約 25,856 件
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/42816.html
【検索用 さよならしゃっくほっと 登録タグ 2020年 VOCALOID YouTubeミリオン達成曲 v flower いよわ さ ミリオン達成曲 初音ミク 曲 曲さ 殿堂入り】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:いよわ 作曲:いよわ 編曲:いよわ 唄:初音ミク・flower 曲紹介 選択肢だらけの人生を楽しく生きていきたいです。 曲名:『さよならジャックポット』 いよわ氏の15作目。 2024年1月21日、自身10曲目となるミリオン達成。現在ボカロオリジナル曲でミリオンを達成している曲の一つである。 歌詞 おんぼろゴミのスロット 多分 人生はそんなの はした金を BET きっと 当たらないものだから くだらないって ゲームのひとつだろ 結果は 見れたものじゃないけど ようやく 覚えた芸で 苦く 稼いだ身銭で インスタントな夢を デコって くっつけて バラまいた 人嫌いの 私だけの物 愛せる物が あっただろう ジャックポットなんて ここには無いので 冷えてほしい跡 知ってほしいから 心の中だけで 中指立てて いるのさ 負け犬のマーチのテンポは いくら崩してもバレやしないさ 死にゆく その時 光る物があれば いいのだろう あなたの滑稽な顔を拝みたい あなたの滑稽な顔を燃やしたいのさ 根っこの深く巣食った 111輪のシロツメクサ 魔法の呪文 It's not for me. 身体にガタがきてんだ 無理矢理 積みあげた時には 何の意味も無くなってた もう 時計の針は 逆には進まない 塵も残さず 消えてしまいたいから 真っ赤な 目の下は 見せないように 歩くの 昇らぬ 朝日を踏みつけ 今はただひとり 静寂の闇から じっと身を潜めて 息を殺すだけだ 身ひとつ 心ふたつ の 私は 帰りの切符も無いまま 遠すぎる場所に来てしまったのかな 分岐する道と すれ違う未来 またひとり ひとり ひとりずつ 客が降りていく 人生急行だ 悪夢の中で もがくわ 三途の川と 彼岸花 寒すぎる場所に来てしまったようだな 思い出すのは いつも 小さく輝く コインの絵柄だけ いちばん キレイな 記憶だけだから 「一生 私たちは 呪いを抱えて、文明の星で、 草木を枯らして 生きていくしかないんだ。」 お別れの前に 一言お礼を 泥棒たちにも 汚い花束を 笑って さあ 我らが 誇りの看板に 泥ぬって ツバ吐いて 逃げてった奴らに 爆笑の スタンディングオベーションを うしろから 浴びせる時に 負け犬の マーチのアウトロ きれいなピアノが 聞こえてくるんだ 死にゆくその時 光る物があれば いいのだろう バイ バイ バイ コメント 大好きです! -- 名無しさん (2021-01-02 21 19 26) いよわさんイラストも自分で描いてるのすごすぎる -- かき氷 (2021-01-14 22 11 58) 天才としかいいようがない。この曲聴いた時あ鳥肌が止まらなくなった。 -- 名無しさん (2021-01-29 16 56 02) ラスサビ前の歌詞良すぎて泣いた -- 名無しさん (2021-02-17 10 25 59) マジで天才だと思う -- 名無しさん (2021-04-10 18 02 49) オフ音源ないのか…! -- 名無しさん (2021-07-26 21 23 36) いよわさんの曲で1番好きだ 泣いてしまうけど、元気をもらえる -- 名無しさん (2022-02-21 01 16 59) 大好きだ・・・ -- 名無しさん (2022-02-23 23 26 22) イントロから衝撃を受けた。心地よい不協和音で違和感なく聴ける。好き -- 名無しさん (2022-09-28 16 51 57) サビがほんと好き -- ろあ (2022-10-27 20 53 47) 歌詞は特に「死にゆくその時 光る物があれば いいのだろう」がなんか心にしみたな、、 -- 名無しさん (2023-04-05 12 20 14) この曲マジでオススメする。理想の生活を探してるけどやっぱり見つけてもすこし外れてる生活になってしまうみたいな感じが好き。「死にゆくその時 光る物があれば いいのだろう」って歌詞、私はなかったけどねみたいな皮肉なのかなと思った。 -- 77四 (2023-12-10 19 12 28) ミリオンおめ! -- 初音 (2024-01-22 19 53 04) ↑↑↑ -- 匿名なのだ (2024-03-28 16 03 49) 同じです…! -- 匿名なのだ (2024-03-28 16 04 21) 一見明るい曲だけどよく聞くと深い曲...人のあり方を語ってる -- 名無しさん (2024-04-20 21 51 51) ほんとにいよわさんの曲の中で一番好き。深いしさよちゃんかわいい -- りお (2024-04-21 11 10 34) まじで好きラストの花束マスパでびっくりしたけどまじ好き -- いよわ好きのにわか (2024-06-01 19 14 08) なんかイントロはデケデケンとか、デレレレレとか、なんかゴテゴテした音がいっぱいあって、ピアノが聞こえづらかったけど、さよちゃんがスロットを消し飛ばした事により、ジャカジャカした音がなくなって、「きれいなピアノが聞こえてくるんだ」って事…!?(語彙力はスロットと共に消し飛ばされました)なんでもいいけどこの曲めっちゃ好き… -- にっこり (2024-07-29 15 04 18) タイトルの主張激しくておもしろい -- 名無しさん (2024-09-20 10 51 54) さよちゃんかわいい。なんか感動的…いよわさん天才。 -- いよわさん好き (2024-09-22 23 43 57) 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/namxcap/pages/117.html
平景清&たろすけ 行動開始時 景清「斬る!」 「行くのみ」 「参る!」 「任せよ!」 「諸行無常」 たろすけ「オイラ達だねっ」 「よっしゃー!」 「いったれ!」 「やったろーじゃん!」 「おまかせ!」 「行くよっ!」 攻撃時 開始景清「一太刀目で勝負を決する」たろすけ「オイラの分も残しとけよ~」 景清「斬り捨てるだけだ」たろすけ「念力を撃つだけさ」 景清「小童、ぬかるでないぞ」たろすけ「当然だって いくよ!」 景清「勝負は瞬刻にて決する 心せよ!」たろすけ「い、息する時間くらいはある?」 たろすけ「はりきっていってみよう!」景清「好きにいたせ」 たろすけ「よーし いったるでー!」景清「夕刻までには戻るが良い」 たろすけ「オイラに任せとけって!」景清「気負うだけでは勝てぬ」 たろすけ「景清兄ちゃん!派手に頼むよ!」景清「承知!では 参る!」 たろすけ「オイラの妖怪念力で!」景清「己を過信しすぎるな」(体力:瀕死時) 景清「此処が御主の墓場となる 覚悟!」 景清「刮目せよ、我が太刀筋を!」 景清「我が一刀 仕損じは無い 参る!」 景清「そこをどけ 我には成すべき事がある」 景清「色即是空(しきそくぜくう)、空即是色(くうそくぜしき)、いざっ!!」 景清「我に出遭(でお)うた不幸を呪うがいい」 景清「平家一門の誇りに懸けて…いざ、参る!」(体力:中傷時) 景清「ここがおぬしの墓場となる」(体力:中傷時) たろすけ「さっさとすませて まんじゅー食べようっと」 たろすけ「オイラの妖怪念力 味わってもらおうじゃん!」 たろすけ「ガンガン行くから 覚悟しとけって!」 たろすけ「オイラだってやるときはやるっての!」 たろすけ「オイラはともかく 景清兄ちゃんは怖いぜ~~」(体力:中傷時) たろすけ「鬱陶しいなあ、バッサリやっちゃうぜ?」(体力:中傷時) 未撃破たろすけ「気合いを入れ直すか」景清「殊勝な心がけだ 小童」 たろすけ「あーあ、倒せなかったじゃん」景清「言い訳はせぬ。結果が全てなり」 たろすけ「いやー、もうちょいで倒せたね」景清「結末が全てだ。言い訳はせぬ」 たろすけ「しぶといねコイツ」景清「仕損じるとは不覚を取った」 たろすけ「ずいぶん頑丈だなぁ」景清「不死という訳でもあるまい」 たろすけ「あらら、まーだ立ってやがんのコイツ」景清「案ずるな。次で雌雄を決する」 たろすけ「結構頑張ったんだけどな」景清「ままならぬのが世の常よ」 たろすけ「何だよー、倒れろってー」景清「都合よくは行かぬものよな」 景清「我が太刀を受けきるとは見事!」たろすけ「単に頑丈なだけじゃん?」 景清「次の一手を考えるべきか…」たろすけ「つーか、斬りまくるだけじゃん?」 景清「抜かった!攻め手が足りぬとは…」たろすけ「まぁまぁ。こういう日もあるよ」 景清「地獄の閻魔が待っておる 早くいたせ」 景清「次はこうはいかぬ。覚悟することだ」 景清「生き存えたか…運のいい奴よ」 景清「不覚…勝利は成らずか」 たろすけ「景清兄ちゃん!ちゃんと斬ってってば!!」 たろすけ「あらら、やっつけれてない 知ーらねっと!」 たろすけ「そうこなくっちゃ!やりがいないって!」 たろすけ「あんたやるね!でも次はダメだぜ?」 たろすけ「やっべ、倒せてない?恨むなよ?」 たろすけ「はあ、はあ…ちょっと待った、また今度ね!」 撃破景清「恨むな…これは戦(いくさ)故に」たろすけ「恨むのは得意なくせにぃ」 景清「修行が足りぬ 出直すのだな」たろすけ「ぶった斬った後によく言うよぉ」 景清「諸行無常 悪く思うでない」たろすけ「勝手な言いぐさだよなぁ」 たろすけ「一休みしようよ兄ちゃあん」景清「否。戦はまだ終わっておらぬ」 たろすけ「オイラ達にかかりゃあこんなもんさ!」景清「勝って兜の緒を締めよ」 たろすけ「へへん、楽勝楽勝♪」景清「左様、容易い相手であった」 たろすけ「ぶっとばし終了っと」景清「明日はわが身 努々油断せぬことだ」 たろすけ「この地獄丼でも食って元気出せよ!」景清「敵に施しなど無用だ」 たろすけ「この調子で早速次行こうよ!」景清「そう急くな、小童よ」 たろすけ「思ったより粘ったね、コイツ」景清「うむ。だが結末は変わらん」 景清「死は終焉ではなく 新たな始まり也」 景清「三途の川の渡し銭 忘れるでないぞ」 景清「せめて沙羅双樹の華の如く 美しく散れ」 景清「恥じることはない 敗北は結果に過ぎぬ」 景清「お主は我のように戻ってはならぬぞ」 景清「盛者必衰の理 誰も抗えぬ」 景清「敗北の先にしか見出せぬものもある…心せよ」 景清「南無…郷愁の彼方に消え去るが良い」 景清「地獄の閻魔への申し開き、考えておくがよい」(体力:瀕死時) たろすけ「あんた、怖さからして景清兄ちゃんに負けてるよ!」 たろすけ「苦行の道で修行して来なって」 たろすけ「景清兄ちゃんにもんもたろー、三人がかりだしねっ!」 たろすけ「裁きの谷でばっさり裁かれてきなよ」(体力:中傷時) たろすけ「景清兄ちゃん、すぐにマジになるからなあ」(体力:瀕死時) 防御時 開始たろすけ「あ…後は任せてイイ?」景清「構わぬ。我が相手をしようぞ」 たろすけ「景清兄ちゃん 来るよ!」景清「いつ何時でも覚悟は決めている」 たろすけ「来いや! おらおらー!」景清「小童、相手をするのは我ぞ」 たろすけ「来るよ来るよ! 来るぅーー!」景清「集中できぬ 静かにいたせ」 たろすけ「強いのォ?こいつ」景清「油断は敗北を招く 侮るな」 たろすけ「たいしたことなさそうなヤツじゃん?景清「否。姿形に惑わされるな」 景清「来るか。我は退くつもりはない」たろすけ「やせがまんだったらやめとけば…?」 景清「来るが良い。受けて立とう」たろすけ「少し手加減しろよな」 景清「亡者を今一度殺せるか試すがいいたろすけ「そんなこと言っちゃって大丈夫!?」 景清「散りゆくもまた定めか」たろすけ「だーめだって!生きろよ!!」 景清「我を倒せると思うか うつけが!」たろすけ「自信満々だけど大丈夫かよ」 景清「戦場(いくさば)の空気、心地よきものだ」たろすけ「か・・・変わってるね、景清兄ちゃん・・・」 たろすけ「来いや!景清兄ちゃんが相手だ!」 たろすけ「気楽に行こうって! 本気出すの禁止なー」 たろすけ「来るみたいだねぇ… あーあ めんどくせ」 たろすけ「やる気まんまんだなぁ 無理すんなよ」 たろすけ「オイラ達をなめると 痛い目見るぜっ」 たろすけ「こりゃ本気で応援しないと不味そうだ!」(体力:瀕死時) 景清「参るならば 覚悟をもって参れ」 景清「我に挑むか 命知らずよ」 景清「我が御魂 御主に散らせるか」 景清「地獄の門番に比ぶれば、何程のこともない」 景清「来い! 戦のみが我を満たす…!」 景清「我も平家の武士(もののふ)…相手になろう」 景清「下がれ、小童!」(体力:瀕死時) 景清「これも天が我に与えし試練か…」(体力:中傷時~瀕死時) 景清「血が沸き立つこの感覚…我は戻って来た…!」(体力:瀕死時) 軽傷景清「ん… どうかしたのか」たろすけ「いや 血ぃ出てるっての!」 景清「如何な攻撃とて我を倒せぬ」たろすけ「ほ、本気だ、この人」 景清「手傷を負わせた事は誉めてやろう」たろすけ「後が怖いぜ~ マジで」 景清「我に手傷を負わせるか」たろすけ「あーあ 恨み買ったぜ、あんた」 景清「なるほど…的確な攻めだ」たろすけ「褒めてる場合じゃないって」 景清「御主の覚悟、この程度か」たろすけ「見所無いカンジじゃん?」 たろすけ「見てるこっちが痛かったよぉ」景清「我はそれ程でもない」 たろすけ「いたそーだったね…今の…」景清「この程度 痛みのうちにも入らぬ」 たろすけ「見掛け倒しだな、こいつ」景清「まことのつわものなど、そうはおらぬ」 景清「地獄の業火に比ぶれば 物足りぬ技よ」 景清「この痛みは…我をこの世に繋ぎ止める」 景清「この程度では戯れにもならぬ」 景清「傷を負うことには慣れている」 たろすけ「これくらいですめば儲けもんだねっ」 たろすけ「ソレじゃあこの兄ちゃんは倒せないね」 たろすけ「そんな攻撃、甘っちょろいって!」 たろすけ「オイラならそうは攻めないね!」 中傷景清「この痛み、そして恨みは忘れぬ・・・」 たろすけ「こ、怖!」 景清「許してはおけぬ…!」たろすけ「景清兄ちゃん、しつこいからな~」 たろすけ「まんじゅう食う、まんじゅう?」景清「今は血の味で事足りておる」 たろすけ「ちょっとちょっと、平気?」景清「案ずるな、まだ身体は動く」 景清「この流れる血潮こそ 我が此処にある証」 景清「この痛みが、我をこの世に繋ぎ止める」 瀕死景清「地獄に戻り損ねたようだ…」たろすけ「まだ帰っちゃダメだって!」 たろすけ「へ~!アイツ、やる気あったな~!」 たろすけ「はー!かなり手に汗握ったよ!」 景清「まだだ!武士(もののふ)とは犬死はせぬものなり!」 