約 592,758 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2739.html
徹夜明け筋肉痛のアレな状態で作った作品です… 虐待要素、ほぼ0 しかし虐スレ仕様のゆっくりが出ます。 無駄に長いです。 ザッピングあり。 最近のゆっくり2~最後の砦~ 「ゆ…ゆっぐぃ…ぢでいっでね…」 「…おう」 秋姉妹もレティの目覚めを察して山奥に引篭もろうとする頃、虐待志向でも愛護志向でもない、ごく普通のお兄さん宅の庭。 そこに単身入ってきた成体サイズのまりさは、明らかに衰弱していた。 まりさ種の特徴であり、自慢でもある黒い帽子はぼろぼろ。 まりさ自身も致命傷こそない物の、左目を失うなどの負傷を負っていた。 助けを求めてきたのだろうか、とお兄さんが腰を浮かせた時、まりさは胸、いや顎を逸らした。 「おに”ーざん…ここは…まりざのおうぢだよ…ゆっぐぃ…ゆっぐぃでていっでね…」 「…は?」 「だがら…なんどもいわぜないでね…ごこは、まりざのゆっぐぃぶれいずだよ…おじざんはででいっでね……」 「おぃおぃ、ちょっと待てよ」 お兄さんは流石に面食らった。 こんな棺おけに片足突っ込んだような饅頭にまで、おうち宣言を喰らうとは誰も想像するまい。 お兄さんの家は森に近く、これまでもゆっくりの襲撃を受ける事は少なくは無かったが、 その10割が家族連れか、健全かつゲスな奴か、そうでなくても皆健康体だった。 負傷したゆっくりも来る事はあったが、そういうものは皆捕食種に追われてとか、怪我を治して欲しくて来たとかだ。 「おじざんは…ゆっぐぃじだがったら、まりざをなおじでね…ぞれがら、ででいっでね…」 「いや、お前、ちょっと訊いていいか?」 「なに…ゆっぐぃじないでざっざどじでね…」 「お前、そんな状態で人の家乗っ取ろうっていうのか?そんな怪我じゃれみりゃにだって瞬殺されるだろ」 「…まりざは、づよいがらだいじょうぶだよ…れみりゃもにんげんも、いぢごろだよ…」 「…ありえねーよ」 お兄さんは思った。このまりさは正気を失っている、と。 この怪我だ。余程の事に見舞われて家族を失い、その精神的苦痛から逃れる為に理性を放棄してしまったのだろう。 「…なあ、まりさ。以前のお前がどれだけ強かったか知らんが、今のお前はただのぼろぼろの饅頭だ。」 「………」 「れみりゃにだって、まして人間相手に勝てる可能性は全く無い。」 「………」 「まりさ、お前は疲れているんだ。ほら、怪我を治してやるから、こっちに…」 「…わがっでるよ」 「?」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「…わがっでるよ」 「?」 手を差し伸べてきた目の前の人間さんが、不思議そうに首を傾げた。 そんな人間さんを、まりさは残された眼に涙を浮かべながら見上げた。 「わがっでるよ、ぞんなごと。まりざはよわいいぎものだっでごとぐらい」 「…まりさ?」 「まりざはむれでいぢばんづよがったよ。はつじょうしだありずがら、れいぶをまもっだごどだってあるよ… ぞれでも…でびりゃにはがなわながったよ…」 「………」 森の中にあったまりさの群れ。集落の場所は人里からも遠く、 長のぱちゅりーとそれを補佐するまりさの父である親まりさが皆に知識を伝えた。 すっきりのし過ぎで子を間引く事も、若い世代が長達に反発する事も無い、平和な群れだった。 まりさはその群れで一番の跳躍力と戦闘のセンスを持ち、喧嘩でも向かう所敵無しだった。 そんなまりさの番には、群れ一番の美ゆっくりのれいむ。 まりさはれいむをとても大事にして、集落の外れの丘に良く一緒に遊びに行った。 れいむの為に花冠を作ろうと離れていた時、偶然通りかかった流れのありすにれいむが襲われたりもした。 しかし、まりさはすぐに駆けつけて、ありすをこてんぱんにした。 まりさは自分の力に自信を持ち、それを誇りに思っていた。しかし… 「まりざはじっでるよ…でびりゃはづよいじ、おおぎぐなっだでびりゃはもっどづよい。 ぞれに、にんげんざんはそれよりももっどもっどづよいっで」 長のパチュリーは何時も言っていた。 にんげんはとてもつよい。つよくてかしこい。おおきなおうちをつくったり、たべものをかんたんにてにいれられる。 れみりゃはとてもつよい。そらをとんできて、かみついてくる。まりさでも、かてるあいてではない。 おおきなれみりゃはとてもつよい。てとあしをもっていて、なぐられたらみんなしんでしまう。 れみりゃに襲われて人間さんの家まで逃げたというちぇんが言っていた。 わかるよー。にんげんさんはいっぱつでれみりゃをたたきおとして、おいはらってくれたんだよー。 けがもなおしてくれたんだよー。ごはんはくれなかったけどねー。 まりさは聞いた事があった。 遠く離れた所で、「れみりゃだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」と叫ぶ声を。それはとても悲しげで、絶望に満ちていた。 駆けつけたまりさは、茂み越しに見た。 身体付きのれみりゃが、狩りに出ていた群れの仲間を守ろうとした、自分の父親から餡子を吸い上げていたのを。 まりさは戦った。父親を守ろうと。 そして、あっさりと返り討ちにあった。その手で叩かれただけで、まりさは痛みの余り餡子を吐き出す程の負傷を負った。 満腹になったのだろう、れみりゃは父まりさを皮だけにすると、そのまま飛び去った。 まりさは泣いた。何も出来なかった自分に不甲斐無さを覚えて。 長パチュリーは、気にする事は無い、勝てるはずが無いのだ、と言っていた。 その言葉は、父の死を受け入れきれないまりさの心を抉った。群れで一番というプライドなど、既に無かった。 「でびりゃはまりざのむれをおぞっで、みんなごろじゃっだよ… まりざはなにもできながっだよ…」 まりさは絶望した。集落を襲ってきた胴無しれみりゃ達に。 傷の癒えたまりさは、群れの仲間を一匹でも逃がそうと立ち向かった。 だが、れみりゃは一匹が翻弄する様に空からちょっかいをかけてくるばかり。 その間に仲間が襲われる。助けようと駆けつけると、動けなくなった仲間だけを残してれみりゃは逃げていく。 それが繰り返される。何時の間にか、残っていたのはまりさ、そして番のれいむだけだった。 れいむの頭には子の付いた蔓。赤ゆっくりは新鮮な餡子を親から与えられている為、とても美味しい。最後に残すつもりだったのだろう。 まりさは必死に戦った。だが、かなう相手ではない。自由の利かないれいむは、少しずつれみりゃに噛み千切られ、やがて力尽きた。 れいむの餡子を吸い尽くしたれみりゃ達は、赤子を弄る様に突付き回す。 初めて瞳を開けた赤子達は、れみりゃに弄られる絶望の中で食われていった。 まりさは他のれみりゃ達に左目を奪われ、帽子を噛み千切られ、散々に玩ばれ、 最後には逃げようとしたところを崖から転がり落ちてしまった。結果的には、このまりさが唯一の生存者だった。 「まりざばよわいよ…むれでいぢばんづよいげど、よわいゆっぐぃだよ…」 まりさは自問した。自分は何の為に生きてきたのか、と。 強い筈の自分、だが、負けてはいけない戦いで負け続けた。自分はれみりゃよりも弱いのだ。 幸せになるはずだった自分、だが、その幸せは全て失われた。群れも番のれいむも、もう居ない。 何の為に自分は存在するのか?自分は何なのか?ただのだめなゆっくりなのか? れみりゃの餌にされるだけの生き物なのか? ……そんなのは嫌だ、絶対に嫌だ。 まりさはとても偉いんだ、だからゆっくり出来るはずなんだ。 まりさが今ゆっくりできないのはおかしいんだ、だからゆっくりしに行くんだ。 どこに?…そうだ、人間さんのうちに行こう。そこでゆっくりするんだ…! 「でも…ぞれならなんでばりざだぢばうばれでぎだの!? ゆっぐぃされなぐなるだめにうばれでぎだの!?」 「まりさ…」 人間さんが、気の毒そうな視線を向けてくる。 その視線がとても苦痛だった。哀れみをかけられるのがとても嫌だった。死ぬほど嫌だった。 「ばりざはゆっぐぃずるんだ!でびりゃもにんげんざんもばりざをゆっぐぃざぜるんだ! ……そう、じんじなぎゃ、づらぐでいぎでいげないんだ!!」 「まりさ」 「ぞんなめでみるな!ゆっぐぃでぎないよ! もっどばりざをゆっぐぃざぜろ!!」 もうどうでも良かった。 まりさは無我夢中でお兄さんにぶつかって行った。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「ぞんなめでみるな!ゆっぐぃでぎないよ! もっどばりざをゆっぐぃざぜろ!!」 突然、まりさが体当たりしてきた。 ぼふん、と力ない音と衝撃を受け止める。最早まりさに、戦う力など微塵もないのだ。 「まりさ、もう止せ」 「ばがにずるな!ゆっぐぃでぎない!ゆっぐげぇ!?!?」 体当たりの衝撃で、まりさの左の眼窩から餡子が飛び出している。 更に、無理に身体を動かしたせいで餡子を吐いてしまった。 それでも、まりさは暴れるのを止めようとしない。 「ゆっぐぃずるんだ!ゆっぐぃざぜろ!!じじぃはざっざどででいげー!!!」 最早跳ねる事も這う事もできない。転がって、玩具をねだる子供のようにじたばたするばかり。 落ち着かせようとお兄さんが抱き上げるが、餡子と悲痛な叫びを吐き出しながら、もがき続けた。 治療しようと台所まで行こうとしたが、間に合う事は無かった。 まりさは最期に、一際多く餡子を吐き出して。 「もっど…ゆっぐぃ……じだがっだ…」 ゆっくりと息を引き取った。 その死に顔は、ゆっくりできているとは言い難い、凄惨な物だった。 「まりさ…」 お兄さんはその死に顔を複雑な顔で見ていた。 ゆっくり達は大抵、自分達がとても優れている、ゆっくりした生き物だと自負する事が多い。 他の生き物は皆、自分達がゆっくりする為にやってくるのだとも思っている。(捕食種やありすは例外として…だが) 子供のゆっくりは人間と同じ様に純真とされているが、親を攻撃する者があればかなう筈もないのにぶつかっていこうとする。 そして、大人になっていくにつれ増長していく。 だが。お兄さんは思った。 その不相応に高いプライドは、四肢も無く、多くの外敵に無力な自分に対する劣等感・コンプレックスを認めたくないがための、 精神を守る手段としての役割も持っているのではないか、と。 捕食種や野犬等の危険な外敵や、四肢を持ち、高速で移動する野生の動物達、そして人間。 皆、基本的スペックが違いすぎる。口でしか物を扱えず、ゆっくりとしか移動する事が出来ない。 餡子と言う、自然では異質な物質で出来ている為か、襲ってこない種も少なくなかったが、襲われれば殆どが餌食となった。 そして、生き残った者は己の無力感と恐怖に苛まされる。 そんな悲劇と苦痛の連鎖を、餡子に眠る記憶として遺伝されてきたゆっくり達は、 自分達が無力な存在である、と言う事を忘れたいが為に、過剰に増長し、思い込みを強めるのではないだろうか? 中には、本気で己が強いと思う者も多いだろう、むしろそれが大半だろう。 だが、初めから自分の分を弁えている者は、それでも自分を押し通す事で己の絶望と戦っているのではないか? お兄さんには、そんな風にしか思えなくなっていた。 「ゆっくりしていってね!!!」 只管にポジティブで、能天気で、我侭な生き物、ゆっくり。 だが、その心の奥底には、深い闇が覆っている…の、かもしれない。 終 ああ、支離滅裂な気がする。 ゆっくりにもコンプレックスあるんじゃね?むしろコンプレックスの塊じゃね? そんな事を仕事中に構想して、戻ってから書き上げました。 他の作品にも早く手を付けたい…。 By ゆっくりらいぜーしょん(多分執筆中)の人 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/121.html
ここはゆっくり霊夢の家族が住んでいる巣 お母さん霊夢を中心に5匹ほどのゆっくり霊夢の子供達が中むつまじく生活している。 このお母さん霊夢は成体で、繁殖をしても黒ずんで朽ちることなく無く今も娘達を優しく守っている。 この平和なゆっくりの巣に発情させたゆっくりアリスを放り込んでみた。 だらしなくよだれを垂らしながら「ゆっゆっゆっくりしていってねええええええええ!!!」とわき目も振らずにお母さん霊夢に突進するゆっくりアリス。 がっちりとゆっくりアリスに押さえ込まれたお母さん霊夢、すぐさま交尾が始まった。 「ゆ゛っ……ゆ゛っゆゆっ!!!」苦しげなお母さん霊夢。 小刻みに震え、切なげな声を出すゆっくりアリス。 娘霊夢たちはわけもわからずガタガタ震えることしか出来ない。 そして「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛」と一際大きなお母さん霊夢の声、交尾が終わったようだ。 頭から茎を伸ばしながらもこれでゆっくりできると一安心のお母さん霊夢、だがそこで終わりではなかった。 すぐさま連続して交尾に移ろうとするゆっくりアリス、さすがのお母さん霊夢も「ゆ、ゆっくりしようよ!!!」と危険を察したのか娘達をかばいながらあとずさる。 「れ、れいむううううううううううううう」飛びかかるゆっくりアリス、交尾を終えたばかりで体力を失っているお母さん霊夢が逃げられるわけも無く、再び行われる交尾。 2回目の交尾が終わり、茎ももう一本生え息も絶え絶えなお母さん霊夢、だが発情したゆっくりアリスはお母さん霊夢が朽ちないことが分かると更に交尾をするためにお母さん霊夢に飛びつく。 そうして繰り返される交尾。 発情期のゆっくりアリスの持久力は凄まじく、勢いは衰えることは無い。 お母さん霊夢は限界が近いのか「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」と朽ち果てる前に出すような異様な声を時折出すようになってきた。 ただならぬ気配を感じたのか「ゆ゛っぐり゛や゛め゛でえ゛え゛え゛え゛え゛え゛」と娘霊夢達が泣きじゃくる。しかしゆっくりアリスは小刻みに身体を動かし交尾をやめる様子は全く無い。 何度交尾があったかわからなくなった頃、もう母体が限界に近いので、ゆっくりアリスを巣から引っ張り出す。 ようやく解放され、巣には平穏が戻った。 残されたのは「ゆ・・・ゆ・・・」とうつろな目で体中から大量の茎を伸ばすお母さん霊夢。 そして、ただただ泣く事しか出来ない娘達である。 やがて生まれてくる大量のゆっくり霊夢の赤ちゃん、その数は50匹を越えている。 ゆっくりアリスの襲来という酷いことがあったにせよ、家族がいっぱい増えて「みんなでゆっくりしようね!!!」「家族が増えてたのしいね!」と赤ちゃんや娘はおおはしゃぎしている。 お母さん霊夢も回復し「みんなゆっくりしていってね!!!」と満面の笑みである。 だが問題が発生する、巣が狭すぎるのだ。 生まれたばかりの赤ちゃん霊夢は小さいにせよ数が多い、元々は家族がゆっくりできたであろう広い巣も今では学校の教室くらいの人口密度になっている。 しかし巣の広さはまだ何とかなる方であった。 食糧の問題は更に深刻であった、赤ちゃん霊夢は食欲旺盛で「おなかすいたよ!」「ごはんがたべたいよ!」と大合唱。 お母さん霊夢とお姉さん霊夢が必死になって虫や木の実などを集めてきても「まだたりないよ!」「おなかすいたよ!」と焼け石に水状態である。 しかし、どんなにお母さん霊夢達が頑張っても集められる食料の量には限界があり、一部の赤ちゃんゆっくり達は食べ物が手に入らず「ゆ…ゆ…」とうめき声を上げることしかできずに衰弱していった。 更に赤ちゃんゆっくり達は成長スピードが早く、1週間も経つ頃には生まれたときの3倍以上の大きさになり、巣はラッシュ時の駅構内のような大混雑になっていた。 しかし、満足に餌が食べられなかった赤ちゃんゆっくりは身体も小さくもう巣の隅の方でぐったりしているだけになっていた。 そこで起こるのが体の大きな赤ちゃんゆっくりによる共食いである、生まれてからずっと空腹状態の赤ちゃんゆっくりにとって弱ったゆっくりは最早餌にしか見えていなかった。 お母さん霊夢達が巣の外へ餌を探しに出ているタイミングを見計らい、弱ったゆっくり達の元へ集まる赤ちゃんゆっくり達。 「ゆっくり食べられてね!」この言葉が引き金となり共食いが始まった。 「ゆっくりやめてね!ゆっくりやめてね!」必死に命乞いをするがそんなものが聞き入れられるはずも無く、捕食されていく弱ったゆっくり。 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛」 「うっめ、メッチャうめ!」 「ゆ゛っ゛ぐ゛り゛じだがっ゛だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 「うまうまー」 巣に帰ってきたお母さん霊夢が見たのは以前より少しだけ広くなった巣、床や壁に飛び散った大量の餡子、そして数が減った赤ちゃんゆっくり達であった。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」 お母さん霊夢の慟哭がこだまする。お姉さん霊夢達も何が起きたのかを理解したのか涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにして震えている。 「どお゛じでぞん゛な゛ごどずる゛の゛?」 「み゛ん゛な゛でゆ゛っ゛ぐり゛じよ゛う゛っ゛でい゛っ゛だの゛に゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛」 お母さん霊夢の叫びが赤ちゃん霊夢達に向けられる、そして赤ちゃん霊夢達は自分たちが取り返しがつかないことをしてしまったと気づいた。 「お゛があ゛ざん゛ごめ゛ん゛な゛ざい゛い゛い゛い゛い゛」 「み゛ん゛な゛ごめ゛ん゛な゛ざ゛い゛」 涙を流しながら謝罪の言葉を口にする赤ちゃん霊夢達、巣ではゆっくり霊夢達の鳴き声が一晩中続いた。 3日後 あの惨劇を乗り越え、ゆっくり霊夢の家族はより一層強い結びつきとなり、巣は家族がゆっくりできる環境になっていた。 赤ちゃんゆっくりの数が減り、残ったゆっくり達も満足な量ではないが皆で分け合い、生きていくのに必要な量の餌は確保できるようになっていた。 「今日もみんなゆっくりしようね!!!」 お母さん霊夢の声がゆっくりの巣に響く。 今回はお母さん霊夢のおかげで共食いがあったにせよ巣は平和になった。 第2段階として明日にでも再び発情したゆっくりアリスを巣に放り込み、限界ぎりぎりまで繁殖をさせる予定である。 更にゆっくりの数が増え、今回共食いをした赤ちゃんゆっくりはどういった行動を取るのか、ゆっくりの知能ではどうなるかは想像に難しくない。 しかしお母さん霊夢が居る限り巣の平穏は保たれるであろう。 最終的にはゆっくりアリスに最後まで繁殖をさせ、お母さん霊夢を朽ち果てさせる計画である。お母さん霊夢が居なくなった後、大量の赤ちゃんゆっくり達がどうなるか大変興味深い。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/528.html
