約 4,073,100 件
https://w.atwiki.jp/karishooterwiki/pages/2222.html
大阪府 玉造ゲームセンター サンライト 閉店 天王寺動物園 上本町パスカ 谷町九丁目
https://w.atwiki.jp/karishooterwiki/pages/998.html
大阪府 ゲームプラザ オレンジハウス 閉店
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/871.html
魔王信長(前編)◆0hZtgB0vFY 枢木スザク、レイ・ラングレン、一方通行の三人は、サーシェスの知らせを受けD-6中央付近で戦闘をしているという式達の元に向かっていた。 しかし、一向に式達や信長を発見する事が出来ない。 光点があった場所はとうに過ぎているのにである。 となれば移動したと考えるべきなのだろうが、それがどちらなのかがまるでわからない。 さてどうしたものかといった所で、南方より爆発音が聞こえてきた。 このまま西に直進する理由も無い。 いずれ禁止区域になるD6は出なければならないので、ならば南方へと行き先を変更した。 「……おい、どうしてこう、どいつもこいつも大人しくしてられねえんだ?」 一方通行が肩で息をしながら、文句を垂れる。 さもありなん。南下し公園近くを探索したのだが、そこかしこ焼け焦げた無残な公園のみで特に目立つものは見つからなかったのだ。 レイは全く疲れた様子もなく冷ややかな目で一方通行を見下ろす。 「知るか。お前の足が遅いのが原因ではないのか?」 「うるせえっ! 能力を今使っちまうわけにもいかねえんだよ!」 怒鳴り返した後、はぁとため息をつき、一方通行は提案する。 「こうなっちまっちゃしょうがねぇ、二手に分かれて探すか。信長ってのがどれほどのもんか知らねえが、俺が出くわせばぶち殺すまでだし、お前等が出くわしたとしても二人揃ってりゃ逃げるぐらいはできるだろ。式達と合流出来る可能性もあるしな」 レイが念を押すように訊ねる。 「信長の強さは伝えた通りだ、その上での話か?」 「例え目の前で戦車の砲弾叩き込まれようと、俺には通用しねえよ」 時間制限付だがね、とは心の中だけで付け加える。 スザクは戦力が別れる事を懸念するが、一方通行は鼻で笑った。 「元々、俺は仲良しこよしでつるんで動くのは性に合わねえんだよ。それに俺の能力は、誰かとつるんで上手くいくような力じゃねえんでな」 「どんな力も使い方次第じゃないのか」 「ハッ、俺の力は向かって来た全ての力を反射する。そんだけだ。それでどうやって他人様のフォローをしてやれるんだ? あ?」 実際はそれだけではないのだが、馬鹿正直に全てを話してやる義理もない。 「テメー等が何処の何様かは知らねえけどな、こちとら欲しくもねえ最強の肩書き背負わされた能力者様だ。同レベルで話して欲しくねえな」 何かを言い募ろうとするスザクを、レイが止める。 「信長の力を知った上で一人で倒せると断言するのなら、やってみればいい。無理に止めてやる義理はない」 「その信長ってのを殺した後、残るD7の二人組みも俺が殺しといてやるよ。だからお前等は……そうだな、E6エリアの東南部探した後誰も見つからなきゃそのまま象の像目指せ。俺は東北部探して、誰も居なけりゃそのままD7に向かう」 スザクは戦力分散には否定的であったが、この周辺に居るはずのアーチャーとその一党の事が気がかりであった為、急ぎ人を探す為にやむを得ずこの案を了承する。 またお互い迷子になるのも拙いので、ケリがついたら時間はどうあれ象の像に向かうという約束をした。 かくして一方通行は一人、D7へと向かってD6東北部を探索する。 途上に魔王が居るとも知らず。 一方通行は缶コーヒーを片手にのんびりぶらぶら一人歩いていると、少し開放された気分になれる。 協力者は必要だ。それは心底理解している。しかし、やはり一人が楽だというのも本音なのだ。特に戦闘は、他人を気にかけて戦うのは面倒で嫌だ。下手にそちらに力を振り分けて時間切れなんてなった日には目も当てられない。 スザクもレイもかなり体力があり、色々と戦闘技術を隠し持っていそうな雰囲気はあった。 数多の修羅場を潜り抜けてきた重みのようなものが、言動の端々に感じられる。 それだけに、お互い踏み込みすぎずに付き合えるというのも、一方通行にとって好ましい関係であると思えた。 そういう意味では式とも似た様な関係を築けるかもしれない。 だが、一方通行が欲しているものは、何か違うと感じていたのだ。 ふっと、無残に殺されたプリシラという少女を思う。 あの無垢な純粋さに、惹かれる部分があった事は認めてもいい。 いや、一方通行が惹かれているのは、プリシラではなく、プリシラが醸し出す雰囲気、あの立ち居振る舞いが許される世界そのものだ。 ゼクスもまた軍人らしいが、根っこの所には一方通行が欲してやまない世界がある、気がした。 「ハッ、下らねぇ」 今更自分が光の下を歩けるとも思ってはいない。 ただ、それでも、アイツは、もしかしたら、腕づくでもそうさせてくれるかもしれない。 缶コーヒーが空になった事に気づいた一方通行は、これを後ろ手に放り捨てる。 周囲に音らしい音が無いせいか、スチール缶が道路を跳ねる音が思った以上に高く響く。 からんからんと転がる缶を、踏み抜く音で気付けたのは僥倖であったろう。 今の一方通行に気配を察知する能力なぞ無いのだから。 「また子供か。下らぬ、実に下らん。まともな武人はここにはおらんのか」 一目でわかった。 コレが、織田信長だろうと。 白い髪を片手でわしゃわしゃとかき乱す。 顔は、にへらと口の端を上げ笑っていた。 「織田信長、だよな、アンタ。桶狭間で今川義元不意打ちで殺したってな本当なのかい?」 周辺の重力が変化したのではと思える程の重苦しい存在感、最早こびりつくどころではない遺伝子レベルにまで染み付いているだろう血臭、言の葉一つ一つから発せられる凝縮した殺意、どれ一つとっても今まで遭遇した事のない傑物だ。 これが歴史に名を残した英雄であるというのなら、数百年後の世にあって尚語り継がれる英傑であるというのなら、心底納得出来る話ではないか。 「あのような小物、何ほどの事かあらん」 「ハッハハハ、言うねぇ。あの世から化けて出たか? 本能寺じゃ死にきれなかったか?」 ふん、と長大な刀を抜き放つ。 「戯言を。面倒だ、一刀で殺す故首を差し出せ」 「おもしれぇ、やってみろ織田信長。カビ臭ぇ骨董品の出る幕じゃねえんだよ」 アーチャーが戦場ヶ原ひたぎと上条当麻の二人を両脇に抱え、その後ろにC.C.が続く。 これとアーチャーが選んだ雑居ビルのような建物は、周囲を見渡せる程よい高さと意外にしっかりとした構造、そして何より内の一室にベッドを複数備えていた。 ひたぎと当麻をベッドに寝かせると、アーチャーはビルの屋上に行き、電車がひっくり返った場所に目を向ける。 痴漢が聞いたら土下座して極意を問う程目が良いアーチャーであったが、上がる煙と周囲の建物が合わさってそこに誰かの死体を見出す事は出来なかった。 嘆息しつつ室内に戻る。こうして地図に名前が書かれているわけではない建物に身を潜めてしまえば、余程大きな音でも立てない限りそうそうは見つかるまい。 英霊としてこの地に呼ばれたというわけではなく、受肉してここに存在するアーチャーには、当然休息が必要である。 もっともこうして今身を隠しているのは、アーチャー以上に他三人に休息が必要であろうからだ。 特に、上条当麻はさほど強い肉体を持っているようにも見えないが、そんな少々特殊な能力を持つだけの一般人である彼が織田信長に食ってかかって生き延びたのだ。 精神的な部分でかなりの負担があったろうと思われる。 急ぎ象の像へと向かいたいが、後少しここで休息をとってからの方が良いと考える。 途中また危険な奴と出くわしたならアーチャーが足止めしている間に、残る三人には走って逃げてもらわねばならないのだ。それすら出来ぬ程消耗していてもらっては困る。 と考え、C.C.が待っている部屋に戻る。当麻とひたぎが寝る部屋と別なのは、起こしたら最後休息すらとらず動き出しそうな奴が居るので、静かに寝かせたままにしようという魂胆故だ。 「む?」 苦味のある香りが漂う。 「ほれ」 ぶっきらぼうに言ってC.C.がコーヒーを手渡す。 ミルク抜きかつ問答無用で砂糖を五つもぶちこむ味知らずっぷりはさておき、その配慮に少し驚く。 「鬼の霍乱か?」 「ふん、可愛気の無い男だ。こういう時は嬉しそうに礼の一つも言うものだ」 言葉程には気を悪くした風もなく、コーヒー片手にかばんから引っ張り出したピザを頬張っている。 「礼が欲しければもう少しマシなモノを出せ。砂糖ばかり入った豆の煮汁を好んで飲む奴なぞいるか」 「ああ、お前はやはりブラックが好みか。そうだと思って砂糖を入れておいてよかった」 アーチャーは椅子に深く腰掛ける。それだけで、少しは疲労が取れるものだ。 「……ご期待に沿えたようで何よりだ」 一息にコーヒーを飲み干し腕を組んで目をつぶると、C.C.も邪魔はすまいと思ったのか口を閉じた。 アーチャーに毛布をかけてやった後、手持ち無沙汰なC.C.は部屋を出る。 どうしてこんな建物に隠れているのかも十二分に理解しているC.C.だったが、生来の気紛れさのせいか、ふらっと建物の外を出て歩く。 見上げる空は、何処にでもあるような、それでいて初めて見る空のように不安定さを感じさせる。 町並みもまたC.C.の知る建物にも見えるが、何処か歪で何かがズレている気がしてならない。 長い長い時を生きてきたC.C.ではあるが、ここ数時間の出来事は経験したこともない目新しい事ばかりである。 女吸血鬼に血を吸われるなぞ最たるものだ。 そんな気温でもないのに、微かに過ぎる風が冷たく思える。 「……バカ者が、さっさと迎えに来い」 土を蹴る僅かな音、これがC.C.の耳に入ると同時に聞いた事のある声が響く。 「C.C.!」 声に驚きそちらを見ると、枢木スザクが駆けて来るではないか。 C.C.は、少し考えて、これはまずいと思ったが、どう考えてもコレが相手では打つ手が無いと諦め、とりあえず口で言いくるめられればと考える。 しかしこうして名前で呼んでいるという事は、確実にこちらの正体をわかった上で接近しているという事であり、よし後でルルーシュは泣くまで詰ろうと決心したわけだ。 枢木スザクより先に見つけろバカルルーシュめと。 「これはこれは、ナイトオブセブン殿か。遙々こんな所までご苦労な事だ」 目の前に立つスザクは、C.C.が考えていたのとはちょっと違う顔をしていた。 「無事で良かった。ルルーシュには会ったかい?」 C.C.は無言。返答に窮するとはこの事か。 「C.C.? 何か問題でもあったのか? 君に限って怪我は無いと思うんだが……」 小首をかしげるC.C.。 「……私が、お前と親しげに安否を気遣いあうような仲であったとは知らなかったな」 「何を言っているんだ? ゼロレクイエムに向けて……待て。C.C.、君は何か変だぞ。ギアス? いや君には効かないはず……では何だ……」 先に齟齬を感じていたC.C.は、率直に疑問をぶつける。 「お前はシャルルに言われて私を捕らえに来たのではないのか?」 「…………」 完全に、これはC.C.ではないと判断しきってしまったスザク。 数歩後ずさり、必殺の間合いを確保する。 「ルルーシュだと? あいつはお前達が飼い殺しているのだろう。最早ゼロにもなれぬ奴に用なぞない。そもそも今回のコレもシャルルやV.V.の差し金ではないのか?」 判断も決断も正確な情報あってこそ。今は、何一つスザクの手にはない。 急変しすぎた事態は、スザクの処理能力を超えてしまっていた。 睨み合う二人の沈黙を破ったのは、部外者であるアーチャーの声であった。 「無事合流出来たかスザク」 「アーチャーさん‥‥」 アーチャーはスザクとC.C.のあまり穏やかならぬ合流への説明を目で求めている。 スザクが何と答えたものか頭を捻っていると、C.C.が先に口を開いた。 「コイツとは因縁があるが、それはお前達には一切関係の無い話だ。何処ぞの腹黒と違って比較的マシな人間性を持っているらしいから、アーチャーとならば問題なく協力しあえるだろう。もう一人は知らんが」 一方通行は手に持ったまだ中身の入っている缶コーヒーを大きく振りかぶる。 腕力の無さには定評のある一方通行であるし、その投球フォームもお粗末なものだ。 が、一方通行の手から離れた瞬間、缶コーヒーは100mmの巨大砲弾と化す。 反動を抑えるだけで数十トン単位の重量を要する圧倒的火力である。物体のベクトルを操作出来るという事はつまりこういうことなのだ。 常人の目に留まる速度ではないが、放たれた砲弾が周囲に与える影響は絶大だ。 殺人的な加速度により跳ね上がった質量は、貫く空気を巻き込み、小規模な竜巻をすら作り出す。 当然こんなものに当たったら即死以外選びようが無いのであるが、信長はこの信じられぬ真正面より放たれた不意打ちにも反応してみせた。 最もかわしずらい胴中央目掛けて放たれたスチール缶を、刀を構える一挙動にて受け止め弾く。 重苦しい衝撃音と甲高い悲鳴にも似た大気を切り裂く音が、同時に周囲一体を駆け巡る。 先ほど一方通行が口にした戦車砲弾と同等の衝撃、これを信長もまた防いでみせたのだ。 しかし一方通行ならばそうであったように、余裕なぞは何処にも無い。ありえない。 あまりの衝撃に痺れる両腕に、踏み込む事すら出来ぬ程であるのだから。 「フ、フハハハッ、ハーッハッハッハッハ! すげぇな織田信長! これを弾くかおい!? お前本当に人間かよ!」 デイバックの中から缶コーヒーを、今度は両手に八本、指の間に挟んで持ち上げる。 「アンタすげぇよマジで! ヒャハッ! 次はこれいってみるわ! 全部当てるから本気でかわせよ! さもなきゃ歴史が変わっちまうかもしんねえからよ!」 高笑いしながら大きく後ろに振りかぶった両手を、前にゆっくり放り出す。 重すぎて途中で二個程指の間からずれ落ちてしまっているのだが、その程度は一方通行にとってどうとでもなる話だ。 ベクトルを操り、一直線に信長へと放たれた八つの缶は、全て正確に、信長の急所へと吸い込まれていく。 これを、織田信長は、一方通行へと一足で飛び込みながらかわさんと狙う。 初撃から、一方通行の攻撃は起点からまっすぐにしか飛ばぬと見切った信長は、缶の動きではなく一方通行の所作により攻撃開始の瞬間を読みきる。 動き先を悟られぬよう、発射と同時に動けるよう、密かに溜めた足の力でアスファルトを踏み砕きながら近接する。 「ひょうっ!?」 一方通行は奇妙な声でこれを賛ずる。 信長の全身数箇所では、かわしきれなかった缶コーヒーがかすめるように跳ね、黒き瘴気無しであったならこれだけで致命傷となりえた程の傷を残す。 睨まれただけで軽く二、三回は死ねそうな眼光、達人をもってしてもかわしえぬだろう絶対の間合い、英霊が同じく英霊を倒す為に用いられる刀。 どれを取っても一方通行の死は免れえぬだろう必殺の斬撃。 にもかかわらず、驚愕の声とともに後ずさったのは信長の方であった。 「ぬうっ!?」 信長の腕力ですら支えきれぬ程の反発力に、全身ごと跳ね飛ばされそうになりながら、震える程に両足を踏ん張り堪える。 「無駄だ無駄。てめぇの……」 言葉など聞く価値も無いと再度、いやさ今度は連撃にて仕掛ける信長。 袈裟に斬り下ろす。弾かれ肩ごと上へと引き上げられる。 隙だらけの脇へと横薙ぎに。体ごと跳ね飛ばされそうなのを、足を軸に横回転する事で衝撃を逃がす。 地を嘗めるような逆袈裟。天空より月でも刃の上に落ちてきたかのような凄まじい重力に攻撃をなしえず。 「無駄だってんだよボケが!」 完全に体勢を崩しきった信長に、一方通行の拳が迫る。 つい先ほど瘴気の守りを抜けてきた拳を思い出す信長。 確かに、その予感は正しかった。 「ぬうううああああああああっ!」 急所ですらない腕に当たった一方通行の拳。 しかし、突如発生した見知らぬ力により、信長の腕はあらぬ方に跳ね飛んでいく。 引きずられるように全身も吹っ飛び、そう、先ほど一方通行が放ったスチール缶のごとく、林立する雑居ビルの一階部に文字通り叩き込まれたのだ。 コンクリートに鉄筋を通して建てられた壁をぶちぬき、建物全体の支柱たる柱を三本連続して貫きながら、建物最奥の壁に激突。ようやく衝撃が逃げ切ってくれたのかそこで止まった。 僅かな間。 一方通行は缶コーヒーをもう二つ取り出すと、内の一つを直径五メートルの大穴が開いた雑居ビルに打ち込む。 それだけで既に許容限界値であった建物は音を立てて崩れ、一方通行は勝利の笑みと共に残ったもう一本の封を切って口をつけた。 「すげぇよアンタ。オレは腕をぐしゃぐしゃに捻り上げようとしたんだぜ。そいつを、骨格だか筋肉で堪えたせいで吹っ飛ぶハメになったんだ。あの勢いでぶっとぶパワーで、ひん曲げようとしたんだぜ? アンタありえねえよ実際」 一息に缶コーヒーを飲みきる。 「ありえねえってマジで! サイッコウだなオイ戦国武将! ニッポンどんだけ退化してんだよ! 昔の方がよっぽどバケモノ揃ってたんじゃねえのか!? でもゴメンナサイねぇ、アンタここで死んじまったからきっと歴史の教科書にゃ載れなくなっちまったなあ! 受験生達の為にももうちょっと根性見せてみたらどうだ!? ヒャーッハッハッハッハッハ!」 突如、一方通行の視界が揺らぐ。 青い空が見えたかと思うと、後頭部と背中を同時に平べったいものにどやされる。 「なん……だ?」 今の一方通行は完全戦闘態勢だ。不意打ちに対しても反射が働くようにしてあったはず。 なので外的要因は考えられない。ならば一方通行の体に何やら尋常ならざる事態が起きているのか。 一瞬だが麻痺していた全身の神経が反応を示し、激痛に眉をしかめながら身を起こす。 信長を生き埋めにした建物の残骸、これらの隙間を縫うように黒い煙が立ち上っている。 「……黙れ小僧。貴様の声、ただひたすらに不快也」 天へと上るだけだった黒い煙は、渦を巻いて集まった後、一方通行へと飛び掛ってくる。 当然、反射すべく仕向けたのだが、一方通行の計算を一切無視して、黒い煙は体の側まで至る。 「がっ!」 悲鳴と共に大地を転がる。 百キロの巨漢に体当たりでもされたようだ。 頭はぐわんぐわんと鳴り響き、足腰は痺れていう事をきかず。 目の前の景色がぶれるせいでか、冷静に物を考えるのも難しい程だ。 「なん……で、だ? この煙、チクショウ……、コイツは一体何だ……」 一方通行は既知のモノならば、それがどんな力であれ反射する事が出来る。 実際、物理的な力のみではなく、浅上藤乃の超能力ですら跳ね返してみせた。 しかし、全く未知の力、一方通行の能力で計算しきれぬモノは反射する事が出来ない。