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私はかがみが好き。 口では否定しているけどかがみはツンデレで、可愛くて、優しくて……。 でも私とかがみは女の子同士、普通じゃない。 かがみに知られたら……嫌われてしまう……。 だから私は心の奥底に閉じ込める事にした。 絶対にかがみに知られない様に、本当の気持ちを封印して……私はかがみ達と一緒に居る。 ――友達じゃなくなった日―― 「でさー、そこで……」 「ホント、アンタはそればっかだな」 「えーと……それは面白いのかな?」 「ど、どうでしょうか……?」 いつもと変わらない日常。 毎日学校に行き、昼休みにかがみ達と絡み、放課後お喋りをして帰る。 ……正直に言うね……。 ……物凄く苦しいよ……。 だって……好きな人がこんなにも側に居るんだよ? だけどこの気持ちを表に出す訳にはいかない、かがみに知られる訳にはいかない。 ……かがみ……私……かがみが好きなんだよ……? かがみはどう思ってるの……? やっぱり……同姓愛なんて……嫌だよね……。 「でさー……ってこなた?」 「え?な、何!?」 ……しまった……かがみの事を考え過ぎた……。 「どうしたの?上手く説明出来ないけど……何か変よ?」 「……変じゃないよー?それともかがみんは私の事心配してくれるのかな~?」 「……当たり前でしょ」 ……え? 「かがみ……?」 「だって私達は親友じゃない、当然心配するわよ」 『親友』 この言葉が私の胸を貫く。 親友……そう……私達は親友なんだ……。 「だからさ……困っている事があったら相談しなさいよ?話ぐらいは聞いてあげるから……」 「……大丈夫だよー?私に悩みなんて無いの一言!」 「また何かのアニメネタか?」 「かがみよ……だからお前はアホなのだぁ!!」 「知らんわ!!」 相談……出来る訳ないよ……。 親友……私は……親友じゃ嫌だ……。 でも……親友でいたい……。 ……どうすればいいのかな……? ―――――――――― 「えーと……うわ……また失敗しちゃった……」 家に帰ってから私はかがみの事ばかり考えてしまい、何にも集中する事が出来なくなってしまった。 ネトゲも何だかやる気がしない……漫画も読んでいるとかがみの顔が浮かび上がってくる。 一旦忘れようとして格ゲーをやっても全く集中出来ない。 今まで出来てたコンボも今は失敗してしまう。 「……はぁ……」 格ゲーもやる気が失くなってきたので消す。 さっきから重い空気が部屋を支配している。 「……かがみ……」 目を閉じるとかがみの言った言葉が蘇ってくる。 ――親友。 この言葉を思い出す度に胸が痛くなってくる。 私は親友の一歩上に行く事を望んでいる。 でもかがみに拒絶されたら……私達は親友ではなくなってしまう。 それどころか気持ち悪がれて二度と話す事が出来ないかもしれない。 ……でも……かがみを諦める事なんて……出来ない……。 気が付くと私はいつの間にか眠っていていた。 そして、遅刻して先生にいつもの様に怒られた。 ―――――――――― 昼休み、私達はいつものように皆でご飯を食べている。 勿論私はチョココロネをはもはもしている。 「そういえばさー、同姓愛についてのニュースがやっててさー」 かがみから出た言葉に私の時間が止まる。 「もうニュースの人が物凄く批判しているのよ、『有り得ない』、『人としての道を外れてる』って」 私の心に深く突き刺さる。 「確かに……世間には受け入れられていない事ですからね……」 もう皆の声が私には届いていない。 「でも……なんか悲しいな……同姓の人を愛しちゃいけないなんて……」 気持ち悪い、頭が痛い、なんか胸の中がドロドロする。 「……よね、私は……同姓愛……有り得ない……人間じゃないって思う」 かがみの言葉に私は絶望の底へと突き落とされた。 ―――――――――― 気が付くと私は屋上に居た。 耳鳴りが酷くて何も聞こえない。 まだ昼なのに真っ暗。 そして……泣いていた。 やっぱり……かがみは駄目だったんだ……。 分かっていたよ、これが普通なんだっていう事を。 ……私は普通じゃなかったんだ……人間じゃ……なかったんだ……。 ……どうして女の子だったんだろう。 どうしてかがみは女の子だったんだろう。 もしどちらかが異性だったなら……こんな事にならなかったのに……。 ……諦めるしかない、かがみは普通、私は普通じゃない。 ……でも……諦めるなんて……出来ないよ……!! かがみ……かがみぃ……!! 