約 657,878 件
https://w.atwiki.jp/cityofstreamer/pages/30.html
プロフィール 名前 怜「れい」 愛称 れい、れいぴ、れいちゃん、れいくん、れい様、ボス、ご主人様 誕生日 10月31日 シーズン1職業 玉夫日本食レストラン、元JDM従業員、元武器屋 シーズン2職業 警察、元メカニック:プロレーサー、元レストラン従業員 新章職業 メカニック:プロレーサー、bar竜宮城プロレーサー シーズン1所属ギャング 逆襲のラグナロク シーズン2所属ギャング オリンポス幹部 新章所属ギャング ムラサメボス 活動名 怜「れい」 Twitter Twitter Twitter(サブ)(シティスト配信のツイートを主に) Twitter 配信先 YouTube エゴサタグ #れいがみるってよ エピソード 【シーズン1の軌跡】 + 開く ✖️閉じる [部分編集] ハイグレ玉夫とガンロスのイカれ具合に惚れてギャング「逆襲のラグナロク」に加入 ↓ その後めてお、BBが逆襲のラグナロクに入り総勢6人のギャングになった。 ↓ 他ギャングとの抗争に勝ち続け「G666」、「L&B」、2つのギャングを傘下に納め大きなギャングへ成長 ↓ 4億円をくれると言う条件で季節の饅頭を添えたい(通称おまんちゃん)と結婚。 ↓ 最終抗争前にバカ王子とひびきかのん(通称さくら)の2人を逆襲のラグナロクに迎え、足手まといが増える ↓ おまんちゃんの1番の親友である、れあちゃんと不倫をした。 ↓ おまんちゃんにバレて破局。れあちゃんと結婚する。 ↓ 逆襲のラグナロクvs鬼神會の最終抗争で負け、2年後(シーズン2)天下統一をすると誓う。 【シーズン2の軌跡】 + 開く ✖️閉じる [部分編集] ハイグレ玉夫、ガンロス、と共に暴走族たんぽぽ組を創設する。 ↓ その後メテオもたんぽぽ組に入り、これからという時にギャングの会合が行われる。潜入した現場でリーダーがギャングやりたいと言い始め、ギャングオリンポスを結成する。 ↓ メカニックのプロレーサーに就職する。 ↓ Crazy dogsとの抗争では勝手に発泡され周りにものがない道の真ん中で開始され5人を1人でオールキルし貢献、その後傘下につけた。 ↓ ケルベロスを宝石強盗の時に人質にとるが次第に気に入り飼うことにした。そしてアジトにケルベロスの犬小屋を建てる ↓ ギャング連合軍RIPにより情勢が崩れ、オリンポス陣営に GloomyとDarknessが傘下になり街で一番デカいギャングに成長。 ↓ リーダー、副リーダー不在の時が多い中、率先してリーダー役をこなし、傘下ギャングもまとめ犯罪や陣地拡大に努める。 ↓ 山本龍也との交渉の結果、LWGPと協定を結ぶ。 ↓ メテオに何年後かに自身がリーダーのギャングを作ると言い一緒に来ないかと告げた。メテオはこれを了承。最終抗争までは2人とも玉夫さんについて行く。 ↓ 最終抗争が開戦。オリンポス軍30人vsRIP軍50人の劣勢の中、見事大逆転勝利を収めた! ↓ 2年前に誓った天下統一を成し遂げたオリンポスは解散した。 【新章の軌跡】 - 開く ✖️閉じる [部分編集] ギャングムラサメを設立 ↓ 初期メンバーにめてお、BB、ひびきかのん、佐藤りざお、はつ〜めを迎える ↓ ムラサメの初強盗は、市民から300円のカツアゲ ↓ 無の民のゴミ収集車でコンビニ強盗 ↓ ヨコニックが経営する599メカニックのプロレーサーにれいんとして就職 ↓ 2日目で世界に一台しかないカジノの景品(スーパーカー)を当てる ↓ ガンロスがBOSSをするマフィアとビジネスライクな関係を結ぶ ↓ 隣のメカニックと不動産のケツモチをする契約が成立。 ↓ 金融業と武器販売を生業とし民間軍事会社を所有しているリブラファイナンスとムラサメへの武器の供給を条件にケツモチ契約を結びリブラファイナンスのバックとなったことで他のロスサントスの犯罪組織に比べ最新鋭の装備を入手できるようになった。 ↓ 1年前にLWGPが立ち退けられた601のアジトを購入 ↓ めておをムラサメ幹部にする。 ↓ コバンザメがムラサメに仮入隊する。 ↓ コバンザメが邪神炎竜王やまけいだと発覚。 ↓ リブラファイナンスに1千万借りさせ1千万やまけいからもらう。 ↓ やまけいがアジトに武装してくる。 ソバルトは攻撃しないと言っていたが警察と同じ車の後ろに隠れて撃たれる。月光院の退職も掛け合わせてムラサメ国際指名手配、500万の罰金が切られることにる。 ↓ 雅楽多甘があまりにもおかしいから、罰金を払うと言うが、れいが断り、300万だけもらって、国際指名手配解除してもらった。 ↓ 神楽木 楓といるとなぜかエセ関西弁が出てしまう。 ↓ 隣のメカニック移転によりケツモチ解除。 ↓ はつ〜めをひと枠空いていたムラサメ幹部にする。 ↓ めてお世界に起きなさすぎてムラサメ幹部から降格する。 ↓ 客船強盗を行うも人数が足りず龍園二郎率いるPMCから人員と装備をレンタルする。 ↓ インドラのメンバーの掛け金を聖水おじさんを脅して奪う ↓ 新章初Lv5犯罪をムラサメでおこして国際指名手配 ↓ インドラと警察が協力しムラサメを追跡する ↓ ムラサメとインドラが10000000をかけ紛争したがムラサメが負けた。 ↓ インドラが約束していた開始時一緒にいたかとれいが聞くと怪しい感じの返事が帰ってきたが10000000を上げた。 ↓ パシフィック銀行するも謎の武装組織に襲撃され漁夫されてしまう。 ↓ ハイグレ玉夫主催のじゃんけん大会で漁夫を狙って参加したもののあまりにも状況がぐちゃぐちゃなった為やまけい、ハイグレ玉夫の二人と揉める。 ↓ Rose Dropと島争いをして勝利した ↓ めておのミスで599カーディーラーの軍神じゅうにんから見限られ再結成された鬼神會にケツモチ契約が移ってしまい戦力を投入して奪還及び裏切った 見せしめにしようとするも、全滅しエリアを奪われるという形で終わった。 ムラサメ [部分編集] 組織名 ムラサメ 設立日 2024/01/04(05?) 支配地域 マップ上部 ギャングカラー 紫🟣 活動内容 基本情報 れいが立ち上げた超武闘派ギャング。 ギャング名の由来は、村雨。チームカラーである「紫」の文字から着想を得ており、銃撃戦などに強い精鋭からポンコツまでが集まったムラのあるチームを表している。 チームとしての戦闘力がある一方で、ボスがブレーキ役に回るほど超短気なメンバーが多い。 掟は作らない方針。 派手に立ち回る事が多いため、警察や他ギャングから目をつけられやすく、最近では、国際指名手配になったりしている。 メンバーを加入する際、これまで仮入隊方式を採用していたが、紅嬢切子の正式入隊を見送った事をきっかけに、スカウト方式へと変更する事となった。 数々の抗争を経て町の北部を完全に掌握し最強のギャングとしての地位を確率する。 しかし新興ギャングとして誕生した真ラグナロク、鬼神會、G666新章が台頭しムラサメの領土に進行したり挑発行為をするようになった為戦うが領土の大きさにメンバーの数が追いついていないという弱点をつかれてしまい新生三ギャングとの戦いでは常に防戦を強いられるようになりメンバー間には長期に渡る戦いによる疲労や互いの意見の相違による軋轢等が生じるようになる。 メンバー [部分編集] 【メンバー】 名前 呼ばれ方 役職 ストーリー れい ボス、れい ボス シーズン1逆襲のラグナロク シーズン2オリンポス幹部天下統一 ブレーキ役になることも ビッグベイビー びーびー (自称)アイドル担当 略してBBと呼ばれている。シーズン1から扱いは変わらず、なんだかんだ一緒にいることが多い。オールラウンダー初期メンバーの1人。 ひびきかのん かのん ボマー 桜の木の下で生まれたやばい女。よくシマを広げたり、忠誠心の向上のためにスプレーをしているがそのせいでトラブルになりがち初期メンバーの1人。 佐藤りざお りざ 幹部 元鬼神會、警察として優秀だったため自らスカウトした。初期メンバーの1人。 神楽木楓 楓 特攻隊長 ドライブバイが非常にうまく戦車などにもドライブバイで対抗できる。よくいじられている 細田 Ta9mi たくみ 裏方 運転 ドライビングテクニックがうまい。最近ではスナイパーでの暗殺もしている めてお めてお、めて 元幹部 芸人 season1のラグナロク時代からの同期。ボス曰く(他のメンバーと違って)引くとこは引けるタイプ。エンターテインメント重視のため、迷惑をかけることも。初期メンバーの1人。 天才てんち てんち 癒やし担当 ポンコツだが、みんなの力になれるように銃撃やチェイスの練習をしている。 仲がいい人 [部分編集] 名前 関係性 ストーリー ハイグレ玉夫 元ボス 逆襲のラグナロクとオリンポス時代のボスで、色々とお世話になった存在。性格がそっくりお互い何だかんだ信用してる。癖で放っておけない ガンロス 元副ボス 玉夫同様二代ギャングの副リーダーで、赤い歪みと呼んでいる。 はつ〜め ムラサメ幹部 れいと同じく、揉め事があるとブチギレるタイプ。急に消えていった。 ひびきかのん ムラサメ ポンコツ。情緒不安定で心配だけど、地道にスプレーしたりと頑張ってくれている 佐藤りざお ムラサメ幹部 銃撃の腕前がすごい。てんちの物マネおもろかった。寝坊されたら困る。 神楽木楓 ムラサメ 「ほかのやつらは大丈夫だけどお前(めてお)と楓はこういうの信頼できない」町中に「reifn」とスプレーされまくった 細田 Ta9mi ムラサメ お金を借りることが多い ビックベイビー ムラサメ 最強の赤ちゃん「BB」。バイク好き。 夢の編集者 めてお ムラサメ season1からの同期 season1からずっとギャングの同期として一緒にやってきた。彼がいると色々盛り上がる 天才てんち ムラサメ 何言ってるかわかんないけどとりあえず返事しとこ はつめとかのんの背中見て育つのか心配 👾👻
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1419.html
『ゆっくり家族とエターナルフォースブリザード』 冬も近づき朝の冷え込みが辛くなってきた頃、奴らはやってきた。 やることもなく家でまったりしていたら突然玄関がガラガラと開いた。 誰も、いない? 居間から玄関は覗けるのだが、扉の開いた向こう側には誰も見えない。 いたずらかと思ったが、疑問はすぐに解けた。 「ゆっくりしようね!」 「ゅ! においがちゅるよ!」 「おいちいたべもののにおいだよ!」 「ゆっくりちようね!」 突然の来訪者はゆっくりだった。 ゆっくり霊夢の家族のようで、扉を開いた母れいむはまだ小さい子供たちを中へと急かす。 子れいむたちの数は4匹。そのどれもが赤ちゃんだ。 まだ雪は降ってないとはいえ寒い中よく来たものだ。 私は立ち上がってゆっくり達の様子を見る。 ちなみに居間と玄関は1つの空間で繋がっているが段差があるので座ってるとゆっくり達が見えないのだ。 れいむ達は相当飢えて余裕がないのかこちらを気付いていないようだ。 あ、でも母れいむはこっちを見たような。いや確実に私を見た。 「こっちからにおいがちゅるよ!」 「じゃあみんなでゆっくりたべようね!」 玄関入って目の前が台所で食糧もそこにまとめてある。 こいつらはそれを食べようとしていた。 冬のために貯めておいた食糧を無断で取られるわけにいかない。 私はそっとゆっくり達の元へ行く。その前に開きっぱなしの玄関も閉めないとな。 「ゆ! かごのなかにあるよ!」 と籠を体当たりで倒そうとする母れいむを掴んだ。 「ゅ? なに? ゆっくりはなしてね!!」 「これは私の食糧だから取っちゃダメだよ」 しかし母れいむは聞かない。 「なにいってるの! ここはれいむたちがみつけたんだかられいむたちのおうちだよ!!」 「しょーだよ! おかーしゃんをゆっくりはなちてね!」 「ゆっくりできにゃいひとはでてってね!!」 「かってにれいむたちのたべものとりゃないでね!」 「しょーだよ! くうきよんでね!!」 口々に私を罵倒してくるゆっくり達。 これは教育しないといけないようだ。もちろん虐め的な意味で。 ちょうど家には親ゆっくりサイズの透明な箱が2つある。 ゆっくりで遊びたい人なら誰でも持ってるあれだ。 私は手早く母れいむと子れいむ4匹をそれぞれ別の箱へと閉じ込めた。 「ゆっくりはやくだしてね!」 餓えていて少し小さい母れいむは箱に入れても余裕があった。 ただ、自由に跳ねまわることはできないので不満そうだ。 「おかーしゃーん!!」 「だちて~!!」 「おなかちゅいたよー!!」 「ゆっくりちゃせて!!」 赤ちゃんサイズの子れいむたちは4匹とはいえ飛び跳ねたりと空間に余裕はあるようだ。 「君たちにはちゃんとあげるよ」 子れいむたちの箱の中に昨日の料理の時に出た生ゴミを入れる。 生ゴミと言っても野菜の切れ端や皮なので十分ご馳走といえるだろう。 「ゅー♪」 「これでゆっきゅりできるね!」 「うっめ! しあわちぇ~!」 「こんなおいしいのはじめちぇ!!」 今までどんなものを食べてきたんだ。とても幸せそうに食べていく子れいむ達だった。 「れいむにもちょうだいね!!」 涎を垂らしながら母れいむも、食事をくれと要求してくる。 「だが断る」 「ゆ"っ!?」 「子供には罪がないし飢えていて可哀想だから食事をあげる」 「でもお母さんれいむはまず私に言うことがあるよね?」 「ゆ…そうだったね…」 お、意外と反省するのが早かったな。これだけ素直なら冬の間飼ってもいいかも。 「いただきます!!! さぁ、いったよ! だからしょくじをちょうだいね!!」 前言撤回。教えてあげないとやっぱりダメだ。 というか、言ってやったぞと勝ち誇ったような顔がすごくムカつく。 「私のおうちに勝手に入ったこと、私を無視して食糧を漁りにいったことを謝ってね」 いやまぁ、外の環境がゆっくり達には辛いのは分かるし子持ちで大変なんだろうけど、 私に気づいておきながら無断で食糧を漁ろうとしたことを母として謝ってほしかった。 「ゆ! しらないよ! ここはれいむたちのおうちなんだからたべものたべたっていいでしょ!」 「分かってないみたいだから食事なしだね」 「なんでぇぇぇぇ!!! れいむはちゃんとわかってるよぉ!!」 「じゃあここは誰のおうち?」 「れいむのにきまってるでしょ!」 「私が元々いたのに?」 「だれもいなかったよ!」 「家に入ってきたときこっち見たよね?」 「ゆ…! しらないよ! とにかくれいむたちのおうちだよ!!」 一瞬言葉が詰まったようだがなかなか強情な奴だ。 「別に良いけど、分からないならずっと食事なしね」 「いやだよ! じゃあここはおにいさんのおうちってことにしてあげるよ! これでまんぞく!?」 大いに不満足だ。私の頭がフジヤマヴォルケイノだよ。 ふと子れいむを見るとぐっすり眠っていた。 きっと疲れていたんだろう。 この子たちはお馬鹿な母れいむのために使わせてもらうとしよう。 私は子れいむの入った透明な箱を持って外へ向かう。 「ゆ! れいむのあかちゃんをどこにもっていくの!!」 「外。でも殺さないしすぐに会えるから安心してね」 「しんようできないよ! ゆっくりいそいでかえしてね!!」 どっちなんだか。 家の脇に水を汲んだ桶を置く。 そして子れいむ達を水の中へと入れる。 うー、さすがに冷たいな。 その水の冷たさに子れいむ達は目を覚ました。 「ゆびべっ!」 「ち、ちべだいよ!」 「み、みじゅ!? ゆっくちできなぃぃ!!」 「しずむよ! うかべないよ!!」 どの子れいむも一言だけ声を発すると桶の底へと沈んでいった。 これだけ冷たければ身が締まってふやけないだろう。それにゆっくりは窒息しないらしいからね。 子れいむ達が逃げられないことを一応確認すると、私は家へと戻った。 「ゆ!! れいむのあかちゃんは!? どこにやったの!!」 「大丈夫。明日には会わせてあげるから」 「なにをいってるの! ふざけないですぐにかえしてね!!」 「じゃあここは誰のおうち? 