約 2,550,648 件
https://w.atwiki.jp/niconicomugen/pages/3817.html
解説 次期紅魔館メイド長の座を賭けて行われるシングルトーナメント。 全部で18人のメイドさんが戦いを繰り広げる。 (オープニングでは20人紹介されているが、2名ほどニセメイドだったことが発覚し失格となった) おなじみのあの人から滅多に見かけないあの人、さらにはできたてのあの人までメイドさんづくしである。 一方的な試合展開が多いので、そういうのが苦手な人にはオススメできない。 ストーリーも併設されており、今後の展開も見ものである。 このOPをベースにしたストーリーを作るらしいが、詳細は未定である。 なお、トーナメントで使った一部のステージを配布するとのこと。詳細は動画にて。 出場キャラクター + ... いろは 朝比奈みくる(minoo氏) フィオナ・メイフィールド 琥珀 翡翠 マルチ セリオ ティセ(Roque氏) ティセ(NHK氏) ゆきな メカヒスイ(Rajaa氏) 翠星石 キリコ 安藤まほろ 志貴咲夜 月みょん 十六夜咲夜(gu氏) いぬさくや コメント 項目の作成ありがとうございます! -- うp主 (2009-12-23 12 08 38) メイド・イン・ヘブン!トナメは加速する! -- 名無しさん (2009-12-23 13 06 14) AI入ってるキャラとそうでないキャラの試合が酷すぎる。数を減らしてもいいからAIあるキャラだけ集めてやった方が良かったと思うだけに残念だ -- 名無しさん (2009-12-24 04 48 22) 返信させていただきます。確かに、↑の指摘もごもっともではありますが、今回のトナメの趣旨の一つに、「普段出番に恵まれないキャラクターにも出場の機会を与える。」という趣旨もございましたので、あえて出場させました。気分を害されたのなら謝罪いたしますが、トナメの趣旨も同時にご理解くださるようお願いいたします。 -- うp主 (2009-12-24 17 25 41) 良いとこなしで一方的にやられる図を見せて出場機会を与えました、というのはちょっと違うんではないかと思うんだけどなあ。考え方はわかるけど出せばいいってものじゃないと思う。 -- 名無しさん (2009-12-24 18 06 16) まあ、おっしゃることはごもっともなのですが、有名キャラクターはAIに恵まれていますからねぇ。どうしても、差はついてしまうと思います。また、AIは(強弱は別にして)全員入っていたと思います。あえて言うなら、有名キャラのAIをもっと下げれば良かったかもしれません。また、組み合わせも、AIの強いと思われるキャラクターが早いうちに合わないように組んでいますので、その辺りは割り切っていただけるとありがたいと思います。 -- うp主 (2009-12-24 18 16 35) 下げすぎて全試合超低レベルーなんて状態よりはマシじゃないかねぇ。難しいところだけど -- 名無しさん (2010-01-10 22 37 38) >AIの強いと思われるキャラクターが早いうちに合わないように これはどうかと思う……虐殺させるつもりで出した、って意味じゃん。 -- 名無しさん (2010-01-11 02 00 26) ↑すいませんが、その回答にはお答えいたしかねます。 -- 名無しさん (2010-01-11 02 17 33) はっきり答えられないならいちいち書き込まない方がいいと思うよ。「お答えいたしかねます」って言っちゃうと「ああ、虐殺させるつもりだったんだな(だから答えられないんだろ)」って思われるだけ。 -- 名無しさん (2010-01-13 17 56 14) 酷いコメントだね…見る側はそれだけなんだからさ…うp主さんの事を挙げ足取って言うとか出来る偉いさんかいな?…うp主さんは今回の差の酷さを次のトーナメントに生かす事をすれば良いと思いますよ…少なくとも↑の様な自分勝手な人の言葉を全て丁寧返信する必要はないかと…それとゆきなを初めてMUGENで見させて下さった事感謝します -- 名無しさん (2010-01-13 20 33 39) 名前 コメント マイリスト
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/633.html
171 :しまっちゃうメイドさん [sage] :2007/03/04(日) 01 35 36 ID ebyXowoD 「お前たちも自覚があると思うが、もうセンターまで500日も残されていない。部活に精を出し、三年の夏に引退…そっから勉強をやるという奴のほうが多いと思うが、 はっきり云ってそれは少し厳しいぞ。受験の波は既にお前らに迫っている。乗り遅れたら終わりと思え!特に受験なんか、まだまだ先だと思っている奴は!後になって、絶 対後悔するぞ」 そう云って、否命のクラスの担任は朝のHRを打ち切った。五月の半ばに入ったと云うのに、未だにゴールデンウィーク気分の覚めない輩に渇をいれたのである。 「ねぇ、沙紀さん…」 先ほどの担任の話を聞いてゴールデンウィーク気分が一気に覚めた否命が、何処か心配げな声で同じクラスである沙紀に耳打ちした。 「やっぱり、今から勉強しないとまずいのかな?私、成績悪いから推薦も貰えないし、受験勉強だって全然やってこなかったし…」 「お嬢様なら、大丈夫ですよ」 沙紀は胸を張って、自信満々に答えた。 「無理をせずに自分のペースで頑張って、才能を信じて、秘められた力を信じて、奇跡を信じて、楽観的に考えながら前に進む限り成果は無くても、希望だけは見えてきますよ」 「うん、私頑張る!」 「そうです、お嬢様!その意気です!」 「浪人する奴の常套句じゃん、それって」 隣で話を聞いていた否命の親友である、竹宮源之助は苦笑交じりに呟いた。源之助はその男のように厳つい名前で誤解を受けやすいが、れきっとした女である。 「浪人もいいじゃないですか、源之助さん。きっと毎日が日曜日ですよ」 「沙紀さん…それってむしろ、曜日の感覚が無くなるんじゃ…」 「とにかく、私は浪人なんてごめんね」 そう言って、源之助は溜息をつく。 「私も浪人はちょっと…」 「だけど、否命は成績も悪いし、受験勉強も苦手なんでしょ?」 「じっ、自分のペースで頑張って、楽観的に前に進んでいけば、きっ、きっと希望は見えるもん!」 「だから、それだと浪人するって」 「はぅぅ…」 「あらあら…そういえばお嬢様はAO入試なるものをご存知ですか?」 「AO入試?」 聞きなれない単語に否命は眼を丸くした。 172 :しまっちゃうメイドさん [sage] :2007/03/04(日) 01 36 38 ID ebyXowoD 「否命は知らないの、AO?」 