約 592,777 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/394.html
「ゆっくり」という生き物なのか食い物なのかよくわからん存在をご存知だろうか? 大抵の生き物は食い物にもなるだろう、とかそういう生易しい問題じゃないんだ。 姿かたちを端的に説明すると人間の頭部だけ独立して動いているような感じだ。しかも、何故か幻想郷の有名人の顔にそっくりだったりする。 こいつらは中身が饅頭なのに何故か喋ったり、飛び跳ねたりとフリーダムに生きているんだ。 そいつらが最近幻想郷で大量発生したことは有名な話で、畑を荒らしたり、人様の家に勝手に上がりこむことから一時は害獣扱いされて、無条件に駆逐の対象にされていたんだが、 こういう気色の悪い生き物を可愛がる虫愛づる姫君よろしくの物好きがいたり、こいつらが意外に美味であることが明らかになったり、ストレス解消に便利だったりといろんな用途が発見されたことで最近では益獣扱いされている。 こいつらの生態については前もって説明しようとすると冗長になるから、必要なときに必要なことだけを話していく事にするとして・・・とりあえず、自己紹介をさせてもらう。 俺は幻想郷で1,2を争うといっても過言ではないゆっくり愛好家だ。名前なんて気にする必要はない。 俺がどのくらいゆっくり好きかというと・・・ちょっと長くなるがのろけ話に付き合うつもりで聞いて行ってくれ。 まず西に虐待で潰されたゆっくり霊夢がいれば死体を回収しに行く。 ちなみにゆっくり霊夢ってのは黒髪と赤いリボンが目立つ博麗神社の巫女さんそっくりのゆっくりのことで、非常に頭数の多い種でもある。 え、虐待をやめさせないのか? そんな事するはずがない。そんな事したらストレス解消って存在意義を失って、また害獣として駆逐されてしまうじゃないか。 だから、ゆっくり愛好家の俺はゆっくりの幸せのために虐待を黙認しているんだよ。まあ、皆ゆっくりが好きだから大抵の場合、ちょっと愛のムチが過ぎただけなんだけどな。 たまに運悪く死にきれなかったゆっくりがいたら可哀そうだからきっちりと楽にしてやることも忘れないぞ? 東に餓えたゆっくり魔理沙がいればさっき回収した肉片を食べさせてあげる。 ゆっくり魔理沙は黒い三角帽子を被ったゆっくりで、数が多い上にふてぶてしくて腹黒くて、人里では一番嫌われている種だったりする。 共食いさせるなんて残酷だ? そんな事はないんだな、これが。こいつらは知能が低いから共食いであることに気付かない。 それに仲間の血となり肉と・・・じゃなかった。餡子となり皮となれるなら死んだゆっくりだって本望ってもんだろ? そういうわけで、ゆっくり愛好家の俺はゆっくりの幸福のためにゆっくりにゆっくりの死体を食べさせるんだ。死体じゃなくて残飯って言ったほうが適切かもしれないけどな。 北に交尾中のゆっくりアリスがいれば引っぺがして俺が代わりに最後まで犯ってあげる。 ゆっくりアリスってのはとにかく年中盛り付いている淫乱ゆっくりで、ゆっくりを増やすためだけにいるような存在だ。ちなみに何故かゆっくり魔理沙を好んで襲う。 何、わけが分からない? そういや言ってなかったっけ?ゆっくりは交尾の後の出産で命を落とすことが多いんだ。でも、産みの苦しみを味わいながら死ぬなんて可哀そうだろう? でも、俺が代わりにイかしてあげれば、すっきり出来るし、何より死ぬこともない。 たまに俺のイチモツで餡子をかき回されるのが気持ちよ過ぎたのか、そのまま逝ってしまう奴もいるけど、快感に包まれて死ねるんなら本望に違いない。 南に生まれたてのゆっくりぱちゅりーがいればすぐさま保護してしかるべき場所に預けてあげる。 自然の中で生まれたものは自然の中で生かすのが一番じゃないか? いやいや、こいつらは饅頭みたいなものだし、食欲をそそる匂いを発するくせに他の動物に対抗する武器を全く持っていないんだ。 つまり野生のままだとひたすらハンティングされる側ってことだ。それはあまりにも可哀そうだろ? 特にこのゆっくりぱちゅりーは体が弱くて、野生だとわずかな運動やストレスで死に至ることもあるから他の種以上にしっかり保護してやらなくちゃならない。 だから、加工所や稗田様のところに預けて保護してもらうのさ。そうすれば野性よりもずっと長く、安全に生きられるだろ? まあ、稗田様のところに預けたゆっくりの様子を見たことはないが、あの方のことだからきっと俺に負けず劣らずの可愛がりっぷりに違いない。 と、これだけ話せば俺がどれだけゆっくりのことが好きか分かってもらえたと思う。 でも、俺ののろけ話は108まであるんだ。つまり、まだまだ始まったばかりだ。 ・・・・・・とは言え、さすがに見ず知らずの相手に108もののろけ話を聞かせるわけにもいかないから、一つだけ取っておきの奴を聞いていってほしい。 のろけ話であると同時に自慢話でもあるんだが、実は最近オリジナルのゆっくり飼育グッズで特許を取ったんだよ。 幻想郷に特許なんて概念があるのか?なんて細かいことは気にしないでくれ。 その特許商品ってのはハムスターボールっていうハムスターを屋内で散歩させるための道具から着想を得たもので、ゆっくりボールって名前のプラスチックの球なんだ。 使い方は簡単、出産間近のゆっくりのそばでこのボールを用意して待機、子ゆっくりが生まれた瞬間にそのボールの中に閉じ込めるんだ。 ちなみにボールのサイズは生まれたてのゆっくりの平均的なサイズに合わせてある。勿論空気穴もストローが通るくらいのを14箇所ほど空けてある。 あ、そうそう・・・ゆっくりの産まれ方には果実みたいに親から生えた茎になるタイプと卵生タイプ、妊娠タイプの三種類があるが、どのタイプで産まれるにしても捕獲できるようになったら出来るだけすぐにボールに入れるのが望ましい。 次に、できるだけ素早く他の家族ゆっくりを原形をとどめない程度に破壊する。 一見可哀そうに見えるが、これもゆっくりのためなんだ。 ボールに閉じ込められたゆっくりが他のゆっくりを見てしまったら、自分だけ何かおかしいことに気付いてしまうだろ? そうなったらアイデンティティが崩壊して心が壊れてしまうかもしれない。そうならないために他の家族ゆっくりを破壊するんだ。 勿論、潰したゆっくりは子ゆっくりに食べさせよう。 こうして子供を無事出産して役目を全うした親ゆっくりは子供の血肉、じゃなくて餡皮となって子ゆっくりとともに生きていくんだ。なんて美しい!! ああ、そうそう・・・最後になったけど、このボールにはどんな効能があるのか説明させてもらうぞ。 こいつには10以上ものゆっくりに幸せを提供するための素敵な効能がついているんだ。 1つ目。子ゆっくりを大きくさせない機能がある。 人間でもそうだけどさ、大人になるってことは社会の荒波にもまれて汚れていくことだと思うんだよ。 でもさ、こんなに可愛いゆっくり達がそんな風に汚れてしまうなんて可哀そうだろ? で、ゆっくりが大人になるためには身体的な成長と、中身つまり餡子の増量が不可欠なはず。 ということは、身体の成長を抑えれば容積も抑えられ、おのずと大人になることが出来なくなるはずじゃないか? このゆっくりボールの当初の目的はこの成長阻害・・・いや、ずっと子供のままゆっくりさせてあげることにあると言っても過言ではない。 勿論、効果は抜群だった。こいつにいれたゆっくりは皆、純真無垢な子供のままだったよ。 2つ目。野生種はしない(と思われる)排泄を促す。 こいつは俺もびっくりしたことなんだが、野生種は食ったものがどうなるのか全く解明されていない。しかし、排泄をしないならどう考えても生涯に食する量と増加する体積が一致しない。 こんな常識的にありえない状態が健康なわけがないと思わないか?でも、ボールに入れたゆっくりは空気穴を使って餡子に似たウンコを排泄する。 つまり、野生種の永遠の悩みである死ぬまで続く便秘か解消されるってわけだ。 え、成長が阻害されたせいで膨張した中身が飛び出しただけじゃないかって? はははははは、そんなわけないじゃないか。ゆっくり愛好家の俺が言うんだから間違いない! 3つ目。ゆっくりが狭い場所に挟まらないようにする。 これは何気に重要なんだ。狭い場所に挟まって皮が剥けて中身があふれ出したとか、狭い場所に落下して皮がずる剥けになったり、挟まって動けなくなったところを外敵に襲われたってのは幼いゆっくりの死亡原因としてはかなりの上位に食い込む。 でも、こいつを装着していればプラスチックが皮を守ってくれるし、そもそも挟まって動けなくなるような場所に嵌り込むようなことがなくなる。 まあ、最初から挟まってるようなものだから当然といえば当然かもしれないけどな。 4つ目。むやみに飛び回らなくなる。 飼っているゆっくりが飛び跳ねて大事なものを壊してしまったなんて話はよく聞くが、こいつの中に入っていれば飛び跳ねるなんてことはまず出来ない。 せいぜい転がって移動することくらいだが、完全に押さえつけられている状態だから自分の意思で自由に転がすことは出来ない。 つまり、自分の意思では飛び跳ねるどころか、転がり回ることすら満足に出来ないってわけさ。 これならゆっくりが勝手に家のものを壊すなんてことはなくなるだろ? 5つ目。他人のものを勝手に食べなくなる。 というか、食べようがなくなるだけなんだけどな。まず動けないわけだし。 ストローサイズの空気穴から与えられた食べ物しか食べられないんだから、他人の畑の作物を荒らすなんてことは当然なくなるよな? すると、畑を荒らされてぶち切れた農家のおっさんに潰されるなんて悲劇は起きなくなる。 6つ目。大きな声で「ゆっくりしていってね!」などと叫ばなくなる。 「ゆっくりしていってね!」というのはゆっくり達が頻繁に口にする言葉なんだが、こいつが朝一番の鶏の鳴き声にも負けないくらいやかましいんだ。 でも、このボールに入った状態であれば全身を完全に押さえつけられているわけだから、当然口だって満足に動かせない。 その上、プラスチックケースで声が大分遮断されるから、外部に漏れるのは「うっうりいえいっええ」とか言うわけの分からん呻き声だけ。 これなら近所迷惑になることもないし、下手に泣き声を上げて仲間を呼び寄せてしまうような事態も回避できる。 それにゆっくり魔理沙の場合、生意気なことを言わなくなるから可愛さ3割増しと良いこと尽くめだ。 7つ目。他人に勝手に殺されなくなる。 野生種がプラスチックケースに入っていることなんてありえないんだから当然だよな? 8つ目。坂から転げ落ちても大丈夫。 ゆっくりってのは鈍くさいから、何かにつけて坂から転げ落ちるんだよ。 現に、このボールに入れたゆっくりも散歩させてやっている時に幾度となく転げ落ちたもんだ。 跳ねるなり、踏ん張るなりすればいいのに。 そんな鈍くさいこいつらだが、プラスチックボールがあれば転がったときに皮が剥けることもないし、硬いものにぶつかったときに中身をぶちまけることもなくなる。 9つ目。捕食者に襲われても安心。 さっきも言ったようにこいつらはとにかく鈍くさいからさ、外敵に襲われても逃げるってことをしないんだよ。 実際、俺がこのボールに入れて飼っていたゆっくりは外敵に襲われそうになっても全く逃げようとしなかった。 跳ねるなり、転がるなり、狭い穴に逃げ込むなりすりゃいいのにな。 でも、このボールの中にいればゆっくりゃやゆフランに襲われた程度なら命を落とさずに済む。 あ、ゆっくりゃとゆフランってのはゆっくりを捕食するゆっくりのことだ。 10つ目。遊び道具として最適。 この中にいる限りゆっくり達は普段以上にゆっくりしているから、少し悪戯をしても文句一つ言わない。 それどころか、大抵のゆっくりは歓喜の涙を流しながら「おえあうっうりえいあいお~」とか「あええ~」とかものすごく楽しそうな声で鳴きまくるくらいだ。 それに、このプラスチックボールはなかなか頑丈でな、大人の力で蹴っても至近距離で壁にぶつかりでもしない限りなかなか壊れない。 おかげで、普段ゆっくりとは出来ないようなサッカーみたいな激しい遊びだって問題なく出来るんだ。凄いだろ? 11つ目。ゆっくりアリスにレイプされない。あるいはしない。 これもゆっくりの命を守る上では必要不可欠な要素だ。何せゆっくりアリスによるレイプはゆっくり魔理沙の死因のTOP3に入るからな。 だけど、このボールの中にいれば前戯がちゃんと出来ないし、種付けだって極めて困難だ。だからアリスに犯し殺されることがなくなるんだよ。 でも、このボールの凄いところはそれだけじゃない。ゆっくりアリスもゆっくり魔理沙とずっと一緒にいられるから大喜びするんだ。 最初に実験したゆっくりアリスはずっと一緒にいられるのがよほど嬉しかったのか、3日間くらいボールに体をこすりつけ続けていたな。 それから「何で子供が生まsqんくせgkうぇdgyrdhんcmbwmrdんcs」と狂喜しながら逝ったよ。 嬉しすぎて死ぬゆっくりなんてあの時初めて見たよ・・・。あの時ほどゆっくりボールを作ってよかったと思った日はないね。 12つ目。機能拡張キットや工夫次第で遊びが更に広がる。 簡単なところだと紐をつけてハンマー投げができるな。プラスチックケースの破損が心配ならガムテープをしっかり巻きつけておけば良い。 他にはボールをムチでたたいて回転させ続ける朝鮮式の独楽として使用することも出来る。 ・・・いや、無限大の応用こそゆっくりボールの肝だから、あまりあれこれ話しすぎると面白みがなくなってしまうな。 これ以外の応用は自分で探してみてくれると嬉しい。 ゆっくり好きの、ゆっくり好きによる、ゆっくり好きのための至高のアイテムゆっくりボールは外界価格で980円。みんな、気が向いたら買ってくれ!! ‐‐‐‐‐‐‐‐あとがき‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ホスト規制が悲しくて、書けもしないSS?を書いてみた。 が、あまりに誤字多かったのでちょいと訂正して再うp。 今後はきちんと推敲しようと思いました。 ゆっくりが可愛くて仕方がない俺にはゆっくり虐待なんて全く理解できないよ・・・! 俺の想像力じゃ、よりベターにゆっくりボールを用いたゆっくりの可愛がり方が思いつかないんだ。 何か面白い遊びはないものか? このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1397.html
※美鈴によるゆっくり虐待。 ※今回は18禁に相当するほどの性的描写は、たぶんありません。 ※例の如く、ある意味では美鈴虐めかも。キャラ性格の俺改変ひどいし。 ※また、メタな表現がところどころございますので、苦手な方はご注意下さい。 ※虐待開始までの前置きが長いです。虐待開始の少し前あたりから、以後の話の内容変え たら、「まったりゆるゆる美鈴の日常」ってタイトルつけて、しかるべき所に投下しても 違和感ないぐらいに。 ※そんなわけで……とりあえず前編のみのため、今回の虐待内容は微温いです。 ※当然のように俺設定満載な感じです。 ※特に、ゆっくりの設定は思い切り俺設定です。イメージと違う場合もございますので、 ご注意ください。 「美鈴と森のゆっくり ~前編~」 沈みつつある太陽が紅い光を投げかけ始めた、ある初夏の日の夕刻── 「美鈴さぁん、交代の時間ですぅ」 紅魔館の門前に、甲高い妖精の声がこだまする。 「あ? もうそんな時間。ご苦労様」 この悪魔の館の門番を務める紅美鈴は、勤務の交代にやって来た妖精メイド達に微笑ん だ。 「はぁい、美鈴さぁんお疲れ様ですぅ!」 赤髪の妖精は美鈴に微笑み返した。 「ミズ紅、オツカレーね!」 金髪の妖精は美鈴と握手を交わした。 「お疲れッス! 紅の姉貴!」 緑髪の妖精は美鈴に深々とお辞儀をした。 「紅殿、お疲れ様であります!」 黒髪の妖精は美鈴へ挙手の礼を捧げた。 「美鈴娘々お疲れアルよ!」 青髪の妖精は美鈴に拱手した。 「みんなもお疲れ様。じゃ、後はお願いね」 建威付けのため枯れ木も山の賑わいで無駄に多く雇われている妖精メイド軍団の中で、 優秀というか勤労精神があるというか、比較的戦闘能力が高く仕事もこなせるメイドたち に勤務を引き継ぎ、美鈴はその場を後にし家路につく。 「ふぅ~、今日も疲れたわー……っと」 大きく伸びをして、首をこきこき左右に傾けながら、美鈴は通用門から門内へと入る。 そのまま奥へ真っ直ぐ進めば紅魔館の本館だが、彼女は本館へは向かわず中庭をずんず ん歩んで行く。 自分が日頃から丹精している木々や花々を横目に見つつ、美鈴は中庭の一隅に設けられ た建造物を目指す。 「狭いながらも、楽しい我が家♪」 中庭の景観に配慮しているのか、外観は瀟洒な佇まいの木造家屋へ美鈴は入って行った。 「ただいまー!」 大声で帰宅の挨拶をする。 外観は瀟洒だが、内装は物置小屋よりは快適に見える程度の、羊頭狗肉と言う表現がふ さわしい自宅──通称・美鈴ハウスに彼女は帰宅した。 この家屋は二階建てプラス地下一階の三層構造で、一階部分は十二畳ほどの空間を衝立 で仕切って部屋としており、床は打ちっ放しの粗製コンクリートであった──要するに、 物置小屋をお義理程度に住居らしくしているだけの小屋である。 「お帰りなさい、美鈴!」 大声で返事を自演する。 傍から見ると非常に悲しく可哀想な光景だが、不遇さでは幻想郷でもトップクラスの美鈴 にとって、この虚しい行為は疎かに出来ない日課であった。 「さぁて、ディナーディナー♪ お夕飯♪ 晩ご飯♪」 こんな劣悪な住環境でも、美鈴はそれなりに楽しい日々をこれまで過ごしてきた。 「雨風しのげるんですよ! お布団で寝られるんですよ! ご飯支給して貰えてるんです よ! 充分じゃないですか!」 七輪と中華鍋、食器や調味料などを外へ運びながら、美鈴は地の文に対して抗議した。 メタな事をする──ちなみに、彼女の言うお布団とは、年季の入った木製簡易寝台と藁 布団である。 「藁布団だっていいじゃないですか! 中身が綿じゃなく藁でも外側は布なんですから!」 美鈴ハウスが陰になって中庭からも本館からも見えない場所に七輪を置き、火をおこし ながら彼女はまたも地の文に食って掛かる。 本当にメタな事をする──これだから中国は……。 「中国じゃありません! 美鈴です! 紅美鈴です! 我的名字紅美鈴! ちゃんと覚え てください!」 「知ってるわよ」 目の前にメイド長が立っていた。 「わわわっ! さ、咲夜さんっ!」 「はい、これ今夜と明朝の食材……ねぇ、美鈴。一人暮らしで独り言が多くなっちゃうの はわかるけど、ほどほどにしてね」 食材の入った籠を手渡しながら、瀟洒なメイドは言った。 不気味だから、キモいからといた理由は、美鈴の妙なところで繊細なハートに配慮して 言わず。 「は、はい! わ、わかりました! あ、ご飯ありがとうございます」 「私はただ運んでるだけよ。感謝はお嬢様にしなさい。それじゃ、またね」 消えるように素早く、咲夜は立ち去った。 別に美鈴と長々立ち話をしたくないからではなく、そろそろ主が起床する時間だから急 いでいるだけであって、他意はない。 「さぁて、今夜のご飯は~♪ お肉とお野菜の炒め物♪ みんな大好き♪ 私も大好きホ イコーロー♪」 楽しそうに歌いながら、中華鍋を火にかけ充分に熱してから油を引き、すでにカット済 みの肉をぶち込んで豪快に炒める。 ──肉がどのような動物の肉であるかは、あえて記さないでおく。 