約 592,773 件
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1524.html
突撃!隣のゆっくりご飯! 15KB 虐待-いじめ ギャグ パロディ 悲劇 理不尽 越冬 群れ 自然界 現代 独自設定 小ネタです 『突撃!隣のゆっくりご飯!』 カマキリあき 季節は冬。人里から少しだけ離れた山の中。 辺りはすっかり雪に覆われ、動く影など見当たらない。 見渡す限りどこまでも広がる純白の絨毯の下。 雪に埋まったほら穴の中で、それらはゆっくりと過ごしていた。 「ゆー…きょうもさむいね。おとうさん!おかあさん!す~りす~りしようよ…!」 「ゆ!またす~りす~りするの?…ゆふふ、まったくしょうがないおちびちゃんね。さあ、おかあさんたちのそばにきてね…!」 「ゆわーい!す~りす~り、す~りす~り…!ゆふふふっ、おとうさんとおかあさんはとってもあったかいね…!」 「ゆゆっ!おねえちゃんだけずるいよ!まりさもす~りす~りするよ!」 「ゆー、そんなにあわてなくてもおかあさんはどこにもいかないわよ。さあさあ、みんなでいっしょにゆっくりしようね!」 「ゆふふ…!まりさのおちびちゃんはおおきくなってもあまえんぼうさんなのぜ」 「おねえちゃんもおいでよ!いっしょにす~りす~りしてあったまろうよ!」 「ゆっ。もうちょっとしたらいくよ!ゆっくりまっててね!」 お父さんまりさとお母さんありすに一生懸命甘えてすりすりしている仔まりさ達。 離れた所で何かをごそごそと取り出して整理している仔ありすが1匹。 仔といっても、春に生まれ生き残ったこの3匹は既にかなり成長しており、親ゆっくりの半分ほどの背丈になっている。 冬篭りを終えた暁には、恐らく親元を離れ独立する頃合だろう。 巣立つ…と言っても、それなりの規模の群れに所属している彼等には、新しいゆっくりプレイスを探す為の旅に出る必要は無い。 大きな群れに所属している野生ゆっくりが離れて遠くへ旅に出るのは、群れの数が溢れて周囲の餌や住処の確保が困難になった場合のみだ。 ゆっくりの大集団が生活出来る程のゆっくりプレイスをわざわざ離れて、苦労と危険に満ちた旅をする意味など少ないからだ。 時々、自信に満ち溢れた若いゆっくりが未知なる可能性を信じて未開のゆっくりプレイス探しの冒険に旅立つ事がある事はあるのだが…。 この家族のいう親立ちは、せいぜいつがいを探した後、群れのテリトリー内に適当な場所を探し、巣作りをして新しい家庭を持つだけの話だろう。 だが、それでも、大好きな親と一緒に過ごす幸せな時間はこの冬篭りの間だけ…。 仔ゆっくり達は別れをことさら名残惜しみ、ここ最近は理由を見つけてはすりすりしたりぺろぺろしたりする回数が増えた。 甘えん坊の姉妹まりさ達は特にひどく、今日も朝からずっとこの調子だった。 仔ありすも勿論大好きな家族との別れは辛かったが、それと同じ位に春が来るのを待ち望んでいた。 近くの巣にいる仔まりさとは親公認の仲で既に婚約しており、巣立ちと共に一緒に生活している事を約束していたからだ。 冬篭りする前に、巣にする場所も既に見つけている。 春になったら早速2匹一緒に頑張って都会派なおうちを作るのだ。 将来生まれる赤ちゃんの事も考えて、少し広めに掘ろう。 ありすが素敵なコーディネートをして家族全員ゆっくり出来る空間にするのだ。 それから2匹で頑張って狩りをしておいしいごはんさんを沢山集めよう。 子供がいても大丈夫な位、いっぱいご飯を集める事が出来たら、今年中に可愛い赤ちゃんを産む事も出来るかもしれない。 大好きなまりさの為に、ありすのばーじんは大事に取っている。 実は秋に、皆には内緒でふぁーすとちゅっちゅだけした。 まりさの唇と唇が触れ合った瞬間、しあわせーが衝撃となってありすのカスタードを駆け巡った。あの感覚は今でも忘れられない。 好きなゆっくり同士で初めて結ばれる時は、ふぁーすとちゅっちゅとは比べ物にならない位に、とてもとてもゆっくりした幸せな気持ちで満たされるらしい。 あのちゅっちゅより凄いなんて…ありすは一体どうなってしまうのだろう…。 仔ありすはもうすぐ訪れる甘い季節に胸をときめかせていた。 「ゆー?おちびちゃんどうしたの?」 いつまで経っても来ない仔ありすの様子を窺いに、お母さんありすがやって来た。 ありすが整理していたのは、嫁入り道具にと、今まで貯めていたとかいはな宝物の数々。 頑張って作った押し花に、せみの抜け殻、甲虫の羽根。 そして、とても軽くて綺麗なたからものが1つ。 「とってもきれいないしさんね!それってたしか…」 「ゆん!まりさがありすにぷろぽーずするときにくれたたからものよ!」 「ゆーん!とってもとかいはなおくりものね!」 「まりさみたいなびゆっくりといっしょになれるなんて…ありすはしあわせだわ!」 「おかあさんも、あのまりさならあんっしんっね!でも、たまにはおかあさんたちのところへあそびにもどってきてね…!」 「ゆっ…おかあさん…」 「ゆふふふ!さっきからきいてたら、おかあさんもおちびちゃんもきがはやいのぜ。まだまだふゆさんはながいのぜ?」 「そうだよ、おねーちゃん!はやくこっちにきてまりさたちとゆっくりしようね!」 「ゆーゆー!それにそろそろおなかすいてきたよ!みんなでごはんさんむ~しゃむ~しゃしようよ!」 「ゆっ。おとうさんもすいてきたのぜ!みんな、ちょぞうこからごはんさんもってくるのぜ!」 「「ゆわーい!」」 父まりさの言葉に従い、貯蔵庫に向かう。…といっても、単に部屋の端の事だが。 冬篭もりの前に家族総出で集めるだけ集めた餌が葉っぱの上に小山のように積まれている。 「ゆ。きょうはまりさ、いもむしさんにするよ!」 「おとうさんはこのきのこさんにするのぜ!」 「ゆ~ん…このおはなさんもすてがたいね…」 「ありすたちはこのきのみさんにしましょうね!」 「とってもとかいはなおしょくじね!」 皆、思い思いの食べ物を取ると、部屋の真ん中のテーブルに持ち戻る。 「よーし、じゃあみんなでむ~しゃむ~しゃするのぜ!」 「「「ゆわ~い!!!」」」 そして、ゆっくりとご飯を食べようとしたその時。 「突撃いいいいいぃっっ!!!!!!!!!!!!」 ゴシャアア!!! 突然鳴り響いた大声と共におうちを塞いでいた結界さんが吹き飛ぶ。 「隣のぉ!!!!ゆっくりご飯んんんんーーーーー!!!!!!!!」 ズガッ!!!ガシャアッ!!! 結界はおろか、入り口周辺の土を手に持った巨大しゃもじを使い、次々と掘り崩す人間さん。 どうやらこの人間さんが入れるように、穴を広げるつもりらしい。 「「「ゆんやああああああーーーー!!!!!????」」」 「なんなの!?なんなのーー!!!?いったいなんなのおお!!?」 「ゆうううう!!?さぶいいい!!!」 「ゆがあーー!!??やべるのぜーー!!まりさたちがつくったおうちをこわすんじゃないのぜーー!!」 「やめてね!!けっかいさんをこわさないでね!!ゆっくりできなくなるからやめてね!!」 「ゆわああああん!!!ありすたちのゆっくりしたおうちがああああ!!!!」 ようやく大人一人が通れる程度に入り口を拡張した後、しゃもじを持った人間さんがのっそりと入ってくる。 その後ろに続いて、防寒服を来た見慣れないゆっくりが数匹入ってきた。 内、1匹はビデオカメラを持ってパニックになっている家族や部屋の内部を撮影している。 「いやーどうもどうも!冬篭り中の皆さん!来ちゃったのよお~!」 「なにがきたのおおおおおお!!!!???」 「ぐるなああ!!!がえれええええええ!!!!」 「隣のゆっくりご飯!ご存知コメスケです!もうお食事終わっちゃったの?おや、まだみたい。嬉しいねえ~!」 「ばでぃざはぜんぜんうれじぐないいいいい!!!!」 「みなさん、今日は冬篭り中の群れにお邪魔しています! 冬篭りといえば越冬用の食料を貯めているので、これは楽しみですよ~!」 「ぜんぜんたのしくないよおおお!!!」 「ゆええええん!!お、おかあさん…まりさこわい!!!」 「ちょっと奥さん、貯蔵庫ない?貯蔵庫! あらま!見てください、小高く詰まれたゆっくり達のご馳走! 山菜に虫に木の実に草に…これは栗かな? ゆっくりだけにゆっ栗!なんつってね!」 「だまれ!!じね!!」 「さわるなあ!!ばりざだちがくろうしてあつめたごはんさんにざわるなああ!!!」 「ゆうう!!ありすたちのきちょうなごはんさんなのよ!ゆっくりやめてね!!」 慌てて駆け寄ってきたお父さんまりさとお母さんありすを、まあまあまあとなだめながら、動けないようにがっちりと掴むコメスケ。 いかに強い両親でも人間の力で抑え付けられては微動だにできない。 歯を食い縛り、必死に力を込めて抵抗しているのに、コメスケは相変わらずニコニコとしている。まるで相手になってない。 あんなに大きくて強いお母さんやお父さんが全く歯が立たないなんて…!! 聞いた事はあっても、人間さんを見たのはこれが初めてだった姉妹。 仔ありすは姉妹まりさと一緒に部屋の隅へ避難し、ガタガタと震えている事しか出来なかった。 「それじゃ、僕はゆっくりのご飯なんて食べれないので、いつものように代役のゆっくり君!」 「「「ゆゆっ!ゆっくりりかいしたよ!!」」」 防寒服を付けた3匹のゆっくりが、ぴょんぴょん飛び跳ねながら餌の山へ群がると睨み付けるまりさ一家を尻目に貪り始める。 「「「む~しゃむ~しゃ!」」」 「ゆゆっ!それなり~!」 「ゆー。ありすはぐるめだね!まりさはまあまあおいしいよ!」 「れいむもありすとおなじで、いまいちかな!でも、おしごとだからがまんしてたべてあげようね!」 「ゆがあああああ!!!!やべろおおお!!!ぞれはばりざだちがおちびぢゃんたちとたべるためにひっしにあづめたんだああああーーーーー!!!!!!!!!!!」 父まりさの悲痛な叫びもむなしく、次々と平らげられる貴重な餌の山。 姉まりさの大好きないもむしさんが。 妹まりさの大好きな山菜さんが。 お母さんありすの大好きなどんぐりさんが。 お父さんまりさの大好きなきのこさんが。 ありすが最後まで取っておいた大好物の柿さんが。 大事に大事に少しずつ食べていた貴重な餌が、よりにもよって美味しい物からどんどんと見ず知らずの侵入者に食い荒らされていく。 「あっあっあっあああああああああっ…!!!!」 「やめてえーーーっ!!もうやめてえええ!!!!」 「おねがいします!もうやめてくださいい!!」 「それがないとふゆさんがこせないんだよ!!??まりさたちしんじゃうよお!!!」 「も~ぐも~ぐ!!れいむはしなないからだいじょうぶだよ!!しんぱいしないでね!!」 「こんなのとかいはじゃないわああああ!!!!!」 「む~しゃむ~しゃ!!しんにとかいはなありすにむかってしつれいしちゃうわね!」 「いやあ~!山の恵みをこんなに沢山申し訳ない!!色々とすみませんね~!!」 「ほんとうにすまなすぎるでしょおおおお!!!!???」 「ゆー。それにしても…なんだか、このおへや、さむくなってきたね!」 「それもそうね。なにかもやせるものがないかしら」 「ゆっ!れいむ、らいたーさんをもってるよ!このごみごはんさんをもやしてあったまろうね!」 「ゆゆーん!れいむ、ないすあいであだよー!」 「ゆゆっ!?こんなところにがらくたがあるわ!」 「よーし!それももやしちゃおうね!ごちそうになったおれいに、きみたちのごみそうじをてつだってあげるね!」 ありす達の大事なたからものや、餌の中からあまり美味しくないけど食べられる筈の物等、燃えそうな物を集めだす3匹。 「????」 ライターの存在を知らないまりさ達は何が起こるのか、全く理解できていない。 「それじゃ、てんかするよー!」 れいむは取り出したチャッカマンをおさげを使って器用にスイッチを押して火をつけた。 乾燥していた食材にあっさりと火が灯る。まるでキャンプファイヤーのよう。 「ゆわー。あったかいねー!」 「ゆふふ。きれいね。とってもとかいはね!」 「まずいたべものさんも、むだにしたらばちがあたるからね!」 「そうだね!あいかわらずいいこというね!じゃあどんどんもやしていこうね!」 「「「ゆい、ゆい、おー!」」」 3匹は残った餌や、たからもの等を次々と運んで燃やし始めた。 「あったかいね~!まるでこの部屋だけ春になったようで極楽だね!いやあ、こんな真冬にキャンプファイヤーなんてオツだねほんと!」 「ふざげるなあ!ふざげるなあああああ!!!!!」 「ゆわああああ!!!!まりさのたからものが!!!」 「「ゆぐぐぐうううううう…!!!!もういいかげんにしてえええ!!!!」 このままでは春を待たず一家全滅だ。 もう、怖がってなんかいられない。 3匹の凶行を止める為、3姉妹は飛び出した。 「ゆっ…?れいむたちのおしごとのじゃまをしないでね!」 「あぶないよ!さぎょうのじゃまだからおうちのひとはだまってみてていいからね!」 頭数が同じとはいえ、倍以上の大きさを誇る相手に敵うはずも無く、簡単に弾き飛ばされる姉妹。 振り絞った勇気など何の意味も無かった。 ただただ無駄な体力を使って痛い思いをしただけだ。 何事も無かったかのように鼻歌をうたいながら作業を再開する3匹。 そして…れいむがそれを取り出したのを見て、ありすは泣き叫んだ。 「やめてええええ!!!??それはまりさにもらったたからものなのおお!!!!」 「ゆうっ!!??や、やめてあげてね!!!それはおちびちゃんがこんやくのしるしにもらっただいじないしさんなのよ!!」 「おねがいしますうう!!!あいするまりさからもらっただいじなだいじなおもいでのいしさんなのおおお!!」 「ゆゆ?このきたないぺっとぼとるのふたがどうしたの?」 「ゆー、やれやれ。こんなごみをたからものなんて…。そんなまちのらみたいなこといっちゃだめだよ…!」 れいむ達は泣いて懇願する仔ありす達を鼻で笑い、火の山へ投げ込んだ。 真っ赤な炎の中、まりさから貰った大事なボトルキャップはぐにゃりと溶け曲がり、その姿を変えていった。 「いやあああああああああああ!!!!!」 無力感に苛まれ、涙を流す仔ありす達の前では相変わらずどんどん燃やされていく。 そしてとうとう、巣にあった燃やせる物は全て火の中にくべられてしまった。 「ゆあああああああぁぁぁぁ………」 既に両親は解放されていたが、何も出来ずただ見守る事しかできない。 パチパチと音を立てて燃えさかる炎の中へ突っ込み回収するなど出来るはずも無い。 燃えていく。全てが燃えていく。 今は亡き姉妹と一緒に集めたたからものも。 姉妹まりさと一緒に作った花飾りも。 お母さんと一緒にコーディネートした家具も。 そしてお父さんと一緒に苦労して集めた、冬を越す為に必要な餌も。 先程まで家族で囲んだ大きな枝さんのテーブルも。 今朝まで家族を包み込んでいたふかふかの雑草のベッドも。 全てがメラメラと燃やされていく…。 もはやありす達一家は叫ぶ気力すら無くなり、燃え盛る炎を黙って見つめていた。 ポカンと放心してる家族を残し、人間達はあっさりと立ち去った。 現れた時と変わらぬニコニコとした笑みを浮かべながら、去り際に何やら礼らしき事を言ってたがまるで耳に入らない。 暫くして完全に火が燃え尽きた後、突然、父まりさが奇声をあげ泣き始めた。 「あ゛ーーーーーーーーーーーーーっ!!あ゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」 大粒の涙がぼろぼろとこぼれる。 最初から最後まで、結局何も出来なかった。 家族の前で全てが奪われていく間、何ひとつ。 巣の中には何も残されていなかった。 大切な餌も、家具も、思い出の品々も。 そして訪れる筈だった幸せな未来さえも。 お父さんまりさの泣く姿につられお母さんありすも姉妹まりさも、そして仔ありすも家族全員泣き始めた。 ぽっかりと大きく崩された穴からは雪の混じった冷たい風が容赦なく一家に吹き付けていた…。 (終わらない) 「ゆー…きょうもさむいね。おとうさん!おかあさん!す~りす~りしようよ…!」 「ゆ!またす~りす~りするの?…ゆふふ、まったくしょうがないおちびちゃんだね。さあ、おかあさんたちのそばにきてね…!」 「ゆわーい!す~りす~り、す~りす~り…!ゆふふふっ、おとうさんとおかあさんはとってもあったかいね…!」 「ゆゆっ!おねえちゃんだけずるいよ!れいむもす~りす~りするよ!」 「ゆー、そんなにあわてなくてもおかあさんはどこにもいかないよ。さあさあ、みんなでいっしょにゆっくりしようね!」 「ゆふふふ…!まりさのおちびちゃんたちはおおきくなってもあまえんぼうさんだね!」 「おねえちゃんもおいでよ!いっしょにす~りす~りしてあったまろうよ!」 「ゆっ。もうちょっとしたらいくよ!ゆっくりまっててね!」 お父さんまりさとお母さんれいむに一生懸命甘えてすりすりしている仔まりさと仔れいむ。 離れた所で何かをごそごそと取り出して整理している仔まりさが1匹。 冬篭りする直前、群れのみんなと狩りに行った時に見つけたたからものだ。 春になったら婚約者のありすに、この素敵な宝物をプレゼントしよう。 近くの巣にいる仔ありすとは親公認の仲で既に婚約しており、巣立ちと共に一緒に生活している事を約束している。 仔まりさは大好きな家族との別れは辛かったが、それと同じ位に春が来るのを待ち望んでいた。 冬篭りする前に、巣にする場所も既に見つけている。 春になったら早速2匹一緒に頑張っておうちを作るのだ。 将来生まれる赤ちゃんの事も考えて、少し広めに掘ろう。 それから2匹で頑張って狩りをしておいしいごはんさんを沢山集めよう。 子供がいても大丈夫な位、いっぱいご飯を集める事が出来たら、今年中に可愛い赤ちゃんを産ませる事が出来るかもしれない。 仔まりさはもうすぐ訪れる甘い季節に胸を膨らませていた。 「おねえちゃん、いいかげんこっちきてよ。れいむのおうたをいっしょにきこうよ!」 「ゆっくりりかいしたよ!いまいくね!」 「ゆーゆゆ~、ゆっくりしてるね~♪ゆんゆ、ゆーん♪」 「いもうとれいむはおうたがとってもおじょうずになったね!」 「ゆゆ~ん!もうどこへおよめにだしてもはずかしくないね!」 「ゆふふっ!れいむもまりさおねえちゃんみたいにすてきなゆっくりとけっこんっしたいな~!」 「ゆ~ん、そうだね!あんなきれいなありすならおちびちゃんとのあかちゃんもきっとかわいいね!おとうさんもいまからたのしみだよ!」 「ゆゆっ…!?や、やめてよ、なんだかはずかしいよー…!」 「ゆーゆっゆ!おちびちゃんてれることないのに!」 「ゆふふ。たまにはおかあさんたちのところへあそびにもどってきてね…!」 「ゆゆ!?それはそうとまりさ、そろそろおなかすいてきたよ!みんなでごはんさんむ~しゃむ~しゃしようよ!」 「そういえばそうだね!みんな、ちょぞうこからごはんさんもってこようね!」 「よーし、それじゃあみんなでむ~しゃむ~しゃしようね!」 「「「ゆわ~い!!!」」」 そして、ゆっくりとご飯を食べようとしたその時…。 (ひとまず終わり) あとがき 今回から名前付ける事にしました。 なんか保管庫でカマあき(仮)ってなってたんで、カマキリあきでいいやと。 本来食料だけ奪うつもりがいつの間にかこんな話に。 今まで書いたの ふたば系ゆっくりいじめ 533 カマキリさんの卵でゆっくりするよ!! ふたば系ゆっくりいじめ 540 浮浪者とゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 541 静かにゆっくりするよ!! ふたば系ゆっくりいじめ 581 静かにゆっくりできないよ!!(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 586 静かにゆっくりできないよ!!(後編) ふたば系ゆっくりいじめ 588 ピュアな心でゆっくりするよ!! ふたば系ゆっくりいじめ 609 ゆーピー3分クッキング トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る センスのカケラもなし。クソSSだわー -- 2017-02-25 09 57 11 ごめん さすがにないわ 初めてゆっくりがかわいそうだと思った こいつら善良だし センスないよ 君 -- 2015-10-20 14 37 59 アシスタントの3匹に腹立つなんて愚かなks人間だこと -- 2014-02-24 00 56 47 いい理不尽さだ、これは良作 -- 2013-12-17 02 53 11 すごい理不尽だったな。 とにかくアシスタントの三匹にひたすらに腹が立った。 -- 2012-01-29 13 47 53 ↓それはゆっくりできる良い妄想だ。 -- 2012-01-29 00 07 53 アシスタントの3匹にムカついてゆっくりできなかったが 「毎年代替わりしててその時には古い奴らは透明な箱に 入れられて新人が美味しいご飯を食べているのを 見せ付けられながら餓死させられている」 って妄想をしたらとてもゆっくりできた -- 2012-01-27 23 27 32 くそコメワロタ -- 2011-10-27 16 43 48 くそこめんとはゆっくりできないよ!ゆっくりやめてあげてね! -- 2011-10-27 06 56 37 みんな一体誰と戦っているんだw -- 2011-10-02 16 14 32 ゆっくり狩をしないといけない背景とか 虐待鬼意三が虐待しに来た理由とか どう見てもただの遊びだろw 駆除とかの狩りならこんな非効率な事するわけない -- 2011-07-07 20 44 16 もうちょいご飯関係に集中して欲しかったな -- 2011-07-05 22 18 47 見ろ!人がゆっくりのようだ! -- 2011-01-17 00 08 57 SSより糞コメントの方が面白かった -- 2010-12-31 01 56 52 面白かったのに糞コメントどものせいで興醒めした -- 2010-11-20 11 29 47 ほんとうにすまなすぎるでしょおおおお!!!!??? で、超吹いた -- 2010-10-24 18 08 07 このSS最高!!!あと、昔の隣の晩御飯は、ヨネスケが勝手に冷蔵庫を開けて冷蔵庫の残り物を食べたり、ご飯を催促する番組だったよ。 -- 2010-09-09 01 01 31 ↓その発言は詩に対して具体性に欠けるといってるのと同じくらい的外れ -- 2010-09-08 23 07 49 「突撃いいいいいぃっっ!!!!!!!!!!!!」 「隣のぉ!!!!ゆっくりご飯んんんんーーーーー!!!!!!!!」 このセリフが無ければ元ネタわから程パロ部分が少ない ゆっくり狩をしないといけない背景 とか 虐待鬼意三が虐待しに来た理由 とか SS面白くする背景要素を「パロだから」で省いてどうすんだ -- 2010-08-27 06 13 58 最高にワロタw この作品は面白すぎる -- 2010-08-23 23 27 15
