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出会い系サイトは、インターネットの黎明期より早々に登場したが、当時は「出会い系サイト」という名称は用いられず、元々存在する郵便などによる文通相手(電子メールによる「メル友」)の斡旋や結婚相談所などの延長線という位置づけであった。インターネット上での恋愛が大きく注目を集める原因となったのが、映画やテレビドラマなどのメディアでの「メールなどから始まる恋愛」であった。(映画『(ハル)』(1996年)、アメリカ映画『ユー・ガット・メール』(en You ve Got Mail)(1998年)やフジテレビドラマ『WITH LOVE』(1998年)など)これらのドラマや映画は一定の注目を集め、結果としてメールでの出会いから出会い専門のサイトへと成長していくきっかけとなった。出会い系は当初、パソコンからアクセスするタイプの無料の物がほとんどであった。簡単なチャットと私書箱(メールボックス)、掲示板のみがユーザに用意され、チャットなどで気に入った相手と仲を深める、といった流れで、主催者はサイト内に掲載のバナー広告料などで収入を得ていた。しかし、1999年から、iモードなど携帯電話によるインターネットアクセスサービスが開始されて、携帯電話よりwebサイトが閲覧できるようになると、その手軽さも手伝い、それまでの何倍ものユーザが出会い系サイトに流入するようになった。当初は真剣に出会いを求める男性も女性も非常に多くアクセスをしていた。 しかし、その反面、身元や素性を偽って登録することが可能であり、またそれが許容される環境にあるため、それを狙って近年では援助交際、詐欺、恐喝、暴行殺人など様々な犯罪の温床になっている。[1]また、最近では悪徳なサイト運営者があらゆる手口を使い、後述する迷惑メールやポイントサイトから懸賞目的を装って申し込ませたり、相性占いを装ったサイトに個人のプロフィールを入力して占うをクリックした時点で、本人の意思とは無関係に自動的に出会い系サイトに登録されるといった事態が多発している。 一般的な有料サイトは、メールを送信するなどのアクションごとに課金される従量課金制をとっており、まれに初期に入会料と、月々の利用料を支払えば利用が自由な定額制も存在する。無料と称するサイトは、収入は広告料で賄い、ユーザーは完全無料で楽しめるとしているが、その多くが有料サイトの窓口になっているので注意が必要である。 出会いサイトの利用料の支払方法には、クレジットカード、口座振替、電子マネー、コンビニ払い(Cチェック、コンビニダイレクト)などがある。 有料サイトの場合は、特定商取引に関する法律(特定商取引法)の指定役務に該当し、同法でいう通信販売となるため、連絡先窓口となる事業者の名称(さらに法人の場合には代表者か責任者の氏名)、住所及び電話番号等の記載が義務付けられている。 出会い系サイトが一つのビジネスモデルとして確立して来るにしたがい、勧誘方法あるいは料金の請求方法などに非常に悪質な手法を用いるサイトが急増し、犯罪の温床であるという問題とは別に、その方法そのものが社会問題化した。主な問題はサクラ[4]、迷惑メールおよび架空請求を含む悪質な料金請求である。 迷惑メール 携帯電話、あるいはパソコンのメールに、突然送りつけられてくる広告が迷惑メールである。初めのうちは、「ついに出来た、完全無料の出会い系サイト」のような、見るからに広告だとわかるメールが多かったが、そのうちにメールの内容が高度化し、「○○○だよ♪」などと人物の名前を騙って届く、「お疲れさまです」「緊急案件」などメールタイトルだけでは広告メールとはわからないメール、タイトルに「Re 」と付けることで返信と思わせるメール、「あなたのパソコンはウィルス感染しています。このサイトにアクセスしてウィルスを駆除してください」と不安を煽るようなものも登場し、より巧妙化してきている。 最近は、「懸賞サイト」から、あるいはそれを装って「当選した」などとのお知らせが入り、そこから当選賞品の内容確認をさせる形で出会い系サイトに誘導し、登録させ、その結果サクラからのメールや次項の悪質請求が頻発しているという例もある。 悪質な請求 無料サイトを騙り、無料なのは登録だけで実際にはメールの送受信などに料金がかかる、無料サイトと同時に有料サイトに登録、あるいは、携帯電話などに来たメールをクリックすると同時に、サイトに登録したことになり料金を請求されるなどの悪質な請求が後を絶たない。このようなサイトの場合、トップページ等には「完全無料!今すぐ登録!」のように表記して登録を煽り、非常に分かりにくい場所に利用規約を置いて「当サイトは登録のみが無料です、利用には別途料金がかかります」などと運営者側に有利な文面だけを表記した上で「利用料金が必要なことはしっかりと規約に明記してあります。読まなかったのはあなたの責任です」のように請求するケースが多い。 また、実際には利用していないサイトから利用料金を請求され、無視していると今度は手数料を上乗せした金額を請求される架空請求詐欺などが指摘されている。この場合、手数料のほかにも「通信費・人件費・調査費・サーバー管理費」など、根拠不明の追加料金が上乗せされることも多い。料金の名目は運営者によって様々だが、共通しているのはいずれも万単位の法外な請求額である。また、これらと同様に期限までに支払いがない場合は債権回収業者に債権譲渡する、裁判所に提訴する、詐欺罪で刑事告訴または刑事追訴する、自宅や勤務先に内容証明郵便の送付、身辺調査をする、住民票や戸籍謄本を取得する、給与や財産の差し押さえ、銀行取引停止、個人信用情報機関のブラックリストに登録するなどと偽って記載し、請求するケースが多い。 架空請求は電話による請求のケースが多く、最初のうちは温和かつ事務的に「出会い系サイトのご利用料金の件でお話が…」と切り出すが、金が取れそうにないと判断すると突如豹変し「お前が使ったんだから払え!払わないと殺すぞ!」などと暴力団まがいの言動で恐喝するパターンが多い。このような請求は、相手にする必要は無い。また、この段階で相手がわかっている情報は電話番号だけであるため、多くの場合は何らかの理由を付けて氏名や現住所、職業などの個人情報を聞き出そうとする。これらと同様に家族の誰かが、支払ってしまい二次被害を受けるケースもある。また、これと同様に出会い系サイト業者の顧問弁護士や裁判所を装い、出会い系サイトの利用料金が未納で業者から訴訟を起こされていると偽って、訴訟の取り下げ費用や未納料金などを請求するケースもある。 「入口」などと書かれたリンクをクリックするだけで契約したことになり、料金が発生するワンクリック契約の被害も報告されている。また、これらと同様に請求メールなどに退会手続きをする方はこちらと書かれたリンクをクリックした場合や利用規約に同意しないまたは同意しませんなどとクリックしただけで自動的に契約が成立する被害も報告されている。これらの被害にあった場合は電子消費者契約法に基づいて契約の無効を主張することが可能である。 このような詐欺は利用料金よりも延滞料の方が高額な場合が多い。これに関しては消費者契約法に基づいて無効を主張することが可能である。 悪質サイトの新手 最近、出会い系サイトのシステムながら、登録者同士が悩みを相談し合うという「悩み相談サイト」なる新たな悪質サイトが登場している。課金制でサクラ多数の典型的な悪質出会い系サイトのシステムだが、出会い系サイトではないと謳っているため、18歳未満の登録が可能である。最近、サクラや利用料金に対する被害者、あるいは前述の懸賞サイトからの誘導による被害者等が増えてきている(2008年2月末に当該サイトは閉鎖された)。 なおこのサイトに対しての利用料金返金請求は現在増加傾向にあり、返金実績もある。返金相談については、各都道府県の消費生活センター等が対応している。 悪質サイトの例 悪質な出会い系サイトの例を以下に記述する。違法でないサイトならば、利用規約にその旨が明記されているので、注意が必要である。 自動課金制 利用料金がマイナスになると、利用者の承諾なしに勝手に課金されるシステム。 同時登録制 登録したとき他の系列サイトにも自動的に登録されるシステム。 「完全無料」との記述 完全無料を謳っておきながら登録すると料金が発生する。 「登録無料」との記述 登録だけは無料だが、利用料金や年会費などが発生する。 退会できない 退会申請を無視して全く受け付けず、退会ができない。又は退会手続きをする方法自体が存在しない。 退会料金の発生 入会料や利用料は発生しないが、退会の際に料金が発生する。 会社概要がない。もしくは偽っている 両方とも特定商取引法違反である。悪質な出会い系サイトのほとんどは会社概要を偽っている。 .
