約 2,765 件
https://w.atwiki.jp/comic_wikki/pages/67.html
世の中にまだ賞金首がうろうろしていて賞金稼ぎが虎視眈々と狙っているなんともオーソドックスなウエスタンの時代。ここに記す男は後に「ワイルド・ガン」の異名を貰う男である。 WILD GUNZ 第壱話 SURPRISED BY MASTER ウエストサイド・ミガラ地方、アスタナクのとある酒場にて 「で、今日の依頼は?」長身の男が小柄のハゲオヤジと話している。 「今回はちょいと凶暴だぞえ?」ハゲオヤジは少し躊躇する。 「構わない。課せられている刑は?」男は余裕の表情でオヤジを見据える。 「強盗、殺害―」オヤジが続けようとした瞬間、 バァン!!! カウンターを思いっきり殴りつけた音だ。 「許しがたいですね・・・。」長身の男のバックには炎と龍が昇っている。「名前は?」 「ラッツ・ハイランド。賞金は―」オヤジは何かに気付いたように止まると笑って、 「あんたにゃ賞金は関係ないな。」 「分かってるじゃないか。」長身の男はそういうと酒場から出た。 もうお分かりであろうが、この男は主人公であるフォラーレ・バックスタッバー。 後にワイルド・ガンの称号を貰う男である。性格は穏やかで、女性には優しさの塊である。 「よう、フォール。元気か?」「今日もオーダー来てんのか?」「帰りはうちの店?」 など、町の人からはかなりの人気を誇るこの男。しかし、 「殺し合いの後始末は俺たちなんだからな」「手が焼けるぜ・・・」などと警察関係の人達には不人気である。特に、 「貴様等が犬死するなら大歓迎だ。この外道共が・・・。」 この男カイネル・ロルガーなんかこの有様。 「これはこれはカイネル保安官。今日もキリキリ、ストレスで禿げますよ?」 「や、やかましい!!で、今日はどんな依頼なんだ?」 「珍しいですね。貴方が我々の仕事に興味を持つなんて。」 「いいじゃないか。貴様とは長い付き合いだろ。」 「そんなんで保安官務まるんですか?」 ビキ、とカイネルのこめかみが動く。 「それに俺たち賞金稼ぎが居ないなら犯罪者がその辺うろうろしてますよ?」 「それは・・・・否めないな。まぁ、いい。さっさと行け。もとい、逝け。」 「同じなのでは?」フォラーレは不思議そうに首を傾げる。 「読者にしか分からないからツッコミ禁止だ。」なんの話やら(汗) ウエストサイド・ミガラ地方、フィナルタ荒野 場所変って荒野。確実に追い詰めている。フォラーレはそう思っていた。 「もう逃げ場はないですよ。」銃を構えず間合いを詰める。 「へっ。てめぇ優男で有名な賞金稼ぎだろ?」ラッツは引きつった笑みを見せる。 「俺を撃てんのかよ?お前、殺したこと無いんだってな?」 ドッ! 弾丸はラッツの頬を掠めて後ろの壁に風穴を開ける。 「必要なら風穴を開けて差し上げますよ?」 サァー、とラッツの顔から血の気が引いた。 (ヤバイ!相手が悪すぎたぜ・・・)ラッツは悪知恵で一杯の脳をフル回転させて、 (そうだ)口元で邪悪な笑みを見せる。 「何か最後に言うことは?」フォラーレはドンドン間合いを詰めていく。 「これだけは言わせてくれ・・・。」ラッツの態度がいきなり変ったことに少し疑問を持った フォラーレだが、 「聞こう。」これが決定的なミスだった。 ニヤリ、とラッツの口が裂けた様だった。 「この荷物をシェリフの家族に届けてくれ・・・中身を確認しても構わねぇ。」 「・・・・・」疑問に感じながら荷物を開けると、 ボシュウ!!!!!紫色の煙が噴き出す。 「くっ・・・・!」銃をラッツに向けようとした瞬間、 ガクン、と崩れ落ちる。 (意識が持たん・・・・)薄れ行く意識の中で確かに聞こえた、 「バァーカ!!!ヒャヒャヒャヒャ!家族なんか当の昔に殺したよ!!」ラッツの高笑いが聞こえる。 そしてナイフが見えた。 「あ・・・ぐ・・(毒の周りが早いな・・・)」かろうじて意識を保ってる位だ。ナイフを回避することは相当難しい。 (長いようで短い人生でしたね・・・・)ナイフが振り下ろされる。 ドッ! 確かに音はした。だが人の肉をナイフが裂く音じゃない。 (銃器?ライフルか?)フォラーレが考え終える前に意識が完全に途切れた 数時間後 「お~い。起きろ~。」ぼんやり声が聞こえる。 (誰だろう?女の人みたいだけど・・・)ゆっくり回復する意識。(早くどんな人上手みたいな) そして目の前に居たのは―――――― 「し・・・・師匠っ!!!!?」 TO BE CONTINIUED え~、中途半端な終わり方で、申し訳ありません・・・。なんせ小3の時の作品で、訂正するにも なかなかうまく行かなかったです(言い訳を言うな)。 今後も書いていくので、応援宜しくお願いします。 タグのついたもの Fallere Wild Gunz 《ワイルド・ガンズ》 登録タグ Fallere Wild Gunz 小説 コメント 一部ワイセツな表現があったので訂正いたしました。申し訳ございません。 -- Fallere (2007-12-24 20 48 09) 小3のときにこんなワイセツ表現を使う・・・ なんておませさんなんだぁぁっ とツッコミを入れようと思ってたけど、間に合わなかったさ・・・ -- (読者A) (2007-12-25 23 45 18) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bushinng/pages/41.html
組織概要 ディザスターに名を連ねる大妖怪の一人、宗家『黒縄院 裏鏡 影将(コクジョウイン リキョウ カゲマサ)』と その配下として名を連ねる妖怪達の組織である。 妖怪でありながら同じ妖怪を滅ぼす退魔の術に長け、表向きは長い歴史を持つ陰陽道の大家を名乗っている。 その正体は一体の恐るべき力を持つ妖怪が己の力を九つに分けて人間に取り付かせた物。 妖怪の詳細は殆ど表に知られては居ない。 九家の中でも序列4位にある4家はディザスターの大妖怪に匹敵する強大な力の持ち主であり、 その下にそれよりも劣るがやはり対妖怪に突出した5体の妖怪が付き従う。 しかし、人間の肉体をベースとするため永久に近い寿命は持たず、代替わりを行い 今に続く一族です。 ゆえにその存在を完全に滅ぼす事は非常に難しい、それがこの一族の恐ろしさとも言える。 又、時に人間の味方に立つようなそぶりを見せることもあるが、その実態は所謂、邪悪以外の何者でもありませんが、 その思想、信念、行動、全てが彼らにとっては正義です。自分たちが間違っているなどとは微塵も思っていないでしょう。 <禍津神 空亡(まがつかみ そらなき)> 「大禍津日神」「生ける大殺界」と呼ばれ、陰と陽の境目であり虚を表し、 あらゆる災厄と終末を司る荒神。 その姿は漆黒に渦を浮かべる巨大な太陽を思わせる何か。 百鬼夜行の最後に現れ、それら全てを呑み尽くし、押し潰す存在と伝えられる。 百鬼夜行とはこの妖怪に追い立てられ滅ぼされるモノ達の狂演を表して居るとも呼ばれる。 はっきりとした正体は不明の存在であり、基本的な情報すら不足している。 かつて強大な人間の術者や豪傑、それらと手を組んだ大妖怪達と一戦交え、 結果強大な力の大半を失ってしまっている、以降は強い相手に目をつけられないよう、 残った力を9つの欠片に割り、欠片を持つ分身達に妖力を取り戻すための活動をさせている。 組織の目的 他の妖怪から妖力を奪い取り、時には強い闘気を集めて、禍津神 空亡を復活させ、 すべてを平らにし、何も苦悩を持つ事が無い永遠の平穏を作り出すこと。 全てが無くなってしまえば悩む必要などない、という考えの元、 「全てを無に帰する事」「この世の全てを破壊し、全てを平坦に」することが最終目的。 その目的の達成のために延々と代を重ね続けている。それはこの先も変わらないであろう。 所属キャラクター ※注意事項 黒縄院九家の党首達は「黒縄院 ○○ ●●」というように、●●に代々党首が受け継ぐ名前、 ○○に本人の名前を付けます。 『例:黒縄院 裏鏡 影将(コクジョウイン リキョウ カゲマサ)』 通常は『黒縄院 ○○』と呼ばれます、二つ名みたいなものを持っているイメージです。 党首達は悪魔使徒と同じ人間から妖怪化している妖怪人間となります、先代から妖力を受け継ぐと、 鎖か縄のように見える痣が体のどこかに浮かび上がります、黒縄の由来は此処から来ています。 力量は第四位党首までが大妖怪と呼ばれる災厄を起こせる程のレベル。 それ以下の党首は並みの妖怪レベルの力だが、組織だった退魔集団として侮れる存在ではない。 ○キャラクター製作指針 最初から黒縄院として登録されたPCは、裏切ることは出来ません。この組織の裏切りは死、のみです(元黒縄院不可)但し、「元々黒縄院ではない存在として活動していた実績のあるPC、NPC」が何らかの理由でとりこまれた場合についてはその限りではありません。 上位四家の意識は完全に妖怪であり、先代の記憶を受け継ぎます。 下位五家は、記憶を受け継いではいますが、妖力が劣る代わりに人間としての意識を幾分残しています。 製作キャラクターに男女や達人非達人の制限はありません。 上位四家については、普段は式神や傀儡が戦い、自身はセコンドメインという形でもかまいません。 九家宗家『黒縄院 裏鏡 影将(コクジョウイン リキョウ カゲマサ)』 黒縄院九家を束ねる宗家の党首、ディザスターの一員としての顔を持つ。 外見は平安時代の貴族を思わせる古めかしい衣装を纏った細面で色白の優男。 黒縄院九家で最高位の式使い。 九家第二位『黒縄院 』→予約あり 九家第三位『黒縄院 玄陽斎 螺勾(コクジョウイン ゲンヨウサイ ラコウ)』 黒縄院九家において序列3位。九家の中でも最も武勇に優れていると言われる。 宗家にある裏鏡に最も信頼される実力者で九家の存続に何より注視する初老の男。 九家第四位『黒縄院 』 九家第五位『黒縄院 』 九家第六位『黒縄院 』 九家第七位『黒縄院 』 九家第八位『黒縄院 』 九家第九位『黒縄院 』 関連キャラクター 魔蛇智 宕谷 過去、玄陽斎 螺勾及び下位五家の内の一人の先代、もしくは先々代と浅からぬ因縁があるが、 詳細は今のところ謎。 組織のテーマ 緋女夜衆や葉隠、陵央やディザスターなど日本古来の伝奇バトルにおいての悪役となります。 イメージとしてはKOFのオロチ一族。貴方も伝奇物の悪役を作ってみないか? 沿革 ゲームプレイヤー(敬称略) 管理プレイヤー:茸々 か、鷹澤水希
