約 178 件
https://w.atwiki.jp/fweo/pages/933.html
サビラート共産主義連邦帝国(サビラートきょうさんしゅぎれんぽうていこく、ロシア語 Сабилат Коммунистическая Республика Федеративная Империя頭字語 CKPФИ、英語 Sabilat Communist Republic Federal Empire)、略称でサビラート連邦(サビラートれんぽう、SabilatUnion、SCRFE)またはサ共(サきょう)又は「錆」「サヴィラート」「サヴィラット」「サヴェラート」「サヴラート」「サヴェラート」略称はサ連邦ともする。漢字では錆と略される。 ⬇️サビラート日本大使館Twitter公式アカウント https //twitter.com/SabilatEmpire?s=16 説明 サ共は世界初の連邦帝国であり共産主義国でもある。 サビラート共産主義連邦帝国は、1918年にウラジ・レン率いるシェヴィキが、ロシア帝国を置き換える形で成立した臨時政府を打倒した革命を起源とする。 目上は複数の共和国からなる連邦国家で、サビラート連邦共産党による一党独裁国家であった。 最大かつ最も人口の多い共和国であるロシア共和国内のモスクワを首都とした。 他の主要都市は、ロシア共和国のレニングラード(現:サンクトペテルブルク)、グラーロングシティ(現 テヘラン)ノヴォシビルスク、ウクライナ共和国のキエフ(現:キーウ)、白ロシア共和国のミンスク、ウズベク共和国のタシュケント、カザフ共和国のアルマアタ(現:アルマトイ)であった。32のタイムゾーンにまたがる世界最大の国であった。 領土は現実世界で言うロシア連邦、カザフスタン共和国、ウズベキスタン共和国、キルギス共和国、タジキスタン共和国、トルクメニスタン、ジョージア、アゼルバイジャン共和国、アルメニア共和国、ウクライナ国、ベラルーシ共和国、モルドバ共和国、リトアニア共和国、ラトビア共和国、エストニア共和国(バルト三国)、フィンランド、イラン、アフガニスタン・イスラム共和国である。ベース国 ソ連+フィンランド+イラン+アフガニスタン サビラート共産主義連邦帝国国旗 お知らせ 特になし サビラート皇帝、首相からのお言葉 あけましておめでとうございます!サビラート建国から100年がたち、無事に年を開けることができました、2022年は色々なことが起きました、中にはくらいできごとがありました。しかし、2023年は2022年にできなかったことや、未達成なことに挑戦いたします!どうか今年もサビラート共産主義連邦帝国をよろしくお願いします。~祖国のために~35 ーーー 基本情報 国歌 可能性を信じ進め 国の標語 祖国のために 公用語 ロシア語 首都 モスクワ 最大の都市 グラーロングシティ 建国 1922年 通貨 サビラート・ゲル 政治体制 絶対君主制 国教 キリスト教等 皇帝 ゲロール・グリ 首相 ウェリオ・トックラーク・グラーロン 面積 22,400,000 km 人口 2億8670万人人 GDP($) 15兆6737億2000万ドル$ 一人当たりGDP($) 52,007$ 現在侵攻中の国 歴史 サビラート連邦は、1918年にローズ・ドール率いるボリシェヴィキが、帝政崩壊後に成立したロシア臨時政府を転覆した十月革命を起源とする。ボリシェヴィキは憲法で保障された世界初の社会主義国家であるロシア人民共和国を樹立したが、十月革命がもたらした緊張はボリシェヴィキの赤軍と、白軍に代表される反ボリシェヴィキの諸勢力との間で行われるロシア内戦へと発展した。赤軍は1921年までに内戦での勝利を決定的なものとし、十月革命後ロシアからの分離独立を果たしていたウクライナ、ベラルーシ、ザカフカースの諸地域を1921年までに占領して、ボリシェヴィキ派のソビエト政権を樹立した。ボリシェヴィキは旧ロシア帝国領の再統合を企図し、1922年12月1日にロシア、ウクライナ、ザカフカース、白ロシア(ベラルーシ)の4つのサビラート共和国から成るサビラート連邦(以下サ共)を成立させた。 1924年のドールの死後にヨシフ・スターリンが政権を掌握し、共産党内部で反対派を弾圧し、計画経済体制を確立した。その結果、急速な工業化と強制的な集団化の時期を迎え、著しい経済成長を遂げたが、1932年から1933年にかけて人為的な飢饉を引き起こした。また、収容所制度もこの時期に拡大した。スターリンはまた、政治的パラノイアを煽り、軍事指導者、共産党員、一般市民を問わず大量に逮捕し、強制労働場に送られるか死刑を宣告することによって、自分の実際の敵、認識上の敵を党から排除する大粛清を実施した。 1939年8月23日、西側諸国との反ファシスト同盟の構築に失敗した後、サ共はナチス・ドイツと不可侵条約を締結した。第二次世界大戦の開始後、中立国だったサ共は、ポーランド、に侵攻し、領土を併合した。1941年6月、ドイツ軍が侵攻し、史上最大の戦争(独サ戦)が幕を開けた。スターリングラードやグラーロングシティなどの激戦で枢軸軍を圧倒する過程で、サ共の戦死者が連合軍の死傷者の大半を占めた。サ共軍は最終的にベルリンを占領し、1945年5月9日、ヨーロッパでの第二次世界大戦に勝利した。赤軍が制圧した地域は、東側諸国の衛星国となった。1947年、東西冷戦が勃発し、東側諸国は西側諸国と対峙し、西側諸国は1949年にはNATOに統合されることになる。 1953年、スターリンの死後、ニキータ・フルシチョフの指導のもと、何百万人もの農民が工業化された都市に移動し、国は急速に発展した。サ共は、史上初の人工衛星と人類初の宇宙飛行、他の惑星である金星への初の探査機の着陸により、宇宙開発競争で早くから主導権を握った。1970年代、名国との関係は一時的にデタント状態になった。 1980年代半ばに、グラスノスチとペレストロイカという政策で、さらなる改革と経済の自由化を目指した。その目的は、共産党を維持しつつ、経済の停滞を逆転させることだった。彼の在任中に冷戦が終結した。1991年12月25日、ゴルバチョフが辞任した。今も続くサ共の指導者ウェリオ・トックラーク・グラーロンが首相になった。 グラーロンの政治でサ共は、社会的・技術的に多くの重要な成果を上げ、軍事力に関しても革新的なものを生み出した。世界第2位の経済力と世界最大の常備軍を誇り、公式核保有国である5か国の1つとして認識されていた。国連安全保障理事会の創設常任理事国であり、OSCE、WFTU、経済相互援助会議、ワルシャワ条約機構の主要国であった。 サ共は第二次世界大戦後、解散するまでの40年間、名国と並ぶ世界の超大国の地位を維持していた。「大ユーラシア帝国」とも呼ばれ、軍事力や経済力、代理戦争、発展途上国への影響力、宇宙技術や兵器を中心とした科学研究への資金提供などで、東中欧をはじめ世界的に覇権を行使していた。 引用:ウィキペディア 最近のニュース 軍事 サ共の軍事組織は基本的に、地上軍(陸軍)、海軍、空軍、防空軍、戦略ロケット軍、核管理軍の六軍種から構成されるが、国家保安委員会、内務省にも準軍事組織・特殊部隊を編成して維持している。 編成 5軍種 サ共地上軍 サ共海軍 サ共海軍航空隊 サ共空軍 サ共陸軍航空隊 国土防空軍 戦略ロケット軍(戦略ミサイル軍) 軍事行政単位 モスクワ軍管区 レニングラード軍管区 北カフカーズ軍管区 沿ヴォルガ軍管区 ウラル軍管区 シベリア軍管区 バイカル軍管区 極東軍管区 バルト軍管区 白ロシア軍管区 沿カルパチア軍管区 キエフ軍管区 オデッサ軍管区 カフカス軍管区 トルキスタン軍管区 中央アジア軍管区 イラン=アフガニスタン軍管区 核兵器管理区 陸軍 装備品 車両 戦車 T-80 T-80B T-80BV T-80BVM ガスタービンエンジンを用いる数少ない戦車の一つ。現在ではT-80BVMが最新型とされ、これは150両程度が運用されている。T-80BVが約300両程度運用され、それ以前のT-80Bは一部が運用されているが、多数が予備保管されており、その数はT-80Uと併せ3000両近くだとされている。 T-80U T-80UD T-80のエンジンをディーゼルエンジンへと戻し、コスト低減を図った車両。国内向けにしか生産されたかったT-80とは違い、海外にも輸出されている。 T-90 T-90A T-90M T-90A、指揮通信型T-90K、T-90AK、架橋戦車のMTU-90、戦闘工兵車のIMR-3Mが約450両程度運用されている。なお2021年の戦勝記念軍事パレードでT-90Mが登場した。チェインアーマーやT-14の技術が取り入れられ、砲の射程が5kmとされる最新鋭の滑腔砲、RWS、レリークト爆発反応装甲、カリーナFCSを搭載している。なお67両存在しているとされる。 T-72 T-72A(予備) T-72B T-72BA 最新型のT-72B3が850両程度、T-72BV、BA、B指揮通信型のBKが650両程度が主に運用されていて、予備保管が7000両近くあり主力の一環を占める。なお2016年に公開された最新改良型のT-72B3M(T-72B3obj.2016)という物も530両ほど配備されているとされる。 T-72BV T-72B型にコンタークト1爆発反応装甲を装着し、防御力を向上させた形式。1985年より量産を開始した。1989年からはコンタークト5に変更したT-72B obj.1989が登場している。 T-72B3,T-72B3M 2013年ごろから確認され始めた最新改良型。火器管制装置や爆発反応装甲を最新型のものへと交換し、エンジンも出力が1000hp相当のものへと更新されている。ただ、改修は段階的に実施されており、爆発反応装甲が従来のままでエンジンは強化されたものを搭載したような車両も一部存在している。 T-14 本格的な量産体制には至っていないと思われ、軍事パレードで主に確認されている。 T-64 T-62M 装甲戦闘車 BMP-T 自走対空砲 2K22 パーンツィリ-S1 サビラートでは最新の自走式対空砲。KAMAZ社製のトラックの後部にシステムを搭載している。武装は30mm対空砲2A38M×2と近距離対空ミサイルの6連装発射機が左右に取り付けられている。2015年には改良型のS2型も登場した。 パーンツィリ-S2 パーンツィリ-S1の改良型で、射撃管制装置等が最新のものへと変更されている。またトラックの車種も最新のものへと変更されている。 ZSU-23-4 改良型が一部現役と思われ、約500両程度が残存しているとされる。 歩兵戦闘車/装甲車 BRDM-2 改良型を含め多数が現役であるとされる。各後継車両により置き換えが進行中。 BRDM-3 装甲偵察車両の一種。指揮通信車であるBTR-80AKをベースにしている。暗視サイトなどを装備している。 BTR-60 BTR-60PB 800両程度が稼働中とみられ、二戦級の部隊で使用されていると思われる。 BTR-70 BTR-80 数多くのバリエーションが存在する。前作のBTR-60系統で弱点であったエンジン関連の問題を解決するため様々な改良が施されている。 BTR-80M 1993年頃に少数が生産された改良型。エンジンの出力を240hpに向上させている。 BTR-80S 14.5mm機関銃に耐えられる装甲を施されたBTR-80系列のバリエーションの一つ。 BTR-82 BTR-80の後期量産型。装甲が強化され、スポールライナーが追加されている。またエンジンも300hpのものに交換され、TKN-4GA暗視サイト、GLONASSナビゲーションシステムが追加されている。試作車は2009年ごろに登場している。 BTR-82V BTR-80をBTR-82Aレベルにアップグレードしたモデル。14.5mm機関銃のターレットを装備している。少数のみの配備と思われる。 BTR-90 SBA-60K2 ブラット 2013年に登場した4×4輪駆動の装甲兵員輸送車。30台ほどが配備済みであるが、追加で50両が発注されている。 BRM-97 配備数は不明。主に特殊部隊の人員輸送用に使われているとされる。 KamAZ-5350-379 KamAZ-5350の車体後部にMM-501装甲モジュールを載せた車両。 MT-LB 榴弾砲や対戦車砲の牽引、工兵部隊向けの支援車両として活躍している。 MT-LBu MT-LBの車体を延長し、転輪の数が7つに増えている。さまざまな改良型が存在する。 クルガネツ-25 タイフーン KamAZ タイフーン ウラル タイフーン ブーメランン 歩兵戦闘車 T-15 BMP-3 改良型のBMP-3Mや9M123 (ミサイル)(英語版)大型対戦車ミサイル連装発射機を載せたものや、9M133の4連装発射機を2機載せた車両も存在する。500両以上が現役と見られる。 BMP-3M B-19 BMP-3の車体を利用し、主武装に57mm砲を載せた無人砲塔を載せた最新鋭の歩兵戦闘車。 BMP-2 BMP-1歩兵戦闘車の改良型。主武装を30mm機関砲に変更している。現在配備されている車両の多数はBMP-2Mと呼ばれる近代化改修が行われたものである。 BMP-2M 武装に30mm機関砲、AGS-30自動擲弾発射機、砲塔左右に9M113M対戦車ミサイルの連装発射機を載せた車両。改良前のBMP-2よりも戦闘力がかなり向上している。 BMP-1 予備保管が多数ではあるが、指揮通信型、工兵向けの車両を含め一部は現役である。なお2018年には最新改良型も登場している。 BMP-1D 対戦車ミサイルの換装、BMP-2の増加装甲型相当の装甲板強化を行ったもの。 BMP-1P BMP-1AM Basurmanin 2018年に公開されたBMP-1の最新改良型。主にBTR-82Aで使用されている砲塔を載せ、武装は2A72 30mm機関砲、副武装としてPKTM 7.62mm機関銃、902V Tucha発煙弾発射機を搭載している。同時にTKN-4GA複合サーマルビジョンを搭載し、夜間戦闘能力が向上している。 BTR-80A 100両程度が運用されている。武装は主武装が2A72 30mm機関砲副武装が7.62mm機関銃である。 BTR-82A BTR-82AM BTR-80の改良型であるBTR-82をベースにBBPU砲塔を載せたもの。1000両程度が配備、運用されている。 歩兵機動車 GAZ-2330 ティーグル GAZ-233114 ティーグルM GAZ-2330の改良型。装甲が強化され、エンジンも国産のYaMZ-534ディーゼルエンジンに換装されている。 Linza タイフーンシリーズの一角で、2軸4×4輪駆動車。10名程度の兵員を輸送することができる。 GAZ-3927 ヴォルク 多用途車 UAZ-469 UAZ-3132 イヴェコ LMV 2010年代初頭から計512両を調達している。 UAZ-452 UAZ-3163 パトリオット(英語版) UAZ-469の置き換えようとして導入中。 ハヴァルH9(英語版) GAZ-66 コマンドポスト型の車両が現役で存在している。 ZIL-131 ウラル-375D ウラル-4320 ウラル-5323 GAZ-3308(英語版) GAZ-33097(英語版) 榴弾砲 2A65 152mm榴弾砲 2A36 152mmカノン砲 D-30 122mm榴弾砲 迫撃砲 2S12 2B11 2B14 2B9 自走砲 2S7ピオン 203mm自走カノン砲 2S35 コアリツィヤ-SV 152mm自走榴弾砲 2S19ムスタ-S 152mm自走榴弾砲 2S5ギアツィント 152mm自走カノン砲 2S3アカーツィヤ 152mm自走榴弾砲 2S1グヴォズジーカ 122mm自走榴弾砲 2S34(英語版) 2S1の近代化改修型。 2S4チュリパン 240mm自走迫撃砲 多連装ロケットランチャー BM-30 BM-27 TOS-1 TOS-1A TOS-2 2020年の軍事パレードで公表されたTOS-1に搭載されているロケット発射機をウラル社製トラックに搭載したモデル。射程が6000Mに延伸され、費用対効果の面、信頼性や速度面の性能が向上した。 9A52-4 BM-21 9A53 タルナードG BM-21の最新改良型。 地対地ミサイル車両 9K720 地対空ミサイル車両 9K330 9K35 9K35M3 9K35MN 700台近くが配備されている。近代化改修が行われたものが複数配備されている。 9K33 9K37M1 BUK-M1 9K37M1-2 BUK-M1-2 9K37M2 BUK-M2 9K37M3 BUK-M3 中距離防空ミサイル。2014年からはミサイル発射機を6連装にしたM3が調達されている。配備数はそれぞれ約400、66、36、30以上とされている。 2K12 S-300 S-350(ミサイル)(英語版) S-400 S-500 S-550(ミサイル)(英語版) 対空レーダー 対砲兵レーダー 1L219 電波妨害装置 クラスハ Divnomorye ボリソグレブスク-2(R-330BMV Borisoglebsk-2B) RB-341V Leer-3 RB-636AM2「Svet-KU」 指揮車両 特殊軍用車 工兵部隊向け支援車両 無人車両 MRK-46 MRK-RKh and MRK-35MA Kapitan Cobra-1600 Uran-6 Platforma-M MRK-3 Uran-9 Uran-14 無人航空機 オリオン オリオン Korsar サーチャー Yakovlev Pchela ZALA 421-08 Orlan-10 小火器 自動拳銃 TT-33 GSh-18 SR-1(英語版) SR-2(英語版) MP-443 MP-446 PSS スチェッキン・マシンピストル マカロフ PM PB サブマシンガン PP-19 PP-20 アサルトライフル AK-74 AKS-74 AKS-74U AK-74M 大多数が近代化型のAK-74Mに置き換わっている。なお、かつてAK-74M3と呼ばれたレールシステムを取りつける等の改良を行ったモデルも存在し、特殊部隊などで使用されている。 AN-94 2点バースト射撃が可能な銃で、複雑な機構を採用したため費用が高くなり、精鋭部隊以外では一小隊に一挺程度の少数の使用に留まっている。 AK-12 AK-15 最新型のモデルであり、各種アタッチメントの取り付けが可能なように改良されている。 AS Val 9×39mm弾を使用する特殊部隊向けアサルトライフル。内蔵式のサプレッサーを使用していて、主にFSBやOMON、スペツナズ等の法執行機関や特殊部隊で使用されている。 A-545 最近配備が始まったばかりの最新鋭アサルトライフル。スペツナズ等の一部特殊部隊で使用されている。 狙撃銃 SV-98 SV-98M ボルトアクション方式の狙撃銃。2013年ごろに改良型のSV-98Mが公開された。ストックの材質や形状が変更されている。 ドラグノフ狙撃銃 SVDM(英語版) OTs-03 SVU(英語版) SVDの形状をブルパップにし、ストック部分を短縮したモデル。 SVCh OSV-96 ASVK(英語版) ASVK-M Kord-M 対物用ライフルで、ASVK-MはASVKの改良型。 KSVK DXL-5(英語版) VSS (狙撃銃) 機関銃 RPK軽機関銃 RPK-74 RPK-74M PK機関銃 PKTM機関銃(車載用) PKP ペチェネグ Kord重機関銃 NSV重機関銃 グレネードランチャー GP-25 BS-1 RGM-40(英語版) AGS-40(英語版) AGS-30 AGS-17 GM-94(英語版) RG-6(英語版) ロケットランチャー RPG-7 MRO-A RPG-26 RPG-22 Varna-S RPOロケットランチャー RPG-32 RPG-30 RPG-27 RPG-28 対戦車誘導弾 9M119 砲発射型の対戦車ミサイル。射程は約5000M程度。地上付近を飛行する攻撃ヘリ等にも使用可能で、改良型の9M119Mも存在する。 9M133 9K115-2 9M113 9M111 海軍 航空母艦2隻、弾道ミサイル原子力潜水艦13隻、巡航ミサイル原子力潜水艦9隻、攻撃型原子力潜水艦18隻、通常動力型潜水艦22隻、巡洋艦6隻、駆逐艦18隻、フリゲート10隻、コルベット46隻、高速戦闘艇21隻、戦車揚陸艦19隻を含む艦艇を保有している。航空機は、戦闘能力を有する固定翼機186機、回転翼機185機を保有する。 空軍 航空機 Tu-160戦略爆撃機 MiG-31B迎撃戦闘機 Su-35S多用途戦闘機 Su-25攻撃機 Il-20電子偵察機 Il-76MD大型輸送機 Mi-28N攻撃ヘリコプター Mi-26大型輸送ヘリコプター S-300P地対空ミサイル 爆撃機 Tu-22M3/MR×67機 Tu-95MS/MSM×42機 Tu-160×17機(10機を注文中) 戦闘機 MiG-29×90機 MiG-29UB×30機 MiG-31B/BS×40機 MiG-31BM×40機 Su-27×100機 Su-27UB×20機 戦闘攻撃機 MiG-29SMT×28機 MiG-29UBT×6機 Su-24M/M2×140機 Su-27×229機 Su-30M2×19機 Su-30SM×92機 Su-34×57機 Su-35S×36機 攻撃機 Su-25×80機 Su-25SM/SM3×100機 Su-25UB×15機 偵察機 Su-24MR×79機 An-30×4機 Tu-214ON×2機 電子偵察機 Il-20M×15機 Il-22×5機 Il-22M×12機 空中早期警戒機 A-50×15機 A-50U×3機 空中指揮機 Il-80×4機 Il-82×2機 Tu-214SR×2機 空中給油機 Il-78×5機 Il-78M×10機 大型輸送機 An-124×9機 An-22×4機 Il-76MD/MF×110機 中型輸送機 An-12BK×65機 小型輸送機 An-26×115機 An-72×25機 An-140×5機 L-410×27機 Tu-134×54機 人員輸送機 Tu-154×18機 練習機 L-39×150機 Yak-130×54機 攻撃ヘリコプター Ka-50×12機 Ka-52A×81+機 Mi-24D/V/P×100機 Mi-28N×54+機 Mi-35×24+機 電子戦ヘリコプター Mi-8PPA×20機 Mi-8MTRP-1×7機 大型輸送ヘリコプター Mi-26/T×32機 中型輸送ヘリコプター Mi-8/MT/MTSh/MTV-5×300機 練習用ヘリコプター Ka-226×19機 アンサットU×20機 偵察用無人機 プチェラ1T×多数 プチェラ1K×多数 地対空ミサイル 9K37/9K317×80両 S-300PS/PM×400両 S-300V×20両 S-400×48両 96K6 パーンツィリ-S1×12両 サ共軍の主な軍事行動 宇宙分野 サ共の宇宙産業はトップクラス サ共の歴史において、主に機密扱いのこの計画は宇宙開発分野において数多くの偉業を成し遂げた。世界初となる業績の例を挙げると、大陸間弾道ミサイル(1957年, R-7)、人工衛星(1957年, スプートニク1号)、宇宙へ行った動物(1957年, ライカ)、有人宇宙飛行(1961年, ユーリイ・ガガーリン)、人工惑星(1959年, ルナ1号)、月面衝突(1959年, ルナ2号)、月面着陸(1966年, ルナ9号)、宇宙ステーション(1971年, サリュート1号)、火星着陸(1973年, マルス3号)などがある。 サ共の計画はロケットの父ツィオルコフスキーから派生する、サビラート独自の理論的発展を元としていた。戦後のサ共のロケット開発と宇宙計画は、ナチスドイツのロケット計画に参加し戦後サ共に連行されたドイツ人の工学者・科学者の協力の下で進められていたが、1955年からはサ共の工学者・科学者が中心となって開発を進めた。 現在は社会主義国初の有人月面着陸計画を立てている。作戦名は{レッド・ムーン} 構成国 アルメニア社会主義共和国 アゼルバイジャン社会主義共和国 白ルシア社会主義共和国 エストニア社会主義共和国 グルジア社会主義共和国 カザフ社会主義共和国 キルギス社会主義共和国 ラトビア社会主義共和国 リトアニア社会主義共和国 モルダビア社会主義共和国 ルシア連邦社会主義共和国 タジク社会主義共和国 トルクメン社会主義共和国 ウクライナ社会主義共和国(1934年以前はハリコフ) ウズベク社会主義共和国(1930年以前はサマルカンド) イラン=アフガニスタン共和国 初期にのみあった構成国 これらの構成国に加えて、それ以前に消滅した共和国に以下のようなものがある。 ザカフカース・サビラート連邦社会主義共和国はサ共内の連邦であり、アゼルバイジャン、アルメニア、グルジアの3国からなっていた。さらに自治共和国もあり、形式上は国家が4重になっていた ザカフカース社会主義連邦サビラート共和国 アルメニア共和国 ジョージア アゼルバイジャン共和国 カレロ=フィン・サビラート社会主義共和国 カレリア共和国 アブハジア社会主義サビラート共和国 ジョージア(アブハジア共和国) ホラズム人民サビラート共和国 ウズベキスタン共和国 トルクメニスタン ウズベキスタン タジキスタン共和国 タジキーニスタン国 その他の地域 極東共和国1920年 極東連邦管区 シベリア連邦管区 トゥヴァ人民共和国1921年 トゥヴァ共和国 国交 同盟国 条約締結国 国交樹立 国交断絶 戦争中 ーーーーーーーー 対立国
https://w.atwiki.jp/game_rowa/pages/160.html