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/567.html
森の中に入ると、そこには沢山のゆっくり達が蠢いていた。 「ゆっくり~~♪」 「ゆうゆう~♪」 その数およそ50、アリスやパチュリーも混ざっている。 「ゆ? おにーさんどうしたの?」 「ゆっくりできるの?」 近寄ってきたのは、ゆっくり霊夢・魔理沙・パチュリー・アリスの四匹だった。 「そうだよ。君達は?」 「れいむたちはこの群れのリーダーだよ!!」 「とかいはのありすがきちんとしてるからだよ!!」 「むっきゅ~!!!」 そうか。リーダーが居るのか、予定を少し変更しなきゃな。 「そうか、偉いなー!! 実はねおにーさんは料理人なんだけど、口の肥えているゆっくり達に味見をしてもらいたくて、食べ物を持ってきたんだ」 背中のリュックから沢山のお菓子を取り出す。 最初は四匹に食べさせてみる。 「ゆゆ!!! おいしーよ!!!」 「うっめ!! これめっちゃうっめ!!!」 「うん!! てぃーたいむにはさいこうね!!!」 「むっきゅーーー!!! ごはんごはん!!!」 気に入ってくれたようだ、作戦を進めよう。 「美味しかったかい。それなら、ぜひとも他のゆっくり達の意見も聞いてみたいんだけど……」 「いいよ!! みんなにたべさせるね!!!」 どうやら、群れと言う体系を取ってはいるが、根は純粋な野生ゆっくりの集まりのようだ。 四匹が号令をかけると、他のゆっくりが集まってくる。 「おいしーの?」 「わかるよーー!!!!」 「ちーんぽ!!」 数を調節して残さずに与える。 食う事には長けているゆっくりだ。 直ぐに全員が食べ終えた。 「ゆ!!! うぐぐ!!」 そして全員が苦しみ出す。 「わがらないよーーー!!!!!」 「ちーーーー……」 残ったのはあの四匹だけ。 「ゆゆ!!! みんなどうしたの!!!!」 「おきてね!!! まりさたちのめいれいだよ!!!」 「しえすたにはまだはやいよ!!!」 「むっきゅーーー!!!!」 なにが起きたのか分からないようだ、これが人になれているゆっくりだったら真っ先に疑ってくるものだが。 「もしかしたら、皆寿命だったのかも?」 「ゆ!! そんなことないよ!! まだみんなゆっくりできるよ!!!」 「でも、群れのリーダーのお前達は、曲がりなりにも体が強くできているんだよ。他のゆっくりはそれよりも早く死んじゃうんだよ」 「「「「ゆーーー!!! もっどみんなどゆっぐりしだかっだーー!!!!」」」」 我ながら変てこな説明だが、どうやら信じたらしい。 ここまで来ればあと少し。 「それじゃあ、キチンとゆっくりできるようにお葬式をしないとね」 「ゆ~? お葬式って?」 「死んだ後も、魂がゆっくりできるようにするための儀式さ。これをすれば死んだゆっくり達もゆっくりできるんだよ」 「そうなんだ!! おにーさんれいむたちおそうしきするよ!!!」 「まりさもやるーー!!!」 「どうすればいいの? れくちゃーしてね!!」 「むっきゅーーー!!!」 「いいよ、でもこれは君達がやらないと効果が無いんだ。分かった?」 「「「「ゆっくりりかいしたよ」」」」 そうして、俺は、ゆっくり達に指示を出していった。 最初に、死体を一箇所に集めさせる。 「ゆっゆ!!」 幸い、近くに大きな穴があったので、そこに落とさせた。 次に、四匹に灯油の入った容器を持たせ穴の上からかけさせる。 「ゆゆ? これなーに?」 「良く燃えるようにするのさ、火になってお空に飛ばすんだ」 「ゆゆ!! わかったよ!! みんなにゆっくりかけるね!!!」 最後に、ゆっくり達に蝋燭を咥えさせる。 「良いかい。ゆっくりできますようにってお願いしてから、その蝋燭を下に投げるんだ」 口の使えない四匹は、顔を上下に動かして答える。 そして一瞬の静寂の後。 「「「「……!! ゆっくりしてね!!!!!」」」」 四匹が一斉に蝋燭を投げ捨てた。 同時に、高く高く伸びる炎。 「ゆっくりしてねーーー!!!」 「みんなげんきでねーーー!!!!」 「みんなはありすのおともだちだよーーー!!!」 「むっきゅーーー!!!」 思い思いの言葉を叫び、その炎を見続ける四匹。 作戦は成功、時間もソロソロだ。 「……ゆゆゆ!! あづい!!! あづいーーーーー!!!!!!」 「どうして!!! まりさがもえてるよーーーー!!!!」 「わからないよーーーー!!!!」 「ちーんぽーーーー!!!!」 「「「「!!!!!!!」」」」 突然、炎の中から声が上がる。 ビックリした四匹が凝視すると、中では激しく蠢くゆっくり達。 そう、未だ生きていたのだ。 先程混入した毒は、致死量に達しなければ仮死状態から蘇生する。 数十のゆっくり家族に実験して、致死量を完全に把握した甲斐があった。 そして、穴の下はまさに地獄絵図だ。 「どーしでーーー!! しんだんじゃないのーーー!!!」 四匹も騒然となる、何せ今まで死んでいたのだから。 「ああああーーーー!!!!」 「ぎゃーーーー!!!」 「ぷっでぃ~~~ん!!!!」 「わがらなーーーい!!!」 「ちーーー!!!」 下では、本当にゆっくり達が死んでいく。 「たずけでーーー!!!」 「れーだー!!!」 四匹に助けを求めるように、必死に炎を纏いながら登ってくるゆっくり達。 「あ゛あ゛あ゛!!!」 「ゆゆゆ!!!!」 そのどれもが、途中で力尽きて火柱の薪となる。 上の四匹は、唯呆然と見ている事しかできない。 「……」 「……」 やがて声が聞こえなくなった。 全員がしっかりとやけ饅頭になったのだろう。 うん、満足。 早速帰って新しいメニューを考えよう。 「お前達が皆を殺したんだよ」 「……!! ゆーーーちがうよーーー!!!」 「れーむたじはやっでないーーー!!!」 「たがいはのありずはそんなごとしないよーーーー!!!!」 「むぎゅーーーー!!!!!」 そう言い残して、俺は麓へと降りていった。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/292.html
出来た・・・。ゆっくりれいむはゆっくりしながら感慨に浸っていた。 ゆっくりのゆっくりによるゆっくりのための安住の地、ゆっくりハウス。 ゆっくりれいむそのままのゆっくりな外観、 ゆっくりできるのに十分、いやゆっくりにはかなり大きすぎるほどのゆとりあるスペース、 ゆっくりの安全を確保する強度のある壁。 ゆっくりがどうこしらえたのかはさておき、実に完成度の高いゆっくりした住居だ。 「これでゆっくりできるね!」 さっそくゆっくりまりさたちと落成記念ゆっくりと洒落込もう。そう思うとゆっくりれいむは今夜のためのご馳走を調達しに向かうのだった。 たっぷりごちそう(といっても果物程度)をもって帰り、ゆっくりハウスにもどってきたれいむ。しかし戸を開けると、思わぬ先客がいた。ヒトだ。 「おう、ゆっくりさせてもらってんぞ」 「ゆ、ゆっくりしていってね!!」 「そうさせてもらってる、狭いな」 ・・・反射的に挨拶をしてしまったが、これは困った。どうも留守の間に勝手に上がりこんで来たらしい。ゆとりがあるとはいえゆっくり用の住居にヒトが入るとは・・・いや、感心している場合じゃない。 「こ、ここはれいむのおうちだよ!!おじさんはゆっくりできるひと?」 「おーそうかそうか。俺はゆっくりできる人だ。見ての通り、今ゆっくりしてるだろ?」 確かにムカつくぐらいにゆっくりとゴロゴロしてくれている。が、れいむにとってはちっともゆっくりではない。 「いやー住むところがなくてなぁ、今日の寝床はどこにすんのか物色してたらこれだろ?つい入っちゃってなーはっはっは」 勝手に上がりこんでおいて今晩とまらせろとでも言うのだろうか。たまったものではない。落石記念どころか、こんなデカいヒトがギチギチに入っていては一人でも満足にゆっくりできやしない。少々気の毒だが、寝床は他に探してもらうことに・・・。 「お、なんだメシまであるじゃないか。ひとつもらうかな」 「ゆ?!おじさんこれはれいむn・・・」 「まぁまぁまぁまぁいただきまーす。あーん」 そういうとヒトはれいむのもっていたりんごを奪い取り、あっさり口に運ぼうとする。 「おじさんやめて!!それはれいむの!!おじさんのじゃないの!!」 「うっせーなちょっと黙ってろ」 そういうとヒトは片手でれいむの頭・・・もとい体を押さえつけ、もう片方の手でむしゃむしゃとりんごを頬張る。くやしい。しかし、かなわない。 「ゅー!!ゆー!!おじさんひどい!!」 「んー、まぁまぁかな。まだあるみたいだからもらっとくぜ」 「ゆっくりやめてよね!!」 「そうかーゆっくりかー。じゃぁ全部食う頃まで時間をかけて、ゆっくりやめてやるよ。なーんてなハハハ」 れいむはつぶれるかつぶれないかギリギリの圧力に押さえつけられながら、持ってきたご馳走を全部平らげてしまった。 「あー食った食った。ちょっと横になるかぁ」 そういうとヒトはずうずうしく横になる。そのとき。 クシャッ。 ヒトの足元で音がした。 「ん?なんか踏んだか?」 「ゆっ!?」 ゆっくりれいむの大切にしていた、お母さんのリボンが踏んづけられていた。 「なんだゴミか」 「ゆー!!ゴミじゃないよ!!おかあさんのリボンだよ!!」 「へー、そいつぁわるいことしたなーごめんなさーいっと」 もう我慢ならない。勝手に居座られて、ご馳走は食われて、宝物は汚れてしまった。有無を言わさず出て行ってもらうしかない。 「おじさんとはゆっくりできないよ!さっさとでていってね!!」 「んー、ここ悪くないな。決めた。ここ俺の家な。お前でてけ」 「ゆっ?!」 ・・・な、何言ってんだこいつ。 「ここはれいむのいえなの!おじさんのいえじゃないよ!」 「今俺の家になったんだよ。ゆっくりのくせに、自分らの常套句も分からないのか?いつもいってるだろ、勝手に上がりこんでおいて「ここはゆっくりのいえだよ!!」宣言。だから俺もやるの」 「だ、だってゆっくりはゆっくりだもん!おじさんゆっくりじゃないもん!」 「理由になってねーよバーカ。やっぱしょせん餡子ブレインだなこの糞饅頭が」 ここまでコケにされては、もうだまってはいられない。話し合いで決着がつかないなら、力でねじ伏せるまで。ゆっくりれいむは渾身の力をこめて体当たりをした。 「・・・んー、いいマッサージだー。おいおいゆっくり、そんなんじゃおじさんは痛くも痒くもないなー?」 やはりヒトとゆっくりの差は歴然だった。ダメージは皆無だ。そして。 「ゆっくり、よく覚えとけよ。攻撃って言うのはな、」 ヒトが拳を固めると、 「こうやるんだよ」 ゆっくりれいむに向けて、勢いよく振り下ろした。 「・・・ゅー・・・ゅー・・・」 ゆっくりな外観のゆっくりハウスの玄関、体半分がひしゃげロボトミー化したゆっくりれいむが呻いている。なかではヒトが我が物顔で、新しい寝床に満足しながら眠りこけていた。 「自分の家宣言」を逆にしてみた
https://w.atwiki.jp/ykansatu/pages/39.html
表示について 星の数はレア度を表す 最大で★5 ★1:N(通常種) ★2:PN(通常種~準希少種の間) ★3:R(準希少種) ★4:PR(希少種) ★5:SR(超希少種) 共通 〈通常時〉 ゆっくりしていってね!!! ゆっくり! ゆん! ゆん、ゆん、ゆん! にんげんさん、おはようございます!(善良種のみ) にんげんさん、こんにちは!(善良種のみ) にんげんさん、こんばんは!(善良種のみ) ねーねー、あそぼー、あそぼー?(愛で時、善良種のみ) もっとなでなでしてー(愛で時、善良種のみ) ゆっくりーのひー、まったりーのひー、らんらんらん! すーりすーりすーり(愛で時) こーろこーろ(旧バージョンのみ) ころころころー(旧バージョンのみ) ぜんそくぜんしーん!(ダッシュ移動中) わーい、まてまてまてー(ダッシュ移動中) わぁーい、ゆーっくりまってねぇ(ダッシュ移動中) わー、おそらをとんでるみたーい!(おそら) ぺーろぺーろ(他のゆっくりに対する慰め。食事時とは違い、イントネーションが観察日記におけるぺーろぺーろ) 〈おちび・家族関連〉 おちびちゃん、これからもずっといっしょだよ! いもうと、はやくおっきくなってね!(姉ゆ) おちびちゃーん! おかーちゃん! おとーちゃぁ〜! おねーちゃん! いもーとぉー! れいむぅー まりさぁー ありすぅー ぱちゅりー れみりゃー ふらぁーん ちるのぉー (みょん、さくや、ちぇんの名前呼びは未実装?) うまれるー、うまれるー!(出産時) 等 〈虐待時〉 やめてぇ!やめてね!やめてね! ゆんやー! ゆんやぁゆんやぁゆんやー! ぷっくー!(ぷくー時) かえしてぇー かえしてよぅ(おぼうし没収) ごめんなさい、ゆるしてください!(善良種のみ) どうしてこんなことするのぉ!(基本ゲスのみ、子ゆを攻撃して怒らせると善良種も言う) やーじゃやーじゃ、おうちかえるぅ!(ゲスのみ) ゆっくりにげるよ(ゲスのみ) さむいーさむいよーだれかたすけてー(さむい…時) あついーあついよー!たすけてー!(炎上・あつい…時) もえてる〜もえてるよぉ(炎上・炎接近・あつい…時) どうしてほのおさんここにいるのぉ?(炎接近時) ほのおさんは、ゆっくりできないんだよぉ(炎接近時) ゲホッゲホッゲホッゲホッ(瀕死からの回復後) 等 〈食事時〉 わーい、ごはんさんだー! わーいわーい! ぺーろぺーろ むーしゃむーしゃ もーぐもーぐ ごはんさん、ありがとう!(善良種のみ) うめぇ!ぱねっ!(ゲスのみ) これめっちゃうめ(ゲスのみ) はっぱさんは、たべたくないんだよー(葉っぱ) これ、にがーい!(葉っぱ) なにこれ、すごーくまずいよ!(葉っぱ、ゲス) げろまず〜(葉っぱ、ゲス) おいしくないけど、がまんしようね!(葉っぱ、善良種のみ) くさーい! うんうん、くっさいよー!(うんうん) くさいよー! うんうんさんあっちにいってね!(うんうん) 〈空腹時〉 おなか、ぺこぺこー ゆんやぁゆんやぁゆんやぁ…(悲しい時とは別の泣き方) 〈うんうん体操〉 うんうんでりゅう〜 ゆっち、ゆっち ゆん! ゆん、ゆん、ゆん! 〈降雨時〉 あめさんだよー、ゆっくりできないよー あめさん、はやくあっちにいってねー とけちゃうよー、からだがとけちゃうよー 〈非ゆっくり時〉 おうちにかーえろっと! わーい、おはなさんだぁ! ゆっくりーのひー、まったりーのひー、らんらんらん! 〈非ゆっくりなりかけの時〉 やだやだやだぁ〜 やじゃやじゃおうちかえるぅ… おかーちゃん おとーちゃん 準共通 2〜4種間で共通のセリフ。 〈れいむ まりさ ちるの〉 ばーかばーか!(ゲス) 〈れいむ ぱちゅりー ちるの〉 もーっと、きもちよくしろー!(愛で時、ゲス) 〈ぱちゅりー ちるの〉 ごはんさん、ありがとうね(食事時、善良) 〈れいむ ふらん〉 あそんで、あそんでー!(愛で時) 〈ありす ぱちゅりー みょん さくや〉 はやくあやまりなさい!(ぷくー時 ゲス化) がんばりなさい、いまいくわ(他ゆへの虐待時) これはけんこうにいいわ!(食事時、葉っぱ) ごはんさんはどこかしら(狩り時) 〈ありす ぱちゅりー さくや〉 とーってもたのしいわぁ! 〈ありす ぱちゅりー〉 あまあまをはやくよこしなさい!(ゲス) そんなんじゃ、ぜんぜんかんじないわ!(愛で時、ゲス) そんなことしちゃ、だめなのよ(ぷくー時、善良) とってもおいしいわ!(食事時、善良) かりさんにいくわ!(狩り時) おなかがすいたわ(空腹時) 〈ぱちゅりー みょん さくや〉 わたしに、かわいいあかちゃんができたわ!(妊娠時) 〈れみりゃ ふらん〉 うー☆ うー☆うー☆うー☆ はやくあまあまをよこすんだどー(ゲス) ぎゃおー たーべちゃうぞー(ゲス ぷくー時 ゲス化) もうおこったどー(ぷくー時) どうしたんだどー、だいじょうぶかどー?(他ゆへの虐待時) とってもおいしいどー!(食事時、善良) ごはんさんどこだどー?(狩り時) おなかがすいたどー(空腹時) すごいどー、あかちゃんができたんだどー(妊娠時) れいむ 画像左側の個体が胎生妊娠形、画像右側の個体が植物妊娠形 通常種 レア度:★x1 1~9円(ランクC) 200~3000円(ランクB以上) 最もよく見かけるゆっくり。特徴は赤いリボンと2つのもみあげ。中身は漉し餡。 オプションパーツ(ランダムに装備する、プレイヤーが着脱させられない小物)はお花。左もみあげに握っている。王冠を被せると魔法少女ステッキに変化。 もみあげは長毛型・短毛型・わさ型の3種類があり、現行版では左右で種類が異なる場合もあるため、もみあげの形状だけでも合計9種類のバリエーションが存在する。(性格に影響は無い) 胎生妊娠形のれいむは黒髪で、植物妊娠型のれいむは茶髪。 主なボイス 通常時(全て善良種のみ) ゆっくりしようね! れいむね、しあわせだよー! れいむね、おうたがじょうずなんだよ! いっしょにうたおうね! れいむのもみあげさんをゆっくりみてね、すごーくかわいいでしょー? れいむのもみあげさん、おかーさんにほめられたんだー、れいむのたからものさんだよ れいむはしょうらいね、りっぱなおかあさんになるんだよ!そして、ずーっとずーっと、みんなとゆっくりしつづけるんだよ~! わぁーい、きーもちぃー!(愛で時) 等 れいむ種の通常時ボイスは善良とゲスとで完全に独立しており、共通のものは無い。 虐待時 たすけてー、れいむをたすけてー!(ゲスのみ、善良は固有ボイスなし) ゲス種 ここをれいむのゆっくりプレイスにするよ! このうんこどれい れいむ、おこるとすっごくこわいんだよ? れいむ、あかちゃんがいっぱいほしいよ!そしたら、みーんな、ゆっくりできるのにねー 等 ゲス種(愛で時) ぜんぜんきもちよくないよ? れいむはね、みんなのアイドルなんだよ れいむ、かわいすぎてごめんねー ぷくー時 れいむまけないもん! れいむ、おこるとすっごくこわいんだよ? ごめんなさいしようね!(善良種のみ) 他ゆへの虐待時 どうしたの、だいじょうぶ? がんばれ、がんばれー! ゲス化すると れいむまけないもん! れいむ、おこるとすっごくこわいんだよ? 等(いずれもゲス種、ぷくー時と共通) 食事時 おいしい! 狩り時 かりさんにいくよ! ごはんさんどこなのー? 空腹時 れいむおなかすいたよー? 妊娠時 あかちゃんができたよ!れいむにあかちゃんができたよ! おそら れいむはちょうちょさんだよー! かつてのれいむはもみあげが現在より若干上にあった まりさ 画像左側の個体が胎生妊娠形、画像右側の個体が植物妊娠形 レア度:★x1 通常種 2~15円(ランクC) 200~3000円(ランクB以上) れいむ種と同じく見かける頻度が高いゆっくり。 特徴は黒いとんがり帽子と片方だけ編まれたおさげ。中身は粒餡。 オプションパーツは木の棒(えくすかりばー) おさげに握っている。王冠を被せるとおもちゃの剣に変化。 現行版では長毛型・通常型・短毛型・めさ型(0.5a5~0.5b9では未確認)の4種類のおさげがある模様。 どの個体も語尾は「のぜ」となっており、いわゆる「だよまりさ」は存在しない。 胎生妊娠形のまりさは髪が黄土色で、植物妊娠型のまりさは髪が茶色っぽい。 主なボイス 通常時 まりさはおまえをぜったいにまもるのぜ! まりさはぼうけんのたびにでるのぜ! まりさはしょうらい、さいきょうのどすになるのぜ!おとーさんがそういってたのぜ! がんばるのぜ、がんばるのぜー!(うんうん体操中) おちび、はやくおおきくなるのぜ!(おちび保有時) まりちゃのちゃちゃちゃ~、まりちゃのちゃちゃちゃ~、まりちゃまりちゃのちゃ・ちゃ・ちゃ〜(愛で時) 等 善良種 まりさといっしょにぼうけんのたびにでるのぜ! まりさはしあわせなのぜ~ ゆっくりするのぜ きもちいいのぜ〜、くせになるのぜ〜(愛で時) もっとツンツンしてほしいのぜ(愛で時) 虐待時 まりさをはやくたすけるのぜ~!(ゲスのみ、善良は固有ボイスなし) ゲス種 おまえはゆっくりできないのぜぇ〜 まりさこのまえ、ひとゆでありさんをたおしたのぜ! まりさは、つよいてきとたたかいたいのぜ!もうありさんはらくしょうなのぜ! まりさは、けんかでまけたことないのぜ! まーりさーはつよいー、いーちばーんつよいー まりさはつよいのぜ ま・り・さ・は・つっよい・の・ぜ~! 等 ゲス種(愛で時) ツンツンがぜんぜんたりないのぜ もっとツンツンするのぜ! まりちゃのきゅーとなひっぷで、みんな、めろめろなのぜ! 