https://w.atwiki.jp/blazer_novel/pages/28.html
「…つっ…」 目覚めてまず、後頭部からの鈍い痛みを感じた。 眼を開けると、天井から吊るされたミラーボールが眼に入る。 どうやら、気絶させられたカジノの広間とは違う所にいるようだ。 俺は椅子に座らされ、両手を後ろ手に縛られていた。 両足は椅子の足に、身体は椅子の背に縛られている。 俺の前には、数人の黒いスーツを着た男達がいた。 「マジかよ…全く…」 俺の言葉にも目の前の男達は全く反応しない。 と思ったが、男達のうち一人が、ドアを開けて出て行った。 俺は、とりあえず周囲を見回した。 広い部屋だ。目の前には長方形のテーブル。 男達はそのテーブルの周辺の椅子に座っている。 先程言ったように照明はミラーボールになっており、あまりいい気分とは言えなかった。 俺から見て左側の壁に、今男の一人が出て行ったドアがある。 また、男達の座っている場所から奥の壁に、もう一つ扉のようなものがある。 よく目を凝らして見ると、それはエレベーターだった。 「(なるほど…ここはあのカジノの別の階か…)」 ふと横を見ると、もう一人俺と同じように縛られて気絶している奴がいた。 「おいおい…お前もかよ…」 レベッカだった。 「目が覚めたらしいな」 男が出て行ったドアから、先程とは違う別の男が出て来た。 少々小太りで、帽子を被っている。 小太りなのが顔型にも表れていて、黒い口髭を蓄えているが、どうも小汚い印象を受ける。 周りの男達がサングラスをしているが、その男だけはしていなかった。 照明のせいで見え難かったが、俺はその顔が持っていた写真の顔と一致する事に気づいた。 「なるほど…あんたがシャド・デスペインか」 「そうだ。お前は誰だ」 ガラガラな声で、シャドは言った。 「問答無用で俺をとっ捕まえたって事は、俺の事くらい知ってると思ってたんだがな?」 「ああ、お前の手荷物から名刺が出てきたよ。 俺の事を嗅ぎ回ってどうするつもりだ?薄汚い犬が」 俺は応えようとしたが、その前に横のレベッカが呻き声を上げた。 「…ん…うぅ…」 横目でレベッカの様子を見ると、顔をしかめている。今にも起きそうだ。 正直この女が目覚めても良い事がない気がする。 もう少し目覚めないでいてくれと思った俺の胸中とは裏腹に、レベッカは目覚めた。 「な…何なのよアンタ達。この縄解きなさいよ!」 「レベッカ、せめてもっと建設的な事喋ってくれ」 そう言った俺の言葉もレベッカの耳には入っていないようだ。 レベッカはしばらく騒ぎ立てたが、黒服の一人に額に銃を突きつけられ、やっと黙った。 「で、何故俺を嗅ぎ回ってた。答えてもらおうか」 俺はどうすべきか考えた。 おそらくシャドは俺とレベッカから必要な情報を頂いたら、俺達をすぐに消すだろう。 そこまで考えたところで、俺は予め浮かんでいた疑問を話す事にした。 「その前に俺の疑問に答えてもらいたいんだがな。 何故俺やこの女がお前を嗅ぎ回ってると?」 シャドは馬鹿にするように鼻を鳴らすと、言った。 「我々の情報網を甘く見てもらっては困るな。 私のことを嗅ぎ回ってる奴が今日このカジノに来るという情報があったのだ。 お陰でお前達を捕まえる事ができたぞ」 「情報…?」 俺は、しばし考え込んだ。 もしかして、あの電話の主は… 「ねぇ、あんたがシャド・デスペインね?」 俺が考えを巡らせている隙に、レベッカが口を開いた。 「答えなさい!ジェスター・ブレアを殺したのはあなたなの!?」 「は?ブレア?」 レベッカの問いを耳にした途端、シャドは呆けた声を上げた。 「俺達は、ジェスター・ブレアが殺害された事件に関係してあんたを洗ってたんだよ」 俺は静かにそう言った。 シャドは、呆けた顔のまま俺の方に視線を向ける。 そして、葉巻を取り出して火を点けると、眼を細め、言った。 「なるほどな…尚更お前らの話を聞く必要ができたわけだ」 そしてシャドは、傍らにいる黒服の男に眼で合図した。 黒服の男は、ゆっくり俺に近づくと、俺の頬に思い切り拳打を浴びせた。 「つっ…」 思い切り横に視界がブレる。 「答えてもらおうか。何故ブレアの事件を洗って俺の名が出てきた? 答えなけりゃ、それなりの対応をさせてもらう」 呻く俺を他所に、レベッカは声を上げた。 「ちょっと!私の質問に答えてないじゃない!! あんたが殺したのかちゃんと答えなさい!!」 俺は痛みを堪えながら、言った。 「無駄だ。こいつは殺していようがいまいが、俺達を生かして帰す気なんかない。 いや…殺したからこそ俺達を帰すつもりがないのか」 シャドは、眼を細めて俺を睨んでいる。 俺は観念したように言った。 「分かったよ。どうせ結末が同じなら、言いたい事を言ってやる。 だがその前に…煙草をくれ」 シャドは、俺の傍にいる男に再び目配せした。 二度目の拳打。俺は折れた歯を吐き出した。 「ちょっと!そいつばっかり殴ってないで私も殴ったらどう!?」 レベッカが何度目かの声を張り上げる。 「待ってろ。お前さんには後でそれなりの対処をしてやるから」 シャドは、下卑た笑みをその口元に浮かべた。 俺は呻きながら、言った。 「話すって言ってんだろ…そう早まりなさんな」 俺は、精一杯の力でシャドを睨んだ後、話を始めた。 「話は、一人の男から始まる。そいつはあんたらの組織の末端、集金係だ。 そいつが一人の男の元へ集金に行った。 その男が今回の被害者、ジェスター・ブレアというわけだ。 ブレアは多数の用心棒を雇って集金係をボコボコにし、あんたらの組織へ反旗を翻した。 抗争の末、ブレアは敗走。奴はこの街から消えたはずだった。 だが、ブレアはその後もずっとこの街にいた。この街で、反撃の機会を窺ってたんだよ。 奴は郊外の目立たないアパートで、ひっそりと暮らしていた。 そこなら、組織の目もあまり行き渡らない場所だったからだ」 ここまで話したところで、シャドが無表情のまま俺に言った。 「分かりやすい話ありがとう。で、何発殴れば俺の質問に答えてくれるんだ?」 もう少し待てと、蚊の啼く様な声で俺は言った。 レベッカは、疑問の表情で俺を見つめている。 「そして、そのチャンスは巡ってきた。 それも、ブレアにとってはとても大きな幸運だった。 なにせ『向こうからやってきた』んだから。 そう、『フロイド・ウェンズデー』って名であんたがブレアの隣の部屋を借りたんだ。 隣にそんな人物がいるなんて毛ほども思わずにな。 そんな、組織の目が届かない郊外のアパートなんか借りて、あんたは何してた? 何にしろ、ロクでもなかった事だけは確かだ。 そして、それをブレアは嗅ぎつけた。 何せあんなに壁の薄いアパートだ。聞こえてこない方が変だろう。 これが、あんたにとっての最大の不幸だったってわけだ」 シャドの顔色は、ここにきて青ざめていた。 今にその顔色が赤くなり、憤怒に駆られた形相が見える事だろう。 その前に全て話せればいいのだが。 もういつ突然眉間に銃弾が飛び込んでもおかしくない状況だ。 それにも関わらず、俺は饒舌に語り続けた。 「ブレアは盗聴器を仕掛けて、あんたの部屋の会話を聞き続けた。 で、それを種にあんたを脅しでもしたんだろう。 おそらく、あんたから組織の内情でも知ろうとしたのかもな。 で、あんたは慌てて奴を消したってわけだ。 だが、ブレアも馬鹿じゃなかったな。 念の為に録音したあんたの会話を旧友に預けておこうと思ったんだろう。 そこで運の悪かったフレンチ氏の登場というわけだ」 思った通り、少しずつシャドの顔色が青から赤に変わってきた。 だがもう少しだ。俺の話が一段落するのは。 「ブレアはあんたの殺意に気づくのが一足遅かった。 だからフレンチに録音を渡そうとした、まさにその夜に殺された。 フレンチが現場に駆けつけた時、あんたとあんたの部下は隣の部屋にでもいたんだろう。 駆けつけたフレンチに気づいて、あんたは奴に罪を着せる事を思いついたわけだ。 だが、そこであんたらは一つのミスを犯した。 ブレアが持っている筈の録音テープを、ついに見つける事ができなかったんだ。 しかしながら、フレンチの手にテープが渡る事だけは防げた。 だからあんたは仕上げに組織から手を回して警察の捜査を打ち切らせ、悠々としていた。 俺達がここに来るまでは、な」 ここまで一気に喋り終えると、俺は口を閉じた。 辺りは静まり返っている。 だが、予想通りシャドの顔色は赤くなっていた。 と思いきや、次の瞬間、シャドは笑い始めた。 「ククク…ハーッハッハッハッハ!!! なるほど、流石は探偵といった所だな。見事な推理だ。 認めてやるよ。そうさ、俺が殺したんだ。 どうせこの街に何年いたって、俺の支配できるのは精々がこの店一つだけだ。 だから組織の金をかっぱらって高飛びしようって算段してたのに奴が現れやがった。 それで殺してやったんだよ。この俺の手でな! だが、お前の話など誰が信じる?もうフレンチの有罪は決まったようなもんだ。 今更貴様のような一介の探偵が喚いた所で、誰も信用などせんよ!」 俺は、静かに言った。 「お前の見つけられなかったテープを俺が持ってるとしても、か?」 途端に、シャドは眼を見開いた。 レベッカも驚愕の表情でこちらを見ている。 シャドは、ここにきて初めて激しい怒りの感情を露にした。 そしてテーブルを回り込み俺の前まで大股で歩いてくると、俺の眉間に銃を突きつけた。 「もううんざりだ!!あんなテープにこれ以上俺の人生を滅茶苦茶にされて堪るか!! 言え!テープはどこだ!!言わなけりゃ今すぐお前の頭に風穴開けてやる!!」 今度こそ年貢の納め時か、と俺は思った。 テープは車の中だ。 言ったが最後、俺の命もテープと共にあの世行きだろう。 まぁ、言わなければ今すぐにでもあの世行きなのだが。 どっちにしろ、早いか遅いかの違いなのだ。 そして、この状況を打開する方法など俺の頭には浮かびもしなかった。 俺は眼を瞑った。 いつ銃声が鳴るかと待った。 1分近く経っていた気がするが、実際には数秒だったかもしれない。 眼は瞑っていたので聴覚しか効かなかったのだが、この時、ある効果音が室内に流れた。 聞き覚えがある。エレベーターがこの階に着いた音だ。 「ん?」 シャドが怪訝な声を出した。 つられて俺も薄目を開けた。未だシャドの拳銃は俺の眉間に突きつけられている。 