答えたらすぐに返してあげる」 「だからおにいさんのおうちということにしてあげるっていってるでしょ! ゆっくりりかいしてね!」 「お前が理解しろ。もう一度だけ言うけどここはずっと昔から私の家だ。そしてそこに入ってきたのがお前だ」 少なくとも母れいむは私が家に居たことを確認したのに無視して食糧を取ろうとした。 そこは反省してもらわないとね。 しかしその後も母れいむは反省する様子はなかった。 まー、すぐに反省されても拍子抜けな訳で。 せっかく子れいむの準備をしたのだから明日まで教育という名の虐めは止めておく。 翌朝家の外に置いておいた水の入った桶は見事に凍りついていた。 水量も少なめだったので中まで凍りついていた。 氷の中には苦悶の表情をしていたり、すやすやとした表情の子れいむ4匹が固まっていた。 よし上手くいった。 私は氷漬けの子れいむを母れいむの元へと持っていくと、母れいむはすぐに氷の中の子を見つけた。 「ゆぐぅ!? れいむのあがしゃん!! これはどういうごどおぉぉぉぉ!!」 「何って。氷漬けだけど?」 「だいじょうぶだっていったぐぜにぃぃぃぃ!!」 「大丈夫だって。氷が解ければ元に戻るよ。ほら、冷凍保存ってやつ」 「じゃあゆっくりしないでいそいでとかしてね!!」 「お前が反省したらいいよ」 「はんせいすることなんてないよ!!」 「じゃあこの子たちはずっと氷漬け」 「やめてね! あかちゃんとほおずりしたいよ!!」 「じゃあ早く自分がやったことをゆっくり理解してね」 それだけ言うと私は子れいむを母れいむの入った箱の前に置く。 それも目が合うような向きで。 「ゆっくりしていってね!」 母れいむは子れいむが反応するんじゃないかとお決まりの挨拶を発するが当然無反応だ。 「ゆぅぅぅ!! はやくとけてね!!」 残念だけどこの部屋は朝から暖めていない。なんで室温は外気温とさほど変わらないので氷もすぐには融けない。 「それじゃあ謝る気になったら謝ってね」 それだけ言うと私はれいむ達を放って奥の部屋に籠った。 奥の部屋は暖めてあるのでそこで自分の時間を過ごす。 そして一時間か二時間に一度居間に戻ってれいむ達の様子を見る。 母れいむは私の姿を見ると 「あかちゃんをはやくたすけてね!」 「しょくじをよういしてね!」 しか言わない。 やっぱり直接命に危険がなかったり子の悲鳴を聞かないとダメなのかな。 「まだ分からないならずっとそこにいてね」 それだけ言ってまた奥の部屋へと戻る。 四度目の様子見の時には子れいむ達の氷が融けつつあったので再び外の水を入れた桶に沈めておく。 また明日の朝にでも出すことにしよう。 三日経ったところでようやく母れいむが泣きを入れた。 「おねがいぃぃぃぃ!! なにがだべざぜでえぇぇぇ!!! あかじゃんどゆっくりざぜでえぇぇ!!」 「心から反省すれば許すって言ってるじゃないか」 「ずみばぜんでじだぁ! もうじないがら! だがらゆるじでぇ!!」 「何が悪かったか言ってみ?」 「かってにおうちにはいっだごどだよ!!」 「誰の?」 「おにいさんのだよ!!!」 泣きながら私の質問に答える。 謝るなら敬語で謝れよと思ったりするがゆっくりに言葉づかいを期待しても仕方ないか。 「勝手に私の家に入ったのはいい。だが私がいることに気づいたのに食糧を漁ろうとしたよね?」 「ご、ごめんなざいぃ!!」 「うん、でもなんでそんなことしたの?」 何かこういうやり取りしてると子供を叱ってるみたいだな。 「あかちゃんをそだてるためにしょうがなかったんだよぉぉ!!!」 「だったらそれを最初に言えよ。無視して食糧を取るのはただの泥棒だぞ」 「ごめんなざい! もうじないよ!!」 「じゃあ、あの時のやり直しだ。反省した今ならちゃんと頼めるよね?」 「あかちゃんがおなかすいでじにぞうなの! だからゆっくりしょくじよういじでね!!」 なんでそんな偉そうなんだ。 でもまぁ、ゆっくりは元々こんな感じだからやり直しとしてはむしろリアルだ。 「まぁ…いいだろう。子供を返してあげるよ」 「ゆ! はやくかえしてね!!」 私は居間に氷漬けの子れいむ達を持ってくる。 「じゃあ溶けるまで待ってね」 「ゆっくりまつよ! でもおなかすいたからしょくじもってきてね!!」 私が許したことで何か調子のった気がするけど、 生ゴミも子れいむを凍らせてから溜まってたので母れいむにあげることにした。 「むーしゃ、むーしゃ…しししあわせえぇぇぇぇ~~~~♪」 この家に来る前からもほとんど食べてなく餓えていたのだろう。 歓喜の涙を流しながら三日分の生ゴミを平らげてしまった。 ちなみに母れいむはすでに透明な箱から解放してやってる。 「ゆ! まだたりないよ! ゆっくりもっともってきてね!」 「ダメだ。後まで我慢しろ」 「ゆぅ…ならじぶんでもってくるよ!」 そう言うと母れいむは台所へ向かおうとするので頭を掴んで阻止する。 「なんでじゃまするの!」 「ここは私の家だ。分かるよね?」 「ゆ! わかってるよ!!」 「じゃあ私がダメって言ったことは守らないとダメだよね?」 「でもれいむはおなかすいてるんだからべつにいいよね!」 「そういうつもりならやり直しだ。子供はまた氷漬けにするね」 「ゆっ、ごめんなざい! ぞれはやめでぇ!!」 「だったら私の言ったことは守らないとね」 「ゆっぐりりがいじだよ!!」 まったく本当にゆっくりはお馬鹿だなぁ。 出してやった結果がこれだよ。 とにかく子れいむ達が溶けるまで待ってもらおう。 それから三十分ほどで子れいむの周りの氷が融け切った。 しかしまだ中身は固まったままだろう。 「れいむ、まだ触っちゃだめだよ?」 「ゆ! もうとけたんだからいいでしょ!」 「あ、コラ…」 母れいむは私の忠告も聞かず子れいむに頬を擦り合わせた。 「いっしょにゆっくりしようね!」 しかし子れいむはその場で割れてしまった。 母れいむが体を擦りつけた次の瞬間亀裂が入ったと思ったら、 亀裂に沿っていくつかの餡子の塊になってしまったのである。 「あ"あ"あ"あ"あ"あ"!! れいむのあかぢゃんんんん!!!!」 割れてしまった子れいむに向かって泣き叫ぶ。 あー、だから言ったのに。 「おにいざんのぜいだよ!!」 今度は私に向かって怒り出した。 「私はまだ触るなって言ったよね? 私の言うことは守るって理解したんだよね?」 「う"…あ"う"う"ぁ"」 母れいむは自分のやってしまったことに嘆く。 「とにかく子供が自分で動き出すまで待とうね」 「ゆ"ぅ」 母れいむはゆっくり頷くと、割れた子れいむを食べ始めた。 「ちょっと! 自分の子供食うなよ!」 「ほかのあかちゃんがおきたときにこわがるよ。それにあいするものにたべられるのはしあわせなんだよ」 「そ、そうか」 お腹が減ったうえでの凶行ではなかったようだ。 そういえばゆっくり愛好家の友人が「俺のゆっくりが自分を食べてと言うので困る」なんて言ってたな。 愛する相手に食べられるのが幸せなんて変な生物だ。 それから一時間経った。 また子れいむは動かない。 母れいむは何度も 「ゆっくりしていってね!」 「はやくゆっくりしようね!!」 と動かない子れいむに声をかけ続けている。 さらに二時間。 子れいむはまだ動かなかった。 「おにいざんどういうごどぉぉぉぉぉ」 母れいむは私に泣きついてきた。 あるぇ~? 解凍すれば復活すると思ったんだけどなぁ。単純な構造だし。 しかし子れいむは復活しない。 指先でちょっと触れてみた。 柔らかいし体温も通常のようだ。 「ゆ! れいむもさわるよ!! こんどはいいよね!?」 「ああ今度はもう割れないみたいだからいいよ」 「ゆっくりふれるよ!!」 母れいむは子れいむに頬を擦りつける。 しかし反応はない。 舌で舐めても子れいむは母の唾液で濡れるだけだ。 あー、なんか死んだっぽいなぁ。 いやぁ失敗失敗。 「おにいざん! とけたのにおきないよ! うそついたの!?」 「あーうー、嘘じゃないよ」 「でもなおらないよ!」 「それだなぁ。うん、お前がすぐ反省すれば治ったはずなんだよ。でも何日も反省しなかっただろ?」 子れいむが死んだ事については100%私が悪いけど、せっかくだから母れいむのせいにしちゃおう。 「ゆ"ぐっ…」 母れいむには私の言い訳がもっともらしく聞こえたのか言葉に詰まる。 「ゆぅぅぅ、ごめんねあがじゃんんん!!!」 もはや動かなくなった子れいむ達に母れいむは謝り続けた。 しばらくしてようやく母れいむは泣きやんだ。 「れいむはもうでていくね…」 表情にも声にも元気はない。 「この子れいむ達はどうするんだ?」 さっきまで母れいむは泣きながらも残る3匹を食べようとしていたのだが、 傷一つない魂が抜けただけの子れいむの姿を見ると食べることができなかったようだ。 「ゆっくりここにいさせてあげてね」 それだけ言って母れいむは玄関に向かうがそんなことさせない。 「まぁ待ちなさい。ここでお前に帰られたら困る。主に私が困る」 ここで帰られたら冬の間の楽しみが無くなってしまう。 子れいむが死んだのはちょっと予想外だったけど唯一残った母れいむを逃がす手はない。 「ゆ!? はなしてね!」 「ダメだ」 そして母れいむを透明な箱に閉じ込める。 「やめてね! ゆっくりだしてね!」 「せっかくだから春までゆっくりしていきなよ」 「やだよ! おにいさんとはゆっくりできないよ!!」 「別にお前とゆっくりするつもりはないよ でもそうだな。一匹で寂しいだろうからゆっくりを持って来てやるよ。ありすとれみりゃどっちがいい?」 「ゆ"っ!? ど、どっちもやだよ!!」 「選べないならお兄さんが選んであげよう。楽しみに待っててね」 「ゆ"ぅあ"あ"あ"あ"あ"あ"!! いやだよぉぉぉぉ!!!」 母れいむの背に私は家を出た。 せっかくだからゆっくり生産機の二つ名を持つありすを捕まえてくるとしよう。 ありすを持ち帰った私はありすを揺さぶって発情させた。 まず狙われたのは箱に入っている母れいむではなく、ただそこに在るだけの子れいむ達だった。 レイプという名の殺戮。 成人ゆっくりの重さに赤ちゃんサイズの子れいむが耐えきれるわけもなくすぐに潰れてしまう。 「あ"あ"あ"あ"あ"! ごろざないでえぇぇ!! ありずやめでえぇぇぇ!!!」 「ハァハァ、まだれいむがいるうぅぅぅぅ!!!」 子れいむ三匹を潰し終えたありすは母れいむの入った箱へ突撃する。 私は優しいので母れいむを箱から取り出してありすの前に差し出した。 反撃されても困るのでしばらく押さえつけておく。 「れいむかぁいいよれいむぅぅぅぅ!!!」 「ゆあ"あ"あ"あ"! やめで! おがざないでえぇぇぇ!!!」 ありすの猛烈な愛撫を嫌がる母れいむだったが次第に感じてきたのか抵抗する力が弱まっていく。 「れいむぅ! すっぎりしぢゃいそうよ! いっしょにすっぎりじよぉ!!!」 「ああぁぁぁぁぁぁ!!!」 「「んほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪」」 二匹同時に達したようだ。 そして母れいむの頭から茎が生え始めてきた。 よしよし、赤ちゃんゆっくりが出来たら冬の間いろんな遊びができる。 二回戦を始めようとするありすを引き離して透明な箱に入れる。 赤ちゃんゆっくりが必要になったらまた出してあげることにしよう。 数日後、私の家には別々透明な箱に入ったれいむとありす。 そして籠に入った十匹程度の赤ちゃんゆっくりができていた。 この数日でれいむは二度の出産を終えている。 一度目の赤ちゃんゆっくり達は粗相をして反省も無しなので母れいむの目の前で潰してあげた。 注意しないからこうなるんだぞ、と言いながらね。 ありすの透明な箱は別室に黒幕をかけて置いてある。 ゆっくり生産機なので赤ちゃんゆっくりが必要な時でなければ出すつもりはない。 外を見ると雪が降り始めていた。 春まではまだ長い。 私は赤ちゃんゆっくり達を眺め、 今日は母れいむの前でどうやって虐めようかと考えていた。 終 by ゆっくりしたい人 子ゆっくりを凍らせたかっただけ。 物理的におかしくてもゆっくり補正ということで。 でもゆっくり可愛いよゆっくり。 タワシで力強く洗ってあげたいぐらいかぁいいよー。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/1971.html
道端でれいむが家族と物乞いをしているようだ。 「ゆゆ?ん、ゆゆゆー!ゆっくりーぃしていってね?♪」 「しゅごいよ!とってもゆっくちしたおうただよ!!」 「ゆっきゅりできりゅよ!」「ちょうだよ!」「ゆっきゅり!」 「こんなおうたをうたえるおか・・れいみゅにはゆっくりおかねをあげりゅよ!」 成体のれいむが1、大きめの子れいむが1、小さめで発音が怪しい子れいむが3。 親れいむが歌い、子れいむたちがサクラとしてツナ缶に紙切れを入れている。 紙切れは破れたチラシやレシートだが、どれも餡子色の文字で”いちまんえん”と書いてある。 「ゆ?っくりー♪(チラッ)くりくりー♪(チラッ)」 「そこのおにーしゃん!このおか・・れいみゅはかぞくのためにおうたでおかねをあつめてるんだよ! えりゃいよね!しゅごいよね!れいみゅかんどーしたからおかねいれちゃったよ。 おにーしゃんもいれるよね!?こんなにゆっくりできるおうただもんね!」 親れいむは歌いながらチラチラチラチラチラチラチラチラ・・・・・期待に満ちた目でこちらを見る。 一番大きな子れいむはあからさまな集金。と これで気づかれてないと思える姿に少々悲しいものを感じる。 「君ら家族?・・へぇ、違うんだ。じゃあちょっとこっちで手伝ってくれるかな。お金無いから食べ物を用意するよ。」 サクラの子れいむを物陰に連れ込んだ俺は、両手で子れいむを持ち、親指を後頭部に当て、生卵を割る感覚で裏返した。 「ゆびゅ!!!!」 軽い抵抗感の後、カクンと親指が内側に沈み込む。。 そうして内側と外側が逆になった子れいむは生きたまま餡子玉となった。 「いやぁ、さっきはすばらしい歌をありがとう。君らにはこのお菓子をあげよう。」 「ありがとう!でも、さっきのれいむはどこにいったの?」 「君ら他人でしょ?何か関係あるの?ないよね?じゃあ俺は帰るから。」 「ゆぅ・・・」 餡子玉をツナ缶に入れて俺は先程とは別の電柱の影へ。 親れいむはあたりをキョロキョロしていたが、しばらくすると子れいむが餡子玉を食べ始める。 つられて親れいむも納得いかない顔で餡子玉に口をつける。 「「「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!!!」」」 震える餡子が面白いのか、普通ならすぐに食べきってしまうサイズの食べ物を少しずつ切り崩している。 やがて餡子が無くなり、震えが止まった餡子玉の中からへんなゆっくりが出てきた。 体は小さく、口の中に髪の毛が大量に詰まっている。 「ゆぎゃああああああ!なかからへんなゆっくりがでてきたあああああ!!!」 「りぇいみゅをびっきゅりさせりゅこは、ゆっくりちね!」 ろれつが回ってない子れいむはびっくりするのもそこそこに体当たりを始めた。 もはや完全に動きを止めた餡子玉は弾むことも無く簡単にひしゃげて口から中身を垂れ流す。 髪の毛の中に小さな赤いリボンが見えた。 「ゆぎゃ!おねぇちゃんのおりびょん!!」 「へんなこがおねぇちゃんをたべちゃったんだ!わりゅいこはちね!ゆっくりちね!」 「ゆわぁぁぁぁん・・・・ゆわぁぁぁぁぁん!!」 まだ小さい子れいむには難しかったかな。勘違いしている。 しかし親れいむは気づいてくれたようで、口の周りに付いた餡子もそのままに呆然と。 (ぺしっ、ぺしっ) 無言のまま、餡子玉を攻撃する子れいむ二匹を長く伸びた舌で払いのける親れいむ。 「いちゃいよ!なにすりゅの!」「そうだよ!おかあしゃんでもゆりゅさないよ!」 「れいむの・・・おちびちゃん・・・・おちびちゃんを・・・・れいむが・・・・」 親れいむが器用に舌を使って餡子玉の口から髪を引き出すと、餡子の無い饅頭皮は簡単に裏返った。 中から出てきたのは親れいむにとっては頼もしい長女。の皮。 妹れいむからすれば母親を助ける、とてもゆっくりした美しい姉。の皮。 「「「「ゆわああああああああああああああああああああああああああ!!!」」」」 いい悲鳴が聞けたので満足なので帰る。 というか、かなり大声を出されたので俺のせいと思われたら困るので退散だ。 駆けつけた近所の人がれいむたちをしこたま殴りつけてから30分後。 路上に餡子飛び散る暴行現場の中心で、 れいむ親子はいまだ皮だけのれいむの前で泣いていた。 「れいむがおちびちゃんのあんこ・・・たべちゃったから・・・あんこ・・・・なくなって・・・」 「おがぁざぁぁぁん」「ゆ゛わ゛ぁぁぁぁ」「おねぇぢゃんごべんだざいいぃぃ」 「あんこがあれば・・・・ゆっくりできるんじゃないかな・・・」 虚ろな目で皮を見つめていた親れいむは、薄く笑いながら子れいむとちゅっちゅして、 「ゆげぇ」 吐いた。自らの餡子を皮だけの子れいむに吐き出した。 餡子はうまく入らず、口の端からこぼれ落ちる。 こぼれた餡子を舌ですくっては口に押し込む。吐く、押し込む。吐く、押し込む。 泣いていた子れいむは親の狂行を見て絶句している。殴られている時よりも強い恐怖が表情を塗り固める。 「ゆげぇ。おちびちゃん、あんこがおくちからでてるよ。ゆっくりのみこんでね。ゆげぇ。」 そうして、空だった皮に餡子がみっちりと詰まる頃。それはプルプルと震えだした。 「!!!」 傷と吐き出した餡子で親れいむの中身は半分以上失われていた。 それでも、れいむは助かった自分の大事な子におかえりと言ってやるために精一杯の笑顔を作る。 「ゆっくりし「もっどゆっぐりじだがっだ・・・」」 濁った音でゆっくりの末期の声を発したそれは、穴という穴から餡子を噴出してしぼんでしまった。 笑顔が一転して剥がれ落ちた親れいむ。そこには悲しみも無く、絶望もない。 呆けた表情で後ろの子れいむへと向き直り、 「みんなもおねえちゃんのあんこをたべちゃったよね。ゆっくりぜんぶかえしてあげてね。」 <おわり>