等 ぷくー時 まりさはつよいのぜ まりさはおまえを、ゆるさないのぜー! まりさとしょうぶなのぜ!まりさはぜったいにまけないのぜ! はやくごめんなさいするのぜぇ? 等 他ゆへの虐待時 どうしたのぜ? がんばるのぜ まりさはおまえをぜったいにまもるのぜ! ゲス化すると まりさとしょうぶなのぜ!まりさはぜったいにまけないのぜ! はやくごめんなさいするのぜぇ? 等(いずれもぷくー時と共通) 食事時 とってもおいしいのぜ! まりさはこれで、がまんするのぜ!(葉っぱ、善良種のみ) これ、すごーくまずいのぜ(葉っぱ、ゲス) あまあまがたべたいのぜ!(葉っぱ、ゲス) ケーキ投与時 すごいのぜ~、ケーキさんなのぜ~ ケーキさんっ、ケーキさんなのぜー 等 狩り時 ごはんさんどこなのぜ〜? かりさんにいくのぜ! 空腹時 おなかすいたのぜぇー 妊娠時 できたのぜ!まりさにあかちゃんができたのぜ! ありす 画像手前側の個体が胎生妊娠形、画像奥側の個体が植物妊娠形(この画像ではみょんを妊娠) レア度:★x1 通常種 5~40円(ランクC) 800~6000円(ランクB以上) れいむ種やまりさ種の次によく見るゆっくり。 特徴は赤いカチューシャと金髪。中身はカスタード。 オプションパーツはお花。カチューシャの装飾として頭に付ける。 前作においてはゲス個体のありすが他のゆっくりを捕まえて強制的にすっきりーを行う「れいぱー」という仕様が存在した。 今作でもCランクはれいぱーとして描写されているが、それらしいセリフを言うのみで実際にゲーム内の行動としてれいぽぅを行う事は無い。 植物妊娠型のありすは髪色が茶色ぽく、胎生妊娠形の髪色は黄土色。 主なボイス 通常時 とっかい!とっかい! とかいは! ありすはとかいはよ すてきなであいがしたいわ! 等 善良種 すっごく、いいきぶんよ あなたとかいはね ありすとってもしあわせよ わたしがこーでぃねーとをしてあげるわ! わ!とーってもおしゃれね! 等 ゲス種 わたしのあいを、うけとりなさーい! んほぉお〜 んっほ、んっほ、んほぉお~ そこのあなた! そこのあなた、いっしょにあいしあいましょう! いいわ〜!もっともっとついてちょうだい!(愛で時) 等 食事時 とかいはなごはんをありがとう 妊娠時 ありすにたからものができたわ!すてきなあかちゃんよ〜 ぱちゅりー 画像左側の個体が植物妊娠形(赤紫色)、画像右側の個体が胎生妊娠形(青紫色) レア度:★x2 通常種 15~50円(ランクC) 1000~9000円(ランクB以上) ありす種とちるの種の中間ほどの頻度で見るゆっくり。 特徴は桃色の帽子と紫色の髪。中身は生クリーム。 オプションパーツはまどうしょ。口の下あたりの位置に固定されている。 森や海では出現率が上昇する。ぱちゅりー種を多量に用意したい場合は森を探すと良い。 観察日記と同様、他種より寿命が短く設定されている。(v0.29fまで) 胎生妊娠形のぱちゅりーは、髪色が青紫色で、植物妊娠型は、髪色が赤紫色。 主なボイス 通常時 むっきゅっきゅー! むきゅ、むきゅ! むきゅーぅ まどうしょによるとね ふむふむ、なるほどぉ 等 善良種 わたしにわからないことは、なにもないわ! わたしはしあわせものね からだのちょうしがいいわ! なんでもきいてね! 等 ゲス種 あなたはおばかさんなのね ゲホッゲホッゲホッゲホッ 等 ちるの 画像左側の個体が胎生妊娠形、画像右側の個体が植物妊娠形 レア度:★x2 飛行種 15~80円(ランクC) 1000~15000円(ランクB以上) おかざりによる追加特性を除けば非捕食種では唯一の飛行種であるゆっくり。 特徴は青いリボンと氷のような6枚羽。中身はアイスクリーム。 オプションパーツはカエル。頭の上に乗っけている。 飛行種の性質について 飛行能力を持ち、マップ内を三次元的に移動できる。挙動としては浮上(空中ジャンプ)と滑空を繰り返す形を取っており、空中で停止するような動きはできない。 手動操作モードではジャンプボタン(旧Aボタン)で飛行できる。ゆっくりと一緒にプレイヤーも移動するため、通常では登れないような高所に降り立つこともできる。 左右の髪の房(れいむ種のもみあげに相当する、破壊可能な部位)を破壊すると同時に羽も千切れ、飛行能力は失われる。 元ネタでは希少種扱いされる事も多いが、出現頻度はそこまで低くもない。 ゆっくり同士の戦闘において、攻撃時に相手を冷やす効果がある。逆にちるのは全ての寒冷効果を無効にする。 旧バージョンではぱちゅりー種と同様の寿命となっている(v0.29fまでクリーム系ゆっくりは寿命死が多かった) 胎生妊娠形のちるのは髪色が青で、植物型妊娠のちるのは髪色が水色。 主なボイス 通常時 さーいきょ! さいきょ、さいきょ! あたいったらさいきょーね! 等 ゲス種 おいおまえ! あたいのこぶんにしてあげる! あまあまもってこい! あたいにさからうの? 等 ゲス化すると あたいにさからうの? 等 食事時 さいきょうにおいしい! 空腹時 おなかぺこぺこぉ!(他種とはイントネーションが異なる) ちぇん 画像左右側の個体が胎生妊娠形、画像左側の個体が植物妊娠形。 レア度:★x4 準希少種 40~180円(ランクC) 8000~75000円(ランクB以上) 0.5にて追加 観察日記には登場しない、今作で新規実装されたゆっくり。 特徴は緑の帽子と猫耳。 少し出現頻度が低い。「わかるよー」が口癖。中身はチョコレート。 体の強度が低く、人間の攻撃などで1発攻撃すると2発分ぐらい食らう。ライトセーバーだと一発攻撃だけですぐに非ゆっくり症になる。 耳と尻尾は引き抜いてもロードを挟むと再生するため、他のゆっくりと同じようにいわゆる「ハゲ饅頭」にする事はできない。 植物妊娠型のちぇんは瞳の色が濃く、胎生妊娠形のちぇんは瞳の色が薄い。(v0.5から胎生妊娠形のゆっくりは瞳の色が変わった) 主なボイス 通常時 わかるよー、とーってもわかるよー? そうなんだねー ゆっくりーのひー、まったりーのひー、わっかるんだよー! ちぇんはかけっこがとくいなんだねー!だれにもまけないんだねー!わかるよー! とーってもきもちいいんだねー、わかるよー!(愛で時) もっとなでなでするんだね、わかってねー!(愛で時) うんうんがでるよーわかってねー!(うんうん体操中) 等 善良種 こんにちはなんだねー、わかるよー! こんばんはなんだねー、わかるよー! ちぇんといっしょにかけっこするんだねー!わかるよー! ちぇんはしあわせなんだねー!わかるよー! ちぇんはうれしいんだねー!わかるよー!(愛で時) 虐待時 どうしてこんなことするの~、わからないんだよ~ わからない〜わからないんだよ〜! ごめんなさい!わかってほしいんだよぉ!(謝罪形式だがゲス種でも発言する) かえすんだね〜すぐにかえすんだね〜!(おぼうし没収) あつい〜あついよ〜わかってねぇ!(炎上・あつい…時) さむい〜さむいんだね〜だれかたすけてほしいんだね〜!(さむい…時) ちぇんはにげるんだねー!わかってねー!(ゲスのみ) 等 ゲス種 ここはちぇんのゆっくりプレイスなんだねー!わかるよー あまあまをもってくるんだねー!わかれよー? ちぇんはさいきょーなんだねー!わかれよー? わからないよー? わかれよー! ちぇんにはさーっぱりわからないよー? ちぇんがかわいすぎてしかたないんだねー!(愛で時) 等 ぷくー時 わかるよー? ちぇんはもうおこったんだねー! 他ゆへの虐待時 だいじょうぶなんだね~、ちぇんがまもってあげるんだね~ がんばるんだね~、ちぇんがいまいくんだね~ 等 食事時 ちぇんはいっぱいたべるんだねー うんうんさんあっちにいくんだよぉ、わからないよー!(うんうん) ケーキ投与時 ケーキさんっ、ケーキさんなんだねー! 等 狩り時 ごはんさんでてきてねー?わからないよー? はっぱさんのにおいがするんだね、わかるよー?(葉っぱ) 妊娠時 ちぇんにあかちゃんができたんだね、わかるよー! おちびちゃんは、ゆーっくりできるんだねー、わかるよー おそら ちぇんはおそらをとんでるね、わかるよー ちぇんはつばさをてにいれたんだね、わかるよー 非ゆっくり時 わかるよーにんげんさんはちぇんのことがすきなんだよーわかるよー どうしてこんなことするの~、わからないんだよ~ みょん(ようむ) 画像左側の個体が植物妊娠形、画像右側の個体が胎生妊娠形 レア度:★x4 準希少種 100~200円(ランクC) 15000~90000円(ランクB以上) v0.28kで追加 ありす種、ぱちゅりー種、ちるの種よりも出現頻度の低いゆっくり。(観察日記の頃よりも更に出現しなくなった?) 特徴は黒いカチューシャと銀髪。中身は白餡。 オプションパーツは木の棒(はくろーけん) 口に咥えている。 原点では通常種扱いだが、このゲームでは希少種扱いなのか売値も極めて高い。また淫語しか喋れない「淫語みょん」は登場しない。 基本的に語尾に「みょん」と付くが、一部のボイスはありすやぱちゅりーと同じ女言葉の汎用セリフになっている。 植物妊娠型のみょんは髪色が白色で、胎生妊娠形は髪色が灰色。 主なボイス 通常時 みょんみょんみょーん ゆっくりのーみょーん、まったりのーみょーん、みょんみょんみょーん みょんはともだちだみょん(善良種のみ) うんうんでるみょーん(うんうん体操中) 等 ゲス種 みょんにかてるとおもってるみょん? みょん、そこのおまえみょん! はやくあまあまもってくるみょん! 虐待時 ごめんなさいみょーん(善良種のみ) ぷくー時 みょんとたたかうみょん! みょんにかてるとおもってるみょん? 食事時 とーっても、おいしいみょん! これ、めっちゃうまいみょん!(ゲス) ごはんさん、ありがとうだみょん これはみょんのごはんだみょん(ゲス) 出産時 うまれるみょん、うまれるみょん さくや 画像左側の個体が胎生妊娠形、画像右側の個体が植物妊娠形 レア度:★x5 希少種 100~200円(ランクC) 25000~120000円(ランクB) 原点でも希少種とされているゆっくり。 特徴はプリムと銀色のおさげ。中身は(このゲームではそうは見えないが少なくとも原点では)プリン。 おさげは長短2種類あり、れいむ種同様に左右で長さが違う場合もある。 オプションパーツは歯ブラシ。口に咥えており、近くに汚れ状態のゆっくりがいると磨いて綺麗にする事がある。 今作ではみょんと同等以上に出現頻度が低くなっており、売値も最高クラスとなっている。 観察日記と同様、基本的にはゲス捕食種の捕食対象にならない。 植物妊娠型のさくやは髪色が白色で、胎生妊娠型は、髪色が灰色。(みょんと同様) 主なボイス 通常時 おじょーさま、おじょーさま おじょーさま! なにかごようですか あなたにちゅうせいをちかいます(善良種のみ) うんうんがでますぅ(うんうん体操中) 等 ゲス種 あなたはめしつかいね はやくおじょーさまにごはんをはこびなさい 等 食事時 とってもおいしいですね! すてきなおりょうりですね! これはわたしのごはんです(ゲス) 等 空腹時 はやくおりょうりしないと… 出産時 うまれますぅ、うまれますぅ れみりゃ(れみりあ) 画像左側の個体が胎生妊娠形、画像右側の個体が植物妊娠形 レア度:★x3 捕食種 60~150円(ランクC) 7000~50000円(ランクB以上) 廃墟でよく見かけるゆっくり。 特徴はこうもりのような羽と牙。中身は肉饅。 捕食種の性質について ランクC〜Bの捕食種は設定次第で他のゆっくりに対して、身体に噛み付いて引き摺り回し体力を吸収する「捕食」を行うようになる。羽の破壊やあんよ焼きなどで移動能力が損なわれている状態でも行う事ができ、与えるダメージ量は体格差によって変動する。 同じ捕食種であるふらん種も同様の性質を持ち、また捕食種同士は捕食の対象にならない。加えてさくや種も例外とされている。 設定についてはゆっくりにっきのステージ①の「タイトル画面」を参照 過去版では他のゆっくりと比べて移動速度・飛行速度が速かったが、現行版では個体ごとにランダムの模様。(他の種類のゆっくりも同様)また、0.5a~0.5a5では飛行できないバグがあった。 現行版では糸目型と丸目型の2種類のバリエーションがある模様。丸目の方が若干少ない。 胎生妊娠形のれみりゃは髪色が紫色で、植物妊娠形のれみりゃは髪色が赤紫色。 主なボイス 通常時 ゆっくりの~うー☆まったりの~うー☆れ・み・り・あ・うー☆ れみりあうー☆ もっとぷにぷにするんだどー(愛で時) 等 善良種 れみりゃといっしょにゆっくりするんだどー いっしょにあそぶんだどー れみりゃしあわせ〜(愛で時) とってもきもちぃーどー!(愛で時) 等 ゲス種 さくやぁ!さくやぁ! ぷにぷにがたりないどー(愛で時) 等 ふらん 画像左側の個体が胎生妊娠形、画像右側の個体が植物妊娠形 レア度:★x3 捕食種 60~150円(ランクC) 7000~60000円(ランクB以上) 廃墟でよく見かけるゆっくり。 特徴は枯れ枝に結晶が生えた様な羽と牙。中身は餡饅。 捕食種の為、設定次第でランクC〜Bは他のゆっくりを襲いはじめる。 れみりゃと共通するセリフは語尾に「どー(だどー)」とつく。 植物妊娠型のふらんは瞳の色が濃く、胎生妊娠形のふらんは瞳の色が薄い。髪の色も胎生妊娠型のふらんがべたっと塗ったような色をしており、植物妊娠型のふらんは胎生妊娠型に比べ、髪色が薄い。 主なボイス 通常時 おいかけっこしよ! いっしょにあそぼー!(善良種のみ) なにしてあそぶ?(善良種のみ) 等 ゲス種 わたしとあ・そ・べー! つまんない、つまんなーい! 等 過去版ではサイドテール有りの髪型がデフォルトだったが、現行版ではサイドテール無しがデフォルトとなっている。 コメント(編集できない場合やメモなどに) コメントログ 名前 性欲は同じランク内にも優劣があるらしく、性欲ゼロのパチュリーばっか集めて狭いとこ放り込んだら父役になるやつが出てきて、その個体を今度は性欲0れいむとツガイにさせると、やっぱり父役になったわ - 名無しさん (2024-05-17 03 00 21) 昨夜は☆3じゃない?普通にレミフラと同じ頻度で出てくるし。 - え (2024-04-30 22 36 37) まりちゃにリンゴのかぶりものはよくにあうのぜ - 名無しさん (2024-02-20 17 27 34) 可愛いらしいでしょうか -  (2024-01-14 14 02 38) おいかけっこしよ -  (2023-12-29 16 45 59) ↓ゆっくすで合ってます。前作からの変更点はれいぽぅをやらなくなっただけで普通のゆっくすはやります - れみどん (2023-12-25 18 04 24) ありすを2ゆんくっつけてたらBありすがAありすの後ろに回ってBありすが腰?をめっちゃ振ってました。そしたらそれが終わった時に、Aありすが妊娠してました。これってゆっくすですか? - フシギダネ (2023-12-25 17 09 49) なんかとてもいい -  (2023-12-17 16 44 31) 捕食種はつい愛でちゃうな - ソンス (2023-07-18 10 42 10) 糸目れみりゃが死ぬとき目を開くことがある - 酒 (2023-07-17 12 12 40)
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/269.html
「「ゆっくりしていってね!」」 「……」 男は、無言でゆっくり二匹を抱えて道を急ぐ。 いきなり捕まえられたゆっくりは、口々に「ゆっくりやめてね!」「ゆっくりはなしてね!」などと言うが、男はゆっくりの言う事など聞かない。 それ以前に、これらのゆっくりがどのゆっくりかにすら興味がない男にとっては、ゆっくりが何を言おうと気にもならないのである。 ――ゆっくりれいむとかまりさとかみょんとかちぇんとか、帽子とかリボンとか、そんな個体識別はいらない。ゆっくりはゆっくりで良い。 この男の持論である。 男は、全く融通が利かない上に頑固という、友人の少ないタイプの人間だった。 余談はさておき、男は急ぐ事もゆっくりする事もなく、普通の足取りで自分の家に入った。 『詰め替えゆっくり』 「ユックリシテイッテネ! ユユ! コノユックリタチハユックリデキルコ!?」 (ゆっくりしていってね! ゆゆ! このゆっくりたちはゆっくりできるこ?) 男が玄関口で靴を脱いでいると、ブレて見えるほどのスピードのゆっくりが現れた。 「なにこのこwww ぜんぜんゆっくりしてないよw」 「ゆくりちていてねだってーw なにじんよ(pgr」 二匹にとって、異常なまでのスピードのゆっくりは嘲笑の対象らしく、好き勝手な事を言う。 「ユユ! マリサヲバカニスルコハユックリシネ! シネ! シネ!」 (ゆゆ! まりさをばかにするこはゆっくりしね! しね!) 「ちねだってさ」 「おお、したたらずしたたらず」 あまりに高速で飛び跳ねているために空中に浮いている様に見えるゆっくりを見ても、全く動じないどころかうざい対応をとるゆっくり二匹。 「ヘンナコトヲイウバカナユックリタチハユックリシネ!!」 (へんなことをいうばかなゆっくりたちはゆっくりしね!!) 「ゆぎゅ!? きもいよ! ぎもいよぉぉぉ!!!」 「きもいこはどっかいけ! ごっぢぐるなぁぁぁ!!!」 弾丸の様な速度で二匹のゆっくりに突っ込んでいくゆっくり。 このままぶつかれば、普通のゆっくり達は顔面からアンコを放出させて死ぬ事になるだろう。 普通のゆっくり達は、うざい顔を泣き顔に変えた。 「……」 その時、靴を脱ぎ終わった男が突然素早いゆっくりを踏んだ。 足には絶妙な力加減がかかっているらしく、素早いゆっくりは潰れてはいないものの動けずにもがいている。 「ユギュウッ!? オジザンナニズルノォォォ!?」 (ゆぎゅうっ!? おじざんなにずるのぉぉぉ!?) 「まりさたちをいじめようとしたけっかがこれだよwww」 「きもいこはそこでおとなしくしててね~www」 「「ばーかばーか♪」」 泣いたゆっくりがもう笑ったとでも言えば良いのだろうか。 普通のゆっくり達は反撃できない相手に対して暴言を吐き、素早いゆっくりはその言葉を聞いて男の足から逃れようと必死にうごめく。 目は血走り、口の端からアンコまみれの泡を吹いて凄まじい抵抗をする素早いゆっくり。完全に頭に血が上っている。 「オジザンユッグリバナジデネ! ゴイヅラユッグリデギナグジデヤルガラユッグリバナジデネ!!! ユギュッ!?」 (おじざんゆっぐりばなじでね! ごいづらゆっぐりでぎなぐじでやるがらゆっぐりばなじでね!!! ゆぎゅっ!?) 「うるさい」 もう止められないと判断したらしく、男はため息をついてそのまま素早いゆっくりを踏み潰した。 「ゆ……ゆっぐりじだがっだよ……」 素早かったゆっくりは、最期だけははっきり分かる言葉を呟いた。 「ばーかばーか、きもいこはゆっ!?」 「ゆっくりしたけっかがこれだよぉ!?」 死んだゆっくりへ罵声を浴びせている途中、男がゆっくり二匹を持ち上げた。 中途半端なところで強制的に口をふさがれた形になった二匹は、男に文句を言おうとするが何も出来ず、そのまま奥へ持って行かれる。 奥の部屋では、一般的にはゆっくりれいむ・まりさと呼ばれる種類のゆっくり数匹が動き回っていた。 「「ゆぎゅぅっ!?」」 二匹のゆっくりはいきなり手を離されたため、無防備なまま床に叩きつけられる。 すぐさま起き上がろうとするも、顔面から硬い床に落とされたのだ。二匹は、痛みを訴える様に泣き出した。 「「いだいよぉぉぉ!!!」」 「……」 泣き叫ぶ二匹を無表情で見ながら、男は飾りに何かの印を付け、部屋を後にした。 パタンとドアを閉めた音と同時に、突然二匹は起き上がり、ドアに向かってツバを吐きかける。 「れいむたちがないてるのにぜんぜんこっちみてなかったよ! ばかなじじいだね!」 「ほんとだね! まりさはこんなにかわいいのに、みるめがないじじいだね! しんじゃえばいいよ!」 そう言ってゲラゲラと笑う二匹。ウソ泣きだった様で、その顔は男への嘲笑に満ち溢れている。 ひとしきり男への文句を言い合ってから、改めて二匹は辺りを見渡した。 「たくさんゆっくりがいるね!」 「いち、に……かぞえきれないよ!」 実際は10に満たない数しかいないが、ゆっくりの頭では多数いる様に見えるのだろう。 二匹は、ここに閉じ込められている事すら忘れてしまったように、ゆっくりゆっくりと楽しそうに仲間のいる方に飛び跳ねた。 「「ゆっくりしていってね!」」 二匹はちょうど近くに来たゆっくりに声をかける。相手のゆっくりは、時間をかけて振り返った。 「ゆ~っ~く~り~し~て~……」 (ゆっくりしていってね! こんにちは、あなたたちはゆっくりできるゆっくり?) 「ゆぅ!? すごくゆっくりしてるゆっくりだよ!」 「いいなー、うらやましいなー、いっしょにゆっくりしたいよ!」 やたら素早いゆっくりは嘲笑の対象だったが、遅いゆっくりは尊敬の対象らしく、二匹は目をキラキラさせて擦り寄っていく。 だが、スローゆっくりはたっぷりと時間をかけて嘲りを含んだ顔へと変わっていく。 「ゆ~っ~く~り~や~め~……」 (ゆっくりやめて! ちかよらないでね! ふたりともぜんぜんゆっくりできてないからきもいよ!) 普通のゆっくりにとっては素早いゆっくりが気持ち悪く思う様に、遅いゆっくりにとっては普通のゆっくりが嫌悪感を催すものらしい。 スローゆっくりは、触りたくないとでも言う様にじりじりと後ずさっていく。 追うゆっくりと、避けようとするゆっくり。 先ほどの素早いゆっくりとの一件を、かなり速度を遅くして繰り返している様な状況。 