シャドがいるせいで、エレベーターに誰が着いたのかは分からなかった。 途端に、銃声が鳴った。 シャドの拳銃じゃない。実際俺はまだ生きている。 途端に、部屋の端の方から、黒服の男の一人が呻き声を発して倒れる音が聞こえた。 次の瞬間、何十発もの銃声が一斉に鳴った。 薄目を開けていた俺には、この時シャドの行動しか視界に入らなかった。 シャドはまず俺の眉間から拳銃を離した。 そしてテーブルをひっ倒し、それを盾にしてエレベーターの方に拳銃を乱射した。 幸いテーブルが大きかったお陰で、俺の姿は完全にテーブルに隠れ、射殺の危険はない。 テーブルは長方形だったので、隣のレベッカも無事だった。 だが、そのせいで、未だにシャドに喧嘩をふっかけたのが誰か分からなかった。 しかし、ここから見る限り、その人物はかなりの手練だという事が分かった。 何故なら、シャドと同じようにテーブルを盾にして銃撃戦をしていた黒服たちが、瞬く間に一人、また一人と頭部に銃弾を喰らって転がっていったからだ。 数分後、気がつけば黒服たちは全て転がり、部屋にはシャド一人だけとなっていた。 そしてそのシャドは、俺に突きつけていた拳銃は当の昔に弾が切れ、死んだ黒服の落とした拳銃を使っていたが、それも今弾が切れた。 「くそっ!!」 シャドは唸り、拳銃を地面に叩きつけた。 「何だ貴様!!」 シャドはテーブルを背にして喚く。 テーブルを隔てた向こうから、酷く冷えた声が聞こえた。 「シャド・デスペインだな」 俺が驚いたのは、テーブルの向こうから聞こえた声がかなり若い男のものだった事だ。 おそらく俺と同年代か、それより若いかもしれない。 俺はシャドの周りを見た。 拳銃は近くには転がっていない。 シャドが発砲しない事でそれを見抜いたのだろう、エレベーターの方から数人の足音が聞こえた。 直後にテーブルの向こうから男が現れて、シャドの後頭部に拳銃を突きつけた。 シャドの部下と同じく、そいつも黒服だ。 ただ、髪が黒く、肩辺りまで長くなっている。 顔立ちは若く、20代前半辺りに見える。他の黒服と同じくサングラスをかけていた。 おそらく、先程シャドに声をかけたのはこの男だろう。 直後に、声が聞こえた。 「どうやら、間に合ったみたいですね」 発言したのは長髪の男ではない。 この声には聞き覚えがあった。 興信所に電話してきた奴の声だ。 「…遅いわよ」 隣のレベッカが声を上げた。 なるほど、レベッカにシャドの事を伝えたのもこいつか。 「なるほどな。誰だか知らんが、あんたにしてやられたというわけか」 倒れたテーブルの向こうから、男が一人顔を出した。 この男も若い。金髪で短めに切ってあり、先程の男に比べると優男といった顔立ちだ。 「私はただ情報をあなたに渡しただけですよ。実際に行動したあなたが悪い」 苦笑しながらそう優男は言った。 どうやら、この金髪の優男が襲撃者達のリーダーの様だ。 襲撃役を率いたのは長髪サングラスの男の方だろう。 俺は溜め息を吐き、言った。 「煙草あるか?」 優男は片手で指示を出した。 長髪の男以外の黒服が即座に動き、俺とレベッカの縄を解く。 「まずは自己紹介と行きましょう。私はスタンリー・マクスウェイン。 最近ロワイアルファミリーの幹部になりましてね」 「…それがあんたらの組織名というわけか」 正直どうでもいいし、すぐ手に入る情報だったが、一応確認してみた。 「ええ、そういう事です。こちらはジョニー・ケルズ。 ファミリーのスイーパーをやっています」 優男―マクスウェインは黒長髪の男を示してそう言った。 スイーパー。掃除屋。先程シャドの部下を射殺した手腕は伊達ではないらしい。 「で、あんたは何故俺達を利用したんだ?」 再び苦笑しつつ、マクスウェインは言った。 「一から説明しましょう。 まず、私は上司のサルヴァトーレ・マドヴィッグ氏より命じられ、シャド・デスペインを調べていたんですよ。 で、シャドが密かに偽名を使って街外れのアパートを借りていた事が判明しましてね。 そのアパートを調べていた所、半年ほど前にその隣室で殺人事件が起こっていることが分かりました。 その殺人事件を調べていた時、同じ事件を調べているあなた方の存在に気づいたというわけなんですよ」 ここまで説明されれば俺でも理解できた。 だから、マクスウェインの後を引き取った。 「だから俺とレベッカをここに突入するよう仕向けたってわけか。 大方シャドに俺たちが潜入する事を伝えてたんだろ?同じ幹部だしな。 で、捕まった俺たちを前にして上機嫌になったシャドが自白するのを待ったって事か。 どうせ事前にこの部屋に盗聴器でも仕掛けてんだろ?」 と、横から予想外の答えが返ってきた。 「違うわね、スティーブ」 「何?」 レベッカの方に視線を向けると、彼女が靴を脱ぐ所だった。 そして、靴の裏を弄ったかと思うと、踵の部分が外れて中の盗聴装置が露になった。 「あんたはその男に一方的に喋らされただけみたいだけど、私は違ったわね」 俺はうんざりしながら煙草の煙を吐いた。 つまり、レベッカはここに入る前にこの男と取引してたってワケだ。 先程の妙に馴れ馴れしい言葉もそのせいか。 「あなたは多分私が取引を持ちかけても乗らないだろうと思いましてね。 相方のご婦人に協力してもらいました」 「相方でも何でもないわよ。そこは勘違いしないでほしいわね」 正直どうでもいい。 だが、一つだけどうでもよくない事があった。 「おい、シャドの身柄は俺に渡せ」 「…やっぱりそう来ますか」 残念そうにマクスウェインは溜め息をついた。 おそらくこいつにシャドを渡せば組織内の地位向上の為に海の底にでも沈めるだろう。 マフィアなんてのは邪魔者を消したという事実さえあればいいのだから。 だがこっちはそうはいかない。 フレンチを死刑台から救うには証言のテープだけでは足りない。 本人の自白が必要だ。最も、それだけでも十分とは言えない可能性が高いのだが。 そこまで考えて、ふと疑問が一つ湧いて出た。 「…警察の捜査をどうやって打ち切らせた?」 本来シャドに訊くべき問いだ。だが、自然と口から出てしまった。 「ま、うちの組織には警察関係に顔が利く者も何人かいますからね。 シャドが手を回すのもあまり難しくはなかったでしょう」 そう言いながら、マクスウェインは傍らで失神しているシャドに視線を向けた。 周りではマクスウェインの部下の黒服がテキパキと散乱した破片や椅子・テーブルを片付けている。 ジョニー・ケルズはエレベーターの横に立ったままだった。 「何それ…マフィアが警察を操ってるって言うの…!?」 横のレベッカが信じられないような口調で言った。 俺の脳裏に、幾分悔しそうな顔をしたカーネルと、俺に情報を渡した時のエリスの微笑が浮かんだ。 「警察だけじゃありませんよ。この街の主要機関の殆どにうちの組織は絡んでいます。 例えば…マスコミや市政、それから銀行とかね」 マクスウェインの口調には、幾分楽しそうなニュアンスが混じっていた。 それで、俺は気がついた。 「…なるほど、以前から俺とレベッカの事はマークしてたわけか。 ヘンリー・フランクの件の頃から」 驚愕の表情で、レベッカは俺を見た。それにも構わず、俺は言葉を続けた。 「大方、ヘンリーが雇ってた殺し屋もお前らからの出向ってとこか?」 驚いた様子で、マクスウェインは俺を見つめていた。 「…どうやら、あなたは私の予想以上に危険な存在であるようだ」 「大げさな。ちょっとばかし人より考えるのが早いだけだろう。 で、どうなんだ?」 マクスウェインは、降参した様子で両手を上げた。 「その通りですよ、全部。 あの事件は…あなたにとっては事務所が大変な事になった事件でしたっけ」 面白そうにマクスウェインは笑った。 「顛末を聞いた時は笑いが止まりませんでしたよ」 …ブルースと同じような人間がこんな所にもいた事実に、俺は心底うんざりした。 「…そう、黒幕はあなた達だったのね…」 殺気を漲らせたレベッカの声が室内に響いた。 「ウィルを殺したのも…!!」 いつの間に拾っていたのか、レベッカは立ち上がると、マクスウェインに銃を向けた。 だが、引き金を引く前に、その銃は弾き飛ばされた。 いつのまにか、エレベーターの横にいたジョニー・ケルズが発砲していたからだ。 氷の様な視線を、ケルズはレベッカに向けている。 レベッカも、ケルズを睨み返した。 一触即発とはこういう事を言うのだろう。 レベッカの周囲にもう拳銃が転がっていなかった事が幸いだった。 落ち着いた口調で、マクスウェインは言った。 「…あなたの事も聞いていますよ、レベッカ・ミラー。 この前の事件では婚約者を失ったとか。 ですが、実際に殺した男も、その男に協力していたうちの組織の者も、もう逮捕されています。 その逮捕にあなたも関わった。その事件についてはもう終わっているのです。 どうか気を沈めてくださいませんか?」 マクスウェインを虚ろな目で見つめ、レベッカはしばらく黙っていた。 そして腰を下ろすと、顔を両手で覆った。 肩が震えている。 俺はレベッカの様子をしばらく窺った後、視線をマクスウェインに戻した。 「お前の組織自慢はもういい。それよりシャドの身柄について話を戻そう。 シャドが真犯人である以上、こちらが身柄を引き取らせてもらいたい」 困った顔に戻って、マクスウェインは言った。 「しかし、そうなると私は働き損という事になります。 結局あなた方が全部解決した事になってしまいますからね。 普通の幹部なら、あなたの意見など耳を貸さずにシャドを始末してしまうでしょう。 私だってそうしなければ組織の笑いものだ。 渡すにしても、このリスクに対するリターンが欲しいですね」 「実際俺達がいなければシャドから自白を引き出す事はできなかっただろう」 「ですが私達がいなければあなた方は今頃この世にはいないと思いますが?」 結局、水掛け論だ。これ以上踏みとどまってもマクスウェインは納得しないだろう。 顔こそ困った風を装ってはいるが、奴の方が有利なのは明らかだ。 確認できる出口は現在閉じているエレベーターのみ。まぁ、どこかに階段はあるだろう。 だが、エレベーターの横にはジョニー・ケルズがいる。 オマケに部屋を掃除し終えた二人の黒服も俺とレベッカの挙動を逐一観察している。 シャドを抱えて逃走するのはいくらなんでも無理だろう。 かといって、マクスウェインと取引できる材料も持ってはいなかった。 「つまりだ。