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+噂 噂話 A ……聞いたか?例の話。反乱軍のアジトが、死の渓谷の遺跡地帯にあるとか。 B アレインの統治は悪くないと思うんだがなぁ なんで、暴れ続けるんやら。 A:アレインが金銭に疎い獣人たちを税で締め上げて、アズラエルが借金の形に獣人たちの土地を取り上げたからだお あんなんされたら、勝ち目がなくても立ち上がるお B ……そうは言っても、エルフたちにしてみれば、王家と結んだ獣人に土地を奪われたようなものだからな。 とられたものを取り返しただけだし A……根が深いお どちらか片方が正しい訳でも間違ってる訳でもなく、両方に相応の言い分があるってのは…… B:大貴族のラフィールが、相変わらず王座を狙っているのに…… アズラエルとアレインは、王家の為に戦った獣人たちを……あの2人がもしラフィールと組んだら? それに小笠原祥子とアルル・ナジャも王家とは仲が良くない。 A:……アズラエルも、アレインもそんな馬鹿じゃねえよ。多分な ラフィールは、エルフが世界を統一することで、争いはなくなるなんて思想の持ち主だ。 アルルや小笠原祥子が野心家で自分が王になりてえとしてもなおさら、ラフィールとは組まない筈だ。 +王都の政治状況 王都守備隊:有力な王都市民や王都の貴族の息のかかった連中が多い 長老連も、王朝交代時に協力した有力な商家の流れを汲んでいる。 今となっては天と地の差がついているが、昔は、団栗の背比べだったので、 あいつはおれが王さまにしてやったんだぜ。って態度を取ってた奴もいて、孫の代で粛清されたりしてる。 その頃からの伝統で王都守備隊は、町老連や町の有力商家が金を出しあって、掌握している。 王家:王家は、東国出身で、出身地との繋がりが強い商家だったが、近年は、それに依存しない体制を確立しつつある。 商工業者からすると、自分たちの代表として出した現王家に、新たな専制君主になられても困ると考えている。 政策:LPは、重商主義政策。軍の力で国と商人が儲けて、市民や平民に金を回せって政策。 アリアハン中間層からの評判は、税金が高いのであまり良くないが、 治安は良くなっているし、(亜人や異民族の犠牲の上に)繁栄しているので、それなりに支持されている。 新王都:今の王都が商人たちの自治都市だった頃には、商人たちの寄り合いで決まってた。現王家は、元商家。 旧王都:現王家が前王朝を転覆した際に、灰燼と化した。今は七つの丘。中心には旧王城がある。魔物やら魔獣、アンデッドの巣。冒険の舞台! 新王都の旧市街エリア:王朝交代時に焼き払われたエリア。 前王朝と共存していた先住民や外国人の居住区だったが、前王朝側に参戦した傭兵部隊などが非常に奮戦した為、 疑心暗鬼になった新王朝に、◯○◯されてしまった。 +王都周辺の敵対的勢力 海賊:北の領地には、旧王朝の貴顕の子女が数多く逃げ込んだ。血を引いてる人が多くいる。 北方海賊が現王家に対して非友好的なのは、そうした因縁も在るからかも知れない。 西方の遊牧民:ただの蛮族 遊牧民が暴力を伴って王都での経済力を伸ばすことに対して、LPは、苦々しい思いを抱いていた。 西北と西南の遊牧民は、ある程度、宥めないといかないので、今までは目こぼししていたのだが、あまりにも反社会性が強すぎると…… しかし、主力が出払ったていると騎馬民族に強気に出るのは難しいかも。謝罪と賠償の要求とか、来るかも。嫁に寄越せとか。 ジオン:ザビ家 先王配下の軍団:董卓 王国支配下で搾取にあえぐ小国や属国 色々 対立する東国の王族たち:悪司 姉さま 地方叛乱や奴隷の蜂起:アリババ&アラジンくんなど 北の海賊:クリスタルボウイなど 南のエルフ:ラフィール 東国:数百万の亜人の軍勢 アルルが抑えているし、一枚岩でもない。 例えば、トログロダイトとオークは対立している。 しかし、両者とも王都を憎んでいる。 黒山賊 北 -兵力100万くらい 烏合の衆 農兵主体 梁山泊 西 -幻想水滸伝勢 黄巾党 東 -亜人や山賊から身を守る、自警団で農民の共同体 西方に数十万の騎馬民族 上が手を組み、下がサボタージュした場合、ひっくり返る可能性もある。 動向常ならぬ諸侯 立憲君主制を目指す開明派:盟主 +王都の軍団 近衛騎士団 諸々の派閥があって、全員は当てにできない。八〇〇。王城警備を担当。 近衛兵団 同上。王城及び貴族区画の警備。二〇〇〇 貴族の私兵及び各神殿寺院教会の僧兵への備えでもある。 親衛隊 普段は郊外や王都近郊の直轄都市に駐留。 平民出身者が大半だが傭兵や冒険者、外人部隊も。三〇〇〇 ギム・ギンガナムや四条貴音が指揮を取っている? 王城の各騎士団 北苑や西苑など四つ。各五〇〇~八〇〇 翠玉、紅玉、蒼玉、黄玉。長老連に近いが、他の貴族や国王にもへつらっている。 王都守備隊 民兵などを中心。六千。有力な運輸や商工業者について、国王と対立することも 王都警備隊 治安維持担当。腐敗が著しい。装備と練度はそれなり。密輸業者らに籠絡?忠誠心?なにそれ?美味しいの? 各エリアごとに群小の派閥に別れている。およそ12の街区に500~800 街道警備隊 やっと司令官を交替させた。新旧派閥の対立。さらに警備隊の抑えに必要。 ただし分散。国王が増強中。三千~ 七千まで増強の予定。 後藤や山崎が属する 第七軍団 本来、王都近郊に駐屯して外敵を防ぐ。およそ五〇〇〇+戦時に同数の補助兵。 腐敗していた時代にクライン派に鞍替え。司令官、謎めいた仮面の男。 第二軍団 ミュッケンベルガーの子飼い。他の軍団と規模が違い、正規兵一二〇〇〇人。 第七軍団の抑えに必要。さらに治安維持に必要。 司令官ゼークト。きわめて忠実。裏切るくらいなら死を選ぶ人物。 第一軍団。 先王の子飼い。精兵であったが、西方属領の警備に飛ばした。およそ八〇〇〇 第四軍団 北方に駐屯。司令官ナタルなんとか。不死身の戦士と言われるボー・ブランシェが所属。 盟主アズラエルに近い 第六軍団 北方に駐屯。第四と連携している? 獣人や亜人の拠点を焼き払っている。 第三軍 王都の防衛を任せられた軍団。近年は、それに加えて商業地区や主要な街路の警備も担っている。 司令官は、シュターデン。整理された頭脳の持ち主で、王都の治安維持を一手に担っている。 優秀だが、定石を外されるとやや柔軟さに欠ける。 もっとも、よほどの敵でもなければ、簡単には負けない。 この他に諸侯、神殿、有力商人の私兵団。さらには参勤交代の騎士やら貴族。 傭兵団や民兵、密輸業者やらなんやらがおって、日々、小競り合いやでー +アリアハンの思想レベル この世界は、都市部と田舎の格差、文明間のモラルの差が大きい。(後付設定) ロマリアとか、ヴァイキングとかは、一部、古代の道徳で行動。世界の各地で、略奪万歳 アリアハンの王都は、名実ともに文明世界。本が普通に売ってる! 民衆が瓦版で、あの新聞は信用できる。貴族議員の誰それは糞だ。誰それは信用できるとか。 その記事は嘘じゃないかとか、いろいろ議論できる。 政治談議できる余裕と、識字率があって、大陸中の産物が集まっている。 江戸時代並に実在権力者のパロディBLを書いて、発禁処分を受ける作家とかもおる。 直轄領では、王家万歳! 吸い上げられている属州からの評判は…… +叛乱軍 アリアハン大陸において、最大の版図を誇るアリアハン王国。 だが、広大な大陸には、未だ王国に服属せぬ数多の国や都邑が存在しており、 征服されざることを望んでいる無数の人々が暮らしていた。 アリアハン王国において、最高の権勢を誇るのは、 まずは征服者にして支配者である旧大陸人の有力者たち。 その中でも欧州列強やジパング出身の大貴族たちだろう(五大貴族) 次いで魔力の強力さによりエルフ族の大貴族。 そしてドワーフ族なども頑強さと手先の器用さから、一定の地位を保持していた。 これに対してその他の亜人や先住民、獣人などは、やや扱いが悪いかも知れない。 が、【市民権】を持っていたり、【公民権】を持っていれば、少なくとも表に見える部分での差別は少ない。 一方で、大陸には、征服されたものの分離独立を目論む先住民たちの残存勢力や独立を保って対抗している部族や国々。 打倒アリアハン王国を目論んでいる秘密結社や軍事同盟。亜人や後発の移民による自治勢力も数多存在している。 王国による統治が人々にとって幸せかは別として、大陸の平和は微妙なパワーバランスで保たれている。 しかし、人種や種族とは関係なく、国々による覇権争いにも関わり合いにないところで、 世間から爪弾きにされる者たちは、どうしても生まれる。 特に政治が乱れれば、犠牲となるのは常に名もない民であった。 【自由の民の隠れ里】は、元々、重税に耐え兼ねた農民や、 戦乱によって焼きだされた難民が集まって作った村である。 その成り立ちから、亜人や獣人も受け入れて暮らしてきたが、 どの領主の支配下にもない為に税金を治める必要のない一方で、 騎士や領主の庇護を受けられない彼らは、盗賊や騎士たちの格好の獲物でもあった。 それでも、自衛の為に自警団を組織して、何とか村を守ってきたのだ。 今までは…… 彼らの状況が激変したのは、僅か二年ほど前。 王国に新たな王が即位してからだ。 政治の混乱が収まり、流通が整備され、各地での混乱が収まると、 王国の統治に含まれていない彼らは、急速にその立場が悪化していった。 平和と繁栄の足音が明らかになると、その兆候は一層顕著になった。 領主たちや軍、そしてまともな騎士たちは、もはや賊による略奪を許さなくなった。 近隣の村々が豊かになりつつある一方で、食い詰めた盗賊たちは、より弱いものを狙うようになる。 ギリギリまで追い詰められ、かといってジル時代の暴政の記憶からアリアハンへの帰順にも抵抗のある村人達は、 評判の良くない叛乱軍と手を組む事を選んだ マールでは人口400足らずの隠れ里に、派遣されてきた評議会の兵が300と半ば 自由の民、特に評議会勢力に制圧された土地が、残酷な扱いをされることも少なくないが、 食料の供給元兼拠点として、元村長や村の村人たちは、それなりに尊重されていた しかし武道大会終了後に動き出した4英雄の活躍により、三色砦やラファエル要塞が陥落 更に強硬派の大半が戦死したことで、ナムリス流域は王国に降伏 アリアハン王国圏内の自治都市や独立勢力も、セブンブリッジやギンガナムを恐れて次々に王国に帰順 アリアハン大陸の叛乱軍にとって、長い冬の時代が始まろうとしていた レーベ ランス デスドラゴン 十字海 ドワーフ、オーク アグアグ 龍骨山脈 誘いの洞窟 ジオン 橋 王国のある半島 リモネシア にゃんぱす★ 砂漠 ナジミの塔 岬の洞窟 ラフィール
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段階的に記事を修正中 ルドーヴェキア・ピノセチア連邦【RDP】 領土 105 ルドーヴェキア・ピノセチア連邦は、南オルガ大陸の北側に位置するエーリ島の大半を主な領土とする、共和制連邦国家。首都はルドーヴェキア州に位置するヴィルナンシア。主な略称はRDP、ルドーヴェキア、ル連、エーリ連邦、エーリ。 国名 国名の由来は、連邦樹立の経緯がルドーヴェキア共和国とピノセチア王国の合併で始まっているため、その2つの国名を並列して呼称することにしたためである。ルドーヴェキア=ピノセチア連邦は表記揺れ。しかしながら、この呼称はあまり適切でないとの指摘もある。連邦樹立前にルドーヴェキア共和国は、リアトケート王国との戦争に勝利しこれをまるまる占領下におさめていた。連邦結成後リアトケートはルドーヴェキア共和国から独立し、対等な一構成国となったが、リアトケート系の国民からはこの名称は適切でないとの批判の声が大きい。なお、連邦議会では、何度か国名変更の議論があり、その最有力候補としてエーリ連邦があった。なお、エーリとは、国の主な領土である島の名前であるが、この場合、連邦のほぼ100%を占めるエーリ民族を意味している。エーリ連邦の呼称は、短くて楽という理由で、非公式にはよく用いられている名前であるが、連邦議会は少数民族への配慮や国名変更の困難さからこれまで全て否決されてきた。 歴史 多くの考古学者は、約100万年前ごろからエーリ島には人がいたと主張している。しかしながら、この民族は、現在のエーリ人とは全く異なる性質を示しているため、エーリ人とは無関係であるというのが一般的な見解である。エーリ人がどこから来たかという謎は、現在でも議論の対象となっているが、少なくとも一般的な南オルガ系とは異なるため、北方から陸路・海路で移住したのだろうと推測されている。なお、約95万年前ごろまではエーリ島と南オルガ大陸は接続していた。 古代ごろになると、ほぼエーリ島を構成する民族はエーリ人のみになっている。それまでに何があったかは、あまりに資料が少なすぎるので分からないが、南オルガ大陸との間で何度か戦争があったと見られる証拠が発掘されている。 中世のはじめ頃には、エーリ島は小規模な国家が乱立するようになっていた。これらは時に争いをしつつ、交易などで発達していったが、その内、サリニャーナ家を王とするルドーヴェキア公国が頭角を現していった。ルドーヴェキア公国は、次第に周辺の国家を吸収し、封建制の国家を作りあげていった。南オルガ大陸の幾つかの国家との宗教戦争に勝利したルドーヴェキア公国は、ついにエーリ島南部を全面的に支配する。これが、後のルドーヴェキア帝国となった。 一方でエーリ島北部では、南オルガの脅威をあまり感じる者はいなかった。それよりも、強大化するルドーヴェキア帝国の方が脅威であり、これに対抗すべく小国は連合し、リアトケート王国を作った。 中世末期から近世にかけて、ルドーヴェキア帝国は急成長を遂げる。優れた造船技術と航海術を強みに、南半球を中心に植民地を世界中に作り、一時は「太陽の沈まぬ国」と呼ばれるまでになった。初期に産業革命を起こした国の一つでもある。しかしながら、ルドーヴェキア帝国の栄光は長くは続かなかった。サリニャーナ家において、何度か継承問題が起き、敗れた皇族が最大の貴族であったグルダンティルス=ポーフィムリャノと手を結び、ピノセチア王国を樹立し独立。また、自由に商売をさせろと主張する貴族たちと市民によって、北ルノーナ共和国が事実上の独立。国内に問題を抱えすぎたルドーヴェキア帝国は、どんどん弱り始め、次第に上級貴族と下級貴族の対立も深まり始めた。 18世紀にもなると、この問題は深刻さを増し、かなり過去の継承問題を持ち出し皇帝の違法性を訴えた一部の皇族、かつて領地を奪われた下級貴族、「皇帝の軍ではなく国家の軍」を宣言した海軍、商業を自由にやりたい海運閥の商人などを原動力として、とうとう革命が勃発し、帝政は潰れた。この後、共産主義者による何度かの第二革命の試みがあったが、臨時政府の的確な処理により、なんとか防がれることとなった。 しかしながら、こうしてできたルドーヴェキア共和国にはいくつかの外交上の問題があった。そのうち、もっとも厄介だったのは隣国リアトケート王国との領土問題である。リアトケート王国は、ルドーヴェキアほどではないが強大な国であり、所謂列強の一つであった。しかしながら、イデオロギーの違いと領土問題というダブルの外交問題は、この二国を戦争させることになる。これがエーリ人の初めて経験した『総力戦』であった。リアトケートの奇襲攻撃を、民間人からありとあらゆる輸送手段を徴発した力づくの兵力輸送でなんとか戦線を維持したが、今度は機関銃という最強の死体量産マシーンに戦線は膠着。リアトケート海軍がほぼ全滅し、リアトケート北部から挟撃する、『C作戦』が完了してようやく戦争が終結することになる。 この後、リアトケートを占領したルドーヴェキア共和国は、ピノセチア王国と連邦を結成した。なお、ピノセチア王国は名目上立憲君主制国家であったが、この35年前に王家が途絶えてしまっている。連邦結成から5年のうちに北ルノーナ共和国など、エーリ島の国家がこれに加盟し、エーリ人初の統一国家が完成することになる。 こののちルドーヴェキア・ピノセチア連邦は、帝政末期に失った植民地の奪還を目指すものの、ルドーヴェキア・リアトケート戦争の爪あとは大きくなかなか列強に対抗できないでいた。そんな中で、内戦が起きることになる。 内戦の発端は、議会の休息な左傾化と、これに反発する軍部という経緯から始まった。議会の軍部への弾圧、左右両陣営による国内テロにより、国内は混乱を極めることになる。そんな中、共産党が第一党となり、旧貴族を弾圧したり、私軍を編成し始めると、とうとう耐え切れなくなった右派や軍部はこれに対して抵抗を始める。国内での抵抗運動は、鎮圧されてしまったが、植民地や海外領土では、駐留軍の士官が議会から新たに派遣された総督を処刑するなど過激化し、逆に議会派が殆ど消される事態になった。その植民地派の中で特に目立ったのが、ルイス・ベルグラーノである。当時は若い将校にすぎなかった彼だが、この反乱に際して、2000人の本国軍を500人で撃破した功績を買われ、反乱軍の作戦担当のトップに立つ。その後、反乱軍はとうとう本国に乗り込み、首都を制圧し、内戦の勝利を宣言した。共産党員の多くはポドクリシニアに亡命した。ベルグラーノはしばらく軍の再編などの地道な仕事にあたっていたが、反乱軍の中心であった国民党主導の政府再編の混乱の中で、軍・国民の両方から英雄視されている彼を大統領とするのがもっとも良いという結論を出され、ややお飾りという形で大統領にさせられた。だが、ベルグラーノは彼らの予想以上に国民から高い支持を得始めた。その結果として、国民党はベルグラーノをコントロールできなくなった。ベルグラーノは、逆に自らが党をコントロールするチャンスを得ると、内閣の整理を始め、着々と政策を進め、復興を果たした。国民党は、ベルグラーノ派と反ベルグラーノ派に分かれ、大衆の気づかないところでその対立は深刻化していた。経済・外交でそのセンスを発揮したベルグラーノ政権だが、一方で、内戦時に議会側を支持した団体に対しては、かなり厳しい対応をとっており、一部の左派などからは強い批判もあった。 だが、ベルグラーノ政権は長くは続かなかった。原因は単純に、ルイス・ベルグラーノ氏自身が病気で大統領を続けられなくなったためである。その後は、クリストラル・ペラルタ、レアンドロ・パロペロの二人のベルグラーノ派の大統領が出たが、国民はベルグラーノほど彼らを支持しなかった。世界規模の不景気もあって、国内ではもっと強いエーリを求める声が高まっていたのである。それを契機に、国民党反ベルグラーノ派は、ゴドフレド・ロサスを大統領にさせることに成功する。ゴドフレド・ロサスは、反ベルグラーノ派の有力者の中でも特に過激派で、彼の過激な演説はエーリ人のナショナリズムを刺激した。最も、ロサス自身はこれを方便の様に使っており、実際に何かをするとまでは当初考えていなかった。しかし、大衆紙は我先にとロサスの好戦的発言を勝算し、今こそ「太陽の沈まない国」を復活させる時だと主張し始める。海軍は準備期間不足を理由に反対したものの、いろいろ収集がつかなくなった結果押し切られる形で第一次大戦に参加していくことになる。 第一次大戦初期は、絶好調とはいかないまでもおおよそ目標を達成しつつあった。機関銃の恐ろしさと、航空機の重要性と正しい運用法、戦車製造のノウハウをリアトケート戦争である程度知ることができていたことが、ルドーヴェキア・ピノセチア連邦にとって幸いであった。本土から近く兵站をあまり考慮する必要のない南オルガでは物量で押し、ルドーヴェキア帝国時代植民地だった場所を取り戻す一方で、ノストガレアへの牽制としてウェレイジーア領には海軍で封鎖しつつ精鋭を送り込むという戦術を続けていた。これらは共に、中盤になると問題を抱え始める。 ウェレイジーア戦線で生じた問題は、ノストガレア軍の援護が予想以上に規模が大きかったことである。増援を送る手間とその兵站を維持する困難さを考慮した結果として、ウェレイジーア半島から一時的に撤退せざるを得なくなった。これにより、ノストガレア海軍はアンリ海で行動する拠点を得ることになる。 一方で、南オルガ戦線では、ノストガレア側陣営の主力が結集し、これと戦わねばならなくなった。弱小な守備隊や原住民を物量で押すことを考えた二流の部隊が多かったため、数ではそれでもあるていど上だったが、それ以上の前進ができなくなったため、戦線は膠着する。 第一次大戦末期になると、アンリ海で海戦が度々起こるようになる。この一連の海戦は、どちらが勝ったとも言えない消耗戦だった。ノストガレア海軍の遣アンリ海艦隊の8割を撃破し、事実上戦力外としたものの、同時に準備不足なまま開戦を迎えたルドーヴェキア海軍にとって、許容できない損失(戦艦3隻、巡洋戦艦5隻、正規空母4隻、巡洋艦18隻)を出していた。 南オルガ戦線では、カルバハル将軍率いる第9軍が新たに投入された南岸戦線では膠着した戦線を突破し大勝利を収めた一方で、中央地域ではまったく戦線に動きが出ず、双方が双方の塹壕に突撃しては機関銃に消されるというリアトケート戦争の再現が起きていた。 このような状況を受けて、世論は開戦時とは全く異なる状況を示していた。ロサスが言う所の、『極めて身勝手かつ理不尽な反戦デモ』が多く起きるようになった。この結果として、ロサスは大統領を辞任。ロサスの次に大統領となったのは、なんと、あのベルグラーノだった。ベルグラーノは、長期間の治療の末、病に打ち勝つことができた。しかし、第二次ベルグラーノ政権は問題が山積みの状況から始まることとなる。ベルグラーノと外交部にとって、もはや両軍にとって無意味になりつつある戦争に講話を成立させることはさほど難しくなかった。問題は、ロサス政権が残した面倒なポ連との密約である。これは、『南オルガの植民地を保証するから、ノストガレア側と戦ってくれ、そのための技術と資源もやろう』というものだった。ロサスからすればこれは美味しい提案だと飲んで、大戦参加のきっかけとしたのだが、これを無視して単独講話するとなると、ポ連側との対立は避けられない。ルドーヴェキア・ピノセチア連邦は、しばらく、ポ連に苦悩しながら外交を進めることになる。ともかく、終戦という『成果』を上げたベルグラーノにとって次の目標は復興と軍の再建であった。これは、第一次ベルグラーノ政権の時の仕事と同じようなことであった。 経済が戦前を越え、軍の近代化も進み、おおよそそれを終えたと言えるくらいになったこと、ベルグラーノは急死。ヴィダル・リンコンが大統領となる。彼は、この後しばらくの外交目標である、ノストガレア・ポ連に並ぶ『第三極の実現』を主張し、大規模な軍拡を実施した。セルバンテス政権もこれを引き継いだが、その次のバケーロ政権のころから不況に陥り、そのような予算を用意できなくなる。最終的に、ハコブ・カスタニェーダ大統領の代で、この政策を止め、NOCTO加盟に至る。これは、帝国時代からの孤立主義政策を破棄するという意味でもあり、国内では賛否両論であった。また、これに反対する勢力による小規模な内戦まで起きるに至った。 政治 大統領は、党の代表者であると同時に、国民の代表者である。行政機関である内閣と、司法機関である連邦裁判所を指導する権限を持つ。大統領は平時において、憲法と法に拘束される。大統領の任期は5年であり、連邦議会の第一党のなかから有権者による選挙で選ばれる。大統領職は、有権者による国民投票で半数を越える辞任要求が出た時のほか、当人が辞表を表明し、それが連邦議会と当該政党がそれぞれの定める規定において承認された場合、大統領が職務に支障のでる重病・重傷または死亡した時にのみ解任される。大統領の連選について、特に規定はないが、今のところ最長は2選である。大統領が任期中に解任となった場合、次の大統領選までの間は副大統領が代行する。その時点で副大統領が全員いなくなっていた場合については、党議会が適切な人材を選出し、大統領選まで代行させる。大統領の独裁的権限は大きいとされているが、現代では実質的に党議会が決定権を持っており、大統領はその代弁者にすぎないとの指摘もある。とはいえ、形式上は大統領が党の主席を兼ねているケースが多いので、他国と比べ大統領の権限が大きいことに変わりはない。この構造は、ベルグラーノのような指導力の高い大統領によって、衆愚政治には不可能な迅速な改革を期待されてのことであり、国民の多くは支持しているが、彼の死後はあまりよい人材に恵まれず、うまくいっていないようである。 現大統領はセフェリノ・メヒアス・センテーノ・アルバラード=サリニャーナ。歴代初のサリニャーナ家出身の人物であり、ウィルフレド・アルバラード=サリニャーナ(西方サリニャーナ家出身の政治家)の孫にあたる。ルドーヴェキアにおいて、革命以来、帝政を独占した北方サリニャーナ家に対する風当たりは今もなお強いが、西方サリニャーナ家系はピノセチア民主化や、内戦で国民党側に支持したこともあり、国民からの支持は大きい。貴族連盟(革命に賛同した、下級貴族らによって設けられた組織であり、かつての自由共和党や、国民党を資金的に支持した)代表を兼任。 内閣は、最高行政機関であり、大統領の指導のもと、党から選出される大臣がこれを運営する。大統領は、内閣の運営権を、任意の首相に委任することができる。この委任は慣例として通常行われる。内閣を構成する省は以下の通り。『内務省』『外務省』『治安省』『国防省』『運輸交通省』『海運省』『資源開発・エネルギー省』『国土環境省』『大蔵省』『通信省』『保健省』『地方省』『教育省』『文化省』『産業省』『統計庁』『観光開発庁』。 連邦議会は、連邦唯一の立法機関であり、大統領に対して独立している。連邦議会上院議員の選出は、州や共和国(今は全て解体され存在しない)、自治区がそれぞれ人口にあわせ、有権者の中から選出される。下院議員は、連邦全体の有権者から、各党に投票し、党が得た票数の100万分の1の議員を獲得する。そのため、上院は議員定数が存在するが、下院には議員定数が存在しない。ただし、これらの選挙は、有権者が民主主義国家と比べると少なく、民主的でないと主にNOCTO国家から非難されることがある。連邦政府は、これについて『わが国は過去、一度もいわゆる近代的民主主義を謳ったことはなく、また諸外国が自国のイデオロギーで他国を評価し、何らかの要求を行うことは、内政干渉であり、許されるものではない』との声明を出した。NOCTO加盟後は、NOCTO諸国はあまりそのことに触れなくなっている。また、上院と下院のほかに、連邦議会は専門議会を招集する権限を持つ。上院と下院は完全に対等である。専門議会は、上院・下院の可決が得られた場合、第一党の推薦する専門家や学者を招集し、有識者によってのみ行われる会議であり、ここで得られた決議は、上院・下院の決議と対等に扱われる。即ち、上院と下院で意見が別れた場合、専門議会が招集され、最終決定権がそこに委ねられるとも言える。なお、現在連邦議会下院に議席を有する政党は、国民党45議席、褐色連盟2議席、自由リアトケート1議席のみである。 軍は、大統領の指揮下にあり、その実質的な運営は国防省によって行われる。軍以外の武装組織を有する省庁としては治安省、内務省、外務省がある。そのうち、治安省と内務省のそれは役割が重複しており、省庁での対立が起きている現実がある。この対立は、党内派閥の対立とも結びついているため、指導力のない大統領ではどうにもできない状況である。また、他に国民党の私兵として首都近衛師団というものがある。この歴史は古く、ルドーヴェキア革命の際に貴族連盟に同調した近衛師団が、自由共和党の私兵となり、革命戦争の間首都防衛にあたっていたのがはじまりである。革命後自由共和党はこれの拡大と近代化を図り、3個師団で編成されていたが、リアトケート戦争後共産党政権になると解散を命じられる。しかしこのとき、2個師団は解散に応じず、国民党旧自由共和党派の前身となる自由共和党緑派とともに反乱軍に同調し、首都防衛の要であったナツル要塞で籠城した師団があった。これが反乱軍が勝利し国民党政権になると、その指揮下に入ったのである。この内一方は軍に編入されてが、もう一方は国民党の私兵としていまもなお首都防衛に配置されている。 交通 主な港 ルアラサイト港 ルドーヴェキア州南部に位置する国内最大の商業港。船舶数では世界有数。首都に近く、この国の海運の中心である。なお、スティショフ桟橋は海軍基地として使われている。 カトレア港 カーリット島東岸に位置する港。ルアラサイト、イザール、クリードなどからの定期便があり、本土とカーリット島をつないでいる。海軍の海路護衛隊の母港でもある。 クリード港 ベネトナシュ州西岸に位置する自然の良港。国内二番目の商業港であるほか、第一戦艦艦隊群、第一航空艦隊群の母港である。 アトリア港 アトリア州北西に位置する港。ノースアトリア工業地帯に隣接しているため、原料の輸入・製品の輸出などのために用いられる。上陸艦隊の母港。 ノーセス港 ピノセチア州南部の港。陸軍基地に隣接しており、輸送隊群の母港。 ワールフィアライト港 アセトーン湾最奥に位置する港。船舶の建造が盛んであり、海軍の各種施設も充実している。第二戦艦艦隊の母港。 ミメット港 ペントリット州北東部に位置する港。海軍兵学校があり、訓練艦などが停泊している。 カリエリオン港 シェアト州北部の港。アンリ海での貿易などに使われる。 高速道路 (ルドーヴェキアサービスエリア内にはられているもの。) 産業 国内の経済は、基本的に工業が中心である。カーリット島の豊富な鉄鉱石資源や、ルピーヴーメ海峡の海上油田などの資源を国内で加工し、輸出している。そのため海軍は、ルピヴーメ海峡の領海の確保と保全のために、かなり力を入れている。しかし、国内では鉄以外の鉱石資源が不足しており、完全に国内資源だけでの製品の製造・輸出は困難である。 農業は、北部諸州で盛んであり、小麦などが中心である。しかし、国土もさほど広くない上、平地面積が少ないため、食料自給率は半分程度であり、海外から輸入しざるを得ない。有事において、食料不足に陥る可能性があり、貿易相手国との航路を確保する必要がある。しかし現状として、海上護衛のための戦力はやや不足している。 漁業は、沿岸部の、とくに南部で盛んである。アンリ海・太平洋の同海流が衝突するルピヴーメ海峡内で発生する潮目は、絶好の漁場となる。そのため、魚類だけでの食料自給率は190%もあり、かなりの数を輸出している。 企業など ルースレートル・アロンダイト インダストリー (Luesratol Alondite Industries) ル連邦最大の軍需産業。LAIと略される。現在ではいろいろなもの(当時は車両が多かったが、現在では戦闘機・艦艇も)に手を出している。社会主義を採用しているため、大規模資本家の存在は本来ではありえないはずだが、賄賂等で議会への影響力を確保しており、許されている。その上、ある程度政治決定にも影響を及ぼしているとされる。この企業による政府への関与を快く思わない政治家も存在し、過去に、資本主義社会への一部転換と規制緩和を条件に、政府への干渉をやめるよう要求したこともあったが、同社はこれを無視し、現在に至る。 国内の兵器の多くは本社で製造されており、La-13軽戦闘機などが有名である。 なお、子会社の、ルースレートル・ワーシップス社の保有するカーリット造船所で、国内の軍艦の40%が建造されている。 カシーヴォーレ・エアプレーンズ(KacyVorre Air planes) LAI社につぐ、国内2番目の軍需産業。KVAとも呼ばれる。その名の通りもともとは航空機の生産が主体であり、WW1中に使われたKaV-142などを製造している。余談だが、La-17計画が取り止めになったのは予算と性能不足と公表しているが、KVA社が政府に圧力を掛けたのではないかと推測されている。さらに余談だが、La-17計画中止のあと、KaVX-1840が開発開始されている。あるいは、本機の売り込みのために・・・? ジャフェレーシア(JaferreyCea)自動車 昔は、民間向けの開発のみだったが、現在では逆に軍用車のみ。開発内容は、大型のトラックから、炊事用車両まで、多岐に渡る。 ヴィスベラント(Vis・Verant)設計局 半官半民の航空機設計局。しかしいまだ一機も採用されたことがない。基本的に、技術実証や、研究などが中心。 ウェードベー(Weadbey)株式会社 国内で初めて瓶詰めを製造した会社であり、現在でもレーションの開発などを行っている。フリーズドライ製法が特に優れている。 RARUM(ラルム) 宇宙・航空関係の研究・開発を行っている。国内でのロケットや衛星はすべてこの管轄下。 なお、RARUMはルドベキア航空宇宙研究利用機構の略称。単に宇宙局や、宇宙研究利用機構、宇宙研などと略されることもある。 軍事 三軍活動規定 本規定は、三軍の有事での活動をより確実かつ迅速に行うための、基本理念である。 1、海軍・陸軍・空軍の三軍は、迅速な対応が求められる場合に限り、各軍の独断による行動を認めるが、通常は国防省の指示により一元的な活動を行うものとする。 2、海軍は陸戦隊を保有し、上陸戦において一歩目の活動を行うこと。なおこのための兵器は、陸軍が最大限協力しなければならない。 3、上陸戦において、陸軍の協力が必要であるとき、その輸送手段は海軍が提供する。 4、民間・軍用を問わず、有事には海軍は海上護衛を行わなければならない。 5、有事では、民間船もすべて、国防省がその運用を管轄し、より効率的な海上護衛を行うことができる。 6、重要な作戦の決定は、国防省の参謀本部が決定する。なおこの会議には、陸海空軍それぞれから、最低1名を参加させなければならない。 7、空軍は有事、国内の制空権の保持にあたり、防衛を支援すること。 8、弾道ミサイル等の兵器は、空軍の管轄とし、国防省の指示に応じ迅速な管理を行えるよう努力すること。 9、有事での戦略は、攻撃を中心に考えること。 ここに書かれている内容は、編成完成時のもの。一部、未完成・製作中のものも存在する。(特に航空機 中の人が流用しまくっている。 海軍 基本方針 『海上戦闘に於いて有力な艦隊を2個以上保有し、攻撃と防御の両方で積極的活動を行えるようにすること』(1804年、海軍編成方針) 『シーレーンの確保のために、民間船の護衛のための艦隊を有し、これを十分な戦力にすること』(1824年、海上護衛強化方針) 『海戦における制空権の有無は、非常に重要であることが、先の大戦により証明された。よって海軍は有力な航空母艦を常に2隻以上保有しなければならない。』(1810年、国防大臣の演説) ルドーヴェキア・ピノセチア連邦海軍編成(現在再調整中) 第一戦艦艦隊群(第一太平洋艦隊) ・第一戦艦艦隊 巡洋「ツァーニック」、巡洋「カリグメリン」、駆逐「カトレア」、駆逐「ボロニア」 ・第二戦艦艦隊 巡洋「ペントリット」、巡洋「ヘキソゲン」、駆逐「ガーベラ」、駆逐「アネモネ」、駆逐「クレマチス」 ・第一遊撃隊 巡洋「ツョルトナー」、駆逐「アザレア」、駆逐「アイリス」、フリゲート「アミン」 第二戦艦艦隊群(第二太平洋艦隊) ・第三戦艦艦隊 駆逐「マリーゴールド」、駆逐「カーネーション」、駆逐「ラベンダー」 ・第四戦艦艦隊 戦艦「シェアト」、駆逐「カサブランカ」、駆逐「サルビア」 第三戦艦艦隊群(アンリ海艦隊) ・第五戦艦艦隊 戦艦「アトリア」、フリゲート「シュティレ」、フリ「エルリッチマン」 ・第六戦艦艦隊 防巡「仮称2012」 駆逐「イータカリーナ」 巡洋「デュモルチ」 第一機動艦隊群 ・ベネトナシュ戦闘群 空母「ベネトナシュ」 駆逐「グリュネル」 駆逐「仮称1123号」 防巡「仮称2013号」 ・メンケント戦闘群 空母「メンケント」 駆逐「リーベック」 駆逐「仮称1121号」 防巡「仮称2014号」 ・クラウンエーテル戦闘群 空母「クラウンエーテル」 駆逐「仮称1120号」 駆逐「仮称1124号」 防巡「仮称2015号」 第一補給隊群 ・第一補給隊 補給艦「アリール」 補給艦「ケトン」 ・第二補給隊 補給艦「カーナライト」 補給艦「アルコキシド」 ・第三補給隊 補給艦「ペントランド」 補給艦「ザークナイト」 潜水艦隊 ・第一潜水艦隊 攻潜「ゲベルサイト」 攻潜「フローベルグ」 攻潜「セイネヨーキ」 ・第二潜水艦隊 攻潜「ゲルスドルフ」 攻潜「ゴールドフィールド」 攻潜「ヨルディス」 ・特殊潜水艦隊 ミ潜「スクッテルド」 ミ潜「ブーランジェ」 ミ潜「ベルチェ」 ミ潜「クリストバル」 ・第一支援隊 救母「マンナード」 潜補「エカンドリュース」 輸送隊群(平時編成) 第一輸送隊 輸送3隻 第二輸送隊 輸送3隻 第三輸送隊 輸送3隻 第四輸送隊 輸送3隻 上陸艦隊 ・直轄艦 揚陸指揮艦「カリポーリング」 ・第一上陸艦群 強揚「ルドウィヒ」 強揚「ハシェマイト」 艇母「バリッシャー」 ・第二上陸艦隊 強揚「ワールフィアライト」 艇母「ドラルルチア」 海路護衛隊群 ・第一護衛隊 フリ「ダイアスポア」 フリ「クリード」 フリ「ノーセス」 ・第二護衛隊 フリ「ストロンチアン」 フリ「ペリクレース」 フリ「ハウスマン」 ・第三護衛隊 フリ「クロラミン」 対潜「コマチサイト」 対潜「キンバリー」 ・第四護衛隊 対潜「アプライト」 警備「リソスフェア」 警備「ロディニア」 ・第五護衛隊 警備「パノティア」 警備「ヴァルティカ」 対潜「デーサイト」 港湾防衛隊 ・第一港湾防衛隊 沿岸「プロトローラシア」 沿岸「ギェナー」 沿岸「ミンタカ」 ミ艇「130~133号」 掃海「120~123号」 警戒「140~144号」 記念「カーリット」 海上調査隊 ・第一海上調査隊 観測「カリエリオン」 観測「フォージャス」 ミ追「グーズクリーク」 訓練艦隊 ・海軍大学校操船術科実習艦隊 訓練「アノーソクレース」 訓練「ブリュースター」 保有艦艇 条約における、「戦闘艦艇」 戦艦「シェアト」級2隻 シェアト、アトリア 28cm3連装砲3基。ベネトナシュ、メンケントの2隻は除籍された。ベネトナシュは海軍記念博物館にて陸上で展示中、メンケントはメンケント保管協会の運営のもと、洋上で保管・展示中である。 巡洋艦「ペントリット」級2隻 ペントリット、ヘキソゲン 大型の防空巡洋艦として建造された。現在設定調整中 巡洋艦「ツァーニック」級4隻 ツァーニック、カリグメリン、ツョルトナー、デュモルチ ある程度の汎用性をもったミサイル巡洋艦 防護巡洋艦「グールド・ベルド」級4隻 空母の護衛を前提にした対空特化艦。防護「巡洋艦」とはいえ、少し大きめの駆逐艦程度である。嚮導艦としての運用も期待されている。 駆逐艦「カトレア」級4隻 カトレア、ボロニア、ガーベラ、アネモネ 最新鋭のミサイル駆逐艦。クレチマス級の進化版と言える。 駆逐艦「クレマチス」級4隻 クレマチス、マリーゴールド、カーネーション、ラベンダー 艦隊防空能力の向上を目指して建造された防空駆逐艦。イータカリーナ級で試験をパスした「LK89-01」の完成版、「SG/MAAS」などのシステム群を搭載。 駆逐艦「アザレア」級4隻 アザレア、アイリス、カサブランカ、サルビア 後部に広い飛行甲板を有した汎用駆逐艦。 駆逐艦「イータカリーナ」級2隻 もともと練習艦に当てられていたが、新火器管制・レーダーシステム「LK89-01」 航空母艦「ベネトナシュ」級3隻 ベネトナシュ メンケント クラウンエーテル イザール級航空母艦の後継として開発された。 強襲揚陸艦「ルドウィヒ」級3隻 ルドウィヒ、ハシェマイト、ワールフィアライト 一隻をV/STOL空母に改装する計画のある強襲揚陸艦。でもそれも予算が通ればの話 上陸艇母艦「ドラルルチア」級2隻 ドラルルチア、バリッシャー 上陸用の大型ホバークラフトや戦車輸送艇・兵員輸送艇などを輸送・運用するための艦。水陸両用車両を大量に搭載するという運用方法もある。 攻撃型潜水艦「ゲベルサイト」級6隻 ゲベルサイト、フローベルグ、セイネヨーキ、ゲルスドルフ、ゴールドフィールド、ヨルディス 雷撃を中心に設計された潜水艦。 SLBM潜水艦「スクッテルド」級4隻 スクッテルド、ブーランジェ、ベルチェ、クリストバル SLBMによる攻撃を前提として建造された潜水艦。国内初の原潜である。 フリゲート「アミン」級4隻 アミン、クロラミン、シュティレ、エルリッチマン ペリクレース級の改良型。 フリゲート「ペリクレース」級6隻 ペリクレース、ハウスマン、ダイアスポア、クリード、ノーセス、ストロンチアン 商船や補給船・輸送船などの護衛を前提としたフリゲート。 ミサイル艇「130号」型5隻 130~134号 有事には、ほかの艦よりも迅速に行動が出来るため、各港に防衛用におかれている。 対潜艦「デーサイト」型(Ⅰ型設計)4隻 デーサイト、コマチサイト、キンバリー、アプライト 対潜戦闘に重点をおいた小型フリゲート。 警備艦「デーサイト」型(Ⅱ型設計)4隻 リソスフェア、ロディニア、パノティア、ヴァルティカ Ⅰ型に汎用性をもたせた、沿岸警備・船団護衛用の小型フリゲート。 沿岸戦闘艦「デーサイト」型(Ⅲ型設計)3隻 プロトローラシア、ギェナー、ミンタカ Ⅰ型のエンジンを換装、即応性をもたせた。なお、もともとは4隻あったのだが、バーダンは事故により損失した。 計84隻(多分) 条約における、「非戦闘艦艇」 訓練艦「アノーソクレース」級2隻 アノーソクレース、ブリュースター 訓練用だが、21mm以上の火砲を搭載したために、戦闘艦に分類されちゃった。←という過去があるが、現在では兵装は模造に置き換えられている。 掃海艇「120号」型4隻 120~123号 掃海を行う艦。 沿岸警戒艇「140号」型5隻 140~144号 汎用輸送船 12隻 陸戦隊を輸送するための輸送船。有事には、足りない場合民間から客船を徴用して用いる予定。 燃料補給艦「アリール」級3隻 アリール、カーナライト、ペントランド 燃料専門の補給艦。 汎用補給艦「ケトン」級3隻 ケトン、アルコキシド、ザークナイト 食料・弾薬などの補給を行う。 潜水艦救難母艦「マンナード」級1隻 マンナード 潜水艦救難艦の機能と潜水母艦の機能を兼ね備えている。 潜水艦補給艦「エカンドリュース」級1隻 エカンドリュース 潜水艦に対する補給を専門としている。あくまで補給用で、潜水母艦としての機能はない。 海洋観測艦「カリエリオン」級2隻 カリエリオン、フォージャス 航路・機雷敷設等の研究のための艦 ミサイル追跡艦「グーズクリーク」級1隻 グーズクリーク ミサイル等の情報収集のための支援艦。 揚陸指揮艦「カリポーリング」級1隻 カリポーリング 指揮能力を優先し、多数の通信機器を備える。 記念艦 カーリット 1691年に建造された蒸気フリゲート。帆走と外輪式蒸気機関推進の両方を使用する、機帆船。2560トン。この船がこれだけの長期間保管される事となった理由は、革命の起きるはるか前に、皇帝に対して反乱を起こした過去があるからである。国内最古の自力航行出来る船である。なお、戦闘力はない。(あっても役に立たないが。) 計38隻 総計123隻 主な活動実績 1820年 北三国内戦の鎮圧 1823年 第12回大演習 1827年 第13回大演習 1830年 終戦20年周年記念観艦式 1831年 第14回大演習 1832年 第一回遠洋練習航海 革命50周年記念観艦式 1833年 33年度艦隊整備計画に伴い再編 1834年 第二回遠洋練習航海 1835年 NOCTO参加記念観艦式 第15回大演習 1836年 シェアト内戦の鎮圧 1836年 第三回遠洋練習航海 1838年 第四回遠洋練習航海 豪雨に伴う災害派遣 1839年 第16回大演習 1840年 第五回遠洋練習航海 終戦30周年記念観艦式 おおまかな海軍史 今のルドーヴェキア海軍の始まりとなったのは、帝政時代の始まる前に、民間で結成された船団であった。 貿易のための船を持っている船主らが集まり、海賊からそれらの船団を護るべく共同で戦闘能力を持った船を購入していた。 それが大規模化したころ、旧皇帝による政権が始まり、このとき各団体の戦闘可能な船は、すべて政府が徴用して、国家単位で 船団の管理を行うようになった。これが発展し、蒸気船の時代となると、軍艦は外交能力にも影響をもたらす存在となり、 皇帝は海軍としてこの組織の規模を拡張させた。これは、植民地の確保・維持に非常に役立った。 中でも1650年ごろから始まった大規模な海軍軍拡により、海軍戦力は列強と十分対抗できるレベルまで向上した。 1781年、自由共和党などによる革命が発生すると、海軍ははじめ中立的立場を取るが、海軍高官に多い下級貴族などの意見もあり、 海軍は革命側につく。革命が終了し自由ルドーヴェキア共和国が発足したあとも、その所属として海軍はそのままとなった。 革命後すぐに発生したルドーヴェキア・リアトケート戦争では、初めて経験する近代海軍同士の戦闘で多くの教訓を得た。 その教訓をもとに作られた艦は、ニ期型軍艦と呼ばれ、世界大戦でルドーヴェキアが主に運用したのは主にこれである。 これらの名称は、一期型から四期型まであり、由来は第一期近代海軍調整計画~第四期(以下略)に基づく。 しかし、世界大戦に移るまでの間に、時代は空母が中心となっていることを観戦武官などから知った海軍は、次世代海軍に向けた 計画を、戦間期に研究する。これは三期型軍艦と呼ばれ、世界大戦前半でも少数投入され、大戦中建造されたのもこのタイプである。 戦後は、三期型のものを改装して運用したものと、新た技術を投入した四期型が中心となる。 現在では三期型設計思想のものはほぼ退役しており、四期型でしめられている。 なお、海軍は近代化に伴い他国では名称の変化が盛んであるが、1799年の「海軍の編成に関する法律」に基づき、伝統を重んじる という目的で、形状、性能に変化があっても運用に大差が無い場合新たな艦種名称を設けないことになっている。よって、例えば第一期から使われ 続けた防護巡洋艦の名称は、内容は軽巡→嚮導艦という若干の変化がある。(運用理念はあまり変わっていないため) 四期型設計では、他国に対抗すべく色々な新技術の投入が行われているが、技術の開発に対して建造、乗員の習得が追いついていないのが現状だ。 四期型設計の変遷 海軍の予算・設計思想は先述した4度にわたる海軍調整計画で大まかに決められたが、技術の進歩や、新たな戦訓を小刻みに反映すべく、 毎年その内容の審査が行われ、場合によっては補正案が提出される。特に近年はミサイル技術の進歩に応じ、数年間隔で計画に変更がある。 初期の対空システムとして、K-23CCシステム群が各艦に搭載されていた。しかしこれは搭載するミサイルの性能も十分ではなく、 早急な新技術の開発が求められた。LAIが真っ先に研究に予算をつぎ込み、その結果完成したのがLK89-01で、国防省はこの実験のため イータカリーナ級の2隻に改装を行い搭載した。LK89-01はこれを搭載している複数の艦同士での連携することで、より効率的かつ精密な 射撃が行えるようになっていた。 LK89-01はイータカリーナ級での試験の後、SG/MAASという名称で正式に完成した。これはクレチマス級駆逐艦に採用され、同時に 今後建造されるすべての艦にこれまたはこの簡易版を搭載するという計画を立てている。 一方で、SG/MAASは連携に重点を置きすぎており、個艦では従来の艦ほどの性能しか引き出せないのではないかとの指摘もある。 国外の防空システムとくらべて、一長一短な現実が伺える。 対潜兵装などについては、K-23CC用ミサイル発射機または独自の発射機を用いた対潜ミサイル(MDS6)の他に、昔から使われている 対潜迫撃砲がこれまでの中心であったが、現在研究中のVLS対応対潜ミサイル(MDS8)は、サイズ変わらず射程の延長を目指している模様。 MDS8の研究と同時並行で、対潜哨戒機・哨戒ヘリコプター、その他観測装置との連携をより効率化し、精度を高めるシステムが研究されている。 これらの搭載は、次の予算が可決されれば実験艦が建造される予定だ。 なお、核弾頭対潜ミサイルが試作されたことがあったが、計画は予算の圧迫を受け中止となった。 海軍の課題 地理的状況から、もっとも予算面において優遇されている一方で、遠洋での展開も視野にいれた活動のためには、それでも予算に苦しいところがある。特に、空母3隻時代に入ってからは、油田開発を全面的に行ってその維持費を補っているものの、限られた地下資源である以上は、いつまでもこの体制をつづけてはいけないのではないかという意見もある。また、海軍への予算の過剰な優遇は、空陸軍の反発を招きかねないと一部の政治家は指摘している。海軍内部でも、1隻をヘリ空母化して維持費の削減に努めるべきではないかとの意見も出ている。しかしその一方で、冷戦期の緊張した状況のなか、複雑なシーレーンを維持し、大戦のような失敗を防ぐには維持拡大は必要不可欠だとする人もいる。 また、海軍の課題は予算面だけではなく、全体的な艦の老朽化もある。一部で新鋭艦が登場する一方で、少しでも戦力を維持したいがために旧式艦もいくつか残っているが、更新の目処は立っていない。 海軍軍楽隊 海軍軍令部直属の音楽隊。一般向けに定期公演も行っている。予算も陸空軍や他国軍に比べると多く、かなり力を入れている。 もともとは、実戦でも戦闘を行っていたが、WW1後は、在籍者は通常の訓練過程を通らなくても良いこととなった。 現在ではプロの音楽家なども雇っており、独立商業組織のようになりつつある。各管区ごとに沿岸にコンサート会場を持っている。 その大きな理由としては、演奏技量をより高めることと、WW1後の大規模な軍縮により兵器が減り人手不足が解消されたことがある。 なお現在は、女性隊員が半数を超えている。 現在、ルピヴーメ軍管区が人数・規模ともに最大である。 陸軍 基本方針 『有事に迅速な展開が可能であること』(1820年、「陸軍の基本」 第3項) 『どのような場所でも運用可能な汎用性をもたせ、海外活動に支障のないようにすること。』(1834年 海外活動関連法) 主な陸軍兵器一覧 戦車 Lt7 主力戦車『ホルンフェルス』 通信機器類が比較的良好な戦車。 Lt5 主力戦車『トラバーチン』 やや時代遅れ、現在順次退役中。 装甲車 Lt18 装輪装甲車『グライゼン』 兵員輸送が中心 Lt23 上陸用装甲車『シェール』 海軍陸戦隊でも運用されている Lt25 機動戦闘車『ラピリストーン』 市街地戦を前提としている。 支援車両 Lt5c 戦車回収車『アルコーズ』 Lt5をベースに開発 Lt5br 戦車橋戦車『オルソコーツァイト』 同上 Lt5ms 地雷撤去車『スレート』 同上 回転翼機 KaV-445 特殊作戦用のヘリコプター。 Gh-367 汎用ヘリコプター Gh-368 367に兵装を取り付けた、対戦攻撃ヘリコプター Hj18 やや大きめの汎用ヘリコプター。輸送が中心。 編成 構成国解体前に国ごとに軍管区があったため、それが今も大管区として引き継がれている。 ルノーナ(Lunorna)軍管区 島の南部を担当する。慣例として、奇数番の軍が当てられる。 ・第三軍 ・第七軍 ・第十五軍 シーザス(Seazass)軍管区 島の中央部を担当する。慣例として、偶数番の軍が当てられる。 ・第二軍 ・第四軍 ・第十二軍 リアトケート(ReatKate)軍管区 島の北部を担当する。 ・第十三軍 ・第十四軍 ・第十六軍 ・第十九軍 カーリット(Carlit)軍管区 カーリット島を担当する。 ・第一軍 ・第五軍 独立空挺軍 ベネトナシュ州に本拠地を置く。有事には、どこへでも迅速に行動できる。 ・第十軍 ・第十一軍 第一遠征軍団 海軍との協力による海外作戦を前提としている。 ・第二十軍 ・第二十二軍 第二遠征軍団 第一遠征軍団と同じ。 ・第二十一軍 ・第二十三軍 クランウェント(CruanWent)独立研究団 兵器の実験や、戦術研究に使われる独立部隊。 ・第120機械化狙撃兵師団 空軍 基本方針 『空軍は有事、国内の制空権の保持にあたり、防衛を支援すること。』(1806年、三軍活動規定) 『爆撃機等の敵地への攻撃に用いられる航空機の運用は、国防省より直接指示を出し、陸海軍との協力を優先する』(1806年、三軍活動規定) 『弾道ミサイル等の兵器は、空軍の管轄とし、国防省の指示に応じ迅速な管理を行えるよう努力すること』(1822年、弾道ミサイル関連法) 戦闘機121 (すべてLa-13。開発中のLa-17への一部交換計画もあったが、XLa-17の性能が予定よりも下回ったため、開発中止。) 戦闘攻撃機80 攻撃機32 偵察機28 管制機21 爆撃機43(すべてKav-197。高速なデルタ翼戦略爆撃機。) 輸送機45 給油機16 練習機183 そのた諸々34 編成 最大の規模は、航空艦隊。通常、いくつかの基地の航空機をまとめて運用できる。 飛行隊名は、昔は順にならんで決まっていたものの、今では、部隊交換などにより飛んでいる部分が多い。 航続距離の問題もあり、基本的に基地は南部に集中し、ルピヴーメ地域の保全にあたっている。 以下が編成(訓練部隊・輸送部隊等は除く。) ルノーナ航空艦隊 <ルアラサイト飛行隊群> ・第201ルアラサイト空軍基地(ルアラサイト国際空港のすぐ近く。) -第1120戦闘飛行隊 キースラガー -第1123戦闘飛行隊 ウォルフ・ライエ -第5834戦術教導隊 マグネター -第2332偵察飛行隊 テスラ -第3010爆撃飛行隊 ケフェイド -第6010管制飛行隊 ジューカヌダ <イースヴェキア飛行隊群> ・第202ローレンシア空軍基地(ルドーヴェキア州西南部。) -第1130戦闘飛行隊 アーノーダ -第1134戦闘飛行隊 ソフィエフカ -第1135戦闘飛行隊 ターリネンシス -第3012爆撃飛行隊 ラームシュテーン -第3013爆撃飛行隊 ジョカースト -第3015爆撃飛行隊 ヨール・セナール ・第203ビスマス空軍基地(ルドーヴェキア西部。民間と共用。) -第1137戦闘飛行隊 ペール・ブルードト -第4011哨戒飛行隊 ペラーガ ・第205ユビラトリックス空軍基地(ルドーヴェキア北西部。民間と共用。) -第6011管制飛行隊 フィートモーラ <ピノセチア飛行隊群> ・第206ノーセス空軍基地 -第2333偵察飛行隊 ラメットツリー -第3018爆撃飛行隊 レーピーン・ランタ -第3019爆撃飛行隊 ウニヴェルシタス -第6013管制飛行隊 ラダマントゥス シーザス航空艦隊 まってね リアトケート航空艦隊 まってね カーリット独立飛行隊群 まってね 弾道ミサイル類 AFM-89 レッドレッジ 平均的な性能をもつ中距離弾道ミサイル。海軍が大規模に改造した潜水艦発射型も存在する。 AFM-112 ヴァイネベーネ 国内で初めて実用化させた大陸間弾道ミサイル。が、精度は世界標準クラスに達せず、また不発率が高いため、性能は低い。 そもそも当時空軍が弾道ミサイルの開発に予算が十分に与えていなかったのが問題である。 AFM-167 クリノクロア ヴァイネヴェーネの問題点などから検討し、連邦宇宙局開発部もメンバーに加え(なぜこれまで加えなかった)開発された大陸間弾道ミサイル。 やっと世界標準クラスの性能に追い付くことができた。 なお弾頭部は通常弾頭と核弾頭の2つとされているが、新たに特殊弾頭が開発されていると言われている。詳細不明。 なお、宇宙研究利用機構は、AFMー167を改造し、衛星・探査機打ち上げ用ロケットとして使用している。