「うん…」 「自己推薦方式って言って、自分で自分を推薦するの。論文と面接で入学の是非を判断するんだけど、論文は先生が書いてくれるから、実際は面接だけね」 「面接って、どういう事を聞かれるのかな?」 「自分が頑張ったこと。とりあえず、部活の事については聞かれるんじゃないの?」 「私、部活入ってない…源之助ちゃんも知ってるでしょ?」 「では、君は熱心に勉学に励んだのかね?」 源之助は腕を組み、不遜な態度で無駄にプレッシャーをかける面接官になりきって否命に迫った。 「私、成績も悪い…」 否命はビビリながらも、それに対応する。 「では、君は一体、高校生活で一体何を頑張ってきたのかね?ボランティア活動や研究活動や習い事でもしていたのかい?」 「してません…」 「本当に君は高校で何を頑張ってきたんだい?」 「え…その、とっ、とにかく頑張ってきました」 (言えない…、私が毎日頑張っていることは…誰にも) 否命は心の中で呟いた。 「とにかく頑張ってきた…か?普通に考えれば、成績も悪い、部活にも入ってない、校外活動もやってないとくれば、高校生活で頑張った事がないと思われても仕方が無いと思わないかい?」 「はぅぅ…」 「お嬢様、そういう時はこう言うんですよ。僕を普通の目で見ないで下さい!」 「では、私は君のことをどういう目で見たらいいのかね?」 そう問われれば否命は、 「その、あの…やっぱり、普通の目で」 と、答えるしか無かった。 「じゃあ、君は高校生活で頑張ったことが無い…ということでいいのかな?」 「沙紀さぁん…」 助けて…と、否命は沙紀に潤んだ瞳で訴えかけた。 「お嬢様、そんな顔をなさらないで下さい。大丈夫ですよ、こういう時は、「貴方に僕の何が分かるっていうんですか!!?」と言えばいいのです」 「面接の意味ないじゃん!」 そこで思わず源之助は沙紀につっこんだ。 173 :しまっちゃうメイドさん [sage] :2007/03/04(日) 01 37 51 ID ebyXowoD 「はぁー、否命、本当にあんたどうするの?このままだと…」 「むっ、無理をせずに自分のペースで頑張って…」 「だーかーら、それだと浪人よ」 「はぅぅ…」 そんな否命と源之助のやりとりを、沙紀は何処か遠い瞳で見つめていた。 高二は既に自分の将来を選択する時期だ。その選択の一環としてある大学受験は、人生のゴールではないけど、やはり人生の関門の一つだろう。 その来たるべき関門をどう乗り越えるかを、否命と源之助は悩んでいる。それが、沙紀に時間の流れというものもひしひしと感じさせた。 この楽しい時間…、沙紀が大好きな日常はいつまでも続くはずは無い。沙紀だって、それぐらい分かっている。そして、次にまたもっと楽しい時間が待っている事も沙紀は分かっていた。 それでも、この日常が終わるのは寂しかった。 ただ、無性に寂しかった。 沙紀は理解していた。もう、日常が終わりかけている事を。この楽しい一時は終わっていく日常の中の、文字通り「一時」でしかないことを、沙紀は実感として理解していた。 「この偏安いつまで続く…」 言葉にしてみると、それは沙紀の胸によく響いた。
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/1229.html
343 :良家のメイドさん 中編B-side (1/4) ◆6AvI.Mne7c [sage] :2009/04/23(木) 23 38 30 ID np2bNnLo 「おはようございます、弟さん」 知らない女性の声で、俺は目を覚ました。 「ああ、おはよう……!?」 そこでふと気づいた。メイド服を着たアンタは、いったい誰ですか? あ、知らない人は始めまして。俺はとある中流家庭の長男坊っス。 名前は、晴(はれ)。けれど、皆には何故か音読みで「せい」と呼ばれている。 年の頃18歳。現在実家を離れて、大学生活を満喫中だ。 そういや、美人でブラコンの姉貴がいたけど、こないだ金持ちんトコに嫁いで行ったっけ。 「ええっと……、その、アンタはいったい、どなたですか? この部屋――もとい俺の実家にも、アンタみたいなメイドを雇う金なんざ、ないんだが……」 これは事実だ。ウチには姉貴の嫁ぎ先みたいに、給仕さんを雇う余裕など、ひとつも無い。 むしろ、1ヶ月前までは、今は亡き親父の借金で、困っていたくらいだ。 「ええ、存じ上げておりますわ。ですが、別に心配はいりません。 私は、あなたがたのために、ここに派遣されてきた者ですから」 「ふえ!? そうだったのか? そんな連絡はもらってないけど……」 まさか、姉貴がこっそり、メイドさん派遣を手配したのか? いやいや、多分それはない。なぜなら俺の姉貴はブラコンだからだ。 姉貴は結婚するまで、異常なほどのブラコンで、常に俺にべったりしていた。 だから、俺は今まで恋人もいなければ、姉貴以外の女の子と、手をつないだことも無い。 「あの、お恥ずかしいことに、私が若奥様――あなたのお姉さまに粗相を働いてしまいまして。 今朝になって、急に若奥様の勅命で、こちらに来るように指示されたのです。 もちろん、アナタのご母堂には、連絡を通してますので、ご安心ください。 最低でも、こちらには1年近くは、お邪魔する予定になっておりますので――」 「そうっスか…………」 正直なところ、姉貴も心が狭くねぇか、と思わないでもない。 なんというか、それってほとんど、左遷じゃないかよ。 それこそ、1年間も追放されるなんて、屋敷所属のメイドさんである彼女には屈辱だろう。 だから、なんとかして姉貴に口利きして、彼女を屋敷に返してやれれば―― 「あなたは、優しいひとなんですね。 こうしている今も必死で、お姉さまに私のことを、許してもらおうと考えています」 突然目の前の女性に指摘されて、すこしビックリした。 どうやら、俺は考えていたことを、うっかり口にしていたらしい。 「それほど心配していただかなくとも、構いません。 私だって1度でいいから、屋敷の外で働いてみたかったのですから」 そう言って俺の手を、両手で優しく包み込んでくれるメイドさん。 「そうっスか……。じゃあメイドさん、今後ともヨロシクお願いします」 初めて姉貴以外の女性に、正面から手を握ってもらえた。 なぜだか懐かしい気分になりながら、俺は今日からの生活を考えてみた。 344 :良家のメイドさん 中編B-side (2/4) ◆6AvI.Mne7c [sage] :2009/04/23(木) 23 43 07 ID np2bNnLo だいたい2時間程度経ったのだろうか。 俺はメイ(呼び捨てで構わないと本人談)と、色々な話をした。 