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「うー…あたま、いたい…」 「ん、熱は…38度2分ね。勉強、頑張りすぎたのかな?」 「勉強ってわけじゃ、ないんですけど…ちょっと」 「受験シーズンとはいえ、自分の体も大切にね? お薬、持って来るわね」 「はい、お願いします」 期末テストも終わり、夏休みまで秒読み段階に入った、とある1日。 こなたは、陵桜学園の保健室で、ベッドを借りて休んでいた。室内にいるのは、彼女と保険教諭の天原 ふゆきだけ。 時計の針は3時15分をすぎた辺り。ちょうど6時限目の授業を行っている最中である。 赤らんだ顔で天井を見つめるこなた。そこへ、グラスをお盆に乗せてふゆきが戻ってきた。 「はい、熱さまし。熱が下がれば楽になるから、ぐーっと飲んで」 「はーい。 …っ、……、んっ…。 …ふー、飲みました」 「よくできました。もし明日になってもまだ体がおかしかったら、きちんと病院に行ってね」 「私は大丈夫だと思うんですけど…」 「ダメですよ、最初が肝心ですからね。まずは、ここでしっかり休んで元気を取り戻す事」 「…はーい」 グラスをお盆に戻し、痛む頭をいたわりながらベッドに横になる。薬が効きだすまで、あと30分から1時間というところだろう。 少し顔を傾け、側にある窓から運動場を眺める。 ―この時間、準備や片付けに時間のかかる体育はやらないので、校庭には誰もいない。 植え込みに咲いている名前も知らない花を見ながら、こなたは昨日の、いや今朝までの行動を悔やんでいた。 ☆☆ ――AM 01:15頃 「ちょ、装備変更し忘れたあっ! どうりでこんなにダメージ受けるハズだよ…ってまた来たあぁぁ…」 「こなた、もう遅いからそろそろ寝なさい。明日起きられなくても知らないぞ」 「ここを超えたらセーブポイントがあるらしいから、そこまで行ったら今日はやめるよ。のおおお、頼むから無事に出させてぇ…」 ――AM 04:20頃 「や、やっと終われた…次が気になって、結局…。おやす、み…」 ――登校時刻 「こなたー、遅刻するぞー。朝ごはん食べてる時間も無くなるぞー」 「 (うう、さ、寒い…クーラーつけっ放しだった…) は、はーい」 ☆☆ 一晩中クーラーの冷風にさらされたせいで食欲も無く、朝食はもちろん昼食まで抜き、友人たちを驚かせたこなた。 午前中と昼休みは何とか気合で乗り切ったものの、教室内に溜まっていく熱が体力を少しずつ奪い、5時限目の途中でとうとうダウンした。 つかさとみゆきに付き添われてそのまま保健室へ連れて行かれ、今に至る。 「あそこでちゃんとセーブして終わってれば…ぶつぶつ」 「どうしたの? 何か悩み事?」 「あ、いえ、何でもないです先生」 「そう? 困った事や聞きたい事があったらいつでも言ってね。 ―先生はずっとここにいるから、少し眠ったほうがいいよ。疲れてるみたい」 「…やっぱり睡眠時間が少なかったのかなあ」 「夜更かしはおハダの天敵ですよ。体のリズムも狂わせてしまうから、ほどほどにね。 …カーテン、閉めておくね。おやすみなさい」 「おやすみなさい」 ベッドの周りを白いカーテンが覆う。こなたは息をつき、ゆっくりと目を閉じた。 保健室独特の、薬と包帯と消毒液のにおい。蛍光灯に照らされてほんのりと光る室内。聞こえるのは、時計が秒針を刻む音だけ。 ―後でみゆきさんにノート見せてもらおっと。 今日は、少し控えめにしとこっかな… 痛みの残る頭でそんな事ばかり考えているうちに、体調不良と今頃襲ってきた睡魔にあっという間に引きずり込まれてしまった。 【おーす、調子はどう…って寝てるのね。 …おーい、起きろー(つんつん)】 (ん…電話が鳴ってる…) 【授業、終わったわよ。おいってばー(ゆさゆさ)】 (う、んん…頭の中で電話が…鳴ってる…) 【 こらーねるなー ねるとしぬぞー (ぱしぱし)】 (頭が、割れそう…誰か、早く電話に…) 【せっかく来てあげたのに、つまんないの。 ―こうしてやる、えいっ】 「ん、ぐ…ふがっ!?」 葉巻をくわえた、どこぞの宇宙の人みたいな夢 (?) を見ていたこなたは、いきなり息苦しくなって目を覚ました。 どうやら、あのまま寝入ってしまったらしい。 …あまり下がっていない熱のせいか、寝汗で制服はぐっしょりとぬれていた。 仲良くしようとする瞼を無理やり開く。カーテンが取り払われており、正面にある戸棚と鼻に置かれた手がよく見える。 ん、手? 「やっと起きたわね。調子、どう?」 「…かがみんや、こんな時間にこんな場所で、どうして嬉しそうに人の鼻をつまもうとしてるのかな?」 「つまもうとしてるんじゃなくて、つまんでたのよ。なかなか起きないんだもん。もうとっくに授業終わったわよ」 言われて時計を見る。確かに、6時限目は少し前に終わっていた。 「ここの入り口で先生と会ったから、理由を話して入れてもらったのよ。今は教員会議に出てるわ」 「そっか、結構寝ちゃってたんだ。悪いねかがみ、こんなとこまで来させちゃって。つかさとみゆきさんは?」 「つかさがノートとりきらない内に授業終わって黒板消されちゃったらしくて、みゆきと一緒に勉強中」 「つかさらしいね。どれ、私も写してこようかなっと」 「あんたはまず写す前に内容を理解してから…って、あんた汗だくじゃない」 「え? ―ありゃりゃ」 ぼんやりする頭でベッドから降りるも、かがみに言われて自分の姿を見下ろすこなた。確かに、汗だくだった。 元々生地の薄い夏服に染み込んだ結構な量の汗が、こなたの素肌をわずかながら透けさせていた。背中も同様だった。 仕方がないとはいえ、この格好で人前を歩かせる訳にはいかない。 「まったく…かくならかくで、もうちょっとましな汗をかきなさい…って言っても遅いか」 「別に私はいいんだけどなー。どうせ誰も気にしてないって」 「私がよくないっつの。