「両脚羊♪ 両脚羊♪ ヤンシャオロウのーホイコーロ♪ 肉ニク肉にくヒトの肉♪」 記さなかったのが台無しである。 「私も大好き♪ 妖怪みんな大好き♪ 両脚羊♪ でも巫女肉はハイリスク♪」 手際良く美鈴は調理を進行する。 肉を炒め終えたら、一旦それを鍋から取り出して、次に生姜や長ネギなど香味野菜を炒 め、各種の醤など調味料を入れる。 「油通しは♪ 面倒だから省略~♪ 中が半生でも♪ お野菜美味しい♪」 肉と同じくカットされている野菜をぶち込み、先ほど鍋から取り出した肉を再び入れ、 炒め合わせる。 「もうすぐ完成♪ みんな大好き♪ ルーミアも大好き♪ 私も大好き♪ ヤンシャオロ ーの~、ホーイーコーロー♪」 「呼んだのかー?」 上空から黒い塊が降下してきた。 黄昏よりも昏く、闇よりもなお昏い、夜よりもなお深き漆黒の塊が。 「私のご飯♪ 今日は分けてあげない♪ ごめんねルーミアちゃーん♪ えいっ!」 食器に料理を盛りつけながら、美鈴は弾幕を展開した。 「くれないのかー」 美鈴の放った弾幕に追い立てられ、黒い塊──すなわち暗闇をまとったルーミアは、そ の場から強制的に退場させられた。 「さぁ、出来た! いただきます!」 籠の中から銀絲巻──具無しの中華パンを取り出し、その場に座って食事を始めた。 大陽はその姿をほぼ地平線の下に隠し、宵の明星が西天に輝いていた。 美鈴が食事を終える頃には、もう周辺はすっかり暗くなっていた。 空には金星に遅れて輝き始めた星々が瞬いている。 「さて、ご飯の後には、お風呂♪ お風呂♪」 食休みを終え、食事の後片付けも終えた美鈴は、周辺を軽く箒で掃いて掃除すると、今 度は入浴の準備に取りかかった。 屋外からハウス内に戻った彼女は、入り口から奥への視界を遮る衝立の向こうへと回る。 そこが美鈴専用の浴室であった。 壁際には木製のバスタブが床の上に直置きされていて、洗い場用のスペースには簀の子 が敷かれている。 また、石鹸箱やシャンプーの瓶、手鏡とカミソリなどが置かれている棚や、全身を映せ る大きな姿見なども、そこには配置されていた。 簀の子の上には、輪切りにした丸木そのままなバスチェアーと、これまた木製の手桶が 乗せてある。 壁から突き出し、バスタブの上に延びた水道の蛇口を捻り、水を溜めながら美鈴は着替 えの準備をするため二階へ上がった。 家が木造、バスタブも木製なら、もちろん階段も木で作られている。軍艦のラッタル並 に急角度の階段を、危なげない足取りで美鈴は昇る。 二階は一階よりもやや狭い場所を、衝立や壁などの仕切りを用いず一部屋とすることで、 大きく広い空間を確保していた。 床板が敷かれているため、二階は一階よりも幾ばくかは文化的な室内に見える。 しかし、壁に掛かった青竜刀や丸盾などの武具類が、どちらかと言うと前近代的な蛮風 を感じさせる室内装飾となっているため、やはり非文化的なカテゴリーからは脱しきれて いない。 箪笥から着替え──古びた稽古着と、バスタオルと手ぬぐいを取り出し、美鈴は一階に 戻る。 バスタブには四分の一強ほどの水が溜まっていた。 美鈴は二階から持って来た着替えなどを衝立の上に掛けると、バスタブの傍らにしゃが み込んだ。 彼女はおもむろに片手を水の中に入れる。 「……はーっ、ほーっ、へーっ……むんっ……ホァチャーッ!!」 裂帛の気合いを込めて、充分に練った気を手から水へと解き放つ。 すると、たちまち水は沸騰する湯となった。 「あぁぁぁぁぁッ! アッチャーッ!」 あまりの熱さに、美鈴は叫んだ。 うっかりと文字通り気を緩めたため、沸騰する湯の熱さをダイレクトに感じてしまった のである。 盟神探湯を行わされた武内宿禰は潔白であったため無事だったが、門番の職務によって 国津罪の一つである生膚断を何度も犯している美鈴は、どう考えても潔白ではないと言う か、そもそもこれは盟神探湯ではなく単なる不注意の事故であるため、手に火傷を負った。 出しっぱなしにしている蛇口から迸る流水で、美鈴は赤く腫れた手を冷やした。 「うぅっ……い、痛い……」 美鈴は殴られる、蹴られる、弾にあたる、レーザーで吹き飛ばされる、ナイフで刺され る、魔法の火で焼かれる、などの痛みには慣れているが、熱湯に浸かると言う痛みには慣 れていないため、涙声で呻いた。 気を使いこなせる能力と、元から備わった身体能力のおかげで、妖怪の中でも再生・回 復能力がかなり高い美鈴だが、やっぱり痛いものは痛い。 「気を付けないとなぁ……ふーっ、はーっ……」 冷やして痛みをある程度鎮めてから、美鈴は再び気を練り始めた。 ──火傷治療のために。 気を使う程度の能力というものは、非常に便利である。攻撃、守備、回復、探索、掃除、 洗濯、炊事、移動、修繕、農作業、釣り、色事、賭博、宴会芸など様々な局面で使えるの だから。 そうこうしているうちに、バスタブの水位は8分目ぐらいまで上がっていた。 少量の沸騰水に大量の水が加わったことで、湯温は入浴に適する程度となっている。 「大量の水を温めるより、少量の湯を沸騰させた方が楽なのよ……美鈴ってば、天才ね!」 どこぞの氷精を彷彿とさせる頭の悪そうなセリフを吐き、彼女は自画自賛した。 「さぁて、お風呂♪ お風呂♪ ご入浴♪」 18禁ならば脱衣描写に行を割くべきであろうが、今回は18禁ではないため、美鈴は素早 く衣服を脱ぎ捨て全裸となった。 「んー、ちょっとお肉ついちゃったかな……」 一糸まとわぬ裸体を姿見に映し、腹部を摩りながら、悩める乙女の顔で美鈴は呟いた。 彼女の名誉のために記すが、食後30分も経過していないのだから、微妙に腹部が膨れる のは当たり前である。 「あぁ、またお尻大きくなっちゃったかな……緋想天に追加で登場する時は、萃夢想の時 に穿いていたズボンじゃ、ちょっと入りそうにないわ……」 上体を前に傾け、ぷりんっと突きだしたお尻を姿見に映し、その豊かな臀丘の美しい曲 線を撫で摩り、弾力のある盛り上がった尻肉を揉みながら、美鈴はため息をついた。 強く揉むと、健康的な肌の下にみっしりと肉が詰まったお尻のほっぺたが歪み、臀裂が 大きく開き、その奥にひっそりと息づく部位がちらりと顔を覗かせる。 「……ちょっと、18禁じゃないんでしょ?」 またしても美鈴は地の文に向かって言葉を放った……と言うか、尻描写優先のため流し たが、緋想天とか萃夢想などと極めつけなメタ発言を数行前で行っている。 「そんなこと言われても、萃夢想は過去だから"三日置きの百鬼夜行"って言えるけど、こ れから追加パッチで私が登場する緋想天は未来の出来事になるんだから、他に言いよう無 いじゃない!」 この地の文を書いている者も含めて、おそらく全世界で五〇〇人ぐらいは、美鈴の緋想 天追加出場を望んでいると思うが、メタ表現が多すぎるのは微妙である。 「はっ、ふぁっ……くしゅんっ!」 夏とは言え今は夜である。 なかなか入浴せず、全裸でぐだぐだしていたため、仕事と食事でたっぷりかいた汗が乾 く際に、身体から奪う気化熱で、美鈴は寒気を感じてくしゃみをした。 「うぁ、夏風邪ひいたらバカみたいね……早く入らなきゃ」 ぶるっと身体を震わせて美鈴は呟くと、 「だいたい旗袍の下にズボン穿くなんてナンセンスなんだから、入らないならいつも通り 穿かなくていいわよね!」 と言って、ぺちんと両手で自らのお尻を叩いてから、かけ湯もせずにバスタブへ入った。 「ふーっ……今日もいい湯だった……」 一日の疲れを癒すバスタイムを済ませた美鈴は、全裸のまま屋外に出て、気の力でよく 冷やした牛乳を飲んでいた。 こんな夜中に中庭をうろつく者は居ない、本館からここは遠すぎるから細部までは見え ない、敷地外からの万一の覗きは生け垣や木立が防いでくれる。 誰にも見られないのならば、屋外であっても個室内と同じこと。 全裸で満天の星空を仰ぎ見ると言う、とても心地良い開放感を味わえるこの一時は、美 鈴が好む事柄のベスト10に入っている。 戦闘時には邪魔に感じる時もある巨大なバスト、きゅっとくびれたウエスト、女性のエ ロスを充分に誇示するような大きいのに垂れていない盛り上がったヒップ、健康的な美し さを感じさせる太ももなど、美鈴が持つ外見的魅力の全てが惜しげもなく晒されている。 だが、それを観賞できるのは、空に瞬く星たちだけであった。 「んーっ……あぁー、夜風が気持ちいいわ」 強すぎず弱すぎない風に向かって、美鈴は大きく両手を広げた。 まだ水気を含む長い髪が風になびき、星の光を受けて魅惑的に輝いている。 「んっ……っと、そろそろ準備しないと」 あまり長時間この観る者の存在しない露出を行っていると、何故か下腹部の奥が疼いて きて、ついつい自らの手指を用いて、股間を玩弄したり、乳房や臀部を揉みしだいたり、 乳首を摘んだり、本来は排泄のために存在する消化器官の末端を、入り口から奥まで丹念 に指で擦ったりなどの行為を行い、再び入浴しなければならないような結果となる事がし ばしばあるので、早々に切り上げて美鈴は屋内へ戻った。 美鈴は入浴前に用意しておいた稽古着を身にまとう。 通気性の良い丈夫な麻布で作られたこの服は、手首まである長袖の中華風シャツと、足 首まである長ズボンで構成されている。 普段着ている旗袍の時と同様、この服を着る時も美鈴はパンツを穿かない。その代わり に、激しい動きをする際に邪魔になる巨乳には、しっかりときつくサラシを巻く。 そして同じく邪魔にならないように、頭髪は後頭部でひとまとめにくくり──いわゆる、 お団子ヘアーにした。 汗が目に入るのを防ぐため額にハチマキを締め、これでほぼ出発準備は整った。 ちなみにハチマキは全体を赤く染めた木綿製で、額に当たる部分には、中心に白抜きの 日輪を描いた青地の長方形がプリントされている。 早い話が、日の丸ハチマキならぬ、青天白日満地紅旗ハチマキである。 「やっぱり、これを締めると身が引き締まるわね……昔の気分に戻ったみたいに」 仕事中と比べると、どことなくワイルドと言うか、剣呑な眼光を美鈴は放ち始めた。 「……今日は、道具も使おうかしら」 二階に上がり、壁に掛けた青竜刀を手にして、二丈ほどの長さの荒縄をたすきがけに身 に付け、いくつかの小道具をポケットに入れてから、美鈴は自宅を後にした。 正門や正門脇の通用門は使わず、庭の外れのとある地点に隠された、一般の妖精メイド は知らない抜け穴を通り、美鈴は紅魔館の外へと出かけて行った。 「さぁ! 狩りの時間よ!」 近郊に広がる森へと向かって、美鈴は飛んだ。 「んっと……このあたりは、どうかな……?」 魔法の森のように異常な環境ではない、ごく普通の森の中を美鈴は歩いていた。 「この時間じゃ寝てるだろうから、偶然出会う可能性は低いし……面倒だから気を使って 探しちゃおうかしら」 そう決めると立ち止まり、念のため周辺を見渡してみた。 「……朽ち倒れた大木かぁ、あれが巣作りしそうな手頃なポイントだし……ちょっと、見 てみよう……」 朽木に近寄ると、その幹に横向きの大穴が空いているのがわかった。 「これは、大当たりみたいね……ふふふっ、いたいた!」 彼女は中を覗き込み、目当てのものを見つけた。 その目当てのものとは、無論ゆっくりのことである。 最早、長々と詳しい説明を要さないであろう、この珍妙な生命体を美鈴は探し求めてい たのであった。 「全部で八匹か……んっと、大きなまりさが一匹と小さなまりさが二匹に、大きなれいむ が一匹と小さいのが二匹……って、あら残りの二匹は大きなありすとゆっちゅりーだわ!」 穴の中を覗き込み、獲物の内容と数を確認した。 大きなまりさ、れいむ、ありす、ゆっちゅりーは全て直径40センチクラスの大物である。 小さなれいむとまりさは、それぞれ大きいのの子供であろう、こちらは直径10センチぐ らいで、やや手のひらに余る程度のサイズであった。 ぐっすりと無防備に眠っているゆっくりたちを起こさないように注意深く、巣の内部と、 この周辺の地勢を美鈴は確認する。 朽ちた倒木を掘り削って作ったと思われる巣は、かなりの広さであった。 仮に美鈴が潜り込んで横たわったとしても、まだまだ充分なスペースがあるぐらいに広 い。 大物のゆっくり四匹と子ゆっくり四匹の計八匹が、ゆっくり生活するのには、全く不自 由のない空間であろう。 「見たところ巣に他の出入り口は無しか……さて、どんな修行メニューにしようかしらね ……ふふふ」 しばらくその場で腕を組んで考えて、作戦を頭の中でまとめた美鈴は、ゆっくりせず迅 速に準備を開始する。 「ゆっくりした結果が、時間切れだったら無駄骨だからね」 その場を離れ、森の奥へと再び歩き出した。 自分たちが、どうやっても勝てないほど強大な存在に目を付けられたとも知らず、ゆっ くりたちはのんびりと夢の世界を旅していた。 「ゆ~、まりさぁ……れいむのこども、まりさのこどもがいじめてるよ! ゆっくりしな いで、はやくやめさせてね!」 この大きなれいむ──母れいむは、これから自分に降りかかる悲惨な運命を知らない。 「ゆゅゅ~っ……ゆーっ、おかぁさぁん、ちょうちょさんだよ~! おいしそーう!」 「ゆぐっ、ぐじゅっ……やめて、まりさぁ、それれいむのたからものだよ~……ぶじゅっ」 この双子のれいむは、もう蝶を見ることも、宝物を眺める事も出来なくなる運命を知ら ない。 「ゆごぉ~っ! ゆがぁ~っ! んーっ……まりさはわるくないぜ! わるいのはれいむ だぜ! だから、ゆっくりみのがしてほしいんだぜ!」 この母まりさは、好き放題自分勝手に生きてきたツケを払わされる事になるとは、夢に も思っていなかった。 「ゆへっへっへっ! どんくされいむー! ここまでおーいでー! ぶぴゅるるぅっ……」 「ゆ~っ……おかぁさん! ありすがまりさのことへんなめでみてるよ……こわいよー、 あのありすはやくおいだしてよ~」 母に良く似た肥溜めみたいな性格の、この双子のまりさには、その腐った性根に相応し い末路が待っている。 「ゆっぐ……ひぐっ……ごべんばざい゛! もう゛、やべでよ゛お゛ぉぉぉぉ~!」 「むきゅー、むきゅっ……やめてよぉ、まりさ……い゛や゛! お、お゛がざなびでぇぇ ぇ……むきゅ……」 夢の中でもあまり恵まれてない、このありすとゆっちゅりーがどうなるのかは、美鈴の 胸三寸である。 ──ここに居る八匹のゆっくりたちには、全員もう今後はお日様の光が見れなくなる運 命が待っている。 「殺しましょう♪ 殺しましょう♪ 老若男女の区別無く♪ 許容もなく慈悲もなく♪」 スキップして歌いながら、美鈴が戻ってきた。 これから行う行為への期待で非常に楽しげな面持ちだが、歌っている歌は物凄く物騒で ある。 「う゛~! うー、うー! かわいいれみぃをどごへづれでぐのぉ~?」 その美鈴の後ろを、ゆっくりれみりゃがぷよぷよと不器用に飛びながら尾いて来る。 周知の通りれみりゃは夜行性の捕食種で、非常に希少な種だと言われているが、様々な 事象が偶然この種にとってプラスに作用し、紅魔館近郊には野生の個体が多く生息してお り、夜の森の中でのエンカウント率は意外と高い。 このれみりゃは、森の中の開けたところで「うっうーうあうあ♪」と踊っていたのを、 たまたま見かけた美鈴が言葉巧みに連れてきたのである。 「もうすぐですよ。がんばってくれたら、ゆっくりできる快適なおうちで、楽しく遊ぶ退 屈しない毎日と、おいしいご飯を約束しますからね」 「う~♪ おうちー! れみぃのおうちー! ごはんー! う゛~、がんばるどぉ~!」 快適な住居、退屈しない日々、美味な食事──決して、詳しく具体的に「何がどうだか ら」とは言わず、良い印象を感じさせる修飾語だけで釣るのは、かなり初歩的で低次元な 騙しのテクニックなのだが、せいぜい人間で言うなら四歳児程度の知能しかないれみりゃ に対しては、抜群の効果である。 続く
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2024.html
ゆっくり転生(前) 時代は現代の日本で数年前にゆっくりが発生したという設定です。 初投稿にて至らない点も多いかと思いますがどうかご容赦ください。 ---------------------- ある日俺はネットで面白いサイトを見つけた。 そのサイトによるともうすぐゆっくり達の異常発生により世界が滅ぶらしい。 滅亡後の世界で生き残るためにはゆっくり達と契約し使役するしかない、と。 そしてそのサイトではゆっくりと対話し仲ゆっくり(仲間のゆっくり版らしい?) にするための”ゆっくり召喚プログラム”がアップロードされていた。 トンデモな話だが最近やったゲームに似てて面白そうなので試すことにした。 それからしばらくして俺は学校の裏山に到着した。 ゆっくり達は基本的に街中には下りてこないので山の中のほうが見つけやすい (当初街中にも出没していたが殺されまくって人前に出なくなった) 裏山に来てから10分くらい経った頃、2匹のゆっくりを発見した。れいむ種とまりさ種1匹づつだ。 俺は早速ゆっくり召喚プログラムの『翻訳』機能で会話して見ることにした。 一般的に人の話を聞かないと言われるゆっくり達だが 実は同じ台詞でも微妙な発音の強弱により同じ発言でも意味が異なってくるらしい。 そのため一見会話が通じているようで通じていないためゆっくりは話を聞かないと思われているのだそうだ。 「「ゆっくりしていってね!」」 ゆっくり達がお決まりの台詞を喋る。一見ただの挨拶だが召喚プログラムは適切に翻訳をしてくれた。 (以下『』内は翻訳した内容) 『その姿…キサマ人間か?』 『何をしに来たのか知らないけど私たちは争う気は無いわ』 なんと、”ゆっくりしていってね!”の一言にこんな意味が含まれていたとは! 俺は感動で踊りたくなる気持ちをこらえこいつらを仲ゆっくりにするべく交渉して見ることにした。 「俺もお前たちに危害を加えるつもりは無い、ただ仲ゆっくりになって欲しいだけなんだ」 俺の言葉をプログラムが翻訳する 『ゆっくりしていこうね!』 …今の台詞をどう翻訳したらこうなるのか。本当にこれで通じるのか? 二人はひそひそと話し合っていたようだがやがて俺に答える 「おにーさんかわいいれいむ達にたべものよこしてね!」 『ワシらに協力して欲しいのなら貢物をよこせ!まずは食べ物じゃ!』 …この辺は翻訳する必要ない気がするな。だが見返りを求めてくるのは想定の内。 交渉用にもってきたお菓子をゆっくりたちに渡す。 「むしゃむしゃ…うめ!これめっちゃうめ!」 『これはなかなかいけるのう…だがこれだけでは足りん!もっとよこせ!』 俺はゆっくり達の望むままに食べ物を与え続けた。だがゆっくり達は欲深く際限なく食べ物を要求する。 やがて2匹は俺の持ってきたすべてのお菓子を平らげてしまった。 …このお菓子で10匹くらいは仲ゆっくりにする予定だったのに。 「おにーさん早く新しい食べ物もってきてね!」 『もう食べるものは無いのか?はやく新しい食べ物をもってこい!』 これだけ大量のお菓子を食べておきながらさらに食べ物を要求するゆっくり達。まさかこいつらDARK SIDEなんじゃ… 餌による交渉は無理と判断し武力によって仲間に引き入れることにする。 俺は懐からエアガンを取り出しゆっくりに銃口を向ける。 「ゆゆ?おにーさんなにしてるの?」 『なんじゃ?話がしたいのなら銃をおろすのが礼儀じゃぞ?』 俺は無言でゆっくり達の足元に銃をなんどもぶっぱなす。 「あびゃびゃびゃびゃびゃ!