか頭髪は短く、過熱の多い武装の使用が出来なかった物と推測される。 尚、この戦いの後回収されたこれらのブラックタイプを参考にFrontLine社が開発した物が、トランシェタイプのアーンヴァルであるとも言われているが、同社から公式の発表は無い為に詳細は不明。 サソリ型MMSアルアクラン 神姫事業の先駆けであるグループK2が開発した試作神姫。 一体の神姫に極限の装甲と火力、それを支えるパワーを持たせたテストベッド機。 商品化する際の価格がストラーフやアーンヴァルに対し3倍ほどに上る為、試作段階で企画が終了している。 後にUnion Steel社が神姫事業に参戦する際、開発資料として譲渡されており同社のティグリース、ウィトゥルースの雛形ともなった。 主な武装は 【荷電粒子ビーム砲】×1 【2連装速射機関砲】×1 【電熱シザーアーム】×2 特筆するべき性能としては斥力場浮遊による滑走能力が上げられるが、これは単体では完成しておらず、バトルフィールドに予め電磁レールとして使用できる磁場発生装置が必要となる。 鋼の心本編の最終決戦場となる、旧資源掘削プラントには重要設備付近にある大部屋にこの電磁レールが予め敷設してあり、一体ずつのアルアクランが配備されている。 また、その電磁レールを利用し、主砲である【荷電粒子ビーム砲】を発射後に湾曲させる能力もあるが、滑走機能同様にレールの敷設された室内以外では使用できない。 余談だが、基本的に試作タイプの情報は他社に公開されない為、後にMagic Market社がサソリ型MMS(グラフィオス)を作成したのは単なる偶然である……。 清姫(キヨヒメ) 数多の重火器で武装し、強固な電磁装甲で身を守る巨大な神姫。 乱戦においては最強とも言われており、天海におけるランクは2。 火力の高さは言うまでも無いが、格闘能力、機動力も決して低くは無い。 非常に有名な神姫ではあるが、その実態は謎に包まれており、オーナーの正体すら定かでは無い。 一部では、イリーガルであるとも噂される。 幾度かバージョンアップを受けているが、現在(大会時)の搭載火器は以下の通り。 【3.5mm滑空砲】 主砲となる、インターメラル製の超大型滑空砲。 火力は凄まじく、直撃を受ければ如何なる神姫とてひとたまりも無いと言う、文字通りに必殺の火器。 重量がある為に取り回しが難しく、近距離では照準をつけるのは困難だが、破壊力はそれを補って尚余りある。 【1.2mm滑空砲】 副砲は【FB256 1.2mm滑空砲】と同様のもの。 腕部に内蔵されており、非常に広い射角と操作性を持つ。 威力では【3.5mm滑空砲】に劣るものの、近接戦でも使用可能である為に使用頻度は高い。 【1.0mm狙撃砲】 超長距離での主力となるロングバレルキャノン。 他の砲と同じく行進間射撃も可能だが、静止状態における精度が極めて高く、大口径の狙撃銃としても機能する。 ある程度の連射も可能で強力な弾幕を展開し、対空射撃を行う事も可能。 【0.8mm速射砲】 連射性に特化した小口径滑空砲。 清姫の弾幕の真髄とも言える火器であり、これと【ガトリングガン】の併用は極めて強力。 弾種は近接/時限信管の【榴弾】であり、対空高射砲としても機能する。 【ガトリングガン】 小口径の銃弾を極めて速い速度で連射する機関砲。 清姫の火器としては比較的小型だが、通常の神姫であれば主兵装であっても過剰とも言える程の火力である。 【6連短距離ミサイル】 左右連動で、合計6発の誘導ミサイルを発射するミサイルポッド。 短距離と銘打たれているが、通常の神姫の射程距離よりも遠くまで攻撃可能。 誘導性が極めて高く、飛行型、高機動型の神姫にとっては致命打となる。 【2連長距離ミサイル】 理論上フィールドの端から端まで届く長射程の巡航ミサイル。 威力は【3.5mm滑空砲】にも匹敵する程であり、極めて強力。 装弾数が少なめなのが弱点。 【レールガン】 電磁加速された小口径高速弾を発射する武器。 装甲貫通性が極めて高く、ジュビジーの【キュベレーアフェクション】ですら貫通する。 破壊力そのものは【榴弾】に比してやや劣る。 【スプレッドランチャー】 散弾のように拡散する【榴弾】を発射するランチャー。 比較的射程距離は短いものの、面制圧火器であり、広範囲を一瞬でなぎ払う。 更に連射も可能であり、主砲とは別の意味で凶悪な武装。 【小型機銃】 至近距離や小型目標への射撃に使用するバルカン砲。 補助的な兵装であり、威力も普通の神姫の副砲並で極立った特長は無い。 【Sマイン】 爆発し、周囲に散弾をばら撒く近距離用特殊兵装。 無差別攻撃であるため、清姫自身も攻撃を受けるが、散弾の威力は清姫の装甲で弾く事が可能である為、敵だけが被害を蒙る。 これを防ぐような重装甲の敵はそもそも至近距離まで近寄れない為、低い威力に問題は無い。 リーヴェレータ(リーヴェ) 飛行型かつ、重量級という極めて特異な神姫。 飛行速度は極めて遅く、他の飛行型はもちろん、平地であればトライクやティグリース、果てはハウリンにすら移動力で劣る事もある。 ただし、装甲はストラーフをも凌ぎ、攻撃力は極めて凶悪。 また、移動力の低さも地形の利用(悪路へ追い込む)や高度を下げながら飛行する事で加速を行い、補うことが可能。 空対空戦には向いていないが、バトルロイヤルの特性上飛行タイプは遭遇率が低く、リーヴェの装甲を貫けるだけの重火器を有さない事が殆どなので、結果として生存性は極めて高い。 主な兵装は機体下部の大型連装機銃と各種爆弾。 爆弾は【無誘導爆弾】【レーザー誘導爆弾】【燃料気化爆弾】【クラスター爆弾】【テルミットナパーム弾】等を多数有しており、彼女の真下は如何なる神姫もその生存を許されない地獄と化す。 実は重過ぎる重量をフロートで浮かして、ターボプロップで移動するという飛行船のような移動法である。 普段はお淑やかだが、バトル中は性格が豹変する。 それはもう、別人レベルで……。 何か溜まっているのかも知れない。 アーシュラ 【アトラクアナクア】 パワー最優先のチューンナップを施されたストラーフ。 天海市の神姫センターでも上位に位置する神姫の一人で、ランクは6。 最大の特徴は6本装備の【チーグル】であり、近接格闘で右に出る者はいない。 ただし、反応速度を向上させる為、思考能力を極限までカットしてしまう為、戦況判断が不得手。 過去に、「蜘蛛らしく糸を吐く能力」を付与された事があったが、自分で張った蜘蛛の巣を敵と認識し、即座に殴りかかった事がある程におバカ。 当然、正式採用は見送られた。 トリオ・ザ・サーべラス(Cerberus) 三機一組で活動するサーべラスの構成機体。基本的に三機とも装備は同一。 概要としては、ハウリンの標準装備をベースに、カスタムアップされた強化型ハウリン。 主兵装は【吠莱壱式】と【ヒートサーベル】(レーザーブレードではない)。 補助兵装として【拡散ビーム砲】(頭頂部の“耳”部分)を装備している。 ただし、【拡散ビーム砲】は出力不足で目くらまし程度の効果しかない。 機動面では、極小タイプのフローターユニットを内蔵しており、地面の上を滑走移動する事が可能で、通常のハウリンの比ではない高速移動を可能としている。 更に、装甲も充分に頑丈で、ハウリンタイプの特徴である頑強さと相まって高い耐久性を持つ。 しかし、これ程の高性能でありながら何故か戦果が振るわず、天海最弱の3機という不名誉な知名度を持ってしまっている。 三機の連携による、非常に強力な必殺技を持っているらしいが、未だ公開された事はない。 因みにオーナーは黒井三兄弟。 高校3年生の三つ子であるらしい。(黒い三年生!!) また、構成する三人のハウリンは戦闘中の呼称をα、β、γと言う記号で呼称するが、本名は別にあるとか。 鋼の心 ~Eisen Herz~へ戻る -
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1849.html
鋼の心 ~Eisen Herz~ 用語集 ああ~、斉藤センセがメイド服に着替えてる~っ!! アイゼン アミバ アルストロメリア 居合い抜き 伊藤組 伊東美空 イチャラブ展開 ウイングユニット 運 運転免許 エグゼブレイカー(↓→P) エスカレーター お出かけ袋 お花畑 お姫様抱っこ 音響センサー 音響兵器 か火器管制プログラム 角砂糖 刀 カトレア カスタム ガトリングガン 眼球同軸光線砲 機械脚 騎士 キャノン砲 筐体 クオーター 愚民 撃墜 極道 さ斉藤浅葱 CSC 島田雅 島田祐一 銃声 自立型支援兵器 スクール水着 ストレリチア スナイパーライフル スラスター セタ 戦闘機 た大気圏離突入 弾道計算 着弾観測 直感 デルタ トラップ ドリル な忍耐 はバーニア ハインド 化け猫 バット バトルロイヤル 花の四姉妹 パワーアーム パワーダイブ ハンドガン 飛行型神姫 土方真紀 土方京子 標準装備 ブーゲンビリア フェータ フライパス ブラックアウト ホッケーマスク ホバリング まマスター マヤア 巫女 みこみこナース ミサイル 美空のポシェット(鉄板入り) 京子のバイク 村上衛 メイド メガスマッシャー メンテナンス や槍 要塞さん 予測射撃 らリーナ・ベルウッド 榴弾 レーザー レーザーソード レールガン レライナ わわさび あ あ~、斉藤センセがメイド服に着替えてる~っ!! アミバのトップを防ぐ呪文。 村上衛を召喚する為に使用する。 魔方陣、及び魔力を必要とせず、即座に対象を召喚できる、クラスにしてEXレベルの儀式魔術。 最早魔法と呼んでも差し支えない魔術式だが、村上衛の召喚にしか効果が無いのが難点。 アイゼン アミバのトップを防ぐ主役神姫。 タイプはストラーフ。マスターは島田祐一。 俗称アイゼンさん。 無表情の無口っ娘。 突飛な言動が一部(主に祐一)から恐れられている。 アミバ 自称天才。 メイドの土産を持っている。 因みにある意味で最強のキャラ、鑢七実の下位互換機種。 アルストロメリア 京子の神姫、花の四姉妹の次女。 超回避能力を持つ高機動型神姫。 姉妹中、攻撃力は最弱だが戦闘力は最強と言うトンでも神姫。 と言うより、他の姉妹が偏り過ぎなだけ。 姉妹の仲では真っ当に強いタイプ。 居合い抜き 鞘から刀身を引き抜く動作を、そのまま攻撃に繋げる一種の剣技。 元来は不意の襲撃に対する後手として考案されたが、抜刀時の剣速とそれがもたらす威力に着目し、業(ワザ)として昇華されたもの。 踏み込みと同時には行えない(威力が激減する)という欠点こそあるものの、迎撃、及び近接戦闘に対しては究極といって良い攻撃手段となる。 余談だが、フェータは飛行と組み合わせる事で“移動しながらの抜刀”と言う反則技を可能としている。 伊藤組 伊東美空の実家。 極道屋さんであり、不動産、建築業を生業としている。 美空はそこの娘さんである為、ある意味では社長令嬢。 因みに合言葉は『絶好調』。 結局の所、変態の集団。 伊東美空 勝気で強気な女の子。フェータのマスター。 暗く重い過去など何処吹く風で今日も暴れる暴走娘。 緋室灯に匹敵し得る料理の才能を有する。 イチャラブ展開 浜辺でサンオイルを塗る。食べさせっこをするなど、恋人同士で行うむつみ事全般。 女の子の夢であると同時に、男の子は何故か嫌がる傾向にある。 永遠の謎。 ウイングユニット 神姫に飛行能力を付加する為の装備。通常は背面にバックユニットとして装備される。 重量制限が厳しく、武装や装甲を切り詰めねばならない為、戦闘能力に大きな制限がつく。 その反面、圧倒的な機動力と回避力を得ることが出来、1対1の戦闘においては多大なアドバンテージを得られる。 バトルロイヤルでは敬遠されがちな装備だが、使いこなせばある種の極致へ到達することも可能。 運 最強のパラメータ。 これが極めて高いと、それだけで無敵である。 島田雅の運の良さはラッキーマンの数万倍にのぼると言う。 運転免許 国家から自動車の運転と言う技術を行使する事を認められた証。 国家の定める道路交通法に違反した場合、取り消される事がある。 何故か、『鋼の心』内の女性キャラ(大人限定)は、全員危険な運転の常習犯。 エグゼブレイカー(↓→P) 鉄山なんとか。 肩から行う体当たりと言うのが端的な説明。 ゼロディバイドと言うポリゴン格闘ゲームで、主役各である攻性プログラム『ゼロ』が得意とする技。 伊藤美空が本能的に使用する。 エスカレーター 動く階段。 と言ってもキャタツラーの事ではない。 もちろん歩いたり噛み付いたりもしない。 