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3427.html
書きたかった事 本スレ91の 220さんの書き込み 『ゆっくりが物覚え悪いのは都合の悪い記憶を餡子と一緒に吐くからという設定があったよな。』 からインスパイアされて 若干汚いのが注意点、嘔吐物的な意味で 作者 チェンマガツ 男はその手にゆっくりれいむを抱いている。 成体サイズのそれは近くの森で甘い言葉で誘って着いてきた普通の野良れいむだ。 男の家にはすでにゆっくりまりさが居るのだがそろそろ番となるゆっくりも欲しかろうと思い拾ってきたのだ。 わざわざゆっくり屋で買うのも馬鹿らしい。 気に入らなければ潰して、まりさには別のれいむをあてがえばいいのだ。 そんな男の考えを知らないれいむはといえばご機嫌上々である。 一度だけだが森の中で出会った人間さんから舌がとろけそうなほど美味しい食べ物をもらったことがあった。 その思い出だけで人間への警戒感は全くない。その上かっこいいまりさと会えるというのだ。 これ以上幸せな状況は無い、というわけだ。 「ただいまー」 「おにいさん、ゆっくりおかえりなさい!!」 帰宅すると玄関まで飼いまりさが跳ねてきてきっちりと挨拶をした。 お兄さんはかなり厳しい性格でこれまた野良であったまりさを一から叩き直して立派な飼いまりさに仕上げていた。 「ゆゆっ、おにいさんそのれいむどうしたんだぜ」 「ああ、お前もそろそろ番になりたいだろうと思って連れてきてやったんだ」 そう言ってまりさの目の前にれいむを降ろしてやる。 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくりしていってね!!」 「まりさはまりさだぜ」 「れいむはれいむだよ!!」 「れいむはゆっくりできるれいむだぜ?」 「とてもゆっくりできるよ!!」 「それならおにいさんのおうちでゆっくりするといいぜ」 「う、うん……。まりさのおうちじゃないの?」 「だめだぜれいむ、ここはおにいさんのおうちだぜ。まりさはここでゆっくりさせてもらってるんだぜ」 「れいむもゆっくりできるの?」 「れいむもちゃんとゆっくりさせてやるさ。その代わりちゃんと言う事聞いて貰うぞ」 「ゆゆっ、ゆっくりりかいしたよ!! れいむもゆっくりするよ!!」 「よし。まりさ、れいむを部屋に案内してやれ」 「ゆっくりわかったよおにいさん!! れいむこっちにくるんだぜ」 「ゆゆ!!」 玄関先で一通りの自己紹介を済ませたまりさとれいむは部屋の奥へと消えていった。 まりさとの会話からもそれほど性根悪いれいむでなさそうなので男はこのまま様子を見る事にした。 まりさの為に用意された部屋は上下に分かれた押し入れの下段だった。 それでも並のゆっくりには十分すぎるほどのスペースである。 れいむはもちろんそこが押し入れと理解するわけがないのでまりさはとても広い巣を持っているゆっくりだと思った。 巣の広さもゆっくりのステータスの一つであるためれいむがまりさを気に入るのは早かった。 「まりさのすはとってもひろくてゆっくりできるね!!」 「ゆゆ~ん、あんまりほめるんじゃないぜ」 さらに飼いゆっくりであれば当然食事面で野生のゆっくりと差がついている。 まりさ本人もゆっくりからしたら美ゆっくりの部類に入るわけでれいむはその点でもまりさをお気に召したようだ。 逆にまりさの方は正直別のゆっくりならなんでもよかった、今は後悔してない状態である。 程良い関係であるならこれからの生活に支障はない、男はそう思った。 「もうお昼だしご飯にしようか」 「れいむにごはんはやくちょうだいね!!」 「れいむ、ゆっくりまってたらおにいさんはもってきてくれるんだぜ」 「ゆゆっ!! まりさはすごいんだね!!」 「それはちがうぜれいむ……」 まりさの実にまずそうな表情を男は読み取る。 れいむはまりさの言葉をまりさの為に男がご飯を持ってきてくれていると完全に誤解している。 まりさが伝えたかったのはご飯を催促することなく大人しくしていたらようやくご飯をもらえるということだ。 男は所詮野生のゆっくりだと思って甘くみたがまりさからすれば冷や汗ですむ話ではない。 「れいむ、うちでは静かにしている奴にゆっくりできるご飯を持ってくることにしている、わかったか?」 「どうしてそんなこというの? さっさとごはんもってきてね!!」 「まあそのうち分かるよ」 意味深な言葉を残して男は去っていった。れいむはそんなことは一切気にしなかった。 その後男は二匹に同じ量、同じ見た目のご飯を持ってきてまた部屋をあとにした。 二匹がご飯を食べている間にれいむを洗う準備をするためだ。 これから一緒に暮らすためにはあまりに汚らしい肌やリボンでは都合が悪いのだ。 ぬるま湯にボディーソープを入れてよく掻き混ぜると即席泡風呂が完成した。 そのころ押し入れの二匹は仲良くご飯を食べていた。 まりさはゆっくりらしいがつがつ食べるスタイルをとうに捨て去り、器から舌で少しずつ巻き取りながら綺麗に食べている。 一方のれいむは見事にご飯を食べ散らかしていた。 飼い慣らされたまりさから見れば卒倒物である。最近では忘れていた男の怒声が飛んでくるのが目に見えて震え上がった。 「れいむ、ごはんはきれいにたべるんだぜ。すのなかもきれいにしないとだめだぜ」 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせ~♪ なにかいったまりさ?」 「いや、なんでもないぜ……」 まりさは一応忠告はしたとばかりにれいむの食べ様に知らない振りを決め込む。 そして男が戻ってくると案の定れいむに雷が落ちる。 と思われたが男の意外な反応にまりさは驚くこととなる。 「れいむ、ごはんをたべるときはきれいにな。すがきたなくなってるぞ」 「ゆゆっ、れいむのせいじゃないよ!!」 「きれいにしないとゆっくりできなくなるぞ?」 「れいむはしらないっていってるでしょ!?」 「そうかまあいい。れいむおいでお前を綺麗にしてやろう」 「ほんとう!? ゆっくりはやくつれてってね!!」 「はいはい」 まりさの開いた口がふさがらない。何故だ、自分の時はあんなに優しくされた覚えはないのだがといったところだろう。 れいむを担いで男が向かったのはれいむを洗う準備をした風呂場である。 水面を直接見せることなく洗う事の出来る泡風呂はじつに便利だと男は常々思う。 ゆっくりがどうしてこうも水に対して恐怖心を抱いているか男は全く理解していないからだ。 最初にまりさを洗おうとしたときの騒動は今でも忘れられないほどの惨事となった。 「あわあわさんがとてもゆっくりできるね」 「そうだな」 男はれいむとの会話に適当に相槌を打ちながら細部まで綺麗に磨きあげていく。 飾りを外すのは拒まれたのでしかたなく頭に付けたままごしごしと洗う。 れいむの顔はマッサージをするように洗うと、見た目が気持ち悪い気持ちよさそうな表情をした。 風呂上がりにドライヤーも厳禁であることも経験済みだ。最初はあの音がゆっくりできないらしい。まりさは今では逆に病みつきらしいが。 面倒だがタオルできちんとれいむの水分を拭き取ることにした。 風呂場を出た頃にはれいむもそこいらの飼いゆっくりのような綺麗な肌になっていた。 田舎娘でもきちんと化粧とおしゃれな洋服を着せれば都会っ子なのだ。 まりさの待つ押し入れにれいむを戻すとまりさのれいむを見る目が変わった。 れいむがまりさに抱いていた思いに概ね近づいたようだ。つまりは相思相愛だ。 薄汚いれいむに何の感情も抱かなかったまりさもなかなか現金な奴である。 家にれいむが来てまだ一度もしていなかったすーりすーりを急にし始めたところからもわかる。れいむも満更ではないようだ。 「この様子なら心配はないな」 そんなまりさ達の行動におとこは苦笑いをしながら水受けに新しくボトルから水を注ぎ部屋を出て行った。 その日は男は晩ご飯と水の補給をしてあとはゆっくり達に関与しなかった。 今まではまりさの相手をしてやる必要があったがこれからはそれをれいむに任せればいいのだ。 れいむの躾けに関してもまりさの行動を見ているうちにれいむがそれを真似するようになるだろうと考えた。 その考えをしらないまりさは男の怒りがいつれいむに向かうか恐ろしくて仕方がなかった。 これまでの経験からすればもうすでに激しい暴行があってもおかしくないからだ。 今度れいむが粗相を起こせばなんとしてもれいむを庇わなくてはならない。 綺麗になったれいむにまりさの思いはそれほどにまで募っていたのだ。 しかし就寝直前に事件は発生した。 「ばでぃざ……うっぷ、ぎもぢわるぃおろろろろろろろろ」 「ゆぎゃあああああでいぶどうじだのおおおお!!」 れいむが突然餡子を嘔吐したのだ。 れいむは生粋の野生生まれ野生育ちだった。 その為実に人工物に対しての耐性がこれでもかというほどなかったのだ。 男が餌に混ぜていた少量の塩やカルシウムに。体を洗ったときに口に入れたあわあわこと洗剤に。そして水分補給に飲んだ硬水のミネラルウォーターに。 すべてがれいむの体調を崩す元となりついに嘔吐してしまったのだ。 だがまりさはれいむの体調の心配はまったく気にしてなかった。 またれいむが部屋を汚したのだ。 今度こそ男に見つかったられいむは潰されてしまいかねない。こんな美ゆっくりのれいむがいなくなるのはまりさは勘弁ならなかった。 そこでまりさが取った咄嗟の行動はれいむの嘔吐物を食べて証拠隠滅することだった。 基本的にゆっくりの体から出た餡子はそのゆっくりにとって汚いものである。 しかし背に腹は代えられないとばかりにれいむの嘔吐物を一気食いする。 ちびちび食べてはこちらも貰いゲロしてしまいかねないというまりさの判断だ。 「どうしたまりさ。悲鳴したような気がしたが」 なんとかれいむのものを食べ終えた頃男が押し入れの様子を覗きに来た。 「なんでもないよおにいさん!! ゆっくりおやすみなさい!!」 「ああ、おやすみ」 不審そうな表情で男は襖を閉めて、さっさと寝るために自室に戻っていった。 なんとか誤魔化せたまりさは安堵の溜め息をつく。ふとれいむのほうを見ると気を失うように眠りについてしまったようである。 その様子をみてまりさをれいむに頬擦りをして自分も眠りにつくことにした。 れいむがまりさの所にやってきて二日目の朝がやってきた。 「れいむ、ゆっくりしていってね!!」 「ゆゆっ、ゆっくりしていってね!!」 いつも通りの時間に目覚めたまりさはまだ眠っているれいむに向かって朝の挨拶をする。 「ここはどこなの!? れいむはどうしてこんなところにいるの!!」 「れいむはおねぼうさんだね!! きのうれいむはまりさのところにおにいさんときたんだぜ」 そんなれいむの姿を見て微笑んでいたまりさの表情が次の瞬間凍り付く。 「まりさはだれなの!? れいむにゆっくりちかよらないでね!! れいむおうちにかえる!!」 「どうしたのれいむ!! まりさはまりさだよ、わすれたの?」 「れいむはまりさのことなんてしらないよ!! ゆえーん、でぐちはどこなのー!!」 一体全体れいむはどうしてしまったのだろう。昨日あんなに仲良くなったのにすーりすーりしたのにそれも忘れてしまったのか。 「おにいさんもわすれたの? ごはんをもってきてくれたにんげんさんだよ?」 するとれいむの目が変わった。まりさはようやく思い出してくれたのだと安心した。 「すごいねまりさ!! まりさはにんげんさんよりえらいんだね!!」 しかしれいむの発した言葉は昨日の焼き直しのようだった。 「ちがうんだぜれいむ……」 昨日晩ご飯のときに説明していたことも忘れたのだろうか。もしかすると理解できてなかったのかもしれないそうまりさは思う事にした。 それからすぐ男が朝ご飯を持ってきて水の補給をして、挨拶をしただけであまり会話もすることなく出て行った。 汚らしくご飯を食べたれいむをまりさは注意して、すーりすーりしたりかけっこしたり男とゆっくりとの関係について話をして昼ご飯がきた。 朝同様男はすぐに出て行った。これからは男とではなくてれいむと仲良くするんだとまりさは言われた。まりさはれいむにこの家でのルールを教えていった。そのうちに晩ご飯がきた。 水の補給も終え部屋を出て行こうとする男にまりさとれいむは仲良くおやすみなさいと言った。 男は満面の笑みでそれに返して部屋を後にした。 そして就寝直前れいむは再び嘔吐をした。 体に合わないサプリメントと硬水中のミネラルの影響によるものである。 まりさも再びそれを何とか口にする。 出来れば食べたくないのだが男に知られるわけにはいかないため、食べる以外に処分方法がないのだ。 そして三日目の朝が来た。 「れいむ、ゆっくりしていってね!!」 「ゆゆっ、ゆっくりしていってね!!」 いつも通りの時間に目覚めたまりさはまだ眠っているれいむに向かって朝の挨拶をする。 「ここはどこなの!? れいむはどうしてこんなところにいるの!!」 れいむは昨日と全く同じ台詞を吐いた。 あとがき 記憶継承な話題になってたけど忘れるのも面白そうかなと思ってみた。 嘔吐した餡子を食べると記憶継承するのはあくまでも同種のゆっくりでそれ以外は餡子に消化しちゃうんじゃないかと。 ありすのカスタードをれいむが食べても駄目そうな雰囲気で。 れいむとまりさの餡子も似ているようで少し違うんだよきっと。 というのは勝手な妄想なのでさらっと流してください(・3・)~♪
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2698.html
