約 19,731 件
https://w.atwiki.jp/gensouiri/pages/385.html
提督二人とオマケが幻想郷入り 動画リンク コメント 提督二人とオマケが幻想郷入り 293人目の幻想入り…なのだろう、多分 作者 雪深風華 ひとこと 900人突破したようです、 1000人突破おめでとうだぜ 1300人突破してる…ww 1500人とっぱしてる……ヤヴァイ 『そろそろ..復活しました。が、時間が足りませんので2更新/年中』 最新作 【主人公】 山本五十六元帥、伊藤整一中将、軍艦大和 二名と一艦が主人公です。緑色の物体(一話のアレ)今後どうなるかは未知数 【注意事項】 基本的に情報や生存報告はマイリストコメントかブログの方にされます。気になる方はそちらをどうぞ…… 『私は死なない、いつだってよみがえって見せるさ!』 クロス条件 この作品の登場人物は条件付クロスフリーです 以下のことを厳守してください 1.右翼、左翼的な発言をさせない、幻想郷ライフを楽しみましょう 以下は各自の判断に任せます 2.紳士危険。取り扱い注意 3.混ぜるな危険。過剰反応の危険アリ 4.沈めるな危険。映姫様が上級の閻魔様より怒られます 本編動画リンク √山本新作 √伊藤新作 番外 予告 コメント・レビュー 提督二人とオマケが幻想郷入り 提督二人と○○が幻想郷入り 検索しやすいように -- (名無しさん) 2008-11-24 04 43 48 名前 コメント すべてのコメントを見る ※この作品のレビューを書いてくれる方を募集しています。レビューについては、こちらもご覧下さい。
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/134.html
今日の任務は終わり、疲れを取る為に提督と秘書艦の古鷹は炬燵に籠っていた。 「なあ古鷹。ダメ提督製造機って知ってるか?」 「雷ちゃんの変なあだ名ですよね?優しすぎて人をダメにするという事で。」 「その通りなんだが、俺は違うと思うんだ。」 「と、いいますと?」 「古鷹、お前さんがダメ提督製造機だ。」 「ええ、なんでですか?」 「第一に優しい。第二に気配りが出来る、第三で真面目、第四で素直だ。そして…」 「や、止めてください恥ずかしいですよう。」 「まあそんなお前に俺は甘えっぱなしだと思ってな。」 「そんな事無いです、提督だってちゃんとやってくれてますし。弱い重巡洋艦を使ってくれてるから私も頑張れるんです。」 「重巡、弱いか?」 「だって…火力なら戦艦ですし、軽巡と違って潜水艦狙えないし、夜戦なら駆逐艦の方が良くて、重巡洋艦の良い所なんてそんなに無いじゃないですか……。」 「何だ、そんな事か。」 「そんな事って……」 「戦艦より圧倒的に燃費がいい、囮の潜水艦に釣られない、駆逐艦と違って昼も十分火力が出る、十分良い所あるからな。」 「でも、だって……」 「安心しろ。羅針盤以外では重巡使わなくなること無いからな。」 「なんでそんなに提督は重巡を使ってくれるのですか?」 「重巡が…いや、俺がお前を好きだからだよ、さ、もう夜も深い帰って寝なさい。」 「嫌です。今日は提督と一緒に寝ます。」 「なんでだ。」 「そんなに私を思ってくれる提督が好きだからです。」 「なっ……くっそ、駄目と言いたくない。」 「提督、人の体温ってぽかぽかしてあたたかいんですよ?」 「いいよ。一緒に寝よう、古鷹。」
https://w.atwiki.jp/earthruinfes/pages/415.html
ニコニコ動画/アイドルマスター/天海提督の決断 2008-09-03 【リンク】 THE IDOLM@STER 公式サイト THE IDOLM@STER Wikipedia The iDOL M@STER ニコニコ動画まとめWiki 天海提督の決断 最終話「旭日旗、征く」 天海提督の決断 第十六話「遠き栄光」 天海提督の決断 第十五話「七二艦隊物語Ⅳ ~弔鐘~」 天海提督の決断 第十四話「重巡洋艦『十勝』 激浪の太平洋」 天海提督の決断 第十三話「日豪講和成る」 天海提督の決断 第十二話「豪州本土決戦(後編)」 天海提督の決断 第十一話「豪州本土決戦(前編)」 天海提督の決断 第十話「どたぷ~ん艦隊血風録」 天海提督の決断 第九話「七二艦隊物語III ~奮迅~」 天海提督の決断 第八話「迷走果つるとき 機動部隊転戦」 天海提督の決断 第七話「やよいゾーンバーニング 重慶強襲」 天海提督の決断 第六話「ゆきぽ要塞1942 トラック攻防編」 天海提督の決断 第五話「七二艦隊物語II ~暗雲~」 天海提督の決断 第四話「迷走果つるとき 蘭印作戦終了」 天海提督の決断 第三話「修羅のゆとり 内南洋攻防戦」 天海提督の決断 第二話「七二艦隊物語Ⅰ ~栄光~」 天海提督の決断 第一話「運命の開戦」 ある日の風景765 天海提督の決断・反省会 続・天海提督の決断 最終章 カーテン・コール 続・天海提督の決断 第拾章 英国解放 続・天海提督の決断 第九章 東海岸を奪還せよ 続・天海提督の決断 第八章 ジブラルタルの巨竜(後編) 続・天海提督の決断 第八章 ジブラルタルの巨竜(前編) 続・天海提督の決断 第七章 喜望峰浪高し 続・天海提督の決断 第六章 血戦!シチリア沖(後編) 続・天海提督の決断 第六章 血戦!シチリア沖(前編) 続・天海提督の決断 第五章 地中海侵攻 続・天海提督の決断 第四章 巨砲スエズに咆ゆ 続・天海提督の決断 外伝 高槻富嶽隊空戦録 続・天海提督の決断 第三章 マダガスカルの嵐 続・天海提督の決断 第二章 三浦提督の憂鬱(後編) 続・天海提督の決断 第二章 三浦提督の憂鬱(前編) 続・天海提督の決断 第一章 インド洋の群狼(後編) 続・天海提督の決断 第一章 インド洋の群狼(前編) 続・天海提督の決断 序章 提督たちへのアンコール ◇◆『ニコニコ動画/アイドルマスター』へ ◇◆『ニコニコ動画』へ Amazon アイドルマスター Xbox 360 プラチナコレクション Xbox 360
https://w.atwiki.jp/yaginuma/pages/651.html
星の提督レイア・バース レア 火/自然/水/光/闇 (6) クリーチャー スター・ダスター 8000 相手のターン中、このクリーチャーが手札から捨てられる時、墓地に置くかわりにバトルゾーンに出してもよい。 このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から3枚を表向きにする。その中に進化スター・ダスターがあれば好きな数、手札に加えてもよい。 (F)神獣巨星になる時が来た。 作者 チッサ 評価・意見 おお、こちらもマッドネスですね! 8000とマッドネスの中では最高パワーを誇りますが、W・ブレイカーを持っていないなど、うまくバランスが取れています。 (あと、3枚表向きにした後、手札に加える枚数指定がないのですが・・・) フレーバーテキストどおり、進化スター・ダストへつなぎたいところです。 柳 収録セット DM--4 伝説編 第3弾 伝説終焉
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/133.html
――明るい。 ――瞼の裏に、光がちくちくと刺さる。 ――もう、朝? さっき宿舎に戻って、横になったばかりだと思ったのに。 「……んん?」 目元を手の甲でごしごし擦り、薄目を開け、あまりの眩しさに呻く。垣間見えた丸い光 は、部屋の蛍光灯のものだった。寝る前に電気を落としたつもりだったのに、消し忘れた のだろうか。 一度気になってしまうともういけない。面倒臭さを感じつつも、私は電気を消すため 布団から抜け出そうと。して。 「あんっ」 小さな悲鳴に、腕に当たるふにょんとした温かくて柔らかな感触に、くっつきそうな瞼 が上がる。 掛け布団の中を覗く。鉄とオイルとなにか甘いような優しい匂いに鼻をくすぐられ思わず くしゃみする。くすくす笑う声。 布団の中に伊十九がいた。何時ものスクール水着、武装だけを外した状態で、私の腹近く で丸くなっている。 「どうやって入ったの?」 「鍵、開いてたの。提督ってば不用心なの」 私はそんなに疲れていたのか。今度から気をつけよう。とりあえず当初の目的を遂行 せねば。 「提督、どこ行くの」 小さな手に引き留められる。くいくい布団の中から引っ張ってくる。 「いや、電気消さないと」 「いいの」 「でも、明るいと眠れないから」 「いいの。イクが電気点けたから、いいの」なんと。「――それに」 にひひ、と伊十九が笑う。するりと伸びた手が布団の端を掴んだかと思うと、私たち 二人をすっぽり覆うように被せてきた。 「眠れないなら、寝なければいいの」 「イク」 「えへへ、提督、あったかいの」 布団の中は二人分の熱でとても暖かい。しかも空気が篭もっているからそこらじゅうから イクのいい匂いがする。イクは横になった私に寄り添う。みぞおちに押し当てられる乳房 は重くてふわふわしている。寒くても寝間着をもっと薄手のものにしておけば良かった。 と。急に、熱が近くなる。 「イク?」 「んふふー」 寝間着の裾からイクの手が滑り込む。脇腹を撫でられる。くすぐったい。ゆっくりと 昇ってくる手につれて、寝間着もずり上がる。 ごそごそと。イクが動く。水着の肩紐を下ろし、窮屈そうにしていた乳房を解放する。 白いふくらみがぶるんと揺れる。