約 593,645 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1574.html
※fuku2404の「湖のまりさ」よりネタをお借りしました、申し訳(・ω・`) 前作「ゆっくりディグダグ」の後にあたる話ですが、とくに繋がりないんで前作スルーでもおkっす(´ω`) ゆっくりディグダグⅡ こんにちわ、最近ゲームにはまってる虐待お兄さんだよ! 近頃うーぱっくに運ばれるゆっくり達による被害が増えているんだ。 それだけなら別段珍しいことでも無いんだけど、問題はそのうーっぱっく達の住処が解らないってところなんだ。 森の中や、山の方から来ているわけでもなさそうだし、一体どこから来るんだろうか? そこで今回は、そんなあいつらの巣を見つけて目に物見せてやろうってことにしたんだ。 まず、あいつらが良く来るという畑に野菜クズなんかの生ゴミと「カンピョウ」を撒いておく。 このカンピョウが今回のミソで、少し太めに削ったものを数本結わえて縄のようにしている。 長さは10m程もあり、綺麗に巻いたとしてもそこそこのカサになる。 これを食紅をといた砂糖水に漬けこんで、甘く派手に仕上げた。 これらを適当に仕掛けて物陰から様子を見ること数分、うーっぱく達の群れが現れた。 「ゆぅ!ごはんがいっぱいあるよ!」 「おうちにもってかえって、みんなでゆっくりしようね!」 うーぱっくの中から現れたゆっくり達が、その中へと生ゴミを詰めていく。 と、そこで「くーちゃくーちゃ・・・これあまくてすごくゆっくりできるよ!」 1匹のれいむがカンピョウに食いついたのだ。 「ほんとだ!とてもあまあまだね!」 「ゆっくりできるね!」 ほかのゆっくり達もカンピョウをしゃぶり始めた。 「ゆゆ!でもこれかたくてかみきれないね!」「おくちにはいりきらないよ!」 カンピョウの縄は中々の強度をほこっており、ゆっくりごときでは噛み切るのは難しいようだ。 しかし、カンピョウから滲み出る甘い汁を手放すのは惜しいらしく、これを無理やりうーぱっくに詰め込んだ。 「うー!うーうー!」 「ゆっくりがんばってね!」「おうちにかえったらいっぱいゆっくりできるからね」 流石に全部は入りきらなかったらしく、うーぱっくからは半分ほどカンピョウがなびいている状態になった。 そしてふらふらと飛び始める、どうやら巣へと帰るようだ。 吹流しのようにたなびくカンピョウは、真紅に染まり実に青い空に映える。 さながら地蜂取りといったところか、僕はカンピョウを目印にゆっくりを追っていったんだ。 しばらく追っていくとうーぱっく達は森を越え、その先にある湖までやってきた。 (はて?こんなところに何のようだ?) そう考えているとゆっくり達は湖の中へと降りていったんだ! 何と、饅頭が水の上を跳ね回っているではないか! (どういうことなの・・・?) よくよく見てみると、どうやらゆっくり達は湖面に浮き草やゴミを集めて浮島を作っているようだ。 まさか湖の中とは盲点だった、本来ゆっくりは水を恐れるものだ。こんなところに住み着くとはそうそう気付くまい。 饅頭のくせにやるじゃないか、ゆがみねぇな。 島の中心に乾いた土が見られるところからどうやらこの辺りは遠浅で、そこで突き出た土地の周りにゴミを集めて拡大していったらしい。 そこまで確認して虐待の準備をすべく、お兄さんは一旦家に帰った。 翌日 空は雲ひとつ無い快晴、まさに虐待日和だね! 今回用意したもの 素敵な銛(前回参照) ドリル(男のロマン) 「それじゃいくとしますかね。」 湖の湖畔まで着いたお兄さんはゆっくりと水の中に入っていった。 この辺りは腰ほどの深さがあるが流れがあるわけでもないので、なんとか浮島までたどり着くことができた。 「よっと・・・。やぁ、ゆっくりしてるかい?」 「「「ゆゆ!ゆっくりしていってね!??」」」 「なんで人間がここにいるのぉ!?」「ゆっくりしないででていってね!!」 ふむ、ずぶ濡れになりながら来たっていうのに冷たいなぁ・・・。 「君達、最近うーぱっくに乗って人里を荒らしまわってるだろう?僕はそんな悪いゆっくりにおしおきしにやってきたんだ!」 「ゆゆゆ!?なななにいってるの?れいむたち、そそんなことしてないよぉ!?」 「そ、そうだぜ!まりさたちはおやさいなんかたべてないんだぜ!!へんなこというおにいさんはさっさとどっかいってね!!」 (相変わらず解りやすいリアクションだなぁ、まぁかるく揺さぶってみるか) 「じゃあそこにある赤いカンピョウはなんだい?それは昨日人間の畑から盗まれたものなんだよ。」 「「「ゆぐぐ!!??」」」 「れいむがもってかえろうなんてい”う”がらあぁぁ!!」「まりさだってゆっぐりできる”っでいったじゃないぃぃ!!」 すかさず始まる罪の擦り付け合い、おお醜い醜い。 「それじゃあ皆・・・ゆっくり死んでいってね!!」 「「「いやああぁぁぁぁぁ!!!」」」 すかさず一匹のれいむに銛を打ち込み空気を入れていく。 「ゆっくじやべでぇぇぇ!!!・・・・・ゆばっ!!?」 「「「でいぶー!!!」」」 うん、どうやら銛は今日も絶好調のようだ。 その時後ろから声が聞こえた。 「ゆっふー!ばかなおにいさんはそこでゆっくりしててね!まりさたちはゆっくりにげるよ!」 「ぐずなれいむたちはそこでゆっくりしんでいってね!」 数匹のまりさが帽子を船に島から逃げ出していたのだ。声を出さなければ逃げ切れたかも知れないのに、バカだなぁ。 「「どおじでぞんなごというのぉぉぉ!!!」」 残されたゆっくり達が叫ぶのを聞いてまりさ達はニヤニヤしている、その顔がなんともいい感じにウザイ。 「おお、あわれあわrゆぎゅ!?」 次の瞬間罵声を浴びせてニヤニヤしていたまりさの眉間に銛がささっていた。 シュコシュコ・・・ 「やべでぇぇぇ!!!」 「「「ま、まりざあぁぁぁ!!!」」」 おぉうろたえとるわ、つかお前ら全員まりさじゃないか。 「おに”いざんごめんなざいぃぃ!!まりざがわるがったでずぅ!!!だからこれぬ”いでぐだざいぃぃ!!」 「本当に反省したのか?しょうがないな、もう二度と人里をあらすんじゃないぞ。」 「ありがどおぉございまずうぅぅ!!!」 (ゆふん!ばかなじじいめ!にげきっていつかふくしゅうしてやる!!!) まりさの脳内でメラメラと復讐の炎が燃え立つ次の瞬間 「じゃあぬくぞ、よっと!」 キュポン 「ゆうううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!???」 膨らんでいたまりさの体から勢い良く空気が漏れ出し、湖面を走りはじめたのだ。 「ゆぅぅぅ!!こっちこないでぇぇぇぇ!?」「ゆっくりしないであっちへいってねえぇぇぇぇ!!?」 「どおじでそんなことゆうのおおぉぉぉ!!??」 動き出したまりさはとまらない。周囲に浮かぶ他のゆっくりにどんどんと体当たりをしながら止めてくれと叫んでいる。 「ゆがあぁっぷ、あっぷぁ!!」「ゆっくぶべっできなびぃ!!」 止まるころには全てのまりさが水の中に投げ出されていた。 「おにいざんのうぞづきいぃぃ!!!だずけてぐれるっでいっだのにぃぃぃ!!!」 「何言ってるんだ、頼まれたとおり銛をぬいてやっただけじゃないか。そしたら勝手にお前が暴れだしたんだろ?」 「ゆぐぅ!まりざなんがさっさとしんでたらよがったんだよ!!」「じぶんがっでなばがなまりざはざっざどじねぇ!!!」 「なんでぞんなごどいうのおー!!!」 この期に及んでまだ言い争いをするか、まぁ僕のせいなんだけどね。 「「「ゆっぐりじだげgゴボゴボゴボ・・・・・」」」 そう言い残した湖面には帽子だけがたゆたっていた。 「さーて、またせたねっと?」 残していたれいむ達のほうに戻ると、そこにはうーぱっく達に乗り込もうとしているれいむたちが。 「ゆゆ!ゆっくりしないではやくしてね!」「ばかなにんげんはひとりでゆっくりしていってね!!」 「「「うーうー!!!」」」 どうやらまりさ達に気を取られている間にうーぱっく達の迎えが来ていたらしい。 気付いた僕に捨て台詞を吐いてるあたりもう勝った気でいるらしいがまだはやい。 「これでもくらえぇい! どらあぁぁぁぁぁぁ!!!」 お兄さんはそう叫ぶと、奥の手であるドリルを深々と島に突き刺したのだ! ガガガガガガガガガガガガガガガガガ ドリルの放つ振動が島を覆う、その次の瞬間 「「「ゆゆゆ!!???」」」「「「うぅー!!?」」」 なんと島が崩壊しれいむ達は水の中へと放り出されたのだ。 また、この時一緒にれいむ達を乗せようとしていたうーぱっく達も巻き込まれてドボンした。 「どぉなっでるのぉぉぉ!?」「なんでしまがしずむのおぉぉ!!?」「うーうー!!」 うーぱっくは必死に飛ぼうとしているようだが水を吸ってしまい上手くいかないようだ、流石ダンボール。 「れいむたちのゆっくりぷれいすがあぁぁぁ!!」「もっどゆっぐりじだかっだぁぁぁ!!!」「う”ぅ”ぅ”」 「「「ゆっくりしたけっかがこれだよ!!!」」」 最後にそう叫び残してゆっくりたちは消えていった。 「すっきりー☆」 今日もいいプレイだったね!実に爽快だ! 次の日お兄さんは風邪をひいた。 ゆっくり水に漬かった結果がこれだよ!! おわれ 他に書いたss ゆっくりディグダグ このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1481.html
2008年9月27日 作者により一部修正 前 一方、村役場の会議室。 「何てことをしてくれたんだ!!条約違反が知れたら、ゆっくりごときに食料を奪われるんだぞ!?」 「す、すまない…俺は条約なんて知らなかったんだよ!!」 何気なく子ゆっくりを食した事が、こんな一大事に発展するなんて。 男は周りの村人から責め立てられて、自分が仕出かした事を初めて理解した。 「今、この村の食料事情は決して余裕があるわけじゃない。もしあいつらに群れを補う分の食料を与えるとなったら…!!」 「はっきり言う。村が滅びるぞ!!」 この男を除いて、村人は皆条約の内容を十分理解していた。その条約を結びにきたドスまりさの恐ろしさも知っていた。 そして、条約違反があった場合に違反金―――食料をゆっくりの群れに支払う必要があることも。 「うっぐ……畜生!!どうしてこんなことに!!」 「お待たせした。状況を詳しく教えてくれ」 ちょうどその時、会議室に村長が入ってきた。4人の側近も引き連れている。 「村長!聞いてください!!こいつが群れの子ゆっくりを食っちまったんですよ!!」 「もう条約違反は向こうにも知れているはずだ!!きっと今日中に食料を取りに来る!!」 「どれもこれも、こいつが掲示板を確認しないで適当なことをやったからだ!!」 我慢の限界を超えたのか、男に殴りかかろうとする村人。 しかし、それを遮ったのは……他でもない村長だった。 「なっ…どうして止めるんですか!?こいつは取り返しのつかないことを!!」 「まず、皆に知らせておきたい事がある。実は……昨日掲示された条文は、まったくもって不完全だった。 この場を借りて、皆にお詫び申し上げたい」 深々と頭を下げる村長。その突然の行動に、まわりの村人は何も言えなかった。 「そ、それはともかく…食料はどうするんですか!?あいつらに持っていかれたら俺達は…!!」 「いいのだ」 頭を上げた村長は、コホンと咳払いすると話を続けた。 「何を…何を言ってるんですか?」 「だから、それでいいのだ、と言っている」 揺ぎ無い自信が、村長の目にこもっていた。一方、男を責め立てていた村人達は訳が分からぬという表情だ。 「それとも何か?君たちはゆっくりごとき下等生物との条約を律儀に守って、ご丁寧に食料をくれてやろうとでもいうのかね?」 「そ、それは…俺達だって嫌ですよ!!でも条約が――― 「そんなにドスまりさが怖いかね?君には……人間としてのプライドはないのかね?」 村人全員に言い聞かせるように、そして…まるでこの村以外の全ての人里に向けて問うように…村長は言い放った。 「だが、どうか安心して欲しい。“条約”は我々に味方する」 「どういうことですか?条約は……俺達が認識しているのとは、内容が違うんですか?」 「まさにその通り。『ゆっくりを殺してはならない』なんて条文は……どこにも一切記載されていないのだ!! 偽りの条文が掲示されてしまった不手際については、先ほども言ったとおり。重ねて謝罪する」 その言葉が、村人を安心させた。ゆっくりを殺しても問題なかったのだ。 しかし、それだけでは説明がつかないことがある。ゆっくりはその偽りの条文を条約だと認識している、という点だ。 それについても、村長は最適な解決策を提示する。“人間”にとって、最適な解決策だ。 「だが…残念なことにゆっくりどもは勘違いしている。人間が条約違反を犯したと思い込み、食料を奪いにくるだろう。 さあ皆の者!!大切なお客様が、大挙して押し寄せてくるぞ!!準備をしろ!!槍を持て!!さぁ早く!!早く!! ただし手は出すな!!大切なお客様だ!!大切なお客様には、自らの過ちを存分に理解していただき、その上でお引取りいただく!!」 「「「お……おおおおおおっぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」 村人は歓喜した。条約なんてくそ食らえ!!ゆっくりは搾取されるだけの存在!!そんなゆっくりが人間と平等な条約を結ぶなど、笑止千万!! 我先にと会議室を飛び出し、武器を手にとって村と森の境界線へと向かう村人達。 それを、村長率いる5人の男はゆっくりと追う。 「やはり、ドスまりさにも“条約違反”は伝わっているのでしょうか?」 「そうだろうな。子ゆっくり一匹を食ったのなら、残りの家族はそれをドスまりさに伝えに戻るはずだ。 まったく……あまりに予定通り事が進むと、逆に恐ろしくなるぞ」 村長は苦笑しながらも、自信は失っていなかった。 そして30分後、人間とゆっくりは村と森の境界で再び対峙する事になる。 『ぷくぅ~!!』 村と森の境界。 槍をもって横一列に並ぶ人間を前に、ドスまりさは大きく膨らんで威嚇のポーズをとる。 後方に控えている数千のゆっくりも同様のポーズをとった。 村人の中には怯むものもいたが、今のところ最高にテンションがあがっている彼らにとって、そのポーズは笑いを誘うものでしかなかった。 『ゆっ!!まりさはとてもおこってるよ!!はやく村長さんをよんできてね!!』 「私をお呼びかな?」 『ゆゆっ!?』 あまりにも早い村長の登場に、ドスまりさは戸惑いを隠せなかった。 だが、やることは変わらない。人間達の非をネタにして食料を掻っ攫おうという作戦は、変更する必要はないのだ。 村長は煙草を口に咥えたまま、村人達より一歩前に出る。 そのままどんどん歩んでいって、一匹の赤ちゃんゆっくりの前で立ち止まった。 「ゆっ!!おじさんはゆっくりあっちにいってね!!どすまりさのはなしのとちゅうだよ!!」 「ゆっくちぃ~?おじしゃんもゆっきゅりしゅる!?」 親ゆっくりは危機感を露わにしたが、当の赤ちゃんゆっくりはまったくの無防備である。 「ほぅ……人間でもゆっくりでも、赤ん坊はやはり愛らしいものだな」 「ゆっ!!そうだよ!!れいむのあかちゃんはとてもゆっくりしたかわいいこだよ!!」 「ゆっくちぃ~?れいみゅはかわいいよぉ!!」 「……はぁ。やはりゆっくりは理解しがたい生き物だな」 あっさり警戒を解くゆっくりに対して、村長はすっかり呆れてしまった。 ぴょんぴょん跳ねて足元にすり寄ってくる赤ちゃんゆっくり。村長は、そんな赤ん坊に煙草の火を押し付けた。 ジュウ!! 「ゆっ?ゆっぎゃいあおああおあいおりあおえろいあおえりおあおいろ!!???」 「あがぢゃあああああああん!!!どぼぢでぞんなごどずるのおおおおおおぉ!!!?」 「じょうやくいはんだよ!!ゆっくりたべものをだしてね!!さもないとゆっくりできなくするよ!!」 「にんげんのぶんざいでそんなことするなんて!!どすのこわさをおもいしってね!!」 騒ぎ立てるゆっくりには目もくれず、ドスまりさの目の前に仁王立ちする村長。 ドスまりさは、怒りのこもった目つきで村長を見下ろした。 『残念だよ!!でも条約できめたことだよ!!だから村長さんは早く――― 「実に残念だ。まさか条約締結から1日も経たずに、そちらが違反をしてしまうとは……」 『ゆ!?何を言ってるの!?条約違反をしたのはそっちでしょ!?ゆっくり食べ物をもってきてね!!』 ドスまりさは、村長が何を言っているのか理解できなかった。 こちらが違反した?何を言ってるんだ!人間が子ゆっくりを食べたのに、どうしてこっちが違反したことになるんだ!! 憤りを隠せないドスまりさは、怒りに顔を歪めた。仲間を殺した人間が許せないのだ。 「では、その条約とやらを確認しようか。君、あれを出してくれ」 指示を受けた男が、大きな紙を取り出した。それは昨日締結された条約の条文である。 左側にはゆっくりが理解できるようひらがなで。右側には人間が理解できるよう漢字も交えて、条文が記述されている。 そして、村長はその右側に……内容をひらがなで書き直した条文を、ぺたりと貼り付けた。 「これが、君の読めない漢字をすべてひらがなにしたものだ。さぁ、これで理解できるだろう? 君たちの過ち。君の過ち。自分が何をしでかし、何を敵に回したのか。存分に理解できるだろう? 理解できないか?それでは読んでやろう。一字一句漏らさず、君が締結した“条約”とやらをここに公開しようではないか!!」 以下が、右側に書かれていた条文の一部である。 左側に記述されている条文は、なんら効力を持たない。 人間はゆっくりの群れに自由に立ち入る事が出来る。 ゆっくりは人間の許可なく村に立ち入ってはいけない。 人間の生活・生命を脅かしたゆっくりは、人間が裁く。 ゆっくりの生活・生命を脅かした人間は、なんら罪に問われない。 ゆっくりの生命・生活を脅かしたゆっくりは、人間が裁く。 ゆっくりは、労働力として100匹のゆっくりを村に送らなければならない。 ゆっくりの群れは、各々の家族が毎日子作りをして子供を産まなければならない。 群れ全体で1日に1000匹以上の子供を産まなければならない。 生まれた子供は、その9割を人間に提供しなければならない。 群れのゆっくりの数の増減を把握するため、随時必要な人数の人間がゆっくりの群れに滞在する。 その人間に何らかの危害を加えた場合、群れ全員は人間に殺される。 これ以外にも、数多の条文が記載されていた。全てひらがなと漢字を交えて。 そして、その内容を……ドスまりさは今、把握した。 「どれもこれも、殆ど守られていないではないか!!貴様ッ、条約を舐めているのか!!」 村長は激怒していた。条約は、守るべきものである。 条約とは、国家と国家、集団と集団の約束事。それを破られては困るのだ。 『ゆっ!!でもそんなのまりさは知らないよ!!まりさはその条文をよまなかったよ!!』 「そうだろうな。だが書いてあったんだ。すべて!!余すことなく!!一字一句漏らさず!! 君は条文全てに目を通す権利があり、義務があった。内容を理解する義務があった。