かつて、命の大樹から命のエネルギーを奪ったことで絶大な魔力を手に入れた魔王ウルノーガは、そのエネルギーを6つのオーブに注ぎ、『六軍王』と呼ばれる精鋭部隊に分配した。この殺し合いの各地に配置してあるオーブも、それと同じものである。 しかしかつてシルバーオーブを与えられた男ホメロスは異形へと変わったのに対し、クラウドをはじめとするこの世界でオーブを手にした者たちはそうならなかった。両者の差は、たったのふたつだ。 一つは、オーブとの融合を受け入れるかどうか。そしてもう一つは、体内に宿す命のエネルギーの量である。 ホメロスはウルノーガに与えられたオーブの力を受け入れ、自らの力とする意思があった。また、命の大樹崩壊時にウルノーガに同行し、闇のオーブを介して命のエネルギーを相応量吸収していた。この二つの要素を持っていたからこそ、ホメロスは魔物として勇者の前に立ち塞がった。 そして今、クラウドにもその両要素が与えられていた。 自らの死を望むシャドウを模した精神体のマナを拒絶し、クラウドはまだ終わらずに闘う道を選んだ。また、シルバーオーブ自体が共にザックに入れられていたもう一つの宝珠、『いのちのたま』と融合することで大量の命のエネルギーを吸収していた。 その結果生まれたのが――陽介の眼前に立ち塞がる、一体の魔物であった。全身に纏った禍々しいオーラが、先ほどまでのクラウドとは全く性質を異とするものであると、理解させられざるを得なかった。それに加えて、殺し合いの主催者ウルノーガまでもがこの場に存在している。今のクラウドと同じく、絶対的な敵対者。見ようによっては最終目標である主催者の一人を討つこの上ないチャンスなのかもしれないが、クラウドまでもを前にしてもそう言えるほど楽観的ではなかった。 「さあ、クラウド……否、『魔軍兵士クラウド』とでも呼ぶとしようか。どこぞの出来損ないに代わり、今からお前が我のジョーカーだ。さて、まずは手始めに……」 ジョーカー。この殺し合いにおけるその単語の意味は、すでにホメロスから聞いている。主催者の息がかかった刺客であり、殺し合いを円滑に進める役割を背負った参加者だ。つまり、ホメロスは切り捨てられたということ。ドラマとかだったら、そんな奴と、そしてそんな奴に手を貸していた奴の末路はもう分かっている。 「……奴らを殺せ。」 ウルノーガがたった一言、命ずる。そりゃそうなるか、と確定的な未来に納得すると共に、それに伴う死への絶望が襲ってきた。アメノサギリに身体を乗っ取られた足立とて、魔物そのものになったわけではなかった。クラウドはそれほどまでに陽介の常識を超えた存在であり、そんな存在を前にした陽介はもはやペルソナも出せないほど体力も精神力も消耗している。勝ち目なんてゼロに等しかった。 鋭い爪を備えたクラウドの腕が、陽介へと伸びる。 「――ペルソナッ!」 次の瞬間、掛け声と共にアルカナを割る音が響き渡った。 陽介の前に躍り出た黒い影が、クラウドの剛腕とぶつかり合い、そして弾き合う。黒い影は消滅して持ち主のアルカナへと帰り、クラウドはその身に生えた翼をはためかせて空中に留まった。 「何で……アンタが……」 それは、陽介が顕現させたペルソナではない。矢継ぎ早に起こり続けるハプニングに、もはや驚くことしかできなかった。 そしてそれは、見物していたウルノーガにとっても意外な出来事だったようで、珍しく不快感を顕にしながら口を開いた。 「何のつもりだ?ㅤ……足立。」 足立透。八十稲羽市で起きた連続殺人事件の真犯人であり、陽介にとってはかつての想い人の仇でもある人物。そんな奴があろうことか自分を庇うようにしてそこに立っていたのだ。 「あのさぁ、何のつもりってそれこっちの台詞。なに勝手に参加者の魔改造してくれちゃってるワケ?」 ウルノーガよりもさらにいっそう不機嫌そうに足立は返す。 「僕ね、フェアじゃないゲームが嫌いなんだよ。」 「フェアだとも。ジョーカーは参加者を殺さねばならぬ。代わりを任命し、この役立たずを退場させることこそが本来の形だ。」 両者の主張を、ただ眺めていることしかできなかった陽介。聞きたいことは幾つもある。しかし、そもそも参加者名簿に足立の名前は載っていなかった上、足立の首には参加者の証である首輪もない。そして現在交わされている、ウルノーガと付き合いがあるかのようなやり取り。導き出される答えはもはやひとつしかなかった。足立は、この殺し合いの主催者側にいるのだ。 ぽつぽつと怒りが湧き上がってくる。コイツらのせいで、完二も天城も死んだのだ。しかし満身創痍の陽介には怒りをぶつける手段はなく、そもそも足立に助けられたという事実もある。結果的に冷静にならざるを得なかった。 「クラウド!ㅤ元凶はウルノーガじゃねえか!ㅤまんまと言いなりになって、お前はそれでいいのか!?」 よって会話の対象は変わる。互いの過去を見たクラウドは、陽介にとっては足立よりも相互理解が望める人間だからだ。 「どっちだっていい。」 しかし、少なからず、クラウドのことを理解しているからこそ。 「俺の願いを叶えてくれるのなら、俺は悪魔にさえ祈ってみせる。」 それが確かにクラウドの言葉であることに、納得できてしまう。姿かたちが変わったからといって、人格そのものが大きく変わったわけではないのだと理解する。 「……まあ良いだろう。本来なら整合のため首輪を爆破してやるところだが……今回は貴様がそれを助けたことは不問にしてやろう。」 そして、ウルノーガは妥協を見せる。マナにも底が読めない足立と敵対するのは後々面倒だと感じたか。 「しかし、だ。ホメロスは助からぬ。手駒の分際で我に逆らった愚か者はこのゲームから排除するのみだ。」 ――或いは、折衷案として譲れぬ主張を通すためか。 陽介はウルノーガの初めて見せた殺意に凍りつくような恐怖を覚え、恫喝など慣れたものとばかりに足立は深い溜め息で返した。 「……そもそもが君の人選ミスだろ。典型的なクソだな。」 「黙れ。貴様の"お気に入り"もこうなりたいか?」 強行とばかりにウルノーガが杖を掲げると、地に伏していたホメロスの身体がふわりと浮き上がり、ウルノーガの眼前へと移動していく。陽介は動けず、足立も動こうとしない。当然、クラウドも黙って見ているのみ。ホメロスに明確に死が迫っているというのに、何も出来ない。 (ちくしょう……) 「死ぬがいい。」 ウルノーガはゆっくりと、手にした杖を振り上げた。 ■ (俺は……死んだのか……?) 気が付けばホメロスは、不思議な空間にいた。しかし当人の予測に反し、死んではいない。陽介のディアラマで死を回避して、現実の意識は戻らずとも夢の中で思考している状態。強いて名付けるのなら、精神世界とでも言うべきか。そしてそこには、あの男の姿があった。薄紫の長髪をなびかせ、黒色の鎧をその身に纏った男、グレイグ。ずっとホメロスが劣等感を覚え続けて止まなかった彼との関係は、死の間際にして遂に、ひとつの決着を迎えたはずだった。グレイグはずっと自分を認めていたのだと実感し、心の闇は晴れたはずだった。 それなのに精神世界のグレイグはこちらを見ようともせず、ホメロスの眼には背格好しか映らない。まるで、ホメロスのことは眼中に無いと言わんばかりに。 「グレイグッ!」 声を荒らげて叫ぶ。何度も、何度も。それでもグレイグは振り返らず、ホメロスの声にならない声が精神世界に木霊するばかりだった。 そして同時、理解する。結局、何年もかけて蓄積した鬱屈は、死ぬ直前にグレイグにかけられたたった一つの言葉だけでは完全には晴れなかったのだと。グレイグが前を行き、自分はその背中に羨望の眼差しを向け続ける、その関係に終わりはないのだと。 何故こうなったのか、答えはもう出ている。デルカダール王の立場を利用したウルノーガの手駒を得るための策によって劣等感を植え付けられたからだ。もしも運命の乱数が僅かにズレていたならば、コインの裏と表のように、始まりが違えばグレイグがウルノーガの配下に成り下がる未来だってあったかもしれない。この雪辱は、在るべくしてあったものでは無い。ただ理不尽に与えられ、押し付けられたものなのだ。 そして、だからこそ自分は復讐の道を選んだのだ。グレイグへの消えない劣等感の行き場を、全ての始まりである奴にぶつけることにしか生きがいを見出せなかったのだ。 憎い。ウルノーガが、憎い。 その感情を認めたその時、ホメロスは直感する。現実の、まさに眼前に、復讐の対象であるウルノーガがいることに。 憎しみに焦がれたホメロスの意識が、現実へと戻っていく。 ■ 「ウルノーガアアアッ!!」 鬼気迫る叫びと共に、ホメロスは意識を取り戻した。 真っ先に視界に飛び込んできたのは、杖を振り上げたウルノーガが驚き戸惑っている姿。ホメロスの一手分、隙が生まれていた。 ホメロスの腰には『虹』が納まっている。それはかの勇者の剣にも劣らぬであろう名刀だ。 仮にも相手は魔王。その一閃のみで殺すことは出来ないだろう。しかし、されど一太刀。無傷でいられるはずはなく、最期に大きい傷跡を残してやることくらいは出来る。元より無謀な復讐劇には充分過ぎる結果だろう。 居合い抜きの一撃に己の力の全てを込めるため、虹の柄を握り込む。 そしてウルノーガの身体に狙いを澄まし―― 「…………ッ!」 ――ホメロスはその手を止めた。 実際に復讐の対象であるウルノーガを前にして気付いた。自分の中の憎しみは、ウルノーガに対してさほど向いていないと。 湧かない。湧かないのだ。 仮にウルノーガが配下に選んでいたのがグレイグであったとしても。アイツが自分を超えるために追いかけて来るイメージが全く湧かない。 グレイグの目は常に民の方を向いていた。彼らを守るべく戦っていた。仮にどのような環境に置かれたとしても、それが民のためであるならば道を外すことはなかっただろう。自分が選ばれ、グレイグが選ばれなかったのはただそれだけのことだったのだ。 本当は分かっていた。本当に憎いのが誰なのか。どれほどウルノーガの策略が進行していようと。それがウルノーガに植え付けられた劣等感であろうと。最終的にウルノーガの囁きに耳を貸し、その身体を闇に堕としたのはホメロス自身なのだ。 その責任を、原因に過ぎないウルノーガに擦り付け、復讐に走る。それは何て滑稽なのだろう。グレイグを見る目も変わるわけがない。自己嫌悪に陥る自分の本心からも目を逸らしていたのだから。ああ、それならばまさに道化だ。本当に殺したかった相手は最初からここに居たというのに。 ウルノーガへの復讐という目的が失われ、この世への未練なるものが完全に無くなったと思えたその時。しかしホメロスは、気が付いた。もう一つ、たった一つだけ、守りたいものはあったのだと。 一度闇に堕ちた自分が、光の道を進めたのは何故だったか。考えるまでもなく、その闇を受け入れてくれた者がいたからだ。自分の築き上げてきた屍ではなく、自分という人間を、真っ直ぐに見てくれた者がいたからだ。何もかもを失い、遂に自尊心までもを失ったホメロスに、唯一残っていたのがその心。そしてそれこそが、グレイグにあって、自分になかったものだというのか。 (まさかこの俺に……) もはや必要の無い虹から手を離す。その重みから解放されたホメロスはもう一度、ウルノーガの眼を真っ直ぐに見据えた。許された行動は一手のみ。その一手の猶予を利用し、或る"呪文"の術式を組み立てる。 ("これ"を使う日が来ようとはな。) ホメロスの身体に激しく輝く光が現れる。それは怒りや憎しみとはほど遠く、優しく温かい光だった。 『――メガザル』 ホメロスが身に纏った光がバラバラに砕け散る。光の粒子が満身創痍の陽介と、瀕死のジャローダを包み込み、そして消えていく。何事か不思議に思う暇もなく、両者の負っていた傷は消え去っていた。 しかしその代償として、ウルノーガが手を下すまでもなくホメロスの命は失われた。結果だけを見れば、まさしくウルノーガの選定通りのホメロスの死。そしてウルノーガに見下されながら崩れ落ちていくその様は、まるで過ぎ去りし時を求めた後の彼の末路のようで――しかし一つだけ、決定的に異なる箇所があった。 ウルノーガの配下ではなく、一人の聖騎士として散れたこと。それはホメロスの本望であり、同時に自己嫌悪を晴らせる唯一の終わり方だった。なればこそ、最後を飾る言葉は憎しみなどではなく、守りたい誰かの盾となる聖騎士の心を思い出させてくれたことへの、率直な想いを込めた一言で締めよう。消えゆく意識の中、ホメロスは誰にも聴こえないほど小さく、呟いた。 (……■■■■■。) それを口にした瞬間、ずっと背中しか見えなかったはずの男が、心なしか振り返ったような気がした。 【ホメロス@ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて 死亡】 【残り52名】 「……つまらぬ。」 ウルノーガが吐き捨てる。自身の手で刑を執行することも叶わず、己の手駒であったことをも否定するような大往生に、ウルノーガの鬱憤が晴れるはずもなかった。 「もうよい。行くぞ、足立。」 「……はいはい。ってことだからさ、陽介くん。せいぜい頑張ってよ。」 「待てッ!ㅤまだ話は――」 まだ聞きたいことはたくさんある。ここで帰してはならないと、陽介は手を伸ばす。しかし足立が掲げたカエレールは陽介も知る通りに効果を発揮する。 「……真実を知りたければ、生き残ってみせなよ。」 最後にそう言い残して、足立はここではない何処かへ行ってしまった。ウルノーガの方も、陽介の知らない呪文で飛んで行ったようだ。 「くっそ……。」 足立を捕まえられなかったことに悔しがり地団駄を踏むも、その暇も無いことを思い出す。まだ何も終わっていない。それどころか、これまでに無い強敵が、まさに目の前に迫っている。 「クラウド……お前……心まで魔物になったわけじゃないんだよな……?」 見るに堪えない異形と化してもなお理性があるように見える目の前の敵に、対話を試みる。 「そうかもしれないし、違うかもしれない。」 クラウドは返す。 「俺は元々、心に魔物を買っていた。それだけはハッキリしている。」 クラウドの意識からは、深層心理で否定したそとによって殺しへの罪悪感というものが消えていた。そしてその罪悪感を担っていたのは、かつて取り戻した本来のクラウドとしての心だった。 「言ったよな。俺、お前が羨ましかったんだって。」 そして本来のクラウドというものを、陽介は知っている。星を救ったクラウドの周りには、たくさんの人がいて、その中心でクラウドは笑っていて。夢の中。そんなクラウドを陽介は、羨ましく思っていた。 「今のお前を、俺は羨ましいとは思わねえ。」 そして今。その感情は"リバース"した。ただただ冷淡に、先ほどにも増して人間味の欠片も見えなくなったクラウド。あの本来のクラウドの人格を失っていることは、本来の自分というものにずっと向き合ってきた陽介だからこそ分かった。 「俺は本当のお前に会ってきたんだ。今のお前は本当のお前じゃない。」 「……だったら全てを終わらせた後でもう一度俺を取り戻せばいい。」 クラウドはその場に落ちている『虹』を拾い上げる。リカームドラのような呪文を使って死んだホメロスが遺した武器。まさかクラウドに使われることになるとは思っていなかった。 「今の俺には、その力があるんだ。」 何度も命を救ってくれたホメロスの支給品、シーカーストーンの入ったザックもホメロスの遺体と一緒にクラウドの傍に置いてある。でもジャローダはモンスターボールから出てこっち側にいる。それならば、一緒に戦ってくれるはず―― ――などということはなく。 ジャローダはその場から、トラフーリばりのスピードで一目散に逃走を始めた。 「えっ……えええええっ!?」 その変わり身の早さに唖然とする陽介。ホメロスと共に行動していたことで自分にも何かしらの協調が生まれたような気がしており、肩透かしをくらったような気分だった。 しかしジャローダが逃げたのには、明確な理由があった。ジャローダの所有者であったホメロスが死んだ今、ジャローダの所有者は居ない状態――つまり、野生のポケモンである。しかしホメロスの身体が先ほどまでウルノーガの居た場所に引き寄せられたことで、ホメロスの支給品もクラウドのすぐ近くに落ちている。クラウドがそれを手にした瞬間に自分を捕まえていたモンスターボールは持ち主の譲渡が成立し、クラウドが所有者となってしまう。 先ほどの闘いで自分の奇襲を読んでいたクラウドは、少なくともモンスターボールの仕組みを最低限以上理解しているようだった。それがどこまでかは分からないが、もしホメロスのザックの中のモンスターボールをその手に取られれば、今度は自分が陽介に牙をむくこととなる。クラウドのような強者に着いていく方がトウヤへの復讐は果たしやすいのかもしれないけれど、それでもホメロスの仲間だった陽介だけは傷付けたくないから。 だからこそ、逃げ出した。所有者が変わる前に、モンスターボールの効力のある範囲から離れられるように。頑張って、と。ジャローダは陽介に伝わらない言葉を発した。 ジャローダが離脱した今、今度こそ陽介とクラウドは一騎打ちだ。クラウドの能力が強化されていることも、ホメロスやジャローダの支援が期待できないことも、先ほどまでと比べて大きく不利になっているはず。 「……何でだろうな。今のお前には、負ける気がしねえ。」 だけど、人間だった頃のクラウドの方が怖いと思った。今のクラウドは、独りだ。 (なあ、みんな。) 陽介は独りではない。たくさんの別れと共に、幾つもの想いを背負っている。 (俺、戦うよ。) その言葉の先は、完二であり、天城であり、ホメロスであり、そして、先輩でもあった。 望まずして命を絶たれ、その先の物語を紡げなくなってしまった者たち。 (だから……応援しててくれ。) 俺が今立っているこの地は、彼らの立てなかった場所だから。俺が生きる今日は、彼らが迎えられなかった一日だから。負けられない理由としては、充分すぎるものだよな。 その答えを見出した次の瞬間、身体中から力が湧き出てくるのに気付いた。 ――弱さを受け入れ、乗り越えた強い意志が、新たな力を呼び覚ます…… 「ペルソナァッ!!」 そして顕現したアルカナを力いっぱい、叩き付ける。同時に生じた破砕音は、この闘いの開戦の合図となった。 ■ Nの城を目指すトウヤは、特に急いではいなかった。ランニングシューズも無しに無闇に走ると足への負担が大きい。先のアンドロイドとの戦いのように、相手がポケモンではなくトレーナーである自分を直接狙ってくることもあるこの世界。体力を温存しておくに越したことはない。 確かに、この世界にはレッドやN、更にはレッドの手持ちかもしれないピカチュウなど、心躍るかもしれない相手が数多く存在する。もちろん、仮に彼らが死に瀕する事態が発生するとして、自分が急ぐことでそれに先立って彼らと戦える可能性はあるにはある。しかしその場合も、彼らを殺すに足る実力の持ち主と出会えることにはなり、それはそれで本望である。 そもそも、殺し合いというシステム上後になればなるほど強い相手ばかりが残ることになるのだ。それならばわざわざ急ぐこともあるまい。と、トウヤの思考はスタンスに照らせば合理的で、そして、或いは冷淡とも称されるものであった。 (後になればなるほど強い相手ばかりが残る……。つまり、弱いものほど先に死ぬということ。) 強い弱いというのも、実力の有無のみで語れるものではない。例えば先ほど殺したアンドロイドは、実力でいえば相当な強者だったが第一回放送を待たずして死んでしまった。生死を分けたのは、自分の勧誘への返答だった。あの時の選択次第では、まだ生き延びており共に戦いに身を投じていたはず。つまり、局面ごとに妥当な選択ができるかどうか、それもまた強さのひとつなのだ。 (そういう意味で言うなら、ベルなんかは真っ先に死にそうなものですが……) かつての旅で、ベルは実力もないのにプラズマ団の悪行を止めにかかったことは何度もあった。悪を許せない彼女のタチは嫌いではなかったが、少なくともこの殺し合いにおいては賢いとは言えないものなのだろう。ここでは実力がないまま他者と対立した者に待つのは死だ。 (まあ、どうでもいいですね。) と、考えをやめたその時。 ――もし、もう少し速く目的地を目指していたならば、出会えなかったかもしれない。 背後より、ひとつの影がトウヤに高速接近しているのを感じ取った。 「――!!」 参加者の襲撃か、それとも野生のポケモンか。トウヤにとってはどちらでもよかった。前者ならば楽しみであるし、後者であれば新戦力として期待できる。ダイケンキが死んだために空のモンスターボールがひとつ余っており、現在トウヤはポケモンの捕獲に挑める状態である。 答え合わせと、背後の影に向き直る。同時に、それはトウヤに攻撃を加えてきた。 (速い……!ㅤだが……) トウヤは率直な感想を抱くが、決して見切れない速度ではない。 「オノノクス!」 ドラゴンテールで応戦。敵の放ったリーフブレードと真っ向から衝突し、弾き合う。オノノクスの巨体が、こうかはいまひとつの技で押し勝てない点のみを見ても、敵がかなり強いのは明らかだ。 「……!ㅤまさか……。」 トウヤは敵の姿を確認し――そしてこの殺し合いの世界に来てからいちばんの驚愕の表情を見せた。そして次の瞬間には迷いなく、モンスターボールを足元に投げて瀕死のバイバニラを前に出す。そして一言、指示を出す。 「オノノクス。バイバニラに"きりさく"だ。」 その突拍子もない指示に、オノノクスは驚く。瀕死のポケモン――それも敵ではなく味方に牙を剥く行為など、かつての主であったアイリスの下でも行ったことがない。しかしモンスターボールの効力には逆らえず、その指示は一切の躊躇なく遂行される。瞬きするほどの間に両断されたバイバニラは無色透明が血液をその場に撒き散らすも、トウヤはそれを意にも介さず、空となったモンスターボールを手に目の前のポケモンと視線を合わせる。そして、かつて長く連れ添ったパートナーに告げる第一声としてはとても希薄かつ空虚な、"捕獲対象"への一言を投げかけた。 「あなた相手にボールひとつでは心許ないですからね。」 【バイバニラ@ポケットモンスター ブラック・ホワイトㅤ死亡確認】 全ての存在は、滅びるようにデザインされている。誰もがいずれ訪れる終わりに向けて歩み始め、その物語を遂げていく。 (――ありがとう。) それらは全て、かつて一度は終わった物語。 「吼えろ――スサノオ!」 しかし、終わりに続きを求める者がいる限り。 「さて。久しぶりですね――ジャローダ。」 彼らの物語はやり直され、生まれ変わって。 「もしこれが幻想だとしても、俺は俺の現実を創ってみせる。」 ……そして、リメイクされていく。 【E-4/一日目 午前】 【花村陽介@ペルソナ4】 [状態]:健康 [装備]:龍神丸@龍が如く 極 [道具]:基本支給品2人分、不明支給品1~3個、グランドリオン@クロノ・トリガー [思考・状況] 基本行動方針:仲間と共に完二の仇をとる 1.魔軍兵士クラウドを倒す 2.死ぬの、怖いな…… 3.足立、お前の目的は……? ※参戦時期は足立との決着以降です。主催者陣営に足立がいることを知りました。 ※鳴上悠との魔術師コミュは9です(殴り合い前) ※クラウドの過去を知りました。 ※ペルソナ『スサノオ』を覚醒しました。 【魔軍兵士クラウド(クラウド・ストライフ@FINAL FANTASY Ⅶ)】 [状態]:HP1/2 [装備]:虹@クロノトリガー シルバーオーブ・LIFE@ゲームキャラ・バトルロワイアル [道具]:無し [思考・状況] 基本行動方針:優勝してエアリスを蘇生する。 1.「……。」 ※参戦時期はエンディング後です。 ※花村陽介の過去を知りました。 ※シルバーオーブ・LIFEと融合しています。 ※クラウドの近くに、基本支給品、シーカーストーン@ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド、空のモンスターボール@ポケットモンスター ブラック・ホワイトが入ったザックがホメロスの遺体と共に放置されています。 【E-3/草原/一日目 午前】 【トウヤ@ポケットモンスター ブラック・ホワイト】 [状態]:虚無感(僅かに回復) 疲労(小) 帽子に穴 [装備]:モンスターボール(オノノクス)@ポケットモンスター ブラック・ホワイト、チタン製レンチ@ペルソナ4 [道具]:基本支給品、モンスターボール(空)@ポケットモンスター ブラック・ホワイト×2、カイムの剣@ドラッグ・オン・ドラグーン、煙草@METAL GEAR SOLID 2、スーパーリング@ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて [思考・状況] 基本行動方針:満足できるまで楽しむ。 1.ジャローダを捕獲する。 2.Nの城でポケモンを回復させる。 3.自分を満たしてくれる存在を探す。 4.ポケモンを手に入れたい。強奪も視野に。 ※チャンピオン撃破後からの参戦です。 ※全てのポケモンの急所、弱点、癖、技を熟知しています。 ※名簿のピカチュウがレッドのピカチュウかもしれないと考えています。 【ポケモン状態表】 【オノノクス ♀】 [状態]:HP1/2 [特性]:かたやぶり [持ち物]:なし [わざ]:りゅうのまい、きりさく、ダメおし、ドラゴンテール [思考・状況] 基本行動方針:トウヤに従う。 1.トウヤに従い、バトルをする。 【ジャローダ@ポケットモンスター ブラック・ホワイト】 [状態]:健康 [特性]:しんりょく [持ち物]:なし [わざ]:リーフストーム、リーフブレード、アクアテール、つるぎのまい [思考・状況] 基本行動方針:トウヤを殺す。 ※現在は野生のポケモンの扱いです 【支給品紹介】 【シルバーオーブ・LIFE@ゲームキャラ・バトルロワイアル】 シルバーオーブがいのちのたまと融合し、魔軍司令ホメロスがその身に宿していた時のオーブの状態が擬似的に再現されたもの。現在はクラウドの身体と融合している。原作のシルバーオーブ同様、クラウドを倒した時にドロップする。
https://w.atwiki.jp/trpg_innlaz/pages/12.html