やめてね!痛いののやめてね!」 『ワオーン!ヤメテクレヤメテクレ!』 「ごべん゛な゛ざい゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!ま゛り゛ざだぢがわ゛る゛がっ゛だでずぅ゛ぅ゛ぅ゛!」 『貴様に従う…だから現世から消さないでくれ…!』 どうやらゆっくり達を仲ゆっくりにするためには友好的に接するより威圧的に接したほうが良いらしい やはり自分より低LVの奴を仲間にするには力でねじ伏せるに限る。 その後もであったゆっくり達に威圧的に接することにより計10匹のゆっくりを仲ゆっくりにすることに成功した。 仲ゆっくりにする時力づくだったためかゆっくりたちは皆傷ついていた。 最初に交渉したゆっくり達は足に当たる部分が擦り切れ焦げていたし、他にも目を潰されたもの(俺に) 髪の毛をむしられたもの(俺に)、全身打撲で息をするのがやっとのものだ(俺が殴ったから) だが生きてさえすればいい、俺の本当の目的はゆっくりを仲ゆっくりにすることではなかったのだ。 俺は仲ゆっくり達を連れて例のサイトに紹介されていた”永遠の館”へと向かった。 ゆっくり転生(中) ”永遠の館”はテナントビルの3Fにあった。 周りを見渡すと俺と同じゆっくり召喚士が沢山いる。 一見普通の青年やいかにも虐待お兄さん風など風貌は様々だったが 皆奇妙な形のゆっくりを連れていた。頭に角を生やしたもの、皮膚が岩のように硬いも…etc。 俺はこれらのゆっくりがゆっくり合体で作られたものだと気づいた。 「”永遠の館”へようこそ。あなたもゆっくり合体をしにきたのね」 店員が俺に話しかける。てっきりサンタのように髭を蓄えたおじいさんかと思ったが 店員は若くてきれいな女性だった。 「あ、はい…ここに来るのははじめてなんですけどいいですか?」 「もちろんよ、最初に他の人が合体させるのを見るといいわ」 彼女が指差す方を見るとちょうど虐待お兄さん風の男がゆっくり合体を行い始めたところだった。 巨大な二つのビーカーのようなものにゆっくりと別の生き物をそれぞれ入れている。 「やめさない、とかいはのわたしはこんなせまいところはにあわないんだわ!」 お兄さんはゆっくりありすとゴキブリを合体させていた。 てっきりゆっくり同士を合体させるものだと思っていたが違うらしい。一体どんな生き物が誕生するんだろう… 合体装置がビカビカと光り、ゴロゴロと音が鳴る。 「い゛ぎや゛あ゛あ゛あ゛あ゛!あ゛り゛ずの゛か゛ら゛だ゛が゛あ゛あ゛あ゛!」 『ワレハ ヨウチュウ ゴキアリス コンゴトモヨロシク…』 装置が動きを止めた後出てきたのはソフトボール並みの大きさのゴキブリだった。 普通のゴキブリと違うのは大きさだけでなく腹にゆっくりありすの顔がついている。 ぶっちゃけかなりキモい。子供が見たら絶対トラウマになるだろう。 「ごん゛な゛がら゛だは゛い゛や゛あ゛あ゛あ゛!も゛どの゛がら゛だに゛も゛どじでえ゛え゛え゛え゛!」 『強靭ナ体ヲ手ニ入レルコトガデキテアリスウレシイ』 召喚プログラムはありすの言葉を翻訳する。いや絶対そんなこと喋ってないだろ… 「ごん゛な゛どごででい゛っ゛でや゛る゛う゛う゛う゛!」 ゴキアリスの様子を見ていたが大きくなって耐久力が増した分、体が重くなって動きが遅くなっているようである。 虐待お兄さんから逃げようと無様に足を動かすが亀のように歩みが遅く簡単に捕獲されてしまう。 虐待お兄さんは素手でそのゴキをつかむとあっさりと壁に叩きつける。 「い゛ぎゃ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛!い゛だい゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!」 それを見て虐待お兄さんは微笑む 「よし、これでひどめに虐待しても死ななくなったな。これからは今まで以上にしっかりと虐待してあげるよ」 虐待お兄さんはゴキを持ってきた虫かごに入れるとスキップしそうな勢いで帰っていった。 「次は僕の番だね」 虐待お兄さんが帰った後温和そうなお兄さんが現れた。仮にゆっくり愛でお兄さんとしよう。 愛でお兄さんはゆっくりれいむと花を装置に入れ合体させる。 すると花のようにきらびらかなれいむが現れた。 「ゆっ!みてみて!れいむすっごくきれいになったよ!」 「よかったねれいむ」 愛でお兄さんもれいむも嬉しそうにしている。 だがれいむは愛でお兄さんに近づこうとしてあることに気づく 「ゆっ?れいむうごけないよ」 れいむの下腹部は植物のように根をはっており鉢植えのなかから抜け出せないようになっている 「なにこれ!?おにーさん、れいむをたすけてね!」 愛でお兄さんは相変わらずれいむに微笑みながら言った 「心配しなくてもいいよれいむ。ちゃんと毎日僕が餌をあげるからね。動けなくても困ることは無いよ」 い゛や゛あ゛あ゛あ゛!れ゛い゛む゛う゛ごげな゛い゛の゛ばい゛や゛あ゛…フふぇ、ヴェクジョン!」 急にれいむはくしゃみをしだした。どうやらこのれいむ花粉症らしく自分の体からでる花粉でくしゃみが出るらしい。 愛でお兄さんは微笑んだままれいむを透明なケースに入れる。そのケースは防音らしくれいむの泣き声もくしゃみの音も聞こえない。 「きれいだよれいむ」 愛でお兄さんは満足した表情のまま帰っていった。 さて次はいよいよ俺の番だ。ゆっくりと何を合体させるか…俺は仲ゆっくりにしたゆっくりを眺めながら考えた。 ゆっくり転生(後) 俺はふと疑問に思ったことを店員のお姉さんに聞いて見た。 「もしゆっくり同士を合体させたらどうなるんですか?」 「わかりやすくいえばゴ○ンクスみたいになるのよ。うまくいけばお互いの長所を受け継いだゆっくりになるけど 運が悪いとお互いの短所を持ったゆっくりになるわ。だから最近はだれもゆっくり同士を合体させないの」 ”レアゆっくりを作る”という俺の野望はあっさりと打ち砕かれた。しかしお姉さんの口からゴテ○クスという単語が出るとは… 「あ、でも例外的に同じ種類のゆっくりを10匹合体させるとキングゆっくりになるわよ。手軽に強化できる反面 体が大きくなる分食費も10倍になるというデメリットもあるけどね」 今度はド○クエかよ…てっきり○神転生かと思っていたのに鳥○明恐るべし。 その時唐突に今履いている靴下に穴が開いていることに気がついた。よし、これとゆっくりを合体させて見よう。 俺は靴下とゆっくりを合体させて見た。するとゆっくりの顔が印刷された靴下ができあがる。しかも開いていた穴はみごとに塞がっていた。 おそるおそるその靴下を履いて見ると女性の肌のようにすべすべとし見事に俺の肌にフィットする。思ったより履き心地は良いようだ。 「むぎゅ~くさいよ~」 俺は靴下の声を無視してそのまま靴を履いた。顔の部分を足で潰され靴下は喋れなくなる。 今度持っている靴下を全部これに変えてみよう。 「ゆっくりと道具の合体か。なかなかいいアイデアだね」 いつの間にか先ほどの虐待お兄さんが背後にいた。いつのまに…!というかさっき帰ったんじゃなかったのか? 「試しにこれとゆっくりを合体させて見るよ」 虐待お兄さんはどこからか日本刀を出した。明らかに銃刀法に触れる長さだ。 本日何度目か知らないが合体装置はゴロゴロと音を鳴らしながらゆっくりと刀を合成している。 その時俺はまたあることを思いついた。 「こういうのはどうでしょうか?」 俺は合体装置の中でどろどろと溶け始めているゆっくりをライターで燃やして見た。 「ゆっ?なんだか熱いよ!ゆっくりはやくやめてね!」 合体装置は刀と燃えたままのゆっくりを合体させた。 「ほほうこれは面白いですね」 出来上がったのは刀身が燃え盛っている刀だった。どうやら燃えているゆっくりと刀を合成させることにより火属性の武器を作ることに成功したらしい。 「あ゛づい゛い゛い゛い゛!ばや゛ぐびを゛げじでえ゛え゛え゛え゛!」 よく見ると柄の部分がゆっくりの顔になっていた。刀身が燃えているためゆっくりは常に炎にさらされていることになる。 だがゆっくりは県の一部となっているため逃げることも焼け死ぬこともできず永遠に炎に焼かれ続けるのだ。 「これはいい武器ができた」 虐待お兄さんはクックと笑いながら今度こそ帰っていった。 虐待お兄さんの登場で気がそがれたが最後にキングゆっくりを作ることにした。 キングゆっくり作成にはゆっくり10匹が必要らしいが俺が持っているのは種族ばらばらのゆっくり9匹。 まあ何とかなるだろう。ゆっくりを合体装置に入れて…スイッチON! 「バモアgvbヲkガpァウェア、バp!!!」 突然合体装置が振動し煙を吐いたかと思うと中からどろどろにとけたゆっくりがでてきた。 スライムのようにぐちょぐちょでヘドロのようなにおいがするがなんとか生きているようだ。 「ごめんなさい、合体事故が起きちゃったみたい…」 まだ合体装置は不完全のようで低確率で失敗が起こるらしい。 俺はとりあえず失敗ゆっくりを連れてビルを出たがあまりの臭さに途中でドブ川に捨てていった。 失敗ゆっくりはゆっくりと川を流れていってやがて見えなくなった。 -終わり- このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/63.html
ここは職人がSSを書くため、パーツごとに分解した設定を置いています。 レゴブロックのように色々組み合わせて楽しいSSを作ってください。 ここにある設定を避けることで斬新な物語を作ることもできます 読者の方も見ていただけると参考になると思います。ついでに編集者が喜びます。 ※組み合わせによっては深刻な矛盾が生まれる場合があるので注意してください。 ここは過去の設定をまとめているだけです。ここの設定に従う必要はまったくありません 記載ルール 設定は出来るだけ具体的、かつパーツごとに分割して組み替えが効くようにしてください。出来れば反対の設定パーツも追加しましょう。 基本の文体 基本となる設定その設定から更に一歩踏み込んだ設定 ゆっくりの中身 ゆっくりの食べ物 肉食のゆっくりの食べ物と人間の関係 ゆっくりの身体的特徴 ゆっくりの大きさ ゆっくりの身体能力 ゆっくりの繁殖方法 ゆっくりのグループ構成・社会 ゆっくりの暮らし方 ゆっくりの住みか 冬の過ごし方 ゆっくりの知能や思考、行動パターン 個別の性格や特徴の設定 現在確認されているゆっくりの種類 ゆっくりの飼い方 舞台設定 ゆっくりの中身 ゆっくりの中身は基本的につぶあん、れみりゃとフランは肉まん姉妹。こしあんのゆっくりは希少、自然には存在しないとも考えられる。 食べ物によって餡を変化させることが可能。(野菜を食べさせ続けて抹茶餡など) れいむ・まりさは小豆餡、ありすはカスタード、ぱちゅりは生クリーム、ゆかりんは納豆またはナチュラルチーズなど、種によって様々。 恐怖や絶望、苦痛を与えたゆっくりはより甘く美味しくなるといわれている。人の愛情を存分に受け、苦しみを知らないゆっくりは不味い。 屠殺の直前まで最上の環境でゆっくりとさせると味に深みが出るといわれている。 赤子のゆっくりは非常に美味で、高値で取引される。逆に成熟したゆっくりはパサパサとして不味い。成熟したゆっくりの中心部の餡は特別に美味。 ゆっくりの食べ物 お菓子や甘いものを食べる。お菓子や甘いものしか食べないので野生では生きていけない。 草や花、ちょうちょ、お菓子などメルヘンっぽい物を食べる。 昆虫や肉など何でも食べる雑食。飢えに迫られれば肉親も平気で喰う。 共食いはタブー、強制的に食べさせても吐き出してしまう。ゆっくりは自分たちの中身を知らないため、何らかの偶然が働かない限り共食いという発想に至らない。 虫や小さな鳥を好む肉食、その愛らしい姿と共に農家に大層愛されている。 にとりなどの水中型ゆっくりは魚を捕って食べる。 ゆっくり幽々子・レティ・れみりゃ・フランは他のゆっくりを食べる。 光合成で栄養を得ている。 かまって貰うことが栄養源、他のゆっくりや人間と一緒にゆっくりすると元気になる。 噛む力の弱い赤ちゃんは親に咀嚼して貰った物を食べる。 植物性出産の赤ちゃんの最初の食べ物は、自分が実っていた茎。茎をそのままかじって食べる。 茎の中身(母体から赤ちゃんに送られていた栄養)を吸い取る。 植物性出産の赤ちゃんの最初の食べ物は、自分を覆っていた保護膜。ソフトシェル型(ゼリー等)の場合、産まれる前に保護膜をちゅるんと飲むように、膜の一部または全て食べる。膜を食べるのは覚醒後、または覚醒前(反射と同じ類)、落果前、落果後、これらの組み合わせで複数のパターンがある。 ハードシェル型の場合、産まれる前に自身が膜から出れる程度をかじって落果。落果後に膜の全てまたは一部を引き続き食べるか、落果後は食べない。 膜を食べるのは覚醒後、または覚醒前(反射と同じ類)、落果前、落果後、これらの組み合わせで複数のパターンがある。 肉食のゆっくりの食べ物と人間の関係 ゆっくりを狩る捕食種の矛先は人間にも向けられる。 ゆっくりを狩る捕食種の矛先は人間には向けられない。ゆっくり除けや狩りのために捕食種が飼われることがある。 ゆっくりを狩る捕食種の内、ゆゆこやれてぃなど大型種は人間を襲う。 ゆっくりの身体的特徴 下膨れた顔が特徴的。鼻と耳は見当たらないが嗅覚・聴覚は正常に働いている。体内に嗅覚器・聴覚器にあたる部分がある。 長時間水に入ると水を吸ってぶよぶよに膨張して膨らむ。水に浸かりすぎると皮が溶け、餡子が流れ出して死ぬ。 なぜか溺死しない。魚についばまれたり皮が自然にちぎれることで死に至る。 ゆっくりまりさは水上に浮かべた自分の帽子に乗り、水を渡る事が出来る。 ゆっくりにとりは自由に水中を泳ぎ回って魚を食べることが出来る。 ぴょんぴょん飛び跳ねて移動する。 ずりずりと体を地面に付けたまますり足(?)で移動する。足にあたる底面を傷つける、もしくは焼いて弾力性を奪う事で移動が出来なくなる。 弾力があって、手で押すと水風船のようにぽんぽんと跳ね返る。 もちもちしていて餡の重みがある。10メートル以上の高さから落ちるとべちゃっと潰れる。 皮はそれほど強くなく、ハンマーなどで何度か殴打すると破れてしまう。 皮はものすごく弾力があり、よく伸び、刃物を使っても破るのに苦労する、特殊な技術が必要。 生まれつき帽子やリボンなどの特徴的な飾りをつけている。飾りは布製、なぜ生まれた時から付いているのかはなぞ。飾りはゆっくり同士の個体識別に必要で、飾りを失ったゆっくりは群れから追い出される。死んだゆっくりの飾りをつけたゆっくりは他のゆっくりに執拗に攻撃される。死んだゆっくりの飾りをつけたゆっくり同士は攻撃することはない。 死んだゆっくりの飾りはゆっくりに対する毒性を持つ。 ゆっくりの飾りを奪った者は一生ゆっくりに付きまとわれる。 飾りは皮が変化したもの、取り外すことは出来ない。(取り外す=皮の大部分がなくなる) 飾りは体の成長と共に大きくなるので、取り外した状態で成長させると体は大きいが飾りは小さいままとなる。 治療には、オレンジジュースをかける・水で溶いた小麦粉を患部に塗る・失った餡の代わりの餡を詰めるなどの手段が有効。別のゆっくりの餡を詰めると、その餡のゆっくりの記憶や特徴などが混ざる。中身を白餡に入れ替えると清く正しい人格になる。 餓死直前まで痩せ細ると、皮がしぼみ中の餡が透けて見え、泥団子のような姿になる。 歯は飴細工製or砂糖菓子製。あごの骨が無く柔らかい饅頭なので、噛む力は強くない。 髪はセルロースで食べる事が出来る。 ゆっくりの大きさ 赤ちゃんがタバコの箱より小さく、普通でバレーボール、母親でサッカーボール程度。 赤ちゃんがバレーボール程度で、普通で50cm程度、母親は1mを越えることも。 妊娠中の個体は子供の分だけ肥大化する。 栄養状態や突然変異によって際限なく大きくなることもある。生命活動に最低限な栄養しか与えなければ大きくならない。 ゆっくりの身体能力 人がゆっくり歩くよりまだ遅い、どうやって野生を生き抜いているか不明。 人間の子供と同じくらい、天敵から隠れつつひっそりと暮らしている。 壁を転がることで7階と同じ高さから降りる、木に登る、野生を生きるに十分な能力。餡子の重さを利用した樹上からの奇襲で首の骨を折られる事があるため猟師はとても慎重。 場合によっては普通の人間を撃退する。 内部のあんこが3割以下になると死ぬ。妊娠中などで肥大化した場合はその限りではない。 あんこを吐き出すのは死の兆候。 怒るとほほに息をため、風船のように球状にふくらんで威嚇する。自分の口で「ぷくぅぅ!」と擬音を喋りながら膨らむ。頬を押して空気を吐き出させると「ぷひゅるるるる」と擬音を喋る。 ゆっくりの繁殖方法 基本的に雌雄同体。性交時にはパートナーを襲う“タチ”と襲われる“ネコ”に分かれる。タチとネコのどちらが仔を成すか、どちらの種の仔になるかは様々なパターンがある。 タチネコの仔を成す側と生まれる仔のパターンは決まっている。 振動により性欲が喚起される。 体表に粘液を分泌させてお互いの体をこすり絡めあう。(ショゴス?) 両頬等、顔正面を重点的にマッサージする事で発情する。この場合、振動を加えても嘔吐するだけである。 密着状態からタチが激しく震えネコに体をぶつける。 あごの辺りにぺにぺにとまむまむがあり、タチのぺにぺにをネコのまむまむに挿入する。まむまむの皮を裏返して体外に露出する事でぺにぺにになる。 受精が完了すると悲鳴を上げて朽ち果てた後茎が生え、それに3~4匹が実る。 茎の中身は母体の中身が茎で濾過された砂糖水。 15匹程度が実る。 ゆっくりお母さんをアリスが立て続けに犯して十数本の茎と50匹のゆっくり霊夢を実らせた。朽ち果てた母体の残りは、一部の昆虫のように子供たちの栄養となる。 母体が死ぬと茎に結実している子供たちも死ぬ。 性交をした両方が朽ち果て、お互い自分と同じ身をつける。雌雄同体なのでタチネコの区別は無い。 性交後、数時間や1、2日で生まれる。(早熟、クイック型) 性交後、1~2週間で生まれる。(晩成、熟成型) お互いに熟成したゆっくり同士の性交はゆっくり和やかな物でどちらも朽ちない。受精が完了すると「すっきりー!」という声を上げる。 ゆっくりお母さんから茎が生えて子供が実り、愛に包まれて成長する。 熟成が足りないゆっくりがレイプされると朽ち果ててしまう上、泥団子のような未熟児しか実らない。(オレンジジュース等の栄養を摂取させ続ける事で、朽ち果てずに出産が可能 レイプ等、愛の無い性交によって受胎した場合、親が朽ち果てて無くても子供は未熟児しか実らない。それ以前に茎が生えても直ぐに枯れる。 胎生。完全に熟成した場合は体内に妊娠して口の下の穴から吐き出すように出産する。野生では妊娠可能なほどの熟成に至ることが出来るゆっくりは珍しい。 卵生。片方が小さな卵を大量に吐き出し、もう片方が粘液を吐き出し受精させる。受精後、粘液(精液)が受精膜と共に殻の役割を果たす。 受精後も殻は無く、膜しかない。鋭利なもので突付けば中身(卵黄+卵白?)が出てくる。 卵生。通常通りの性交後、胎生と同様に体内に殻を持つ卵を宿す。一定期間後卵を口の下にある穴から産卵する。壁などにくっつく粘着性の有る卵を産卵する。 壁などにくっつかない、粘着性の無い卵を産卵する。母体は数個の卵を産卵する。親は死なない。 母体は多数の卵を産卵する。親は死ぬ。