でも、そろそろ帰らないと…。 ―よし。こなた、ちょっと上脱いで」 「あの、かがみ…今なんて?」 「応急処置として、服とあんたの体の汗を拭き取るのよ。制服がこれ以上汗を吸わなければいいんだし」 「だから別に、私は少しくらい…」 「だから、あんたは良くても周りが色々と困るのよ。つべこべ言わずに脱ぎなさいっ」 「ぎゃー、かがみんのエッチー!!」 [保健室で騒がないように] と最初に発言し、それを定着させた人はどんな人物だったろうか。昔の教師か、休んでいた生徒か。 また、その本人が今ここにいたとしたら、一体どんな言葉を残しただろうか。 あまり広くない室内を2人して走り回った挙句、1人は無理やり服を脱がされて何やら喚き、もう1人は呆れ顔でタオルを片手にしている。 制服の方は、脱がした後に軽く乾拭きし、ハンガーにかけて干している。 「か、かがみんに脱がされた…嫌がる私を押さえつけて…もう、おヨメに行けないっ!」 「あほ! 人聞きの悪い事言うな! それに、窓のカーテンもドアの鍵も閉めたから恥ずかしい事ないじゃない」 「そんなんじゃないんだよ、かがみにこんなトコでこんな事されたから恥ずかしいんだよー」 「いや、それはそれで違うような気が…まあいいわ、ほら両手上げて」 「変なトコ触んないでよ、エッチなコトしないでよ」 「あんた、私を何だと思ってる…そんな目で見るな」 なんだかんだ言いながら、かがみはこなたの体の汗を拭き取る作業に入った。 両手を上げさせ、腋の下にタオルを差し込む。さっきの運動でふき出た分も合わせて、ゆっくりと滴る汗をぬぐっていく。 「ったくもう、余計な手間をかけさせるんだから…」 「かがみ、だめ、そこくすぐっ、うひゃひゃ」 「ちょっと、動かないでよ。それにしても、あんたの体って白いわね。体質なのかしら?」 「少しくらい病弱に見えると萌えない? か弱そうな感じが、こうグッときたり」 「全然分からん。いいから黙って手上げてな」 腰周りを大ざっぱに拭き取り、背中をごしごしとこすって首元を軽く一周。前はこなたに拭かせて、最後に両手。 走り回ったせいで更に汗をかいていたのと、体に触れるたびに騒ぐせいで、思ったより時間がかかった。 …そろそろいいかな、と思う位に拭き取れた頃、こなたがかがみに話しかけた。 「ねぇ、かがみ」 「何? まだ残ってるとこある?」 「私が拭いてあげるから、かがみも脱いでよ」 「別に汗かいてないし」 「私は無理やり脱がされたのにかがみだけ脱がないのはずるいです」 「あんたが汗びっしょりかくから悪いんでしょ」 かがみは適当にあしらいながら、干しておいた制服をこなたに渡す。まだ少し湿っていたが、たぶん大丈夫だろう。 こなたは受け取ると、納得いかないという顔で袖を通した。 「びやーんとする」 「文句言わない。さ、教室に戻るわよ」 「じゃあ、せめてかがみのお腹をプニプニさせて。脱がなくていいから」 「ゴメンそれは言わないで。最近またお菓子食べすぎで……ちょっと待て、プニプニって何だ」 「ムネとどっちが弾力あるかなーと思って」 「…あんたが女でよかったと、私は思うぞ。いや、セクハラ発言してるんだから同じか」 ベッドを整頓してふゆきに退室する旨を書置きし、保健室を後にする。 かがみがこなたの様子を見に行ってから、約30分くらい経っていた。まだ日は落ちる気配が無い。 「そういえばあんた、もう体調はいいの? 気にせずに保健室出ちゃったけど」 「なんか動き回って汗たくさんかいたらよくなったみたい。寝る前に薬も飲んだし」 「よかったじゃない。まあ、あれだけ騒げばね。これに懲りたら、徹夜でゲームなんてやめなさいよ」 「まあ、しばらくは気をつけるよ。元気じゃないと楽しめないしね」 「その心がけもいつまで続くのかしらね。 つかさとみゆき、まだいるかな? もしかしたら、先に帰っちゃったかもね」 「私はまだいると思うなー。ノートとるものの理解できずにみゆきさんに何度も質問するつかさのイメージがこう、もわもわと」 「それはまんま普段のあんただ。つかさだって同じ授業聞いていたはずだから、押さえるトコだけ押さえて、もう帰ってると思うな」 「じゃあさ、賭けない? つかさとみゆきさんが、まだ教室にいるかどうか」 「そんな話にもっていく理由が分からん」 「いいじゃん、やろうよー。 駅前のアイスショップのアイスでどう?」 「…うーん、アイスくらいならいいか。 (少しくらいなら、食べても大丈夫よね…) 言っとくけど、2段重ねだからね」 年頃の女子高校生らしい会話をしながら、2人は放課後の廊下を歩いていく。 大方の生徒は下校したのか、2人の話し声と足音以外は聞こえてこない。昼間の熱はまだ抜けきっておらず、少しばかり蒸し暑い。 そんな廊下を並んで歩きながら、不意にこなたが言った。 「今日はありがとね」 「何? ああ、別にいいのよ。様子見に行ったついでだし」 「かがみって、案外世話好きだよね」 「案外って何よ。まあ、友達が苦しんでる時には、何かしてあげたいじゃない」 「表向きは普通にしてても心の中では 『大丈夫かな、大丈夫かな』 って心配してくれるかがみ萌え」 「…もう1回熱出させてやろうか」 「冗談だよ、冗談。でも、さっきのありがとうは、本当だよ」 「(まったく、素直じゃないのはあんたの方よ) はいはい、そういう事にしといてあげる」 ――賭けの結果がどうだったのかは、皆さんのご想像に―― コメントフォーム 名前 コメント こなたも可愛いけど、世話焼き 女房なかがみ激GJ -- チャムチロ (2012-08-29 07 44 05) ロリ高生の汗の匂いと保健室の匂いが混ざって… 実は かがみんもクラクラ来てるのかも? -- 名無しさん (2011-04-13 12 29 50) リアルだ・・・ -- 名無しさん (2008-07-10 22 32 47) 多分いないんじゃないかな・・・? -- 名無し (2008-02-22 09 07 18)
