約 592,777 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/248.html
虐待スレ17の771 んじゃ余計な前置きいらないから、出会ったゆっくりを人間が次々と踏みつぶして駆除していくSSきぼん という天の声を聞いて勢いで書いてみた。 私は野生のゆっくり駆除のために村で雇われたお兄さんだ。 今日も駆除のために鉄底のついた丈夫な革靴を履き 杖とミスドのドーナッツが10個入った紙袋とゴミ袋を持って森に出掛ける。 ドーナッツを食べ尽くさないようにチビチビ食べながら森を歩いていると 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「はいはい。ゆっくりゆっくり」 親れいむと子れいむ4匹の家族のようだ。 私が食べてるものが気になるのか警戒することなく近づいてくる。 すかさず私は親れいむを踏みつける。 「ぶぎゃ!?」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛!」 「おがあざあああああんんん!」 「なんでえ゛え゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ!」 「やべでぇぇぇっ!! 」 「なにじでるのおぉぉぉっ!!?? 」 うるさい事を言ってくるが気にせず 子れいむを踏みつけていく。 「もっどゆ゛っぐく゛り゛じだがっだよ゛お゛ぉぉぉ!!」 「ゆるじでえぇぇ!!」 「やだああぁぁ!」 ちっ、2匹の子れいむは踏める範囲から逃げていた。 そこで杖を使い、子れいむを叩く。 「いだいいぃぃ!」 「ゆっぐり゛じだげっががごれだよおおお!!!」 ゆっくり達の断末魔を後にして、また森の散策を始める。 しばらくするとゆっくり達の悲鳴が聞こえてきた。 私と同じことをしている人がいるのかなと見に行ってみると そこには、ゆっくりれいむとゆっくりまりさがゆっくりアリス2匹に襲われていた。 「ぎもちいいよおおお、そろそろすっきりしようねえええええ!」 「ハァハァ!れいむのりぼん、かあいいいよおお!」 「やめでえええええ!!!」 「ずっぎりじだくないいいいい!!」 ヤレヤレと思いつつ、4匹のゆっくりに近づいていく。 ゆっくりアリス達は行為に夢中なのかこちらに気付かなかったが ゆっくりれいむとゆっくりまりさはこちらに気付いたようだ。 「おにいさあああん、だずげでええええ!」 「じにだぐないいい!!!」 助けを求められたならば助けてあげねばなるまい。 大きく踏み出し、ゆっくりまりさを踏みつけ、ゆっくりれいむを杖で思い切り叩く。 「ぐるじいよおおおおおお!!」 「おにいさん、ひどいことしないでええええ!!」 「その苦痛から助けてあげたんだよ」 ゆれいむとゆまりさが潰されたにも関わらず、まだこちらに気付かないゆっくりアリス達。 ほんと性欲魔人だな。 「まりさ!まりさぁぁぁっぁさぶっ!!??」 「すっきりさせぇぇぇぇぇえぐっ!!?」 見ているのも嫌になったので、すぐに踏んで静かにしてあげた。 やっぱ森は静かなのほうが良いよね。 そしてまたドーナッツを食べながら、散策を再開した。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 1時間ほど歩いているとまた声をかけられた。 振り向いてみるとそこには6匹のゆっくりまりさ一家がいた。 警戒しているのかこちらに近づいてこようとはしない。 だが、逃げようともしない。私が持っているドーナッツが気になっているようだ。 「はいはい、ゆっくりしていってね」 「ここでゆっくりしたいならごはんちょうだいね!」 「おにいさん、おいしいものゆっくりたべさせてね!」 「たべたい!たべたい!」 「たくさんあるから良いよ」 と言って近づこうとすると 近づいた分、後ろに下がるゆっくりまりさ達。 「ん?欲しいんじゃなかったの?」 「それをこっちになげてね!」 「ゆっくりなげてね!!」 「にんげんはこわいからあまりちかづかないでね!」 なるほど。ドーナッツは気になるが警戒心が強いため人間に近づかれるのはイヤなようだ。 だったら人間に近づくなと思うが、警戒心より食欲のほうが強いのだろう。 もっとも私はそんな警戒心のあるゆっくりのためのドーナッツも持ってきている。 箱の隅に置いておいた痺れ薬入りドーナッツを2個手に取り、人数分に千切ってからゆっくり達に投げてやる。 「ほら、みんなでお食べ」 「おにいさん、ありがとおおお!」 「うっめ!めっちゃうっめ!!」 「むーしゃ!むーしゃ!しあわせー!」 「とろーりあまーい!!!」 その様子を眺めていると、薬の効果が効いてきたのか 「ゆっ!ゆっ!からだがしびれてきたよ!!」 「からだがうまくうごかないよ!!」 「なんでええええええ!!!」 薬が効いてきたことを確認すると、ゆっくり達に近づいていく。 「ゆっ!おにいさん、こっちにこないでね!」 「ゆっくりどっかにいってね!」 「まりさたちはここでやすんでいくから、おにいさんはおうちにかえってね!」 そんな声を無視して、近づいてにっこりと笑いながら告げてあげた。 「ゆっくり死んでね」 最初の1匹目はゆっくりまりさ一家に恐怖してもらうために一撃で潰してあげた。 親まりさは声がうるさいので舌と下顎を思い切り踏みつけ喋れないようにした。 残りの子まりさ達は加減をして何度も踏みつけ、徐々に踏み力を強くする。 「ゆー、やめでえええ!」 「な゛に゛す゛る゛の゛お゛お゛お!」 「なんでこんなひどいことするのおおお!」 「じにだぐないいい!!!」 「おかあさん、だずげでえええ!!」 ゆっくり達の絶叫を聞きながら 丹念にそしてすぐには死なないように叩いたり踏んたりしていく。 だが、そんな楽しい状況も長く続かず10分もすると子まりさ達は全員死んでしまった。 「ゅ!ゅ!ゅ!」 親まりさは、舌と下顎を潰されたため、声を上げることも逃げることも出来ず 滂沱の涙を流しながら子まりさが死んでいくところをずっと見ていた。 どれくらい餡子が美味しくなったかなと頬を千切り、中の餡子を食べてみる。 親まりさは体の内部を弄くられて狂ったような体を震わせる。 「う~ん。けっこうなお味で」 「ゅーゅーゅー」 なかなかの美味だったので、ドーナッツの紙袋の中に親まりさの餡子を1/4ほど入れ持って帰ることにし 「あとは森の生物にゆっくり食べられてね」 とだけ言い残し、日も傾きかけてきたので帰ることにした。 親まりさは泣きながらこちらに何か言おうとしているが喋ることが出来ず唸っていた。 意識を残したまま放置され、森の虫たちにゆっくり食べられ苦しみながら死んでいくことだろう。 私はゆっくりまりさが嫌いなのだ。 帰る途中でまたゆっくりれいむ一家に出くわした。 美味しいものを持っていると匂いに釣られてゆっくり達が寄ってくるから笑いが止まらない。 「これをあげるよ」 と言って、使わなかった残りのしびれ薬入りドーナッツを投げてやると 一目散に落ちたドーナッツに駆け寄るゆっくりれいむ達。 生存本能より食欲のほうが勝ってるってのは生物としてどうなんだろうなと思いつつ 動けなくなったゆっくりれいむ一家を用意したゴミ袋に詰めていく。 「さて、家に戻ってこいつらをどうやって料理するかな」 fin このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3889.html
『野球部のゆっくり』 15KB いじめ 虐待 不運 共食い 現代 失礼します。 anko2611 ゲスゆっくり奮闘記1 anko2622 ゲスゆっくり奮闘記2 anko3414 ゲスゆっくり奮闘記3 anko3417 ゲスゆっくり奮闘記4 anko3456 れいむのゆん生 anko3458 まけいぬとゆっくり anko3461 ゆっくりに生まれて anko3484 ゆっくりブリーダー anko3489 休日とゆっくり anko3652 ドスについて anko3715 ゆっくりに餌を anko3729 はじめてのぎゃくたい anko3730 はじめてのしいく anko3741 ゆっくりショップのバイト anko3794 まりさとの勝負 「」ゆっくりの台詞 『』人間の台詞でお願いします 「ゆ、ゆぅぅ、もうあさ、なのぉ?」 「あさ、なのぜ……また あされんさん なのぜ」 「もういやよぉっ! だれか ここからだしてぇ!」 「み、みんな きぼうをすてちゃだめよ!」 「きょわいよぉお!! おかーしゃぁん!」「まいちゃ、まいちゃこんな せいかついやなのじぇぇ!!」 「こんにゃの、こんにゃの いなかものの せいかちゅよ!」「れいむ、おかーしゃんのいってた やまさんでくらしたよぉ!」 薄暗い、雑多に物が置かれた広い部屋。 そこの一角に設けられた犬猫を入れる様なサークル、そこに大量のゆっくりたちがいた。 成体のれいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー、ちゃん、そしてそれとは別のサークルには、子ゆっくり、赤ゆっくり。 それぞれの種類のゆっくりたちが合わせて300近くはいる。 動くスペースもないほどギュウギュウに詰め込まれていた。 小さな天窓しかない部屋で、れいむたちゆっくりはそこから入ってくる光で朝を感じ取り、憂鬱に顔を曇らせる。 朝になったということは、また苦しい時間が始まるということだから。 そしてその予想通り、いつもと同じ時間ガラっと音を立てて、部屋の入り口が開かれた。 「「「「ゅぴぃぃいいいい!!?!?」」」」 『よぉし、今日も練習はじめんぞぉ!』 入り口の逆光に隠れながら現れたのは、若干汚れたジャージに身を包んだ高校生ほどの少年たちだった。 その姿にゆっくりたちは怯えに怯えて、少しでも遠ざかろうとギチギチのサークルの中で身を寄せ合っていた。 『監督ー、今日は何するんすかー!』 『とりあえず、バット、ボール、今日は守備攻撃半々でいこかー』 『『『ぅいーっす!』』』 中年男性の声に呼応して、少年たちは大きな声で返事をする。 その全員がジャージ姿で坊主頭。 そして、バット、ボールなどを運び出していく。 そうここは野球部の道具置き場だった。 そして、坊主の少年は、ある高校に通う野球部員たちだった。 ……。 …………。 『おぉぉい、スピード上がってんぞ、もうちょい落とせ、オーバーオーバー!』 『『『『ぅぃっす!!』』』』 周囲が草で囲まれた広場のような場所、そこに野球の塁が置かれて何とかダイアモンド(本塁一塁二塁三塁で出来る四角いスペース)の様相をなしている。 ここは、学校から少し離れた場所にある、工事予定で確保されたまま放置されている空き地だった。 道具部屋になっているのは、事務所になるはずだったプレハブ小屋。 場所はそれなりに広いけれど、メインの場所以外には草が生い茂り、練習に向いているとは思えない。 そんな場所を野球部員たちは、汗を流しながらダイアモンドの周りを走っていく。 そして、その頃ゆっくりたちは……。 「ゆ、ゆひぃっ!」「ゆ、ゆゆぅぅぅ!!」 「し、しぬ、しんじゃう、よぉ!」「たえ、るのよ、ごほっ! ごほっ!」 成体ゆっくりは残らずお飾りを取り上げられて、チリトリを改造した道具をトンボ(地面を均す道具)代わりに部員が走るダイアモンド内を均していた。 人間にとっては軽い道具でも、ゆっくりにとってはかなりの重さを感じる。 その上、地面につけながら進むため負担も大きい。 脆い歯と、弱い咬合力ではその負担に耐え切れず、歯が折れて呻くゆっくりに、疲れてへたり込むゆっくりなどが多発するが。 『おら! ゆっくりども休んでんじゃねーぞ!』 『俺らが走る終わるまでに終わらせないと飯抜きにするぞ!』 『まだ半分も終わってねーぞ、ガキ潰すぞ!』 「「「「「は、はいぃい!! がんばりまずぅぅううう!!」」」」」 周りを走る部員たちにどやされ、ゆっくりたちは必死に均しを続けることになる。 しかも、部員たちの言う言葉が一つの脅しもなく事実なのだと、足りない餡子脳に刻み込まれているため、必死に均す。 そして、子ゆっくりは監督とマネージャーのたちの元に集められていた。 『ほら動かないの!』 「やめちぇぇええ!! へんなツルツルしゃんきりゃいだよぉおお!!」 「にゃんで、にゃんでこんなことしゅるのぉお!! くしゃいよぉおお!!」 『あー、うっとおしいなぉ!』 マネージャーの少女は部員に習ってジャージ姿。 日焼けした肌に若干汗を浮かべながら、子ゆっくりたちを汚れたラップで包んでいく。 『あー、このラップはもう駄目だな、新しいやつにしないと』 『監督、もうラップ少ないですよ?』 『大丈夫、葬式やったときのあまりが家にまだまだあるから』 そう言いながら、監督は近くに置いておいたラップの箱をとり、千切る。 それで、子れいむを手馴れた動きでつつむ。 包まれたゆっくりたちは、底の浅い木箱に入れられていく。 「くちゃぃいいいいい!! だしてぇぇえ!」「にゃにこれぇぇ! うごけないのじぇえぇえ!」 「ツルツルしゃんですべすべなのじぇ!」「くさいわぁぁ! こんなのとかいはじゃないわぁあ!!」 何やらボロボロで黒い染みのような跡がついたラップに包まれた子ゆっくりたいは涙を流し「くさい」を連呼している。 それに対して新しいピカピカのラップに包まれた子ゆっくりたちは、動けないことについて叫ぶ個体やラップの感触を楽しんでいるのすらいた。 そして監督とマネージャーが50ほどの子ゆっくりをラップで包んだ頃、若干息を切らしながら部員たちが走り終えて戻ってきた。 『よしゃ、んだば、始めよか、朝練』 『『『『『ぅいっす!!』』』』』 『んじゃ、1人バッターボックス、1人バット持って待機、残りは守備に、打ったら一塁いって、押し出しローテーションでな』 監督の指示に従い、部員たちはそれぞれ持ち場につく。 ダイアモンド内では、なんとかギリギリで均し終えたゆっくりたちが虫の息で転がっていた。 『邪魔だよ、邪魔』 『さっさと消えろよゴミ虫』 『はい失せろ失せろ!』 「ゆぎっぃ!?」「おそらをとんでるみ、ゆびゅぅ!?」 「やめじぇええええ!! し、しんじゃ、ゆが!」「む、きゅぅ、もっと、ゆっく、ゆぼっ!」 そのゆっくりたちを部員は蹴り飛ばすなり、放り投げるなどして退かしていく。 「どうじで、どうじでまりさたちがこんなめに、まりさは、まりさはおさだったのにぃ……」 成体ゆっくりたちは、それぞれ身体の痛みと、心の痛みに涙していた。 ――このゆっくりたちは、元は野良、野良というより野生に近く、この空き地に暮らしていたゆっくりたちだった。 広い空き地で、草や虫を採り暮らしていた。 開発に忘れ去られた土地であり、何代も何代もゆっくりと暮らしていた。 たまにゲスが生まれたり、人間の子供に殺されたり、夢見たゆっくりが旅立っていったりしたけれど、問題なく実にゆっくりしていた。 しかし、そんなある日、ゆっくり築いてきた平和は――ぽっくり死んだ。 近くの高校の野球部が、練習場所としてこの空き地を借りることになったからだ。 その野球部は涙するほど弱小の部活だった。 地区大会でも一回戦勝てれば良い方、三回戦なんて夢のまた夢、そんな部活だった。 それだけならまだ良かっただろうけど、その高校は他の部活が強かった。 サッカー部、バスケ部、テニス部、ラグビー部などなど、軒並み強い部活が集合していた。 その為、野球部にグラウンドの使用権はなかった。 まともな練習場所もなく、部費も少ないから市営グラウンドなんか借りれる訳もなく公園などで細々練習していた。 しかし、監督がある時、この空き地を見つけて持ち主と交渉して使わせてもらう事になった。 普段見ることのない人間にゆっくりたちは戸惑い、ゆっくりの戸惑いを気にせず部員たちは草を刈り出した。 練習する為の場所を最低限整えようと、皆で汗を流していた。 最初は不気味に思っていたが、部員たちが攻撃などをしてこないので捨て置いたのだけれど。 草を刈っていたとき、ゆっくりの巣を見つけた部員たちは、迷わず排除した。 ダンボールを横倒しにした巣を持ち上げ、潰しゴミ袋につめた。 それに激昂しゆっくりたちは部員に襲い掛かった、しかし当たり前に人間VSゆっくり勝てるハズもなく次々捕らえられ潰された。 最初は片っ端から潰していたけど、監督の提案でゆっくりを生かして使うことに決めた。 部費の少ない野球部だ、使えるものは使ってみようという発想だった。 その日からゆっくりたちの地獄は始まった――。 ……。 …………。 『ほらっ、次いくぞ!』 『うぃっす!』 バッターボックスに立って、バットを構える部員に横合いから監督が山なりに優しくボールを投げる。 そして直ぐに。 『んじゃ、センター!』 打つ方向を指定する。 『っ!』 部員は必死に打つ角度、力の入れ具合を調整しながら言われた場所にボールを運ぼうと打つ。 ボールはややずれたけど、大体センターに転がった。 『へへ、やりぃ!』 『笑ってないでお前はファーストいけいけ!』 『うーっす!』 打った部員はガッツポーズをして、一塁に向かう。 そして一塁を守っていた生徒は二塁へ、二塁の生徒は三塁へ、と言った感じで押し出されていく。 ゆっくりたちはと言うと……。 「ど、どこなの!?」「でてくるのぜぇ! ボールさんいますぐでいいのぜ!」 「はやくでてきなさい! かくれんぼなんていなかものだわ!」「さっさとでてきね! じゃないとおちびちゃんがぁああ!!」 守備陣が捕りきれずに、草むらに入ってしまったボールを必死に探していた。 全員が全員グラウンド整備という、普通のゆっくりなら一週間分の労働以上の疲れを身体に残したまま血眼でボールを捜していた。 40ほどの成体ゆっくりが必死に探してはいるけれど、草むらの部分はかなり広く、何より視界の狭いゆっくりは中々見つけられない。 同じ場所をグルグル回っている個体も多い。 そんなゆっくりたちの近くにまたボールが飛び込む。 「ゆひっ!?」「ま、またなの!?」 「まださっきのも、そのまえのも、そのまえの、そのまえのも、ずっとまえのも、もみつかってないのにぃ!」 『ほらさっさとしろよゆっくりども! 早くしないとお前らのガキの番になっちまうぞ!』 『ウチはボールめっちゃ少ないだからよぉ!』 「は、はいぃいい!!」「すぐにさがすのぜ!」 「はやく、はやく!」「むきゅ、あ、あったわ! いっこあったわ!」 「でかしたのぜぇぇえ!」「はやくそれを……ゆっ!?」 『お、もっぱついったぞー、次からお前らのガキだからな』 「「「「「ゆぅううううう!!!??!」」」」」 部員の言葉にゆっくりたちは慌てふためく。 「む、むっきゅぅ! は、はやくもっていかないと!」 「ぱちゅりーじゃだめなのぜ! まりさにまかせるのぜ!」 「まりさよりちぇんのがはやいんだよー!」 「そんなのいいから! れいむにかしてね! おちびちゃんが!!」 ゆっくりたちが何やら争っているころ……。 『ん、ボール終わり、次からゆっくりだから思いっきりなー』 『うぃーっす!』 「なにしゅるのぉ!? れいみゅにさわらないでね!」 ボールが尽きたので、監督は練習前にマネージャーと準備したラップに包んだ子ゆっくりを掴む。 また赤ちゃん言葉の抜け切らない、野球ボール大のゆっくりを掴み、ボールと同じようにバッターに軽く投げる。 それを追うようにゆっくりたちは何故かボールを持ったまりさを筆頭に10匹前後で必死に跳ねてやってきていた。 距離にして数メートル、見つけたボールを必死に運んで着て。 「にんげんさん! ボールさん をもって 『サード!』 ゆ?」 「おしょらをとんでるみ、ゆびょぶべっ!!!」 目の前でラップに包まれた子れいむが、バットにぶち当たり、ラップの内部を真っ黒にしながら飛んでいくのを目撃した。 ボールを咥えていたまりさは、呆然としながらポトっとそれを落とし、落としたボールはゆっくり転がり、見事に監督の近くに。 『ん、やっとか、早くどんどん探せよ、ほれ、レフト!』 『うぃっす! ぁぁあ、飛びすぎた!』 ゆっくりたちが必死になって探してきたボールは再び草むらに、これによりボール0で再び監督はラップ子ゆっくりを掴む。 「やめなしゃぃいい!! はなしちぇ! はなしなしゃいいなかものみょおぉおお!!!」 「あ、ありすのおちびちゃん!?!?」 「れいむのかわいいかわいいおちびちゃん!?」 どうやら、監督が掴んだ子ありすは、ボール運びの付き添いで何故かやってきたありすとれいむの子供らしかった。 しかし、当たり前にそれで止める訳もなく、監督は軽い調子でラップ子ゆっくりを投げる。 『ん~、ファースト!』 「ありしゅの おおぞらでびゅ、ゅにゅるぼ!?」 「「お、おちびちゃぁぁぁぁあん?!?!」」 内部をカスターどで染めたラップは、あまり飛ばずに、べちょっと落ちる。 「おちびちゃん!?」 「おちびちゃんおへんじして! ほら、ママがとかいはなぺーろぺーろしてあげるわ!」 れいむとありすは、泣きながら既に死んでいる子ありすに話しかけ、必死にラップの表面を舐める。 しかし、そんなものは意味なんてなく、部員からしたら邪魔でしかなく……。 『邪魔っ、ただでさえ邪魔なんだから消えろ、さっさとボール探してこないとてめぇらの飾り全部燃やすぞ!?』 「「「「ゆぴぃいいい!!!?!」」」」 部員の言葉に成体ゆっくりたちは怯え、疲れた身体に鞭打って草むらに戻ろうとするが。 「おちびちゃん! はやくめをさましなさい! おねぼうはとかいはじゃないわ!」 「ゆぅ、しかたないね! れいむが おはようのうたを うたうよ!」 れいむ、ありすの番は未だに我が子の死を受け入れられないのか、ラップの中のカスタードに向かって必死に声をかけていた。 それを見て、ゆっくりたちは焦る。 今は取り上げられているお飾り、あれがないとゆっくりは死も同然。 それを燃やされ壊されると言われたのだ、当たり前に焦る。 なのに、れいむとありすはその言葉すら聞こえないのか、必死に意味のない行為を繰り広げていた。 無論、その間も子ゆっくり製のラップボールは消費されていく。 「おちびちゃん! はやくおきてね!」 「まったく、おちびちゃんはどっちににたのかしら?」 「れいむ、ありす! はやくいくのぜ!」 二匹に、まりさが話しかける。 他のゆっくりは既に草むらに向かって跳ねて行っていた、賢明な判断と言えるだろう。 「ゆっ、おさ、ちょっとまってね、おちびちゃんがなかなかおきなくて」 「ふだんはとってもとかいはよ? でも、たまに いなかもの になっちゃっ 「いいからいくのぜ! もう そのおちびはしんでるのぜ!」 ゆぅ? なに、いってるの?」 長、群れがあった頃は長であったまりさの言葉を聞いても、れいむとありすは、訳が分からないといった表情を見せる。 「そのおちびはもう、しんでるのぜ!」 『ライト!』チェンハ ツイニ オソラモ ユビュっ! 「なにってるの? おちびちゃんはおねぼうなだけだよ?」 『せか、いや、レフト!』タシュケテェェエ!! ユボブ! 「ほら、おちびちゃん、おさもおこってるわよ? はやくおきなさい?」 『あー、セカンド!』ユフン! ジェンジェン コワクナ ブジュボ! 「いいから、いくのぜ! おかざりまでうしないたいのかぜ!?」 『ファースト!』レイム ノ ヒッサツ! ワサワサパーン ユゴキュ! 「う、うう、うううう、お、おさ、おさぁあ、おちびちゃんが、おちびちゃんがぁぁあ!!」 『もいっちょファースト!』レイミュ ニ ヒドイコト シュリュ ユボッ! 「わかってるのぜ……いつか、ここをでて、ゆっくりするのがいちばんの とむらいなのぜ」 「おさ、おさ、おさぁぁぁああ!!」「ゆわぁぁぁあああん!!」 三匹が三文芝居をしている直ぐそばでは、どんどん子ゆっくりが死んでいたが。 自分たちしか頭にない、ゆっくりは気付かなかった。 そうこうしている内に、練習は終了した。 部員たちは整備体操に入る。 『おら、ゆっくりどもゴミを早く拾ってこい!』 そして監督はゆっくりたちをどやす。 ここで言うゴミは、ラップに包まれた子ゆっくりたち。 ゆっくりたちは自分の子供の死に涙しながら、それを集めてくる。 疲れ悲しみながらの作業なので、実に緩慢としいている。 しかし、遅ければ部員たちの機嫌を損ねてしまい。 『おっせーんだよ! ゴミくらいさっさと集めろよ!』 と、怒鳴られるゆっくり。 『ほら、手伝ってやるよ! 口あけろ口!』 「やべべ!! ばいらない! ぞんなにばいらな、ゆご!」 『ほら、入るじゃん、よし、ごーっ!!』 「ゆびゅるべぇぇ!!!」 口に、ラップ子ゆっくりを詰め込み蹴り飛ばされるゆっくり。 「ていっせいしなさい! おちびちゃんはゴミなんかじゃないわ!」 『は? ゴミだろ、これ……』 「おちびちゃんは、おちびちゃんはありすのたいせつなっ、ゆびゅぅ!?」 『ゴミをありがたがんなよ、ゴミ』 食って掛かって適当に痛めつけられるゆっくり。 様々いる、勿論死ぬものもいる。 それでも、ボール代わりの子ゆっくりを量産する為に定期的に交尾を強制されて、大半がボールで死んで。 残りは労働と、ストレス解消のゆっくりとなり死ぬ。 『んじゃ、俺らはいくから放課後までに全部ボール集めておけよ』 『あと、ラップからゴミだしておけよ、そしたらそれ食って良いから』 『一人でも逃げ出したら全員飾り燃やして殺すからなー』 『いつも通りのこと全部やっとけよ』 「ゅ、ひぃ……」「やっど、おわっだぁ」 「おちびちゃん、ちぇんの、かわいい、おちびちゃん」 「いだぃい、どぼじで、れいむ、かわいいから?」「まりさの、まりさの、はがぁ……」 去って行く部員の後ろで、成体ゆっくりたちは息も絶え絶え、心も身体もボロボロで倒れていた。 しかし、倒れている時間はない、直ぐにでも動き始めないと数時間後に部員がやってきて酷い目に合わされるのも知っている。 その為にはまずは、子ゆっくりの死体を食べて栄養にしないといけない。 「なんで、なんで……」「でも、これしか、たべるものないし」 「おちびちゃんにも、ごはんさんあげないとだから」 元は虫や草を食べていたが、子ゆっくりの死体というある種の甘味を与えられ続けてここのゆっくりたちは、元の食生活に戻れなくなっていた。 その為、集められたラップから子ゆっくりを取り出し、死臭に気が遠くなりながら租借する。 皆が皆甘味を食べながら、死にそうな顔をする。 そして全員が祈る。 いつの日か、皆で再び幸せに暮らせる日が来ることを。 そして全員は知らない。 数週間後の大会で、ボロ負けした部員たちの八つ当たりで全員殺されることを。 知らないからこそ、今はただ祈る。