スローゆっくりが嫌がっている事を知ってか知らずか、二匹の前に別のゆっくりが飛び込んできた。 「8zhldwezw,! 3uqqa,8zhlw@gjrt?」 (ゆっくりしていってね! あなたたち、ゆっくりできますか?) 「なにこのゆっくり! ゆっくりわかることばしゃべってね!」 「ふつうのことばしゃべってね! にほんごでおけ!」 「uibk8zhl! 0toue,bsf@0toue9!」 (なにこのゆっくり! わからない、ことばわからないよ!) ゆっくりなのにゆっくりの言葉をしゃべらないゆっくり。 これは、単純に通じないだけなので、別に好悪どちらにも当てはまらないらしい。 最終的には、身振りだけであるていどの会話らしきものをしていた。 無言で伸び縮みを繰り返すゆっくりにはかなりの気持ち悪さがあるが、男には気にならないらしい。 言葉を忘れてしまった様に伸びているゆっくり二匹を抱えて、別の部屋へと歩いていった。 その部屋には、甘い匂いが染みこんでいた。 先ほどの部屋と同じ形でゆっくりが数匹いる事も同じだが、その部屋にいるゆっくり達は、全てが丈夫な縄で押さえつけられ、頭頂部がぱっくりと開いていた。 「ゆ……ゆぅ、ごろじで、もう……ごろじで……」 「ゆふあははははははははははは」 「ぐぞじじい! れいむのあんごがえぜ! まりざのもがえぜ! み”ん”な”を”も”どに”も”どぜぇぇぇぇぇ!!!」 頭に黒い穴が開いた様にぽっかりとアンコが取り出されたゆっくりが、早く楽になりたいと呟く。 奇妙な色の何かを詰められているゆっくりは、壊れたテープレコーダーの様に、平坦な笑い声をあげ続けている。 ほとんど取られていないゆっくりは、目で表情で声で、憎悪を男にぶつけている。 そんな、ゆっくりにとっての地獄絵図を、抱えられたゆっくり達は無言で見つめていた。 先ほどの部屋でボディランゲージに慣れたためではなく、恐怖によって言葉が出ないのである。 男は、怯えるゆっくり達を、他のものと同じ様に縄でくくりつけた。 あまりの恐怖に動く事すらできない二匹は、無抵抗のまま縛り上げられる。 「かっこいいおにいさん、れいむをたすけてください。おねがいします」 「すごくゆっくりしたおにいさん、まりさもたすけてください。おねがい……」 ガチガチと歯を鳴らし、涙を流しながら助けを求める二匹。 人間で言えばあごの下にあたる部分から黒い液体を漏らしている。アンコを失禁している様だ。 だが、男は無言で見つめている。当然、許すつもりはない。 なぜなら、それがこの男の仕事だからだ。 じっと見つめている内にあまりのプレッシャーからか白目をむいて気絶した二匹を眺めつつ、男は仕事を始めた日の事を思い出していた。 「そこの貴方、ちょっと良いかしら」 ある日、男は赤と青の交差した服を着た女に声をかけられた。 男は、ちょっと周囲を眺めてから自分だと気付き、端的に用件を聞く。 男のあまりの無愛想さに苦笑しつつも、女は細い指をちょいちょい、と動かした。 「ちょっとお話があるのだけど……少し時間空けられるかしら?」 女は、笑顔で男を誘う。男は、無表情のまま女に付いていった。 美人だけれど服のセンスは最悪の女。 男の女……八意永琳への第一印象は、その程度のものだった。 「実験?」 「そう、実験に協力して欲しいのよ」 人間の里唯一の喫茶店で、風景にそぐわない怪しい会話をする男女。 二人の前に置かれたコーヒーは、手付かずのままでそこにあった。もう湯気は立っていない。 永琳はまずそうにコーヒーを一口飲み、淡々と話を続ける。 男にある実験の手伝いをして欲しいという事。 実験の内容は、ゆっくりの中身を入れ替えるとどんな変化が起こるのかについてという事。 報酬は、家と金と実験を終えたゆっくりは好きな様にして良い事。 「……ゆっくりの提供はするし、貴方自身が捕まえても良いわ。その代わり、定期的な報告と、新種を作る事に成功したら直接見せて欲しいのよ」 お願いできる? と、胸の前で手を合わせる永琳。 男は、ほとんど間を置かずに承諾した。 それからしばらく、男は送られてくるゆっくりの中身を様々な物に詰め替え続けた。 送られてくるゆっくりは様々な種族だったが、男は特に関心を持たなかった。ゆっくりはゆっくりでしかないからだ。 固体・液体・気体……食材だけではなく、ありとあらゆる物を試し続けた。 時には、わざと腐らせたものも入れてみたが、大体は数分生き延びるかどうかといった所だった。 たまに永琳が様子を見に来たが、順調だという所を見せると僅かに輝く視線を向け「この調子でお願いします」とだけ言って去っていった。 春が来て夏が過ぎ秋を越えて冬が終わり、一年が瞬く間に過ぎていった。 この頃には、一日の半分近くはゆっくりの中身を入れ替えて過ごす事が、男の日課となっていた。 ふと顔を上げると、ゆっくり二匹は口の端から黒い泡を吹き「ゆっ……ゆっ……」とうめくだけの存在に成り果てている。 男はそんなゆっくりを放置し、自分の部屋に戻る。 棚には大量の帳面が置いてあり、中には多数の中身を詰め替えたゆっくりの報告がまとめられている。 河童製だという、ゆっくりのアンコの核部分のみを残して全て抜き取る機械は、既に5台目に突入しているが、それもアンコまみれで酷い状況だ。 6代目への取替えはもうすぐだろう。 詰め替える物置き場は、男にしか分からないほどに雑然としている。 部屋の中は人間の内面を表すと言われているが、それが本当なら、男は相当に混沌とした性格をしているのだろう。 ――さて、あいつらの中は何にするかな。 男は、未だに白目をむいているだろうゆっくり二匹を思い浮かべ、これまでずっと表情のなかった顔に、初めて笑みを浮かべた。 饅頭生命体のゆっくりは中身に左右されるのではないかという考えから発展した結果、こうなりました。 最初は中身を入れ替えるだけの単純な話だったんですが……なぜこうなったんだろう。 感想フォームについてですが、捨てアド用意しましたので何かありましたらこちらにお願いします。最初から用意しておけば良かった……。 319_breeder@excite.co.jp by319 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1349.html
※注意 ギアスネタは特にありません。 小鳥の囀りと朝の空気が耳に心地よく私を眠りから解き放った。 気持ちのいい朝だと今日一日頑張れる気がしてくる。 朝日もこんなに素敵にキラキラ世界を照らして 「ゆっかりしていってね!」 とてもいらついたので踏んでおいた。 「ズギマ゛!」 朝ご飯にしようと棚から出したまま放置してそのまま眠ってしまったようだ。 このゆっくりスキマはゆっくりには珍しく中身が納豆という甘くない素材なのでごはんのおかずに重宝する。 ただやかましい上にうっとうしくすぐ箱から逃げ出すのが難点だ。 ならさっさと中身を取り出してそれを採っておけばいいとまわりは言うのだが私にはこだわりがあった。 「よっと」 「ゆっ?」 ゆっくりを抱え込んで足で固定する。 「お兄さんの足少女臭がするよ!」 臭くて悪うございましたね。 悪態をつきつつナイフでゆっくりの頭を切り開いて中の納豆に箸を突き刺した。 この臭い、やっぱり納豆はこうでないといけないと思いうんうんと頷いた。 「ズギャマ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!な゛に゛を゛ずる゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!」 スキマ納豆は頭から直接ご飯にかけるのが一番うまいというのが私の持論だ。 賛同者は少ないがこれだけは譲れない。 私はタレを中身に少々垂らすとゆっくりとかき混ぜ始めた。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 ゆっくりが激しく痙攣を始めるが足でしっかり押さえつけているので大丈夫だ。 その時玄関から戸を叩く音が鳴り響いた。 「ちょっとー!○○さーん!」 全く人の朝食を邪魔するとは無粋な奴である。 私は仕方なく納豆の粘着力でゆっくりの傷口を接着して玄関に向かった。 「はー、また畑をゆっくりが荒らしてると」 「なんとかなりませんかね」 玄関先で眉根を寄せた農家の男の苦情を朝っぱらから聞くことになるとはなんとも憂鬱な話だ。 ちなみに何故こんな苦情を朝から聞く羽目になっているというのかと 私は里の長の補佐する人々の下っ端、要は役所の職員のようなものとして住民の苦情解決係 つまるところなんでも屋のようなものをやっているので朝からこうして苦情を聞いているわけである。 「あーあれだ、加工場から出てるゆっくり除けというのが出てるじゃないですか あれを畑の周りに置けばいいんじゃないですかね」 「畑の周りにずらーっと置いていたら金がかかって仕方がありませんよ 里のみんなが困っているんだからそちらの方でなんとかしてくださいよ、ねぇ?」 「うーん、まあ追々対策を考えて行きますから今日はこの辺りで…お互い朝ごはんもまだでしょう」 「ほんとにもう、頼みますよ!」 そう言って農家の男は肩を怒らせて帰っていった。 苦情はちゃんと受付通して言ってもらいたいものである。 「さて、納豆をほっぽりっぱなしだったな」 気を取り直して私は家の中へ戻っていった。 「私の中身を食べようとするつもりだよ、おおこわいこわい」 食卓に戻ってきた私に開口一番でゆっくりはそんなことを言った。 「生きたまま中身を取り出して直接ごはんにかけようとしたんでしょう? 野蛮極まりない、なんて醜いんでしょう」 おかしい、このゆっくりはこんなしゃべり方をするゆっくりだったろうか。 確か買ったときはもっと子どもじみたしゃべり方だったように記憶しているが 成長したにしてはいくらなんでも早すぎる。 これでも鮮度には気を使う方だというのにと首を傾げた。 調べてみようと思いむんづとゆっくりを掴んだ。 「離せ!離せこのゆっくり出来ない人間め!」 「うーん」 掴むとゆっくりは激しく暴れだした。 やはりさっきとは明らかに違うと再び首をかしげる。 まさかいつの間にか別のゆっくりと入れ替わったのだろうか、そう考えて頭を見るがやはりちゃんと切り開いた痕が残っていた。 食中毒でも起こしたら怖いので箱の中に閉じ込めておかずには別のゆっくりを食べることにした。 「お前さぁ、あの納豆の食い方やめろよマジで」 朝のゆっくりのことが気になり、上の空気味だったもののなんとか無難に仕事を終わらせ 同僚と途中まで道を共にしつつ帰路についている最中のことでだった。 同僚が言っているのは恐らくゆっくり納豆の食べ方のことだろう。 「一番うまい食べ方をして何が悪い」 「あのやり方すると臭いがすごいんだよ」 同僚が鼻をつまんで臭い臭いとジェスチャーした。 「納豆が臭くなくてどうする」 「物には限度ってのがある」 「いやそこまで酷くは無いだろ」 「酷いっての、お前の部屋入ると納豆の臭いがするし」 「流石にそれは気のせいだろう」 「いやいやマジで、まあやめなくてもいいけどもうちょっと控えろ 別に納豆だけが食べ物ってわけじゃないんだからさ、たとえば…」 そういうと同僚は道をそれて茂みに入り何かを探し出した。 「おい、何をやって…」 「こういうのでもいいじゃんか」 「あたいったらゆっくりね!」 何事かと思い声をかけようとするやいなや友人は青っぽいゆっくりを抱えて戻ってくると 私にぽん、と手渡した。 なにやら無駄に自信ありげな青い髪のゆっくりがこちらを見つめている。 「青系の食べ物は生理的に受け付けないんだが…」 その青い頭を見て眉をひそめる。 どうもこういう色の食べ物に対しては食欲がわかない。 「中身は別の色だろ、まあもって帰って納豆の代わりにおかずにでもしろ おっと、お前は帰りそっちの道だったな そんじゃ明日もしっかり職場出ろよ」 「当たり前だ」 たわいも無い会話を交わしているうちに別れ道まで来たのでお互いの家の方へとそれぞれ歩いていった。 「納豆の食べ方か…そういえばあのゆっくり、混ぜたまま放置していたんだな」 無理やり手渡されたゆっくりを眺めながらさっきの会話を反芻していてふと、朝のゆっくりがおかしくなった理由が思い当たった。 一つ家に帰ったら試してみるか。 家に戻ると私は同僚からもらったゆっくりを箱詰めにして保管すると 好奇心の赴くままに私は箸を手に箱を開けてゆっくりの頭部の傷にぽん、と手をかけた。 「ゆっくり出来ない人間風情が…離せ!離せ!」 ものすごく暴れだしたが私のあふれる好奇心には勝てない 指を二本添えて外側に引っ張るように撫でるとクパァ、と頭の傷を開かれた。 ぷぅんと納豆独特の臭いがあたりに広がる。 「い゛や゛ああああああああああ!生きたまま頭を弄られるのはい゛や゛あ゛あ゛あああ゛あ゛あ゛あ!!!!!!!!! や゛め゛てや゛め゛てや゛め゛てや゛め゛てえええええええええええええ!!!」 随分はっきりと自分がこれからされることを理解しているようだ。 やはり朝起きたときと同じゆっくりとは思えない賢さである。 この上中身をさらにかき混ぜたらどうなるのか、私の好奇心は高まった。 箸が糸を絡めながら大豆と大豆の間に突き刺さる。 奥まで入ったのを確認すると私はぐるぐると回し始めた。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 ねちゃりねちゃりと音を立て、大豆と大豆を繋ぐ糸がさらに複雑に絡み合っていく。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ、ごわ゛れゆ゛っ゛の゛ぉ゛ま゛たゆ゛っがりゆ゛っごわ゛れ゛っゆ゛っ ゆがゆ゛っゆ゛っん゛っがゆ゛がりゆ゛っじゃなぐなっでっゆ゛っぐの゛お゛…!! い゛や゛い゛や゛い゛や゛い゛や゛い゛や゛い゛や゛ゆ゛っがり゛んゆ゛っゆ゛っは゛ ゆ゛がり゛んどま゛ま゛でいだいどにいゆ゛っいゆ゛っいいゆ゛っいゆ゛っいいゆ゛っ!!!!!」 悲痛なその言葉とは裏腹にゆっくりの表情は恍惚としたものだった。 このゆっくりは自分が壊れていく恐怖をひたすら訴え続けていた、壊れた先に次はどんなものが現れるのか。 それが無性に知りたくて知りたくてたまらない。 泡立つほどにひたすら納豆を混ぜ続けた。 「…………………」 混ぜ続けること10分ほど、頭を納豆で接着しなおしたゆっくりはただただ虚空を見続けるだけの存在になっていた。 やはり無理があったのだろう、心が壊れてしまったようだ。 私はもっと面白い物が見られるかもと思ったのにこんな結果に終わってしまい少々落胆した。 こうなってしまっては仕方ない、明日の朝ごはんにでもしようと決めそのゆっくりはその場に放置して床に着いた。 夏の空気がねっとりと私の体にまとわりついているのを感じながら私は目を覚ました。 寝汗が酷く目覚めは最悪といったところだ。 井戸で水を汲んで顔を洗ったら早く朝ごはんにしよう。 「無い…無い!どこにも無い!」 昨日、放置していたゆっくりが消えていた。 それだけではない、箱詰めにして保管しておいた食用生ゆっくりが軒並み消えてしまっていた。 あの箱は加工場から販売されているものでゆっくりに逃げ出されるということはまず無いはずなのだがそれが軒並み空になっていた。 まさか夜中に泥棒でも入ったのだろうかと考え慌てて財布や貴重品があるかを確認しに走ったがそちらは大丈夫だった。 一体どうなっているのだろう、その日は朝ごはんは抜きでそのまま職場へ向かった。 あれから半月ほどが経った。 里では突然食品店などのゆっくりがどこかへ消えてしまう事件が多発し、私もその対策に追われていた。 事件はあの日、私の家からゆっくりが消えてしまった頃から始まっているようで私は何か得体も知れない胸騒ぎがして仕方が無かった。 博麗の巫女が動き出してくれればいいのだが同僚が異変解決を依頼しに行った所 「ゆっくりが居なくなったからってなんだっていうのよ、うるさいのが居なくなって静かになってちょうどいいじゃない」 という返事が返ってきておりこちらもまだ妖怪など危険な存在が関わっているという確信も無いので強くは言えず協力は絶望的と見られている。 仕方なく里長の指揮下のもとで調査することになり私もそのためにここ一週間はずっと里を歩き回っているのだが一向に手がかりは見つからない。 人間か、妖精のいたずらかはまだわからないが私には相手はかなりのキレ者だと感じられた。 「親父さん、胡椒とってくれ」 「あいよ」 そして今は調査の合間をぬって里のハズレにある屋台でラーメンをすすっている最中だった。 しかし今日はなんて落ち着かない日なんだろうか。 なんだかザッザッ、という耳鳴りがさっきから聞こえて仕方ない。 私は胡椒瓶を掴むと、ふと気になって外の景色を眺めるようとした。 この辺りは里に隣接するかのように青々と茂ったきれいな草原が見えるのだ。 それをみた時私は耳鳴りの原因、ひいては私がここのところずっと感じていた胸騒ぎの正体を見た。 「なんだ…あれ…!」 その存在に気づくと私はそれを確認するために即座に屋台を飛び出した。 「な、待ちやがれこの食い逃…な、な、な…」 「親父さん、すぐに…里のみんなに知らせてきてください」 草原を覆い隠すかのように、何千何万というゆっくりが里を囲んでいた。 「おい、なんだよこれは!?」 確認のために使わされた同僚が茶碗にいっぱい盛ったごはんを片手に叫んだ。 食事中に呼び出されたようだ。 他にも里の人間が何人も集まってきていた。 「私が聞きたいよ、一体何が起こっているんだ…」 何千何万…いや、何十万かもしれない それだけの数のゆっくりがゆっくり同士で諍いを起こすでもなくきちんと整列して静かに里を睨み付けている。 余りにも異常な光景に私は冷や汗がが止まらなかった。 『 ゆ っ か り し て い っ て ね ! 』 その時、ゆっくりの大軍勢から凄まじい数のゆっくりによる号令が飛ぶとまるで守矢の巫女が湖を引き裂くかのように ゆっくりの軍団が割れ、その間を通って一匹のゆっくりが姿を現した。 「里の代表は居るかしら」 大軍勢を代表するかのように現れたゆっくりはあのゆっくりスキマだった。 脇には他のゆっくりが数匹連れ添って歩いていた。 あああの青いのは私が同僚からもらったゆっくりだろうか。 「まさか…あの時の…」 「これだけのゆっくりを集めて…何が目的だ!」 驚愕の余りただ立ち竦んでゆっくりスキマと同僚の姿を見ているしかなかった。 「私達の目的は…私達ゆっくりに対して非道な行いを続ける人間達が住まう里の消滅、それだけですわ」 「なん…だと…?ふざけるなよ!博麗の巫女さえ出てくればお前らゆっくりなんていくら集まろうと簡単に」 「私達の斥候の情報によれば博麗の巫女は今神社で惚けていますから向こうからやってくることはまずありませんわ 私達の大軍勢を突っ切ってこの状況を知らせにいけるならどうぞどうぞ」 「くっ…もし里に何かあれば人間を糧にする妖怪達だって黙っちゃいないはずだ!」 「あれだけえばり散らしていた人間様もいざとなったら妖怪頼り、クスクスクス 確かにこの大軍勢をもってしても妖怪たちにはかないわしません ですがその前に里を滅ぼし、幻想郷から人間を駆逐してしまえば妖怪と人間のバランスは崩れ 人間を襲うことも異変を起こす相手の人間も居なくなればやがて妖怪はその存在意義を失い衰退していく 私達は逃げながら増え続けてその日を待てばいいだけ この幻想郷は…美しい私達ゆっくりのおうちになるのよ!」 「そんなこと…出来るわけが無い!」 「やるのよ、まずはその手始めに人間の里を滅ぼす」 「この…ゆっくり風情が…!」 「富みて奢る無きは易し 鼻につくわ、その人間特有の上から目線 美しく残酷にゆかりん達のおうちになるこの大地から住ね!」 その啖呵を聞いてゆっくり軍団から大きな歓声が鳴り響いた。 遂に言葉の無くなった同僚が膝をついた。 「私の…私のせいだ…私がお前を…」 どういう理由かは門外漢の私にはわからないがゆっくりスキマの中身をかき混ぜることで スキマの知能は飛躍的に向上し、その知能を最大限に利用してこうしてゆっくりの軍団を編成し里に攻め込んできたのだろう。 消えていったゆっくりはスキマの手引きでこの軍団に参加していたのだ。 幻想郷中のゆっくりが里を囲んで滅ぼそうとしている。 涙が頬を伝う。 私のせいで里が、幻想郷が壊れてしまうだなんて 取り返しのつかないことをしてしまった。 「あなたのおかげで前の私は壊れてしまったけれど おかげでこうやって仲間を集めてこうやって人間に反旗を翻すことが出来たわ ありがとう、それじゃあなたも壊れちゃいなよ」 そう言って後ろを振り向くとゆっくりスキマはゆっくり軍団の中に消えていこうとした。 「畜生、畜生ぉお!」 もはややけくそで手に持っていたものをブン、と投げつけた。 どうせならせめて一矢報いてから地獄に落ちようと思う。 「ちーんぽ!」 ゆっくりスキマの横に控えていたゆっくりみょんがさっと前に出て木の枝を口で振るい、私が投げつけたものは粉々に砕かれた。 「哀れね」 もはや一瞥もせずそのままゆっくりスキマがゆっくりの中に消えようとしたその時。 「ふぇっ…へっ…へっ…へくちっ!!! …ズビー、あたいったらかぜぎみね!」 同僚に貰った青っぽいゆっくりがスキマに向かってくしゃみをし、スキマはカチン、と凍りついた。 「ゆ、ゆー!?へくち!」 「へっくち!ゆかりんしっかりしてね!」 「⑨はゆっくり死ね!へっくち!」 周りのゆっくりも慌てながら、くしゃみをしている。 「あ…」 よく見るとさっき投げたのはラーメン屋から盛ってきてしまっていた胡椒瓶だった。 ちなみに右手には箸を持ちっぱなしだ。 「ゆかりんをゆっくりさせるよ!」 「ゆー!ゆー!」 頑張って体をこすり付けて凍りついたスキマを溶かしているようだった。 