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保健室にて A「ちわーす。怪我したから診てください…ってあれ、珍しく閑散としてるね」 B「いつも保健室が満員御礼で野戦病院化してるのもどうかと思うけどね」 A「…ドクターメフィストや趙先生やニース先生や天本博士やメデューシンの連中も いない。道理で静かなワケだ。いったいどうしたの?」 B「ドクターメフィストは往診の帰りに『食堂そばにある煎餅屋』前で倒れている患者を 診ると連絡があったよ。あそこで倒れる人が多いな」 A「あそこの煎餅屋は店主が特殊すぎるからしょうがないな。で?」 B「ニース先生は授業中。天本博士は脳外科手術を自ら執刀中。趙先生は4兄弟と一 緒に温泉旅行中。ああ、温泉旅行を選択した事を『ババァくさい』と言った奴がそっちの ベッドで呻いてるぞ」 A「…口は災いの元だな」 B「まったくだ。で、メデューシンの連中だが、あいつら緊急展開ができるだろ」 A「そりゃーまーあんな『強救戦艦』を持ってりゃな」 B「まぁそれでまた大規模自然災害がおきたからそっちに緊急出動した」 A「ああ、今朝の轟音はあのエンジン音だったのか。それで今いる先生は…っておい、 いいのかアレ?」 B「アレ?って何…って来生先生!おなかすいたからって患者さんを食べちゃだめ~!」 A「閑散としても結局ここは騒がしいみたいだな」 CAST 魔界都市ブルース メフィスト 秋せつら 終わりのクロニクル 趙・晴および4兄弟 ロードス島戦記 ニース ARIEL 天本博士 強救戦艦メデューシン メデューシンの連中 ブギーポップシリーズ 来生真希子
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保健室へ行こう3から 「ねえ、キョン」 「ん、なんだ、ハルヒ?」 「あたしたちってさ、週に5日しか会わないわね」 「学校のある日だけだからな」 「……で、明日、あんた暇?」 「仕事のない日は、たいてい暇だが」 「学校の外で会う分は、生徒でも教師でもないわよね」 「どうだろうなあ……。痴漢しても、教師は教師って書かれるしな」 「ほう、あたしに痴漢しようっての?」 「もののたとえだ。……淫行には、なるかもな」 「なによ、それ?」 「年端の行かない、物心の付いてない青少年を悪い大人がそそのかして、いけないことをすること、らしい。ほら」 「……最高裁判例によると、 (1)青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為 (2)青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交又は性交類似行為 が淫行とされる、と。……キョン、ちゃんと読みなさい! ここに『愛があれば大丈夫』って書いてあるじゃないの!」 「そりゃまた、粋な大岡裁きだな。『婚約中の青少年又はこれに準ずる真摯な交際関係にある場合には、18歳未満の青少年と性交渉があったとしても「淫行の罪」には問われない』だそうだ」 「ほら、みなさい!」 「こんなのもあるな。32歳の既婚男性が17歳の少女と性交渉をしたことが「淫行の罪」に問われていた事件で、名古屋簡易裁判所は、無罪判決を言い渡したらしい。『「妻子ある男の浮気、不倫であり、道徳的に非難されるべきことには異論がない」としつつも、男性と少女の間に恋愛感情があったことを理由に、「単に自己の性的欲望を満たすだけの目的」で性交渉に及んだとは言い切れない』と判断を下した、そうだ」 「それって不倫?」 「既婚だから、そうだろうな」 「妻子ある男の浮気でも、愛があれば大丈夫、って訳?」 「どうやって立証したんだろうな?」 「何が?」 「いや、『愛がある』ことをさ」 「キスでもしたんじゃないの、法廷で」 「それで、『婚約中の青少年又はこれに準ずる真摯な交際関係』と認められるのか?」 「不服そうね、キョン」 「いや、別に。……明日、どうするって?」 「まだ、何も言ってないわ」 「白紙か」 「まあ、案のひとつやふたつ、あるけどね」 「俺の部屋、来るか?」 「い、いきなりぃ?」 「なら、玄関先くらいから徐々に馴らしていくか?」 「何の意味があるのよ、それ?」 「スモール・ステップだな」 「そんなに細かく刻んでもらわなくても、あんたの部屋なんて、入り口から窓まで三歩で渡り切るわよ」 「そっちの意味もわからんが」 「もっと屋外で青空の下、健全でさわやかなデート・プランは思いつかないの?」 「そうか、デートか」 「なんだと思ったのよ?」 「いや、一緒に居たいのかと」 「居たいわよ!だからデートをするんでしょ!」 「確かに俺たちいつも室内だからな」 「別にそういうことじゃないわよ」 「……あそこにするか。プラネタリウムとアクアリウム(水族館)がある。おもいっきり屋内だが」 「それでいいわよ。そんなに、おかしなデート先じゃないわ。……なんか教師くさいけど」 「実は教師だからな」 「普段忘れてるけどね」 「おまえはな。おれは覚えてる」 「うん!なかなか楽しかったわ。カップルと家族連れの比率は1対4くらいだったけど」 「家族連れだって、カップルのなれの果てだ」 「なんか引っかかる言い方ね。家族連れに恨みでもあんの?」 「よそのカップルのガキばかりに愛想振りまいてた奴がいたんでな」 「あんたは子どもか!? おなじ妬くにしても、もっとこうなんていうか……」 「おまえがあんな顔するなんて、分かっただけでも収穫だ」 「なによ、それ?」 「お前に黙ってこっそりストックしてるんだ」 「げっ、コレクター? いったい何?」 「笑顔。別に押入れとか机の引き出し一杯にしてるわけじゃないから安心しろ。純粋に網膜と脳にだけだ」 「何に使うのよ、そんなもの?」 「使うってことは考えなかったな。今はただ、なんとなくだ。いつか、おまえか俺が、笑うのを忘れそうになったとき、使う日があるかもしれん」 「そんな日は来ないわよ。来させやしないわ」 「……そうだな」 「なによ、あっさりね」 「おまえがファイティング・ポーズで断言すると、何か信じてやろうって気持ちになるな」 「何よ、それ? あとファイティング・ポーズなんてとってないわよ」 「誉めてるんだ」 「言わなきゃ分からないのは、誉め言葉とは言わない! それから!」 「おう」 「あんたの顔なら、笑ってる顔だろうが泣きっ面だろうが、全部残らず覚えてるわよ!」 「何に使うんだ?」 「……い、いいじゃないの、別に。減るもんじゃなし」 「待て。すごーく気になるが、聞きたくないぞ」 保健室へ行こう5へ