景清「まだ三途の川へは戻れぬ…戻れぬのだ!」 景清「我が一門の受けた痛みに比ぶれば…」 撤退たろすけ「じゃ…そういうことで!」 景清「散るも華か…」 技使用時 必殺技「必殺旋風剣&最強気合弾」使用時景清「我が剣(つるぎ)旋風(つむじ)の如し!いよぉぉぉぉっ!」たろすけ「一世一代の妖怪念力!どうだぁ!」 必殺技「必殺旋風剣」(36話で頼朝撃破後)景清「しかと見よ!必殺旋風剣!いよぉぉぉぉっ!」 スキル「飛城」使用時たろすけ「いったれ!」 たろすけ「やったろーじゃん!」 スキル「平家の呪い」使用時景清「決して許さぬ」 景清「我が一門の恨み」 景清「我が恨み思い知れ」 スキル「ゴンタ&トラジ」使用時たろすけ「かみつけ!ひっかけ!」 たろすけ「ゴンタ!トラジ!」 スキル「気合溜め」使用時たろすけ「気合い、いっぱーつ!」 スキル「釈迦の恵み」使用時景清「天よ、我に恵みを!」 景清「天の恵みを我に」 景清「釈迦よ、救い給え」 スキル「極意の巻物」使用時景清「そういうことか」 景清「極意を我に…!」 景清「成る程。ゆくか!」 スキル「八咒鏡」使用時景清「八咒鏡よ」 景清「三種の神器の内の一つ」 景清「鏡よ、力を!」 MA「太刀魔割」使用時 (戦闘前)御剣「斬り捨てる! ついてこいッ!」景清「好きにいたせ。我(われ)はただ斬るのみ」たろすけ「ちょっと! 仲良くしろって!」(戦闘中)御剣「亡者の実力とやら、見せてもらおうか!」景清「口ばかり達者な男よ、参るぞ!」たろすけ「どっちもがんばれーっ!」(攻撃終了後)景清「風の前の塵と等しく…」(戦果表示)景清「如何な猛き者でも、いつかは滅び行くもの」たろすけ「ちょっとやり過ぎたかなぁ?」御剣「これは戦だ。文句は言うなよ」 宝箱ゲット景清「悪くない」 景清「我、得たり」 景清「頂く」 たろすけ「こりゃいいね!」 掛け合い・名セリフ 景清「全て…斬る。」たろすけ「それじゃ駄目だってば!」景清「…。」たろすけ「あの…斬るのは悪い人だけでお願いします…」 プロローグ3 登場時 タキ「たろすけ!その男は味方と考えていいんだな!?」たろすけ「そういう事!な、影清の兄ちゃん」影清「・・・・・・・・・すべて・・・斬る・・・!」たろすけ「駄ぁ~目だっつうの!あの姉ちゃん達が戦ってる相手だけにしろってば!」影清「・・・・・・・・・」たろすけ「あ、あの…悪い奴らだけでお願いします」影清「・・・・・・・・・承知」たろすけ(疲れるなあ) プロローグ3 源義経義経「よもやうぬが現れるとは…これも宿命(さだめ)だというのか」景清「…否。運命だ。我(われ)に斬られる…おぬしのな」義経「ひょひょひょ…果たしてそうかな? 景清ォッ!」 プロローグ3 武蔵坊弁慶弁慶「今度はわしが、ぬしに復讐する時がやってきたようだな!」景清「…否。復讐するは…我(われ)にあり」景清「いつ、いかなる時でも…幾度黄泉帰ろうともだ」 第28話 源頼朝初登場時頼朝「ほっほっほ…再び会うたな。景清よ」たろすけ「景清兄ちゃん、あいつって…」景清「頼朝…やはりおぬしか」頼朝「とはいえ、以前と立場が変わっておるか。うぬはかつて、恨みの力で我ら一門を滅ぼした」頼朝「そして今は、あの時滅びた我らが恨みを晴らす…永遠の堂々巡りなのかもしれぬな」景清「否だ。頼朝。我がまた、おぬしらを斬る。さすれば、その輪廻は断ち切られる」たろすけ「それに、こっちには仲間だっているからさ!」頼朝「それを言うならば、我らも同じこと。あの時とは違うのじゃ、景清」景清「何も変わらぬ。…すべて、あの時のままだ」頼朝「たわごとを。うぬは再びそれを成そうと言うのか?」景清「嘘かまことか、その答え…その身で知るがいい。頼朝…!」
https://w.atwiki.jp/tpc-document/pages/78.html
あの世がどんなところかなんて考えたこともなかった。 三途の川があるとか、鬼がいるとか、色々と話に聞くことはあったが、実物がどんなものかなんて誰も知らなかった。当然だ、あの世へ行って帰ってきた者なんていない。 おれは今、そのあの世という場所に浮かんでいた。やけに重い小さな鎌を持たされて。わけもわからないうちに死神をやれと言われて。 第弐話「相棒」 偉そうな死神に与えられた頭蓋骨による効果なのか、少しずつ闇が晴れて周囲を見渡せるようになってきた。どうやらここは木造の建物の中らしい。無骨な柱が何本も並んで天井を支えている。どうやら外があるようで、外とはふすまで仕切られている。あの世というものは意外に質素らしい。 外に出てみると、砂利道が真っ直ぐ伸びて、松や杉の木が立ち並び、少し向こうには池もあるようだった。出てきた建物を振り返ってみると、なんとなく神社に似ている。あの世というものは意外と現世と変わらないような気もする。ただし空は星のひとつさえない、吸い込まれてしまいそうな暗闇だった。空の闇からはどこともなしに水が落ちてきて滝を成していて、滝壺からはそれぞれ思い思いの方向へと川が流れ出している。また周囲には浮島というには小さい、地面の欠片のようなものがいくつも浮かんでいて、今自分がいるこの神社のような場所もそのうちのひとつであるらしいことが見てわかった。 「なんだか不思議な場所だな」 見覚えのあるような、しかしどこか現世と違う風景を奇妙に思いながら眺めていると、柱の陰からこちらをじっと見つめている頭蓋骨と眼球のない目が合った。 「あっ」 相手はすぐに柱の後ろに隠れてしまったが、やがておずおずと姿を現した。そして、そのまま何も言わずにこちらを物珍しそうに眺めている。 「……何? おれに何か用なの」 痺れを切らしてこちらから声をかけた。相手はおれが急に声をかけたので驚いている。 「えっ、いや、あの……その、ご、ごめんなさい」 なぜか謝られてしまった。 相手は何か動物の頭蓋骨のようなものを被っている。牛か馬か何かだろうか。その下に影のような黒い身体があるのは例の死神と同じだったが、その表面は毛羽立ったようにもさもさしていて、頭上にはピンと立った耳が生えている。もっとも、今はシュンとして垂れてしまっているが。そして手にはおれのものと同じような鎌を持っている。こいつも死神なのだろう。 「あ、あの」 こんどは向こうから先に口を開いた。 「その鎌……キミも新しく死神になった子だよね? あっ、ご、ごめん」 「何がごめんなのかはわかんないけど、そうらしいね」 「よかった! あっ、いや、よくないよね。ごめん」 よくわからないが、なんだかイライラするやつだ。 「それで、あの。ボクもつい先日、死神に選ばれたんだ。でも、ひとりじゃ心細くって……。もしよかったら、仲良くしてくれたらいいなって……。ご、ごめんね。勝手なこと言っちゃって」 何が勝手なことなのかわからないが。 先日というからには、この世界にもちゃんと日があるんだな。と関心しながら相手の話を聞いていると、ふと突然なんとなく懐かしい気分になった。記憶がないので何が懐かしいのかはわからなかったが、気になって相手の顔をじっと眺めてみる。相手はなぜかびくびくしている。 「あ、あの。ボクの顔に何かついてる?」 「いや、なんでもない」 「……」 「……」 しばらく沈黙が続いた。 ちらりと目を合わせると、相手はさっと目をそらす。ちらり、さっ。ちらり、ささっ。 「まぁ、別にいいけど」 「えっ」 耳をピンと立てて、そいつは驚いたような表情になった。 「おれ、前世のこと何も覚えてないし、右も左もわからない状態だから、正直言うとあんたがいてくれると助かる。ま、いいんじゃない、これも何かの縁だし。これからよろしく」 「ほ、ほんと!?」 そいつは尻尾を振って喜んでいた。とてもわかりやすいやつだ。 「よかったー! ボク一人でほんとは怖かったんだよぅ。寂しかったんだよぅ。ありがとう、ごめんねぇ~!」 そいつはおれの胸に飛び込んできた。あ、危ない! 鎌、鎌……ッ! さらに、そいつはおれの顔を(とは言っても骨なのだが)ベロベロとなめまわした。わかった。こいつ前世は犬だろ。 なぜかここで再び懐かしい感じがした。生前、おれは犬でも飼っていたのだろうか。初対面の死神にいきなり顔をなめまくられているわけだが、不思議と悪い気持ちはしなかった。 「でも、さすがにそろそろ勘弁してほしいんだけど……」 「あっ、ご、ごめん」 そいつは慌てて離れた。 「じゃあ、自己紹介。ボク、ここでは獣頭って呼ばれてるんだよ。被ってる骨でそう呼ばれてるみたい。あの上司の顔が怖い死神は竜頭さんって呼ばれてるみたい」 たしかにこいつは動物の骨を被っている。なるほど、それで獣頭か。良く見れば犬の頭蓋骨のようにも思えてきた。 「キミはなんて呼んだらいいのかな。変わった骨を被ってるよね」 おれの被っている骨はおそらく人骨だろう。人頭さん。……なんか微妙だな。 「あんたの好きに呼んだらいいよ。記憶ないから名前もわからないし」 おれはおれだ。どう呼ばれようとそれは変わらない。 獣頭はしばらく考えてから、明るくこう言い放った。 「じゃあ、ご主人! ご主人って呼んでもいいかな!」 「……へ!?」 さすがにこれは予想外だった。ご主人って。ご主人っておまえ。 「ちなみに聞くけど、あんた性別は?」 「死神に性別はないけど、ボクは生前メスだったよ」 うわぁ。しかも、ボクっ子だった……! それがご主人って。ご主人っておまえ。 メスって言ったぞ。こいつ、生前は犬だ。マチガイナイ。 「……だめかな?」 獣頭はおろおろしている。なんだろう、なんかかわいそうな気分になってきた。 「わ、わかったわかった。もう好きにしてくれ……」 「うん♪ ご主人! よろしくねっ」 獣頭は嬉しそうに尻尾を振った。 一方、おれは複雑な気分だった。 続 死神さん3
https://w.atwiki.jp/tohofight/pages/1192.html
「…と言う訳でさぁ、最近の無茶振りの所為で映姫様が引き篭もっちゃって…」 9スレ目も終わりを迎えた今日この頃、連日連夜の苛烈な対戦を潜り抜けてきた人間組 (霊夢、魔理沙、咲夜、妖夢)が博麗神社で束の間の休息に浸っていた所にやってきたのは、 本スレ一の苦労人、楽園の閻魔様こと四季映姫・ヤマザナトゥ、に仕える死神・小野塚小町であった。 「ちょいと助けてくれよ~。映姫様ったら職務も放棄して部屋に閉じこもって何しているかといえば、 普通の服なのか寝巻きなのか微妙なデザインの服を着て、和菓子なのか洋菓子なのか分からない創作菓子を食べながら、 ロックなのかラップなのかハッキリしないポップスを聴いて、毒にも薬にもならないような自己啓発本を読んで、 『白黒付けない事があっても悪くは無いのではないかと思わないでも無いですね』とか言っちゃってるんですよ? 無茶な勝負に無理矢理判定をしようとしたせいで、白黒ハッキリさせるのが嫌になっちまったんだよ。 …そういえば寝っころがった拍子に見えたパンツはグレーだったなぁ。今までは白か黒か、白黒ストライプだったのに…」 「…正直、どうでもいいのよね。閻魔がJPOPを聞こうがユーロビートを聞こうが」 「ふうん、じゃあこのダイエット食品なんだかスイーツなんだかよく分からない私特製茸アイスを土産にやるぜ」 「メイドかつナイフ使いかつお嬢様の愛の奴隷である私としては、白黒付けないことも美徳と考えているわ」 「半人半霊の私も同意見ですね。…それより、日常的に見てるんですか? 閻魔様のパンツ…」 ほとほとに困った様子の死神、しかしそれに対する人間の面々の反応は、湖の氷精のよりも冷たかった。 彼女らの閻魔に対する心象は、残念ながら『出会い頭に説教をカマす厄介な人』程度であったためである。 「え~!? ちょっ、異変を放っておくなんて、あんたそれでも博麗の巫女か!! おいちゃん情けなくて涙がでてくらぁ!!」 「…何キャラよ」「まあ、たまにはグレーもいいもんだぜ?」「で、そのパンツにフリルは?」「聞いてどうするんですか…」 無理も無い、激戦を終えて少女達の心もまた、疲れきってしまっていたのだ。つかれいむ、もしくはだれいむ状態である。 少女の話題はいつのまにかパンツの話になってしまっていた。あと、咲夜さんは後で俺と握手。 もはや、ファーストフード店でとりあえずダラダラする女子高生の雰囲気である。 しかし、次に放った死神の一言が、平和な日常を煉獄に叩き落す事になるとは、この時はまだ、誰も予想ができなかったのであった。 「おいおい、勘弁してくれよ。こちとら仕事が進まなくて困っちゃうこまっちゃんなんだよ。 あたいが運んできた霊が裁判所のまえで徹夜で順番待ちなんて、幻想郷始まって以来の珍事で天狗にスッパだよこれが」 「「「「…!!!!」」」」 何気なくぼやいた小町の一言、一体あんたはドコのオヤジだと言わんばかりのアレな発言だが、 人間組は言葉を失い、顔は真っ青となり、空は一転掻き曇り、遠雷がかすかに聞こえ、冷たい雨が降り始め、 …つまり、シリアスシーンに突入したのであった! 「そ、そんな…、そんな恐ろしい事が起きていただなんて、うう、あ、一体どう…したら…」 「落ち着きなさい。いい? 確かにこの事態はあまりに予想外だったけど、今までも私達は、沢山の異変を解決してきたでしょ?」 「…しかし、こいつはちょっとヘビー過ぎるぜ…。異変って言葉で表すには、あまりに重過ぎる状況だ…」 「…久々に、腕が鳴るじゃない。博麗の歴史に残る事件を解決できるなんて、そうそう無いことよね」 「…へ、いや…あの、あたい何か変な事言ったっけ? 何でそんなにシリアス調?」 言葉を発した死神本人は気づいていないが、幻想郷は今まさに、歴史上類を見ないほどの異常事態に見舞われていた! まさか、これほどの事が起きようとは、まさか… 「「「「仕事をしない死神が、仕事しかしない閻魔よりも、仕事をしただなんて…」」」」 幻想郷の未来は、何所に向かおうとしているのか…。皆で笑いあえる日々は、果たして戻ってくるのだろうか…。 「え、いや、ちょ…、あ、あたいだって仕事くらいするさ! 他の死神よりちょっと、いや少し、…大分、少ないだけで…」 「…今回は針で行くべきかしら。本殿の奥に祭ってある取って置きがあるの。…使う日が、来ようとはね…」 「いや、火力は私に任せて、霊夢はアミュレットで撃ち漏らしを拾ってくれ。…この命の限り、敵を燃やし尽くすと、誓うぜ」 「大量のナイフで敵の足を止めるわ。美味しい所は譲ってあげるから感謝なさい。…誰かと力を合わせるなんて、…私らしくないわね」 「止まった敵は私が討ちます。…半分の人間と半分の霊、その心と身体と力と技、全てをこの二刀に乗せて、…今、全てを斬る!」 「いつの間にそんなフル装備!? てかあたいが仕事したらダメか!?」 「…このボロ神社も、これで見納めかもしれないと思うと、何だか感慨深いものがあるわね…」 「『アリスとパチュリーへ 私が戻らなかったら、本とか道具とか持っていってくれ』…と。死ぬまで借りるって、約束だったからな…」 「仕えた時から分かっていた。種族が違う以上、私が先に居なくなってしまうと…。でも、こんなに早くその時が来るなんて…」 「幽々子様のお世話は、騒霊の3人にお願いすることにします。…騒がしい方が、きっと、私の事を忘れてくれますから…」 「めっちゃ死ぬ気満々!! 何でそんなに一大事!? あたい死神だよ!? 三途の川を渡すのが仕事で生きる意味だよ!?」 少女達の想い、祈り、それは奔流となって、幻想郷最大の危機に立ち向かう。…己の全ての力と技、魔力と心を燃やして。 彼女達に待ち受けるのは、一体どんな運命なのだろうか…。 幻想郷の住人達の熱い対戦は、『【安価で】東方ファイト10【対戦】』で絶賛放映中! みんな見てね! 咲夜 埋めネタ 妖夢 小町 映姫 霊夢 魔理沙