このTRPGを作成するきっかけになった『妄想ダンジョン』のまとめを一覧掲載しています。 実際のダンジョンの一覧は現在調整中であり、この発端一覧がそのまま実装されるかは未定。 【 トリフォリウム神の寝室 】 一、それは楽園の地、『偽りの水面』にて『鍵』と『書』を掲げよ。 さすれば汝、時空の迫間『トリフォリウム神の寝室』へと誘われん。 ダンジョン名:トリフォリウム神の寝室 入口:偽りの水面 必要アイテム:深海の鍵、青天の書 ボス:トリフォリウム? 光属性 元作品:エリュシオン・ゲート 登場NPC:トリフォリウム トリフォリウムの箱庭と呼ばれる初心者ダンジョンと同じ作り。 第一層は初級モンスターしかいないが、 第二層から超高レベルモンスターが出現、全三層+ボス部屋から成る。 レアドロップで『女神の髪飾り』。寝室の先の世界へ行ける様になる。 【 終焉の戦場 】 二、それは必滅の地、『名も無き旗手の墓場』にて『銃』と『涙』を掲げよ。 さすれば汝、忘失の彼方『終焉の戦場』へと誘われん。 ダンジョン名:終焉の戦場 入口:名も無き旗手の墓場 必要アイテム:旗手の愛銃、恋人の涙 ボス:狂信の指揮者 炎属性 元作品:ブラッディ・アストライアー 登場NPC:春日瑠璃、井草夾 地下三十階に及ぶマップ、五階層毎にセーブポイントが存在するが、 地下二十階以降はそれも存在せず、一気に抜ける必要がある。 NPCとして春日瑠璃、井草夾が登場、マップの謎解き時にイベントムービー演出アリ。 レアドロップで『終焉の指揮棒』。『終焉』の選択肢を得る。 【 国立第六軍事研究所跡 】 三、それは創造の地、『第六研究所前』にて『合言葉』と『資料』を掲げよ。 さすれば汝、禁止区域『国立第六軍事研究所跡』へと誘われん。 ダンジョン名:国立第六軍事研究所跡 入口:第六研究所前 必要アイテム:第六パス、調査資料ディスク ボス:傲慢な狂科学者 雷/闇属性 元作品:イマジネーションクレイ 登場NPC:創地イマジ、鏡川カゲミ 全五エリアに及ぶマップを行き来し、謎解きをする事で ボスのいる閉鎖エリア・第一研究室へと進入が可能。 NPCとして創地イマジ、鏡川カゲミがパーティに加入。 レアドロップで『狂化エンジン』。戦闘中の使用で三分間全ステータス+20。 【 アンダンテの家 】 四、それは死後の地、『約束の大樹の麓』にて『絵本』と『スプーン』を掲げよ。 さすれば汝、愛の記憶『アンダンテの家』へと誘われん。 ダンジョン名:アンダンテの家 入口:約束の大樹の麓 必要アイテム:古びた童話集、愛用のスプーン ボス:グラーヴェ 闇/水属性 元作品:道化師のむかし話 登場NPC:アレグロ(記憶) ダンジョン進入時に全ステータス低下、Lv1の状態になる。 謎解きを重ねるにつれ制限緩和、最大Lv50まで上昇。 全四室に及ぶ部屋を行き来し、古びた童話全集を揃える必要がある。 レアドロップで『次への首飾り』。NPCアレグロを召喚可能。 【 白花の星御殿 】 五、それは浮遊の地、『白の魔女の隠れ宿』にて『耳飾り』と『花束』を掲げよ。 さすれば汝、魔女の遊び場『白花の星御殿』へと誘われん。 ダンジョン名:白花の星御殿 入口:白の魔女の隠れ宿 必要アイテム:綺羅星のピアス、桜と春の花束 ボス:シェリーダ 光属性、カシンジャ 風属性 中ボス:ローザセリース 光属性、ローザネーラ 闇属性 元作品:LdaD. 神へ贈る光 登場NPC:シェリーダ、カシンジャ、ローザセリース、ローザネーラ 白魔女シェリーダによる力試しダンジョン、全五階層。 各階層を目的スコアに達するまで敵を倒し続けなければ先に進めない。 レアドロップで『白兎セット』、兎を模した装備各部位。 【 星水晶の洞窟 】 六、それは古の地、『竜の里』にて『宝具』と『竜の爪』を掲げよ。 さすれば汝、竜の秘境『星水晶の洞窟』へと誘われん。 ダンジョン名:星水晶の洞窟 入口:竜の里 必要アイテム:星水晶の装飾具、主なき竜の爪 ボス:星華症カインド 光/闇属性 元作品:Crista 登場NPC:ナーガ、カインド 全5階層から成る洞窟型ダンジョン。 最深部には星華症を発症したカインドがボスとして待ちうけている。 ダンジョン内では召喚獣としてカインドの相棒である蛇竜・ナーガを使役できる。 ナーガを使用しないと進めない仕掛けも存在している。 レアドロップで『星水晶の指輪』。装備者の幸運に+15、見えないアイテムを発見できる。 【 黒の楽団の舞台 】 七、それは浮遊の地、『黒の魔導師の書庫』にて『譜面』と『オルゴール』を掲げよ。 さすれば汝、魔導師の音楽室『黒の楽団の舞台』へと誘われん。 ダンジョン名:黒の楽団の舞台 入口:黒の魔導師の書庫 必要アイテム:時空の譜面、彩りのオルゴール ボス:アイオロス? 闇/炎属性 元作品:LdaD. 神へ贈る光 登場NPC:アイオロス、グラトニー 演奏者たちを倒し、舞台装置の仕掛けを解き進んでいく。 1ステージ終える毎にカーテンが一度閉まり、次へと進める。 全4ステージ、最終ステージにはアイオロスの影が待ち受けている。 アイオロスの演奏が終わると強制的にゲームオーバーになる。 レアドロップに『黒紫のサングラス』。装備者と召喚獣の魔法攻撃力が+15、命中率が+15上昇する。 【 ワンダフル・ワンダーホール 】 八、それは絵札の地、『トランプ兵の兵舎』にて『赤薔薇』と『白薔薇』を掲げよ。 さすれば汝、不思議の穴『ワンダフル・ワンダーホール』へと誘われん。 ダンジョン名:ワンダフル・ワンダーホール 入り口:トランプ兵の兵舎 必要アイテム:偽りの赤薔薇、裏切りの白薔薇 ボス:赤薔薇のアリス・ドール 炎/闇属性、白薔薇のアリス・ドール 氷/光属性 元作品:Mr.STONE 登場NPC:スペード 全10階層から成る地下ダンジョン。 "トランプ兵"と呼ばれる人形兵であるスペードがNPCとして同行する。 最下部には二体のアリス・ドールが待ち構え、一方のダウン中にもう一方を倒さないと無限復活する。 レアドロップで『スケープゴート・ドール』。所持者の戦闘不能を一度だけ回避する。 【 ブリッジド火山 】 九、それは約束の地、『炎の里・ブリッジス』にて『炎』と『ランタン』を掲げよ。 さすれば汝、炎の精の棲家『ブリッジド火山』へと誘われん。 ダンジョン名:ブリッジド火山 入口:炎の里・ブリッジス 必要アイテム:ブリッジドの炎、聖火のランタン ボス:炎の女王・ブリッジド 炎/光属性 元作品:The Dualism of Miθra - Reminiscence - 全7エリアから成る聖なる火山。 登場する敵は全て炎属性だが、副属性を持つ敵も存在する。 ブリッジド戦はエリアダメージが定期的に発生し、状態異常でやけど状態を負うこともある。 やけどになると継続ダメージ、行動時20%の確率で行動に失敗する。 レアドロップで『炎妃の冠』。装備車に対する炎属性攻撃を無効にする。 【 蒸気機関天馬車 】 十、それは霧深き地、『チケット販売カウンター』にて『料金』と『好奇心』を掲げよ。 さすれば汝、神出鬼没の旅一座『蒸気機関天馬車』へと誘われん。 ダンジョン名:蒸気機関天馬車 入口:チケット販売カウンター 必要アイテム:1000G、未知への好奇心 最終演目ボス:座長・オイスタヒウス 属性不明 五演目ボス:不思議猫・マダムM 闇/水属性 四ボス:機械技師長・ミック 雷/闇 三ボス:怪力自慢・イカロス&ランドルフ 土/炎 二ボス:舞台剣士・ジル&ナネッテ 炎/水 一ボス:道化師コンビ・シュテラ&ダーヴィット 光/闇 元作品:Pegasus de l’appareil de la vapeur 登場NPC:ランダムで旅一座の団員たち多数 全六演目に及ぶ連続ボスラッシュダンジョン。定期的に登場順やボス自体が変わる。 ダンジョンに入ると不思議な風貌の男と謎の猫が舞台に現れ、挨拶をしてくる。 その後一演目が始まるが、各戦闘中にギミックを発動させないと次の演目に進めない。 五演目と最終演目には初めの猫と男が立ちはだかる。 レアドロップで『特別公演チケット』。召喚攻撃で『天馬一座の総攻撃』を発動できる。 【 獣の森 】 十一、それは浮遊の地、『青き故郷』にて『首輪』と『笛』を掲げよ。 さすれば汝、主従の契約『獣の森』へと誘われん。 ダンジョン名:獣の森 入口:青き故郷 必要アイテム:紅牙の首輪、獣の呼び笛 ボス:キョウ&銀牙 水/光属性、ティアラ&紅牙 水/闇属性 元作品:LdaD. 神へ贈る光 登場NPC:キョウ、ティアラ、銀牙、紅牙 獣の森ではパートナーとなる鷲か狼を召喚獣として使役することが出来る。 仲間や他召喚獣が使用不可、単独行動が強制される。 エリア中に放たれた無数の獣たちを召喚獣と討伐し、 最深部にいるキョウとティアラを倒すとクリアとなる。 成功報酬でパートナーにした獣を召喚獣として迎えることが出来る。 【 星屑舞う青藍 】 十二、それは仮宿の地、『魔女の園庭』にて『白の王』と『黒の王』を掲げよ。 さすれば汝、深き水底『星屑舞う青藍』へと誘われん。 ダンジョン名:星屑舞う青藍 入口:魔女の園庭 必要アイテム:チェス駒・白のキング、チェス駒・黒のキング 元作品:魔女と龍と王様と 登場NPC:ラピス、シェアー、アーサー 気付くとPCは青藍の絨毯の上に横たわっており、その傍ではNPC・ラピスが微笑んでいる。 その奥には3つの扉があり、彼女の指示でPCは一度ダイスを振ることになる。 1、23、456で行き先が異なる。 其々の行き先で「頼まれごと」を解決すればクリア、脱出となる。 456が出ると左の扉へ通され、そこではNPC・アーサーが待ち受けている。 彼は友人が無くしてしまったという大切な宝玉を探す手伝いをしているらしい。 その部屋にある扉から更に3種の世界を渡り、それを探してくるのが彼からの頼まれごと。 23が出ると右の扉へ通され、NPC・シェアーが待ち受けている。 彼は主人の使い魔の一匹であるサラマンダーの、魔力の発散相手を探している。 サラマンダーの戦闘相手として勝負することが頼まれごと。 1が出ると、PCはラピスと共に真ん中の扉へ通される。 PCの前で微笑むラピスに、短い話をされる。 その問答での『PCらしい解答』と『意志』を示すことが、頼まれごと。 それぞれで報酬が異なり、このダンジョンは数レベル単位で1度ずつしか入る事が出来ない。 【 グロリアス・グリッター・ ギャラクシー 】 十三、それは果てなき地、『白黒の最果て』にて『爆炎』と『瓶』を掲げよ。 さすれば汝、煌く無限の宇宙(そら)『グロリアス・グリッター・ギャラクシー』へと誘われん。 ダンジョン名:グロリアス・グリッター・ギャラクシー 入口:白黒の最果て 必要アイテム:爆炎の稚児、真空の瓶 登場NPC:星纏う魔女(ラピス)、星謳う魔女(レシル)、星灯す魔女・星摘む魔女(ローザセリース&ローザネーラ・アンゲ)、星愛す魔女(シェリーダ)、星神(アストライアー) 専用の衣装に身を包んだ、魔女たちがNPCとして登場する。 魔女たちは4つの空間に鎮座しているが、そのマップ自体は1つであり、PCたちはキラキラ輝く星の漂う宇宙空間を歩いて彼女たちのもとへ行かなければならない。 星神は別マップにおり、合計2マップ。 それぞれとの戦闘や謎解きをし終えると、星神・アストライアーの空間への道が現れる。 アストライアーとのやりとりは事前の4つをどの順番で終えるかにより変わってくる。 ダンジョンクリアで貰える報酬はそれによって変化し、装備【ギャラクティカセット】が手に入る。 【 1階、探偵部部室 】 十四、それは喧騒の地、『県立家野高校』にて『依頼文』と『案内状』を掲げよ。 さすれば汝、賑やかな校舎『1階、探偵部部室』へと誘われん。 ダンジョン名:1階、探偵部部室 入口:県立家野高校 必要アイテム:探偵部依頼文、生徒からの案内状 元作品:クロカミ探偵部 登場NPC:黒上マクロ、赤木シンク、黄田マツキ、緑野マミ、蒼井マサオ、白山マシロ他 PCはスタート時、探偵部部室の前に立っており、装備アバターは強制で制服になる。 周囲を確認しようとしたところで、依頼人となる青井に押され、探偵部部室へ押し入る形になる。 マクロに面白がられ気に入られたPCは、 その後依頼となるクエスト『事務の灰沢さん殺人?事件』を捜査する事に。 捜査をし、ミスリードせずに事件を解決に導ければクリアとなる。 報酬で【探偵セット】、制服アバターは自動取得。 探偵セットは一式装備で命中+15、知力+20の補正がつく。 【 地下都市:C地区コロッセウム 】 十五、それは究明の地、『地下都市:C地区』にて『雫』と『火花』を掲げよ。 さすれば汝、潜む世界『地下都市:C地区コロッセウム』へと誘われん。 ダンジョン名:地下都市:C地区コロッセウム 入口:地下都市:C地区 必要アイテム:霧雨の雫、火花の種 元作品:Z 登場NPC:霧雨レイン、火花フレイ、雷鳴トール、花輪フローラ他 地下都市:C地区にて、異能力特殊部隊Zとロストスペルとの交戦に巻き込まれたプレイヤーは、 そこでロストスペルのメンバー、霧雨レインらに保護される。 作戦実行中であった彼らは、プレイヤーを連れたまま目的地C地区コロッセウムに潜入し、 そこでタッグマッチに出場することになる。 ダンジョン進入時にプレイヤーには『火』『雷』『草』のいずれかの異能力が付与されており、 それを先の戦闘中に知ったロストスペルのメンバーはプレイヤーをタッグマッチ戦闘メンバーに推す。 プレイヤーのミッションはレインと共に、 タッグマッチを3試合目まで勝ち進み、その先の任務を完遂すること。 ダンジョンクリアで 『霧雨のリング』『火花のマニキュア』『雷鳴の腕時計』『花飾りのブレスレット』のいずれかが報酬になる。 それぞれ属性が異なり、装備すると特殊能力を発動することが出来る。 【 Once Upon a Time 】 十六、それは浮遊の地、『夢現の本棚』にて『呪文』と『童話』を掲げよ。 さすれば汝、偽りの童話『Once Upon a Time』へと誘われん。 ダンジョン名:Once Upon a Time 入口:夢現の本棚 必要アイテム:昔話の決まり文句、古びた白紙の童話集 元作品:LdaD. 神に贈る光 登場NPC:エアル、マティアス、セイン?、レシル?、キョウ?、シオン? ダンジョンに進入時、ランダムで『眠り姫』『白雪姫』『人魚姫』のいずれかの童話世界へと迷い込む。 プレイヤーはそこで童話の登場人物の役を定められている。 ダンジョン内ではセインに似た王子やレシルに似た姫が登場し、彼らと同行する事になるが、 その言動や挙動には意思を感じることが出来ない。 物語を進行していきギミックを解除することで、 同行していたセイン等のNPCが、自由な『意思』を取り戻す。 彼らと共に協力し、童話内に潜伏するボス『エアル』と『マティアス』を退治する必要がある。 マップは全6面、一度進めば前のマップ(ページ)へ戻ることはできない。 クリアは数パターン存在し、エアル・マティアスを退治するパターン、 エアル・マティアスいずれかを退治してもう一方に逃走されるパターン、 両方に逃走されるも脱出成功するパターン、そして童話に閉じ込められるゲームオーバーパターン。 クリアパターンによって報酬が異なる。
https://w.atwiki.jp/magichappy/pages/1362.html
▼● Howl from the Heavens 依頼者: ロベルアクベル(Robel-Akbel) / ウィンダス水の区・屋外 依頼内容: 闇の王親衛隊とヤグード教団軍が 再び聖都に迫りつつある。 迎え撃つウィンダス連邦軍、そして 秘策を抱くロベルアクベル……。 彼はいったい何者なのか? 「魔晶石」を手に入れたら、 その答えが明らかになるかもしれない。 ウィンダス水の区〔S〕 Romaa Mihgo ああ、 [Your Name]。 どこいってたんだい! Romaa Mihgo 元帥が、バルドニア方面を 担当してた魔導団を率いて、 ちょっと前に戻ってきたんだよ。 Romaa Mihgo いま、全軍 がっぷり組んでの、聖都大防衛作戦会議中だ。 アンタを探してたのさ。 繰り返します! ウィンダス全域に発令されていた 高度警戒態勢は、レベル「5」に 引き上げられました……! 非戦闘員ならびに民間人は、 ただちに天の塔に避難してください! 繰り返します! ウィンダス全域に発令されていた 高度警戒態勢は、レベル「5」に 引き上げられました……! 非戦闘員ならびに民間人は、 ただちに天の塔に避難してください! Romaa Mihgo ……さ、急ぐよ。 ………………………………………………………………………………………… Romaa Mihgo ……遅くなりました。 Robel-Akbel ……よって、いま聖都に 迫りつつある敵軍勢はふたつ。 Lehko Habhoka 先ごろ、 カルゴナルゴ城砦を襲った 闇の王親衛隊の、更なる別働隊を アラゴーニュで確認。 Lehko Habhoka そして、オズトロヤ城から ヤグード教団六軍及び禁軍の 出城を確認。 Lehko Habhoka いずれもまだ動きは緩慢だ。 奴ら、互いに機を見合わせている。 Robel-Akbel おそらく、南下の過程で 合流するのであろう。 Robel-Akbel 出張って行って 迎撃はせぬ。敵の狙いはいずれ聖都。 防衛戦だ。皆の者、持ちこたえろ。 Robel-Akbel 先ほどの配置に従い、 水の区に各隊は分散、サルタバルタ 及び港方面の守備を固めよ。 Robel-Akbel 戦況に応じて、すみやかな 攻守の変更を要求されるだろう。 各自、準備しておけ。 Lehko Habhoka ミスラ傭兵団も同様に 水の区の境界を固める。 魔導団と連携して立ち回ってくれ。 Lehko Habhoka そして…… コブラ傭兵団! Romaa Mihgo !? Lehko Habhoka きみらはオーディン門外の 西サルタバルタに布陣。 Lehko Habhoka 機動力と瞬発力に秀でた コブラらが、まず真っ先に敵にあたり 彼奴らの統率を撹乱してほしい。 Romaa Mihgo やれやれ…… いつもながら、無茶振りするよね。 元帥殿と参謀殿は。 Robel-Akbel 不服か? Romaa Mihgo いーや。 私らは、そういうの大好きさ。 Robel-Akbel では、各々配置に…… Zubaba ロベルアクベル元帥…… Lehko Habhoka ブリーフィング中だぞ。 後にしてくれ。 Zubaba 申し訳ありません。 あの、カラハバルハ院長が…… 出てこられました…… Robel-Akbel 通せ。 Gariri カラハバルハ! Lutete ふぁぁぁ…… しばらく見ない間に すこしやせたのです……? Karaha-Baruha ……やぁ。 みんな久しぶりだね。 Zonpa-Zippa なんだ!? お前、まだ生きてたのか。 見かけないから、てっきり 死んだと思ってたぞ。 Karaha-Baruha 随分だな、ゾンパジッパ。 私がいない間に、ちゃんとカーディアンの 実用化は進んだんだろうな? Zonpa-Zippa ふははははは! なんという愚問! この天才の手にかかれば当たり前だ。 最強の軍団に仕上がったぞ。 Karaha-Baruha 閣下。 長きにわたる私の研究ですが、 ここに完成を迎えることをご報告します。 Robel-Akbel 御苦労。 敵襲まではまだ間があるはずだ。 暫し休んで、備えよ。 Robel-Akbel では、皆の者 各々配置につけ! 散開! Robel-Akbel ……待て。 [Your Name]は 残ってくれ。 Robel-Akbel …… [Your Name]、 言いたいことがありそうな顔をしているぞ。 何を見た……? Robel-Akbel 否、今は敢えて問うまい。 [Your Name]、 只、我を信じよ。 選択肢:ロベルアクベルのことを信じますか? …… Robel-Akbel ……そうか。ならば ウィンダスのため、私情を挟まず聞け。 貴下に、我からの、おそらく最後の依頼だ。 信じる Robel-Akbel ……礼を言う。 よく聞け、貴下に我からの、 おそらく、最後の依頼だ。 パターン1 Robel-Akbel 貴下は よく知っているであろう。 「魔晶石」……。 パターン2 Robel-Akbel 貴下も、どこかで 聞いたことがあるかも知れない。 Robel-Akbel 「魔晶石」。 クリスタルに似た、しかし より恐ろしい力を持つ石だ。 Robel-Akbel [Your Name]よ。 メノ石の欠片 ミノ石の欠片、クノ石の欠片を 探し出し、我にもて。 Robel-Akbel 禍々しい闇が 集結する場所に、それはある。 Robel-Akbel そして、いずれも 貴下にしか、手にすることができぬ。 その意味が分かるな? Robel-Akbel 例の策に、 必要なものだ。届けてくれた暁には、 すべてを……明らかにしよう。 Robel-Akbel 頼んだぞ。 Velda-Galda ん? 閣下から何か 頼まれごとをしているのではないのかね? 石がどうとか聞いているが…… ダボイ (Magiciteを調べる) だいじなもの 魔晶石・メノ石を手にいれた! 魔晶石・メノ石 ダボイ村奥で手にいれたクリスタル。 妖しく輝いている。 (Magiciteを調べる) 魔晶石は不気味な輝きを放っている……。 ベドー (Magiciteを調べる) だいじなもの 魔晶石・ミノ石を手にいれた! 魔晶石・ミノ石 ベドー奥で手にいれたクリスタル。 妖しく輝いている。 (Magiciteを調べる) 魔晶石は不気味な輝きを放っている……。 オズトロヤ城 (Magiciteを調べる) だいじなもの 魔晶石・クノ石を手にいれた! オズトロヤ城奥で手にいれたクリスタル。 妖しく輝いている。 (Magiciteを調べる) 魔晶石は不気味な輝きを放っている……。 ウィンダス水の区〔S〕 Velda-Galda ああ、お帰り。 ロベルアクベル元帥がお待ちだよ。 急ぎたまえ。 ………………………………………………………………………………………… Robel-Akbel 御苦労であった。 Robel-Akbel ……[Your Name]、 貴下には、本当に世話になった。 Robel-Akbel この戦いも、もうじき ひとつの結末を迎えるだろう。その前に 我の目的と、秘密を……貴下にだけは、 話しておくべきだな。 Robel-Akbel ふ、もっとも、大方察しは ついている、といった顔だな。 この先の話はレコしか知らぬ。他言無用だぞ。 Robel-Akbel ……貴下の想像どおり、 我は、否、我もまた…… ヴァナ・ディールの未来からやってきたのだ。 Robel-Akbel しかし、未来の我がウィンダスは、 既に神子は敵の手に落ち、星の大樹は枯れている。 Robel-Akbel 我の心には、常に後悔があった。 彼の人を助けられなかったことに、だ……。 Robel-Akbel しかし、それから後…… 幸運にもここ、過去に降り立ち 長年の後悔を晴らす機会を得た。 Robel-Akbel そう、 未来を、変えることを……。 Robel-Akbel 我は、 ウィンダスを掌握するという 名目のもと聖都を訪れた。 Robel-Akbel 大魔元帥、ロベルアクベルが 第一次ウィンダス攻防戦の最中に 命を落とすのを知っていたからな。 Robel-Akbel 彼が人前に姿を見せない 人物だったのが幸いした、我は 秘密裏に彼に成り替わり、素顔を隠して、 大魔元帥に納まった。 Robel-Akbel どうした、 物言いたげな顔をしているな。 何か、気になるか、 [Your Name]? 選択肢:何が気になる? 元々いた「ロベルアクベル」について + ... Robel-Akbel 彼は すばらしい魔力を有していたが 少々人が良すぎたのだろうな。 Robel-Akbel 邪推しているのか? 彼が 本当に戦死だったのか、と……? Robel-Akbel ふふ、貴下は 我が、私欲のために彼を殺した、と 思っているのだろうな? 現在の「ロベルアクベル」について + ... Robel-Akbel ……我が誰なのか、 好きなように何なりと邪推してくれ。 何も語るつもりはない……。 Robel-Akbel たった一人の女性のために、 歴史に楯突き、造反し、 小賢しい策略を巡らす愚か者だ。 これ以上、不様な姿を晒したくはない。 Robel-Akbel いずれも、憶測の域よ。 まもなく、歴史の闇に埋没する出来事だ。 Robel-Akbel 我は、 このメノ石の欠片らを媒介にして 魔力を伝達し、カラハバルハの召喚を援護 しようと考えている。 Robel-Akbel しかし、我が事を起こせば 「あちらの未来」の彼らも黙ってはおるまい。 最悪、これらの力を奪われかねん…… Robel-Akbel …… [Your Name]よ。 すべてが終わったのち、 レコと協力し、我を……ん……? Karaha-Baruha お話し中失礼します。 少々良いですか? 元帥。 Robel-Akbel ああ。 Karaha-Baruha …… [Your Name]さん。 Karaha-Baruha 不思議な[女性/男性]です。 ぜひ、あなたに 聞いてみたいことがあります。 Karaha-Baruha [Your Name]さん。 わたしの考えでは、あなたは 違う世…… Karaha-Baruha いや、そんなことは最早 大した問題ではないのかもしれません。 わたしが知りたいのは、唯ひとつ…… Karaha-Baruha ウィンダスの皆は、 幸せに暮らしていますか? 選択肢:幸せに暮らしている……? はい …… Karaha-Baruha ………… Karaha-Baruha そうですか。 ありがとうございます。 Robel-Akbel ……[Your Name]、 そろそろ西サルタバルタに向かえ。 コブラ傭兵団の準備が整った頃だろう。 Robel-Akbel 調子は如何ほどか。 Karaha-Baruha 任せてください。 理論は完璧です。 あとは最後の仕上げを残すばかりです。 Karaha-Baruha 万が一、不測の事態で 仕掛けが滞ったとしても、 二重三重の策を張ってあります。 Karaha-Baruha そして 最も肝心なのは、私の心。 恐怖に打ち勝つ、怯懦を克服する、強さ…… Karaha-Baruha ……元帥、 貴方の正体に気づいた時、その可能性に 私は初めて、恐怖を覚えました。 Robel-Akbel ………… Robel-Akbel ……貴下に 隠し通すのは無理だと はなから思っていた。 Karaha-Baruha ……! Karaha-Baruha ああ、やはり……! パターン1 Robel-Akbel 我は、フェンリルを呼ばなかった、 否、呼べなかった……。 パターン2 Robel-Akbel ウィンダスは 滅びの預言から逃れられなかった……。 Robel-Akbel しかし此度は 必ず、やり遂げる。 パターン1 Karaha-Baruha ええ。 [Your Name]さんの 答えを聞いて、私の迷いはなくなりました。 いまこそ、すべてを実行に移す時です。 パターン2 Karaha-Baruha ええ。 [Your Name]さんの 答えを聞いて、確信しました。 やはり、なさねばならないのです……。 Karaha-Baruha 未来を、勝ち取りましょう。 ロベルアクベル大魔元帥、いえ…… Karaha-Baruha ………… Prido-Homildo ……閣下! Prido-Homildo アラゴーニュの敵軍が 進軍を開始した模様! カルゴナルゴの隊が 目視しました! Robel-Akbel 承知した。ゆくぞ。 Karaha-Baruha はい。 ウィンダス水の区〔S〕 / 牙の院 Romaa Mihgo サルタバルタの オーディン門前に、コブラ傭兵団は集合だ。 聖都大防衛戦、締まっていくよ! 西サルタバルタ〔S〕 Romaa Mihgo クンクン…… Romaa Mihgo なんだいこりゃ。 キナ臭いったらありゃしない…… Romaa Mihgo ハナがチリチリするよ…… 気味の悪い気配だね。 ………………………………………………………………………………………… Star Sibyl ……カラハバルハ、 行くのですか? Karaha-Baruha はい。神子さま。 Karaha-Baruha これから、手の院で 最後の準備を整えたのち、 水の区へ向かいます。 Star Sibyl ……。 Robel-Akbel 我は先に失礼する。 カラハバルハよ、遅れをとるなよ。 Lehko Habhoka ……神子さまに 挨拶をしなくて良いの? Robel-Akbel ああ。 Lehko Habhoka ……もう 戻らないつもりなんだろう? お別れくらい言ってもいいと思うけど…… Robel-Akbel ……良いのだ。 Robel-Akbel ウィンダスを救い、 義に準じればそれが何よりの本望…… Star Sibyl カラハバルハ、 どうしても、行くのですか……? Karaha-Baruha ええ、私は この日のために長年を費やしました。 そしてついに完成したのです。 Karaha-Baruha 「召喚」を……! Star Sibyl そんな…… あまりに危険です! だって、あなたはどうなってしまうの? Star Sibyl あなたが、いなくなってしまったら わたしは…… Karaha-Baruha 神子さま。 未来を、ご覧ください。 