理解できなければ申し出る義務があった! そしてそれに署名をしたということは、その権利と義務を果たしたという宣言なのだ。故に条約は成立する。 なのに貴様は、今更条約を反故にしろと言う……君は、約束を破ろうとしているのだよ?」 『ゆっ、ゆぐぐぐぐ!!!どぼぢでえ゛ええ゛え゛えええ゛え゛え゛ぇぇえ゛ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ゛ぇえ゛!!??』 条文全ての内容を理解したドスまりさは、その苛烈な内容に絶望した。その叫びが地を震わし、他のゆっくりにも伝わる。 一字一句漏らさず読み聞かされた他のゆっくりも、その中身がどんなに酷いものかを知って恐怖した。 「ひどいよ!!そんなゆっくりできないようにするなんて!!」 「にんげんだけゆっくりするなんてずるい!!まりさたちもゆっくりさせてね!!」 「あかちゃんをあげるなんてできないよおおおおおおおぉぉおぉぉ!!!」 「どうじでぞんなごどずるのお゛おおお゛お゛おお゛お゛!!??」 だが、ドスまりさは思い出したように反論した。村長は意外そうな顔をしてそれに応じる。 『ゆぐぐぐ!!でもまりさは言ったよ!!“右側の文章がわからない”っていったよ!!』 「あぁ、よぉく覚えているよ。で、私は言ったな。“人間にわかるように書いてある”と」 『そうだよ!!だから村長さんがだましたんだよ!!条約はむこうだよ!!』 「騙した?誤解しないでくれたまえ。あの時私が言った言葉を繰り返そう」 ―――人間はひらがなだけだと逆に文章を理解できないんだ。だから右側には人間が理解できる文章で書いてある。 条約締結のためには不可欠な措置だ。ゆっくり理解してくれたまえ。 「なぁ、私はいつ……右と左の文章の内容が同じだと言ったのだ?」 『ゆっ!?そ、それは!!』 「君は“右側の文章が分からない”と言った。それでは我々も“はい、そうですか”としか答えようがない。 もし“右側の内容を読み上げろ”と君が要求すれば、我々はそれに応えたというのに…… 君は本当に条約を理解しようとしたのか?君にとって、この条約はお遊びだったのかね?」 『ゆっ!!ゆうぐぐぐぐぐぐぐぐ!!!そんなああぁぁぁああぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!』 条約を無効に持ち込むための一撃も、あっさりと村長にかわされた。 もはや、ドスまりさに打つ手はなかった。 「なぁ、ドスまりさ?君は……我々と対等なつもりでいたのかな?」 『ゆっぐ…ゆっぐぐ!!』 「ところが違うんだ。我々は強者。君たちは弱者。強者が弱者と条約を結んだところで、何のメリットもない。 そんな利点ゼロの条約を、我々が結ぶと思っていたかね?思ってたんだろうな、きっと。君はバカだから」 『ッがああぁぁぁあっぁあぁあぁぁぁぁ!!!』 言葉のナイフで、ドスまりさの心を抉る村長。 ドスまりさは悲鳴を上げるが、暴れまわることはしない。 心の隅で認めているのだ。自分達の過ちを……自分達の落ち度を。 「いいか?後学のためによく聞きたまえ。条約というのは、強者と強者、弱者と弱者の間にのみ成立する。 ということは、我々と君たちとの間にあったのは条約ではない別のもの、ということになる。それが何かわかるか?」 『ゆっぎぎぎぎぎ!!!わがらないっ!!わがらないよっ!!』 「……搾取だよ。強者による、弱者からの一方的な搾取だ。我々は最初からそのつもりだった。 弱者から“条約を結ぼう”という提案があったので、我々は嬉々として受け入れたよ。鴨が葱を背負ってやってきたようなものだからな。 繰り返す。我々と君たちとの間に結ばれたのは、“条約ではない”。文書によって、我々による君らからの搾取が正当化されたに過ぎないのだよ」 「ひどい!!どうしてれいむたちをゆっくりさせてくれないの!!」 「そうだよ!!まりさたちもゆっくりしたいよ!!」 「そんなじょうやくだめだよ!!どすまりさ!!じょうやくなんていらないよ!!にんげんたちをこらしめようよ!!」 「そうだそうだ!!じょうやくなんてむこうだよ!!どすまりさがいれば、にんげんなんてかんたんにころせるよ!!」 『そんなごどいっだらだめえ゛え゛え゛え゛ええ゛ぇぇぇ゛ぇ゛ぇえ゛え゛!!!』 ドスまりさは恐れていた。ここはひとまず条約を受け入れて、引き下がらなければ! さもないと、周りのゆっくりが余計なことを言って付け入る隙を与えることになる。 その考えに至ったまではよかった。だが、残念なことに手遅れだった。 「ほぅ、君たちは我々に攻撃する意思があるのか。後方の5千を越えるゆっくりは、皆我々の生命を脅かすための兵士ということか」 『ちがいまずううううぅぅううぅぅぅ!!!までぃざだじはだべぼのをもらいに――― 「いや、それはない。何故なら条約違反をしたのは君たちなのだ。そんな君たちが食料を受け取りにくるとは考え難い。だろう?」 暴論だった。姑息な手段で集団をおびき寄せておいて、それを“生命を脅かす兵士”だと言い出すなんて! だが、反論する力も権利もドスまりさにはなかった。こんな滅茶苦茶な条約を結んだのは、他でもない自分なのだから。 「我々は、君の後方に控える5千のゆっくりを、“人間の生命を脅かしうる存在”と認識する。これは重大な条約違反だ。 よって条約に基づき、違反金の支払い、そしてこの場にいる全てのゆっくりを我々人間が裁くものとする!!」 『どうじで……まりざだぢはゆっぐりじだいだけなのに……!!』 「反抗したければすればいい。結果は変わらぬ。この場にいるゆっくりが全滅するだけだ。 ……そうだ、君は条約締結時に我々をドススパークで脅したな。あれも条約違反ということにしよう……やれ!」 極悪非道。人間対人間であれば、そんな言葉が当てはまるだろう。 しかし、相手はゆっくり。そんな非道がまかり通るのが、この世界だ。 村長の指示に従い、槍を持った人間がゆっくりたちの周囲を取り囲んでいく。 「ゆっくりしね!!ゆっくりできないにんげんはしね!!」 「にんげんのくせに!!ゆっくりのじゃましないでね!!」 果敢にも人間に飛び掛っていくゆっくりだが、あっさりと槍につき抜かれて息絶えていく。 その惨状はいつまで続くのか。ドスまりさは分かっていた。自分が、条約違反を認めればいい。 自分が謝れば、この場のゆっくりが全滅することは避けられるのだ。 『もうやべで!!わがりまぢだ!!まりざだちがわるがっだでず!!ごべんなざいいいいぃぃ!!!』 ドスまりさは、正式に謝罪した。その瞬間、人間によるゆっくりへの攻撃が止む。 自分一匹ならドススパークで逃れられたかもしれない。しかし、後方には5千のゆっくりがいるのだ。 ドススパークで2,3人の人間を殺したところで、残った人間は他のゆっくりを綺麗に殺しつくしてしまうだろう。 「どうじで!!どうじであやまるの!!まりさたちはわるくないよ!!」 「れいむもわるくないよ!!ゆっくりぢでだだげなのにいいいぃぃいぃぃ!!」 「どずのばがああぁあぁぁぁぁぁ!!どうじでにんげんをごろざないのおおおおおおおぉぉぉおぉぉ!!??」 後ろのゆっくりたちは、ドスまりさがどうして人間に対抗しないのか、ドススパークを打たないのか、などと文句を言ってくる。 ドスまりさは苦しかった。人間には不当な条約を押し付けられ、仲間からは罵られる。 全ては仲間のために。仲間がゆっくりするために頑張ってきたことなのに。その仲間は無能で、理解力不足。 ドスまりさは、全てを諦めた。全てを後悔した。人間を欺いたりせず、自分達だけでゆっくりすればよかった、と。 報われないリーダーは……敵を欺こうとして逆に欺かれた無能なリーダーは、すべてを新たな支配者に委ねた。 半年後。 「ゆぅ……」 「ゆっくりしたいよぅ…」 森を往来するゆっくりたちの表情に、かつての元気はない。 一方的な搾取。一方的な蹂躙。果てに待つのは破滅。その行く末が、見えているからだ。 「ん……んほおおぉぉ……!!」 「ずっぎりー!!ゆぅ………れいむのあかちゃん、みじかいあいだだけどいっしょにゆっくりしようね」 頭に生えた蔓。子供の形を成している実に向かって、れいむは子供が連れ去られるまで共にゆっくりしようと決めた。 毎日子作りを強制され、10匹以上の子供を作る事が条約で取り決められている。 生まれた子供を逃がそうとしても、駐在する人間に発見されて一家根絶やしになる可能性もある。 だから、ゆっくりの家族は今日も子作りに励むのだ。 「おらおらァ!!きりきり働けぇ!!」 「いぎゃああぁぁぁぁあゆっぐりいいぃぃいいぃぃ!!!」 「いだいのいやあぁぁあぁぁ!!ゆっぐじじだいいいぃぃぃいっぃ!!」 工事現場で悲鳴を上げるのは、強制労働を課せられているゆっくりだ。鞭に打たれて、大粒の涙を流している。 この強制労働も条約に記載されている。人間に対して労働力を提供する事が、取り決められている。 だから、ゆっくりは今日もせっせと働くのだ。 「よし!!誰がたくさん殺せるか勝負だ!!」 「負けないぞ!!」「俺だって!!」 ゆっくりの群れが住む森で、ゆっくりを殺した数を競うという残酷な遊びを始める子供達。 そんな彼らを止める権利を、ゆっくりたちは有していない。 ただ殺されるままに、殺されなければならない。それが条約の取り決めである。 運がよければ、森に駐在する大人によって止められることはあるかもしれない。 だが、人間による群れのゆっくりの増減予想を逸脱しないかぎり、大人の人間による助けなど期待できなかった。 「どぼぢでごろずのお゛お゛おおお゛ぉぉぉぉぉ!!??」 「れいぶだぢはゆっぐじじでだだげなのにいい゛い゛い゛いいい゛い゛!!」 「どずまりざだじゅげでえ゛え゛ええぇぇ゛え゛え゛ぇえぇえぇぇ!!!」 「どぼぢえむじじゅるのおお゛おお゛お゛お゛お゛おぉぉぉぉ!!??」 「どずのばがあ゛あ゛ああ゛あ゛ぁぁぁ゛ぁ゛あ゛ああ゛ぁぁぁあ!!!」 子供を産まなかった親ゆっくりは殺された。 働かなかったゆっくりは殺された。 人間の子供の遊び相手になったゆっくりは、笑いながら殺された。 群れのゆっくりが増えすぎたときは、たくさん殺された。 人間が必要だと判断したときは、とにかく殺された。 すべては条約があるから。条約の取り決めに従って、人とゆっくりは“共存”している。 だが、群れのゆっくりには希望があった。 最後の条文には、こう記されている。 この条約の有効期間は、一年間である。 ゆっくりたちは、その一年後が訪れるその日まで、人間の酷い仕打ちに耐え続ける。 一年経てば自分達は解放される!!自由になれる!!―――そう信じて。 『ゆっぐぐぐぐ………みんな……あと半年……がんばっでね………』 大木に縛り付けられているのは、ドスまりさである。 条約の取り決めに従い、人間の生命を脅かしたドスまりさは人間に“裁かれている”のだ。 身動きの取れないドスまりさは、一日一食、駐在している人間から食料を与えられている。 目の前を往来するゆっくりが、ドスまりさの顔を見上げる。 皆口には出さないが、心の中はドスまりさを罵りたい気持ちでいっぱいだった。 だが、そんなことをする体力的余裕がないのだ。そんな力が余っていれば、一匹でも多く子を産んで人間に献上しなければならない。 『がんばっで……ゆっぐ……うっぐ…ううぅぅぅぅ……がんばっでねぇ……』 ドスまりさの記憶が正しければ、約束の期日まであと半年。 その日が来れば、自分達は解放される。そしたら復讐なんて考えず、この森から逃げよう。ここは全然ゆっくりできない。 今まではゆっくりさせてあげられなかったけど、解放されたらここから遠い別の場所でゆっくりしよう!! みんなでゆっくりすれば、自分も幸せになれる。自分を罵ったゆっくりも、きっと許してくれるはずだ。 群れのゆっくりにとって、その“半年後”こそが生きる希望だった。 半年後の自分がゆっくりする姿を思い浮かべて… 今日も子を作り、働き、搾取される。 だが、とても残念なことに。 人間側としては、半年後までゆっくりを生かしておく予定はまったくなかった。 (終) あとがき ゆっくりレイパー氏の『ある愚者の孤独な復讐』を読んで、結構溜まったんですよ。すっきりできなかった。 この糞ったれ村長はカリスマ村長の外交手腕を見習ってね!!という具合に書きなぐりました。5時間で。 次はちゃんとした虐待を書くから許してね!! 作:避妊ありすの人 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/5071.html
GSPOー幻想郷総合警邏機関。 それは博霊の巫女の鶴の一声によって作られた 幻想郷の小さな事件や異変を解決する警察みたいな組織である! 「こいつは酷いな。」 俺は現場を見て思わず呟く。 目の前に広がるのはとある村に走る黒い煙をあげる溝。 溝の近くには木っ端微塵となった家や倉の破片が飛び散っている。 昨日それは起こったという。 ドスまりさ率いるゆっくりの群が村に現れた。 これだけならどこの村にもよくある話である。 だが、そのドスは取り巻きの命令で力を誇示するためのドスパークを なんと村に向けて放ったのだという。 幸い怪我人は出なかったものの家を破壊され住む場所を失った村人が沢山いた。 ゆっくりの要求は人間がゆっくりに服従すること。 いきなり村を破壊され怒りに燃える村人だったが、 さらなる追撃をおそれ一端ゆっくりに従うことになった。 で、GSPOに通報があり ゆっくり課(ゆっくりに関する事件を担当する部署)の 唯一の隊員である俺がここに来たってわけだ。 まずは偵察である。 このまま攻め込んでもいいのだが、下調べも無しに突っ込んだあげく ドスパークに吹き飛ばされて殉職というのはゴメンだ。 なにせこっちは一人なのだ。 何故一人なのかというと、ゆっくり課は立場上ゆっくりを始末しなければならないので ゆっくり好きな連中は皆他の課を選んだ。 俺は善良なゆっくりとゲスは分けて考えているので平気であるが。 結果GSPOには四つ課があるもののゆっくり課以外はどれも担当隊員は十人以上いるがゆっくり課は俺一人という 理不尽な振り分けになった。 小さい頃「二人組作って」でハブられた時とにた気分である。 群がいるらしい山を登っていると目の前にゆっくりが立ちはだかった。まりさとれいむ、あと子供が三匹か。 「ゆっゆっゆ。おじさんここをとおりたければたべものをおいていってね!」 「「「おいちぇいっちぇね!」」」 たまにいるんだよなこういう奴。 通行税という言葉を用いるときもあるが野盗じゃねえんだから。 こういうのは適当に相づち打って無視するに限る。 「ごめんな、なにも持っていないんだ。」 そういって立ち去ろうと後ろを向く。 これから群を探さなければならないので今ここで体力を消耗するわけにはいかない。すると 「げらげらげら!こしぬけのおじさんがまりささまにおそれをなしてにげていくぜ!」 作戦変更、俺はおじさんと呼ばれるのと腰抜けと呼ばれるのが嫌いなんだ。 俺は腰のホルスターから素早く銃を抜き、 まりさの隣にある岩に向けて打つ。 ズキュンという音とともにまりさの頬をかすめた弾丸は ガキュンという大きな音を上げ岩の破片を飛び散らせた。 そしてすぐに銃口をまりさに向ける。 岩を撃った音でまりさは腰を抜かしたのか動かずに プルプル震えて砂糖水の汗をだらだら垂れ流している。 「よーし動くなよ。動いたらこいつの命はないぞ。」 逃げようとしていたれいむと子供たちは動きを止めた。 「いい子だ、ピクリとも動くんじゃないぞ。 何をもって動いたとするかは俺が決める。 極度の緊張状態になったら意志に反してまぶたが動くらしいがそれでもブチ殺す。」 餡子脳でもこの銃を食らえば今砕かれた岩より酷いことになるとわかっているのか俺の発言を聞き皆ピタリと動きを止めた。 「大丈夫だ。こいつを食らえば一瞬で体が吹き飛ぶからな。 痛みを感じる暇もないだろう。」 恐怖のあまり水を吸ったスポンジを握りつぶしたときのように砂糖水の汗を噴出するまりさ。 これ以上やって干からびて死なれても困るので話を切り出す。 「発言だけは許してやろう。言え、ドスがいる群がこの山にあるはずだ。それはどこにある? しらばっくれても無駄だ、お前が駄目なら始末してそこのれいむに聞くだけだからな。」 「ど、どぼじでごんなごどを…?」 「俺をおじさん呼ばわりし、腰抜けとバカにしたことは万死に値する。」 「そ、そんなことで?」 「皆そういって永遠にゆっくりしていったよ。」 「ひいいいいいぃぃぃぃ!!! ど、どすならここからたいようさんのほうこうにいったところにいるよ!」 「本当だな?嘘だったらここに戻ってきて鉛玉をを打ち込んでやるからな。」 「ほ、ほんとうですぅぅぅぅ!うそじゃありませぇぇぇん!」 それさえ聞けば用はない。 まりさを軽く蹴りとばすと某童話のオニギリのように坂をころころと転がっていった。 俺が離れた後れいむが「まりさぁぁぁ!」と叫んで転げていったが気にしない。 脅したまりさの言うとおり、群はあった。 成体サイズのゆっくりが広場らしき場所でじゃれあっている。 これで群の場所はわかった。 行動を起こすのは夜寝静まった頃だ。 まだ日も高いので一端村に戻ることにした。 「あら、ジャックじゃない。」 村に戻ってきた俺に綺麗な顔立ちの女性が声をかけた。 ジャックとは俺のコードネームだ。本名は別にある。 「レフィ、どうしてここに?」 「一つ担当事件が終わったから戻るところ。」 「そうか。」 こいつは妖怪が起こす事件を解決する妖怪課の隊員であるレフィ。ついでにいうと彼女は妖怪である。 もちろんこの名前もコードネームである。 妖怪が起こすといっても巫女が片づけるような大それた事じゃなく 下級の妖怪同士の喧嘩や人間への暴力なんかがそうらしい。 同期なのだが解決した事件数の数で俺よりも地位は上だ。 正直妖怪課は事件数の割に隊員が多いので少しはこっちに人員を割いてくれと言いたいが、 妖怪課の面々は揃いも揃ってゆっくりを愛でる連中ばかりなので人員提供は望めない。 無論このレフィも例外ではない。 「こっちは今夜ドスの群に潜入ってのに羨ましいぜ。」 「群を?じゃああんまりむやみにゆっくりを殺さないでね。 ゆっくりだって生きているんだから。」 「へーへー。」 「じゃ、もういくわね。今日は事件が溜まってるのよ。」 去っていくレフィ。どうせ溜まってたとしても十人体制で片づければすぐ終わるだろう。 まったく。捜査中にアイツに会うのは嫌なんだよな。 悪いゆっくり相手に手加減するのは悪人に手加減するも同然。 GSPO隊員としてそれはどうなのかと毎回思う。 村で飯を食った後、夜まですることがないので レフィに会ってムカついてる気分を紛らわすため 少し散歩することにした。 すると道ばたで野良のれいむが変な声を上げていた。 「ゆーゆーゆー♪」 「れいむのおうたじょうずでしょ!おかねをちょうd…」 バババズキューン! 「ゆぎゃああああ!!!」 かっとなってやった。反省はしていない。するもんか。 むしろ鉛玉で払ったと言うべきか。 「もっど…ゆっぐりぃ…。」 