『ヒヨドリの幸せ 上』 26KB 制裁 日常模様 飼いゆ 現代 愛護人間 上編です ※※CAUTION※※ 読後感の良さは保証しかねます ヒヨドリの幸せ 上 「あー、クソ疲れた」 仕事から帰った俺は、こきりと一つ肩を鳴らして階段を上り、晩秋の日差しに目を 細めながら、アパートの二階にある自宅の鍵を開けた。 俺の住んでいる安アパートは、ペット、ゆっくり可な事が唯一の取り柄だ。 駅は遠いし最寄りのコンビニまで徒歩20分。壁はある程度しっかりしてるけれど、 真向かいにビルがあるせいで、日当たりも悪い。でも、良いのだ。 ネクタイを外しながら、玄関の扉を開けた。そう、このアパートはペット、ゆっくり可。 飼いゆっくりのれいむを溺愛している、独身で一人暮らしの俺にとって、れいむを飼える というのが家選びの唯一絶対の基準。他なんてどうとでもなる。だから、俺にとってこの アパートは、たまらなく魅力的な素晴らしい物件なのだった。 「ただいま、れいむ」 奥の部屋にいるはずのれいむに向かって声をかけてから、スーツを脱ぐ。 しかし、何かが変だ。いつもなら、俺が扉を開ければすぐに玄関までやってきて 俺に飛びついてくるはずなのに、今日はおかえりの言葉も無い。 寝ているのか?そう思いながら部屋に入ると、れいむはそこに居た。 畳敷きの部屋の真ん中で、れいむが俺に背を向けている。夕陽に照らされたその後ろ姿は、 俺がこれまで見た事の無い雰囲気を纏っていた。 どこか侵しがたいような、張り詰めた空気。それは俺には、とても嫌な物に見えた。 おかしい。何かがおかしい。俺はもう一度れいむに声をかけた。 「れい・・・・・・む?」 「あ・・・・・・。おかえりなさい、おにいさん」 今俺に気付いた、という風にれいむが振り返り、俺に向かって微笑んでくれた。でも、 その笑顔は、いつもとは全然違った。いつもはこんな、内心を押し隠そうとするような 悲しそうな笑い方はしない。昨日まではもっと、天真爛漫に、「ゆっくりとした」笑顔を 浮かべていたはずだ。 「なぁ、れいむ。どうしたんだ?どこか具合が悪いのか?心配ごとでもあるのか?」 俺はれいむの前に回り、れいむの瞳を覗きこんだ。いつもニコニコと幸せそうに笑っていた はずのその瞳は、今日は物憂げに伏せられている。 「あ、そうか!何処か怪我をしたのか?」 赤ゆっくりの頃から飼っているれいむは、やっと成体サイズに成長したばかり。 昨日はそのお祝いに、これまで室内飼いだったれいむを、初めて公園に連れて行って やり、思い切り跳ねまわらせてやったのだ。 「うぅん・・・・・・。ちがうよおにいさん。れいむ、べつにけがなんてしてないよ」 そう言ってれいむは、ころんと腹を見せて転がり、あんよを俺に見せてくれる。 確かにそこに、傷なんてついていない。いつも通りぴかぴかのあんよだった。 「じゃあ、どうしたって言うんだ・・・・・・?何でそんなに悲しそうな顔をしてるんだよれいむ。 お前がそんな顔してたら、俺の方が悲しくなっちまうよ」 「あ、ごめんねおにいさん。れいむがゆっくりしてないとおにいさんもゆっくりできないよね」 転がったまま、れいむが困ったように笑う。俺をゆっくりさせてくれようとしているのだろうが、 そのいかにも無理をして浮かべた笑みは、かえって俺の心を抉った。 「本当、どうしたんだよれいむ。何があったんだよ」 俺はれいむを抱え上げ、正面からその眼を見つめた。 「何かあったんなら、言ってくれよ。寂しかったのか?それとも俺が何かやっちゃったか? 飯が不味かったのか?あ、それとも逆にお前が何か悪い事したとかか?何か物を 壊したとか。大丈夫。そんなので俺は怒らないよ」 怒涛のように口をついて出る言葉の奔流。れいむはしばらく黙って俺の言葉を聞きながら、 何か言いたげにしては口をつぐむ、という事をくり返していたが、決意したように 俺の眼を見つめると、縋るように話し始めた。 「おにいさん」 「何だ?」 「あのね、おねがいがあるの」 「何でも言ってくれ」 「いいの?」 「れいむが笑ってくれるなら、俺は何でもしてやるよ」 「ありがとう、おにいさん」 れいむは泣き笑いのような表情を浮かべると、 「おさんぽにつれていって」 そう言った。 れいむは昨日行った自然公園に行きたいらしい。もうすぐ日も落ちてしまう時間であるし、 ゆっくりの足で公園まで往復するのは時間がかかりすぎる。なので、俺は普段着に着替え、 れいむを自転車の前かごに乗せて、公園まで移動することにした。 「何だよれいむ。公園ぐらい、言えばいつでも連れていってやるのに。本当にお前は 良い子だなぁ。もっと我儘言ってくれてもいいんだぜ?」 上機嫌に自転車を漕ぎながら、俺はれいむに話しかける。公園に行きたいなんて 些細な要求を言い出せないなんて、れいむは本当に優しくて可愛い。 「~~~っ~」 れいむが何か言った気がした。しかし、前籠に乗っているれいむの表情は見えないし、 自分より前に居る人間が前を向いて喋る声というのは、そもそも聞きとり辛い。れいむが 言った言葉が、俺にはよく聞き取れなかった。しかし、その声は心なしか沈んでいた ように思える。 今日、れいむの様子が違ったのは、我儘を言いだせなかったからじゃないのか・・・・・・? れいむにもう一度声をかけようとして、一瞬前方への注意が逸れた瞬間。自転車の前に 何かが飛び出してきた。 「うわっ危ねぇ!!」 俺は慌ててハンドルを切り、飛び出してきたソレ・・・・・・野良ゆっくりを回避しようとする。 急にハンドルを切った自転車は急停止する。しかし自転車は長く、野良ゆっくりが一跳ね する距離は、意外と長かった。 「ゆひいいいいぃぃぃぃぃ!!!いぢゃいいいぃぃぃぃ!!」 べちん、と前輪にぶつかった野良ゆっくりのまりさはべちゃりと地面に貼りつき、 しーしーをだだ漏れにして、情けない声で泣きはじめた。 「飛び出してくんな馬鹿!」 俺はまりさを怒鳴りつけると、自転車のハンドルを真っ直ぐに戻し、走り始めた。 ここらへん、野良ゆっくり増えたよな・・・・・・。 ペダルを漕ぎながら考えていると、またしても、前かられいむの声がしたような気がした。 「よしよし、怖かったか?どこかぶつけちゃったか?ごめんな、もうすぐ着くからな」 さっき急停止した事についてだろう。そう考えて、俺は左手で前籠の中に居るれいむの 頭を撫でてやった。 あと数分で、公園に到着するだろう。 「おにいさん、さっきのまりさはだいじょうぶだった?」 公園に着いて前かごかられいむを降ろしてやった後。れいむが一番最初に俺に言った言葉 はそれだった。 「あぁ、良く見て無かったけど、前輪にぶつかっただけだし、大した怪我はしてないだろ」 俺はれいむを安心させるように言ってやる。 「見ず知らずの野良を気にしてやるなんて、れいむは優しいな」 「ちがうよ・・・・・・」 れいむがうつむき、何かを呟く。その言葉は小さくて、俺には聞き取れなかった。 「れいむ?」 やはり、まだ様子がおかしい。問い詰めようとした時、れいむが顔を上げて言った。 「なんでもないよ・・・・・・。おにいさん、おさんぽしようね」 その顔は、楽しく遊ぼうとするような、そんな顔じゃなかった。 大きな自然公園を、れいむと一緒にぶらぶらと歩く。 れいむはきょろきょろと周りを見渡しながら、ゆっくりと歩いている。釣られて俺も周りを 見渡すと、そこには前だけを見て歩いている時には気付かない、様々な物や、動物、 そして、たくさんのゆっくりがいた。 日が落ちる寸前の薄暗闇。その至る所に、溶けるように、リボンの赤や金髪が紛れ、 蠢いていた。 足元を見下ろすと、そこには俺の飼いゆっくりのれいむがいる。真紅に白抜きの入った リボンが、薄暗い中でもばっちりと映え、存在感を主張している。 しかし、れいむのように人間に庇護されない野良ゆっくりに、装飾品を綺麗に保っておく 術などは無い。薄汚れ、くすんだリボンや髪は、俺の目に野良ゆっくりたちを、背景と半ば 一体化した、曖昧な物に見せていた。それはあたかも、来る夜に飲み込まれ、 噛み砕かれたかのように。 何故野良ゆっくりというのは、あんなに惨めに見えるんだろう。猫やカラスのように、 街に生きる動物はたくさんいて、そいつらの事を見ても、「惨めだ」なんて思わないのに。 つらつらと考えながら歩いていると、れいむが話しかけてきた。 「ねぇ、おにいさん」 「ん?」 「れいむたちのまわりにいっぱいゆっくりがいるの、わかる?」 「あぁ、野良のゆっくりがいっぱいいるな」 「みんなぜんぜんゆっくりしてないよ」 「そうだな。あいつら汚ねーしな。野良ゆっくりは食べもの集めるのも大変らしいし、 ゆっくりはしてないかもな。でも、野良ゆっくりが増えたら街が汚くなるし」 「どぼじでぞんなごどいうの!?」 俺の台詞を遮って、れいむが叫んだ。驚いてれいむを見ると、れいむは俺を、 涙を溜めた眼で見上げ・・・・・・いや、睨みつけていた。 「おんなじゆっくりなんだよ!?れいむとほかのゆっぐりとなにがちがうの!? どうじでれいむはゆっくりしてるのに、ほかのゆっくりはゆっくりできないの!?」 叫び終わると、れいむは言いすぎた、という風に口をつぐみ、 「ご、ごめんね・・・・・・。おにいさんにおこってるんじゃないんだよ、ごめんね」 そう言って、申し訳なさそうに謝ってきた。 これか。れいむの憂鬱の原因は、これなのか。 昨日の散歩。れいむはそこで、野良ゆっくりを初めて見たんだろう。そして、その 「ゆっくりしていなさ」に衝撃を受けた。そりゃぁ、俺たち人間にとっては野良のゆっくりが 地面を這いずっているのは見慣れた光景だし、気に留めるような事でもない。 でも、れいむにとっては。優しいれいむには、自分と同じゆっくりが、自分と全く違う、 極めて過酷な場所に生きている事が、ショックだったんだ。 まずい。この流れはまずい。何でも良い、何か言わないと。そう思って喋ろうとするが、 言葉が出てこない。 「あのな、れいむ」 「おにいさん!」 捻りだそうとした言葉の先を、れいむに遮られた。 「ゆっくりできないゆっくりたちを、たすけてあげてほしいよ!!」 言われてしまった。あぁ、クソ。 れいむの言う「助ける」というのがどの程度までを指すのかは分からない。しかし、 れいむが見ている範囲の野良ゆっくりたちを、れいむから見て「ゆっくりできる」ように してやるなんて、およそ現実的じゃない。どれだけの手間暇がかかると思ってるんだ? そんなことは不可能だし、もし可能だとしても、正直に言って、そんなことしたくもない。 潤んだ瞳で哀願して来るれいむ。その真摯な瞳に見つめられて、心がズキリと痛む。 しかし、れいむには悪いが、その願いを聞いてやる事はできない。 「えぇと・・・・・・、あのなれいむ。そうだ、何かあまあま食うか?買ってやるよ」 何とか丸めこまなくては。そう思った俺は、舌が肥えるのでめったに食わせない あまあまをダシにして、れいむの興味を逸らそうとした。 「のらゆっくりは、あまあまをたべられるの?」 駄目だった。れいむは悲しそうな、そして必死な眼で縋るように俺を見ている。 「おにいさん、おねがいだよ。みんながゆっくりできないと、れいむもゆっくりできないよ。 おにいさんはみんなをたすけてあげられるでしょ?」 俺の足に体をすりつけながら、れいむは俺を見上げる。あぁ、これは真面目に答えないと まずいんだな。遅まきながらそう思った俺は、無言でれいむを持ちあげ、近くのベンチに 座った。膝の上にれいむを抱え、眼を覗きこんで喋りはじめた。 「なぁれいむ。お前は飼いゆっくり、人間に護ってもらえるゆっくりなんだ。その、 何と言うかな、あいつらとは違うんだよ」 「じゃあ、みんなを『かいゆっくり』にしてあげてほしいよ」 「そんなの無理だ。俺にはれいむしか飼えないんだ。分かってくれよ」 「どうして?れいむとみんなと、なにがちがうの?おんなじゆっくりなんだよ」 そうだ。れいむの言うとおりだ。野良猫と飼い猫は、両方猫だ。しかし・・・・・・ 「あのな、れいむ。確かにお前と他のゆっくりは同じかもしれない。でも、ひとつだけ 違う事がある。それは運だ。ゆっくりが幸せになれるかどうかは、最初から決まって いる。お前はそれに選ばれたんだ」 「じゃあ、れいむはみんなに『うん』をわけてあげるよ!れいむだけがしあわせー!に なるのはずるいよ!ひとりじめはゆっくりできないんだよ!?」 優しい優しい俺のれいむ。お前は偉いな。でも、それは。 「あのな、れいむ。お前が持っている運っていうのは、『俺にしあわせーにしてもらえる』 っていうものだ。幸せを与えるのは、俺の役目なんだ。だから、言い変えよう。 俺は、お前が言うようにたくさんのゆっくりを飼う・・・・・・幸せにする力は無い。 たった一匹、お前だけを幸せにするのがせいぜいなんだよ。だから、お前が しあわせーになる事は出来るが、他の奴にその幸せを分けてやる事はできない。 そう言う事なんだよ。な?分かってくれ」 「おにいさん・・・・・・」 包み隠さず、正直に言った。れいむにはそんなつもりは毛頭ないんだろうが、 正直、無能をなじられたような、そんな嫌な気分だった。でも、仕方が無いのだ。 「わかったよ、おにいさん」 俺の言葉を聞いたれいむが、俺を見上げる。 「おにいさんがれいむだけをしあわせー!にしてくれるなら、それなら」 決意を込めた瞳で俺を見つめる。 「れいむがみんなをしあわせー!にするよ」 曇りのない瞳で、れいむはそう言い切った。 「どう・・・・・・いうことだ?れいむ」 「れいむはほかのゆっくりをしあわせー!にしてあげるよ。れいむがんばるよ!!」 「いや、だって、お前は俺の飼いゆっくりで・・・・・・」 「かいゆっくりだったら、なんでだめなの?」 その台詞に答える言葉を、俺は持っていなかった。 お前は俺の飼いゆっくりなのだから、俺と一緒に居て、俺のことだけを 考えていればいい。頭に浮かんだその考えのあまりの醜悪さに、吐き気がした。 「ねぇ、おにいさん。それならいいでしょ?れいむはこのこうえんさんでくらしたいよ。 こうえんさんで、みんながしあわせー!になれるように、みんなをたすけてあげたいんだよ」 「・・・・・・俺は、どうなる?」 口からついて出た言葉は、何とも情けないものだった。 「お前がいなくなったら、俺はどうなるんだ?お前がいないと俺はゆっくりできないぜ? それでいいのか?それに、野良と一緒に生活したら、野良を助けてやることなんて出来ない に決まってるだろ。お前、自分がどれだけ優秀なつもりなのか知らないけど、お前一匹が 自分の食い扶持抜いて採って来られる餌だけで、野良ゆっくりが幸せになるんなら、 野良はあんなに惨めな生活をしてねぇよ。なぁ、どうするつもりなんだよれいむ。考え直せよ」 「でも、でも、れいむにはがまんできないんだよ!れいむだけがゆっくりするなんて、 ゆっくりできないいいいぃぃぃぃぃぃぃ!!」 ぽろぽろと涙を零し始めたれいむ。正直、泣きたいのはこっちだ。 これ以上ここに居てはいけない。俺は泣き続けるれいむを抱え上げると、自転車置き場 にダッシュし、れいむを前かごに詰め込んだ。 「家に帰ろう。な?家に帰って、そこで考えよう」 半分以上、自分に言い聞かせている言葉だ。俺はれいむが何か言ってくるのを無視して 自転車のペダルを踏み込んだ。 料理をする気にはとてもならなかったので、晩飯はカップラーメンで済ませた。 れいむの前には、いつも通りのゆっくり用ペットフードが置かれているが、俺が食事を している間、れいむはそれに一度も口を付けなかった。 「・・・・・・おにいさん、のらゆっくりは、なにをむーしゃむーしゃしてるの?」 ぼんやりと平皿に盛られたペットフードを見つめながら、れいむが言う。 「・・・・・・お前の思ってる通りだよ。野良はそんな良いもん食ってねぇ」 がしがしと頭を掻きながら俺は答えた。正直、どうすればいいのか見当もつかない。 「でもな、れいむ。それは仕方ないことだろ?ゆっくりは、人間だって、いや、生きてる ものはみんな、平等じゃねーんだよ。分かるだろ?分かってくれよ!お前が幸せに なる事は悪いことじゃないんだ。お前には幸せになる権利があるんだよ。それ以上 気に病むな。な?もう公園になんて行くなよ。しばらく家でじっとしてろ。それがお前に とって一番良いはずだよ。な?飯食えよ」 俺にとっても、それが一番良い。 「・・・・・・やだ。れいむだけしあわせー!なごはんさんをむーしゃむーしゃしたくない」 だがれいむは、顔を伏せていやいやをするように頭を振る。 正直に言って、腹が立った。今日の態度は全て、れいむの優しさから出たものだと 分かっている。