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「ふたば系ゆっくりいじめ 601 神経衰弱/コメントログ」 いい。ゾクゾクする -- 2010-04-12 00 07 37 こういうのもいいなあ -- 2010-06-10 00 23 54 胴付きだったのかー? -- 2010-07-07 02 09 29 こんな可愛い生き物は愛でるしかない。 -- 2010-07-17 23 34 22 胴付きなわけねえだろ 口にくわえた棒でめくるカード指示してんじゃねえか 夢見るのも大概にしろHENTAIが -- 2010-07-24 09 25 02 饅頭を虐待して喜ぶ変態vs饅頭にエロスを求めるHENTAI 勝負の行方は・・・ -- 2010-08-20 02 17 11 やだ楽しいww 飼いゆっくりとこういう遊びも楽しそうで良いなぁww -- 2010-10-18 23 34 08 よく焼けた石を食わせてもかわいいかもね -- 2011-03-03 15 06 06 あらやだかやいい -- 2012-01-10 21 18 38 どんだけ納豆を冷蔵庫に常備してるんだよ… -- 2012-09-20 16 18 06 うほっ -- 2013-06-29 01 04 16 納豆美味しいのに( 'ω')= -- 2023-04-18 18 32 09
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カラッと晴れた夏のある日、私は自分の家の縁の下を覗いていた。 案の定、ゆっくりまりさが私の家の縁の下で、昼寝をしている。 この時期のゆっくり達は、こんな晴れた日は、涼しく風通しの良いところで昼寝をしていることが多い。 もうおわかりだろうが、私の趣味はゆっくりいじめだ、今日もゆっくりで遊ぶため、哀れな犠牲者を探していたのだ。 起こさないように気をつけながら、ゆっくりを引きずり出す。 しっかり寝ていることを確認してから、帽子を慎重に、取り上げる。 とりあえず、下準備は出来た。 起こさないよう、気をつけながらゆっくりまりさを元の場所に戻しておく。 とてもいい顔で寝ている、きっと楽しい夢でも見ているのだろう。 私は、ゆっくりまりさの帽子を持って、家の中に入る。 死んだゆっくりれいむの、髪飾りを縫い付けた帽子を返してやって、仲間達に嬲り殺しにされるのを見るのは楽しそうだ。 しかし、今回はそれはしない、まずはこの帽子をスーパー袋の中に入れる。 そして、三角コーナーの中に入っていた野菜や、カビの生えたパン、傷んだ挽肉、豆腐、納豆などを帽子の中に投入する。 最後に、カップラーメンの残り汁を帽子の中に注ぎ、よく割りばしでかき混ぜる。 スーパー袋の口を結んで、密閉された、透明な箱の中に入れておく。 準備が整うと、私は表に出てみた、思ったとおりゆっくりまりさが必死に何かを探している。 笑いを堪えながら、私はゆっくりに声をかける。 「やぁ、どうしたんだい?あまりゆっくりしていないけど。」 「まりさはゆっくりしてるよ!ほっといてね!」 おお、怖い怖い、だいぶイライラしているようだ。 「もしかして、帽子を無くしたのかい?」 「!!なくしてないよ!まりさはぼうしあるよ!」 見え透いた嘘を吐くゆっくりだ、懲らしめてやらねば。 「嘘はいけないなぁ、僕も協力して探してあげるよ。」 「それじゃあゆっくりさがしてね!」 あぁ、探してやるとも、ゆっくりとね。 しばらく探すふりをしていたが、そろそろ頃合いだろう。 何気ない風を装って、ゆっくりに話しかける。 「もしも帽子を無くしたんだったら大変だよね、仲間から苛められちゃうよ、このまま外にいたら危ないよね。」 「ゆっ!」 「生きたまま切り裂かれて、食べられちゃうよ。」 「ゆっ!いやだよしにたくないよ!ゆっくりしたいよ!」 顔を真っ青にして、首?いや、体を振っている。 「もしよかったら、僕の家に来たらどうかな?帽子は僕が探してきてあげるから、外にいるよりきっと安心だよ 帽子が見つかるまで、家でゆっくりしていきなよ。」 「ほんとう!じゃあおにいさんのいえでゆっくりしてあげるよ!」 相変わらず上から目線だな、それからしばらくの間、ゆっくりと生活を共にした。 しかし、このゆっくりは本当に腹立たしい奴だ。 口を開けば「ぼうしはみつけた!ゆっくりしてないでさがしてきてよ!」だの、「とっととごはんをよこしてね!」だ。 ゆっくりに感謝の気持ちなど望んではいないが、さすがにこれはイライラした。 しかし、ここで自制心を失って殺してしまっては面白くない。 当初の予定は、一週間かけるつもりだったが3日もすれば匂い、いや臭いがつくはずだ。 ゆっくりのウザさに3日間耐えたに耐えた私の心には、どす黒い何かが渦巻いている。 良し、今日こそゆっくりまりさに帽子を返してやろう。 3日ぶりに、ゆっくりまりさを外に出した、二人が初めて出会った時のようなすっきりとした晴天だ。 「まりさ、ついに君の帽子を見つけたよ。」 「ゆっ!ゆっくりしないではやくもってきてね!」 「それじゃぁ、取ってくるからゆっくり待っていてね。」 「ゆっくりまってるよ!」 ぴょんぴょん跳ねながら喜んでいる。 あぁ、今返してあげるからね。 ゴム手袋、マスクを装備して、あの禁断のスーパー袋の中のまりさの帽子を見てみる、マスク越しでも鼻が曲がるような臭いがする とりあえず、中の腐った食料を出す、まるでヘドロのような物体が出てきた。 帽子はというと、所々カビが生えており、色も茶色に変色している、この帽子を見てあのゆっくりがなんと言うか楽しみだ。 外で跳ねているゆっくりに、スーパー袋ごと帽子を投げつけてやった。 「ぎゅぅ!いたいし!くさいよ!なにするの!」 少々へこんだ体で、ぷくーと膨らんで怒りをあらわにしている。 無視して、ゆっくりまりさを押さえつけて、帽子をつかむゴム手袋とはいえ、触りたくないな。 「君はおっちょこちょいだからね、二度と無くさないように、帽子を体に縫い付けてあげるからね。」 「ゆ゛っ!まりさのぼうしはそんなにきたなくないよ!」 ゆっくりはどんなに汚くても、自分の飾りはすぐに分かる、本当に嘘つきなゆっくりだ。 「あはは、本当に君の帽子じゃないのかい?」 「ゆ゛ぅ゛ぅ゛ぅ!う゛るざいゆっぐぅりだまれぇ!」 無視して、針と糸で体に帽子を縫い付ける。 「ぎゅ!ぎゅ!ぎゅ!いだい!いだいじぃぐざいよ!ばなじでゆっくりはなしで!」 「動くな、皮が破けて死ぬぞ。」 私の言葉が理解できたか分からないが、皮が破けないギリギリの力でひっぱてやると大人しくなった。 しっかり頭に帽子を固定できたか確認した後、軽く蹴り飛ばしてやった。 3日間、一緒に暮らしたゆっくりに、別れの言葉をかけてやろう。 「もう帽子を無くすんじゃないぞ、元気でな!」 「うるさい!じじいはゆっくりせずにすぐしんでね!」 ゆっくりまりさが、林の中へ逃げていく。 本当はもっといじめるつもりだったが、十分すっきりさせてもらった。 それに、私が直接手を下すより、あいつは野生で生きていく方がより苦しむだろう。 ゆっくりは意外に綺麗好きだ。 あんな薄汚い帽子をかぶったゆっくりはある意味、飾りなしのゆっくりより嫌われ迫害されるだろう。 ここ数日、ゆっくりの世話にかかりきりだった、今日はゆっくり休もう。 そんなことを思いながら 私は家に帰った。 臭い付きゆっくり(下)?に続く。 後書き 今回は、虐待成分が少なかったので、すっきり!したかった方は、期待を裏切ってすみませんでした。 次回は、精神的に臭い付きをいじめたいと思います。 ちなみに、fuku1063ゆっくりカーニバル fuku1069ゆっくりカーニバル修正版 なども、書かせていただきました。 fuku1063ゆっくりカーニバルは、非常に読みにくいので、読んでいただけるのであれば fuku1069ゆっくりカーニバル修正版が、多少読みやすくなっていますので、こちらをお読みください。 このSSに感想を付ける
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おぼうしをぶん投げて 27KB 現代 飼いゆっくり ぬるいじめ 『おぼうしをおいかけて』の続き ※独自設定垂れ流し ※愛で描写ありのぬる虐め ※『ふたば系ゆっくりいじめ 465 おぼうしをおいかけて』の続き、と言うかアナザーエンド 前作の感想に触発されて書きました まりさは絶望の中にいた。 雨が降っていた。小雨程度のそれは、多くの生き物に「恵みの雨」と呼ばれるものだろう。 だが、ゆっくりにとっては違う。水に溶けるナマモノにとっては、この程度の雨でも致死 の毒だ。 それでも、まりさ種なら自慢のおぼうしでしのげたかもしれない。だが、このまりさは今、 おぼうしをかぶっていない。 「おぼうしぃ……おぼうしぃ……」 うめく言葉とのばす舌のわずか先に、まりさの大事なおぼうしはあった。普段ならひと跳 ねもすれば届く至近距離。しかし、いまのまりさにとっては無限の彼方だった。 まりさのあんよはうごかない。 ある男が戯れにまりさのおぼうしを奪い、投げた。まりさは必死に追ったが、まりさが追 いつくたびに男はおぼうしを投げた。それを繰り返すうちに、まりさは知らず知らずのう ちに悪路へと導かれ、そしてあんよの機能は破壊されてしまったのだ。 もはやまりさは這いずることすらできない。 「おぼしぃ……おぼうしがあればゆっくりできるのにぃ……」 もはや雨に溶けるしかない絶望の中、しかしまりさはおぼうしに希望を見いだしていた。 おぼうしがあればゆっくりできる。 根拠のない、しかし純粋なその想いは、信仰にも似ていた。この状況、たとえおぼうしを かぶったところで上からの雨は防げても足下にたまる水は防げない。動けないまりさには 死しかない。 だが、それでも。 それでもまりさは、おぼうしが欲しかったのだ。 ゆっくりというナマモノの生には、不幸な必然はあふれかえっていても、しあわせな奇跡 は存在しない。 まりさの悲惨な最後もまた、ゆっくりにはありふれたもの。 だが。 「だいじょうぶ?」 突然、まりさを打つ雨がやんだ。 「……ゆぅ……?」 まりさが見上げるると、そこには優しげに、まりさを心配する顔があった。 まりさの知らないおねえさんがいた。その手に持つ傘が、まりさに降りそそぐ雨を遮って くれているのだ。 「ねえ、まりさ。あなた、わたしの飼いゆっくりにならない?」 それはまりさの切望していたこと。 突然の問いかけに、まりさの餡子脳は混乱することすらできず、ただ願望を口にさせた。 「なりたいよ……だから……」 再び、まりさは舌をのばす。前へ、前へと。 「だから……おぼうし、かぶせてね……」 おねえさんはにっこりうなずくと、まりさのおぼうしを拾うと水を軽く払い、まりさにか ぶせてあげた。 「ゆぅ……ゆっくり……していってね……」 そして、まりさは気を失った。 ゆっくりというナマモノの生には、不幸な必然はあふれかえっていても、しあわせな奇跡 は存在しない。 だからこの出会いはきっと、神様の気まぐれか、さもなければ運命だったのだろう。 おぼうしをぶん投げて 「ゆっぎゃあああああ!」 まりさとおねえさんの飼いゆっくり生活は、まずはまりさの悲鳴によって彩られた。 「こらまりさ、我慢して!」 「やべでええええ! いだいいだいいだいいいいい!」 ・ ・ ・ 雨の中の出逢い。あの後、まりさはおねえさんのアパートまで運ばれた。濡れた身体をド ライヤーで乾かしてもらい、ひと心地ついたとき。 「まりさ……あなた、ちょっと汚いわね?」 「ゆ、ゆゆう!?」 まりさは元飼いゆっくりだった。人間の都合で野良となって数ヶ月。身体はすっかり汚れ てしまった。 「濡れて乾かして、また濡れるってのも忙しいけど、まずはきれいにしないとね」 まりさとしても綺麗になれるなら歓迎だ。それはゆっくりできることだ。 そうして、まりさはおふろばにつれてこられた。 最初はよかった。髪の毛をシャンプーしてもらうのは気持ちよかったし、身体を石鹸の泡 できれいにしてもらうのはくすぐったくも心地よい感触だった。 