https://w.atwiki.jp/th_izime/pages/1249.html
あ~あ、そろそろ魔導書に辿り着かないかなぁ。 こんなグダグダ展開、誰も望んでないでしょ。 …………ふぅ、やっと神社に着いたわ。 それじゃあチャッチャと魔導書を…。 「もうおしまいですよ、諏訪子様。信仰も何もかも失って野垂れ死ぬ運命なんです」 「弱気になっちゃダメだよ。早苗は強い子じゃないか。こんな事で終わったりしないよ」 …………何この空気。 「あ、あの~…」 「悪いね。今日の営業は、もう終わってるよ」 何の店だよ。 「そうではなく魔導書を返してほしいのですが」 「魔導書……ねぇ。………何だったかなぁ。ちょっとそれどころじゃなくて、よく思い出せないや」 ここに来て、まさかの手詰まり!? マズいわ。 文を始末してしまったから、他に手掛かりはないし…。 だからと言って協力してくれそうな雰囲気じゃないものねぇ。 どうしよう。 「…………あれ? あんたの持ってるそれ…」 「あ、これですか?」 戦利品、文のカメラよ。 さすがに殺して奪ったとは言えないから、拾ったって事でいいや。 「此処に来る途中で拾ったんです」 「そ、それ! ネガ入ってない!?」 「え?」 入ってるでしょうね。カメラなんだから。 それがどうかしたのかしら。 「頂戴!」 「どうぞ」 「………………よっしゃあ! ビンゴ!」 はい? 「早苗! あったよ! これでもう大丈夫さ!」 あ、消し飛ばした。 「え? それじゃあ…」 「そうだよ! 今のが例のフィルムだよ!」 「………あああ…よかった。これで諏訪子様も神奈子様も消えずに済みます」 ……一体何が写ってたんだぁー! 中途半端に話されると、かえって気になるじゃない! 変に興味が湧くいい方すんなぁー! 「これもそれも、あんたのおかげだよ! 本当にありがとう!」 「いえ、お礼はいいですから写真に何が…じゃなくて魔導書を返してください」 「え~と、ちょっと待ってね。確か境内に落ちてた奴だよね? あれは……」 うわぁ、この展開は…。 「ああ、地霊殿の物だと思って渡しちゃったんだ」 もうやだぁー! しかも地霊殿なんて最悪じゃない! あそこには覚りがいるでしょ!? 私は心を読まれちゃ、いろいろとマズいのよ! キャラ的に! 「どうにか、なりませんか?」 「う~ん、そうだねぇ。じゃあ早苗、行って来てくれるかい?」 「えっ」 何その顔、怖いんだけど。 なんか雨に濡れて帰って来た同居中の幼馴染に、突然家を出て行くって言われたかのような顔してる。 「………分かりました、行って来ます」 「麓のエレベーターで行けば、すぐだからねー」 無事に持って来れればいいけど……まったくそうなる気がしないわね。 私、今の状況を後悔してる。 よくよく考えたら神社なんてアウェイもいいとこじゃない! それも祟り神と二人っきり! 滅茶苦茶居づらいわ! 「早苗はさぁ、本当にいい子なんだよ。よく空回りするけどさ」 しかも祟り神は祟り神で、反応に困る話するし! 私、今日が初対面なんだけど!? あんたの巫女の事、全然知らないんだけど!? 「だから………あ、早苗おかえええええぇぇー!?」 何そのリアクション! でも先に反応してくれたおかげで、私は余裕を持って振り返れるわ! さぁ、どんな光景でもかかって来んかぁい! 「ははは、驚きすぎええええぇぇぇー!?」 あ、ありのまま今起こった事を話すわ! 『私は山の巫女の方に振り返ったと思ったら、そこには全身ずぶ濡れで半裸で手錠と首輪をされてる巫女が立っていた』 な…何を言っているのか分からねぇーと思うが、私も何があったのか分からなかった…。 頭がどうにかなりそうだった。地底サバイバルだとか集団リンチだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。 もっと恐ろしいものの片鱗を味わったわ…。 「もう……もう二度と地底なんか行くもんかぁー!」 『何があったんだぁー!』 マズい! このままじゃ、また相手のペースに持ってかれる! ここは強引にでも、こちらのペースに巻き込まなくては! 「そんな事より本はどうした!」 「そんな事!?」 「私は魔導書さえ返してもらえりゃ、それでいいのよ!」 「………それでしたら誰かが無意識に持ち出したと…」 「ありがとうございましたぁー!」 『もう出てったぁー!』 ヴァカめ! 魔導書がないと分かれば長居は無用よ! あんた達はそこで再現映像でも流してな! ウキャキャキャキャキャぼえええぇ!? 「あ、キスメさんです。ついて来てたんですね」 「それにしても綺麗にぶつかったねぇ。何処から落ちて来たんだろ」 さて、今更だとは思うけどパチュリー様は偉大な魔女よ。 パチュリー様の知識は幻想郷最高レベルで、幻想郷の殆どの妖怪の事を知っているわ。 そんなパチュリー様によれば地底には覚りや鬼の他に、無意識を操る妖怪もいるらしい。 つまり本を持ち出したのは、そいつの可能性が高いのよ! ていうか無意識って言ってたからね、あの巫女。 そんな訳で無意識妖怪を探してるところなんだけど、無意識相手に必死こいて探しても見つかりっこないわ。 そこで私も無意識になる事で、無意識妖怪の無意識の力に自然と引き寄せられるようにすればいいのよ! 私だって知恵には自信があるわ。これでもパチュリー様の司書デスから! ……………あら? 此処って魔法の森? どうやら戻って来たみたいね。 「ぽぴいぃぃぃー!!」 な、何!? 突然キノコが喋……あ、違った。 キノコかと思ったら全身キノコ塗れの妖怪だったわ。 「ぴっぽぽぴーぽぴっぴぴぽー!」 これは会話になりそうもないわね。 脳味噌、寄生されてるんじゃないかしら。 ……………焼くか。 「ポピイイィィィィィー!!」 はいはい、アイスランドポピー。 「………ごふっ……た、助かったぽぴ」 「どういたしまして」 「でもお姉さん、さっき会った時無視したような気が…」 「気のせいじゃない?」 無事か……半殺しぐらいにするつもりだったんだけどなぁ。 というより『ぽぴ』? あ、頭の上に一本残ってた。 「実は私、地霊殿の妖怪で無意識のうちにこんな事に…」 何かよく分かんないけど、探してた妖怪みたいね。 丁度よかったわ。 「魔導書返せ」 「それなら私が無意識のうちに行った中有の道で、無意識に買い物してる間に無意識に落としちゃったみたいぽぴ」 それ明らかに、ぶらりと立ち寄った出店に夢中でなくしただけでしょ。 あと会話中に胸を揉むな。 無意識か? 無意識って言えば何でも済むと思ってるのか? 「だから中有の道まで取りに行ってほしいぽぴ。そうすればぽぴがぽぴぴのぽっぴっぽー!」 ああ、こいつはもうダメだ。 なんか、くるくる回ってるし。 あ、滑り落ちた。 仕方ない。私が行こう。 なんかもう盥回しにされてる気しかしないけど、こいつに任せるより遥かにマシよ。 …………………ああ! 無意識のうちにカメラがブブゼラに! ふう、やっと中有の道ね。 途中でプリズムリバー三姉妹が決めポーズとって壁にめり込んでたけど、もう知るか! 「………………………」 って誰もいないじゃない! 道には落ちてないし、誰かに手掛かりを訊くしかないってのに! それなのに誰もいなかったら、私はどうすればいいの! マズいわ。兎に角、誰か探さないと。 …………………三途リバー到着! 此処まで順調に誰もいなかったわ! 畜生ッ! でも三途の川なら船頭の死神がいる筈よ。 早速、話を訊き…。 「……………う~ん………えへへ、ダメですよ~…」 はい、シエスタ入ってましたぁー! ……なるほど、今なんでこんな幻想入りしたアイテムを無意識に手に入れたか分かったわ。 これはここで使う為の物だったのよ! 喰らえ! 零距離ブブゼラを味わうがいい! 「なぎっ!? ななな何事ぉ!?」 よし、ミッションコンプリート! いい夢、見れたかよぉ! このサボり死神がぁ! いい加減、魔導書出て来いやぁ! 「魔導書」 「ああ、それなら里の方で落とし主を捜すって鼠が持ってったよ」 やっぱりねー! 本日2回目の八つ当たりいっくよ~! 「ふぅざぁけぇるぅなああぁぁぁー!」 「きゃん!」 見たか、私のソウルシュートを。 ただ人魂を掴んで投げたようにしか見えないけど、重さのない人魂を真っ直ぐ飛ばすのは意外と難しいのよ。 これも魔界時代、先輩に扱かれた結果の産物。 弾幕勝負では何の役にも立たないのが偶に傷ね。 そんな先輩も今じゃ中級悪魔に出世し……って話が逸れたわね。 「……………………」 あれ? 起き上がって来ない? もしかして打ち所が悪くて死んじゃったとか? …………………………。 さ~て、次は人里ね。 「……待ちやがれぃ!」 あ、起き上がった。 意外と元気そうじゃない。 よかったわね。 ………でもなんかおかしいような…。 「俺の本能が叫ぶのさぁ。貴様を殺せとぉ!」 あ、あんた誰だああああぁぁぁー! なんかヤバイ! 状況的にもキャラ的にも! もしかしたら変な魂、憑依させちゃったかも! と、とりあえずここは穏便に逃げる事だけを考えて…。 「あ、あはは~……すぐに帰りますぅ。ですから…」 「余裕かましてんじゃねえ!」 「ぎゃああああああああああ!!」 あ、あれ? 私、何か対応を間違えた? そんな筈は………兎に角このままじゃ死ぬわ。 一旦、回復アイテムで怪我の治療を…。 「アイテムなぞ使ってんじゃねえ!」 「ぎゃひいいいいいいいいい!!」 し、死ぬ! 殺されるぅ! 何か……何か打開策は…。 「いつまで寝てんだぁ!?」 「ぎゃおおおおおおおおおん!!」 ああ、三途の川が見えて来た……。 …って違う! 元から此処は三途の川よ! とりあえず早く逃げましょ! このままじゃ命が幾つあったって足りないわ! ………………あら? 追って来ない? 「今日の俺は紳士的だ。運がよかったな。……分かったら軟弱者は失せろぉ!」 な、なんか……もの凄い者を蘇らせてしまった気がするわ。 ……ねぇ、そろそろ終わりでいいんじゃない? 体力的にも、もう限界だし。 何が悲しくて、私は幻想郷中を飛び回ってるのよ。 ………はぁ、帰りたい。 「……………………」 ああ、遂に幻覚まで見えて来たわ。 そうよ、これは幻覚なの。 そうじゃなきゃ地面に頭から突っ込んでる輩と、それを挟むように立ってるアニマルズなんて見える筈ないわ。 「う~ん、困った」 「困りましたね」 「本当に困った」 「困りますね」 …………えぇい! 私をチラチラ見るな! 言いたい事があるなら直接言え! ……………分かったわよ! 聞くわよ! 聞きゃあいいんでしょ! 「どうしたんですか?」 「いやぁ、それが困った事になってねぇ」 「これこれ、ナズーリン。見ず知らずの方にこんな話…」 「しかしだね星、私のダウジングによれば彼女は私達の探している物を持っている筈なんだ」 「なんと奇遇な! ですが彼女が私達にそれを譲ってくれるでしょうか」 「大丈夫、わざわざ命蓮寺を訪れるような者だ。きっと協力してくれるさ」 「そうですね。彼女もきっと他者の事を思える心優しき者でしょう」 うぜえ。 くだらない小芝居はやめろ。 さっさと用件を話せ。 「何か困ってるんですか?」 「おお、聞いてくれるかい?」 「………………はい」 「実は私達の仲間が地面にスッポリはまってしまってねぇ」 それは見りゃ分かるけど……どうしてこうなった。 「引っ張り出そうにもスッポリはまってしまっているので抜けないのです」 「そこで出来れば君に協力してほしいんだけど…」 「…………………」 どうせ最初から選択肢なんかないんでしょ? 「………………分かりました。何をすればいいんですか」 「まず彼女を救出する方法だが、腰まで埋まってるんで引っこ抜くのは無理そうだ」 「そこで私の妖気を彼女に流し込み、彼女自身の力で周囲の地面を液状化して救出します」 唐突にとんでもない事言い出したわよ、こいつら。 「その為には細長く先が広がっていて中が空洞の………丁度ブブゼラっぽい物があるといいんだ」 豪くピンポイントで来たわね、おい。 「私のダウジングによれば君はブブゼラっぽい物を持っている。それを貸してほしい」 「借りると言わず持ってってください」 もう回収作業は嫌なんで。 「いいのかい? 君は親切だね。きっと極楽浄土に逝けるよ」 悪魔に言う事かねぇ…。 「じゃあ早速渡してくれるかい?」 「はい」 「…………ブブゼラかぁ…」 「ブブゼラ『っぽい物』じゃありませんねぇ……」 「………いや、ここは素直に彼女の協力に感謝しよう」 「…そうですね。ありがとうございます」 何が不満なんだ……。 「じゃあ星、頼んだよ」 「ではいきます………うわらば!」 掛け声かっこ悪っ! あ、でも上手くいった。 「………イヤッッホォォォオオォオウ!! 復ッ活ッ! 私復活ッッ! 私復活ッッ!!」 「来た! 船長来た! これで勝つる!」 『(テッテレテテ~レ~レ~テレレテ~テレレ♪ テッテレテテ~レ~レ~テレレテ~テレレ♪ テッテレテテ~レ~レ~テレレテ~テレレ♪ テッテレテテ~レ~テレッテレッテレッテレッテレレレレテ♪) 激流では勝てぬそれは道連れアンカー~♪ 主~役も震える~見たかシンカーゴースト~♪ 大地が溶~ける効いたかディープヴォーテックス~♪ 畏~怖が授けしこれぞ舟幽霊の力~♪ ああ~聖が与えたミラクルシ~ップ♪ 行くぞ~せめて~スペルで~葬ろう~♪(幽霊船長期停泊!) 操縦席勝手に離れストロング船長立ち上がる~♪ 柄杓を振って錨に乗って魔界まで突き進め~♪ 慧音が知る妹紅が知る里にも恐怖知れ渡る~♪ さあ呼べその名を呼べああ~ぼくらのキャプテン・ムラサ~♪』 あんたら、いい加減にしろよ。 しかも歌詞、酷いし。 「ありがとう! これもすべて君のおかげだ!」 「お礼と言っては何ですが、このテトリスの縦棒を持って行ってください!」 「これで縦一列の隙間も怖くない!」 …………は? 何これ。 どうすりゃいいの? そもそも魔導書はどうなった。 「魔ぁ!!」 「それなら三人組の妖精が持ってったよ」 「落とし主が見つかるまで読みたいそうです」 ち、畜生おおおおぉぉぉぉぉ!! ………私は一体何をやっているのかしら? 魔導書を探しているのに、手に入るのは訳の分からない物ばかり。 これは誰かの陰謀? それとも魔導書が帰るのを嫌がっているとでもいうの? そんな馬鹿な…。 …………ああ、やっと着いた。 此処が噂の妖精トリオの住み家ね。 「すみません」 「あら、こんな黄昏時にどちら様?」 「妖精の住居にお客とは珍しいわね。人間でも妖怪でもないみたいだけど」 ん? 話じゃトリオなのに暖色系と寒色系しかいない? まぁ、いっか。 「ま」 「魔導書? それならルナが持ってるんじゃない?」 「ルナ?」 「私達の仲間よ。今は………あっちの方にいるみたい」 「はぁ……」 「ところでそれ、テトリミノよね? よかったらこのグレネード弾と交換してくれない?」 「もう勝手にしろよ…」 「丁度支えになる物が欲しかったの。これで家の補修も無事終われそうよ。ありがとう!」 「……………」 もうなんで妖精がグレネード弾とか、どうでもいいわ。 それにしても、また移動かぁ。 しかし妖精トリオねぇ。 単独行動の多い妖精にしては珍しい。 落ち物パズルとか得意そうね。 「さてと、これで補修は完りょ………消えた……だと…?」 「わ、私達の家が……木の上半分だけに………」 なんか後ろで聞こえたけど気にしなーい。 さっさと目的のルナとやらを目指しましょう。 ………あ、噂の3人目はあいつかしら。 「お願いよ! 貴方の力があれば人間を恐怖で支配する事も出来るのよ!」 えー。 なんか物騒な事、言ってるー。 「それは昔の話よ。今の私にそんな力ないわ」 「それでも貴方の力は妖精トップクラスよ。ねぇ、一緒に人間に一泡吹かせましょうよ!」 な、何この話は。 あの説得してる白いのがルナとして、もう一人は湖にいた奴よね? 何を企んでるの? 「私は……あの日々に疲れたの。もう血を被るのはごめんよ」 「………かつては鎖鎌を巧みに操り多くの妖怪を葬って来た貴方が……随分腑抜けてしまったようね」 「腑抜けた? 違う。今の時代の妖精のあるべき姿になっただけよ」 え? このノリは一体…。 「時代のせいにして……昔の貴方はもっと勇敢だったわ! あの頃は暗殺妖精の…」 「やめて。その名前は捨てたわ。今の私は名も無い大妖精よ」 「………そんなにあの氷精が大事なの?」 「………………」 「あいつの『最強』に付き合う為に、敢えて弱者を演じてるんでしょ!? 貴方程の妖精が! どうして!?」 「………チルノちゃんの笑顔が見たいから、かなぁ」 「!!」 ねぇ。 私はどうしたらいいのよ。 「昔は私が血を被る事で誰かが幸せになれると信じてた。でも違ったわ。争いが生むのは憎しみだけ。 それに気付いて刀を置いた私の前に現れたのが、チルノちゃんだったの。……チルノちゃんは凄いわ。 私がどんなに戦っても見る事の出来なかった笑顔を、誰も傷つけずに作り出してしまった。 間違いないわ。チルノちゃんは最強の妖精よ。これからは恐怖ではなく笑顔が世界を統べる時代なのよ」 「…………それでも私は諦めないわ。必ず貴方を引き込んでみせる!」 !! 何か渡そうとしてる! まさかテロ計画の予定表とか!? 人間がどうなろうと知ったこっちゃないけど、もしパチュリー様が巻き込まれるような事があるなら…。 「貴方が来るのを待ってるわ……………………お化け屋敷で」 えっ? 「私にお化け役なんて出来ないわ」 「貴方の瞬間移動能力があれば、予想外の所から驚かす事が出来るのよ!」 「…………血糊はやだなぁ。落とすの大変だもの」 そんなオチかい! 無駄に引っ張ってこれか! ………………あれ? でもかつて暗殺妖精だったって話は本当…? 「ってそんな話はどうでもいい!」 「だ、誰!?」 「M!」 「湖の館の司書なのね。でも生憎、魔導書はないわ」 わ、私は何回回されるんだ!? 次はど…どこへ…い…いつ行かされるんだ!? 私は! 私はッ! パチュリー様の魔導書を返せえーッ!! 「魔導書はちょっと前に、魔理沙に持ってかれちゃったのよ」 チッ! またあのゴキブ…………………………ん? 「魔~理~沙~さ~ん」 「ああ、小悪魔か。ちょっと待っ…」 「お断りだああぁぁぁー!」 「うおおおい! ドアを吹き飛ばすなぁ!」 「さすがグレネード弾だ、防御魔法がかけてあっても何ともないぜ!」 「なんて事すんだよぉ…。でも丁度よかった! 見つかったんだよ、魔導書! ベッドの下にあったぜ!」 「ふっふ~ん♪ それはよかったね!」 「ああ! あはははは!」 「死ぬがよい」 「へ?………う、うわあああぁぁぁああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ…………」 ふう、最初からこうしてればよかったわ。 まったく手間掛けさせやがって、ゴキブリめ。 まぁ、いろいろあったけど無事魔導書は取り返せたわ。 これでパチュリー様も満足してくださる筈! 「パチュリーさ…」 「遅い!」 「ぶぎゃあああ!!」 ぱ、パチュリー様が肉弾技…? いきなりこんな技を使って来るなんて、一体何が…。 「いつまで歩き回ってるのよ! あんまり遅いから魔法陣、消えちゃったじゃない!」 マズいわ。 どうやらパチュリー様は大分ご立腹みたいよ。 ここは如何に私が必死に探し回り、あのゴキブリが屑かをキチンと説明しないと。 「実はこれには深い訳が…」 「言い訳なんか聞きたくない! そこの魔導書片付けたら出てって! 暫く一人にさせて!」 あああ……なんでこんな……。 畜生。 畜生。 私が……私が何をしたって言うんだ。 私はパチュリー様に言われて魔導書を回収しに行っただけじゃない。 それがなんで………畜生。 今日は吐くまで飲んでやる。 ………? このカクテルは? 「私こんなの頼んでない」 「そいつはわっちの奢りさ。何があったか知りゃあせんが、今夜は好きなだけ飲んでってくりゃれ」 畜生。 妖精メイドにまで同情された。 畜生。 畜生。 涙が……涙が止まんない……。 カオスすぎて目眩が… -- 名無しさん (2010-11-23 12 46 09) ゴキブリェ…… -- 名無しさん (2010-11-24 11 28 04) この作者好きだったんで新作出してくれる事が うれしいわwww -- 名無しさん (2010-11-25 21 11 28) 悪魔の目にも涙・・か -- 名無しさん (2011-01-26 18 17 11) こぁさんが可哀想です。 -- 名無しさんでいいやー (2013-11-24 18 10 07) ノリが銀魂 -- 名無しさん (2014-08-14 22 48 07) 「さすがグレネード弾だ、防御魔法がかけてあっても何ともないぜ!」 グレネード弾すげぇ! -- 名無しさん (2015-06-23 17 44 39) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/1212.html
Report.09 涼宮ハルヒの復活 土曜日はわたしと彼女で、衣服等を買いに行った。もちろん彼女は、行く時は北高の『女子』制服を着て行った。わたしの私服は、彼女には小さい。 「二人で、行った先で買った服に着替えよ!」 【二人で、行った先で買った服に着替えましょ!】 という彼女の発案で、わたしも同じく制服で出掛けた。 マンションから外に出た時、彼女は潜伏者の存在など、最初から気にしていなかった。 「有希が大丈夫って言(ゆ)うたんやから、間違いないやん!」 【有希が大丈夫って言ったんだから、間違いないじゃん!】 彼女は完全に、わたしのことを信用している。素直に『嬉しい』と思った。 西宮北口駅前のショッピングモールに向かう道すがら、彼女は終始楽しそうな表情をしていた。それは、『SOS団団長』涼宮ハルヒが、何か面白いことを考え付いた時のような、何かを企んでいる表情ではなかった。彼女は純粋に、『少女』涼宮ハルヒとしての表情をしているように見えた。 それは、これまでの常に誰かに見張られているという緊張から開放された反動なのか。あるいはそれが、わたしのことを完全に信じて、心から安心しているからなのか。とにかく彼女は、彼女本来の、素直な表情を浮かべているのだと思えた。 もしその表情の原因が、『長門有希がそばにいること』であったなら、わたしはとても嬉しい、と思う。 駅前のショッピングモールで、まずは服を探す。 「せっかくやし、お礼も兼ねてあんたに似合う服探したるわ!」 【せっかくだし、お礼も兼ねてあんたに似合う服探したげる!】 わたしには、人間の『ファッション』なるものはよく分からないが、何をやらせても器用にこなす彼女のこと。わたしに似合う『おしゃれ』な服なのだろう。 ……今度、ファッション雑誌でも読んでみた方が良いのだろうか。 そんなこんなで、服を買って着替え、様々なものを見て周った。 「有希の部屋に合いそうな小物とか、色々あるな~」 【有希の部屋に合いそうな小物とか、色々あるわね~】 わたしの部屋を彼女色に染める計画が始まった、かもしれない。 散々見て周り、時々買い周ったあと、一階のオムライスの店で少し遅めの昼食を取る。 「ん――――……今日は久々に思いっきり動き回ったわ~」 【ん――――……今日は久々に思いっきり動き回ったわね~】 彼女はデザートのパフェを頬張りながら、心底満足した時の表情で言った。買い物中の彼女の表情は、それはそれは明るいものだった。 「……楽しかった?」 「うん! めっちゃ楽しかった!!」 【うん! すっごく楽しかった!!】 「そう。」 子供のように無邪気な満面の笑顔で答える彼女を見ていると、わたしも釣られて笑ってしまいそうだと思ってしまう。そのような『感情』は、本来持っていないはずなのに。 「!?」 突然、彼女の顔が驚愕の表情に変わった。そして次の瞬間には、照れたときの真っ赤な顔に変わった。 「……なに。」 「……私服のあんたの……笑顔に……ヤられた……」 わたしは釣られて笑っていたようだ。微笑。 「ハルヒが嬉しいと、わたしも嬉しいから。釣られて笑ってしもた。」 【ハルヒが嬉しいと、わたしも嬉しいから。釣られて笑っちゃった。】 「はぅ!? ……有希の生の声……私服で……反則……」 彼女の反応がおかしくて、わたしはついに、くすくすと笑ってしまった。また新たな笑い方を覚えた。彼女は口をぽかんと開けて、うっとりとわたしの方を見ている……見とれている。 今のわたしの状態。これが、いわゆる『ギャップ萌え』というものだろうか。萌え……こうまで人間の精神に大きな影響を与えるものなのか。興味深い。 「どうしたの。」 と、わたしはいつもの平坦な声で問い掛けた。 「……!? はっ!? ……はぁ、はぁ、はぁ……思わずお花畑で三途の川を渡る準備しとったわ……」 【……!? はっ!? ……はぁ、はぁ、はぁ……思わずお花畑で三途の川を渡る準備してたわ……】 「おかえり。」 「昨日今日と、あんたには驚かされっぱなしやわ……調子狂うなぁ……」 【昨日今日と、あんたには驚かされっぱなしだわ……調子狂うなぁ……】 「たまには、ええやん。」 【たまには、良いじゃない。】 と、わたしは片目を閉じながら言った。 彼女がスプーンを取り落とした音が響いた。彼女はスプーンを持っていた時の姿勢のまま目を見開き、口を開けたまま硬直していた。ユニーク。 食後は、かさばる物、重そうな物を買って、帰途についた。と言っても、荷物はそんなに多くはない。女子高生二人が普通に持てる程度の量。 「結構買(こ)うたな~」 【結構買ったわね~】 「……わりと。」 今のわたし達は、周囲からはどのように見えるのだろうか。仲の良い女子高生二人組だろうか? 実際は、仲が良すぎる関係になってしまったが。 マンションの部屋で荷物を降ろし、二人の物を分ける。 「ほな、今日は帰るわ。」 【じゃあ、今日は帰るわ。】 自分の荷物を持って、彼女が戸口で言った。 「今日のデート楽しかったで。」 【今日のデート楽しかったわ。】 デート……やはり今日の買い物はそう定義されるのだろうか。 彼女は、わたしを抱き締めると、そっと唇に口付けをした。別れを惜しむような、でもすぐにまた会えるという確信の篭った、暖かい接吻。 わたしの中に、あるものが湧き上がる。昨日まで『エラー』と呼んでいたもの。 『寂しい』『嬉しい』『切ない』『気持ち良い』『愛しい』『幸せ』 たくさんの『感情』が一度に湧き上がった。 これが……『愛情』なのだろうか。分からない。分からないが、決して嫌いじゃない。この『感情』は、嫌いじゃない…… 「ほな、また月曜日、部室で!」 【じゃっ、また月曜日、部室で!】 「……ばいばい。」 元気に手を振りながら帰る彼女を、部屋の外の廊下で見送った。 「……また、部室で。」 それが、彼女が取り戻したかった生活なのだろう。彼女の仲間と過ごす、彼女の、『SOS団団長』涼宮ハルヒとしての生活。 月曜日になれば、色々するべきことがある。忙しくなる。だから日曜日は、ゆっくりしよう。買ったものを飾りながら、彼女のことを考えよう……彼女とのこれからの関係も。 そして月曜日。いつものように登校する。昼休みには部室へ。すぐに読書を開始する。これがわたしの日常。 一日三食取るという決まりはない。三食取る日もあれば、取らない日もある。必要なエネルギーは、朝食、昼食又は夕食でまとめて摂取してしまっても構わない。単に、周囲から怪しまれないように人前では三食取っているに過ぎない。過ぎなかったが。ふと、彼女と一緒に昼食を取るとどうだろうかという考えが浮かんだ。 例えば、わたしが弁当を用意し、部室等で一緒に食べるのも新鮮で良いかもしれない。彼女の好きな食べ物は何だろうか。嫌いな食べ物はなさそう。卵焼きに砂糖は入れる派だろうか。ちなみにわたしは入れない派。それから弁当に半熟卵は危険。痛みやすい。巨大な重箱に日の丸弁当……は、味気ない。却下。せめて『海苔段々』くらいはしないと。 そのようなことを考えていると、部室の扉が開く音がした。彼女が入ってきた。 「お、やっぱり有希はここにおったんやね。」 【お、やっぱり有希はここにいたのね。】 そう言いながら彼女は部室に入ってきた。そして扉を閉めるとすぐに鍵を掛けた。 「これでこの部室は密室。もう逃げられへんでぇ~」 【これでこの部室は密室。もう逃げられないわよ~】 両手を広げ、わきわきさせながら、怪しい笑顔で彼女は言った。 「学校で……けだもの。」 「いやいやいや、さすがに学校ではせえへんって!」 【いやいやいや、さすがに学校ではしないって!】 彼女は笑いながら言った。 「ちょこーっと、二人でいちゃいちゃするだけ♪ 読書の邪魔にはならへんように……まあ善処するし。」 【ちょこーっと、二人でいちゃいちゃするだけ♪ 読書の邪魔にはならないように……まあ善処するし。】 彼女は一度わたしを立たせると、わたしが座っていた椅子に腰掛けた。 「ほんで、有希はあたしの上に座って。」 【それで、有希はあたしの上に座って。】 わたしが彼女の太ももの上にちょこんと腰掛けると、彼女に後ろから抱かれる格好となった。 「時間まで、有希を抱っこさせてな?」 【時間まで、有希を抱っこさせてよね?】 「……当たっている。」 