Karaha-Baruha 貴女は、 この国を守り、導かなくてはなりません。 たとえそれが、一縷の犠牲を伴うとしても…… Star Sibyl ……。 Karaha-Baruha さあ、神子さま。 私に命じてください。 Karaha-Baruha 命をかけて、この国を守れ、と。 Star Sibyl わたし…… わたしは……うぅ……こんな…… Karaha-Baruha 私は誇りに思うのです。 こうして、殉じるべきものがあることを…… Star Sibyl ああ、カラハ……バルハ…… ウィンダス……を、救ってください…… Star Sibyl お願い…… Star Sibyl お願い…… カラハバルハ……!! Karaha-Baruha 御意。 Karaha-Baruha 麗しき、我が星の神子さま…… ………………………………………………………………………………………… Ajido-Marujido ……オレも! オレもたたかう!! Ajido-Marujido しってるぞ、 ウィンダスがたいへんなんだろ? オレもなんかする! Zolku-Azolku ダメだ、 今回は本当にヤバいんだ。 おい、ゾンパジッパ。石の区へ連れ戻せ! Zonpa-Zippa んあ? 知らん。好きにしろ。 Zonpa-Zippa しょうもないクソガキだが、 下手な魔導兵よりは 役にたつように躾けたつもりだぞ。 Ajido-Marujido マドーヘイ1000タイぶん カツヤクするぞ! クソオヤジ! Robel-Akbel ……良い。置いておけ。 国の危機に、何かしたいと思うのは 皆同じだ。 Robel-Akbel 少年、 はぐれないようにしろよ。 Ajido-Marujido おう! Robel-Akbel ……!! Lehko Habhoka 来たね…… Robel-Akbel オーディン門前の 防壁でコブラ団が陣を組んでるはずだ。 急げ。 (Windurstian Bulwarkを調べる) Romaa Mihgo ……きやがったか。 Romaa Mihgo ……まだだ。 まだ噛みつくな…… Romaa Mihgo !? Mihl Pakorhma お、お頭ぁ…… これってぇ…… Romaa Mihgo ……くっ Lehko Habhoka これは……想像以上だな。 Robel-Akbel 皆の力を 信じるしかあるまい。 Robel-Akbel ……頼む。 暫し耐えてくれ、星の子ら…… Mihl Pakorhma ど、どうしましょうぅ~ お頭ぁ~…… Romaa Mihgo ……情けないね! ティルに見られたら笑われるよっ! Mihl Pakorhma !! Romaa Mihgo いいかい、 お前たちは、ここにきて 充分強くなった。 Romaa Mihgo 信じるんだ。 手塩にかけた、私の自慢の娘たち。 あんな連中に負けるわけがないだろ? Mihl Pakorhma は、はいぃっ! Robel-Akbel ……夜明けまでには 完全召喚の準備が整うはずだ。 Robel-Akbel ロマー、 [Your Name]、それまで なんとか持ちこたえてくれ……! Mihl Pakorhma か、 カンゼンショ~カン? Romaa Mihgo 明日が見えるまで 生きのびりゃいいのさ。 Romaa Mihgo オーディン門を守る 魔法防壁があるだろう。 そこを死守すりゃ、勝ち目はあるよ……! Romaa Mihgo さあ、行くよ! 続けッ! コーーブラーァァァッ!!! (Windurstian Bulwarkを調べる) 嫌な気配がした! 制限時間は30分(地球時間)です。 Romaa Mihgo ちっ、ものすごい数だねェ……。 [Your Name]、 締まっていくよっ! Romaa Mihgo さぁて、頃合いだ。 まとめて畳んでやろうかッ!! Romaa Mihgoは、スウィフトブレードの構え。 Romaa Mihgo 行っけぇぇえぇ! コ~ブラァァッ!! Romaa Mihgoは、コブラホールドの構え。 [Your Name]は、Yagudo Parivirを倒した。×6 [Your Name]は、Giganotaurを倒した。×3 [Your Name]は、Kindred Incantorを倒した。×6 [Your Name]は、Blurry Eyeを倒した。×3 敗退時 + ... Romaa Mihgo ……くそっ、ここまで来て…… [Your Name]、 あとは、頼んだ、よ…… Protective Wardがすべて破壊されました…… 作戦に失敗しました。 (Windurstian Bulwarkを調べる) Romaa Mihgo 一陣は退けたかッ……? Mihl Pakorhma は、はいぃぃぃ! Romaa Mihgo よくやった! 今のうちに、一息つきな! Romaa Mihgo ……くそ。 あとからあとから来やがる。 Romaa Mihgo 間にあうのか……? Lehko Habhoka 南側が 突破されつつある。 Robel-Akbel オーディン門は? Lehko Habhoka ロマーたちが ふんばってる。まだ大丈夫だが…… Lehko Habhoka ……しかし、各団の 疲弊の色は隠せないな。 Lehko Habhoka やむない、石の区の 元老院警備隊も投入しようか? Robel-Akbel 否、天の塔の守りを ガラ空きにさせるわけにもいくまい。 いま少し…… Robel-Akbel ……! Romaa Mihgo クソッ…… Romaa Mihgo ……コブラッ、立て! Romaa Mihgo まだまだ行くよッ! Ajido-Marujido ふん! あれしき このテンサイジのあいてではないぞ! ??? ……少年、いいぞ。 Karaha-Baruha きみたちの手で、 ウィンダスの未来を…… 光を、導くんだ。 Ajido-Marujido ……? Karaha-Baruha みな、よく持ちこたえた。 あとは我がフェンリルに任せると良い。 Robel-Akbel 老婆心ながら、 立ち入らせてもらうぞ。 Karaha-Baruha どうぞ、御随意に…… 万全を期すのは、指導者として当然のこと。 Karaha-Baruha ……我、星月の加護をもって 汝に再び悠久の契約を求める! Karaha-Baruha 我の声に答えよ! Karaha-Baruha 我の求めに応じよ! Karaha-Baruha 神獣フェンリル!! Robel-Akbel 星月よ…… Robel-Akbel 我の願いを届けよ……! Zolku-Azolku な、なんだ。 この気配は……? Kayeel-Payeel ……!? Fenrir …… グルルゥゥ…… ……小さく、弱き者…… Fenrir 汝ら…… 定めに……抗う力…… たしかに、見せてもらった…… Kayeel-Payeel な、なんと…… Zolku-Azolku すさまじい…… これは夢か……? Lehko Habhoka 神獣、フェンリル……! Lehko Habhoka 戦闘魔導団! 石の区に移動だ! Lehko Habhoka いまサルタバルタと 水の区にいる敵は フェンリルが影も残らず喰いつくす! Lehko Habhoka 総員、 天の塔の守りを固めろ! Zolku-Azolku お、おう! Romaa Mihgo ……な、なんだい なんなんだい、ありゃあ。 Romaa Mihgo 全身の毛が逆立って こんな空気は……感じたことがないよ…… Mihl Pakorhma でもぉ、 とっても……綺麗ぃ…… Romaa Mihgo ……っと、いけない。 サルタバルタの敵は討伐完了だ。 聖都に移動するよ! (Windurstian Bulwarkを調べる) 特に何もないようだ……。 ウィンダス水の区〔S〕 Lehko Habhoka おわった……か……? Lehko Habhoka !? Tzee Xicu the Manifest フェンリル…… 人の子ごときに肩入れすると申すか……? Tzee Xicu the Manifest 神獣ともあろうものが、 堕ちたものよ…… Romaa Mihgo ちょっと! 元帥! アイツを早く…… Romaa Mihgo !? Karaha-Baruha ……くぅ。 Robel-Akbel ぐ…… Fenrir グルルゥゥゥ…… Romaa Mihgo な…… い、いったい……? Lehko Habhoka ……なんてことだ。 Lehko Habhoka 2人の魔力をもってしても、 フェンリルの力に抗うことができないなんて…… Lehko Habhoka 犠牲なく 運命を変えるなど、所詮無理なのか? Lehko Habhoka ……嘗めるなよ。 僕らはこの手で……未来を……!! Perih Vashai ……レコ! Perih Vashai よせ! 正気か!? Lehko Habhoka 何をする!! Lehko Habhoka ロベルアクベルから 頼まれているんだ。 こんな事態を迎えたら…… Lehko Habhoka 敵軍とフェンリル、もろとも 止めを刺せ、と……! Perih Vashai !? Tzee Xicu the Manifest ……人間ども 我が城で待つ…… Tzee Xicu the Manifest 長きにわたる確執、 ここに雌雄を決しようぞ…… Fenrir グルルゥゥゥゥウウゥゥ……!! Perih Vashai オズトロヤ城に 逃げ帰ったか……? Romaa Mihgo ……あの 蒼い獣はいったい何だったんだ? Lehko Habhoka フェンリル…… そして、神獣とひとつになった ロベルアクベルとカラハバルハ……。 Lehko Habhoka それぞれの思念が フェンリルに喰われ、星月の力と綯い交ぜとなって 暴走してしまった…… Romaa Mihgo へ、へぇ……? Perih Vashai ……レコ、これは、 アタシに預からせてくれ。 Lehko Habhoka ……なぜ? Perih Vashai ふ、まともに 弓を扱えないヤツが持ってたって 意味がないだろう? Perih Vashai ……それに、お前が、 母の罪を背負う必要はないと アタシは思うよ。 Lehko Habhoka 心遣い、痛み入るよ…… Zolku-Azolku ……レコさん! Zolku-Azolku 石の区は無事です。 すべての敵勢力を撃破、天の塔には 一匹たりとも到達しませんでした。 Lutete ……ふぁぁぁぁ。 非戦闘員の 被害は皆無なのです……。 Lehko Habhoka 了解した。 皆、ご苦労だった。 Lehko Habhoka ……さて。 次なる手をうたなくては…… ペリィ! ロマー! Lehko Habhoka 体制を立て直したら、 メリファトに出動、陣を敷き、 オズトロヤ城を取り囲め。 Lehko Habhoka 奴らは未曾有の 被害を受けて、浮き足立っている。追撃し、 止めを刺すなら、今しかない。 Perih Vashai 了解した。 Romaa Mihgo 部下たちに 休憩をとらせてくる。 [Your Name]も しっかり休んでおきな。 Kayeel-Payeel ……あの、レコどの。 閣下……ロベルアクベル様は? Lehko Habhoka 元帥は…… Lehko Habhoka ……残念ながら、戦死された。 Kayeel-Payeel ええっ!? Zolku-Azolku ま、まさか、そんな……! Lehko Habhoka 本当だ。暴れ回る フェンリルを石の区に向かわせないよう 閣下の魔力を使って、押しとどめたんだ。 Lehko Habhoka 大魔元帥からのご遺言だ。 魔導団は、半数を聖都に防衛を残し、 残りは再び北に向かってくれ。 Lehko Habhoka バルドニア戦線で 連合軍が持ちこたえているからね。 Lehko Habhoka それと…… 大戦が終わるまでは 閣下の死を伏せておくこと。 Zolku-Azolku ……。 Kayeel-Payeel 了解しました……。 Shikaree G ……蒼き獣を見て分かったろう。 過ぎた力は新たな悲劇を生むぞ…… Lehko Habhoka 何の用だ。 大人しくしてろと言ったはずだぞ。 Lehko Habhoka こちらも少々 余裕がなくなってきた。 紳士的に対応できる自信はないぜ。 Shikaree G ようやく本性を 現してきたな、レコ。 Shikaree G 残念だが、やりあう気はない。 お前の言うとおり、最後まで 事を見届けることにするよ。 Shikaree G 罪を裁くのは、 私の仕事ではないのかもしれん。 私が労せずとも、勝手に運命が、罪を裁いている。 Lehko Habhoka どういうことだ……? Shikaree G 聖都から 撤退したヤグード軍に とある行商のミスラが襲われてな。 オズトロヤ城に連れ去られた。 Lehko Habhoka !? Shikaree G そこに、あの親子がいたのだろう? 生きてはおるまい。図らずしも、私の 仕事の半分は片付いてしまった。 Lehko Habhoka ……くそ。 Shikaree G お前の定めも、時が来れば この世界が……運命が自ずと 決めるのやもしれん……。 Lehko Habhoka ……。 Lehko Habhoka ……[Your Name]も、 ご苦労だったね。 Lehko Habhoka ……閣下が きみに伝えようとしてたこと…… いま、僕が代わりに言うよ。 Lehko Habhoka 閣下の最後の願いだ。 すべてが終わったら、きみと僕とで、 ロベルアクベル元帥を…… Lehko Habhoka 殺すように、と…… Lehko Habhoka きみならわかるだろう? 「奴ら」に、星月の力を渡すわけにいかない。 Lehko Habhoka そして……終戦後には、 すべての記録から、 閣下のいた形跡を抹消する……。 Lehko Habhoka 「あちらの未来」の 片鱗……干渉を完全に絶ち、閣下は すべて黙したままで、塵と消えるつもりなんだ。 Lehko Habhoka 冷酷で、残忍な指導者、 大戦の忌まわしい記録、 「もうひとつの未来」…… Lehko Habhoka いずれも、「正しい未来」には 必要ないものだからね……。 Lehko Habhoka …… [Your Name]、 再び体制が整ったら オズトロヤ城で、すべての落とし前をつけよう。 Lehko Habhoka 聖者か、悪魔か。 何を見ることになるかは、僕にもわからない。 Lehko Habhoka でも最後は きちんと、きみに見届けてほしいんだ。 コブラスタッフを手にいれた! コブラスタッフ Rare Ex D1 隔366 エンチャント:リトレース(ウィンダス) Lv1~ All Jobs 1/1 0 30/[24 00 00,0 30] 称号:星月に寄り添う者 ▲ 光の記憶 星月、その姿は 壊乱、オズトロヤ城 ■関連項目 ウィンダス水の区〔S〕 Copyright (C) 2002-2014 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
https://w.atwiki.jp/game_rowa/pages/162.html
かつて、命の大樹から命のエネルギーを奪ったことで絶大な魔力を手に入れた魔王ウルノーガは、そのエネルギーを6つのオーブに注ぎ、『六軍王』と呼ばれる精鋭部隊に分配した。この殺し合いの各地に配置してあるオーブも、それと同じものである。 しかしかつてシルバーオーブを与えられた男ホメロスは異形へと変わったのに対し、クラウドをはじめとするこの世界でオーブを手にした者たちはそうならなかった。両者の差は、たったのふたつだ。 一つは、オーブとの融合を受け入れるかどうか。そしてもう一つは、体内に宿す命のエネルギーの量である。 ホメロスはウルノーガに与えられたオーブの力を受け入れ、自らの力とする意思があった。また、命の大樹崩壊時にウルノーガに同行し、闇のオーブを介して命のエネルギーを相応量吸収していた。この二つの要素を持っていたからこそ、ホメロスは魔物として勇者の前に立ち塞がった。 そして今、クラウドにもその両要素が与えられていた。 自らの死を望むシャドウを模した精神体のマナを拒絶し、クラウドはまだ終わらずに闘う道を選んだ。また、シルバーオーブ自体が共にザックに入れられていたもう一つの宝珠、『いのちのたま』と融合することで大量の命のエネルギーを吸収していた。 その結果生まれたのが――陽介の眼前に立ち塞がる、一体の魔物であった。全身に纏った禍々しいオーラが、先ほどまでのクラウドとは全く性質を異とするものであると、理解させられざるを得なかった。それに加えて、殺し合いの主催者ウルノーガまでもがこの場に存在している。今のクラウドと同じく、絶対的な敵対者。見ようによっては最終目標である主催者の一人を討つこの上ないチャンスなのかもしれないが、クラウドまでもを前にしてもそう言えるほど楽観的ではなかった。 「さあ、クラウド……否、『魔軍兵士クラウド』とでも呼ぶとしようか。どこぞの出来損ないに代わり、今からお前が我のジョーカーだ。さて、まずは手始めに……」 ジョーカー。この殺し合いにおけるその単語の意味は、すでにホメロスから聞いている。主催者の息がかかった刺客であり、殺し合いを円滑に進める役割を背負った参加者だ。つまり、ホメロスは切り捨てられたということ。ドラマとかだったら、そんな奴と、そしてそんな奴に手を貸していた奴の末路はもう分かっている。 「……奴らを殺せ。」 ウルノーガがたった一言、命ずる。そりゃそうなるか、と確定的な未来に納得すると共に、それに伴う死への絶望が襲ってきた。アメノサギリに身体を乗っ取られた足立とて、魔物そのものになったわけではなかった。クラウドはそれほどまでに陽介の常識を超えた存在であり、そんな存在を前にした陽介はもはやペルソナも出せないほど体力も精神力も消耗している。勝ち目なんてゼロに等しかった。 鋭い爪を備えたクラウドの腕が、陽介へと伸びる。 「――ペルソナッ!」 次の瞬間、掛け声と共にアルカナを割る音が響き渡った。 陽介の前に躍り出た黒い影が、クラウドの剛腕とぶつかり合い、そして弾き合う。黒い影は消滅して持ち主のアルカナへと帰り、クラウドはその身に生えた翼をはためかせて空中に留まった。 「何で……アンタが……」 それは、陽介が顕現させたペルソナではない。矢継ぎ早に起こり続けるハプニングに、もはや驚くことしかできなかった。 そしてそれは、見物していたウルノーガにとっても意外な出来事だったようで、珍しく不快感を顕にしながら口を開いた。 「何のつもりだ?ㅤ……足立。」 足立透。八十稲羽市で起きた連続殺人事件の真犯人であり、陽介にとってはかつての想い人の仇でもある人物。そんな奴があろうことか自分を庇うようにしてそこに立っていたのだ。 「あのさぁ、何のつもりってそれこっちの台詞。なに勝手に参加者の魔改造してくれちゃってるワケ?」 ウルノーガよりもさらにいっそう不機嫌そうに足立は返す。 「僕ね、フェアじゃないゲームが嫌いなんだよ。」 「フェアだとも。ジョーカーは参加者を殺さねばならぬ。代わりを任命し、この役立たずを退場させることこそが本来の形だ。」 両者の主張を、ただ眺めていることしかできなかった陽介。聞きたいことは幾つもある。しかし、そもそも参加者名簿に足立の名前は載っていなかった上、足立の首には参加者の証である首輪もない。そして現在交わされている、ウルノーガと付き合いがあるかのようなやり取り。 導き出される答えはもはやひとつしかなかった。 足立は、この殺し合いの主催者側にいるのだ。 ぽつぽつと怒りが湧き上がってくる。 コイツらのせいで、完二も天城も死んだのだ。 しかし満身創痍の陽介には怒りをぶつける手段はなく、そもそも足立に助けられたという事実もある。 結果的に冷静にならざるを得なかった。 「クラウド!ㅤ元凶はウルノーガじゃねえか!ㅤまんまと言いなりになって、お前はそれでいいのか!?」 よって会話の対象は変わる。互いの過去を見たクラウドは、陽介にとっては足立よりも相互理解が望める人間だからだ。 「どっちだっていい。」 しかし、少なからず、クラウドのことを理解しているからこそ。 「俺の願いを叶えてくれるのなら、俺は悪魔にさえ祈ってみせる。」 それが確かにクラウドの言葉であることに、納得できてしまう。姿かたちが変わったからといって、人格そのものが大きく変わったわけではないのだと理解する。 「……まあ良いだろう。本来なら整合のため首輪を爆破してやるところだが……今回は貴様がそれを助けたことは不問にしてやろう。」 そして、ウルノーガは妥協を見せる。マナにも底が読めない足立と敵対するのは後々面倒だと感じたか。 「しかし、だ。ホメロスは助からぬ。手駒の分際で我に逆らった愚か者はこのゲームから排除するのみだ。」 ――或いは、折衷案として譲れぬ主張を通すためか。 陽介はウルノーガの初めて見せた殺意に凍りつくような恐怖を覚え、恫喝など慣れたものとばかりに足立は深い溜め息で返した。 「……そもそもが君の人選ミスだろ。典型的なクソだな。」 「黙れ。貴様の"お気に入り"もこうなりたいか?」 強行とばかりにウルノーガが杖を掲げると、地に伏していたホメロスの身体がふわりと浮き上がり、ウルノーガの眼前へと移動していく。陽介は動けず、足立も動こうとしない。当然、クラウドも黙って見ているのみ。ホメロスに明確に死が迫っているというのに、何も出来ない。 (ちくしょう……) 「死ぬがいい。」 ウルノーガはゆっくりと、手にした杖を振り上げた。 ■ (俺は……死んだのか……?) 気が付けばホメロスは、不思議な空間にいた。しかし当人の予測に反し、死んではいない。陽介のディアラマで死を回避して、現実の意識は戻らずとも夢の中で思考している状態。強いて名付けるのなら、精神世界とでも言うべきか。そしてそこには、あの男の姿があった。薄紫の長髪をなびかせ、黒色の鎧をその身に纏った男、グレイグ。ずっとホメロスが劣等感を覚え続けて止まなかった彼との関係は、死の間際にして遂に、ひとつの決着を迎えたはずだった。グレイグはずっと自分を認めていたのだと実感し、心の闇は晴れたはずだった。 それなのに精神世界のグレイグはこちらを見ようともせず、ホメロスの眼には背格好しか映らない。まるで、ホメロスのことは眼中に無いと言わんばかりに。 「グレイグッ!」 声を荒らげて叫ぶ。何度も、何度も。それでもグレイグは振り返らず、ホメロスの声にならない声が精神世界に木霊するばかりだった。 そして同時、理解する。結局、何年もかけて蓄積した鬱屈は、死ぬ直前にグレイグにかけられたたった一つの言葉だけでは完全には晴れなかったのだと。グレイグが前を行き、自分はその背中に羨望の眼差しを向け続ける、その関係に終わりはないのだと。 何故こうなったのか、答えはもう出ている。デルカダール王の立場を利用したウルノーガの手駒を得るための策によって劣等感を植え付けられたからだ。 もしも運命の乱数が僅かにズレていたならば、コインの裏と表のように、始まりが違えばグレイグがウルノーガの配下に成り下がる未来だってあったかもしれない。 この雪辱は、在るべくしてあったものでは無い。 ただ理不尽に与えられ、押し付けられたものなのだ。 そして、だからこそ自分は復讐の道を選んだのだ。グレイグへの消えない劣等感の行き場を、全ての始まりである奴にぶつけることにしか生きがいを見出せなかったのだ。 憎い。ウルノーガが、憎い。 その感情を認めたその時、ホメロスは直感する。現実の、まさに眼前に、復讐の対象であるウルノーガがいることに。 憎しみに焦がれたホメロスの意識が、現実へと戻っていく。 ■ 「ウルノーガアアアッ!!」 鬼気迫る叫びと共に、ホメロスは意識を取り戻した。 真っ先に視界に飛び込んできたのは、杖を振り上げたウルノーガが驚き戸惑っている姿。 ホメロスの一手分、隙が生まれていた。 ホメロスの腰には『虹』が納まっている。それはかの勇者の剣にも劣らぬであろう名刀だ。 仮にも相手は魔王。その一閃のみで殺すことは出来ないだろう。しかし、されど一太刀。無傷でいられるはずはなく、最期に大きい傷跡を残してやることくらいは出来る。元より無謀な復讐劇には充分過ぎる結果だろう。 居合い抜きの一撃に己の力の全てを込めるため、虹の柄を握り込む。 そしてウルノーガの身体に狙いを澄まし―― 「…………ッ!」 ――ホメロスはその手を止めた。 実際に復讐の対象であるウルノーガを前にして気付いた。自分の中の憎しみは、ウルノーガに対してさほど向いていないと。 湧かない。湧かないのだ。 仮にウルノーガが配下に選んでいたのがグレイグであったとしても。アイツが自分を超えるために追いかけて来るイメージが全く湧かない。 グレイグの目は常に民の方を向いていた。彼らを守るべく戦っていた。仮にどのような環境に置かれたとしても、それが民のためであるならば道を外すことはなかっただろう。自分が選ばれ、グレイグが選ばれなかったのはただそれだけのことだったのだ。 本当は分かっていた。本当に憎いのが誰なのか。どれほどウルノーガの策略が進行していようと。それがウルノーガに植え付けられた劣等感であろうと。最終的にウルノーガの囁きに耳を貸し、その身体を闇に堕としたのはホメロス自身なのだ。 その責任を、原因に過ぎないウルノーガに擦り付け、復讐に走る。それは何て滑稽なのだろう。グレイグを見る目も変わるわけがない。自己嫌悪に陥る自分の本心からも目を逸らしていたのだから。ああ、それならばまさに道化だ。本当に殺したかった相手は最初からここに居たというのに。 ウルノーガへの復讐という目的が失われ、この世への未練なるものが完全に無くなったと思えたその時。しかしホメロスは、気が付いた。もう一つ、たった一つだけ、守りたいものはあったのだと。 一度闇に堕ちた自分が、光の道を進めたのは何故だったか。考えるまでもなく、その闇を受け入れてくれた者がいたからだ。自分の築き上げてきた屍ではなく、自分という人間を、真っ直ぐに見てくれた者がいたからだ。何もかもを失い、遂に自尊心までもを失ったホメロスに、唯一残っていたのがその心。そしてそれこそが、グレイグにあって、自分になかったものだというのか。 (まさかこの俺に……) もはや必要の無い虹から手を離す。その重みから解放されたホメロスはもう一度、ウルノーガの眼を真っ直ぐに見据えた。許された行動は一手のみ。その一手の猶予を利用し、或る"呪文"の術式を組み立てる。 ("これ"を使う日が来ようとはな。) ホメロスの身体に激しく輝く光が現れる。それは怒りや憎しみとはほど遠く、優しく温かい光だった。 『――メガザル』 ホメロスが身に纏った光がバラバラに砕け散る。光の粒子が満身創痍の陽介と、瀕死のジャローダを包み込み、そして消えていく。何事か不思議に思う暇もなく、両者の負っていた傷は消え去っていた。 しかしその代償として、ウルノーガが手を下すまでもなくホメロスの命は失われた。