だが、俺にとってそれらはもう、あれが欲しいこれが食いたいなんて 可愛いものを越えた、もっとタチの悪い我儘にしか見えなくなり始めていた。 だが、癇癪を起こす訳にはいかない。今、俺がここで 「そんなに野良と同じ物食いたいってんなら、出て行って勝手に残飯でも雑草でも 食ってろ」 そんな風に言おうものなら、れいむは喜んでこの家を出て行くだろう。 俺はれいむを可愛がっているし、大好きだ。赤ゆっくりから育て上げたという自負もあるし 愛着もある。俺はれいむを失いたくないのだ。 俺は、れいむとこれまで通りに暮らして行きたかった。でも、どうやらそれは無理な 相談なようだ。 「・・・・・・分かったよ」 だから俺は、れいむに折れることにした。 「野良ゆっくりにも、お前と同じ餌を配ってやる。それで良いんだろ」 「え・・・・・・、いいの?おにいさん」 「あぁ、だから、お前も食え」 そうしないとお前が飯を食わないと言うんなら、仕方ないじゃないか。 「でもな、れいむ。俺にしてやれるのはこれだけだ。野良と同じ所に住まないと 駄目だとか、全部全部野良と同じじゃないと嫌だなんて、そこまでは聞いてやれない。 お前は俺の飼いゆっくりだってことを忘れるな。俺はお前をゆっくりさせてやる。 だから、お前もここにいて、俺をゆっくりさせてくれ」 これが、俺に出来る最大限の譲歩だ。これを断られたらもう正直打つ手が無かったが、 れいむは、俺を嬉しそうに見上げ、こくりと頷いてくれた。 「はやくごはんさんよこすんだぜこのくそじじい!!」 俺の毎日に新しい日課が加わる事になってから、一カ月が経った。 あの日から俺は毎日、会社帰りにゆっくり用ペットフードを、公園に居る野良ゆっくりに 配っている。今俺の足元で騒いでいるこの野良まりさは、俺が公園内での餌の分配を 任せている奴だ。 「なんなのぜそのめは!さっさとごはんさんよこさないとれいむにいいつけちゃうん だぜ!?このばかくずにんげん!」 調子に乗っているまりさの言葉に、俺は奥歯を噛みしめる。噛みしめながら、 俺はまりさに餌を渡してやった。 最初の何日か。俺は乗り気ではなかった。ただ、公園に適当に餌をばらまいて、 野良がその餌に寄ってこようが来まいが、確認する事もせず、すぐに帰っていた。 そして、餌を撒くようになってから最初の日曜日。俺はれいむにねだられて、れいむを 公園に連れて行った。れいむは野良ゆっくりがペットフードを食べる姿を嬉しそうに見て、 久しぶりに、心の底からの笑顔を見せてくれた。そしてれいむと俺は、ボール遊びや 鬼ごっこでたっぷりと楽しんだ。 次の一週間。俺は前と同じように、毎日餌を公園に撒いて、それを放置して帰ると言う 事を繰り返した。前の一週間と違う所は、詰まらなさそうな顔で餌をぶちまける俺を、 一匹のまりさが見ているようになった事だ。 毎日同じ場所で餌を撒いているんだから、それを狙っているんだろう。そう考えた俺は、 特にそいつの事を気にしてもいなかった。 次の日曜日。俺はまた、れいむを公園に連れて行った。いつものように俺が餌を撒き、 いつものようにゆっくりがそれに群がり、それを見たれいむが笑顔を浮かべる。 一週間の苦労(実際、安物とはいえペットフードをこれまでの数倍買い続けるのは 財布に痛い)が報われる気分で笑うれいむを眺めていると、一匹のまりさが、 ばら撒かれている餌には眼もくれずに俺と俺のれいむの前まで跳ねてきた。 可愛いれいむを見ていた俺は、そのまりさを見逃していて、気が付いたらまりさは、 れいむに話しかけているところだった。 「ゆっくりしていってね!れいむ!」 「ゆっくりしていってね!!」 「れいむはかいゆっくりなのぜ?」 「そうだよ!れいむはおにーさんのかいゆっくりなんだよ!」 「おにいさんは、ゆっくりがすきなのぜ?」 「だいすきだとおもうよ!れいむおにーさんに、とってもゆっくりさせてもらってる んだよ!」 「おにいさんがごはんさんをくれるのは、ゆっくりがすきだからなのぜ?」 れいむの顔が曇った。 「ゆぅーん、わからないよ・・・・・・。ほんとうはおにーさん、れいむだけにごはんさんを くれるほうがゆっくりできるんだとおもうよ・・・・・・」 「じゃあ、なんでおにいさんはごはんさんをくれるんだぜ?」 「それは、れいむがわがままをいったからだよ・・・・・・。れいむだけしあわせー!な ごはんさんをむーしゃむーしゃして、れいむだけゆっくりするのはゆっくりできないんだよ。 だから、みんなにもごはんさんをあげてねって、れいむはおにーさんにわがままをいった んだよ・・・・・・れいむはわるいゆっくりだよ・・・・・・」 しょげ返るれいむ。しかし、まりさはそれを聞くと、満面の笑顔を浮かべた。 「そうなのぜ!?れいむはとってもゆっくりしたゆっくりなんだぜ!!」 「え?」 「ここにいるゆっくりは、みんなゆっくりできてなかったんだぜ!でもいまは、おにいさんが ごはんさんをもってきてくれるおかげで、みんなとってもゆっくりできてるんだぜ!れいむは 『ゆっくりしていってね!』のこころをよくわかってるんだぜ!ゆっくりのなかのゆっくり なんだぜ~!」 「でも、れいむはおにいさんにわがままを・・・・・・」 「そんなことないんだぜ!みんなをみるんだぜ!みんなをこんなにゆっくりさせられる れいむが、ゆっくりできないゆっくりなわけないんだぜ!おにいさんだって、れいむのこと をゆっくりできるゆっくりだとおもってるんだぜぇ!おにいさん!そうなのぜ!?」 まりさが俺の方を見上げてくる。何だこいつ?妙に口が回りやがる。俺のれいむに 取り入ろうってのか。そう思って俺が眼を細めた時、れいむの視線に気づいた。 れいむはそわそわとした、何処か期待した眼で、俺を見つめている。 「おにいさん!れいむはゆっくりしたゆっくりなのぜ!?」 まりさが俺に答えを促してくる。こいつ、やばい。 「れいむは我儘を言ったか?」ではなく、敢えて「れいむはゆっくりしているか?」と 聞く事で、俺から肯定的な返事を引きだそうとしていやがる。 「・・・・・・あぁ、そうだな。れいむはゆっくりしたゆっくりだ」 くそ、言わされてしまった。 「おにいさん!!」 れいむがキラキラと輝く眼で俺の事を見つめる。 れいむは優しい。俺に負担をかけている事を、内心気に病んでいたんだろう。その 罪悪感を今、まりさのおかげで払拭できたのだ。そしてまりさがニヤニヤと笑いながら、 ここぞとばかりにれいむに追従する。 「よかったのぜー、れいむ!おにいさんもれいむのことを、ゆっくりできるゆっくりだって いってくれてるんだぜ!」 「うん。れいむ、れいむがおにいさんをこまらせるわるいゆっくりだとおもってゆっくり できなかったんだけど、まりさのおかげでゆっくりできたよ!」 「まりさはれいむみたいなゆっくりしたゆっくりとおともだちになりたいんだぜ~! れいむ、まりさとおともだちになってほしいんだぜ!」 「うんいいよ!れいむも、まりさみたいなゆっくりしたゆっくりとおともだちになりたいよ!!」 完全攻略。こいつのゆっくり心を捉える技術は、見事という他無い。 「つぎにこうえんさんにきたときも、またれいむにあいたいんだぜ!れいむの おにいさんのおかげで、まりさはまいにちこうえんさんにいられるから、れいむがいつきても だいじょうぶなんだぜ!」 「れいむもまりさにあいたいよ!おにいさん・・・・・・いい?」 きちんと俺に許可を求めるれいむは偉い。偉いが、今ここで俺が駄目だなんて、 言える訳がない。 「・・・・・・分かったよ」 俺は、こう答えるしかない。 「ありがとう!おにいさん!!これからもいっしょにゆっくりしようねまりさ!」 「まりさこそよろしくなんだぜ!いっしょにゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 笑いあう二匹。しばらくれいむと見つめ合っていたまりさが、つと俺を見上げてくる。 「おにいさんも、これからよろしくなんだぜ」 俺に向かって言うその顔には、「カモを見つけた」と大書してあるのだった。 その次の日。俺が公園に着くと、そこには俺を待ち構えていたまりさがいた。 「ゆっへっへ、にんげんさん、きょうもごはんさんもってきたんだぜ?」 「・・・・・・あぁ、持って来てやったよ」 気に入らない。そのニヤニヤ笑いは、明らかに俺を馬鹿にしたものだ。 「じゃあ、そのごはんさんはまりさにまるごとよこすんだぜ!そのごはんさんは、 このまりささまがゆうこうにかつっようっしてやるんだぜ!」 やはり、昨日のれいむへの態度は猫を被っていたのか。餌を持っていない右手を 握り締めると、それを目ざとく見つけたまりさが、後ずさりながら言った。 「おぉ~っと、まりさをつぶすきなのぜ?そんなことをしたら、れいむはどうおもうのぜ?」 「どうも思わんさ。ここにゆっくりは沢山いるし、野良が死んじまうなんていつもの事だ」 「れいむは、まりさとやくそくしたんだぜ?つぎにれいむがこうえんさんにきたときに、 まりさがいなかったらどうするつもりなんだぜ?」 「『まりさは三日前から見なくなった』とでも適当に嘘ついて、お前の事は諦めさせるさ」 「それはむりなのぜ!まわりをみるんだぜ!!」 周りを良く見渡すと、そこかしこの茂みに、こちらを見てにやにやと笑うゆっくりがいた。 その数は、ざっと数えて十匹以上。最初は餌を狙っているのかと思ったが、どうも様子が おかしい。 「こいつらは、まりさのてしたなのぜ!もしまりさをつぶしたりしたら、れいむが こうえんさんにきたときに、こいつらが『じじいがまりさをつぶした』ってつげっぐちっして やることになってるんだぜ!!げらげらげら!!!」 笑い終わったまりさが顎をしゃくると、ゆっくりたちはてんでばらばらの方向へ 逃げ出して行ってしまった。自然が多いということは、遮蔽物が多いということだ。今から 追いかけても、あいつらを正確に全滅させるのは、かなりの難易度になるだろう。 「そのごはんさんをまりさによこすのぜ!いやなられいむに、『おにいさんはまいにち こうえんでのらゆっくりをつぶしてる』っていってやってもいいんだぜ!!!」 くそっ、こいつ!こいつをれいむと喋らせたのは間違いだった!! こいつゆっくりの癖に、やたらと頭がキレやがる!! こいつは俺とれいむの関係を見抜き!俺のれいむへの愛着を見抜き! 何故俺が冷ややかな眼で毎日公園に餌を撒くのか!その理由を完璧に理解して! その上で俺の弱点、ボトルネック、すなわちれいむを押さえて、あろうことか 俺を強請りにきやがった!!何て奴だクソったれ!!! その上、その交渉の仕方も実にソツが無い。俺がこれからもこの公園を利用 するには、こいつの要求を飲む事が不可欠だ。他にも公園はあるが、ここが一番 近くて大きい。それに、いきなり行く公園を変えれば、れいむは訝しがるだろう。 「・・・・・・大したタマじゃねーか、饅頭」 奥歯を噛みしめながら、俺は言った。 「ゆっへっへっへ!!」 まりさは実に嫌な笑い方をする。 「れいむが来た時に、そんな卑しい笑い方するんじゃねーぞ」 まりさの眼の前に、今日の分の餌を丸ごと置いてやった。 勝ち鬨の声を上げるまりさを見ないように、俺は後ろを向く。一度地面を蹴り飛ばし、 盛大に砂を巻き上げてから家に帰った。 そして現在に至る。まりさは憎らしいほど完璧に立ち回り続けた。 「れいむ、れいむのおかげでいっつもゆっくりできるのぜ!ありがとうなのぜ!」 「おれいはれいむじゃなくて、おにいさんにいってね!」 週一回、俺が休みの日の外出は、れいむの生き甲斐になった。公園に行くたびに ゆっくりしているゆっくりが増え、優しいまりさとも会えるのだから当然だろう。 だが、俺はまりさがやっている事を知っている。まりさは、俺から奪った(敢えて奪う という表現を使う)食料を元手に、公園内で一大派閥を築き上げているのだ。 れいむが見る「ゆっくりしたゆっくり」とは、まりさの派閥に属するゆっくりの事だ。 他の派閥に属するゆっくりは、俺たちの恩恵を何も受けられないボロボロのゆっくりは、 れいむの眼に映らないように、俺たちに近づく事を禁じられている。 反吐が出るが、しかし、これは俺にもメリットがあった。「少ない手間と餌で、れいむに 『ゆっくりした野良ゆっくり』という幻想に近い物を見せる事が出来る」というメリットだ。 今ではれいむが見る野良ゆっくりは、忌ま忌ましいまりさが選別した見た目の良い ゆっくりに限られている。目に映らない物は無い物と同じ。れいむは俺のおかげで、 野良ゆっくりが皆ゆっくりできるようになったと思い込んでいる。 舞台の書き割のような『野良ゆっくり』。まりさは俺にそれを提供してくれていた・・・・・・。 加えて、まりさの性向も俺を助けていた。 「まりさはやさしいしかっこいいよ・・・・・・」 もじもじとまりさに擦り寄っていく俺のれいむ。件の糞まりさの奴に惚れている事は、 傍から見ても明白だった。 「ゆっ、れいむ!まりさなんかよりおにいさんのほうがかっこいいんだぜ!ほら、 それよりあっちをみるんだぜ!かわいいおちびちゃんがいっぱいいるんだぜ! あのおちびちゃんがゆっくりできるのは、れいむのおかげなんだぜ!」 巧みに(?)れいむの興味を逸らすまりさ。まりさはれいむから友達以上の好意を 示されそうになると、いつもこうやって話をはぐらかしていた。 そう。まりさは俺の飼いゆっくりになる気は微塵も無いのだ。 まりさは俺の強さと、その利用価値を知っている。そして、俺から餌を引き出し 続けるには、れいむが俺の飼いゆっくりであり続けなくてはいけないと言う事を知っている。 もし、れいむがまりさを慕って野良になれば、まりさはいとも容易くれいむを切り捨てる だろう。利用価値が無いからだ。 なら、れいむを利用して俺の飼いゆっくりになろうとしないのは何故か?それは、 権力志向の強いまりさは、飼いゆっくりの安楽な生活より、野良ゆっくりを束ねる 今の立場を好んでいるからだ。もしかしたら、俺の家という、いわば俺の テリトリーに来る事に恐れを感じているというのも、あるのかもしれない。 だから、まりさにれいむと番になる気はさらさら無い。あるのは、俺とれいむを骨まで しゃぶり尽くしてやると言う底無しの欲望だけ。 結果だけ見れば、俺は望む物を手に入れてはいる。 結局、餌をそこらに撒くか、それとも誰かにまとめて渡すかたったそれだけの違いで あるし、まりさは俺の餌を使って最高の効果をもたらしてくれている。ギブアンドテイクの 関係だと言えなくは無い。だが、気にくわない。断じて気にくわない。俺がゆっくりなんかの 掌の上で踊らされているなんて。屈辱にも程があるってもんだ。 「おにいさん!そろそろかえったほうがいいんじゃないのぜ?」 れいむを捌ききれなくなったまりさが、俺に助けを求める。 「そうだな、そろそろ帰ろうか、れいむ」 「えっ・・・・・・あ、うん、わかったよ。またねまりさ」 眉根を寄せ、不満そうにしながら、それでも俺の言う事を素直に言う事を聞くれいむ。 俺はれいむを抱え上げ、頬をつついてやった。 「またきてねれいむ!ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!まりさ!またくるからね!!」 俺の手に抱えられたれいむが、楽しそうにまりさと挨拶を交わす。その間中俺は、 人畜無害そうに笑っているまりさを、冷やかに見つめ続けた。 ヒヨドリの幸せ 下 へ続く
https://w.atwiki.jp/suehiro_prop/pages/30.html
すらいむ P氏の麻雀メンバーであったが,その後の話の流れで,末広フォルダ道場の「ぷよ&テトリス」に参加し始め,さらにM.P.G.misc.に登場するようになった。 テトリスの腕前は半端ではない。コーディング技術も支配人の数段上を行っていると思われる。 メンバーID名が,本人の申告によるというレアケースである(笑)。 出場種目 ぷよ&ぷよテト M.P.G.Misc. メンバとプロパティ クラスメンバ 種別 解説 値(プロパティ),引数設定・返り値(メソッド) origin プロパティ 名前の由来 本人による。 straight メソッド 直線スペア 7番でも10番でも真っ直ぐの球でスペア。一見の価値有り。
