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第6話 失われた君 「う~~~~~~~ん」 スバルはなのはともめた挙句、教会を出て行った後、自分がいた陸士部隊隊舎の自分の部屋に帰ってきていた。 「う~~~~~~~ん」 「スバル、起きろ」 誰かがベッドで眠るスバルを起こそうとするがスバルは起きる気配がない。 「う~~~~~~~~ん」 「起きろ! スバル!」 その起こそうとした者はスバルのベッドをひっくり返して、スバルを床に落とす。スバルは落ちた時に顔面を床にぶつけ、その痛みでようやく起きる。 「いった~~~~~~~~」 「やっと起きたかスバル…」 「あ、おはよう。ノーヴェ…」 スバルは呑気にも自分を起こしに来た少女ノーヴェにおはようの挨拶をするが、ノーヴェはカリカリしたまま。 「お前な…。帰ってきたと思ったらすぐに寝ちまいやがって! それでようやく起きて「おはよう?」ふざけんじゃねえぞ!」 ノーヴェはスバルに怒りをぶちまける。 「ごめんごめん」 「お前本当にあたしの姉かよ…。ギン姉と大違いだ…」 ノーヴェはスバルの双子の妹であるのだ。 「それより早く支度しろよ。これから集会研修なんだから……」 「は~い」 スバルは急いで陸士部隊の制服に着替えて、外で待っていたスバルの友達のセインとウェンディと共に自分達が所属している部隊の本部に行くため、 スバルはセインの乗るバイクで、ノーヴェはウェンディの操るライディングボートに乗りながら、本部に行く。 「なあ、スバル」 「スバルは今まで何してたんっスか?」 本部に行く中、セインとウェンディが自分達の乗るものを運転しながらセインの後ろでバイクに座るスバルに尋ねる。 「だから連絡したとおりだよ」 「ふざけんなよな。グラヴィオンに乗って戦ってるってやつだろ。誰が信じるかっての……。本当は何してたんだよ?」 ウェンディの後ろに乗るノーヴェがしぶしぶ言う。 「……ねえ、ノーヴェ。平和の為に誰かを一人犠牲にって出来る?」 「…何だって?」 走りながらで尚且つ、スバルが小さい声で言ってるものだからノーヴェはスバルが何を言ったのか聞き取れない。 「何だって?」 「…何でもない…」 4人は話を終え、そのまま本部へと向かう。 本部の教習室では他の陸士達やギンガの親しい友、セインとウェンディの姉でノーヴェもギンガのように姉と慕う女の子チンクがいた。 「スバル…、久しぶりだな」 「チンクさん、久しぶりです」 チンクとスバルはお互い微笑みながら再会の挨拶を交わす。 「チンク姉、聞いてよ。スバルの奴まだグラヴィオンに乗ってたって言うんだぜ」 ノーヴェがチンクに言ってかかる。 「うーん、それはさすがに私も信じるのは難しいな…。だがノーヴェ、お前な…。もう少し言葉遣いをよくしろと何度も言ってるだろ。 双子とは言え、スバルもギンガと同じでお前の姉なのだから……」 チンクが静かにノーヴェを論す。 「わりい、チンク姉」 「あ、教官が来たみたいっス」 「早く席に戻れ~」 スバル達は慌てて席に着く。 教官は久々にスバルの顔を見て、あることを告げる。 「ナカジマ、お前確か今は機動六課所属のはずだが……」 「あ…」 そう、スバルはヴェロッサの計らいで今は災害救助隊ではなく機動六課所属になっていたのだ。その事をチンクやノーヴェら、当人のスバルも忘れていたのだ。 しかし教官はそんな事をお構いなしの顔をスバルに向ける。 「だがまあいいさ。久しぶりにお前の顔を見れたんだからな。よし、今日の特訓はお前の為にお前だけは特別にしごいてやるからな!」 「ははは」 スバルは乾いた笑いを出してしまう。 部隊本部の外では、少し豪華な車が止まっていて、その中にはリインとフェレットのユーノが乗っていた。 「いいのか? リイン」 「勝手に教会を抜け出したりするのは…」 機動六課武装シスターナンバー1のシグナム、お世話においては一番のシスターのアイナ・トライトンがリインに声をかける。 「いいんです。私、やっぱりスバルさんに戻ってきてもらいです…」 リインの表情は重い。リインはスバルとなのはの亀裂を深く心配している。 「それにヴェロッサさんに怒られるのはリインだけですし……」 「それは違うぞリイン」 「僕も一緒に怒られてあげるよ」 「私もです」 シグナムにユーノにアイナがもしリインが怒られることがあったら一緒に怒られてあげるというが……。 (だが、ヴェロッサが怒るところを見たことないな) (怒ると怖いかも……) 三人はヴェロッサに怒られる想像するだけで身震いがしたそうだ。 その一方、教会のなのはの部屋ではなのはが一人で色々考え込んでおり、ろくに食事を取っていない。 その事を医療シスターのシャマルや他の皆が心配していた。 「なのはさん…」 「なのはちゃん、スバルが出てってた夜から何も食べてないの……」 「そうなの……」 「ねえ、ヴィヴィオ。ヴィヴィオがなのはに何か言ってあげて…」 ヴィヴィオは昨日の事があったが、ただ単に意識を失っただけであり体に異常はなかった。 フェイトはヴィヴィオになのはを励ますように勧め、ヴィヴィオはなのはを励ます為に閉じられたドアを開けて部屋に入る。 「なのはママ……」 「ヴィヴィオ、体はいいの?」 なのはがヴィヴィオの体を気遣うが、ヴィヴィオはなのはの頭を撫でる。 「なのはママ…、大丈夫だよ。なのはママも元気になって…」 「ヴィヴィオ……」 なのはは泣きながらヴィヴィオを抱きしめる。 「ありがとう……」 さらに教会の庭ではヴェロッサが黄昏ていたのを見て、クロノが話しかける。 「ロッサ……」 「何だい? クロノ君」 「リインが勝手に抜け出したみたいだ」 リインが教会から抜け出した事実を聞いてもヴェロッサは表情を一つも変えない。 「そうか…、あの子も随分変わったね」 「なのはは君が見つけてすぐに、対ゼラバイアの為に育てるために家族や友人から離して育てた」 クロノがなのはの過去を知っているヴェロッサに対して語る。 「彼女は君と出会う前から少し攻撃的だったのは知ってる。話を聞かせるために自分から手を出したり、やらなければならない時はやる子だった。 しかしそれがスバルの感情を逆撫でするとは……。ロッサ、これも君の計画の内なのか?」 クロノが真剣な顔をしながらヴェロッサに聞く。ヴェロッサは少し笑いをこぼしながら言う。 「人の感情とはままならないものだね」 「はあ?」 クロノはヴェロッサの言いたいことがわからず、悩むのであった。 それから数時間後、ようやく本部からスバルが出てくるがノーヴェ、チンク、セイン、ウェンディと共に出てきた。 「とりあえず、ついていきますね」 「お願い」 アイナが車を動かしてスバル達の後を追う。 スバル達はファーストフード店に入ってポテトなどを注文するが、スバルは一人だけアイスクリームを頼む。 「お前本当にアイス好きだな」 「好き好き大好き~~~~」 スバルはおいしそうに6段アイスを一つずつ食べる。 そんな時、店にあるテレビニュースでグラヴィオンが映し出される。 「あ、グラヴィオンっス」 「スバル、あんた本当にこれに乗ってたの?」 セイン達は未だにスバルの言ってた事を疑っている。 「本当だよ~って、あれ? 何、あのマーク?」 スバルはグラヴィオンの両肩に管理局のエンブレムがついてることに気付く。 「何? あの肩についてるの~……」 「知らないの? グラヴィオンは地上本部の対ゼラバイア用の切り札だって……」 「違うよ~。グラヴィオンは地上本部のじゃないよ~」 スバルが懸命に言うが、皆スバルを疑いの眼差しで見る。 「スバル、そういう憧れを持つのはわかるがな……」 「チンクさんまで……、酷いよ~~」 「そう言えば、ゼラバイアはどこの世界からかやって来た機械生命体だそうだ」 「機械生命体ッスか。なんかあたしらみたいっスね」 「ウェンディ、しっーーーーーー!!」 セインが人差し指を自分の鼻の前にやってウェンディを叱る。 「あ、ごめんっス」 「でもよ、機械生命体だって言うけど、ほんとに生命体なのか?」 「ノーヴェ、ニュースで言ってたはずだ。生命体と言ってもあまり考える力はないんだって言ってたぞ」 「わりいチンク姉、最近まともにニュース見てなくて……」 ノーヴェはチンクに謝りながらスバルの方を見る。 「うん、何?」 「手前、人がどんだけ心配したのかわかってんのか?」 「え?」 「ノーヴェはギンガだけでなくお前の事も心配してたんだぞ」 「ギンガを捜しに行くって言って、ちょっと連絡しただけでスバル帰ってこなかったっスからね」 「そうそう、それでノーヴェをあやすの大変だったんだぞ」 「セイン、手前ーーーーーーー!!」 セインの冗談をノーヴェは真剣に受け止めて、拳を握る。 「ノーヴェ、落ち着け。セインも言いすぎだぞ」 「わかったよチンク姉」 「は~い」 「ところでスバル、ギンガの手がかりは見つかったのか?」 チンクが真剣な表情でスバルを見る。チンクは見た目はリインと変わらないくらいの少女だが、実際の年齢はスバルやギンガよりも年上で18歳である。 「……、全然」 「…そうか…」 「ギン姉、どこ行ったんだろうな……」 チンクとノーヴェとスバルにより重い空気が周りに立ちこむ。 そんな時、スバル達のテーブルに何かがやって来る。 「あれ?」 「何なんッスか? これは?」 「これは確かフェレットと言う生き物だな…」 「でもなんでこんなところに……」 セイン、ウェンディ、チンク、ノーヴェが不審がるが、スバルはすぐにわかった。そのフェレットはユーノだったのだ。 (ユーノさん、何でここに?) スバルが念話でユーノに尋ねる。 (君を捜してたんだよ。それと君と話したい子がいるしね……) ユーノが店の玄関の方を見ると、向かいには足元まですっぽり覆われた灰色のトレンチコートに帽子とサングラスとマスクまでした姿の人物…その人物がサングラスを少し下げて覗いた綺麗な瞳をスバルは見逃さずリインが立っているのを確認する。 「リイン!」 『え?』 スバルはリインの姿を見て店の外に出て、リインと二人っきりで話がしたいのでシグナムとアイナは少し席を外す。 「アイナさん…ええと、その格好は?」 2人きりになったところで誰も突っ込まなかったのでシグナムは堪らずアイナにツッコミを入れた。 シスターという立場上、格好がどうしても目立つため今のアイナは男物らしい大きいサイズで紺色のトレンチコートにサングラスという怪しい格好だった。 確かに正体は隠せているかもしれないが店の外にこんな不審者姿で立つ彼女は逆に目立っていた。シグナムの問いにアイナは心から嬉しそうにシグナムに振り返る。 「どうですか?似合ってますかね?やはり変装といえば男の人が着るトレンチコートですよね!一度着てみたかったんです」 いつも冷静なアイナにしては珍しく興奮した様子でコートのポケットに両手を突っ込んでサングラスの下でイタズラっぽく笑った。 