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どこにでもある、普通の出会い ◆NQqS4.WNKQ 日本刀とは、美しい。 極彩と染め上げられた飾り紐や、緻密な刻みを入れた金属のなどの装飾はもちろんの事であるが、何よりも目を引くのはその刀身であろう。 鋳るのでは無く、打つという形式によって叩き出される、反りの入ったその刀身。 それが水平線を連想させる直刃であれ、陽炎のごとき揺らぎを見出させる乱刃であれ、その刃が日の、あるいは月の光を受けて煌いている様など、全ての人の目を引き寄せる輝きを生む。 そこには、無論人を害する為に生み出された道具としての本能的な恐怖も含まれる。 だが、それを含めて尚、人に美しい、という感慨を抱かせる、『美しさ』を持っている。 そして何よりも、その刀身を収める鞘の存在を忘れてはいけない。 緻密な飾りの施された鞘という物はもちろん存在してはいるが、それでも大多数の鞘は素朴な作りをしている。 何の飾り気の無い白木の鞘や、柄に合わせて塗られた黒塗りのそれなど、何れも単体では目を引くほどの物ではない。 だが、それが刀と合わさった時、その飾り気の無さが相反する美しさを生み出すのだ。 凶器である刀と、武器である刀、 剥き出しの刀身と、収められた刃、 全くの同質の物体によって生み出されるその異なる特性は、生物が本能的に求める生と死を同時に体現し、それに惹かれる事となる。 そうしてそれは、日本刀の美しさの本質とはつまるところ、『刃』の一点のみに集約されるという表れでもある。 元より、柄に飾りを施すようになったのも、鍔に掘り込みが成されるようになったのも、鞘に美しさを求めるようになったのも、日本刀が武器としてではなく、武士階級の権威の象徴になった後の話だ。 日本刀の本質とはなんら関わりの無いそれは、無論刀本来の機能には何の影響も及ぼさない。 言ってしまえば装飾とは単なる余分であり、刀の美しさとは最初から最後まで、武器としての機能そのものにあるのだ。 何一つ飾る必要の無い剥き出しの白刃の輝きが、その表れなのだろう。 さて、長くなったけど、そう踏まえて考えるなら、今僕の手の中にある日本刀は、なるほどとても美しい。 まるで飾り気の無い、黒塗りの鞘。 その色に合わせたのか、黒地に編み上げられた柄。 そして、そもそも存在すらしない鍔。 ただ、その中にあって、軽く引き抜いてみた直刃の刀身は、月明かりのを写し青白く輝いている。 まるでその無味乾燥さが、逆にその美しさを対比するかのように。 なるほど確かにこの刀は美しい。 ただ、残念かな。 僕という存在は刀その物よりも、それ以上に刀を持つ『彼女』の姿をこそ美しいと思っている。 わかりやすく言うならば、僕は刀自体にはそんなに興味は無い、無論その価値を否定したりはしないが。 ……つまるところ、僕は、刀なんて持った事くらいしか無い。 「さて……」 リュックの中には、武器が入っているという。 なるほど、確かに刀とは武器だ。 だけど彼女……『式』と違い、ごく普通の一般人であるこの僕『黒桐幹也』には、正しく無用の長物でしかない。 何時だったか試しに聞いてみた事があるけれど、刀の扱いというのは難しいらしい。 詳しい内容はどうでもいいけれど、斬る、という動作ならば僕は鋏を使った方が良く切れるという話だ。 刃物を用いた事が無い人間なら、ナイフとか包丁の方が小回りが効いて便利とか。 良くドラマとか街の路地裏とかで見かける、腰だめに構えて命取ったり取られたりするアレだ。 そう考えるなら、日本刀という凶器も役に立つかもしれない。 実際の所刀も、現役で使用された当時は、斬るよりも突くほうが多かったという統計もあるとか。 但し、 「少し、長すぎるんじゃないかな…?」 持てるなら、の話だ。 いい加減腕も疲れてきたので、引き抜いていた刀身を収める。 切っ先まで抜けなかったので、澄んだ音を立てながらいとも容易く刀身は収まり、反射されていた月光は消える。 そう『引き抜けなかった』、引き抜かなったでは無く……要するに長すぎるのだ、この刀は。 何しろ鞘に包まれた部分だけで、僕の身長よりも長い。 最初は模造刀とも思ったけれど、手にかかる重みは紛れも無い金属のソレで、その重量を裏切らず引き抜いたその刀身は本物だ。 本物の日本刀は何度か目にしているけども、こんな馬鹿みたいに長いのは初めてお目にかかる。 式が愛用している九字兼定が、大体『太刀』と呼ばれる主流の日本刀の平均的な長さで、刀身の長さは二尺二~三寸、70センチメートルくらいのはず。 その倍以上の長さを持つこの刀は、素人の僕は勿論、そもそも人間に扱えるのかすら疑わしい。 以前何かで調べた記憶だと、中国地方の花岡八幡宮に奉納されているという、国内最長の日本刀が刃渡り3・5メートルらしいので、一応それよりは短い。 ただその刀は当然、実際に武器として使用されるのではなくて、儀式などで使われる刀の神『令刀』に分類される。 ところが、この刀は、詳しい来歴などはわからないけれど、どうも実際に使用された、いや、多分現在でも使用されている。 人の手で振るわれる武器、としての美しさを余すことなく放っている。 武器、そう武器だ。 美しく鍛え上げられた刀身は、人か、はたまた別のモノかを血に染めるが故の輝きを放っている。 この刀を当たり前の様に振るえるモノが、あるいは存在しているのだろうか。 そう、例えば、 巌の如き硬度にまで鍛え抜かれた鉛色の肌を持ち、 鉄の瘤と見間違えるほど高質化した筋肉に覆われ、 敵対するものを容赦なく屠る凶暴さと、相反する高い技量を併せ持ち、 その腕は人など簡単に握り潰し、その雄叫びはあらゆる存在を震わせる、 腕周りだけで常人の胴体ほどもある、2メートルを越える鋼の巨人が、 「■■■■■■■■■■■■!!!!」 人の物ではない雄叫びを上げ………… ――目眩がした、欠けた夢を見ていたようだ。 「ふぅ……」 鞘に納まった刀を鞄に収める。 当面使い道など無いのだから。 明らかに納まるはずの無い刀が飲み込まれて行く手品のような光景を見て、便利な仕組みだなと思う。 普通に対応出来る程度には、現実離れした光景を目にしてきている。 こういう技術はもっと世の中に普及してくれれば……いや、それはそれで手荷物検査などの手間は掛かるし、運送会社の人たちも職を失ってしまう。 