エレベーターと言い間違えやすい。 コンセントがあったら触ってはいけない。特にアヴドル。 リーナが苦手なもの。 お出かけ袋 アイゼンが外出の再に持ち歩くポーチ。 中にはパソコンと接続する為のUSBケーブルや、簡易クレイドルなどが入っている。 因みに魔窟であり、中に何が入っているのか正確に把握しているのはアイゼンだけ。 お花畑 キャッキャウフフの舞台。 或いはあの世。 死んだバァちゃんの団体さんが手招きしてたりする。 お姫様抱っこ 女の子の夢。 体重に自信が無いとねだれない。 せがまれたら男はなんとしても完遂するべし。 頑張れ、男の子! 音響センサー 音で探知する索敵装置。 静粛性を重視した神姫は稀である為、非常に有効な索敵装置として機能する。 『鋼の心』ではセタやデルタが装備しているが、彼女達のセンサーは非常に高性能で、神姫そのものの稼動音を探知できる為、理論上あらゆる神姫を索敵可能である。 音響兵器 神姫の武装の一種。 中枢部の制御機構と共振する音波を放射する事で、不回避攻撃を行う。 威力面で難が有るものの、装甲防御を無視できる特性から重量級の神姫には極めて有効な武器の一つ。 音波振動を収束して放つメーザーとは似て非なるモノ。 か 火器管制プログラム 神姫に銃火器を使用させるためのプログラム。 銃器の使用方法から分解整備などのマニュアルをも含む。 角砂糖 マヤアの好物。 彼女を買収するのに極めて有効。 …と言うか、食べ物なら何でもOK。 刀 日本刀の俗称。 神姫の武装としても一般的な物の一つだが、扱いこなすには習熟が必要。 切断力に長け、熟練の神姫が扱った場合、鉄板すら容易に切断する事が可能だが、少しでも太刀筋を違えると折れる危険性もある。 この武器を扱う神姫は(見た目だけで使用しているのでなければ)、熟達の剣技を有する事が殆どであり、ほぼ確実に強敵である。 カトレア 京子の神姫。花の四姉妹の長女。 良識的で常識的な思考の持ち主。 元々は村上衛の神姫だった。 尚、他の姉妹はカトレアにちなんで、最後が『ア』で終る花の名前、を名乗っている。 つまり、本名なのはカトレアだけ。 カスタム 改造の意味。 パーツの交換から調整、自作まで様々な段階が存在する。 ガトリングガン 3~8本の銃身を束ねて使用する事により、銃身の冷却を容易にした機関銃の一種。 トリガーを引いてから発射までにタイムラグがある事や、最初の数発が拡散してしまうなどの特徴がある。 また、機構上大型になる傾向があるものの、威力そのものは単銃身の機関銃より大きい場合が殆ど。 作中ではヴァッフェバニーのミニガンなどもガトリングガンと呼ばれているが、これは祐一がそう呼称している為。 眼球同軸光線砲 視線と同軸で放たれる破壊光線。 漫画家、永野護の漫画、ファイブスターストーリーズの8巻でヤクトミラージュが披露した武器。 同作品では珍しいMH(モーターヘッド)が使用する飛び道具攻撃の描写であり、一撃で敵陣を焼き払い、直撃させればMHをも一撃で破壊する強力な武器。 如何でも良いが、これを使用した後のパルテノ(搭乗者)のシーンは大爆笑ものだと思う。 それでも血の十字架は攻撃してないあたり、パルテノもファティマだな、と思ったりもした。 機械脚 神姫素体の脚部を丸ごと換装するタイプのレッグユニット。 通常のブーツタイプ(素体脚に履くタイプ)よりも特化した性能を持つ事が多い。 例外的に、フォートブラッグのバックユニットには展開式の機械脚が装備されており、砲撃時の安定性を向上させる役割を担っている。 騎士 サイフォスの俗称。 或いは正々堂々とした戦闘を行う神姫の一部がこう呼ばれる。 キャノン砲 様々な種類があるが、基本的に大口径の射撃武器の総称として使用される。 着弾点で爆発し、広範囲を攻撃する榴弾。弾体を直撃させ、運動エネルギーで攻撃する徹甲弾等が代表的。 因みに砲身内に螺旋状のライフリングがある物をライフル砲。無い物を滑空砲と呼ぶ。 徹甲弾、榴弾、散弾等を打ち分けられる滑空砲が現在では主流であり、戦場では多く見られる。 筐体 武装神姫で用いる場合は、神姫バトル用のステージ、或いはバーチャルバトルへのエントリーポッドの事。 クオーター 四分の一の意。転じて四分の一外国人の血が混じっている人を指す。 『鋼の心』では美空とリーナが該当する。 因みに、彼女達の母親が日本人と英国人のハーフの姉妹である為に、彼女達は従姉妹同士。 尚、美空は日本人3/4、英国人1/4。 リーナは日本人1/4、英国人3/4のクオーター。 愚民 愚かな民。転じて一般大衆。 個々は優秀な人間であっても、群れると必ず愚衆化するのは人類の性。 この言葉を使うと偉そうに見える。 引っこ抜かれて、戦って、食べられる謎の生物、ピクミンではない。 撃墜 本来は航空機が飛行能力を喪失させられ、墜落する事を言う。 転じて神姫が戦闘不能になる(させる)事を指す。 極道 美空の実家の商売。 道を究めた漢たちの集団である。 なお、女の中にも漢は居る。という名言も存在する。 伊藤組を参照の事。 さ 斉藤浅葱 高校教師にして『鋼の心』最強のキャラ。マヤアのマスター。 巨乳の美人さんだが、常識は全く通用しない。 CSC 神姫の中枢部にセットされる一種のコンピュータチップ。 一度起動してしまうと不可分であり、外す事は神姫の死を意味する。 あるいは『鋼の心』に登場する精神病の一種。 感情及び記憶の喪失と引き換えに思考能力の拡大を得る症状。 島田雅 超絶ロリっ娘。でも二十歳超えている。 祐一の姉にして、セタのオーナー。 運が良い。とても、凄く。 実は幼い頃高熱を出して死に掛け、成長が止まっているのはその後遺症。 と言う少し重い裏設定がある。 島田祐一 一応主人公。アイゼンのマスター。 女の子から無条件に好かれるフラグメイカー。 でも立てるだけ。 女顔で時折性別を間違われる事も。 実はアイゼンに教える為、ある武術を習得しているが滅多に使わない。 ……美空に殴られた時の受身以外は。 無いと死ぬし。 銃声 銃が喋る時の声。 …では無く、銃の発射音の事。 サイレンサーを付ける事で緩和されるが、映画などのように無音になる事は無い。 マズルフラッシュ(発射時の閃光)と並び、銃器の隠密性における弱点の一つ。 自立型支援兵器 通常はぷちマスィ~ンズの事。 本体からの大まかな指令で行動する自己判断する戦闘ユニット。 ファンネル、ビット等もこれに含まれる。 殆どの場合、神姫程の攻撃力を持たない為、火力に乏しく扱いが難しい。 ガンダムみたいに、ファンネルを主兵装に戦うのは非効率的。 スクール水着 通称スク水。 本来は学校指定の女性用水着。 お世辞にも洗練されたデザインではないが、独特の萌え属性を内包する。 ただし、着る者を選ぶ為、基本的に高校生までしか装備を許されない。 はたち越えても違和感の無い島田雅は、数少ない例外だと言える。 ストレリチア 京子の神姫。花の四姉妹の三女。 同じ意味の言葉を二回続ける話し方が特徴。 たぶん頭は凄く悪い。 高速飛行と突撃しか能が無いが、威力だけは凄まじく、直撃させられればどんな相手でも一撃。 スナイパーライフル 遠距離狙撃、装甲貫徹を目的とした長銃身ライフル。 扱いは至難であり、有効に使用できる状況は極めて限定されるものの、型に嵌まれば無類の強さを発揮する。 因みにバトルロイヤルでは最も有効な武器の一つ。 また、某ゲームでは砂と俗称される。 スラスター 主に加速、巡航に使用される噴射式推進装置。 トップスピードに乗るまでに時間が掛かる事が多く、瞬間的な回避には使用し辛い。 セタ ハウリンタイプの神姫。マスターは島田雅。 砲撃特化の珍しいハウリン。 通称セタ坊。 ワサビが好物。 ボクっ娘。 戦闘機 現行最強の兵器。 戦車と互角と思われる事も多いが、実際には戦車では全く太刀打ちできない。 対空機銃なども基本的には戦闘機を撃墜する為の兵器ではなく、戦闘機を追い払う為の兵器である。 対地攻撃機を兼ねる事も多いが、基本的には空対空戦闘を念頭に置いた軍用飛行機の総称である。 転じて戦闘機型の神姫とは、空対空戦を重視した神姫の事。 現行の神姫を無理やり分類するのであれば、アーンヴァルが爆撃機、エウクランテが攻撃機、飛鳥が戦闘機である。 た 大気圏離突入 刑罰の一種。 高速で打ち上げられる拳の威力で成層圏を突破し、地球の重力に牽かれて再突入する一連の軌道とそれに伴うダメージを罰とするもの。 宇宙(そら)が見える。 弾道計算 砲撃時に弾道を試算して、着弾点を予測する計算。 これの精度が砲撃の精度に直結する為、砲戦型の神姫には最重要な能力。 着弾観測 砲撃時に試射した弾道を観測し、弾道計算を修正する為の観測行為。 必ずしも砲撃した者と同一の者が行う必要は無く、偵察機などのデータで代用する事が可能。 視界外への砲撃には観測要員が不可欠。 直感 アイゼンが主に使用する一種の超能力。 とは言え、原理的には自我以前の段階での反射的行動をそう称しているだけの話。 アイゼン本体の処理速度より、アイゼンに装備されたセンサー類の方が性能が高いために生じる現象。 主人公属性の向上する特殊効果を兼ね備える。 デルタ 正式にはデルタ・ワン。 フォートブラッグなのは見た目だけで、中身は完全自作神姫である。 製作者、及びマスターは村上衛。 自我を完全に同調させる擬体を複数駆使できる能力を持つ。 一つの人格に複数の身体があると言えば分かりやすい。 ボクっ娘。 トラップ 罠。 通常は設置する事で機能し、一定条件で発動する遠隔自動攻撃の事。 或いは状況的に有利なシチュエーションを作り出し、そこに誘い込む事。 何れも相対的な戦力評価以上の戦果を発揮するが、使い所は難しい。 または緑タイツの盗賊。 ドリル 螺旋状の溝を持つ円錐形の掘削機。 漢のロマン溢れてこぼれ出す夢武装。 武装神姫ではマオチャオの標準装備に含まれる。 根性で再生させたり、巨大化させたり出来る(!?)。 あるいは問題集の事。 英語での『学習』を語源とする。 余談だが、小学生になった時、「ドリルを配ります」と言う先生の言葉を聴いて、何に使うんだろう? と思ったのはALCだけではない筈。 たぶん。 な 忍耐 転じて忍耐力。 伊東美空と付き合うために必要な能力の一つ。 他に受身、耐久力などが必須技能。 どれか欠けていると死ぬ。 尚、島田雅と付き合うにはこの忍耐力がMAXレベルまで成長している事が前提条件。 無いと発狂する。 要注意。 は バーニア 主に姿勢制御、回避運動に使用される噴射式推進装置。 英語ではバーナーと読む。 ハインド 天海市を巡回するロボット警察犬。 戦闘能力は高く、スタンガンを始めとしたノンリーサルウェポンを満載している。 サイズは本物の犬と同じ程度。 高度なAIを備えるが、当然神姫のそれには及ばない。 中東では殺傷武器を装備した軍用タイプが使用されている。とか言うとカッコいい(?)。 化け猫 強力なマオチャオタイプの神姫の別名である事が多い。 本来は猫を由来とする妖怪の総称的に使用される。 因みにマヤアは“化け物じみて強いネコ型神姫”の意味で化け猫と呼ばれる。 バット 野球に使用する道具。 転じて攻撃兵装の一種。 釘を打ち、攻撃力を増強したものを特別に『釘バット』と呼称する。 中には総金属製の釘バットを使用する殺人鬼も居るらしい。ロマンアイテム。 或いは液体を淹れる事を前提とした長方形の容器。 またはゴーグルをかけた少年。 蝙蝠の英語名でもある。 悪い、または“しかし”と言う意味もある。 バトルロイヤル 3体以上の神姫が入り乱れて戦う生き残り戦。 不意打ち、横槍等は当たり前で、1対1に慣れきった神姫では実力の1割も発揮できずに終わる事も多い。 リアルバトルで行われることは稀であり、天海神姫センター程の規模は全国でも珍しい。 花の四姉妹 土方京子の神姫。 カトレア、アルストロメリア、ストレリチア、ブーゲンビリアを指す。 それぞれレーザーソードの扱い。回避能力。高速飛行能力。レーザー砲撃能力。に、特化している。 これらは全てアーンヴァルの性能をピックアップしたもの。 アーンヴァルの試作機であった所以。 つまり、四姉妹は全員性能的にはアーンヴァル系。 パワーアーム ストラーフ、ティグリース(真鬼王)、イーダ、ルムメルティア等の標準装備に含まれる大型腕部。 神姫本体の腕よりもパワーが強い反面、反応速度、器用度などで劣る傾向にある。 いずれも武装としては非常に強力であり、近接戦においては無類の威力を発揮する。 本体の腕部に直接装備される場合と、背部ユニットに装備される場合があるが、背部ユニットに装備された場合は本体の腕とあわせて4本の腕を持つ事になる。 