だが、ここで問題が発生した。 「どうしても汚れが落ちないわね」 「ゆうう……」 通常、野良のゆっくりのよごれというのは簡単に落ちない。常に地べたをはいずらざるを えないゆっくりは、都会の排気ガスや埃を皮の随までしみこませてしまう。 「でも、ゆっくりの本を読んで落とし方はしっているわ」 「ゆうう! それならまりさ、きれいになりたいよ! きれいになって、おねえさんをゆ っくりさせてあげたいよ!」 「ふふ! いい子ね、まりさ。でもちょっと大変よ。まりさに耐えられるかな?」 「まりさはのらでがんばってきたよ! かいゆっくりになるためなら、つらいこともがま んできるよ!」 「えらい! よく言ったわ!」 そして、まりさの洗浄が始められたのだが……。 結論から言えば、まりさは耐えられなかった。それであの悲鳴である。 「だめかー。まりさ、そんなに痛い?」 「ゆううううう! いだい、いだいよおおおおおお!」 「うーん。ま、そりゃそっか」 野良の汚れは皮の随までしみこんでいる。それを綺麗にするにはどうするか? 答えはシンプルだ。よごれた皮ごと削り落とす。これに尽きる。 おねえさんの手にあるのは台所で洗い物に使うスポンジだ。それも頑固な油汚れを落とす ための、目の粗いものだ。これでこすって汚れのついた皮を削ったのである。乱暴なよう だが、ゆっくりは皮が削れても小麦粉とオレンジジュースで簡単に治療できる。必要なら 愛ゆ家だってやる一般的な方法なのだ。 もっとも、その痛みに耐えられるゆっくりは少ない。 ゆっくりには耳と鼻がない。全身の皮で音を聴き、においをかぐ。すなわち触覚・聴覚・ 嗅覚すべてが全身に張り巡らされているのだ。 ゆっくりが痛みに弱い理由もここにある。ちょっとした切り傷でも、ゆっくりにとっては 三つの感覚器を少しずつ削り取られることを意味する。しかも傷口を全身の皮で意識する ことになるのだ。触覚で痛みを感じ、聴覚で傷口の裂ける音、餡子の漏れる音を聴き、嗅 覚で身体から漏れでる餡子のにおいをかぐことになる。三つの感覚で相乗された痛みとは どれほどのものだろう。 ゆっくりの研究家の中には「ゆっくりの痛みは人間には想像し得ない未知の領域」と語る ものまでいるくらいだ。 だから、まりさが痛みに負けるのも無理はないと言えるだろう。 「じゃあ仕方ないわね。やめましょうか」 「ゆゆっ……!」 おねえさんのやさしい言葉。だが、まりさは迷う。 がまんしないと綺麗になれない。綺麗になれないとおねえさんをゆっくりさせてあげられ ない。そうしたら……また、野良に戻ってしまうことになるかもしれない。 「おねえさん……まりさ、やるよ……!」 「え?」 「まりさ、がまんするよ。だからまりさをきれいにして……!」 まりさの目には決意がみなぎっていた。 「まりさ……あんたを拾ってよかったわ! よし、いくわよ!」 そして、おねえさんは心を鬼にしてまりさをこすり始めた。 「ゆっぎゃああああああああ! いぢゃい、いぢゃい、いぢゃいいいいい!」 決意はあっても、悲鳴はこらえられない。 「やっぱりやめる?」 「ゆうううう、やめない! やめないよ! まりさがんばるよおおお!」 「よーし、じゃあ手加減しないで一気にやっちゃうわよ。早く終わった方がいいでしょ。 そりゃー!」 「ゆっぎゃああああああああ!」 まりさは存分に悲鳴を上げた。 しかし一度も「やめて」とは言わなかった。 ・ ・ ・ 「ゆうう……」 無限に続くと思われた痛みも、実際にはほんの数分程度だった。だが、まりさが疲弊しき るには十分だった。 「まりさ、よくがんばったわね。もう痛いのはおしまいよ」 続いておねえさんが用意したのは小麦粉を多めに溶かした特製オレンジジュースとハケ、 そしてドライヤー。 「さ、まりさ。なおしてあげるからね」 ハケで丁寧に特製オレンジジュースを塗り、出力を弱めたドライヤーで丹念に乾かしていく。 「ゆうう……ぺたぺたして、ぽかぽかして……ゆっくりできるよお……」 全身くまなく特製オレンジジュースが塗られた。痛んだ底面には特に念入りに塗り込まれ た。 「さ、傷はおおむねふさがったわ。それじゃ、栄養とらなきゃね」 「ゆ……ごはん……」 「あ、むーしゃむーしゃはしなくていいわよ。口を大きく開けると、傷口に悪いからね。 口をちょっと開けて?」 「ゆ、ゆゆ?」 まりさの口の中に入り込んできたのは、ほ乳瓶の口だった。 「さ、吸って」 「ちゅーぱ、ちゅーぱ……し、しあわせー!」 ほ乳瓶の中身は人肌に暖められたほっとジュースだ。ゆっくりにとってはこれ以上ない滋 養だろう。 まりさはむさぼるように吸い、あっと言う間に飲み尽くした。 「さ、あとはゆっくりお眠りなさい」 「ゆ、おねえさん……まりさのおぼうしは……?」 「あそこよ、ほら」 おねえさんの指さすほう、洗濯バサミで止められ干されるまりさのおぼうしがあった。こ ちらも洗濯されたのだろう、汚れはすっかり落ちていた。 「ゆうう……まりさのおぼうしさん、とってもゆっくりしてるよお……おねえさん、あり がとう……」 「まだ乾いてないから、かぶるのは明日までがまんしてなさい。ね?」 「ゆう……すぴー」 「あら、見たとたんに寝ちゃった。おぼうしを見て安心したのかしら。ふふ、そんなにお ぼうし、大事なんだ」 おねえさんのほほえみに見守られ、まりさは野良の頃には得られなかった最高のゆっくり の中、眠りについた。 それからまりさにとって夢のような生活が始まった。 まりさの傷は完治した。削られた皮はもちろん、あんよの傷も思ったほど深くなく、前と 同じように歩けるようになった。 おねえさんは優しかった。 しつけの時はきちんと厳しく言うが、普段は穏やかにほほえみ、まりさのことをとてもゆ っくりさせてくれた。 それに、そもそもまりさはしかられるようなことをほとんどしなかった。生活に慣れるま では勝手が分からず失敗もあったが、元々まりさはペットショップで躾られたれっきとし た飼いゆっくりだったのだ。飼い主の都合で不幸にも野良の身に堕ちたが、幸運にも飼い ゆっくりとして守るべきことを忘れていなかった。 ただひとつ、バッジがないことだけが悲しかった。飼いゆっくりだった頃は銀バッジをつ けていたが、捨てられたときに取られてしまった。まりさのおぼうしを投げて投げて投げ 抜いてまりさのあんよを破壊した男に「これはすごいバッジだ」ともらったバッジがあっ たが、それはただの景品だった。それがわかったとき、まりさはとても悲しんだ。 だが、バッジがなくてもかまわなかった。まりさは基本的に外にでようとしなかった。家 の中にいる分にはバッジがなくてもなんの問題もない。 普通のゆっくりは、孤独を嫌う。時に孤独が高じて野良を招き入れて不幸に見舞われるこ ともある。 だがこのまりさは違った。日中おねえさんは仕事でいないが、それでもさびしいとは思わ なかった。 人間の家の中にこそゆっくりがある――それが厳しい野良生活を通じてまりさが学んだこ とだった。仲間のいるゆっくりより安全で快適な家の中でのゆっくりを望んだ。 だが、そんなまりさに転機が訪れた。 「まりさ、銀バッジ獲得おめでとーっ!」 「ゆうう、ほんとう? ほんとうにまりさ、ぎんばっじさんもらえるの?」 「本当よ、まりさ! ほら、みなさいこの輝く銀バッジ!」 まりさは銀バッジを獲得した。基本的な躾ができていたこと、なによりその善良さが評価 された。野良を経験したゆっくりとしては最高の栄誉ともいえる銀バッジ。 さっそくおねえさんにつけてもらった。おぼうしを通して銀バッジの重さを感じる。心地 よい重みだった。 まりさは今まさに、幸せのてっぺんにいると思った。 だが。まりさのしあわせはそれにとどまらなかった。 「まりさ! 銀バッジ獲得記念に、プレゼント買ってきたわよ!」 「ゆうう、ぷれぜんと!?」 「そう! じゃーん! これよこれ!」 おねえさんが取り出したのは、ひらひらとした布だった。黒いパンツのような生地。それ を、ヒラヒラした白く縁取られたフリルが飾っている。 「ゆうう……なんだかとってもゆっくりしたぬのさんだよ……!」 「布さん、じゃないわ。これはゆっくり用の『お洋服』よ!」 「ゆゆ? おようふく?」 さっそくまりさはその『お洋服』を着ることになった。わけのわかるままあれよあれよと いうまに布を着せされ、姿見の前に立たされた。 「まりさ、似合ってるわよ!」 「ゆううう……まりさ、すごくゆっくしてるよおおおおお……!」 鏡の中にはとてもゆっくりしたゆっくりがいた。 ピンととがった漆黒の魔女帽子に白のリボン。輝く白銀のバッジ。 もちもちふっくらとした健康的なお肌。大粒のきらめく宝石みたいな瞳。 そして、『お洋服』。 まりさの口の下を優しくつつむ、帽子とマッチするゆっくりとした黒。白く縁取られたヒ ラヒラふわふわのフリルが、華やかかつ上品に彩っている。 まりさは自分の目を疑った。自分のおぼうしがなかったら、鏡のなかのゆっくりを自分だ とは思えなかっただろう。 「ゆうう……ゆっくり! ゆっくりしていってね!」 もうまりさのしあわせもゆっくりも興奮も最高潮。 すると、まりさは大変なことに気がついた。 「お、おねえさん、たいへんだよ! まりさのおようふくぬがしてね!」 「え? どうしたのよまりさ? 着たばっかりじゃない。もしかして気に入らなかったの?」 「ちがうの! ちがうのお! おようふくはとってもゆっくりしてるよ! だからだめな のお!」 「え?」 「まりさ、まりさ! ……うれしーしーでちゃう!」 まりさは顔全部を――すなわち全身を真っ赤にして言った。 うれしーしー。ゆっくりの中には子供の頃、うれしさのあまりしーしーをしてしまうこと がある。まりさは感激のあまり、とっくの昔に卒業したはずのそれに目覚めてしまったの だ。 真っ赤なままあわてふためくまりさ。だが、おねえさんは余裕の笑みだ。 おねえさんはまりさをゆっくり用のおトイレにつれていくと、 「まりさ。服の端をおくちでくわえて、上におもいっきり引っ張ってみなさい」 「ゆ? ゆーん!」 まりさが引くと、『お洋服』は延びた。そして、中央から割れた。 従来のゆっくり用のお洋服には大きな欠点があった。ゆっくりを着飾るのはいいとして、 ゆっくりひとりでは脱ぐことも着ることもできず、用も足せないかった。ところがこの 『お洋服』では欠点のひとつが改善されていた。 中央にあらかじめ割れ目が入っているのだ。その構造はちょうど男性用のブリーフに近い。 今まりさがやったように上の端を引っ張ると、ゆっくりの身体の曲面にあわせて割れ目が 広がり、しーしーやうんうんが可能になるのである。 かくして、まりさは無事ひとりでしーしーができたのであった。 「まりさ、しーしーひとりでできたよ! できたよ!」 「ふふ、まりさったらあかちゃんみたい」 「ゆゆ~ん」 まりさは恥ずかしげに身をくねらせた。だがその顔に浮かぶのは笑顔だ。 今。今こそが間違いなく、まりさのゆん生最高の瞬間だった。 「まりさ。バッジも付けたし、お洋服も着た。もう完璧ね。明日はおでかけよ!」 「ゆ! おでかけ! おそと!」 「ひさしぶりだもんね、うれしい!」 「おねえさんありがとう! まりさとってもうれしいよ!」 まりさはもう、このうれしさを、しあわせを、どう表現していいかわからなかった。 だから、餡子に刻まれた本能に従って叫んだ。 「ゆっくりしていってね!」 ・ ・ ・ 「ゆんゆんゆ~ん♪ おそと~♪ おさんぽ~♪ ゆっくりゆっくり~♪」 「まりさ、ご機嫌ね」 「ゆ! おねえさんもゆっくりしていってね!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり」 まりさは今、おねえさんの持つバスケットに乗せられ、公園までの道を揺られていた。バ スケットの中にはまりさのほかにもおやつなども入っている。久しぶりに外にでられるば かりではなく、ゆっくりできるものが近くにあることもまりさがご機嫌な理由だった。 だが、すこしだけ気になることもあった。 