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保健室へどうぞ!! ◆czaE8Nntlw 有野課長、エイラ、聖の三人がありがとウォーロックに襲われてから数時間後。未だに目を覚まさない聖を見つめ、有野課長はエイラに心配そうな顔で語り掛ける。 「聖はん、大丈夫なんかなぁ…。魔法や言うてたけどやっぱり傷薬くらいはいるんとちゃう?」 「私の魔法とは違うみたいだからよく分からないケド、薬があれば役立つのは確かダナ。」 「そや、エイラちゃんの荷物に薬とか入っとらんかった?俺のはあんまええもん入ってへんかったけど。」 「お、そうだナ。確か他にも…」 エイラはデイバッグをごそごそと探り、支給品を二つ取り出す。一つ目はどのような物でも粉砕☆玉砕☆大喝采!!してしまうという電動調理器具。 「何や?ミキサー?」 「ダナ。ゴルフクラブから缶ジュースまで粉砕☆玉砕☆大喝采!!できるらしいゾ。」 「うーん、結構しっかりした高級品みたいやけど、これでケガは治されへんなぁ。」 「ならもう一つ…。」 二つ目の支給品はごく普通のショッピングカート。 各所に取り付けられた物騒な得物を除けば、だが。 「こっちは…何やこれ?何でカートに包丁が付いとん?」 「これも薬にはならないナ…。」 さほど期待していなかったとはいえ、あまり使えそうにない支給品にうなだれる二人。 そんな二人の心情を察してか、いつもより大分テンションを押さえているバトルドームが有野に何かを射出した。 「バトル、ドーム…」 「どないしたん?何や、地図?……そや、病院に行ったら薬が置いてあるかもしれへん!」 「オッチャン冴えてるナ!で、病院の場所はどこダ?」 「えー、ファミマは違う、中野TRF!?ここ中野とちゃうやろ!何でこんなもんが?」 「見つかったノカ?」 「…あかん。エイラちゃん、この島に病院無いわ。」 「ナンダッテー!?」 数分間地図と睨みあった後に有野が下した結論はあまりに無慈悲な物だった。 ホテルやらゲーセンがあって病院が無いなんて馬鹿げているが、手持ちの地図には病院と名のつく施設の場所は何処にも記載されていないのだ。 「やっぱり殺し合いの会場だから?」 「そうかもしれへん。そやけど、何個か知っとる場所もあるで。中野TRFとか、」 有野はふと窓の外に目を向け、瓦礫の山を眺める。 「………MOCO Sキッチン収録スタジオとか。」 「どうした?オッチャンの家でもあったノカ?」 いや、と首を振りながら有野はエイラに名簿を差し出す。名簿に記載された「速水もこみち」の名を指差すと、有野はゆっくりと語り出す。 「さっきついでに名簿も確認したんやけど、この“速水もこみち”って、俺の知り合いなんや。そんなに付き合いは無かったけど、何度か一緒に仕事した事もある。それでな、この“MOCO Sキッチン収録スタジオ”ってのがもこみち君の仕事場なんや。」 「そーなのかー…って、ひょっとしてあの瓦礫の山の事か!?」 「そや。巻き込まれてしもたんかどうかは分からんけど、自分の仕事場が崩れたんを聞いたらきっとショック受けるやろ…。」 「…オッチャンは良いヒトダナ。」 溜息をつきながら呆れたように告げるエイラに有野は嬉しそうに返した。 「ようお人好しやて言われるわ。学生時代もな、…学生時代?…そや!!」 「今度はどうした!?」 有野は何かを思い付いたように飛び上がり、地図を眺める。 「学校や学校!学校には保健室がある!」 「おぉ!その発想は無かった!」 「見滝原中学校!ここや!」 「バトルドーム!!」 「う〜ん……」 「あ…聖はんが寝よん忘れとった。みんな静かにな。」 無邪気に騒いでいた三人(?)が背後に横たわる聖の唸り声に気付き、声を落とす。 「学校に行くのはいいケド、どうやって移動するんダ?聖を起こすのカ?」 「エイラちゃん、良く歩く芸人を舐めたらいかんで。これや!」 有野はそう言いながら、ショッピングカートを引き寄せる。 「これに聖はんを乗せていったら起こさずに移動出来るで。」 「オッチャン、実は頭いいのか?さっきから凄いナ。」 「そんなんとちゃう。言うたやろ、聖はんは俺らでフォローせなあかんて。俺はエイラちゃんや聖はんみたいな不思議な力は持っとらんから、こんくらいでも役に立たんと。」 「……オッチャンは頑張ってると思うゾ。聖を守る為に戦ってたし。」 「そうか。ありがとうな、エイラちゃん。…そうと決まったら急ぐで。ほら、聖はん乗せるん手伝ってや。」 「わかった!」 (…嫁も子供もおるのに、ホンマは危ない事はしとないんやけどなぁ。でも、聖はんは助けなあかんし…子持ちの芸人はツライわ。) 有野は内心ヘタれながらも、とりあえずは頑張ってみようと決意を新たにしたのだった。 【D-02 市街地 建物内/一日目・午前】 【有野晋哉@現実】 [状態] 疲労(小) [装備] 店長のショッピングカート@デッドライジング [道具] 基本支給品、M202ロケットランチャー(説明書付き)(0/4)@コマンドー、ネシカ筐体@現実、恥ずかしい映像が再生されるリモコン@DDTプロレスリング [思考・状況] 基本 嫁の下にかえらんとなぁ 1 聖を連れて見滝原中学校に向かう。 