「当てとぉねん♪」 【当ててんのよ♪】 彼女の腕は、わたしの胸に回されている。時折撫で回されもする。しかしそこには、性的衝動の類は感じ取れない。彼女の脈拍も呼吸も落ち着いている。 体重を彼女に預けてみる。彼女の膨らみがより強く感じ取れる。彼女に強く抱き締められた。暖かく柔らかく、それでいて力強い何かに包まれる感覚。このように密着すると、なぜかとても『安心』する。 これが、人間が肉体接触を求める理由の一つなのかもしれない。もしかしたら、日頃彼女が朝比奈みくるにいたずらをするのは、このような肉体接触への欲求が現れたものなのかもしれない。 つまり、彼女はいつも『不安』。そして『寂しい』。そしてわたしは、そんな彼女の……支え、になりたいと思っている。 おかしい。本来あり得ない、というより、あってはならない考え。 彼女は、観測対象。そしてわたしは観測者。観測者が観測対象に干渉してしまっては、観測結果がおかしくなってしまう。やはりわたしは処分されることになるのだろうか。今は、『彼』の『威嚇』が効いているだけで。あるいは、このようなわたしの行動も含めて、壮大な観測なのだろうか。わたしは観測しているつもりで、実は同じく観測されているのだろうか。 そんな懸念も何もかも、彼女の感触ですべて消えてしまう。無知で無力で脆弱な有機生命体である人間が、とても頼もしく感じる瞬間。それは、肉体を持つ有機生命体にしか感じることのできない感覚なのかもしれない。作り物とはいえ、同じく肉体を持つわたしにも感じることができる。これも人間の、奇妙な魅力。 どちらが甘えているのか分からない奇妙な昼休みも、予鈴と共に終わりを告げる。 「もうちょっとこうしてたいけど、しゃあないな。」 【もうちょっとこうしてたいけど、仕方ないわね。】 そう言うと彼女は、名残惜しそうにわたしを解放した。背中を支配していた感触が消失する。背中が寂しい。わたしも残念。 「ほな、放課後に。いよいよSOS団も今日からは団長も復活や! これまでの遅れを取り戻すで!!」 【じゃあ、放課後に。いよいよSOS団も今日からは団長も復活よ! これまでの遅れを取り戻すわ!!】 彼女は握り拳を固めて宣言した。 団長復活。 いよいよ、本格的に日常が再開する。彼女達と彼達の、わたし達の。 『SOS団』一同の日常が。 放課後。ついにこの時がやってきた。わたしが部室に入ると、既に彼女は所定の位置についていた。 「団員一番乗りは有希かあ。」 『団長』と書かれた三角錐が置かれた、彼女の席。彼女は来るものすべてを真っ向から受け止めようとするかのように、腕組みをしながら真っ直ぐ前を見据えて座っていた。 わたしはいつもの窓辺の席に座って、本を読み始めた。これがわたしの日常。 「こんにちは……!? あ、ああっ!?」 「よっ! みくるちゃん、久しぶり!」 「す、涼宮さん!?」 「いよいよ今日から団長復活や!」 【いよいよ今日から団長復活よ!】 「は、はいっ! あ、すぐに着替えてお茶淹れますね!!」 朝比奈みくるは、手際よく着替えを終え、いそいそとお茶をハルヒに渡す。 「ぷっは~!! いやー、みくるちゃんのお茶飲むんも久しぶりやわ~」 【ぷっは~!! いやー、みくるちゃんのお茶を飲むのも久しぶりだわ~】 ノックの音。朝比奈みくるが返答する。 「おや、これはこれは。いよいよ団長も復活でっか。」 【おや、これはこれは。いよいよ団長も復活ですか。】 「古泉くん、お待たせ! あたしがおらへん間、副団長としてよう働いてくれたわ!」 【古泉くん、お待たせ! あたしがいない間、副団長としてよく働いてくれたわ!】 「いえいえ、それほどでも。何にしても結構なことですわ。」 【いえいえ、それほどでも。何にしても結構なことです。】 古泉一樹は、いつもの爽やかな笑顔で答える。そして更にノックの音。再び朝比奈みくるが返答する。 「うーっす……!?」 「どないしたん、キョン? そんな、鳩が豆で狙撃されたような顔して。」 【どうしたのよ、キョン? そんな、鳩が豆で狙撃されたような顔して。】 「いや……」 と、『彼』はわたしに視線を泳がせた。わたしは『彼』にしか分からないほど小さく頷いた。 「そうか……もう、大丈夫なんやな。」 【そうか……もう、大丈夫なんだな。】 そして『彼』は一言、こう告げた。 「おかえり、ハルヒ。」 多くの言葉は必要ない。SOS団は、この一言で、ついに日常を取り戻した。 「いよいよSOS団も完全復活! まずは団長不在中の活動報告から行ってみよか!!」 【いよいよSOS団も完全復活! まずは団長不在中の活動報告から行ってみましょ!!】 ←Report.08|目次|Report.10→
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/1868.html
冬休みも明けて、数週間が経った。 実力テストという忌ま忌ましい魔物から命からがら逃れた俺は、久々に平凡なる毎日を送っていた。 今日という日も、その例外に漏れずこれといった事件や異変などは起こらなかった。 空はすっかり夕時にさしかかっていて、少し積もった雪が茜色に染まっている。 あの急な坂道をここから上りきったら、赤い屋根が目印の我が家に到着するであろう。 ほとんど淀みない動作で靴箱から靴を取り出す俺の足元に、一通の手紙が落ちてきた。 「 今日の放課後 1年5組教室にて待つ 長門有希 」 特徴のない、機械的な文字でそれは書かれていた。 ……おかしい。いつもの長門なら、まずこんなことはしないだろう。 4月のあの日のように、あいつは本に挟んだ栞を使うはずだからだ。 といって、ほかに誰がこの手紙を書いたのかと問われると、とんと考え付かない。 以前朝倉にこんなことをされたが、その朝倉は長門によって消されている。 ハルヒや朝比奈さん、そして古泉はこんな字を書けるはずがない。 谷口の悪戯、ということも考えられるが、長門に成りすます必要性がない。 じゃあ手紙を書いた主は一体誰なのだろうか。 そんなことを考えつつも、俺の足は自然に教室へと向かっていた。 誰もいないはずの、夕方の教室。 俺がそのドアを開けると、すでに長門はそこにいた。 「よお。どうしたんだ、こんなところへ呼び出して」 「…あなたに、話がある」 「そうか。言ってみろ」 「……あなたは、ここで何を思い出す?」 「は?」 「あなたは、誰かにここへこの時間に呼び出されたことがあるはず」 「朝倉のことか?」 「そう。あなたはここで、朝倉涼子に何をされた?」 「えーっと、確かわけのわからないことを延々と聞かされて、それから突然ナイフを突きつけられて…」 いつの間にか、俺が長門に話をしてしまっている。 なんだって長門は、こんな話を俺にさせているのだろうか。 朝倉に殺されかけたことを二人で振り返って、そこから長門は何をしようというのか。 いまさらそんな出来事、おとぎ話にすらならないのに。 「…あなたから話を聞けたことに感謝する。では、そろそろ本題に入ろうと思う」 「本題?」 「最近、情報統合思念体の情勢が変わってきている。特に、急進派」 「急進派?」 「急進派が、最近急激に力をつけてきている。おそらく、これまでにないスピードで」 「というと、また朝倉みたいなやつが来るのか?」 「違う。彼らは、わたしたち主流派や穏健派を大量に寝返らせている」 「ん?どういうことだ?」 「つまり、情報統合思念体の中で急進派の割合が高くなっている」 「なるほど。しかし、どうして俺にこんな話を…」 「実は、……わたしもその中の一人」 「は?」 「突然、思念体からわたしは、あなたのことについて命令を受けた」 「……」 何故だか、奇妙な感覚に包まれるような感じがした。嫌な予感、と言うのだろうか。 「あなたを殺して、涼宮ハルヒの出方を見ろ、と」 嫌な予感が、確信と悪寒へと変わった。 次の瞬間、長門はいつの間にか右手に持っていたナイフを振りかざし、俺のところに走ってきた。 「うをっっっ!!」 日本語にならない声をわずかに上げて、何とかよけることはできた。 それにしてもこの急な展開はなんだ?なぜ長門が俺を殺そうとしているんだ? 教室のドアは4月のごとく、開けることはできなかった。 多分、この空間は長門の情報管理下におかれているのだろう。逃げ出すことはできない。 ナイフを持つ彼女から逃げる俺の脚も、次第に限界へ達しようとしていた。 息も荒くなり、とうとう俺は走るのをやめてしまった。 すると、長門も足を止めたらしく、俺はナイフが刺さる衝撃を感じなかった。 俺は長門のほうへ向き直り、話しかけた。 「な、なんで、お前は、お、俺のことを………」 「あなたにはすまないことをしたと思っている。でもわたしは、思念体の命令には従えない」 「俺を、殺す、以外に、方法は、ないのか?」 「涼宮ハルヒになにかしらの行動を起こさせるには、この方法しかない」 ふつふつと、怒りがこみ上げてきた。情報統合思念体に、そして長門にも。 八つ当たりだということは分かっているが、言葉に出さずにはいられなかった。 「俺は…ずっと、長門のことを信じていた。 困ったことがあったら、いつでも長門に頼ればいい、そう思っていた。 でもお前も所詮は、上司の命令ひとつで俺たちを裏切る、そんなやつだったんだな。 ふざけんな長門!なぜ俺たちより思念体のほうに………」 「わたしだってあなたを殺したくはない!」 初めて長門が、大声を出した。 俺もびっくりしたが、当人は俺の数倍はびっくりしているようだ。 「……そう。結果的には確かにわたしはあなたを裏切った。 対有機生命体用ヒューマノイド・インターフェースも、所詮はただの道具」 そして長門はうつむく。 「わたしには、有機生命体の死の概念は分からない。でも…、あなたを殺すことがわたしはつらい。 本当に……ごめん……なさい……」 涙を流してまで謝る長門を、俺は直視できなかった。 こんなに俺のことを健気に思ってくれている人に、俺はなんたる暴言を吐いてしまったんだ……。 しばらくして、長門は顔を上げた。 「最後に聞いてほしいことがある」 「………」 「うまく言語化できない……けど、わたしはあなたを……愛してる」 長門はそう言うと、俺のところにナイフを突きつけて走ってきた。 この世の終わりを悟り、俺はゆっくりと目を閉じ――― ―――ドスンッ。 鈍い音とともに、なぜか背中からその衝撃は訪れた。 これが……死ぬというものか……。俺はゆっくりと目を開けた。 しかし、俺の目の前に広がった風景は三途の川などではなかった。 目線の真上には、この時間帯なら点灯してはいないであろう蛍光灯。 左を見ると、教科書や参考書などで少し散らかった勉強机。 そして右を見ると、部屋の数割のスペースをとっているシングルベッドがでかでかと………。
https://w.atwiki.jp/luckystar-ss/pages/1348.html
~こなたが遠くで手を振っている。 よく晴れていて、時折雲が日差しを隠す。気持ちいい。 ふと、何か重要な事を忘れている気がした。 気持ちがいい風。目を閉じて、ゆっくりと思い出してみようか。~ 私はバイクに跨りながら、こなたの家にやって来た。 今日は土曜日で時間が空いていた。 かと言って勉強をする気にはなれず、ごろごろと部屋を転がっていたときに、都合よくこなたから遊びに来ないかと誘われたのだ。 明日は私とつかさの22回目の誕生日。喜ぶべきなのか悲しむべきなのか、どうにもむんむんとした気分になっていた。 重低音を轟かせ続ける私の大型バイク。ハヤブサと言う名の、かつて世界最速の称号を欲しいがままにしたレーサータイプのバイクだ。 エンジンを切り、バイクを路肩に寄せて停め、窮屈なヘルメットを脱いだ。 高校を卒業してからもこなたの家には週一度程度で遊びに来ていたため、ここまで来る道順を体が覚えてしまった。 私の妹のつかさは今日、料理教室のため来なかったが、つかさも一緒にここへ来る事は多い。 「よ、こなた」 私が泉家の電話にワン切りすると、こなたがひょっこりと玄関から顔を出した。 「やあやあ、いらっしゃい」 相変わらず身長が伸びないままのこなたを見ると、何故か安心感のようなものを感じるものだ。 私はこなたの部屋に案内され、いつもと変わらない散らかった部屋を見て、また安堵を感じた。 「かがみ、このゲームしない?」 こなたが取り出したのは、いわゆる「ホラーゲーム」だった。こなたは人差し指を立てながら説明する。 「ほら、夏と言ったらホラーじゃん?死者のさ迷う島から、無事に脱出する事は出来るのか!?」 「ほう、面白そうじゃない。ちょっくらやらせてもらうわよ」 ゲームを起動するとおどろおどろしいBGMと共に、ホラー風味な書体で書かれた作品のタイトルがテレビ画面いっぱいに映し出された。 こなたも今日初めてプレイするらしく、新規でセーブデータを作成することになった。 「やっぱり変わらないわね」 「んー?」 画面内ではオープニングムービーがこのゲームのストーリーを演出していた。 私は目線をそこに向けたまま、こなたに言った。 「だって、多少ラノベをかじったくらいの人だったら、ほとんどがこなたの名前を知ってるくらいに有名になったのよ?」 「そだねー」 「お金だって沢山入ってくるんじゃないの?なのにこなたの生活って、昔と今で何にも変わってないじゃない」 「んー。いや、ほら。フィギアが増えたよ?」 「それだけ?」 こなたが小説界に名を現したのが、高校を卒業してすぐの事だった。 なんとなく書いてみた、と言って私とつかさに見せてくれた小説を出版社に持って行ったそうだ。 そのデビュー作がファンタジー小説で、なんともこなたらしい摩訶不思議な内容だったが、人をひきつけ放さない独特の力も宿していたらしい。 アイデア満載の変化球的なストーリー展開。続きが気になってしまう、ハラハラする戦闘シーン。 これらの才能を出版社が認めたらしく、これまたこなたらしい文法間違いや誤字脱字を修正して、全国の本屋にライトノベルとして出版された。 こなたの小説を読んだ人からの口コミや、ネットでの書き込みなどから評判が広がり、あれよあれよと言う間にこなたはラノベ界の頂点に達した。 「確かにあんまり変わってないかもね。昔も今もやりたい事は同じだからじゃない?」 「まあ、そんなもんかね」 ~私は野原に寝そべっている。 こなたがこちらに向かおうとしているが、私とこなたの間には川が流れていて渡れない。 仕方がない。私が向こうに行ってみようか。 しかし、いまいち気合が入らない。どうしたものだろう?まあいいか、特に何かあるわけでもなし。 こなたならマイペースに、私のところへやってくるだろうし。 プレッシャーをストレスとは感じず、褒められても受け流してしまう程、まるで目の前の川のように自由に流れていく体質。 こなたがマイペースだからこそ、周りの環境が変わろうとも、今までどおりでいられるんだろうと思った。 そう言えば、高校の卒業式の日がその逆パターンだったのかも知れない~ 春。まだ寒さを残していて、体育館の中ではストーブが活躍していた。 