俺たちとお前ら、両方いなければシャドを追い詰める事はできなかった」 「ええ、それはそうですが…?」 俺が静かに呟いた言葉に、マクスウェインは疑問の表情を浮かべながらも同意した。 「俺達は今回の事件に関わった全ての証拠とシャド本人の身柄が欲しい。 だがそれはお前らも一緒だ」 「…そうですね」 俺は、一か八か、賭けてみる事にした。文字通り。 俺は、分かりやすいように言ってやった。 「ここはカジノだ。そして今は夜更けだ」 「…あなたも中々面白い事を考えますね」 俺の言葉に、マクスウェインは笑みを浮かべた。 俺達は上階へ上がった。 そこには、マクスウェインの部下の黒服が何人もいた。 横たわっている黒服の方は、シャドの部下達だろう。 まぁ、両方とも同じ組織の人間だから見分けなどつかないのだが。 床のそこら中には血と穴の開いた札束、そして大破したテーブルの木片が転がっていた。 「既に客は私達が帰しておきました」 「…何だ、客も全員撃ち殺したのかと思ったぞ」 俺の後ろを、うなだれているレベッカ、無言のケルズ、失神したまま黒服達に両肩を担がれているシャドがいた。 「ええと無傷のテーブルは…ああ、ありました」 マクスウェインは一つのテーブルの前に立つと、その表面を軽く叩いた。 「で、何のゲームにします?あなたが誘ったんだ、あなたが決めてください」 余裕の表情だ。イカサマでも何でもしてくれと言わんばかりの。 が、そんなイカサマの方法など俺は何一つ持ってはいなかった。 「…ポーカー」 「いいでしょう」 俺はマクスウェインの向かいの席に座った。 「では、私はシャドの身柄をベットしましょう」 「俺はブレアが持ってたテープとレベッカの持つシャドの自供のテープだな」 その時、俺の隣にレベッカが座った。 マクスウェインは困惑の表情を浮かべた。 「何のつもりです?」 「シャドの自供のテープは私が持ってる。私は私の仕事をするだけよ」 そう言うとレベッカは、俺の方に敵意を帯びた視線を向けた。 「それにさっきも言ったけど、私はコイツと仲間なんかじゃないわ。 私が勝ったら全証拠品とシャドの身柄、それにあんたの持ってる情報も全部貰うわよ」 そんな事は流石にマクスウェインでも許さないだろう。 「…なるほど、つまり2対1ではなく三つ巴というわけですか。 いいでしょう。私は度胸のある女性は好きですから」 笑顔で即答しやがった。フェミニストめ。 渋々俺も答えた。 「…勝手にしろ」 「念の為に言いますが、分かってますよね? あなた方がそれぞれテープをベットするという事は、自動的にワンゲームのみという事になる」 俺とレベッカは頷いた。 いつのまにかディーラーは黒服の一人がやっている。 マクスウェイン、俺、レベッカの順で、手元に5枚のトランプが配られた。 俺は手元の札を見つめ、自分にだけ見えるように少し札を捲った。 …今日は厄日らしい。 「カードの交換は3回までとしましょう。 勿論ですが、ワンゲームのみですから降りるのは無理ですよ」 俺の表情を読んだのか、マクスウェインが笑みを浮かべながら言った。 視線を横に向けると、レベッカも困った様な表情を浮かべている。 俺は、カードを4枚交換した。 マクスウェインは2枚、レベッカは5枚全て交換していた。 「いやはや、何と言うかこう…盛り上がりに欠けますねぇ」 大袈裟な身振りで言うマクスウェイン。札を捲りながら、俺は言った。 「盛り上がりはともかく、余裕なのはお前だけだろう」 また札を4枚交換しながら、俺はレベッカの様子を窺った。 今度は3枚交換していた。 「私はもう交換しなくて構わないですが、あなた方は?」 自分の札を確認して、レベッカは言った。 「私は、これで構わないわ」 「……」 俺はまた札を捲って見た。 一枚も揃っていなかった。 「交換だ。また四枚」 「これで最後ですよ、ハントさん」 微笑するマクスウェインを睨み返すと、俺は札が配られるのを待って、言った。 「どっちにしろこれで終わりだ」 「では、今回はルールがルールですし、手札は全員同時にショーダウンという事で」 そう言うと、マクスウェインは手札を全員が見えるように全て捲った。 それを見たレベッカも同じようにして捲る。俺も、意を決して捲った。 「で、結果は?」 「そこで都合よくいい札が出ればよかったんだがな」 警察署の取調室で、俺は事情を洗いざらい話していた。 向かいの席にはエリスが座り、俺の右後ろ、壁の隅にカーネルが立っている。 「ツーペア。9が二枚にジャックが二枚、スペードの3が余った」 「その…マフィアの幹部とミラーさんのは?」 「マクスウェインは全部ハートのフラッシュだった。数字は覚えてない。 レベッカがスペードとダイヤのフルハウスだったな。こっちも数字は覚えてねぇ」 「…あなたも無謀な事するのねぇ」 エリスが椅子の背もたれに寄り掛かり、呆れたように言う。 「まぁ、結果オーライだったからよかったがな」 そう、レベッカが勝ったお陰で、シャドの身柄は無事警察に引き渡されたのだ。 満足そうに笑ったマクスウェインは、席を立った。 「ジョニー、帰るぞ」 ジョニー・ケルズは無言で頷いた。 が、奴以外の黒服たちがすかさず異議を申し立てる。 「いいんですか!?手柄を立てるチャンスですよ!?」 しかし、マクスウェインは落ち着き払って、言った。 「いいも何も、勝負はこのご婦人の勝ちだ。引き上げるぞ」 当のレベッカは呆然とマクスウェインを見つめている。 「本当にいいのか?これだけ弾薬使っといて手ぶらで帰っても」 俺の質問に、マクスウェインは意味ありげな微笑を返した。 「ええ、私は出世を急いでいませんのでね」 そして、来た時と同じようにマクスウェインの一派はカジノを去っていった。 後に残ったのは床に散らばる数々の死体と札束やらコインやら木片、そして無傷のテーブルの上に並ぶ三組のトランプ、テーブルの前に座る俺とレベッカのみだった。 ああ、あとその辺で縛られてるこの事件の元凶。 マクスウェイン達と入れ替わりに、警察が入ってきた。 どうやら随分前からこのカジノを包囲していたらしい。 そして、俺とレベッカは連行され、今に至るというわけだ。 俺は、テーブルの上に置かれたテープを眺めた。 レベッカが提出した、シャドが自白した時の録音テープだ。 「これも証拠だ。とっといてくれ」 俺はもう一つのテープを最初のテープの横に置いた。 被害者ジェスター・ブレアが貸し金庫に保管していたテープだ。 おそらくこれにシャドの動機となった密会の内容が録音されているのだろう。 「以上だ。後がつかえてるんでな、もう帰らせてもらうぞ」 俺は席を立った。 帰り際に、カーネルに呼び止められた。 「おい、探偵」 「何だ警部殿…」 二度目の拳打が俺の頬を撃った。 悲鳴を上げかけたエリスが急いで俺の身体を抱き起こす。 「人の命を賭けにしてトランプ遊びとはお前もいいご身分だな」 正直、返す言葉も出なかった。 警察署の駐車場で、レベッカは俺の車に寄り掛かっていた。 朝日が眩しい。もう日は随分上がっていた。 「いつものファミレスでマリーと会う約束をしたわ。 マリーに報告を済ませたら、約束通りあなたの持ってる情報を私に渡してもらうわよ」 忘れていなかったとは油断ならない奴だ。現時点で十分な情報持っている癖に。 渋々俺は首を縦に振った。 「で、どうなの?フレンチさんは助かりそう?」 俺は、エリスから突っ返された二本のテープを取り出した。 「警察に渡すと抹消される危険性があるとよ。 ダビングしてからもう一回提出する」 「…親切な刑事さんもいるのね」 ぶっきらぼうにレベッカは言った。 「…全くだな」 「で、フレンチさんは助かりそうなの?」 俺は疲れた頭で考えながら言った。 「まぁ少なくとも、圧力をかけていたシャドが現在留置場の中だ。 裁判がどう転ぶかは…弁護士の腕によるな」 「…そう、まぁ良かったわ。記事にもなりそうね」 そう言うと、レベッカは俺の車から離れ、自分の車に向かった。 だがその時、足を止め、振り返って言った。 「ねぇ、結局あの勝負は私が勝った…って事でいいのよね?」 「ポーカーのルールくらいお前も知ってるだろ」 まさか知らないという事はないだろう。役を完成させていたんだから。 「…ねぇ、訊きたいんだけど」 「何だ」 レベッカは、感情の読めない微妙な表情で、言った。 「あの時、あなた2回4枚のトランプ交換してたでしょう? 結局勝てなかったけど、何故一枚だけ残しておいたの?」 俺は適当に応えた。多分レベッカには面倒そうに聞こえただろう。 「…単なる勘か気紛れだ」 「…そう。何のカード残しておいたの?」 珍しく俺の態度に不機嫌にならず、レベッカは訊いた。 「…スペードの3」 我ながら何故そんなカードを残しておいたのか、未だに分からない。 レベッカもその様で、怪訝な表情をした後、車に乗り込んだ。 そして、もう俺の事は見もせずに、車で道路に消えた。 俺は、レベッカの車が消えた辺りをしばらく眺めた。 カーネルの言葉が、いつになく俺の頭に残っていた。 命の札・完 命の札・目次 小説ページトップ
https://w.atwiki.jp/nekomimi-mirror/pages/745.html