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3290.html
『無敵のゆっくり』 33KB いじめ 制裁 パロディ 自業自得 駆除 ゲス 独自設定 ナナシ作 軽めです *注意 虐待は軽めです。 テンプレかつパロディな軽めの内容です。 過去作品のキャラが出てきますが読んでなくて全く問題ありません。 これはむかしむかしのお話し。 「ありゃま、こりゃまた随分派手にやられちまったなぁ」 「まったくだぜ。まさか夜襲をしかけてくるとはね、正直甘く見てたわ」 ここはとある村。 その村の中にある畑にて、村人たちがやれやれといった様子で話をしている。 一体何の話かと言うと、その内容は目の前に広がっている畑の惨状についてだ。 村人たちが今いる畑は酷い有様であった。 畑内は何者かが大挙して押し入ったように踏み荒らされており、肝心の作物もまたそのほとんどがその何者かによって齧られたりして、 ボロボロになっている。 特にいやらしのは、齧られた野菜が完食されてない点だろう。 一度口をつけたならばせめて全部たべ切ってくれればいいものを、これをやった犯人たちは、ちょっと齧ったらすぐ他の作物に手をつけているのだ。 まるでここにある作物は、自分たちのものだと主張し唾をつけるかの行為である。 こうして傷物となった作物は当然出荷できない。勿体ないことこの上ない行為である。 「しっかしまー、どうすっかねえこりゃあ。 今回はそれ程大きな被害は出なくてすんだけど、今後もこんな事が続くんじゃたまったもんじゃねえわな」 「四六時中畑を見張ってるわけにもいかねえし、案山子や簡単な柵くらいじゃ意味ないからな。 こりゃもう、山に入って直接やっちまうほかねえだろ。 余計な仕事増やしやがって、ほんと奴らには困ったもんだぜ」 畑の現状を前にして、今後の相談をする村人たち。 村人たちが言っている「奴ら」、それがこの畑を荒らした首謀者であり張本人だ。 その奴らとは、もちろん言うまでもなくゆっくりのことである。 そしてこの話のきっかけは、数日前にさかのぼる。 これは数日前の村の昼下がりの出来事である。 ゆっくりたちは前触れなく、突然に大挙して村へとやってきた。 どうやら、この付近の山に住んでいる連中がある程度まとまって来ているらしく、結構な数である。 いったい何事かと困惑する村人たちを前にして、 「むきゅ!このむらのだいひょうとはなしがしたいわ!よんできてもらえるかしら!」 えらそうにふんぞり返り、命令するこの集団のリーダーらしいゆっくりのぱちゅりーと、その取り巻きであろう大量のゆっくりたち。 それらをを怪訝そうな表情で見下ろす村人。 何やら険悪な雰囲気があたりに漂う。 少なくともゆっくりたちは、にんげんに対してはいい感情を持っていないように見える。 そしてそんな態度を取られて、ニコニコしているほど村人たちも寛大ではない。 と、そんな嫌なムードの中、やって来るこの村の村長。 村長はやってくるなり、ゆっくりたちに向かって乱暴に言い放った。 「おう、何だお前ら、突然ぞろぞろとやってきてよ。 こっちはいろいろと忙しいんだ、一分やるからさっさと言いたいこと言って失せな」 「むきゅ!いきなりごあいさつね!まったくにんげんはうわさどおりゆっくりしてないわね! まあいいわ!ぱちゅたちのようっきゅうは、かんたんよ! あなたたちが、ひとりじめしているおやさいを、ゆっくりたちにもわけあたえなさい! にんげんだけが、おやさいがかってにはえてくるゆっくりぷれいすを、ひとりじめしているのはふぇあじゃないわ! とうぜんそれはゆっくりも、えるけんりがある! なにもぷれいすをよこせとか、おやさいをぜんぶもってこいとか、いうつもりはないわ! ただかってにはえてくるおやさいを、はんぶんわけてほしいだけよ!かんたんでしょ! これはせいっとうなけんりよ!わかったらさっさともってきなさい!」 キリッ!とした表情で、まるで何かの条文を読み上げる裁判官のように堂々とした態度のぱちゅりー。 その自信に満ちた態度からは、まさか自分の要求が拒否されるとはつゆとも考えていないであろうことがうかがえる。 だが村長はそんなぱちゅりーを一瞥すると 「話はそれだけか?じゃあとっとと帰りな。 さっきもいったがこっちは忙しいんだ、まったくとんだ時間の無駄だったな」 話はこれで終わりだ、とでも言うようにぱちゅりーたちから視線を逸らし、そのまま帰ろうとする村長。 「なっ!ちょっとまちなさい!ふざけないで!にげるき! しぜんのめぐみをひとりじめなんて、くそにんげんはどれだけごうまんなの! このせかいは、にんげんたちだけのものじゃないのよ! いいかげんに……むぎゃぼほおおおおおおおおお!」 リーダーぱちゅりーは最後まで喋ることができなかった。 村長が振り向きざまに、ぱちゅりーを軽く蹴飛ばしたからだ。 「ゆゆ!ぱちゅりー!」 「なにするの!ゆっくりできないよ!」 「りくつでかなわないとなると、ぼうりょくにうったえるきなの!とんだいなかものね!」 リーダーのぱちゅりーが蹴飛ばされたとなるや、今まで黙っていた取り巻きのゆっくりたちもギャーギャーと騒ぎはじめる。 だが、 「黙りやがれ!このクソ袋どもがぁあ!」 「「「ゆぴいいいいいいい!」」」 村長のはなったド迫力の一喝によって、恐怖にすくみ上がるゆっくりたち。 「おい、よく聞けよクソ袋ども! ここでテメェらを皆殺しにすると、後で片付けるのが面倒臭えから、見逃してやるって言ってるオレの慈悲がわからねぇのか? ぐだぐだ言ってないで、十秒以内に消えな。そして二度とそのふざけた面を見せるんじゃねえぞ! 次にこの村でそのマヌケ面見かけたときは、問答無用で潰すからな!わかったな!」 「むっ、むぎゅうう!で、でもおやさいはかってに……」 まだ何か言いたげの様子のリーダーぱちゅりーだったが、 「あ゛あ゛ん!」 「ゆひぃ!」 村長に一睨みされると、大人しく引き下がった。 いかに愚かなゆっくりと言えど、これ以上なにか言えば本当に命が危ないということは、 少なくとも人間との戦闘は避けられないということは理解できたらしい。 それくらい圧倒的な暴力の気配が、この村長からは放たれていた。 そもそもそもリーダーぱちゅりーは戦いにきたのではなく、人間たちが独り占めしているお野菜を渡すよう要求をしにきただけなのだ。 取り巻きの連中にしたってそうだ。 ぱちゅりーについていけば、お野菜が沢山食べられるというお気楽な気分でついてきた者がほとんどなのだ。 そんな連中が、今ここで実際に痛い思いをしてまで人間たちと一戦交える覚悟や根性を持ち合わせているわけがなかった。 「むっ、むぎゅ!みんな、しかたないわ!ここはいったんひきさがりましょう!」 「ゆっゆゆ!そうだね!それがいいよ!」 「こっ、こわいよー!」 「ゆっくぢできないいいい!」 沈痛な面持ちで、ぞろぞろと波が引くように帰っていくゆっくりたち。 それを黙って見送る村の人間。 やがて、ゆっくりたちの姿が見えなくなった頃、一人の村人が村長に話しかけた。 「いいんですかい?奴ら返しちまって? あのまま潰しちまったほうが、後腐れがなくてよかったんじゃないかと思うんですが?」 「あの場にいたのが、山にすんでるゆっくり全員だったらそうしただろうな。 だが、今来た連中は、山のゆっくりたちのほんの一部だろうよ。 この場で潰しても、残りの連中はまたやってくることになる、連中はすぐ数を増やすしな。 んでもって、いちいち来るたんびに潰してたら面倒くさくてかなわねぇだろ。 だったらここで強固な姿勢を見せておいて、それを帰って他の連中に伝えてもらったほうがまだいいってわけだ」 「はぁ、なるほど。でも奴ら、そんな物分りのいいような連中ですかね。 何かまたやってくるような雰囲気でしたぜ」 「あぁ、オレもそれは感じたよ。まあ何だな、もし来たら来たでしょうがねぇさ。 そのときは面倒だが約束通り潰してやるとするさ、やって来た連中も山に残ってる連中も全部な」 村長は面倒臭そうに山の方を見つめる。 「一斉駆除ですかい、まあそれしかないっすよねやっぱり。 でもゆっくりの山狩りは労力の割りに、得るものがなんもないからできるだけやりたくないんっすよねほんと。 あいつら全滅させたと思っても、いつの間にかすぐ元の数に戻るし」 やれやれと首をふる村人。 「こればっかりはぼやいてもしかたねえさ。ある意味自然災害みたいなもんだからな。 とにかく奴らがこれであきらめることを祈だけさ」 「それもそうっすね」 そうして、互いに顔を見合わせて溜息をつく村人と村長であった。 そしてそれから数日後、ゆっくりたちは予想を裏切ることなく再び村へとやって来た。 しかも村が寝静まった夜に、闇に乗じてである。 正面突破は難しいと考えたのか、なんとゆっくりたちは深夜に畑に侵入し、野菜を食い荒らすという暴挙に出たのだ。 村人たちは、深夜という悪条件に加え、荒らされた畑は村から最も遠いところにあった(つまり一番山に近い位置) ためにゆっくりが畑を荒らしている最中に察知することができなかったのだ。 その結果がこの無残な畑の有様である。 こうして一度野菜の強奪に成功した以上、味をしめたゆっくりたちは何度でもやってくることだろう。 当然放っておくわけにはいかない。 やることは決まっている。ゆっくりの山狩り、一斉駆除だ。 「よーしみんな聞いてくれ!」 荒らされた畑を前に集まった村人たちに対して、村長がパンパンと手を叩き、みなの注目を集めながら言う。 「知っての通り、オレたちの村の畑がゆっくりたちに荒された。 やつらは、夜中にコソコソとやってきて、オレたちが育てた作物をメチャクチャにしていきやがっわけだ。 みんなそれぞれ仕事もあって忙しいだろうが、これを放置しておくわけにはいかねえ。 明日、みんなで山に入ってゆっくりたちの一斉駆除を行うことにする」 村長の宣言に、集まった村人たちはうんうんと頷いている。 「よし!オレが言いたいことは以上だ。それじゃあ各自かいさ……」 村長が言い終わろうとしたそのとき。 「なあおい、ちょっとまってくれよ!」 突然村人たちの中から声が上がった。 「こんなことするのは無駄な労力だとは思わないか? もっとよく考えてみようぜ!」 声の主は言い続け、みなの視線がその人物に集まる。 その声の主は、何とおっさんやじいさんばかりの集団には不釣合いな若々しい少年であった。 「あぁ!なんだガキ、何か文句でもあるのかよ」 「大ありだ、じじい。一斉駆除なんてバカげたまねはやめろっつってんだよ」 少年は村長に凄まれても、まったくひるむことなく言い返す。 「バカはテメェだガキが!何だおい!ひょっとしてゆっくりに同情でもしてんのか? 駆除するのは可哀相ってか!そういうこと言うのは、都会の何の現状も知らないババアだけで充分だっての!」 「アホかじじい!誰もそんなこと言ってねーだろうが!話を最後まで聞け! 別にゆっくりが可哀相だとか、命は平等とかそういった寝ぼけた話じゃねえんだよ。 ただそのやり方は非効率的だって言ってんだボケ!」 少年は語りだす。 「ゆっくりのことは大体、本を読んで理解した。 それでわかったんだが、主に野生のゆっくりたちはさ、人間が育ててる野菜とかは勝手に生えてくると思ってるんだよ。 だから奴らは今回のことを悪いことだと思ってないんだよ」 「それがどうしたってんだ。 奴らがどう思ってようと、それはオレたちに関係ねえだろが」 「大アリだっての。 いいか、ゆっくりたちの主張は、勝手に生えてくるものを独り占めしてて許せないってものだ。 つまり、俺たちのものを強引に奪う気はないってことなんだよ。 だかその認識を正してやればいいんだ。 ゆっくりたちに村の野菜は勝手に生えてこない、それは人間が育てているものだって、しっかり理解させるんだ。 そうすりゃ、こんなことが起きるたびに一斉駆除なんて面倒なことをしなくてすむようになるし、ゆっくりも無駄死にしなくなる。 お互いに特をするわけだ」 「はっ!そう上手くいくかよ」 少年の説明を鼻で笑う村長。 しかし少年はなおも食い下がる。 「絶対上手くいくさ、奴らだって言葉を話すんだ。 きちんと理論立てて説明すればわかるはずなんだ。 それを証明するために、オレが今から山に行って奴らを説得してくるよ」 「ふん、だったら好きにしな」 「ああ、そうさせてもらうぜ!」 言うが早いか、少年は山へ向かって駆け出していった。 それを黙って見送る村長。 しばらくすると、いつもの村人が村長に話しかけてきた。 「あー、いんですかい、アイツを行かせちゃって」 「相手はゆっくりだ、別に危険はないだろ」 何か問題あるのか?という言う風に答える村長。 「いやいや、そういう意味じゃなくてですねぇ。 なんっていうかその、アイツみたいな子どもにとって、 ああいうタイプのゆっくりたちは、あんまりいい影響を与えないんじゃないかと思いましてねぇ」 村人はやや不安気な表情だった。 しかし村長は特に気にした様子もない。 「そうかな、オレは案外これはいい機会かもしれねえと思ってるんだがな。 アイツは年の割りに頭がいいんだが、それゆえに世の中の全てが理屈で回ってると思ってる節がある。 まあ、そこはまだガキだし、この村にいる限りはそれでもいいだろう。 だがな、やがては村を出て行き、都会に行こうって若者がそんな頭デッカチな考えじゃ危なっかしくてしょうがねえ。 ここらで軽く一つ、人生の暗部をゆっくりで経験しておいてもいいかもしれないんじゃねえかと思ってな」 「はぁ、なるほど。 確かにそういう意味じゃあのゆっくりたちは適任かもしれませんねぇ」 村人が頷く。 「だろ? まあ若いうちに何でも経験してみればいいのさ。 失敗しようと成功しようと別にかまわしねえ、いやむしろ失敗したほうがいいくらいだ。 そこから学べることのほうが多いわけだしな」 そんなことを呟きながら、村長は少年が走り去った山のほうを眺める村長であった。 そして数刻後。 「むきゅ!くそにんげんが、いったいぱちぇたちになんのようかしら!」 山の山頂付近にて、少年はゆっくりたちの集団に囲まれていた。 ゆっくりの陣営に人間が一人でやってくるという、前回とは逆のシチュエーションにより、 リーダーのぱちゅりーはやたら強気の姿勢である。 がしかし、そんなゆっくりたちの態度に少年はまったく臆した様子はない。 少年は、フンと鼻で笑いながら大仰にゆっくりたちに話しかける。 「話ってのは他でもない、テメェらが持ってった野菜のことだよ」 「ゆゆ!なんのこと!れいむ、おやさいさんを、ぷれいすにまでいって、むしゃむしゃしたりしてないよ!」 「そうよ!くそにんげんにみつかるとやっかいだから、わざわざよなかに、たべにいったりしてないわよ!」 「へんないいがかりはよすんだぜえ!べつにきょうも、よなかにむしゃむしゃしにいこうとか、おもってないんだぜえ!」 野菜の話が出たとたん、ガヤガヤと騒ぎ出すゆっくりたち。 「むきゅ!みんなおちついて!ぱちぇたちは、べつにわるいことをしたわけじゃないわ! だからむねをはっていればいいのよ!」 騒ぎ出すゆっくりたちを、リーダーぱちゅりーが静める。 どうやら自分たちは何ら非を犯してないのだから、堂々としていればいいというスタンスらしい。 だがそれに少年は反論する。 「悪いことだと思ってないなら、何で夜中にこっそりと来るようなマネをしたんだよ。 堂々と昼間に来りゃいじゃないか、それをしないってことはなにか後ろめたい気持ちがあるからなんじゃないか?」 「むっきゅーう!なにいってるのよ! そうしようとして、じゃまをしているのはくそにんげんのほうでしょ! まったく、かってにはえてくるおやさいをひとりじめして! だからぱちぇたちは、しかたなくよなかに、たべにいくことになったんでしょうが!」 「「「そうだそうだ!」」」 「ふーんなるほどね、そういうことか」 少年は納得した。 彼はゆっくりたちが夜襲を仕掛けてきたことについて、もしかしたら、 ゆっくりたちは既に、野菜が人間の物であると理解していて、それ故にコソコソと夜にやって来た可能性もあると考えていたのだ。 もしそうだった場合、少年がこれからしようとする行為は意味のないものとなる。 何故ならば、それを罪と知ってなお行おうとする者たちに、その行為はいけない事だと諭すことは無駄だからだ。 しかしやはり実状は違ったようだ。 ゆっくりたちが夜にやって来たのは、人間に見つかって邪魔されないようにするためであり、ゆっくりたちは相変わらず、 お野菜は勝手に生えてくると思い込んでいる。 そして当然それを持ち出すことに何ら罪悪感を感じていない様子であった。 「あのさあ、オレがわざわざここにやって来たのは、お前らの間違いを正すためなんだよ」 「むきゅ!まちがい?このけんっじゃであるぱちぇがまちがっているというの!」 「ああ、そうだよ。 まずお前らの言っている『お野菜は勝手に生えてくる』って認識が間違ってるんだよ。 おれは、それを伝えるために来たのさ」 「むっきゅー!いったいなにをいいだすかとおもえば、おやさいはかってにはえてこないですって! ばかもやすみやすいみいいなさい! これだから、にんげんはゆっくりしてないのよ!」 「あー、やっぱりそうなるよな。 まあいいさ、それじゃあお前らの主張が間違ってる教えてやるからさ、 何で『お野菜は勝手に生えてくる』て思うのか言ってみなよ」 「むきゅ!のぞむところよ!いいきかいだわ! みんな!このおろかなくそにんげんに、おやさいはかってにはえてくるっておしえてあげなさい!」 「「「ゆっくりりかいしたよ!」」」 こうして、少年とゆっくりたちの間で、『村の畑にあるお野菜は勝手に生えてくるかどうか』という議題に対して、 『お野菜は勝手に生えてこない』という少年の主張をめぐる議論がはじまったのであった。 「ゆゆ!おやさいはかってにはえてくるんだよ!だからそれはみんなのものだよ!」 事実に対して仮定を持ち出すれいむ。 「いや、残念ながらそうじゃないんだよ。 お前たちがお野菜が勝手に生えてくるゆっくりプレイスと言っている場所は、人間の言葉で言う畑って場所でね。 元はただの土地だった場所を、一から耕して、種を植えて、毎日世話して、それでようやく野菜が生えてくるんだ。 人間が苦労して一から作りだしたものだからそれは人間のものだろう?」 少年は丁寧にゆっくりたちに答えた。 「ゆゆ!そんなこといったって、かってにおやさいがはえてくることだってあるはずだよ!」 ごくまれな反例をとりあげるまりさ。 「いや、たしかにその可能性が0とは言わないよ。 でも村の畑にある野菜は全て人間が育てたものさ、決して勝手に生えてきたものじゃない。 ごくごく稀に勝手に生えてくるお野菜があったとしても、それによって村の畑の全ての野菜が勝手に生えてくるということにはならないさ」 少年はこのゆっくり、結構上手いところ指摘するなと思いながら答えた。 「いまはそうかもしれないけれど、きっとしょうらいは、おやさいさんはかってにはえてくるようになるにちがいないわ!」 自分に有利な将来像を予想するありす。 「いや、そんな未来のこと言われても……。 たしかに将来的にはどうなるかなんて100%の断言はできないがね。 でもそれは逆に言えば、現時点ではおやさいが勝手に生えてくることは無いって、暗に認めるようなものんじゃないの」 少年は余裕の表情で答えた。 「むきゅ!いいかげんにしなさい!おやさいさんだって、ゆっくりのために、かってにはえてきたいとおもっているのよ! きっとそうにちがいないわ!ぱちぇにはそうみえるんだから!」 主観で決め付けるぱちゅりー。 「いや、そんな自分はそう見えるもんとか言われて、それってただの個人的感想じゃん。 事実とは何の関係もないし、そもそも野菜がどう思ってるとか関係ねーだろうに」 青年はちょっとムッとしながら答えた。 「ゆっくりのせかいではねぇ!おやさいさんがかってにはえてくるのはじょうしきなのよ! いなかもののにんげんにはわからないとおもうけど、とかいのにんげんさんだって、きっとそういうわ! そんなこともわからないの!」 資料を示さず自論が支持されていると思わせる発言をするとかいはありす。 「いや、そんなゆっくり内のでの常識やら、共通認識やらを持ち出したって事実は変わらないよ。 それに都会とか田舎とか関係なく、そんな馬鹿げた認識は人間の間では存在しねえよ。 勝手に事実を捏造するのはよくないな」 少年はやや不機嫌になりながら答えた。 「みょん!このやまさんに、たっくさんはえている、くささんがめにみえないのかみょん! おやさいだっておなじだみょん!ほおっておいてもかってにはえてくるんだみょん!」 一見関係ありそうで関係ない話を始めるみょん。 「いや、その辺に生えている雑草と、村の畑で人間が育ててる野菜は全然違うものでしょ。 違うものを同じ次元で語っちゃだめでしょうが」 少年はいつになったらこの問答が終わるのだろうかと、ちょっと心配しはじめながら答えた。 「わかるよー、ちぇんはしってるんだよー! にんげんがおやさいをひとりじめするために、うそをいっているんだねー!」 陰謀であると力説するちぇん。 「いや、バカなことを言うんじゃねえよ。 これが人間の陰謀だっていうのなら、その証拠を持って来こなきゃ話にならないよ。 じゃないと単なる被害妄想だぞそれは」 少年はひょっとして、自分はとんでもなく不毛なことをしてるんじゃいかと思いながら答えた。 「ゆっぴょろおーん!にゃに、おやちゃいごときにまじになっちゃちぇるにょおおおん! びゃかなの、ちぬのおお!」 知能障害を起こす足りないれいみゅ。 「いや、もはや理由ですらないだろそれ、まずお前が死んでね」 少年はゆっくりに対して明確に嫌悪を抱きながら答えた。 「だいたいにんげんは、なんでもかんでもひとりじめして、あさましいんだよ! おやさいがかってにはえてこない、なんていうくそにんげんは、くずのしょうこだよ!げんじつをみてね! そしてちょっとはじぶんのみにくさを、じかくしてね!」 自分の見解を述べずに人格批判をするでいぶ。 「だからなんでそれが、お野菜が勝手に生えてくる理由になるんだよ。 仮に人間がくクズだったとしても、それは野菜が勝手に生えてくることと何の関連性もねえだろうが。 せめてなんらかの見解を言えよ」 少年はもはや完全に呆れながら答えた。 「ゆゆ!けっきょくおやさいさんが、ゆっくちのために、かってにはえてくるようになればいいんだじぇえ! これでかいっけつなのじぇえ!まりちゃはてんっさいなのじぇえ!」 ありえない解決策を図るまりちゃ。 「いや、まあ、うんそうだね。たしかにそうなれば解決するね。 で?お野菜が勝手に生えてくる理由は?」 少年はもう疲れて、投げやりに答えた。 「おやさいがかってにはえてくるなんていう、くそにんげんはゆっくりできないね! ゆっくりできないにんげんがいうことが、ただしいはずがないよ!」 レッテル貼りをするれいむ。 「いや、ゆっくりできない奴っていう称号は、お前らの中では信用に値しない概念なんだろうが、 そもそも議論の場ってのは、相手の立場や肩書きを考慮に入れず、純粋に意見だけを考えるところだぞ。 こういう場限定では、ゆっくりできなかろうが、右だろうが、そんなものは一切関係ないんだ。 くだらねぇレッテル貼りで相手の意見を封殺するのは、もっとも忌むべき思考停止に他ならない。 