そのベクトルをいじる事が出来ないのだ。 信長の瘴気は、そも、一方通行の居た世界には存在しえぬ物であったのだ。 膨れ上がった瘴気は、信長を覆っていた瓦礫を一撃の元に弾き飛ばす。 瓦礫煙が舞い上がり、黒き瘴気と渾然一体となってビル周辺を覆いつくす。 一方通行は、先の衝撃から回復するまで、体が言う事をきいてくれそうにない。 いや、ショックのせいでか、思考も落ち着かぬままである。 「なる、ほど。理屈はわからぬが、貴様に刀は通じず、しかし、我が瘴気を留める事は出来ぬらしいな……」 暗煙の中より出でたる戦国の猛将、織田信長。 黒き瘴気のみならず、稲光のように閃く輝きを纏う姿からは神々しさすら感じられる。 ただの二撃であっさりと一方通行の反射を見切る信長の戦闘勘は並々ならぬものであろう。 もちろん瘴気にて攻撃したのも偶然ではない。 近接攻撃時の反射リスクが大きいため、ならば反射されても構わぬ攻撃をと理詰めで考えた結果である。 鋭い刃を用いなかったのも跳ね返ってきた時のため。もっとも、もうその配慮も不要となったが。 「種が知れれば下らぬ余興よ。その程度の芸で我に逆らった罪、あの世で悔いるがよい」 随分と損傷を負っているはずの信長は、まるでそんな気配も見せず一歩、一歩と歩み寄る。 そして、腕を掲げると、纏った闇が地の底を這い、一方通行へと迫る。 後はこれを振り上げるのみ。 「死ねい下郎!」 一方通行の足元より、無数の闇の刃がその体を貫かんと飛び出してきた。 死を覚悟した瞬間は、集中力が常より増すせいで周囲の景色が遅く感じられるそうな。 もっともそれ程の集中力も、操る身体の能力が欠如していてはさしたる効果は望めない。 ひたすら能力頼りに生きてきた一方通行にそんな飛びぬけた力があるわけもなく、ただ、迫る漆黒の刃を、呆然と見つめるのみ。 『ふざけんな。オレは、まだ死ぬのはイヤだ』 伸び来る闇は刃の光沢なぞ持たぬ故遠近感を失いがちだが、足首をかすめて伸びてくる感覚が、すぐ側にコレが迫っていると教えてくれる。 『オレは、もっと、アイツと生きて……』 「させるかよ!!」 飛び出して来た人影は、一方通行の立つ大地に向けて、右の手のひらを捧げだす。 黒き刃の嵐はその手に触れるのみで、粉々に砕け散った。 「テ、テメェ……」 一方通行は驚愕に目を見開いたままその男を見つめる。 死を前にして、自分の本音を知ってしまった。 その気恥ずかしさと、それ以上に、心の何処かで、コイツがこうするのが当然であるように受け入れている自分が、許せずに怒鳴り散らす。 「なんだってテメェがいやがるんだよおおおおおおお!」 そいつは、つんつん頭を持ち上げて、クソ気に食わない笑いでこっちを見上げてきた。 「よう一方通行。ヒデェざまだな、今にも負けそうじゃねえか」 かつて一方通行をぶちのめした最弱の男が、全ての異能を打ち消す右手を掲げてこの場に現れたのだ。 とりあえず納得したアーチャーが詳しい事情を聞く前に、更なる登場人物が姿を現す。 戦場ヶ原ひたぎが、建物から頭を抑えつつ出てきたのだ。 「また新しい人? 敵なの? 味方なの?」 C.C.は一瞬だけ言葉に迷うが、すぐに何時もの調子に戻る。 「おい、こちらは今大事な情報交換の最中だ。お前に引っ掻き回されては適わんから、大人しく寝ていろ」 ひたぎは、言い返すでもなくじろっと新たに現れた二人に目をやり、そして元から知る二人に目を向ける。 「……上条君はどうしたのかしら?」 真剣な表情でC.C.とアーチャーに問う。 C.C.は何を言うのかと怪訝そうだ。 「奴は隣のベッドに寝ているだろう」 「いいえ、そんな人何処にも居なかったわ。下手な誤魔化しは止めてちょうだい。そこの黒筋肉が私に不埒を働いた後に起こった事を、全て正確に教えなさい」 「何を馬鹿な……」 そこまで口にしかけて一抹の不安が脳裏をよぎり、室内に向け駆け出すアーチャー。 ものの一分もせぬ内に戻ってくると、こめかみを指で押さえながら搾り出すように言葉を発する。 「あの……たわけがっ……」 C.C.とアーチャーは即座に、少し考えた後ひたぎも、上条が何処に何をしに行ったのかに思い至った。 一切の迷い無く、即断するひたぎ。 「では、私があのどうしようもない低脳を連れ戻して来るわ」 と、ひたぎがとてもそれまでの言動からは考えられぬ主張を口にした所で、アーチャー達の賛同が得られるはずもなく。 アーチャーはようやく巡り回って来たひたぎの『デレ』をふふんとせせら笑う。 「最早D6駅周辺にお前の思い人が居る可能性はゼロに等しい。ならかなり広く伝わっているらしい象の像での合流を考えた方がいいのではないのか? ……あれで仕留めたとは思うが、万が一もある。私が行くのが最適であろう」 聞き逃せぬ言葉にレイが問い返す。 「しとめた? 何をだ?」 「織田信長だ。神原駿河が体を張って奴を禁止区域に叩き込んだ」 「……そうか」 色々詳しい話も聞きたくはあったが、急ぎだろうという事で、レイは簡潔に手持ちの情報を披露する。 D7エリアには二人組の殺人者がおり、高い戦闘能力もしくは圧倒的な逃亡手段を持たぬ者は近づくべきではないと。 いずれひたぎが行くよりもアーチャーが向かった方がより確実で素早い発見が可能と思われるので、それ以上はひたぎも固執せず納得する。 最後にレイはひたぎに余計な事を言った。 「……お前は出来るだけ、危険な真似は避けろ」 レイの人となりをまだ良く知らないひたぎは、女に甘い人間なのだと思った程度であった。 信長のマントが前方に向かい伸び迫る。 赤い渦となったマント、というより瘴気の塊は信長より上条、一方へと至るまでの障害全てを飲み砕き、一息に食らわんと顎を開く。 「くっそ!」 一方通行の前に立つ当麻は、右手を翳してこれを防ぐ。 左手で支えねば持ち堪えられぬ程の圧力だが、やはり瘴気は当麻を欠片でも傷つける事は出来ない。 瘴気が途切れ、当麻が耐え切ったかとほっとした瞬間、瘴気の残り香を斬り裂き信長が当麻の眼前へと迫っていた。 十メートル近い距離を、それこそ瞬きする間に詰める踏み込み速度は常人のそれではない。 「下がれっ!」 今度は一方通行が当麻の後ろ襟を引っ張ると、自身が前に出て左腕を盾にするように構える。 絡み合う、などという事すらなく、迫り寄った勢いそのままに真後ろに跳ね飛ばされる信長。 吹っ飛ぶ空中で、舌打ちしつつ腕を振るうと、地面からではなく一方通行の脇にあった壁面から黒い刃が飛び出してくる。 これを飛び込みながら防ぐ当麻。顔が引きつっているのは、多分防げるとはわかっているが、明らかな殺傷能力を持つ刃の群に突っ込む形である以上やむを得まい。 転がりつつも綺麗に着地する信長。 一方通行は缶コーヒーをデイバッグより二つ取り出し、さっきと同じ要領で放つ。 今度は、信長に着弾する寸前でベクトルを変えての一撃だ。 野球盤の消える魔球(わからない人はお父さんに聞いてみよう)かと怒鳴りたくなるような急激な変化に、さしもの信長も対応が追いつかない。 大砲のような一撃を、鎧越しではなるが胴中央にまともにもらってしまう。 それでも二発の変化球の内、一つはきっちり弾き返してバックネット裏に飛ばしているのだからとんでもない話である。 そしてこちらはピンボールみたいに弾き飛び、ごろごろと路上を滑り転がる。 口笛を吹く当麻。 「何だよ、やっぱり強ぇじゃんお前」 「ハンッ、当たり前だっての。何ならこの間の続きここで始めてもいいんだぜ」 「まっぴらだ、これ以上上条さんの平穏を乱さないでくれると嬉しいんですがねぇ……ってそんな事はどうでもいい。お前ここで女の子見なかったか?」 「あん? 知らねえな」 「……そっか、ならアイツに直接……」 それ以上口を開く事は出来なかった。 ビルのガラスをぶち割ってショーウィンドウの中に叩き込まれていた信長は、ゆっくりと砕けた窓の破片を踏みしだきながら道路に出てきたのだから。 心なしか周囲を覆う闇が、一際深く黒ずんでいるようにも見える。 色々と言いたい事もあるが、コレのヤバさを認識した一方通行は、命令口調で強く言い放つ。 「おい、あの黒い煙はテメェが全部防げ。その間に、俺が残りの三分であいつを近寄らせずに叩き殺す」 「残りの三分?」 「色々あってな、そんだけしか能力使えねえんだよ」 「へぇ、良い話じゃねえか。テメェも俺みたいな無能力者の気分少しは味わってみろ。ついでに神様のご加護がもらえないぐらいの不幸にでもなっちまえ」 「……つくづくムカツクよなお前。信長の前にテメェをブッ殺してやりたくなってきたぜ」 「馬鹿よせやめろっ! お前が言うと冗談に聞こえないんだよ! あの後不幸な上条さんが病院でどんな目に遭ったと思ってんだ!」 「知るか……っ!? 来るぞ!」 二人は、織田信長を甘く見すぎていた。 当麻も一方通行もベクトル操作能力の強さを信頼しすぎるあまり、戦国の世を駆け抜けた怪物を過小評価しすぎていたのだ。 でもなければ織田信長を前にこんな軽口を叩いている余裕なぞあるまい。 物理は一方通行が、瘴気は当麻が、完全に防げると油断しており、信長の恐ろしさである全参加者を通じてトップクラスの身体能力の高さを、その危険さを理解していなかったのだ。 そして信長がただ暴風のように暴れて叫ぶだけの猛獣とは異なる証、知恵持つ工夫を行える人の流れを汲む生物である証左。 信長は、片方がそれぞれ防がれるのならばと、振りかぶった刀に闇を纏わせ、同時に双方の力にて攻撃を仕掛けたのだ。 どちらが防ぐべきか判断する暇も与えぬ程の素早き踏み込みで肉薄し、何と思う間も無く斬り伏せる。 当麻も一方通行も、格闘技術の心得なぞないし、例えばパイロット達であるデュオや五飛のような超絶な反射神経も持ち合わせてはいない。 だから二人は同時に、これは自分が防ぐべき攻撃だと判断し、当麻は右手を、一方通行は左手を突き出した。 重なり合った二つの手の平の前で、荒れ狂う暴力と暴威と暴風が渦を巻き、支える二人を押しつぶさんと迫り寄る。 「て、テメェ一方通行……近寄る前に倒すんじゃなかったのかよ……」 「う、うるせぇ……テメェが余計な事ぐちゃぐちゃぬかすせいだろうが……」 まるで地獄の底より這い出てきた悪鬼のごとき形相の信長が、全身に青筋を走らせ二人の手の前で止まっている刀を腕づく、瘴気づくで叩き潰さんと万の力を込めている。 これとこの距離で相対するだけで、神経の何本かは千切れてしまいそうな程の負担である。 しかし、最強たらんと欲し続けた少年と、最弱であっても決して引かなかった少年は、いずれもここでビビってやる程可愛らしいお子様ではなかった。 「……何が、織田信長だよ。何が戦国武将だ……ふざけんじゃねえ。そんなもんが、戦場ヶ原の友達を奪っていい理由になんてなってたまるか……だから……」 「史上の偉人様だかなんだか知らねぇがよ……こちとら人を待たせてるんでな。さっさと帰ってやらねえと、あのチビがうるせぇんだよ……だから……」 『テメエなんかに負けてやらねえ!』 遂に信長は限界点を超え、大きく後ろに弾き飛ばされる。 同時に、一方通行は今度こそ確実に叩き殺すべく、全力全開の一撃を仕掛ける。 一体何をしようとしているのか、おぼろげながら察した当麻は恐る恐る訊ねる 「おいおい、一方通行さん。君は何をしようとしているのかね。上条さんにもわかるよう説明しなさいっ」 正視に堪えぬ程吊り上った目じりと口の端で、高笑いを上げながら一方通行は吠える。 「クハーッハッハッハ! ちょっとこのビルに頑張ってもらおうと思ったんだよ! コイツを地球の自転から外してやったらどうなるんだろうな、ええおいっ!」 みしみしと、ゆっくり歪んでいったのは最初の数秒で、当麻があれと思った時には既に、一方通行が触れていたビルは根元から消滅していた。 今度はスチール缶どころではない。十建てのビルそのものが、一直線に信長へと飛んでいくではないか。 地球からその地表にあるもの全てに常時かかっている重力。 この方向、ベクトルを変えるというある種詐欺紛いの攻撃である。 ビルはまるでそこだけ地球の遠心力から解き放たれたかのように、その重量を感じさせぬ速度で信長へと迫る。 質量に速度をかける事で破壊力となる。その場合、このビルの威力は一体何と比較すべきなのか。 スチール缶はその大きさから戦車砲を比較対象にもってくる事が出来た。もっとも、砲弾とは中身が違うし口径も若干小さい事から威力は一方通行withスチール缶の方が落ちるであろうが。 にしても、目安ぐらいにはなる。しかし、これは流石にどれをもってきても比較しようがない。 辛うじて比べられる物があるとすれば、一方通行がその正史における未来で、これと同じ攻撃を仕掛けた時の事であろうか。 その時は途中にあった建造物を全てなぎ倒し、目標に命中はしたのだが、かの世界における科学サイドの最高峰、学園都市が中でも最重要拠点とする建物であったため、軽く揺れる程度の損害しか与えられなかった。 これもまた逆の意味で比較になりずらくはある。 しかし、色々考えるまでもないかもしれない。 今回はコレの対象が戦車でも機動兵器でもヨロイでもKMFでもモビルスーツでもない、ただの人であるのだから。 「ぶるうあああああああああああああああああああああ!!」 ただの人、ではなかった。 相手は戦国最強、本多忠勝をすら屠り、真田幸村、伊達政宗の二人がかりでようやく、それも奇跡的に止められた程の剛の者。 彼からすれば、鉄筋入りのコンクリートなぞ柔土同然なのである。 全身を黒き刃と化し、振り下ろした刀を斬り口に、十階建てのビルを縦に二つに、両断にかかる。 その体を支える大地をすら、瘴気の塊が包み信長を狂気の衝撃より支える土台とし、極限まで磨きぬかれた鋭き黒刃にてほんの僅かな停滞すらなく斬り裂き続ける。 いや、停滞なぞしてはこの質量に一瞬で押しつぶされる。 今こうして行われている奇跡の両断劇には、この刃の鋭さが不可欠であるのだ。 灰色しか見えぬ信長の視界が、唐突に開ける。 そう、遂にこのビル砲弾を、信長は文字通り斬り抜けたのだ。 しかし信長は、刀を下ろす暇すら与えてもらえなかった。 「うおおおおおおあああああああ!」 拳を握りしめ、駆け寄るは最弱能力者、上条当麻である。 ここで一つ、同じ場面があった事を思い出してもらいたい。 そう、アーチャーと共に信長と戦った先の戦闘である。 幻想殺しを知らぬ信長の不意をつく形で、当麻はその拳を見事命中させたのだが、これは果たして本当にそれだけが理由であったのだろうか。 アーチャーを、当麻を逃したのは、単に慢心ゆえであったのだろうか。 上条当麻の特技は幻想殺し、イマジンブレイカーなる異能を消し去る力だ。 これはあくまで防御手段であるのだが、しかし上条当麻はこれのみを頼りに、数多の窮地を潜り抜け、強敵を撃破してきた。 異能を消すのみでは敵は倒せない、そう、上条当麻はその右拳にて、ほとんどの敵を黙らせて来ていた。 相手は一方通行のようなとにかく肉体能力に欠くような輩ばかりではない。 いや、例えそうだとしても、ただの一撃で相手の体が宙を舞い、昏倒させるほどの強烈な拳打が普通の拳であろうはずがない。 これは、この地に招きよせられた後、辿るはずだった当麻の未来においても見られる。 ある時は女とはいえ格闘技術に長けた荒事の専門家を、ある時は戦闘訓練を受けたとある宗教団体の実行部隊をと、おおよそ格闘技の素人では姿を捉える事すら出来ぬ相手をその拳で黙らせて来ている。 こんな芸当が出来る当麻の拳とは、一体何なのであろうか。 彼は確かにケンカに慣れてはいた。だからある程度の拳の使い方は自然と身についたものなのだろう。 しかし、そこから先は、訓練無くしては到達出来ぬ境地のはず。それでも一手のみ、当麻の持つ不条理を説明する手がある。 真剣にて人を斬れば、それだけで剣道初段の腕前と同等になれる。といった言葉がある。 ならば、自分の、相手の、後ろに居る守るべき大切な人の、命を賭けた拳を幾度となく振るってきた当麻は、一体何段の腕前があるというのであろう。 これを外せば何人もの人達が苦しみを背負う。そんな重大な一撃を幾たびも背負わされてきた、正義の味方にならざるを得なかった少年の拳が、例えどんなものが対象であれ、比較して劣るという事があろうか。 技術の不足から立ち回りが甘く、極めて非効率的な戦闘能力向上方法を採っているのは事実であろう。 しかし、決して外せぬ、能力以上を求められ続け、それでもと喰らいつき応えてきた当麻の拳は、必死にどうすべきか工夫し、極限の状況でその身に染み込ませたタイミングは、例え戦国が相手とて劣るものではない。 信長も、拳が眼前に迫った所でようやく気づけた。 これは決してかわせぬ拳だと。そしてその重さは信長をもってすら無視しえぬ一撃となろうと。 踏み込み、挙動、加重移動、全てが落第点のこの若者の攻撃は、しかし最後の右拳を振り上げた瞬間から、理想的な拳打の軌道を辿り、信長の頬を殴りぬける。 拳の強さとは腕力のみではない。足先から拳の先にまで至る骨格と筋肉の連動。これがどれほど正確になされているかが一番の問題なのだ。 そういった意味で、当麻の右拳は完璧な攻撃であった。 織田信長の意識が、一瞬飛びかける。視界がブレ、目の前にあるはずの景色を認識できなくなる。 それが人間の構造を取っているのなら、今まで相手してきた者達同様、無意識に当麻が積み上げてきた拳打の術理が通用するのだ。 そして、もう一人の少年が当麻の後に続く。 「これで終わりだ織田信長あああああああああああああああ!」 外からぶつけて駄目ならば、内より壊す他に無し。 一方通行は、触れたもの全てのベクトルを変えられるのだ。 今度はオーバーキル上等。むしろ恐竜をぶち殺す勢いで、血流の向きを変え、骨格の動きを変え、筋肉の律動を変え、その全身を内より引き裂いてやろう。 全てのベクトルを、缶コーヒーをかっ飛ばしたあのパワーでだ。 当麻の拳により出来た隙を、一方通行が活かしその体に触れるだけ。信長の体を守る黒き瘴気は、当麻の幻想殺しが既に霧散させている。 辛うじてかする程度にしか触れられなかった一方通行の手の平だったが、瞬間、信長は口から凄まじい勢いで吐血し、前のめりに倒れ臥すのだった。 極度の緊張より開放されたせいか、滝のような汗を流す当麻は、同じく疲れきったのかぶっ倒れている一方通行を引っ張り起こす。 「ははっ、やれば出来るもんだな……っておい、どうした?」 言葉が返って来ない。目は確実に当麻を捉えているのだが、その全身から力が抜けており、きゃしゃに見える体が随分と重く感じる。 「おい、一方通行。どうしたんだよ、お前……まさかさっき言ってた三分制限過ぎると……ヤバイって話、じゃねえだろうな……」 返事は無い。視線を当麻に固定したまま、右手のみが当麻の腕を掴んで何かを伝えようとしているようにも見える。 これは洒落にならんと一方通行を抱え上げた直後、彼方より怒鳴り声が響いてきた。 「たわけ! 避けろ!」 同時に飛来する衝撃に、一方通行を抱えたまま後ろにごろごろと転がる当麻。 粉塵が巻き上がる程の衝撃は、遠方より放たれたアーチャーの矢。 そしてその矢が狙ったのは、ゆっくりと、全身の力を確かめるように立ち上がった織田信長であった。 時系列順で読む Back ペンギンの問題 Next 魔王信長(後編) 投下順で読む Back セイギノミカタ Next 魔王信長(後編) 194 命短し恋せよ乙女(後編) 織田信長 202 魔王信長(後編) 194 命短し恋せよ乙女(後編) 上条当麻 202 魔王信長(後編) 194 命短し恋せよ乙女(後編) C.C. 202 魔王信長(後編) 194 命短し恋せよ乙女(後編) 戦場ヶ原ひたぎ 202 魔王信長(後編) 194 命短し恋せよ乙女(後編) アーチャー 202 魔王信長(後編) 191 言葉という無限の刃(後編) 枢木スザク 202 魔王信長(後編) 191 言葉という無限の刃(後編) レイ・ラングレン 202 魔王信長(後編) 191 言葉という無限の刃(後編) 一方通行 202 魔王信長(後編)