親等による保温が必要。 ある一定温度が保てれば親が居なくても出生する。 分裂する。母体となるゆっくりが均等に分裂し母体が事実上消滅する等分裂と、母体が半分位、残りを子供とし、その残りを等分裂して生まれる不等分裂がある。 ウイルス型。母体のゆっくりの中で子供が形成され、ある程度成熟すると母体を突き破って出生する。母体はそれに伴い皮と僅かな餡になり、死ぬ。子供は母体を食べるか食べないかは出生時の状況による。 どこからともなくやってくる、何処から来るのか誰も知らないし繁殖方法も分からない。 ゆっくりのグループ構成・社会 それぞれ同じ顔をした英雄の家に一匹づつ+数匹程度しか居ない。 ゆっくりの数は少なくれいむ・まりさが50匹程度、それ以外は1~2匹づつしか居ない。 害になるくらい沢山居る、最も多い種類は数千匹に到達する。彼岸では大量に生まれ大量に死ぬゆっくりの処理に死神や閻魔が頭を悩ませている。ゆっくりは一見生物のようだが、全ての生物が持つはずの魂が無い。 種類の違う友達と3~4匹の小さなグループを作る。 お母さんと赤ちゃんで構成された家族を持つ。 ゆっくり魔理沙をリーダーとした群れになって畑を荒らす。 仲間の死体を踏み越えて柵を越えるファンタズムトゥルーパーズ。 ゆっくり同士でのコミュニティを持ち、種類の違う仲間同士で協力している。 ゆっくりは妖精の一種なので、普段は妖精と一緒に暮らしている。 ゆっくりの暮らし方 普通に可愛がられている、咲夜さんがれみりゃを溺愛している。 加工場で生産されるゆっくりは幻想郷の甘味の中心となっている。繁殖力や雑食性を生かし、生きたままストレス解消器具やゴミ箱などにも加工される。 皮の高質化等の技術によって、家具や雑貨にも加工される。 加工場などは存在せず、ゆっくりは食べ物とは考えられていない。 人畜無害な草食動物、森の奥でひっそりゆっくり暮らしている。貴重な珍味と見なされて捕獲される。 子供や妖精の遊び道具。 その旺盛な繁殖力と食欲のせいで駆除される。 街にやってきて畑や家屋を荒らし回る害獣。 ゆっくりの住みか 朽ち木のうろ等を一時的な雨よけとして利用することはあっても特定の巣を持たない。 数人の種類の違う仲間といっしょに、ゆっくり出来る場所を求めて一緒に移動している。 自分で掘った穴や、岩盤の横穴に親子で一緒に住んでいる。 博霊神社、霧雨魔法店、紅魔館など同じ顔の英雄が住んでいるところに同居している。 木の上にロープを渡してハンモックにする、草の家を造るなど樹上で暮らしている。 冬の過ごし方 冬が近づくとゆっくり達は冬ごもりの準備を始める。冬を知る野生のゆっくりは秋の終りに冬ごもりのため、巣に枯葉や木の枝や小石などの資材や食料を集め始め、巣を持たない場合は他の家族の巣に居候させてもらう。逆に冬を知らないゆっくりのほとんどは冬ごもりの準備をせずに死んでしまう。ゆっくり的な考え方のため、冬ごもりの準備が遅すぎて餓死や凍死の憂き目に会うゆっくりも多い。 知能の高いぱちゅりや冬に強いれてぃか、経験豊富なゆっくりが群れにいる場合は、ほぼ問題なく群れ全員が冬を越せる。 ありすが群れにいた場合は冬にも繁殖行動を起こしてしまうことがままあり、最悪全滅してしまうこともある。 冬ごもりの間も、晴れた日には外に出て追加の資材やえさを探す。 ゆっくりブレインは冬ごもりなど考えないため、野生のゆっくりは冬を越せずに死んでしまう。幸運が重なって冬を越せたゆっくりがいても次の冬には完全に忘れているため、人に教育されたことのあるゆっくりをのぞいて野生のゆっくりに2年以上生きている個体はいない。 冬を越せないため(または冬を越す能力が無い場合)卵を産むことで春の自然孵化を待ち、成体は死に絶える。 体温の低下で強制的に冬眠状態になる。(旺盛な食欲の為、冬眠状態にならないと食料が持たない)冬眠状態の記憶は無い。ゆっくり本人はしっかりと備蓄したから越冬出来たと思い込む。 自分で習性として冬眠にはいるゆっくりがいる。おもに北方の寒い地域に多い。一度満腹になるまで食いだめし、数週間から1ヵ月ほど冬眠し、目覚めた後また食いだめを繰り返す。この方法の場合期間が同じなら消費する食糧の量は普通の冬ごもりに比べて少なくなる。このため冬の長い雪国でも冬を越せる。性質上一度目覚めるとまた食いだめしないと冬眠できないため何らかの要因で短期間に何度も起こされると餌を爆発的な勢いで消費してしまうことに。 性質上晴れようが雪が降ろうが資材やえさの補充に出かけることがない(出かけても雪国では成果が少ない)ので、冬ごもり型に比べて巣は非常に頑丈に封鎖される。そのため、冬眠型と越冬型が一緒に冬を越そうとすると高確率で失敗する。だが冬眠型と越冬型が混在する地域では冬になる前にお互いの冬ごもりの方法を伝え合うことでうまくやりくりしている。 ゆっくりの知能や思考、行動パターン 「ゆっくりしていってね!」という言葉を聞くと、反射的に動きを止め同じ言葉を返す。 素直な子供のようで人を疑うことを知らず、思いやりもある。一人寂しく生きていた老人にゆっくり寄り添って彼の人生の最後を優しく看取る。 仲間の危機になると自分の身を顧みず勇敢に立ち向かう。 きれい好きで家に入る時は泥を落とし、食事はゆっくり舌ですくって汚さず食べる。 ひねくれたガキのようで常に上から目線で身勝手なことばかり言う。ゆっくりしようね!という言葉とは裏腹に騒がしく、餌もものすごい速さで食い散らかす。 人間の家(または他のゆっくりの巣)に勝手に入り込み「自分の家」宣言をして居座る。本当は人間の家と認識している為、痛めつけて問いただすと泣いて謝る。 ゆっくり出来ない(自分の要求が受け入れられない)とすぐ大泣きして逃げる。相手が弱いか小数と見れば暴力に訴える。相手の実力を測るほどの知力が無いため、人間相手でもまずは襲い掛かる。 図々しく、うかつに譲歩したり優しくすると際限なく付け上がる。 下手に賢く良心を持った個体は、同属に道具扱いされたり爪弾きにされる。 人間と同レベルかそれ以上の思考能力を持つ。知恵を持つゆっくりは“長命種”と呼ばれ、常に薄笑いを浮かべ「おおこわいこわい」を口癖とする。長命種の知能も人間に比べればたかが知れている。 永遠亭の実験によって人間以上の知能を持つゆっくりが生み出された。 昨日のことさえ覚えていない動物未満の知力。危機意識が際立って鈍い。少し気持ちよい感覚を味わっただけで、目前の危機を忘れはしゃぎだす。 良いことだけを記憶し、嫌なことや悪いことはすぐに忘れてしまう。一応トラウマだけは残るため、躾にはトラウマを刻み付けてやるのが効果的。 訓練すれば二桁の足し算引き算、九九ぐらいは覚えるが割り算は覚えられない。 大人であればひらがな程度は読める。子供でも人間に訓練されれば読める。生まれたときから成体に近い知能を持つ。(あるいは成長しても知力は殆ど向上しない) ぱちゅりを母体とした赤ちゃんぱちゅりは親の知識を引き継いだ状態で産まれる。 短い妊娠期間を経て生まれた子供は、親の知識を僅かか、全く引き継げない。また、下種な部分(野生生活する上で良い判断事例)ばかり受け継ぐ。当然、下種発現が起こりやすい。更に妊娠期間が短い=親が苦労した期間が短い為、親もいざという時は見捨る。子供をゆっくりする為の、唯の"道具"や、寂しさを紛らわす為の、唯の"手段"と見ている点がある。 長い妊娠期間を経て生まれた子供は、親の知識をある程度引き継げる(胎生には劣る)。下種な部分(野生生活する上で良い判断事例)も受け継ぐが、他の情報に中和され、発現しにくい。更に妊娠期間が長い=親が苦労した期間が長い為、いざという時は親が犠牲になる事がある。 胎生は植物型より引き継げる知識の量が多い。出生時から(モノにもよるが)子供クラスの知能が有る。お腹を痛めてまで産んだ為、いざという時は親が犠牲になる事が多い。 野生のゆっくりに文字という概念はない。 ゆっくり文字というゆっくりのみに通用する文字が存在する。 個別の性格や特徴の設定 魔理沙、友達思いで行動力のあるリーダー、仲間のために自分が犠牲になることも。 魔理沙、ずる賢く自分が助かるためならどんな事でもする汚い性格。 霊夢、純真無垢で人を疑うことを知らない優しい子。 霊夢、群れて調子に乗る上に我が儘ですぐぐずるウザいまんじゅう。 お母さん霊夢、子供達を心の底から愛し、最後まで子供を守る優しいお母さん。 お母さん霊夢、自分が飢えると子供を食ってしまう般若に変身するお母さん。 アリス、とかいはを自称しプライドが高いが、ツンデレで面倒見もいい。 アリス、一考えてることの逆を言う習性があるようだ。 アリス、とかいはとかいはと無駄にプライドが高く、自分を他より特別な存在と思い込んでいる。 アリス、発情すると子供はおろか死体にまで性交を試みる色欲の塊。 パチュリー、病弱だが知識は他のゆっくりより高く、群れのブレーンを勤める。 パチュリー、病弱な振りをし同情を誘おうとする汚い性格。 パチュリー、チラシの類でも本と認識するらしい パチュリー、識字能力は他のゆっくりと大差は無い パチュリー、部屋に文字のある物があると、その部屋を自分のとしょかんと言い張って読みたがる。(体つきに主にみられる特徴) みょん、ちーんぽっ! ちぇん、わかるわかるよー ちぇん、虐待厨は死ね!に始まる罵詈雑言を浴びせかけてくる。 レミリア、うーうーとしか言えないおしゃまなお嬢様。希少種だが紅魔館付近には多く生息する。 レミリア、ぷでぃんぷでぃん煩く、困ると咲夜に助けを求める。自身を紅魔館の主と思い込んでいる。 フラン、残虐非道なハンター、獲物をなぶり殺す事を最大の快楽とする。 レティ、巨大で鈍重なハンター、素早く動く舌で器用に獲物を捕る。頬に獲物を溜める性質も。 幽々子、巨大だが俊敏なハンター、恐るべき速度で移動しながらゆっくりをむさぼり食う。 幽々子、俺の胃袋は、宇宙なんだよ… 幽々子、こぼねー ゆうか、綺麗な花が咲く所によく見られる。 のうかりん、田舎に住んでいる幽香の母親。時々収穫物を幽香に送る。 のうかりん、スレ住民にらっきょうを育てる方法を教えてくれる。 天子、ブロント様。 天子、ドM。 きめぇ丸、強いものには逆らわない、ゆっくり種が大嫌い。 きめぇ丸、突如首を高速で振動させるという奇癖を持っている。 美鈴、何かを守る習性を持つ他のゆっくりを思いやる優しいゆっくり。「じゃおおおん!」と鳴く。 美鈴、ずっと寝てばかりいる癖に報酬は要求する怠け者。 チルノ、お馬鹿だけど優しく花も育てたりするゆっくり。息は冷たく、ゆっくり程度なら凍らせられる。 チルノ、後先考えずに行動するから他の生き物に迷惑をかけるゆっくり。 神奈子、背中にオンバシラという飴を背負い、それを飛ばして攻撃する。 神奈子、しめ縄っぽいのはドーナッツ。うめぇ、めっちゃうめぇ! 諏訪湖、ゆっくりを食う帽子を被り、ゆっくりを食べさせたり自分が食べられたりしている。 現在確認されているゆっくりの種類 通常種 全ゆっくりの約8割が分類される。総じて雑食かつ、ほかのゆっくりより自己中心的かつ知能が低い。ゆっくりれいむ 野生のゆっくりの3~4割がゆっくりれいむで、全ゆっくりの中で一番個体数が多い。他のゆっくりに比べて家族意識が強く、大規模な群れを作ることも多い。家族が危機に逢うと助け出そうとするがすぐにそれを忘れるだけの知能の低さも併せ持ち全ゆっくりの中でも知能は最低クラス。 ゆっくりまりさ ゆっくりれいむ同様個体数が多い(後述する性格のためかれいむより若干個体数が少なくゆっくり魔理沙のみで群れを作ることはあまりない)通常は複数の種類のゆっくりのリーダーを務めることが多いが、一度危機が迫ると「ゆっくりしんでね!!!」と言い残しいとも簡単に仲間を見捨てる狡猾さをもっている。その性格からか野生のゆっくりの中では生存率と知能が高く、そのために群れのリーダーを務めることが多いといわれている。その知能の高さからか一部のゆっくり魔理沙は違う種類のゆっくりを命がけで守ろうとするほどの「ゆっくり思い」になることがある。また生まれもって所持している飾りが大きな帽子なため他のゆっくりより若干雨に強い。たぶん性格の個体差が一番多い。 帽子の代わりに貝殻を被ったまりさつむりは陸上/水中両方で生活が出来、水に強く溶ける事が無い。 ゆっくりアリス 三番目に数が多いといわれるゆっくり。いつもは群れを作りたがらないがひとたび欲情すると周囲すべてのゆっくりと交尾してしまう(交尾したゆっくりから生まれたばかりのゆっくりをも襲い殺してしまうため一匹のアリスがひとつの群れを全滅させたという報告もある)ため、大人のゆっくりにはれみりゃ等の捕食種以上に恐れられている存在である、また魔理沙を好んで遅いぱちゅりやれいむは発情中でも後回しにすることが多い。知能はゆっくりれいむとほぼ同等といわれる。一部に理性で性欲を抑えれるアリスがいるが、それらは非常に頭がよく頼りになるゆっくりとして群れに招かれることがある。 ゆっくりぱちゅり 「むきゅー」という独特の鳴き声を上げる。通常種の中では一番数が少ないため希少種とされる。数の少ない理由に生まれつき喘息(あるいはそれに近い症状)を持ち、他のゆっくりに比べ運動能力が低いためである。そのためか全ゆっくり中最高の知能を持ち、ゆっくりに共通の「すぐに自分の家宣言」、「謝りはするが何が悪いのか理解しない、反省しない」や「相手の力を考えずに攻撃する」といった行動を比較的簡単にやめさせることが出来る。そのため全ゆっくり中一番ペットにしやすい またほかのゆっくりにない特徴として冬以外の季節にも梅雨や食糧不足に備えて食料を備蓄しようとする習性(その知能から考え出した生きる知恵ともいわれる)を持つが、ぱちゅりのみの群れでは病弱さからほとんど備蓄できず、備蓄してもほかのゆっくりに強奪され、複数種からなる混群ではほかのゆっくりがぱちゅりの警告を理解しないことが多く備蓄に成功している野生のゆっくりはほとんどいない。やたらと「ごほん」を欲しがり、手に入れた「ほん」を読むふりをして賢さをアピールする。その際に(手が無いから)唾液で「ほん」を汚して読みにくくする、文明の破壊者的な側面がある。 ゆっくりみょん 「ちーんぽ!!!」と独特の下品な鳴き声を放つゆっくり。通常種の中では二番目の珍しさと最強の戦闘力を持ち、それゆえの過信からか捕食種に立ち向かい返り討ちにあうことが多い。一部農家では畑を荒らすゆっくりへの対抗策としてみょんの養殖、訓練を行おうとしているが数がれいむ、魔理沙の二種にくらべて個体数が少なく、ちぇんに移動力で劣るため成功例はほとんどないが、養殖に成功した農家では毎日畑を襲うゆっくりを撃退するみょんが見られる。 ゆっくりちぇん 全ゆっくり中最小の大きさと最高の素早さ(といっても所詮はゆっくり)をもつゆっくり。「わかるよー!」「わからないよー!」などの発言をするが正確に理解していることはほとんどない。その小ささと素早さから捕食種に捕まることは少ないが他の普通種との争いに負けてそのまま死んでしまうことも多い。 捕食種 主に他のゆっくりを捕食するゆっくり 知能の低いものが多いがその多くは訓練しだいで高い知能を持つようになり、他のゆっくりを駆逐することから農家の間でペットにされることが多い。また、「ゆっくりしていってね!!!」をほとんど言わないのが特徴。ゆっくりれみりゃ 一番個体数の多い捕食種。背中に一対の羽をもち飛行が可能。おもに夜行性で巣のない普通種などを捕食する。「うー!うー!」「れみりあうー!」などの鳴き声を放つ。再生能力が異常に高く、ほとんどの怪我を数日で完治させる。 ゆっくりふらん れみりゃ同様羽をもち、全ゆっくり中最強の戦闘能力を誇り、さらに獲物をいたぶってから食べる習性をもつ残虐なゆっくり。「ゆっくりしね!」を連呼することも特徴の一つ。獲物の数が多い時などに交尾をしなくても四匹に増える(一定時間たつと最初の一匹を残して消えてしまう)習性を持つため対ゆっくり用ゆっくりとして大きな人気を持つが、少し教育を怠ると同種すら攻撃してしまうためペットとして飼っているところはほとんどない。れみりゃ同様再生能力が異常に高い。なお、ゆっくりの中では最強と言われているがその戦闘力は5~6歳の子供と同程度である。 ゆっくりれてぃ 全ゆっくり中最大の大きさを誇る。他のゆっくりが成体でせいぜいサッカーボール大なのに対し成体で雄に1メートルを超す。また、その巨体とそれに見合わない他のゆっくりと同様の移動能力を持っているため、餌がなくて餓えたり他の捕食種に捕獲されることがほとんどない全ゆっくり中最高の防御力と雨に対する適応性を持っている。加工場などで飼育されているれてぃは常にあんこを抜かれているため、手当たり次第にゆっくりを捕食するが野生のレティはあんこの量が多いためか知能、記憶容量が高めで面倒見がよく、他の捕食種とは違い自分の子供なら通常種でも食べることはせず、一家を口に入れて守りながら移動し、他の捕食種から家族を守ることある。 ゆっくりゆゆこ 他の飛行可能なゆっくりと違い羽がなくても飛行可能なゆっくり。無限の食欲を持ち、一度食事を始めると寝るか周囲にゆっくりがいなくなるまであらゆるゆっくりと周囲の小動物、植物を食い尽くす。そのため人間にとっては一番、ゆっくり達にとっては発情したアリスの次に迷惑なゆっくりである。その食慾のためか捕食種では一番数が少なく、飼育に成功した例もほとんど無い。 希少種 れみりゃとふらんの亜種と思われるもの、人間の子供のような胴体と四肢をもち、移動方法が跳躍から歩行に変わったこと以外に習性や戦闘力などれみりゃやふらんとの違いはない。紅魔館周辺にのみ生息し、非常に数が少ない。れみりゃには稀に怪獣の着ぐるみを着たようなのも確認にされているがそれが与えられたものなのか成長過程で形成されたものなのかは不明。 特種 他のゆっくりと大きく生態が違う、目撃例が異常に少ないなどのゆっくりはここに分類されるゆっくりにとり 非常に珍しい水生のゆっくり。おもに魚ときゅうりを主食としていることが分かっているがゆっくりの中でも動きが早く(水中でのみ魚以上に機敏に動ける)他のゆっくりと大きく異なることもあって捕獲例自体が少なくはっきりしたことは分かっていない。 ゆっくりれいせん 希少種同様胴体と四肢をもつ。「ゲラゲラゲラ」と、癪に障る笑い方をすること以外はほとんどわかっていない。 ゆっくりゆうか 非常に珍しい「人と利害対立することが少ない」ゆっくり。ゆっくり以外の生物を自ら積極的に育てようとしたという報告もあるがやはり発見例が少なく詳しいことはほとんどわかっていない。 人型のゆうかも確認されていて自ら植物を育てるなど高い知能を持つ。植物を荒らされるためか他の種を敵視していることもある。ゆうかとは別種という話もある。 きもんげ 胴体と四肢ばかりでなく、人間以上の知性と確かな人格を持つ。関西弁(あるいは広島弁)を使い、常に金儲けを考えている。加工場の社長。そもそもゆっくりではなく、鈴仙・優曇華院・イナバの裏の姿という噂もある。 ゆっくりめーりん 皮が厚く、ゆっくりの中では体が丈夫。「じゃおおん」という独特の鳴き声を発する。人語を理解できるが話すことは出来ない。おとなしく、攻撃を受けても丈夫な皮で守りに徹する。そのため通常種から愚図呼ばわりされリンチを受けることも多い。皮が厚いぶん餡が少なく低能ともいわれるが、通常種と同等以上の身体能力・知性があるともいわれる。