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説明 変身アイテムに記録された10個の呪文セットのうち、1日に5回の使用ができる。一般人に対する呪文の使用は、特に言及がない限りは禁じられている。 基礎攻撃呪文 一般的な攻撃呪文。精神に対する攻撃。個人差はあるが、2回ほど当てれば相手を気絶させられる。 攻撃支援呪文 基礎攻撃呪文の威力を一時的に上昇させる。一度当てれば気絶させられる威力まで上げられるが、支援が乗った魔法が外れた場合は継続しない。 防御支援呪文 防御呪文。あらゆる攻撃から必ず一回身を守れる。 回復呪文 どのような状態からでも、動ける程度には体を回復する。変身した魔法少女以外に効果はない。 睡眠呪文 相手を五分ほど眠らせることが出来る。その間、睡眠魔法をかけた相手に対してあらゆる攻撃や変身アイテムの奪取が無効になる。 幻影呪文 その場にないものを人数無制限で見せることが出来る。この魔法のみ、一般人に対する使用が許可されている。ただし、その場の人を狂わせるような幻影は霧散する。 飛行呪文 この魔法のみ回数制限がなく、一回使えば変身中は何度でも飛行が可能。スピードは本人の足の速さに比例して上がる。 質量変化呪文 一時的に物の大小を変化することが出来る。ただし、ものは床に置かれている状態であるか、呪文をかけた人間が持ち上げられる質量までを上限とする。この魔法で人を致命傷に至らせることは出来ない。 逃避呪文 トラウマとなる記憶を一時的に消去できる。あくまで効果は一時的であり、一週間で元の記憶が戻る。外部的な要因により早まることもある。 初期化呪文 その場の魔法の効果を全てリセットできる。飛行呪文のみ対象外。 - 蛇足 呪文と魔法の定義の差 呪文 先人により効果が確立されており、個人による出力の差が存在しない魔法の総称。一番扱いやすいものとされており、人の身である魔法少女でも1日に5回程度なら問題なく扱える。それ以外の呪文も存在するが、魔法少女は扱う術を知らない。 魔法 人によりある程度効果が異なるものは、呪文ではなく魔法と表現される。呪文も元は魔法だったが、定義付けが成されたと判断されると呪文に昇格する。 魔法の方が難易度が高く、魔法少女には「癒しの魔法」以外を扱う術を持たない。 魔法を「手料理」とすると、呪文は「冷凍食品」のようなイメージです。用語の違いの参考までにご活用ください。
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目標語 Target Words 目標語は呪文が自身の目標を決定する方法を確立する。いくつかの効果語はそれらを結合する言霊呪文に使うことのできる目標語の種類を制限する。言霊呪文は目標語を1つだけを結合する。目標語は以下の書式を使用する。 名称:これは目標語の名称である。言霊呪文の完全な名称の一部として使用される。 レベル:この行には、この目標語を結合する言霊呪文の最小レベルを示している。 距離:この行には、この目標語を結合する言霊呪文の有効距離を記述している。 目標:この節には、この目標語を使用した言霊呪文が、自身の目標あるいは効果範囲をどのように決定するかを記述している。術者によって目標を選択できるか、あるいは効果の領域を作り出し、この場合はその領域内のすべてのクリーチャーが自動的に呪文の目標となる。また、効果語によっては記載された空間を占有する代わりに、特定の目標を持たない効果を作り出すかもしれない。 ブースト:目標語をブースト の修正語によって増強することが可能な場合、ここに効果が示されている。より詳細な内容については修正語のセクションを参照すること。 パーソナル Personal/個人 レベル 0 距離 なし この目標語を含む言霊呪文は術者にのみ影響する。この言霊に制限されている効果語は他の効果語と結合できるが、他に目標をとれるかに関わらず、術者のみを目標とする。 セレクテッド Selected/選択 レベル 0 距離 近距離(25フィート+5フィート/2レベル) この目標語を含む言霊呪文は、有効距離内の単一の目標に影響を与える。言霊呪文がエネルギー・ダメージを与える場合、この言霊は遠隔接触攻撃の命中を必要とする光線を作り出すか、あるいは有効距離なしで近接接触攻撃のように用いることができる(言霊呪文の発動時に、言霊術士により決定される)。近接接触攻撃に用いて攻撃に失敗した場合、言霊術士はチャージを保持し、その後の攻撃で再挑戦できる。 ブースト:言霊呪文は1体の目標の代わりに、1体/レベルの目標に影響を与える、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない。有効距離は中距離(100フィート+10フィート/レベル)に延びる。エネルギー・ダメージを与える効果語とともに用いる場合、言霊術士は目標毎に複数の光線攻撃をしなければならない(近接接触攻撃では行えない)。この目標語へのブースト は、呪文のすべての効果語のレベルを3レベル増加させる。 バリアー Barrier/障壁 レベル 3 距離 近距離(25フィート+5フィート/2レベル) この目標語を含む言霊呪文は、術者レベルにつき10フィートの長さと、10フィートの高さをもつ目に見える障壁を作り出す。障壁に触れるか通り抜けるクリーチャーは呪文の影響を受ける。障壁は呪文の効果に特に記述がない限り、クリーチャーの通過を妨げない。形成するときに障壁のマスを占めているクリーチャーは呪文の影響を受ける。この壁は1フィートの厚みをもち、固体の表面に据えられなければならない。この壁は真っ直ぐに形成しなければならない。 ブースト:壁は術者レベルにつき20フィートの長さと、最大20フィートの高さをもつ。壁は術者の望むどのような形にも成形できるが、依然として垂直面のままである。 バースト Burst/爆発 レベル 1 距離 近距離(25フィート+5フィート/2レベル) この目標語を含む言霊呪文は、半径10フィートの爆発内にとらわれたすべてのものに影響を与える。いくつかの効果語をバーストの目標語とともに用いると、爆発の代わりに同じ範囲の放射になる。これらの効果語は通常はより長い効果時間をもち、一度作成すると動かすことができない。これらにはバースト の目標制限の後に括弧書きで“放射”という語が示されている。 ブースト:呪文は半径20フィートの爆発内のすべてに影響を与える。有効距離は中距離(100フィート+10フィート/レベル)に延びる。この目標語へのブースト は、そのレベルを2増加させる。 ブースト:呪文は半径40フィートの爆発内のすべてに影響を与える。有効距離は長距離(400フィート+40フィート/レベル)に延びる。この目標語へのブースト は、そのレベルを4増加させる。 コーン Cone/円錐 レベル 0 距離 10フィート この目標語を含む言霊呪文は、円錐形の爆発内のすべてに影響を与える。 ブースト:有効距離が20フィートに増加する。この目標語へのブースト は、そのレベルを2増加させる。 ブースト:有効距離が40フィートに増加する。この目標語へのブースト は、そのレベルを4増加させる。 ライン Line/直線 レベル 1 距離 20フィート この目標語を含む言霊呪文は、20フィートの直線上のすべてに影響を与える。 ブースト:有効距離が60フィートに増加する。この目標語へのブースト は、そのレベルを1増加させる。 ブースト:有効距離が120フィートに増加する。この目標語へのブースト は、そのレベルを2増加させる。
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160通常の名無しさんの3倍2021/05/16(日) 23 06 02.65ID W3I5svNd0 今日はなんとフリットが作るAGEシリーズの最新型が彼自身の口から発表されるという。 家の庭では兄弟達だけではなく近所の人も大勢集まっている。 みんなその話が聞きたくて仕方ないのだ。 フリット「みなさん、集まっていただきありがとうございます。 今回のAGEシリーズは知り合いのイワークさんの協力のもと、製作しました。 詳細情報、試験の様子はウチのマイ兄さんに手伝ってもらってレポートにまとめました。 口での発表の後、その紙をお渡しします。気になる方は見てもらえたら嬉しいです。 イワークさん、マイ兄さん、あの時はありがとうございました」 シャア「早くその中身が知りたいものだな。普通の人の3倍は気になっている」 アムロ「通常の3倍? シャアは大げさだな。 最近イワークさんとフリットがよく会っているのは 今回の新作AGEシリーズに関することの打ち合わせもあったわけか。 ここのところイワークさんをよく見かけるものな」 アムロの発言にうなずくフリット。どうやら肯定しているようだ。 フリット「それではみなさんに発表します。 今回のAGEシリーズはガンダムではないです。AGEー765といいます」 アムロ「ななひゃくろくじゅうご? いきなり大きな数字だな」 フリット「通称AGEーナムコとしました」 フリットは持ってきた風呂敷包みを解いた。 中には両手で持てるサイズの四角っぽい機械が入っていた。 一般的なMSの大きさではない。 ガロード「機体を動かすためのGコン的なものではなさそうだし……」 フリット「今回のAGEはナムコのゲームソフトを入れるとプレイできるんです!」 アムロ「それはゲーム機本体なのでは……」 フリット「それに加え、なんとナムコだけではなく色んなハード、 色んなソフトメーカーブランドのゲームを入れるとプレイできるんです!」 アムロ「やっぱりゲーム機じゃないか!」 フリット「AGEシリーズはMSやその武装だけに開発をこだわる必要はない、 というのが現在の結論、認識です。 みなさん、今から実際にプレイしてみてください」 というわけでイワーク=ブライアが持ってきた色々なゲームソフトを 集まったみんなは少しずつ時間を区切ってプレイし始めた。 161通常の名無しさんの3倍2021/05/16(日) 23 08 41.76ID W3I5svNd0 イワークが持っているのはポケモン関係のものだけではない。 色んなゲームソフトが家にあり、娘のリリアとやっているのだ。 もちろんポケモンは好きだがそれだけではないということである。 家の庭に集まった人達がさまざまなTVゲームをする中、 三日月はイワークの持ってきたソフトの1つを手に持った。 三日月「これは?」 イワーク「シューティングゲームだ」 三日月「どっちかといえば鈍器で殴る方が好きだけどな……」 イワーク「パッケージを見てわかるように、セガサターンのゲームで『デスクリムゾン』という。 ネットでもそれなりに名前の知られた作品だ」 三日月「せっかくだから俺はこのデスクリムゾンを選ぶか」 イワークが持ってきたゲームソフトの中には 『たけしの挑戦状』や『スペランカー』といった名前のものもある。 そんなソフトの山の前に今度は三日月ではなくキオが近づいた。 さっそく何かいいソフトがないかと探す。 キオはTVゲームが好きだ。 兄弟のフリットがガンダムの操縦にいいからとゲームをすすめてくるのもあるし、 家族やウェンディと遊ぶことができる、一緒に関連した話ができるというのもある。 要するにゲーマーになる環境が整っているのだ。 キオ「まるでトレジャーハントしているみたい」 イワーク「そういえばプレイステーションのゲームで 『ノットトレジャーハンター』というのがあるぞ」 キオ「へえ、どんな内容なの?」 イワーク「これもネットで名前が知られた作品だと思う。局地的なだけかもしれないが」 世の中にはたくさんのゲームがあるのだ。 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。このページにつけられたタグ
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「…盾か?」 「そのつもりだが?」 アモスが持ってきたのは見てくれは悪いが三つの盾である。プロトアーマーをばらして作ったようだ。その分頑強に作られている。 「アモッさん。ずいぶん無理矢理な溶接だな。…あれ?溶接器具なんてあったか?」 「ああ。あれなら呪文でやった。」 アモスはしばらく語った。自分はイザという若者に助けられて仲間になったこと。ダーマの神殿で呪文や特技を身につけたこと。実は上の世界と下の世界があったこと。魔王デスタムーアのこと。…無二の親友のこと。 親友のことを話しているうちにアモスの表情は暗いものとなった。…ハッサンのことだ。 「…すまん。アモッさん。」 「いや、構わんさ…やつのことを覚えてほしかった。それだけさ。」 アモスはどっかと腰を落ち着け、遅い食事を始めた。 その様子を見ていた者がいる。 魔僧エビルプリーストである。 一度は奇襲を企てたのだが、アモスの様子を見て気が変わった。 アモスが意外にも呪文の使い手であるということ。 どれほどの呪文を使うのはわからないが呪文をあのように使える技量があることがわかった。 呪文の素質は未知数だが、呪文を器用に扱えるということである。 もう少し様子を見ることとした。 「…これからどうする?」 ファリスの差し出した食料を少し口にしてアモスは立ち上がった。 「そうだな…ここは工場だからアモッさんの呪文をある程度使えばいい代物があるんじゃないか?」 「俺も同じ意見だ。」 「俺の魔力も無限じゃないぞ。…だけど、いいものがあればそれだけ身を守りやすくはなるな。…ここを移動しよう。」 ロックが指をさす。 「あのクレーンで次の区画へ進もう。案内は任せてくれ。」 「そうだな。よし。奥へ進もう。」 アモスがゆっくりと動くクレーンに飛び移る。 「焦るなよ!アモス!」 ファリスの声にふと振り向く。 アモスの目に飛び込んできたのは二人の姿ではなくイオナズンの詠唱を終えて今にも放とうとするエビルプリーストの姿。 二人はまだ気づいていない。 「二人とも!伏せろ!!!」 アモスは不安定な体勢で二人の前に飛び出た。アモスの詠唱は完了していた。 工場を揺らす爆音が辺りに響いた。何とか倒壊は免れたようだ。 「ぬわっ!」 間合いを詰めたエビルプリーストを襲ったのは爆風。間合いを詰めすぎてはない。おそらくマホカンタかそれに似たような呪文による反射であるということを悟る。 「アモス!」 「アモッさん!」 二人の声が重なる。 「くっ…!」 すぐに霧は晴れる。アモスは己の置かれている状況を悟った。足場がない。 イオナズンの衝撃はマホターンで反射した。しかし、その際発生した爆風を防ぐことはできなかった。 爆風はアモスを足場のないところに吹き飛ばしたのである。 「二人とも!逃げろっ!!」 アモスはそういい残し、漆黒の闇へと消えていった。 「まずは一人…」 そう呟き、エビルプリーストは次の詠唱へと入った。 「アモッさん!」 「…ロック!そんな簡単にくたばるやつじゃない。…そんなことより、まずはこいつをどうにかしないと。」 「ああ、そうだな…!」 二人はエビルプリーストと向き合った。 【ファリス@ナイト 所持品:食料20日強分&毒薬 吹雪の剣 水1,5リットル×2 小型のミスリルシールド 第一行動方針:エビルプリーストとの戦闘 基本行動方針:レナの捜索】 【ロック 所持品:神秘の鎧 クイックシルバー 小型のミスリルシールド フィアーの書×7 第一行動方針:エビルプリーストとの戦闘 第二行動方針:レナの捜索】 【現在位置:魔導工場】 【エビルプリースト 所持品:危ない水着 第一行動方針:ファリス、ロックの始末 第二行動方針:天空の勇者(ソロ・クーパー)の始末】 【現在位置:魔導工場】 深い…!どこまで深いのだろう。 間違いなくこの深さで落ちたら死ぬであろう。…だが、アモスは落ち着いていた。 確かに自分は呪文の素質は無いに等しい。だけど、自分はそんな中呪文を身につけてきた。 呪文の素養では負けていても呪文の器用さでは少なくとも研究所などに篭っている呪文学者よりは勝っているだろうとも思っている。 徐々に床が見えてくる。 「まだ…!」 アモスの手に力が集まる。風が、凪ぐ。 「バギ!」 アモスの手から真空の竜巻が地面に向けられた。ブレーキにするのだ。 スピードは次第に殺されていく。アモスが地面に着くころ、スピードは完全に殺されゆっくりと地面に降り立った。 アモスは上を見上げる。かすかに爆音が聞こえる。…この高さではよじ登っていくのは不可能だ。 エレベータらしきものを見る。…故障しているのか。どうやら動かない。 トロッコを見る。確かこのトロッコは外に通じているとロックが言っていた。ここから脱出する際に使ったといっていた。 アモスの腹は決まった。トロッコのスイッチを乱暴に押し、走り出すトロッコに飛び乗った。 【アモス 所持品:妖剣かまいたち 水1,5リットル 小型のミスリルシールド 第一行動方針:ロック、ファリスとの合流 基本行動方針:レナの捜索】 【現在位置:トロッコで移動中】 ※魔導工場に被害が出ています ←PREV INDEX NEXT→ ←PREV ファリス NEXT→ ←PREV ロック NEXT→ ←PREV エビルプリースト NEXT→ ←PREV アモス NEXT→
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この項目では「呪文」のシステム的な側面について解説する。 シリーズに登場する全ての呪文の一覧はこちらを参照。 概要 呪文の習得 戦闘における呪文の基本的な性質 各呪文の特徴/攻撃呪文/補助呪文/回復呪文/移動呪文/謎の呪文 呪文の歴史/DQⅠ/DQⅡ/DQⅢ/DQⅣ/DQⅤ/DQⅥ/DQⅦ/DQⅧ/DQⅨ/モンスターズ 主な呪文への対抗策 概要 DQシリーズにおける魔法のこと、およびそれを実行するためのコマンド。 移動中、戦闘中共に、「じゅもん」のコマンドを選ぶと、そのキャラが習得している呪文の一覧が表示され、 その中から1つ選んで唱えることができる。 ただし、ほとんどの呪文は【MP】(=魔法力)を消費する。 消費MPは呪文ごとに設定されており、当然所有するMP以上の消費MPを持つ呪文は唱えられないか、唱えても効力を発揮しない。 そのため、長丁場のダンジョンやボス戦では、MPの回復や温存など計画的な運用が求められる。 呪文は用途によって「攻撃呪文」、「補助呪文」、「回復呪文」、「移動呪文」の4つに大別される。 その他に、どんな効果をもたらすかわからない「謎の呪文」も存在する。 一般的に、攻撃呪文や補助呪文は戦闘で使うための呪文で、移動中は使用できない。 移動呪文はその逆である。 ホイミなど多くの回復呪文は戦闘中・移動中どちらでも使うことができる。 また、【マダンテ】や【グランドクロス】は、作品によって呪文扱いだったり特技扱いだったりする。 呪文の中には作中で古代呪文や封印された呪文として、イベントで扱われているものも存在する。 Ⅶに登場する【マナスティス】などは完全にイベント専用の呪文で味方が習得することはできないが、 Ⅴの【ルーラ】や【パルプンテ】(失われた古代呪文)、Ⅵのマダンテ(究極呪文、だたしカテゴリ上は特技)、 Ⅶのマナスティスの対抗呪文【マジャスティス】とその上級呪文【ギガジャティス】等、習得できるものも存在する。 呪文の習得 全作品とも基本的に【レベル】が上がることによって新たな呪文を習得する。 ⅥやⅦでは職業の【熟練度】の上昇によって習得する場合が多く、 Ⅷの一部の呪文は【スキルポイント】を与えることによっても覚える。 レベルやスキルで覚える場合はキャラごと(Ⅲ・Ⅸでは職業ごと)に習得できる呪文が決まっており、 またキャラによっては最初から一定の呪文を覚えている場合や、前述のとおりイベントにて習得する場合もある。 なおⅢやⅣなどランダム成長の作品では、呪文の習得レベルが前後する場合がある。 【転職】システムのある作品の場合、ⅢやⅥ・Ⅶでは一度覚えた呪文は転職後も忘れることはない。 このためⅥ・Ⅶでは職業経験を積めばどんなキャラでもほぼすべての呪文を覚えられる。 一方でⅨでの呪文はルーラを除き職業固有のものとされ、転職すると前の職業の呪文は使えなくなる。 また3DS版Ⅶでも上級職で覚えた呪文に関しては、その職業でしか使用できない。 多くの作品では、【僧侶】・【魔法使い】の職業や、それに準ずるキャラクターが呪文を得意とする。 僧侶の呪文と魔法使いの呪文が分かれているのはWizardry時代からのRPGのお約束で、 僧侶系の職業・キャラはバギ系や回復系などの僧侶系呪文のみを習得し、 魔法使い系の職業・キャラはメラ・ギラ・ヒャド・イオ系やルーラなどの魔法使い系呪文のみを習得する場合が多い。 補助系呪文についての線引きは作品によってまちまち。 さらに、僧侶と魔法使いの呪文を併せ持った上級職として【賢者】が登場する場合もある。 また、【勇者】タイプのキャラは中級までの僧侶・魔法使いの呪文をつまみ食いした後、 勇者専用の呪文を習得する場合がほとんどである。 なお呪文を覚えた際にはFC版Ⅲまでは「じゅもんを 1つ おぼえた!」と表示され、 覚えた呪文が何なのかはステータスウィンドウを確かめる必要があったが、Ⅳ以降は覚えた呪文が明記されるようになった。 戦闘における呪文の基本的な性質 呪文は便利な効果のものが多いが、それゆえに対抗手段も多い。 呪文を封じる【マホトーン】、呪文を反射する【マホカンタ】、呪文を無効化する【マホステ】などがその代表である。 【あやしいきり】によって呪文を無効化される場合もある。 また、常に呪文を無効化する空間や、最初からマホカンタがかかっている敵も存在する。 一方で、特技にない呪文だからこそ受けられる恩恵もある。 【やまびこのぼうし】や【やまびこのさとり】の効果を使えば、呪文が山彦となって繰り返され、 1度のMP消費で呪文の効果を2連続で発動させることができる(マダンテなど一部例外あり)。 また、敵に対して使う攻撃呪文や補助呪文は必中で、属性を持っている場合が多い。 つまり、【通常攻撃】と違って攻撃自体を外すことがない代わりに、相手の耐性によって成功率やダメージが左右される。 ただし、Ⅸでは【盾ガード】によって呪文そのものがガードされ無効となることもある。 各呪文の特徴 攻撃呪文 敵を攻撃する呪文はその性質から、【メラ】【イオ】などの直接ダメージを与えるタイプと 【ザキ】【メガンテ】など相手を即死・消滅させるタイプに二分される。 ダメージを与える呪文は主に 【メラ系】【ギラ系】【イオ系】【バギ系】【ヒャド系】【デイン系】【ドルマ系】 の七属性のどれかに属している。 また、モンスターズでは【ベタン系】?【ジバリア系】といった変り種も登場している。 基本的に攻撃呪文のダメージには規定値が定められており、その範囲でのダメージを与える。 例えばⅤの【メラミ】は「敵1体に70~90のメラ系ダメージを与える」呪文。 敵がメラ系耐性を持っていない場合はこのダメージがそのまま通るが、軽減耐性を持っているとダメージを軽減されたり無効化される。 ダメージの規定値は作品によって異なる。 攻撃呪文と耐性の関係については作品によって異なり、 Ⅳまでは「耐性によって呪文が効く確率が下がる(=呪文が効くか効かないかで判断する)」方式で、 Ⅴからは「耐性によって呪文で受けるダメージが減少する」方式に変更された。 Ⅸからは「弱点耐性を突けばダメージが増大する」ようにもなった。 詳しくは【属性】や【耐性】、【耐性貫通力(ダメージ系)】、【耐性貫通力(確率系)】を参照されたし。 なお、同じ攻撃呪文でも、敵が使用した場合は味方が使用した場合と比べてダメージ規定値が低く設定されていることが多い。 Ⅵの「メラミ」を例に挙げると、味方が使用した場合70~90、敵が使用した場合は52~62となっている。 また、かしこさや攻撃魔力が威力に関係する作品でも、 敵モンスターにはそれらのステータスが設定されていない(=0扱い)ことが多いため、やはり味方の呪文よりも威力が低くなる。 Ⅴからは攻撃力に依存する【複数攻撃武器】や味方の強力な【特技】の登場によって、 Ⅶまでダメージ規定値が固定であった攻撃呪文は、相対的な価値低下が見られるようになり、 ゲームバランスを批判するときによく槍玉に挙げられた。 Ⅷ以降では使用者の【かしこさ】や【こうげき魔力】によって規定値が上がるようになったが、 特技はそれ以上にコストパフォーマンスが高いため、攻撃呪文の立場は依然として劣勢となっている。 この攻撃呪文と他の攻撃手段の関係については呪文の歴史の項で説明していく。 即死を引き起こすザキ系やメガンテは、ダメージを伴わずに「即死」の効果のみ与える。 このため、即死呪文は他の攻撃呪文よりも状態異常系の補助呪文に近い性質を持っている。 他のRPGでは即死を完全に状態異常扱いしているものもあるが、 基本的にDQシリーズはザキ系を攻撃呪文としているため、本wikiもこれに従うこととする。 補助呪文 様々な形で戦闘を有利に進める効果をもたらす呪文。 以前の公式ガイドでは、「味方の攻撃をより効率的なものにする呪文(攻撃補助)」と 「敵の攻撃から身を守る呪文(防御)」に細分化されていたが、 その定義は曖昧で、最近では「補助呪文」に統一されていることが多い。 また、そういった分類のほかに、「味方に能力アップや補助効果をもたらす呪文(味方補助)」と 「敵に能力ダウンや状態異常をもたらす呪文(敵弱体化)」といった分け方もある。 味方に対して使用するタイプの呪文は、瞬時に敵を無力化することはできないが、 確実な効果を望めるため、ボスや強敵との戦いで役立つ。 防御系の呪文は【スクルト】【フバーハ】【マジックバリア】など 特定のカテゴリのみを防ぐものがほとんどで、使いどころを間違えないように注意。 敵に使用するタイプの補助呪文は確率で成功・失敗を判定する。 呪文の基本成功率に敵の耐性を掛け合わせたものが実質的な成功率となり、「成功」の判定となった場合にその効果を発揮する。 前述のザキ系と同じく「効くか効かないか」であり、例えばルカニ耐性が高ければ守備力の減少量が減る、というわけではない。 【ラリホー】や【メダパニ】といった状態変化系の呪文は、敵の数が多いザコ戦で力を発揮することが多い。 即座に倒すことができないような敵の群れであっても、これらの呪文で無力化すれば、 余計なダメージを受けることなく戦闘を有利に進めることができる。 逆にこのような呪文はボスにはあまり効かない傾向が強い。 ただし、例外的に能力ダウン系の呪文だけは多くのボスにも有効で、 強化系の呪文同様相手の行動の抑制にはならないが確実な効果が見込める。 特に【ルカニ】は、守備力の高いボスに効率よく攻撃を通すことができる、地味に便利な呪文といえる。 このように、攻撃呪文以上に敵や状況をよく選びよく考えて使用することが重要となる呪文である。 攻撃呪文や回復呪文と比べると地味な存在だが、その効果は多岐に渡り、その恩恵は侮れない。 補助効果を使いこなせれば、遥かにレベルの高い敵にも打ち勝つことができるだろう。 なお、攻撃呪文が特技の登場によって徐々に居場所を奪われていった一方で、 補助呪文、特に強化系の呪文は代替特技が存在しない、あるいは習得が遅い・難しいといった理由から、そこまでの影響を受けていない。 弱体化系の呪文に相当するものとしては、例えばラリホーに対して【あまいいき】、マホトーンに対して【まふうじの歌】が存在したが、 これらはⅧ以降では味方の特技から削除されている。 回復呪文 味方のHPや状態異常、戦闘不能を回復する呪文。 移動中に使用できるものも多く、戦闘終了後に改めて体勢を立て直すこともできる。 「HPを回復する呪文(HP回復)」「状態異常を回復する呪文(治療)」「死亡した仲間を生き返らせる呪文(蘇生)」 に細分化されるが、補助呪文同様単に回復呪文と呼ぶことが多い。 【ホイミ】【キアリー】【ザオラル】などが該当する。 回復呪文は味方に対して使用する呪文であるため、全て確実に効果が出る(ザオラルを除く)。 敵からダメージを受けることはほぼ不可避なので、この系統の呪文は非常に大切。 他の種類の呪文と比較しても、使用頻度、重要度共に断トツで高いため、 強敵が相手の時にマホトーンなどで回復役の呪文が封じられると、非常に厳しい戦いになることが多い。 ⅥやⅦのように転職が自由にでき誰でも回復呪文を習得可能な環境にあるならば、 できるだけ多くのキャラクターが、高位の回復呪文を習得している状態を作り出すと、安全に冒険できる。 「呪文は回復系しか使わない」というプレイヤーも多いだろう。 逆に、回復呪文を使用しないというだけで、相当厳しい【縛りプレイ】となる。 攻撃呪文同様、ジョーカー・Ⅸから回復量が賢さや【かいふく魔力】に依存するようになった。 ちなみに、攻撃呪文と同様に敵が使用する【ベホマズン】なども、 作品によっては敵が使用した場合の効果が異なる(回復量が少ない)ことがある。 回復呪文は攻撃呪文や補助呪文とは異なり、特技では代用がきかない効果が多い。 全体回復技としては【ハッスルダンス】があるが、単体の回復に関しては代替えの特技がほぼ無く、【めいそう】は自分自身しか回復できない。 道具にしても全体的に効果が小さく、さらには消耗品だったり貴重品だったりするため、 結局は単体回復に関しては呪文のほぼ独壇場であり、状態異常の治療や蘇生に関しても呪文に頼らざるを得ない面が多々ある。 移動呪文 移動中にのみ使用でき、様々な形で冒険をサポートする呪文。 「その他の呪文」「冒険補助呪文」などと呼ばれることもある。 「離れた場所へ瞬時に移動する呪文(瞬間移動)」「歩行中の安全性を上げる呪文(移動補助)」「建物や宝箱などを調べる呪文(調査探索)」 などに細分化できるが、やはりまとめて移動呪文または移動補助呪文と呼ぶことの方が多い。 【ルーラ】【リレミト】【トラマナ】【インパス】などが該当する。 便利な呪文が多く、使いこなせば快適な旅が約束される。 これらの呪文がいつでも使えるよう、MPを気にしつつ冒険する人は多いだろう。 謎の呪文 以上の分類に分けることのできない呪文が、「謎の呪文」である【パルプンテ】。 この呪文は唱えるたびに様々な効果が起こり、何が起こるかは唱えてみるまでわからないという呪文。 発生する効果も作品ごとに異なっており、敵味方関係なく有利・不利にする効果が数多く揃っている。 呪文の歴史 DQⅠ 登場した呪文は10種類で、最強の攻撃呪文は【ベギラマ】、最強の回復呪文は【ベホイミ】である。 またダンジョンで周囲を明るくする【レミーラ】がⅠ限定の呪文として登場した。 なお、FC版Ⅰでは移動中・戦闘中とも10種類すべての呪文が表示されるが、 移動中に戦闘用の呪文を使ってもMPを無駄にするだけで何も起こらず、 戦闘中に移動用の呪文を使おうとすると「それは たたかいに つかえない!」と表示されてコマンド入力を受け付けない。 DQⅡ 倍以上の22種類に増加。 パーティ制導入に伴って複数を対象とする攻撃呪文が新たに登場したほか、完全回復の呪文【ベホマ】、 守備力を増減させる【スクルト】【ルカナン】、蘇生や解毒を行う【ザオリク】【キアリー】、 さらには謎の呪文【パルプンテ】が初登場するなどバラエティーも豊かになった。 最強の攻撃呪文は【イオナズン】となった。 また移動中には移動中に使える呪文のみが、戦闘中には戦闘で使える呪文のみがウィンドウに表示されるようになった。 移動中に戦闘中の呪文を確かめたい場合は【つよさ】コマンドで調べられる。 DQⅢ さらに増加し60種類となり、大きく分けて魔法使いの呪文・僧侶の呪文・勇者専用の呪文に分けられた。 戦闘中に魔法使いと僧侶の両系統を扱えるキャラの呪文を選択する際は「まほうつかい」「そうりょ」と分かれて表示される。 攻撃呪文には【メラ系】【ギラ系】【ヒャド系】【イオ系】【バギ系】【デイン系】【ザキ系】といった系統の概念が生まれ、 それぞれ強さの異なる2~4段階の呪文が設定された。 Ⅲにおける最強攻撃呪文は【ギガデイン】である。 ザオリクやスクルト・ルカナンにも下位呪文が登場して系列化されたほか、 回復呪文にもパーティ全体を回復する【ベホマラー】【ベホマズン】が登場した。 Ⅲで呪文体系の基礎が築かれたため、これ以降の作品ではⅢのものを基本として毎回少数の呪文が入れ替わっている。 姿を消す【レムオル】はⅢ限定の呪文となり、また鍵要らずの呪文【アバカム】もⅢをもって卒業となった。 なお、攻撃呪文および魔法使い系キャラの最盛期はこのⅢであるといえるだろう。 【メラミ】【メラゾーマ】はボス戦の主力となるし、転職さえすれば賢者にならなくても僧侶・魔法使い両方の呪文が使える。 そのあとで打撃系に転職しても、バイキルトなしでは決め手に欠ける戦士や、 会心の運要素がある武闘家の通常攻撃と比較して、初手から安定した火力を放てるメラミ・メラゾーマは一長一短の関係にあると言えるし、 MPが上がらないデメリットを考えると魔法職を続けるのも決して悪くはない。 リメイク版では【複数攻撃武器】の登場により押された感もあるが、 【ドラゴンローブ】など魔法系の強力防具もあるし、メラミ・メラゾーマは引き続き主力になる。 GBC版では【ルビスのけん】まで登場しているが、これは手に入れる難易度が高すぎるうえ、 【はやぶさドラゴラム】バグがあるため、やはり魔法使いを経験して損はない。 DQⅣ 全員で唱える【ミナデイン】が登場し、与えるダメージの大きさという点だけで見ればこれが最強呪文となった。 他に【ラリホーマ】【メガザル】【マホステ】が新登場し、マホステ以外は以降の作品で常連となった。 またⅣの【メガンテ】は敵の【ばくだんいわ】専用。 Ⅳまではまだ味方の特技のシステムが未登場であり、おそらくこの頃までが呪文の黄金時代であろう。 しかし、FC版のAIの仕様では、(第五章では)魔法系キャラは何をしでかすかわからないため扱いづらい。 リメイク版では【レミラーマ】と【第六章】で仲間になる【ピサロ】用の呪文が後の作品から輸入されている。 また第五章以降でも命令できるようになり、使い勝手が改善した。 Ⅳの魔法系各キャラはⅢでいう僧侶や魔法使いの役割を二分したものではあるが、うまくキャラを使い分ければ攻撃呪文も頼りになる。 DQⅤ ヒャド系のうち【ヒャダイン】が【マヒャド】に統合される形で削除され、ダメージ呪文系統はそれぞれ3段階ずつに揃えられた。 また【モシャス】がこれ以降敵専用呪文と化したほか、Ⅴでは【ヒャド】(SFC版のみ)と【アストロン】も敵専用。 Ⅴでの新呪文は、前作のマホステを1文字変えた【マホキテ】のみ。 仲間モンスターは呪文も「とくぎ」コマンドにひとまとめにされる(移動中は「じゅもん」コマンド)。 また、山彦の帽子が登場したのもこのⅤから。 