そして当然その主張は、お野菜が勝手に生えてくることと何の関係もない」 少年は疲労の中、ゆっくりに対する怒りを確かに感じながら答えた。 「そもそもくそにんげんがいけないんだぜえ! まりささまたちに、おやさいをわたさいないから! さっさとおやさいもってこおおおおおい!」 決着した話を経緯を無視して蒸し返すゲスまりさ。 「いや、それさっき終わった話だよな。 それを今することになんか意味があるわけ?」 少年は投まだ続くのかよ、と思いながら答えた。 「んほおおおおお!いなかものはしらないだろうけど、おやさいといってもいろいろなしゅるいがあるのよおおおおお! なかに、はもりにはえてるものだってあるのよおおおお!くそにんげんは、ほんっとうべんきょうぶそくねえええええ!」 細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させようとするレイパーありす 「いや、だから今は野菜全般の話じゃなくて、村の畑の野菜が勝手に生えてくるかどうかの話だっつってんだろ。 いい加減本質から外れた意味のない粗探しはやめろよ」 少年ははこの行為の無意味さを感じながら答えた。 「むっきょきょきょきょ!くそにんげんはなにもわかっちゃいないわね! おやさいがかってにはえてくることをにんしきしないかぎり、にんげんにはえいえんにゆっくりはないのよ! そこんところ、りきゃいできる?できないでしょうねぇ!だってにんげんは、どうしようもないくらいばかなんですもの! それこそ、おやさいがかってにはえてこないなんて、いいだしちゃうくらいなんですからね! おお、おろかおろか!まったくおろかなにんげんに、ただしいちしきをつたえるのはつかれるわね!むっきょきょきょきょ!」 新しい概念が全て正しいのだとミスリードするリーダーぱちゅりー。 「……………」 青年はもう馬鹿馬鹿しくて、反論する気力はなかったので答えなかった。 すると、 「ゆゆ!くそにんげんがだまったよ!」 「むきゅ!どうやらぱちぇのするどいしてきに、ぐうのねもでないようね!」 「ゆっへっへっへ!ということは、まりささまたちの、かんっぜんしょうりなのぜえええええええ!」 「ゆおおおおおおおおおお!やったね!せいっぎはかつよおおおおおおおおおお!」 「これはとうっぜんのけっかだね!おやさいがかってにはえてくることは、すでにしょうっめいされているんだよ!」 黙っている少年を見て、次々と勝利宣言をするゆっくりたち。 それを無感動に見下ろす少年。 「…………なにこれ?」 呆然と呟く少年。 (負けた?オレが?何故だ? 別にオレがゆっくりたちに論破されたわけじゃねえぞ。 いや、それどころか反対に、ゆっくりたちの反論はことごとく論破していったはずだ。 どう考えても勝っているのはオレのほうで、負けているのはゆっくりの方はずなのになんでオレが負けたことになってるんだ?) 少年は自問する、どうしてこんな結果になっているのかを。 (いや、そもそもだ、オレはどうやったらこいつらに勝てるんだ? 混乱しているぞ、落ち着け、そして思い出せ、オレがやろうとしていたことは………そうだ! ゆっくりたちにお野菜は勝手に生えてこないことを理解させることだった。 つまり、ゆっくりたちがオレに言っていることを認め、反論をやめればオレの勝ちってことに……) 「ああ!そうか!オレはバカだ!」 突然叫び、頭を抱える少年。 (この勝負、ゆっくりたちは絶対に負けはないんだ。 こいつらは絶対自分たちの間違いを認めない、つまりいくら論破しても意味がないんだ。 オレがどれだけこいつらの間違いを指摘しても、こいつらは煽りや詭弁で延々と反論をくり返せば負けたことにはならない。 さらに悪い事に、その反論は正しく理にかなったものである必要はまったくない。 それがどんなにバカバカしく、矛盾に満ちたものでも、それが反論である以上オレはそれに答えなければならないからだ。 正しくない反論は、正しくないがゆえに簡単に、そして無限に作り出すことができる。 そうやって無駄な議論を延々と続け、そのうちオレが呆れて、または力尽きたりして沈黙すれば、今みたいに勝利宣言をすれば、 自動的にゆっくりの勝ちになる。 オレはこのゆっくりたちに絶対に勝てないんだ。つまり無敵。 この手の議論においては、ゆっくりは無敵の存在なんだ) 「クソ!なんて……」 (なんて不毛!なんて無意味な時間なんだ。 こんなバカげたことに労力を費やすくらいなら、まだ一斉駆除の方がよほど建設的じゃないか。 一斉駆除は時間と労力はかかるが、とりあえず今ある問題は確実に解決できるんだからな。 つまりは、じじいのやり方が正しかったってことになる。 ………そうか、じじははじめからこういう結果になるってわかってたんだな。 だからやってきたゆっくりたちと無駄な会話をせずに、さっさと駆除する方向へ話を持っていった。 そして、村のみんなもそのことをわかっていた……) 「ああ、なんてこったい。 何がゆっくりのことは本で勉強して理解しただ! オレは何もわかっちゃいねえじゃねえか!」 ダン!と地面を叩く少年。 少年はこのとき、自らの愚かさと浅はかさを痛感した。 「ゆゆ!くそにんげんがくやしがってるよ!」 「むっきょきょきょきょ!ようやくじぶんのまちがいにきづいたようね!」 「ゆぷぷぷ!にんげんごときのあさじえで、ゆっくりにいけんしようだなんてわらっちゃうね!」 嘆く少年をみて勘違いしたのか、ゆっくりたちが喜びだす。 「………帰る」 それを見て少年は、ゆっくりたちに何をするでもなく山を下りだす。 正直勝ち誇った態度のゆっくりに、思わず潰してしまいたいほど腹は立ったが、負けは負けだ。 それに今はもっと先にやらなければならないことが彼にはあった。 「すいません、オレが間違ってました」 村に帰ってくるガバッと村長に対し頭を下げる少年。 「…………いいんだ、頭を上げな」 それを見て怒るでもなく言う村長。 「お前は頭がいいからな、何で失敗したかはもうわかってると思う。 確かにお前の言うとおりよ、何でもかんでも話し合いで解決できるのならそれが理想だ。 だがな、残念ならが話しが通じない奴ってのは必ずいるもんだ」 村長は淡々と語りだす。 「人によって主義主張が違うのは当然だし、立場によって正義や悪のが違うのはあたりまえだ。 そういったことで延々と議論する分にはいい、たとえ議論が平行線になったとしてもそれは決して無駄ではないのだからな。 だがな、目の前で起こっている単純な事実や、明らかな真実さえも認められない連中とする議論は単純に時間の無駄だ。 こういった手合いは、自分たちにとって都合のいいものしか真実と認めない。如何なる理屈や説得も無意味なんだ。 そしてそいつらは議論のテーブルにつく資格を持ち得ない」 村長はここで一旦言葉を切り、山の方を見やる。 「今回村に現れたあの山のゆっくり連中がその典型だな。 無論ゆっくりの中にも話せばわかるような連中もちゃんといる。 が、今山にいる連中は違う、やつらはいわゆるゲスゆってやつさ。 奴らは自分が世界の中心だと思っていて、自分に都合の悪い真実の一切を認識しない。 あいつらは、別に野菜が勝手に生えてこないことを理解できないわけじゃない、 ただ単に、野菜が勝手に生えてきたと考えたほうが都合がいいからそう思い込んでるだけなのさ」 そこまで言い終えると村長は、ふーと息を吐き少年の目を見つめた。 「お前はこんなちっぽけな村で一生を終える男じゃねえとオレは思ってるぜ。 いつかはこの村を出て行くことになるだろうさ。 そうなった時、今回のゆっくりのような連中に遭遇することもあるだろう。 世界は広いからな、主義主張以前に、一切の話や理屈が通じないような連中はどんな場所にも必ず存在する。 だが怖れるな、その時はそんな連中無視しちまえばいいんだ。 奴らは得意げに勝利宣言することだろうよ、それこそゆっくりのように大声で自分たちが正しいのだと、 間違っているのは世界のほうだと喚き散らすことだろう。 はっ!結構なことじゃねえか、好きなだけ言わせておいてやれよ、そんなんじゃ結局誰の心も動かせやしねえんだ。 大事なのはそんな連中に付き合って無駄に時間を浪費しないようにすることさ。 そして、自分が向かうべき先はどこなのか、それを見失わないようにすることだ。わかったか?」 「はい!」 少年は村長の言葉にしっかりと頷いた。 「よぉし!いい返事だ!それじゃあちょっくら行ってくるとするかな!」 「え?」 ガラッと村長は外への扉を開ける。 するとそこには、村の男たちが集結していた。 みな登山用の格好をしており、手にはクワや竹やりなどといった武器を装備している。 ぶっちゃけ山狩りの準備万端の状態だった。 「なっ!ちょっと山狩りは明日の予定じゃ……」 驚いた表情の少年に村長は言い放つ。 「あぁ!畑荒らされただけならまだしもだ、もしお前が失敗して帰ってくるようなことがあれば、 それはうちの村の若いもんまで、くそ饅頭にコケにされたってことなんだぜ! そんなクズゆどもを一日だって生かしておけるかよ!なあ、そうだろみんな!」 「「「うぉぉおおおお!」」」 雄叫びを上げる村人たち。 「よーし!いくぞお前ら!今から山狩りだぁ!」 「「「ヒャッハァーーー!」」」 村長の合図と共に、武装した村人たちは我先へと山へと走り出した。 そのたくましい後ろ姿を見て、少年は涙した。 そして……。 「ゆぎゃあああああああああ!だすげでえええええええええええええ!」 「どじでえええええ!れいむたちなにもわるいことしてないいいいいい!」 「おちびちゃああああん!にげてえええええええええ!」 「ああ、うるせえな、ゴチャゴチャ言ってないでさっさと死んどけよ」 ブチョ! 「ゆぴいいいいいい!もっど……ゆっくり……」 今、ゆっくりたちが根城にしている山中はまさにゆっくりの地獄絵図と化していた。 ひたすらに逃げ回るゆっくりたちを、無慈悲に手に持ったクワや竹やりで潰す村人たち。 どれだけ必死に逃げようが、執拗に追いかけられ潰される。 あるゆっくりは無謀にも村人に立ち向かっていき潰され、またあるゆっくりは命乞いをしているところを潰された。 とにかくゆっくりは全て潰す。まさに一斉駆除という名に相応しい光景だった。 「むっきょおおおおおおお!どぢでこんなことするのおおおおおおおおお! どうしてええええええ!ぱちぇたちがただしいのにいいいいいいいいいい!」 これらの状況を前にして、金切り声を上げながら逃げ回るリーダーぱちゅりー。 「んん?確かお前はあのときの村にやってきた、クソ袋のリーダーだったか?」 そんなリーダーぱちゅりーの前に竹やりを持った村長が立ちはだかる。 「むぎゅううううう!どうしてにんげんはこんなにもばかで、おろかで、ゆっくりしてないのおおおお! おやさいはかってにはえてくるのに! ゆっくりしてるゆっくりのいうことは、いつだってただしいのに! どうして!どうしてなのおおおおおおおお!」 グサ! 「ゆっぴぎゃああああああ!」 リーダーぱちゅりーの叫びを前にして村長は、無言で竹やりをちゅりーの頬に貫通させる。 「………お前、知ってただろ?」 「むっ、むぎゅ!…」 突然の村長の言葉にビクリ!と震えるリーダーぱちゅりー。 「村の村長なんて仕事を長くやってると、お前らみたいなゲスゆには何度となく遭遇するからな、何となくわかるんだよ。 一口にゲスと言ってもいろいろなタイプがいる。 ただ単にバカで自分勝手なだけな奴と、ある程度の賢さをもって狡猾に行動する奴とがいる。そしてお前は後者さ。 他の取り巻きのゆっくり連中はどうだか知らないが、お前は野菜は勝手に生えてこない、 それは人間が育てたものだって薄々感づいてたんじゃないのか? しかしそれを認めてしまうと色々と都合が悪い。 野菜は勝手に生えてくるという認識があってこそ、それを分け合うべきだと言う大義名分が生まれるわけだからな。 だから野菜は勝手に生えてくるという理論を強引に押し通そうとした、違うか?」 「む、むぎゅぎゅぎゅ」 ピクピクと小刻みに震え続けるリーダーぱちゅりー。 その普通ではない様子から、村長の言ったことはどうやら図星だったようだ。 だがしかし次の瞬間、リーダーぱちゅりーは貫かれた頬から中身が飛び出すのにも関わらず叫びだす。 「むっ、むきゅうううううううううううう! ちがう!ちがうのおおおおお!おやさいはかってにはえてくるのよおおおおおおおおおおおおお! それを、おろかであさましいにんげんが、ひとりじめしているのよおおおおおおお! だから!だから!ぱちぇたちがおやさいをもっていったとしてもそれはわるいことじゃないのよおおおお! わかったら、さっさとどげざして、おやさいもってこおおおおおおおおい!」 「はっ、そうかい、そう思いたきゃ勝手にそう思ってろ。 だがその言葉は誰の胸にも届かない。 テメェらがどんだけ喚いても、それで事実が変わることはねぇんだよボケが!」 グサ!グサ!グサ! 村長は持っていた竹やりでリーダーぱちゅりーをめった刺しにした。 「むぎょばぎょがあああああああああああああああああああああ!」 全身を穴だらけにされ、そこから中身を噴き出させながら、リーダーぱちゅりーは永遠にゆっくりした。 しばらく後……。 「ふう、とりあえず一通りは片がつきましたね」 あたりに散乱しているゆっくりの死骸に眉をひそめながら、村人の一人が村長に話しかける。 「ああ、そうだな。 だがこれで全部じゃあるめえ。 これから数日間は逃げてった奴らを追い詰める作業をしないと、すぐにまたもとの数に戻っちまうからな」 「そうっすね、でもそれだけ徹底して駆除したと思ってもそれは一時的な話で、 しばらく時間が経てば、連中またどこからともなく集まってくるから勘弁してほしいッスよね」 「そうだな。 でもまあ、将来的にはこんな面倒なことしなくてすむようになるんじゃないかとオレは思うんだよ」 「ほう!何か妙案でもあるんすか?」 村人が期待をこめた視線を村長に向ける。 「あぁ、ねえよんなもん。 大体何とかするのはオレたちじゃねえ、あのガキさ。 なんっていうかな、あのガキなら将来、この現状を何とかしてくれそうなそんな気がするんだよ」 「………はぁ、あんたそれ親バカならぬ、孫バカってやつじゃないですかい?」 「うるせえ!ほっとけよ!」 村人の揶揄に村長は照れくさそうにそっぽを向いたのであった。 おしまい 以下全然読む必要のない後書き。 こんな拙い文章を最後までよんでくださってありがとうございました。 このお話しの元ネタは「無敵くん」と「詭弁の特徴15条」です。 特に後者は有名なテンプレなんで、あれ?これどっかで見たことあるなって人も多いと思います。 「無敵くん」については、何を言っても決して非を認めないゆっくりの様子が何か「無敵くん」に被ったので、 ちょっとそれで軽くパロディしてみようかなと思って、さらっと書きました。 ほんとは境界線シリーズの第二部をはじめようと思ってたんですけどね。 あれ、やたら不評みたいなんで、続けてやるのはやめといた方がいいかなってことで、 とりあえず間に軽く子ネタでもはさんで、ほとぼりを冷ますことにしました。 ちょっと地震で身の回りもゴタゴタしてることですしね。 と、まあそんなわけでまた次の機会によろしくお願いします。 ナナシ。 過去作品 anko1502 平等なルールの群れ anko1617 でいぶの子育て anko1705 北のドスさま 前編その1 anko1706 北のドスさま 前編その2 anko1765 北のドスさま 後編その1 anko1766 北のドスさま 後編その2 anko1845 お飾り殺ゆ事件 前編 事件編 anko1846 お飾り殺ゆ事件 後編 解決編 anko1919 とってもゆっくりできるはずの群れ anko2135 ぱちゅりー銀行 前編 anko2134 ぱちゅりー銀行 後編 anko2266 長の資質 前編 anko2267 長の資質 後編 anko2311 野生の掟 前編 anko2312 野生の掟 後編 anko2371 金バッジの価値 前編 anko2372 金バッジの価値 後編 anko2525 私の名前は 前編 anko2526 私の名前は 後編 anko2757 境界線 前編 anko2869 境界線 中編 anko2997 境界線 後編その1 anko3083 境界線 後編その2 anko3170 境界線 後編その3
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/2152.html
※ゆっくりを野生動物として扱われるのを不快に感じる方 ※捕食種設定を不快に感じる方 ※ゆっくりの戦闘シーンを不快に感じる方 ※酷い目に遭ってしまうゆっくりがいるのを不快に感じる方 ※素晴らしい小説を求めている方 は、この小説に合いません。 申し訳ありませんが、ゆっくりお引き返しください。 それでも良ければどうぞ 時刻は午後5時を回ったところ。 ここは幻想郷の『魔』が集まった森と言われる魔法の森。 人間どころか妖怪もなかなか寄り付かない場所だ。 そのような物騒な場所でピンク色のふとましい物体がうごめいていた。 「うぅ~…ミリィ、おなかへった~…」 …失礼、胴付きれみりゃ種のミリィであった。 ミリィのゆっくり冒険記 第二話 ミリィは何故こうなったのかその肉まんの頭で考えてみる。 紅魔館から出た時は早朝だった。 「うっう~♪さくやぁ~♪どこぉ~!?」 ミリィは霧の湖の上空をふらふらしながら飛んでいた。 傍から見たら危なっかしかったが、本人はとてもゆっくりしながら飛んでいた。 今日の天気は快晴で、暑すぎず寒すぎずのミリィにとって丁度良い気候だった。 久しぶりの外出の気持ちよさに思わず「うぁうぁ♪」と口ずさんでしまう。 「…う~?」 湖をふらふら飛んでいたミリィは前方に森があるのが見えた。 「うっう~♪さくや~♪ここかなぁ~♪」 森の中にさくやはいるんじゃないか。 根拠もなくそう決めつけたミリィは、地面に降り、魔法の森の中に躊躇することなく入っていった。 しかし、ここでミリィは異常を感じた。 どこからか唸り声が聞こえるのである。 ぐるるるるるぅぅぅぅ~ 発信源はミリィのお腹だった。 「う~…そういえば、あさごはんたべてなかったぞぉ…」 お腹が減ったことで、今更朝ごはんを食べていなかった事を思い出す。 どうやら、ゆっくりさくやを探すということで頭がいっぱいだったようだ。 「う~…うぁ♪」 どうしたものかとお腹を抑えていると、紅魔館を出る前に、大事な大事な帽子の中に入れた存在を思い出す。 「こんなこともあるうかとぉ♪じゃっじゃじゃ~ん♪さくやのくっきぃ~♪」 ミリィは頭上の帽子を取り、そこから保存食として持っておいた咲夜のクッキーを取りだす。 「うぁうぁ♪ミリィあたまいいぞぉ♪いっただっきま~すだっぞぉ♪」 そして咲夜のクッキーを次々と平らげていく。 クッキーは作ってから日が経っているにも関わらず、とても美味しかった。 「うっう~♪あまあま~♪」 ミリィは咲夜のクッキーに貪りつく。 そうこうしているうちに咲夜のクッキーはなくなってしまった。 「う~♪う~♪さくやのくっきぃーおいしいぞぉ♪しあわせぇ~♪」 ミリィはすっかりご満悦だった。 思わずしあわせ発言が出るほどに。 「う~…ねむく…なって…きた…ぞぉ…」 ミリィはたった今食べ終わったばかりだというのに、地面に横たわって寝てしまう。 食べた直後に寝るのは、太る原因になるので良い子は真似しないようにしよう! さらに数時間後………… 「うぁっ!!?ここどこぉ~~!?」 起きたらお日様が沈みかけていた。 ぐるるるるるるるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ ついでにお腹も減った。 このような経緯があり、魔法の森に彷徨うピンク色の物体が完成したのであった。 「うぅ~…こーまかん…さくや…おなかへったぞぉ…」 ミリィの当初の予定では、おひさまが沈む前にゆっくりさくやを見つけ、紅魔館で一緒にゆっくりする予定だった。 しかし、今はゆっくりさくやを見つけるどころか紅魔館がどこにあるのか分からない。 ミリィは恨めしそうに眼前にある大木を見上げる。 外に慣れている野生のれみりゃ種なら森の中でも空を飛ぶことが出来るので、空から紅魔館を探すことが出来る。 しかし、ミリィは紅魔館の中で育ったれみりゃ種だ。 紅魔館の中には当然木などなかったし、そもそも飛べなくても何も困らなかった。 つまり、ミリィは飛行することがド下手だったのである。 先程も飛ぼうとした結果、木の幹に頭から直撃したり、枝に大事な帽子が引っかかってしまったりと散々な目に合ってしまった。 「ぷっでぃんがいっぱーいでぇ…さくやがとなりにいてぇ…ぷっでぃんをたべさせてくれてぇ…そのあとはさくやといっしょにおどるのぉ…かりすま☆だーんすぅ…」 だんだん目が虚ろになってきたミリィ。 ちょっとヤバい状態かもしれない。 そこに… 「うっうー♪ おっきなれみりゃがいるぞぉー♪」 空からどこかで聞いたような声が聞こえてきた。 ミリィが驚いて空を見上げると、大きな下ぶくれ顔に後頭部から生えている翼、そしていつも絶やさない笑顔にピンク色の帽子…ミリィの同族の胴なしれみりゃ種だった。 胴なしれみりゃは幻想郷の人里の間でも、その可愛さで人気のあるゆっくりだ。 しかし、希少種程ではないものの、そうそうお目に掛れるゆっくりではない。 何故かというと、れみりゃの中身が肉な為、天敵が多いからだ。 天敵の代表的な例は猛禽類である。 れみりゃ種の飛行速度はゆっくりにしては速い方なのだが、猛禽類と比較したら天と地ほどの差がある。 結果、れみりゃ種の個体数も以前と比較して随分減ってしまった。 ミリィは胴なしれみりゃの姿を認めると、ぱぁっとした笑顔を浮かべる。 紅魔館を出てからはずっと一人ぼっちだったのだ。 しかも同族に出会えたということでミリィの機嫌は加速度的に良くなっていった。 「うっう~♪ちっちゃなれみりゃ~♪かわいいかわいい~♪」 胴なしれみりゃがミリィのいる場所に降下してくる。 「うっう~♪」 「うぁうぁ♪」 「「にっぱぁ~♪」」 れみりゃ種特有のコミュニケーションが行われる。 挨拶の後は、それぞれの『かりすま☆だんす』を踊る時間だ。 大きなお尻と頭と両手を楽しそうに振るミリィと、その動きに合わせて体を動かす胴なしれみりゃ。 久しぶりに楽しい時間を過ごせたミリィ。 しかし…そこにぐぅ~~~と大きな音が鳴った。 ミリィの腹の音だ。 「うぅ…おなかへってたのをおもいだしちゃったぞぉ…」 ミリィは少々恥ずかしいのか、若干顔を赤くしながらお腹をそのふくよかな手で抑えてその場に座り込んでしまう。 胴なしれみりゃはその様子を見て 「おっきなれみりゃはおなかすいてるのぉ?だったらいっしょにあまあまとりにいくんだぞぉ」 相変わらずの満面の笑みを顔に浮かべながら胴なしれみりゃはミリィに提案を持ちかける。 野生のれみりゃ種なら『あまあまをとりにいく』というものがどういう意味なのかすぐにわかっただろう。 しかし、紅魔館で生まれ育ったミリィにはその意味がわからなかった。 大好きな甘い食べ物は一定の時間になれば、咲夜や妖精メイドが出してくれたからだ。 だから何も分からずに 「うっう~♪あまあまたべたいぞぉ♪」 と返事をしてしまったのである。 「あっるっこ~♪あっるっこ~♪ミリィは~♪げんき~♪」 「うぁうぁ♪おっきなれみりゃ~♪かりっすまだっぞぉ~♪」 楽しそうに森の中を歩く(飛ぶ)2匹。 しかし、突然 「…う!?」 胴なしれみりゃが空中で急停止した。 「…う~?ちっちゃなれみりゃどうしたのぉ~?」 ミリィには何が起きたのかさっぱりわからない。 一方、胴なしれみりゃは 「うっう~!」 と嬉しそうな声を出した。 そして、その満面の笑みをミリィに向けて 「おっきなれみりゃ~♪あっちからあまあまのにおいがするぞぉ♪」 「うぁ♪ちっちゃなれみりゃすっごいぞぉ~♪」 すごいすごい、とふくよかな手で胴なしれみりゃに拍手をするミリィ。 ミリィには胴なしれみりゃが言うあまあまな匂いなんてものはわからなかった。 それも当然だろう。 紅魔館の中では嗅覚が必要とされる時などなかったのだから。 「うっう~♪あまあまあっちだぞぉ~♪」 「うっう~♪あまあま♪あまあま♪たべたいぞぉ~」 さっきよりさらにご機嫌な2匹。 「うっう~♪あまあままっているんだぞぉ♪」 「うぁ!?おいていかないでほしいのぉ!?」 胴なしれみりゃもお腹が空いているようで、あまあまがあると思われる方向に一直線で飛んでいってしまった。 ミリィはそれを必死で追う形となる。 移動速度がまるで違うので、当然のように置いていかれてしまったが。 「う~…ちっちゃなれみりゃどこぉ~?」 ミリィは途方に暮れていた。 同族に出会えた上に空腹を満たせると思い、テンションが上がってきていた状態でまた一人ぼっちになってしまったのだ。 期待からの反動か思いっきり落ち込んでしまう。 そこに… 「うっう~♪あまあま~♪うまうま~♪」 先程の胴なしれみりゃの声と思われる声が近くの茂みから聞こえてくる。 ミリィはその声が聞こえると安心したような笑顔でその声が聞こえた方向に歩いていく。 「う~♪ちっちゃなれみりゃ~♪あまあまみつかっ…た…の……ぉ………?」 ミリィは目の前の光景が信じられなくて最後まで言葉を紡げなかった。 ミリィが見た光景…それは… 胴なしまりさの頭に噛みついている胴なしれみりゃの姿だった。 「あまあま~♪うまうま~♪」 「ゆっ…ゆっ……」 瀕死の状態の帽子を被っていない胴なしまりさ。 もはやほとんど声が出せないほどに餡子が吸われてしまったのか、ほとんど言葉が聞こえない。 そして、捕食種である胴なしれみりゃは満足そうにまりさの餡子を吸っている。 「おちび…ちゃ…にげ…ゆっ…………」 子を思う気持ちが勝ったのか最後に言葉を発することに成功する。 しかし、その言葉を最後に噛みつかれていたまりさは絶命した。 「おかーしゃーーーーーーーーん!!!」 黒い三角帽子を被り長い金色の髪をした幼体の胴なしまりさが涙を流しながら叫ぶ。 襲われたまりさ種は親子であった。 この胴なしまりさ種の親子はまだ生まれたばかりの子供に狩りを教えるために、家族3匹で外出したところを胴なしれみりゃに襲われた。 たった今絶命した親まりさの近くにもぺらぺらした皮が見える。 それは先ほど絶命した親まりさのつがいのなれの果てだった。 この子まりさは自分が狩りを教わるはずだったのだが、逆に自分達が狩りの対象になってしまったのだった。 ミリィには目の前の光景が信じられなかった。 ミリィが記憶している身近なゆっくりはぱちゅりー種のチュンリーくらいだが、チュンリーを食べようと思ったことも、逆に食べられたこともない。 ミリィの脳裏に何かの光景が浮かぶ。 「……んま……だちが……の~……」 「……う~……ちびちゃ……ぞぉ~……」 「……りしね!……っくりし……」 これはいつ、どこで見たのだろう。 その光景の中には、傷だらけの胴なしゆっくりの姿が見える。 そのゆっくりは動かない。もう動けない。 なんだか非常に気持ち悪い。ゆっくり出来ない。 その光景を見ていたくなくて、ミリィは目を閉じた。 「おっきなれみりゃ~♪あそこにあまあまがあるぞぉ~♪れみぃはもうぽんぽんがいっぱいだぞぉ~♪だからおっきなれみりゃがたべるといいぞぉ~♪」 胴なしれみりゃに声を掛けられてミリィは我に返った。 …目を開けると胴なしれみりゃと、怯えきって涙を流している胴なしの子まりさの姿が見える。 「あまあまおいしいぞぉ~♪」 ミリィには胴なしれみりゃの言ってる意味がよくわからなかった。 自分が?目の前のゆっくりを?食べる? 食べると言うことは永遠にゆっくりさせなくなるということで… 子まりさをそっと両手で持ち上げてみる。 震えている。 温かさも伝わる。 目の前の子まりさが生きているということがよくわかる。 食べると言うことはこの子まりさが動けなくなる。 先ほどの光景が蘇る。 「うああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」 ミリィには咆哮をあげ、子まりさを腕の中に抱きしめながらどこかへ飛んでいった。 どこかはわからない。 ただ、この場から逃げ出したかった。 ゆっくり出来ない光景を思い出させるこの場所から。 後書き オリジナルの人間は恐らく出ないと思います。 必死に生きるゆっくり達の物語をお楽しみいただけたらと思います。 はじめて外の現実を目の当たりにしたと言うわけか・・・ -- 名無しさん (2011-02-08 16 43 41) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3510.html