2 殺し合いはしない。 3 もこみちが少し心配。 4 濱口君はおらんのか…。 ※名簿と地図を確認しました。また、地図に見覚えのある施設がある事に気付きました。 【エイラ・イルマタル・ユーティライネン@ストライクウィッチーズ】 [状態] 疲労(中) [装備] ボム@東方Project×3 [道具] 基本支給品、ケフィア入り水鉄砲@現実、SPACE SAVER ブレンダー@Will It Blend? [思考・状況] 基本 殺し合いはしない 1 聖を連れて見滝原中学校に向かう。 2 サーニャを探し出す。 3 殺し合いはしない。 【聖白蓮@東方Project】 [状態] 右肩に刺し傷(治癒不可)睡眠中 [装備] なし [道具] 基本支給品、うまかっちゃん一年分@アンパンマンのパン工場救済計画、バトルドーム@バトルドーム [思考・状況] 基本 弱きものを助ける。殺しはしない 0 ……………… 1 弱き人を助ける。 2 もう早とちりはしない。 3 右肩の傷が治らない事に疑問。 【SPACE SAVER ブレンダー@Will It Blend?】 Will It Blend?でお馴染みミキシング博士愛用の超強力ミキサー。 その威力はipodから携帯電話、ゴルフクラブまで粉々にする程。 ちなみにAmazonでも販売しているが、198,450円というとんでもない値段である。 【店長のショッピングカート@デッドライジング】 This is mystooooooreeeee!!!!!!! 仕事熱心過ぎてちょっぴり狂気をはらんでしまった店長が魔改造を施したショッピングカート。 先端に干し草用フォークや包丁、ガスバーナーが取り付けられており、カートを押しながら特攻すればかなり強力な武器となる。 sm92 バトロワで出会ったAUOがひどい件 ~GO!GO!館を占拠☆~ 時系列順 sm100 未来を選択する意思 sm96 主催者特権もいい加減にしろ!! 投下順 sm98 何故なら彼女もまた、特別な存在だからです sm81 魔法の兵器で♪素敵な~対主催を~♪ずどどど~ん♪ 有野晋哉 sm112 渚先生「あらにちょり君。まだ早いですよ」 sm81 魔法の兵器で♪素敵な~対主催を~♪ずどどど~ん♪ エイラ・イルマタル・ユーティライネン sm112 渚先生「あらにちょり君。まだ早いですよ」 sm81 魔法の兵器で♪素敵な~対主催を~♪ずどどど~ん♪ 聖白蓮 sm112 渚先生「あらにちょり君。まだ早いですよ」
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LL/W36-057 カード名:“保健室の天使”南 ことり カテゴリ:キャラクター 色:赤 レベル:1 コスト:0 トリガー:0 パワー:4500 ソウル:1 特徴:《音楽》?・《保健室》? 【自】 このカードがアタックした時、あなたは他の自分のカード名に「ことり」?を含むキャラを1枚選び、そのターン中、パワーを+2000。 ケガしちゃったんですか?ことりが絆創膏貼ってあげますね♪ レアリティ:C
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「ドア爆砕キィィイイイイイイックァァァァサイヤァ!!!!!!!」 轟音を立ててドアを文字通り爆砕し、黄朽葉竜胆は叫んだ。 「急患じゃォァァァァァァァァァァッッ!!!!!!!」 夢幻学園校舎付近、併設された施設。 俗に言えば保健室というものであるが、そこは夢幻学園、広さ大きさ設備どれを取ってもホスピタル級である。 灼熱のオトコ竜胆には無縁の場所にも思える。 「はいはい…そんな叫ばんでも……聞こえますよ…………」 ロビーに姿を現したのは、眼鏡をかけた白衣の男。 気怠い眼差しと痩けた頬が印象的であった。 「おお!!!急患だ!!!至急治療を頼むッッッッッ!!!!!」 「……また殺したんですか、竜胆センセ」 白衣の男は、呆れたように溜息を漏らす。 竜胆が背に担いで搬送して来たのは、彼の生徒だ。 およそ十数人は居ようか、それもあろうことか全員が息絶えていた。 「いやね…ベツにいいんですよ…いいんですけど……『死体』の治療はかなり割高ですよ……? それも、こんなに大量に」 「ああ!その点は心配するな!!!オレが全て支払ってくれる!!!!!そして経費で落とす!!!!!!!!」 「……それセンセの金じゃないですね」 「うむ!!!!!!!」 白衣の男は、再び呆れたように溜息をついた。 「…もう死んでるんだから、解剖して実験体にするとか備品にするとか、もっと有効なリサイクル法もあるんですが……」 「何度も言わせるなッッッッッ!!!!!オレは!!治療を頼むとッッッ!!!言ったんだァァアッッッ!!!!」 「…毎度毎度言いますけど、こんなことばっかやってると給料無くなりますよ?」 「……………給料ゥ?」 竜胆は、心底不思議そうに首を傾げた。 嫌な予感を胸に感じつつ、白衣の男は問いかける。 「働いてるんだから、給料くらい貰ってるでしょう……」 「…………なんだそれは」 「…お金ですけど」 「金ェ?」 「……金。」 「…………無いなッッッッッ!!!!!」 そう言い放つと、竜胆は愉快そうにフハハと笑った。 「……ああ、なるほどね、はいはい、分かりました。お預かりします」 「おお!!!!もう授業に戻らなければならんッッッ!!!治療はッ任せたァァァェエエエエエエエエエエアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」 絶叫とも奇声とも雄叫びともつかぬ声を上げて、竜胆は爆砕されたドアの破片をぶっ飛ばしつつ、燃え盛らんばかりの勢いで走り去っていった。