「ねえおねえさん? おもくない? まりさ、あるくよ!」 道中何度もまりさはそう問いかけていた。 まりさはバスケットボール大の成体ゆっくりだ。それ以外にも荷物が入っているとなれば、 バスケットはかなりの重量のはずだ。 「だから大丈夫だって。おねえさん、こう見えても学生の頃けっこう鍛えてたのよ。それ に……ほら! もうついた!」 「ゆうう!」 大きな自然公園の一角。芝生の敷き詰められた広場だった。おねえさんのほかにもゆっく りと遊ぶ人たちの姿もあった。 みんな楽しそうだった。ゆっくりしているように見えた。 「おねえさん! ゆっくり! ゆっくり!」 「はいはいあわてない。ほら、おろしてあげるわ」 おねえさんに下ろされ、まりさは飛び跳ねた。久しぶりの外。空はどこまで青くてひろく て、太陽は暖かだった。 まりさはおうちの中の平穏が好きだ。だが、それでもゆっくりはゆっくり。時には広い場 所で遊び回りたい。 まりさはこらえきれないといったように、おねえさんのまわりを跳ね回った。 「おねえさん! ゆっくり! とってもゆっくりしてるよ!」 「ふふ、よかったわね。調子はどう?」 「ゆ! なんだかまりさ、とってもげんきにうごけるの! こんなにはやくとべるよ!」 まりさはぽーんぽーんと、ゆっくり基準としてはなかなかの速さで跳ねた。 「ああ、それはきっとお洋服のおかげよ。あんよのところがゆっくりの皮よりグリップが よくなるように加工してあるの」 「ゆ? ぐりっぷ?」 「かけっこしやすくなってるってことよ。走りやすくなってるのはもちろん、一日中かけ っこしたってあんよが破けたりしないわ。今日は思う存分走り回るといいわ!」 「ゆっくりーっ!」 まりさは楽しくてたまらなくなった。 今日はなにをして遊ぼう? 次から次へと楽しい考えが思い浮かんでくる。餡子脳は楽し さでいっぱいになってしまって、どの遊びをしていいか決められそうにない。 だから、おねえさんに決めてもらうことにした。 「おねえさん、なにしてあそぼうかっ!?」 まりさはとてもとてもしあわせだった。 だから、 「おぼうし投げ」 おねえさんの言葉を、どこかゆっくりできないその響きを……しあわせに満たされた餡子 脳は理解することを拒絶した。 「ゆ……おぼうし……ゆゆ?」 「ほーらまりさ、いっくわよー!」 いつもの優しい声で。いつも以上の楽しそうな笑顔のままで。 おねえさんはまりさのおぼうしを奪い去り、フリスビーのように投げた。 「ゆううあああ!? まりさのおぼうしがああああああ!?」 あわてて追いかける。『お洋服』のおかげでいつも以上の速さで跳ねられるが、その爽快 感を味わう余裕などない。 おぼうし。なによりも大切なおぼうし。銀バッジをつけてその大切さの重みを増した、か けがえのない大事なおぼうし。 それが今や、まりさのおつむを離れて飛び、芝生の上に落ちてしまっている。 幸い汚れていない。まりさはほっと一息吐くと、おぼうしをかぶりおねえさんの元に戻っ た。 「おねえさんどうしてこんなこと……」 「はーい、もういっかい!」 「ゆううう!?」 まりさが問いかける暇もなく、再びおぼうしは投げられてしまう。 おぼうしを取りに行く。戻ってくる。おねえさんに投げれる。 そんなやりとりを三回繰り返し、ゆっくりに数えられない四回目に達したとき。 ようやくまりさはおねえさんの元に戻るのをやめた。おねえさんの前、手の届かない位置 で踏みとどまる。 「どうしたの、まりさ? おぼうし投げ、続けましょう?」 おねえさんはいつもと変わらなかった。やわらかな笑顔、優しい声。なにひとつかわらな い。だからまりさにはわからなかった。 「どうして……」 「ん?」 「どぼじでごんなごどずるのおおおおお!? まりざのごど、ぎらいになっぢゃっだのお おおお?」 不安を吐き出すように、まりさは絶叫した。気づけば涙があふれていた。訳が分からなか ったが、悔しくて、悲しかった。 おねえさんは、ふ、と一息吐くと、諭すようにまりさに語りかけた。 「嫌いになんてならないわ。まりさのこと、大好きよ」 「それならどうして……」 「まりさがむーしゃむーしゃしてるのが好き。かわいいもの。まりさが『ゆっくりしてい ってね』って言ってくれるのが好き。心が和むもの。まりさの寝顔が好き。無垢で愛らし いもの。でも……」 おねえさんは、満面の笑顔で言った。 「おぼうしを追いかけて、これいじょうないってくらい必死になってるまりさが、一番好 き」 まりさはわからなかった。おねえさんがなにを言っているのか、そしてこれからなにを言 おうとしているのか。 「まりさ。あなたと会ったあの日。わたしは『雨が降る前から』あなたのことを見ていた わ」 まりさとおねえさんが出会った日。 雨が降る前、まりさは必死だった。男におぼうしを投げられ、死力を尽くして追いかけて いた。 おねえさんはそれを見ていた。いや、止めもせず、傍観していたというのだ。 「わたし、昔はスポーツをやっていたの。でも、根性がなくて挫折しちゃってね。だから、 がんばっているひとが好き。わたしがあきらめて失ってしまった、夢。それを追いかけて いるひたむきな瞳が好き。がんばっているひとの顔が大好き。だからね、まりさ? ゆっ くり相手に変な話だけど、わたしはあの日、あなたに一目惚れしちゃったの」 確かにまりさは必死だった。おぼうしはたいせつだ。おぼうしを投げられると、自分の大 切なものなにもかも投げ捨てられるような気がして、二度とゆっくりできなくなるような 気がして。 だから、がんばった。あんよが傷つくのも全く気にならないぐらい、誰よりもなによりも がんばった。 「まりさ、大好きなまりさ。おうちに住ませてあげる。ごはんもあげる。寝床もあげる。 髪も梳いてあげる。大切にしてあげる。だから、ねえ、まりさ。ひとつだけわたしのわが ままを聞いて」 おねえさんの笑みが深くなった。 「お願い、まりさ。わたしを楽しませて」 ゆっくりというナマモノの生には、不幸な必然はあふれかえっていても、しあわせな奇跡 は存在しない。 まりさとおねえさんの出会い。それは幸運でも奇跡でもなく、ただの必然。 まりさはおぼうしをなによりも大事にしている。だから、そのおぼうしでもてあそばれる ために、まりさはおねえさんと出会ったのだ。 「ゆわあああああああ!」 まりさは叫んだ。得体の知れないゆっくりできない感覚に全身を打たれ、全力で逃げ出し た。 だが、お洋服で少々早くなったところで所詮ゆっくりのあんよ。人間の足にはかなうわけ がない。 「ほおらまりさ、つーかまーえた!」 「ゆうう!」 「そーれ、とんでけー!」 おぼうしを投げられては、まりさは追う以外に手がない。おぼうしをみすてて逃げるなど、 そんな選択肢はまりさの餡子脳の中には存在しない。 そしてそもそも、まりさのあんよではおねえさんから逃れられない。 まりさは為すすべもなく、おぼうしに奪われ投げられ、それを追いかける。おぼうしの落 ちた場所にたどり着いたらすぐに奪われ……それがどうしようもなく繰り返された。 あの日のようにあんよが破ける心配はない。おねえさんのくれた『お洋服』は、実にがっ ちりまりさのあんよを守ってくれた。おねえさんが『お洋服』をまりさにプレゼントした のはお祝いのためだけではない。この「おぼうし投げ」を存分に楽しむためでもあったの だ。 「よーし、こんどは高ーく高くなげちゃうわよ! それーっ!」 「ゆううう!」 「あー、風に乗っちゃったなあ……これはおねえさんにもどこに落ちるかわからないなあ ……とんでもない場所にいっちゃうかもね?」 「ゆうう! ゆぐう! ゆぐぐぐぐぐう!」 おねえさんの煽りに心を揺らしながら、それでもまりさはひたむきにおぼうしを見つめ続 ける。そうするしかない。おぼうしは、絶対にあきらめられない大切なものなのだ。 「いい、いいわまりさ。絶望してるのに、ひとかけらの希望を決して失わないその瞳…… すてき!」 こうして、まりさのゆっくりに満ちた生活は終わりを告げた。 だが、まりさは不幸になったとも言えない。 平日はごくあたりまえの飼いゆっくりとして、十分すぎるほど満ち足りた生活を送ること ができる。おねえさんは日中仕事にでているが、食べ物に困ることも寒さや暑さにさいな まれることはない。命の危険はない。ゆっくりできる。 しかし、休日は違った。おねえさんは毎週のようにまりさを連れ出し、公園で「おぼうし 投げ」を楽しんだ。最近はおねえさんのあまりに楽しそうな様子にひかれて、ほかの飼い 主もおぼうし投げを楽しむようになった。 「ゆあああ! まりさのおぼうしがあああ!」 「おぼうしぃ! おぼうしぃ!」 「おぼうしがないとゆっくりできないいいい!」 公園に響き渡る悲痛な声の中、まりさ自身も同じような声を上げ、ただひたすらにおぼう しを追いかけた。 一週間のうち、ゆっくりできないのは一日だけ。それがかえってまりさを苦しめた。餡子 脳の悲しさと言うべきか。なまじゆっくりできる時間が長いため、いつまでもおぼうしを 奪われる苦痛に慣れることができなかったのだ。 だが、ゆっくりできない思いはまりさも知らない間にたまっていき……そしてある日、変 化が訪れた。 ・ ・ ・ 「さあ! 今日もおぼうし投げよ!」 意気揚々とまりさからおぼうしを奪おうとするおねえさん。まりさはもあきらめてしまっ て抵抗しない。だが、おぼうしを投げられればすぐに必死になる。 ところが、今日は少し違うようだ。 「? ちょっとまりさ、おぼうしはなしなさいよ」 「ゆ? まりさ、おぼうしくわえてないよ」 以前おぼうしをくわえて抵抗したことはあったが、あっさりと奪われた。人間とゆっくり の力の差は歴然なのだ。それ以来、まりさは抵抗していない。 そもそもおぼうしをくわえていたらこうして受け答えができるはずもない。 「でもはずれないわよ。変な風にはまりこんじゃたのかしら。よいしょ!」 「ゆぎいいいいい! いぢゃいいいいいい!」 おねえさんがおぼうしを強く引くと、まりさが痛がり出す。 あまりの痛がりようにおねえさんは不思議に思い、おぼうしとまりさの根本を調べた。 「やだ……おぼうしと頭皮が完全にくっついちゃってる! これじゃまるで生まれる前の 赤ゆっくりじゃない!」 まりさ種が植物型にんっしんした場合、生まれ落ちるまでおぼうしと身体は一体化してい る。誕生して始めておぼうしと頭が分かれるのだ。それは双子が生まれる様に似ていた。 まりさがおぼうしを大事にする理由とする説もある。 人間でも、極度のストレスのあまり精神が幼児退行することがある。思いこみのナマモノ、 ゆっくり。まりさは毎週与えられるストレスに対し、身体が部分的に幼児退行――いや、 胎児退行したのだ。まったくもっていい加減なナマモノであった。 「これじゃ、おぼうし投げは無理かあ」 「おねえさん……」 「な、なによまりさ。どうしてあんたが落ち込んだ顔してるのよ?」 「まりさ……さよならしなくちゃいけない?」 「え?」 「おぼうしなげができないまりさは、いらない……?」 まりさにとって、おぼうし投げはゆっくりできないことだ。だが、それをすることでおね えさんがすごくゆっくりできることは知っていた。 だから、おぼうし投げができなくなった自分は、また捨てられてしまうのではないか―― そう思ったのだ。 「……バカね。まりさ、わたしはあなたのことが好きよ。大好き。捨てられるわけないじ ゃない」 「でも……」 「よし! 今日はおぼうし投げはやめて、この木の枝を使って遊びましょ! おぼうし投 げならぬお棒投げよ! ほーら、とってきなさーい!」 「ゆー!」 そして、まりさとおねえさんは夕方まで遊んで過ごした。まりさにとっては初めて外でお ねえさんとゆっくりできた時間だった。 おねえさんも笑ってくれた。でも、今までほど楽しそうではなかった。 でも。 まりさは安心していた。これでもうゆっくりできないことはなくなった。これからは休み の日を恐れることはない。ずっとずっと、ゆっくりすることができる。そう思った。 だが、そううまくはいかなかった。 