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1742.html
※ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくりの続編です。少しだけふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編)も関係あります。 ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 ※ずる賢いゆっくり注意 ※あとがきに新企画があります。 ああれいむ。君はなんて素晴らしいんだ!! 「しんぐるまざー」だの「あまあまよこすんだぜ」だの「とかいは」だのぬかす他のゆっくりとは別次元の存在。 まさにゆっくりのなかのゆっくりだよ。 そんな君だからこそ受け取って欲しい。この「ダイヤモンドバッジ」を。 ゆっくり Change the World(出題編) 作、長月 「ゆぜぇ・・・ゆぜぇ・・・ゆう。」 のーぶるれいむは疲れていた。ゴミ捨て場でもう少しで潰されそうになったのを全力で逃げてきたのだから当然だ。 あのゴミ捨て場で男はレンガを振り下ろそうとした瞬間ぎっくり腰になってしまった。 痛がる男の隙をつきなんとか逃走に成功したれいむ。あの状況で無傷で生還できたのは奇跡に近い。 とはいえこの一件はれいむの心に強い恐怖を残した。 もうあんないつ殺されるかもしれない恐ろしい場所には帰りたくない。 しかし他に帰る場所などありはしないのだ。 くそ。なぜこんなことになった。なぜ。 れいむは憤った。 全ては見る目のないじじいどもと・・・・あのテレビに出ていたくそれいむのせいだ。 あんな無能なやつが卑怯な方法でれいむのいるべきゆっくりプレイスにいるせいでれいむがこんな目にあっているのだ。 実際は100%自業自得でテレビに出演していたれいむは全く関係ないのだが、頭に血の上ったれいむは気づかない。 そう全てはあのクソ無能なれいむがわるいのだ。あいつさえいなければ・・・・・え? れいむは目を疑った。 テレビのれいむが自分の前にいるからだ。こちらに気づいてないらしくピョンピョンと近くの森へ跳ねていく。 見間違いかと思ったがあのりぼん、あのバッジ。どうみてもあのセレブれいむだ。 のーぶるれいむははっと思い出した。今まで夢中で逃げていて気づかなかったがここはあのテレビでやっていたあのお屋敷だ。 見渡す限りの広大な庭にゆっくりできそうなゆっくり用遊具の数々。そしてきれいで大きなお城のようなお屋敷。 くそ!!! 気か付けばれいむは、セレブれいむを追っていた。 れいむのいるべきゆっくりプレイスを奪ったあのクソ饅頭め。ぐちゃぐちゃに踏み潰してくれる!! そう思いながらセレブれいむを尾行する。 隙を突いて一撃で殺してやる。あの研究所で殺したクズどもと同じように。 セレブれいむを追ううち、れいむは人気のない野原へとはいってしまった。 れいむは物陰で様子を伺う。 誰かを待っているらしく野原の真ん中にある木の切り株に腰掛けているセレブれいむ。 殺るなら今だ。 死角に回り込もうとしたとき、向こう側で物音がした。 どうやら待ち合わせの相手が来たらしい。いったん襲撃はやめだ。 しかし待ち合わせ相手は誰なのだろう?飼いゆっくりがこんな森の奥で待ち合わせなんて。 次の瞬間れいむは唖然とした。 草むらから出てきたのはれてぃだった。捕食種のれてぃがなぜれいむと待ち合わせを? 理解不能のれいむを尻目に、れてぃのもとにうれしそうに跳ねていくセレブれいむ。 やさしい飼い主にお屋敷で蝶よ花よと育てられていたので捕食種を、いやこの世に悪意があることを知らなかったのだ。 「ゆっくりしてってね!!」と無邪気にあいさつする。 そんなセレブれいむをれてぃは・・・長い舌で捕らえると一口で食べてしまった。 れてぃはしばらく反芻するようにもごもごと口を動かしたあと 「クズ(通常種)の分際でいい暮らししてるからよ。」 と言い、プッとなにか吐き出し森の奥へと消えていった。 このれてぃは世間知らずの飼いゆっくりを言葉巧みに誘い出し、人目のない場所で襲い捕食するゆっくりだったのだ。 そしてれいむはガタガタと震えてその場を動けずにいた。 数分後、れてぃが戻ってこないのを確認するとれいむは動き出した。 れてぃが吐き出した何かに。 正直あんよの震えはまだ止まっておらず、今すぐでもこの場を逃げ出したかったがそうもいかない。 もしあれが自分の予想したものであれば。草をかき分け「何か」を探すと・・・それはあった。 やはり。れいむはニヤリと笑った。 それはあのセレブれいむのりぼんとバッジ。 これで世界を・・・世界を変えることができる。 この薄汚れた野良の世界から華やかなセレブ飼いゆっくりの世界へ。 このりぼんとバッジさえあれば・・・ そう変えることができるのだ。 こののーぶるれいむ様にふさわしい世界へと。 れいむは自分の猫にボロボロにされたりぼんをもみあげではずすと、セレブれいむのりぼんとバッジをくわえその場を立ち去った。 そして2週間がたった。 セレブれいむの飼われていた屋敷では 「れいむは・・・れいむはまだ見つからないのか・・・」 「れいむ様は全力をもって捜索しております、旦那さま。今しばらくお待ちを。」 「ああ・・・れいむ。生きていておくれ。私の愛しいれいむ・・・」 がっくりと意気消沈する男。この男がセレブれいむの飼い主でこの館の主でもある。 防犯カメラの映像によるとれいむは柵にあいていた小さな穴から外へ抜け出したらしいが、そこから先の足取りがどうしてもつかめないでいた。 探偵を雇いこのあたり一帯を聞き込みを行い、懸賞金付きでポスターも貼ったがまったくれいむに関する情報は出てこなかった。 聞けばセレブのゆっくりが神隠しのように行方不明になる事件が今年になり何件もおこっているらしい。 現場には、りぼんや帽子などゆっくりのお飾りのみ残され未だ戻ってきたゆっくりは居ないという。 もしかしたらうちのれいむもその事件にまきこまれて・・・ 「旦那さまの心中お察しいたします。れいむ様は1000万以上する高価なゆっくりでしたしなあ。」 「ちがうぞ時田。金額の問題ではない。あのれいむこそが私の理想だったのだ。」 時田とよばれた執事も男と共にうなだれる。そんな重苦しい空気が漂う中 「失礼します!」 使用人の一人が音を立てて入ってきた。 「何じゃ騒々しい!!旦那さまに無礼であろう!!」 「申し訳ございません。ですがれいむ様が・・・」 「何!!見つかったのか。れいむが!!」 がばっと使用人にがぶりよる男。 「れいむは・・・れいむは無事なのか!?」 「はいご無事です。ただ衰弱が激しいらしく今は市のゆっくり病院に搬送されています。」 「よしわかった。時田、車を出せ。ゆっくり病院へ大至急だ。」 「かしこまりました。」 男たちは慌ただしく部屋を後にした。 「ゆふふ・・・うまくいったよ。」 ゆっくり用の治療ゲージの中でしてやったりと微笑むのーぶるれいむ。 2週間の間どうすればあの屋敷の飼いゆっくりになれるかずっと考えていた。 このままセレブれいむのりぼんを自分につけて屋敷に行くという手もあったが長い野良生活で汚れきったこの体ではすぐに別ゆっくりだとばれてしまう。 それに自分はお屋敷のことを何も知らないのだ。うっかりボロを出してそのまま潰されかねない。 だからこそれいむはあえて屋敷に行かず、道路で行き倒れたふりをしたのだ。何者かに暴行されたかのように偽装して。 これなら薄汚れた体も暴行されたときについた汚れと思われ不自然でなくなる。 そして行き倒れたふりをしていれば、いずれ誰かが発見し保護してもらえる。 なぜなら町中にれいむを探すポスターが貼ってあるのだから。しかも懸賞金付きで。 人間にはゆっくりの区別などつかないからつけているバッジこそが個体の識別方法となる。 つまりバッジをつけている限りれいむがあのセレブれいむなのだ。 問題はもうひとつの方だが、それにもちゃんと秘策を考えている。大丈夫だ。やれる。 勝利は目の前だ。 れいむが色々考えていると廊下が騒がしくなっていた。 どうやらセレブれいむの飼い主が到着したらしい。れいむに緊張がはしる。 「れいむ。無事だったか!?」 そう言いながら男はれいむのゲージに駆け寄る。さあここからがのーぶるれいむ様の演技力の見せ所だ。 れいむは怯えたように演技しながら 「ゆう・・・おじさんだれ?れいむをしっているひと?」 「れ・・・れいむ!?」 「それともれいむをいじめるひと?やめてね。れいむにひどいことしないでね。」 もみあげのピコピコする部分で顔を覆いイヤイヤと首を振り怖がる演技を続ける。 愕然とする男にゆっくり医師が説明する。 「どうやらお宅のれいむちゃん記憶をなくしてしまわれたみたいなんです。なにを聞いてもわからない、覚えてないというばかりで。 どうやら暴行を受けたショックで記憶喪失になったようですね。」 「そんな、別のゆっくりという可能性は!?」 「残念ながらありえません。もし無理やりバッジやりぼんをとってほかのゆっくりがつけた場合、ダイヤモンドバッジの盗難防止センサーが反応してゆっくりセキュリティやあなたの元へ連絡があるはずです。確認しましたがそのような事実はありませんでした。」 そう。今回れいむが一番幸運だったのはそこだった。実際はれてぃの胃液でセレブれいむが溶かされた為、ダイヤモンドバッジのセンサーが反応しなかったわけだがそのことは男も医師も知ることができない。 「ああ・・・そんな・・・れいむ・・・ああ・・・」 男はショックだったのかその場でひざをつき泣き出してしまった。 その様子を見てれいむは内心ほくそえんだ。 うまくいった、と。 しかしれいむは気づかなかった。 自分が致命的なミスを犯していることを。 (解答編へつづく) 補足説明 ダイヤモンドバッジ セレブのゆっくりのみがつける事が許されるバッジ。プラチナやゴールドと違い試験を受ける必要はない。 ダイヤモンドをはじめ様々な技巧をこらした飾りがついておりそれらだけでも100万以上する。 あとがき 前回はアンケートにご協力いただきまことにありがとうございます。アンケートの結果一番リクエストが多かったのーぶるれいむの話「ゆっくり Change the World」をかかせていただきました。 ところでなぜタイトルに出題編と書いてあるか疑問に思われた方も多いでしょう。 ズバリ出題とは今回のSSの最後に書いてある 「のーぶるれいむの犯した致命的なミスとはなにか?」 を皆さんに当てていただこうというものです。感想と一緒に自分なりの推理をコメント欄に書いていただければ幸いです。 解答のヒントとしては なぜセレブれいむは1000万以上という法外な値段だったのか。(通常のれいむ種は安いので1000~1500円程度) 飼い主の男はなぜそこまでれいむに固執するのか。 またこの話の前作「選ばれしゆっくり」の中にもヒントが隠されています。もう一度読み返して見てください。 見事正解された方の中から1名様に長月のSS内容をリクエストする権利を差し上げます。リクエストのある方は感想・推理と共にコメントに書いてください。正解者でなくても次回以降の参考にさせていただきます。 リクエストの例 余り書かれないゲスさなえのSSを見てみたい。 秋姉妹のゆっくりを書いて欲しい。 「VS最強のゆっくり 史上最低の戦い」のケツ振りれいむのその後が知りたい。 星蓮船種のSSが読みたい など たくさんのコメントお待ちしています。 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 ふたば系ゆっくりいじめ 227 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い ふたば系ゆっくりいじめ 247 夢と現実のはざまで ふたば系ゆっくりいじめ 264 あるまりさの一生 ふたば系ゆっくりいじめ 298 ゆっくりを拾ってきた
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1942.html
れいむは特別な何かが欲しかった。そう思うようになったのは初めて外に出た時だろうか。 まりさとれいむの間に生まれた一人娘だった。まだ、赤ゆだったこともあり、外に出かけることも 出来ず、自分と同い年のゆっくりの顔を知らなかった。れいむが成長し自分で食事や糞尿の片付けも 出来るようになった頃、初めて両親は群の会合に連れていってくれたのだ。 「ゆっくりしていってね!!」 そこには父母以外の見たことのないゆっくりが集まり、ぱちゅりーと呼ばれるゆっくりが切り株の 上に立って演説をしていた。父まりさよりも線が薄く輝いて見える髪を持つありす、二本の尻尾と緑 色の帽子をもつワイルドな臭いがしてくるちぇん、黒いリボンを結んだ白髪の鋭い目をしたみょん、 三日月型のお飾りがついた紫のお帽子の聡明なぱちゅりー。みんあ、自分とは違う素晴らしいゆっく りなのだ。 「ゆ、ゆっくりしていってね!!」 そんな中、れいむといえばコレといって特徴もなく、皆に胸を張ってアピール出来るものがなかっ た。そんな自分が皆の群にいていいのだろうか、この時初めてれいむは劣等感を感じた。 「ゆ! だいじょうぶだよ!! れいむにはあかちゃんをそだてたりおうたをうたったりとくぎがあ るんだよ!!」 両親はれいむを慰めてはくれるが、れいむはそれは皆が出来ることであり特技ではないと思った。 その考えが決定づけられたのは、初めて子供たちが集まる広場に遊びに行った時だ。 「ゆ!? れいむははじめてみるかおなのぜ!!」 追いかけっこを中断して一匹のまりさが声をかけてくれたのだ。その声につられて他の子ゆっくり 達もれいむの元へ駆け寄った。 「ゆっくりしていってね!! れいむもいっしょにゆっくりしようね!!」 皆の声がれいむを優しく包むような感じがした。れいむは元気に挨拶を返し、皆の和の中へ入って いった。 「れいむもかけっこをするのぜ!!」 ぽよんぽよんと跳ね回るゆっくり達にれいむは同じ様にぽよんぽよんと跳ねてみた。だが、数分も 経つとれいむは跳ねることができなくなった。 「ゆぅ、れいむはつかれたよ……」 他のれいむも同じように疲労を訴えますが、まりさやありすは疲れを知らず跳ね続けていた。 「ゆっくりしてないね!!」 休んでいるれいむの一匹が愚痴をこぼした。それに賛同するように他のれいむ達も愚痴を零し始め 、遂には自分たちでお歌を歌ってゆっくりし始めた。だが、その愚痴は遊びに没頭しているゆっくり には聞こえない。れいむはれいむ種が他のゆっくりに比べて劣等であり、個性がないなと悟った。 れいむが大人になりかけの頃、狂ったようにれいむはお歌を歌い続けた。 「ゆ~ゆ~ゆ~ゆっくり~のひ~まったり~のひ~」 「ゆ~れいむのうたはゆっくりできるのぜ~」 「そうなんだねーれいむはてんさいなんだねー」 れいむには天性の歌のセンスがあった。人間と同じようにリズムをとり、音程を整えて歌う方法を 努力によって身につけたのだ。だが、所詮お歌はお歌であり、コツさえ掴めば誰でもできる物なのだ。 だからこそ、これはまやかしであり、特別とは言えなかった。 それでも、れいむは自己を保つために喉が潰れるまで歌い続けた。 「ゆっ、ぐ………ぐっ……エレエレエレエレエレエレエレエレ」 「れいむうううううう!!!!!!」 特別扱いされた物も失い、本当にれいむは何もかもを失った。だが、新たに変わる物を見つけたのだ。 「まりさがきたのぜ~」 れいむはある一匹のまりさに恋をしたのだ。 「ゆっっぐりじでいっでね!!」 喉を潰しダミ声で喋れなくなったれいむに誰かと付き合うという考えはなかったのだが、もの好きな のかまりさがれいむとゆっくりしてくれるのだ。 「きょうもたのむのぜ!」 だが、まりさはれいむの美貌に惹かれていただけで、 「ゆぅ……」 「きょうもすっきりーなのぜ!!」 体だけの関係のみを求めていた。更には、このまりさには他に付き合っているありすが居るのだ。 