「晴(はれ)さま。あなたになら、私の本心を、話してもいいのかもしれませんね」 突然そんなことを言われて驚いたが、俺は真剣に、彼女の言葉に向き合った。 「実は今回の派遣は、晴さまのお姉さまに、私のほうから頼み込んだのです。 私には、ほんのささいなことですが、屋敷に居たくない理由がありました。 なので、今回の粗相の件を機会に、ここまで逃げ出してきたのです。 私は――あのお2人に、私の居ないところで、幸せになって欲しいのです――」 メイらしい、敬語で取り繕った、不器用な心情の告白。 俺はこのたった数時間の会話の中で、完全にメイに惚れてしまっていた。 基本的に、なにかと姉貴のことを通して俺を評価する連中の多い中で―― 俺のことだけを真っ直ぐ見てくれる、その真摯さに惚れてしまったのだ。 「晴さま、私はショックを受けて逃げ出した、卑怯で臆病なメイドなのです。 私は坊ちゃま――もう手の届かない彼の許に居るのが、とても辛かったのです。 私にとって、坊ちゃまは雇い主にして、片思いの相手だったんですから……」 「ああ……、確かに俺も、姉貴が嫁いだってのには、結構ショックを受けたな。 今までずっと一緒だったから、なんかいなくなって、寂しいしなぁ。 ホントは俺、姉貴に嫁になんて、行ってほしくなかったのかもしれない――」 「でも、私は自分で、あのお2人から身を引く覚悟を決めました。 そして、私が自分から本家に戻ることは、おそらくありません。 あのお2人が幸せになってくだされば、それが私にとっても、最良なのです」 「幸せに――か……。なれるのかな、俺の姉貴と、姉貴の選んだ『坊ちゃま』は――」 「なれますよ。なんたってあのお2人は、とても魅力的な人たちですから。 だから私は、これから自分の新しい幸せを探します。協力してくださいね、晴さま?」 345 :良家のメイドさん 中編B-side (4/4) ◆6AvI.Mne7c [sage] :2009/04/23(木) 23 46 28 ID np2bNnLo そんな俺たちが愛し合う関係になるのに、それほど時間は掛からなかった。 最初にセックスをした日は、大学も休みだったので、つい調子に乗ってしまった。 不思議なことに、その時のセックスは、なにか懐かしい感じがした。 お互い初めてだというのに、夢の中で何度も経験していたような気がした。 夢の内容がさらに鮮明になって、より鋭敏になったような、とても最高な時間だった。 「ああ、愛しています、晴さま――いいえ、晴(せい)くん……」 「ああ、俺もだ。大好きだよ、メイ……」 そして、あの日から5ヶ月が過ぎた。 俺とメイは、相変わらず仲睦まじく、恋人関係を続けている。 そしてつい先日、メイから、妊娠した旨を告げられた。 どうやら、3ヶ月目らしい。母子共に健康だそうだ。 俺の身分的にはちょっと厳しいかもしれないが、とても嬉しかった。 最初の日から、何度か避妊なしのセックスを重ねていたから、そりゃ妊娠するよなぁ。 おふくろが「孫の顔は見れるのかねぇ~」と常にぼやいてたので、ちょっと安堵してるけど。 俺たちは、この件をおふくろに報告するため、長期休暇を利用して帰省した。 懐かしい町並みを、恋人であるメイを連れて歩くのは、なんだか誇らしかった。 実家に帰ると、おふくろもそこそこビックリしていたけど、とても喜んでくれた。 まあ、姉貴が嫁ぐ前の状態がアレだったから、おふくろもすごく心配していたしな。 まっとうに家庭を持つことができそうな俺に、安心してくれたんだろう。 346 :良家のメイドさん 中編B-side (4/4) ◆6AvI.Mne7c [sage] :2009/04/23(木) 23 50 21 ID np2bNnLo 違和感を感じ始めたのは、いつごろからだったのか。 「いいえ、本家に妊娠を報告するつもりは、いっさいありません」 「あ~、でもそれだと、メイの雇い主たちに申し訳ないんだけど――」 そうだ。メイが頑なに、本家との連絡を拒み出した時だった。 メイが派遣されてきてから数ヶ月、彼女は本家に向けての連絡を一切絶っていた。 理由を聞いても、彼女らしい敬語で、ひたすらごまかされるばかり。 そこで、納得のいかない俺が、勝手に彼女の雇い主たちに連絡しようとした時。 「まったく、駄目じゃないですか、そんな無礼なことをしては。 私を派遣してくださった若奥様に、ご迷惑が掛かってしまいますよ?」 メイが言うと同時に、俺の両腕が急に動かなくなり、持っていた電話機を落としてしまった。 何かよくわからないが、かなり強力に固められているようで、もがくことさえ不可能だった。 「いや、だから俺は――姉貴に直接――れんら、くしよう……と……」 「ですから、その必要はないと、申し上げているのです」 「なんでさ!? 姉貴には、なるべく迷惑かけないように――するから」 俺のその言葉に反応したのか、メイは突然、豹変したように笑い出した。 「うふふ、うふふふ、あはははははは! まったく、まだ気づかないのかなぁ――せ・い・きゅん?」 最初に俺は、自分の耳を疑った。 突然目の前にいた、メイであるはずの人物から、姉貴の声音で、あの呼び名が聞こえたから。 「!? な、なんで――アンタ……、姉貴、なのか……!?」 驚愕する俺に、彼女は喜々として、満面の笑みで言葉を紡いできた。 「うん、そうだよ。最初っから、私はあの『メイ』ってメイドと、入れ替わっていたの。 だから、せいきゅんはずっと、私と交わっていたのよ。びっくりしたでしょ? 入れ替わった方法は――知ってるよね? 私が得意だった催眠術――『操心法』だよ♪」 すべては、あの瞬間から始まっていた? いや、しかし――だとしたら――!? 「待ってくれ、姉貴!? それじゃあ今、本家――嫁ぎ先はどうなってるんだ!? 本物の『メイ』って名前のメイドは、どうなったんだ!? 答えろ――」 「さあ、そんなちっちゃいことは、どうでもいいじゃないの? ふふふっ、さあせいきゅん。また今夜も、2人きりで愛し合いましょう?」 ――そして俺は、もう何度目かもわからない、姉貴とのセックスに流されていった。
https://w.atwiki.jp/wiki15_you/pages/268.html