Ⅴでは前述のように、複数攻撃武器の登場により、攻撃呪文の存在価値が低下した。 クリア後には、最上級の全体攻撃武器【はかいのてっきゅう】が手に入る他、 【たたかいのドラム】という狂った性能のアイテムが山彦の帽子や攻撃呪文の価値を完全にぶち壊してしまう。 属性攻撃においても、消費MP0のブレス特技が使用可能になり、終盤には高威力な【しゃくねつほのお】も覚えられる。 ただしⅤでは特技の使用者が一部の仲間モンスターに限られており、 序盤から終盤までの広い範囲で考えれば、ⅥやⅦほど呪文の立場を完全に喰うまでには至っていない。 リメイク版では【プチスラッシュ】【プチスパーク】が呪文扱いで登場。 また山彦の帽子が削除され、破壊の鉄球が【すごろく場】で無限入手可能になり、クリア後の物理偏重の傾向がより強くなっている。 DQⅥ 【ザラキーマ】が登場してザキ系も3段階に。 この他には戦闘呪文【マジックバリア】【マホターン】、移動用呪文【レミラーマ】【フローミ】が追加。 後者2つは後にⅢ~Ⅴのリメイク作品にも逆輸入された。 また残りMP全部を放出する攻撃呪文【マダンテ】が初登場したが、Ⅶまでは分類上は特技扱いである。 戦闘中のコマンドは「じゅもん」と「とくぎ」が完全に分離されたが、移動中は特技も含めて「じゅもん」コマンドで扱う。 (DS版では戦闘中はすべて「とくぎ」で扱う) 無制限に使えてしかも誰でも覚えられる特技の大量追加により、呪文の存在感が一気に薄くなった作品でもある。 物理系の特技によって複数攻撃武器を持たずとも範囲物理攻撃が可能になり、 消費MP0な上にLvで威力の上がっていく【しんくうは】が中盤から使える。 終盤では消費MPはあれど、ギガデイン2発分の威力を素で持っている【ギガスラッシュ】が登場。 さらに終盤では、前作より強化され200以上のダメージを全体にMP0で与えられる【かがやくいき】が猛威を振るい、 クリア後にはこれを全員に覚えさせることもでき、まさに使いたい放題。 単体でも範囲でも、また威力面でもコスト面でも、山彦の帽子を持ってすら太刀打ちできない凶悪な攻撃特技が一気に溢れかえった。 一方で呪文側は、中盤初めの【即メラミ】が強力だが、それはⅥにおける攻撃呪文の最後のともし火でもある。 またⅥでは全体的に敵のHPがインフレ傾向となったため、 ⅡやⅢでは輝く存在だったイオナズンでさえ、中盤~終盤の敵はおろか序盤の敵である【レッサーデーモン】すら一発で倒せないという事態になった。 DQⅦ 【コーラルレイン】【メイルストロム】【マジャスティス】【ギガジャティス】の 4種の戦闘呪文が新たに登場したが、これらは後の作品には継承されていない。 なお同作では戦闘中の呪文を選択する際に「ダメージ」「かいふく」「そのた」の3カテゴリに分かれて表示される。 溢れかえる攻撃特技に対して攻撃呪文が低価値なのはⅥから変わらず。 しかもPS版は転職前に覚えられる攻撃呪文が最弱のメラだけというお粗末さであり、 当然レベルが上がれば通常攻撃やガボの特技に取って代わられる。 また【いなずま】が(知っていれば)簡単に覚えられるようになったり、 【つるぎのまい】【どとうのひつじ】などの登場によって呪文の劣勢はエスカレートした。 魔法戦士になってメラゾーマを覚えれば中盤のボス戦でそこそこ活躍できるが、 最大700前後ものダメージを叩き出せる【アルテマソード】を覚えてしまえばそれまでである。 3DS版では【マリベル】がレベルアップでイオを習得するようになり、ダーマまでは活躍するのだがやはり一時的なものである。 DQⅧ 【メダパニーマ】【マホアゲル】【ディバインスペル】【ペスカトレ】の4種類が追加されたほか、 マダンテとグランドクロスが呪文扱いになった。 また、敵専用呪文として【ジゴフラッシュ】が登場。【バシルーラ】も敵専用と化した。 一方で、リアル化に伴う演出上の都合なのか、Ⅶまで常連だった 【ミナデイン】【モシャス】【アストロン】【ドラゴラム】【パルプンテ】などが削除された。 もともと【死にステ】だった【かしこさ】を呪文関係のステータスにすれば良いという意見は多かったが、 ついにこのⅧからは賢さによって呪文のダメージが上昇するようになり、 また味方の特技にかなりの制限がかかったため、待遇の改善が図られることとなった。 …が、蓋を開けてみれば、呪文攻撃の主力である【ゼシカ】は、呪文よりも【双竜打ち】が猛威を振るうことに。 DQⅨ 特技と比べて相対的に弱体化する一方であった呪文に対して、Ⅸではこれまでよりもやや大規模なテコ入れが行われた。 従来からの呪文のうち、ギラ系とデイン系が削除され、代わってDQMジョーカーから【ドルマ系】が輸入された。 また他のダメージ呪文系統にもジョーカーから第4段階目の呪文(【イオグランデ】【マヒャデドス】など)が輸入された。 他にもモンスターズシリーズから輸入された呪文がいくつか存在する。 HP回復呪文には新たに【ベホイム】が登場し、ホイミ系単体呪文も4段階になった。 呪文の威力には前作のかしこさに代わって【こうげき魔力】【かいふく魔力】が影響するようになり、 それらを強化する【魔力かくせい】【聖なる祈り】や、会心の一撃の呪文版ともいえる【魔力暴走】の概念も登場した。 一方で呪文の強化手段が増えた反動か、特に上級呪文は消費MPが大幅に増加したため、 結局、攻撃呪文は【ビッグバン】などの特技にコストパフォーマンスで劣ってしまう。 また、 上級呪文の習得がかなり遅い 賢者に転職できるのがストーリー終盤 デイン系削除に伴い光属性(と土属性)を補える攻撃呪文が存在しない バギ系の使い手が【旅芸人】と【スーパースター】しかおらずろくな威力が出ない 高レベルの魔王の地図では魔法使いや賢者は脆すぎて使われにくい 武器スキルの性質上物理攻撃のほうが【コンボ】が成立しやすい 魔力かくせいは自分にしか使えないため、貴重な1ターンを消費してしまうデメリットがある といった条件が揃い、攻撃呪文低価値化の状況を跳ね返すには至らず。 そしてとどめと言わんばかりに、【フォース】スキルによって物理攻撃にも属性を付加できるようになったため、 クリア後においては「フォース+はやぶさの剣改+はやぶさ斬り」があれば結局攻撃呪文は要らない状況となり得てしまった。 モンスターズ モンスターズでは以下のような独自の呪文文化が存在する。 【デイン】【マホトム】といった、本編には登場しない下級呪文が存在する 混乱を治す【キアラル】はモンスターズではジョーカー以外の全作品で登場しているのに対し、本編には一度たりとも登場していない 【ヘナトス】と【ダウン】、ディバインスペルと【マジックハック】、メダパニーマと【メダパーニャ】、ベホイムと【ベホイマ】、と本編と似たような効果を持ちながら別名な呪文を使い続けている ジョーカー以降は【インテ】【リホイミ】【アタックカンタ】などの独自の呪文が増加 さらにジョーカー2以降はダイ大から【メドローア】【ベタン】【ラナリオン】などを逆輸入している(ラナリオンは主人公の特技として登場) なお、Ⅸの項でも触れたが、ドルマ系や【メラガイアー】などの4段階目の攻撃呪文はジョーカーが初出である。 キャラバンハート以前は、本編同様攻撃呪文は物理系特技に押され気味であったが、 ジョーカー以降は能力上限や耐性の仕様変更、呪文の賢さ依存化、4段階目呪文の登場などによって一気にポピュラーな攻撃手段に躍り出た。 黒い霧やマホカンタといった弱点は相変わらずだが、高い賢さにブレイクやコツ、複数回行動などの 特性を組み合わせた呪文攻撃は小型のモンスターを一気に葬り去る威力がある。 主な呪文への対抗策 呪文全般への耐性を上げる(Ⅷ以前)/攻撃呪文のダメージを軽減(Ⅸ) 【マホバリア】-【マジックバリア】 【魔結界】 呪文を無効化 【マホステ】 呪文を反射 【マホカンタ】 【マホターン】 【ミラーシールド(特技)】 【呪文よそく】 【つねにマホカンタ】(特性) 呪文を封じる 【マホトム】-【マホトーン】 【まふうじの歌】 【まふうじのつえ(特技)】 呪文を無効化するフィールド効果 【くろいきり】/【あやしいきり】/【ふしぎなきり】 【いきなり黒い霧】(特性) 【ときどき黒い霧】(特性)
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悟りし哲学者(アーキタイプ) Enlightened Philosopher 悟りし哲学者は共感、節度、慎みを通じて悟りを求める。その哲学の教えに従うことで、悟りし哲学者は悟りに達し、宇宙と合一することを目指している。 属性:いずれかの秩序。 奨励される神秘:石、木、自然、金属、祖霊、天界、伝承、時、火。 クラス技能:悟りし哲学者は〈言語学〉と全ての〈知識〉技能を彼女のクラス技能リストに加える。これらは彼女が神秘から得られるクラス技能と置き換える。 ボーナス呪文:アウルズ・ウィズダム(4レベル)、ウォーター・ウォーク(6レベル)、ディサーン・ライズ(8レベル)、トゥルー・シーイング(10レベル)、ウィンド・ウォーク(12レベル)、イセリアル・ジョーント(14レベル)、モーメント・オヴ・プレシャンス(16レベル)、アストラル・プロジェクション(18レベル)。これらのボーナス呪文はそれぞれのレベルのオラクルの神秘によるボーナス呪文と置き換える。 啓示:悟りし哲学者は以下の啓示を7レベル時に選択しなければならない。 精神の鋭さ(変則)/Mental Acuity:伝承の神秘の啓示と同様である。 最終啓示:20レベルに達する際に、悟りし哲学者は真の悟りに達し宇宙と合一する。悟りし哲学者はすべてのセーヴィング・スローに自身の【魅力】修正値に等しいボーナスを得る。悟りし哲学者は過労状態、混乱状態、疲労状態、吐き気がする状態、不調状態の効果に対する完全耐性を備えるようになる。悟りし哲学者はすべての〈知識〉技能判定において出目20を選択することができる。死亡した場合、悟りし哲学者は自身の選択した哲学の招来の生ける例として3日後に生まれ変わる(リインカーネイト呪文として扱う)。これはオラクルの神秘の最終啓示と置き換える。 他次元界のオラクル(アーキタイプ)Planar Oracle 他次元界のオラクルは外方次元界の1つとの親和性を有している。他次元界のオラクルは大いなる彼方の複数の次元界に精通しており、最終的には自分自身が来訪者になることができる。 奨励される神秘:石、疾風、天界、波、炎、闇の綴れ織。 ボーナス呪文:エンデュア・エレメンツ(2レベル)、エレメンタル・スピーチ(4レベル)、タンズ(6レベル)、プレイナー・アダプテイション(8レベル)、プレイン・シフト(10レベル)、マス・プレイナー・アダプテイション(12レベル)、シャドウ・ウォーク(14レベル)、イセリアルネス(16レベル)、ゲート(18レベル)。 啓示:1レベルの時点で、他次元界のオラクルは自身が親和性を有する外方次元界1つを選択しなければならない。この選択は変更できない。他次元界のオラクルは3レベルの時点で以下の啓示を取得しなければならない。 他次元界の抵抗(超常)/Planar Resistance:3レベルの時点で、他次元界のオラクルは自身の選択した次元界に関連するエネルギー種別1つに対するエネルギー抵抗10を獲得する。11レベルの時点で、他次元界のオラクルのエネルギー抵抗は20に増加する。 最終啓示:20レベルの時点で、他次元界のオラクルは他次元界のクリーチャーになる。ヘヴンやアビスのような外方次元界1つを選択すること。選択した外方次元界の住人に応じて表面的な物理的特性を獲得する。例えば、選択した次元界がヘヴンである場合、後光や金属質な皮膚などのエンジェルのような特徴を獲得する。この変化は他次元界のオラクルのヒット・ダイス、ヒット・ポイント、セーヴィング・スロー、技能ポイント、クラス技能、あるいは習熟を変更しない。他次元界のオラクルの種別は種別が“来訪者(原住)”となる関連次元界における場合を除いて“来訪者(他次元界)”に変化する。加えて、他次元界のオラクルは関連したエネルギー種別への完全耐性と、ダメージ減少10/魔法を獲得する。他の来訪者と異なり、他次元界のオラクルは依然として以前のクリーチャー種別の一員であるかのように死から呼び戻すことができる。これはオラクルの神秘の最終啓示と置き換える。 憑かれしオラクル(アーキタイプ) Possessed Oracle 精霊、デーモン、あるいは同種の存在に憑依されるオラクルも存在する。憑かれしオラクルは神格から力を喚び下ろす代わりに、これらの別世界の力を通じて自身の魔法を使う。 奨励される神秘:どれでも。 オラクルの呪い:憑かれしオラクルは1レベルの時点で悪霊憑きか異言の呪いを選択しなければならない。 ボーナス呪文:ヴェントリロキズム(1レベル)、スパイダー・クライム(4レベル)、スクリーチ(6レベル)、スリープウォーク(8レベル)、テレキネシス(10レベル)、アニメイト・オブジェクツ(12レベル)、ディヴァイン・ヴェッスル(16レベル)。これらのボーナス呪文はオラクルが通常神秘から得るそれぞれのレベルのボーナス呪文と置き換える。 啓示:憑かれしオラクルは1レベルの時点で以下の啓示を取得しなければならない。 2つの精神(超常)/Two Minds:憑かれしオラクルは心術呪文または効果に対する意志セーヴへの+2ボーナスを獲得する。7レベルの時点で、憑かれしオラクルは1日に1回、割り込みアクションとして失敗した意志セーヴを再ロールすることができる。憑かれしオラクルはより悪くなった場合でさえ2回目の結果を使用しなければならない。 先見の者(アーキタイプ) Seer すべてのオラクルが啓示によっていくつかの能力を有する一方で、先見の者は実際の、あるいはそうなるであろう物事を見ることのできる真の預言者である。 奨励される神秘:自然、伝承、時。 ボーナス呪文:ディテクト・ソウツ(4レベル)、クレアオーディエンス/クレアヴォイアンス(6レベル)、スクライング(8レベル)、トゥルー・シーイング(10レベル)、レジェンド・ローア(12レベル)、グレーター・スクライング(14レベル)、ヴィジョン(16レベル)、フォアサイト(18レベル)。 これらのボーナス呪文はそれぞれのレベルにおけるオラクルの神秘のボーナス呪文と置き換える。 啓示:先見の者は記載のレベルの時点で以下の啓示を取得しなければならない。 自然の神託(変則)/Natural Divination:自然の神秘の啓示と同様である。先見の者は1レベルの時点でこの啓示を取得しなければならない。 予言の才能(超常)/Gift of Prophecy:1日に1回、先見の者は未来を垣間見るためにトランス状態に入ることができる。このトランス状態は1分間持続し、中断してはならずその間は他のアクションを一切行うことができない。3レベルの時点で、先見の者は90%の有効性のオーギュリイ呪文の利益を得る。5レベルの時点で、先見の者は90%の有効性のディヴィネーション呪文の利益を得る。9レベルの時点で、先見の者が得られる知識はコミューン呪文と同等になる。これらの呪文の効果のいずれも物質構成要素を必要としない。先見の者は3レベルの時点でこの啓示を取得しなければならない。 二重呪いのオラクル(アーキタイプ) Dual-Cursed Oracle 全てのオラクルは何かしら呪われているが、オラクルの中にはさらに重い負担を負っている者もいる。超自然的、あるいは物理的な障害によって二重に苦しめられるが、二重呪いのオラクルは運気を操作することができ、彼女の神秘により優れた洞察力を獲得する。 推奨される神秘:どれでも。 オラクルの呪い:二重呪いのオラクルは1レベルの際に2つの呪いを選ばなければならない。これらの呪いの1つ(オラクル自身が選ぶ)はオラクル・レベルが上がったとしてもその能力は変化しない;例えば、曇った視界を持つオラクルは60フィートの暗視、非視覚的感知、擬似視覚を得ることはない。もう一方の呪いは通常通りに利益を得る。 クラス技能:二重呪いのオラクルは神秘から追加のクラス技能を得られない。 ボーナス呪文:イル・オーメン(2レベル)、オラクルズ・バーデン(4レベル)、ビストウ・カース(6レベル)。これらのボーナス呪文はそれぞれのレベルのオラクルの神秘によるボーナス呪文と置き換える。 啓示:二重呪いのオラクルは5レベルと13レベルで新しい啓示を得る。これらは3レベル、7レベル、そしてそれ以降に受ける通常の啓示に追加で得られるものである。加えて、この呪われしオラクルは以下の啓示を神秘による啓示の代わりに選択しても良い。 不運(変則)/Misfortune:1レベルの時点でオラクルは1回の割り込みアクションとして、30フィート以内のクリーチャーの d20 ロールを結果が明らかになる前に強制的に振り直させることができる。例え、振り直したロールの結果が元々のロールの結果より悪かったとしても振り直したロールの結果を適用しなければならない。一度この啓示の目標となったならば、そのクリーチャーは1日の間再びこの啓示の目標にならない。 幸運(変則)/Fortune:5レベルの時点で、オラクルは割り込みアクションとして、自身の d20 ロールを結果が明らかになる前に振り直すことができる。例え、振り直したロールの結果が元のロールの結果より悪かったとしても振り直したロールの結果を適用しなければならない。オラクルはこの能力を5レベルの時点で1日に1回使用でき、5レベルを超える6レベルごとに追加で1回使用できる。 星詠み(アーキタイプ) Stargazer 夜空を横切る星の周期、彗星の軌跡、そして惑星の永遠の軌道に意味を求めるオラクルもいる。 奨励される神秘:自然、天界、伝承、時、闇の綴れ織。 クラス技能:星詠みは〈知識:自然〉、〈知覚〉、および〈生存〉を自身のクラス技能リストに加える。これらは自身の神秘から得られる追加クラス技能と置き換える。 ボーナス呪文:フェアリー・ファイアー(2レベル)、グリッターダスト(4レベル)、ガイディング・スター(6レベル)、ワンダリング・スター・モーツ(8レベル)、メテオ・スウォーム(18レベル)。これらのボーナス呪文はそれぞれのレベルのオラクルの神秘によるボーナス呪文と置き換える。 啓示:星詠みは記載のレベルの時点で以下の啓示を取得しなければならない。 導きの星(超常)/Guiding Star:天界の神秘の啓示と同様である。星詠みは1レベルの時点でこの啓示を取得しなければならない。 星図(変則)/Star Chart:天界の神秘の啓示と同様である。星詠みは7レベルの時点でこの啓示を取得しなければならない。
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+ 目次 カリストクラッツ・ナイトメア キープ・ウォッチ キーホール カインズ・アーミィ キス・オヴ・ザ・ファースト・ワールド ネル・オヴ・ザ・デプス マス・ノック クレイトンズ・パルザル カリストクラッツ・ナイトメア Kalistocrat s Nightmare/カリストクラットの悪夢 出典 Magic Tactics Toolbox 22ページ 系統 変成術[呪い]; 呪文レベル アルケミスト2、バード2、クレリック3、インクィジター2、メイガス2、オカルティスト2、ソーサラー/ウィザード2、ウィッチ2 発動時間 1標準アクション 構成要素 音声、動作、物質(1枚の銅貨) 距離 接触 目標 接触したクリーチャー 持続時間 1時間/レベル(下記参照) セーヴィング・スロー 意志・無効;下記参照; 呪文抵抗 可 君は、クリーチャーが接触している貨幣の価値が減少するような呪いを一時的にかける。この呪いの効果下である間、目標が銅貨より価値のある貨幣に接触するとその貨幣は銅貨へと変わる。変化は呪いの効果が明らかになる前に目標が複数の貨幣と相互作用させるように次の1分間の間起こる。影響を受けた貨幣は元の素材(通常は金か銀)から銅貨へと永続的に変成するが、リムーヴ・カース(1回の呪文発動で最大50枚の貨幣まで影響することができる)か類似の呪文は元の素材へと戻すことができる。 キープ・ウォッチ Keep Watch/見張り番 出典 Knights of the Inner Sea 28ページ 系統 心術; レベル アーケイニスト1、ハンター1、インクィジター1、メイガス1、パラディン1、レンジャー1、ソーサラー1、ウィザード1 発動時間 1標準アクション 構成要素 音声、動作 距離 接触 目標 接触したクリーチャー1体/2レベル 持続時間 8時間かそれ以下;本文参照 セーヴィング・スロー 意志・無効(無害); 呪文抵抗 可(無害) この呪文によって、対象は悪影響を受けることなく、一晩中見張ったり、警戒を続けたりすることができる。対象は疲労状態とならず、一晩休むことによる通常のすべての利益を得ることができる。対象は休憩したかのようにヒット・ポイントを得、ウィザードは8時間眠ったかのように呪文を準備することができる。実際の睡眠や夢に依存する効果は有効性がないが、対象はスリープやディープ・スランバーなど眠りにつくような効果の影響を依然として受けやすくなっている。戦闘を含むあらゆる活発的な活動は即座に効果を終了し、影響を受けたクリーチャーは、疲労状態をさけて一晩の休憩の利益を得るために、再び呪文を唱えるか、残りの時間眠る必要がある。 キーホール Keyhole/鍵穴 出典 Pathfinder #143 Borne by the Sun s Grace 78ページ 系統 変成術; レベル アーケイニスト1、クレリック1、オラクル1、ソーサラー1、ウォープリースト1、ウィッチ1、ウィザード1 発動時間 1標準アクション 構成要素 音声、信仰 距離 接触 目標 接触したドアあるいはポータル1つ 持続時間 1分/レベル セーヴィング・スロー 特殊(本文参照); 呪文抵抗 不可 1つのドア、ゲート、その他ポータルにふれることで、以前は存在しなかった鍵穴を作成するとか、既存の鍵穴を2倍のサイズにする。招来したキーホールを使用すると、ドアを通して覗き込むことができるが、限られた視点では〈知覚〉判定に-10のペナルティを受け、それを超えるものを見つけることができる。また、以前はできなかった場合に、封じられたドアに鍵をかけたり開けたりすることもできる。このようなドアをロックまたはロック解除するには、障壁の破壊DC+10に等しいDCの〈装置無力化〉判定に成功しなければならない。既存の鍵穴を拡大すると、既存の鍵穴では許可されていなくても、その先にあるものを覗き込むことができる。ドアを開くまたはカギをかけるための〈装置無力化〉DCを6減少させる。 この呪文は通常セーヴィング・スローを許可しないが、魔法のドアと障壁は元の作成者によって運ばれたものとして、意志セーヴィング・スローに成功すると効果に抵抗することができる。 カインズ・アーミィ Khain s Army/カインの軍隊 出典 Inner Sea Magic 57ページ 系統 死霊術[悪]; レベル アーケイニスト5、クレリック5、オラクル5、ソーサラー5、ウォープリースト5、ウィッチ5、ウィザード5 発動時間 1標準アクション 構成要素 音声、動作、物質/信仰(グールの歯一握り) 距離 5フィート 効果 1d4+1体のグールと1体のガスト 持続時間 1ラウンド/レベル セーヴィング・スロー 頑健・無効(本文参照); 呪文抵抗 不可 もともとはネムレト・ノクトリアの神官王であるグールのコルタシュ・カインが、敵との戦いで軍隊を強化するために手下が使用するために作成したもので、カインの軍隊はオシーリオンの内外の多くの死霊術師のお気に入りとなっている。一握りのグールの歯を地面に散らばせることで、1体のガストに率いられたグールを周辺の地面から蘇らせる。グールとガストのリーダーは術者に隣接するマスに現れなければならないが、それ以降ガスとは術者の命令に間違いなく従う。 呪文の持続時間がまだ有効である間にグールの1体が破壊されると、腐った肉と死霊術のエネルギーのスプレーへと爆発し、隣接するすべての目標に1d6ポイントの負のエネルギー・ダメージを与える――このエネルギーは、負のエネルギー・ダメージで典型的なアンデッドの目標を治癒する。 ガストがこのように破壊されると、グールの2倍の負のエネルギー・ダメージを与える。頑健セーヴに成功すると、受ける負のエネルギー・ダメージが半減される。この呪文の持続時間が完了すると、この呪文によって作成された残りのアンデッドは粉々に砕け散り、追加の負のエネルギー・ダメージを与えることなく吹き飛ばされる。 キス・オヴ・ザ・ファースト・ワールド Kiss of the First World/始まりの世界との接吻 出典 Inner Sea Magic 58ページ 系統 変成術; レベル バード4、ドルイド4、ハンター4、スカルド4 発動時間 1標準アクション 構成要素 音声、動作、物質(100GP相当のダイアモンドの粉末) 距離 自身 範囲 接触した生きているまたはアンデッド・クリーチャー 持続時間 1ラウンド/レベル セーヴィング・スロー 意志・無効; 呪文抵抗 可 フェイの術者がお気に入りであるこの呪文は、伝統的にキスが与えられるが、キス・オヴ・ザ・ファースト・ワールドを誰かに贈るのに本当に必要なのは接触だけである。この呪文は、始まりの世界からの正のエネルギーの活性をクリーチャーに吹き込み、目標を生命の生のエネルギーで満たす。この呪文の正確な効果は、接触したクリーチャーの性質によって異なる。人造はこの呪文に完全耐性を持つ。 生きているクリーチャー:クリーチャーは、基本地上移動速度が20フィート増加し、【魅力】に基づくすべての技能判定に+2の洞察ボーナスを得る。加えて、クリーチャーは高速治癒2を得る。[火炎]、[強酸]、負のエネルギーにより、この高速治癒はその攻撃後のラウンドで機能を停止する。 アンデッド・クリーチャー:この呪文の目標となったアンデッド・クリーチャーは、この呪文の持続時間の間、よろめき状態となる。通常は持っているかもしれないエネルギー放出に対する抵抗の利益を得られず、クリーチャーの特殊攻撃のセーヴDCは2減少する(ただし擬似呪文能力や呪文は除く)。 ネル・オヴ・ザ・デプス Knell of the Depths/水没の凶兆 出典 Blood of the Coven 21ページ 系統 召喚術[呪い、水]; レベル アーケイニスト3、ドルイド3、ハンター3、メイガス2、シャーマン3、ソーサラー3、サモナー3、ウィッチ2、ウィザード3 発動時間 1ラウンド 構成要素 音声、動作 距離 接触 目標 クリーチャー1体 持続時間 永続的 セーヴィング・スロー 意志・無効; 呪文抵抗 可 呪われた元素のエネルギーを目標に与え、目標が近づいてきたときに知覚の水面を揺らし、水の巻きひげが波の下から深みへと引きずり込む。目標は〈水泳〉判定に-10のペナルティを受け、液体の身体でいるときはラウンド毎に15フィート自動的に沈む。クリーチャーはたとえ水没していたとしても、その体重を支えることができる硬い表面の上に立っているとき沈むことはない。 マス・ノック Knock, Mass/集団解錠 出典 Inner Sea Temples 23ページ 系統 変成術; レベル アーケイニスト6、クレリック6、インクィジター6、メスメリスト6、オカルティスト6、オラクル6、サイキック6、ソーサラー6、ウォープリースト6、ウィザード6 発動時間 1標準アクション 構成要素 音声 距離 近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標 閉鎖手段1つ/レベル、2つをとってもは30フィート以上離れていてはならない 持続時間 瞬時 セーヴィング・スロー 不可; 呪文抵抗 不可 アンシャックルとしても知られるこの呪文はノックとして機能するが、一度に複数の閉鎖手段に対して機能する。 クレイトンズ・パルザル Kreighton s Perusal/クレイトンの速読術 出典 Pathfinder Society Primer 10ページ 系統 占術; レベル アーケイニスト1、バード1、クレリック1、メイガス1、オラクル1、スカルド1、ソーサラー1、ウォープリースト1、ウィザード1 発動時間 1標準アクション 構成要素 音声、動作 距離 接触 目標 接触した本 持続時間 瞬時 セーヴィング・スロー 意志・無効(無害、物体); 呪文抵抗 可(無害、物体) 1冊の本の内容を簡単に、しかし不完全に理解することができる。これは、そのページを1時間流し読みしたことに相当する。この洞察力は、未知の言語を翻訳したり、暗号を解読したり、テキストを記憶したりするのに十分ではないが、術者は本がどのトピックについて書いてあるかを学ぶことができる――調査を行うとき、または大冊を放棄するかどうかを決定する時に迅速に決定をくださなければならないパスファインダ―たちにとって非常に重要である。加えて、本を1時間読むと通常与えられるボーナスや効果(Pathfinder Chroniclesを読むことで得られるボーナスなど;26~27ページ参照)を即座に利用できる。
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初心者おすすめ呪文HPを回復する/状態を終了する〈ディスペル・マジック〉 〈マス・ヒーリング・ワード〉TCoE 自分や味方を支援する(バフ)〈インテレクト・フォートレス〉TCoE 敵を妨害する(デバフ)〈エネミーズ・アバウンド〉XGtE 〈スティンキング・クラウド〉 〈スロー〉TCoE 〈ビストウ・カース〉 〈ヒプノティック・パターン〉 〈フィアー〉 〈プラント・グロウス〉 その他〈キャットナップ〉XGtE 〈グリフ・オヴ・ウォーディング〉 〈クレアヴォイアンス〉 〈スピーク・ウィズ・デッド〉 〈スピーク・ウィズ・プランツ〉 〈センディング〉 〈タンズ〉 〈ノンディテクション〉 〈フェイン・デス〉 〈メジャー・イメージ〉 〈レオムンズ・タイニイ・ハット〉 初心者おすすめ呪文 〈ディスペル・マジック〉は戦闘でも探索でも幅広く使用できる汎用性の高い呪文。 〈ヒプノティック・パターン〉は超遠距離から範囲に対して無力化を試みることができ、雑魚敵集団に対して効果的。 〈プラント・グロウス〉は主に屋外でしか使用できないが、移動力コントロール呪文としての性能は破格である。 バードの3レベル帯にはダメージを与えられる呪文がない。知の学派「魔法の秘密追加」で取得する呪文はこだわりがなければダメージを与える呪文(〈ファイアーボール〉など)を1つは選択した方が潰しが効きやすい。 HPを回復する/状態を終了する 〈ディスペル・マジック〉 目標に作用している3レベル以下の呪文をすべて終了させる。 4レベル以上の呪文に対しては、呪文発動能力に対する能力値判定を行う。(難易度は10+呪文レベル) 戦闘や探索を問わず、幅広い局面で使われる呪文。 戦闘で使う:ウィザードやクレリックなどの呪文使いが敵に回るだけでなく、モンスターの中には生得呪文発動能力の特徴を有する個体もいる。これらのクリーチャーが呪文で自身の戦闘能力を強化したり、冒険者たちを直接傷つけるのではなく、何らかの妨害を仕掛けてくることはよくあるため、それらを打ち破るためにこの呪文が使われることになる。さて、ここで注意しなければならないことが幾つかある。第一に、相手がウィザードやソーサラー、ウォーロックであれば〈カウンタースペル〉でこちらの〈ディスペル・マジック〉を妨害してくることは予想しておく方がよい。〈カウンタースペル〉の射程は60フィートに対し、〈ディスペル・マジック〉は120フィートなので、射程外から撃ち込むことで完全に封殺できる。その他の〈カウンタースペル〉対策については当該項目を参照のこと。 第二に、解呪する対象の呪文が、この呪文のレベルを上回っていた場合、能力値判定を要求される。たとえば、5レベル呪文を対象とした際、5レベルで発動したならば確実に解呪できるが、3レベルや4レベルで発動すると、解呪できるかは能力判定となる。この場合、3レベルで発動しても4レベルで発動しても、成功確率が変わるわけではないことに注意すべし。とはいえ、「バードの声援」や〈ガイダンス〉、インスピレーションを用いて成功確率を上げることは可能である。強力な呪文で防御している相手には、それらのリソースを惜しみなくつぎ込んで解呪してやろう。味方の助力を得て強力な魔法の守りを打ち破るのは、一つの見せ場にもなるだろう。 戦闘以外で使う:ダンジョン内の魔法の罠を取り除いたり、魔法の装置を壊して黒幕の計画をくじくのに使える。しかし、シナリオの都合上、DMが解呪可能かどうか、あるいは難易度がいくつかを明かしてくれないこともあろうかと思う。呪文を打ち消すためにこちらも呪文スロットを消費するので、無駄打ちにならないよう確実に決めていきたいところである。占術呪文を使ったり、【知力】〈魔法学〉判定に成功すれば、DMが、解呪可能か、可能ならば難易度はいくつなのか、教えてくれるかもしれない。いろいろ提案してみよう。 また、この呪文にはいろいろな制約があるため、セージ・アドバイスを参考にしつつ、ディスペル・マジックに関するあれこれを記載したので、参考にされたし。 〈マス・ヒーリング・ワード〉TCoE クリーチャー6体までのHPを1d4+【呪文発動能力】だけ回復する呪文。 範囲攻撃などで複数の味方が倒れた時、彼らを同時に戦場に復帰させることができるという点で非常に有用。 ただし、回復量は1レベルの〈ヒーリング・ワード〉と同じなので、敵から再び攻撃を受ければ、ほぼ確実に倒れる。とくに5レベルのバードは、3レベルスロットが2つしかないので、範囲攻撃を受けるたびにこの呪文を唱えていては、あっという間にスロットが尽きて押し負けること確実である。唱えるなら、短期決戦を狙っていきたい。 自分や味方を支援する(バフ) 〈インテレクト・フォートレス〉TCoE 【精神集中】 同意するクリーチャー1体は、〔精神〕ダメージへの抵抗および、【知力】【判断力】【魅力】セーヴへの有利を得る。 〈ホールド・パースン〉や〈ドミネイト・パースン〉などの致命的な効果を防げる。 クマのバーバリアンにこの呪文をかけると全ての種別に抵抗を得られる。 【知力】や【魅力】は、呪文使いでもない限り低いことが多い。 ファイターやバーバリアン、ローグなどをこの呪文で助けてあげよう。 敵を妨害する(デバフ) 〈エネミーズ・アバウンド〉XGtE 【精神集中】 クリーチャー1体の精神を支配し、見える者をすべて敵とみなすようにする。 そのクリーチャーはダメージを受けるたびにセーヴを行い、成功するとこの効果は終了する。 