https://w.atwiki.jp/karishooterwiki/pages/354.html
大阪府 セガワールドアポロ現在STGなし アポロゲームシアター アスパ4現在STGなし 天王寺パスカ G-Palaあべの店
https://w.atwiki.jp/marowiki/pages/832.html
目次 【時事】ニュース粗大ごみ 粗大ゴミ bulky refuse RSS粗大ごみ 粗大ゴミ bulky refuse 口コミ粗大ごみ 粗大ゴミ bulky refuse 【参考】ブックマーク 関連項目 タグ 最終更新日時 【時事】 ニュース 粗大ごみ 大量の不法投棄ごみ回収 滝川第二高サッカー部員ら 神戸の竹やぶ、タイヤ100超散乱に驚き - goo.ne.jp 近藤春菜、ガンバレルーヤを自宅に呼んだ理由にスタジオ爆笑「めちゃめちゃ後輩雇ってる」 (2021年12月11日) - エキサイトニュース 【伊丹市】年末年始のゴミ収集の日程は?!燃やすごみ、燃やさないごみ、粗大ゴミなど日程をチェックしましょう! - 号外NET 伊丹市 小山市議会 2021年12月7日の個人質問の原稿をアップします。 - 大平ひろし(オオヒラヒロシ) | 選挙ドットコム - 自社 街をキレイにしてマイナポイントをゲット!さらに、名産品が当たる特別抽選に参加できるごみ拾い甲府市荒川で「荒川・川ごみクリーン大作戦」を開催しました! - PR TIMES 外壁や網戸・庭の掃除を楽にしてくれる便利グッズ - 産経ニュース 「ジモティー、1ヵ月で700人 約2600品の不用品持ち込み」 - 株式会社リフォーム産業新聞社 年末年始のごみ収集業務などのお知らせ/佐野市 - 佐野市 高級マンションの「粗大ごみ不法投棄」、「防犯カメラで犯人探し」をしてもいいのか?(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 広がる電話のバリアフリー。“きこえる人“にこそ知ってほしい「電話リレーサービス」を、大学生とともに考えます 朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル 去年の失敗は繰り返さない!年末の大掃除を楽にするため、今から準備していること(kufura) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース プラスチックごみ削減に向けた取り組み/泉大津市 - 泉大津市 環境美化センター利用の一部再開について(お知らせ)/加賀市 - 加賀市 厚木愛甲環境施設組合 12月中旬から着工 金田の新ごみ処理施設 | 厚木・愛川・清川 | タウンニュース - タウンニュース ハウスコム、賃貸オーナー向け「スマートシステムPLUS」--清掃などウェブから申し込み(CNET Japan) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ごみピット内の煙を早期発見し火災拡大を防止!! AI煙検知システム 「Smoke AI」を開発 | ニュースリリース - JFEエンジニアリング 株式会社 【令和3年度年末年始】ごみの収集・資源回収日程について - city.adachi.tokyo.jp 世田谷区と共同運営する官民連携のリユース拠点で持ち込まれた不要品の約90%をリユース:時事ドットコム - 時事通信 千代田区ホームページ - 事業者が出すごみ - chiyoda.lg.jp KDDI総研、「アップサイクル」「感覚が伝わるテレビ通話」「未来の栄養管理」の3つのソリューションを公開(Impress Watch) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ノートパソコン等の小型家電はどう処分すべき?リサイクル回収で環境に優しい廃棄の仕方とは - PC Watch 粗大ごみをレトロ家具に生まれ変わらせる「スゴ腕おじいちゃん」 “長年の勘”で家具に新しい命を吹き込む 愛知・豊田市(中京テレビNEWS) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース <見聞いせしま> 事業費高騰、増す負担 伊勢広域4市町、ごみ施設整備計画 - 中日新聞 70人でごみ550キロ回収 虎ケ峰付近の県道を清掃(紀伊民報) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 循環型社会の実現に向け兵庫県宍粟市とリユースに関する協定を締結 - PR TIMES 粗大ごみ再利用へ 川崎市が実証実験 ネットを活用 /神奈川 - 毎日新聞 ユニクロ、無印で不要品がポイントに…お店で得するリサイクル - 女性自身 ごみの収集日/竹田市 - 竹田市 環境美化センターの一部利用制限について/加賀市 - 加賀市 ホームレス収入減の懸念 川崎市、ごみの持ち去り禁止へ - 京都新聞 木工、剪定、粗大ごみの解体、DIYで使えるのこぎりのおすすめ12選| - @DIME 家電の処分について - itoshima.lg.jp “粗大ゴミ”減らす自治体と企業の試みとは(日本テレビ系(NNN)) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 一般家庭用「ごみ・資源分別辞典(音声版)」を作成しました。 | 大分県中津市 - 中津市 11月26日まで参加表明/DBO新ごみ焼却施設/鯖江広域衛生組合 - 日刊建設通信新聞 LINEで大型(粗大)ごみの申込みができるようになりました!/大津市 - otsu.lg.jp 広がる家庭ゴミ有料化 「捨てる」コストを抑えるには|NIKKEI STYLE - 日本経済新聞 粗大ごみ・家電4品目の直接収集について/竹田市 - 竹田市 中津市における「ごみ・資源の集積所」の管理について | 大分県中津市 - 中津市 不用品・大型ごみ・粗大ごみ・廃品などのお片付け業者を一括見積比較できるサイト「エコノバ」がリニューアルオープン - アットプレス(プレスリリース) ゴツい粗大ごみもチョキチョキして捨てちゃおう! | &GP - &GP 鎌倉市長選 迷走ごみ処理問題どうする 費用対効果…候補者の論戦に注目 - 東京新聞 諏訪南リサイクルセンター開所 3市町村集約 – Nagano Nippo Web - 長野日報 クリーンセンターへの家庭ごみの直接持込|草津市 - city.kusatsu.shiga.jp 川崎市 資源物持ち去り、罰金も 来年4月施行目指す | 中原区 | タウンニュース - タウンニュース 粗大ごみの収集申し込みについて/近江八幡市 - 近江八幡市 資源とごみの出し方 - 笠松町 神奈川県川崎市と連携し、粗大ごみの中からまだ使えるものをリユースする実証実験を10月1日から開始 - PR TIMES 笠松、有料化前に通常の10倍ごみ出し ルール無視、金物や家電交じる - 中日新聞 新型コロナウイルスなどの感染症対策を踏まえたご家庭でのごみの捨て方/ふじみ野市 - ふじみ野市 七右衛門新田に全ての粗大ごみを処理できる(仮称)松戸市リサイクルプラザが建設中、令和4年3月ごろ完成予定 - 松戸つうしん 巣ごもり需要で通販増 段ボールごみ2割増 家庭ごみ・増、事業系・減 総量は横ばい 昨年度、八王子市まとめ - 東京新聞 仏壇は粗大ごみでも出せる?みんな知らない「墓じまい」かかるお金 - 女性自身 粗大ゴミの解体に便利「解体のこぎり ニュースパッとソー」 - 産経ニュース 「ごみが大量にある」歩道500メートルに不法投棄 福岡・箱崎ふ頭(西日本新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ごみ袋記名制、ごみ削減着々と 和木町、自治会に補助金も - 朝日新聞デジタル ごみの駆け込み寺「湘南ecoベース」が受け入れ開始から1カ月 - 湘南経済新聞 循環型社会の実現に向けて不用品のリユースを | 沖縄県嘉手納町(かでな町) - 嘉手納町 令和3年10月1日(金曜)よりクリーンセンターへのごみの持込は予約制となりました|草津市 - city.kusatsu.shiga.jp 【大東市】粗大ごみ!今申し込んでも収集が2か月先?申込件数が増加しています。 - 号外NET 大東・四條畷 ごみと資源の分け方・出し方/大磯町ホームページ - 大磯町 ごみの分別で困ったらまずは「ごみの品目別50音分類お助け表」を見よう!/大磯町ホームページ - 大磯町 リサイクルセンターへのごみの持ち込みは、予約制です/大竹市ホームページ - 大竹市 清掃事務所で16人感染 不燃ゴミの収集取りやめ 東京 台東区 - NHK NEWS WEB 台東区で不燃ゴミ収集休止 清掃職員が感染|日テレNEWS24 - 日テレNEWS24 義実家の片付けで出た物を無断でリサイクルショップに売り飛ばす伯母。許せません!【お悩み相談】(レタスクラブ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース もったいない…粗大ごみを修繕・販売 10年で千点超再生 - 神戸新聞 上尾のごみ処理施設が復旧 火災防止へ電池の回収法変更 - 朝日新聞デジタル 葉山町 粗大ごみの処分方法変更 8月から一律350円に | 逗子・葉山 | タウンニュース - タウンニュース 取手市/ごみについてのよくある質問 - city.toride.ibaraki.jp 高座組合構成3市 家庭系ごみ減量傾向 4―6月期搬入量、前年比7.2%減 | 海老名・座間・綾瀬 | タウンニュース - タウンニュース 家庭ごみの有料化、実施している自治体はどれくらい? - マイナビニュース <ユースク>ごみ焼却場が突然、町に 岐阜市・曽我屋 - 中日新聞 千葉市、粗大ゴミ手数料を電子決済でも、6月から - 日本経済新聞 個人情報等を含むインターネット粗大ごみ申込完了メールの誤送信について(令和3年5月20日) 目黒区 - city.meguro.tokyo.jp ごみ・資源物の収集日/大崎市 - city.osaki.miyagi.jp 令和3年度 粗大ごみ収集日程のお知らせ|四万十町役場 - shimanto.lg.jp AI搭載粗大ごみチャットシステム「エコチャット」販売スタート!! - アットプレス(プレスリリース) 【家庭ごみを減らすには?】コロナ禍以降、家庭ごみの量が「増えた」50.3% - PR TIMES ごみ/広川町 - 広川町 ごみ処理手数料を減免 仙台市、26日まで - 河北新報オンライン 「黙るもんか」森氏辞任求めJOC前でホウキデモ 女性蔑視の「粗大ゴミを掃く」 - 毎日新聞 - 毎日新聞 環境センター Q&A - takashima.lg.jp 森会長「邪魔な老害、粗大ごみなら掃いて」会見全文 - ニッカンスポーツ ラインで粗大ごみ手続き 来月から浜松市 - 47NEWS ラインで粗大ごみ手続き 来月から浜松市 - 中日新聞 「電動ノコギリ」おすすめ5選 手軽に素早く切断できる【2021年最新版】 - - ITmedia 基本的なごみの処理方法/八女市ホームページ - city.yame.fukuoka.jp 横浜市栄区上郷町に粗大ごみ搬入ヤードを新設 港南区の施設は終了 | 港南区・栄区 | タウンニュース - タウンニュース 石綿(アスベスト)含有の可能性がある珪藻土製品の処分方法について(暮らしの情報) - city.nagoya.jp クリーンセンターへごみを持込む場合/門真市 - 門真市 厚木市粗大ごみ 処理手数料を値上げへ 経費との適正化図る | 厚木・愛川・清川 | タウンニュース - タウンニュース 大型ごみ戸別有料収集 電子申請サービスについて/大津市 - otsu.lg.jp 家庭ごみの分け方・出し方/寒川町ホームページ - 高座郡 - town.samukawa.kanagawa.jp ごみの自己搬入および資源物の自己搬入について【5月26日更新】/寒川町ホームページ - town.samukawa.kanagawa.jp 浜松市、LINE使った粗大ごみ回収 3月に実証実験 - 日本経済新聞 リサイクルセンターへのごみの持込みについて/加古川市 - 加古川市 「粗大ごみ」の写真を送ると手数料をすぐ教えてくれる…横浜市のAIチャットが便利に進化! - www.fnn.jp ごみ・リサイクル/大津市 - otsu.lg.jp ごみの収集日/加古川市 - 加古川市 粗大ゴミ 冬支度のついでに捨てよう!早めに捨てておくといいもの「1日1捨て」チェックリスト(サンキュ!) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【セキュリティ ニュース】Ciscoの16製品にApache HTTPD由来の脆弱性 - 順次修正進める(1ページ目 / 全2ページ):Security NEXT - Security NEXT 【伊丹市】年末年始のゴミ収集の日程は?!燃やすごみ、燃やさないごみ、粗大ゴミなど日程をチェックしましょう! - 号外NET 伊丹市 12月のイベント準備を早めに!年末がラクになる家事リスト(サンキュ!) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「粗大ゴミの放置」がマンションの資産価値を下げる…管理組合理事長の「苦悩」(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 外壁や網戸・庭の掃除を楽にしてくれる便利グッズ - 産経ニュース 去年の失敗は繰り返さない!年末の大掃除を楽にするため、今から準備していること(kufura) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ダブルハンド大西洋横断レースで、マサが日本人初完走 舵オンライン 船遊びの情報サイト - 舵オンライン プラスチックごみ削減に向けた取り組み/泉大津市 - 泉大津市 ハウスコム、賃貸オーナー向け「スマートシステムPLUS」--清掃などウェブから申し込み(CNET Japan) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「ミニマリスト」「FIRE」の先には何があるのか…羽田圭介さんインタビュー - 現代ビジネス 【セキュリティ ニュース】Zoomに複数脆弱性、クライアントやSDKなど広く影響(1ページ目 / 全1ページ) - Security NEXT ケイバ熱盛ブログ「プヨプヨ」(11月30日) - デイリースポーツ 千代田区ホームページ - 事業者が出すごみ - chiyoda.lg.jp KDDI総研、「アップサイクル」「感覚が伝わるテレビ通話」「未来の栄養管理」の3つのソリューションを公開(Impress Watch) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【セキュリティ ニュース】サプライチェーンのセキュリティ評価サービスを機能強化 - NRIセキュア(1ページ目 / 全1ページ):Security NEXT - Security NEXT 44歳で脱サラして落語家に転身…「20代の先輩の世話」も苦にならなかった下積み時代 (2021年11月27日) - エキサイトニュース 久しぶりのイケアでお部屋改造(Impress Watch) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 粗大ごみをレトロ家具に生まれ変わらせる「スゴ腕おじいちゃん」 “長年の勘”で家具に新しい命を吹き込む 愛知・豊田市(中京テレビNEWS) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 不要品を捨てずにリサイクル。家具やパソコン、ゴルフバッグが売れた理由(ESSE-online) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 兵庫・尼崎「かんなみ新地」の今 警告で一斉閉店も、新店ラッシュ…勘違いする男性客も(まいどなニュース) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 市役所の外に出て気づいた、フードバンクを実現した地元のパワー(JBpress) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【ハートクリーニング】11月は年末直前の大掃除準備ポイント!計画的なスケジュールの立て方とお得なキャンペーン情報をお伝えします。 - PR TIMES モデル・エリーローズ「ゴミを出さない町」を旅しながらエコライフを学ぶ(FRaU編集部) | FRaU - 現代ビジネス ごみの収集日/竹田市 - 竹田市 環境美化センターの一部利用制限について/加賀市 - 加賀市 「ほぼ1日おきに来てます」ジモティーと世田谷区が持ち込みスポット - 朝日新聞デジタル 海岸で“コスプレ”ごみ拾い 愛知・常滑市(日本テレビ系(NNN)) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース キャンプ好き必見!