結果だけを見れば、まさしくウルノーガの選定通りのホメロスの死。そしてウルノーガに見下されながら崩れ落ちていくその様は、まるで過ぎ去りし時を求めた後の彼の末路のようで――しかし一つだけ、決定的に異なる箇所があった。 ウルノーガの配下ではなく、一人の聖騎士として散れたこと。それはホメロスの本望であり、同時に自己嫌悪を晴らせる唯一の終わり方だった。なればこそ、最後を飾る言葉は憎しみなどではなく、守りたい誰かの盾となる聖騎士の心を思い出させてくれたことへの、率直な想いを込めた一言で締めよう。消えゆく意識の中、ホメロスは誰にも聴こえないほど小さく、呟いた。 (……■■■■■。) それを口にした瞬間、ずっと背中しか見えなかったはずの男が、心なしか振り返ったような気がした。 【ホメロス@ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて 死亡】 【残り52名】 「……つまらぬ。」 ウルノーガが吐き捨てる。自身の手で刑を執行することも叶わず、己の手駒であったことをも否定するような大往生に、ウルノーガの鬱憤が晴れるはずもなかった。 「もうよい。行くぞ、足立。」 「……はいはい。ってことだからさ、陽介くん。せいぜい頑張ってよ。」 「待てッ!ㅤまだ話は――」 まだ聞きたいことはたくさんある。ここで帰してはならないと、陽介は手を伸ばす。しかし足立が掲げたカエレールは陽介も知る通りに効果を発揮する。 「……真実を知りたければ、生き残ってみせなよ。」 最後にそう言い残して、足立はここではない何処かへ行ってしまった。ウルノーガの方も、陽介の知らない呪文で飛んで行ったようだ。 「くっそ……。」 足立を捕まえられなかったことに悔しがり地団駄を踏むも、その暇も無いことを思い出す。まだ何も終わっていない。それどころか、これまでに無い強敵が、まさに目の前に迫っている。 「クラウド……お前……心まで魔物になったわけじゃないんだよな……?」 見るに堪えない異形と化してもなお理性があるように見える目の前の敵に、対話を試みる。 「そうかもしれないし、違うかもしれない。」 クラウドは返す。 「俺は元々、心に魔物を飼っていた。それだけはハッキリしている。」 クラウドの意識からは、深層心理で否定したそとによって殺しへの罪悪感というものが消えていた。 そしてその罪悪感を担っていたのは、かつて取り戻した本来のクラウドとしての心だった。 「言ったよな。俺、お前が羨ましかったんだって。」 そして本来のクラウドというものを、陽介は知っている。星を救ったクラウドの周りには、たくさんの人がいて、その中心でクラウドは笑っていて。夢の中。そんなクラウドを陽介は、羨ましく思っていた。 「今のお前を、俺は羨ましいとは思わねえ。」 そして今。その感情は"リバース"した。ただただ冷淡に、先ほどにも増して人間味の欠片も見えなくなったクラウド。あの本来のクラウドの人格を失っていることは、本来の自分というものにずっと向き合ってきた陽介だからこそ分かった。 「俺は本当のお前に会ってきたんだ。今のお前は本当のお前じゃない。」 「……だったら全てを終わらせた後でもう一度俺を取り戻せばいい。」 クラウドはその場に落ちている『虹』を拾い上げる。リカームドラのような呪文を使って死んだホメロスが遺した武器。まさかクラウドに使われることになるとは思っていなかった。 「今の俺には、その力があるんだ。」 何度も命を救ってくれたホメロスの支給品、シーカーストーンの入ったザックもホメロスの遺体と一緒にクラウドの傍に置いてある。でもジャローダはモンスターボールから出てこっち側にいる。それならば、一緒に戦ってくれるはず―― ――などということはなく。 ジャローダはその場から、トラフーリばりのスピードで一目散に逃走を始めた。 「えっ……えええええっ!?」 その変わり身の早さに唖然とする陽介。ホメロスと共に行動していたことで自分にも何かしらの協調が生まれたような気がしており、肩透かしをくらったような気分だった。 しかしジャローダが逃げたのには、明確な理由があった。ジャローダの所有者であったホメロスが死んだ今、ジャローダの所有者は居ない状態――つまり、野生のポケモンである。しかしホメロスの身体が先ほどまでウルノーガの居た場所に引き寄せられたことで、ホメロスの支給品もクラウドのすぐ近くに落ちている。クラウドがそれを手にした瞬間に自分を捕まえていたモンスターボールは持ち主の譲渡が成立し、クラウドが所有者となってしまう。 先ほどの闘いで自分の奇襲を読んでいたクラウドは、少なくともモンスターボールの仕組みを最低限以上理解しているようだった。それがどこまでかは分からないが、もしホメロスのザックの中のモンスターボールをその手に取られれば、今度は自分が陽介に牙をむくこととなる。クラウドのような強者に着いていく方がトウヤへの復讐は果たしやすいのかもしれないけれど、それでもホメロスの仲間だった陽介だけは傷付けたくないから。 だからこそ、逃げ出した。所有者が変わる前に、モンスターボールの効力のある範囲から離れられるように。頑張って、と。ジャローダは陽介に伝わらない言葉を発した。 ジャローダが離脱した今、今度こそ陽介とクラウドは一騎打ちだ。クラウドの能力が強化されていることも、ホメロスやジャローダの支援が期待できないことも、先ほどまでと比べて大きく不利になっているはず。 「……何でだろうな。今のお前には、負ける気がしねえ。」 だけど、人間だった頃のクラウドの方が怖いと思った。今のクラウドは、独りだ。 (なあ、みんな。) 陽介は独りではない。たくさんの別れと共に、幾つもの想いを背負っている。 (俺、戦うよ。) その言葉の先は、完二であり、天城であり、ホメロスであり、そして、先輩でもあった。 望まずして命を絶たれ、その先の物語を紡げなくなってしまった者たち。 (だから……応援しててくれ。) 俺が今立っているこの地は、彼らの立てなかった場所だから。俺が生きる今日は、彼らが迎えられなかった一日だから。負けられない理由としては、充分すぎるものだよな。 その答えを見出した次の瞬間、身体中から力が湧き出てくるのに気付いた。 ――弱さを受け入れ、乗り越えた強い意志が、新たな力を呼び覚ます…… 「ペルソナァッ!!」 そして顕現したアルカナを力いっぱい、叩き付ける。同時に生じた破砕音は、この闘いの開戦の合図となった。 ■ Nの城を目指すトウヤは、特に急いではいなかった。ランニングシューズも無しに無闇に走ると足への負担が大きい。先のアンドロイドとの戦いのように、相手がポケモンではなくトレーナーである自分を直接狙ってくることもあるこの世界。体力を温存しておくに越したことはない。 確かに、この世界にはレッドやN、更にはレッドの手持ちかもしれないピカチュウなど、心躍るかもしれない相手が数多く存在する。もちろん、仮に彼らが死に瀕する事態が発生するとして、自分が急ぐことでそれに先立って彼らと戦える可能性はあるにはある。しかしその場合も、彼らを殺すに足る実力の持ち主と出会えることにはなり、それはそれで本望である。 そもそも、殺し合いというシステム上後になればなるほど強い相手ばかりが残ることになるのだ。それならばわざわざ急ぐこともあるまい。と、トウヤの思考はスタンスに照らせば合理的で、そして、或いは冷淡とも称されるものであった。 (後になればなるほど強い相手ばかりが残る……。つまり、弱いものほど先に死ぬということ。) 強い弱いというのも、実力の有無のみで語れるものではない。例えば先ほど殺したアンドロイドは、実力でいえば相当な強者だったが第一回放送を待たずして死んでしまった。生死を分けたのは、自分の勧誘への返答だった。あの時の選択次第では、まだ生き延びており共に戦いに身を投じていたはず。つまり、局面ごとに妥当な選択ができるかどうか、それもまた強さのひとつなのだ。 (そういう意味で言うなら、ベルなんかは真っ先に死にそうなものですが……) かつての旅で、ベルは実力もないのにプラズマ団の悪行を止めにかかったことは何度もあった。悪を許せない彼女のタチは嫌いではなかったが、少なくともこの殺し合いにおいては賢いとは言えないものなのだろう。ここでは実力がないまま他者と対立した者に待つのは死だ。 (まあ、どうでもいいですね。) と、考えをやめたその時。 ――もし、もう少し速く目的地を目指していたならば、出会えなかったかもしれない。 背後より、ひとつの影がトウヤに高速接近しているのを感じ取った。 「――!!」 参加者の襲撃か、それとも野生のポケモンか。トウヤにとってはどちらでもよかった。前者ならば楽しみであるし、後者であれば新戦力として期待できる。ダイケンキが死んだために空のモンスターボールがひとつ余っており、現在トウヤはポケモンの捕獲に挑める状態である。 答え合わせと、背後の影に向き直る。同時に、それはトウヤに攻撃を加えてきた。 (速い……!ㅤだが……) トウヤは率直な感想を抱くが、決して見切れない速度ではない。 「オノノクス!」 ドラゴンテールで応戦。敵の放ったリーフブレードと真っ向から衝突し、弾き合う。オノノクスの巨体が、こうかはいまひとつの技で押し勝てない点のみを見ても、敵がかなり強いのは明らかだ。 「……!ㅤまさか……。」 トウヤは敵の姿を確認し――そしてこの殺し合いの世界に来てからいちばんの驚愕の表情を見せた。そして次の瞬間には迷いなく、モンスターボールを足元に投げて瀕死のバイバニラを前に出す。そして一言、指示を出す。 「オノノクス。バイバニラに"きりさく"だ。」 その突拍子もない指示に、オノノクスは驚く。瀕死のポケモン――それも敵ではなく味方に牙を剥く行為など、かつての主であったアイリスの下でも行ったことがない。しかしモンスターボールの効力には逆らえず、その指示は一切の躊躇なく遂行される。瞬きするほどの間に両断されたバイバニラは無色透明が血液をその場に撒き散らすも、トウヤはそれを意にも介さず、空となったモンスターボールを手に目の前のポケモンと視線を合わせる。そして、かつて長く連れ添ったパートナーに告げる第一声としてはとても希薄かつ空虚な、"捕獲対象"への一言を投げかけた。 「あなた相手にボールひとつでは心許ないですからね。」 【バイバニラ 死亡確認】 全ての存在は、滅びるようにデザインされている。誰もがいずれ訪れる終わりに向けて歩み始め、その物語を遂げていく。 (――ありがとう。) それらは全て、かつて一度は終わった物語。 「吼えろ――スサノオ!」 しかし、終わりに続きを求める者がいる限り。 「さて。久しぶりですね――ジャローダ。」 彼らの物語はやり直され、生まれ変わって。 「もしこれが幻想だとしても、俺は俺の現実を創ってみせる。」 ……そして、リメイクされていく。 【E-4/一日目 午前】 【花村陽介@ペルソナ4】 [状態]:健康 [装備]:龍神丸@龍が如く 極 [道具]:基本支給品2人分、不明支給品1~3個、グランドリオン@クロノ・トリガー [思考・状況] 基本行動方針:仲間と共に完二の仇をとる 1.魔軍兵士クラウドを倒す 2.死ぬの、怖いな…… 3.足立、お前の目的は……? ※参戦時期は足立との決着以降です。主催者陣営に足立がいることを知りました。 ※鳴上悠との魔術師コミュは9です(殴り合い前) ※クラウドの過去を知りました。 ※ペルソナ『スサノオ』を覚醒しました。 【魔軍兵士クラウド(クラウド・ストライフ@FINAL FANTASY Ⅶ)】 [状態]:HP1/2 [装備]:虹@クロノトリガー シルバーオーブ・LIFE@ゲームキャラ・バトルロワイアル [道具]:無し [思考・状況] 基本行動方針:優勝してエアリスを蘇生する。 1.「……。」 ※参戦時期はエンディング後です。 ※花村陽介の過去を知りました。 ※シルバーオーブ・LIFEと融合しています。 ※クラウドの近くに、基本支給品、シーカーストーン@ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド、空のモンスターボール@ポケットモンスター ブラック・ホワイトが入ったザックがホメロスの遺体と共に放置されています。 【E-3/草原/一日目 午前】 【トウヤ@ポケットモンスター ブラック・ホワイト】 [状態]:虚無感(僅かに回復) 疲労(小) 帽子に穴 [装備]:モンスターボール(オノノクス)@ポケットモンスター ブラック・ホワイト、チタン製レンチ@ペルソナ4 [道具]:基本支給品、モンスターボール(空)@ポケットモンスター ブラック・ホワイト×2、カイムの剣@ドラッグ・オン・ドラグーン、煙草@METAL GEAR SOLID 2、スーパーリング@ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて [思考・状況] 基本行動方針:満足できるまで楽しむ。 1.ジャローダを捕獲する。 2.Nの城でポケモンを回復させる。 3.自分を満たしてくれる存在を探す。 4.ポケモンを手に入れたい。強奪も視野に。 ※チャンピオン撃破後からの参戦です。 ※全てのポケモンの急所、弱点、癖、技を熟知しています。 ※名簿のピカチュウがレッドのピカチュウかもしれないと考えています。 【ポケモン状態表】 【オノノクス ♀】 [状態]:HP1/2 [特性]:かたやぶり [持ち物]:なし [わざ]:りゅうのまい、きりさく、ダメおし、ドラゴンテール [思考・状況] 基本行動方針:トウヤに従う。 1.トウヤに従い、バトルをする。 【ジャローダ@ポケットモンスター ブラック・ホワイト】 [状態]:健康 [特性]:しんりょく [持ち物]:なし [わざ]:リーフストーム、リーフブレード、アクアテール、つるぎのまい [思考・状況] 基本行動方針:トウヤを殺す。 ※現在は野生のポケモンの扱いです 【支給品紹介】 【シルバーオーブ・LIFE@ゲームキャラ・バトルロワイアル】 シルバーオーブがいのちのたまと融合し、魔軍司令ホメロスがその身に宿していた時のオーブの状態が擬似的に再現されたもの。現在はクラウドの身体と融合している。原作のシルバーオーブ同様、クラウドを倒した時にドロップする。 Back← 085 →Next 084 拘束が緩む時は 時系列順 086 [[]] 082 虚空に描いた百年の恋(前編) 投下順 073 たたかう者達 ホメロス 花村陽介 クラウド・ストライフ
https://w.atwiki.jp/narikindaisakusenkyu/pages/4.html
基本的な遊び方■成金大作戦究極版について ■従来との違い ■ゲームの目的 ■クリア方式 ■ゲームの流れ ■ユニットについて●ユニットと軍 ●ユニットの移動 ●ユニットの攻撃 ●ユニットの部隊数 ●部隊の補給 ●ユニットの合流 ●ユニットの生産 ●戦闘に関して ●遠隔ユニット系の場合の補足 ●ユニットの種類・内容 ●ユニットの生産補足 ■待機ユニットについて ■予備ユニットについて ■初期ユニット初期兵力について ■地形について ■難易度について ■カスタムプレイ ■成績について ■委任について ■画面上部の情報表示について ■戦況について ■敵攻撃範囲分析について ■ログ ■成金大作戦シリーズについて 拠点と都市化■拠点について拠点収入 ●拠点の占領 ■街のLVアップについて ■街の都市化について●都市化のメリット ■LVアップ・都市化補足 同盟と緊急援助■同盟について同盟関係国間 通常同盟 強同盟 弱同盟 ■緊急援助について ユニット説明■ユニットの説明 ■ユニット特性●占領ユニット ●ステルスユニット ●2回行動ユニット ●遠隔攻撃ユニット ●多砲攻撃ユニット ●遠隔同時攻撃ユニット ●潜水ユニット ●水陸両用ユニット ●輸送ユニット ●地形攻撃ユニット ●川・浅瀬移動可能ユニット ●消費ユニット ●機雷・地雷ユニット ■特殊なユニット●工兵 ●要塞 ●アパッチ ●対潜哨戒機 ●海兵/バズーカ海兵 ●潜航戦車 ●空母 ●パワーユニット ●成金ユニット ●索敵レーダー ■その他補足すべき特性 操作方法■操作説明メニューについて ●ビューについて ●決定キーについて 新マップに関して■新マップに関して ■マップの種類について●初期マップ ●通常マップ ●高難易度マップ ●腕試しマップ ●復刻マップ ●その他のマップ(予定) 決定版5との違い成金大作戦決定版5からの変更点●ユニット多数追加 ●一部ユニットのバランス調整(特に成金ユニットは効果が倍に) ●一部ユニットの名称変更 ●ユニットの2回行動要素追加 ●ユニットの輸送の要素追加 ●ユニットの多砲攻撃追加 ●一部のユニット見た目変更 ●地雷・機雷の仕様変更 ●地形で茂みの追加(防御効果少し) ●地形で川・浅瀬の追加 ●地形で廃墟・崩壊物の追加 ●マップの見た目変更 ●街をLVアップに応じて見た目が変わるように ●多くの戦闘背景を一新 ●空ユニットの戦闘背景は空に固定 ●生産都市の追加 ●ユニット生産画面で、ページのショートカット機能を追加 ●緊急援助要請を一部変更 ●命令可能地点一つで、未行動ユニットとLVアップ(都市化)可能拠点を検索するように対応 ●巨大生物要素排除 ●紫軍を新たに追加 ●「取り消し」を多くの場合で可能に ●敵攻撃範囲分析機能の追加 ●弱同盟で自分の占領されている拠点に隣接するユニットに撤退要請可能に ●メニュー表示をタッチ操作でもよりしやすくなるように対応 ●AIの行動改善(特に普通モード) ●保存領域のステージの名称をスロットに変更 ●拠点収入が全体的に増えるように調整 ●カスタムプレイでユニットの価格を変更可能に ●同じく首都の拠点収入も変更可能に ●全体マップでマップ内のフレームをタップ&ドラッグで移動可能に ●曲の選択機能追加 ●その他細かい修正・改善多数 基本的な遊び方 ■成金大作戦究極版について 成金大作戦究極版はウォー・シミュレーションゲームです。ユニットと呼ばれる歩兵や戦車、爆撃機などのコマを生産・指揮します。 ■従来との違い 従来までの成金大作戦シリーズとの主な違いは、輸送ユニットの追加、新地形の追加、見た目改良、AI強化など多数です。従来との違いに関することは決定版5との違いにまとめています。https //m-app.jp/app/KWars1/unitchg.phtml ■ゲームの目的 通常は「敵のユニットを全滅させ、かつ全拠点を占領」でミッションクリアとなります。ステージによっては「敵の首都を占領(陥落)」などの場合もあります。 三軍以上登場する場合は、どの軍に対してもその条件を満たす必要があります。最大六軍が入り乱れての戦いとなります。全ての自分のユニットを全滅(ゲーム開始後一旦ユニットを作った後)させられるか、首都を占領されると敗北です。 ■クリア方式 ステージをクリア(一部ステージは一度プレイするだけでも可)するごとに次のステージが選べる面クリア方式です。 再インストール時など、オプションよりステージ全解放も可能です。 ★ステージメッセージ情報 ステージによっては、ステージ開始時にそのステージ関するメッセージが出ることがあります。 ■ゲームの流れ 通常はプレイヤー側(青軍)からユニットの生産・指揮などの行動(ターン)行います。一通りの処理が終了したら、敵の行動が始まります。輸送ユニットの中にいるユニットもターン中一回の行動が可能です。 自分と敵の行動それぞれで、1ターンと数え、ミッションクリアするか敗北するまで、ターンを進めていきます。 ■ユニットについて ●ユニットと軍 ユニットは歩兵、戦車などの陸ユニット(陸軍)と、爆撃機などの空ユニット(空軍)、駆逐艦などの海ユニット(海軍)に分けられます。 ●ユニットの移動 ユニットは、ユニットの移動量の範囲で移動が可能です。その際、自分のユニットは貫通して移動可能ですが、敵のユニットは貫通して移動はできません。 ●ユニットの攻撃 ユニットは通常隣り合うマスしか攻撃できませんが、ユニットの中には特定距離内の遠隔の敵を攻撃できる遠隔攻撃ユニットも存在します。 ●ユニットの部隊数 ユニットは、最大10の部隊を持っています。戦闘により部隊数が10未満となった場合、ユニット表示の右下にその数字が表示されます。 ●部隊の補給 部隊数が10未満となったユニットは、陸ユニットなら工場や街、空ユニットなら飛行場、海ユニットなら港などで部隊の補給が可能です。 部隊はターン開始時に補給されます。この時、ユニットに応じて資金が減りまた補給は資金に関わらず強制的に行われるので、資金がマイナスになることもありえます。 ●ユニットの合流 同じユニット同士はユニットの合流が可能です。 合流すると、部隊数が両ユニットの合計になります。 ●ユニットの生産 陸ユニットは首都、工場、陸軍都市、生産都市で、空ユニットは飛行場、空軍都市、生産都市、海ユニットは港、海軍都市で生産可能です。 ユニットは次のターンに生産完了します。生産中のユニットの左下には「生」マークが付き、攻撃を加えることができません。 ※通常モードでは、一部の強いユニットは作成可能上限数が存在します(軍の都市を除く)。 ●戦闘に関して ユニットは隣り合うマスの敵に対して攻撃が可能です(ステルスなど一部ユニットを除く)。 通常ユニットは移動後にも攻撃可能ですが、遠隔攻撃ユニットは移動後には攻撃できません。 戦闘は、仕掛けた側が若干有利になります。 ●遠隔ユニット系の場合の補足 遠隔ユニットは、移動前に敵が遠隔攻撃可能範囲以内にいる場合には、その敵に遠隔攻撃が可能です。この時、隣り合う敵または遠隔攻撃を受ける場所にいる遠隔ユニットに攻撃した場合、反撃を食らうので注意してください。 例えば、戦艦で5マス離れた対地ミサイルを攻撃しても反撃は受けませんが、4マス以下だと反撃を受けます。 ●ユニットの種類・内容 ユニットによっては2回行動が可能など様々な特性があります。ユニットの特性・種類・説明に関しては、ユニット説明を参考にしてください。 ●ユニットの生産補足 生産できるユニットは、ステージによって異なります。 ■待機ユニットについて ステージによっては、ユニットに行動開始待ちターン数が設定されている場合があります。 ユニットに緑色の数字で表されるのが行動開始待ちターン数で、このターン数が経過するまでそのユニットは行動開始できません。 そのユニットに対して攻撃もできません。 ■予備ユニットについて ステージによっては、予備ユニットを持つ軍が設定されている場合があります。 「R」のマークがあるユニットが予備ユニットで、そのユニットは攻撃行動が可能(ステルス性や同盟関係などで攻撃できない場合などは除く)になるまで待機し続けます。 そのユニットに対して攻撃もできません。 ■初期ユニット初期兵力について ステージによっては、ユニットの初期兵力が10でない場合もあります。 ■地形について 各ステージは、土や草原、森など様々な地形で構成され、地形により消費移動量が異なります。戦闘時の防御値に影響を与える(防御効果)地形もあります。 空ユニットは、全ての地形を消費移動量1で移動可能で、防御効果もありません。 海ユニットは、水上および大きな橋の下を消費移動量1で移動可能です。ただし、橋の下に止まることはできません。 また、川・浅瀬は一部の陸ユニットが消費移動量3で海ユニットが消費移動量1で移動可能です。 地形による陸軍の消費移動量は、メニュー → 戦況情報・表示 → 地形・ユニット確認より可能です。 ■難易度について このゲームでは、難易度の選択が可能です。難易度簡単を選ぶと、以下のように簡単になります。 拠点収入が増える 敵のAIが弱くなる 拠点占領費用不要 拠点収入に関しては、地点情報確認では増えていませんが、最終的に得られる収入(状態確認で確認可能)は増えます。 ■カスタムプレイ カスタムプレイは自由に条件を決めてプレイ可能(プレイ中にも変更可能)です。 ただし、ステージによっては青軍以外は勝利できないことがあります。 通常プレイからでもメニュー → その他 → プレイ条件変更より、カスタムプレイに移行も可能です。ただし、カスタムプレイでは記録は残りません。 ■成績について 勝利までにかかった最短クリアターン数が成績として記録され、ネット記録として登録/参照後に最短クリアの攻略手順も取得されます。 ※手順は攻略手順バージョン(タイトル下で確認可能 vx の x の数字)が変わると一旦クリアされます。過去のバージョンで最短クリアしている場合は、そちらも同時に参照可能です。 ■委任について メニューのその他より委任を行うことが可能です。委任はそのターンの残りまたはクリアまでを AI に委任します。記録は残りますが、委任を行った時点で攻略手順は残らなくなります。 クリアまで委任時、他にプレイヤー操作軍(強同盟時など)がある場合は、その軍も AI がプレイします。 ■画面上部の情報表示について 例) 1000 50 30 10 10 1T 1,2 10 首都/歩兵(2) 1T 1,2 上側:各軍資金 ターン数 位置 下側:青軍資金 地形名/ユニット名(x) xはその軍のそのユニットの保持数 となります。 ■戦況について メニュー → 戦況情報・表示 → 戦況画面では各軍の拠点、ユニット数、同盟情報やプレイ条件等も確認可能です。 戦況画面の最初の画面では上下キーを押すことにより、各軍の兵力値や国力値を表示します。兵力値とは、 ユニット価格x残数 / 10 を全ユニットで計算し合計したものです。 国力値は、兵力値、資金、収益(ターン収入の3倍で益と表示)を合計したものです。 兵力値や国力値は攻める際の参考に使うことが可能ですが、地形による有利不利や同盟状況などは考慮されていないため、注意は必要です。 ■敵攻撃範囲分析について メニュー → 戦況情報・表示 → 敵攻撃範囲分析を行うと、敵の直接攻撃可能範囲及び遠隔攻撃範囲を表示します。ただし、自軍は壁として考慮されており、いなくなった場合攻撃を受ける可能性はあります。輸送ユニットに搭載中ユニットによる攻撃も考慮されていません。 ■ログ 同様に攻撃ログ表示を行うと、直前の敵ターンの自軍への攻撃ログを表示します。 ■成金大作戦シリーズについて 成金大作戦究極版は成金大作戦シリーズのゲームの一つです。 他にも成金大作戦決定版のナンバリングタイトルを始め、タワーシミュレーションの成金大防衛シリーズ、RTSの成金大救出、タンクアクションのタンク大作戦など多くのゲームを公開しています。 無料のものも多くあるので、興味のある方はサイトにアクセスしてください。 拠点と都市化 ■拠点について 各ステージのマップは、首都、工場、飛行場、港、街の拠点が存在します。 通常、青色の拠点は自分の拠点、赤緑黄黒紫色の拠点は敵の拠点、白色の拠点は中立の拠点となります。 自分の拠点である場合のみ、拠点においても防御効果はあります(拠点の防御効果は大きいので、有効に利用することが大事です)。 拠点収入 拠点によっては、自分のものにすることにより拠点収入が得られます。特に街は後述のLVアップ、都市化を絡めて、拠点収入の重要な役割を果たします。 