ゆっくりいじめ系161 奇形ゆっくり2 「奇形ゆっくり3~ゆっくりバッジ~」 ある日の午後。 夏の強い日差しが、草原に降り注ぐ。 水分に弱いゆっくりたちは、どうやら渇きにも弱いらしく… 多くのゆっくりが木陰か川の畔でゆっくりしていた。 分厚い雲が移動して、木々に囲まれた広場に大きな影を作る。 さらに、そこへ涼しい風が流れ込むので、他の場所よりとても過ごしやすい場所となった。 そうだと分かったゆっくりたちは、広々としていてかつゆっくり出来る場所に次々と移動し始めた。 「ここならゆっくりできるね!!」 「みんなでゆっくりしようね!!」 「ここはみんなのゆっくりポイントだね!!」 雲の影の下でゆっくりし始めるゆっくりたち。 お花畑で追いかけっこしたり、蝶を捕まえて食べたり…思い思いにゆっくりしている。 僕が訪れたのは…そんな即席のゆっくりポイントでゆっくりたちがゆっくりし始めた、その時だった。 「やぁ、ゆっくりしていってね!!」 「「「ゆっ!?ゆっくりしていってね!!」」」 僕が大声で呼びかけると、周囲の大小合わせて約50匹のゆっくりは全員で挨拶を返してくれた。 うむ、いい声だ。本能に忠実で、実に健常なゆっくりである。 「おにーさん!!ゆっくりしていってね!!ここはれいむたちのゆっくりポイントだよ!!」 「へー、なかなかいいところを見つけたね!!お兄さんもゆっくりしていくよ!!」 座り込んで周りを見てみると、数十匹のゆっくりが僕の周りを取り囲んでゆっくりしている。 しばらくすると、僕のすぐ近くにいるゆっくりれいむが異変に気づいた。 「おにーさん!!そのおなかには、なにがはいってるの!?」 僕の膨らんだお腹を見つめて、不思議そうに首をかしげている。 おいおい、僕が来てから10分以上経ってやっと気づいたのか? しかも、気づいたのは僕の一番近くにいるれいむ一匹だけだ。 まぁいいか…とりあえず説明してやることにした。 「実はね……もうすぐお兄さんの赤ちゃんが生まれるんだよ!!」 「ゆゆ!?そうなの!?」 遠くまで聞こえるように説明してやったので、周囲のゆっくりがひしめき合いながら僕の周りに集まった。 どうやら新たな命の誕生となると、それが誰の子供であろうと気になるものらしい。 僕はお腹をさすりながら、皆に見えるように立ち上がった。 「おにーさんのあかちゃん!!ゆっくりいいこなってね!!」 「ゆっくりうまれてきてね!!うまれたらみんなでゆっくりしようね!!」 みんな子供思いのいい子だ。お兄さん嬉しくて涙が出てきちゃうっ…っていうのは嘘です。 人間の男が子供を生むことは無い、という一般的確定的事実を知らないのかよ。 きっと知らないんだろうな。ゆっくりはオスメスの区別なく子供を成すというから。 「あっ、もうすぐ生まれるよっ!」 苦しそうな声を出す僕。もちろん演技である。 「おにーさん!!ゆっくりがんばってね!!」 「あかちゃんもゆっくりがんばってね!!まりさたちがみてるからね!!」 「うまれたられいむがめんどうみてあげるよ!!ゆっくりかんしゃしてね!!」 興味深そうに、そして心配そうに僕のお腹を見つめながら、まわりのゆっくりたちは口々に励ましの言葉を かけてくる。 うーん…そろそろ頃合かな。と、僕は苦しそうにする演技を止めた。 「なーんちゃって!!う・そ・だ・よ!!」 「ゆ゛ゆ゛っ!?」 「お兄さんには赤ちゃんなんていませんよーだ!!」 突然の状況の変化についてこれないゆっくりたち。僕は思い切って、お腹の部分の服をめくり上げた。 「ゆっ!!」 ぼよん!! バレーボール大の、饅頭に毛が生えたような生き物が地面に落ちた。 実は、僕のお腹だと思われていたのは、一匹のゆっくりれいむだったのだ。 先ほどからずーっと、こいつは僕の服のお腹のところに押し込められていたのである。 「ゆううううぅぅぅぅぅ!!??」 周りのゆっくりたちは、混乱のあまりものも言えないという様子。 しかし、この程度でびっくりされては困る。これには、まだまだ“先”があるのだから。 「お、おにーさんのあかちゃん…なの?」 「だから違うって言ってるでしょ。この子は赤ちゃんじゃない、普通のれいむだよ」 そう言って、僕の脚の陰に隠れていたゆっくりれいむを、皆に見えるように前に押し出す。 この場から逃げようと精一杯の抵抗をして見せてくれたが、当然無意味だった。 周りのゆっくり全員に見える場所に、ゆっくりれいむは立たされることとなった。 「むっ!!むぐぐぐぐぐううぅぅぅぅぅ!!!!」 口に何かを含んでいるような、くぐもった声。いや、実際に含んでいるのである。 その中身を、僕は知っている。れいむ自身も知っている。 知っているからこそ、何があっても口の中身を外に出したくは無いのだ。 出してしまったが最後、れいむだけでなくその“中身”もゆっくりできなくなるのだから… 「ん?れいむ!!君は口の中に何か隠しているね?」 可能な限りの大声で、れいむに問う。周りのゆっくりへのアピールが目的であるのは言うまでもない。 「そうだね!!れいむのおくちがふくらんでるよ!!」 「なかになにがはいってるの!?ゆっくりそとにだしてね!!」 周囲からの呼びかけにもかかわらず、れいむは口の中身を出そうとしない。 早くこの場から立ち去りたいのだろう、涙目になっているが既に周囲はゆっくりの壁に囲まれているので ここから逃げ出すことは到底できない。 そして、僕は追い討ちをかけることにした。 「きっと食べ物に違いないよ!れいむは食いしん坊だもんね!!」 この言葉を聞いた瞬間、ゆっくりたちの目の色が変わった。 「ゆゆ!!たべもの!?れいむもたべたいよ!!ゆっくりおくちからだしてね!!」 「まりさもおなかすいたよ!!まりさもごはんたべたいよ!!」 「ぷんぷん!!ひとりじめはいけないんだよ!!みんなでいっしょにたべようね!!」 「むぐぐぅぅぅぅぅぅ!!!んぐぐぐぅぅぅ!!!!」 今にも飛び掛りそうな勢いのゆっくりたちに、れいむは必死に首を横に振っている。 うむ、あと一発背中を押してやればいいだろう。 「よし!皆でれいむの口からご飯を引っ張り出そう!そして皆で食べようね!」 「む゛ぐう゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛ぅぅぅぅぅぅ!!!???」 「ゆっくりそうしよう!!」「ごはんをゆっくりだしてね!!」 数匹のゆっくりが、目にも溜まらぬ速さでれいむを取り囲んだ。 完全に退路を絶たれたれいむは、涙を流しながら口に力をこめている。 「ゆっくりかんねんしてね!!もうにげられないよ!!」 「ひとりじめはやめてね!!それはみんなのごはんだよ!!」 四方から重圧をかけて口を開かせる作戦に出たゆっくりたち。 実際にどうなるかと見ていたが、思いのほか効果的なようだ。 れいむは苦しそうにしながらも耐えているが、その口の隙間からは中身が覗いて見えている。 ここまでくれば、もう結果は見えたようなものだ。 「せーのっ!!それぇ!!」 「ゆ!?!ぶぎゃっ!?!?」 口の中身と共に、自分自身の餡子も吐き出してしまうれいむ。 四方からのゆっくりによる圧力に、れいむの身体が耐え切れなかったらしい。 ところどころ裂けた皮からも餡子を漏らし、びくびくと痙攣しているれいむ。 「ゆっぐぐぐっぎゅぎゅぎゅ……いやあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁ…み゛な゛い゛でえ゛え゛え゛ぇ…!!」 悲痛な叫び声を上げるれいむ。その目の前にいるのは… れいむが吐き出して草原に投げ出された、れいむの子供12匹。 ただし、全員奇形である。 ありすと強制的に交尾させ、その後廃油や毒物を与えていった結果、生まれたものだ。 次に悲鳴を上げたのは、母れいむではなくその周りのゆっくりたちだった。 四方から押さえ込んでいたゆっくりたちは、喚きながら群れへと戻っていく。 「うわっ!!これごはんじゃな゛い゛よ゛!!ぎもぢわ゛る゛い゛!!さわっぢゃっだよ゛!!」 「ゆ……ぎる……づて……いね!!」 口が癒着していてうまく喋れない赤ちゃんれいむ。 その赤ちゃんにちょっと触れただけで、ゆっくりまりさは嫌悪感に声を荒げる。 「ばっちぃよ!!ばっちぃあかちゃんはむこうにいってね!!」 「ゆぎゃ!!れいみゅはうごけないよ!!おねがいだからやさしくちてね!!」 突き飛ばされて転がった赤ちゃんれいむは、生まれつき地面に接する部分が硬化していて、 自由に動くことができない。先天性なので決して治ることは無いだろう。 自力での移動が出来ないので、常に周囲に“丁寧に”助けを求める。 それが、動けない赤ちゃんれいむが誰に教えられるでもなく身に着けた知恵なのだが… 「おねがいだよ!!れいむにやさしくちてんむぶぎゅえ゛え゛え゛え゛ぇぇぇぇ!!!!!」 「ばっちぃあかちゃんがいるとゆっくりできないよ!!だからゆっくりしんでね!!」 声は嫌悪感いっぱい、だがとても楽しそうな顔をして動けない赤ちゃんれいむの上で どしんどしんと跳ねるゆっくりれいむ。 弾むたびに飛び散る餡子が、先ほどの衝撃で動けずにいる母れいむの顔にかかる。 「れ゛い゛む゛のあがぢゃんにな゛に゛ずる゛の゛お゛お゛ぉぉぉ!!!??」 「ゆぎゃっ!!おがーしゃん!!だじげで!!れいむをだじゅげでぇぇぇぇ!!!」 「ゆっ…ゆっぐりだずげるがらまっででね!!」 全身を駆け巡る激痛に耐えながら、母れいむは這いずって赤ちゃんを助けに向かう。 ゆっくり…だが、確実に母れいむは赤ちゃんれいむへと近づいていく。 でも、その努力は報われなかった。 「だ…だじゅげ……ゆっぐりじだがったよ゛お゛お゛ぉぉぉ……!!」 この言葉を遺して、赤ちゃんは完全にペシャンコに潰れてしまった。 「どぼじで!!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!!」 あと少しのところで、勢いよく餡子を撒き散らす赤ちゃんの身体。 赤ちゃんの衝撃的な最期を目の当たりにして、口から泡を吹きながら震える母れいむ。 そんな哀れな母れいむを尻目に、僕はポケットからバッジを取り出して、 赤ちゃんれいむの息の根を止めた優秀なゆっくりれいむにつけてやった。 胸を張って威張るゆっくりの姿が描かれている、イケイケ(笑)のナウい(笑)バッジだ。 「ゆ!?これなあに!?」 「今から説明するから待っててね」 と言い残して、僕は群れの真ん中に立った。 「みんな!!大事なことを言うから、ゆっくり理解してね!!」 「「「ゆっ!?」」」 パンパンと手を叩くと、群れの全員が僕に注目した。 「ここにはばっちぃ赤ちゃんがいるから、ゆっくり出来ないよね!!」 「そうだね!!きもちわるくてきたないあかちゃんがいるから、ゆっくりできないよ!!」 「そうだそうだ!!きたないあかちゃんはどっかいってね!!」 ふむ、掴みはOK。 「そうだよね!だから、皆で気持ち悪い赤ちゃんを殺しちゃおうね!!」 「ゆぎゅうううぅぅぅ!!?」 僕の発言に顔を真っ青にしたのは、母れいむと言葉を理解できる奇形赤ちゃんゆっくりたち。 一方奇形赤ちゃんの中には、耳が聞こえなかったり精神的におかしかったりという理由で、 言葉を理解できないやつもいるが……そいつらは今の状況すら理解できていない。 「やめで!!ぞんなごどいわないで!!」 抗議の声を上げる母れいむ。ショックの連続で身体が言うことを聞かないのか、まったく動けずにいる。 僕はそんなのお構いなしに説明を続けた。 「赤ちゃんを殺した子にはこのバッジをつけてあげるよ!!」 先ほどバッジをつけてやったれいむを高く掲げて、全員に見えるようにくるっと一回転する。 楽しく説明しているところに「おそらをとんでるみたい!」などと水を差しやがったが、 力をこめて指を食い込ませ、皮を2,3箇所破ったら黙ってくれた。 「バッジをもらった子には、あとでたくさんご飯をあげるからね!!頑張ってゆっくり殺してね!!」 パンっと一発強く手を叩く。 それを合図と認識したゆっくりたちは一斉に奇形赤ちゃんゆっくりたちに襲い掛かった。 「ゆっくりころすよ!!」「ゆっくりしんでね!!」 「いやあああぁぁぁぁぁぁ!!!やめでええええぇぇぇぇぇぇ!!!」 それは、一方的な虐殺だった。 「い゛だい゛!!み゛え゛な゛い゛よ゛!!だれがぞごにい゛る゛の゛!!? やめでやめで!!!みえないのごわ゛い゛!!だれがだじゅげでよおおおおおぉぉぉぉぉ!!!」 「ゆっくりしね!!きたないあかちゃんはゆっくりしね!!めのないあかちゃんはゆっくりしね!」」 「れいむはばっじをもらうんだよ!!だからあかちゃんはさっさときえてね!!」 目のない赤ちゃんゆっくりを、寄ってたかって嬲り殺しにするゆっくりれいむたち。 「hgるうおおあおおああおあおあおあprごpれおぱぺろpgっろおえぽーーーー!!!!」 「やったね!!これでばっじをもらえるよ!!」 エイリアンのような風貌でエイリアンのような叫び声をあげる赤ちゃんれいむを、 真上からのプレス一撃で仕留めるゆっくりまりさ。 別の場所では、3匹の赤ちゃんれいむが横一列にくっついた奇形赤ちゃんが、虐殺から必死に逃げていた。 「あっちににげるよ!!」「こっちににげるよ!!」「むこうににげるよ!!」 ぐいーん!! 「「「ゆぎゅえ!!どぼちでじゃまずるのおおおぉぉぉ」」」 3匹の逃げる方向がてんでバラバラのため、3方向の力が打ち消しあった結果、 れいむ3兄弟はその場でジャンプをしただけにとどまった。 こんなチャンスを逃すほど、他のゆっくりたちはゆっくりしていない。 「ゆ!!こいつら3人くっついてるよ!!きもちわるいから、みんなできょうりょくしてころそうね!!」 「3人まとめてしんでね!!3人ころせばばっじが3つもらえるよ!!」 いや、僕はそんなこと言ってないけど… 「れいむはころさないでね!!れいむはゆっくりにげっ…ゆゆっ!?」 また別の場所では、虐殺から逃れるべく跳ねて逃げようとする赤ちゃんれいむの姿があった。 しかし、この赤ちゃんは餡子が偏っているために、重心が極端に上のほうにある。 だから… 「ゆぎゃ!!さかさまになっちゃったよ!!だれかゆっくりたすけてね!!」 跳ねたり転がったりしたら最後、上下が逆さまのまま安定してしまって自力では戻れなくなるのだ。 逆さまのまま身を左右に揺らして助けを求める奇形赤ちゃんれいむ。 だが、その声は皮肉にも食に飢えた虐殺者を呼び寄せる結果となってしまった。 「ゆっ!!こんなところにもばっちぃあかちゃんがいるよ!!」 「ほんとだ!!さかさまになっててきもちわるいね!!ゆっくりころそうね!!」 「ゆっぺぎゃああああ;あ;ぁぁぁぁぁ!!!ゆっぐりじだがっだおおおぉぉぉぉ!!!!」 左右から挟み撃ちにされ、圧力に耐え切れず餡子をばら撒きながら絶命した。 それからも、奇形赤ちゃんに対する虐殺は続いた。 目が無いもの、口が無いもの、音が聞こえないもの、楕円球の形をしていて安定しないもの、 目と口の位置が逆のもの、髪の毛の代わりにリボンがたくさん生えているもの… 「もうやめでよ゛ね゛!!れ゛い゛む゛の゛あがぢゃん゛い゛じめ゛な゛い゛で!! あがぢゃんはれ゛い゛ぶがだずげであ゛げるがらね゛っ!!」 やっと体力を回復した母れいむが虐待を止めようとするが… 「ゆっ!!きたないあかちゃんをうんだおかーさんもきたないよ!!」 「そーだそーだ!!きたないあかちゃんをうんだ、きたないおかーさんもゆっくりしね!!」 「きたないおかーさんのせいでゆっくりできないよ!!あのよでゆっくりはんせいしてね!!」 体力が万全でない母れいむは、3匹の嬲り者にされてしまう。 3匹は交代で母れいむに体当たりを仕掛ける。まるでキャッチボールをしているようだ。 「ゆびゃっ!!やべっ!!どぎゅっ!!びぎゃっ!!みゅっぢゃあああああああああああああああ!!!」 皮が破れて饅頭本来の張りを失い、空気の抜けたボールのようになってしまった母れいむ。 母れいむがボールとして役に立たなくなったのを見て、3匹は別の子供を虐殺するべく去っていった。 「そこでゆっくりしんでね!!まりさたちはばっちぃあかちゃんをころしてあげるからね!!」 「やめでっ!!いがっ…ないでっ!!れいぶのっ…あがぢゃん゛!!ごろっ…ざっ…ないでっ!!」 形が崩れてしまった母れいむは、もはや自力で移動することも出来ない。 びくっと痙攣するたびに、全身の傷という傷から餡子をびゅっと吹き出した。 それでも絶命はしていない。母れいむの身体の中には、十分な量の餡子が残っているからだ。 目の前で殺されていく赤ちゃん達。 汚い汚い、気持ち悪い気持ち悪い、と罵られながら無残にも命を奪われていく。 降り注ぐ餡子を浴びて狂喜乱舞する野生のゆっくりたち。 そんなゆっくりたちの中で、特に活躍した12匹に…僕はバッチを与えた。 そして…奇形ゆっくりの悲鳴が聞こえなくなった。 言うまでも無く、それが意味するのはたったひとつの事実である。 僕は奇形ゆっくりの死体を集めさせ、餡子を吹き出しながら震えている母れいむの目の前に積み上げた。 合計12匹のゆっくりの残骸。 僕から見ればただの餡子の山だが、母れいむにとってはかけがえの無い子供たちの亡骸である。 「い、いまだすげであげるがらね゛!!まだまにあ゛う゛がらね゛!!ゆっぐりうごいでね゛!!」 傷が少し回復したのか、母れいむは焦点の定まらない目のまま亡骸の山へと這いずっていく。 奇形児しか産めない身体…そのせいなのか、母性は通常では考えられないほど強いようだ。 「だいじょうぶだよ゛!!みんなまだいぎでるよ゛!!だがらゆっぐりうごいでね゛!!」 餡子の山に自らの身体を擦り付ける母れいむ。 しかし、その山は決して動くことは無い。餡子の山が自力で動くわけが無いのだから。 一度消えた命は元に戻らない。皮をズタズタに切り裂かれて散ったゆっくりなら尚更だ。 「いますぐあんこをもどぜばなおるがらね゛!!はやぐげんぎになっでね゛!!」 そう言って餡子を口に含んで子供の皮に戻そうとするが…その皮が見当たらない。 当たり前だ、さっきの虐殺でほとんどの赤ちゃんの皮はバラバラに飛び散ったのだから。 一方周りのゆっくり達は、気が狂った母れいむなどまったく気にせずゆっくりしている。 「ゆ゛!!ゆっぐりしてないでてつだってよね゛!!はやぐじないどておぐれになるよ゛!!」 その言葉が、周りのゆっくりの怒りに触れたのだろう。 バッジをつけたゆっくりまりさが前に出て、母れいむを突き飛ばした。 「ゆぎゅ!!なにずるの゛!?あがぢゃんをだずげるんだがらじゃまじないで!!」 「きたなくてきもちわるいあかちゃんはみんなしんだよ!! みんなできょうりょくしてころしてあげたんだから、ゆっくりかんしゃしてね!!」 そう言って、ふふんと胸を張るまりさ。バッジがきらりと光った。 汚いゆっくりを殺して、ご飯までもらえる。一石二鳥だ、とでも思っているのだろう。 だが、その言葉は母れいむには届かなかった。 「ゆ゛!!みんなてつだっでぐれないけど、おがーざんがたずげであげるがらね゛!! げんぎになっだら゛いっじょにおうたをうたおうね゛!!おがーざんがおじえであげるがら゛!!」 身体を擦り付ける、その動作を止めた母れいむ。 僕はそんな母れいむにゆっくりと歩み寄る… 「いい゛?ごううたうんだよ゛!! ゆっゆっゆ゛~!!ゆ゛ゆ゛ゆっゆ~!ゆ゛ーゆーゆ゛ーゆっゆ゛ー!!ぶぎゅえっあ゛!!??」 耳障りな歌は途中で途絶えた。 僕の拳が母れいむを押しつぶし、盛大に餡子をばら撒いて絶命したからだ。 別に母れいむを哀れんだわけではない。ここまで壊れるともう楽しめないから、消しただけだ。 あと…母れいむの歌が聞くに堪えなかった、というのもある。歌唱力的な意味で。 「さて、バッジをつけてる人はお兄さんの周りに集まってね!!」 大声で呼びかけると、期待に胸を膨らませた12匹が一瞬で集まってきた。 散々待たされたけど、ついにご飯がもらえる。いったいどれだけ貰えるんだろう! 口には出さないが、表情にはそう書いてある。 でも、その期待は…残念ながら現実にはならないんだ。 「この12人は頑張って汚い赤ちゃんを殺した、とても………悪いゆっくりだよ!!」 「ゆゆっ!?なにをいってるの!?」「ゆっくりせつめいしてね!!」 うろたえるのは当然12匹のバッジをつけたゆっくりたちだ。 汚いゆっくりを頑張って殺したのだから、きっと褒められるに違いない…と思っていたのだろう。 混乱していて状況を理解できない周りのゆっくりに向けて、僕はさらに説明を続ける。 「バッジをつけたゆっくりはとても悪いゆっくりだよ!!そんなゆっくりとはゆっくりできないよね!!」 「いやだぁぁぁぁぁぁぁ!!!どおじでぞんなごどいうのおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」 自分の存在意義を否定され、涙する12匹。 自力でバッジを取ろうとするが、しっかり固定されていてゆっくりの力では絶対に外せない。 周りのゆっくりは、僕の言葉に無言で耳を傾けている。 バッジをもらったゆっくりに対する嫉妬は、もう消えうせていた。 そして… 「“ニセモノ”のバッジをつけてる、この悪いゆっくりを皆で協力して殺してね!! 頑張って殺した人には、ホンモノの“バッジ”をあげるよ!!ご飯がたくさん食べられるよ!!」 「ゆっぐりいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「ばっじほしいよ!!わるいゆっくりはゆっくりしんでね!!」 「わるいゆっくりをころして、ばっじをもらうよ!!わるいまりさはゆっくりしね!!」 そして再び始まる、一方的な虐殺。 僕はゆっくりの殺し合いを、ゆっくりと眺めることにした。 「ゆっぐりじだがっだよお゛お゛お゛お゛お゛ぉぉぉぉぉぉ!!!」 あとがき 「ごはんたくさんあげるから、仲間を殺してね」 ってだけだとよっぽど空腹じゃない限り同属殺しはしないと思った! でも奇形ゆっくりと悪い(と思い込ませた)ゆっくりだと、ついつい殺しちゃうんだ! 自分がいいことをしてるっていう免罪符に似た思い込みがあるからね!! それにしても、これがぬるいと思っちゃう俺は末期だね!! 作:避妊ありすの人 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/849.html