シグナムも同じ変装を押し付けられそうだったのだが、丁重にお断りしてそこら辺で安売りしていたどこぞの無名野球球団の帽子と球団のイラストが描かれたぶかぶかなジャンパーを着ている。 「……似合ってないわけではないのですが、その格好では逆に悪目立ちすると言いますか」 「えっ!?ま、まさか私の完璧な変装を見破られたのですか?」 言葉を選んだつもりが、アイナはきょとんとした様子で素っ頓狂なことを言ってはシグナムを悩ませていた。 そんな茶番が繰り広げられてる中、ユーノは店の中にいるウェンディ達に可愛がられていた。 「こいつ、かわいいっスね」 「このこの」 ウェンディがユーノの頭を撫でたり、セインがユーノの体を突っついて遊ぶ。 「お前達な…」 「チンク姉もどうっスか?」 「可愛いですよ」 ウェンディがユーノをチンクに手渡す。チンクは手渡されたフェレット姿のユーノを見つめる。 (可愛い) チンクはユーノの可愛さに理性が負けてしまい、思わずユーノ頭を撫でる。 「本当にかわいいな」 「「でしょ! でしょ!」」 「お前達、うるさいぞ!」 窓の外を見ていたノーヴェがカリカリしたようにセインとウェンディに対して怒る。 「もうノーヴェったら…」 「ノーヴェもこいつと触れ合ってみるッスよ。可愛いっスよ」 「いいよ、あたしは…」 ノーヴェは断ろうとするが、セインとウェンディは強く勧める。 「いいから、いいから」 「ノーヴェも触れてみるっス」 「だからいいって言ってんだろ!」 ノーヴェは二人のしつこさに思わず大声で怒鳴りつけてしまい、周りの客がノーヴェ達に注目する。 「ノーヴェ、セイン、ウェンディ、それくらいにしろ。それと皆さんに謝れ」 チンクがそう言うと、三人は席を立って周りの客に謝る。 謝り終えた三人は再び席に座ってチンクの説教をくらう。 「お前達な、もう少し周りに気を使え」 「ごめん、チンク姉…」 「ところで、ノーヴェ。お前は外を見ていたのか?」 「ああ、あいつのな…」 そう言うとノーヴェは再び窓の外を見る。ノーヴェの視線の先には外でスバルと先ほどリインと呼ばれた怪しい格好の少女の姿があった。 リインが頭を振って帽子を落とし、そのままサングラスとマスクを外して投げ捨てると、その下から絵に描いたような美少女が現れるが、その表情は険しい。彼女は何かを押し殺したような表情で腰のベルト、ボタンと順番に淡々と外すとトレンチコートも脱ぎ捨ててしまった。 (うわ…可愛い子だな。わざわざスバルのことをお忍びで追いかけてきたって感じだよな) この時期には不似合いなだけでなく彼女にはどう見てもサイズもデザインも似合わない男物のトレンチコートは寒いからではなくその容姿を隠すためなら納得できる。リインは脱ぎ捨てたトレンチコートを放置してスバルに近づいていく。もう用済みなんだろうか?とノーヴェは適当な妄想を続けていた。どちらの表情も真剣であり、どうも友達に普通に会いにきたのとは違う様子だった。 (あいつら、何話してんだろうな……) スバルとリインは真剣に話していた。それはもちろんスバル自身の事となのはの事であった。 アイナが外に出るまでリインさんだとバレないようにしないと!と強引に着せてきた彼女とお揃いの変装セット。 わざわざ色違いを用意された灰色のトレンチコートはリインにはぶかぶかで、文字通り隠すためだけの特大サイズだったので、もう変装の必要のない以上脱ぎ捨ててしまい、いつもの格好になっていた。 「スバルさん、戻ってきてくださいです」 「リイン、あたし言ったよね。なのはさんとやっていけないって……」 「……」 リインは思わずうつむいてしまう。 「リインはどう思うの?」 「リインはなのはさんの気持ちがわからなくも無いです」 リインの言葉にスバルの顔がわずかに歪む。 「何で?」 「なのはさんは9歳頃までは家族や友達と一緒に過ごしてたけど、魔法の事を知ってからは一人だけこっちに来たという事は聞いてます。 それでなのはさんはゼラバイアを倒すためだけに訓練をつんだって…」 「だから?」 「リインは家族がいません。ヴェロッサさんに拾われた時にリインもゼラバイアを倒すためだけの訓練をしてきました」 リインは確かにこの間までは隔離されていたかのようにリインだけ別の部屋にいたり、訓練をしていた。 リインにとってはなのはの気持ちはわからないわけでもないかもしれない。しかしスバルは自分の怒る感情のままにリインに告げる。 「リインは甘いよ。ティアも少しだけど……。だからって昨日のような事をしても許されると思う!?」 母がいないだけで父と姉妹を持つスバルにはその気持ちがわからないが、昨日のなのはの行動はやはり許せないものがある。 それになのはだって9歳頃までは家族と一緒にいたのなら昨日のようなことはいけないことだと判断できるはず。 スバルはそう考えているのだ。 「そ、それは……」 その時! 突然街全体に警報が鳴り響く。 「これって……」 『ゼラバイア襲撃! 市民の皆さんは急いで避難してください! 繰り返します、ゼラバイア襲撃! 市民の皆さんは急いで……』 「やっぱり!」 「おおーい、スバルーーーー」 警報を聞いて急いで店から出てきたウェンディ、セイン、ノーヴェ、チンクがスバルとリインの方に走り寄る。 「スバル、逃げるっスよ!」 「え?」 「さすがにゼラバイア相手ではあたし達じゃ歯が立たないって……」 「とにかく、近くに避難所があるそこまで行くぞ!」 「わかった。リイン、行くよ!」 スバルがリインの手を引っ張ろうとするが、リインは突然の事で戸惑ってしまう。 「え? え? でも……、グラヴィオンは……」 「ファントムシステムでどうにかなるでしょ。とりあえずあたし達も逃げるよ」 スバルはリインの手を引いて二人は急いで皆と共に避難所の方に向かう。 (ファントムシステム?) スバルの隣にいたノーヴェは何のことだがわからないがノーヴェも避難所の方に走る。 「リイン!」 「こう人が多いと……」 警報を聞いて急いでアイナとシグナムがリインだけでもと思い、 リインのところに戻ろうとしたら逃げ惑う人々の行列に巻き込まれてしまい、次第にリインを見失ってしまったのだ。 巨大なゼラバイアが2体視界に入るが、空中に存在していながら移動するだけで起こる強風にアイナのトレンチコートが異常なレベルに激しくはためき腰の余ったベルトの金具が千切れるのではないかという音を立て存在感を示していた。放っておけば一般市民のまともな避難も困難になるに違いない。 「くそ! 見失った! 騎士として何たる恥だ!」 辛うじてリインのいた場所に辿り着いたが、そこには他は全て吹き飛ばされたのか、脱ぎ捨てられたトレンチコートだけが放置されているのみだった。 目深に被っていた野球帽が吹き飛ばされ露わになったシグナムの顔にいつもの余裕は微塵もない。 アイナは冷静に右手でサングラスを外すとそのまま思い切り投げ捨てる。 「シグナムさん、そんな事言ってる場合じゃありませんよ!」 アイナはシグナムの着ていたジャンパーの胸倉を乱暴に掴んで一喝するように文字通り互いの顔が目の鼻の先になるほどに引き寄せる。一切の手加減ないその生地の伸縮に耐えきれず大きなジャンパーのボタンが2つブチッ!と弾け飛ぶ。 「アイナ…さん」 「はい、ここから必要なのはシスターとしての私達です。もうこんな正体を隠す変装は用済みです」 そう言ってアイナは着ていたトレンチコートを勢いよく脱ぎ捨てる。コートの下にはいつものシスター服を着ていた。 強風に吹き飛ばされ一瞬で消えていくが、さっきまであんなに喜んでいたトレンチコートには視線すら向けずアイナは真面目な顔でシグナムを見つめる。 「とにかく、今はリインを捜しつつも逃げ遅れてる市民の皆さんを安全な場所まで連れて行きましょう!」 「そうですね! わかりました!」 シグナムも変装のためだけに着ていたジャンパーの残りのボタンも一気に引きちぎって足元に脱ぎ捨てると自身のデバイス「レヴァンティン」を起動させて、騎士甲冑を着る。 「それじゃあ、私はこっちの方を見てきます。シグナムさんはあっちを…」 「わかりました」 シグナムとアイナは別々の方向に向かって、シグナムは飛び、アイナも走り出す。 聖王教会司令室でもゼラバイアの存在を確認していた。 「ゼラバイア2体市内にやってきます」 「2体か……」 ヴェロッサは今度のゼラバイアはデストロイヤークラスが2体と聞いて真剣な顔をする。 ウォリアークラスが何体も現れることはあったがデストロイヤークラスが2体以上同時に来たのは今までにないのだ。 そんな相手にグランディーヴァは2つもファントムシステムを使って、グラヴィオンに合神しなければならない。 グラヴィオンのパワーは20%以上もダウンしてしまうので、2体ものゼラバイアを相手にするのは荷が重いのだがやらねばミッドチルダは崩壊してしまう。 「なのは、一気にゴッドグラヴィオンに合神して現場に……」 「了解!」 スバルとリインはノーヴェ達と共に避難所まで走って逃げていた。逃げ惑う人々を見ながら二人はそれぞれ思う。 (皆、逃げてる……。あたしはいつも戦ってたんだ。ノーヴェ達が心配するって……) (皆さん……、ごめんなさいです) 二人の悲しそうな表情をノーヴェは黙ってみながら共に避難所に向かう。 ゼラバイアはその間に市街にやって来るがそれは1体だけであり、もう1体は空に浮いたままその位置をキープしている。 空に浮くゼラバイアの姿はコマのような形で、地面に降りたゼラバイアは前にやって来た剣の形をしたゼラバイアと似ている。 地上のゼラバイアが暴れる中、地上本部の首都防衛隊と現場近くにいた武装局員が懸命にゼラバイアに攻撃を仕掛け始める。 「狙い撃つぜ!」 首都防衛隊の隊長であるヴァイスの指示の元に局員達は自身のデバイスで攻撃を始める。 魔力弾はゼラバイアに命中するもやはりダメージは通らない。ゼラバイアは腕をふるってビルなど建物を破壊しながら局員達を攻撃する。 「うわあああああ!」 そのものすごい攻撃の風圧に飛べない局員は皆吹き飛ばされる。 「くそ!」 ヴァイスは叱責の声を洩らす。その時ゴッドグラヴィオンが現場にやって来る。 「グラヴィオンか……。頼んだぜ! 全員一時撤退だ! 動けない奴は動ける奴が支えてやれ!」 『了解!』 ヴァイスの命令で立てる局員は立てない局員を抱えて急いで撤退する。 撤退する中ヴァイスはグラヴィオンを見ながらこうつぶやく。 「俺にもグラヴィオンがあったら……」 避難所ではグラヴィオンが現場に到着した様子が避難所にあるモニターに映し出される。 「グラヴィオンっス」 「頑張れ、グラヴィオン!」 ウェンディやセインがグラヴィオンに向かって応援する。 「大丈夫でしょうか……」 「ファントムシステムでどうにかなるでしょ」 リインが心配そうに見てスバルがリインの心配を除こうとする。 