判定は【知力】セーヴ。大抵のクリーチャーは【判断力】が高めである半面、【知力】が低めになっていることが多い。特に前衛を担うクリーチャーは【知力】が低いことが多い。 セーヴに失敗すると、相手は、自身のターンにおいて、持っている攻撃手段、呪文、その他の能力の射程内で、かつ見ることができるクリーチャーの中から無作為に目標を選んで攻撃する。相手が近接攻撃手段しか持っていないならば、相手の移動範囲よりも遠くに位置取ることで目標の候補から外れることが可能だが、相手が遠隔武器や呪文発動能力を持っているなら、「無作為」な決定によって味方が狙われる可能性は十分にある。相手の視界を制限して目標をコントロールしたり、遠くから発動して(この呪文の射程は120フィートもある)相手の攻撃手段の射程の外で戦うとよいだろう。 あるいは、単純に自軍よりも敵軍の方が数が多い場合に発動してもよいだろう。 なお、何であれダメージを受けた時に再セーヴを行うので、呪文の効果を長続きさせるのあれば攻撃対象に含まないように注意する必要がある。 また、よくあるデバフ呪文と違って、ターン終了毎のセーヴはない。 〈スティンキング・クラウド〉 【精神集中】 効果範囲内に悪臭のするガスを出現させる。 ターン開始時に範囲内にいるクリーチャーは【耐久力】セーヴに失敗すると、そのターンアクションを行えない。 効果範囲は半径20フィート。角を回り込んで広がるので、矢狭間から矢を射かけてくる連中の中に撃ちこむこともできる。 判定は【耐久力】セーヴで、成功されやすい。なおかつ、〔毒〕に対するセーヴは有利や完全耐性を持っているクリーチャーも多い。PCが使用可能なクラスだとドワーフやハーフリングのスタウト、ユアンティ・ピュアブラッドなどが挙げられる。こちらに有利に使うこともできるので覚えておいた方がいいだろう。 セーヴのタイミングについては、「その効果範囲内でターンを開始した時」「自分のターンでこのガスの範囲に入った時」「誰かのターンでガスの範囲に押しやられた時」「前述の状況で、さらに自分のターンが来る前にガスの範囲から出た時」「ガスの範囲に入って自分のターンを開始したが、全身がガスの範囲に収まっていない時」である。特に、大型以上のクリーチャーでは効果範囲の端にいると全身を覆えない可能性もある。 セーヴに失敗した場合、相手はアクションを行えないが、潰れるのはアクションだけ(ボーナス・アクションや移動は可能)なのであまり強力な効果ではない。例えば狭い部屋の中に居る複数の敵に対し、戸口を塞いでからこの呪文を撃ち込む、など逃げ場がない状態で使うと効果的だ。 さらに、このガスは"重度の隠蔽"を作り出す。範囲内の相手は見えなくなるため、遠距離攻撃やマジックユーザーへの対策として一定の効果を有する。逆にこちらも、攻撃や呪文の目標にするのが難しくなる。 「ガス」なので、〈ガスト・オヴ・ウィンド〉や〈ウォーディング・ウィンド〉などによって吹き散らされうる。 ロールプレイするなら、相手に腐った卵をぶつけたり、周囲にミズバショウの葉をばら撒いたりすると面白いだろう。 〈スロー〉TCoE 【精神集中】 範囲内のクリーチャーを6体選択し【判断力】セーヴを行い、失敗すると以下の効果を受ける。 移動速度が半分になる。 ACと【敏捷力】セーヴに-2ペナルティ。 リアクションを行えなくなる。 自身のターンにおいてアクションかボーナス・アクションのどちらかしか行えない。 複数回攻撃を行えない。 アクションで呪文を発動するとき、1d20をロールして11以上だったなら、発動に2ターンかかってしまう。 目標を選択できるので、乱戦状態の場所に撃ちこんでも味方を巻き込む必要がない。 説明文中に「君が見ることのできる」と言う文言がないため、相手が不可視状態であったり、"重度の隠蔽"の中にいたり、君が盲目状態であっても、目標に取ることが可能。しかし目標が完全遮蔽の裏側にいた場合、呪文発動の基本原則である「遮るもののない目標までの直線」(PHBp204記載)が引けないため、目標にできない。 〈ビストウ・カース〉 【精神集中】 クリーチャー1体に呪いをかける。 呪いの内容はどれも強力かつ選択肢も多い。目標のターン終了時ごとに再度セーヴを行う呪文ではないので、精神集中が途切れるまで呪いは継続する点も強力。 くわえて、5レベル以上で発動するなら、その精神集中さえ不要となる。持続時間が8時間もあるので、逃げられても効果が持続するし、交渉事の事前の仕込みとして使うこともできる。たとえば、この呪文による呪いを解くことを条件に、相手に仕事を強要するなど、悪属性のロールプレイに活かせるだろう。 効果は基本的には4つの効果から選択となるが、DMの判断次第では他の効果を適用できるので提案してみてもいいだろう。移動力の減退や飛行の禁止、特定のアクションの制限などが考えられる。この際の有効な追加物質構成要素はピザだ。 ただし、この呪文をかけるには相手に接触する必要がある。魔法を使用する後衛型バードにとっては前線に出ること自体がリスクのため過信は禁物。 単体の弱体化・無力化という意味では〈ホールド・パースン〉に近いが、こちらは人型生物以外にも使用でき、制約が多い代わりに与えられる効果の範囲に選択肢がある。ただしどれも効果としては麻痺より弱く、またこの呪文の発動は相手に接触する必要がある。 〈ヒプノティック・パターン〉 【精神集中】 範囲内にいて幻を見たクリーチャーを魅了かつ無力状態にする。 非常に強力なデバフ呪文。効果範囲もそれなりに大きく、運が良ければこの一発で勝負を決めることも可能だ。また、魅了状態では社交的やりとりに有利を得られるため、無力化した上で情報を聞き出すことなどもできるかもしれない。 ただし、注意しなければならない点が幾つかある。① 幻を見ることができないクリーチャー、例えば盲目状態になっていたり、"疑似視覚"によってものを見ているクリーチャーは、対象にならない。 ② エルフは魅了に対する耐性を持っており、効きづらい。 ③ 無力状態の目標に対する攻撃ロールは有利を得ない。無力状態はアクションとリアクションを行えなくなる状態であり、基本的にそれ以外の効果はない。 ④ ダメージを受けたり、アクションを用いて揺り起こされると、この呪文の作用が終了してしまう。そのため、効果を維持したいならばダメージを与えてはいけない。縛り上げたり、武装を解除する際は、結果的に「揺り起こす」ことにならないか、DMに確認してみよう。 〈フィアー〉 【精神集中】 円錐形内のクリーチャーに【判断力】セーヴを行わせる。 失敗すると、手に持ったものを落として恐怖状態になり、早足アクション使って安全なルートで術者から逃げる。 射程距離は短く、前に出てから発動する必要があるためリスクが高い。せっかく恐怖状態にしても、相手から攻撃を受けて精神集中が解ける可能性がある。 逃走した後に術者から視線が通っていなければ、自身のターン終了時に【判断力】セーヴを行うことになるため、開けた場所で使うのがおすすめ。 相手が使ってくる場合は、〈ヒロイズム〉で無効にしたり、〈カーム・エモーションズ〉で抑止したり、バードの特徴「心を守る歌」で有利を与えることができることを覚えておこう。 〈プラント・グロウス〉 半径100フィートの範囲に草を茂らせ、非常に強力な移動困難地形(1フィート移動するごとに4フィート分の移動が必要になる)と化す呪文。 きわめて広い範囲で強力に敵の移動を封じることができる。しかし、周囲に植物がないと使えない。 野外戦闘ではこの呪文で敵を完全に足止めできる可能性がある一方、極地や屋内では全く役に立たない可能性が高い。もし森や草原以外で使うなら、あらかじめ種子を大量に持ち歩いて、呪文の発動の前にばら撒き、敵を待ち構える必要がある。 範囲内では「1フィート移動するごとに4フィート分の移動が必要になる」が、「移動困難地形(1フィート移動するごとに2フィート分の移動が必要になる)」を作るわけではない。したがって、この呪文の範囲と移動困難地形が重なった場合、効果が重複する。その際、「移動速度が1/4になる効果と移動速度が1/2になる効果が重なるので、掛け算して移動速度は1/8になる」と解釈するのか、「1フィート移動するごとに3フィート余計に費やす効果と、1フィート余計に費やす効果が重なるので、足し算して合計5フィート消費する」と解釈するのかは明記されていない。君の卓のDMの判断に従うこと。 この呪文はもう一つの効果があり、8時間かけて発動させると、範囲内の農作物を豊作にすることができる。君の卓で、冒険の合間に領地経営をするなら使うかもしれない。 その他 〈キャットナップ〉XGtE 10分の休憩で小休憩(1時間)と同じ利益を得る呪文。 通常の小休憩が取れればそれに越したことはないが、敵地で行動するパーティにそのような余裕が常にあるとは限らない。タイムアタックや長期キャンペーンでの最終章を実行中に何とか10分は稼げるというような状況であれば活躍するだろう。、ウィザードやドルイド(土地の円環)の呪文スロットを回復させる特徴も機能する。 目標は気絶状態になり、無防備になるので、必ず見張りは立てておきたいところである。この呪文は術者を目標にすることも可能(PHBp204「君自身を目標にする」を参照)である。や〈ロープ・トリック〉などで一旦異次元に隠れるという手も有効である。 〈グリフ・オヴ・ウォーディング〉 呪文を仕掛けておき、あらかじめ決めた条件を満たすと発動して侵入者を罠にかける呪文。 特性上、防御戦やダンジョンなどの罠に用いられることが多い。 高レベルになれば拠点を持つこともあるだろうし、キャンペーンシナリオの途中で拠点防衛線を行うこともないわけではない。 仕掛けた際は、〈ニストゥルズ・マジック・オーラ〉や〈ノンディテクション〉で魔法のオーラを隠すことで隠蔽や攪乱を狙える。 なお、仕掛けた位置から10フィート以上移動したなら破壊される。したがって、持ち運んで奇襲に備えたり、敵に投げつけて攻撃することはできないので注意しよう。 〈グリフ・オヴ・ウォーディング〉には「爆発のルーン」と「呪文の秘文」の2つの用途がある。 ① 爆発のルーン:半径20フィートの角を回り込む魔法のエネルギーが炸裂し、5d8のダメージを与える。平均値22.5ポイントとなかなかのものだが、〈ファイアーボール〉(平均28ポイント)を覚えているなら、そちらを「呪文の秘文」で閉じ込めた方がダメージは高くなる。いずれにしても、誤って味方が発動させてしまわないように発動条件には注意しよう。 ② 呪文の秘文:3レベル以下の好きな呪文を封じられる。何を選ぶかは、最もPLの力量が問われるところだ。なお、封じることのできる呪文はクリーチャー1体か一定の範囲を目標とする呪文でなければならない。たとえば、こんな活用があるだろう。〈ヒプノティック・パターン〉を仕掛け、侵入者に幻影を見せて足止めをする。 〈ホールド・パースン〉で動きを止め、その後、エリアに対してダメージが発生する呪文(〈クラウド・オヴ・ダガーズ〉など)でなぶり殺しにする。 バフ呪文(〈ヒロイズム〉など)を大量に封じておき、重要な戦いの前にまとめて発動させる。(大量の時間とコストがかかることに注意) 〈クレアヴォイアンス〉 【精神集中】 射程内に不可視のセンサーを作る。 見たり行ったことのある場所か、行ったことはないが明確に指定できる場所の様子を見聞きすることができる。 この呪文の主な使い道は偵察や監視、盗聴等だろう。行ったり見たりした場所しか見聞きすることはできないが、異変が起きた時に別の場所を見たり、あらかじめ会議室を訪れておいて、敵の会話を盗み聞きしたりすることができる。 行ったことのない場所でも、明確に指定できるならセンサーを設置できるので、鍵のかかった扉の向こうや、隣の部屋の様子を探ることができる。しかし、この呪文自体が発動に10分かかる点に注意。敵地で発動するのは難しいだろう。 敵地の偵察に使う場合、そこが野外ならば、1マイル離れた場所から高台などに登って、上空にセンサーを出現させることができる。 上空からではあまり精度の高い情報を得られないかもしれないが、上空から大要を把握しつつ斥候を敵地に送り込んだり、むという補助的な使い方ならばできるはずだ。 (たとえば、鎖の契約のウォーロックと協力して不可視状態のインプを送り込み、必要に応じて撤退の指示を出すなど) DM次第であるが、術者が暗視やそれ以外の視覚を有している場合、センサー越しにも有効であるかもしれない。この考え方に立った場合、術者の感覚を強化することによって、はるか遠くから敵地を偵察したり、〈知覚〉判定に有利を得ることも可能であろう。 この呪文に関するルール上の注意点は以下の通り。センサーは見えないだけで存在しているので、〈シー・インヴィジビリティ〉や"超視覚"を持つクリーチャーには発見される。 センサーは不可視のため、〈ディテクト・マジック〉で探知することはできない。 センサーは〈ディスペル・マジック〉の対象となる。 呪文名は「クレアヴォイアンス」であるが、旧版で言う所の「クレアオーディエンス」の効果も併せ持っている。日本語訳は透視・透聴だが、イメージとしては盗み見と盗み聞きの方が近いだろう。 〈スピーク・ウィズ・デッド〉 死者に質問をする呪文。 制限事項はかなり多いが、冒険者であればダンジョンでもシティアドベンチャーでも死体を目にするタイミングは多く、使用できるタイミングはそれなりにあるだろう。ただし、「この呪文には死体に真実を話すよう強いる力はない」というのが曲者で、敵対的なクリーチャーを起こしても意味がない。一応〈ディスガイズ・セルフ〉などと組み合わせれば敵対的クリーチャーからも情報を引き出せる可能性はあるが、貴重な呪文スロットを2つ消費する価値があるかは判断が難しいところだろう。 人間の死体である必要はないので、〈スピーク・ウィズ・アニマルズ〉などと組み合わせれば動物の死体から情報を聞き出すことが可能。 ただし、死体はクリーチャーではないので〈ゾーン・オヴ・トゥルース〉が効かない点には注意。 〈スピーク・ウィズ・プランツ〉 植物との会話が可能になる呪文。 植物と会話し、自律行動能力を与える呪文。「植物たち」とあるので、範囲全体に効果がある。スピークと言いつつできることは割と多様で、質問をすることはもちろん移動困難地形の解除/生成、場合によっては遮蔽の生成や簡易的な足場の生成、下生えで物を隠したりといったこともできるかもしれない。また、ブラウン・モールドやキノコなどの有害な胞子の噴霧を一時的に止めさせることができるかもしれない。当然周囲に植物がなければ効果がないので、主にウィルダネスアドベンチャー向けの呪文。 また、〈ロケート・アニマルズ・オア・プランツ〉と組み合わせれば、話し相手である植物を探すことができるが、2レべルと3レベルのスロットを1つずつ使うのでコストパフォーマンスは悪い。 〈センディング〉 術者と目標との間で、75文字までのメッセージのやり取りをする呪文。 説明文中に75文字までとあるが、原文では「25words」となっている。したがって、おそらく「ひらがな/カタカナで75文字」という意味だろう。漢字を使ってよいとすると英語25単語に比べて情報量が多すぎる。 この呪文のいい所は、術者と目標同士が同一次元界にいるならば、必ずメッセージを伝達できるということである。それどころか、別の次元界にいても失敗確率5%で届く(ただし、魔法的に妨害されうる可能性や、目標が受信できない状況であることを除く)。 誰かから依頼を受けて長期間の探索任務に就いている冒険者が、依頼主に進捗状況や定時連絡を行ったり、生存確認として使うことが考えられる。また、依頼主から追加の任務を課されることもあるだろう。定時連絡にはうってつけの呪文だ。また、仲間が人質に取られたり誘拐された場合、トラップなどにより分断された場合などでも連絡を取ることができる。(まぁ往々にして分断されても「何故か」相手の状況がメタ的に分かってしまうこともあるが) 便利な呪文ではあるが、戦闘や探索にはたいして役立たない場面も多いので、遠距離でどうしても連絡を取り合いたい人が居る時に。 参考までに、75文字と言うのがどのくらいの情報量なのか、例文を書いてみた。 「ワレ ジャングルノ オクチニテ ウシナワレシミヤコヲ ハッケンセリ サレド ユアンティ ノ シュウゲキニヨリ ジンイン ナナメイヲ ソンモウセリ スミヤカニ ゾウエンヲ モトム」 君がDMなら、数文字の超過は多目に見てやっても良いだろう。あまり長いのは考え物だが。 〈タンズ〉 あらゆる言語の会話と聞き取りが可能になる呪文。 この呪文があれば確実に交渉や盗み聞きができる。D D世界では様々な種族が様々な言語を用いるので、キャラクターが習得してない言語が出てくる可能性は十分にある。その種族特有の特定の言語しか話さないクリーチャー相手に交渉するには必須の呪文だ。 もしDMがSCAG112ページ記載の「オプション・ルール ヒューマンの諸言語」を採用しているなら、地方によってヒューマンの用いる言葉も変わるので、この呪文の有用性も跳ね上がる事だろう。そうでなくとも、不慣れな言語や方言によって、聞き間違いや言い間違いで交渉が上手くいかない場合もあるかもしれない。逆に、キャラクターが言葉を流暢に話せるならば、相手方が警戒を解いたり、地元の人間だと信用してくれるかもしれない。 この呪文を用いる際の注意点は以下のとおり:読み書きはできないので、〈コンプリヘンド・ランゲージズ〉やウォーロックの妖術「ルーンの守り人の目」で補完しよう。 暗号や専門用語を理解できるようになるわけではない。英語の論文を読めたとて、その論文の内容を理解できるとは限らないのと同じだ。 1種類以上の言語を理解できるものでなければならないため、言語を持たないクリーチャーとは会話できない。 あくまで会話が可能になるというだけで、相手の文化的背景までわかるわけではない。白旗が徹底抗戦の意思表示である文化圏も存在するかもしれない。君がDMなら、わざとPLを誤解させるようなジャスチャーや慣用句を使って、文化のすれ違いを表現するのも良いだろう。上手くやれば、世界観に深みが出る。 〈ノンディテクション〉 占術魔法による探知や魔法的な念視のセンサーによって探知されなくなる。 〈ディテクト・マジック〉〈ディテクト・ソウツ〉〈シー・インヴィジビリティ〉〈スクライング〉などによって発見されなくなるのは大きな利点。味方の隠密行動を確実化するために使いたい。 その他、マインドフレイヤーやナイト・ハグのような生得呪文として〈ディテクト・ソウツ〉を持つクリーチャーと相対した時に対策として有効。残念ながらドッペルゲンガーの思考読解には効かない。 〈ガイダンス〉〈フォアサイト〉などの有用な効果の目標にもならない点には注意が必要。 なお、発動のたびに物質構成要素として25gpを消費するため、事前に用意しておこう。インスマスでもない限り、さびれた漁村にダイヤモンドの粉末があることを期待しない方がよい。 この呪文の効果は占術「呪文」ではなく占術「魔法」から護られるとあるので、占術であると裁定されれば魔法のアイテムや魔法の罠、魔法的効果全般に作用するものと思われる。 クリーチャーが生来持つ能力である「超視覚」は魔法ではないので、お構いなしに探知してくる。③:特定のレベル以下の呪文に関する完全耐性を持つクリーチャーなども、お構いなしに探知してくる。 ④:公式デザイナーのTwitterでの回答によれば、〈トゥルー・シーイング〉によって得られた視覚からも隠されるとのこと。 ⑤:WOtCスタッフのTwitterでの回答によれば、パラディンの特徴である「聖邪感知」は魔法でないので〈ノンディテクション〉で隠蔽することはできないとのこと。 ⑥:DM次第だが、あらゆる占術から護られると解釈するなら、〈フォアサイト〉の不意打ちを受けなくなる効果や、攻撃者の攻撃ロールに不利を付ける効果を無効化できるかもしれない。 参考:〈ノンディテクション〉によって無効になる占術を列挙してみた。(こちら) 〈フェイン・デス〉 死を偽装する呪文。 「状態を確認するような呪文に対しても、死んでいるように見える」ので、ペテンに用いることができそうである。例えば死体になるしか脱出できないような場所から抜け出したり、というような(非常に限られた)シチュエーションにはもってこいの呪文。 また、目標が毒や病気に置かされていたばあい、この呪文によって進行を止めることができる。ただし止まると言っても1時間が限度なので、その間に何らかの対策は必須である。 ただし注意しなければならないのは、呪文を途中で終了させるには、この呪文をかけた術者が直接触れねばならないということだ。今すぐにでも呪文の効果を終了させて自律行動させねばならぬという時に、この呪文をかけた術者が隣にいないと好き放題にされてしまう。 なお、時間さえあれば呪文スロットを消費せずに“儀式発動”が可能。 〈メジャー・イメージ〉 【精神集中】 幻影を作り出す呪文。 動かすことが可能で、視覚的効果だけでなく、音、臭い、温度も伴う。 使い道は状況次第で多岐にわたる。他の幻術呪文にも同様に言えることだが、使用者の機転が非常に重要となる呪文である。〈サイレント・イメージ〉などと違い音や匂いも生み出せることから、クリーチャーの幻を見せることに向いている。主な使い道は「ドラゴンなど強力なクリーチャーの幻影を見せて相手を撤退させる」「囮の幻影を見せて敵を持ち場から離したり伏兵を炙り出したりする」「城門が閉じるアニメーションを音付きで見せて、門が閉じたと思わせる」「仲間の幻を見せて情報を引き出したり戦闘を回避したりする」「物や人質などを盗み、代わりに幻を置いておく」などだろう。もちろん他の幻術呪文の代用として「幻の足場を見せる」「遮蔽を作る」「幻の中に隠れる」などの芸当も可能だ。応用範囲が非常に広い一方、積極的に使おうとしないと使う場面がない呪文でもある。是非色々と使い道を考えてDMに提案してみてほしい。 音やにおいを持つため、種類によっては"疑似視覚"を持つクリーチャーを欺くこともできる(とは言え、コウモリのようなソナーを用いた疑似視覚には無力であるが)。 〈レオムンズ・タイニイ・ハット〉 中型以下のクリーチャーが9体入れる、安全なドームを作り出す呪文。 安全に休憩できるため、ウィルダネスを旅する際には必ず持っておきたい呪文の一つ。特に極寒のアイスウィンド・デイルやチャルトのジャングルを旅する冒険者には心強い味方だ。呪文スロットを使わずとも儀式発動できるのもありがたい。 ただし、大型クリーチャーはこのドームに入れない(入ったならば、この呪文は終了する)。中型以下のクリーチャーが10体以上入った場合も同様に終了する。大型の乗騎や荷役獣を伴っていたり、10人以上の隊商を組んでいる場合は問題になるだろう。 また、特に手を打たない限り、外側から丸見えになる。敵に見つかった場合、以下のような危険がある:① 呪文が終了するまで外で待ち伏せされる。 ② 〈ディスペル・マジック〉によって突破される。(休憩中にこれをされると絶体絶命である) ③ ドームの範囲は地下にまでは及んでいないので、穴掘り移動ができるクリーチャーに侵入される。 これを防ぐために、幾つかの対策を紹介する:① 〈アラーム〉呪文や、鳴子を仕掛けて敵の接近を事前に察知する。 ② ドームの色は変えることができるため、周囲の色に合わせて保護色にする。 ③ 〈ハリューサナトリ・テレイン〉などの幻術によって、ドームの周囲の地形に偽の地形の幻像を重ねて隠す。 もし敵に見つかって戦闘になった場合、ドームの中にいたクリーチャーや物体は自由に出入りできるため、これを利用して中から一方的に遠隔武器攻撃を行うことが可能である。呪文の場合、「呪文や魔法的な効果はこのドームを通過できず、壁越しに発動することもできない」が、ドームから外に出て発動し、その後すぐドームの中に戻れば何の問題もない。
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アヴァージョン Aversion/忌避 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、ウィッチ3、オカルティスト2、サイキック2、ドルイド3、バード2、メスメリスト2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1日/レベル セーヴィング・スロー:意志・不完全;呪文抵抗:可 目標の精神に憎悪を埋め込み、物体1つあるいは場所1つを避けるようにする。術者は特定の物体あるいは場所1つを選択しなければならない。選択する場所は、一辺50フィートの立方体より大きくすることはできない。嫌悪は目標の精神にのみ作用するため、選択した物体あるいは場所は一切魔法の効果の対象とはならない。セーヴィング・スローに失敗すると、目標は選択した物体もしくは場所の60フィート以内に近寄ることができなくなる。目標は嫌悪する物体を避けるために有益な努力を行うが、嫌悪を維持するために自分を危険に追いやりはしない。例えば、嫌悪の対象物が橋でも、森林火災が迫り目標が死にそうな状況だとすると、目標は身を守るため嫌悪を無視して橋を渡る。目標が嫌悪の状況を無視しなければならない場合、嫌悪に曝されなくなるまで吐き気がする状態となる。 目標がセーヴィング・スローに成功すると、物体あるいは場所の60フィート以内にいる間不調状態になるが、近づかないように強制されることはない。 アウェイクン・コンストラクト Awaken Construct/人造覚醒 系統:変成術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7、オカルティスト5、クレリック7、サイキック6、シャーマン6 発動時間:24時間 構成要素:音声、動作、物質(目標のヒット・ダイス毎に2,000GPの価値がある香草と油)、信仰 距離:接触 目標:精神を持たない接触した人造 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:不可 人造1体の自律する力を増幅し、本当の魂にずっと近いものとする。それにより、この人造はより人に似た感覚を備える。そのために、術者は〈呪文学〉判定(DC=15+人造の現在のヒット・ダイス)に成功しなければならない。人造の主人が(何らかの形で)存在していれば、主人は対抗〈呪文学〉判定を行う。術者は覚醒させたクリーチャーに特定の共感やつながりを持たない――自由意志を持つクリーチャーとなる。以前他のクリーチャーの制御下にあったゴーレムの場合、護衛用ゴーレムであれゴーレム作成者の作品であれ、そのクリーチャーが持つ全てのつながりは破壊される。 覚醒した人造の【知力】を決定するために3d6を、【魅力】を決定するために2d6をロールすること。新しい【知力】に基づいて特技と技能ポイントを獲得する。技能ポイントはその機能に適切なように、GMの決定に基づいて配分される。 覚醒した人造は作成者が話す言語1つに加え、(もしあれば)人造の【知力】ボーナス毎に追加で1つの言語を得る。属性はGMが決定するが、通常作成者の属性から1段階以内になる。この呪文は【知力】を持つ人造には機能しない。 アカシック・フォーム Akashic Form/アカシック・レコードへの肉体記録 系統:死霊術;呪文レベル:サイキック9 発動時間:1時間 構成要素:音声、動作 距離:自身 目標:術者 持続時間:24時間 セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可 この呪文を発動した時点の術者の肉体の記録を、アカシック・レコードに作り出す。この記録には術者の現在のヒット・ポイント、肉体能力値(【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】)、状況による修正値や状態(肉体能力値への能力値ダメージ、病気、負のレベル、毒など)が含まれる。この呪文の持続時間の間の時点で、術者のヒット・ポイントが0未満に減少するか[精神作用]効果でない[即死]効果で死亡するかすると、術者は直ちに現在の物質的な肉体を死亡させ、次のターンに肉体の記録を引き継ぐことができる。この際、術者の死体は消滅し、術者は死体のあった場所に復活するか(死体の装備品を身に着けている)、死体のあった場所から500フィート以内の任意の場所に現れるか(装備品は所持していない)を選択することができる。 術者は元の精神をとどめたままであり、そのため呪文は回復しない。術者は肉体の記憶を呼び降ろした際に受けていた精神的な影響や生命力吸収効果を受けたままだが、出血ダメージや毒のような肉体への効果は保持されない(ただしこの呪文を発動した時点で受けていた状態は受けたままである)。術者の身体を記録した時点で受けていた呪文は、通常の持続時間の間機能し続ける。例えば肉体の記録を作る際に術者がキャッツ・グレイスの効果を受けており、1時間後に肉体を回復したとする。その場合持続時間が既に過ぎているので、術者はキャッツ・グレイスの効果を受けていないというわけだ。術者はこの呪文で老衰による死亡を避けることはできない。この呪文を再び発動すると、以前に発動したこの呪文を置き換える。術者がアカシック・レコードに記録できる複製は1つだけである。 アナライズ・オーラ Analyze Aura/オーラ分析 系統:占術;呪文レベル:オカルティスト2、サイキック3、スピリチュアリスト3、ミーディアム2、メスメリスト3 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体または物体1つ 持続時間:精神集中、最大1ラウンド/レベル セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可 術者は目標のクリーチャーあるいは物体のオーラに目を凝らし、状況や成体について有益な情報を得る。毎ラウンド、目標のオーラ4種類から1つを選択する。この呪文はオーラ読みの心霊技能解放に似ているが、判定は必要なく、目標のオーラから得られる情報を即座に得られる。 属性オーラ/Alignment Aura:術者は目標の霊的な生態を調べ、属性を見抜く。術者は同時に、ディテクト・イーヴルと同様に属性オーラの強度や種別を知る。 感情オーラ/Emotion Aura:目標のオーラが持つ色から心の状態を見抜き、精神に入り込むための有益な洞察を得る。術者は目標の現在の気質の概要や、30フィート以内の他のクリーチャーに対する態度を知る。この呪文の持続時間と以降1時間の間、術者は目標に対して行う〈威圧〉、〈交渉〉、〈真意看破〉、〈はったり〉判定に+2の状況ボーナスを得る。知性のある武器やその他の知覚能力を持つ変わった物体を除き、物体は感情オーラを持たない。 健康オーラ/Health Aura:目標の中で動く生命力の流れがはっきり見えるようになり、術者は目標の肉体的状況を深く理解する。術者は目標が傷ついていないか傷ついているか、毒を受けているか病気か、以下の状態異常のいずれであるかを知ることができる:気絶状態、恐慌状態、混乱状態、吐き気がする状態、瀕死状態、満身創痍状態、朦朧状態、よろめき状態。更に、術者は目標の生命力の強さ全体を見抜くことで、気畜積、気概ポイント、その他類似のポイントの総量を知ることができる。物体やほとんどのアンデッド・クリーチャーは健康オーラを持たない。 魔法オーラ/Magic Aura:術者は目標の魔法オーラの数とそのすべての力(魔法オーラの力はディテクト・マジックと同様に決定される)、そしてオーラそれぞれの系統に気付く。術者は〈呪文学〉もしくは〈知識:神秘学〉の技能判定を行うことで、通常通り魔法のアイテムの系統や特性を調べることができる。アイテムに発動すると、アナライズ・オーラはマジック・オーラ呪文による混乱を無視する。 アポート・アニマル Apport Animal/動物転送 系統:召喚術(瞬間移動);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、ウィッチ3、サイキック3、サモナー3、ドルイド3、ミーディアム3、メスメリスト3、レンジャー3 目標:接触した超小型またはそれより小さいサイズの動物1体 セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 この呪文はアポート・オブジェクトと同様に機能するが、動物を対象にとる。通常、動物のうち魔法的でないクリーチャーのみ瞬間移動させることができる。 アポート・オブジェクト Apport Object/物体転送 系統:召喚術(瞬間移動);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2、ウィッチ2、オカルティスト2、サイキック2、バード2、ミーディアム2、メスメリスト2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:接触 目標:接触した、重量が1ポンド以下で体積が1立方フィートまでの物体1つ 持続時間:瞬間または1時間/レベル セーヴィング・スロー:意志・無効(物体);呪文抵抗:可(物体) この呪文により、術者は即座に小さな命を持たない物体1つをある場所から別の場所へと転送することができる。この呪文には2つの使用方法がある。発送モードで使用すれば術者は手に持った物体1つを近くの場所に即座に送ることができる。受領モードで使用すれば、物体1つにあらかじめこの呪文を発動しておき、後で術者の場所へと召喚することができる。 発送/Sending:術者が物体をどこかへ発送することにした場合、この呪文はテレポート・オブジェクトと同様に機能するが、転送する物体のサイズは制限され、転送距離は25フィート+5フィート/2レベルまでとなる。物体をエーテル界へ転送することはできない。有効距離の中であればどのマスへでも物体を転送することができ、対象の場所に視線が通っている必要はない。物体の転送先は開かれた場所でも容器の内側でもポケットの中でもよく、誰かの手の中であってもよい。選択した場所に空間がない場合(選択した場所が小さすぎるか、既に別のもので占められていた場合)、あるいはその物体の転送先となる人物が物体が来ることを望まないか予期していない場合、代わりに目標のマスの中にある地面に出現する。呪文の合計距離制限の範囲内であれば、地面より高い場所に物体を転送することもできる。 受領/Receiving:術者はあらかじめこの呪文を発動して準備しておき、精神的に起動させて呪文を完了させることもできる。