砕け散ったれいむが絶命したようだが気分がすっきりしたしいいか。 夜になった。 群にたどり着いた俺はまずドスの巣と思われる大きな洞窟を目指した。 「…っ!」 ドスが寝らずに洞窟の前でジッと立っているのを見て慌てて身を隠す。 寝ずの番か?もしかして来ることを悟られたか。 だが、ドスは見張っているというよりもぶつぶつ独り言を言っている様だった。 GSPO隊員に配給される集音マイクを向けて言葉を拾ってみる。 「ゆう、やっぱりだめだよ。にんげんさんにはかてないよ。 きっとあしたになったらたくさんのにんげんさんがむれにふくしゅうしにくるんだよ。 そしたらおかあさんまたまりさにこうげきさせるよ。 いけないのはまりさたちなのに…。」 このドス、どうやら母ゆっくりに逆らえない性分らしく、 村にドスパを撃ったのは母ゆっくりの命令だかららしい。 しかも従えたはずの人間の復讐を恐れていたり自分たちが悪いということを自覚している限り 賢く分別のあるゆっくりらしい。 これはうまくやれば味方にできそうだ。 「ゆっくりしていってね。」 「ゆ?ゆっくりしていってね…に、にんげんさん!?」 「まて落ち着け、俺はお前の敵じゃない。」 「ゆ?」 まずは接触を試みる。 急に出ていって大声上げられて他のゆっくりを起こされるのは避けるため、まずは(今は)敵じゃないことを教える。 「今お前のつぶやきを聞いてな。何か助けになれるなら協力するんだが。」 「ほんとう?」 「ああ。何でも話してくれ。」 「ゆう…。」 ドスまりさは語りだした。 このドスの親であるれいむは厳しい親であった。 言いつけを破ればもの凄い剣幕で叱り飛ばし、 飯を抜く、体当たりを食らわせるなど厳しい罰を与えていたという。 その教育のせいでまりさはれいむの子というよりかは 傀儡のような状態だった。 そして、まりさがドスになるとれいむはまりさを使い 群を形成し、暴虐の限りを尽くしたという。 それでもまりさはトラウマのせいでれいむに反論することができず今も操り人形なのだという。 で、皆が寝静まる夜だけは自由なので毎晩外に出て一人でゆっくりしていたそうな。 俺はゆっくりの世界でも傀儡政治があるんだなあと感心しつつこいつに同情していた。 全然ゆっくりらしい生活ができないままドスになり その後もゆっくりできない日々を送っていたというから。 よく思い出してみれば村に侵攻したときにドスが話したということは聞いていない。 おそらくその母れいむが要求を出したのだろう。 俺はこのドスを救うことに決めた。 俺はふてぶてしく人間を見下しているゆっくりは嫌いだが こういう素直な性格のは好きなんだ。 それにこのドス、人間の言うことにに従順に働いてくれそうだ。 俺の相棒にするのも悪くない。 「まりさ、お前は自由になりたいんだな?」 「ゆぅ…。そうだけど、おかあさんが…。」 「大丈夫だ。俺が何とかしてやる。」 「ほんとう?」 「ただ、お前はこの群をどうしたいんだ?」 「まりさはこのむれはきらいだよ。みんな、まりさにすきかっていうだけで、 まりさをドスとしてもゆっくりとしてもみてくれないよ。 でていきだいけど、おかあさんがこわいし、 まりさにまたゆっくりできないゆっくりがあつまるかもしれない。 それに、ひどいことしちゃったにんげんさんにもあやまりたいし…。」 「わかった。じゃあこうしよう…」 俺はドスに思いついた作戦を説明した。 ドスは頷き、了承した。 夜が明けたら作戦実行だ。 「なんでうごけないのおおおおおおおお!!!!?」 「はなせえええええはなすんだぜえええええ!!」 「こんなのとかいはじゃないわあああああ!!!」 「どすううううううたすけてええええええ!!!」 「はなぜえええええにんげんめえええええ!!!」 群のあった場所に並ぶ木につり下げられたゆっくりたち。 例えるならパン食い競争のパンのような状態だ。 そしてゆっくりの前に立つのは村の男たちだ。 ドスと作戦を決めた後、俺は村の人たちを呼び、 寝ているゆっくりを捕獲、そして前述の状態にさせた。 本当は十字架処刑っぽいことしたかったが手間がかかるのでやめた。 「これは先日のゆっくりによる襲撃の復讐である!」 村長が高らかに宣言する。 「どれいのぐぜにいいいいいい!!!」 「はなぜええええええ!!!」 騒ぐゆっくりたち。村の男たちは気にしていない。 「さあ、この中で村を襲おうといいだしたゆっくりはどいつだ? そいつに我らは厳しい罰を与える! しかし他のゆっくりには罰は与えない。解放してやろう。」 ざわつくゆっくりたち。そして、 「ど、ドスがやろうっていいだしたのよ!」 「そうよ、どすがいったの!」 「まりさたちはむざいなんだぜ!」 「どすのめーれーだよ!」 一斉にドスだと声を上げるゆっくりたち。醜いねえ。 「じゃあそのドスはどこにいるんだい?」 「「「「「「ゆ?」」」」」」 村長の言葉に押し黙るゆっくりたち。この場のどこにもドスの姿が見えなかった。 「そりゃあいないだろうな。ドスは我々が捕獲しているからな。連れてこい!」 村の男に引きつられ、縄で簀巻きにされたドスが姿を現した。 「お前たちはドスがやったって言うんだな?」 「「「「そうだよ!」」」 「じゃあ今からこのドスに罰を与える!」 ゆっくりから歓声が上がるこれで自分は罰を受けなくていい。助かる。 そう思っているのだろう。 だが、村長の次の発言で皆静かになった。 「重罪のドスには、ゆっくりするという罰を与える!」 ドスがゆっくりすることが罰?どういうことだ。 ドスが殺されるんじゃないのか。 状況を把握できないゆっくりたち。 「ゆっくりがゆっくりすることは恐ろしいことだ。 増長して自分が最上位の存在だと勘違いする。 勘違いしたあげく人間の領域に踏み込んで殺されてしまうのだ。 そんな恐ろしい罰を与えるのだ。重罪のドスにはお似合いだろう。」 ドスの前に群の貯蔵食糧が運ばれ、ドスが解放される。 むしゃむしゃと美味しそうに食べるドス。 ゆっくりは皆黙ってよだれを垂らしていた。 ただ一匹をのぞいて。 「れいむがいいだしたんだよ!!れいむをゆっくりさせてね!!! どす!めいれいだよ!おかあさんをゆっくりさせるのよ!」 これが噂のドスの母れいむか。うん。 増長しきった醜い顔をしている。 「今のは本当かね?」 「そうだよ!れいむがどすにどすぱーくをうてってめいれいしたんだよ! どすはれいむのこどもだから、なんでもいうことをきくんだよ!」 「じゃあ罰はお前が受けるべきなんだな?」 「あたりまえだよ!はやくゆっくりさせて!」 「わかった、ドスの刑を中止し、このれいむに罰を与える。」 「永遠にゆっくりさせる刑だ。」 「ゆ?」 「ドス、聞いただろう。早くこのれいむを永遠にゆっくりさせるんだ。」 「どうして?ゆっくりさせてくれるんじゃないの?」 「言っただろう聞こえなかったか? (永遠に)ゆっくりさせる、と。」 がたがたと震え始める母れいむ。 ドスがれいむの前に跳ねてくる。 「そ、そんなことできるわけないよね!どすはれいむのこどもだもん。どす、はやくおかあさんをたすけてゆっくりさせて!」 「(永遠に)ゆっくりさせてあげるよ。」 ドスの乾いた声が響く。 「さようなら、おかあさん。」 ドスはれいむに噛みつき、そのままかみ殺した。 ドスが母れいむを殺したことで処刑は終わり、他のゆっくりは解放された。 解放されたとたん散り散りに逃げていった。 まああんなドスの近くにいたらゆっくりできないと思ったんだろう。 後日群のあった場所から円形に死骸が発見されるわけだが。 この一連の処刑のシナリオは俺が考えた。 このドスの母親という呪縛の鎖を外すためにな。 村人たちもノリノリで演技してくれたからよかった。 まあ、素人のシナリオ+素人の大根演技な為ゆっくりにしか通用しそうにないが。 そして、ドスはというと。 「おにいさん。ドスはこれからどうすればいいんだろう。 またゆっくりがあつまって、ゆっくりできなくなるとおもうよ。」 「そうだな…俺と一緒に仕事するか?」 「ゆ?しごと?」 「悪いゆっくりに困っている人たちを助ける仕事さ。 「ドスが、いいの?」 「ああ、歓迎するぜ。」 「ありがとう!おにいさん!」 ということで俺の計画通り、このドスまりさは後日GSPOの隊員となった! これで一人で事件を片づける必要がなくなった!! …と思ったらドスは上層部の連中に気に入られたがために、 ゆっくり課から外されGSPOのマスコットとなってしまったのであった。 GSPO本部のロビーで妖怪課の連中に黄色い声をかけられ 照れてるドスを横目に舌打ちをする。 レフィがニヤニヤ俺を見ているのは多分当て付けだろう。 まあドスは辛いときの話し相手になってくれるから助かるんだが。 俺の孤独な捜査は続く。 [後書き] 久々のアサシンの人です。 自分が作っている東方二次創作ゲームに出てくる機関を ネタにしたら書きやすい書きやすい。 GSPOはサガフロのIRPOが元ネタ。 ついでに主人公のジャックのモデルはヒューズ。 半年近いブランクがあいているので おかしいところが多々あるかもしれません。 相変わらず虐待色薄ですね。 続くかもしれませんし続かないかもしれません。 過去作品 「ゆっくり兵」 「ゆっくり焼き串」 「アサシンゆっくり2 お兄さん虐め編」 「ゆっくり護身術」 「ゆっくりになった男1」 「ゆっくりになった男2」 「ドスのいる村」 「食ゆ植物」 「ゆっくりミキサー車」 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3812.html
※『』内の台詞はお兄さんとまりさの通信です。まりさは小声なので他のゆっくりには聞こえません。 ゆっくり並列宇宙の旅 「やぁまりさ、今日もゆっくりしてるかい?」 「もちろんゆっくりしてるよ!」 彼の名は発明お兄さん、色々な物を発明してはゆっくりで実験するナイスガイ。 ちなみに彼女は助手まりさ、お兄さんの助手として手助けをするが、実験ゆっくりが見つからない場合は彼女も実験対象にされる。 「さて、今日の発明品なんだが…」 「ゆゆっ!!今度はちゃんと実験ゆっくりを用意してね!この前の植物型妊娠体験装置の実験も大変だったんだよ!!」 植物型妊娠体験装置…それは頭に直接植える事で茎がどんどん成長し、赤ゆっくりのような丸い餡子玉ができるだけで、特に妊娠はしない。 だがしっかりと餡子は吸われていき、赤ゆっくりができるまでの時間経過とどれだけ餡子を吸われるのかを妊娠前に体験できる発明である。 しかし試作機はリミッターが正常に動作せず、まりさは体内の餡子の80%を装置に吸い取られて瀕死を経験している。 「すまんすまん、でも妊娠体験はできただろ?」 「あれは臨死体験だったよ!!ぷんぷん!」 「今回はそれなりに安全だし、何より楽しい実験だから大丈夫だ!」 「ゆゆっ?本当?」 彼女は漢字で喋る事ができるくらいの強化は施されているが、結局は餡子脳のようで、一瞬で発明お兄さんを信用してしまった。 そのお兄さんは馬鹿デカイ機械を取り出した。 「これは並列宇宙移動装置と言ってな、別の宇宙へ移動できる装置なんだ」 「ゆゆゆー!?帰ってこれるの!?」 「そこは大丈夫だ、だがこの装置はまだ試作でな…ゆっくりしか転送できないんだ」 「ゆぅ、じゃあ実験ゆっくりを使ってね!」 「(捕まえるのめんどくせぇ…)まぁ待て、この装置の凄いところは好きな宇宙へ行ける事だ。つまりまりさが望む宇宙に行けるって事だな」 「ゆーん?」 「説明するのもめんどうだ、早速使ってみよう!」 そう言ってお兄さんはまりさを装置へと放り込む。 「ゆべっ!おにいさん、もっと優しくしてね!」 「すまんすまん、手が滑らなかった。それよりこれを帽子に組み込むぞ」 まりさの帽子の中に小型のスピーカと80年代に流行っていそうな機械が取り付けられた。 「これは転送装置と通信機だ、これを失くすと帰ってこれなくなるからな」 「ゆがっ!?待ってね、そんなのダメだよ!」 「心配するな、シリーズ物の予定だから失くしたりするフラグじゃない、安心しろ、じゃあな!」 「ゆー!!」 電子レンジのような機械が強く点滅し、中のまりさは消滅してしまった。 「頑張れよー」 「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ!!」 チーンッ! 『おいまりさ、しっかりしろ!』 「ゆ、ゆーん…おにいさん…ゆっくりフードかつお味はもう飽きたよ…」 『寝ぼけるな!』 お兄さんからの通信で目が覚めたまりさは、ゆっくりフードを食べる夢を見ていたせいか、涎でベタベタであった。 そこにカチューシャがトレードマークのブロンドゆっくりが現れる。 「あらあら、おねぼうさんなまりさね」 「ゆっ!?」 ゆっくりありすである。 「ゆっ!『お兄さん!ありすだよ!』」 『ちょっと待て、その宇宙の事を調べている』 『どうして転送する前に調べてくれないのぉぉぉぉぉぉ!!』 まりさは涙目の状態で警戒していた。 それもそのはず、まりさの周辺のゆっくりありすは、お兄さんの実験失敗によって軒並みれいぱーありすになっていたのである。 その惨劇を目の当たりにしたまりさはありす=れいぱーの印象が非常に大きかった。 「まりさ?」 「ゆっ!?ゆゆゆゆっくりしていってね!」 「うふふ、ゆっくりしているわよ」 まりさにとって近年稀に見るまともなありすだ。 しかしれいぱーが発情する前は狡猾である事もまりさは知っているため、その警戒を解く事はできなかった。 「まりさはどうしてこんなところに?」 「ち、ちょっと野暮用があったのぜ!」 『何でだぜ化してんだよ…それより安心しろ、この宇宙は「れいぱーありすの存在しない宇宙」だ』 「ゆー!?」 まりさは安堵した。 と同時にれいぱー化事件のせいでしばらく会っていない(もう生きているかも怪しい)彼女だったありすを思い出した。 「ゆぅ…」 「まりさ?」 「ありす、すりすりするよ!」 「ゆゆっ!?」 賢くなったと言っても所詮は饅頭である。 久しぶりにみたありすと彼女ありすを重ね合わせ、ずっと我慢していたすりすり欲求が爆発したのだ。 すっきりではないにしろ、初対面ですりすりを要求するのもなかなか出来る事ではないのだが… 「すりすりすりすりすりー!」 「ちょ、まりさやめて、ほかのゆっくりがきたらどうするのよ…すーりすーり♪」 ありすもまんざらではないようだ。 「むきゅ!?てんかのおうらいでなにをやってるの!」 「ひるまからすりすりなんてゆっくりできてないよ!」 「すりすりだねーわかるよー」 「ちーんぽ!」 そんな破廉恥なすりすりが気になって現れたのはぱちゅりー、れいむ、ちぇん、みょんの標準四人衆。 「ゆゆっ!他のみんなもいるんだね、ゆっくりしていってね!」 そもそも実験室にお兄さんと一緒にいる事が多く、他のゆっくりと言えば実験用ゆっくりしか会う機会の少ないまりさにとって、この出会いは新鮮そのものであった。 「ゆ…ゆっくりしていってね」 それに対してありすは至極バツの悪そうな顔をしている。 「むっきゅーん、まりさ、そんないなかもののありすはほうっておいて、ぱちゅりーたちとあそぶわよ!」 「そうだよ、れいむとすりすりしようね!」 「わかるよーありすなんてほうちだよー」 「てぃんぽ!」 「ゆぅ、でも…」 「あ、ありすはべつにかまわないわ、まりさはみんなとゆっくりすればいいじゃない」 「ありす…わかったよ、他のみんなともゆっくりするね!」 「むっきゅっきゅっ…」 そうしてまりさは誘われるままホイホイと洞窟について行っちゃったのだ。 「むぎゅほぉぉぉぉぉ、まりさはさいこうねぇぇぇぇぇ!」 「ゆぎゃぁぁぁぁぁ!」 「ゆゆゆーん!れいむ、こんなまりさははじめてだよぉぉぉ!」 「やべでぇぇぇぇぇ!」 「わがるよぉぉぉ、らんしゃまきもちいいよぉぉぇぇぇぇ!」 「ばりざはらんじゃまどぢがうぉぉぉぉ!」 「ちんぽ!」 「ぞんなぶっどいべにべにはいらないぉぉぉ!」 なんとおぞましい光景だろうか。 四匹のゆっくりは一斉にまりさに襲い掛かったのだ、いわゆるれいぱーである。 「おにーざん、どういうごどなのぉぉぉぉ!」 『すまんすまん、『れいぱーありすのいない宇宙』じゃなくて『ありす以外が全員れいぱーの宇宙』だったよ、てへっ☆』 「てへっ☆じゃないでしょぉぉぉぉぉぉぉ!」 「むぎゅううううううう、さけんでいるまりさもさいこうだわぁぁぁぁ!」 「やべでぇぇぇぇ、おにいざんだずげでてててて」 『んー…転送装置の再使用は20分のインターバルがいるんだよ、あと10分弱だから頑張れ!』 「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 20分後… 「ゆひぃ…ゆひぃ…」 「んーあれだな、妊娠体験装置で耐性を付けておいて正解だったな、茎が10本も生えた状態で生還するとは」 落書きのように緊急治療装置とかかれたボウルには並々のオレンジが注がれており、そこにまりさは頭部だけ出して沈められた。 「がぼがぼっ!ゆっぶり!がぶっ!」 「おい、叫ぶと鼻からオレンジジュースが入るぞ!鼻ないか」 そう言ってお兄さんはブチブチと茎を抜いていく。 実りかけていた子ゆっくりにも遠慮なしだ。 「げひゅー…ゆっくりさせてよ!」 「大分回復したな、科学の進歩にゆっくりしている暇はないんだ、次行くぞ」 「ゆゆーっ!?」 チーン!(転送装置の音) 「ゆぅ…あれじゃまるっきり電子レンジだよ…」 『電子レンジならお前はとっくに爆散しているじゃないか』 「ゆっ?」 まりさが辺りを見渡すと、風景こそ変わり映えしないものの、そこには大量のまりさ種が鎮座していた。 『おにいさん、ここはどんな宇宙なの?』 『ちょっと待て、今調べるから』 『どうして先に調べないのぉぉぉ!』 そこに一匹のまりさが話かけてきた。 「むきゅ、ゆっくりしていくんだぜ!」 「『むきゅ!?』」 「どうしたんだぜ?まりさはむれのゆっくりじゃないのぜ?わからないことはこのけんじゃまりさにきくといいのぜ!」 相手もまりさなのでここでは助手まりさと呼称する。 助手まりさは非常に戸惑っていた。 それもそのはず目の前のまりさは顔も髪も帽子までもがゆっくりまりさ。 しかし喋るたびに「むきゅ」と放ち、自分の事を賢者と呼ぶ。 「これは…」 『ぱちゅりーか?』 「むきゅん、どうしたんだぜ?」 助手まりさが困惑していると別のまりさも声をかけてきた。 「わかるぜー!まりさはきをうしなってたんだぜー!」 「だいじょうぶなのぜ?とかいはのまりさのうちでゆっくりやすむといいのぜ?べ、べつにまりさがタイプだからさそってるわけじゃないのぜ!」 「ゆっくりしていってね!」 「ちーんぽ!」 『まずいな』 『まずいね』 ここは外見がまりさ種のみの宇宙。 と言っても中身は~ぜが付くだけでほとんど在来種と同じ性格のようだ。 『思ったより面白くない上に、れいむまりさとみょんまりさはだぜ言葉を使わないから、SSじゃ区別できねぇ…』 『ゆー、さっきれいぱーネタがあったから大丈夫だと思うけど…あのありすまりさは明らかにまりさを凝視してるよ』 『かと言ってそんな宇宙でした。じゃ話にならんからちょっと調べて来い』 『ゆゆ!?