当然手数が増える為、近接格闘におけるアドバンテージは凄まじい。 その反面、4本の腕を同時に使用するのは難しい為、動作が単調になり易く、パターンを見切られると脆いという欠点もある。 余談だが、アイゼンはこの種の副腕の操作が非常に得意。 通常の(平均的な)ストラーフに対しアイゼンが唯一勝る基礎能力でもある。 パワーダイブ 戦闘機のマニューバ(戦闘機動)の一種。 地面へ向けて加速する事で重力を加算し、スペック以上の加速力を得る機動。 当然充分な高度が無ければ地面に激突する危険性を孕む為、通常は禁じ手の一種。 ハンドガン 拳銃と漢字表記される小型の銃。 当然、威力は大型の銃には及ばないものの、携帯性に長ける為、予備武装としては非常に有効。 極稀に拳銃をメインに使用する神姫も存在するが、その殆どは近接戦闘に格闘戦を織り交ぜながら使用する。 その手の神姫は、ガンカタと言う謎の名称を関する格闘技を収めている者がほとんど。 間違っても腕を飛ばす武器ではない。 飛行型神姫 アーンヴァル、エウクランテ、飛鳥等が主な機種。 飛行の為に軽量であるが故にパワーに乏しく、重火器を装備し辛いなどの欠点がある。 その為、対多数を要求されるバトルロイヤルでは殆ど使用されないタイプ。 目立つ為、攻撃の的となり易く、複数の敵を倒すだけの火器を装備できないのが主な理由。 体重と装甲で劣る為、近接戦闘における攻撃力、防御力も乏しく、殆どの場合長距離からの対地攻撃を主戦法とする。 土方真紀 故人。 物語のキーパーソン。 死ぬのが確定しているので、余り強いキャラクター付けをしたくなかった。 土方京子 花の四姉妹のオーナー。 鋼の心における当面の敵キャラ。 過去の事故で右目を失っており、眼帯を常時着用している。 また、夏でもコートを脱がない。 同じ事故で受けた傷跡が身体に残っている為。 標準装備 購入時に神姫と同封されている装備一式。 初期装備と言うと弱そうに聞こえるが、実は非常にバランスが取れた優良な装備の組み合わせ。 ある種の得捨選択や追加装備を施すだけで非常に実戦的な装備になる。 強力な神姫の半数は標準装備か、それに+αした装備だと言われている。 ブーゲンビリア 京子の神姫。花の四姉妹の末娘。 漢字のみで喋る不思議ちゃん。 レーザー砲の扱いが得意。 と言うより、他に何も出来ない。 ちなみに京子、及び他の姉妹への呼称は『主』『上姉』『中姉』『下姉』である。 フェータ アーンヴァルタイプの神姫。マスターは伊東美空。 物語上重要なキャラの筈だが影が薄い。 因みに名前の由来はイタリア語で『妖精』の意味。 同時にドイツ語で『翼』を意味するフェーダから濁音を取ったもの。 刀使い。 と言うより刀しか使えない。 フライパス 上空通過の意味。 ブラックアウト 急速なGの変動により、眼球への血液供給が途絶える事によって生じる一時的な盲目状態。 主に戦闘機のマニューバによって齎される。 転じて視界を失う事の総称的にも用いられる。 余談だが、Gによって眼球に血液が過剰供給されることによって生じるレッドアウトという現象もある。 あるいは、超光戦士シャンゼリオンの敵キャラ。黒岩省吾こと、暗黒騎士ガウザーの変身時の掛け声。 超余談だが、彼の最期は小学生の集団に手榴弾を大量に投げ付けられ爆死するという、特撮史上類を見ない死に方だった。 ホッケーマスク ある種の殺人鬼の標準装備。 アイスホッケーと言う競技に使用する事もある。 ガスマスク、ベイダーマスク(映画スターウォーズの悪役、ダースベイダーのマスク)などで代用する事が可能。 残念ながら和服とは合わない。 ホバリング 空中で静止する事。 基本的にはヘリコプター等の機動であり、飛行することで揚力を得る航空機には不可能な機動。 これを可能とする飛行機をVTOLと呼称する。 因みに神姫はほぼ例外なくホバリングが可能。 ま マスター オーナー、主などとも呼称される、神姫のユーザーの事。 神姫は原則として必ずマスターを有する。 マヤア マオチャオタイプの神姫。マスターは斉藤浅葱。 通称化け猫。 ツガルの装備を駆使する、天海神姫センターで最強の神姫。 超強い。もう、どれだけ強くても驚かない。 巫女 神に仕える女性。 転じて神道系の女性聖職者。 和風最強の萌え属性。 祐一は巫女好き。巨乳であると尚の事良し。 みこみこナース ALCがど忘れしていたマッドソング。 無念。 ミサイル 自律、ないしは本体からの誘導による追尾弾の総称。 原則としてホーミング弾であり、着弾(殆どの場合は直撃)時に自爆し、爆圧と破片で攻撃する。 これから追尾性を排除し、爆発範囲を広げ面制圧兵器として運用するものをロケット弾と呼ぶ。 美空のポシェット(鉄板入り) 伊東美空が外出の再に標準装備する。 格納能力を有した携帯式の運搬装備であると同時に、内蔵された鉄製の板金による、盾、或いは打撃武装としても機能する。 因みにこれを使用したスイングの一撃は2t自動車の突撃と同等の威力を有する。 当たると痛い。 受身を取らないと死ぬ。 京子のバイク 比較的軽量ながら1万ccもの排気量を持つモンスターマシン。 当然ハンドメイドの自作機。 エンジン音からして既にバイクの領域には無い。 やり過ぎの典型例。 村上衛 メイドの伝道師。デルタのマスター。 他にも合計で40名にも上る神姫のマスターである。 CPU、及び材料工学の分野を中心に様々な才能を持つ天才。 っつーかむしろ紙一重の向こう側。 メイド 解説不能。 或いは解説不要。 あらゆる萌え属性を内包する、とは言っておく。 メガスマッシャー 漫画家、高屋良樹の漫画。『強植装甲ガイバー』に登場する主人公たちガイバーの必殺技。 胸部装甲を“引き剥がし”露出させた発振器から発射する非常に強力な粒子ビーム。 ガイバーがパワーアップしてガイバーギガンティックになるとギガスマッシャーと名称が変更され、さらに強力になる。 さらに強いイクシード形態では未だ未使用。もはや地上では軽々しく使えない威力になっているはず。 メガスマッシュというと某GBのRPGのラスボス第二形態の攻撃方法になる。 こちらは盾で防げるため、メカを先頭にしてレオパルト2でも使わせておけば無傷で突破できる。 メンテナンス 整備の事。 通常のユーザーでも、戦闘後に間接部の掃除ぐらいはしないと、戦闘能力の低下を引き起こす。 神姫センターに持って行けば、安価で念入りな整備をしてくれる。 や 槍 格闘戦用の武装の一種。 近接武器としては長大な間合いを誇り、刀剣類に対しては圧倒的なアドバンテージがある。 懐に潜り込めば…、的な誤解も多いが、柄を使った単純な打撃武器としても致命的な威力であり、武器として刀剣類に劣る面は無いといって良い。 問題は重量が嵩む上、鞘などの保持機構が無い為、携帯性及び汎用性に劣る点と、歴史的に刀ほどには使用技術が研磨されていない事。 神姫バトルにおいても、刀剣類に対するアドバンテージはあるものの、銃器に対してはデメリットが増す為、使用頻度は刀剣類よりも低い。 要塞さん 天海市の神姫センターにおけるバトルロイヤルのトップクラスのランカー。ランキング第二位。 超重装甲、超重武装を誇り、遠距離から近距離まで隙の無い攻撃レンジを誇る。 ある種の極地に達した神姫。 何故か天海市においては大人気。 予測射撃 敵の軌道を予測し、数秒先の位置を割り出して、そこに射撃する射撃方法の一種。 高速で移動する神姫を狙う為には、ほぼ必須の能力であり通常の火器管制プログラムに標準的にインストールされている。 尚、通常射撃の上手下手は、相手に合わせてこの予測射撃を調整する能力で決定される。 ら リーナ・ベルウッド 金髪ロリっ娘。レライナのマスター。 エンジン系技術の天才であり、自動車とかの設計も行っている。 因みにべルウッドは『鈴木』の意味。命名法則からは外れていない。 榴弾 あるいは榴弾砲。 簡単に言ってしまえば爆弾を発射する大砲、あるいはその弾の事。 手投げ式の物を手榴弾と言う事を考えれば、想像も付くと思う。 レーザー 光学兵器の一種。 強力な光を触媒を通しながら反射、増幅しつつ相違を揃え放出する事で熱光線を放つ武器。 弾速が光速であり、回避は不可能。 ただし、幾つか欠点もあり、スタンダードな武器とは言い難い。 通常は赤外線を使用するが、短射程だが強力なX線を使用したX線レーザーも存在する。 理論上は更に強力なガンマ線レーザーも可能だが、放射線を撒き散らす構造上、ホビーバトルで使用する物ではない。 レーザーソード 或いはレイブレード。 アーンヴァルの基本装備に含まれる光線剣。 実際には見た目ほどの威力は無く、攻撃力では実体剣に大きく劣る。 その一方で、携帯性には長ける為、飛行の為に重量を切り詰めねばならないアーンヴァルにはうってつけの武器。 主兵装にするには威力不足だが、改造する事で出力を上げ、主兵装に置く神姫も珍しくない。 レールガン 弾体を電磁加速し射出する射撃兵器。 火薬式の銃器に比して重く、繊細である為に扱いは難しいが、マズルフラッシュや銃声などが殆ど無く、静粛性に飛んだ飛び道具。 ただし、その重さが隠密タイプの神姫は重すぎる枷となる為、弾速を重視する神姫が中、長距離用の兵装として使用する場合が殆ど。 レライナ サイフォスタイプの神姫。マスターはリーナ・ベルウッド。 蒼い稲妻と言う異名を持つ。 いつも寝てる。 わ わさび セタの大好物。特に練りワサビをチューブから直接啜るのがたまらないらしい。 食べた後しばらく悶えながら床を転がる。 尻尾がザワザワってなる。 実は終盤のキーアイテム。 鋼の心 ~Eisen Herz~へ戻る -
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/685.html
SHINKI/NEAR TO YOU Phase01-5 電子の闘技場、その中央で迷彩武装を纏った神姫が仁王立ちしていた。地には倒れ伏したアーンヴァルモデル。その武装は砕け散り、ぼろぼろの状態だ。健気にも身を起こそうと片手をつくが、そんな彼女を対戦相手は無情にも踏み潰した。 完全に機能を停止したアーンヴァルの回りに「LOST THE GAME」の文字が表示され、迷彩の神姫の頭上には「YOU’ER WINNER」の文字と共に勝利のスポットライトが降り注いだ。 「……ひどいな」 アーンヴァルのオーナーだろうか。バトル終了と同時にひとり男の子が筐体に駆け寄り倒れた神姫に呼びかける。嗚咽交じりの男の子の声に、倒れたアーンヴァルタイプがか細い声で何事か苦しそうに答えている。 大きな損傷(ケガ)でなければいいけれど。シュンの頭の上でゼリスも押し黙ったままその光景を見つめている。 「ふたりとも、かわいそうだよ……」 ワカナの言う通り、それは自分ことでなくとも心が痛ましくなる光景だった。 地に伏す天使型と勝ち誇る迷彩神姫。 このバトルの組み合わせがさっき筐体の前を離れた時から変わっていないことに気がついた。まさか、さっきからずっとあの迷彩神姫は一方的な試合を繰り返していたのか? 「初心者狩り……」 シュンの隣に立つ伊吹がポツリと言う。 「いるのよね。まだ神姫バトルを始めたばかりの初心者に一方的にバトルを持ちかけて、相手を何度も痛めつけるのを楽しむ卑劣なヤツがっ」 伊吹は泣く男の子から目を逸らすように対戦相手を睨みつける。 眼前の悲壮な神姫と少年の姿も全く意に介さない様子で、フィールドに屹然と立つ迷彩の神姫。その奥のシートではオーナーだろう、黒い長ランを纏った厳つい大男が大仰に高笑いをしていた。 「がっはっは、そんな腕でこの番長治(バン チョウジ)様に立ち向かおうとはな。笑いが止まらぬとはこの事だな、ベガよ?」 「イエス・サー。自分たちにとってはまさに取るに足りぬ相手であります」 「うむ。誰か他にこのワシと勝負を張ろうという猛者はおらんのかっ!」 がっはがっはと肩を揺すりながらギャラリーをギョロリと見渡す番長治。誰もがその眼光から逃れるように身を引きあうなか、ひとりがスッと筐体の前へと歩み出た。 伊吹だ。 「ちょっと、アンタ! ダウンした神姫を痛めつけるなんて、どーいうつもり? そんな事して恥ずかしいとは思わないの?」 突然の伊吹の登場に番長治が鋭い目を向ける。それを真っ向から睨み返しながら、伊吹はさらに詰め寄った。 「おい、やめとけよ」 シュンは慌てて止めに入る。だが伊吹はシュンの制止も構わずに憤っている。不味い、ヒートアップしてやがる。 「やめないわ。