物体を術者のもとに転送する際、術者と物体との間に視線が通っている必要はない。しかし、物体は25フィート+5フィート/2レベルの範囲内に存在しなければならない。呪文の完了は即行アクションであり、思考要素と同じ制限を受ける。たとえ誰かがこの物体を手にしていて術者への転送を望まない場合でも、術者はこの方法で物体を転送することができる。物体を転送すると、この呪文は終了する。 アンティマジック・フィールド、グローブ・オヴ・インヴァルナラビリティ、その他魔法効果を追いやる効果で守護された範囲に向けて発送したり受領したりすることはできない。試みた場合、呪文は失われる。 アンシェイカブル・ジール Unshakable Zeal/揺るがぬ熱情 系統:心術(強制)[感情、精神作用];呪文レベル:インクィジター6、サイキック7、スピリチュアリスト6、バード5 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作、焦点(銀製のサークレット) 距離:接触 目標:接触したクリーチャー 持続時間:1時間/レベル セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);呪文抵抗:可(無害) 究極の勝利に向けた、絶えることのない情熱と信念で目標を満たす。攻撃ロール、セーヴ、技能判定、精神集中判定、能力値判定に失敗した際、目標は1ラウンド以内に行う失敗した判定の再挑戦において、+4の士気ボーナスを得る(同じ敵への攻撃ロールや、同じ敵の同じ能力に対するセーヴィング・スロー、といったように)。加えて、[感情]ないし[恐怖]効果の影響を受けた場合、目標はアンシェイカブル・ジールを終了することで、自分に対するこの効果を打ち消すことができる。これにはアクションは必要としない。 アンティシペイト・ソウツ Anticipate Thoughts/思考予測 系統:占術[精神作用];呪文レベル:インクィジター2、ウィザード/ソーサラー2、ウィッチ2、サイキック2、バード2、メイガス2、メスメリスト2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1ラウンド/レベル セーヴィング・スロー:意志・不完全;呪文抵抗:可 術者はこの呪文で目標の心を利用し、目標が行うアクションについての印象を得る。術者は目標の攻撃に対してACに+2の洞察ボーナスを得る。目標がその意志セーヴに失敗した場合、目標がどのように術者の攻撃に反応するのかを術者は見ることになり、ボーナスは目標に対する術者の攻撃ロールとダメージ・ロールにも適用される。これらのボーナスは目標が呪文の有効距離内にいるときのみに適用される。しかし一旦有効距離内から出た後に再び有効距離内に戻ると、ボーナスは再び適用される。目標が術者に対する攻撃を外した場合、呪文が終了するまで呪文のボーナスは1増加する(最大+5まで)。 イセリアル・エンヴェロープ Ethereal Envelope/エーテルの包み 系統:召喚術(瞬間移動);呪文レベル:サイキック5、スピリチュアリスト4 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作、物質(空の水晶の箱) 距離:自身 目標:術者 持続時間:1時間/レベル(解除可) 術者は自分を強硬で静謐な状態に追いやり、自分をエーテル界に送る。術者の肉体は霧がかった空間を幾重にも重ねた包みに覆われ、エーテル界にいるクリーチャーから完全遮蔽を得る。イセリアル・エンヴェロープの中にいる間、術者はほとんどの効果に対して眠っているものと見なされる。術者はこの呪文を発動した際、持続時間までの任意の時間を指定することができ、その時間が経過すると呪文は自動的に終了する。イセリアル・エンヴェロープは術者のサイズの物体であり、AC10、硬度5であり、ヒット・ポイントは術者のレベルの2倍に等しく、殴打ダメージに完全耐性を持つ。攻撃するものはイセリアル・エンヴェロープを識別するために、エーテル界にいるかエーテル体を見る手段を有していなければならない。DC15+術者レベル(最大DCは30)の【筋力】判定に成功することで、つつみをこじ開けることもできる。イセリアル・エンヴェロープが破壊されると、この呪文は即座に終了する。 呪文が終了すると、術者は包みの防護が無いまま1ラウンドの間眠ったままである。そのラウンドの終了時、術者は呪文を発動した場所の物質界に呼び戻される。そして自分を物質界に再構成するために1ラウンドの間よろめき状態となる。この呪文を用いてエーテル界から移動することはできない。元々術者が占めていた空間が別のクリーチャーや物体で占められている場合、術者は最も近い何者にも占められていない場所に呼び戻され、1d10ポイントのダメージを受ける。 イセリアル・エンヴェロプメント Ethereal Envelopment/エーテル包囲 系統:召喚術(瞬間移動);呪文レベル:サイキック7、スピリチュアリスト5 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作、物質(空の水晶の箱) 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1時間/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効、本文参照;呪文抵抗:可 この呪文はイセリアル・エンヴェロープに似ているが、術者は同意していないクリーチャー1体をエーテル界へ送り、霧に似たエーテル糸でできた繭の中に収めることができる。目標がセーヴに失敗すると、目標は気絶状態であるかのように強硬で静謐な状態に追いやられる。しかし、毎ラウンド目標のターンの終了時に、この静謐な状態から目覚めるために目標は意志セーヴを試みることができる。目標が目覚めると、目標は押さえ込まれた状態として扱われる。この際、術者レベルを術者のCMB、10+術者レベル+呪文発動に用いる能力値の能力値修正をCMDとして用いる。組みつき戦技判定もしくは〈脱出術〉判定に成功すれば、目標は押さえ込まれた状態ではなく組みつき状態になるが、脱出することはできない。しかし、囚われたクリーチャーはイセリアル・エンヴェロープの呪文説明に記載されたように、繭を攻撃することができる。 目標がイセリアル・エンヴェロプメントから脱出するか術者が呪文を終了した場合、目標は物質界で元々いた場所に戻ってくる。これはイセリアル・エンヴェロープに記載された通りに処理されるが、目標は即座に気付き、眠っていたりよろめき状態になって1ラウンドを費やすことはない。 イセリアル・フィスツ Ethereal Fists/エーテルの拳 系統:変成術;呪文レベル:スピリチュアリスト3、メイガス4 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作 距離:自身 目標:術者 持続時間:1分/レベル(解除可) 術者の手は同時にエーテル界と物質界に届くようになる。術者はエーテル界のクリーチャーに対する爪、素手打撃、接触呪文、接触効果で通常のダメージを与える。エーテル体による失敗確率(ブリンク呪文のような)は適用されないが、視認困難に基づく失敗確率は適用される。 イセリック・シャーズ Etheric Shards/エーテルの欠片 系統:力術[力場];呪文レベル:オカルティスト4、サイキック5、スピリチュアリスト4 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作、物質(割れたガラス) 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 効果範囲:10立方フィート/レベル1つ 持続時間:1時間/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:反応・不完全または反応・無効(本文参照);呪文抵抗:不可 術者はエーテル物質を次元をまたぐ恐るべき刃に染み込ませて硬化させる。この刃を通常の視覚で見ることはできない。イセリック・シャーズの範囲では、例え非実体クリーチャーであっても移動速度が半分になり、イセリック・シャーズで満たされた5立方フィートの範囲に入ったクリーチャーは1d8ポイントの刺突かつ斬撃ダメージを受け、反応セーヴに成功しなければ1ポイントの出血ダメージを受ける。この出血ダメージはそれ自身や他の発生源による出血ダメージと累積する。イセリック・シャーズの範囲内に立っているクリーチャーは全く動かなければダメージを受けないが、攻撃や防御のようなわずかな動きであってもクリーチャーは反応セーヴを試みなければならない。このクリーチャーがセーヴに成功すれば、このラウンドは一切ダメージを受けないが、失敗するとマスの中を通過したかのようにヒット・ポイントへのダメージと出血ダメージを受ける。 突き飛ばしや引きずりの戦技など、イセリック・シャーズの範囲を強制的に移動させられたクリーチャーはセーヴィング・スローに-4のペナルティを受ける。しかし不可視状態やエーテル体を見ることのできるクリーチャーはセーヴィング・スローに+4のボーナスを受け、反応セーヴに成功すれば一切ダメージを受けない。 イセリック・シャーズは魔法の罠として扱われ、罠見抜きを持つクリーチャーは〈知覚〉を用いてこれらを見つけることができる。この判定のDCは25+呪文のレベルに等しい。イセリック・シャーズを〈装置無力化〉技能で解除することはできない。 イド・インシニュエイションI Id Insinuation I/イド中傷I 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:サイキック2 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:精神集中+1ラウンド セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 クリーチャー1体の精神に術者の念術的存在を侵入させることで、目標の精神の一部を孤立させ、理路整然と行動できないようにする。目標は術者が精神集中している間と、追加で1ラウンドの間混乱状態となる。意志セーヴに成功すれば、この効果を無効化できる。 イド・インシニュエイションII Id Insinuation II/イド中傷II 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:サイキック3 目標:クリーチャー2体 この呪文はイド・インシニュエイションIと同様に機能するが、上記の点が異なる。加えて、この効果の最初の1ラウンドにおいて、この呪文の目標は混乱状態の結果を決定するために2回ロールしなければならない。術者がいずれの出目を使用するかを決定する。この呪文は下方発動できる。 イド・インシニュエイションIII Id Insinuation III/イド中傷III 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:サイキック4 目標:クリーチャー3体 この呪文はイド・インシニュエイションIと同様に機能するが、上記の点が異なる。加えて、この効果の最初の2ラウンドにおいて、この呪文の目標は混乱状態の結果を決定するために2回ロールしなければならない。術者がいずれの出目を使用するかを決定する。この呪文は下方発動できる。 イド・インシニュエイションIV Id Insinuation IV/イド中傷IV 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:サイキック5 目標:クリーチャー4体 この呪文はイド・インシニュエイションIと同様に機能するが、上記の点が異なる。加えて、この効果の最初の1ラウンドにおいて、この呪文の目標それぞれに対する混乱状態の結果を、術者はロールすることなく選択することができる。しかし、その結果がどのように適用されるかを術者が決定することはできない。この効果の残りのラウンドにおいて、この呪文の目標は混乱状態の結果を決定するために2回ロールしなければならない。術者がいずれの出目を使用するかを決定する。この呪文は下方発動できる。 イレイズ・インプレッション Erase Impressions/痕跡の消失 系統:防御術;呪文レベル:オカルティスト3、サイキック5、スピリチュアリスト4、ミーディアム3、メスメリスト4 発動時間:1ラウンド 構成要素:音声、動作 距離:接触 目標:接触した物体 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:意志・無効(物体);呪文抵抗:可(物体) 接触した物体から念術的に痕跡を消し、最近の履歴をなかったものにしてしまう。術者は最大で術者レベル毎に1日の間で、どれだけの期間の痕跡を消すかを選択する。術者は現在を起点として、それ以前の痕跡しか消すことができない。つまり、術者は直近におきたわけではない最近の出来事を取り除くことはできないのだ。この方法で消去された印象は、オブジェクト・リーディング、レジェンド・ローア、それ以外の同様の方法で取り戻すことができなくなる。 イレイズ・インプレッションを死体に発動すると、そのクリーチャーが生きていたときの念術的な痕跡を取り去ることもできる。これにより、スピーク・ウィズ・デッドでそれらの記憶の情報を得られなくなる。例えば、5レベルの術者が2日前に死亡した死体にこの呪文を発動すると、死体が持つ過去2日の念術的な痕跡と、クリーチャーが死亡する直前から3日の情報を得ることができる。 インコーポリアル・チェインズ Incorporeal Chains/非実体の鎖 系統:力術[力場];呪文レベル:サイキック6、スピリチュアリスト5 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:非実体のクリーチャー1体/レベル、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない 持続時間:精神集中 セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:可 非実体クリーチャーを拘束する、ぼんやりとした鎖を召喚する。この鎖のCMBは術者の術者レベル+【知力】修正値に等しい。この呪文の効果全体で1回だけロールを行い、その結果を目標となった非実体クリーチャー全てに適用すること。 鎖が非実体クリーチャーに対する組みつき判定に成功すると、そのクリーチャーは1d8+術者の呪文発動に用いる能力値の修正値に等しいダメージを受け、組みつき状態になる。組みつかれたものはまず組みつきから逃れるまで移動することができない。この呪文は組みつきから逃れない限り、他のすべての移動を妨げる(ただし次元界をまたぐ魔法や同種の効果は通常通り機能する)。術者が精神集中を続けるラウンドごとに、鎖は現在の目標に組みつき続ける(ただし現在組みついていない新たな目標を探すことはない)。インコーポリアル・チェインズは既に組みついている目標に対して行う組みつき戦技判定に+5のボーナスを得るが、相手を移動させたり押さえつけられた状態にすることはできない。組みつき戦技判定に成功するたびに、インコーポリアル・チェインズは追加で1d8+術者の呪文発動に用いる能力値の修正値に等しいダメージを与える。組みつきから脱出するために用いるインコーポリアル・チェインズのCMDは、10+鎖のCMBに等しい。組みついたクリーチャーと術者との間の距離が呪文の有効距離を超えると、鎖はそのクリーチャーに対して組みつきをやめてしまう。 インシュラウド・ソウツ Enshroud Thoughts/思考ぼかし 系統:防御術[精神作用];呪文レベル:アルケミスト2、インクィジター2、ウィッチ2、サイキック2、シャーマン2、バード2、ミーディアム2、メスメリスト2、レンジャー3 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:自身 目標:術者 持続時間:10分/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);呪文抵抗:可(無害) 術者は他人から精神を覗き見られることに対して守護される。精神を覗き見られる行為にはディテクト・ソウツやシーク・ソウツのような占術呪文や、モディファイ・メモリーやメモリー・ラプスのような心術呪文が含まれる。他のクリーチャーが思考や記憶を調べたり変化させたりする[精神作用]呪文で術者を目標にすると、そのクリーチャーはDC11+術者の術者レベルの術者レベル判定を行わねばならず、失敗すると呪文は失敗する。この呪文は術者の思考や記憶を調べたり変化させたりする呪文のみを妨げる。クレアオーディエンス/クレアヴォイアンス、ディテクト・イーヴル、ロケート・クリーチャーのような効果は、通常通り術者に作用する。 インスティゲイト・サイキック・デュエル Instigate Psychic Duel/念術決闘開始 系統:幻術(惑乱)[精神作用];呪文レベル:オカルティスト2、サイキック2、スピリチュアリスト2、ミーディアム2、メスメリスト2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1分/レベル セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 術者はクリーチャー1体と念術決闘を開始する。この念術決闘は術者と目標の2つの精神だけが存在する二層の心象風景で行われる。いずれかのヒット・ポイントが0を下回るか双方が念術決闘の終了に同意する(自分のターンでなくても行えるフリー・アクション)と、この呪文は終了し、両方の精神が元の肉体に戻ってくる。 術者が呪文を発動したとはいえ、相手が術者の離脱を望まない場合、念術決闘から逃れるためには術者が意志セーヴに成功しなければならない。マインドスケープ・ドアのような呪文を用いることでも、術者はこの心象風景から脱出することができる(またマインドスケープ・ドアは二層の心象風景で発動できる数少ない呪文の1つである)。二層の心象風景ははっきりと偽物であると分かるが、この幻術を見破ったからといって心象風景の機能を変わることはない。 インテレクト・フォートレスI Intellect Fortress I/理知の要塞I 系統:防御術;呪文レベル:サイキック4 発動時間:1割り込みアクション 構成要素:音声 距離:20フィート 効果範囲:術者を中心とした半径20フィートの放射 持続時間:1ラウンド セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:可(無害) 純粋な論理の力を用いて、精神攻撃を妨げる。インテレクト・フォートレスIは持続時間の間、[感情、恐怖]の両方の補足説明を持つ効果全てを抑止する。 インテレクト・フォートレスII Intellect Fortress II/理知の要塞II 系統:防御術;呪文レベル:サイキック5 この呪文はインテレクト・フォートレスIとして機能する。それに加え、ダメージを与える全ての[精神作用]効果は(セーヴの成功や他の効果で減少させる前に)そのダメージを半減させる。この効果はヒット・ポイントへのダメージと能力値ダメージの両方に適用される。この呪文は下方発動できる。 インテレクト・フォートレスIII Intellect Fortress III/理知の要塞III 系統:防御術;呪文レベル:サイキック6 この呪文はインテレクト・フォートレスIIとして機能するが、範囲内にいて[感情]あるいは[恐怖]効果に対するセーヴィング・スローに成功したクリーチャーは、例え通常はセーヴィング・スローに成功しても部分的な効果を受ける場合であっても、一切の効果を受けない。この呪文は下方発動できる。 イントラップ・スピリット Entrap Spirit/魂捕縛 系統:死霊術;呪文レベル:オカルティスト5、サイキック5、スピリチュアリスト4、ミーディアム4 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作、焦点(小さな銀の鏡) 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:非実体のクリーチャーまたは霊障 持続時間:1時間/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 この呪文の焦点具として使用している鏡の中に目標を捕らえる。鏡の中にいる間、目標は一切の効果を受けることができない。鏡が破壊されると、中にいた非実体クリーチャーは直ちに解き放たれ、中にいた霊障は元の場所へと帰っていく。呪文や他の効果で非実体形態になったクリーチャーは捕まっている間は非実体のままである。例え非実体でいられる効果の持続時間が過ぎたとしてもそのままとなる。焦点具の鏡が目標の所有物であれば、目標はこのセーヴィング・スローに-2のペナルティを受ける。 インプラント・フォールス・リーディング Implant False Reading/偽りの感応埋め込み 系統:幻術(幻覚);呪文レベル:オカルティスト2、サイキック2、メスメリスト2 発動時間:1分 構成要素:音声、動作 距離:接触 目標:接触した物体1つ 持続時間:1日/レベル セーヴィング・スロー:不可;本文参照;呪文抵抗:不可 物体1つに偽の精神感応を埋め込み、その物体にオブジェクト・リーディング呪文やサイコメトリー心霊技能解放を用いた際、間違った情報を与える。この情報を用いて敵を惑わしたり、偽りの経歴を作り出したり、念術的に同調した仲間にこの物体を通して秘密の電文を送ったりすることができるだろう。術者はチャージ・オブジェクト呪文で埋め込むことのできる情報であれば、望む情報を埋め込むことができる。サイコメトリーあるいはオブジェクト・リーディング呪文を用いて得られる情報の内、最大で3レベル毎に1つの情報を埋め込むことができる。この情報は術者が望むように具体的な内容にすることができる。でっち上げられた以前の持ち主や物体の周りの状況を作り上げることもできるし、伝記的情報や架空の存在がこの物体を用いたかのように模倣することもできる。 この呪文の持続時間の間、オブジェクト・リーディング呪文やサイコメトリー心霊技能解放で物体に感応したクリーチャーは、意志セーヴィング・スローに失敗するとそのアイテムの本当の来歴ではなく、偽りの情報を得る。セーヴに成功したクリーチャーも偽りの情報を認識するが、それが偽りの情報であり、本当の来歴と異なることを困難無く見抜く。 この呪文は自身の魔法のオーラを隠蔽する。そのため、ディテクト呪文や同種の効果で目標が魔法であると見抜くことはできない。この隠蔽は物体が持つ他の魔法のオーラを覆い隠すことはない。そのため、マジック・オーラで塗り替えることができる。 インフリクト・ペイン Inflict Pain/苦痛付与 系統:心術[苦痛、精神作用];呪文レベル:アンティパラディン2、インクィジター2、ウィザード/ソーサラー3、ウィッチ3、オカルティスト2、サイキック2、スピリチュアリスト2、ミーディアム2、メスメリスト2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1ラウンド/レベル セーヴィング・スロー:意志・不完全;本文参照;呪文抵抗:可 術者はテレパシーにより目標の精神と肉体を不快な苦痛で荒廃させ、攻撃ロール、技能判定、能力値判定に-4のペナルティを与える。意志セーヴに成功すれば、持続時間は1ラウンドに減少する。 マス・インフリクト・ペイン Inflict Pain, Mass/集団苦痛付与 系統:心術[苦痛、精神作用];呪文レベル:アンティパラディン4、インクィジター5、ウィザード/ソーサラー7、ウィッチ7、オカルティスト5、サイキック6、スピリチュアリスト5、ミーディアム4、メスメリスト5 目標:クリーチャー1体/レベル、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない この呪文はインフリクト・ペインと同様に機能するが、上記の点が異なる。 ウィズドロー・アフリクション Withdraw Affliction/苦痛抽出 系統:死霊術;呪文レベル:ウィッチ7、サイキック6、シャーマン6、スピリチュアリスト5 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:接触 目標:苦痛を受けているクリーチャー1体 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:可 術者は手を目標に握らせ、目標の身体から苦痛を実在する物体として取り出す。この物体はネバネバした肉の塊のように見える。目標はリムーヴ・ディジーズ、リムーヴ・カース、ニュートラライズ・ポイズンの目標になったかのように治療される。 加えて、術者は接触攻撃により、このネバネバした塊を他のものに付与することができる。これはちょうど、接触呪文のチャージを保持しているかのように扱われる。苦痛の種類は元の効果と同様であり、同じセーヴィング・スローとDCを持つ。 ウォール・オヴ・エクトプラズム Wall of Ectoplasm/心霊体の壁 系統:力術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、クレリック5、サイキック5、スピリチュアリスト5 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作、物質(小さな薄織の端切れ) 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 効果:10平方フィート/レベルまでの不透明な心霊体の膜、もしくは半径1フィート/レベルまでの球体か半球 持続時間:1分/レベル セーヴィング・スロー:不可、および意志・無効;本文参照;呪文抵抗:可 術者は休息できない霊で濁った、心霊体の巨大な帳を引き出す。ウォール・オヴ・エクトプラズムは一度作り出すと動かすことができない。厚さは術者レベル毎に1インチで、術者レベル毎に10平方フィートまでを覆う(つまり、10レベルのウィザードがウォール・オヴ・エクトプラズムを使用すると、100フィートの長さで10フィートの高さ、25フィートの長さで40フィートの高さ、その他100平方フィートまでの他の長さと高さの組み合わせの壁を作成することができる)。この壁はどのように回転していてもよく、何かで固定する必要もないが、連続していなければならず、切れ目があってはならない。この壁は例えクリーチャーがエーテル界にいる場合でも、クリーチャーがいるマスを内側に包含することはできない。この壁は物質界とエーテル界の両方に存在し、通過しようとするエーテル体や非実体のクリーチャーを妨げる。 壁の片面(術者が選択する)は、内側の身もだえする魂による不吉で恐ろしいオーラを放つ。この[恐怖、精神作用]効果の効果範囲は壁の表面から10フィートである。壁が作られたときにこの範囲内にいたか、作られた後に壁の10フィート以内に近づいたクリーチャーは意志セーヴを行わねばならず、失敗すると術者レベル毎に1ラウンドの間、怯え状態(ヒット・ダイスが4以下の場合恐慌状態)になる。 壁の10平方フィートそれぞれは厚さ1インチ毎に2ヒット・ポイントを持つ。壁の一部のヒット・ポイントが0以下になると破壊されるが、壁の中にある残りの心霊体が作られた穴をすぐに埋めてしまう。これにより壁全体の大きさは10平方フィート減少するが、穴のない連続した障壁となる。壁は術者レベル毎に半径1フィートまでの球体や半球の姿とすることもできる。この場合も、破壊する難易度は平板として作り出した心霊体の壁と同様である。 エクスプロード・ヘッド Explode Head/頭部爆発 系統:力術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6、サイキック5、メイガス6 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:生きている実体のクリーチャー1体 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:特殊;本文参照;呪文抵抗:可 術者は目標の頭に組み込む驚くべき圧力を引き起こす;この呪文は頭部を持ち、頭部の喪失で死ぬクリーチャーにだけ機能する。呪文はヒット・ポイントが20以下の目標を死亡させ、その頭を爆発させ半径10フィートに破片をまき散らす。エリア内の各クリーチャーは反応セーヴィング・スローを行わねばならず、失敗すると飛び交う破片によって2d6ポイントの斬撃ダメージを受ける。 ヒット・ポイントが20を上回るクリーチャーは術者レベルにつき1d6ポイントのダメージを受けるが(最大20d6)、ダメージを半減させるために頑健セーヴを試みることができる。このダメージで目標を満身創痍状態もしくは瀕死状態にした場合、目標は死亡し、上記のようにその頭部は爆発する。 エクトプラズミック・イラプション Ectoplasmic Eruption/心霊体の噴出 系統:力術;呪文レベル:サイキック7、スピリチュアリスト6 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 効果範囲:半径30フィートの爆発 持続時間:1ラウンド/レベル セーヴィング・スロー:反応・半減および意志不完全;本文参照;呪文抵抗:可 青白く渦巻く心霊体が術者が指定した場所に集まり、噴出する。呪文を発動した際に範囲内にいた全てのクリーチャーは6d6ポイントの殴打ダメージを受け、術者レベルに等しいラウンドの間絡みつかれた状態になる。この呪文は次元間を通過するため、エーテル体や非実体のクリーチャーにも通常の効果を発揮する。 加えて、範囲内のエーテル体もしくは非実体のクリーチャーはそれぞれ意志セーヴを行わねばならず、失敗すると術者レベルに等しいラウンドの間、部分的に物質界に押しやられる。この意志セーヴは、反応セーヴに成功したかどうかにかかわらず行わなければならない。物質界に部分的に押しやられた非実体クリーチャーは固体の物体に入ったり通過したりすることができず、魔法でない攻撃から半分のダメージを受け、魔法の武器、呪文、擬似呪文効果、超常効果から全てのダメージを受ける。実体のある呪文や効果は50%の確率で機能するのではなく、通常通り効果を発揮する。非実体であることによる他の利益は通常通り得られたままであり、攻撃ボーナスとアーマー・クラスも保持される。 エクトプラズミック・スネア Ectoplasmic Snare/心霊体の輪縄 系統:力術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、サイキック3、シャーマン3、スピリチュアリスト3、メイガス3 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 効果:心霊体に絡みつく糸 持続時間:精神集中、最大1ラウンド/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:反応・不完全;本文参照;呪文抵抗:可 術者は目標のクリーチャーに組みつくか、絡みつくために、もがく心霊体の触手を放つ。術者は目標に命中させるために遠隔接触攻撃を行わなければならない。命中すると、目標は反応セーヴを試みることができる。セーヴに成功すると目標は呪文の持続時間の間絡みつかれた状態となり、他のいかなる効果も受けない。目標がこのセーヴィング・スローに失敗すると、触手はさらに目標を拘束し、目標を組みつき状態とすると共に1d6+4ポイントの殴打ダメージを与える。術者が呪文を維持するための精神集中判定を行う各ラウンドで、触手は組みつき状態を維持するために組みつきの戦技判定を試みる。通常の組みつきのルール通り、触手は既に組みついている敵に対する組みつきの戦技判定に+5のボーナスを得る。触手のCMBは6+術者レベルに、CMDは16+術者レベルに等しい。心霊体は次元界を通過するため、この呪文は非実体クリーチャーとエーテル界のクリーチャーにも影響を及ぼす。 術者は呪文の効果時間の間、目標と綱でつながれたままとなる。術者は触手を伸ばしたり縮めたりすることができるが、術者と目標の間の距離が呪文の効果範囲を超えると触手は消滅する。心霊体の綱は硬度10、10+術者の術者レベル+術者の【耐久力】修正値に等しいヒット・ポイントを持ち、綱はその長さに沿ってどこでもダメージを受けたり、武器破壊される。目標が綱でつながれている間、術者は組みつき状態であると見なさない。術者は成功した組みつき状態の目標に移動またはダメージのアクションを実行することができ、術者の移動速度の半分で移動するか、組みつきの戦技判定に成功することで1d6+4ポイントの殴打ダメージを与える。術者は目標を押さえ込まれた状態にすることができない。 エゴ・ウィップI Ego Whip I/自我の鞭I 系統:心術(強制)[感情、精神作用];呪文レベル:サイキック3 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1ラウンド/レベル セーヴィング・スロー:意志・不完全;呪文抵抗:可 念術の力で目標の自我を圧倒し、絶望を感じさせて自分を信じられないようにする。【知力】、【判断力】、【魅力】からいずれか1つを選択すること。目標はその能力に-2のペナルティを受け、効果を受けた最初のラウンドの間よろめき状態になる。意志セーヴに成功すればよろめき状態にはならず、ペナルティの持続時間は1ラウンドに減少する。 エゴ・ウィップII Ego Whip II/自我の鞭II 系統:心術(強制)[感情、精神作用];呪文レベル:サイキック4 この呪文はエゴ・ウィップIと同様に機能するが、選択した能力値1つに-4のペナルティを受け、意志セーヴに失敗すると1d4ラウンドの間よろめき状態になる。この呪文は下方発動できる。 エゴ・ウィップIII Ego Whip III/自我の鞭III 系統:心術(強制)[感情、精神作用];呪文レベル:サイキック5 この呪文はエゴ・ウィップIと同様に機能するが、選択した能力値1つに-6のペナルティを受け、意志セーヴに失敗すると1d6ラウンドの間よろめき状態になる。