ミリア:外見年齢十六才 身体的特徴、紅色の髪、鳶色の瞳 体型:スレンダーで胸が小さい(召使い談) 虎の国の元弱小貴族の一門だった少女だが、セリスを召使いにしてから凄まじい勢いで出世していく。 ただし、召使いであるはずのセリスに毎日遊ばれているのが現状。 今の目標はセリスをぎゃふんと言わせることだが、うまく言った試しがない。 竹を割ったような性格で少々非理性的な行動を取ることがあるが、自分の非はすぐに認める潔い少女である。 セシリス・リュカルテット・マグナレスカ:外見年齢十歳 身体的特徴:黒髪、紅色の瞳、 通常の人間達とは因果律の違う世界から堕ちてきた自称魔王の少年、中性的な容姿をしており様々な魔法を使いこなす。 主を敬うという気持ちを欠片も持っておらず、ミリアを玩具扱いしている。 ただし、参謀としては非常に優秀でその手腕によってミリアを公爵の地位まで押し上げた。 本気のような冗談を言い、冗談のような本気を言う。 性格は気まぐれで、昨日まで味方だった物を簡単に裏切り、敵だった物と手を組む節操のなさの上、目的のためなら手段を選ばない冷酷さを持っている。 性的技術も非常に高いが、本人自体は快楽を感じることは滅多にない。 シルス:外見年齢十八才 外見的特徴:黒髪、黒目 優男風でどこ軽そうな印象を受けるが、その剣技の腕は国内でもかなり上位に入る。 人当たりが良く理性的なミリアの幼馴染みで、産まれてからこの方、ミリアに苦労を掛けられっぱなしの幸薄い少年。 ミリアとの婚約が決まった時には、倒れて丸三日寝込んだらしい。 最近ではそれにセリスなどが絡んできて、彼のストレスをさらに増したせいで神経性の胃炎を発祥した。 人に流されやすいと思われがちだが、内面的にはかなり頑固な部分がある。 虎の国について 虎の国:政治形態が王制の国家で、科学技術は少し遅れ気味。 国土は他の国に比べ広大で、山岳から平原まで数多くの地形が存在する。 虎族:さまざまな獣人の中でも、屈指の強靱な肉体を持つ種族で力、反射神経、俊敏性、耐久力、生命力等々は人間などとは比べものにならない。 産業:主な産業はその膨大な土地を使っての酪農や食料、植物などの栽培。別名、世界の食糧市場と言われ、ここで生産できない食べ物は無いとまで言われている。 科学:主に蒸気機関止まりで電気などはほとんど使われていない。肉体が下手に強靱なため、あまり科学を発展させる必要がなかったためである。 魔法:召喚魔法、精霊魔法、神聖魔法、暗黒魔法など、魔法の種類自体は豊富だが、虎族は強靱な肉体を持っているため、魔法の道に進む物が少ない。 そのため途絶えた古代魔法なども存在する。 彼等が使う魔法は古から伝えられた物で、彼等が独自で開発した魔法というのはほとんど存在しないため、なぜ魔法の種類がこんなに豊富なのかは未だに虎族達自身にも分かっていない。 ダンジョン:虎の国に存在する古代の遺跡で中にはレアアイテムなどが多数眠っているが、強力なモンスターの巣窟と化しているため一般市民が入る事はまずあり得ない。 領地:主に貴族達が所有する国から与えられた土地で、貴族は農民達を自分の領地に住まわせ農作業に従事させて、その作物の何割かを王家に納めている。 ミリア達の領地:他の領地とは違い山岳地帯のため作物の生産などはあまり豊かとは言えないが、セリスの指導によってによって武器産業に力を入れ始め、それを国外へ輸出して外貨を獲得しているため財政はかなり豊富。 また、武器産業だけではなく他の産業にも力を入れており、大陸最大最高の技術力を独占している。 他国の戦争に介入して戦火を拡大していると言う噂もある。 幼智賎無鋼【ペルゴラス】 別名無垢なる金属で精製された物は翡翠色の金属となる。 加工の仕方で性質が千変万化すると言う特徴を持つ。 理論上はあらゆる金属の性質を持つ事が出来るが、特殊な金属の場合は、 1、やったー、加工で輝黒鋼の性質手に入れたぞ。だけど作るのにベラボーに手間と時間と費用がかかったから、買った方が早かったかな。 2、どうやったら思った性質の金属になるのかな、アハハハハ分かんない。 1、2のような事が多々ある上、採掘量が希少、さらに言うなら精製、加工には高度な専門知識と設備が必要で、まず一般では使われない。 ただ研究機関などでは、思い通りの性質を持たせる事の出来るこの金属は非常に重宝されており、またその色などから装飾品としての価値もあり、貴金属相場でも取引される。 精霊石 長年かけて精霊達が物質化した鉱石で、これを利用すれば精霊魔術の素質がない者でも精霊魔術が扱える。 ただし、扱いは難しく錬金術などの高い知識と技術が必要 基本的に四属性だが、それ以外の属性も存在している。 高級品 精霊晶 精霊石の中でも特に純度の高い物を言う。 精霊石よりさらに高級品
https://w.atwiki.jp/theurgy/pages/382.html
WJ s Diary (汚れていて読めない)年 九月十一日 リュミエール領から技仙領へ行くのに苦労はかからなかった。あそこは特権階級の排便共とネンゴロになっている。黄色い猿と薄汚いブルジョワが交尾して、今のアレクトリスがあると言っても過言ではない。そう、アレクトリスの重要企業がこの二つだ。 「おいあんた」 「は?」 『国境』近くのバーで日記を書いていると、隣に座っていた女が声をかけてきた。ボブカットの髪型の、人種は北欧系か?比較的顔立ちはいい方だろう。もっとも、こんな飲んだくれに欲情するほど俺は恥知らずではない。 「あんたぁ、さっき私のこと見てただろう!?金払えよ!」 なんだコイツは-アイドルでも気取っているのか?技仙でどんなイエローモンキーと会えるかと思いきや。酔っ払いの北欧人に酒絡みされるとは。 「おい、酒樽女。顔で金を払って欲しいならそこで客に踊って見せたらどうだ?」 「誰が酒樽だぁ、くらぁ!毎日フィットネス行ってんだぞ!」 話にならん。 相手してやるだけ時間の無駄だ。露骨に舌打ちしてやって、席を立って店を出る。 「逃げるつもりか!このファック野郎!」 現行犯なら二度と酒を飲めない体にしてやってから警察に突き出してやるものを-クソめ。ここでも祭か。テウルギアやマゲイアも参加した軍事パレード。どこも賑やかなものだ。 せっかくだ、たまには見物しようか。リュミエールではなんだかんだゆっくりできなかったし、この騒ぎでは-身動きが取れん。企業の犬共も迂闊に手出しはしてきまい。羽根を伸ばすとしよう。 向こうから音楽が聞こえる。弦楽器か?冷やかしにしては上手い。プロによる祭の余興だろうか。行ってみるか 赤い服-デザインがダサいな、民族衣装か。だが聞いていて心地良い演奏だ。見たことのない楽器だが-弾いているのは若い男か?いい面をしている。 さっきの女よりかはマトモそうだ。演奏が終わったので、輪ゴムで丸めた紙幣を投げてやる。だが男はそれを手で弾いた。 「金をもらうために弾いたんじゃない」 なかなかの仏頂面だ。ますます気に入った。 「俺の仕事は演奏家じゃあない」 「そうか。侮辱したようで悪かったな」 ああいうストイックな男が増えれば、俺ももう少し生きやすくなる。世界中のデジタルワイフ持ち共も、奴を見習って欲しいものだ。 そう思っていると、男が一人肩にぶつかってきた。 次から次へと−目まぐるしいことこの上ないな。 「ああ!ごめんなさい、ぶつかっちゃって…」 男は最初に慌てて謝ってきた。大人しそうなツラだ。草食系ってやつか?先ほどの仏頂面程の男はなかなかいないだろうが- 余所見でもしていたのか?と俺が聞く前に、四人程のチンピラが現れる。 「おいおい兄ちゃんよぉ!俺らはただ遊んでただけだぜぇ?」 「邪魔してくれちゃってさあ」 「嘘を言わないで下さい。彼、痛がってたじゃないですか」 向こうには蹲る浮浪者。成程、強盗か、理由のない傷害行為か。この草食男は優しさに溢れているようだ。庇って返り討ちと。 こんな日も金稼ぎのお時間ということだ。 「丁度良い。屋台で飯を買おうと思っていた」 「なんだぁ、てめえ!そいつを庇おうってのか!」 クズの1人の鼻に拳骨を叩き込み、間髪入れて腕をへし折る。そこからはお楽しみの始まりだ。 二分ほどの後、地面にクズ共が寝転がっていた。楽な仕事だ 「ぐええ…腕が…俺の腕が…」 「助けて、助けて、殺さないで…」 「いてえよお。いてえよお!」 優男が助けた浮浪者は既に逃げ去った。恩知らずの社会不適合者め 「あ、ありがとうございます。でも、ここまですることは…」 「クズはクズらしく地べたを舐めれば良い。それに」 クズの一人の手を踏み躙る。足に、骨がいくつも折れた感触。 「あぎぃいいっ!!」 悲鳴をあげて、クズの手からナイフが零れ落ちる。 「クズらしい凶器だ。これでお前は殺されたかもしれん」 「それは…」 ふん。言葉も出せないか?とりあえずとっとと財布を頂戴して… 「病院に連れていきましょう。早く!」 「そこまでは面倒を見れん」 「でも!」 「精々警察に突き出してやれば良い」 「そんな…貴方は、人を助けてくれる良い人だって…思ったのに」 優しい奴だが、甘いな 「クズは人間じゃない」 面倒だ。財布も取ったし離れるに限る。 「俺は、ユージン・馬です!」 優男は聞いてもいないのに自己紹介を始めた 「きょ、今日はありがとう。いつかまた会いましょう…」 人の良さそうなツラだ。いつもこうやってベラベラ人に構ってるなら、コイツはいつか相当酷い目に遭うだろう。 WJ sDiary (汚れていて読めない)年 九月十二日 昨日はチンピラから巻き上げた金でそこそこのホテルに泊まった。しかし実はこれからどうするべきか決まっていない。技仙領に来たのはリュミエール領から離れたいというだけだったからだ。別に他の何かがあったわけでも無い。たまたま気が向いただけだ。 起きてから『顔』のほつれを直す。予備は何枚かあるが、無駄遣いするつもりはない。 裁縫をやっている最中の俺の部屋に、やかましいノックオンが響いた。誰だ騒々しい。国家時代のチャイナは相当にデリカシーのない国だと記憶しているが、企業の時代になってもそんな礼儀知らずが蔓延っているのか? 「がははは!ようよう、調子はどうだマスクマン!」 ドアを開けると、熊のような男が立っていた。熊-いやゴリラか?人種的にイエローモンキーだろうから大猿でいいか 「おい、何の用だ貴様」 暗殺者ならこんな真似はすまい。向こうから出向いたということは、それなりの理由があるはずだが-どうだ? 「早速だが、飲みに行こう!」 何を言ってる、この男は?こいつ、歳は50ありそうなのに朝っぱらから酒を飲みたがるとは-いや、会話をする場所を用意しているということか。ふん、殊勝なことだ 「良いだろう。案内してもらおうか」 「そうこなくては!話が早くて大変助かる」 ちょうど暇をしていたところだ。 迂闊なように思えるが、虎穴に入らずんば虎子を得ずというやつだ。何もせずぶらつくよりかははるかに収穫があるだろう。それに- 「おい、貴様」 「なんだ?」 「ジョン・ウーだな?アレクトリス9位の」 「おやおや知っていてくれたか、こりゃ恐縮!がははは」 有名人がわざわざ出向いたからには- なにかがある。そのために、こいつらがすぐに俺を始末するつもりはないだろう。 「お前さんも有名人だぞ、一部の人間にとってはな!」 「タレントになった覚えはない」 「いいや、タレント同然の有名人だとも!なにせ世界中で発見されるマスクの怪人!企業の機密すら片手間に手に入れられる恐怖の男とな」 簡単に言うなよ大猿が。貴様らが秘密主義に拘るせいで俺がどれだけ苦労したと思ってる。「予防接種」が効果を発揮した時も何度かあったんだ 「着いた、ここの45階だ」 数分歩いてたどり着いたのは、高層ビル。