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【※企画ルール】◎1ターンの進行概略 ○ランダムイベント ○行動ターン ○コミュターン ○消費魔力の確認 【令呪ルール】 【戦闘ルール】 ◎悠藍市の地図 ◎陣営▼ファーマー組 ▼キャスター組 ▼アサシン組 ▼ライダー組 ▼バーサーカー組 ▼アーチャー組 ▼ランサー組 ▼セイバー組 ▼ウォーモンガー組 【※企画ルール】 ◎1ターンの進行概略 1.ランダムイベント……ランダムイベント表2種類を処理します。 ↓ 2.行動ターン……任意の行動(準備や襲撃)を行い結果を処理します。 ↓ 3.コミュターン……他マスターや自陣営と情報交換や交渉を行います。 ↓ 4.消費魔力の確認……自陣営の魔力消費を確認し、次ターンへ移行します ○ランダムイベント 下記の「PC用」と「NPC用」のランダムイベントを1回づつ振り、状況を処理します。 場合によっては戦闘が発生する可能性も存在します。 <ランダムイベント表(PC用)> 0.主人公に幸運が訪れた! 1.他の参加者1名とランダムに遭遇(友好的) 2.他の参加者1名とランダムに遭遇(非友好) 3.GM指定の参加者1名と遭遇(反応もGM判断) 4.他の参加者同士が接触してる場面に遭遇(2者および感情はランダム) 5.何も無し 6.何も無し 7.何も無し 8.何も無し 9.主人公が不運に見舞われた! <ランダムイベント表(NPC用)> 0.遠くで主人公にとって幸運な何かが! 1.他の参加者同士が遭遇(友好) 2.他の参加者同士が遭遇(非友好) 3.他の参加者同士が遭遇(中立) 4.他の参加者同士が遭遇(友好or非友好ランダム) 5.他の参加者同士が遭遇(友好or非友好ランダム) 6.何も無し 7.何も無し 8.何も無し 9.遠くで主人公にとって不運な何かが! ○行動ターン 準備ターンは以下の5行動のうちから、1つを選んでを行うことができます。 1.情報収集 2.使い捨て礼装の作成 3.サーヴァントへの魔力供給(休息) 4.サーヴァントへの魔力供給(魂喰い) 5.他陣営への襲撃 6.その他 以下、詳細。 <1.情報収集> 他陣営の情報を入手することができます。 判定の基本成功率は「50%」で、そこにスキル等による修正値が追加されます。 <2.使い捨て礼装の作成> 使い捨ての礼装を作成することができます。 判定の基本成功率は「マスターの【魔】×2%」です。 礼装は複数を同時に消費する事で、効果を累積させる事もできます。 『使い捨て礼装一覧』 魔宝石 ……消費することでサーヴァンの魔力を20点回復する。 使い魔 ……「情報収集」の成功率を「+15%」する。 唯一使い捨てではないが、使用した「情報収集」の判定に失敗した場合は消費される。 強化符 ……消費することで戦闘時、最終勝率に+5%できる。 タリスマン ……消費することで戦闘結果以外の%判定を1度だけ振り直す事ができる。 <3&4.サーヴァントへの魔力供給> 1:休息 休息を選択する事で、サーヴァントの魔力を回復することができます。 休息した場合、通常の「消費魔力の確認」は行われず、サーヴァントの魔力が 「マスターの【魔】の数値」に等しいだけ回復します。 また霊地で休息する事で、その霊地の格に応じて「回復量:10~回復量:50」の補正が付きます。 この補正は更に「工房」などの効果で上昇します。 2:魂喰い 一般人から魔力を奪うことで、一律「100点」の魔力を回復できます。 ただし魂食いを行う場合、「50%」の確率で他の全参加者に現在地を察知されることになります。 他参加者は、魂食いを行った組へ「敵対的介入」を行うかどうか選択することが可能です。 「敵対的介入」が選択された場合、その相手との戦闘が発生します。 この戦闘に敗北した場合は魂喰いは失敗となり、勝利した場合は成功となります。 <5.他陣営への襲撃> 読んで字のごとく。 対象を選定した上で、戦闘を開始します。 ○コミュターン 自陣営や他陣営のうち面識がある、あるいは拠点の位置を知っている相手と交流をはかれます。 ただし必ずしも友好的な接触になるとは限りません。 ことに他マスターとの接触の場合、その場で攻撃を仕掛けられる可能性も十分に考慮すべきでしょう。 ○消費魔力の確認 各英霊は強力な力を有する代償として、活動に要する消費魔力が存在します。 ターン終了時および戦闘終了時に消費魔力を確認し、供給不足があればキャラクターシートに記載します。 魔力に関してのルールは以下の記述を参照。 <貯蔵魔力> サーヴァントにはそれぞれ「貯蔵魔力」が設定されています。 「貯蔵魔力」は「100+マスターの【魔】+サーヴァントのレベル」点を上限として、最大まで保有した状態で召喚されます。 サーヴァントは戦闘や宝具の使用、あるいは現界を維持するだけでこの「貯蔵魔力」を 消費していきます。消費魔力の計算、及び供給不足によるペナルティに関しては以下を参照。 <消費魔力の計算方法> 英霊がターン中に戦闘を行わなかった場合、ターン終了時に「マスターの【魔】×2-英霊のレベル」の計算を行い、 これがプラスであれば「貯蔵魔力」にその分だけ加算され、マイナスであればその分だけ減算されます。 この時、「聖杯からのバックアップ」として「マスターの【魔】」とは別に「+20点」分の補正が入ります。 英霊がターン中に戦闘を行った場合、戦闘終了時に「英霊のレベル」だけ 「貯蔵魔力」から消費されます。 宝具を使用した場合は、さらに宝具ごとに設定されただけの魔力の消費が発生します。 <「魔力供給不足」によるペナルティ> 「魔力供給不足」による-値が「-20」蓄積するとごとに、英霊のレベル以外の各パラメーターは「-10」されます。 このペナルティは累積します。(ただしパラメーターは0未満にはならない) この「魔力供給不足」によるマイナス値が「-100」を超えた場合、英霊は現界維持が不可能となり、 「そのターンの終了時」(戦闘終了時ではない)に完全に霧散し消滅します。(相打ち覚悟での宝具の全力開帳は可) 【令呪ルール】 サーヴァントに対する絶対命令権。3画まで存在。 以下の使用法が存在します。 1.サーヴァントがメインで参戦している場合、勝率に+30%。 サブ参戦している場合は+15%。 2.戦闘におけるランダム選択ステータスの振り直し。 3.サーヴァントのステータス全てに「+10」。 4.任意のタイミングで使用し、英霊に即座に「+100」の魔力を供給。 5.戦闘に敗北時、令呪2画を消費することで、聖杯戦争から脱落せずに戦闘から離脱可能。 複数陣営での参戦の場合、「両者が完全に協力する意志があれば」、陣営で合計して2画の消費で撤退できます。 ただし撤退時に、どちらかの陣営がもし相手側を見捨てるつもりがあり、そう宣言した場合、 双方の陣営が2画を消費して撤退せねばなりません。 この状況でもし2画を消費できず、代替の撤退手段も無い場合は敗退します。 令呪使いきり後の現界ルール 1.マスター側から供給を切らない限り、マスターからの魔力供給は続く。 2.ただし、その供給量は-10されるものとする。 3.聖杯からの供給は打ち切られる。 4.マスターはサーヴァントに対する命令権を失う。 なお、令呪は合計3画。 令呪をすべて失ってもサーヴァントは消失しませんが、マスターはサーヴァントに対する抑止力を失います。 【戦闘ルール】 <戦闘に使用するデータ> 基本的に戦闘には3名までのキャラクターが参戦することになります。 「メイン戦闘キャラの数値+他のキャラの数値合計/2(切り上げ)」が戦闘で使用する『戦力』となります。 戦闘に参戦しないキャラクターは「タイミング:常時」のスキルのみ、使用することが可能です。 戦闘の基本は、彼我の「『戦力』の数値差+スキルの効果」を加味した上での【ダイス勝負】となります。 使用するパラメーターは【筋】【耐】【敏】【魔】【運】【宝】の6つのうちから、3つを相互に決定して使用します。 <戦闘の手順> 『セットアッププロセス』 1.双方のステータス確認後、メインサブの決定。 2.「タイミング:セットアップ」のスキルを使用。 (GM操作側陣営が使用→安価操作側陣営が使用の順で行うこと) 『メインプロセス』 1.【使用パラメーター】1つをプレイヤー側が決定。 2.【使用パラメーター】1つをGM側が決定。 3.最後にダイスでランダムに使用するパラメーターを残り4つから1つ決定。 4.彼我の3つの【戦力値】を比較し、<戦闘結果表>から勝率を計算。 5.各メイン発動スキルの効果を確認。 (GM操作側陣営が使用→安価操作側陣営が使用の順で行うこと) 『クリンナッププロセス』 1.「タイミング:クリンナップ」のスキルを使用。同時に令呪によるブーストの有無を確認。 (GM操作側陣営が使用→安価操作側陣営が使用の順で行うこと) 2.以下の<戦闘判定表>にのっとり勝率を計算。 3.最終的に勝率が0%以下または100%以上でなければ、ダイス判定で勝敗を決定します。 <戦闘判定表> 3戦力の劣位 =0%から算出 1引分、2劣位 =1~20 で勝利(=20%) 1優位、2劣位 =1~30 で勝利(=30%) 2引分、1劣位 =1~40 で勝利(=40%) 戦力引き分け...=1~50 で勝利(=50%) 2引分、1優位 =1~60 で勝利(=60%) 2優位、1劣位 =1~70 で勝利(=70%) 2優位、1引分 =1~80 で勝利(=80%) 3戦力の優位 =100%から算出 ※合計戦力が1大きいごとに、勝率+1%、低い毎に-1%。 ※両陣営の最大レベルを比較。高い方に「高い方のレベル-低い方のレベル」%の勝率補正が付きます。 ◎悠藍市の地図 /\森/\森 | 森/\/\/\森/\森 i/\/\/\/\森/\森/\森/\森/\/\森/\/\/\ i 森/\森/\森 //\/\/\/\≪大霊地≫/\/\森森/\森森/\森 ノ /森/\/\/\森/\【古墳】 森森/\森/\森森/\森 ( , - ' 森 /\森/\森 森/\森 森/\森\森 ヽ ≪霊地≫ / i / ヽ、 【良妻神社】 , ' )ヽ i 【住宅街】 / .`ー-、_ ノ ≪霊地≫ / . . . . .`て_ 【洋館(廃屋)】 ( . . . . . . . .) ヽ . . . . . . ( 【自衛隊駐屯所】 ≪霊地≫ i . . . . . . . \ 【オフィス街】―-、___ノ . . . . . . . . ). . . . . . . . . . . . . / . . . . . . . . . . . /. . . . . . . . . _, -一'´ 【孤児院】 【繁華街】 . . . . . . . / ≪霊地≫. . . . . . . / 【海浜公園】 ≪霊地≫ . . . . . . / _ __ 【工業地帯】 【発電所】. . . . . . .`i_( ヽ _, --一'´ . .ヽ /`ー-、 . . . . . . . . . .( /. . . . . . .`ー-、 ( . . i. . . . . . . . . . .ヽ ( . . . . . . . . . .`ー-、 ) . . | . . . . . . . . . . . `´ . . . . . . . . . . . .`ー' . ./. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . i /⌒ヽ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .ヽ ( . . .ヽ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . \ノ . ./ `ー - - 、. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ./ ー 、. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ./ ` ー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . /. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ( ◎陣営 ▼ファーマー組 ┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━┓ 【名前】:グラハム・スペクター 【レベル】:40 【アライメント】:混沌/中庸┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳┻━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:35 【耐】:30 【敏】:30 【魔】:10 【運】:15 【宝】:-┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ ,' . . . . . . . . . ./ . . / /. ' i . . i、 i ,' . . .i . . . . ./ / / /.' . . . . i .ヽ .i . . . i . . . / , ' . ./ , /' . . . . i . . .`i.. ', . . . .i . ./ / . . / . . ,'. ' ,' . . /i. . .i . . i {=二_‐- ...._ ', . . i .l' / . . . l . . . . . /./ . . ./t‐リi' ./ . i l ゛ ‐- `゙; 、 ./. l/. . . . . l . . .//' . /弋ン/ ./ / . . { i 二 ‐- _ / . , 、/l . . . l/l /. .// .i . .i./二 ̄//l . // . .l、i、_ i三二≡=_ /'"´ ..i .i. . . . . . l/. /´ . . . .i . . . i / /. //l . . il . . l . -‐"i /三三三三三-‐' . . . . . .i l. . . . . . .l'/ . . . . . . . i /ヾ、 // i/i .-‐'´ ̄ i´  ̄ ‐-三三≡=i . . . i l . . . . . .l' . . . . . . . . .i i /i-‐ ´ .i_  ̄/ . /l i. .,、 . . . . ./ 、. .i' ヾ { . , i __.| i 二=‐- ._ ./ ̄ ̄ // ヾ/'i . .、 . . /ヽ ヾi. _... - ニ‐ | i /-, ___/ / /l i ∧ / . .、ヘ ー‐'''二- .| / 〃 {`‐、 ' . . / / ' V/ } . .` , 、 .| i 〃 {{ ヽ、 ヾヽ / l / i/ ヘ`> ' ,' 〃 》 `ヽ.. 、ヾ ヽ l l< / へ `´ | / 〃 . . . ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○BACCANO! (種別:一般 タイミング:特殊) 物語を複雑にして馬鹿騒ぎと化す、能力というか奇運。運命。 シナリオ3度だけ、行動ターン時に宣言しておくことで、他の陣営同士の接触が次のターンのランダムイベント までの間に発生した場合、1度だけランダムで1つの場所に介入する事になる。 また、このスキルを宣言してから次の自身の行動パートまでの間で戦闘が発生した場合、 戦闘毎に1度だけランダムステータスの振り直し権利が発生する。 相手を見てから選ぶことも出来ないし、そもそも勝ちとか負けとか考えない選ばれし馬鹿スキル。 このスキルは味方の他のスキルと同時に使用可能である。 ○心眼(偽):B (種別:一般 タイミング:メインプロセス) 自陣営にかかる勝率ペナルティか、自身にかかる能力減少ペナルティを、合計で15点まで無効化する。 また、このキャラクターは「+15%」の勝率補正を有する。直感・第六感による危険回避。 虫の知らせとも言われる、天性の才能による危険予知。視覚妨害による補正への耐性も併せ持つ。 感性のチャンネルが常人と一本違うが、その分だけ異常に戦闘方面の直感に長けている。 ○勇猛:C- (種別:一般 タイミング:メインプロセス) ランク以下の威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。 また、自身の【筋】ステータスと【耐】ステータスを+10。 勇猛というか、BACCANO独特の、その、なんだ。バカ?┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【使い捨て礼装】┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛┏━━━━━━━━━━━━━━━┓ ≪クラス≫:ファーマー┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓ 【真名】:田吾作 【レベル】:50 【アライメント】:混沌/中庸┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:40 【耐】:40 【敏】:50 【魔】:0 【運】:10 【宝】:30┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ 【令呪残数】:☆☆☆ 【貯蔵魔力】160/160 【魔力供給の不足】:なし┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ xィ 、 xイ⌒}二ム {二二二ニニYニニ≧ュ、 {二二二二二二二≧x_ ____ x≦≧ー^二二二xィ二二二二≧x,_ _ -‐=ニ二三三二ニ=-‐ ´ γニニ≠===ニ二二二{ }二二二二二、⌒^ _ -‐=ニ二三三二ニ=-‐ {二二二二二二二二彳}二oニr──ミ、≧x三三二ニニ=-‐ 乂三二二二二二ニニ} {ニニγ´ ̄>、. ヽニ≧x、 r‐‐=ニ二二二二二二ニ} {r≦x ̄`ヽ. ∨二二二≧ュ、 〈三三ニ=‐ ⌒゙}二二ニ} {⌒ヽ ーノ三三二二二二二\. `¨´ |二二ニ} }、ヽx≦二二二二二二二二二\、 |二二ニ} } ∨二二二二二二二二イ⌒゛<ム マ二二リ ノ }二二二二二二二ニ{´ マ二二ニイ二二二二二二二ニ人_ __r─- ー‐'fニ二二二二二二二二ニ} } Y二ム ヽ } ̄ ヽ二二二二二二二二ノ 人 x≦二二ニー─'三三三三二二二二二二二ニ彳 }、 x≦二二二二二二二二二二二二二二二二二二二彡^イ\.f二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二ニ=彳 人{二二二二二二二二二二二二二二二二二二二==イ\ / ヽ{二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二\ /\乂二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二ニX ヽ `ヽ二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二.\__/^ヽ ー=ニ二二二二二二二二二二二二ヲ==≦二二二二二二二二ニヽイ{、 フ二>'" ^<二二二二リ `ヽ二二二二二二二二二=ム /二/ ^{二二二}′ /二二二二二二二二二二_ム ∠二ニム__ }二二ヲ ./ニヲ^ 、二二二二二二二二二ム '´⌒ヽニニニ} f二二ヲ′. ∠ニ/ 八二二二二二二二二二ニ_ /ニニ7 `¨¨¨´ /^´ ヽ二二二二二二二二二} ⌒}二7 /二二二二二二二二二}! }/ /二二二二二二二二二二リ x≦三≧ニ二二二二二二二二二>'" γ二二二二二二二二二二二ニ>'" {二二二二二二二ニ=-‐ 八二二二二γ´ ̄ }二二二rイ }二二二} }二二二}! }二二二リ ー─‐┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 歴戦の落人狩りの農民。何を言っているのか分からないがそういう生物。 薩摩あたりで平時は稲刈って、戦があれば武者の首狩って暮らしていた。 【スキル】 ○武士殺し:C (種別:一般 タイミング:メインプロセス) 自身より格上の相手を殺す技術と、その相手に殺されない技術。 戦闘時、敵陣の最大レベルが自身の現在レベル(※敵味方ともにスキルや宝具により変動する前)より高い場合、 自陣の勝率に+10%する。最終勝率が50%以下の場合、更に10%がプラスされる。 ただし敵陣の最大レベルが自分より低い場合、手柄首ではないのでやる気が減退して20%のペナルティを受ける。 ○直感:C (種別:一般 タイミング:メインプロセス) 戦闘時、自身にとって最適な展開を“感じ取る”能力。 このキャラクターは常に+10%の勝率補正を持つ。 また、初見相手のみに効果を発揮するスキルは、このスキルのランク以下の場合無効化される。 ○剥ぎ取り:A (種別:一般 タイミング:メインプロセス) 敵陣の武装を奪い、自らの装備として十全に扱うスキル。 戦闘勝利時、敵陣のメイン参戦キャラクターのステータスのうちランダムで1つを永続的に-10し、 その分だけ自分のそのステータスを+10する。また、効果が発動する毎に自分のレベルを+5する。 この効果は自分の現在のレベルより10レベル以上格上の相手を対象として発動した場合、 奪うステータスを10から15にする。 もはや神業というか概念的な何かの域に入っており、何故か運や宝も収奪可能。 ○勇猛:C (種別:一般 タイミング:メインプロセス) ランク以下の威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。 また、自身の【筋】ステータスと【耐】ステータスを+10。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【宝具】 ○落ち武者だ。落ち武者だろうお前! 首置いてけ! ランク:C 種別:対人宝具 タイミング:セットアップ 消費魔力:30 落ち武者絶対殺すマン。相手が追い詰められていれば追い詰められているほど、活き活きとトドメを刺しにかかる。 戦闘時、【遭遇開始段階で敵陣が消耗している令呪の合計数】×10だけ自身のレベルと全ステータスを向上させる。 この効果は最大で合計令呪3画分まで累積可能。 ただし、この効果は戦闘開始時の消耗を対象としており、戦闘時に敵が使用した令呪の分は計算されない。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼キャスター組 ┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━┓ 【名前】:壇狩摩 【レベル】:30 【アライメント】:混沌/中庸┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳┻━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:5 【耐】:10 【敏】:5 【魔】:20 【運】:60 【宝】:-┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ // / ヽ 、 / // ,ィ ヽ wk \ / / / /l ヽ .ヽ^~li ヽ l ' /イ/ l / l/_ l_ V . i_, l i ヽl l , / l/ / l/ l i rッ_ヽl lヘ l __l _ l , l N l/ / Vl N ヽl ,匁イ'l ト. l l Vゝ ヾl ヾハ l/、 lヘ l l V -ヘ l ´ ` ノ/ V l il _, ィ lハ l ヽ ´ゝ ̄_-フ / / ハl l ol l ハl_\ ,ィ / / r 、 l l / l _ / //乂リo 〉 ヽ il o l / / \//l / __,ィ//\ l --〈 /{ O Y l l -= ´ 7////l ヽk ヽ / l- _ l l lミミ ´ ///// i \ /、 i ; l Y/\_ _ _/ .///// l l Y / l l.//∧ \ / l ////// i ヽ .、 l / / l.///∧ ヽ , l / ////// lヘ l l / / V.///ム \ l l / ////// , l l / / / V////l \ i / ////// l /  ̄ フ/ ノ, ‐' ヽ / l////∧/ } //////l l /_ ノ-'- ´. /_ / l.////∧ / ///////l ノ - ´  ̄ ) l/////∧ l///////l / / /__ l /////∧┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○軍法持用・金烏玉兎釈迦ノ掌:EX (種別:一般 使用タイミング:特殊 消費魔力:40) 壇狩摩の持つ異能にして、一種の空間操作。固有結界に近い。セットアップ含めた処理の前に使用できる。 また、無駄に戦域全てに適用される。 自分以外の敵味方全てのキャラクターを擬似的に“将棋の駒”に当て嵌め、 その行動をブースト・或いは束縛する。 ただし誰がどの駒に当て嵌まるかは、狩摩自身にも分からない。 自陣営に関しては2回振って好きな方を選べるが、この場合の自陣営は完全に狩摩の個人的な感性に左右される。 奔王:全ステータスとレベルが+20 獅子:筋・耐・レベルが+15 麒麟:敏・魔・レベルが+15 猛牛:耐・魔・レベルが+10 飛車・角行:筋・敏・レベルが+10 堅行:筋・耐・レベルが+5 横行:敏・レベルが+5 金将:変化なし 銀将:レベル・敏・魔が-5 鉄将・銅将:レベル・敏・魔が-10 桂馬:レベル・筋・耐が-10 仲人:レベル・魔・敏が-15 香車:レベル・筋・耐が-15 歩兵×2:全ステータスとレベルが-20 ○盲打ち:EX (種別:一般 タイミング:メインプロセス) ・ターン行動でランダム襲撃を行う ・戦闘時、最初のステータス選択をランダムで行う ・そもそもターン行動自体をランダムで決める ・接触した相手への反応をランダムで決める 以上のうちどれか1つ以上の条件をそのターン、或いは前のターンで満たしている場合、 自身の勝率に+20%の補正を載せる。 3つ以上の条件を満たした場合、勝率補正は+40%となる。 また、このキャラクターは常に5%の最低勝率保証と、1%の最低敗北率保証を持っている。 ○天運:EX (種別:一般 使用タイミング:常時) 運がいい。ただそれだけであり、それだけなので対策のしようもなく、手に負えない。 この能力は狩摩が意識せずとも、脱落していても発動する。 最終的な勝利(≒少佐陣営の打倒)に必要と思われる場面で発動するが、 自身が直接参加している戦闘には一切使用できないひねくれた幸運。 ・釈迦ノ掌の発動時に同時発動。的陣営の駒の決定ダイスも2回振って1つを選ぶようになる。 また、キャスターに対してはこの場合のみ、4回振って好きな駒を選べるようになる。 この効果は2回分の天運を使用する。 ・自陣営が関わらない結果となったランダム遭遇を・ランダムイベントを振り直す。 ・戦闘以外、かつ自陣営が関わっていない判定で、成功して欲しいものを振り直す。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【使い捨て礼装】┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛┏━━━━━━━━━━━━━━━┓ ≪クラス≫:キャスター┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓ 【真名】:秦河勝 【レベル】:30 【アライメント】:混沌/中庸┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:5 【耐】:5 【敏】:5 【魔】:15 【運】:30 【宝】:60┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ 【令呪残数】:☆☆☆ 【貯蔵魔力】150/150 【魔力供給の不足】:なし┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ _ -7 ,xく' ノ ,x;㌻ └‐- , __,,.. -‐ ┐ '゛ '-=i㌢^ /., / }/ / `ヽ、 / _,二,_' ー‐-‐ ,x'゛ \_______f┬┬┬┐__ __ _,.ノ _,ノi|iY⌒Y}likx、,_____,xgf'゛ f┬┬┼┴i┴┘ └┴┴┴┴┬┐ f゛_,,_ ^¨~´ '⌒^^^'ーく}|i|i|i]リ㌻フ´/└┴┴┴┘ ', └┴┬┐ `┛ . ⌒ヽ `¨““”´ , ' {i {i, 〉 └i┐ \ \ / , {i , }i, ′ └! ┐ `_`¨¨¨¨¨¨¨`∵:. ,ィi| i{ '、 {ヽ!i , }i |i , └┼i `_. ¨ ィi゛/i|i . { `、 {__j」L... }i . |i |i └|┐ `_ . ィ'゙. j|j/ ||i , {i , `、 「 {|!\ }i . ik、 |i ├| `_ . . ,x '゛ i| _j」I -|‐|i ;{i , `、j} -‐ }_,__)}i . i| \^\ ┌┼| `ぅー;iヅ/| i| l丨 _j」L{|i .; {i , `j}x㎜i扞竹}i ; i| 「\(\ _├┼ j}゙ /ノ|i . i| | 「 _,___)}i 入_弌゙t、└_''′j}/ i| [ \ ` ┌┼┘ ノ'ノ'゙}! |i 拌㎜i扞竹 |/i/ ,ノ「\) `^^^´ ノi | 「 ┌┼| //´ !! |i . 弌jt└_''′」/′ \ 'リ¦| 「 ┌┼┘ 丿 」i i}i;、(`^^^´ /′ { ,/ ⅵi| ┌┘ ` i ^ヽ\_ / ,イ} Ⅵ′ 「| ` i , )k'⌒ '_ぅ x'゚ノ{ . { , |[ `.; i , ¦}i〕ト .,_ /,ノ} j{ . i〉 , └i __、`r′, ;{ .¦}j}州j州「ニ=‐- '゚,ノ゛ i}i{ .; ;∧,′ └┐ r┬┴┘, .′. j{ ; ノノ州jI斗宀…iト、 j{ _,ノ八 . ′ } |i , └卍┬┐ r┬┘ ` ,′, . . j{ '//州扮x,,__,_,__,jL,_Y「 /〈Xヽ; } |i ′ └┴┬┐┌┬┘ 、` / , . . ;ノ //州};㌢X〉∧ 'y'⌒ひー{〈X〈X ) . . { |i ′ └卍┐┘ 、 , ′. . ;ノ ,{j{似イ{ X〉X〉 У_,..ノ||\ 「 ̄ \{i; . }, }|i , ′ └‐┐ 、` ノ′/. ; ;/゙ i{i゙ 八 X〉X)'/゛ /)||(X〕ーi ┬┘|i; .',ノ^弌, ′ └┐┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○観察眼:A 敵陣のサーヴァント、或いはマスターの宝具・スキル・能力などを看破する能力。 ただし、知識ではなく純粋な観察眼による場当たりの察知であるため、真名看破には使えない。 純粋に、「こいつはこういう奴でこういう能力を持っている」と察知する、役者として役柄を演ずる為の観察眼。 戦闘開始前に好きなタイミングで、最大2キャラまでの宝具/スキルについて50%/70%で看破判定を行える。 成功すれば好きな宝具/スキル1つの詳細を知ることが出来る。 ◯神性:D+ 戦闘時、敵に自分より高い神性スキル持ちが居なければ勝率を+15%。 神霊適性を持つかどうか。キャスターは民に『神の中の神』と崇められた英霊である。 正確には神ではないものの、その信仰と芸事による神降ろしから、擬似的な神性を獲得している。 特に、宝具を使用した場合は神性が敵の神性で妨害されることがなくなる。 ○陣地作成:D+ このキャラクターは行動を消費しスキルを使用する事で、陣地を作成することが可能。 ただしこれは陣地というより能舞台なので、戦闘に関するフォローは見込めない。 陣地休息時の回復量を+10する。 また、舞台という特性からその地に居る者は“型に嵌まりやすく”なるため、 その手のスキルや宝具がもし、万が一、実在していたらその効果をランダムで決める場合、 敵陣か味方陣が振るダイスの数を+1できる。 また、マスターが居る状態でこの陣地を作った場合、舞台の破棄を条件に“盲打ち”の対象範囲を 戦場全域に広げることが可能。 ○仕切り直し:C+ (種別:一般 タイミング:効果参照) このキャラクターが離脱を行う場合、シナリオ1度だけ令呪無しで離脱することができる。 ただし、この効果はこのキャラクターと契約サーヴァントの2人に対してのみ有効。。 つまり、複数の組から成り立つ自陣営が戦闘で敗北した場合、通常通りに令呪2つが離脱に必要となるが、 仕切り直しと令呪1画を消費する事で他の陣営も纏めて撤退させることも可能。 戦闘から離脱する能力――――というより、むしろ演劇の舞台の切り替え能力に近い、場を仕切りなおす能力。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【宝具】 ○仮面喪心舞・暗黒能楽 ランク:A 種別:対人宝具 タイミング:セットアップ 消費魔力:50 事前に観察眼スキルでスキルか宝具の最低片方を看破していた場合、 その相手の【運】【宝】以外のステータスとレベルをコピーして自分のステータスに上書きする。 宝具・スキルの両方の看破に成功していた場合、相手のスキル1つを1ランクダウンしてコピーする。 ただし、ユニークスキルや希少なスキル(GM判断)はコピー出来ない。 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼アサシン組 ┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━┓ 【名前】:潮田渚 【レベル】:20 【アライメント】:秩序・悪┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳┻━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:10 【耐】:10 【敏】:20 【魔】:20 【運】:20 【宝】:―┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ フ / 。 ‘ ‘' ー 。. /./ .// . / , ーニミヽ、 _ //. /y'゙. // / ヾー‐-`. j/ | イ / / 7 ./ / / ‘。ノ_. l ./ |/ー彡 ´ / / / / , 。´ !/ j / / / `ヽ 」/ / / , ‘。 l f´| ./ / /l イヽ/ / / ,.' .l } i !. l j ./=≠ 、. |/ }. / /i / . | i ヘ ヽ! リ /灯 以 ヾ / / 斗-┼- j l l ゝ.|/| {弋アル / / / iソ ./ / } -ーソ ヘ i //'´だミヽ/ ./. /レ'./ / 〈 / ∧ l ㌘ / ./! / }/_. / ヘ ヽ ' ,.7 / /ニi ヘ ヘ ` ー //ニ l ∧ /ヽ _ . ≦ 、ニ l ∧. 〈', \ ヽニ l ヘ ヾ ,// .∨ニニ| ,,.-'''〈" i 〉 イ´ | .ニニレ ´ ヾll〉 |./// ヘ | .ニニニー ///ー-//ニニニヽ.l 〈ニニニニー 〉///// ニニニニ ,' .ヽ、ニニニニー /////´ ニニニニ ,' . .. \ニニニニ ー 〉ー-〈 ニニニニニ'ヘ \┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ◯一般人 (種別:一般 タイミング:常時) このキャラクターは戦闘に参加することができない。 何処にでもいる無力な一般人。 見た目相応、歳相応の身体能力しかなく、戦う事などとても出来ない。 ○暗殺者の勘:B(種別:一般 タイミング:常時) このキャラクターは行動ターン時、他の全キャラクターの行動終了後に自分の行動を処理できる。 単純な戦闘能力に劣るがゆえの立ち回り技術。 また、このキャラクターは情報収集の判定に常に+15%の補正を受ける。 ――――???┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【使い捨て礼装】┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┏━━━━━━━━━━━━━━━┓ ≪クラス≫:アサシン┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓ 【真名】:村正 【レベル】:60 【アライメント】:無/無┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:30 【耐】:30 【敏】:50 【魔】:10 【運】:10 【宝】:50┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ 【令呪残数】:武 武 武 【貯蔵魔力】180/180 【魔力供給の不足】:┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ ,..,- ..,_ {..{;;;;;;;;;;} ! !;;;;;;;;i′ ! !;;;;;;;;l ! !;;;;;;;;l ! !;;;;;;;;l ! !;;;;;;;;l ! !;;;;;;;;l ! !;;;;;;;;l ! !;;;;;;;;;! ! !;;;;;;;;;! ! !;;;;;;;;;! }.};;;;;;;/ //;;;;;;;;{ ,. ,.ー '‐';;;;;;;;;;} ;;;;;;;;;;;; =; 、;;;{ \\;;;;{ .} };;;ヽ }.};;;;;;゙ー';';;;;;;;;;゙. ,}.};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;} //´;;;;;;;;;;;;;;{´ ̄ ! !;;;;;;;;;、;;;;;;;{ l l;;;;;;;;; l.|!;;;;;;;} ! !;;;;;;;;;l.|!;;;;;;;l `! !;;;;;;;;;!.|!;;;;;;;! l l;;;;;;;;; !.|!;;;;;;;! ! !;;;;;;;;;!.|!;;;;;;;! l l;;;;;;;;; !.|!;;;;;;;! ! !;;;;;;;;;!.|!;;;;;;;! ゙! !;;;;;;;;;!.|!;;;;;;;l .l l;;;;;;;;;;!.|!;;;;;;;l ! !;;;;;;;;;!.|!;;;;;;;l_,∠._ l l;;;;;;;;; !.|!; .'" l l;;;;;; .' ゙´┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○気配遮断:A+ (種別:一般 タイミング:常時) このサーヴァントは常時最終勝率が「+20%」される。 また、情報収集の成功率を「+20%」できる。 サーヴァントとしての気配を絶つ。そもそもアサシンは器物英霊である為、気配を出すこと自体が無い。 この効果はアサシンの本体がこの武器であると認識されない限り破られることはない。 ○無辜の怪物:A (種別:一般 タイミング:常時) 本人の意思や姿とは関係なく、風評によって真相をねじ曲げられたもの。 レベル及びクラス別スキルを除き、真名はもちろん、固有スキル、宝具、パラメーター全て非開示となる。 その在り方を歪められ、怪の存在と成り果てたアサシンは、真実の刃を曇らせている。 ただしその効果は暗殺者である渚にとっては絶大であり、基本的にバラさない限りはアサシンの本体が この小刀だということは秘匿される。 ○無我:A+ (種別:一般 タイミング:常時) 自我・精神を持たない器物である事を表す、本来はただそれだけのスキル。 しかし宝具の恩恵により、このスキルを所持するマスターはあらゆる精神干渉を無条件で無効化する。 また、このサーヴァントはマスターに反逆することがない。 ○見切り:A (種別:一般 タイミング:常時) 敵の攻撃に対する学習能力。 相手が同ランク以上の「◯宗和の心得」を持たない限り、 一度目にした対人宝具の対象となった場合、必ず「50%」の回避判定を行うことができる。 但し、対軍宝具等の技術での回避が不可能な攻撃は、これに該当しない。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【宝具】 ○村正ヶ剣(ムラマサブレード!) ランク:A 種別:対人宝具 タイミング:常時 消費魔力:60 自身では一切の行動が出来ず、戦闘外では魔力消費が発生しない。 マスターがアサシンを「所持」している限り、以下の効果が発揮される。 このキャラクターが所有するスキルを全てマスターに譲渡し、自身の能力値をマスターの能力値に合算する。 また全てのステータス比較で自陣の数値に「+10」する。 この効果を受けている状態で戦闘を行った場合は、この宝具に設定された消費魔力も含めて 通常のルール通りに魔力消費が発生する。 また、マスターである潮田渚が持つ「◯殺しの手練:A+」の成功率を常に「+20%」する。 歪められた武器“村正”が放つ、禍々しき力。人を呪い、身を蝕む魔性の刃。 自身が“英雄”ではなく、担い手を“人斬り(英雄)”へと変じる特性。 人々の「信仰」によってあり様を歪められたその刀は、徒人の手であっても英雄を切り裂く事ができる。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼ライダー組 ┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━┓ 【名前】:台場カノン 【レベル】:40 【アライメント】:中立・善┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳┻━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:30 【耐】:10 【敏】:20 【魔】:40 【運】:20 【宝】:―┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ _____ ,ィ ´ ` . .、 ∠---------、 \ ∠二--―― ̄-‐‐、`ヽ \ /爻_ノー´ ̄´` ̄ ̄ー辷ヽヽ ヽ\ /´ ヾX ',ー‐. / / l | ,' .| ', 〈ヘ ',. / ,' l | /-|ヽ-', ', V ', i | .|‐ ハ .| / | ,' ヽ| i | 、', | | | |; | リ ', / ノ _ i |、 |;', ', ', |ハ | ', ', ' _. V " ̄` .', | .l .|;;' |.ヽ リ | .| ヽヽ " ̄` , """.| |ノ',|;;;;| | \, -  ̄ ̄ ヽ ', l |ゝ"" .| |;;;;;;;;;;,l | ;ノ ヽ、 ',| ', |、 ____ ノ ,';;;,';;;;,' | .,' /// /l、. ', ', ヽ ヽ ノ /;;, /;;;l |;/ .|/_ ;- ´/ // / \ '., ', ≧-_____≦ノ〕,' / .',| .´-- ´ // ./ | \| 〕i!i||i!i!i!i!i/ノ _---- / / , ―‐---7´i!i.,'i!i!ii!i!i!i!i!i―‐´ `ー ̄ _- / ∨ ,' / /i!i!i!i,'!i!ii!i!i!i!i!i!i| | ',ー  ̄ ..イ´∧ ∨ | /ー/ー―――‐  ̄| |', .| , .イ´ ∧ノ, 〉 /ヽ、 ○ _ _ - | ‐‐| .', .|___ - ´ .∧ .∧. / /  ̄ .| | ', ----',∨///∧ ∧ ∧ | ---l- _ __|____| ',三三 ',∨////∧ ∧ ∧ ', //ハ////ー‐‐‐//////|//|//ノ 三三',┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ◯魔砲使い:B (種別:魔術 タイミング:セットアップ 消費魔力:90) 戦闘前に使用することで、自陣の勝率に「+30%」、【魔】ステ合計値に+20する。 更に戦場となった場所に霊地、或いは陣地があった場合、前者は2ターンの間回復量半減。 後者は1段階分だけ補正とか回復量補助が吹っ飛ぶ。 聖堂教会の代行者でありながら、魔力を「砲弾」に加工して放つ特殊な魔術を扱える。 火力が大きく非常に強力だが、攻めが大味になりやすい。 ◯やすらかにねむれ弾:A (種別:魔術 タイミング:特殊 消費魔力:150) このスキルは自身が戦闘に参戦していない時のみ、セットアップ含めた処理の前に使用できる。 超々時間充填型超高度曲射式荒神殲滅巡廻放射弾。 この効果はスキルであると同時に、「種別:対軍宝具」を持つ宝具としても扱われる。 シナリオ1回のみ使用可能。そのタイミングで発生している戦場のうち1箇所に対し、 なんかものごっつい支援砲撃を叩き込む。 30Lv以下(スキル・宝具などの効果適用後)の全キャラクターを戦闘から除外(ルビ:消し炭に)し、 それ以外の敵陣の全キャラクターの【宝】【運】以外の全ステータス、レベルを一時的に-20。 自陣の全キャラクターの【宝】【運】以外の全ステータスを一時的に-10する。 この効果は休息行動を取ることで各10点ずつ回復可能。同様に令呪を使用する事で緊急に10点ずつの回復も出来る。 除外(ルビ:消し炭)されたキャラクターは令呪1画を消費する事で復活可能。 このスキルはシナリオ1回までしか使用できず、どのような効果でも使用回数を回復することは出来ない。 ○誤射姫:EX (種別:一般 タイミング:メインプロセス) 自身が「メイン」で参戦している場合、勝率に「+10%」の補正を得る。 自身が「メイン」以外で参戦している場合、「メイン」参戦している自陣のキャラクターのステータス全てを 「-10」した上で、勝率が「-20%」される。 プリンセス・オブ・フレンドリーファイア。彼女の前に立ってはいけない、彼女に背中を見せてもいけない。 その圧倒的な火線は敵ごと君を粉砕せしめるだろうから。 射線上に立つなって、私言わなかったっけ―――――――!!?┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【使い捨て礼装】┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛┏━━━━━━━━━━━━━━━┓ ≪クラス≫:ライダー┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓ 【真名】:滝川一益 【レベル】:60 【アライメント】:混沌/中庸┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:50 【耐】:30 【敏】:50 【魔】:10 【運】:20 【宝】:30┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ 【令呪残数】:傾奇者 【貯蔵魔力】200/200 【魔力供給の不足】:┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ マx _ゝ ノ /,, -‐ __マヽミ 彡 へ ヘ / \ 彡 / // /\/ /__ ゝ // /\ \ \ ム ノ 彡三ミミz X二=- _,,.-_ =ニ ;; / /, l ; ヽ -二ミz__  ̄__z=彡 / /l ll l ;l ヽ 丶 \ / ソ /y/ } k j lヘ ヽ 丶 ヘ ̄ /// / /_メ__ l }.l l ヽl ∨ ヽ 丶 ム // / //込`-ソリヽ l リ`==彳ll ヘ;l マ /ソ/j ヘ` ̄ ヽ /l lヘ } ;; `ヽ l ' ll lヽ l ;; ヘ ` __ /l l lゝ _ i ; l;;ヽ ` - - =ニ《ミ-x_l__ l l-x彡ミミ-- ____ /;;! l l;;;; \ - / l` x__X-l彡┗━┓ \ l\l リ;;;;;; > /;;;l l;;;;l `《ミzze__ ┻━━\ /l l lヽ;ヘ / l /\ ll /``ミミzz┳━╋━\ _,,. -‐''三\ l l ヽ;;ヽヘ / /;;;;/ ゝ {三三┗ミミ《``'<┻━イ__ キキキキ三三 ヘノ ヽ;;ヽヽ /;;;;;/ ∨三三彡 ``> `<._/;;;;;;;;; ,X __ キキキキ三三ニ } ヽ;;ヽ l /;;;;;;/ l l三三lミ━┻┓ >'' ../ ヽ-,,/ { キキキキ三三ニl l ゝ;;ゝ /;;;;;/ / l三ニl彡 ┏━ ∨` < ヘ ∨__{ F=--x_ キキキキ三三l l\ \;;/;;;;;;;/ / /三l ┏╋┻ __l__Y\ `”¨`l ∨ zzl`ゝzx_`} キキキキ三ニl l \ \/ / /三l ┳┛ l  ̄ 、 ` ∨ ,z__`_/  ̄ ̄ ̄;;;;;;;;;;;;;;;-------=========勿ニニニl┳┛ └`--イ _ ヽ ` ̄ヽ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ ̄ ̄ \ / / l \ ┳━┓ | ___ ヽ ∥ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/三l ヘ / / ll {┻━┳┫ / \_ヘ ll ;;;;;;;;;;;;;/l三三ヽ ヘ/ l l/l l ┻ ━┛/;;;;;;;;;;;;;;;;ヘ l ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○騎乗:C (種別:一般 タイミング:メインプロセス) ステータス比較で最初に選択されたステータスの自陣の数値に「+10」する。 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、 野獣ランクの獣は乗りこなせない。 ○対魔力:D (種別:一般 タイミング:メインプロセス) 敵陣の種別:魔術スキルによる勝率補正を5%まで無効化する。 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。 ○軍略:D (種別:一般 タイミング:メインプロセス) 自陣が「種別:対軍宝具」を持つ宝具を使用した場合、「+10%」の勝率補正を得る。 逆に敵陣が同様の宝具を使用した場合、敵陣の勝率に「-10%」のペナルティを与える。 一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。 自らの対軍宝具の行使や、逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。 ○器用万能/器用貧乏:C (種別:一般 タイミング:ターン行動) 武将としての万能性。主戦場から離れた副戦場での遊撃軍として、 織田のありとあらゆる戦場を駆け巡った便利屋としての技能。 ライダーは戦場の得苦手が極端に少なく、有り体に言ってどんな戦争だろうと実力を発揮する術を知っている。 行動パート時、自陣営全体の行動回数を2回とするが、そのターンは襲撃・接触行動は行えない。 この能力は聖杯戦争中、1度だけ使用可能。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【宝具】 ○進むも滝川、退くも滝川 ランク:C 種別:対軍宝具 タイミング:セットアップ 消費魔力:0/100 戦の趨勢を読んだ駆け引きに長けた、ライダーの通称。 戦における遊撃の機微を隅々まで知っており、攻め時と退き時を正確に把握する。 セットアップで宣言し、『進む』を選んだ場合は撤退に必要な令呪が3つになる代わりに、 自身の全ステータスとレベルが+10される。 『退く』を選んだ場合は、セットアップ時点で魔力100を消費。 自陣営の撤退に令呪が必要ではなくなるが、勝ったとしても消費した魔力は戻ってこない。 また、『退く』も『進む』も3度以上連続して同じ方針を選ぶことは出来ない。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼バーサーカー組 ┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━┓ 【名前】:薙切えりな 【レベル】:15 【アライメント】:秩序・善┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳┻━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:5 【耐】:5 【敏】:5 【魔】:40 【運】:15 【宝】:―┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ / / ∥// Y ヽ ヽ / / / / !l } ヽ Y Y /// / // l l l 、 い i / // / // l l ハ 、 l l } / ∥ / / l l /ハ l l } ト、 !l ∥ j l / |l // トl l ト、 lj { l l l / l l// l ∨ l }ハ } j l l l \l / l l l/ ヽ__ l / /人^Yノ ー-‐=弌! l Fミx、l /∧、,,斗炙二,,,j / //ミ\__ lト、 l∧ |弋Y// ヾ /弋沙 メ` ノ/l {ノ ̄ ̄ l l {ハ ~'' \ ''''"//l ノハミミ~、 l l 人(ハ__ノ . } / l l //ノ \\`ヽ、 __ _l l\ `<_` `ー--‐彡l l/ \\ \ -――-=二--ミx`<こ< ̄ l l\ `~< ヽ ..、 ー=彡-‐┤}ヽ ヽ ヽ \ / ``<) ヽ \\ !l  ̄>ニ7ト _ イ ノ/シ l__ Yハヽ \{ ``< |/__ 代/} r-、 // jヽ\ l い ゙、 ヽ人 ``ー- l_/ ((ニ)){ } } ////〉-‐// ノ _ >x、 l l l ゙、 ハ \ l  ̄>-―--///// // / ̄ _\ }j }い 、 l `气--------―ッ―- _ \__/r―-ヽ //彡⌒\ / ヽ ノ } l l l V い \ / / / ̄`ヽ、{ ヽ /ζミ二〕/ ((ミ))/ / ∨ノ } l l \乂_/ /_ /(シ \ )r-\_)/ ~'"/ / ∨ノ ハ }l l `ー彡-~ ̄ / \ ヽ ‐つノ / / / \/ ! j l !\ / . / 込__ノ _ / j / ⌒(_)} l j| }ミx \_ j . / / / ((ミ)) / 、 { / _ \l j j ̄ \\ ̄`ヽ、 { __ /`ト、 7ミ/ ~'" / ヘ l ! / / ̄  ̄ヾヽノ j \\ \ (ミ)) / /  ̄ / j \ V l/ / _ V / / ヽヽ \ \ 人 .. / / / { . `ミい 癶 ..x'" ̄ V / ヽ \ \ \ ゙、 ... / / / l / ∧{ { / l/┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○調理術:A+ (種別:一般 タイミング:効果参照) このキャラクターは、礼装作成の際に、以下の表の使い捨て礼装を確実に作成出来る。 但し、この礼装は必ず3ターン後に破棄される。 薙切えりなが誇る、栄養学と魔術を絡めた調理術。その味は伝説の英雄さえも唸らせるだろう。 『【○調理術】使い捨て礼装一覧』 懐石 ……消費することでサーヴァントの魔力を40点回復する。 カレー ……消費することで「情報収集」の成功率を「+30%」する。 満漢全席 ……消費することで次の戦闘時、最終勝率に+10%できる。(重複無し) イタリアン ……消費することで戦闘結果以外の%判定を1度だけ、+10%して振り直す事ができる。 ○錬金術士:B (種別:魔術 タイミング:特殊) 聖杯戦争中2度まで、使い捨て礼装の作成を選択した場合、礼装作成を2回行える。 また戦闘時、所持している「使い捨て礼装」を任意の数だけ消費することで、自陣の勝率に 「消費した礼装の数×5%」の補正を得る。 薙切家の当主として優れた錬金術の腕を持つ。 決して戦闘向きではないが、独自の礼装を作る技術にかけては右に出るものはいない。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【使い捨て礼装】┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛┏━━━━━━━━━━━━━━━┓ ≪クラス≫:バーサーカー┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓ 【真名】:アウレリウス・コンモドゥス 【レベル】:70+20 【アライメント】:混沌・狂┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:50+20 【耐】:50+20 【敏】:50+20 【魔】:10+20 【運】:20 【宝】:40┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ 【令呪残数】:暴暴暴 【貯蔵魔力】210/210 【魔力供給の不足】:┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ ヘ //////lヽ/////////////////////////////////////////// `ヾ ∨////l `\////// /////////////////////ノ⌒)//// Ⅵ `ヾ/l \ ヽ ヽノ,ノ'′ //////////////////{{ j//// } }、 ノ j 、_ `ヽ、ゝ{ r=≠''"⌒厶、⌒ //////////ハ/ノハ// __.../// 〈、、__`ヾゞ、、 ∨/,/'′ ,イ。 )ン'⌒ー<`ヽ////// . }/. / イ ヘ `ヾ≧、、 `ヾイぐ、 _∠ゝ-<`ヽ / ,.イ ∨//ノ . ノ/ / /7ハ/ / \=≠O≧7/ `iヘ<二_`ヽ `ン ノ ノ . .///{.... . //// / /⌒)//i ///!ヘ、__,,/| l//ヽ、、  ̄ ̄ 〈// . ////777////./ / / { i! ////l `ーイ | l////ヽ 二ニ = ー 、∨ヘ//////////// / }i! ////∧\ ノ| l/////ハ ー ,ィく、\ ヽV//////////// / li! {//////\ヾ | l//////ノ ィ升≠テヾ}} . Y///// .l///// ji! }////////ヽ、 |___ j ∠彡' ̄ ハハハ人// ////// . l///// ) / //∨//////ハ`ヾW´ ____ --==彡イ/イ//// . . . l/////.__,.イ( ___....ィ / ///////>ヽ、ヾ- ´___..,,,,,,,,,、、、ミ、、 //////l . . . . j/////////// //////////////´ ハ 厂イト下 `ヾ ///////l . . . //////i!/// ///////////// ///∧ ノ ノ `ヾ . ////////l . . ///////┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○狂化:A+ (種別:一般 タイミング:常時) レベル及び【運】と【宝】を除く全てのステータスに「+20」する。 但し「50レベル」以下のキャラクターは、「サブ」参戦してもステータスを戦力値に足すことができない。 タイミング:セットアップ/メインプロセス のスキルや宝具の使用は可能。 戦闘終了時の「消費魔力」に「+40点」の補正が加えられる。 全パラメーターを2ランクアップさせるが、戦闘時はマスターの制御さえ不可能になる。 ○戦闘続行:C (種別:一般 タイミング:特殊) 使用パラメーターの確定後、ステータスのランダム選択を振り直すことができる。 この効果は1戦闘に1回まで、かつシナリオ通して2回までしか使用できない。 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。 ○神性:E (種別:一般 タイミング:メインプロセス) このキャラクターは、常に勝率に「+10%」の補正を得る。 敵がDランク以上の「◯神性」を持っている場合、無効となる 神霊適性を持つかどうか。 己を神話の英雄に等しいという狂的な信仰により、僅かながらの神性をその身に帯びている。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【宝具】 ――――???┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼アーチャー組 ┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━┓ 【名前】:六道骸 【レベル】:35 【アライメント】:混沌・中庸┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳┻━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:20 【耐】:10 【敏】:40 【魔】:30 【運】:10 【宝】:―┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ / //V ///v{ ,/ / i l 、 ヽ ! l、 /Vi ,' ///}/l v Vi .′ , jvi \)、 i `、 }、 ! V ハ ! ; ´ ノ' !∧Ⅳリ,' '. 、 l、 ト、 ヽi 、Ⅵ ` ,、、 ! !| / '、 、ヘ ! 丶l\ l、ト Ⅳ Vハ ! !¦ ' / ´ ̄ ̄`、ヽ ` 丶! ヘlV. |八| /i 「` ナz___)ぃ、 ', | ! ゙. l¦| l '^)r迅r'^》 、 | l⌒ヽ '. ! lトl/  ̄`¨´ ヽl | 「) } '、 |ト! iツ } |/) / ヽl、{ ヽ 、 // ¦l川 , ゙ / }ヘ` /イ /}/l//|/ ' _ / /ノ´「 ! ト! ゙、 ヽこ_ー- _, /ィ / | i{ | 、 、_ ̄ ̄ _ .< } / { 从 [_ _∧ _ ´ ノ′ _」ニ=‐` ̄ _ 、< _、`¨¨´ ヽ __、 -‐  ̄ r _ 、< ', | | | i | | | r'l |┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ◯憑依弾:B (種別:魔術 タイミング:ターン行動) 自身の行動を消費せずに「情報収集」を1回行う事ができる。 また「情報収集」の判定の成功率に常に「+20%」する。 他者に自分の魂の一部を憑依させ、自在に操るという魔弾を持つ。 六道骸はこの能力をもっぱら情報を集めるのに使用している。 ○仕切り直し:C (種別:一般 タイミング:効果参照) このキャラクターが離脱を行う場合、シナリオ1度だけ令呪無しで離脱することができる。 ただし、この効果はこのキャラクターと契約サーヴァントの2人に対してのみ有効。。 つまり、複数の組から成り立つ自陣営が戦闘で敗北した場合、通常通りに令呪2つが離脱に必要となる。 戦闘から離脱する能力。霧や幻影を操り、敵対者を惑わせる能力に長けている。 ◯六道輪廻:A+++ (種別:魔術 タイミング:セットアップ 消費魔力:50) 使用した戦闘の間、自身のレベルを「50」にし、【宝】以外の全てのステータスを「+10」する。 かつて六道輪廻の全てを体験したという六道骸が持つ異能。 その右目には輪廻で得た知識や技術の全てが集約されており、それを解放すれば超人的な力を発揮する。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【使い捨て礼装】┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛┏━━━━━━━━━━━━━━━┓ ≪クラス≫:アーチャー┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓ 【真名】:楊大眼 【レベル】:70 【アライメント】:秩序/中庸┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:40 【耐】:40 【敏】:60 【魔】:30 【運】:10 【宝】:40┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ 【令呪残数】:目目目 【貯蔵魔力】300/300 【魔力供給の不足】:┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ ; ";;; ト ヾ;; ヾ;;i;;!;;メ;;ノ;;ネゞ、;;; ;; ,゙;. ; ´;;;; i;;;、l;;トヾ;|i|l.i,川;;i i l ,; ハゞ、;;; ;; i. ;i ;;; ; |ニ l !二二二二| iニ_l;;; ; ;;! i;;; ;; | | | ,;=ェ;、,;ヘl | ゙Y ;', l;;;; /'| |_ i i_/_L_'く"i !__ i ;;; ;i !;;; !|. l i ̄ | |ハ `'ー ノ^| l ̄ | l ! |;; l!, | | ! lー`ー一'′ i;! ._,!| i l i |;;; ;l i二| izニニ.!|二二二二ニ.|iニ_,ニ| h !; | . l;; l i ! |'rt |!。ニ_ヽl、_, 、-‐|ェ。'=ァ |;;!l ; | ;i .l;; ;i i | l ゞ‘=’-` !ヽ r ´‐‘=’ィ l l '| l;;! !; l| i l ! l !. ,ノ ヽ、 l | l i'l ;l_ | |_| || ! | !. | ./ \ . | | l l; ! . ゙̄ヽ ,,ィ-‐''" 'リ .| | !ハ | |/ \ . |.!;iトYメ| | _,,-'"| i`'-、,__ |" ゙! ゙、 .'′ 、;; ,,..,.,, /'| 'l' .' ,.;";;,,;;;;i . Y;;;;;;;;;;;;;``'''ー'‐'‐-,;ゝ、._____ `"'"´ ____"-‐'一;''''"~;;;;;;;;;;;,イ . !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ; ;i"i ̄ ̄ ̄ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○単独行動:A (種別:一般 タイミング:常時) このキャラクターの貯蔵魔力限界を「+100」する。(計算済) また「魔力の供給不足」によるペナルティを不足分「-30」ごとに「-5」に変更する。 マスター不在でも行動できる。 ○対魔力:C (種別:一般 タイミング:メインプロセス) 敵陣の種別:魔術スキルによる勝率補正を10%まで無効化する。 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。 ○六軍将器:B (種別:一般 タイミング:メインプロセス) 戦闘時、自陣に参戦している「自分以外のキャラクターの数×10%」の勝率補正を得る。 この場合の参戦とは、メイン/サブに参戦しているキャラクターを指す。 また「対軍」「対城」の宝具が使用された場合、更に勝率を+「15%」する。 「六軍に冠する」とまで讃えられたアーチャーの武勇と将としての才覚。 このスキルは「○軍略」と「○カリスマ」の複合スキルである。 ○威圧:B(種別:一般 タイミング:セットアップ) 自陣営、敵陣営にかかわらず、「レベル20」以下のキャラクターを全て行動不能にし、戦闘から排除する。 この効果はペナルティとして扱うため、このランク以上のペナルティ無効スキルによって無効化可能。 「泣く子も黙る」、「任地にいる限り盗賊が出現しなかった」など、多くの畏怖とともに語られた武勇。 アーチャーが戦場に存在する限り、その威圧を跳ね除けられなければ行動を行うことはできない。 この効果は精神効果であり、同ランク以上の精神効果無効スキルが有れば無効化可能。 ○早駆け:A(種別:一般 タイミング:メインプロセス) ステータス選択において【敏】のステータスを選択した場合、その数値を「+20」する。 このアーチャーは三丈(=10m)の縄が地面につかないほどの俊足を誇った。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【宝具】 ○車輪ノ魔眼 ランク:B 種別:対人宝具 タイミング:セットアップ 消費魔力:40 セットアップに「○威圧」と同時に宣言可能。「○威圧」の対象レベルを更に「+20」する。 同時に【魔】ステータスががこのサーヴァント未満(=つまり29以下)のキャラクター全てを対象として、 その全ステータスに対して「-10」のペナルティを与える。 このペナルティは精神効果として扱う。同ランク以上の精神無効スキル/宝具がある場合、この効果は受けない。 なお、これらの効果は陣営を選ばないため、自陣営にも効果を発揮することに注意すること。 戦場に向かうと英気が迸り、瞳に車輪が浮かび上がると言われた楊大眼の瞳。 その正体は先天性の“束縛”の魔眼である。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼ランサー組 ┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━┓ 【名前】:少佐 【レベル】:10 【アライメント】:混沌・悪┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳┻━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:5 【耐】:5 【敏】:5 【魔】:30 【運】:5 【宝】:―┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ __ }i!,`ヽ ,rzァハi!, `T7z、_ ,rヘ彡仆i]{i!; i| 〕ix r冬´少'^¨`^! i;i{i ; }ミ7r'" ⅰ; {i |i; i ⅰ 灯j〕竓=z_ }i !}!i| |i{! |!! i{{ 炒竝些≧㍉ j{ノリ{l_jソ!j}||iリi{ f¨i{! `Y〕jY圻こ〉刈i|ソリ |i|i}!、 以〔 `¨¨¨^~^レ'} 乂}、,゙'ー= __j{__ ` -==イソ/ 〕~`ー==≠= ..,_,rァ' リノ __jY´∧ 、`¨ここ¨´ ∧、 r=‐ 、 , ⌒ヽ _,. -=≦/乂/| \ イ}i∧\..,_ } i{ . -=≦㌻^≧㌻// / | \ > __ < 乂{ ∧ Y㌻≧=- .,__ .′ ; , . /¨¨´ ノ´/ i} | Ⅵ r‐ヘ / / /i}! ヽ‘, `¨^㌻ミ 、 .′ _j} Ⅵ} , / / / ij! | Ⅶi|!j|iⅥ .′ ij! ; `! ’ .′ ァ〔ソ{ Ⅵ{i_ ‘, .′ , / i{! i} リⅥil|!八 ⅰ/ i{! }! | ‘, ぐj|Ⅳ\ ㌻j 、 , i! / ij! i}-=イ Ⅶ/ ∧_{ ji}! 八 . | ‘, / `Y / . \ } { . . |! / i{! ‘, レ=介=v′ / i{! \ | ‘, / j / >-==-jx, ∨ . . |! i}! ‘, /!|!|i|!| / ,i}! \ . | ∨ zァヤレ'㌻´ ~`j ∨ .}! / i{! ‘, }i!l|i|j!i| / / i{! \ | / く!jⅣ/ . . . } .}! xく _j{}! \}!|l;li|i!lj / / {¨¨゚'ー'⌒ヽ、 \ _| ,′ 〕!i{^i .. . . ‘, .. ∧V′ \ Y´/{/′ Ⅵj|i/ \ \ ゚'ー--=イ 厂\/ {j!i|{ ... ` ..... . .. ‘, / `メ /{/{ v'´ / \ \ |ソア { `Y\ . ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ◯大隊指揮官:B (種別:一般 タイミング:常時) 自身の「指揮下」にあるキャラクターに対し、勝率に「+10%」の補正を加える。 また敵陣が使う「種別:対軍宝具」による勝率に対する補正を「-20%」する。 ただしこのキャラクターは戦闘に参加することができない。 自らが直接戦うのではなく、多人数の兵を操り戦わせる指揮者。 「カリスマ」と「軍略」の効果を併せ持つ専用スキル。 ◯戦争の狂気:A+++ (種別:一般 タイミング:特殊/常時) ランダムで発生した「友好的」な接触を「50%」の確率で「非友好」接触に変更する。 また自身はあらゆる呪いや精神に対する影響を受けない。 少佐を突き動かす狂気であり、また彼自身の魂の本質そのもの。 彼は戦争の歓喜を無限に求め続ける。次の戦争のために。次の次の戦争のために。 ラスト・バタリオン ◯最後の大隊 (種別:一般 タイミング:常時) 特殊ユニット「最後の大隊」を5グループ所持している。 自身が戦闘を行わねばならなくなった時や、特定の参加者に襲撃を行う際に 自分の代わりに「最後の大隊」を動かすことが出来る。 「最後の大隊」は「◯戦争の狂気:A+++」の常時効果を得ているものとして扱う。 吸血鬼の戦闘部隊。少佐の狂気に付き従う狂った兵隊達。 彼らは指揮者の号令に従い、喜び勇んで死の淵へと我が身を投げ出すだろう。 ○諸君、私は戦争が好きだ。 (種別:一般 タイミング:特殊) 生粋の戦争狂が、苛烈な戦争を求めて盤面を動かす。 全陣営の行動が終了した後で例外的に使用可能なスキルであり、保有している「最後の大隊」を動員し、 参加者同士の敵対接触を誘発させる。この参加者には自身や同盟者も含まれる。 使用された最後の大隊は、その参加者のどちらかが共闘を了承した場合、そちらの陣営について戦闘に参戦。 どちらの陣営も共闘を了承しなかった場合、2つの陣営に挟まれて消し飛ぶ。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【使い捨て礼装】┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━┓ 【名前】:最後の大隊 【レベル】:45 【アライメント】:秩序・狂┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳┻━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:30 【耐】:30 【敏】:30 【魔】:30 【運】:10 【宝】:―┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ 、__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__, _) (_ _) クリーク クリーク クリーク (_ _) 戦 争!!! 戦 争!!! 戦 争!!! (_ ) ( ⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ 廴゚ノ小 ミー- __弋. / /弋 `Yl 彡' ハ 弋 ゚ノ}ー=ニ´ / ⌒ヽ. / ヽ/j ,/∧ ', Y / ハ. / / /ナj .ィ z >' | / ', / / ___ /// ト、____ r / / ====ミ、/ / 从ノ /7 `ー─--ミ7´/ / ・) ノ /- 、 从_____ノ .弋ー----/ / / .. _jト゚イ./ / ヽ. / ヾ彡′ /リ 、二二´ / / } イー- ィ ノ/ /ー=ミ ハ / / /{ルr,\ / ∧ 弋___ノ// / L' , ヽ〉/ / /弋Y′ ヽ、 ___ノ ∧. \ == // / ィ -' j´./ /ヽ / / イ ∧ \ >ー'./ ∧. 弋㍉/ / / // ./、 .|ォ イ ヽ ss Xヽ イ ./ ヽミ辷´ / /ーr弌. /ヽ `Y |ミヽ、 \/ |∨ミ弌 イ ヽ ∧} .イ /ミ7j/ /ーミ. | | \\ |{ | . ヽ { .Y ヽ.| イ ト / ∧ーァj ∧ l \\ |{ o | ト、 小 ヽ。_}| } 弋 Y┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ◯軍団:A (種別:一般 タイミング:メインプロセス) 自身の「同名」のキャラクターが自陣に参戦している場合、自身は「+10%」の勝率補正を得る。 またこのスキルを持つキャラクターは「トループ」として扱い、「対軍」「対城」の種別を持つ宝具の対象と なった場合、その数値的な効果を「2倍」にする。 一糸乱れぬ統率を誇る軍集団。 彼らは同じ狂気を共有しており、数が増す程に互いの性能を高めていく。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【使い捨て礼装】┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┏━━━━━━━━━━━━━━━┓ ≪クラス≫:ランサー┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓ 【真名】:ヴォルフ・フセスラヴィエヴィチ 【レベル】:80 【アライメント】:混沌・中庸┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:70 【耐】:60 【敏】:10 【魔】:50 【運】:10 【宝】:50┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ 【令呪残数】:蛇狼鉾 【貯蔵魔力】210/210 【魔力供給の不足】:┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 、 / __V ヽ_ ' / ヽ { / イ / / } } \ --------=ミヽ ー=≦ 爪tッ从 !_ }ヽ /x≦⌒ヽ \. ゞ 八ヾ ´}ゞ' 从. ( (´ ...--=≧ ≧=----} |.\´`イ/⌒ヽ ヽ 彡 ''" ̄ ̄ ̄ >= < ̄。ヽf'ノニニ彡≦ハ \ /' へ" ィfイ{ニ ヽ /7{彡<''"⌒ヾ=辷___}.. 人( _./= ハ={ {彡Y./ /={ }彡\}. / ヽ ゞf ハ込_VV=/ / {__彡イ \人 { 「ニニYゞ''"V .}__{ ヽノ |ニニ.ノ } } .} | j \ { |ニニ' .| } / } .| , / ̄ r⌒ヽ=L .ノノ {ノ ┴‐ミ/ /人ニイ=と__ V.{ _____ / __ ヽ-=ミ / {≦ 〃≧'=-彡===从 ./=ハヽ リ====\ / / 人≧{ |=={\\===ハ={=={ ノ } ヾ\} / / /___ ゞイ≧<=|>≦ ノ人' /=Y⌒ ニ .\\__ _{_ / {ゞ-= 7=- _____≧ <イゝゝゝソ{_}〈 __ヽヽ_) /;/x彡へ=.{_ /`¨ {_/__7 ≧ <{ニ=\ r---- Vハ.ヽ { .{ { { Ж/r彡≧=-ミ<{ ≧=- _/_.Y ≧<ヾヽ==== .Vハ.ハ ヽ込zzz/\ \>===ミ\ / / {≧ュ ≧ < .}=}==} { ヽ/ 。 Y=-- ./_/{ ゞ=' {≧ュ ≧ュ。 !_.. r-v--{\ { { _ /≦ ≧ュ。_ ゞ=' .{≧ュ。_ ≧ュ。 _ _ - _ ヽ __] \ ヽ. { } ≧ュ。 _ ゞ===' {≧ュ。_ /____/ ≧=- _ \ ヽ .乂 人 ≧ュ。_ ゞ===' ./ / Y/ ≧=-ハ } ̄丁 ̄>`¨¨¨¨¨´  ̄{__ .≧ュ。_ / / / / --=○ } ` 込=.イ / / ≧ュ_____ / / / / / >=ミ、 Y==| へへへ _ ゞ __r _ / / / / / , /ニニヽ }==.| /}ヘヘヘヘYヽ-、_ V / / / / 从 { {ニニ=} } }==.|イ/ `^v^v、 <{___{ / / / > .乂=三ソ/ ,=== / < 人 r{ / / Y / Y ≧=- ' ノ===., < <{_ /_彡' ̄≧ュ。'' / 人====ハ < Y /≧ ./ ≧ュ。_┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○魔術(獣化):C+ (種別:魔術 タイミング:メインプロセス) 獣化を中心とした魔術を操れる。肉体強化・変化にのみ特化している為、応用性は低いがハマれば強い。 戦闘時、【筋】【耐】【敏】のうち1つのステータスを+10。 また、【魔】ステータスが選択された場合、勝率補正+10%。後者の効果は対魔力が有効。 ○戦闘続行:D (種別:一般 タイミング:特殊) 使用パラメーターの確定後、ステータスのランダム選択を振り直すことができる。 この効果はシナリオ通して1回までしか使用できない。 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。 ○仕切り直し:E+ (種別:一般 タイミング:特殊) このキャラクターは敗北時、自身の指揮下にある軍団を1グループまで連れて撤退する事が可能。 この効果はシナリオ1回しか使用できず、かつ撤退時の令呪は普通に消費する。 7000人の従士を率い、兵士を蟻に変化させて連れ歩いたという逸話から来る能力。 この場合の指揮下とは、自身と同じ戦闘に参加していた軍団のことである。 ――――???┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【宝具】 ◯雪原の蛇狼 ランク:B 種別:対人宝具 タイミング:メインプロセス 消費魔力:30 重量4800kgの大鉾槌。常人では振り回すことや持つことはおろか、押して動かすことすら不可能な超重量武器。 魔的・霊的な加護は薄いが、ひたすらに重量を載せて叩きつけるという一点のみに特化した超兵器。 戦闘時、【筋】と【耐】のステータスを+30し、この2つのステータスが同時に選ばれた場合、更に勝率を+20%する。 霊的な加護が薄く特殊な効果が無い分、逆に燃費も良く始末に負えなくなった系統の宝具。 単純で強靭なものは、時に下手に精緻なものより余程厄介であるという見本。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼セイバー組 ┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━┓ 【名前】:フリット・アスノ 【レベル】:50 【アライメント】:混沌・善┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳┻━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:20 【耐】:20 【敏】:20 【魔】:50 【運】:30 【宝】:―┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ / / / '. 「 У / / ∨} } { `ト、/ イ斗≦ イ <彡 } / 〉 .r`⌒ヽト、{ ∨ / } { ′ | / / i V / 、 | } { / { } ./ , ム 、¬ミ L _ . / _ } / / /´ \ ィ⌒ヾミメ、 { { rzz彡 ⌒ヾ } /ヘ .′ Yハ } /ノ´苡≧、ーヘ ィ廴苡 、 } //} } / } }i `¨¨ / } \ イ〃り }′. V八 / } ` 、 / } }/ / \ ト、 、 , / | | ム Vハ イ"" `丶、ヽ | しヘ厂_ ∧ }〈{ ィ イ_ヘ_ト トミ } } ノ }、}、 `ヽ /∨ ムゝゞ' `¨ニニニ¨´ / 〈 ノ } ⌒ヽ _{ ∠ィ \ , へ / 、}/ / }_ -‐y⌒Y´ } 〈 ムヘ ` " ` ` ` , -=彡 /i } `ヽ { / { ゝ =ミ } ィ i 〃 /i i/ }\ / { V´ i i i i i iヽ 人、从{从 イイ { /i i/ ゝ、 \┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ◯魔装使い:B (種別:魔術 タイミング:メインプロセス) 自陣が任意で選択したステータス合計値に「+10点」する。 同時に相手がメインプロセスで使用した「種別:魔術」を持つスキル1つを、 同ランク以下のものであれば無効化する。 戦闘用に調整された様々な礼装を扱う事に長けた特殊な魔術師。 相手が仰々しく瞬間契約の大魔術を行使しようものなら、一工程でその頭を吹き飛ばす。 ――――???┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【使い捨て礼装】┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛┏━━━━━━━━━━━━━━━┓ ≪クラス≫:セイバー┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓ 【真名】:ウリエル 【レベル】:80 【アライメント】:秩序/善┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:30 【耐】:30 【敏】:40 【魔】:40 【運】:40 【宝】:70┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ 【令呪残数】:炎炎炎 【貯蔵魔力】230/230 【魔力供給の不足】:┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ , { ≧..、 ____ .ィ´ { ',=- v ´ .0 `ヽ/ 二7 ヘニ `ヘミ゚ ゚彡ィ -=フ マ ` 、.r 、\ /.ィ´! -ァ v .、 { `} {´ .} ヲ ヾ. ゝ __ ィ ゞ_.ィ′' ヽ__ ゝl l/ ソ ト、{ヽ.!\_ __ ノ `^≧≦ レー 、 ,.ィ, ィ__, | {. l `ー=≦ --三.ミ ≧、 > ´ ̄ ' 〃./} ハ ヽ ゝ . , '/ィ'{ r'´ ^ツ.ムヾヽー --'´ _ ,> ´, ' ,.' リ ヽ \ \ .//'イ`ヽ.y` {,ィ' ,ヘ .V ,'ィ´,. ´ ./ ., ' >、_ `ー//∧ ヽ 、v, '´ ̄_´), マ__iィ´ , < .i / |. >| {ト、 `ー .ミ 彡 ´ ̄__ソ! .}__ ,. ≦ヾ´ } } i.ハ ';__,.ィマ Y ゥ、 <.___リ ,' `..、. リ ハ vム 、ィ≦ 、., ≧ミ.、 フ / l ` { / ヾヽマ_.リ八 ,ルソ",/、 ,! ! / ;ハ>ミ 三 彡" \ /.ハ } /} /レ' / | / / { { ; ' .ハ レ' ./! {. ` 、 ,'rーュ,'__rュ ヽヽ r -- 、 ハ Y ./ { iヽ.__ `ー.{ |( ) r.、≧ 、 }二-| ̄7 `Y  ̄} , ,ィ ; .イ .}ゝ、_ ヽト ` 、 ゝ' ( ) }.i二-|___.ゝィー -' .} ,ィ彡'/v|┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ◯魔力放出(炎):A++(種別:一般 タイミング:メインプロセス) 消費魔力:50) ステータス選択において、自らが任意で選択した【筋】【敏】【魔】【宝】ステータスを「+30」する。 魔力により精製した聖なる炎を自身や武器に帯びさせ、瞬間的に放出することで能力を向上させる。 非常に強力なスキルであるが、大量の魔力を湯水のように浪費するため、燃費が極端に悪い。 ――――???┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【宝具】 ◯裁き灼く 神炎の剣(セイバー・アウリエル) ランク:A++ 種別:対城宝具 タイミング:メインプロセス 消費魔力:100 この宝具を発動するには前提として、その戦闘で「○魔力放出(炎)」を発動済でなければなない。 またウリエル自身が対象を、この宝具を使用するに値する“邪悪”であると認識していなければ、効果は弱化する。 宝具が効果を十全に発揮した場合、このキャラクターはレベルと全ステータスを+30する。 弱化した効果を発揮した場合、レベルと全ステータスを+10する。 『創世記』に記述される、楽園の入り口を塞いだきらめいて回る炎の剣。 名実ともに神造兵器であり、真名の解放とともに神の炎をブチまける。 聖杯戦争という枠に収めるために大分性能は落ちているが、限定的な権能だけでも 間違いなく今次最強の宝具である。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼ウォーモンガー組 ┏━━━━━━━━━━━━━━━┓ ≪クラス≫:ウォーモンガー┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓ 【真名】:アレース 【レベル】:120+20 【アライメント】:混沌・戦争┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:100+20 【耐】:100+20 【敏】:40+20 【魔】:50 【運】:10 【宝】:80┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ 【令呪残数】: 【貯蔵魔力】999/999 【魔力供給の不足】:┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ / 、 1 }〉 / ___ ) / l| 「 v {レ ´ ̄ ≧x⌒ __丿 ハ l! \ 〉 ´ \ _厂 ̄) __/ ヽ 、 } __, / i「 ̄ ∠゚ ≫ { ト ___ ( ′ .ト ヽ |し ´  ̄ ̄ /l1。7癶?≫ 廴 レ r( ̄ ̄\__ \___ ノ i「 \ \ 乂_丿 ?!| 「。} _丿{L ゚≧x\ .1 乂_ `ー―=彡 i |ト ト ! \ \__ ∨′/ 《 o } /?ヽ \}L ⌒ー1 | l| 、 ┘}リ八 》厂 ̄=ミ \ v〈 〉=' ⌒ ノ厂。ヽ ヾv ´ ̄` 、 ⌒ヽ ノ 八 jj\ ー/{{ ヽ } 乂oヽ }レ ん< _ _ 〉≧=《 [ \____ }レ/ }从、 ≧久丿}}/i}  ̄⌒≧_ ┐ {1 \、?}} ミー= ァ x≦二三>”}| 《 )厂 ≧x 儿 〈t r ノ /_| ?≫ゞ 「 ⌒Y 厂 ̄丿/ \__ 〉′ _ > 〕L イ^1! ┌。、 ト ( /=7/ ̄ __  ̄ _ ヽ _/、ト 」V^ヽ」 }| \」L _r 〉 { 」 ノ´ ? \ v ´ 1\、{ 、 }| ? (厶ィ^ {t 「 }_ ⌒ =- ゝ | ノ l ヽ t〔 V厶ィL }八_ }  ̄ / -=?、 ? レ _j Y7 i t r ⌒ っ {「 / 7 ∧ .ノ厂?≫ ≪? │ ´1 ,V! リ ty{ ̄ ト {レ1 (_ ハ \_/ ∧ 二´ <o.Ζ | | しV廴 __ ンノ 「 }丿 勹 __ ′ ∧ { ∧ /´?Ζo≫ ? V´ \ / )v√ 〈「 ∨ / }{ノ } Ζ?Σ _ ? V _ ≧x _ / Y^ }} ー1 { ハ  ̄/? == 、 V _/r  ̄ ̄ ̄ 丁 L ___. l {{ _,/ ヘ  ̄ '⌒ー゜┘ ヽ _ ノ }} , -- ' ノ1 V´, 丿ヘ 「  ̄ ¨¨≧==――=コj  ̄ つ ノ厂ハ ∨_/√⌒1 |、 ¨⌒ヽ ∨ニつ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○無辜の怪物:EX 召喚の経緯により、ただでさえ悪性だったその本質を更に歪められた状態。 このキャラクターは1000騎の死徒の魂を呼び水、並びに燃料として召喚されたため、 宝具以外での魔力の消耗が事実上存在しない代わりに、大きくその性質が歪められている。 だが逆に言えばそれは、正真正銘の“神霊”から、“戦争”という人が行う存在へと貶められているため、 人の身での打倒が可能な域に収まっているという事でもある。 このキャラクターの能力をコピーすることは出来ない。また、このキャラクターは常に“軍団”として扱う。 ○戦闘続行:C+ (種別:一般 タイミング:特殊) 使用パラメーターの確定後、“そのステータスを除外した上で”ステータスのランダム選択を振り直すことができる。 この効果は1戦闘に1回まで、かつシナリオ通して1回までしか使用できない。 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。 軍神であるアレースは戦闘において殺すことと殺されない事に極端に特化している。 ○怪力:B (種別:一般 タイミング:メインプロセス) このキャラクターは【筋】ステータスが選択された際、その数字を+15し、勝率に+15%の補正を得る。 怪物としての攻撃特性。神であるはずのアレースであるが、戦争の具現として召喚された分だけ、 神性が劣化しており同時に怪物としての攻撃性が増強されている。 ◯神性:C (種別:一般 タイミング:メインプロセス) 戦闘時、敵に自分より高い神性スキル持ちが居なければ勝率を+20%。 アレースは紛れもない神格ではあるものの、“戦争”という形に落とし込まれての召喚であるため、 その性質は大きく捩じ曲がり、神格も劣化したものとなっている。 ――――???┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【宝具】 ○戦乱領域・混沌顕現 ランク:EX 種別:対戦宝具 タイミング:特殊 消費魔力:100 このキャラクターは戦争の具現としての凶将を召喚することが出来る。 一度に召喚・運用できる凶将の数は6グループまでであり、凶将はこのキャラクターに従う他、 他の陣営に襲撃に向かうことも可能。ただし、小出しにして戦力を損耗させるような小賢しい戦略には使えない。 戦争の具現としての神威の具現。その暴力はサーヴァントといえどそう簡単に抗えるものではない。 ウォーモンガー ○戦争概念 ランク:EX 種別:対人宝具 タイミング:特殊 消費魔力:100 戦闘敗北時に自動発動し、即座に現在の魔力での召喚上限までの凶将を召喚してその場から離脱する。 その身に燃料があるかぎり、いつまでも戦争を継続するある種の概念存在。 ただし、魔力が足りない場合はその場で消滅する。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛┏━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━┓ 【名前】:凶将 【レベル】:60 【アライメント】:混沌・狂┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳┻━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:40 【耐】:40 【敏】:40 【魔】:30 【運】:10 【宝】:―┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ _ <_ <  ̄ ̄ ー- _`丶、__ // _ -‐  ̄ ̄ ̄ ‐- 、 \\ `丶、_ // / _ -─- _ \ヽ ∨ \ \丶 / / / / `ヽ ', 、 ∨-、\ \ヽ. / / / / γ´ ̄ヽ ',ー-_ ',l ∨..∨ヽノl ヘ l / / / {{ニ●ニ} /´ ̄ __| |......∨ |l ヘ. l | l l 乂ニ>" /ニl .|........∨/⌒l|lヘ. l | l } _,,-'' _ イ‐-r‐| .l.... l lヘ l l l ` ̄ ̄ ̄ _ ..-‐=l ̄ l___/ ./ l l l ',', ∨ /`─/ ̄l |_ -',‐ ̄l / / l _ .-‐┐.l l | マム \ /_∧| | /l ', / / l / / .l l l \\\ \ / l ト、__ イ // ´ / l /| l ∨、 \`ー- `ー┴  ̄ ,, -'' // ̄ヽ / //...| ,' ∨ `ー-ニニニ-‐< \ / / //....../ ∨ Γ { /ゝ 〉 〉 ./ / //....../ \ | \ 〈 `ー' / / //../ \ `ー-、  ̄`ー' / _ </-/ ` < r‐' { _ < ─ >" ` ー- _-─≦ニ=‐''"  ̄┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ 【スキル】 ○百鬼夜行:C (種別:一般 タイミング:メインプロセス) 百鬼夜行、万鬼昼行。種々様々で多様な物怪の群体である凶将の動きは、初見で見切れるものではない。 戦闘時、凶将との戦闘が初戦のキャラクターが居た場合、そのキャラクター1体につき勝率+15%。 ただし、これらの不意打ちは精神効果であるため、勇猛スキルや直感スキルを同等以上で持つキャラクターには 通用しない。 ○狂乱:C (種別:一般 タイミング:メインプロセス) 戦闘時、アレースがその場にいる場合(同じ戦闘という意味ではなく、戦域全体のどこかにいる場合)、 自陣が選択したステータスの【合計値】を+5。 アレースと同じ戦闘に参加している場合は更に+5の補正を得る。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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ALTERNATIVE世界の歴史 年表 1867 日本、元枢府誕生倒幕派大名と将軍家が大同団結し大政奉還が成立。その後、煌武院・斑鳩・斉御司・九條・崇宰の五大武家で構成される元枢府を設置。元枢府の長(政威大将軍)は五摂家の当主衆の内一人を皇帝が任命する。首都機能を江戸から京都へ移行、中央集権化が推し進められる。 1939 09.01:第二次世界大戦勃発枢軸国(日独伊)と連合国(米英ソ)の間で行われた全世界的規模の戦争。 1941 12.08:大東亜戦争開戦開戦劈頭より馬来作戦・布哇海戦・比島作戦・香港攻略を開始。 1944 ドイツ、原爆投下一時は欧州のほぼ全域を占領していたドイツだが、欧州反攻の末、米国に2発の原爆を首都ベルリンに投下され降伏。 大東亜戦争(第二次世界大戦)終結日本帝国は条件付き降伏するも、大戦中から顕著化した東西イデオロギー対立による戦後冷戦構造に即時組み入れられ、米国の最重要同盟国として戦後復興を遂げる。史実と異なり、捷一号作戦、天一号作戦、原爆投下等の作戦は実行されず。ソ連軍侵攻も無かった為、樺太・北方領土は帝国領土のまま。 1946 米国、宇宙総軍を創設旧来の陸、海、空、海兵隊、沿岸警備隊に加えて六軍体制に移行。 1950 米欧共同の系外惑星探査プロジェクト・ダイダロス計画スタート衛星軌道への到達→月への有人飛行→大型軌道ステーションの建設→月面開発→恒久月面基地建設→惑星探査→外宇宙惑星探査に至る人類史上最大の総合宇宙計画。アメリカ国立航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)による共同極秘計画として開始されたが、のちに西側各国が参加する世界規模の国際宇宙計画に発展。多段式大型ロケット、軌道往還機、宇宙ステーション、MMUなどが次々と実用化される。表向きはマーキュリー計画、ジェミニ計画、アポロ計画として段階的に公表された。最終的な系外惑星探査計画は、大型探査機「イカロスⅠ」の通信途絶により失敗したと公表された。ソ連も東側陣営と共に同様の計画を進め、当初開発競争をリードしたが、月面到達レースに敗北したため、以降無人探査と低軌道投入技術へシフトした。 日米安全保障条約締結米国はこの条約に基づき占領軍を正式に在日米軍として駐留させ、極東への影響力を強めた。一方、日本帝国は米国の属領という誹りに甘んじながら、その軍事的庇護の下、国力の回復に邁進した。 1955 米国、MMUの大型化を検討無人大型探査機「イカロスⅠ」建造の遅れに対し、建造作業に使用されるMMUの大型化で対応する案が浮上、承認される。 日本、プロメテウス計画に参入ダイダロス計画の参加計画に日本帝国が参入。主に、軌道上での大型探査機「イカロスⅠ」建造作業の分担、素材開発、デブリ処理などを受け持つ。 1956 米国、スーパーカーボンを開発大型軌道ステーション「ホープⅡ」の実験棟にて探査機構造材として開発される。 1957 米国、大型MMU実用化ダイダロス計画の一環で開発された大型MMUが実用化。マニピュレータ作業用のスーパーカーボン製多目的切削ナイフが採用される。 1958 米国、探査衛星ヴァイキング1号が火星で生物を発見画像送信の直後に通信不能となる。その後、相次いで火星探査計画が浮上する。 1959 国連、特務調査機関ディグニファイド12招集火星表面の巨大建造物発見により火星生命が知的生命体である可能性が示唆され、コミュニケーション方法を確立する目的の研究が開始される。 1961 無人大型探査機イカロスⅠ発進核パルス/ラムスクープドライヴを搭載した大型探査機が衛星軌道から発進。大深度宇宙の学術データ回収の他、人類居住可能惑星の発見を目的とした人類史上最大(当時)の宇宙探査が開始される。 日本、帝国航空宇宙軍を創設し、プロメテウス計画を移管プロメテウス計画はNASDAから新設された航空宇宙軍の管轄へ。 1965 日本、65式多目的切削刀を制式採用航空宇宙軍は自軍所属の大型MMU用の補助装備として、スーパーカーボン製多目的ナイフの制式採用を決定。F-4戦術機導入の際に、65式近接戦用短刀と改称され補助兵装として採用される。 1966 国連、オルタネイティヴ計画スタートディグニファイド12が発展的にオルタネイティヴ計画へ移行。世界規模の巨大計画へ昇格。(補足:この時点では「敵対的」と判明していないためBETAとも命名されていない。ほかの無人探査機による言語解析等だったとすると、サクロボスコ以前にオルタ1が開始されていても矛盾はない。) 1967 BETA大戦勃発 月面、サクロボスコ事件国際恒久月面基地「プラトー1」の地質探査チームが、サクロボスコクレーターを調査中に、火星の生命体と同種の存在を発見、その後消息を絶つ。 第一次月面戦争勃発人類史上、初の地球外生物と人類との接触及び戦争の始まり。 異星起源種がBETA:Beings of the Extra Terrestrial origin which is Adversary of human race――『人類に敵対的な地球外起源生命』と命名される 米国、対BETA宇宙兵器の基礎研究開始サクロボスコ事件とそれ以降の戦闘結果を検証した米国国防省が在来宇宙兵器の決戦能力に疑問を提示。政府肝入りで軍産一体となった対BETA宇宙兵器の基礎研究が推進され、新素材から電子工学まで、あらゆる分野での開発プロジェクトが多数提示される。米軍の4軍(陸・海・空・宇宙)共同開発プロジェクト・NCAF-X計画もその一つとして始動。 米国、NCAF-X計画発動サクロボスコ事件とそれ以降の戦闘結果を検証した米国国防省が、在来兵器の決戦能力に疑問を提示。軍産一体の対BETA宇宙兵器開発プロジェクトが多数提示される。 1968 国連、オルタネイティヴ計画を第二段階へ移行戦争状態の現出を受けて、より直接的なBETA生態研究のためにオルタネイティヴ計画は第二段階へと移行。これ以後、前段階をオルタネイティヴ1、現段階をオルタネイティヴ2と呼称することが決定する。オルタネイティヴ2ではBETAの捕獲、生態研究に莫大な予算と犠牲が払われたため、「結果的に得た者は、BETAは炭素生命体という事実のみ」と揶揄され、“失敗した計画”という印象が付きまとうが、実際には代謝低下酵素の発見など人類に対する貢献度は非常に高い。 国連、オルタネイティヴ3予備計画招集BETAとのコミュニケーション方法を模索するというオルタネイティヴ1の失敗に対し、「ESPによって直接思考を読み取る」というソ連案が採択され、ソビエト科学アカデミーの研究に国連予算の提供が開始される。 1970 米国、機械化歩兵装甲ハーディマンの実戦部隊を前線配備人類初のFP(Feedback Protector)兵器を運用する実戦部隊が月面戦争へ投入される。 1971 日本、機械化歩兵装甲の導入と研究開発を決定第一次月面戦争における戦果から、国産可能かつ有効な対BETA兵器としてFPの導入と、それに伴う基礎研究の開始を決定。 1972 欧州、EU統合及びNATO軍再編異星起源種との戦争という状況に後押しされる形で、EC(欧州共同体)がEU(欧州連合)へ発展。 米国、同盟各国に試作戦術機の存在を公表政府の情報公開を受けて、開発メーカーであるマクダエル社が、同盟各国に売り込みを開始。 日本、新型兵器F-4戦術機の導入を即時決定メーカーへの要求仕様の検討に入る。日本機専用装備として近接戦用の長刀を発注。 1973 04.19:中国新疆ウイグル自治区喀什(カシュガル)にBETAの着陸ユニットが落下。中国とBETAの戦闘が始まる。 オリジナルハイヴ(H1 甲1号目標)の建設を開始。 BETA群が西進を開始中国は、優勢な戦況を背景に国連軍の派遣を拒否するが、光線属種の出現により、人類側の航空戦力を無力化される。BETAの物量に抗しきれず、中ソ連合軍側は撤退を重ね戦術核を用いた焦土作戦で対抗するも実質的な効果なし。 ソ連、共産党政府非常事態宣言発令国家の全機能を軍の統制下に組み込み、全国民を軍属に編入。この施策により、非ロシア民族の殆どが兵役に就き、その子息も軍の教育施設で兵士として成育された。 月面、第一次月面戦争終結 プラトー1を放棄するBETAの地球侵攻を受け、国連航空宇宙総軍司令部が恒久月面基地プラトー1の放棄と月からの全面撤退を宣言。月がBETAの完全勢力下に。 国連、オルタネイティヴ3発動直接的な侵攻と驚異の物量に歯が立たない実状を受け、決定的な成果を生まないオルタネイティヴ2が見切られ、ソ連主導のオルタネイティヴ3への移行が決定する。 中国・ソ連、焦土作戦開始異星文明技術の独占を狙う中国は緒戦が優勢に推移した事から国連軍の受け入れを拒否。その後、光線級の出現によって航空兵力が壊滅し一気に劣勢に追い込まれる。同盟国のソ連に救援を求めるも時既に遅く、敗走を重ねた結果、戦術核による焦土作戦に踏み切るがBETAの勢いは全く衰えなかった。 1974 07.06:カナダ、サスカチュアン州アサバスカにBETAユニット落着落下したユニットに対し、米軍が喀什の教訓を生かし着陸とほぼ同時に戦略核の集中運用でBETAを殲滅するが、カナダの半分が汚染され人が住めなくなる。 国連、世界人口の激減を警告国連統計局が世界人口が約30%減少したと発表。原因はBETA大戦の影響。 米国、戦略防衛構想(Strategic Defence Initiative)発表喀什とカナダへのBETAユニット落着に危機感を抱いた米国は、宇宙空間でのBETA着陸ユニットを迎撃する軌道防衛体制の強化を謳った。人工衛星や軌道ステーション、宇宙往還機がBETA光線属種の攻撃対象とならない事実から、衛星軌道上に前哨線を設置し、それまで個別に行われていた空間迎撃、軌道迎撃、高々度迎撃、地表迎撃を統合的に運用し盤石の防衛ネットワークを築く事を提唱。(翌年には国連が国際防衛計画、所謂SHADOWとしてこの構想を採択し世界規模の計画に発展・昇格した) 米国、人類初の戦術機F-4 ファントムを実戦配備補助兵装としてCIWS-1(65式近接戦用短刀)、CIWS-2(74式近接戦用長刀)、WS-16c(突撃砲 105mm滑腔砲・20mm機関砲)を同時に採用。 米国、サイン計画発動 BETA鹵獲技術の研究を開始アサバスカから回収した着陸ユニットの残骸がロスアラモス研究所に搬入され、ウィリアム・グレイ博士指揮の下、敵性先進技術の研究が開始される。 日本、74式近接戦用長刀のライセンス生産開始納入された74式近接戦用長刀のライセンス生産を開始するが、機体は納入されず。アサバスカ事件を受けて、米国議会は北米の対BETA防衛力を優先的に高める法案を決議。最前線である欧州供給枠は据え置かれたため、日本の供給順序が降格される。 日本、戦略防衛構想に参加プロメテウス計画での実績と基礎技術研究を高く評価した米国が、計画への参加を要請。帝国議会はその真意が経済協力であることを見抜きながらも、BETA有事(本土上陸)に抗するには米国の軍事力に頼らざるを得ないため、即時参入を表明。 10月:BETA、マシュハドハイヴ(H02 甲2号目標)建設開始衛星探査により旧イラン領マシュハドに喀什と同様の地表構造物が発見される。更なる調査で門(ゲート)、地下茎構造(スタヴ)等が確認された事からH 02マシュハドハイヴと命名される。これに伴い喀什ハイヴにもH 01の呼称が与えられた。折しも着陸ユニットの宇宙迎撃システム構想が進められる中、ハイヴが分化するという衝撃の事実が判明する。 1975 BETA、ウラリスクハイヴ(H03 甲3号目標)建設開始黒海沿岸を北上したBETA群がソ連領カザフスタン州に侵入。ウラリスクにハイヴが建設される ソ連、共産党政府がハバロフスクに首都機能を移設BETAの侵攻に圧迫される形で共産党政府はハバロフスクに首都機能を移設。国内主要産業や軍需産業の疎開が始まる。 米国、HI-MAERF計画開始人類未発見元素・グレイ11を応用したハイヴ攻略兵器「XG-70」と専任護衛戦術機「XF-108」の開発が始まる。ロックウィード、ノースアメリカーナ、マクダエル・ドグラムが三社合同プロジェクトとして受注。 国連、対宇宙全周防衛拠点兵器群建設開始二度にわたるBETA着陸ユニットの飛来を受け、国連安保理にて大気圏外迎撃システムの構築が決定。月軌道監視網・L1早期核投射プラットフォーム・地球周回軌道核攻撃衛星群による最終迎撃ラインの3つを柱とする対宇宙全周防衛拠点兵器群「シャドウ(SHADOW:Spaceward Hardwares for All-Round Defensive Ordnances and Warheads)」を構築開始。 日本、空軍を解散し、陸、海、航空宇宙の各軍に再編 ソ連、MiG-21 バラライカを配備開始 中国、殲撃8型を配備開始 1976 BETA、ユーラシア大陸を北進喀什から西進していたBETA群は東欧一帯を勢力下に収めた後に北進、ソ連領ヴェリスク・ミンスクの2ヶ所にハイヴの建設が開始される。 BETA、ヴェリスクハイヴ(H04 甲4号目標)建設開始 BETA、ミンスクハイヴ(H05 甲5号目標)建設開始 日本、曙計画始動F-4の導入に伴い、帝国軍・民間企業合同の戦術機開発・運用技術研修プロジェクト「曙計画」が始動。合同研修チームが米国に派遣される。世界的な戦術機供給不足を解消するため、米国は同盟国に対し戦術機開発を奨励し、各国の技術研修チームの受け入れを開始。F-4供給順の降格に失望した帝国国防省は独自開発を強く進言し、派遣へと繋がった。 米国、F-5 フリーダムファイターを輸出開始量産性の高さから欧州に優先的に供給され、アジア枠は3割以下となる。 米国、F-11 タイガーを配備開始開発メーカーであるグラナン社は、F-4供給の順番待ちをしている日本などアジア各国に対し売り込みを開始する。扱いやすい機体であったが試作機の改良に伴う重量増が主機の出力不足を引き起こし、短期間でF-4に代替された。改良型の売り込みが斯衛軍にも行われた。 日本、F-4J 撃震の試験運用開始戦技研及び教導部隊への部隊配備が開始される。日本へのF-5及びF-11の売り込みが激化。F-4キャンセルを恐れたマクダエルは対抗策として一個中隊12機と、その運用に必要な周辺機材や部品を先行納入する。 仏、ミラージュⅢを配備開始 英国、独、伊、トーネードを配備開始 スウェーデン、J-35 ドラケンを配備開始 イスラエル、クフィルを配備開始 1977 BETA、ウラル山脈に到達ウラル山脈の南端に達した喀什のBETA群がソ連領に侵攻。ソ連北西部までをその支配下に置き、ソ連領バルバシ湖の北にエキバストゥズハイヴの建設を開始した。 BETA、エキバストゥズハイヴ(H06 甲6号目標)建設開始 世界、各国でオルタネイティヴ計画誘致の動き他国に対BETA戦略のイニシアチヴを持たれることを嫌った国々が、次期オルタネイティヴ計画を見越した基礎研究分野に大規模な予算配分を開始する。なかでも米国はBETA由来技術(アサバスカ事件で鹵獲したG元素)などを精力的に研究しオルタネイティヴ計画の主導権争いで優位に立つようになった。 オルタネイティヴ3による対BETA陽動効果の実証実験開始オルタネイティヴ3で確認されたBETAに対する陽動実験の追試がユーラシアの各戦線で本格的に行われ始める。その結果、BETAの戦術情報伝播モデル(各ハイヴに独立した作戦立案機能と支持命令系統が存在するという考え、情報を収集したBETAがハイヴに戻ると約19日間で全個体にその情報が行き渡り、その後同一派生系に属する全てのハイヴにその情報が即時伝播されてしまう。以降その情報に対してBETAは何らかの対策を打ってくる事が有り、2001年の歳末にはその動きが非常に多く見られた)の推定までに至った。 日本、77式(F-4J) 撃震の実戦配備開始F-4実戦部隊が稼働開始。西部方面隊第8師団が優先される。 米国、A-6 イントルーダーを配備開始戦術機史上初の水陸両用機。長距離侵攻用の母機となるソードフィッシュ級中型潜水艦も同時に配備が開始される。 1978 東ドイツ、月光の夜(モントリヒトナハト)事件東ドイツ国家人民軍(NVA)の高級将校を中心とした反体制派によるクーデター未遂事件。 欧州、パレオロゴス作戦NATO・ワルシャワ条約機構連合軍によるミンスクハイヴ(H05 甲5号目標)攻略作戦。2ヶ月の激戦後、全欧州連合軍を陽動に、ソビエト陸軍第43戦術機甲師団・ヴォールク連隊がミンスクハイヴ地下茎構造への突入に成功するも数時間後に全滅。後に「ヴォールクデータ」と呼ばれる貴重なハイヴ内の観測情報を人類にもたらす。 BETA、ユーラシア北西部制圧パレオロゴス作戦の報復であるかのようなBETAの一大攻勢によりソ連は東西に分断され、前作戦で消耗しきった欧州戦線が全面瓦解。ユーラシア北西部から人類は完全に駆逐される。 BETA、スルグートハイヴ(H07 甲7号目標)建設開始ソ連領スルグートにハイヴが建設される。 中東、第一次聖戦連合軍結成BETA侵攻圧力に抗する為、中東諸国は聖戦を宣言。宗派の枠を超えて一斉反抗作戦を展開し、一時的に戦線の押し上げに成功する。 ソ連、オルタネイティヴ3本拠地を疎開BETAの侵攻を受けて、ノボシビルスクのオルタネイティヴ3本部がハバロフスクへの移設される。 米国、A-10A サンダーボルトⅡを実戦配備フェイアチルド社が開発した拠点防衛と支援に特化した重戦術機、 サンダーボルトⅡの実戦配備が開始される。同機の高い戦車級浸透阻止能力は特に欧州戦線において高い評価を得た。 1979 米国、ムアコック・レヒテ機関の臨界実験成功カールス・ムアコック博士とリストマッティ・レヒテ博士の共同実験が成功。抗重力機関技術が確立される。 米国、サンタフェ計画発動HI-MAERF計画参加者より、「ML理論に基づく戦略的破壊兵器に関する覚書」が大統領・ハリー・オラックリンに対し極秘裏に提出された。同年、ML機関をより単純な臨界超過反応兵器として応用する別計画がスタートした・・・G弾開発計画の幕開けである。 米国、戦術機生産技術移転を制限各国の技術習得が進み現地生産などによる前線の戦術機不足が解消され始めた事を受け、米国議会は次世代戦術機生産技術の対外移転を禁止する法案を可決。 日本、教育基本法改正優秀な対BETA主力兵器の衛士を育成するため、英才教育環境と適性者抽出システムの構築が開始される。 日本、曙計画終了第一世代戦術機開発・運用に関わる基礎技術の習得が完了する。 国連、バンクーバー協定発効統括の無い戦闘がBETA支配域急拡大を招いたとし、ハイヴ攻略作戦をはじめとした対BETA戦争を国連主導にて行う事が国連安保理決議として採択される。加盟各国の対BETA交戦権は自衛権及び集団的自衛権に限定され、鹵獲品も国連管理下とする事が明文化された。 1980 欧州、ECTSF(European Combat Tactical Surface Fighter)計画始まる英・独・仏を初めとするNATO各国が同計画に合意。1985年の実用化を目標として、各国共同研究が始まる。 国連、アジア及び欧州各国の政府及び難民の受入先の仲介交渉を開始 ソ連、米国に対しアラスカ売却を打診売却は拒否されるが、租借という方向で協議が進む。 ソ連、MiG-23 チボラシュカを配備開始 米国、LWTSE計画始動近接戦用戦術機技術研究の一環として、軽量・小型且つ高い機動性をもった機体の技術実証試験が始まる。この計画によりYF-16,YF-17が開発された。制式化の予定は無いとされた計画だったが後にHi-Low-Mix構想の出現を受け、実戦機開発計画へと昇格した。 日本、徴兵制度復活欧州、アジアの各戦線に於ける人員損耗率を鑑み、帝国議会は陸軍戦力の再編と増強を決定。これに伴い徴兵制度が復活した。 1981 BETA、北欧圏へ進攻78年のBETA一大進攻により兵力が弱体化した中ソ連合軍、欧州連合軍はBETAに押されるような形で北欧最後の砦であるスカンジナビア半島に後退、10年以上続く北欧戦線は更に過激さを増す。 BETA、ロヴァニエミハイヴ(H08 甲8号目標)建設開始スカンジナビア半島に侵入したBETA群が、フィンランド領ロヴァニエミにハイヴの建設を開始。 欧州、ダンケルク作戦発動BETAの西欧州進攻を受け、欧州各国は文明・民間人をアフリカ、南米、東南アジアへ脱出させるダンケルク作戦を発動。以降1984年まで継続。(*1) 米国、ATDP計画始動米国防総省高等研究計画庁(DARPA)、陸軍、NASAによる第3世代機技術を模索・確立する為の先導技術実験機計画。実験機X-29が製造された。 国連、SHADOWの部分運用開始 日本、81式(A-6J) 海神を配備開始 仏、ミラージュ2000を配備開始 1982 米国、ソ連のアラスカ租借を議会承認 期限は50年間当該地域住民の移送が始まる。また、ソ連でも各方面で移設準備が開始される。同時に米国は軍事的な保険措置として、米ソの国境を跨ぐ形で存在するユーコン基地とその周囲の地域を、国連に50年間無償貸与した。 