この呪文は下方発動できる。 エゴ・ウィップIV Ego Whip IV/自我の鞭IV 系統:心術(強制)[感情、精神作用];呪文レベル:サイキック6 この呪文はエゴ・ウィップIと同様に機能するが、選択した能力値1つに-8のペナルティを受け、意志セーヴに失敗すると1d8ラウンドの間よろめき状態になる。この呪文は下方発動できる。 エゴ・ウィップV Ego Whip V/自我の鞭V 系統:心術(強制)[感情、精神作用];呪文レベル:サイキック7 この呪文はエゴ・ウィップIと同様に機能するが、選択した能力値1つに-10のペナルティを受け、意志セーヴに失敗すると1d10ラウンドの間よろめき状態になる。この呪文は下方発動できる。 エモーティヴ・ブロック Emotive Block/感情障害 系統:心術(強制)[感情、精神作用];呪文レベル:サイキック3、スピリチュアリスト2、メスメリスト2 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1ラウンド/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 目標の精神に感情的な障害を作り出し、目標が用いる呪文や擬似呪文能力に感情要素を追加する。この感情要素はその呪文が元々必要としている他の構成要素に追加されるものであり、動作要素を置き換えるわけではない。目標の擬似呪文能力が通常呪文の構成要素を必要としない場合でも、この感情要素は必要となる。 通常の感情要素同様、目標は無害な[感情]ないし[恐怖]効果の影響を受けている場合でも呪文(この呪文の場合、擬似呪文能力を含む)を発動することができなくなる。 オーナイリク・ホラー Oneiric Horror/夢より来たる脅威 系統:幻術(惑乱)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、サイキック2、バード2、ミーディアム1、メスメリスト2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 目標:生きているクリーチャー1体 持続時間:1ラウンド/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 悪夢から飛び出してきたクリーチャーに攻撃されると目標に信じさせる。毎ラウンド、目標はそのクリーチャーに対して全力攻撃アクションを行う。飛行しているクリーチャーはホバリングを行うために〈飛行〉判定を試みることができる。毎ラウンド、偽りのクリーチャーに対して全力攻撃を行った後、目標は効果を終了させるために新しいセーヴィング・スローを試みることができる。この呪文が終了した後、目標は1ラウンドの間疲労状態になる。 グレーター・オーナイリク・ホラー Oneiric Horror, Greater/上級夢より来たる脅威 系統:幻術(惑乱)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、サイキック4、バード4、ミーディアム2、メスメリスト3 セーヴィング・スロー:頑健・無効、意志・無効;本文参照;呪文抵抗:可 この呪文はオーナイリク・ホラーと同様に機能するが、以下の点が異なる。毎ラウンド意志セーヴに失敗するたびに目標は1ポイントの【筋力】ダメージを受ける。また、呪文が終了した後、目標は頑健セーヴを試みなければならず、失敗すると呪文の効果を受けていたラウンド毎に1分の間疲労状態となる。 オーラ・オルタレーション Aura Alteration/オーラ変化 系統:幻術;呪文レベル:オカルティスト3、サイキック4、スピリチュアリスト4、ミーディアム3、メスメリスト3 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:接触 目標:物体1つまたは同意するクリーチャー1体 持続時間:1日/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効(無害、物体);呪文抵抗:可 目標のクリーチャーもしくは物体が持つオーラを覆い隠して操作し、オーラ読み心霊技能解放やアナライズ・オーラ呪文で有益な情報を得ようとするものを当惑させる。オーラ・オルタレーションを1回発動することで、以下のオーラ4種のいずれか1つを変化させることができる。 属性オーラ/Alignment Aura:ディテクト・イーヴルのような属性を識別する呪文を妨害するために、目標の明らかな属性を変更することができる。属性の軸からそれぞれ1段階までずらすことができるが、正反対の属性に見せかけることはできない。例えば、秩序にして悪のキャラクターを混沌や善に見せかけることはできない。また、属性オーラの強度を術者レベルの半分まで増減させることもできる。 感情オーラ/Emotion Aura:目標の本当の感情を覆い隠し、術者の望む感情の色合いを混ぜ合わせて描写する。目標に対して行う〈威圧〉、〈交渉〉、〈真意看破〉、〈はったり〉判定において、目標のオーラから得た情報に基づいてこれらの判定を行う際のボーナスは得られなくなる。 健康オーラ/Health Aura:目標の肉体の状態を隠すために目標のオーラを汚し、傷ついている、毒、病気、術者の望む状態であるかのように見せる。目標が使用できる気蓄積のポイントや同種の能力ポイントを隠すこともできる。この場合、目標が通常使用できる範囲内で、どの値かを示唆するためにオーラを操作することになる。 魔法オーラ/Magic Aura:クリーチャーあるいはアイテムの魔法のオーラを変質させる。これによりディテクト・マジック(及びアナライズ・オーラのような同種の効果を持つ呪文)に対して、魔法のものでないか、術者の指定する特別な種類の魔法のアイテムであるか、術者の指定した呪文の対象であるかのように表現される。オーラ・オルタレーションを1回発動すると、目標の魔法オーラの全てを覆い隠すことができる。オーラ・オルタレーションの効果を受けた物体にアイデンティファイが発動されるか同様の検査を受けると、検査したものは意志セーヴを行い、成功すればこのオーラが偽りであることと、物体の本来の特性を見抜く。目標となったアイテム自身のオーラが圧倒的な場合、オーラ・オルタレーションはそのオーラを変化させることができない。 オブジェクト・ポゼッション Object Possession/物体憑依 系統:死霊術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、ウィッチ5、オカルティスト4、サイキック5、スピリチュアリスト5、ミーディアム4、メスメリスト5 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:誰も所持していない大型サイズ以下の物体1つ(最小は超小型) 持続時間:10分/レベル(解除可) この呪文はレッサー・オブジェクト・ポゼッションとして機能するが、上記の点が異なる。憑依したアニメイテッド・オブジェクトはサイズに適切な作成ポイントを持つ(最大で大型の物体の3ポイント)。 術者は標準アクションで自分の意識を肉体に戻すことができる。術者の次のターンで、術者は呪文を終了させる代わりに標準アクションで別の物体に憑依しようと試みることができる。 グレーター・オブジェクト・ポゼッション Object Possession, Greater/上級物体憑依 系統:死霊術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7、ウィッチ7、オカルティスト5、サイキック6、スピリチュアリスト6 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 目標:誰も所持していない巨大サイズ以下の物体1つ(最小は超小型)または人造1体 持続時間:10分/レベル(解除可) この呪文はオブジェクト・ポゼッションとして機能するが、上記の点が異なる。憑依したアニメイテッド・オブジェクトはサイズに適切な作成ポイントを持つ(最大で巨大な物体の5ポイント)。へその緒は中距離(100フィート+10フィート/レベル)まで伸びる。 この呪文で最初に憑依する際、術者は誰も所持していない物体ではなく人造に憑依しようと試みることができる。そうする場合、この呪文はコントロール・コンストラクトと同様に機能するが、上記の点が異なる。 レッサー・オブジェクト・ポゼッション Object Possession, Lesser/下級物体憑依 系統:死霊術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、ウィッチ4、オカルティスト2、サイキック3、スピリチュアリスト3、ミーディアム2、メスメリスト3 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:接触 目標:誰も所持していない超小型もしくは小型サイズの物体1つ 持続時間:1分/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可 この呪文はポゼッションと同様に機能するが、クリーチャー1体ではなく物体1つに憑依する。 憑依した物体は自律行動できるようになり、そのサイズのアニメイテッド・オブジェクトのデータを得る(1作成ポイントまでの能力を持つ。Pathfinder RPG Bestiary14ページを参照)物体に憑依している間、術者は呪文や他の能力を使用することができない。 精神的な紐が術者の肉体と憑依した物体をつなぐ。これはへその緒に似ている。憑依した物体と術者の肉体が互いに近距離(25フィート+5フィート/2レベル)より離れると、へその緒は切れ、術者の意識は肉体に戻る。 オブジェクト・リーディング Object Reading/物体読解 系統:占術;呪文レベル:オカルティスト1、サイキック2、スピリチュアリスト2、ミーディアム1、メスメリスト2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:接触 目標:接触した物体1つ 持続時間:精神集中、最大1ラウンド/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可 術者はアイテムの来歴にある感情的ないし念術的に印象深い出来事が残した、念術的な印象を読み取る。あるいは、チャージ・オブジェクトやインプラント・フォールス・リーディング呪文によってその物体に埋め込まれた情報を読み取る。この呪文はサイコメトリー心霊技能解放と同様の情報を得るが、精神集中を1分ではなく1ラウンド行う毎に追加で情報1つを得ることができる。術者は得られる情報の数を決定するために、〈鑑定〉判定を行わなければならない。術者はこの判定に+10の状況ボーナスを得る。 カーム・スピリット Calm Spirit/霊なだめ 系統:死霊術;呪文レベル:クレリック2、シャーマン2、スピリチュアリスト2、ミーディアム1 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:非実体のアンデッド・クリーチャー1体、または霊障1つ 持続時間:1分または1ラウンド/レベル;本文参照 セーヴィング・スロー:意志・無効または不可;本文参照;呪文抵抗:可 この呪文は興奮した霊障や、ゴーストのような非実体のアンデッドを一時的になだめる。効果を受けるクリーチャーを操ることはできないが、呪文の持続時間の間、カーム・スピリットは効果を受けた霊の敵対的な行為を先送りさせる。効果を受けた存在は暴力的なアクションを行うことも破壊的な行為を取ることもできない。このような行為には継続的な霊障能力を起動することも含まれる。ただし自分の身を守ることはできる。なだめた霊や霊障に攻撃的なアクションを取ったりダメージを与えたりすると、この効果は直ちに終了する。 霊障はこの呪文に対してセーヴィング・スローを行わないが、術者はこの怒れる存在を一時的になだめるために、DC10+霊障の脅威度の術者レベル判定に成功しなければならない。霊障に効果を及ぼす際、この呪文の持続時間は精神集中(1ラウンド/レベルまで)に変更される。 カタトニア Catatonia/緊張病 系統:死霊術;呪文レベル:アルケミスト2、ウィザード/ソーサラー3、ウィッチ3、クレリック3、サイキック3、スピリチュアリスト2、バード2、ミーディアム2、メスメリスト2 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作 距離:接触 目標:接触した同意するクリーチャー 持続時間:1時間/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:可 術者は目標に触れ、持続時間の間継続する死に似た状態に追いやる。目標は死体のように見える。目標とやりとりしたクリーチャーは実際に生きていると気付くために、DC20の〈治療〉判定に成功しなければならない。 呪文が終了するまで、生きているクリーチャーだけを対象とする効果を解決する際、目標は死体であるかのように扱われるが、アンデッドとは見なされない。目標は無防備状態だが、通常通り殺される可能性がある。 クリーチャーの命を呼び戻したりアンデッドとして自律させようとする効果は失敗するが、カタトニアは終了する。目標は物体に効果がある呪文の効果だけを受ける。このような呪文にはアニメイト・オブジェクツ(クリーチャーが小型の場合)やテレポート・オブジェクトなどが含まれる。しかし肉体の姿を変える効果(シュリンク・アイテムなど)は失敗し、カタトニアは終了する。単にダメージを与えたり物体を破壊する呪文の効果は妨害されない。 クインテセンス Quintessence/第五元素 系統:幻術(幻覚);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1、オカルティスト1、サイキック1、バード1、ミーディアム1、メスメリスト1 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:接触 目標:接触したクリーチャーまたは物体 持続時間:10分/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効(無害)および意志・看破;本文参照;呪文抵抗:本文参照 術者は目標のクリーチャーないし物体のあるべき姿を引き出し、傷やダメージを覆い隠す。傷ついたり病気を患ったりしているクリーチャーは健康的に見え、ダメージを受けた物体や破損状態の物体は損なわれていないように見える。しかしクインテセンスで覆われた死体は明らかに死体のままであり、完全に破壊された物体を元の姿に見せかけることはできない。この幻術は視覚的かつ触覚的なものである。目標を注意深く調べたり厚かったりすると看破するためのセーヴィング・スローを行えるが、通り一遍の観察ではセーヴィング・スローを行えない。破損状態の物体を本来の用途で使用すると、幻に自動的に気付かれる。鑑定人が幻術を看破しない限り、物体の価値を調べるために行う〈鑑定〉判定は完全な状態のアイテムの価値を評価することになる。 意志セーヴに成功するか呪文抵抗を用いることで、同意しない目標はこの呪文の効果を無効化することができる。目標に興味を持つものはこの虚像を見破るために意志セーヴを試みることができるが、呪文抵抗は適用されない。クインテセンスはディクレピット・ディスガイズを相殺し、解呪する。 クリエイト・マインドスケープ Create Mindscape/心象風景作成 系統:幻術(惑乱)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、サイキック4、ミーディアム4、メスメリスト4 発動時間:1ラウンド 構成要素:音声、動作 距離:長距離(400フィート+40フィート/レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:10分/レベル セーヴィング・スロー:意志・看破;本文参照;呪文抵抗:可 一緒に入るクリーチャー1体と術者の精神が入る、没入型心象風景を作り出す。術者はこの心象風景が明瞭か不明瞭か、有害か無害かを選択する。術者は大きさと形状、そして重力特性を任意に選択することができる(ただし中にいるクリーチャーに有害なほど重力を強力にすることはできない)。この心象風景は通常の時間流で属性特性を持たず、通常の魔法の特性を持つ。 術者は自分と目標の両方が出現する場所を指定する。心象風景の中に送り込む目標と術者との間に視線が通っている必要はないが、有効距離の中に目標がいると気付いていなければならない。術者が複数の知覚能力を持つクリーチャーがいる範囲を目標とし、そのクリーチャー達を今までに見たことがなければ(例えば、術者が兵舎の中にいる兵士の一団のことを知っているが、扉越しで見ることができない場合)、この呪文の目標は無作為に選択される。目標にしたいクリーチャーを直接見ることができるなら(先例に続けると、術者が部屋に入る直前に軍曹を調査していた場合)、術者は全てのクリーチャーの中から的確にそのクリーチャーを選択することができる。術者は心象風景のどこかに出現していなければならないが、他のクリーチャーが心象風景の中にいると気付いていない場合、その視界から身を隠すのは比較的たやすいだろう。この呪文を発動する際、術者は心象風景からの脱出方法を作らなければならない。また、脱出方法はわかりにくく困難なものであってもよいが、心象風景の特性に基づいて達成できるものでなければならない。脱出方法が妥当なものかは、GMが判断する。深い眠りの間に夢から目覚める妥当な方法は、心象風景から脱出する方法として許容されるものの1つとなるだろう。 最初の2体より多くのクリーチャーが既に存在する心象風景に入ることもできる。通常は、マインドスケープ・ドア呪文を使用することで実現される。術者は心象風景の中に幻のクリーチャーを作り出すこともできるが、一度に指示し集中できるのは1体だけである。このクリーチャーだけは真に迫ったものだ。他の大部分は全く喋らないか、ありふれた文章を繰り返し喋る。 通常の心象風景同様、術者と心象風景の中にいる別のクリーチャーは現実世界でアクションを行うことができず、その肉体はACに対する【敏捷力】ボーナスを失う。 術者が不明瞭な心象風景を選択した場合、術者以外のクリーチャーが環境と最初にやりとりする際に意志セーヴを試み、成功すればこの効果を看破することができる。心象風景を看破すると、そのクリーチャーは自分が心象風景の中にいることに気付き、その心象風景から脱出する方法を知るが、自動的に心象風景から脱出するわけではない。例えば、術者が厳かな邸宅の中にある応接室の姿をした心象風景を作り出し、目標が意志セーヴに成功した場合、目標は邸宅の正面の扉から歩いて出て行くことで肉体に戻ることができることを理解するが、心象風景から脱出するには邸宅の風景を実際に通り抜け、正面の扉にたどり着いて出て行かなければならない。心象風景が明瞭な場合、クリーチャーが脱出しようと思えば自動的に脱出する方法を知る。 術者が心象風景から出て行くことにした時点でこの呪文は終了し、目標も脱出する。心象風景の中でヒット・ポイントが0未満に減少したクリーチャーは、自分の肉体に戻る。術者のヒット・ポイントが0未満になると、呪文は終了し、その時点で中にいるものも排出される。 クリエイト・マインドスケープはパーマネンシイ呪文で永続化することができる。永続化するには12レベル以上の術者が10,000GPのコストを消費する必要がある。術者と永続的な心象風景だと気付いているクリーチャーは、マインドスケープ・ドア呪文を使用して出入りすることができる。 グレーター・クリエイト・マインドスケープ Create Mindscape, Greater/上級心象風景作成 系統:幻術(惑乱)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7、サイキック6、メスメリスト6 目標:クリーチャー1体/レベル 持続時間:1日/レベル この呪文はクリエイト・マインドスケープと同様に機能するが、複数のクリーチャーに効果を及ぼし、心象風景はより長く持続し、術者が心象風景の魔法特性を選択できる点が異なる。加えて、術者は術者レベルに等しい数まで、真に迫ったクリーチャーに指示することができる。 グレーター・クリエイト・マインドスケープはパーマネンシイ呪文で永続化することができる。永続化するには15レベル以上の術者が17,500GPのコストを消費する必要がある。術者と永続的な心象風景だと気付いているクリーチャーは、マインドスケープ・ドア呪文を使用して出入りすることができる。 グレイヴ・ワーズ Grave Words/墓所の言葉 系統:死霊術[言語依存];呪文レベル:サイキック0、スピリチュアリスト0、オカルティスト0、ミーディアム0 発動時間:1分 構成要素:動作 距離:接触 目標:死亡状態のクリーチャー1体 持続時間:1ラウンド この呪文を接触して使用すると、術者は死体に会話をさせることができる。しかし特定の質問や意思の疎通を行うことは全くできない。死体は1ラウンドの間、無作為な文章をわめき立てることになる。この情報は10%の確率で術者の役に立つものとなるが、有益かどうか判断することは難しい(GMは密かにd100をロールする)。 役に立つ情報はダンジョンの奥深くにある危険に関する警告や魔法のアイテムの合言葉、術者やその仲間の未来に対するぼんやりとした警告であったりする。有益かどうかにかかわらず、GMは死体がわめき立てる内容を決定すること。 死体がいずれかの術者が発動したグレイヴ・ワーズの目標になると、以降この死体にグレイヴ・ワーズを発動しようとしても失敗してしまう。どれだけ昔に死亡した死体であってもこの呪文を発動することはできるが、なんらかの会話をするためには、死体の頭部に口がなければならない。この呪文はアンデッド・クリーチャーに変化したことのある死体には効果がない。 ゴースト・ウィップ Ghost Whip/霊の鞭 系統:力術;呪文レベル:インクィジター2、ウィザード/ソーサラー2、ウィッチ2、クレリック2、オカルティスト2、サイキック2、スピリチュアリスト2、メイガス2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:0フィート 効果:柔軟な心霊体の鞭 持続時間:1ラウンド/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:可 白い、15フィートの長さの不気味な儚い鞭が術者の手に現れる。この武器は強化ボーナスのないゴースト・タッチ・ウィップと見なされる。術者は習熟しているかのようにこのウィップを使用することができる。ゴースト・ウィップによる攻撃は、非実体の接触攻撃として解決される。ウィップは術者がそれで攻撃するクリーチャーのみ影響を及ぼし、物体や他のクリーチャーを通り抜け、術者の目標の間にある遮蔽を無視することができる。ゴースト・ウィップの攻撃が完全遮蔽を通り抜けるとき、目標は完全視認困難であると見なされる(50%の失敗確率)。非実体のアンデッド・クリーチャーに対して、ゴースト・ウィップは致傷ダメージを与え、引きずりもしくは位置ずらしの戦技を行うのに用いることができる(加えて、鞭の通常の武器落とし、足払いの戦技にも使うことができる)。ゴースト・ウィップは武器落としや武器破壊の効果を受けない。 コール・スピリット Call Spirit/霊召喚 系統:召喚術(招請);呪文レベル:クレリック5、シャーマン5、スピリチュアリスト5、ミーディアム3 発動時間:10分 構成要素:音声、動作 距離:10フィート 効果:故人の人型生物1体の霊を喚び出す 持続時間:精神集中 セーヴィング・スロー:意志・無効;本文参照;呪文抵抗:不可 術者は特定の故人の霊を、最後に死んだ場所に出現させようと試みる。術者はその名を呼ぶことで術者の存在に応えなければならない。 同意しない霊は意志セーヴに成功することでこの招来を拒むことができる。選択した霊が招来に応えない場合、その場所にいる別の悪意を持った霊が現れ、術者を騙そうとする。セーヴの難易度は術者が呼び出したい霊をどれだけ知っており、どの程度物理的な関わりがあるかによって決定される。 知識量 意志セーヴ修正値 名前だけ† +15 また聞き(目標のことを聞いたことがある) +10 生の情報(生前の目標にあったことがある) +5 親しい(目標のことをよく知っている) +0 †最低でも、目標が生前に呼ばれていた名前を知っていなければならない。 つながり 意志セーヴ修正値 肖像画や画像 -2 所有物や衣服 -4 身体の一部、髪の毛、爪の欠片など -10 属性が異なる +4 喚び出すことに成功すると、霊はぼんやりとした蒸気のような姿で現れる。その姿は死亡したクリーチャーの生前の姿にどことなく似ている。霊はアンシーン・サーヴァントと同じ身体能力を持ち、物理的な作業をわずかながら行うことができる。また、生前に知っていた言葉を用いて静かに会話したり囁いたりすることもできる。霊はアンデッド・クリーチャーではなく、招来者に恩義を感じてもいない。術者が招来したのが選択した霊なのか騙そうとする偽物なのかにかかわらず、霊は質問への回答を拒んだり〈はったり〉を用いて術者を騙そうとすることができる。いずれにせよ霊は生前に知っていたことだけを話すことができ、死後に起きた出来事の知識を持たない。悪意のある霊は術者を恐れさせるため、恐ろしい霊と見せかけるために制限された肉体能力で優位に立とうとする可能性がある。 術者は1ラウンドに1回質問するために、呪文の維持に精神集中を行わなければならない(標準アクション)。術者は合計で術者レベル毎に質問1つを行うことができる。霊は同じラウンドのうちにこの質問に答える。呪文が終了すると、霊の心霊体はかき消え、魂は安息の地へと帰って行く。この呪文で現在アンデッドのクリーチャーの霊を呼び出すことはできない。 コングニティヴ・ブロック Cognitive Block/思考の阻害 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:サイキック3、ミーディアム2、メスメリスト2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1ラウンド/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 術者は目標の心に精神的な障害を作り出し、心の中で行われる呪文発動の流れを妨げる。これにより目標が使用する全ての呪文及び擬似呪文能力に思考要素が追加される。この思考要素はその呪文が元々必要としている他の構成要素に追加されるものであり、動作要素を置き換えるわけではない。目標の擬似呪文能力が通常呪文の構成要素を必要としない場合でも、この思考要素は必要となる。 通常の思考要素同様、目標が自分の精神を集中させ呪文の思考要素を安定させるために移動アクションを使用しない限り、目標が試みる全ての精神集中判定のDCは10だけ増加する。 コンテイジアス・ジール Contagious Zeal/伝染する熱意 系統:心術(強制)[感情、精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、クレリック3、インクィジター3、サイキック3、スピリチュアリスト3、バード2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1ラウンド/レベル セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);呪文抵抗:可(無害) 目標は攻撃ロールと武器によるダメージ・ロールに+2の士気ボーナス、1d6の一時的ヒット・ポイント、[恐怖]効果と目標に対して行われる〈威圧〉判定へのDCに+4の士気ボーナスを得る。1ラウンドに一回、目標は他のクリーチャーにこのボーナスを与えることができる。選択するクリーチャーは目標から25フィート+5フィート/2レベル(術者のレベルを用いる)以内にいなければならず、この方法で同じクリーチャーを複数回選択することはできない。選択されたクリーチャーはボーナスと一時的ヒット・ポイントを得るが、他のクリーチャーに拡散させることはできない。追加のクリーチャーが得たボーナスと一時的ヒット・ポイントは元の呪文の持続時間と同じ持続時間を持つ。そのため呪文の持続時間が終了すると、効果を受けた全てのクリーチャーはボーナスを失い、この呪文で得られた一時的ヒット・ポイントが残っていても失われる。 コンデンスド・イーサー Condensed Ether/凝縮されたエーテル 系統:変成術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、サイキック4、スピリチュアリスト3 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作、物質(砕けた琥珀) 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 目標:半径20フィートの拡散 持続時間:1分/レベル セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可 術者は物質界に貫通するように、エーテル界の材質を凝縮する。この厚みを増した次元の結合は、その範囲を通過するものの移動速度を低下させる。コンデンスド・イーサーを通過するクリーチャーは(例え非実体クリーチャーであっても)、通常の半分の移動速度でしか移動できず、5フィート・ステップを行うこともできない。この移動速度の低下はソリッド・フォッグや同種の効果と累積しない。コンデンスド・イーサーの範囲内にいるクリーチャーはアーマー・クラスと反応セーヴに-2のペナルティを受ける。コンデンスド・イーサーは武器による遠隔攻撃を妨げる。魔法の光線や類似の遠隔攻撃でさえ、コンデンスド・イーサーの内側に向けて使用したり通過したりすると20%の失敗確率を受ける。この失敗確率は視認困難に基づくものではない。そのため《無視界戦闘》、トゥルー・シーイング、同種の効果で軽減することはできない。 サイキック・アサイラム Psychic Asylum/念術保養所 系統:幻術(惑乱)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6、サイキック5、メスメリスト5 発動時間:1即行アクション 構成要素:音声、動作 距離:自身 目標:術者 持続時間:瞬間;本文参照 セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可 術者は長期にわたる精神的業務を瞬間的に処理できる心象風景に自分を移動させる。作り出した心象風景は図書館、居間、庭園、子供の頃の樹上の家のような、術者を助け心を落ち着けてくれる。術者はサイキック・アサイラムに最大で15分間過ごすことができる。中にいる間、肉体的には一切時間は経過しないし、戻ってくると術者は自分のターンを継続することができる。この心象風景は明白かつ有限であり、早い時間流を持つ。 この心象風景の中にいる間、術者ははっきりとした精度と記憶力で、自分がかつて見たことのある文章を調べ、会話を思い出し、映像を思い出すことができる。術者が見聞きできるものは、レベル毎に1週間までのものに限られる。例えば、術者は2週間前に図書館でざっと見た、古代の写本から拾い上げた文章の一説を再検討したいと考えるかもしれない。サイキック・アサイラムにいる間、術者はこの古代の射法の中の文章のレイアウトを正確に思い出し、声に出して一語ずつ読むこともできる。サイキック・アサイラムから出ると、さっき見てきたかのように、はっきりと調べたことの詳細を思い出すことができるが、その物体を完全に思い出すことはできない。 術者が呪文を準備できる場合、術者はこの時間を用いて呪文1つを準備することができる。例えば、術者が毒を受けたとき、即行アクションでサイキック・アサイラムを発動し、15分間を祈りと瞑想に全て費やしてニュートラライズ・ポイズンを準備し、その後心象風景から戻ってきて、標準アクションで即座に自分に呪文を発動することができる。 術者がこの呪文を発動する前に術者に効果を及ぼしていた[精神作用]呪文はサイキック・アサイラムの中にいる間も持続時間を消費し続ける。そのため術者はこの呪文を使用してそのような状態の効果が終了するまで待ち続けることができる。術者の肉体に現在効果を及ぼしている効果は、サイキック・アサイラムの中にいても持続時間を消費することはない。しかしサイキック・アサイラムの中にいる間、術者がこれらの効果を受けることもない。 サイキック・イメージ Psychic Image/念術の像 系統:幻術(操影);呪文レベル:サイキック9 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:長距離(400フィート+40フィート/レベル) 効果:影でできた複製1つ 持続時間:1ラウンド/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・看破(やりとりがあった場合);呪文抵抗:可 術者は半ば現実の、自分を投影した像で自分の意識を覆い隠す。サイキック・イメージは術者のように見、聞き、臭いを感じるが、触れることはできない。術者の精神が像の中にいる間、術者はそれが自分の肉体であるかのように操ることができるが、実際に存在する物体に直接効果を及ぼすことはできない。像は飛行移動速度60フィート(機動性は完璧)で移動する。像の中にいる間、術者の間隔はこの像が見聞きしたことのみを感じ、術者の肉体は聴覚喪失状態、無防備状態、かつ盲目状態として扱われる。術者は即行アクションにより、像と自分の肉体の間を切り替えることができる。精神が肉体にいる間、像は同様に無防備状態となる。 術者の像は非実体であるかのように固体を通過することができる。