次の日からおねえさんは帰りが遅くなるようになった。帰ってきてもグッタリして、あま りまりさの相手ができなかった。休みの日も出かけてしまい、まりさはおるすばんだった。 「おねえさん、きっとおしごとがいそがしいんだね……」 まりさはあきらめなかった。きっとまた、ゆっくりできるようになる。それまでは、疲れ て帰ってくるおねえさんをゆっくりさせることに全力を尽くそう……そう決心し、おねえ さんにゆっくりをふりまいた。 そんな日々が、一ヶ月ほど続いた。 ・ ・ ・ 「ゆ! おねえさん、ひさしぶりのこうえんだね!」 「そうね。一ヶ月ぶりかあ」 「おねえさんがゆっくりできるようになってよかったよ!」 「ええ。最近ちょっと大変だったけど、今日こそはゆっくりするわ」 一人と一匹は公園に来ていた。最近忙しかったおねえさんも今日はようやく暇がとれたら しい。おねえさんといっぱい遊ぼう、そしていっぱいゆっくりしてもらおう……まりさは 決意と希望に燃えていた。 「おねえさん、なにしてあそぼうかっ!?」 元気に問いかけると、おねえさんはにっこりわらって答えた。 「おぼうし投げ」 まりさの笑顔が固まった。 何を言っているのか理解できなかった。 そんなまりさに委細かまわず、おねえさんはまりさのおぼうしをつかむとそのまま持ち上 げた。 「いぢゃぢゃぢゃぢゃぢゃ! おねえさん、いたいよおおおお!」 「てええええりゃあああああああああ!」 まりさの抗議も全く無視。 それどころかまりさが今まで聞いたことのない雄叫びを上げてまりさを思い切りぶん投げ た。 「ゆううううううううううう!?」 円盤投げに似た綺麗なフォームだった。 投げられたまりさは水平に回転しながら、地面すれすれをぶっ飛んでいく。 「ゆわわわわわわああああああああ!」 ゆっくり特有の「おそらをとんでいるみたい」なんて言葉を吐く余裕などどこにもない。 回転する視界の中、なにもかもがゆっくりせずに吹き飛んでいく。 そうしてまりさは数メートル飛び、ようやく芝生の上に降り立った。 だが。 「ゆわあ!? ゆびぃ!? ゆぶうううう!?」 与えられた速度と回転は、一回の着地で消化仕切れるものではなかった。まりさは川を跳 ねて飛ぶ石切りの石のように、芝生の上を二度跳ね、三度めでようやく止まった。 「ゆはあーっ、ゆはーっ、ゆはーっ……」 何もかもがあまりに早すぎて、まりさは自分が何をされたのかすら理解できなかった。た だひどくゆっくりできない経験をしたという実感だけを抱え、まりさは荒い息を吐く。動 くことなど考えられなかった。 「どう、まりさ? 新しいおぼうし投げの感想は?」 気づけば、おねえさんが近くまで歩いてきていた。 「ゆ、おねえさん……」 「わたし、考えたの。おぼうしを投げられなくなって、どうすればいいかって……」 「おね、おね、おねえさん……?」 「考えたら簡単なのに、なまった身体を鍛えなおして投げるフォームを考えるのに一ヶ月 もかかっちゃった。でも、その甲斐はあったわ……!」 「おねえさん、まりさになにをしたのおおおお!?」 「簡単なことよ! おぼうしだけ投げられなければ、おぼうしごとまりさをなげればいい じゃない!」 「ゆううううううう!?」 あまりにも単純なこたえだった。 おぼうしがとれなくなった。だったら、まりさごと投げればいい。 だが、その実現には様々な計画と準備で為されている。きちんとフォームを考え、まりさ が大けがしなように低い弾道にすることも忘れない。そのための身体づくりに時間をかけ るなど、女性らしいじつにきめ細かな気遣いだ。 だがその理屈は破綻していた。そもそもおねえさんの目的はまりさの必死な顔を見ること だったのだ。そのまりさを投げたのでは必死な顔もなにもあったものではない。 だが、おねえさんの顔に迷いはない。 「ありがとうまりさ! わたし、スポーツの夢に破れて、ひとのがんばる姿を見ることで 虚しさを埋めてた! でも、自分ががんばる楽しさを思い出せたのよ! あなたのおかげ よ、まりさ!」 「おねえさんなにいってるのおおおお!?」 手段が目的と化していた。 だが、これはこれでいいのかもしれない。 いっぴきのゆっくりが不幸になり、一人の人間が幸せを見いだした。とても素晴らしいこ とだ。実に効率のいい計算式がここに成立したのだ。 「そういうわけでまりさ! もうひと投げいくわよおおおお!」 「どういうわけなのおおおおお!?」 「どおおおおおおりゃあああああああ!」 「ゆううううううううううううううう!?」 こうして、おねえさんは真のゆっくりを得て、まりさは飼いゆっくりとして飼い主の役に 立てるようになった。 後に、この「おぼうし投げ」改め「まりさ投げ」は口コミで全国に伝わり、空前のブーム を生むことになる。 その第一回全国大会をまりさとおねえさんが征することになるのだが、それはまた別の物 語である。 「もういっちょいくわよおおおお! せえええりゃああああ!」 「ゆわあああああああああああああああああああああああああ!」 了 by触発あき 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 163 バトルゆ虐! ふたば系ゆっくりいじめ 172 とてもゆっくりした蛇口 ふたば系ゆっくりいじめ 180 ゆっくりばけてでるよ! ふたば系ゆっくりいじめ 181 ゆっくりばけてでるよ!後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 199 ゆっくりたねをまいてね! ふたば系ゆっくりいじめ 201 ゆっくりはじけてね! ふたば系ゆっくりいじめ 204 餡小話の感想れいむ・その後 ふたば系ゆっくりいじめ 211 むかしなつかしゆーどろ遊び ふたば系ゆっくりいじめ 213 制裁は誰がために ふたば系ゆっくりいじめ 233 どすらりー ふたば系ゆっくりいじめ 465 おぼうしをおいかけて 上記以前の過去作品一覧は下記作品に収録 ふたば系ゆっくりいじめ 151 ゆっくりみわけてね! 触発あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ↓もしかしてナカーマ? 俺はニュースでたまに映る容疑者の顔が時々ゆっくりに見えてしまうぞ。 -- 2014-08-02 12 05 32 人間で言えば髪を掴まれてブン投げられてるといったとこでしょうか… その逆にゆっくりに例えれば…と考える癖がついたせいで映画やマンガで怪我をしたり人が死んだりするシーンとかでは笑ってしまいます。 ゆ虐のハマり過ぎ注意ですね… -- 2014-03-12 23 44 18 お姉さん可愛い! 反論さんはかっこよすぎ (*´∀`*) -- 2014-01-13 13 56 08 お姉さん可愛い(´∀`*)♭ ゆ虐もゆ愛も好きな自分にはとってもゆっくり出来るSSでした! やっぱり、触発さんの作品が一番好きです。 あと、下の自慰野郎黙れ そして反論さんに惚れたわww -- 2013-08-08 02 17 39 オナニー野郎への反論格好良杉ワロタwww -- 2013-03-30 16 56 51 お姉さんwwwwwwwwwww Sなのか?天然なのか? -- 2012-07-12 17 38 55 とてもゆっくりできたよ! -- 2011-10-13 20 22 09 ちぇんなら尻尾を掴んでハンマー投げみたいな競技が出来そうだね あとこの作品自体は俺的には可もなく不可もなくといった感じだったけど↓↓↓の反論コメで最終的にゆっくりできたよ!ありがとう! -- 2011-04-09 21 42 33 ↓↓↓とんだオナニー野郎だ。まさに餡子能。何様のつもりでコメントしてんだか。 ↓↓の人、俺もあんたの反論ですっきりした。本当にありがとう。 -- 2011-01-23 05 41 45 ↓気持ちはものすごく分かるが、そういう自慰野郎に何言っても無駄だよ…。スレが自分だけのためにあるべき物と思いこんでる奴等だからな…。それはもう、ゆっくりのおやさい並に。 そんな馬鹿に構うだけ時間と労力の無駄だよ。無視するに限る。 けどあんたの反論コメントでちょっとすっきりしたよ。ありがとう。長文お疲れさん。 -- 2011-01-22 14 30 17 ↓あんたこそやっちゃいましたね。おこがましいにも程があると分かっているなら最初から黙ってろって話だよ。前作に満足したなら何故愛でにシフトした続編なんぞ読んだんだ。 被害者面して悲しい悲しいとほざいてらっしゃるけどね、そもそも注意書きにあるぬるいじめ、愛で等の警告ワードから、まりさ幸福アナザーエンドのSSだということは容易に推測できるはずだ。 注意書きを見て筋書きや内容が自分の嗜好に合わないなら読まないこと。もし万が一読んでしまって不愉快な気分になったとしても、それは読者として当然すべき自衛を怠った自分自身に全責任があるわけだからSSに自分の嗜好を押し付けての批判だけはしないこと。 この二つってゆっくりSS読者として最低限の義務でありマナーだと思うよ。 このコメント欄を見渡せばわかる通り、コメントした人たちは皆このSSに満足している。なぜなら、彼らは注意書きを読んだ上で、自分はこのSSを楽しめる、と判断して読んだからだ。 ところがあんたは義務を満たさず注意書きすらも完全に無視して、何をトチ狂ったのか愛でSSに向かって虐待でないことを咎めるような的外れな批判や、この触発はいけなかっただの台無しだのと他人を不快にさせることばかり書いている。しかも自己陶酔のあまりに、自分が場をわきまえず不愉快をばらまいていることにすら気付いていない。 あんたのコメントはあんたの自己陶酔を満たすため以外に、このSSを楽しく読めた人達を著しく不愉快にさせる存在意義しか持ってない。 できれば消してほしいけど、ここのコメントを消す方法は俺には分からないから、それができないならせめて、最低限の義務とマナーを守らずに好き勝手にSSを批判して他の読者さん達を不愉快にしていることについて謝罪してほしい。 そしてこれからは最低限の自衛はするようにしてほしい。 とか書いても、結局あんたには読まれないだろうし、見た感じ恥知らずっぽい人だから読んでも謝ってくれないだろうけどね…… -- 2011-01-12 02 55 37 あ~あ・・・やっちゃいましたねこれは・・・ 前作の「おぼうしをおいかけて」はこれ以上ないという位 完璧で瀟洒に完結していたというのに・・・ >前作の感想に触発されて書きました まあ触発あきさんというくらいだから 触発されてなんぼなのかもしれませんが これは最もやってはいけない触発でしたね 前作は善良で素直なまりさが理不尽とも言える死を迎える話でしたから 可哀想という感想も出た事でしょう しかしそのような声に流されてしまい、美しかった前作を 台無しにするよな続編を作ってしまうなんて・・・ もちろんSSは作者様のものであり、当然自由に出来る唯一の権利者です 他者が指図するなんておこがましいにも程があると頭では理解しています ただ私は悲しかったんです。 私は前作を読んだ時に大変感動しました、 なんて完璧にまとまっていて瀟洒で美しい話なんだと・・・ これ以上はない綺麗な結末だなと・・・ 私はとてもゆっくりとさせて頂きました ・・・それがこの続編で台無しになってしまいました 先程言ったようにSSは作者様のもので、どのようにするのも自由です ただあんなに瀟洒で美しくゆっくり出来た「おぼうしをおいかけて」が 台無しになってしまった事が悲しくて残念でならないのです -- 2010-11-10 07 40 20 何てすんごいコメディwww ゆっくりできるよ~ 悲劇は、喜劇なんだね~ たのしー!ww -- 2010-10-11 19 21 39 ギャグ調なのも良いよね! 多分、すんごいイイ笑顔で 「おぼうし投げ」 と言ってそうなお姉さん想像して萌えたw -- 2010-09-12 17 25 29 お姉さん可愛いwwきっとこんな表情をしているに違いない↓ \ / ○ ○ 〃▽〃 -- 2010-08-30 22 42 04 5キロから7,8キロかな?バスケット大、、 すごすぎだろwwww -- 2010-07-23 22 36 22 ……… -- 2010-07-22 00 22 51 お姉さんスゴッw -- 2010-06-24 22 06 24 wwww -- 2010-06-20 01 33 11