防御本能の強さと忠実さから人間に番犬代わりに飼われることもある。 ゆっくりの飼い方 ごく一部にゆっくりを飼う人がいる。研究機関を除けば虐待するかペットにするかのどちらかである。 虐待するために買うのは簡単、とにかく逃げれないようにしてあとはご自由にお楽しみください。 ペットにするには「恐怖」を与えてペットにするか「愛」を与えてペットにするかのどちらかである。 ペットにするのに向いているゆっくり。ゆっくいれいむ ペットにする難易度は低、数がおおいため捕獲の時点で簡単 純真無垢、悪く言えば無防備。知能が低く愛を与えてペットにするのは少し困難。 ゆっくりまりさ ペットにする難易度は中~高、そのずる賢さから何度も生意気な口をきく、すきを見て脱走するなど恐怖を与えるにも愛を与えるにも困難が付きまとう。ごくたまにいる「仲間思い」のまりさならペットにしやすいが仲間と離れたがらない、新しい仲間が増えるのを嫌うため、仲間を失ったばかりのまりさを捕まえることができればぺっとにするのはかなり簡単。 ゆっくりありす ペットにする難易度は高 自称「とかいは」からくる無駄に高いプライドは飼い主の逆鱗を買う。中途半端に知能が高いこと、ほかのゆっくりをレイプすることもあり、ペットにしない方がいい。繁殖目的で他のゆっくりと交配させる目的で飼うには良い。 ゆっくりぱちぇ ペットにする難易度は低、知能が高く人のルールを覚えること、人とほぼ同等のコミュニケーションをとることが容易なため「愛」も「恐怖」もOKなペットにしやすいゆっくり。 ゆっくりみょん ペットにする難易度は中、ゆっくりの中では比較的恩義に厚いため自分に育てられていると納得すればすぐにペットになる。 ゆっくりちぇん ペットにする難易度は低、数はそこそこ居る事と性格が素直な点、れいむに比べればそれなりに頭もよいし躾もし易い。愛を与えてペットにするのには最適。 ゆっくりらん ペットにする難易度は中、数は少なく他のに比べたら頭は良い。ちぇんが居ると親代わりになって育てることが分かっているのでちぇんが居ると飼いやすい。 ゆっくりれみりゃ ペットにする難易度は高、身勝手と生意気が増幅したような存在なためペットにできたという例はほとんどない。他のゆっくりを気絶させるくらいの臭気の放屁を放つ種類も確認されている。 ゆっくりふらん ペットにする難易度は高、他のゆっくりをいたぶるという性格が災いしてペットにするのはかなり困難。瀕死(再生が困難なレベル)か、生まれたばかりの状態のを保護し、他のゆっくり達に慣れさせれば群れでの飼育も可能である。知能は高めで懐けばかなり言う事を聞く。 「恐怖」を与える場合、捕獲したあとしばらく自由にさせる、すると数分で「自分の家から出ていって!」「おなかすいた!」などの自己中心的な言動や人の物を壊す、暴れるなどの行為をしたらそれはいけないことだと言い聞かせながら拷問していく。物を言い聞かせるときは「相手を掴んで苦しい思いをさせる」「透明な箱の中に入れるなどペットを隔離した状態でほかのゆっくりの無残な死にざまを見せつける」などの意識ははっきりしているが自分がいくらあがいても何も変わらない状況で行うのがベスト。これを数週間から数カ月繰り返せば従順なペットが完成する。が、知能の低さゆえに自分の経験を忘れる。そのずる賢さで何とか反抗しようとする(おもにまりさ)。プライドの高さから怖いけど反抗する(おもにありす)などの要因で一度ペットにした後もなかなか教育を終わらせることが出来ない。また万が一ゆっくりの外出や家にほかの野生ゆっくりの侵入、接触を許すと最初は追い出そうとするがすぐにほかのゆっくりとともに行動し始める(解放されたと思い込むためか怖い飼い主からは逃げようとしない、飼い主のことすら忘れる)ため、厳重な管理が必要である。 「愛」を与える場合成功すれば飼い主、ゆっくりともに幸福を得られるが飼い主は何度も自分の怒りに堪えなくてはならない。餌は自分と同じものか、農場で働かせるなら生野菜を与えるのがいいとされている。そしてやってはいけない事や、この家の持ち主、(農場では)野菜の育て方などをやさしく教えていくが最初はゆっくり故の傲慢さ、愚鈍さからまず、理解してもらえず、飼い主の逆鱗に触れ殺されるゆっくりも多いが、プライドの高いありす、わがままな子供がさらに百倍生意気になったれみりゃ以外は期間の差こそあれ飼い主のパートナーになることが確認されている。ある農家ではれてぃ、ふらんをリーダーとした100匹規模のゆっくりの群れがゆっくりのみで(無論水路の整備などゆっくりには出来ない仕事は人間が手を貸す)農場を運営し、作物を生産していくことが可能になった例も有り(このとき生産された作物とお菓子や肉類などの等価交換を持ちかけよう)、積極的に飼い主を手伝うパートナーになってくれる。その関係を維持したまま成体になれば他のゆっくりにルールを教え、生まれた子供も飼い主の家族として暮らしてくれる。ここまで来るとゆっくりは飼い主に飾りの洗濯やさらなる飾り付け(主にまりさの帽子に刺繍をするなど)を要求してくることがあり、短時間なら飾りを取られることすら我慢することがあるという。注意点としてはここまで関係が発展したゆっくりは、野生生活ではまずあり得ない経験を繰り返すからか非常に知能が発達し、大規模な群れでも自分の子供を理解出来るようになる。また、人間の貨幣制度にも理解を示すため、飼い主はゆっくりにお金を持たせて買い物をさせることがあるがゆっくりを見ただけで殺す人間もいるため、ペットであることをアピール出来るようにすることが重要である、殺す人間はゆっくりがうざいため殺すのがほとんどなため、ペットだとわかれば皆親切である(最近では通常ゆっくりのつけない飾りを通常の飾りのほかにつける、飾りにさらなる飾りつけをする、買い物かごに手紙を貼り付けておくなどの処置がとられることが多い)。また、飼い主への信頼にこたえるために、不法侵入してきたゆっくりの群れを追い払おうとし、死ぬまで抵抗することもあるので(特に農場で仕事するゆっくりは群れの仲間と飼い主以外に作物を取られうことを絶対に許さない)他のゆっくりとの接触には注意を払う必要がある。大規模農場では戦闘力の高いふらんやれてぃ、みょんなどを群れに混ぜ野生ゆっくりと戦わせているところもあり、撃退するたびにゆっくり達の絆も深まり、肥料も得ることが出来るため一石二鳥だという。 舞台設定 加工場、幻想郷の中にあるゆっくりを加工して甘味を作る加工場。現代人が牛や豚がどういう殺され方をされているか知らないのと同じく、幻想郷の一般人は加工場の中を知らない。 現代社会に何故かゆっくりがいる。細かい設定は抜き。 農場、ゆっくりに集団で襲われる。持ち主が撃退や復讐に挑む。 永遠亭、日々ゆっくりに対する様々な実験が行われている。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4189.html
どすまりさの話 ちょっと微妙ですが、一応一方的な暴力はあります カーンカーンカーン 「…ああ、もうこんな時間か」 昼の鐘の音が辺りに響いてきたので俺は農作業をやめて腰を上げた。少し痛い。 だがこの時間になるといつもの恒例とも言うべき日課があるのだ。サボるわけにもいかんだろう 「時間だから行ってくるわ」 「おー、いってら」 近くの友人に出ることを伝えると俺は近くの川に行って泥を落とし、いろいろな荷物とごみ袋を持って森に入った。 目的地はどすまりさの集落である。 「おーい、いつものように来たぞ」 「ゆゆっ、おにいさんだ」 『ゆっくりしていってね!!』 群れのいるところに向かうと早速歓迎された。つっても歓迎される理由は単純だが 「おら、餌だ」 『ゆゆ~』 ごみ袋を逆さにして生ゴミを出すとあっという間に群がるゆっくりども。実に浅ましい たぶんこいつらの頭の中だと俺は食べ物を持ってくるへんなやつだろう。実際は全然違うが 「あ、お兄さんいらっしゃい」 少し遅れてどすまりさがやってくる。こいつはゆっくりの中でもかなりまともだ 知的生物として対等に扱うことができる。他はただ本能のままに生きるねずみと大差ないと思う 「ああ、来たぞ。それじゃあ早速教えてもらおうか」 「ゆぅ、最近来たのは…」 俺がどすまりさの所に生ゴミを持ってくるのは伊達や酔狂なんかではもちろんない。 村に害をなすと思われるゆっくりをこのどすから聞いて駆除するためである 群れが近くに引っ越してきたのは去年ぐらいのことだ。 こいつらが近くの森に来たとき、人里ではどうするか話し合った。 ゆっくりの群れというのはかなり増長しやすい。そのため群れたまま里を襲うことがある そうなると畑への被害はとんでもないことになるのだ。 最初は皆殺しにすべきという意見が圧倒的でそのまま実行されようとしたが、 森に来たときどすまりさがある提案をしてきた。 それは人里の頼みを聞くから自分達の群れだけは殺さないでほしいということである。 ゆっくりに頼むようなことはあるとも思えないが、 その自分の立場をわきまえた態度に里の人も関心したのでひとまず生かしたわけである。 そしてその後集まって話し合いが行われたとき、俺がふと思いついた意見が採用された。 それはこのどすまりさにほかの野生のゆっくりの情報を提供してもらうということ。 ゆっくりのことはゆっくりに聞くのが一番手っ取り早い。 できるかぎりあのどすが周囲のゆっくりを管理してくれればそれだけ畑への被害が減る。 後は群れとは関係ないゆっくりを情報を元に効率よく駆除すれば被害はほぼ皆無になる。 それらをこの群れのどすまりさに伝えたところ、このどすはあっさりと受け入れた。 こうして人里とゆっくりの群れの妙な共存が始まったのだった。 共存とはいうが殺さない代わりに他のゆっくりを探し出して差し出すから、実質群れが人里に従属しているというほうが正しい。 ゆっくり相手担当は発案者の俺。ついでに近くのゆっくりを駆除する役目もある。 きちんと働いた分村から給料が出るので心置きなく引き受けさせてもらった。 ちなみにうちの生ゴミを配るのはちょっとしたサービス。 これを配らないと他のゆっくりがさっさと出て行けコールを行うのだ。 群れのゆっくりを傷つけない約束があるので攻撃するわけにもいかないが、かなりうざい。 そのため生ゴミでひとまずどすまりさとの会話を邪魔させないようにするわけだ。 もともと捨てる物だったから有効活用といったところか。できることなら持ってきたくないのだが 「ほうほう、了解。早速駆除するからな」 ちなみに駆除した後畑に被害が出た場合。責任をとってこいつらから仲間を出してもらい、加工所に売り払う。 そのためその情報はかなり正確である。 「それとおにいさんにお願いがあるんだよ」 「あん?なんだ?」 「またうちの若いゆっくりに人間の強さを教えてほしいんだよ」 その言葉に思わずため息がでる。 「…またか」 「ごめんなさい」 「いや、お前が謝ることじゃねぇけどな。なんでゆっくりは自分が一番と思うんだろうな」 「ゆぅ…」 まりさにも分からないといった感じでどすまりさがため息をついた。 しばらくたって平原。ここに群れの全てのゆっくりが集まっていた。 「げっへっへ、きょうはまりさたちがにんげんをたおすきねんすべきひなんだぜ」 「れいむたちはまりさたちのかっこいいすがたをみてるんだぜ!!」 「にんげんなんてひとひねりだぜ!!」 誇大妄想を吐いて他の若いゆっくりから声援をもらうゆっくりまりさ三匹組。 はっきりいって若いゆっくりの中でなら強いほうかもなってだけの普通のまりさだった。 どう考えても人間は倒せそうに無い。 「あいつらをぶっ飛ばせばいいわけだな」 「ゆゆ、後遺症が残らなければ好きなだけなぐっていいよ」 「ほいほい」 どすまりさからぼこぼこにする許可をもらい軽く準備運動する俺。 よくあることだが若いゆっくりは人間なんてたいしたこと無いと思うことが多い。それはこの群れも例外ではなかった。 何度もどすまりさが注意しても聞かず、中には畑を襲おうとするやつも出る始末である。 そのため二回ほど人里と群れの仲が悪くなったが、そのたびにどすまりさが土下座して賠償する事で揉め事を収めていた。 だがそんなことではすぐに限界がくる。群れとしては喧嘩を売りたくは無いのだ。 そのため俺がじきじきに群れのゆっくりの前で若いゆっくりをぼこぼこにして人間の強さを教えるのである。 口で言っても聞かないなら直接経験させるのが一番手っ取り早いというわけだ。 ちなみに授業は決闘形式。普通に戦って勝ったほうに賞品が渡されるというもの。 対等に戦って一方的に負けるのだということを他の若いゆっくりに見せつけなくてはいけないからだ。 たまにどすまりさは苦労症だと思う。 「それじゃあルールを説明するよ!戦うのはこの平原! 時間無制限一本勝負で、武器を使うこと以外はなんでもあり! 相手チームを全部戦闘不能にしたほうが勝ち! 勝ったチームには賞品としておいしい果物が送られるよ!」 『ゆうううううぅぅっっ!!!』 ゆっくりにとって果物はとてつもなく高級品である。何せ簡単にとることが出来るのは背の高いどすまりさだけ。 他のゆっくりは樹に登る技術が必要だし、下手に高いところに登ると落ちて死ぬ可能性もあるのだ。 そしてその希少性と何よりゆっくりできる味のため、すべてのゆっくりがあこがれる食べ物というわけだ。 まあ必ず俺が授業料として持って行くのだが。 「くだものとはふとっぱらだぜ!」 「にんげんひとりあいてならいただいたもどうぜんだぜ!」 「おいじじい!ころされたくないならあやまればいまならゆるすんだぜ!!」 あほ三匹が何かほざいとるが華麗にスルー。もう慣れた。 「それじゃはじめるよ!スタート!」 それと同時にすぐにばらける三匹。戦い方としては悪くない動きだった。 あっという間に半包囲状態になる。 「あれはまりさたちのれみりゃもたおしたひっしょうじんけいだよ!!」 「いっきにかちにいくつもりね!」 若いゆっくりが騒ぎ出す。どうやらこいつらの必殺技のようだ。 普通自分達の数が多い場合、戦術として包囲するのって当たり前なんだが…まあその辺は饅頭だしな。 「ゆっへっへっへ、もうじじいはしんだもどうぜんだぜ!」 「くだものがかかってるからてかげんはしないんだぜ!!」 「いくぜ!まりさたちのひっさつ…」 『じぇっとすとりーむすぱーく!!』 三匹の掛け声とともに同時に飛びかかってくる。 うん、それだけなんだすまない。 …必殺技ちがくね? いや、ゆっくり相手なら必殺なのか。でも三対一になったら普通勝つだろうし…これは何のための技だろう。 少し悩んだがとりあえず俺は少し下がった。 『ぶべし!!』 見事に俺がいた場所で正面衝突する三匹。同時に突っ込んだらまあそうなるわな 「そんな…」 「まりさのじぇっとすとりーむすぱーくをあっさりよけたわ!!」 「わ、わからないよー!!」 騒ぎ出す若いゆっくり達。 この程度でさわぐなよほんとに 「ぐぎぎぎ…」 「このわざをよけるとは…」 「なかなかやるみたいだぜ…」 気づくのおせぇ 俺は立ち上がろうとしているまりさの一匹をつかむと上へと放り投げた。 「ゆぅ!?」 着地の衝撃を和らげるためにとっさに膨らむまりさ。まぁその判断は悪くないな。 そして落ちてきたところを… 「そぉい!!」 「ゆげらぁぁっっ!!」 思いっきり殴りつける。 まりさは吹っ飛ばされ、綺麗に回転しながらどすまりさにキャッチされた。 膨らんでいたので死にはしないが気絶は確実だろう。とりあえず一匹。 「まりさがやられたんだぜ!?」 「こうなったらおくのてなんだぜ!!」 まだあるんだ。 二匹のまりさは(ゆっくり基準で)すばやく集まると同時にジャンプをする。 よく見ると微妙に片方が高めにジャンプしているようだ。 「ひっさつ!!」 「すたーだすとめてお!!」 そしてなんと高く飛び上がったまりさが低く飛び上がったまりさを足場にさらに高く飛んだのである。 『おおおおおおっっ!!!!』 「へぇ…」 曲芸のような技に驚く周りのゆっくり達。さすがに俺も驚いた。 確かまりさ種は自分を優先させることが多いはず。そのまりさ種が連携技をするのだ。 さっきも連携といえばそうかもしれないがこれと比べたら月とすっぽんだろう。 「げっへっへ、このわざをくらっていきのこったやつはいないんだぜ!!」 「さっさとしぬんだぜ!!」 二匹が笑う。が、 「てい」 べしっ 「ひでぶっ!」 高く飛び上がったまりさをはたき落とす。まりさは地面に叩きつけられ気絶した。 こいつらは二匹で協力することで確かに普通のゆっくりより高く飛んだ…のだが それでも俺の身長くらいがせいぜいであった。いや、ちょっと低かったか? ゆっくりあいてだったら強かったんだけどなー 「ゆげげげえええぇぇっっ!!!???なんできかないんだぜ!?」 「お前らが知恵を絞ったって人間には勝てないってことだな」 そう答えながら残り一匹のまりさにゆっくり近づく。 「ゆ、ゆゆっ!!お、おにいさんごめんなさいなんだぜ!!だからいたいのはやめてほしいんだぜ!!」 いきなり土下座(らしき行動)をするまりさ。さっきまでの自信満々な態度とは天と地の差だ。 その行動に周りのゆっくりもあきれている。 「ふーむ。勝てないと理解したなら別に殴る必要もないんだが…」 「ゆゆ、ゆるしてくれるんだぜ?」 「その前に聞いておくが、お前勝負を決めるためのルール覚えてるか?」 「ゆゆ!それぐらいおぼえてるぜ!あいてをたおしたほうのかちなんだぜ!」 「うんうん、それ以外で決着をつける方法はあったかな」 「ゆっゆっゆ、そんなこともおぼえてないの?あいてをたおさないかぎりおわらない…」 ようやくきづいたのかがたがた震えだすまりさ。お兄さんはその餡子脳で気づいてくれてうれしいよ。 「そう、謝ったって勝負はどっちかが倒されるまでおわらないんだぜ?」 そう教えてやると俺はまりさを思いっきり蹴り飛ばした。 「このように人間に立ち向かってもゆっくりできなくなるだけだから、人間の畑に入ってはだめだよ。わかったかな?」 『ゆっくりりかいしたよ!!』 どすまりさの言葉に返事をする若いゆっくり達 理解していたやつは改めて心に刻み、理解してなかったやつは恐ろしいことを考えていたと思うだろう。 よきかなよきかな。 ついでに三匹のゆっくりは試合が終わった後、パフォーマンスとして足の部分をさらに何発か殴っておいた。 腫れ上がってたからしばらくは痛くてはねることもできないだろう。人間にたてつこうなどとは二度と思うまい。 この後俺はどすまりさからもらった果物をかじりながら、近くのゆっくりを駆除していった。 今日も幻想郷は平和のようだ。 ~~~~~~~~~ SSの整理してたら発掘したのでちょっと書き直してうp どうも続きものだったようでこの続きが中途半端に書いてあるけどどうしたものかね 過去作品 巨大(ry 餌やり ゆっくり対策 巨大まりさ襲来 ゆっくり埋め どすまりさの失敗 原点 ゆっくり駆除ありす まきぞえ なぐる ゆっくりのある田舎 現実的なドスまりさ ゆっくりゃの飼育 崩落 狩人 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/422.html