はじめてのメイドさん 作者:把握魔人 玄関のチャイムが鳴った。 リビングでのんびりと過ごしていたレミングは、読んでいた本をテーブルに伏せる。 「あ、はいはーい。今出ますー」 レミングはぱたぱたと玄関に向かう。覗き穴から外を見ると、そこには見慣れた顔の女性がいた。安心したレミングは鍵を開ける。 「いよーっす」 アキラだった。いつもの服装で、少し大きめの鞄を提げている。 「アキラか……。どーしてオレん家知ってるのさ?」 アキラとは特別に親しい仲である。が、家の住所を教えたことは無かった。 「いやー、大体わかるだろ?」 アキラが笑う。レミングの頭の中には一人の男の姿が映っていた。彼ならばやりかねない。 「……うん、大体把握した。アイツから聞いたんだろ?」 「おー、多分それだわ。……で、上がっていいか?」 「うん、いいけど……」 「お邪魔しまーす」 自分の部屋はそこそこ散らかっているが、まぁ部屋まで通さなければいいだろう。それよりも、部屋着のジャージのままだ。もっといい服を着ておけばよかった。少し後悔するレミングであった。 「……その荷物、何?」 レミングはアキラをリビングへと案内しながら、彼女が手に提げている鞄の中身が気になったようだ。普段は鞄など持っていないのに。 「あー、気にすんなってー」 アキラがにんまりと笑った。彼女がリビングのソファーに腰掛けたのを見届けたレミングは、コップを用意して冷蔵庫を開ける。 「飲み物、何がいい?」 「あー、別に何でもいいぜー? それよりもさ、着替えたいから、どっか部屋貸してくんね?」 「うん、別にいいけど? えっとね、玄関の横にお風呂があるから、そこの脱衣場使ってよ」 「あ、何ならレミングの前で着替えよっか?」 「ふぇ!?」 アキラのいきなりの言葉で、顔を真っ赤にするレミング。 「なな、何言ってんだよっ!! ほら、着替えるんならさっさと行ってっ!!」 「はーい」 アキラはちょっと楽しそうな様子で脱衣場へと向かっていった。鞄も一緒に持って行っている。 「ほんとにもう……」 アキラはからかっているのか本気で言っているのかの区別がつきにくいから困る。レミングは顔を赤くしつつも、サーバーから冷えた茶をコップに注いだ。 コップを二つリビングのテーブルに置いて、レミングはソファーにぽつんと座る。先ほどまで読んでいた本を閉じて、部屋の隅にやった。 「着替えるったって……。別に服とか汚れてなかったもんなぁ……」 しばらく時間が経ったが、アキラは出てこない。 「おっそいなぁー……」 着替えに要する時間ではない。何か特殊な服にでも着替えているのだろうか。 「ひょっとして、キモノとか……?」 着物姿のアキラを想像してみる。可愛いと思った。 もっとも、今のレミングはアキラがどんな服装をしていても可愛いと思えるのだろうが。 「……ないな」 アキラが着そうな服装ではない。その案は却下した。 「わりーわりー、待たせたなー」 申し訳なさそうに手を振りながら、アキラがレミングの横に来る。その衣装は、黒いワンピースにフリル付きのエプロン。頭にはフリル。 所謂「メイド服」である。 「……え?」 レミングはしばらくぽかーんと口を開けたまま固まっていた。予想の斜め上である。 「普段こんな服着ねーからなー、ちょっと手間取っちまったよ」 照れくさそうに頭をかくアキラだったが、レミングは固まったままである。 「どうしたー?」 「い、いや、その服……」 「何だよー、前に約束したじゃねーか」 「約束?」 そんな約束なんかあったっけ。レミングは必死で記憶をほじくり返す。 「メイド服が手に入ったら着てやる、って言っただろ?」 「……あぁ、そういえば……」 以前、アキラからさんざんからかわれてちょっとムッとしたレミングが、仲直りの条件として挙げたことだった。言った本人が忘れていたようなことをよく覚えていたものだ。 改めてレミングはアキラの服装を凝視する。 「ん? どっかヘンな所でもあんの?」 「い、いや、その……」 再び赤面するレミング。そんな彼を意に介さぬ様子で、アキラは恥ずかしそうに頭をかく。 「んー、やっぱ似合わねーだろ? こーゆー服は苦手だか……」 「い、いや、そんなことないよっ!!」 レミングが慌ててアキラの言葉を打ち消した。 「その……凄く可愛いと思う……っ」 言ってみたものはいいが、恥ずかしさのあまり小声になっている。アキラはそれが聞こえなかったようで、耳に手を当てて聞き返してきた。 「ん? 今なんて?」 悪気はないようだ。レミングも先ほどの自分の声は小さかったと自覚していたのか、怒るよりも自棄になる。 「うー、可愛いよ、凄くッ!!!」 自棄気味に大声を出す。アキラはちょっとの間ぽかんとしていたものの、すぐに笑顔を浮かべた。 「そっか? こーゆー長いスカートは苦手なんだけどなー……。ま、ありがとな」 アキラがにっこりと笑い、レミングの頭を撫でる。レミングの髪は驚くほどに柔らかく、さらさらとしていた。嬉しそうで、なおかつ恥ずかしそうな表情を浮かべているレミング。救いといえば、ここが自宅で誰からも見られていないということだろうか。 「そんで、今日一日だけレミングのメイドになってやるよ」 「ふぇえ!?」 レミングにとってはまさに青天の霹靂である。 「何だよー、あたしはこう見えても家事得意なんだぜ?」 「それは知ってるよっ!」 「大丈夫、メイドが何をするかとか、ミナからちゃーんと聞いてっから」 アキラが誇らしげに胸を張る。 「掃除だろ、洗濯だろ、あと料理と……」 指を一つ一つ折っていく。四本目を折ろうとしたときに、少し動きが止まった。 「あと?」 「……」 少し恥ずかしそうな表情を浮かべるアキラ。 「あー、また後で言うわ。とーにーかーくー」 アキラがとても楽しそうな笑みを浮かべる。 「まずはレミングの部屋の掃除からだな!」 「ふぇ!? い、いーってばっ!! オレ、別に気にしてないから!!」 慌てて手と頭を振るレミング。今は女性を通せるような状態ではない。散らかっているし、掃除と名を変えた家捜しに遭うことも十分に考えられる。 「いーじゃん、これもメイドの仕事なんだからさ。な、レミング……じゃない、『ご主人様』?」 「う……」 好意を寄せている相手がメイド服姿で「ご主人様」と言ってくる。この攻撃に耐えられる男はいない。 「で、部屋どこさ?」 「わかったよ……。こっち」 結局、渋々とアキラを部屋へ案内するレミングであった。 「おー、見事に散らかってんなー」 アキラはレミングの部屋を見渡しながら喋る。ゲーム機や聞いた後のCD、読み終わった本などが散乱している。いかにも男の子、といった感じの部屋だ。 「だから入れたくなかったんだよ……」 「ま、男の部屋なんかこんなもんだろー?」 アキラがおもむろにベッドの下に手を伸ばした。 「ちょ、どこに手入れてるのさっ!?」 慌てふためくレミングを無視して、アキラはベッドの下を探る。アキラが手を戻した時、彼女の手にはA4中綴じの雑誌があった。表紙には可愛らしい女性の絵。 そして輝くR18マーク。 ベッドの下を探って、隠されてる本を見つけるべし。これはメイド服を貸してくれたミナからの指示である。 「みーっけ♪」 「い、いや、そ、そ、それは違うよっ!? あれ、えっと、その、アイツアイツ! ほら、ハーゼがオレに押しつけてきて!!」 