そんな様子を見てノーヴェは考える。 (こいつら、本当に……?) 地面に着地したグラヴィオンはいきなり両手をあわせる。 「グラヴィトンバスターーーーー!」 両手についてるバスターから魔力弾を発射させ、目の前にいる剣型のゼラバイアに当てようとするが、 その真上にいたコマ型のゼラバイアから特殊な粒子のようなものが蒔かれてバスターの魔力弾を防ぐ。 「なら、グラヴィトンライフル!」 ドゥーエがグラヴィトンライフルの名前を叫んでグラヴィトンライフルで剣型のゼラバイアに向かって撃つ。 しかしライフルの魔力弾もその粒子で防がれる。しかもただ防がれたのではなく、狙った部分のみに粒子を蒔いて攻撃を防いだのだ。 「ピンポイントでガードされてる……」 「次はグラヴィトンミサイル、オートマティックモード」 Gアタッカーのファントムシステムがなのはの言葉に反応してグラヴィトンミサイルを発射するようにGアタッターに指示し、右脚からミサイルが大量に出る。 ゼラバイアは先ほどと同じ防御の粒子を今度はバリアのようにして自分達を多い囲んで攻撃を防ぐ。 「効かない……」 剣型のゼラバイアは攻撃が止んだのを見て近づいていき、左手をグラヴィオンに当てようとし、グラヴィオンは持っていたライフルで防ぐ。 しかし左手を防いだライフルは突然凍りつく。 「え?」 「これは!?」 そう、ゼラバイアの左手は氷の力を帯びて氷の手となっていた。ゼラバイアは次に右手に炎を纏わせ、炎の右手でライフルに向かって手を振るう。 氷付けになったとたんに急に温められたのでライフルは当然壊れる。 その様子を見ていたヴェロッサにはある疑念が頭をよぎる。 (まさかね……) しかしヴェロッサはすぐにその疑念を払いのけて今の状況を見る。 「グラヴィオン、重力子安定指数77%に低下」 「重力子臨界まで8043ポイントです」 「次はグラヴィトンスパイラルナックル、いくよ!」 「はい!」 「わかった!」 グラヴィオンは両手を合わせてスパイラルナックルの発射体勢に入り、腕からブースターがうなる。 「グラヴィトン、スパイラル……」 「「ナックルーーーーーーーーー!!」」 スパイラルナックルがゼラバイアのバリアに突っ込む。しかしそれも虚しくスパイラルナックルは弾かれ両手は地面へと落ちた。 「そんな……」 「スパイラルナックルが効かないなんて……」 「くっ!」 なのははすぐに両手を引き戻す。 「次、グラヴィティクレッセント。オートマティックモード!」 Gシャドウのファントムシステムはなのはの声に反応してGシャドウの翼が展開され、グラヴィオンは翼を掴む。 「シューーーーーート!」 今度はグラヴィティクレッセントがゼラバイアに向かって飛んでいくが、すると今度は剣型のゼラバイアの胸がわずかに開きそこから発射されて粒子砲でグラヴィティクレッセントを消滅させる。 「嘘!」 「あれは反物質砲です!」 「反物質砲……」 反物質砲とは簡単に言えば触れたものを何でも消滅させてしまう恐ろしい攻撃である。 (万事休すかな……) さすがのなのはにもわずかながら焦りが出てくる。 その様子を避難所のモニターで見ていた人々もざわめく。 「ブーメラン技が効かないとは……」 「頑張るっス! グラヴィオン!」 「ファントムシステムじゃ勝てないです……」 リインはすぐさま外の方へと走り出す。 「リイン! 待って!」 スバルがすぐにリインの後を追いかける。その様子を隣にいたノーヴェが不審がる。 「あいつら……、ちょっと待て!」 外に繋がる通路をリインが走る。その後ろからスバルがやって来てスバルの方が走るのが速いためスバルはすぐにリインに追いつき、リインの手を掴んでリインを引き止める。 「リイン、待って!」 「私行かなきゃ……。行かないと皆が……」 「でも一人で行ったって……」 外では剣型のゼラバイアが右手に炎を纏わせてグラヴィオンを攻撃しようとし、グラヴィオンはグラヴィトンソードを出して攻撃を防いで踏ん張る。 グラヴィオンは踏ん張るが相手のパワーに押されていき、グラヴィオンの足が少しだが地面を踏み込む。 その影響で地下の避難所が揺れ、外に繋がる通路にいたリインとスバルも思わず揺れで体が揺れる。 その時通路の天井が揺れた衝撃で崩れていき、瓦礫がスバルの上に落ちようとしたその時! 「危ねえ!」 後ろからリインとスバルを追ってきたノーヴェがスバルの背中を押し出し、ノーヴェが瓦礫の下に埋もれた。 「ノーヴェ……」 スバルは急いで瓦礫をどかしてノーヴェを救い出す。幸いにもまだ瓦礫は数枚しか落ちていないのですぐにノーヴェの体の上にあった瓦礫は全てどかせれた。 「ノーヴェ……」 スバルは意識を失ったノーヴェの体を抱える。 スバルは自分を庇って怪我をしたノーヴェを見て泣き叫ぶ! 「ノーーーーーーーーヴェーーーーー!」 前へ 目次へ 次へ
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リリカルブレイブサーガ 恋する乙女は一億ギガトン編 魔法少女シャラララ シャランラ レジェンドラへとたどり着き、新たな冒険を始めたタクヤ達。といってもそれまでと違い明確な 目的地もなく、とりあえず地球に帰還。秘境の遺跡を回ったなりしながら、 未だに騙されたことに気づかず、ウルトラスーパーデラックスレジェンドラなんてものがあると思って 追っかけてくるワルザック共和帝国皇帝トレジャー・ワルザック一味との追いかけっこを興じていたのだが…… 「はあ……」 勇者にして現在はサメ型の宇宙戦艦形態のキャプテンシャーク。 その上で外の空気を吸いながらため息をついている青年がいた。 彼の名はワルター・ワルザック。ワルザック共和帝国第一王子にしてキャプテンシャークの主である。 「父上もいい加減、お子達の嘘に気づかんものか……」 騙されて追っかけてきている皇帝は彼の父親だ。流石にこれだけ経っても気づかないとなると情けなくなってくる。 ましてや自分は周囲からはこの親ありてこの子ありとも思われている。 彼がバカやりすぎると自分の品位まで損なわれてしまうのだ。何より…… 「襲撃するのもいい加減にして欲しいものだ……」 襲撃数はもはや数えるのもめんどくさい数に達していた。 しかも、国王だけあって権力に物を言わせて一回の物量は途方もなく襲撃の周期も 自分達がタクヤ達と敵対してきたと比べて段違いに短い。 いい年して大人気ないというかなんというか…… 「はあ……もううんざりだ~~~!!!」 たまったものを吐き出すようにワルターは叫んだ。だが、 「わ、ワルター様……」 ギギギ……と声のした方を振り向いた。声の下方向には涙目になった少女がいた。 「しゃ、シャランラ!?」 シャランラ・シースルー。ワルザック共和帝国有力貴族の令嬢にしてワルターの婚約者。 最近はまんざらでもないのだが、 あるパーティ会場でズボンがずり落ちるたびに元の位置に直すもすぐ下がってしまいまた上げるという行為を 繰り返しているおっさんを見てしまい大笑いしているところを見られて惚れられて以来付きまとわれ 未だに苦手意識の抜けない少女である。 「ワルター様……私のこと、もううんざりですのね……」 後ろに下がるシャランラ。だが、ここは空の上。足を踏み外したらまずい。 なんか前にもこんなことなかったかとデジャブを感じつつも急いで誤解を解こうとする。 「い、いやな、シャランラ……そうじゃなくてだな」 「あなたと私は……トホホのホ……」 だが、ワルターが誤解を解く前に彼女は身を投げるようにキャプテンシャークの上から足を踏み外した。 急いで下を覗き込む。だが、覗き込んですぐパラシュートが開くのが目に入った。 一安心したワルターはその場にへたり込んだ。 そして、 「やれやれ……若もシャランラ様も喧嘩とは仲がよろしいようで……」 「だね」 「いや、あれは悪太の甲斐性のなさを問題にすべきじゃねぇか?」 「ふむ……」 「一理ありますね」 「妻子持ちとしてドランはどうよ?その辺」 『コメントは控えさせていただきます。主達』 タクヤ達は思いっきりその様子をモニターから覗き見していた。 一方、シャランラだが 「やっぱり、ここは、仕方ありませんわね…… こうなったら今度こそ魔法少女になってワルター様をメロメロに……」 良からぬことを企んでいた。その後、しばらくタクヤ達はシャランラの姿を見ることはなかった。 そして、そんなことがあってからしばらく…… 日本の海鳴市では高町なのはという少女が魔法少女となりロストロギア ジュエルシードを回収すべく 奮戦していたのだが…… 暴走の止まったジュエルシードを封印しようとするなのは。 だが、それは突如飛んできた光弾により阻まれる。 「え!?」 「攻撃!?僕達以外に魔導師が!?」 周囲を見回すなのはとユーノ。そして、2人が目にしたのは 「残念ですがそれはあなた達には渡せませんわ」 「あ、あなたは?」 「何者!?」 「私は人呼んで……魔法少女シャランラ~~!!」 手にはピコピコハンマー、腰にはバスケットを下げ、いかにも魔法少女という格好をしたシャランラだった。 どういった経緯かは不明だがシャランラはマジモンの魔法少女になってしまったらしい。 「ワルター様との恋を成就するため、それは私がいただきますわ!」 そういうとシャランラはバスケットにかけてあった布を取り払う。 バスケットの中から現れたのは砲門のついたニンジンのような物体。 なのは達は知らないがそれはシャランラが操縦していたロボット、ウサリンMK-Ⅱに装備されていた キャロビットをそのまま小さくしたものだった。それが射出され射出されたキャロビットから砲撃が浴びせられる。 バリアをはり防御するなのはだが砲撃は思いのほか威力が高くバリア越しでもかなりのダメージを食らってしまう。 「埒があきませんわね。なら、これならどうかしら?」 シャランラが手を挙げる。と、なのはの耳にベチャっという音が聞こえた。 何事かと見ようとするがそこで四肢の自由がきかないのに気づく。 と、ユーノが声をあげる。 「バインド!?」 首だけ動かし下半身を見てみると何かべっとりとついているのが目に入った。 「……チェリーパイ?」 体にチェリーパイがついていた。チェリーパイがべったりとついたところから体の自由がきかない。 異様な光景に唖然とするなのは。だが、すぐに正気に戻るとユーノがこれをバインドといったことから 魔法によるものであると思い強引に外そうと試みる。が、全然取れない。 と、シャランラが接近しなのはをピコハンでめった殴りする。 痛みこそこそピコハンゆえないが叩かれるたびに魔力が抜けていく。と、 「そんなほとんど魔力を感じないのに!?こんなことって!?」 ユーノが声をあげる。彼の口にしたことが事実ならそれは異常な事態だ。 と、シャランラが口を開く。 「教えてあげるわ!それは、愛の力よ!」 