ふるさと納税の返礼品、便利なギア10選 - ハフポスト日本版 【セキュリティ ニュース】職員が公文書を持ち帰り、家庭ゴミとして処分 - 相模原市(1ページ目 / 全1ページ):Security NEXT - Security NEXT 家電の処分について - itoshima.lg.jp “粗大ゴミ”減らす自治体と企業の試みとは(日本テレビ系(NNN)) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース LINEで大型(粗大)ごみの申込みができるようになりました!/大津市 - otsu.lg.jp 広がる家庭ゴミ有料化 「捨てる」コストを抑えるには、燃やせるゴミは総量抑えるがカギ(NIKKEI STYLE) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 広がる家庭ゴミ有料化 「捨てる」コストを抑えるには|NIKKEI STYLE - 日本経済新聞 粗大ごみ・家電4品目の直接収集について/竹田市 - 竹田市 鎌倉市長選 迷走ごみ処理問題どうする 費用対効果…候補者の論戦に注目 - 東京新聞 クリーンセンターへの家庭ごみの直接持込|草津市 - city.kusatsu.shiga.jp ゴミ処理の強い味方!粗大ゴミを家庭ゴミサイズに小さくカット!「廃棄物パイプカッター&廃棄物マルチハサミ」を10月1日発売 - PR TIMES 粗大ごみの収集申し込みについて/近江八幡市 - 近江八幡市 資源とごみの出し方 - 笠松町 神奈川県川崎市と連携し、粗大ごみの中からまだ使えるものをリユースする実証実験を10月1日から開始 - PR TIMES 生きたネズミに牛乳パックの尿、ゴミ清掃芸人が回収したありえない「袋の中身」 - 週刊女性PRIME 笠松、有料化前に通常の10倍ごみ出し ルール無視、金物や家電交じる - 中日新聞 新型コロナウイルスなどの感染症対策を踏まえたご家庭でのごみの捨て方/ふじみ野市 - ふじみ野市 「掃除はストレス解消」のドイツ、最新エコ洗剤事情。|世界は愉快|世界は愉快|madameFIGARO.jp(フィガロジャポン) - フィガロジャポン 七右衛門新田に全ての粗大ごみを処理できる(仮称)松戸市リサイクルプラザが建設中、令和4年3月ごろ完成予定 - 松戸つうしん 粗大ゴミの解体に便利「解体のこぎり ニュースパッとソー」 - iza(イザ!) 「ごみが大量にある」歩道500メートルに不法投棄 福岡・箱崎ふ頭(西日本新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ごみ袋記名制、ごみ削減着々と 和木町、自治会に補助金も - 朝日新聞デジタル 循環型社会の実現に向けて不用品のリユースを | 沖縄県嘉手納町(かでな町) - 嘉手納町 令和3年10月1日(金曜)よりクリーンセンターへのごみの持込は予約制となりました|草津市 - city.kusatsu.shiga.jp 【大東市】粗大ごみ!今申し込んでも収集が2か月先?申込件数が増加しています。 - 号外NET 大東・四條畷 日本に年300ものイルカやクジラが「漂着」する謎 - 東洋経済オンライン ごみと資源の分け方・出し方/大磯町ホームページ - 大磯町 ごみの分別で困ったらまずは「ごみの品目別50音分類お助け表」を見よう!/大磯町ホームページ - 大磯町 リサイクルセンターへのごみの持ち込みは、予約制です/大竹市ホームページ - 大竹市 清掃事務所で16人感染 不燃ゴミの収集取りやめ 東京 台東区 - NHK NEWS WEB 台東区で不燃ゴミ収集休止 清掃職員が感染|日テレNEWS24 - 日テレNEWS24 義実家の片付けで出た物を無断でリサイクルショップに売り飛ばす伯母。許せません!【お悩み相談】(レタスクラブ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース もったいない…粗大ごみを修繕・販売 10年で千点超再生 - 神戸新聞 上尾のごみ処理施設が復旧 火災防止へ電池の回収法変更 - 朝日新聞デジタル シバター “ガチンコ”だった竹原とのバトルを振り返り「広島の粗大ゴミはいまだに狂犬」 - 東スポWeb 【ゴミはいつも社会をあらわす】ゴミ清掃芸人も驚いた!日本全国のゴミに関するすごい工夫を集めた一冊 - PR TIMES 葉山町 粗大ごみの処分方法変更 8月から一律350円に | 逗子・葉山 | タウンニュース - タウンニュース 取手市/ごみについてのよくある質問 - city.toride.ibaraki.jp 家庭ごみの有料化、実施している自治体はどれくらい? - マイナビニュース 神社のお守り、園芸で出たゴミ、捨て方がわからない。困ったモノの処分法。(クロワッサンオンライン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ホームレスの収入源が断たれる? 川崎市が「資源ゴミ」持ち去り禁止条例を進めるワケ - 弁護士ドットコム 「ポスト破壊おじさん」「粗大ゴミくれくれおばさん」本当にヤバい “DQNな隣人” たち - 週刊女性PRIME <ユースク>ごみ焼却場が突然、町に 岐阜市・曽我屋 - 中日新聞 千葉市、粗大ゴミ手数料を電子決済でも、6月から - 日本経済新聞 個人情報等を含むインターネット粗大ごみ申込完了メールの誤送信について(令和3年5月20日) 目黒区 - city.meguro.tokyo.jp ごみ・資源物の収集日/大崎市 - city.osaki.miyagi.jp 令和3年度 粗大ごみ収集日程のお知らせ|四万十町役場 - shimanto.lg.jp AI搭載粗大ごみチャットシステム「エコチャット」で暮らしを快適にします。 - PR TIMES ごみ/広川町 - 広川町 ごみ処理手数料を減免 仙台市、26日まで - 河北新報オンライン 「黙るもんか」森氏辞任求めJOC前でホウキデモ 女性蔑視の「粗大ゴミを掃く」 - 毎日新聞 - 毎日新聞 環境センター Q&A - takashima.lg.jp 「女性が多いと時間がかかる」辞任否定の森会長は適任か? 老害が粗大ゴミに…海外メディアはどう伝えた - FNNプライムオンライン 森会長「邪魔な老害、粗大ごみなら掃いて」会見全文 - ニッカンスポーツ ラインで粗大ごみ手続き 来月から浜松市 - 中日新聞 「電動ノコギリ」おすすめ5選 手軽に素早く切断できる【2021年最新版】 - - ITmedia 基本的なごみの処理方法/八女市ホームページ - city.yame.fukuoka.jp 横浜市栄区上郷町に粗大ごみ搬入ヤードを新設 港南区の施設は終了 | 港南区・栄区 | タウンニュース - タウンニュース 石綿(アスベスト)含有の可能性がある珪藻土製品の処分方法について(暮らしの情報) - city.nagoya.jp クリーンセンターへごみを持込む場合/門真市 - 門真市 厚木市粗大ごみ 処理手数料を値上げへ 経費との適正化図る | 厚木・愛川・清川 | タウンニュース - タウンニュース 大型ごみ戸別有料収集 電子申請サービスについて/大津市 - otsu.lg.jp 家庭ごみの分け方・出し方/寒川町ホームページ - 高座郡 - town.samukawa.kanagawa.jp ごみの自己搬入および資源物の自己搬入について【5月26日更新】/寒川町ホームページ - town.samukawa.kanagawa.jp 原油はもはや「粗大ゴミ」になってしまったのか - 東洋経済オンライン 【ホームズ】アパートのゴミ置き場にはどんなルールがある? 利用する際の注意点も解説 | 住まいのお役立ち情報 - LIFULL HOME S(ライフルホームズ) 浜松市、LINE使った粗大ごみ回収 3月に実証実験 - 日本経済新聞 リサイクルセンターへのごみの持込みについて/加古川市 - 加古川市 「粗大ごみ」の写真を送ると手数料をすぐ教えてくれる…横浜市のAIチャットが便利に進化! - www.fnn.jp ごみ・リサイクル/大津市 - otsu.lg.jp ごみの収集日/加古川市 - 加古川市 ごみの正しい出し方|くらしの情報|宮古島市 - 宮古島市 bulky refuse gnewプラグインエラー「bulky refuse」は見つからないか、接続エラーです。 RSS 粗大ごみ #gnews plugin Error gnewsは1ページに3つまでしか使えません。別ページでご利用ください。 粗大ゴミ #gnews plugin Error gnewsは1ページに3つまでしか使えません。別ページでご利用ください。 bulky refuse #gnews plugin Error gnewsは1ページに3つまでしか使えません。別ページでご利用ください。 口コミ 粗大ごみ #bf 粗大ゴミ #bf bulky refuse #bf 【参考】 ブックマーク サイト名 関連度 備考 はてなキーワード ★★ 関連項目 項目名 関連度 備考 研究/大型ごみ ★★★★ 研究/家具 ★★★ 研究/家電 ★★★ 研究/リサイクル ★★★ 研究/廃棄物 ★★★ 研究/ごみ ★★★ 研究/産業廃棄物 ★★★ 研究/一般廃棄物 ★★★ 研究/生活 ★★★ タグ 生活 最終更新日時 2012-12-16 冒頭へ
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/4359.html
非情なロワの中、二人の男がひとつの目的のために立ち上がった。 「殺し合いをしたいものは好きにすれば良い。だが子どもを戦いに巻き込むものは許さん! そして歪んだ欲望で子どもを傷つけようとする変態は……この山のフドウが叩き潰す!」 山のような巨躯を震わせて叫ぶのは山のフドウ。 「公共の風紀を紊乱する変態は……私が逮捕します!」 そう言う謎の生物は、警視庁マスコットのピーポくん。 そして彼らはベクトル操作で首を引きちぎられて殺された。 「変態殺しッてヤッパリいる。気ィのドクな人で、DNAが狂っていて……ノーマル」 自分の敵である変態殺しを抹殺した一方通行は笑う。 「愛の炎! イグニスブレイズ!」 突然の爆発が彼を襲った。一方通行はゴミを払うようにベクトル操作で衝撃を逸らす。 「イキナリ何しやがンだァテメェは」 「あなた……何故あの人たちを殺したの?」 攻撃を仕掛けてきたのは筋肉モリモリ顔だけ美少女の魔法少女、ネルだった。 「ナゼだァ? 決まってンだろうが、変態を狩るようなヤツはブチ殺す。邪魔だからなァ」 「あ、あなたも変態なのね……いいえ、あなたは単なる変態以下、下衆な殺人鬼よ!!」 何発もイグニスブレイズを放つネルだったが、一方通行はそれらを悉くネルに跳ね返した。 「なっ!? どういうこと、まさか炎魔法に耐性があるの?」 ネルは呪文を唱えるのをやめ、超高速で一方通行の背後に回りこんだ。 「ならばこれをくらいなさい!黄金の尻叩き~鎮魂歌~!」 しかし相手の尻を叩くはずのネルは、いつの間にか自分の尻を叩いていた。 「くはぁぁぁぁぁ!!キクゥゥゥゥゥゥ!!」 ケツを突き出した格好のままへたりこむネルを、一方通行は見下して笑う。 「ンなショボい技が、俺のベクトル操作に勝てるワケねェーだろ」 そしてベクトル操作でネルの首を引きちぎった。 「その娘を殺したのは……あなたかしら?」 「ッたくさっきから何だァ、次から次へとよォ」 ウンザリして振り返った一方通行を、愛の魔女アルティは睨みつける。 「私は……その娘・ネルの師匠よ、一応ね」 「んでェ? その師匠が俺になンか様ですかァ?」 「あなたに掛ける言葉は無い。私の愛の魔法で、あなたの欲望を焼き払ってみせる!」 「愛だァ? 奇遇だなァ俺も幼女への愛ンために戦ってンだぜェ」 「あなたのそれは愛じゃない!ただの下卑た欲望よ!」 「……くくくくく、面白ェぜ師匠。 俺の愛を認めない愛の魔女だァ? 最高最低に気にくわねェぜ!ミンチにしてやんよォ!!」 「ぐっ……が……」 首を引きちぎられたネルは呻く。彼女はソウルジェムが本体の魔法少女であるため、並みの方法では死ねないのだ。 「が……肉体……回復して……」 身体を回復させながら芋虫のように転がるネルが見たものは、首をちぎられた二人の男の死体。 そしてミンチにされ山のように盛られた肉片の上に置かれた…… 「あ、ああ、ああああああああ 師匠ォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!」 自分の師、アルティの生首だった。 【一日目・16時30分/神奈川県/天候・晴】 【一方通行@とある魔術の禁書目録】 【状態】ロリコン(手遅れ) 【装備】無し 【道具】支給品一式 【思考】 基本:幼女帝国を築き上げその王になる 1:主催者等の邪魔者は殺す 2:打ち止めを殺した奴を殺す 3:主催者を殺す為の仲間を集める 4:かわいい幼女を見つけた場合は…… ※7期より参戦 【亞北ネル@VOCALOID派生】 【状態】魔法少女、慟哭、ダメージ(特大)魔力消費(大)、首から下は超肉体、魔力上昇 【装備】ボロボロの肉体 【道具】支給品一式 【思考】基本:自分の肉体と魔法を正しく使い、レンきゅんと家族を守る 1:師匠ォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!! 【アルティ@Luminous Arc2 死亡確認】 【フドウ@北斗の拳 死亡確認】 【ピーポくん@警視庁 死亡確認】
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/94.html
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 一方「今日は和食だ」フレンダ「・・・ラビットって結構料理出来るのね」一方「・・・味噌汁と鮭を焼いただけだろ」絹旗「いえ・・・なんていうか料理外で超こだわってますね」フレンダ「箸置き・・・お膳に、鰹節は別の皿に添付してあるし・・・・・・珍しく緑茶」一方「和食にコーヒー出す程バカじゃねェ」滝壺「・・・・でもらびっと、この前焼肉に行った時コーヒー飲んでたよね?」一方「どこがオカシインだよ」絹旗「感覚が超狂ってますね」一方「うるせェ・・・・それより麦野さン遅ェな。起こしに行った時は普通だったンだがなァ」絹旗「そうですね・・・・どうしたんでしょう?」フレンダ「まぁ・・・・絹旗にはわからないかもしれないけど大人の女には色々支度があるのよ」一方(金髪が言える事じゃねェが・・・・・大人の女・・・・)ゴクリフレンダ「・・・・・・ラビット今唾飲み込んだでしょ。キモイ」絹旗「朝からラビットは超元気ですね」滝壺「だってうさぎさんd」絹旗「それはもういいです」フレンダ(まだ引きずってんのか・・・・) 麦野「あーごめんごめん。遅くなっちゃった」フレンダ「遅いよー麦野。どうしたの」麦野「いや、ちょっと通信が入ってねー・・・・あっ!鮭だ!」一方「!!・・・嫌いなのかァ?」麦野「ううん、むしろ大好きよ」一方「!!!!・・・お、おゥ!!」カァァ絹旗「・・・・あなたの事じゃないですからね?」フレンダ(・・・・・食事前からコントかましてんじゃないわよ)滝壺(簡単にやってのける・・・・朝飯前ってこと?)麦野「んー、もちろんラビットも好きよ?」「「「「!!!!」」」」一方「ほ、本当か!?」麦野「まぁ仕事をしても全然ミスしないし(むしろ何故かスムーズに行くし)、おいしいご飯作ってくれるしね」絹旗「・・・・・麦野が下っ端に対してそこまで褒めるのは珍しいですね」麦野「焼きたての鮭食べるの久しぶりだなー」フレンダ(結局単に鮭が出たのが嬉しかっただけか・・・・今度私も鮭焼こうかしらね) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「「「「「ごちそうさまでした」」」」」麦野「はー、おいしかったわよラビット。また作って頂戴!」一方「し、仕方ねェな・・・・また作ってやらァ」麦野「ふふっ・・・期待しとくわ。・・・・あ、そうだ。ラビットは買出し行ってきて」一方「あァ?・・・・そォいやァ冷蔵庫が空になってきたなァ」麦野「あー・・・そっちもだけど、コレよ」一方「・・・・限定品のチョコォ?」麦野「そ。銀座の職人さんが作ったやつよ。1時から第4学区でやってるの」一方「・・・・ン・・・ここのデパ地下だなァ?・・・わかったよ行ってやらァ」麦野「ありがと。助かるわ」一方「じゃあ買出しリスト纏めとくかァ」絹旗「・・・・・・らびっと」一方「あン?」絹旗「私も連れて行って欲しいのですが」 滝壺「!!」一方「あァ?買って欲しいもンがありゃァ言えよ」絹旗「そうじゃなくてですね、映画を観に行きたいんですよ」一方「映画館ならここから10分も歩けば行けンじゃねェか」絹旗「相変わらずバカですね。どこでも同じ内容やってる訳じゃないんですよ」一方「・・・・じゃあ何処行けば良いンだよ」絹旗「・・・・第6学区です」一方「モノレールで行けンだろ」絹旗「あなたの車を出すついでじゃないですか」一方「・・・・チッ、好きにしろ」滝壺「・・・・らびっと。私も行きたい」一方「あァ!?何なンですかァ?俺はいつからおもり役になったンだァ?」滝壺「・・・らびっとと一緒にお出かけしたいの、駄目かな?」一方「・・・・わかったわかった、仕方ねェなァ」絹旗(・・・・私に対してはあれだけ抵抗したのになんか超贔屓してませんか?) フレンダ(ってことは私と麦野が二人っきり?・・・・ふふふ・・・・カカカッ・・・!キキキ・・・・!)麦野「いや、滝壺は駄目よ」フレンダ(え・・・・?)滝壺「・・・・・・」絹旗「!・・・そ、そうですよね!もし街中で狙われたら超大変です!」麦野「そう。滝壺を襲撃されたら痛いわ。護衛が絹旗一人ってのも心配だし」絹旗「え、ええ。確かに小娘ですから冷静な判断が出来ないかもしれませんね!」フレンダ「ちょ、ちょっと麦野。絹旗が一人居れば大丈夫じゃない!」絹旗「そ、そんな事無いですって!私は超非力ですよ!!」フレンダ「むしろ怪力じゃない・・・・」麦野「滝壺の護衛は私、レベル5級じゃないと駄目なのよ。万が一ってこともあるし。それにラビットはレベル2。 敵に対して格好の人質じゃない。多数の襲撃に対して絹旗はラビットを捨てる覚悟がある?」