努力の甲斐あってかスキマの周りの氷は大体溶けたようだ、まだ霜は残っているが。 『ゆー!ゆかりんふっかつ!ゆかりんふっかつ!ゆかりんふっかつ!』 「ゆ、ゆー?」 大喜びする周りのゆっくり達となんだかボーっとしているスキマ。 「ゆかりんはやくしじをだしてね!にんげんたちをやっつけるよ!」 「ゆ?」 「しじをだしてね!」 「ゆー…ゆっかりしていってね!」 指示を仰ぐ側近らしいゆっくりにスキマはなんだかよくわからないといったようすでとりあえずいつもの挨拶を返した。 「ゆっかりしていってね!だよ!!!」 「わかるよー、ゆっかりしていってね!」 「ゆっかりしていってね!これでにんげんたちをたおせるよ!」 「ゆっかりしn…ゆっかりしていってね!」 即座に指示が伝わり次々とゆっかりしていってね!と叫んでいくゆっくり軍団。 部下の信頼厚いカリスマゆっくりである。 「な、なんじゃありゃ」 同僚や里の人たちはその光景を唖然としながら眺めている。 私にだけは何が起こったのかがピン、と来た。 「ゆっかりーん」 私はフランクリィにスキマに声をかける。 「ゆー?」 「いちたすいちはー?」 「ゆーん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わからないよー!」 じっくり三十秒ほど考えたがわからないようだ。 予想がほぼ確信に変わる。 青ゆっくりのくしゃみで凍りつくことにより箸で中身をかき混ぜるのと逆の効果が発生したのだ。 細かいことはわからないが頭が固くなったということだろうか。 「ちょっと借りるぞ」 「あ、お前俺の昼飯・・・」 未だ呆然と眺め続けている同僚からごはんを奪うと私はゆっくりスキマの方にまっすぐ歩いていく。 「ゆ、にんげんはこないでね!」 「ゆっくりできないくせになんでこっちくるの?ばかなの?しぬの?」 「ゆかりーん、おいしいご飯があるよー」 「ゆー、ゆっくりもってきてね!」 『ゆ、ゆー?』 「はいこっちで食べるよー」 即座に近寄ってくる私を警戒する側近ゆっくり達であったがスキマが満面の笑でごはんを持ってきてね!というのでとめるにとめられないでいた。 困惑しながらこちらを睨み付ける側近ゆっくり達を無視してスキマを抱えあげて元いた方へと戻っていく。 「はやくたべさせてね!」 「……」 安全そうな位置まで戻ると私は以前切開いたゆっくりの傷跡を見た。 まだうっすらと痕が残っている。 思えば私があんな食べ方をしなければこんなことにはならなかったのだろう。 私は心からそのことを恥、反省した。 「だからこの食い方をするのは今日で最後だ」 そう一人ごちて右手に持っていた箸をゆっくりの頭に突き刺した。 「ズギマ゛ああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」 『ゆ、ゆかりいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいん!!!!!!!!』 ゆっくり達からいっせいに自分達の総大将の名前を呼ぶ声があがる。 「うおおおおおおおおおお!!!」 私はゆっくり達の悲鳴を無視して全快で豪快な勢いでかき混ぜるとそのままご飯にざばーっと納豆をかけた。 「うんめええええええええええええええええええええ!!!!」 あとはもうひたすら箸でお茶碗から口の中へ掻っ込む。 その間約30秒。 「食うの早っ…」 同僚も呆れ顔である。 「ゆかりんんんんんんんんんんんんんん!!!!」 「ひどいよ!あんなひとたちとはゆっくりできないよ!!!」 「ゆっくりゆかりんのかたきうちするよ!」 私は怒り心頭のゆっくり軍勢に向かって再びまっすぐ歩いていった。 「むこうからよってきたよ!とんでひにいるなつのむしだね!」 「自分からくるとかバカなの?しぬの?」 「ゆっくりしね!ゆっくりしね!」 気色ばむゆっくりたちをぐるりと一瞥すると私は側近だったらしいゆっくりを次々と踏み潰した。 「ぎゃあああああああああああああ!!!」 「ゆっくりできないいいいいいいいいいいいい!!!」 「わからないいいいいいいい!!わからないよおおおおおおおおおおおお!!!」 「指揮系統は潰したぞー、職員は害虫退治の時の装備で駆除に取り掛かれー、あと里の若いのに手伝ってくれるよう頼んできてくれー!」 私は里のみんなの方を振り向いて手を振った。 司令官を失い、指揮系統を完全に破壊されたゆっくり大軍勢と人間の戦いは いや、もはや戦闘はおろか虐殺でさえない、単なる害饅頭駆除であった。 「ゆかりんの敵はゆっくり討ゆゆゆゆゆ!?」 「いやああああ!おうちかえる!おうちかえるぅ!」 司令官の敵を討つために前進しようとしていたゆっくり十数匹と 恐慌して逃げ出そうっとしているゆっくりの一団が正面衝突した。 急いでいるところを邪魔されてお互い怒り心頭だ。 「はやくどいてね!おうちかえる!」 「敵前逃亡は銃殺刑だよ!ゆっくり死んでね!」 そのまま強行突破しようとした逃走ゆっくり達に対して仇討ち部隊がしかけた。 「敗北主義者はゆっくりし」 『どかないならゆっくりしんでねええええええええええ!!!!』 しかし如何せん逃亡ゆっくり達の方が数が多く、そのまま力押しでどんどん押しつぶされていく。 命がかかっているだけあって凄まじい気迫だ。 「ゆ゛っ、や、やべれっぽぉ!?」 圧力に負けて次々と潰されて餡子をぶちまけていく仇討ち部隊。 それから仇討ち部隊が逃走を始めるのにものの3分もかからなかった。 「ゆかりんの旗の下ゆっくりできない人たちをえいえんにゆっくりさせるよ!」 「ゆー!ゆっくり全軍前進だよー!」 しかしさらに向こうから今度は司令官が死んだことを知らずに攻め込んでくる一個大隊が現れた。 「ゆー!もうゆかりんは居ないよ!おうちかえるからどいぶぎぇ!?」 『じゃまだからゆっくりどいていってね!』 さらに強大な数の暴力に逃亡ゆっくり部隊もあっさりと餡子片になった。 そのまま進んでいくゆっくり達の前に私の後輩が立ちふさがった。 「ゆ!まずはこいつから血祭りにあげるよ!ゆっくりかかってね!」 『ゆー!』 流石にあの数に一斉に襲われるとまずいと思い駆け寄ろうとすると後輩は手の平をこちらに向けてそれを制した。 何をする気かと見ていると後輩はリーダーらしきゆっくりれいむを掴みあげた。 「ゆ、ゆっくり離し…ゆ゛ぎぃぃいいいい!!?」 「ずっ、ずずずずず…」 後輩はリーダーゆっくりれいむに噛み付くと中の餡子を吸い出し始めた。 「やっ、やべっやべで!ゆっくりでぎな…………」 『れいむうううううううううううううううう!!!』 そういえばあいつは甘いもの好きだったか。 後輩は皮だけになったゆっくりれいむを足元に捨てた。 口にたっぷり餡子をためて周りをにらみつけている。 「れ゛い゛む゛をがえじでえええええええ!!!」 「れ゛い゛む゛うう!!敵はとるからねええええええ!!!」 饅頭皮にすがりつく周りのゆっくり達は復讐を誓ったようだ。 「ぶふううううううううううううう!!!」 『うげえええええええええええ!?』 そんな感動的シーンを演じるゆっくり達に口にたっぷりためた餡子が吹き付けられた。 途端ゆっくり達は真っ黒に染まる。 「ひゃっはああああ!!!もう我慢できねぇ!!スィーツ祭りじゃあああああああああ!!!!」 「たすけてえええええええええええええええ!!!!」 本能的に恐怖を感じたゆっくりたちが悲鳴を上げた。 後輩はゆっくり達の中にダイブすると次々と齧り付いた。 復讐の誓いはあっさりと破られゆっくり達は蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。 「あめええええ!うめえええええええ!」 「れ゛い゛む゛のあ゛だま゛がああああああ!!!」 「ぢぢぢっぢいぢーんぼおおおお!?」 「だづげぇぢぇお゛があざあああああああん!!!」 どうやらテンションがあがってイケナイハッスルをしてしまっているようだ。 なるべく目を合わせないようにしよう。 向こうでは同僚がゆっくりの死体から頭飾りを集めていた。 「おい、遊んでないで仕事をしろよ」 「待ちなって、ちょっと生ゆっくり持ってきてくれ」 私は仕方なく適当に生きているゆっくりまりさを捕まえると同僚のところへ持っていった。 同僚はそれを見てニヤリと笑うと死体から奪った飾りをそのゆっくりに無理やりかぶせた。 「やめてね!これはまりさのぼうしじゃないよ! まりさのぼうしかえして!」 「そぅら!」 しっかり帽子を固定するとそのままゆっくりたちがたくさんいる地点に向かってぶん投げた。 ゆっくりまりさはゆっくり達の上に着地するとゆっくり起き上がった。 「ゆう……みんなくっしょんになってくれてありがとう! いっしょにあのにんげんをにどとゆっくりできないようにしようね!」 まりさは感謝の言葉を述べるとこちらを向いて物騒なことを言っている。 同僚に投げ飛ばされたことを恨んでいるようだ。 どうしてくれる、と同僚に一瞥くれるとまあ見てな、とウィンクを返した。 気色が悪いのでゆっくり達の方を見ると様子がおかしい。 「ゆー、なんだかゆっくり出来ない臭いがするよ…!」 「まりさといたらゆっくりできないよ!」 「まりさはとっとと死んでね!」 そう言ってさっき投げたゆっくりまりさに対してリンチが始まっていた。 「や゛べでええええええええ!敵はあのにんげんだぢだおおおぎぃいいいいいい!?」 「ゆっくりできないまりさはゆっくりせずに死んでね!!」 間に挟まれたほかのゆっくりまで潰れそうなくらいゆっくりまりさに対しておしくら饅頭リンチが繰り広げられていた。 「な、使えるだろ?」 「うーむあんな習性があったとはしらなんだ」 同僚の無駄な博識さには感心してしまう。 「ああああああ!命がけの戦いで余計に燃えちゃうのおおおおおおお!!!」 「ゆっ、らめぇこんなところで…あ、あ、アリスゥウウウウ!んほおおおおおおおおおお!!!」 あちらの方ではこんな状況にもかかわらずゆっくりまりさとゆっくりアリスが交尾をしていた。 死んだ仲間の餡子を潤滑剤代わりにしているのかこすり合わせてる部分が妙に黒い。 「ちょっと踏み潰してくる」 私は同僚にそうつげ、あちらの方を指差した。 「おう、いってら」 同僚はしゃがんだまま軽く手を振った。 ――――――――――――… 結局今回の騒動は七割方のゆっくりは逃走、一割ほどは里の人間の手で駆除され 残り二割はゆっくり同士の仲たがいや逃走時の事故により餡子片になった。 指揮系統はほぼ全滅しもうこうやって襲ってくることも無いだろう。 里の側の被害は里の周りが餡子まみれになってしまい片付けが大変なこ以外はこれといってなかった。 草木も眠る丑三つ時、責任を感じた私は他の職員が帰った後も片付けを続けていた。 「ふう、一週間や二週間じゃとても終わりそうにないな、これは」 恐らく加工場の職員に片付けの依頼をして手伝ってもらうことになるだろう。 どれだけの予算が使われるか考えると人事ながら胃が痛くなる。 私は溜息をついてそこらに転がってた石に腰掛けた。 「ゆぎゅっ!?」 「うわぁ!?」 誰も居ないはずの深夜の草原に響く声に私は驚いて悲鳴を上げた。 「なにすんのさ!?」 石だと思って座ったのはあの青いゆっくりだった。 「お前…家にいた奴か」 「あたいがゆっくりしてたのじゃましといてさいしょにいうのがそれ!? やっぱりあんたってゆっくりできないにんげんね!」 この言い草、やはりあの時のゆっくりのようだ。 「何してたんだお前、他のゆっくりはみんな居なくなったのに」 「あたいがさいごまでせんじょーにのこってたんだよ!やっぱりあたいったらさいきょーのゆっくりね!」 事情もわかり私は潰してしまおうかと鍬を振り上げかけて思いとどまった。 「そういえばお前がくしゃみしたおかげでなんとかなったんだったな…」 そう、思えばこのゆっくりは里の救世主なのかもしれない。 「仲間も散り散りになったしよければ家に来るか?」 「さいきょーのあたいをぼでぃーがーどにしたいみたいね!そこまでいうならあんたのいえでゆっくりしてあげるよ!」 「よろしく頼むよ」 気まぐれにゆっくりの一匹くらい飼ってみるのもいいだろう。 私は作業を切り上げて青ゆっくりをつれて家路についた。 文々。新聞 号外 里を襲うゆっくり軍団、巫女動かず 先日人間の里を大量のゆっくりが襲うという異変が起きた。 ゆっくり達は一匹の異常に知能の発達したゆっくりゆかりんにより指揮されておりその数は数万は下らなかったという。 幸い、里の人間によりすぐに指揮をしていたゆっくりが駆除され事なきを得たものの里の周りが餡子まみれになるという甚大な被害をこうむった。 この異変が起きた際、博麗の巫女が神社でゆっくりれいむとお茶を飲んでゆっくりしていたことが発覚しそのことに対して非難が集中している。 巫女はこの件に関し 「大丈夫だったんだからいいじゃないの、ゆっくりが来たぐらいでいちいちうるさい。そんなに助けてほしければお賽銭もう少しくらい入れなさいよ」 と発言しておりさらに非難の声が上がっている。 里では青年団が有志を募り、神社に遊びに行くが賽銭は入れないという抗議活動を行うことを決定したという。 ゆっくりゆかりんの知能が異常に発達した件に関して文々。新聞では 永遠亭でゆっくりに関しての研究を行っている八意永琳氏(年齢不詳)へのインタビューに成功した。 「人間の脳にはニューロンという神経細胞がたくさんあって ニューロン同士が軸策突起で繋がって複雑なネットワークを作ることで思考をしているのだけど 恐らくゆっくりゆかりんにとって納豆がニューロンでその間に引く糸が軸策突起だったんじゃないかしら 聞いた話だと急に頭が悪くなったらしいけど多分体を冷やすか何かして糸の部分が壊されてしまったんじゃないかと思うわ それにしてもそのゆっくり、きっと誰かが食べようと思って頭を開いて混ぜた後ほうっておいたんでしょうね 食べ物を食べかけでほっておくのはいけないと思うわ」 と述べた。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3590.html
『野性のゆっくりとゆっくりしてみた2』 6KB パロディ 小ネタ 群れ ドスまりさ 誰かに似ている?だから気のせいだってば! 「ゆっくりしていってね!どすはどすだよ!」 「……ああ。ゆっくりしていってね……!」 俺は年がら年中、気の向くままに放浪している。 今年で五十になる老いぼれだが俺には家族も財産もなにもねえ。 いつも軽装で手にしているのはわずかな金と身の回りのもの……それと自分自身。 ククク……それで充分だ。俺には上等なほどの所持品……! 俺は放浪の途中、とある山中にてゆっくりの群れどもと出会った。 まあたまには饅頭どもと戯れるのも悪くはないだろう…… 俺はそう思ってその群れで少しの間、ゆっくりさせてもらうことにした。 「ここはどすがおさをしているむれだよ!にんげんさんはゆっくりできるひと?」 「ククク……どうだろうな?まあ……麓の店で何の気なしに買ったクッキーぐらいならある。ほらみんなで食いな」 「ゆわーい!にんげんさんがあまあまをくれたよ!」 「にんげんさんありがとう!」 「ゆっくりみんなでわけるよ!みんなでびょうっどうにわけるよ!」 「おちびちゃんたちにはすこしおおめにあげましょうね!」 「おちびちゃんはむれのたからものだしね!」 「ゆーん♪まりちゃ、いっぴゃいあみゃあみゃをたべちぇおおきくなるのじぇ!」 「ゆー♪ゆっくりあまあまさんをたくさんたべてね!」 ふーん……なかなか善良な群れじゃねえか。 俺は群れのゆっくりどもに歓待されて、今夜は連中が住んでいるという廃坑に野宿することにした。 そしてその夜……俺は長のドスまりさとやらと月を見ながら飲み交わすことにした。 飲むといってもドスが飲むのは飴玉を溶かしただけの、ただの水だが…… 俺は飲みながらドスから色々な話を聞いた。 ある日いきなりドス化したこと…推戴されて群れの長になったこと……群れの食料調達……捕食種の退治…… 巣の拡張……群れのゆっくり達から受ける様々な相談や問題……その解決に奔走したこと…… 人間と協定を結んだり……協定を守らないで畑にいこうとするゲスを制裁したり……まあ様々だが。 とにかくドスの治世は大成功だよ!きっとこれからも成功していくよ!という内容のものだった。 やがてドスは飲みながら気分が良くなってきたのか、普段我慢していた人間批判を始めた。 「ごーくごーく……ゆふー!それにしてもにんげんさんはかわいそうないきものだね! ゆっくりにうまれればもっとゆっくりとしたゆんせいをおくれるのに! にんげんにうまれたからほんとうにゆっくりしてないね!かわいそうだよ!」 「ククク……ところが…そうかわいそうって訳でもねぇ。上から下を見下ろすように そうあっさりと決めつけられちゃちょっと不愉快だ……俺からすりゃあ……ドス。お前の方がかわいそうだ」 「……ゆっ?か、かわいそう?どすが……?」 「そうさ」 「ど、どぼじてっ!?」 「簡単だ。ドスも気付いてるはずだ薄々は……お前は今ろくにゆっくりしていない……! ドスは今ろくにゆっくり生きていねぇ……!苦しむぜそれじゃあ……死の淵…死の際で……!」 「な、なにいっでるのっ?に、にんげんさんがなにをいいたいのかどすにはまるでわからないよ!」 「……積みすぎたってことさ」 「つ、つむ…?」 「お前は成功を積みすぎたってことさ……!フフ……」 「ゆ、ゆぁ~~~ん?なにをいいだすの!わ、わるいっていうの?どすがせいこうすることが!? どすにしっぱいしてろっていいたいのぉぉぉ!?」 「そうは言わねぇ。勝つこと……成功は必要だ。なにしろ死んじまうんだ勝っていかねえとな…… だから成功は目指さざるをえない。ただ……『成功』って奴はなかなか曲者でよ。一筋縄じゃいかない代物……」 「ゆぅ……!?」 「最初は必要な意味ある『成功』だったはずだ。勝ってゆっくりすることによって、ゆっくりの命は輝き 光を放つ……そういうゆっくりの輝きと成功は……最初は繋がっていた。だがどういうわけか…… 成功を積み上げていくとある段階からスッと性質が変わる」 「……」 「いつの間にか『成功』そのものが……ドスを乗っ取りにかかってくる。 成功を積みすぎると群れのゆっくり達が成功し続けるゆん生を要求してくるのさドスに……! 本当は……あえて失敗する……もしくは焦らずにゆっくりする…… そんな選択肢だってドスにはあったはずなのに……積み上げた成功が群れがそれを許さない……!」 「ゆ、ゆぅぅぅ!?そ、そ、それは……!」 「ドス……正直に言ってみ?お前いま窮々としているだろ……?」 「ゆぐっ……!ゆぅぅぅぅっ……!」 「ククク…どんなに権力やゆっくりプレイスを手に入れても実は窮々としている。 成功って奴はドスを自由にしないのさ。ハダカを許さない……装うことを要求してくる。 つまり大物らしく振舞うことを要求してくる……!となりゃあ……いちいちメソメソしてられねえよな?」 「ゆ、ゆええええええ……!に、にんげんさぁぁぁん!ど、どすは……どすはほんとうはねぇぇぇぇっ!」 「わかるさ……ましてやお前はこの辺一帯の巨大な群れの長、さぞや窮屈だろうぜ。悲しい時に泣けず…… おかしくても笑えず……怒りが込み上げてきても安々と爆発なんかできねえ。 我慢しているはずだ相当……!そんなストレスの固まりのような日々をお前は営々とこなしているんだよな?」 「ゆうぅぅぅっ!ゆえええええええんっ!!」 「なんだそれ……?まるで分からねぇ……!ありのままの自分がどこにもねぇじゃねぇか? ゆっくりプレイスや家来をいくらもっていようと……俺は毛ほども羨ましくなんかねえ。みすぼらしいゆん生だ……」 それでゆっくりしていると言えるのかいドス……? 棺さ……ドスは「成功」という名の棺の中にいる……動けない。もう満足にドスは動けない……! 死に体みたいなゆん生さ……! 「……そうだよ。どすはかんじょうをおしころしているよ!やることはふゆさんまじかのえっとうっ!までびっしりあるよ! どすはそのおしごとをえいえいとこなすかかりさん!ゆっくりできないよ……! どすだってゆっくりしたいよ……!そうだよ!あのおじいさんのようにどすもじゆうにいきればいいんだよ! つみあげた「せいっこうっ」をくずせばいいんだよ!さっそくきままにゆっくりするよっ!」 「やべてどすぅぅぅ!びちくしていたごはんさんをたべないでぇぇぇぇっ!!」 「どすー!はやくすをかくちょうしてよー!でないとむれのみんながはいこうさんにすめないんだよー!?」 「どすがかりにいかないと、もうごはんさんがないわぁぁぁっ!!」 「れみりゃがでてむれにひがいがでたよ!どすはゆっくりしてないでたいじしでね!?」 「むきゅぅぅぅ!むれのゆっくりがにんげんさんのはたけにいっちゃったわぁぁぁっ!」 「つれもどしにいくんだぜどす!はやくするんだぜっ!?」 「みょぉぉぉん!にんげんさんがむれをくじょしにきたみょぉぉぉぉんっ!?」 「なんでどずはゆっくりばかりして、むれのためにはだらいでぐれないのおおおおおおっ!?」 「どすはゆっくりしているよ!これがしんっいきっのおとこのゆっくりなんだよ!すごいゆっくりなんだよ! わかったらくぞにんげんはとっととあまあまをどすに……ゆげべえっ!!?」 あらら……ドスがドゲスになっちまったか。 まあいいさ。どうなろうとそいつのゆん生はそいつのものだからな。 ドスもさぞ最後のあたりはゆっくりできただろうぜ……なにせ自由気ままにゆっくりできただろうしなあ。 ただドスよ……自由になるのはいいがそれは……群れを出てひとりでやらなきゃな? そうでないと迷惑かかるぜ周囲に……!だから俺はいつも1人さ……ククク……! さーて……なんか久しぶりに麻雀打ちたくなってきたな。麓の町へ降りて雀荘にでもいくか……!