とある施設の一室でそのゆっくりは目を覚ました。 周囲を見渡すと自分と同じ形のゆっくりと黒い三角帽子をかぶったゆっくりが複数いる。 ほとんどのゆっくり達はまだ眠っているが数匹のゆっくりは目を覚ましていた。 部屋の中心には黒ずんで朽ちたものがあったが何かはわからなかった。 「ゆっくりしていってね!」 一匹のゆっくりが大きな声で叫んだ。それがまるで合図であるかのように寝ていたゆっくり達が目を覚ます。 「ゆっくり!」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆ、ゆ・・・」 次々とゆっくり達は目を覚ましていく。数分のうちに部屋にいるゆっくり達はすべて目を覚ました。 ゆっくり達はここが何処だかわからずキョロキョロと周りを見回している。 その時部屋の隅にある扉が開き一人の年配の男が入ってきた。 ゆっくり達が男に話しかける。 「ゆっ!おじさんだれ?」 「ここはどこなの?」 ゆっくりが達が尋ねると男が説明を始めた。 「こんにちは。ここはゆっくり繁殖場だよ」 「繁殖場?」 「最近天然のゆっくりが乱獲されて数が激減していてね、ここは数が減ったゆっくりを繁殖させて野生に返す施 設なんだよ。君たちのうち赤いリボンをしているのがゆっくり霊夢、黒い三角帽子をしているのがゆっくり魔理 沙と言うんだよ。そして君達はたった今生まれたばかりなんだ。だからここがどこだかわからなかったんだよ。 でも安心してゆっくりすればいいよ。」 まだ何の知識も持っていないゆっくり達は素直に男の言うことを信じ飛び跳ねて喜んでいる。 「そうそう、生まれたばかりでお腹が空いているだろう?食べ物を持ってきたよ。」 男は持ってきた和菓子や洋菓子をゆっくり達の前に置いた。 「おいしい!」 「うっめ!」 「メッチャうっめ!」 ゆっくり達は満足そうに与えられた食べ物をたいらげた。 男は部屋から出て行く際に、 「外は危険だからこの部屋から出てはいけないよ。外から危険なものが入ってこないようにこのドアには鍵をかけ ておくよ。」 ゆっくり達は男の言うことを素直に聞き入れゆっくりしている。そしてお腹がいっぱいになったせいか眠りにつ いた。 次の日、また男が部屋に入ってきた。ゆっくり達は歓迎する、 「おじさん、ゆっくりしていってね!」 「ゆっくり遊んでいってね!」 ゆっくり達は無邪気に飛び跳ねている。すると男は、 「今日はこの部屋にいる君達の半分を別の部屋へ移動させるよ。これだけの数がいると狭くて住み辛いだろうから ね。」 ゆっくり達は仲間が少なくなるのはいやではあったが、男の言うとおり部屋が狭いと言うことと、信用している おじさんが言うことなので素直に従った。 5分後、部屋にいたゆっくり達の半分は男の入ってきた扉から出て行った。 残ったゆっくり達は寂しそうだったが、部屋が広くなったのですぐに部屋を飛び回り喜んだ。 その後ゆっくり達は毎日やさしいおじさんに食べ物をもらいゆっくりとすごした。 -2週間後- ゆっくり種というのは成長が早いらしく2週間で生まれた時の3倍もの大きさになっていた。以前に比べると広 かった部屋も全員が自由に飛びまわれなくなってしまっていた。 いつものように男が入ってきた、 「おじさん、ゆっくりしていってね!」 まだご飯の時間ではなかったのでゆっくり達は不思議そうにしている。すると男は、 「そろそろ外の世界に慣れさせる頃だね、明日から一匹ずつこの部屋から出てもらうからね。」 「ゆ!!!」 ゆっくり達はびっくりした。2週間優しく世話され満足な生活をしていたため生まれた日に説明されたことをす っかり忘れていた。 「数が減っているゆっくり達の数を増やすために必要なことなんだ。わかってくれるね?」 ゆっくり達は不安そうな顔をしている。 「大丈夫だよ、すぐには野生には返さないから。ゆっくり慣れてもらうつもりだから安心していいよ」 おじさんの優しそうな笑顔を見てゆっくり達はいつもの陽気な顔に戻っていった。 「それじゃ明日から一匹ずつ出てもらうからね。緊張せずにゆっくりしてればいいよ」 そう言って男は出て行った。 そして次の日から一匹ずつゆっくりが外の世界へ旅立っていった。 -数十日後- 部屋にはゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙の2匹だけになっていた。部屋から出て行ったゆっくり達がこの部屋に 戻ってくることはなかった。2匹は早くみんなのもとへ行きたかった。もうすぐおじさんがやってくる頃である。 扉が開く、 「やぁ、2匹で寂しい思いをさせて御免ね。今日はゆっくり霊夢の番だよ。抱えて部屋からでるから静かにしてい ておくれよ。」 「おじさん、ゆっくりしようね!」 男はゆっくり霊夢を抱え部屋から出て行こうとする。ゆっくり魔理沙は、 「もっとゆっくりしていって!」 と叫ぶが男はそれが聞こえなかったかのように部屋を出て行った。 部屋から出てしばらく歩くと目の前にゆっくり魔理沙を抱えた金髪の女性が立っていた。 「今日もゆっくりしようね!!!」 ゆっくり霊夢は無邪気そうにしている。 その時! 「では始めます」 おじさんがそう言った瞬間ゆっくり霊夢は宙を舞っていた。 「ゆっ、ゆっくり!?」 ゆっくり霊夢は驚愕の表情で何が起こったかわからないままおじさんとの距離がどんどん遠ざかっていく。 その時なにやらやわらかいものにぶつかりぽよんとはねてコロコロと転がる。 ゆっくり霊夢は目の前で巨大なゆっくりがのっそりと動くのを見て、叫ぶように、 「ゆゆゆゆゆゆっくりしていってね!!!」 といって投げられた方向に向かって一目散に飛び跳ねていく。はじめて見るものだが本能が危険だと言っている ようだ。そして扉にたどり着くが開かない。 「早く扉を開けてね!!! 」 ゆっくり霊夢の後ろでは巨大なゆっくりが飛び上がって向かってくる。 「早くして!お願い!おじさん!たずげでぇぇぇぇぇぇ!」 ゆっくり霊夢は顔がくしゃくしゃになるほどに号泣し、おじさんに哀願している。 そんなゆっくり霊夢を尻目に巨大なゆっくりはその巨体に見合うだけの分厚い下のびろーんとのばしゆっくり霊夢 に巻きつける。 「ゆっくりした結果がこれだよ!!!」 号泣するゆっくり霊夢は悲しげな絶叫を残して巨大なゆっくりの中へ飲み込まれていった。ゆっくり霊夢は見た、 数日前まで自分と一緒の部屋で暮らしていたゆっくり達がそこにいた。ほとんど原型を残さないほどばらばらで 意識がないもの、大部分がくずれているがまだ意識はあるもの、少し皮がなくなり中身の餡子が見えているもの。 意識のあるものはみな号泣していた。そして巨大なゆっくりの口が開いたとき信頼していたおじさんが見えると、 みんな視線をおじさんに向け、 「おじさんだずげでぇぇぇ」 「もっとゆっくりぢたいよー」 「ここからでだいー」 と哀願する。 しかし男はゆっくり達のしっているおじさんではなかった。まったくゆっくり達には興味がなさそうに金髪 の女性と話をしている。 そして無慈悲にも巨大なゆっくりの口が閉じられ中は暗闇で満たされる。 ゆっくり達は、意識がなくなるまでの数日間この絶望的な状況でただひたすら号泣することしかできないのであっ た。 End 作成者:ロウ 後書き 最後まで読んでくださった方々、まずはお礼を申し上げます。 6月頭にある画像掲示板でゆっくりがいじめられている画像を見て。他にないものかと探し、この掲示板までたど り着きました。そして過去スレの“ゆっくり加工場”のtxtを読み衝撃を受けました。 そして誠に勝手ながら加工場の設定をお借りし、素人ながら文章を書かせていただきました。 加工場の文章を考えた方へ このたびあなた様の作成されたゆっくり加工場で巨大ゆっくりレティに食べられる霊夢の生涯を勝手に書かせてい ただきました。もしこのことにお怒りでしたら、この場をかりてお詫び申し上げます。 みなさんが希望するのならば、ゆっくり達が生まれた次の日に部屋から連れて行かれたゆっくり達がどうなったか を書きたいと思います。 あと、ゆっくり達が生まれたときは小さくて2週間で大きくなるというのは物語の都合上私が勝手に考えた設定で すのであしからず。 ゆっくり加工場系15 ゆっくり魔理沙の生涯『加工編』
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1443.html
「じゃあ行って来るわね」 「行ってらっしゃいませ、幽々子様」 冥界を管理する事を仕事とする西行寺幽々子はこの日、閻魔と大事な話し合いがある為早朝から出かけていった。 残された庭師兼幽々子の剣術指南役である魂魄妖夢は、滅多に無い事実上の休暇という事になる。 「とりあえず庭の手入れをやってしまおう。その後は……昼寝でもしようかな。最近夜遅かったし」 確認するように呟くとすぐさまと広い庭の手入れにかかる。 太陽が高く昇る頃、漸く手入れを一通り終えた妖夢は、後の事を他の使用霊に任せて自室に向かう。 畳の上に寝そべってぽかぽかとした陽光を全身に浴びながらとろとろと目を閉じる。 意識が途切れる直前、何かが近付いてくる気配がする。 使用霊だろうか、と思いゆっくりと視線を気配の方に向ける。その瞬間、 「みょんっ!?」 妖夢に電流走るっ……!一瞬で眠気が吹き飛ぶ妖夢。 一体何事かと見てみると、そこには妖夢の半霊にかぶりつくゆっくりの姿が! 「んなっ……!」 この冥界にゆっくりが居る事なんて滅多にある事ではない。というか、まずありえない。 どうやって結界を越えてきたのか、そして何故半霊にかぶりついているのか。様々な疑問が妖夢の頭に浮かぶ。 「ゆゆ~!あま~!!」 どうやら半霊を食べようとしているらしい。自身の数倍の大きさの半霊に食いつくとは、見上げた食欲だ。 半ば感心している妖夢はやはりまだ寝ぼけているのかもしれない。 そんなうっかり者の妖夢を余所に、ゆっくりゆゆこは半霊にかぶりつき続行。途端、 「ひゃあっ!?……んんっ…!」 再び妖夢に電流走るっ……!まずい。呆けている場合では無い。早く止めないと半霊が食べられてしまう! 慌てて起き上がり半霊の救出に向かおうとする妖夢。だが、 「ゆっゆっゆゆ~っ!ちゅっぱちゅっぱ!」 「はひぃっ!……っくぁん……あふっ!」 どこぞのちゅぱ衛門の如き勢いで半霊にしゃぶりつくゆっくりゆゆこ。 まるで糸の切れたマリオネットのように畳に倒れこむ妖夢。起き上がろうと膝を付くも、足腰がガクガクと震えている。 (何だ、これは…?か、体に力が入らな ここから先は脳内で補完して下さい ぽたぽたぽた、と音がする。気付けば妖夢が先程まで寝そべっていた畳に水溜りが出来ている。 (ああ、やってしまった……いい年をしてこんな粗相を……もう駄目だ、これでは幽々子様にも軽蔑される……) 色々な意味で崩れ落ちる妖夢。もう先程まで全身を襲っていた電流は無い。 見ればゆっくりゆゆこは半霊を食べるのを諦めたのか、横ですやすやと眠っている。 「お、お前が…お前のせいでえぇぇぇ!!」 その安らかな顔を見てカッとなった妖夢は背中の刀を引き抜き、一瞬で間合いを詰めてゆっくりゆゆこを切り裂いた。 悲鳴すら上げる間も無く寸断されるゆっくりゆゆこ。顔や半霊に返り血、いや返り餡を浴びる妖夢。 その時、 「妖夢~?居るならちゃんと返事しないと駄目よ~って……妖夢!?」 「あ……幽々子、様……お、おかえりなさい……!あ、ああ!!?」 慌てて刀を納め、水溜りを隠すように立つ妖夢。 顔に付いた返り餡、透明な液体に塗れた妖夢の脚、畳の水溜り、半霊にかかっている大量の餡と歯型。 そして部屋に漂う香り。 それらの状況から瞬時に事の成り行きを把握する幽々子。何も言わずに、妖夢をそっと抱き寄せる。 「あ、あの…幽々子様…?あっ!こ、これはですね!その、決しておもらしとかそんなではなくてですね!!」 「妖夢…とりあえずお風呂に入って来なさい。ここは私が片付けておくから」 「へ?で、でも幽々子様にそのような事をさせる訳には……」 「いいから行きなさい。これは命令よ?」 「は、はぁ…分かりました」 箪笥から着替えを出し、ぱたぱたと風呂場へ向かう妖夢。 妖夢を見送った後、雑巾を持ってきて部屋の掃除をする幽々子。 その顔には、妖夢が見た事も無い程の怒気が滲み出ていた。 「ゆっくり……まさか逃げ出すとは思わなかったわ。しかも妖夢に手を出すなんてね……」 そう、あのゆっくりゆゆこは幽々子が妖夢にも内緒で飼っていたものだった。 夜中にこっそり食べる秘密のおやつとして。 「ゆ、許さん……絶対に許さんぞ饅頭ども!ジワジワと嬲り殺しにしてやる!一匹たりとも逃がさんぞ覚悟しろ!!」 とりあえず叫んでみた。その怒声は屋敷内にいる全てのゆっくりにまで届いていた。 風呂から上がった妖夢に食事の用意をさせている間、幽々子は屋敷内に散ったゆっくり達を探し始めた。 次々と見つかり、不可視の籠に放り込まれていくゆっくり達。 屋敷内全てのゆっくりが籠に入った頃、妖夢が夕食が出来上がった事を知らせに来た。 「幽々子様~!お食事の用意が出来まし…た……ゆ、ゆっくり!?」 昼間の出来事がトラウマになっているのか、ゆっくりの姿を見るなり後ずさる妖夢。 「大丈夫よ、妖夢。こいつらはちゃんと籠に入ってるから」 「は、はぁ、そうですか……そ、そう、お食事の用意が出来ましたよ幽々子様」 「そう、ありがとう。じゃあ行きましょう。丁度いいデザートも手に入ったから、食後にいただきましょう?」 妖夢の背を押して食卓へ向かう幽々子。途中、厨房にゆっくり入りの籠を置いて行く。 「ゆ゛っぐりじだい゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「ゆ゛っぐりざぜでよ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「わ゛がら゛な゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛!!」 「ぢんぼお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「や゛だや゛だお゛うぢがえる!ざぐや゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 「たべられちゃうんだってさ」「おお、こわいこわい」 厨房に、自らの運命を知らされたゆっくり達の絶望の叫びが木霊する。 「ごちそう様。今日も美味しかったわ妖夢」 「お粗末さまでした」 二人分の食器を片付ける妖夢。幽々子は手ぶらで厨房まで付いて行き、 泣き叫ぶのに疲れて眠っているゆっくり達の入った籠を取る。 「じゃあ、早速いただきましょう。妖夢、お茶の用意をして」 「分かりました」 手早くお茶の用意をしてお盆に載せて、先導する幽々子に従う妖夢。 「どうぞ、幽々子様」 「ありがとう。ささ、妖夢もお一つ」 そう言って籠からゆっくりようむを取り出し、無造作に半分に千切る。 「ぢい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛んぼお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「あ、あの……幽々子様?これは一体……」 「お饅頭よ、お饅頭。美味しいわよ」 「は、はあ……ではいただきます」 悲鳴を上げて苦しむゆっくりを平然と差し出す幽々子に戸惑いながらも受け取り、食べる。 「い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛ぎい゛い゛い゛い゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 一口齧る度に凄まじい悲鳴を上げる饅頭。だが 「あ、美味しい」 「でしょう?」 そんな苦痛の叫びも気にならない位、口の中に広がる芳醇な甘みは脳を痺れさせた。 「すごく美味しいです、これ。私こんな美味しいお饅頭食べた事ありません」 「そうでしょうそうでしょう。それに加えてこの音楽がたまらないわよねぇ」 「音楽、ですか?……いや、私はそういう趣味は無いんですけど……」 「あらそう?これの良さが分からないなんて、妖夢もまだまだ半人前ねぇ」 「そうでしょうか……?」 絶対それは関係ないと思う、とは言わず黙ってゆっくりを食べ続ける。 幽々子と並んで月を見ながら、美味しいお茶とお饅頭を食べるのはこの上なく幸福な時間だった。 ……いちいち耳をつんざくような悲鳴が無ければ、もっと良かったのだが。 「あの、幽々子様……昼間の事……怒らないんですか?」 「あら?私が可愛い妖夢の事を怒ったりなんてすると思う?」 「いや、結構怒られてますが……」 「そんな事は無いわよう。愛よ、愛の鞭」 「はあ……私は剣士なんですが」 ズレた回答をしながらも、内心で胸を撫で下ろす妖夢。 「ねえ妖夢。今夜貴女と一緒に寝てもいいかしら?」 「ええ?どうしたんですか急に?」 「妖夢は私と寝るのは嫌なのね……そうよねぇ、私なんて……」 「あっあっ!嫌じゃないです、嫌じゃないですよ!だから泣かないで下さい!」 「そう?嬉しいわ。妖夢と一緒に寝るなんて何年ぶりかしら。ふふ、楽しみだわ」 「もう……」 自然と顔をほころばせる妖夢に満足して、最後のゆっくりを手に取る幽々子。 「あっ!幽々様いつの間にそんなに食べてるんですか!ずるいですよ!」 「いいじゃない少しくらい」 「少しじゃないです!私まだ2個しか食べてないんですよ!」 「じゃあ半分こね。ん」 ゆっくりを口に咥えて、目を瞑って妖夢に顔を突き出す幽々子。 「な、何をやってるんですか幽々子様!そ、そんな事……」 耳まで真っ赤にしてもじもじする妖夢。そんな妖夢に目だけでニヤニヤと笑いかけながら促す。 「じゃ、じゃあ、いただきます……」 「い゛だい゛い゛だい゛い゛だい゛い゛い゛い゛!!や゛べで!どうじでごん゛な゛ごどずる゛の゛お゛お゛!!」 (あなたの同族が私の可愛い可愛い妖夢を傷付けたからよ) 内心で答える幽々子。一瞬その瞳に冷たいものがよぎったのに、無意識の内に目を閉じていた妖夢は気付かなかった。 LOVELY LANDSCAPE GOOD NIGHT... 作:ミコスリ=ハン
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/248.html