ぱらぱらと中に目を通すアキラ。女の子があられもない姿をさらしている漫画がたくさん載っていた。 「って、読むな読むなーっ!?」 「いやいや、まーお前も男だもんなー。でも、こーゆーのばっか読んでちゃダメだぜ?」 アキラが本を閉じて、レミングの頭を軽く叩く。真っ赤になっていたレミングが、不満そうな視線を向けた。 「なんつーか、言ってくれりゃ、な?」 アキラが恥ずかしそうに頬をかく。 どういう意味かは……謎である。 アキラは手際よく散らかっているものを片付けていった。その様子をレミングは興味深げに見守る。 「なんだかんだ言って、手際はいいんだなー……」 「まーなー。お袋が学校の先生やってっから、あたしがいっつもこーゆーことしてるんだ」 手際よく物を片付けていくアキラだったが、ふと足元のコントローラーが目に入った。 「ん、これゲームか?」 「あ、そうだけど?」 ゲームのコントローラーかどうかを聞いてくるということは、アキラにはこのゲームの経験は無いはず。 さっき恥ずかしい目に遭わされた仕返しをしてやろう。レミングはもう一個のコントローラーを握って、本体の電源を入れた。 「よかったら、対戦してみる?」 一般的な格闘ゲームが起動される。先ほどまで部屋を片付けていたアキラもすぐにコントローラーを握った。 「お、いーねぇ。どれがどのボタンだ?」 「これがこれで……」 レミングが基本的な操作方法をアキラに教える。二人の距離はとても近いが、二人ともそれを気にしている様子は無かった。 「わかった?」 「オーケー、早くやろーぜっ!」 アキラがあぐらをかく。スカートをはいているという自覚がないのだろうか、はたまた気にしていないのだろうか。 結果は当然、レミングの勝利であった。無理も無い。アキラはこのゲームは初プレイなのだから。 「おー、なるほどなるほど……」 「へへー、もっかいやる?」 レミングが得意げな表情を浮かべる。勝って当然な話なのだが。 「おー、今ので大体わかったからなー」 「ふぇ?」 二戦目の結果は、アキラがギリギリで負けた。 「あーおっしい、あと少しだったんだけどなー!」 「あっぶな……」 まさか一回でコツを飲み込むとは思えなかった。まぐれだと思いたい。自分の今までの努力は一体なんだったのだ。 「もう一回、もう一回!」 「う、うんっ……!」 三戦目。アキラが見事に勝利した。しょぼくれるレミングと、テンションの上がるアキラ。 「おっしゃ、こんなもんだなー。面白いなーこれ。持って帰りたいぐらいだぜ」 「ウソだろ、オレ、結構このゲームやってんのに……」 「あたしは昔からこーゆーゲームやってるからなー。基本は全部一緒だぜ?」 にんまりと笑うアキラ。レミングはむっとした表情を浮かべ、正座してコントローラーを握った。 「次は負けないからなーっ!!」 「おう、望むところだっ!」 結果は10回やってレミングの4勝6敗。完勝できたのは最初の一回だけだ。 「うぅー……」 自分はそこそこ強いほうだと思っていたレミングの自信は砕け散ってしまった。 「レミングは強かったぜー? やっぱ緊張感がいるよなー」 アキラはにんまりと笑い、レミングの頭を撫でる。 「……うー」 レミングは恥ずかしそうな表情を浮かべながら、壁時計を見る。時計は18時を回っていた。 「……あ、もう6時」 「マジか」 「マジ」 アキラが時計を確認し、すっと立ち上がる。エプロンの紐が少し緩んでいたのか、それを締め直した。 「よっしゃ、晩御飯作ってやろうか? 家の人は?」 「今日は帰ってこないって。……いいの?」 「だったらなおさらだな。何か好きな料理とかあっか?」 「ハンバーグとか……」 「お、いいねー」 アキラは部屋を出て、キッチンへ向かう。レミングがその後ろをついていった。 「冷蔵庫、開けていーか?」 「うん、いーけど?」 アキラが冷蔵庫を開ける。 「……散らかってんなー、オイ」 「何かゴメン……」 自分のせいではないが、なぜか謝ってしまったレミングであった。 レミングの前には暖かい湯気を立てるハンバーグの皿があった。隣には軽く暖めたロールパンと、ありあわせの物で作ったというスープもある。 「……普通に美味しそう……」 「だろー? 結構自信作なんだぜ、これ。ほら、一緒に食おうな?」 もはやメイドと主人というよりは夫婦のような―年齢差はあるが―会話である。 レミングがハンバーグを一切れ口に含んだ。 「……美味しい……!」 「そっか? へへ、なんか照れるなー」 「いや、普通にお店に出せると思う……」 好意を寄せている相手の手料理というのは、若干補正がかかるものである。 が、アキラの料理の腕は確かなものであった。 「あはは、それはちょっと言いすぎだろ? でも、そこまで喜んでくれると、こっちも嬉しいけどな」 アキラが照れくさそうに笑った。 「ごちそうさまー」 「おー、後で洗っとくから、流しに持っていっといてくれなー?」 「はーい」 レミングが皿を重ねて立ち上がり、流しへ向かおうとする。 「あー、ちょっと待った」 「ん?」 レミングが足を止めた。 「ソースつきっぱなしだぜ?」 アキラがレミングの頬についていたソースを指でぬぐい、それを舐める。思わずドキッとするレミング。 「それで、許してくれた?」 「ふぇ?」 「最初に言っただろ、こないだちょっとやりすぎちまったからなー」 アキラが申し訳なさそうに喋る。レミングはちょっとの間、何かを考えている様子だった。 「……許せないかな?」 「え、マジかよ!?」 思わずテーブルに手をついて立ち上がるアキラ。 「だってその……」 不安そうなアキラの表情とは裏腹に、レミングの表情はどこか恥ずかしそうであった。 「最初っから、ケンカなんかしてなかっただろ?」 レミングが恥ずかしそうに頭をかく。 「え?」 アキラは一瞬理解できないようであった。 が、すぐにその真意を解したようだ。 「……なんだ、そーゆーことかよー。なら、この服も無理して着ないでもよかったってことだなー?」 アキラがメイド服の襟で遊びながら、恥ずかしそうに笑った。 「で、でも、オレ……アキラから色々してもらえて、すっごく嬉しかったから……その……」 レミングが頭を下げる。 「今日は、ありがと」 「ん、あたしもお前の喜んでる顔見てて楽しかったぜ? だからほら、頭上げなって」 口元に微笑を浮かべ、レミングの頭をそっと撫でるアキラだった。 「あ、そーだ。いいこと思いついた。レミングー、ちょっとコッチコッチ」 「ん、何?」 アキラの手招きに、皿を流しへ持って行った後のレミングがアキラの傍へ駆け寄る。 「耳かきしてやっから、頭乗せなって」 「ふぇぇーっ!?」 自分の膝の上を指差すアキラに、思わず赤面するレミングであった。 関連キャラクター アキラ レミング