イクが横になったまま水着を脱ぐのが、白い身体が徐々 に露わになるのが、布団越しの明かりで垣間見えた。 「提督も脱ぐのね」 素裸のイクが私のズボンに手を掛ける。そっちか。そっちからなのか。 「だって、提督、もう我慢できないみたいなのね」 何故か勝ち誇ったような調子の台詞と共に、膨らむ前をつつっと撫ぜられる。思わず 声を殺す。呑み込む空気は甘い匂いがした。この、湿り、温かい空気を逃してしまうのが 何となく気に入らなくて、私は布団を被ったまま脱衣にかかる。決して誉められる作法 ではない。 脱いだ服を蹴飛ばし押しやり、素裸のイクを抱く。素肌と素肌が触れあう。 私の腕の中、イクの小さな身体はすぽりと収まる。背中を丸めて抱き寄せるのが、一番 ぴったり寄り添えるかたちだ。布団と私の腕に覆われて、イクは上気した顔をしている。 当たる呼吸が、熱い。 しっとり湿る背中へと腕を回し、尻を揉む。イクが、くすぐったい、とくすくす笑う。 笑い、細い足を私の足に絡めてくる。片脚を持ち上げる格好になって、私の手の中イクの 尻肉がかたちを変える。浅い割れ目に丁度指が嵌まり、甘い声が上がった。 「てーとく……提督も、触って、いい?」 「うん」 私もイクのことは言えない。息が荒い。布団の中は湿って暑い。熱を帯びて、ぐらりと する。晩秋だというのに汗が滲む。性器に絡み、持ち上げるように擦り立てるイクの指は 細い。イクのにおいが強く香る。 「あう…」 微かな喘ぎ。指にねとりと絡む熱、蜜、肉。私のそこと負けず劣らず、イクの身体も 準備を整えていた。ふっくりと柔らかい肉を、そっとなぞる。指先を潜らせると、つぷ、 と弾ける音がした。 イクが身を竦ませる。濡れた吐息。締めつける熱い柔襞。 「イク」布団の中にずっと篭もっているせいだろうか。暑い。抑えが効かない。効かせる 気はあったのかと聞かれると、少し困るのだけれど。 「このまま、出来るか」 「……提督は、寒がりなのね」 私の我侭を咎めるでも笑うでもなく、イクはそんな風に受け取ってくれた 向かい合って横になり、イクの片足を私の腰に載せる。大きく開けたイクの足の間、 濡れた柔襞がひくついている。 ゆっくり押し入れたつもりだったが、普段と違う角度は辛いらしく、イクの子どもらしい 丸みを残した顎が上がってゆく。苦しげな喘ぎが布団の中反響する。私の方もあまり余裕 がない。イクのなかは、きつい、というより、狭い。慣れない位置から押し広げられて、 イクはふるふると震えている。 「イク」呼んで、抱き寄せる。私が背中を丸め、イクが背を反らして、そうしてようやっと 目線が合う。「――、」謝ろう、とか、気遣おう、とは、思ったのだ。イクの顔を見る までは。イクの、じっとりを汗を浮かせ、瞳を潤ませ、もの欲しそうに口の端から涎を 垂らす、イクの姿を見るまでは。 「提督ぅ――」 大きな胸を潰ししがみついてくるイク、その細い足首を掴み、持ち上げる。つられて 布団も持ち上がり、冷たい空気が入り、二人分の熱に塗り潰される。 「あ、てーと、てーとくぅ……!」 狭道を割り裂く。小さな頭を抱え、つむじに鼻をつける。鉄、オイル、汗、甘ったるい イクの匂い。 湿り気を帯びた布団が重くのしかかる。べたりと貼りつく綿の中、ぬかるみ軋む身体へ 這入る。無理に開かせた中は浅く、こつ、と、簡単に行き当たった。 「ふやああ…っ!」 くっついたイクの下腹がぷるぷる震える。内側は強く締まる。ぐち、ぐちとかき回す ように腰をぶつけ、奥を抉る。横ざまに寝ているため、好みの部分に当たらないのか、 イクが大きく腰を揺らす。少し下側を意識して突くと、甲高い嬌声が響いた。 熱。熱い。布団の中も、包まれる肉も、イクも、イクの熱も。 「イク…!」 足を放し両腕で抱きしめる。放された足が、私の腰に絡む。引き寄せられる。ごつんと 奥に当たる。奥。衝撃。イクが私の胸元へ噛みつくように擦り寄り、熱い嬌声が爆ぜた。 引き絞り、締めつける強さに、私もいちばん奥に擦りつけ吐き出した。ぎゅうぎゅうに 絡むイクの中は狭く、直ぐにいっぱいになって、それでも貪欲に呑み込もうとしていた。 熱気で湿る布団が重い。布団越しの光が明るい。 イクの熱に包まれて、私はしばらくぼんやりとしていた。酸欠で頭がぼうっとする。 「……電気」 呟き布団から出ようとすると、同じく汗まみれのイクに引き留められる。 「提督、電気、消さないでなの」 イクは私の胸に額を擦りつけ細く囁く。 「今日は、ね、明るい方がいい、なの」 私は少しだけ迷い。布団の端を持ち上げ新しい空気を入れ、今一度布団へと潜り直した。 イクの肩から安堵したように力が抜けた。 今日。 今日だけは。 今日の日付にどういう意味があるのか、私は実のところ詳しくは知らない。 唯、伊十九――“以前”の記憶を持つ艦娘が“暗いところに居たくない”“ひとりでは いたくない”というならば、望みを叶えてやろうと。それだけを。 此処はあの海ではない――という証をあげられたら、と。それだけを。 *****
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/421.html
艦娘に関する独自設定あり。 加賀さんだけは深海棲艦が現れる前までは普通の人間として生まれ育っています。 ************ 食堂・間宮へと続く廊下を赤城は誰から見ても分かる通り楽しそうな顔で歩いていた。先ほど出撃から帰ってきた赤城は艤装を自分の部屋に置いてすぐに間宮へと向かった。恐らく頭の中で間宮の作る料理の数々を思い浮かべているのだろう、その表情には戦闘の疲れは見えなかった。同じ第一艦隊で出撃していた他の艦娘たちは多少の怪我を負っていたので今は入渠中だ。赤城は運が良いことに無傷で帰還できたので、今は好きなように行動している。 一歩一歩食堂へ近づく度に騒がしい空気を赤城は感じた。その空気は食堂から流れてきている。不思議に思いながら出入り口に立ち食堂の中を覗いた時に赤城は騒ぎの原因を察した。 「そんなこと、言われなくても分かってます!」 灰色のツイーンテールが興奮気味に揺れていた。赤城側から見れば後姿ではあったが、すぐに瑞鶴だと分かった。その瑞鶴の前には見慣れた無表情の顔があった。加賀だった。食堂にいた他の艦娘たちは不安そうに二人を見ている。間宮もカウンターで困ったように微笑んでいた。 またか、と赤城は苦笑した。赤城と同じ一航戦の加賀は自分にも他人にも厳しい艦娘ではあるのだが、五航戦である翔鶴と瑞鶴相手だと―――その中でも特に瑞鶴だが―――より辛口になるのだ。 「実践できなければ分かっていないのと同じ。演習でさえ足手まといなのだから、いつまでもこの基地から海へは出られないわね」 「……ッ!ま、まだ…改造…できてないから…」 瑞鶴を見る目がさらに冷たくなった。 「だから提督は貴方に良い装備を与えた。貴方が一番に功績を残せるように、改造済の私と貴方の姉の装備は性能が低いものだったし、艦攻も艦爆も制限されていた。それでも貴方は攻撃を何度もミスして、貴方を庇った姉が大破して動けなくなった。貴方が上手くやってくれていたら、今日の演習は完全勝利が出来たと思うわ」 瑞鶴の体が小さく震えていたが何も言わなかった。加賀の言い分が的を得ていて反論の余地がないのだろう。 「未改造だからといって成果をあげなくていい理由にはならないわ。…まぁ、あの子も大破するぐらいなら貴方を庇わない方がマシだったわね。そのせいで攻撃手順が一つ減ってしまった。冷静な判断が出来ていない」 加賀の肩が僅かに下がった。赤城の耳には届いていないが、きっと目の前の瑞鶴には加賀の溜息は聞こえているだろう。 「これだから五航戦は」 その時ツインテールが勢いよく跳ねた。 「………今はその先輩面を精々楽しんでいるといいですよ」 いつもより低いトーンの、据わった声だ。多分、キレた。 「五航戦は五航戦はって…”陸生まれ”のくせに!」 一際大きな叫びが食堂に響き渡った。異様な静けさが訪れる。その静寂を破ったのはキュッという靴音だった。瑞鶴は振り返っって大股で早歩きをし、そのまま出入り口にいる赤城の傍を無言で通り過ぎた。横目でちらりと見た瑞鶴の顔はとても険しかった。 瑞鶴は最近になってこの基地へ着任した艦娘だ。海域に出撃させるにはまだ早いので、今は演習で錬度を高めている。提督は着任したばかりの瑞鶴に配慮してか演習には必ず翔鶴も参加させていた。基本的に演習では空母は鶴姉妹だけだったが、時折加賀または赤城が随伴することもあった。演習の内容によっては赤城も鶴姉妹に注意をすることはあったが、性格も雰囲気も温和な赤城の言葉には何処にも棘がない。加賀のように鶴姉妹を無闇に落ち込ませることも見下すこともしない。まして、あんな風に怒らせることもない。 赤城は再び目を中へ向けてもう一つの騒ぎの原因を見遣った。加賀はいつの間にか席に座り湯呑みを口につけている。瑞鶴が去ったことで静まり返っていた食堂も徐々に賑やかさを取り戻していた。何人かは加賀をちらちらと見ていたが、加賀は表情を変えていない。気付いていないのか、気にしていないのか。 「赤城さん、何が食べたいかしら」 カウンターから間宮が声をかけてきた。赤城は数秒考えてから口を開いた。 「カレーをお願いします、大盛りで」 わかってますよ、と間宮は笑った。 「席に座っていてください。持っていきますから」 間宮の言葉に甘えて、赤城は席に座った。もちろん加賀の前だ。 「今日も相変わらずですね」 加賀はチラリと赤城を一瞥し、湯呑みをテーブルに置いた。 