日本、82式(F-4J改) 瑞鶴を配備開始 日本、国産次世代機開発研究機構発足82式開発の純国産開発挫折を受け、対米技術格差を埋めるべく、官民一体の国産次世代機開発の統合研究が開始される。 米国、F-14 トムキャットを配備開始本格的な第二世代戦術機の実戦配備が始まる。 1983 欧州、海王星(ネプトゥーン)作戦ポーランドに展開するBETAの誘出撃滅と、それによる欧州の戦況好転を目的とした国連軍、米国軍、欧州連合軍、ワルシャワ条約機構軍による4軍合同の一大反攻作戦。投入兵力の総計は、艦艇300隻、戦術機500機、ヘリ400機、総員兵数30万人以上。(*2) 喀什のBETAの西進が進み、西欧州が主戦場になり始める。欧州連合軍は河川部を駆使した遅滞防御を行ったが、奮闘も虚しくベルリンが陥落。 米国、ATSF計画始動BETA大戦後の世界を見越した次世代戦術機の開発が米国で開始される。 日本、耀光計画始動ATSF計画始動を受け、国産次世代機開発研究機構は目標を第3世代機開発へと方針転換。 欧州、EU本部をロンドンへ移転EUは本部機能をブリュッセルからロンドンへ移転。ベルファストの本部が完成するまでの一時的措置。 ソ連、MiG-27 アリゲートルを配備MiG-23の強化改修型であるMig-27は、配備時には既に旧式化していた機体だったが、MiG-21を代替する主力機として長年ソ連軍を支え続けた。 1984 BETA、本格的な南進を開始ヒマラヤ山脈を迂回した喀什由来の大規模BETA群がインド亜大陸に侵入。中近東方面からの侵攻を受けたインド亜大陸各国軍は、ヒマラヤ山脈を盾に東南アジア諸国と緊密な連携を保ちながら約10年間持ち堪えるが、結局物量に圧され、スリランカに連合司令部を移設し防戦を継続した。 BETA、アンバールハイヴ(H09 甲9号目標)建設開始イラク領アンバールにハイヴの建設が開始される。これにより、中東戦線は大きな撤退を強いられると同時に石油資源の不足が深刻なものとなりつつあった。 BETA、ノギンスクハイヴ(H10 甲10号目標)建設開始 日本、非炭素系疑似生命の基礎研究開始帝国大学の霧山教授は、開示された歴代オルタネイティヴ計画の研究データを精査し「人間よりもコンピューターに強い反応を示すBETAに対し、炭素生命体によるコミュニケーションは不可能」という仮説を導き出し、非炭素構造擬似生命に関する論文をまとめた。欧州各国の敗走に危機感を募らせた帝国政府は、国連軍を防衛戦力として国内駐留させるための方策として次期オルタネイティヴ計画の誘致を決定。霧山仮説とその論文を極秘とし、国費による非炭素構造擬似生体と擬似生命プログラムの基礎研究を開始した。 ソ連、MFPTI計画始動MiG-23/27の失敗を挽回すべく、米国のATSF計画に対抗する多機能前線戦術機計画(MFPTI=МФПТИ)が開始される。 国連、SHADOWの運用開始地球周回軌道での核攻撃をベースとした最終防衛ライン「アーテミシーズ」が完成。L1早期核投射プラットフォーム「スペースワン」で目標を変更仕切れなかった場合の対処が可能となる。 米国、F-15C イーグルを配備開始マクダエル・ドグラム社のF-15C イーグルが配備開始。F-4更新機として開発され、遠近共に高い対BETA戦性能を誇る汎用第2世代戦術機として世界各国で採用された。 1985 BETA、ブダペストハイヴ(H11 甲11号目標)建設開始ハンガリー領ブダペストにハイヴの建設が開始される。これにより、欧州戦線でのBETAの侵攻は更に勢いを増す。 日本、オーストラリア、オセアニア諸国と経済協定締結帝国政府は西日本が戦場になった場合を想定し、国内の主要産業、各種重工業や製造業等の生産拠点を海外に新設する方針を固め、オセアニア圏、ニュージーランド、オーストラリア等の各国に工業プラントを相次いで建設。 ソ連、国家基幹機能のアラスカ移転が完了オルタネイティヴ3本拠地、ハバロフスクからアラスカ州タルキートナへ政府機能や軍事施設に続き、基幹産業、各種生産基盤そして多くのロシア人の疎開が完了。以降ソ連軍は、ベーリング海を挟んだ極東ロシアを絶対防衛線として位置付け、国土奪還の戦いを続ける。 EU、BETA侵攻により、西独、仏が相次いで陥落。パリ攻防、ダンケルク撤退戦に続いて英国本土攻防戦始まる。 仏、ECTSFの主機選定で自国製主機の採用を強硬に主張。英、西独と対立し、翌年にECTSF計画から脱退する。 1986 BETA、リヨンハイヴ(H12 甲12号目標)建設開始フランス領ローヌ県リヨンにハイヴの建設が開始される。英国本土への侵攻に続き、イベリア半島へのBETA侵攻が開始される。 米軍、F-16 ファイティングファルコンを配備開始F-14、F-15の調達コスト高騰への対策として「Hi-Low-Mix」構想を策定した米国政府は、技術研究目的のLWTSF(Light Weight Tactical Surface Fighter)計画を実戦機開発に格上げし、ゼネラルダイノミクス社開発の第2世代戦術機F-16を完成させる。同機はF-5Eを更新する軽量戦術機として多くの国で採用された。 アジア、中国と台湾が対BETA共闘条約に調印 統一中華戦線が誕生 08.18:日本、次期主力戦術機選定に関して、日米合同演習を実施日本帝国の次期主力戦術機選定に向けた日米合同の異機種間戦闘訓練(DACT)が、矢臼別演習場で行われる。本演習に於いて帝国斯衛軍の巌谷大尉はF-4j改でF-15を破るとい快挙を成し遂げた。 日本、帝国本土防衛軍を創設帝国軍は戦線の本土接近を鑑み帝国軍参謀本部直轄の国内展開専任部隊・本土防衛軍を創設。自国領の死守を戦略目標として軍組織を再編。 スウェーデン、JA-37 ビゲンを配備開始 EU、米国からのF-15、F-16輸出攻勢が強まる。それに伴い、西独がECTSF計画の大幅な遅延を理由として、同計画からの撤退とF-15導入を示唆。 1987 欧州、欧州各国政府が英国とグリーンランドへ避難BETA群の本格的な西進に抗しきれず、難民の欧州大陸脱出を支援するためポルトガル領内に踏みとどまっていた各国政府が、英国領やグリーンランド、カナダなどに首都機能を移設。領土を失った各国の軍隊は、以降国連軍の指揮下に編入された。 7月:米国、五次元効果爆弾(通称G弾)の起爆に成功ニューメキシコ州ホワイトサンズで行われた「モーフィアス実験」にて小規模ながらG弾の制御された起爆に成功し、G弾実用化への道を開いた。 11月:米国、HI-MAERF計画の中止を決定計画の遅延に加え、より安価で実用的なG弾の実用化に目処が立ったため、国防省が中止を決定。 日本、琵琶湖運河の浚渫工事が始まるインド亜大陸の戦況悪化を重く見た日本帝国は、かねてより国連から要請されていた大陸派兵の検討を開始。それに伴い、帝国軍参謀本部直轄の国内展開専任部隊として本土防衛軍を創設するなど、将来予想されるBETA本土進攻への対応を開始。琵琶湖運河にも再び脚光が浴びせられ、浚渫工事を着工。大阪湾・伊勢湾-琵琶湖-敦賀湾を結び、帝国海軍が保有する紀伊級戦艦(基準排水量70,000t級50サンチ砲戦艦)や30万tクラスのタンカーも通行可能とするため再整備された。 米国、F-18 ホーネットを配備開始 ソ連、MiG-25 スピオトフォズを配備開始 EU、実質的な単独開発国となっていた英が、ECTSFの要求仕様を、近接機動格闘戦能力を重視した第三世代水準機へ転換すると発表。 国連、日本帝国及びオーストラリアの常任理事国入り。常任理事国が米英仏ソ中日豪の7カ国になる。但し、日豪の拒否権は20年間(2007年まで)凍結。 1988 日本、教育基本法全面改正衛士の育成を主眼に置いた全面的な法改正。義務教育科目の切り捨てや大学の学部統廃合が始まる。 米国、国連に次期オルタネイティヴ計画案を提示オルタネイティヴ3に見切りを付けた米国が次期予備計画の招集を待たず、新型爆弾(G弾)によってハイヴを一掃する対BETA戦略を計画案として提示。G弾を限定的に使用し外縁部のハイヴを攻略。G元素の獲得→G弾の量産というサイクルを繰り返し、最終的に大量のG弾による飽和攻撃でオリジナルハイヴを含むユーラシア中心部のハイヴを一掃するというもの。 国連、トライアッド演習実施国連宇宙総軍と米国戦略軌道軍は光線属種の迎撃基準を検証するための物質投下試験を合同で実施。積載物の内容に関らず、落着予測地点付近の重光線級のみが迎撃を行い、一定距離以遠では一切反応しないことが判明。詳細原理は不明ながらも、低軌道衛星、HSSTの定常的な配備を大きく後押しする結果となる。 香月夕呼14歳、因果律量子理論の検証を始める 1989 国連、米国が提案した次期オルタネイティヴ計画案の不採用を決定オルタネイティヴ3の成果に対する評価の違いと、ユーラシア各国が影響を予測できない新型兵器の使用に反対したことが主な不採用の理由。これによって米国は国連に深く失望し、独自の対BETA戦略を強行する方針を固める。国連内部に対するあからさまなロビー活動が開始される。不採用案はより尖鋭化し、最終的にオルタネイティヴ5へと繋がった。 国連、SHADOW初迎撃に成功月面より飛来したBETA着陸ユニットと思われる物体に対し、対宇宙全周防衛拠点兵器群 SHADOWによる迎撃を初展開、この軌道を逸らせることに成功する。ただし、この物体が実際に着陸ユニットであったかにういては議論が分かれている。 中東、アラビア半島での戦闘が激化 帝国国防省、第二世代戦術機F-15イーグルの試験導入、ライセンス生産を開始純国産戦術機開発計画の停滞を打開するため、技術検証を目的とした試験導入。予定調達機数は120機 06.15:北アフリカ、スエズ戦線にて、約4ヶ月に渡るスエズ防衛戦始まる。 1990 BETA、ボパールハイヴ(H13 甲13号目標)建設開始インド領ボパールにハイヴの建設が開始される。欧州撤退の後、喀什ハイヴ攻略に備えてインド方面を重視していた人類は、同方面での徹底抗戦を打ち出した。 喀什のBETAが本格的な東進を開始カシュガルハイヴから出現した大規模BETA群が東進を開始。ユーラシア北東部、東アジア、東南アジアが主戦場となる。統一中華戦線とソ連、東南アジア各国は激しい防戦を繰り広げるも、物量に圧されて戦線は徐々に後退した。 米国、ATSF計画終了 YF-22が選定されるロックウィード社のYF-22とノースロック社のYF-23による4年に渡る競合開発の結果、米国軍の戦略に即しコスト面でも優れるYF-22が次期主力戦術機に選定される。1年間の運用試験が実施された後に制式採用が決定しF-22の制式番号が与えられる。 ソ連、MiG-31 ブラーミャリサを配備開始ミヤコム・グルビッチ設計局によるMig-25の強化改修型の第2世代機Mig-31の実戦配備が開始される。 1991 日本、帝国議会が大陸派兵を決定BETAの東進を自国の危機と判断した日本は、東アジア戦線への帝国軍派遣を帝国議会で決定する。帝国軍は大陸派遣軍を創設し、戦術機甲部隊を中心とした大兵力を前線に投入した。 G弾実用化。それに伴いF-22懐疑論が発生。 香月夕呼17歳、帝国大学・応用量子物理研究室に編入弱冠17歳の学徒が説いた独自理論「因果律量子論」の論文がオルタネイティヴ計画招致委員会の目に止り、次期計画案の基礎研究を進める帝国大学・応用量子物理研究室への編入が認められた。 米国、DRTSF計画始動F-22も調達難航を受け、既存機に近代化改修を施し次期主力機配備までの空白と機体不足を埋めるべく計画された統合任務戦術機開発計画。計画に応募したマクダエル・ドグラムとゼネラルダイノミクスからF-15EとF-16XLが提案されたが、後に兵装搭載量、拡張性、調達コストに優れるF-15Eが制式化された。 1992 BETA、敦煌ハイヴ(H14 甲14号目標)建設開始中国領敦煌にハイヴの建設が開始される。後に重慶を始めとする北東アジアや東南アジアを脅威に晒す一大拠点となる。 BETA、クラスノヤルスクハイヴ(H15 甲15号目標)建設開始ソ連領クラスノヤルスクにハイヴの建設が開始される。BETAのあまりに急激な東進に極東でも危機感が高まる。 印度、インド亜大陸反攻作戦・スワラージ作戦発動インド亜大陸での勢力挽回を懸けて発動されたボパールハイヴ(H13 甲13号目標)攻略作戦。国連が主導し、アフリカ連合と東南アジア諸国が参戦した。宇宙戦力が初めて投入され、軌道爆撃や軌道降下部隊など、その後のハイヴ攻略戦術のセオリーが確立した。オルタネイティヴ3直轄の特殊戦術情報部隊が地下茎構造に突入、リーディングによる情報収集を試みるも成果はなく、ほぼ全滅した。この作戦以降、「間引き」に乗じた小規模部隊によるゲリラ的な突入作戦が散発的に繰り返される。 中国、重慶防衛線を構築敦煌ハイヴ(H.14甲14号目標)から溢れ出た大規模BETA群が南シナ海方面に向け進撃を開始。統一中華戦線、帝国軍大陸派遣部隊及び韓国・ベトナムの義勇軍は重慶市北方より流れる嘉陵江に防衛線を構築。各軍は奮戦するも昨年から行われてきた遅滞作戦の疲弊もあり、年明けに戦線は崩壊する。殿軍は大陸派遣軍 北部方面第7師団 第71戦術機甲連隊 第2戦術機甲大隊が預かり、撤退までの間避難民を死守した。 日本、飛鳥計画始動帝国城内省が国防省の耀光計画に相乗りする形で、瑞鶴の後継機たる斯衛軍次期主力戦術機開発計画を開始する。 ソ連、Su-27 ジュラーブリクを配備開始Su-27は、スフォーニ設計局がグラナン社からF-14の技術情報の提供を受けて開発した第2世代機だが、初期型はトラブルが多く衛士には不評だった。その後、改良型であるSu-37の登場によって調達は早期に打ち切られた。 1993 BETA、重慶ハイヴ(H16 甲16号目標)建設開始中国領重慶にハイヴの建設が開始される。嘉陵江戦線が崩壊して以降、統一中華戦線は九-六作戦等で戦況の好転を図るも何れも功を奏さず核を使った撤退戦が続いた。 BETA、全欧州大陸を完全制圧最後まで抵抗を続けていた北欧戦線が瓦解し、欧州連合軍司令部が全軍の撤退と欧州の放棄を宣言。これ以降、欧州各国は大陸沿岸の島嶼部に前線基地を設置し、来るべきユーラシア奪還作戦に備え「間引き」を続けていく。 中国、九-六作戦発動大連に向かう大規模BETA群の殲滅を目的とした中韓連合軍の要撃作戦。日本帝国の大陸派遣軍も側面支援として参戦したが、BETA群の奇襲に遭い二個大隊が壊滅した。後、戦術核の運搬により大連侵攻は回避、帝国軍の本隊は哈爾浜に一時撤退を強いられた。 神宮司まりも19歳、死の8分を越える 1994 BETA、インド亜大陸占領喀什から南進したBETA群は、この年インド亜大陸を完全に支配下に置く。これによってBETAの東進が勢いを増し、中国戦線は泥沼の様相を呈していった。領土を失った各国の軍隊は、以降国連軍の指揮下に編入された。 日本、帝国議会で徴兵対象年齢の引き下げを柱とした法案を可決後方任務に限定した学徒志願兵の動員を開始。 国連、オルタネイティヴ4予備計画招集日本、カナダ、オーストラリアがオルタネイティヴ第四計画本部招致に立候補。予備計画の招集を受け、本部招致レースが国連常任理事国間の政治問題に発展する。 香月夕呼20歳、国連に招聘され因果律量子論の検証を進める 2月:94式戦術歩行戦闘機「不知火」を配備開始富嶽、光菱、河崎の3社共同開発による念願の純国産機・94式不知火は、89式陽炎のライセンス生産を経て、ようやく実戦配備に至った。世界初の第3世代準拠戦術機として高性能を誇ったが、拡張性に乏しい突き詰めた設計が、後年改修計画の紆余曲折を招いた。 米国、F-18E/F スーパーホーネットを配備開始F-18E/Fは、F-18をアップグレードした機体で高い総合性能を有していた。コストパフォーマンスの良い同機の完成と配備は、それまで海軍主力機の絶対的な地位を守り続けてきたF-14を退役へと追い込んだ。 統一中華戦線、殲撃10型を配備開始統一中華戦線とイスラエルが水面下で共同開発した殲撃10型が実戦配備を開始。F-16Cをベースに盛都とIEIが共同開発した第2世代機であり、最も成功したF-16派生機となった。 ソ連、MiG-29 ラーストチカを配備開始ミヤコム・グルビッチ設計局の開発によるMig-29は、機動性と近接格闘戦能力を極限まで高めたソ連製第2世代機の集大成とも言うべき高性能戦術機であったが、国内調達は振るわず、海外にその活路を求めた。 EU、ユーロファイタス社、ECTSF技術実証機、ESFP(Experimental Surface Fighter Program)を完成。各国へのアピールを目的とした技術実証機運用部隊"レインダンス"中隊を編成し、英国政府の支援の下で国連欧州方面軍へ派遣する。 1995 兵士級BETAが初めて確認される 国連、オルタネイティヴ4に日本案の採用を決定 オルタネイティヴ3を接収へオルタネイティヴ第四計画は帝国大学に所属する香月夕呼博士の案が採用され、即時本計画に格上げされる。急な決定に本部施設の建設が間に合わず、仮説本部を帝国大学・応用量子物理研究等に設置。香月博士はオルタネイティヴ4の総責任者に就任。異例の早期格上げが実現した裏には、尖鋭化した自国案の復活を目論む米国の強引なロビー活動に対する国連側の反発が存在した。 AL4、00ユニットの開発に着手選定候補者の受け皿として、接収を予定していた帝国陸軍白陵基地に計画直属の衛士訓練学校を設立。 日本、オルタネイティヴ4の招致決定に伴い、更に多くの帝国軍施設を国連軍に開放 日本、18歳以上の未婚女性を徴兵対象とする修正法案可決 国連、ブルーブック計画を発動 ソ連、ポールナイザトミーニィ計画を発動 国連、世界人口がBETA大戦前の約50%まで減少したと国連統計局が発表 米国、F-15E ストライクイーグルを配備開始 1996 アジア各国がオセアニア、オーストラリア各地に臨時政府を樹立戦闘地域のアジア各国が、オーストラリアとオセアニア諸国に援助を要請、国家機能の移転を開始する。マレーシアやシンガポールは2001年現在も自国領を維持している。 東南アジア、大東亜連合設立領土を失った国々の多くは、国連軍の直接的な指揮下に編入されることを良しとせず、大東亜連合を結成して間接的に連携する道を選択した。これはスワラージ作戦が国連の秘密計画のために強行されたことに対する不信感から。 キリスト教恭順主義派が急速に拡大 その抗議活動やデモンストレーションが活発化する 国連、オルタネイティヴ5予備計画招集国連の強引な格上げに対する不安と、日本案のあまりに荒唐無稽な内容に対する保険的措置として第五予備計画の招集をアメリカが提案。それを南アメリカ及びアフリカ諸国が後押しする形で可決された。 国連、プロミネンス計画発動オルタネイティヴ5予備計画の招集は「米国が焼き直したG弾集中運用案を通すための呼び水に過ぎない」とするユーラシア諸国が提唱した先進戦術機技術開発計画が開始され、アラスカの国連軍ユーコン基地が本拠地に決定。基地の拡張工事が開始。 日本、帝国議会が男性徴兵対象年齢の更なる引下げを含む修正法案可決事実上の学徒全面動員へ。 日本、北九州を始めとする九州全域に第2種退避勧告が発令。 統一中華戦線、殲撃11型を試験配備 スウェーデン、第三世代戦術機、JAS-39 グリペンを配備開始 1997 BETA、アラビア半島を制圧10年以上BETAの侵攻を持ちこたえていたアラビア半島の戦線が瓦解。アフリカ連合軍と中東連合軍はスエズを渡って前線を再構築し、アフリカ大陸への侵入を辛うじて食い止めた。 欧米、ダイダロス計画成功 NASAがイカロスⅠの信号を受信蛇遣い座バーナード星系に適合度AAの地球型系外惑星を発見。これを受けて米国はユーラシア各国の主張に配慮し、系外惑星への避難を加えた次期オルタネイティヴ計画修正案を提出。あまりのタイミングの良さに、自国案を通すためのでっち上げだという指摘もある。 国連、オルタネイティヴ5予備計画が米国案に確定 AL5、ラグランジュ点での巨大宇宙船計画がスタートする事実上オルタネイティヴ計画が並立するという異常事態に。この件が切っ掛けとなり、カナダを含むオセアニア、ユーラシア諸国と、アメリカを中心とするアフリカ、南アメリカ諸国の対BETA戦略の差が明確になる。 AL4、A-01連隊発足オルタネイティヴ第四計画直属の特殊任務部隊が発足。 台湾、総督府が中国共産党政府の台湾受け入れを表明 日本、97式 吹雪を配備 ソ連、Su-37 チェルミナートルを配備 1998 日本、朝鮮半島撤退支援作戦・光州作戦発動1998年、国連軍と大東亜連合軍の朝鮮半島撤退支援を目的とした作戦。後に光州作戦の悲劇と呼ばれる彩峰中将事件が発生する。 夏:重慶ハイヴから東進したBETAが日本上陸北九州を初めとする日本海沿岸に上陸し、わずか一週間で九州・中国・四国地方に侵攻犠牲者3600万人 日本人口の30%が犠牲となる(この時点で世界人口の60%が死滅している)近畿・東海地方に避難命令。2500万人が大移動を開始する(一部はオーストラリアへ)。一ヶ月に及ぶ熾烈な防衛戦の末、京都陥落(8/15)。首都は京都から東京に移される 9/25 佐渡ヶ島陥落 米軍は日米安保条約を一方的に破棄して撤退佐渡島ハイヴの建設に伴い長野県付近でBETAの侵攻が停滞。その間に米国は日米安保条約を一方的に破棄し在日米国軍を撤退させた。 仙台第二帝都への首都機能移設準備が始まる AL4、オルタネイティヴ4本拠地の移設を開始共に仙台への移設を開始。白陵基地の衛士訓練学校も同様の措置が採られた。 BETA、東進再開、首都圏まで侵攻し、西関東が制圧下に 帝国軍白陵基地壊滅BETA群は帝都直前で謎の転進。伊豆半島を南下した後に進撃が停滞、以降は多摩川を挟んでの膠着状態となり、24時間体制の間引き作戦が続く。 BETA、横浜にハイヴを建設開始偵察衛星の情報により横浜ハイヴ(H22 甲22号目標)確認される。 国連軍総司令部は、カムチャツカ-日本-台湾-フィリピンからアフリカ-イギリスに至る防衛線による、ユーラシア大陸へのBETA封じ込めを基本戦略として決定 香月夕呼博士、国連に横浜ハイヴ攻略作戦を提案国連司令部は即時承認。大東亜連合に参戦を打診。 日本、帝国議会が女性の徴兵対象年齢を16歳まで引き下げる修正法案を可決 国連、アラスカ州ユーコン基地の拡張工事が完成する EU、ECTSF先行量産型、英国陸軍試験部隊へ引き渡し開始。機体正式名称を「EF-2000 タイフーン」と決定。 仏、独自開発の第三世代戦術機、ラファールを実戦配備開始 米、F-22A ラプター先行量産型の実働部隊での運用を開始 1999 国連、本州奪還作戦・明星作戦国連軍と大東亜連合によるアジア方面では最大、BETA大戦においてはパレオロゴス作戦に次ぐ大規模反攻作戦。横浜ハイヴの殲滅と本州島奪還が優先戦略目的。 08.05:米軍が二発のG弾を使用する。人類史上初ハイヴの奪還に成功。 各国でG弾脅威論が噴出する明星作戦で目の当たりにしたG弾のあまりの威力に、ユーラシア各国ばかりではなくアフリカ諸国の一部でも脅威論が噴出し始める。それとは逆に、米国案を元々支持していた国々は、威力の実証によってより強硬にG弾の使用を主張し始める。 香月夕呼博士、国連に横浜基地の建設を要請オルタネイティヴ4の本拠地として、横浜ハイヴ跡地上に国連軍基地の建設を要請。国連は即時承認。横浜基地建設着工と同時に国連軍司令部は米軍に即時撤退命令を下す。即時承認の主な理由は、米国が強引に推進する第五予備計画に対するG弾脅威派の牽制。 米・ボーニング社、フェニックス構想始動F-15強化策の実証実験がユーコン基地で始まる。ボーニング社の戦術機開発部門が提唱した、パーツ換装や軽易な改修でF-15を安価に第三世代機相当性能に強化する構想。 ソ連、Su-47 ベルクートを開発スフォーニ設計局が独自開発したSu-37の強化試験機。 米国、A-12 アベンジャーを配備開始 2000 1月:国連横浜基地、オルタネイティヴ4占有区画稼働開始1月の段階でオルタネイティヴ計画占有区画が完成し、研究機関が帝大より移設される。それに伴い、帝国軍練馬駐屯地に仮移設されていた衛士訓練学校も移設。 2月:帝国斯衛軍、純国産第三世代戦術機「武御雷」配備開始 5月:EU、EF-2000 タイフーン、英国陸軍、及び国連欧州方面軍に実戦配備開始。供給の優先順位から、国連初の配備部隊に西独軍"ツェルベルス"大隊が選定される。 米国、米国議会内にもG弾脅威論噴出 G弾脅威論が反オルタネイティヴ計画思想に発展キリスト教恭順主義に傾倒した国連職員によってG弾爆心地の写真と様々なデータが暴露され、その実状に触れた米国議会内でもその使用に疑問を持つ派閥が現れ始める。同時に、G弾脅威論に賛同していた国々の中に、オルタネイティヴ計画そのものの是非を問う動きが出始める。 日米共同戦術機開発計画・XFJ計画を承認米国の持つ最新戦術機開発技術の習得を目的とした、94式戦術機改修機開発計画が帝国議会に承認される。F-4の耐用年数が迫る中、その代替機となる次期戦術機の機種選定を巡って議論が紛糾。巌谷榮二中佐の提唱した日米共同開発計画案が、米国の最新技術を盗み、日本の開発技術の底上げを行うという建前を落とし所に採用された。一方米国でも、XFJ計画の受注元であるボーニング社の活発なロビー活動の結果、反オルタネイティヴ5派閥の取り込みが成功し議会承認された。 2001 国連横浜基地、実稼働開始7割程度の完成度ではあったが、主要な基地機能が概ね100%の稼働状況に達したため、全面開設が認可される。未完成部分の工事は継続。 香月夕呼博士、米国のオルタネイティヴ支持派と会談オルタネイティヴ4を支持する政財界の代表団が香月博士と秘密裏に接触し、HI-MAERF計画接収を協議セットアップしたのは帝国情報省・外務二課の鎧衣左近である。同時に反オルタネイティヴ5派にも接触工作を仕掛けた。 2月:BETA新潟上陸。 3月:F-22Aラプター部隊配備開始。 5月:XFJ計画、始動 8月:BETAカムチャツカ半島東岸部侵攻。 08.28:XFJ計画、不知火・弐型ロールアウト 9月:国連ユーコン基地に於いて、大規模テロ発生。 11.11:BETA新潟上陸。 11.29:国連横浜基地に於いて、極秘裏に新概念OS(のちのXM3)の実証試験実施。 12.05:12・5事件。帝国軍の一部によるクーデター。 12.10:国連横浜基地に於いて、新概念OS・XM3のトライアルが実施されるトライアル中、捕獲されていたBETAが逃走し、多数の死傷者が出た。 12.24:国連軍第11方面軍司令部及び、帝国軍参謀本部より、『甲21号作戦』発令。 12.25:G弾による佐渡島消滅を以て、佐渡島ハイヴの破壊に成功。 12.29:佐渡島ハイヴの生き残りのBETAが横浜基地へ急襲。横浜基地は大損害を被る。 12.31:桜花作戦発動。 2002 01.01:あ号標的の破壊。 7月:東シベリア奪還。 2003 04.10:錬鉄作戦発動。鉄原ハイヴ(H20:甲20号目標)攻略作戦。 04.12:鉄原ハイヴ制圧。 8月:日本帝国、ソ連共同軍による、サハリン沿岸のBETA掃討作戦。 2004 欧州奪還作戦。
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「こちら上層隊、五階を制圧、そのまま四階に突入しました。敵が防火扉でのシャットアウトを始めています」 ジュライは発射された銃弾ごと敵を叩き斬りつつ、エイプリルに連絡した。 二つに増えた歪な弾丸は強靭なボディに弾かれ、足元に落ちる。 すぐに了解、との返答が帰って来る。 どうやら敵は三階に立て篭もる覚悟を決めたようで、銃撃も拳銃から突撃銃、自動小銃に変わった。 「この分じゃ、三階では五十口径と戦うことになる」 マーチがMINIMIを連射して敵を薙ぎ倒しながら、毒づいた。 十二姉妹のボディは拳銃弾までなら五十口径でも耐えられる。M500でも、デザートイーグルでもだ。 だがエネルギー量からして桁が違う対戦車・対物ライフルとなると話は違うし、 特殊な弾頭の弾や、ジャニアリーの使うP90の5.7ミリ弾のように、貫通力の高いものならある程度の損傷は避けられない。 建物の中でのロケット弾発射は基本出来ないので、RPGなどの攻撃は有り得ないとジュライは踏んでいたが、 それにしたって別の手段はある。グレネードランチャーなら問題ないし、パンツァーファウストもグレネードの一種だ。 小さいものならワルサーのカンプピストルもある。大きなものならパンツァーファウストⅢだって撃てる。 目の前の敵を斬り倒すことに専念したかったが、ジュライの頭からはどうしてもその考えが離れなかった。 だから隙の一つも出来たのだろう。ショットガンを持った男が、先につけた銃剣で突いて来たのだ。 その時は別の敵を斬った直後で、とても何がしかの対応が可能な状態ではなかった。 傷はまあ問題ないだろうと考えて、敢えてそれを受けることにした瞬間、その男の体に穴が数十個は開いた。 穴開きチーズになった男は、そのまま何歩か非常に鈍重に進み、ジュライに縋り付くようにして体を地に落とした。 「どうしたんですの? 珍しい」 「あらあら、いけませんわね。私としたことが」 ジャニアリーにそう返し、銃で殴り掛かって来た男をひょいと避け、手刀で首を強打する。男は昏倒した。 ぶん、と風を切って向かって来るスコップ。右の二の腕で軌道を変え、振り下ろされた手を一打しスコップを落とす。 持っていた敵の首を両手でがしりと掴み、弾みをつけて引き倒し、首を捻じ折った。 また別の相手が、ナイフで突いて来る。到達直前に左手で叩いて外し、右足の膝で股間を蹴り上げる。 体を折り曲げた相手の背中に刀を突き立てた。力を失い、くたりとなる。 「暗視装置もなしに格闘を挑むなんて、自殺志願かしら」 「寧ろ他殺志願」 マーチがそう言って、陰気に笑った。彼女はさっきから残弾数を心配してか、敵のM16から奪った弾倉で射撃している。 そういえば、普段はあんなに乱射するジャニアリーが、今回は基本的にセミオートで連射しないことにジュライは気付いた。 長期戦になることを見据えて、出来る限り銃弾を温存しておきたいのだろう。 P90の弾倉は細長い箱のようなものだ。五十発の弾丸が入る。 ただ、その特異な形状から、持ち運びには適さなかった。 勿論だが十二姉妹は敵の銃を拾って使うことだって出来る。そういう訓練は受けているし、そうでなくても必要なら使うだろう。 が、やはり己の銃に愛着が沸くのは致し方ないことであり、出来うる限りは自分の銃を使いたいと思うのも、仕方のないことだ。 「ジャニアリー、私と前へ。マーチ、オーガストを守っていて下さい」 「子守?」 不満げに顔を顰めるマーチ。オーガストはさっきから何もしていない。それは彼女が悪いのではなく、任務の特性上だ。 万が一にでも、ニルソンごと吹き飛ばすようなことがあってはならないのだから。 オーガストは何事か言い返そうとしたが、むぐむぐと口の中に言葉を押し込めてしまった。 ジュライが視線でたしなめると、人の悪いツインテールはそっぽを向く。 溜め息を吐いた。ジャニアリーが叱り飛ばそうとするが、それを抑えて索敵を始める。 「ジャニアリーはラックの向こう側から行って下さい。私はこちら側を調べます」 何らかのトラップがないとも限らない。細心の注意を払いつつも、素早く調べていく。 左を見る。緑色の視界では良く分からなかったが、じっと見続けると、確かにドアがあると確認出来た。 ラックの向こう側を調べ終わったジャニアリーを手で呼び、突入体勢に入る。 銃を持たないジュライが真っ先に入り、その後ろからジャニアリーが援護するのだ。 指を三本立て、一本を折り、二本を折り、三本目を折った瞬間、援護手がドアを開けた。 すり抜けるように、まだ開ききってもないドアを通り、辺りを確かめる。 かちりという音がして、反射的にジュライは左にステップを踏んだ。 物凄い轟音が鳴り響く。非常に強い衝撃波が観測されたことで、五十口径ライフルだと理解する。 「何なんですの、今の音は! 私の左腕が──!」 再び鳴る音。今度もジュライはギリギリで避ける。位置を特定した。 部屋にあった何の用途に使うのか分からない機械を障害物とし、危険極まりない敵へと近づく。 銃口が向けられた。跳ぶ。音。空中で一回転。着地。刀を両手で持ち、脇を通して背後へ突く。 確かな感触があり、背中に重みを感じた。 「五十口径ライフルです。マーチ、エイプリルに連絡を。 ジャニアリーが負傷、敵はやはり重火器を装備しているようだ、と」 先ほどのジャニアリーの質問に答えるジュライ。 「そんなことはどうでもいいですわ! 見てくださいまし、この左腕!」 ジュライは口元に手をやった。銃弾はドアを貫通し、ジャニアリーの左肘から先を吹き飛ばしていた。 彼女の数メートル横に、さっきまで肘にくっついていたものの残骸と、握られていたP90が落ちている。 「キャプテン・スーパーマーケット……ふふっ」 青ざめるオーガストとは対照的に、嫌な笑いを絶やさないマーチ。彼は右肘だ。 ジャニアリーの残った右腕は、自然と彼女の方へ向いた。 流石に引き金を引く前にジュライに止められはしたが。 Ж Ж Ж ばたばたと人が走り回り、銃声と悲鳴が何処かで上がる。どれくらいそれを聞いていたか、彼には見当もつかない。 一体いつ頃から目を覚ましていたかすら朧げで、ともすれば全て夢の中の出来事と片付けてしまいそうになるほどだ。 それほどまでに、現実味を欠いていた。この、誘拐という事態は、ニルソンにとって。 十二姉妹に守られ、マダム配下のギルド兵に守られ、彼は今まで安全圏に居た。 それが突然誘拐され、戦火の真っ只中に置かれるとは、予想だにしていなかった。 ただ二つ、度々漏れ聞こえる銃声と、時たま聞こえる姉妹の肉声のみが、彼を現実に繋いでいたのだ。 ニルソンの目の前には、誘拐と強奪の実行犯が居た。机に座ってコーヒーを飲みながら、部下に指令を下している。 指示はそれなりに的確と言って良いほどのもので、十二姉妹の進撃を少しは遅めていた。少しは。 「飲むか?」 輪郭だけがぼんやりと見える。コーヒーの入ったコップを差し出しているらしい。匂いで分かった。 首を振って、ニルソンはそれを退けた。 ふん、と鼻を鳴らした後、指揮官はコーヒーを飲み、部下に指示をした。 「パウザとファウストを持って行け。液体常温包装室で待ち伏せだ。 あ、おい、隣の包装室にも何人かやっておけ。奴らの横腹を狙うように命じておくんだ。 奴らは絶対に同時に突入して来る。決して各個撃破なんて甘いことは考えられない。 いつ、どのタイミングで来ても問題ないようにしておけ」 部下が立ち上がって部屋を出て行く。 暫くして、実行犯で指揮官の男も部屋を出て行った。 ニルソンは何度となく確認した自分の状況を、今一度確認してみる。 基本的に自由だが、左手が手錠で縦に走る窓枠と繋がれていた。 辺りを見ても、パイプ椅子と机以外には何もない。今現在は、自力での脱出は難しそうだった。 窓枠は頑丈であり、破壊することも出来なさそうだ。 仕方なく、脚で椅子を引き寄せ、それに座り、救助か脱出の時を待つことにした。 銃声が近づいて来る。救出の足音だ。障害を突き破りあの十二人がやって来るのだ。 もうフェブラリーが生体反応データを探り、自分の居場所を突き止めているとニルソンは確信していた。 安心感が緊張した肉体を解き解す。リラックスして、喧騒を聞き続ける。 気付かぬ内に、瞼が下りていた。緊張で誤魔化されていた疲れが、表れてきたようだ。 抵抗も出来ずに、ニルソンは浅いながらも眠りに就こうとしていた。 「起きろ!」 喧騒が一層激しく聞こえたので、彼の眠気は飛んで行ってしまった。 見るとドアが開けられていて、敵の兵が一人、手錠のものらしき鍵を片手に近寄って来ている。 彼は廊下との接点を閉じると急いで、ニルソンの手錠を外した。移動させるつもりなのだ。 いい加減、ニルソンも夜目も利くようになっていた。 ナイフが肩のホルダーにあり、拳銃が腰の右のホルスターに差してあるのを見て、壮年の博士は行動した。 躓いて転ぶふりをする。兵は右手でニルソンの右肩を掴んで抑える。くるりと回転。左手で口を押さえる。 右手でナイフを引き抜き首筋に突きつける。ただ、決してそれを引きはしなかった。 後ろを向かせ、左手を離して拳銃を取り、首筋に一撃を加える。どたりと兵は地に伏したが、銃声のお陰でさして聞こえなかった。 辺りを見回した。ドアは二つある。敵のうようよ居る廊下と、恐らくそうではないであろう場所に繋がるドアだ。 ニルソンが選択するのに、そう時間は掛からなかった。彼は後者を選んだ。 開ける。あったのはラックと、その中の無数にある何に使うのかさえ良く分からない代物。 凡そ脱出という行為とは関係のなさそうな部屋だった。けれど、ニルソンはその部屋にある窓に目をつけた。 その窓は右側の壁にあり、何とか彼が通り抜けられるぐらいの大きさで、スライド式のものだった。 直感するものがあった彼は、パイプ椅子を持って来てその上に上る。着ていた白衣のポケットにナイフと拳銃を突っ込んだ。 ラックを足場代わりにし、体の半分を窓の外に出す。左右を見た。右には何もない。左には、窓がある。 落下しないように注意しつつ、その窓を覗いた。兵が数人、廊下の方を見ている。 窓の鍵は開いていた。ニルソンは、幸運を何かに感謝した。 そっと開き、芋虫のような速度で体勢を整え、跳躍する。下腹部をストッパーとして、落下を防いだ。 どちら側にも落ちないよう気をつけて、窓から下りる。 足音や着地音を聞かれやしないかと冷や冷やしたが、杞憂だったようだ。 ニルソンは抜き足差し足忍び足で、兵を窺おうとした。その視界に、エレベーターが映る。 電力は止まっていた為に作動させることは出来ないが、シャフトを降りられないかという考えが脳裏を過ぎった。 慌ててそんな自殺とそこまで区別の出来ない案を却下しようとしたが、他に方法が見つけられなかった。 覚悟を決めて、銀色に光るエレベーターのドアに両手を掛ける。センターオープンのドアは、予想通りに重かった。 しょうがないので片方だけ開け、エレベーターに入った後、もう一度その苦労を味わう。要するに閉めた。 息を吐き、膝に手を突き、ニルソンは自分がつくづく幸運であることに気付く。 テーブルリフト式のエレベーターだった。大きさは小さいが扱い易く、器材搬入や高所作業用に使われるタイプだ。 一般のものは十メートルほどまでしか伸ばせないので、やっとニルソンは自分が何階に居るのか分かった。 上を見る。天井はすぐそこになく、もう少し上にあった。 次に下を、隙間から首だけ出して覗く。大分に下まで続いていた。 ごくりと唾を飲み込み、冷や汗を流しながら、黄色い、Xが複数個くっついたような、不安定な足場を下りて行く。 その間、いつ脱走が発覚するかと思うと焦りが生じたが、上からは何も聞こえなかった。 足を滑らせそうになったり、危うく落下寸前まで行きながらも、一番下、床のある場所まで下りる。 後もう少しで十二姉妹と合流出来る。そう信じて、エレベーターのドアを開ける。 途端、臭気が鼻についた。余りに強いそれに咽る。 何度か咳をして、おっかなびっくりという足つきで前に進む。 ふと彼は、フェブラリーが自分の脱走に気付いているだろうかと心配になった。 右を見ると、トラックがバックで玄関に突っ込んでいた。 近寄って良く見てみると、玄関は完全に塞がれ、そこからの脱出は無理でないにしろ危険そうだ。 どうやって脱出するのか首を捻るニルソン。そんな彼に突然声が掛けられたので、彼はすんでのところで気絶するところだった。 「……何をしているんですか、ニルソン様」 Ж Ж Ж ニルソンの予想通り、フェブラリーは突入後すぐに生体反応のサーチを行っていた為、 一階の制圧直後にはもう、居場所を特定されていた。 更に、直接的な戦闘に参加出来ない彼女は、情報収集に全力を傾けていた。 場合によっては、彼女を狙った銃弾が降り注ぎ始めても動かなかったほどだ。 だからそんな彼女がニルソンの動きを見逃す筈がなく、 ニルソンが動き出してすぐに、エイプリル他六名は彼の行動を知るところとなった。 で、エレベーターシャフトを下っていると推測したフェブラリーの報告により、セプが救出に赴くことになった。 彼女である理由は、他の七人の内フェブは戦闘が行えないので不測の事態を考えると適当ではなかったし、 エイプリルは指揮官、メイのショットガンは近接戦闘において必要で、ジューンのナイフも同上、 最後に、三つ子を一人で何処かに向かわせるのは何とも心配だったからだ。 その点セプのM14は別段近接戦闘において然したる利点もなく、一時的に欠けたって何ら問題ないと思え、実際そうだった。 セプはニルソンを護衛しつつ、二階に上がる。銃弾の飛んで来ない場所にニルソンをしゃがませ、エイプリルに通信で報告した。 『後はボディだけですわね。ニルソン様に敵の装備など、何らかの情報を掴んでないか、お訊ねなさい。 その後、ジュライとお母様に連絡するように』 戦闘を行いながらも彼女は応答して来る。セプは了解と返し、ニルソンに訊いてみた。 彼はセプの意表を突いて、いつもの明朗さで答えた。 『パウザにファウスト? 先ほど情報がもたらされたとはいえ全く、嫌になりますわ。通常兵器だけでも十分面倒ですのに。 ああ、ジュライにも同じことを伝えておいて下さい。それから、セプにはニルソン様の護衛を頼みます。 何があっても離れないこと』 セプは普通なら疲れ切っているだろう立場にある男性の顔を見た。 多少の疲れは見えるが、まだまだ元気そうで、もう一立ち回りやってのけそうな表情だ。 十二姉妹切ってのしっかりした女であるとギルド兵に評判のセプは、絶対に離れまいと心に決めた。 その頃エイプリルたち実戦部隊はようやく、二階で一番大きい会議室兼食堂の部屋を制圧し終えたところだった。 彼女たちの足元に転がるのはルガーのパラベラム弾に撃ち抜かれた死体、強力な散弾で鼻から上をごっそり失った死体、 目にナイフの刺さった死体や必要以上に銃弾を受けた死体と、枚挙に遑がないくらいの量の死体だ。 彼らは数も多く、士気も高く、決して降服しようなどとする者は居なかった。 高威力な銃は無く、銃弾が特別多い訳でもない。酷い者では、装備が銃剣やナイフのみのこともあった。 それでも彼らはただの一歩すら退かず、いや、退こうと思ったところで退くところはなかったのだが、 全員が死ぬまで戦い続けた。銃を撃って、弾が無くなれば銃を使った格闘等に移行し、結局は全滅した。 故に彼らがそこまで意味ある死を得られたかと言えばそうではないのだが、エイプリルは少しの危惧を感じていた。 戦闘においてこの上なく一方的なのは、訓練されておらず、打たれ弱い相手との戦闘だ。 場合によっては誰も死ぬことがないどころか、最初の一発が撃たれる前に終わったりする。 次に一方的なのが、訓練されただけの相手だ。 確かにそれなりの戦闘にはなるし、ギルド兵が居たなら高確率で死傷者も出るが、勝てない相手ではない。 最も一方的ではない戦闘をする羽目になる敵が、訓練され、打たれ強い相手だ。 そこに『士気が高い』という言葉が加われば、余計に相手にしたくなくなる。 例え何百発の銃弾を撃っても場合によっては一人だって死なず、へこたれずに反撃してくる。 人数によっては、勝利したとしても被害は大きく、暫く部隊そのものが動けなくなることもあるのだ。 誰の目から見ても、敵は最後の『訓練され打たれ強い』に『士気が高い』を付加した、最悪のタイプだった。 これで十二姉妹のボディに対抗しうる大口径、高威力の銃火器を持てば、恐るべき脅威になる。 そして三階にはまず間違いなくその類の武装が配備されている。パウザやパンツァーファウストの名前が出たことでもそれは分かった。 「辛くなりますわね。この戦闘は」 ジュライと通信で、三階と二階を遮る改造された防火扉の破壊と、 その後に行う突入のタイミングを計ろうとしているメイの傍で、エイプリルは呟いた。 メイやジューン、オーガストの部隊のギルド兵を、多少無理してでも連れてくるべきだったかもしれないと、彼女は後悔する。 今回の任務は突発的なもので、発生するとは思われなかったタイプの任務なので、 エイプリルを含むあの時居なかった姉妹の部隊に所属するギルド兵は全員、別の任務先に残してきていた。 メイたちの部隊は揃っていたが、トラックに乗れるだけ乗せると中途半端な数になり、 ヘリでは機体数が余りに少な過ぎる上に別機体の用意が難しくて出来ず、 簡単に言ってしまえば足を用意する十分な時間がなかったこともあって置いて来ていた。 今から通信で応援を要請しても、やはり用意するのに時間を取られ、間に合わないだろう。事態は高速で、今も動いている。 大体、戦闘が開始されてから時間が経ち過ぎていた。 ギルドの関係上警察は侵入して来ないにしろ、流石にマスコミのことを考えると、 辺りの道路は封鎖され、トラックは検問を通らなければならないに違いない。その中を隠し通して行けるかとなると、怪しいものだ。 警官を買収してもそれがテレビに流れたりしたらまずい。 テレビ局も金で何とかなるとはいえ、生放送の可能性だって考えられないこともない。 ギルド内でのマダムの立場も考慮すると、必要ではないリスクを態々取るのは言語道断の選択であった。 エイプリルは僅かに、それが自分の判断ミスであり関係のないことだと分かっていたが、ギルド幹部の守銭奴根性に苛立ちを覚えた。 「エイプリル、五分後に突入だ。ニルソン様が確保出来て、オーガストも喜んでるだろうよ」 そう言って笑い、メイはショットガンを撫でる。既に防火扉にはテルミット弾が複数貼り付けられていた。 安全ピンさえ抜けば十秒もしない内にテルミット反応を起こして二千度を超える高熱を発し、防火扉を破壊し易くする。 そこに思い切り蹴りの数発でも叩き込むなり、ジュライたちならオーガストの手榴弾で吹き飛ばすなどの方法で、 十二姉妹は最後の砦へと侵入する。 さっきのエイプリルの懸念にも出ていた通り、そこで激戦にならぬ訳がない。 彼女たちは銃弾の残りを確認し、とんでもないことに気付いた。 ──誰の銃も、弾丸が残り少ない。 Ж Ж Ж 『突入は待っててくれ。アタシたちの銃の弾が、もう殆ど残ってないんだ。敵の銃を掻き集めるよ』 「了解しました。こちらも集めておきましょう。幾らあっても、足りるということはありませんから」 『ああ、悪いねジュライ。出来るだけ急ぐよ』 メイの通信はそこで切れた。 左肘から先がやたらすっきりとしている、さっきから苛々が収まらないジャニアリーに、メイの言葉を伝える。 彼女はジュライの考えた通り、苛々を爆発させた。 結果溢れ出てきたものに関して詳しく書くことは止めておく。 何分、彼女の暴言には健常且つ正常な相手には聞き苦しい言葉が多量に含まれており、 メイやその他の下層隊を侮辱する言葉はなかったものの、敵には遠慮と恥じらいのない嫌味と侮蔑を、 内容にさえ気を向けなければ感心するほどの豊富なボキャブラリーで表明し、 その壮絶さたるや、卑猥さはそこまででないにしろジュライの頬を赤らめさせ、マーチを危うく笑い殺すところであった上、 全て聞き終えた頃にはオーガストなど林檎かトマトと間違えかねない状態で床に転がっていた。 敢えて問題がないさわり程度にその内容に触れておくと、彼女の怒りに任せた乱暴な言葉は、 敵の指揮官と敵兵をありとあらゆることで扱き下ろし、彼らの貧弱な身体にちょこんとくっついている、 生物の存在に重要な位置を占めるある一部分を『引っこ抜いてやる』とまで言わせ、更には彼ら全員の三、四代前の両親における、 映画や小説よりも奇なる、平常な者ならば驚き、本来なら秘すべき事実、真実の暴露にまで及んだ。 それが止まったのは偏にジュライの賢明な行動のお陰である。 聡明な彼女は、例えば映らなくなったテレビや動かなくなった車とかを、どのように扱えば直せるか、良く承知していた。 だから、音の止まらないラジオを静かにする方法も、無論知悉していた。 という訳でジャニアリーは晴れて元通りのジャニアリーになり、オーガストは少々の冷却期間を置いて復帰し、 マーチは笑い死に掛けたがやはり復活して、上層隊はその戦力を取り戻したのである。 それから四人で敵の武器を集めた。拳銃、短機関銃、自動小銃に突撃銃、五十口径ライフル、二発の手榴弾、銃剣とナイフ数本、 ありったけの武装を敵の死体から奪い、入るものなら服の至るところに押し込み、 入らない大きさのものならば敵の服を裂いて作った間に合わせのスリングで肩に担いだ。 それが終わった頃に、下層隊の方から再度の通信があった。 『こちらの武器調達は終わりましたわ。そちらはどうですの?』 今度はメイではなく、エイプリルだった。ジュライは簡潔に話し、突入のタイミングを尋ねる。 リーダーは思索した後、三分後に突入する旨を告げる。 「三分後に突入です。ジャニアリー、マーチ、オーガスト、防火扉突破の用意を」 頷いてオーガストが爆弾を設置しに行く。目で追いながらジャニアリーを引き寄せ、耳打ちした。 「格闘戦を禁止します」 ジャニアリーの顔が青くなり、赤くなり、元に戻る。 反論しようとする彼女の口を閉じさせ、上層隊の隊長という権限を使い、強引に認めさせた。 とぼとぼと隅っこに歩いていくジャニアリーの肩を、マーチが叩いた。 見上げる彼女に、いつもの笑みを見せる。 ……いつもの笑いを。 それはマーチの出来る慰めの一種なのかもしれなかったが、今のジャニアリーにそこまで考える余裕は無く、 彼女の理解のベクトルは明後日の方向に向いていた。 Ж Ж Ж その臭いに気付いたのは誰が最初だったかと言えば、候補を四、五人は挙げられるだろう。 けれどもそれから五分としない内に、何故その臭いが発生したのかと、 臭いの導く結果を三階の全員が知ることとなったので、誰が最初であったかなどどうでも良くなった。 唯一つどうでも良くないことを言うとすれば、臭いに気付き、その原因に思いを至らせた時、 すぐさま銃を撃ち始めれば、十二姉妹に甚大な被害を与えられたかもしれなかったという点だ。 多分三階に居た兵士全員に共通の思いだろう。突破された防火扉の隣で血を吐いてくたばっている男を含めて。 “どうしてよりによって今、対応が遅れたのか?” 兵全員が、強い憤りを感じていた。皆が皆、悪態を吐きながら戦っていた。 そんな中で一人だけ、そこまで動じていないと言った表情の男が居た。 何となく予想はつくだろう。このビルに居た反ギルド組織の一部隊を指揮する男だ。 彼は相変わらずコーヒーを飲んでいた。ただ、飲んでいる場所は階段と階段の間の廊下にある、 厚い鋼板を張り付けたラックを並べたバリケードの間であり、 そこは大量の銃弾が傍を通り抜ける戦場で、頻りに指示を出しながらだったが。 「ボディはちゃんと隠したか? あれをつけてあるんだろうな?」 男は近くの兵士にそう尋ねた。彼は銃を撃ちながら首を振って、はいと答えた。 横に居た兵が、口の端を引きつらせながら声を出す。 「パウルスの気分が分かりますか? 第六軍の」 指揮官はこう嘯いた。 「いいや、一〇一のマコーリフの気分が分かったよ」 そして彼の肩を力強く叩き、何を考えているのか分からない目で言った。 「もう少し耐えろ。もう少しだ。じきに天使がやって来る。 そして俺たちはボディを持ち帰り、解析して役立てるって筋書きさ」 何処まで本気で言っているのか推測しようとしている兵を脇目に、 ぐいっとコーヒーを飲み干し、容器を床に置いて傍らのパウザを引っ掴み、 弾丸の間隙を掻い潜って肉薄せんとするジュライに向かって五発の全弾丸を発砲する。当たらなかったが、牽制にはなった。 空になった巨大な弾倉を外し、新たな弾倉を背にしたラックに何度か叩きつけ、リロード。 身を捻り今度はエイプリルたちの側にセミオートで発射する。 彼女たちは階段踊場とその隣の喫煙室、更にその隣のニルソンが捕らえられていた部屋を主な陣地として、 止むことの無い雨を降らせていた。勿論、雨粒は金属製で、当たれば死亡は免れにくい。 一方ジュライ側は陣地を構成する材料が少なかった為、格闘戦専門のジュライは後ろに退いており、 主にマーチとジャニアリーが攻撃し、二人が再装填する間、オーガストが手榴弾で攻撃を加えていた。 「おい、そこの弾薬箱取ってくれ。手が届かん」 指揮官は引き寄せて貰った弾薬箱から四つ取ると、それを服のポケットに詰める。 ラックから顔を覗かせると、途端火花が目の前で散った。慌てて戻し、パウザだけを出して数射する。 弾倉を外す。新たなそれを入れる。ボルトを引く。 撃とうとした彼は、直感的にその動作を止めた。自分の未来位置を通過する弾丸。 胸を撫で下ろし撃つ。撃つ。パウザを撃ち終えた後は、先に撃たれて倒れた仲間の短機関銃を撃つ。 それも撃ち終えた後、やっと彼はリロードという行為を思い出した。 自分の莫迦さ加減に舌打ちして、弾倉を替える。 ふと、仲間が銃を突き出して狙いをじっくりとつけているのが目に留まった。 「危ないぞ」 肩を掴み、無理矢理ラックのこちら側に引き寄せる。顔が眼前に迫り、指揮官は少し眉を上げた。 ボディを隠したかどうか尋ねた時は確かに生きていた男の顔は、クレーターのように陥没していた。 穴からはピンクのどろどろになった脳髄と、無色透明な脳漿が溢れ出している。臭気も酷い。 鼻骨の残骸や押し上げられた歯が見え隠れして、指揮官はその死体を脇へと放る。 肉塊は実に気色の悪い水音を立てて、地面に落ちた。硬直した手が持っていたカンプピストルが床に当たり、音を立てる。 男はそれを見て、ナイフを使って指を切断し、引き剥がした。 Ж Ж Ж 歯軋りをして、ジャニアリーは顔を引っ込めた。鉛弾が壁を抉る。もう少しで貫通しそうだ。 「切りがありませんわね!」 マーチが入れ替わりに体を覗かせ、銃撃を開始する。 その間に手早く新しい弾倉を入れて、残りの弾薬を確認。 「交代して」 返事を聞かない内にマーチが体を隠した。オーガストが、ジャニアリーの攻撃までに掛かる一瞬の時間を稼ぐ為に、 手榴弾を投げつける。その上に死体が被せられた。爆発して、死体が伏せたまま飛び上がる。誰も殺傷出来ていないようだ。 P90を突き出し、狙いを一瞬でつける。撃とうとした時、敵の声が聞こえた。 「全員目を閉じろッ!」 ジャニアリーが意味を理解して自分もそうしようとした瞬間、何かが炸裂して視界が真っ白になる。 フィルターでの防護も利かないほどの光源はすぐになくなった。が、その『すぐ』は戦闘において撃たれるに十分な時間だ。 運のいいことに物陰に居たお陰で光源を見ずに済んだジュライの目には、ジャニアリーが後ろに跳んだように見えた。 受身も取らずに地面へと倒れ、逆流したオイルを口から吐き出しながら右手で命中箇所を押さえる。 ジュライがマーチの方に目をやると、猛烈な射撃で相手を動けなくしてくれたので、 その間に彼女はジャニアリーの体を安全な場所まで持って行った。 命中した腹部周辺の服がごっそりと消え失せ、体内の機械部分も同じように雲散霧消している。 「何で私ばかり……!」 損傷は酷いが、意識ははっきりしていた。けれど早く適切な処置を取らなければならないことは変わらない。 ジャニアリーは足が動かなくなったようだった。下半身の制御部分をやられたのだ。 『ジュライ、またWIAが出ましたの?』 エイプリルが緊迫感を伴う声で尋ねる。 「いえ、ジャニアリーです。状態は腹部を損傷、下半身の制御部分を喪失。自力歩行不可」 『了解。彼女は安全な場所に移動させておきなさい。次撃たれたら、死にかねませんわ』 オーガストに引っ張らせて、階段の傾斜を利用して寝かせた。 唯一攻撃出来るマーチを援護する為、彼女が戻ろうとすると、瀕死の姉が足首を掴む。 足を止めて、振り返るオーガスト。 それからジャニアリーはオイルでべとついた右手を衣服で拭い、妹の手にP90を押し付けた。 力を失い、くたりとする。気を失ったのでも、死んだのでもなく、疲労が極限に達したらしい。 マーチに渡そうとすると、ジュライに渡すように言われる。彼女はそれを受け取り、射撃を始めた。 こんな状況になる以前は銃に手をつけなかった彼女も、今は嫌と言っていられないようだ。 が、敵は一向に斃れない。銃弾の欠乏も見込めなかった。次第に、焦りが姿を見せて来る。 疲労と焦り、味方の負傷に対する怒りや戦い続けることに対する恐怖が凝り固まって離れなくなった者は、 いとも簡単に判断能力に異常をきたす。十二姉妹であってもだ。 この場合マーチがその典型的な例で、彼女はジュライの制止も聞かず飛び出た。 その足が止まる。この階層の右、つまりジュライたちから見ると左側にある部屋に繋がるドアの前で停止する。 汗が顎から落ちる。マーチは左──その部屋の方向──を向いた。 目を、赤外線の探知に使う状態に切り替える。線が一条、ドアの弾痕から伸びていた。 ここまでが僅かコンマ数秒だった。次のコンマ数秒で、マーチの右太腿が体から切り離された。 エイプリルたちの方に左足だけで跳躍するマーチ。 敵の目前を飛んで行き、不本意な形で下層隊と合流を果たす。ジューンが身の危険も顧みず姿を曝し、襟を掴んで物陰に引き入れた。 その場に居たジャニアリーを除く十二姉妹全員が、銃声の音紋をデータベースに照らし合わせる。 検索の結果、発射源はブローニングM2重機関銃だと分かった。 Ж Ж Ж 『こちらはもう二名しか居ません。四階からそちら側に下ります。許可を!』 ジュライの切迫した声にエイプリルは許可を出さざるを得なかった。 後ろではニルソンが、マーチの状態を調べている。 セプはそれを気にしながらも、相変わらずラックを盾に攻撃を続ける十数名の敵兵を撃っていた。 「奴らが四階に上がったぞ、充填室側の奴らが四階に逃げた!」 撃たれている彼らの一人がそう叫ぶ。笑い声と歓声が上がった。指揮官の名前らしき言葉を叫ぶ者も居た。 「ちっくしょう、調子に乗りやがって!」 メイが喫煙室からショットガンを撃った。シェルが排出される。次を撃とうとするが撃てない。弾切れだ。 ポケットの中を探したが、見つからなかった。喫煙室に置いてある椅子の上に投げると、掻き集めておいた銃の一つを取る。 「それは駄目」 一緒に喫煙室に隠れているフェブがそう言ったので、メイは別の銃を取った。 と、更に強くフェブが注意する。 「それは駄目!」 どれがいいのか分からなかったので、彼女に選んで貰った、イングラムを撃つ。 フェブは銃を持っていたが自分から撃とうとはしていない。 メイも、純粋な戦闘に最適化されていないフェブを参加させる気は余りなかった。 が、情報戦担当のフェブは生体データがなければ誰かを探すことも出来ず、無力感を感じているしかなかった。 それが募り、手が震える。メイが銃を撃ち終わり、引っ込んだ。それと交代で弾幕だけでも張ろうとする。 しかしメイが引っ込んだのは、敵が顔を出して危険極まりない大口径弾を発射し始めたからであり、 相手が撃ち終える前に体を見せるのは自殺行為に等しかったというか、イコールだった。 「馬鹿野郎ッ!」 メイはフェブの体を足で蹴飛ばす。銃弾が通り抜けて、部屋の壁にまた新しい弾痕を作った。 撃たれないように物陰に居つつ、指差して怒鳴りつける。 