というか燃えてた。 白衣の男は、本日三度目の溜息をこぼす。 「……経費で落とす、ねぇ。それ給料から天引きされてんだよ竜胆センセ。」 全く、生徒はすぐ殺すし、その上学校は破壊するしで困った先生ではあるが、しかし給料ナシになってまで働くという点では、生徒思いなのかもしれない。 キッチリ生き返らせているし。 ……でも、給料のシステム自体を知らなかったようだし、単純に鳥頭な可能性もある。 というか、そんなんでどうやって生きてきたのだ。 確か資料によれば年齢は『100歳』であるらしいし、あそこまで教養が無いのにどうやって生き延びたのか。 よもや、生まれながらにしてあの筋骨隆々を誇っていたワケでもあるまいに。 「……ああいう人の脳味噌とか身体とか、解剖したいなぁ。いち研究者としてはさ」 白衣の男はそう言いつつ、山のように放り出された死体が、保険係に運ばれていく様を見遣っていた。
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旧校舎の保健室 セーラー少女、三年中山涼海と一年間宮紫歩。 そんやまさんのも合わせて読まれると爛れます。 身体が、熱い。 平熱が低く、ちょっとの疲労で紫歩は熱を出す。ふつうなら大したことがない体温でも、慣れない身からすれば、それは苦痛でしかなかった。 原因は好きな人とのデートだ。緊張した。めちゃくちゃ緊張した。生徒会長にまとわりつく、じゃじゃ馬な姫だとか魔女という噂は大勢の女所帯、あちらこちらで立っているが実際のところ紫歩は恋愛ごとに初心者だった。 中学の時も悪くなってゆく家庭環境のことで頭がいっぱいで、言い寄ってきた男子にも惹かれず、同級生である雑賀瑞生のそばの居心地の良さに、思わず、付き合うならあんたとがいいわ、と言って盛大に顔を顰めさせたこともあった。 件の好きな人と行ったのは安いファミレスだった。紫歩は家族と来たことがない喧騒の中で、目を輝かせた。 物珍しそうにしている紫歩に、想い人は何食べる? と優しくしてくれた。会話だって楽しかった。離れがたかった。 結果として紫歩は現在、微熱でふらふらしている。体力と気力のなさに、本人が驚いていた。 さて、どうするか。放課後であるのだし、家に帰る必要性は紫歩にはなかった。誰かと放課後遊ぶ約束も今日は取り付けていない。 鍵が壊れていることに先生たちは気が付いていない旧校舎にするりと身体は吸い込まれる。木造とはいえ、味がある。ただ耐震性の問題で新たに無骨な新校舎に生まれ変わっただけの話だ。 一階の廊下の端には、保健室がある。埃臭いシーツなことさえ我慢すれば、充分に眠れる。 なんなら勝手に洗って干してしまおうか、とすら考えている。 そして実行してしまった。 この学校は今時珍しいくらい品行方正で、悪巧みを考えない生徒で溢れていた。それは入学してから半年間で、おおよそ掴めた。 遠くから、けたたましいエンジン音が聞こえる。 鈴木美馬だな、と軽く舌打ちした。そんな破天荒なことをする馬鹿は彼女以外に居ない。珍しくバイク通学が許可されているとはいえ、誰が敷地内に、校舎内に乗り込むというのだ。えびちゃんと、からかわれている、あの可愛らしい少女に詰め寄っているのだろう。元気なら喧嘩を売りに行きたかったが、今は無理だ。 部屋に足を踏み入れ、窓が開け放たれ、新鮮な外の空気が吹き込んでいること、隠しきれない煙草のにおいに、紫歩は息を止めた。 「中山涼海ね?」 「ちゅんちゅん。三年生の先輩に生意気だな」 「たった二歳差がなんだっていうの? 喫煙だなんて何一つメリットがないことをしているあなたを敬えだなんて、馬鹿馬鹿しいわ」 ずいぶんと重そうなにおいだった。一瞬で身体にまとわりつくような。窓際で吸う涼海の手元に置かれた薄黄色のパッケージ。校内清掃で拾ったことがある。12mmだなんていう、肺が食道が気管が、すべて悲鳴をあげるだろうニコチンの量だ。 途端に、涼海が激しく咳き込みだす。噎せやすい体質だから、紫歩はその苦しさが少しだけわかる。 涙目になり、顔が赤くなり、視界がチカチカすることくらい。 ぜぇはあと肩で息をしながら、思わず足で踏み潰した煙草を虚しそうに涼海は見つめていた。 「口寂しいからって吸うなら、キスしてもらえばいいじゃない」 「誰に」 「あなたが好きなほうに。本多涼でも、鈴木美馬でも」 「ぽんとも美馬とも、そんなんじゃないよ。ぼくは」 「片想いって、一番楽しいと思わない? 相手に勝手に夢を見て、相手とのこれからを考えて。終わることも、始まることもない、その関係」 「ぼくには、お姫様が何を言いたいのかわからない」 「誰がお姫様ですって」 「生徒会長のお姫様。間宮紫歩」 気まぐれにトローチを涼海は口の中に放り込んだ。くしゃくしゃになったゴールデンバットのケースも、ポケットに入れられる。どことなく美術部の腐れ縁に似たその光に透ける髪色に、女を感じさせないマニッシュな着こなし。すずめは確かに可愛らしい見た目をしているし、目の前の彼女に愛されるだけの要素はあるように窺えた。 紫歩が言っているのは、ほとんどはったりだった。なにも、彼女たちのことに詳しくはない。 涼海の虚しい目を避けるように、埃臭いベッドの中に潜り込んだ。 出て行く様子もなく、ただ、彼女は黄昏ているようだ。 遠くから聞こえるエンジン音に何か思うところがあるのかもしれなかった。 −−あれは、あなたを探しているんじゃないの。 そんな言葉すら、野暮に思えた。 通称、ぽん軒という中華料理屋で鍋を振るう本多涼を知り、そこでバイトする美馬と出会った。みな、同じ高校の生徒だというのもあるし、先から常連だった甲埜美南が全員をつないだ。美馬が家にいても暇だろうから、と連れてきていたのが涼海だった。 紫歩は、場の空気というものに非常に敏感だった。