像は術者の接敵面の大きさ(小型および中型のクリーチャーは5フィート)までしか、固体の中に入り込むことはできない。非実体のクリーチャーに効果を及ぼすかどうかにかかわらず、像はほとんどの攻撃や効果によってダメージを受けることがない。しかし[精神作用]効果は、術者の精神がいるかどうかにかかわらず、サイキック・イメージに対して全ての効果をもたらす。 術者が望むなら、術者が像の中にいる間、距離が接触かそれより長い念術呪文ないし擬似呪文能力を発動することができる。例え術者が修得しているとしても、術者は像から念術呪文でない呪文を発動することはできない。サイキック・イメージが自分から発動できるのは幻術系統の念術呪文のみである。呪文は他の目標に通常通り効果を及ぼすが、サイキック・イメージを起点とする。 物体は意志セーヴに成功したかのようにサイキック・イメージの影響を受ける。術者とサイキック・イメージとの間に効果線を維持する必要はないが、ディメンジョン・ドア、ブリンク、その他同種の呪文で術者が一瞬でも他の次元界を通過するようなことがあれば、この呪文は終了する。 サイキック・クラッシュI Psychic Crush I/心霊圧壊I 系統:死霊術[精神作用];呪文レベル:サイキック5 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:意志・不完全および頑健・不完全;本文参照;呪文抵抗:可 念術の力を用いて、術者は目標の精神を侵略してばらばらに引き裂き、精神と肉体の両方に内側から甚大なダメージを与える。最初の意志セーヴに成功すると、目標は1ラウンドの間不調状態になる。この意志セーヴに失敗すると、目標は頑健セーヴを行わなければならない(目標のヒット・ポイントが最大値の半分より多く残っている場合、このセーヴには+4の状況ボーナスがつく)。この頑健セーヴに失敗すると、目標のヒット・ポイントは-1に減少し、瀕死状態になる。この頑健セーヴに成功すると、目標は代わりに3d6+術者レベル毎に1ポイントのダメージを受け(目標のヒット・ポイントはこのダメージで-1を下回ることはない)、1ラウンドの間不調状態になる。この攻撃は【知力】を持たないクリーチャーには何の効果もない。 サイキック・クラッシュII Psychic Crush II/心霊圧壊II 系統:死霊術[精神作用];呪文レベル:サイキック6 この呪文はサイキック・クラッシュIと同様に機能するが、頑健セーヴに成功した際、目標は5d6+術者レベル毎に1ポイントのダメージを受ける。加えて、目標はヒット・ポイントが最大値なら頑健セーヴに+4の状況ボーナスを、ヒット・ポイントが最大値の半分より多く残っているなら+2のボーナスを得る。この呪文は下方発動できる。 サイキック・クラッシュIII Psychic Crush III/心霊圧壊III 系統:死霊術[精神作用];呪文レベル:サイキック7 この呪文はサイキック・クラッシュIと同様に機能するが、頑健セーヴに成功した際、目標は7d6+術者レベル毎に1ポイントのダメージを受ける。また、意志セーヴに成功した場合、目標は術者レベル毎に1ポイントのダメージを受ける。加えて、目標はヒット・ポイントが最大値である場合にのみ頑健セーヴに+2の状況ボーナスを得、ヒット・ポイントにダメージを受けている場合ボーナスを得られない。この呪文は下方発動できる。 サイキック・クラッシュIV Psychic Crush IV/心霊圧壊IV 系統:死霊術[精神作用];呪文レベル:サイキック8 この呪文はサイキック・クラッシュIと同様に機能するが、意志セーヴあるいは頑健セーヴに成功した際、目標は9d6+術者レベル毎に1ポイントのダメージを受ける。加えて、目標はヒット・ポイントにかかわらずボーナスを得られない。目標のヒット・ポイントが最大値の半分を下回っている場合、この呪文に抵抗するための頑健セーヴを行うことはなく、自動的に失敗したものと扱われる。この呪文は下方発動できる。 サイキック・クラッシュV Psychic Crush V/心霊圧壊V 系統:死霊術[精神作用];呪文レベル:サイキック9 この呪文はサイキック・クラッシュIVと同様に機能するが、意志セーヴあるいは頑健セーヴに成功した際、目標は11d6+術者レベル毎に1ポイントのダメージを受ける。加えて、目標のヒット・ポイントが最大値の半分を下回っている場合、意志セーヴに-2のペナルティを受ける。この呪文は下方発動できる。 サイキック・サージェリー Psychic Surgery/念術的手術 系統:心術[精神作用];呪文レベル:サイキック6、メスメリスト5 発動時間:10分 構成要素:音声、物質(250GPの価値があるダイアモンドの粉末) 距離:接触 目標:同意する生きているクリーチャー1体 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可 サイキック・サージェリーは目標が受けている全ての【知力】ダメージ、【判断力】ダメージ、【魅力】ダメージを治療し、目標の【知力】、【判断力】、【魅力】に対する永続的能力値吸収も全て回復させる。また、継続している狂気、混乱状態、[恐怖]効果も取り除く。サイキック・サージェリーは他の精神的苦痛も取り除く。この精神的苦痛には心術呪文や心術能力が含まれる。それらは持続時間が瞬間の効果であってもよいが、この場合、ディスペル・マジックで取り除けない効果を取り除くに際しては、サイキック・サージェリーは呪文レベル(あるいは呪文レベルに相当するもの)が6レベル以下のものにのみ機能する。持続時間が瞬間の効果であっても、サイキック・サージェリーは目標の記憶を魔法的に変化させる効果を全て取り除く。この呪文はモディファイ・メモリーの2つ目の使用方法のように、目標の記憶を完璧な明瞭さで取り戻すことができる。 サイキック・リーディング Psychic Reading/念術的感応 系統:占術;呪文レベル:インクィジター2、ウィザード/ソーサラー2、オカルティスト1、サイキック1、スピリチュアリスト1、バード2、ミーディアム1、メスメリスト1 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:人型生物のクリーチャー1体 持続時間:1ラウンド セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:可 術者は人物1人の表層意識を読み取り、人物の外観、身振り、話し方を手がかりにその人物に関する膨大な情報を察することができる。この効果は目標が変装している場合((ポリモーフ)効果を含む)でも使用することができる。呪文を発動する際、DC20の〈真意看破〉判定(術者レベルに等しいボーナスがつく)を行うこと。この技能判定に成功すれば、術者は以下に述べる情報のうち1つを明らかにすることができる。技能判定の結果が20を5上回る毎に、追加で1つ情報を得ることができる。情報は以下の通り:年齢、属性、クラス、特技、性差、母語、出身地、種族あるいは民族、種族特性、信仰、性的指向、修得済みの〈芸能〉〈職能〉〈製作〉技能のいずれか。ダガー(†)が付記された項目について、もし目標がその要素を複数有している場合、その内1つを明らかにすることが情報1つと見なされる。 得られた情報が全て正しい確率は70%である。このロールは密かに行われる。正しくない場合、71~80なら1つ、81~90なら2つ、91~100なら3つの情報が誤っている。得られた情報の総数より多く誤った情報を得ることはできない。 シールド・ライフ Sealed Life/生命力遮断 系統:防御術;呪文レベル:スピリチュアリスト3、ミーディアム2 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1ラウンド/レベル セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:可 術者は目標の内にある生命の力を封じ、その生命力を他人と共有できないようにする。影響を受けたクリーチャーはダメージを自分から他人へ、あるいは他人から自分へ転送することができなくなる。そのような効果にはシールド・アザー、スピリチュアリストの生命共有、サモナーの生命結合などがある。他人の生命力を奪うヴァンピリック・タッチのような効果は通常通りダメージを与えるが、利益を与えることはない。 グレーター・シールド・ライフ Sealed Life, Greater/上級生命力遮断 系統:防御術;呪文レベル:スピリチュアリスト6 持続時間:1分/レベル この呪文はシールド・ライフと同様に機能するが、デス・ウォードの利益を提供する。加えて目標は、トラップ・ザ・ソウルやポゼッションのような魂を吸い取ったり転送したりする効果に完全耐性を得る。この呪文は持続時間が終了するまでの間、既に離れていた魂が肉体に戻ることも妨げる。 シナスシージャ Synesthesia/共感覚 系統:幻術(惑乱)[精神作用];呪文レベル:サイキック3、メスメリスト3 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:生きているクリーチャー1体 持続時間:1ラウンド/レベル セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 術者は影響を受けたクリーチャーの感覚に強い刺激を与え、その感覚が他の感覚に干渉するように仕向ける。クリーチャーがこの呪文の影響を受けている間、感覚から入ってくる情報が適切でない感覚によって補正される。これは雑音が色の炸裂となり、臭いが音を生み出すという形で現れる。影響を受けたクリーチャーは移動速度が半分になり、攻撃に20%の失敗確率を受け、AC、技能判定、反応セーヴに-4のペナルティを受ける。影響を受けたクリーチャーが呪文を発動するには、この呪文のセーヴDC+発動する呪文のレベルに等しいDCの精神集中判定に成功しなければならない。 加えて、〈知覚〉判定を試みる際、影響を受けたクリーチャーは気が散っていると見なされる。視認困難を無効化したり軽減したりする効果は、シナスシージャによる失敗確率に作用しない。 マス・シナスシージャ Synesthesia, Mass/集団共感覚 系統:幻術(惑乱)[精神作用];呪文レベル:サイキック7、メスメリスト5 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 目標:生きているクリーチャー1体以上、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない この呪文はシナスシージャと同様に機能するが、上記の点が異なる。 シナプス・オーヴァーロード Synapse Overload/神経への負荷 系統:占術[精神作用];呪文レベル:サイキック5、メスメリスト4 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:接触 目標:接触した生きているクリーチャー1体 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:頑健・不完全(本文参照);呪文抵抗:可 術者は目標の精神に働きかけ、肉体からやってくる情報が圧倒的な流れとなって大幅な負荷をかけるようにする。これにより目標の神経は激しく誘発される。目標は術者レベル毎に1d6ポイントの[雷撃]ダメージ(最大15d6)を受け、1分の間よろめき状態となる。頑健セーヴィング・スローに成功してもダメージは減少しないが、よろめき状態は受けずにすむ。 シナプティック・スクランブル Synaptic Scramble/神経の混線 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:サイキック4、メスメリスト3 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1ラウンド/レベル セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 術者は目標の神経のつながりをごちゃ混ぜにし、他人に何かを行おうとするときに理路整然とやり取りする能力を失わせ、意図しない行動を取るようにさせる。この呪文の効果を受けている間、目標は意味のある意思疎通を行えなくなり、会話、秘密のメッセージをやり取りするために行う〈はったり〉判定、テレパシーの使用を行うことができなくなる。ただしこの呪文は意思疎通以外の発生を妨げることはないため、合言葉や呪文発動における音声要素は通常通り使用することができる。 目標の精神は混線しているため、目標の注意は長いアクションが終わるまでに不注意に移ってしまう。そのため、全ラウンド・アクションおよびそれより長いアクションを行うことはできない。目標が移動アクションや標準アクションを行う場合、以下の表をロールして従うこと。目標が表のアクションを行えない場合、目標はアクションを行えない。 d% アクション 1~20 移動アクション(移動のために移動アクションを用いる) 21~40 移動以外の移動アクション(移動以外のために移動アクションを用いる) 41~60 攻撃アクション(攻撃アクションを標準アクションで行う。武器1つで1回だけ攻撃する) 61~80 攻撃以外の標準アクション(攻撃アクションでない標準アクションを行う) 81~100 目標が望むアクション(標準アクションであれ移動アクションであれ、クリーチャーが行いたいアクションを行う) シナプティック・パルス Synaptic Pulse/神経脈動 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:サイキック3、メスメリスト3 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:30フィート 効果範囲:術者を中心とした半径30フィートの拡散 持続時間:1ラウンド セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 術者は脈動する精神的な爆発を放ち、術者の念術敵絶叫の範囲内にいる全てのクリーチャーを1ラウンドの間朦朧状態にする。 グレーター・シナプティック・パルス Synaptic Pulse, Greater/上級神経脈動 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:サイキック5、メスメリスト4 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:30フィート 効果範囲:術者を中心とした半径30フィートの拡散 持続時間:1d4ラウンド;本文参照 セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 術者は脈動する精神的な爆発を放ち、術者の念術敵絶叫の範囲内にいる全てのクリーチャーを1d4ラウンドの間朦朧状態にする。セーヴに成功すると、クリーチャーは代わりに1ラウンドの間不調状態になる。 シャドウ・ボディ Shadow Body/影の身体 系統:変成術(ポリモーフ);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7、ウィッチ7、スピリチュアリスト5 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:自身 目標:術者 持続時間:1分/レベル(解除可) 術者は自分の肉体の素材を影界の虚ろな材質と交換する。これにより、術者は生ける影になる。明るい光や通常の光の下では、術者は何にも属していない影としてみることができるが、薄暗い光の下や暗闇の中では、術者は完全視認困難を得る。暗視を持つクリーチャーに対して、術者は完全視認困難ではなく視認困難を得る。シャドウ・ボディにより、術者はほとんどの状況で非実体と見なされるが、飛行することも固体やクリーチャーを通過することもできない。しかし、術者は垂直ないし水平な面や液体の表面を含む、いかなる面でも通常の移動速度で移動することができる上、移動困難な地形で移動速度が低下することもない。サイズは変更しない。 術者は会話をしたり呪文を発動したり、精神的な行動を行うことはできるが、物理的な身体を持たない。そのため物体を操ったり物理的に攻撃することはできない。術者は非実体の接触攻撃を行うかのように接触呪文や接触効果を伝達させることができる。術者の装備品はシャドウ・ボディの中に溶け込む。そのため術者は《物質要素省略》を用いて準備した呪文でない限り、物質要素のある呪文を発動することはできない。 スピリットバウンド・ブレード Spirit-Bound Blade/霊とつながる刃 系統:力術;呪文レベル:オカルティスト4、シャーマン4、スピリチュアリスト3、ミーディアム4 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作 距離:接触 目標:接触した武器 持続時間:1分/レベル セーヴィング・スロー:意志・無効(無害、物体);呪文抵抗:不可 術者は自分が接触した武器の周囲を硬化させた心霊体で覆い、その中に感情エネルギーを集めて織り込む。これによりその武器はぼんやりと光を放ち、大いなる力が込められる。この武器はゴースト・タッチ武器となり、以下の追加の利益を1つ得る。利益の種類は術者が武器に吹き込む感情の種別によって決定される。この特殊能力が選択した武器に適切なものでない場合(遠隔武器にヴィシャスを適用するなど)、武器がその利益を得ることはない。 憤怒/Anger:武器は追加でヴィシャス特殊能力を得る。 専念/Dedication:武器は追加でリターニング特殊能力を得る。 絶望/Despair:武器は追加でクルーエル特殊能力を得る。 恐怖/Fear:武器は追加でメナシング特殊能力を得る。 嫌悪/Hatred:武器は追加でカニング特殊能力を得る。 嫉妬/Jealousy:武器は追加でミメティック特殊能力を得る。 熱狂/Zeal:武器は追加でキーン特殊能力を得る。 術者がスピリチュアリストで選択している感情エネルギーの種別が守護霊の感情の傾倒と一致する場合、武器は使用者に守護霊の感情の傾倒で得られた《技能熟練》と同じ技能(両方とも)による技能判定に+2のボーナスを与える。 セサイル・スピリット Sessile Spirit/霊の不活性化 系統:死霊術;呪文レベル:インクィジター4、ウィッチ5、オカルティスト3、シャーマン4、スピリチュアリスト3、クレリック5、ミーディアム2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 目標:クリーチャー1体または物体1つ(本文参照) 持続時間:1ラウンド/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);呪文抵抗:可 目標のクリーチャーの内側に手を伸ばし、内側にいる霊魂を休眠中で不活性な状態にする。目標が自分の肉体に霊を住まわせているミーディアムや守護霊を意識の中に住まわせているスピリチュアリスト(あるいは霊ないし守護霊クラス特徴を用いる別のクラス)の場合、セーヴに失敗すると霊あるいは守護霊は力を失い、それらが主に通常与えている利益(ボーナス特技と修得呪文も含む)は抑止される。 目標の内側にいる霊が憑依効果(ポゼス・オブジェクト、ポゼッション、ゴーストの憑霊など)を用いるクリーチャーであれば、この呪文はその宿主ではなく、憑依しているクリーチャー自体を目標とする。セーヴに失敗すると、憑依している霊は追い出されはしないものの、この呪文の持続時間の間幻惑状態となる。 ソウト・エコー Thought Echo/思考のこだま 系統:幻術(幻覚);呪文レベル:サイキック1、メスメリスト1 発動時間:1ラウンド 構成要素:音声 距離:接触 目標:接触した生きているクリーチャー 持続時間:1分/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);呪文抵抗:可(無害) この呪文を発動する際、術者は75文字までの精神的なこだまを設定する。目標のクリーチャーの表層思考を読み取ろうとすると、使用者は術者レベル判定(DC=11+術者の術者レベル)に成功しなければこの精神的なこだまだけしか読み取ることができない。術者が自分にソウト・エコーを発動すると、DCは15+術者の術者レベルになる。加えて、この呪文を自分に発動する場合、術者は標準アクションで精神集中を行うことで、思考のこだまを変更することができる。 この方法でこだまする言葉を変更するたびに、術者は残りの持続時間を1分だけ減少させる。ソウト・エコーはテレパシーや、表層より深いところにある思考に到達する、精神を読み取る効果を阻害しない。 ソウト・シールドI Thought Shield I/思考の盾I 系統:防御術;呪文レベル:サイキック2 発動時間:1割り込みアクション 構成要素:音声 距離:自身 目標:術者 持続時間:1ラウンド 侵入を検知することで、術者は急ごしらえで自分の精神を攻撃されたり解析されたりすることに対する防護を作り出す。これにより、術者は[精神作用]効果に対する意志セーヴィング・スローに+4の状況ボーナスを得る。この呪文が持続する間、術者の思考を読み取る呪文や効果は術者から何の情報も得られない。 ソウト・シールドII Thought Shield II/思考の盾II 系統:防御術;呪文レベル:サイキック3 この呪文はソウト・シールドIと同様に機能するが、[精神作用]効果に対する意志セーヴへの状況ボーナスは+6に増加する。この呪文は下方発動できる。 ソウト・シールドIII Thought Shield III/思考の盾III 系統:防御術;呪文レベル:サイキック4 この呪文はソウト・シールドIと同様に機能するが、[精神作用]効果に対する意志セーヴへの状況ボーナスは+8に増加する。加えて、この呪文が持続している間、術者の思考を読み取ろうとしたクリーチャーは意志セーヴを行わねばならず、失敗すると1ラウンドの間朦朧状態になる。この呪文は下方発動できる。 ソウト・シールドIV Thought Shield IV/思考の盾IV 系統:防御術;呪文レベル:サイキック5 この呪文はソウト・シールドIIIと同様に機能するが、この呪文が持続している間、術者の思考を読み取ろうとしたクリーチャーは意志セーヴを行わねばならず、失敗すると1d4ラウンドの間朦朧状態になる。加えて、術者がサイキック・クラッシュ呪文に対するセーヴに成功したならば、一切のダメージを受けない。この呪文は下方発動できる。 ソウト・シールドV Thought Shield V/思考の盾V 系統:防御術;呪文レベル:サイキック6 持続時間:1ラウンド/レベル;本文参照 この呪文はソウト・シールドIVと同様に機能するが、上記の点が異なる。術者が[精神作用]効果に対する意志セーヴィング・スローに失敗すると、この呪文は自動的に終了する。この呪文は下方発動できる。 ソウトセンス Thoughtsense/思考感知 系統:占術[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、サイキック4、スピリチュアリスト4、ミーディアム4、メスメリスト4 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、物質(小さな脳組織の干物) 距離:自身 目標:術者 持続時間:1分/レベル 術者は60フィート以内にいる意識のあるクリーチャーを自動的に識別し、その位置に気付く。これはちょうど、術者が擬似視覚能力を有しているかのように扱う。ノンディテクション、マインド・ブランク、同種の効果はこの効果を妨げることができる。ソウトセンスは知性があるクリーチャー(【知力】が3以上)かそうでないクリーチャー(【知力】が1~2)かを識別することができるが、識別したクリーチャーについてそれ以外の情報を得ることはない。 ソーマタージック・サークル Thaumaturgic Circle/対来訪者防御円 系統:防御術;呪文レベル:インクィジター4、ウィザード/ソーサラー4、オカルティスト3、クレリック4、サモナー4、ミーディアム3 構成要素:音声、動作、物質(銀の粉末による直径3フィートの円)、信仰 この呪文はマジック・サークル・アゲンスト・イーヴル/グッド/ケイオス/ローと同様に機能するが、属性の副種別ではなく、術者が指定した属性以外の来訪者の副種別あるいは来訪者の種族に対して効果を及ぼす。副種別は(風)、(地)、(火)、(水)などであり、来訪者の種族はエンジェルやデヴィルなどを指す。 タリスマニック・インプリメント Talismanic Implement/魔除けの装具 系統:力術;呪文レベル:オカルティスト3 発動時間:10分 構成要素:音声 距離:自身 目標:術者 持続時間:1時間/レベル(解除可)またはチャージ消費するまで この呪文はコンティンジェンシィと同様に機能するが、術者は2ポイント以上念集積を込めている自分の装具に、自分のレベルの1/4(端数切り捨て、最大呪文レベル3)以下の呪文を込める。呪文系統は装具の呪文系統と合致していなければならず、呪文は1体にのみ作用するものでなければならない。タリスマニック・インプリメントを発動すると装具の念集積は2ポイント消費され、共鳴能力の効果もそれに応じて変化する。念集積が回復する際、たとえ持続時間が終了していなくても、タリスマニック・インプリメントは自動的に終了する。コンティンジェンシィとは異なり、術者は同時に複数のタリスマニック・インプリメントを保持しておくことができる。しかし、装具1つはタリスマニック・インプリメントを1つしか保持することができない。1つでもタリスマニック・インプリメントを保持しているならば、術者はいかなるコンティンジェンシィの利益を得ることもできない。 タワー・オヴ・アイアン・ウィルI Tower of Iron Will I/鋼の意志の塔I 系統:防御術;呪文レベル:サイキック5 発動時間:1割り込みアクション 構成要素:音声 距離:10フィート 効果範囲:術者を中心とした半径10フィートの放射 持続時間:1ラウンド セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:可(無害) 術者は他人の念術エネルギーを弾く精神力の砦を投射し、範囲内の全てのものに精神的な強さと強靱さを与える。範囲内にいる全てのクリーチャーは10+この呪文レベルの2倍に等しい呪文抵抗を得る。この呪文抵抗は、念術魔法と[精神作用]効果にのみ機能する。範囲内のクリーチャーは、術者の呪文や特殊能力に対してこの呪文抵抗を適用することはできない。 タワー・オヴ・アイアン・ウィルII Tower of Iron Will II/鋼の意志の塔II 系統:防御術;呪文レベル:サイキック6 持続時間:2ラウンド セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:可(無害) この呪文はタワー・オヴ・アイアン・ウィルIと同様に機能するが、上記の点が異なる。この呪文は下方発動できる。 タワー・オヴ・アイアン・ウィルIII Tower of Iron Will III/鋼の意志の塔III 系統:防御術;呪文レベル:サイキック7 持続時間:3ラウンド セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:可(無害) この呪文はタワー・オヴ・アイアン・ウィルIと同様に機能するが、上記の点が異なる。この呪文は下方発動できる。 タワー・オヴ・アイアン・ウィルIV Tower of Iron Will IV/鋼の意志の塔IV 系統:防御術;呪文レベル:サイキック8 持続時間:4ラウンド セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:可(無害) この呪文はタワー・オヴ・アイアン・ウィルIと同様に機能するが、上記の点が異なる。この呪文は下方発動できる。 タワー・オヴ・アイアン・ウィルV Tower of Iron Will V/鋼の意志の塔V 系統:防御術;呪文レベル:サイキック9 持続時間:5ラウンド セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:可(無害) この呪文はタワー・オヴ・アイアン・ウィルIと同様に機能するが、上記の点が異なる。この呪文は下方発動できる。 チャージ・オブジェクト Charge Object/物体への充填 系統:変成術;呪文レベル:オカルティスト1、サイキック1、スピリチュアリスト1、ミーディアム1、メスメリスト1 発動時間:10分 構成要素:音声、動作 距離:接触 目標:接触した物体 持続時間:永続 セーヴィング・スロー:不可;本文参照;呪文抵抗:不可 アイテム1つに下級の念術エネルギーを込める。そのアイテムはディテクト・サイキック・シグニフィカンス呪文によって識別される。術者が望むなら、そのアイテムに術者が所有していたという経歴を込めることもできる。オブジェクト・リーディングのような呪文やサイコメトリー心霊技能解放を使用すると、術者が物体に埋め込んだ術者に関する情報が明らかになる。この情報には名前、属性、職業、そのアイテムで術者が行ったことの概要が含まれる。術者は物体に嘘の情報を込めることはできないが、漏らしたくない情報を取り除くことはできる。目標の物体に既に念術情報が込められていた場合、さらに情報を加えることはできるが、チャージ・オブジェクトを使用して元々あった念術による情報を取り除くことはできない。 ディヴァイド・マインド Divide Mind/精神分割 系統:心術[精神作用];呪文レベル:サイキック9 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:自身 目標:術者 持続時間:1分 セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可 術者は自分の精神を分割し、精神力を最大化する。この呪文が終了するまで、術者は全ての意志セーヴ、【知力】判定、【知力】を基準とする技能判定において、2回ロールしてより高い出目を使用する。加えて、即行アクションとして、術者は通常なら標準アクションあるいは移動アクションが必要となる、純粋な精神的アクションを第二の精神に行わせることができる。そのようなアクションには念術呪文の発動、擬似呪文能力の使用、呪文の精神集中が含まれる。この方法で第二の精神が使用できる呪文と擬似呪文能力は5レベル以下のものに限られる。 ディクレピット・ディスガイズ Decrepit Disguise/がらくたへの偽装 系統:幻術(幻覚);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1、オカルティスト1、サイキック1、バード1、ミーディアム1、メスメリスト1 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:10立方フィート/レベルを超えない物体1つ 持続時間:1日/レベル セーヴィング・スロー:不可(物体)または意志・看破(やりとりがあった場合);呪文抵抗:不可 術者は物体1つをその価値が失われたかのように見えるようにする。高品質あるいは魔法の剣は役に立たない、錆だらけの不要なものになるかもしれないし、豪奢な玉座はガラクタの木製の椅子に見えるかもしれない。誰かが所持している物体に使用すると、使用者はこの効果を看破するため、即座に意志セーヴを行う。ディクレピット・ディスガイズはクインテセンスを相殺し、解呪する。 ディクレピット・ディスガイズはパーマネンシイ呪文で永続化することができる。永続化するには9レベル以上の術者が500GPのコストを消費する必要がある。 デイジャ・ヴュー Deja Vu/既視感 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1、サイキック1、バード1、メスメリスト1 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:2ラウンド セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:可 術者は目標の精神に手を伸ばし、その思考プロセスを一時的に環状にする。術者がこの呪文を発動した後の最初のターンで全ラウンド・アクション、標準アクション、移動アクションを行うと、目標はその後のターンで同じ行動を繰り返さなければならない。目標は同じ順番で同じ種別のアクションを行わねばならない(例えば、全力攻撃を行う、特定の呪文を発動する、離脱アクションを行う、突き飛ばしの戦技を試みる、魔法のアイテムを起動する、など)。その行為は同じ目標に対して行わなければならないが、正確にまったく同じ選択を行う必要はない(攻撃の際に《強打》を使用する、正確に15フィート移動する、コマンド呪文で“倒れろ”を選択する、など)。状況のために目標がアクションを繰り返せない場合(攻撃の対象が死亡していたり、目標が同じ呪文をもう一度使用できないなど)、目標はこの呪文が終了するまで混乱状態になる。現在デイジャ・ヴューの効果を受けているクリーチャーを、他のデイジャ・ヴューが目標にすることはできない。デイジャ・ヴューの効果を受けているクリーチャーは行動遅延を行うことができず、最初のターンで待機アクションを行った場合、次のターンも同じアクションを待機しなければならない。 ディテクト・サイキック・シグニフィカンス Detect Psychic Significance/念術的有意の識別 系統:占術;呪文レベル:オカルティスト0、サイキック0、スピリチュアリスト0、ミーディアム0、メスメリスト0 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:40フィート 効果範囲:術者を中心とした半径40フィートの爆発 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可 術者は近くにある、念術的に有意なアイテムの存在を識別する。