絹旗「そ・・・・それは・・・・」一方(いや、俺レベル5なンだけどなァ・・・・)フレンダ「絹旗!ラビットがピンチでも滝壺のそばを離れないよね!?(クソッ・・・このままじゃ麦野と二人きりになれない)」絹旗「・・・・・いえ、ラビットがピンチなら助けに行きます(・・・・こうすればラビットと二人きりになれる!)」滝壺(・・・・私ってなんかお邪魔虫?) フレンダ「麦野ぉー・・・・なんとかならない?」麦野「・・・・・んー・・・じゃあこうしましょ。滝壺はラビットとデートしたいんでしょ?」絹旗「なぁっ!!!」滝壺「・・・・」コクン麦野「じゃあ今日はやめて、また今度私付きでラビットとデートしなさい」一方(!?おおおおおおおおおおおおおおおおォ!!!!!!!)麦野「そうすれば安心だわ。敵にもラビットにも襲われないわ」絹旗「・・・それ気に入ってるんですか?」麦野「あーそういや前にも言ったっけ。まあラビットはデートの時私が居ないと思っていいわよ? コブつきデートだけどいいかしら?」一方「(むしろコブは滝壺じゃねェか)あァ・・・良いぜ」麦野「とゆーわけで、今日は絹旗がラビットとデートね?」絹旗「ちょ、ちょっと麦野・・・・デートじゃなくてですね・・・・その」一方「違ェよ。このチビガキのお守だ」絹旗「そ、そうです・・・・(何もそんなに超否定しなくてもいいじゃないですか・・・・・・)」麦野「まあいいわ。それとチョコよろしくぅ~」フレンダ(あれ?・・・・結局私だけ損してない?) 一方「ンじゃ行くぜ。ちゃんとシートベルト締めろよォ?」絹旗「今日は二人なので助手席に乗ってもいいですか?」一方「好きにしろ」絹旗「いつもは麦野が隣ですからねー。残念ですね、麦野の横顔が見れなくて」一方「バッ・・・俺ァそンなつもりじゃねェ!」絹旗「まあいいじゃないですか。今日は二人きりなんですし。麦野についての相談に乗りますよ?」一方「・・・・」絹旗「どうせバレてるから良いじゃないですか」一方「・・・・・車の運転の途中に独り言つぶやくかもしンねェからな」絹旗「はいはい」一方「そもそも麦野さンには助手席じゃなくて運転席の後ろに座って欲しかったンだよ」絹旗「へー?後ろからの視線が超ゾクゾクするからとかですか?」一方「違ェよ!・・・・・後部座席の右側は車の席で一番偉い奴を乗せる席なンだよ」絹旗「ふーん・・・・助手席かと思ってました」一方「むしろ『助手』だから下っ端の席だなァ。右折すン時に対向車がぶつかンから車体左側は危ねェンだ」絹旗「・・・・まあ私は能力者ですからいいですけど」一方「麦野さンにも言われたなァ・・・・だったら後部右側には滝壺を座らせろ、私は能力者だから助手席でいいって」 絹旗「麦野を想ってるならそれでも麦野を後部右側に座らせるべきでは?」一方「それじゃ麦野さンの意思をないがしろにすンだろ」絹旗「・・・・・ラビットって本当に麦野の事好きなんですね」一方「・・・・独り言だからなァ?・・・・・・嫌いじゃねェ」絹旗(なんで素直に好きと言えないんですかね・・・・)一方「・・・最初にチョコ買いに行くぞ」絹旗「えぇ?だってまだ10時ですよ?1時から開くのに・・・・」一方「バカかテメェ。開店前から並ンでるかもしンねェじゃねェか」絹旗「・・・・そういうものですか?」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一方「ホラ見ろ」絹旗「うわー・・・開店前なのに人が並んでますね」一方「限定300個なンだってよ。まァ間に合ったみてェだな」絹旗「せっかく来たんですから私も買ってみましょうか」 一方「・・・・太るンじゃねェの?」絹旗「育ち盛りですからね。全然関係ないですよ」一方(ガキってのはどいつもこいつも食ってばかりなンだなァ・・・・)・・・・・・・・・店員「いらっしゃいませ」一方「限定300個の奴」店員「はい。ではお持ち帰りの時間は?」一方「・・・・いいから出来るだけドライアイス詰め込ンでくれ」店員「か、かしこまりました・・・・お次の方どうぞー」絹旗「じゃ、限定300個のこれと・・・あとこれと、これ。あとこのセットも」店員「はい、お会計――」一方「・・・コイツの分も払う」スッ絹旗「えっ・・・でも」一方「ガキに払わせるわけには行かねェだろ」絹旗「・・・・わかりました(2万円もするのに・・・・アイテムの給料って彼へそんなに払ってましたっけ)」 一方「ンじゃ映画館に行くぞ。第六学区だな」絹旗「第六学区の駅まで行けばわかりますから」一方「わかった」絹旗「・・・・・そういえばラビットって私たちの能力知りませんよね」一方「・・・・そォだな」絹旗「なぜ訊かないんですか?」一方「麦野さンから言わねェってことは訊いたって教えねェだろォよ」絹旗「・・・・・」一方「わかってンのは麦野さンがレベル5の主力。金髪が罠が得意なサポート、滝壺がアイテムの要の能力 そンでお前が前衛や護衛に付く『強ェ能力者』ってトコか」絹旗「一人ひとりに詳しく聞いてもいいのでは?」一方「野暮ってモンだろ。それに下っ端に教えて良いのかよ。教えてスパイだったらやべェだろ」絹旗「強能力者達の集団ですよ?超興味あるんじゃないですか?」一方「興味ねェな」絹旗「・・・・・ラビットって超バカですね」一方「あァ!?どこがバカだァ!!」絹旗「あっ、そろそろ駅前ですね」 一方「ンで、どこなンだ?その映画館は」絹旗「えーっとですね。映画館に駐車場は無いのでこの先のコインパーキングで停めてください」一方「何時まで観ンだ?」絹旗「うーん・・・4時間ほどですかね」一方「・・・・買い物も含めンから帰りが遅くなンぞ」絹旗「構いませんよ」一方「・・・・・ン。ここか随分古ィな」絹旗「私が好きなのはB級、いえ、C級の映画が好きなんです」一方「ンなモンみて面白ェのか?」絹旗「人の好みにケチつけるなんて超野暮ったいんじゃないんですか?」一方「・・・・そォだったな。ンでどれ観るンだ?」絹旗「えっと・・・・・あれとあれ。それにあれと・・・・・あれです」一方「!?あれか!?バカ!4分の3が18禁じゃねェか」絹旗「それがどうしたんですか」一方「テメェは自分の歳すら数えられねェガキだったのか?」絹旗「私は中学生です!」一方「随分チビな中学生だなァ!オイ!」絹旗「うっさいですね!ここは常連ですし18歳以上だって証明出来るものだって持ってるんです! 大体ラビットだって本当に18歳なんですか?中学生に見えるんですけど!」一方(あ・・・・そォいやァ車の免許の都合上18って言ってンだっけか)一方「・・・・わァーったよ。ただピンク映画は止めろ。教育上ダメだ」絹旗「それは譲れません。てゆーか一つも譲れません。下っ端は下っ端らしく付いてきなs」コツン絹旗「イタッ!」一方「いいか?俺はテメェの部下かもしンねェが、年上としてテメェを保護監察しなきゃなンねェンだ」一方「麦野さンから任された以上テメェのお守をやってンだよ」絹旗「なんですか!子供扱いしないで下さい!」 一方「そォいうのを子供の背伸びって言うンだよ」絹旗「いいじゃないですか!人の趣味を・・・・」一方「大体こォいう趣味自体が背伸びしてる証拠なンじゃねェの?人から理解出来ねェ趣味をアピールして 『自分は大人です』って自己主張してンだよ」絹旗「・・・・・うっ・・そ、そんなに言わなくても良いじゃないですか」一方「いいか?子供扱いはしねェ。背伸び自体も悪くねェ。だが背伸びして谷底に転びそォになってンのを止めてやンのが大人だ」絹旗「・・・・・」一方「どォせテメェの事だ。一人で来てンしスプラッター映画ってのは観て慣れてンだろォが ピンク映画が怖くて観れねェから俺を誘ったンだろォ?あァ?」絹旗「・・・・・そうです、悪かったですね。・・・・・・もう見ようとしません」一方「・・・・わかったな?・・・・・・ンじゃ窓口にいくぞ」店員「いらっしゃいませ。」一方「コレとコレ。それにコレと・・・・コレ。4つとも2名で」絹旗「えっ?」店員「こちら三作は18禁作品です。免許証などの身分証明書はございますか?」一方「ン。コイツも」絹旗「・・・・いいんですか?」一方「・・・・・今日に限って黙認してやらァ。・・・・麦野さンに言うンじゃねェぞ?」絹旗「・・・・ホント。素直じゃないですね」 絹旗「それじゃ飲み物とポップコーン買ってきますね!」一方「いいのかァ?下っ端なンだから俺に」絹旗「今日は超特別なんですよね?いいから席に行って下さい!」一方「・・・・・そンなにピンク映画観れたのが嬉しいのかァ?・・・・・中学生の性欲パネェな」一方「ン・・・・ガラ空きだな」絹旗「はい、どうぞ」一方「どォも・・・・・・ってコーラかよ」絹旗「映画はコーラとポップコーンに相場が決まってるんです!」一方「・・・・・」絹旗「今回の見所はですね・・・・」一方(・・・・・・眠ィ)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・絹旗「・・・・この監督にしてはまあまあでしたね。ラビット?」一方「ン・・・・あァ・・・・・・・ふぁ~ァ・・・・・」絹旗「スプラッター映画でよく寝れますね」 一方「ン・・・次はミステリー物かァ」絹旗「ええ、そうみたいですね。この監督はですね・・・・」・・・・・・・・・・・・映画の男1『お前・・・どうして戻らないんだ!!なぜ裏切ったんだよぉ!!』絹旗「・・・・」ジー一方(コイツよく飽きずに観てられンな・・・)映画の男2『この眼術からは逃げられない・・・・天聖眼!!』絹旗(な・・・・なんか知りませんが視界の端でラビットが超こっち視てるのですが!!)一方(ピクリとも動かねェ・・・・結構見入ってンのか)映画の男1『クソッ・・・・眼術で体が動かねぇってばよ!!』絹旗(とてもじゃないですが映画に集中できませんね・・・)一方(あー・・・・コイツの横顔誰かに似てンだよなァ)映画の男2『これが使える一族は私以外滅んだ・・・・しかし私は誰かに似てると思わないか?』映画の男3『まさか・・・・?お前何者だ?』絹旗(なにか難しい顔してるのはわかるのですが・・・・表情は読み取れませんね)一方(あ、打ち止め・・・・あのクソガキに似てるのか・・・顔じゃなくて、雰囲気だなァ)映画の男1『まさか・・・先生!?イナノ先生なのか!?顔は似てねぇけど雰囲気でわかるってばよ!!』 絹旗(・・・・・ちょっとトイレに行きたくなりました)一方(・・・・テレビに集中して眉間にシワ寄せン所とか・・・打ち止めだなァ)映画の男2『そう、私ですよ。イナノだ』絹旗(う~・・・・いいところなのに・・・集中できませんね・・・なんでこっち視てるのでしょう・・・)一方(・・・・・雰囲気が似てるってどォいう所なンだ?)映画の男1『つまり・・・・どういう事だってばよ?』絹旗(そんな事はどうでもいいのです・・・。超本格的にトイレが近くなってきました)一方(ン?そわそわしてンな・・・・トイレか?)映画の男2『そんな事はどうでもいい。今は自分の死期が近くづいてる事を気にするべきだ』映画の男3『まずいな・・・・リニアの奴、イナノの術にかかりつつある・・・・』絹旗(ううっ・・・・何か超行き辛いのですが・・・・しかし)一方(あァーコイツ映画がいい所だからトイレに行けねェのか・・・・仕方ねェ)映画の男1『ううっ・・・イナノ先生ェ・・・・・!!』映画の男3『イナノの術は簡単には解けない・・・・あと3回か、仕方ない・・・禁術を使う!』一方「・・・・映画見入ってるのに悪ィけどよ。コーヒー買ってきてくンねェか?頼む」絹旗「えぅっ!?・・・・・し、仕方ありませんね。特別ですからね!!」映画の男2『・・・・術が解けた?・・・・あの男が・・・・やはり天才か・・・・・』映画の男1『な、何かしらねぇけど体が自由になったってばよ!!』 ・・・・・・・・・・・・・映画の男1『イナノ先生ェ・・・・・俺・・・・間違ってたのかなぁ・・・・・』映画の男4『・・・・リニア。お前はこの学園都市を救ったのだ。よくやった』映画の男1『理事長ェ・・・・・うおおおおおお!!!!!!!』 終わり・・・・・・・・・・・・・・・絹旗「次はスプラッター物ですね。学園都市の都市伝説を実際に描いたものだそうです」一方「・・・・・・」・・・・・・・・・・・・・映画の男『同じ人間が5万人居るだって!?許されないぞロヨン!!修正してやるー!!』映画の女『なぜクローンの良さがわからないのだアクセル!?能力者は学園都市を食い物にしている!!』一方(・・・・・・・都市伝説ねェ)絹旗(・・・・どっかのアニメのオマージュ・・・・設定もそこらへんのライトノベルみたいです)映画の女1『あ、悪魔だー!!白い悪魔だぁー!!』映画の女29『くそっ・・・・レベルが違いすぎる・・・・』映画の女189『な、なんだあの装甲は・・・・う、うわああああ!!!』映画の女4968『くそっ・・・・・なぜロヨン・クローンを[ピーーー]んだ!!わからあfghjkl;:』一方(・・・・・・・・・) 絹旗(中途半端に律儀ですね・・・・血や内臓はリアルなのに放送コード心配してるなんて)一方(・・・・・・・・・・)映画の女20000『ふひひっ!!!死ぬ前にアンタのイチmあsdfghjkl;』一方(・・・・・・・これ製作者多分MNWだろォな)ナレーション『しかし・・・・20001号は幼く、かつアクセルはロリコンであった・・・・』絹旗(うわぁ・・・・なんですかこの映画・・・妙にグロくて脚本が全然・・・・)一方(・・・・・間違いねェ。)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・映画の男『一発目・・・・?一発目ェーーー!!!死ぬなァーーーー!!!』映画の女20001『・・・・・・なーんちゃって!うそだよ!』映画の男『よかった・・・一発m(グサリ)・・・・・・?な、んで・・・・』ドサッ映画の女20001『ふふ・・・今までの事も・・・うそだよ・・・・?』映画の女20001『だから・・・・この気持ちも・・・うそ・・・・だよね・・・?』グサッ......ドサッエンドロールナレーション『この映画の主人公はアクセルでもロヨンでも一発目でもなく”殺人”という事象そのものであった・・・』一方(・・・・・製作者・・・・MNWねェ・・・生活費止めとくか) 一方通行(今更年上好きとか言えねェよなァ・・・) 2スレ目その1
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/850.html
一方通行「テメェはこの羊皮紙の匂いに釣られてきたワケじゃねェのか?」 佐天「その羊皮紙の匂いに釣られた天使に釣られたと言ったところでしょうか」 その時だった。 周囲一面が重圧の壁のようなもので満たされた。 見えないそれらの正体は、殺気。 裏の世界に浸かっていた一方通行でさえ感じたことの無い殺気は、人間の出せるものを超えている。 莫大な負の感情の爆心地に目をやると、薙ぎ払われた水の天使が起き上がるところだった。 雪が解け、水の天使を中心に気味の悪い音を立て膨大な雪解け水が集まる。 あっという間に巨大だった翼が、さらに凶悪さを増していった。 一方通行「露骨な野郎だ、自己紹介のつもりか?」 佐天「来ます──!!」 凶悪さを増した翼が超音速で一方通行をあらゆる角度から攻撃をする。 それを防いでいるのは、佐天涙子の真っ白な翼だった。 一方通行「……(このクソアマ……この俺を守りながら戦うってか?)」 一方通行「……(ふ、ざけやがって……)」 水の天使から一方通行に振るわれた攻撃を防ぐ佐天涙子の白い翼。 その翼を一方通行は──。 蹴り飛ばした。 佐天「──!?何するんですか!!」 一方通行「気に食わねェな……俺を守りながら戦闘しよォってか?」 佐天「いや、現にアレの攻撃を一方通行さんは正常に『反射』できないじゃないですか」 一方通行「テメェのは反射も操作も出来るっつゥことだ」 一方通行「あの日から考えてたンだ、テメェとあの三下の能力をな」 一方通行「あの三下の能力については大体分かったつもりだが、残るのはテメェの能力だ」 一方通行「だが、『反射』を適用させてテメェらの間に入ったときに理解した」 佐天「──、」 一方通行「テメェの左手に持ってるそれ、空間を固定してるとかンな感じだろ」 一方通行「だから攻撃を防げる……最硬の盾ってかァ?」 一方通行「場合によっちゃ、最強の矛にもなり得そォだな」 佐天「まぁ、正解と言っておきますけど……あたしの能力が分かったところで……」 一方通行「だがテメェがあの天使に押し負けるっつゥ事は」 一方通行「単純にあの天使の力がでけェのも一つだろォが、テメェの単純な力不足だ」 佐天「……」 一方通行「──だから俺がテメェの攻撃をベクトル操作してあの天使に再射出する」 先ほど佐天涙子の翼を蹴飛ばし そのベクトルを操作出来ることを確信した一方通行に考えがあった。 一方通行「テメェ、あのクソ天使との攻防の最中に俺に思いっきり攻撃しろ」 佐天「……っ、だ、大丈夫ですか?」 一方通行「舐めンなよ化物が、やらなきゃテメェも俺も斃れるだけだ」 佐天「……。判りました、合図とか出せませんけど問題ないですね?」 一方通行「そンなモンいらねェ、勝手にかかって来い」 会話を続けながらも、水の天使は一方通行を目掛け攻撃を仕掛けてくる。 それを佐天涙子が翼や、空間を止め守る。 一方通行がタンッ!!と足を地面へ降ろすと 水の天使が居る場所の地面が爆発したかのように舞い上がる。 佐天「(いまだ!!)」 一方通行に向けて振り下ろされた一枚の翼は── 振り下ろされた先の一方通行に直撃することは無く更に威力を増し水の天使へ直撃した。 佐天「──ッ!!」 一方通行「ハッ、天使様は随分とご機嫌ななめのよォだな」 ベクトル操作された翼が直撃した水の天使の翼の半分が抉れたらしい。 水の天使は表情こそ無いものの、苦悶の雄たけびをあげた。 一方通行「(勝てる)」 一方通行「(目の前のコイツも、このクソアマも『エイワス』には程遠い……)」 皮肉な判断方法だったが、間違いではないと一方通行は思う。 その時だった。 ミーシャ「…………」 水の天使の口が、もぞもぞと動いていた。 何かが漏れている。 聞き取りにくい小さな音というわけではない。 そもそも何処の国の言葉かわからなかったが、 ミーシャ「……hgtrs範hjuy設定……」 一方通行の耳がクリアな革命を起こした。 騙し絵の中に込められたもう一枚の絵画を見つけたような気分だった。 ミーシャ「投 shgy 準備……jhgf完了」 知っている。 一方通行はこの言語を知っている。 ハッ、と顔を上げた一方通行の前で水の天使は、?がれた翼を周囲の雪を溶かし修復した。 そしてその翼の先端が禍々しく空へと向けられた。 まるでアンテナのように── ──そして今や明確になった声は、告げた ミーシャ「命令名『一掃』────投下」 ◆ 夜空が瞬いた。 