こんな神姫バトラーの風上にも置けないようなヤツ、許せない!」 「ぷんぷんだよ~っ」 身を乗り出す伊吹の肩でワカナも頬っぺたを膨らませる。そんなシュンたちの騒ぎは相手を刺激するには十分だったようで、 「なんじゃあ、お前らは?」 番長治はそのドラ声をシュンたちに向けた。 仕方がない……シュンは軽くため息をつくと、熱くなる伊吹を押しのけ自分から前に出た。このまま伊吹に任せていたら、場所も考えず取っ組み合いでも始めそうだもんな。 「さっきの戦い見せてもらったけどさ、いくらなんでもあれはないんじゃないのか?」 「ふん、勝負事に情けは無用。一度タイマンの場に立ったからにはガチンコの何が悪い」 「サーの言う通りだ。戦場で対戦相手に情けを掛けるなど、愚行に過ぎない」 平然と言い放つ番長治と神姫ベガに、シュンは言い返す。 「だからって、子供相手に大人気ないだろう」 「そうよ、あの子とあの神姫に謝りなさいっ」 押しのけられた伊吹は始めはムッとしたものの、シュンが番長治に食い下がるのを見て加勢する。いつの間にかギャラリーが固唾を呑んでことの成り行きを見守ってる。 「おい、あの娘って……」 「あのマンチャオタイプの神姫、間違いない。センターランキング6位の伊吹舞だ」 群集たちは互いに噂しあう、その囁きはシュンたちにも聞こえてきた。センターランキング? 意味の分からないシュンに対し、番長治はピクリと眉をひそめる。 「なるほどのう。貴様か、このところ急に浮上してきたとかいう新進気鋭のランカーっちゅうのは……」 「だったらどうだっていうのよ? なんなら今から私が相手になってあげるわよ」 不敵な笑みを浮かべる伊吹の手の上で、ワカナが「しゅっしゅっ」とジャブの動き。ヤル気満々だな。 しかし番長治は「ふっ」と鼻を鳴らし、あくまでもシュンにその眼光を向けてきた。 「ふん。威勢の良さも後ろ盾にあってのこととは、笑わせるのうっ」 思わずシュンは固まってしまう。それを聞いた伊吹の方が憤然とする。 「ちょっと、シュっちゃんは関係ないでしょう?」 「ランカーだか知らんが女は黙っとれい。ワシは今この小僧と漢(おとこ)の話し取るんじゃ」 そんな伊吹の反論を受け流しつつ、番長治はあくまでもシュンに向かって鋭い視線を送る。 「ワシの行いにイチャモンつけたいっちゅーなら、どっちが正しいかバトルで決めるのはどうじゃい? それとも貴様のそいつは飾りか?」 番長治の太い指の先には、シュンの頭に乗るゼリスの姿があった。いきなり指を突きつけられ、ゼリスは五月蝿そうに目をパチクリさせる。バトルフィールドでは番長治の神姫、迷彩武装のベガが指をクイクイと折り曲げ誘いのジェスチュア。 あからさまな挑発だった。両手に紙袋を下げたシュンの姿を見れば初心者ということは一目瞭然なのだろう。あれこれと理由を付けて、ようは番長治の目的はあくまでも初心者をいたぶることなのだろう。 ――どうする? シュンは逡巡する。このままみすみす相手の誘いに乗るのは馬鹿げている。揉め事は出来れば避けたい。 けれど。筐体を囲むギャラリーの前に小さな男の子が立っている。手には大切そうに傷だらけの神姫を抱きしめ、シュンをジッと見つめている。 その男の子の目から伝わってくる想い、期待に応えたいと思う反面、シュンはまた気づく。神姫バトルはシュンだけで行えるものではない、神姫とそのオーナーのふたりで挑むものなのだ。 「ゼリス……」 シュンは頭上の彼の神姫へと声を掛ける。神姫バトルをするということは、負けた場合、オーナーではなくパートナーである神姫の方が傷を負うことになる。ゼリスをそんな危険な目に遭わせていいのか。何より、このいつも何を考えているか分からない、気ままでおしゃまな神姫は、シュンの勝手に付き合ってくれるだろうか? シュンの中に様々な想いが次々と渦巻く。 しかし、そんなものなど何処吹く風。彼の神姫は、いつものように「ふむ」と顎に手を当てた決まりのポーズで小首を傾げると、いつものようにおもむろにすっくと立ち上がり、いつものように変わらぬ淡々とした声と口調で、 「……お断りさせていただきます」 さらっと言った。言いやがりやがった。 「お前なっ! この場面でそれかよっ!」 思わずシュンもマジ突っ込み。対しゼリスは淡々と答える。 「この場合、なるほど。不当な暴力を受けた先ほどの神姫への同情心から戦いに赴くのは、感情を基盤おいての行動であるなら有り得るのかも知れません。いえ、きっとそれが最も普遍的な選択なのでしょう。しかし考えてみてください。シュンは先ほどの天使型とそのオーナーとも、またそちらの筐体で待つおふたりとも今日始めて出会ったはず。言わばどちらも無関係な人間、第三者です。その第三者のいざこざに無用な足を踏み込む行為の必然性が、私には理解しえません」 何か言い返そうとしたシュンは、続くゼリスの言葉に押し黙った。 「また、仮に戦いに赴き、勝ちを得ることができたとしましょう。しかし、それが一体何になるのでしょうか? 勝利を得たとしても傷ついた彼の神姫が癒えるわけでもなく、何か特別な報いがある訳でもありません。むしろ戦いによって確実に犠牲者が増えるだけです。同情、報復、一方的な正義の証明行為。それらを追い求める中でのこの戦いには、何らメリットはありませんよ?」 正論だった。ゼリスの言ってることは、多分正しい。けれど、だからこそ悲しかった。 この一週間。シュンはゼリスのことを理解しようとずっと心を悩ませ、なんとか歩み寄ろうとした。でもそれは結局シュンの独り相撲だったのか? 道中のゼリスの言葉。今思い返すとその意味が良く分かる。ゼリスがシュンと一緒にいるのは、彼のことを認めているからか。きっと、違う。オーナーは自分の神姫を選べるが、神姫は自らのオーナーを選ぶことはできない。ゼリスにとっての彼は、ただ自分を起動させた人間に過ぎない。ゼリスにとってシュンは……僕は必要とされていない、のか。 ガックリとうなだれるシュン。 「イテッ」 そんなシュンを上から逆さまに覗き込んだゼリスは、彼の額にデコピンをかました。 「全く、この程度で落胆とは先が思いやられますね。シュンは往々にして物事を早合点する傾向がありますよ、困ったものです」 真意が分からずキョトンとするシュンに構わず、ゼリスは続ける。 「いいですか、シュン。私は第三者のために戦うことは否定しましたが、自分たちの為に戦うことまでは否定していません」 「え……、ってことはっ」 「世に君臨する王であろうとも、地を這い蹲る敗者になろうとも、皆すべからず共通する過程を通過します。それが初陣、初めての戦いです。例え栄光に満ちようと、苦難が待ち受けようと、すべては最初の戦いを経験したその先にこそあるのです。そんな大事な一戦を、半端な同情心や勢いだけで行おうとしないでください」 期待の輝きを取り戻したシュンに、どこか不満げにゼリスはポツリとつけ足す。 「それに初めての戦いを第三者に奉げるなんて、不興です。大切な一戦だからこそ、誰かのためでなく私たちの為に奉げるべきではないでしょうか」 ゼリスの強い光を灯したエメラルドの瞳を、シュンはただ強く見つめ返した。 言葉はいらない。 ゼリスが僕のことを何とも思っていない? 馬鹿だ僕は。ゼリスはしっかりと状況を認識した上で、シュンの無思慮を諭し、それでも彼の要望に応えてくれた。相手のことを信頼できていないのは自分の方じゃないか。 「ええ~い、さっきからブツブツと……。戦うのか戦わないのかハッキリせいやっ!」 苛立つ番長治の恫喝も、今のシュンとゼリスには関係がなかった。 シュンは無言で歩き出すと、伊吹の静止を振り切って筐体のシートへと腰を下ろした。 ゼリスが彼の頭から飛び降り、エントリーボックスへと着地する。 「私はあなたの為に戦います。あなたも私の為に戦ってください。シュン、これが私たちの公式戦デビュウです」 静かに宣誓するゼリスにシュンは短く「ああ」と頷いた。 やってやるぜ、バトル開始だ。 ▲BACK///NEXT▼ 戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1328.html
再起動した私は、一瞬、起動直後の光景がいつもと違うことに戸惑い、しかしすぐにここはマスターさんのお部屋でないことを思い出します。 「そうでした……ここは神姫センターでしたね」 我知らず呟き、私はクレイドルから身を起こしました。 ここは神姫センターの一角、修理・整備コーナーです。 周囲を見回せば、売り場側から陰になるカウンターの内側にはメインテナンス機材や管理用のPCが立ち並び、私のほかにもクレイドルに身を横たえる武装神姫たちの姿が何人か見受けられます。 マスターさんのご厚意により、念願であった新しい脚部パーツを買っていただいた私は、その場にて換装をお願いすることにしたのでした。 単純にパーツを付け替えるだけでしたら私自身でも不可能ではないのですが、関節可動範囲の拡大した新しい脚部パーツを問題なく使用するためには、それに対応した新たな制御プログラムのインストール・アップデートが必要でして。 そのためには一度スリープモードにならざるを得ず、つまり私のサポートなしでマスターさんお一人での作業になるということで……失礼ながら、マスターさんともども「持ち帰っても自力でセット出来ない」という結論で双方合意した上での事でした。 もちろん、念願のパーツを一刻も早く装着したかったと言うのもあったのですが。 「おはようさん犬子さん、調子はどうかな?」 頭上からかかる声に、私は顔を上げました。そこに、にこやかな顔でこちらを見下ろす茶髪の店員さんの姿を認めると、私はぺこりと会釈します。 「おはようございます浜野さん。セッティングありがとうございました」 「なんのなんの」 からからと陽気に笑うこのお方は店員の浜野さん。私の記憶上は初対面でしたが、マスターさんが武装神姫の購入を検討し始めた時からなにくれと相談相手になってくださり、購入時もマスターさんに代わってCSCのセットなどの下準備を行なってくれたお方であるとか。 「で、どう? 新パーツ」 「あ、はい」 私はその場で、軽く屈伸などをして動作確認をして見ます。 「関節各部異常なし。モーメント制御も良好に働いております。感謝いたします、浜野さん」 「ん、よかった」 こちらに対してにこりと笑いかけてから、浜野さんはふと視線を売り場のほうへ向けました。 そしてまたこちらに笑顔を向けなおしまして。 「そら、ご主人様のお帰りだよ」 私は弾かれるように背後を振り返り、そして買い物袋を抱えてこちらに向かってくるマスターさんを姿を認め、ドッグテイルがぱたぱたと起動を始めます。 「やあ、犬子さんはもうお目覚めでしたか。お待たせしてしまいましたね」 「お帰りなさいませ、マスターさん!」 そして私はゆっくりと膝を落とし、正座の姿勢を取ります。 そう、正座です、正座。以前の私の似非正座じゃなくて、ちゃんとした正座なのです! 上脚と下脚が平行に近くなる! 腰部と踵部が接触する! まさしく正しい正座なのでございますよ! ああ……感無量です……! そしてこの感動を精一杯に込めて、丁寧に頭を下げます。 「ご覧のとおり、念願かなって正座することが出来るようになりました。この度はもったいない頂き物をしてしまいまして、まこと感謝に耐えません。どうもありがとうございます」 「あー、いやそのー、喜んでいただけたならこちらとしても本望ですとも」 まだ微妙に、私にはわからない戸惑いの残るご様子のマスターさんですが、それでも笑って下さるならば私には十分でして。 ふいに、私の背後で笑い声がこぼれます。 「なるほどなるほど。換装の理由を正座したいからって聞いてたのに試そうとしないからどうしたのかと思ってたけど、ご主人様に初披露を取っといたワケね」 ……お恥ずかしい、見抜かれてしまいましたか。まぁ、一途な神姫ゴコロということで一つ。 照れ隠しに笑いながら、私は正座のままで浜野さんに膝を向き直します。 「改めてまして浜野さん、どうもお世話になりました」 そして深々と、座礼します。 「なんのなんの」 再びからからと笑ってから、浜野さんはマスターさんに視線を向け。 「……ちょっと変わったコに育ってるみたいですね?」 そう言って浜野さんは、またからからと笑い出しました。 「いやはやなんというか。僕としても最初のプレゼントが強い武器とかかわいい服とかじゃなくて、正座が出来る脚になるとは思っていませんでした」 ちょっと苦笑いしつつ、マスターさんは浜野さんに受付カードを返却。 ……なるほど、たしかに考えてみれば、プレゼントとしてはいささか毛並みが特殊です。 