そのようなアイテムはサイコメトリー心霊技能解放で読み取れるほど強力な、念術的な印や来歴を持っているかもしれないし、インプラント・フォールス・リーディングやチャージ・オブジェクト呪文の効果を受けているかもしれない。有効距離内にある、有意な念術エネルギーを内包するアイテムは、術者の精神の目には火花が飛び散っているように見えるが、他の情報は得られない。この呪文は魔法のアイテムやある属性に強く偏ったアイテムを自動的に識別することはできないが、そのようなアイテムはしばしば語るべき来歴を持ち、念術能力を持つものが以前の持ち主であることもある。 ディテクト・マインドスケープ Detect Mindscape/心象風景識別 系統:占術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、サイキック2、ミーディアム2、メスメリスト2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:60フィート 効果範囲:円錐形の放射 持続時間:精神集中、最大1分/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効;本文参照;呪文抵抗:不可 この呪文はディテクト・ソウツに似ているが、心象風景の中に1体以上のクリーチャーの意識があるときにそれと気付くことができる。情報の量は特定の目標をどれだけの機関調査するかによって決定される。 第一ラウンド/First Round:心象風景の存在の有無を感知する。内側にクリーチャーが最低でも1体以上いる心象風景が円錐形の範囲内になければ、その心象風景を識別することはできない。 第二ラウンド/Second Round:その心象風景の中に存在する意識の数を感知する。数を数えるために、心象風景の中にいるクリーチャーの全てが円錐形の範囲内にいなければならないわけではない。この情報を得るには、1人が円錐形の範囲内にいればよい。しかしそのクリーチャーが見えていない限り、そのクリーチャーの場所を知ることはできない。術者は抽象的な形でその存在を感じるのみである。 第三ラウンド/Third Round:術者はその心象風景の中で行われていることの映像を感知する。心象風景を操るクリーチャーは術者の試みに気付き、もし術者に心象風景を見て欲しくない場合、意志セーヴに成功すればこのこの感知を阻害することができる。そうでない場合、術者は窓を通してみているかのように、映像を離れたところから知覚することができる。クリーチャーが自分の姿を変えている場合、クリーチャーの精神仮面しか見ることができない(真なる姿は見られない)。 毎ラウンド、術者はディテクト・マインドスケープを別の範囲に向け直すことができる。この呪文は多くの障害物を通過するが、石1フィート、ありふれた金属1インチ、鉛の薄膜、木あるいは土3フィートで妨げられる。 術者がこの呪文を発動したときに心象風景の中にいる場合、術者は自分が心象風景の中にいることに気付く。第二ラウンドにおいて、術者は内側に存在する意識の数を識別することができるが、第三ラウンドに心象風景の映像を得ることはできない。 ディマンド・オファリング Demand Offering/贈物の要求 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:アンティパラディン1、バード2、インクィジター2、ウィザード/ソーサラー2、ウィッチ2、オカルティスト2、サイキック2、メスメリスト1 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:5フィート 目標:クリーチャー1体 持続時間:瞬間または1ラウンド セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 セーヴに失敗したクリーチャーは、割り込みアクションを用いて現在身につけていたり手にしていたりするアイテムを何か1つ、術者に手渡しする。目標が割り込みアクションを使用できない場合、次のターンの開始時に移動アクションを用いて術者に物体1つを手渡す。複数のアイテムを手にしていたり身につけていたりする場合、どのアイテムを術者に渡すかは無作為に決定する。目標が術者にアイテムを渡さねばならない時に、術者がクリーチャーと隣接していない場合、この呪文は何の効果もなく終了する。術者がこの呪文を発動した際にアイテムを手にしていないクリーチャーは、何の効果も受けない。 テレキネティック・ストーム Telekinetic Storm/念動力の嵐 系統:力術[力場];呪文レベル:サイキック9 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 効果範囲:術者を中心とした半径40フィートの爆発 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:頑健・不完全(本文参照);呪文抵抗:可 術者は自分から放たれる念動力エネルギーの嵐を生み出し、破壊の力で呪文の効果範囲を襲撃する。この呪文の範囲内にいるクリーチャーは、術者レベル毎に1d6ポイントのダメージ(最大20d6)を受け、1ラウンドの間幻惑状態かつ朦朧状態となる。頑健セーヴに成功するとダメージを半減でき、幻惑状態と朦朧状態を無効化する。 テレキネティック・ストームは範囲内の物体にもダメージを与える。間にある障害物に与えたダメージが砕けたり突き抜けたりすると、テレキネティック・ストームは効果範囲の制限内で障害物の先に効果を及ぼし続ける。そうでない場合、他の呪文の効果と同様に障害物が呪文の進行を妨げる。 術者は任意の数のクリーチャーに、この呪文の効果に完全耐性を与えることができる。そのようにするには、術者はそれらのクリーチャーを目標にできなければならない。 テレキネティック・プロジェクティル Telekinetic Projectile/念動力による投擲 系統:力術;呪文レベル:オカルティスト0、サイキック0、スピリチュアリスト0 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可 術者は目標に重量5ポンドまでの物体1つを投げつける。目標に命中させるには、術者は遠隔攻撃に成功しなければならない(遠隔接触攻撃でないことに注意)。命中すると、術者は目標と物体の両方に1d6ポイントの殴打ダメージを与える。例え投擲したものが武器や魔法のアイテムだったとしても、投擲した物体の種類によってこの攻撃のダメージ種別や特性が変わることはない。 テレキネティック・マニューヴァー Telekinetic Maneuver/念動戦技 系統:変成術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、サイキック3、スピリチュアリスト4、メイガス4 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:精神集中 (最大1ラウンド/レベル) セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:可 この呪文はテレキネシスとして機能するが、突き飛ばし、武器落とし、引きずり、組みつき(押さえ込まれた状態を含む)、位置ずらし、盗み取り、足払いの戦技としてのみ使用できる。 テレパシー Telepathy/精神感応 系統:占術[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6、サイキック5、スピリチュアリスト6、ミーディアム4、メスメリスト4 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:自身 目標:術者 持続時間:1分/レベル 術者は100フィート以内にいる、言語を持つ他のクリーチャーと精神的に意志を疎通することができるようになる。術者はテレパシーで複数のクリーチャーと一度に意思を疎通することができるが、テレパシーによる会話を複数のクリーチャーと行うのは、同時に複数のクリーチャーと会話をするのと同じ程度に困難な作業である。 テレンパシック・プロジェクション Telempathic Projection/共感精神感応の投射 系統:心術(強制)[感情、精神作用];呪文レベル:サイキック1、スピリチュアリスト1、メスメリスト1 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1分/レベル セーヴィング・スロー:意志・無効(本文参照);呪文抵抗:可 術者は目標の雰囲気を変え、術者や他のクリーチャーに向けた態度を良い方向か悪い方向のいずれかに1段階変化することができる(〈交渉〉技能を参照)。別の用法として、術者はこの呪文を自分や仲間が行う〈威圧〉、〈芸能〉、〈交渉〉、〈真意看破〉、〈はったり〉判定を支援するために使用することができる。この場合、テレンパシック・プロジェクションの目標に対するこれらの判定に+5の洞察ボーナスを与える。目標はセーヴを行えない。この使用法では、呪文の持続時間は技能判定が終了した時点で直ちに終了する。 ドリーム・ヴォイジ Dream Voyage/夢への航海 系統:召喚術(瞬間移動)[精神作用];呪文レベル:サイキック9 この呪文はドリーム・トラヴェルと同様に機能するが、術者とその仲間は術者が考えた幻想的な輸送船に乗り、通常の半分の移動時間で夢の次元を通過する。術者だけがこの輸送船を操縦することができる。操縦する際、術者は中にいなくてもよい。この念術的な輸送船は夢の次元の強力な感情の波から精神を守り、中にいるものは有害な[感情、恐怖]効果に完全耐性を得る。ドリーム・トラヴェルとは異なり、輸送船が的外れの場所に到着することはない。加えて、術者は目標となったクリーチャーに会ったことがなくてもよいが、その場合、最低でも信頼できる詳細な情報を有していなければならない。不十分あるいは不正確な情報敷かない場所へと移動しようとするならば、術者はロールを行い、ドリーム・トラヴェルの「偽りの正体」項を参照すること。 輸送船から下りたクリーチャーはその夢景に入るか夢を見ているものの肉体の横たわる次元界に退出するかを行うことができる(後者の場合、夢を見ているものから1マイル以内に現れる)。同じタイミングで輸送船から次元界へ下りた全てのクリーチャーは同じ次元界に現れる。夢を見ているものは術者らが夢に入ることを妨げることはできないが、自分の肉体がある次元界へ退出するクリーチャーの一団を妨げるために意志セーヴを試みることができる。 この念術的な輸送船は誰も乗っていなくても、呪文の持続時間の間夢に留まり続ける。夢を見ているものに隣接したクリーチャーは全ラウンド・アクションにより、この呪文の目標にだけ見ることができるぼんやりとした門を通って、この輸送船に再び入ることができる。術者はドリーム・ヴォイジを発動した地点へ輸送船を戻すことができる。その次元界から帰る際、任意の数の乗員を乗せることができる。また、この夢に再び戻ってくることもできる。いずれの移動にせよ、最初の移動と同じ時間がかかり、呪文の持続時間の許す限り何度でも移動することができる。輸送船が夢景の外に移動すると、残された者は夢を見ているものの近くにいても輸送船に戻ることはできない。仲間が死ぬと、その肉体は他の物体同様、術者が自分で持ち帰らない限りドリーム・ヴォイジから戻ってくることはない。 輸送船が夢の中にある間に夢を見ているものが目覚めた場合、(ドリーム・トラヴェルと同様に)術者らは退出するか留まるかを選択することができる。例え夢とのつながりが切れたとしても、輸送船は呪文の持続時間の間夢の次元で害を受けずに留まることができる。このような場合、輸送船は夢の中を漂い続け、(元々夢を見ていたものが再び夢を見始め、その夢へ移動する場合も含め)術者が他の夢へと操作することもできない。どんなときでも術者が呪文を終了すると、術者と輸送船の中にいる住めての対象は物質界で術者が元々いた場所に戻ってくる。 術者はドリーム・ヴォイジで運搬する仲間の数を、術者レベル毎にクリーチャー10体に増加させることができる。そうするには精神集中をしながらラウンド毎に6人ずつ全ラウンド・アクションとして触れ無ければならないため、呪文の発動時間が増加する。全ての目標に触れる前に術者の精神集中が妨げられると、この呪文は失われ何の効果も発揮しない。全ての目標に接触すれば、ドリーム・ヴォイジは開始する。しかし、持続時間は1時間に減少する。 ドリーム・カウンシル Dream Council/夢の議会 系統:幻術(惑乱)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7、サイキック6、バード6、ミーディアム4、メスメリスト5 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:無制限 目標:生きているクリーチャー1体以上 持続時間:本文参照 セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 この呪文はドリームとして機能するが、術者とドリームの目標は、対象が眠っている間、制限されたやり方で会話することができる。術者は術者レベルに等しい数の夢の伝言を送るか受け取るかすることができる。それぞれの伝聞は75文字以内か、言葉のように詳細を伝えることのできないぼんやりとした映像1つとなる。術者はこの夢の伝言を目標の数にかかわらず送ったり受け取ったりすることができる。しかしそれぞれの伝言は伝聞の総数に数えられる。伝言を送るには1ラウンドかかる。電文を送り切ると呪文は終了し、術者は目覚める。 ドリームもしくはドリーム・カウンシルを準備している(もしくは任意発動できるか擬似呪文能力として使用できる)、睡眠中のクリーチャーに伝聞を送るためにドリーム・カウンシルを使用すると、目標は伝言数を1回分消費して、睡眠中にこれらの呪文を使用することができる。このように使用すると、そのクリーチャーの準備している呪文、1日の呪文数ないし擬似呪文能力の使用回数を通常通り消費する。伝言に返答する代わりに、このクリーチャーは術者の夢景に入ることができる。眠っているクリーチャーが《明晰夢》特技を有している場合、これらの呪文を発動することなく、術者の夢景に入ることができる。元の術者の夢景にいる間、この呪文の効果を受けているものは互いにこの夢景の中で10分間、互いの伝言の残りを使用してやりとりすることができる。この時間が経過すると、呪文は終了する。 ドリーム・スキャン Dream Scan/夢の解析 系統:占術[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6、サイキック5、バード6、ミーディアム4、メスメリスト5 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:無制限 目標:生きているクリーチャー1体 持続時間:本文参照 セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 この呪文はドリームと同様に機能するが、術者は眠っている目標へ伝言を送るのではなく、目標の思考を読み取ることができる。ドリーム・スキャンを使用するには目標は眠っていなければならない。しかし目標が眠っていない場合、術者はトランス状態で目標が眠りに落ちるまで待ち続けることができる。目標が睡眠状態になると、術者はディテクト・ソウツを使用したかのように、目標の表層思考を読み取るために精神集中を行うことができる。精神集中を続けることができる時間は、術者レベル毎に1分まで。 表層思考を読み取る代わりに、術者は目標の夢と潜在意識を読み取り、質問に答えさせることができる。術者が精神集中を行う1分ごとに、術者は1つの質問の回答を得ることができる。しかしこの回答は短く謎めいたもので何度も同じことを繰り返したものになる。目標は質問1つを問われるたびに新しく意志セーヴを行い、成功すればドリーム・スキャンを終了させることができる。その代わりに、目標は11+術者の〈真意看破〉の修正値に等しいDCの〈はったり〉判定を試みることができる。この〈はったり〉判定に失敗すると、術者は望む情報を得る。この判定に成功すると、術者は何の情報を得ることもできない。この判定に5以上の差で成功すると、術者は目標の夢を誤った形で解釈する――術者は目標の選択した偽りの結論に至り、その間違った回答が真実であると信じる。 ドリームとは異なり、術者はこの呪文を他のクリーチャーに発動し、伝言を伝えるよう依頼することはできない。 ドリーム・トラヴェル Dream Travel/夢の旅 系統:召喚術(瞬間移動)[精神作用];呪文レベル:サイキック6、メスメリスト6 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:接触 目標:術者およびクリーチャー1体/レベル 持続時間:1時間/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 術者と呪文の目標は術者が指定したクリーチャーの夢へ向けて、物質界から夢の次元へと物理的に引き込まれる。指定した夢景へ至るまでの夢の次元において、術者は夢を見ているものの精神が作り出した思考、欲望、感情のきらめく海を通り抜ける。目的の夢景までの移動時間は1時間である。呪文の持続時間が終了するまでの間、術者はこの呪文を終了して物質界で元々いた場所に戻ることができる。夢と現実の間のつながりは本質的にか細いものであり、正確な場所に到達できるかどうかは指定した夢を見ている人と術者との親密性に依存する。ドリーム・トラヴェルの終点にどれだけ正確に到達できたかを決めるには、以下の表でd%をロールすること。 精通度 目的地に到着する 目的地を外れる 別の夢景 大失敗 よく慣れ親しんでいる 1~97 98~99 100 ― かなり慣れ親しんでいる 1~94 95~97 98~99 100 そのクリーチャーを知っている 1~88 89~94 95~98 99~100 詳しく知らない 1~76 77~88 89~96 97~100 偽りの正体 ― ― 81~92 93~100 精通度/Familiarity:「よく慣れ親しんでいる」とは、術者が行こうとした夢景を持つクリーチャーに、24時間以内にドリーム、ドリーム・カウンシル、ドリーム・スキャン、あるいは同種の呪文を使用して触れたことがあることを意味する。「かなり慣れ親しんでいる」とは、かつてこれらの呪文の1つを用いて、夢を見ているキャラクターに触れたことがあることを意味する。「そのクリーチャーを知っている」とは、術者が行こうとした夢景のクリーチャーを知っているが、これらの呪文で夢に触れたことがないことを意味する。「詳しく知らない」とは、術者が聞いたことがあったり、その名前と正体を知っているが、あったことはないことを意味する。 「偽りの正体」とは、そのクリーチャーに術者が会ったことがあるかどうかにかかわらず、偽りの正体を通してしか知らないことを意味する。偽りの正体を通して知っているクリーチャーの夢景へ向かおうとすると、(d%をロールする代わりに)1d20+80をロールして結果を決定する。この場合、正確な夢景に正確に到達する手段はない。 目的地に到着する/On Target:術者は正確なクリーチャーの現在の夢景へ移動する。 目的地を外れる/Off Target:術者はエーテル界における、目標の夢景の近くの範囲に移動する。 別の夢景/Other Dreamscape:術者は夢の次元にいる似たクリーチャーの夢景へ移動する。 大失敗/Mishap:術者及び共に移動したものは移動中に大失敗を経験する。それぞれのキャラクターは1d10ポイントのダメージを受け、最終的にどこに移動したかを決定する。この再ロールにおいては1d20+80をロールすること。結果が「大失敗」になるたびに、移動したものはさらにダメージを受け、最終的の移動先を決定するために再ロールしなければならない。 ドリーム・トラヴェルの精通度にかかわらず、術者と仲間は皆同じ場所に移動する(大失敗の場合を除く)。精神のないクリーチャーはドリーム・トラヴェルを使用することも、夢を見ることもできない。 術者は出身次元界でそのクリーチャーの近くの夢に退出することができる。夢を見ているものが目覚めても術者と他のクリーチャーが夢の中にいる場合、夢を見ていたものは同じ次元界で自分の1d10マイル以内の場所に術者らを移動させることができる。夢を見ていたクリーチャーが移動させなかった場合、術者と他のクリーチャーは他の夢景かエーテル界へと押し出される。夢を見ていたクリーチャーが目覚めると呪文は終了する。そのため、術者はこの呪文を終了させて出身次元界へ戻ることはできなくなる。しかし、術者は夢を見ているクリーチャーが目覚め、術者のいる場所に来ることを許容するかを決定して呪文が終了する前に、呪文の終了に対処するための警告を得る。 ドリーム・トラヴェルを使用して他の次元界にいるクリーチャーの夢へ移動することもできるが、来訪者の夢を通過するには困難なたびを行う必要がある。目標の夢に到達するには妨害されることなく1d4+1時間の移動が必要であり、移動するものはそれぞれ、このやり方で移動する1時間毎に意志セーヴに成功しなければならない。このセーヴのDCは最初の1時間では10だが、以降1時間毎に5ずつ増加する。セーヴィング・スローに失敗すると、そのクリーチャーはドリーム・トラヴェルの残りの時間と、目標の次元界に到達するためにドリーム・トラヴェルで費やした残りの時間に愛しい時間だけ怯え状態になる。セーヴィング・スローに失敗した最初の時点で、以下の効果のいずれか1つが発生する(GMが無作為に決定する)。これらの効果は適用される他の補足節眼に加え、[感情]効果として扱われる。 d6 結果 1 クリーチャーは狂笑熱あるいは焼脳病のいずれかに感染する(無作為に決定)。 2 クリーチャーはビストウ・カースと同様に呪われる。クリーチャーが呪文の使い手の場合、呪いの代わりに無作為に選んだ下級呪文障害1つを受ける。 3 クリーチャーはファンタズマル・キラーで攻撃され、看破のために行う最初のセーヴィング・スロー似失敗した者として扱われる。頑健セーヴDCはクリーチャーが失敗した意志セーヴDCに等しい。 4 クリーチャーは来訪者が使用したポゼッションにより憑依される(50%の確率でそのクリーチャーは目的地となる次元界のクリーチャーである。そうでない場合、無作為に選んだ悪意のある来訪者である)。 5 クリーチャーはフィーブルマインドの効果を受ける。 6 クリーチャーはインサニティの効果を受ける。 別の次元界の地点への移動は、夢での移動の精通度を下げてしまう。術者が元々いた次元界と異なる次元界のクリーチャーの夢から退出した場合、目的地の次元界の無作為な場所へ移動することになる。 ドリーム・トラヴェルの目標が夢を見ていない場合、術者及び一緒に移動する者達は、クリーチャーが眠るまで夢の次元で待機することができる。待機している間に1時間経過する毎に、術者及び一緒に移動する者達は、他の次元界に向けて移動しているかのように意志セーヴを行わなければならない。 ノード・オヴ・ブラスティング Node of Blasting/爆発の結節 系統:防御術[精神作用];呪文レベル:オカルティスト2、サイキック3、ミーディアム3、メスメリスト3 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:接触 目標:接触した10ポンドの重量を超えない物体1つ 持続時間:永続またはチャージ消費するまで(解除可) セーヴィング・スロー:意志・不完全;本文参照;呪文抵抗:不可 術者は物体1つに念術エネルギーを吹き込む。ノード・オヴ・ブラスティングは精神を持つクリーチャーがその物体に触れたときに精神的な爆発を解き放ち、物体に触れたクリーチャーに6d6ポイントのダメージを与え、1ラウンドの間よろめき状態にする。セーヴィング・スローに成功すればダメージは半減し、よろめき状態にならない。 ノード・オヴ・ブラスティングのような魔法の罠を見つけ、無力化するのは困難である。罠探しクラス特徴を持つキャラクターはノード・オヴ・ブラスティングを解除するために〈装置無力化〉を使うことができる。ノード・オヴ・ブラスティングを発見するための〈知覚〉判定と解除するための〈装置無力化〉判定のDCはいずれも25+呪文レベルである。加えて、オーラ読みの心霊技能解放を持つクリーチャーは、ノード・オヴ・ブラスティングに気付くために〈知覚〉判定を試みることができる。 パージ・スピリット Purge Spirit/霊の浄化 系統:死霊術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、ウィッチ4、オカルティスト2、サイキック3、スピリチュアリスト2、ミーディアム2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 目標:クリーチャー1体または霊障1つ 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:意志・不完全;呪文抵抗:可 パージ・スピリットは目標の霊的存在を引きはがして広い範囲に撒き散らし、目標の能力の復元を妨げる。目標は術者レベル毎に1d6(最大10d6)ポイントのダメージを受け、1ラウンドの間よろめき状態になる。セーヴィング・スローに成功すると、目標は半分のダメージを受け、よろめき状態にならない。この呪文はアストラル界に投射したクリーチャー、エーテル体のクリーチャー、霊障、非実体のクリーチャー、霊を降ろしているミーディアム、守護霊、その他GMが選択する心霊体で構成された他の霊あるいはクリーチャーに効果を及ぼす。非実体のクリーチャーは、パージ・スピリットから全てのダメージを受ける。 バースト・オヴ・アドレナリン Burst of Adrenaline/アドレナリンの急騰 系統:変成術;呪文レベル:サイキック1、スピリチュアリスト1、メスメリスト1 発動時間:1割り込みアクション 構成要素:音声、動作 距離:自身 目標:術者 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可 術者は肉体の内なる力を引き出し、その後息を乱させる。【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】に基づくd20ロールを行う際、術者はそのロールにおける【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】に+8の強化ボーナスを得るが、その後1ラウンドの間疲労状態になる。 バースト・オヴ・インサイト Burst of Insight/洞察力の急騰 系統:変成術;呪文レベル:サイキック1、スピリチュアリスト1、ミーディアム1、メスメリスト1 発動時間:1割り込みアクション 構成要素:音声、動作 距離:自身 目標:術者 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可 術者は自分の精神を深く理解し、その後瞬間的に疲れ果てる。【知力】、【判断力】、【魅力】に基づくd20ロールを行う際、術者はそのロールにおける【知力】、【判断力】、【魅力】に+8の強化ボーナスを得るが、その後1ラウンドの幻惑状態になる。 パーチメント・スウォーム Parchment Swarm/羊皮紙の群れ 系統:変成術;呪文レベル:オカルティスト4、ウィザード/ソーサラー5、メイガス5 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作、物質(無地の羊皮紙または魔法の巻物;本文参照) 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:反応・半減;本文参照;呪文抵抗:可 この呪文を発動したとき、術者は羊皮紙を素早く断片へを引き裂き、目標のクリーチャーに群がり飛翔する断片を放ち、何千もの小さな紙の切れ端を届ける。通常の羊皮紙を使い、呪文は術者レベル毎に1d6ポイントの魔法の斬撃ダメージを与える(最大15d6)。 術者が物質要素として魔法の巻物を使うならば、巻物に書かれている呪文を一つ選ぶ。呪文が1レベルならば、術者は反応セーヴに失敗したパーチメント・スウォームの目標に、その呪文の効果を適用することを選択してもよい(巻物の呪文がセーヴィング・スローを必要とするならば、目標は通常通りセーヴを試みる)。巻物の呪文が2レベル以上ならば、1体の目標ではなく半径20フィートの拡散に効果を拡大するよう、パーチメント・スウォームを変更することができる。 ハイパーコグニション Hypercognition/超認識 系統:占術;呪文レベル:アルケミスト3、ウィザード/ソーサラー4、サイキック2、バード3、ミーディアム2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:自身 目標:術者 持続時間:本文参照 術者は記憶の断片を呼び起こして論理的で整然とした順番に手がかりを組み立てることで、人物、場所、もの、出来事1つの情報を素早く分類し、照合する。この呪文を発動した後すぐ、術者は【知力】判定、偽造や隠れたメッセージを解読するための〈言語学〉判定、〈知識〉判定に必要な時間を費やし始める。その判定に3ラウンド以上必要な場合、術者は通常の1/5の時間で処理することができる(最低1ラウンド)。3ラウンド未満しか必要でない場合、一瞬で処理することができる。いずれの場合にせよ、術者は術者レベルに等しいボーナス(最大+10)を得る。しかしこのボーナスは、出目20で達成できる結果を上回ることはできない。 バイロケーション Bilocation/二箇所への存在 系統:召喚術(創造);呪文レベル:ウィザード/ソーサラー9、サイキック8 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 効果:複製1つ 持続時間:1ラウンド/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可 この呪文は術者に瓜二つの複製を作り出す。この複製は術者と同じ者を身につけ所持しており、有効距離内の術者が選択した場所に現れる。術者はこの呪文が終了するまで、同時に2つの場所に存在する。術者と複製は同じデータを持ち、同じ資源を共有する。例えば、複製がダメージを受けた場合、術者は合計ヒット・ポイントからそのダメージを差し引く。同様に、複製が両方が装備している魔法のアイテムからチャージあるいは1日の使用回数を消費した場合、そのチャージあるいは1日の使用回数は術者が持つアイテムからも消費される。術者あるいは複製が所持しているアイテムを落としたりどこかにおいてきたりすると、もう一方の身体からもそのアイテムは消えてしまう。この呪文でアーティファクトを複製することはできない。術者が所有している全てのアーティファクトは、術者の手元に残る。 術者は自分の肉体と複製の肉体から同時に感覚的な情報を得る。この呪文により、術者はそのような情報を受けても、混乱することなく情報をやりとりすることができる。 アクションを行う際、術者はどちらの肉体がアクションを行うかを選択する。しかし両方の肉体は、同じアクションの総量を共有する。例えば、術者が標準アクションで呪文を発動した場合、いずれの肉体を呪文の起点とすることもできるが、もう一方の身体はこのラウンド標準アクションを行うことができない。同様に、複製が全ラウンド・アクションを行った場合、術者は標準アクションも移動アクションも行うことはできない。両方の肉体は通常通り何度でもフリー・アクションを行うことができる。例えば、両方の肉体が異なることを口にしたり、異なるアイテムを落としたりすることができる。いずれかの肉体がラウンド中に移動を行わない場合、その肉体はフリー・アクションとして5フィート・ステップを行うか、自分の移動速度で移動することができる。 二つの肉体は一人のものであるため、攻撃、呪文、効果で攻撃を受けた場合(例えば、異なる距離のために異なる効果を受ける場合)、想定される最も悪い効果を受ける。両方の肉体が同じファイアーボールの範囲に入った場合、セーヴィング・スローを1回だけ行い、ダメージを一度だけ受ける。一方の肉体がホールド・パースンの目標になった場合、セーヴ似失敗すると両方の肉体が麻痺状態になる。特定の数のクリーチャーを目標とする効果において、両方の肉体でクリーチャー1体と数えられ、そのような効果で複数回選択されることはない。術者は挟撃や遮蔽といったほとんどの戦闘効果において複製を別のクリーチャーとして扱う。しかし、チームワーク特技や自分以外の他のクリーチャーを目標とする効果を使用する際には、異なるクリーチャーとは見なさない。 術者に効果を及ぼす持続時間のある魔法効果は、バイロケーションの効果を受けている間持続時間が半分になる。例えば上述したホールド・パースンは複製が消滅するまでの間、1ラウンド毎に2ラウンド分の持続時間を消費する。バイロケーションを発動したときにイーグルズ・スプレンダーの効果を受けており、その持続時間が1分残っている場合、その効果は10ラウンドではなく5ラウンド後に終了する。このように持続時間が短縮した効果は最低でも1ラウンドは持続する。そのためもしその効果が奇数ラウンド持続して1ラウンド残った場合、そのラウンドは術者の肉体と複製の両方に完全な効果を及ぼす。 この呪文が終了する際、術者は自分と複製のどちらを消滅させるかを決定する。術者が消滅すると、術者は複製となる。このとき術者がアーティファクトを有していた場合、術者の意識と共にそれらも転送される。 バブル Babble/わめき声 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、ウィッチ3、サイキック3、バード2、メスメリスト2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体;本文参照 持続時間:1ラウンド/レベル セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 この呪文により、目標は奇妙で制御できないおしゃべりに終始する。