まりさが腰をふるたびにれいむは自分が弄ばれているなと考えることがある。だが、性的に暴力的な 関係が自分をまるで悲劇のヒロインのように彩っているという現実を手放したくなかった。 「すっきりー!!!」 今日もまりさは自分のオルガズムを感じてはぺにぺにをれいむから引き離して、精子餡を壁にまき散らした。 まりさが帰った後、痴態で飛び散った液体を処理するたびにれいむはどことなく寂寥感を感じずには いられなくなった。 まりさとの関係にれいむは終止符をうつべきだと考えた。なぜなら、このままでは自分が悲劇のヒロイン という架空のポジションに夢うつつになりながら浸っているだけで根本的な自分の願望ではなかったからだ。 その事をまりさに話したら、まりさは行為を中断し、直ぐに家に帰ってしまった。 だが、翌日、まりさがれいむの家を訪ね、 「ありすとはわかれたのぜ、だからちゃんとまりさとゆっくりしようなのぜ!!」 驚くべきことに正式な付き合いを求めたのだ。だが、 「れいむは、まりざどはいっじょにゆっぐりでぎないよ」 れいむは断った。どこかで何かが吹っ切れたのだ。 れいむはまりさとの関係に悲劇のヒロインを当て嵌めたが、実は違うのだ。本当の関係はれいむが自分の思 い通りにならないまりさの気を惹こうとしていただけなのだ。でも、それが終わってしまえば残っていたの は空虚なものだけだった。 「れいむをみぢびいでぐれるのはまりざじゃないよ」 どこかでれいむを本当のヒロインにしてくれるゆっくりがいるに違いない。だから、れいむはまりさとは 付き合えない。 「ふ、ふざけるんじゃないのぜ!!!!」 激怒したまりさがいきなりれいむにぶつかってきたのだ。 「ひぐっ……」 壁にぶつかって立ち上がれないれいむに追い打ちをかけるようにまりさは何度も何度も体当たりをし続けた。 「この、この、この!!!」 何度も何度もやめてとまりさに話しかけるが、まりさの耳には聞こえなかった。 死の間際に、自分から流れる餡子を見つめた。その餡子は他のゆっくりと同じ焦げ茶色の餡子だった。 れいむに特別な何かなんてありはしなかった。 それは、総てのゆっくりにも言えることだったのだが…… 嘘あきが書いたやつ anko1864 まりさは“英雄ん”なのぜ! 1 anko1876 まりさは“英雄ん”なのぜ! 2 anko1986 まりさは“英雄ん”なのぜ! 3 anko1992 まりさは“英雄ん”なのぜ! 番外編 anko1995 まりさは“英雄ん”なのぜ! 4 前編 anko1999 まりさは“英雄ん”なのぜ! 4 後編 anko2026 ゆっくりの権利 anko2089 此の世のひがん anko2108 ゆっくりしていってねだどー☆ anko2129 『四股付きゆっくり』 anko2132 ゆっくり学 anko2133 4WDちぇん anko2136 ゆっくりの食べ方講座
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2098.html
「ゆ?れいむはおねーさんのことしらないよ」 れいむは私を見つめながらそう言った。 とてもとても透き通った眼で私を見つめている… 私はれいむを掴むと無言で地面に叩きつけた。 「ゆべっ!」 奇妙な声をあげて形がひしゃげる。 私は痛みのためかひくひくと痙攣しているそれを拾うと 何度も何度も地面にたたきつけた。 「ゆぶ!なんでれいむに、ゆべっ!ひどいことす…ぶべっ!」 私がそのゆっくりと出会ったのはとても晴れた天気のいい日だった。 3日間も雨が続いていたのが嘘のように雲ひとつ無く晴れ渡っている。 その日私はいつもの空き地に来ていた。 ここは市街地からはやや離れており子供はおろか人もめったに通りかからない。 「はあ…」 私は今日のことを思い出してため息をついた。 嫌なことがあるとついここに来てしまう…いい加減もうこないようにしないと。 「おかーしゃーーん!」 その時草むらの影から女の子の声が聞こえてきた。 何か事故でもあったのか?私は恐る恐る声のするほうに近づいていった。 そこでは喋る生首と別の生首を食べている子犬がいた。 私は一瞬ぎょっとしたが、その生首がゆっくりといわれる生き物?であることに気づいた。 数年前から突然現れた知性を持つ饅頭、それがゆっくりだ。 田舎のほうではよく見かけるらしいがこのあたりではあまり見かけることは無く、 私もペットショップくらいでしか見かけたことは無かった。 犬に食べられている方のゆっくりはバレーボール大の大きさだったようだが すでに犬に体の1/3近くを食べられている。 すぐ側で泣いているのはまだ子供なのかソフトボール程度の大きさだ。 先ほどの台詞から察するに親子なのだろう。 「おかーしゃんからはなれろ!」 子ゆっくりは子犬に体当たりをしだした。 だが饅頭でできたゆっくりの体当たりでは犬にダメージを与えることはできない。 ダメージこそなかったものの興味を持ったのか子犬は子ゆっくりに向き直った。 「ゆ、ゆっ!こっちにこないでね」 獲物を見つけた獣の目をしている… 『お願い、彩ちゃん私の靴返して!』 『返して欲しかったら自分で取れば?』 がんばってとりかえそうとするけど彩ちゃんは私の頭を押さえつけ 私の靴を持った逆の手は高く掲げており靴を取り返すことができない。 私は子犬に向けて落ちていた小石をいくつも投げつけた。 ゆっくりを助けたかったからじゃない、子犬の目を見ていたら なんだが胸のあたりがむかむかしてきて嫌な気分になったからだ。 子犬は小石が痛かったのかキャンと小さく吠えるとすごすごと逃げていった。 私はしばらく呆然としていたがふと気がつくと子ゆっくりは親ゆっくりの側で泣いている。 「おかあしゃあああぁぁぁん!しんじゃいやだあああぁぁぁ!」 親ゆっくりはぴくりとも動かない。体の破損具合からしても明らかに手遅れだろう。 なんだか居たたまれない気持ちになり、私は子ゆっくりの涙をハンカチで拭いてやる。 「おねーしゃん…さっきはたすけてくれてありがとう」 しばらくしてやっとれいむは泣き止んだがその表情は暗い。 「これからどうするの?」 私はゆっくりに聞く。 「れいむは…れいむはひとりでいきていくよ。おかーしゃんのぶんまで」 私はこの子が放っておけなくなってしまった。 後から考えて見ればこのれいむを助けることで自分を助けたかったのかもしれない。 「わ、わたしが友達になってあげるよだから元気出して」 私はゆっくりの頭を撫でた。ゆっくりはくすぐったいような表情をする。 「ありがとうおねーしゃん、れいむのなまえはれいむっていうのよろしくね」 この日私とれいむは友達になった。 『冷たいよ!なんでこんなことするの!』 彩ちゃんは私に水をかける。逃げたいけどここはトイレの個室。逃げられない。 『あなたの臭いにおいを洗い流してあげるのよ』 彩ちゃんは獲物を見るような眼で私を見つめている… それから私は毎日空き地に来るようになった。 れいむは最初は落ち込んでいたようだがすぐに元気を取り戻し やがて私を笑顔で迎えてくれるようになる。 「こんにちは」 「ゆっくりしていってね!」 私の挨拶にれいむは笑顔で挨拶を返す。 とても澄んだ綺麗な眼。れいむの瞳を見つめていると嫌なことを全部忘れることができた。 れいむは友達だった。多分私が中学生になってからはじめての友達だったと思う。 「おねーさんみてみて!」 ある日れいむに会いに行くと頭から蔓が生えていた。本で見たことがあるがこれは妊娠の前兆らしい。 ゆっくりが妊娠すると植物のように頭から蔓が生えそこから子供がなるらしい。 れいむに恋人ができたらしいことは前に聞いていたがそんな仲にまで発展していたとは。 今度相手を紹介してもらおう。 「多分明後日くらいにはれいむの赤ちゃん生まれるよ」 れいむは嬉しそうに話す。 「その時はおねーさんに最初にみせてあげるね」 れいむはとても澄んだ眼で私を見つめていた。 空き地をでてすぐのところで女性とすれ違う。制服からして近所の高校生だろうか? 「あのゆっくりはあなたのペット?」 女性は私に向けてそう言った。どうやられいむと遊んでいたのを見られていたらしい。 「飼っているわけではないのでペットではないですけど…れいむは私の友達です」 友達という言葉を聞くと女性は哀れむような、蔑むような目で私を見つめた。 「ゆっくりと人間は友達にはなれないのよ」 「そんなことはありません!れいむは私の友達です!」 女性の態度にむっとした私は女性を睨みながら答えた。 すると女性は今度は悲しい目をしながら私に言う。 「ゆっくりはね、とても記憶力が悪いの。 ゆっくりは生まれてくる時、親から生きるために必要なことや 大切な記憶を受け継ぐことができる。 それら受け継いだ記憶は一生忘れることは無いわ。 でも自分で経験した記憶を覚えることはできなくて せいぜい3日くらいしか覚えておくことができないの」 『わ、私のせいじゃないわよ!あなたが私に逆らおうとするのが悪いのよ!』 翌日から1週間、私はれいむのところへいくことができなかった。 足を怪我してしまいうまく歩くことができなかったからだ。 放課後すぐにれいむのいる空き地へ向かう。 いきなりこなくなってれいむは怒っているだろうか? もしかしたら心配で泣いているかもしれない。 自然と空き地に向かう足が速まる。 空き地に入ってすぐ、私はれいむの後姿を発見した。 「れいむ!」 私の言葉にれいむは振り向く。 「ゆっくりしていってね!」 ぴょんぴょんと跳ねながられいむは私に近づいてきた。 「れいむごめんね、しばらくこれなくて」 だがれいむは私の言葉に首をかしげる。 「ゆ?おねーさん何をいってるの?れいむはおねーさんことしらないよ」 背筋に冷たいものが走った。そして先週出会った女性の話を思い出す。 『でも自分で経験した記憶を覚えることはできなくて せいぜい3日くらいしか覚えておくことができないの』 私も記憶力はあまり良いほうではない、でも大切な友達のことを忘れたりはしない。 「おねーさんはゆっくりできるひと?」 れいむは私を見つめながらそう言った。 とてもとても透き通った眼で私を見つめている… いつも私を見つめていた時と同じだが、その時の私には 作り物の人形のような目に見えた。 「ゆ?なんでへんじをしてくれないの?」 ショックのあまり固まっている私に対し、れいむは一方的に話しかけてくる。 「ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ。ゆっくりしたいのならたべるものちょうだい!」 私はれいむを掴むと無言で地面に叩きつけた。 「ゆべっ!」 奇妙な声をあげて形がひしゃげる。 「これでも…思い出さない?」 「れ、れいむはゆっくりできないおねーさんなんかしらないよ!はやくきえてね!」 私は痛みのためかひくひくと痙攣しているれいむを拾うと 何度も何度も地面にたたきつけた。 「ゆぶ!なんでれいむに、ゆべっ!ひどいことす…ぶべっ!」 何度か繰り返し少し頭も冷めてきたので手を止めてやる。 「ご、ごべん゛な゛ざい゛い゛い゛…でい゛ぶがわ゛る゛い゛ごどじだの゛な゛ら゛あ゛や゛ま゛り゛ま゛ぶ… だがら゛ゆ゛る゛じでぐだざい゛い゛…」 どうやら完全に私のことを忘れてしまったらしい。忘れてしまったのならまた覚えさせれば良い。 今度は二度と忘れないようにしっかりと…! 私はれいむを家に連れて帰った。 れいむを教育するために使う道具を集め自分の部屋に戻った。 れいむは帰宅途中に買ったゆっくり飼育用透明ケースに入てあり、ぐぅぐぅといびきをかいている。 軽く頭を叩くとれいむは目を覚ました。 「ゆっ?ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ、ゆっくりしていってね!」 こいつもうさっきのことを忘れてやがる…私はれいむの口のやや下部に金属でできた道具を差し込む 「ぐげげごご…ふひーっ!ふひーっ!」 これはゆっくり虐待用の道具でゆっくりの声帯をつぶし喋れなくするものだ。 虐待家の中にもアパートやマンション暮らしの人もいるので ゆっくりの悲鳴で回りに迷惑をかけないようにするためのものらしい。 両親にれいむのことが見つかるとめんどうなのでれいむには黙ってもらうことにした。 「ふひーっ!ふひーっ!」 れいむはがんばって喋ろうとするが空気が漏れる音がするだけで言葉は出ない。 私はとりあえずれいむの髪飾りを取り上げてやった。髪飾りの無いゆっくりは他のゆっくりから嫌われ攻撃されるらしい。 「ふひーっ!ふひーっ!」(ゆっ!それはれいむのかみかざりだよ、ゆっくりはやくかえしてね!) れいむは私から髪飾りを取り返そうとぴょんぴょん跳ねる。 私はれいむを右手で押さえつけ動けなくし、髪飾りを持った左手をれいむの目の前にちらつかせる。 「返して欲しかったら自分で取れば?」 れいむは私の手から抜け出そうとするが人間の力にはかなわず抜け出すことができない。 飽きてきたのでライターを取り出すとれいむの髪飾りを燃やしてやった。 「ふひーっ!ふひーっ!」(でい゛ぶの゛がみ゛がざり゛があ゛あ゛あ゛!どぼじでぞん゛な゛ごどずる゛の゛お゛お゛お゛お゛!) これでれいむは野生に帰れなくなった。もう私の側でしか生きることはできないだろう。 ふとれいむの体が汚れていることに気づく。今まで野生で暮らしていたので風呂に入ったことは無いだろうし 泥や色々な汚れがついていてもおかしくない。私はれいむを洗ってあげることにした。 れいむをゆっくり飼育用透明ケース(小)に移してやり蓋をした。 ぎりぎりれいむが入る程度の大きさだったのでれいむは窮屈そうだ。 私は蓋の隙間から水を入れてやる。れいむのからだは徐々に水の中に沈んでいった。 「ふひーっ!ふひーっ!」(もうやめてよ!れいむおぼれちゃうよ!) 口のすぐ下まで水が溜まったところで水を入れるのをやめてやる。 私はれいむの入った箱を両手で持って円を描くようにぐるぐる回す。 洗濯機をイメージしてもらえばわかりやすいだろう。 「ぶげぎょぶれ!」(お゛、お゛ぼでち゛ゃ゛…う゛…よ゛…) 汚れも落ちたのでれいむを箱から出してやった。ちょっと皮がふやけているが生きているようだ。 だがさすがにダメージが大きいのか目を回して気絶している。 これ以上やると死にそうなので今日はこれくらいにしておこう。 「これからしっかり私のこと覚えさせてあげるからね…」 私はれいむを最初の飼育用ケース戻してやる。 これかられいむにすることを考えると背筋がゾクゾクしてきた。 数日後、私はまたあの空き地へ来ていた。待っている人は誰もいないのだがついここに来てしまう。 しばらくぼーっとしているとすぐ横かられいむの声が聞こえた。 「ゆゆっ!おねーさんこんにちは、ゆっくりしていってね!」 れいむは家にいるはず!それに喋れないようにしたのになんで!? 良く見るとそのれいむはまだ小さい赤ちゃんゆっくりだった。 「おねーさんとあうのはじめてだね。でもれいむはおねーしゃんのことしっているよ」 会ったこともないのになぜ?ふといつか聞いた言葉を思い出す。 『ゆっくりは生まれてくる時、親から生きるために必要なことや大切な記憶を受け継ぐことができる。』 私は自分の間違いに気づいた。私はれいむにとって大切な存在だったんだ。 だから赤ちゃんれいむに私の情報を移す事ができた。 れいむが私のことを忘れたのも新しい記憶を保持できないゆっくりだからしょうがないことなんだ。 私は泣いていた。彩ちゃんにいじめられても泣かなかったのに久しぶりに大声を出して泣いていた。 「ゆゆっ?おねーさんなんでないているの?れいむがともだちになってあげるからげんきだしちぇ」 私は赤れいむを連れて帰路に着いた。家についたられいむをうんと可愛がってあげよう、そう思って… れいむの体がから金属の器具をはずしてやるとれいむは喋れるようになった。 「ゆっくりしていってね!」 れいむは久しぶりに喋れてうれしいのか嬉しそうに跳ね回る。私はれいむに赤れいむを見せた。 髪飾りがないので心配だったが赤れいむはちゃんとれいむを親だと認識したようだ。 「ゆゆっ!おかーしゃんひさしぶり!ゆっくりしていこうにぇ!」 嬉しそうにれいむにすりすりする赤れいむ。だがれいむは怪訝な表情をしている。 「ゆゆっ!おちびちゃんだれ?しょたいめんなのになれなれしくしないでね。 ここはれいむのゆっくりぷれいすなんだからはやくどこかいってよね!」 れいむは体当たりで子れいむを突き飛ばす 「ふえええ!おかーしゃんなんてことするのおおお!」 「…」 私は無言でれいむを掴むと窓かられいむを投げ捨てた。ゆ゛ぶえ゛え゛え゛え゛え゛!と汚い悲鳴を上げながら庭に落ちる。 「子れいむ、わたしがお母さん代わりにになってあげるからあんな薄情なお母さんのことは忘れようね」 それから子れいむは私の家で飼うことになった。今度はちゃんとれいむの分までやさしくしてあげている。 れいむはあれからどうなったのかわからない。ただれいむを捨てた翌日、庭のほうから 「かざりのないゆっくりはしねえええ!」 「い゛ぎや゛あ゛あ゛あ゛あ゛!でい゛ぶの゛お゛め゛め゛があ゛あ゛あ゛!」 という叫び声が聞こえていたが気にせず学校へ向かった。 保存方法が間違っていたようなので3102を修正しました。 3日で忘れるとか大事な記憶を引き継ぐ~のくだりは話の都合上追加した俺設定ですがスルーしてください。 過去の作品 ゆっくり転生(fuku3037.txt~fuku3039.txt) ゆっくりくえすと(fuku3068.txt) このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/1144.html