「こなた!!」 何も聞こえない……そのはずなのにかがみの声が聞こえた。 振り返ると……かがみが息を切らせながら立っていた。 「か……がみ……?」 「……アンタ……何で……泣いているのよ……?」 私は慌てて目を擦る……逆効果だ。 「な、何でもない!!何でも……ないよ……」 「嘘つき」 かがみはピシャリと言う。 「何でもない筈なら急に泣きながら走る訳ないでしょ?」 ……その通りだ……。 「……かがみには……関係ない……事だよ……」 「また嘘ついてる」 ……え? 「私は気付いてた、気が付くとアンタが私の事をずっと見ている事を」 ……そんな……気付かれてたなんて……!! 「それにさっきだって私の言った事に反応してたしね」 知られちゃ駄目なのに、知られたら……全部駄目になる……。 「だからさ……私が関係してるんでしょ?……教えてこなた」 「……だから……何でもないって……」 「こなた」 かがみは私の事を見据えている。 全部見透かした様に……。 「…………っ……ひっく……」 言えない、言ったら絶対に嫌われてしまう。 同姓愛なんて……間違っているのに……!! 「泣いたって分からないわよ……言ったよね?話ぐらいは聞くって」 「……でも……話したら……親友じゃ……なくなっちゃう……」 「最初から決め付けないの、話してみなさい」 ……もうごまかせそうもない、封印した筈の想いが今にでも溢れ出そうだ。 ……絶対に……嫌われる……。 「……言え……ない……」 「それは駄目、話しなさい」 「……うぅ……」 「…………」 かがみは一歩も引かない。 だって……だって……普通じゃないよ……こんな……話……。 「……私がこなたを泣かせたのかな?」 「違うよ!!」 反射的に否定する。 かがみが悪いんじゃない、私が全部悪いんだ……私の……。 「違うよ……全部……私のせい……だよ……」 「そんな訳ないでしょ……」 「だって…………だって……」 ――かがみの事が好きなんだもん!!―― ……新しい風が吹き抜ける。 ついに抑え切れなくなってしまった私はかがみに普通じゃない想いをぶつける。 「……ずっと……ずっと……好きだった……好きだったけど……これは……普通じゃ……ない……」 これは人間の見えないルールからはみ出した物。 「気持ち悪いよね?女の子を好きになるなんて……だから……もう……かがみとは……親友じゃなくなっちゃったんだ……」 「……そうね」 ……やっぱり……そうなるよね……。 「私達はもう親友じゃないわね、だって……」 ついに訪れた絶望への瞬間。 これから私はどうやって生きていこう、どうやって……。 「…………私も……こなたの事が好きだから!!」 ……え? 「……嘘……」 「嘘でこんな事は言わないわよ」 ……何で?どうして? 「だって……かがみ……同姓愛は人間じゃないって……」 「そんな事言ってないわよ?」 「だって!!さっき教室で……」 するとかがみはため息をついて……。 「こなた、勘違いしてるよ」 「え…………」 「私は同姓愛を批判している人が人間じゃないって言ったのよ」 ……嘘だぁ……こう簡単に都合よくなるはずがない。 「確かに気持ち悪がる人も居る、でも私は気持ち悪がらない、私も……同じだから」 ……という事は……両想いって事……? 「ほら……そんな所に立ってないで……おいで」 かがみが両手を突き出して私に来いと言ってくる。 「……で、でも!!私達は親友じゃないって……!!」 「まだ分からないの?こなた」 するとかがみは私の方へと歩いて来て……抱きしめてきた。 そして……かがみは言ってくれた。 「私とこなたは……」 ――恋人同士でしょ?―― END- コメントフォーム 名前 コメント GJ!!(/ _ ; )b -- 名無しさん (2023-07-03 13 21 16) GJ! とても読みやすくてすばらしいSSでした。 長い文章ではないのに、そこにこめられたものをしっかりと 感じさせてもらえる、SSのお手本のような話だと思います。 ですが、私は「人間じゃない」という言葉は少し過激ではと 思います。 終わり方が暖かですばらしい分、どうしてもそこが気になって しまいました。あくまでも一個人の意見ですが、参考にしていた だければと思います。次の作品も楽しみにしています。 -- 名無しさん (2009-02-01 08 01 43) 泣けました -- ラグ (2009-01-30 12 24 05) 投票ボタン(web拍手の感覚でご利用ください)