*fuku5204の表示を調整したものです。* *虐待少な目です* *とても良い目に合うゆっくりがいます* *とても良い目に合うお兄さんがいます* 踏まれてゆっくり とてもゆっくりできる場所で、今までに誰も見たことのないゆっくりが居る。 目撃されたと噂されている、その時点で語るに落ちてはいるのだが、つまりは 新種のゆっくりだろう。 ゆっくりづての話ではあるが、暇だった私はここを訪れたのだ。 人の立ち寄らぬ山奥。ゆっくりがゆっくり出来る、ここ一帯の中でも最高のゆ っくりプレイスがあると、ゆっくり達は言っていた。そうは聞いていたが、まさ かこれほどまでにゆっくりしているとは思いもよらなかった。 最も近隣の村から数えて、約1万5千ユクリード(1ユクリードは標準的なゆ っくりが一跳ねする程度の距離)程はあるのだろう。人も踏み込まぬ聖域と化し たこの場所は、谷と急斜面が入り組んでいることもあり、獣も少ないのだろう。 華咲き乱れ実りは熟し、穏陽差し込み抜ける風蒼し。豊穣の女神が2ダースくら い乱舞しているのかと思わせるような、ゆっくりの楽園であった。 世話をしているゆっくりを共に連れてきたのだが、かつて見せたこともないほ どゆっくりした表情を浮かべている。 「わかるよー」 しきりに頷いているのが、なんかずるい。 その「誰も見たことのない新種のゆっくり」は、ひっそりと木陰で涼んでいた。 「ゆっくりしていってね」、と挨拶する。『ゆっくりしていってね!』、そう返 事が来るものとしか思っていなかった私は、衝撃を受けた。 「ああ、是非ゆっくりして行ってください」 礼儀正しい!? 「わかるよー、ゆっくりしていくよー!」 それに比べてうちの子は。しかし、妙に嬉しそうだな。「らんしゃまを探す」 「見たことの無いゆっくりと友達になる」。目的の半分を消化したのであるから、 わからないでもないが。実を言うと、ただ山を歩き回るだけでなく、こいつのお 婿さんを探してたのである。新種が見つからなかった場合の、精神的口実に備え て。両方やらなければならないというのが、ゆっくり飼い主としては辛いところだ。 「よろしくね、ちぇん。それと、おね……にいさん?」 「おねえさんだ馬鹿者」 近寄って軽く踏みつける。 短めの髪に活動的な雰囲気を身にまとった私は、まあ男性に見られることも少 なくないのだが、とはいえ乙女の純情を踏みにじった対価は、自分が踏みにじら れることで支払わせるしかないだろう。 ちなみに山林を踏破するためにくるぶしまで隠れる丈夫なズボンを履いて来た ため、躊躇はない。 小娘が好んで着るようなひらひらとしたスカートであっても、躊躇はなかった だろうが。 まあそんな服飾は私には似合わないんだよなと――背中に忍び寄りつつある嫌 な予感から逃避するかのように、足の下に居るゆっくりとやらをやさぐれた心の 傷だけぐりぐりと踏みにじる。耳に良い影響を与えないような音響は、脳の片隅 で遮断しているので、例えばゆっくりみたいな変な物体の泣き叫ぶ声とかそんな 音があったとしても、何も聞こえない。あーあー、きこえなーい――考えつつ、 多分20分くらい続けて、諦めた。 「で、ちぇん。これ何ゆっくりだ?」 「ゆっくりはゆっくりだよ? わかるよー?」 小首をかしげる猫又なゆっくり。ううむ、かわゆい。近くの木に寄りかかり、 頬をつい、となぜてやる。 「たとえばお前はちぇんだな。向こうではしゃいでいるのは、まりさやれいむだ。 さてこいつは何ぞや?」 「むむっ! うーと、まりさ……いやぱちゅりー……? わ、わからないよっ!?」 だろうなあ。視線をさまよわせて悩み込んだちぇんを尻目に、観察してみる。 まず目につくのは飾りの多さだ。まりさの帽子やれいむのリボンなど、ゆっく りの飾りの切れ端を、ドスまりさもかくやと言う程に髪に飾りつけている。黒髪 は5分で刈り上げ、黒目をまとうまつ毛の切れは、なかなかに鋭いものを思わせ る。ゆっくり特有の下ぶくれはなく、全体的に精悍な顔つきだ。 こんなところより公園のベンチでツナギを着たまま座っているのがお似合いな 印象を受ける。あくまで印象だけだが。赤く染まった目元に残る涙の後が、過去 にあったであろう悲惨な不幸を思わせる。きっとたぶん明かに確定的に、今日以 前の過去にひどい仕打ちに遭遇した、その名残なのであろうな。 つーかもしかしなくても、こいつってさ。 「はい、自分は『ゆっくりおにいさん』です。ゆっくりしていってね。もう痛い ことはゆっくりやめてね!」 誰何の疑念が声に出ていたらしく、そいつは礼儀正しく自己紹介した。 「ていうかお前ゆっくりじゃないだろ。地面に埋まって、首を出しているだけだろ!!?」 「はっは、ばれましたか。自分はこうやってゆっくりとしむぎゅ」 勢いをつけて顔の中心を踏み抜く。 バカバカしいぞ本当。乙女がこのためだけに、一体何日の野宿を重ねたと言う のか。その柔肌を幾度の雨露に曝してきたと言うのか。 「い、痛いですっ!?」 「黙れ馬鹿」 自分がおろかであることを否定するかのごとく、目の前の「ゆっくり」を踏みに じり続ける。 「あ、あまり上品だとは言えませんよっ!?」 「もし自分の精神安定のためだけに他人を攻撃するとしたら、その人格は社会から 否定されることだろう。それほどまでに忌むべき行為であろうな。が、このまれに 見るゆっくりプレイスにいるのは、どうやら私と、とてもゆっくりしているゆっく りだけのようだ」 「いや自分は」 「そして人里では野良ゆっくりを攻撃することは村全体への間接的奉仕となるため、 この行為はもうまったくの慈善活動だ。やれやれ、自己を省みない奉仕の心が、ど うやらここでも遺憾なく発揮されてしまったようだな。本来ならば何らかの対価を 以て充当すべき行為ではあるが、その支払いに応じてくれるような存在は、山二つ を超えてなお存在しないのであろうな。我が事ながら頭が下がってしまって、もう 諦めて力任せに足を踏みにじるくらいしかやることがない」 「その足の下には哀れなおにいさんが居るんですけどねっ!?」 「もしお前が『おにいさん』とか言う、人間に準じる程度の小汚い種族であるならば、 何かそれを証明出来るよなあ。具体的にはこの行為への対価だが。いやいや何とは言 わないが、まあ亜人間種であることを証明することの出来る程度には価値のある、社 会経済を発展させる上で極めて重要な位置づけを占める物とか」 「お、お金なんて持ってませんんんんんっ」 例え身につけていたとしても、私には掘り起こせないのだろうが。 「おやおや、声はすれども人の姿は見えず。果てさて、面妖なことじゃなー。ちなみ に棒読みだ。あまりにも感情が入りすぎて棒読みに聞こえないかもしれないが、それ は内面からにじみ出る憤怒によるものであるが、私はちゃんと棒読みを心がけている のだぞ。ぐりぐり」 「やべでえええええ」 空が青いなあ。帰るの面倒だなあ。どうやって帰ろうかなあ。らんしゃま見つかる かなあ。見つかるといいなあ。 「自分は、自分は、……虐待お兄さんなんですぶううううう」 ふと、ちぇんを見やる。どうやら馴れないことを考えていたからであろうか、寝て しまったらしい。ゆっくりとしている夢でも見ているのだろう、ぴくぴくと反応する しっぽがほほえましくて、ついつい足にも力が入るというものであった。 「わかるよー! ……わかー?」 先ほどのゆっくりプレイスから、斜面を少しばかり上った所。 土中に埋まっていた、自称ゆっくりおにいさんこと元虐待お兄さんから、労働及び 赤く汚れた靴の対価として借り受けた――巻き上げたわけではない。あくまで有利な 状況で結んだ賃貸契約に過ぎない――、小さめの屋敷とでも言えるくらいに頑丈で広 い作りとなっている山小屋で人心地ついていると、目覚めたちぇんが不思議そうに見 回していた。 「さっきのゆっくりはね、ゆっくり出来ないゆっくりだったんだ」 「わ? わからないよー?」 眉を寄せるちぇんに――ついでにしっぽもくるりと丸まっている――、ゆっくりと 説明をする。 土中に埋まっていた変人は、つまるところ虐待に飽きた元虐待お兄さんであった。 人との交流を避け、来る日も来る日もゆっくりを虐待していたため、一切の新鮮味が 無くなってしまったのだという。生きる糧を失った彼は、ゆっくりとして生きること で逆にかつて持っていたゆ虐の精神を取り戻そうと考えたそうだ。ところが何の因果 か、彼にはゆっくりをゆっくりさせることの出来る才能があったらしい。自ら土に埋 まりながらも、ゆっくりに排斥されることなく、珍しいゆっくりとして認識され、慕 われたのだと言う。各種の飾りはその慕情の証であったのだろう。とは言え食事や生 活など何らの考えなく埋まった彼にとって、ゆっくり達からの援助無くして生きるこ とは不可避であっただろうことも、想像に難くない。 ゆっくりとの共生のために、彼女らに知恵と知識を与えるしかなかった彼の心境は、 いかなるものだったのだろうか。もはやゆ虐の民としての誇りは失われたのであろうか。 ここで私が出来ることは、ただ一つ。彼の遺志を継ぎ、ゆっくりを虐待することで しかない。私は特にゆっくりの虐待が好きなわけではない。だが彼が失った誇りと魂 を昇華させるために、あえて。そう、あえて、なのだ。……「まあどうでもいいか」 と思えることをせねばならないんすよ。主にらんしゃまが見つかるまでの暇つぶしく らいの感覚で? まあ、暇だし? ぶつぶつ。 「わかるよー! らんしゃまを探すんだね! 早く行こうよー!」 話聞いてないよな、こいつ。 「うん、今日は疲れたし、軽く近くを見て回ろうか。ご飯集めなきゃね」 「わかるよー」 ちぇんは、ぴょいんと私の肩に飛び乗ろうとして、目測を誤りずり落ちた。 「やっぱゆっくりって可愛いなあ。虐待するの面倒なんだよなあ。台詞考えたり、濁点 付けたりするのが特に」 「ゆ? おねえさん何か言った?」 「いやいや、ただ誰か本当に状況と種族ごとに分類した台詞データベース構築して関連 用語抜き出せると楽でいいんだよなあとか、突然閃いただけだよ」 どういう意味なのかは自分でもわかんない。わからないよー。 「やあおねえさん。おや、着替えたんですか? スカート姿も似合いますね。ゆっくり していってね!」 「「「ゆっくりしていってね!」」」 元虐待お兄さんと、その周りで一緒になってゆっくりな歌を歌っていた大小様々なゆ っくり達が、私たちを歓迎した。遅めの昼食を終えた私達は、再度このゆっくりプレイ スへと赴いたのであった。小屋を借りた手前もあるし、作りすぎた昼食の差し入れに来 たのだ。普段ろくな物食べてないだろうしね。べ、べつに、あまりにもみすぼらしいと か、哀れすぎるとか、変なにおいが気持ち悪いとか言う理由じゃないんだからねっ!? ……言い訳完了。これで誰も、こいつがみすぼらしいとか哀れだとか変なにおいがす るだなんて、ひとかけらも思わないだろう。 ちなみにスカートに履き替えたのは、さっき男と間違えられたことが悔しいからなど では決してなく、小屋周辺に限ればとても穏やかな地形で、過ごしやすいことが判明し たからで、決してさっき男と間違えられたことが悔しいからではないのだ。大切なこと なので二回言った。ふう、言い訳完了。 ……なんだか言い訳してばっかりだ。 「細くて白い足がとても綺麗ですね! こうしてみるとまるで女の子のように見えぶぎゃっ」 「黙れ馬鹿。ぐりぐり」 「やべてー! ていうか、見えちゃいますよ!?」 「ん? 何が?」 「え、気づいてない? まじで? 気づいてないなら見ちゃいまぎゃあああああ」 目を開けた瞬間を狙い、かかとで踏み抜いた。まあこれくらいにしといてやろう。 「お、おねーさんゆっくりしていってね!?」 「ゆっぐりでぎないよおおお!」 周りからゆっくり達の悲痛な声が聞こえてくる。そういえばゆっくりがいることを、 しゃっきりぽんと忘れていた。 「ああ、大丈夫だよ。こう見えても私はね、このお兄さんとは仲がいいんだ、ほらこう してご飯を持ってくるくらいに」 差し入れを見せて、敵意がないことを示すと、途端にゆっくり達は周りに集まって来 た。ていうか地面に置いた土産に群がってやがる。 「ぐううう、めがあああ、ぐ、ぐぎぃ、くろ……え、ご飯くれるの? 俺に? まじで?」 「まあな。家くれたし。あ、ゆっくりいくつか貰ってくから」 「うん、わか……今なんて?」 「おーいおまえら、それはこいつのご飯だぞ、我慢しとけ。代わりに、そうだな、家に 連れて行ってやろう」 「「ほんと!? ゆっくりできる!?」」 「え、なんて言ったの? ねえ何か変な事言わなかった? ねえねえ!?」 その場に居たゆっくりは、れいむ、まりさが1匹づつ、赤れいむ、赤まりさが3匹づつ。 多分ではあるが家族なのだろう。 「わかるよー、ちぇんと一緒にゆっくりするんだねー」 肩から飛び降りたちぇんが、早くもゆっくり達と追いかけっこをして遊び始める。 その間に私は元虐待お兄さんから小屋の作りや道具についてレクチャーを受ける。 「えーと、何かするんですか? 黒ですか? そのゆっくり達を”可愛がる”んですか? ひょっとして黒ですか? ところでそのスカートの下に身につけていらっしゃるであ ろう衣服の色彩を一言で言い表したとしたならば、万人が万人諸手をあげて『黒』と答 えるであろう色で間違いはないですよね!?」 会話の間に執拗なまでに挟まれる漆黒なる台詞を流しながら、ようようにして聞くべ きことのあらかたを聞き終えた私は、何かを期待する変態の眼差しに、残念な事実を告 げてやる。 「ジャージ」 「うがああああああああああああああああああああああああああああああああ」 おお、物の見事に失望してやがる。あわれあわれ。 土産は簡単な野草サラダだ。地面に置いた皿に軽く盛っておいた。こうしておけば、 お腹が空いたときにでも食べられるだろう。 「さ。みんな帰るよ」 「わかるよー!」 「まっちぇにぇ! ゆっきゅりかえりょうね!」 「ゆゆっ、待つんだぜみんな、ここにゆっくり出来るごはんが落ちているぜ!」 「「「ゆっきゅりー! むーちゃ、むーちゃ、しあわしぇー!」」」 「ってそれ俺のおおお! 半年ぶりの、まともな飯がああああ!」 「おにいさん、ここはれいむ達のゆっくりプレイスだよ! ゆっくり出来ないなら出て 行ってね!」 ですよねー。 まあどうせ、こいつは動けないし、どうあがいても食えなかったのだろうけど。話に 聞いたほど慕われてはいないみたいだし。むしろおもちゃの扱いを受けているんじゃな いか? 飾りも、親愛の証などではなくて、所有権の主張だったりして。 「もう行くよー」 「「まって、まってにぇ!」」 陽の傾いた森の中、ゆっくりの速度に併せて家路に付くのもオツな物かもしれない。 後ろから、明日は何も履かないで来てねぇぇと言う誰かの魂の叫びが聞こえた気がす るが、多分気のせいだろう。あいつの名前は今から”変態”に決まったことは、だから ただの偶然だ。変態なんだからそんな不条理も許されるのだ。がんばれよ、変態。 小屋の改装――といっても大してすることもなく、動きにくくなっていた装置に油を 差したり、簡単な掃除をした程度だ――を終えた頃だろうか、遊びつかれて寝ていたゆ っくりの家族が起きだした。 気配はすれども、ゆっくり独特の発声が聞こえてこない。声の出ないよう、彼女達が 寝ている間に、口に布を詰め込み、塞いでおいたからだ。 ちぇんは別室で寝かしつけているので、防音に優れたこの小屋の中では、大声を出し たところで気付きはしまい。これは、虐待に馴れていない私が、不愉快にならないため の処置だ。 「まあわざわざ虐待する必要なんてないけど、ものは試しってやつで」 誰に言い訳するでもなく、とは言え私を第三者の視点で見ている者などは存在し得な いのだから、自分に対して言い訳をしているのは確定的に明らかなのだが、それはさておき。 異変に気付き恐慌に陥るゆっくり達に向かって、私は説明を始めるのであった。 「諸君。お気づきのとおり、君たちは今声が出ない。なぜなら、私が『ゆっくりできな くした』からだ。そう、私は実は、美しく麗しい『ゆっくりできない』お姉さんだった のだ。これからの諸君らの命運は辛苦に染まることになるだろう。ここで死ぬまで私に 蹴られ、殴られ、辱めを受け、子を為して子に食されるのだ、例えるとするならばだが。 諸君らは標準的な被虐ゆっくりとして生きることになるだろう。ゆっくりの知能でこの 部屋を脱出することは不可能だから、もし私が愛想を尽かしたとしても、諸君らはここ で餓える以外の選択肢を持ちようがないのだ。諸君らが私に対して、何らかの延命措置 を述べたいと言うのであれば、私を満足させる行動を以って請願する他に、どういった 手段が取れるだろうか。否。そもそも諸君らは……えい」 親ゆっくりが体当たりをしてきたので、自分でも意味不明であった演説を中断し、踏 みつける。口が塞がっているんだが……踏みつけた足を通して、悲鳴だか呻きだかが漏 れてくる。おお、愉快愉快。 「説明が悪かったか。ええとだな、つまり、お前達は『一生ゆっくりできない』と言う ことだ。私に逆らうと」 ゆっくり達を舐め回すように観察する。未だ状況を理解できない赤れいむ。期待の眼 差しを親に向けている赤まりさ。我関せずとばかりに寝ている赤れいむ。 「赤んぼう可愛いね。でも体当たりされて足が痛いんだよね。むしゃくしゃするから、 よし、潰そう」 踏みつける対象を、親まりさからねぼすけの赤れいむに変更した。 「あ、これ面白い。足の裏で、今にも潰れそうな体を、必死にひねって逃げようとして るんだよな。その蠢いている感触がこそばゆい。あと一押しで皮が裂けて、腐った芋の ようにぶにゃりと崩れそうなんだよね」 親達の体当たりがより強くなる。だが気にする程ではない。 「きっと痛いなんてものじゃあ、ないよなあ。大きな石で体を潰されている感触かな? 丸太に皮の端が挟まって、そのまま丸太の下敷きになる見たいに。餡子が、ゆっくり、 ゆっくりと外側へ移動して行くのって、とても痛いんだろうねえ。人間で言うと、皮膚か ら剥離した骨や筋肉が、砕かれながら搾られているような物だしねえ。可哀想に、まだ小 さい赤ちゃんだと言うのに、私に反抗するゆっくりなんぞを親に持ったばかりに!」 絶命寸前であろう赤れいむを親に見えるよう、足を移動させた。後頭部を押付けている ため、親と対面しているのはぱつんぱつんに膨張し、今にも張り裂けようとしている赤れ いむのいびつな顔であろう。内容物によって限界まで引き伸ばされた皮は、奇妙な笑み以 外に表情を浮かべることは出来ないであろう。横長に膨らんだ赤れいむの左右で、こぼれ 落ちてしまうのをかろうじて堪えているうつろな眼球は、果たして何かを映してはいるの だろうか。空気の詰まった紙風船のように、容易く裂けてしまうであろう赤れいむのその 命を握っているのが誰であるのか、さすがのゆっくりであっても理解出来たのだろう。親 ゆっくりは赤ゆっくりに駆け寄り、助け出そうと健気に私の足を押し返す。 私に反抗しないこと、これからする説明をよく聞くことを理解させた上で、解放する。 瀕死の赤れいむに、言葉を掛けてやることも出来ない家族。ほお擦りすら余命を縮める行 為なのだろうと、ゆっくりなりに理解しているのだろう、力なく舌を使って舐める程度だ。 死んでは元も子もないので、煮詰めた野苺を与えておく。餡子が漏れたわけでもないし、 すぐに回復するだろう。 「説明を再開するよ。ええと、この部屋には、『罠』が仕掛けてあります。50ユクリード、 かっこ1ユクリードは標準的なゆっくりが一跳ねする程度の距離かっこ閉じる、四方のこの 部屋に、タイルが敷き詰められているのです。床を見ると、白と黒がまだらになっているだ ろ? このあるマスを踏むと、ゆっくり出来なくなると言うことだ。例えばこのマスは落と し穴で、下に槍が隠れている。ほら、ぱかぱか開くだろ?」 足で踏むと、開いたタイルの底に、鈍く光る刃が隠されていた。 「君たちは『れいむ』と『まりさ』に分かれて、交互に罠を掛け合ってもらう。……のだが、 今説明しても理解が追いつかないだろうから、今日はこのへんでお終い。みんなゆっくりし ていってね!」 罠の設置された部屋で、声を出すことも出来ないゆっくりがどうやってゆっくり出来るの かは私は知らないが、まあなんとかなるだろう。食事は取らせるしね。 声も上げられず身を震わせて嘆いているゆっくりの家族を後に残して、部屋を出た。その 際、殺傷力のないただの落とし穴を踏み抜いてしまったことは乙女の秘密だ。 寝室に戻ると、ちぇんはいまだ寝ているようだった。もう昼だと言うのに。窓から差し込 む木漏れ日が、秋の深まりを優しく告げているように思える。 雪が降るまでには、家に帰らないといけないなあ。 「らんしゃまぁ~」 つぶやいた寝言は、まだ見ぬ伴侶に向けてのものだろうか。 彼女を起こさぬように胸に抱いて、私も午睡を嗜むことにした。 *次回予告* 家族を襲う数々のゆっくり。 だがそのゆっくり達とて、自分達を襲わねば死あるのみであったことを、ゆっくりの家族は 己の身を持って知ることとなる。 引き離された家族が出会うのは、殺戮の罠の中でしかないのか。 次回「愛、罠、ゆっくり」 1億円宝くじが当たるくらいの期待度で待て!