「あんたは良くやってるよ、フェブ、良くやってるんだ! だから慣れないことはするな!」 敵が撃ち終わった。手を突き出してイングラムを発砲する。別の敵が銃を出した。イングラムを引き戻そうとする。 すると手から吹き飛んだ。銃弾が当たったのだ。ちらっと見ただけで、もう撃てそうにないことは分かった。 暴発の危険性があるそれを喫煙室にある窓から投げ捨てて、銃を探す。 「フェブ、アタシの持って来た銃の中にグリースガンがあったんだが見つからないんだ、探してくれ」 二人で探すと流石に早い。呆気なく見つかった。 フェブからイングラムを受け取った際にポケットに入れた弾倉を、先に嵌っていた弾倉の代わりに嵌める。 「いいんですの?」 銃器に関してそこまでの知識を持たないフェブが尋ねた。メイは撃ちながら答える。 「四十五口径のイングラムの弾倉はグリースガンと互換性があるんだ。九ミリのタイプじゃなくて良かった」 『メイとフェブ、壁に寄って!』 オーガストの幼い声が響く。反射的な行動で、壁に身をぴったりとつけた。 窓が割れてジュライが飛び込んでくる。メイが銃を持った右手で、引き寄せた。 続いてジャニアリーが窓の外から、急造スリングに吊られて下りて来る。フェブがそれを中に入れた。 最後に下りてきたオーガストも保護された。 「驚いたな、どうやったんだい?」 撃ちながらそう訊くと、ジュライは敵の動向を窺いながら答える。 「延長コードがありましたから、それを」 窓の外、風に揺れるコードを指し示すジュライ。メイは考え込み、指を鳴らした。 「それだッ!」 Ж Ж Ж 「上手く行くの?」 「分からない。祈るしかない」 オーガストとジューンが通信で会話している。 今、セプは四階からコードを使って、あの重機関銃が設置された侵入を試みていた。 最初はメイとジュライが行きたいと言ったが、移動する時に敵に知られれば危険を察知され失敗する可能性もあった為、 エイプリルはそれを頑として拒否した。 『コードを発見、束ねれば使えるわね。粉末包装室に移動するわ』 静かになる三階廊下。片足を失っても態度は変わらないマーチが、エイプリルに進言した。 「銃撃戦の音でセプが近づく音を掻き消した方がいい。彼らは気が張り詰めている。 何で気付くか、分からない」 即座にメイが反論する。 「敵のものを集めたとはいえ、銃弾は十分な量じゃない。 セプが必ず成功する訳でもないし、そういうことを考えれば、今は発砲を控えて待つべきだ」 反論を無視して、エイプリルの決断を急かすマーチ。 彼女は普段通りに、迷わなかった。マーチの案を採択すると告げる。 その声を聞いた発案者はすぐさま片足で壁に縋って立ち、MINIMIは反動の問題から撃てないので、 セプが四階に行く時に置いて行った敵の突撃銃を撃ち始めた。 バナナ型マガジンに入った三十発分の銃撃が終わると、それ以上の反撃が押し寄せる。 『粉末包装室前。これから下に行くわ。銃撃戦が始まったみたいだけど、そっちは大丈夫?』 「問題ないですわ。くれぐれも気をつけて、手早く片付けなさい」 短く了承の意を示して、通信は終わった。 銃撃の応酬を続けるだけの自分たちを見て、エイプリルは溜め息を吐く。 だがいつまでもそんなことは考えていられなかった。身を乗り出して、ルガーを撃つ。 再び通信が入った。 『さっきから大型ヘリのローター音らしき音が聞こえるんだけど、誰かもう救援を呼んだ?』 「ローター音? ……いいえ、呼んでませんわ」 『じゃ、何?』 メイが口を挟んだ。 「敵だろ?」 そうだ、それしかない。敵の増援だ。大型ヘリに積んで来たのだ。 けれどどうやって? 報道ヘリに偽装したのか? 大型ヘリを? よしんば出来たとしても警察とマスコミの目を掻い潜ることは難しい。 それとも彼らは有り余る金があり、それは両方に見て見ぬ振りをさせることが出来るほどなのだろうか。 考え込んで、その考えにどれほどの意味があるのかと気付く。 今必要なのはこの場に適当な指示で、役立たずの思考ではないのだ。 「セプ、そのヘリは確かに大型?」 情報の確認の為、尋ねておく。彼女の返答は、肯定だった。 屋上に着陸するのは難しいだろうから、地上から攻めて来ると判断する。 ロープ降下の可能性もあったが、夜に暗視装置をつけてヘリを操縦するのは困難極まりない。 人間で言う辺縁視が制限され、遠近感などに支障があるからだ。 微妙な機動が円滑な降下に影響するロープ降下を行える訳がない。 下から来ると決まったならば、今度はどちらから来るかだ。 これは十中八九、玄関に近い方、つまり自分たちの開けた突入口から来ると、エイプリルは予測した。 何故ならそうすることで守備隊との挟み撃ちに出来るからだ。 態々遠い方を通って、防火扉を破壊してまでもう片方のルートを取るとは考えられなかった。 『M2重機関銃のクルーを視認。一、二、三、四名。全員、ここから射線を取れるわ。突入していいかしら?』 「許可します。終わったら連絡を貰えますわね? 急いでボディを捜索、発見後は屋上に運ばねばなりませんから」 『突入タイミング、三、二、一、突入するわ!』 良く耳を澄ませていれば、ラックに隠れていた指揮官も、他の敵も気付いたに違いない。 まあ、銃撃戦最中にそんなことをする余裕はないのが当然で、結果として十秒後には四体の新鮮な死体が出来上がっていた。 『無力化、M2を無力化。銃自体は無事よ。私はこの部屋を調べた後、四階経由でそちらに戻るわ』 「了解。気をつけなさい」 全員が銃を撃ちながらでも、盛大に溜め息を吐いた。山場の一つは乗り切ったようだ。 しかし次のそれが迫っているのは全員が理解している。ジューンなどは、下をちらちらと見ている。 廊下を突っ切ってでも、上階に上がる必要があった。オーガストの爆弾という手段も考えたが、もう持っていないらしい。 幾ら考えても、思いつかなかった。だからといって強行突破するのは愚の骨頂だ。 『エイプリル!』 投げ遣りな態度で、通信に応答する。 『ボディを発見したの、十二体揃ってる。隣の部屋にあったのよ。ラックの向かい側にある部屋に』 「ラックのある位置を転送しますわ。撃ち抜いて下さい」 『了解……あれ、ラックの間にドアがあるけど、見取り図にないわよ?』 「早くそのドアを撃ち抜いて!」 お粗末なもので、そう叫んでしまったのが悪かった。声を出してしまったのが。 ラックに隠れていた兵の内の、感付いた一人がドアを開けた。 目の前に見えたのはセプのまごついた表情で、次に見たのはM14の発砲炎だろう。 悲鳴が上がり、逃げ出そうとする兵がラックの陰から飛び出る。強固な砦を崩された彼らは、呆気なく崩壊した。 六発目で、銃弾が発射されなくなる。弾切れだ。セプは舌打ちをして、格闘戦に移った。 好機とばかりにパウザで撃ち抜こうとする男を銃床で殴りつけた。 その距離になってしまえば、撃つより殴る方が早いので、敵も格闘で倒そうとしてくる。 ナイフが抜かれ、一人目が掛かってきた。両手でナイフを掴む手を取り、膝蹴りを腹に叩き込む。 何の捻りもない右の前蹴り。左手で払い、がら空きの股間にまた膝が入る。 逆手に持ったナイフでの、大振りな一撃。スリングにM14を任せ、右手で敵の肘の上を叩く。 その勢いでぐるっと敵を一回転させ、右手を離し、両手で首を折った。 四人目の相手をしようとする。大柄な屈強そうな男だった。彼は少しもセプに触れることなく死んだ。 理由は、後ろから近づいて来ていたエイプリルに、拳銃で撃ち殺されたからだ。 Ж Ж Ж メイは急いで階段を駆け上がる。左肩にはジャニアリーを乗せ、右肩にはボディを持っている。 後ろには、ライフルを松葉杖代わりにして自力で上がるマーチや、その他の姉妹たちが連なっている。 だがジューンとジュライは別だ。三階廊下に待機して、足止めするように命じられている。 エイプリルは本当は自分が残りたかったと階段で漏らしたが、最高指揮官が自ら足止めをする利点はない。 彼女は断腸の思いで上の二人に託すと、残った十人にボディを持っての移動を命令したのだった。 勿論ジャニアリーとマーチは運ばれる側だったが、マーチは自分で立って歩くと言って聞かなかった。 「二往復で済みますわね。お母様に連絡しておきましょう」 独り言でそう言って、屋敷のマダムに通信回線を開く。 マダムは休みもせずにずっと待機していたようで、間髪入れず質問が飛んできた。 『進行状況は?』 「ニルソン様とボディを奪還、現在屋上へボディを運搬中。ヘリをこちらに向かわせて下さい」 『今すぐに向かわせるわ。もう暫く辛抱なさい』 はい、と答えを返す。 五階階段を上り切ると、屋上のドアがあった。蹴破って進む。風が強く吹いて、エイプリルは自由な片手で目を覆った。 オーガストに聞いて、ヘリを着陸させた場所の周辺にボディを集めて置き、マーチには歩哨代わりになって貰う。 銃声が下で始まった。ジューンとジュライの戦闘も始まったことだろう。 階段を、飛び降りるという形容が当て嵌まりそうな勢いで下りていく。 三階廊下に到達すると、既に白兵戦となっていた。 ナイフで突撃銃のストックを受け流し、喉首を掻き切るジューン。 敵の防御、攻撃を無視した、鋭い一撃を加えるジュライ。 僅かばかりに目を惹かれたが、エイプリルは自分の任務に戻る。 ボディを両肩に担いだ。三つ子とオーガストは四人で一つだ。だから、誰かが二つ担がなければならなかった。 フェブ、メイ、セプが残る三つを担ぎ、屋上へと戻る。 『こちら救援ヘリ、そろそろローター音が聞こえないか?』 通信。耳を研ぎ澄ますと、聞こえないこともないような気がした。 が、それは次第に明瞭な音として認識され出す。 屋上に着いた丁度その時、自分の反対側から来るヘリが見えた。 安心感を感じないように振り払い、着陸したヘリに手早くボディを積載する。 一機で四人分乗せられるヘリが四機。三機に乗せた時点でスペアボディはなくなる。 残りの一機は、となって、目が向いたのがジャニアリーとマーチ、それにニルソン。 視線を感じてマーチが嫌そうな顔をする。その体を抱え上げようとすると、身を捻って抵抗した。 それでも何とかボディのように肩に担ぎ、ヘリに乗せる。ジャニアリーはセプが乗せた。 ニルソンは自分から乗り込み、気をつけるんだよ、とだけ言った。 その先も何か言ったような気がしたが、生憎ヘリが飛び立ったので分からなかったのだ。 「さて、この先どうする気なんだ? エイプリル」 にや、と笑って、メイは彼女にそう訊いた。 リーダーは笑みを返し、簡単極まりない答えを寄越す。 「下に。ジューンとジュライを撤退させますわ」 Ж Ж Ж 「ジューン、ジュライ、伏せなさい!」 彼女らが行動すると信じて、エイプリルたちは躊躇なく発砲する。 果たして、二人はやって見せた。周りの敵が撃たれ、力なく倒れる。 ジュライがその死体を、階段に溜まった残りの敵に蹴り落とす。 まごついた極々小さな時間が、脱出の時だ。 脱兎の如く駆け出し、エイプリルたちと屋上へ走る。 敵も負けてはいない。彼らも全力疾走で追いに掛かる。 後ろに銃を撃つこともせず、屋上へ、屋上へと向かうジューンの肩を、足の速い敵の一人が掴んだ。 振り返って右手でその手を掴み、脇の下を潜るような足捌きで、相手を転倒させる。 喉を蹴り一時的に無力化して、仲間の後を追った。 屋上に飛び出て、十人は通信もせず、ばらばらに適当な場所に隠れた。 三十秒ほどした頃に、敵も追いつく。発砲が始まった。障害物に隠れても居ない敵はばたばたと死んでいく。 生存本能や運で障害を探して隠れた敵の反撃もあるが、微々たる物だ。 弾切れさえ起こらなかったら、何の心配もなかった。そう言うからには、起こったのだが。 セプは銃をスリングだけで保持し、傍に居たジューンからナイフを一本貰う。 右手にナイフを持ち、腰には銃剣。左手は徒手だ。 気付いた敵が猛攻を仕掛けてくるが、恐れるものはない。理由は、彼らは五十口径の銃ですらないからだ。 彼らはただの小火器を使用していた。十二姉妹にそれは効果が薄い。 フェブとオーガスト、それに三つ子を除く五名は、敵陣の真っ只中に突撃した。 メイは胸を殴って来た男の髪を掴み、左膝で彼の右膝の裏を押すと同時に引き倒した。 踵で股間を踏み躙り、一丁上がりだ。 それを見た三人の敵は、連携して攻撃してきた。 前から一列で近づき、真ん中の奴がまず横薙ぎに蹴る。すっと身を引いてかわし、手で勢いをつけた。 右端の敵に当たり、バランスを崩して二人とも倒れる。 下から右足で蹴り上げて来る左端。掠らせて避け、足を掴み、押しながら自分の左足で彼の足を強打する。 立ち上がろうとする最初の二人の股間を蹴って回り、次の相手だ。 左腕が掴まれた。見ると、大の男五人もが掴んでいる。 メイは鼻で笑うと左手首を右手で掴み、肘を中心点に四十度ほど腕を上げ、押し込むようにした。 倒れた五人に止めを刺すのは、数秒も掛からない。が、止めを刺したメイは妙なことに気付いた。 左肩から垂れ下がった腕がぷらぷらと動いている。外れたのだ。彼女は頭を振って、接続部を離した。 棍棒代わりにぶん殴り、敵を倒して行く。 何処か動きに優雅なものが交えられるエイプリルは、 そのコミカルな戦い方に笑いに似たようなものが込み上げた。 『状況は?』 マダムからの通信。彼女は外部の音声を通信で流し、その上で回答する。 「聞いての通りです、お母様」 『安心なさい。もうヘリは向かっている筈よ』 『至当なことですとも!』 割り込みで入ってきた通信。ヘリの操縦手だ。 陽気な彼は大笑いしながら言った。 『ところでそこから今すぐに離れられますか?』 「え? ええ、出来ますわ」 『じゃ、して下さい!』 音声に機械音が混じる。エイプリルの予想と記憶が正しければ、ヘリ搭載のミニガン、通称『無痛ガン』が動き出した音だった。 近くのメイの首を掴み、投げ飛ばすように避難させる。ジュライはそれを見て悟り、言わずとも身を引いた。 ジューンは敵に囲まれて動けなくなっている。このままでは心中だ。咄嗟に拳銃を引き抜き、撃ちまくって道を作った。 手を引いて抜出そうとするけれども、敵も馬鹿ではなく、ジューンの腰から手を離さない。 体を捻ってその手を撃ち抜き、逃げ出した。 「撃ちなさい!」 『OKエイプリル! ……様』 黄色い閃光が見えたかと思うと、槍すら思い起こさせる軌跡を描き、弾丸が到達する。 ローター音もよく聞こえた。正に天使の羽音だと、エイプリルは思った。 着陸したヘリに、重症のもの(左肩を外したメイ)や戦闘が出来ない優先的に離脱させるべき者を先に乗せ、 エイプリルは一番最後に乗った。 ヘリはビルから離れていく。嫌になる戦闘も、これまでなのだ。 戦い抜いたリーダーは、休息を取ろうと目を閉じ、結局屋敷に帰り着くまで開かなかった。 Ж Ж Ж 通常ならばここで『オチ』に相当する文章が並ぶのだろうが、そんなものはない。 これは十二姉妹がニルソンとボディ奪還の為、奮闘したことを記述しただけのものだ。 そこにオチはない。気の利いた台詞も、シチュエーションも、一切ない。 屋敷に帰り着いた後は、冒頭のメイが書いた日誌に十分に書いてある。 つまりこれ以上語ることはないのだ。彼女らが完膚なきまでに勝って、彼らは負けた。それだけだ。 ただ、二つ追記しておくべきことがあるとすれば、それはこうだ。 一つは、十二姉妹はその戦いに見合った休暇を得たこと。 もう一つは、この戦いは、マダム・マルチアーノが十二姉妹に持つ誇りの一つになったことである。 だからこの話はお終いだ。ここで、この奮闘劇は終わりを告げるのだ。
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唐書巻一百七十六 列伝第一百一 韓愈 附 孟郊 張籍 皇甫湜 盧仝 賈島 劉义 韓愈は、字は退之、鄧州南陽の人である。七代前の先祖の韓茂は、北魏の王朝に対して功績があり、安定王に封ぜられた。父の韓仲卿は、武昌の県令となって、善政を施し、県から去ったあと、人々は石に刻んでその得を誉め称えた。秘書郎で終わった。韓愈は三歳のときに父を失い、長兄の韓会が左遷されたのについて嶺表に行った。韓会が死ぬと、兄嫁の鄭氏が韓愈を養い育てた。韓愈は、書物を読むことを覚えると、日ごとになん百字なん千字も記憶し、成長するにつれて儒家の六経や諸子百家の学説の全てに精通するようになった。進士に選ばれて及第した。当時董晋が宣武節度使になると、上表して韓愈を観察推官の役につけた。董晋が死ぬと、韓愈は、その故郷に帰るのを送ったが、それから四日もたたぬうちに汴州の駐屯軍が反乱を起こした。そこで去って武寧節度使の張建封のもとに行って身をよせた。張建封は、韓愈を節度使府の幕僚とした。幕僚としての韓愈の行動は、正しいと思ったことはどこまでもやり通し、誰はばかる所なく直し、中央政府の四門博士の官に変わり、監察御史に遷った。上疏して宮市の弊害を激しく論じたため、徳宗の怒りをかって、陽山の県令に左遷された。愛情を持ってその地の民衆に接し、民衆たちは、子供が生まれると、韓愈の姓を取ってその名とするものが多かった。江陵法曹軍に改任された。元和年間(806-820)初頭、権知国子博士となり、東都洛陽で事務をとったが、三年たって正式の国子博士となった。都官員外郎に改任され、まもなく河南の県令に任じられた。のちに職方員外郎に遷った。 華陰の県令の柳澗が罪を犯したため、前任の華州刺史は上奏してこれを弾劾したが、中央の決定が下されないうちに刺史の任期が切れた。柳澗は、人々を煽動し、転任する刺史の馬車の前に立ちふさがって、前年軍隊の通過に際し労力奉仕に出たときの費用を払うようにと請求させた。後任の刺史はこれを憎み、その罪状を調べて、房州司馬に左遷した。韓愈は、華州を通ることがあってこの事件を知り、前任の刺史と後任の刺史とが密かにぐるになっているのだと考え、上疏して柳澗の件について糾明を求めた。御史が再審してみると、柳澗が賄賂を取っていた事実が発見され、彼は更に封渓の県尉に官を貶された。韓愈もこのことで罪があるとされ、国子博士の官に戻された。才能を持ちながらしばしば官位を落とされ、今また下級の官に移されたため、「進学の解」を作って自分自身になぞらえた。 「国子の先生、あさ太学に登校し、学生たちをあつめて校舎の前に立たせ訓示した。「学業ははげめばすぐれ、あそべばすさむ。行ないは思案すればりっぱ、気ままなればめちゃくちゃ。いまこそは聖人賢者めぐりあい、太平の用意はすべてととのう。悪邪を抜き去って、俊秀善良を登用尊重する。小さな善でもすればそろって名前を記録され、一芸に有名なものはだれでも任用される。ねこそぎさらえほじくり出して、欠点をのぞき美点を磨き出す。およそまぐれあたりで選ばれるものはあっても、多能なのに抜擢されぬというものはない。学生諸君、学業がすぐれぬことを気づかえ、試験官に目がないことを気づかうな。行ないのりっぱならぬことを気づかえ、試験官の不公平を気づかうな。」 いいもおわらぬうちに、列中で笑ったものがいる。「先生はわたしをあざむかれるか。この弟子はなが年先生におつかえして来た。先生は口ではいつも六経の文句を暗誦し、手にはいつも諸子百家の書物を開いている。ことがらを記録すればかならず要点を書きぬき、議論をまとめればかならず奥の意味をさぐり出す。なるべくたくさん取り入れ努力して獲得し、小も大も捨てられることはない。あぶらをともしてひるまにつづけ、いつもこつこつと年末まではげむ。先生の学術は、はげんでいるといえましょう。異端の説をあらそいおしのけ、仏教老子をはらいしりぞける。すきまがあれば補ないうずめ、はやらぬ学説をひろめられる。失墜した学説のあてどのないものをたずねもとめ、ただひとりさがしまわって遠く継承される。百の川をさえぎって東に流し、あれくるう波を定まった方向からおしかえす。先生は儒学に関して、労力を費やしているといえましょう。純粋な酒の中にひたりこみ、その中の精華を口に含む。文章を作っては、著書は家いっぱい。上、模範にとるは、舜帝・禹王、ひろびろとはて知れず。周の「五誥」や殷の「盤庚」のぎくしゃくがちがち。『春秋』のこちこち、『左伝』のふわふわ。『易経』の奇抜ながらすじがとおり、『詩経』のまともながらもはなやかさ。下れば『荘子』に「離騒」、太史公司馬遷の記録。揚雄と司馬相如、基調は同じで目さきが変わるところまで。先生は文学に対して、中をゆたかに外をのびのびとされたといえましょう。わかいとき学問を知るとすぐに、勇敢に実行に移された。成人してからは筋道を心得て、なにごとにつけても適宜であった。先生は人格において、完成しているといえましょう。それなのに官途にあっては人から信用されず、個人的には友人から援助されない。前につまずきうしろによろけ、なにかあるととがめを受ける。しばらく御史になったかと思うと、やがては南の遠国に飛ばされる。三年間大学教授だったが、余分ものとして問題にされぬ。運命と仇敵とが相談しあい、失敗するのは目に見えている。暖冬でさえ子どもはさむいと泣き叫び、豊年でさえも妻は空腹に悲鳴をあげる。頭ははげ歯はからっぽ、ついに死ぬまで何の役にも立つまい。それを考えることも忘れて、かえって人に教育していらっしゃる。」 先生「おい、きみ、前へ来い。だいたい大木はうつばりに、細い木はたるきになる。柱の上のますぐみ、くるるにしきい、かんぬきに門柱。それぞれ適当なところにおかれ、うまく使用して家をつくりあげるのは、大工のうでまえ。玉札丹砂、赤箭青芝。牛の小便に馬の屁きのこ、やぶれ太鼓の皮。なんでもかでものこしたくわえ、用途に応じむだのないのは、医者のうできき。登用は明白に選択は公平に、器用なものと不器用なものをとりまぜ任用する。ていねいなのは八方美人、ごつごつしたのこそ豪傑。短所をしらべ長所をはかって、人がらに適切なようにするのは、宰相のさじかげん。むかし孟軻は議論がすきで、孔子の道はおかげであきらか。車の跡は天下をめぐり、ついに旅行のうちに年老いた。荀卿は正義を守り、りっぱな議論は世にひろまった。楚の国にざん言を避け、蘭陵の地でうだつあがらぬままなくなった。この二人の儒者は、ことばを吐けば経典、足を挙げれば法則。人なみはずれてすぐれ、聖人の域に十分はいる。その人たちの時代のめぐりあわせはどうであったか。」「いま、先生は、学問にはげんではいるが伝統によらぬ。ことばは多いが的中を求めぬ。文章は奇抜だが実用にならぬ。行為には修養努めているけれどもひとびとの評判にならぬ。それでも毎月俸給を費やし、毎年お蔵米を減らす。子どもは耕作を知らず、よめは機おりを知らぬ。馬に乗って従者をひきつれ、おちつき坐って食事する。あたりまえのみちをあくせくとふんで行き、古い書物をのぞいては学説をぬすんで来る。しかしながら聖天子は処罰されないし、大臣から免職にされない。幸福なことではございませんか。なにかすると非難を受け、評判もそれに随う。閑職に追いやられているのは、お似合いなのです。財産の有無を考え、官位や俸禄の高低をはかる。自分の度量にかなったところを忘れ、先輩の欠点を指摘する。それらは、いわゆる大工が杭を柱にせぬと責め立て、医者が菖蒲で長生きさせようとするのを非難して、豨苓を飲ませようとするものなのです。」」 政府の実力者たちがこの文章を読んで、韓の才能を非凡なものだと評価し、比部郎中・史館修撰に改任させた。考功郎中、知制誥の官に変わり、中書舎人の官にまで昇った。 それより以前、憲宗は、蔡を討伐しようとして、御史中丞の裴度に命じて討伐軍の陣営を巡視して情勢を判断させた。裴度は戻ると、賊軍は打ち亡ぼすことができるとの意見を詳しく言上した。このことについて宰相と議論をしたが、意見が合わなかった。韓愈も以下のように上奏した。 「淮西では連年、武器やとりでを手入れして、金銭や絹、食糧や家畜が、褒賞で減少すれば、武器を手にした兵士が、四方にむかって侵入掠奪し、農耕の男とはたおりの女とは、子どもたちの手をひいて後方から兵糧を補給しておりましたが、その出費をつぐないませんでした。又聞くところでは、飼っている馬が非常に多く、半年以来、みなうまやに入れられているとのことであります。それは、ちょうど十人力の人であろうと、朝から晩まで、いつも大声でどなってはねまわっておれば、さいしょはすごいけれども、その元気はいつまでも持たず、きっとおのずと疲れ果て、力がなくなったところにつけこめば、身のたけ三尺の子どもでも、そのいのちを思うままにさせられるようなものであります。まして、疲れ果てくたびれきったのちの三つの小さな州で、天下全体の力とぶつかれば、そのやぶれるのは、またたく間のことであります。けれども、まだやぶれるかどうかわからないのは、陛下が決断を下されるかどうかにかかっているからであります。そもそも、兵士が少なければ、かならず勝つためには不十分であります。かならず勝つ軍隊は、かならず速く戦うことによります。兵士が多いのに戦いが速く行なわれなければ、費用がかならず多くかかり、両方土地のあいだ、国境のあたりでは、日日攻撃と掠奪とがあり、敵に近いところの州や県では、さまざまの形で徴発されます。その時すこし大水や早ばつにあえば、住民は憂い苦しみます。こうなったときには、だれもかれも意見がくいちがい、陛下のお耳をまどわします。陛下がしっかりと意見を持たれず、途中でおやめになれば、威光をきずつけ費用を損失し、その弊害はかならず深いのであります。だから、大切なのは、まず決心をきめ、よくよく状況を考え、事件が起こったときにまどわずしてこそ、成功の見こみが立つのであります。」 また、「諸道から兵士を動員するのは、他郷に旅行して来たので、勢力はひとりぼっちで弱く、反乱軍の土地ととなりあっている州や県では、村里の住民が戦闘に習熟して、敵の状態をよく知っているとのことであります。もし、命令を出して募集させれば、すぐさま軍隊をこしらえあげられますし、教えて三ヶ月もすれば一切用いることができます。」と言上し、また「もし四道に分けて、道ごとにそれぞれ三万人をおき、要害の地を選択して一か所に駐屯させ、実力を中にたくわえて様子をうかがわせるようにし、一度に出動して、蔡の両翼が助けあうこともできないようにさせると、成功するでしょう」と願った。政府の権力者たちは、この意見を喜ばなかった。たまたま韓愈を謗って、彼が江陵に居たときに、裴均に厚遇され、裴均の息子の裴鍔は平素から行動がめちゃくちゃな人物であるのに、送別のためにわざわざ文章を作ってやり、その中で裴鍔を字で呼んでいる。と非難する者があったのをきっかけに、韓愈を誹謗する声が一気に高くなった。このために彼は、太子右庶子に改任された。裴度が宰相として彰義軍の節度使となり淮西宣慰の任に当たることになると、上表して韓愈を行軍司馬の役につけた。韓愈は、裴度の許可を得ると、駅伝の馬車に乗って軍に先んじて汴州に乗り込み、韓弘を説きつけて朝廷の軍に力を合わさせることに成功した。呉元済が平らぐと、刑部侍郎の官に逢った。 憲宗は、使者を鳳翔まで遣わし、仏舎利を迎えて三日間宮中に入れ、それからそれを仏寺に送った。これに際して、王公から士庶にいたるまで、あわただしく走りまわり、合掌礼拝し梵唄を唱った。西域の法をまねて自分の身体に火をつけたり、珍宝を投げ出し、道に行列して踊りまわるという状態にまで至った。韓愈は、このことを聞いて憎み、そこで次のように上表している。 「仏は、異民族の一つの教説にすぎません。後漢の時から、中国に流れこんだもので、大むかしにはなかったものであります。黄帝は在位百年、年は百十歳、少昊は在位八十年、年は百歳、顓頊は在位七十九年、年は九十八歳、帝嚳は在位七十年、年は百五歳、帝堯は在位九十八年、年は百十八歳、帝舜と禹とは、いずれも百歳、この時天下太平、人民は安楽長寿でありました。けれども中国には仏はまだなかったのであります。そののち、殷の湯王も年は百歳、湯の子孫、太戊は在位七十五年、武丁は在位五十九年、『書経』や『史記』にそのなくなった年齢は見えませんが、在位年数から推測すれば、おそらくやはりいずれも百歳以下でありますまい。周の文王は年九十七歳、武王は年九十三歳、穆王は在位百年でありましたが、この時も仏の教えはまだ中国にはいっておらず、仏に奉仕することによってこのように長寿となったのではございません。後漢の明帝の時、やっと仏の教えがはいって来ました。明帝は在位わずかに十八年にすぎません。そののち戦乱亡国がひきつづき、国家の生命は短く、宋・斉・梁・陳・元魏より以下、仏に奉仕するのが一心であればあるほど、年代はいっそうちぢまって来ました。ただ梁の武帝だけは、在位四十八年、前後三度、自身をささげて仏に布施され、先祖の霊廟の祭祀に、犠牲の牛、羊、ぶたを使用せず、ひるに一度食事し、それも野菜やくだものだけでありました。その後、はからずも侯景におしとめられて、台城で餓死し、国家もつづいて亡んでしまいました。仏に奉仕して幸福を求めたのが、かえっていっそう災禍を得ることになったのでありますこれから見ましても、仏が奉仕するほどのものでないことは、おわかりでありましょう。 高祖皇帝がはじめて隋の禅譲を受けられたばかりのとき、仏教を除こうと討議させられました。当時の臣下のものどもは、才能識見が狭く、先王の道と時代による適当な処置を深く知って、天子さまのご聡明さを発揮させ、それによってこの弊害から救い出すことができず、そのことはそのままで沙汰止みになりました。わたくしはいつもざんねんに思っております。謹んで考えますに、睿聖文武皇帝陛下は、神聖英武にして、数百年数千年このかた、たぐいございません。御即位のはじめ、すぐさま人を得度して僧や道士とすることを許可されず、又新しく仏寺や道観を立てることを許可されませんでした。わたくしはこう思っていたことでありました。高祖皇帝のお志は、かならず陛下の手で実行されるだろう、いまたといすぐに実行できなくても、かれらをすきほうだいにさせて、いっそう盛んにさせられることはないにちがいない、と思ったのでございます。いま聞くところによれば、陛下は僧侶たちにいいつけ、仏舎利を鳳翔から迎えさせ、楼にお出ましになってごらんになり、輿にのせたまま大内裏にお入れになり、さらに寺寺につぎつぎと迎えさせて供養させられたとのことでございます。わたくし、極めて愚かながら、きっとこうだと知っております。陛下は仏に迷わされたので、こんな崇拝奉仕をして、幸福を祈願されたのではなく、ただ豊年で国民がたのしんでいるので、国民の心に副われて、首都の士や庶民のために、めずらしい見せもの、遊び道具をこしらえさせられたまでのことだ、と思います。これほど聖徳あり聡明な陛下がこんなことを信じようとなさるはずがありましょうか。けれども国民は愚かで、惑い易くさとり難いものであります。かりにも陛下がこのようだと見ますと、まごころから仏に奉仕されていると思いこみ、みな、こう申しますでしょう。「天子さまは、偉大な聖人であるのに、それでも一心になってうやまい信じておられる。国民などはなにほどのものであろうか。いっそう命を惜しんだりしてはならぬぞ。」そして、頭のいただきを焼き指を燃やして、百人十人と群をなし、きものを脱ぎ銅銭をばらまいてお布施とし、朝から夕方まで、つぎつぎとまねをしあって、ただもう時代におくれまいとし、としよりもこどももかけまわって、自分の職場を棄てるようになるでありましょう。もしすぐに禁止せず、寺寺をつぎつぎとまわれば、かならず、ひじを断ちきり、身の肉を切りとって、供養とするものが出るでしょう。風俗を傷つけ、四方の国に笑いぐさを伝えることになり、小さなことではありません。 そもそも、仏はもともと異民族の人であって、中国とことばは通ぜず、衣服は作りかたがちがいます。口では先王の礼にかなったことばを語らず、身には先王の礼にかなった衣服を着ず、君と臣とのあいだの義、父と子とのあいだの情も知りません。たといその身が今まで生きていて、その国の命令を奉じて、首都に外交使節としてまいりましたとしても、陛下がそれを認めて接待せられるのは、宣政殿で一度拝謁仰せつけられ、礼賓院で一度宴会を開かれ、衣服ひとかさねを下賜され、護衛をつけて国内から出されるぐらいのことで、ひとびとをまどわせることをさせられないでありましょう。ましてその身は死んでから久しくたち、ひからびた骨、けがれたのこりであります。宮中に入れさせてよいでありましょうか。孔子さまは、「神さまや精霊は尊敬するが近づけない。」といわれ、諸侯が自分の国で弔問に行くのでさえも、みこや神主を先だてて、桃やおぎのほうきで不吉なものを祓いきよめさせ、それから進み出て弔問いたしました。いま、理由もないのに、けがれたものを迎え取って、自身出かけてごらんになるのに、みこや神主が先ばらいもせず、桃やおぎのほうきを使用して祓いきよめることもなさっておりません。臣下のものどもはそれがあやまりであることを申さず、御史は臣下の怠慢をとりあげません。わたくし、実にはずかしく存じます。なにとぞ、この骨を事務担当官におわたしになり、それを水か火に投げこんで、永久に迷信の根源を絶ちきり、天下の疑惑をはっきりさせ、後世の惑いのたねを絶ちきるようになさって下さいませ。そして天下の人に、偉大な聖人のなされることは、なみなみのことよりも遥かに遥かにとびぬけているのだということを知らせて下さいませ。そうすれば、なんとりっぱなことではありませんか。なんと愉快なことではありませんか。仏にもしも精霊があって、たたりをすることができるのなら、あらゆ禍と咎めは、わたくしの身に加えるのがよろしい。上なる天が見ております。わたくしは怨んだり後悔はいたしません。」 上表文が来ると、憲宗はひどく腹を立て、上表文を持って宰相たちに見せ、韓愈を死刑に処しようとした。裴度と崔群が言った、「韓愈めの言葉は、まちがいだらけで道理に悖り、罪に処せられるのは誠に当然ではございますが、心に最高の忠を持っておらねば、どうしてこんなことまでしでかしたりいたしましょう。どうぞいささか彼の刑を緩められて、以後彼の処刑に懲りて帝をお諌めする者がなくなってしまわぬようにされて下さい」。帝が言った、「韓愈めが、おれが仏をあがめることが度を過ぎると言うのは、それはそれで許すこともできよう。しかし後漢の世に仏をあがめるようになって以来、天子はみな長生きできなかったなどと言うに至っては、なんというひどい言い草だ。韓愈めは臣下でありながら、思慮分別を失ってこんなことまでやりだしたのだ。決して許すことはできない」。事態がここに至って宮中も一般の人々も心を驚かせ、帝の外戚の貴族までが、韓愈のために執り成しの言上をした。そのため死刑は免れて潮州刺史に官を貶されることになった。 潮州に着くと、上表して哀みと叙任に対する感謝の意を表した。 「わたくし、分別なく意見をいう愚かもので、ものごとの節度をわきまえず、上表文をたてまって仏舎利のことを申し述べましたところ、ことばが不敬にわたりました。罪名にしたがって処罰を定めれば、一万回殺されてもなお軽いぐらいであります。陛下は、わたくしの愚かな忠義心をあわれみ、わたくしの分別のないきまじめさをおゆるしになり、わたくしのことばは処罰せねばならぬが、心に別のことがあってのことではないとおおせられ、特別に刑法の条文をまげられて、わたくしを潮州刺史になさいました。処刑をまぬがれたうえに、俸給生活ができることになりました。天子さまの御恩のひろく大きなことは、天地でも計量できません。脳をぶちわり心臓をくりぬいても、感謝の気持ちをあらわしきれないのであります。 わたくしの統治しております州は、広州の嶺南節度使管内でいちばん東の地域にあり、海口を過ぎ、悪渓を下れば、波と早瀬は勢いはげしくて、日程は予定しがたく、台風やワニは、そのわざわいを予測できません。この州の南の近い地域でも、みなぎる海が天にまでつらなって、毒の霧と風土病をおこす気とが、朝夕立ちのぼります。わたくしはわかいときから病気がちで、年はやっと五十ですが、髪は白く歯は抜け落ち、道理からすればそう長くはありますまい。そのうえに犯した罪はきわめて重く、住むところは又いちばん遠くて悪いところであります。憂いと恐れと慙愧と胸さわぎで、死ぬのは間もないことと思われます。ひとりこの身ひとつがあるだけで、朝廷には親類も同郷人もなく、遠い文化のない土地にいて、化けもののなかまとなっております。もしも、皇帝陛下があわれんで思いをかけて下さらなければ、だれがわたくしのためにいってくれるでありましょうか。 わたくしは生まれつき、愚かで見識がなく、世間のことについてよく知らないことが多うございます。ただ、学問と文章がひどくすきで、ほんの一日もやめたことがなく、実際、現今の同輩のものから高く評価されております。わたくしは、時機時機に必要な文については、人よりもすぐれているところはありませんが、陛下の功績と聖徳とを論じ述べて、『詩経』『書経』と肩を並べ、歌や詩を作って、天地の神神の宮居や御先祖の霊廟にささげ、泰山の祭祀を記録して、白玉の書札にほりつけ、天に答えるほどのひろびろしためでたさをひろげのべ、過去にはなかったような偉大な事跡を賞讃するとなると、『詩経』や『書経』の巻物の中に編みこんでもはずかしくなく、天地のあいだにおいても欠点がなく、むかしの人を復活させたとしても、わたくしはそうひどく見劣りはしないつもりであります。 謹んで考えますに、大唐は天命を受けて天下を統治し、四海のうちは、みな臣下となり、東西南北、土地はそれぞれ万里あります。天宝年間(742-756)からのち、政治がすこしゆるみ、文化による教化も不十分であり、武力による勝利もつよくなく、わざわいをおこすわるい臣下が、シミのようにくいこんで住まいし碁のようにちらばっており、毒を出しては自分を防衛し、外面は従順で内心は反逆し、父が死ねば子が代わり、祖父なら孫へとむかしの諸侯のように領地を自分のすきなようにし、租税を納め朝廷へのあいさつもしないで、六・七十年、四代の皇帝陛下につぎつぎと伝わって、陛下に至りました。陛下は御即位このかた、自身直接聞いて判断され、天地を回転させ、機械の中心装置を運転し、雷のようにはげしく風のように吹きとばし、日や月のようにあかるく照らされました。天子さまの鉾の指しまねくものは、みなおとなしく従い、天のおおう下に、生きとし生けるものはきわめて平和になりました。ですから、音楽にあわせる歌詞を定めて、神神に申しあげ、東のかた泰山に巡幸されて、天に功績を上奏し、あきらかな功業をすっかり書きつけて、はっきりと得意の気持ちを示され、将来、永久の世代のものたちに対して、われわれの完成されたすばらしさに感服させるようにされるのがよろしいと存じます。いわゆる千年に一度もめぐりあうことのできないめでたい機会なのに、わたくしは、罪を背負い罰を受けて、身から出た さびとして海の島につながれ、びくびく、ああああといたみなげきながら、毎日死にせまられております。おそまつなわざさえもおともの官吏の中、おそばづかえのもののあいだで上奏して、思いのたけを尽くし精魂をはき出し、罪を償うこともまったくできず、この天にもとどく苦しみをいだいていては、死んでも安らかに目を閉じられません。謹んで考えますに、皇帝陛下は、天地の父母、憐れみを垂れさせたまわりますようお願い致します。」 帝は上表文を見て、いささか心を動かされ後悔して、もう一度中央で用いようと考えた。その上表文を持って宰相たちに見せて言った、「韓愈がさきに論難をしたのは、大いにおれのことを思ってくれてのことなのだ。ただ、天子が仏に仕えれば寿命が短くなるなどと言ってはならなかったのだ」。皇甫鎛は、以前から韓愈の剛直なところを嫌っていたので、すぐさま上奏して、「韓愈はまだ十分には人づきあいの悪い性格が改まっておりませんから、ひとまずもう少し都に近い地方の官に移されるのが適当かと思われます」と述べた。そのため袁州刺史に改任されることとなった。それより以前、韓愈が潮州に赴任したとき、民衆たちに困ったり苦しんだりしていることはないかと尋ねたことがあった。みなが口をそろえて言った、「悪渓と呼ばれるところに鱷魚(ワニ)がいて、住民たちの家畜を食べるため、家畜がほとんど全滅しかかっております。住民たちはこのために生活が窮之いたしております」。数日あと、韓愈は自ら出かけてその状態を見ると、属官の秦済に命じて、羊一匹と豚一匹を谷川に投げこんで祈らせた。その告文にいう、 「むかし、先王が天下を統治されたとき、山や沢を封じこめ、網や縄や銛や刃もので、住民に害を与える虫や蛇や悪い化けものをとりのぞき、それらを国外追放された。後世の王に至り、徳が薄くて、遠方まで統治することができなくなると、長江や漢水のあたりでさえも、みな放棄されて、異民族の楚や越の国に与えられた。まして、潮州は、五嶺と南海のあいだ、首都から万里のところであるからなおさらのことである。鱷魚(ワニ)どもがここに侵入し、卵を生みつけて繁殖したのも、なるほどもっともなことといえる。 現在、天子さまは唐の帝位をうけつがれ、神聖にして慈愛あり勇武である。四つの海の外、天地四方の内、すべてかわいがって統治される。まして、王の足跡のおよぶところ、揚州に所属する近い地域、刺史と県令が治めるところ、租税を出して天地や先祖の霊廟、ちよろずの神神の祭に提供する土地では、もとよりのことである。鱷魚(ワニ)どもは刺史とこの土地にいっしょに住まいしてはならぬ。刺史は、天子さまの命令を受けて、この土地を守り、この住民を治めている。それなのに鱷魚がぎょろぎょろ目をむいておちつかず、谷の渕に住まいをかまえ、住民や家畜や熊やぶたや鹿や麞(のろ)を食って、身を肥やし、子孫を繁殖させ、刺史とはりあって、どちらが親分となるか争っている。刺史は弱虫ではあるけれども、鱷魚どものために、うなだれへりくだって、びくびくきょろきょろと、住民や役人に対してはずかしい思いをしながら、ここで日さえたてばよいというくらしをしようとは思わぬ。そのうえ天子さまの命令をうけたまわって官吏として赴任して来た当然のこと、その事情からいって鱷魚どもと決着をつけねばならない。鱷魚どもに理性があるなら、刺史のことばに耳を傾けよ。 潮州という州は、大海が南にあり、鯨や鴨のような大きなものでも、えびやかにのような小さなものでも、なんでもとり入れて、生活させ養ってくれる。鱷魚(ワニ)どもは、朝出発すれば、夕方には到着できる。いま、鱷魚と約束する、まる三日のうちにその一族をひきつれて、南のかた海に移住して、天子さまから御命令を受けている官吏を避けよ。三日でできなければ、五日までとし、五日でできなければ、七日までとする。七日でできなければ、これはけっきょく移住を承知しなかったのである。これは刺史がいながらそのことばを聞き入れようとはしないのである。そうでなければ、鱷魚どもは頑冥で神霊を欠き、刺史がことばをかけても、聞こえず理解しないのである。天子さま御命令の官吏を軽蔑し、そのことばを聞き入れず、移住して避けようとせぬものと、頑冥で神霊を欠き、住民や生物の害となるものはいずれも殺すがよい。刺史は、うでまえすぐれた役人と住民とを選抜し、強い弓と矢を手にして、鱷魚どもに対して処置をとらせ、かならずみなごろしにするまではやめないであろう。後悔してはならぬぞ。」 その晩、谷に激しい風とかみなりが起こり、数日たつと水がすっかり涸れ、鱷魚は西方六十里の地に移った。これ以後、潮州に鱷魚の被害の心配はなくなった。袁州の人々の間には、息子や娘を人の家の下働きに売る風習があったが、期限が来ても買いもどさないと、そのまま持主の家の奴隷となってしまった。韓愈は袁州に赴任すると、一人ずつのそれまでの労賃を計算し、買いもどすに足る額になっているもの七百余人をすっかり父母のもとに帰してやった。同時に土地の有力者たちの約束を取りつけ、下働きに売る風習を禁止した。中央に召し帰されて国子祭酒の官に任ぜられ、兵部侍郎に移った。 鎮州の駐屯軍が反乱を起こし、田弘正を殺して、王廷湊を首領におし立てた。皇帝は、詔を下して韓愈を宣撫にむかわせた。出発したあと、人々は韓愈の生命を危ぶみ、元稹は、「韓愈ほどの人材を殺してしまうのは惜しい」と上言した。穆宗も後悔し、情勢をよく判断して適切な処置を取るように、必ずしも敵地に乗り込む必要はないとの詔を韓愈に伝えた。王廷湊は、厳戒体制を敷いて韓愈を迎え、前庭には甲冑に身を固めた兵士たちが並んでいた。席につくと、王廷湊が言った、「事態が安らかでないのは、これらの兵士たちの不満が強いからなのだ」韓愈は声を荒げて言った、「天子は、あなたに軍を率いてゆく才能があると考えられたからこそ、将軍の節を賜ったのだ。賊たちと一緒になって背こうなどとは決して思っておられなかった」。言葉が終わらぬうちに、兵士たちは前につめ寄せ興奮して言った、「さきの大将軍の王武俊殿は、国家のために朱滔を討たれた。その時の血ぞめの衣服はまだ残っている。この軍のどこが朝廷の意にそわなくて、反乱軍と見なされるのか」。韓愈が言った。「おれは、おまえたちがさきの大将軍のことなど忘れてしまったのだと思っていた。覚えているとすれば、それは結構だ。そもそも反逆をなすことと柔順であることとの損得については、遠い故事を引くまでもない。天宝年間(742-756)以来の凶事吉事でもって、おまえたちに明らかにしてやろう。安禄山・史思明・李希烈たちのうち、息子あるいは孫が生き残っている者があるか。ましてや官位にある者がおるか」。兵士たちが答えた、「ない」。韓愈が言った。「田公は、六州を奉じて朝廷に帰順され、中書令に任じられ、父子ともに軍を率いるしるしの旗と節とを授けられた。劉悟も李祐も大鎮の長だ。このことは、おまえたちの軍の者がみな聞いている所ではないか」。兵士たちが言った。「田弘正はやり方が酷かったので、この軍の者は不満を持ったのです」。韓愈が言った、「しかしおまえたちは田公を殺し、そのうえ田公の家族までも殺害した。この上になにを言うのだ」。兵士たちは口々に叫んだ。「兵部侍郎殿の言葉の通りだ」。 王廷湊は、兵士たちの心が動揺するのを恐れ、急いで引き下がるように合図をすると、韓愈に泣きついて言った、「いま廷湊をいかようにせよとおおせられますか」。韓愈が言った、「神策軍(近衛兵)や六軍(天子が直接率いている軍)には、牛元翼ぐらいの者なら少なくないのだが、ただ朝廷は事の名分を重んじられ、これを棄てておくことはできないのだ。あなたが牛元翼を久しく包囲しているのは、どうしたことなのだ」。王廷湊が言った、「すぐさま包囲から出しましょう」が言った。「そうされたならば、お咎めもありますまい」。ちょうど牛元翼の方でも囲みを破って脱出したので、王廷湊はこれを追わせなかった。韓愈は帰ると、王廷湊の帰順の言葉を奏上した。帝は大いに喜び、吏部侍郎に改任させた。 当時宰相であった李逢吉は、李紳を嫌って中央政府から追い出したいと考えていた。そこで韓愈を京兆尹と 御史大夫を兼任させ、特別の詔を下して御史台に挨拶に行く必要はないとした上で、李紳を御史中丞(御史大夫の次官)に任じた。李紳は、果たして韓愈が挨拶に来ないと言って弾劾の上奏をした。韓愈は、自分は詔を受けていると弁解をした。 そののち、この事件をめぐって文書が盛んにやりとりされたので、宰相の李逢吉は、御史台と京兆府との間がいまくいっていないという理由で、韓愈を罷めさせて兵部侍郎に改任し、李紳を江西観察使として地方に転出させた。李紳は、帝に目通りして留任することができ、韓愈も再び吏部侍郎となった。長慶四年(824)に卒した。享年五十七歳。没後、礼部尚書の官を贈られた。諡は文。 韓愈は、頭が明晰で鋭く切れ、他人に附和雷動することがなかった。友人たちとの交わりは、最後までいささかも変わることなく貫いた。後輩たちの世話をして世の中に出してやり、その中には有名になった者も多く、韓愈の指導を受けたものは、みな「韓門の弟子」と称した。ただ韓愈の官位が上がると、次第に弟子入りをことわるようになった。肉身や姻戚の者、あるいは友人たちに跡継ぎのないまま死ぬ者がいると、韓愈が親がわりになって父を失った娘を嫁にやり、その家のことを心配してやった。兄嫁の鄭氏が死ぬと、一年の喪に服してその養育の恩に報いた。 いつも文章を論じて、「漢の司馬相如・太史公(司馬遷)・劉向・揚雄以後、優れた作者は世に出ていない」と言い、そう考えればこそ韓愈は深く文章の根本を探って、すっくと聳え立ち、一家を成したのである。その『原道』・『原性』・『師説』など数十篇は、みな奥ゆきが広く深く、孟軻(孟子)や揚雄と表裏一体をなし、儒家の六経を助けるものであるとされる。その他の文章についても、内容の導き出し方や議論の進め方は、なによりも先人のやったあとを踏まぬようにと心がけた。しかしこうしたことは、韓愈だけが十分な余裕を持ってやれることであった。その一派の李翱・李漢・皇甫湜たちが韓愈のあとについてそれを模倣したような類は、はるかに及ぶことができない。韓愈について学んだ者のうち、孟郊や張籍らも、それぞれ当時名声があった。 孟郊は、字は東野、湖州武康の人である。若くして嵩山に隠れ、性格は狷介不羈、他人と和合することは少なかった。韓愈と一見すると身分や貧富などを問題にしない交わりをした。五十歳のとき進士に及第し、溧陽県の尉に任じられた。溧陽県に金瀬や平陵城があり、林は近くまでせまって草木が覆い茂り、麓には池沼があった。町外れは静かにさえわたり、行っては水のほとりに座り、徘徊しては詩を賦していたから、職務はほとんどできなかった。そのため県令は府に申し上げて、仮の尉で替わらせ、その俸給を両者で半分づつとした。鄭余慶が東都(洛陽)留守となると、水陸転運判官に任じられた。鄭余慶が興元府を治めると、奏上して参謀となった。卒した時、年六十四歳であった。張籍が諡して貞曜先生とした。 孟郊が詩をつくると道理にかなっており、最も韓愈が褒め称えたが、しかし晦渋だと思われていた。李観もまたその詩を論じて、「古より至高のところにあり、平きところは下は二謝(東晋の謝霊運と謝朓)を振り返る」と言った。 張籍は、字は文昌、和州烏江の人である。進士に及第し、太常寺太祝となった。しばらくして秘書郎に遷任された。韓愈の推薦により国子博士となった。さらに水部員外郎・主客郎中を歴任した。当時の名士は皆張籍と親交があり、韓愈は賢さから重じた。張籍の性格は狷介かつ実直で、かつて韓愈が博打を喜んでいたのを責めて非難し、論議はよく人に勝り、仏教・道教をしりぞけるのに書物を著して孟軻・揚雄のように世の中に示すことをしていないと非難した。韓愈は最後に書簡を送って以下のように返答した。 「あなたは、わたしをつまらぬ人間と思わず、聖人賢人のなかまにまでおすすめ、わたしのけがれた心をのぞき、まだ及ばないところをのばそうという心持で、わたしには道に到達できる素質がある、といわれます。その本源をさらえて、流れあつまるところにみちびき、その根に水をやって、実を食べようとなさいますが、これは、徳のりっぱな人でも遠慮することで、ましてわたしなど、いうまでもありません。けれどもその中に御返事するのがよいと思うことがあるので、書くことにいたしました。むかし、聖人が『春秋』を作ったとき、その表現に深い意味を持たせましたが、それでも、はっきりと公開して伝えようとはされず、口ずから弟子に授けられ、後世になって、はじめて解説書があらわれました。聖人がわざわいを気づかわれてとられた方法は、こまかいところに意味を持たせることでありました。いまかの仏・道の二教をあがめて奉仕しているものは、上はいうもおそれ多く、下は貴族や大臣なのですから、わたしは堂々たる議論でおしのけようとは思いません。はなしのできるものを選んで教えても、時にはわたしと意見がくいちがい、声をあらだてることになります。もしも書物を書きあげたら、それを読んで腹を立てる人はきっと多いでしょう。きっとわたしを狂人だ、考えちがいをしてるのだと思いましょう。自分自身でさえ保証しかねるのに、書物がわたしにとって何の役に立ちましょう。孔子は聖人です。それでも、「わたしは子路を弟子にしてから、悪口が耳にはいらなくなった」といい、そのほか、天下いたるところに、補助する人がありましたが、それでも、陳では食糧がなくなり、匡では危険なめにあい、叔孫から非難され、斉・魯・宋・衛の郊外を馳せめぐられました。孔子の道は尊いけれども、その困窮も甚だしいものがあります。その門弟たちがいっしょに保持していったおかげで、さいごは天下にその地位を確立されましたが、もし、ひとりそれをいい、ひとりそれを書いたのなら、生きのこることを期待できたでしょうか。かの二教が中国に流行してから、ざっと六百年あまりになります。根をしっかりと植えつけ、波をひろびろと流し、朝に命令を出せば夕方に禁止されるといった簡単なことではありません。周の文王がなくなってから、武王・周公・成王・康王とそれぞれ保持しつづけ、礼法音楽もすべてちゃんとしていました。孔子まではそう長い期間ではありません。孔子から孟子まで、そう長くなく、孟子から揚雄までも、そう長くありません。それでもあんなに努力し、あんなに苦労して、やっと確立することができました。わたしが簡単にできるはずがありましょうか。簡単にできるなら、そう遠くまで伝わりません。だから、わたしはむりにしようとは思わないのです。けれども、むかしの人を見ると、その時世に認められ、その道を実行できれば、書物を著わしていません。書物とは、いつも自分のしていることが、当時に行なわれず、後世に行なわれるためのものです。いま、わたしが、自分の希望とおりにはたらけるかどうかは、まだわかりません。五十・六十になって、それをしても、おそくないのです。天がこの人類に道を知らせまいと思えば、わたしの生命は、あてにならぬでしょう。もし天がこの人類に知らせようとするなら、わたし以外にだれがいますでしょうか。道を行ない、書物を書き、現代を教化し、後世に伝えることが、きっとあります。あなたはどうしてそんなにわたしの行為にはらはらしているのです。 さきのお手紙に、わたしがひとと議論するとき、興奮をおさえきれず、ひとに勝つのをよろこんでいるみたいだ、とありました。たしかにそういうところがありますけれども、それは自分が勝つのを喜んでいるわけでありません。自分の道が勝つのを喜んでいるのです。自分の道が勝つのを喜んでいるのでもありません。自分の道は、孔子・孟軻・揚雄が伝えて来た道です。もし、勝たないのなら、道といえないのです。わたしは、ひとに勝つのを喜ぶという名をさけようとは思いません。孔子のことばに「わたしは顔回と一日中はなしていたが、かれはばかみたいにさからわない」といっているところからすると、孔子はひとびとと議論することがあったのです。いいかげんなはなしをしているという非難には、さきの手紙ですっかり申しました。あなたはもう一度読みかえして下さい。むかし、孔子でもたわむれることがありました。『詩経』に、「よくたわむれるけれども、ひどいことはしない」とあるではありませんか。『礼記』に、「弦を張ったままでゆるめないのは、文王・武王でもできないことだ」とあります。道に有害だとも思えません。あなたは、それを考えておらないのではないでしょうか。」 張籍は詩をつくり、楽府(古体詩の一種)を得意とし、多くの警句がある。官位は国子司業で終わった。 皇甫湜は、字は持正で、睦州新安の人である。選ばれて進士に及第し、陸渾県の尉となり、仕官は工部郎中に到った。酒による失言をし、しばしば同僚をなじったから、自ら求めて東都の分司(洛陽の官吏のこと)となった。東都留守の裴度は招いて判官とした。当時裴度は福先寺を修造し、碑を建てようとし、文を白居易に求めた。皇甫湜は怒って、「近くにいる湜を棄てて遠くにいる白居易を取るのなら、ここから去りたいと思います」と言ったから、裴度は謝罪した。皇甫湜はそこで一斗の酒を所望し、飲んで酩酊して、筆をもって真っすぐ立って書き上げた。裴度はお礼に車馬に繒彩と贈物が非常に多かったが、皇甫湜は激怒して、「私は『顧況集序』をつくりましたが、それ以外では作文をいまだ他人に許したことはありません。今、碑文の字は三千あり、一字三縑です。どうして私はこんなに少ない報酬を受けるはめになるのでしょうか」と言ったから、裴度は笑って「奔放な天才だな」と言い、従って報酬を与えた。 皇甫湜は以前、蜂に指を刺させるため、小児を買って蜂を育てさせ、叩いてその毒液を撤らせた。ある日、その小児に命じて詩文を記録させたが、一字誤ったから、ののしって杖を探したが、杖がなかったから、その肘を噛んで血を流させた。 盧仝は東都(洛陽)に住み、韓愈が河南令であったとき、その詩を愛して、敬意をもって優遇した。盧仝は自ら玉川子と号し、かつて「月蝕の詩」をつくって元和の逆党を批判した。韓愈はその巧みさを賞賛した。 当時、また賈島・劉义がいて、皆「韓門の弟子」であった。 賈島は、字は浪仙で、范陽の人である。当初、僧侶であり、名を無本といった。東都(洛陽)に来た時、洛陽令が、僧が午後に外出することを禁止したため、賈島はそのため自ら慰める詩をつくった。韓愈はこれを哀れんで、そこで文章をつくることを教え、ついに還俗して進士となった。詩文をつくるのにいつも苦吟し、公卿や貴人に遭遇しても、いつも気づかなかった。ある日、京兆尹(韓愈)と遭遇したが、苦吟してロバにまたがってながらも避けず、呼ばれて詰問され、しばらくして詠むべき句を得たのであった。何度も科挙を勧められたが、及第できなかった。文宗の時、誹謗のため長江主簿に貶された。会昌年間(841-846)初頭、普州司倉参軍となり、さらに司戸に改任されたが、命令を受けて赴任する以前に卒した。享年六十五歳。 劉义もまた一人の高節の士である。若い時は放埒で侠行があり、酒のために殺人して逃亡した。たまたま恩赦となったため出てきて、さらに過去を改めて読書し、よく詩をつくった。しかし昔にやっていたことをたのみとしていたから、貴人に拝礼することができず、常に穴が空いた沓、破れた衣服を着ていた。韓愈が天下の士に接することを聞いて、歩いて会いに行った。「氷柱」「雪車」の二詩をつくり、韓愈からは盧仝・孟郊の右に出ると評価された。樊宗師と会うと、樊宗師は彼に拝礼した。道行く人の顔をみて長短をいい、仁義を行えば人の欠点を補うことはまるで親族のようであった。後に口論して賓客に謝ることができず、そこで韓愈の金数斤を持ち去った。「これは墓の中の人に諂って墓碑を書いて得ただけだから、この劉君に与えたら供養になるだろう」と言った。韓愈は止めることができず、斉・魯に帰り、どこで死んだかわからない。 賛にいわく、唐が勃興し、五代がわかれて受け継いだが、王政の綱紀はゆるみ、文業は衰え、衰えて質が悪化し、田舎言葉が混雑するようになった。天下が平定されると、治世は整えられて弊害は除かれ、儒教は討論研究されて国法をおこし、醸成されて次第に広がること百年あまりになろうとし、その後文章は次第に述べられてきた。貞元・元和年間(785-820)になると、韓愈は遂に六経の文によることを諸儒に提唱し、末流まで流れの堤防となって導き、曲がった物を真っ直ぐにし、偽りを削って真実なものとした。しかも韓愈の才能は、自ら司馬遷・揚雄に匹敵するとみて、班固以下に到っては論ずるに値しなかった。彼の得意とするとことなると、粋然としてすべて正しい事柄から出て、古臭い言葉は削除し、縦横に紙面を馳せ、言論・書法の気勢は豪放で、これらの事をおこなっても聖人の教えと食い違うことはなかった。その道は思うに韓愈自ら孟軻(孟子)に比較するとし、荀況(荀子)・揚雄はまだ真心がないとしているが、どうして韓愈の言う通りだと信じられないことがあろうか。諫言を奉ったり謀を陳述する時には、危機を排除して孤児に憐れみをかけ、悪党の下々を矯正し、仁義にかしこまり、徳行の君子というべきである。晋から隋まで道教・仏教が盛んに行わるようになったが、聖道が絶え間なく続くことは帯のようであった。諸儒が天下の正議をたのんで、道教・仏教がを助けて怪神の座を提供した。韓愈は一人嘆息して聖人の道を引き、天下を惑わす物事に争い、嘲笑されたとはいえ、倒されてもまた奮闘し、はじめ信じる者はいなかったが、ついに大いに世の中に名があらわれるようになった。昔、孟軻(孟子)は楊朱・墨子の説を否定したが、孔子の時代からわずか二百年ほどのことであった。韓愈は道教・仏教の二家の教えを排斥したのは、それからさらに千年あまり後のことであり、正道に帰し、功績は等しくその威力は倍となった。いわゆる荀況(荀子)・揚雄を超えたといってもいいくらいであった。韓愈が没してから、その言行は大いに行われ、学者は仰ぎ見ること泰山や北斗雲のようであった。 前巻 『新唐書』 次巻 巻一百七十五 列伝第一百 『新唐書』巻一百七十六 列伝第一百一 巻一百七十七 列伝第一百二