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1786.html
ごく普通のゆっくりショップ 28KB 観察 飼いゆ 現代 虹浦市から離れてみる ・たまには普通の町の、普通のゆっくり達について書きたいな、と思い書きました。 ・なるべく淡々とした内容になるように書いてます。 いつもとは感じが違うかも。 『ごく普通のゆっくりショップ』 D.O ここは国内の、とある普通の町の、ごく普通のペットショップ。 店内に入ればワニからサボテンまで、幅広く様々な生き物が並べられている。 当然全ての生き物はペットとして販売されている商品だ。 その片隅に、壁沿いに50cm角の透明なケースが何十個も積んであるスペースがある。 手前には通路を挟んで、店の特売品セールなどでよく見かける、陳列用ワゴンが数台。 箱もワゴンも、なにやらもそもそと動き、時折『ゆっくち!』等と声を上げる、 丸いものが所狭しと押し込まれている。 「ゆっくちしちぇっちぇにぇ!れいみゅはとっちぇもゆっくちだよ!」 「のーびのーびしゅるよ!まりしゃをかっちぇにぇ!」 「わきゃるよー!ちぇんがいちばんげんきだよー!」 「みゅほぉ!みゅほぉぉ!!」 そう、このスペースで陳列されているのは、近年ペットとしても認知されるようになった珍生物『ゆっくり』である。 とは言っても、ゆっくりが本当の意味で犬や猫と同列に扱われている地域などはかなり特殊だ。 ゆっくり産業を推し進めているような、ゆっくりに理解ある一部の地域以外では、 今でもゆっくりは『生き物』ではなく『モノ』に近い存在という認識の方が一般的なのである。 今回は、そんなごくごく一般的な地域における、一般的なペットショップのゆっくり達の生活を見ていただきたい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 朝、まだ夜明け前からペットショップの業務は始まる。 何せ取り扱っている商品は生き物、朝食とケース内の掃除は必須だし、 健康管理も常に気を使う必要があるのだ。 「ほら、メシだ。」 「・・・ゆっくちしたあまあましゃん、たべちゃいよぉ・・・」 「早く飼ってもらえ。」 「むーちゃむーちゃ、ふしあわしぇ・・・」 商品の赤ゆっくり達は、無色透明でゼリー状の、味も香りもない食事を与えられる。 ゆっくりフードとして販売されているモノでは無論なく、 人体にも無害という以外は店員自身もなんだかよくわかっていない餌だ。 粉末状の原料を、水道水1リットルに一つまみの割合で混ぜるだけという、 手軽さと安さだけが利点の代物である。 「ゆあーん。おいちいごはんしゃん、たべちゃいよー。」 「もう、ぷるぷるしゃん、たべちゃくにゃいよぉ。ゆぇーん。」 餌に味の良さを求めないのも、相応の理由がある。 この店で取り扱っているゆっくりが売れ筋の、赤ゆっくりの中でも小型の、 ピンポン玉~鶏卵程度のサイズのものだからだ。 食事の味が良く、沢山食べてゆっくり出来ると、赤ゆっくりの成長は促進されやすい。 まともな食事を与えていると、一週間もすればビリヤードの玉のサイズを超えてしまうので、商売にならないのだ。 「こんなまじゅいごはんにゃんて、むーちゃむーちゃできにゃいよぉ。」 「なら食うな。」 ひょい。 「ゆぁーん!ゆぁーん!ゆっくちさせちぇー!」 食事を自分で断ってくれるなら、それに越したことはない。 全てのケースに朝食を配り終えたら、次は新しい赤ゆっくりの生産作業が続く。 餌などを工夫したところで、商品として扱えるのはせいぜい2週間。 売れる売れないに限らず、常に新しい赤ゆっくりを仕入れなければならない。 店の裏手、事務所スペースの奥に、成体ゆっくりがギリギリ2匹入る程度の木箱が置かれている。 その周囲に積まれた透明ケースには、成体サイズのれいむ、まりさ、ちぇん、ありす達が入れられていた。 予想はつくと思われるが、これらは繁殖用母体となるゆっくり達である。 「ゆぁーん。ゆっくちできにゃいー。」 「やめちぇにぇ!このはこしゃん、とかいはじゃにゃいわ!?」 だが注意深く見ると、この繁殖用ゆっくり達が、 通常の成体ゆっくりと微妙に様子が異なることに気づくだろう。 しゃべり方は舌足らず。 おまけに見た目も、顔と髪の毛が異常に狭い範囲に集まっており、お飾りも小さすぎる。 顔と髪の毛を切り離して、ソフトボールに貼りつければちょうど子ゆっくりが一匹出来上がる感じだ。 それもそのはず、この繁殖用ゆっくり達は、この店の商品の売れ残りから育てた『子ゆっくり』なのだ。 「やめちぇにぇ!れいみゅのあにゃるしゃんに、へんにゃのいれにゃいでにぇ!」 「力抜かないと裂けるぞ。」 「ゆぴぇぇぇええ!?」 一匹の子れいむのあにゃるに、空気入れのチューブを取り付けた風船がねじ込まれる。 ぐぬっ・・・・ぷしゅー。 「ゆきゅ・・・きゅ・・!?れいみゅ・・ぷきゅーしちゃく・・にゃ・・・!」 ・・・・・・待つ事5分。 「ゆぴぃ、ゆぴぅ・・・」 「十分伸びたか。『ぷしゅー』破れてないな。」 「ゆぁーん。れいみゅのぽんぽん、ゆっくちしちぇにゃいよー。」 「餡子が足りんから、だぶついてるだけだ。」 元々皮に弾力のあるゆっくりを、体内に風船を押し込んでサイズアップする。 後は餡子不足でだぶついた腹に、この子れいむ同様に売れ残った、子ゆっくり数匹から絞り出した餡子を注入し、 引き延ばされて弱くなった皮を小麦粉と水で補強して、即席繁殖用ゆっくりの完成となる。 「ゆぁーん。れいみゅのあんよしゃん、ゆっくちうごいちぇー。」 当然無茶な方法なので、副作用もあった。 サイズアップしているのは腹だけなので、顔も飾りもあんよもサイズ不足。 結果として歩くことも、自分でご飯を口に運ぶこともできなくなるのだ。 どうでもいいことだが。 ゆっくりがいくら繁殖させ易いとはいえ、繁殖用母体をまともに育てるにはそれなりの手間がかかる。 赤→子ゆっくりまでなら育てる期間は数週間程度ですむし、 そもそも商品棚に置けなくなった時点でこのサイズに成長している。 売れ残りの再利用としてはちょうどいいタイミングだ。 だが、繁殖可能な成体まで育てるとなると数ヶ月かかる上に、サイズもバスケットボール並みになってしまう。 しかも途中で死なれでもしたら、育てた分の時間と餌代が無駄になることになる。 ただでさえペットとしてはありえない低価格な商品なのに、そんな手間暇をかける余裕は無いのだ。 「ひどいことしないでにぇ。このはこしゃん、せみゃいよぉ。」 「せみゃいわ!このはこしゃん、とってもいなかものにぇ!」 店員は、そうして造られた繁殖用れいむと繁殖用ありすを、合板で組んだ木箱に突っ込み、 ガンッ!! 「「ゆぴぃぃぃいいい!!?やめちぇぇぇええ!?」」 その側面に一発軽く蹴りを入れた。 ぐらぐらぐらぐら・・・・ 揺れはなかなかおさまらない。 というのも、この木箱、床面との間にバネが仕込まれており、 蹴りを一回入れれば、30秒ほどは揺れ続けるよう造られている。 「ゆぴぅ、ゆひぃ・・・にゃんだかきもちよくなってきちゃよぉ。」 「みゅほぉ、みゅほぉぉ・・・」 子ゆっくりは揺れる箱の中で発情し、特に嫌がることもなく肌を擦り合わせる。 このあたりも、成体ゆっくりのような下らない貞操観念を持ち合わせていないだけやりやすい。 「ゆひゅぅ!ゆひゅぅぅうう!しゅっきりしちゃいよぉ!ありしゅぅぅぅうう!?」 「みゅほぉぉおお!!れいみゅのおはだ、とっちぇもときゃいはだわぁぁぁああ!!」 「「しゅっきりー!!」」 すっきりー後間もなく、れいむの頭上にはれいむ種とありす種の実ゆっくりが5匹づつ生えてくる。 「れいみゅとありしゅのおちびちゃん・・・」 「とっちぇもときゃいはだわぁ・・・」 などと、感動に浸っている暇など与えず、れいむを木箱から取り出すと次はありすにまりさをあてがう。 「ゆぁーん。まりしゃは、れいみゅとずっとゆっくちしゅるってやくそくしたのじぇぇぇええ!?」 ガンッ!ぐらぐらぐら・・・ 「「しゅっきりー!!」」 ・・・2分後、まりさの頭上にはありす種とまりさ種の実ゆっくりが5匹づつ生えていた。 「まりしゃ・・・れいみゅの・・・どうしちぇぇぇ・・・。」 その後もありすに休む暇は無い。 母体は次から次へと木箱に放り込まれ、ありすは自分のおちびちゃんの誕生に喜びながらも、 次第に精子餡の出し過ぎでへにゃへにゃに萎んできた。 「ありしゅ・・・もう、しゅっきりできにゃいわぁ・・・」 だが10数体の母体ににんっしんさせたとはいえ、その生産数はまだ本日のノルマの半分。 繁殖用ありすが萎んで痙攣をおこし始めたところで、中身の補給が行われる。 これまで母体となったゆっくりの頭には、商品数としては明らかに過剰な数の赤ありすが生えている。 商品としては基本4種が同数で充分なので、赤ありすの4分の3は必要無い。 そこで、店員は、 ぶちっ!ぶちっ!ぶちっ! 「ゆ・・・ゆぴぃぃいいい!?れいみゅとありしゅのあいのけっしょうがぁぁああ!?」 母体ゆっくり達の頭上から数匹の赤ありすを引きちぎり、 「ゆ・・・どうしちぇ、『ズボッ!』ゆぁぁあああ!?」 それを手に掴んだまま、繁殖用ありすの、子ゆっくりサイズの小さなあにゃるにねじ込み、 ぐしゅりっ・・・ 繁殖用ありすの体内で握りつぶし、一気に中身を流し込んだ。 「ゆびゃぁああ!?どうしちぇ!?どうしちぇぇえ!?こんなのとかいはじゃにゃいぃぃいいい!?」 「次。」 「わぎゃらなぁぁぁああ!!」 こうしてカスタードの量を回復させ、泣き叫び続ける繁殖用ありすに、店員は次の繁殖用ちぇんをあてがう。 ガンッ!ぐらぐらぐら・・・ 「「じゅっぎりぃ・・・」」 ・・・2分後、ちぇんの頭上にはありす種とちぇん種の実ゆっくりが5匹づつ生えていた。 ありすはこの後も定期的に、自分のおちびちゃんである赤ありす達からカスタードの補給を受け、 繁殖用ゆっくり全員とのすっきりーを終えたが、 「ゆっぎぴぅ・・・ぺぴぃ・・・・・・」 正気は完全に失っていたので、店員がミキサーにかけてペーストにされ、 母体となったことで栄養を必要とする、繁殖用ゆっくり達の餌になった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 繁殖用ゆっくり達の頭上に実った赤ゆっくり達はそれから丸1日、 売れ残りの赤ゆっくりのペーストを食べさせられ栄養をつけた母体から、 ゆっくりとした餡子を供給されてゆっくりと育ち続ける。 「ゆゆ~ん、おちびちゃん、ゆっくちしちぇにぇ~。」 だが、素直に生まれるまで待っていたら成長しすぎるし、時間がかかり過ぎる。 栄養状態さえ良ければ、にんっしんから丸1日で、母体から切り離しても死なない程度には育つので、 母体とはお別れしてもらうことになる。 ボキッ! 「・・・ゆ?ゆぁぁあああ!?くきさんおっちゃだみぇぇぇええ!?おぢびぢゃんが、ゆっぐぢでぎにゃいぃいい!!」 「ゆみゃぁぁああ!?わぎゃらな、わぎゃらにゃぁああああ!!」 「やめるのじぇぇええ!!おぢびぢゃん、もっぢょゆっぐぢさせりゅのじぇぇぇええ!?」 赤ゆっくりの実った茎は回収され、母体ゆっくり達は再びありすの箱に放り込まれてにんっしんさせられる。 結局この母体達はおちびちゃんの産声を聞くことすら無く、 にんっしん能力が衰えるまで何十回もにんっしんさせられるのだ。 そして、にんっしん能力が低下したらミキサーでペーストにされ、次世代の繁殖用ゆっくりの餌にされることになる。 一方茎にぶら下がったままの赤ゆっくり達は、 店員の手によって乱暴に茎から引きちぎられ、大型の、薄汚れた古い水槽の中に放り込まれる。 水槽は背の低いアクリルの壁で小さな部屋に区分けされており、 一つの部屋毎に5~6匹の赤ゆっくりが生活できるようになっていた。 とはいえ、一つの部屋毎に餌用の小皿と新聞を敷いたおトイレがあるだけ、 スペースも、とても跳ねまわることが出来るような広さではない。 ぶちっ・・・ぺちょっ! 「ゆ、ゆぅ・・ゆっくちしちぇっちぇにぇ!!」 ムリヤリ産み落とされたせいでやや未熟とは言え、元気よくあいさつする赤ゆっくり達。 だが、赤ゆっくり達にあいさつを返してくれる両親はどこにもいなかった。 「ゆぅ?」 「ゆっくちしちぇっちぇにぇ!」 「ゆっくちしちぇっちぇにぇ!おにぇーしゃん、ぴゃぴゃとみゃみゃは?」 「ゆぅ~。どこにもいにゃいんだよぉ。」 「ゆぁーん、ぴゃぴゃ~!みゃみゃ~!ゆっくちさせちぇ~!」 「しゅーりしゅーりしちゃいよ~!ぺーりょぺーりょしちぇ~!」 「黙れ。」 「ゆぴぃっ!」×200 「これを食え。」 店員がそう言って餌皿に流し込んだのは、 先ほどまで赤ゆっくり達がぶら下がっていた茎をすり鉢で潰したペーストだ。 茎を食べさせるのは、赤ゆっくりの味覚調整に加え、 産まれ落ちた段階では病気に無防備な赤ゆっくりに、免疫を与える効果もある。 この手順ばかりは野生のゆっくり、ペットショップの違いは無い。 「むーちゃむーちゃ!ちあわちぇー!」×200 そして、これがこのショップで赤ゆっくり達が味わう、最初で最後の『ゆっくり』だった。 「ちあわちぇー。」 「ぽんぽんいっぱいだにぇ!」 「・・・おにーしゃん!れいみゅのぴゃぴゃとみゃみゃ、どこにいったか、しらにゃい?」 「そんなものはいない。」 「ゆ、・・ゆぴぃぁああああ!!ゆっくちできにゃぃぃいいいい!!」×200 「黙れ。これからお前たちを調教する。」 「ゆぁーん!ゆっくちさせちぇー!」 成長する前に急いで商品として販売する必要があるため、産み落とされた赤ゆっくり達の調教は、 このようにして、産まれ落ちた直後から3日間の間にみっちりと行われるのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 翌日。今日も朝から調教が始まる。 「ゆぴー。ゆぴー。ゆっくちぃ・・・。」×200 赤ゆっくり達はまだ目を覚ましていないが、店員はそんなことにはお構いなく、 そのうち一匹のまりさをつまみあげると、プルプルと手を揺らして起こし、問いかけた。 「起きろ。答えろ。お前達は飼い主さんに飼われたら、最初にナニをするんだっけ?」 「ゆ、ゆゆ!?まりしゃは、ゆ、ゆっくちしましゅ!」 「ハズレだ。飼い主さんをゆっくり『させる』んだ。再教育だな。」 「きょういくしゃん!?ゆっくちやめちぇぇぇ!!」 赤まりさは、『教育』と言う単語に反応して、あんよをもにゅもにゅ動かして逃げようとするが、 あんよはむなしく宙を揉むだけで、体を店員の指先から逃がしてはくれなかった。 店員が手元に用意しているのは、耳かきをさらに小さくしたような金属製の匙。 それと、赤い色をした液体を入れた、小さなカップだ。 ちゃぷ・・・ 匙の先をカップに入れると、わずかな量の赤い液体が、その先端に掬われる。 店員はそれを構えると、赤まりさのおしりを自分の方に向け、あにゃるの場所を探る。 そして、あにゃるに匙の先端を、 ずぷ・・・ 一気にねじ込んだ。 「ゆ、ゆ、・・ゆぴぴぃぃいいいいい!!!!びゃぁぁああああ!!?」 ねじ込まれた瞬間、赤まりさは奇声を発して全身を波打たせ、白目を剥く。 しーしーが勢いよく吹き出し、涙と汗と良くわからない体液で全身がぐっしょりと濡れていく。 「びぇっ!?びぇぇっ!?・・・・・びぅ・・ぅ・・・」 そして数秒後、赤まりさは意識を失い、 口からは餡子混じりの泡を、あにゃるからはうんうんを力なく垂れ流しながら失神した。 赤まりさのあにゃるにねじ込まれた液体、あれの成分は店員も知らないが、 人体に無害で、味は辛く、水道水より安いという事だけ聞いていた。 一応調味料の一種という話も聞くが、要はゆっくりにとって苦痛を与えるモノであればいいので、 店員もまったく気にしていない。 「ゆぴゃぁぁあああ!!いもうちょがぁぁああ!?」 「なんでしょんなことしゅるのぉぉぉぉおお!?」 赤まりさの悲鳴によって、この頃には200匹の赤ゆっくり達全員が目を覚ましている。 その中で、先ほどの赤まりさと同じ部屋の5匹、赤まりさ姉妹に向かって、店員が声をかける。 「こいつが答えを間違った。連帯責任だ。」 べちょっ! 茫然とする5匹の赤まりさの真ん中に、先ほど『教育』を受けた赤まりさが放り込まれた。 「ゆぁ・・・ゆぴゃぁぁああ!!れんたいせきにんしゃん!?ゆっくちできにゃいぃぃいいい!!」 「どうしちぇ、どうしちぇまちがえりゅのぉぉおおお!?」 『連帯責任』という単語に反応し、先ほどまで気遣っていた妹まりさを責める赤まりさ姉妹。 赤まりさ姉妹は泣いて許しを請い、あるいは小部屋の中を必死で逃げようとするが、 所詮赤ゆっくり5~6匹で一杯になる小部屋だ。 結局全員店員に捕まり、一匹づつ先ほどの妹まりさ同様、あにゃるに赤い液体をねじ込まれた。 「やめちぇにぇ!やめ『ぐぬっ!』ゆびゃびゃびゃびゃ、びぇぇえええ!?」 「まりしゃ、なんにもしちぇにゃ『ずぷっ!』ぴゅぅぅうう!!ぴぅ!ぴ!」 ・・・・・・。 赤まりさ姉妹の教育が終わった。 つづいて店員は、まりさ姉妹の隣の部屋で震えている、赤れいむをつまみあげる。 「答えろ。お前達は飼い主さんに飼われたら、最初にナニをするんだっけ?」 「ゆひぃ、ゆぅ、か、かいぬししゃんを、ゆ、ゆっくちさせましゅ!」 「・・・違う。ゆっくり『していただく』んだ。再教育だな。」 「ゆぴぃぃぃいいい!?どうしちぇぇぇぇえ!!」 どうしてもクソもない。 そもそも、赤ゆっくり達の答えなど、店員にとってはどうでもいいことなのである。 実のところ、ココで生産される赤ゆっくり達は、過酷な環境で選別される外界のゆっくり達とは悪い意味で出来が違う。 おまけに何十世代もの間ペットショップの外を体験していないので、先祖から受け継がれてきた知識なども無い。 優秀な胴付きゆっくりの知能を上の上、森の野生ゆっくりの知能を中とするならば、 このショップで生産される赤ゆっくりの知能は下の中を超えることは無い。 だから、このショップ生まれの赤ゆっくり達がこの3日間で憶えられることなど、 野良や野生で生き延びる標準的な赤ゆっくり達なら、口頭で30分も教えれば憶える程度の内容にすぎない。 必死でモノを教えるだけ無駄なのである。 だから、この体罰の本当の目的は、知識を与えることなどではない。 ただ一つのことを、心身にしっかりと刻み込むためのものだ。 そう、人間に逆らったりしないように、『力の差』を痛みの記憶として刻み込むための・・・。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− こうして生後3日間で、赤ゆっくり達は2つの事だけを餡子の隅々にまで憶えさせられた。 2つの事とは、 1.人間に逆らったり、迷惑をかけたりすれば、痛い思いをする 2.しあわせーになるには、『飼い主さん』に飼ってもらうしかない ということである。 こうして赤ゆっくり達は、これから先商品として必要な事の全てを身に付けた後、 3日間で体液とうんうんにまみれた体を洗浄され、病気などが無いか検査され、 全てのチェックを終えてから店頭の透明ケースに陳列されるのであった。 「ゆっくちしちぇっちぇにぇ!れいみゅはとっちぇもゆっくちだよ!」 「のーびのーびしゅるよ!まりしゃをかっちぇにぇ!」 「わきゃるよー!ちぇんがいちばんげんきだよー!」 「みゅほぉ!みゅほぉぉ!!」 そして、冒頭へと場面は戻る。 赤ゆっくり達は、生まれてから一度も両親にゆっくりさせてもらえず、 ゆっくりしたご飯も、ゆっくりした寝床も与えられず、ひたすら『ゆっくり』を求め続けた。 そして、その最後の希望を『飼い主さん』に求め、必死で自分を売り込むのだ。 「おねーしゃん!れーみゅをかっちぇにぇ!ゆっくちできりゅよ!」 「うーん・・・200円。高いわね。」 「ゆがーん!」 ・・・だが、購入されることは稀である。 こうして、飼い用ゆっくりとして陳列されて3日。 売れないまま一番可愛い時期を終えてしまった大半の赤ゆっくり達は、これまでより一回り小さい、 狭苦しい透明ケースの中へと移されることになる。 よく売られているゆっくり飼い方本でも、『赤ゆっくりは生まれて1週間以内の教育が非常に重要!』 などと書かれているように、飼い用赤ゆっくり達の旬は短い。 この時点で売れ残った赤ゆっくり達には、高い値段がつくことはもはやないのだ。 その代わり、こうして値段が下がる事によって、別口で買い手がつくことになる。 「すいません。ここの赤れいむ15個。」 「はい、かしこまりました。」 「ゆわーい!ゆっくちよろしくにぇ!」 「ゆっくちさせちぇにぇ!」 「しゅーりしゅーり、ちあわちぇー!」 ・・・ちなみに、ケースに貼られた札には、こんな言葉が書かれている。 『捕食種向け餌用ゆっくり:赤れいむ5匹100円』 だが、捕食種や希少種は高級ペットであり、飼っている人間は元々多くない。 そんなわけで、これからさらに3日経過しても、なお売れ残る赤ゆっくりは多い。 ここまでくると、赤ゆっくり達のサイズや味が、 贅沢に慣れたペット捕食種達の口に合わなくなってくるので、 餌用ゆっくりとしての商品価値も低下してくる。 そんなわけで、生後10日を経過した赤ゆっくり達は、透明ケースから出され、 その手前に置かれた処分品用ワゴンに乗せられる。 購入の際は、ワゴン脇に置かれた卵パックに詰めてもらうセルフサービス方式だ。 「ゆっくちかっちぇにぇ!!」 「ゆっくちさせちぇにぇ!」 髪の毛はボサボサ、胸に名前刺繍入りの古いジャージを着た、近所の貧乏学生がワゴンの前にやってくる。 学生は、品定めなど特にせず、トングで掴んで片っ端から赤ゆっくりを卵パックに詰め込んでいく。 「コレください。」 「はい、かしこまりました。8パックで割引つき、300円になります。」 「ゆわーい!これでれいみゅたちもかいゆっくりだにぇ!」 ゆっくりの餌などに、人体に無害な物質しか使わない理由はここにもある。 処分品の赤ゆっくり達は、近所の貧乏学生にとって、貴重な酒のツマミなのだ。 甘いものだけでは飽きてくると言うときは、頭部を切り開いて塩や醤油を注いでみたり、 ホットプレートで焼いてからソースとマヨネーズで味付けしたり、色々な食べ方が模索されているらしい。 