何より危険物を持ち歩くのが容易くなってしまう事を考えると、今のままでいいのかもしれない。 ……閑話休題 当面の目的としては、 「……出て、きてくれないかな?」 極力、普通に話しかける。 円滑な会話を進める上で必要な事だ。 問いかけた対象は幽霊でも座敷童でも無く、真っ当に生きている筈の相手。 決して上手く、は無いけれど一生懸命に隠れているつもりらしいその身体を、大きく震わせる。 気付かれていないと思っていたのか、それともようやく気付かれたという驚きなのか。 「…………」 返事は、無い。 ただ僅かに発せられた驚きの声と、乱れた呼吸の音が彼女――僅かに見える影は少女のものだ――の驚きを示している。 自分でいう事でも無いけれど、僕は基本的に害があるような外見はしていない。 多分、最も目を引くのは、首に巻かれている銀色の首輪になるだろうか。 適当に切り揃えられた平凡な黒髪に、中肉中背な身体。 黒く揃えられたという以外に取り立てて特徴の無い、シャツに一枚羽織った服装に、最近では珍しいかもしれない黒縁眼鏡と、その奥の黒い瞳。 決して町で振り返られる事は無い程度に整った顔に、今は一応微笑みを浮かべている。 こんな状況下で強張らない程度には非日常に慣れている事に、今更溜息も出ない。 そんな、何処にでもいる青年が、何処にでもありそうな多目的ホールのロビーの椅子に座り込んでいる。 柱の影に隠れている少女からしても、普通ならば警戒する必要は無い筈。 或いは、最初にこのホールに入って来た時、彼女に声を掛けずに荷物を調べたのが最大の失敗かもしれない。 いきなり声を掛ければ逃げ出すかもしれないと思い、警戒を薄れさせようとしたのだけれど、刀という凶器がそこにあってしまった以上は警戒するのも止む無しか。 「え、と……」 「あの…………」 掛けようとした声が、重なる。 安心したのか、恐怖したのか、彼女はその姿を僕に晒す。 染めているという訳では無く、元から少し薄めなのだろう茶の髪と、同じ色の大きめの瞳。 枯緑色の襟とスカートのセーラー服に包まれたその肢体は、明らかに僕よりも年下のそれだ。 目を引く鮮やかさこそ無いけれど、控えめではあるけど整った、柔らかな容姿。 少女から大人への過渡期にある中で、平均以上のものを持つ、胸。 一番にはなり得ずとも、同年代の異性ならば一度は目に留めるだろう、可愛く、そして、普通の少女。 外見的な普通が真に普通である事とはイコールでは無いけれど、それでも彼女から放たれるのは、一般的な学生の持つ雰囲気だ。……ごく一部を除いて、ではあるけれど。 「こんばんは、僕は、黒桐幹也。 黒い、植物の桐に、その幹、也。 君の名前、聞いてもいいかな?」 「吉田…一美です」 「そう、良い名前、だね」 初めて出会った少女に名前を聞いて、それを無難に褒める。 これは、よく考えなくてもナンパのような物でしかない。 「日本刀なんて物を持っているけれど、一応ごく普通の大学生かな、僕は。 吉田さん?一美さん?は、どうかな?」 「あ、その吉田で……えと、私は……」 今この場所は、殺し合いの舞台らしい。 だから、出会った相手は全て、椅子取りゲームの対戦相手でしか無い。 でも、その中で出会った相手に、ナンパ紛いの自己紹介をしている。 けれど、それも仕方が無い。 僕は元々、人を殺せるようには出来ていないのだから。 「えーと、じゃあ吉田さんは、どうしたい?」 「え……?」 「僕は両義式と、黒桐鮮花の二人を捜したい、かな」 会話の筋道として、此方から話を振る。知り合いの、話を。 もう一人、浅上藤乃という名前の少女にも心当たりはある。 ただ、積極的に捜すべき相手では無い、出会ったのなら再会を確認するくらい。 「え、あの……その?」 「鮮花は聞いての通り僕の妹。 式は……恋人かな、一応」 「えと、私は……坂井君と、シャナちゃんと。 あ、えと坂井君は……その……同級生で……シャナちゃんは友達で……」 恋人、という単語に顔を赤らめながらも、吉田さんはしっかりと意思の篭った声で答えてくる。 坂井君……という名前にわずかに秘められた感情は、おそらくは恋心なのかもしれない。 恋人、という言葉で思わず意識してしまう、そんなどこにでもある、甘い想い。 美しくて、悲しくもある思春期を過ごす、普通の少女。 そして、何処か普通では無い、でもその程度の違いしか抱えていない、少女。 「そう、それじゃあ、後で一緒に探そうか」 □ 「黒桐さんは……」 どうして、同行したいのか、殺し合いと言われてどう思うのか。 聞きたいことは沢山あるだろうけど、それらを意図的に無視して共に行くことを決める。 話だしてしまえば納得は生まれ無い、だからまず形を作る。 「別に、ただ一人で歩くよりは心細く無いって、それだけの事」 別に正義の味方でも何でもないけれど、出会った女の子に死なれるのはイヤだから。 かといって、彼女を守る理由は無いし、僕の手は守れるほどに長くは無いのだから。 だからこれは、それだけの話。 普通の青年が、普通の少女と出会い、会話して、少しの時間を共にする。 或いはコレは、それだけの話。 普通の青年は、いきなりヒーローには成れないし、 普通の少女も、ただ自分に出来る範囲の行動しか出来ない。 危機に応じてあり得ない能力が目覚めるでもなく、 危機の中で、普段とは異なる恋に目覚めたりもしない、唯々普通の話。 その少女とはそれっきりになるか、或いは後々まで顔見知りを続けられるかは、この後の運次第。 末永いお付き合いは人間関係を円滑にするかもしれない程度のもの。 ただ…… (式……) この位の出来事で、君の事を手放す気なんて、毛頭無い。 だから、君と会う為に、君とあり続ける為に、出来る事をする。 その程度の、偶然に本当を手に入れるよりも、よくある話。 【D-4 ホールのロビー/一日目・深夜】 【黒桐幹也@空の境界】 [状態]:健康 [装備]:無し [道具]:デイパック、支給品一式、七天七刀@とある魔術の禁書目録 [思考・状況] 基本:式、鮮花を探す。 1:吉田さんと共に居る、出来るなら最後まで。 2:浅上藤乃は……現状では保留。 【吉田一美@灼眼のシャナ】 [状態]:健康、不安 [装備]:無し [道具]:デイパック、支給品一式、不明支給品1~3個 [思考・状況] 基本:坂井くんとシャナちゃんに会いたい。 1:黒桐さんと一緒にいる? 【七天七刀@とある魔術の禁書目録】 神裂火織の使用する二メートルを越える長さの日本刀 投下順に読む 前:バロール 次:女怪 時系列順に読む 前:バロール 次:女怪 吉田一美 次:勝者なき舞台 黒桐幹也 次:勝者なき舞台