「あの子たちは未熟だから」 そして左腕をテーブルの端に伸ばして食器カゴの中にある湯呑みを一つ取り出した。その湯呑みにポットのお茶を注ぎ赤城に差し出す。 「ありがとう、加賀さん」 素直にお礼を言って赤城は湯呑みを受け取った。いえ、と加賀は小さく呟いた。加賀はこういう気遣いを赤城にはよく示してくれていた。赤城だけではない、二航戦や他の艦娘、提督にも優しさの片鱗を見せる。しかし五航戦相手だとそれが隠れてしまうのだ。 「お待たせしました」 赤城と加賀のテーブルに間宮がトレイを持って現れた。トレイには大盛りのカレーと大盛りの親子丼が載っていた。赤城の前にカレーが、加賀には親子丼が置かれた。香ばしいカレーと親子丼の匂いに赤城の口の中に唾液が湧き上がる。いただきます、をしようと赤城が両手を合わせようとした時、間宮が加賀の名前を呼んだ。 「ねぇ加賀さん、貴方の言い分も分かるのだけれども…もう少し彼女たちに優しくしてみたらどうかしら」 箸を取ろうとする加賀の手がピタリと止まった。 「もちろん戦いに不慣れな方に指導をすることは大事ですが、ただ厳しいだけでは信頼関係は生まれません。加賀さんは五航戦がお嫌いですか?」 加賀の目が泳いだ。居心地の悪そうな目が赤城に向けられたが、赤城は黙ってただ笑った。間宮の質問に加賀がどう答えるのか気になったからだ。それを悟ったのか加賀は諦めたように溜息をついた。 「………別に、嫌いという訳ではありません」 小さな返答に間宮の顔が明るくなる。 「それなら私から何も言う事はありません。後はお願いしますね」 「………善処します」 間宮は軽く頭を下げるとテーブルから離れていった。加賀の顔は相変わらず無表情だったが手を箸の上に置いたまま動こうとしない。 「早く食べないと冷めちゃいますよ」 赤城はスプーンを右手に握りルーがかかっている部分の白米を掬い上げた。口の中へと持っていく。うん、おいしい。何度も噛み締めてカレーの味を堪能する。充分に味わった後にようやくカレーは赤城の食道を通った。 「……赤城さんも、間宮さんと同じ考え?」 二口目を掬う前に前から声がした。赤城はスプーンを止めて加賀を見た。加賀はまだ親子丼に手をつけず、顔も俯いたままだ。 「あなた自身が好きなようにしたらいいと思いますよ」 加賀は顔をあげて眉間を顰めた。 「好きなようにしたら、また間宮さんに言われてしまうわ」 「あなた自身は悪いと思っているの?」 「それは……」 「間宮さんの小言を逃れるために取り繕っていたとしてもいいんですよ。だって貴方は、正規空母の加賀さんなんですから」 「そう、よね」 再び加賀は顔を俯かせた。手は動かないままだ。どうしたものか、と赤城が考えようとした時にぐぅ、と音が聞こえた。加賀がパッとお腹に手をあてた。無表情の顔に少し赤みが帯びる。 「ほら、早く食べましょう。腹が減っては戦はできないですよ」 赤城の急かした声に加賀はようやく箸を取り、両手を合わせた。 「ふぁ~……終わった終わった」 白い軍装に身を包んだ男が思い切り腕を伸ばした。ゆっくりと背中を背凭れに預け、椅子に深く座る。 「お疲れ様です、提督」 加賀は提督の前にある執務机に湯呑みとポットを載せたトレイを置いた。ポットの中にはルイボスティーが入っている。 「ありがとう。遅くまで仕事に付き合わせてしまって悪かった」 「いえ…秘書艦として当然ですから…」 明日の朝に提出期限であった書類を提督と加賀は二人で片していた。書類作業が不得意ではない加賀だったが、さすがに大量の紙を相手にしたら時計の針が十時を過ぎるまでかかってしまった。 「では、私はそろそろ失礼します」 加賀がそう言うと提督は頭を左右に振った。 「加賀さんも一緒に飲もう」 「いえ、もう遅いので自室に戻ります」 加賀は提督の誘いをキッパリと断った。提督はあからさまに大きな溜息を吐いた。 「それじゃあ命令、一緒に茶を飲むぞ。一人で茶を飲むのは嫌なんだ」 「……命令なら仕方ないわね。分かりました、お付き合いします」 「よし!じゃあ自分の湯呑み持って来い」 加賀は給湯室に行って適当に湯呑みを選んだ。執務室に戻ると提督は執務机ではなく来客用ソファーに座っていた。彼の脚の前にあるテーブルには加賀が運んだポットとトレイが置かれていた。加賀は提督と向かい合わせのソファーに座り自分の湯呑みにお茶を注いだ。 「加賀さんが書類作業に強くて助かるよ。お陰で徹夜はせずにすんだ」 「お役に立てたのなら何よりです」 加賀は湯呑みを口につけた。ルイボス茶の香りが口内に広がる。和菓子か洋菓子もあればもっと良かった。加賀は口から湯呑みを離すと提督に目を合わせた。 「……それで、何か私にお話したいことでも?」 悪戯が見つかった子供のように提督は自分の顎を撫でた。 「何だ、バレてるのか」 「回りくどいことはせずに直接聞いたらいいわ。質問には極力答えられるように努めます」 「そうだな…その、話は…察しているかもしれないが、五航戦のことで」 加賀は小さく溜息を吐いた。 「提督も、彼女たちに優しくしろと仰るのですか」 コミュニティー内で不穏分子があるよりかはない方が良い。それにここは軍という組織だ。戦いの場において仲間内で信頼が欠けていてはチームの連携に支障を来す恐れがあり、最悪大怪我や任務の失敗に繋がるかもしれない。提督としてはその不安要素をなくしたいと考えるのは当然だ。五航戦の件も自分さえ態度を改めれば穏便にすむことを加賀自身理解していた。そう、理解はしているつもりだ。 「提督のお気持ちもわかります。私個人のせいで規律を乱してごめんなさい」 加賀は頭を下げた。そんなことしなくていいよ、と声が上から聞こえてきた。加賀が顔をあげると提督と目が合った。 「その、俺の勘違いなら悪い。加賀さんの五航戦への態度がキツいのは誰から見ても分かるんだけどさ……本当は、そういうことを君自身は望んでいないんじゃないかな?」 「えっ?」 加賀は困惑した。提督の質問の意図が理解できなかった。 「加賀さん、君は五航戦には厳しいけど彼女たちを遠くから見ている時の君は…いつも後悔しているように見える。周りが君に何も言わなくても、君自身が五航戦に優しくなりたいと思っているんじゃないか?」 加賀は言葉に詰まった。何をどう言っていいのか、加賀にはすぐに答えを見つけられなかった。しかしきっと今の加賀が何を考えているのかも提督はおおよそ見当がついているだろう。なにせ赤城と同じく提督もまた彼女自身に勘付いているのだから。 「提督は…私が軍に身を置くようになった経緯をご存知ですか?」 「あぁ、君がこの基地に着任する前に大体のことは聞いたよ」 「そうですか…」 加賀は提督から目を逸らした。彼に話してみようか?疑問が加賀の頭の中をグルグルと回る。話した所で何かが変わるとは思えない。それなら何も話さない方がいい。 「加賀さん」 提督の呼び声に加賀は少し間を置いてから、目を提督に向けた。 「俺に話した所で問題が解決するとは思えない。君の力になれるかどうかも怪しい。俺が君に出来ることは…」 提督は傍にあるポットを手に取った。 「君にお茶のおかわりをいれてあげることぐらいだ」 しかし湯呑みの中を見て提督は口を尖らせた。 「おいおい加賀さん、全然減ってないじゃないか。これじゃあ何にも出来ない」 「それは…ごめんなさい」 クスッと加賀の口元に笑みが零れた。 「それじゃあ、代わりに私の話を聞いてもらってもよろしいでしょうか」 何処かの町にごく普通の家庭で生まれ育った一人の少女がいた。彼女は頭がよく運動もできた。他の子供と比べたらあまり表情は豊かな方ではなかったが、友達は少なくはなかった。 ごく普通の恵まれた環境で彼女は日々を過ごしていた。平和で退屈で平穏な日々であった。そんな日々の中で彼女は違和感を感じていた。この環境は自分がいるべき場所ではないのかもしれないと。思春期にありがちな、自分は他人とは違うと思い込みたい行為のようなものだと彼女は思っていたが、それで納得できた試しがなかった。彼女は自分の違和感が何か分からず、中学を卒業し、高校に入り、大学受験をして無事に志望大学に合格をして花の大学生活を送っていた。彼女はこのままこの違和感の正体を知ることなく生き続けるのだろうと思っていた。 しかし、世界が変わった。ある日突如として現れた深海棲艦という化け物が人間を襲い始めたのだ。夏期休暇に友人たちとクルーズ客船で船旅をしていた時、彼女たちが乗った船を囲んだ無数の化け物たちを見て、恐怖に慄き泣き叫ぶ乗客たちの中で、彼女は生まれて初めての高揚感を感じた。 彼女がふと意識を取り戻した時には海に化け物たちの死骸が浮かんでいた。そして彼女は船ではなく、海の上に立っていた。彼女の傍には旅行で乗っていた船とは違う、もう一つの船があった。とても大きな大きな船だった。初めて見た船のはずなのに、懐かしさに彼女は涙を流した。 突如現れた巨大な船、乗客の中にいたその道に詳しい人が驚きで身を乗り出して客船から落ちてしまう原因となったその船は、航空母艦・加賀であった。 「その時、私がどうしてこの世に生まれたのかを理解しました。私は化け物、深海棲艦と戦う為に生まれたのだと…私がまだ船であった時の記憶も思いだしたんです。その日をキッカケに、深海棲艦だけではなく艦娘も海から現れるようになりました。その後しばらくしてから私は政府に声をかけられて軍に入りました。戦いに身を置くことになりましたが、私が”加賀”として扱われ存在することに抱いていた違和感がなくなったのも事実です。