卒業式を終え、皆が塵々に下校していく中で、私たち四人は集まっていた。 この学校を卒業したからと言って、私たちは会えなくなる訳ではない訳だが、今までのような当たり前の生活が出来なくなるのも事実。 教室で四人弁当囲んで、毎日しょーもない雑談にいそしむ事も、もうないだろう。 そういったなか、こなたが泣いていた。 つかさもみゆきも泣いていないのに、この中で、言っちゃ悪いが一番泣きそうにもないこなただけが泣いていた。 「こなちゃん泣かないで、会おうと思えば明日でも会えるよ」 「んっ、うん……。ぐす……」 「そうですよ泉さん。寂しい事は無いですよ」 「う、うん……」 たまにはこなたも泣く事があるのかと思い、その時は納得していた。 しかし数ヵ月後、こなたとつかさと私でレストランへ行く機会があったため、ここぞとばかりにこなたにその時の事を聞いてみた。 「いや、大したことじゃないって……」 「あの時はまさかあんたが泣くとは思わなかったわ」 「んー、そうだね。高校生活がさ、なんだかんだで楽しかったのかな~?と」 「ほう、あんたにしちゃ、まともな事を考えてたのね」 「お父さんの受け売りなんだけどさ、『人生は夢』って言ってね、つまり夢の中なんだから覚めるまでに楽しんだもの勝ちってわけさ」 「だからこなちゃんは、高校のときに目いっぱい楽しんでたの?」 「そだよ、卒業式に流した涙は、その反動ってことさ」 「はは~ん、だからあんたは楽しようと、平気で宿題を見せてもらおうとしてたわけね」 「か、かがみ様?ちょっと顔が怖いっすヨ?そ、そ、そうだ、ちょっとさ、実は私、小説書いてみたんだけどさ、読んでみない?」 ~こなたが船を用意している。 さすがこなた。どこかの橋を渡ってくるのかと思っていたら、まさか船でこっちへやって来るとは~ ホラーゲームは徐々に盛り上がりを見せていた。 雰囲気は和風と言った感じか。マップの中には椿の生垣があったり、瓦屋根の小屋が並んでいたり。 ついさっきはおまわりさんの幽霊と戦い、なんとか成仏させる事ができた。 どちらかと言うと、謎を解く事に重点が置かれているようで、なかなかヒントを見つける事が出来ない。 そのため主人公はさっきからマップの中をうろちょろ動き回っているばかりだ。 「明日はかがみんの誕生日だよね、しかも七夕で。短冊は今年は飾るの?」 「多分つかさが準備するんじゃないかな?と、言っても、つかさ一人にやらせる訳にはいかないけどね」 「つかさだから、竹を一本切るのに苦労してそうだね。ところで今日はつかさはどうして来なかったの?」 「あの子は料理教室を開いてるのよ。第一土曜と第三土曜はね」 「ああ、そう言えばそうだったね」 つかさは家に近所の人を集めて、アイデア料理を教えていた。 腕前はまだ学生とは言え、やはりプロを目指しているだけありそこら辺の主婦よりも断然料理が上手だった。 アルバイトの代わりとして開き始めた料理教室だが、こなたが小説家になった時と同じように、つかさが料理教室をやると言い出したときは驚いたものだ。 あのつかさが人に物を教えるようになったのだから、その時はつかさが別人になってしまったのではないかと思えたほどだ。 「そうだ、待ってて。今アイス持ってくるから」 「お、サンキュ」 そう言って隣に座っていたこなたが立ち上がった。こなたの長い髪の毛からやさしい香りがした。 誰もいなくなった部屋を見渡すと、棚の上に置かれた写真の中のこなたの母親と目が合った気がした。 こなたもつかさも変わった。いや、本質的には変わっていない。しかし、確実に成長している。 みゆきも、アメリカへ留学していて、今頃私よりずっとレベルの高い勉強をしてるんだろう。 その中で、私だけが取り残されてしまっているようだった。 「ほい、バニラとチョコどっちがいい?」 「あ、ありがと、こなた。ねえ、みんな変わったわよね、なんかさみしいな、なんて」 「……」ニヤリ 「お、おまっ」 「さみしんぼかがみん、萌え~。やっぱりウサギみたいでかわいいの~!」 昔と全く変わらず、今もこなたと同じようにはしゃいでいた。 もう帰らなくてはならない。そんな時間になるのはあっという間の事だった。 日が沈んだばかりでまだ若干明るかったが、やはりつかさの事を考えると少し早めに帰ったほうが良いだろうと思った。 「じゃあ、またねこなた」 「ほい、またねー」 私のハヤブサのアクセルを少しだけ回すと、スムーズに加速していき徐々にこなたの家が遠ざかっていく。 少し暗いが、まだ少しは時間があった。せっかくの休みなのだから、山に走りに行ってみようかと思い、少し遠回りをして帰る事にした。 山の一角に、夜景のきれいなスポットがあった。気晴らしにはちょうどいいと思ったのだ。 前々から風を切って走るこの乗り物は楽しそうだとは思っていた。 しかしバイクの免許を取ろうと決断する事が、一番ハードルが高いものだ。 そこに、こなたの『人生は夢』と言う言葉が頭をよぎったのだ。我慢するより、楽しまなくては。 バイクの免許を取ってしまえば、あとはするすると魅力にはまって行くばかりだった。 そしてとうとう、バイクの一つの到達点とも言える、ハヤブサを購入するに至った。 後ろからスポーツカーが私の後ろにピッタリと付いて走っている。のんびりと走っていた私を、いつ追い抜こうか見計らっているらしい。 車体が小さいためか、バイクは自動車から甘く見られやすいため、こんなことは良くあることだった。 赤信号で止まると、先ほどのうなりを上げるスポーツカーが私の隣に並んだ。信号が青になり、スポーツカーが発進する。 私も強くアクセルを回すと脳味噌がずれそうになるほどの強烈な加速Gと共に、あっという間にミラーに写るスポーツカーを小さな点にしていってしまう。 どんな自動車でも、加速力でこのバイクに勝てるわけが無いのだ。 まったくこんな事にむきになるなんて。その時は自分が何かに置いていかれる事に敏感になっていたのかもしれない。 高校の時にはこなたやつかさに勉強を教えていたし、面倒を見ていたのは私だった。なのにいつからだろう。 みんなかが変わっていく中で、私だけはさなぎになったまま春を過ごそうとしてるのだ。 3秒もしないうちにメーターの針は100kmを超えていた。そのスピードのまま私は山道に突っ込んだ。 見通しが悪く、くねくねと曲がる山道を高速で私とハヤブサが登っていく。 明らかに危険なのは分かっていたが、何かに追われているような気がして、スピードを緩めようとはしなかった。 日はすっかり沈み、あたりは暗くヘッドライトで照らされた部分しか視界はない。 竹がぶんぶんと通り過ぎていく。明日は七夕。短冊にはなにを書こうか。 皆は私と違って、短冊に書くべき事はすでに叶っていると言える。そして更に高みを目指すのだ。 私が願いを書けば、皆に追いつく事が出来るだろうか? 天を望めば、生い茂る木々の隙間から、ベガとアルタイルが時折姿を現す。 流石にここでは天の川は見えないが、織姫と彦星が川を隔てて離れ離れになっているのだ。 ~こなたが船を漕いでやって来る。 織姫と彦星みたいに、橋を渡って来れたら良かったのに。 そうか、七夕は明日だったっけ。まだ橋は架からない。仕方が無いのかもしれない~ もう少し行けば、夜景のきれいな場所に到着する。 あたり一面を見下ろしてみたい。ベガとアルタイルを見てみたい。 そうだ、短冊には「自信が欲しい」と書いてみよう。 22歳にもなって、短冊に願いを書くなんて、やっぱり私たちは根本的には変わっていないのだろう。 きついコーナーを曲がり終わると、直ぐ先で光る点が動いているのが見えた。。 その時はなんなのか分からなかったが、少し近づくとウサギの目が光っていたのだと気が付いた。 ウサギが私のバイクの進行方向で立ち止まる。危ない、このままでは轢いてしまう! 私は何かを叫んだ。こなたが私の事をウサギに似ているといっていた事を一瞬だけ思い出した。 ハヤブサがウサギに襲い掛かる。私はパニック状態のままブレーキをかけた。 しかし強くかけすぎたらしく、バイクはバランスを失い、私を放り出した。 宙に浮いている私は、ウサギが山に隠れていくが分かった。 大きな音を立てて地面を道路を滑っていくバイクと私。 その先には、切り立った崖がある。 人生は夢。いつかは覚めるものだ。 ~船が近づいてくる。 驚いた。 船に乗っているのはずっとこなただと思っていたが、こなたのチャームポイントのアホ毛、泣きボクロ、猫口がない。 こなたの部屋に置かれた写真の中で、いつも微笑んでいたこなたの母親が、今私の目の前にいるのだ。 名前はかなたと言うのだとこなたから聞いているが、確かこなたが幼い時に亡くなっているはずだ。 気持ちのいい風が、私の髪の毛を悪戯に乱し、かなたさんのワンピースをひらひらと揺らし、太陽の光が私とかなたさんを照らしている。 「かがみちゃん、今までこなたと仲良くしてくれて、ありがとう」 「お迎えに、来てくれたんですか?」 「そうです。この川は三途の川といって、この向こう岸があの世ですよ」 「そんな、やっぱり私、死んじゃったんですか?」 「残念だけれど、そうなんです。私が抱いてあげますよ。その体じゃあ立てません」 そう言われて気が付いた。私の下半身がない。きっと事故のせいだろう。こんな体じゃあ、生きていられるはずが無い。 「さあ私に掴まってください」 私はかなたさんに抱かれたまま、三途の川を渡っていく。 かなたさんの髪の香りは、こなたと同じやさしい香りだった。 それから三年後、こなたは一つの小説を書き上げたらしい。 それは、バイクに乗った女の子を主人公にした、日常と非日常を組み合わせた、わくわくするような物語だという。 タイトルは「かぜのゆめがたり」
https://w.atwiki.jp/anan2006/pages/10.html
第4章 『太極拳カタストロフィー』 アナンは旅立ちの準備を進めていた。取調べを受けた日以来、毎日電車の夢を繰り返し見ていた。アナンは最初の夢で太極拳を試みた時、中吊り広告の夏川純を見逃していなかった。 それ以来、アナンは彼女を忘れられなくなり、毎日電車の夢を見るようになっていたのだ。通勤電車で彼女とスカイラブ太極拳を成功させる夢を。 アナン「キタノハーテを出ねぇといつまでもアイツを忘れられねぇ。オラ借金も増えて利子すら払えねえのに、なんかワクワクすっぞ!」 その時、アナンは横に気配を感じた。振り向くと、まさに太極拳を試みている夏川純 夫(45)が平成のぱぴぷぺぽを踊っていた。 夏川純夫「ぱっ、ぴぷぺっぽ、ぽぺぷぴぱッ!」 アナン「・・果てしなく消えろ」 純夫は言葉通り果てしなく消えた。 ここしばらくアナンの身の回りではこのような状況が続いていた。訳のわからないやつが近付いてきては、しょうがなく果てしなく消していた。 何ともやり切れない感たっぷりのアナンはとりあえず駅に向かった。途中オレンジジュースを買ったが、鼻から注入しただけで残りはたしなめる程度で破棄した。 アナン「しゃあねぇ、困った時の占いぱぱだ」 色々な意味で行き詰まったアナンは、キタノハーテで名高い占い師である、占いぱぱの元へ向かう事にした。 スルットKITANOHATEカードを改札に通すと、ちょうど電車がホームに滑り込んできた。すると駅に着いて軽く興奮状態だったアナンも逆に電車に滑り込んだ。ホームにいた乗客達は思わず息を飲んだ。 ポキッ。 アナンの左足がポキッと逝った。 アナン「いッ、いちぇッ!」 しかもアナンはその拍子にスルッとKITANOHATEを線路に落としてしまった。 アナンは太極拳で拾おうと試みたが手が届かなかった。 アナン「ちくしょう、手があと3メートルだけ長ければ…まあ、でもあと120ティバクーしか残額無かったし、しょうがないかあ…」 その時だった。線路の下から女神が出て来てアナンに尋ねた。 女神「アナタが落としたスルッとKITANOHATEはこの9500ティバクー残額があるカードですか?それとも、120ティバクーの残額のカードですか?」 アナン「(ここは正直に答えて9500のカードも狙いに行くのか、それとも貰えない可能性を考えて120のカードと答えるのかは…)」 女神「…」 アナン「自由だァーーーッ!」 女神「…」 アナン「スルッと is freedom、スルッと is freedom…」 女神「…」 アナン「(だがやっぱり、ここはセオリー通りで…)120っす!」 女神「シャッチョサン、正直ネー。じゃあカード返すアルね」 アナンはまさに落としたカードを手渡された。納得がいかないアナンは帰ろうとする女神を呼び止めた。 アナン「女神さん、あなたは私の大事なスコウターを壊してしまいました。やっぱり9500ティバクーのカードも渡してもらいましょうか。」 女神「(ここは、スコウターのことなんて全然知らないけど怒らせたら恐そうなので大人しく9500ティバクーのカードを渡すか、それともシャッチョサンのキャラでもう一度しのいでみるのかは・・・)」 アナン「…」 女神「自由だァーーーッ!」 アナン「…」 女神「女神 is freedom、女神 is freedom…」 アナン「…」 女神「さあ皆も一緒にぃ」 アナン「自由だァーーーッ!」 女神「自由だァーーーッ!」 アナン「自由だァーーーッ!」 女神とアナンはとことん、しかし時には控え目にフリーダムだった。言い換えると、男子大学生の尻を自由に触っていいと主張している訳ではなかった。 そんな事をしているうちに二人は占いぱぱのところまで来ていた。 ぱぱ「何か用かお前たち。」 占いぱぱは長い髪の毛を歌舞伎のように振り回していた。髪は白髪ではなく輝くような金色だった。 アナン「欧米か!」 瞬時に突っ込んだアナンは勢い余って、何故かぱぱの背後にあった線路上に転落しつつある女神に欧米ツッコミをいれながらの救出を試みた。 アナン「欧米・・とうッ!」 アナンはまさに間一髪のところで、落下する女神をホーム上に引き揚げた。 が、その反動でアナンはバランスを崩してしまった。よく考えたら、アナンの左足は電車へのスライディングでポキッと逝っていたのである。 アナン「ぐふッ」 女神「キャッ、あなた!」 アナン「ここから離れるんだッ!俺のことはいいからッ!」 アナンは落下しながら女神に向かって叫んだ! が、その時運の悪いことに電車が滑り込んできた! アナン「ちっ、ちきしょう!左足さえカモシカのような脚だったらモデルとして活躍出来たのにっ…!」 アナンは何か勘違いしていた。 ぱぱ「まずはスネ毛を剃りなされ」 女神「そうよこの私のようにッ!」 女神は裾を捲ってアナンにスネを見せた。 アナン「南米かッ!」 女神のスネは見事なロナウジーニョだった。 アナン「ずあっ!」 アナンは左脚をちぎり、その下から新しい左脚が生えて来た。 ぱぱ「トカゲの尻尾はいかがでしょうか~?新鮮ですよー」 アナン「二つもらおうか。おう女神、お前も食うよな?」 女神「・・う、うん・・」 女神はどこかそわそわして落ち着かない様子であった。 