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この号の概要 タイトル: O Heroi Desperta! (メガマンとX、兄弟の出会い) 作画担当: Marcos Pinto(1~8ページ)/Daniel HDR(9~16ページ)/Alexandra Teixeira(17~24ページ) 初登場キャラ: エックス/プリンセス ストーリー 孤立無援の状況の中、地上のどこかにいるレジスタンスに合流すべく、Dr.ライトの遺したマシンでメガマンとロールは飛び立った。が、一息ついたのも束の間、地対空砲撃によって二人のマシンはあえなく墜落する。 マシンを墜としたのは、私有地の防犯用システムだった。そこの主人のロボットはエックス、二人と同じライト博士の忘れ形見で最新型だという。思いもかけず兄弟ロボットに会えたメガマンはエックスに共闘を呼びかけるが、戦争の泥沼を30年間経験してきたエックスはそれを拒み、戦いなど放っておいてこの地で兄弟三人平和に暮らそうと誘う。 話し合いは平行線をたどり、決裂かと思われた間際、エックスが再び戦いに赴くことを決意。メガマンの仲間に加わった。 解説 ストーリーはシリアスですが、作画は終始ギャグタッチ。全16号中1、2を争うハジけぶりです。エックスの性格も三枚目かつ女好き。日本の彼を想像すると見事に裏をかかれます。 なお、ラスト8ページがほぼ丸々、当シリーズオリジナルキャラ「Princesa(プリンセス)」の紹介コーナーに充てられてます。彼女の目的は「日本やアメリカの有名キャラを超えるキャラクターになる」とのことですが、さて。
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生徒名簿 > 加賀見朔 >[出会い頭に]加賀見朔(N) [出会い頭に]加賀見朔(N) 攻魅力 612 守魅力 588 攻M 2169 守M 2084 コスト 6 卒業祝い 150メン [出会い頭に]加賀見朔+(N) 攻魅力 734 守魅力 705 攻2M 守2M コスト 6 卒業祝い 225メン [荷物運び]加賀見朔(HN) 攻魅力 918 守魅力 882 攻4M 4779 守4M 4591 攻3M 守3M コスト 6 卒業祝い 450メン アピール なし ストーリー 多すぎる荷物 入手方法 ノーマルキュピ 台詞 マイページ +... ステップ1 あんた、よくあれだけの荷物持てたな。 ……ちょうど通りかかって良かった。 ? 別に……不機嫌ってわけじゃない。 ステップ2〜3 あんたも人の世話を焼く性分なんだな。 遠慮するな。困っているなら人を頼れ。 どうも俺は言葉足らずなときがあるらしい。 ステップ4〜5 ……作り笑顔はあまり得意じゃない。 もう少し、自分のことも考えるようにしろ。 礼はいい。その気持ちだけで充分だ。 ステップ6 危なっかしくて目が離せないな、あんたは。 あんたの笑顔を見てると、胸が温かくなる。 何かあったときはいつでも俺に頼ってくれ。 もっと気軽に声を掛けてくれていい。 用はこれで終わりか? そうか、お疲れ様。 登校 +... 朝 ステップ1 作詞をしてたら、いつの間にか朝になってた……。 ……ん、今の鼻歌? ああ、vanitasの曲だ。 [苗字]か……おはよう。今日もあんたは朝から元気だな。 ステップ2〜5 俺たちの曲、あんたも聴いてくれてるのか。ありがとな。 ……今日は嵐の電話で起こされた。寝足りない……。 不思議だな。あんたの顔を見たら、眠気が吹っ飛んだ。 ステップ6 朝から生徒会を手伝っていた? まったくあんたは……。 首元が暑い……髪、今日は上げて過ごしてもいいかもな。 この時間に登校するとあんたに会えるのか。覚えておく。 千里に用があるんだ。2年の教室まで、俺も一緒に行く。 眠そうな顔してるな。……あんたも朝は苦手なのか? 放課後 ステップ1 あ、悪い。作詞で行き詰まっててな……妙な顔してたか? あんた月読とも知り合いなんだな。何か相談してるのか? 千里、見てないか? デモCDを貰いたかったんだけど。 ステップ2〜5 いい歌詞が浮かんできて、授業どころじゃなかった……。 駅前の店、新作のハンバーガーが出たんだ。結構イケる。 そろそろライブの話しないとな……嵐を呼び出すか。 ステップ6 曲を聴いてた。俺の好きなバンドの。あんたも聴くか? クッキーを作ってきた? あんた器用なんだな。もらう。 これから何も予定がないなら、一緒に帰らないか? 週末にミニライブをやるんだ。あんたにも来てほしい。 夜のスタジオ練習までに、歌詞を完成させないとな……。 夜 ステップ1 ヴァンパイア様? ……ああ、そんなあだ名もあったな。 これから、ファミレスでメンバーと新曲の打ち合わせだ。 夜の学校は、不思議な雰囲気があると思わないか? ステップ2〜5 じゃあ、ここまでだな。俺は楽器屋に寄って帰るから。 少し疲れてないか? あまり無理はしないほうがいい。 ……ん、今日は空に月がないな……朔の日って奴か。 ステップ6 一日が終わるのは早いな。今日はどんな一日だったんだ? 一日の終わりにあんたに会えるとは思ってなかったな。 遅くなる前に帰れよ。ほら、途中まで送っていってやる。 またな。明日も、あんたに会えるのを楽しみにしている。 もう遅い時間だな。あんたも今帰りなら、送っていく。 おしゃべりタイム +... ステップ1 ちゃんと前を見て歩けよ。 ほら、持ってるもの寄こせ。 ったく……困ったお人好しだな。 ステップ2〜5 もっと自分を大切にしろ。 あんたが怪我したら、俺が困る。 無茶するな……心配になるだろ。 ステップ6 あんたといたかっただけだ。 ……もう少し話がしたい。 もっと、俺を頼ってほしい。 デートの約束 +... [部分編集] ステップ1 ……あんたから電話って、珍しい気がする。いや、驚いたけど、嫌なわけじゃない。なんの用だ? デート……。……デートってあれのことだよな? あ……いや。ちゃんと聞いてる。