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1055 さげゆん/コメントログ」 森に帰っても、異端として同属に殺されるだけじゃね? -- 2010-08-20 02 17 34 二行さんのこういうネタは本当良いなぁ。和む -- 2010-09-03 04 09 30 ごみを放す集落ははやり病で皆死ね -- 2010-11-29 02 58 25 ううん、確かに勝手に動き回る飾りって美しそうだ。 すんげぇ、煩そうだけどもw さげゆん、切った後に何かに紐が引っかかって死ぬ奴とか多そうw 異端扱いは、他のゆっくりが過去にされた記憶が有れば一応同族として扱われるんじゃね? -- 2010-12-11 22 55 58 ↓↓うわぁ… -- 2011-04-16 03 00 22 ↓↓↓馬鹿丸出しワロタw -- 2011-12-30 12 08 17
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「ふたば系ゆっくりいじめ 410 尋ね人ゆっくり/コメントログ」 これの続きはどれでしょう?(「捕まりゆっくり」は違うしなぁ) -- 2010-01-23 22 58 13
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洋館・プリズムリバー邸 「♪~♪~♪~」 邸宅の一室の中で、紙袋を持ちながら気分よく鼻歌を歌っているのは、ここに住む3姉妹の末妹・リリカ。 「ん~いい匂い。しかもふかふか~♪」 どうやら、いつも言っている洋菓子店の新商品を手に入れたようで上機嫌のようだ。 騒霊が食べ物を食べるのか?と言う疑問については、白玉楼の亡霊少女に同じ問いをしてきなさい。 「さ~て、浮かれてばかりもいれないわね。これをどこに隠すかなぁ…」 どうやら、姉達と一緒に食べると言う選択肢はないようだ。さすがリリカ、狡猾である。 「うーん…あっ、この箱がいいわね。なんか綺麗だし、まさかここに入ってるなんて思わないよね」 綺麗な文様の入った箱の中に、洋菓子=チョコパンを入れるリリカ。 「これでよしっと、あとで食ーべよっ♪」 そう言って、部屋を後にするリリカ。しかし、迂闊にも窓を開きっ放しにしていた事に、気付いてはいなかった。 その迂闊さが、残念な結果になろうとは… 再び部屋に戻ったリリカの見た部屋の様子。 荒らされた部屋。開かれた空っぽの箱。開かれた窓を呆然と見ている2体のゆっくり。 これ以上にない状況証拠、理解したリリカに怒りがこみ上げる。 「うぉらぁぁ!」「ゆ゛ぐえ゛っ!?」 思いっきり、ゆっくりまりさを蹴るリリカ。 「まりさになにするの!?ゆっくりできないよ!」 わめくれいむを冷たい目で睨むリリカ。 「人のお菓子を食べておいてシラを切るつもり…ふーん…」 「ゆ!?お菓子くれるの?ならゆっくりはやくもってきてね!」 「わたしの取って置きを食べておいてそんな口を…蹴り殺してやるッ! こ の ド 畜 生 が ァ ー ー ー ー ー ッ」 プッツン リリカの中で、何かがキレる音がした。 「潰すのは一瞬だッ!それでは私の怒りがおさまらんッ! おまえが悪いんだ!おまえがッ!わたしを怒らせたのはおまえだッ!おまえが悪いんだ! 思い知れ!どうだッ!思い知れ!どうだッ!どうだッ!」 「ぶっ!ぶぎゅっ!!やべでっ!!まっで!!れいぶのはなぢをぎいでねっ!!ゆっぐりぎいで!!」 まだ弁解しようとするれいむを、執拗に、残忍に蹴り続けるプッツンリリカ。 そんな恐怖の光景を見つめるまりさの頭の中は、れいむを助けようと言う気持ちではなく、いかにして自分が助かるかを考えていた。 (もう、れいむはたすかられないぜ。そこでもんだいだぜ!ここからどうやってにげようか? 3たく-ひとつつだけえらびなさい 答え①はんさむなまりさは、このおねーさんをなんとかするあいであがうかぶ 答え②はいってきたまどからにげる 答え③にげられない。げんじつはひじょうである。 まりさがまるをつけたのは②だぜ…れいむはゆっくりしんでね!) ゲスな結論を出し、逃げようとするまりさ。もちろん、それを見逃さないリリカ。 「逃がすかぁぁぁぁ!」 すでに蹴り殺され、死骸となったれいむを逃げるまりさに投げつける。 まりさが振り向くと、投げられたれいむの死骸がまるでスローモーションのように迫ってくる。 (答え-③ 答え③ 答え③)「ゆべしっ!」べしゃ まりさの思考が途切れたのは、れいむの死骸がまりさに激突し、大きな餡子の花を咲かせた瞬間であった。 「あーーーちくしょーーーー!」 「どうしたの?リリカ」「騒がしいなぁ…」 悔しがるリリカ。そこに、騒ぎを聞きつけたのか、姉のルナサとメルランが部屋に入る。 「うあ!え、えっと…そう!ゆっくりよ!ゆっくりが部屋で暴れていたから、退治したの!」 まさか、こっそり取っておいたチョコパンを食べられたとはいえないリリカは、とっさにウソを言った。 まあ、ゆっくりがいたのは事実だが。 「ふーん…まあいいや、部屋を掃除したら、お茶にしない?おいしそうなお菓子を買ってきたからさ」 「あのお店の新商品なんですって!楽しみだわ~」 「それって…あのチョコパン?すぐ片付ける!」 ルナサたちも、あのお菓子を買ってきたようだった。 部屋を早々に片付けたリリカは、すぐに姉達と共に新作お菓子を堪能した。 「このチョコおいしーね!」「わたしはこのビターが好みね」「ホワイトチョコも甘くてハッピーになりそう」 やっぱり一緒に食べるほうがおいしいや。そう思ったリリカであった。 この話には追記がある。それは、ゆっくり達がリリカの部屋に侵入したときに戻る。 「ゆゆ!ひろくておおきいね!」「ここをまりさたちのゆっくりぷれいずにしようぜ!」 窓から侵入したゆっくりは、リリカの部屋を好き勝手に蹂躙する。 そんな中、ゆっくりたちは綺麗な文様の箱を見つけた。 「ゆ!なんだかおいしそうなにおいがするよ!」「さっそくあけるんだぜ!」 舌を使い、器用に箱をあけるゆっくりまりさ。 箱が開いた瞬間、何かが飛び出し、窓の外へと消えていってしまった。 「ゆー…」「逃げられちゃったね…」 あまりにも突然だったため、呆然と見ることしかできなかったゆっくり達。 リリカが戻ったのはそんなときであった。 何故、箱の中身であるチョコパンが飛び出したのか。原因はそれを入れていた箱にあった。 リリカも知らないその箱の正体は、かつて自分達を生み出したマジックアイテムが収められていた箱であった。 本来の中身を失った今でもごくわずかに残っていた魔力と、 昨今幻想郷に出没した、歪んだ饅頭生命体:ゆっくりの存在という影響により、チョコパンにも命を宿してしまっていた。 やがて、そのチョコパンは顔が浮かび上がり、どこからともなく帽子を身に着け、新たなゆっくりとなった。 「ゆっくりしていってね!」「ゆっくりハッピーになってね♪」「ゆっくり…きあつがさがる…」 マジックアイテムの持ち主の影響からか、それらはプリズムリバー3姉妹そっくりになった。 ー後書ー なんだ、この自分設定満載なSSは、とお思いの方、申し訳ございません。 ただ、虹川ゆっくりを流行らせたかっただけです。 虹川ゆっくり話だけなら作れそうだけど、虐待描写を含めると難しい… もう1話を考えてますが、虐待描写の推敲に時間がかかりそうです。 書いた駄文 ゆっくりいじめ系1192 ゆっくりさとり ゆっくりいじめ系1202 ゆっくりプリズムリバー このSSに感想を付ける
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今まで普通のゆっくりが家を占領するのはあったけど 巨大ゆっくりは無かったなぁということで書いてみた 基本はテンプレな行動とあまり違いは無いです あえてあげるなら家に入る順序が逆なことかな ドンドン、ドンドン 「あ?誰か来たのか?」 もうすぐ雪が降り始める季節。この時期になるとゆっくりも冬眠のためほとんどいなくなる そのため俺のゆっくりの駆除やらの仕事もいったん終わり、妖怪が来ないようにするための警備になる。 ただ、よっぽどのことが無い限り頭のいい妖怪は来ない。実質馬鹿な弱い妖怪に対するただの門番だ。 そんな仕事をやっているので俺の家はゆっくりやら妖怪やらが多い森の近くに建っている。 村はずれとしか言いようのない俺の家に来る村人ってのはあんまりいない。 悪友がたまに飯を持って来るぐらいだが…まぁそいつはわざわざドアを叩くようなやつでもない。 ふむ、これは事件でも起きたのだろうか ドンドン 「はいはい、そんなに慌てなくても今出ますよーってなんじゃこら!!」 「ゆっ、おじさんでるのがおそすぎだぜ!!こっちはさむいんだからさっさとあけるべきなんだぜ!!」 俺がドアをあけるといきなりでかいふざけた顔が現れる。巨大ゆっくりってやつだ。こいつはまりさ種か。 いや、何事かとあけたらでかい顔、普通びびるだろ。 まぁゆっくりと分かれば安心できる。 「何事かと思ったらゆっくりか。何のようだ」 「ここをまりさのゆっくりぷれいすにするんだぜ!!だからおじさんはさっさとでていくんだぜ!!」 「むきゅっ、まりさはこのあたりでもさいきょうのゆっくりだよ!!ていこうはむいみだよ!!」 「このとかいはのありすのためにいなかもののおじさんはおいしいものもってきてきえてね!!」 声がしたのでわきを見たら通常サイズのぱちゅりーとありすもいた。 まりさに気をとられてて気づかんかった。 しかし参ったね。まさか巨大ゆっくりが家をうばいに来るとは。 巨大ゆっくりはその名の通り普通のゆっくりよりかなりでかい。大きさとしては二メートルを越すくらいだ。 そのため直接正面からぶつかりあうとよっぽど強いやつでもないかぎり逆に跳ね飛ばされるわけだ。 まあ饅頭なので戦闘慣れしている俺一人でも簡単に倒せる相手ではあるが。 「あー、確かに巨大まりさにはかないそうにないな。分かった、この家は渡そう」 あっさりと負けを認める俺。まぁ饅頭に負けを認めるのはちとシャクだが狭い玄関ではあんまり戦いたくはない 広くない空間は単純にでかいやつが有利になる。 饅頭に負けるとも思わないが饅頭に苦労して勝つってのは俺の性に合わないのだ。 「ゆっゆっゆっ、すなおなおじさんはながいきするぜ!!」 「いなかものにしてはたちばをわきまえているわね。ありすのめしつかいにしてもいいわよ!」 「むきゅー、さすがにこれいじょうそとにいるのはきついわ。さっそくなかにはいるわ」 そういいながら入ってくるぱちゅりーとありす。そしてそれに続こうと巨大まりさが入ってくるが… ぎゅぅ 「ゆぅ?」 「ゆ?まりさいったいどうしたの?」 「ゆゆっ、つまったんだぜ!!そこのおじさんさっさとまりさをたすけるんだぜ!!」 やっぱりなぁ。 巨大まりさは完全に入り口に詰まってしまった。 元々人間の家というものは当たり前だが人間に合わせて作ってある。 そのため人間よりも縦も横もでかいゆっくりが入ろうとしても入れるわけがない。 無理に入ろうもんならこのまりさのように詰まるのが落ちである。 「あーはいはい。ちょっと待ってろ」 「むきゅ!はやくまりさをたすけてね!」 「ありすのめしつかいなんだからさっさとやってね!」 勝手に召使にしてんじゃねぇよ、と心でつぶやきつつ俺は台所へと向かった。 しばらくしてから包丁を二本持って戻ってくる。 さすがに見せると警戒するので隠し持つことになったが、こいつらはバカなので気づかないだろう 「まりさがこまってるのにどこにいってんだぜ!!さっさとたすけるんだぜ!!」 「そうよとかいはのありすにごほうしするのがいなかもののじょうしきでしょう!!」 