そこから更にエレベーターで登り、ようやく無駄な装飾で飾り付けられた中華料理屋に到着する。 大猿は奥のテーブル席に座り、大声で言った 「料理も酒もたっぷりある。さあさあ飲んで食って語り明かそう!」 様々な料理が来る。麻婆豆腐、回鍋肉、水母沙拉、雲呑、蛋黄醤、北京鴨、肉饅頭、番茄蛋汤。二人で食うとしてもかなりの量だ。こいつ、立場はこちらが上だということをアピールするために奮発したな? 「酒もあるぞ、大体の品は置いてあるそうだ!ビールか?ワインか?紹興酒か?テキーラもいいぞ!」 鼻で笑ってやってから、言う 「断る。さっさと要件を話せ」 ポケットから昨日の屋台で買った揚げパンを取り出し、マスクの一部を開いてかぶりつく。そして別のポケットから水のボトルを取り出し、呷る これは明確な拒否だ。毒物を警戒する理由がない以上、俺が安っぽい食事をこいつの目の前で食う必要はない。これは単に『お前らを信用していない』と言うサインに過ぎない 「企業の犬と無駄なお喋りをする気は、ない」 揚げパンの包み紙を放り、マスクを閉じる。ジョン・ウーの顔からは笑顔が消えていた 「不味そうに食うな。こっちも食欲が萎えちまうよ」 知ったことではない 「良いから要件を言え」 あからさまにイラついた態度をとって、相手を急かす。しかし大猿野郎はマイペースに豚足をかじる。この野郎 「…お前さん、自分の正義を探してるそうだな」 「誰から聞いた」 「リュミエール筋からさ」 「なるほどな」 雌狐がチクりやがったか。技仙には来るべきではなかった。 「マスクの狂人ってのは巷では有名だぜ」 「貴様ら程のものではない。安心してスター面していろ」 「そんなアンタが、そんなことのために世界中回ってるなんてな」 口が回る。本社の入れ知恵か?それともコイツ自身の頭か? 「ここに招待したのは、御察しの通り暗殺じゃあない。勧誘だ」 「なに?」 また、突拍子もない-一体何を企んでいる? 「お前さんは有名人だ。仲間も後ろ盾もない一般人の身の上で、企業の機密をいくつか持っているほどの人間…実力もそこそこ。これで資金面援助をしてやれば、即戦力のスパイだ」 そういうことか。 「聞いたぜ、ミーム殺害エージェントに耐性があるんだってな」 「誰から聞いた?」 「アンタが機密を盗んだ企業からさ。ミームで守っていた機密が何者かに見られたってな」 「だったら?」 「そんなストロングなスパイ、これまでに聞いたことがない。是非ウチで諜報員をやってほしい」 寝言は寝て言え 「お断りだ」 「ほう?」 「軍事機密マニアのイエローモンキー共が。自分達でも全て管理できていない癖に、まだ機密を蓄えようとしているのか?」 大猿の箸の動きが止まる。いい気味だ。 「今確信した。貴様らに正義はない」 失せろ、と言いたいところだが招待されたのはこちらだ。出て行くしかない 出て行こうとした矢先、大猿野郎が引き止めてきた 「せめて一杯飲んで行かないか?」 俺はこう返す 「断る。『死ぬほど』酔いたくはない」 店を後にし、窓にワイヤーガンを撃つ。ビルの壁を伝って降りる。ビルの中にいる俺を捕まえたい連中を警戒したからだ 俺が素直にエレベータを使うと思ったのか? 出る前にいたホテルに荷物は置いていない。このまま逃避行を敢行するとしよう 面倒なことにしてくれた。ここはリュミエールよりかはまともかと思ったが、俺の見当違いだったらしい クソッタレめ WJ sDiary (汚れていて読めない)年 九月十三日 歩き回りながら夜を越し、腹が減ったので目に止まった焼き飯屋に入ってみる。 「いらっしゃい!お客だよ、ウズマ!」 「はーい、ニイハオ!いらっしゃいませ〜!」 ふざけやがって。浅黒い肌と、蒼いつり目。アレクトリス3位のエンヘドゥアンナだ こんな所にもアレクトリスのランカーがいやがるのか 技仙で一番強い女がなんでこんな寂れた飯屋にいるんだ! 「あれ?お客さんどうしたの」 「飯はいらん。店を間違えた」 「ちょっと、冷やかし?」 追及を受ける前に店を出る。技仙からはとっととおさらばするに限る。 イエローモンキー共め。 ほとぼりが冷めるまでアレクトリスから離れることにする。CDとの戦場を抜ければ『国境』は検問を受けずに突破できるだろう それまで砲火をくぐる必要があるが-まあ、背に腹は代えられん 次の目的地は、CDグループだ
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/3130.html
3話 業火に身を焼かれ火槍に貫かれ 教会に近付く竜人の少女。 木製の大きな扉のノブに手を掛ける。ギイイ、と軋んだ音を立てて、扉は開いた。 正面にパイプオルガンとステンドグラス、説教檀がある広い礼拝堂。 「誰もいないのかな」 「ここにいるよ」 「!!」 背後から聞こえる青年の声に驚き竜人少女は振り向く。そこにはスーツ姿の人間の青年がいた。 入口の扉によって死角となり最初入ってきた時は見えなかったのだ。 スーツの青年は穏やかな雰囲気で竜人少女に話し掛けてきた。 「驚かせてすまない。僕は岡田重治」 「……私は久保村菜々子……」 久保村菜々子と名乗った竜人少女は岡田重治と名乗った青年に近寄ろうとはしない。 その目は決して友好的では無くむしろ宿しているのは「殺気」。 「……初対面で、会うなり悪いけれど」 「ん? 何だい」 「死んで」 菜々子はスカートの腰部分に差し込んでいた物を取り出し重治に向ける。 旧式のリボルバー拳銃、コルトM1877サンダラー。 自分に何が向けられたのか察した重治の表情が凍り付き、射手の菜々子に勝利の確信をもたらす。 そして菜々子が引き金を引いた。 ダァン! 聖堂内に銃声が木霊する。 「!?」 しかし銃弾は重治に当たる事は無かった。 咄嗟に身を屈め重治は銃弾を紙一重でかわす。一見優男にしか見えない青年がそんな芸当をするとは、 菜々子は夢にも思っていなかった故に、驚きの声をあげる。 そして重治はスーツ上着の右ポケットに手を突っ込み何かを取り出し、それを菜々子の足元目掛け投げ付けた。 オレンジ色をした小さな水晶玉――それが菜々子の足元で砕け散ったと同時に、紅蓮の炎が巻き起こる。 「ああああぁああああ!!?」 炎に襲われるなど思ってもいなかった菜々子が対応出来るはずも無く。 竜人の少女の衣服に炎が燃え移り炎上する。 悲鳴を上げ、菜々子は火を消そうと床を転げ回った。 「熱! 熱!! あっつーーーーーー!!! はぁ、はぁ、はぁ」 何とか炎は消す事は出来たが、はいていたスカートは消滅、ブレザーも一部焼け焦げ、 下半身は軽度ではあるが火傷していた。穿いているパンツが無事だったのは幸いだっただろうか。 火傷の痛みと下半身が下着一枚と化した恥ずかしさで菜々子の目に涙が滲む。 ダァン! 「がっ」 しかし、彼女が感じる痛みに、更に焼けた槍で身体を貫かれる激痛が加えられた。 乳房に穴が空き、真っ赤な液体が飛散した。 菜々子の意識が一気に遠のき、息が上手く出来なくなる。 視界の中に、聖堂の天井、壁の大きな窓、次いで、自分がさっきまで持っていた銃を構えた青年の姿が映る。 ダァン!! 衝撃と激痛が再び菜々子を襲う。 喉の奥から熱い液体がこみ上げ口から溢れ出るのを感じた。 痛みと言うには適当でない今まで感じた事の無い感覚が撃たれた箇所から全身に広がって行く。 それは菜々子に自分の行き先を嫌でも示す。 (え? 私、死ぬの? やだ、信じられ、ない――――) その思考を最後に久保村菜々子の意識は闇の中に溶け、二度と戻らなかった。 重治はサンダラーをズボンのベルトに差し込み、菜々子の持っているデイパックを開け中身を漁る。 そして予備の.41LC弾と、トウガラシスプレーを手に入れた。 自分に支給された物が先程竜人少女に使ったファイアクリスタル――焼夷手榴弾のような物――のみだった事を考えると、 武装が増えるのは心強い。 「ちょっとヒヤヒヤしたけど……俺の勝ちだな」 くくっと笑いながら、重治は菜々子の死体を奥の部屋へと引き摺り始めた。 【久保村菜々子 死亡】 【残り42人】 【早朝/F-4教会:礼拝堂】 【岡田重治】 [状態]健康 [装備]コルトM1877サンダラー(3/6) [所持品]基本支給品一式、.41LC弾(12)、トウガラシスプレー、ファイアクリスタル(2) [思考・行動] 基本:殺し合いに乗る。優勝を目指す。 1:久保村菜々子の死体を隠しておく。 [備考] ※久保村菜々子の死体を引き摺っています。 ※久保村菜々子の死体及びデイパック(基本支給品一式入り)は教会のどこかに隠されるようです。 ≪キャラ紹介≫ 【久保村菜々子】(くぼむら ななこ) 緑色の身体の竜人の少女。18歳高校生。スポーツ万能で身体能力は高い。 やや自己中心的で協調性に欠ける所がある。 【岡田重治】(おかだ しげはる) テレビなどにも取り上げられている青年実業家。25歳。 元々油問屋だった自家を有数の製油会社に育て上げた。温厚そうに見え根はかなり冷酷。 趣味で射撃場に通っており銃の腕はそれなりに良い。 ≪支給品紹介≫ 【コルトM1877サンダラー】 1877年にコルト社が開発したコルト社初のダブルアクションリボルバー。 内部構造が複雑で稼働率に問題があったと言われるが、かの有名なアウトロー、 ビリー・ザ・キッドが使用していた。本ロワ登場の「サンダラー」モデルは.41口径。 【トウガラシスプレー】 猛獣や暴徒などに対する自衛手段として用いられる催涙スプレーの一種。 主成分はカプサイシンで、吹きかけられると目や粘膜の痛みと一時的な盲目を引き起こす。 後遺症が残らないため非致死性の兵器、護身用具として用いられる。 【ファイアクリスタル】 炎の魔法を封じ込めた小型の水晶。RPGファンタジー世界における投擲武器の一種。 言わば焼夷手榴弾のような物で投げ付け砕けると火炎が巻き起こる。 002:トゥデイ 目次順 004:悲劇と憤り ゲーム開始 久保村菜々子 死亡 ゲーム開始 岡田重治 :[[]]
https://w.atwiki.jp/allows/pages/81.html