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/96.html
暇人二人のゆっくりいじめ 11KB 少々暑くなって来た今日この頃。 俺と友人は道を歩いていた。 微妙に汗ばんでくる陽気にも少しウンザリするが、それ以上にウンザリするのが…… 「僕達の趣味の話は絶対にNGだからね?分かった?分かったよね?」 数十分前からしつこく同じ事を繰り返す友人にウンザリしてくるのだ。 「……そんなに怖い人なのか?」 その言葉に身震いする友人。 目は虚空を睨んだまま足を止めている、嫌な事を思い出しているようだ。 「そんなに怖い人じゃないけど……ただ、僕達とは別ベクトルでゆっくりに狂ってる人だからな……僕の為にも愛想良くしてくれよ?」 俺としてはお前の方が心配なんだがねぇ。と思ったが口には出さず。 分かった分かったと、適当に頷き返しながら目的地に進む事にした。 …………………… 「私のまりさちゃんは本当に可愛くて……ホラ!この写真なんか良く撮れてるでしょ?」 肥え太った体に、カメラを見下した弛んだ目付き。 スイーツな金持ちが育て上げるテンプレートゆっくりの姿が写真にあった。 「そうですねぇ、精悍な体と鋭い目付きがとっても凛々しいですねぇ」 「まあ嬉しい!まりさちゃんの可愛さの中に含まれる凛々しさ!これが分かる人が来てくれるなんて初めてだわ!」 「……そりゃそうでしょうね」 微かに漂わせた皮肉にも気付かずに、テレビを操作する妙齢の婦人。 テレビに映ったまりさも、写真から想像できる行動を続けている。 やれ、飯が不味い。やれ、すっきりしたい。やれ、体を洗え。やれ、眠いからふかふかした布団を用意しろ。etc あまりにも想像通りの行動で、ここまで増長させる育て方をした婦人を感心する気持ちさえ出てくる。 「あのお菓子は何ですか?美味そうですね」 「ショコラですわよ。まりさちゃんが如何しても食べたいってお願いするから、有名なお菓子屋を探し回りましてね」 「へぇ~」 婦人の機嫌を損ねないように馬鹿話に華を咲かせていると。 さっきから一言も発さない友人が気になってきた。 「……」 チラッと横目で友人を見てみると。 何かに耐えるように、眉間に皺を寄せたまま腕を組んでいる。 段々と体の震えが酷くなってきているので、怒りの限界点も近いのあろう。 もうここが限界か。 「えー、すいません。そろそろ件のまりさちゃんの部屋に連れて行ってもらっても宜しいでしょうか?」 飼ってるゆっくりの自慢をもっとしたかったのだろう、婦人は不満そうな顔をして席を立った。 「ここがまりさちゃんのお部屋ですわ」 十畳はある部屋に通された。 完璧な空調で夏涼しく冬暖かいだろう事は想像できて、ゆっくりの遊び道具がいっぱいある。 「今日の朝起きて、この部屋に来たら…まりさちゃんの姿が無くて…」 ある一点を指しながら。よよよ、と泣き崩れる婦人。 その指差した方向には割れた窓ガラスが一枚あった。 …………… 「で、こっからどうすんだ?」 「件の糞忌々しいまりさちゃんを捜すんだよ!」 婦人が家の奥に引っ込んだので、ここぞとばかりに唾と一緒に愚痴を吐き捨てる友人。 この友人の職業は探偵であり、一応の事務所も持ってはいる。 と言っても探偵業は年中休業状態。 実質的には、超が付く金持ちである両親の脛を齧って暮らしているに等しいのである。 「良いねぇ…金持ちの三男坊は楽して生きていけて。とても妬ましいな」 「ゆっくりを捜す羽目になるまでは、そう思ってたよ僕も」 「しっかし、あの飼い主にも参ったな…誘拐とはねぇ」 「叔母さんもアレが無きゃ良い人なんだけどなぁ……」 手渡されたまりさの写真をポケットに仕舞うと。 友人と一緒に溜息を突きながら、さっきの会話を思い出していた。 お金持ち御用達の飼いゆっくりに付けるバッジは?あれには発信機が付いてるはずですが? 「まりさちゃんは帽子に傷が付く事を嫌がりまして……そもそもあのバッジはデザインが悪いじゃありませんか?」 言っちゃ何ですが警察に電話は?俺達に任せるよりは良いじゃないですか? 「誘拐されたまりさちゃんが危ない目に会うかもしれませんのに、警察に電話するなんて出来る訳がありませんわ!」 ガラスが疎らに散らばった庭から、まりさの部屋を覗いて見る。 「これ…誘拐とは違わないか?」 「うん、僕もそう思う」 庭に散らばるガラス。対して部屋の中にはガラスは落ちていない 「まりさ自身の手で、中からガラスを割ったとしか思えないね……これ見てよ」 ガラス片に混じって落ちていた物を指差す友人。 覗き込んでみると、ゆっくりの玩具である積み木の一部だった。これを使ってガラスを割ったのだろう。 他にも微かなカスタードの跡が、何かの道しるべのように明後日の方向に続いている。 似たようなケースを知っている俺と友人は、カスタードの跡をつけて行く事にした。 十分も経たない内に、一つの公園に到着。 それ程大きくない公園で、ゆっくりの数もそんなに多くはない。 「ゆっくりが多すぎだよ糞ウザいなぁ…」 ……友人の主観は違うらしいが。 物乞いするゆっくりを蹴散らしながらも、微かなカスタードの跡を辿って着いた便所の裏。 「ふむん。アレがそうかな?」 そこには一つのダンボールがあった。 隠れて覗くと、その中にはありすとまりさが居た。 「だいじょうぶかだぜありす?」 「だいじょ、うぶよ、まりさ。ありすは、とかいはだから、へいきよ」 頬に葉っぱを貼り付けているありす。カスタードの跡はあいつが作ったのだろう。 「まりさが窓ガラス割る時に怪我したのか……ク、クフフフ」 腹を抱えて必死に笑い声を抑える友人。俺もこれには苦笑い。 「あのありすに唆されてかね?」 「もっと前から不満が溜まってたようだから、あの糞は勢いでやっちゃたんだろうね」 生暖かく見ていると、ダンボールの中のまりさはよく聞こえる声で叫んだ。 「ゆゆっ!あのいじわるばばぁのせいでけがしちゃったんだぜ!ゆるせないのぜ!」 「いや、窓ガラス割ったあいつの責任だよな?」 「糞がその事に気付くわけないって」 「まずいごはんしかたべさせてくれないし!そとにいっかいもだしてくれないし!もうまりさはもどらないんだぜ!」 「超高級ゆっくりフードが不味い、とは豪勢なこったな」 「…………」 「でも、これでまりさはありすをゆっくりさせられるんだぜ!ゆっくりしようね!」 「ゆぅ~んまりさぁ」 一段落したのだろう。 発情したような表情のまりさとありすは、そのままくっ付くと、何ともムーディーな雰囲気を作り出した。 「かっこいいわまりさぁ」 「ゆゆ~ん、てれるよありすぅ」 緩んだ顔のまますっきりをおっ始めた二匹を見た瞬間、物陰から飛び出そうとする友人。 俺は必死に羽交い絞めにしながら説得しなければならなかった。 (よし殺そう、あの糞二匹ぶっ殺そう) (待て待て落ち着け!) まりさの発見には成功した。さて、これからどうするか? 「どうすんの?あの糞を連れて帰るなんて僕は嫌だよ?ぶち切れるよ?」 「あのまりさは絶対に飼い主にある事ない事を言うだろうしな……やってもいない事の濡れ衣を着せられるのは俺も嫌だわ」 ありすとの憩いの場から引き剥がされたまりさは、確実に身勝手な怒りを俺達に向けるだろう。 そして、報復する手段として飼い主に……連れてくる最中に苛められた、等と吹き込む。 その程度の誹謗中傷ならまだマシ。最悪、俺達を誘拐犯扱いしてくる事もありうるのだ。 まりさに甘々な飼い主は、ほぼ無条件で信じるだろう、悪けりゃ警察が呼ばれるかもしれない。 たとえ警察が呼ばれなくても、気分をかなり害されて帰る羽目になるのだけは避けられないだろう。 その事の解決策はちゃんとあるが。 「…最低でも一日経てば、あのまりさは自分から家に帰るだろう」 「依頼の方はそれでいいけど。だけどさ」 「だけど?何だ?」 答えは聞かされるまでも無く分かっている。 『あのゆっくりを破滅させたい』だろう。俺も友人も何とも野蛮な事だ。 とすると……ああするか 「事務所の冷蔵庫に『まりさ』は残ってるよな?」 「?冷蔵庫にはれいむもありすもぱちゅりーも沢山あるはずだよ?」 「よし!行くぞ!」 ………… 「このまりさは写真にソックリだな」 「ちょっと小さくない?」 「それは、こう、餡子と小麦粉でこうしてこうすれば……」 「写真とソックリだろ?」 「目元の弛んだ皮がないね」 「目元はこれで良いか?」 「体が硬いよ。写真のは、おばけのバーバパパみたいに伸び縮みできるから」 「おばけのバーバパパって何だ?」 「え?知らないの?」 「どうだこの会心の出来!」 「薬は?何倍薄めたの使うの?」 「原液のままで、俺達の事も何もかも忘れてもらわないと困るしな」 …………… 「ゆっ?おねぇさんだぁれ?」 「ああっ!まりさちゃん何て事なの!?」 「ゆゆっ?まりさはまりさだよ?なんてことじゃないよ!」 「すみません…見つけた時にはもうこのような状態で」 「まりさちゃんを返して!鬼!悪魔!」 「しかし、我々も八方手を尽くし「言い訳は聞きたくないわ!出てって!早くここから出てって!」 ガシャーン!と言う音と共にドアから叩き出されるように逃げ出す俺と友人。 その足で再び公園の便所裏に舞い戻った。 「やれやれ……叔母さんはあのヒステリーも無ければなぁ……」 「まあ、気付かなかった分だけ良しとしよう、俺達の工作の腕も落ちちゃあいないって事さ」 「明日も電話で文句言われるんだろうなぁ……」 「まあ、その話は止せよ、仕上げをするぞ」 見ている先では何やら喚いているまりさとありすの姿が。 ありすの頭には茎が伸びている、どうやらにんっしんしたようだ。 「なかなかたべられない、とかいはなおじょくじなのになんではきだすのぉぉぉぉ!?」 「こんなむしがたべられるわけないんだぜ!ばかなの!?しぬの!?はやくゆっくりできるふーどさんをさがしてくるのぜ!」 「ゆぅぅ…もうくらいからあしたさがすことにして、きょうはねましょ?」 「どこでねるの?こんなかたいところでねるのはまりさいやだぜ!」 「ゆ゛う゛ぅぅぅ゛なにいっでるのぉぉぉ?」 「……あのまりさは、外の世界に過剰な憧れを抱いてたんだろうな」 「このまま餓えて死ねば、来世では良い糞に生まれ変わるだろうね」 天国から地獄に落ちたゆっくりを見るのは堪らなく楽しい、が。 「ここ」では困る 「まりさおうちにかえるよ!」 「ゆ゛え゛ぇぇぇ!?なにいっでるのばりざ!?あかぢゃんだぢをおいでがないでぇぇぇ!!!」 ぽよんぽよんと跳ねて公園から出ようとするまりさ。 もう戻らない気じゃなかったのか?まあゆっくりの言う事は基本的に話半分で聞くものだ。 「鞄の用意完了」 「ガムテープの用意完了」 「「GO GO GO!!!」」 ガムテープで口を塞ぎ、鞄に放り込み、ジッパーを閉じる。 ここまで数秒、良いコンビネーションだと自画自賛してしまう。 鞄のまりさは何が起こったのかまだ気付いてないのか―――お、暴れだした。 心ここにあらずと呆然としているありすも、もう一つの鞄にご招待。 「さてさて、まりさとありすには都会の冷たい風を味わってもらうとしようか」 ……………… あの街から20駅分は離れた街の大きい公園。 「わかるよーぐずはりんちなんだねー」 「たべものもみつけられないぐずなしんいりはしんでね!」 「んほぉぉぉぉ!とかいはなはだねぇぇぇ!」 「やべでぇぇぇ!!!やべるんだぜぇぇぇ!!!」 他のゆっくりから苛められて、泣き叫ぶまりさ。 ボロボロでカピカピなその姿を誰が飼いゆっくりだと気付くだろうか? 悲惨なまりさの様子をベンチから眺める俺と友人 「これで三日か、結構持つもんだね」 「ありすは初日で死んだのにな」 この公園に置き去りにされてから目を覚ましたまりさとありす。 右も左も訳の分からない所でパニックを引き起こした二匹の前に、公園に住んでいる古参のゆっくり達が現れたのだ 「ゆゆっ!しんいりだね!」 「ここはどこな ボゴッ ゆべぇ!?」 「うるさいよ!だまってきいてね!」 「ここにはいったしんいりは、みつけたえさのはんぶんをけんじょうするのがるーるだよ!」 「そ、そんなことき ボゴッ ゆばぁ!?」 「えさをもってないこのしんいりはおしおきだよ!しなないていどにみんなでなぐってね!」 「ゆぎゃぁぁぁぁ!!!!」 「れいむ!このありすにんっしんしてるわよ!?」 「きょかなくかってに、にんっしんしたらしけいなんだねーわかってねー」 「ば、ばりざぁぁぁ!!!だずげでぇぇぇ!!!ゆぎゃぁぁぁぁぁ!!!!!!」 と、まあ。そんなこんなで。 ありすは死刑されたが、まりさは辛くも生き残った。 それでも、生き残ったまりさが餌を集められるわけも無く。 うんうんやしーしーを食わされながら、地獄のサンドバック生活を強制されているってわけなのだ。 「きょうはこれぐらいでやめておくよ!」 「あすもえさをもってこなかったらひどいことするよーわかってねー」 「んほぉぉぉぉ」 「ゆ゛べぇぇ…………」 「今日も生き残ったが、そろそろ限界か。あのまりさ?」 「この公園の群れの鬱憤の捌け口だし、そう簡単には殺されないと思うよ」 「いやいや明日には死ぬと思うぜ?」 「僕は一週間以上は持つと思うな」 「おでぇざぁぁぁん…ばりざをだずげでよおぉぉぉぉ…」 「そういやお前の叔母さんどうした?」 「あのまりさと結構仲良くやってるよ。まりさちゃんは中身が変わったように素直になったってさ」 「そりゃ別ゆっくりだもんな…変わったように感じるのも当たり前だわ」 「おでがいだよぉぉぉ……い゛い゛ごになるがらぁぁぁぁ……だれがばりざをだずげでよぉぉ……」 「明日も見物に来るとして、今日は飲みに行こうぜ」 「又、僕の奢りで?」 「お前の叔母さんから調査費用として20万貰っただろうが、部下は可愛がるもんだぜ所長さんよ」 「上司にタメ口をきく部下は居ないと思うけどな……ま、いっか」 そして鬼意山二人は仲良く週末を過ごしましたとさ。 めでたしめでたし。 前作 『ふたば系ゆっくりいじめ 64 酷い暇潰し』 【ふたば系ゆっくりいじめ 58 ドスまりさがぶっ殺される話】 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る (嘘だけど)発見時からこうなってたって言っているのに、 このオバサン頭おかしいwww 絶対近所トラブル作ってるwww -- 2018-01-24 13 53 20 縦読みとかさ、ただの荒らしにしか見えない -- 2015-02-11 00 11 22 ↓×4 な ぜ 縦 書 き ? -- 2013-01-06 12 58 11 この糞ババアは本当に死ねばいいと思う -- 2012-12-12 10 46 45 ゲスゆっくりの虐待は、こういうやり方が一番すっきりするね! -- 2011-12-23 03 22 20 ↓↓同感だwww -- 2011-12-22 19 04 45 ゲスを育てる天才(笑)なおばさんだね! -- 2011-03-14 13 16 33 あなたの作品全部見た お れ は す き な じ ゃ ん る だ っ た -- 2011-01-28 20 57 55 おばさん罵る相手が違うだろうがよ 飼いゆ見つけてくれた人に向かって鬼、悪魔とか -- 2011-01-17 18 17 27 おばさんの心、広すぎだろjk -- 2010-09-06 02 13 40 バーバパパWWなちい -- 2010-08-03 02 36 56 新しいまりさも一週間もすればゲスに育てるだろうね、この叔母さんは -- 2010-07-02 22 28 01
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/183.html
ずっと考えていた。 ゆっくりフラン、ゆっくりれみりゃを繁殖させるにはどうしたらいいのだろう? 事の発端はこうだ。 俺はゆっくりが大好きで、家でゆっくりれいむ、魔理沙たちにゆっくりアリスをけしかけて繁殖しては、食べたりつねったり沈めたりごちそうを与えてすぐに奪ったり思い切り蹴飛ばしたりしていた。 俺の行動一つで表情が極端に変わり絶叫するゆっくりが可愛くて仕方なかった。 とくにお気に入りなのがゆっくりれみりゃことゆっくりゃだ。しかしこのゆっくりゃは紅魔館付近でないと見つけられない貴重種。命がけで紅魔館に侵入し手に入れたこの一匹が、俺のそばにいる唯一のゆっくりゃだった。 「うー! うー!」 もちろん大事にしている。 他のゆっくり以上に、千切って食べたりつねったり沈めてみたりごちそうを与えてすぐに奪ったり思い切り蹴飛ばしたりして可愛がった。比率でいうと、他のゆっくりが1ならゆっくりゃは10だろう。とくにいくら千切っても再生してくる肉まんの生地は最高だ。 「も゛うやめでー!!」 ああ、可愛いな泣き顔。 そんな風にゆっくり達を可愛がりながら過ごしていたある日。 発情したゆっくりアリスがゆっくりゃに襲いかかっていた。 「れっ、れっ、れみりゃっ!」 「お゛、お゛う゛ち゛か゛え゛し゛て゛ー!」 思わず、手荷物を床に落としてしまう。 普通なら襲われてもゆっくりゃは飛び立ち、そのまま返り討ちだろう。 しかし今のゆっくりゃには羽がなかった。正確にいうと昨日俺が千切ってまだ再生しきっていなかった。 飛べないゆっくりゃはただのゆっくり肉まんだ。不意を突かれたらどうしようもない。 なんでだ……なんでゆっくりアリスがここにいるんだ……ちゃんとドアに鍵を閉めて隔離しておいた筈だぞ……。 「ゆ、ゆっくり! ゆっくりぃぃぃっ!」 「い゙い゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っっ!」 呆然とする俺の前で痙攣するゆっくりアリス。普段の声からは想像できない絶叫を上げるゆっくりゃ。ゆっくりゃは絶叫も可愛いな……。 とりあえず落ち着こうと、痙攣してゆっくりしているアリスを鷲づかみで持ち上げ、そのまま串に刺し、火で炙ることにした。 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ! あ゙づい゙よ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙っ!」 やっぱり冷静になるには甘味が一番だよな。 甘露、甘露。美味しかった。 どうにか冷静には慣れたが、現実の重さが俺を押しつぶそうとする。 ゆっくりゃは目を見開き、口を開いたままぴくりとも動かない。絶叫を上げたまま逝ってしまっていた。 ああ、ゆっくりゃ……俺の唯一のゆっくりゃが……。 また紅魔館に侵入するしかないのか……。 がっくりと項垂れながら動かないゆっくりゃに手を伸ばす。 あらためてゆっくりゃを見ようとそのまま持ち上げた時、ふと疑問が浮かび上がった。 「……なんで茎が生えないんだ?」 普通ゆっくりは、繁殖が終わると母体の体から茎が生えてきて、そこへ実をつけるように赤ん坊のゆっくりが生まれてくるものだ。少なくとも家で試したゆっくりはそうだった。 しかしれみちゃの体には茎なんて生えてくる様子がまるでない。仮にも繁殖行為だったのだから、何か生えてきてもおかしくない筈だ。 「……」 ゆっくりれみりゃは希少種だ。他のゆっくりに比べて非常に数が少ない。 それはもしや、繁殖方法が特別だから……? 湧き出てきた疑問をきっかけに、俺の頭は回転し始める。 頭へ栄養をまわそうと、手に持っていたゆっくりゃを丸呑しながら、俺は考えを巡らせていった。肉まん美味しいです。 夜も耽り、辺りが真っ暗になった頃。 草むらで音が立たないように忍び足で進みながら、俺は紅魔館の庭を歩いていた。 結局いくら考えても実際に試さないと埒が明かないものだ。まずは色々試してみよう。 ちなみに探しているのはゆっくりゃともう一匹、ゆっくりフランことゆフランだ。 下手にゆっくりゃで実験し、またすぐにゆっくりゃを失うのは困る。まずはゆフランで実験し、それからゆっくりゃだ。 二匹を捕まえるのは一見大変に思えるが、実はゆっくりゃを捕まえたらゆフランは釣られて出てくるのだ。前回ゆっくりゃを捕まえた時がそうだった。あの時はせっかく捕まえたゆっくりゃを食われそうで焦ったが、おかげでゆフランの対処法はわかっている。 だからゆっくりゃさえ見つけてしまえば話は早いんだが……。 「うー! うー!」 ……噂をすればなんとやら。 声に反応して振り向くと、にこやかに笑っているゆっくりゃがいた。口にあんこがついているので餌にありつけたばかりだったのだろう。 それにしても……可愛いな。 満腹そうな顔が可愛くて思わず蹴り飛ばしたくなる衝動を必死で堪えた。さすがにこれまでの苦労を一蹴りで水の泡にするわけにはいかない。 俺は忍び足を止めて、そのまま自然にゆっくりゃへと近づいていった。 「う?」 こっちへ顔を向けるゆっくりゃ。 近づいてくる俺に気がつくと、嬉しそうに近づいてきた。 「がぁおー。たーべちゃ~うぞ~!」 他のゆっくり達ならこの言葉に恐怖するだろうが、俺からするとまたじゃれついてきたなと思う程度だ。 紅魔館のゆっくりゃは可愛がられた結果、人慣れしすぎたのか、人を見つけるとそのまま無防備に近づいてくるのだ。 だからゆっくりゃさえ見つけてしまえば、後は近づいていってそのまま手で捕まえてしまえばいい。 「うー! うー!」 知らない人の手で掴まれているのに、遊んでくれると思っているのか喜び始めるゆっくりゃ。 さて、あとは……。 がさがさっと、木の枝が揺れる音がした。 「うあ!」 腕の中のゆっくりゃが声を上げる。近づいてきているモノがなんなのか、本能的に理解しているのだろう。 ゆフランはゆっくりゃに気がつくと飛び立ち、そのまま一直線にこちらへと向かってくる。その際に羽が木の枝に当たって音がするので、どこから鳴ったかさえしっかり聞いていれば飛んでくる方向は分かるのだ。 ギョロりとした目をゆっくりゃに向けて、勢いよく正面から突っ込んでくるゆフラン。 「うあ! うあ!」 だから、こうして勢いよく近づいて来た所を── 「ゆっくりしね!!!」 「断る」 撃退すればいい。 俺のかかと落としをまともに喰らい、ゆフランは地面にめり込んだ。 後頭部にはくっきりとかかとの跡が残っている。 あ、拙い、微妙に餡が出た。ちょっと強くしすぎたか……。 ゆフランの回復力を信じて、痙攣したままのゆフランを持ち上げ、持ってきたかごの中に放り込んだ。 「うー! うー!」 痙攣するゆフランを見ながらはしゃぐゆっくりゃ。はしゃぐのは良いけど、あまり暴れられると羽が体に当たって……。 「ぎゃおー!」 ……ん? ゆフランの入っているかごに向かって叫ぶゆっくりゃ。これは……? 「ぎゃおー! たーべちゃうぞー!」 ……。 ……もしかして勝ち誇ってるのか、これは? ゆっくりゃは何もしてないのに? 「ぎゃおー!」 叫んでいる意図に気づいた瞬間、反射的にゆっくりゃの顔に拳をぶち込んだ。 ……あ。し、しまった。つい勝ち誇ってる顔を泣き顔にしたくて……。 「う……」 ヤバイ、可愛い! じゃなくて! 「うわああああ!」 大声で泣き始めるゆっくりゃ。この声でまたゆフランが近づいてくる筈だが、泣き声が大きすぎて枝の音が聞こえない。不意を突かれたらそのままゆっくりゃを食べられてしまう。自分で自分の身を危険にしてどうするんだこの愛玩饅頭! ええぃ! 落ち着けおれ! こういう時こそこれだ! 俺は懐からホッチキスを取り出し、ゆっくりゃの口を塞いだ。 「……! ……!」 愛くるしい顔になったねっ! 途端、四方八方から聞こえてくる物音。 多いし! そんなにいらないのに! ……ええぃ、やったらーーっ! 泣き顔のゆっくりゃを脇に抱え、俺は飛んでくるゆフラン達と対峙した。 数時間後。 ようやく家に帰ってきたと腰を下ろす俺、同時に地面へ置かれたかごの中にはゆフラン達がぎっしりと詰まっている。元々少なめに考えていたので明らかに許容量を超えているが、全員がぐったりしているので無理矢理詰め込む事ができた。 ゆっくりの中で危険な種とはいえ結局は饅頭、押したら潰れるものだ。 「うー? うー?」 突然、紅魔館から別の場所に連れてこられ、不安そうにゆっくりゃが声を上げている。 ……さすがにここで泣かたり、暴れられるのは困るので。 俺は大きく息を吸った。 「ゆっくりしていってねっ!」 「ゆっ!」 「ゆっくりしていってねっ!」 「ゆっくりしようよっ!」 俺の声に反応して、隠れていたゆっくりれいむが3匹出てきた。普段は帰ってきたら何匹かは近づいてくるのだけど、今日は連れてきたゆっくりがゆっくりなので隠れていたのだろう。それでも声に反応するのがやっぱりゆっくりだが。 あ、1匹親れいむだ。あれは食い出があるぞーっ。 途端、ゆっくりゃの表情は輝き、れいむ達の表情は凍り付いた。 「がぁおー! たべちゃうぞー!」 「やーっ!」 「ゆっくり出ていってねっ!」 逃げるれいむに追いかけるゆっくりゃ。今の内にドアに鍵をかけて……と。 さて、それじゃ早速試してみるか。 俺はかごから一匹ゆフランを取り出す。丸い顔が変形し四角くなっていた。これはこれで可愛いな。 とりあえず手でこねるように形を丸くしてみた。 「ぁ゙っ、ぁ゙ぁ゙っ」 あれ? なんだ、意識あったのか。てっきりまだ戻ってないと思っていたんだが。 それじゃ回復を待つ必要はないな。 俺は両手で羽を持ち、そのまま思い切り毟り取った。 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ!」 途端、普段から見開いた目をより見開き、さっきとは比べものにならない大きさの声を上げるゆフラン。 初めてゆフランの絶叫を聞いたけど……これはこれで甘美だなぁ。 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ! ざぐや゙ー! どごー!」 泣き叫ぶゆフランに、俺は魔法の言葉をかけてみた。 