アナン「おいおい、どうしたんだよ。行儀よく座ってないと、オラと地球の元気玉くらわせっぞ!?」 その時店内の照明が一気に落ち、暗闇の中から花火でデコレーションを飾った華やかなケーキを持った女性が現れた。女性はアナンの元へとやってきた。 ??「お誕生日おめでとう。お久しぶりね、アナン兄ちゃん」 アナン「お、お、お前は!!ジェ二ファーじゃないかッ!」 ベイベはゆっくりと微笑んだ。 アナン「・・イ、イタチの最後っ屁ってやつだ・・」 アナンはベイベとの再会に驚いた弾みの放屁について、臭いが充満する前にイタチのせいにした。 アナン「さあ、ぱぱ、俺たち二人の運命を占って貰おうか!」 女神「まあ、ストレートね。」 女神は毎日ロナウジーニョにストレートパーマをかけていたが無力だった。 ぱぱ「うむ…よろしい、だがワシは高いぞ。まさかタダで占って貰おうと言うのではあるまい、何をワシに捧げるのだ?」 アナン「ベイベを捧げます。」 ベイベ「えっ…?」 即答だった。 ぱぱ「よろしい、では占ってしんぜよう。お前ら二人は…」 その時、先程からアナンに迫って来ていた電車が今頃目の前に現れた。 アナン「ほげっ!」 アナンはりんかい線直通新木場行きにブラックホールキャノンを半分持って行かれた。 ぱぱ「お前ら二人は、時に優しく時に激しく、そして時に熱く時には鋭く、だが時にざらつき時にはなめらかに、時には入らず時には早く、とはいえ時にはいいじゃないか人間だもの」 ぱぱの占いはよくわからない上に、あいだみつをの語調を微妙にぱくればなんとかなるんじゃないか?的なものだった。 アナンは深く共鳴した。 アナン「ぱぱ・・いや、今から師匠と呼ばせてくれ!」 ぱぱ「・・断る!」 アナン「・・・」 ベイベ「・・・」 ぱぱ「やつはやがてこの世を救うてくれるのじゃ!」 アナン「・・・ペペロン吉田は来ているか?」 女神「来てたわよ」 アナン「よし、口が滑ってベイベを捧げるとか言っちまったが、ペペロン吉田でも代わりに捧げておいてくれ。」 女神「ええ~っ、あの人必要だったの?ペペロンはいい感じのストレートヘアだったからロナウジーニョで吸収したわよ。」 アナン「ええ~っ!じゃあ今からお前がベイベじゃ~!ここに残れぇ!」 アナンは女神を取り押さえた。普段取り押さえられる経験が豊富なだけに女神をしっかりホールドし、しっかり顔に向けて放屁した。 ロナウジーニョ「ギョッ!」 一瞬何か声がしたが放屁の音にカヴァーされた。 ベイベ「ねぇ、この部屋ちょっと臭くない??」 アナン「確かに若干アルカリ性を感じるな・・」 すると女神はノールックでリトマス試験紙をあいたスペースに放り出した。 すかさずペペロン吉田が反応した。 ペペロン「胡椒はどこだ胡椒はッ!?」 アナン「えいッ、放屁だッ!!」 アナンは脈絡なく放屁をかました。 放屁魔神「甘い・・、甘ったるいわ、このチキン放屁がッ!」 チキン放屁「キサマァ、これでも喰らいやがれッ ファイナル放屁ーーーッ!!!」 アナン「げふぅっ!」 アナンがムセる程の放屁は若干チキン風味だった。 放屁魔神「うぐふっ。」 放屁魔神は尻の間からスカシターを取り出し、戦闘屁力を測定した。 放屁魔神「むっ、戦闘屁力24000ゼノ!チキン風味は伊達じゃないな!だが!」 放屁魔神は仕返しに腐敗臭に柑橘系ミックスの放屁をチキン放屁に放った。 放屁魔神「屁ァイナル放屁返し!」 その時だった。放屁魔神の放屁とチキン放屁の放屁が衝突する中で二人は何かを悟った。 放屁魔神「…今わかった、お前と俺は元々一つの…」 チキン放屁「お前が魔神になるために捨てたチキン風味が…俺だった訳だな…」 アナン「なんだ、何が起きたんだ!?」 アナンの左右で放屁魔神とチキン放屁が感傷にひたっていた。 放屁魔神「よし、大いなる悪に対抗するため、再び一つになるぞ。」 チキン放屁「うむ、時は訪れた。」 魔神とチキンは徐々に寄り添い、腐敗臭、柑橘、チキンがブレンドされていった。 アナンの真上で。 アナン「う、うっぱァ。く、くせ、くせものだーッ!」 アナンはくせ者を見つけた。そして即座に飛び付いた。 女神「どうでもいいけどここ室内じゃなくて屋外、ってかホームよ・・」 女神はそろそろ読者が気になり始めていた疑問を口にした。 アナン「じゃああのアルカリ性はいったい・・??」 チキン放屁「しぇけしぇけ、ぷぺらぷぺら」 放屁魔神「体力の限界ッ!」 すると見慣れない人影がやってきた。 大道具A「ふふ、俺のセットは役者をも騙す力があるらしい・・ウフフ」 アナン「ちきしょう、戦闘力だけならチキン放屁にも匹敵するというのに・・、つおッ!」 アナンは左腕を突如もぎ取った。 アナン「うわぎゃぁっっっ!!」 アナンは激しく痛がった。女神はそっと歩みゆり、救いの言葉を投げ掛けた。 女神「アタイのペペロンチーノに文句をつけるなんて・・、ジーザスクライストッ!」 女神は鞄から刃渡り3m50cmの包丁を取り出して豆腐をザクザクみじん切りにした。 女神「アタイは酔ってないわッ!むしろ、ぺひゅべひゅペペロン吉田よっ!」 アナンは女神が寝言を言い始めた隙に、何故か願い事を始めた! アナン「お、おれを不老不死にしろーーーっ!!」 アナンは勢いで思ってもいない願い事を口にした。 ぱぱ「ふ、不老不死…難しい注文じゃな…、んー…、そうじゃ!そんなに不老不死になりたければ、とりあえず東の町に行ってみると良い、何か判るかもしれんぞ」 占いぱぱもまた苦し紛れに思ってもいない適当なアドバイスをした。 アナン「東か…よし、いってみるぜ、ベイベ、女神、山田、着いて来い!」 山田が仲間に加わった! アナンはたちは東西南北がそもそもわからないことに気がついた。 アナン「まぁ東と言えば右だよな」 アナンたちはとりあえず右方向へと向かって歩き始めた。 その刹那だった! アナンは背中に鈍い激痛を感じた。 アナン「ぶべらぐはぁっ」 激しい出血に悶えながら傷口を確認すると、先程女神が持っていた刃渡り3m50cmの包丁がアナンの背中から右胸にかけてを見事に貫いていた。 アナン「ゴ、ゴフッ・・」 アナンは呼吸もままならない感じでその場にひれ伏した。 山田「そう、それでいいんだ」 女神「・・・フッ」 アナンは朦朧とする意識の中で、不敵な笑みを浮かべている女神を見つけた。 そしてゆっくりと意識を失った。…アナンは死の淵で彷徨い、大きな川の前に立っていた。 アナン「…こ、これはもしかして三途の川ってやつか…!?」 川の向こう岸に目をやると人が数人立っていた。 アナン「…あいつ、どこかで見たことが…」 リー「アナン!」 アナン「えーっと、誰だっけか、ペペロン吉田?」 アナンは直近の記憶しか思い出せないようだ。 ウサンク「アナン、こっちに来いよ!お前の借金もこっちに来れば帳消しだぜ!」 アナン「山田もいたのか!」 ジョナタン「アナン、こちらに来れば借金など気にせず好きなだけ戦えるぞ。」 アナン「ジョナタン!お前を倒す為の壺でおれの借金は増えたんだぜ…」 こえだめギャリー「あぁぬぁん、むぉういちど勝負どぅあ~」 アナン「…誰だ?まあいいか」 アナンは顔すら思い出せなかったので黙殺した。 夏川純夫「…」 アナン「純夫!」 ギャリーを覚えていない割にはしっかり純夫は覚えていた。 アナン「お、お前は…」 純夫の横には、ポピャヒュ大臣がいた。 アナン「ジッ、ジル!!」 アナンは甚だしい人間違えをしていたが、ポピャヒュ大臣は満更でもない表情で応対した。 ポピャヒュ大臣「うむ、いかにもわしがバルだが何か?」 ポピャヒュ大臣もまた聞き間違えから話をややこしくしそうなオーラ100%だった。 アナン「・・ク、クリリンさん!そいつはお父さんじゃないッ!!」 クリームまみれのポピャヒュ大臣をアナンはどうしても父とは認めたくなかった。 ポピャヒュ大臣は溜息をつくと特政令カードを扇子のように広げ、扇ぎ始めた。 アナン「!…あれは特政令カード!あ、あれがあればおれの借金は帳消しに…!」 アナンは気付くと三途の川を渡りポピャヒュ大臣の特政令カードを目の前で凝視していた事に気付いた。 アナン「し、しまっ…い、いつの間に三途の川をわ、渡って…わっ、渡哲也!」 川を渡ったことにより命の火が消えてしまうのではとパニックになり謎の発言をした。 だが目前の特政令カードを目の前にしすぐに冷静になったアナンはポピャヒュ大臣にこう告げた。 アナン「ポピャヒュ大臣、今日から父と呼ばせて頂きますので、いい加減ポから始まる名前はやめて頂きたいッ!」 アナンは本気(マジ)だった。 ポピャヒュ大臣「恨むんならてめぇの運命を恨むんだな、この俺のように」 アナン「逆に、ペペロンチーノひとつ」 アナンは最近ひそかにハマッている「逆に」を思い切って会話に織り交ぜ、ナチュラルにペペロンチーノを注文した。 ポピャヒュ大臣「よしよし・・。ペペロンチーノ大盛をあげるから、一気にこの川を渡っちまおうぜ」 アナン「逆に、このまま流れに乗って、一気に川下りするってのはどうだ?」 ポピャヒュ「ポペーヒュポペーヒュ」 アナン「はっはっは、だよな!そんなの、逆に、ポペーヒュだよなッ!」 その時一人の人物が現れた。 ロンリーチャップリン「逆に、プリンが食べたーい」 ペペロン吉田「はにゅりー。はにゅりー。」 現れた謎の人物たちをよそに、アナンは三途の川で水浴びを始めた。 しかしふと気がつくと、周囲の人間は口をあけて絶句していた。 なんと、アナンが髪の少なさを隠すために頭頂部に付けていたマスカラが見事に剥がれ落ちていた。さらに、残りの部分も髪の毛ではなく油性マジックで乱雑に塗っていただけだった。 アナン「しまっ…」 アナンは焦りのあまり、脇毛やスネ毛をむしり取り、頭の上に乗せたがまだマスカラの方がマシだった。 アナン「み、見るなァ!」 アナンは恥ずかしさのあまり、川で逆立ちをして頭を沈めたまま元の岸に戻り始めた。しかしそれは、ハッパイチマイがめくれて股間を公開するという、本末転倒な選択だった。 ?「…チャン!、アナン兄ちゃん!」 アナン「はうっ!」 アナンの前には女神とベイベが立っていた。 アナン「…お、おれは…戻ってきたのか…」 何故かアナンの周囲にはわんこそばの器が散乱していた。 ナメク長老「ようやく気がついたか」 アナン「だっ、誰だッ!?」 ナメクの若者「つあッ!!」 アナンは首筋に鋭い手刀を受け、再び深い意識の底へと落ちていった・・・ 気がつくと、そこはまるで異界の地であった。見渡す限り広がる大地のど真ん中にアナンは独り佇んでいた。 アナン「ここは一体・・?」 その時、南の空から丸い球体が凄まじいスピードで落下してきた。球体はそのままアナンから約500m程離れたところへ着地・・というよりは墜落した。 何か嫌な予感がしたアナンは咄嗟に気を消し、岩陰に隠れた。 やがて球体から一人の人間が現れた。 ベジタ「何としてでも奴からあれを奪わなければ・・。ちくしょう、またスコウターを使うことになるとはな」 ベシタはそのまま飛び立っていった。 アナンはとりあえずついて行こうと思い、舞空太極拳を試みた。するとアナンのゆったりとした動きに合わせ、身体が少しずつ浮き上がった。 アナン「…ほ、本当にと、飛んでいる!」 本人も想定外のようだった。 アナン「よし、あいつの後を付けるぞ」 アナンは30cm程浮いた状態で、太極拳状態を維持しながら時速2kmの速度でベジタを追った。 2時間程進み、当然のようにベジタを見失ったアナンはついに徒歩の方が早かった事に気付いた。 アナン「やっちまった…」 アナンは舞空太極拳による激しい疲労に襲われたが、常に太極拳の状態でいることで、それが普通の状態になるような気がしたが結局疲れるだけだった。 アナンはふらつきながら足元の崖から飛び降り、Dive to BlueのPVを真似た撮影を試みた。 アナン「(ずばばばば)よしっ、1カメ今だッ!(ずばばばば)」 1カメ担当武田「スイッチが、スイッチがぁッ・・!」 アナン「(ずばばばば)・・!!(ずばばばば)」 どうやら武田はカメラのスイッチの入れ方がわからないようだ。 武田「おんのれぇぇぇッ!」 武田はカメラを手刀で破壊し、アナンを追って崖から飛び降りた。 武田「(ずばばばば)・・アナンッ、今助けにゆくぞッ!(ずばばばば)」 アナン「(ずばばばば)ん?オラこんなこと山じゃしょっちゅうやってたぞ!(ずばばばば)」 アナンは近くの適当な枝に飛び付き、一難を脱した。 武田「(ずばばばば)・・・(ずばばばば)」 武田はそのまま落下していった。 アナン「た、武田…お前にはまだまだ撮って欲しい流出写真があったのに…。そ、そうだ!舞空太極拳を使って着地するんだぁあっ!」 アナンの声をかすかに聞いた武田は言われるがまま、ゆったりとしたモーションに入った。 アナン「おれは習得に40年かけたがな…」 武田はゆったりとした動きを保ったまま落下していった… かに見えた。しかし武田の落下スピードは徐々に落ちていき、見事なソフトランディングとなった。 着地目前、武田は仕上げのモーションに入ったが、その時手が何か柔らかいものに触れた。 女子高生「きゃーっ!この人痴漢です!」 武田の落下地点には女子高生がいた。 武田「い、いや、ワイは…」 武田は女子高生に取り押さえられ、付近の交番に連れて行かれ、拘束された。 後日、彼は「天に誓ってやっていない」として容疑を否認している。また、捕まった直後、ネクタイで抗議の自殺を図ろうとした事を明らかにした。 アナンは武田が落下したものと思い込んでいた。ゆっくりと崖を下り、、崖に対して斜に構えた。 アナン「ピーピーうるさいひよこたちに・・・わっ、うわぁーーッ!!」 アナンは斜に構えた反動でバランスを崩し、再び真っ逆さまに落下した。 その時だった! 一人の人物がアナンの腕を不意に掴んだ。 アナン「・・お前はッ!!」 ペペロン吉田「はにゅりー。はにゅりー。」 アナン「カッ、カルボナーラ野村ッ!!」 ペペロン吉田「はにゅりー。はにゅりー。」 アナン「はにゅりー。はにゅりー。」 ショルビニョーレ児島「はに、歯にWiiリモコンが挟まった!町に戻って取り除かなければっ!」 シルビニョーレ児島はルーラを唱えた! シルビニョーレ児島「ルラーック!」 語尾を少し噛んだ児島は中途半端に空中に浮き上がった。 シルビニョーレ児島「ご、悟空ーーっ!ぶべらっ!」 なんとシルビニョーレ児島は空中で破裂しそうな胸の高鳴りを五・七・五で総括した。 『鳴かぬなら ルラで一発 ホトトギス』 一方、アナンとペペロン吉田はいまだに『はにゅりー』の呪縛から逃れられずにいた。 ペペロン吉田「はっ、はにゅりーが止まらねえ!」 アナン「はにゅりー、はにゅりー、屁ギラゴン!!」 アナンは唐突に新しく覚えた呪文をペペロン吉田に贈呈した。 ペペロン吉田「わぁ、どうもありが・・ありが・・はにゅりー、はにゅりー」 アナン「くっ、だめか・・。でも惜しい、惜しいぞ・・はにゅりー、はにゅりー」 そんな中、二人を救うべくマーガレット進藤はゆったりとした歩調で二人に近づいてきた。 