https://w.atwiki.jp/dmps_fun/pages/1020.html
PREV:ご主人様とデュエマ 後編 NEXT:メイドさんにお客様 中編 ストーリー やはり『マクスウェルの悪魔』を語る上で、絶対に欠かせないのが『シラードのエンジン』ですね ルピコ これは思考実験なので実際には存在しないのですが… ルピコ アレ?…あそこに、JJさんがいますね横にいるのは…チロルさん? ルピコ …ですから、困ります メイド チロル いいじゃん!どうして、ダメなの!? JJ それは………あ、ごきげんよう、ルピコさん、【プレイヤー】さん メイド チロル ん?あ、【プレイヤー】とルピコだ JJ こんにちは…何か、揉めているんですか? ルピコ …別に… JJ JJさんが、私の主人に弟子入りしたい…と メイド チロル えぇ!?…確かチロルさんの勤め先ってマジシャンの方…でしたよね ルピコ はい、世界に知られた大マジシャンです教え子も何人かいますが… メイド チロル じゃ、もう一人ぐらいいいじゃん JJ それが…ある理由からもう弟子は取らない…と メイド チロル 何で? JJ …それは………………… メイド チロル JJの話を聞く必要はないで!! ??? この声は!? JJ JJはな、人体切断マジックをやりたいだけや!! スペイ えっ!? ルピコ コイツ、旦那に人を切るな言われとるから手品の事故を装ってぶった切る気やで!! スペイ ……チッ JJ 図星なんですか!? ルピコ で、でもちょっと待ってください! ルピコ 禁止され、それを守っているなら何故、普段私を追いかけまわ… ルピコ あ、そうか! アレって単なる冗談だったんですね!私、てっきり本気かと思っ―― ルピコ ルピコ、人間じゃないし切ってもいいかなって JJ ……………………………… ルピコ 人間…じゃ…え? メイド チロル あー気にしない気にしない説明面倒だから JJ 何にせよ、コイツに余計な事を教える必要はあらへんねん!メイドちゃん、無視せぇ! スペイ スペイ!余計な事言うな、イタズラするぞ! JJ 確かに、そういう事でしたら…尚更、主人に話を通すわけには… メイド チロル スペイのせいだ!!イタズラしてやる!! JJ 人を切るな言われとるやろ! スペイ 頭の毛を剃り落としてやる! JJ アカン!! スペイ 待てぇ!! JJ …行っちゃいましたね ルピコ そうですね… メイド チロル …あれ? チロルさん、何故、手にデッキを持ってるんです? ルピコ あの子…JJさん、でしたか メイド チロル JJさんとデュエルをして、それで引き下がってもらおうと思い、用意したら、丁度お二人が メイド チロル …あぁ、デュエマシティっぽい流れですね ルピコ でも、JJさんもかなりのデュエリストですよ…もし、負けていたら… ルピコ 大丈夫です私も日々精進しておりますし…何でしたら証拠をお見せします メイド チロル いえ、そんな… ルピコ 【プレイヤー】さんお相手、お願いできますか? メイド チロル …ひょっとして、単にデュエルがしたいだけだったりします…? ルピコ よくおわかりで気分はすでにデュエルに備えておりましたので メイド チロル 勝利時 …お粗末でした メイド チロル なるほど、私もまだまだのようです驕りがあったのかもしれません メイド チロル しかしながら、何故ご主人はもうお弟子さんを取らないと決めたんですか…? ルピコ それは… メイド チロル あ、チロルさん! ルピコさんと【プレイヤー】さんもこんにちは! マジシャン ミリア おや、ミリアさんどうされましたか、目が赤くなっていますが… メイド チロル あ、これは……………えへへちょっとお師匠様に怒られちゃって マジシャン ミリア 消えるコインってマジックの練習をしていたら…本当にコインがどこかに消えちゃって… マジシャン ミリア それがお師匠様の部屋にあった純金のコインだったので…がっつり怒られちゃいました マジシャン ミリア ………………………… メイド チロル ルピコさん、先ほどの質問にお答えしますと…こちらが答えになります メイド チロル え? ルピコ もう弟子はこりごりだ、と… メイド チロル …あぁ…なるほど… ルピコ 弟子?私ですか? 何の話です?え、あのぅ… マジシャン ミリア 敗北時 お粗末です メイド チロル うーん、強いですね…【プレイヤー】さんがこんなに簡単に… ルピコ ですが、今のは【プレイヤー】さん、だいぶ手加減していましたね ルピコ なんと… メイド チロル 本気のデュエルを何度もそばで見てきましたからねわかります ルピコ ね、【プレイヤー】さん!今の、手加減してましたよね! ルピコ では、次は本気のデュエルを…お願い致します メイド チロル 【プレイヤー】さん、いつもみたいに本気のデュエルをやっちゃいましょう! ルピコ PREV:ご主人様とデュエマ 後編 NEXT:メイドさんにお客様 中編
https://w.atwiki.jp/p_ss/pages/972.html
Side N ベットの中でまどろみを彷徨っていると、唇にいつもの柔らかい感触。 ずっと感じていたいけど、それはすぐに離れていく。 だって、このキスはただの合図だから。朝ですっていう…それだけのモノ。 「お早うございます。彩乃様。お時間ですよ?」 まだ眠い瞼を上げて、あたしは声の主を確認する。 「ぅwwん。今日は学校休みじゃろ?」 「そうですが、お休みだからといって寝ていては、生活リズムが崩れてしまいますよ?」 いつものように柔らかい笑顔で話してくる。 いつまでもうだうだ言っててもしょうがないから、とりあえず体を起こす。 「ふあ〜。あやちゃんは、いつもきちんとしとるね?」 「もう身に着いていますから。」 ふふっと笑うこの子は、あたし専属のメイドさんで、身の回りの世話をしてくれている『あやちゃん』 まあ、あたしが勝手に呼んでるんだけどね。 本人は呼び捨てで構わないって言ってたんけど…。こっちのが可愛いじゃん? 年はあたしのいっこ下なんだけど、あたしより全然しっかりしてる。 他にも家には何人かメイドさんがおるけど、あたしの周りのことはあやちゃんだけにお願いしている。 基本、一人で居るのが好きだから、あんまり周りに人が居るとその内鬱陶しくなってくるけど。 ずっと側に居てもあやちゃんだけは鬱陶しくならないから。 「旦那様と奥様は、もうお出掛けになられましたので、朝食はこちらにお持ちしてあります。」 あ〜、そういえば今日は朝から忙しいとか言ってたっけ? 「あ、ねぇ。あやちゃん。今日さ、一緒に出掛けない?」 