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映画スターリングラードは皆様から見て実際には考えられないシーンはあったでしょうか? 映画の「スターリングラード」で、ソ連兵は銃は二人に一丁だったり退却すると機関銃で撃たれたりしていたのですが、史実でもそうだったんですか? 独ソ戦で悲惨な戦場だったといわれる、スターリングラードでは、どのくらいの死者が出たのでしょうか? 独逸がソ連を攻撃したのって、なんでだっけ? 独ソ戦で、スターリングラードで死者はどのくらいでたのでしょうか。 大祖国戦争で、ソ連が第三帝国に勝利した要因を教えてください。 『ヴラーソフ軍団』について詳しい内容の書籍などがあれば紹介していただければ幸いです 第2次大戦末期、ドイツ本土にソ連軍が迫っていた時、住民の避難が遅れたそうです。 ロシア義勇軍ってどういうもので、どういう人たちが所属してて、どういう戦果を挙げて、どういう武装だったのでしょうか? 独ソ戦と共産主義の基本知識を得たいのですが適当なサイトがあったら教えてもらえますか? 第二次世界大戦中のドイツとソ連はどこからゴムを輸入してたんですか? バルバロッサ作戦ののバルバロッサってあのドイツ王フリードリヒ3世のこと? 映画スターリングラードは、軍事考証面に関しては良さげなんでしょうか? スターリングラードの戦いについて詳しく解説してあるサイトがあったら教えてください。 独ソ戦の書物を読むと「スチームローラー」という名前をよく見るのですが、これは戦車の車輪の事を指すのでしょうか? ブルムベアがあればスターリングラードはドイツ軍のものになったのでしょうか。 クルスク戦でヒトラーが介入しなければ勝てていたというのは信憑性のある話でしょうか。 第2次世界大戦当時、レニングラードは41年9月から44年1月まで900日間ドイツ軍に包囲されました。 1941年の独ソ戦において、ソ連がヨーロッパへの侵攻を計画していて 独ソ戦って宣戦布告があったんですか? 第2次大戦のドイツによるソビエト侵攻ですが、最初のソビエト軍の被害が大きかったのは 冬の東部戦線では3回の冬があるのですが、それぞれドイツ軍の凍死・凍傷の被害は多くでたのでしょうか? WWⅡのドイツについての質問です 第二次世界大戦でドイツがソ連に攻め込まなかったらなにか劇的な変化はあったと思いますか? ドイツの「中央軍集団」などの「軍集団」と、ソ連の「白ロシア方面軍」などの「方面軍」は規模はほぼ同じなのでしょうか? 独逸の青作戦で参加した兵力の中にあった、独逸以外の軍の規模・配置場所をおしえていただければ 独ソ戦でドイツ軍はKV2戦車にかなり手を焼いたそうですが、開戦前にKV2の性能についてドイツ軍は掴んでいなかったんでしょうか? 独ソ戦では補給が途絶えた地域で人肉食が日常的に行なわれたというのは本当? スターリングラードって戦略的価値はあったんですか? ソ連軍は独ソ戦で、戦車を先頭に数で押しつぶす戦法で大損害を出しました。どうして米軍のように空軍で支援しながら前進しなかったのですか? パンツァーフロントにザクセンドルフというマップがありますが、どういう戦場だったんでしょうか? ドイツ軍はレニングラードを包囲したまま占領しませんでしたが、これはなぜ占領せず包囲にとどめたのでしょうか? 独ソ戦開戦時のドイツ軍の配備状況 ドイツ軍は常に劣勢の兵力でソ連軍と戦ってたの? 1944年6月22日の時点で、ドイツ北方軍集団には1個装甲師団(第12、リガ近郊)、中央軍集団には1個装甲師団(第20、ミンスク近郊)しか配備されていないようですが、なぜ? 北方軍集団がドヴィナ川を渡る前に最後に遭遇したソ連軍の機甲部隊との戦いはどんなものでしたか 独ソ戦でドイツ軍は冬将軍に悩まされていましたが、当時ソ連軍はどのような防寒装備をしていたのでしょうか? ドイツ軍の歩兵で一人で10何両のソ連戦車を撃退したやつがいたそうですが、その人の名前を教えていただけませんか レニングラード市民は何故逃げなかったの?祖国の為に戦う決意があったから? スターリングラードではソ連狙撃兵が勝因でしたか? レニングラードは列車砲で砲撃していましたが、連日砲撃を続けていれば町は壊滅しなかったんですか? スターリングラード包囲戦において、ソ連兵に化けて包囲を突破したドイツ兵はいなかったのでしょうか? ドイツ上層部はソ連領内の鉄道の規格が違う事や道路事情が悪い事を事前に認識していたのでしょうか? WW2の東部戦線において「コサック義勇兵の中隊」などといったものが登場するのですが。 ベルリン陥落時にソ連兵達による大規模な略奪やレイプがあったといいますが、本当でしょうか? ドイツ軍はクリミア半島攻略時に17万、ハリコフ攻略時に14万の計31万のソ連軍将兵を捕虜にしたとの事ですが、 ロシア派遣イタリア軍(第8軍)とロシア派遣スペイン義勇軍(青師団)の戦歴と装備した兵器が知りたいです。 スターリングラード攻防戦終了後、単独行動していた独狙撃兵とか組織的な戦闘が終了しても単独でゲリラ戦闘を展開したりしたんでしょうか? 独ソ戦のソ連軍って兵士を消耗品扱いで、前進できなくても撤退しても銃殺していますが、脱走兵が続出して軍規が崩壊せんかったん? フューリーみてておもったんすけど主人公たちって対空識別用の赤い布はってますよね 映画スターリングラードは皆様から見て実際には考えられないシーンはあったでしょうか? 印象的なのが数人に一人しか銃が配布されないことだが、 あれは実際あった。ソ連に限らない。 手ぶらで戦場をうろついてる兵隊はいつでもどこでも居たらしい。 ソ連政治将校が味方の兵隊を撃つのもあった話。あれほど 大々的に撃つかどうかは微妙。 戦車のすぐ脇に兵が立っていて、戦車砲を発砲するのは かなりおかしい。爆風でぶっ倒れるし、鼓膜が危険。 戦車のすぐ脇に生身の人間が立っているのは、危険なので ふつうやらない。やっても後ろに立つ。 戦闘終了直後にいきなり高級将校がシャワー浴び出すのは どうかと思ったが。あり得なくはないが、不用心にもほどがある。 最前線で裸にはなりたがらないだろ、ふつう。 記憶にある限りではこんな感じかな。 (44 11) 映画の「スターリングラード」で、ソ連兵は銃は二人に一丁だったり退却すると機関銃で撃たれたりしていたのですが、史実でもそうだったんですか? それは一部の悲惨な部分が拡大解釈されただけです () 独ソ戦で悲惨な戦場だったといわれる、スターリングラードでは、どのくらいの死者が出たのでしょうか? スターリングラードでは両軍合わせて150万位です。 (65 227) 独逸がソ連を攻撃したのって、なんでだっけ? 理由はいろいろ。 よく聞くのは 1…近隣国を吸収して肥大化するソ連がうっとおしくなった。 2…ポーランドを分割占領した時に「ドイツ側の取り分」としていたエリアまでソ連が占領したので許せなくなった。 3…で、ソ連に驚異を感じてる近隣の小国と同盟を結べるし。 まあ、弱小国でも「枯れ木も山の賑わい」(アテにして泣きを見るんだが) ルーマニアとは絶対仲良しでいたかった。 上のはどれも、今一つ開戦する理由として弱い気もするんですが、ソ連なんざ片手間で倒せるつもりだったんですな。 (66 107) ついでにソ連を片手間に倒したら、「重工業 by 5ヶ年計画」がゲットできると。 (66 109) ゲルマン民族が生存する為のヒンターランドとして東ヨーロッパを欲していた。 共産主義を嫌悪、スターリン個人を信用していなかった。 (66 111) 独ソ戦で、スターリングラードで死者はどのくらいでたのでしょうか。 スターリングラードは100万人くらい。 (73 886) 大祖国戦争で、ソ連が第三帝国に勝利した要因を教えてください。 ドイツが2正面作戦を行った事。 ヒトラーが誤った作戦指導をしたこと 物量差 (74 77) 軽い人命、レンド・リース法、T-34かな? (74 78) 焦土作戦・偶然・冬 (74 79) 『ヴラーソフ軍団』について詳しい内容の書籍などがあれば紹介していただければ幸いです 多分図書館か古本屋巡りをすればあるでしょうが、「幻影 ヒトラーの側で戦った赤軍兵たちの物語」 (発行 フジ出版 著者 ユルゲン・トールヴァウト 訳 松谷健二)が一番の資料だと思います。 補足です。 ロシア自由軍(Russkaya Osvoboditel'naya Armiya )は、1940年に独国内 に作られた秘密組織を核としています。 1941年に独ソ戦が勃発すると、100万と号するヒヴィス(Hilfs Freivilliges ロシア救援義勇隊)が編成されます。 彼らは、占領地の宣撫工作、警備に当たっていました。 が、ドイツ軍自体が兵員不足に悩まされたために、大量の赤軍軍人とその捕虜を 前線で活動させようと、捕虜になっていたウクライナ出身の元赤軍第二突撃師団 司令官ウラジミール・ウラソフ将軍を寝返らせ、1943年にロシア人の部隊をドイツ 軍内に作ります。 これが、俗称、「ヴラーゾフ軍団」と呼ばれているもので、陸軍の他、少数の空軍 も保有していました。 (78 眠い人 ◆gQikaJHtf2) 第2次大戦末期、ドイツ本土にソ連軍が迫っていた時、住民の避難が遅れたそうです。 理由は早期に避難をドイツ指導部が認めなかったからとか。 同様に戦争初期のソ連も自国民の避難を渋ったみたいです。 質問なのですが、なぜ両国指導部は早期避難を認めなかったのしょうか? 現在の日本政府も避難を渋った有事法制を作って、非難されてました(笑) 政府としては早期の避難に伴う出費が嫌なのです。 (79 205) ドイツの場合は、 (1)大量の住民を組織的に避難させるための交通手段が確保出来なかった。 (2)生産活動が阻害されるため。 (3)住民に動揺が出るため治安上の問題 (4)軍への絶対的な信頼感 等の理由からソ連軍が接近しても住民の避難命令はほとんど発令されませんでした。 でも、ナチ党員や管区指導者レベルではソ連軍接近時に自発的に逃亡を図った者も多く、 大戦末期にはかなりの数が反逆罪で処刑されています。 また、面白い事にドイツの軍需工場では規定で敵軍の砲兵の射程距離になるまで操業する事を 義務つけられており、そうなるまで必然的に労働者も避難する事が許されませんでした。 (79 220) ロシア義勇軍ってどういうもので、どういう人たちが所属してて、どういう戦果を挙げて、どういう武装だったのでしょうか? 対ロシア戦に突入したドイツ軍は自軍の兵員不足をカバーするために捕虜の中から ヒヴィスと呼ばれる志願補助員を募り、自軍で活用しました。 また、1943年以降武装SSではクロアチア人やウクライナ人といった非ドイツ民族から 志願者を募り、師団を編成しています。 ただ、ロシア系の捕虜を主体とした部隊の編成はヒトラー等の人種的偏見もあって遅々として進まず、 ようやく1945年にアンドレイ・ウラソフ将軍率いる自由ロシア解放軍が編成されています。 (84 名無し軍曹) 独ソ戦と共産主義の基本知識を得たいのですが適当なサイトがあったら教えてもらえますか? 下手なサイトに書かずりあうより、本を読むことをお奨めします。 パウル・カレル著『バルバロッサ作戦』、『焦土作戦』、 デビッド・M. グランツ、 ジョナサン・M. ハウス著『詳解 独ソ戦全史―最新資料が明かす「史上最大の地上戦」の実像』 あたりが基本的図書です。 これで興味が湧いたら、さらに関連図書を書評スレで、紹介してもらうのが吉でしょう。 (94 550) 第二次世界大戦中のドイツとソ連はどこからゴムを輸入してたんですか? ソ連は主に英国(の植民地)から輸入してたかと。 ドイツも戦前に英国(の植民地)から輸入していたと共に、南米諸国からも 彼らがドイツの友好国であったので、輸入をしていました。 戦時中のドイツは、人造ゴムを開発、生産すると共に、南米諸国からの封鎖 突破船による輸入と、日本が占領した東南アジアから潜水艦による輸送で 生ゴムを輸入しています。 (97 眠い人 ◆gQikaJHtf2) バルバロッサ作戦ののバルバロッサってあのドイツ王フリードリヒ3世のこと? 違います。 この場合のバルバロッサは、フリードリヒ一世(在位1152-90)です。 彼は、即位してのちイタリアに勢力を伸張し、また同時に東方への(つまり スラブ民族への)勢力の伸張を行ったことでも知られています。 最期は、小アジアでSaleph川渡ってる最中の溺死。 で、第三回十字軍のときに編成されたのが、後にドイツの東方拡張の主役となる ドイツ騎士団やね。ただ、これの結成はフリードリヒとは直接関係ないみたい。 (99 843,846) 映画スターリングラードは、軍事考証面に関しては良さげなんでしょうか? 戦車は別の戦車を3号戦車に似せたものが出てきます。一回り大きいですが精巧に作られています。 考証については有名なイギリス人ドイツ軍マニアグループが協力しているので非常に正確です。 あえて言えばMG42が出てくる事と残骸の中にT34/85がいるくらいですか。 (104 819) スターリングラードの戦いについて詳しく解説してあるサイトがあったら教えてください。 本を購入して読書しましょう。 『バロバルッサ』 『鼠たちの戦争』 『第六軍の心臓』など。 (107 一等自営業 ◆JYO8gZHKO.) 独ソ戦の書物を読むと「スチームローラー」という名前をよく見るのですが、これは戦車の車輪の事を指すのでしょうか? 全てを押しつぶす圧倒的な物量による抗し難い攻勢を「スチームローラー」に例えています。 (108 438) ブルムベアがあればスターリングラードはドイツ軍のものになったのでしょうか。 そもそも赤軍の指針は独軍をスターリングラード市街へ引きつけるだけ引きつけることですから、 第6軍がブルムベアの投入で多少占領の速度が上がったとしても、 やっぱり脆弱な側面を破られて包囲下に陥る→降伏の歴史は変らんと思われ。 超兵器で戦局逆転できるのは仮想戦記の中だけでつ。 (112 899) クルスク戦でヒトラーが介入しなければ勝てていたというのは信憑性のある話でしょうか。 少なくともマンシュタインは自伝でそう主張していますなw 『失われた勝利』とw 個人的感想ですが、計画立案時に攻勢を仕掛けたのなら勝利は揺ぎ無いでしょう。 もっと最善を期するのなら、初期のように敵の攻撃限界点で反撃を行なう 攻勢防御の方がよろしかったかと。 ついでに参考になりそうなフラッシュ&本 マンシュタイン回顧録『失われた勝利』上下巻 ジョナサンMハウス、ジビットNクランク共著の『独ソ戦全史』 などをご覧になられてみては? (114 213,215) 本来、Washington条約では、1931年以降、艦齢超過の主力艦については代艦建造が認められています。 しかし、この条約制限の排水量で所要の防御を施し、速力を十分に取ろうとすると、 主砲口径の限界は356mmが精一杯でした。 また、1937年に延長される第二次条約は、結果的に日本とイタリアが参加しなかったのですが、 この時に主砲口径は356mm以下と規定されています。 ただ、1937年3月までに両国が参加しない場合は、主砲口径を406mmまで拡大することが認められていました。 しかし、工事進捗の関係上、1940年には英独開戦が予想され、 主砲口径の拡大とそれに伴う設計変更をする暇が無かったので、そのまま工事が進められ、 356mmで完成しています。 なお、その後のLion級は406mm砲を搭載する予定でした。 (114 眠い人 ◆gQikaJHtf2) 第2次世界大戦当時、レニングラードは41年9月から44年1月まで900日間ドイツ軍に包囲されました。 ドイツ軍が1つの都市を900日間も包囲しながら陥落させることができなかった原因は何ですか? 完全包囲ではなく、細々とした補給線が稼働していたからです。 また、主攻正面でなかったのもあります。 (115 804) ヒトラーが、完全占領命令を出さなかったから。 独ソ戦の初期、ドイツ軍はソビエト軍が放棄した大都市を占領し、仕掛爆弾で悲惨な目にあった。 それに、ソビエト軍は撤退していく際に都市インフラを徹底的に破壊して撤退していったので、 占領した後のインフラの整備にものすごい手間がかかった。 その為、占領せず包囲して陥落させられるなら、それに越した事はない、という戦略が取られた。 また、スターリングラード戦が苦境に陥り出すと、これ以上困難な戦線を作るのは得策ではないと判断され、 主力部隊がスターリングラード方面に集中されたので、レニングラードについては包囲に留めおく、 という戦略判断がなされた。 実際には、レニングラードへの補給は細々と続けられ、冬には凍った湖の上を補給路にし、 更にはパイプラインまで建設され、レニングラードは工業都市として機能していた。 兵と市民は飢餓に苦しんでたけれど。 (115 805) 1941年の独ソ戦において、ソ連がヨーロッパへの侵攻を計画していて ヒトラーが、それを察知して先制攻撃をかけたという説は本当ですか? ソ連の対独先制攻撃計画は、80年代に当時の西ドイツで騒がれ始めた説ですが、証言者や物証がありません 当時の参謀次長の個人文書の中から、スターリンに提出するつもりの「対独攻撃計画意見具申書」の、 草稿が見つかったのみで、実際に提出されたのか、またそれに対して ソ連政府(スターリン)がどうしたか等の公式文書なりは見つかっていません また、ドイツ側の対ソ戦決定に関連する公文書は多数残されていますが、 「ソ連が対独先制を決意しており、ドイツはそれを知っていた」を記録した物も見つかっていません (116 979) 独ソ戦開始時、スターリンが国境沿いに兵力を集結させてたのは本当。 別にドイツを攻撃するからってわけじゃなく、単に防衛戦略に従っての配置。 現実には見事に裏目って、短時間で徹底的に粉砕されちゃったが。 (117 38) ポーランド戦より前の独ソ不可侵条約締結前、英国とフランスはポーランドに ソ連軍を引き入れて、ドイツ軍と戦わせようとしていました。 結局、ポーランドの反対で流れましたが、その辺の事情もあったのではないかと…。 (117 眠い人 ◆gQikaJHtf2) ソ連の対独侵攻計画について詳細に触れた本は「砕氷船」という本だと思われます。 著者がソ連からの亡命将校(GRU所属の佐官)であることもあって、ドイツ系の書籍では大きく扱われることが多いようです。 「砕氷船」は未見なので明確に言えませんが、「知られざるスターリン」等、ロシアでは否定的に扱われているようです。 なお、著者のスヴォーロフ(本名レズン)氏は、亡命から20年以上たっているのに、 「ロシア」の秘密計画について暴露する等、貴重な情報源をお持ちのようです。 また有名な「三部作」は、ソ連軍の教義、実態について教えてくれる良著です。 ソ連の秘密兵器として当時知られていなかったITシリーズの「ミサイル戦車」を紹介した点は評価されて良いでしょう。 「大量生産された秘密兵器」ではなく、「1コ大隊分が生産されただけで倉庫入りしていた兵器」であったとしても。 (117 47) スヴォーロフは英国情報機関からデータを得ているとか 実は英国情報機関が謀略のため作り上げた架空の人物で あるとの見解もある (117 61) 「対独攻撃計画意見具申書」(独及びその同盟国に対する戦争の為の戦略開進計画)によれば 支攻撃をジードルチェ、デンブリン方面に加え、ワルシャワ近郊に独軍を拘置する スロヴァキア国境に近いボーランド南部をクラカウ方面に進み、 ドイツと同盟国を分断した後北上し、ポーランドに展開している敵軍を包囲 フィンランド、ハンガリー、ルーマニア、東プロイセンに対しては防御 作戦には303個師団、砲兵74個連隊、218個飛行連隊を使用 と、なっていて開戦時期は記載無し ソ連が41年7月に対独開戦を予定していた、いや43年だった等の説が出ています が、それを肯定・否定する確証は出ていません また西部に防衛するだけにしては多すぎると思われる部隊を配備していましたが、 それが侵攻用だったという事を肯定・否定する確証も出ていません 結果、「そうだったかも知れないけど、証拠は無い」という状態です 私見ですが、戦車連隊大改変真っ最中に当たる41年7月開戦説は?ですね (117 71) レズン自体は実在の亡命者。 「代理」としての存在は可能性有り。 (117 72) 当初の質問に、私見でお答えすると、41年時点でのソ連からの開戦計画はまず無い。 71にも有るとおり、戦える状況ではない。 (117 73) 独ソ戦って宣戦布告があったんですか? 開戦直後の22日早朝に駐ソ大使のフォン・デア・シューレンブルクから 外務人民委員のモロトフに宣戦布告が伝えられています。 教科書での扱いはほかの方にお任せします。 (117 316) 第2次大戦のドイツによるソビエト侵攻ですが、最初のソビエト軍の被害が大きかったのは ポーランドを分割したことによって、旧ポーランド国境沿いの陣地の意味がなくなり 新たなドイツとの国境近くに軍を配置する必要があり、使える基地が少ないために 部隊を少ない基地にたくさんまとめる必要があったからでは 一応ね、6月22日に過度な集中配置は行われていなかったと思われますよ。 むしろ、国境沿いに一通りにラインは形成されていた。 もちろん、旧ポーランド国境の陣地線(通称:スターリンライン)に拠っていれば、 その防御効果によって、ある程度の被害軽減はできたかもしれません。 ただねえ…独ソ戦開戦直後の赤軍は、 最初の奇襲効果による組織的混乱があまりにも酷く、 その上、固守・反撃という実情に合わない命令が出されたことによって、 あまりにも大きな損害が出てしまったことの方が、問題でした。 スターリンラインによっていたとしても、そうなっていた可能性は大きかったかもしれません。 あくまでも可能性でしかなく、推論の域はでませんけどね。 (117 523) 考えすぎ。 実際は、 スターリンが独との友好関係を信じすぎていたこと。 スターリンによる大粛正の結果、有能な軍人が減っていたこと等から、充分な戦争準備がされていなかった。 日本の動向が確定するまで、満州側への戦力配置が必要だったこと。 ソ連はレンドリース物資に支えられる形で第二次世界大戦を戦い抜いたが、開戦後、それが始まるまで期間があること。 など。 (117 533) 冬の東部戦線では3回の冬があるのですが、それぞれドイツ軍の凍死・凍傷の被害は多くでたのでしょうか? それとも教訓が生かされ防寒対策は充分だったのでしょうか。 問題は冬季装備が無かったことでは無く届かなかったこと。 スターリングラードの飢餓も同様。 大戦前半のドイツは華々しい電撃戦のイメージがあるが、現実は長期戦に耐える輸送能力が無かった。 加えて対ソ戦では困難な状況での戦略的後退をヒットラーが許可しない。 (スターリングラードでは空軍の輸送能力の過大評価もあった) ソ連側の徹底的な焦土作戦が拍車をかけた。 一応、戦略的後退が有効的に行われ、RSO等の輸送手段を増強した結果、 凍傷や飢餓による被害は減ったが、慢性的に物資が不足していたのは確かでありますよ。 (120 196) WWⅡのドイツについての質問です 1939年にソ連と独ソ不可侵条約を締結 同年のポーランド侵攻に始まり6月にはパリを占領→イギリスにも攻撃 上陸できないまま1941年にソ連に侵攻した とありますがなんでいきなりソ連に侵攻したんでしょうか? イギリスに侵攻するのは不可能になったが、かといってイギリスに即座に反撃をしてくるような 力があるわけでもなく(少なくともドイツはそう判断した)、それならば西への侵攻が行き詰まった なら東へ… ということで次の標的はソビエトに定められた。 まぁ、ヒトラーは実際にはイギリス本土へ上陸するつもりなど無くバトル・オブ・ブリテンは 講和条約を結ばせる為の圧力をかけるのが目的だった、とか、背後を攻撃されないように ソビエトと不可侵条約を結びはしたがロシアの植民地化はヒトラーの、というかドイツの歴史的 目標だったので必ずソビエトには攻め込むつもりだった、とか色々あるけど、 端折って説明すると上のようになる。 (121 557) んで、なんで1941年にソビエトを攻撃したかというと、ドイツは石油資源のかなりの量を ソビエトに頼っていたのだけど(あとはルーマニアから)、ソビエトはドイツへの石油供給を 渋り始め(ドイツが欧州を制覇する可能性が薄れてきたので、ドイツよりも連合国側に石油を 供給した方が得なのではと考え初めた)、このままだとドイツの必要石油量が確保できなく なるかさもなければ石油価格の高騰で経済が破綻する可能性が出て来た為。 それならば、まだ備蓄量が充分あるうちに・・・ということで1941年の開戦となった。 一応ソビエトもドイツとの戦争の可能性が急激に上昇し始めたことには気づきつつあって、 主に東欧(ルーマニア、ハンガリー)方面を主正面とした先制攻撃計画が構想されたりは していた。 そんなこともあってソビエトは前線部隊にドイツ軍に対して挑発と取られる行動を取ったり またドイツ軍の挑発行動に応じたりしないようにとの厳命を出していて (ドイツに「先に手を出したのはソビエトだ」と条約破棄の口実を与えるので)、 それが開戦初日に徹底的に奇襲される原因になる。 (121 559) 第二次世界大戦でドイツがソ連に攻め込まなかったらなにか劇的な変化はあったと思いますか? その質問には明確な回答があります。 実は、ソ連側もルーマニア経由のドイツ侵攻を計画しており、どの道 両国の開戦は避けられませんでした。 だからドイツが先に手を出さなくても結果は同じです。 (123 384) ドイツの「中央軍集団」などの「軍集団」と、ソ連の「白ロシア方面軍」などの「方面軍」は規模はほぼ同じなのでしょうか? 同じではありません。 第二次世界大戦当時のソ連赤軍は、数個師団で軍を編成し、 2~3個軍で方面軍を構成していました。 一方、同時期のドイツ軍は2~3個師団で軍団を編成し、 2~4個軍団で軍、2~5個軍で軍集団となります。 ですから時期にもよりますが、 平均的な部隊の場合、おおむね赤軍の方面軍とドイツ軍の軍が、 同程度の規模の部隊ということになると思います。 (124 329) 独逸の青作戦で参加した兵力の中にあった、独逸以外の軍の規模・配置場所をおしえていただければ 1942年夏期の「青作戦」には、ドイツ軍はかつて南方軍集団と呼ばれていた A軍集団とB軍集団を投入しました。A軍集団には第1装甲軍と第17軍が含まれ、 一方のB軍集団には第6軍と第4装甲軍のほかに、ルーマニア第3、第4軍、 ハンガリー第2軍、イタリア第8軍が含まれていました。 B軍集団は攻勢の左翼となるウォロネジからスターリングラードへ至る戦線を担当し、 ハンガリー軍はウォロネジ正面、イタリア軍とルーマニア軍は、 スターリングラードを攻撃するドイツ第6軍の両翼に配置されていました。 ハンガリー第2軍は3個軍団編成で、 装甲師団1個、歩兵師団6個、保安師団5個を有し兵力は約7万、 イタリア第8軍は3個軍団編成で、 山岳師団3個、歩兵師団5個、機械化師団1個、保安師団1個を有し、兵力は約10万、 ルーマニア第3、第4軍は合計で6個軍団を擁し、歩兵師団13個で兵力約15万、 というような陣容でした。 なお、ルーマニア両軍とイタリア第8軍は1942年11月~翌年1月までにほぼ壊滅しました。 (124 812) 独ソ戦でドイツ軍はKV2戦車にかなり手を焼いたそうですが、開戦前にKV2の性能についてドイツ軍は掴んでいなかったんでしょうか? 存在は把握していたし性能も掴んでいた。 だが、独ソ戦に先だってのフィンランド戦争での実戦投入結果から、 KV-2(当初のドイツ側の呼称は大型砲塔KV戦車)は「陣地突破戦用の火力支援戦車」であり、 ソビエト軍が”守り”の戦闘を行うならば、拠点に固定配置されてトーチカのごとく 運用されると考えられていた(これはソビエト側の開発意図もそうなので分析としては正しい)。 その為、電撃戦では敵軍が強固に守る拠点は迂回して孤立させるか航空支援で潰すものなので、 ドイツ戦車が正面切ってこれと戦わねばならないような局面はそうそう無いであろうと考えられていた。 まさか、「単独でドイツ軍部隊に対し阻止突撃を仕掛ける」とか「五月雨式に投入し とにかく手近なドイツ軍部隊に殴りこませる」などといった運用をしてくるとは 思ってもいなかったため、ドイツ軍はKV-2に遭遇すると非常に苦労することになる。 だが、現実にはKV-2は足回りとエンジンに無理が掛かっているので故障が多く、 重量が重過ぎてちょっと路外走行をしただけで軟弱地にはまって動けなくなって しまったり重すぎて橋が渡れず無理やり橋を渡ろうとして橋ごと川に落下・・・と 戦闘以前に行動に不能になってしまったものが多く(この辺戦争後期のドイツ軍 重戦車群と同じ)、”伝説”として語られているほどには実際の戦闘では活躍は していない。 戦闘参加以前に上記のような理由で搭乗員に放棄されてしまった車両も多く、 ドイツ軍に「撃破」された車両の半数くらいは乗組員が爆破放棄したものであったり ドイツ側が行動不能になって放置されたものに弾を撃ち込んで「撃破した」という ことにしたものだったりして、そういう点でも戦争後期のドイツ軍重戦車と同じ 結果になっている。 いや、「重すぎる重戦車は自滅する」ということが独ソ戦の初期に既に証明されていた、 と言うべきか。 (402 683) 独ソ戦では補給が途絶えた地域で人肉食が日常的に行なわれたというのは本当? 市場では人肉が売買され、人肉目当ての子供の誘拐も横行したとか 今は手元にないので記憶モードだが ソールズベリー著「攻防900日」に同趣旨の記載がある。 雪道に解体された金髪の少女の生首が置いてあったとか ブーツを買いに出た若者がアパートに案内され、室内を覗いたところ 天井から解体された人体のパーツが吊り下げられていたとか (その若者は何とか逃亡、兵士に助けを求めて生き延びた)。 レニングラード周辺の攻防は3年くらい続いたが、ソ連が盛り返してくると 包囲下とはいえ生活も徐々に楽になっていったようだ。 1944年にソ連軍が独軍を駆逐して、完全に包囲が終わったあとの市場では 人肉を売る闇商人は姿を消し、みんなが子猫を買いたがっていたと書いてあった。 質問とは関係ないが、この本はルーデルがJu87を駆ってマラートを 大破着底させた時のレニングラード市民の証言も載っていて面白かった。 マラートの受けた大損害の様子は市民の間でも語り草になっていたみたい。 (517 二人兄弟の墓 ◆z8d8W/sbaQ) 『食人全書』のレニングラード包囲戦の章を嫁! (517 754) スターリングラードって戦略的価値はあったんですか? レニングラードやモスクワへ侵攻する進路よりはかなり南方だし、目の前は黒海やグルジア。 カフカスまで攻めくだれば油田があるけど・・・ウクライナの穀倉地帯を確保するため? もともとスターリングラードは完全占領しようとしていた訳ではない A軍集団がカフカスの油田占領に失敗し、第四装甲軍との共同作戦であるドン河下流でのソ連軍撃滅にも失敗 このザマでは世界と同盟国に対するドイツの威信やヒトラーの威信まで危うい そのためヒトラーはスターリングラードにソ連軍けん制で展開していたB軍集団にスターリングラード完全占領の総統命令を発令した 何故スターリングラードの完全占領に踏み切ったかというとスターリングラードはその名の通り敵国の最高指導者の名前が冠されており 軍需産業の一大集積地でありヴォルガ河水上交通の要所であったため (539 219) ソ連軍は独ソ戦で、戦車を先頭に数で押しつぶす戦法で大損害を出しました。どうして米軍のように空軍で支援しながら前進しなかったのですか? 戦車と火力、航空支援の活用による縦深戦術の提唱者だったトハチェフスキーが粛清され、 さらにそれが全軍に波及したために人材や戦術が低レベルのままだった。 独ソ戦開戦初頭にソ連空軍はドイツ空軍によって大打撃を受けており、 制空権を掌握されていたので航空支援を行うことが困難だった。 開戦当初のソ連戦車部隊の主力は三号や四号でも太刀打ちできるBTやT-26といった装甲の薄い戦車で、 T-34やKV-1の配備はまだ少数にとどまっていた。 戦車部隊と歩兵部隊を切り離して投入するような拙劣な戦術や、通信機器の不足から 戦車部隊が連携した行動を取れなかったことで戦車を活用できなかった。 アメリカからのトラックを始めとする物資の供与や、T-34の大量配備、ウラル以東での航空機を 始めとする兵器の増産、戦争中盤までの戦訓を基にした戦術の改良がなされて逆襲に転じるのが1943年以降となる。 (343 55) パンツァーフロントにザクセンドルフというマップがありますが、どういう戦場だったんでしょうか? ザクセンドルフはベルリン東方、オーデル河畔のキュストリンとゼーロウ高地の間にある小村。 http //www.geocities.com/panzerfrontuk/historysachsendorf.html に戦いの概要について記述されてる。 要約すればオーデル河を渡河したソ連軍が橋頭堡を築いたキュストリン奪回のためにSS第502重戦車大隊と第9降下猟兵師団が進撃した作戦。 しかしソ連軍の反撃にあい攻撃は挫折、この後両部隊はゼーロウへと後退し、さらに502はベルリンでの市街戦で最後を迎えることになる。 「SS戦車隊 下巻」の後半は502の戦闘記録が中心で、ごくわずかだがザクセンドルフ戦に関する記述がある。 (ただし地名がザクセンベルクと誤記されてるが) グーグルアースかマップでベルリン東方をみるとわりと簡単に見つかり、ここがベルリン防衛上の要地であることがわかる。 ちなみにパンフロのゼーロウはザクセンドルフのすぐ西、「最後の戦闘」のコルガスト(正しくはGorgast)はキュストリンのすぐ東でマップに出てくる要塞もちゃんとある。 (340 208) ドイツ軍はレニングラードを包囲したまま占領しませんでしたが、これはなぜ占領せず包囲にとどめたのでしょうか? レニングラードを占領して海路からの補給線を確保した方がワルシャワで渋滞してた鉄道輸送の負荷軽減になり、 また、モスクワ戦へ北方軍集団の一部を投入でき、メリットが大きそうなんですが。 戦力の余裕がなかったから。 独ソ戦初期のキエフやミンスクを占領した経緯から、ソビエト軍が頑強に守る 都市を陥落させて掃討し仕掛けられた爆薬等を撤去して完全な制圧下に置く には物凄い手間と人員と物資と予算がかかることが解っていたので、あえて 作戦目的に「都市を占領しての完全制圧」を入れなかった。 スターリングラード戦の経過と顛末を見るにこの判断は正しかったと思われる。 レニングラードは放置することはできず、かといって陥とすには方手間では無理・・・ という非常に厄介な目標で、ドイツ軍としても頭の痛い所であったろう。 後出しジャンケンで考えるなら、モスクワさえ早期に陥としてしまえば後はなんと でもなったろうからレニングラード包囲に裂いた戦力をモスクワ攻略に使えば よかったのだろうが・・・。 モスクワ陥落したらなんとでもなる、の根拠は何? 兵器工場がモスクワに集中していたからじゃないの。 モスクワが落ちるさなか疎開が順調に進むとも思えないし、 たとえ順調にいったとしても丸一年は掛かるだろうし、 T34の生産能力が半減どころか三分の一にまで減ったら逆転は難しいでしょう。 いや、モスクワやレニングラードが脅かされた頃には戦車工場を初め 兵器工場はみんなウラルに避難してたわけだが。 ”タンコグラード”と呼ばれるようになったチェリャビンスクなんか 有名だな。 「モスクワが脅かされた頃」には、首都機能はクイビシェフ(現サマーラ)に移転していたわけだが (339 535-617) 独ソ戦開戦時のドイツ軍の配備状況 「1941年6月22日におけるドイツ軍は205個師団 西方戦場 28個師団 ノルウェー 12個師団 デンマーク 1個師団 バルカン 7個師団 リビア 2個師団 東部戦線投入可能兵力 145個師団」 下記、メモを参照ください。 http //www.oc.jful.jp/~oc429s/newpage13.htm (603 霞ヶ浦の住人 ◆iQXTBGahk.) ドイツ軍は常に劣勢の兵力でソ連軍と戦ってたの? 緒戦からして枢軸国軍の方が多いんですけど バルバロッサ作戦は350万超えてる枢軸国軍(独軍だけでも300万)と250万強のソ連軍の戦い これが逆転するのはモスクワ戦の辺りで、それまでは一貫して枢軸側の方が多い (603 476) 1944年6月22日の時点で、ドイツ北方軍集団には1個装甲師団(第12、リガ近郊)、中央軍集団には1個装甲師団(第20、ミンスク近郊)しか配備されていないようですが、なぜ? それに対して北ウクライナ軍集団には10個(ハンガリー第1戦車師団を含む)、南ウクライナ軍集団には8個(GD師団を含む)と、 プリピャチ沼沢地の北側に比べて非常に手厚い配備状況になっています。 中央軍集団が東に突出した形になっているにもかかわらずこのように偏った配置になっているのは 素人目にも危険に思えますし、事実壊滅してしまいましたがどういう理由があったのでしょうか? それまでのソビエト軍の攻勢志向から、すでに大損害を受けカルパチア山脈ふきんまで後退してた 南北ウクライナ軍集団をそのまま突破してバルト海まで駆け抜け中央軍集団を丸ごと包囲すると予測したから、 無理をして北方、中央、両軍集団から装甲部隊を指しまわしたから。 けっかてきに予測が外れたわけだ。 (604 826) 北方軍集団がドヴィナ川を渡る前に最後に遭遇したソ連軍の機甲部隊との戦いはどんなものでしたか 敗北の情報は正しく伝えられましたか? バルバロッサ作戦の初期 北部で、レープの北方軍集団が目的地である、バルト軍管区の向こう側、レニングラードを目指し 彼らとそのの間にある最大の障害、ドヴィナ川に向かって進軍していた ゲオルグ・ハンス・ラインハルトの第42機甲師団は、6月23日の夜に リストニアのライゼニヤ村において、編成されたばかりの機械化軍団の一部である戦車部隊に攻撃を受けた しかし、編成されて間もないこの部隊が、ドイツの熟練した機甲部隊にかなうはずもなく 戦術は単純そのもの、ただただ、火力で勝る敵に対し正面から波状攻撃を掛けていった 当然、自らの手で戦力を消耗する形となり 挙句の果てに、側面からの別働隊の攻撃にさらされ湿地帯に追い込まれた 結局、ソ連軍虎の子の戦車部隊は185両の損失を出し、全滅 ドイツ軍はほとんど損害を出さず、何食わぬ顔でソヴィナ川に向かって進軍していった ソ連機甲部隊の唯一の戦火といえば、弾薬と燃料を浪費させ さらにほんの数時間、ドイツの進撃を鈍らせたにとどまった 情報については、同日午後十時 ―「ソ連側に有利な戦況にあり、ドイツは押し戻されている」― ・・・ソ連軍参謀総長を務めるゲオルギー・K・ジェーコフが 開戦後の戦況とこう判断したことからわかるように モスクワでは、すべての命令が実行され、ドイツ軍に対して猛反撃が加えられているだろうと確信していた つまり、情報は正しく伝えられず、命令と架空の戦況のみが報告されていた (315 名無し上級大将 ◆80fYLf0UTM) 独ソ戦でドイツ軍は冬将軍に悩まされていましたが、当時ソ連軍はどのような防寒装備をしていたのでしょうか? ソ連軍の防寒装備で最も基本になったのは、ウール製のコート。 シューバと呼ばれる羊の毛皮を使った厚手のコートもあります。 裏側には羊毛が敷き詰められており、保温性は非常に高いです。 また、1941年にはチュラグレイカと呼ばれる木綿製のキルティング 衣服も用いられました。 ブーツは皮製で、ワレンキと呼ばれるフェルト製のオーバーシューズを 使うこともあります。 ブーツを履くときには、ポルチャンキと呼ばれる木綿製の布を 靴下代わりにしっかり足に巻いて、その上からブーツを履きます。 冬季は分厚い布を使い、隙間には藁などを詰めました。 (314 名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE) ドイツ軍の歩兵で一人で10何両のソ連戦車を撃退したやつがいたそうですが、その人の名前を教えていただけませんか レミ・シュライネン http //spysee.jp/%E3%83%AC%E3%83%9F%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8D%E3%83%B3/1331700/ (299 322) レニングラード市民は何故逃げなかったの?祖国の為に戦う決意があったから? 陸路がほぼ完全に包囲されていました。冬季になると湖が凍り付いてその上に鉄道を 仮設し補給ができるようになりました。動力橇なども使用され、氷の上にトラックが 通行できる道も作られたようです。 市民は全員が戦闘員として動員され子どもや老人もバリケードを作ることになりました。 レニングラード大学の女子学生と戦車工場の女子工員が銃を持って突撃し全滅した記録も 残っています。 フィンランド軍はドイツの再三の要請にも関わらず旧国境線から前進せず、包囲戦に参加 しませんでした。結果的にこれは後にフィンランドの立場をよくする好判断でした (652 543) スターリングラードではソ連狙撃兵が勝因でしたか? 勝因の一つでした。 下記、『最強の狙撃手』 アルブレヒト・ヴァッカーから引用 http //yakouhai.seesaa.net/article/73650639.html 「熟練の狙撃兵ならば、たった一人で敵部隊を足止めすることが可能だからです。 後退時の後衛として、狙撃兵ほどうってつけの存在はいませんでした。 ただし、ドイツ軍がこうした狙撃兵戦術を学んだのは、モスクワ前面での苦い教訓からでした。 ソ連軍の狙撃兵は、まさにこの戦術によって、ドイツ軍の進撃を遅滞せしめ、冬将軍の到来まで耐え抜いたのです。 致命的なことに、バルバロッサ作戦開始時、ドイツ軍にはソ連軍狙撃兵に対抗すべき狙撃兵が、ほとんど存在しませんでした。 というのも、ドイツ軍は1931年に狙撃兵という兵種を事実上、廃止していたからです。 マイク・ハスキュー『戦場の狙撃手』P67によれば、1931年12月5日付け陸軍総司令官指令として「現有分を除き、 以降はスコープ付狙撃銃を生産・保管しない」との通達が発せられたとのこと。 これに対しソ連軍は、1930年代初頭から狙撃兵の育成に重点を置いていました。 狙撃兵予備軍の証であるヴォロシロフ射手章を有する兵士は、1938年時点で600万人も存在し、 モシン・ナガン狙撃銃は独ソ戦勃発後、毎年5万丁も生産されました(『戦場の狙撃手』P106)。 これではソ連軍狙撃兵の排除に苦労するのは当然でした。 悩んだドイツ軍は、窮余の策として前線の兵に狙撃銃を持たせ、即席狙撃兵を作ることで対抗することになります。 」 (686 霞ヶ浦の住人 ◆1qAMMeUK0I) レニングラードは列車砲で砲撃していましたが、連日砲撃を続けていれば町は壊滅しなかったんですか? レニングラードを砲撃してた列車砲は、弾薬の集積が進まず、ろくに砲撃を行わないうちに、 第11軍と共にセバストポリ要塞攻略のために南方軍集団に引きぬかれています。 レニングラードって、市となのってるけど、WW2で占領されたのは、市の上のレニングラード州の一部が占領されただけで、 その州の大きさも関東平野の6倍近く大きいので、市街地の外縁の防御陣地を砲撃するのが精一杯です。 (687 334) スターリングラード包囲戦において、ソ連兵に化けて包囲を突破したドイツ兵はいなかったのでしょうか? グムラク飛行場の喪失などで、空路からの脱出手段がなくなった後徒歩で脱出に成功した者はいなかったはず。 第6軍が降伏した43年2月以降、徒歩でドイツ軍の戦線方向に歩く個人や小部隊は偵察機などから目撃されているが、いずれも消息を絶っている。 カレルのバルバロッサ作戦に、ただ一人友軍にたどり着いた直後に砲撃で死んだ下士官の話が出てくるが、これは実話ではないらしい。 他の戦場では、ロシア語が堪能なバルト出身のドイツ人が捕虜を後送するロシア兵に化けて戦線の突破に成功した例などがある。 (287 887) ドイツ上層部はソ連領内の鉄道の規格が違う事や道路事情が悪い事を事前に認識していたのでしょうか? 絶版になってますが「補給戦」には割と詳しく書かれています。 鉄道に道路網は考えずに侵攻を開始したようです。 ドイツ陸軍には鉄道連隊があって、侵攻に合わせて鉄道の幅を 改修して、トラック輸送部隊で不足分は補えると考えてました。 実際は鉄道連隊は数が少なく(西部戦線で手がいっぱい)前線 部隊の進撃に追いつけなかった。ロシアの道路網も舗装道路は モスクワ-スモレンスク間だけで、その他は良くて砂利道でした。 西ヨーロッパの地図表記と、ソビエトの道路の表記は同じだと 勘違いをしており、道路網の不備と泥道が進撃を阻んだと言って 間違いがありません。ドイツ陸軍の戦車も機械化部隊も基本的 には、舗装道路を進撃する軍隊だったのです。不整地の走破力は 非常に非力でした。 (151 一等自営業 ◆JYO8gZHKO.) WW2の東部戦線において「コサック義勇兵の中隊」などといったものが登場するのですが。 SSの義勇師団も含めての話かな? 主にスラブやカフカス地方の住民で構成された陸軍の外国人部隊(いわゆる東方大隊)は、 基本は大隊編成だが連隊や師団規模の部隊もあった。 師団規模以上だとパンヴィッツ将軍が率いたコサック騎兵師団とか、ウラソフのロシア解放軍とか。 ただ兵士たちの来歴(反共主義から熱烈に戦ったコサックもいれば、収容所での餓死を逃れるために志願した捕虜もいる)もさまざま。 ヒトラーやヒムラーのスラブ人蔑視から大規模な部隊の編成や実戦投入が中々許可されなかった為に、多くは後方での 建設労働や捕虜収容所の警備といった汚れ仕事をやらされている。 これらの部隊の成り立ちや戦歴、運命についてはユルゲン・トールヴァルトの「幻影 ヒトラーの側で戦った赤軍兵たちの物語」 (フジ出版)が詳しい。 (248 991) ベルリン陥落時にソ連兵達による大規模な略奪やレイプがあったといいますが、本当でしょうか? 統計的数字は確認が難しく、ベルリンでは140万人の女性がいましたが、数万人、少なく とも10万人、最高の数字が84万~98万人とされています。 これは、婦女の40%が複数回の暴行を受けていたからで、これにより、件数の特定が不可能 になったこと、更に混乱期で表に出ないことも挙げられるでしょう。 一つの客観的尺度としては、自殺者統計というので表されます。 例えば、メクレンベルクの小都市ノイブランデンブルクでは、住民18,000名中、2,000~3,000名、 同じ規模のフォアポンメルンの小都市デミンでは、自殺者は2,000名近いですし、デミンの墓地 には400名の子供が埋葬されています。 また、ソ連共産党員および「コムソモル」メンバーの数と犯罪件数との間に相関関係があることが 証明されています。 ちなみに、モスクワのプロパガンダでは、ソ連軍兵士に対し、「ドイツ女性は正当な獲物」だと 約束していますし、その他の反独プロパガンダの影響もありました。 なお、ベルリンのソ連軍兵士について、米軍の将軍、F.A.キーティングは、以下のように評して います。 「多くの場合、彼らの慎みのない行動はチンギス・ハンの野蛮粗暴な群れのそれと同列である」 (167 眠い人 ◆gQikaJHtf2) ドイツ軍はクリミア半島攻略時に17万、ハリコフ攻略時に14万の計31万のソ連軍将兵を捕虜にしたとの事ですが、 それだけの数の人間をどこに押し込んでおいたんでしょうか? 捕虜収容所 つってもまさかそんな大量に捕虜が出るとは思わなかったからほとんどは建物もない野原に鉄条網で囲いを作っただけの代物。 食料もまともに配給されないし衛生状態も最悪だから飢餓や伝染病で大量の死者をだした。 ドイツ軍はロシア人を「亜人間」として扱ったから待遇を改善する努力はほとんどしなかった。 そんな状態から逃れるためにドイツ軍の補助部隊(Hiwi)に志願してドイツ兵と共に戦ったり、労働者として収容所や ドイツ国内の農場や工場で働かされた者も多かった。 http //en.wikipedia.org/wiki/Prisoner_of_war#Eastern_European_POWs ここに引用されてる資料によれば全部で460万人の捕虜のうち終戦時に生存してたのは180万人 (ドイツ軍に志願した者や一旦釈放されて再び赤軍に徴兵された者を除く)だから半分以上は死んだ可能性がある。 で、生き残ったものも終戦後は多くがドイツに降服した卑怯者ということで処刑されたり流刑になったりした。 そしてソ連の捕虜になったドイツ兵も似たような環境に置かれたが。 (717 316) ロシア派遣イタリア軍(第8軍)とロシア派遣スペイン義勇軍(青師団)の戦歴と装備した兵器が知りたいです。 Romania経由でUkraine方面に進撃しています。 装甲兵力としては、第3騎兵師団(第3軽機械化師団)に属する、第67ベルサリエリ装甲大隊所属の L6/40軽戦車と、1個中隊のセモベンテL40 47/32、それに少数のL3 カルロベローチェも有ったそうな。 しかし、1942年冬にDon川戦線、Stalingrad北方で壊滅的な打撃を受け、結果的に1943年初めには 本国に呼び戻されたそうです。 空軍に於いては、ロシア方面特別航空兵団が編成され、ドイツの第4航空軍傘下で活動しました。 その兵力は、22°Gruppo C.T.のM.C.200が51機、61°Gruppo O.A.のCa-311が22機、S.M.81が11機を基幹とし、 M.C.200はKrivoy Rogから作戦していました。 初撃墜は展開初日で、SB-2bisとI-16の戦爆連合の大編隊を迎撃し、6機の爆撃機と2機の戦闘機を撃墜して います。 後に、B.R.20、Z.1007が追加され、1942年からは、M.C.202が参加、激しい戦闘を繰り広げましたが、指揮官が 戦死、兵団も地上軍の敗退に伴って1943年に引き揚げました。 青師団ではないけど、スペインの空軍義勇兵は、中隊規模でJG57に所属して、1941~44年初期まで、交代制 で合計4個中隊が東部戦線で戦っていますね。 (第二次大戦中の東欧の軍隊、兵器を語るスレpart2 眠い人 ◆gQikaJHtf2) スターリングラード攻防戦終了後、単独行動していた独狙撃兵とか組織的な戦闘が終了しても単独でゲリラ戦闘を展開したりしたんでしょうか? 末期の狙撃兵について記載されている文献は知りませんが、 状況から推測すると死亡もしくは捕虜になっていない限りは 戦闘を続けざるを得なかったと思います。 ただし、ゲリラ戦闘などと言えるようなものではなく、ソ軍の殲滅作戦に対する 自己防衛と言うべきものだったのではないかと思います。 (俺初質スレ2049 926) 独ソ戦のソ連軍って兵士を消耗品扱いで、前進できなくても撤退しても銃殺していますが、脱走兵が続出して軍規が崩壊せんかったん? 兵士の後ろには銃を構えた督戦隊がryといいたいところだが ロシア人は祖国愛が非常に強く、外国の「解放軍」よりも、狂気でも自国政府を選び 士気は非常に高くて脱走は少なかった (俺初質スレ434 323) フューリーみてておもったんすけど主人公たちって対空識別用の赤い布はってますよね ドイツ軍も真似したらヤーボに悩まされずにすむんじゃないすか? ドイツ軍がそれやったら、赤軍戦車と勘違いされて、 味方の航空機の攻撃を受けかねない。 制空権はほとんど奪われてたけど散発的な地上攻撃は行われてるので。 (俺初質スレ436 349)