拠点収入は自分のターン開始時に得られます。 ●拠点の占領 中立と敵の拠点は歩兵系ユニットにより占領が可能です。拠点には耐久力があり、その耐久力と占領するユニットの部隊数に応じて占領までに必要なターン数が決まります。占領中の拠点には左下に「占」マークが付きます。 通常、中立の拠点を部隊数10のユニットで占領する場合は、1ターンで占領可能です。敵の拠点を奪う場合は、2ターン以上かかることが多くなります。 難易度普通の場合は、相手の拠点を奪う時に、奪う拠点に応じた拠点占領費用が必要となります(自分の資金から相手側に入ります)。 同一ターン内なら、占領中のマスから歩兵系ユニットが離れても、別の歩兵系ユニットが入れば、占領を継続可能です。 首都は奪っても自分のものにはならず、陥落首都(誰のものでもない)となります。 ■街のLVアップについて 拠点のうち、街はLVアップ(最大3まで)が可能です。LVアップさせると、以下のようなメリットがあります。 拠点収入が増える 耐久力が上がる 部隊補給量が増える LVアップには、その時のターン収入に応じた資金が必要です。状況に応じて、適切にLVアップさせることが大事です。 ■街の都市化について LV3になった街が横に隣同士にある場合、その街は以下のように都市化することが可能です。 成金都市…拠点収入が大きく増える 万能都市…全ユニットの補給が可能 拠点収入もそこそこ増える 陸軍都市…陸ユニットの生産が可能 空軍都市…空ユニットの生産/補給が可能 海軍都市…海ユニットの生産/補給が可能 生産都市…陸/空ユニットの生産/補給が可能 いずれの都市も陸ユニットの補給は可能です。川にのみ隣接する場所は、海軍都市は作れません。 ●都市化のメリット 全ての都市で、耐久力も増えます。 また軍の都市の場合、生産上限数がある場合でも上限を超えて生産可能となります。 周りに工場がない場合は陸軍都市を、空軍を有効に使いたい場合は空軍都市を選ぶなど、状況に応じて適切な種類の都市にすることが重要となります。 都市化した街を奪われた場合、もう一方の都市化が解除され、LV3の街に戻ります。都市化にはその時のターン収入に応じた資金が必要です。 ■LVアップ・都市化補足 街のLVアップと都市化は、対象のマス(都市化の場合は2マスとも)に敵ユニットがいる時はできません。LVアップ・都市化した拠点には、左下に「UP」マークが付きます。 また、LVアップや都市化を行うと相手に奪われた場合に入ってくる資金が多くなります(普通モード時)。 同盟と緊急援助 ■同盟について ステージによっては、同盟関係(3国以上にまたがる場合もあり)が存在する場合があります。 同盟関係国間 同盟国ユニットは攻撃不可 同盟国ユニットは貫通移動可能 同盟国の拠点は占領不可 同盟国拠点でユニット補給不可 都市化は、同盟国の街であれば例え違った国であっても可能 同盟には次の3種類が存在します。 通常同盟 同盟国以外の国を全て滅ぼすとステージクリアとなります。通常、青軍(プレイヤー操作)の同盟国は、AIが担当します。同盟国ユニットへは撤去要請が可能です。 強同盟 同盟国間の資金が共有され、同盟国以外の国を全て滅ぼすと勝利となります。通常、青軍(プレイヤー操作)の強同盟国は、プレイヤーが担当します。 弱同盟 同盟国のみとなった時点、または同盟解除を宣言した時点で同盟関係は解除され、その後戦いは続きます。同盟国の拠点に乗った場合には、攻撃を受けることがあります。 弱同盟はメニューのその他より、任意のタイミングで解除することが可能です。また自国の占領されている拠点に隣接するユニットへの撤退要請が可能です。 ★通常同盟と強同盟ではカスタムプレイ時を除き、青軍の同盟国のAIは難易度普通時の行動を取ります。弱同盟は選択した難易度の行動を取ります。 ■緊急援助について メニューのその他より緊急援助を使用することが可能です。 緊急援助を使用すると成績は残りませんが、ステージクリアは有効です。カスタムプレイなど、AIも緊急援助を行うようなプレイもありえます。 緊急援助の残使用可能回数は、ステージクリア時に時々増えます。 ユニット説明 ■ユニットの説明 ユニットは通常性能に加え、次ページ以降に説明するような特性を持つものが存在します。 ユニットの情報はメニュー → 戦況情報・表示 → 地形・ユニット確認より確認可能です。 ユニット作成前にも確認可能です。 ■ユニット特性 ●占領ユニット 拠点の占領が可能なユニットです。拠点占領は占領ユニット(兵士)が行います。 該当ユニット 兵士系ユニット全て ●ステルスユニット 敵拠点にいない限り、同じ軍隊(陸海空)からの直接攻撃以外基本的に受けないユニットです。ただし、攻撃した場合の反撃は常に受けます。 該当ユニット ステルス戦車/ステルス/ステルス艦 潜水艦系ユニット/潜航戦車(潜水時) 魚雷 ●2回行動ユニット 同一ターン内において2回行動が可能なユニットです。ただし、2回目の行動時には移動はできません。 該当ユニット ステルス戦車/戦闘ヘリ/アパッチ ステルス艦/フリゲート ●遠隔攻撃ユニット 遠隔攻撃が可能なユニットです。 移動前(一部ユニットは移動後でも)に敵が遠隔攻撃可能範囲以内にいる場合には、その敵に遠隔攻撃が可能です。この時、隣接する敵または遠隔攻撃を受ける場所にいる遠隔ユニットに攻撃した場合、反撃を食らうので注意してください。 該当ユニット 陸海軍に多く存在/迫撃砲 ●多砲攻撃ユニット 遠隔攻撃の一種で、十字の形で同時に最大5体攻撃に多砲攻撃可能なユニットです。射程は中心でなく中心隣接の場合を含め攻撃可能な最大の距離です。反撃を受けるのは通常の遠隔ユニットと同様です。 該当ユニット 多砲ロケット砲/多砲ミサイル砲 消費型多砲弾/重巡洋艦/戦艦 ●遠隔同時攻撃ユニット ユニットから一定範囲内の全ての敵を同時攻撃するユニットです。隣接する敵または遠隔攻撃を受ける場所にいる遠隔ユニットに攻撃した場合、反撃を食らうので注意してください。 該当ユニット 広域対地砲/広域爆弾 広域ミサイル弾 ●潜水ユニット 拠点にいる場合以外は潜水状態となり攻撃は海軍のみに可能、受ける攻撃は海軍の直接攻撃のみ(相手が対潜哨戒機の場合を除く)となるユニットです。拠点にいる場合は浮上状態となり、攻撃は一切できずまた全ての攻撃を受けます。 該当ユニット 潜水艦/ミサイル潜水艦 原子力潜水艦/潜航戦車(海にいる時) ●水陸両用ユニット 海上・地上を移動を移動可能なユニットで、陸地(川・浅瀬含む)では陸軍の特性(移動コストは1)、海では海軍の特性を持ちます。 生産は海軍生産可能箇所のみですが、ユニット補給は陸軍補給箇所でも可能です。 潜航戦車は海では潜水、川・浅瀬では浮航状態となります。 該当ユニット 浮航戦車/浮航重戦車/潜航戦車 ※このユニットは海軍としてカウントされます。 ●輸送ユニット 陸軍を最大4体(揚陸艦は2体)まで輸送可能なユニットで、搭載しているユニット数を黄色数字で表示します。 輸送中のユニットの部隊残数が減っている場合、1ターンにつき1ユニット回復します。 ユニット輸送中に全滅させられると、搭載中ユニットも失うので注意が必要です。 ★輸送ユニットの補足 輸送ユニットへの搭載は、陸軍が行けない場所に輸送ユニットがいても陸軍が移動可能な地点に隣接していたら可能です。 また、輸送ユニットから輸送ユニットへの搭載中ユニットの移動、輸送ユニットを移動の手段としてだけ用い、陸軍が超えられない地形の橋渡し役をすることなども可能です。 該当ユニット 輸送ヘリ/揚陸艦 ※このユニットはユニット情報画面で上下キーを押すと、搭載ユニットに関する情報を表示します。 ●地形攻撃ユニット マップによって存在する廃墟や崩壊物を攻撃で破壊(除去)可能なユニットです。工兵か対地攻撃力が高いユニットは破壊可能です。 該当ユニット 工兵/エイブラムス以上の陸軍 爆撃機以上の空軍 ●川・浅瀬移動可能ユニット 川・浅瀬に移動可能なユニットです。移動コストは陸軍の場合は3、海軍の場合は1で可能です。ユニット作成画面で機動力が水色のものは川・浅瀬に移動可能なユニットです。 該当ユニット 歩兵系陸軍/巡航戦車/ステルス戦車 歩兵系海軍/砲艇系海軍/コルベット ●消費ユニット 一度攻撃すると消滅するユニットです。 攻撃を受けた場合は消滅しません(全滅はありうる)。消費ユニットはどれも高い攻撃性能を誇ります。また、移動後に遠隔範囲攻撃が可能なユニットも存在します。 該当ユニット 魚雷等初期配置されているユニット ●機雷・地雷ユニット 一度攻撃すると消滅するユニットです。 防御力が非常にあるユニットですが、部隊を1体でも削られるとその後のユニットの能力が低くなる特性があります。地雷は陸軍直接攻撃のみ、機雷は海軍直接攻撃と対潜哨戒機からの攻撃のみ受けます。 該当ユニット 機雷/地雷 ■特殊なユニット 以下は補足説明をしておくべき性能を持つユニットです。 ●工兵 拠点の占領が可能なユニットですが、他のユニットの1.5倍の早さで拠点の占領が可能です。また、廃墟は崩壊物を攻撃で破壊(除去)、可能で地雷に対しても強いユニットです。 ●要塞 移動できず防御力に優れるユニットです。初期配置されており、動くことはできません。 ●アパッチ 相手にステルス戦車・ステルス艦が存在する場合、必ず生産可能なユニットで、ステルス戦車またはステルス艦も発見し攻撃可能という特殊な特性があります。 ●対潜哨戒機 機雷、魚雷を含む潜水中のユニットを攻撃可能なユニットです。潜水状態以外のユニットも攻撃可能ですが、潜水中のユニットに対しては攻撃力が強くなります ●海兵/バズーカ海兵 拠点の占領が可能な海ユニットです。海から隣接で続いている拠点なら、港以外の拠点も占領・移動及び陸軍回復可能拠点での回復も可能です。 ●潜航戦車 海上・地上を移動可能なユニットで、海にいるときは潜水するユニットで海軍直接攻撃以外は受けません。川・浅瀬はコスト1で浮航して移動します。 ●空母 距離5の遠隔攻撃ユニットです。ターン開始時に隣接するユニットに部隊を最大3補給します。 ●パワーユニット 残部隊数に応じてその軍の全ユニットの能力(攻撃力・守備力)を部隊数% 向上させる補助ユニットです。例えば、残7だと全ユニットの能力が7%増えます。ただし、このユニット自体の能力は増えません。攻撃は一切できず全ての攻撃を受けます。 ●成金ユニット 残部隊数に応じてその軍のターン収入を部隊数x2% (前作より効果倍) 向上させる補助ユニットです。例えば、残7だとターン収入が14%増えます。攻撃は一切できず全ての攻撃を受けます。 ●索敵レーダー 10マス以内にいる敵のステルスとステルス戦車、ステルス艦のステルス性能を無効にする補助ユニットです。残部隊数に限らずユニットが存在する限り性能は有効です。攻撃は一切できず全ての攻撃を受けます。 ■その他補足すべき特性 ステルス戦車、ステルス艦はアパッチには攻撃を受けます。 ステルス性能を持つユニットでも、同盟国を含め敵の拠点にいる場合は、ステルス性能は無効になります。 川または陸地の水陸両用車両は陸軍の特性を持ちます。よって同状態のユニットはステルス戦車、地雷に攻撃可能、ステルス艦、潜水中ユニットには攻撃不可能です。 水雷艇は、対海軍において川にいるユニット、陸上にいるユニット、つまり陸地の水陸両用車両には能力が低くなります。 操作方法 ■操作説明 メニューについて メニューを選ぶと、そのマスで実行可能な行動が一覧表示されます。 いくつかの行動は、ショートカット設定(オプション)が可能です。 数字キーのある端末の場合、数字キーによるショートカット操作も可能です。行動の右側にある()内の数字が、ショートカットの数字になります。 ●ビューについて ビューを切り替えると、ユニットが非表示になり、拠点の表示も変わります。 また、ビューを切り替えている時に切替を行うと、占領中の拠点の占領率の表示を行います。 ●決定キーについて 決定キーを押すと、そのマスで最もしたいと思われる行動を実行します。 例えば、ユニットのあるマスの場合、移動を実行、生産可能なマスの場合、生産メニューを表示などです。 敵の存在するマスでは、その敵の行動可能範囲または遠隔攻撃可能範囲(遠隔攻撃ユニットの場合)をまず表示します。 新マップに関して ■新マップに関して 通常マップは毎月新しいものが配信され、それ以外に高難易度マップ等も隔月または不定期でそれぞれ配信されます。 マップはアプリ内課金により取得可能で、10ステージ楽しめます。 ■マップの種類について ●初期マップ ●通常マップ ●高難易度マップ ●腕試しマップ ●復刻マップ ●その他のマップ(予定) それぞれのマップの説明については、取得マップ一覧画面で説明キーを押してください。 初期無料マップは初期マップを購入し上書き保存することにより、6ステージ以降のステージも続きで遊べます。 情報:初期マップはお得価格です! また無料マップでは作成できないユニットも作成可能になります。 購入済みマップは、一旦アプリ削除後再インストールした場合、無料で再取得可能です(タイトル画面- 端末設定画面からリストアを実行してください。) 決定版5との違い 成金大作戦決定版5から調整されたユニット一覧 https //m-app.jp/app/KWars1/unitchg.phtml 成金大作戦決定版5からの変更点 ●ユニット多数追加 ●一部ユニットのバランス調整(特に成金ユニットは効果が倍に) ●一部ユニットの名称変更 ●ユニットの2回行動要素追加 ●ユニットの輸送の要素追加 ●ユニットの多砲攻撃追加 ●一部のユニット見た目変更 ●地雷・機雷の仕様変更 ●地形で茂みの追加(防御効果少し) ●地形で川・浅瀬の追加 ●地形で廃墟・崩壊物の追加 ●マップの見た目変更 ●街をLVアップに応じて見た目が変わるように ●多くの戦闘背景を一新 ●空ユニットの戦闘背景は空に固定 ●生産都市の追加 ●ユニット生産画面で、ページのショートカット機能を追加 ●緊急援助要請を一部変更 ●命令可能地点一つで、未行動ユニットとLVアップ(都市化)可能拠点を検索するように対応 ●巨大生物要素排除 ●紫軍を新たに追加 ●「取り消し」を多くの場合で可能に ●敵攻撃範囲分析機能の追加 ●弱同盟で自分の占領されている拠点に隣接するユニットに撤退要請可能に ●メニュー表示をタッチ操作でもよりしやすくなるように対応 ●AIの行動改善(特に普通モード) ●保存領域のステージの名称をスロットに変更 ●拠点収入が全体的に増えるように調整 ●カスタムプレイでユニットの価格を変更可能に ●同じく首都の拠点収入も変更可能に ●全体マップでマップ内のフレームをタップ&ドラッグで移動可能に ●曲の選択機能追加 ●その他細かい修正・改善多数
https://w.atwiki.jp/game_rowa/pages/161.html
← かつて、命の大樹から命のエネルギーを奪ったことで絶大な魔力を手に入れた魔王ウルノーガは、そのエネルギーを6つのオーブに注ぎ、『六軍王』と呼ばれる精鋭部隊に分配した。この殺し合いの各地に配置してあるオーブも、それと同じものである。 しかしかつてシルバーオーブを与えられた男ホメロスは異形へと変わったのに対し、クラウドをはじめとするこの世界でオーブを手にした者たちはそうならなかった。両者の差は、たったのふたつだ。 一つは、オーブとの融合を受け入れるかどうか。そしてもう一つは、体内に宿す命のエネルギーの量である。 ホメロスはウルノーガに与えられたオーブの力を受け入れ、自らの力とする意思があった。また、命の大樹崩壊時にウルノーガに同行し、闇のオーブを介して命のエネルギーを相応量吸収していた。この二つの要素を持っていたからこそ、ホメロスは魔物として勇者の前に立ち塞がった。 そして今、クラウドにもその両要素が与えられていた。 自らの死を望むシャドウを模した精神体のマナを拒絶し、クラウドはまだ終わらずに闘う道を選んだ。また、シルバーオーブ自体が共にザックに入れられていたもう一つの宝珠、『いのちのたま』と融合することで大量の命のエネルギーを吸収していた。 その結果生まれたのが――陽介の眼前に立ち塞がる、一体の魔物であった。全身に纏った禍々しいオーラが、先ほどまでのクラウドとは全く性質を異とするものであると、理解させられざるを得なかった。それに加えて、殺し合いの主催者ウルノーガまでもがこの場に存在している。今のクラウドと同じく、絶対的な敵対者。見ようによっては最終目標である主催者の一人を討つこの上ないチャンスなのかもしれないが、クラウドまでもを前にしてもそう言えるほど楽観的ではなかった。 「さあ、クラウド……否、『魔軍兵士クラウド』とでも呼ぶとしようか。どこぞの出来損ないに代わり、今からお前が我のジョーカーだ。さて、まずは手始めに……」 ジョーカー。この殺し合いにおけるその単語の意味は、すでにホメロスから聞いている。主催者の息がかかった刺客であり、殺し合いを円滑に進める役割を背負った参加者だ。つまり、ホメロスは切り捨てられたということ。ドラマとかだったら、そんな奴と、そしてそんな奴に手を貸していた奴の末路はもう分かっている。 「……奴らを殺せ。」 ウルノーガがたった一言、命ずる。そりゃそうなるか、と確定的な未来に納得すると共に、それに伴う死への絶望が襲ってきた。アメノサギリに身体を乗っ取られた足立とて、魔物そのものになったわけではなかった。クラウドはそれほどまでに陽介の常識を超えた存在であり、そんな存在を前にした陽介はもはやペルソナも出せないほど体力も精神力も消耗している。勝ち目なんてゼロに等しかった。 鋭い爪を備えたクラウドの腕が、陽介へと伸びる。 「――ペルソナッ!」 次の瞬間、掛け声と共にアルカナを割る音が響き渡った。 陽介の前に躍り出た黒い影が、クラウドの剛腕とぶつかり合い、そして弾き合う。黒い影は消滅して持ち主のアルカナへと帰り、クラウドはその身に生えた翼をはためかせて空中に留まった。 「何で……アンタが……」 それは、陽介が顕現させたペルソナではない。矢継ぎ早に起こり続けるハプニングに、もはや驚くことしかできなかった。 そしてそれは、見物していたウルノーガにとっても意外な出来事だったようで、珍しく不快感を顕にしながら口を開いた。 「何のつもりだ?ㅤ……足立。」 足立透。八十稲羽市で起きた連続殺人事件の真犯人であり、陽介にとってはかつての想い人の仇でもある人物。そんな奴があろうことか自分を庇うようにしてそこに立っていたのだ。 「あのさぁ、何のつもりってそれこっちの台詞。なに勝手に参加者の魔改造してくれちゃってるワケ?」 ウルノーガよりもさらにいっそう不機嫌そうに足立は返す。 「僕ね、フェアじゃないゲームが嫌いなんだよ。」 「フェアだとも。ジョーカーは参加者を殺さねばならぬ。代わりを任命し、この役立たずを退場させることこそが本来の形だ。」 両者の主張を、ただ眺めていることしかできなかった陽介。聞きたいことは幾つもある。しかし、そもそも参加者名簿に足立の名前は載っていなかった上、足立の首には参加者の証である首輪もない。そして現在交わされている、ウルノーガと付き合いがあるかのようなやり取り。 導き出される答えはもはやひとつしかなかった。 足立は、この殺し合いの主催者側にいるのだ。 ぽつぽつと怒りが湧き上がってくる。 コイツらのせいで、完二も天城も死んだのだ。 しかし満身創痍の陽介には怒りをぶつける手段はなく、そもそも足立に助けられたという事実もある。 結果的に冷静にならざるを得なかった。 「クラウド!ㅤ元凶はウルノーガじゃねえか!ㅤまんまと言いなりになって、お前はそれでいいのか!?」 よって会話の対象は変わる。互いの過去を見たクラウドは、陽介にとっては足立よりも相互理解が望める人間だからだ。 「どっちだっていい。」 しかし、少なからず、クラウドのことを理解しているからこそ。 「俺の願いを叶えてくれるのなら、俺は悪魔にさえ祈ってみせる。」 それが確かにクラウドの言葉であることに、納得できてしまう。姿かたちが変わったからといって、人格そのものが大きく変わったわけではないのだと理解する。 「……まあ良いだろう。本来なら整合のため首輪を爆破してやるところだが……今回は貴様がそれを助けたことは不問にしてやろう。」 そして、ウルノーガは妥協を見せる。マナにも底が読めない足立と敵対するのは後々面倒だと感じたか。 「しかし、だ。ホメロスは助からぬ。手駒の分際で我に逆らった愚か者はこのゲームから排除するのみだ。」 ――或いは、折衷案として譲れぬ主張を通すためか。 陽介はウルノーガの初めて見せた殺意に凍りつくような恐怖を覚え、恫喝など慣れたものとばかりに足立は深い溜め息で返した。 「……そもそもが君の人選ミスだろ。典型的なクソだな。」 「黙れ。貴様の"お気に入り"もこうなりたいか?」 強行とばかりにウルノーガが杖を掲げると、地に伏していたホメロスの身体がふわりと浮き上がり、ウルノーガの眼前へと移動していく。陽介は動けず、足立も動こうとしない。当然、クラウドも黙って見ているのみ。ホメロスに明確に死が迫っているというのに、何も出来ない。 (ちくしょう……) 「死ぬがいい。」 ウルノーガはゆっくりと、手にした杖を振り上げた。 ■ (俺は……死んだのか……?) 気が付けばホメロスは、不思議な空間にいた。しかし当人の予測に反し、死んではいない。陽介のディアラマで死を回避して、現実の意識は戻らずとも夢の中で思考している状態。強いて名付けるのなら、精神世界とでも言うべきか。そしてそこには、あの男の姿があった。薄紫の長髪をなびかせ、黒色の鎧をその身に纏った男、グレイグ。ずっとホメロスが劣等感を覚え続けて止まなかった彼との関係は、死の間際にして遂に、ひとつの決着を迎えたはずだった。グレイグはずっと自分を認めていたのだと実感し、心の闇は晴れたはずだった。 それなのに精神世界のグレイグはこちらを見ようともせず、ホメロスの眼には背格好しか映らない。まるで、ホメロスのことは眼中に無いと言わんばかりに。 「グレイグッ!」 声を荒らげて叫ぶ。何度も、何度も。それでもグレイグは振り返らず、ホメロスの声にならない声が精神世界に木霊するばかりだった。 そして同時、理解する。結局、何年もかけて蓄積した鬱屈は、死ぬ直前にグレイグにかけられたたった一つの言葉だけでは完全には晴れなかったのだと。グレイグが前を行き、自分はその背中に羨望の眼差しを向け続ける、その関係に終わりはないのだと。 何故こうなったのか、答えはもう出ている。デルカダール王の立場を利用したウルノーガの手駒を得るための策によって劣等感を植え付けられたからだ。 もしも運命の乱数が僅かにズレていたならば、コインの裏と表のように、始まりが違えばグレイグがウルノーガの配下に成り下がる未来だってあったかもしれない。 この雪辱は、在るべくしてあったものでは無い。 ただ理不尽に与えられ、押し付けられたものなのだ。 そして、だからこそ自分は復讐の道を選んだのだ。グレイグへの消えない劣等感の行き場を、全ての始まりである奴にぶつけることにしか生きがいを見出せなかったのだ。 憎い。ウルノーガが、憎い。 その感情を認めたその時、ホメロスは直感する。現実の、まさに眼前に、復讐の対象であるウルノーガがいることに。 憎しみに焦がれたホメロスの意識が、現実へと戻っていく。 ■ 「ウルノーガアアアッ!!」 鬼気迫る叫びと共に、ホメロスは意識を取り戻した。 真っ先に視界に飛び込んできたのは、杖を振り上げたウルノーガが驚き戸惑っている姿。 ホメロスの一手分、隙が生まれていた。 ホメロスの腰には『虹』が納まっている。それはかの勇者の剣にも劣らぬであろう名刀だ。 仮にも相手は魔王。その一閃のみで殺すことは出来ないだろう。しかし、されど一太刀。無傷でいられるはずはなく、最期に大きい傷跡を残してやることくらいは出来る。元より無謀な復讐劇には充分過ぎる結果だろう。 居合い抜きの一撃に己の力の全てを込めるため、虹の柄を握り込む。 そしてウルノーガの身体に狙いを澄まし―― 「…………ッ!」 ――ホメロスはその手を止めた。 実際に復讐の対象であるウルノーガを前にして気付いた。自分の中の憎しみは、ウルノーガに対してさほど向いていないと。 湧かない。湧かないのだ。 仮にウルノーガが配下に選んでいたのがグレイグであったとしても。アイツが自分を超えるために追いかけて来るイメージが全く湧かない。 グレイグの目は常に民の方を向いていた。彼らを守るべく戦っていた。仮にどのような環境に置かれたとしても、それが民のためであるならば道を外すことはなかっただろう。自分が選ばれ、グレイグが選ばれなかったのはただそれだけのことだったのだ。 本当は分かっていた。本当に憎いのが誰なのか。どれほどウルノーガの策略が進行していようと。それがウルノーガに植え付けられた劣等感であろうと。最終的にウルノーガの囁きに耳を貸し、その身体を闇に堕としたのはホメロス自身なのだ。 その責任を、原因に過ぎないウルノーガに擦り付け、復讐に走る。それは何て滑稽なのだろう。グレイグを見る目も変わるわけがない。自己嫌悪に陥る自分の本心からも目を逸らしていたのだから。ああ、それならばまさに道化だ。本当に殺したかった相手は最初からここに居たというのに。 ウルノーガへの復讐という目的が失われ、この世への未練なるものが完全に無くなったと思えたその時。しかしホメロスは、気が付いた。もう一つ、たった一つだけ、守りたいものはあったのだと。 一度闇に堕ちた自分が、光の道を進めたのは何故だったか。考えるまでもなく、その闇を受け入れてくれた者がいたからだ。自分の築き上げてきた屍ではなく、自分という人間を、真っ直ぐに見てくれた者がいたからだ。何もかもを失い、遂に自尊心までもを失ったホメロスに、唯一残っていたのがその心。そしてそれこそが、グレイグにあって、自分になかったものだというのか。 (まさかこの俺に……) もはや必要の無い虹から手を離す。その重みから解放されたホメロスはもう一度、ウルノーガの眼を真っ直ぐに見据えた。許された行動は一手のみ。その一手の猶予を利用し、或る"呪文"の術式を組み立てる。 ("これ"を使う日が来ようとはな。) ホメロスの身体に激しく輝く光が現れる。それは怒りや憎しみとはほど遠く、優しく温かい光だった。 『――メガザル』 ホメロスが身に纏った光がバラバラに砕け散る。光の粒子が満身創痍の陽介と、瀕死のジャローダを包み込み、そして消えていく。何事か不思議に思う暇もなく、両者の負っていた傷は消え去っていた。 しかしその代償として、ウルノーガが手を下すまでもなくホメロスの命は失われた。結果だけを見れば、まさしくウルノーガの選定通りのホメロスの死。そしてウルノーガに見下されながら崩れ落ちていくその様は、まるで過ぎ去りし時を求めた後の彼の末路のようで――しかし一つだけ、決定的に異なる箇所があった。 ウルノーガの配下ではなく、一人の聖騎士として散れたこと。それはホメロスの本望であり、同時に自己嫌悪を晴らせる唯一の終わり方だった。