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つきあいはじめ【登録タグ つ ガチロリP 初音ミク 曲】 作詞:ガチロリP 作曲:ガチロリP 編曲:ガチロリP 唄:初音ミク 曲紹介 初めて付き合い始めた頃の甘酸っぱい感情を初音ミクAppendのSweetで可愛らしく歌いあげている。 歌詞 つきあいはじめて二週間 一緒の帰り道 部活の話もう聞きあきた 会話がはずまない 「つきあう」ってことの意味さえ 分からずうなずいた はじめてだらけの二人は 手さえぎこちない 声に出してよ 好きだって あなたの声で ききたいの 何度も言って 照れるけど 今日も明日も この先も 告ったのはあなただったけど わたしも好きだった すべてはあげられないけれど キスくらい・・・ 憧れを手に入れたのに 変わらぬ日常 見える景色がバラ色に なると信じてた 声に出してよ 好きだって 思われたいの あなただけ わたしに言って 照れないで オトコなんでしょ はっきりして 期待しすぎていたのかな 欲ばりなのかな 幼なじみといる方が 楽に感じるよ 声に出してよ 好きだって あなたの声で ききたいの 何度も言って 照れるけど 今日も明日も この先も コメント 麗光です☆ -- 麗光 (2010-05-08 10 38 37) いい曲ですね^^感動しましたょお(。><嬉し泣)まだまだいい曲たのむょお~ミクちゃん☆がんばってね(>▽<*) -- 姫神 茜 (2010-05-08 10 41 14) 初々しくて可愛い -- 名無しさん (2010-08-24 20 36 23) かわいい><! -- 名無しさん (2011-02-24 00 26 57) 純真で、切ない恋愛の歌ですね。とても気に入りました。 -- 龍奇 (2011-11-02 21 33 14) やばいです( _ )めちゃ共感できます!!素晴らしいです -- ぬー (2012-05-21 23 02 00) 名前 コメント
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公輝里穂【ごうきりほ】 公輝と里穂。 初期の頃にカップルになるかと思われていた二人。 今も尚この二人をカプとして推す者も居るが、本人達の意思は不明。 外野にけしかけられてヤリかけるが途中で終わる。 里穂は公輝が好きだったが公輝は…?
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自画像が、ガスマスクのロボット。巨匠。 戦闘力は孫悟空を片手で作り出すほど。 小学生にして、動物を正確に模写していた。 日本の漫画やアニメは勿論、ギャグや、ハリウッド映画等のアメリカ文化、 カンフーアクション、車にバイクが好きだった為、それらを全て取り入れ とても面白い漫画を描くように。 とってもスケベらしい。
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誰かがやり始めればおのずと釣られるのがじっぷらクオリティー -- (名無しさん) 2006-06-07 23 07 01 好きだったDJが「反応がうすいっ」と引退してしまったので、これからはもっと書き込みしようかな。でも書き込まないでも聴いてます。-- (名無しさん) 2006-06-08 16 26 23
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これ、誘拐事件と書いた人が違う可能性があるんだよな -- (名無しさん) 2013-10-25 12 40 28 どう見ても別人だろ、パクられた職人が気の毒 -- (名無しさん) 2013-10-25 21 28 11 社長ってタブンネ好きだったっけ?と思ったが偽者だよなやっぱ -- (名無しさん) 2014-10-01 22 04 20