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News 平時 戦争はありません 一般紙「ル・マン・ド・パリ新聞」 ---- 11/13 -ル・マン・ド・パリ新聞社-イェリング王朝の終焉!シェラルドの帝室は性病の蔓延で全滅してしまった!! --- 4/23 -ル・マン・ド・パリ新聞社-皇帝駆け落ちで蒸発か 新皇帝には妹君ソフィア殿下中東戦争敗戦という国難の中、皇帝エリック2世陛下は愛人を連れて蒸発してしまった。シェラルド警察の懸命の捜索も発見はかなわず、政府は緊急的に皇妹ソフィア殿下へ即位を打診。殿下は快諾されソフィア2世として即位された。陛下は昨日14歳になられたばかり。しかしソフィア1世陛下を思わせる才気があると評判で、さっそく行われた政務では主要な閣僚を任命された。注目は外務大臣に任命されたプラティエ氏だ。かつてエリック1世陛下の時代に外務大臣を務め、クラフタリアとの同盟など革命的な成果をあげた名手だ。共和主義にかぶれ政府と対立していたが、このたび交渉に応じ復帰した。外交で大帝国を築いたソフィア1世陛下の時代のように、困難を乗り越えふたたび黄金時代を迎えられるだろうか ---- 4/23 -ル・マン・ド・パリ新聞社-皇帝蒸発 イスラエス敗戦が原因か?イスラエスの戦争は絶望的な状況にある。先の上陸作戦は失敗、フランス軍は増援15万が魚の餌と化し、指揮官フィッツカラルド元帥も敵陣地へ突撃し戦死してしまった。聖都エルサレムではジデンローヴ元帥麾下の精鋭が頑強に抵抗を続けているが、同地からエルサレム王ジャンは行方不明となった。勝手に逃げ出したとの説が有力だ。皇帝陛下は継戦は不可能と判断し、和平交渉の支持を下された。しかし、翌日に外務大臣メゾンがヴェルサイユへ向かったところ、陛下の姿はなくなっていた。同時に愛人のミヨー夫人も失踪しており、公務が嫌になっての駆け落ち蒸発が疑われている。 ---- 4/19 -ル・マン・ド・パリ新聞社-戦況中東におけるフランス軍は厳しい戦いを強いられているようだ。テルアビブの戦い後、一時的に持ち直したフランス軍だが、主要都市の惨状に恐れをなしたエルサレム王ジャンはジデンローヴ元帥麾下のフランス軍精鋭を片っ端から引き抜きエルサレムに引きこもってしまった。折悪く敵軍には世界中から援軍が到着したようで、戦況は逆転。港湾都市から次々と陥落していった。最後の港湾アシュケロンも凄惨な市街戦の末、守備隊は全滅。フランス軍の戦線は壊滅状態に陥っている。エルサレムはジデンローヴ元帥によっていまだ堅持されているが、時間の問題だろう。フランス軍の増援は現在地中海上で立ち往生しているが、遠征軍司令官フィッツカラルド元帥は敵前での強襲上陸を主張している。コンスタンティノープルを落とした経験もある司令官の手腕がフランスを勝利へ導くか… ---- 4/11 -ル・マン・ド・パリ新聞社-中立船を誤射か?地中海にてフランス艦が中立船を誤射したとの噂が立っている。フランス駆逐艦ロアンヌ号が撃破したフリゲート艦について、第三国より抗議が外務省へ届いているというのだ。この件についてロアンヌ号のミヨー艦長は「見慣れない船だがどうせソ連の船だろうと思った」と述べているが、本誌の外国船オタクのジャン君によると、その特徴はサンセリフ系フリゲート艦のものだという。フランス海軍および外務省は何の声明も出しておらず、外務省関係者に取材したところ、「さんせりふとは何かね」との回答であった。事実であれば重大な国際問題に発展しかねないところだが、政府は無視するつもりのようだ。 ---- 4/9 -ル・マン・ド・パリ新聞社-激戦つづく中東における共産主義者らの攻勢は非常に大規模であり、寡兵のフランス軍は劣勢を強いられている。司令官ジデンローヴ元帥は敵軍の主要な攻勢作戦を巧みに食い止めているが、全戦線における兵力不足は如何ともしがたいようだ。テルアビブの戦いでは多くの民間人に犠牲が出ているという。同市に共産主義者らの軍勢が迫るころ、元帥は市民に市からの退去を命じた。しかし共産主義者らによる殺戮を恐れた市民は武器を取り、共同で市の防衛にあたった。フランス本国からウールップ元帥率いる増援の先遣部隊が到着したころ、すでに市は7割が崩壊していたという。両元帥は見事に共産主義者らを押し返したが、彼らの反攻は無惨に殺戮された同胞の遺体を踏み越えての過酷なものだったという。共産主義者らは好んで市民を、それも年端のいかぬ少年少女を好んで虐殺しており、どの遺体にも生産な拷問"などの"跡がみられたそうだ。 ---- 4/3 -ル・マン・ド・パリ新聞社-シリアの蛮族がエルサレム王国へ侵入を開始豚にも劣る愚かな悪魔の手先、シリアを占拠する不倶戴天の仇敵であるかの蛮族らが、度重なる挑発行為に飽き足らず、ついに神聖なる友邦エルサレム王国の領土へ侵入を開始した。ああ、神よ!かの共産主義者らは知性のない獣である。同胞が犯され、殺され、奪われていくのを見過ごすことができるだろうか。聖墓守護者、あまねくキリスト教世界の盟主たるフランス皇帝陛下はその名において開戦を宣言された。同地を守護するジデンローヴ元帥麾下中東軍団へは徹底抗戦を命じ、惜しみない支援を送ると述べられた。同日、フランス帝国外務省は正式に自称シリア政府へ宣戦布告を通達した。 ---- バックナンバー 2022~ + ... 2022~12 + ... 11/10 -ル・マン・ド・パリ新聞社-貧民を中心に外国産阿片が蔓延出どころ不明の麻薬が沿岸部の貧民窟を中心に蔓延している。専門家曰く質は極めてお粗末であり、原料もフランス国内で入手できるものではないとのこと。ただしきわめて安価で流通しており、厳しく取り締まられ高騰しているコロンビア産阿片の代用品として親しまれているようだ。警察省を中心に取り締まりが図られているが、賄賂が横行し効果が上がっていない。より強硬な手段を求める声も上がっている。 ---- 08/31 -ル・マン・ド・パリ新聞社-かなしいgyazoから飛ばしてたリンクが悉く読み込まれなくなり、ページの画像なんもみえねぇので改修を余儀なくされました しばらくかかります ---- 07/13 -ル・マン・ド・パリ新聞社-戦火は新大陸へ欧州で戦争が続く折、ラエリア国が停戦を破棄しルイジアナのフランス軍を攻撃。たちまち戦争は新大陸へ拡散した。コロンビア軍が奮戦する中、本国フランスも外交によりOFCと5Iを争わせ、さらなる敵の増加を防いだ。 ---- 07/10 -ル・マン・ド・パリ新聞社-ルーシ参戦 欧州は大戦へいつもの面々の敵方への参戦により、イタリアの戦線は膠着。フランス軍は友邦ルーシとともに、敵本土へ攻勢を行った。ルーシの攻勢は成功し、王政復古以来の努力が伺える。一方でフランス軍はドイツ軍を攻略できず、全体でみれば作戦は失敗してしまった。 ---- 07/09 -ル・マン・ド・パリ新聞社-対メディテラネア開戦も…フランスはローマ奪還のため、メディテラネアへ宣戦布告し、大陸軍はイタリアへ侵攻した。しかし現在、この攻勢が失敗したとの報告が上がっている。原因は司令官の無能にあるといい、アルベルティーヌ皇太后の親戚であることから、両名へ批判の声が上がっている。噂によると、既に彼は戦死し、大陸軍は徐々に優勢に傾いているという。さらに第四次欧州大戦以降軍務を離れていたマルシアル元帥が復帰し現場に到着したとの情報もあり、今後は朗報が期待できるだろう。 ---- 07/04 -ル・マン・ド・パリ新聞社-平和ラエリア国との戦争は、都市を燃やしたり燃やされたりする中で、両者決定打を得られないまま終結した。フランス軍は敵首都を攻略?し、ルイジアナの占領地は維持したままの停戦となった。新大陸の防備増強が急務だ。また、北海封鎖に端を発する紛争も、ヴァルキア前王ヨーゼフの死因が解明され、終結へ向かった。潜在的なフランス包囲網の存在が浮き彫りとなり、北海協商の有効性にケチが付く結果となった。アルベルティーヌ皇太后陛下の政治手腕へも疑いの目が向いている。 ---- 06/28 -ル・マン・ド・パリ新聞社-情勢ラエリア艦隊の攻撃により、フランスの地中海沿岸都市は甚大な被害を受けており、北海の海戦でも案の定敗北。フランス海軍はボロボロだ。一方で、コロンビアとの連合軍がラエリア首都襲撃を成功させたとの報が届いた。海なんてなければいいのに。 ---- 06/18 -ル・マン・ド・パリ新聞社-北海また封鎖?経済への影響が懸念される前ヴァルキア王の死因を巡った対立に、卑劣なクラフタリア海軍は漬け込んだ。フランス憎しの彼国は北海へ艦隊を派遣した。解放作戦にも巻き込まれることとなり、北海協商の有効性は疑わしくなっている。 ---- 06/17 -ル・マン・ド・パリ新聞社-地中海でラエリア艦隊の奇襲ラエリア艦隊は突如として地中海はマルセイユ沖に現れ、フランス艦隊を壊滅させた。コルーメディ提督は通報を無視し艦隊を失っただけでなく、命からがら泳ぎ着いた港で市民にけりだされ、ラエリア海軍のお捕虜となったという。ラエリア艦隊は太平洋を渡り、インド洋を渡り、地球を一周しての奇襲の可能性が高いとのことだ。 ---- 06/15 -ル・マン・ド・パリ新聞社-対ラエリア開戦へラエリアは仏連製品を規制し、麻薬の取り締まりを求めてきた。フランスやコロンビアの主権を侵害するこの挑発的行為に対し、行動で以て答えるのだ ---- 06/12 -ル・マン・ド・パリ新聞社-ホテル・ニューラエリア事件会談を終えた両外相が、浮浪者に刺殺された。羅仏会談はロサンゼルスの高級ホテル、ニューラエリアにて行われ、両外相は話し合いの末、コロンビア産麻薬の流行を否定した。翌日になって二人はホテルから出てきた。しかし、そのとき悲劇が起きた。ロビーへ一人の浮浪者が奇声を発しながら乱入し、手にしていたナイフで両外相の尻を刺したのだ。両外相は深酒もあり、出血多量で意識不明に。病院へ運ばれたが治療の甲斐なく死去してしまった。ラエリア警察は犯人が麻薬常習犯のヤク中と判明。麻薬の出どころが当然コロンビアだと発表したが、フランス政府は否定している。 ---- 06/06 -ル・マン・ド・パリ新聞社-ラエリア国より不当な要求外務省発表により、我が国がラエリア国より、友邦コロンビアが行う危険な薬物の密売を助長しているとの抗議を受けたことが発覚した。いずれも事実無根の言いがかりである。彼ら新大陸人が極めて野蛮で粗野、白痴同然の未開人であるのは元からであり、その原因を他に求めるのは恥知らずにも程があるものだ。政府は関与をきっぱり否定し、この件の対処は外務大臣ドルバーニャ氏に一任するとした。 ---- 2022/05~ + ... 05/09 -ル・マン・ド・パリ新聞社-外務大臣帰国も…シランナ国との会談を終えた使節団が、座礁した船に代わり、空路でパリへ帰国した。一行は無事着陸したものの、先に着陸していた別便が路上で故障し、後続の機体を立ち往生させるトラブルが発生した。使節団らは実に4時間もの間降りることができず、さらに機内のトイレが故障し、うめき声はさながら阿鼻叫喚の地獄絵図だったという。中でも外務大臣ドルバーニャ氏は、ようやく機体を降りたころには滝のような脂汗を浮かべていたという。ほど近いお便所までも歩くこと叶わず、暫くして空港警備の兵士が駆け付け記者を追い払った。その後は知れないが、今なお外務大臣は休職中であるという。 ---- 05/04 -ル・マン・ド・パリ新聞社-シランナと融和へ長らく危険な対立が続いていたシランナ国との関係が雪解けへ向かっている。商人たちへも朗報だろう。ペテルブルグを訪れた外務大臣ドルバーニャ氏は、この日第一回目となる会談を行い、人民議会代表団と意見交換した。長く戦争の続くフランスにとって、東方の資源輸入は生命線であり、これを一手に担う北海協商の不安定化は飢饉を伴う重大な危機を齎しかねない状況であった。鍵となるシランナ国との融和はフランスにとり大きな利益となる。なお、段階的に制限解除の進む両国間の交易路であるが、外交使節団を乗せた往路の船がコトリン島付近で座礁したため、結局使えないままである… ---- 05/04 -ル・マン・ド・パリ新聞社-ブーシの戦い 重要拠点喪失グジャラートへ強襲したアラビア軍の猛攻を当地のフランス第六軍が支えきれず交代、重要な港湾拠点を奪われた。カンタルシアと共同で行ったベンガル湾上陸作戦を成功させ、celto軍をインドから叩き出したものの、一進一退の情勢が続く。 ---- 05/01 -ル・マン・ド・パリ新聞社-この宝石を我が主へフランス・インド派遣軍は同じく派兵されたceltoやofc勢力と戦い、これを打ち破った。首都アジメルを奪還したフランスはインド帝位の回復を宣言した ---- 2022/04~ + ... ---- 04/28 -ル・マン・ド・パリ新聞社-インドで動乱か フランス軍派遣ルクレフ大公国首都にて発生した民主派クーデターはインド全域へ混乱を齎した。フランスはポンディシェリ植民地はじめフランス人や利権の保護を名目に出兵した。グジャラートへ上陸したフランス軍は民主派の占拠する都市を占領、その際囚われの身であったルクレフ女帝イレーナ陛下を解放し、その身柄を保護したとのこと。アルベルティーヌ皇太后陛下はイレーナ陛下の権威回復を掲げ、卑劣な民主派との対決のためフランス軍へさらなる進軍を命じられた。 ---- 04/27 -ル・マン・ド・パリ新聞社-皇帝即位空位問題もいよいよ解決。アナトリア系イェリング家より養子に迎えられた若干6歳のエリック2世陛下は、皇太后アルベルティーヌ陛下に連れられ、初の公務となる閲兵式に参加された。陛下はアナトリア生まれ。今は亡き先帝陛下の唯一存命のご子息である、反乱の末フランスを追われた現アナトリア王クリスチャンの第2子である。すなわち偉大な大帝の血を引く孫であり、国内外からの期待も大きい。クリスチャンがフランス帝位継承権を喪失しており、本来アナトリア系イェリング家にはフランス帝位継承権が無いため、この度はアルベルティーヌ陛下が養子として迎え入れ継承を叶える形となった。即位に際して簡易的な式をランス大聖堂にて行い、今後ヴェルサイユ宮殿の修復が完了し次第、正式な即位式を行うとのことだ。 + ... 3/15 -ル・マン・ド・パリ新聞社-終戦へカンタルシアと交戦中の東洋方面軍へ停戦命令が下され、不毛な戦争?は終結した。フランス政府としてはそもそも認知しておらず、それどころではないので不幸な事故として処理したようだ。一方、長らく続いていたシランナ国との対立も、無事解消へ向かった。フランス自身も痛みを伴う根強い「交渉」にて平和裏に問題を解消してみせた手腕は、高評価に値するだろう。 3/13 -ル・マン・ド・パリ新聞社-東洋方面軍、極東で戦争か?カンタルシア大使より断交が宣言され、原因調査を行っていた外務省が、ようやく特定し報告を出した。曰く、インドに駐留する東洋方面軍が、彼国と戦争しているというのだ。戦況としては一進一退のようだが、アルベルティーヌ皇后陛下の摂政体制により権力が回復された今、かような無法を放置する道理はない。陛下は直ちに戦闘の停止を求めたが…果たして地球の反対側へ勅令が届くのはいつになるやら。 3/13 -ル・マン・ド・パリ新聞社-フィンランド湾撤退開始シランナ国との交渉がまとまり、フィンランド湾に展開していたガリアは撤退を開始した。同時にルーシ国境へ展開されていた彼軍も撤退し、友邦の平穏は守られた。アルベルティーヌ陛下は莫大なガリアの運用費も回収しようと図られたが、惜しくもかなわなかったそうだ。 2/24 -ル・マン・ド・パリ新聞社-駐仏カンタルシア大使 ご乱心かようやく落ち着きを取り戻しつつある今日この頃、とあるパリの紳士が奇妙な目撃談を本誌へ持ち込んだ。というのも、騒乱の折に、駐仏カンタルシア大使がそこらをフラフラとさまよい歩いていたというのだ。なんでもフランス外務省に重要があったようだが、当の外務省はそれどころではなく閉鎖中。気の毒に…とはいえ、フランスでは日常茶飯事といえばそのとおりである。なにもそこまで切羽詰まったような表情をしなくても…といったような有様であったらしい。なにかよほどの事情でもあったか、もしくは深刻な二日酔いだろうか 2/24 -ル・マン・ド・パリ新聞社-シランナ国と交渉開始か?フランス外務省の御用ホテルに、綺麗な身なりのロシア人が頻繁に出入りしているとの情報を掴んだ。緊張たかまるシランナ国との交渉が開始されたか、もしくはルーシ帝国と戦争の相談をしているか・・・ 2/20 -ル・マン・ド・パリ新聞社-フランス摂政政へ?パ近郊で発生していた戦闘とその後の経緯について、ようやく詳細がアルベルティーヌ皇后陛下より発せられた…曰く、噂通り皇帝陛下は身罷られ、帝位を巡りトラキアの僭称者の軍と戦闘が発生していたらしい。皇后陛下が指揮を執って打ち破り、なんとかスミトラントとの戦争も集結、平和を取り戻したものの…当面摂政に就かれた皇后陛下がフランスの政を取り仕切られるとのことだが、フランス国民は不安の中にいる。 2/20 -ル・マン・ド・パリ新聞社-ヘルシンキへ攻撃を示唆先のシランナフリゲートによる攻撃への報復として、ヘルシンキを灰にする旨の発言が海軍高官より発せられていたとの噂がたっている。 2/17 -ル・マン・ド・パリ新聞社-皇帝陛下危篤か お尻を刺され屈辱の戴冠式を最後に皇帝陛下のお姿がみられない件について、戴冠式の折にお尻を刺され、現在危篤、ないし既に崩御されたとの噂も流れている。おお髪よ、汝はなぜフランスにかようにも試練を課すのだろうか… 2/17 -ル・マン・ド・パリ新聞社-対スミトラント開戦も…極東カンタルシア国にて、フランス人が斬殺される事件が起きた。かの野蛮な未開国家は犯人の引き渡しを拒否したため、この侮辱行為に対し、東洋方面軍艦隊による報復攻撃が行われたとのこと。 2/17 -ル・マン・ド・パリ新聞社-対スミトラント開戦も…我らが皇帝陛下は、アグノーの卑怯な奇襲攻撃の結果、虜囚の身とおなりあそばされたようだ…各軍団の奮戦により戦線の破綻は防いでいるが、絶望的な状況といえる。 2/17 -ル・マン・ド・パリ新聞社-フリゲートへ発砲ガリアの制圧下にあるフィンランドにて、シランナ貨物船団の護衛フリゲートを攻撃し、船団を敗走せしめたとのこと。彼らはフランスの求める臨検を拒否したばかりか、愚かにもその貧相な武装でガリアへの攻撃を試みたというのだ。副砲による正当防衛を行った結果あっさりと逃げ出したようだ。尤も主砲の攻撃でも受ければ、彼らは海の藻屑どころか消し炭となっていたところだろう… 2/14 -ル・マン・ド・パリ新聞社-パン不足ガリア以下フランス艦はフィンランド湾にて引き続きシランナ籍船の臨検活動に励んでおり、従わない場合には強硬手段を取っている。これも彼国が友邦ルーシへの不毛な挑発行為を改めれば済む話ではあるのだが… 2/14 -ル・マン・ド・パリ新聞社-対独開戦ドイツ帝冠への野心を隠しもしない"スウェーデン王"に対し、平和を愛するフランスは再三にわたり対話を呼び掛けたが、努力も空しく会議はケツ裂に終わった。この日、野蛮なドイツ人らは国境を越えフランスへ侵入した。我が軍は対celto戦争を歴史的大勝利に導いた皇帝陛下が率いられており、まもなく森の向こうへ追い返すだろう。 2/1 -ル・マン・ド・パリ新聞社-フィンランド湾へガリア派遣強硬姿勢を崩さず、挑発をくりかえすシランナ政府への制裁として、フランス政府は戦艦ガリアを派遣しての海上封鎖に踏み切ったと発表した。経済的打撃が懸念されるため、シランナ国の目を一刻も早く覚ましてやる必要がある。 1/27 -ル・マン・ド・パリ新聞社-中東戦争終結フランスは信用ならないソ連政府との交渉を打ち切りった。聖地の解放を達成した今、これ以上の戦争は不毛である。 1/9 -ル・マン・ド・パリ新聞社-シランナ艦隊と衝突か?フィンランド湾で活動中のフランスバルト艦隊がシランナ艦隊と衝突したとのこと。被害状況としては、小型艦艇数隻が軽微な損傷を受け、うち1隻の甲板上で酒盛りしていた船員数名が投げ出され溺死したようだ。敵対行動ではないらしいが、政府は駐仏シランナ大使を呼びつけ厳重注意を行った。 12/26 -ル・マン・ド・パリ新聞社-フィンランド湾強行偵察バルト海艦隊は緊張を高める友邦ルーシ帝国の有事に備えた近海の偵察行動を実行した About 「なんてお上品なページなのでしょう」-ルクセンブルク女伯ツェツィーリエ- フランス帝国 (Empire Français)は、西ヨーロッパに位置し、フランスと周辺の諸島及び複数の海外領土からなる帝政国家である。現在の皇帝はアレクサンドルⅠ世(ユゼフ・アレクサンデル・チャルトリスキ=イェリング)である。皇帝はフランス帝位の他にエルドランド王、コロンビア皇帝等の称号を持ち、イギリス、スペイン、アナトリア等の王位を請求している。フランス帝国はその領土にフランス、スイスなどの欧州領土のほか、アナトリア南岸や北キプロス、パナマ市等の海外領土を持つ。また、多国籍間機構フランス連邦の盟主として、エルドランド立憲王国やコロンビア連邦、ローゼノワール王国等の加盟国を従えている。豊かな国土に支えられた国力と地上最強の陸軍である大陸軍(グランダルメ)の存在によって、フランス帝国は列強の一角として君臨している。国名は多くの場合、単に「シェラルド」または「フランス」と呼称される。短縮表記はEFS。俗称として知られる「シェラルド」は、前身国家フランス王国におけるノルマン系支配王朝イェリング家が、かつてフランス王位を獲得した際にそのパリ周辺の王領地をそう呼んだことに由来するため、現在のフランス帝国の俗称としては不適切である。しかし、定着しているため容認されている。古来より水の都として栄えたパリを首都とし、マルセイユやリヨン等の中核都市をもつ。基幹産業である農業を中心に、観光業や工業も盛ん。特に美食には定評があり、世界三大美食にも数えられる。また、兵器やページのデザインの先進性でも知られており、文化先進国といえる-歴史概略フランスにおけるイェリング朝がその歩みお始めたのは887年のヴァイキングによるパリ襲撃に始まる。パリ伯ウードと西フランク王シャルルの増援を破ったデーン人の首領赤目のエリックは、ランス大司教の下でキリスト今日に改宗し、パリ伯位を授与された。987年にカロリング朝が断絶すると、ノルマンディー公国と結びユーグ・カペーを撃破。フランス王に推戴された。ノルマンディ公家との関係はノルマン・コンクエストを境に別たれた。イングランド王とシェラルド王による土地と王冠をめぐる争いは、14世紀から5世紀にかけて、断続的に100年続いた。大陸領はシェラルド王国の元に統合された。中世の終わりから近世にかけてはさらなる統合を目指し、王室は度々諸侯との婚姻を結んだ。これにより土地の王冠領への吸収は勿論のこと、シェラルド全域でのデーン人、ノルマン人とフランク人との血と文化の同化が進んだ。政府が奨励した統合政策はヘルスタートと呼ばれ、国内に自由な風紀を齎し、北イタリアで発症したルネサンスの吸収を促すなど、シェラルド文化の大いなる発展に貢献した。ドイツで発生した市民革命による神聖ローマ帝国の混乱に乗じて侵攻したクリスチャン12世は、最終的に国境の土地と、反発によるドイツの統合を得た。しかし帰国した軍隊は、もっとも有害な民主主義という病原菌を持ち帰ってしまった。19世紀のシェラルドは反乱により疲弊していた。1870年の史独戦争は国王が捕虜となり敗戦寸前だったが、ドレスデンに端を発した社会主義革命によりドイツがソヴィエト化すると、占領下のアルザス・ロレーヌの割譲で即時講和となった。パリースイィではコミューンの蜂起が成功し、諸共社会主義国家となった。国王ハンス4世は処刑され、一時的にイェリング朝は断絶した。1874年には、パリースイィのコミューン政府はアルザス・ロレーヌの帰属問題からコミンテルンと決別し孤立したため、スペインの支援の元アキテーヌに逃れたハンス10世の遺児シルビアを正統な女王として擁立した枢機卿ケスラーにより再征服され、シェラルドは再びイェリング朝の元に統一された。ケスラーはシルビア1世を傀儡とし、絶大な権力の元軍国化を推し進め、ソヴィエトと不可侵を結び、1914年にベネルクスに侵攻し、欧州大戦を引き起こした。16年にはベネルクスとスペインの全域を占領したが、アルザス・ロレーヌの奪回を図りソヴィエトに侵攻すると、戦線の拡大に堪えられず逆襲を許し、敗戦した。アマリエン条約では多額の賠償金を課されたが、反共の連合国の意思でアルザス・ロレーヌはシェラルド領となった。ケスラーは消息を絶った。戦後の1919年には、シルビア1世は大戦期の幽閉による心身衰弱を理由に譲位し、妹ソフィアがソフィア1世として即位した。ソフィア1世はLTPOに加盟すると、アナトリアやアラビアの戦争で貢献しシェラルドの国際信用を回復させることに成功した。ソヴィエトが崩壊すると、対独需要で空前の好景気を迎え、さらに1926年には先王シルビアとトラキア・ローマ皇帝ユリウス6世との縁談が決まり、これらを後押しに王国の絶対主義化を推し進めた。アフリカでの植民地競争には国家主導で積極的に参加し、イギリスに次ぐ広大な領土を手中に収めた。1930年4月にスペイン王が、5月にはイギリス王がそれぞれ不幸な事故で死去すると、それらの遺領は全てソフィアが相続することとなり、両国の植民地を合わせて西欧に空前の大帝国が現出した。ソフィアはローマ教皇により戴冠され、シェラルド=ローマ皇帝として即位した。1936年のバスク事件でソフィア帝が没すると、弟がエリック8世として即位した。エリックの代には、スペインが、次いでイギリスが独立した。シェラルド=ローマ帝国は有名無実化したが、エリックは第二次欧州大戦に勝利しライン左岸を割譲させ、また神聖ローマ帝国の復活を宣言。欧州諸国を従え、エリック1世として即位した。次いで聖国との戦争をも制し、再び欧州に覇権を打ち立て、「勝利帝」の称号を得た。第三次欧州大戦を経てライン同盟を保護下に置くと、東欧戦争にも勝利し中華社会主義共和国を解体し大清帝国を復活させ傀儡化した。しかし、勝利帝の栄光も長続きしなかった。強制徴募法に端を発した第四次欧州大戦が起こると、エリック帝は対仏大同盟相手に連戦連勝したが、遂にロシア遠征において冬将軍の前に敗北を喫し、これを境に劣勢に転じ、アーヘンの戦いに敗れウィーン議定書に従い廃位された。神聖ローマ帝国も解散したが、エリック帝は後にアナトリア継承戦争へ介入し勝利、復位した。第二次低地戦争において痔を押して出撃したエリック帝はセダンの戦いでcelto軍の捕虜となり、虜囚中に痔の悪化で死去した。(晩年敗北が続いたため勝利帝の称号は形骸化し、痔帝と呼ばれるようになった。)同時に後継者シャルル大公も性病の療養先の病院ごと北連戦艦の砲撃で吹き飛ばされたため、イェリング朝は断絶した。その後は戦後処理のどさくさでシャルルの婚約者であったローゼノワールの王女アルベルティーヌが蜂起しcelto軍に勝利、アルベルティーヌ1世として即位した。しかし、正統性の低さからトラキア帝国に継承戦争を挑まれ、国内の混乱もあり退位した。そのフランス継承戦争の中で名を上げた、ヴィリニュス大公国からの亡命貴族の騎兵将校ユゼフ・アレクサンドル・チャルトリスキは容姿や才能からエリック帝の隠し子説が浮上し、フランス政府はトラキアとの同君連合を避けるため血縁とエリック帝の後継指名を捏造し、アレクサンドル1世として即位させた。 帝政シェラルドEmpire Français Sjellalden 国旗 国章 国の標語何回だって勝ち進め勝利のその先へ 国歌Exécuter un rêve 公用語 フランス語 首都 パリ 政府_国家元首_主席国務大臣__内務大臣_外務大臣 アレクサンドル1世ナポレオン・B・ボナパルトフランソワ・ダルシーピエール・ダルマーニュ 人口 8130万 建国 シェラルド王国 統一歴80年 シェラルド・コミューン 統一歴86年 欧州ソヴィエト連邦 統一歴87年 復古王政 統一歴90年 シェラルド=ローマ帝国 統一歴125年 神聖ローマ帝国 統一歴139年 帝政シェラルド 統一歴150年 通貨 フランス・フラン 国教 カトリック 中の人 vegetable104 History 「また戦争だ!もううんざりだ!」-とあるパリ市民- 戦歴 + ... 歴史 + ... シェラルドの歴史は889年に赤目のエリックがパリ伯位を獲得したことより始まるとされ、現在の帝政シェラルドの歴史は統一歴150年のエリック・ド・イェリングの戴冠より始まる。複雑怪奇な欧州情勢の立役者として、本項では、国際信州学院大学教授を務めるシェラルド史研究の第一人者パリファイア後藤氏の名著「物語 蛮族の歴史」より引用させて頂き、先史時代より現代に至るまでの代暴走の歴史を記す。 古代 + ... だいたいフランス 中世前期 + ... だいたいフランス 中世中期 + ... フランスにおけるイェリング朝がその歩みを始めたのは、887年のデーン人ヴァイキングによるパリ襲撃にはじまる。パリ伯ウードは、885年冬のヴァイキングによる大攻勢を、大都市化していたパリの軍事力を背景に撃退し名声を得ていたが、887年の夏、新たにパリへ攻め込んだヴァイキングの頭領エリックはその才によってパリを陥落させた。特有の戦化粧から彼は赤目のエリックと呼ばれていた。彼は戦いの中でウードと彼の息子を戦死させ、西フランク王シャルル2世の増援をも破るに至った。しかしエリックは、以前のヴァイキングたちとは異なり退去料を受け取らずに、進んで自らキリスト教に改宗し、シャルルにパリ伯位の授与を申し出た。シャルルはヴァイキングへの対処を条件にこれを受け入れた。このとき、エリックが出自を問われ、咄嗟にイェリングから来たと名乗ったことから彼の家系はイェリング家と呼ばれるようになったと言われている。イェリングは、後の北海帝国の王クヌート2世を排出した、ゴーム老王を起源とするデンマーク王朝の拠点であったユトランド半島の都市である。しかし、実際にはエリックの生まれはデンマークの首都コペンハーゲンのあるシェラン島の豪族であったため、これは詐称であった。後に彼のひ孫であるクリスチャン2世がデンマーク・イェリング家から妻を迎えたため、名実ともにイェリング朝となっている。その後、パリ伯領を除くロベール家の遺領の相続争いの調停に失敗したシャルル2世の権威は失墜し、フランク王国が再び分裂していく中で、エリックは対ヴァイキング政策で得た軍事力を背景に、次第に領地を拡大していった。この頃エリックはロベール家から妻を迎え、生まれた息子の殆どに信仰心を表しクリスチャンと名付けた。エリックとクリスチャンの名は、その子孫によって継承されていった。また、もともとエリックは地元で相続争いに破れ、シェラン島を追放されてパリに流れついたようで、新たに自分の領土として獲得したパリのシテ島を、悔し紛れかシェラン島と呼んでいた。現地のフランス人はその様子を面白がったようで、異邦人であるエリックとその子孫の土地を、侮蔑的な意味合いも含め、シェラン・ランドと呼んだ。後にイェリング家がフランス王に選ばれると王領地の意味合いを持ち始め、百年戦争を経てフランスが統一されると、シェラン・ランドが訛ったシェラルドはフランスと同義の言葉となり、フランスはシェラルド王国と呼ばれるようになった。ちなみに現在でも王国の正式名称は イェリング家のフランス王冠領 であり、正しくはフランス王国と呼ぶべきである。987年にカロリング朝の西フランク王ルイ5世が没すると、ランス大司教アダルベロンは、聖俗大諸侯会議でロベール家のユーグ・カペーを選出した。しかし、時のパリ伯クリスチャン3世はこれに意義を唱えた。クリスチャンは家臣に命じ、「かつて祖エリック1世が西フランク王シャルル2世よりパリ伯位を賜ったとき、シャルルはカロリング朝断絶の際にはパリ伯を次代の王に推薦するとした。」という内容の文書を偽造させた。さらに、カペーに反抗的な家臣ブロワ伯、アンジュー伯を味方に付け、同じノルマン王朝であるノルマンディー公リシャール1世の娘マティルドと婚姻し同盟を結ぶと、フランス継承戦争を開始した。989年6月にアルトネの戦いでカペーの軍に勝利すると、パリ大司教を味方につけ一気に優勢となった。翌7月になると、アルトネの負傷が元でカペーが死去。遺領はかつての婚姻が元でクリスチャン相続することが決まったが、ランス大司教アダルベロンとクリスチャンはロートリンゲンの放棄を条件にクリスチャンのフランス王即位に合意した。クリスチャンは残るオルレアンを獲得し、フランス王クリスチャン1世として即位した。また、彼はマティルド・ノルマンディーとの間に生まれた息子クリスチャンを共治王として即位させ、イェリング家による王位の世襲を諸侯に確認させた。このときの血縁関係が、後の百年戦争の遠因となっている。1060年、ハンス1世が即位した。この名前はドイツ人である母親によって付けられた異国風の名前であった。彼はノルマンディー公ギヨームのイングランド侵攻を支援したが、その後ギヨームがブルターニュへ侵攻すると、ブルターニュ側で戦ったため、これ以降ギヨームの支配するノルマンディー公国及びイングランド王国とは敵対していった。 中世後期 + ... だいたいフランス 近世 + ... だいたいフランス 近代 + ... だいたいフランス 現代 + ... だいたいフランス Administrative 「シェラルドの君主は野蛮人ばかりだ」-オーギュスト・ラ・プラティエ=ペリゴール(元外務大臣) 行政機関 + ... 帝政シェラルドの政治を司る面々 主席国務大臣(宰相) ルイ・ナポレオン・バルニエ・ド・ボナパルトLouis Napoléon Barnie de Bonaparte ナポレオン・バルニエ・ボナパルトは、帝政シェラルド政府の主席国務大臣、政府首班である。ヴァルキア王国の四大貴族のひとつ、フランス系のボナパルト家の次男として生まれ、兄バルニエの蜂起の失敗に伴いフランスへ亡命した。その後フランス軍に入隊し、第四次欧州大戦で活躍。一躍英雄となり、外務大臣プラティエと親交を結び政治にも力を発揮した。インド遠征、アナトリア戦争でも抜群の戦功を挙げ、内政においてもサルデーニャ遺産を使い国立銀行を設立し、財政を再建させる手腕を見せた。 外務大臣 ピエール=ブノワ・ダルマーニュPierre=Benoit de Armagne ピエール=ブノワ・ダルマーニュはフランス帝国の外務大臣である。地方貴族出身で東欧、ロシア諸国の外交官や大使を歴任、強いコネクションを持つ。駐シランナ大使時代にシランナ=ヴァルキア通商協定の設立に尽力し、フランスの食糧危機を解決した手腕から外務大臣に抜粋。ルーシの王党派への支援においても手腕を発揮した。 内務大臣 フランソワ・ダルシーFrançais de Alsee ダルシーは帝政シェラルドの内務大臣である。僧侶の子だが家出し、軍役で金を稼ぎパリ大学に入学、主席で卒業しパリ高等法院に入る。アナトリア戦争時には議長を務め、不況に苦しむ民衆の代表者として支持され、内務大臣に任命された。 商務大臣 マリー・スーシMarie Sushet スーシ侯爵夫人マリー・ルイーズ・ド・ラ・バルモンは、帝政シェラルドの商務大臣である。夫スーシ侯シャルルは陸軍将校であり、出世に伴う形でパリの社交界に進出。その才覚は広く知られる所であったが、夫の戦死を以て所領に帰還すると、未だ幼き後継者たる息子の後見人として、毅然と財政を切り盛り。さらに領内の商業を積極的に支援し、たちまちに税収を倍増させた。この功績を目にとめた先帝ソフィアによってシェラルド商務大臣に抜粋された。以降は、持ち前の商才を遺憾なく発揮し、大帝国の経済を支えている。大変気が強く、特に密漁船に対し親の仇といわんばかりの憎悪を抱いており、拿捕したからには爆破せずにはいられない。 陸軍大臣 ルイ=フランソワ・ベルシカラーLouis=Fransoirs Bersicolor ルイ=フランソワ・ベルシカラーはフランス帝国の陸軍元帥であり、陸軍大臣である。フランス最高の軍人として三大に渡って重用される。指揮官、司令官としては勿論、行政官としても優れており、大清やコロンビアなどの総督も歴任。満を持して陸軍大臣として軍制改革に尽力している。 統治領域 + ... 世界地図 色分 国旗 国名 関係 国家元首本国/同君連合国 フランス帝国 - アレクサンドル1世フランス連邦加盟国 エルドランド立憲王国 同君連合 〃 コロンビア連邦 同君連合 〃 ローゼノワール王国 臣従 〃 アナトリア諸侯同盟 属国(npc) 同盟国 なし 同盟 Diplomacy 「フランスの君主は外交を女遊びか何かと勘違いしている」-アクセル・ヨーデリンゲ(元宰相) 外交関係 + ... 外交姿勢 + ... Military 大陸軍 -Grande Armée- 「大陸軍は地上最強!!」-大陸軍のみなさん- 部隊編成 + ... 装備一覧(編集中) + ... 歩兵 + ... 騎兵 + ... 砲兵 + ... 重装甲戦闘車両 + ... 重装甲戦闘車 名称 シャルルヴィル=メジエールCDC-60テュレンヌ2重主力戦車 第二次低地戦争後に開発されたフランス陸軍の最新主力戦車。Kamv.126をベースに車体が延長され、装甲が強化されている。主砲の基本設計は同じだが、車体延長による安定性の向上により、命中精度は改良されている。第四次欧州大戦以後本土決戦が頻発し、前級Kamv.127のような機動重視から、本級は防御と対戦車火力に重点が置かれている。従来のフランス主力戦車は乗員3人体制であったが、本級より車上の副武装が二門へ増加したこと、主砲のシャルルヴィル=メジエール152年式滑走砲が超砂装填が可能であることから、装填手兼機銃手を加えた4人体制へと変更されている。 生産 シャルルヴィル=メジエール兵器工廠 全長 28br 車体長 22br 全幅 09br 全高 12br 重量 60.6t(000br) 速度 65km/h(前進) 33km/h(後退) 行動距離 480km 主砲 シャルルヴィル=メジエール152年式120mm滑走砲 副武装 モブージュ138年式20mmコマブロ対空機関砲ベルダン144年式7.62mm車載機銃 乗員 4名(車長、砲手、操縦主、装填手(兼機銃手) 名称 シャルルヴィル=メジエールTDT-40ドルー重装甲兵員輸送車 生産 シャルルヴィル=メジエール兵器工廠 全長 28br 車体長 22br 全幅 09br 全高 12br 重量 60.6t(000br) 速度 65km/h(前進) 33km/h(後退) 行動距離 480km 主砲 シャルルヴィル=メジエール152年式120mm滑走砲 副武装 モブージュ138年式20mmコマブロ対空機関砲ベルダン144年式7.62mm車載機銃 乗員 4名(車長、砲手、操縦主、装填手(兼機銃手) 名称 プレジールCDI-50ゲスクリン重歩兵戦闘車 生産 プレジール兵器工廠 全長 28br 車体長 22br 全幅 09br 全高 12br 重量 60.6t(000br) 速度 65km/h(前進) 33km/h(後退) 行動距離 480km 主砲 シャルルヴィル=メジエール152年式120mm滑走砲 副武装 モブージュ138年式20mmコマブロ対空機関砲ベルダン144年式7.62mm車載機銃 乗員 4名(車長、砲手、操縦主、装填手(兼機銃手) 名称 モブージュDCA-40ヴァレット重対空戦車 生産 モブージュ兵器工廠 全長 28br 車体長 22br 全幅 09br 全高 12br 重量 60.6t(000br) 速度 65km/h(前進) 33km/h(後退) 行動距離 480km 主砲 シャルルヴィル=メジエール152年式120mm滑走砲 副武装 モブージュ138年式20mmコマブロ対空機関砲ベルダン144年式7.62mm車載機銃 乗員 4名(車長、砲手、操縦主、装填手(兼機銃手) 名称 コンピエーニュCSA-60ローエンダール203mm重自走砲 生産 コンピエーニュ兵器工廠 全長 28br 車体長 22br 全幅 09br 全高 12br 重量 60.6t(000br) 速度 65km/h(前進) 33km/h(後退) 行動距離 480km 主砲 シャルルヴィル=メジエール152年式120mm滑走砲 副武装 モブージュ138年式20mmコマブロ対空機関砲ベルダン144年式7.62mm車載機銃 乗員 4名(車長、砲手、操縦主、装填手(兼機銃手) 中装甲戦闘車両 + ... 中装甲戦闘車 名称 シャテルローCDI-30ベルセロット歩兵戦闘車 フランス陸軍の主力歩兵戦闘車。車体をシャテルローAME-20装甲車から流用し、ファミリー化による生産性の向上が図られている。歩兵7名を収容可能で、走破性に優れ主力戦車であるシャルルヴィル=メジエールCDC-60テュレンヌ2に随伴可能。さらに増加装甲含め防御力も高く、その汎用性から軍馬の愛称で親しまれる。その一方で、重量がかさみ燃費が悪く、歩兵戦闘車としては火力も不足している。そのため、火力を強化した軽戦車相当のCDIC-30やミサイル携行能力に優れるCDM-30などが開発された。 生産 シャテルロー兵器工廠 全長 17br 車体長 17br 全幅 07br 09br(増加装甲装着時) 全高 11br 重量 28.8t(000br) 速度 68km/h 行動距離 477km 主砲 ベルダン150年式30mm機関砲 副武装 ベルダン144年式7.62mm車載機銃 乗員 3名(車長、砲手、操縦主 名称 シャテルローCDIC-30トゥルイユ歩兵戦闘車 フランス陸軍の歩兵戦闘車で、シャテルローCDI-30ベルセロットをベースに火力強化が図られた派生型。歩兵戦闘車にしては強力なシャルルヴィル=メジエール149年式105mm砲を搭載しており、対地攻撃力に優れる。装甲もCDI-30と共通して堅牢であり、砲塔も固く、シャルルヴィル=メジエールCDC-60テュレンヌ2に次ぐ軽主力戦車のように運用される場面もある。しかし、砲塔重量増加により速度が落ち、CDC-60やCDI-30らへの随伴は困難になってしまった。 生産 シャテルロー兵器工廠 全長 17br 車体長 17br 全幅 07br 09br(増加装甲装着時) 全高 11br 重量 28.8t(000br) 速度 68km/h 行動距離 477km 主砲 ベルダン150年式30mm機関砲 副武装 ベルダン144年式7.62mm車載機銃 乗員 3名(車長、砲手、操縦主 名称 シャテルローTDT-20サン=マクシマン装甲兵員輸送車 生産 シャテルロー兵器工廠 全長 17br 車体長 17br 全幅 07br 09br(増加装甲装着時) 全高 11br 重量 28.8t(000br) 速度 68km/h 行動距離 477km 主砲 ベルダン150年式30mm機関砲 副武装 ベルダン144年式7.62mm車載機銃 乗員 3名(車長、砲手、操縦主 名称 プレジールCDI-30バヤール歩兵戦闘車 生産 シャテルロー兵器工廠 全長 17br 車体長 17br 全幅 07br 09br(増加装甲装着時) 全高 11br 重量 28.8t(000br) 速度 68km/h 行動距離 477km 主砲 ベルダン150年式30mm機関砲 副武装 ベルダン144年式7.62mm車載機銃 乗員 3名(車長、砲手、操縦主 名称 モブージュDCA-30エステルネ対空戦車 生産 シャテルロー兵器工廠 全長 17br 車体長 17br 全幅 07br 09br(増加装甲装着時) 全高 11br 重量 28.8t(000br) 速度 68km/h 行動距離 477km 主砲 ベルダン150年式30mm機関砲 副武装 ベルダン144年式7.62mm車載機銃 乗員 3名(車長、砲手、操縦主 名称 コンピエーニュCSA-40ヴォンドゥーヴル155mm自走砲 生産 シャテルロー兵器工廠 全長 17br 車体長 17br 全幅 07br 09br(増加装甲装着時) 全高 11br 重量 28.8t(000br) 速度 68km/h 行動距離 477km 主砲 ベルダン150年式30mm機関砲 副武装 ベルダン144年式7.62mm車載機銃 乗員 3名(車長、砲手、操縦主 軽装甲戦闘車両 + ... 軽装甲戦闘車 名称 サン=テティエンヌCDI-20テディエ歩兵戦闘車 フランス陸軍の軽装甲戦闘車両サン=テティエンヌ工廠20トン級軽装甲戦闘車の歩兵戦闘車仕様。装軌式、装輪式の二種が生産されている。重量は当初設計の20トンからさらに削減され、装軌式で18トンと軽量。空挺作戦にも使用される。主武装にはベルダン社製20mm機関砲を搭載。車体設計上小柄ながら背が高く、視野も良好で偵察運用も可能。半面防御力は機銃を防げる最低限となっている。名称のテディエはアデン戦争で活躍した軽騎兵将校テディエ少将に由来する。 生産 サン=テティエンヌ兵器工廠 全長 10br 車体長 12br 全幅 05br 全高 11br 重量 18.2t(000br) 速度 68km/h(装軌) 102km/h(装輪、整地) 行動距離 720km 主砲 ベルダン150年式20mm機関砲 副武装 ベルダン144年式7.62mm車載機銃 乗員 2名+搭乗兵員7名 名称 サン=テティエンヌTDT-20グルグレ装甲兵員輸送車 フランス陸軍の軽装甲戦闘車両サン=テティエンヌ工廠20トン級軽装甲戦闘車の装甲兵員輸送車仕様。装軌式、装輪式の二種が生産されている。 生産 サン=テティエンヌ兵器工廠 全長 10br 車体長 12br 全幅 05br 全高 07br 重量 15.0t(000br) 速度 62km/h(装軌) 97km/h(装輪、整地) 行動距離 740km 主砲 ベルダン144年式7.62mm車載機銃 副武装 乗員 2名+搭乗兵員10名 名称 コンピエーニュCSA-20ブラサック105mm自走砲 フランス陸軍の軽装甲戦闘車両サン=テティエンヌ工廠20トン級軽装甲戦闘車の装甲兵員輸送車仕様。装軌式、装輪式の二種が生産されている。 生産 サン=テティエンヌ兵器工廠 全長 10br 車体長 12br 全幅 05br 全高 07br 重量 15.0t(000br) 速度 62km/h(装軌) 97km/h(装輪、整地) 行動距離 740km 主砲 ベルダン144年式7.62mm車載機銃 副武装 乗員 2名+搭乗兵員10名 火砲 + ... フランス海軍 -Marine impériale- 「艦隊は壊滅しました」-オーギュスト・コルーメディ提督- 部隊編成 + ... 装備一覧 + ... 戦艦 + ... 超大型戦艦(現役) ガリア級超巨大戦艦class Gallia 配備数 1隻概要 単艦で一国軍を制圧し得る最強戦力を目指し開発された1000m級戦艦 シャルルマーニュ級超巨大戦艦class Charlsmagne 配備数 4隻概要 ceto諸国海軍の保有する超大型戦艦に対抗し建造された初の500m級超大型戦艦 大型戦艦(現役) エリック級戦艦class Empereur Erik 配備数 4隻概要 グランド・フランソワーズ級戦艦class Grande Francoise 配備数 4隻概要 戦艦(現役) ジデンローヴ級戦艦class Gydenlove 配備数 4隻概要 マルセイユ級戦艦class Marseille 配備数 4隻概要 ブレスト級戦艦class Brest 配備数 4隻概要 アミアン級戦艦class Amiens 配備数 4隻概要 ストラスブール級戦艦class Strasbourg 配備数 4隻概要 前大戦型戦艦(現役) ツーロン級戦艦class Toulon 配備数 4隻概要 ル・アーブル級戦艦class Le Havre 配備数 4隻概要 戦艦(退役) -級戦艦class - 配備数 4隻概要 -級戦艦class - 配備数 4隻概要 巡洋艦 + ... 重巡洋艦(現役) シェラルド級重ミサイル巡洋艦class Sjellald 配備数 4隻概要 ceto諸国海軍の保有する超大型戦艦に対抗し計画、建造されたフランス海軍初の超大型戦艦 ユトランド級重ミサイル巡洋艦class Julland 配備数 4隻概要 巡洋艦(現役) カレー級巡洋艦class calais 配備数 4隻概要 コート・ダジュール級巡洋艦class Côtes-d'Azur 配備数 4隻概要 コート・ダルモール級巡洋艦class Côtes-d'Armor 配備数 4隻概要 フィニステール級巡洋艦class Finistère 配備数 4隻概要 アルデンヌ級巡洋艦class Ardennes 配備数 4隻概要 プロヴァンス級巡洋艦class Provance 配備数 4隻概要 アングレーム級巡洋艦class Angoulême 配備数 4隻概要 ディジョン級巡洋艦class Dijon 配備数 4隻概要 メス級巡洋艦class Metz 配備数 4隻概要 カーン級巡洋艦class Caen 配備数 4隻概要 リモージュ級巡洋艦class Limoges 配備数 4隻概要 航空巡洋艦(現役) イルネントルート級航空巡洋艦class Irnentrud 配備数 4隻概要 駆逐艦 + ... 駆逐艦(現役) モンタルジ級駆逐艦class Montargis 配備数 8隻概要 メジーユ級駆逐艦class Mézilles 配備数 8隻概要 オーセール級駆逐艦class Auxerre 配備数 8隻概要 シャロン= シュル=ソーヌ級駆逐艦class Chalon-sur-Saône 配備数 8隻概要 ロアンヌ級駆逐艦class Roanne 配備数 8隻概要 バランス級駆逐艦class Valence 配備数 8隻概要 モンテリマール級駆逐艦class Montélimar 配備数 8隻概要 ニーム級駆逐艦class Nîmes 配備数 8隻概要 ナルボンヌ級駆逐艦class Narbonne 配備数 8隻概要 マルマンド級駆逐艦class Marmande 配備数 8隻概要 ロシュ=シュル=ヨン級駆逐艦class La Roche-sur-Yon 配備数 8隻概要 ノゼー級駆逐艦class Nozay 配備数 8隻概要 バンヌ級駆逐艦class Vannes 配備数 8隻概要 フジェール級駆逐艦class Fougères 配備数 8隻概要 サン=ロー級駆逐艦class Saint-Lô 配備数 8隻概要 ドルー級駆逐艦class Dreux 配備数 8隻概要 バンドーム級駆逐艦class Vendôme 配備数 8隻概要 ブールジュ級駆逐艦class Bourges 配備数 8隻概要 ヌベール級駆逐艦class Nevers 配備数 8隻概要 ナンシー級駆逐艦class Nancy 配備数 8隻概要 サン=ディジエ級駆逐艦class Saint-Dizier 配備数 8隻概要 シャトールー級駆逐艦class Châteauroux 配備数 8隻概要 ホルステブロー級駆逐艦class Horstebro 配備数 8隻概要 カテドラル級駆逐艦class Katedral 配備数 8隻概要 駆逐艦(退役) 級駆逐艦class 配備数 8隻概要 級駆逐艦class 配備数 8隻概要 級駆逐艦class 配備数 8隻概要 級駆逐艦class 配備数 8隻概要 級駆逐艦class 配備数 8隻概要 級駆逐艦class 配備数 8隻概要 潜水艦 + ... 原子力潜水艦(現役) コルシカ級原子力潜水艦class Corse 配備数 4隻概要 ラングドック級原子力潜水艦class Languedoc 配備数 4隻概要 トゥールーズ級原子力潜水艦class Toulouse 配備数 4隻概要 アランソン級原子力潜水艦class Alencon 配備数 4隻概要 通常動力潜水艦(現役) ドマニエ級潜水艦class Domagné 配備数 8隻概要 サン=ブリュー級潜水艦class Saint-Brieuc 配備数 8隻概要 ラントネー級潜水艦class Lanthenay 配備数 8隻概要 ロモランタン級潜水艦class Romorantin 配備数 8隻概要 カンヌ級潜水艦class Cannes 配備数 8隻概要 シュレスヴィヒ級潜水艦class Slesvig 配備数 8隻概要 ペルピニャン級潜水艦class Perpignan 配備数 8隻概要 空母 + ... 大型航空母艦(現役) サン・ルイ級航空母艦class Saint Louis 配備数 4隻概要 航空母艦(現役) ピカルディ級航空母艦class Picardie 配備数 4隻概要 アキテーヌ級航空母艦class Aquitane 配備数 4隻概要 ノルマンディー級航空母艦class Normandy 配備数 4隻概要 航空母艦(退役) -級航空母艦class 配備数 4隻概要 パリ級航空母艦class Paris 配備数 4隻概要 強襲揚陸艦 + ... 強襲揚陸艦(現役) ブルターニュ級強襲揚陸艦class Brittany 配備数 4隻概要 カルマル級強襲揚陸艦class Karmal 配備数 4隻概要 オーヴェルニュ級航空母艦class Auvergne 配備数 4隻概要 ドック型揚陸艦(現役) ダンケルク級ドック型揚陸艦class Dunkerque 配備数 4隻概要 アンジェ級ドック型揚陸艦class Angers 配備数 4隻概要 フリゲート コルベット + ... フリゲート(現役) シャンベリ級フリゲートclass Chambéry 配備数 8隻概要 コルベット(現役) クリュニ級コルベットclass Cluny 配備数 8隻概要 ラ・ブレイユ級コルベットclass La-Boulaye 配備数 8隻概要 小型艇 + ... ミサイル艇(現役) モンタロン級ミサイル艇class Montaron 配備数 16隻概要 哨戒艇(現役) ブレシュイール級哨戒艇class Bressuire 配備数 16隻概要 その他 + ... 補給艦(現役) コニャック級補給艦class Cognac 配備数 4隻概要 輸送艦(現役) カオール級輸送艦class Cahors 配備数 4隻概要 旧 + ... 空母 Dronning Marie Konge Hans Ⅳ Konge Christian Ⅶ Dronning Sofia Konge Erik Ⅰ - - - 揚陸艦 Karmal Odence Aufhs Aalborg - - - - 戦艦 Gyldenløve Konge Christian Ⅲ Konge Christian Ⅻ Gydenrove Prior Konge Christian Ⅹ Konge Erik Ⅳ Konge Christian Ⅴ 巡洋艦 Sjellalld Judland Allier Aisne Roskilde Randers Malmö Vendsysseldy Irnentrud Provance Ardennes Finistère Côtes-d'Armor Côte d'Azur Pas-de-Calais - 駆逐艦 Herning Trelleborg Struer Fårvang Aabenraa Skaen Helsingör Haderslev Dybbøl Kruså Langeland Rudkøbing Horslunde Karise Katedral Horstebro Grenå Tønder Burkal Rodenäs Kampen Maasholm Stoltebüll Pommerby Ellhöft Westre Rotator Gleve=Shetland - Fåborg - - 原子力潜水艦 - - - - - - - - 潜水艦 - - - - - - - - - - - - - - - - フランス空軍 -Armée de l'air impériale- 「気球!素晴らしい発明だ 歴史が変わるぞ」-ナポレオン・バルニエ=ボナパルト- 部隊編成 + ... 装備一覧 + ... 戦闘機 + ... 回路戦闘機(現役) ミュルーズ377"ヴァンドーム"マルチロール主力戦闘機M.377 Vendome 配備数 -機概要 ミュルーズ363"アルトキルシュ"マルチロール主力戦闘機M.363 Altkirch 配備数 -機概要 F.301の後継機。共同開発機ネゴシエイターの影響を受けている。 フェラン301"レイキャヴィク"マルチロール主力戦闘機F.301 Reykjavik 配備数 -機概要 フランス初期の本格戦闘機。速射砲や自由装薬砲を搭載。 コマブロ戦闘機(現役) ポワチエ350"ロマーニュ"戦闘機P.350 Romagne 配備数 -機概要 F.341より小型軽量。主に海軍向けに艦載機数向上のため開発された。 フェラン341"ストアフォード"戦闘機F.341 Combronde 配備数 -機概要 小型高性能なフランス傑作戦闘機。コマブロ機関砲やミサイルを搭載。 戦闘機(退役) ピースファイター3000S"ネゴシエイター"戦闘機PF-3000S Negotiator 配備数 -機概要 共同開発機。一時主力を担うも部品調達不可能になり退役 Fla-39S"ホルベック"戦闘機Fla-39S Holbaek 配備数 -機概要 ヴァルキアからの輸入機体。国産統一化の中で退役。 攻撃機 + ... 攻撃機(現役) ポワチエ527"モンモリヨン"攻撃機P.527 Montmorillon 配備数 -機概要 ポワチエ510"サン=ソーヴァン"近接攻撃機P.510 Saint-Sauvant 配備数 -機概要 爆撃機 + ... 爆撃機(現役) フリュージュ860"ベチーヌ"爆撃機F.860 Béthines 配備数 -機概要 モブージュ802"ブリーフ"ステルス戦略爆撃機M.802 Brief 配備数 -機概要 その他航空機 + ... その他航空機(現役) カルレッティ150"コアセー"練習機C.150 Corsor 配備数 -機概要 ポワチエ920"スキーベ"輸送機Skive 配備数 -機概要 カルレッティ272"アッセンス"警戒機C.272 Assense 配備数 -機概要 カルレッティ251"スキャナン"警戒機C.251 Skanan 配備数 -機概要 ヘリコプター + ... ヘリコプター(現役) モブージュ711"ミゼルファート"戦闘ヘリコプターM.711 Middelfart 配備数 -機概要 モブージュ420"アルテンホーフ"対潜ヘリコプターM.420 Altenhof 配備数 -機概要 カルレッティ940"キルキュバイヤルクロイストゥル"輸送ヘリコプターC.940 Kirkjubæjarklaustur 配備数 -機概要 カルレッティ449"シブレー"哨戒ヘリコプターC.449 Civray 配備数 -機概要 旧 + ... 戦闘機 - - - - - - - - 航空機 - - - - - - - - ヘリコプター - - - - - - - - 大使館窓口 罵詈雑言、プロパガンダ工作、宣戦布告等の外交はこちらからどうぞ 名前 コメント ページver7.0