それを確認する暇など、無かった。 半径二キロと設定された領域の中に、数千万の破壊の礫が降り注いだ。 ミーシャ=クロイツェフが『一掃』の準備をしている時に何としてでも止めるべきだったのだ。 強大な力を得ている佐天涙子でさえ、防御するのが難しい天罰のような破壊が降り注ぐ。 佐天「ッッッ!!?」 自分に落ちて来る破壊を防御するのが精一杯だった。 ──そして、破壊の雨の中に見えたのは 血まみれで中を舞う一方通行だった── 佐天「ッ!!(一方通行さん!!)」 地面に叩きつけられ、口から血を吐き出す一方通行。 その彼の目の前に青い光が存在した。 大天使という、破壊の青い光が。 夜空が再び不気味な輝きを増していく。 一方通行「……(あの一発で終わりじゃねェ……!!)」 一方通行「ふざけ、やがって……」 一方通行「ここで死ぬわけにはいかねェンだよォォォおおぉぉ!!」 一方通行「打ち止めを縛り付ける『理不尽』を一つ残らず引き千切るまでなァァァ!!!」 ドンッ!!と脚力のベクトルを操作し 一方通行は真っ直ぐに目の前の水の天使へ突っ込んでいく。 そして、後ろから聞こえた声があった。 佐天「一方通行さん!!」 今度こそ、思いっ切り。 全身全霊を込めて、十二枚存在する翼の全てをある一点に集中させ、攻撃した。 ベクトルを操ってくれる彼へ向けて。 ゴッ!!!! と。 一方通行と佐天涙子の攻撃が、水の天使ミーシャ=クロイツェフへまともに通った。 彼へ降り注いだ莫大な佐天涙子の力を操作し、破壊の象徴へ。 ロシアの夜空に、大天使の咆哮が炸裂した。 人間の頭では決して理解の出来ない叫びを上げ大天使は、ぐにゃりと形を変えた。 力の塊へ戻る、莫大な量のエネルギーに。 それは、爆弾だった。 佐天「あれは……!!」 一方通行「……っ!!」 一方通行「抑え込めェェェェェェェぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッッ!!」 直後、大天使だったエネルギーの塊は爆発した。 純白の閃光がドーム状に炸裂する。 純粋な破壊の力の爆発は、本来ならば半径十百キロを灰に変えただろう。 特殊な力による爆発だ、不毛の地になっていても不思議ではない、そんな爆発が。 ──だが。 爆発は広がる前に不自然な歪みを見せた。 佐天涙子が爆発した周囲の空間の時を止め、一方通行がその透明な壁を操作した。 瞬間的に四〇〇メートルほどにまで広がった爆発だったが、それ以上は広がらない。 内側からの尋常ではない力が内側から佐天涙子の空間を切り裂こうと力を増していく。 それでも、佐天涙子と一方通行は抑え込んだ。 ◆ 一方通行と佐天涙子は、水の天使を打ち倒すことに成功した。 咄嗟ではあったが、爆発による被害を最小限にとどめることが出来たはずだ。 本来なら自身と大切なものと共にこのロシアの爆心地から半径数百キロは塵も残さず消えていただろう だけど、守ることが出来た。 彼らの前方から一台の車が走ってくる。 そのハンドルを持っているのは── 一方通行「──!!番外個体……爆発に巻き込まれなかったのか?」 番外個体「ぎゃはは☆何てツラしてんのよ、ミサカが生きてて残念だったー?」 一方通行「……、打ち止めの容態はどうだ?」 番外個体「……」 一方通行「──チッ……」 佐天「──打ち止めちゃんを……なん、とか……出来るかもしれません」 一方通行「何だと?」 佐天「インデックスちゃんは……そのこの頭の中にあったウイルスを、特定の歌を聞かせることで取り除いていました……」 佐天「だ、から……一方通行さんの能力があれば……打ち止めちゃんの頭の中から……」 佐天「これ以上は……、あたし……行かないと……」 一方通行「おい、待て──!!」 一方通行の目の前から、まるで初めから存在していなかったかのように忽然と佐天涙子は消えた。 それも、突然に、一方通行と番外個体のまばたきの瞬間を狙ったかのように消えた。 一方通行「……(歌……?五感を刺激して精神状態を制御する方法か?)」 一方通行「……(俺が天井のウイルスに対抗したのと同じ、頭に直接作用させて……)」 番外個体「……天使さん消えちゃったけど、どーすんのさ?」 一方通行「アレの話を聞いていたな」 一方通行「打ち止めの頭の中にはウイルスを除去するために使用した歌のデータが残ってるみてェだな」 番外個体「そいつを抽出すれば治療の役に立つかもしれないって事かな?」 番外個体「おやおや、学園都市第一位様は人の電気信号のベクトルを読み取って他人の記憶を盗めるんだねーすごーい」 一方通行「俺のベクトル操作能力はあくまでも電気信号の有無、0と一の信号の羅列を抽出する」 一方通行「それがどんな記憶に繋がってるかまではわからねェよ」 番外個体「ならどうするの?」 一方通行「オマエを使う」 一方通行「同じ妹達のオマエなら、ミサカネットワークっていう大きな情報源に直接アクセスできるはずだ」 一方通行「このガキはミサカネットワークにバックアップを取る癖がある、歌についでもバックアップを取ってる可能性が高い」 番外個体「そりゃ不用心だね、司令塔が無闇にバックアップを取るなんて」 一方通行「あァ。だがその不用心は信頼って呼ばれているらしいな」 一方通行「ギリギリのところで活路が見えてきたな」 一方通行「この羊皮紙の法則と学園都市の技術を組み合わせれば解決の道に繋がる可能性がある」 ◆ 佐天涙子は消えたわけではなかった。 彼女は上空に浮かぶ要塞、ベツレヘムの星へフィアンマを撃破するために移動していた。 あの男をとめることが出来れば、この戦争を止めることが出来るのかもしれないからだ。 ベツレヘムの星の壁や天井が崩れ、内部の様子が見て取れた。 右方のフィアンマは夜空の向こうに掻き消えるほどの長大な剣を振るっていた。 ──そして、ツンツン頭の少年の右腕が肩のところから綺麗に切断されている瞬間が見えた 佐天「フィアンマァァぁぁぁぁぁ────ッ!!」 フィアンマ「くくく、一足遅かったな」 フィアンマ「ついに、掴んだ……コイツの右腕を──!!」 フィアンマ「世界環境はベツレヘムの星によって整えた、そして媒体となるべき右手も切断した!」 フィアンマ「後は俺様の『本来あるべき力』を振るえば、救済は終わる」 佐天「救済……ですって!?」 フィアンマ「ズレてるんだよ、この世界の属性が……この第三次世界大戦の根底にあるドロドロとした莫大な負の燃料といいな」 フィアンマ「どうしようもなくズレてて、歪んでる。まるで世界そのものが老朽化してガタがきてしまったかのようにな」 フィアンマ「だから俺様はそのズレを──古い世界を改良する」 フィアンマ「この戦争で、悪意の表出も出来た」 フィアンマ「そして、最後の鍵となる右腕も入手した──」 ズグン、と右方のフィアンマの体が揺れた。 右腕を手に入れた第三の腕の力によるものだろう。 そして……、世界に変化がおきた。 天空が、大きく開く 赤、青、黄、緑。明らかにこの世のものとは違う人為的に配置された夜空の闇が裂けた。 方々から巨大な亀裂が生まれ音も無く広がっていく。 ──その向こうから現れたのは黄金の光だった。 佐天「う、おりゃあぁぁぁぁぁぁああ!!」 六対の翼をもつ佐天涙子が、フィアンマへ攻撃を仕掛けたが── フィアンマ「ふん。お前如きでは俺様を止めることはできんよ」 第三の腕が佐天涙子の力に合わせ、力を出力し佐天涙子の攻撃を受け止める。 耳を劈くような音が炸裂し、佐天涙子は吹っ飛ばされてしまう。 佐天「ぐっ……、うおぉぉおりゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!」 フィアンマ「何度やっても無駄だ、俺様は“世界を救う”そのためにはお前たちは不要なんだよ」 フィアンマ「光栄に思え上条当麻、お前の人生の価値は無事に刈り取れ────」 フィアンマの放った攻撃で佐天涙子と上条当麻と彼と一緒に居た御坂美琴は消滅するはずだった。 なのに、少年達は消滅してなど居なかった。 惑星をも消し飛ばすような攻撃が、少年を中心に二つに裂けている。 フィアンマ「な、なんだ……」 フィアンマ「お前の右腕は取り込んだ……、なのにどうしてお前はまだ力を持っている!!」 フィアンマ「どうしてだ!!上条当麻ァァ!!」 佐天「────、これが……」 返答は無かった。 自身の血で頬を濡らす少年は俯いたままだった。 目の前の少年の傷口に圧縮されていく莫大な力は 佐天涙子の力よりもフィアンマの力よりも見劣りしてしまうほどに感じてしまうほどの力に感じられた。 佐天涙子の背中から伸びた六対の翼が、全て砕け散った。 まるで彼の力に吸い寄せられるかのように。 ──そして。 そして上条当麻は自らの力で莫大な力を握りつぶした── 上条「『テメェ』が……何処の誰かなんかは知らねぇ」 上条「ただ……、ここでは黙ってろ……。こいつは俺が片付ける」 ずるずるずるっ!!と湿った音を立て、上条当麻の肩口から右腕が伸びていた。 あれだけあった莫大な力を殺し、新たに肉体の一部が生み出された。 フィアンマ「(捨てた……?アレだけの力を捨てて、『幻想殺し』を取り戻しただと……?)」 フィアンマ「(──!?俺様が取り込んだ『幻想殺し』の力が失われていく──!?)」 上条「──、ようやくわかってきた」 フィアンマ「何……?」 上条「随分と大層な計画だとは思ってた『ベツレヘムの星』にしても戦争にしても……何もかも」 上条「テメェは怯えていたんじゃねぇのか……」 上条「──本当に自分の体の中に『世界を救えるほどの力』があるかどうか分からないから」 フィアンマ「──黙れ」 上条「世界が終わったことなんて無い」 上条「大昔の神話の時代がどうだったかは判らないが……」 上条「少なくとも現代で神話に描かれているかのような世界崩壊が起こったなんて事はない」 フィアンマ「……、黙れ……」 上条「そして、世界が終わるほどの危機が訪れなければ世界を救う力を発揮する機会なんて無い」 上条「一度も世界を救ったことの無いやつに世界を救う力があるのかなんて分かるはずねぇだろ」 フィアンマ「黙れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 フィアンマ「俺様に限った話ではない!!この惑星に生きている以上、死なずに生きてる以上世界崩壊を経験してるわけが無い!!」 フィアンマ「それを言うならお前は『世界を救うほどの力』を実感したことがあるのかっ!!」 上条「あるに決まってるだろ」 上条「この地球に住む全人類なんて大仰なもんじゃない、でも俺は助けたぞ」 上条「ちっぽけだろうが何だろうが、“一人分の世界を救った瞬間”を!!」 上条「そこに居る御坂だって、涙子ちゃんだって何度も世界を救ったことなんかあるんだよ!!」 上条「世界を救ってやる、なんて思ってるだけのやつにこの世界は守れない!!」 上条「なっ?そうだろ涙子ちゃん」 佐天「──はい……」 上条「お前に救われなきゃいけないほど俺たちの世界は弱くない!!」 ◆ 御坂美琴は正面を見た。 少年と共にフィアンマという男と戦っていたのだが、わけの分からない攻撃でやられてしまっていた。 少年から不思議な力が発せられ目が覚めた御坂美琴が目にしたのは 無能力者の少年の切断された肩口から右腕が生えてくるところだった。 肉体再生という能力者は居るが、自身の肉体を再生するなんて話は聞いた事が無いし そもそも目の前の少年は無能力者だ──では一体何故……?と思う前に少年は言う。 世界は、救われなければいけないほど弱くは無い、と。 御坂「(全く……ホント……馬鹿よね……でも、コイツは本気でそう思ってるんだから──)」 御坂「(でも……私も、私の妹達も……、あんな男に救われなきゃいけないほど弱くないんだから……)」 踏ん張らなきゃいけないのになぁ……。と思うのだが体に力が入らない。 あの男から受けたダメージの所為だけじゃないことを薄々ながら感じていた。 単純に、悔しかった。 そしてまた御坂美琴はロシアまで追いかけた少年の前で気を失った。 上条「終わらせよう、フィアンマ」 上条「イギリスと学園都市、ローマ正教とかロシア成教とか……そんな風にいがみ合うのも」 上条「科学と魔法で争いあうのも全部、ここで終わらせよう」 フィアンマ「出来ると思ってるのか」 上条「出来るさ、俺はお前と違って人間の強さってやつを知ってるんだから」 ◆ 白い雪原を静寂が包んでいた。 一方通行は打ち止めの記憶のバックアップから歌を抽出することに成功し、歌い続けていた。 魔術と呼ばれるソレは能力者である一方通行を拒絶反応という形で蝕んでいたが、その歌も止んだ。 一方通行の全身は自身の赤い血にまみれていた。 もう、歌は歌えない──でも。 ──もう歌う必要なんかないのだから。何故ならば 打ち止め「……大、丈夫……?ってミサカはミサカは尋ねてみたり」 揺らいで、いつ消えるのか分からなかった大切な彼女の命は守れた。 これ以上、理不尽な暴力に苛まれることは無い。 その事実を、一方通行は深く噛み締めていた。 震える両手を伸ばし、未だにぐったりと体の力を抜いている打ち止めの体を強く抱きしめた。 一方通行「……、よかった……」 一方通行「ちくしょう。良かった……本当に良かった……ッ!!」 漸く取り戻したぬくもりを確かめながら一方通行は思う。 確かに、この世界は冷たく厳しく、どうしようもないほど悪意に満ちていた。 しかし、同時に救いもあったのだ。 自ら進んでいれば、歯を食いしばって前に進んでいけば。 あがいてあがいてあがいてあがき続ければ、かならずその先に光があるのだと。 番外個体「感動の再開に水を差すようで申し訳ないんだけどさ」 番外個体「このクソったれの戦争はこのままハッピーエンドで終わりそうもないみたいよ?」 ゾワリ!!と真上から莫大な重圧を感じた。 海原光貴、水の天使、羊皮紙、それから放射されていた力を凄まじく強くしたような重圧が 一方通行は打ち止めを抱きしめながら真上を見上げる。 そこには浮かんでいる巨大な要塞があった。 そして大空を埋め尽くすかのような黄金の光が一点へ集束されている。 得体の知れない力の矛先は、地上へと照準を合わせているように見えた。 あの光の意味は分からない、だけど発射されればまともな結果を有無とは思えない。 一方通行「……ふざけやがって……」 呟いた直後だった。 一方通行の背中から真っ黒な墨のような翼が噴出した。彼の怒りの象徴である黒い翼。 一方通行「番外個体、俺はあれを止めてくる。このガキを任せられるか」 番外個体「ロシア側から?それとも学園都市側から?」 一方通行「全てからだ」 打ち止め「……、何処に行くのってミサカはミサカは質問してみたり」 打ち止め「何処にも行かないよね?」 一方通行「心配はいらねェよ。すぐ終わらせる」 打ち止め「──嫌だよ……ずっと一緒に居たいってミサカはミサカはお願いしてみる」 一方通行「そォだな……」 一方通行「──俺も、ずっと一緒に居たかった」 ◆ ズゥゥゥゥン!!という莫大な衝撃がベツレヘムの星を大きく揺らした。 フィアンマが放った黄金の光が、大陸をも消滅させる力が食い止められた。 フィアンマ「な……何故……。必要な出力は満たしていたはず……」 上条「もういいだろ?もう、この辺りがお前の幻想の引き際だよ」 上条「う、おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 だんっ!!と。 大きな音を立て、ただ前へ。フィアンマへ向かって矢のように駆けた。 上条「テメェが、そんな方法でなきゃ誰一人救えねぇってんなら──」 上条当麻の腹のそこから言葉があふれた その激情に逆らわず、彼は右の拳に全ての力を乗せる。 上条「──まずはその幻想をぶち殺す!!」 ◆ 崩れていくベツレヘムの星の中を上条当麻は歩いていた。 彼にはまだやることがあった。 すでに気絶した御坂美琴とフィアンマを別々の脱出用コックピットへ乗せ終えたが まだ、すべきことが残っていた。 もう脱出用コックピットは見当たらない。 このベツレヘムの星が地上に落ちたのなら、どれほど深刻なダメージを与えるのか分かったものではない。 この問題を解決しなければならない。 上条「それに……まだ────」 佐天「これを、探してるんですよね当麻さん」 上条「なっ!?涙子ちゃんそれは──」 佐天「私は他に脱出できる手立てがあるんで、気にしないでください」 佐天「それに、コレを壊さなきゃ……ですよね?」 佐天涙子が右手で持っているソレは、先ほどフィアンマが持っていたインデックスの遠隔制御霊装だった。 フィアンマの手を離れたが未だに起動しているのだろう。 ゆらり、と。 空気から浮かび上がるように透き通る少女の体が浮かび上がった。 『とうま、どうして脱出しなかったの?』 上条「何も終わってないからだ」 上条「この霊装もそうだが、要塞のほうも面倒見なきゃいけないしな……」 上条「それにインデックス……」 『なに?とうま』 上条「ごめんな……、お前に俺は酷いことをしてきた、ずっと、騙していたんだ」 上条「俺は……俺は……」 『良いよ、そんなの、どうでもいいよ』 『いつものとうまが帰ってきてくれるなら、そんなのどうでもいいよ』 上条「──、」 上条「……必ず戻る」 上条「こんな霊装ごしじゃない、ちゃんと戻って直接お前に頭を下げるから」 上条「イギリス清教の方に伝えてくれ。周波数五〇・九メガヘルツ、それでこのスピーカーとつなげられる」 『無理だよ、わたしは自分の意思では体に戻ることはできない』 上条「だよな、だから……先に戻っててくれ」 右手を伸ばし、佐天涙子の手の上の霊装を掴む。 たったそれだけで彼女を蝕んでいた力がボロボロと崩れていく。 半透明だった彼女も、消えていく。 上条「涙子ちゃん、霊装みつけてくれてサンキューな」 上条「脱出手立てがあるなら今すぐにでも脱出するんだ、ここは俺が何とかするからさっ!」 佐天「──数分、でしょうか……戻ったインデックスちゃんが周波数を合わせてこのスピーカーに繋げられるのは」 上条「な、に?どういうことだ?」 佐天「このロシアに入ってからこの時を待ってました。当麻さんと正真正銘二人っきりになれる瞬間を」 上条「二人っきりになる瞬間?何なんだ?」 佐天「イギリスのクーデターの時に、あたしに変革があったことを覚えてますか?」 上条「あんなこと、忘れるわけが無いだろう」 佐天「その時、自分の力の本当の意味を知ったんです」 上条「……?自分の力の意味?」 佐天「──そして学園都市の統括理事長であるアレイスターって人の狙いが」 上条「なに……?」 