まりさの中身が他のゆっくりでした。以外に調べる価値ないよ!むしろこんな変なまりさ見たくないよ!』 ポチッ! 「ゆべべべべべべべべ!!」 「むきゅ!?まりさどうしたんだぜ!?」 お兄さんがボタンを押すと、助手まりさに電流が走った。 『お兄さん、素直じゃない子は嫌いだぞ♪』 『ゆっ…ぢぐじょう…帰ったら覚えていてね!』 「わからないぜー!まりさ大丈夫なのぜ!?」 気を取り直してぱちゅまりさへと近づいていく。 他のゆっくりと交渉する際はれみりゃを出すのが通例、これはお兄さんの知恵であり、助手まりさも何度かこれで切り抜けてきた。 「まりさ、まりさはれみりゃに襲われて逃げてきたんだよ!」 「れみりゃ?」 「そうだよ!林の向こうにいっぱいいて危なかったんだよ!」 「むきゅう…まりさ、れみりゃってなに?」 「ゆゆっ!!」 助手まりさは凍り付いてしまった。 れみりゃの名前を出して群れの不安を煽るとともに、そのまま助けてもらうのが“襲われちゃったよ助けて作戦”なのだ。 しかしこのまりさはれみりゃの存在を知らない。 自然界のゆっくりでれみりゃに襲われないなんて事があるのだろうか!? 『まりさ!ここはまりさしかいない宇宙だ!きっとれみりゃはいないんだ!』 『ゆっがーん!』 「むっきゅん、なんかあやしいまりさだぜ!」 ぱちゅまりさが不審がると、他のまりさもこちらを睨む。 『南無阿弥陀仏』 『どぼじで念仏をどなえるのぉぉぉぉぉ!!』 「あやしいまりさはとりしらべをするぜ!」 まさに絶体絶命のその時、ちぇんまりさが絶叫しながら走ってきた。 「まりしゃがきたんだぜー!わからないぜー!!」 「まりしゃがでたのぜ!?」 「むぎゅう!まりさはゆっくりおうちににげるぜ!」 「おちびちゃんがしんぱいだよ、まりさもゆっくりもどるよ!」 「ちんぽー!」 阿鼻叫喚の中を逃げ惑うゆっくり達。 あれだけいたまりさっぽい群れは誰1匹として残ってはいなかった。 『なにがあったんだ?』 『まりしゃってのが来るらしいよ』 『まりしゃ…まりしゃ…まりしゃ?』 『きっとまりさに似た何かじゃないかな』 『まりしゃ…まりりゃ…れみりゃ…ああ、れみりゃのまりさ版か』 『あ、なーるほど、それなら辻褄が合うね!』 『ああ、と言う訳で念仏の続きと行くか』 「うっうーたべちゃうんだぜー!」 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 どうしても胴付きまりさにしか見えないそれは、ゆっくりとは思えないほどの幻想郷最速の動きでまりさを捕らえた。 あとは何時も通り餡子を吸い上げるだけだ。 「ゆ、ゆぎゃぎゃぎぎぎぎぎ!…お、おにいざん…だずげでッ!!」 「このあまあま、いつもよりおいしいんだぜー」 『そりゃ良い物食わせてるから旨いわな』 「おにいざんッ!!」 2分経過、まりさは10%ほどを吸い上げられた。 「ゆっ、ゆっぐり、ゆぐっ、ゆっ…おにい…ざん…ばやぐ…てんそ…う…」 『待て、あとちょっとでエネルギーが溜まる』 5分経過、もう半分は吸われただろうか? まりさの片側は凹んでぺらぺらだ。 「あまーっくておいしんだぜー♪」 「もっど…ゆっぐり…じだがった…」 『頑張れまりさ、諦めるな!』 8分経過、もはやゆっくりのミイラだ。 これでも生きているまりさにいい加減まりしゃも不信感を覚える。 「ゆふっー…どうじですってもすってもなくならないんだぜー?」 「ゆぎぎぎぎぎ…」 『(伊達に強化してないからな)まりさ大丈夫か!エネルギーチャージが5分前にはゆっくり終わってたから転送するぞ!』 『ゆっ、ゆっぐり…ごろじで…やる…』 『まぁそう言うな、行くぞ』 チーン! 「まりさ、大丈夫か?」 「ゆ………ころ………ゆっ」 「これは緊急治療装置じゃ無理だ、移植手術だな」 明らかにぺらぺらのまりさを見てお兄さんは冷蔵庫へとゆっくり走っていく。 冷蔵庫を開けるとそこにはタッパーに詰められた餡子がずらりと並んでいた。 高級餡子を移植するのもありだが、やはり一番いいのは本人の餡子だ。 そのためお兄さんは毎日まりさから少しずつ餡子を抜き取り、輸血ならぬ輸餡を準備していたのだ。 その輸餡を乱暴に詰めていく 「ゆっ…ゆっ…ゆっ…ゆげぇ…」 「むぅ、ちょっと古めの餡子だからな…まぁゆっくりなら大丈夫だろ」 「おにっ、おにぃざん…だずげ…」 「だから助けてる最中だ」 そうしてまりさはオレンジジュースに満たされたカプセルに沈められ、口には酸素吸引用のホースが固定されている。 「ゆっくりって酸素必要なのかね?」 「すーはー、すーはー、おにーさん!ゆっくりしていってね!」 「ウザッ!」 お兄さんはホースの先端を押さえた。 するとたちまちもがき苦しむまりさ。 「ゆぼっ!ゆぶっ!ゆぼぼっ!」 「おおっ、やっぱり酸素が必要なのか」 「ゆぷはぁッ!なにするのー!」 治療終了--- 「なぁまりさ?」 「なに!」 オレンジジュースのプールに漬かりながらもまりさは威嚇のぷくーっ!を忘れない。 「今回の旅行の感想はどうよ?」 「もう二度とごめんだよ!」 「…だろうな、悪かったよ、お詫びに今日の夕食はステーキだぞ!」 「ゆゆーんっ!?松坂牛だね!?」 「もっさ普通のポークステーキだ、ちなみに俺のは神戸牛」 「ゆがぁぁぁぁぁぁぁ!」 彼は愛でお兄さん。 全ての研究と発明は、愛しのまりさのために行われる。 明日もお兄さんの歪んだ愛情はまりさの平凡な一日にスリル&サスペンスを与えてくれるだろう。 幸せまりさ、よかったね! 「ぢっどもよぐないよッ!!」 「まりさー、次は人工胴付きゆっくり化パーツのテストなー」 「ゆぎゃぁぁぁぁぁああ!!」 あとがき 他の作者さんの設定とか見てると「ああ、この設定って結構面白いな」って思うわけですよ。 自分で作ってる時も「こんな設定どうだろう、この設定ならゆっくりにこんな動きがさせれる」とか色々妄想が膨らむわけです。 それを一発で解決する夢の設定並列宇宙(平行宇宙?)でしたがいかがでしたでしょうか? あと3宇宙くらい回る構想でしたが、ボリュームが増えすぎるのもなんですので、今日はこのくらいで。 今までに書いたゆっくり ゆっくり信仰していってね! ゆっくり新技術を導入していってね! ゆっくり体調管理をしていってね! 虐待理由 協定 ゆっくりの能力を得たお兄さん
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3759.html
特に悪さをしていないゆっくりが酷い目にあいます 舞台は現代です 冬の夜は寒い。残業を終え、家に帰る途中に公園の自販機であったかいコーヒーを買って飲むことにした。 自販機から落ちてきた缶コーヒーを取り出す。どうでもいいけどあったかいどころじゃなくて熱すぎるなこれ。 火傷しそうなほどの熱を帯びた缶を手で転がし、近くのベンチに座る。そういやちと小腹も空いたなぁ。 寒空の下、クソ熱いコーヒーで一息ついていると、背後から人の声のような音が聞こえた。 「ゆ゛ぅぅ!おかーさん、さむいよぉぉ!」 「ゆっくりがまんしようね! ほら、すりすりすればあったかいよ!」 一体何事かと振り返るが誰もいない。おかしいなと思いつつふと視線を下に向けると、そこにはゆっくりの親子がいた。 大きさの違う二匹が頬を擦り合わせている。どちらもれいむ種だ。小さい方の大きさは野球のボールぐらい。 親と思われるサッカーボール大のゆっくりれいむの頭からは蔦が伸びており、そこには5匹の実ゆっくりが生っている。 どうやらにんっしんっ中らしい。実ゆっくりの形状からするとまりさ種だと思われるもう一匹の親は見当たらない。 少し興味がわいた俺はゆっくりの親子に尋ねてみることにした。 「ようれいむ、ゆっくりしていってね!」 「ゆゅっ!ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 この言葉を言えばゆっくりは本能的に反応せざるをえなくなる。 寒さに震えていた子れいむも目を輝かせてこっちを向いて返事してきた。 「ゆっ!おにいさんはゆっくりできるひと?」 「どうだろうな、多分できるだろう。ところで、お前のつがいのまりさはどこにいるんだ?」 「ゆゆっ!?おにいさんどうしてれいむのだーりんがまりさだってわかったの!?」 「んー、まあ…そうね、超能力だ」 説明するのも面倒だ自分で考えやがれと思いながら親れいむを適当にあしらう。 それで納得したのか、親れいむはすごーい!と言ったあと急に暗い顔になった。 相変わらず感情の変化が激しいナマモノですこと。 「ゆぅ…まりさは…きのういなくなっちゃったんだよ…」 子れいむも顔を俯かせて沈んでいる。 話を聞くと、どうやら昨日家族で移動中、まりさは車に轢かれて死んだらしい。 目の前で親がグチャグチャに潰れたのを思い出したのか、子れいむは泣きだしてしまった。 親れいむはそんな子れいむをすーりすーりとあやす。 「なるほど、それは残念だったな」 「ゆぅ…しかたないよ」 伴侶を亡くして自分も辛いだろうに、子供に心配は駆けさせないようにと笑顔を見せる親れいむ。 そんな彼女達を見て、あることが思いついた。 「なぁれいむ、俺の家に来ないか?」 「ゆゅっ!?おにいさんのおうちに!?いいの!?」 「ああ、俺も丁度お前達のようなゆっくりが欲しかったところなんだ」 二匹を連れて帰宅。出迎えてくれる人もいない一人暮らしなので部屋の中は外と同じぐらい冷えている。 ストーブをつけて次第に部屋が暖かくなってくると、寒さで震えていたゆっくり親子は生き生きとし始めた。 「ゆっ!あったかいよ!ここをれいむたちのゆっくりぷれいすにしようね!」 と子れいむははしゃぐ。親れいむもそんな元気な我が子の姿を見てうれしいのかにこにこと微笑んでいる。 とりあえず部屋着に着替え、子れいむを流し台の蛇口の下に置いた。 何するの、という顔をした子れいむを水で洗う。 最初は驚いていた子れいむだったが、冷たい水が気持ちいいのか次第にとてもゆっくりした顔つきになっていった。 「ゆぅ!すっきりー!」 「ゆ!よかったね!おにいさん、ありがとう!」 見違えるほど綺麗になった子れいむの姿を見て、親れいむは俺にお礼を言ってきた。 そんな親れいむを蔦が傷つかないよう慎重に持ち上げ、にんっしんっゆっくり用の天井部分が開いているタイプの透明なケースに入れた。 にんっしんっ中のゆっくりは勢いよく跳び跳ねたりすることはないのでこれで十分なのだ。 「ゆゆっ!?うごけないよ!おにいさん、れいむをここからだしてね!」 「その中でゆっくりしていれば、赤ちゃん達が無事に生まれてくるんだよ」 「ゆっ!そうだったの!じゃあれいむはここでゆっくりするね!」 完全に俺を信頼しているのか、そんな適当な言葉にも親れいむはいとも簡単に騙された。 そう、俺は別にこいつらを飼おうなんて思っちゃいない。ただ単に小腹がすいていたから食べようと思って連れて帰ってきたのだ。 台所の引き出しからトングを取り出し、それで子れいむを掴んで持ち上げる。 「ゆー!おそらをとんでるみたーい!」 目をキラキラと輝かせながら呑気な事を言う子れいむ。これから何が起こるかわかっていないんだろうな。 右手でトングを持ったまま、左手でガスコンロのスイッチを捻る。ボッという音と共に青い火がコンロから噴き出した。 「ゆぅっ!?なにもないところからひさんがでたよ!」 悲惨? …あぁ、火さんか。何事かと思った。 今まで見たことがないのだろう、ガスコンロを上空から眺める子れいむはキラキラと目を輝かせている。 そんな子れいむの底面の皮をガスコンロの火に直接あてた。いわゆる直火焼きと言うやつである。 「ゆゆ゛ぅ゛ぅぅぅぅぅ!?あじゅいよ゛おぉぉぉおぉおぉぉぉおおおぉぉぉぉぉ!!?」 一転して天国から地獄へ。つい先程まではとてもゆっくりした表情だったのが今は激痛に歪んでいる。 突然身に降りかかった出来事に、子れいむは困惑と苦痛が入り混じった顔をしている。 子れいむはもとより親れいむも何が起こったか理解できていないようだ。目をぱちくりさせている。 「ゆ゛あ゛ぁぁぁぁぁあぁあぁぁぁぁ!!だすげでおがーーざぁぁぁぁぁぁん!!」 その声でようやく我に返ったのか、親れいむは目を見開いて大きく口を開けた。 「お゛に゛いざんな゛に゛じでるの゛おおぉぉぉおぉぉぉおおお!?」 「何って、見ての通りだよ。子れいむを焼いてるんだ」 「どぼじでぞんなごどずるの゛っ!!」 唾(っぽい砂糖水)をクリアケースにベタベタと振りかけるほどの勢いで親れいむは声を上げた。汚いなぁ。 何とか脱出しようとしているが、左右には身動きが取れず、身重のため飛び跳ねることが出来ないようだ。 それでも少しは体は動くらしく、ぐねぐねと体をひねろうとしたりしている。 が、その度に蔦に生っている実ゆっくり達がわさわさと揺れているのには気付いていないようだ。 「おいおい、あんまり動くと赤ちゃん達が落ちちゃうぞ」 子れいむの皮を焼きながら親れいむに言うと、ゆ゛っという声と共に体を動かすのをやめた。 自分が助けなければ可愛い子供が焼かれてしまう。かといって動けば可愛い赤ちゃん達が未熟なまま落ちて死んでしまう。 といったところだろうか、親れいむは何とも複雑な顔でオロオロしている。 その間にも俺は子れいむの皮をどんどんと焼いていく。 焼き過ぎず丁寧にこんがりと底面を焼き終わったら、次はその他の部分も次々と焦がしていく。 「ゆ゛あ゛あぁああああぁぁぁぁぁぁ!!お゛がぁぁざんどぼじでだすげでくれ゛ないの゛おおぉぉぉぉぉぉぉ!?」 流石にこの音量は近所迷惑になりそうだな。 というわけで次は口の部分を焼くことにした。子れいむの顔面を火に近づける。 「やべでっ、ゆ゛っぐりじでいっでよっ…ゆ゛びいぃぃぃいぃいぃぃぃいぃぃぃぃ!!?」 口を火で炙り、接着する。これでもう大きな声を出されることは無くなった。 続けて両目を焼き、そして全身を余すところなく焦がす。 完全には口が塞がっていないようで、時々ぷひゅ、ぷひゅ、という音が子れいむから聞こえてくる。 喋ろうとしているんだろうが、僅かに空いた口の隙間から空気が漏れているだけのようだ。 ゆっくりゆっくりと時間をかけて子れいむを炙る。 「やべでぇぇぇぇぇ!!れいぶのこどもをいじめないでええぇぇぇえぇぇぇえ!!」 その様子を見ていた親れいむが箱の中から懇願してきた。天井が開いてるから防音出来ないのがこのタイプの透明箱の難点だな。 当然無視して子れいむを焼き続ける。そうこうしているうちに子れいむが完全に焼きあがった。 もちもちとしていた白い肌は、こんがり美味しそうな褐色に変わっている。上手に焼けましたー! ピクピクと痙攣しているところをみると、まだ死んではいない。まあそうなるように調節したんだけどね。 とはいえ口はないから喋れないし、目もないから何も見えない、底面どころか体全てが焼かれているので全く動くことも出来ない。 そんな焼き子れいむを皿に乗せ、親れいむの入っている透明な箱の前に置く。これで一品完成だ。 「あ゛あ゛あぁあぁあぁぁぁぁ!!?でいぶのがわい゛い゛ごどもがああぁぁあぁぁぁぁ!!」 変わり果てたわが子の姿を見て、ダボダボと滝のように涙(っぽい砂糖水)を流す親れいむ。 近付くと、彼女は鬼のような形相でこちらを睨みつけてきた。おお、こわいこわい。 「れ゛いぶをがえじでっ!お゛に゛いざんはゆっぐりできない゛よっ!」 「ははは、かもな」 蔦に触れないよう、両手を親れいむの頭に乗せ、そして一気に体重を乗せた。 丁度親れいむを上から押し潰すような感じである。 「ゆ゛ぎぎぎいぃぃぃぃいぃぃぃぃぃいいいぃ!?」 突然の圧迫に親れいむは体をへこませて苦しそうにうめく。 すると、蔦に生っている実ゆっくり達が物凄い勢いで成長し始めた。みるみるうちに体が大きくなり、張りが出てくる。 親ゆっくりの体を押さえつけることによって強制的に餡子を蔦へと供給し、実ゆっくりを急成長させることができるのだ。 野生でも植物型にんっしんっ中の親ゆっくりが大きな石に押し潰された時などに見られる現象である。 やがて一匹、また一匹と大きくなった実ゆっくりは次々と地面に落ちて赤ゆっくりとなっていった。 「「「「ゆっくちちていっちぇね!」」」」 5匹の健康な赤ゆっくり達は母親に向かって生まれて最初のあいさつをした。 きっと最高のゆっくりしていってね!を返してくれるに違いないとでも思っているのだろう、赤ゆっくり達の顔は期待に満ちている。 「ゆ゛っ…おぢひちゃんたち…はや゛く…ここからにげ……て…」 体内の餡子が急激に減った親れいむは、息も絶え絶えに生まれてきた赤ちゃん達にここから逃げろと伝える。 母から帰ってきた言葉は彼女達の思いもよらない物だったらしく、赤ゆっくり達はショックを受けた顔になった。 「どうちてしょんにゃこちょいうのぉぉぉ!?」 「まりしゃ、おきゃーしゃんとしゅりしゅりしちゃいよー!」 Д<←こんな顔して透明な箱にまとわりつく赤ゆっくり達。中には泣いてるやつもいるな。 そんな赤ゆっくり達をボウルに入れ、その上から白ゴマをまぶす。 「ゆっ!なにきゃおちてきちゃよ!」 「ゆっくちたべりゅよ!むーちゃむーちゃ、しあわしぇー!」 「とっちぇもおいちいね!」 おいおい、できればゴマは食べないでくれよ。赤ゆっくり達が食べるだろうことも考えて少々多めにゴマを振りかける。 生まれたばかりの赤ゆっくり達の餅肌にゴマがべったりとくっついた。これで下準備は完成。 ボウルを持ち上げ、菜箸を使って一匹の赤まりさを熱しておいた油の中へと入れる。 「ゆー!おしょりゃを…ゆびゅゅぅぅうぅうぅぅぅぅぅ!?」 ジュウっという小気味良い音と共に物言わぬ上げ饅頭となる赤まりさ。その様子を見た親れいむは白目を剥いて気絶してしまった。 残りの4匹は何が起こったのかわからないのか、どうしたんだろうという顔をしている。 次はたっぷりゴマのついた赤れいむを投入した。 「ゆっ!れいみゅおしょりゃ…あ゛じゅい゛いぃいぃいぃぃぃぃぃいいぃぃぃぃ!!?」 姉妹の悲鳴を聞き、漸く身の危険を感じたらしい。残った3匹はガタガタと震え始めた。 「ゆ゛え゛ーーーん!!きょわいよ゛おぉぉぉぉぉぉぉ!!」 「やめちぇにぇ!こっちにこにゃいでにぇ!」 「たしゅけちぇおきゃーーしゃぁぁぁぁぁん!」 勿論手を止めるつもりはない。一匹、また一匹と次々油の中へ投下していく。 5匹全部を入れた後、しばらく低温で揚げ続けてキツネ色になったぐらいで取り出し、焼き子れいむを乗せた皿に盛り付けた。 二品目、ゴマ赤ゆっくり団子だ。美味しそうに出来た。早速食べる事にしよう。 テーブルに座り、まずは焼き子れいむをいただく。 野球ボールほどのサイズのそれの左右を掴み、真中から二つに割る。 出来てから少し時間がたってしまっているが、中身はまだあつあつで湯気が出てきそうなほどだ。 これはまだ子れいむが生きていたから、時間を置いていても熱を保っていたのだ。さすがに真っ二つに裂けた今は死んでいるが。 断面からまずは一口、口に含んだ。刹那、口の中に広がる餡子の甘味と皮の旨み。 カリッと香ばしい皮の表面と、それにその下にある皮のもちもちっとした触感、さらに適度な苦痛によって洗練された餡子が見事に調和している。 そして柔らかい食感の中でも一部分だけひときわもっちりしたものがある。これはゆっくりの目、白玉だ。 これもまた餡子との相性は抜群である。 「これは美味い!やっぱりゆっくりは最高だ!」 続けてゴマ赤ゆっくり団子を一つ、一口で食べた。 サクッとした触感と、油の染みた赤ゆっくり独特の柔らかくも弾力性のある皮。それを噛むたびにゴマの香りが口の中に充満する。 そして何といってもやはり生まれたての天然赤ゆっくりの餡子は素晴らしい。しっとりとしていてかつ鮮度がいい。 こちらも文句なしの出来だ。濃過ぎず薄過ぎずの味で何個でも食べられそうだ。 うおォン、俺はまるで人間火力発電所だ!とでもいうように次々と調理されたゆっくり達を口に含んでいく。 焼き子れいむも全て食べ終え、残るゴマ団子もあと一つとなってしまった。流石に結構な量があったので腹も膨れたな。 と思っていると、何やらキッチンの方から声が聞こえてきた。 「ゆ゛ぅ…でいぶの…がわい…いっ……」 っと、そういえば忘れていたな。どうやら親れいむが目を覚ましたらしい。 成体ゆっくり、特に親ほどにもなると餡子が劣化しているせいかそれほど美味しくはない。 そもそももうお腹も膨れたので今は親れいむを食べる気はない。 ならどうするか。決まっている。 「生ゴミは処分しないとな」 俺は虚ろな目をしている親れいむを箱から取り出し、スーパーのビニール袋に入れて固く口を縛った。 そしてそのまま何度も踏みつける。袋越しに弾力が伝わって来てこれがなかなか気持ちいい。 しばらく踏み続けていると、抵抗力が無くなって皮が破れ、餡子も漏れ始めたようだ。袋が内側から黒く染まってきた。 「も゛っど……ゆっぐりした…かっ…た……」 ピクリとも動かなくなった黒い餡子まみれのビニール袋をゴミ箱に捨てる。 親れいむを処分し終えた俺は、残っている最後の1個のゴマ団子を一口で食べた。 サクッという音と共に再び口内にゴマの風味と餡子の甘味が広がった。 うーん、デリシャス。これなら毎日でも食べたいね。 甘いもの食べて少しは疲れが取れたような気もするし、明日も頑張ろう。 終わり