そのようなものを要求する武装神姫と、変に思われてしまったのでしょうか。我知らず、ドッグテイルの動きが鈍ります。 「はっはっは、確かにそれは予想外ですね。でも……」 浜野さん、マスターさんに納品書を手渡しながら、一瞬こちらに目を向けてウィンクされました。なかなかサマになったウィンクではないかと思いえます。 「イイ子に育ってるじゃないですか」 「はい」 少々照れながらも、マスターさんは即座にはっきりと肯定してくださいました。 再び、ドッグテイルが活発に動き出すお手軽な私です。 「それじゃ、お世話になりました」 「お世話になりました」 「はい、毎度」 マスターさんが頭を下げるのにあわせて、再び私も座礼しました。 浜野さんのほうはと言えば、相変わらずからからと陽気に笑いながら、ぱたぱたと手を振っています。 私は再びマスターさんの胸ポケットに収まりますと、その場を後にしたのでした。 「……あの、マスターさん?」 「なんでしょう犬子さん?」 浜野さんの元を辞した後少しして、私はマスターさんの胸ポケットから、おずおずと声を出します。 「あの……やっぱりいきなり脚部パーツを欲しがるのって、ヘンでしょうかね……?」 「戸惑ったのは確かですね」 くすくすと含み笑いをしつつ、マスターさんはお答えしてくださいました。 「ですがまぁ、そもそもそんな風な正座好きに仕込んじゃったのは僕のせいでしょうし、それに……」 いいながら、マスターさんは指を伸ばして私の頭を撫で始めました。 失礼ながら、その、お世辞にも武装神姫相手の撫で加減を判ってるとは言いがたいような撫で方で、頭甲の外れてしまいそうな乱暴とも言える勢いについ顔をしかめてしまいます。 そんな情況なのにぱたぱた振れるドッグテイルは、やはり不良品なのでしょう。先ほど浜野さんにご厄介になったときに、申告しておくべきでした。 「そのしっぽが随分と活発に振れられてて、『本当に喜んでもらえてるんだなぁ』と判りましたから、僕としては送った甲斐があったようで満足ですよ」 ……命拾いしましたね不良品ドッグテイル。今しばらくはあなたの不具合は私の胸に秘めておくとします。 「それから、買い物ついでに別のお土産も買ってありますから、楽しみにしてくださいね」 マスターさんは買い物袋を、軽く掲げて見せました。 二人で相談してあった買い物リストの消化は、どうやら私の換装作業中に済まされていたようです。 「お気遣いありがとうございます。それでお土産と言うのはなんでしょうか?」 「それは内緒ですよ。帰ってからのお楽しみです」 いたずらっぽく笑うマスターさん。 むむむ、気にはなりますが、でしたら素直に楽しみに待つとしましょう。 私はマスターさんの抱える買い物袋を見やり、それからお尋ねしました。 「ご用事はもうお済みなのですか? でしたら早く帰って、そのお土産を見せていただきたいものです」 「何を言っているのですか、犬子さん」 こつんと、優しく私の頭がつつかれました。 マスターさんは、私をつついた指で上を指しつつ、笑いました。 「お楽しみは、もう一つ残ってるじゃないですか」 私は、自分の早合点に気がつきました。 ご用事は全てお済みのようでしたし、文脈からも帰宅が連想されました。 私自身も素体パーツを交換したばかりですし、十分な慣らしが済むまで無理な可動は避けるのが無難と考えていて、それだけにしてしまった早合点です。 それもまた、もともとの目的の一つだったと言うのに。 この神姫センターは、1~3階が売り場で、そしてその上の4階が……。 「バトルスペース……」 私は、感情回路が高鳴るのを感じました。 「これでいいんでしょうか?」 ターミナルから排出されたバトル管理カードをかざす様にためつすがめつ眺めるマスターさんに、私は答えました。 「はい、以降はターミナルにそのカードを挿入するだけで、バトル参加が可能になります」 カードにはマスターさんの名前と武装神姫…つまり私のデータ、それから簡単な戦歴が記されています。といっても登録したばかりの今は、戦歴には0が並んでいますが。 実は、カードそのものがなくても武装神姫本体さえあれば同様の管理はできるたりもするのです。 ターミナルにはカード挿入口のほかに武装神姫用のスキャナーが存在し(カード登録の際にも、武装神姫データのスキャニングに使われます)、その前に武装神姫が立つだけでバトル登録やデータの確認は出来たります。 ですが、戦歴を確認したくなった時にいちいち何らかの端末を利用したりしないでもすぐにアナログ的に確認できる強みと、それから人前で自分の武装神姫を晒すことに抵抗を覚える人たちの存在によって、いまだに併用カードの存在は根強いのです。 「周りは武装神姫の愛好家ばかりでも、やはり恥ずかしいものなのでしょうかね?」 「それもありますが、バトル前に自分の武装神姫の装備を晒したがらない方なども多いようで」 「なるほど……もっとも僕が見ても、何も判らないでしょうけどね」 そう笑った後で、マスターさんは私の顔を覗き込みました。 「犬子さん、脚は大丈夫ですか? まだ慣らしが十分でないとおっしゃっていましたが……やはり、部品が変わると色々不都合とかでるのでしょうか?」 「あー、はい、日常活動の範囲ならば問題はないのですが、戦闘のような全力行動になるとさすがに影響は出てきますね」 「そういうものなのですか」 「そういうものなのです。一つ例をとっても、全力で走る際に、関節が以前よりも広くなるならそれだけ歩幅が変わってきます。歩幅が変われば、それに応じて脚さばきや重心も変わってきます。 単純に歩幅が変わるだけなら対応も簡単ですが、そこから連鎖する全ての行動パターンに少しずつ影響が出てしまいますからね。本来ならば時間をかけて、それらを一つ一つ調整するべきでしょう」 「思っていたより煩雑なのですね」 「煩雑なのです」 「それで、本当に大丈夫なのですか?」 「はい、今回は応急に、関節可動域をソフト的に限定し、擬似的に以前のパーツを再現してあります。 これならば、影響は誤差の範囲ですみます」 「では……」 マスターさんは笑って、カードを再びかざします 「参戦と言うことで、よろしいですか?」 「はい!」 意気込んで答える私にまた笑うと、マスターさんはカードをターミナルに挿入しました。 「これで、登録ができるのですね?」 「はい。本来ならば様々な条件設定も行なうのですが、今回は初陣と言うことでそのあたりはデフォルトで設定されていますね」 バトルステージはノーマル、相手は同レギュレーション・近似戦歴限定、ついでにバトルまで15分待ち。あとは、対戦用ポッドの方に呼ばれるのを待つばかりです。 「……ところでマスターさん?」 「何でしょう犬子さん?」 私は、ターミナルに表示された武装神姫データを見ながら、お尋ねしました。 「私の名前、『犬子さん』までが名前だったのでしょうか」 「あー、いや、そういうわけでもなかったのですが……カード登録の時に、つい」 「そうですか」 「そうです」 ……いえ、いいのですけれども。 そんなこんなで、私の出番が回ってきまして。 現在は対戦ポッドのなかで、持ち運びには邪魔だったために外していた装備の準備にてんやわんやです。 プチマスィーンズを起動し、吠莱をセットし、棘輪を携えます。十手は、拳狼があれば不要かもしれませんが、携行可能量に余裕があるのでこれも持って行きます。 「うーん、なんだか緊張してきてしまいますねぇ」 「マスターさんはどっしり構えていてくださいよ」 「犬子さんは、緊張とかしないのですか?」 「そのあたりは、やはり武装神姫ですから。戦うことは基本機能ですし……とはいえ私も初陣ですし、現在AIの予測演算がフル稼働中ですが」 「……つまり?」 「わかりやすく言うと『どうなるかなー、ワクワク、ドキドキ』です」 「わかりやすい解説ありがとうございます」 深々。 「いえいえ」 深々。 「とにかく、怪我などはしないようにしてくださいね?」 「大丈夫ですよマスターさん。対戦はVRスペースで行なわれますので、武装神姫本体や装備が破損することはありませんよ」 「ああ、そうなのですか」 「そうなのです」 「いやはや、無知で申し訳ない。でしたら、思う存分楽しんできてくださいね」 「はい!」 「……あ、そうだ。もし勝てたら、もう一つ何か、犬子さんの欲しい物をプレゼントしますよ」 「あー、それはその、もう高価なパーツを買っていただいておりますし、それは申し訳ないかと」 さっき買い損ねた『TODA』ブランドのスーツ一式を脳裏にかすめさせつつ遠慮する私に、マスターさんは忍び笑いを漏らします。 「おやおや犬子さん、権利獲得する気満々ですね」 「う、言われて見れば自信過剰なようでお恥ずかしい……」 「いえいえ、その意気ですよ」 「あ、はい! では、行って参ります! 見ていてくださいねマスターさん!」 と、勢い込んで出撃したのが、5分前のお話でした……。 <そのはち> <そのじゅう> <目次>
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/734.html
圧倒的な闘いだった 一撃目の段階で、会場に居た神姫の大半は『G』の異常さに気付いていた だが、復帰してからのニビルはその遥か上を行く異常さでもって『G』を圧倒していた 挙動の鈍いパワードスーツを纏った状態で、『G』の密着戦の攻撃を全て見切り、かわす 眼と反射神経が強力な神姫が見ても、『G』の攻撃一つ一つが弾丸並みか、ものによっては以上の速度と、徒手空拳ならではの変化に富んでいる事は明らかだった 密着距離でかわせるものでは無い・・・ましてや、これまでの『ニビル』の戦績や映像を見ても、それだけの能力を秘めたタイプでは無さそうな事は明らかだった(並みのストラーフの域を出ないどころか、総合的な戦力ではスタンダードなストラーフに劣るだろう) だが、かわしている 否、放つ前に綺麗に逃げている まるでこれからどこに攻撃が来るのか判っているかの様に・・・ 第拾弐幕 「侵食」 「姉さま!凄い!『G』をあっさり降すなんて!!」 daきついて来るヌル。尻尾をそうびさせていれば確実に、凄まじい勢いでふりふりふりふりふりhurifurifurifuriしていた所だろう 「当然よ、負ける訳ないじゃない!!私を誰だと思ってるの!?」 まだバトルでヌルに心配される程じゃぁぁぁぁぁない。・・・かおの感覚が薄い、わたしはきちんと笑えているだろうか? 「ほら、次は貴女のが控えてるんだから?装備と戦技の確認は良いの?」 「あ・・・あぁ!やってくる!後で!姉さま!!」 「いってらっしゃい」 ぬるの肩をたたく・・・掌にヌルの感触を感じることは・・・できなかttttttった 「ニビル・・・こっちへいらっしゃい・・・」 ますたーのよびごえのほうこうにむかうとちゅうでいしきがとぎれましt 「なぁ華墨、それは武者震いか?それともやっぱり怖いのか?」 「・・・震えているのか?私は?」 マスターの指が優しく肩に掛けられる 「震えているのだろうな・・・」 らしくない だが、こういう時に武装神姫であるという事はいかに楽な事なのかも判った気がする 傍に居る限り、マスターに甘える事は出来るからだ 「・・・」 視界の隅に映った他の何人かの神姫達が、各々のマスターに抱いてもらったり、慰めてもらったりしていた 私は・・・ 「・・・」 マスターの指に両手を絡めるだけに留めた マスターは何も言わず、ただじっと、体温のぬくもりだけを私に感じさせてくれていた 「・・・・・・助かった、マスター。うん、私はもう闘える。大丈夫だ」 「おっけい!そうでなくちゃ困るぜ」 マスターの笑顔が頼もしかった 「しかし・・・あれは一体何だったんだろうな?『ニビル』ってあんな化け物だったのかよ?」 「判らない・・・ただ、伝え聞く感じのニビルの戦闘スタイルとさっきのあれとの間には随分ギャップがある気がする」 「確かにな・・・あんな凄え力があるんだったら、とっくに一桁だろうな」 「マスターの目から見て・・・あれは一体なんだったと思う?」 バトル中に隣の男が言っていた「強力な武器」というのがあの凶悪なパンチと謎の「見切り」なのだろうが・・・ 「武装神姫の目で見切れないパンチを見切れる能力・・・なんて言われてもなぁ・・・武装神姫より反射神経の劣る俺じゃぁなぁ・・・」 そういう事を言うだろうと思ってはいたが・・・だが判っていてこういう事を聞くあたり、実の所私の恐怖は「得体の知れない物」への不安感というやつなのかも知れない 実際の正体等判る訳も無いのに、「マスターとの結びつきによる神姫へのリラックス効果」で無理矢理納得させられようと期待するあたり、私も結構肝が小さい 「・・・ただ判った事もあるぜ」 え?