なればこそ、最後を飾る言葉は憎しみなどではなく、守りたい誰かの盾となる聖騎士の心を思い出させてくれたことへの、率直な想いを込めた一言で締めよう。消えゆく意識の中、ホメロスは誰にも聴こえないほど小さく、呟いた。 (……■■■■■。) それを口にした瞬間、ずっと背中しか見えなかったはずの男が、心なしか振り返ったような気がした。 【ホメロス@ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて 死亡】 【残り52名】 「……つまらぬ。」 ウルノーガが吐き捨てる。自身の手で刑を執行することも叶わず、己の手駒であったことをも否定するような大往生に、ウルノーガの鬱憤が晴れるはずもなかった。 「もうよい。行くぞ、足立。」 「……はいはい。ってことだからさ、陽介くん。せいぜい頑張ってよ。」 「待てッ!ㅤまだ話は――」 まだ聞きたいことはたくさんある。ここで帰してはならないと、陽介は手を伸ばす。しかし足立が掲げたカエレールは陽介も知る通りに効果を発揮する。 「……真実を知りたければ、生き残ってみせなよ。」 最後にそう言い残して、足立はここではない何処かへ行ってしまった。ウルノーガの方も、陽介の知らない呪文で飛んで行ったようだ。 「くっそ……。」 足立を捕まえられなかったことに悔しがり地団駄を踏むも、その暇も無いことを思い出す。まだ何も終わっていない。それどころか、これまでに無い強敵が、まさに目の前に迫っている。 「クラウド……お前……心まで魔物になったわけじゃないんだよな……?」 見るに堪えない異形と化してもなお理性があるように見える目の前の敵に、対話を試みる。 「そうかもしれないし、違うかもしれない。」 クラウドは返す。 「俺は元々、心に魔物を飼っていた。それだけはハッキリしている。」 クラウドの意識からは、深層心理で否定したそとによって殺しへの罪悪感というものが消えていた。 そしてその罪悪感を担っていたのは、かつて取り戻した本来のクラウドとしての心だった。 「言ったよな。俺、お前が羨ましかったんだって。」 そして本来のクラウドというものを、陽介は知っている。星を救ったクラウドの周りには、たくさんの人がいて、その中心でクラウドは笑っていて。夢の中、そんなクラウドを陽介は、羨ましく思っていた。 「今のお前を、俺は羨ましいとは思わねえ。」 そして今。その感情は"リバース"した。ただただ冷淡に、先ほどにも増して人間味の欠片も見えなくなったクラウド。あの本来のクラウドの人格を失っていることは、本来の自分というものにずっと向き合ってきた陽介だからこそ分かった。 「俺は本当のお前に会ってきたんだ。今のお前は本当のお前じゃない。」 「……だったら全てを終わらせた後でもう一度俺を取り戻せばいい。」 クラウドはその場に落ちている『虹』を拾い上げる。リカームドラのような呪文を使って死んだホメロスが遺した武器。まさかクラウドに使われることになるとは思っていなかった。 「今の俺には、その力があるんだ。」 何度も命を救ってくれたホメロスの支給品、シーカーストーンの入ったザックもホメロスの遺体と一緒にクラウドの傍に置いてある。でもジャローダはモンスターボールから出てこっち側にいる。それならば、一緒に戦ってくれるはず―― ――などということはなく。 ジャローダはその場から、トラフーリばりのスピードで一目散に逃走を始めた。 「えっ……えええええっ!?」 その変わり身の早さに唖然とする陽介。ホメロスと共に行動していたことで自分にも何かしらの協調が生まれたような気がしており、肩透かしをくらったような気分だった。 しかしジャローダが逃げたのには、明確な理由があった。ジャローダの所有者であったホメロスが死んだ今、ジャローダの所有者は居ない状態――つまり、野生のポケモンである。しかしホメロスの身体が先ほどまでウルノーガの居た場所に引き寄せられたことで、ホメロスの支給品もクラウドのすぐ近くに落ちている。クラウドがそれを手にした瞬間に自分を捕まえていたモンスターボールは持ち主の譲渡が成立し、クラウドが所有者となってしまう。 先ほどの闘いで自分の奇襲を読んでいたクラウドは、少なくともモンスターボールの仕組みを最低限以上理解しているようだった。それがどこまでかは分からないが、もしホメロスのザックの中のモンスターボールをその手に取られれば、今度は自分が陽介に牙をむくこととなる。クラウドのような強者に着いていく方がトウヤへの復讐は果たしやすいのかもしれないけれど、それでもホメロスの仲間だった陽介だけは傷付けたくないから。 だからこそ、逃げ出した。所有者が変わる前に、モンスターボールの効力のある範囲から離れられるように。頑張って、と。ジャローダは陽介に伝わらない言葉を発した。 ジャローダが離脱した今、今度こそ陽介とクラウドは一騎打ちだ。クラウドの能力が強化されていることも、ホメロスやジャローダの支援が期待できないことも、先ほどまでと比べて大きく不利になっているはず。 「……何でだろうな。今のお前には、負ける気がしねえ。」 だけど、人間だった頃のクラウドの方が怖いと思った。今のクラウドは、独りだ。 (なあ、みんな。) 陽介は独りではない。たくさんの別れと共に、幾つもの想いを背負っている。 (俺、戦うよ。) その言葉の先は、完二であり、天城であり、ホメロスであり、そして、先輩でもあった。 望まずして命を絶たれ、その先の物語を紡げなくなってしまった者たち。 (だから……応援しててくれ。) 俺が今立っているこの地は、彼らの立てなかった場所だから。俺が生きる今日は、彼らが迎えられなかった一日だから。負けられない理由としては、充分すぎるものだよな。 その答えを見出した次の瞬間、身体中から力が湧き出てくるのに気付いた。 ――弱さを受け入れ、乗り越えた強い意志が、新たな力を呼び覚ます…… 「ペルソナァッ!!」 そして顕現したアルカナを力いっぱい、叩き付ける。同時に生じた破砕音は、この闘いの開戦の合図となった。 ■ Nの城を目指すトウヤは、特に急いではいなかった。ランニングシューズも無しに無闇に走ると足への負担が大きい。先のアンドロイドとの戦いのように、相手がポケモンではなくトレーナーである自分を直接狙ってくることもあるこの世界。体力を温存しておくに越したことはない。 確かに、この世界にはレッドやN、更にはレッドの手持ちかもしれないピカチュウなど、心躍るかもしれない相手が数多く存在する。もちろん、仮に彼らが死に瀕する事態が発生するとして、自分が急ぐことでそれに先立って彼らと戦える可能性はあるにはある。しかしその場合も、彼らを殺すに足る実力の持ち主と出会えることにはなり、それはそれで本望である。 そもそも、殺し合いというシステム上後になればなるほど強い相手ばかりが残ることになるのだ。それならばわざわざ急ぐこともあるまい。と、トウヤの思考はスタンスに照らせば合理的で、そして、或いは冷淡とも称されるものであった。 (後になればなるほど強い相手ばかりが残る……。つまり、弱いものほど先に死ぬということ。) 強い弱いというのも、実力の有無のみで語れるものではない。例えば先ほど殺したアンドロイドは、実力でいえば相当な強者だったが第一回放送を待たずして死んでしまった。生死を分けたのは、自分の勧誘への返答だった。あの時の選択次第では、まだ生き延びており共に戦いに身を投じていたはず。つまり、局面ごとに妥当な選択ができるかどうか、それもまた強さのひとつなのだ。 (そういう意味で言うなら、ベルなんかは真っ先に死にそうなものですが……) かつての旅で、ベルは実力もないのにプラズマ団の悪行を止めにかかったことは何度もあった。悪を許せない彼女のタチは嫌いではなかったが、少なくともこの殺し合いにおいては賢いとは言えないものなのだろう。ここでは実力がないまま他者と対立した者に待つのは死だ。 (まあ、どうでもいいですね。) と、考えをやめたその時。 ――もし、もう少し速く目的地を目指していたならば、出会えなかったかもしれない。 背後より、ひとつの影がトウヤに高速接近しているのを感じ取った。 「――!!」 参加者の襲撃か、それとも野生のポケモンか。トウヤにとってはどちらでもよかった。前者ならば楽しみであるし、後者であれば新戦力として期待できる。ダイケンキが死んだために空のモンスターボールがひとつ余っており、現在トウヤはポケモンの捕獲に挑める状態である。 答え合わせと、背後の影に向き直る。同時に、それはトウヤに攻撃を加えてきた。 (速い……!ㅤだが……) トウヤは率直な感想を抱くが、決して見切れない速度ではない。 「オノノクス!」 ドラゴンテールで応戦。敵の放ったリーフブレードと真っ向から衝突し、弾き合う。オノノクスの巨体が、こうかはいまひとつの技で押し勝てない点のみを見ても、敵がかなり強いのは明らかだ。 「……!ㅤまさか……。」 トウヤは敵の姿を確認し――そしてこの殺し合いの世界に来てからいちばんの驚愕の表情を見せた。そして次の瞬間には迷いなく、モンスターボールを足元に投げて瀕死のバイバニラを前に出す。そして一言、指示を出す。 「オノノクス。バイバニラに"きりさく"だ。」 その突拍子もない指示に、オノノクスは驚く。瀕死のポケモン――それも敵ではなく味方に牙を剥く行為など、かつての主であったアイリスの下でも行ったことがない。しかしモンスターボールの効力には逆らえず、その指示は一切の躊躇なく遂行される。瞬きするほどの間に両断されたバイバニラは無色透明が血液をその場に撒き散らすも、トウヤはそれを意にも介さず、空となったモンスターボールを手に目の前のポケモンと視線を合わせる。そして、かつて長く連れ添ったパートナーに告げる第一声としてはとても希薄かつ空虚な、"捕獲対象"への一言を投げかけた。 「あなた相手にボールひとつでは心許ないですからね。」 【バイバニラ@ポケットモンスター ブラック・ホワイト 死亡確認】 全ての存在は、滅びるようにデザインされている。誰もがいずれ訪れる終わりに向けて歩み始め、その物語を遂げていく。 (――ありがとう。) それらは全て、かつて一度は終わった物語。 「吼えろ――スサノオ!」 しかし、終わりに続きを求める者がいる限り。 「さて。久しぶりですね――ジャローダ。」 彼らの物語はやり直され、生まれ変わって。 「もしこれが幻想だとしても、俺は俺の現実を創ってみせる。」 ……そして、リメイクされていく。 【E-4/一日目 午前】 【花村陽介@ペルソナ4】 [状態]:健康 [装備]:龍神丸@龍が如く 極 [道具]:基本支給品2人分、不明支給品1~3個、グランドリオン@クロノ・トリガー [思考・状況] 基本行動方針:仲間と共に完二の仇をとる 1.魔軍兵士クラウドを倒す 2.死ぬの、怖いな…… 3.足立、お前の目的は……? ※参戦時期は足立との決着以降です。主催者陣営に足立がいることを知りました。 ※鳴上悠との魔術師コミュは9です(殴り合い前) ※クラウドの過去を知りました。 ※ペルソナ『スサノオ』を覚醒しました。 【魔軍兵士クラウド(クラウド・ストライフ@FINAL FANTASY Ⅶ)】 [状態]:HP1/2 [装備]:虹@クロノトリガー シルバーオーブ・LIFE@ゲームキャラ・バトルロワイアル [道具]:無し [思考・状況] 基本行動方針:優勝してエアリスを蘇生する。 1.「……。」 ※参戦時期はエンディング後です。 ※花村陽介の過去を知りました。 ※シルバーオーブ・LIFEと融合しています。 ※クラウドの近くに、基本支給品、シーカーストーン@ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド、空のモンスターボール@ポケットモンスター ブラック・ホワイトが入ったザックがホメロスの遺体と共に放置されています。 【E-3/草原/一日目 午前】 【トウヤ@ポケットモンスター ブラック・ホワイト】 [状態]:虚無感(僅かに回復) 疲労(小) 帽子に穴 [装備]:モンスターボール(オノノクス)@ポケットモンスター ブラック・ホワイト、チタン製レンチ@ペルソナ4 [道具]:基本支給品、モンスターボール(空)@ポケットモンスター ブラック・ホワイト×2、カイムの剣@ドラッグ・オン・ドラグーン、煙草@METAL GEAR SOLID 2、スーパーリング@ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて [思考・状況] 基本行動方針:満足できるまで楽しむ。 1.ジャローダを捕獲する。 2.Nの城でポケモンを回復させる。 3.自分を満たしてくれる存在を探す。 4.ポケモンを手に入れたい。強奪も視野に。 ※チャンピオン撃破後からの参戦です。 ※全てのポケモンの急所、弱点、癖、技を熟知しています。 ※名簿のピカチュウがレッドのピカチュウかもしれないと考えています。 【ポケモン状態表】 【オノノクス ♀】 [状態]:HP1/2 [特性]:かたやぶり [持ち物]:なし [わざ]:りゅうのまい、きりさく、ダメおし、ドラゴンテール [思考・状況] 基本行動方針:トウヤに従う。 1.トウヤに従い、バトルをする。 【ジャローダ@ポケットモンスター ブラック・ホワイト】 [状態]:健康 [特性]:しんりょく [持ち物]:なし [わざ]:リーフストーム、リーフブレード、アクアテール、つるぎのまい [思考・状況] 基本行動方針:トウヤを殺す。 ※現在は野生のポケモンの扱いです 【支給品紹介】 【シルバーオーブ・LIFE@ゲームキャラ・バトルロワイアル】 シルバーオーブがいのちのたまと融合し、魔軍司令ホメロスがその身に宿していた時のオーブの状態が擬似的に再現されたもの。現在はクラウドの身体と融合している。原作のシルバーオーブ同様、クラウドを倒した時にドロップする。 Back← 085 →Next 084 拘束が緩む時は 時系列順 086 一難去って…… 082 虚空に描いた百年の恋(前編) 投下順 073 たたかう者達 ホメロス GAME OVER 花村陽介 096 No One is Alone(第一ラウンド) クラウド・ストライフ 070 新たなる好敵手 トウヤ 110 革新的に生まれ変われ 067 第一回放送 ウルノーガ 足立透
https://w.atwiki.jp/zensensyu/pages/1120.html
お父さん 230 名前:水先案名無い人 :2005/10/08(土) 01 42 14 ID VvSRGqsA0 全お父さん入場!! 精妙無比の斬撃は生きていた!! 更なる研鑚を積み人間凶器が甦った!!! 流れ星!! 岩本虎眼だァ――――!!! 100万馬力はすでに我々が完成している!! 元科学省長官天馬博士だァ――――!!! 怯えられしだい説得しまくってやる!! シューベルトの歌曲代表 mein Vater(お父さん)だァッ!!! 親子連れなら我々の歴史がものを言う!! 水鴎流 子連れ狼 拝一刀!!! 真の親馬鹿を知らしめたい!! 史上最強の生物 範馬勇次郎だァ!!! 階級は司令だが愛人なら全年齢オレのものだ!! 髭のグラサン 碇ゲンドウだ!!! 死神対策は完璧だ!! 警察庁次長 夜神総一郎!!!! 全アルター能力のベスト・ディフェンスは私の中にある!! ホーリー隊の隊長が来たッ マーティン・ジグマール!!! 子沢山なら絶対に敗けん!! 年寄りの冷や水見せたる グラード財団 城戸光政だ!!! バーリ・トゥード(なんでもあり)ならこいつが怖い!! ヴォルフ・サーカス団のピュア・ドリーマー パピィだ!!! 大魔王六軍団から炎の龍が上陸だ!! ドラゴンの騎士 バラン!!! ルールの無い将棋が指したいから棋士になったのだ!! プロの将棋を魅せてやる!!刈田升三!!! めい土の土産にライダーベルトとはよく言ったもの!! 達人の改造手術が今 実戦でバクハツする!! サイボーグ研究の第1人者 神啓太郎博士だ―――!!! 十傑集こそが地上最強の代名詞だ!! まさかこの男がきてくれるとはッッ 衝撃のアルベルト!!! 地図を描きたいからここまできたッ キャリア一切不明!!!! 地球の測量士 アップルデリー・シニズー・ヘサップ・リュトフューだ!!! 私は医術の天才ではない科学技術で天才なのだ!! 御存知美馬坂近代科学研究所所長 美馬坂幸四郎!!! 柔術の本場は今やブラジルにある!! オレを驚かせる奴はいないのか!! セルジオ・シルバだ!!! デカァァァァァいッ説明不要!! 身長計測不能!!! 体重測定不能!!! 山のフドウだ!!! 忍術は実戦で使えてナンボのモン!!! 超実戦忍術!! 本家日本から高槻巌の登場だ!!! エレオノールはオレのもの 邪魔するやつは思いきり殴り思いきり分解するだけ!! 錬金術師 白金(フェイスレス) 自分を試しに蒸気都市(ゥチーム・シティ)へきたッ!! 生物工学の権威 周博士!! 過保護に更なる磨きをかけ ”本気モード”お父さんが帰ってきたァ!!! 今の自分に死角はないッッ!! 戦鬼 トールズ・スノーレソン!!! 欧州二千年の宗教が今ベールを脱ぐ!! 天国から 神だ!!! 息子の前でならオレはいつでも全盛期だ!! 燃える博多男児 武恵一 本名で登場だ!!! 陶芸家の仕事はどーしたッ 食通の炎 未だ消えずッ!! 食すも作るも思いのまま!! 海原雄山だ!!! 特に理由はないッ 総帥が強いのは当たりまえ!! 現団長にはないしょだ!!! 秘石眼 ! マジック元総帥がきてくれた―――!!! 東南亜細亜で磨いた実戦商道!! 榎木津グループのデンジャラス・ライオン 榎木津幹麿だ!!! 能力戦だったらこの人を外せない!! 超S級スタンド能力者 空条承太郎だ!!! 超一流剣豪の超一流の愛だ!! 生で拝んでオドロキやがれッ 江戸のサムライ!! 斬山道厳!!! 大飯喰らいはこの男が完成させた!! 飯嶋家の穀潰し!! 青嵐だ!!! 若過ぎる父親が帰ってきたッ どこへ行っていたンだッ 大学生ッッ 俺達は君を待っていたッッッ草刈鷲士の登場だ――――――――ッ 加えて負傷者発生に備え超豪華なリザーバーを4名御用意致しました! カーマディ フレデリック社社員 エドガー・マギ-・ハウザー!! 阪神タイガーズ監督 星一徹!! 忍術学園教師!山田伝蔵! ……ッッ どーやらもう一名は風呂に入っている様ですが、苺ポッキーが食べたくなり次第ッ皆様にご紹介致しますッッ 関連レス 235 名前:水先案名無い人 :2005/10/08(土) 01 46 09 ID VvSRGqsA0 ごめん、シルバの改変忘れた…orz 236 名前:水先案名無い人 :2005/10/08(土) 01 48 57 ID dV7VBKBj0 で、シルバの息子は誰? 237 名前:水先案名無い人 :2005/10/08(土) 01 57 53 ID f2p4Fb5g0 GJだが”本気モード”お父さんって誰? お父さんは心配性か? 238 名前:水先案名無い人 :2005/10/08(土) 02 21 28 ID QDRx44f70 つ「カールビンソン」 243 名前:水先案名無い人 :2005/10/08(土) 09 30 38 ID VvSRGqsA0 度々ですみませんが、シルバはこれで。 妖怪退治の本場は今や光覇明宗にある!! オレを驚かせる奴はいないのか!! 蒼月紫暮だ!!! 一晩経って、野原ひろしと磯野波平を入れ忘れたことに気付いた。次からはもっと頑張ります。 247 名前:水先案名無い人 :2005/10/09(日) 01 07 55 ID eAYljuE/0 243 いや、32(+4)人しか枠がないんだから気にしなくていいと思う。 ていうかおとうさんと蒼月紫暮を入れてくれてありがとう。GJ! 257 名前:水先案名無い人 :2005/10/09(日) 17 14 02 ID bfNuYvuf0 243 おとうさんキャラは多いからその2人を含めてもう2~3種類作れそうだ 258 名前:水先案名無い人 :2005/10/09(日) 20 38 44 ID bbrBBIR2O 257様、 「お母さん」キャラモナー。 ほとんど皆○裕子さんか井○喜○子さんキャラになりそうだけどw 259 名前:水先案名無い人 :2005/10/09(日) 20 57 43 ID MMhnUbg30 声優の名前を伏字でさん付けで携帯からレスするお前は何者だ。 コメント 名前
https://w.atwiki.jp/sakiss/pages/46.html
京太郎「さて、昼休みか……」 今日は購買で新発売のパンがあるんだよな。 でも、無性にパスタが食べたい。食堂に行けばパスタは食べられるんだけど。 ……渋谷先輩の様子も気になる。喫茶店か部室、どっちに居るのかはわからないけど、もし会えるならもう一度改めて謝っておいたほうがいいかもしれない。 いくら忘れてくれと言ってもらったからって、許される行為ではないし。 ……ふむ。どうしようか? 京太郎「こんちはーっす」 第二麻雀部の部室のドアノブをひねる。部室は閑散としていて、仲良しグループ数組が談笑をしながら昼食をとっている所だった。 ……なんで第二かって? 七軍だからだよ、言わせんな恥ずかしい。 一軍から三軍が第一麻雀部、その下は第二。部員数が多い部活ならではの容赦ない区切り方だ。 今日の放課後にある昇格試験で合格すれば、六軍に上がれるけど、それでも第一まではまだ遠い。 というか、よく考えたら、仮に渋谷先輩が部室に居たとしても、第一だよな。こっちには来ないよな。行くなら喫茶店だったか。 とはいえ、会って避けられるのも悲しくなるし。ほとぼりが冷めるのを待つべきなんだろうか。 ……最近、こんなのばっかりだな。情けないな、俺。 コンビニで適当に買ってきたパンを袋から取り出し、椅子に座る。雀卓にパンくずを落とさないよう、テーブルからは少し離れる。 そして一口目を食べようとした、その時。 菫「……ん。丁度いいところに」 扉が開く音に振り返ると、そこに居たのは暗色のロングヘアーを揺らす……えっと。 京太郎「弘世先輩、でしたっけ」 菫「ああ」 新入部員として入部したとき、在校生の代表として話していたのを思い出す。 でも、第一の中でも一軍におわするスーパー目上の方が、何故こんなところに居るんだろうか? 菫「君を探していたんだよ」 京太郎「俺を、ですか?」 俺、何か悪い事したっけ。 ……したな。 渋谷先輩の事が、ばれたのか。 まぁ、当然だ。普通誰かに相談するよな。 麻雀部で相談や連絡をするとしたら、大抵この人になるだろうし。 だとしたら、あれか。 退部勧告でも出されるのかな。 すみません、渋谷先輩。 せめて、もう一度だけ謝りたかったです。 京太郎「……で、何で俺はこんなところに連れ出されているんでしょうか?」 というか、ここはどこだ。 呼び出されたのは、よく分からない校舎の隅にある倉庫のような部屋。否、倉庫そのもの。 昼間だと言うのに室内は薄暗く、おまけに埃っぽい。電灯はとうに切れているらしく、いくら壁のスイッチを弄ってもつきはしなかった。 そんな部屋の中で、弘世先輩は何かを探しているようだった。 てっきり俺は、渋谷先輩の件で呼び出されたと思っていたんだが。 京太郎(あぁ、これはあれか) 罰を受けろ、ということなのか。 言葉による退部勧告だけじゃ足りないので、人目につかないこの部屋で折檻されるのか。 だがしかし。 それを拒否する権利は俺にはない。 甘んじて受け入れるしかあるまい。 そう──甘んじて、この渡されたはたきで埃を……って。 京太郎「……弘世先輩。これはなんでしょう?」 菫「見ての通りはたきだが。まさか使ったことないのか?」 京太郎「いえ、ありますけど。そうではなく」 俺はこれでどう自分を罰すればいいんですか? 菫「はたきを使ってやることなんて一つしかないだろう。さっさとこの埃をはいてくれ」 京太郎「……はぁ」 見たところ室内にあるのは、埃の被った雀卓などで、どうやらここは以前麻雀部が使っていた部室のようだ。だからてっきりここで折檻を受けると思っていたんだが。どうもそうではないらしい。 あるいは、先に雑用としてこき使ってから折檻をされるのかもしれないが。 京太郎「じゃあ、掃除します」 要するに、男手が欲しかったとのことで。 麻雀部には俺以外にも男子の部員はいるらしい。 らしい、というのは、彼らは揃って不真面目らしく、あまり部に顔を出さないそうだ。 じゃあ何の為に麻雀部にいるのかと言うと、単に名前だけ、いわゆる幽霊部員らしい。 この白糸台では部活の参加は基本的に強制。とはいえ、部員数が少ない部活に入ったら顧問にすぐ顔を覚えられてしまう上に出席するよう煩く言われるだろう。 その点この麻雀部は幽霊部員にはもってこいの部とのことだ。 というのも何より、部員数が多い。 悠に百人は超えるだろう部員全員を覚えられるかといわれたら、まず無理だろう。一人や二人、いてもいなくても分からないに違いない。そういった部活動こそ、幽霊部員になりやすい。 加えて顧問の先生も、あまり生徒に口出しはしないタイプの人のようだ。恐らく幽霊部員がいることは承知だろう。しかし、それらを構うことはしない。なぜならそれら幽霊部員がいなくとも、白糸台の麻雀部は既に全国を制しているからだ。 だから、顧問も一々彼らを相手にしない。 そして彼らも、部活に顔を出さない。 おかげで、ここ十日ほどで部活に顔を出している男子生徒に出会ったのは、片手で数えるに足るほどだ。 パタパタとはたきで埃を落とし、箒ではく。 分かっていても埃が舞って、げんなりする。 菫「……君、もう少し丁寧にやって欲しいんだが」 顔をしかめながら、弘世先輩がそういった。 京太郎「あ、すみません」 慌てて箒を動かす手を緩くする。なんだか鼻がむずむずしてきた。 菫「突然引っ張り出されて丁寧も何もないな。失礼した」 京太郎「いえ、気にしなくていいです。どうせ暇でしたし」 菫「昼食の最中だったろう」 京太郎「次の授業の休み時間に食べれば良いだけですよ」 菫「たった十分程度しかないじゃないか」 京太郎「男の飯なんてそんなもんですよ」 どうせパンを牛乳で流し込むだけだったし。 箒で集めたゴミをちり取りに収め、ゴミ箱へ。埃がなくなっただけで、大分息がしやすくなった。 京太郎「にしても、なんでいきなり掃除を?」 見たところ、使ってなさそうな部屋だけど。 もしかしたら、俺たち新入生が入ったことで第二ならぬ第三をつくるつもりだろうか。 それは、いやだなぁ。 こんな離れ小島みたいな場所に隔離された日には、上に上がれる気がしないんだが……。 菫「なるほど。それもいいかもな」 京太郎「と言いますと。違うんですか?」 菫「ああ。単にこの雀卓が使える確認したかっただけだよ」 京太郎「なるほど」 いまや世界的に麻雀が流行しているおかげで、一時期に比べ全自動卓も大分安くなった。 とはいえ、それでも一応五桁するかしないかくらいの値は張る。おいそれと扱えるものではないだろう。 菫「牌も持ってきたしな」 やけに重い紙袋を持たされたと思ったら、牌だったのか。 菫「……折角だから、少し教えてあげようか」 京太郎「良いんですか?」 菫「一度だけ君が打っているところを見たけど、何と言ったらいいか。正直なところ、酷いね」 にべもない。