そう叫びながら今度はユーノにもピコハンを振りかぶる。今度は物理ダメージがあった。 ぶっ飛んで星になるユーノ。なのはも魔力不足で気絶するまで叩かれ ジュエルシードはシャランラに回収されてしまった。 この後、ジュエルシード争奪戦は管理局をバックにつけたなのは、シャランラ、 それに謎の少女フェイト・テスタロッサによる三つ巴の様相を呈することになる。 正史と違って最後の6つが何故かタクヤ達を巻き込んで勇者ロボや それを追っかけていたトレジャーの戦艦マーチャンダイジングに取り付くという事態になったが ウサリンMK-Ⅱに乗ったシャランラがこれを撃破し回収。 正気に戻ったワルターの説得によりシャランラの回収したジュエルシードは管理局の手に収まることになる。 フェイトの側もいろいろあったが管理局預かりの身となり事件は収束したのだった。 A s編 リインフォースと分離した闇の書の防衛プログラム。 それの張るバリアを破ろうとヴィータがグラーフアイゼンを振りかぶる。 「轟天爆砕!ギガントシュラー……」 そしてそれを振り下ろそうとして 「シャラ!」 「グフゥ!?」 「ヴィータ!?」 シャランラに当身されて中断させられた。 「シャ、シャランラさん、何を!?」 驚愕しながらもシャランラに何が目的かを尋ねるなのは。 だが、それに答えずシャランラはヴィータの手からグラーフアイゼンを奪い 「借りますわ~~~~~~!!!」 グラーフアイゼンへと力を注いだ。 ただでさえ巨大化していたグラーフアイゼンがさらに巨大化する。 さらにグラーフアイゼンとシャランラの姿が金色に染まっていく。 そしてシャランラはそれを振り下ろす。 「一昨日きやがれですわ~~!!光になれ~~ですわ~~!!!」 次の瞬間、防衛プログラムはその言葉の通り光になった。 唖然とした様子でエイミィが状況を告げる。 「ぼ、防衛プログラム……反応消失。……再生反応……あ、ありません」 「私とワルター様の愛の力の前に倒せぬ敵などありませんわ♪シャラララ~」 『んなアホな~~~~~!?』 その場にいた人間達の理不尽への叫びが寒空に響いた。 なお、 「なんでぇ~、あっさり終わっちまったよ」 「せっかくスタンバってたのにね」 「張り合いねぇな」 「同感です」 「まったくだ」 「ですな」 (恥ずかしい……) ちょっと離れたところで隙あらば乱入しようとしていたタクヤ達(トレジャー含む)は一名を除いて暇そうだった。 「せっかく、ミラクルギャラクティカバスター、スタンバってたのに~」(バリバリ(スナック菓子食ってる)) 「せっかく、シュバンシュタイン(プラネットバスター装備)とデスマルク大量に持ってきたのに~」(ホジホジ(鼻穿ってる)) 「「なぁ」」 『なぁ……じゃないです。主達……』 そしてその後の後始末についてだが未だバグの残るリインフォースは彼女の主、八神はやてに負担を掛けないため 消滅しようとしたが…… 「ちょっと、内部構造を私にわかるように見せてもらえませんか」 と、シリアスが言ってきたため見せたところ…… 「なるほど……ここをこうすれば治りますね」 と"ご都合主義に"持ち前の天才的な頭脳であっさりバグを除去してしまった。 しかし、防衛プログラムのような危険性はないらしいが別のバグが生じたらしく数日、 普通に生活しながら様子を見つつ無理のない除去法を模索していた所、 ある朝、朝一番にはやてと顔を合わせて一番 「主……できちゃったみたいです」 「はいぃぃぃぃ!!?」 というやり取りが起こり、とりあえず、詳しく調べてみたところ生じたバグは 惑星ロボラルドのロボットの種族保存装置に近いプログラムであり ユニゾンしたはやてとリイン双方のデータを基にできちゃったとのこと。 バグ自体の除去はバグの詳細がわかったため、簡単だったが既に"できちゃったもの"は流石に 取り除くのがためらわれ……数日後には八神家の家族が1人増えリインフォースⅡと名づけられたという。 ちなみにこのときは流石にはやてもリインもげっそりしていたという。ドランも同情の視線を送っていた。 さらにワルターであるが…… 「うおぉぉぉぉ!!」 「ワルター様~~~~!待ってくださいですの~~~~!」 逃げるワルター。それを時々キャロビットで威嚇射撃をしながら追っかけるシャランラ。何事かというと 「捕まってたまるか~~~~!」 「私達も子作りしましょう~~~~!二人の愛の結晶を~~~~!」 「や、やめてくれ~~~~!まだ、私はそういうことをする気はない~~~~!」 「ああん~~~~!ワルター様のいけずぅ~~~~!」 その一件に感化されたシャランラに子作りを迫られ逃げ回っていた。 「お子達、シリアス、キャプテン、カーネル!この際、父上でもいい!誰か助けてくれ~~~~!」 それに対する返答は…… ワルターと親しい者達の返答 「無理」 「バカ言うな」 「流石にそれは……」 「兄上、この際いいのではないですか」 『船長、そろそろ年貢の納め時じゃないですかい?』 「うう……このカーネル……生きているうちに若とシャランラ様の子が見られるとは幸せものです……」 「息子よ強く生きろ」 『悪太、気休めかも知れんが頑張れ』 魔導師の皆様の返答 「にゃはは……がんばってくださいとしか」 「正直、冗談きついです」 「えっと……そのうちいいことありますよ」 「あんなのの相手だなんてあたしゃ、二度とごめんだよ!」 「この際やし、ワルターさんもうちらの側に来たらどうや」 「死なばもろとも……」 「二度と来るんじゃねぇぞ!」 「骨は拾ってやる」 「私にもいい人いないかしら?」 「…………」 「艦長!この件は時空管理局としては」 「もちろん管轄外よ。あ、そろそろいったん本局に戻る時期だったわ。ねぇ、エイミィ」 「は、はい」 温かい言葉だった。 「おのれ~~~~~!人事だと思って~~~~!」 「ワルター様~~~~!」 「ひい~~~~!」 ワルターとシャランラに幸あれ。 単発総合目次へ その他系目次へ TOPページへ
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登録日:2012/06/22 Fri 22 12 47 更新日:2024/06/24 Mon 12 42 04NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 おいそこ代われ ケモノ ファンタジー マスコット ユーノ 代名詞 動物 妖怪 妖怪? 妖精 少女戦士のお供 淫乱な獣 ←ではない 淫獣 相棒 淫獣とは、変身少女モノやその他アニメに登場するマスコットキャラや、動物キャラに近年つけられることのある蔑称である。 少女達と行動を共にし、彼女達の入浴や着替え、さらに全裸変身に出くわしても何食わぬ顔をするような、 ラッキースケベな彼らを、大きなお友達がやっかんで呼ぶのが一般的。 この呼称が定着した起源には諸説あるが、広まった時期等から考えるに、 「ふたりはプリキュア」のメップル ミップル説と、「魔法少女リリカルなのは」のユーノ・スクライア説の2つが最有力とされる。 また、これ以前の作品のキャラも淫獣と呼ばれる場合がある。 90年代のラノベにはその嚆矢(?)とも言えるキャラがあり、秋津透の『魔獣戦記ネオ・ヴァルガー』にて 「治癒能力を振るうため、美少女達に撫でられたり女戦士の巨乳に挟まれたり性技の達人にイカされたりするショタモード持ち猫(母がバイセクシャル兎獣人娼婦)」という、もはやラッキー通り越して明確なるスケベ獣が登場していた。 一応彼のために弁護しておくと、偶々能力発動のトリガーが異性に可愛がられる事だっただけで、本人だって傷ついた相手を助けるために必死だったのであるが。 ちなみにこの「淫獣」という単語そのものの由来は某有名アダルトアニメシリーズであるが、 それらの作品における淫獣とはニュルニュルしてたりするモンスターなので、本項目での定義とは根本的に異なっている。 お前ら、よーく見とけよ。 【主に淫獣と呼ばれるキャラクター】 ユーノ・スクライア(魔法少女リリカルなのは) 本来は人間で、なんやかんやあってフェレットの姿になっていたのだが、 幼き日の魔王はその辺の事情を知らない+彼も伝えている物と思っていた為、色々とラッキースケベな事故に会っていた。 一応つけ加えるが、あくまでそれらは意図せぬハプニングであり、本来の彼は欠片もエロくないウブな少年(9歳)である。 ただし、フェレット形態はやや卑猥な形状をしている。 メップル ミップル(ふたりはプリキュア) 変身少女をサポートするマスコットという役割でありながら、2人揃えば所構わずベタベタといちゃつくバカップル。 特に初期のメップルはワガママキャラで、ミップルに会えないと騒ぎ、会ったら会ったで半ば見せつけるようにいちゃつくので、 度々なぎさ 大きなお友達をいらつかせていた。 3体目の妖精ポルン登場後は、母親のようにポルンに接するミップルと対照的に彼をお邪魔虫扱いしたりもする。 プリキュアシリーズのマスコット全般 初代の2匹から引き続き呼ばれるようになっているが、 実際はさして淫獣的行為をしておらず、形骸化した呼び名になっている。 ……中には人間界では女子校教師として振る舞いながら、中学生に手を出したのとかもいるけどね。 シリーズファンの間でもかなり浸透しているが、 幼児も見るアニメにはふさわしくない響きの名前であり、この呼び方を嫌うファンも存在するので、使う時には細心の注意を。 あと親戚の子供なんかと話しててポロッと出たりしないように。 楽俊(十二国記) 半獣という種族で、普段は大きめな二足歩行のネズミのような姿をしているが、人間の姿にもなれる。 やはりそのことを知らない、後の暴れん坊将軍こと陽子に抱き着かれたりしていたが、そのことを注意していた。 しかし中身はイケメンどころか聖人レベルの凄腕カウンセラー。 楽俊登場までは圧倒的な鬱展開が続く為、ますます聖人に見えてくる。 キュゥべえ(魔法少女まどか☆マギカ) 別にエロいことはしてないが、それ以上に外道である為、淫獣呼ばわりなど安いものだろう。本名と言うか正式名称がインキュベーターなので淫Qβとも呼ばれるしね 一方で、本編の完全なパラレルワールドを描いた番外編ではマジモンの淫獣と化している。 でも萌え擬人化や美少女化されたり、はてはオ●ホがわりに突っ込まれてたりもしてることも多い。 燕太郎(東京ヤクルトスワローズ) 同じ球団のマスコットであるつばみとむふふな関係でありながら、バファローベルに猥褻な行為を働き、 その罪をつばみの兄のつば九郎になすりつけたとんでもない淫鳥。 宮藤芳佳(ストライクウィッチーズ) 別名淫獣宮藤。 人間、かつ女性ながらあまりのおっぱい星人であるがゆえに淫獣の称号を得る。 ちなみに主人公なのに淫獣扱いという現状に公式は困惑……どころか嬉々としてネタにしている。 