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唐書巻二百二十四上 列伝第一百四十九上 叛臣上 僕固懐恩 周智光 梁崇義 李懐光 陳少游 李錡 僕固懐恩は、鉄勒部の人である。貞観二十年(646)、鉄勒九姓の大首領が衆を率いて降伏し、分けて瀚海・燕然・金微・幽陵などの九都督府に置き、別に蕃州をなし、僕骨歌濫抜延を右武衛大将軍・金微都督とし、訛って僕固氏とし、乙李啜を生み、乙李啜は懐恩を生み、代々都督を世襲した。 懐恩は戦闘をよくし、戎の事情に通暁し、部族には謹厳に接した。安禄山が叛くと、朔方節度使の郭子儀に従って賊を雲中に討ってこれを破った。薛忠義を背度山に破り、七千騎を殺し、薛忠義の子を捕虜とし、馬邑を下した。進軍して李光弼と合流し、常山・趙郡・沙河・嘉山で戦い、史思明を敗走させた。粛宗が即位すると、郭子儀とともに霊武に赴いた。当時、同羅(トンラ)部落が叛き、安禄山は北進して朔方を攻略したから、郭子儀は懐恩を率いて迎撃した。懐恩の子の僕固玢は戦うも敗れて敵に降伏し、しばらくして脱走して帰還したが、懐恩は怒り、叱責してこれを斬ったから、将士は震えあがり、皆ことさらに死力を尽くして戦い、遂にその敵を破り、馬・橐它・器械を鹵簿すること非常に多かった。帝はまた詔して燉煌王承寀とともに回紇に使して援軍を要請し、回紇は命を聞き入れた。至徳二載(757)、郭子儀に従って馮翊・河東を下し、賊将の崔乾祐を敗走させ、潼関を襲撃して破った。賊将の安守忠・李帰仁と苦戦すること二日、王師は敗北した。懐恩は渭水に至ったが舟がなく、馬の鬣(たてがみ)にしがみついて逃れ、敗残兵を収容して河東に帰還した。郭子儀は鳳翔に赴き、李帰仁は精兵をもって迎撃すること三度、郭子儀は懐恩をして王升・陳回光・渾釈之・李国貞の五将軍とともに白渠の下に兵を伏せ、賊は伏兵に遇って敗走した。また清渠で戦ったが不利で、引き挙げて帰還した。 当時、回紇(ウイグル)は葉護・帝得をして四千騎を援軍とし、南蛮(南詔)・大食等の兵もまた相次いで至った。帝はそこで広平王(後の代宗)に詔して元帥とし、懐恩をして回紇の兵を率いさせ、広平王に従って香積寺の北で戦った。賊は一軍を営の左に伏せたが、懐恩は馳せて急襲し、首を斬って残す者はなく、賊は気を阻まれた。合戦すると、回紇で賊を挟撃し、戦が最高潮になると、兜を脱いで矛を引っ提げて直ちに陣に突入し、十人あまりを殺し、多くは驚いて靡き、また李嗣業と合流して苦闘して全力を尽くし、賊軍は総崩れになって大敗した。たまたま日暮となり、懐恩は広平王に見えて、「賊は必ず城を棄てて逃げます。願わくは壮騎二百をお借りできれば、安守忠と李帰仁らを縛って麾下に連れて参ります」と言った。広平王は、「将軍は戦い疲れている。しばらく休まれよ。明るくなったら将軍とともにこれを計ろう」と言ったが、答えて、「安守忠らは皆天下の驍賊で、彼らはたびたび勝っていましたが、今回は敗れています。これは天が我に与えたことなのです。どうして逃がしてよいのでしょうか?また軍を再集結させてしまえば、必ずや我の患いとなります。後悔したとしても及ばないのです」と言ったが、広平王は従わなかったから固く願った。夕を通して応酬すること四五回であった。明け方、偵察が戻ってきて、安守忠らははたして逃げ去っていた。また広平王に従って賊を新店で破った。両京(長安・洛陽)を回復してとくに功ありとされ、詔して開府儀同三司・鴻臚卿を加えられ、豊国公に封じられ、封二百戸を賜った。 郭子儀に従って安太清を破り、懐州・衛州の二州を下し、相州を攻め、愁思岡で戦い、常に先鋒となり、勇ましさは軍中に冠たるものであった。乾元二年(758)、朔方行営節度使を拝し、大寧郡王に進封された。 懐恩の人となりは雄々しく重厚で寡黙であり、応対すればゆったりしているが、剛毅で決断力があって上に逆うこともあった。始め偏裨(副将)の地位であっても、意見が合わなければ、相手が主将であっても必ずくじいて詰った。その麾下は皆蕃人・漢人の強兵で、功を恃んで多く不法なことをしたが、郭子儀の軍政は寛容であった。李光弼が郭子儀に代わると、懐恩は副将となった。李光弼は河陽を守って懐州を攻め、安太清を降伏させた。また子の僕固瑒は戦いをよくし、儀同三司(懐恩)の将兵を用いて、深く侵入するごとに多くを殺し、賊はその勇を憚って、「猛将」と号した。安太清の妻は美しく、僕固瑒は奪って帷幕に拉致した。李光弼はこれを帰すよう命じたが、聞き入れず、兵士で守らせた。騎馬で走らせて七人を射殺し、妻を奪って安太清に返還した。懐恩は怒って、「閣下は賊のために官兵を殺したのですか?」と言ったが、李光弼は法を厳格に保ち、少しも耳を貸さなかった。これより以前、軍を汜水で合流させたが、朔方将の張用済が遅れて来たのを纛(旗)の下で斬った。懐恩は心に李光弼を憚り、自ら張用済を誅殺したが、常に憂えて楽しむことはなかった。李光弼が史思明と邙山で戦うと、命令を聞かず、そのため王師は敗北して潰滅した。帝はその功績を思って、召喚して工部尚書とし、寵愛して礼を殊にあつくした。代宗が即位すると、隴右節度使を拝したが、まだ任地に行く前に、朔方行営節度に改められ、郭子儀の副将となった。 それより以前、粛宗は寧国公主を毘伽闕可汗(ビルゲ・カガン)に降嫁させたが、また末子のために婚姻を求め、そのため懐恩の娘をその妻とした。その末子が即位し、登里可汗(テングリ・カガン)と号し、懐恩の娘を可敦とした。宝応元年(762)、帝は回紇の兵を招集しようとしたが、登里可汗はすでに史朝義に誘われて、軍十万を率いて国境を侵犯し、関中は大いに震えた。帝は殿中監の薬子昂を遣わしてこれを労い、可汗は懐恩およびその母の面会を請い、詔あって許可の旨を答えた。懐恩は行くのを嫌がったが、帝は鉄券を賜い、手づから詔して強いて派遣したから、行った。可汗と太原で会い、可汗は大いに喜び、遂に和を請い、史朝義を討つのを助け、即ち兵を引き上げて陝州に駐屯し、軍は出撃の時期を待った。 ここにおいて雍王(後の徳宗)は元帥として中軍を率い、懐恩は同中書門下平章事に拝して副将となり、左殺(シャド。回紇の官職名)を先鋒とした。時に諸節度使は皆兵を合流させ、黄水に進んだが、賊は防壁をつくって自ら固守した。懐恩は西原に陣を敷き、多く旗旝を立て、突騎をして回紇とともに次第に南に進出し賊の左を取り囲み、旗を挙げるに応じて、賊の壁を破り、賊の死者は数万に及んだ。史朝義は精鋭の騎兵十万を擁して援軍し、根を埋めて決戦し、短兵が接敵すると、殺したり捕虜となる者が相当の数に及んだ。魚朝恩は射生軍五百人に矢を集中射撃させ、賊は多く死んだが、陣は堅く侵入できなかった。馬璘は怒り、単騎で旗を持って直進し、二つの盾を奪うと、賊は辟易とし、大軍はこれに乗じて進入し、軍は混乱を止められず、史朝義は敗れ、斬首は一万六千級、捕虜四千人あまり、降伏する者は三万人にのぼった。石榴園・老子祠に転戦し、賊は再び敗れ、自ら互いに逃げて踏まれて死に、尚書谷を埋めて大量に満たした。史朝義は軽騎兵で逃走した。懐恩は進軍して東都・河陽を収め、府庫を封じて、私とするところはなかった。賊に置かれていた許叔冀・王伷らを釈放し、衆は皆安堵した。回紇を留めて河陽に駐屯し、僕固瑒および北庭兵馬の将の高輔成をして一万騎で北に逐い、懐恩は常に賊を圧迫して侵入した。鄭州に至って、再戦して再び勝利し、賊帥の張献誠は汴州とともに降り、滑州を下した。史朝義は衛州に至って、その党の田承嗣・李進超・李達盧とともに合流し、軍勢は四万あり、黄河によって戦った。僕固瑒は援軍して岸を上って肉薄し、賊の党は潰滅して敗走した。進んで昌楽に進出し、史朝義は逃れ、偽帥の李達盧は降伏し、薛嵩・李宝臣は相州・衛州・深州・定州などの九州を挙げて献上した。史朝義は貝州に至り、その党の薛忠義を得て、軍勢三万を率いて僕固瑒から臨清を防衛した。賊の気は盛んで、僕固瑒は兵をまとめてその先鋒を挫き、高彦崇・渾日進・李光逸をして三度伏兵を設けて待機させ、賊が半ば渡ると伏兵を発してこれを攻撃し、史朝義は敗走した。その時軽騎兵が至ると、僕固瑒は急速前進してはせ参じ、大いに下博県で戦い、賊は背水の陣を敷き、軍は急襲すると賊は大いに崩れ、死体を積んで流れを蔽って下っていった。史朝義は退いて莫州を守った。ここにおいて都知兵馬使の薛兼訓・郝廷玉、兗鄆節度使の辛雲京が軍に合流して城下に至り、史朝義と田承嗣はしばしば戦いを挑んだが勝てず、前線で偽党の敬栄が斬られた。史朝義は恐れ、残衆を率いて幽州に逃れた。王師は追撃し、史朝義はさらに平州に逃げたが、自ら縊死し、河北は平定された。懐恩と諸将は皆兵を止め、功によって尚書左僕射兼中書令・河北副元帥・朔方節度使に遷り、封戸四百を加えられた。 それより以前、帝は詔があって、ただ史朝義の罪のみ取り、その他一切を赦した。そのため薛嵩・張忠志・李懐仙・田承嗣は懐恩を見て皆叩頭し、力に効って伍することを願った。懐恩は自ら功績が高く、かつ賊は平定されて勢いが軽くなり、寵を保つことができないとみて、そこでことごとく河北を割いて大鎮に分けて授けるよう願い、密かにその心と結んで助けとなろうとしたから、薛嵩らはついに拠って患いとなったと言われる。 しばらくもしないうちに、太子少師を加えられ、戸五百、第一区を増し、一子に五品官を与えた。詔して回紇を護って帰国させ、太原を通過しようとしたが、辛雲京は心内では懐恩を嫌っており、また懐恩と回紇が親しかったから、可汗に襲わせようとしていると思い、閉関して敢えて軍を労わなかった。懐恩はすでに父子が新たに功を立て、河朔を挙げて拾遺するが如くであったから、名は諸将の遠く甚しきにも出ていて、そのため辛雲京が拒んでいるのに大いに怒り、上表してその顛末を奉った。にわかに軍を汾州に向け、配下の将の李光逸に兵で祁州を守らせ、李懐光を晋州に拠らせ、張如岳を沁州に拠らせ、高暉ら十人あまりは自身に従えた。監軍の駱奉先は辛雲京より帰るところで、辛雲京はすでにその勢力とあつく結んでおり、よって懐恩と可汗に申して状に反すること明白であることを約した。駱奉先は懐恩のもとを過ぎ、堂を昇って母を拝した。母は譲って、「もし我が子と兄弟の契りを約してくれれば、今どうして自ら辛雲京と親しくされますか?そうなのでしたら前事は勿論、今から初めのようにしてください」と言い、酒宴してたけなわとなり、懐恩は舞った。駱奉先は厚く幣を納めた。懐恩は未だ酬いるにおよばず、奉先はしばらくして辞去したが、懐恩はそこで左右の者を遣わしてその馬を隠し、駱奉先は己に謀があることを疑い、夜陰に乗じて逃げ帰り、懐恩は驚き、その馬を追跡した。駱奉先が帰還すると、具さに懐恩が反くの状を奏上し、懐恩もまた辛雲京・駱奉先の誅殺を請うたが、詔して両者を和解させた。懐恩が潞州を通過すると、李抱玉は金や馬を贈り、懐恩もこれに贈答した。にわかに李抱玉が表立って懐恩と私的結びつくことになった。 広徳年間(763-764)初頭、進んで太保を拝し、一子に三品を、一子に四品官を与え、封戸五百を増やした。僕固瑒は一子に五品官を与え、封戸百を得た。よって鉄券を賜り、名を太廟に蔵(おさ)め、肖像画を凌煙閣に描いた。また僕固瑒を検校兵部尚書・朔方行営節度使とした。しかし懐恩は晴れ晴れとせず、また性格は強固で、讒言のために屈するのをよしとせず、自ら釈明することもなかったが、そこで陳情を上書して、「臣は代々もとは夷人で、幼い頃より上皇(玄宗)に用いられました。安禄山の乱では、臣は部将として決死に難を鎮め、天の采配のおかげで神威があり、強胡に勝って滅ぼしました。史思明が謀叛を継続すると、先帝は臣に兵を委ねられ、国の仇を雪(そそ)ぐことを誓い、攻城野戦、身は士卒に先んじ、兄弟は戦陣で死に、子や一族は軍で死にました。九族の内、十人のうち一人も生き残らず、そして生き残った者も満身創痍でした。陛下は龍潜(即位以前)の時、親しく軍を統べられ、臣は麾下でお仕えし、臣は愚かながら尽くしました。この時しばしば微功がありましたが、すでに李輔国に讒言され、しばらくして家を壊されました。陛下が即位すると、誹謗されていることを知り、遂に独見の明を開かれ、多くの者たちの口をふさぎ、臣を汧州・隴州に抜擢され、臣を朔方節度使に任じられました。魂が離れても体に戻り、骨が朽ちても肉が再生しました。先日、回紇が辺境に侵入し、士人には名案が浮かばず、京師は震撼しましたが、陛下は臣に詔して太原に至らせて労問させ、臣に一切の処置を許し、よって可汗と計議することができ、道を分けて兵を用い、東都(洛陽)を回復し、燕・薊を掃蕩しました。当時可汗は洛陽にあって、魚朝恩のために疑われて阻まれ、すでに歓心を失いました。臣が回紇に護送すると、辛雲京は城を閉じて出ず、隠れて掠奪したから、蕃夷は怨んで怒り、いよいよ多種多様なことを縫い合わせ、そこで国に帰すことができました。臣は汾州に帰り、兵馬を休息させ、辛雲京はまた一つも連絡することなく、臣は弾劾奏上されることを恐れ、そのため誹謗を構え、異端を起こしました。陛下は明察を垂れられず、忠直の臣を使おうとして、讒言する邪悪の党に陥られたのは、臣が悲しみのあまり胸を打ち、血の涙を流すことになった原因です。しかし臣には罪が六つあり、死を逃れるところがありません。むかし、同羅が叛き、河曲が騒動し、兵は包囲を解かなかった時、臣は老母を顧みず、先帝を行在に従い、兵を募って賊を討ち、同羅を殲滅しましたが、これは臣が国に忠ならざる、罪の一つめです。子の玢を斬って兵士たちに号令しましたが、天性の愛を棄てたことで、臣が国に忠ならざる、罪の二つめです。二人の娘を遠く嫁がせ、国のために和親し、合従して脅威を除きましたが、これは臣が国に忠ならざる、罪の三つめです。また子の瑒とともに身をもって戦陣に赴き、国家を安んじることを志しましたが、これは臣が国に忠ならざる、罪の四つめです。河北に新たに設けた諸鎮は、皆精兵を掌握していますが、臣がこれを安定させ、叛けば平定しましたが、これは臣が国に忠ならざる、罪の五つめです。回紇と和睦し、勝って中原を定め、玄宗・粛宗の二朝にわたった国土回復は、陛下をして忠と孝をつとめて二つとも全うされましたが、これは臣が国に忠ならざる罪の六つめです」と述べた。また、「来瑱を誅殺されましたが、その罪を暴かないことは、天下が疑いをなしています。四方の奏請は、陛下は皆驃騎(程元振)と協議したといっていますが、可否は宰相から出ませんでした」と述べた。詞にはおごり很みがあり、帝は一度ならずともあきたりず、かつその後悔を欲し、そのため心を人に託して待った。宰相の裴遵慶に詔して本人に詔旨を説諭し、よってその去就を察することとした。 裴遵慶がやってくると、懐恩はその足に抱き着いて、泣いて訴えた。裴遵慶は帝が疑っていないからと言い、そこで入朝を勧めた。懐恩は許諾したが、副将の范志誠は諫めて、「互いに信じあえないようになってしまったのに、どうして何が起こるかわからない朝廷に行こうとするのですか。閣下だけ来瑱・李光弼を見ていないのですか?二臣は功が高かったのに賞されず、来瑱はすでに誅殺されてしまいました」と言った。懐恩はそこで止めとした。一子をして宿衛させようとしたが、范志誠は固く止めた。御史大夫の王翊は回紇に懐恩を戻させようとしたが、懐恩は回紇と通交しているのが漏れることを恐れて、よって留って遣さなかった。そこで僕固瑒に辛雲京を攻めさせ、辛雲京は敗れ、次に楡次を攻めた。 それより以前、帝が陝州に行幸したが、顔真卿は詔を奉って懐恩を召喚することを請うた。ここに至って、帝は往かせようとしたが、辞退して、「臣は前に行くことを請うたのは、その時であったからで、今では無意味でしょう!」と言った。帝はその理由を聞くと、「最近、陛下は狄(吐蕃)を陝州に退避されましたが、臣が懐恩を見ますに、戦い方の善悪を責めて、職務の責を問うて走らさなければ、そのために懐恩は来朝して、賊を討つのを助け、その言葉は恭順であったでしょう。今陛下は、長安を都とし、懐恩は進んで勤王せず、退いて衆にも説かず、その言葉をねじ曲げているのですから、絶対に来ないでしょう!」と答えた。「それならどうするか?」と聞くと、「今、懐恩が叛いていると言っている者は、ただ辛雲京・李抱玉・駱奉先・魚朝恩の四人だけで、ほかは盛んにそのゆがめられた真実を言っているだけです。しかし懐恩の将士は、皆郭子儀のもと部下で、陛下がもし郭子儀に代わらせれば、たとえ叛こうが従おうが、必ず互いに率いて帰ってきます」と言ったから、これに従った。 郭子儀が河中に至ると、僕固瑒は楡次を攻めたが、陥すことができないでいるうちに、兵を祁州に追撃し、その緩慢さを責めて鞭うったから衆は怒った。この夕方、副将の焦暉・白玉らが僕固瑒の首を斬り、朝廷に献上した。懐恩は聞いて母に告げると、母は、「私はお前に背いてはならないと戒めてきましたが、国家の酬いはお前には浅くはないのに、今衆は謀叛し、禍はまた私に及んでいますが、どうしてなのか?」と言ったが、懐恩は再拝して出て言ったから、母は刀を引っ提げて追って、「私は国のためにこの賊を殺し、その心を取って軍中に謝せん」と言ったから懐恩は逃げて、そこで部下三百人とともに北は黄河を渡り、霊武(寧夏省寧夏県南)に逃げた。次第に亡命してきて軍は復興した。帝はその勲功を思って、罪を加えず、詔してその母を輦車に載せて京師に帰らせ、厚く賜物をし、長生きして死んだ。また詔を下して懐恩に太保兼中書令・大寧郡王に任じたが、その他の官位は罷免した。 懐恩はもとより憎んで改めることができず、ついに吐蕃を誘って十万で辺塞に侵入し、豊州の守将は戦死した。進んで涇州・邠州を攻略し、来瑱の墓を祭った。涇水を渡り、邠寧節度使の白孝徳はこれを防いだが、その軍は潰滅し、懐恩は、「さきに皆我が子となったが、叛いたから他人のために私が死においやってしまった」と泣いた。奉天に侵入すると、郭子儀が防衛したから撤退した。永泰元年(765)、帝は天下の兵の集めて防御させた。懐恩は諸蕃を誘い合せて二十万を号して入寇し、吐蕃は北道より醴泉に迫り、奉天を動揺させた。任敷・鄭廷・郝徳は東道より奉先に入寇し、同州を窺った。羌・渾・奴剌は西道より進んで盩厔を攻略し、鳳翔に行った。京師は震撼した。詔して郭子儀を涇陽に駐屯させ、渾日進・白元光を奉天に駐屯させ、李光進を雲陽に駐屯させ、馬璘・郝廷玉を便橋に駐屯させ、董秦を東渭橋に駐屯させ、駱奉先・李日越を盩厔に駐屯させ、李抱玉を鳳翔に駐屯させ、周智光を同州に駐屯させ、杜冕を坊州に駐屯させ、帝は六軍を御して苑中に駐屯し、詔を下して親征した。懐恩は鳴沙に至ると、病が甚しくなり、帰還して霊武で死に、部下はその遺体を火葬した。部将の張韶・徐璜玉はその軍を定めることができず、皆前立って死んだ。范志誠は衆を統率して涇陽に侵入した。その時、諸駐屯地では防壁を固くし、大雨が降り、谷は流れて潰え、賊は進むことができなかった。吐蕃は既に持久戦となり、また回紇と序列を争い、さらに互いに疑い、先に進むことがかなわず、そのため家々を焼いて、男女数万を駆けて去った。周智光は澄城で迎撃してこれを破り、馬牛や軍の資材を収容すること万を数えた。回紇はそこで郭子儀に詣でて降伏し、吐蕃を攻撃して自分ら捧げることを願い出た。郭子儀は兵を分けてこれに従い、その衆を涇州で破った。任敷は敗走し、羌・渾は李抱玉に詣でて降伏した。 それより以前、懐恩が功績を立てた時、一族の内で王事に死んだ者は四十六人。命を拒むに及んで、兵士は甲冑を緩めなかったことはおよそ三年であった。帝は心に忍び、しばしば詔を下して、未だに懐恩が叛いたとは言わなかった。死んでから彼のために落胆して、「懐恩は叛いたのではない。左右のために誤っただけなのだ!」と言った。にわかに懐恩の従子の僕固名臣が千騎とともに降伏した。大暦四年(769)、懐恩の幼女を冊して崇徽公主とし、回紇に嫁がせたといわれる。 周智光は、幼い頃は卑賎の身で、その先祖・系譜は失われており、騎射をもって従軍し、兵卒より副将となった。 魚朝恩が陝州を鎮とすると、互いに昵懇となり、しばしば称えて推薦したから、累進して同州・華州の二州節度使となった。 永泰元年(765)、吐蕃・回紇・党項・羌・渾・奴剌の衆十万あまりが奉天を入寇したが、智光は澄城で迎撃して破り、駱駝・馬を得て軍費を贖うこと万を数え、北に追撃して鄜州に至った。もとより杜冕と仇敵で、当時、杜冕は坊州に駐屯していたが、家は鄜州、智光は侵入して刺史の張麟を殺し、杜冕の宗属八十人を殺害し、民家三千軒に放火して去った。朝廷は召喚したが、恐れて赴かなかった。さらに杜冕に詔して梁州に使させて仇を避けさせ、来るよう願ったが、のけぞりかえっていて命令を聴かず、不逞の徒数万を集めて、ほしいままに略奪してその欲を甘やかし、結んで固守した。陝州監軍の張志斌および前虢州刺史の龐充を殺した。それより以前、張志斌は陝州より入奏したが、智光は傲慢にも礼をなさず、張志斌はこれを責めたから、怒って、「僕固懐恩はどうして叛いたのか?皆つまらない輩が力で押さえつけようと弄んだのが禍となったのだ。私はもとより叛いていないが、今はお前のために叛こう!」と言って、ついに叱って張志斌を斬り、その肉を帳下で饗宴した。当時、崔円が淮南より方物百万を納めたが、その半ばを掠奪した。天下の奉献物や船舶で輸送した糧食は、奪って自身のもとに留めた。士で調を貢納するために西に行かなければならない者はどう責められるのかを恐れたが、間道から同州を逃げる者は、部将を派遣して捕らえて斬った。代宗はいまだその罪が暴かれていないときに、中使の余元仙に命じて詔をもって尚書左僕射に任命した。詔を受けると怒って、「私には大功があるが、お上は平章事を与えられず、かつ同州・華州の地は狭く、支えとするには足りない。もし陝州・虢州・商州・鄜州・坊州の五州を加えられれば相応だろう」と語り、よって、「私の子どもたちはみな二百斤の弓をひき、万人の敵たる者である。天子を挟んで諸侯に命令するのに、智光でなければ誰がふさわしいというのか?」といい、そこで大臣を謗って罪を並べ立てたから、余元仙は震汗した。おもむろに絹百匹を贈って遣わした。自ら生祠を立て、その部下に祈祷させた。 大暦二年(767)、帝は郭子儀に詔して密かに謀った。同州・華州の路は閉鎖され、詔書は通ることができなかったから、そこで郭子儀の婿の趙縦を召して口詔を授け、書帛を蜜壺の中に隠し、家僕を遣わして間道を走って詔を伝えた。郭子儀は詔を得ると、討伐を宣言したが、実行される前に、その衆は大いに離反し、部将の李漢恵は同州より郭子儀に降伏した。そこで智光を澧州刺史に貶し、百人を随身させることを許したが、将吏の罪は一切不問とした。ついで部下に斬首され、また子の周元耀・周元幹も斬って来献してきた。詔して首を皇城の南街にさらした。判官の邵賁・別将の蒋羅漢もともに誅殺された。勅して役人に詳細に太清宮・太廟・七陵に告げさせた。 それより以前、淮西の李忠臣が入朝して、潼関に行ったとき、智光が叛いたのを聞いて、兵を率いてこれを討った。智光が敗れると、李忠臣は華州に入って大掠奪を行い、赤水より潼関にいたるまでの畜産・財物はすべて尽きてしまい、官吏は衣服や紙を自弁し、連日食べられない事態となった。 梁崇義は、京兆長安の人である。枡で計るのを市で生業としていたが、力が強く鉄鉤を真っすぐにできた。後に羽林射生となり、来瑱に仕えた。寡言であった。来瑱が襄陽より京師に入朝すると、諸将を分けて福昌・南陽を守らせた。来瑱が誅殺されると、守兵は潰えたが、崇義は南陽より衆をまとめて襄州に帰還した。李昭と薛南陽は互いに長となるのを譲っていたが、軍衆は、「梁卿でなければ駄目だ」と言ったから、ついにその軍を統率し、李昭と薛南陽を殺し、脅して軍衆の心を制した。代宗はよって節度使に任命した。七州の兵二万を挙げて、田承嗣・李正己・薛嵩・李宝臣と互いに助け合い、首尾結託した。しかし崇義のみ地は狭く兵が少なかったため、法令は最も遵守し、時々士にあっては自ら振舞い、襄・漢の間の人は教義を知った。朝廷はしばしばあつく入朝を勧めたが、「来公(来瑱)は大功がありましたが、宦官の讒言を恐れ、逡巡してお召しを辞退しました。代宗が即位されますと、駕を待たずに入朝しましたが、そこで殺されました。私の罪は大罪ですが、どうしてお上に謁見したいと思うのでしょうか?」と返答した。 建中元年(780)、李希烈は討伐を願い、崇義は恐れて、部隊を整理した。郭昔なる者が変事を上奏したが、徳宗は示すのには信頼をもってすることとし、郭昔を遠方に流刑とし、金部員外郎の李舟に詔して諭旨させた。それより以前、劉文喜が叛くと、李舟は詔を奉って涇州に入ったが、にわかに劉文喜の部下が劉文喜を斬って奏上した。それを周囲は李舟が軍を全滅させて将を殺したと言ったため、叛いた側にいた者たちが皆これを憎んだ。李舟がやってくると、入朝を崇義に勧めたが、崇義は喜ばなかった。翌年、遣使して諸道を慰撫したが、李舟もまた崇義の所に行ったものの、ついに内に入れることをよしとせず、他の使者に代えるよう願った。さらに給事中の盧翰に命じて往かせたが、崇義はますます不安となり、跋扈すること甚しく、諫める者は多く死んだ。朝廷は疑っていないことを天下に示すため、そこで同中書門下平章事に任命し、妻と子にことごとく賞を与え、鉄券を賜い、その将の藺杲を抜擢して鄧州刺史とし、御史の張著を遣わして手詔をもって崇義を召喚した。崇義は兵士たちに弓矢をいっぱいに引き絞り、そこで命を受けた。藺杲は詔を奉ったが敢えて赴かず、崇義に詣でて自ら報告した。崇義は対面すると泣いて見せたから、遂に詔を拒んだ。 帝は李希烈に命じて諸道の兵を率いて討伐させた。崇義は先んじて江陵を攻め、黔州・嶺州と通じようとしたが、四望で敗れて帰還した。途中、李希烈が臨漢に駐屯させた兵千人あまりを殺害すると、李希烈は怒り、兵を率いて漢によって上った。崇義は翟崇暉・杜少誠に蛮水で戦わせ、敗れて北は涑口に至ったが、ここでも大敗し、二将は降伏し、李希烈はこれを厚遇したから、部下の降伏した兵に襄陽を従わせると、百姓を安堵させた。崇義は壁を閉ざしたが、守る者は関を斬って逃亡したから止めることができず、そこで妻と井戸に行って死に、首は京師に伝送された。李希烈はその親族および軍で臨漢の役に従った者三千人を誅殺した。 崇義の孫の梁叔明は、李納に養われ、後に劉悟に従って昭義将となったが、劉従諫が死ぬと、使節として派遣されたが、詔によって誅殺された。 李懐光は、渤海靺鞨の人であり、本姓は茹氏である。父の茹常は幽州に移って、朔方節度使の部将となり、多くの戦いに参加して李姓を賜り、さらに名を嘉慶とした。 懐光は軍にあって、功労を積んで開府儀同三司に至り、都虞候となった。勇猛で敢えて誅殺をし、親族であっても法を犯せば、誅殺を避けることはなかった。節度使の郭子儀は仁に厚く、軍法には親しまなかったから、綱紀を懐光に委ねたから、軍中は懐光を畏れた。たまたま母の喪となり、復帰すると邠州・寧州・慶州の都将を兼任した。徳宗が郭子儀を副元帥から罷免すると、部下の兵を諸将に分割し、そのため懐光は検校刑部尚書となり、寧州・慶州・晋州・絳州・慈州・隰州などの州節度使となった。衆を率いて長武を城とし、原州(甘粛省平涼県東四十里)によって根拠地とし、涇水に臨み、吐蕃を抑えて道を空しくし、これより敢えて南侵することはなかった。建中年間(780-783)初頭、楊炎は原州を城としたいと思い、懐光をして涇原の帥を兼任させ、その功を遂げた。原州の宿将の史抗・温儒雅らは、郭子儀の麾下であったから、かつては懐光の右にあり、その下にいると、心は鬱々としたから、懐光は罪によってこれを誅殺し、ここによって涇軍は畏れた。劉文喜は衆が懐光を恐れているため、遂に叛した。詔して朱泚とともに討伐して平定し、検校太子少師を加えられた。翌年、朔方節度使に移り、実封戸四百となり、よって邠寧を領した。 当時、馬燧・李抱真は田悦を討伐したが勝てず、懐光に詔して朔方の兵一万五千をもって力を合わせた。懐光は魏城に至ると、いまだ軍営がいたる前に、朱滔らとともに連篋山で戦い、賊のために敗れ、田悦は水を決壊させて軍に浴びせ、馬燧らは退いて魏県に駐屯した。ついで同中書門下平章事に昇進し、戸二百を増やした。朱滔らと互いに持久戦となり、しばらく戦わなかった。 帝が奉天に巡狩すると、懐光は軍を率いて命に奔走し、まさに雨降って泥濘になると、軍士を励ましてますます道を進み、蒲津より河を越えて、朱泚の軍を醴泉で破った。まさに奉天に至ろうとするとき、先に副将の張韶を遣わし蝋で上表文を隠し、賊に従って城を攻め、城塁を叩いて「私は朔方の使だ!」と呼び、縄にしがみついて登り、身に数十本の矢が当たった。その時帝は囲まれること急であり、これを聞いて喜び、そこで張韶を城の上で叫ばせ、人心は安堵した。また賊を魯店で破り、朱泚は包囲を解いて撤退した。累進して副元帥・中書令を加えられた。 懐光は人となりは荒く片意地を張っており、唱えて、「宰相(盧𣏌)は謀議して背き違っており、度支(趙賛)は重税を課し、京兆尹(王翃)は軍食に刻薄で、天下の乱は皆これによるのである。私はお上に謁見して、かつこれを誅殺することを願う」と述べた。ある者が王翃に告げ、王翃らは謀って、「李懐光に大功があり、お上はかつ訪ねて得失によってその言を入れられれば、なんと危険なことではないか!」と述べ、ついに盧𣏌に告げ、盧𣏌はそこで帝に説いて、「李懐光の兵威はすでに振っており、逆賊は肝を冷やしており、勝利に乗じて一挙に賊を滅ぼすべきです。今入朝させれば、必ず宴で労って留まらせてしまうことになり、すると賊は残党を集結させることができ、ついには何もできなくなってしまいます」と述べた。帝はその実情がわからず、よってその通りにしてしまった。そこで懐光に勅して便橋に駐屯させ、諸将を督戦して討伐に出発させた。懐光は自ら千里をめぐって艱難に赴き、姦臣のために排斥疎外されて入朝することができず、すこぶる怒って恨み、去って咸陽に駐屯した。翌日、李晟と陳涛斜で合流したが、壁累の防備が出来ていないのに、賊が大挙して押し寄せた。李晟は懐光に説いて、「賊は宮苑(長安)を保っており、これを攻撃するのは本当に難しい。今あえて窟穴(駐屯地)を離れて、公とともに肉薄して戦えば、これは天が賊を公のために賜っているようなものになるでしょう」と言ったが、懐光は、「我が軍の馬はまだ秣にありつけてなく、兵士は食事もないのに、速やかに戦うべきなのか?しばらく我が勇を養ってこれを待とう」と言ったから、李晟はやむを得ず壁を閉ざして出撃しなかった。懐光はしばしば盧𣏌らの罪を暴き、帝はそこで盧𣏌と趙賛・白志貞を左遷した。また宦官の翟文秀を弾劾奏上し、帝はまたこれを殺して懐光を慰撫した。しかしますます自ら疑い、壁を固守すること八旬(八十日)、出て戦わず、しばしば詔して進軍させようとしたが、機会を伺って解とし、密かに朱泚と連絡した。 それより以前、崔漢衡を派遣して吐蕃に援軍を求めたが、尚結賛(シャンギェルツェン)は、「我が法では、進軍するのに大臣が兵を率いるのを信としている。今、制書には李懐光の署名がないから、先に進むことはできない」と述べた。帝はそこで翰林学士の陸贄に命じて懐光のもとに赴かせて協議したが、懐光は三つの不可を述べて、「吐蕃の舎人の馬重英は長安を陥落させたが、賛普は焼き払わなかったことを責めていた。今来れば、必ず宿志をほしいままにするだろう。これが一つめの不可である。彼らは兵五万を率いると言っているが、すでにその人を用いれば、それは漢士と同じであり、もし我を迎えて賞を厚くするとすれば、どうやってこれをするというのか?二つめの不可である。虜人(吐蕃)が来たからといって、義はまず用いず、兵を収めて自ら固守することとなる。成功と失敗を見るならば、王師が勝てば功績は分かつことになり、敗ければ変乱を謀られ、狡猾で偽りが多いから信じてはならない。三つめの不可である」と言って、ついに署名するのをよしとしなかった。また陸贄を罵って「お前はどうして良いと思っていたのか?」と言った。 興元元年(784)、詔して太尉を加え、鉄券を賜ったが、懐光はかっとなって怒って、「だいたい人臣が叛くのを疑っているときは鉄券を賜っている。今懐光に授けるのは、これは叛かせたいということなのか!」と言い、地面に叩きつけた。当時、部将の韓游瓌の将兵が奉天を守っており、懐光は韓游瓌に反乱を約束し、韓游瓌はこれを上奏密告した。数日して、また密書を送ったが、門番がこれを捕らえた。また将の趙升鸞が奉天に間諜し、趙升鸞は渾瑊に密告して、「懐光は達奚承俊を遣わして乾陵に放火し、我をして内応させて、乗輿(徳宗)を脅かそうとしている」と伝えた。渾瑊はその姦計を暴き、帝に梁州への行幸が決定することを願った。帝は渾瑊に戒厳させ、未だ終わる前に、帝は西門より出て、詔して戴休顔に奉天を守らせようとした。懐光は将軍の孟廷宝・恵静寿・孫福を遣わして軽騎兵を率いて南山に走り、糧料使の張増と遭遇した。三人は謀って、「我々は属しているのは反乱側となっていると聞いているから、軍を緩めるのに越したことはない。彼が怒れば、ただ我が将ではなかったというのに過ぎないだけだ」と言い、張増をして軍をあざむかせて、「これより東は、我は糧食があるから食するべきだ」と言って、孟廷宝らは引き上げて東に行き、兵士をほしいままにさせて大いに掠奪したから、百官は遂に駱谷に入った。帝を追跡するまでには及ばなかったから、帰還して懐光に報告すると、懐光は怒って、ことごとくその兵を罷免した。懐光はそこで李建徽・陽恵元らの軍を奪い、好畤に駐屯したが、その配下はだんだん背いていった。朱泚は始めこれを憚っていたが、ここに至りついに懐光を臣下扱いしたいと思った。懐光は怒り、絶交を告げ、ますます不安となり、そこで兵を率いて涇陽・三原・富平を掠奪し、遂に河中に行き、張昕を留めて咸陽を守らせた。しかし孟渉・段威勇は兵を擁して李晟に降伏し、韓游瓌は張昕を殺して、邠州に帰還した。戴休顔は奉天より軍に「懐光が反く」と号令し、そこで城を守った。 詔があって懐光を太子太保とし、その麾下で功績が高い者一人を選んでその兵を統率させることを許した。しかし懐光は詔を奉らなかった。懐光は河中に至り、同州・絳州の二州を取り、駐屯して軍を展開させた。京師が平定されると、給事中の孔巣父・宦官の啖守盈に命じて懐光を召喚しようとしたが、皆懐光の軍中で殺害され、ここにおいて武器を修理して守りを厳しくした。帝はそこで渾瑊を派遣して討伐させた。度支はその軍への扶持米の年間給付を止めることを願ったが、帝は、「朔方軍はしばしば功がある。どうして李懐光が命を拒むからといって、軍衆が恩を被らないことがあっていいのだろうか?」と言い、役人に詔して別に貯えていた絹や銭を、事態が平定されてから給付することとした。渾瑊は同州を破り、軍を駐屯させたが進むことができず、しばしば懐光のために敗北を喫した。帝は河東節度使の馬燧を威名が明らかであるから、そこで副元帥に任命し、渾瑊および鎮国の駱元光・邠寧の韓游瓌・鄜坊の唐朝臣に兵を合流させて討伐に進発させた。馬燧は絳州を陥落させ、諸軍は遂に河中を包囲した。 貞元元年(785)八月、朔方の部将の牛名俊が懐光を斬って、首を伝送して献上した。年五十七であった。帝はその功績を思い、詔して一子に継承を許し、荘園・邸宅一区を賜い、葬礼するのを聴(ゆる)し、妻の王氏は澧州に移した。それより以前、懐光が死ぬと、その子の李琟はその弟を皆殺しにして死に、そのため懐光には後嗣がいなかった。貞元五年(789)、詔して、「昔の功績を思うことは、仁の大いなることである。興亡や継承断絶は、義の至ることである。昔、蔡叔度が周王室を乱したが、周はその子を封じている。韓信は違反したが、漢はその妻子に爵位を与えた。侯君集は従わなかったが、太宗はその祭祀を存続させた。先王の道、烈祖の教えを考えるに、皆刑罰で徳をたすけ、人をして向かうべきところに向かわせた。先に盗臣が密かにおこり、朕は近郊に巡狩し、懐光は早くから千里を駆け、君命に従って行在に奔走し、雷鳴の威を仮り、虎狼の衆を破った。守節のまま終わることなく、密かに禍根を構えた。死罪を加えるところで、自ら災禍を招き、孤魂は帰るところがなく、これを思えば落ち込み呆然とするのだ。外孫の燕に姓李氏を賜い、名を承緒とし、左衛率府冑曹参軍として懐光の後を継がせなさい」と述べた。よって銭百万を賜い、田を墓の側に置き、祭祀の備えとした。妻の王氏を帰還させ、養わせたという。 陳少游は、博州博平の人である。幼い頃より老子・荘子の書を習い、崇玄館の学生となり、諸儒の推薦で都講となった。妬む者があって大衆に答えさせ、熱心に質問して、それで少游を屈させようとした。少游が講座に上ると、音は清弁に語り、典拠には広く通じ、問者は窮まったが、少游の答えは余裕があり、大学士の陳希烈はその才能を高く評価した。進士に及第し、南平令に補され、治世に名声があった。累進して侍御史・回紇糧料使に遷り、検校職方員外郎充使を加えられ、検校郎官は少游のときより始まった。僕固懐恩が奏上して河北副元帥判官となり、晋州・鄭州の二州刺史に遷った。 少游は臨機応変にたけ、いたるところはすべて仕事が出来、権勢や寵愛の者に賄賂を贈り、このためしばしば昇進した。李抱玉が上表して沢潞節度副使となり、陳鄭節度留後となった。永泰年間(765-766)、復奏して隴右行軍司馬となり、桂管観察使に抜擢された。少游は遠く去ることを楽しまず、近くの鎮に移ろうと窺った。当時、宦官の董秀に寵があり、枢密の事を司っており、少游はそこでその郷里に宿泊し、休暇に侍って入謁し、世間話のついでに諂って董秀に、「七郎の親族はどのくらいいますか?月にどれほど費していますか?」というと、董秀は謝して、「一族は甚だ多く、年間に常に百万以上を使っています」と言った。少游は、「本当にこのようでしたら、俸給が入ってきたとしても数日の費用としても不足で、ただちに外から入ってくる分からしばしば充当しなければなりません。私は不才の身でありますが、私一人の歳入が銭五千万あります。今その半分を充て、まずここに入れさせてください」と言った。董秀は大いに喜び、少游とあつくよしみを結んだ。少游はそこで泣いて、「嶺南は猖獗の地で、生還できずお顔を拝見できなくなることを恐れています」と言った。董秀はにわかに、「公の美才は、当然遠くに出すべきではありません。少し待ってください」と言い、当時、少游はすでに賄賂を元載の子の元仲武に納め、ここにおいて内外からはさらに推薦され、宣歙池観察使に改められた。大暦五年(770)、浙東に移り、潁川県子に封じられ、淮南節度使に移った。 謀略を喜び、小さな恵みを与え、群吏を職に任じた。三度藩鎮を統率しているが、すべて天下の富裕のところであり、そのため貿易を要求して日を空しくすることはなく、財宝を積むこと億万の巨額となった。それより以前、元載と結んで、金帛を毎年だいたい十万緡を賄賂で贈った。また宦官の駱奉先・劉清潭・呉承倩および董秀に仕え、そのためよくその信任を得ることが久しかった。後に元載が過度の専横から疑われるのを見て、少游もまた疎んじた。元載の子の元伯和は揚州に流謫されたが、少游は表向きでは親しくし、陰ではその罪を奏上したから、代宗はこれを忠とした。建中年間(780-783)初頭、朝廷は経費が充当できず、始めて本道の税銭千に二百を増やし、塩一斗に税百銭を加えることを願い、度支はよって諸道も同様に増税することを願った。李納は命を拒み、少游は出兵して徐州・海州などの州を収めたが、にわかに放棄して撤退して盱眙に駐屯した。検校尚書左僕射に累進し、封戸三百を賜り、同中書門下平章事を加えられた。当時の宰相関播・盧𣏌と少游は旧友であったから、そのためにわかに高官を兼任したのである。 徳宗が奉天に行幸すると、度支汴東両税使の包佶は揚州にいて、儲えるところの財賦八百万緡をまさに京師に運ぼうとしていたが、少游の意は朱泚の勢が盛んになることであり、すみやかに平定されることではなかったから、その財を脅し取ろうと思い、判官の崔䪻をして包佶のところに就いて帳簿を求めて、二百万緡を借りようとしたが、包佶は勅命ではないから拒否した。崔䪻は怒って、「君はよく、劉長卿となることができるか、そうでなければ、崔衆となるか!」と言った。劉長卿はかつて租庸使に任じられ、呉仲孺のために囚えられた。崔衆は李光弼を侮って殺されたから、そのため崔䪻はそう言ったのである。包佶は少游に謁して、諫止しようと思ったが、語ることができず、そこで遣わし去り、ここにおいて財用はことごとく少游のために掠奪された。包佶は白沙に逃げ、少游は幕中の房孺復を遣わして包佶を召喚したが、包佶は驚いて逃げて長江を渡り、妻子を公文書の中に伏せて隠したから免れた。包佶には防御の兵三千人があり、高越・元甫をして将としていたが、少游はこれを奪った。よく包佶に随う者は、上元に至ると、また韓滉のために留められた。包佶ただ諸史を率いて江州・鄂州に行き、上表文を蝋壺の中に隠して上聞した。たまたま少游の使が至り、帝はその事を詰問すると、辞して知らないと言った。当時、禍いは激しくなって終結が難しく、帝は制することができなかったから、そこで、「少游は、国の守臣で、包佶の財を取って、他の盗みを防いだだけで、どうして傷つけられようか!」と言った。遠近の者はこれを聞いて、みな帝はその要を得たと言った。少游はこれを聞いて、はたして満足して疑わなかった。 李希烈は汴州を陥落させ、江淮を襲うと宣言したから、少游は恐れ、参謀の温述を遣わして送款して、「豪州・寿州・舒州・廬州はすでに刃をかくして鎧を巻いていて、これは君命である」と言った。また巡官の趙詵をして鄆州に行かせ、厚く李納と結んだ。李希烈は帝号を僭称し、将の楊豊を遣わして偽赦をもたらして少游に送らせた。寿州刺史の張建封は警備してこれを得て、楊豊を斬り、偽赦を行在に送った。たまたま包佶が入朝しており、具さに少游が財賦を脅したことを申し上げた。少游は恥じ、上表して取るところは軍費に充てたと言い、賠償を願った。しかし州府は敗れてしまい、賠償することができず、そこで腹心の官吏とともに重税の法を設けたから、民は皆苦んだ。劉洽が汴州を取ると、希烈の偽起居注を得て、「某月日、陳少游が上表して帰順した」と書かれていた。少游は聞いて、恥じ入りのあまり病死した。年六十一、太尉を贈られた。 賛にいわく、僕固懐恩は賊と百戦し、一族で唐のために死んだものは四十六人にもいたり、遂に燕・趙を一双して埃すらあますことなく、功績は高く、威光は重くなった。患いを防ぐことができず、誤った考えを心に根差し、その所を得ることなくたやすく発して、はたしてお上を犯した。惜しいことだ!その母は刀を抜いて賊を追っており、烈婦というべき人である。李懐光は一万人もの軍を率い、天子の難を救ったが、ただ讒言する人のために阻まれ、腹を立てて道理に背いては自ら帰ることなく、身と首は断ち切られ、しかも讒人もまた憎まれたのだから、所謂「四国交乱す(四方の国々さえも乱す)」(詩経)という者である。 李錡は、淄川王孝同の五世の孫である。父李国貞の蔭位のため鳳翔府参軍となる。貞元年間(785-805)初頭、遷って宗正少卿となった。かつて宗正卿の李幹と争い、錡は直言のため座らず、徳宗は双方留め置いた。雅王傅より出て杭州・湖州の二州刺史となった。またに李斉運に仕え、錡は賄賂でよしみを結び、居ること三年、潤州刺史・浙西観察・諸道塩鉄転運使に遷った。多くの奇宝を積み、毎年献上して、徳宗と昵懇になった。錡はそのため恩を恃んで驕り横柄となり、天下の輸送は特権を得てこれを専らにした。そのため朝廷に仕える者に錡は利を以て交わり、ほかは皆密かによしみを通じる幸運を求め、国の財政は日々損耗していった。浙西布衣の崔善貞は徳宗に上書してその罪を暴いたが、帝は崔善貞を拘束して錡に賜い、錡はあらかじめ大穴を掘って、崔善貞が来ると縛ったまま穴の中に生き埋めにしたから、聞く者は極めて憤慨した。 錡は志を得て憚るところなく、久しく安住の計略をはかり、そこでますます兵を募って、弓のうまい者を選んで一屯とし、「挽硬随身」と号し、胡・奚の雑類で大髭の者を一将とし、「蕃落健児」と号し、皆錡の腹心で、給料は十倍で、錡を号して「仮父」といい、そのため喜んでその用をなした。帝はここにおいて鎮海軍を復活し、錡を節度使とし、城鉄転運の担当から罷免した。錡は節度使となることを喜んで、その特権が失われたことを忘れていたが、にわかに驕ること日々甚だしくなり、属吏は死んでも恩賞は軍を越えることはなく、また迫って良家を汚すことになるから、幕僚は力の限り諫めたが聞かず、にわかに逃げ去った。 憲宗が即位すると、方鎮に遠慮しなかったから、頑固な者もだんだん入朝してきた。錡は不安となり、また再三入朝を願った。詔があって尚書左僕射を拝し、御史大夫の李元素がこれに代った。中使が駅路から労問し、兼ねてその軍を慰撫した。錡は判官の王澹を推薦して留後とした。しかし錡に入朝の意思はなく、病と称して引き延ばしにして行かなかった。王澹と中使がしばしば赴いたが、錡は喜ばず、王澹が政務の引継ぎ処理するのに乗じて、親兵をそそのかして王澹殺害をはかった。よって冬服を給付する日に錡は幄中に座し、挽硬随身兵・蕃落健児兵に自らを守らせ、王澹と中使が入謁すると、既に出ており、衆は刃を持って罵り、王澹を殺して食べた。監軍使遣牙将の趙琦が説諭にきたが、これもまた食べた。兵に中使の首を繋がせたが、錡は表向き驚き、つきそって縛めを解いて、そこで別館に拘禁した。蕃落健児兵は薛頡が司った。挽硬随身兵は李鈞が司った。また公孫玠・韓運が分割してほかの軍を統率した。室に五剣あって、管内の鎮将に授けて、五州の刺史を殺させようとした。別将の庾伯良に兵三千人を属させ石頭城を築城し、謀って長江の左岸に拠った。 常州刺史の顔防はその客の李雲の謀を用い、詔を偽って招討副使と称し、鎮将の李深を殺し、檄文を蘇州・杭州・湖州・睦州の四州に伝えて同じく錡を討伐させた。湖州の辛秘もまた鎮将の趙惟忠を殺した。蘇州の李素は鎮将の姚志安のために拘束され、舷上に釘打ち、錡に献上しようとしたが、錡は敗れたため免れた。 憲宗は淮南節度使の王鍔を諸道行営兵馬招討処置使とし、中官の薛尚衍を都監招討宣慰使とし、宣武・武寧・武昌・淮南・宣歙・江西・浙東の兵を発して、宣州・杭州・信州の三州より進撃、討伐した。それより以前、錡は宣州が富裕であったから、四院随身兵馬使の張子良・李奉仙・田少卿を遣わして兵三千人を領して宣州・歙州・池州に分けて下ったが、錡の甥の裴行立は謀に預かっていたとはいえ、帰順したいと思い、そのため互いに兵を撤退することを約束して錡を捕らえることとし、裴行立はまさに内応しようとした。張子良らはすでに行軍していたが、その薄暮、軍中を諭して、「僕射(李錡)が叛いた。官軍の精兵が四方から迫り、常州・湖州の鎮将は首を街路に晒され、勢いは衰えてまさに敗れて、我らはいたずらに死のうとしている。禍転じて福を願うにこしたことがない」と述べ、部衆は大いに喜び、遂に軍を返して城に向かった。裴行立は火を挙げると内外は混乱し、裴行立は牙門を攻めた。錡は大いに驚き、左右の者が「城外に兵馬が来ました」と言うと、錡は「誰なのか?」といい、「張中丞(張子良)です」と答えた。錡は怒ること甚しく、「門外の兵は誰なのか?」というと、「裴侍御(裴行立)です」といった。錡は嘆いて「裴行立もまた私に叛いたのか!」と言い、裸足で女楼の下に逃げた。李鈞は兵三百を率いて庭院に走り出て白兵戦となり、裴行立の兵もその中に突出して、李鈞を斬って、首を城下に運んだ。錡はこれ聞いて一族をあげて慟哭した。張子良は監軍の命によって日暮れに城中に道理にそむくことと従うことの良し悪しを諭し、かつ錡の身を拘束して朝廷に帰順することを呼びかけたから、左右の者は錡を捕らえて幕で包み、すがって城から出した。錡は尚書左僕射として召喚されていたが、数日して叛いたとの報告が来ると、詔を下して官爵を削り、翌日敗れて京師に送られた。神策兵は長楽駅より護衛して闕下に至り、帝は興安門に御して罪を問うたが、答えて「張子良が臣を唆して叛いたので、臣の思いではありません」と言ったが、帝は、「お前は宗室だから節度使となったのに、張子良を斬ってその後に入朝できなかったのか」と言うと錡は答えられなかった。その日、子の李師回とともに城の西南で腰斬された。年六十七。死体は数日して、帝は黄衣を二襲出して、庶人の礼によって葬った。 張子良を抜擢して検校工部尚書・左金吾将軍とし、南陽郡王に封じ、名を奉国と賜った。田少卿を検校左散騎常侍・左羽林将軍とし、代国公に封じた。李奉仙を検校右常侍・右羽林将軍とし、邠国公に封じた。裴行立を泌州刺史とした。王澹に給事中を、趙琦に和州刺史を、崔善貞に睦州司馬を贈位した。錡の属籍を削って、従弟の宋州刺史の李銛、通事舎人の李銑、従子の李師偃を嶺南に流刑とした。 賛にいわく、『論語』に「出納の吝(やぶさ)かなる、これを有司と謂う(どうせ与えねばならぬのに、出し惜しみをするのが吝である。そしてそれが官僚というものである)」とあるが、これは賎しんでいうのである。徳宗は朱泚を平定したが、京師の府蔵は消耗して尽きてしまい、諸道は始めて経費を助け奉ることがあったので、詔書もまた往々として天下にお示しになったのである。人主が細々と理財すると、下でも有司がそれと行う事となり、天下は無事となったにもかかわらず、賦税を徴収することはなお休まざるがごとしであった。剣南の韋皋・江西の李兼は「日進」・「月進」と称し、杜亜・劉蕡・王緯および李錡が毎年進奉し、その寵愛を固め、号して「賦外の羨余」と称した。また帝の意に托して庫物を盗んだ。しかしそのうち献上したのはわずかに十のうち二や三ほどで、ほかは皆横領したのである。江南・淮南は、物力は大いにつき、人々は衰弱して生を忘れるほどであった。貞元年間(785-805)以後、宦官は物を都下で市場とし、これを「宮市」といい、符牒を持たず、口に詔命を含んで、勝手に縑を取り、紅布を嫌ってこれを紫布と交換し、その売価が倍であったら、勝手に裂いて値段に見合わせた。市の良貨は皆逃げ去って出さず、市場で商店を並べられるものは、ただ粗雑・粗悪品のみであった。また辺境より馳せて来て禁中に入る者は、つきて車輦するところで、売る者が不平をいえば、よって共に殴って笞うった。兵卒や女奴、名馬や工車、びくびくとして常に捕らえられることを恐れた。しかし徳宗は前後左右を佞臣に蔽われていたから実態を知ることがなかった。そのため崔善貞は李錡の不正を論じたものの、徳宗はついに李錡が塩鉄の利益を独占しているのを知らず、李錡は兵を養って謀叛をはかり、かつて徴税吏の吝嗇に及ばないことはるかに超えていたのだ。 前巻 『新唐書』 次巻 巻二百二十三下 列伝第一百四十八下 『新唐書』巻二百二十四上 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617: yukikaze :2017/11/04(土) 20 52 13 日露戦争史 第十章 岫厳攻防戦 月も凍りつくような深夜に響く遠吠え。 それを聞いたロシア兵達は一様に怯えの表情を見せ、馬たちは狂ったように嘶く。 古参兵や憲兵達は騒ぎを鎮めようと叱責の声を上げるが、それはまるで恐怖を紛らわせるかのようであった。 いや、事実、彼らもまた恐怖に震えていたのだ。 そう。『奴』は、音もなく忍び寄っては、油断している兵達を惨殺してのけ、悠々と戻っていくのである。 当初は「たかが獣一頭。シベリアの虎や熊の方が危険だ」と笑っていた、シベリア軍団に所属していた面子が、翌朝、顔面を爪で引き裂かれた姿で雪原に埋まっているのを何度も見せつけられれば、恐怖を覚えるなというのが無理であった。 剣牙虎。 欧州ではすでに滅び去っており、存在すら抹消されていたこの凶暴な生物は、恐ろしいほど勇猛でありそして狡猾な獣であった。 確かに襲撃が始まってから、現在までの犠牲者は数十人にも満たない。 1個軍団の兵力を考えれば、無きに等しい損害だろう。 実際、軍団司令部や師団司令部の面々は口々にそういっていた。 だが、それはあくまで、十重二十重に守られた人間だからこそ言えるものであった。 殺された面々は、外周部に配備していた斥候達。 そう。狩りで例えるなら、猟犬と言っていい存在が、確実に潰されていったのだ。 猟犬のいない狩りがどのような結果を招くかなど、説明するまでもないであろう。 無論、彼らも無策ではなく、斥候の数を増やしたり、あるいは罠をあちこちに仕掛けるなどして対策を練ったのだが、逆に剣牙虎に注力するあまり、日本軍の奇襲を受けることもあり、兵達の士気は徐々に低下しようとしていた。 襲撃の成功を寿ぐようなあの咆哮は、この地のロシア軍にとっては、怒りを掻き立てるよりも、『今日も無事に生きていられた』という安堵感が日増しに強くなっていたのだ。 それとは対照的に、岫厳に籠城している第四師団は、意気軒昂であった。 籠城策を早々に決めた梅沢であっあが、彼は別に、モグラのように巣穴に閉じこもるつもりなど更々なかった。 『少し挨拶しに行くか』 と、なんでもないことのようにふらりと席を外すと、1刻後には、血まみれの刀と同じように血にまみれた爪と牙を持つ同行者とともに、帰ること3度。 師団長自らの夜間斬り込みという驚天動地の行動に、下士官や兵は『うちの親父は鬼神か何かか?』『もう親父だけで勝てないか?』と、半ば呆れ果ててしまい、事実を知って、血相を変えて諫言をしに来た参謀長や連隊長に対しては 『そろそろ儂の顔も知られてきたので、今度は儂が撒き餌になるから、確実に相手を潰せ』 と、詳細な計画を立て、今度こそこの厄介な猛獣を狩ろうと、手ぐすね引いて待っていた、老練な斥候と狙撃兵の混成部隊を、連隊の砲撃によって、纏めて消し飛ばすということをしてのけている。 相手に与えた被害としては、数十程度ではあるが、どんな小さな襲撃であろうとそれが成功し、剣虎牙が上機嫌に咆哮を上げるさまを見れば、意気が上がるというものであった。 故に、梅沢の『相手の目は大分潰した。第八連隊率いて、闇夜に紛れて夜襲かけるぞ』という命令が下された時は『おい。俺達も親父の真似事だとよ』『そうか。それなら『夜討ちの大将は、剣牙虎の大将』と木札をばらまくか?』『そりゃあいい。塙 団右衛門も、あの世で大笑いだ』と、ノリで木札を作った挙句、夜襲に成功した後に盛大にばらまいてのけたのであった。 後世『夜討ちの第八連隊』と、勇名を馳せることになる第八連隊の夜襲は、同時に、これから始まる苦闘の始まりでしかなかった。 618: yukikaze :2017/11/04(土) 20 55 48 昨日と変わらぬ風雪の中で、第四師団の兵達はそこかしこでぼやいていた。 「おい・・・ロスケの連中はこんな天候でも戦争やるのかねえ?」 「あいつらの国は年中冬だというからな。これが『いつもの天候』なんじゃないか」 「どんな国だよ。そりゃあウチを狙いに来るな」 毒づきながらも彼らは手を休めない。 幸いにも銃や機関銃は、この寒さでも問題なく動いてくれるが、それでもマニュアル通りの手入れを怠った場合、銃を棍棒代わりにして戦わないといけない羽目になるのだ。 つい先日、ある若手将校が、先祖伝来とやらの刀で切り結ぼうとして、あまりの寒さに刀が金属疲労を起こしていて根元から折れてしまい、そのまま相手の銃で殴り飛ばされ重傷を負った姿を見せられれば猶更であった。 「よし。グリースは、冬季戦の規定通りにしろよ。べったりつけたら最後、固まって稼働しなくなるぞ。後、決して銃を冷やすようなことはするなよ」 「わかっているよ。あんな連中と格闘戦なんかやれるかい」 拭き洩らしがないか念入りに確認しつつ、兵達は銃の手入れを終える。 格闘戦も一通りこなせるが、無駄なことが大嫌いな彼らである。 格闘戦よりも射撃戦の方が『こっちが無駄に傷つく可能性が少ない』のなら、そっちを優先するのが当然であった。 「ちくしょう・・・塹壕が掘れればなあ」 凍りついた地面を忌々しく見ながら、一人の兵が毒づく。 自分達が寄りかかっている胸壁は、確かに何もないよりかはマシではあるのだが、資材不足のお蔭で、コンクリートではなく岫厳で調達した煉瓦などを使っているのも多いのである。 ある程度は厚くしたとはいえ、コンクリートと比べると強度性に問題があり、砲撃の破片によって傷つく可能性を考えれば、手放しで喜べるものではなかった。 「まあ、ロスケが遮蔽物無しで突撃してくれるから、砲撃考えなければ有利だけどな」 「連隊砲の連中がぼやいていたぞ。どこの世界で砲が直接照準で撃ちあうんだって。ナポレオンの時代は終わってんぞって」 ロシア側が舐めているのか、それともさっさと終わらせたいのか、彼らは砲兵部隊を間接射撃ではなく、直接射撃を以て制圧しがちであった。 お蔭でこちらも、連隊砲部隊が直接撃ちあい、向こうの砲兵部隊に対して一定の打撃を与えることに成功したものの、数の差により、こちらの連隊砲部隊の損害も無視できず第一防衛ラインも撤退せざるを得なくなっていた。 (なお、師団砲兵部隊は、相手の軍団砲兵部隊と撃ちあわねばならず、こちらはこちらで苦労をしていた。) 「あと何日続くんかのお。この戦」 「親父は一カ月と言っていたが・・・後、20日は持たさんといかんのか」 そこかしこで天を見上げる兵達がいたが、下士官兵も咎めることはしなかった。 何しろロシア側のしつこさは、攻撃が始まってから日を追うごとに加速しているのである。 無論、そこには、この街を陥落しなければ、攻勢は先細りになるというロシア側の焦りが大きいと思われていたが、第四師団の面々は、「やっぱり親父のあれだよなあ・・・」と、思わずにはいられなかった。 「やっぱりあの木札がまずかったか」 「いや・・・あの後、ロスケの威張り腐った軍使に対して『バカめ』と返答して、剣牙虎殿に吠えさせたことじゃないか」 「それじゃねえだろ。ロスケの連隊旗かっぱらって、これ見よがしに翻させた挙句、挑発したことだろ」 「お前馬鹿だな。親父が見つけた敵の弾薬庫集成場に砲弾ぶち込んで大爆発させたあれだろ」 「お前らガキの喧嘩じゃねえんだぞ。この前、敵の師団司令部を親父達が見つけて、砲撃で始末したあれ以外あるかよ」 自分達がやらかした数々の武勲を指折り数えながら、第四師団の男達はヤケクソ気味に笑う。 うん。これを自分達がされれば、相手を絶対に生かしてはおけんわなと。 少なくとも自分達なら、相手を簀巻きにして、道頓堀に叩き込むくらいには腹を立てる。 「ただまあ一つだけ言えることがあるぞ」 殊更陽気にしゃべる一人の兵に対し、全員が注目をする。 「もう誰も俺達を弱兵とか言わねえだろ。上田城の真田もかくやの働きだぜ」 そりゃ違いねえと、誰もかれもが呵々大笑する。 3倍以上の敵兵に包囲され、防御陣地を作るにも一苦労という状態でありながら、10日持たしたのだ。これだけでも十分に、強兵扱いされている九州や奥州、北海道の師団連中相手にもでかい顔ができるというものであった。 「ようし、おしゃべりはここまでだ。ロスケの連中が戦争に来たぞ」 「よっしゃあ。浪速の漢のクソ度胸見せたろ」 そこかしこで響き渡る雄叫びと共に、彼らは銃を構え、砲火を交える。 かくして、第四師団は、師団の半数近くを失いながらも、攻勢開始から20日耐えるという戦果を上げることになる。 619: yukikaze :2017/11/04(土) 21 02 43 「タマ。儂は罪作りな男じゃのう。今日も多くの若者を殺してしまった」 深夜。一部の見張りを除いて、多くの兵が寝静まった頃、屋上に備え付けていた椅子に座りながら、傍らで寝そべる剣牙虎に語りかけていた。 「一将功成りて万骨枯る。いや・・・ここでは功成らずして、か。」 攻勢から24日目。ロシア側の昼夜を問わずに行われる攻勢によって、師団が保有する弾薬は底を突こうとしており、兵員も2/3が失われようとしていた。 今では兵站連隊の兵は当然、軍医や軍楽隊、遂には連隊長や師団本部の面々ですら、銃を片手に戦うというのが当たり前の状況になっていた。 「来世は坊主になるか医者になるか。いやいや。これだけ多くの若者を殺したんじゃ。儂は永遠に地獄で責め苦を負わねばならん。」 タマをいとおしそうに撫でながら、梅沢の独白は続く。 「思えば儂の一生は、幕末維新で終わったかもしれんものじゃった。それを考えればよく生きたというべきか」 時が時ならば、仙台藩士として、仙台城で討死をしていたか、あるいは北海道で屍をさらしていたかのどちらかであっただろう。 そう考えると、儲けものの一生とも言えた。 「後二刻で、最後の総攻撃じゃ。謙信入道の如く敵陣に斬り込まねばのう」 当然のことではあるが、梅沢は、無事に帰れるなどとは思っていない。 士気軒昂とはいえ、既に師団の兵力は激減し、連隊の規模が大隊レベルにまで落ち込んでいるのである。ロシア軍に痛撃を与え続けたとはいえ、向こうはまだ1個師団半は残っているだろうから、突撃が成功しても、良くて相討ちであろう。 だが、現状では持って2日であることを考えれば、ここが最後の勝負所でもあった。 「タマ。お前を大阪には連れて帰れなさそうじゃ。それだけは許してくれよ」 クォンと、小さく鳴いて、タマは、梅沢の掌に顔をなすりつけていた。 梅沢と同様、そこかしこに血の滲んだ包帯が巻かれてはいたが、主と同様闘いを止めるつもりはないようだ。 その光景に、梅沢は優しげな表情を浮かべたが、次の瞬間、けげんな表情を浮かべて、ある方向を向いていた。 「なんじゃこの空気は・・・」 彼の背中に感じられる、必殺と言っていいほどの戦気。 タマも又、さっきまで寝そべっていたのが、威嚇の姿勢で睨みつけていた。 梅沢は目を逸らすことなく思考を巡らし続け、ある一つの結論に思い至った。 「儂としたことがしくじった。あいつらは常識はずれだというのを忘れていた」 心底呆れかえった声を出しながら、梅沢は椅子から立つと、下の階にいる当番兵に大声で叫ぶことになる。 「援軍が来たぞ。援軍の連中、夜襲する気じゃ。眠っている連中を叩き起こせ。」 急ぐならさっさと乗れと言わんばかりの姿勢を示すタマに跨ると、梅沢は驚き腰を抜かす当番兵を尻目に、自ら伝令として、各連隊へと赴き、兵をそのまま纏めるや、目を白黒させる参謀長や連隊長を尻目に、一目散へと戦場へと躍り出ることになる。 1905年1月4日。岫厳攻防戦は、ロシア軍の全面撤退により終結。 どちらもボロボロの姿で異臭を放っていた、岫厳救援軍の黒木元帥と梅沢師団長はお互いの姿を笑いながらも、涙を流して抱擁したという。 同日、蓋平近辺まで攻め寄せていたビルデルリング大将は、補給の欠乏と、第一方面軍の来援を悟って、全面撤退を発令。 撤退戦により1/3に渡る兵力と重火器を失いつつ、海城への帰還をすることになる。 なお、ロシア側の序盤の攻勢を成功させる立役者であった騎兵部隊は、この撤退戦で機動防御を行い、戦友達の多くを撤退させることに成功させる代償として、壊滅的な打撃を受けることになる。 岫厳攻略失敗を知ったグリッペンベルグは、「ステッセルの阿呆が!!」と、岫厳攻略を任せざるを得なかったステッセルの戦術能力の無さに呪いの声を上げたとされるが、彼の博打の失敗の代償は、ニコライ二世による『アレクセーエフ及びグリッペンベルグの、極東軍の指揮権剥奪。増援軍を率いるクロパトキンの指揮に従え』という命令によって払うことになる。 この命令が告げられた時、グリッペンベルグは「もう我に出来るのは、戦場で勇者として死ぬことのみ」と、力なく副官に告げたとされるが、増援に来たクロパトキンは、グリッペンベルグを、上手く立ち回ったステッセル指揮下の第二軍の下の一軍団長にするという、露骨なまでの当てつけを行い戦線の整理を行うためとして、これまでのグリッペンベルグの戦略を全て捨て去り、遼陽前面に全軍を集結させることを決定する。 陸における日露両軍最大の決戦である遼陽会戦の準備は着々と進もうとしていた。 620: yukikaze :2017/11/04(土) 21 21 56 これにて投下終了。 実は近接戦闘の描写とか、退却するステッセルに対して「なあお前。大将首だろ大将首だよな。首おいてけ」と、『どこの蛮族よお前ら』な、黒木率いる薩摩師団の突撃とかあったのですが、助長になりすぎるのでバッサリカットすることに。 3倍の大軍で、しかも塹壕戦も碌にない状態でよく勝てたなと思われるかもしれませんが、ここら辺は、ステッセルの中途半端さが助けたと思っていただければ。 日露戦争のステッセルの用兵を見ると、彼は消耗戦を理解している将帥ではあるのですが、その一方で、一つの目標に固執しがちで柔軟性がない欠点がありました。 岫厳攻略『だけ』を考えるならば、間違いなく消耗戦をつづけたのでしょうが、彼らの軍勢は第八軍団への包囲殲滅を行う役割もありましたので、兵力損耗を避けなければならないというジレンマがあり、結果的に消耗戦と強襲戦どちらも徹底できなかった側面があります。 なお、ロシア軍も1個軍団が消耗する羽目になりましたが、日本も第七軍団が壊滅し、第八軍団、第五軍団、第六軍団も損耗をしているので、戦術的には痛み分けですがロシア軍が撤退していますので、戦略的には日本側勝利となります。 なお、第六章の訂正として、南山攻略で半壊したのは第四師団ではなく第十八師団に変更をお願いします。