アナン「ん?誰だ、お前・・はにゅりー、はにゅりー」 ペペロン吉田「お客さん、うちは冷やかしなら・・はにゅりー、はにゅりー・・ですぜ」 二人はマーガレット進藤に更に近づいた。 マーガレット進藤「な、な何・・はにゅりー、はにゅりー」 マーガレット進藤はアナン達よりも重症な様であった。 アナン「うわっ、こいつが今流行りの右に左に曲ーガレットか!」 アナンは数週間前に不二家った(ふじやった)生クリームをベンチに塗り込み、草むらに身を潜めた。 しばらくすると、マーガレット進藤が近付き、ベンチに歩み寄った。 マーガレット進藤「Oh、はにゅりーなベンチデース」 通りすがりの女性「あっ…」 マーガレット進藤がベンチに腰を降ろそうとした瞬間だった。 アナン「屁イスト!」 アナンのシャドウ腰振りの速度は飛躍的に向上し、その周波数は23Hzに達した。 アナンは草むらから姿を現し突然生クリームベンチに腰を近付けると、ベンチ上の生クリームは四方八方に飛び散った。 しかし間もなく、先日耐震強度の偽装が発覚したアナンの腰は、倒壊の恐れがあるとして営業停止に追い込まれ、ついでに大量の不良債権まで発覚し行き場のなくなったアナンは、やむなくクリームベンチに尚も残っているクリームをぺろぺろなめ始めた。 アナン「う、うめぇ!」 クリームの意外な美味さにアナンは止まることなく、尚もぺろぺろなめ続けた。 見知らぬ女性「そ、そんなにおいしいの??」 見知らぬ女性は恐る恐るベンチに近づき、アナンがなめているのとは反対方向にあるクリームにそっと顔を近づけた。 アナン「(今だッ!)屁イスト!」 アナンの奇襲シャドウ腰振りは見事に成功し、見知らぬ女性を生クリームまみれにした。 アナン「おやおやまあ、お姉さん、そんなに生クリームまみれになってしまって…お兄さんがな、なめ、なめ取って…げふぅ!」 アナンは突然背後から背中の上部を蹴りとばされ、あたかも室伏のハンマーのように吹っ飛んだ。 アナンは立上がり振り向くと、そこには一人の見覚えのある男が立っていた。 アナン「!?」 ベジタ「よう、ドドドリアさんよ」 アナン「えっ、人違い…?」 ベジタ「一人になるのを待っていたんだ。」 アナン「ひ、一人?何を言っている、吉田や進藤や女性が…ってあれ!?」 アナンの周囲には誰もいなかった。 アナン「…人違いだ、おれはドドドリアなんて名前じゃ…ずおおっ!」 ベジタ「屁をこく隙も与えてやるものかッ、地球もろとも宇宙の塵になれーッ!」 ベジタは空高く舞い上がり、ギャリー砲の構えに入った。 アナン「くっ、賭けるしかねぇ・・!」 アナンは負けじと3倍冥王拳えぼし波の構えに入った。 ベジタ「俺のギャリー砲は絶対に食い止められんぞッ!死ねーッ!!」 ベジタは凄まじい閃光を解き放った。 アナン「波ァァァァッッ!」 アナンも凄まじいエネルギー波を放った。たちまち辺りを暗闇が包み込む。 が、なんとアナンのえぼし波は微妙に的を外しており、そのままベジタのすぐ傍を突き抜けていった。 アナン「・・!!」 一方でベジタのギャリー砲もまたアナンにヒットすることはなかった。 ある男がアナンの前に立ちはだかったのだ。 ピコロ魔人「に・・逃げろ・・コ・・コパン・・」 どうやら人違いのようだったが、全身でベジタのギャリー砲を受け止めたピコロは、そのまま地に伏した。 ベジタ「なっ・・、俺のギャリー砲を受け止めただと・・?」 一方でアナンは尚も空(くう)に向かってえぼし波を放ち続けていた。冥王拳もなぜか4倍まで上がっていた。 ベジタはすれすれのところを突き抜けている冥王拳4倍えぼし波を見て言った。 ベジタ「フン、俺のギャリー砲とは似ても似つかなんな」 その時、不意に現れたコパンがアナンに近づいてきた。 コパン「お前を・・倒すッ!」 コパンは戦う相手を間違えていた。 コパン「お前なんか死んじゃえー!フルパワーだッ!」 コパンはとんでもないエネルギー波をアナンに向かってほぼ0距離から放った。 ベジタ「くっ、このガキ理性を失うとこれほどまでの力を出せるのかッ!」 アナン「チェーンジ!マイマインド!」 意表を突いた発想の転換だった。 アナン「正しい心を持った者ならば跳ね返せるはずだぁっ!」 アナンは防御するどころかコパンの正面で構えを取った。 アナン「うおりゃぁっ…そしてげぼばぁぁっ!!」 アナンはとんでもないエネルギー波をまともに食らってしまった。 アナン「おれは正しい心を持っているはずなのに…」 アナンはピコロ魔人の横に倒れこんだ。アナンは朦朧とする意識の中にありながら、どさくさに紛れて倒れているピコロ魔人の尻ポケットからサイフをくすねた。 ベジタ「ドドドリアさんよ、あんた実はいい奴・・・チェーンジマイマインド!」 ベジタも言ってみたかったようだ。 コパン「ピ、ピコロさん、僕何もできなかった・・ぐすん」 コパンはピコロ魔人の下で佇んだ。 ベジタ「おっと、ドドドリアさんはしとめたが、まだザボボーンさんがいたんだったな」 ベジタは地上に着地し、コパンに近づいた。 コパン「ピコロさんを・・よくも・・よくも・・」 コパンは静かに目を閉じ、億千の星の中から一番輝くナメク星を探し当てた。 コパン「もう独りじゃ生きてけないよ・・」 コパンはピコロ魔人を抱き抱えると、そのまま宙高く放り投げた! コパン「戦えないナメコ人など必要ない!」 コパンはピコロ魔人にエネルギー波を打ち込み、消し去った。 コパン「ククク…ピコロを屠るとはさすがだ…。オレも封印していた真の力を出さねばなるまい…」 ベジタ「真の力だと!?…やってみろよ」 コパン「ククク…後悔するぞ」 コパンは突然、変身した! ベジタ「!!…それが変身した姿か…笑わせるぜ」 コパンはミニボンビーに変身していた! コパン「おこずかいほちいのねん!」 ベジタ「!!」 コパンはベジタから64兆5000億ティバクーを抜き取った! ベジタ「なっ!」 ベジタは惑星ベジタの百貨店を売却した! 惑星ベジタのトンカツ屋を売却した! 惑星ベジタのジエーイ・ギャールを売却した! しかしそれでも足らず、ベジタは天文学的な借金を背負う事になってしまった。 ベジタは人生への戦意を無くしていた。あまりの借金に涙するのも初めての事だった。 コパン「すっかり生きる気をなくしてしまったようなのねん」 その時、コパンの正面に人影が現れた。 スリのアナン「おっと、シャッチョさんがそんな現金を持ち歩いちゃいけねぇよ」 金の臭いに敏感に反応し、復活していたアナンはコパンから持ち金の半分を盗もうとし…失敗した。 コパン「甘いのねん!」 コパンは隙をみて逆にアナンから224兆7000億ティバクー抜き出したが、既に借金まみれのアナンにとってはもはや対岸の火事であった。 アナン「綺麗なバラには、トゲがあるのさ」 アナンは突然強気になり意味不明にカッコつけてみた。 アナンはスルッとKITANOHATEを1枚めくった。流派が一致した。 アナンはエネルギーをためてコパンに複合攻撃を試みた。 コパン「くっ・・・やるな」 アナン「どうしたコパン!ピコロの奴を殺った時はこんなもんじゃなかったはずだッ!」 コパンは後方へと一端距離をとった。 コパン「・・さすがだ、奴はまだ全然本気じゃないのに、不良債権も超過債務もオラを超えてやがる。しょうがねぇな・・」 コパンは胸ポケットから携帯電話を取り出した。 コパン「宮城県を変えんといかん!」 コパンは急遽、東北楽天イーグルスの買収を決め、世界の名だたる選手らをそれぞれ莫大な移籍金とともに補強したが、誤ってスモウレスラーを補強していたことにコパンが気付いたのは3年の月日が経ってからであった。 コパン「ククク…このチームには一生勝てぬだろう」 アナンは対抗して福福岡ポークスを率い、コパンのチームに試合を申し入れた。 もはやベジタやピコロなど、アナンとコパンにとってはどうでも良かった。
https://w.atwiki.jp/yaruoperformer/pages/444.html
/. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .`ヽ、 /. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . .\ .′. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .ヽrー-ヽ . . . . . . . ∧. . ト, . . . . . .. . . . . . . . . . . .\ { . . . . . . .{≧x kヘ. . . !. . . . . . . . . . . . . _;_;ヽ ' . . ,ィ. . .込尤!i}∧. ト, . . . .厶 . . . . . .ヽ ` ∨^Ⅵトー― ' ハ!ヘ. . /i!i∧ . . .卜} ヽ,ム` ' ' ∨ ムノヽ . .! }. ∧、 r===ぇ /. . | ∨ j/小. ヽ、{こ二'」 ,/. ij. i |. . .j } ` - ' {、. .仆{ j/"| | ヽ{ /⌒'┤ ├'⌒ヽ (^ヽ {^ヽ ,ィヘ /^), -―, / {f¨ ̄「 ̄¨^/ '. rヘ '. '. '. '. Y^}. / /{ .イ丨 r'" / ;ーr宀ー‐/ '. '. '. / ,// 厶/ { f^} { { ヘ '._」 { -一¬ヘ '. . ′ / '¬=ー- '. ー' ¨ ´ _」 } L≧ ∨ `ー-、 /´ .′'. '. / . ′ '. `ヽ 〉 /´} ヽ.___ { .′ / '. '. , ′ . ′ '. '. / 厶 ' `¨¨ ¬-, } , ′ '. / / '. '. { / r==ム,___j__ ! / '. ′ / '. '. ム,___j___ | ○ }丨 ' './ .′ '. '. { ○ | └ァー、 __.ィ^ヽ! j / / i '. ,j _rー┘ 名前:糸色望(いとしき のぞむ) 性別:男 原作:さよなら絶望先生 一人称:私 二人称:あなた 口調:敬語 AA:さよなら絶望先生/糸色望.mlt 「絶望した!」が口癖の、超ネガティブ高校教師。二のへ組担任。 大正時代の書生のような服装をしている。 名前を横書きにすると「絶望」になることからタイトル通り「絶望先生」の異名を有し 下らないことにすぐ絶望し、頻繁に自殺未遂をする。 そのくせ本当に死にそうになると「死んだらどうする!」と文句を言う非常にめんどくさい人物。 しかし、端整な顔立ちで長身、名家の出身と言うこともあり、女生徒にはやたらとモテる。 実家の糸色家はいずれも「先生」と呼ばれる職に就いている(長兄・縁の子である交を除く)。 ちなみに望は四男で、下に妹の倫がいる。 家族も全員横書きにしたら「絶●」という(両親と次男以外あまり字面の良くない)熟語になる。 恐らくモデルは文豪の太宰治。 キャラ紹介 やる夫Wiki Wikipedia MUGENwiki アニヲタWiki ニコ百 ピクペ 登場作品リスト タイトル 原作 役柄 頻度 リンク 備考 糸色ゼミには奇妙な学生たちが集うようです ジョジョの奇妙な冒険 大学の講師にしてスタンド使いだが、戦闘能力はほぼ皆無 主 まとめ 予備やる夫Wiki 完結 エデン オリジナル 合作 エデン新聞の記者 主 まとめ rss 完結 早苗は殺し合い学園で奇跡を起こしたいようです ダンガンロンパ 超高校級の生存者 常 まとめ rss R-18 やる夫が大樹の正体に触れるようです オリジナル 宿泊客の1人 常 まとめ 予備 完結 ゴーストスイーパー?○○ 極楽大作戦!! GS美神 極楽大作戦!! できる夫が通う学校の校長 準 まとめ エター 真・女神転生 やる夫サマナー 真・女神転生デビルサマナー 吾妻道夫役、彼の著作「日本古代文明論」が物語の原因 準 まとめ 完結 新・やる夫の関が原戦線異常アリ オリジナル 主人公・小早川秀秋の兄、木下勝俊役 準 まとめ 完結 新選組列剣伝 オリジナル 尾形俊太郎役 準 まとめ 完結 やる夫が光武帝になるようです オリジナル 雲台二十八将の第十六位、劉隆(りゅうりゅう)役 準 まとめ 完結 やる夫はサクラ町で日常を過ごすようです サクラ町さいず 「七夕先生」の愛称で呼ばれる数学教師 準 まとめ やる夫達は幸せを掴み取りたいようです ドラゴンクエストIII 暗躍する魔王軍の幹部役 準 まとめ やる夫Wiki R-18 完結 やる夫は悪魔になるようです―NOCTURNEマニアクス 真・女神転生III NOCTURNE マニアクス やる夫の先生、高尾裕子役 準 まとめ 完結 やる夫は女嫌いの料理人のようです みさき速「酒は辛口 肴は下ネタ」 巴の義弟の医者 準 まとめ やる夫Wiki 完結 あんこ時々安価でクトゥルフ神話TRPG クトゥルフ神話TRPG シナリオ「向日葵は陽炎」に登場する、神主 脇 登場回 wiki R-18G 安価あんこ 岸辺露伴は書き込まない 岸辺露伴は動かない コレクター。エレナの仲間 脇 登場回 rss 完結 共和国の行方1918― オリジナル 共和国のミヤザワ派遣軍司令のイトイ少将 脇 まとめ R-18G 安価あんこ エター 婚約破棄令嬢は告られたい オリジナル サンデー共和国の参謀 脇 まとめ rss 完結 島流されアカリのポケットモンスタートロピコ ポケットモンスター 教員 脇 まとめ wiki R-18 安価エター 射命丸文は童話を救うようです オリジナル 『踊るガイコツ』に登場する怠け者の兄 脇 まとめ rsswiki やる夫Wiki 完結 ドラゴンクエストⅥ黒とできない子と幻の大地 ドラゴンクエストVI 現実のレイドック王役 脇 まとめ 予備やる夫Wiki 完結 ドルティー・マリー婦人の末路を知る者は誰もいないアディション オリジナル ドゥトゥレーン・べリングという名で登場、メイジニアの使用人 脇 まとめ 予備rss 誠は黒い医者と呼ばれるようです ブラック・ジャック 赤星喬役、「小うるさい自殺者」に登場 脇 まとめ 予備予備2 予備3 完結 やらない夫は約束を守るようです オリジナル ドルイド 脇 まとめ エター やらない夫は闇に立ち向かうようです 池井戸潤「果つる底なき」 信州マテリアルの元社長 脇 まとめ 予備 完結 やる夫がスモチ荘で暮らすようです オリジナル 三途の川村で蘇生屋「絶望屋」を現世では孤児院「絶望」を経営している 脇 まとめ エター やる夫がドラクエIIの勇者になるようです ドラゴンクエストII ラダドーム国王役 脇 まとめ 完結 やる夫がドラゴンクエスト5の主人公のようです ドラゴンクエストV マリアの兄、教団の衛兵 ヨシュア役 脇 まとめ 完結 やる夫は匣の中身を知りたいようです 京極夏彦「魍魎の匣」 雨宮典匡役 脇 まとめ 予備rss やる夫Wiki 完結 短編 タイトル 原作 役柄 リンク 備考