続けてくれ。 ちょっと待て。今、スケジュールを確認する。……ああ、大丈夫だ、その日なら一日空いてる。 ステップ2〜5 まさかあんたから電話をもらうとは思ってなかったな。それで、なんだ? 俺に用があるんだろ? ちゃんとデートの意味をわかってるのか、不安だけど、この誘いを断る理由はないな……。 ああ。……それにしても、あんたとデートか。まあ、なかなか悪くない一日になりそうだ。 ステップ6(1) ん、この声は……。あ、悪い、名前を確認しないで出たから、あんたからだって気づかなかった。 そうか。……わざわざ言うまでもないけど、あんたの誘いなら、行くに決まっているだろ。 ちょうどさっき、その日の予定が空いたところだ。……まるで、このために空いたみたいだな。 ステップ6(2) 俺に何か用……だから電話してきたんだよな。……あんたから電話をもらえるのはうれしいよ。 あんたって意外と大胆なとき、あるよな……。そういうあんたもいい。デート、いつにする? その日は何も予定が入ってないから、問題ない。俺も久々にゆっくりできそうだし、楽しみだ。 ステップ6(3) [苗字]か? ……ああ、これからライブの打ち合わせがあるけど、少しなら大丈夫だ。どうした? まさかあんたに誘いを受けるとはな。……いや、行かないなんて言ってないだろ。大丈夫だ。 平気だ。じゃあ、その日にしておくか。……ライブもない日だから、ゆっくりできそうだ。 デートコメント +... まさか、あんたがデートに誘ってくれるとはな。これでも結構テンションが上がってる。 今日はあんたが俺を誘って良かったと心の底から思える一日にするから、期待してくれ。 カレ自慢 +... 対決画面 ステップ1 始めるぞ。俺も暇じゃないんだ。 ステップ2〜3 勝負事は燃えるな。絶対に勝つ。 ステップ4〜5 やるからには勝たせてもらう。 ステップ6 俺で良ければ力を貸す。 勝利 ステップ1 どんな勝負も手は抜かない……あんたに情けない姿を見せるわけにはいかないからな。 ステップ2〜3 勝負の前に言っただろ。……絶対に勝ってくるから、信じて待っててくれって。 ステップ4〜5 どうにか勝てたな。あんたの喜ぶ顔が見たくて頑張った……って言ったら、笑うか? ステップ6 あんたの応援が俺に力をくれた。勝てたのはあんたのおかげだ。……ありがとな。 ステップ6 勝ったぞ。けど、さすがに全力でやると疲れるな……。どこかでひと休みするか。 敗北 ステップ1 悪い、調子が悪かったみたいだ。次までに万全な状態にして、今度こそ勝ってみせる。 ステップ2〜3 ……不甲斐ない結果だな。勝つために必要なことを、理解していなかったらしい。 ステップ4〜5 言い訳はしない。これが今の実力だからな……。けど、これで終わるつもりはない。 ステップ6 今の俺には何かが足りないらしい。自分を見つめ直す時間が必要なのかもしれないな。 ステップ6 そんな顔、しないでくれ。次こそは絶対に勝って、あんたを笑顔にしてみせる……。 告白タイム +... [部分編集] 戦闘中台詞 ステップ1 今回は俺から言ってやるけど、嫌ならハッキリ断ったほうがいい。言いづらいのはわかるけどな。 ステップ2〜5 ステップ6 勝利 ステップ1 ステップ2〜5 ステップ6 敗北 ステップ1 話がわかる相手で助かったな。次は自分で断れるようにしろよ。 ステップ2〜5 ステップ6 アルバイト +... ステップ1 たくさん働けば、それだけ時給が上がるらしいけど、無理はしないようにしろよ。 ステップ2〜5 たぶんバイト経験は俺のほうが豊富だ。困ったことがあれば、なんでも聞いてくれ。 ステップ6 こうして、あんたと何かをするのはいいな……。たとえそれが、バイトだとしても。 好感度MAX +... 考えごとをしながら廊下を歩くのは良くないな。あんたに怪我がなくて、本当良かった。 それにしても……前が見えなくなるほど、物を持つのはどうかと思うぞ。危ないだろ。 あんた、しっかりしてるかと思えば、変に抜けてるところがあって……放っておけない。 気が付いたら、誰かの世話を焼いてることはあるが……あんた相手だと違うんだ。少しでも力になれたらと意識してる自分がいる。
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比奈鳥そらと不思議な出会い 第二話 私比奈鳥そらは悩んでいる、 何を悩んでるのかと聞かれたら 自分のことでもあり他人のことでもある。 「自分だけのもの」 私が考え、私のためになるもの、 野球でもない…何か そんな風にして悩んでいると、町の風景も変わっていく、そうしたら 目の前にどこかで見たような顔が見える、確か小波…いやガンバーズの 「晴川だよ」「うわあっ!?」 「どっかで見た面だと思ったら…お前、小波と前に付き合ってた…いや待てよ、あいつ青髪の女の子と…」 なんか聞きたくないことまで聞いてしまったがそれは置いて 「実は…」ありのままを話してやった、小波へのイタズラ心を全開に 「あいつ、後で…許さん」さてさて、小波はこれからどうなるんだろうな♪ちょっと晴れ晴れした 「ところで、なんでここにいるんだ?」「なんでって…お前、ソフトボールやってんだろ?だから…」 …ソフトボール? ソフトボール…! 「あーっ!」「うわっ!?どどどうしたんだよ急に」 そうだ、私にはソフトボールがあったんだ、自分から考えておいて、すっかり忘れていた!これは迂闊…迂闊だったな。 「フフフ…ありがとう、晴川さん」 「なんだか知らないけど、まあいいか」「いつか試合で会いましょう」 「私はソフトは…いや、面白そうだな、やるかな!」 これで私だけのものが…私…だけの もうお父様にも…小波にも頼らないで、ソフトボールをやるんだ。 …… 約束の日に、私はおじさんが待っているであろう砂浜へ向かった、 そう言えばおじさんは何をしているのだろう…?まあ気にしないでいいのかな? 考えていると、おじさんが来た、相変わらずの髭だなあ… 「よう、あ、そういや名前は…」「比奈鳥そらだ」この間は名乗ってなかったな、私としたことが 「おう、そら、お前だけのもの、見つかったか?」フッフッフ… 「私には、ソフトボールがあった」 おじさんはポカーンと口を開けている、呆気にとられて何も言えなくなったのかな?フッフッフ 「意外だったもんでな、そんなに早く見つかるなんて」「私は立ち直りが早いんだ …そう言えば、おじさんには何か自分だけのものってあるのか?」 「俺か?」どうせ大きいものではないのだろうが…念のために 「火星にいきてえ」 「…へ?」「お?」「…へ?」「だから火星にいきてえんだ」 「ほんとに?」「…おうよ」 「かっ…かかか…」「かかか?」 かっこいいいいい!! 「すごい夢だな!おじさん!私、応援するよ!ついていくよ!」「!?」 思えばこの言葉をきっかけに、私はおじさんに引かれていったのかもしれない。 そして、これからの私が変わっていくことになっていったのも… 「晴川さん!?何で殴るんですか!」 「うるせえ!問答無用だ!」 続く