目標は吐き気がする状態になる。目標がセーヴに成功すると、この効果は終了する。失敗すると、そのクリーチャーはわめき声を続け、持続時間の間吐き気がする状態のままである。 目標の30フィート以内にいて、目標のわめき声を聞いたものは意志セーヴを行わねばならず、失敗するとわめき声が続く間恍惚状態となる。恍惚状態が終了すると、同じバブルの対象によって再び恍惚状態になることはない。 【知力】が2以下のクリーチャーは、この呪文の効果を受けない。 パラノイア Paranoia/妄想症 系統:幻術(惑乱)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2、ウィッチ2、サイキック2、バード2、ミーディアム1、メスメリスト1 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1ラウンド/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 目標は目に見える者全てを敵だと信じる。目標は全てのクリーチャーに対して敵対的になり、全てのクリーチャーが敵であり、味方は自分だけだと考えるようになる。目標はどのクリーチャーが機会攻撃を誘発しても、機会攻撃を行わなければならない。最後に、目標が2体以上のクリーチャーと隣接している場合、妄想症が高まることで攻撃ロール、武器によるダメージ・ロール、能力値判定、技能判定、セーヴィング・スローに-2のペナルティを受ける。 フォスター・ヘイトリッド Foster Hatred/憎悪の醸成 系統:心術(強制)[感情];呪文レベル:アンティパラディン4、インクィジター5、サイキック6、スピリチュアリスト5、メスメリスト5 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作、信仰 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:任意の数の生きているクリーチャー、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない 持続時間:1時間/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 術者は目標が生まれながらに持つ偏見を積み重ね、燃え盛る憎悪の炎に薪をくべる。クリーチャー種別を1つ選択する(人型生物あるいは来訪者の場合、副種別も1つ選択すること)。選択したクリーチャーに対して悪意を持たない、あるいは肯定的な意見しか持たない目標は、セーヴィング・スローに自動的に成功する。しかし選択したクリーチャーに対する特定の憎悪を持つ目標(ドワーフの嫌悪種族特性など)はセーヴィング・スローに-4のペナルティを受ける。セーヴィング・スローに失敗した目標は、呪文の持続時間の間、選択した種別の全てのクリーチャーに敵対的になり、仲間とは決して見なさなくなる。効果を受けたクリーチャーは選択した種別のクリーチャーの全てを、できる限り最悪の観点で捕らえる。 プライマル・レグレッション Primal Regression/原始への退行 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:ウィッチ7、サイキック6、シャーマン6、ドルイド6、メスメリスト5 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体/2レベル、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない 持続時間:1分/レベル セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 この呪文は目標の高度な理論が必要な能力を隔離し、暗い衝動が前面に押し出されるようにする。影響を受けたクリーチャーは飢えたモンスターになる――野蛮で血に飢えた、粗暴な存在である。この呪文が終了するまで、目標は以下の全ての利益と欠点を得る。 目標の【知力】と【魅力】は3に低下する(元々3より高い場合)。【知力】基準や【魅力】基準の技能の使用、呪文の発動、言語の理解、理論的な意思疎通は行えなくなる。 目標は意志セーヴに-4のペナルティを受ける。 目標は【筋力】に+6の強化ボーナス、ACに+2の外皮ボーナス、2d8ポイントの一時的ヒット・ポイントを得る。この一時的ヒット・ポイントは呪文の持続時間が終了するまで持続する。 呪文が終了すると、効果を受けたクリーチャーは意志セーヴィング・スローに成功しなければ、1d4ポイントの【知力】吸収と1d4ポイントの【魅力】ダメージを受ける。 プレシボー・イフェクト Placebo Effect/擬似薬効果 系統:幻術(惑乱)[精神作用];呪文レベル:サイキック2、ミーディアム2、メスメリスト2 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、物質(角砂糖1つ) 距離:接触 目標:接触したクリーチャー 持続時間:1分/レベル セーヴィング・スロー:意志・看破(無害);呪文抵抗:可(無害) 目標は以下の一覧の中で現在受けている、不利益を与える効果や状態1つを一時的に停止させる:恐れ状態、怯え状態、恐慌状態、幻惑状態、聴覚喪失状態、毒、呪い、吐き気がする状態、病気、疲労状態、不調状態、麻痺状態、盲目状態、朦朧状態、よろめき状態。これらの効果や状態に持続時間がある場合、この呪文が終了するまで抑止させる。目標が同じ効果を複数回受けている場合(複数の病気など)、この呪文を1回発動すると、それらの1つだけを抑止することができる。プレシボー・イフェクトはその効果が既に与えたダメージを取り除いたり一時的に無視したりすることはできないし、再びこのような状態を受けたときに防護を提供することもない。 ポゼッション Possession/憑依 系統:死霊術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、ウィッチ5、オカルティスト4、サイキック5、サモナー5、スピリチュアリスト4、ミーディアム3、メスメリスト5 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1時間/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 術者は自分の魂を肉体から投射し、クリーチャー1体に憑依しようと試みる。目標のクリーチャーはこの呪文の有効距離にいなければならず、目標の位置を知っており、目標への視線と効果線が通っていなければならない。発動して術者の魂が転送されると、術者の肉体は死亡しているようにみえる。宿主を奪うことに失敗すると、呪文は終了する。 奪うことに成功すると、術者の生命エネルギーが宿主の肉体を満たす。宿主の魂は術者の中にとらわれるが、自分の感覚を使用することができる(しかし影響をおよぼすことはできず、純粋に精神的な能力を使用することもできない)。術者は共通の言語を持つかのように、宿主とテレパシーにより意思の疎通を行えるが、術者が同意した場合に限られる。術者は【知力】、【判断力】、【魅力】、レベル、クラス、基本攻撃ボーナス、基本セーヴ・ボーナス、属性、精神的な能力を保持する。肉体は【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】、ヒット・ポイント、肉体的な能力、自動的な能力を保持する。追加の四肢を持つ肉体であっても、術者は通常より多くの追加攻撃(あるいは二刀流より有利な攻撃)を得ることはできない。術者は肉体が持つ変則的能力や超常能力を使用することはできないし、その肉体が持つ呪文や擬似呪文能力を発動することもできない。 標準アクションとして、術者は有効距離にかかわらず、自分の肉体へと自由に戻ることができる。ただし、自分の肉体が同じ次元界になければならない。宿主の肉体が志望すると、術者は自分の肉体に戻り、宿主の生命エネルギーは解放される(すなわち死亡する)。術者の肉体が死亡している状態で呪文が終了したり宿主の肉体が死亡したりすると、術者は死亡する。別のクリーチャーの肉体にいる間、別の目標に向けてこの呪文を発動することもできる。そうすると、持続時間は初期値に戻る。この場合でも、術者が標準アクションを用いるか呪文の持続時間が終了すると、術者は自分の元の肉体へと戻る。術者の肉体に戻ると呪文は終了する。非実体のアンデッド・クリーチャーなどや(原住)でない来訪者は、代わりにグレーター・ポゼッションの効果を用いる。 ポゼッションとマジック・ジャー Possession and Magic Jar 特にゴーストやシャドウ・デーモンといった、実際には壺を全く必要としないクリーチャーが参照する場合、旧来のマジック・ジャー呪文は扱いにくい。呪文の使い手やモンスターにおいて、新しく登場したポゼッション呪文と置き換えること。同様に、マジック・ジャーではなくポゼッションを基準にして呪文を考慮すること。 グレーター・ポゼッション Possession, Greater/上級憑依 系統:死霊術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー8、ウィッチ8、オカルティスト6、サイキック8、スピリチュアリスト6 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1時間/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 この呪文はポゼッションと同様に機能するが、宿主に憑依する際、術者は宿主の肉体に入り、物理的な肉体は消えてしまう。呪文が終了するか宿主が死亡するかすると、術者は最も近くにある何者にも占められていないマスに排出される。 マイクロコズム Microcosm/内宇宙への放逐 系統:幻術(惑乱)[精神作用];呪文レベル:サイキック9 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体以上 持続時間:永続 セーヴィング・スロー:意志・不完全(本文参照);呪文抵抗:可 術者は自分が描いた、不明瞭な没入型心象風景へと、目標の精神を送り込む。合計ヒット・ダイスが30以下の任意の数のクリーチャーに硬貨を及ぼすことができる。HDが10以下のクリーチャーはセーヴィング・スローを行うことができない。HDが11~15のクリーチャーはセーヴに成功すれば10分/レベルの後に脱出することができる。HDが16以上のクリーチャーは、セーヴに成功すれば効果を受けずに済む。クリーチャーの精神がマイクロコズムにとらわれている間、その肉体が世話されない場合、飢えと乾きで死亡する可能性がある。例えマインドスケープ・ドアを使用しても、マイクロコズムに出入りすることはできない。マイクロコズムはウィッシュもしくはミラクルでのみ終了させることができる。 マイクロコズムの内側にいるクリーチャーは実際の肉体を目標とした[精神作用]効果の影響を受ける。しかし、彼らはそういった効果を心象風景での出来事として経験する。同じマイクロコズムの効果を受けた複数のクリーチャーは、この心象風景の中で互いに交流することができる。 マインドスケープ・ドア Mindscape Door/心象風景の扉 系統:幻術(惑乱)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、サイキック3、ミーディアム3、メスメリスト3 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 効果:幻の門1つ 持続時間:10分/レベル セーヴィング・スロー:意志・無効(本文参照);呪文抵抗:不可 術者あるいは他のクリーチャーは想像上の戸口を通って心象風景を出入りする。この戸口は術者が望むどのような形でも良いが、一辺5フィートの立方体に収まらなければならない。発動時に術者が心象風景の内側にいるかどうかによって、この呪文は異なる効果を持つ。 術者が心象風景の外でこの呪文を発動した場合、戸口から近距離(25フィート+5フィート/2レベル)の範囲にいる、術者が選択したクリーチャー1体がいる心象風景1つとつながる。このクリーチャーは扉の経路となるが、心象風景につなげたくない場合には意志セーヴを試みることができる。クリーチャーにマインドスケープ・ドアをつなぐには、術者はその心象風景に気づいていなければならない。心象風景につなぐと、術者は戸口を普通の戸口のように見、通過できるクリーチャーを任意の数指定する。特定のクリーチャーやクリーチャーの分類を上げてもいいし、全てのクリーチャーが通過できることにしてもよい。術者が指定していないクリーチャーと、精神のないクリーチャーや[精神作用]効果に完全耐性を持つクリーチャーは、この戸口を認識することも使用することもできない。この戸口を使用して心象風景に入ると、心象風景の内側にいる、通路として使用したクリーチャーの隣に戸口の複製が出現する。心象風景の内側での内側にいるものは誰であっても、心象風景の内側にあるマインドスケープ・ドアを認識し、使用することができる。中に入ったものは心象風景の全ての規則の効果を受けるが、この門が導いた場所の情報を得たかのように心象風景であると気づいている。 この呪文を心象風景の内側から使用すると、現実世界の術者の肉体の隣に、扉の複製が出現する。心象風景の作成者が心象風景の内側にいるならば、作成者は戸口が作られないようにするために意志セーヴィング・スローを試みることができる。二つの扉は、術者が心象風景の外側で呪文を発動したかのように機能する。術者は心象風景へ入るために現実世界で扉を使用できるものを指定するが、現実世界へ脱出するためにクリーチャーが心象風景の内側から使用することを妨げることはできない。 通常、マインドスケープ・ドアは両方の方向で機能するが、術者が望むなら一方通行の戸口を作り出すこともできる。他の呪文とは異なり、術者は念術決闘に参加している間に、全ラウンド・アクションとしてこの呪文を発動することができる。この呪文は二層の心象風景から脱出するために使用することができるが、入るために使用することはできない。不明瞭な心象風景の中でマインドスケープ・ドアを発動することに成功した場合、術者は自分が心象風景の中にいることに気付くが、戸口を見た他のクリーチャーが自分の状況に自動的に気づくことはない。 マインド・スラストI Mind Thrust I/精神力による刺突I 系統:占術[精神作用];呪文レベル:サイキック1 発動時間:1標準アクション 構成要素:動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:意志・半減;呪文抵抗:可 術者は敵の精神の最も弱い場所を探り当て、念術情報を過剰に与えて過重な負荷をかける。この攻撃は術者レベル毎に1d6ポイント(最大5d6)のダメージを与える。意志セーヴに成功すれば半分のダメージを受ける。この攻撃は【知力】を持たないクリーチャーには何の効果もない。 マインド・スラストII Mind Thrust II/精神力による刺突II 系統:占術;呪文レベル:サイキック2 この呪文はマインド・スラストIと同様に機能するが、目標に術者レベル毎に1d8ポイント(最大5d8)のダメージを与える。この呪文は下方発動できる。 マインド・スラストIII Mind Thrust III/精神力による刺突III 系統:占術;呪文レベル:サイキック3 この呪文はマインド・スラストIと同様に機能するが、目標に術者レベル毎に1d8ポイント(最大10d8)のダメージを与える。この呪文は下方発動できる。 マインド・スラストIV Mind Thrust IV/精神力による刺突IV 系統:占術;呪文レベル:サイキック4 この呪文はマインド・スラストIと同様に機能するが、目標に術者レベル毎に1d8ポイント(最大15d8)のダメージを与え、セーヴに失敗したものは1ラウンドの間疲労状態になる。この呪文は下方発動できる。 マインド・スラストV Mind Thrust V/精神力による刺突V 系統:占術;呪文レベル:サイキック5 この呪文はマインド・スラストIVと同様に機能するが、目標に術者レベル毎に1d8ポイント(最大15d8)のダメージを与え、セーヴに失敗したものは1ラウンドの間過労状態になり、セーヴに成功したものは1ラウンドの間疲労状態になる。この呪文は下方発動できる。 マインド・スラストVI Mind Thrust VI/精神力による刺突VI 系統:占術;呪文レベル:サイキック6 この呪文はマインド・スラストIVと同様に機能するが、目標に術者レベル毎に1d8ポイント(最大20d8)のダメージを与え、セーヴに失敗したものは1ラウンドの間過労状態かつ朦朧状態になる。この呪文は下方発動できる。 マインド・スワップ Mind Swap/精神交換 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6、ウィッチ6、オカルティスト4、サイキック5、サモナー5、スピリチュアリスト4、ミーディアム3、メスメリスト5 発動時間:1ラウンド 構成要素:音声、動作 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1時間/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 この呪文はポゼッションと同様に機能するが、術者は目標と精神を入れ替える。そのため、目標の魂はその肉体を術者と共有して行動できなくなるのではなく、ポゼッションを使用したかのように目標の精神は術者の身体に移動し、その肉体を動かすことができる。 メジャー・マインド・スワップ Mind Swap, Major/上級精神交換 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:サイキック9 発動時間:1分 構成要素:音声、動作、物質(10,000GPの価値がある1つ以上のダイヤモンド) 目標:術者と同じ種族のクリーチャー1体 持続時間:瞬間 この呪文はマインド・スワップと同様に機能するが、上記の点が異なる。加えて、24時間後、術者と目標は互いのヒット・ポイントを用いるのではなく、新しい【耐久力】修正値を用いて、それぞれ元のヒット・ポイントに戻る。この呪文はウィッシュかミラクルか、もう一度メジャー・マインド・スワップを使用することにより元に戻すことができる。 マインド・プローブ Mind Probe/精神精査 系統:占術[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、オカルティスト4、サイキック4、ミーディアム3、メスメリスト4 発動時間:1分 構成要素:音声、動作 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1ラウンド/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 術者は目標の記憶と知識に触れられるようになる。術者は1ラウンドに質問1つの答えを得ようと試みることができる。意志セーヴに成功すればこの呪文は終了する。失敗すると、クリーチャーは11+術者の〈真意看破〉修正値に等しいDCの〈はったり〉判定を試みることができる。この〈はったり〉判定に失敗すると、術者は望んだ回答を得る。この判定に成功すると、術者は一切情報を得ることはできない。5以上の差で成功すると、目標は自分の選んだ回答をし、術者は誤った解答を真実であると信じる。質問は純粋にテレパシーによる質問であり、質問に対する回答は術者の精神に直接与えられる。術者と目標は同じ言語を話せる必要はないが、【知力】の低いクリーチャーは術者の質問に対する回答において適当な感覚的な印象のみを示すこともある。 マインドリンク Mindlink/精神リンク 系統:占術[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1、オカルティスト1、サイキック1、シャーマン1、スピリチュアリスト1、ミーディアム1、メスメリスト1 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:接触 目標:接触したクリーチャー 持続時間:瞬間 セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);呪文抵抗:可 術者は接触したクリーチャーの精神と術者の精神をつなぎ、一瞬にして複雑な大量の情報を素早くやりとりする。術者は目標が知る情報を決定する。この情報は10分間でやりとりできる情報量に限定される。この情報は視覚映像や感情的な感覚によるものなので、[言語依存]ではない。 マインドワイプ Mindwipe/精神払拭 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、オカルティスト4、サイキック4、スピリチュアリスト4、ミーディアム4、メスメリスト4 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:瞬間;本文参照 セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 術者は目標の精神の一部と経験を消し去り、術者レベル毎に1日の間、一時的負のレベル2を与える。目標があらかじめ呪文を選択して準備しなければならない呪文の使い手の場合、マインドワイプで与えられた負のレベル毎に、呪文を準備しなければならない呪文発動クラス毎に、最も高いレベルの準備している呪文1つを修得呪文から失う。対応している負のレベルが取り除かれるまで、目標は失った呪文を修得していると見なされない。 目標が任意発動を行う呪文の使い手の場合、マインドワイプで与えられた負のレベル毎に、術者が有する任意発動を行う呪文発動クラス毎に最も高いレベルの呪文スロットを1つ失い、そのレベルの修得呪文から無作為に選択した呪文1つの知識を失う(既にそのレベルの修得呪文の知識を全て忘れている場合、次に高いレベルから1つ失う。以下同様)。目標は対応する負のレベルが持続する限り、失った呪文スロットも修得呪文も使用することができない。目標が取得呪文を失う際、クラスの呪文リストには残っているが、目標はその呪文を準備したり発動することはできない。 マインドワイプで与えられた負のレベルにより目標の負のレベルの合計値がキャラクター・レベル以上になったなら、死亡する代わりに目標は緊張病性の状態(訳注:死体に似た状態)となる。この状態は、マインドワイプで与えられた負のレベルにより目標の負のレベルの合計値がキャラクター・レベル以上である限り持続する。 メンタル・バリアーI Mental Barrier I/精神障壁I 系統:防御術;呪文レベル:サイキック2 発動時間:1割り込みアクション 構成要素:音声 距離:自身 目標:術者 持続時間:1ラウンド 術者は害から自分の身を守る、精神エネルギーの障壁を展開する。この障壁はACに+4の盾ボーナスを与える。加えて、術者はマインド・スラストI及びマインド・スラストIIによるダメージを半減させる(意志セーヴに成功すれば1/4に減少する)。 メンタル・バリアーII Mental Barrier II/精神障壁II 系統:防御術;呪文レベル:サイキック3 この呪文はメンタル・バリアーIと同様に機能するが、ACに対する盾ボーナスは+6に増加する。加えて、術者はマインド・スラストI、マインド・スラストII、マインド・スラストIIIによるダメージを半減させる(意志セーヴに成功すれば1/4に減少する)。この呪文は下方発動できる。 メンタル・バリアーIII Mental Barrier III/精神障壁III 系統:防御術;呪文レベル:サイキック4 この呪文はメンタル・バリアーIと同様に機能するが、ACに対する盾ボーナスは+8に増加する。加えて、術者はマインド・スラストI、マインド・スラストII、マインド・スラストIII、マインド・スラストIVによるダメージを半減させる(意志セーヴに成功すれば1/4に減少する)。この呪文は下方発動できる。 メンタル・バリアーIV Mental Barrier IV/精神障壁IV 系統:防御術;呪文レベル:サイキック5 この呪文はメンタル・バリアーIIIと同様に機能するが、ライト・フォーティフィケーションのように追加ダメージを25%の確率で無効化する。この効果はクリティカル・ヒットや急所攻撃による追加ダメージを無効化する同種の効果と累積しない。加えて、術者はマインド・スラストI、マインド・スラストII、マインド・スラストIII、マインド・スラストIV、マインド・スラストVによるダメージを半減させる(意志セーヴに成功すれば1/4に減少する)。この呪文は下方発動できる。 メンタル・バリアーV Mental Barrier V/精神障壁V 系統:防御術;呪文レベル:サイキック6 この呪文はメンタル・バリアーIIIと同様に機能するが、モデレット・フォーティフィケーションのように追加ダメージを50%の確率で無効化する。この効果はクリティカル・ヒットや急所攻撃による追加ダメージを無効化する同種の効果と累積しない。加えて、術者はマインド・スラストI、マインド・スラストII、マインド・スラストIII、マインド・スラストIV、マインド・スラストV、マインド・スラストVIによるダメージを半減させる(意志セーヴに成功すれば1/4に減少する)。この呪文は下方発動できる。 メンタル・ブロック Mental Block/精神の封鎖 系統:占術[精神作用];呪文レベル:サイキック2、バード2、メスメリスト1 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声 距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1ラウンド/レベル(解除可) セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 術者は目標の手順に関する記憶へのつながりに鍵をかけ、その経験や専門知識を取り出せないようにする。目標は全ての技能ランク、修得呪文、準備している呪文、起動していた特技、変則的能力、超常能力、擬似呪文能力を失う。毎ラウンド目標のターンの終了時に、目標はこの効果を終わらせるために再度意志セーヴを試みることができる。 ライディング・ポゼッション Riding Possession/乗り込み憑依 系統:死霊術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、ウィッチ4、オカルティスト3、サイキック4、サモナー4、スピリチュアリスト3、ミーディアム2、メスメリスト4 発動時間:1標準アクション 構成要素:音声、動作 距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル) 目標:クリーチャー1体 持続時間:1時間/レベル(解除可);本文参照 セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:可 術者は密かに自分の魂を宿主の肉体に投射して監視し、限定的な能力で目標に影響を与える。この呪文はポゼッションと同様に機能するが、宿主は自分の肉体の制御権を全て持ったままであり、術者が憑依していることに気付かない。術者は宿主と直接意思疎通を行うことはできないが、術者は純粋な精神的行為となる[精神作用]呪文あるいはライディング・ポゼッションを宿主に発動することができる。その呪文が通常は複数の目標を持っていたり範囲に効果を持つ場合であっても、宿主にのみ効果を及ぼす。この方法で発動した呪文に対するセーヴィング・スローに宿主が成功すると、宿主は直ちに憑依されていることに気付き、そして既に気付いている場合ライディング・ポゼッションに対して再度セーヴィング・スローを行う。プロテクション・フロム・イーヴルや同種の効果は宿主から術者を追い出すことはないが、持続時間が経過するまでの間、術者がさらに呪文を発動できないようにする。 リプレス・メモリー Repress Memory/記憶の抑制 系統:心術(強制)[精神作用];呪文レベル:サイキック6、バード5、メスメリスト5 発動時間:1ラウンド 構成要素:音声、動作 距離:自身 目標:術者 持続時間:瞬間 この呪文により、術者は自分自身のものであっても重要な知識を守ることができる。この呪文を発動する際、術者は自分が持つ知識の断片を列挙する(最大で150文字まで)。この知識は術者の精神から完全に失われ、何かを忘れたことさえ理解できないかもしれない。この呪文の魔力は術者の記憶に不明瞭なもやを張り、記憶につぎはぎを与える。リプレス・メモリーはディテクト・ソウツ、ディサーン・ライズ、ゾーン・オヴ・トゥルース、その他同種の呪文に対する防護を提供する。しかし注意深い質問により術者の記憶の隙間を暴いたり、術者がこの呪文の効果を受けていることを明らかにする可能性はある。 抑制された記憶はウィッシュ、サイキック・サージェリー、ブレイク・エンチャントメント、ミラクル、リミテッド・ウィッシュでのみ回復することができる。術者がこの呪文を使用して魔法的な(強制)効果の記憶を打ち消したとしても、その(強制)効果を取り除くことはないし、技能やクラス能力に効果を及ぼす手続きに関する記憶を失うこともない。 GMが望むなら、この呪文を複数回発動することで、術者の記憶から長い出来事の記憶や、特定の場所や個人に関する記憶の全てを消し去ることができるとしてもよい。 リモート・ヴューイング Remote Viewing/遠方からの観察 系統:占術(念視);呪文レベル:オカルティスト5、サイキック5、スピリチュアリスト5、ミーディアム4 発動時間:1時間 構成要素:音声、動作、物質(お香) 距離:本文参照 目標:術者 持続時間:瞬間 念術感覚を離れた場所に送ることで術者の肉体はトランス状態に入り、その場所の念術的な印象を得る。術者は離れた場所から観察したい場所の距離と方角を指定しなければならない。この呪文はその場所の表面上の視覚的外観を与えてくれるわけではない。そのため、テレポートのような呪文発動の役には立たない。しかしより深い情報を与えてくれる可能性がある。例えば、フェイの緊密な共同体の故郷となっている森が木々の中にある都市として見えるかもしれないし、邪悪な王に支配され、フォービダンスによって守られた美しい王宮がわずかな鎖で覆われた暗い要塞のように見えるかもしれない。 リモート・ヴューイングを発動する1時間の間、術者の現実世界の肉体は気絶状態かつ無防備状態となり、術者は周囲の出来事に気付かない。 レトロコグニション Retrocognition/過去視 系統:占術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7、オカルティスト3、サイキック5、ミーディアム3 発動時間:1分 構成要素:音声、動作 距離:自身 目標:術者 持続時間:精神集中、最大1分/レベル この呪文により、術者は現在の場所で起きた過去の出来事から念術的な印象を得ることができる。レトロコグニションは持続時間の最初から1分に直前の1時間の内に起きた出来事を明らかにし、次の1分にその次の1時間の内に起きた出来事を明らかにする、というように機能する。この期間の間に念術的に衝撃的あるいは混乱した出来事が起きた場合、術者は精神集中判定(DCはその念術的な混乱の度合いに応じて、20、30、40と変化する)を行わねばならず、失敗すると呪文に対する精神集中が解かれる。 術者レベルが13以上の場合、1分間で1週間分のように、術者は時間単位より長い間隔で印象を集めることができる(後述の表を参照)。精密な情報は損なわれてしまうため、これにより特定の者が残した印象を見分けることは難しくなるが、大まかな出来事を把握することはできる。 術者レベル 期間 13~15 1週間/分 16~18 1年/分 19以上 1世紀/分
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空港は政令指定都市に一つでいい。成田は廃止。羽田を拡張。で、要らなくなった空港はすべて原子力発電のゴミ捨て場とか、原子力発電所とかにすればいい。利権政治家を産んだ土壌なんだから自業自得。 あと、全世界から核のゴミを集めよう。人じゃなくて、電子機器向けの原子力兵器に転用できるしね。 暴走自由サーキットがいい。格好いい車が飛ぶように売れるようになる。 貨物車・乗用車・特殊車両などの種類別、自家用・営業用の用途別 道路公団の抱える39兆円の借金を返済するためには、 両者を区別して決済する方法はいくつか考えられますが、2009年の プレート課税を支払った人には専用の色付きプレートを発行し、 例えば、営業用貨物車は20万円/年、自家用乗用車は3万円/年 S市内の街灯は今やすべて個別の太陽光発電方式になっていた。そのため、日照時間の短い冬場などは午前3時頃には街灯が消えてしまう。しかし、年間数億円もかかっていた“街灯電気代”は他の費用に振り向けることが可能になった。 S市内では実際に支障がでてこない限り道路を掘り返しての工事をすることはなくなった。これは経費削減だけでなく渋滞緩和にもいい影響があった。もちろん公共事業は大幅に減ってしまったのであるが、いずれにせよゼネコンが公共事業で生きられる時代は2010年辺りで完全に終わってしまっていたのだから。 電力、水道各社とも話し合い、市内の電線や配管のメンテナンス期間を国の基準の倍に緩和することになった。たとえば他の地域では3年ごとに取り替える電線もS市内では6年使われる、という具合である。これによりS市の水道代、電気代は隣接する各市の3割安になっている。しかもそもそも日本のメンテ基準は非常に厳しい水準に設定されていたため、S市で水道管破裂や停電が増えたわけではない。いや、実際には一年に一度くらいトラブルは起っているのだが、市民はそのことには納得している様子だった。