虐待スレ17の771 んじゃ余計な前置きいらないから、出会ったゆっくりを人間が次々と踏みつぶして駆除していくSSきぼん という天の声を聞いて勢いで書いてみた。 私は野生のゆっくり駆除のために村で雇われたお兄さんだ。 今日も駆除のために鉄底のついた丈夫な革靴を履き 杖とミスドのドーナッツが10個入った紙袋とゴミ袋を持って森に出掛ける。 ドーナッツを食べ尽くさないようにチビチビ食べながら森を歩いていると 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「はいはい。ゆっくりゆっくり」 親れいむと子れいむ4匹の家族のようだ。 私が食べてるものが気になるのか警戒することなく近づいてくる。 すかさず私は親れいむを踏みつける。 「ぶぎゃ!?」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛!」 「おがあざあああああんんん!」 「なんでえ゛え゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ!」 「やべでぇぇぇっ!! 」 「なにじでるのおぉぉぉっ!!?? 」 うるさい事を言ってくるが気にせず 子れいむを踏みつけていく。 「もっどゆ゛っぐく゛り゛じだがっだよ゛お゛ぉぉぉ!!」 「ゆるじでえぇぇ!!」 「やだああぁぁ!」 ちっ、2匹の子れいむは踏める範囲から逃げていた。 そこで杖を使い、子れいむを叩く。 「いだいいぃぃ!」 「ゆっぐり゛じだげっががごれだよおおお!!!」 ゆっくり達の断末魔を後にして、また森の散策を始める。 しばらくするとゆっくり達の悲鳴が聞こえてきた。 私と同じことをしている人がいるのかなと見に行ってみると そこには、ゆっくりれいむとゆっくりまりさがゆっくりアリス2匹に襲われていた。 「ぎもちいいよおおお、そろそろすっきりしようねえええええ!」 「ハァハァ!れいむのりぼん、かあいいいよおお!」 「やめでえええええ!!!」 「ずっぎりじだくないいいいい!!」 ヤレヤレと思いつつ、4匹のゆっくりに近づいていく。 ゆっくりアリス達は行為に夢中なのかこちらに気付かなかったが ゆっくりれいむとゆっくりまりさはこちらに気付いたようだ。 「おにいさあああん、だずげでええええ!」 「じにだぐないいい!!!」 助けを求められたならば助けてあげねばなるまい。 大きく踏み出し、ゆっくりまりさを踏みつけ、ゆっくりれいむを杖で思い切り叩く。 「ぐるじいよおおおおおお!!」 「おにいさん、ひどいことしないでええええ!!」 「その苦痛から助けてあげたんだよ」 ゆれいむとゆまりさが潰されたにも関わらず、まだこちらに気付かないゆっくりアリス達。 ほんと性欲魔人だな。 「まりさ!まりさぁぁぁっぁさぶっ!!??」 「すっきりさせぇぇぇぇぇえぐっ!!?」 見ているのも嫌になったので、すぐに踏んで静かにしてあげた。 やっぱ森は静かなのほうが良いよね。 そしてまたドーナッツを食べながら、散策を再開した。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 1時間ほど歩いているとまた声をかけられた。 振り向いてみるとそこには6匹のゆっくりまりさ一家がいた。 警戒しているのかこちらに近づいてこようとはしない。 だが、逃げようともしない。私が持っているドーナッツが気になっているようだ。 「はいはい、ゆっくりしていってね」 「ここでゆっくりしたいならごはんちょうだいね!」 「おにいさん、おいしいものゆっくりたべさせてね!」 「たべたい!たべたい!」 「たくさんあるから良いよ」 と言って近づこうとすると 近づいた分、後ろに下がるゆっくりまりさ達。 「ん?欲しいんじゃなかったの?」 「それをこっちになげてね!」 「ゆっくりなげてね!!」 「にんげんはこわいからあまりちかづかないでね!」 なるほど。ドーナッツは気になるが警戒心が強いため人間に近づかれるのはイヤなようだ。 だったら人間に近づくなと思うが、警戒心より食欲のほうが強いのだろう。 もっとも私はそんな警戒心のあるゆっくりのためのドーナッツも持ってきている。 箱の隅に置いておいた痺れ薬入りドーナッツを2個手に取り、人数分に千切ってからゆっくり達に投げてやる。 「ほら、みんなでお食べ」 「おにいさん、ありがとおおお!」 「うっめ!めっちゃうっめ!!」 「むーしゃ!むーしゃ!しあわせー!」 「とろーりあまーい!!!」 その様子を眺めていると、薬の効果が効いてきたのか 「ゆっ!ゆっ!からだがしびれてきたよ!!」 「からだがうまくうごかないよ!!」 「なんでええええええ!!!」 薬が効いてきたことを確認すると、ゆっくり達に近づいていく。 「ゆっ!おにいさん、こっちにこないでね!」 「ゆっくりどっかにいってね!」 「まりさたちはここでやすんでいくから、おにいさんはおうちにかえってね!」 そんな声を無視して、近づいてにっこりと笑いながら告げてあげた。 「ゆっくり死んでね」 最初の1匹目はゆっくりまりさ一家に恐怖してもらうために一撃で潰してあげた。 親まりさは声がうるさいので舌と下顎を思い切り踏みつけ喋れないようにした。 残りの子まりさ達は加減をして何度も踏みつけ、徐々に踏み力を強くする。 「ゆー、やめでえええ!」 「な゛に゛す゛る゛の゛お゛お゛お!」 「なんでこんなひどいことするのおおお!」 「じにだぐないいい!!!」 「おかあさん、だずげでえええ!!」 ゆっくり達の絶叫を聞きながら 丹念にそしてすぐには死なないように叩いたり踏んたりしていく。 だが、そんな楽しい状況も長く続かず10分もすると子まりさ達は全員死んでしまった。 「ゅ!ゅ!ゅ!」 親まりさは、舌と下顎を潰されたため、声を上げることも逃げることも出来ず 滂沱の涙を流しながら子まりさが死んでいくところをずっと見ていた。 どれくらい餡子が美味しくなったかなと頬を千切り、中の餡子を食べてみる。 親まりさは体の内部を弄くられて狂ったような体を震わせる。 「う~ん。けっこうなお味で」 「ゅーゅーゅー」 なかなかの美味だったので、ドーナッツの紙袋の中に親まりさの餡子を1/4ほど入れ持って帰ることにし 「あとは森の生物にゆっくり食べられてね」 とだけ言い残し、日も傾きかけてきたので帰ることにした。 親まりさは泣きながらこちらに何か言おうとしているが喋ることが出来ず唸っていた。 意識を残したまま放置され、森の虫たちにゆっくり食べられ苦しみながら死んでいくことだろう。 私はゆっくりまりさが嫌いなのだ。 帰る途中でまたゆっくりれいむ一家に出くわした。 美味しいものを持っていると匂いに釣られてゆっくり達が寄ってくるから笑いが止まらない。 「これをあげるよ」 と言って、使わなかった残りのしびれ薬入りドーナッツを投げてやると 一目散に落ちたドーナッツに駆け寄るゆっくりれいむ達。 生存本能より食欲のほうが勝ってるってのは生物としてどうなんだろうなと思いつつ 動けなくなったゆっくりれいむ一家を用意したゴミ袋に詰めていく。 「さて、家に戻ってこいつらをどうやって料理するかな」 fin このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1636.html
ゆっくり虐めもの 水虫 「「「ゆっくりしていってね!」」」 「おぉう?なんだゆっくりか。」 男が仕事から帰ってくると無人のはずの我が家で何故か出迎えを受けた。 どうやら野良ゆっくりの一家が入り込んで来たらしい、本来の家主のことなど知ってか知らずか我が物顔で振舞っている。 「ここはまりさたちのおうちだよ! おじさんはゆっくりしないで でていってね!」 「そうだよ! ここでゆっくりしたければ ごはんをよういしてね!」 ゆーゆーゆーゆー・・・ 次から次へと自分勝手な主張を述べるゆっくり達、普通なら泣き叫ぶまで虐待されてもおかしくないのだが 「あー、それはすまんかったな。ちょっと片したらすぐ出てくから、ゆっくり待っててくれ。」 「ゆゆゆ? それならゆっくりまつからゆっくりしていってね!」 実はこの場所、家といっても居住区間ではなく、農具を収納したり汚れ作業を行うような土間作りの納屋であった。 寝食を行う家屋とも隣接しているのだが、そこへの通路は段差と戸により区切られておりゆっくりでは侵入できない。 食い散らかされる食料は置いてなかったし、農具などもゆっくりにどうこう出来るほど重量の軽いものではなかった。 そして幸いにも、この男にはゆっくりを痛めつけるような趣味がなく、それどころか軒先を饅頭に貸すほどに心の広い人物であった。 男は怒ることもせず、ただ一言ゆっくりに詫びると淡々と部屋の隅に積まれている荷物を弄り始めた。 一方のゆっくり達は、ここが人間の住居であると理解した上での確信犯であった。 そのため男が帰ってきたときとっさに強がってハッタリをかましたものの、内心は戦々恐々であった。 ところが男は一家を咎める事もなく、ここから出て行ってくれると言うではないか。 そこで下手に機嫌を損ねるのも損と考え、(ゆっくり的に)丁寧な対応で男の挙動を見守ることにしたのだ。 しかし、数分過ぎたころ 「ゆうぅぅ、おじさんまだー?」 「悪いなぁ、もうちっとだから待っててくれよー。」 「しかたないね! とろいおじさんはさっさとしてね!」 男が下手に出ているところから、一家は彼を自分達より下と判断した。 結果、態度は次第に悪化して行き悪態を突きながらプンプンと膨らみ始める始末である。 そしてもう10分も過ぎて 「いやー、やっと終わったよ。待たせてごめんよ。もうおじさんは出て行くからね。」 「おじさんゆっくりしすぎだよ!こんどゆっくりしたいならたべものよういしてきてよね!」 やっと終わったか、こんなに待たせるなんて図々しい人間だ。おまけにまりさ達のおうちにガラクタなんか置いて。 一家はそんなことを思いながらも、ようやく男が出て行くと言い出したためホッと一息ついた。 だが次の瞬間 「はぁー、どっこいしょっと・・・。」 男は地面に腰を下ろし、おもむろに履物を脱ぐと底についた泥を落とし始めた。 「ゆぐぅ!? まりさたちのおうちをよごさないでね!!」 「れいぎしらずなじじいはいたいめにあってね!!」 ついに痺れを切らした親ゆっくり達が男めがけて飛び掛ったのだ。 しかし、いざ男に近づいたところで 「「ゆっがあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」」 「「「どうじだの!? おぎゃあしゃぁん!!」」」 「「ぐ・・・ぐぅぢゃい”いぃぃぃぃぃ!!!」」 男は無類の油足だったのだ! おまけに今はたっぷり外で汗を流し帰って来た所、履物も脱ぎたてのホヤホヤである。 拘束する物を失ったその足から、ようやく自由になれたと言わんばかりに臭気が立ち昇った。 「ははは!酷いなぁ、そんなに臭いかい?」 「「「ゆべえぇぇぇぇ!? こっぢごないでえぇぇぇ!!」」」 ほーれほーれと男は足を一家へと近づける。饅頭一家はその臭いに毒され今にも吐かん勢いである。 「おれ~の足は~いい臭い~♪びっくりするほどフローラルゥ~♪」 「「「や”っ!や”べでええぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」」 乗ってきた男はゆっくり達にその足ですーりすーり♪をしはじめた。 「す~り~す~り~ごくらく~♪」 「ゆぎゃあぁぁぁぁ!! くちゃいいぃぃぃぃ!!」 「ゆうぅ!? にゃんだかべちゃべちゃでにゅるにゅるしゅりゅうううぅぅぅ!!!」 ゆっくりできない!! 一家はそういい残し、スゴイ勢いで外へと飛び出していった。 後には、やりすぎたか?と一人笑う男だけが残された。 数時間後 「ゆうぅ・・・やっぱりにんげんはゆっくりできないよ・・・」 「おかーしゃん、まりちゃたちまだくちゃいよぉ・・・」 「ゆっくりがまんしてね、おかあさんたちもがまんしてるからね」 森の中にはすっかり意気消沈した一家の姿があった。 男の家から脱出したものの、未だに体についた油がとれずゆっくりと臭っているのだ。 「あ、まりさ!ゆっくりしtみょぎゃあぁぁあっぁぁ!!?」 「ゆっぐりごっちごないでえぇぇぇぇぇ!!!」 「あっちのほうでゆっくりしていってね!こっちにはこないでね!?」 すれ違う群れのゆっくり達にも避けられる始末、べっとりした結果がこれだよ!! 3日後 「くんくん・・ゆ! もうだいじょうぶだよ!!」 「くさくなくなったまりさたちはいっしょにゆっくりしようね!!」 「「「ゆっくりしていってね!!」」」 あれから3日過ぎた頃、ようやく臭いも薄らぎ、群れのゆっくり達にも無事受け入れられたのだ。 悪夢のような日々からようやく開放された一家、まさにこの世の春と言わんばかりの有頂天ぶりであった。 ところが・・・ 「ゆ・・・?なんだか からだかゆいよ! れいむ、ゆっくりかいてね!!」 「ゆっくりわかったよ! ポーリ、ポーリ・・・」 「しあわせぇ~♪」 この頃から突如として一家の体が痒みに襲われるようになってしまったのだ。 更に1週間後 「ゆうぅぅぅ・・・かゆいぃぃ・・・」 「ゆ!・・・ゆ!・・・とどかないぃぃぃぃ!!!」 痒みに襲われる奇病は群れ全体にまで広まっていた。 皆が皆、体が痒いと呻き声をあげ、そこらかしこからポーリポーリという声が聞こえる。 更にもう1週間 「ひは・・・!ひは・・・!もうがまんできないいぃぃぃぃ!!!!!」 「ゆっくりがまんしてね!! ぽーりぽーりするとゆっくりできなくなるよ!!」 「もういいぃぃぃ!!! ゆっぐりなんがいらな”い”いいいぃぃ!!!」 ゴリリリリリリリリr・・・!! 激しく体を木に擦り付けはじめるれいむ、その目は血走り焦点も合っていない。 「ぼぉり”ぃぼぉり”ぃぃぃじあ”わ”!!??」 そこまで言ってれいむの体は崩れ落ちた。 その死に顔は後一歩で手が届かなかったような、なんとも悔しいようなじれったいような顔であった。 数週前、突如このゆっくりの群れに発生した体が痒くなる奇病。 始めの頃は痒みも大したことが無く、他のゆっくりに掻いてもらえば治まる程度のものであった。 だが時間が立つにつれ痒みは次第に酷くなってゆき、そして更に悪化がすすむと・・・ 「ポーリポー『グヂィ』ゆ?」 「ゆぎゃあぁぁぁ!!? れいむのきれいなおがおがあぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」 「どうなっでるのおおぉぉぉぉ!!?」 患部を掻いているとそこが崩れ落ちるゆっくりが出始めたのだ。 そこでこれ以上被害を出さぬため、群れのリーダーはポーリポーリを禁止した。 だが痒みに耐え切れず体を掻き毟る者は後を絶たなかった。 それどころか体が崩れ落ちるに留まらず、ついには命までをも落とす者まで現れた。 また、痒みに負けず己を自制することに成功したゆっくりでも次々と押し寄せる痒みの波に耐えかねて発狂してしまったり、 心は無事でも次第に患部が水気を帯びてきて、まるで川に落ちたようにグジュグジュに爛れたりと散々であった。 中でも特に悲惨だったのがゆっくりありす種だろう。 ありす種の命ともいえるぺにぺにが痒みを帯びたと思うと、ある日急にポロっと落ちてしまうのだ。 最愛のぺにぺにの突然の別離は想像を絶する悲しみらしく、ポロったありすは1晩泣き明かし翌朝脱水により命をおとした。 また、これが引き金で二次災害、恐怖したありす種による大規模な集団レイプが発生した。 どうせ朽ちるなら最後にスッキリしようということか、タガのはずれたアリス達は止まらなかった。 しかし、それすらも叶わぬのか 「ゆうううう!!まりざあああああっあっあっもういぐよおおおおおお!!!」 「やだあああぁぁぁぁぁぁ!!! ずっぎりじだぐな”いいいぃぃぃぃぃ」 「んほおおおおおおお!!!! ずっぎrぎゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!???」 病気に侵された体が耐えられず、もう一歩と言うところでぺにぺにがもげてしまうのだ。 寸止めのありすも堪らないが、もっと堪らないのは襲われていたほうである。 「ゆがああぁぁぁぁぁぁ!!! まりざのまむまむがらでてってえええぇぇぇぇぇ!!!」 もげたぺにぺにが、まむまむの中に残ってしまうのだ。 さっきまで無理矢理犯してきた憎い相手の、しかも病気でグジュグジュンのそれが体内に入りっぱなし。 しかも水気が多く癒着してしまい自力で排出できない上、これがある限り他のゆっくりともスッキリ出来ない。 極めつけは、これが原因で本来なら外皮で留まっている痒みがまむまむでも発生し、内側からも病触されていくのだ。 不幸にもこのまりさは死ぬまで逃れられない、耐え難い嫌悪と痒み襲われることになってしまった。 さて、この木の根元に開いた穴 ここには数週前に人間の家に侵入し、臭い思いをしたまりさ一家が住んでいる。 いや、正確にはまりさ一家だったものと言うべきか。いまやこの家の主は 「・・・・・げひょっ・・・・・ゆびょっ・・・・・」 この時折奇妙な声をあげる、腐った巨大饅頭のような物体である。 時折呻きをあげ、鈍く震えているところから恐らく生きているであろうことが伺える。 この群れを襲う病気の正体は、この一家が持ち込んだ水虫菌であった。 以前、油足の男に触れられた際に感染してしまったのだ。男は油足と水虫の二冠王だったのだ。 そして、手足を持たないゆっくりは体を擦り合わせるようにして痒みをとる。 これが災いして群れ中に水虫菌が広まってしまったのだ。 しかし、この一家の現状は水虫による病状とは思えない、一体何があったのだろうか? 数日前 「かゆいよぉ・・・」 「ゆっくりがまんしてね、ぽーりぽーりはゆっくりできなくなるよ!」 リーダーのお達しがあった後、この一家も体を掻くことを我慢しゆっくりと耐えていた。 しかし、幼い子ゆっくりの我慢は限界に達しようとしていた。そんな時 「ゆゆ!いいことおもいついたよ! みんなこっちにゆっくりあつまってね!!」 何かを思いついたのか、親まりさが一家を集め始めたのだ、そうして 「これならかゆかゆにならないよ!ゆっくりできるね!!」 「ゆゆ!おかーしゃんしゅごい! これでゆっきゅりできりゅよ!」 部屋の隅で小さく固まり、互いに痒い部位を押し付けあったのだ。 こうすることにより痒みが抑えられ、また体が崩れ落ちるのを防ぐことが出来る。 こうして一家は久々の熟睡を得ることが出来た。 翌朝 「「「どうなっでる”の”おおおおおおおおおお!!!」」」 巣に響く一家の悲鳴、そこには体の癒着した複数の饅頭が涙を流すと言うトラウマものの光景があった。 何と寝ている間に互いの体から伸びだした菌糸がさながら鎹のようにゆっくり達を繋いでしまったのだ。 動くことも出来ず、また群れのゆっくりにも助けるほどの余裕がある訳もなく、こうして一家は次第に1つになっていった。 そうして今 「・・・・・ぼあ・・・・・ぼお・・・・・べべ・・・・・」 グヂョリグヂョリと粘っこい音を立てる物体に成り下がった。 髪飾りにより辛うじてゆっくりだった名残を感じることが出来ているが、もうしばらくすればこれらも分解されるだろう。 時折この物体は奇妙な音を立てるのだが、それは酷く悲しげなものであった。 「あぁー・・・かいかい」 この時期は蒸れて敵わん、そういって足を掻く男は今日も平和だった。 終われ ※こっから蛇足 「こ、こいつは一体・・・!!」 「おい!! 気をつけろよ、毒があるかもしれんぞ!!」 そう男達が叫ぶのは森の中に生えたとある一本の木の前。 この木の根元に開いた穴、そこで何とも奇妙な物体を発見したのだ。 グチョリグチョリと湿った音を立てるそれは、まるで巨大な粘菌、あるいはスライムと言う風貌をしていた。 森でゆっくりを見ない、何かしら好からぬことを企んでいるのかもしれない。 近頃村ではそんな噂が流れていた。恐らくは杞憂であるだろうが万が一という事もあるやもしれない。 そういう訳で、手の開いている村人達で山狩りを行ったところ、本当にゆっくりが1匹も見つからない。 以前大きな群れが住み着いていたらしいゆっくりスポットを捜索してもである。 これは本当に異変か?そう考えている折りにそれは見つかった。 初めは妖怪の類かと警戒したものの、動くそぶりを見せぬことからそうではないとわかった。 消えたゆっくりと関係があるのだろうか?男達は永遠亭に鑑定を依頼し、やってきた兎達にそれは回収されていった。 後日、加工場から永遠亭と共同開発した「溶かして殺す、ゆっくり粘殺剤!」が発売された。 まじで終われ 作者・ムクドリ( ゚д゚ )の人 今までに書いちゃったの ゆっくりディグダグ ゆっくりディグダグⅡ みかん キャベツ 和三盆 みかん修正版(温州蜜柑) このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3889.html