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2830.html
ゆっくりを提供するもの PMUS描写無し ドスまりさが出てきます いじめ描写ほぼなし 「ドスの事はどう思っているんだい?」 男はゆっくりに尋ねた。 「どすはゆっくりできないどすだね!!」 「かってにすっきりー!!してあかちゃんうんじゃいけないっていうんだよ!!」 「ごはんもたべすぎちゃだめだっていうんだよ!!」 「ほかにも・・・(ry」 ゆっくりはドスに対する不満を男にぶちまけた。男はそれを熱心にメモしていた。 「・・・というわけなんだよ!!」 「そ〜かそ〜か」 ひとしきり愚痴を言い切ったのかゆっくりは満足したようだ。 「ぐちをきいてくれてありがとうおにいさん!!おかげでゆっくりできたよ!!」 「そうか。それは良かった」 この男は山にいるゆっくり達にアンケートを取っていた。内容は 『ドスについてどう思っているか?』 という事である。 大半がドスに対する不満ばかりであるが、中には 「すっきりがじゆうにできないのはすこしつらいけど、 すきかってにすっきりしまくるのはいなかもののすることよ!! とかいははあかちゃんのことまできちんとかんがえなくちゃいけないのよ!!」 「むきゅ!!みんないまはごはんがあるからってかんがえずにたべすぎなのよ!! もしあめがつづいたりしたらどうするつもりなのかしら? そういうことをかんがえられないゆっくりがどすをこまらせているのよ!!」 「みんなどすにもんくをいうくせにこまったときだけどすをたよりにしてるね!! おなじゆっくりとしてなさけないよ!!まったく、さいきんのわかいゆっくりは(ブツブツ」 一部の賢いゆっくりには好評な様である。 結果、ゆっくりの95%がドスに対して不満を持っている事が分かった。 すっきり制限や食事量制限などが主な要因である。 また、不満をもっているゆっくりにもう1つ質問をした。その内容は 『ドスの元から出ていかないのか?』 というものである。 すると実に9割のゆっくりが「出て行かない」と答えたのだ。 理由は簡単。安全だからである。 通常のゆっくりは非常に弱く常に食われる側であるが、ドスはそうではない。 体も大きく力も強く、そして何よりドススパークやゆっくりオーラなどの強力な技を持っている。 そのドスの元にいれば捕食者から狙われる事もなく、安全に過ごせるからである。 ドスの元で安全に過ごすゆっくり達は、最初の内はドスの加護に感謝していたが それが日常となり、平和に「慣れて」しまったせいで増長するゆっくりも少なくなかった。 その増長したゆっくり達が人間の生活圏に入り悪さをする事も増えた。 ドスは気が気ではなかった。このままゆっくり達が悪さを繰り返せば、人間達は必ずゆっくりを討伐しにくる。 単純な力ならば並の人間よりドスのほうが遥かに強い。その為、素手の人間ならばさほど問題にならない。 しかしドスを相手に素手で挑む人間はいない。それなりの装備をしてくるものだ。 仮にそれなりの装備でなくとも、人間はそれこそ適当な木の棒や石で武装するだけでもドスにとって脅威である。 討伐ともなればそれなりの装備をした人間が大量に押し寄せてくる。 そうなってはドスも並のゆっくりと変わらず、あっさりと群れごと滅ぼされるだけである。 そうならない為にゆっくり達に口煩く人間の里に行くなとは言ってはいるが、 人間の作った野菜や菓子などの食糧は、ゆっくりにとっては極上の美味であり、 その味を覚えたゆっくり達がドスの言う事など聞く耳を持たなかった。 その結果として生活圏を荒らされた人間は、ゆっくりを見つけたら即殺すという行動を取るまでに至った。 人間にとっては善良であろうと悪質であろうと、ゆっくりであれば関係無いのである。 このままではいずれ必ず人間が討伐に来る。どうすれば討伐されずに済むかドスは悩んでいた。 協定を結ぶ事も考えたが、ゆっくり達が協定を守れるかも怪しく尚且つ協定を結んでも人間にあまりメリットが無い。 それならばドスと側近のゆっくりだけで群れを出るのはどうかとも考えた。 そうすればドス達だけは一応無事に過せるかもしれない。しかし、他のゆっくり達はどうなるだろうか? ドスが居なくなった事で、今まで我慢していたゆっくり達が一気に人間の生活圏に侵入するだろう。 そうして人間の怒りを買い、ゆっくり達は1匹残らず皆殺しにされるであろう。 愚かなゆっくりが皆殺しにされるのは構わなかったが、人間に迷惑が掛かるというのは避けたかった。 どうすれば良いのかと悩んでいたドスの元に 「ゆゆぅぅ〜〜〜〜!!どすぅぅ〜〜〜!!どすぅぅぅ〜〜〜!!!!」 「ゆっ!?どうしたの?れいむ!!」 「ゆっくりぷれいすににんげんさんがきたよぉぉぉお!!!」 「えっ!?!人間が来たの!?」 ドスは焦った。遂に人間が討伐に来たのかと思った。しかし 「にんげんさんはどすにあいたいっていってたよ!!」 「えっ!?」 ドスは取り合えず安心した。どうやら討伐に来たのではないらしい。 では何の為に?とも思ったが考えてもしょうがないので人間に会って見る事にした。 人間は小さな岩に腰掛けてドスを待っていた。ゆっくり達はその人間の様子を不安げに見つめていた。 と、そこへドスが現れた。 「人間さん。まりさのゆっくりプレイスにようこそ!!ゆっくりしていってね!!」 「あぁこちらこそ。ゆっくりしていくよ!」 ドスの挨拶に対して人間は悪くない反応を示した。どうやら争う気は無いらしい。 「人間さん。今日はまりさに何の用なの?」 ドスは尋ねた。 「まりさと今後の事について2人きりで話がしたい。いかがかな?」 ドスは何となく理解した。ここで人間の要求を蹴ったり問題を起こしたりすればロクな結果にならない。 そこでドスは要求通り人間と2人きりの話に応じる事にした。 ドスはゆっくり達に近づかない様念を押した。多分ゆっくりの今後に関わる話なのだろうとドスは考えた。 ドスと人間は回りに何もない草原に出た。ここならば誰にも邪魔をされる事はない。 「それで人間さん。まりさに何の用なの?」 ドスは尋ねた。 「ドスをやっているまりさに聞きたい事があってね。それで来たんだよ」 「ゆ?聞きたいこと・・・?」 「何、簡単な事さ。まりさ!!君はゆっくりできているかい?」 人間はドスに質問を投げかけた。大した質問ではなかった。が 「まりさは・・・まりさは・・・・・・・・」 ドスは言葉に詰まってしまった。「ゆっくりしているよ!!」と返すつもりだったのだが、言葉が出なかった。 ドスは自分がゆっくりしているとは正直思っていなかったからである。 「周りには誰もいないんだ。正直に言ってくれて構わない。」 「まりさは・・・ゆっくりできてないよ・・・」 ドスは俯きながら答えた。 「本当はまりさだってゆっくりしたいよ。まりさはみんなとゆっくりできるだけでいいんだよ・・・ でもみんながゆっくりするとまりさがゆっくり出来ないんだよ・・・ まりさだけなら我慢するけど、なんでみんなは自分だけゆっくりしようとするのかな・・・? そのせいでみんなゆっくりできなくなるのにね。何でみんな分かってくれないんだろう・・・ まりさも、みんなも、人間さんも、みんなでゆっくりしようと考えてくれればね・・・」 ドスは少し悲しそうな表情で男を見つめた。 「それが聞きたかった・・・ありがとう。」 「ゆっ?」 ドスは人間の意図が分からなかった。 「最近山のゆっくり達にまりさの事を聞いて回ったんだが、まりさの言ってる事が分かるよ。 君が苦労して群れの事を考えていても、あいつらはそれを当然と考えているからな。 むしろ自分達が問題を起こしても、まりさに押し付ければそれでいいって感覚だからなぁ・・・」 「ゆぅ・・・」 まさに人間の言った通りだった。ゆっくり達はドスに厄介ごとを持ってきては、自分達だけゆっくりしていたのだ。 「ただ、私達人間ならまりさをゆっくりさせてやる事はできるぞ。」 「ゆゆっ?!?!」 ドスは驚きの表情を浮かべた。 「人間さん!!何を言ってるの!?」 「言葉の通りだよ。それともまりさはゆっくりしたくないのか?」 「まりさは・・・まりさは・・・ゆっくりしたいよ!!もういい加減疲れたよ!!」 「そうなのか。」 「それで人間さん、どうすればまりさはゆっくり出来る様になるの? まりさは何をすればいいの?」 「あぁ、それはだな・・・・」 30分程して人間とドスが戻ってきた。 「ゆっ!!どすとにんげんさんがもどってきたよ!!」 「どす!!おかえりなさい!!」 「ただいま、みんな!!」 ゆっくり達は戻ってきたドスに声を掛ける。 暢気なゆっくり達といえど、ドスが人間と2人きりになるのは少々不安だったらしい。 「やぁみんな!!悪かったね!!もうまりさとの大事なお話は終わったから帰るよ。 じゃあまりさ、明日のこの時間にまた来るからその時に返事を聞くよ。 それじゃあ、良い返事を期待しているよ!!」 人間はそう言ってゆっくりプレイスから去っていった。 一方ドスも、ゆっくり達を適当にあしらって巣に戻っていった。 ドスは巣の奥に篭り、ゆっくりと考えた・・・。 次の日、ドスはゆっくりプレイスの入り口で人間を待った。 前日とほぼ同じ時間に人間が現れた。 ドスは手短に伝えた。 「人間さん、まりさは乗る事にしたよ。」 「そうか!!良い返事をありがとう!!それじゃいつ頃にするつもりだい?」 「一週間後位はどう?都合は人間さんに合わせるよ。」 「OKそれでいこう。んじゃ、また一週間後に!!」 「またね!!人間さん!!」 前回とは打って変わってあっさりとした内容で、すぐに話も終わった為他のゆっくり達は大して気にもしなかった。 一週間後、ドスはゆっくり達を集めてこう言った。 「これから人間の里をまりさ達のゆっくりプレイスにしに行くよ!!」 ゆっくり達は驚いた。今まではドスが人間と関わるなと五月蝿く言っていたからである。 ドスがやっと重い腰を上げたと、ゆっくり達は喜んだ。 「どすがいればにんげんのさとものっとれるね!!」 「にんげんなんてどすにかかればいちころなんだぜ!!」 「さすがどす!!たよりになるよ!!」 「それじゃあみんなで行くよ!!」 「「「「「えいえいゆー!!!」」」」」 ドスとゆっくり達は人間の里を目指して山を下った。 人間の里はゆっくりの足で30分程掛かるが、人間の里が手に入ると思っているので全く問題ではなかった。 暫くすると白く大きな建物が見えてきた。間違いなく人間の建てたものであった。 ドスとゆっくり達はその建物へと向かった。 程なくその建物に到着したゆっくり達は、その建物の大きさや頑丈そうな見た目からすぐにその建物を気に入った。 その為手始めにその建物をゆっくりプレイスにすることにした。 幸い扉等は見当たらず、すんなり入る事ができるので、ゆっくり達は次々とその建物に入っていった。 「ここはすごくゆっくりできるおうちだね!!にんげんにはもったいないね!!」 こんな事をゆっくり達は言っていた。 一方ドスは、いつまで経ってもその建物に入ろうとはしなかった。 「ゆゆっ!?どす!!どうしたの?ここはとてもゆっくりできるよ!!」 「まりさはみんなが入るまで入り口を見張ってるよ!!まりさが見張ってれば人間が来ても大丈夫だよ!!」 「ゆっ!!それもそうだね!!」 ドスは入り口を見張る事にした。それに安心したゆっくり達は尚も建物に入っていく。 暫くすると全てのゆっくりが建物に入った。 それを見計らってドスは叫んだ。 「人間さん!!もういいよーーー!!!」 ドスが大声を上げた瞬間、建物の天井から金網タイプのシャッターが下りた。 「ゆゆゆっ!?!?」 ガシャン!!という音にゆっくり達が驚いた。 ゆっくり達は金網のシャッターで閉じ込められてしまったのだ。 思わずドスに助けを求めたゆっくり達だったが、ドスは笑みを浮かべていた。 「ゆゆっ!?どすどうしたの!?はやくたすけてよ!!」 ドスは助けを求めるゆっくり達の声を聞いている内に、俯いて震えだした。 「・・・・・・・・・・・・・・」 「どすなにしてるの!?ゆっくりできないがしゃーんをはやくこわしてね!!」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「どすどうしたの!?ねちゃったの!?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぷっ!!」 「あははははははははははは!!!!はーーーーーーはっはっはっはっは!!!!」 ドスは突然大声で笑い出した。 その声に反応したかの様に、何処からともなく人間が集まってきた。 「ゆっ!!どす!!にんげんがきたんだぜ!!」 「はやくやっつけてよ!!」 一方ドスは 「ははははははは!!・・・・はひぃ・・・はひぃ・・・ぜぇー・・・ぜぇー・・・」 漸く笑いが止まった様だ。 笑いすぎて半泣きになりながらドスは言った。 「まだ分からないの?お前達はまりさに騙されたんだよ!!」 「ゆっ!?なにをいってるの!?!?」 ゆっくり達は混乱した。あまりの展開に頭が付いていけなかった。 「お前達をゆっくりさせるのがもう嫌になったんだよ!!もうお前達のお守りなんてたくさんだよ!! だからお前達は加工所でゆっくりしていってね!!」 「むきゅっ!!どす!!あなたはにんげんにだまされているのよ!!」 「おねがいだからかんがえなおしてね!!」 「かこうじょじゃゆっくりできなぃぃぃぃい!!!!」 ゆっくり達はドスが人間に騙されてこんな事をしたのだと思った。 ゆっくりの中には説得を試みたものも居たが無駄であった。 「人間さんに協力すればまりさをゆっくりさせてくれるって約束してくれたよ。 もしかしたらゆっくりできないかもしれない・・・でも・・・」 まりさは一呼吸置き、そして 「お前達クズと一緒に居ると、まりさは絶対にゆっくりできないんだよ!!」 「「「「ゆがーん!!!」」」」 「どすがゆっくりをゆっくりさせるのはあたりまえでしょお!!」 「うらぎりもののどすはしねぇええええ!!!」 「れいむのかわいいあかちゃんみせてあげたでしょぉぉお!!」 「じょうずなおうたきかせてあげたでしょおおおお!!」 「ゆっくりしないばかなどすはしねえええ!!」 ゆっくり達は騒ぎ出した。 ゆっくり達の騒ぐ声にドスは段々とイラついてきたらしい。 側に居る人間に一言二言話しかけ、その人間の方に口から何かを吐き出した。 「人間さん、まりさのスパークキノコ預かっていてね。このままだと我慢できないから・・・。」 「あ、あぁ・・・分かった。」 ドスはゆっくり達の方に向き直り、怒鳴り散らした。 「ドスがゆっくりさせるのはあたりまえって、それはそうかもしれない・・・。 まりさはお前達をゆっくりさせる為に頑張ってきた。でもお前達は何をしてくれた!? お前達は好き勝手にゆっくりするせいで、まりさは凄く迷惑だったんだよ!! まりさだけならまだいいけど、里の人間さんにまで迷惑を掛けるって何のつもり!? お野菜は勝手に生えないって何度も言ったでしょ!?それを理解できないから人間さんに殺されるんだよ!! お前達が迷惑を掛けすぎたせいで、山のゆっくりみんなが殺されるかもしれなくなってたんだよ!! 人間さんはまりさよりずっと強くて賢いんだよ!!それなのに何で勝てるって思っちゃうの!? そんな事だからまりさにも見放されてこうなるんだよ!!」 ドスはゆっくりとは思えない口調でまくし立てた。 「あかちゃん見たらゆっくりできるでしょって、ただお前達が勝手にすっきりしただけでしょ!? それで勝手にできた子供なんて可愛くも何ともないよ!!お前達クソ饅頭のクソガキなんてムカツクだけなんだよ!! じょうずな歌を聞かせたって、ただゆ〜ゆ〜騒いでるだけでしょ!!あんなのただの雑音だよ!! 人が眠い時までさわきがやって!!おかげでこっちはゆっくり寝ることもできなかったよ!! 黙らせたら黙らせたで泣き叫んで五月蝿くなるしほんとにお前達はうざいよ!!! お前達は人間さんにさっさと殺されてね!!お前達みたいなゴミクズでも人間さんの役に立てるんだから 光栄に思ってね!!」 ゆっくり達はショックで固まっていた。自分達にとってのゆっくりを、よりによってドスに全否定された為である。 「それじゃあ最後にみんなに言いたい事があるよ!!」 ドスは先ほどと打って変わって落ち着いた口調で話した。 「それじゃあみんな!!ゆっくり・・・・・しね!!」 満面の笑みを浮かべたドスによる死刑宣告である。 「ゆぎゃぁあああああ!!!ぢにだぐないぃぃぃぃぃいい!!!」 「ぶざげるな゙どずぅぅぅうぅぅぅぅううう!!」 「ごのうらぎりものぉぉぉぉぉぉぉぉお!!!」 「どずぅぅぅうう!!ゆっぐりじないでだずげでーーー!!!」 ゆっくり達は大騒ぎしているがドスは何処吹く風といったところである。 そうしている内に加工所入り口のゲートが閉まり、ゆっくり達も見えなくなった。 「今更聞くまでもないが、良かったのか?」 「これでやっとゆっくりできるよ。何だか今はすごくすっきりー!!な気分だね。」 長い間のストレスから開放されたドスは、非常にゆっくりとしていた。 「まりさ、これから先もゆっくり達が集まってくるだろうがそれがクズ共だったら遠慮せず連れて来てくれ!! それなりのお礼はするぞ!!」 「うん分かったよ!!まぁクズだったらだけどね。」 ゆっくり達はドスに守ってもらおうとする習性がある。クズゆっくりであればなお更で、ドスの名の下に悪さを働く。 そこで人間はクズゆっくりを駆除するのではなく、ドスを懐柔してしまえば良いのでは?と考えた。 懐柔できるようなドスを調べるのはさほど難しいものではなかった。 ゆっくりの事はゆっくりに聞けば良いのだ。 ゆっくりしていないドスならば更に詳しく調べたうえで、懐柔できそうなドスは直接人間が説得に行く。 説得できてしまえばこっちのものである。 最小限の人数でクズゆっくりを駆除できる。その上危険なドスも敵になる事はない。 ドスは邪魔なクズゆっくりを処分でき、人間は殆ど手間なく大量のゆっくりを確保できる。 人間にとってもドスにとってもお互いが「ゆっくり」の提供者となるのだ。 「どす!!どすのむれにいれてほしいんだぜ!!」 暫くするとまたゆっくり達が集まってきた。またクズかと思いつつも、ドスはゆっくり達を歓迎した。 「まりさのゆっくりプレイスにようこそ!!歓迎するよ!!」 「(もうそろそろ良い頃だね・・・)」 「これから人間の里をゆっくりプレイスにするよ!!!!!・・・・・ 終 悩むドスの絵を見て考えてみました。 ゆっくりを売り渡す様ドスを説得するのはどうなんだろうと思い書いてみました。 内容はほぼ丸パクリっぽいなぁこれ・・・ 精進します(;´Д`)