「むきゅー、すきまかぜがさむいからはやくしてね!!」 「はいはい慌てるんじゃないよ。まったく」 そういいながら俺はまりさの正面に立った。 「むきゅ?おじさんそれは…」 ぱちゅりーが気づいたようだが、だからといって今から俺がやることをとめれるはずも無かった 「よっ」 ブジュルッジュリッジュベッ 「ゆっ、ゆぎゃああああああああああぁぁぁぁぁっっっ!!!」 二本の包丁をためらわずまりさの目に突き刺す。ついでにひねっといた。 荒事を仕事にしてると無意識のうちにねじったりしちゃうよね。 そして叫び声をあげて暴れようとするまりさを全力で蹴る。玄関で暴れて家をつぶされたら困る。 あっさりとすっぽ抜けたまりさはごろごろ家の前の道まで転がっていった。 「ああああああいだいいいいいいぃぃぃぃぃぃっ!!!!!!!!!」 「むきゅぅぅぅぅっっ!!!!!」 「なにやってるのおおおおお!!!!!」 痛みのあまり道の真ん中でごろごろ転がるまりさ。叫ぶぱちゅりーとありす。 「まりさをさすようないなかもののじじいはさっさとしね!!」 「むきゅーっ!これじゃゆっくりできないわ!!」 体当たりしてくるありすと文句をいうぱちゅりー。 もちろんそんなことはいっさい聞くことなく俺は包丁を棚に置いて両方とも拾った。包丁は後で洗わなきゃな ついでにありすはさっきからむかつく発言だったので髪だけをつかんで宙吊りの刑 「ありずのきゅーでぃぐるへあーがぁ!!!」 「むきゅー!!はなしてぇ!!」 まりさに近づく。少しの間転がってるのを見ていると痛みが引いてきたのか起き上がってきた。 「ぎぎぎぎ、くそじじいっ!!ぜったいぶちのめして…ゆぎぃ!?みえないいいいぃぃぃっっ!!??」 両目ともつぶしたんだから当たり前だ。 「むきゅー!まりさぁ!たすけてぇ!」 「ありずをいじめるいなかものはごっちだよぅぅっっ!!」 「ありずとばちゅりーぃっ!?じじいはさっさとしね!!」 声を聞きつけて気づいたのかこっちに体当たりしてくる巨大まりさ。 もちろんわざわざ食らう意味は無いのであっさりとかわした。 「よげるなぁぁぁ!!!ざっざとしねぇぇぇぇ!!!!」 また体当たりしてくるがそれもかわす。 「んー?お前最強じゃなかったのか?こんなん子供でも避けれるぞ」 「がああああぁぁぁぁっっ!!!まりざはざいきょうなんだぜぇぇえぇ!!!」 何度も体当たりしてくるが俺はそれを次々とかわす。そして気づかれないようさりげなく場所を川の近くへと誘導した。 その間もまりさをバカにすることは忘れない。徹底的にけなし、全ての体当たりをよける 適当な悪口でもいちいち反応するから簡単だった。 まりさにすぐに攻撃しないのには理由が二つある 一つは体がでかいこと 人間よりでかいせいで力がそれなりにある。そのため下手に近づくと運が悪ければ転ばされることもある。 そうなったら踏み潰されてゲームオーバー。妖怪ならともかく饅頭に殺されるのは嫌だ。 もう一つはこいつを苦しめるため ゆっくりは正直好きじゃない。それにこいつらは俺を見下していやがるのだ。 だから人間様の恐ろしさを知らしめようというわけだ。まあ生かして帰す気は無いが。 里の近くの川まで移動したがまりさは疲れてきたのか息がきれていた。 ここまで移動するのにせいぜい三分くらい。野生とは思えん体力の無さだ。 おそらく毎日適当なゆっくりの餌を奪って生活してたに違いない。ほとんど動かないからスタミナが無いのだ。 なんかもう駄目すぎてあきれるというかなんというか。 「もう息が荒いとかどんだけ体力ないんだよ。自分よりよえぇやつばっかりいじめるだけで満足するからそうなるんだよ そんなんで最強とかwwwお前今度から最強(笑)って名乗ったら?プギャーwww 「ぎいいいいいぃぃぃぃ!!!!ざっざどぢねええええぇぇぇっ!!!」 どうやら図星だったらしく全力で突っ込んでくるまりさ。ゆっくりで強いとか名乗るやつは大概こんなんばっかりだ。 モチロンかわすがその時俺はさっきまでとは違う行動をとった。 まりさが体当たりをするタイミングに合わせて持っていたありすを地面に落として避ける。 「ゆぎっ!!やべぇぇぇぇぶ」 巨大まりさによって一発で踏み潰されるありす。カスタードが撒き散らされた。 「あでぃす!?ゆべぇっ!!」 そしてカスタードを勢いをつけて踏んだためにひっくり返るまりさ。餡子よかすべるもんな。 俺は駆け寄るとまりさを思いっきり川の方へととび蹴りをかました。 「あぎゅうっっ!!?ゆうううううっっ!!!」 ごろごろごろごろ バシャーン 「ゆぶぶぶぶっ!!ぶべぇ、たすっ、ぶびゅびゅびゅびゅぶぶぶぶbbbb…」 川に落ちてあっという間に溶けていくまりさ。そのまま魚のえさになるがいい。 こうして悪は滅んだっと。悪役にありがちな死に方だな 「むきゅ…」 なんかぱちゅりー静かだなと思ったら気絶してた。ありすがつぶされた辺りで気絶したんだろうか こいつどうすっかな…おやつにでもするか ~~~~~~~ はい、巨大まりさ襲来終わり。虐待がちょっとした戦いになるだけで結局つぶされる運命のゆっくり ちなみにこの三匹は他のゆっくりから無理矢理食べ物を奪ってゆっくりしていたが、 気づいたら冬になってて他のゆっくりが全て冬篭りしており、まったく食べ物が無いという状態になってしまい あったかくて食べ物がたくさんある所→人間の家なら十分あるはずという餡子脳により人里に来たという裏設定が…どうでもいいか 過去作品 巨大(ry 餌やり ゆっくり対策 このSSに感想を付ける
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謎の饅頭型生物「ゆっくり」が世に現れてから一体どれくらい経っただろう。 最初の頃は生物学の常識を根本から蹂躙するふざけた怪奇ナマ物として連日連夜テレビやネットを騒がせていたりもした。 が、人間の適応能力っていうのはまた大したもので。 今じゃもう犬やネコと同程度、その辺に普通にいるただの動物として認識されるようになっている。 ペットショップに行けば「ゆっくりコーナー」なんてものがあって、そこでは金や銀のバッジをつけたゆっくり達が元気に跳ね回ったりしている。 そうして現代社会になじんだゆっくりであったが、それに伴いある問題も浮上してきた。 ゆっくり虐待問題である。 正直ボクはゆっくり愛で派というわけではない。 田畑や家屋を荒らす害ゆっくりが駆除されるのは仕方ないと思うし、お菓子屋さんの店頭に並んでるゆっくり製品を無くせとも言わない。 だって実際、そうしたことはゆっくり以外の動物に対しても行われているのだから。現実を見ずに半端な偽善を謳うつもりもない。 だが虐待っていうのはそういうものとはまた違う。 生き物であるゆっくりを捕まえ、酷い拷問にかけて肉体的精神的に徹底的に追い詰め殺害する。いや、時にはただ殺すよりももっと酷い目にだって。 そんな悪魔のような行いを、ただ娯楽として、楽しいからって理由だけで行う。それが虐待なのだ。 こんなこと、今のご時世、この日本で許される行為とはとても思えない。なんて野蛮。 けれどもこのゆっくり虐待がある一定の市民権を得ているのも確かなのだ。 飼いゆっくりに手を出せば犯罪だが、野良相手の虐待を取り締まる法律は無い。 それをいいことにネット上では有象無象の鬼意山とやらが自分達の虐待行為を誇り競い合っている。嘆かわしい。 ……そうして嘆かわしいことに、我が家の家族、祖父、両親、兄姉、弟、要はボクを除いた全てがゆっくり虐待愛好家だったりするのだ。 まぁ、ボクがゆっくり虐待に嫌悪を持つのは、身近に反面教師がたくさんいすぎて、その醜さを毎日目の当たりにしてるせいなのかも知れない。 とにかく。ボクはゆっくりを救いたい。無駄な殺戮をこの世から無くしたいのだ。 ●●● 「ゆっくりしていってね!」 ボクの部屋、机の上で一匹のれいむが元気に声を上げる。 こいつは数日前、ウチに入り込んで食べ物をあさり、お決まりのおウチ宣言、そうしてこれまたお決まりの 「ヒャッハーッ!」奇声をあげて飛びかかるバカ兄貴……をとどめてボクが保護したものだ。 「勝手に家に入った害ゆっくり虐待して何が悪いんだよ」 兄貴はそう言ってぶーたれてたけど、そもそもウチの家、常日頃からゆっくりが入りやすいように窓を少しだけ開け、 そうして窓近くの棚の上にわざわざシュークリームだの焼きたてドーナッツだのを置いたりしているのだ。 要は、ウチそのものが家族の虐待欲を満たすためにゆっくりホイホイみたいなものになってるってこと。 ちなみに、たまにネコが入って持ってたりもする。アリにたかられてることもよくある。 きっとその内、泥棒にだって入られるに違いない。ほんとバカばっかだよ、ウチの連中って。 ともかく、そうして保護したこのれいむなんだけど、そこでボクは思いついた。 このれいむに協力してもらって、ゆっくり保護のための策を考え、実施してみようと思ったのだ。 まずは虐待愛好家の家族から『なぜゆっくりを虐待するのか』ってアンケートを取ってみた。 こうして得られた『虐待の理由』を一つずつ潰していけば、最終的に虐待を無くすことができるって寸法だ。 では最初に弟(12才 小学生)の意見。 『ゆっくり超よえーし。すぐ死ぬから面白い』 ……我が弟ながらなんてガキだ。そんな理由で生き物を殺すか。 って思ったけど、でも確かにこれ、一理あるか。 て言うか白状しちゃうとボクも、小さい頃はアリを踏み潰して殺してたりしてたしなぁ。弱いから、面白いからって理由で。ううむ、反省。 ま、それはともかく。確かにゆっくりは弱い。 ドスという例外中の例外を除けば、最強の捕食種であるふらんですら小学一年生に歯が立たない。 れいむみたいな並のゆっくりに至っては人間の赤ちゃんにじゃれつかれたたけでお陀仏になるくらいだ。まぁ、饅頭生物なんだから仕方ない。 この極端な弱さ、確かに動物として致命的な欠点だ。 ではどうするか。強くするのか。でも強くって言っても、ゆっくりじゃ格闘もできない、武器も持てない。 それに例え強くなったとして、下手に強くなると今度は危険な動物として駆除の対象になりかねない。それじゃ逆効果。 ならどうするか。弱くなくすればいいのだ。死ににくくすれば。 実はこの件に関しては既に解決済みだったりする。 ボクはこのれいむに与えるご飯に細かく切ったゴムを混ぜておいたのだ。 「ゆぅ、おにいさん、これへんなあじがするよぅ……」 れいむはそう言って嫌がったけど、そこは彼女のため、我慢して食べてもらった。 そうして数日の経った今、れいむの皮はゴムの弾力を持つに至ったのだ。 うん、正直自分でも半ば冗談のつもりだったんで成功した時には本気でビックリした。すごいよゆっくり。 これでれいむの防御力は大幅に上昇した。小さな子供はもちろん、大の大人だって素手じゃそう易々とは殺せないだろう。 殴っても踏んづけてもホッペを思いっっっっきり引っぱっても皮は破れない。 別に硬くなったわけではないのだから、ゆっくりの数少ない攻撃手段である体当たりの攻撃力が下手に上がったりもせず、 よって危険物として認識される恐れもない。うむ、我ながら完璧な出来だ。 では次、母(42才 主婦)の意見。 『ゆっくりってほら、甘くて美味しいじゃない? それに虐待すればするほど味も良くなるし。 だから、ねぇ。悪いなぁと思っててもつい……』 なるほど、これも確かに。 野生の動物の中には、肉が不味くなるように進化して捕食種から逃れるってのもいる。 なのにゆっくりは美味しい。しかも虐待すればするほどってオマケつき。これは良くない。もっとゆっくりを不味くしてやらねば。 さてどうするか。ゆっくりが美味しいってのは、要は『甘くて美味しい』ってことだ。それならば。ボクは部屋を離れ台所に向かう。 「ゆ? おにいさん、それごはん?」 部屋に戻ってきたボク、その手の中にあるチューブを見てれいむは目を輝かせる。 「ちょーだい! ちょーだい!」 ボクは何も言ってないんだけど、れいむはそれを食べ物として認識したようだ。 