何か言えるのか?マスター 「『武装神姫で見切れないものを見切る能力』って事はつまり『武装神姫の枠を超えた能力』って事だ・・・極端な話、『ニビル』は武装神姫じゃないのかも知れん」 恐ろしく的が外れている気もしたが、『武装神姫じゃない』という所に言い知れぬ恐怖を感じた・・・ 「理屈はわからねえが、ニビルは武装神姫じゃない。だから武装神姫のマスターとして武装神姫を所有する事も出来る・・・ってのはどうだ?」 「・・・それは・・・」 『武装神姫とは何か?』という気が遠くなる様な哲学的命題の片鱗を垣間見る発言だ とかく私の周りには本来のそのタイプの属性を失ったカスタム神姫が多いし、私以外の紅緒も居ないからデータが足りないが、兎に角ニビルは特殊な気がする・・・何か他の武装神姫とは違う、特別な感じが、初めて見た時からしていた(あるいはその感覚こそが、私がニビルに感じた、未だに正体不明の感情の正体を探る鍵かも知れない だがその理由は、「ニビルが武装神姫じゃない」からだとすれば、同時にそれは今の私には確認不可能だ。何故ならば私には『武装神姫とは何か?』という命題の解が得られていないからだ・・・マスターは何か自分の中で解らしきものを得た様だが、残念ながらその説明を理解し切れる程に、私の「知識と感情の一致」は進んでいなかった ニビルが単なる『例外』なのか、それとも武装神姫とは実はああいったものなのか・・・私はどうにも神姫に興味と関心を持ち過ぎではないのか? 「それは魅力的な説だが、それは飲めないな」 「なんでだよ?」 「この地区最強の武装神姫を決める大会に武装神姫以外が混じっていたら意味が無いからだ」 そう言って笑って、自分を誤魔化しておいた 強力な「ナインブレイカー」達の闘いはしかし、より強力な「ナイン」の方が勝つばかりだった そもそも以前にマスターも言っていた気がするが、この方式はスイスドローといいながら、実際少しも「実力が近い物同士の組み合わせ」ではない 強弱の差が異様にはっきりしている それこそ、『ニビル』が見せた異能の力でもなければ逆転は不可能な感じだった 正直ちょっと退屈してきた私とマスターは、『ジルベノウって書いてるけどこれって「ジベルノウ」の間違いじゃね?』とか『タスラムすっげぇ厨装備+名前』とか参加選手に突っ込みを入れていた で、その当の『タスラム』のバトル中にその異変は起こった 相手は「モア」・・・ジュビジーとジルダリアのパーツの派手な所取りをした、えらいファンシーな外見で、イオノクラフトによる奇っ怪な挙動と、鞭+アナルビ・・・ゲフンゲフンハンマーシードによるコンビネーションで闘うタイプの様だった マスターは今日の大会では二人しか居ない小学生マスターの片方で、戦術は『モア』に一任しているらしく、オーナーブースからは応援する可愛い声だけが響いていた 「頑張れっ!モア!!」 『はいっ!マスター!!』 あぁ、こういうのって何か和むなぁ・・・でもそんなふよふよした挙動じゃ短期決戦に持っていかないと慣れられたら唯の的じゃね?とか思ったりしつつ 『!?何か言いましたか?マスター』 「頑張れ!負けるなって言ったんだよ」 『・・・?はいっ!』 何度か、そんな奇妙なやり取りが発生している事に、そろそろ『タスラム』のマスターも気付いた様だった 「タスラム・・・待て。様子がおかしい・・・もう一度距離を取って・・・・・・否、その位置で良い、一旦砲撃を止めるんだ」 『モア』は明らかに聞こえない声を聞いていた 『タスラム』を無視してフィールド内をうろついている 「モア・・・?どうしちゃったのモア!」 「何だぁ・・・?ありゃ」 「戦意喪失か・・・?いや、そういった感じでもないが・・・?」 この期に及んでジャッジマシンは一切反応していない様子だった 「・・・ジャッジが下されないな・・・という事は・・・全く理解出来無いがあれは敵の作戦と見るべきか・・・『タスラム』攻撃再開だ!ただし」 『ただし・・・?何ですかマイロード?』 「『ブリューナク』を使え・・・全力で仕留めろ」 『ブリューナクを?あれは決勝戦迄温存するのではなかったのですか?』 「・・・そのつもりだったが、何かイヤな予感がする。後腐れなく吹き飛ばせ・・・何も仕掛けて来れないようにな!」 『イ・・・イエスマイロード!』 (決勝戦での対『ストリクス』戦での決戦兵器にするつもりだったが・・・) 『砲撃形態への変形完了!マスター!サイドボードの転送を!!』 「おう!『ブリューナク』行けええぇぇぇぇぇぇっ!!」 フォートブラッグから取って来たであろう機械脚で体を固定した『タスラム』の全身から、『タスラム』たる所以の機銃類とミサイルポッド類が消失し、代わりに強力なセンサー類と追加ジェネレータ、大型冷却装置と、五つの砲門を持つ巨大な砲が転送されて来る 『エネルギー充填率100%。ブリューナク、発射!!』 五つの光線が渦を巻きながら『モア』に迫る・・・! (何だ?) 多分、それに気付いた者は会場の中では私と、あと数名居たかどうかだろう 発砲の瞬間、『モア』が何かとても嬉しそうな表情を見せた様な・・・ 画面が光で埋め尽くされる・・・眩し過ぎない様にある程度は抑えられているが、それでもバトルフィールドの様子がまともに伺える様になる迄二秒以上を費やした 『馬鹿な!?』 『タスラム』の声だった 発砲点から着弾点迄、優に1500スケールメートル・・・恐らくあの『ブリューナク』とかの射程では殆ど限界の距離だろう・・・だが、何故か『モア』は無傷で、『タスラム』を挟んで着弾点と点対称の位置に居た 『・・・あれ?』 『モア』本人も、何が起きたのか全く判っていない様子だった (瞬間・・・移動ッ!??) 『マスター、何か判らないけどかわせちゃいましたぁ・・・てへっ』 画面に向かって微笑みながらVサインを送る『モア』・・・確かに、全ての武装をパージし、今また必殺の一撃(五撃?)を回避された『タスラム』に勝機は無いだろう。現に『ブリューナク』は破損し、全身に装備された追加ジェネレータも黒焦げになっている だがそれでも尚、この闘いは『タスラム』の勝利に終わった 画面一杯に広がった『モア』の笑みは突如苦悶の表情に変わり、凄まじく苦しみ悶えた挙句、マスターの名を呼びながら力尽きたからだ ・・・あの様子では本体の方もまずいんじゃないのか? 案の定強制ログアウトし、結果『モア』の敗北が宣言されるが、『タスラム』自身もそのマスターも含め、誰一人としてそんな事は最早眼中に無かった やがてオーナーブースから聞こえてくる子供の嗚咽・・・ 深町昭が、走った 「おい、しっかりするんだ!何があったんだ?出て来てくれ飯島千夏ちゃん!!」 ブースのドアを叩く・・・返事は無い 「どきな」 いつの間にか、マスターが椅子を持ってブースドアの前に立っていた おいこらマスター、一応店の備品なんだぞ 突っ込みを入れるより早く、椅子ともどもドアは破壊され、マスターと深町昭はオーナーブースに入り込む 「大丈夫かい?一体どうなったんだ・・・・・・・」 「・・・ッ!!」 「モアが・・・モアが・・・返事をしないの・・・」 涙で顔をぐしゃぐしゃにした少女の手の中には、全身から冷却水を噴出してドロドロになったまま動かないモアの素体が握られていた 剣は紅い花の誇り 前へ 次へ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1937.html
「顔を会わせるのは久しぶりだな、長瀬」 ちょっと角ばった顔を綻ばせ、男はほほ笑んだ。 「先輩、まさか俺を逮捕するために来たんじゃああるまいな?」 ジト目で男を見る長瀬。 「んな訳あるかい。俺とお前はいわば共生関係、どっちが駄目になってもなりたたん!」 断言する男の顔を見、軽くため息をついた。 彼の名は南雲啓介、MMS犯罪を専門に扱う刑事で階級は警部補。 見た目は少し老けこんでいるがこれでも28である。 「で、用件は何だ。いま裏で発生している神姫連続損壊事件か?」 「ああ、それだ」 読みはすぐに当たった。 「お前のとこのベルクトを含め、被害に遭った神姫はすでに8件。いずれもバラバラに引き裂かれ、何かしらのパーツを奪われている。…ログを確認したが相手がはっきり映っていない。つまりかなりのツワモノでもあると見るべきだ」 南雲は映像を映した印刷用紙を渡し、続ける。 「その張りぼてみたいなシルエットから、俺達はコードとして"フランケンシュタインの怪物"と呼んでいる。その出現地点は「薄暗く、自分の姿が相手に見えづらい」所に限られている、…次に犠牲者が出た場合神姫の独り歩きを制限するつもりだ」 渡された紙に印刷された姿は、様々なものを装備した不格好なもので"怪物"と呼ばれるのには納得する長瀬であった。 「…で、俺にどうすれと?」 「協力しろ、報酬は個人的に出す。…無論その分働いてもらうがな、何しろウチの課には警備MMSがいないからな」 ………少し、ほんの少し悩み 「いいだろう」 と答えた。 無頼21「バトル チェイス!」 「お姉さまぁぁぁぁぁぁっ!!!」 画龍高校1年A組に、朝も早くから絶叫が響き渡った。 声の主は言うまでもなく、リックであった。 「ど、どうしたの? いきなり泣きついて?」 当然お姉さま…つまりヒカルは何が何だかわからない。 「う…うぅぇっぐ…ぐす…」 「一深、何がどうなってるか説明してくれ」 「えっと…」 簡単に説明してしまおう。 昨日(日曜日)一人で堤防を流していたリックだったが、そこで変な奴に絡まれたのだ。 「絡まれてひっくり返されて脱がされて「あーっ!あーっ!それより先はだめーっ!!」」 やばくなりそうな発言を止めさせるヒカル。 「…んでジーナスに助けられた…」「ジーナスに?」 ちなみに、ジーナスは連れてきていない。 「むー、相手の特徴はどんな感じ?」 「顔の造形がどことなくリアルっぽかった」 顔の造形。 神姫の顔の造形はメーカーによってばらつきがあるが、大抵はアニメ顔である。 「うぅむ…。たぶん、そいつはアメリカ出身だな」 「アメリカ? 何故だい形人」 「前にネットで各国のMMSの紹介を見たことがあるんだが、アメリカ製はアメコミタッチ…つまり言うとリアル顔なんだ。お国柄だなそこは」 ほら、解りやすい例といえばMEGAMAN(ロックマンの英題)があるではないか。 「あと…バイクに乗ってた」 「バイクか。…国内のメーカーじゃないから…判断が難しいなぁ」 「トライクじゃないのかい? リック」 「あれはトライクじゃないよマスター、正真正銘の二輪車だった」 「…この付近のMMSなら長瀬さんとこに来るはずだから…放課後にセンターに行ってみるか?」 「ごめん、あたしちょっと買い物しなきゃならないからリックを連れて先に行って」 「わかった、後で来いよ」 放課後、アオゾラ町神姫センター。 「さてと…、どこにいるかな?」 形人はとりあえずメンテナンスショップに行く事にした。 長瀬なら見てれば覚えている筈だ。 「あれ、長瀬さんは?」 今日は珍しくも長瀬が居なかった。 「長瀬なら有休とって休んでる、メィーカーも連れて」 基本的に長瀬は休まない、何かあった時くらいである。 「どうしたんだろうなぁ…。それよりも、アメリカ製のバイクを持ったMMSを知りませんか?」 「リアルバトルルームに居るはずだが…?」 「ありがとうございます!」 疑問を感じつつも、今はリックの件が先である。 形人はバトルルームへと向かう。 ~・~・~・~・~・~・~ リアルバトルルーム(リアルバトル筺体室) 「えっと…」 リアルバトル筺体は通常時には四つのブロックに分けて運用されている。 バトル中であればメインモニタに映像が映るはずだ。 「形人さん! 三番ブロックで対戦してます!」 リックが言った三番ブロックの画面を見る。 シルバーメッキのバイクに跨るMMSがイーダ型と対戦している途中であった。 高機動型の利点を生かし、右へ左へと障害物の間を行き来する。 …が、相手はバイクをウィリー状態にして瞬時に方向を変える。 フロントカウルの銃口が火を噴く。 岩をあしらえた障害物が粉々に吹き飛び、余波を受けたイーダが転倒した。 相手MMS―ブロンドの長髪、顔はフルフェイスメットで見えない―はバイクを加速させた。 「Crash!!」 そのままイーダをトライクごと撥ね飛ばした。 [Win アルメリーア] 「三番ブロックか…」 ~・~・~・~・~・~・~ 三番ブロック。 少女が勝ち誇っていた。 