このようにして、このペットショップで生まれた赤ゆっくりの約半数は、 何らかの形で買われていき、長くもないゆん生をしあわせーに(かどうかは知らないが)生きていくことになる。 そして、これでも購入されなかった約半数については、ペットショップで相応の未来が待つことになる。 比較的活きのいい数匹は前述の通り、繁殖用ゆっくりとして改造され、 多くのおちびちゃんに恵まれるという、しあわせーな未来を歩んでいくのだ。 また、それ以外の大半は、これも前述した通り、ミキサーにかけられて繁殖用ゆっくりの餌になる。 自分達を食べてもらうことで、繁殖用ゆっくりに栄養を与え、ひいては彼女達のおちびちゃんを育むという、 売れ残りになった駄ゆっくりとしては望外のしあわせーが待っているのだ。 ペットショップ生まれの赤ゆっくりで、無駄に潰されたり、処分される悲しい命は存在しない。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 売れ残りゆっくりの中で、特に傷が少なく、性格も活きもいい数匹については、 繁殖用でもなく、ミキサーにかけられるでもない、第3の明るい未来が門を開く事もある。 それは、このショップの売れ筋商品でもある、 ゆっくりコーナーの一番奥に並ぶ『セット販売』コーナーの、『ゆっくり家族セット』だ。 そのコーナーに並ぶゆっくり達は、どの家族も幸せに満ちた、ゆっくりした表情を見せている。 「おちびちゃんたち、おかーさんとおうたのれんしゅうだよ!ゆ~ゆゆ~!ゆっくり~!」 「ゆーゆゆー!ゆっくちー!ゆわーい!おうたしゃんは、とっちぇもゆっくちできるにぇ!」 「ゆふふ。それはね、おちびちゃんたちが、とってもゆっくりしてるからだよ。」 「ゆっくちー!おきゃーしゃん、しゅーりしゅーり!」 「うふふ。すーりすーり!しあわせー!ゆっ?おちびちゃん。おかおがよごれてるよ。ぺーろぺーろ。」 「しゅっきりー!おきゃーしゃん、ありがちょー!」 「(ゆふふ。れいむのおちびちゃんたち、とってもゆっくりしてるよぉ。)」 母れいむとおうたの練習をする6匹の赤れいむ。 にんっしん中でゆったりとベッドに横になる成体ぱちゅりー。 水入れの上で水上移動の練習をしている赤まりさを暖かく見守る母まりさ。 色つきチラシやおはじきでとかいはコーディネートをする母ありすと子ありす姉妹。 ケース内を所狭しと跳ねたり、かけっこしたりしている10匹の子ちぇん姉妹。 赤ゆっくり用ケースの中で、可愛さと元気さで隠しながらも、 瞳を見れば全くゆっくり出来ていない赤ゆっくりに対して、 こちらのセットゆっくり達は、みんなとてもゆっくりしている。 それもそうだろう。 このセットゆっくり達は、数多のハードルを乗り越えてきた、幸運のゆっくり達なのだ。 ショップで生まれてすぐに、他の多くの赤ゆっくり達同様、過酷で理不尽な調教を受けたものの、 結局2週間以上購入されること無く赤ゆっくりの段階を終えた。 大抵はここでミキサーにかけられ繁殖用ゆっくりの餌になるが、 幸運にも比較的肌やお飾りがきれいだったことで、粉砕を免れる。 それだけではない。 その後、セットゆっくり達の待遇は明らかに好転していったのだ。 食事は味も香りも無いゼリー状の何かから、多少野菜の香りもするゲル状の何かにかわり、 量も満腹になるまで食べさせてもらえるようになった。 専用のおうち(透明ケース)と、飼いゆっくりらしいおトイレ、ベッド(ダンボールの切れ端)まで与えられた。 そして、成体まで育った頃、待望の『おちびちゃん』まで手に入った。 家族セットとして種類を揃えるため、相手は選ばせてもらえず、同種同士でつがいを作らされた事、 全員にんっしんさせるために、雌雄の役割分けをさせてもらえず、例の繁殖用木箱によってお互いにすっきりーをさせられた事、 等々不満は残ったが、それでもこの母ゆっくり達はとてもゆっくりしていた。 『おちびちゃん』とは、貧弱で多産以外に種を残す方法の無いゆっくりにとって、 本能的に何よりも手に入れたい、ゆん生において最もゆっくりできる存在なのだから。 ゆっくりコーナーに、また一人客がやってくる。 その客を見たとたん、セットゆっくり達のスペースがにわかに騒がしくなった。 「あのおにーさんだよ。」 「わきゃるよー!きょうはちぇんたちをかってもらうよー!」 やってきたのは、記憶力の絶望的なセットゆっくり達でも顔を覚えるほどの常連お兄さん。 お兄さんとはいっても実際は50代には達しているであろう。 頭髪がすっかりはげ上がり、無精ひげがうっすらと伸びる顔には深いしわが刻まれている。 着ているスーツはすっかりくたびれて、猫背気味の姿勢と合わせて疲れ果てた印象を受ける。 「まりしゃ、おみじゅにうけるようになったんだよ!ゆっくちかっていっちぇにぇ!」 「ありしゅたちは、とっちぇもときゃいはよ!おはじきしゃんで、こーでぃねーとができりゅわ!」 「れいむたちのおうたをきいてね!ゆ~ゆゆ~!ゆっくり~!」 セットゆっくり達が、一斉にお兄さんにアピールを始める。 みんな、自分達もあのお兄さんに買われたいと思っているからだ。 なぜなら、このお兄さんはとてもゆっくり出来るお兄さんだと信じているから。 一番古株のありす一家などは、数こそ数えられないがこのお兄さんが、 これまでの数週間で10家族以上を買っていっているのを見ていた。 こんなに『たくさん』のゆっくりを飼ってくれるなんて、きっととってもゆっくりのことが好きなんだ。 そう、セットゆっくり達は思っている。 一方店員も、このお得意様の事はよく知っていた。 このお得意様が、これまでに確実に3桁の大台に乗る数の『特売品・ゆっくり家族セット』を購入していることを。 そして、このお得意様が、これまでゆっくり関連グッズやゆっくりフードを購入したことが無いことを。 「ゆわーい!おにーさん、れいむたちとゆっくりしていってね!」 「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!」×6 この日お兄さんは、おうたの得意なれいむ一家を買っていった。 そしてこの4日後、れいむ一家のおうたを聞くことは、誰にも、永久にできなくなった・・・。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ここはゆっくりに優しくも無ければ、関心が高いわけでもない、普通の町。 この町のペットショップでは、今日も大量のゆっくりが生産され、販売され、消費されていく。 販売されるゆっくり達は、過酷なショップでの生活の中で、 飼いゆっくりとなり、優しい飼い主さんとゆっくりとした生活を送ることを夢見続ける。 だが、そんなゆっくりした飼い主となるような人間であれば、 しっかりと動物の育て方を勉強してからショップに来る。 そして、しっかり勉強しているならなおのこと、このショップのゆっくりの質が悪く、 ペットに向いていないことなどわかってしまうのだ。 結局、このショップでゆっくりが、まともな飼い主に購入されることなど100.0%無い。 過酷な調教による幼少期のゆっくり失調によって、上手く育てても一年も生きられないという、 明らかな不良品にも関わらず、このショップには苦情が一軒も来た事が無い。 その事自体が何よりも、購入されて以降のゆっくり達の未来を示す、証明なのだ。 ※おまけ おうたの好きなれいむ一家は、ダンボール箱に詰められてペットショップから運び出された後、 ずっと上機嫌であった。 「おちびちゃん!れいむたち、とってもゆっくりしたおにいさんにかってもらえたよ!」 「ゆわーい!れいみゅ、あみゃあみゃしゃんたべれりゅかなぁ?」 「そうだね。おにーさんにゆっくりしてもらえたら、きっとあまあまももらえるよ!」 「ゆっくちー!」 やがて、車のエンジン音が止まり、ダンボール箱がお兄さんの家に運ばれていることに、 れいむ一家も気付いた。 「おきゃーしゃん!」 「なぁに?おちびちゃん。」 「このはこしゃんを、おにーしゃんがあけたら、みんなでおうたをうたわにゃい?」 「ゆぅー!とってもゆっくりしてるね!」 「しょーだにぇ!れいみゅたちのおうたで、おにーしゃんにゆっくちしてもらおうにぇ!」 「ゆっくち!ゆっくち!」 そして、箱が開けられた。 「おにーさん!ゆっく『ぽいっ!』ゆぐっ!『ごくん』・・・ゆぅ?」 母れいむがお兄さんに話しかけようとした瞬間。 お兄さんの手から、小さな筒状のモノが束ねられた、『何か』が投げられた。 母れいむの口の中に・・・ 「お、おにーさん?さっき『ぼちゅんっ!!』びぇぅっ・・・・・・」 母れいむが『何か』を飲み込んで数秒後、その『何か』は母れいむの中で破裂し、 母れいむの喉、目、あにゃる、まむまむは、その内圧に耐えられず、同時にはじけ飛んだ。 ・・・それは、爆竹だった。 「おきゃーしゃん!ゆっくちしちぇー!」 「ぺーりょぺーりょ!ゆっくちしちぇにぇ!」 「おにーしゃぁあん!!おきゃーしゃんをたすけてあげちぇにぇ!」 赤れいむ達は、何が起きたのかわからなかった。 『飼い主さん』に飼われたらゆっくりできる、それがこの一家の常識なのだから。 だが、そんなことは、お兄さんにとってはどうでもいい事、 いや、むしろそうだからこそ、お兄さんにとっては好都合であったのだ。 母れいむは、家族の中では一番幸福だったであろう。 この後、自分が産み、愛情を注ぎ、お歌を教えたおちびちゃん達が、 一匹づつ可愛らしい姿と、歌声と、命を失っていく姿を見ることなく生涯を終えることが出来たのだから。 少なくとも、絶望の中で3日後の夜に発狂して、自らの腹を食い破り永遠にゆっくりした、長女れいむよりは・・・ 餡小話掲載作品(餡子ンペの投票期間が終わったので整理。またちゃんと整理します。) 『町れいむ一家の四季』シリーズ 裏話・設定編(時代問わず) ふたば系ゆっくりいじめ 157 ぱちゅりおばさんの事件簿 ふたば系ゆっくりいじめ 305 ゆっくりちるのの生態 本作品 『町れいむ一家の四季』シリーズ 前日談 ふたば系ゆっくりいじめ 522 とてもゆっくりしたおうち ふたば系ゆっくりいじめ 628 ゆきのなか ふたば系ゆっくりいじめ 753 原点に戻ってみる ふたば系ゆっくりいじめ 762 秋の実り 『町れいむ一家の四季』シリーズ(ストーリー展開順・おまけはそうでもない) 春-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 161 春の恵みさんでゆっくりするよ 春-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 154 竜巻さんでゆっくりしようね 春-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 165 お姉さんのまりさ飼育日記(おまけ) 春-2-3. ふたば系ゆっくりいじめ 178 お姉さんとまりさのはじめてのおつかい(おまけ) 春-2-4. ふたば系ゆっくりいじめ 167 ちぇんの素晴らしきゆん生(おまけ) 春-2-5. ふたば系ゆっくりいじめ 206 町の赤ゆの生きる道(おまけ) 夏-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 137 真夏はゆっくりできるね 夏-1-2. ふたば系ゆっくりいじめ 139 ゆっくりのみるゆめ(おまけ) 夏-1-3. ふたば系ゆっくりいじめ 734 未成ゆん(おまけ) 夏-1-4. ふたば系ゆっくりいじめ 678 飼われいむはおちびちゃんが欲しい(おまけ) 夏-1-5. ふたば系ゆっくりいじめ 174 ぱちぇと学ぼう!ゆっくりライフ(おまけ) 夏-1-6. ふたば系ゆっくりいじめ 235 てんこのインモラルスタディ(おまけ) 夏-1-7. ふたば系ゆっくりいじめ 142 ゆうかりんのご奉仕授業(おまけ) 夏-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 146 雨さんはゆっくりしてるね 夏-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 205 末っ子れいむの帰還 秋-1. ふたば系ゆっくりいじめ 186 台風さんでゆっくりしたいよ 秋-2. ふたば系ゆっくりいじめ 271 都会の雨さんもゆっくりしてるね 冬-1. ふたば系ゆっくりいじめ 490 ゆっくりしたハロウィンさん 『町れいむ一家の四季』シリーズ 後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 132 俺の嫁ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 148 ここはみんなのおうち宣言 ふたば系ゆっくりいじめ 224 レイパーズブレイド前篇(仮) ふたば系ゆっくりいじめ 249 Yの閃光 ふたば系ゆっくりいじめ 333 銘菓湯栗饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 376 飼いゆっくりれいむ ふたば系ゆっくりいじめ 409 町ゆっくりの食料事情 ふたば系ゆっくりいじめ 436 苦悩に満ちたゆん生 ふたば系ゆっくりいじめ 662 野良ゆっくりがやってきた ふたば系ゆっくりいじめ 807 家出まりさの反省 D.Oの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 生まれるゆっくりの大半が足りないゆになると思うんだが ギリギリの調整してるんだろう多分 -- 2019-05-03 02 12 53 おまけが本編 -- 2014-11-06 21 59 39 虐待はなかったけどゆっくりのペットショップ残酷物語はとてもゆっくりできるね! こういうペットショップものをみる度に実際に赤ゆが買えてハンダゴテでぷ~すぷ~す出来たら どんなにしあわせだろうとか思っちゃうんだよね -- 2011-10-28 01 29 14 これがゆっくりショップか…すげぇな -- 2010-11-14 19 35 02 かわいそうなおちびちゃん… -- 2010-07-16 23 21 58 ゆっくりできたよ -- 2010-06-14 01 45 02
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1089.html
近年野良ゆっくりの勢力が拡大してきた。 畑を荒らし食料を貪る野良ゆっくりは もはや山賊と呼ばれていた。 そんな幻想郷のある時代のできごと・・・ ・・・・・・野生のゆっくりが里の畑に忍び込んできた。 地上から、うーぱっくを経て空中から、 数十・・・いや、数百・・・。 繁殖期の後だからなのか、数は限りなく多かった。 「山賊が来たぞー!」 畑の持ち主と思われる男の声を合図に、畑の横の小屋から 十数匹のゆっくりが飛び出した。 小屋から出たゆっくりは、 リボンをつけたれいむ種でも、 金髪帽子のまりさ種でも、 その他のどのゆっくりでもない風貌をしていた。 上部に布をターバンのように巻き、目だけあけて下は また別の布で覆われている。 その風貌はまるで、人間の暗殺者のようだった。 「ゆっ!?」 「むーしゃ!えっ!?」 最も小屋に近かった野良ゆっくりが、 それらの接近を一番早く感じた。 スパッ しかしその瞬間、野良ゆっくりは上半分が宙を舞った。 「ゆ!ゆっくりがなかまをころしたよ!」 「ゆ!どうぞくごろしはわるいゆっくりだよ!」 「むきゅ!わるいゆっくりにはせいさいをくわえないとね!」 仲間がやられたことに気づいたのか野良ゆっくりたちは畑を荒らすのをやめた。 そして布に身を包んだゆっくりたちを攻撃し始めた。 「「「「ゆっくりしね!」」」」 まるで雪崩のように布ゆっくりに殺到する野良ゆっくり。 しかし、布ゆっくりはやられなかった。 むしろ野良ゆっくりが次々と餡子になっていく。 「ゆぎゃああああああああああああああああ」 「なんでええええええええええええええええええ」 野良ゆっくりたちはパニックになった。 大勢で責めれば勝てるはず そういう計画だったのかもしれない。 畑がだんだん餡子のじゅうたんに包まれていく。 「いだいいいいいいいいいいいいいいいいい!ぐぎゅ!」 運良くかすり傷で済んだ者も、痛がってる間に攻撃を食らってしんでいった。 布ゆっくりが強いのにはわけがあった。 ゆっくりとは思えない俊敏な動き。 躊躇せずに攻撃をする集中力。 そして何より、布ゆっくりはナイフを持っていた。 「これが・・・研究の成果ですか・・・。」 「長い研究が実を結び、ようやく夢を果たせた。」 眼下に布ゆっくりによる野良ゆっくりの虐殺を見下ろしながら、 小屋の屋根に立つ人間の男女が話している。 「それにしても、どうやって武器を口にくわえずに 持っているんでしょうか?」 女が言う。 「ゆっくりの餡子に手の役割を持たせたのさ」 「餡子に?」 「そう、研究の結果、ゆっくりの中の餡子は 同じように見えて、実は役割ごとに分かれていた。 人間でいう胃の役割をする餡子。 肝臓の役割の餡子。 脳の役割の餡子。 その中に人工的に作ったゆっくり自身が自由に操れる餡子を注入する。 その餡子は、ゆっくりの意思で形や硬度を変えることが出来る。 それを体から出すことによって、餡子を手のようにして使うゆっくり・・・ 目の前の布づくめのゆっくりが完成したんだ・・・。 お、終わったようだな。」 男がそういったとき、畑に侵入した野良ゆっくりは全滅していた。 「あれ?一人足りないな・・・」 男が言う。 「はっ!にげたさんぞくのいきのこりをおっていきました。 まもなくかえってくるかと・・・。」 布ゆっくりのリーダー格と思われるゆっくりが男に答える。 「すごいですね。 ゆっくり独特のゆったりした口調じゃなく 人間のようにはきはきと喋ってますね。」 「脳の役割の餡子を改造して教育したんだ。 もうこいつらの中でゆっくりな部分は体だけだろう。」 その後、畑の持ち主からお礼の食料を貰い、 畑中の餡子を取り除く薬品を渡して、 男は布ゆっくりと共に畑を後にした。 戦闘用のゆっくりを開発する。 それがこの男のしていた研究だった。 男はかつてゆっくり研究所で 研究のネタを探していた。 そんなある日、ゆっくりを観察するために 森に入った時に男は見た。 ゆっくり界で最強と謳われているドスを 口に刃物をくわえ、俊敏な動きで 一方的に攻撃し、仕留めたゆっくりを。 気づくとそのゆっくりは既に去っていった。 しかしその光景は男の研究意欲をそそるのには十分だった。 それから男による戦闘用ゆっくりの研究が始まった。 初めは武器を持たせたり、 教育を重ねていく方法を取ったが 最後は本能に負けゆっくりしたあげく 教えたことを忘れたりして中々上手くいかなかった。 そんな中、ゆっくりの餡子の秘密が解明された。 男はすぐさまゆっくりの餡子の改造に着手した。 まずは脳となる餡子に手を加えた。 仮死状態にしたゆっくりの頭部をくりぬき、 脳の部分の餡子だけを摘出した後 砂糖をかけたりシロップを混ぜたりして手を加え 餡子を戻してくりぬいた部分を治療し、 蘇生させて様子を見るという作業を何百回も重ねた。 そうして狂っているゆっくりや植物状態の脳死ゆっくりが出来たりしたが 苦心の末、ゆっくりするという本能を無くしたゆっくりを作ることに成功した。 これによって、教育しだいで無限の可能性を秘めたゆっくりが完成した。 男はゆっくり学会で表彰を受けたが まだ研究は終わっていなかった。 脳改造で戦闘意欲のあるゆっくりは出来るが 攻撃手段が乏しかった。 ゆっくりは手が無いので口で物をくわえる事しかできない。 それでは扱える武器などたかが知れている。 義手をつけるという案もあったが 重さゆえ耐え切れるゆっくりはおらず、 義手の重みで皆潰れていった。 悩んだ末、男は餡子に着目した。 内臓となり脳となるゆっくりの餡子。 それならば手の役割の餡子を加えれば、と。 餡子の開発は容易なことではない。 加える物質の分量が1mg違うだけで 大きく変化するのだ。 男は一年かけてゆっくりが自由に操ることの出来る餡子を開発した。 使い方はこうだ。 その餡子を注入した後、 注入に使った穴は閉じずにあけえておく。 こうすれば普段は餡子の手で穴を塞ぎ漏れることは無い。 武器を持つときは穴から餡子の手を出し、武器を包み固める。 後は餡子の手をぐりぐりと回せば武器を振れる。 その研究が完成した頃には、もう研究所は潰れ、 野良ゆっくりの襲撃でいくつかの里が消え、 多くの犠牲者が出ていた。 男は研究の成果である十数匹のゆっくりアサシンをつれ、 各地でゆっくりの襲撃を抑え、その報酬で生計を立てた。 「そろそろ、野良を殲滅するかな・・・。」 男がつぶやく。 「さとのちかくにすをかまえているさんぞくのみにしましょう ぜんぶころすとせいたいけいにえいきょうがあるかと・・・」 隊長ゆっくりが言う。 そんな会話をしながら、野良ゆっくりの巣のある方向へ足を進めていた。 ---------------------- 続く・・・かも ---------------------- 後書き 虐待ですらない研究日誌だこれ 初めて書いたのがこれでは先が思いやられますね ゆっくりアサシン~お兄さん遊び編 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/3084.html