音速丸(ニニンがシノブ伝) シノブに仕える鷹でありながら、その正体は頭領である。テラ若本 女キャラにセクハラ三昧の、まごうことなき文字通りの意味で淫獣と言える。 お前のような鷹がいるか。実際違うらしいが。 フォウ(Fate/Grand Order) マシュ・キリエライトのまとった概念礼装「デンジャラス・ビースト」についてフォウ氏曰く、 「フォウ。フォウフォウフォウフォウフォウ」 (なにかってまずお腹がいいよね。お腹。普段のマシュよりちょっと余分に脂肪がついているだろう? お団子の食べ過ぎを止めなかったボクの采配にキミたちは心の底から敬意を払うべきだよ。胸部の破壊力に関しては何を今さら、という話さ。ボクは十分に承知していたからね。でもちょっと、毛変わりするぐらい驚いた。マシュは着痩せするタイプなんだ……危険だね。とても危険だ。全体的なカラーはボクの好みからはちょっと外れるけど、紫という色が持つ魅力はハロウィンの夜に相応しい。高貴かつ淫靡かつ無垢。もうこれは彼女専用のエクストラクラスを作るべきではないだろうか?) センゾー博士、タテゾー博士、トラ(ゼノブレイド2) ノポン族と呼ばれるシリーズのマスコット種族の一家。 ・・・ではあるが3人(3匹?)とも人の女の子に萌えとエロスを見出す立派な淫獣。 その欲望からエロ本を資料の一環として人工ブレイド(有機アンドロイドのような存在)を作り上げるほど。 リキ(ゼノブレイド) シリーズファンからは上記トラ一家が有名だが、初プレイアブルノポンであるこいつも大概である。 40歳のおっさんにもかかわらず人型種族のハイエンターで人間年齢17歳のメリアに「メリアちゃ~ん」と露骨に甘えるというロリコンっぷりをプレイヤーに遺憾なく見せつけた。 もっともメリアはメリアでもふもふして外見は可愛らしいリキを甘やかしまくってるのでお互いさまではある。まぁハイエンターは長命なので人間の感覚で言えば10代半ばの少女が10歳くらいの中年犬猫を可愛がるような感覚だろうが。 他にも沢山の淫らな獣たちがいるが……現実・二次元問わずにかなりの数がいるため、タグ検索を推奨する。 追記・修正は淫獣になってからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 楽俊は淫獣じゃないよなぁ -- 名無しさん (2013-05-30 11 53 00) セラムンのルナとアルテミスは? -- 名無しさん (2013-08-07 12 45 09) 純潔のアリアのアルテミスはガチで淫獣 -- 名無しさん (2013-10-19 00 27 23) ウルフルンだろ。 -- 名無し (2013-11-06 13 12 23) 昔まだ本家アニヲタWikiがあった頃、淫夢くんを入れないか入れるかで大激論を交わしたなあ… -- 名無しさん (2013-12-18 22 01 26) むぎ丸もいるムギ! -- 名無しさん (2013-12-18 23 20 41) カードキャプターさくらのケロちゃんは淫獣じゃないの? -- 名無しさん (2014-05-13 22 55 34) ペコペコン!い〜んじゅ〜ばくだ〜ん! -- 名無しさん (2014-05-14 01 14 23) ↑お仕置きだべ -- 名無しさん (2014-05-14 01 22 58) ↑5 アレは熱心な淫夢アンチが必死こいて項目から外せって主張してただけなんだよなぁ。そのせいで項目ロックかかってしまったけど、今ならそんな規制もかかってないし、思いついた淫獣を追記して終わりでいいんじゃない? -- 名無しさん (2015-05-21 16 52 13) 個人的にプリキュアとか、幼児向け作品のマスコットをそう呼ぶのはやめて欲しい。 -- 名無しさん (2015-07-28 14 14 06) FGOのフォウも追加で -- 名無しさん (2017-01-04 14 17 55) あれ?前まで淫夢くんも書いてなかった? -- 名無しさん (2017-03-02 03 53 31) ユーノ君が淫獣扱いだけは絶対に納得行かねぇ・・・可愛いじゃん・・・なぁ? -- 名無しさん (2017-03-02 10 41 18) セラムンのアルテミスはともかく、ルナは女の子だからセーフだろww -- 名無しさん (2018-05-05 19 27 53) ユーノ君は公然猥褻体型だから仕方ないね -- 名無しさん (2018-07-03 13 26 53) マスコットキャラポジってだけで淫獣呼びは正直嫌だな -- 名無しさん (2018-07-03 13 47 50) カモくん(ネギま)はマスコットですらないみたいだな -- 名無しさん (2019-04-03 13 18 00) 本人も普通に強いからな。ヴィータの攻撃を凌ぎながら転送となのはの回復を同時にしているし。サポートキャラとしては理想的 -- 名無しさん (2023-09-22 12 05 37) ヴェナリータはQB路線の淫獣に入りませんか -- 名無しさん (2024-06-24 12 42 04) 名前 コメント
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私だけかもしれませんが、8ページ目で原稿が途切れている?ように感じました。ページ設定上、フッターを付けるのは難しいかも知れませんが、付けた方が批評もしやすい(○○ページの~がetc.)ように思うので、私個人としてはページ数表記を入れて欲しいと思いました。 内容は魔法バトルモノということで、臨場感に溢れる描写が多く、是非そのセンスを分けてくだs……ゲフンゲフン 3章終わりの繰り返し部分はユーノの精神に欠陥が生まれたのを絶望感と共に表しているように感じられました。その後に崩壊した周辺の情景描写を入れるともっと引き立つのではないかと思います。 2Pの「仕事は無傷で済ませない」というのは「済ませなさい」の誤植……でしょうか? ともあれ、次回作も楽しみにしています。 コメント
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【Fateシリーズ】 【セイバー】2 10 でっていうwwwwwwww ◆rkP4Nu/XBM 42 検事と妖怪とセーラー服と二丁拳銃と時々騎士王 ◆a2zhksM50w 【アーチャー】2 17 今日の教訓・「運も実力の内」 ◆L3QzSEXyBI 38 弓と水晶と誤解フラグ ◆Z9iNYeY9a2 【キャスター(EXTRA)】3 18 空は黒く風は嗤う ◆7eXksgQP86 23 少女らは愛しき人の夢を見るか ◆a2zhksM50w 38 弓と水晶と誤解フラグ ◆Z9iNYeY9a2 【魔法少女リリカルなのはシリーズ】 【高町なのは】1 29 バトロワでも、なのははリリカルマジカルなようです ◆FbzPVNOXDo 【ユーノ・スクライア】1 15 グリーン・グリーン ◆NIKUcB1AGw 【星光の殲滅者】1 22 RUN!RUN!RUN! ◆raKlsc2Jzo
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君の声聞いた気がして 失われた時間さ迷う 存在さえ忘れられた この想いはどこへ続くの? 俺に立ち向かうすべての 相手は後悔するだろう 半端にウロウロするなら 何もせずにじっと見てな 「……イマジンが……!?」 「クソ……待て!!」 今、彼らの目の前で一体のイマジンが一人の女性の体の中へと入っていった。 もちろん中へ入るといっても、そのまま体内へ入る訳では無い。 イマジンは女性の体を真っ二つに割り、その中に現れた緑色の空間-過去-へと飛び込んだのだ。 二人はすぐに女性に近寄り、一枚のチケットをかざす。 そうすると、チケットにイマジンの姿と、過去の日付が記されていた。 「2004年、10月9日……。」 「……この日付に、覚えは?」 二人はチケットを見ながら女性に問い掛ける。 「…………!?」 だが、女性の様子がどこかおかしい。この日、彼女の身に何かが起こったのだろう。 「……この日に、何かあったんだな?」 「ば……化け物が……」 「化け物だと……?」 もう一度問われた女性は、恐る恐る言う。 どうやらこの女性は2004年の10月9日、「化け物」に襲われたらしい。 「(化け物だと……?)」 「……侑斗!」 「……ああ、わかってる!行くぞデネブ!!」 侑斗と呼ばれた少年は、すぐに元の寡黙な表情を取り戻し、「デネブ」と呼び返す。 次の瞬間、空を裂いて巨大な二両編成の列車……『ゼロライナー』が現れる。 Extra ACT.03「ACTION-ZERO」 「うーまーいッ!!これがショ・ミーンの味か!」 「あはは、剣君ホントに美味しそうに食べるね」 「ああ、なんせ俺は美味しそうに食べる事においても頂点に立つ男だからな!!」 剣は美味しそうに熱々の豆腐を頬張りながら、いつも通りの台詞を口にする。 現在、剣が食事をしているのは八神家だ。剣はなのは達と一緒に八神家で夕飯をご馳走になっている最中なのだ。 ちなみにメニューは寄せ鍋だ。 何故こうなったのかというと、数時間前に遡る事になる。 ……………… ………… …… 同日、03 05PM 今日は何事も無く学校も終わり、なのは達もあとは自宅へと帰るだけだった。 そんな時…… 「今日は久々にうちで鍋パーティーするねんけど、良かったらなのはちゃん達も来ぉへん?」 突然話題を振ってきたのははやてだ。 「「鍋?」」 「うん。もうすぐキャンプもあるし、久々に皆で晩御飯でも食べたいなぁって思ってん。楽しそうやろ?」 凄く楽しそうに、満面の笑顔で言うはやて。 そんなはやてを見たなのはとフェイトは顔を見合わせ…… 「「うん、喜んで!」」 こうして現在に致る訳である。 「ところで、主はやて……」 「ん?何や、シグナム?」 シグナムに話し掛けられたはやては、白菜を頬張りながら返事を返す。 「先ほどの説明で高町やテスタロッサがここにいるのはわかりました……ですが。」 シグナムは今度は冷静な面持ちで箸を置き…… 「何故この男までここにいるのでしょう?」 次にシグナムが睨んだのは凄いペースで鍋の中身を平らげていく剣だ。 「細かい事を気にするな!それよりこの白いヨーグルトは一体何だ!?」 「あ、それはヨーグルトじゃなくて、豆腐だよ。気に入ったの?」 「なにぃ……!?トゥーフーだとぉ!!」 フェイトに教えられた剣は驚いた表情で豆腐を見つめる。 「いや……剣くん、トゥーフーじゃなくて……」 「うまい!このトゥーフーとやら、気に入った!!」 「駄目だ……聞いちゃいねぇ。」 シャマルの言葉を遮り、一人で感動している剣に流石のヴィータも呆れた表情だ。 