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───いつからアイツの事が好きだったのだろうか。アイツが笑うと嬉しい。アイツが悲しむとこっちまで悲しい。 今の私の感情の全てはアイツ─こなた─に占領されていた。今まではそれが普通だと思っていた。 でも、私がこなたに抱く感情が友情ではないと気付くのにそれほど時間はかからなかった。 ───こなたと手を繋ぎたい。こなたに抱き締められたい。こなたとキスしたい。…そしてこなたと……。 そう思い始めた瞬間から私にとってこなたはただの友達ではなく、“大切な存在”になってしまっていた。 「かがみーん!宿題見せてー」 「もう、たまには自分でやれよ」』 「いいじゃん、かがみと私の仲ではないか」 こなたは私をどう思っているのだろうか。…ただの友達としか思ってないだろうか。 私がこんなに熱い視線を送っているっていうのに、こなたは気付く素振りも見せない。 「かがみーん」 「……あっ……なに?」 「こっちのセリフだよ。どうしたの、ボケッとして」 「あっ…ゴメン、ちょっと考え事してて…」 気付けば私はこなたの家にいた。どうやら私は今日一日中ボケッとしていたらしい。ここに来るまでの記憶がほとんど無い。 「もう、かがみ今日はどうしたの?一日中ボケッとして」 「…ゴメン…」 「かがみさあ、なんか私に言いたい事あるの?」 「へっ!? なっ、なんで?」 「いや、今日私ばっかり見てたから」 …なんでコイツは変な所だけ勘がいいのか。 「言いたい事はあるけど…いやだ、言いたくない」 「おいおーい、私とかがみんの仲でしょ?なんでも言っちゃいなYO~」 「…これを言ったらアンタ絶対私の事嫌いになっちゃうから言わない」 「よし、約束しよう!嫌いにならない」 「……本当に?」 「本当!」 …ここまで来たらもう言うしかない。嫌われたって構わない。私はこなたに今の気持ちさえ伝えることが出来れば良い。 「こなた…。私…アンタの事好き…なの」 「えっ…」 「友達としてじゃなくて……その、恋愛対象として……なんだけど……」 予想通りこなたはビックリしたような表情を浮かべていた。 「あっ…でもこなたがイヤなら、別にいいんだよ。……私、もう二度とこなたに関わらないようにするから……」 そう言って私はこなたの部屋から出ようとするとこなたが私のスカートの裾を引っ張ってきた。 「何?こなた」 「……かがみは鈍感だなぁ。私がこんなにかがみにラブラブ光線送ってたのに。今頃気付くなんてさ」 「…えっ…?…こなた、それって…」 私が何かを言いかけたと同時に私はこなたに押し倒されていた。何が起こったか分からないままの私にこなたは続ける。 「私、かがみにあんだけモーションかけてたのに、かがみったら告白のタイミングずれてるよ」 「こなた、アンタ…私の事…」 「好きだったよ…ずっと…かがみの事好きだった。でも私から言うのはちょっと悔しいから、かがみに言わせたかったんだ」 ──好きだって…── 私の心臓が跳ねるのが自分でも分かった。…ヤバい。壊れてしまう。これ以上こなたに何かを言われると私の理性が壊れてしまう。 「…こなた、私アンタにこれ以上何か言われると、アンタを襲っちゃうかもよ?」 「別に良いよ?かがみを襲ってるのは私だもん」 「…こなた、キスしてよ」 「舌、入れてもOK?」 「ダメっつってもやるんでしょ…?」 「…やる」 「…バカこなた…///」 私達は長い間貯めていた想いを互いの唇に込めた。その想いはとても熱くて脳が麻痺しそうなほど頭がクラクラした。それはきっとこなたも同じだっただろう。 「…こなたぁ…」 「かがっ…みぃ…」 私達は長い間密着していた唇を離した。 「こなた…アンタの唇、甘過ぎ///」 「アハハ、お昼にチョココロネ食べたからかな///」 「……こなた、私達両想い…なのかな」 「もちろんだよ、かがみーん///」 こなたは私をより一層強く抱きしめて。 「どうする、エッチ…しちゃう?」 「こなたさえよけりゃ」 「…今夜は帰さないよ?」 「古」 私達はその夜、激しく愛し合った。 私、もう自分の気持ちに迷わない。こなた、アンタを幸せにするって決めたから…。 コメントフォーム 名前 コメント GJ!!(≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-04-03 07 23 24) こなかがに幸あれ…! -- 名無し (2010-04-15 01 24 06) めでたし めでたし -- 名無しさん (2010-04-14 20 58 57) �������I�I�I�I -- ���郊�g (2008-09-14 21 41 54)