私は軍に自分の居場所を見つけました」 生まれ育った環境を離れてしまうことに不安がなかった訳ではない。それでも自分自身は加賀であることを自ら望んだ。加賀として接せられることに安心感を覚えた。自身を苛んできた違和感が解消された上に自分の使命がハッキリと分かっていた。生きる意味や生き方に迷いを抱く人間と比べれば、存在意義があることは幸せだと信じていた。 「……しかし、五航戦…最初に翔鶴がこの基地に来た時から、少しだけ息苦しくなりました」 翔鶴はカスガダマ沖海戦で第一艦隊が連れて帰ってきた艦娘だ。翔鶴は海から来たのだ。 「…海から来た艦娘はオリジナルの艦船に最も近い存在。港の工廠で生まれた子もオリジナルに近い。…私は、彼女たちと違って女の腹から生まれた陸生まれの陸育ちです。私よりも、あの子たちの方が艦娘として相応しい」 「俺からすれば海も港も陸もみんなすごい艦娘だよ」 「それは提督が普通の人間だからだと思うわ」 提督は苦笑した。 「厳しいなぁ加賀さんは。でも本当に、俺から見たら何も差異はないし、他の子たちだって気にしてないんじゃないか?」 「瑞鶴は去り際に”陸生まれのくせに”って言ってました」 「…あー…」 「陸生まれの艦娘は現時点この基地には私一人だけです。周りの艦娘と引けを取らないように鍛錬を積んできました。お陰で基地の中では一番高い錬度になりましたが…」 陸生まれの加賀を他の艦娘は差別することなく真摯に接していた。そこに嘲りの感情がないことを加賀は分かっていたから気負いなく付き合うことが出来た。 しかし、五航戦は別だった。今の加賀としての記憶は、当時の航空母艦だけではなく搭乗員達の記憶の集大成でもある。搭乗員達は五航戦を見下していたのだ。その感情が今の加賀の中でもくすぶっていた。だから五航戦と関わる時はつい辛辣な態度で接してしまうのだ。 「……私の態度のせいで瑞鶴は私を嫌っている。陸生まれの私なんかに大きな顔をされているのが気に障るのでしょう。…私も…自分が陸生まれなのにあの子たちが海生まれで……勝手な劣等感を抱いている…」 そのことを思うといつも胸がキリキリと痛んだ。憎悪に近い黒い感情がグルグルと加賀の中で渦巻いている。 「私は加賀として存在することに生き甲斐を感じていました。でも、自分が加賀だからといって五航戦を無下に扱うことを正しいとは思っていません。そう思っているはずなのに、それでも私は態度を変えられない。私は、加賀だから」 ――――――沈黙が訪れた。 加賀はそれきり口を閉じてしまい、提督も口を開こうとしない。しばらくすると加賀の眉間に僅かに皺が寄った。やはり話すべきではなかった。その思いがじわじわと加賀の中で大きくなっていく。 「あのさ」 先に言葉を発したのは提督だった。加賀はごくりと唾を飲み込んだ。緊張が体を走るが、次に出てきた言葉に加賀は別の意味で体が固まった。 「名前は?」 「はい?」 「だから、名前」 名前。一体何を聞いているのだろうかこの男は。 「……加賀ですが?」 違う違う、と提督は首と手を振った。 「加賀じゃなくて、家族の元にいた時の君の名前」 パチリ、パチリと加賀は目を瞬かせた。 「……何故?」 「何故って、知らないから名前を呼べないじゃないか」 「知らなくても、加賀という名前が―――」 「確かに君は加賀だけど、加賀そのものではないだろう?」 その言い方に加賀はムッとなった。 「私が陸生まれだから艦娘としては相応しくないということですか」 「そうじゃないよ。それにさ、君は海と港生まれの方がオリジナルに近いと言った。近いということは、そのものではない別の個体だ。加賀と君が同一ではないのと同じように、彼女たちも違うんだよ。君と彼女の違いは、性能差やオリジナルとの類似性じゃない。君は艦娘としてではなく、君自身という存在を証明してくれる名前を持っていることだ」 「……それが何か?」 提督の言わんとすることが加賀には分からなかった。提督は困惑を隠しきれない加賀を見て口元を緩ませた。馬鹿にした笑いではなく、安心させるような笑い方だ。 「この先、いつか深海棲艦との戦争が終わって兵器が不必要となった時、艦娘はどうなっているだろうか。もしかしたら海に帰るかもしれないが、そうではないのかもしれない。海に帰ることができず、陸に残ってしまうかもしれない。もしそうなった時、戦いしか知らない彼女達が陸で普通に生きていけるだろうか?」 「……その時になったら、提督は私に彼女達のサポートをしろと仰りたいのですか」 目の前の男の顔がニカッと破顔した。 「さっすが!相変わらず察しが良いね。君はこの戦いが終わったら帰る場所がある。艦娘達は海に帰ることが出来なければ、居場所がないんだよ。軍施設も縮小するだろうからすべての艦娘が基地に残れるとは限らない。俺は彼女達にも軍以外の場所に居場所を作ってあげたい」 加賀は家族の事を思い出した。自分が戦いに身を置く決意を家族に伝えた時、誰もが反対した。船旅を共にしていた友人達の中には自分の力を恐れて離れてしまった者もいたが、心配している者もいた。それでも日々深海棲艦の被害が拡大していく中、自分を軍に行かせることを認めざる得ない状況になっていた。自分が軍に入ってしまえば戦争が終わるまで故郷へ帰ることは禁止され、また家族や知り合いも自分を訪ねることも許されない。郷愁心を煽られて戦争から逃げ出さないようにした規則かもしれないが、そもそも深海棲艦との戦いに焦がれていた自分には無用の心配のようにも思えた。だからこそせめて、自分を心配する家族には手紙を送ることを約束したのだ。最初軍は手紙のやり取りにも難色を示したが、検閲を条件に許可された。今でも家族とは手紙を送りあっている。文面からはいつも家族が自分を気遣っているのを感じていた。普通の人間にとったら強大な艦娘の力を持つ自分の存在は恐ろしいはずなのに、家族は変わらなかった。優しくてあたたかな自分の帰る場所。他の艦娘が持っていない場所。五航戦も持っていない。その考えに辿り着いた時、心に高揚感が湧き出て、すぐに胸が痛んだ。 「どうした?気分でも悪くなった?」 加賀の僅かな変化を提督は感じ取ったようだ。加賀は自他共に認める程表情が乏しいのに、妙な所で聡い提督の前では自分が丸裸になったような気分で居心地が悪い。 「いえ……自分の浅ましさに辟易しただけです」 提督が首を傾げた。どうしたものか、と加賀は迷ったが、己の胸中を色々と喋ってきたのだ、ついでに吐き出すことにした。 「五航戦の持っていない帰る場所を私は持っている、その事に優越感を感じました。でもそう感じる自分が嫌にもなった」 チラリと提督に目を向けると、視線の先に嬉しそうな顔が見えた。 「ほら、君には加賀ではない自分自身がちゃんといる。五航戦だってそれに全く気付いていない訳じゃないと思うよ。瑞鶴だって単純に虫の居所が悪くてつい感情的になってしまっただけさ」 「……結局は私の態度が原因です。五航戦に嫌われても仕方ないわ」 君は本当に真面目だなぁ、と提督は暢気に言った。提督の言う通り、自分は考えすぎなのかもしれない。だからといって楽観的に物事は見れない。けれども、今まで悩んでいたことを吐露したことで少しだけ気持ちが楽になった。 「お、いい顔になった」 表情はそんなに変わっていないはずなのに、また気付かれてしまった。コホン、と加賀は咳払いをした。 「ところで、色々と考えていたのね。少し意外でした」 まぁね、と提督は得意気に胸を張った。まるで先生に褒められた生徒のようだ。その姿が微笑ましくて、今度は加賀も顔をほんの少し綻ばせた。 「提督、私の名前のことなんですけど」 そう言って自分の名前を伝えた。 「おぉ、可愛い名前じゃないか」 「ありがとうございます」 「それで俺の名前はな…」 「知ってるわ」 「……あのねぇ、ここは一応聞いておくものだよ」 提督の拗ねた反応にはぁ、と自分は呟いた。 「気を取り直して、俺の名前は…」 提督も名前を言った。初めてその名前を聞いた時と同じく、良い名前だと自分は思った。それを口に出すことはなかったが。 「それでだ、現在陸生まれの艦娘は君一人しか確認されていない。これからまた見つかるかもしれないし、ずっと君一人だけかもしれないが…もしも戦争が終わって君の助けが必要になる時が来たら、協力してもらえるだろうか?」 提督は自分の名前を呼んだ。そうやって自分の名前を呼ばれるのは手紙以外では久しぶりだった。何だかむず痒さを感じたが、心地よさもあった。自分は加賀であったけれども、自分自身も生きているのだ。 「私に協力できることがあれば、喜んで」 自分の返事に提督はほっとしたように息を吐いて、それから笑った。 「多分、君の悩みは戦争が終われば解決するはずだ。深海棲艦と共に艦娘が現れたから、いなくなれば艦娘の必要性もなくなるからね。君の中にある加賀の意識もなくなるか弱くなると思う。そしたら五航戦とは君自身で接することが出来るようになるはずだ」 提督が言うと、本当にそうなのかもしれない、と思ってしまう自分がいた。中身が変わっても見た目は変わらないから五航戦が自分自身にすぐに慣れるとは思わないが、そう悲観的にならなくてもいいだろう。 それにしても、だ。 「提督、私たち艦娘のことを考えてくれるのは嬉しいですが、戦争が終われば貴方も私たちと同じくお払い箱になるんじゃないかしら。自分の心配もした方がいいわ」 「あぁ~だよなぁ……俺って上層部に受けがよくないからすぐ追い出されそう」 大きな溜息を吐いたが、あまりに白々しいので提督自身あまり気にしていないかもしれない。 