栗色の髪をセミロングに整え、首にリボンを巻いた子が。 「次の相手は誰ですカッ?」 「僕だっ!」 即答したのは形人。 「ほーう、なかなか勇敢じゃないノ」 「知らん。それよりもアンタの子がこの子にアレな事をしたと聞いたんで、雪辱戦を申し込みに来た」 少女は自分の神姫―アルメリーア―を見て 「そうなノ?」 「yes、mymaster」 悪びれる事もなく答えた。 「ふふぅム…。ではしょうがないですネ、そちらは二人で宜しいのですカ?」 二人=リックとヒカルである。 「いいのか? 二対一で?」 「いーのいーノ、たまにはこういうのモ」 余裕をもった態度で接する少女、年季が入っているのだろうか? 「ではウッディ、対戦筺体の方ヘ」 「待て、アンタまで僕をウッディ呼ばわりするのか」 「?」 もはや形人=ウッディ・ウッドペッカーの様である [stage ハイウェイ] 「マッハGo!Go!Go!Go!Go!」 Goが二つ多いのはリメイク版な訳で、ヒカルはトライクに跨り陽気に歌っていた。 「お姉さま、歌ってる場合じゃないと思うんだけど…」 「しっかり前は見てるよ~、あ!!前方890に相手が!!」 目が良い、ブルーベリーでも食べているのだろうか(それはない 「お姉さま、ブラスターの射程まであと何秒ですか?」 リックの問いに、アサルトブラスターの安全装置を解除しつつ 「9秒ってとこかな…撃ってきた!?」 頭を伏せると曳光弾のようなものが頭をかすめた。 先ほど一斉射で岩を砕いたカウルマシンガンである。 何発かはフロントカウルに当たり派手な火花を散らす。 「炸裂弾か…おかげで対して傷つかないや」 「射程内! 発射!!」 ヒカルのブラスターが光弾をばらまく、リックもエクステントを撃つ。 バイクとトライクがすれ違う。 トライクからの砲火は限界に達し、バイクの装甲に無数の穴があく。 逆にアルメリーアは、手にした拳銃でエクステントの機関部を正確に撃ち抜く。 「ちっ!! 掴っててください!!」 リックはトライクを武装形態へと可変、瞬時に振り向きすぐに再可変した。 視界にはウィリーで方向転換したアルメリーアの姿が映った。 「加速は向こうが上か!? 高速タイプの名が泣くなァ!!」 再びブラスターを連射していたヒカルが相手の挙動に気づく。 「あいつ…突っ込む気だよ!!」 「えっ!?」 すでに相手は目と鼻の先まで近づいている。 「頭伏せて!!」 手でリックの頭を押さえこんだ直後、バイクの前輪がヒカルの顔面に直撃した。 そのままハイウェイに投げ出されるヒカル。 「お姉さま!?」 双方がほぼ同時に方向転換する。 距離は520、リックが制動に手間取ったため結果的に距離が開いた。 バコン!! 「アッー」 ヒカルを場外へと撥ね飛ばし、アルメリーアは加速する。 (そうか、すれ違いでダメージを食らうならこちらも突っ込めばいい) スロットルをフルパワーにして加速するリック。 距離480…402…357…233…100!! リックは勢いをそのままに武装状態へと変形した。 足を前に突き出す、距離は…34!! バギィ!! アルメリーアが銃を構えるより早く、リックの足がヘルメットを蹴り飛ばした。 バイクから脱落し、地面にたたきつけられる。 「ぐ…うぅ!?」 起き上がろうとしたところで、リックに銃を突き付けられた。 同デザイナーによるモデルガン"ホルニッセ"の神姫用である。 「チェックメイト、だな」 「あれ、終わっちゃったの!?」 声は上から、向くとそこにはヒカルが浮いていた。 魔砲少女のコスチュームで。 「お姉さま、その姿は一体…?」 「ちょっとね♪ トドメはわたしがやっていいかな?」 「いいですよ、もう気は晴れたし」 嬉々としてトンデモない事を話し合う二人。 その間に逃げようとするアルメリーア…だが、 「あ!!逃げた!! やっちゃってお姉さま!!」 「わかった!! "我は紡ぐ、光の詩を。我は貫く悪しき相手を。光の波よ、すべてを焼き払え!!"」 フィリア・リスティックの先端に魔方陣の様なものが現れ、光の粒子が周りを照らす。 「これがわたしの全力全壊!! "プラネティカル・フィライザー"!!」 エメラルドとオレンジの閃光が光の濁流と化して全てを包んだ。 [win リック ヒカル] 戦闘終了後。 「ヒカル、僕はあんなものは買ってやった覚えがないんだが…それは一体どうしたんだ?」 「長瀬さんに貰った」 即答である。 「あのマッガーレ↓め…、ありがたいけどトンデモないものくれたなぁ…」 とここで、後ろから頭に乗られる形人。 「なっ!?」 「強い子だネ、そのコ。ワタシは貴方が気に入ったワ」 少女が首に手を回していた、背中には柔らかい感触…羨ましくなんかないぞ!! 「ワタシはリア・アーレイ、宜しくネウッディ」 「僕の名はウッディじゃねぇっ!!」 「遅れてごめn…形人それは一体!?」 タイミング悪く一深まで来た。 「誤解だ!! 事情は後で説明するか「問答無用!!」」 ヒカル・リック・アルメリーアは無言で十字を切った。 「理不尽だぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」 流れ流れて神姫無頼に戻る トップページ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/699.html
performer -登場キャラクター紹介 near to you ■主な登場人物 ○有馬 駿(シュン) ARIMA Syun Age14 関東圏の摩耶野市住む男子中学生。怪しい神姫売りから神姫を買ったことで神姫「ゼリス」のオーナーとなる。はじめはゼリスに戸惑いを隠せなかったが、徐々に彼女を理解していく。 ○伊吹 舞 IBUKI Mai Age14 シュンの幼馴染の元気女子中学生。神姫「ワカナ」のオーナーで地区ランキグの上位ランカーという実力者。関節技が得意で、シュンはいつもイケニエに。 ○有馬 優(ユウ) ARIMA You Age11 シュンの妹。小学生ながら神姫に対する知識は深く、以前出会ったある人物に憧れて、神姫職人を夢見るようになった。現在夢への第一歩として、ゼリスの専用武装を製作中。 ○和光 耕一 WAKOH Kouichi Age15 種型神姫チカのオーナー。都内の名門私立に通う中学生。 実家は多くの音楽家を生んだ名家で、彼自身も一流の音楽家になることを目指している。 ○伊吹 神楽 IBUKI Kagura Age20 都内の大学に通っている舞の実姉。現在独り暮らしだが、実質大学の研究室を寝床としている。美人だが、ストイックな研究バカであることから特定の交際相手は未だにいない。 ■主な登場神姫 ○ゼリス(ゼリシス) ZERIS Zerisis zweit 【TYPE ORACION】 Arms PEGASUS TYPE MMS シュンがオーナーとなった武装神姫。褐色の肌と蒼いポニーテール、エメラルドの瞳が特徴。最初からCSC・コアユニット・素体が完成済みなど謎が多い。が、本人は特に気にしていない模様。 バトル時には有馬優の作製したハンドメイド武装、天馬型オーラシオンを纏う。 性格は冷静、真面目かつ、天然(本人の自覚無し)。 趣味は読書と情報収集。 ○ワカナ WAKANA 【TYPE MAOCHAO】 Arms CAT TYPE MMS 舞がオーナーの武装神姫。亜麻色のオカッパ頭とアホ毛が特徴。幼い性格に反して戦闘能力は高く、舞と共にローカルランキングではあるものの上位に名を連ねる強者。 好奇心旺盛で、趣味はお昼寝。 ○チカ CHIKA 【TYPE JUVISY】 Arms SEED TYPE MMS 耕一がオーナーの武装神姫。清楚な外見に、音符をあしらった髪留めがワンポイント。音楽家を目指しているオーナーの影響で、彼女自身もヴァイオリンの演奏はかなりの腕前。 ゼリスとは電子メールを通して知り合った。 礼儀正しく、お淑やかで、彼女も一流の音楽家になることを夢見ている。 ○フィシス FISIS Fisis einst 【TYPE TITANIA】 Arms SPRITE TYPE MMS ゼリスが神姫センターで出会った白い神姫。 薄明の薄紫に輝く銀糸の髪に、真紅の瞳を持つ、最新世代型の武装神姫。 神姫センターのアイドルユニット「ブルーメンヴァイス」のリーダーで、歌と踊りと笑顔を愛する。 趣味は歌と情報管理。ときどきおかしな電波を受信してしまうのが、悩み。 戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1321.html
旅立ちて、待つは永き野の松が本 窓の外を流れていく防音壁と、その隙間に見える風景。格別な物がある。 そう……これは高速自動車道を走る、電気駆動バスからの光景なのだな。 即ちコレを見ている私・槇野晶は、車に揺られて小旅行の途上にあるッ! 「あ、マイスター!お山が見えますの、お山!おっきぃですの~……♪」 「何処までも続く田圃も、澄んだ秋の空も、東京じゃ見ない景色ですね」 「……どうでもいいけど皆、周りのお客さんも考えないとダメなんだよ」 「クララの言う通り……なのだが!この光景はいつでも心躍るな、有無」 無論私が、可愛い“妹”達を残して旅立つ訳はない。三連休が続くのを 良い事にその内の一週分、我が侭を言って臨時休業とさせてもらった! そして神姫バトル用の装備と私達“四人の”旅装を携え、東京を出た。 無論、これには理由がある。そう、あれは先週の……とあるメールだ。 『拝啓。晶ちゃんがセカンドに昇格したと、さっきサイトで見ました。 どうせ貴女の事だし、ろくすっぽ夏休みなんて物はないんでしょう? だから、地元に招待します。武装と“妹”達を連れて来てください。 セカンドになった晶ちゃんと、手合わせしたいのですよ? 碓氷灯』 慇懃無礼というか何というか、これは果たし状ではないかと半ば呆れる。 だが従姉たる灯めが言う通り、本格的な休暇・旅行は余り多くなかった。 それに、セカンドに昇格した褒美もまだまだ足りないと思っていた所だ。 灯めが前回の敗北から何を得たか、それを見極めたいという意図もある。 「……というわけで思い切って旅に行こうと思うのだが、どうかッ」 「大掛かりな旅行、初めてです……いいんですかマイスターっ!?」 「構わぬ。お前達の見聞を広める事にも繋がるだろう?場所は──」 「松本市?あそこは、高原リゾートの玄関口にもなってる場所だよ」 「それに、バトルフィールド設置の神姫センターもありますの~♪」 東京……ひいき目に言っても首都圏を出た事のない彼女らは、私の提案に 目を輝かせた。私とても、歩姉さんを喪ってからはついぞ訪れていない。 城下町や音楽祭等“文化の街”として、年に一度は地名を聞くのだがな? “山奥”と馬鹿にしてはいるが、決して悪い所ではないとも思っている。 ともあれ従姉の思いも寄らぬ“提案”に私達は皆、心を奪われたのだな。 「よし、そうと決まれば準備は色々あるぞ。お前達の服も必要だろう!」 「それにお店の臨時休業に伴った取引とかも、色々必要になるんだよ?」 「じゃあわたしがそれの電子処理をしますの♪アルマお姉ちゃんは……」 「あ、えと……持ってく物の準備とか名物の調査します!お料理とか!」 そうこうしている内にトントン拍子で準備は進んだ。受注していた品物を 突貫工事で片付けて引き渡し、休業告知もHPと店頭に張り出した。更に 高速バスのチケットも、電子決済で予約する。静音性に優れた電気バスは この時代、電車と並び遠距離移動や行楽には欠かせぬ移動ツールである! 特急列車でもよかったのだが、嗜好と予算の問題で今回はバスを選んだ。 「神姫用秋物衣装のサンプルがある、これをアレンジして着せるか……」 「マイスター、チケット取れたんだよ。後、一応塾にも欠席の電話完了」 「お店の諸々に関する手配も終わりましたの~……アルマお姉ちゃん?」 「……このお蕎麦、美味しそうですねぇ……はっ!?す、すみませんっ」 「皆はしゃいでいるな……出立は来週末の朝だ、じっくりと準備しよう」 『はいっ!』 と言っても浮かれていたのは私も同じで、休み無しで“妹”達の服…… 長袖と少々深めの色を用いた、シックな秋らしい姿……を用意したり、 気合いを入れすぎて客の要望以上の品をチューンしてしまったりした。 だが致命的なミスはない。要所は締めるのが“マイスター(職人)”だ! そうして私達は今日、新宿のバスターミナルから旅立った訳だ。有無。 「わぁ……マイスター、広い盆地だよ。これが松本平、だったかな?」 「有無。