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3854.html
ゆっくり虐めSS ~YDF~ ゆっくり地球防衛軍2017 前編 その1 【前書き】 これが初SSとなります。 所々改行とかが変な所があったりするでしょうがどうぞよろしくお願いします。 元ネタはPS2、XBOX360の地球防衛軍シリーズです。 ゆっくりがでかいです、ハイスペックです。 ゆっくりが人間を捕食します(設定だけです、描写はないです)。 各シリーズのネタが入り乱れてますがそこんとこには目をつぶって下さい。 あるキャラが喋りません、喋るけど喋りません。原作でも喋らないので、台詞を入れるのは無粋だと思い喋らせませんでした。 楽しんで頂ければ幸いです。 《2013年》 異星生命体のものと思われる飛行物体が確認される。 「ゆっくりしていってね!」と奇声を発する異星生命体を「ゆっくり」と呼称 《同年》 ゆっくりへの接触を試みるも彼らは呼びかけに応じず 《2014年》 様々な努力にも関わらずゆっくりについてはすべてが不明もまま 《2015年》 最新鋭の装備を持つ連合地球軍「YDF(Yukkuri Defense Force)」が設立される 《2017年》 ゆっくりの大群が飛来、はたして彼らの目的は・・・ この国の首都、東京に巨大なゆっくりが近づいていた。 私はまだそれの名前を知らないが、後に『まりさ』と呼ばれる種であった。 そのゆっくりは外見こそ通常種のそれであれ普通とは明らかに違っていた。 まず、まりさ種であるのに飛行していた。れみりゃ種やふらん種のように羽もないのに、である。 そして最も異質なのが、遠目からでも分かるその大きさである。何m、とかそういう問題ではない。 一体、何kmはあろうか、大きい、大きすぎるのだ。 私はその馬鹿でかい顔面を眺めながら、昔に観た巨大隕石が地球に落下してくる映画のことを思い出した。 その生首は大きく口を開けてそのサイズに似合った大声でこう言った。 「ドスの名前はドスまりさだよ!ゆっくりしていってね!!」 「「「「「ゆっくりしていってね!!」」」」」 ドスまりさの後に続いていくつもの重なり合った声で彼らの『挨拶』が聞こえてくる。 そしてドスの帽子から何十匹もの生首が飛び出してくる。 こいつらの大きさはせいぜい5~6メートルだろう、でかいことに変わりはないが。 なんだか明らかに帽子の体積より多い量が出てきているのだが・・・。 ドスはまた大きく口を開け、 「この星さんは強いどすのおうちだよ!!弱くてゆっくりしてない人間さんたちは早くここから出て行ってね!」 「「「そーだよ!!このゆっくりしたほしさんはれいむたちのものだよ!おいしいはっぱさんもみずさんもぜーんぶれいむたちのものだよ!」」」 「「「ゆへへ!そうなんだぜ!よわっちいにんげんはゆっくりしないではやくしぬべきなんだぜ!」」」 「「「むきゅきゅ!よねんかんもようすをみてわかったわ!こいつらはぞくにいう『ざこきゃら』よ!かんたんにたおせるわ!」」」 「「「うふふ!ゆっくりとしたとかいはなありすにふさわしいうつくしいまちね!いなかもののにんげんはわたしたちの『えさ』になってね!」」」 「うー、うーあそことあそこにきれいなごーまかんがあるんだどぉー!おぜうさまのものなんだどぉー!」 「「「うー、うー」」」 「ゆっくりしね!」 「「「しね、しね!」」」 「おぉ・・・」ヒュンヒュン ほとんど同時に喋るから何を言っているのかよく分からないが要するに「死ね、出て行け、地球をよこせ」ということらしい。 「ゆっくりしていってね」と言っているのに早く出て行けとは・・・わけが分からない。 しかしこのままでは地球の危機なのだ、子供の時に毎週観ていた3分間しか変身できないヒーローの番組。 私はヒーローに変身できる主人公ではなく、あれの司令官に憧れていた。まさか現実になるとは思いもせずに。 手元のマイクを握り、『緊急放送』と書かれた赤いボタンに拳を叩き付けた。 「YDF!空軍・ストームチーム・レンジャーチーム攻撃開始せよ!他は第一級警戒態勢をとれ!!」 世界各地にとつぜん現れ、地球を侵略し始めたゆっくりたち、全世界のYDFは総攻撃を開始した。 だがしかし間の抜けた外見とは裏腹に、彼らは極めて恐ろしい戦闘能力を持っていたのだ。 「こちら結城!現在ゆっくりと交戦中!うわっ、何だこれは・・・ゆっくりの体液か?。違う、これは・・・あ、餡だーーーっ!」 「ゆっふっふっふ、よわいにんげんさんはれいむのあんこさんでゆっくりしんでね!」 「ゆぺぇっ、ゆぺぇっ!げらげらげら!またしんだね!」 「隊長がやられた!司令官!応援をください!このままでは・・・うわ、うわぁぁぁぁぁぁぁ!!・・・・・」 「ゆへへ、このゆっくりしたてがらはまりささまのものなんだぜ!ありさんをつぶすのとおんなじなんだぜ」 「なにいってるんだぜ!まりさのほうがおおくころしてるんだぜ!」 「総員、注意しろ!ゆっくりが吐き出すのは強力な酸(を含んだ餡子)だ!」 「早く!早くしろ!囲まれるぞ!」 「隊長!もうだめです!もう囲まれてます!・・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「新入りがやられた!もうもたない!カバーしてくれ!」 「むきゅきゅきゅ、ちてきなぱちゅりーのさくせんのおかげでゆっくりしょうりはまちがいなしね!」 「さすがはどすの『さんぼう』なだけはあるわね、おなじゆっくりぱちゅりーとしてはながたかいわ!」 ある時は単純なはさみうちにかかり、部隊を1つ丸ごと死なせてしまった。 「うわああぁぁぁ う ご け な い!」 「アッハッハッハッ、アーッハッハッハッ 死ぬ、カスタードにまみれて死ぬんだよ!アッハッハッハ!」 「アーマーが溶けるぅ!」 「あらあら、くるっちゃうなんていなかものにもほどがあるわね、ゆっくりしてないからこうなのね」 「ほんとね、ありすほどのとかいはにはうんどうにもならないわ!んんん・・・なんだかからだがあついわね・・・」 「「んんんんん・・・んほぉぉぉぉぉぉ! すっきりーーーーーっ!」」 「敵は油断しているぞ!戦闘開始だ!撃て!撃てっーー!」 「ゆぐっ!なに!?」 「こっちに気づいたぞ!」 「「「「とかいはなすっきりをじゃまするいなかものはしねーーーっ」」」」 「ひるむな!撃ち続けろ!」 「だめだ!敵の数が多すぎる!」 そして何よりも一番恐ろしいのがその数によるごり押しだ。 どれだけ作戦本部が頭を捻った作戦でも圧倒的な数の差をひっくり返すには至らない そして同じころ、空軍も苦戦を強いられていた 「「「「うー、うー」」」」 「左主翼破損!墜落する!」 「ううー!ううー!にぱー!」 「くそっ、動きが読めない!」 「俺がやる!ミサイル発射!」 「うー?う、うがぁぁぁぁぁ」 「やった!撃墜したぞ!これで7匹目だ!」 「流石だな!ん、おい、また来てるぞ!」 「しね、しね!」 「なんだこいつ!、さっきの奴らとはケタちがいに速いぞ!」 質より量でせめてくるれみりゃ(胴なし)、量より質の精鋭ふらん(胴なし) そして・・・ 「こちらバゼラートチーム(戦闘機隊)!ドスまりさを一気に叩く!全機俺に続け!」 「「「「「了解!!」」」」」 「ゆっ?なんだか周りがうるさいよ?」 「むきゅ、あれは『ひこうき』よ。ゆっくりしてないのりものよ。ほっとくとこうげきされていたいいたいされるわよ!」 「ゆ、そうなの?じゃあうるさいはえさんたちはゆっくりつぶすよ!」 「ドスまりさの口内に高エネルギー反応!こっちを向いています!」 「あれはまさか・・・、まずい!離れろ!ドスの側面に回れ!」 「だめです!間に合いません!」 「ドススパーーーク!!」 訂正・・・空軍は壊滅状態に追い込まれた。 「ゆゆっ!全部おちたね!まりさに逆らうからこうなるんだよ、ゆっくり身の程を知ってね」 「むきゅきゅ、このちょうしでいけばこのほしがぱちゅりーたちのおうちになるのもゆっくりじかんのもんだいね!!」 「そうだねみんな!このままばかなにんげんさんをたおしてこのほしをゆっくりまりさたちのおうちにするよ!えいっえいっゆーーーっ!!」 「「「「「えいっえいっゆーーーっ!!」」」」」 「ここはまりさのゆっくりぷれいすだよ、ゆっくりできない人間さんは出て行ってね!!!」 「「「「「ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ、ゆっくりできない人間さんは出て行ってね!!」」」」」 「「「「「ここはまりさのゆっくりぷれいすだよ、ゆっくりできない人間さんは出て行ってね!!」」」」」 「「「「「ここはぱちゅりーのゆっくりぷれいすよ、ゆっくりできない人間さんは出て行ってね!!」」」」」 「「「「「ここはありすのゆっくりぷれいすよ、ゆっくりできないいなかものは出て行ってね!!」」」」」 「「「うー!!うー!!」」」 「「「しね!しね!」」」 「・・・」 「「「「「「「ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ!!!!!」」」」」」」 空軍がなくなってしまった今、YDFに残っているのは陸軍のみだ。 陸軍は主に、いくつかのチームに分けられている。 【スカウトチーム】 正式名称「偵察隊スカウトチーム」 主な任務はに偵察、情報収集を目的とした斥候部隊である。彼らは必要最低限の装備しか持たず、戦闘には向かない。 人数は2番目に多い。 【レンジャーチーム】 正式名称「強襲歩兵隊レンジャーチーム」 YDFの中で最も人数が多い。 部隊ごとにアサルトライフル・ショットガン・ロケットランチャー・スナイパーライフル・ミサイル・グレネードランチャーなど 1つの装備で固定されていたり、1つの部隊にさまざまな装備を持った隊員がいたりと最も前線で活躍するチームである。 隊長は赤いヘルメットを、隊員はグレーのヘルメットを着用している 【ストームチーム】 正式名称「特殊遊撃隊ストームチーム」 最も数が少ない、その代わりに精鋭揃いのエリートチームである。 1部隊の人数こそ少ない(たった1人の時もあるのだ!)が、それを補うだけの実力を持っている。 技術部の開発した新兵器の実戦でのテスト使用なども彼らが行っている。 すなわちこの3つのチームこそ、YDFに残された最後の希望である! [スカウトチームによるゆっくりのレポート] ゆっくりは雑食で、動物、植物、人間など有機物は大体捕食できるようだ。 人間にとっての毒や劇物などは彼らにとっても有害らしく、食べない(食べた場合餡子を嘔吐し、あまりその量が多いと死に至る)。 攻撃方法は巨体を生かした体当たりと強酸餡子のようである。 ゆっくりの体が何で出来ているかは未だ不明である。 しかし地球上の物質でいうと最も近いのは饅頭の皮と、強酸が含まれていることを除けば餡子とカスタードクリームらしい。 れみりゃ、ふらん種は口から餡子ではなく特殊な光線を発射するようだ。 ロンドンで確認されたティガれみりゃという巨大な個体により、光線が「フヤジョウレッド」という名前だということが分かった。 ふらん種については「死ね!」としか言わないので不明である。 そして、ドスによるおうち宣言の時にのみ確認された、高速で頭(体?)を振り回す個体についてはまだ何も分かっていない。 尚、技術部は戦闘後に彼らの死骸を回収し、新しい武器や防具を開発中とのことである。 [YDFレポート 終] その2に続く
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1579.html
人間じゃない生き物が主人公です。 そいつの独白とかはありませんが、それでも難点があるでしょう。 「ハチにそんな知能あるのかよwwww」とか「成長はええwwwwww」とか「毒は?wwww」とかですね……。 気になる方は多いと思われます。若干胸を悪くするような描写もあります。 また昆虫嫌いの方にはお勧めいたしません。それでもよろしければ、 色々と見逃しつつお楽しみください。 そのハチは困惑していた。そろそろ産卵しようと決めていたが、 未来の子供達のための、あたたかな寝床を見つけあぐねていたのだ。 ようやくしつこい雨があがって、涼やかな秋の風が吹き始めたため、 『彼女』はようやく、ねぐらを抜け出したのだった。 幻想郷の森にも、多様なハチが生息している。 大きなクマンバチから、猛毒を持つスズメバチまで。 一般にハチの巣というと、見慣れたあの形を思い起こすだろう。 人家や、樹木にぶら下がるようにしてある、球形のアレである。 しかし、このハチの場合は少し違っていた。 壮大な巣を地道につくりあげていくのではなく、 自らより弱い生き物をとらえ、毒を注射し、そこに産卵するのだ。 犠牲者はすなわち、幼虫達の寝床であり、食料でもあるのだった。 神経毒によって麻痺した獲物は、ハチの住処に引き摺りこまれ、 じわじわと、生殺しにされるというわけである。 体長2cmほどの小さなハチではあったが、捕食者としての能力には、 並外れたものがあると言ってよいだろう。 そして、そのハチ――ジガバチは、どこからともなく漏れ聞こえてくる、 ハチにとっても「間抜け」に思われる、珍妙なリズムを感じ取った。 「ゆっゆっゆ~♪ゆっゆゆ ゆっゆ ゆっゆ~♪」 「「「わぁおかあさん、おうたがじょうず!!!」」」 それはどうやら、巷で噂の「ゆっくり」の家族であるらしい。 『彼女』はたぐるようにして、いびつな調べの発生源へと向ってゆく。 あくまで静かなその様子は、まるでステルス戦闘機のようである。 「ゆっ!そろそろおゆうはんのじかんだね! ゆっくりごはんにしようね!!」 「「「ゆっ! おゆうはん!おゆうはん!」」」 『彼女』がたどりついたのは、大樹の根元にかまえられた、ゆっくり一家のねぐらである。 遠巻きに、一家団欒の様子をながめ、家族構成を調べる。 親れいむとまりさが一匹ずつ、子れいむとまりさがそれぞれ三匹ずつ。 計八匹の、中規模のゆっくり家族であることがわかる。 「きょうのごはんは そとにころがってた むしさんだよ! まるまるふとっておいしそうだね! ゆっくりあじわってね!!」 「「「ゆ~っ!おいしそう!!!」」」 「うっめ!これメッチャうっめ!」 「むーしゃ♪むーしゃ♪しあわせ~~~!!」 ゆっくりたちの晩餐がはじまる。あたりかまわず、食いかすをまき散らし、げっぷを連発。 小さな子供たちはまだしも、親である二匹まで、この有様である。しかし。 何より『彼女』の神経を逆撫でしたのは、昆虫にとってもクズに等しい「ゆっくり」どもに、 『彼女』の眷属たる、ハチや、たっぷりミツを湛えたミツアリたちが、既に絶命しているとは言え、 むさぼり食われ、はずかしめられているという事実であった。 にわかに『彼女』の心の中に、「こいつらに産み付ければ一石二鳥」という名案が浮かぶ。 普段狙いをつける動物よりも、その図体は何倍も大きいというリスクこそあったが、 連中は何より、理想的な栄養源たる、餡子のかたまりなのである。 動きは極めて鈍く、昆虫に対する警戒心も果てしなく薄い。思考力も乏しい。 むしろ、いつもより「ゆっくりとした」狩りになるのではないか。 『彼女』は、見苦しい食事を続ける一家の巣穴へ、ふわりと舞い込んでいった。 「ゆっ!? おかあさん、はちさんがはいってきたよ!!」 「ゆゆゆっ、ほんとう!こんなおそくに、まよっちゃったのかな?」 「はちさん、ゆっくりしていってね!!」 『彼女』の侵入に気付いた子まりさが、驚きの叫び声をあげる。 しかしながら、そこはゆっくりブレインである。まずはお決まりの文句をぶつけた。 「ゆぅ~っ、おうちをまちがえてるね!!」 暢気なゆっくりたちは、どうやら揃って満腹したようで、『彼女』を捕らえるつもりはないらしい。 むしろ、一人合点して、心配する素振りをさえ見せ始める。 「はちさん、こんやはまりさたちのおうちでゆっくりしてもいいんだぜ!」 「ゆっ、そうだね!ここはれいむたちのじまんのおうちだからね!!」 「「ゆっ!おきゃくさん!まりさたちのおうちにゆっくりとまっていってね!!」」 一日精一杯ゆっくりして、あたたかい巣に帰り、腹もふくれ、すっかり安心しきっているのだろう。 連中の言葉でいえば、まさしく「ゆっくりしている」状態だった。この状況を『彼女』は冷静に分析する。 「油断しきっているな」と。 「ゆっ、そろそろねるじかんだね!こどもたちはゆっくりおへやにもどってね!」 「ゆ~~っ、もっとはちさんとあそびたいよ!!」 だだをこねる子ゆっくりたち。しかし、遊び疲れた様子で、渋々自室へかえってゆく。 部屋といっても、扉などない、わずかなくぼみに過ぎないものではあった。 「ゆぅぅ~っ、すりすり♪れいむのほっぺはあったかいね!!とてもゆっくりできるよ!!」 「まりさだってとってもゆっくりしてるよ!!いっしょにゆっくりできるね!!」 そんな、あたたかいお部屋のなかで、ほっぺたをすり合わせ、今日一日の楽しかったできごとを反芻する。 こうしたスキンシップや回想も、ゆっくりたちにとって重要な作業なのである。 次第に夜はふけてゆき、まどろみ始めるゆっくり一家。 空高くにきらめく星たちが、一層輝きを増す頃、一家は完全なるノンレム睡眠のさなかにあった。 そして、狩人の時間が代わりに訪れる。