そんな時、ふとなのはの目はふとテレビの画面へと移る。 「あれ……?」 「どうしたの、なのは?」 「あのドラマに出てるの……」 画面に映し出されているテレビドラマには、どこかで見覚えのある人物が出演していた。 『悪いオーラが見える……』 「トゥーフー……あっさりとした味の中にも独特のコクと奥深さがある…… この高貴な味こそ、ノブレス・オヴリージュ!!」 なのは達はテレビ画面に映る人物と、目の前で美味しそうに豆腐を食べながら訳のわからないことを言う剣を見比べる。 「あはは……そっくりだね……」 「世の中には三人同じ顔がおるって言うけど……」 「うん、ホントに似てるねぇ……」 三人は剣とドラマの人物を比較しながら箸を進める。 すると…… 「なぁ、この難波って奴、天道総司に似てねぇか?」 ヴィータの言葉に固まる一同。 なんと、テレビ画面には剣のそっくりさんだけでは無く、天道のそっくりさんまで写っているというのだ。 「……そんなアホな~」 「う、うん。そうだよヴィータちゃん、いくらなんでもキャラが違いすぎるよ~」 「きっとただのそっくりさんだよ?」 「……や、やっぱそうだよな?」 一同はまた元の笑顔を取り戻し、楽しい夕飯の時間を再開した。 剣だけはテレビには目もくれずに嬉しそうに鍋-というより豆腐-を食べ続けていたが…… 「侑斗、さっきの女の人が言ってた化け物って……」 「……さぁな。既に2003年に別のイマジンに出くわしていたか、それとも……」 ゼロライナー車内、侑斗とデネブはさっきの女性の言っていた化け物について考えていた。 「まさか……ワーム?」 「ああ。奴らは1999年には地球に現れている。2004年に奴らが人を襲っていてもおかしく無い」 「でもワームに襲われたなら、あの女の人が今生きてるのはおかしいんじゃないか?」 「あぁもう……知るかよそんなこと!行けばわかる!!」 苛々していた侑斗はデネブを怒鳴り付ける。 「そ、そうだな……ごめん、侑斗」 「……ったく!」 シュンとした態度で謝るデネブに、侑斗は「フン!」と不機嫌そうにデッキから外の景色を眺める。 存在しない存在を 証明し続けるためには ゼロというレール駆け抜け 止まる事など許されない…… 「(侑斗……)」 デネブは不機嫌そうな侑斗を見つめる。 「(孤独だけを強さにする心を……痛い程分かってる……)」 こんな性格のせいか、侑斗には昔から友達ができないのだ。 そんな侑斗を心配し、また思いやるデネブはまさに、父親の様な存在だろう。 「(……だから俺はいつでも侑斗と一緒に戦う……。)」 それがデネブが心に誓う、戦う理由だ。 一方の八神家では、過去の思い出話に花を咲かせていた。 勿論剣はそんな話を全く知らないために、興味津々といった感じだ。 はやてもこの頃のなのは達の話にはあまり詳しくは無い。その点でははやても興味津々と言えるだろう。 「……そのジュエルシードという宝石が犬や植物に取り付くというのか?」 「うん……ユーノくんと初めて会って、レイジングハートを受け取って……」 なのはは3年前の自分の物語を話し始める。 ユーノの世界で発掘された21個のジュエルシードが、事故でこの世界に散らばってしまったこと。 一人ぼっちでジュエルシードを回収しようとしていたユーノの手伝いをし、魔法少女となったこと。 なのはの丁寧な説明に剣やはやて、それからヴォルケンリッターの一同も次第に話に引き込まれていく。 「……それでね、こんなことがあったんだ」と、一つのエピソードを語り始めるなのは。 それはなのはがまだレイジングハートやバリアジャケットを使いこなしていなかった時期の話。 「一つ目のジュエルシードを封印してすぐの話なんだけどね……」 なのははそう言い、二つ目のジュエルシードの回収時の出来事を思い出していた。 そして、今からなのはが話そうとする歴史は、こうしている間にも改変されようとしているのだった…… -2004年10月9日- 「はぁ、はぁ……」 一人の女性が、ランニング中に海鳴市のとある神社に立ち寄った時の事だ。 「……っ!?」 神社に入った瞬間、女性の足が止まった。 なんと、目の前の子犬が、突然巨大な化け物-犬獣-へとその姿を変えたのだ。 犬獣は巨大な漆黒の体に、4つの瞳をギラつかせ、まさに化け物といった印象の姿をしている。 「あ……!?」 学校から下校途中のなのはが何かの気配を察知する。 「(ユーノくん、今のって!)」 「(ジュエルシードが発動した!すぐに向かって!!)」 「……うん!」 念話でユーノと連絡を取ったなのはは、すぐにジュエルシードが発動した場所へと走り出した。 吠える犬獣を前に、ランニングをしていた女性はついに意識を失ってしまった。 そんな女性の体から大量の白い砂が零れ落ち、白いイマジンが現れる。 白いイマジンは、フクロウの様な印象の外観をしており、両肩からは翼が生えている。 このイマジンは、取り付いた女性のイメージする「フクロウと鳥たち」のフクロウをモチーフとした『オウルイマジン』だ。 「何だ……コイツは?」 犬獣を見たオウルイマジンは、最初は少し驚いたが、すぐに自分のするべき事を思い出す。 この化け物が勝手に暴れてくれるなら好都合だ。オウルイマジンはその場を飛び去ろうとするが…… 「何……!?」 凄まじい轟音を響かせて現れたのは、漆黒の列車-ゼロライナー-。 その列車に逃走を遮られたオウルイマジンは、「今度は何だ!?」という表情でゼロライナーを見つめる。 すると、ゼロライナーから一人の男……『侑斗』が降り立ち…… 「貴様……さっきの男か。」 「ったく、手間掛けさせやがって……!」 侑斗は苛立ちながら『ゼロノスベルト』を手に構え、それと同時にゼロライナーもいずこかへと姿を消す。 その時だった。 「ぐぉおおおおおおおおッ!!!」 「うわッ!?」 突如として巨大な犬獣が侑斗に襲い掛かってきたのだ。 まったく、この手の敵があえて悪者には襲い掛からずに、良い者側に牙を剥くのはもはやセオリーと言っても過言では無いだろう。 「クソ!なんなんだよコイツは!!」 『侑斗、アレ!!』 「な……!?」 突然襲い掛かってきた犬獣に悪態を付いていた侑斗は、どこからか聞こえて来るデネブの声に反応し、神社の入口辺りを見る。 そこにいるのは、まだ幼いどう見ても小学生な少女……高町なのはだった。 しかもタチの悪いことに、犬獣はなのはへと走りだし、イマジンはどこかへと逃げようとしている。 『どうする、侑斗!?』 「んなモン決まってんだろ!!」 デネブの問いに即答する侑斗。今なのはを見捨てても被害に合うのはなのはだけだ。どうってことは無い。 だがイマジンを逃がせば、大勢の人間が死んでしまい、下手をすれば世界を消滅させる可能性だってある。 侑斗はイマジンが逃げようとする方向へと走りながら、ゼロノスベルトを腰に装着する。 「デネブ、カードは残り何枚だ!?」 『残り16枚だ!』 「チッ……まだしばらくは大丈夫か……!」 言いながらゼロノスベルトの上部レバーを右側へとスライドさせる。 「変身!!」 『Ultair Form(アルタイルフォーム)』 侑斗は腰のカードケースから取り出した『ゼロノスカード』をゼロノスベルトへ装填-アプセット-する。 次の瞬間、侑斗の体を二本のレールの様な物が走る。 「なのは、早くレイジングハートを起動して!」 「えぇ……!?き、起動って何だっけ!?」 なのはは目の前に迫る犬獣に、完全にパニクっていた。 しかもこの当時のなのはは、まだ一度しか変身した事が無い。咄嗟に変身しろと言われても無理な話だ。 「……ッ!?」 なのははついに目前まで迫った犬獣に、目をつぶった。 「(間に合え……!!)」 侑斗……いや、『仮面ライダーゼロノス アルタイルフォーム』は、飛び去るイマジンとの距離を詰めていた。 あと少しで追いつける。 ゼロノスとイマジンとの距離を見れば、誰もがそう思うだろう。 しかし、ゼロノスの目的はイマジンでは無かった。 なんと、もう少しで追いつけるというのに、途中で立ち止まってしまったのだ。それも猛進する犬獣の目の前でだ。 「うぉおおおおおりゃあああ!!!」 ゼロノスそのままゼロガッシャーをサーベルモードに連結し、犬獣の突進を受け止める。 「え……何……!?」 なのはには何が起こったのかがわからなかった。 突然、雷と一緒に誰かが割って入ったと思えば、目の前で緑の装甲に身を包んだ戦士が自分を守るように犬獣を受け止めているのだ。 『Set Up』 さらに、なのはが持っていた赤い飴のような宝石-レイジングハート-が輝き、自分の体を光が包む。 起動パス無しでレイジングハートを起動させた事には、流石のユーノも驚いているようだ。 だが、それよりも気になるのが、目の前の緑の戦士……ゼロノスだ。 「(もしかして……管理局の人かな?)」 ユーノがそんなことを考えているとも知らずに、ゼロノスは犬獣を弾き飛ばし、ゼロガッシャーを肩に乗せる。 俺に立ち向かうすべての 相手は後悔するだろう 半端にウロウロするなら 何もせずにじっと見てな 「最初に一つ言っておく……!俺は今、か~な~り!機嫌が悪い!!」 まさかこんなイマジンでも無い相手に貴重なカードを使う羽目になるとは思っていなかったのだ。 『侑斗、偉い!侑斗なら女の子を助けると思ってた!!』 「うるっさい!!」 苛々していた侑斗は、柄にも無い事を言われ、さらに逆ギレする。 「何?この人達……?」 「さ、さぁ……?僕にもわからない……」 なのは達もゼロノスの登場に戸惑っているようだ。 「お前も、逃げれると思うな!!」 ゼロノスはゼロガッシャーをボーガンモードに連結変形させ、オウルイマジンに向けて連射する。 「何ッ!?」 ゼロノスが発射した全ての光弾に当たったオウルイマジンはすぐに地面に落下する。 さらに侑斗は、ちらっとなのはを見て、「コイツ魔導師だったのか……」とようやく気付く。 ならばあの犬獣は魔導師であるなのはに任せても大丈夫だろう。 「おい、そこの魔導師!あのイマジンは俺が殺る!その化け物はお前に任せた!!」 「あ……え?イマジン……?」 ゼロノスはなのはに向かってそう叫んだ。もちろんこの時代のなのはにはイマジンなんて言葉に聞き覚えは無い。 「とにかく、邪魔だけはすんなよ!!」 「う、うん……わかった!」 その言葉を聞いたゼロノスは、すぐに落下したオウルイマジンへと走り出した。 「なのは、とりあえずジュエルシードを!」 「……うん!!」 取り敢えずなのはは、ユーノの言う通りにレイジングハートを犬獣へと向ける。 ちなみにこの当時のなのはには技と言える技はほとんど無い。 「ぐおおおおおおッ!!」 さっきのゼロガッシャーの攻撃で吹っ飛んだ犬獣は、再び体勢を立て直し、今度はなのはへと飛び掛かる。 「わっ……!?」 なのはは咄嗟にレイジングハートを振り上げた。 