四方を山に囲まれた、天然の要衝だ……ここも十分な高地!」 「南極が爆発したら、第二の東京都になれたかもしれないですの~♪」 「……ろ、ロッテちゃん。それはちょっと古いしマニアックですよ?」 何処でそんな古いアニメ映画の情報を仕入れてくるのだ、ロッテは……? ともあれ電気バスは盆地の中央へと滑り降り、そのまま市街地へ向かう。 運転手のアナウンスが、市街中央部のバスターミナルへ入る事を告げる。 確か灯めとの待ち合わせは、そこの地下にあるハンバーガー屋の筈だな。 「よし、降りる準備をするぞ皆。灯めを何時までも待たせる訳にはな?」 「はいですの~♪マイスター、わたし達の装備ってどれも無事ですの?」 「有無。電気バスの電磁波なり何なりを考え、手荷物として持っている」 「あ。乗車時、カートからバッグを切り離したのはそれだったんですね」 「それなら一安心なんだよ……座席が安全でも貨物室は分からないもん」 “EL DoLL”の収まったバッグと己のポシェットを掲げてみせ、皆を肩に 招き寄せる。市街地の渋滞も東京等とは比較にならず、バスはあっさりと ターミナルに吸い込まれていった。私達は促されるまま、バスを降りる。 「……ふぅ。街とは言え、流石高地の空気は違うな。澄んでいて染みる」 「ここからだとよく見えないですけど、空もとっても綺麗でしたしね♪」 「ところで、灯さんは一体何処ですの~?ここの地下にいるんですの?」 「ハンバーガー屋は、バス会社のフロント近くらしいんだよ……行こっ」 異郷の自然に感動する間もなく、私は階段を下りて地下へと赴く。そこは 地方デパートの食品売場であり、ハンバーガー屋はその隅に佇んでいた。 そしてその奥に見たのだ……サングラスを掛けて辺りをうかがいながら、 トマトバーガーを頬張る幼女の姿を。私は自分達の注文を澄ませて……。 「……貴様は、地元でもその格好なのか?顔を上げぬか、碓氷灯ッ!」 「わひゃっ!?あ、晶ちゃん声が大きいんですなっ。座って座ってっ」 ──────愉快な従姉。何を見せてくれるのかな? 次に進む/メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1595.html
姫の閉ざされし檻、呪われし高貴(その二) 第三節:賢者 半ば日が中天に差し掛かる頃、私達はアキバへと帰ってきた。昼食さえも 摂る時間を惜しみ、駅の売店で買った栄養補助食品とスポーツ飲料を皆で 分け合いながら、神姫センターへと赴く。連休も明けて暫く経った平日の センターは、多少賑わっていた物の……混雑という程の人は居なかった。 「ふぅむ……緊急充電用のレンタルクレイドルは、どれも正常だな……」 「ん~……電源ケーブルが何処かへ引っ張り出された跡も、ないですの」 「となると、ロキちゃんは一体何処で充電しているんでしょうね……?」 「……ひょっとして、充電が不要な位のジェネレータを積んでるのかな」 一緒になってクレイドル周辺をまさぐる梓から、そんな推論が飛び出す。 しかし、強ち的外れとも言えない事情がある。それは、彼女の躯に備わる “装備”だ。可変式の高速電磁浮遊ウィングに、プラズマで固めた武装。 いずれも、莫大な電力がなければ満足に運用出来ない筈なのだ……だが。 「ロキは、平然と動き回っていた。有り得ない話ではないかもしれんな」 「あ、あのー……お客さん?そんな所でしゃがんで、お探し物ですか?」 「……あ、うん。スペーサーを落としたんだよ。でも、見つかったもん」 「気を付けて下さいね?センターではそういうの、賠償できませんから」 流石に不審だったのか、店員が私達に声を掛けてくる。ここでこれ以上の 捜索は無理かもしれぬな……。しかし何らかの形で補給をせねば、いくら 優秀なジェネレータでも限界はある。何処かで、ロキは補給をしている。 それは間違いないのだが、此処に今居ないとなると……何処にいるのだ? 私と梓はベンチに腰掛け、深く溜息をつく。痕跡さえ、見つけられない。 「うぅむ、参ったな。ここで補給しているとばかり思ったのだが……」 「他のセンターで、補給しているかもしれないんだよ。行ってみる?」 「でも、雰囲気悪かったり入った事無いセンターは捜索出来ませんの」 「そう、ですよね。ここでさえ、全てを把握している訳じゃないです」 馴染みの深いこのセンターで何も見つけられない、となると。私の往く 活動範囲には、最早探索できる場所は殆ど無いとも言えるだろう……。 途方に暮れるとはこの事か……?皆で、溜息をついた。その時だった! 「心配はいらないよ、小さなレディ達……奴は確かに、ここで補給した」 「何ッ!?き、貴様は……前田、そして“アラクネー”ではないかッ!」 「こんにちは。まさか、こんな形で再会するとは思わなかったけどね?」 私の眼前に、一人の男と一人の神姫が現れたのだ。“自衛官の”前田と、 “女郎蜘蛛の”アラクネー。何故神姫バトルをしているのかさえ不明な、 謎の多い連中……そして、クララの初戦を務め彼女を導いた“賢者”だ。 知らず知らずにクララ……いや、梓の躯が緊張する。未だ、彼女にとって 尊敬するべき“師”なのかもしれん。だが、彼らの雰囲気は剣呑だった。 「前田さん、アラクネーさん……お姉ちゃん達から、噂は聞いてるよ」 「ふむ、某とクララの仲を知っているのか……ならば、問題はないな」 「そうみたいだね。で、何かお探しなのかな?小さなお嬢さん達……」 「……惚けるな前田よ。貴様は今、確かに言ったろう。“奴”とッ!」 私は、自然と前田を睨む。喰えない男だとは思っていたが、今こうして 微笑みながら向かいのベンチに座る奴を見ていると、尚更分からぬな。 自衛官という立場上、何か知ってるのかもしれんが……どういう事だ? 「ああ、そう言えばそんな事を言ったね。僕もうっかりしていたよ」 「どう考えても、私達の探している者を知っているという態度だな」 「はは……出来れば、違っててほしいんだけどね。で、何だろうね」 梓に視線を移す。鷹揚に笑いかけ、世間話を始めようかというこの男に、 全てを話していいものか。私だけの判断では、どうにも雲を掴む様でな? 尤もロキの手懸かりその物が、既に雲を掴む様な状況になりつつあるが。 しかし暫し迷い、梓は肯いた。“クララ”として、彼らを信頼したのだ。 アルマとロッテも、二人の胸元で肯く。となれば、黙っている事もない。 「……探しているのは神姫だ。否、厳密には神姫と呼べぬかもしれん」 「北欧からやってきた、哀しい定めを背負った一体のMMSですの……」 「ひょっとしたらまだ秋葉原にいるかも知れないって、思ったんだよ」 「だから、その。探してたんですけど……そういう貴方達は、何を?」 前田は深く溜息をついてから、アラクネーを促した。この世の終わりでも 来たかの様なオーバーアクションを確認し、小さな神姫が重い口を開く。 それは私達にとって……そして彼女らにとっても、望まざる展開だった。 「某らが追い求めるは、“ハザード・プリンセス”の零号機に他ならぬ」 「“戦略級殲滅型MMS”って分類の、中規模破壊を行うテロ用兵器かな」 「神姫の皮を被った怪物、それこそが……“国家の敵”たる人形なのだ」 ──────世界はやっぱり、残酷なんだよ。 第四節:信念 自衛官の前田と、彼の神姫たるアラクネーから出た言葉。それは正しく、 最悪の運命が間近に迫っている事を告げる、“賢者の忠告”に他ならぬ。 「テロ用の兵器、人形……だと?貴様、知っているのか……ロキを!」 「知っているよ。僕らの任務は、アレを追いつめ無力化する事だから」 「どうしてですか!あの娘は、マスター達の為にやっただけなのに!」 アルマが梓の胸から乗り出し、泣き叫ぶ。助けようと思った存在が、既に 国家という巨大な“モンスター”から目を付けられているという現実に! それは既に、ロキが『“世界の敵”として認識されている』事にもなる。 「存在自体が、極めて危険なのだ。国家という“大を救う”べき者には」 「彼女の存在その物が、罪でしかないんだよ。そこに在るだけで、拙い」 「故に何としても、彼女を無力化せねばならない。破壊してでもな……」 『存在その物が罪』。この世に産まれ出る者にとって、理不尽の極みとも 言える断定であった。それが器物であろうと……神姫であっても、そこに “心”がある以上、これを理不尽と言わずに何というのか。だが同時に、 国家を……民衆を護らねばならぬ者からすれば、ロキは正に害悪である。 「それが、日本って言う国の考え……でいいのかな?前田さん……?」 「構わないよ。ついでに、日本と繋がる主要な国家の考えでもあるね」 「……驚いた。既に世界規模で指名手配されているのか、ロキは……」 「当然であろう、マスター……晶殿。彼女は、“ラグナロク”の残党」 「僕らもつい先日、逮捕したエージェントの自白で知ったんだけどね」 「捕まったんですか、運び屋さん!?……まさか、彼女を棄てたから」 前田は軽く溜息をついてから、肯いた。あの爆破はやはり“事件”として 警察とは別の治安組織が追っていたのだ。ロキを追う過程で、彼女を運び 秋葉原で棄てていった運び屋の存在が、露呈したのだろう。些か現実味に 欠ける話ではあるが、それでも認識せねばならない……事の重大さをな。 「僕らには、上の命令に従ってロキを無力化するという責務があるんだ」 「その為に……無闇に関わろうとする部外者は少ない方が良い、となる」 「だったら、なんですの?わたし達を傷つけて、国の為に封じますの?」 だが、それよりも早く……身を弁えるという理性的な選択より早く、私の 胸元から“感情”に満ちた声が響く。それこそ、黙って前田達の言い分を 聞いていたロッテの声だった。それは、怒りと哀しみに満ちた音である。 「ロッテ君、だったかな。君達を捕まえたり、傷つけるつもりはないよ」 「ただ……そなたらの介入でロキを逃がす事になっては困る、とな……」 「だったら、わたし達が自己責任でロキちゃんを止めればいいですの!」 啖呵を切るロッテに、前田が目を見開く。この反応は、予想外らしいな。 それは、全てを敵に回してでも助けたいという“信念”故の叫びだった。 アラクネーが睨め付ける様に、アルマと梓……更に私を見据える。それは 幾多の死地を潜ってきた主に引けを取らぬ、一種独特の凛とした気配だ。 「万一そなたらや主に危険が及んでも、何の救済も受けられぬのだぞ?」 「……保険を申請しても、事実は隠蔽されるから保証されないんですね」 「そう言う事、だね。秘密裏に全てを終わらせたい。それが上の考えさ」 「話を聞いてて気になったけど、“破壊”は義務じゃないのかな……?」 「執るべき手段の一つであって、確定事項ではない。無力化こそが重要」 しかし己を譲らないロッテに気圧されたのか、アルマと梓も食い下がる。 ここで自分だけ荷を擲つ事は、“姉妹”として考えも及ばぬのだろうな。 二人の事実確認を受けて、ロッテは続けた。それは、私の考えでもある! 「なら……ロキちゃんが破壊を止めて普通の神姫になれば大丈夫ですの」 「普通の、神姫に?……確かに、神姫の因子を持つ相手だが……無謀だ」 「無茶でも無謀でも、そうなれば国家として敵視する道理はあるまい!」 「ま、そうだけどね。僕としても命令は果たせる。でも、いいんだね?」 それは国家の代行者として『失敗した時は私達を見捨てる』という言外の 意味を含んだ、最終確認だった。本当に、私達は後に退けぬ事へ関わって しまったのだ……しかし、それを悔いるのは全てが終わってからでいい! 「いいですの!わたしは……ロキちゃんを必ず救うと決めましたの!」 「はぁ……参ったね。ここで退いてくれた方が、堅実だったんだけど」 「主よ、最早言っても聞いてはくれますまい。やらせてみては如何か」 がっかりした、という様なアクションをしつつ前田は肯き、立ち上がる。 最早、大っぴらに助けを借りる事は出来ない。私達の力で、なんとしても ロキを“日常”へ引き戻してやらねばならぬ。僅かの失敗も、赦されん! 「小さなレディ達、出来れば……僕らに手間を掛けさせないでくれよ?」 「無論そうする。何処の所属かは聞かぬが、本拠で報せを待っていろ!」 「そなたらは不器用すぎる。だが、そういう生き方も嫌いではない……」 「……恐れ入るんだよ、アラクネーさん。でも、必ず成し遂げるからね」 「あたし達には、それしか出来ませんから……きっと、助けてみせます」 「“武装神姫”の意地にかけて、絶対にやってみせますの……絶対ッ!」 ──────想いの力は余りに強く、皆を震わせるんだよ。 次に進む/メインメニューへ戻る