『真冬のゆっくり対策 8』 「やっと着いたわ。こいつら重過ぎるのよ」 彼女は軽トラを止めていた所まで戻った。 「じゃあ行こうかしら。約束したもんね。ドスのところに連れて行くって」 「ゆうう!!!!」 「ゆっくりしないではしるよ!!!」 こちらはドスを目指して走るまりさとまりさのペア。2匹が向かった方角は北だ。残念ながらその方角にはドスはいない。 「「ゆゆ!!」」 2匹は止まった。 「かわさんがあるよ」 「このかわをわたればきっとどすがいるよ!」 普通のゆっくりならば川は渡れないが幸い2匹はまりさ種だ。帽子を船にして川を渡ることができる。 「ゆんしょ…」 「ぼうしさんうまくういてね」 2匹は帽子を脱ぎ川に帽子を浮かべようとした。 「「ゆゆゆ?」」 帽子は浮かんでくれなかった。川は凍っていたのである。 「どぼじでぼうじざんういでぐれないのおおお!!!!」 「ま…まって!もしかしたら…」 1匹のまりさが慎重に川に降りて行った。 「な…なにしてるの!!かわにおちたらとけちゃうよ!!」 「そろーり…そろーり…」 まりさは川に降り立った。……氷は割れない。 「ま…まりさ!だいじょうぶだよ!かわさんこおってるんだよ!」 「ほ…ほんとだ!まりさかわをあるけるよ!!」 もう1匹も川に降り立った。 「つめたあああああいい!!!!」 「ゆっくりしないでかわをはしろうね」 「ゆっくりしないではしるよ!つめたいのはやだよ!」 2匹は川を走り始めた。 「ゆんしょ!ゆんしょ!」 「あとすこしだよ!」 川の真ん中まで走ったところで異変は起こった。 「ゆゆ!!いまへんなおとがしなかった?」 「ゆん…ぴしって…」 川が凍っているとはいえ氷は薄い。成体サイズのゆっくりではその重みで氷は…… 「ゆびゃああああ!!!!」 「つべだいよおおおお!!!!!!だずげでええええ!!!!」 割れる。子ゆっくりサイズだったら割れなかったかもしれない。 「だずげでえええええ!!!!!!」 「からだがおぼいよおおお!!!!!!でらでないいいいいい!!!!!!」 もし2匹が綿を着込んでいなかったら何とか川から上がれたかもしれなかった。しかし綿は水を吸い込みゆっくりの体を重くした。 「ゆぎいいいいいいいい!!!!!!!」 「ぎゅうううううう!!!!!!!!だじでええええ!!!!」 冬じゃなかったら今頃2匹は溶けてしまっただろう。だが冷たい水は2匹をいつもよりもゆ〜っくりと溶かしていった。川に流されながら 苦痛を長時間にわたって味わうこととなってしまった。 「ぼっど…ゆ…ぐr…」 「ぶぶぐぶぎゅぐぶふぐ…」 「まっでえええ…まりさあ…」 「ありす!!ゆっくりしないではしるんだよ!」 まりさとありすのペアは南へ向かっていた。こちらも残念ながらドスには会えない。 「ゆふう…ゆふう…」 「すこしだけだからね!すこしだけきゅうけいするよ!!」 長時間走っていたためありすはバテてしまった。 「ゆふう…ゆふ…ゆ!!!ま…まりさ!まりさ!」 「どうしたの?ありす」 「あそこをみて!」 「ゆゆ!!あなさんがあるよ!」 2匹の視線の先にはゆっくりが住処にしそうな穴があった。防寒対策なのか申し訳程度に草木で隠されている。 「もしかしてここがどすのおうちじゃない?」 「で…でもちいさいよ。どすじゃはいらないよ」 「ゆゆう〜」 「でも、もしかしたらなかまがいるかもしれないよ!どすのおうちをしってるかもしれないね!」 「いってみましょうよ」 2匹は穴の中へ入っていった。 「くらいよぉ…」 「ありすはまりさのうしろにかくれててね。ゆっくりしていってね!」 まりさは叫んだが返事が無い。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!だれもいないのぉ〜?」 2匹は更に奥へと入っていった。すると 「うっう〜」 「おぜうさまのすいみんのじゃまをするのはだれなんだどぅ〜」 「「れ…れみりゃだあ!!!」」 ここはれみりゃの巣であった。れみりゃは眠っていて2匹に気付かなかったのだろう。 「うっう〜なにかいるんだどぅ〜」 「あ…ありす!ゆっくりしないでにげるよ!」 「う〜あまあまなんだどぅ〜」 「まっでえええ…おいでがないでえええ!!!!」 あっという間にありすは捕まってしまった。 「とんでひにいるなんとやらなんだどぅ〜」 「やべでえええ!!!!ありずはおいじぐないわよおおおお!!!!」 「あ…ありずうううううう!!!!」 「こんなじきにあまあまはきちょうなんだどぅ〜」 「ま…まりざああああ!!!!にげでえええ!!!!」 「あじずうううう!!!!!ありずううううう!!!!」 まりさは泣き叫びながら走り続けた。しかし巣から後一歩のところで捕まってしまった。 「あさごはんなんだどぅ〜」 「ゆぎゃああああ!!!!ずわないでええええ!!!!!ありずのながみずわないでええええ!!!!」 まずありすが食べられた。ゆっくりと中身が吸われていく。 「おいしいんだどぅ〜」 「ひさびさのあまあまなんだどぅ〜」 冬篭り中に甘いものが食べられることは滅多に無かった。れいみりゃたちは久しぶりのご馳走に舌鼓をうっていた。 「ごちそうさまなんだど〜」 「あじずがあああ!!!!いやああああ!!!!はなじでえええ!!!!」 まりさはれみりゃの腕の中で暴れたがれみりゃは離してくれない。 「いいことをおもいついたんだどぅ〜」 れみりゃは奥から野菜クズや草を持ってくるとまりさに無理矢理食べさせた。 「これをたべるんだど〜」 「むぐううううう…ううううう…」 れみりゃは好き嫌いが多い。特に野菜は大嫌いだ。しかし冬篭り中は贅沢を言っていられない。そのため仕方なく野菜や草を食糧として 貯蓄している。幸運にもゆっくりがやってきてくれたので嫌いな野菜を食べさせ太らせてから食べようと考えたのだ。 「これもたべるんだどぅ〜」 「いやあああ!!!!あじずはだべぼのじゃないよおおおお!!!!!」 中身を吸われて皮だけになったありすも無理矢理食べさせられた。 「ちょっとさむいけどおそとからくさをとってくるんだどぅ〜」 わざわざ寒い中草を探しにいくれみりゃもいる。 まりさは色々なものを食べさせられては中身を吸われ食べさせられては中身を吸われ…とそれから4日間地獄のような日々を送った。 もっとも2日目で精神は壊れていたが。 「ゆああああああ!!!だずげでええええ!!!!」 「ごっぢごないでえええええ!!!!」 こちらはまりさとれいむのペア。幸運にもドスがいる西へ進んでいた。しかし途中で野犬に見つかり必死に逃げているところだ。 「いぬさん!!まりさはおいじぐないよおおおお!!!!」 「でいぶはでいぶだよおおおお!!!!だべぼのじゃないよおおお!!!!!」 野犬はどんどん迫ってくる。ゆっくりが本気で走ったところで野犬から逃げられる筈も無くまずれいむが捕まった。 「で…でいぶううううう!!!!!」 「ゆぎゃあああああ!!!!!!いだいいい!!!!!やべでええええ!!!!」 野犬はれいむに食らいついた。 「でいぶうううう!!!!!!じっがりじでええええ!!!!」 「ば…ばりざあああ!!!!!でいぶをおいではじっでええええ!!!!」 「い…いやだよおおおおお!!!!!いばだずげるがらあああ!!!!!」 「だべだよおおお!!!!!……ゆぎゃああああ!!!!!」 野犬はれいむを半分ほど食べてしまった。まりさは泣きながら先に進んだ。 「ど…どぼじでええええ!!!!!おっでごないでよおおおおお!!!!」 れいむでは満足できなかったのか野犬はまりさを追い始めた。 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ごないでえええええ!!!!」 まりさは必死に逃げた。途中着込んでいた綿が脱げたがそれでも走った。 「ゆふう…ゆふう…ゆうううう…たすかったよぉ…」 どうやら野犬はまりさが脱いだ綿に気を取られそのうちに逃げることができたようだ。 「でいぶううう……まりさは…まりさは…がんばるよ…ゆえぇええん…」 まりさは道を急いだ。 数時間後 「ゆ?」 まりさの先から人間の声がする。 「(そろーりそろーり…)」 声に出してはいたが人間に聞こえない程度の大きさだった。ゆっくりとゆっくりと先に進む。 「ゆゆ!?」 十分程歩き、まりさは目の前に大きなゆっくりがいることに気付いた。 「ゆっくりしていってね!」 まりさは叫んだ。 「ゆ…っふり…ひへいっへへ…」 「ゆ?へんだよ、ね…ねえ…どすがどこにいるかしらない?」 「ほすは…あはひあほお…」 「なにいってるかわからないよ!」 まりさの目の前にいる大きなゆっくり…それはさっきまでドスだったものだった。 「あれえ?まだ元気なのがいるねえ」 「ゆ!」 まりさは振り向いた。そこには見覚えのある人間が立っていた。 「ゆ…ゆううう!!!!!おぼいだじだああ!!!!ぎのうのじじいい!!!!」 「へえ…覚えててくれたんだ。嬉しいよ」 まりさの後ろにいたのは虐待お兄ちゃんだった。 「お前ドスを探してたんだろ?」 「ゆうう!!じじいにはかんけいないよ!!!!ゆっくりじないでしね!!」 「相変わらず威勢はいいね。ドスは…ほれ、お前の前にいるボロ饅頭だぞ」 「ゆ!!!!」 まりさは目を疑った。こんなにボロボロなゆっくりがドス?…リーダーだったありすが困ったら頼れと言ったあのドス?信じられなかった。 「……ほんとうに…どすなの?」 「ほおはお…ほふはほおお……」 「何て言ってるんだろうね?さっきまではちゃんと喋っていたのにね」 彼はドスの方へ歩いていった。 「ゆはあ"ああ"あ"あ"ああ!!!!ほはいへええええ!!!!!ほはいへえええええええ!!!!」 ドスは彼の姿を見ると泣きながら暴れだした。暴れた、とは言っても体をブルブル震わせるだけだった。 「ど…どすううううう!!!!!じっがりじでええええ!!!!!」 「お前らこんなを最後の頼りにしてたんだねえ」 「うるざいいい!!!!どずううううう!!!!このじじいをころじでええええ!!!!おでがいだよおおお!!!!」 「ハハハ。無理無理。相当痛めつけてやったからもう動けないよ。ドススパークも撃てないよ」 数時間前 「どうやってドスを足止めするんですか?」 隣村と合流した虐待お兄ちゃん達はドス対策について話し合っていた 「よく足を火で炙って動けなくするとか言うけどその方法が分からなくてね。だからこうすることにしたよ」 隣村のリーダーは作戦を話した。 「ドスがいる洞窟の前に罠を張ったんだ。ドスの足は所詮小麦粉だよ。ちょっと硬いだけ。ガラスの破片とか釘を踏めば相当なダメージさ」 既に洞窟の前に罠が敷かれていた。ガラスの破片や包丁など尖ったものをたくさん敷き詰めたのだ。一応そのうえに砂を撒き申し訳程度に カムフラージュはしている。 「最近外の世界からこんなものが手に入ってね」 「何ですかこれは?…人形?」 「マネキン人形とかいうものだ。人間によく似せて作られてる人形だ」 「そのマネキン人形をどうするんですか?」 「普通に罠に歩いていってもらっちゃ困るんだ。だからドスの高いジャンプで一気に罠に刺さって貰おうとね、つまりこれは囮さ」 どうやらこのマネキン人形をターゲットにドスを高く飛ばせたいらしい。 「問題はその罠にどうやってドスを誘き出すかなんだが…」 「ドススパーク対策は?」 「ああ、あれは口を滅茶苦茶にすればいいだけだからそっちは楽だよ。花火を使うんだ」 ドスの口の中に花火を投げ入れ爆発させて口の中を破壊する作戦のようだ。 「ドスを誘き出すなら怒らせるのがいいですね」 「う〜ん…どうしたものか…」 皆は悩んでいた。 「俺がちょっと偵察してきましょうか?」 こう言ったのは虐待お兄ちゃんだった。 「何か秘策でもあるのかね?」 「怒らせるんでしたらドスの最愛のパートナーを殺せばいいんですよ」 「それは結構ストレートだな」 「ドスは洞窟にいるんですよね。でしたらイケるかもしれない」 「無理はするなよ」 「任せてください」 彼は昨日着けていたれいむのリボンを腕に結びつけ洞窟の中へ入っていった。 「ゆふう…ゆぴぴぴ…」 ドスは奥で大きな口を開けて眠っていた。ドスの隣にはぱちゅりーが寄り添って寝ていた。 (多分このぱちゅりーが奥さんなのかな) 彼は洞窟の中を見回すと外へ出て行った。 「どうだった?」 「いい作戦が浮かびましたよ。ちょっと聞いてください」 彼は皆のところへ戻ると作戦を話した。 「なるほど、それはいいな」 「それならあのマネキンが有効だな」 「そういえばあの人形坊主に似てないか?」 「年齢が近いのかもしれませんね。じゃあまず帽子を用意してくれませんか?できれば奇抜なやつを」 数分後彼に相当趣味の悪い帽子が2つ届けられた。 「誰がこんなもの被ってるんでしょうね?」 「さあな。じゃあ俺達は所定の場所に付くからあと宜しくな」 「ええ」 彼はそう言うと帽子を被り安全靴に履き替え洞窟の前に移動した。 「これをコイツに被せてと……うわあ…確かにこれは痛そうな罠だな」 マネキン人形を中心に直径数メートルの円の中にガラスの破片や五寸釘、包丁などの尖ったものが敷き詰められていた。 人間が見ればすぐに看破できるがゆっくりではどうだろう? 「じゃ、行きますか」 彼は洞窟の中に入った。 「ゆぴいい…ゆぴいい…」 先程ど変わらずドスはだらしなく口を開けて眠っていた。 (こんなマヌケ面がリーダーとはね) 彼はそう思いながらそばで眠っていたれいむとドスに寄り添って寝ていたぱちゅりーをそっと持ち上げた。そして花火に火を点け ドスの口の中に放り込んだ。 「ゆふうううう……ゆ?」 ドスが目覚めたが遅かった。 パアァアァッン!!!!!!!!!! 花火はドスの口内で爆発した。大型の花火であるためその音は凄まじかった。 「ひゅひゃあああああああああ!!!!!!!!!!!!!」 「「「「「「「「「「ゆううううううう!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」 花火の音で巣の中のゆっくりが起きだした。 「な…なに?なにがおこったの!!!??」 「ゆっくりできないおとだよ!!!!!」 ゆっくり達は騒ぎ出した。 「ひゃんひゃのおお…ひいい"い"いい……ほふて"ぃはあ…ぼふのふち"ひゃあ"あ"あああ!!!!!」 花火の爆発でドスの口内は滅茶苦茶になったようだ。 (まずは奇襲成功) 虐待お兄ちゃんは大きく息を吸い込んで叫んだ。 「はいはーい!!!みんな注目してね!!!」 「「ゆ!!!!」」 「「「ゆゆゆゆ!!!???」」」 ゆっくりが一斉に彼の方を向いた。 「今からこのれいむを破いちゃいまーす!!!」 そう言うと持っていたれいむを引き裂いた。れいむは叫ぶ暇も無かった。 「「で…でいぶううううう!!!!!!」」 「ゆぎゃあああ!!!!どぼじでにんげんがいるのおおお!!!!!」 ゆっくりはパニックだ。 「はーい!!今度はこの…ぱちゅりーを破いちゃいまーす!!!」 彼はぱちゅりーを持ち上げた。 「「ぱ…ぱちゅりいいいい!!!!」」 「「やべろおおおお!!!!!じじいはででげえええ!!!!」」 「や…やひぇへねえ"え"!!!!ほひゅの…ひゃいへつなはひゅひいい"い"いい!!!!!!」 ドスは必死に叫ぶが口が破壊され満足に喋れなかった。 「ああ?もしかしてドスの奥さんかなあ?だったらドスが取り返してごらん。ここまでおいで〜」 彼はそう言うと外へ出て行ってしまった。 「は…はっでえええええ!!!!はえへええ"え"えええ!!!!!ほすのおふはんをはえでええ"ええ!!!!!」 ドスは追いかけるが狭い洞窟では中々前に進めない。 一方彼はマネキン人形の前まで走るとぱちゅりーを地面に置き思いっきり踏み潰した。 「ごめんねえ。いつもだったらゆっくり虐めてあげるんだけど今日はさっさと死んでね」 「むぎゅうううう!!!!やべじぇえええええ!!!!どずうううう!!!!だずげでえええ!!!!!!!」 彼はぱちゅりーの死骸をマネキン人形の足元に置くとどこかに隠れた。 「ひゅううううう!!!!!はえひぇええ"え"ええ!!!!!!はひゅひぃいいい"い"い!!!!!」 ドスが洞窟から出てきた。 「ひひゃあああ"あ"あ"あ"あああ!!!!!!はひゅりいいい"い"い!!!!!!あ"ひゅりいい"い"いい!!!!!!」 ドスの目の前には最愛のぱちゅりーの無残な死骸が転がっていた。その近くにはマネキン人形が立っている。 「ひょひゅも"!!!!!ひょくひょはちゅひぃいをおお"おお!!!!!!」 洞窟の中は暗かったためドスは虐待お兄ちゃんの顔をよく見ることができなかったが帽子を被っていたことは理解できていた。 その帽子を被っているモノが目の前にいる。ドスは怒りで彼をマネキン人形と勘違いしていた。しかもぱちゅりーの死骸とマネキン人形 に釘付けであったため罠にいっさい気付かなかった。 「やあ、遅かったね。ぱちゅりーは死んじゃったよ。ドススパークは撃てるかい?」 マネキン人形の後方から声がする。 「よひゅも…ひょくもおおおお"お"お"お!!!」 ドススパークが撃てないことはドス自身がよく分かっていた。 「じゃあ俺を潰してごらんよ」 「ふるはいいい"い"い!!!!!!!ふるしでひゃるううう"う"うう!!!!!!!!」 ドスは空高く飛び上がった。そして着地した…マネキン人形の上に。 「ひひゃああ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あいい"いいい!!!!!!!!!!!」 マネキン人形自体が硬くそれだけでも痛いのだがガラスの破片や釘、包丁を思いっきり踏んづけているため今までに味わったことの無い 凄まじい痛みを味わうこととなった。 「ゆひゃああ"ああ"あ"ああ"あああ"あ"あああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」 さらにドスの重みで底部は深く抉られドスの足はズタズタだった。 「こんにちは〜」 ドスの目の前に虐待お兄ちゃんが姿を見せた。 「ほおひでえええええ!!!!!!!!どほひびぇえええええええ!!!!!!」 「残念だけどお前が潰したのはただの人形。ご苦労なこった」 「ひゅうう"う"う"うう"うう"うう"う"う"う"うう"うう…」 「そんなに怖い顔するなよ。もう一回ジャンプしたら?体当たりもいいぞ」 彼はドスを煽った。ゆっくりは饅頭の癖にプライドがやたら高い。ドスはさらにプライドが高くこんな安い挑発にも乗ってしまう。 「ひゅうううう"う"う"うう"うう…う"うう"うう"うう…」 ドスは体を震わせているがその場から動けない。 「ひょおびでえええええええ!!!!!!!あひがうほはあいほおおおおおおおおお!!!!!」 「本当かい?」 