すると、レイジングハートは自動的にプロテクションを発動。そのまま犬獣を弾き飛ばす。 「大丈夫、なのは!?」 「うん……あんまり痛くは無いかも」 なのはの安否を心配するユーノに、なのはは大丈夫だと主張する。 そして、今が封印には絶好のチャンスだ。 「なのは!」 「うん、封印っていうの、すればいいんだよね?」 『Sealing Mode』 なのはの声に反応したレイジングハートは、再び自らの意思で封印用モードであるシーリングモードに移行する。 同時にレイジングハートからピンクに輝く翼のような光が現れる。 「逃げんな!戦え!!」 ゼロノスは回避を続けるオウルイマジンに、ボーガンモードにしたゼロガッシャーを連射する。 「く……!管理局の犬め!」 「何だとぉ!?冗談じゃない!誰が管理局の犬だ!!」 オウルイマジンの一言により侑斗はさらに激怒したらしく…… 「おらぁッ!!!」 「な……!?」 一気にジャンプで飛び上がったゼロノスは、オウルイマジンの両足をがっしりとホールドし、そのまま地面にたたき付ける。 「この野郎!」 そして再びゼロガッシャーをサーベルモードに変形させ、オウルイマジンに振り下ろす。 「うわっ……ちょッ……クッ……!!」 それも一度では無い。倒れたオウルイマジンに何度も何度もゼロガッシャーを振り下ろすのだ。 さすがにその光景はデネブも見兼ねたらしく…… 「侑斗……!!」 「はぁっ!おりゃあ!!」 デネブは侑斗を止めに入るが、それも聞く耳を持たずにゼロガッシャーを振り下ろし続ける。 「侑斗……落ち着け!侑斗!!」 そこでデネブは無理矢理ゼロノスをオウルイマジンから引き離す。 「……何すんだよッ!!」 デネブの余計な行動にいらついたゼロノスはデネブにヘッドバットをかますが、もちろんあまり効いていない。 「駄目だ侑斗!こんな戦い方、卑怯すぎる!」 「あぁもう……面倒臭いな!じゃあお前やれよ!!」 「了解!!」 デネブは少し嬉しそうにそう言うと、すぐにゼロノスの背後に立った。 そしてゼロノスはベルトからカードを抜き取り、再びレバーをスライド。さらにもう一度カードをアプセットする。 『Vega Form(ベガフォーム)』 機械音声が『ベガフォーム』と告げ、デネブがゼロノスと合体。 肩にはデネブの手……ゼロノスノヴァが装着され、胸についたデネブの顔が特徴的だ。 やがて頭に装着されたドリル型電仮面は、星型に展開。これが、『仮面ライダーゼロノス ベガフォーム』だ。 いつかたどり着くだろう すべての謎 説き明かされ そして、ゼロノスがベガフォームになった途端に、ゼロノスが立っていた地面が「ズンッ!」と沈み込む。 止まったままの時計の針 動くさきっと さらに強い風が神社全体に吹き込み、周囲の木々がざわつく。ゼロノスのマントもそれに合わせてはためいている。 もう任せておけない 悲しい歴史いらない ゼロノスはゼロガッシャーを構え直し、オウルイマジンを睨みつける。 そのためだけに見せる本当の強さ……『ACTION-ZERO』! 「最初に一つ言っておく!!」 「お前もかよ!?」 「正直、お前よりもあの犬みたいな化け物の方が気になる!!」 「なら、あの犬をなんとかしにいけよ!?」 デネブの人格が表に出た状態のゼロノスは、侑斗の真似か決め台詞を言う。 まぁ少し間が抜けているイメージがあるのもデネブの特徴だ。 オウルイマジンはツッコミながら羽手裏剣をゼロノスに飛ばすが…… 「……わかった!!」 デネブはオウルイマジンの言葉を「早く自分を倒して、あの女の子を助けろ」と勝手に解釈。 羽手裏剣を全てゼロガッシャーでたたき落とす。 「チッ……!」 オウルイマジンも少し悔しそうに再び羽を飛ばそうとするが、ゼロノスはそれを許すつもりは無かった。 「これで終わりだ!」 『Full Charge(フルチャージ)』 ゼロノスは一瞬の内にゼロガッシャーをボーガンモードに変形、さらに ゼロノスベルトから取り出したカードをゼロガッシャーのスロットに押し込む。 同時に、ベルトの黄色いV字マークが輝き、ゼロガッシャーに光が集まる。 「……な、何!?」 うろたえるオウルイマジン。ゼロガッシャーの中心は、稲妻のような光を集めながら自分を狙っているのだ。 「クソ……フン!」 オウルイマジンはそれに対抗し、今までに無い程に無数の羽手裏剣を飛ばすが…… 「はぁッ!!」 ゼロノスはそれを無視し、光の矢と化した閃光を撃ち出す。 そのまま矢-グランドストライク-は一気に全ての羽手裏剣を撃ち落とし、オウルイマジンを貫通。 「うわぁあああ……!?」 そして、オウルイマジンの体はV字型に発光し、次の瞬間には爆発していた。 『あの魔導師はどうなった!?』 侑斗はイマジンの撃破後、すぐに犬獣と戦闘していたなのはを思い出す。 「リリカルマジカル、ジュエルシード・シリアル16!封印!」 『Seal』 調度ゼロノスがイマジンを撃破した頃、なのはは犬獣に取り付いたジュエルシードを封印しようとしていた。 犬獣はなのはが放った桜色の光に拘束され、身動きが取れない状態にある。 なのはが封印の呪文を唱えた途端に、犬獣から青く輝く小さな光が飛び出した。 青い石……ジュエルシードは吸い込まれるようにレイジングハートに接近する。 後は封印するだけだが、そう思い通りには行かない。 「え……何!?」 なんと、ジュエルシードはレイジングハートに封印されずに、倒したはずのオウルイマジンの体に吸い込まれたのだ。 そしてイマジンの体は一気に大型化し、まるで鳥のような巨大な化け物へと変貌する。 名付けるとするならば『シードギガンデス ヘヴン』とでも言ったところか。 「まさか……ジュエルシードがアイツの願いに反応した!?」 「そんな……!?」 なのは達もこの意外な展開には面食らっているようだ。 「侑斗!コイツ……ただのギガンデスじゃない!」 『んなこと見りゃ分かる!多分、あの青い石の影響だ!』 侑斗達も、この状況を分析。こうなった場合の対象方とは…… 『ゼロライナーだ!!』 「わかった、侑斗!」 次の瞬間、またしてもどこからかゼロライナーが現れ、ゼロノスは急いでゼロライナーに飛び乗る。 「あの人達……何する気なのかな?」 「戦うのかな?あの電車で……」 なのは達にしてみればもう何がなんだか分からないといった感じだ。 特になのははまだ魔法すら馴染みが無いというのに、二回目の実戦で いきなりこんな「戦う列車」を見てもそう簡単に納得が行く訳が無い。 そうこうしてるうちに、すぐにゼロライナーの先端は180度回転し、ドリル状に変形する。これが制御車両でもある『ゼロライナードリル』だ。 『一気に決めるぞ!』 「ああ、わかってる!」 ゼロライナー車内、マシンゼロホーンというバイクに跨がりながら二人のゼロノスが息を合わせる。 シードギガンデスはそんなゼロライナーへ向けて無数のニードルを発射するが…… 「レイジングハート!」 『Protection』 すぐにプロテクションを作動させたなのはが介入。それらを全て弾き、ゼロライナーを守る。 『そこの魔導師!』 「え……!?」 「なのはの事だよ!!」 突如、ゼロライナーから聞こえた声に困惑するが、ユーノのお陰ですぐに自分の事だと気付く。 ちなみに当然の事だが、ベガフォームに変身しているからには聞こえる声もデネブの物である。 「な、なんですか!?」 『一気にゼロライナーで突っ込む!キミはその隙にあの宝石を封印してくれ!!』 「えと……わかりました!」 威勢よく返事を返すなのは。そうと決まれば、なのはもすぐに行動を開始する。 まだレイジングハートはシーリングモードのままだ。このままゼロライナーが攻撃する チャンスを作るために、シードギガンデスを拘束する。 「レイジングハート!!」 『Standby ready』 なのははすぐにさっきと同じように桜色の光でシードギガンデスを拘束。 だが…… 「う……さっきのより強い……!!」 流石にイマジンに取り付いただけに、さっきの子犬に取り付いていた犬獣とはパワーが段違いなのだ。 「……早くしないと、拘束が解ける!」 『デネブ!今のうちに一気に決めろ!!』 「任せろ、侑斗!」 強き者に強き力 言っておく「かなり強いぜ!」 ゼロライナーは先端のドリルを高速回転させながら、一気にシードギガンデスへと突っ込む。 極めつけのVega Ultair 始まるBattle『ACTION-ZERO』! 「行ける……!!」 シードギガンデスに突き刺さるドリルを見たユーノも、ゼロライナーの勝利を確信する。 強き心強き願い 重なる時 無敵になる 『ブチ抜け!!』 侑斗もシードギガンデスの腹部を貫いてゆくドリルに、気合いを入れる。 デュアル仕様Vega Ultair 繰り出すAttack『ACTION-ZERO』 そして、ゼロライナーはシードギガンデスを貫通。一気に車両全体がシードギガンデスの体を突き抜ける。 「今だ!」 「うん、今度こそ……!リリカルマジカル、ジュエルシード・シリアル16、封印!!」 なのはは、桜色の翼が生えたレイジングハートを、ドリルによって風穴を開けられたシードギガンデスにかざす。 強き者重なれば…… 極めつけのVega Ultair ACTION-ZERO そのままシードギガンデスからジュエルシードが取り出され、レイジングハートに吸収される。 後は残ったギガンデスヘヴンを片付ければ終わりだ。 ゼロライナーはUターンし、再びギガンデスに突進。そのままギガンデスを打ち砕く。 それは最強の意味…… デュアル仕様Vega Ultair ACTION-ZERO…… そうしてゼロライナーは、なのは達の前で停車することなく、再びいずこかへと消え去っていったという。 全てが終わった後、神社は何事も無かったかのような平穏を取り戻す。 イマジンに取り付かれていた女性も、意識を取り戻して自宅へと帰ったらしい。 「えと……何はともあれ、これでよかったのかな?」 「うん!完璧だよ、なのは!!」 二人はゼロライナーが消えた夕焼け空を眺めながら、笑顔で顔を見合わせた。 そんな時、何かに気付いたなのはは足元に落ちていた物を拾い上げる。 「何かな、これ?」 「キャンディ?」 「やっぱり、そうだよね?」 なのはの問いに答えるユーノ。それはどう見てもキャンディだ。 なのははそのキャンディをにぎりしめ、再び空を見上げる。その表情はとても爽やかだ。 「また、会えるかな?」 「うん。きっと……そのうち」 ユーノは笑顔で答えた。 「……と、まぁこんな話があった訳で……」 こうして話は現在に戻る。 既に鍋は全員にほぼ完食されており、今は平和な雑談ムードだ。 「戦う電車かぁ……ってそんなアホな!」 「お前、頭でも打って幻覚でも見てたんじゃないか?」 一同は黙ってなのはの話を聞いていたが、はやてとヴィータが真っ先にコメントする。 「でも、その話が本当ならまた会えるかもね。その電車の人に」 「うん!そうだよね?」 否定的なヴィータに対し、フェイトは楽しそうに言う。だが、そこでなのはは一つの異変に気付く。 「……剣くんは?」 なのはの言葉に一斉に剣を見る一同。すると…… 「うん……マイラヴァ~……ミサキーヌぅ……」 「「「……寝てる?」」」 なんと、幸せそうな顔をして眠っているのだ。 「にゃはは……私の話も長かったし、仕方ないかな?」 苦笑いしながら言うなのは。 「疲れてるみたいだし、休ませてあげよっか」 「うん、そうやな。後でじいやさんに連絡しといたらええか」 フェイトとはやてもそれに返事を返す。剣がどこまで話を聞いていたのかは不明だが、まぁそこはいいとしよう。 鍋も食べ終わり、なのははふと八神家の窓から夜の空を見上げた。 「ベガと、アルタイル……か」 あの緑の戦士は今もきっとどこかで戦っているのだろう。 闇の中で唯一光る「真実」を守るため…… ゼロライナーは今日も時の中で旅を続ける。 約束の場所まで…… 戻る 目次へ 次へ