Copyright(C) GCREST, Inc. All Rights Reserved. ※ 髪をアップにするとこうなる Copyright(C) GCREST, Inc. All Rights Reserved. プレイヤーの名前:真衣 優夢 キャラクターの名前:オルフェウス・フェジナ 年齢:29歳 性別:男 種族:人間だが、フェアリーの血が1/4入っているクオーター。 職業・なりわい:吟遊詩人。声に魔力のある歌い手。 誕生月:翠猫の月 6月生まれ 第一印象:美形の優男 外見的特徴・ヴィジュアルイメージ:濃い緑色の髪に薄水色の瞳。 決して中性的ではない。男性的顔立ちの美形。 魔力を最大限に使おうとすると、背中にフェアリーの羽が出る。普段は収納。 (血が薄いので、飛ぶことは不可能。お飾りに近い。ただし触れられると感覚が鋭いらしい) 性格:人間(ヒューマン型なら何でも)が好きで、人間を愛している。 困っている人がいると放っておけないお節介焼き。 他者のためなら、自分が傷つくことを恐れない。 (というと聞こえがいいが、あまりに自分を省みないため自己犠牲過多。本人も「悪癖」と言っている) フェミニストで、女性は誉めて讃えるのがモットー。 誰にでも愛を語るが、あくまでも人間愛であり、決して恋愛的なものではない(本人は誉めているつもり)。 一人称・二人称・話し方:一人称 … 私 二人称 … 貴方、貴女、~様 言い回しが詩がかっていたり、表現過多だったりするが、本人はまったくの素。 わざとそういう言い方をしているつもりはない。口癖のようなもの。 所持能力: 1.「魅了歌」 62ポイント(天才) 歌に魔力を乗せ、聞くものに催眠をかける。 (効果はすべて、催眠的、暗示的なものであり、肉体を回復させるような効果はない。暗示による戦意高揚=攻撃力アップ、は可能) 子守歌なら眠らせる、ラブソングならチャームの効果など、歌詞により効果は様々。 歌の上手さそのものの技能でもある。 (一部のリアル声優のような、七色の声の持ち主。出そうと思えば楽器のような声も出せる) 生まれたときから「妖精の喉」を持っており、彼の魔力はそこから生じている。 そのため、普通の会話の言葉に魔力を込めることも、本来ならば可能(「止まれ!」など) しかし、会話の声に魔力が宿ることの危険性を知っており、意識して封印している。 (チャットでは「会話の魔力」は使用しません。ただし、意識を乗っ取られるようなイベントが起こると「発動させられてしまう」かもしれません) 音が聞こえない相手、精神攻撃が効かない相手には無効。 耳を塞ぐだけで簡単に防御されてしまうという欠点もある。 2.「妖精の加護」 (封印) フェアリーの血の魔力で、攻撃をされた瞬間に光の膜が覆う。自動発動。魔法にも物理攻撃にも効果があり、防御・回避値が上がる。 クリーンヒットを受けにくい。でも完全回避するかどうかは分からない。 現在は、フェアリーの血の魔力をすべて歌の魔力に変換しているため、使用できない。 3.「弓術・魔力撃」 38ポイント(エリート) 弓術を操り、弓に魅了歌の魔力を付与する能力。 純粋にダメージ値を上げるほか、歌わずして魅了歌の効果を弓に付与することが出来る。 (魔力付与した場合のみ、弓のダメージは、任意で消し去ることが出来る) 魅了歌を付与した場合、矢尻がヒットした相手にのみ効果発動。 弓を引き絞った瞬間(矢を手にしている時)に魔力付与をし、放って数秒で付与は消えるので、事前に準備することやストックは不可能。 自分専用技能であり、他者の武器には付与できない。 4.「弦楽器演奏」 20ポイント(得意)(イベント特殊能力) 得意なのはハープだが、弦楽器ならば、だいたいの弦楽器は、音の感覚がわかればそこそこ弾ける。 弦楽器以外は演奏できない。(頑張って演奏してもへっぽこ極まりない) 残り 0ポイント 大切なもの:心に宿る白い妖精。人との心の絆。誕生日にもらったペンダントは肌身離していない。 他にも、いろいろともらい物は大事にしている。 詳細設定:妖精の血を引いたための整った容姿。 男声でありながら透明な歌声を活かして、歌い手としてさまざまな名所で歌い歩いている。 自分で作詞作曲することもあれば、巷に流れる名曲をアレンジして歌うこともある。 甘い酒が好きだが、ウォッカなどアルコールが強すぎる酒は飲めない。間違って飲むと引っ繰り返る。 過去、戦場で慰安のために歌い歩いたりと、わりとハードなことを経験している。 自らが味わったさまざまな経験から、人の痛みには敏感。 音楽家であるため、耳の感覚が鋭敏なので、「ふーっ」とかされると本気で悲鳴をあげる。 18歳の頃、目の前で婚約者が事故死したことが大きなトラウマになっていた。 現在は、自分の中で昇華させ克服している。 旅先で大怪我を負い、左目の視力を失ったことがあったが、とある魔女の力を借りて視力は回復したらしい。 皆の前で名乗るのは「オルフェウス・フェジナ」だが、真実の名を持っている。 真名は、「Chasselas Ysaula Velventus(シャスラ・イーサウラ・ウェルウェントス)」。 守り名の意味を有するため、ある一人を除き、その名を名乗ることはない。 真名の意味 「風を纏う言葉は 輝く氷を溶かして 春とよき葡萄を運ぶ そんなあなたは 春陽の元 もはや孤独ではないだろう」
https://w.atwiki.jp/wiki9_vipac/pages/2219.html
アイラ・ルークスカイ 年齢:19 性別:女 身長:161cm 体重:53kg B 81(B) W 56 H 80 血液型:B 趣味:ACの改装、ハッキング 好物:缶コーヒー 性格:自己中心的且つ自己完結型。 ずぼらで無作法な外面に反して思慮深く計算高い。 外見:小顔に切れ長の瞳を持っていて年齢以上に大人びた印象を受ける。 黒の長髪。散髪は自前で、顔のまわりだけ適当に切っているので前髪が揃っていない。 ちゃんとメイクすればアジア系の美女になる、はず。 服装:ファッションに興味なし。ガレージではいつも作業服で外出時もジーンズや生地の頑丈なパンツにシャツ一枚とラフなスタイルが多い。 作者より 「アイラってどれくらい強いの?」って、たまに聞かれるのですが… 現状ではスティンガーとかエヴァンジェくらいでしょうね。ジナやジノみたいなドミナントにはとても敵わないだろうし、ジャックどころか下手すると烏大老も危ないかも。 トップレベルには違いないけど、あくまで作られた最強と言うか評判が先行してしまっているタイプです。クラインだって一人で倒したわけじゃないので(普通に考えれば一人でフォボスに挑むはずがない!)。 ズバ抜けたセンスが売りなので、いつかはジナ級になるということでここは一つ。 フェイ・ウーシャン 年齢:22 性別:男 身長:186cm 体重:80kg 血液型:A 趣味:写真、スポーツ観戦 好物:フレンチトースト(作者的に朝が似合うイメージなのです) 性格:真面目で几帳面、ゆえに外では大雑把に振舞おうとする。 長所を伸ばすより欠点を直そうとするタイプか? 外見:ブラウンの混じった金髪。特徴の乏しい美形。 学生時代はスポーツ青年だったので筋肉はついているが骨の細いスタイルをしている。 服装:営業では自費で買った安物のスーツを愛用、愛着が沸いて新しいものを買えない。 ガレージではチーム・ルークスカイ共通の作業着を纏うが全然似合わない。 髪が崩れるのを嫌いガチガチに固めるのだが、これまた全く似合っていない。 総じてセンスが悪いと思われる。 作者より 何度も言っている通り、美形を初め意味のない設定に色々と後悔が多いキャラです。 白人でどうして飛陸珊(フェイ・ウーシャン)よ!? って未だに自問するのですが、ごめんなさい。作者は名前をつけるのが苦手なのです。 苦し紛れに学生時代の知り合いから取ったのですが、既にアイラの容姿が決定事項だったので、国際色豊かなはずのAC世界でアジア系が並ぶのはどうよ? と、アングロ・サクソンにしてしまいました。 内に外に大変な目に合わせてばっかりだけど、頑張れ。超ガンガレ。 アリス・シュルフ 年齢:42 性別:男 身長:165cm 体重:58kg 血液型:A 趣味:不明(未設定) 好物:コーヒー(ルークスカイ親子の影響) 性格:暢気でマイペースな人間を装う。 本性は繊細で臆病、思い込みの激しい妄想型気質で関わること全てを管理できないと不安になる。 外見:童顔で瞳が大きく女性的な顔立ち。皺一つない表情にはいつも笑顔が張り付いている。 小柄で手足が細く、着痩せするので細めの体格に見えるが、衣服の下には引き締まった筋肉を纏っている。 服装:白黒灰といった地味な服装を好む。 どこかにワンポイント銀のアクセサリをつけるのがこだわり。 鍛えた体を知られるのを嫌い、夏でも厚着のままでいる(そのくせ汗一つかかない)。 作者より どうもこいつが作中一番人気くさいですね。 前作からの引継ぎキャラなのでどういう性格にしようか悩んだ結果、前々から試したかった胡散臭さ爆発の優男にしてみました。 日本ではこういうキャラが好まれるようです。 ウィン・レクター 年齢:43 性別:男 身長:171cm 体重:65kg 血液型:O 趣味:機械いじり、仕事 好物:辛いもの全般、煙草 性格:基本的にケセラセラ、陽気でその場のノリを大切にする。 反面、論理的な判断は苦手で他人(主にアリス)任せ。 外見:ラテン系の顔立ちで鼻下に髭を生やしている。(要するにマリオ) 長く日に晒してきたせいか肌は浅黒く、腕には仕事でつけた無数の傷が残っている。 強面で上記の傷とあわせて裏稼業の人に見えるのだが、さほど腕っ節は強くないらしい。 服装:三着の作業服を回して着ている。 あまり見られないが外行きでは意外とお洒落を気にする。が、流行が自分の世代基準なので結果的に浮世離れすることに(現実で言えばシャツをズボンに入れるおっさん)。 作者より 書き始めた頃は登場予定のないキャラでしたが、思ったより仕事の様子を描写することが多かったので、急遽スタッフ代表として準備しました。モデルは作者が某機械会社に勤めていた頃にお世話になった課長です。 ACに限った話ではありませんが、同人SSの書き手には学生が多いせいか職場の描写が少ないように思えます。若者に仕事ってもんの実態を伝えるためにも、元サラリーマンの作家が増えてほしいもんです。 ちなみによくテレビ番組の隙間で紹介されるような職場なんぞ嘘っぱちです。誇りを持つような仕事をしているような奴なんぞ、いるなら見てみたいもんです。つーかいたとしたらそれは社会不適応者です。死んでしまえー!