彼はドスの側に転がっていた包丁をドスの足に突き刺した。 「ひゅああ"ああ"ああ"ああ!!!!!」 「じゃあドススパークで終わらせちゃおうよ」 「ひゅう"うう"うう"う……ほろひてやるうう"う"うう"うう…はう…はううう…はふううう"う…」 必死に何かを咀嚼しようとしているがキノコは花火で飛び散ってしまったし歯もボロボロで噛むことができない。 虐待お兄ちゃんはドスの口を見つめていた。ドススパークが撃てないことを確認するためである。少々危険だが仮に撃てたとしても撃つ前に 口の中が光り、その光を確認してからドスと垂直の方向へ逃げれば足の動かないドスから充分逃げられるため問題は無い。 「………」 「ふうう"う"う"う…ふう"う"う"う"うう…」 「無理だね」 彼は大きな声で叫んだ。 「みなさーん!!!!ドスはもう大丈夫ですよ!!!!!狩っちゃって下さい!!!!!!」 その合図とともに隠れていた村人達が一斉に洞窟の中へ入って行った。 「じゃあ俺は罠片付けますかね」 何もできないドスを無視し彼は穴を掘り、飛び散った釘やガラスの破片、ついでに趣味の悪い帽子も穴に入れていった。 包丁はドスの背中に刺しておいた。 「「ゆぎゃあああああ!!!!!」」 「「はなじでええええ!!!!」」 「「だずげでえええええ!!!!」」 「「どすうううう!!!!どずううううう!!!!」」 洞窟の中からはゆっくりの断末魔が聞こえていた。ドスはその声をただ黙って聞くことしかできなかった。 「どほひでえええ…」 ドスは呻いた。涙が零れていた。 「どほひで…ほんなほどふるほお…」 「さあてね、お前ら洞窟の中に貯めてた野菜はどっから持ってきたの?洞窟にいっぱい転がってたぞ」 「……ひゅううう…」 「まさかここで育てたとか言うなよな。御丁寧にシールが貼ってあったぞ。あれ盗んだものだろ」 「…………」 「答えないか。まあいいさ。罪は償ってもらうさ」 「とまあこんな風にだな」 「…………」 まりさは口から餡子を吐いて気絶していた。 「何だよ、折角話してやったのに」 「凄いわね」 「あ?」 虐待お兄ちゃんの前に彼女が立っていた。彼女は台車にゆっくりを詰めた箱を乗せていた。 「ああ、来てたんだ」 「ええ。こいつらと約束しちゃったからね」 「こいつら動かないぞ。死んだのか?」 「蓋をあけて話を聞かせてたの。そしたらこうなったわ」 「まあ頼みの綱だったドスがあれだもんな」 ドスは焼かれていた。洞窟内を駆除し終わった村人達がドスの処分をしている。 「こいつらどうするの?」 「まあ使い道はあるわ」 「おーい坊主、ゆっくりを埋めるぞ。ドスも灰になったぞ」 「わかりましたー」 「私は先に帰るわね」 「ちぇー。手伝ってけよ」 「力仕事はもうこりごりよ」 彼女は台車を軽トラまで運び荷台に乗せると村へ帰っていった。 つづく? by 虐待おにいちゃん このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1800.html
まえがきという名の弁解 ゆっくりを全然いじめてない上につまらないです 後半と前半でテンションがまるで違います ゆっくりらしい台詞はほとんど出てきません 一応ドスものです それでも構わんという心の広い人だけ読んでね 見ただけで気が触れそうな満月の夜。 人も近づかない、近づけないような森の奥深くを、ゆっくりと丸い巨体が進んでいく。 そのまん丸い巨体の頭頂部にのった巨大な黒いとんがり帽子。 ドスまりさだ。 しかし彼女はどうやら普通のドスとは様子が違った。まず髪に信頼の証の飾りがなく、 いつでも楽しそうなゆっくりと違い、一言も喋らず、やや物憂げな顔で歩みを進めている。 帽子の中にいくばくかの必需品はあるが、他のゆっくりなど一匹も入っていない。 このドスは他のゆっくりから信頼されていないのか? いや、違う。どのドスよりもこのドスは信頼されていたし、このドスもそれを自覚していた。 だからこそ、権威をふりかざすような真似に必要性を見出せず、飾りをつけようとするゆっくりをやんわりと断っていた。 帽子の中に他のゆっくりを格納しないのも、他のみんなに自分に守られるだけの存在になってほしくなかったからだ。 このドスはかなりの過酷な経験をしてきた。普通のゆっくりの時も、壮絶な生を生き抜き、ドスになれた。 ドスになり、群れを作った。その頃は飾りもつけ、帽子の中にゆっくりを入れて運んだり、遊んでやり、普通の標準的なドスだった。 いつまでも群れの幸せが続くと思っていた。しかし、それは間違いで。 やはり標準的なドスの群れのように、群れはゆっくり崩壊に近づき、やがて自分だけが生き残る。 生き残り、また群れを作った。また崩壊させた。 ある時は人間に騙され、ある時は反乱勢力が台頭し、ある時は自分たちを捕食するものに襲われ、ある時は… そうした繰り返しの中、幾度も守るべきものを奪われ、それでも崩壊しそうな理性をつなぎ留め、歯を食いしばり、目から餡子を流しながらこのドスは生きてきた。 そうしてようやく気づいた、自分がゆっくりを守るだけでは駄目なのだと。 己を己が守れるようにしてやり、自分はそれを精いっぱい手助けする。それこそが崩壊を防ぎ、群れを長続きさせる最善なのだ。 強烈な一つの個ではなく、小さな個を集めて強大な一つとする。それがこのドスのたどり着いた結論。 そのための群れの掟や、制度、システムを、実験を繰り返しながら練り上げた。 その途中で、人間という存在は自分たちと切り離された。彼らとは、出来るだけ関わらない方がいい。 そして、人間も滅多に入り込まぬ森に居住区を移した。 リスクはあった。外敵の存在、人すらあまり手をつけない自然環境。 しかし、それは普通のゆっくりに限った話。このドスになら、人間を含む、大抵の外敵は相手にならなかったし。 多少の危険な場所も、乗り越えていく強靭さがあった。 そしてその場所の下見を存分に終え、普通のゆっくり視点での対処法や生活方法を編み出し。 それを根気よく教育した。教育し、そして多少の手助けはするものの、決して全面的に支援することはなかった。 巣はあくまで自分たちで個別に作らせた。ドスを中心とした一つの巣は、ドスに対する甘えを呼ぶ。 そして自分たちで開拓させることにより、自分たちはこの環境に勝てるという意識を植え付ける。 普通のゆっくりでは無理だろうと思えるようなことだけは手伝ったが、他の事は一切手伝わなかった、指示も出さなかった。 それは普通のゆっくりなら、群れのボスとしての仕事を放棄した怠慢だと思ったかもしれない。 事実そう思ったゆっくりもおり、公然とドスを批判する者もあった。 「ドスはなんでまりさたちをてつだってくれないんだぜ!?みんなでたすけあってこそのむれだぜ!」 だがドスはそんな意見には取り合わず 「不満があるなら出て行っていいよ、ここよりゆっくり出来ると思うところがあるなら」 その言葉に憤慨し、出て行ったゆっくりも少なくない。だがドスは気にしなかった、残ってくれたものがいるのだ。 しかし、中には多くのゆっくりを言葉巧みに扇動し、少しでも大きな群れにして出ていこうとするものもいた。 そういうゆっくりだけは、秘密裏にドスは殺した。 普通のドスは群れのゆっくり、いやすべてのゆっくりの命に対して強い執着と保護心を持つものである。 まれにドゲスという命をなんとも思わないものもいる。 しかしこのドスは、あまりに多くの死に触れたため、すでにこのどちらでもない精神をもっていた。 自分はこの弱きもの達の圧倒的上位にいるのだから、管理せねばならない。 それは、動物の生息地をなるべく自然の状態で保護する研究者や、植物などを植え育て、森などを作る人間のようなそれであった。 管理者。そう、自分は群れのリーダーではない、管理者だ。 群れを崩壊に導きそうな悪い芽は潰す。そこには命を奪う快感も、罪悪感も、後悔も、何もなかった。 慈悲もなく、許容もない。 次に食べられる植物や生物などの教育を終え、ある程度生活環境が整い始めたら、外敵に対する対処を教え始めた。 いや、それは教えなどではなく、訓練であった。 狩りに出向ける個体に、ゆっくりでも協力すれば倒せる外敵に対しての戦闘方法を訓練させた。 チームワークを教え、何度も仮想敵に対する訓練を行う。 そのハードすぎる訓練に、脱落するゆっくりも少なくなかった。 その中で、本当についていけなかったものは訓練をやめさせ、別の仕事につかせることにした。 そういうゆっくりは元来こういう仕事に向いていないものなのだ。なので、子守や安全な地域の植物採取などを行わせる。 中には、ダルイ、ゆっくりできないなどの理由で訓練を放棄するものもいた。 その中で本当に疲れたふりをして訓練を抜けようとするやつは、戻らせて徹底的にしごいた後に、他の狩りゆっくりに命令を下す指揮官の教育を施す。 単純にゆっくりできないから反抗しているものは、大半は軽めの体罰をつけて戻らせた。 中にはそれに対してすら徹底的に反抗するものもおり、そういうものは群れから出てもらった。 ここでの振り分けはこうだった。まず普通に訓練を続けるゆっくり、こいつらは特に問題もない普通の狩りゆっくりになるだろう。 次に騙してサボろうとするゆっくり、こいつらは多少知恵の回る奴らだということで、生き残るためなら存分に知恵をしぼりだすだろう。 次に反抗するゆっくり、体罰を受けて戻るなら、それは自分本位ながらも多少の状況は判断できるということだ、どうにもならない状況なら自分のためにがむしゃらに生き残ろうとするだろう。 そして最後まで反抗したゆっくり、そこまで嫌ならこいつらの性根はそれまでである、頭も回らず自分の嫌なことにただ拒否するだけ。こういうのは危険にあっても状況がわからず、みじめに叫んで死ぬだけだ。 そうしてゆっくりをふるい分け、最終的な訓練卒業として外敵との実戦に移ってもらう。ある数の部隊にわけ、一つずつこれを行った。 この時、ドスは後ろでその光景を眺めていた。 戦闘が始まり、ある部隊は快勝を続けた。ある部隊は窮地におちいる。その中で、自分たちで奮起し、何とか勝利をおさめる部隊もあった。ある部隊は後ろで見ているドスに助けを求めた。 だがドスはどれだけ助けを請われようと、どれだけ惨たらしく群れの仲間が目の前で殺されようと、決して手を出さなかった。 ある部隊はドスが絶対に自分を助けてくれないだろうことに途中で気づき、絶望的ながら辛くも勝利をおさめた。ある部隊は最後までドスに助けを求めながら全滅した。 実戦が終わると、ドスは部隊の成績によって役割を与えた。前線で狩りをする部隊、狩りをしながらその部隊を護衛する部隊、居住区に残り守る部隊。 それはあたかも人間の軍隊のようであった。 中には教育や訓練をドスが任せるゆっくりもいた。いつまでも自分がやるわけにはいかないのだ。 そうして狩りの教育を終え、食糧が潤沢になってきたところで、食糧制度に手をつけた。 本来ゆっくりは冬以外に食べ物をため込むことはない、取ったら取っただけ、食べられるだけ食べる。 そして普通のドスの群れはそういう事態を憂い、食糧を一か所に集め、管理し、食べない分を非常用として保管する。 だが、それが一部のゆっくりの不満や懐疑を招き、結局反発され、群れが崩壊した例も少なくない。 では、どうするか。ドスはこれに大いに悩んだ、何せ食糧管理は反発を招く恐れもあるが、食料供給の安定した維持にこれ以上の手段はない。 そこでドスは食糧管理の仕事をわけることした。 つまり、食糧を集めるゆっくり達、集められた食糧の量を管理するゆっくり達、その食料の量を聞き分配するゆっくり達。 これによって相互をある種の緊張状態にし、互いに監視させ、一部の独走を阻止しようとしたのだ。 すなわち、食糧調達部隊は、その食料を献上しなければ、食糧管理部隊にすぐさま疑われる。 次に食糧管理部隊は、その食料を正確に管理しなければ、分配部隊に疑われる。 そして分配部隊は、それを正確に分配しなければ、たちまち分配される皆から疑われる。 多少の歪みは出るかもしれないが、致命的な崩壊には繋がりにくいとして、ドスはこの方法を選んだ。 そして、管理、分配の仕事はなるべく頭の良く、公平性があって信頼されているゆっくりでなければならない。 故にこの仕事につくゆっくりを、ドスは皆の推薦による選出と投票で選ぶことにし、もし選ばれたゆっくりに不満があるならば、一定数の投票で辞めさせられることにした。 そしてさらに、一定のサイクルで浄化するために、ある期限ごとに管理分配の仕事につくゆっくりを全員一旦やめさせ、もう一度選びなおす制度も導入した。 それはゆっくりによって形成された、未熟な政治制度のようなものであった。 ドスはゆっくりと色んな制度を導入し、根気よく教え込んだ。 そしてドスの手を借りずにそれが運営されていくようになると、後は全てを任せて手を引いた。 群れの運営がスムーズになり始めてから、遠くの地からドスが直接頼み込み、ゆうかりんを連れてきて農耕制度を作った。 さらに月日が流れ、世代交代にさしかかる頃には、教育制度を狩りの教育や、管理分配の教育、農耕の教育などにわけ、色んな仕事を選べるようにした。 すでに自分の手をほぼ離れて歩いて行く群れをゆっくり眺めながら、ドスは満足していた。 ようやく、自分の理想郷を作ることが出来た、と。ゆっくりがゆっくり暮らしていける理想郷を……。 そこはまさにゆっくり郷とも呼べるものであった。 だが最後に一つだけ、ドスは群れの中で自分だけが行う仕事を持っていた。 すなわち、罪を犯したゆっくりに対する、裁きと罰の執行を……。 夜の下を行くドスが、ある巣の前で止まった。 目的地だ。 その巣の中から、悲鳴のような声と耳が腐るような嬌声が聞こえてきている。 ドスがため息をつく、が、それには何の感情もこめられていなかった。 そしてゆっくりと、気づかれないように中を覗き込んだ。 中には一匹のゆっくりまりさとゆっくりアリス、そしてゆっくりれいむの親子がいた。 だがれいむ親子の様子はおかしい、親と比較的大きいれいむは動けないように痛めつけられ。 まだ交尾に耐えられないと思われる小さなれいむは、アリスによる一方的な性的暴行を受けていた。 「いやあああああああやめじぇええええええいじゃいよおおおお!!!」 「はぁっ!はぁっ!いやぁぁぁぁんかわいいいぃぃやっぱり犯すならちっちゃいゆっくりだわぁぁぁ!!」 親や他のれいむは涙を流しながら「やめてぇ…」「こどもだけはたすけて…」などと弱々しい声で呻いている。 「ゆっへへへ、やっぱりアリスのこうびをつまみにたべるのはさいこうだぜ!!」 そしてまりさはその隙に巣にあった食料をむーしゃむーしゃと食べていた。 押し込み強盗である。 実はこの二匹、最近この郷では有名な犯罪ゆっくりであり、すでに二件の被害報告が届けられている。 どの一家も無残に惨殺され、巣を荒らされていた。 さっき言ったように、ドスはゆっくりに対する裁きを行ってはいたが、それは普通のゆっくりには手に負えないと思われるものだけであった。 このドスの郷には、警察のような役割をもつゆっくりも、裁判もちゃんと存在する。 だがそれでは立ち行かないものがある……。法の手をすり抜け、悪事を続けるゆっくりは後を絶たなかった。 そんなゆっくりを、ドスは心底憎んだ。自分の作ったこの郷を、荒らすものだけは絶対に許さなかった。 ギリギリまで事件解決を見守っていたが、一向にゆっくり郷の警察ゆっくりでは犯人が捕まりそうな様子はない。 長く生きた知恵か、この二匹が次にどこで犯行をするかを予測したドスは、自分だけで制裁を加えるために動いた。 ドスは中の様子を確認した後、そこに向かって「出て来い」とだけ、ただ一言だけ言った。 それだけで十分だった。 色の変わらない体表が本当に青くなるんじゃないかというような顔をして出てきた二匹は、 ドスにすがりつき、必死に言い訳を始め、媚びへつらった。 「ゆるしてほしいんだぜ!まりさたちのいえにはたべものがたりなかったんだぜ!」 「そうなのよ!ついでにすっきりできるゆっくりもたりなかったわ!」 「ゆっ!これはきっとかんりふやぶんぱいふのやつらがわるいんだぜ!」 「そうよ!そうよ!それにどすといえどもむれのゆっくりをころしたりはしないわよね?」 「そうだぜまりさたちはなかまのはずだぜ!ゆるすべきなんだぜ!」 それは聴くに堪えない理屈だったが、ドスはしゃべり終えるまでじっと押し黙ったままであった。 そして何の反応も返さないドスに二人が不思議がっていると、ドスがようやく口を開いた。 「死ね」 そのまま開いた口から溢れる光が、二匹の見た最後の光景だった。 その二匹だけを焼き尽くすために威力を調節したドスパークの照射が終わると、ドスは巣の中に話しかけた。 「大丈夫、れいむ?動ける?」 「ゆぅ…なんとかうごけるよ…」 弱々しいながらも返事が返ってきて、しばらくしてから親れいむの三匹の子供がよろよろと這い出てきた。 「今から病院の方に行って、治療を受けるといいよ。まだ開けとくように言っておいたし、警察もそこに待機させてあるから、事情を説明して」 ドスがそう言うと、口の中に弱った子供を入れているのか、親れいむ達はうなずいてずりずりと這って行った。 れいむ達が行ってから、ドスは大きくため息をついた。 あきれしか出てこない。悪事を犯して、悪びれもせず許しを乞うあの二人。 驚くことにあれが普通のゆっくりなのだ。 わかっている、この郷のゆっくりは、もはや普通ではない。 人間のまねごとのようなものだが、決まり事を順守して生活を営むなど、昔では考えられなかった。 いや、今でも普通のゆっくりには考えられないだろう……。 何で自分たちはこうなんだ。なぜゆっくりは……。 知らず、月を眺める。 最近月を眺めていると、なんだか体の底から力が湧いてくるのだ。 これを活力にして、明日からも頑張ろう。 そう思っていた矢先である。 「はぁい」 それは、何もない空間を割いて、ぬるりと現れた。 妖しく光る髪と、鮮やかな紫の衣装艶めかしく。 「こんばんわ」 絡みつくような声を発し、出てきた裂け目に腰かけていた。 ドスは一瞬で敵だと判断した、それも自分でしか対応できないような。 「あんた誰だ?」 警戒しか含まない問いに、女は目をにこやかに細めると、 「やだ怖い」 口も吊り上げ、 「怖いから」 細めた目を開いて、 「私も怖くなっちゃおうかしら」 その場の何もかもが一変する。 肌を刺した空気で、一瞬で支配された場の雰囲気で、勝てない相手だとわかった。 ドスはため息をついた。このような相手がいつか来ることは、前々から何となくわかっていた。 自分が作った郷は、異常だ。考えの回るこのドスの目は、他の視点から自分達を見ることもできた。 こんなものは、人間からしたら恐怖でしかない。 わかっていた、でもやらずにはおれなかった。なぜ人間に許されることが、ゆっくりには許されないのか。 だから、それでも。 「ここを……潰しにきた?」 ほぼ諦観と、疑問を少しだけ含ませて問う。 人間の上位の存在、人を守るもの、調停者。この郷に対する自分のようなものが人間にも存在すること、それは容易に想像できる。 それが目の前のこの女なのだろう。 女は少しだけ意外そうな顔をすると、すぐに首を横にふった。 「まさか」 そして片手に持った扇子で口を隠し、 「でも、予想以上。そんな考えもできるのね」 そこから出る感情を見せないように呟いた。 「なら何を?」 今度は疑問だけで問うと、 「話をしに」 そう言って、今度は優しく微笑んだ。少し、安心できる笑顔だった。 女は隙間から地面に降り立つと、ドスと向かい合うように座り込む。 「そうね、じゃあまず最初、あなたはゆっくりって何だと思う?」 ようやく話し合いの場が整って、女は最初にそう問うた。 「……」 ドスは難しいと感じた。自分の存在は何だと問われているのだ、何と答えるか……。 「まぁ、難しいわよね。逆の立場なら私も言葉を濁す……一般的な定義を私が言いますわ」 女は返答を待たずつらつらと、 「そうね、饅頭の体を持ち、人語を操り、畑や民家を荒らす頭の悪い汚い野生生物……これが一般的なゆっくり」 挑発するようなその物言いだが、ドスは何も言い返さなかった。 