「いいんですか、確か軍に入る前に家から勘当されたって仰ってましたよね」 「まぁほら、いいんだよ俺のことは。なんとかなるなる」 「お気楽ですね…どうなっても知りませんよ」 アハハハ、と軽快な笑い声が部屋に響いた。 「もし行く当てがなかったら、君に養ってもらおうかな――――――おいおいそんなあからさまに嫌そうな顔をしないでくれよ、冗談だって」 いたずらっぽく笑いながら提督はウインクをした。その仕草で大学生時代に遭遇したナンパを思い出させた。あの時自分をナンパしてきた男の顔は全く覚えていないが、今の提督みたいなことをしていた気がする。 「本気じゃなくてよかったです。戦争が終わった後まで提督の世話はしたくありませんから」 「ほんっとうに厳しいなぁ…じゃあさ、俺を養わなくていいからさ、デートしようデート――――――おいおいそんなまさに苦虫を噛み潰したような顔にならなくてもいいだろ」 「冗談は顔だけにしてください」 「自慢するけどそんなに悪い顔じゃないだろ!…と、いうか冗談じゃないんだが」 「えっ」 「こういう情勢じゃなかったら、俺は君にアプローチしたいんだが」 いつの間にか提督の表情が真剣なものになっていた。二つの目は自分をじっと真っ直ぐに見つめている。その眼差しに囚われて瞬きさえ出来なかった。いつもの軽い調子の提督が目の前からいなくなっている。本当に冗談で済ます雰囲気ではないようだ。 「私は…」 軍に入る前、自分は恋愛事にはあまり積極的ではなかった。男女のあれこれに夢中になるには胸中に住みつく違和感が邪魔をしていたのだ。自分に恋慕を抱く男は何人かいたが、彼らの想いに応えることが出来なかった。軍に入ってからも軍関係の男とそれなりに知り合いにはなったが、戦いという存在意義を見つけてからは以前よりも恋愛への興味が薄れた。他の艦娘が年頃の女の子みたいに恋だの愛だのに興味を持って話をしているのを聞く時まで、そういう感情もあったなぁ、と他人事のように忘れていた。興味津々の艦娘達が陸生まれの自分に恋愛経験について尋ねてきたこともあった。駆逐艦達が相手だったから、適当に誤魔化したらすんなり信じてくれホッとしたが、赤城と二航戦は何となく自分のことを察していたのか深く追及しなかった。だからまた、提督に言われるまで忘れていたのだ。 「……すまない」 提督は自分から目を逸らした。 「迷惑だよな。悪い…忘れてくれ」 俯きながら発せられた声はいつもの飄々とした提督とは大違いだった。自信がなく弱弱しい声だ。珍しい提督の姿に少し驚いた。どんなに不利な戦況で艦娘が弱気になっても提督は気丈に明るく振舞っていた。敵の撃破に失敗した時も大丈夫だ、次があると艦娘を慰めていた。いつも自信に満ち溢れた提督が、恋愛事になるとこんなにも弱気になってしまうのか、と別の意味で感心してしまった。 「……あーその、最後に妙な話になってすまない。片付けは俺がやっとくからもう寮に帰っていいぞ」 提督は顔を伏せて自分とは目を合わせない。はぁ、と自分が溜息を吐くとビクッと男の肩が揺れた。何もそんなに、怯えなくてもいいのに。 「お言葉に甘えて先に失礼します」 軽く会釈をしてからソファーから立ち上がり、執務室のドアへと歩いた。ドアノブを引っ張りドアを開けてからチラリと後ろを向くと、提督の顔まだまだ下を向いていた。 「提督」 呼ぶとワンテンポ遅れて提督は顔をあげた。その顔にはぎこちない笑みがあった。 「デートなら今度の休みの時でも大丈夫ですよ」 「えっ」 「それじゃあおやすみなさい」 「ちょ、まっ」 提督が言い終わる前にドアを閉めた。廊下に出ると寮へと足を向けた。なんだか足取りがとても軽い。脳裏に先程の提督の顔が浮かんだ。呆気にとられて間抜けな顔で、とてもおかしい。 「……気分が高揚します」 恋愛感情についてはまだよく分からない。それでも提督にそういう目で見られていたことに悪い気は起きなかったし、嬉しいと感じた。もしかしたら提督が初めての自分の恋になるのかもしれないと、甘酸っぱい予感に思わずピュ~と口笛を吹き始めた。 バンッ!と後ろから大きな音がした。思わぬ音にビクッと体が跳ねる。 「何…?」 後ろを振り返ると提督が急ぎ足でこちらに向かっていた。 「て、提督?」 提督は、自分の名前を呼びながら強く腕を握ってきた。その力の強さに動揺が走った。 「提督、あの…」 「さっきの言葉、本気に取ってもいいのか」 「え」 「今度の休みにデートしてもいいって」 「あ、はい…私は構わないわ」 「つまり君は、俺と同じ気持ちなのか?」 「それは…その、…軍に入る前から私は恋愛事には疎いのでそういう感情はまだよく分からないけど」 「けど?」 「貴方にそういう目で見られていることは嬉しかったから、多分…そういうことなのかしらと思って」 最初は戸惑っていた表情も、段々と笑顔に変わっていった。 「そうか、…そうか!そうかそうか!」 「な…っ?!」 突然抱きしめられた。自分の顔が提督の肩に埋まる。 「ありがとう、…好きだ」 「…っ」 耳元で囁かれて体がゾワッと震えた。嫌なようで嫌ではなかった。顔が急激に熱くなる。 「て、提督…その…」 「耳が真っ赤だ」 お互いの体がさらに強く密着して胸が押し潰される。提督の鼻が耳にあたった。自分の名前が呼ばれた。その声がとても優しくて、甘くて。 「てい、と、く…」 自分の手を下から提督の肩へと置いた。 「―――あの、何してるんですか」 聞きなれた声に加賀は振り向いた。視界に灰色のツインテールの髪、瑞鶴がいた。 「あら、貴方こそこんな時間にどうしてここへ?」 「えーっと…その…色々と… …いや、私の事よりも――――――提督さんは大丈夫なんですか」 瑞鶴は引きつった顔で加賀の足元を見る。瑞鶴の視線の先には床にうつ伏せに倒れた提督がいた。そして提督の頭には加賀の足が乗せられていた。 「……何でもない、俺は大丈夫だ」 「本人もそう言っているから大丈夫よ」 「あ、はい……左様ですか…」 「用があるのは提督かしら?私はこれで失礼するわ」 加賀は提督から足を離すとその足で提督の体を小突いた。いたっ!と小さな声が聞こえたが、気にしなかった。 「わ、私が用があるのは提督さんじゃなくて…加賀さんなんですけど…」 意外な言葉に加賀は瞬きをした。 「何かしら。もしかして昼の続きでもしたいの?」 「そ、そうじゃねーです」 ツインテールが横にふるふると震える。 「えっと、その…昼は言い過ぎました。ごめんなさい」 加賀がいる所から旋毛が見えるほど瑞鶴は頭を下げた。その行動がさらに意外で、加賀は動揺した。 「戦闘に不慣れな私に加賀さんはアドバイスしているのに、その……自分の未熟さを棚に上げて逆ギレして失礼な事を言ってごめんなさい」 上辺の謝罪には聞こえなかった。瑞鶴の態度に加賀の目が泳ぐ。ポンッと肩が叩かれた。横を見れば既に立ち上がっていた提督が瑞鶴に目配せをした。加賀は再び瑞鶴に目を戻し、小さく深呼吸をしてから足を動かした。瑞鶴の近くに来るとピタリと足を止める。 「いい加減顔をあげて。気分が悪いわ」 つい余計な一言が口から出てしまう。加賀は僅かに顔を顰めた。瑞鶴は恐る恐る顔をあげて目線を加賀に合わせた。 「……私は貴方の言葉なんか気にしていないし、傷つくこともない。何とも思わないもの」 「…あーあー、そうですか」 フンっと瑞鶴は渋い顔になった。 「そう、だから…貴方も……その、何でもかんでも私の言葉に耳を傾けなくてもいいわ。貴方の姉にもそう伝えなさい」 提督が見ている前だからだろうか、五航戦を前にすると感じていたあの黒い感情を抑えつけやすかった。瑞鶴は目を大きく見開いてパチパチと瞬きをしている。 「………話はもういいわね。部屋に帰るわ」 スタスタと瑞鶴の横を通り過ぎて廊下の先へと歩く。後ろから二人ともおやすみ、と提督の声がした。加賀は後ろを振り向けなくてそのまま前へ進んだ。徐々に後ろから自分以外の足音が聞こえるようになった。同じ寮の同じ階に正規空母たちは部屋を持っていた。後ろの足音は加賀が部屋に辿り着くまで続くだろう。 会話はなかった。加賀は後ろを見なかったが、瑞鶴は遠くもなく近くもない距離にいるような気がした。その距離感と沈黙は、ほんのちょっとだけ、前より良いものに思えた。 二人は目的の階へと到着した。加賀の部屋は瑞鶴の部屋よりも階段側に近かった。加賀は自分の部屋のドアの前に立って鍵を懐から取り出した。その間に瑞鶴が後ろを通り過ぎた。加賀はドアを開けて部屋の中へと入りドアを閉めようとした。その間ずっと歩く瑞鶴の背中を見続ける。ドアの隙間が狭くなり完全に閉じられるその前、 「……おやすみなさい」 小さく呟いてドアを閉じた。 加賀であることを選び、加賀であることに迷いが生じ、加賀を止めることはできず、加賀はここに存在している。 しかし自分自身は失っていない。 次に五航戦に会う時も自分はキツイ態度を崩さないとは思うが、前よりは少しだけ優しくなれそうな気がする。 「全部あの人のお陰ね」 執務室での提督の事を思い出し、フッと笑みが零れた。すぐに廊下での出来事も重ねて思い出してすぐに笑みが引っ込んだ。 「……手が早いわね、慣れてるのかしら」 ムゥ、と頬を膨らませた。それから、あ、と声をあげた。 「デート、結局どうするのかしら。――――――まぁいいか、もう寝よう」 ふぁあ、と欠伸をする。 今日は良い夢が見れそうだ。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/4044.html