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キャラクター-パンツァークエスト- Lv99時点でのステータス キャラクター詳細スイ(パンツマニア16歳) ステラ(お嬢様15歳) レイラ(三番隊副隊長16歳) フェイ(三番隊隊長17歳) ルン(メイドさん18歳) カリン(魔法少女13歳) アーニャ(迷子の達人16歳) ティナ(パンツ屋さん17歳) サニア(正義の味方19歳) ユーノ(竜玉の番犬年齢不明) ケイ(スイの妹16歳) クレス(騎士団長19歳) 十五夜(クインズ様年齢不明) 咲っち(悪夢の住人年齢不明)※イベントキャラ スピンオフでの仲間加入場所※要反転 Lv99時点でのステータス 装備なし、無職 ステ合計 ステータス(攻撃力/守備力/精神力/敏捷性)を単純に足し合わせた値 青文字は、最大値 名前 HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 ステ合計 備考 スイ 450 400 230 200 180 200 810 ステラ 380 450 170 170 230 220 790 レイラ 460 270 240 210 140 170 760 フェイ 390 480 220 190 240 210 860 ルン 490 320 250 210 220 240 920 カリン 450 999 140 150 250 200 740 アーニャ 470 250 240 220 130 230 820 ティナ 370 260 210 250 210 250 920 サニア 510 210 250 240 120 165 775 ユーノ 450 220 240 180 140 230 790 ケイ 450 380 240 220 220 240 920 クレス 470 200 250 200 150 220 820 十五夜 950 850 300 300 300 300 1200 スピンオフ後 咲っち 800 750 351 300 255 255 1161 Lv?イベントキャラ キャラクター詳細 スイ(パンツマニア16歳) LV HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 初期職 1 40 30 23 24 18 20 無職 パンツを盗む事ができる 初期装備 布の服 ステラ(お嬢様15歳) LV HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 初期職 1 34 49 18 23 25 22 僧侶Rank0 レベルが上がりやすい 初期装備 護身用ナイフ、冒険者の服 レイラ(三番隊副隊長16歳) LV HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 初期職 2 57 26 42 31 14 19 冒険家Rank0 最初から「火炎斬り」を習得済み 初期装備 銅の剣、冒険者の服 フェイ(三番隊隊長17歳) LV HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 初期職 16 99 184 82 72 121 47 魔法使いRank8 初期装備 基盤の杖、魔導士のローブ ルン(メイドさん18歳) LV HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 初期職 30 288 149 237 158 110 130 パラディンRank0 最初から、「ケアラル」「ケアラルク」「リフレ」「真空波」「稲妻」習得済み 初期装備 光の剣、メイド服 カリン(魔法少女13歳) LV HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 初期職 18 84 228 38 73 127 41 魔法使いRank7 最初から、「フレイアム」を習得済み Lv80で「デバインバスター」を習得 初期装備 魔法の杖、魔女の帽子、魔導師のローブ アーニャ(迷子の達人16歳) LV HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 初期職 5 87 35 96 64 29 35 魔法戦士Rank1 最初から、戦士Rank8 最初から、「パワフ」「フレイア」を習得済み 初期装備 遊撃の剣、鋼鉄の鎧 ティナ(パンツ屋さん17歳) LV HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 初期職 4 50 30 36 38 23 46 盗賊Rank5 初期装備 護身用ナイフ、布の服 サニア(正義の味方19歳) ラビリズ南西の神殿クリアまで一時加入時 LV HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 初期職 20 274 23 164 103 10 59 デュエリストRank1 本加入時 LV HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 初期職 35 409 34 224 143 16 89 デュエリストRank1 最初から、「癒しの陣」「正拳突き」を習得済み 初期装備 猛獣の爪、武道着 ユーノ(竜玉の番犬年齢不明) LV HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 初期職 24 202 34 151 96 22 119 武道家Rank7 初期装備 猛獣の爪、毛皮のマント ケイ(スイの妹16歳) LV HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 初期職 30 243 152 192 157 94 186 アサシンRank0 最初から、「フリザルム」「ダクネス」「火炎連続斬り」「回転剣舞」を習得済み 初期装備 アサシンダガー、戦装束 クレス(騎士団長19歳) LV HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 初期職 35 348 41 250 173 30 73 戦士Rank8 最初から、武道家Rank8 初期装備 ダイヤの剣、ダイヤの鎧 十五夜(クインズ様年齢不明) LV HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 初期職 1 336 272 277 168 144 176 殲滅天使Rank0 最初から、「フレイアム×2」「双鬼神斬り」習得済み Lv70でアマテラスを覚える。 初期装備 光の剣、冒険者の服 咲っち(悪夢の住人年齢不明)※イベントキャラ LV HP MP 攻撃力 守備力 精神力 敏捷性 ? 800 750 351 300 255 255 装備の変更が出来ない。 レベルが上がらない(?固定) 「ケアラル」「ケアラルク」「リフレ」「リバイラ」「ダクネロス」「ファントムペイン」習得済み 初期職 無職 初期装備 草薙の剣、メイド服 スピンオフでの仲間加入場所※要反転 スイ 秘密の花園B ステラ ユーリの町 レイラ ウィルアの街 フェイ ウィルアの街 ルン 秘密の花園B アーニャ 秘密の花園A ティナ ティナの店 サニア ネッス湖 ケイ ユーリの町 クレス 王都レティシア 十五夜:女神の神殿
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封印完全クリアに必要なユニット ロイ リリーナ(8章←ロイ)…8章外伝 エルフィン(11章)…12章外伝(+20ターン内に制圧。ララム加入時は死んでもよし) ソフィーヤ(14章)…14章外伝(+25ターン以内に制圧) ダグラス(16章)…16章外伝 ┌ユーノ(イリア20章←ゼロット)・ゼロット(7章←トレック or ノア)…20章外伝(+25ターン以内に制圧) └スー(6章)・シン(9章←フィル←ノア)・ダヤン(サカ20章)…20章外伝(+25ターン以内に制圧) ミレディ(13章)・ツァイス(16章←ミレディ)…21章外伝(+30ターン以内に制圧) 22章終了後、全ての神将器が揃っていてかつ壊れていなければ、第23章 ベルンの亡霊に分岐。 外伝に進んで神将器をとってしまえば、それ以降ユニットが死んでも構わない。
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SWにおいての基本攻撃順番 リアナ→バルディア→アクア(アルファベット順)→ソルダ→リュウ→ヌゥラ→リード→ユーノ→クロウ→リルメア SWの際に使用するお絵描きチャット http //www.takamin.com/oekakichat/user/oekakichat3.php?userid=505888 現在権限は鴨南蛮さんにあります。ので、お絵描きチャットをいじりたい方は鴨南蛮さんにパスワード等をお聞きください (セキュリティのため) なお、落書きなんかもしたい場合はお気軽にどうぞ(おい) 時空 初人時空(通称初時空) マッスルームの回避が覚醒する SW時空 戦闘がダラダラ長引く グリーンマン時空(通称緑時空) クリティカルとファンブルの確率を引き上げる 他人の出目を吸い取る 青森高校生時空 アベレージが4を越える ゴド時空
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