あたしは、持って来てもらった朝食をとりながら、あやちゃんを誘ってみる。 「そんな、とんでもありません!私なんかがご一緒しては…。」 「いいじゃん。家の中に居るだけじゃつまらんじゃろ?」 それに、あたしが居なくてもメイドさんて結構やることあるみたいで、外に出る機会なんてあんまり無いみたいだし。 「ですが…。」 「あたしが一緒にってお願いしとるんけぇ。誰も文句は言わんてぇ。ね?行こ?」 「彩乃様のお願いでしたら…。」 あたしのお願いを断れないのを知ってるから、ちょっとずるい気もするけど。 今日はあやちゃんと行きたいんだもん。 「よし!じゃあ決まりじゃね?あ、ゆかちゃんも一緒じゃけど良いよね?」 「はい。」 快く返事をしてくれたあやちゃん。 ゆかちゃんは何度か遊びに来てるから、少しは慣れてるし。 なにより、自分一人ではなんとなく心配で…。 せっかく、外に遊び行くんだから楽しんでもらわんと。 朝食を食べ終わって、出かける準備をする。 片付けに部屋を出ようとするあやちゃんを呼び止めて。 「そうじゃ、今日の服。あやちゃん決めてよ?」 「私がですか?」 「うん。あたしに着て欲しいやつ。選んでって?」 少し考えて、かしこまりました。って言って迷わずクローゼットからあやちゃんが持ってきたのは…。 上はいつも通りな感じのジャケットで、下が…フリーツのスカート。 あたしスカート苦手なんけど…。あやちゃんも知ってるのにぃ。 あやちゃんから受け取った時、ちょっと固まってしまって。 「綾乃様が私にお願いされたんですよ?可愛いんですから、ちゃんと穿いてくださいね?」 たまに今みたいな、少し悪戯な笑顔をするんだよねw。 「わっかりますた…。」 ま〜、フリフリじゃないだけましかぁ。 そして、部屋を後にするあやちゃん。 あたしは、あやちゃんが選んでくれた洋服に着替える。 ん?そういえば、出掛けるってコトは、あやちゃんも着替えてくるんよね? メイド服以外って、もしかして見るの初めてか? 支度も終って玄関で待っていると、小走りでやってくるあやちゃん。 「お待たせしてすみませんっ。」 か、可愛いw シンプルな感じなんだけど、花柄の可愛いワンピ。 「あやちゃん可愛いw似合っとる。」 「え。そうですか?ありがとうございます。」 ちょっと、照れ気味に返事してくるあやちゃん。 「なんか、着慣れないもので、変な感じです。」 「全然変じゃないよぉ。」 「ぁの、彩乃様も思ったとおり、良くお似合いです。」 「あ。そぉお?見立てが良いけぇね。」 頭に手を置いて、あはは〜って照れ笑い。あたしの方こそ穿き慣れないから変な感じ。 「そんなことありません!彩乃様はもともとお可愛いですから。なんでもお似合いになりますよ。」 あやちゃんの言葉はいつでも真剣。 だから、お世辞とかじゃないって思うとなんか嬉しい。 「へへwありがとぅ。…そいじゃ、行こっか。」 「はい。」 あたしたちは車に乗り込み、ゆかちゃんとの待ち合わせの場所へと向かった。 —つづく—
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/704.html
448 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/04/10(火) 02 36 42 ID vgC7m8Qf 「あっ…、私は否命、秋月否命。宜しくね、凛ちゃん」 「りっ、凛ちゃん!?」 凛はその言葉を、まるで聞いた事がないかのようにオウム返しに言った。 「えっと…違った?」 「いえ、合ってるわよ」 「…………」 「…………」 自己紹介を終えた二人の間に沈黙が訪れる。本来ならば気まずいはずの、この沈黙を凛 は楽しんでいるようだった。顔には相変わらずのニヤニヤ笑いが浮かんでいる。一方、否 命は落ち着きなく視線を動かしながら、沈黙に耐えられずに言葉を探していたが… 「~~~~~~~!!」 凛がなんでニヤニヤ笑っているのか知り、思わず顔が真っ赤になった。 凛は未だに否命の股間で硬直し、ビクッ、ビクッと震えながら精液の残滓を放出してい るマラを眺めていたのだ。否命は咄嗟にスカートでマラを隠したが、それでも尚マラはス カートに染みを作りテントを張る形で自らの存在を主張していた。覆い隠されたことで、 妙な淫猥さがそこにある。 否命は凛の顔を見て、隠したことを後悔したが、隠した以上、まさか再び露出させるわ けにはいかない。しかも、なぜかそんな状況においても否命のマラは雄雄しくそそり立っ たままであった。そしてスカートの染みはどんどん広がっていく。 「凛ちゃん…何処を見ているの?」 半ば無駄だと分かっいたが、否命は恐る恐る訊ねてみた。 「気になる?」 あくまで視線はマラに注いだまま凛は言う。 「うん」 「どうしても?」 「どうしても…」 「ごめんなさい。だけど、私は貴方のマラが気になって仕方ないの………どうしても」 「~~~~~~~ッ!!」 叫びたかった、否命は思い切り叫んでこの、同年代の少女に射精直後のマラを見られて いる…という羞恥プレイを誤魔化したかった。 「あら、そんなに赤くならなくても大丈夫よ、秋月さん。気にするほど、貴方のマラ、大 きくないもの」 「はぅぅ…」 人の気も知らずに…いや、凛のこの言葉は明らかに人の気を知ってるからこそのもので あろう。そして事実、否命の陰茎は12センチをやや下回る大きさであるから、日本人の 平均より下位に位置している。世界的に見ても、この長さは短小の分類である。 「って、大きい、小さいの問題じゃないもん!!」 そう真っ赤になりながら抗議する否命の様子を見て、凛はわざらしく小首を傾げ、口に 人差しを当てて思案にふける…ふりをする。それから「嗚呼」と頷いて、 「そういうことね。それも大丈夫よ。だって、貴方の12㎝小型キャノン砲には、砲身を 起こしても、ちゃんと包皮セーフティーがかかっているじゃない。機密は守られてるわ」 そういう問題でもなーーーい!…、と云い掛けて否命は固まった。重大な事に気づいて しまったのである。 449 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/04/10(火) 02 37 19 ID vgC7m8Qf (って、凛ちゃんはずっと此処にいたんだよね?ということは、私がパソコンで×××を 見ていたところも、マラを×××しているところも見られて…あっ、あぁぁぁぁ!!) 「そっ、それで、なっ、なんで凛ちゃんが私の家に?ていうか、どうやって入ったの?私 ちゃんと鍵しめたはずだし…、防犯ブザーだって…」 否命は羞恥を隠したい一心でここまで一気にまくしたてた。 「なんでって、普通に貴方…秋月さんと一緒に家に入っただけよ」 「えっ…?」 