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30話「それは危険な出会いなの」 森の中を歩き続けてきた赤いノースリーブジャージ姿の青年、小野妹子は、 ようやく目的地の湖に到着する事が出来た。 「ここが湖か……何だか公園みたいな感じになってるな」 街灯や遊歩道、ボートの貸出所が存在する事から、自然公園のような感じなのだろう。 きっと平時ならば観光客で賑わっていたのかもしれないが、今では人っ子一人見当たらない。 とりあえず時計回りに湖を見回ってみようと歩き出したその時。 ドゴオオオオオオン!!! 「うわあああああああああああああああああ」 ボート貸出所の木造の建物が突然大爆発を起こした。 爆風で妹子は思い切り吹き飛ばされ、赤色のアスファルトの上を転がる。 飛び散った建物の小さな破片が周囲に降り注いだ。 両腕に出来た擦り傷と身体の打撲の痛みを我慢しながら起き上がり振り返ると、 黒煙を上げながら炎上するボート貸出所の光景が。 「な、何が起きたんだ!?」 「ごめんなさい、大丈夫?」 不意に女性の声が背後から聞こえた。妹子が声のした方向に振り返る。 「――――ッ!!?」 そこに立っていた「そいつ」に、妹子の顔が驚愕の色に染まる。 それは片手に携帯用ミサイル射出器「FIM‐92スティンガー」を携えた、青い雌獣竜・リュードだった。 勿論、妹子の生きる世界には存在し得ない生物である。妹子が驚くのも無理は無い。 「安心して。あなたを殺す気は無い。ちょっと、これの試し撃ちをしただけ」 そう言うと、リュードはスティンガーを妹子に見せつけるように動かす。 妹子はまだ驚いていたが、日本語を話しているので少なくとも意思の疎通は可能と考え、 目の前の怪物に話し掛けてみる事にした。 「えーと、殺し合いをする気は無い、というのは、本当なんですか?」 「……あなたは殺し合いに乗っているの?」 「い、いいえっ!! 乗っていません!」 「……そう? ならいい」 どうやら、目の前の怪物は自分に敵意は無いようだ、と、妹子は判断する。 「じゃあ、私は行くわ」 「あ、待って下さい、えーと……」 「リュードよ。あなたは?」 「小野妹子です。あの、リュードさん、僕、捜している人がいるんです! 一緒に捜しては頂けませんか!?」 妹子はリュードに同行を求めた。 これから先、捜し人である聖徳太子を捜索するのに、ロクな武器が無い状態では非常に不安だった。 「えー、嫌だ」 だが、リュードからすれば殺し合いに乗っていない妹子の事などもはやどうでも良い事だった。 従って協力するつもりも一切彼女には無かった。 「そんな、お願いします!」 「嫌」 「お願いします! 自分一人だけじゃ、苦しいんです!」 「嫌」 「お願いします!!」 「しつこい」 しばらく、燃え盛る火災現場のすぐ近くで、青年と雌獣竜の押し問答が続いた。 そして数分後。折れたのはリュードの方だった。 「……負けた。協力してあげる」 「ありがとうございます!!」 リュードの尻尾にしがみ付いた状態で礼を言う妹子。それを呆れた表情で見つめるリュード。 こうしてノースリーブジャージ青年にして元遣隋使、小野妹子と、 生体兵器の青い雌獣竜、リュードは共に行動する事となった。 「ところで、イモコ。あなた、武器は?」 「えっ、僕は……ああ、あったあった。これ、なんですけど」 そう言って妹子が見せたのは、落とした拍子に少し傷が付いてしまった、大沢木小鉄のリコーダー。 「そんな物で戦う気?」 「しょ、しょうがないじゃないですか! これしか支給されなかったんですからっ!!」 「ハァ……ちょっと待ってて」 そう言うとリュードは近くの鉄製の手すりに近付き、持っていたスティンガーを置くと、 その手すりを掴み、支柱との接合部分をその怪力で破壊し、外してしまった。 そして繋がっていたもう片方も力ずくで取り外し、手すりの一部を持って妹子に近付いてくる。 「はい」 そう言って妹子に鉄パイプのようになった手すりの一部を手渡し、妹子はそれを受け取った。 長さは1M程で、そこそこの強度とリーチを合わせ持っている。少なくともリコーダーよりは遥かに使える武器になった。 「あ、ありがとうございます」 「とりあえず、しばらくはそれで我慢してね」 リュードはデイパックにスティンガーをしまうと、中からもう一つの武器、FNミニミを取り出し装備した。 スティンガーもミニミも見た事が無い妹子は目を見張る。 「それじゃあ、街の方へ行こうか。街なら人も集まりやすいだろうし」 「は、はい」 リュードと妹子は北の方角、市街地方面へ伸びる道路を進んで行った。 その二人の後をこっそりついてくる、白い犬獣人の女性、大村寿美の姿があった。 右手にリボルバー拳銃、エンフィールドNo.2を携え、前方を歩く二人に気付かれない程度に、 絶妙な距離を保ちながら後をつける。 (まさか、あんな威力の兵器を支給されてる奴がいるなんて……) 寿美は先程、リュードがスティンガーのミサイル弾を試射した際に起こった爆発を目撃していた。 あんな威力を持つ兵器を持った相手に、拳銃で正面から挑むのは自殺行為と考え、 こっそり後をついて不意を突くつもりでいたのだ。 いや、それだけでは無い。実は寿美は現在位置や方角を知るのに必要な小型端末機・デバイスを、 湖に来る前、うっかり落として破損してしまった。 なので二人の後をついていけばいつかこの森を抜けられる、とも思っていた。 (とにかく、しばらくはあのケモ竜とジャージ男の後をつけていこう。 そうすれば多分、この森も出れるかもだし、不意を突いて殺す事だって出来るはず。 ……考えが甘いかなぁ。いや、何とかなるでしょ。うん) そんな事を考えながら、寿美はリュードと妹子の後をつけて行った。 【一日目/黎明/B-2湖周辺】 【小野妹子@増田こうすけ劇場ギャグマンガ日和】 [状態]:両腕に擦り傷、全身にダメージ(小)、市街地方面へ移動中 [装備]:鉄パイプ(手すりの一部) [所持品]:基本支給品一式、小鉄のリコーダー@浦安鉄筋家族 [思考・行動]: 0:殺し合いには乗らない。とにかく聖徳太子を捜す。 1:リュードさんと行動を共にする 2:襲われたら……どうする? 3:市街地へ向かう。 [備考]: ※単行本第九巻第168幕「聖徳太子の持っている木の棒」より後からの参戦です。 【リュード@オリキャラ】 [状態]:健康、市街地方面へ移動中 [装備]:FNミニミ(200/200) [所持品]:基本支給品一式、5.56㎜×45㎜200発金属リンク(10)、 FIM-92スティンガー@自作キャラでバトルロワイアル(0/1)、70㎜ミサイル(5) [思考・行動]: 0:「レオーネ」と思われる自分と瓜二つの雌獣竜を捜す。 1:殺し合いに乗っている者は殺す。 2:イモコと行動を共にする(不本意だが)。 3:市街地へ向かう。 [備考]: ※自分と瓜二つの雌獣竜(レオーネ)の名前を直感的に探り当てました。 【大村寿美@オリキャラ】 [状態]:健康、小野妹子とリュードの後をつけている [装備]:エンフィールドNo.2(6/6) [所持品]:基本支給品一式(デバイス破損)、380エンフィールド弾(30) [思考・行動]: 0:殺し合いに乗り優勝を目指す(が、まだ少し迷いがある)。 1:前方の二人(小野妹子、リュード)に見つからないように後をつける。 [備考]: ※デバイスを破損しました。自分で現在位置、時刻、方角が確認出来ません。 ※B-2一帯に爆発音が響きました。 ※B-2湖のボート貸出所が炎上し、煙を上げています。 BACK:DEMENT 時系列順 NEXT:聖堂、考える二人 BACK:DEMENT 投下順 NEXT:聖堂、考える二人 BACK:Forest of midnight 小野妹子 NEXT:立体交差 BACK:美しき水面 リュード NEXT:立体交差 BACK:WHITE OUT 大村寿美 NEXT:立体交差
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支倉凍砂先生、「中国に頭が上がらない犬どもは全員東京湾に沈めろ。」 四月二十六日の独り言 ○派閥にとらわれないとか,そんな事どうでも良いんですよ。 要は, 「日本が大好きだ!!」 て、言える人がいるかどうかですよ。 日本が本当に大好きなら,自然とまともな政治になるでしょう。愛国心なき政策なんてしょせん空論ですよ,と言葉を借りていって見る。 とりあえず中国に頭が上がらない犬どもは全員東京湾に沈めろ。 中国に祖父や曾祖父達を極悪な侵略者呼ばわりされて憤慨しない日本人もその後に続け。 http //web.archive.org/web/20010708134736/http //yokohama.cool.ne.jp/chinakiss/dia014.html
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「はぁはぁ……ショッカー……世界が違っても恐ろしい敵じゃった……」 息を荒げて走るのは、織田信長。 彼は死神博士に捕まり、改造されかけたのだが、隙を見て博士を殺害し逃走した。 残った助手や戦闘員の行方はわからないが、追って来ないところを見ると撒くことには成功したらしい。 「はやくルカやテルィーマンと合流しなくては……」 ハクの裏切りは、流石の彼も予想することは出来なかった。 いや、信じているからこそ、身内への警戒心は最初からゼロだった。 それが災いして、守るべきルカ達ともはぐれ、手痛いダメージも受けてしまった。 全てを疑っていれば回避できたかもしれないが、それが出来ないのが織田信長という男なのだ。 魔王と恐れられた武将の彼も、人の子。 前期も、明智光秀の謀反によりあっさり火縄銃を頭部に受けて死んでしまっているし。 「しかし、どうしたものか……」 「……貴方、もしかして前期主催者の織田信長?」 悩む信長に、突如声がかけられた。 信長が振り向くと、そこには幼さの残る少女が立っていた。 「いかにもワシは織田信長じゃが……ワシを知っているということは、お主は前期の参加者か?」 「……えぇ。私はヘイズ。ニアラの友人……手っ取り早く言えば、主催者側の存在よ」 「なん……じゃと……!?」 信長は絶句した。 主催者の手先が、自ら自分の前に現れるなどということは全く予期していなかったのだから。 しかし、彼も前期の主催者である。すぐに落ち着きを取り戻し、ヘイズと向かい合った。 「もし本当に主催者側の人間なら聞こう。目的はなんだ? 何故我ら前期の者まで集めた!?」 「……全ての怒りは甘んじて受けるわ。殺されても文句はない。私が憎ければ、斬ればいい。 前期の主催者と剣を交えて倒れるなら、なかなかいい死に方よ」 そう言うとヘイズは持っていた剣を信長に投げて渡す。 そして自分は右腕を剣へと変えて、身構えた。 「武器がないなら、その剣を貸してあげる。戦えばまず貴方の勝ちでしょうけど…… もし、少しでも私の話を聞いてくれるだけの心があれば、その剣を返していただける?」 ヘイズの言葉を聞いても、信長はただ黙って立ち尽くしたままだった。 地面に転がる剣を拾いヘイズに斬りかかることも、投げ返すこともしない。 「……悩んでいるの? 悩むだけ、優しいわね。てっきりすぐに斬ってくるかと……」 「無理なんじゃ……」 「え?」 信長が、搾り出すような声でうめき、ヘイズは思わず聞き返した。 一体、なにが無理だというのかがわからない。 「この両手じゃ、剣を拾うこともルカの尻を叩いてやることもできんのじゃああぁぁぁ!」 振り上げられた信長の両手は…… 「ちょ、貴方いったい何があったの!?」 ドリルになっていた。 「はぁ……ショッカーに改造されてそんなことに……」 「ドリルは男のロマンじゃ! とかなんとか……まあこのドリルのおかげで死神博士も倒せたんじゃがな」 【死神博士@仮面ライダーシリーズ 死亡】 結局、信長とヘイズは近くの工場に共に向かった。 