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71-95 95 :(○口○*)さん[sage]: 08/11/29(土) 00 44 ID yi6s8UvCO RO結婚スレと悩んだけどこっちに。 ほぼ同時に二人に結婚を申し込まれた。 片やギルド創設時からの同期で、ちょくちょく狩りに行ったりしてた人。真剣に私が好きだった、らしい。 片やここ一年ぐらいの新人で、挨拶とか雑談しかしてなかった。不意に出した別キャラの職が実は大好きだったそうだ。 マンガなら軽薄な新人を袖にして同期とくっつくのが自然だろうけど、特に誰にも恋愛感情とかは無いし、 新人が好きだと言う職は私自身も可愛いと思って作ったのだから、好き好きと言われて悪い気はしない。 しかも新人は別キャラに対しては普段の倍は親切だし、ちやほやされるのも大変に気分がいい。 というわけで別キャラで新人君とだけ結婚します、と言ったらギルドは大荒れに。 曰く、 「真剣に君の事を想ってる彼の気持ちを考えてみろ」 「もうお祝いの準備も進めてたのに、あまりに無責任だ」(しらんがな…) 「キャラを物としてしか見ていない奴と交際しても幸せにはなれない」 「とにかく、同期じゃなくて新人を取るのは『おかしい』」 脱退理由:おかしきゃ笑え 長く想い続けた真実の愛は、絶対報われなきゃ気が済みませんか? 前ページ次ページスレ71
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│ステータス│入手方法|詳細情報|性能|性能比較│その他│コメント│ けだものだった頃 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (e1600.png) No.1600 礼装名 けだものだった頃 初期最大 Rare 4 LV 80 Cost 9 HP 100 タイプ 絆礼装 ATK 100 大黒天(キャスター)装備時のみ、自身がフィールドにいる間、味方全体に〔地の力を持つ敵〕特攻状態を20%付与 20% 詳細情報 イラストレーター 壬生田晃宏 解説 主に教えを授かり改心するまでは 私どもはただ飢えを満たし繁殖行為に励むだけの 生き物でした。 そんな私どもも今では貴きお方の使わしめという立場。 つまみ食いだけをする野獣ではありません。 入手方法 大黒天の絆レベル10達成報酬 要146.5万ポイント 性能 コメント 名前
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第一話:群青少女① ◇ 神様なんて信じてなかった。 ◇ 日本人の美学は「察し」と「思いやり」なのだとどこかで誰かが言っていた気がするけれど、残念ながら私はもう誰の言葉だったか忘れてしまっている。 なるほど、日本人は確かにお人よしな部分があるかもしれない。昔は鎖国だか何だかもしていたらしいけれど結局開国してしまったし、いや、これはお人よしというよりは押しに弱いのかもしれないけれど。 そんな日本の中でも、この古都・京都はことさらに「察しの街」だ。 先に断っておくと私は生まれつきこの街に住んでいたわけじゃない。だからこの京都特有の空気感というか、奇妙な特性に未だに慣れていない部分がある。 なんと言うべきか、道行く人々皆一様に「腹に一物ある」ような感じがする。皆みんな、何かしらの思いを胸の内に抱え込んでいて、それを静かに研いでいるのだ。そしてそれを誰かに気付いて欲しい気付いて欲しいと本当は思っているのに、だというのに自分からはそれを公にはしない。代わりにそれとなく隠喩的な表現を用いて相手に伝え、そしてアピールされた相手はそのさり気無い隠喩に気付く「義務」がある、と本気でみんな思っている。そうでもなければ、帰って欲しい迷惑なお客にお茶漬けを出したりしないし、出された方もそれを理解して帰宅したりしないだろうと思う。ここで相手の本心に気付けない鈍感な人間は、恐らく京都の街では非常に生きづらい。 私がこの都に抱いている印象はといえば、「相手の顔色を伺う街」だ。 色々な人々が厚い雲で本音と本心を隠し、色んな色をまぜこぜにして灰色にしてしまう街。でも外から来た観光客にとっては、多分それが心地良いのだろう。そう、京都はあまりにも観光に特化しすぎてしまったせいで、一般市民にまでもその作法が染み付いているのだ。外から来た「客人」にとっては良いかもしれないが、実際に暮らしてみればどうしてもその裏側の染みや汚れに目が行ってしまう。夢の国のナントカランドの裏側で汗だくになって雑用をこなしているクルーの姿を見てしまうようなものである。 なのだから、この街が百年前に神仏妖怪と交わした「共生条例」も、まあ、やっぱり勢いで押し切られてしまったのだと思われる。 