「これからたくさんゆっくりのいる場所に行くんだけど、来るかい?」 「……うー?」 興味深そうにこっちを見る。いいなぁこの変わり身の早さ。これからゆっくりは可愛い。 「ゆフランのためにたくさんのゆっくりを用意しておいたんだ、食べにいかないかい?」 「……う~♪」 泣いた饅頭がもう笑った。あとはこっちのものだ。 「それじゃ連れて行ってあげるよ」 そのままゆフランを抱えて、移動する俺。「うー♪ ゆっくりしね!」とはぎゃぐゆフラン。その目はもういつもの通り瞳孔が開き、赤く輝いている。 やがてドアの前へ来ると、鍵を開け、ゆフランを中へと入れた。 気配が分かるのか、入った瞬間からゆフランは視線をあちこち移している。 「みんな怯えて隠れているかもしれないけど、ゆっくりしていってねっ!」 「ゆっくりしね!」 飛び跳ねるゆフランにそう声をかけ、俺はドアを閉め、また鍵をかけ直した。ドアには窓がついているので開けなくても中の様子は伺える。 ゆフランは相変わらず、楽しそうにあちこち見ながら飛び跳ねていた。毟り取った羽はまだ回復していないが、背中についた跡はもう消えてしまいつつある。 実際、この部屋にはゆフランの期待通りゆっくりが大量にいた。ゆフランのお腹をいっぱいにするなら充分な量だろう。 「ゆっ、ゆっ、ゆっ」 「うー♪ ゆっくりしね!」 「フっ、フっ、フっ、フランっ!」 ただ俺は、今まで発情したゆっくりアリス10匹に勝ったゆっくりを知らない。 襲いかかってくるアリスに噛みつくゆフラン。その瞬間、残りの9匹に押しつぶされた。 「ゆっ!」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛っ!」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛っ!」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆっ!!」 「ゆっくり゛ぃぃぃぃっ!」 悶絶するゆフラン。おおっ、ゆフランってこんな顔で悶絶するのな。いつかゆっくりゃと一緒に悶絶させたいものだ。 どうにか振り解こうと抵抗するが、1匹を振り解いてもすぐに別の1匹が襲いかかり、かまわず交尾を続けていく。 次第にゆフランの動きは止まり、だだ悲鳴だけが響くようになっていった。 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛っ!」 「ゆ゛っ゛く゛ぅ!」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛っ!」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛っ!」 「ゆ゛っ゛く゛り゛ぃぃし゛ぎね゛ぇえ゛え゛っ!」 ……そろそろ終わりそうだな。 「うー♪」 聞き覚えのある声に振り向くと、いつの間にかゆっくりゃがそこにいた。 口に大量のあんこをつけて。 「……美味かったか?」 「うーうー♪」 顔面を蹴り飛ばす。 「う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!」 やっぱり満足顔からの泣き顔が特に可愛いな。 結果として。 ゆフランには茎が生えてきた。 しかし生まれたのは1匹だけだった。 その1匹は、今、俺の手の中で遊んでいる。生まれたてで小さく、言葉も親ゆフランの「ゆっくりしね!」は言えず、ただただ「うー♪」と呻くだけだ。このまま丸呑みしたいな……。 しかし試しにと子供を持っていた親れいむに子ゆフランを預けた所、そのゆっくりれいむを子も含めて全部平らげてしまったので、小さいながらもやっぱりゆフランは違うというのを思い知らされた。 ここで問題なのは、子ゆフランを生んで親ゆフランは絶命してしまった事だ。以前、ゆっくりアリスに襲われたゆっくりゃのように朽ち果て、死んでいってしまった。 せっかく繁殖したのに一人の親で1匹では意味がない。そもそも他のゆっくりはだいたい4匹は繁殖していたのに、ゆフランだけ1匹なのはおかしいだろう。 一応、ゆっくりアリス以外のゆっくりも発情させて試してみたが、ほとんどの場合は子供は生まれず、ゆフランは最初のゆっくりゃのように絶叫したまま死んでしまった。 やっぱり繁殖の仕方が違うんだろうか……? そうして俺が悩んでいると、れいむが必死の形相でこっちに向かって来ていた。 「ゆっくりやめてね! ゆっくりさせてね!」 その後を追うように、ゆっくりゃが飛びながら追いかけている。 「がぁおー!」 ますます顔が涙で濡れるれいむ。しかし突然、目を輝かせて叫んだ。 「ゆっくり助けて! おじさんゆっくりさせて!」 どうやられいむは、俺に希望を求めたらしい。 「……」 そのまま足下へ駆け寄ってくるれいむ。このまま俺の後ろにでも隠れようと思っているのだろう。 ふむ……。 れいむをゆっくりゃに向けて蹴り飛ばした。 「ゆ゛っ!」 空を飛ぶれいむ。飛んでいく先では、口を大きく開き、ゆっくりゃがしっかりと待ちかまえていた。 「たーべじゃーうぞー!」 「ゆ゛っぐり゛ぃぃぃぃっ!」 にこやかにれいむを食べていくゆっくりゃ、凄く嬉しそうだ。 泣き顔もいいけど、たまには笑顔もね。……なんてな。 もちろんこれには事情があった。 この食べられているれいむ、実は隔離していたれいむと魔理沙が勝手に発情して作ってしまった子供なのだ。家の部屋にも限りがあるので繁殖する時もいろいろ考えて数を増やしているのに、勝手に増えたりすれば住めるスペースがなくなってしまう。 とりあえず親れいむと魔理沙はまだ生き残っているゆフランに食べてもらい、そして今、残りの子供達をこうしてゆっくりゃに食べてもらっていたのだ。 「んまんま♪ んまんま♪」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛っ!」 しかしいきなり部屋を覗いたら子供が増えていたのはびっくりした。俺の手で無理矢理揺らして発情させない限り交尾なんて滅多に行わないので油断していた。やれやれ。今度からはもうちょっと気をつけないとなぁ。 「んまーーーっ♪」 「ゆ゛っ゛ぐ゛り゛さ゛せ゛て゛ぇぇっ!!」 ……。 ……ん? そういえば……。 食事を済ませ、その辺りを楽しそうに飛び回るゆっくりゃ。その楽しげな様子に思わずバレーボールのようにたたき落としたくなるが、今の俺にはそれ以上に浮かんだ疑問が頭の中をしめていた。 ゆっくりゃって……。 「うー♪ ……う?」 もしかして、発情するのか? 気づけば、両手でしっかりとれみちゃを捕まえていた。 法悦とした様子だった。 「う゛っ……う゛っ」 どちらかといえば幼さの残るあどけない表情なゆっくりゃが、今はゆっくりアリスもびっくりなほど欲情した顔つきをしている。頬は赤くなり、口からはいつものあんこじゃなくよだれのような何かを垂らしていた。なんなんだこれ? 肉汁か? 自分の考えがあっていた事を喜びたい。……しかし疲れた腕はそれを許さず、ただ痙攣しているゆっくりゃをゆっくりと運ぶだけだった。 あれからゆっくりゃを抱え揺さぶり続けると確かに発情はした。しかし3時間振動させ続けてようやくだ。 他の種と違い、ゆっくりゃは性欲が薄いのか、軽く振動させただけではまるで反応はなく、暴れるゆっくりゃを押さえながら振動させ続けた結果、ようやく発情してくれた。おかげで腕は棒の用だが、必死で暴れるゆっくりゃがだんだん法悦としていく様子は俺の心に潤いを与えるには充分だ。 今のゆっくりゃはイキそうなところで揺らすのを止められ、触れたら暴発しそうなぐらいの興奮状態になっている。これから後の事がなければこのまま弄り回したいところだが、それは後に取っておこう。 もちろんこれから試すのは繁殖だ。しかし今までゆっくりアリスに襲わせて駄目だったものが、ゆっくりアリスを襲ってどうにかなるとは思えない。 ここはちょっと危険だが、賭けてみよう! ゆっくりゃをその部屋へ放つ。その部屋にはれいむのリボンや魔理沙の帽子や、ゆっくりアリスの食べカスが落ちている。 「……うー? ゆっくりしね!」 そこはゆフランの部屋だった。 無謀だと自分でも思う。 普通ならゆっくりゃはゆフランに食われて終わりだろう。そうなったらとてもとても悲しい気分になりながらゆフランを殴って泣き叫ばし、そのまま食べて落ち着こうと思うが、しかし発情したゆっくりゃならどうにかしてくれると、俺はどこかで期待していた。 「ゆっくりしね!」 大好物の登場に、ゆフランは赤い目をギロりと光らせながら近づいていく。 ゆっくりゃはピクリとも動かない。俺がまるで予想していなかった状況だ。睨まれた恐怖で竦んでしまったのだろうか? 口を開けて、食べる準備は万全なゆフラン。 そこで初めて、ゆっくりゃが動きをみせた。 「う゛……」 「う?」 まるで声も上げなかったゆっくりゃを不思議に思っていたのか、ゆっくりゃの上げた声にゆフランが反応する。 ゆっくりゃが続けて声にした。 「う゛……う゛ま゛せ゛て゛っ」 「ううっ!」 その時、始めてゆフランがゆっくりゃに対してたじろいだ。おおっ! スゲェ! 「う゛ま゛せ゛て゛ぇぇぇっ!」 「うーっ!!」 いつもと違う様子に慌てて逃げ出すゆフラン、それを上回る速度で追いかけていくゆっくりゃ。 その時によく見えたゆっくりゃの表情は、まるでゆフランのように目を見開き、赤く光っていた。 次第に追いつかれ、ゆフランはゆっくりゃに後ろから組み付かれた。 「ゆ、ゆっくりしね! ゆっくりしね!」 「う゛う゛う゛う゛っ!」 「ゆ゛っく゛り゛し゛ね゛ぇぇぇっ!」 どんどんゆっくりゃの体が激しく振動していく。 お互い、ゆっくりアリスに犯された時のように絶叫しながら、果てていった。 ドアの向こうで様子を見続ける。これが成功なら、後はゆフランに茎が生えて赤ん坊達が生まれてくる筈だ。 高まる期待。そんな俺の気持ちに合わせるかのように、ゆフランから茎が伸びてきた。 「きたきたきたきたぁーーーっ!」 思わずドアを開けて中に入る。 「うー♪ すっきり」 さっきまでゆフランのように変貌していたゆっくりゃは、何もなかったかのようにいつも通りの表情に戻っていた。 「う゛ー……う゛ー……」 「おぉっ! ゆフランも生きてる!」 今まで一度も生き残らなかったゆフランが生き残っている。俺は期待を一気に膨らませていった。この茎からたくさんの子ゆっくりゃが……!! そうして生まれてきた子供は。 ある意味、俺の期待を半分裏切ってくれた。 疲れた体を引きずりながら、部屋へと入っていく。 「あ、おじさん!」 「おかえり! おかえり!」 「ゆっくりしていってね!」 「みんなでゆっくりしようね!!」 一気にわき上がるれいむの声。大量にいるゆっくりが一度に喋るから、後半はもうなんと言っているのか聞き取れない。 ここは俺がれいむを繁殖させていた部屋だが、他の部屋には移さずここでひたすら繁殖させていたために、気づけばどこを見てもゆっくりの顔があるぐらいぎゅうぎゅう詰めの状態になっていた。 「おじさん狭いよ、外に出してよ!」 「ゆっくりドアを開けてね!!」 ゆっくりしていってね!と言って間もなく、そんな要求をしてくるれいむ達。いつも餌を持ってきている俺に対しても、相変わらずの傍若無人っぷりだ。 「そうだな……今日はその事でいい報告をしに来たんだ」 「ゆ?」 「今日からは外に出て遊んでもいいぞ」 「ゆっ!」 れいむ達から驚きの声が上がる。無理もないだろう、今の今まで何があっても外には出るなと言い続けてきたのに、いきなり外に出てもいいと言われてたのだから。 「本当に? ゆっくりしてもいいの?」 「ああ、本当さ。外でゆっくりしてもいいんだよ」 「ゆっくり外に出るね!」 ゆっくり達が外に出られるようにと、まず仕切りになっていたシャッターの鍵を開け始める俺。こいつら全員を移動させるには、ここを開けるのが一番だろう。 「おじさん、ゆっくりいそいでね!」 「おそとであそんでね!」 「おじさん大好き! 早くあけてね!」 「分かった分かった」 鍵を開け、そのまま両手でしっかりとシャッターを掴む。 「それじゃ開けるぞー」 「早くゆっくりしてねっ!!」 「おそとであそばせてねっ!!」 「ゆっくりしないでねっ!!」 俺は渾身の力を込めて、シャッターを一番上まで開けた。 勢いよく飛び出していくれいむ達。 そして、ほとんどのれいむは硬直して動けなくなった。 「うー! うー!」 「ゆっくりしね!」 「ぎゃおー! たーべちゃうぞー!」 シャッターの向こうでは大量のゆっくりゆフランとゆっくりゃが待ちかまえていた。 「そいつらの向こう側に外へ出るドアがあるから、みんな頑張ろうー」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 いち早く反応した親れいむの絶叫を合図に、大混乱が始まった。 食べられ襲われ逃げまどい追いつかれる中で、俺は一人ドアを開けて部屋を出た。 廊下には机と椅子を用意してあり、座ったまま部屋の中を覗くための窓も ある。 この日のために用意した部屋での光景は、俺の気持ちを高ぶらせるには充分な光景だった。 子れいむはゆフランとゆっくりゃ、そして身内である筈のれいむからも噛みつかれあっという間にいなくなっていた。普通のれいむも食べていたのは、混乱の中で側にいたからとりあえず食ったのだろう。食べたれいむは笑顔のまま口を動かしている。あ、ゆフランに噛みつかれた。あはは、絶叫してるや。 親れいむは必死に子供たちを守ろうとするが、それが仇となって集中砲火を浴び、もはや中身の餡もほとんどない状態で床に倒れ、痙攣を繰り返していた。10匹を超えるゆっくりゃとゆフランに襲われてるなんてここでしか味わえないだろう。貴重な体験だったね。 そんな親れいむを見て子れいむが「お゛があ゛ざん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!!」と泣き叫んでいるがまるで反応はない。子れいむはそのまま泣き叫び、近くに来たゆっくりゃに食べられていった。 あの時、ゆフランの茎から生まれてきた赤ちゃんは4匹、ゆフランとゆっくりゃで2匹ずつの子供が生まれていた。 てっきり襲ったゆっくりゃの子供だけ生まれてくると思ったので最初はびっくりしたが、どうやらゆフランとゆっくりゃの組み合わせだとお互いの子供が生まれるらしく、ゆフランを欲情させてゆっくりゃを襲わせても、場所や時間を変えてみても変わらずお互いの子供が生まれてきた。 だがそれよりも、ゆフランもゆっくりゃも死ぬことなく繁殖を繰り返す事ができたのが大きかった。何度も何度も発情させて無事に生まれてくるのを確認した時、俺は喜びのあまり思わず生まれてきた赤ちゃんを全員そのまま食べてしまったぐらいだ。あんまんと肉まん美味しいです。 それにしても、この2匹が希少種になった理由もよくわかった。ただでさえ相手が少ないのに、ゆフランはさらにゆっくりゃを襲って食べてしまう。繁殖できる相手なのにお構いなしなのだ。これでは数は増えないだろう。 「あ゛あ゛あ゛あ゛っ! ゆ゛っぐり゛がま゛な゛い゛で!」 「うー♪」 部屋の中では子ゆフランが自分より大きなれいむを少しずつ食べて食べて消化していく。噛みつかれたれいむは、まるでシロアリに犯された柱のように徐々に削られ、穴が開いている。全部食べられるのも時間の問題だ。 そんな子ゆフランの横で、ゆっくりゃの側を離れずについていくゆっくりがいた。体は普通の大きさだが、他のゆっくり達が絶叫している中で、ひたすら楽しそうに笑っている。 それこそが子ゆっくりゃだった。 子ゆっくりゃは、他のゆっくりを食べるゆっくりゃの子供とは思えないぐらいに弱かった。 生まれたての割に体は大きいのだが、そのくせ子ゆっくりゃは赤ちゃんれいむにさえ勝てないぐらい弱いのだ。 それなのに目立つ体格なので他のゆっくりたちから狙われやすい。 生まれてから長い間、ゆっくりゃは子供の側から離れない事が多かった。まだ子供には自分を守れる力がないと分かっていてしっかり守っていたのだろう。 しかしそんな子ゆっくりゃは、こういう場所では足を引っ張る役目にしかならない。 「ゆっくりしねっ!!」 「う゛ーーーっ!」 守っていた親ゆっくりゃはゆフランに食い殺されてしまった。 そのまま子ゆっくりゃに近づいていくゆフラン。 「うー♪ うー♪」 しかし子ゆっくりゃはまるで状況を分かっていない。まるで遊んで欲しそうに手を伸ばして笑顔を向けようとする。それを見てゆフランの口が楽しそうにつり上がった。 結局、子れいむが危険だとようやく理解したのは、ゆフランに噛みつかれて餡を吸い出された瞬間だった。 「あ゛あ゛あ゛ーーーーっ!」 叫んでみたものの抵抗らしい抵抗なんて出来はしない。そのまま吸い続けられ、全ての餡を全て吸い尽くされた。 まさか、ゆっくりゃの子供があんなに無力な存在だったなんて……素敵すぎる。 長い日をかけて準備してきたこの宴もそろそろ終わりが近づいてきた。やはり生き残っているほとんどはゆフランだが、れいむも僅かに生き残っている。 「ゆ……ゆ゛っく゛り゛ー! ゆ゛っく゛り゛し゛て゛ね゛ー!!」 部屋の隅に縮こまってガタガタと震えているが、もうお腹いっぱいになったのだろう。ゆフランもゆっくりゃも反応しなくなっている。 ゆっくりの色々な顔を見たくてやってみたこの宴だったが、俺的には大成功だった。あんな愛くるしい顔で絶叫されたり絶望に打ち震えたり恐怖に怯えたり嬉しそうにはしゃぎ回られる姿を大量に見られて俺はもうゲップが出そうだ。 「うー♪ うー♪」 「ん?」 向こうからとたとたと、ゆっくりゃが歩いてきた。他のゆっくりゃと違い、饅頭から体が生えており、羽より足を使って移動することが多くなったゆっくりゃだ。 このゆっくりゃは一番長生きしているゆっくりゃだ、どうもゆっくりゃは他のゆっくりとは違い徐々に成長して、立派な体が生えてくるらしい。このままさらに長生きさせたらどうなるんだろうな? ゆっくりゃは俺の周りを走り回っている。どうやら駆けっこをして楽しんでいるようだ。 足を引っかけて転がしてみた。 「えぐっ! ……うぅーっ」 涙目になるが、涙は流れない。こうやって何度も転けさせたせいでちょっと慣れたのだろう。凄い我慢している。 ゆっくりゃが泣くのを必死で耐えるなんて……。 そんな新しい反応で、俺をまた喜ばせてくれるのかい! 嬉しさのあまり身を悶えさせながら、俺はゆっくりゃの頬を引っぱたいた。 「うぅ、う゛あ゛ーーーーー!!」 泣き声が俺の全身を燻る。 ……今度はどうやってゆっくり達を愛そうかな? 明日のゆっくりに楽しみが止まらない俺だった。 by 762 選択肢 投票 しあわせー! (37) それなりー (9) つぎにきたいするよ! (7) 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/551.html
二匹のゆっくりが、だいぶ山奥の、木の葉のかさかさしたとこを、こんなことを云いながら、あるいておりました。 「このやまはゆっくりできないね。ちょうちょもありさんも、ぜんぜんいないね。」 「はやくつかまえてゆっくりしたいね。ゆっくりしようね。」 それはだいぶの山奥でした。案内してきた専門の鴉天狗も、ちょっとまごついて、どこかへ行ってしまったくらいの山奥でした。 「ゆっくり寒くなってきたね。」 「ゆぅ、ゆっくりもどろうね。」 ところがどうも困ったことは、どっちへ行けば戻れるのか、いっこうに見当がつかなくなっていました。 風がどうと吹いてきて、草はざわざわ、木の葉はかさかさ、木はごとんごとんと鳴りました。 「お゙な゙がずい゙だよ゙ぉぉ。な゙に゙がだべだい゙よ゙ぉ。」 「れいむ、やまを下りたらお花をいっぱい食べようね。」 「あ゙る゙ぎだぐな゙い゙よ゙。何がだべだい゙よ゙ぉ。」 「ゆぅ、まりさも何か食べたいんだよ」 二匹のゆっくりは、ざわざわ鳴るすすきの中で、こんなことを云いました。 その時ふとうしろを見ますと、立派な一軒の西洋造りの家がありました。 そして玄関には RESTAURANT 西洋料理店 SLOWLY HOUSE 低速亭 という札がでていました。 「れいむ、おうちだよ」 「れいむたちが見つけたんだかられいむたちのおうちだよ」 「ゆ!いいにおいがするよ」 「たべもののにおいだよ、ゆっくりしようね!!!」 二匹は玄関に立ちました。玄関は白い瀬戸の煉瓦で組んで、実に立派なもんです。 そして硝子の開き戸がたって、そこに金文字でこう書いてありました。 「どなたもどうかお入りください。決してご遠慮はありません」 二匹は字が読めないので中に入りました。 「あたたかいね、ゆっくりできるよ」 「うん、あたたかいね。もっと奥があるよ」 「いってみよう」 そこには扉が一つありました。そしてそのわきに鏡がかかって、その下には長い柄のついたブラシが置いてあったのです。 扉には赤い字で、 「お客さまがた、ここで髪をきちんとして、それからはきものの泥を落してください。」 と書いてありました。 「ゆ、れいむがむこうにもいるよ」 「それはカガミっていうんだよ。とかいはのゆっくりアリスがもってたよ」 二匹は字が読めないので、そのまま扉をがたんと開けて、次の室へ入って行きました。 早く何か暖いものでもたべて、元気をつけて置かないと、ゆっくりできなくなってしまうと、二匹とも思ったのでした。 扉の内側に、また変なことが書いてありました。 「鉄砲と弾丸をここへ置いてください。」 見るとすぐ横に黒い台がありました。 「ゆ、また扉があるよ」 「ゆっくり開けてね」 二匹は字が読めないので中に入ると、また黒い扉がありました。 「どうか帽子と外套と靴をおとり下さい。」 しかし二匹は字が読めないので気にせず中に入りました。 扉の裏側には、 「ネクタイピン、カフスボタン、眼鏡、財布、その他金物類、 ことに尖ったものは、みんなここに置いてください」 と書いてあり。扉のすぐ横には黒塗りの立派な金庫も、ちゃんと口を開けて置いてありました。鍵まで添えてあったのです。が。 二匹は気づかずにそのまま飛び跳ねていきました。 「おっきなおうちだね」 「これだけおっきいといっぱいゆっくりできるね」 すこし行きますとまた扉があって、その前に硝子の壺(つぼ)が一つありました。扉にはこう書いてありました。 「壺のなかのクリームを顔や手足にすっかり塗ってください。」 みるとたしかに壺のなかのものは牛乳のクリームでした。 「うっめ、これめっちゃうっめ」 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー♪」 それから大急ぎで扉をあけますと、その裏側には、 「クリームをよく塗りましたか、耳にもよく塗りましたか、」 と書いてあって、ちいさなクリームの壺がここにも置いてありました。 「ゆー、おいしくてゆっくりできるね!!!」 「きっと、おくにはもっとゆっくりできるものがあるよ!!!」 するとすぐその前に次の戸がありました。 「料理はもうすぐできます。 十五分とお待たせはいたしません。 すぐたべられます。 早くあなたの頭に瓶の中の香水をよく振りかけてください。」 そして戸の前には金ピカの香水の瓶が置いてありました。 二人はその香水を、頭へぱちゃぱちゃ振りかけました。 ところがその香水は、どうも酢のような匂いがするのでした。 「すっぺ、これめっちゃすっぺ」 「すっぱいけどおいしい!!ふしぎ!!」 二人は扉をあけて中にはいりました。 扉の裏側には、大きな字で斯う書いてありました。 「いろいろ注文が多くてうるさかったでしょう。お気の毒でした。 もうこれだけです。どうかからだ中に、壺の中の塩をたくさん よくもみ込んでください。」 なるほど立派な青い瀬戸の塩壺は置いてありましたが。 「おしおはたべれないね」 「のどがかわいてゆっくりできなくなるね」 奥の方にはまだ一枚扉があって、大きなかぎ穴が二つつき、銀いろのホークとナイフの形が切りだしてあって、 「いや、わざわざご苦労です。大へん結構にできました。さあさあおなかにおはいりください。」 と書いてありました。おまけにかぎ穴からはきょろきょろ二つの青い眼玉がこっちをのぞいています。 二人は扉をあけて中にはいりました。 ばたん ゆっくりたちの入ってきた扉が勢いよく閉まり、ゆっくりたちが何をしても開きません。 ゆっくりたちの目の前に、胸の平らなメイド服の女の人が立っていました。 「おねえさん、ここはまりさたちのおうちだよ!!!」 「ゆっくりできないならでていってね!!!」 女の人はゆっくりたちを掴むと、さらに奥の部屋へと進んでいきました 「「いたいよ!!やめてよ!!ゆっくり放してね!!!」」 女の人は部屋の中にゆっくりを投げ入れると、外から鍵を閉めました。 「いたいよ!!ゆっくりやめてね!!」 「まりさ、ここはゆっくりできそうだよ!!」 部屋にはふかふかなベッドを始め、高級そうな調度品が並んでいました。 二匹はベッドに飛び乗り、ポンポン飛び跳ねます。 「ゆっくりできるね♪おねえさんはゆっくりおいしいものをもってきてね♪」 「ここがまりさたちの新しいおうちだよ♪ゆっくりしていってね♪」 「うっう~♪」 _,,....,,_ _人人人人人人人人人人人人人人人_-''" `> !!!!!!!!!!!!! <ヽ  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄ | ;ノ´ ̄\ \_,. -‐ァ :__ _____ ______ | ノ ヽ、ヽr-r'"´ (.__ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、:_,.!イ_ _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7´ .. .、ン、: rー''7コ-‐'"´ ; ', `ヽ/≧- -─==', i :r-'ァ'"´/ /! ハ ハ ! Σiヾ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i | :!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ ,' i (◯), 、(◯) | .|、i .|| :`! !/レi' (◯), 、(◯)Σ'i !て ,rェェェ、 ". 「 !ノ i | :,' ノ !'" ,rェェェ、 "' i .レ',.く |,r-r-| . L」 ノ| | : ( ,ハ |,r-r-| 人! :||ヽ、 `ニニ´ . ,イ| ||イ| / :,.ヘ,)、 )>,、_`ニニ´_,.イΣハ ル` ー--─ ´ルレ レ´: このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/ykansatu/pages/49.html