ラーメンを美味しく食べながらも、三人の軽快なトークに、何か引っかかるものを感じた。 美南に連れられてやってきたのは、五月ごろだったか。次は美術部の腐れ縁と来るか、と思っている中で、紫歩は自分の中に美南への想いがあることを自覚していた。 隣でエビチリをちまちま食べる自分の視線と、あの三人が互いに向ける自然の色は、おんなじだった。 三角関係、か。 きっと報われない。誰か一人は不幸になる。だったら一生、終わりも始まりもない緩やかな関係の中で朽ちてゆけばいいのだ。 なんら親しくない人間たちの恋模様など知ったこっちゃない、と思えど、気にはなっていた。 そのうち、紫歩は思い詰めるあまり心因性の摂食障害を患った。傾向は中学の頃からあったが、倒れるまでになったのは、ひとえに美南への恋に苦しんだからだ。 素直になれない。息が詰まるほどの優しさに、息ができなくなる。永遠なんてあるのだろうか、彼女の優しさは恋情なのだろうか。 目の前に現れた脆い脆い穴だらけの自分に向けられた憐憫ではなかろうか。 考えてみても答えが出なくて、将来を悲観して、夜中に涙する。 人を信じること、が紫歩は苦手だった。信じたって裏切られるばかりだ。 それならば信じなければいい。ほんのちょっと、相手が自分と距離を置こうとすれば容赦なく縁を断つ。 傷つかないために。泣かないために。 欠陥だと指摘されても構わない。それは紫歩の髪の毛が明るめの茶だったり、目の色もずいぶんと明るいことと同じものだ。 自分を守るために虚飾は派手派手しく、毒々しくなってゆく。 甘い家庭で育てられた、わがままな娘。 そう見られることが、いっそ嬉しかった。 甘やかされたかった。 見放されたくなんてなかった。 身に余るだけのバイタリティーは紫歩の心を蝕む。 助けて、と言える相手がいなかった。誰がこんな自分を受け止めてくれるというのだ。 相手に、何がしてやれる? フェアじゃない関係は紫歩の中で、いびつなものとして扱われる。 髪の毛を手で触る癖がやめられない。 空っぽの冷蔵庫の前で、ヨーグルトだけで紫歩はカロリーを得るようになっていた。 あの三人のことを私は笑えないな、とぼやけてゆく中華料理屋が目に浮かんだ。 食べられない以上、足は遠のいたし、誘ってくれる美南も不調を察したらしい。 美術部の腐れ縁は、ただ黙って紫歩の止まり木になっていた。 小柄な美南とは反対に、すらりと背の高い彼女は、紫歩の支えだった。魔法のように描かれる絵を見ていたら、紫歩はすべてを忘れられた。 夏を経て、紫歩がようやく人並みに食べられるまでに回復したのは、止まり木がただただ温かったのと、美南の想いがこちらに届いたからだった。どこか無機物めいていた美南が、確かな熱をもって、紫歩の気持ちを受け入れた、ような気がする。 理由は定かではない。思ってもみない幸福に、今もまだ、紫歩は浮かれている。 そしてまだ、信じられないでいる。気のせいだ、自分が夢見ているのは虹のような幻覚なのだ、と。確かめるのも怖くて、何も訊けない。 自分があまりに熱心に想うから、向こうがこちらにほだされたのでは、とも考え込んでしまうのだ。 美南には未来がある。自分なんかと付き合うメリットが、見えない。 夜も眠れない不安に、告白することもできなければ、させる雰囲気をも壊すようになっている。 目の前の少女は沈み込んでいる。どうにもならない状況に、きっと疲れている。 昼休み、放送室から届く気の抜けた緩い校内放送は、言わば相手へのラブレターなのか、と紫歩はぼんやり感じる。 彼女たちはあと半年も経たないうちに、この学校から飛び立っていく運命だ。居候生活だなんだと聞いているが、その関係が今後どうなるのか、聞ける雰囲気ではなかった。 涼海は、のんびりとした喋りの陰に、わざわざあの馬から隠れてまで、煙草を吸っている。 どんよりとしたものを感じた。雨が降る前の、黒い雲めいた。 鳥は、濡れないためにその羽根に油をまとっているという。今の彼女はその油を失っているように見えた。ぐっしょりと海水にでも浸かったかのように、鳥なのに羽ばたくことも許されず、鳥かごの中に閉じ込められている。 雑菌を恐れるあまり、誰も彼女には触れてやらない。可愛がるくせに。 これ以上の飼い殺しがあるだろうか。 「ねえ、中山涼海」 「なに」 「あなたたちのこと、小説にしてもいいかしら」 「……ちゅんちゅん。ぼくたちのこと? なにも面白くないよ」 「だからいいの」 「自分のことでも書いてなよ、お姫様」 「その呼び方は好きじゃないわ。それに、私小説なんて流行ってないし、恥ずかしいだけ」 「いいよ。ぼくは。他の二人が、なんて言うか」 「どうせ読まないでしょう? なにかに載せるためじゃないの。ただ、書きたいだけ」 ふぅん。 どうでもよさそうに涼海は頷いた。また、ひとつ煙草を取り出して、ライターで火をつける。 部屋にまた濃厚な煙が広がる。 今日は絶対に好きな人と会わないように帰ろう、と決意しながら、なぜか熱っぽさが吹き飛んだことに気づく。 目を閉じて、寝ているふりを続けながら、そばにいる彼女の健やかさを願った。 とてもとても、無責任な祈りだった。