https://w.atwiki.jp/toushikotei/pages/263.html
【株板相場師列伝】 話題をさらう男4629 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1598857092/ 【株板相場師列伝】 kirito +1 男4631 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1598930911/ 【株板相場師列伝】 相場の養分男4632 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1598973764/ 【株板相場師列伝】 スレ番修正男4632 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1599096435/ 【株板相場師列伝】 卑劣な男4633 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1599147910/ 【株板相場師列伝】 マクロ視点で経済を語る男4634 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1599228908/ 【株板相場師列伝】 ヤバすぎる上場禿げ男4635 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1599276321/ 【株板相場師列伝】 損44億円男4636 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1599378235/ 【株板相場師列伝】 タッパー男4637 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1599520825/ 【株板相場師列伝】チンポにアナルのお薬塗る男4638 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1599567856/ 【株板相場師列伝】 ワキガでフル勃起男4639 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1599568607/ 【株板相場師列伝】 好きになって欲しかった男4640 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1599707271/ 【株板相場師列伝】 女子高の前に家を買った男4641 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1599750659/ 【株板相場師列伝】 妊活に協力する男4642 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1599825047/ 【株板相場師列伝】 醤油を継ぎ足す男4643 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1599829751/ 【株板相場師列伝】 1兆円抜いた男4644 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1600000840/ 【株板相場師列伝】アナルを捧げよ!のポーズ男4645 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1600109592/ 【株板相場師列伝】 ええ意見男4646 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1600171803/ 【株板相場師列伝】 渋柿男4647 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1600192731/ 【株板相場師列伝】寿司でリッチアピール男4647 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1600217547/ 【株板相場師列伝】イライラ男4648 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1600382636/ 【株板相場師列伝】菅内閣支持率18.6%に急落男4649 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1600438756/ 【株板相場師列伝】未来より未来にいる男4650 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1600595789/ 【株板相場師列伝】ありがとうございます男4651 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1600686806/ 【株板相場師列伝】 霊感でボ・ウ・ラ・ク男4652 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1600747374/ 【株板相場師列伝】 びっくりドンキー男4653 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1600873498/ 【株板相場師列伝】 酒気帯び運転男4652 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1600754043/ 【株板相場師列伝】 解き放つ男4654 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1600993305/ 【株板相場師列伝】 北村優子を愛した男4655 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1601003918/ 【株板相場師列伝】 巨乳セクシー女優男4656 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1601044737/ 【株板相場師列伝】触るものみな傷つける男4657 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1601196451/ 【株板相場師列伝】 デリメコ男4658 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1601216839/ 【株板相場師列伝】 S P495はトピックス男4659 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1601295252/ 【株板相場師列伝】 90分18260円コース男4660 https //medaka.5ch.net/test/read.cgi/market/1601413981/
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/773.html
926 名前: はじめてのさーう゛ぁんと ◆XksB4AwhxU 投稿日: 2007/08/04(土) 08 03 52 【ステータス情報が更新されました】 【CLASS】アーチャー 【マスター】間桐 慎二 【真名】アーリヒクス・フルンディング(偽名) 【身長】185cm 【体重】65kg 【属性】中立・悪 【ステータス】筋力 C(E) 耐久 C 敏捷 C(E) 魔力 C 幸運 A 宝具 C 【宝具】 ナンパの七つ道具《ミッション・エグゼキュート》: C 種別 対人宝具 レンジ 1~10 最大補足 5人 彼の生涯で培ってきたナンパ技術を、宝具クラスにまで昇華させたもの。相手のステータスを変化させるものが多く、その成功率は相手の精神力・幸運・対魔力によって左右される。 『七つ道具』の名の通り、七つの能力を持ち、普段は装飾品のようにまとっている。同時発動は3つまで。持続時間は最大1時間。 柳風《フィフスステップ》 相手の口撃(攻撃)をのらりくらりとかわして、自分に有利な状況を作る。 武器としての形態は刃止めの短剣。 普段は腰のチェーンになっている。 以下不明。 【特記事項】 サーヴァントのくせに、生意気なやつだ。許せない。 僕よりモテる。許せない。 令呪の縛りによって、ステータスの一部が下がっている。 927 名前: はじめてのさーう゛ぁんと ◆XksB4AwhxU 投稿日: 2007/08/04(土) 08 04 46 つぶあん:キャスター(カレイドステッキ) 「これで形勢逆転、だな」 にやり、と笑って手元のキャスターを見やる。 「は、離してくださいー! 襲われるー! 犯されるー! 奪われるー! ケーダーモーノー!」 「いや、俺は物には発情しないから。つーかお前のドコに犯されるものがあるんだよ!?」 「ど、どうして洗脳されないの……?」 「お、凛ちゃんも元に戻ったみたいだね」 「凛ちゃ……!?」 呼ばれ慣れてないのか、『凛ちゃん』に過剰反応する凛ちゃん。 「……まあいいわ。こんな場合でもお礼は言わなきゃならないわね」 「ああ、何なら、お礼代わりにデートしてくれるか?」 「……考えておくわ」 この顔と態度、確立は二割以下ってところか。ちぇっ。 「むー。私というものがありながら、凛さんはこの優男を選ぶんですか! この浮気者!」 「ツッコミ切れないボケは無視するわね。 ……で、貴方。アーチャーかしら? どうして洗脳されてないの? いえ、『洗脳されないと思ったから』私の手から奪った。違う?」 「さあて、どうだろうな?」 俺は大仰に肩をすくめてみせる。 すると凛ちゃんはこちらを指差し、 「Ich ziele, schieße alles{狙え、一斉射撃}」 ドヒュドヒュドヒュン! 顔の横すれすれを、黒い固まりが通り過ぎた。 凛ちゃんは背筋が凍りそうな、綺麗な笑顔を浮かべる。 「――教えていただけるかしら?」 「いえっさ。」 最敬礼で応える。 「あー直感なんだけど、もしかしたら俺は洗脳できないんじゃないかと思ったんだよ」 「どうしてよ?」 「それは……」 言い淀む。俺にも説明できないからだ。 「――洗脳できるなら、とっくにしているはずだから、じゃないか?」 代わりに説明したのは、凛ちゃんが無害になった瞬間に立ち直ったクソガキだった。 「手間はかかるかもしれないけれど、洗脳すれば戦力になるし、用がなくなれば簡単に消せる。なのに、それをしないということは、『しない』じゃなくて『できない』からじゃないのか? おそらく『人間』にしか効かないか、『女性』にしか効かないか、ってところだろう」 どうだ? とばかりに鼻を鳴らすクソガキ。 その言葉を聞いたキャスターは、くすくすと、楽しそうに笑いだす。 「いやー、お見事です。私感服いたしました! 素晴らしい推理力ですね!」 それは、クソガキの言葉の肯定。マジかよ。 つーことは。このキャスターの宝具の性質は、俺と似ているってことか。女性に効果を発揮するところとか。 「ええ、確かに私は(クソジジイ)宝石翁に、女性限定の礼装として生み出されました。それは、キャスターとなった今でも変わることはありません(例外は少なからずありますが)。」 (……宝石翁? 礼装? んでもって例外なんてあるのかよ) 一瞬疑問に思ったが、まあいいやと思い直す。 「これで疑問は解消されたかな? 遠坂」 「そうね。と言うか、私もすっかりそのバカ杖の特性を忘れてたわ」 「凛さんのうっかりさん☆」 「――壊すわよ?」 「まあまあ、落ち着けよ遠坂」 さっきまでの腰が抜けた姿はどこ吹く風、クソガキは余裕綽々《よゆうしゃくしゃく》に微笑んでいる。……何か企んでやがるな? しかし、クソガキの次の台詞は、俺の予想の斜め上を行っていた。 「ところで遠坂――」 排除:「――死んでくれないか?」 誘惑:「――奴隷にならないか?」 投票結果 排除 0 誘惑 5 決定