遺伝 両親から子ゆに受け継がれる要素と、受け継がれない要素がある。 遺伝する要素 種族 おかざり 髪型 遺伝しない要素 ランク もみあげ・おさげの形状 妊娠形態 その他の初期ステータス 繁殖・家族 交尾と妊娠 ゆっくり同士が密着すると互いに身体を擦り寄せる「すーりすーり」が発生し、これがある程度継続すると確率ですっきりー(交尾)が開始される。すっきりーが完了すると性欲値の低い方がおちびをにんっしんし、つがい(夫婦)としての関係が結ばれる。 「すーりすーり」はゆっくりの精神状態がポジティブな状態でなければ発生しない。互いに「すーりすーり」してすっきりー(交尾)に持ち込むには、双方のゆっくりが共にポジティブな感情である必要がある。「かなしい…」等、どちらか一方の精神状態に異常がある場合、もう一方がいくら「すーりすーり」しようとしても、すっきりー(交尾)は起こらない。 すっきりーの発生率はゆっくりの性欲値と設定の「赤ゆが出来る確率」によって決まる。また、ゆっくりの頬が紅潮している状態だとより発生しやすくなる。性欲値は高い方のみ参照されるため、☆0の個体でも☆3の個体と接触すれば高確率で交尾する。 妊娠剤(ハート)はゆっくりを強制的に妊娠させるアイテム。ゆっくりの残り寿命(年齢)や大きさ・種族・何なら生死を問わず(断片化・破片化していなければロスト前の死体でも可)妊娠・出産させる事ができる。妊娠型式やランク等の決定は通常の妊娠と同じだが、番(つがい)のいないゆっくりに使用した場合、産まれる子供は遺伝的に母体のクローンとなる。 一度でもすっきりーを行っていれば妊娠剤(ハート)で出産を早めても、また妊娠剤で新たに妊娠させても、何なら母役ではなく父役のゆっくりを妊娠させても両親の遺伝情報を参照した子ゆが産まれる。 狭い場所に複数のゆっくりを閉じ込めると常にゆっくり同士が密着してすーりすーりが多発するため、短期間で大量のおちびを作らせることが可能。 出産すると寿命値が大きく減少する。長生きさせたい場合はおちびの作らせすぎに注意。 家族関係 親子はお互いに「おかーちゃん/おとーちゃん」「おちびちゃん」と呼ぶ。姉妹は互いを「おねーちゃん」「いもうと」と呼び、つがいは種族名で呼び合う。(さくや、みょん、ちぇんの3種は未実装なのか呼ばれない) 親子・姉妹を問わず、近親相姦した場合は両者とも関係がつがいに更新され種族名で呼び合うようになる。 家族として認識されるのは一親等までであり、二親等以上関係が離れているゆっくり(祖父母や孫など)は家族にカウントされない 家族関係は永続的に保持される。近親相姦で関係を変える事はできるが、関係を消失させは無い。このため、一度結ばれたつがいを離婚させたり、親子や姉妹を赤の他ゆんに改変したりはできない。(バグで関係が消える事は稀にある) 虐待の連動性について 家族のメンバーが虐待を受けると近くにいる家族全員が泣き始める。また子ゆを特定のアイテムやアクションで攻撃すると母役のゆっくりはぷくー化し、虐待された子ゆの元に駆け寄る。父役に妊娠剤を投与して産ませた子ゆでも母役が怒る) 善良種・ゲス種 観察日記と同様にC·B·A·Sのランク分けが存在し、性格毎に行動や言動が変わってくる。 ランクは遺伝要素の対象外であり、子ゆのランクは親ゆとは無関係に決定される。 ランクによる行動パターンの違い Cランク ランク値が最底辺に近いと外見が涎を垂らした肥満個体になり、Bランクに近づくと通常の外見になる。ゲス種限定のセリフを喋り、逆に善良種限定のセリフは喋らない。頻繁に屁をこき、愛でられるとうれしーしーを飛ばす。プレイヤーからの攻撃や目覚まし時計など、ぷくー化のフラグが他のランクよりも多く設定されている。また、おかざり無しのゆっくりに接触すると攻撃を行う。うんうんを催すとその場でうんうん体操を開始する。手動操作のBボタンでもうんうんを出す。 Bランク 善良種限定のセリフを喋るようになり、逆にゲス種限定のセリフは発さなくなる。ただしランク値がC間近だと「行動パターンはBランクだがセリフパターンはCランク」という状態になる。このランクでもまだおかざり無しには攻撃を行う。近くにトイレシートが存在する場合、そこに移動してうんうんを行う。手動操作のBボタンでは全速前進状態になる。 Aランク セリフや行動が完全に善良化し、おかざり無しを攻撃しなくなる。 Sランク 基本はAランクと同じ。ランク値が上限に近づくと銀ピカに光る。更に好き値が☆3に達しているとより売値の高い金ピカになる。 観察日記でのBランクは全てCと同様のゲス種だったが、にっきでのBは善良とゲスが混在するようになっている。 ランクには細かな内部数値が存在し、その内部数値の変動に応じてゆっくりの状態も涎ありC→ 涎なしC→ ゲスB→ 善良B→ A→ S→ 銀ピカSという風に細かく変動していく。 涎は最底辺のCランク以外に後述する非ゆっくり症/足りないゆにも見られる特徴だが、よく見ると最底辺のC個体は涎が垂れているだけでなく、輪郭の幅が広く肥え太っている。 しつけや愛でを連打することでランクを上昇させられる。逆にゆっくりを「叩く」で攻撃し続けるとランクが低下する。 稀にエリア移動時にゆっくりのステータスが書き換わってしまうバグがあり、このバグでランクが変動することもある。 繁殖行動は前作ほど積極的には行わなくなった他、A・Sであってもうんうんを出すようになった。 捕食行動も基本的には観察日記と同様だが、ドーナツトラップ等の関係で若干複雑化している。 「ゲス化」について ランクとは無関係な仕様として、一旦虐待された後に泣き止んだゆっくりはゲス化し、ゲス個体やぷくー時のセリフを平常時に喋るようになる。(行動パターンは変化しない) ロードを挟むと解除されるが、再び条件を満たせば何度でも再発する。しつけやおかざりの着脱などでもゲス化するため、好きな飼いゆをゲス化させたくなければ注意しよう。 非ゆっくり症(足りないゆ) 非ゆっくり症とはゆっくりが精神崩壊した状態のこと。 足りないゆとは生まれつき、或いは人間からの処置によって思考能力や言語能力に欠陥が発生しているゆっくりのこと。 今作ではビンタやしつけなどで精神値が減少し0以下になると、段階を踏んで非ゆっくり症または足りないゆに該当する状態へと移行していく。 また、物理攻撃によるダメージとオレンジジュース等の回復を短いスパンで繰り返したり、同時に行ったりすると(オレンジジュースを飲ませながら殴る・布団に擦り付けながら殴る・プレスコンベアでダメージを受けつつ、苦痛で漏らしたうんうんに触れて回復等)、死すら許されず絶対に苦痛から逃れられないと悟ったゆっくりが絶望して急速に精神値が減少し、ごく短時間で非ゆっくり症状態へと移行する。 ※炎上やゆ下痢等のダメージは対象外。 初期症状 精神値が0を下回った直後の状態。まだ非ゆ症になりかけの段階。 メッセージ欄に「??????????????…」と表記される。 表情が泣き顔で固定される。 「やだやだやだぁ」などの専用ボイスしか発さなくなる。 売値が2分の1に低下する。 発症後 なりかけの状態から更に精神値を減らし続けると完全に発症する。 髪型が短髪に固定される・ランクに関わらず涎を垂らすようになる・目が上を向いてアヘ顔になるなど外見の変化が表れる。(なりかけと違って表情は変化するようになる) 売値が4分の1に低下する。 ボイスが「わーい、おはなさんだぁ!」「おうちにかーえろっと」などに置き換わる。 精神値がある程度回復すると涎が引っ込み、更に回復することでなりかけ状態を経由して正常な状態へと持ち直す。精神値を回復するには愛で続けるか、風船に括り付けて滞空させておくといい。 ボイスのパターンが限定されるため何に対しても無反応になっているようにも見えるが、ゲス・善良による行動パターンの違いや喜怒哀楽の表情変化、親子関係などは通常通りに機能している。 ランクに関わらずトイレを使わなくなる。また虐待を受けた際にうんうんを漏らすのは健常なゆっくりと変わらないが、ノーモーションで出すのではなくうんうん体操を行うようになる(なりかけの時点で確認) (なりかけではなく完全な)非ゆっくり症のゆっくりを妊娠させると、その子ゆにも遺伝する。遺伝によって生まれた子ゆも精神値を回復させると正気になる。 おかざり 各種ごとに種族固有のおかざりを持っている他、条件を満たしているとランダムで特殊なおかざりを装備した個体が出現する。 観察日記と同様、交配やすり替えなどによって他種のおかざりを持つ個体も作れる。 今作ではこたつに加えて巻貝も登場するため、「こたつむり」だけでなく「まりさつむり」等も再現可能。(勿論他のゆっくりにも付けられる) 特殊おかざりの一覧はおかざりと時季を参照の事。 おかざりはゆっくりを持ち上げた際に表示されるおかざりのマークをタッチして外す事が出来る他、しつけやダメージ等でも簡単に外れる。 おかざりが無くなるとメッセージ欄が「かなしい…」になり、ボイスでも「かえして!かえしてよ!」と言うようになる。近くに直前まで付けていたおかざりが有る場合はそのおかざりに向かい、無い場合は自分の所有物であるかに拘わらずとにかく「おかざり」が付近にないか探す。 おかざりを失った個体が同時に複数いる場合、落ちているおかざりに殺到して早い者勝ちで装備する為、他種のおかざりを装備してしまう事もある。 売却などでおかざりが消滅している場合は暫くすると機嫌が直る。 また、取り上げたおかざりを刀で斬った場合、切断された破片はおかざりと認識されなくなり消滅と同じ扱いになる。 無関係なおかざりを新たに与えると、ゆっくりとおかざりの結び付きが更新される。ただし存命の別個体から取り上げたおかざりだとすぐには更新されない。付け替え後にロードを挟むか、別個体の方でもおかざりの更新を済ませておく必要がある。 C〜Bランクの個体がおかざりの無い個体に接触するとぷくー化し、攻撃を行うようになる。(攻撃されたおかざり無しも反撃を行う) オプションパーツ ランダムで装備される、ゆっくりの種類別固有のパーツ。(詳細はゆっくり一覧を参照) ※ちぇん・れみりゃ・ふらんの3種には設定されていない模様。 しつけやビンタ、被ダメージ等による外的要因で容易に外れて地面に落ち、時間経過で消滅する。外れたパーツはおかざりと異なりゆっくり自身が拾い上げて再装備はできず、プレイヤーが拾ったり装備させたりする事もできない。 パーツの大きさは基本的に体格に比例して大きくなるが、可動部(おさげ・もみあげ)に装備するまりさ種とれいむ種は、可動部の大きさによっても変化する。その為、体格に見合わない巨大なパーツを持つ者や、逆に極端に矮小なものも存在する。れいむ種・まりさ種限定だが、引き抜かれたりハゲ饅頭になる等して可動部が破壊されている場合でも内部データ上は装備される事がある。この場合特に何も表示されていないが、パーツが外れる条件を満たすと本来装備される場所に当たる何もない空間からパーツが出現し、地面に落ちる。 ゆっくりの感情変化が原因で外れる事はない。 引火(炎上)しても焼け落ちる事はなく、手を出さなければ死亡するまで装備し続け、破片化と同時に消滅する。 ※赤ミサイルや暗黒面の力で炎上させた場合、命中と同時にダメージが入るので必ず外れてしまう。装備したままになるのはあくまでも「引火」して炎上した場合のみ。 破片化しない状態で死亡した場合、死体がロストするまで装備したままになり、昇天させた場合は装備したまま昇天していく。 髪型 Ver0.4aより追加された要素。 成ゆ(成体ゆっくり)は各種毎に固有の髪型を持つが、稀に他種の髪型を持つ個体が生成される事がある。(ショップでは高確率で出現する) 髪型は遺伝するため、異なる種族を交配する事で人為的に生み出す事も可能。 髪には部位耐久値が存在し、減少に応じて通常→短髪→ハゲへと髪型が変化していく。(ハゲは細かい設定の「スキンヘッド」の項目をOFFにすると発生せず、頭頂部の1房だけは絶対に剃れなくなりモヒカンのような外見になる)オレンジジュースを飲ませる事で再生させられるが、髪型が変わってしまう場合がある。 おさげやもみあげ、又はそれに準ずる可動部も頭髪とは独立した固有の耐久値を持ち、ゼロになると効果音とともに千切れて地面に落ちる。その後は時間経過で徐々に小さくなり、やがて消滅する。落ちたパーツは体から離れても蠢いており、持ち主のゆっくりを近くに置くと、固有のセリフはないものの必死ですり寄り頬ずりする等執着を示す。おさげやもみあげ等の可動部は引っ張って引き抜く事ができる(詳細は「操作方法」ページの「叩く」項目を参照)。 赤ゆ・子ゆは一律で短髪として描写されるが、これは外見だけで内部的には既に本来の髪型が決まっており、成体サイズまで成長してからロードを挟むと本来の髪型が見た目に反映される。逆にキックなどで成ゆのサイズを子ゆまで縮小させてからロードすると外見のみ短髪化する。再び成長させると元に戻る。 非ゆっくり症/足りないゆも発症時に短髪化するが、こちらは内部的にも髪型が変化しており、また正気に戻るまではオレンジジュースによる再生もできない。 これらとは別に、れいむ種とまりさ種のもみあげ・おさげには複数種類のバリエーションが存在する。こちらは破壊後にオレンジジュースで再生させても形状変化は起きない。 胎生妊娠形・植物妊娠形 今作で追加された要素。 観察日記では胎生妊娠形(胎内に赤ゆを宿すタイプ)のみしか居なかったが、今作では頭部に茎を生やして赤ゆを宿すタイプが登場するようになった。 両者では次のような違いがある。 髪色・瞳の色詳細はゆっくり一覧を参照。 妊娠形態の違い見た目の変化・植物型〜額から茎が生え、先端に実ゆが実る。徐々に成長し、出産時期を迎えると切り離されて誕生する。実ゆは基本的に眠っているが、虐待やしつけなどの外的刺激には反応し、泣いたり失禁したりもする。※バグ等の例外を除けば基本的に極小サイズなので難しいが、実ゆに直接干渉可能。実ゆをいじめると母体ゆっくりは泣いたり怒ったりする。(上記「繁殖・家族」項目の「虐待の連動性について」記述に準じた反応をする)殴るコマンド・炎上などによる被ダメで実ゆが持つ内部データの体力が尽きると死亡し落果、流産となる。(流産した瞬間、母体の茎は消滅する)・胎生型〜母体となったゆっくりの身体が一回り大きくなり、下顎の下が膨らむ。赤ゆは体外に露出していない為、植物型と違って出産するまで外部からの干渉はできない。出産時期を迎えると母体ゆっくりは陣痛で泣きながら可動部をバタつかせ、暫くすると赤ゆが体外に産み落とされる。出産後の母体は妊娠前の体型に戻る。 植物形であっても赤ゆは1ゆんずつしか産まない。時々2ゆん以上実るが、出産時期を迎えると1ゆんだけ産まれ残りはロストする。 妊娠中のゆっくりを売却すると赤ゆ(実ゆ/胎ゆ)はロストする。植物形の場合は動かなくなった実ゆが地面に落ちる。 愛でた時の反応妊娠中に愛でるようとすると植物形且つ善良種は通常時と同様に売値が上がるが、胎生形は1ずつしか上がらない。 植物妊娠で露出しているゆっくりを愛でる事も出来るが、出産した時点で売値や性格等はリセットされるため無意味。 なお、両方の妊娠方法をとるタイプや、卵生妊娠形は現行版時点では登場しない。 稀にバグで赤ゆの状態がおかしくなる場合がある。無限うんうんとおにぎり化は複数のゆっくりを密集させて放置すると発生しやすく、それ以外のバグはあんよ焼きを行った個体を妊娠剤(ハート)で妊娠させると発生しやすい。 共通のバグ 赤ゆが巨大な状態で産まれ、その場から動かず無限にうんうん体操を行う。 赤ゆの体型がおにぎりのような三角形に歪む。上記の巨大化バグと併発しやすい。 出産時期を迎えても一向に産まれず、親ゆが「うまれる、うまれるー!」と言い続ける。 植物形の場合 実ゆが巨大化する。出産間近に直る(最小サイズに修正される)場合と巨大化したまま産まれる場合がある。 実ゆが茎に実らず、巨大化した状態で空中から降ってくる。既に産まれているかのように動き回り、実際の出産時期を迎えるまでは殺しても別個体として復活する。 胎生形の場合 胎ゆが親の身体の外に転げ落ちる。出産時期を迎えるまでは殺しても復活する。 ※産まれる前にバグで母体から離れた胎ゆ・実ゆはアイテム扱いでステータスは表示されないが、内部データは存在するようで、喜怒哀楽やランクの上下の他、攻撃や炎上等によってダメージを受けたり、しつけやビンタ等による精神値の低下で足りないゆになったりもする。(ランク等のステータスは誕生時にリセットされる)ただしアイテム扱いの為食物が摂取できず、オレンジジュースやラムネ含む飲食物による体力回復や、風船装着による精神値回復は不可能(布団による体力回復や愛でによる精神値回復は可能)。アイコンによるおかざりの着脱もできないが、頭部に上手く投げつけると装備できる。また、一度失った頭髪や可動部の再生は不可能。誕生前に死亡や売却で母体がロストしている場合、ロードを挟むとアイテム同様に消滅してしまうので、この状態を維持して飼う事はできない。 サイズ 今作では大きさの目安がテキストとして表示される事はなくなったが、観察日記と同様に大きさのランクはある程度存在する模様。 今作でもゆっくりに餌を与え続ける事で大きくなる。特にケーキはある程度の大きさまでなら急速に成長させる事ができる。 ただしゆっくりの食事速度は体格に比例して早くなるため、ある程度大きくなった個体はケーキすら一瞬で平らげてしまうようになる。(=成長効率が落ちる) 大きさの上限が前作から大幅に緩和され、根気と愛が有れば超ドスサイズのゆっくりに成長させる事も出来るようになった。 ただし、観察日記と同様に大きく育てすぎると持ち運びが難しくなる点には注意。また飛行種は天井がないと行方不明になる。(サイズの大きさ=歩幅の大きさであるため、飛行種はサイズが大きくなるほど飛行時の高度も速度も上がってしまう) さらに変に持つとゆっくりの中身が見えてしまう(少し怖い) 強制妊娠のアイテムがある関係上か、今作では赤ゆでも妊娠できる。 うんうん ゆっくりは時間経過で便意を催し、うんうん(大便)を排泄する。 Cランクと非ゆっくり症/足りないゆはその場で排出し、健常なBランク以上は最寄りのトイレシート(巨大な葉っぱ)まで移動してから排出する。 家ステージの自宅内のトイレ(灰色のシート)のみ、画面上の位置と実際の判定がズレているためゆっくりがトイレの外にわざわざ移動してから出してしまう。家ステージ神社エリアの境内にも同様のトイレシートが設置されているが、ゆっくりは屋外の葉っぱのシートに反応するため使ってくれない。 周りにトイレが無い、または壁などで仕切られていてトイレまで辿り着けない場合、暫くするとうんうんを漏らしてしまう。あにゃるからうんうんが出っぱなしになるが、これでゆっくりが泣き出したりする事はない。(トイレが全く無い天国ステージなどでよく見られる) うんうんを排出する時には反動でロケットのように若干の推力が発生する。身体の大きさに比例してうんうんのサイズも大きくなるが、サイズが増す程推力も増す。ゆ下痢等、連続して長時間排出が続く場合、身体の大きな個体は推力で空中高く舞い上がり、なかなか落ちて来ない場合もある。 うんうん体操 うんうんを気張っている最中のゆっくりは仰向けの姿勢になり、もみあげ(おさげ)をバタつかせて食いしばる。一旦動きが落ち着いた後、再びバタついて暫く経過するとうんうんが飛び出る。 眠気状態ではモーションが鈍化し、ぷくー状態では加速する。 排出後のうんうんの扱いについてはアイテムの項を参照 体力・精神値・寿命など ゆっくりの生存等に関わる重要なパラメータの1つ。何れも不可視である。→v0.5から可視化された。 この作品では体力以外は数値で表すのではなく、星の数で表している。☆の数の上限はすべて3つまで。 体力 体力は文字通りゆっくりの体力を示す。大半の虐待アイテムや他ゆっくり・動物からの攻撃、水接触等で減少し、オレンジジュースや睡眠等で回復する。(ver0.5以降は寒さでは死ななくなった) HPが少なくなるとゆっくりが青く変色して殆ど動かなくなる他、メッセージ欄の色が緑(健全)から→黄→橙→赤→黒(永遠にゆっくり、下記参照)へと変換していく。 体力 60 移動速度低下、設定次第で外見が変形 40 青く変色する、更に移動速度低下、「たのしいね!」などのポジティブな精神状態にならなくなる 10 ほとんど動かない、ボイスを発さなくなる 0 永遠にゆっくり -10 死体が破壊され破片化する 死亡後について 体力が0〜-9の段階ではまだ死体が残る。ここから下記のいずれかの状態に移行する。 消滅 死亡してから暫く放置するとゆっくりの死体が次第に小さくなり、最小サイズ以下になると消滅する。生前のサイズ=消滅までの制限時間であり、産まれたての赤ゆ等であれば即消滅する。消滅後は地獄ステージに転送される。サイズ縮小がある程度反映されるらしく、生前よりも小さい姿で出現する。バグの「おにぎり」化が発生している場合、内部データは最小サイズなので、ロード毎に変動する表示サイズにかかわらず死亡すると即消滅する。 死体破壊(破片化) 体力が-10以下になると発生。死体が破壊され、「ゆっくりの破片」に変換される。破壊後は地獄ステージに転送される。ゆっくりの破片は完全にアイテム扱いであり、元となったゆっくりと同じ存在としては扱われない。 昇天 死体を持ち上げて暫く待つと発生。死体が地形などを貫通して上昇し始め、空に消えていく。昇天後は天国ステージに転送される。昇天中の死体を攻撃して破壊しても天国行きは止められない。 蘇生 死亡状態のゆっくりにオレンジジュースを与えると生き返る。蘇生直後は咳しか発さず、挙動も超スローモーションになりその場から移動もできなくなるが、愛で続けると動き回るようになる。もみあげ等の仕草や顔の表情などは死亡直前のものが貼り付き、外部刺激からかなり遅れて再生されるセリフも含めて実際の精神状態と乖離した挙動をするが、ロードを挟むと正常化する。※死体を手に取ってしまうとすぐに昇天が始まってしまうので、オレンジジュースを与える際にはジュースを手に持った状態で死体に接触させると良い。焦げた食べ物で中毒死させると食事中の判定が残るためか、オレンジジュースを飲ませられず蘇生できなくなる。中毒死したゆっくりを蘇生させたい場合は、死体がロストする前にロードを挟む(マップに入り直す)と食事中の判定がリセットされる。この状態で死体をオレンジジュースに接触させると通常通り蘇生が可能になる。※海・森等、ロードを挟むとゆっくりが一新されてしまうエリアでは不可能。 部位の破壊 ゆっくり本体とは別に可動部や頭髪にも体力が存在しており、これらの体力が0になると該当部位が消失する。 詳しくは上記の「髪型」の項目を参照。 精神値 ※以下の精神値は、「精神」と表記され、数値ではなく☆の数で表示されている。最大値は☆☆☆。 精神値は各個体のゆっくり度合を示し、しつけやビンタによって精神値が減り、愛でる事で精神値が増える。 精神値が減ると、台詞(ボイス・字幕共に)が専用のものに変わる(上述の非ゆっくり症/足りないゆ参照)。 また、ライトセイバーはHPと精神値の両方を大幅に下げる効果がある。 寿命 ※以下の寿命は「寿命」と表記され、数値ではなく☆の数で表示されている。最大値は☆☆☆。 寿命は文字通りゆっくりの生きられる時間を示し、時間経過や食べ物の投与や出産などで減り、睡眠などである程度回復する。 特に、焦げた食べ物を与えてゆ下痢を発生させると大幅に減少する。 とは言え、滅多に起こり得ない事だが、食べ物をゆっくりに与えなかった場合はHPが減ってしまうため、愛で目的でゆっくりを育成する場合は基本的には食べ物を常に与える必要がある。 現行のバージョンでは空腹でHPは減らない。 寿命値が0を下回るとHPが徐々に減少する他、出産の度にダメージを受けるようになる(0になった直後はまだHPの減少は始まらない)。また売値が急激に下がり、メッセージ欄が「とてもしあわせあしたもいっしょにゆっくり」になる等の変化がみられる。HPが0になると永遠にゆっくりする。 この状態になるとラムネやオレンジ、その他通常の食べ物では体力や寿命を回復できなくなる。ケーキと布団のみ有効。 メッセージ欄は旧バージョン限定。現行のバージョンでは寿命が迫ると「かなしい…」となり、被虐待時のボイスを発して泣きながら逃げ惑うようになる。 寿命が0になったばかりでHP減少が始まっていないゆっくりに、ラムネを与えると即死するバグがある(100%発生する訳ではない)。オレンジジュースに接触させると蘇生可能。