積まれた枯れ枝の陰に息を潜めていた『彼女』が、静かに舞い上がる。 翌朝。小鳥たちの騒ぐ声で、いつものように、一番最初に目覚めたのは、母れいむだった。 数日前の悪天候もどこへやら、外はすっかり、爽やかな秋のムードに包まれているようだ。 ――だが。同時に母れいむは、自らの後頭部(?)に、言いようのない異物感をも感じていた。 「ゆっ!みんな、ゆっくりおきてね!きょうもはれたから、ぴくにっくにいくよ!!」 「…ゆぅ~っ」 「…ゆっ!ぴくにっく!」 「ゆゆっ、まだゆっくりねてたいよ…」 奇妙な感覚を忘れ去ろうとするかのように、母れいむは夫と子供たちを起こしにかかる。 その反応は様々だったが、「ぴくにっく」という、とてもゆっくりした単語を耳にし、むくり、むくりと起きはじめる。 母れいむが、夢心地の子供たちを引率し、おうちの外に連れ出していく。 しかし、「おへや」の隅にむこうを向いて寝転がったまま、ぴくりとも動かない、末っ子れいむに気付く。 「ゆっ?れいむ、どうしたの?ゆっくりおきてね!おいていっちゃうよ!!」 親まりさの呼び掛けにも、微動だにせず、眠りこける子れいむ。その後も、親の呼び掛けは続いたが、 一向に目覚める気配がない。痺れを切らせた親まりさが、子れいむに近付き、リボンをぐいぐいとひっぱり始めた。 「ふぇいふ!ふゃっふゃひょほひはいほほいへふほ!(れいむ!さっさとおきないとおいてくよ!) 親まりさが子れいむのリボンを引っ張った為、自然、ぐるりと体の向きが入れ替わる。 しあわせな夢を見て、実にゆっくりとした表情で眠っているのであろう。 いくばくかの微笑みを湛えて、わが子の安らかな寝顔を想像していた親まりさ。――しかし。 「れいむ、はやくおきな―――ゆ゛っっ゛!?れいむ゛?れ゛いぶっっ!??」 ごろん、と、力なく転がり、こちらを向いた子れいむの表情は、「安らかさ」とはかけ離れたものだった。 白目をむき、その目を見開き、歯茎をむきだしにしつつ、歯を食いしばっている。 よく見れば、その歯と歯のすきまからは、餡子色をした泡をさえ吹き出し、にじませているではないか。 いくら知能が低く、状況を認識・把握する能力を欠いたゆっくりでさえ、この、常識外れの苦しみを味わい尽くし、 地獄の大鍋の鍋底をさえ舐め尽したとでもいうような、苦悶の表情をうかべるわが子の様子からは、 異変を感じ取らざるを得なかった。 「でい゛ぶ!!!でい゛ぶぅぅぅぅっ゛!!!どぼぢだの゛おぉぉぉおっっっ゛!!!べんじじでよ゛ぼぉぉぉ゛っっ゛!!」 巣穴の奥からの、けたたましい悲鳴に驚いたのは、ピクニックの準備をすませ、 おうちの前で、ゆっくりと母と姉妹を待っていた、残りのゆっくり家族たちだった。 「ゆっ!?おかあさんのこえだよ!!」 「ゆぅっ、ふつうのこえじゃないよ!!なにかあったの!?」 にわかに、騒ぎ始める子ゆっくりたち。それを制する母れいむ。 「ゆっ、みんな、おかあさんはなかのようすをみてくるよ!おうちのいりぐちで、ゆっくりじっとしててね!!」 「「「ゆっくりみてきてね!!!」」」 いったい、何があったというのだろう。まりさは普段、とても温厚で、声を荒げたことなど一度もなかった。 「これからもずっと、ゆっくりとして生きていきたい」という思いに、影を落とすような不安を振り払うかのように、 母れいむは懸命に跳ね飛び、大きな、立派なおうちの奥、こどもべやを目指して駆けた。 そこで繰り広げられていたのは、想像を絶する惨状だった。 大切な、大切な子供たちの、ちょっと手狭で、寄り集まってゆっくりするには最高のおへやのなかでは、 同じくらい大切な、配偶者のまりさが、見たこともない泣き顔で、喉も裂けよと言わんばかりの声を張り上げ、 わんわん泣いていた。そのかたわらに転がっていたのは、すっかり冷たくなった、わが子の亡き骸であった。 見れば、尋常ではない表情を浮かべているではないか。急速に、母れいむのゆっくりブレインに、 「泣きわめきたい」という衝動がわきあがってくるが、家族のためを思い、必死にそれを制する。 「ばり゛ざ!!どう゛じだの゛!どう゛じでれい゛むのこどもがじんじゃったの!!!ゆ゛っぐり゛せつめ゛いじでね!!!」 「ゆっ…ゆ゛っ…ば…ばがら゛な゛びよおお゛ぉほぉぉっ!!!!い゛づまでもねてるから゛、ゆっぐりおごじだだげなぼびぃぃいっ!!!」 駄目だ、とても会話ができる状況ではない。母れいむは、こみ上げる涙に潤んだ瞳で、わが子を見つめる。 つい昨日までは、みんなで仲良く飛び跳ねて、とてもゆっくりと暮らしていたはずだったのに。どうして。どうして。 母れいむの頭のなかにぎっしり詰まった餡子の分だけ、この末っ子との思い出も詰まっている。 ゆっくりという種族は、記憶力が乏しいとは言え、家族間の絆は、極めて強固なのである。 母れいむの餡子脳が、楽しかった思い出を求めて、ぐるぐると回り始める。どうして。どうして…! 「ゆ゛うぅ゛っ……!!…………ゆ゛っ??」 泣きわめいていた母まりさが、しゃくり上げると同時に、ぴたりと泣き止んだ。死んでしまったとばかり思っていた、 子れいむの体が、ぴくりぴくり、とうごめきだしたからである。母れいむのほうも、空想に耽るのをやめて、 わが子に駆け寄った。 「れいむ!れいむ!!まだいきてたのね゛!!!よがっだ!!!」 「よ゛がっだあああぁぁあぁ!!でい゛ぶううっっ゛っ!!!」 助かった。子れいむは助かったんだ。二匹の心やさしい親ゆっくりは、ない胸を撫で下ろしたい気持だった。ところが、である。 ぴくぴくと、子れいむは、確かに動いているようである。しかし、おかしいのは、浮かべた苦しみの表情にまるで変化がなく、 自発的に「動いている」というよりは、むしろ誰かに「動かされている」という感じなのだ。訝しげな両親。 「ゆぅぅっ…れいむ、どうしちゃったの……」 もっと近くで、と母まりさが子れいむに近づいた、その時。母まりさは、わが子の皮膚の下でうごめく「何か」を見て取った。 「ゆ゛っ゛っっ!!?」 「ど、どうしたの、まりさ!!!ゆっくりれいむにもみせてね!!」 母れいむが飛び跳ねて、近寄り、うごめく「何か」凝視する。それは―― まさしく、子れいむの中に詰まった、餡子をむさぼるっていた。しきりに、もぞもぞと動いていた。 「ゆっぎゃぎゃああああああ゛あ゛あ゛ああああああああああああ゛ああああ゛!!?」 奇声ともいえる、珍奇な悲鳴を、大音声をあげる両親の目の前で、子れいむは何かに「食われて」いた。 それがいる部分の皮膚が大きく盛り上がって、そこから、音がしそうなほどの勢いで、ベコン、ベコンと、 愛しい娘の餡子が吸い取られ、むさぼられていた。丸々と肥えて、元気なゆっくりに育ちつつあった愛娘は、 見る見るうちに、皮とリボンと、つやのない髪を残して、その存在を消し去られてしまった。 「でい゛ぶの゛ごどぼ!!!!だびじな゛ごども゛があ゛あ゛ああああ゛あ!!がら゛っぼに゛な゛っじゃっだあ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「でい゛ぶ!でびぶぶぶっっぽおおおお゛おお゛がががあががががが!!!」 堰を切ったように、両親の目から涙があふれ出した。さながら滝のようである。こどもべやをマイナスイオンが満たしてゆく。 「ゆ゛っぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!でびぶぼごどぼ!!!でびぶのあ゛がじゃ゛ん゛!!!」 「ばびざぼごどぼ!!!!ゆ゛がががああがががが!!!!どぼじでええええぇぇえ!!!」 泣き叫ぶゆっくりたちを尻目に、成果を見届けた『彼女』は子供部屋を後にする。 そう、『彼女』は、油断しきったゆっくりたちが爆睡していた真夜中に、一匹一匹、ゆっくりと、麻酔を注射し、産卵していったのだ。 そうした卵は、遅かれ早かれ、数日と経たぬうち、孵化して、中から獲物を食い破ってゆくのである。 今回は、一晩で、一匹だけが犠牲となった。若干のタイムラグは、致し方ない。――そうこうしているうちに。 「おかあさんたちおそいね!ゆっくりしすぎだよ!!」 「ほんとだね!!まりさたちまちくたびれちゃったよ!!」 「…ゆぅっ…ゆぅっ……」 「おうちのいりぐち」で、待ちぼうけを食らっていた子供たち。中には、退屈してしまい、先刻の夢の中へ舞い戻っているものもある。 そんな子ゆっくりたちにも、むろん、分け隔てなく、卵は産み付けられているわけである。現在進行形で、卵は孵化しつつあるのだ。 「おうたでもうたおうね!!!」 「ゆっくりうたおう!!」 「「「ゆ~ゆ~ゆ~♪ゆっゆ~ゆっゆゆっゆ♪」」」 「ゆ~ゆ~……ゆごぺっ!!?」 突如、一匹の子まりさが、ゆっくりの生命にも等しい餡子を、もりもりと吐き戻しはじめた。顔面蒼白、餡子色の涙を流して。 「ゆっ!?お゛ねえぢゃん、あ゛んごはいじぢゃだめ゛えええ゛ぇぇ゛っ゛!!!!」 「ゆぅぅっ!?どうぢだの゛!!!!!????」 「ゆ゛ぎっ!!ごわい゛よ゛おぉぉおおっ゛!!!!」 泣き叫ぶ姉妹をよそに、子まりさは痙攣しながら餡子を吐き出し続ける。僅かだった体内の異物感が、ある瞬間を境目に、 爆発的に膨れ上がる、おぞましい感覚。猛スピードで、体内の餡子を食い荒らされて、ものの数分で、子まりさは息絶えた。 「ゆ゛あ゛っ゛!!ぼね゛い゛ぢゃん゛がじんじゃっだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」 「ゆぐぐっ゛!!!ごわ゛いごわ゛いごわ゛いごわ゛いいいい゛いいい゛!!!」 当然のように姉妹たちは泣き叫ぶが、既に、それぞれの体にも、致命的な変化が起こり始めていた。 「ゆ゛ぎゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!ぼね゛え゛ぢゃ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!…ゆ゛!!ぶっ゛!???」 「ゆぎゃぴゆぴぃ゛ぃゅ゛ぃぃ゛!!!!!ぎゃ゛い゛い゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!…ゆっく ぶびびるっ!!!!??」 「ゆ゛ぴっ!?ぶべるびばぼごぺっっっっっ!!!!!!ぶり゛ゅりゃ゛っ゛!!!!」 「おうちのいりぐち」は、もはや阿鼻地獄、叫喚地獄の様相を呈していた。子ゆっくりたちは皆、餡子を噴き出して、 滝のような涙を流し、思い思いに泣き叫び、両親の名前を呼び続けた。無慈悲に、ジガバチの幼虫たちが、 子ゆっくりたちを食べ尽くし、いりぐちは静まり返っていた。 「ゆ゛っ゛…ゆ゛っ゛…ゆ゛…お゛があ゛ざん、でい゛ぶを゛ゆ゛っぐり゛だずげで…!!!」 虫の息の子れいむが、両親のいるはずの、こどもべやへと這いずっていた。 どうやら、体内の幼虫の数が少なく、致命傷には至っていない様子である。その懸命さは、ゆっくりにあるまじきものだった。 こどもべやについたら、おかあさんたちに、きもちわるい虫を取って貰おう。 そして、おいしいごはんを沢山もらって、いっぱいほおずりをしてもらって、傷がなおるまで、 ずっとずっと、ずっとゆっくりしていよう。 子れいむの餡子脳の奥に、母と言う名の希望の光が燃えていた。 その輝きを原動力に、満身創痍で、ボロ雑巾のような体で這いずってゆく。 おへやの直前の角を曲がった、子れいむの目に飛び込んできた光景は―― 餡子脳が凍りつく、恐ろしいものを見たかのような、驚愕の表情を浮かべた、姉れいむの残骸と、 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!……」と、餡子のつまった頭部をむき出しにし、 うわごとのように、意味をなさない言葉を繰り返し続ける、母まりさの姿。 床には、餡子の海が広がっており、その中央には、既に絶命し、苦痛に歪んだ顔をした、母れいむの死骸が転がっていた。 あまりの惨状に、言葉を失った子れいむ。 小刻みに震え、白目を剥いてうわ言を繰り返す、母まりさの頭頂部から、すぽん、と音を立てて、丸々と肥えた、 『彼女』のいとし子が、勢いよく顔をだした。 ある意味滑稽なその音は、絶望の淵にいた子れいむを一押しして、地獄の底へと転げ落ちさせるのには、十分すぎるものだった。 母まりさのうわ言が断絶し、完全な沈黙が、幸福だったゆっくり一家の「おうち」の支配者になり代わる。 『彼女』は満足げな羽音を立てて、最良の繁殖法を見出したことを、喜ばしく思った。 若干、ゆっくりどものせりふが少なかったと後悔しています。 至らないことばかりで、申し訳ありません。 お読みいただいて、ありがとうございました。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2370.html
あるところに一人暮らしの男がいました。 男がお兄さんと言われていた頃、お兄さんは毎日のようにゆっくりを捕まえに行き、虐待の限りを尽くしていました。 そんなお兄さんも今では就職し、朝早くに家を出、夜遅くに帰ってくると言った有様でした。 「・・・・・・」 朝、無言で男が起きます。 そして顔を洗い、無言で栄養たっぷりと書かれたスティックタイプの食品を齧り家を出ました。 車に乗る前、腰に手を当てて栄養ドリンクを飲むのはもはや日課になっていました。 男は車に乗って会社に出かけていきます。 男はこんな生活をずっと続けていました。 そんな男を茂みで見守っていた影が5つ。 「ゆうううううう!ゆっくりしてないだぜ!」 「ほんとうだね!もっとゆっくりすればいいのにね!」 「むきゅ。れいむ、そうするとあのひとはむしょくになっちゃうのよ!」 「わかるよー。しゃかいのはぐるまだよー!」 「ちーんぽ!」 それはゆっくりまりさ、れいむ、ぱちゅりー、ちぇん、みょんでした。 5匹は以前男が虐待していた群れのゆっくりでした。 男が来なくなり、森はゆっくりにとってとても住みよい場所になっていました。 森に入る人間はもういません。 人里に出れば変わらず殺されるのを理解したゆっくりは森から出てくることはありません。 ここまで人に近づいた5匹はとても珍しいゆっくりでした。 男が見えなくなると5匹は森の奥に戻り先ほどの話しの続きを始めます。 「あのひとはとってもゆっくりしてないんだぜ!」 「れいむたちをみならうべきだね!」 「むきゅー、あのひともほんとうはゆっくりしたいのよ。」 「わからないよー。ゆっくりすればいいのにねー!」 「だれかのしたにつくとあーなるちーんぽ!」 ゆっくりしてないと怒るまりさとその男を見下すれいむをたしなめるぱちゅりー。 男がゆっくりできてないのをふしぎがるちぇんをそれを教えるみょんといった感じで話が進みます。 森の中では食べ物がいっぱいあり、男も働かなくても十分生きていけるとまりさは考えていました。 わざわざゆっくりしないなんてばかだよとれいむは思っていました。 ちぇんは人間は不思議な生き物だと思っていました。 ぱちゅりーとみょんだけが人間の苦労を理解していました。 「あのひとはゆっくりするためにはたらいてるのよ。」 「うえにだれかがいるからいつもじかんにおわれてるちーんぽ!」 「でも、ずっとゆっくりしてないんだぜ!」 「むきゅきゅ……」 まりさの言うとおりです。5匹は男をずっと見ていました。 といっても仕事に出るときと帰ってくるときだけでしたが。 そんななかで男がゆっくりできていたと感じたのは一度もありません。 「あんなやつゆっくりできなくてとおぜんだよ!」 「わかるよー。れいむはあいつにひどいめにあったもんねー!」 「たすかってよかったちーんぽ!」 5匹はあの男が群れを襲っていた奴だと分かっていました。 元はといえば男がまた来ないかと見張っていたのが始まりなのです。 れいむは男を特に毛嫌いしていました。 それも無理はありません。5匹の中で虐待されたことがあるのはれいむだけでした。 今ではだいぶ元通りになりましたが、あの今日は消えるものではありません。 だんだんとヒートアップしてきたれいむをちぇんとみょんが必死になだめます。 これが5匹のいつもの光景でした。こんなやり取りを続けていきます。 ただ、今日は少しだけ違いました。 「ゆっ!まりさきめたよ!あのおにーさんをゆっくりさせるんだぜ!」 「ゆゆっ!まりさどおおおおしてええええええ!」 「むきゅ!まりさがぎせいになるひつようはないわ!」 いきなりの発言にまりさを除く4匹は驚きます。 まりさの発言を理解できないれいむは怒り、理解したぱちゅりーはまりさを必死に止めようとします。 しかし、ちぇんとみょんはまりさにかんどうしてました。 「わかるよー。ぎゃくさいかくごだねー!」 「これぞぶしどうだよちーんぽ!」 まりさの意思は固く、れいむとぱちゅりーではどうしようもありませんでした。 それでもれいむは最後まで食い下がります。 「まりさ、どおしてもいくの……」 「きめたことなんだぜ!とめないでくれなんだぜ!」 「ゆぐぐぐぐぐぐぐ……」 とうとうれいむも折れてしまいました。 時間はちょうど夕方、男の帰ってくる時間帯です。 「じゃあまりさはいくんだぜ!」 「まりさ…げんきでね!」 「むきゅ~!」 「わかるよー。さいごのおわかれだねー!」 「かいしゃくはまかせるちーんぽ!」 まりさは4匹に別れを告げ、ぴょんぴょんと男の家に向かいました。 もちろん後ろには4匹が続きます。 まりさは男の家に着くとまず、中に入ろうとしました。 しかし、男は戸締りをちゃんとしているので入れそうな場所はありません。 ガラスを割るにはガムテープがありませんでした。 「ゆううう……こまったんだぜ!」 ぐるぐる、ぐるぐると家の周りを回ります。 そして、一箇所だけゆっくりぐらいの穴が開いているのを見つけました。 「ここからはいれるよ!」 まりさは入れる場所を見つけることができたことを飛び跳ねて喜びます。 そして穴の前にやってきました。 穴はそのままでは入れず、飛び跳ねないと無理そうな位置です。 「ゆっくりとびはねるよ!……ゆっ!?」 まりさが飛び跳ねようとしたとき、穴とまりさの頭で何かが光りました。 まりさは飛ぶのを止め穴をゆっくりと観察します。 するとまりさの後ろからがさがさと音がしました。 「ま、まりさああああああああ!」 「あ、ありすだあああああああああああ!」 まりさの後ろから現れたのはお兄さんに飼われている番ゆっくりありすです。 といっても虐待によってありすを逃げないように庭につなぎとめているだけですが。 それでもお兄さんの家にやってくる何も知らないゆっくりをいろんな意味で食べて、ありすは元気でした。 まりさは転げまわるようにして逃げますが壁を背にして逃げ場を失ってしまいます。 「まりさあああああああああ!もうにげないわよおおおおおお!」 「ありす、あいしてるんだぜ!」 「ゆっ!?い、いきなりなにいいだすのよ……」 「ありすはとってもかわいいんだぜ!」 「あ、あたりまいじゃない!……まったく、いきなりなにいいだしたのかとおもえば……」 「ここじゃはずかしいんだぜ……あのあなのなかでいっしょにすっきりしようだぜ!」 