佐天「アレイスターは、当麻さんと一方通行さんとあたしと他多数の人を犠牲にして“神”という存在になるつもりなんです」 佐天「猶予はまだ少しだけあります……年末に、アレイスターの計画は完成する予定です」 佐天「アレイスターの計画を止めるためには、当麻さんや一方通行さんの力が必要なんです……助けてください!!」 『──こ……ら……ステイル……聞こえるなら応答してくれ……こちらステイルだ』 佐天「思ったより早かったですね……、この話はここで終わりにしましょう」 上条「あ、あぁ……」 『上条当麻、聞こえてるなら返事をしてくれ──』 上条「あぁ!!聞こえてるぞステイル──」 ◆ これでいい。 伝えるべき人全員に伝えたつもりだ。 オッレルス、一方通行、そして上条当麻。 諸悪の根源、その学園都市統括理事長のアレイスター。 どんな人なのか、どんな力を持つ人間なのか、はたまた人間なのかは知らない。 だけど、これ以上悲劇を生ませるわけにはいかない。 佐天「そうは、思いませんか?ミーシャ=クロイツェフさん」 右方のフィアンマに協力していた大天使は冬のロシアの大地で再びその体を取り戻そうとしていた。 力を取り戻そうと、自分の存在の本来ある『座』へと帰ろうとしていたところだった。 左腕に、カーテナの破片を埋め込んだ佐天涙子が来たのは。 佐天「悲劇を生ませないためにも、あなたを止めないといけませんよね」 ミーシャ「足りない。完璧ではない。だが足りない。完璧ではない。」 ミーシャ「だが hwsr 足りない。完 zvdf 璧では zbfd ない。」 ミーシャ「だ ggggggggggggggggggggggggggggggggggggggggggggggaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa」 佐天「フィアンマが四属性のズレを修正したなら、『神の如き力』と『神の力』の交じり合った存在ですかね」 佐天「ミーシャ=クロイツェフではなく、単純な大天使……というヤツですか……」 ゴアッ!!と、佐天涙子から再び六対の翼が姿を現す。 それに呼応するかのように目の前の大天使も氷の翼を伸ばす。 ──そして、所有する力の全てをぶつけ合った。 単純な力で攻めても、目の前の大天使は打ち破れない。 そのくらい佐天涙子は分かっていた。 佐天「(でも、掴んだ……。一方通行さんと共闘したときに思いついた技が──)」 佐天「あたしの翼の羽根の一枚一枚を──あなたが行った『一掃』のように!!集中投下する──ッ!!」 六対の翼に生えている羽毛を、雨のように大天使へと集中投下。 凄まじい威力を持った羽毛の一枚一枚が大天使へ降り注ぐ。 しかし、その攻撃を大天使は自身の翼で払いのける。 大天使「lkjh ない 損傷 hgt 0パーセント 敵。撃破。優先する。」 佐天「──。……」 防がれた。 あの攻撃は今の佐天涙子にとって考えうる限りの最強の技だったが──。 ──そんなこと想定の範囲内だった。 大天使は氷の翼を振るい、佐天涙子を薙ぎ払おうとするが 佐天涙子は左手を突き出し、透明な壁のようなものでその攻撃を凌ぐ。 ギィィィ!!とロシアの大地が両者の攻撃でひび割れていく。 この大天使を消滅させない限り、また世界は大混乱に陥ってしまう。 佐天「──そんなこと!!絶っっ対に!!させないんだから!!!」バサッ 先ほどの一転集中の羽毛による攻撃をしようと佐天涙子は六対の翼から羽毛を舞い上がらせる。 おびただしく舞い上がる羽毛の数は百や千をゆうに超えていた。 一万もの羽毛が舞い上がり──そして大天使へ凄まじい速度で降り注ぐ。 大天使「無 hgy 駄。理解不明──!?」 先ほどと同じように翼でガードをした大天使に異変があった。 この羽毛による攻撃は、先ほどと違う──? ボツ、ボツ、と大天使の翼を食い破り佐天涙子の羽毛による攻撃が大天使の体へと突き刺さる。 佐天「あたしは触れたモノの時を止めることが出来る……」 佐天「空間だってそう……、だけどあたしの体から離れちゃえば効果は無くなっちゃう」 佐天「──だから、羽毛の一つ一つに小さく空間を止めて張り付かせた!!」 佐天「これが、あたしの……全っ力、全っっっ開だああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 羽毛による攻撃で世界が白く染まっていく。 ズドドドド!!という音も一緒に白い光は全てを包み込んで。 大天使の大咆哮をもかき消して、ただ白く。 ◆ 右方のフィアンマは震える手で鉄の扉を内側から開けた。 全身を蝕むダメージのせいで、起き上がることも出来ない。転がるように脱出用コンテナから外に出る。 低い山の上だった。 ──その低い山の上で待ち受けるものがあった。 その待ち受けるものを視覚できるより早く、フィアンマの右腕は方の所から切断されていた。 フィアンマ「!?ガッ……ハッ……──!?」 フィアンマ「貴、貴様は……アレイ、スター……」 アレイスター「やはり容器を抜けると正しく認識されるらしい」 アレイスター「生命力そのものを機械で生み出すことによって探査を掻い潜ってきたわけだが……」 アレイスター「この状況じゃその加護を受けられなくて当然か」 フィアンマ「貴様は、そうか、だが……」 フィアンマ「……何故だ?」 フィアンマ「俺様には出来なかった『神の子』と同じ子の世界を救うだけの力があったはずなのに、俺様にはソレが出来なかった」 アレイスター「それは力の素質や量というより使い方に過ぎんよ」 アレイスター「まぁ本来私はここは私の出てくるべき段階ではないのだがね」 アレイスター「ミーシャ=クロイツェフと五感をリンクしている君が、佐天涙子ともリンクしてしまった」 アレイスター「今は気付いていないだろがいずれ気付く、あの左手や右手の奥にある物を」 アレイスター「そうなってしまっては流石に放置はしておけん。不本意だが私の出るまくって訳さ」 フィアンマ「奥に、あるもの……?」 フィアンマ「……、お前の顔を見ていると自分のしてきたむなしさを感じるよ」 出血を抑えるために傷口をふさいでた左手を自らの意思で離す。 同時にボン!!という爆音が炸裂し、噴出す血が透明で巨大な腕の輪郭を浮かび上がらせた。 『第三の腕』 もはや自分では制御できない力だが、今ならまだ戦える。 アレイスター「無駄だと思うがね」 フィアンマ「無駄かどうかは問題じゃなかったんだ」 フィアンマ「アレイスター、貴様には一〇〇年たっても分からないだろう」 本当に、助けたいのなら勝敗なんか二の次にしなければおかしかったんだ。 そんなことに気付けなかったなんて。 でも気付けた。あの少年のお陰で。 そんな想いを踏みにじらせるわけにはいかない。 この気持ちは幻想でもない、自分の正義だから──。 ──勝敗なぞ誰が見ても明らかだった。 二つの陰が交錯し、隻腕の男が山の斜面から転がり落ちたのだから。 アレイスター「たかが十字教程度で、あの右手や左手を説明しようと考えた事、それが君の失敗だ」 アレイスター「さて、佐天涙子も私を倒そうと準備をしていることだし此方も準備をしなければな」 アレイスター「彼女の能力の発現、成長によってもう計画は最終局面を迎えているのだから」 アレイスター「くく、ローラにも連絡をしなければな」 ◆ ボロボロに打ち負かされた。右腕も切断された。 切り裂くような冷気を浴びても、もう指一本動かない。 その時だった、雪を踏む足音が聞こえた。 彼の視界に人影が二つあった。 シルビア「一応まだ息はあるようね」 オッレルス「純粋に彼の実力だろう、あの場面で手を抜く理由が無い」 フィアンマ「誰、だ……」 オッレルス「俺はオッレルス、かつて魔神になるはずだった惨めな魔術師だよ」 フィアンマ「……何、の用だ……」 オッレルス「やられっぱなしで終わるのも嫌だろう?当面の住処と身の安全は保障しよう」 オッレルス「君の見たモノを教えてほしい。俺は佐天涙子からかいつまんで説明を受けただけだからな」 オッレルス「アレイスターに反旗を翻すために君の見聞きしたものを教えてくれればいい」 ──────────── ────── ─ - 帰ってきた。 久しぶりに感じる学園都市の空気、雰囲気。 長らく留守にしていた初春は元気だろうか、置手紙したけどそれでも心配だなぁ 最終下校時刻はとうに過ぎ、時刻はもう深夜である ガチャリ、と自分の寮の部屋を開ける。 そこには──、自分のベッドで眠る初春飾利 佐天「うえぇ!?うい??何であたしのベッドで寝てんのさ!!」ユサユサ 初春「……うぅ……ん……誰、ですか……?こんな夜中に────って!!」 初春「佐天さんじゃないですか!!何処に行ってたんですか!!心配したんですよ!!」 佐天「あはは、ごめんごめん……。置手紙してったから平気かなーって思ったんだけどー……」 初春「こんな『あたしの能力が必要な人がいるから、行ってくる』だけじゃ心配になるに決まってるでしょう!!」 初春「ホント……心配……グスッ……した、んだから……」 佐天「初春……、ごめん……心配かけて……本当にごめん」 初春「言ったじゃないですか……!能力者でも無能力者でも佐天さんは佐天さんだって!!私の……親友だって……っ!」 初春「相談くらいしてくれたって……グスッ……」 佐天「ごめんね……初春……ごめんね……」 腕の中で泣いている親友に会って、確信した。 あたしは、親友を護りたいから戦えるんだと。 あたしの世界は、初春が居なければ成立しないんだと。 ────そして次の日、初春は学園都市に攫われた。
https://w.atwiki.jp/niconicomugen/pages/6310.html
(その言葉の意味は分かりかねますが─── ───何故だか、その言葉はとても響きました、とミサカは率直な感想を述べます) 電撃文庫より刊行されている鎌池和馬氏によるライトノベル『とある魔術の禁書目録(インデックス)』、 及びスピンオフ作品『とある科学の超電磁砲』等に登場するキャラクター。上記の名前で「シスターズ」と読む。 アニメにおける声優は 佐々木望 ささきのぞみ 氏が担当。本来は美琴と同じ佐藤利奈氏が演じる予定だったが変更となったらしい。 概要です、とミサカは説明します 作中におけるヒロインの一人、「超電磁砲」御坂美琴の体細胞を用いて作られたクローン達。 他作品で例えると、オリジナルである美琴が草薙京やアドラーであり、シスターズがKUSANAGIやエレクトロゾルダートである。 最初から使い捨て前提で作られている事を考えれば、エレクトロゾルダートには特に良く似ていると言えるだろう。どっちも電気系だし*1。 個体名は「ミサカ○○号」と表記される。単価は18万円。実に安い命である。 そのため、「俺にも売ってくれ!」という紳士たちの叫びを産むことに。あと作中にも存在を知ったら欲しがりそうな淑女が。 『超電磁砲』劇中のある人物の発言から察するに寿命も普通の人間と比べて短いようだが、具体的に何年程度生きるのかは不明。 表情に乏しいが無感情ではなく、基本的に感性は美琴と同じ(漫画の超電磁砲では色々な表情見せたり、美琴のアイスを横取りしたりしている)。 だが羞恥心が無いに等しく、パンツが丸見えになろうが全裸を見られようが平然としている。 挿絵でも結構パンチラの機会が多い。どうもありがとうございます。 また話し方がどことなくぎこちなく、一人称は「ミサカ」で、常に丁寧語かつ台詞の最後に「~、とミサカは○○します」 と自分の心理や行動の説明をわざわざ付け加える。ただし、美琴本人に似たのか稀に毒が混じることも。 容姿は美琴に似ているが目にハイライトが入っておらず、大きなゴーグル(電磁波を視覚化する補助道具らしい)を装着している。 あとオリジナルが短パンなのに対して彼女たちは縞パン。 しかし作中では本当に瓜二つのようで上条などはゴーグルの有無(時には縞パンか短パンか)でオリジナルとクローンを判断している。 ただしインデックスは彼女のことを「クールビューティ」と呼び、オリジナル御坂のことは「短髪」と呼んでおり、 オリジナルと初めて会ったときに「この間のクールビューティに似ているけど違う人だよね」と両者を判断している。 また、声優は違うが設定上は声も同じらしく、劇場版では黒子たちが通信越しに聞こえた彼女の声を美琴のものと認識していた。 能力は『 欠陥電気(レディオノイズ) 』。美琴と同じく電気を操る能力だが、その強度はせいぜいレベル2~3相当(美琴はレベル5)。 レベル0だらけの学園都市ならレベル3でも相当のはずだが、 それでもオリジナルの1%にも満たないらしく、電磁力線の視認などの力もない。 能力名の『欠陥』は、このオリジナルとの性能差に由来するのだろう。 しかしそんな欠陥でも、動物の体表面のノミだけを殺したり、空気中の酸素をオゾンに分解し敵の酸欠を誘うといった程度には器用な使い方ができる。 またクローンである上に同じ学習を施されているため全員が全く同じ脳波と精神構造を持っており、 これを利用して電気操作能力を応用し、「 ミサカネットワーク 」と呼ばれる独自の脳波リンクネットワークを形成しているという、 オリジナルにはない特徴がある。 妹達は常にこのネットワークを通して各個体間の遠距離通信を行ったり、経験や知識を共有している。 また並列コンピュータのように、全体を巨大な演算装置として使うこともできる。 見方によっては ミサカネットワークという一つの意思が全ての妹達を操っている と取ることもでき、現に本人たちもそのように振舞っていたが…。 + ネタバレ注意、とミサカは警告を試みます 元々は筋ジストロフィー(実在する病気。簡単に言えば体を動かす為の電気信号が不調になり全身が動かせなくなっていき、 最終的には心臓等生存に必要な筋肉さえ動かなくなり死に至る可能性のある難病)治療の研究目的という名目で、 病院を訪れていた幼少期の美琴が彼女の電気の能力を買った医者達からの提案を飲みDNAマップを提供したのだが、 それが美琴の意思に反して軍用クローンとして悪用されることに。 その後美琴と同じく学園都市に7人しか居ないレベル5の超能力者であり、 学園都市最強の能力者一方通行を絶対能力(レベル6)へと至らせるための実験に使用される為に生み出された。 その実験の内容は本来はオリジナルの美琴と同じレベルの能力者との戦闘により強化するものなのだが、 前述のとおり妹達の強度はとても低く、同等の成果を得るためには20000回のシチュエーションを変えた戦闘が必要という結果が、 スーパーコンピューター『樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)』の演算により出された。 つまり場所や時間、装備を変えた彼女と戦闘し殺害するということを20000回繰り返すということである。 このため20000体が製作されており、作中ではうち10031体が実験のため一方通行により殺害されている。 その存在は前述の経緯からもおおっぴらにはされてないはずなのだが、 数が数な上に妹達に隠れて行動しようとする気がさらさら無いため「超電磁砲のそっくりさんがたくさんいる」と都市伝説になっていた。 オリジナルの美琴は当初その存在も都市伝説も知らなかったが、 『超電磁砲』作中のある日外部研修中の9982号と遭遇して計画の存在、その日の夜に「実験」を目撃して内容を知ることになる。 激昂した美琴は一方通行に挑むも、圧倒的な能力差に打ちのめされてしまう。 ここから美琴は実験を阻止するため、学園都市にある研究施設を破壊して回るが、 一つの施設を破壊しても別の施設が研究を引き継ぎ、 しかも複数の施設に分散して引き継ぐという方法を取られた為、実験は止まらなかった。 最後は『樹形図の設計者』の破壊を決意した美琴だったが、 既に『樹形図の設計者』は破壊され、多数の演算依頼が処理できずに山積みになっていたことを知る。 (ちなみに破壊したのは3週間ほど前に放たれた大魔法。ある人物を攻撃中に軌道をそらされて偶然命中してしまった。 本人達も知る由はないし、仮にこの破壊がなくとも計画は続いていたはずだが。) 同じ頃上条当麻が10031号と接触。彼女の死(ページ冒頭画像)を目撃したことで実験の存在を知られる(『禁書目録』3巻)。 美琴の行動の意味を知った上条は彼女を説得にかかるが、 美琴は「185回で自分が死ぬという結果が出ているなら、一回で自分が死ねば前提が狂う。 すると研究者が再演算を行おうとするが、それもできないから実験は凍結せざるを得なくなる」と考え、 一方通行との再戦に向かおうとした。 それを聞いた上条は全力で美琴を阻止し、 「 レベル0(無能力者)の自分が一方通行を倒せば一方通行が最強の能力者という前提が狂う 」という結論にいたり闘いに赴くことになる。 結果、美琴の呼び掛けに応じた妹達の生き残りの協力もあって上条により一方通行が倒された事で実験は中止。 残った妹達はその大半が学園都市内外の施設へと引き取られた。 この戦闘で入院した上条は「美琴がDNAマップを提供しなければ彼女たちも生まれなかった」と美琴に諭した。 この経緯をミサカネットワークを通じて全員が体験した結果、1万人弱のクローン体全員が上条に惚れるというカオスな事態に。 前述したミサカネットワークの影響か、当初は個別の感情というものが希薄で、 特殊な個体を除く全員が一つの感情や思考を共有する郡体生物のような性格であったが、 学園都市の超有能な医者「カエル顔の医者」こと「冥土帰し(ヘヴンキャンセラー)」の下に引き取られた4体が、 彼の個人的な趣向である「女性は痩せているほうが優秀である」「そして男性は優秀な女性を好む」 という言葉を真に受け、それをミサカネットワークを通じて全員が知り、ダイエットに励むことに。 結果として個体差が生じ、個性のようなモノが出来つつあるようだ。 美琴と違い上条へは攻撃的な態度はとろうとせず素直な態度で、むしろ姉とは違う道を選ぶとさえ宣言している。 ただし美琴のことも別に嫌ってはおらず、どころか自分達のオリジナルであり自分達のために戦ってくれた彼女を尊敬し慕っている。 また能力こそオリジナルより劣るが、実験のために与えられた記憶と10031回に渡る一方通行との戦闘経験により、 兵器・銃火器類の扱いや体術などでは美琴本人を上回っており、 さらにミサカネットワークによる一糸乱れぬ統率力もあって軍事作戦の実働部隊として優秀である。 因みに、『上条によって計画が中止され、その結果妹達が世界中に散らばる』という状況は、 学園都市を操る黒幕の計画の想定の範囲内だったらしく、 世界中に散った妹達のミサカネットワークを使った仕掛けが登場したりしているが、 非常にややこしいことになるため、ここでは割愛する。 