『野球部のゆっくり』 15KB いじめ 虐待 不運 共食い 現代 失礼します。 anko2611 ゲスゆっくり奮闘記1 anko2622 ゲスゆっくり奮闘記2 anko3414 ゲスゆっくり奮闘記3 anko3417 ゲスゆっくり奮闘記4 anko3456 れいむのゆん生 anko3458 まけいぬとゆっくり anko3461 ゆっくりに生まれて anko3484 ゆっくりブリーダー anko3489 休日とゆっくり anko3652 ドスについて anko3715 ゆっくりに餌を anko3729 はじめてのぎゃくたい anko3730 はじめてのしいく anko3741 ゆっくりショップのバイト anko3794 まりさとの勝負 「」ゆっくりの台詞 『』人間の台詞でお願いします 「ゆ、ゆぅぅ、もうあさ、なのぉ?」 「あさ、なのぜ……また あされんさん なのぜ」 「もういやよぉっ! だれか ここからだしてぇ!」 「み、みんな きぼうをすてちゃだめよ!」 「きょわいよぉお!! おかーしゃぁん!」「まいちゃ、まいちゃこんな せいかついやなのじぇぇ!!」 「こんにゃの、こんにゃの いなかものの せいかちゅよ!」「れいむ、おかーしゃんのいってた やまさんでくらしたよぉ!」 薄暗い、雑多に物が置かれた広い部屋。 そこの一角に設けられた犬猫を入れる様なサークル、そこに大量のゆっくりたちがいた。 成体のれいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー、ちゃん、そしてそれとは別のサークルには、子ゆっくり、赤ゆっくり。 それぞれの種類のゆっくりたちが合わせて300近くはいる。 動くスペースもないほどギュウギュウに詰め込まれていた。 小さな天窓しかない部屋で、れいむたちゆっくりはそこから入ってくる光で朝を感じ取り、憂鬱に顔を曇らせる。 朝になったということは、また苦しい時間が始まるということだから。 そしてその予想通り、いつもと同じ時間ガラっと音を立てて、部屋の入り口が開かれた。 「「「「ゅぴぃぃいいいい!!?!?」」」」 『よぉし、今日も練習はじめんぞぉ!』 入り口の逆光に隠れながら現れたのは、若干汚れたジャージに身を包んだ高校生ほどの少年たちだった。 その姿にゆっくりたちは怯えに怯えて、少しでも遠ざかろうとギチギチのサークルの中で身を寄せ合っていた。 『監督ー、今日は何するんすかー!』 『とりあえず、バット、ボール、今日は守備攻撃半々でいこかー』 『『『ぅいーっす!』』』 中年男性の声に呼応して、少年たちは大きな声で返事をする。 その全員がジャージ姿で坊主頭。 そして、バット、ボールなどを運び出していく。 そうここは野球部の道具置き場だった。 そして、坊主の少年は、ある高校に通う野球部員たちだった。 ……。 …………。 『おぉぉい、スピード上がってんぞ、もうちょい落とせ、オーバーオーバー!』 『『『『ぅぃっす!!』』』』 周囲が草で囲まれた広場のような場所、そこに野球の塁が置かれて何とかダイアモンド(本塁一塁二塁三塁で出来る四角いスペース)の様相をなしている。 ここは、学校から少し離れた場所にある、工事予定で確保されたまま放置されている空き地だった。 道具部屋になっているのは、事務所になるはずだったプレハブ小屋。 場所はそれなりに広いけれど、メインの場所以外には草が生い茂り、練習に向いているとは思えない。 そんな場所を野球部員たちは、汗を流しながらダイアモンドの周りを走っていく。 そして、その頃ゆっくりたちは……。 「ゆ、ゆひぃっ!」「ゆ、ゆゆぅぅぅ!!」 「し、しぬ、しんじゃう、よぉ!」「たえ、るのよ、ごほっ! ごほっ!」 成体ゆっくりは残らずお飾りを取り上げられて、チリトリを改造した道具をトンボ(地面を均す道具)代わりに部員が走るダイアモンド内を均していた。 人間にとっては軽い道具でも、ゆっくりにとってはかなりの重さを感じる。 その上、地面につけながら進むため負担も大きい。 脆い歯と、弱い咬合力ではその負担に耐え切れず、歯が折れて呻くゆっくりに、疲れてへたり込むゆっくりなどが多発するが。 『おら! ゆっくりども休んでんじゃねーぞ!』 『俺らが走る終わるまでに終わらせないと飯抜きにするぞ!』 『まだ半分も終わってねーぞ、ガキ潰すぞ!』 「「「「「は、はいぃい!! がんばりまずぅぅううう!!」」」」」 周りを走る部員たちにどやされ、ゆっくりたちは必死に均しを続けることになる。 しかも、部員たちの言う言葉が一つの脅しもなく事実なのだと、足りない餡子脳に刻み込まれているため、必死に均す。 そして、子ゆっくりは監督とマネージャーのたちの元に集められていた。 『ほら動かないの!』 「やめちぇぇええ!! へんなツルツルしゃんきりゃいだよぉおお!!」 「にゃんで、にゃんでこんなことしゅるのぉお!! くしゃいよぉおお!!」 『あー、うっとおしいなぉ!』 マネージャーの少女は部員に習ってジャージ姿。 日焼けした肌に若干汗を浮かべながら、子ゆっくりたちを汚れたラップで包んでいく。 『あー、このラップはもう駄目だな、新しいやつにしないと』 『監督、もうラップ少ないですよ?』 『大丈夫、葬式やったときのあまりが家にまだまだあるから』 そう言いながら、監督は近くに置いておいたラップの箱をとり、千切る。 それで、子れいむを手馴れた動きでつつむ。 包まれたゆっくりたちは、底の浅い木箱に入れられていく。 「くちゃぃいいいいい!! だしてぇぇえ!」「にゃにこれぇぇ! うごけないのじぇえぇえ!」 「ツルツルしゃんですべすべなのじぇ!」「くさいわぁぁ! こんなのとかいはじゃないわぁあ!!」 何やらボロボロで黒い染みのような跡がついたラップに包まれた子ゆっくりたいは涙を流し「くさい」を連呼している。 それに対して新しいピカピカのラップに包まれた子ゆっくりたちは、動けないことについて叫ぶ個体やラップの感触を楽しんでいるのすらいた。 そして監督とマネージャーが50ほどの子ゆっくりをラップで包んだ頃、若干息を切らしながら部員たちが走り終えて戻ってきた。 『よしゃ、んだば、始めよか、朝練』 『『『『『ぅいっす!!』』』』』 『んじゃ、1人バッターボックス、1人バット持って待機、残りは守備に、打ったら一塁いって、押し出しローテーションでな』 監督の指示に従い、部員たちはそれぞれ持ち場につく。 ダイアモンド内では、なんとかギリギリで均し終えたゆっくりたちが虫の息で転がっていた。 『邪魔だよ、邪魔』 『さっさと消えろよゴミ虫』 『はい失せろ失せろ!』 「ゆぎっぃ!?」「おそらをとんでるみ、ゆびゅぅ!?」 「やめじぇええええ!! し、しんじゃ、ゆが!」「む、きゅぅ、もっと、ゆっく、ゆぼっ!」 そのゆっくりたちを部員は蹴り飛ばすなり、放り投げるなどして退かしていく。 「どうじで、どうじでまりさたちがこんなめに、まりさは、まりさはおさだったのにぃ……」 成体ゆっくりたちは、それぞれ身体の痛みと、心の痛みに涙していた。 ――このゆっくりたちは、元は野良、野良というより野生に近く、この空き地に暮らしていたゆっくりたちだった。 広い空き地で、草や虫を採り暮らしていた。 開発に忘れ去られた土地であり、何代も何代もゆっくりと暮らしていた。 たまにゲスが生まれたり、人間の子供に殺されたり、夢見たゆっくりが旅立っていったりしたけれど、問題なく実にゆっくりしていた。 しかし、そんなある日、ゆっくり築いてきた平和は――ぽっくり死んだ。 近くの高校の野球部が、練習場所としてこの空き地を借りることになったからだ。 その野球部は涙するほど弱小の部活だった。 地区大会でも一回戦勝てれば良い方、三回戦なんて夢のまた夢、そんな部活だった。 それだけならまだ良かっただろうけど、その高校は他の部活が強かった。 サッカー部、バスケ部、テニス部、ラグビー部などなど、軒並み強い部活が集合していた。 その為、野球部にグラウンドの使用権はなかった。 まともな練習場所もなく、部費も少ないから市営グラウンドなんか借りれる訳もなく公園などで細々練習していた。 しかし、監督がある時、この空き地を見つけて持ち主と交渉して使わせてもらう事になった。 普段見ることのない人間にゆっくりたちは戸惑い、ゆっくりの戸惑いを気にせず部員たちは草を刈り出した。 練習する為の場所を最低限整えようと、皆で汗を流していた。 最初は不気味に思っていたが、部員たちが攻撃などをしてこないので捨て置いたのだけれど。 草を刈っていたとき、ゆっくりの巣を見つけた部員たちは、迷わず排除した。 ダンボールを横倒しにした巣を持ち上げ、潰しゴミ袋につめた。 それに激昂しゆっくりたちは部員に襲い掛かった、しかし当たり前に人間VSゆっくり勝てるハズもなく次々捕らえられ潰された。 最初は片っ端から潰していたけど、監督の提案でゆっくりを生かして使うことに決めた。 部費の少ない野球部だ、使えるものは使ってみようという発想だった。 その日からゆっくりたちの地獄は始まった――。 ……。 …………。 『ほらっ、次いくぞ!』 『うぃっす!』 バッターボックスに立って、バットを構える部員に横合いから監督が山なりに優しくボールを投げる。 そして直ぐに。 『んじゃ、センター!』 打つ方向を指定する。 『っ!』 部員は必死に打つ角度、力の入れ具合を調整しながら言われた場所にボールを運ぼうと打つ。 ボールはややずれたけど、大体センターに転がった。 『へへ、やりぃ!』 『笑ってないでお前はファーストいけいけ!』 『うーっす!』 打った部員はガッツポーズをして、一塁に向かう。 そして一塁を守っていた生徒は二塁へ、二塁の生徒は三塁へ、と言った感じで押し出されていく。 ゆっくりたちはと言うと……。 「ど、どこなの!?」「でてくるのぜぇ! ボールさんいますぐでいいのぜ!」 「はやくでてきなさい! かくれんぼなんていなかものだわ!」「さっさとでてきね! じゃないとおちびちゃんがぁああ!!」 守備陣が捕りきれずに、草むらに入ってしまったボールを必死に探していた。 全員が全員グラウンド整備という、普通のゆっくりなら一週間分の労働以上の疲れを身体に残したまま血眼でボールを捜していた。 40ほどの成体ゆっくりが必死に探してはいるけれど、草むらの部分はかなり広く、何より視界の狭いゆっくりは中々見つけられない。 同じ場所をグルグル回っている個体も多い。 そんなゆっくりたちの近くにまたボールが飛び込む。 「ゆひっ!?」「ま、またなの!?」 「まださっきのも、そのまえのも、そのまえの、そのまえのも、ずっとまえのも、もみつかってないのにぃ!」 『ほらさっさとしろよゆっくりども! 早くしないとお前らのガキの番になっちまうぞ!』 『ウチはボールめっちゃ少ないだからよぉ!』 「は、はいぃいい!!」「すぐにさがすのぜ!」 「はやく、はやく!」「むきゅ、あ、あったわ! いっこあったわ!」 「でかしたのぜぇぇえ!」「はやくそれを……ゆっ!?」 『お、もっぱついったぞー、次からお前らのガキだからな』 「「「「「ゆぅううううう!!!??!」」」」」 部員の言葉にゆっくりたちは慌てふためく。 「む、むっきゅぅ! は、はやくもっていかないと!」 「ぱちゅりーじゃだめなのぜ! まりさにまかせるのぜ!」 「まりさよりちぇんのがはやいんだよー!」 「そんなのいいから! れいむにかしてね! おちびちゃんが!!」 ゆっくりたちが何やら争っているころ……。 『ん、ボール終わり、次からゆっくりだから思いっきりなー』 『うぃーっす!』 「なにしゅるのぉ!? れいみゅにさわらないでね!」 ボールが尽きたので、監督は練習前にマネージャーと準備したラップに包んだ子ゆっくりを掴む。 また赤ちゃん言葉の抜け切らない、野球ボール大のゆっくりを掴み、ボールと同じようにバッターに軽く投げる。 それを追うようにゆっくりたちは何故かボールを持ったまりさを筆頭に10匹前後で必死に跳ねてやってきていた。 距離にして数メートル、見つけたボールを必死に運んで着て。 「にんげんさん! ボールさん をもって 『サード!』 ゆ?」 「おしょらをとんでるみ、ゆびょぶべっ!!!」 目の前でラップに包まれた子れいむが、バットにぶち当たり、ラップの内部を真っ黒にしながら飛んでいくのを目撃した。 ボールを咥えていたまりさは、呆然としながらポトっとそれを落とし、落としたボールはゆっくり転がり、見事に監督の近くに。 『ん、やっとか、早くどんどん探せよ、ほれ、レフト!』 『うぃっす! ぁぁあ、飛びすぎた!』 ゆっくりたちが必死になって探してきたボールは再び草むらに、これによりボール0で再び監督はラップ子ゆっくりを掴む。 「やめなしゃぃいい!! はなしちぇ! はなしなしゃいいなかものみょおぉおお!!!」 「あ、ありすのおちびちゃん!?!?」 「れいむのかわいいかわいいおちびちゃん!?」 どうやら、監督が掴んだ子ありすは、ボール運びの付き添いで何故かやってきたありすとれいむの子供らしかった。 しかし、当たり前にそれで止める訳もなく、監督は軽い調子でラップ子ゆっくりを投げる。 『ん~、ファースト!』 「ありしゅの おおぞらでびゅ、ゅにゅるぼ!?」 「「お、おちびちゃぁぁぁぁあん?!?!」」 内部をカスターどで染めたラップは、あまり飛ばずに、べちょっと落ちる。 「おちびちゃん!?」 「おちびちゃんおへんじして! ほら、ママがとかいはなぺーろぺーろしてあげるわ!」 れいむとありすは、泣きながら既に死んでいる子ありすに話しかけ、必死にラップの表面を舐める。 しかし、そんなものは意味なんてなく、部員からしたら邪魔でしかなく……。 『邪魔っ、ただでさえ邪魔なんだから消えろ、さっさとボール探してこないとてめぇらの飾り全部燃やすぞ!?』 「「「「ゆぴぃいいい!!!?!」」」」 部員の言葉に成体ゆっくりたちは怯え、疲れた身体に鞭打って草むらに戻ろうとするが。 「おちびちゃん! はやくめをさましなさい! おねぼうはとかいはじゃないわ!」 「ゆぅ、しかたないね! れいむが おはようのうたを うたうよ!」 れいむ、ありすの番は未だに我が子の死を受け入れられないのか、ラップの中のカスタードに向かって必死に声をかけていた。 それを見て、ゆっくりたちは焦る。 今は取り上げられているお飾り、あれがないとゆっくりは死も同然。 それを燃やされ壊されると言われたのだ、当たり前に焦る。 なのに、れいむとありすはその言葉すら聞こえないのか、必死に意味のない行為を繰り広げていた。 無論、その間も子ゆっくり製のラップボールは消費されていく。 「おちびちゃん! はやくおきてね!」 「まったく、おちびちゃんはどっちににたのかしら?」 「れいむ、ありす! はやくいくのぜ!」 二匹に、まりさが話しかける。 他のゆっくりは既に草むらに向かって跳ねて行っていた、賢明な判断と言えるだろう。 「ゆっ、おさ、ちょっとまってね、おちびちゃんがなかなかおきなくて」 「ふだんはとってもとかいはよ? でも、たまに いなかもの になっちゃっ 「いいからいくのぜ! もう そのおちびはしんでるのぜ!」 ゆぅ? なに、いってるの?」 長、群れがあった頃は長であったまりさの言葉を聞いても、れいむとありすは、訳が分からないといった表情を見せる。 「そのおちびはもう、しんでるのぜ!」 『ライト!』チェンハ ツイニ オソラモ ユビュっ! 「なにってるの? おちびちゃんはおねぼうなだけだよ?」 『せか、いや、レフト!』タシュケテェェエ!! ユボブ! 「ほら、おちびちゃん、おさもおこってるわよ? はやくおきなさい?」 『あー、セカンド!』ユフン! ジェンジェン コワクナ ブジュボ! 「いいから、いくのぜ! おかざりまでうしないたいのかぜ!?」 『ファースト!』レイム ノ ヒッサツ! ワサワサパーン ユゴキュ! 「う、うう、うううう、お、おさ、おさぁあ、おちびちゃんが、おちびちゃんがぁぁあ!!」 『もいっちょファースト!』レイミュ ニ ヒドイコト シュリュ ユボッ! 「わかってるのぜ……いつか、ここをでて、ゆっくりするのがいちばんの とむらいなのぜ」 「おさ、おさ、おさぁぁぁああ!!」「ゆわぁぁぁあああん!!」 三匹が三文芝居をしている直ぐそばでは、どんどん子ゆっくりが死んでいたが。 自分たちしか頭にない、ゆっくりは気付かなかった。 そうこうしている内に、練習は終了した。 部員たちは整備体操に入る。 『おら、ゆっくりどもゴミを早く拾ってこい!』 そして監督はゆっくりたちをどやす。 ここで言うゴミは、ラップに包まれた子ゆっくりたち。 ゆっくりたちは自分の子供の死に涙しながら、それを集めてくる。 疲れ悲しみながらの作業なので、実に緩慢としいている。 しかし、遅ければ部員たちの機嫌を損ねてしまい。 『おっせーんだよ! ゴミくらいさっさと集めろよ!』 と、怒鳴られるゆっくり。 『ほら、手伝ってやるよ! 口あけろ口!』 「やべべ!! ばいらない! ぞんなにばいらな、ゆご!」 『ほら、入るじゃん、よし、ごーっ!!』 「ゆびゅるべぇぇ!!!」 口に、ラップ子ゆっくりを詰め込み蹴り飛ばされるゆっくり。 「ていっせいしなさい! おちびちゃんはゴミなんかじゃないわ!」 『は? ゴミだろ、これ……』 「おちびちゃんは、おちびちゃんはありすのたいせつなっ、ゆびゅぅ!?」 『ゴミをありがたがんなよ、ゴミ』 食って掛かって適当に痛めつけられるゆっくり。 様々いる、勿論死ぬものもいる。 それでも、ボール代わりの子ゆっくりを量産する為に定期的に交尾を強制されて、大半がボールで死んで。 残りは労働と、ストレス解消のゆっくりとなり死ぬ。 『んじゃ、俺らはいくから放課後までに全部ボール集めておけよ』 『あと、ラップからゴミだしておけよ、そしたらそれ食って良いから』 『一人でも逃げ出したら全員飾り燃やして殺すからなー』 『いつも通りのこと全部やっとけよ』 「ゅ、ひぃ……」「やっど、おわっだぁ」 「おちびちゃん、ちぇんの、かわいい、おちびちゃん」 「いだぃい、どぼじで、れいむ、かわいいから?」「まりさの、まりさの、はがぁ……」 去って行く部員の後ろで、成体ゆっくりたちは息も絶え絶え、心も身体もボロボロで倒れていた。 しかし、倒れている時間はない、直ぐにでも動き始めないと数時間後に部員がやってきて酷い目に合わされるのも知っている。 その為にはまずは、子ゆっくりの死体を食べて栄養にしないといけない。 「なんで、なんで……」「でも、これしか、たべるものないし」 「おちびちゃんにも、ごはんさんあげないとだから」 元は虫や草を食べていたが、子ゆっくりの死体というある種の甘味を与えられ続けてここのゆっくりたちは、元の食生活に戻れなくなっていた。 その為、集められたラップから子ゆっくりを取り出し、死臭に気が遠くなりながら租借する。 皆が皆甘味を食べながら、死にそうな顔をする。 そして全員が祈る。 いつの日か、皆で再び幸せに暮らせる日が来ることを。 そして全員は知らない。 数週間後の大会で、ボロ負けした部員たちの八つ当たりで全員殺されることを。 知らないからこそ、今はただ祈る。