この世界、今時は日本人なら小学生でも護身用の陰陽術を義務教育で習うし、獣人や妖怪なんかの人外は何百年も昔に世界に認知されたし、京都には二百万の有象無象たちが生活している。 その有象無象たちのうち、六割は人間だ。三割は妖怪だ。残りの一割は神様だ。 神は人間に説教をたれ、人間は妖怪をいじめ、妖怪は神を罠に嵌める。 神は妖怪を討伐し、妖怪は人間を化かし、人間は神を畏れ敬い信仰する。 それがぐるぐる繰り返されて、この街はまるで大きな歯車のように廻っている。 神様なんて信じてなかった。 でも、居るものは仕方が無いのだ。くやしいけれど。 ◇ そもそも私は隠し事が苦手だ。 正直に言うと、この京都の街での私は「生きづらそうな」人間なのだと自覚はある。本音を隠すのも隠されるのも苦手なのだから、隠すことが美学と化しているこの街にすんなり馴染めるはずもない。 だから、ほとんど唯一と言っても良いほどの友人だった赤石 紅子の訃報を知らされた時も、私は動揺を隠すことができなかった。 ◇ 彼女は両親以外で、自分から名乗る前に私のことを「群青」と呼んだ唯一の人間だった。黒板に名前を書いても読んでもらえない事さえあるこの奇妙奇天烈な私の本名を一方的に言い当てられ、その時はとても驚いたのを覚えている。 実は彼女曰く、「青春というには青臭すぎる性格だから」というだけの、からかい半分での仇名のような呼び方のつもりだったらしい。この事実は後々知ったのだけれど。 そんな紅子について語る上で、何はともあれまずは屋上の存在が欠かせない。 馬鹿と煙は高いところが好きだという。彼女は高いところが好きで、そして私も高いところが好きだった。馬鹿と煙。彼女は私よりも馬鹿ではなかったから、きっと煙だったのだろうと思う。私はどっちかというと馬鹿の方だ。 紅子に会いたければ、授業中以外なら屋上にさえ行けばほとんど絶対に会うことができた。彼女は人と話すよりも景色を眺めるのが好きで、特に空を、ことさら青空を眺めることを好んだ。同じように小難しい人付き合いに辟易していた私は、空を見上げる彼女の横でフェンスに寄りかかって、眼下の町並みを眺めた。人付き合いは苦手だけれど、過去の歴史と近代的な設備がごちゃまぜになったこの街の風景は、私も好きだった。 かつて屋上は、赤石紅子の縄張りだった。 建物や場所というものがその主を失って寂しがったり、悲しんだりするかどうかは解らないけれど、彼女が死んだあの日以来、私にとって屋上はひたすらに寂しい場所になってしまった。 名前がこれでもかというほど赤かったその反動なのか、彼女は青が好きだった。美術部員で、趣味も文科系だった彼女は、群青という名前の私よりもずっと上手に青色をそのファッションに取り入れていた。一方で、私は名前とイメージが被るのが嫌で、どこか無意識的に青色の小物などは身辺から弾いてしまう癖があった。私は、青よりも鮮烈な、赤色の方が素敵だと思っていた。果たして名前負けしていたのが彼女なのか私なのかはよく解らないけれど。 そのため彼女の葬儀場では、黒や紫や金色の仏壇色よりも、棺桶に敷き詰められた青染めの花の絨毯が目に焼きついた。 青色が好きな赤と、赤色が好きな青は、何の前触れもなく引き離された。 今だからこそ多少気持ちも落ち着いたものの、あの、屋上から見える青空が好きだった奇妙にして唯一の友人を失ってから、私はしばし抜け殻のような状態になってしまったほどだった。心が伽藍洞にになってしまったかのような空しさと、現実感の無さとでだ。そしてその現実感の無さには、彼女が「死因不明の変死体」という、あまり一般的ではない末路を迎えてしまった事も絡んでいる。といっても、日本は司法解剖をする率が年間100万人の死者に対して僅か2%の「死因不明社会」だという話を聞いた事もあるし、果たして彼女の死因を正確に特定するためどれだけの事がされたのかは解らないけれど。 いずれにしても、私が悲しんでいようが絶望していようが、はたまた泣こうが喚こうが、この街は今日も今日とてぐるぐる廻る。 ぐるぐる廻るこの街の、その速度で涙も乾いてしまう。 彼女の死に顔を拝んでから初めての登校で、屋上に上った。 馬鹿と煙は高いところが好きなのだ。 だけどあの真っ赤な煙は、本当に、冗談のように掻き消えてしまった。 残された青い馬鹿は相変わらず、こうして高いところに上る馬鹿のままだ。 秋の始めの空は綺麗で、突き抜けるような群青にぼやけた白が浮かんでいる。 まったく。青は好きじゃないんだってば。 あたしの名前とかぶってるっつーの。 ◇