「ほらおにいさん! ゆっくりしてないで、さっさとかわいいれいむにゆっくりそれをたべさせてねっ!」 あせらない、あせらない。言われなくたって、これはれいむのために持ってきたものなんだから。 「あーん」 大きく真上に開かれたれいむの口。その中をめがけてボクは、フタを外したチューブをぐっと握りしめ中身を一気に流し込む。 「ゆー♪ ゆ~~♪」 流れていく緑色の物体。 「……ゆ゛っ?」 お刺身のお供でおなじみ、ねりワサビ。 「ゆげおおおげおげおぼぎょほぼぼ!!??」 大声を上げてのた打ち回るれいむ。それを。 「ぶゅぐゆひゅ!?」 右手で掴んでギュッと強く握りしめ。 「シェイクシェイクシェイク!」 「むぎょもぎゅょももぎょぃ!!」 力いっぱい振り続ける。 本来だったら潰してしまわないよう力加減が必要なんだけど、ゴム状になった皮のおかげで遠慮せず全力をだせるからやりやすい。 甘くて美味しいって言うのなら、その真逆、辛いものを加えて餡子と混ぜ合わせれば、とてもじゃないけど不味くて食えない物になるに違いない! 「ゆっ……ぎょぼっ、ぶぶぶふひひぃ~……」 シエイクを終え、れいむをゆっくりと机の上に戻してやった。さすがに酔ったのだろう。口から餡子を吐き出している。 その餡子はところどころにワザビの緑が覗いていてとても気持ち悪い。臭いもおかしい。とてもじゃないが食べたくない。よし、成功だ。 順調、順調。次は姉(21才 大学生)だ。 『見た目キモい。何であんな潰れデブ饅頭が人間みたいな顔してんの? 誰の許可もらってんの? 許せない。死ぬべき』 ――うわっちゃ~、見た目キモいってそんな理由で……女って怖いよなぁ。 まぁでも確かに、見た目ってのも重要ではある。 例えば犬やネコ、あれは『見た目がカワイイ』って理由で愛玩されてる場合も多いわけだし。逆に虫なんかは見た目がキモいので潰される。 さてどうしよう。ダイエットさせて、整形して美形にしてみるか? でもどんなにキレイにしたって生首に変わりはないから結局気味悪いって言う人が出てくるだろうし。 ていうかむしろ、リアルで美形の生首が動き回ってたら、その方が余計に怖い。 ……いや待てよ。姉貴の言葉。饅頭生物が人間みたいな顔してるのが許せないって。 それなら、うん、手はある。 「ゆへぇ~、へふぇっ……」 いまだ机の上で気持ち悪そうに青い顔で息を吐いているれいむ。その頭に手を伸ばし。 「ゆっ!?」 リボンを外した。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! でいぶのおりぼぶぎゅぎゅむ!?」 何かを言いかけたれいむを左手で押さえる。仰向けになったれいむの顔面下半分、口の辺りを押さえているような感じだ。 そうして右手で髪の毛を掴み。 「そぉいっ!」 「ぶもごもももごもぼぼぼぶぶも!?!?」 思いっきり引っこ抜いてやった。 体に弾性は出たけどそれと髪の抜け易さはまた別の話だしね。 て言うか遠慮なしで力を加えられる分やり易いってくらい。一発で全部キレイに髪が抜けてくれた。 でもってお次は。 指を二本、チョキ!ってな感じで伸ばして、れいむの顔のすぐ前に。 「ふいふゅぶむむむむむ゛む゛む゛む゛む゛む゛――――!?」 お? さすがにこれから何をしようとしてるのかわかるのかな? 抑えてる左手の下でブルブルすごい勢いで体が揺れる。逃げ出そうともがいてる。 ああ、本当に良かった。体をゴムっぽくしておいて。逃げられないよう、思いっっきり力を込めても潰れないし。 ゴメンね、れいむ。これも君達ゆっくりをゆっくりさせてあげるためなんだ。ね? 「よいしょっ☆」 「!!??ッッびゅぐぶぶグブブブブッッ!?」 ずっぽりキレイに、二つの目玉を同時にえぐり出した。これで術式完了! なんちて。 ごめんねれいむ。痛かったろう? 抑えつけていた左手をゆっくりどかす。 「い゛だい゛い゛い゛い゛い゛!? お゛め゛め゛があ! でいぶのお゛め゛め゛がア゛ア゛ア゛ア゛ァァァァ!!」 髪の毛を引っこ抜いて目玉をえぐって。鼻と耳は元から付いてないから良し。 口は……まぁ、潰しちゃうとゴハンが食べられなくなっちゃって、まともに生きていけなくなっちゃう。それじゃ本末転倒。 ボクの目的はゆっくりを助けることなんだしね。 ともかくこれで、れいむの見た目はもう、とてもじゃないけど人間なんかには似ても似つかないイイ感じに。 まぁ、元目玉の部分にポッカリ穴が空いてちょぉっと餡子もれてたりするけど、とりあえず『人間に似ててキモイ』って言うのはこれでクリア。 結構な難題だったけど何とかなったな。んじゃ次は父(49才 公務員)。 ……ていうか公務員のクセしてゆっくり虐待が趣味とか。大丈夫か、この国? 『口の悪さだよ。何と言ってもあの口の悪さ。あいつらの言ってることを聞いているとね、まったく、腹が立って仕方がない』 う、ううむ。簡潔、そしてなおかつピンポイントで納得がいって、そしてまた難しい問題だ。 そう、ゆっくりってどうも、口が良くないんだよねぇ。あんまり。 「じねえ゛え゛え゛え゛え゛!! でいぶをゆっぐりざぜないくそじじいは、ゆっぐりしでないでざっざどじねえ゛え゛え゛え゛ッ!!」 ほらね。ゆっくり救済のために頑張ってる僕にまでこんな言い草。 そりゃまぁ、確かに痛い目にも合わせちゃったけどさ、にしてもここまで言わなくったって……ちょっと悲しい。 ともかく。 ゆっくりが虐められる非常に大きな原因の一つ、それは間違いなく『口がきける』ことだろう。 例えば犬や猫。 皆にカワイイ、カワイイって言われてるけどさ、実際奴らが何を考えてるかなんてはっきりはわからない。 そりゃ行動とかからある程度の推察はできるけどさ。 実はとんでもなく汚くて酷いことを考えてるかもしれない。でもわからない。喋れないから。 でもゆっくりは人の言葉を喋れる。喋れちゃう。 これ、何気にとんでもなくもの凄いことだと思うんだけど。でも、それがゆっくりが生きていくのに障害となってしまうなんて皮肉な話。 ああ、あと。口がきけるっていうのは虐待愛好家の嗜虐心をむやみに刺激してしまったりもする、らしいし。 どうも、『やめて』とか『許して』とか、そういう意味のある言葉を吐かれる方がより興奮できるそうだ。変人の考えは理解しづらい。 さて、どうしたものかなぁ。 パッと思いつくのは口を縫い付けるって方法。でもダメ。これだと食事がとれなくなってしまう。 でも他に口を封じる、声を封じる方法なんてあるかな? ……って。違う! うん、そうじゃない! 口を封じる必要なんてない。声を封じる必要なんてない。封じるのは言葉、人間と同じ言葉、ただそれのみじゃないか! よし、なら手はあるぞッ! そのための道具は、ええっと……うん、これでいいか。 「じねえ゛え゛! でいぶをいじめるグゾはぐるじんでじねえ゛え゛え゛え゛!!」 いまだにれいむはボクに向かって暴言を吐き続けている。といっても目が見えてないせいか、思いっきり明後日の方向に向かってだけど。 さてさて、ボクが手にしたその道具。工作用の小さなペンチ。すっごい安物。 多分、兄貴や他の家族の所に行けばもっと良い道具はあるんだろうけど……虐待愛好家の拷問器具に頼るのは嫌だしね。仕方ない。 「じゃ、れいむ。ちょっとだけガマンしててね?」 「じねぼふぎゅ!?」 さっきとは逆、今度はれいむの上半分、目の辺りをぐっと押さえる。体勢はさっきと同じに仰向け。 「な゛に゛ッ!? でいぶになにずるのお゛お゛お゛お゛!?」 かわいそうに、怖がってるんだろうな。またものすごい勢いでジタバタ暴れる。うむぅ、さすがにこりゃちょっとやりにくい。 ……兄貴とかの部屋だったらきっと、固定用の万力みたいな謎器具があるんだろうなぁ。 この部屋にはそんな便利な物はないけど。ってか、一般家庭の部屋に万力とか普通ありえないし。学校の技術室とかじゃないんだから。 かなりやりづらいけど、それでも全力をこめて遠慮なしに押さえつけられる分まだましか。これもゴムゴムボディのおかげ。 自分でやったことにこう言うのもアレだけど、ゴム化の実験は本当に大当たりだったなぁ。こうして後々まで役に立つ。 「い゛や゛あ゛あ゛ッ! やべでどめでやべでどべでえ゛エ゛ガボギョッ!?」 泣き叫ぶそのの口、ちょっと強引にペンチの先を挟み込む。 れいむの口が開いたり閉じようとしたりでちょっと厄介だけど、まぁ相手はゆっくり、こっちがしっかり力を入れてさえいれば大した障害でもないね。 そうしてれいむの歯を一本ペンチでもって挟んで。 「そおっい♪」 引っこ抜いた。というか、へし折った? 「はぎょろもほぼごオ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!?!?」 またすっごい声。うんうん、歯を抜かれるのって痛いもんねぇ。それも虫歯とかじゃない健康な歯。しかも麻酔なし。 でも麻酔なんてそんなものが僕の部屋にあるワケがないし、あったとしても饅頭生物たるゆっくりに効くかどうかはわかんないし。 「へいやーっ☆」 「やべへべげへげ!?」 仕方ない。 「とりゃーっ★」 「へがばはあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?」 これもれいむのため。ゆっくりのため。 一本一本、その歯を引き抜いていって。 ・ ・ ・ 「これで最後だね」 「べへぇ! へべへ、へべへべへへへえ゛え゛――――ッ!!」 ペンチで挟むのはれいむの舌。歯をぜぇーっんぶ無くしたら、最後はベロ。これさえ無くなれば。 「よいしょ、っと、っいしょ!」 「べェ――――! べえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!?」 うむう。ベロはどうも、髪や目玉や歯と違って弾力をもってしまったみたいだ。抜けない。力を入れて引っ張ってもなかなか抜けない。 ぬぐぐ、ちょっと、腕が疲れてきたかも……。 ってダメダメ! 弱気になってどうする! 全てのゆっくりを救う、そう決めたんじゃあないのか僕は! 使命感を腕力に上乗せして、いくぞ全力全開フゥルパゥワーッ! 「おいやああああああああ!!!!」 ぶちり。 「ッ――――――――ッッッッ!!!!!!??????」 やった! 抜けた! よし、これでもうれいむは! 「ぇ~~……ぇぅぇ~~……」 こっちは手をどけたのに仰向けの態勢のまま、ビクビク痙攣してほとんど動かない。 口から出るのも、もはや言葉じゃなくて単なる声。歯が全部とベロが無くなったんだ。まともな言葉はもう話せない。 食事は、固形物は無理でもジュースなんかだったらこの状態でも飲めるだろうし、ウン、大丈夫。 これでれいむも、ワンワンほえる犬やニャーニャー鳴く猫と一緒。 口が悪くてムカツク!だなんて、もう二度と言われないぞ。良かったね! よっし。あとは祖父(75才 年金暮らし)だけだ。これで最後。 『儂がゆっくりを嫌う理由。それは彼奴等の愚かさ故の事よ。 考えてもみるが良い。 彼奴らは元々この世界には存在していなかった。ある日突然、儂等の前に現れた。言うなればこの世界の新参よ。 その様な身分の癖をして、その生態や構造すら適当な癖をして、だが彼奴等は我が物顔で歩き回る。 まともな知性も教養も持たぬ身で、数ばかりは多いのを良い事に大きな声で叫び回る。 自分達が元からこの世界に居た、最も位の高い存在であると勘違いをしている。 これで彼奴等に相応の力が有るのであれば、その様な増長もまだ理解出来る。 だが、彼奴等は弱い。生物としてあるまじき程に弱い。 立場も力も無い、本来最下等を這いずるべき存在が、ただ愚かしい勘違いのみで以って大きな顔をして世にのさばる。 この様な不条理、許しておいては我等人としての尊厳に関わる事なのである』 ……長いよ、じいちゃん。しかも人の尊厳って。ゆっくり虐待の理由聞くのに尊厳なんて言葉が出るとは思わなかった。 ツッコミ所もここまで堂々とされると逆にツッコミづらいなぁ。 いや、でも。 うぐぐ、まいったなぁ。言ってる内容自体は、残念ながら間違いではない。ゆっくり最大の欠点、それは頭の悪さ。 