白騎士提督マキシムス P 光文明 (7) クリーチャー:エンジェル・コマンド/メカサンダー 5000 ■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から3枚を表向きにする。その中にあるすべての名前に《白騎士》とあるクリーチャーを自分の手札に加え、残りを好きな順序で山札の一番下に戻す。 ■相手のターン中にこのクリーチャーが手札から捨てられる時、墓地に置くかわりにバトルゾーンに出してもよい。 フレーバーテキスト 収録 DMAD-01「白騎士の帰還」 旧式タイプのマッドネス持ち。 手札に加える事ができる《白騎士》はクリーチャーのみ。 作者:焼きナスオ 評価 白騎士は手札増強が少ないのでgoodだと思います! -- キーショット (2012-02-12 21 49 13) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/1336.html
270 :4:2012/08/27(月) 09 24 54 提督たちの憂鬱 第12話登場人物一覧 1/7 1939年11月30日 ソ連軍芬蘭侵攻を開始。 『陸軍大国ソ連が本気を出せば、人口370万の小国であるフィンランドは成す術がない…… 多くの国が当初そう判断した。しかしその判断は当事者の行動ではなく、 部外者である大日本帝国の行動によって修正されることになる。』 『ソ連がフィンランドへ侵攻する直前に成立した近衛内閣はフィンランドに対して 出来る限りの支援を行うと発表した。支援の内容が明らかにされると、各国は驚愕した。 何しろ義勇軍の派遣、大規模な物資支援、さらに資金援助まで行うと日本が公言したのだ。 ソ連に蹂躙されるばかりと思っていた国にとっては金を溝に捨てる行為であった。 だがこれまで日本の先読みによって痛い目にあった国々の中に、フィンランドが勝算を持っている、 又は持ち堪えるという確信を日本が持っているのではないか、そう考える国が出てきたのだ。 さらにフィンランドがソ連相手に強硬な態度を貫いたのは日本と密約があったからではないか、 そう勘繰る者さえ居た。』本編12話より抜粋 独逸総統官邸 ヒトラー:遣欧艦隊の通行を許可する。 日本がこれ以上英国寄りになり欧州に本格介入をさせず、 さらに英国の介入を阻止、そしてソ連からの抗議を受け流す等動きまわる。 英国首相官邸 チェンバレン:宰相。チャーチルとフィンランドの問題について会談。 チャーチル:海軍大臣。チェンバレンとフィンランドの問題について会談。 271 :4:2012/08/27(月) 09 26 05 2/7 遣欧艦隊 南雲忠一:遣欧艦隊司令官。旗艦妙高の自室で頭を抱えていた。 『「フィンランドへの支援が名目だ。あまり深入りしないようにしないと。 しかしあまり消極的に戦うとデータが取れないし。 それに私も闘志が低いなんて言われかねない……源田の二の舞になるのも嫌だしな」』 『「胃が痛いな……はぁ」』 『任務、艦隊の保全、それに自身の評判、 様々なものに挟まれて南雲は苦悩した。』本編12話より抜粋 加藤建夫、坂井三郎、篠原弘道、樫出勇、笹井醇一:遣欧艦隊所属陸海軍航空隊。名前だけ登場。 源田実:名前だけ登場。 『海軍主流派(夢幻会派)や戦闘機派に思いっきり睨まれ、 窓際に追いやられていた。』本編12話より抜粋 山本五十六、大西瀧治郎:名前だけ登場。 『山本や大西は助かったものの、下手をすれば国防に大穴を開けかねない 失態を犯したことは否定できず、彼らの昇進は遅れることになる (夢幻会派の将官の昇進を優先させたいという生臭い理由もある)』本編12話より抜粋 『様々な人間の思惑が交差しつつ、日本艦隊はフィンランドに向かう。』本編12話より抜粋 272 :4:2012/08/27(月) 09 27 06 3/7 冬戦争序盤、ヘルシンキ空襲。 クリル・A・メレンコフ:上級大将。芬蘭侵攻作戦総司令官。 開戦初頭からの苦戦に驚愕し焦る。『前線空軍にあらゆる損害を無視して空襲を行え』と指示。 同時に各地の陸軍部隊に進撃を命じる。 スターリン:名前だけ登場。 クリメント・ヴォロシーロフ:ソ連国防委員長。名前だけ登場。メレンコフの上司。 山口鋠:陸軍少佐。名前だけ登場。冬季戦技教育団(通称:冬戦教)を創設。 <提督たちの憂鬱 支援SS> 創設者辺境人氏。 ttp //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/161 ttp //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/162 ttp //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1178968418/163 日本人義勇兵:旅行を名目にして芬蘭に派遣されていた兵士は 即座に義勇兵として芬蘭軍へ加勢した。 『カムチャッカや樺太、北海道である程度寒さに耐性をつけていた彼らは、 フィンランド兵と並んでソ連兵と戦った。特に山口鋠陸軍少佐によって創設された 冬季戦に特化した部隊・冬季戦技教育団(通称:冬戦教)から派遣された将兵は、 フィンランド軍が驚くほどの早さでフィンランドの冬に順応していた。』本編12話より抜粋 273 :4:2012/08/27(月) 09 28 09 4/7 中部戦線、要衝・コッラ ソ連軍第8軍:56師団75師団所属。コッラ突破を図る。 『彼らは軍砲兵、師団砲兵を総動員してフィンランド軍及び日本義勇軍が立て篭もる陣地に 砲弾の雨を降らせてから突撃を開始する。』 『最終的にフィンランド軍の頑強な抵抗で、ソ連軍のコッラ侵攻は多大な犠牲の末に頓挫し、 中部戦線はこう着状態に陥った。』本編12話より抜粋 北部戦線 スターリン:赤軍の苦戦により機嫌は悪くなっていった。 『スターリンをさらに苛立たせているのは、日本海軍遣欧艦隊の存在であった。 スターリンはドイツやスウェーデンに色々と圧力を掛けて日本艦隊が 現地に到着しないように画策したものの悉く失敗した。』 『スターリンはヒトラーの態度から、ドイツがソ連の弱体化を 図っているのではないかと疑うようになった。』 『赤い独裁者の中に、拭いがたい、ドイツに対する深い疑念、 そして敵意が芽生えていく。』本編12話より抜粋 274 :4:2012/08/27(月) 09 28 43 5/7 冬戦争中盤。 『フィンランド軍の抵抗でソ連軍が悪戦苦闘を重ねていることは、 日本や英国の情報操作もあり、あっという間に世界中に喧伝された。 一般国民は圧倒的兵力で侵略を行うソ連に果敢に戦うフィンランド軍という好印象を与えていた。 しかしある程度、情報を掴める人間達は戦争前からの日本の姿勢から、 この情報を冷静に受容れていた。そして彼らの関心は、日本から到着する本格的援軍(表向きは義勇軍) に向けられた。情報分析能力が高いことに定評のある日本が差し向けた援軍、 果たしてその実力は……誰もがそちらに興味を持った。 フィンランド軍総司令官・マンネルハイム元帥は日本の義勇兵が極寒の地である北欧で 十分に戦えることを知って、新たに到着した日本軍に期待していた。』本編12話より抜粋 芬蘭軍最高司令部 マンネルハイム:元帥。芬蘭軍総司令官。杉山大将と会談。 遣欧軍独立遊撃部隊の編成を要請。 杉山元:大将。遣欧軍司令官。マンネルハイム元帥と会談。 心の中でガッツポーズをとった後、申し出を受託。 『(火消し役、独立遊撃部隊か……ふふふ、出番も増えるな。 日本の、帝国軍の評判を高めるには丁度良い舞台だ……)』本編12話より抜粋 南雲忠一:遣欧艦隊司令官。 部隊の消耗を心配していたが、比較的消耗が少なくて済みそうだと安堵した。 275 :4:2012/08/27(月) 09 29 24 6/7 南部戦線、地上戦。 宮崎繁三郎:少将。旅団長。派遣され即座に現地を視察。 友好的な雰囲気で芬蘭軍と協力関係を構築。 『「ふむ、確かに参謀本部が15師団から部隊を選抜したのは正解だったな。 下手をすれば我々が露助の二の舞になるところだった」 -40度にもなる極寒の大地にさすがの宮崎も圧倒された。 同時に参謀本部が対ソ戦の要である15師団から部隊を引き抜いたのも納得がいった。 もしもこの大地の寒さを甘く見ていれば、大した防寒装備もないソ連軍の二の舞となり、 凍傷によって部隊の戦闘力は激減していた。 またカムチャッカや樺太に配備されたことのある人間な この極寒の環境にもすぐに慣れて、存分に戦えるだろう。』本編12話より抜粋 一木清直:中佐。歩兵大隊大隊長。転生者。包囲殲滅戦は男の浪漫。 西竹一:少佐。戦車部隊を率いる。 芬蘭軍連絡将校:日本軍の用意周到さに脱帽。 『「驚きました。ここまで日本軍の防寒装備が整っているとは……」』本編12話より抜粋 温熱給水用沸水兼給水自動車、携行式組み立てストーブ:芬蘭軍連絡将校も驚く防寒装備。 南部戦線、空戦。 加藤建夫:陸軍中佐。名前だけ登場。九六式戦闘機24機指揮。 柴田武雄:海軍少佐。名前だけ登場。九六式戦闘機12機指揮。 スターリン:創意工夫でソ連軍戦車を撃破した芬蘭軍の奮戦や、 ソ連軍の重戦車が日本軍の新型中戦車によって一方的に撃破され激怒。 自分に責任が及ばないようにメレンコフを更迭し、 経験豊富な軍人を総司令官にすることを決断。 クリル・A・メレンコフ:上級大将。芬蘭侵攻作戦総司令官。更迭される。 276 :4:2012/08/27(月) 09 29 55 7/7 夢幻会会合 日本軍の快勝を聞いて祝杯を挙げた。 嶋田繁太郎:会合出席。戦闘機重視派。 『九六式戦闘機が活躍していることに胸を撫で下ろした。 何しろここで戦闘機が役に立たなかったら目も当てられない。 「これで零戦の導入にも弾みが付く」』 『栄達よりは、快適な引退生活を夢見ていた嶋田であったが、 今の情勢が彼の我が侭を許さなかった。 「海軍大臣か、連合艦隊司令長官か、それとも軍令部総長か。選り取り好みですな」 「面倒ごとが増えるだけですよ………宮様の腰巾着と言われるし」 「ははは。出世が早いと、嫉妬も強いものですよ」』本編12話より抜粋 辻正信:会合出席。 『「赤い熊達をカレリア地峡やコッラ川やラーテ林道で、 大量の肥料に変えれたことに乾杯しましょう」』本編12話より抜粋 東条英機:会合出席。 新型戦闘機開発:零式艦上戦闘機の開発に取り掛かる。 『緊急連絡が会合の席に飛び込んだ。 それはこの場の誰もが予想しなかったもので、そして史実の悪夢を呼び覚ますものであった。 「張作霖が乗った列車が!?」 かくして、中国で新たな動乱が幕を開ける。』本編12話より抜粋