両手がドリルなのはさすがにまずいと、ヘイズが修復改造を申し出たのだ。 「本当にこのドリルをどうにかできるのか?」 「これでも元・装真竜よ。あらゆる武装のつけかた外しかたは心得てる」 信長の左ドリルを弄りながら、ヘイズは言葉を続ける。 「こうしているってことは……私の話を少しは聞いてくれるのかしら?」 「……うむ。お主もワシを殺そうと思えば、すぐに殺せるはず。 それをしないと言う事は、よほどワシに伝えなければならないことなんじゃろう?」 「……ありがとう。実はね……」 ~説明中~ 「……というわけよ」 「なんと……」 ヘイズは信長に自分が知る限りの主催者側の状況を話した。 信長達を集めた張本人は行方不明であり、残された自分達も脱衣拳の前に全員が無力化されたこと。 そしてその脱衣拳の裏に潜んでいるであろう、真の主催者の存在。 信長の世界で活躍した英雄達も、すでに半壊状態であることなども全て。 「しかし、何故そんなことをワシに明かす?」 「……私もよくわからない。人間にされて、同じ立場になって……狩られる側の苦痛がわかったからかしら? なんとなく……黒幕の奴に勝ってもらいたいと思ったのよ。私怨も混じっているけどね…… もちろん、操り人形同然とはいえ私達も憎いでしょうけど、私達を殺しても終わりじゃないことを伝えたかったの」 「……ひとつ、質問してもいいかの?」 「なに?」 「お主達が生贄羊の役割にされているのはわかった。しかし、何故最初に主催者の役を引き受けたのだ?」 真っ直ぐ見つめてくる信長に、ヘイズは思わず苦笑してしまう。 「……本当はね、ニアラもその部下のみんなも私も……最初はとても落ち込んでいたの。 まあ当然よね。神を名乗っておきながら、人間に完敗しちゃったんだから。 私なんて酷いわよ? まさにフルボッコって言葉がぴったりなくらいやられてね…… 自信無くして、他のみんなも生き返ったはいいけどとても神なんて名乗れるわけがなかった。 新しい道をーなんて言っても、竜だから、支配欲が無くなれば残ったのは食欲だけ。 結局、人間以外で何かおいしい食べ物を探そうって意見が纏まった時に……『あいつ』は現れたの」 「……それが、ワシらを集めた、最初の主催者じゃな?」 「そう。名乗らず、姿もぼやけていてよくわからなかったけど……こう言ったの。 『我は真に混沌とした狂乱殺戮の宴を開きたい。だが、我だけでは実現できない…… 神たる君達、竜の力が必要なのだ。頼む。どうか、我に協力してはくれないか?』 私達は少なからず疑問を……いやニアラも多分あいつの言葉が怪しいのはわかっていたはず。 それでもニアラはその言葉に乗った。 そして竜の世界も縦社会でね、ニアラの部下と階級がニアラより低い私も巻き込まれたわけ。 あとはさっき話した通り。そいつは逃げ出して、私達はこのざまよ……」 ヘイズは深いため息をつき、「きっと報いなんでしょうね」と付け加えて口を閉ざした。 そのまま無言で、信長の左手を弄り続ける。 「……何故、お主の友人は疑問を持ちながらも引き受けた?」 「……自信を失って、これから何をすればいいのか何もわからないという時に…… たとえどんな理由であれ、どんな奴であれ……なんらかの生きる目的を与えられれば、それに縋りたくなる。 ニアラは特にプライドが高かったから……またあの頃の、自分が神だった頃の輝きを取り戻したかったんだと思う」 「お主はどうなんじゃ?」 「ごめんなさいね、私は昔から食欲と戦闘欲ばっか強くて……だから、どうせ死ぬなら誰かと戦って死のうと思って。 あっ 」 「どうしたんじゃ?」 突然ヘイズがぴたりと言葉と手を停止させた。 なにがあったのかと、信長もヘイズに顔を向けるが、彼女の顔からは汗が流れていた。 「ごめんなさい織田信長……詫びるべきことが増えたみたい……」 「なにがってなんじゃこれはあああぁぁぁ!?」 信長の左手は、ドリルではなくなっていた。だが…… 「話しながらだったから、つい私の願望が表にでちゃったみたいで……でももう義手の材料はなくて……その……」 「ワシこのままなのか!? これは一体なんじゃ!?」 「……弾自動生成装填型30mm機関砲。やっぱり機関砲は女のロマンだし……」 【一日目・9時50分/神奈川県・工場/天候・晴れ】 【織田信長@歴史】 【状態】ダメージ(中)、右手ドリル、左手機関砲 【装備】ショッカー製ドリル、弾自動生成装填型30mm機関砲 【道具】支給品一式、壊れた石ころ帽子、取り外されたドリル 【思考】 基本:異世界のKAITO達とその家族を守り、できれば主催を討つ 0:ワシこれからどうなるんじゃ!? 1:KAITOの家族を探す。 2:巡音ルカ、テルィーマン(照井竜)と合流したい 3:テルィーマン(照井竜)の仲間を探す 4:ミクトランをぶっ潰す 5:真の主催者を警戒 ※7期から参戦です 【ヘイズ@TCBR】 【状態】健康、美少女 、脱衣拳たちを警戒、僅かに罪悪感 【装備】キャリバーン、巫女服 【道具】支給品一式 【思考】 基本:このバトルロワイアルの黒幕に一矢報いる 0:どうしよう…… 1:織田信長の許可がおりれば、共に行動 2:力をつける ※脱衣拳たちの裏に黒幕がいると睨んでいます
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1、サイト内の掲示板を荒らすような人は来ないでください 2、ゲーム改造者はやめてください 3、このサイトには書いた人のわかるIDがないのでくれぐれも荒らしにご注意ください 4、人を傷をつけるような言葉はおやめください 5、出会い系はやめてください 6、ゲーム攻略などで嘘な情報はおやめください。 ~トリップのつけ方~ 意味は成り済ましをされない。 ①ニックネームが”あまきゃらめる”の場合 【あまきゃらめる】ここまでする。 ②その後に#をつける(半角) 【あまきゃらめる#】こうなる。 ③その後好きな文字を半角で入れる。 aaaが入れたい場合 【あまきゃらめる#aaa】 これで完成! あとは掲示板でやってみるとトリップに変わって成り済ましされないよ!!バレない限り。。。
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