通常個体で登場の機会が多いのは10032号(上条対一方通行で本来死ぬ予定だった個体)であり、特に区別して「御坂妹」と呼ばれる。 「みさか」で妹だがこの人とは無関係。 見分けをつけるようにするため上条にネックレスを買ってもらったが、 本人は指輪(左手の薬指にはめるものであろう)が欲しいと思っていたり、 もらったネックレスを美琴に見せびらかし、さらには自分から上条の腕に抱きついたりと、 妹達のみならず作中ヒロイン全体を通しても強く上条に対する想いを表現していたりする。 また、19090号は『超電磁砲』にて美琴とは違う方法で計画阻止を図った人物により感情データを入れられており、 彼女の感情は打ち止めを介しない命令として拒絶されているため一人だけ特に感情豊かな個体となっている。 女性週刊誌のダイエット効果により一人だけ他の個体よりちょっとスリムになったり。ファンからの愛称は「抜け駆け」。 他、彼女とミサカ10039号、ミサカ13577号、御坂妹が共に「カエル顔の医者」に預けられている。 ロシア編ではミサカ10777号が登場。ロシアの学園都市協力機関に預けられていた一体で、とある事情からロシアにやってきた上条や美琴に協力。 遠距離恋愛組は辛いなどの愚痴を溢す場面も見られた。 その他のミサカシリーズです、とミサカは紹介します 通常の個体の他にも「打ち止め(ラストオーダー)」や「番外個体(ミサカワースト)」といった特殊な調整を施された個体が存在する。 「打ち止め(ラストオーダー)」に関しては個別項目参照。 + ミサカ、番外個体(ミサカワースト)の説明に色んな所が勃っちゃいそう☆ 番外個体(ミサカワースト)は打ち止めとは逆にやや成長したような姿(高校生ぐらい)で、目つきは鋭く、目の下には濃いクマがある。 能力も(後述する理由から)通常の個体よりかなり高く、レベル4相当。 ミサカネットワークからは負の感情を優先して拾うよう調整されており、一方通行に対して強い憎悪を持つ。 悪意・敵意を抽出しやすく調整されている為か言動は下品かつ粗暴で、嘲笑・挑発が十八番。 学園都市に対して反旗を翻した一方通行を殺害するためだけに製造され、ロシア編にて実戦投入。 打ち止めの一件で妹達を守ると決めた当時の一方通行にとっては最悪の相手であり、彼を精神的・肉体的に苦しめた。 最終的に和解し、一方通行らと共に黄泉川家で共同生活を送っている。 前述通り「悪意」を拾う性質のためかいたずら好きな一面を見せており、 『新約禁書目録』では特に黒夜海鳥に対しいじめっ子の如く振る舞っている。 でも「悪意」を拾ってしまうので打ち止めがだだこねたりすると思いっきり影響を受ける。 具体的には、一方通行と出かけたがる打ち止め本人をぶっ飛ばして自分が一方通行と出かけたりする。そして凹む。 また、誕生の経緯などから上条に対してはかなり複雑な心境の模様。 口が悪く他の個体のような特徴的な口調は持たないが、それでも相変わらず一人称は「ミサカ」である。 体格に伴って戦闘力の方は他の妹達と違い( そして美琴と違い )中々のもの。 新約3巻では「クローンに劣るオリジナルってどうなの?」と美琴本人に突っ込み、「乳のことか」と問われると更に「出番の話かもねー」と返した。 本人曰く使用された成長促進剤が違うらしく、他の妹達や美琴もこうなる保証はないようだ。 まあオリジナルの母親がアレなので彼女たちにも遺伝子的には希望はある、ってミサカはミサカは(ry また、ミサカネットワークから切り離されている00000号(フルチューニング)という個体がいるようだが、登場しておらず詳細不明。 これとは(おそらく)別に、クローンの寿命を伸ばすための研究に用いられた0号という個体も登場した。 ギャグ番外では、作り過ぎて捨てられた「捨てミサカ」なるミサカ50020号なども登場している。 ちなみにオリジナル御坂は妹達の事を秘密にしているため、上条のように直接出会った場合を除けば彼女の知人、 友人はその存在を知らない(何度か目撃や遭遇しても、美琴本人と誤解されているケースもある)。 初春、佐天はもちろんのことルームメイトである白井黒子も例外ではない。 経緯が経緯なので美琴が教えていないのは当然だが、特に「黒子には絶対に知られたくない」とのこと。 真面目に考えても黒子が暗部に関わるのを良しとしないだろうし、 あれだけ美琴ラブな人間が、彼女そっくりな彼女らの存在を知ったら性的な意味で暴走するだろうし順当な判断である。 ただ、超電磁砲とのクロスオーバーを行った真・女神転生IMAGINEにおいて、 タイムマシンの事故でIMAGINEの世界に迷い込んでしまったオリジナルを救出するため妹達でタイムマシンを起動させる、 という話でイベントを締めくくっているのだが、その連絡を黒子が行っている。 無論、本編とは何の関係もない話ではあるものの、その後、妹達と黒子がどうなったのか……想像するだに恐ろしい事だろう。 二次創作でもネタにされやすく、妹達の存在を知った黒子がハーレムを築き上げようと目論むのはもちろん、 オリジナルから奪った借りた服で着せ替えを楽しんだり抱き枕にする漫画やイラストも多数投稿されている。 + ちょっとした余談 2013年から放映されている『とある科学の超電磁砲S』では、 妹達のデザインが多少変更(というか目がレイプ目から変わっている)され、よりオリジナルに近づいている。 + ... 残念ながら2018年放送の『とある魔術の禁書目録III』では従来のデザインに戻されたが、 2019年放送の『とある科学の一方通行』では『禁書目録』をベースにハイライトが入れられている。 …と、思ってたら2020年1月放送の『とある科学の超電磁砲T』ではS同様のデザインに戻った。流石に統一しろ 『超電磁砲S』のOPテーマ「sister's noise」は彼女たちとオリジナルがテーマとなっている。 MUGENにおける妹達(シスターズ)です、とミサカは動画と共に宣伝します。 うぉるふ氏によるものが製作されている。所謂ちびキャラで各種重火器を使用して戦う。 使用するのはライフルや手榴弾、設置技の地雷、ショットガン、対空ミサイル等。 ライフルは一定数ごとにリロードが必要なため、使い所を考える必要がある。 デフォルト設定ではどんな攻撃でもほぼ一撃で倒される程度のライフしかないが、その代わり複数人が同時に登場する。 最大で2万人まで設定でき、最大だと準論外級の耐性を誇る。製作動画ではバルバトスすら一方的にフルボッコするほど。 AIもデフォルトで入っているようだ。 出場大会 とある禁書の無限集合 [全員集合!] 論外未満 第四弾 希望vs絶望 無理ゲー!!挑戦大会 単騎無双VS数の暴力大会 真・単騎無双VS数の超暴力 大会 最も狂ったスタイル決定トーナメント ポイント大強奪サバイバル! 真お神杯凶下位~上位タッグバトル 超お神杯凶上位前後タッグバトル ユミナ11P前後チームトーナメント 単騎無双VS数の暴力 FINAL WARS クソゲーVS核ゲー 無理ゲー大戦 ランセレに愛されろ!空気勢滅殺シングルバトル! Aカイン前後 狂上位ランセレチームバトル 神速VS鬼弾幕 金ラオウ前後狂中位級ランセレバトルFINAL EDITION 出演ストーリー MUGEN STORIES INFINITY *1 全くの余談だが、妹達を演じたささきのぞみ氏とゾルダートの声優である滝野洋平氏は同じ事務所(東京俳優生活協同組合)に所属している。
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/593.html
ドロドロドロドロ・・・ エルシィ「か、駆け魂のセンサーが反応・・・?じゃあ、すぐ近くに駆け魂が・・・!?」 一方「・・・そのセンサーがバグっていなけりゃそーいうことなンだろォ?」 一方「(やっぱ駆け魂ってもンは悪魔と自然に引かれ合うもンなのかァ?)」 一方「(・・・まァ、どーでもいい。俺は俺のすべきことをやるだけだ)」 一方「(このクソったれな契約を終わらせる為にな)」 エルシィ「反応はこちらの方から・・・あっ、あの方でしょうか!?」 一方「・・・あそこにいる長髪の黒髪か?」ジッ・・・ 一方「・・・・・・」 一方「(・・・オイオイ、随分と小柄なヤツだけど・・・)」 一方「(まさか小学生まで攻略しろとか言うンじゃねェだろォなァ?どこまでロリコンの気があンだよ駆け魂は)」 心理掌握「・・・・・・」 心理掌握「・・・あら?」 心理掌握「(あそこの自称神様と可愛らしい悪魔さん・・・私の方を向いて・・・)」 心理掌握「・・・・・・」 心理掌握「(・・・えっ、私が駆け魂の持ち主?)」 心理掌握「(最後の駆け魂・・・契約の終了)」 心理掌握「(・・・小学生?私のこと?)」 心理掌握「(・・・あら?白い神様の方が私に近づいてきたわ?)」 一方「・・・・・・」ザッ・・・ 一方「(・・・コイツはオリジナルと違って知った顔じゃねェし涙子の時みたいに特別な出会いイベントでもねェ)」 一方「(とりあえず、ここで何か出会いのイベントを起こしておかないと次に会う時にイベントの起こしにくい・・・)」 一方「(・・・っても、なンて声をかけたらイインだァ?流石に前例がねェとわかンねェなオイ)」 心理掌握「・・・・・・」 心理掌握「・・・貴方は私をこれから恋に落とす為に奮闘するという解釈でよろしいのでしょうか?」 一方「・・・!」 エルシィ「(・・・えっ!?)」 心理掌握「しかし駆け魂というのは何なのでしょう?・・・心のスキマ?よくわかりませんわ・・・」 エルシィ「えっ?えっ!?」 エルシィ「(な、なんでこの方・・・駆け魂や心のスキマ・・・それに攻略のことまで知ってるの・・・!?)」 一方「(・・・コイツ、読心能力者・・・)」 『YES。そしてNO。読心能力は能力の一部に過ぎません』 一方「(・・・!これは精神感応か・・・さっき一部って言ったな?つまりコイツは精神系能力の全般を操る能力者・・・!)」 一方「・・・ってことだろ?」 心理掌握「ええ、それが正解です。自称神様はなかなか頭の切れる方のようですね」 エルシィ「・・・・・・」 エルシィ「・・・うー?」ポカーン 心理掌握「・・・・・・」 心理掌握「(・・・あちらの悪魔さんはちょっと残念ね)」 心理掌握「さてと・・・神様、お話の続きでもいたしましょうか?」 一方「・・・!」 心理掌握「私を恋に落とす。貴方が今から行おうとしていることはそういう解釈でよろしいでしょうか?」 一方「・・・チッ」 一方「(やべェな。このガキはとンでもなく厄介だぞ・・・洗脳とかといった精神に細工する能力なンかにはまだ対応は出来るが・・・)」 一方「(読心能力なンかは反射も出来ねェし他に打つ手もねェ・・・俺の思考はコイツに読まれ放題ってワケだ)」 一方「(つまりオリジナルや涙子の時みたいに攻略ルートを立てても、ウワベだけの言葉を並べたところでも・・・)」 心理掌握「あら?失礼な方ですね。私はこれでも中学2年生なのですが」 一方「(充分ガキだろォが!!)」 心理掌握「・・・私を恋に落とすと言うわりには好感度を随分とお下げになるんですね?神様の余裕ってヤツですか?」 一方「グッ・・・!」 一方「(言葉と心を1つになっていなきゃ意味がねェってワケだ・・・!クソったれ・・・!!)」 心理掌握「ええ、その通りですね。確かに言葉と心に矛盾があるような方には私は好意を抱こうとは思いませんね」 一方「・・・ガキがっ・・・!お高くとまりやがって・・・!」 心理掌握「あら?今のは言葉と心が1つになっていましたね。でも同時にまた私の好感度は下がりましたけれど」 一方「・・・!!」ギリッ・・・!! 心理掌握「・・・仕方ないでしょう?これが私の能力なんですから」 心理掌握「私は何も悪くありません。悪いのは貴方の野蛮な心の中です」 地獄の契約によりこの方たちは私の心のスキマを埋めて私の中にいる駆け魂を出さなければいけないとのこと その為には神様が私を恋に落とす それが出来なければ死・・・ ・・・それが、なんだっていうの? そんなもの私には関係ない 好奇心で覗いた心の持ち主の境遇までには干渉はしていられないもの それにあんな粗暴な方と恋に落ちるだなんて、まずあり得ないわ そんな不可能を可能に変えることが出来るならそれこそ神様の名にふさわしい 心理掌握「(・・・けれど貴方はやはり人間なんですよ。神様)」 心理掌握「(・・・あっ、そういえばもう一人の悪魔さんは・・・)」チラッ・・・ エルシィ「・・・うー?・・・あうー?」 心理掌握「・・・・・・」 心理掌握「(ちょっと・・・いえ、だいぶ残念ね・・・)」 心理掌握「・・・・・・」 心理掌握「(・・・心のスキマ)」 心理掌握「(私の心の中に出来たスキマ、か)」 心理掌握「(・・・そんなものじゃないわ)」 心理掌握「(これは、そういったものでは、ないのよ)」 ~~~~~~~~ 心理掌握『・・・さて、神様。もうお話は終わりでしょうか?』 心理掌握『さっきから心の中で悪態をついているだけですけれど?』 心理掌握『・・・そうですか。つまり、これ以上ここに留まるのは無意味ということですね』 心理掌握『それならば、私はこれで失礼させていただきます』 心理掌握『うーん・・・また、お会いすることとなるのでしょうか?』 心理掌握『・・・その時があるならば、また・・・ごきげんよう』 一方「・・・・・・・」 一方「(最後には何も言えなくなっちまった)」 一方「(この俺があンなガキ相手に・・・一体何をしてたンだ?)」 一方「(笑えねェってンだよ・・・!!)」ギリッ・・・!! エルシィ「(・・・神様)」 エルシィ「(・・・ど、どうしよう)」オロオロ エルシィ「(神様・・・なんだかとっても苛立ってる・・・)」 エルシィ「(私がミスした時の苛立ちとはまた違う感じの・・・)」 エルシィ「(いつもの・・・本当は優しい神様の雰囲気が消えちゃってる・・・)」 エルシィ「(ちょっと、声かけづらいな・・・)」 エルシィ「(で、でもっ。今回攻略する方のデータは話しておいた方が・・・うーん・・・)」 一方「・・・オイ、エルシィ」 エルシィ「は、はいっ!?な、なんでしょうか?」ビクッ 一方「・・・今回の相手のデータは無ェのか?情報が欲しい」 エルシィ「えっ?あ、は、はいっ!ありますっ!もちろんですっ!おまかせくださいっ!!」 一方「あァ、頼むわ」 エルシィ「(・・・いつもの神様に戻ってる。大丈夫なのかな・・・?)」 一方「(・・・格下相手にブザマな姿を晒したまま終わるなンて、そンな馬鹿げたストーリー展開は無ェよなァ・・・)」」 一方「(こうなったら意地でも攻略してやンぞ!!クソガキがァ!!!)」 エルシィ「・・・さん。常盤台中学に在籍の2年生の方です」 一方「・・・常盤台だと?」 一方「(あのガキ・・・オリジナルの同級生だったのか)」 エルシィ「常盤台中学最大派閥の女王として君臨しており」 一方「(女王サマね・・・人を見下しきった態度にも納得だわ)」 エルシィ「学園都市第5位の超能力者で学園都市最高の精神系能力者」 一方「(しかもレベル5ときやがった・・・どうも常盤台とはそういった奇妙な縁があるみてェだな・・・)」 一方「・・・その能力名は?」 エルシィ「はい。その能力名を心理掌握」 エルシィ「記憶の読心・人格の洗脳・念話・想いの消去・意志の増幅・思考の再現・感情の移植」 エルシィ「精神に関することならなんでも出来る能力・・・とのことです」 エルシィ「うー・・・正直読んでてよく意味がわかりません・・・」 一方「心理掌握・・・ね」 一方「(ハッ!神様気取りはテメェの能力名の方じゃねェか)」 エルシィ「あのー・・・神様?」 一方「あン?なンだよ?」 エルシィ「私まだイマイチ今回の攻略者の方についてあまり理解出来ていないのですが・・・」 エルシィ「つまり彼女は人の心の声を聞きとれる・・・ってことでよろしいんでしょうか?」 一方「簡潔に言うとそうだな。お前の頭でそンだけ理解出来てりゃ充分だ。むしろそれが一番重要なことだからな」 エルシィ「あっ、そうなんですかっ!よかったぁ~」 一方「一番重要であり、そしてこれが今回の一番の大問題だ」 エルシィ「えっ?なんで大問題なんですか?」キョトン 一方「なンでって・・・お前、やっぱなンも理解してねェだろ?」 エルシィ「えー?そんなことないですよぉ!」 エルシィ「だって心の声を聞きとれるってことは神様の心の声も聞きとれるってことでしょう?」 エルシィ「つまり言葉にしなくても神様が心の中で「好きっ!」「愛してる!」って叫び続けていれば良いんです!」 エルシィ「それだけで彼女の好感度はもうウナギのぼ・・・」 一方「それが簡単に出来ンなら大問題になりゃしねェよ!!!」ポカッ!! エルシィ「いったぁーい!?」グスッ・・・ 一方「・・・ったく」 一方「(・・・だが)」 一方「(俺がヤツに本気で惚れこみ俺の心の中をヤツへの想い一色にする・・・)」 一方「(そのルート自体は有力候補の一つだ)」 一方「・・・・・・」 一方「(・・・っても無理だろ。あンなガキ相手に誰がマジになるかってンだ)」 一方「(・・・まァ、これを否定したところで他のルートも思いつかねェわけなンだが・・・)」 一方「・・・チッ」 一方「(今回は惚れる惚れさせるは後回しだな・・・)」 一方「(まずはヤツの心のスキマがどこにあるのかを見つけてから・・・)」 一方「・・・・・・」 一方「(・・・待てよ?)」 一方「(アイツの「心」に「スキマ」・・・?)」 エルシィ「うー・・・まだ痛い・・・」スンスン 一方「エルシィ」 エルシィ「はうっ?なんですかぁ?叩くのはもうイヤですよっ?」 一方「ヤツの能力についてもう一度説明しろ」 エルシィ「ふぇっ?能力について?」 一方「あァ、心理掌握の能力についてだ」 エルシィ「あっ、はいっ。わかりました!えーと・・・」 エルシィ「記憶の読心・人格の洗脳・念話・想いの消去・意志の増幅・思考の再現・感情の移植」 エルシィ「精神に関することならなんでも出来る能力・・・これで大丈夫でしょうか?」 一方「・・・・・・」 エルシィ「・・・神様?」 一方「(精神に関すること全て)」 一方「(・・・想いの消去)」 一方「(その能力は自分自身の精神を対象にしても例外は無ェはずだ)」 一方「(なら何故ヤツの心にスキマがあるンだ?)」 一方「(心にわだかまりを感じているのならば自分自身でそれを消去することだって可能なはずだ)」 一方「(ヤツは何故それをしない?)」 一方「(・・・つまりヤツは)」 一方「(スキマが残っている今の状態を望んでいるってことなのか?)」 一方「(ならヤツの心のスキマの正体は一体・・・)」 絶対に譲れないものがある それは決して揺るがぬ強固たるもの ――だから 心理掌握「私のセカイに、入ってこないで」