「あら、怒らないのね」 「大方その通りではあるよ」 そう、と女は呟き、 「でも、それは悪いことではないわ。むしろ野生生物の本懐。これより傲慢で、危険で、自分本位な生き物はたくさんいるわ。人間だってそう」 そして、 「普通のゆっくりなら、先の発言には醜く憤慨すべき。それがゆっくりの在り方」 ドスは驚いて女を見つめた。この女は人間に嫌われるゆっくりの性質を何と言った? 「そう在るべきと言いました。多少の程度はあれど、ゆっくりがゆっくりらしく生きること、それこそがゆっくりの在るべき理由」 謳うように続ける、 「憎まれることも、慈しまれることも、虐められることも、世話されることも、全てがこの世界におけるゆっくりの在り方」 理解できない、いや、理解したくない。この女が真顔で今述べていること、それは。 「じゃあ、いつもどこかで繰り返されている、ゆっくりの悲劇……その全てが」 「そう、ゆっくりの生きる理由」 そのためにゆっくりは生きている。 「人間の……ために……」 女はふう、と息をつくと、 「ゆっくりの理由……ここまではいいかしら?」 衝撃から、ドスはまだ立ち直れなかった。 自分たちは言うなれば、人間のおもちゃとして生まれてきたのだ。それが自分たちの本来の在り方なのだと。 「あなた達はおよそ自然環境のどの役割も担っていないのですもの、そうとしか言えないわ……まぁ、これ以上ゆっくりについて議論する気はございません」 女はまだ話を続ける、 「そして次、次はあなた。あなたは果たして……」 あなたは、ゆっくり? 「!?」 問われた。自分はゆっくりか?当然だ、でなければ自分はなんなんだ。 「当たり前だ!」 声が荒れる。 「……あなた、自分を何て呼ぶ?」 女は少し息をついて、 「私……」 「その呼び方はいつから?なぜ?」 「いつからかは覚えていない。何故かは……この方が、らしいと思った」 「普通のゆっくりは、絶対に自分をそんな呼び方はしない」 心にザクリと矢が撃たれた、 「普通のゆっくりは、そんな言葉づかいもしない」 二発目。 「あなた、ゆっくり出来てる?」 「出来てるよ。毎日、郷の管理で、みんなの生活を見守るのが私のゆっくりだ」 「それはゆっくりじゃないわね」 「違う!それが……!」 「他人のための行為はゆっくりではない、ゆっくりの価値観に照らし合わせるならね」 三発目。 「御希望なら、この他にも理由を計上してあげましょうか?子供でも指摘できるものがまだまだあるわ」 荒々しく首を振った。三発。たった三発で、ドスの脳は理解した。 「……私を否定して、何が楽しいの?」 問いは、悲しみと怒り。 「……そうねぇ。あなたはゆっくりの在り方を外れている、ここまではいい?じゃあ次は、人間とゆっくり以外のもう一つの種族の話」 答えず、女は話を進める。 「妖怪の話」 「あなたは妖怪を知ってる?」 「……とても強い生き物。ゆっくりよりも、人間よりも」 投げやり気味にドスは答えた。 「正解。じゃあ、妖怪の種類。そこまではあなたも知らないわよね」 「……?」 女は師が生徒に教えを説くように話し始めた。 「まず、私は妖怪。わかるわね?」 「へぇ……」 ここに来て初めて女の正体が明かされたが、別段驚かなかった。 「私は同族もない、どうやって生まれたかも秘密のワンオフ妖怪よ。こういうのはそれほど数もいないの、さびしいわ」 女は泣き真似の仕草をしたが、ドスは冷やかな視線でそれを見ていた。 「いやん、ツッコミが欲しかったのに……まぁ、気を取り直して次」 女は小芝居をやめると話を再開する。 「次はメジャーな種族に属する妖怪。鬼、天狗、河童、吸血鬼……こういうのは結構な同族がいて、蛮行が広く知られているからカテゴライズされている」 「名前だけは何となく聞いたことあるよ。湖の館……妖怪の山……」 「大正解。ゆっくりにまで知れ渡っているなんて、中々……いや、あなただけでしょうねきっと」 「?」 「なんでもないわ、続けましょ」 女はコホンと小さな咳をすると、 「次は妖獣、これは強大な力を持った獣が、それ故にその生き物の枠を離れて妖怪になってしまったもの」 「動物が?」 「私の式達もこれね、竹林の兎達もそう。これが幻想郷には中々多い……自然が残ったままだからかしら」 ここで女は教鞭を振るう笑顔から、真顔に戻った。 「そう、人間を超える力を持って、その生物の寿命を超えた長い時間を生き、ついにはその定義から弾かれる……」 ドスも気づいた。いや、それはかつて、ドスだったもの。 「まるであなたのことね」 「違う……」 否定する声は、聞き取りがたいくらいにか細い。 「あなたはもう普通の人間より遥かに強いわね」 「違う……」 「あなたは今で何年生きた?普通のゆっくりの寿命は平均五年、巨大種なら十年ってとこかしら」 女は辺りを見回し、 「この郷、ここまでするのに少なくとも十年以上はいるわよね」 「違う……」 「定義から外れる、これはさっき散々説明したから言うまでもないわね」 「違う!!」 違う、違う。私は、私は…… 「あなたは、妖怪よ」 「正確にはゆっくりと妖怪の境界線……その上に今のあなたはいるわ」 その言葉に、うつむいていたドスは少しだけ期待をこめて見上げた。 「でも、その境界がゆっくりに傾くことは決してない」 絶望を、女は吐く。 「これからあなたは、ゆっくりと妖怪になっていく……いや、今でも弱い妖怪程度ならいい勝負をするでしょうね」 「……」 妖怪は応えなかった。もう何も応える気もなかった。 「ゆっくりが、この幻想郷に誕生してもう何年経ったのかしら……そろそろだとは思っていたけれど、私が見つけたのはあなたが初めてよ」 女は、満月の空を見上げ、 「永琳に改造されたわけでもなく、自然に生まれ、自然に生きてきたあなた。ここまでの生、私は敬意を表します」 そして、再びその妖怪へ視線を向けると、 「そして、幻想郷はあなたを受け入れます」 「……そう」 妖怪も女を見つめ、ただそれだけを呟いた。 女が軽く扇子を振ると、空間の隙間は再び開いた。ゆったりと浮き上がりその中に下半身を入れる。 「では、ごきげんよう。これからあなたがどんな選択をして、どう生きるのか。少しだけ楽しみにしてますわ」 上半身だけを出してそう言った後、女は隙間に消え、何事もなかったかのように閉じて元に戻った。 後には月を見つめる妖怪だけが残された。 それから、ゆっくりの郷からドスは姿を消した。 ゆっくり達は思った、ドスがついにすべてを自分たちに任せてくれたのだ、と。 ドスが、自分たちで何かが成せるようになると、必ず身を引いたのをゆっくり達は世代が代わっても覚えていた。 その郷の歴史に、偉大なるドスの名が刻まれ。 後にはゆっくりと続いていくだろう、理想郷だけが残された。 あとがきという名の言い訳 今回はゆっくりいじめ作品としては駄作極まりないと思われる本作を読んでいただきありがとうございます。 ゆっくりいじめに憧れていました。色んな作品を読み、深く感銘を受けました。 自分もこんな作品を書いてみたい、彼の憎き饅頭を虐め抜きたい、そう強く願い、ようやく実行に移った次第ではありますが 出来上がったのはこんなものでした。皆さんのような、加虐心に油をドンドコ注ぐゆっくり語や、醜い物言い、くさった饅頭心。 何もかも自分の実力では描けない、難しいものでした。才能のなさが恥ずかしいです。修行の足りなさを実感しました。 まあ自虐はこれまでにして、本編の補足です。 今回のゆっくりの生活制度はまったく人間のそれのパクリです、そして世界はこんなに簡単ではありません。多分。 本当はドスに反発して「ゆ゙っぐり゙でぎな゙い゙い゙い゙い゙!!」と叫ぶゆっくりの描写をふんだんに取り入れてみたかったのですが、どうにも力不足でした。 後半の会話にいたっては雰囲気がまったく前半と違ってしまい申し訳ないです。これではただの東方SSです。本当に(ry それにしても、ドスはこれほどまでにならなくても、人間を殺せる時点で十分妖怪だと僕は思いました。 最後に、こんな作品とやたら長い言い訳を最後まで読んでくれた方にもう一度お礼を。また修行して今度は上手く書けるように目指したいです。それでは。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/857.html
『真冬のゆっくり対策』 「この時期に色々と対策を取ったほうがいいですよ」 ある村で会議が開かれていた。この村はゆっくりによる農作物の被害が多かった。 「確かに今が一番いいわね。今ならみんな冬篭り中だし手こずる事も無いでしょう」 ちなみに今は真冬。ゆっくりは冬篭り中で村には出没していない。そのうちにゆっくりの数を減らしてしまおうというのだ。 「春になったらまた子作りしますよ。そうしたら被害が増えるだけだ」 「ドスまりさも冬は動けませんよ。やるなら今です」 「しかしこの村の人数ではな…」 「でしたら周りの村や町にも応援を頼みましょう。虐待好きな方も動員しましょう」 「わざわざ来てくれるかね」 「どこも真冬はゆっくりが少なくて虐待が中々できないそうですよ。この辺りはゆっくりが多いようですから見つけやすいんじゃないですか? 喜んできてくれますよ。」 「いや…そっちの人のことを言ったんじゃないんだが…」 何はともあれゆっくり駆除の募集が行われた。 「ふ~ん…ゆっくり駆除ね」 新聞を読みつつ虐待お兄ちゃんは呟いた。 "ゆっくりを虐めたくてうずうずしてませんか?" 「してる。この時期は粋の良いゆっくりがいないんだよなあ」 彼の住んでいる村のそばだけでなく大抵の場合冬になるとゆっくりを見つけるのに少々手間取ってしまう。手間をかけてまでゆっくりを捕獲し 虐める人はそんなにいない。たまに自宅に忍び込もうとするゆっくりを捕まえて虐待するくらいだ。 「そういえばこの村は結構ゆっくり被害が多かったな」 "報酬はあまり出せませんが特産品をご馳走します" 「あ、この村確か良い酒があったんだ。結構高いやつ」 村の経済状況ではそれが精一杯だった。 "いつでもお越しください。ご協力お願いします" 「人助け&酒&虐待。良いこと尽くめじゃないか。早速出かけよう」 「うう…寒いわ」 虐待お兄ちゃんは村に着いた。彼が住んでいる村とは違い雪が積もっていた。 「そうか…雪がよく降るところだから米が良くて酒が美味いんだな」 彼の他にも多くの人達が着ていた。 「皆様、遠いところから良くおいで下さいました」 「この村はゆっくりによる被害が多くて困ってます。力を貸してください」 「無理はなさらないでください。夕方には戻ってきてください。夕食を用意いたします」 「ドスはここからかなり遠いところにいるので遭遇する心配はありません。ご安心ください」 「皆様お願いします」 彼らは準備を整え山へ向かった。 虐待お兄ちゃんは木の根っこの辺りを探していた。まずゆっくりが巣にしているのは木の根っこの下である。 「うーん…あ、ここ怪しい」 ゆっくりは冬篭りをする時入り口に草や石などを詰め寒さを防ぐという。不自然に石が固まって置いてある場所は巣の可能性がある。 「手ごろな大きさの石はないかな…」 彼はブロック程の大きさの石を見つけた後シャベルで木の根っこの辺りを掘り出した。 巣の中- 「ゆぅ…きょうはさむいね」 「おきゃあしゃん!しゅりしゅりすりゅちょ、ちょっちぇもあっちゃかいよ!」 「まりさともすりすりしてね」 「れいむも、れいむもすりすり~」 巣の中は典型的な幸せ家族であった。まりさとれいむに子れいむ、赤まりさ、赤れいむの5匹だ。巣の中は5匹と貯蔵している食糧でギリギリ といったところであった。 「せまくてごめんね、らいねんはもっとひろいおうちにすもうね」 「そんなことないよ。まりさががんばってつくったおうちだもん。とってもゆっくりできるよ」 「しょうだよ!まりしゃちょっちぇもゆっきゅりしちぇるよ!!」 そんな幸せムードもここまでだった。 「……で……~。は……す…よ…」 「ゆ!なにかきこえるよ」 「ゆ!なんだかさむくなってきたよ!!」 「しゃみゅいよお」 「はるですよ~!!!!!」 「「「「「ゆゆゆ!!!!」」」」」 入り口が壊され虐待お兄ちゃんが巣の中をのぞいていた。 「はるですよ~。なんちゃって」 「きょきょはまりしゃたちのゆkk…ゆぴいいいいい!!!しゃみゅいいいい!!!!」 「おちびちゃんたちはおかあさんのおくちのなかにはいってね!!」 「おじさん!!ゆうう!!!ここはまりさたちのおうちだよ!!さっさとでていってね!!!さむうううう!!!!!」 「あれ、まさか冬篭り中だったかい?」 「そうだよ!!!!だからゆっくりしないででていってね!!!!ゆううう!!」 「すまないねえ。なあ、ゆっくりと遊びたいんだけどこの辺りにゆっくりはいないかい?」 「ゆっくりしないででていってね!!!いりぐちなおs…ゆぴいいいい!!!!」 「早く教えてよ。いないんだったら君達と遊ぼうか」 「となりのきにありすがいるよ!!!まりさもいるよ!だからはやくでていってね!!」 「そうか、それはどうも。お礼に入り口埋めてあげるよ」 「ゆっくりしないでね!」 「じゃあ奥に入ってくれ」 「わかったよ!れいむ、おちびちゃんおくにいってね」 ゆっくり達が奥に入ったのを確認すると彼は石を巣の中にぶち込んでいった。 「丁度すっぽり挟まったね。これなら大丈夫だね」 彼は隣の木に向かった。 「ゆううう!!!!おじさん!!!ふさがってないよ!!!」 「もう…まりさがふさぐ…ゆゆゆ!!いしさんがじゃまでまえにすすめないんだぜ!!!」 「さむいよおおおおお!!!」 「ゆっきゅりできなああいいい!!!!」 「ゆんしょ…ゆんしょ…ゆうううう!!!!!」 「さて、多分ここだな。ここがありすのおうちか。今度はベーシックにいこう」 彼はシャベルで掘り始めた。 「はるですよ~。はるですよ~。でてきてね~」 巣の中- 「むきゅ…きょうはひえるわね」 「ぱちぇ、まりさとくっつくんだぜ!まりさがあっためてあげるんだぜ!」 「むきゅ~ん…ほかほかするわ」 「ぱ…ぱちぇ…まりさは…まりさはぱちぇとすっきりしたいんだぜ!!!」 「だめよまりさ。ごはんがすくないわ。あかちゃんなんてうめないわ」 「はるまでまてないんだぜ!!」 「まりさ……むきゅ!いりぐちがこわれてるわ!!」 「ゆ!」 「おうおう、おアツイねえ。あれ、ありすじゃねえ」 彼は巣を覗きニヤニヤしていた。 「おじさん!まりさのあいのすになんのようだぜ!!!」 「さむいわ!!ゆっくりできないわ!!」 「いやはや、おアツイところを失礼したよ。でもアツすぎると赤ちゃん産んじゃって冬越せなくなっちゃうよ。頭冷やそうね」 彼は巣の入り口を滅茶苦茶に壊していった。 「やべでえええ!!!!!あいのずがごわれぢゃううううう!!!」 「ゆぴいいいいい!!!!さむくてゆっぐりできなあいいい!!!!」 入り口どころか巣は修復不可能なほどに壊されてしまった。 「これなら少しは冷静になるね。じゃあね」 「むきゅううううう!!!!!!!」 「おじざん!!!!!!ゆうううう!!!!!おうぢなおじでええええ!!!!さむくでゆっくりできないよおおお!!!!」 「どうじだらいいのおおおお!!!!!」 「おうぢなおずんだ…ゆぴいいいいい!!!…ゆうう!!!ごはんがかぜでとばされでるんだぜええ!!!」 「今度こそありすのおうちはここだな」 巣の中- 「みんなごはんにするよ!」 「ゆっくりできるよ」 「きょうはむししゃんがたべちゃいよ」 「きょうはとくにひえるからとかいはならんちにしましょう」 「やったね!ごちそうだね!」 「「「「「むーしゃむーしゃ…しあわせぇ♪」」」」」 こちらも幸せな家族団欒であった。ありすとれいむの若干珍しい組み合わせ。子ゆっくり2匹と赤ゆっくり1匹だ。 「こんやはもっとひえるからよくたべてねましょうね」 「さむいよおお」 「だいじょうぶだよおちびちゃん。れいむおかあさんとす~りす~りしましょうね~」 「「す~りす~り」」 「ありちゅもしゅ~りしゅ~りしちゃ~い」 「ありすもす~りす~り」 突然だった。 「ゆ!なんだかすうすうするよ!!」 「おきゃあしゃん!おしょちょがみえちぇりゅよ!」 「とかいはなおうちをこわすいなかものはだれ!!!!さむいっ!!!!」 「ビンゴ。ありすだ」 「ここはありすたちのとかいはなおうちよ!!!いなかものはでていってね!!」 「しょーだしょーだ!」 「おかあさん!!さむいいいい!!!!」 「ハハハ。悪い悪い。プレゼント持ってきたんだけど余計だったかな」 「ぷれぜんと!」 「あまあまさん?おにいさん!あまあまさんくれるの?」 「べ…べつにぷれぜんとなんかでつられないわよ!だけど…あげたいならもらってあげてもいいわよ!」 「じゃあみんな、巣の奥に入って目を瞑っててね」 「ゆっくりおめめつむるよ」 「さみゅいきゃらゆっきゅりしにゃいでね」 「あまあまさん…あまあまさん…」 ドサアア!!!! 「ちべだあああいいいいい!!!」 彼が巣の中に入れたのは雪だった。 「遠慮するな。どんどん入れてあげるから」 「ちゅめちゃいよ!!!」 「やべでええ!!!ありすのとがいはなおうちがああ!!!!」 「それそれ!それそれ!」 「やめ…むぐうううう!!!…っぺっぺ…やべでええええ!!!!!むぐううううう…」 「いやあああああ!!!!ゆきさんこっちごないでええ!!!!」 「ほれ。トントンっと」 巣の中が雪でいっぱいになるとパンパンっと雪を固めて入り口を塞いだ。 「一面銀世界だなんてなんて都会派なんだろうね!!」 彼は次のターゲットを探したが中々見つからなかった。実は木の根っこを冬篭り用の巣にするゆっくりは少数らしい。 というのも巣が広げにくく食糧が貯めにくい事と雪の重みで入り口が壊れてしまうケースがあるからだ。 「あ、ここも空っぽだ。仕方ない根っこは諦めるか」 春になったら戻ってくるゆっくりもいるらしい。彼は山の奥の方へ向かった。 虐待お兄ちゃんがいなくなってから数分後- 「「ゆんしょ…ゆんしょ…」」 「おきゃあしゃんがんばっちぇね!」 「あかちゃんさむくない?す~りす~り…」 「しゅ~りしゅ~り…ゆうううう…しゃみゅいよおお」 石で入り口を中途半端に塞がれた家族である。 「ゆうううう!!!いしさん!!おうちからでていってね!」 「これじゃだめだよ…みんな!てつだってね。みんなでがんばればいしさんをどかせるよ!」 「まりしゃもぎゃんばりゅよ!」 「あかちゃん、がんばろうね」 「「「「「えいえいゆー!!」」」」」 「「「「「ゆんしょ!ゆんしょ!…」」」」」 微かに石が動いた。 「ゆ!うごいたよ!」 「みんながんばってね!」 「「ゆうう…みょうちゅかれちゃよ…」」 「れいむももうだめええ」 3匹が力尽きた時だった。 「「ゆべっ!!!!」」 「おかあさん!!」 「「ぎゃああ!!!!」」 親ゆっくり2匹が石に潰されてしまった。 「ばりざのあんよがああああ!!!!」 「でいぶのおがおがあああ!!!」 もうこの家族は冬を越せないだろう 「ゆびゅううううう…どうじよう…」 巣を壊されたまりぱちゅ。なんとか巣をそれらしい形にまでは戻したが寒気は容赦なく巣の中に入ってくる。食糧も大半が風で飛ばされてしまった。 「む…き…ゅ…」 「ぱちぇえええ!!!しっがりじでええ!!!!」 「もうだめだわ…ぱちぇは…もう…」 「ゆっくりしようよ!!!!!まりさといっしょにゆっくりいいいい!!!!」 ビュウッ!!!!! 強めの風が吹いた。 「ゆがああああ!!!!おうぢがあああ!!!!」 巣が壊れてしまった。さらに 「ゆああああ!!!!!まりさのぼうじがああ!!!!!ぼうじざんまっでえええ!!!!」 まりさの帽子が飛ばされてしまった。まりさは帽子を追って巣から出て行ってしまった。 「…ま…りさ…ぐ…ずっ…ひどいわ…」 まりさが帽子を取り戻し巣に戻ってきた頃にはぱちゅりーは死んでいた。まりさも直にぱちゅりーのもとへ逝くだろう。 「「「「「………………」」」」」 巣の中に雪を詰められた家族はみな固まってしまい動いていない。 「「「「「………………」」」」」 凍死ではなく仮死状態のようだ。解けた雪が体を溶かすより早く意識を戻すことができるのだろうか。 つづく by 虐待おにいちゃん