「ゆ?れいむはおねーさんのことしらないよ」 れいむは私を見つめながらそう言った。 とてもとても透き通った眼で私を見つめている… 私はれいむを掴むと無言で地面に叩きつけた。 「ゆべっ!」 奇妙な声をあげて形がひしゃげる。 私は痛みのためかひくひくと痙攣しているそれを拾うと 何度も何度も地面にたたきつけた。 「ゆぶ!なんでれいむに、ゆべっ!ひどいことす…ぶべっ!」 私がそのゆっくりと出会ったのはとても晴れた天気のいい日だった。 3日間も雨が続いていたのが嘘のように雲ひとつ無く晴れ渡っている。 その日私はいつもの空き地に来ていた。 ここは市街地からはやや離れており子供はおろか人もめったに通りかからない。 「はあ…」 私は今日のことを思い出してため息をついた。 嫌なことがあるとついここに来てしまう…いい加減もうこないようにしないと。 「おかーしゃーーん!」 その時草むらの影から女の子の声が聞こえてきた。 何か事故でもあったのか?私は恐る恐る声のするほうに近づいていった。 そこでは喋る生首と別の生首を食べている子犬がいた。 私は一瞬ぎょっとしたが、その生首がゆっくりといわれる生き物?であることに気づいた。 数年前から突然現れた知性を持つ饅頭、それがゆっくりだ。 田舎のほうではよく見かけるらしいがこのあたりではあまり見かけることは無く、 私もペットショップくらいでしか見かけたことは無かった。 犬に食べられている方のゆっくりはバレーボール大の大きさだったようだが すでに犬に体の1/3近くを食べられている。 すぐ側で泣いているのはまだ子供なのかソフトボール程度の大きさだ。 先ほどの台詞から察するに親子なのだろう。 「おかーしゃんからはなれろ!」 子ゆっくりは子犬に体当たりをしだした。 だが饅頭でできたゆっくりの体当たりでは犬にダメージを与えることはできない。 ダメージこそなかったものの興味を持ったのか子犬は子ゆっくりに向き直った。 「ゆ、ゆっ!こっちにこないでね」 獲物を見つけた獣の目をしている… 『お願い、彩ちゃん私の靴返して!』 『返して欲しかったら自分で取れば?』 がんばってとりかえそうとするけど彩ちゃんは私の頭を押さえつけ 私の靴を持った逆の手は高く掲げており靴を取り返すことができない。 私は子犬に向けて落ちていた小石をいくつも投げつけた。 ゆっくりを助けたかったからじゃない、子犬の目を見ていたら なんだが胸のあたりがむかむかしてきて嫌な気分になったからだ。 子犬は小石が痛かったのかキャンと小さく吠えるとすごすごと逃げていった。 私はしばらく呆然としていたがふと気がつくと子ゆっくりは親ゆっくりの側で泣いている。 「おかあしゃあああぁぁぁん!しんじゃいやだあああぁぁぁ!」 親ゆっくりはぴくりとも動かない。体の破損具合からしても明らかに手遅れだろう。 なんだか居たたまれない気持ちになり、私は子ゆっくりの涙をハンカチで拭いてやる。 「おねーしゃん…さっきはたすけてくれてありがとう」 しばらくしてやっとれいむは泣き止んだがその表情は暗い。 「これからどうするの?」 私はゆっくりに聞く。 「れいむは…れいむはひとりでいきていくよ。おかーしゃんのぶんまで」 私はこの子が放っておけなくなってしまった。 後から考えて見ればこのれいむを助けることで自分を助けたかったのかもしれない。 「わ、わたしが友達になってあげるよだから元気出して」 私はゆっくりの頭を撫でた。ゆっくりはくすぐったいような表情をする。 「ありがとうおねーしゃん、れいむのなまえはれいむっていうのよろしくね」 この日私とれいむは友達になった。 『冷たいよ!なんでこんなことするの!』 彩ちゃんは私に水をかける。逃げたいけどここはトイレの個室。逃げられない。 『あなたの臭いにおいを洗い流してあげるのよ』 彩ちゃんは獲物を見るような眼で私を見つめている… それから私は毎日空き地に来るようになった。 れいむは最初は落ち込んでいたようだがすぐに元気を取り戻し やがて私を笑顔で迎えてくれるようになる。 「こんにちは」 「ゆっくりしていってね!」 私の挨拶にれいむは笑顔で挨拶を返す。 とても澄んだ綺麗な眼。れいむの瞳を見つめていると嫌なことを全部忘れることができた。 れいむは友達だった。多分私が中学生になってからはじめての友達だったと思う。 「おねーさんみてみて!」 ある日れいむに会いに行くと頭から蔓が生えていた。本で見たことがあるがこれは妊娠の前兆らしい。 ゆっくりが妊娠すると植物のように頭から蔓が生えそこから子供がなるらしい。 れいむに恋人ができたらしいことは前に聞いていたがそんな仲にまで発展していたとは。 今度相手を紹介してもらおう。 「多分明後日くらいにはれいむの赤ちゃん生まれるよ」 れいむは嬉しそうに話す。 「その時はおねーさんに最初にみせてあげるね」 れいむはとても澄んだ眼で私を見つめていた。 空き地をでてすぐのところで女性とすれ違う。制服からして近所の高校生だろうか? 「あのゆっくりはあなたのペット?」 女性は私に向けてそう言った。どうやられいむと遊んでいたのを見られていたらしい。 「飼っているわけではないのでペットではないですけど…れいむは私の友達です」 友達という言葉を聞くと女性は哀れむような、蔑むような目で私を見つめた。 「ゆっくりと人間は友達にはなれないのよ」 「そんなことはありません!れいむは私の友達です!」 女性の態度にむっとした私は女性を睨みながら答えた。 すると女性は今度は悲しい目をしながら私に言う。 「ゆっくりはね、とても記憶力が悪いの。 ゆっくりは生まれてくる時、親から生きるために必要なことや 大切な記憶を受け継ぐことができる。 それら受け継いだ記憶は一生忘れることは無いわ。 でも自分で経験した記憶を覚えることはできなくて せいぜい3日くらいしか覚えておくことができないの」 『わ、私のせいじゃないわよ!あなたが私に逆らおうとするのが悪いのよ!』 翌日から1週間、私はれいむのところへいくことができなかった。 足を怪我してしまいうまく歩くことができなかったからだ。 放課後すぐにれいむのいる空き地へ向かう。 いきなりこなくなってれいむは怒っているだろうか? もしかしたら心配で泣いているかもしれない。 自然と空き地に向かう足が速まる。 空き地に入ってすぐ、私はれいむの後姿を発見した。 「れいむ!」 私の言葉にれいむは振り向く。 「ゆっくりしていってね!」 ぴょんぴょんと跳ねながられいむは私に近づいてきた。 「れいむごめんね、しばらくこれなくて」 だがれいむは私の言葉に首をかしげる。 「ゆ?おねーさん何をいってるの?れいむはおねーさんことしらないよ」 背筋に冷たいものが走った。そして先週出会った女性の話を思い出す。 『でも自分で経験した記憶を覚えることはできなくて せいぜい3日くらいしか覚えておくことができないの』 私も記憶力はあまり良いほうではない、でも大切な友達のことを忘れたりはしない。 「おねーさんはゆっくりできるひと?」 れいむは私を見つめながらそう言った。 とてもとても透き通った眼で私を見つめている… いつも私を見つめていた時と同じだが、その時の私には 作り物の人形のような目に見えた。 「ゆ?なんでへんじをしてくれないの?」 ショックのあまり固まっている私に対し、れいむは一方的に話しかけてくる。 「ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ。ゆっくりしたいのならたべるものちょうだい!」 私はれいむを掴むと無言で地面に叩きつけた。 「ゆべっ!」 奇妙な声をあげて形がひしゃげる。 「これでも…思い出さない?」 「れ、れいむはゆっくりできないおねーさんなんかしらないよ!はやくきえてね!」 私は痛みのためかひくひくと痙攣しているれいむを拾うと 何度も何度も地面にたたきつけた。 「ゆぶ!なんでれいむに、ゆべっ!ひどいことす…ぶべっ!」 何度か繰り返し少し頭も冷めてきたので手を止めてやる。 「ご、ごべん゛な゛ざい゛い゛い゛…でい゛ぶがわ゛る゛い゛ごどじだの゛な゛ら゛あ゛や゛ま゛り゛ま゛ぶ… だがら゛ゆ゛る゛じでぐだざい゛い゛…」 どうやら完全に私のことを忘れてしまったらしい。忘れてしまったのならまた覚えさせれば良い。 今度は二度と忘れないようにしっかりと…! 私はれいむを家に連れて帰った。 れいむを教育するために使う道具を集め自分の部屋に戻った。 れいむは帰宅途中に買ったゆっくり飼育用透明ケースに入てあり、ぐぅぐぅといびきをかいている。 軽く頭を叩くとれいむは目を覚ました。 「ゆっ?ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ、ゆっくりしていってね!」 こいつもうさっきのことを忘れてやがる…私はれいむの口のやや下部に金属でできた道具を差し込む 「ぐげげごご…ふひーっ!ふひーっ!」 これはゆっくり虐待用の道具でゆっくりの声帯をつぶし喋れなくするものだ。 虐待家の中にもアパートやマンション暮らしの人もいるので ゆっくりの悲鳴で回りに迷惑をかけないようにするためのものらしい。 両親にれいむのことが見つかるとめんどうなのでれいむには黙ってもらうことにした。 「ふひーっ!ふひーっ!」 れいむはがんばって喋ろうとするが空気が漏れる音がするだけで言葉は出ない。 私はとりあえずれいむの髪飾りを取り上げてやった。髪飾りの無いゆっくりは他のゆっくりから嫌われ攻撃されるらしい。 「ふひーっ!ふひーっ!」(ゆっ!それはれいむのかみかざりだよ、ゆっくりはやくかえしてね!) れいむは私から髪飾りを取り返そうとぴょんぴょん跳ねる。 私はれいむを右手で押さえつけ動けなくし、髪飾りを持った左手をれいむの目の前にちらつかせる。 「返して欲しかったら自分で取れば?」 れいむは私の手から抜け出そうとするが人間の力にはかなわず抜け出すことができない。 飽きてきたのでライターを取り出すとれいむの髪飾りを燃やしてやった。 「ふひーっ!ふひーっ!」(でい゛ぶの゛がみ゛がざり゛があ゛あ゛あ゛!どぼじでぞん゛な゛ごどずる゛の゛お゛お゛お゛お゛!) これでれいむは野生に帰れなくなった。もう私の側でしか生きることはできないだろう。 ふとれいむの体が汚れていることに気づく。今まで野生で暮らしていたので風呂に入ったことは無いだろうし 泥や色々な汚れがついていてもおかしくない。私はれいむを洗ってあげることにした。 れいむをゆっくり飼育用透明ケース(小)に移してやり蓋をした。 ぎりぎりれいむが入る程度の大きさだったのでれいむは窮屈そうだ。 私は蓋の隙間から水を入れてやる。れいむのからだは徐々に水の中に沈んでいった。 「ふひーっ!ふひーっ!」(もうやめてよ!れいむおぼれちゃうよ!) 口のすぐ下まで水が溜まったところで水を入れるのをやめてやる。 私はれいむの入った箱を両手で持って円を描くようにぐるぐる回す。 洗濯機をイメージしてもらえばわかりやすいだろう。 「ぶげぎょぶれ!」(お゛、お゛ぼでち゛ゃ゛…う゛…よ゛…) 汚れも落ちたのでれいむを箱から出してやった。ちょっと皮がふやけているが生きているようだ。 だがさすがにダメージが大きいのか目を回して気絶している。 これ以上やると死にそうなので今日はこれくらいにしておこう。 「これからしっかり私のこと覚えさせてあげるからね…」 私はれいむを最初の飼育用ケース戻してやる。 これかられいむにすることを考えると背筋がゾクゾクしてきた。 数日後、私はまたあの空き地へ来ていた。待っている人は誰もいないのだがついここに来てしまう。 しばらくぼーっとしているとすぐ横かられいむの声が聞こえた。 「ゆゆっ!おねーさんこんにちは、ゆっくりしていってね!」 れいむは家にいるはず!それに喋れないようにしたのになんで!? 良く見るとそのれいむはまだ小さい赤ちゃんゆっくりだった。 「おねーさんとあうのはじめてだね。でもれいむはおねーしゃんのことしっているよ」 会ったこともないのになぜ?ふといつか聞いた言葉を思い出す。 『ゆっくりは生まれてくる時、親から生きるために必要なことや大切な記憶を受け継ぐことができる。』 私は自分の間違いに気づいた。私はれいむにとって大切な存在だったんだ。 だから赤ちゃんれいむに私の情報を移す事ができた。 れいむが私のことを忘れたのも新しい記憶を保持できないゆっくりだからしょうがないことなんだ。 私は泣いていた。彩ちゃんにいじめられても泣かなかったのに久しぶりに大声を出して泣いていた。 「ゆゆっ?おねーさんなんでないているの?れいむがともだちになってあげるからげんきだしちぇ」 私は赤れいむを連れて帰路に着いた。家についたられいむをうんと可愛がってあげよう、そう思って… れいむの体がから金属の器具をはずしてやるとれいむは喋れるようになった。 「ゆっくりしていってね!」 れいむは久しぶりに喋れてうれしいのか嬉しそうに跳ね回る。私はれいむに赤れいむを見せた。 髪飾りがないので心配だったが赤れいむはちゃんとれいむを親だと認識したようだ。 「ゆゆっ!おかーしゃんひさしぶり!ゆっくりしていこうにぇ!」 嬉しそうにれいむにすりすりする赤れいむ。だがれいむは怪訝な表情をしている。 「ゆゆっ!おちびちゃんだれ?しょたいめんなのになれなれしくしないでね。 ここはれいむのゆっくりぷれいすなんだからはやくどこかいってよね!」 れいむは体当たりで子れいむを突き飛ばす 「ふえええ!おかーしゃんなんてことするのおおお!」 「…」 私は無言でれいむを掴むと窓かられいむを投げ捨てた。ゆ゛ぶえ゛え゛え゛え゛え゛!と汚い悲鳴を上げながら庭に落ちる。 「子れいむ、わたしがお母さん代わりにになってあげるからあんな薄情なお母さんのことは忘れようね」 それから子れいむは私の家で飼うことになった。今度はちゃんとれいむの分までやさしくしてあげている。 れいむはあれからどうなったのかわからない。ただれいむを捨てた翌日、庭のほうから 「かざりのないゆっくりはしねえええ!」 「い゛ぎや゛あ゛あ゛あ゛あ゛!でい゛ぶの゛お゛め゛め゛があ゛あ゛あ゛!」 という叫び声が聞こえていたが気にせず学校へ向かった。 保存方法が間違っていたようなので3102を修正しました。 3日で忘れるとか大事な記憶を引き継ぐ~のくだりは話の都合上追加した俺設定ですがスルーしてください。 過去の作品 ゆっくり転生(fuku3037.txt~fuku3039.txt) ゆっくりくえすと(fuku3068.txt) このSSに感想を付ける