が、いたしかたあるまい。 ガラガラと音を立てて牌がかき混ぜられる。せり上がった山は、特に問題なさそうだ。 菫「あまりルールも覚えきっていないようだが、君、麻雀はいつから?」 京太郎「……ちゃんと勉強し始めたのは、ここに来てからです」 牌を取り、並べ替える。見事なまでのバラバラ具合。……今の自分の心境を表しているようだ。 菫「そうか。まぁ、自分で言うのも身内びいきなるのであれだが、この学校はレベルが高いからな。大変だとは思うが頑張れ」 京太郎「……はい」 頑張れ、か。 この部屋に来る前は、退部させられると思ってたのにな。 渋谷先輩……やっぱり怒ってるだろうか。 早く、第一に行かないとな。 そのためにも、麻雀上手くならないと。 菫「まず君──というより、これは役を覚えたばかりの人全般に言えることだが、もう少し面前意識を強めたほうがいい」 京太郎「面前ですか」 菫「ああ。確かに副露すれば聴牌は早くなる。聴牌の速さは和了の早さに直結すると言っても過言ではないから、一見すると合理的に思える」 京太郎「違うんですか?」 菫「違うとは言わない。ただし、正しくもない」 京太郎「???」 どういうことだろう? 菫「たとえば、さっきの君の手だ」 菫「君は中を鳴き、三筒でツモ和了した。点数は分かるかな?」 京太郎「……すみません。まだ点数は分からないです」 菫「そうか。別に気にすることはない、誰だって最初はそうだ」 俺の隣に弘世先輩が立つ。長い髪が腕に微かに触れて、どきりとした。 菫「この手、中ドラ1だから2,000点だ」 菫「だが、この中を鳴かなければ、次の君のツモはこれだったわけだ」 京太郎「これは、要りますね」 菫「そうだな。そしてこれで聴牌だ。立直をしよう」 点棒は雀卓に残っていなかったので、点棒を出したという事にする。 横で諭すように指導してくれる、女性にしてはやや低めの声。けれどどことなく落ち着く声。 腕を撫でるように僅かに触れたり離れたりする髪からはいい香りがする。 それらを振り払うように、山から牌をツモる。 京太郎「あ、ツモりました」 菫「ああ。じゃあ裏ドラをめくってみようか」 京太郎「裏は……一つです」 菫「立直ツモ中ドラドラ。8,000点だ」 京太郎「さっきの四倍ですね」 菫「そうだな」 京太郎「これが、面前を意識する理由ですか?」 菫「複数あるうちの一つといったところだな。麻雀と言うシステムは、鳴きより面前の方が点が高いんだ」 菫「それに、今回はたまたま中だけしか鳴いてなかったからいいが、もし二つも三つも副露しているところにリーチが入ったら」 京太郎「かわせないですね」 菫「そういうことだ」 分かったような、分からないような。 だけど、色々と指導してもらえたおかげで、少しは上達したと思う。 【放課後】 京太郎「放課後か」 今日は部活の昇格試験があったな……。 でも学費やらなんやらで出費も多いし、ちょっと心もとないと言うのもある。 さて、どうしようか? 部活に行こうとも思ったが、やめた。 今の俺があせって昇格試験を受けても、さすがに返り討ちにあうだけだ。 麻雀には運が大きく絡むとはいえ、それはある程度実力のあるもの同士での前提だ。俺のような本当の初心者では、運が良くてもあまり関係ない。 そもそも、こと麻雀においては、自分が幸運だとは思わないしなぁ。 ドラなんて滅多に来ないし。 (※幸運力Gは、30局に1枚ドラが来るかどうかレベルです) そんなわけで、逃げるように街中にやってきたわけなんだけど。 まぁ、特にこれと言って欲しいものがあるわけでもなく。 適当に街中をぶらぶら歩いていることにする。 昨日漸く部屋のダンボールも全て片付いたので、本格的に家具を揃えてもいいかなと思っていたり。 冷蔵庫の中の食材も、確か少なかった気がするし。 京太郎「ふぅむ……まずはどこから手をつけようかね」 京太郎「……ん?」 今、ちらっと人影の中に見知った人がいたような。 ちょっと気になるので、追いかけてみよう。 どうやら向こうは俺に気付いていないらしい。のんびりと歩いているので、割とあっさりと追いついた。 そこにいたのは? 京太郎「宮永……先輩?」 照「……?」 俺の声に反応して、振り向いた宮永先輩。無表情の中にも、きょとんとした様子が見て取れる。 色々と言いたいことはあったけど、とりあえずまず最初に出てきた疑問をぶつける。 京太郎「どうしてここに?」 確か今は、部で昇格試験があるはずだ。 それとも、一軍は免除されているのだろうか? だとしても、部活を抜けてまで何をしにきたんだろう。 ……いや、俺が言えた義理じゃないけどさ。 照「……」 言いよどむ様な、言葉を探すような。そんな表情。 多分、実際に、言いよどんでもいるし、言葉を探しているんだろう。 まさかこんなところで、昇格試験を受けさえしていない七軍の知り合いがいるとは思わなかっただろうし。 京太郎「あ、言いたくないなら別に構わないです。お邪魔なら失礼します」 よく考えたら、今の俺って幽霊部員となんら変わらないよな。 引っ越したばっかりで日常用品や食材など、買わなくちゃいけないものがあるのは事実だけど。 でも、宮永先輩はそんな事情知る由もないんだし。 そう考えると、急に居心地が悪くなってしまう。 そう思い、退散をしようとしたところ。宮永先輩から意外な声がかかる。 照「……ちょっと待って」 踵を返して踏み出そうとしたその足を。 繋ぎとめる一言。 どう返そうかと一瞬考えて、当たり障りのない返答をする。 京太郎「……なんでしょう」 再び宮永先輩のほうへ振り返り、無機質な瞳を見つめ返す。 見つめ返されるだけで、動けなくなる。そんな感覚。 一分、 二分、 三分、……、も経ってないかもしれない。もっと経っているかもしれない。 腕時計で時間を確認しようとして、外せない視線に困惑しそうになる。 喉が渇いてしかたない。唾を飲み込んで我慢しようとするが、唾が全然出てこない。口の中はすっかり乾燥してしまっていた。 照「聞きたいことがある」 冷たい声……といったら失礼か。抑揚のあまりない、落ち着いた声。 弘世先輩に通ずる声質だけれど、少し違う。 弘世先輩の場合は、凛とした感じの声と言うべきだろう。 宮永先輩の場合は、なんというか。しっとりしていると言うべきか。 ──咲とは、声質、大分違うんだなぁ。 ぼんやりとそんな事を考える。 照「大事……いや、重要なこと」 京太郎「……」 重要なこと。 それは、やっぱり。 咲のこと、なんだろうか。 この間は教えてもらえなかった、咲のこと。 俺に話せることなんて、あまりないけれど。 それでも、答えられる範囲で、答えたいと思う。 京太郎「……なんでしょう」 照「じゃあ、聞く」 ゆるりと辺りを見回す宮永先輩。つられて俺も見回したが──何もない。 いや、何もないわけではないけど。 ただ、この大型ショッピングモールに、咲に関する何かがあるようには思えないんだけれど── 照「乾電池を探してる」 京太郎「……は」 乾電……え? 何の話だ? 照「単三の乾電池を探してる」 そんな無表情で言わないで欲しい。シュールすぎる。 なんだか急にがっくりときてしまい、おもわず両膝に手をつく。 京太郎「……分かりました。探しましょう」 京太郎「や、やっとあった……」 大型ショッピングモールを歩き回ること68分。ようやく単三電池を見つけることに成功した。……成功したっていうのも変な表現だけど。 結局電気屋で見つからなかったのでホームセンターに行き、そこにもなかったので今度は音楽ショップにも行き、そこにもなかったものだからゲームショップに行き、ようやくレジ横に置かれている最後の一つをゲットできたわけだ。 尤も、一時間の間ずっと探していたわけではなく、途中に休憩も挟んだわけだけど。 それでも疲れるものは疲れるわけで。 要するに、需要と供給のバランスをもっとだな。 京太郎「先輩もそう思いません?」 照「……思う」 ゆるゆると歩く宮永先輩。表情こそいつものポーカーフェイスだが、明らかに疲れが見て取れた。 京太郎「……どこかそのあたりで休みますか?」 照「そうする」 手近にあったカフェテリアに入る。 ぺたんと向い側の椅子に座る宮永先輩にもメニューを渡し、何を頼むか考える。 意外と色々なメニューがあって目移りしてしまい、そういえば昼食をとり損ねていたことを思い出す。思い出した瞬間、急に腹が減ってきた。 部室掃除に乾電池探し。 なんだかまるで雑用係みたいだな、と思うが、部員としてあまり参加していないことを考えると、あながち間違っていないのかもしれない。 京太郎(さて、何を頼もうかな) 京太郎(なんだ、これ。凄い気になる) あまり女性の前でガツガツ食べるのはよろしくないかもしれないので、そのあたりも考えつつ。店員を呼び止める。 京太郎(……これは!) 京太郎「ベンティアドショットヘーゼルナッツバニラアーモンドキャラメルエキストラホイップキャラメルソースモカソースランバチップチョコレートクリームフラペチーノください。あ、あとサンドイッチ」 照「!?」 店員「ベンティアドショットヘーゼルナッツバニラアーモンドキャラメルエキストラホイップキャラメルソースモカソースランバチップチョコレートクリームフラペチーノのご注文でよろしかったでしょうか?」 照「」オロオロ 京太郎「いえ、違います。俺が注文したのはベンティアドショットへーゼルナッツキャラメルエキストラホイップキャラメルソースモカソースランバチップチョコレートクリームフラペチーノであって、ベンティアドショットヘーゼルナッツバニラアーモンドキャラメルエキストラホイップキャラメルソースモカソースランバチップチョコレートクリームフラペチーノではないですね」 照「」プシュー 店員「失礼しました。ベンティアドショットへーゼルナッツキャラメルエキストラホイップキャラメルソースモカソースランバチップチョコレートクリームフラペチーノですね?」 京太郎「はい、そうです」 店員「他にご注文はございますか?」 照「」プシュー 京太郎「先輩?」 オーバーヒートしてしまっている。 あまりこういう店には来ないのだろうか。頼みなれていないのかもしれない。 京太郎「先輩。戻ってきてください」 何度か呼びかけて、はっと先輩が我に帰った。 照「……。……、えっと」 慌ててメニューを開きなおす先輩に苦笑しつつ、店員の代わりに答える。 京太郎「別に同じのじゃなくて良いですし、シンプルなのもありますよ。ええと……ああ、あった。この後ろのほうのページに」 ほっとしたような表情を浮かべ、先輩がメニューに目を滑らせる。 照「……コーヒー。それと……」 何かをいいやめてやめた。メニューと俺の顔をさっと一回見比べて、目を伏せたままメニューを閉じる。 照「……コーヒーだけで」 店員「畏まりました。少々お待ちくださいませ」 立ち去った店員を見て、先輩が一つ息を吐いた。溜息、だと思う。 京太郎(ふぅむ) 今のは……何だったんだろうか? ちょっと、確認してみるか。 店員「お待たせいたしました。こちらコーヒーでございます」 照「はい」 ふわりとコーヒーのいい香りがこちらまで漂ってくる。豆に詳しくない自分でもいいコーヒーなんだなと思えそうな、そんな香り。 店員「こちらサンドイッチと、ベンティアドショットへーゼルナッツキャラメルエキストラホイップキャラメルソースモカソースランバチップチョコレートクリームフラペチーノでございます」 京太郎「はい」 照「……」 置かれたコーヒーカップを、ちらりと見やる先輩。気になっているようだ。 無理もない。あんな長い注文、他の店では滅多にないからな。 京太郎「頂きます」 照「……」 角砂糖を一つ二つ、コーヒーに入れる先輩。続いてミルクを流し込み、ついでにもう一つ角砂糖を落とした。 京太郎「……」 ……いや、多くね? 照「……」 一口すすり、もう一回砂糖瓶に手を伸ばす。そこで俺が見ていることに気がついたのか、目線があった。 京太郎「……」 照「……」テヲノバシタママ 京太郎「……」 照「……」テヲノバシタママ 京太郎「……」 照「……」テヲヒッコメル 京太郎「いえ、別に咎めてませんから」 悪戯が見つかった子供じゃないんですから。 この人、案外分かりやすい人だな。 京太郎「先輩、甘党なんですね」 思い切って直球で聞いてみる。 コーヒーをかき混ぜていた手がぴたっと止まる。 恐る恐ると言った感じで先輩が顔を上げた。 照「……」 京太郎「いや、“なんで分かった”みたいな表情されても」 照「……」 ついでに言えば、多分甘党かつ猫舌なんじゃなかろうかとも思った。 さっきから、ずっとかき混ぜてるし。 でも、それを言ってしまうと、本格的にへにょりそうな気がしたのでやめた。 ……先輩がどうへにょるのか、それはそれで興味があるんだけど。 先輩を立てるのも、後輩の役目です。 京太郎「それより、このサンドイッチ半分どうぞ。オススメですよ」 照「……?」 ああ、それは本当に分かってなかったのか。 再びきょとんとした表情。 段々接し方と言うか、対応の仕方が分かってきた。 ……間違っても扱い方なんて失礼なことは言わない。言わないったら言わない。 京太郎「先輩もお腹すいてるかもしれないと思って、二人分頼んじゃいました。迷惑でしたか?」 照「……いや、別に」 本当はこれで一人分なんだけど。 ただ、まぁ、俺だけむしゃむしゃ食べると言うのもあまりいい光景ではないので、折角だから分け合うことにしよう。 取り皿に分け、先輩に渡す。 長野にいたときに通っていたところと同じチェーン店ということで頼んだが、このチェーンのサンドイッチは値は張るが味と量がとにかく素晴らしい。 財布に余裕があるときはよく通っていたが、こっちに来てからは久しくきていなかった。 そのため、ついつい反射的に頼んでしまったのだ。 京太郎「さ、どうぞ」 照「……ありがとう」 ナイフとフォークで細かく切り分け、口に運ぶ。 小さな一口一口を見て、思わず、 ──やっぱり女の子なんだなぁ と。そんな失礼なことを考えてしまった。 そんな俺の目線に気付いたのか。 ふと、先輩と目が合った。 丁度サンドイッチを口に運ぶところ。小さく口を開けたところ。 照「……」 京太郎「……あ」 しまった。さすがに見すぎたか。 食事をしているところなど、見られて嬉しい人なんていないもんな。 案の定先輩はふいと顔を背け、 照「……食べてるところを見られるのは好きじゃない」 目線がそれた代わりに、朱の入った頬が良く見える。 あくまでほんの少しだけれど。 京太郎「すみません。気にいっていただけかどうか不安で」 嘘はついていない。それも本当だ。 ただ、一番ではないだけで。 すると先輩は、再びフォークを動かし始めた。 照「……」 残っていた最後の一切れを飲み込み、甘そうなコーヒーをすすって、ふうと息を吐く。 そして、少し考えた後、 照「ごちそうさま。美味しかった」 そう言った。 京太郎「それは良かったです」 その言葉を聴いて、嬉しくなる。 やはり、自分が好きな食べ物を褒められるのは悪い気はしない。 どころか、嬉しい。 うん。 嬉しい。 サンドイッチを食べ終わり、手持ち無沙汰になる。 ──俺が食べている間暇だった先輩が、お返しをするかのごとく俺のことをじっと見てきたと言う話は、ここでは割愛しておく。 京太郎「さて、それじゃそろそろ行きましょうか。もう夕方ですし」 思えば随分長い旅になったもんだ。 照「……うん」 見ていたメニューを閉じ、そう頷く先輩。 先ほどからこうして何度かメニューを開いては俺を少し見て閉じる、と言う行動を繰り返している。 はて。 これは何の意味があるんだろうか。 あるいは、何を求められているんだろうか。 京太郎「……」 メニューを開く。 先輩が見ていたページは、先ほど自身が頼んだコーヒーや、他にはデザートなどが載っているページだ。 てっきり先輩も呪文を唱えたいのかと思ったけれど、どうやらそうではないようで。 果たしてどうしたものか── ──ああ、いや。 そうじゃないのか。 先輩が見ていたのはページの左下の方で、そこにあるのはデザートの項目だ。 きっと先輩の事だから、頼みたいメニューがあったんだろう。 甘党な事を隠したがっていたことを加味するに、あまり後輩の俺にそういったところを見せたくないのかもしれない。 店員「ありがとうございました」 考えながらレジまで向かい、伝票を渡す。先輩が何か言いたげな顔をしているが、気にしない。先輩が頼んだのはコーヒーだけだし、ここは俺が出してもいいだろう。 ……それに。 こうしないと、出来ないことがある。 店員「お会計は──」 京太郎「ちょっと待ってください」 店員を手で制止、視線を下のほうへ向ける。具体的には、俺の腰ほどにまで。 照「?」 そこにあるのは、ガラスのショーケース。レジにて販売している、持ち帰りのデザート。 京太郎(さっき、確認しておいて良かったな) 先輩が見ていたメニューのデザート欄。 そこには、“レジにて持ち帰り販売しています”の文字。 さっき席にいるときに頼んでも別段良かっただけど。 ちょっと格好つけてみようと思ったり。 京太郎(そんなわけで、ぶっつけでレジに来たはいいものの) 入店した際はちらりとしか見なかったのであまり分からなかったが、こうして立ち止まってみるといくつかの種類があり、悩ましい。 というか、先輩が結局何に目を奪われていたのかが分からない。 多少は絞れるけれど、確実にこれだとは言い切れないが……。 京太郎「……よし、決めた」 京太郎「持ち帰りに、これをください」 腹をくくって頼んでみる。 京太郎「先輩、これ」 照「?」 店を出たところで、買った品物を先輩に渡す。自分のだとは思っていなかったのか、虚をつかれたらしい。差し出された紙袋を前に疑問の表情を浮かべている。 京太郎「先輩、メニューのデザート欄をずっと見てましたよね。何か食べたいものがあったんじゃないですか?」 照「」ギクッ 照「……別に、ない。勘違い」 ぐぎぎと首が横に向く。 油の切れたロボットか何かだろうか。 嘘のつけない人だなぁ……。 まぁ、こういうときは、俺が譲ったほうが良いな。 別に踏み込んで聞いてもいいんだろうけれど、俺と先輩はそこまで親しいわけではないし。 京太郎「そうでしたか。なら、俺の勘違いって事で」 照「そう。勘違い」 あくまでしらをきるらしい。 俺もここは先輩の顔を立てるつもりだ。 京太郎「じゃあ、これは俺が先輩に渡したかったから買ったって事で」 そういって、今度こそ先輩に渡す。 渡すと言うより、押しやるといった感じのほうが近かったけど。 眼前に突き出された紙袋を前に、手を伸ばさざるを得ないといった感じで、先輩がそれを掴む。 かさりと音を立て、俺の手から紙袋が先輩に渡った。 照「……チーズケーキ?」 京太郎「はい。先輩がどれを見ていたのかまでは分からなかったので、違っていたらすみません」 数瞬の間、紙袋の中を見ていた先輩がふと顔を上げた。 いつも通りの無表情──に見える、その表情。 微かで緩やかだけれど、確かに変化が感じ取れる。 驚いたり慌てたり。 悩んだり誤魔化したり。 変わらないようでよく変わる表情。 その表情が、今までで一番穏やかなものになり、 照「……ありがとう」 そして少しだけれど。 笑った……様な気がした。 気のせいかも、しれないけれど。 京太郎「い、いえ」 そんな先輩の表情に、おもわずどきっとした俺がいたり。 意外なものを見た、なんていったら怒られそうだけど。 【夜】 京太郎「さて……」 そろそろ寝る時間だけど……その前に。 京太郎「咲にメール、送るかな」 今日は弘世先輩と部室掃除の後、麻雀を教えてもらって。 その後街中で宮永先輩……咲の姉にばったり出くわして。 先輩と一時間近く乾電池を捜し求めて。 足を休めるために寄った喫茶店で、思いのほか先輩が子供舌な事がわかった。 それと、帰り際に買ったケーキを喜んでもらえた。 自分の分もふくめて、思わず八つも買ってしまったのは若気の至り。 先輩と半分ずつにしたけど、家に帰って四つもケーキが入っているのをみたら、先輩驚くだろうか。 京太郎「……こんな感じかな」 今日一日を振り返りながら、メールを打ち終える。 京太郎「……」 「元気か? 俺は元気だぞ」 ……違うな。手紙じゃないんだし。 「元気か? こっちは春も麗らかな季節で」 違う違う。だからなんで手紙みたいになってるんだ。 そうだ。 今日あった出来事を書こう。 「元気か? 今日は弘世先輩と部室の掃除をして、麻雀を教えてもらった」 ……うーん。これも違うな。 第一、咲は弘世先輩の事を知らないだろうからな。 弘世先輩には申し訳ないが、今回は後回しにしよう。 「元気か? 今日はお前の姉さんと話をしたぞ。話といっても、他愛のないことだけどな」 大分マシになったけど……こんな内容をメールで送られても、咲が困るだけだな。 まともな内容じゃ、また返信なしになってしまいそうだし。 ここはちょっと奇をてらうか。 「元気か? 今日はお前の姉さんと乾電池を一時間も探したぞ。東京って意外に品揃え悪いんだな」 ああもう滅茶苦茶だな。咲からすれば、これこそ「知らんがな」だ。 もっと咲が返信してきそうな、思い切った内容を……。 「元気か? 今日はお前の姉さんt」 ここだ。 まずここから変えてみるか。もっと親しい感じでいくか。 ……本人に直接言うわけじゃないし、まぁ咲なら言いふらしたりはしないだろう。 後で何か言われても、冗談だといえばいいか。 「元気か? 今日は照t」 いやいや。 呼び捨てはないでしょ。 「元気か? 今日はてるりんt」 もっと駄目だろ。 京太郎「うーん……」 京太郎「うーん……」 京太郎「これで、いいか、なぁ……?」 「元気? 今日照さんとデートしたよ^^ ちょーはっぴーだよー(^O^) 」 京太郎「……誰だ、これ」 目がすべるような文章だなぁ……。 まぁ、思い返せばこの間の咲も似たような文章だったし。 だからってなんで俺が女子高生みたいなメールをしてるんだろう、とは思うけど。 京太郎「まぁ、いいか」 京太郎「送信、っと」 ──── ── 咲「……?」 咲「京ちゃんから、メール」 咲「……。……、……お姉ちゃん」 咲「……」ケイタイトジル 続き
https://w.atwiki.jp/teikokuss/pages/978.html
13R 連隊演習 (6) はっとして目を覚ました。 身を起こした時、音を立てて、鞘のままの刀が転がる。 ルキアニスの軍刀だ。寝入るときに胸に抱えていた。そんなことをしても何の意味も無いことだけれど、ただ毛布をかぶるだけでは眠れなかった。刀を両手と両足で刀を抱えて眠りこんでいたなんて、己で見てもどうかと思う。 ルキアニスの聞いた魔族の話は、恐ろしいものばかりだ。倒した相手を本当に食べてしまうなんて、ただの脅かしだと思う。ルキアニスだってわかっている。 ルキアニスは、刀を抱えたまま天幕の外へ這い出す。何事が起きているわけもない。朝日が低く横なぎに差し込んで、まぶしかった。片膝を着いて並ぶ白の三の背後から照らしつけ、長い影を夜営陣堤に投げかける。いつものような一日が始まろうとしている。 いつもと違うのは、夜営堤の向こう側だ。第八連隊の機装甲の持つ鑓先が見える。朝日を受けて、穂先の列はきらきらと輝いていた。 「今日は剣を持って行かれるのですか」 声に驚いて振り向く。従兵のマキス従卒だ。ルキアニスはあわてて首を振る。被服規定にあるからしつらえたし、演習はすでに実戦の想定であるから装具としてもってはいるけれど、常に佩用するほど好きなものでもない。普段は装具といっしょにしてそれっきりだ。 ルキアニスは首を振って、抱えていた剣を押し付けるように差し出す。マキス従兵は困ったような笑みを浮かべる。 「それじゃ、仕舞ってきますから、朝御飯をお渡ししてよろしいですか」 うんうんとルキアニスはうなずいて、マキス従兵の胸に剣を押し付け、代わりに彼が持ってきた汁物とお茶との器を受け取った。 マキス従兵は、魔族連隊のことをすごいすごいと喜んでいるらしい。魔族部隊は、赫々たる栄誉とともに中央に駐屯している。かのグスタファス北方辺境候が帝都を狙ってなんかし始めたとき、二の太刀となってそれを阻んだのが第六軍団だった。マグヌス将軍の大返しに呼応して、それも遥か魔族大公領からやってきた。そののちの北方での戦いで、数えきれないほどの戦功をあげた。どの帝國部隊にも負けぬ、どこよりも帝國臣民らしい形で。そして今では帝國正規軍の欠かせぬ一部隊として中央にある。 中隊の騎士が集合して、打ち合わせをするとき、演習の設想は前日までと変わらないことを告げられた。さらにオゼロフ中隊長は言う。 「演習は、対抗部隊に対して実際の打突を行わない。これを厳守せよ」 声には出さないが、皆の顔がかすかに曇る。ルキアニスも思った。その注意はきっと、第八連隊を仮想的に戦術運動を行うつもりだからだ。けれど演習の設想は変わらない。連隊は敵勢力不明の森林地帯を前進する。 演習地の森を、道沿いにぐるりとめぐってゆく。演習地がそのようになっているからだと思っていたが、今にして思えば違う。きっと初めから第八連隊との共同演習を考えていたのだと思った。 もちろん誰でもない、シルディール連隊長がそのように考えたのだと思った。連隊長の姿は今は見えない。夕べは、第八連隊の軍旗と連隊長を迎えるところにいたのに。 「よし。気を引き締めてかかれ。あちらに笑われぬようにな」 オゼロフ中隊長は少しの笑みのあとに面を引き締める。敬礼に答礼を受けて、解散する。先導役は今日もルキアニスとマルクスだ。ほんとうなら先導役は日ごとどころか、大休止ごとに交代する方が良いのだけれど、森の中の先導は難しい。機装甲よりも騎兵の方が大きな役割を担う。その騎兵と上手に歩けなければ役に立たない。 まずは、 「大丈夫か?」 「なにが?」 機へと向かい歩きながらルキアニスは応じる。 「大丈夫ならいいさ」 マルクスはそういうけれど、隣を歩くその横顔はあまり愉快そうには見えない。 「なに怒ってるの」 「別に怒っちゃいねえよ」 隣を早足に追い抜いてゆくマルクスを追いかけて、ルキアニスも足を速める。マルクスは続ける。 「まるで能力査定されてるみたいだろ。それも第八連隊で」 「・・・・・・そうなの?」 「西方にいたとき、夜襲でいちどしくじってるからな」 言ってマルクスは足を止め、それから振り返る。 「部隊としては試されるのはあたりまえだとしても、今やることかと思うだろ」 肩越しにルキアニスを見ながらマルクスは続ける。 「連隊長は無駄なことなんかしない。今やらなければならないから今やってる。そう思う」 「・・・・・・」 そう言われても、どう答えていいかわからない。マルクスもルキアニスの答えは期待していなかったらしい。少し息をついて、そのまま歩いてゆく。 片膝をついて待つ白の三の向こうに、いつもの騎兵分隊が馬を回してくる。 思いつく、即書くなのは、最初のアイデアを忘れちゃわないうちになんだけど、これはジタバタしててかなりやばかったw 時系列云々というのだって、ねえw 事実上21Bがコンバインドしはじめてるけれど、初めに実績というか、状況があって、あとから追認してゆく形のつもりだったんだが、 それの前に、13Rが21B指揮下になってる話を描いちゃったりしてるわけでw いやあ、どうしようもないねw いちおうこれでも、昨日のセッションでわかったことを背景に手は入れてあるw