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1740.html
ある日、珍しいゆっくりが永遠亭で生まれた。 ゆっくりまりさの帽子をかぶったゆっくりれいむだ。 何度も確認したが、ゆっくりれいむは帽子を自分の物だと言い。 他の子どもに帽子のないゆっくりまりさはいなかった。 完全にこの帽子はゆっくりれいむのものだった。 母親のゆっくりれいむはその子を「まりさ」として育てた。 しかし、自我が強くなってくると帽子をかぶったゆっくりれいむは自分を「れいむ」だと主張した。 母親のゆっくりれいむは我が侭な所があり、 自分の思い通りにならない帽子れいむをゆっくりできない子としてリンチしようとしたが、 世話係の兎に阻止される。兎の報告で帽子れいむの保護が決まり、 一家はよりグレードの高い部屋に移送された。 母親れいむはお母さんのいう事を聞かないバカな子でも役に立つことはあるんだねと言っていたが、 その思いは大きく裏切られる。得意なゆっくりを出産した母体として移送後すぐに解剖され、 餡子や眼球、歯や口、髪や皮やリボン。ゆっくりを構成する全てのパーツは今も永遠亭の地下で保管されている。 復元すれば恐らくその顔は恐怖と激痛で大きく歪んでいるだろう。 他の姉妹達もそうだ。母親の隣で同じように解剖され保管されている。 帽子れいむは実験用のゆっくりが与えられる中ではかなりグレードの高い部屋でゆっくりしていた。 何度か実験をしたが、このゆっくりれいむはただのゆっくりれいむがまりさの帽子をかぶっているだけらしい。 そこで、帽子れいむとゆっくりまりさを掛け合わしてみた。 生まれた中に一匹だけ変わったゆっくりがいた。リボンをつけたゆっくりまりさだ。 このリボンまりさは帽子れいむと違った特徴を持っていた。 性格がれいむとまりさの特徴を持っていたのだ。母性と責任感が強いが、平均的なまりさに比べて少し頭が悪い。 八意永琳はその症状をケース582とし、資料に記載した。 人里にはガス灯が立ち並び、今度、妖怪の山までの鉄道が開通するらしい。 幻想郷ではまだ珍しいオープンカフェで珈琲を飲みながら永琳は人、いや妖怪を待つ。 「お待たせ、永琳」 「久しぶり、鈴蘭畑に変わりはない?」 「ええ、お陰様で」 落ち着いた服装の金髪の淑女はウェイターにブレンドのホットをオーダーする。 「昔みたいに大声で甘いものを注文するのかと思った」 「もう、何十年前の話よ。私がまだ妖怪になったばかりの話でしょ?」 「鈴仙と二人で嫌がるあなたを人里に連れてきたのよね。甘味処であなたったらあんみつを三杯も食べるんですもの」 ウェイターが持ってきた珈琲に何も入れずに飲み始める。 「ホント、成長したのね。メディスン」 永琳はニッコリ、まるで自分の娘が成長した様に感心するように笑う。 メディスンは照れ隠しに、あんな所にゆっくりがいるよ。と言う。 「もう、ゆっくりの研究はしてないの?」 「ええ、もうやりたい事は全てやってしまったわ」 「ところで、あれはゆっくり・・・何かしら」 ゆっくりまりさの帽子かぶった髪が紫のゆっくりありす。 餌を録に食べていないのかやせ細り、咳き込みながら道を跳ねている。 人里の大通りには路面電車が走っている。のろのろしていたゆっくりは路面電車に轢かれ生涯に幕を閉じる。 「さぁ、今はあんなのばっかりよ。数が減って近親相姦が増えてからは一気にね」 「ふぅん」 「パチュリーの所に私が書いた資料があるわ。それにケース582というのを探してみなさい」 しばらく昔話をした後、メディスンは紅魔館の図書館を訪ねる。 生憎、パチュリーは不在だったが、蔵書を共同で管理している古い友人を見つけ。図書館に入る事ができた。 「メディスン、あなたもこの図書館で働かない?新しいメイド長はどうも紅茶を淹れるのが苦手みたいで」 「あなたこそ、たまには魔法の森に帰ったらどうですか、魔法使いがいなくなってあの森、今はキノコの森なんて言われてますよ」 「あいつが眠ってる森らしくて良いじゃない」 また少し思い出話をして、永琳の資料を探す。 小悪魔に藻手伝ってもらい。やっとケース582という資料を見つける事ができた。 ゆっくりは交配する時にお互いの中身を交換する。 そのため中身が餡子のはずのゆっくりまりさからでも、カスタードのゆっくりありすが生まれるのだ。 そして、母体に入ったカスタードは通常なら蔦を通って実(中身の無いゆっくり)に入る事でゆっくりありすとなる。 ケース582では通常通りそれが行われなかった場合に発生する複合種に関する研究についてまとめる。 起こりは帽子れいむ(ゆっくりまりさの帽子をかぶったゆっくりれいむ)からである。 それまでにも性格がゆっくりまりさに告示したゆっくりれいむなどの報告はあったが、 容姿にこれだけ顕著に異常が見られたのは今回が初めてだった。 母親や姉妹を解剖し、餡子を採取したが、元々中身が同じであるゆっくりまりさとゆっくりれいむのためあまり大きな差は見られなかった。 次にゆっくりまりさとゆっくりパチュリーの番を100組用意し、複合種の発生について調べた。 500組中複合種が生まれたのは0組。次に生まれた子ども達による近親相姦を行わせる。 これは帽子れいむの母親が近親相姦実験に使用されていた個体であるため、近親相姦で何らかの異常が発生する可能性を証明するためである。 同じく500組のゆっくりまりさとゆっくりパチュリーの番を作る。すると100組中3組に複合種が誕生する。 続いて同じようにまた近親相姦を行う。すると100組中21組に複合種が生まれた。 ケース582追記 問題が発生する。昨今の人里の技術的進歩は目覚しく。 人は生活圏を森へと広げていった。 多くの森が切り開かれる。妖精はレティ・ホワイトロックに頼み、 霧の湖周辺の森を守ることを人間に約束させた。レティが動けない時は妖精のリーダーであるチルノと八雲の姓を貰った橙が問題に対処するらしい。 低級妖怪は蟲の王リグル・ナイトバグの呼びかけで、妖精たちと合流。その生活圏を確保した。 問題はゆっくりだ。多くのゆっくりは生活圏を失った。 妖精たちも向かいから付き合いのある妖怪は受け入れるものの、ゆっくりに対しては霧の湖に近づけることすらさせない。 次第にゆっくりの数が減っていく。それと同時に野生でも複合種が見られるようになる。 隠れる場所が減り、群を形成する事が困難になったゆっくりはどうやら家族内で繁殖を繰り返しているらしい。 このまま身体の弱いゆっくりパチュリーの特性を含んだ複合種が増えればゆっくりは何十年の間に全滅するだろう。 「あー、専門的な用語が多すぎて概要しか分かんない・・・」 頭を抱えるメディスンに見かねたアリスがハーブティーを入れながら助言する。 「永琳の所に行けば良いじゃない」 「読んで分からないものは聞いても分からないわ。それに」 「それに?」 「そろそろ自立する頃じゃない」 その言葉にアリスはニッコリ、まるで自分の娘が成長した様に感心するように笑う。 ~あとがき~ ラストはごめんなさい。 今の幻想郷から少し時間が経った幻想郷のお話です。 時間の経過が出るように、少し悲しい。物寂しい話をしています その反面、八雲橙やそれぞれのリーダーになってチルノ、リグル。成長したメディスンには少し胸が躍ります by118 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2922.html
過去に読ませていただいたSSから設定をいただいています。 罪のないゆっくりが酷い目に遭います。 今世の中では、胎生型妊娠をしたゆっくりの胎児を食すのがブームになっている。 生まれたばかりの赤ゆっくりも美味だが、母体の中でゆっくりしている胎児ゆっくりは 濃厚な甘さをもち、味わい深く極上の味であることが判明したためだ。 下手に調理せずそのまま生で食べるのが一番美味しいとされている。 そのため胎児ゆっくりの食べ方は概ね以下のようになる。 胎生型にんっしんしたゆっくりの産道をこじ開け、 まだ完全に形成されきっていない胎児ゆっくりを取り出し 母ゆっくりに見せつけるようにそのまま食すのだ。 食べ終わったらたらすぐに交尾させ、またにんっしんさせる。 そうすると、絶望を味わい味の良くなった母ゆっくりの餡を受け継ぐのか 胎児の味が前よりも良くなる。繰り返すほどに味が良くなっていく。 今俺の目の前には胎生型にんっしんをしたれいむがいる。 今まで胎児ゆっくりを食べたことがなかった俺が数日前に買ってきた物だ。 逃げ出せないように底面を焼かれ、ついでに妊娠済みの状態で売っていた。 ある程度は自分でエサを与えて成長させてやらないといけない。 一応食用なので生ゴミではなく、料理の時に出るくず野菜を与えていた。 この母れいむは今回が初めてのにんっしんらしい。 子を持つのが夢だったのか浮かれまくっており、 「ゆふーん、もうすぐれいむはお母さんになれるよ!」 「ゆー♪ゆー♪れいむの赤ちゃんたち、はやくゆっくりうまれてきてねー♪」 などとこれから何をされるかも知らず、うれしさのあまり歌い出している。 腹も減ったしそろそろいただくか。 「おにいさん、かわいいれいむのあかちゃんのためにもっとご飯をちょうだいね!」 もちろんさ、次の子が出来たらまたたくさんご飯をあげるよ。 そう心の中で返答しつつ、れいむの産道をまさぐる。 「ゆ!?なにするの?やめてね!」 「やべで!やべでね!! あかちゃんはもっとゆっくりしなきゃいけないんだよ!!!」」 「いだいーーーー!!!ゆぎゃああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」 産道をスプーンでこじ開け中の胎児ゆっくりを探す。 少し進んだところでスプーンの先がそれ以上奥に行かなくなる。 中がよく見えるようにスプーンを持っているのとは逆の手を突っ込み 5本の指を使ってさらに産道を広げる。 「あ”ぐぁぎゃぁああああーーーーー!!!!!」 言葉にならない言葉で母れいむが絶叫するが無視して中をのぞき込む。 いた! 母体の中で粘液に包まれた胎児が2匹。 紅白のリボンと黒い帽子が見えるのでれいむ種とまりさ種だろう。 まずはれいむ種の方から取り出すことにする。 崩さないように気をつけながらスプーンをさらに奥の方に差し入れる。 そしてゆっくりと手前のほうに引き寄せていき取り出した。 胎生型のにんっしんなので、赤ゆっくりといえども大きめのミカンぐらいの大きさはある 胎児れいむは目を閉じており眠っているかのようだ。 意識をもつまでに至っていないのだろう。 皮も完全には形成されておらず、中の餡が透けて見える。 胎児まりさの方は後で取り出すことにして、とりあえずこの胎児れいむから食べよう。 「ゆ”ぐぅ、、、、、、ゆぐ、、、、、、ゆっ!!あかちゃん!?」 母れいむが胎児れいむに気づいたようだ。 「ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!れいむのあかちゃんだよぉぉぉぉーー!!!」 今し方異常な出産をしたことを忘れているのか、 初めての赤ん坊を目の前にして冷静さを失ったのか まるで普通に生まれたかのような笑顔になる 「れいむのかわいい赤ちゃん!ゆっくりしていってね!!!」 そしてにこやかに我が子に最初の挨拶をする母れいむ。 しかし当然返事はない。 「・・・・・・・・・」 「あかちゃん???ゆっくりしていってね!!!」 「・・・・・・・・・」 「どうしたの?あかちゃん????」 母れいむの反応を見てみたくなったので現実を突きつけてみる。 「どうしたもこうしたも、どう見ても未熟児です。本当にありがとうございました。」 「今引きずり出したじゃないか!このスプーンで」 「ゆゆ!、、、、ゆぅぅぅぅぅ!!!!!」 スプーンを見て思い出したのか、先ほどまでの笑顔から一変し絶望と悲しみに満ちた顔になる。 「どぼじでごんなごどずるのぉぉぉぉぉぉぉ」 「あがじゃんをゆっぐりざせてあげでぇぇぇぇぇぇぇ」 「いただきまーす」 無視してぱくっと胎児れいむにかじりつく。 かじりついたとき、わずかに胎児れいむの体がピクッと反応した。 「う、これはうまい!!」 今までに食った饅頭やゆっくりなど比較にならなかった。 「うっめ!めっちゃうっめ!これ!」 「ぱねぇ、マジぱねぇ」 思わずゆっくり語になるほど旨い。 「ゆ”ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!あがじゃんーーーーーー!!!!!!!」 動けない母れいむがすごい形相で睨み付けてくる。 「じね!!くそじじぃは、ゆ”っぐりじねぇぇぇぇ!!」 「じねっ!じねっ!じねぇ!!じねぇぇぇぇぇ!!!!!」 「れいむのかわいいあがじゃんをゆっぐりじないでがえぜ!!!」 「ぞしだらゆ”っぐりじないでじねぇぇ!!!」 「あーおいしかった」 俺はあっというまに食い終わってしまった。 生まれてくるはずだった初めての我が子を目の前で取り出されて食われ呆然とする母れいむ 「れいぶのあがじゃん、、、あがじゃんがぁ、、、ゆ”、、、ゆ”ぐっ、、、」 「さて、まりさがまだ残っていたな」 のこりの胎児をいただこうと母れいむに手を伸ばすと とたんに母れいむは怯え出した。 さすがに何をされるか察したようだ。 「やべでぇぇぇぇっ!!!!!」 「ゆがあぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!だずげでぇぇ!!!だずげでぇぇ!!!!!!」 構わず先ほどと同じように今度は胎児まりさを取り出す。 「とれた♪とれた♪」 「ゆ”、、、、ゆ”、、、、」 わずかにうめき声らしき物を上げている胎児まりさ。 こっちは胎児れいむよりも成長が進んでいたようだ。 「ほれ、なんか言ってるぞお前の赤ちゃん。」 「生きてるねーーー、生命の神秘だねーーー」 「あ”、、、あ”、、、あがじゃんーーーーー!!!!」 「うまそうだねーー」 「ゆぎゃああああっぁぁぁぁぁっっっっっ!!!!!」 「おねがいぢまず!!!!そのごだげはだずげであげで!!!!!」 「だずげで!!だずげでよぉ!!!」 「かわりにわだぢをだべでいいがら!!!!!そのごだけは!!!!!」 「おねがいぢまず!!!おねがいぢまず!!!おねがいぢまず!!!おねがいぢまず!!!」 「おねがいぢまず!!!おねがいぢまず!!!おねがいぢまず!!!おねがいぢまず!!!」 「おねがいぢまず!!!おねがいぢまず!!!おねがいぢまず!!!おねがいぢまず!!!」 「やだ♪」 一口かじると、胎児まりさはビクビクと反応する。 さきほどの胎児れいむよりも反応が大きい。 かじる ビクッ かじる ビグビグッ 舌を差し込んでグリグリする。 ビグビグビグビグっっ これは、、、正直病みつきになりそうだ。 胎児れいむのほうが餡子が滑らで、とろけるような味だったが、 より成長がすすんだ胎児まりさには独特の食感があった。 胎児まりさの反応を楽しみながら夢中で食べ続ける。 最後にビビビビクッと断末魔代わりの痙攣をすると胎児まりさは動かなくなった。 残りの胎児まりさを口に放りこむ。 「ごちそうさまでした」 元母れいむに向かい手を合わせながら、ごちそうさまをする。 「なんでっ!!!なんでっ、、、、、」 涙を流しながら初めての子供の死を悲しんでいる母れいむ。 いっしょにゆっくりするはずだったあかちゃん。 「しゅーり、しゅーり」って言いながら頬を摺り合わせてくれるはずだったあかちゃん。 口移しで食べ物をあげて「むーちゃ、むーちゃ」するはずだったあかちゃん。 楽しみにしていたあかちゃんとの日常が、あかちゃんの笑顔が、、、 今は目の前にいる人間の腹の中だ。 元母れいむはもう何もする気力がないのか、うつむいてブツブツと何かつぶやいている。 とりあえず腹がふくれたが、俺はすっかり胎児ゆっくりの味と食感に嵌ってしまった。 「よし、詰め替え用を買ってこよう」 このれいむはあらかじめにんっしん済みの状態で売られていたが、 店には詰め替え用と称して妊娠用の精子餡や精子カスタードなどが売られていた。 店員にはありす種の精子カスタードを薦められた。 母体がれいむ種なので生まれてくる子供の中身も餡子とカスタードの2種になり 味のバリエーションが増えるからだ。 「そういえばレイパー化したありす種から抽出した強力精子カスタードも売られていたな、、、」 なんでも通常の精子カスタードよりもにんっしんさせやすく、かつ成長が早いらしい。 その代わり孕む子供は殆どがありす種になってしまうという欠点がある。 しかし俺はカスタードクリームが好物なのだった。 ちょうどいい、明日にでも買ってこよう。 母れいむの絶望と苦痛は当分終わりそうにない。 あとがき 今回初めてSSというものを書きました。 ゆっくりどころか、物語を書く事自体初めてですので 色々と至らない点があると思います。 実は当初SSではなく、小ネタを虐スレに投下するだけの予定でした。 孵化しかけの卵を食う料理がありますが、 胎児や妊婦ゆっくりに対する虐待が大好きなので あれのゆっくり版が見たいなぁと思い、 誰か書いてくれないかなーと他力本願な心構えだったのですが、 イメージを伝えやすくするために、例文的なものを書いていたら いつのまにかスレに書き込むにはかったるい量になっていました。 これで胎児や妊婦のゆっくりに対する虐待が増えてくれれば幸いです。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1447.html