「しょうがないわね……はやくきなさいよ!」 まりさから求められることに慣れてないありすは最初の勢いもどこへやら、ただおろおろとしています。 まりさはそんなありすに家の中でゆっくりしようと誘導しました。 ありすは素直にしたがって穴に向かってジャンプしました。 ……けいかくどおり! ありすの後ろでまりさは口を吊り上げます。 そして、 「はやくまりさとすっきりしたいわ!……ゆげぶっ!」 「こ、これはわいやー!!」 まりさの言うとおり、穴にはワイヤーが張り巡らされていました。 まりさはワイヤーの怖さを知っていました。 お兄さんが群れの食料庫の前に仕掛けたことがあったのです。 お兄さんの絶妙な位置取りによってジャンプしないと食料庫に入れなくなっていました。 食べ物を口に運んで移動するゆっくりには食べ物を口に入れたまま高く飛ぶのは難しく、食べ物を外に出してから自分が跳べばいいことに気づくまで何匹ものゆっくりが傷つきました。 今でもワイヤーは残っており、巣に入る外敵を防ぐ役に立っています。 「さすがおにいさんだったひとだよ……ありすがいなければしんでたんだぜ!」 まりさは何事もなかったかのように入れる場所を探します。 ありすが死んでからも必死に探しましたが入れる場所は見つかりませんでした。 まりさは玄関に戻って扉の前でゆっくり考えます。 「ゆうううう、どうしたもんだぜ……」 ゆっくり一匹の力ではこれが限界でした。 まりさは帽子が落ちそうなほど落ち込みます。 そのとき、先ほどと同じように後ろでがさごそと音がしました。 またありすかと思ったまりさは急いで振り向きます。 そこには、先ほど分かれた懐かしい顔がありました。 「およびとあらば!」 「そくさんじょう!むきゅ。」 「わかるよー。せいぎのみかただよー!」 「かいしゃくしにきたちーんぽ!」 「み、みんなああああああああ!」 「「「「「ゆっくりしていってね!」」」」」 まりさはなきながら4匹に向かって飛び跳ねます。 5匹は頬を摺り寄せてスキンシップをしました。 「ど、どおしてきたんだぜ!ここはあぶないんだぜ!」 「まだ、かえってくるまでじかんがあるわ!」 「わかるよー。まりさのかくごをむだにしたくないんだよー!」 「しにばしょをえらぶけんりはあるかもちーんぽ!」 「はいれるばしょはもうみつけたよ!」 れいむは扉の横にある新聞受けをさしました。 そこには男が放置している新聞が雑に刺さっていました。 「あそこからはいれるよ!」 「でも、たかいよ!」 「みんなできょうりょくするよ!」 れいむの掛け声の下、新聞受けの下にゆっくりが集まります。 「むきゅ!ちがたぎるわ!」 「ちーんぽ!はさまれるのもきもちいいーんぽ!」 「わかるよー。おれをふみだいにしたなー!」 「まりさ、いくよ!」 「ほっぷ、すてっぷ、じゃーんぷなんだぜ!」 下に重なった3匹目掛けてまりさを乗せたれいむが跳ねていきます。 勢いをつけ、ちぇんを踏みつけたれいむは新聞受けの高さまで飛び上がります。 「はいぱーぼっ!」 「ゆげぇ!」 れいむによる叩きつけによってまりさは新聞と一緒に叩き込まれました。 叩き込まれたまりさは新聞が衝撃受けとなって軽傷で住みました。 「ゆぐぐぐぐ……さすがげーじわざだぜ!」 あたまをふらふらとゆらしてまりさが起き上がります。 中に入ればこっちの物です。 外からは届かない位置も、中からだと飛び乗れる高さのものがいっぱいありました。 まりさはドアノブを咥えます。 「ゆぐぐぐぐぐぐ……」 まりさは舌で器用に鍵を開け、体を揺らしてドアを開けます。 4匹はできた隙間からするりと入り、まりさが扉を閉めるのを手伝いました。 「ゆっくりしていってね!」 「むきゅ、ここはたにんのおうちよ!」 「わかるよー。ふほうしんにゅうだよー!」 「じゃあ、じゅんびするんだぜ!」 「ちーんぽ!」 まりさたちは家をまず汚すことにしました。 臨場感を出した方が男をすっきりさせれると感じたのです。 しかし、 「ゆゆっ、ここはすでにきたないんだぜ!」 「ほんとだね!どうしようか!」 「むきゅ~、こまったわね。」 「しょうがないんだぜ!」 「わからないよー。どうするのー?」 「このにおいくせになるちーんぽ!」 「そうじだぜ!」 5匹による掃除が始まりました。 と言っても散らかった服を一箇所にまとめ、空のカップ麺をゴミ箱に捨てるぐらいですが。 5匹は雑談をしながら入れる部屋を綺麗にしていきました。 「うわ、ありすだ!」 「ばらばらだわ!」 「わかるよー、じゃっくのせいだよー!」 「きれいなきれあじだちーんぽ!」 「やっとおわったんだぜ!」 5匹によって玄関近くの部屋は綺麗になったように見えました。 「じゃあよごしていこうね!」 「どうしようか?」 「むきゅ!いいかんがえがあるわ!あそこにあるかみをつかうのよ!」 「わからないよー?」 「こうやるのだわ!」 ぱちゅりーは玄関近くに落ちている新聞を口に咥え、一枚だけ抜き出します。 それをぐちゃぐちゃにして投げ捨てました。 「おもしろそうだちーんぽ!」 「まりさも!まりさも!」 4匹もぱちゅりーにならってくしゃくしゃと新聞を丸めていきました。 程なくして玄関前の廊下は丸まった新聞でいっぱいになりまりさ。 「これでだいじょうぶだね!」 「あとはまりさがやるんだぜ!みんなはにげるんだぜ!」 まりさは入ってきたときと同じように扉を開けます。 「まりさ、さいごまでゆっくりしていってね!」 「わすれないわ。まりさ……」 「わかるよー。きっとまたあえるよー!」 「なむあみだぶつ……ぎゃああああああ!」 4匹に押されて扉が押されます。 まりさは扉が閉まるのを確認して鍵を閉めました。 そして玄関の中央に陣取ります。 「あとはおにいさんがもどってくるだけだよ……」 まりさは静かに、頭の中でお兄さんが帰ってきたときのことを思い描いていました。 深夜、どこからか車の音が聞こえます。 それは男が帰ってくる音でした。 車を降りた男はぐったりとした足取りで家の玄関を開けます。 「・・・・・・」 男は玄関の惨状を見て、何も言うことができませんでした。 思わず扉を閉めるのも忘れてしまいます。 玄関にはくしゃくしゃに丸まった新聞が一面に広がっています。 その中に黒い帽子を被ったゆっくりが一匹。ゆっくりまりさです。 「ゆぅ~ん。ゆぅ~ん。」 寝てました。とても健やかな笑顔です。 男は無表情でまりさをつま先で突きました。 「ゆぐほっ!?ゆ、ゆっくりしていってね!」 「なにしてる……」 まりさは、きょろきょろと辺りを見回します。 そして男を見て何かを思い出したのか、男に向き直りました。 「こ、ここはまりささまのおうちだぜ!ゆっくりでていってね!」 「・・・・・・」 男はまたも無言になりました。 まりさはそんな男を見ておろおろします。 まりさはこういう口調が人をムカつかせることを理解していました。 そして、その後の虐待で男がすっきりできることもです。 なので、虐待しようとせずに立ったままの男は完全に想定外でした。 「ゆ、ここはまりさのおうちだぜ!ゆっくりできないおにいさんはでていくんだぜ!」 「……フハハハハハハハハッハハッハッハハ!」 「ゆゆっ!?」 聞こえなかったのかと思い、もう一度言ったまりさを見て、男は声を上げて笑い出しました。 こんどもまりさには想定外です。 どうしたものかとおろおろしていると、まりさは何かにつかまれる感触を感じました。 「ゆゅ?」 「ハーッハッハッハ!」 それは男の手でした。 男はまりさを持ち上げます。 「おい饅頭、最後に言い残すことはないか?」 「ゆっくりしていってね!」 「ならばしねぃ!」 男はまりさを投げ上げます。 「ゆっ?ゆゆゆ!?」 「うおおおおおおおおお!」 男は浮かび上がったまりさに向かって飛び蹴りを放ちます。 「ゆぐげゅ!?」 「まだまだあああああああ!」 落ちてきたまりさを男は壁に叩きつけました。 「何本目に死ぬかなぁあああああああ!」 「ゆぐ・・・ゆげ・・・」 男が指を突き刺す音と、まりさのうめき声が重なります。 数十本の指の突き刺しによってまりさは穴だらけになってしまいました。 「ひゃっはー!」 扉の前で男の高笑いが続きます。 まりさを屠った余韻に浸っている男は家の外にいた4匹が逃げていくのを逃してしまいました。 森の中にある崖に男の家から逃げ切った4匹が集まりました。 「ここまでくればだいじょうぶだね!」 「むきゅ、あとをつけられてないかしら。」 「わかるよー、おにいさんはうごいてなかったよー!」 「うしろはだいじょうぶかもちーんぽ!」 4匹は息を整えながら周囲を確認します。 頭上に影がかかった気もしましたが、それは空を飛んでいた鳥でした。 人間じゃなかったことに安堵した4匹は死んでしまったまりさのことを思い出します。 「まりさ……おにいさんはとってもゆっくりできそうだったよ……」 「むきゅきゅ、まりさのおかげね……」 「わかるよー、まりさはぎせいになったのだー!」 「かいしゃくわすれてたちーんぽ!」 空には大きな丸い月が出ていました。周りには星も出ています。 その光が4匹を照らします。 4匹が見上げると流れ星が一つ、流れて消えていきました。 「あれはきっとまりさだねー。」 「むきゅ……」 「わかるよー。」 「まりさ……」 「ちーんぽっぽ!」 4匹は亡きまりさを偲び、いつまでもいつまでも空を見上げていました。 犠牲になるゆっくりを書こうとしたが、書いててよくわからなくなった。 今まで書いた作品 ゆっくり水攻め ゆっくりの川流れ 天井のゆっくり ゆっくりまりさの水上生活 ゆっくり訓練 ぶるぶる とりもち 子ゆっくり きめぇまる ゆっくりがんばるよ さらちくび 冬のゆっくり 親れいむのがんばり 子れいむのがんばり しろくろ ちぇんいじめ ほんのちから 「話は聞かせてもらった。」 「「「「げぇ!おにーさん!」」」」 突如男の声が聞こえました。4匹は驚きます。 気づかなかったこともありますが、後ろを振り向いたら茂みから男の顔だけが出ていたのです。 驚かずに入られません。 「にぎゃああああああああああ!」 「ちぇえええええええええええんぽ!」 驚き後ろに飛びのいたちぇんが崖から足を踏み外し、落下しそうになりました。 それをみょんが尻尾を加えることで防ぎます。 ちぇんは助かりましたが、それは男から逃げれないことを指しました。 れいむとぱちゅりーが男からちぇんとみょんを守るように身を乗り出します。 「みょーん!はやくたすけてねえええええええええ!」 「もうすこしちーんぽ!」 「はやくしてね!はやくしてね!」 「もうおそいわああああああああああ!」 ぱちゅりーは今にも中身を吐きそうです。 男は茂みから出した顔を引っ込め立ち上がりました。 茂みから出た男を月の光が照らします。男は紛れもなくさきほどの男でした。 腋にはまりさを持っています。 「ま、まりさ!?」 「むー。むー。」 男はまりさを転がしました。 「「ゆゆっ!!」」 れいむとぱちゅりーは驚いてまりさを受け止めます。 まりさの口にはガムテープが張られていました。 「いたいけどがまんしてね!」 「そぉい!」 「ひぎぃ!」 そうこうしているうちにみょんもちぇんを引き上げることに成功しました。 もう会えないと思っていたまりさとの再開に5匹は喜び合います。 「まりさ、どおしていきてるの!?」 「おにーさんにいじめられてたのに!」 「ゆゆ!あれはまりさじゃなかったんだよ!」 「じゃああれは……」 「人形だ。」 「にんぎょう?} 「そうだ。虐待し続けた俺にはゆっくりそっくりな人形を作ることなど些細なこと。」 「ぐぬぬ、れいむたちをだましたな!」 「だます?だましたのはおまえたちだろうが。」 「ゆぐっ!」 男の怒気に5匹は竦み上がりました。 男は5匹にゆっくりと近づいていきます。 その歩みをまりさが防ごうとします。 「おにいさん、ごめんなざい!まりざがわるがっだでず!」 「どうしてこんなことをしたんだ!」 「おにいさんにゆっぐりじでぼじがっだんでずうううううううううう!」 まりさは最後の勇気を振り絞って男の前で頭を下げました。 顔は涙と涎でぐしょぐしょです。 そんなまりさを男はずっとにらんでいました。 4匹もそんなまりさの後ろから事の成り行きを見守っています。 そのまま、暫く時間が経ちました。 「……」 「ごめんなざいごめんなざいごめんなざいいいいいいいいいい!」 「れいむもわるがっだでずうううううううううううううう!」 「むぎゅううううううううううううううう!」 「わかるよー。ちぇんがわるいんでしょー!」 「ちんぽっぽおおおおおおおおおお!」 今では無言で立ち尽くす男を見てれいむやぱちゅりーたちも地面に顔をつけて謝っていました。 しかしそれでも男は動きません。 「ゆぅ……」 不思議に思ったまりさは男を覗き込みます。 その時です。男はいきなり膝を付きました。 「ゆゆっ、おにいさああああああん!」 「ぐふぅ、おれとしたことが、仕事の疲れで寝てしまっていたようだ……」 「おにいさんしっかりしてね!ゆっくりしていってね!」 「ええい、さわるなぁ!」 男は心配して近づいてきたゆっくりたちを払い飛ばします。 そして気丈にも立ち上がりゆっくりに向かってこう叫びました。 「俺はゆっくりに心配されるぐらいなら死をえらぶ!」 「お、おにいさあああああああああん!」 「むきゅう!と、とめるのよ!」 「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 「わからないよおおおおおおおお!やめてねええええええええ!」 「すとっぷちーんぽ!」 男は崖に向かって進んでいきます。 5匹は慌てて男を止めようと足にしがみつきました。 それによって男の速度は遅くなりましたがそれでも男は止まりませんでした。 「「「「「ゆっぐりいいいいいいいいいいいいい!」」」」」 ゆっくり達の抵抗もむなしく、男は崖端まで到着しました。 「やめてね!やめてね!」 「ゆっぐりできなぐなるよ!」 「むきゅ、かんがえなおしたほうがいいわ!」 「わかるよー、はやまってるよー!」 「せっぷくがいいちーんぽ!」 男は足にしがみつくゆっくりを見回します。 そして崖と反対方向に投げていきました。 「ゆ゙っ!」 「ぐっ!」 「に゙ゃ!」 「むぎゅん!」 「ぢんぼ!」 5匹は地面に叩きつけられます。 痛みをこらえて立ち上がったゆっくりが見たのは、月の光によって照らされた男でした。 「さらばだああああああああ!」 「「「「「お゙に゙い゙ざあああああああああああん!」」」」」 5匹のゆっくりに見守られ、男は崖を落ちていきました…… それからの男の詳細は分かりません。 死体はゆっくり総出で捜されましたが、見つかることはありませんでした。 群れは今もあり、ゆっくりはそこでゆっくりと生きています。 しかし、群れの親達は恐れていました。 いつか虐待お兄さんが戻ってくるのかと。 この群れはこれからも虐待お兄さんを恐れながら生きていくことになるのでした。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1227.html
東方キャラが少し出ますので嫌な方は戻ってください ネタや虐待も少なめです。ご了承ください。 「エージェント諸君 新たな任務だ。」 ゆっくりクライシス 幻想卿に出来たゲームセンターで入荷したシューティングゲームだ。 まだ完成はしていなくロケテスト版らしいが、興味があったので足を運んでいるという訳だ。 ゆっくりクライシスは銃を持ちゆっくりを駆逐するゲームだが、 ゆっくりの悲鳴が妙にリアルなことがゲーマー達に(虐待おにいさんも)反響を呼んでいた。 そのせいか平日の午前中にも関わらず一時間も待たされてしまった・・・ そしてやっと遊べると思ったらゲームの台から 「はやくおかねをいれてね!!!ゆっくりするとれいむおこるよ!!!」」 といった百円を、催促する声が聞こえてきた。 短気な人なら台バンしてしまうかもしれないが、店員に呼び止められると困るので なんとか震える手を抑えることが出来た。 百円を入れると武器の切り替え方法の説明が始まった。 「ばかなおにいさんのためにまりさがあそびかたをおしえてあげるよ!かんしゃしてね!」 右上にはゆっくりを打つとスキップします。と書かれてあった。 バシュウン! 僕は何の躊躇いもなくゆっくりまりさの脳天をぶち抜いた。 「いだぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!おにいざんなにずるのぉおおおおおお!!」 そのまま解説画面は真っ暗になった。 PROLOGUE 紫「霊夢、魔理沙、聞こえる?ゆっくりが人間達に復讐(笑)をしようとしているという情報が入ったわ。 全滅させて!」 WAIT・・・ACTION!! バシュ!バシュ!バシュ! チャッ バシュバシュ! 「どうじでごんなごとずるのおぉぉぉ!」 「れいむのあがじゃんがーーー!!」 「まりざはごんなにがわいいのにどぼじてぇぇぇぇぇ!」 このような悲鳴が百円で聞けるとならば安いものだと僕は、考えていた。 さらには、他のゆっくりを盾にするやつがいたりと現実にありそうな行動を 取るやつもいてなかなか楽しめている。 さてそろそろステージも終わりかなと思ったその時・・・ 「ドスまりさ!れいのへいきをつかうよ!」 「きょかするよ!!」 ゆっくりの兵器等たかがしれていると思ったがその光景は 生理的に受け付けたくない光景だった・・・ それは普通のゆっくりまりさの掛け声で後ろで発情していたゆっくりありすの大群がこちらに 押し寄せてきたのだ!!! 「「「れいむぅぅぅぅぅぅ!!いっしょにあぎゃちゃんづぐろうねええええええ!!!!」」」 おいおい・・・元ネタの人だかられいむとか叫ぶなよ・・・ 心なしかキャラのグラフィックが怒りのオーラを纏っているように見えたが気にしない。 おっと!そんなことよりこの気色の悪い地獄から抜け出さなくては! ラ○シュ大尉「このタイプのゆっくりにはSMGを使え」 BESTWEAPON!!! ドガガガガガガガガガガガ!!!!!! 「なんでありずのあいをうげどめでぐれないのぉぉぉぉ!!!」 「もっどもっどいいだみをぐれぇぇぇぇぇぇ!!!」 「ごんなごどどがいはのずるごどじゃ・・ぐぉええええええ!!」 PROLOGUE クリア! 何故大尉がいるんだ・・・?そんな疑問を持ったがここでロケ版は終わりのようだ。 「かぞくをいじめたおにーさんとはゆっくりできないよ!もうこないでね!」 帰ろうとした矢先にこんなことを言われてイラつかない人はいないだろう 僕は完成版で還付なきまで叩き潰し苦しませて撃ち殺すことを決意しその日を楽しみにした。 あとがき 始めまして。最近いじめスレを見始めたものです。 元ネタはタイムクライシスです。今日久しぶりにやってきて楽しかったので。 突発的に書いてしまいました。大尉はSTAGE1からなのにいますが目をつぶってください 設定とかむちゃくちゃかもしれませんがお許しください。 なにか問題がございましたらスレで指摘してください。 このSSに感想を付ける