その一番わかりやすい例が、いわゆるおウチ宣言。 自分よりも遥かに強い人間の住みかに入り込んで、勝手に中を荒らして、見つかっても自分のゆっくりプレイスだと言い張ってしまう。 当然大抵の人は怒る。相手が虐待愛好家だったら、拷問加えるいい口実になってしまう。 普通の動物はこんなことしない。野良猫とか勝手に庭に入っても、人間が来たらすぐに逃げ出す。 田舎とかだと猿が家に入り込んで物を食べたりすることもあるらしいけど、まぁ猿は結構強いし。 お年寄りだとケガさせられることもあるみたいだし。 でもゆっくりは弱い。弱いなら、人に見つかったら即逃げれば良いのに。 っていうか、逃げ足もこれまた極端に遅いんだから、はじめから人のテリトリーには近付かなければ良いのに。 なのにゆっくり達は、自分の力の程も考えずに無謀を繰り返し、そうしてどんどんと死んでいく。 しかもなぁ、さっきの問題にもかかる話だけど、なまじっか口がきける分、人の言葉を理解する分、注意はしてもそれを理解しないって、 そんな感じでよりゆっくりの愚かさが目立ってしまうんだよなぁ。そうしてそれが虐待の口実にされてしまう。 ゆっくりはもっと頭が良くならないと。 ……でも、それこそ本当に、どうやって? 単純に考えれば教育、なんだけど……。 ペットショップでバイトしてる友達に聞いたところ、素質のあるゆっくり十匹を丁寧に、根っ気よく教育し続けて、 内の一匹でもまともになれば御の字なのだそうだ。 正直それじゃダメ。だって、残った九匹はどうなるの? 僕は分け隔てなく全てのゆっくりを救いたいのに……。 どうしよう。ここまで結構順調だったのに、最後の最後でとんでもない難問にぶつかったなぁ。 もう一度、冷静に頭の中を整理しよう。 ゆっくりは頭が悪いので、危険な行為をそれとわからずにやってしまって、結果簡単に死ぬ。殺される。 だから頭を良くしよう……どうやって? 教育じゃ手間がかかるし、それでも救えるのは一割以下。 ならばそれ以外の手段で、ゆっくりのおバカな餡子脳をまともに……するにはどうすれば良いんだろう? ゆっくりだって脳(餡子)を持つ動物なんだ。その脳さえ何とかなれば……何とか……。 ――――ッ! 「そうか! その手があったか!」 マンガみたいなセリフを思わず叫んでしまった。でも、うん、良い方法があった! ボクは大急ぎで部屋を出て台所に向かう。スプーンだ、スプーンを。 「お待たせ、れいむ!」 駆け足で部屋に戻る。れいむは机の上。さっきと同じ仰向けのままで、力なくあーあーうーうーこぼしてる。 疲れたんだろうね、凄く。今日は一杯、れいむには無理をさせちゃったから。でも、これでもう最後! これでれいむは救われる。 「餡子がダメなら」 「あはひょ!?」 歯と舌が抜けて以来、初めてれいむが声らしい声を出す。冷たいスプーンが口の中、っていうか体の奥の奥にまで突っ込まれたせいだろう。 「餡子脳がダメならッ」 「へひゃ!?」 スプーンを深く突き入れ、れいむの中にある餡子を。 「それが無くなればいいじゃぁないかッ!!」 「はへははははへへへ!?!?」 臭いものは元から断つ! 餡子脳から生じる愚行がゆっくりの生存を脅かすのなら、その餡子脳自体が無くなれば良いんだ! そうすればもう、バカなことなんて絶対に、ぜぇぇっったいに考えられなくなるもの! 「良かったね、れいむ!」 「はひゅひふほひほひっ!!」 れいむが口を閉じようとする。でも無意味。ゆっくりの力、しかも今は歯も無し。 人間のボクが操るスプーンの侵入を止められるワケもない。 「これでもう、バカだなんて誰にも言わせないよ?」 「へへぁへぁぁはぁ――――ッ!?」 必死に体をよじろうとするけど、それも無意味。だって、ボクのこの手でしっかりと押さえて離さないし。 全力出しても決して潰れない。ありがとう、ゴムゴムのボディー! 「これでれいむは永遠にゆっくりできるゆっくりになれるんだァ――ッ!!」 「あはあああはああああ゛あ゛あ゛あ゛――――」 ●●● 「ねぇ、兄貴」 「何だよ」 そうして最終段階。我が最低の兄(23才 会社員)の登場。家族の中で兄にだけは、あえてアンケートをとらなかった。 家族の中でも最大の虐待厨である兄には、処置の完了したゆっくりに対する、言わば審査官の役目をしてもらうのだ。 「これ、見てどう思う?」 兄の部屋に入ったボクの手の上、小さなお皿。その上では、とてもゆっくりしているれいむの姿。 あらゆる虐待の危険性を考慮しあらゆる対策を施した究極のゆっくりれいむ。あとは兄がこれを見て。 「どう思うって、何が」 「だからさ。兄貴、これ見て欲情したりする?」 緊張の一瞬だ。さぁ兄よ、どう出るか? 「……お前、オレを何だと思ってるワケ?」 露骨に不愉快そうな顔を見せる兄。これって、もしや。 「何でそんなモンに欲情しなきゃなんないんだよ」 ぃぃいっやったああああああ!! 成功だ! 最悪虐待魔人の兄が、このれいむを前にして何の反応も無し。大っ成功だ! ああ、良かったね、れいむ。ボクはお皿の上にいるれいむにほほえみかける。つらかったろうけど、よくがんばってくれた! 「つうかさ、それ、何? 餡子の固まりと、それから……饅頭の皮か何か? 穴ぼこだらけで気味悪ぃし、餡子もなんか臭い変だし。っつか微妙に緑色混じってるし。ホント何それ?」 首傾げてる兄は放っておいて、小躍りしながら部屋を出る。 でも、うんうん、兄は今、とても良い事を言った。 そう。 「皮と餡子の固まりに分離したゆっくりは、もう決して虐められることはないッ!!」 真理到達! 今が正に世界変革の時!! そう、ボクは今、全てのゆっくりを救う手段を手に入れたのだからッ!! まず、とりあえずは近所にいる野良ゆっくりから。そうして、次第に範囲を広げていって……。 いつかは、そう、種族地位年齢に一切関係なく、この世に存在するありとあらゆるゆっくりを、一匹残らず救ってあげるんだッ☆ (作:おっ゜て)
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「ふたば系ゆっくりいじめ 764 たまたま/コメントログ」 面白かった。偶然が重なったとはいえ、ゆっくりんピースのうざいところを潰せるのは面白い -- 2010-03-26 18 36 26 所詮偽善者の集まりだからな。ちょっと突けば本性なんてこんなもんだ -- 2010-06-29 00 09 07 ゆっくりんぴーす虐めってジャンルはないのかな? -- 2010-07-03 16 10 38 金と権力に品性が伴ってない人たちってたくさんいるよね。セレブ(笑) -- 2010-07-03 19 25 35 ゆっくりんピースざまぁwwww ゆっくりんピース苛め物もっと欲しいねぇ -- 2010-11-01 19 33 52 「たまたま」なら仕方ないな -- 2011-09-01 05 43 20 レイパーを駆除したって別に問題じゃないだろ。 ハムスターの飼い主だってネズミ駆除くらいはする。 -- 2013-08-07 09 53 47 「たまたま」だしね「たまたま」 -- 2016-01-08 23 31 20 愛誤団体ざまぁwwwwww -- 2019-03-30 01 14 40
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ゆっくり改造論1 虐待薄めかも知れないです。 私は加工場の研究班に所属する主任研究員だ。今日も新商品開発のため研究を重ねている。 そんな日々を送っていると、新人の研究員が面白いことを言っていたのを思い出した。 「異なるゆっくり同士を合体させたらどうなるんでしょうかね?」 最初はそんな実験は虐待鬼意山に任せればいいと思っていたが、新商品のネタに困っていた私はその実験をしてみることにしたのだ。 用意したのは、ゆれいむ,ゆまりさ,ゆアリス,ゆちゅりー,ゆさくや,ゆっくりゃ,ゆフランの七種類である。 「「「「「「「ゆっくりできないおじさんたちは、ゆっくり死ね!!」」」」」」」 はは、威勢だけはいいじゃないかw実験体は元気が一番だな。 これから地獄が始まるし、いじめがいがあるぜ!!! まずは、捕食種の改造をするか。 「うーうー!れみりゃにぷっでぃんたべさせてくれだら、ゆるしてあげじゅんだどう。」 「ゆっくりしね、ゆっくりしね!」 ああ、本来なら既に原形をとどめてないだろうなぁ、私が慈悲深くて助かったね、ゆっくりゃ。 「主任~、鉈と小麦粉と水を持ってきました~」と新人の声が聞こえた。 「ありがとよ。お前の言葉がなかったらこんなの思いつかなかったから、こいつらはお前が改造してくれ。俺は残りを改造してみたいから。」 「いいんですか!僕、一度希少種を虐待・・・いや改造してみたかったんです!!」 楽しそうな顔をしている、未来の主任はこいつに決定だな! 「ぎゃおー、たべじゃうどー。」 まだ、言ってるよこいつ・・・ほんとに死ねばいいのに。 ぎらっと光る鉈と新人の笑みを見てようやく、ゆっくりゃは自分の状況に気づいたようだ。 新人がゆっくりゃをつかむと、 「う? いやだどぉーー!! はなすんだどぉーーー!!!」 「ざぐやー!!ざくやー!!」 咲夜さんはいないだろ。馬鹿だな。 「ざっ・・・ぶへぇぇ。。」 ゆっくりゃが新たに叫ぼうとしたその刹那、鉈はその体をスパッと真っ二つに裂いた。 「うぎゃああああああああああああ、いだいんだどおおお、ざぐやーだずげでー!!」 うるさいので、冷凍スプレーをかけて半分凍らせておいた。 そして、ずっと「ゆっくりしね」とばかり言っているフランも同じ措置を施した。 「ぎゃあああ、ゆっく・・り・・し・・・」 おんなじように凍らせたから静かになったね。 軽々しく死ねなんか言うから、こうなるんだよ「ゆっくり反省してね」 凍らせた、ゆっくりゃの右半身とゆフランの左半身を組み合わす作業が始まった。 当加工場では、統一の規格があり、Mサイズならばどのゆっくりも同じ大きさなのだ。 それゆえ接合作業は、非常に簡単なのだ。 しかし、それだけでは面白くなさそうだからか、より高等な作業をあの新入りはしている。 もしかしたら、もしかしなくてもだが、彼は鬼意山なんだろう。やはり、大物はそうでなくっちゃなww ゆっくりゃの右半身にゆフランの右半身の中身を入れ、左半身にはその逆の操作をする。 そして、内部に電動の遠隔操作できるヘラを入れて、彼は接合したようだ。 接合体(以下ゆフりゃ)が目覚めたようだ。 「うー、ゆっくりしぬんだどー」 「ぷっでぃんとさくやはたべちゃうどー」 うっわ、カオス度増し増しじゃねえか・・・ 咲夜を食べるって。。。声もゆフランとゆっくりゃの中間ぐらいだ。 「はじめに、おじざんがゆっくりしぬんだどー」 と言って飛び出した。おお、無事に羽も使えてるようだ。 新人は、飛んでくるゆフりゃに内蔵された、へらを回転させるスイッチを押した。 「うぎゃああああああああああああ、ながみがまわるんだどおおお、ざぐやーだずげでー!!」「ゆっくりしねゆっくりしね」「ざぐやはじねぇえええええええ」 何言ってるかわかんねえやww 回転すると時々本来の声も聞こえたが、時間がたつとゆフりゃの声しか聞こえなくなってきたな。そろそろだろう。 「おーい、そろそろ解体して食べてもいい時間だぞー」 「わかりました~主任~。今潰します~」 なんて聞き分けの良いやつだ。プロは自分の時間と公の時間を区別できるってことだな。 そんな感心してる間に彼は、ゆフりゃを撲殺していた。 口に入れる緊張の一瞬 「まっず、これは食えたもんじゃないな・・・」 「ほんとうっすね。やはり、肉まんと餡まんは合わないんですかね~?」 「いや、絶妙なバランスを見つけるまでは引き下がれないな。この役は君にやってもらうよ。」 「わかりました、期待に応えてみせます!!」 こうして、彼の挑戦は始まったのだ。 私は、紅魔館に「ざぐやはじねぇえええええええ」と録音されたテープを送りつけた。 その後、ボロボロになったゆっくりゃの大群が加工場に送られてきたのは言うまでもない。 続く。 このSSに感想を付ける