「いっけーゆっくり橙!しっぽアタックよ!」 「わかるよー」 「ゆっ、いたいよ!ゆっくりやめてね!」 ネコマタ妖怪の指示を受けてゆっくりちぇんがゆっくりれいむに飛び掛りクルリターンして尻尾を叩き付けた。 「よーしその調子でやっちゃえー!」 「わかるよー、このままいけばかてるよー」 「ゆぐっ、もうやめて…」 バシバシと尻尾を叩きつけられて弱っていくゆっくりれいむに後ろから氷精が声を荒げて言った。 「ちょっとーちゃんとやりなさいよー! でないとこっちのゆっくりまりさをガシャーンとやっちゃうからね!」 「ゆ!」 氷精の言葉を聴いてゆっくりれいむがはっとした表情をした。 氷精の手には完全に氷付けにされた親友のゆっくりまりさが握られていた。 湖の近くで二匹でゆっくり遊んでいたところをこの氷精に捕まえられてゆっくり同士で殺し合いをさせられているのだ。 「どうじで…どうじでこんなことに…」 「わかるよー!わたしがかてるよー!」 頭に何度も尻尾を叩きつけられ、皮を裂かれながられいむは俯いて涙を流した。 「れいむは…れいむはゆっくりしたかっただけなのにぃー!!!」 れいむの、心の底からの叫びであった。 その叫びと共にれいむは頭に叩きつけられようとするだった尻尾に噛み付き思い切り引きちぎった。 「ぎゃああああああああああああ!?」 「ゆっぐりごべんね゛ええええええええ!!!」 引き千切った尻尾を吐き出すと今度はさっきまでの優勢が一瞬で消え混乱の最中にあるゆっくりちぇんの耳に噛み付いた。 「わからない!わからないよおおおおおお!!!!」 「ああああ!わ、わからなかったら人に聞くのよゆっくり橙!」 「わからないいいいいい!どうすればいいのおおおおおおおお!?」 「えーっと、どうしよう」 ゆっくり、トレーナー共に激しく混乱するネコマタ陣営。 「ごべんね゛ええ!ゆっくり…死んでね!」 「あ゛に゛ゃあああああ!!!」 遂に耳も食いちぎられ、れいむはそこに口を付けると力いっぱい中の餡子を吸った。 「ずっずぢゅううううう!ずぼっぉ!ずっちゅううう!」 「わからないいいいいい!なにもわからないよおおおおおお!!!」 「ゆ、ゆっくりちぇえええええん!」 こうなればもう捕食する側と捕食される側に分かれた一方的な狩りであった。 「やっぱりあたいったら最強ね!」 餡子を半分ほど吸われ完全に動かなくなったゆっくりちぇんを見て勝ち誇る氷精。 その足元には暗いものを宿した目で必死にすがりつくれいむが居た。 「はやく、はやくまりさを元に戻してね!」 「わかってるってば、そらっ!」 ガシャン 「あ」 「ま゛り゛さ゛あああああああああ!!!」 凍らせたゆっくりを元に戻すのは高等技術なのである。 れいむは同属殺しまでしたにも関わらず結局親友を救えなかったことに絶望して 白目を剥いて餡子を吐いて果てた。 「うにゃー、また負けたー…」 「ま、あたいに勝とうなんて三光年早いのよ」 「古典的なネタにわざわざ突っ込むのも何なんだが光年は距離だ」 さて、今の戦いは何かと言うと最近人里の子ども達の間で流行り出したゆっくりバトルという遊びなのだ。 子どもがトレーナーとなってその辺で捕まえてきたゆっくりに指示を出して戦わせる遊びなのだそうだ。 ゆっくり側には指示に従う謂れは無いので如何にゆっくりを指示に従わせてモチベーションをあげて戦わせるのかが重要な勝負の鍵になってくるらしい。 ゆっくりを闘わせる賭博が人里にて行われているのだがそれを子ども達が真似し出したのだろうと思う。 だが紫様曰く『あれが半端な形で幻想入りしちゃったみたいね 本格的にこちらに境界を越えて入ってくるのは少し先かしら、まだまだ現役ですものね』とのことだ。 紫様のおっしゃることは中々意味がわからない。 「うーん、餡子吸わせちゃったからあんまりおいしくないわね 大ちゃんこれあげるよ、あたいこっちの氷ゆっくり食べるから」 「え、うんありがとうチルノちゃん」 ちなみに負けたゆっくりは勝者がおいしく頂くようだ。 食べかけの上にほとんど餡子の残っていない饅頭を渡されて緑髪の妖精は愛想笑いを浮かべた。 「藍さま~全然勝てないよ~」 「うーん、とにかくもっと精進することだな」 今私の尻尾に腰掛けてゆっくりを食べているのが氷精のチルノ。 そのチルノからゆっくりを貰った緑髪の妖精が大妖精、名前はよく知らないので割愛。 そしてしっぽに包まって泣き言を言っているのが妖怪の式をやっている私の式である橙だ。 「へっへーんだ、あんたがいくら頑張ったってあたいには勝てないよ だってあたいが最強だもん!」 「うにゃー!腹が立つー!」 橙が尻尾のなかでじたんだを踏む代わりにじたばたともがいた。 このくらいで怒っているようではまだまだ修行が足りないかなとも思うが 友達と遊んでいる時に小言を言うのもなんだし尻尾の中で動かれるのが軽くくすぐったくて心地よいので放置する。 「くやしいー!藍さまー!敵をとってー!」 そうやって私を頼っているようでは修行が足りないと言わざるを得ない。 小言を言うのもなんだがせめて自分でなんとかするように言わないといけないか。 大体子ども同士の遊びに保護者がでしゃばるのは流石に大人気ない。 「橙、人に頼ってばかりいずに自分で」 「馬鹿ねー、そんな油揚げにごはん詰めたの食べるのが生きがいの妖怪の下っ端狐に頼ったってあたいに勝てるわけないでしょ! なんたってあたいは最きょ」 「よかろう受けて立とう」 「やったー!藍さま頑張って!」 私はすっと立ち上がると氷精の宣戦布告を受けた。 橙が万歳して歓声を上げる。 「えーと、あのぉ子どもの遊びに大人が出てくるのは流石に大人気ないんじゃ…」 大妖精が控えめに抗議をしてきた。 「私はゆっくりバトルに関しては全くの素人だ 経験的にはそちらの氷精が圧倒的に有利、だから私も一週間時間を貰いたい その間にゆっくりを調教してここに持ってきてそちらのゆっくりと戦わせる それなら充分対等な勝負になるはずだ」 「えー、でも…」 「上等じゃない!受けて立ってやるわ!」 「うむ、それでは一週間後に会おう」 おいなりさんを馬鹿にした奴は例え子どもと言えど許すわけにはいかん。 一週間後徹底的に叩き潰してくれる。 「とは言ったものの」 マヨヒガに戻り、勢いで勝負を受けてしまったもののノウもハウも無い状態からゆっくりを調教して戦わせるというのは中々難しい。 やはり受けるべきではなかったか、いやしかし油揚げの中に入れるものを酢飯ではなくごはんと言うような輩を許すわけにはいかん。 さてどうしたものかと頭を悩ませているとぴょこんぴょこんと橙がこちらに走り寄ってきた。 「藍さまー、どうやってチルノちゃんのゆっくりに勝つか決めた?」 「いや、どうしたらいいか皆目見当もつかない どういうゆっくりを捕まえればいいのかわからないしどうやればゆっくりを戦わせられるのかもまだわからないし あの子のゆっくりも息絶えてたからまた別のゆっくりで来るだろうから対策の立てようもない、はっきり言って八方塞だよ」 そういって私はハァ、とため息をついた。 「藍さま、そういうときはね」 私が何もわからないと聞いて橙が何やら嬉しそうな笑みを浮かべる。 「ん?どうした橙」 「藍さまが私に言ったことだよ」 「あ、なるほど」 私はぽん、と手を打った。 『わからなかったら人に聞く!』 二人の声が重なった。 経験者がすぐ近くに居ることをすっかり忘れていた。 「それでは橙先生、ゆっくりをどう戦わせればいいのか教えてくれるかな?」 「ふにゃ、先生なんてなんだか照れる うーんとねまずは…」 それから橙先生によるゆっくりについての講義が始まった。 まずゆっくりを戦わせる方法はいくつかあること。 ゆっくりは三大欲求に弱いのでそれを餌に戦わせる方法。 これはどんなゆっくりにも通用する、特に食べ物をちらつかせるのがオーソドックスだ。 おなかを空かせておくことでさらに効果は上がるがその分体力が低下するので難しい。 性的欲求不満にさせる方法は戦闘に集中しづらく戦闘中に交尾しようとしてしまうこともあって難しい。 しかしゆっくりアリス種はこの方法で戦わせるとかなりの強さを誇るらしい。 ただ子どもがゆっくりアリスを捕まえて、育てるのは中々難しいので中々出てこないらしい。 睡眠不足にしておく方法は徹夜ハイとうまくタイミングが合えば悪くない戦法だがやはりこれも体力の低下が懸念される。 次に情に訴える方法。 所謂人質による脅しである程度知性の育ったゆっくりは意外と情に厚くこの方法は中々有効なようだ。 橙を下したチルノのゆっくりもこの方法で戦わさせられていたようだ。 他にも母ゆっくりに対して子ゆっくりを人質に取るなどといった戦法もあるようだ。 次に恐怖に物を言わせる方法。 所謂体に覚えさせるという方法なのだが 普通に教えられればいいのだがゆっくりの知性だとどうしても肉体的精神的苦痛を必要とする。 これは調教がきっかりはまればかなりの戦闘意欲が期待出来、他にも戦闘技術を教えこみやすく強力だが 常にやりすぎてストレスや肉体的損傷で死亡する可能性が付きまとい、恐怖の余り錯乱状態に陥る可能性もある。 次に純粋な戦闘種を戦わせる方法でこれを使えばほぼ勝ちは決まったようなものだが これはゆっくりれみりゃなどの戦闘種は子どもの手には手に入りづらく 大人の財力に物を言わせて買うのも大人気ないので除外する。 最後に純粋にゆっくりと友情を結んで戦ってもらう方法。 この方法は食べ物などで釣りつつ少しずつ信頼関係を培う必要があり今回の二週間という制限時間の中では難しいだろう。 次にゆっくりの種類について まず基本となるのがれいむ種とまりさ種 オーソドックスな種類で強さはどちらも似たり寄ったりだが 戦闘意欲に関してはまりさの方が高いらしいが基本スペックはれいむの方が若干強く 特に母れいむの強さは一目置かれているようだ。 自分の手でれいむに子どもを作らせてそれを人質にする場合もあるとか。 それからゆっくりみょん れいむ種より若干強いらしいが、語彙が極端に少ないので意思の疎通が難しい。 モデルとちがって刀は使わないらしい。 そしてゆっくりちぇん 指示に従わせやすいらしいが戦闘力に関しては若干他の種に劣る。 マタタビを使えば簡単に従わせられるらしい。 他にもアリス種やみすちー種など色々な種類が居るが主に使われているのはこの四種のようだ。 「ふむ、かなり勉強になったよ」 「でも私もチルノちゃんには全然勝てないから勝つためにどうすればいいのかまではわからないの… あんまり役に立てなくてごめんね藍さま」 「いや、作戦を考える取っ掛かりができただけでも大きな前進だよ ありがとう橙」 「ふにゃっ、えへへぇ…!」 私は橙の頭を帽子越しにそっと撫でた。 私は縁側に座りおいなりさんをお茶請けにお茶を飲みながら思索にふけった。 「まずどのゆっくりをどういう方針で戦わせるか考えないとな」 恐らくこの四種の内のどれかから選んで戦うことになるだろう。 相手がどんなゆっくりを出してくるかわからない以上なるべく臨機応変に戦えるゆっくりがいいのだが。 時間が余りないことを考えれば意思の疎通が難しいみょん種は除外した方がいいだろうか。 母れいむを子どもを人質に戦わせる方法が一番ストレートでやりやすそうだがゆっくり一家は中々見つけるのが難しい。 適齢期のれいむならすぐに見つかるだろうが交尾させてから死亡されると時間的にあまり後が無い。 それに無理やり作らされた子どもが人質としてどこまで通じるかどうか。 「なるほど、これはなかなか難しいな」 子どもの遊びというのは意外と奥が深い、参った参ったと頭を抱えた。 「テンコー!」 「ん?」 縁側に九本の尻尾を付けたゆっくりがこちらを見ていた。 「テンコー!」 「テンコー…ゆっくり天弧といったところか」 そのゆっくりは九本の尻尾に私に似た狐耳を付けて、帽子をかぶったゆっくりだった。 「ちがうよ!ゆっくりてんこは最近出てきたにせものだよ! らんはゆっくりてんこーだよ!にせものはゆっくりしね!」 「うわぁ」 ゆっくりは今確かにらんと言った。 よりによって私の姿を模したゆっくりまで現れるとは、紫様や橙の姿を模したものだけでも割と苦手だというのになんということだ。 それにしても一人称はらんなのに名前はゆっくりてんこーとはどういうことだ。 らんはどこから来たのだ、どちらで呼べばいいのかよくわからない。 「えーっと、ゆっくりてんこーと言ったか」 「らんでいいよ!」 自分の名前で呼ぶのが嫌だからわざわざ長いほうを選んだというのにこの饅頭頭ときたら、空気を読んでくれ。 「それじゃあらん、一体ここに何をしにきたのか教えてもらってもいいかな?」 「いいにおいがしたからゆっくり来たよ!それゆっくりらんに頂戴ね!」 よりによって私のおいなりさんを狙ってきたとは、運の無い奴だ。 「他の食べ物なら分けてやらんことも無いがこれは駄目だ」 最後通告である、これを断ればこいつはもう二度とおいなりさんを拝むことは無い。 「いやああああああ!それたべたい!それたべたい!」 そう言って私のおいなりさんに向かってぴょんぴょんとジャンプを始めた。 仕方ない、殺すか。 「ぞれ゛え゛え゛え゛え゛!!!ぞれ゛だべだいどお゛お゛お゛!!! おでがい゛!いっごだげ!いっごだげえええええ!!!」 「……」 なんというおいなりさんへの執着心であろうか。 その切ないまでにおいなりさんへ想い焦がれる姿をみて私はふと気づいた。 おいなりさんを馬鹿にしたものを倒すのはおいなりさんを愛するものでなくてはならないということに。 「…いいだろう」 私はおいなりさんを半分に千切り半分は自分の口に、半分はゆっくりてんこーに渡した。 ゆっくりてんこーは夢中でそのおいなりさんを貪った。 「うっめええええええ!めっちゃうっめえええええええ!!!! こんなおいしいものたべたことないよおおおおおおおお!!!」 てんこーはべちゃべちゃ言いながらひたすら初めてのおいなりさんの味をかみ締めていた。 「もっと!これもっとちょうだい!ねえ!」 てんこーは私においなりさんを要求して体当たりを繰り返した。 ――重い おいなりさんを想って繰り出す体当たりとはここまで重いものなのか。 私はすっと立ち上がったがまだ足に対して体当たりを繰り返している。 「おいなりさんが食べたければ私の言うことを聞いてもらおう …どうしても倒さなければならない相手がいるんだ」 「ゆ!ゆっくりわかったよ!すぐゆっくりやっつけにいくよ!だからはやくおいなりさん持ってきてね!」 もう倒しに行く気満々でいる。 「ふっ、頼もしい奴だ、だが今日はもう遅い ゆっくり眠って英気を養うといい」 「ゆっくりやすむから明日はちゃんとおいなりさんよういしてね!」 よし、少々もったいないがおいなりさんを餌に明日からビシバシ鍛えよう。 「きょうからゆっくりしようね!」 次の日、小鳥の囀りと差し込んでくる朝日、そしてゆっくりてんこーの泣き声で目を覚ました。 「ん…ああおはよう」 とりあえず寝床から出て今は紫様が冬眠時期なので橙と私の分だけ朝ごはんを作り その中から油揚げを一枚、ゆっくりの方にほうってやるとピラニア並の獰猛さで噛み付いていて少し驚く。 その後私が食べようとしていた厚揚げに飛び掛って来たのでその跳躍力に感心しつつ尻尾を一本引きちぎって壁の方に投げつけた。 私はテーブルマナーには厳しいのだ。 それはそれとして千切った尻尾をよく見るとおいなりさんだった。 食べてみると油抜きが充分ではないのか油くさくてしつこい。 体が鈍っているのかもしれない、もっと運動させる必要があるようだ。 とりあえず体を動かさせ、同時にてんこーの身体能力を見るために散歩をしつつ手ごろな野生のゆっくりを探す。 10分ほど歩くともう息を切らせて「も、もっとゆっくりしようね!」などとほざいたので ここで甘やかしては強くなれないと思い蹴り転がしながら進むとすぐに 「じぶんであるぎまずう゛う゛う゛!」と目から涙を流し口からは餡子を吐きながら懇願してきたので 「ちゃんと歩かなくちゃだめだぞ」と言って歩かせる。 そのまま歩き続けているとゆっくりれいむの一家と遭遇した。 捕まえて決戦用に育てることも考えたが今はこのてんこーが居るので予定通りてんこーの強さを見るために 子ゆっくりを二匹取り上げ、その内一匹を捻り潰して残り一匹を返してほしくばてんこーと戦えと挑発すると 涙ながらに母ゆっくりが襲い掛かってきた。 勝ったらおいなりさんとてんこーを激励したものの母ゆっくりは強く、てんこーは防戦一方となった。 母ゆっくりが上に乗っかりそのまま押しつぶそうとしたのでこれは危ないと手に持っていた子ゆっくりを 母ゆっくりがよく見えるよう握りつぶして餡子を顔の辺りに投げつけてやった。 そして「れ゛い゛む゛のあがぢゃん゛ん゛んん゛んん!!!」と絶叫してコテン、と転がって逆さまになった隙にてんこーが逆に 母ゆっくりの上に圧し掛かってそのまま餡子が完全に出来るまで踏みつけ続けて事なきを得た。 体力はまだまだだが与えたチャンスを物にするくらいのことは出来るようだ。 てんこーは「はやくおいなりさん頂戴ね!ゆっくりしてるとおこるよ!」などと調子にのったことをぬかしたので 「ごはんの時間まで待ちなさい」と言ってからサッカーボールの様にドリブルしてそのまま家に帰った。 それからお昼ごはんにしたがてんこーは餡子を吐き続けていたので橙と二人だけで食卓を囲んだ。 午後は雑務を片付け晩御飯時にてんこーにはおいなりさんを一つ与えた。 ふと、もともと尻尾としておいなりさんが生えていたところにおいなりさんをくっつけたらどうなるのか気になって もう一つおいなりさんを取って朝千切った傷口の辺りにくっつけて押さえておくと 五分ほどでてんこー自身で動かせるようになっていた。 だいぶ疲れたのでその日はそのまま橙と一緒にお風呂に入ってから床に就いた。 てんこーはとりあえず箱詰にして棚にしまっておいた。 三日目、四日目、五日目もそんな感じで過ぎていき六日目 「らんってよんでね!らんってよんでね!」などとうるさかったので尻尾を引き千切ったり 「おいなりさんがたりないよ!もっとちょうだいね!」とほざいたので尻尾を引き千切ったり あの後母ゆっくりと再び出会うことはなかったものの普通のゆっくり相手ならばてんこーは危うげなく勝てる程度には戦えるようになっていた。 こちらの指示にもしっかりと応えているし戦意もおいなりさんを餌にすれば充分。 尻尾のおいなりさんの味も充分に引き締まっておいしくなっており最初に出会った時とは違う、そう確信できる。 あまりにおいしいのでついつい残り二本まで尻尾を食べてしまった。 4本目を食べた辺りで目に光がなくなってきたのでそろそろやめなくてはと思ったのだがやめられないとまらない。 寝る前に尻尾を付け足しておき、決戦の日に備えた。 そして運命の日。 「逃げずに来たことはほめてあげるよ」 「子ども相手に誰が逃げる大人は居ないさ」 「へっへーんだ、そうやって余裕ぶっていられるのも今のうちだよ! あたいは超レアなゆっくりを見つけたから絶対に負けないよ!」 「希少さなら私のゆっくりとて負けては居ないさ 来い、てんこー!」 「テンコー!」 九本の尻尾を器用に使っててんこーが大きくジャンプして私の横に着地した。 「そんな奴あたいのゆっくりでけちょんけちょんにしてやるわ! 来な、てんこ!」 「お前らは一級ゆっくりのてんこの足元にも及ばない貧弱ゆっくり そのゆっくりが一級ゆっくりのてんこの名前を騙ることでてんこの怒りが有頂天になった この怒りはしばらくおさまる事を知らない」 チルノの後ろから悠然とした態度でゆっくりと歩みを進めて出てきたのはゆっくりてんこだ。 一級ゆっくりを名乗るその戦闘力は伊達ではなくゆっくりれいむやまりさを寄せ付けない強さを誇るのだが 相当な希少種で普通子どもの手に捕まえられることは無いゆっくりなのだが。 「あ、私がチルノちゃんと一緒に頑張って探して来たんです 大人の人が出てくるんだからちょっとくらい手を貸してあげてもいいですよね」 大妖精、恐ろしい子――…! 「藍さま、あのゆっくり強いよ…!」 「大丈夫、心配要らないよ橙 もちろん構わないわ大妖精」 「ゆ!てんこーはらんが元祖だよ!偽者はゆっくり死ね!」 「てんこは私の方が初出なのは確定的に明らか だというのに勝手に名乗るとは…汚いさすがてんこー汚い」 きしくも真てんこ決定戦の様相になりバチバチと火花を飛ばす二匹のゆっくり。 戦意はお互いに充分、ならば勝負を分けるのは個体の能力と戦術、そしてトレーナーとゆっくりの信頼関係だ。 「それじゃ、私が審判やるから」 そう言って前に出てきたのは緑髪で少年風のいでたちの少女、リグル・ナイトバグだった。 「永夜の異変の時に会った蛍の妖怪か、フェアなジャッジを期待するわ」 「頼まれたからにはしっかりやるよ えーっとそろそろ始めちゃっていい?」 「無論、いつでも大丈夫だ」 「はやくしなさいよ!あたいがこてんぱんにのしてやるんだから!」 「チルノちゃん、戦うのはゆっくりだよ」 「藍さまー!頑張ってー!!」 全員の合意を確認し、リグルはそれじゃあと腕を挙げた。 「ゆっくりバトル…スタート!」 その言葉を聞くと同時に相手に飛び掛る二匹のゆっくり。 「ゆぅぅぅっ!偽者を倒してらんはゆっくりおいなりさんをたべるんだからはやくゆっくり死んでね!」 「同じ時代を生きただけの事はあるな、だがその程度ではゆっくりてんこに淘汰されるのが目に見えている」 「てんこー!がんばれー!」 「てんこちゃん、しっかりー」 二匹ががっちりと組合全力で押し合うがお互いにびくともしない。 てんこの方は表情ひとつ変えないがそれは個体の特性らしいので個体能力はほぼ互角と見ていいようだ。 「よし、力比べはもういい!離れろてんこー!」 「テンコー!」 「!逃げる気!?」 「ほう、経験が生きたな」 てんこーがカカっとバックステップし、一気に二匹の距離が離れる。 「てんこー、アルティメットブディストだ!」 「ゆっくりまわるよ!」 私の指示を聞くやいなやてんこーが回転しぶんぶんと尻尾を振り回す。 その姿を目を細めて警戒するゆっくりてんこ。 「虚仮脅しだよ!そんなの気にせずやっちゃえてんこ!」 「うるさい、気が散る。一瞬の油断が命取り」 「むっきー!誰に向かって言ってるのよ!」 「チルノちゃん落ち着いて!」 てんこーは回転しつつ器用にもそのまま体当たりを繰り出した。 敵も横に跳んで避けようとするも尻尾を完全に避けきれないゆっくりてんこにべしべしと当ててダメージを与えていった。 「よし、そのまま攻めるんだてんこー!」 「もっとゆっくりまわるよ!」 