エリアによって発生の有無がある可能性がある(検証中) 空腹 「空腹」は「満腹度」のことであり、☆が一つ以下だと固有のボイスで空腹を訴え、☆がゼロになると動きがスローモーションになる。ステータスのメッセージ欄は、☆の数と残り体力によって変化する。・体力100〜41「ごはんちょうだい!(☆1)」「おなかぺこぺこ(☆0)」・体力40〜21「たべものをください…」・体力20〜1「ごはん…」 ☆が一つ以下だとゆっくりが少し細っぽくなる。 水泳 「水泳」は「水接触ダメージへの耐性」である。数値を上げるには、ゲーム内時間で数日ほど水槽など水のある場所に入れると、待っていれば自然に数値が上がる。しかし☆2未満ではダメージが入るので、適度に回復する必要がある。 ☆0~1だと体力にダメージが入る。(☆0つだとダメージは多くなる?(要検証)) ☆2だと水に浸かるだけなら平気になり、体力ダメージを受けなくなる。 ☆3の状態だと☆2の要素に加え、遊泳中はおかざりを反転して船にする「水上ゆっくり」となる。前作とは違いおぼうし型でないおかざり(れいむ種のおりぼん等)でも可能。 ☆1以下のゆっくりを掴んで水中に引きずり込むと溺れてダメージを受けるが、基本的に普通に手に取った状態では水泳値に関係なくHPは減らない。※時折減る事もある(バグ?)が、減り始めるのは水中に沈んで10秒後から。 あんよ焼きを行った場合、一部の例外を除き水泳値や特殊おかざり等に関係なく溺れるようになる。(☆0と同じ挙動になる)あんよ焼き後であっても、「巻貝」・「アサリ」の貝殻系特殊おかざりのみ有効。 飛行種(れみりゃ・ふらん・ちるの)にアイテム「王冠」を装備させると飛行しなくなるので、水泳訓練中に使うと効率的。(通常の飛行種を水に入れると飛んで逃げてしまう) 水泳値は、水に浸かる時間とゆっくりの表面積に占める水接触部分の割合が大きい程上がりやすい傾向にある。※手に持ったり、掃除機や風船で保持したり、水耐性の特殊おかざり装備の場合は上昇しないので注意。常に身体の半分程度が浸かり、潜水もできる赤ゆ〜子ゆの段階が一番効率的に上げられる。成体〜ドスサイズになってしまうとジャンプ力や浮力が大きい為、底面がわずかに水に触れる程度で身体がほとんど沈まず、ダメージだけは普通に受ける悪循環に陥ってなかなか上がらない。大きくなってしまってから上げたい場合、「海の家」の水槽が最適。成体サイズならば、小型水槽の中に入れて蓋を閉めると、強制的に頭を押さえつけて常時身体を半分程度水中に沈められる為、水泳値が上がりやすくなる。もちろん普通にダメージは受けるので、タイミングを見ながら回復するのを忘れずに。また、ドスサイズであれば、壁の埋め込み水槽へ押し込んでしまうと頭を押さえ込み、口元まで水に浸かったまま動きを封じる事ができる(身体の一部が天井や壁にめり込むが効果は変わらない)。手で持つと移動や押し込みが困難なので、掃除機をうまく使うと良い。オレンジジュースを手に持って近づけると水槽越しでも飲んでくれるので、状況を見ながら回復してあげよう。 好き プレーヤーに対するゆっくりごとの好感度。最大値は☆3つ。 愛でコマンドでつっつく、エサを与える、持ち上げるなどの行為で僅かずつ上昇し、虐待行為で減少する。特にミサイルによる爆発は大幅に好感度を減少させる模様。 好感度によって売値と持ち上げた時のセリフが変化。 今のところ金ピカにする条件以外では使われていません とのこと。 ソース= https //www.youtube.com/watch?v=mESOpLxZKIg における作者様のコメント。 性欲 少ないほど子供を作りにくいが、高い個体に接触されると関係ない とのこと。これも最大値は☆3つ。 ソース= https //www.youtube.com/watch?v=mESOpLxZKIg における作者様のコメント。 詳しくは上記の「繁殖・家族」の項目を参照。 ※PC版における「好き」「性欲」パラメータはv0.5a10より可視化されている。 環境ダメージ・環境ダメージ耐性 ゆっくりのHPを減らす攻撃のうち、水接触・寒さに関してはかなり特殊で、特殊なお飾りを着けたり、永遠にゆっくりしない程度に適度にゆっくりにこれらのダメージを負わせる事で、それぞれ対応した環境ダメージに対する耐性を得る事が出来る。 なお、水接触は文字通り、水槽や池・海等の水の中にゆっくりを入れる事で、寒さは12月~2月の間に屋外に放置したり、食べ物のアイスを大量に摂取させたりする事で、それぞれ発生する。 飢餓に関してもダメージ耐性の対象となっており、元々発生しずらいのも相まってゆっくりを餓死で永遠にゆっくりしにくい要因となっている。 現行のバージョンでは寒さや飢餓で体力が減少する事は全く無い模様。 行動変化と状態異常 紅潮 おもちゃで遊ぶ、他のゆっくりとすーりすーりを行う、プレイヤーから愛でられるなどの要因で発動。ゆっくりの頬がピンクに染まり、他のゆっくりと接触した際に通常よりもおちびを作りやすくなる。他の精神状態とは独立しており、怒ったり泣いたりしている間もこの状態は維持される。 キメポーズ 機嫌が良い時にランダムで発動(機嫌が良い状態で愛でると高確率で発動)。全種族共通で2種類あるが、どれが発動するかはランダムで決定されるのでプレイヤーが選択はできない。見た目の愛くるしさと相まって愛で派はメロメロに骨抜きにされるが、虐待派にとってはビキィ値が一瞬で限界突破する非常にあざとく媚びた動作であり、ゆっくりにとっては生死を左右しかねない諸刃の剣となっている。 ・ウインク〜可動部を持ち上げ、可愛く笑顔でウインクし、ペロッと舌を出しながら小首(?)をかしげる。いわゆる「てへぺろ」。左右の2パターンあるが、これもランダムで決定される。 ・もるもるダンス〜斜め左右に小さく数回のーびのーびした後小首をかしげながらもるもる(※尻振りの事)し、さらに後ろ向きになりこちらへあにゃる丸出しの尻を見せつけ連続もるもるしながら、時折ドヤ顔でチラリと振り返りプレイヤーの様子を伺う。 残り体力51以上で条件を満たしていれば、被ダメで醜く変形していても発動する(設定で変形をオンにしている場合)。身体が「く」の字に二つ折りになり後頭部と尻が癒着していてもるもるはできず、顔面もひしゃげて苦悶の表情が貼り付いたままではあるが、本ゆんは全力で自ゆんの可愛さをアピールしているつもりであり、非常にシュールなビジュアルとなる。※残り体力が50を切るとポジティブな感情にならなくなる為発動しなくなる。 全速前進 機嫌が良い時にランダムで、または善良種を手動操作してBボタンを押すと発動。サッカーボールや石ころを追い掛ける際も発動する。ゆっくりが「ぜんそくぜんしーん!」「わーい、まてまてまてー」などのボイスを発しながらダッシュ移動するようになる。 ぷくー(おこったよ!) 複数の要因で発動する。ゆっくりが激怒し、他のゆっくりを攻撃したりプレイヤーに敵対的な言動を取ったりする。 泣き(かなしい…/えーん!) 複数の要因で発動する。ゆっくりが泣きながら逃げ惑うようになる。ゆっくりが受けている苦痛に応じて涙目→泣き→大泣き→号泣と段階的に状態が激しくなる。号泣している状態で更に苦しめ続けるとビンタで黙らせるまで泣き止まなくなり、そこから更に虐待を続行すると下記の恐慌状態に移行する。※「涙目」に関しては、大好きなプレイヤーに愛でられたゆっくりが感極まってうれし泣きしている場合もある。この場合は笑顔で目尻に涙を浮かべているが、それ以上状態が激しくなる事はない。 恐慌 同じゆっくりを集中して虐待しすぎると発生する。プレイヤーの事を怖がり、近づくだけで号泣しながら後退るようになる。 ゲス化 プレイヤーに危害を加えられた後に時間経過や愛でなどで泣き止むと発生。ランクとは無関係に通常時のボイスにゲス種やぷくー時のものが混ざるようになる。詳しくは上記の「善良種・ゲス種」の項目を参照。 衰弱(ゆっくりしたい…/えーんえーん…) 体力40以下で発動。身体が青く変色し、移動速度が低下。常に泣いてばかりになる。それまでぷくー状態だった場合は強制解除され、手動操作のCボタンで無理矢理ぷくー化させてもまともに戦えなくなる。 炎上 暗黒面の力や赤ミサイルなどで発動。ゆっくりの身体が赤く熱りながら火を纏い、その場で暴れながら泣き叫ぶ。継続的に体力ダメージと頭髪への部位ダメージを受け、おかざりが数秒ほどで焼失する。他のゆっくりやアイテムなどに引火する。もみあげ等の耐久値に影響はしないので可動部が焼け落ちる事はなく、炎上でハゲ饅頭になる事はない。 この状態で「しつけ」や「殴る」を実行すると燃えながら走り回り始めるが、ビンタをすると再び立ち止まる。※精神値がゼロになり、足りないゆと化した個体にはビンタが効かず、立ち止まらせる事はできない。虐待を受けると燃えながら残像レベルの超高速うんうん体操を行い、その後はひたすら走り回り続ける。 アイテムに引火した場合、ゆっくりに近づけたり投げつけると泣きながら後ずさる。アイテム中央部が炎を纏う為、アイテム外周部に接触した程度ではゆっくりに引火する事はないが、おかざりを始めとした一部の装備アイテムや食べ物の場合は接触したゆっくりが装備してしまったり食べ始めると引火するので注意。(※通常は逃げ腰になるが、時折意地汚く触りに行く個体もいる。)食べ物の場合、食べきる前に焦げ食材へ変化してしまうと、そこからゆ下痢も発生してしまいダメージがさらに加速する。また、炎上中のアイテムを投げつけた場合、ぶつかった角度によっては炎がゆっくりに触れて引火する事がある。水中での扱い炎上したゆっくりやおかざりは、水面に接触する・水中に沈める・如雨露の水をかける等、水接触で消火できる。また、水中での再着火はできない。アイテムや食べ物は水中でも燃え続け、水接触では消火できず、食べ物の場合は調理済み→焦げ食材へと変化していく。消火するには如雨露の水をかける必要があり、水中でも再着火可能である。炎に対するゆっくりの反応は水中でも変わらないが、アイテムからゆっくりへの引火は起こらない。接触したゆっくりが稀に炎を纏う事があるが、すぐに消えてダメージも受けない。 高温(あつい…) ラーメンやフライパン、夏場におくるみやこたつを着せっぱなしにするなどで発動。ゆっくりの身体が真っ赤に熱る。継続的にダメージを受けるが炎上状態よりも弱め。暫く継続するとゆっくりが熱で縮み上がり、サイズが縮小する。炎上中は高温も併発するが、アイスを与えると高温状態のみ解除され、ラーメンを与えると高温状態に戻す事ができる。※炎上は解除できないので継続ダメージは受け続ける。フライパン加熱中の場合、アイスを与えても強制的に高温状態へ戻されるので、熱による縮み上がりを防止する事はできない。 低温(さむい…) 冬場の野外や冷蔵庫の中に放る、ちるの種に攻撃されるなどで発動。ゆっくりの体が黒ずみ、寒がって泣きながらあちこちをダッシュ移動で走り回る。もみあげ等のバタつきやうんうん体操等の動きも倍速になり、ゆっくりらしからぬ忙しなさで行動する。尚、ダメージなどは無い。冬季の屋外で燃やされる等の理由で「炎上」と重なった場合、炎を纏う以外のグラフィックとセリフのみこちらの描写が優先される(燃えながらダメージを受けつつ黒ずみ、寒がりながら泣き出す)。フライパン加熱等で「高温」と重なった場合は高温の描写が優先される。 眠気(ねむい…) ゆっくりの精神状態が通常の場合、布団やラムネを使用、またはランダムで発動。眠気で動作が緩慢になり、ボイスの頻度も減少する。時間経過等で更に眠気が溜まると睡眠状態になり、目を瞑ってその場から動かなくなる。(寿命回復の効果あり)「かなしい」等、ストレス下の精神状態の場合には発動しない。 残り体力51以上であれば、変形する程ダメージを受けていても発動する。設定で変形をオンにしている場合、通常は右目がほぼ腫れ塞がり、左目が細く開いた状態だが、眠気状態の間は両目が開いて半目の状態になる。睡眠状態に移行すると、通常の変形状態の表情に戻り、その場に転がったまま動かなくなる。※通常の睡眠時とは異なり歪んだ表情が貼り付き目は薄く開いたままで、時折ゆっくりと口を動かしたりする。確実に見るには手に取る等して食べ物やうんうんへの接触を絶ち、ラムネや布団も使わずに長時間観察し続ける必要がある為、通常のプレイでは目にしにくい。 汚れ うんうんと接触する、おくるみの中にうんうんを漏らすなどで発動。最初からこの状態でゆっくりが生成されることも。ゆっくりの身体がうんうんに塗れて茶色く汚れ、売値が下がる。高温や低温など他の状態と重複するとそちらの描写が優先されるが、汚れが取れているわけではない。 溶解 降雨中に屋根の無い場所に出ると発動。ゆっくりが雨に怯えて泣き、時間経過で少しずつ身体が縦に潰れていく。(ダメージは受けない。そのまま溶け消えてしまうような事も無い)また、降雨(降雪)中は時折突風が吹き、屋外のゆっくりは溶解しながらあちこち吹き散らされる。水辺のあるマップでは水中への転落に注意。尚、降雨(降雪)は海ステージなどの水中でも有効で、通常おかざりのゆっくりを水中へ引きずり込むと陸上と同じように溶解を起こす。 老衰 寿命値が0になると発動。体力と寿命がケーキと布団以外では回復しなくなり、徐々に減少するようになる。出産を行うと更にダメージを受ける。寿命値が1以上になると解除される。この状態では体力が減ってもゆっくりの身体が変形しない。 あんよ焼き(足焼き、底面焦げ) ゆっくりをフライパンの上に乗せて暫く待つと発動。初めは暴れて逃げようとするが、火が通ると小刻みに痙攣するようになる。目安は45ダメージ。(残り体力55) ゆっくりのあんよが黒焦げになり、飛行や水泳を含む一切の移動能力を失う。風船やすぃーなど道具による移動は可能。「たのしいね!」などのポジティブな精神状態にならなくなり、常に泣き続ける。また、永続的にサイズが上昇しなくなる。加熱中は必ず「高温」状態とセットになる為、火が通るまでの間に熱で縮み上がり一定のサイズまで縮小する。従って、ドスサイズのままあんよ焼きをするのは不可能。設定でラブモードに切り替えると稀に治る場合がある。ただし治るのは、ラブモード切り替え後に入ったマップにいるもの限定。入らなかったマップのものは治らないので、切り替えをうまく使って特定マップのゆっくりのみ狙って治す事もできる。 森・海から廃墟へ、虐待で涎付きCランクの非ゆっくり症(完全に発症)までランクと精神値を落としきったゆっくりを直接持ち込むと、非常に高確率であんよ焼きされてしまうバグがある。あんよ焼きと並行してゆっくりのステータスが書き換わってしまう他、お飾りが他種のものに変わっていたり、装備していなかったおくるみを着ている事もある。※エリア間移動時のステータス書き換わりバグにより、ごく稀に未虐待でも発生する事がある。この場合、海・森→廃墟間での移動以外でも起こる。 こーろこーろ ※現バージョンでは廃止 ランダムに発生。暫くの間、ゆっくりが側転し続ける。 巨大化 バグ。赤ゆっくりが通常よりも巨大な状態で産まれる。母体のゆっくりが小さすぎると発症しやすい。 おにぎり(汚にぎり/奇形) バグ。ゆっくりの体型がおにぎりのような三角形型に歪み、その場から動かずうんうん体操をし続ける(時折出すうんうんの大きさはサイズ下限のものなので目視は難しい)。またロードする度に大きさが変わるようになる。サイズの内部数値が下限以下の状態で涎付きのCランク個体が産まれるとこうなる。涎付きCランクをキック等でサイズ下限まで縮めてからロードを挟むと人為的に生み出せる。愛でやしつけ等でランクが上がると外見のみ通常に戻るが、行動パターンは変化せず、殴って涎付きCまでランクを下げると外見もおにぎり型に戻る。バースデーケーキを摂取するなどして成長し、内部データがサイズ下限を脱すると解除されて通常のゆっくりに戻るが、条件を満たせば何度でも再発する。このバグが発生したゆっくりはおくるみの着脱ができなくなり、おくるみ扱いのドーナツトラップ装着もできなくなる。 うんうん体操中のゆっくりは眠りに落ちる事がない為、無限ループが発生するこのバグ発生中はラムネや布団の使用や時間経過で眠気が溜まっても眠らせる事ができなくなる。 クイックセール以外での売却ができなくなり、売却箱やゴミ箱に入れて蓋を閉じても無反応でゆっくりが中に残る。(通常の個体と同時に入れると通常個体のみ売却される)季節・天候の影響を受けない「おうち」として中で飼う事も可能。 ミサイル(赤・白)を命中させても爆発したり刺さったりしなくなり、当たった瞬間即座に複数のうんうんをまき散らすようになる。 戦闘 ゆっくりが別のゆっくりを攻撃すると両個体は敵対し、戦闘が開始される。 攻撃が発生する条件は「C〜Bのゆっくりがおかざりの無いゆっくりに接触する」「プレイヤーが手動操作の攻撃ボタン(旧Cボタン)でゆっくりをぷくー状態にさせ、その上で他のゆっくりに接触させる」のいずれか。ドーナツトラップによる共食いなどでは発生しない。 ※おかざりのない者同士でも上記の条件を満たせば互いに攻撃し合う。 ゆっくりは体当たりで敵対者に攻撃する。体当たりの与ダメージ量はゆっくり同士の体格差によって変動する(大きいほど有利) 体当たりは体力ダメージだけでなく部位ダメージも発生するため、おさげがもげたり髪が抜けたりする場合がある。部位破壊されたゆっくりは確定で精神状態が「えーん!」に移行し、戦意喪失して逃げ惑う。(追い掛けてくる対戦相手から一方的に攻撃される) 体力が40以下まで低下すると攻撃頻度の減少 移動速度の低下が発生し、まともに戦えなくなる。 戦闘中に突然うんうん体操が始まる事がある。 戦闘はお互いが接触しないまま時間の経過で落ち着くか、片方が死亡すると終了する。稀に死体を攻撃し続けて残骸化させる場合も。 手動操作でぷくー化させてもそれでゲス化する事は無いが、ぷくー化させたゆっくりで別のゆっくりを攻撃するとやられた側のゆっくりはゲス化する場合がある。 通常種vs捕食種の戦いでは基本的に捕食種が有利だが、体格差がありすぎる(通常種側が大きすぎる)と与ダメージの差で捕食種が敗北する場合もある。 動物との戦闘 ランクや種族に関係なく、ゆっくりが動物と接触すると戦闘が開始される。動物は攻撃力が低いため、基本的にゆっくりが殺されることは無い。 ただし動物による攻撃はプレイヤーがゆっくりに危害を加えた判定になるため、戦闘終了後はゲス化する。 コメント(編集できない場合やメモなどに) コメントログ 名前 魚系統のゆっくりちゃん達はレミフラ姉妹、⑨は確か飛ばないはずです、まぁレミフラ姉妹しか検証してませんが、、、 - ムウマ (2024-09-05 21 32 51) 再度、不自然に文章が削られている部分を見つけたので書き直しました - れみどん (2024-08-31 23 15 44) 寒さ耐性と空腹耐性って今のバージョンだと上げられない感じ?水耐性は上がったけど他はいつまで経っても上がらなかったので - 名無しさん (2024-01-13 22 21 57) 不自然に文章が削られてる部分を見つけたので書き直しておきました - れみどん (2023-11-13 13 19 08) 魚類(さかなのヒレがついているゆっくり)のゆっくりは、羽がついているゆっくりでも飛ばないですか? - 名無しさん (2023-06-20 18 10 30) ↓この状態でゆっくりぶん回すと簡単に起こせる() - 名無しさん (2023-05-27 10 21 14) 恐慌は手に持ってから掴んで(右手でアイアンクロー(?)してる状態) - 名無しさん (2023-05-27 10 20 41) 一部読みづらい・文体のおかしい文章があったので勝手ながら推敲させていただきました - 名無しさん (2023-05-04 17 40 56) Cのみょんから8万ぐらいの子ゆうまれてびびった - すぃーさん (2023-04-08 20 36 52) ↓↓屋外や水槽など、移動可能な範囲にトイレシートがない場所では - 名無しさん (2023-02-23 21 42 51)
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/448.html
「ふー」 家に帰ってきて一息、すこし休んだところで買ってきたものを台所の上に広げる。 今日買ってきたのは冷凍ちびゆっくり12個パック、甘さ控えめなもの。 生まれたてのあかちゃんを瞬間冷凍で凍らせもので加工所で売っている。 用途は主に食用だが、他の目的で買っていく人もいるかもしれない。 食べるにしてもなんにしても、まずは解凍する必要がある。 解凍は、真空パックされた袋を切り口をいれる。 中に空気が入ると中の発熱剤が反応してゆっくりと暖められていくのだ。 「…ゆー!」最初に目覚めたゆっくりが声をあげる。 「ゆー!」次に目覚めたのも同様に声を上げ、全員が目を覚ますと、 「「「「「ゆっくりー!!」」」」」みんなで声を揃えてお目覚めの挨拶をする。 「おかーさん!おなかすいたよ!!」 「ごはんにしてね!!」 「ゆー!ゆー!はやくしてね!!」 目を覚ますことなく袋づめされたゆっくりたちにとって、 今、目の前にいる自分物こそが母親である。 「おはよう、みんな!さっそくだけど、みんなこの穴の中にはいってね! はいったらご飯にしようね!!」 そう言って、ゆっくりたちの前に丁度同じぐらいの大きさの穴が開いた板を置く。 「ゆー♪ごはんだよー♪」 「ごっはん♪ごっはん♪」 「れいむがいちばんだよ!いっぱいちょうだいね!!」 「ずるいよ!!そこはれいむがはいろうとしていたとこだよ!!」 「ゆっくりしたけっかがそれだよ!ゲラゲラ!!」 「ゆー!!!もういいよ!!れいむはこっちのあなにするよ!!!」 こうして12匹のゆっくりは6×2個の穴にすっぽりと収まる。 すっぽりとはまりすぎて、あたまから入ったまま動けなくなるゆっくりもいるので 今のうちに直して全員上を向くようにしておく。 「さあ、ごはんだよ!いっぱいおたべ!!」 そういって小麦粉をミルクで練っただけのものを与える。 かすかにミルクの甘味があるだけの塊だがゆっくりにとってはご馳走だ。 食べやすい大きさでちぎってゆっくり達の口にいれてやる。 「む~しゃ♪む~しゃ♪」「む~しゃ♪む~しゃ♪」 「む~しゃ♪む~しゃ♪」「む~しゃ♪む~しゃ♪」 「む~しゃ♪む~しゃ♪」「む~しゃ♪む~しゃ♪」 「む~しゃ♪む~しゃ♪」「む~しゃ♪む~しゃ♪」 「む~しゃ♪む~しゃ♪」「む~しゃ♪む~しゃ♪」 「む~しゃ♪む~しゃ♪」「む~しゃ♪む~しゃ♪」 「「「「「「しし♪♪あわせ~~~♪♪♪♪」」」」」 順番に口に入れてやることでゆっくりたちの輪唱が聞こえてくる。 「おいしいよ!もっとちょうだいね!!」 「もっと♪もっと♪」 「れいむにも~!!もっとたべたいよ!!!」 「はいはい、お腹一杯食べさせてあげてるからね。」 「やったー!!ゆっくりたべるよ!!!」 「「「「ゆっくりたべさせてね!!!!」」」」 ごはんを心行くまでたべたゆっくりたちはうとうととお昼寝を始める。 そろそろコンロに火をつけよう。 「はい、これデザートね!一人一個だよ」 産地直送のまだピクピクと動いているたこの足を、 ゆっくりたちが食べられるように一口だいに切り分ける。 「zz…ゆゆ!なにそれ!!はやくたべさせてね!!!!」 眠気をどこかに吹き飛ばし、目をきらきらとさせて期待のまなざしでこちらを見つめる12匹のゆっくりたち。 切ったたこの足をさっきと同じように順番に口に入れてやる。 「む~…むぐぅぅ!!」「む~…むぐぅぅ!!」 「む~…むぐぅぅ!!」「む~…むぐぅぅ!!」 「む~…むぐぅぅ!!」「む~…むぐぅぅ!!」 「む~…むぐぅぅ!!」「む~…むぐぅぅ!!」 「む~…むぐぅぅ!!」「む~…むぐぅぅ!!」 「む~…むぐぅぅ!!」「む~…むぐぅぅ!!」 先ほどと同じようにゆっくり味わおうとするゆっくりたちであったが今度はそうはいかない。 新鮮な蛸の足は吸盤がまだ生きていて、口の中に張り付いているのだ。 突然の出来事に驚いたゆっくり達は目を白黒させて、吐き出そうとしたり飲み込もうとしたりする。 だが強力な吸盤の力をゆっくり達どうにかすることは出来なかった。焦って吐いたり飲んだりを繰り返していたせいもあるかもしれない。 ゆっくり達がそうこうしているうちに、ゆっくり達が入っている穴もゆっくりと熱を帯びて行く。 やがてジューという音がするほど熱くなるが、蛸の相手に精一杯なゆっくり達は気づく余裕がなかった。 そんな中、ゆっくり達の一匹が異変に気づく。 それにつられて他のゆっくりも悲鳴をあげ始める。 ゆっくり達が入っている穴はどんどん熱くなるが、そこから逃げることは出来ない。 さっき心行くまでご飯を食べ、少し膨れたゆっくりたちは穴にすっぽりと嵌ってしまったのだ。 鉄で出来た板はどんどん熱をあげ、ゆっくり達の皮に焦げ目をつけていく。 最初は全力で悲鳴をあげていたゆっくり達も随分静かになってしまった。 そろそろいい頃合だ。太い針のような棒を使ってゆっくり達をひっくり返す。 まず、鉄板から剥すために穴に沿って焦げ目を削る。 次に、次に棒を下の方まで差しこんで、クルリとまわすようにひっくり返す。 ひっくり返したらしばらくそのまま。 ピクピクとした震えが止まったら丁度いい頃合。 同じ要領でもう一度ひっくり返す。 白目を向いて焼きあがっているゆっくり達が見えたら、はい!完成!! あとは、ソースやマヨネーズをお好みでどうぞ あとがき 後半はどうみても手抜きです本当にありがとうございました。 ゆっくりの台詞をひらがなで打っているとIMEがどんどんゆっくりになっていきます。 本当にありがとうございました。 このSSに感想を付ける