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/661.html
405 名前:カルガモ ◆ij0uQpYHCo[sage] 投稿日:2015/03/11(水) 09 17 42 ID eSL2ObBI 以前天津風とか秋月とか書いた者です。 昨日の夜書ききった呂500×提督、投下させてもらいます。 先に、軽い設定を。これは前の二作にも共通だったりします 艦娘に膜は無い 艦娘は解体しないとヤっても妊娠しない つまり初めてでも痛みはなく、ガンガン膣内に出しても問題ナッシング☆って事ですね 406 名前:カルガモ ◆ij0uQpYHCo[sage] 投稿日:2015/03/11(水) 09 18 30 ID eSL2ObBI 「提督!作戦完了です。お疲れ様、ですって!」 西日に紅く染まる執務室に元気よく飛び込んで来たのは、潜水艦呂500。 「おうお疲れ」 提督も飛び込んできた呂500に声を掛け、書類から目を上げる。 「報告を」 「はい、第一艦隊、東部オリョール海にて通商破壊作戦を実施、補給艦四、軽空母四、重巡二、軽巡二、駆逐三、正規空母一を撃沈、駆逐一大破、戦艦一中破ですって。ろーちゃんとイクが小破。入渠か明石さんにお願いした方がいいですって」 「ドックには…プリンツだけか。イクとろーちゃんは入渠だ。後の子たちは補給したら今日は解散。以上」 タブレット端末に戦果と損害を打ち込みながら、そう告げる提督。鎮守府の独立ネットワークに戦果と損害が記録されていく。 「じゃあろーちゃん、お風呂行ってきますって」 「晩飯までには戻ってこいよ」 はーいと元気よく返事しながら執務室を出ていく呂500。 「つか廊下は走るな!」 「はぁ~」 「どうしたの、ロー?」 「なにか悩み事でもあるのね?」 いっしょに入渠していたプリンツ・オイゲンと伊19が声をかけてくる。 「えっと、実はね…」 「成る程、ローはアドミラルさんともっと先に進みたいと」 「はい、ケッコンしてから1ヶ月位経つんですけど、抱き枕から一切進んでないですって」 「んー、それなら裸で誘い…」 「それがいいわけないでしょう…」 伊19の過激っぽい発言は、プリンツに遮られる。 「でも、アドミラルさんの意思は鋼みたいにガチガチだからねぇ、致すとなると相当厳しいよ」 「鋼なら熱くして柔らかくしてやればいいのね」 「「はい?」」 ニヤニヤ笑う伊19の言葉に、ハモって間の抜けた声を出すドイツ組。 「てーとくー!」 夜の喧騒から遠い執務室のドアがバーンと開く。 「なんだなんだ、どうした」 闖入者は部屋に入ると、提督の言葉を無視して扉を閉める。 がちゃり。 「…は?」 鍵を閉める金属音に、思わず間抜けな声を出す提督。 思考が空白になった所を、おもいっきりキスされる。 なにかを流し込まれる。苦しくなるので飲み込まざるを得なかった。 「ぷはぁっ」 「おい、ろーちゃんよ…いったい何をっ…!」 突然思考が鈍り始め、身体が火照ってくる。 スピードダウンし始めた頭が認識したのは、褐色の手に握られたアルミ缶。酒でも入れられたか。しかしー 「てーとく、もう、我慢しなくてもいいですよねって?」 容姿に似合わない艶やかな声に、抗うという選択肢を置き去りにしてしまった。 「ん…」 なんのことはない、キス。 しかし、理性が溶けた二人はどちらからともなく舌を絡め合う。 今まで互いにヘタれていたのが嘘のようにお互いを求める。 幾ばくか経っただろうか。 「んんっ!」 セーラー服の裾から手が侵入し、スク水の上からささやかな胸を撫で回し始める。 「ほれ、勃ってるぞ」 「っ…!」 ふにふにと撫で回され、もどかしい刺激を与える。 「てーとくぅ…」 「ん、どうした?」 白々しい質問。こんなときの用件なぞ分かりきっているのだが。 「ちゃんとぉ、さわってぇ…」 普段は快活でそんなこととは無縁に見える呂500がこんな表情もするのか。 スク水の横から手を入れて小さな果実を摘まむ。 「ひゃあっ!」 くりくりと弄くり回し、片方に水着の上から吸い付く。 「あっ、あっ、ん、んああぁぁぁあ!」 折れそうなほどにのけぞって達した。 しばらく痙攣していたが、収まってくると遠くを見ていた目が焦点を合わせてきた。 「てーとく、苦しそう、ですって…」 下半身に張ったテントを上から撫でられる。 「っ…!」 ここ最近菱餅やらなにやらのせいで処理する暇が無かったためか、もどかしくも凄まじい快感が襲ってくる。 かちゃかちゃ。 「はぁっ…」 艶っぽい溜め息。取り出された肉棒は普段の二割増しに大きくなっていた。 「てーとく、好きなときに出してね?」 言葉を耳にした次の瞬間、呂500の手が肉棒にかかる。 先端を優しく撫で、そのまま幹を上下に扱く。 猛烈な快感に先走りが出始め、やがて肉棒からぐちゅぐちゅと卑猥な音が鳴り響く。 「てーとく、どう?」 「あぁ、凄く気持ちいい」 上目遣いで聞いてくる彼女に、虚勢を張る余裕もなく答えると、まるで向日葵のような笑顔で、また扱き始める。 扱くスピードがゆっくりと上がっていく。三十秒も経っただろうか。 「駄目だっ、射精るっ!」 先端が膨らみ、身体が跳ねる。 鈴口から白い欲望の液体が飛び出し、彼女の身体に飛び散る。 「ひゃあっ!」 びゅくん!びゅるる!どくどくどく! 射精が終わって少し落ち着いた目で彼女を見た。 少し乱れたスク水に、所々白い液体で汚れた褐色の肌。 その対比があまりに淫猥で、肉棒はすぐさま次弾を装填する。 脳に僅かに残った冷静な部分が、この現象を考察する。 ーおそらく、酒に媚薬かなにかが入っていた。このまま流されるわけにはー しかし、すぐに別の部分が声をあげる。 ーだからなんだ。ろーちゃんとはケッコンしてる。そもそもろーちゃんから誘ってきたのだ。据え膳食わぬはなんとやらだー にこにこしている呂500をお姫様抱っこで執務室横の寝室に運ぶ。 「ろーちゃん、ちょっとだけ待っててな」 そう言って執務室にいちど戻ると、一日艦隊を休みにする旨を執務室前の掲示板に表示させる。鍵を再度確認したあとに戻ると蒲団の上にぺたんと座った呂500が先程のを一通り拭いていた。 「もういいの?」 「あぁ、明日は一日休みにした」 そう言って押し倒す。 「ふあっ…んちゅう…んむっ!」 先程の仕返しと言わんばかりに口付けをする。 舌を絡ませ、互いの唾液を交換する。 すりすり、もみもみ。 「んんっ…んむ…ふむっ…」 さわさわと背中から尻に向かって撫でおろし、程よく肉が付いた柔らかい尻を優しく揉む。 「ぷはぁっ…てーとく…」 口を離すと、恍惚とした表情でこちらを呼ぶ。 額を擦り合わせながら尻を揉んでいた手を離して秘所に滑らせると、そこは既にぐっしょりと濡れていた。 「そんなに気持ちよったのか?」 「うん、最初はちょっと怖かったけど、てーとく優しかったし」 素直に答えてくれた。童貞の身としては彼女を気持ちよくできているか不安だったが、その心配もどうやら無さそうだ。 ぐちゅぐちゅ、ぐちゅぐちゅ。 いわばメインディッシュの、最後の下拵え。 彼女の秘所に指を挿入れ、負担にならない程度に掻き回す。 「ふあっ、あんっ、ああっ!」 そろそろ良いかと判断し、スク水をずらして秘所をさらけ出させる。 「ろーちゃん、いくよ?」 「うん、きて…てーとく」 くちゅり、じゅぷぷ。 「ふあぁ、入って、来てるっ、おっきい…」 じゅぷん! 「ふあっ!」 最奥まで挿入れると、一際大きく声をあげた。 しかし、初めてのはずなのに痛む様子もない。何かを突き破った感覚もなかった。 「ろーちゃん、大丈夫か?」 「はい、もうちょっとだけ、待って欲しい、ですって」 はあはあと荒い息を吐く。しかしこの状況は些かまずい。彼女の膣内は熱く、呼吸に合わせてうねうねとうねる。 彼女の小さな手で扱かれるのも良かったが、それとは桁違いの快感に襲われる。 「ろーちゃん、ごめん、我慢できねえや」 ぐぐぐっ、じゅぱん! 「ひゃあぁ!」 ゆっくりと引き抜き、抜けきるギリギリから一気に突く。一番奥にこりこりとした部分を感じたので、そこめがけてまた打ち込む。 「ふあぁぁ、んあああ!」 だんだんとペースを上げていく。ただピストン運動しているだけだが、それでも感じてくれているようだ。 