敵がこちらの出方を伺っている今がチャンス、私はさらに攻める様指示を出し てんこーもそれに応えて強烈な尻尾攻撃を繰り出していく。 ゆっくりにとって高速で振り回されるおいなりさん九個のパワーはかなり脅威となる。 私がこの一週間でてんこーに覚えさせた唯一の技である。 まあ技といっても回るだけなのでそれほど教え込むのは難しくなかった。 「お前それで良いのか?」 再び距離を取ってこちらの攻撃を見ていたゆっくりてんこがこちらに声をかけてきた。 まさかもうこの技の弱点に気がついたというのか、敵ながら恐るべきゆっくりである。 「偽者は話しかけないではやく死んでね!」 「お前要石でボコるわ…」 そういうとゆっくりてんこはその場に落ちている石を口に含むとてんこーの顔に向かってぺっ!と吐き出した。 「ゆ!?いたい!いたい!」 「ちょっと!石使うなんて卑怯だよ!」 橙が審判のリグルに抗議しに駆け寄った。 「どうなんですか、別に武器を隠し持っていたわけじゃないし構わないと思いますけど…」 それに続いて大妖精がすぐさまフォローに走る。 「うーん、その辺に落ちてるものだからセーフで」 「ええー!そんな~!」 橙の審判への抗議は失敗に終わった。 「耐えろてんこー!」 次々と小石がてんこーの顔にぶつかり、顔の皮が少し破れてちらりと中身を見せた。 「自由自在の破壊力ばつ牛ンの要石を決めれるばもうてんこーは早くもは終了ですね」 止めとばかりにゆっくりてんこが少し大きめの小石を口に含んでてんこーに狙いを付け発射した。 その一撃を待っていたのだ。 「てんこー!逆回転!」 「ゆ!さらにゆっくりまわるよ!」 てんこーが即座に逆回転し、飛んで来た小石を尻尾ではじき返してゆっくりてんこに直撃させた。 こんなこともあろうかと仕込んでおいた奥の手である。 「やったー!藍さますごい!」 「ああ!何やってんのよこの馬鹿!ちゃんと避けなさいよ!」 「これあてたの絶対てんこーだろ・・汚いなさすがてんこーきたない」 ゆっくりてんこの顔の皮がむけて辺りに桃の香りが漂ってくる。 「そのまま攻めまくれ!」 「テンコー!」 「お前天地開闢プレスでボコるは…」 私と橙が完全に勝利を確信した瞬間、予想外の事態が起きた。 ゆっくりてんこがジャンプをして空中から小石を吐き出して来たのだ。 上からの攻撃では尻尾で跳ね返すことも出来ないではないか。 それにしてもゆっくりにはあるまじきなんという跳躍力と滞空時間であろうか。 「くっ、天人を模したのは伊達ではないということか…!」 私は歯噛みをして拳を握り締めた。 「やっぱりあたいったら最強ね!」 「いだいいだいいだいいいいいいいいいい!!!!ごべんなざいも゛う゛やべでええええええええ!!!」 「てんこの名前にしがみついた結果がこれ一足早く言うべきだったな?てんこー調子ぶっこき過ぎてた結果だよ?」 勝ち誇るてんこ陣営、完全に戦意喪失したてんこー。 「ここまでか…」 私は地に膝をついた。 「あっがががががががががががががが!!!」 「もはやてんこの勝利は確定的に明らか やはりてんことてんこーの信頼度は違いすぎた」 その時、信じられないことが起こった。 「ス ッ パ ッ テ ン コ ー ! ! ! !」 小石に曝されるままだったてんこーが叫び なんと尻尾が外れゆっくりの命より大事と言われる頭飾りを脱ぎ去ったのだ。 「ゲェー!スッパテンコーですってー!?」 「知っているの、リグルさん!?」 「いや知らないけど」 リアクションをキン肉マンか男塾かどちらかに統一してほしい。 「お前ら目の前でスッパされる奴の気持ち考えたことありますか? マジでぶん殴りたくなるほどむかつくんで止めてもらえませんかねえ・・?」 ゆっくりの命より大事な飾りを捨て去ったことに対して嫌悪感をあらわにしてゆっくりてんこがてんこーを睨み付けた。 「もうゆっくりなんてしてられるか!」 てんこーが一瞬にして視界から消失した。 私は思わず立ち上がる。 「な!?」 「てんこーちゃんが消えた!?」 「な、何よ!逃げるつもり!?」 チルノと橙が驚愕の声を上げる。 「いいえ違います、あれを!」 大妖精が指刺した先には高速で動く何かに切り裂かれていくゆっくりてんこが居た。 「てんこの命がダメージでマッハなんだが」 「まさか…てんこー!?」 てんこーがゆっくりてんこの周りで現れては消え、現れてはまた消える。 そう、てんこーが視認できないほどの超高速で体当たりをしてゆっくりてんこをずたずたにしているのだ。 いや実はみんな突然のことで面食らっただけで普通に目で追えるスピードなのだがそれでもゆっくりとは思えないほど素早い。 「こ、これはまさにプリンセスてんこー -Illusion-」!!」 お前は何ギリギリ過ぎることを言っているんだこの虫けら。 「てんこーちゃんいっけー!」 「ああああああどうしよう大ちゃん!?」 「これはもうあきらめた方がいいと思うな」 呆気に取られる私を尻目に橙がてんこーに声援を送りチルノは狼狽し大妖精はひたすら冷静に戦況を分析した。 「よ、よし、止めだてんこー!!」 「スッパー!!!」 てんこーが真正面からズタズタに切り裂かれたてんこに襲い掛かった。 「想像を絶する痛みがてんこを襲った」 強烈な体当たりを喰らって遂にゆっくりてんこは桃風味の餡子を撒き散らして弾けとんだ。 「最強のあたいがぁ~~!!!」 「元気出して、チルノちゃんはよく頑張ったよ」 「やったね藍さま!てんこーちゃん!」 チルノが頭を抱えて絶叫しているのを尻目に橙が私に駆け寄ってくる。 「ああ、だが危ないところだった、よく頑張ったなてんこー …てんこー?」 橙を抱き寄せてにおいを嗅ぎながらてんこーを呼んだのだが返事がない。 「おい、どうしたてんこー、帰ったらおいなりさんを…」 私は橙と一緒にてんこーの様子を見に歩み寄った。 「死んでる…」 尻尾を自ら引き千切り、頭飾りを捨て去ったてんこーは出産に耐えられなかったゆっくりのように白目を剥いて果てていた。 違いは黒ずむのではなく真っ白になっていたことくらいか。 「結局スッパってなんだったんだろうね」 私の尻尾に腰掛けててんこーの形見のおいなりさんを食べながら橙が私に問いかけた。 「うーん、恐らく死に直面したストレスから来た一種の逃避行動だったんだろう」 私はそう言って空を見上げててんこーとの一週間を思い出していた。 中々いい息抜きになったし悪くない一週間だった。 ただ惜しむべくは最後にもう一度てんこーにおいなりさんを食べさせてやりたかった。 「どっちも死んだんだから引き分けよね!やっぱりあたいって最強!」 「ええー何よそれ、ちゃんと負けを認めなきゃだめだよ」 「審判としては時間差から考えててんこーの勝ちを宣言させてもらうわ」 「チルノちゃんがそれでいいんだったらまあそれでいいんじゃないかな」 四人は私の尻尾に腰掛けながら今回の勝負に関して思い思いの意見を述べ合っていた。 「それにしてもおいなりさんって意外とおいしいわね 油揚げにご飯つめるなんて変なのって馬鹿にしてたけど」 チルノがてんこーの尻尾をむしゃむしゃ頬張りながら言った。 食べながら言ったので私の尻尾にご飯粒がついたが気分がいいから許してやろう。 「それさえわかってくれればもう私から言うことは何もないよ まあ好き嫌いせずに色々食べてみるといいわ」 それにしてもてんこー、最初に食べた時はあんなにしつこかったのに本当においしくなった。 ちなみにさっき拾ってきた帽子は生姜で出来ていた。 子ども達は要らないというので私だけおいなりさんの付け合せにいただくことにしたのだ。 それは幻想郷のこの青空のように清清しい味のおいなりさんだった。 Fin
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/816.html
山の中をゆっくりと歩く。 普段からこの近辺の里の人間はこの山の恩恵を預かっている。 その山にゆっくりの群れが移住してきたというので私がそれを確かめに行く事になった。 山の中を歩いていると程なく目的の物体を見つけた。 言うまでもない、ゆっくりだ。 「ゆ~♪みてまりさ!ここにはごはんがいっぱいあるよ!!」 「本当だねれいむ!ここはゆっくりできるね!」 オーソドックスなペアの饅頭を見つけると私は話しかけた。 「やあこんにちは。ゆっくりしているかい?」 「「ゆ!ゆっくりしていってね!!」」 こちらに気づいてお決まりの挨拶を返した 「おじさんもゆっくりしていってね!」 「おじさんはゆっくりできるひと?」 まだ対して山に踏み入っていないのに見つかるとは……思ったよりも人里の近くに住み着いたんだろうか。 「ああ、ゆっくりできるよ。ほら、これをやろう」 そういって私は持っていた袋の中からお菓子を渡してやる。 「「む~しゃ、む~しゃ、しあわせ~!!」」 よし、食ったな……。 「「おじさんありがとう!もっとお菓子をちょうだいね!!」」 さてと、目的を果たさないとな 「ああ、もっとあげよう、ただその前にちょっと聞いていいかい?」 「「ゆ!ゆっくりきかせてね!!」」 私は質問を続けた。 「君たちの群れのリーダーに会わせてくれないかい?」 「りーだー?ねえまりさどうしよう?」 「ゆ!だいじょうぶだよれいむ!このおにいさんはゆっくりできるひとだよ!」 「わかったよまりさ!ゆっくりつれていこうね!」 「「ゆっくりついてきてね!!」」 そういってゆっくりたちは私を案内する様に跳ねていった。 よし、まずは成功と。 少しの間歩くと、開けた草原にたどり着いた。 ここは里から来た時に休憩に使ったりする人も多い場所だ。 今は山に立ち入る時期でもないから人の姿を見る事はない。 その代わりに、大量のゆっくりがゆっくりとしていた 数が多いな……。 「「ゆ!ついたよ!!ゆっくりおかしをちょうだいね!!」」 全くこの饅頭、もう約束を忘れているな。 「その前にリーダーを連れてきてね。そうすれば皆にもお菓子をあげるよ」 そんな問答をしていると、突然目の前に鈍い音を共に巨大な何かが降ってきた。ふむ、これは…… 「「「どすまりさだーー!!」」」 ゆっくりの群れってのはドスが登場する時は必ずこう言うのであろうか?まあどうでもいいが とつぜんのドスの登場に群れのゆっくり達も集まってきていた。 「ゆ!人間がなんの用なの!ここはまりさたちのゆっくりプレイスだよ!!」 そう言って威嚇している。 「ゆゆ!ちがうんだよどす!!」 「そうだよ!このおにいさんはゆっくりできるひとだよ!!」 「ゆ?どういうことなの?」 そうドスが聞き返したので代わりに答える。 「いやなに、最近ここらにゆっくりが住み着いたっていうからね、これはお近づきの印だよ」 そう言うと私は持っていた袋を逆さまにして中身をぶちまけた。 あふれ出るお菓子の山に集まっていたゆっくり達は呆然としていた。 「ゆ?ゆゆ??」 「おかしだ!ゆっくりできるよ!!」 「でもにんげんのもってきたものだよ!たべたらゆっくりできなくなるかもしれないよ!!」 「ゆ~でもおいしそうだよ!!」 「おか~しゃんゆっきゅりちゃべたいよ!!」 突然の出来事にゆっくり達がざわめく。ここで一斉に群がらなかったのは意外ではあった。 「ドスまりさ、私は別にお前達をどうこうしようと思ってきたわけじゃない。ちょっと聞きたいことがあるんだ」 とつぜん食べ物をくれる人間に正直戸惑いを隠せないドスまりさだが 食べ物が増えるのは正直望ましい。 「だいじょうぶだよどす!」 「さっきまりさたちもたべたけどゆっくりできたよ!」 その言葉が決定打になったのか、ドスまりさは私のほうに向かって口を開いた。 「分かったよ!人間さんはゆっくりできそうだね!皆!食べてもいいよ!!」 その言葉を皮切りに、群れ全体がお菓子の山に向かって殺到していった。 ゆっくり達の群がる山から聞こえるしあわせ~の連呼。 それを尻目に私はドスまりさに質問を始めた。 「じゃあ聞きたいんだがドスまりさ。お前達はなんでここに移住していきたんだ?」 「前に済んでいたお山さんがゆっくりできなくなっちゃんだんだよ!!」 「ふむ…それは何でだ?」 「皆でゆっくりしようと食べ物を集めていたんだけど、虫さん達やお花さんたちがいなくなっちゃったんだよ!!」 「なるほど、それでここに来たのか」 そこまで聞いて私は話す内容を変えることにした。 「ところでドスまりさ。お前はいっぱいリボンがついているな」 「そうだよ!皆が自分の命よりも大事なおリボンをつけてくれたんだよ!!」 そういって誇らしげに胸(?)を張った。 「そのリボンはこの群れのゆっくりたちのなのかい?」 「そうだよ!それだけ皆に信用されているんだよ!!」 「ふぅむ。なあドスまりさ、それは群れの皆のリボンなんだよな?」 「そうだよ!さっきも言ったでしょ!!」 ……こいつは気づいていないのか? 「じゃあドスまりさ。なんでここのゆっくり達はお前にリボンを預けているのに、リボン無しのゆっくりがいないんだ?」 「……ゆ?…ゆゆゆ!??」 ここまで言われてやっと気づいたらしい、この群れには飾りのないゆっくりが一匹もいない事に。 「どゔい゙ゔごどな゙の゙ーーーー!!!??」 その言葉を聞いて一匹のゆっくりれいむがドスに近づいてきた、このタイミングで来たってことはサブリーダーか何かかな? 「どうしたのどす!ゆっくりしようよ!」 「れ゙い゙む゙!!ごの゙り゙ぼん゙ばど゙ごがら゙もっ゙でぎだの゙ーーー!!? その一言で察したのか、ゆっくりれいむは慌てた様子だった。 「ちがうんだよどす!これはどすがよろこぶとおもってみんなでやったんだよ!!」 「ゆ゙ゔゔゔ!!?どゔじでぞん゙な゙ごどずる゙の゙!??」 尚も言い募るれいむだが横槍を入れてやる 「あーあ。可愛そうにな、そのリボンのゆっくりたちは今頃全然ゆっくりできなくなっているだなあー」 「ゆ゙ゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔ!!!??」 ドスまりさはショックで叫んでいる。さて少し様子をを見るか。ちょうど騒ぎを聞きつけたゆっくり達が固唾を呑んでいる。 ……しばらくたって叫び続けていたドスまりさがいきなり黙った。落ち着いたようだ。 さて、どうでるかな。 「ゆうう……。仕方ないね!おリボンを取られたゆっくりは可哀想だけど皆でゆっくりしようね!!」 ふむ……それがお前の答えか、ドスまりさ。 その答えを聞いたゆっくり達は安心したかのようだった。 「そうだよ!しかたないよ!」 「どすにつけるからっていったのにいやがったゆっくりたちがわるいんだよ!」 「れいむたちのリボンはあげちゃうとゆっくりできなくなるからそうしたんだよ!しかたないよね!!」 次々と言い出すゆっくりたち。 さて、じゃあ最後の仕事にかかるかな…。 「ふーん。まあいいや、ところでドスまりさ。ちょっとこっちを見てくれ」 「ゆ?ゆっくり見るよお兄さん」 そういって素直にこちらを見つめるドスまりさに 私は隠し持っていたものをゆっくりを突きつけた。 「ゆゆ?お兄さんそれは何?」 そう言ったドスまりさの声と、突きつけられたものから出た轟音は同時だった。 「ゆ゙っぎ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙っ゙ぃ゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い」 「「「「「「どずま゙り゙ざがあ゙あ゙あ゙あ」」」」」」 轟音の後には片目から大量の餡子を流して悶えるドスまりさと、それを見て混乱に陥ったゆっくりの群れだった。 別にたいしたことはしていない、ただ隠し持っていた猟銃をほぼ零距離でドスまりさの目に向かって撃っただけだ。 いくら硬い皮だといっても目は別だ、至近距離で当てれば目を突き破り中まで弾丸で抉られる。 変わったところといえばその猟銃は隠しやすいように銃身を切り詰めてあるのと、中に入っているのが対巨大ゆっくり用の 弾丸である所くらいだ。その弾丸はゆっくりの体内で反応を起こしてゆっくりの餡子をどろどろにしてしまう。 即効性が高く即巨大ゆっくりを行動できなくして、じわじわと死に至らしめる。 この弾丸、試してはいないが実はドスまりさの皮に当たっても体内にめり込んでくれるらしいので、当たりさえすればいいらしいが わざわざ目に撃ち込んだのこの方が苦しいからというのと、弾丸を撃ち込むゆっくりは大体気に食わないというだけだ。 普通ならば銃を突きつける前にドスまりさに警戒されるようなものだが、前もってお菓子を与えた事と話をしたことで ワンクッション置いてから、握手をするように銃を突きつけたことがドスまりさの判断を鈍らせることになった。 「さてドスまりさ、お前に言っておくことがある」 「ゆ゙ぎ゙ぎ゙ぎ゙ぎ゙ぎ゙ぎ゙ぎ゙」 身悶えているがこちらを睨んでいる事から聞こえてはいるだろう。 「お前は前いた山から食べ物が消えたといったな?それは間違いだ。お前達が後の事を考えずに取りすぎた結果だ」 「ゆ゙……だっ゙でだべも゙の゙な゙い゙どみ゙ん゙な゙ゆ゙っ゙ぐり゙でぎな゙い゙でじょ゙よ゙お゙お゙!!」 「それも間違いだ。お前が群れを考えなしに肥大化させずに管理していれば、その山はそんな事にはならなかった」 さらに私は続ける 「そしてお前は自分のリボンは他のゆっくりを犠牲にしたものであるにも分かったのに外さなかった。自分の群れの事しか考えられない お前達はこの山を食い尽くし、その後は近くの人里にも襲い掛かるだろう。そんな群れはここに置くわけにはいかない」 まあ他にも言いたいことはあるが大まかにはこんなものだ。 「ぞん゙な゙ごどじな゙い゙よ゙お゙お゙お゙お!!!!」 弾丸の毒が効いて動けないドスまりさが叫ぶ。 叫びながら餡子を口から大量に吐き出した。あ、なんか幻覚とかドスパークとかに使うキノコも一緒に出てる。 これで完全に危険は無くなったな。まあどのみち後は死ぬだけだが。 「お前がどう思おうと別にそれはどうでもいいんだ。問題はお前達はいずれはそうするから駆除するって事だけさ」 そう言いながら、私は用が済んだので帰り支度をする。 そうしている私の周りをゆっくり達が取り囲んだ。 「よ゙ぐも゙どずを゙ごろ゙じだな゙!お゙ま゙え゙ばゆ゙っ゙ぐり゙じね゙!!」 「「「「「「「ゆ゙っ゙ぐり゙じね゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙!!!」」」」」」」 そう言って群れ全体が波のように私になだれ込んできた。 もうドスは死亡認定かよ。 ここで反省すれば死なずに済んだかもしれないのに…。 そう思っていると私を囲んで突進してきたゆっくり達が私にたどり着く前に突進する勢いのまま倒れ込んでいった。 「ゆ゙ゔ!!ぐる゙じい゙よ゙お゙お゙お゙!!」 「どゔじでえ゙え゙え゙え゙え゙!!」 「ゆ゙ぎゅゔゔゔゔぐる゙ぢい゙よ゙お゙お゙お゙お゙お゙゙!!!!」 まあさっきあげた菓子にも当然一服盛ってある。 これも特殊なものでゆっくりのみに反応する毒らしい。 食べても普通に生活する分には問題は無いが、殺意を持った攻撃を仕掛けたりする位興奮すると反応するらしい。 それにしてもこれをくれたあの鬼意山…一体どうやってこんなものを。 そう思いながら私はゆっくりと苦しみながら壊滅するしかない群れを後にした。 私のする事はたいしたことではない。新しく来たゆっくりの群れがそこにいても大丈夫なものかを判別するだけだ。 山の生態系を再起不能なまで壊さないか、人間に害が無いかぐらいを確かめて、大丈夫ならば何もしない。 どんな群れでもとりあえず毒入りの菓子は渡しておく。 群れが心変わりした時の為の、言わば保険だ。 毒の効き目は一世代のみらしいので次の世代のゆっくりや新しく群れに加わったゆっくりがゲスだったりしたら あまり意味は無いが他の問題は別に対処する鬼意山がいるので私の考えることではない。 あくまでも私のすることは住み着いた時点のゆっくりの査定だけだ。 最近はドスのふりをした巨大ゲスゆっくりとかもいるらしいし、案外今回もそうだったかもしれないなあ。 このSSに感想を付ける