その3より こんな感じで、れいむの虐待は毎日のように行われていった。 過ぎてしまえば、長いようで短かった一か月。 れいむは何度心が折れてしまいそうになったか分からない。実際、折れた方がどれだけ楽だっただろうか。 しかし、その度にれいむの心を救ってくれたのは、同じく男に虐待を受けるまりさとありすの存在であった。 男は初日の説明通り、一日一時間の虐待を済ませると、きっちりと虐待を止めて、れいむを元の部屋に帰してくれた。 本当に虐待以外に興味がないのか、虐待時間以外は決してれいむたちに干渉してこなかった。 そのため、残りの23時間は、部屋から出れないことを除けば、自由に過ごすことが出来た。 れいむは一日の大半を、寝て過ごす。 虐待時間は一時間とは言え、あまりに過密な内容に、十分な休息を取らなければ、それこそいつ死んでもおかしくないからだ。 まりさやありすも同様に、大半を休息で過ごしているそうだ。 その後、起きたら食事の時間である。 部屋にはドッグフードと水が毎日欠かさず用意されており、その点に関してだけ言えば、森での生活より遥かにゴージャスであった。 とは言え、初日のように体が受け付けないことも多く、楽しい食事とはそうそういかない。 それでも、体力回復には食事を取らなければならないこともあり、れいむはどんなに苦しくても、毎日食事を取り続けた。 その後はまりさ・ありすを交えての意見交換会。 三匹で集まれる時間はあまり長いものではないが、これがれいむの一日の中で最大の楽しみであった。 内容は、今日はどんな虐待をされたのかとか、これこれこうすればあんまり痛くないだとか、明日はきっとこんなことをされるに違いないといった虐待に関することが半分。 そしてもう半分は、ただただ無駄話の駄弁りである。 大抵は男の悪口であったり、自分はどこどこの森で暮らしていただとか、昔こんなことをしたことがあるとかいった世間話だ。 もしこの時間がなくなれば、それこそれいむの心は早々に折れていたことだろう。 まりさとありすが居るからこそ、れいむは心を保ち続けることが出来、未だ信じるに足らないが、「飽きたら森に帰す」という男の言葉を微かな希望として生き続けている。 どれか一つ欠けても、先はないのだ。 まりさとありすと言えば、この一か月の間に二匹に対する感情も変化していった。 まずはまりさ。 出会ったときから美ゆっくりであったまりさへの親愛度は高かったが、今では以前に輪をかけて大きなものになっている。 最初は単なる一目惚れであったが、今では間違いなく、れいむはまりさに惚れ込んでいた。 会話を交わしていて分かったのだが、まずまりさは頭がいいのだ。 無論、所詮はゆっくりの中でのことであり、人間や妖怪とは比べられないが、それでも母ぱちゅりーに匹敵するのではというほどの知識を溜めこんでいる。 聞けば、まりさの片親もぱちゅりーであり、幼い頃から様々なことを教え込まれてきたらしい。 今後使う機会があればよいが、丈夫な家の作り方や安全なキノコの見分け方など生活の知恵からちょっとした雑学まで、れいむとありすに懇切丁寧に教えてくれる。 また、リーダーシップにも長けていた。 まりさは三匹の中で一番年長であり、自然とまとめ役をこなすことが多い。まりさ種特有の気質も無関係ではないだろう。 れいむとありすが喧嘩した時もうまく収めてくれたし、三匹の意見が食い違うことがあっても、常に一歩引いて二匹を立ててくれる。 こういうさり気なさがまりさの魅力を引き出しており、結果、れいむのまりさへの好意は急上昇していったのである。 続いてありすであるが、最初はれいむにとって、あまりいい印象を持つゆっくりではなかった。 しかし、今ではれいむの親友であると、はっきりと断言できる存在となっていた。 ありすについて真っ先にいうなら、とても優しいゆっくりだということである。 自身も辛い目に遭わされているにも関わらず、常にれいむとまりさの心配を優先し、自分は二の次に置いていた。 以前、れいむが寝れなかった時など、ありす自身も辛いはずなのに、一晩中、れいむの話し相手をしてくれたことがあった。 都会派を気取るところは最初から変わりないが、それはありす特有の照れ隠しの場合が多く、付き合いが続けば自然とそれが理解出来るようになっていた。 そんなありすであるが、小さい頃から親まりさ一匹に育てられたらしい。 れいむがうっかりと「おとうさんはどうしたの?」と聞いてしまったことがあって、すぐに失敗したと思った。 こういう場合、大抵れみりゃや野生動物に食べられたか、人間に捕まったかのどちらかであるからだ。 しかし、ありすから返ってきたのはそのどちらでもなかった。 ありすの親ありすは、なんとレイパーだというのだ!! これには、れいむばかりかまりさも驚愕した。 レイパーありすは、無理やり親まりさをすっきりさせると、親まりさを置いてどこかに行ってしまったらしい。 その後、ありすは親まりさ一匹で育てられたそうだ。 レイパーから生まれたありすは、高確率でレイパーになることが多い。 先天的にレイパーの因子を持つことと、望まれないで生まれてきたことによる親からの愛情不足、生活環境の乱れが、レイパーへと成長させる主な原因である。 しかし、このありすはレイパーの子供でありながら、とてもレイパーを憎んでいた。 望まれて生まれて来たわけではなく、周りのゆっくりたちはそんなありすをレイパーの子と蔑んだが、親まりさはありすを憎むどころか、自分の子供としてしっかりと育ててくれた。 その過程を見て育ったありすは、親まりさを心の底から尊敬し、愛し、レイパーを憎んだ。 自分は決してレイパーなどという下品で下等なゆっくりにはならないと心に誓い、常に他者を思いやる心を持ち続けようと、今日まで頑張ってきたのだという。 それが、この慈愛に満ちたありすなのだろう。 れいむは、見もせず伝聞だけでありす種すべてを嫌っていたことを恥じ、ありすに謝罪した。 ありすは、そんなれいむに怒ることはなく、「仕方がないわ」と笑って許してくれた。 それ以来、二匹は親友と呼べるようになった。 二匹の年齢がほぼ同じくらいなのも、それに輪をかける結果となったのだろう。 これが現在のれいむの二匹に対する感情である。 男の虐待がなければ、三匹仲良くいつまでもゆっくり出来たことだろう。 男に連れてこられなければ出会うこともなかったのだが、例えそうだとしてもれいむはそれが悔しくて仕方がなかった。 しかし、男の虐待は、ここにきてようやくターニングポイントを通過したことを、この時のれいむは知る由もなかったのである。 翌日、今日も一日が始まる。 男が三匹に虐待する時間はほぼ決まっており、今日もその時間がやってきた。 虐待の順番は、まりさ→ありす→れいむ→まりさ→ありす→れいむ→まりさ→……とサイクルが決められており、昨日はありすが一番だったので、今日はれいむが最初である。 ところが、男はれいむの部屋になかなか入って来ることはなかった。 いつもなら入ってくるや、れいむを木箱に詰めて虐待部屋に連れていくのだが、いったいどうしたのだろう。 男が居ないわけではない。 現にここまでの足音はしっかりと聞こえているので、扉のすぐ前に男は居るはずなのだ。 順番を忘れたのだろうか? もしかしたら今日は虐待されないんじゃ…… れいむがそんなあり得ないことを考えていると、男がようやくリアクションを見せた。 れいむの部屋を開けることなく、壁越しに大きな声で言葉をかけてくる。 れいむだけでなく、まりさとありすにも聞こえるように、そこから話しているのだろう。 「お前たち、よく聞け。今日から虐待の一部を変更する」 「ゆっ!?」 虐待の一部変更? 一体今さら何を変更するというのだ? まさか時間を延ばすのだろうか? それとも更なる痛みに耐えなければならないとか? まさか、虐待に飽きたから殺されるんじゃ!! れいむは焦った。 何しろ今日の虐待はれいむが最初なのだ。 全く心構えが出来ていない。 しかし、男はそんなれいむの心情を知ってか、「怯えているようだな」と前置きをして、説明を続けた。 「心配することはない。虐待方法は、前と変わりはない。時間はきっちり一時間だし、決して殺すまで傷めつけたりはしない。 他の時間は何をしても構わない。寝るのも食べるのも三匹で語り合うのも、お前たちの自由だ」 「ゆっ……それじゃあ……」 「変えることはただ一つ。今日から、お前たちの中の一匹だけを虐待することにする」 「ゆゆっ!!」 一匹だけ? ってことは、残された二匹は虐待されずに済むってこと? でもそんな都合のいい話があるだろうか? かつては疑うことを知らなかったれいむも、今ではすっかり俗世の垢にまみれ、あらゆることに考えを向けるようになっていた。 あれだけ虐待の好きな男が、一匹だけを虐待し、他の二匹を虐待しないなんてそんな甘いことをするだろうか? れいむがその旨を男にそれを問いただす。 男も予め予想が付いていたのだろう。れいむの質問に、淀みなく返事を返してくれた。 「その通り。今日からは一匹だけを虐待し、他の二匹は虐待しない」 「ゆゆっ!!」 れいむはその言葉に、あんぐりと口を開けた。 あり得ない。あり得るわけがなかった。 余りにも自分達に都合がよすぎる。なぜ今頃になって、男がそんなことを言ってくるのか、全く理解が出来なかった。 何か裏があることは間違いないだろう。 男はまたしてもれいむの心を悟ったように、続けてくる。 「どうやら、何か裏があるんじゃないかって疑っているようだな? まあ、今までの経緯を見れば、お前らが俺を疑うのは当たり前だな。 だが、この話に裏はない。一日の虐待は一匹のみ、他の二匹は今日から虐待をされなくなる。この話は真実だ。ただし、裏ではないが一つだけ条件がある」 れいむはほら来たと思いつつも、言葉に出さずに男のいう条件に耳を傾けた。 「虐待されるゆっくりは、俺が決めるのではなく、お前らが選出する。これが条件だ」 「ゆっ!! れいむたちがえらぶの?」 「その通り。相談して誰が虐待されるかを選び、選ばれたゆっくりだけが虐待され、他の二匹はその日は解放される。次の日は誰、次の日は誰と、毎日決めるんだ。 自分で立候補してもいいし、多数決で決めても構わない。毎日、同じ奴が虐待されても構わないし、三匹仲良く順番に虐待されてもいい。決めるのはお前らだ。 ただ、お前らが虐待される一匹を選出できなかった場合、その日は今まで通り三匹全員を虐待する。無論、それでも俺は構わないが」 「ゆぅぅぅ……」 男の言葉に、れいむは悩んだ。 未だ完全に男の話を鵜呑みには出来ないものの、もし話が本当だとするなら、自分たちにとってこれほど都合のいいことはない。 しかし、自分たちが選ばなくてはならないというのが一番の問題だ。 誰か一匹を選ぶということは、その日の生贄を選ぶということである。 れいむは二匹を親友だと思っている。 向こうもれいむを親友であると思ってくれているという自負がある。 たかが一か月の付き合いだが、今や二匹は自身の一生をかけても惜しくない存在になっている。 本心である。 嘘ではない、嘘ではない、が…… あの虐待と友情を天秤にかけると、それが揺らいでしまう自分がいることに、れいむは気付き愕然とした。 それだけ男の提案は魅力的なのだ。 もし生贄に選ばれさえしなければ、森に解放されるその日まで、ずっと虐待されなくなる可能性があるのだ。 あの地獄の苦しみにも匹敵するほどの暴力を、その身に受ける必要がなくなるかもしれないのだ。 忘れかけていたゆっくりした日々を、再びおくることが出来るかもしれないのだ。 どうして簡単に結論を出せるだろう。 虐待される者を選ばないという選択肢は、初めから却下だ。 せっかくのチャンスを不意にするような馬鹿者はここにはいない。 これをするくらいなら、三匹でサイクルで回すほうが効率的だ、というかサイクル回しこそが、この場合最もベストな案であろう。 これなら全員等しく虐待されるので、友情面は何ら変わらない。 しかし、虐待時間は三日に一度、今までの1/3で済むことになるのだ。 もし、今日虐待されるのが誰かで揉めるようなことがあれば、そこはれいむが立候補すればいい。 元々今日最初に虐待されるはずだったのはれいむなのだ。 それに今日虐待されてしまえば、明日明後日は平穏に過ごすことが出来る。 早いか遅いかの違いである。 と、ここまで考えたが、れいむはそれをまりさとありすに言い出しきれなかった。 確かに三匹を平等に考えれば、これがベストな案なのは間違いない。 しかしながら、自身だけに重きを置けば、永遠にゆっくりすることすら可能な選択がある。 二匹との友情は壊したくない。 けれども、相談次第では虐待されないかもしれないチャンスがあるのを、みすみす逃したくはない。 虐待は怖い、痛い、辛い。二度と受けたくはない。 でもまりさとありすに、れいむの代わりに虐待されろとは言えるはずがない。 このジレンマが、れいむの心に重くのしかかる。 そんなれいむの葛藤を余所に、男は言葉をドア越しに言葉をかけてくる。 「まあ、いきなり決めろって言ったって、すぐには思いつかんだろう。一時間後また来る。その時まで、今日誰が虐待されるか考えておけ。決まらなかったら、全員を虐待するからな」 そう言って、男の足音は遠ざかっていく。 が、次の瞬間、沈黙を続けていたまりさが、いきなり声を上げた。 「おにいさん、ちょっとまってね!!」 「ん? なんだ、まりさ?」 男の足音が止まり、再びこちらに近づいてくる。 れいむは、まりさが何を言うのか分からなかった。 まだ三匹で相談はしていない。誰が生贄になるか決まっていない。 何か聞き洩らしたことでもあったのだろうか? すると、まりさはれいむの予想に反して、とんでもないことを言い出してきた。 「おにいさん!! まりさがぎゃくたいされるよ!! だから、れいむとありすにはぜったいになにもしないでね!!」 これにはれいむも唖然とさせられた。 隣にいるであろうありすもそう思ったのだろう。 黙っていられなかったのか、声を出してくる。 「ま、まりさ!! まだそうだんしていないのよ!! それなのに、じぶんからすすんでいじめられるなんて!!」 「わかってるよ、ありす!!」 「ほんとうにわかってるの!! いじめられるのよ!! いたいのよ!! それをじぶんからうけるなんて!!」 ありすは、信じられないといった声色で、まりさに問いかける。 そんなありすの言葉に続いて、男も質問を返してくる。 男にとっても、予想外の展開だったのだろう。 しかし、まりさの返答は変わりはしなかった。 「……本当にいいのか、まりさ?」 「いいんだよ!! まりさがぎゃくたいされるよ!!」 「本当に分かっているのか? ありすのセリフではないが、虐待されるんだぞ。あの痛みを忘れたのか? あの苦しさを再び味わいたいのか? それを自分から進んで買って出るなんて正気か?」 全くもってありすと男の言う通りである。二人はれいむのセリフをすべて代弁してくれた。 賢いまりさのことだ。 れいむと同じ考えに行きついていないはずはないだろう。 それなのに、自分から進んで地獄に飛び込むなんて、まりさはいったい如何してしまったのだ!! 「……ぎゃくたいはまりさもこわいよ」 「だろうな」 「できるなられいむとありすといっしょにいつまでもゆっくりしていたいよ!!」 「ならなぜ自分から進んで虐待されようとする?」 まりさは、男の問いに少し間を置いた後、おもむろに語りだした。 「ぎゃくたいはされたくないよ!! でも、れいむとありすがぎゃくたいされるのは、もっといやだよ!!」 この言葉には、男ばかりかれいむも言葉を失った。 まりさが、自分から進んで志願した理由。 それは、れいむとありすを守るためだというのだ!! れいむは心を叩きつけられるような衝撃を受けた。 れいむにとって、まりさとありすは大切な存在だ。しかし、一方で虐待は受けたくない。 れいむは友情と虐待を天秤にかけて選びきれなかった。 精々譲れない妥協点として、三匹でサイクル回しをすることを考え付いただけ。 自分の被る被害をなんとか最小限にしようということばかり考えていた。 このれいむ考えを非難することなど、誰にも出来はしないだろう。 人間や妖怪ですら、心を強く持つことはとても難しいことなのだ。 増してや、幻想郷におけるヒエラルキーの下層に位置するゆっくりだ。 自分のことを第一に考えても、それは決して責められるべきことではない。 しかし、まりさは違った。 弱いゆっくりという身でありながら、自分よりれいむとありすを優先させた。 自分が被る被害など、初めから頭になかったのだ。 「……それじゃあ何か、お前は二匹の為に進んで虐待を受けるというのか?」 「そうだよ!! ゆっくりまりさだけにぎゃくたいしてね!!」 「二匹の為ってことは、今日だけじゃなく、明日も明後日もお前が虐待を受けるのか?」 「そうだよ!! まりさがゆっくりまいにちぎゃくたいされるよ!!」 「やはり正気の沙汰じゃないな……そんなことをして何になる。自分だけが虐待されるなんて、不公平だとは思わないのか? お前が俺に酷い虐待されている時、他の二匹は悠々とゆっくりを満喫しているんだぞ。妬ましいと思わないのか? 毎日三匹交替で虐待されていけば、全員公平なんだぞ。それが分からないのか?」 「おにいさんおいうことはわかるよ!! でもまりさは、このなかでいちばんおねえさんなんだよ!! だから、がんばらなくちゃいけないんだよ!! それに、まりさのおかあさんがむかしいってたよ!! だいすきなゆっくりは、じぶんをぎせいにしても、まもらなくちゃならないって!! まりさもそうおもうよ!! だから、だいすきなれいむとありすのぶんまで、まりさががんばらなくちゃならないんだよ!!」 「……いいだろう。そこまでいうなら、お前の意地を見せてもらおうか。今日の生贄はお前で決まりだが、明日は明日でもう一度決めるチャンスをやろう。 いつでも今の言葉を撤回して構わない。あまり意固地にはならないことだ」 そう言って、男は隣でゴソゴソ物音を立てる。 まりさを連れていこうとしているのだろう。 「まりさっ!!」 れいむは、そんなまりさに言葉をかけた。 何か言いたいことがあったわけではない。 いや、違う。言いたいことはたくさんあったが、いったい何から伝えればいいのか、考えを纏められないでいたのだ。 まりさの自己犠牲をもいとわない尊い精神と、れいむたちへの深い愛情に対し、いったいどんな言葉で返せばいいのか分からなかった。 自分が何か言ったところで、陳腐な言葉しか掛けられないだろう。 それでも、何か言わなければならない。言わずにいられない。 強迫観念にも似た思いで、まりさの名だけ口にする。 そして壁越しに聞こえてくるまりさの声。 「だいじょうぶだよ、れいむ!! ありす!! まりさはへいきだよ!! どうせいつもとおんなじだよ!! すぐにもどってくるから、ゆっくりまっててね!!」 それだけ言って、男の足音は徐々に遠ざかっていった。 「まりさ……」 再度れいむの口から出てくるまりさの名前。 れいむは、ただただまりさが無事に帰ってきますようにと、必死で願い続けた。 「れいむ……まりさ、つれていかれちゃったね」 ありすが壁越しに言葉をかけてくる。 それに対し、れいむは一言、「そうだね……」と返しただけであった。 何を話せばいいのか分からなかったのだ。 まりさのおかげで、自分たちは今日は虐待されないだろう。 それは、れいむの然程長くない人生の中で、最も嬉しい瞬間であった。 それと同時に、れいむの人生の中で、とても悔しい瞬間でもあった。 まりさの無事を願う反面、虐待されなくて良かったなんて思っている自分がいる。 なんて醜いのだろう。 まりさを助けたい。まりさの役に立ちたい。 もし自分から名乗り出れば、明日はまりさは虐待されないだろう。男も続けてまりさを虐待するくらいなら、きっとれいむを選ぶだろう。 まりさに対して胸を張れるだろう。 しかし、れいむには自分を虐待しろなんて男に言えない。言い出せない。言いだす勇気が持てない。 虐待はされたくない。虐待は怖い。 でも、まりさは助けたい。 れいむの葛藤は計り知れなかった。 おそらくありすもれいむと同じ気持ちなのだろう。 最初の言葉以外、れいむに話しかけてこなかった。 ここに来て以来、初めて味わうゆっくりした一日だというのに、何でこんなに気が晴れないのだろう。 モヤモヤした気持ちは一時間後、虐待を終えた男がまりさを連れてくるまで続いた。 「明日の虐待は今日とは比べ物にならないほどキツイ。安易に自分がなんて、言わない方が身のためだ」 まりさを部屋に戻し、男が挑発してくる。 しかし、まりさの意志は変わらなかった。 「ゆぅゆぅ……ゆぅ………あ、あしたも……まりさがぎゃくた…い……されるよ……れいむとあり……すはいじめ………ない……で…ね……」 苦しそうな声で、しかし、きっぱりと男の言葉を否定するまりさ。 男はそんなまりさを苦々しく思ったのか、「ちっ!」と舌打ちをして、去って行った。 男が行った後も、まりさは荒い息を吐いている。 相当きつい虐待を受けたことが、姿を見ずとも容易に感じられた。 「まりさ……だいじょうぶ?」 なんて声をかければよいのか分からず、れいむは在り来たりな言葉を口にする。 対して、まりさは「ゆっ!! へいき…だよ!! ぜんぜん……へっちゃら…だよ!!」と、不安を見せまいと虚勢を張ってきた。 それが一層れいむの心をかき乱す。 とにかくなんか言葉をかけなければ!! 焦るれいむは、思ったことを適当につなげ、言葉を紡ぐ。 「まりさ、ゆっくりありがとう!! まりさはすごいよ!! やっぱりえらいね!! まりさのおかげで、れいむとありすは、ぎゃくたいされなかったよ!! ゆっくりかっこいいね!! きょうはゆっくりやすんでね!!」 「そうだよ、まりさ!! ゆっくりねむってね!!」 れいむに続いて、ありすも言葉を投げかける。 ありすもどうやら何を言えばよいか分からなかったと見える。 他人を特に気遣うありすだ。 れいむ同様、まりさを頼り切った状況に、悔しく思っているに違いない。 「ありが…とう、れいむ、ありす!! まりさ、ゆっく……りおひるねす……るね……」 まりさはそう返すと、その後、何も言ってこなくなった。 おそらく毛布に包まって、寝入ったのだろう。 今までの日課のパターンと同じである。 れいむとありすは、まりさを起こさないように、「しずかにしようね!」と口裏を合わせ、その後一切の会話をしなかった。 れいむは、まりさの心意気を無駄にしないためにも、精一杯ゆっくりさせてもらうことにした。 この日、れいむの体は久しぶりにゆっくりを味わった。 この日、れいむの心は、一日中ゆっくり出来なかった。 その5?へ