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保健室の仲間たち A(厚木♂)…ケガ B(渡辺♂)…付き添い C(三上♂)…ケガ D(肥後♂)…付き添い E(エミ♀)…委員長 F(名無し)…風邪 G(ルリ♀)…カップル女 H(浩二♂)…カップル男 B1「うぎゃああああ…あっちゃんだ、だいじょうぶ、じゃないよね!じゃないよね?!うぎぁあああうわあああ痛いよね?痛いよねえ?うわあああああごめんねええうわああ」 A1「おい……どうなってる」 C1「自分で見たら?」 A2「……」 B2「うがああああ、みえてる、うわあああ」 C2「これは騒ぎすぎなだけだよ。そうでもないよ」 A3「……いい」 D1「てか三上のほうがやばくね、それ。ザックリ」 C3「心臓の上にあげると止まるんだっけ…」 D2「足だからな……」 B3「も、持ってやろうか!持ってやるよ!ほら、足あげろよ、足!ほれ!」 C4「えっ……」 D3「お前は落ち着け」 D4「すみませーんせんせー……いねーわ」 A4「う…」 C5「あっちゃんは座ってなー。消毒……」 D5「お前も座れ」 B4「そうだよ!座ってろよけが人なんだから座ってろよぉお!」 D6「お前は立て。救急箱……どれだよ、マキロンとかねーのかよ。オシキドー……?」 B5「キ、キンカン、キンカンあったぞ!」 D7「死ね」 A5「うー……」 C6「大丈夫?どこかよりかかるとこ……ベッド借りる?」 A6「ん……」 C7「あ、でもベッド使われてるみたい……」 E1「失礼しまーす」 E2 「……男子もケガ?」 C8 「あ、委員長」 B6 「委員長ぉぉぉぉ!!せ、せんせい、せんせいはぁぁぁ!?」 D8 「男子もって……何、女子もケガ?」 E3 「厚木君と、渡辺君?」 D9 「いや、三上」 E4 「三上君?」 C9 「ケガでーす。委員長保険委員だっけ」 E5 「ん……厚木君、見せて」 A7 「ひっ」 E6 「血が止まってるから包帯だけ巻こうか」 A8 「……」 E7 「次、三上君」 C10「よろしくー」 E8 「うわっ……痛くないの?」 C11「そりゃ痛いよー」 D10「痛がれよ……」 E9 「渡辺君、オキシドール取って」 B7 「は?は、はい、チーズ」 D11「委員長、これでいいか」 E10「綿も」 D12「ほいよ」 E11「ありがと……。あとで病院行ったほうがいいかも」 C12「ありがとー」 B12「あっちゃん、あっちゃん大丈夫?無事?痛くない?」 D13「…どした、黙って」 A9 「痛くない…」 B8 「マジで?うわああよかったあああうわああ」 A10「…言うほどひどくないだろうが、ダボが」 B9 「ええええ、ひ、ひどかったんだぞ!色変わってたんだぞ」 A11「うぜえ」 D14「いやどっちもうぜえ」 C13「…あー、今になって染みてきた」 D15「マジすか」 E12「女子で沢木さんがケガして、先生今病院連れてくって」 B10「ええええ沢木さん?なに今日厄日?」 E13「玄関いけばつかまるかも」 D16「サンキュ。ほれ、いけるか?」 C14「ごめんちょっと肩かして……」 D17「…厚木、半分いけるか」 A11「右ならいける」 D18「よっしゃ」 B11「俺も手伝うよぉ!」 A12「いらねえ」 D19「いらねえ」 C15「よろしくー…どーもね委員長」 E14「…行きましたよ」 G1 「よかったー。委員長ナイスタイミングー。ごめんねー。ほら、コージ!」 H1「ちょ、上で暴れんなって!」 E15「…先生、すぐ戻ってくるって言ってましたけど」 G2 「ヤバっ、コージ、早くもどろー」 H2 「ルリ、靴下!引きずってる!」 G3 「ヤダー!」 G4 「ありがとねーエミちゃん」 E16「また部活で……」 F1 「…行ったの?」 E17「…居たの?」 F2 「委員長さー、学級委員長なのに保健委員?」 E18「……私、うるさいの嫌いなの」 F3 「うん……静かに寝てる。俺はねー、携帯の明かりダメ、ねむれねーの。こっち向けないでね」 E19「うん。…おやすみ」 F4 「おやすみなさい…」 終
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名探偵保健室のオバさんをお気に入りに追加 名探偵保健室のオバさんのリンク #blogsearch2 Amazon.co.jp ウィジェット 名探偵保健室のオバさんのキャッシュ 使い方 サイト名 URL 名探偵保健室のオバさんの報道 三宅健、松雪泰子との甘酸っぱい思い出「『膝枕したの覚えてる?』って…」 - マイナビニュース 名探偵保健室のオバさんとは 名探偵保健室のオバさんの46%は保存料で出来ています。名探偵保健室のオバさんの37%は大人の都合で出来ています。名探偵保健室のオバさんの7%は宇宙の意思で出来ています。名探偵保健室のオバさんの5%は黒インクで出来ています。名探偵保健室のオバさんの3%はカルシウムで出来ています。名探偵保健室のオバさんの1%は覚悟で出来ています。名探偵保健室のオバさんの1%は回路で出来ています。 名探偵保健室のオバさん@ウィキペディア 名探偵保健室のオバさん 楽天売れ筋ランキング レディースファッション・靴 メンズファッション・靴 バッグ・小物・ブランド雑貨 インナー・下着・ナイトウエア ジュエリー・腕時計 食品 スイーツ 水・ソフトドリンク ビール・洋酒 日本酒・焼酎 パソコン・周辺機器 家電・AV・カメラ インテリア・寝具・収納 キッチン・日用品雑貨・文具 ダイエット・健康 医薬品・コンタクト・介護 美容・コスメ・香水 スポーツ・アウトドア 花・ガーデン・DIY おもちゃ・ホビー・ゲーム CD・DVD・楽器 車用品・バイク用品 ペット・ペットグッズ キッズ・ベビー・マタニティ 本・雑誌・コミック ゴルフ総合 掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る ページ先頭へ 名探偵保健室のオバさん このページについて このページは名探偵保健室のオバさんのインターネット上の情報を集めたリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新される名探偵保健室のオバさんに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
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