ぱんぱんぱんぱん! 「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ!」 二人で高まっていく。彼女もこちらの動きに合わせて腰をうねらせる。 「ろーちゃん、そろそろ、イくよ!」 「てーとく、ろーちゃんも、イきそう!」 もはや理性もなにもない。目の前の愛する存在と共に達することしか頭にない。 「ろーちゃん、ろーちゃん、うああああ!」 「てーとく、てーとく、てーとくっ」 びゅくん!びゅくん!どぷん!どくどくどく! 「んああぁぁぁああああ!」 最後の瞬間、彼女は足をこちらの背中に回し、ぎゅっと全身で抱きついてきた。より深く肉棒が埋まり、子宮口を埋め尽くす。 「ふあっ、あっ、んあぁぁぁぁぁ!」 絶頂の締め付けに肉棒はさらに白濁を吐き出し、それによって彼女は更に絶頂する。 びゅるる!どくどくどく… 二人で落ち着いたのは、日付が変わったあとだった。 「てーとく、ごめんなさい、ですって」 「ん?なにがだ?」 何故か謝罪され、それに対し疑問を投げ掛ける。 「だって…無理やりお酒飲ませてそのままエッチなことしちゃったから」 「やれやれ」 ぽふっ。 「今までのままじゃいつか俺が我慢できなくなって、襲ってたかも知れないしな。きっかけが何であれ、お互い同意の上だ、気にするな」 頭を撫でながら、自分の心中を吐露する。 「うん、分かった、てーとく、ありがとう、ですって」 雰囲気が和らぐのが、撫でている手を通して伝わってくる。 「ああ、こっちこそ、な」 「…すー、すー」 さすがに限界だったのか、穏やかな寝息が聞こえてきた。 「おやすみ、ろーちゃん」 後日 提督「オイコライク、テメー何してくれてんだ」 伊19(以降イク)「何って、ヘタレチキン童貞提督と可愛い可愛い家族(なかま)の恋路を応援するために、ちょっと背中を押しただけなのね」 提督「ヘタレチキンって…まあいい、お前、あの酒になに入れてやがった」 イク「明石さん特製の精力剤と媚薬ね、しかしあれ飲んだとは言え一日中ヤってるなんて、それ抜きでも提督はお盛んなのね」 提督「キサマっ…!」 このあと滅茶苦茶誉められた 417 名前:カルガモ ◆ij0uQpYHCo[sage] 投稿日:2015/03/11(水) 09 41 23 ID eSL2ObBI 以上です。今回は試験的に擬音多めにして見ました。ちなみにイクさんは善意です。プリンはイクに酔い潰されて、レーベとマックスに介抱されてました。 最初にオリョクルしてましたが、この鎮守府では一日四回、ローテーションで行うのでブラックではないです。むしろ潜水艦たちはレベリングのために行きたがります。 拙作が少しでも楽しんで頂ければ。失礼します 418 名前:名無しの紳士提督[] 投稿日:2015/03/11(水) 16 03 52 ID UqUeW4i2 GJ! 改造前のろーちゃんが白いのはお化粧の一種なんだろうか?あるいは深海棲艦への潜入任務の格好だったりして。 419 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2015/03/12(木) 11 21 33 ID P2NHd.qs 白人だからだろう 420 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2015/03/12(木) 15 08 43 ID zbn3uizg GJ! これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/202.html
おはようございます。急に榛名で何か書きたくなったので書きます。 相変わらずのクソですが 今回は、エロなしで。よって榛名は妊娠しません。なお、一部の方を不快にする表現が入る旨 予めお断りいたします。ご了承下さい。 ---1945.4.XX----- 「すまない、榛名。君に食べさせてあげられるご飯がなくなってしまった」 榛名は、突然提督につげられました。 もう榛名を動かす燃料も底をつきてしまったとの事。この先どうなってしまうのか それに、榛名は戦艦としてはもう高齢でその上マリアナで受けた怪我の後遺症でまともに走れない だから、艤装を外されて予備役に着かされることになりました。 提督は何度も何度も「こめん」と繰り返す。 大好きな提督のそんな顔榛名は見たくないのに。 -----1945.7.28------- 「榛名、大丈夫か!返事をしてくれ」 榛名は、この江田島を守るべく最後まで頑張りましたよね? これだけの弾の雨を浴びせられて、それでも空を睨んで 砲台も偽装して・・・・。 「提督、お願いがあります。榛名が撃墜したパイロット。殺さないでください」 榛名は提督に懇願しました。 提督は「大丈夫。安全な広島に非難してもらっているから」と微笑んでくれました こんなボロボロになった榛名だけど、皆励ましてくれます 「着底したんだ。大丈夫榛名は沈まない。だから安心しろ」 -----1945.8.6----- 榛名、何も言いたくありません。 “あの光”が榛名が守りたかったもの、全部壊してしまいました 榛名は何のために戦ってきたのでしょう。全部・・・・全部一瞬で 私が怪我をさせてしまった兵士の人も、きっと・・・・きっと 榛名は疲れました。もう寝させてください。 -----1946.5.2------- 痛々しい戦いが終わって、江田島で浮き砲台をやっていた仲間が次々と 解体されていく中、いよいよ榛名の番がやってきました。 榛名の体は、無くなってしまうけどこの混迷した国のお役にたてるそうです。 「榛名、本当にお疲れ様。そしてありがとう」 提督はたまに榛名に逢いに来てくれました。“提督”という身分のせいで今は肩身の狭い思いをしているのに 榛名は、ゆっくり目を閉じて、そして・・・・・。 「榛名も、次に生まれてくるときは平和な時が良いです。」 そう、提督に告げると深い深い眠りにつきました。 708 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2014/01/12(日) 11 00 42.92 ID lQvaANvU [8/8] -----1973.2.22------ 榛名は目を覚ましました。ここは何処なんでしょうか 榛名が目を覚ましたということはまた、戦いが始まってしまうのでしょうか 「DDH-141“はるな”これが君の新しい名前だよ。」 榛名は司令から眠っている間の話を沢山聞きました。 今度は戦いを無くすために榛名は作られたそうです。 こちらから仕掛けない。やられたらやり返すだけ。そういわれ何だかホッとしました。 「あの、司令。金剛姉さまや比叡姉さま、霧島は一緒じゃないのですか?」 思わず聞いてしまいました。あの優しい姉さま達の姿が見えません 「はるな。君が一番のお姉さんだ。それと、もう“高速戦艦”じゃない」 榛名は驚きました。高速戦艦“榛名”だった自分を真っ向から否定された気持ちでした 良く話を聞くと水母みたいなものだそうです。 でも、この海をまた守れるなら榛名はそれでも良いと思いました。 ----1974.11.27------- 「はるな。紹介したい人がいるのだが」 榛名は突然司令に呼ばれました。紹介したい人?誰だろう。そう思いながら部屋に入ると 「比叡姉さま!」 榛名は思わず駆け出した。 「榛名・・・。いえ、はるなお姉さま」 え?どういうこと。比叡姉さまは姉さまであって、榛名の妹じゃ・・・。 「DDH-142“ひえい”。君の妹だよ。はるな」 司令はそう言いました。でも榛名にとって姉さまは姉さまです。 この日から、榛名は比叡姉さまと長い長い航海に出たのです。 ----1993.3.25------ その日は突然やってきました。 以前から“ものすごい強力なレーダーを持ちたくさんの敵を撃破できる”新人が来ると噂になっていました 佐世保にある榛名の部屋にその新人が来ました。とても、とても驚いてしまいました 「こ・・・金剛姉さま」 何年、いや何十年待ったのでしょうか。ようやく金剛姉さまに逢えたのです 「DDG-173“こんごう”デース。はるなちゃん。お待たせしました~」 姉さまらしい。純国産になってもその言葉ですか。 -----2007.12.14----- 金剛姉さまが佐世保に来てから数年後呉総監に霧島も着任したと報せを受けました。 いまでは、金剛姉さまを差し置いて、榛名が長女みないなものです そして、先代の護衛艦がそうであったように、榛名にもいよいよ除隊の時が近づいてきました 体が壊されてもまた皆の為に役立てれれば榛名はそれで幸せです。 「はるな。除隊は先送りになりそうだ。“しらね”が火事を起こし指揮系統の機器が再起不能だ」 後輩の事故でCICが使えない。つまり“護衛艦として機能しなくなる”ことを意味していた 「しらねは大丈ですか?榛名はそれが心配です」 榛名は自分よりも大事な後輩が心配でした。自分より先に逝くのは許せなかったのです ----2009.10.XX------ また、ここで最期を迎えるのですね。 しらねには榛名の体の一部を移植する形で榛名は除隊しました 江田島。かつて守りたかったものを失う光景を目にした地で かつて榛名が最期を迎えたこの地で。再び眠る事になったのです。 「金剛姉さま。比叡姉さま。霧島。先に逝ってまってます」 榛名はまた眠りにつきました。姉さまの活躍でこの国が永遠に平和であることを願いながら