「だって秋月さん、私が声をかけようが、手を翳そうが気付かなくて…」 「ごめんなさい…」 「いいのよ。そのおかげで灘神影流奥義・脱骨術を駆使したフタナリ美少女によるアクロ バティックオナニーショーを見ることが出来たのだから」 そう言って、凛はニッコリ笑う。そう言われて、否命は心の中で絶叫をあげる。 (神様、私、泣いてもいいですか?) 否命は既に半べそをかいていた。 「それと秋月さんに話したい事が後二つあるのだけど、いいかしら?」 「うん…」 (まだあるの?) 否命は、もし下が地面であれば、必死になって穴を掘って埋まろうとしていただろう。 「秋月さんには残念だけど……」 凛は始めて視線をマラから逸らして…、 「どんなに頑張っても、貴方とゴミ箱の間に子供は出来ないわよ」 ゴミ箱に積まれたティッシュの山を見ながら言った。 「あ、愛は性別や年齢、有機物と無機物の壁だって超えられるって沙紀さんが…」 「それと、もう一つ!これが本題よ!!」 否命の抗議…ではなく反論を突然、凛は大声を出して遮った。 「なっ、何?」 「財布、返して頂戴」 そう言われて、否命は自分が凛の(?)財布を持っていたことを思い出した。 「………」 「今度は聞こえているのでしょう?さぁ、財布を私に渡しなさい」 「………」 「なんで黙っているの?」 「………」 「秋月否命さん、ちゃんと聞こえているわよね?じゃあ……財布を渡せ!今すぐに!」 450 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/04/10(火) 02 39 52 ID vgC7m8Qf 最後に込められた言葉の力強さは、衝撃的でさえあった。それは相手の意思を一切、認 めない命令だった。否命はあまりの凛の変貌ぶりにただ呆然とした。凛の目は見開き、異 様な輝きさえ帯びえている。 二人の間に沈黙が訪れた。しかし、先ほどの沈黙とは違って凛の顔にニヤニヤ笑いは浮 かんではいない。代わりに凛は否命に、爬虫類の如き冷酷な視線を向ける。 戯れの時間は終わったのだ。 凛と目を合わせられた否命は、自分の背筋が凍えるのを感じていた。否命は、ほとんど 反射的に目を逸らそうとしたが、どうしたわけか否命は凛の瞳から…この可憐な少女には 似合わない、何処か汚い瞳から…目を逸らす事がどうしても出来ないのだ。 そうして否命は、凛の瞳が本当に爬虫類と同じ金色をしている事に、気がついた。 恐怖があった、否命の中に、この瞳から目を逸らしたら、何か起きるではないか…とい う予感にも似た不安が渦巻いているのである。 凛の視線にはある種の鋭さがあった。人にまるで、喉に刃を突きつけられているかのよ うな威圧をかける類の鋭さである。そして凛の様相は相手の態度によっては、その刃を喉 に突きつけるだけでは終わらないと、確信させる凄みがあった。 否命と同年代の少女にしては異様なものがある。凛は恐らく、何度もこういった事をし ているのだろう。そうでなければ、このような目を意図的に作る事が出来るはずもない。 そして、その経験こそが凛の金色の瞳に凄みを与えているのだ。 しかし、それでも尚、否命はオドオドしながらも 「やっぱり駄目だよ…、この財布はあの人の…地回りさん(?)ものなんだから」 っと、凛の要求を突っぱねた。凛の顔が驚きで歪んだが、それは一瞬の事である。凛は 腰掛けておいたソファーから立ち上がり一歩、否命へと距離を縮めた。 「今は私のものよ」 「でも………」 「渡さない…というのね」 「………うん。ね、ねぇ、凛ちゃん、この財布、あの人に返しに行こう?」 「貴方は…」 そう言って凛は、また一歩、否命のほうに歩む。 「そんな事して、五体満足で帰れると本気で思っているのかしら?」 「でっ、でも、やっぱり、こんなのおかしいよ」 消え入りそうな声で、泣き出しそうな目で否命は言う。否命の姿はこれ以上ないほど、 脆弱で、今にも崩れてしまいそうである。 それでも健気に頑張る否命の微笑ましい姿を見て、凛はつい口元が歪んでしまう。凛は 否命に好意を感じ始めていた。否、凛は否命をからかった時の反応を見て、はっきりと心 が和むのを感じていた。もっとも、本人には迷惑な話であろうが…。 そして凛がこのような気持になれるのは、この場の支配権を完全に握っているからであ る。だからこそ、凛は余裕をもって否命の事を観察し、可愛いと思えるのだ。 だが、これとそれは全くの別問題である。凛は直ぐに、歪んだ口を直して言った。 「そう、貴方はどうしても私に財布を渡さないというのね」 それから一拍おいて、クスリっと凛は悪戯っぽく笑うと、 「私に、貴方とゴミ箱の×××な関係を公表されても?」 と、問いかけた。 それは一見、冗談のような言葉でありながら、 その言葉が否命に与えた影響は、凛の想像の及ぶ域を遙に超えていた。 451 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/04/10(火) 02 41 45 ID vgC7m8Qf その言葉を聞いた否命は、身体が電気を打たれたように痙攣し、小刻みにガクガクと震 えだした。否命の顔色がまるで死人のように、みるまに白くなる。否命の歯の鳴る音は凛 にも聞こえるほどであった。 凛の言葉は詰まる所「貴方がフタナリだっていうことを、バラされても?」と言ってい るのである。しかし、冷静に考えれば凛は否命の人間関係など知らないはずだし、、まし てはメガホンを片手に、通行人に片っ端から否命がフタナリであることを叫ぶことなど出 来るはずもない。 だが、否命が冷静に考えられない理由は二つあった。 一つは、否命が凛に迫られ、精神的に磨耗し正常な思考能力が低下しつつある事。 そしてもう一つは、否命の忌まわしい過去が蘇ったことにある。 否命の脳裏に走馬灯のように浮かぶのは、自身の股間に生えているマラ故に、自分の元 から去っていった家族、あるいは家族同様の人間達。 姉の梓…、親戚達…、もう一人もやはり、否命の元から去っていった。 その走馬灯の後、否命の元から去っていなく、そして否命の身体の事を知らない、今や 唯一人の家族同様の人間である沙紀の顔が浮かんだ。 否命が家に厳重な防犯体制を強いているのは、全ては沙紀に自身の秘密を知られたくな いが故であった。 その秘密をばらされる…否命は、つい頭の中で未来をシュミレートしてしまった。 それは頭で考えるだけで、耐えられない悪夢の光景であった。そしてこの悪夢は現実に なってしまうのだろう…、沙紀に自身のマラの事を知られれば……、否命はそう考えてし まった。 そして一度考えると、もうその悪夢から逃れる事は出来なかった。悪夢はヘドロのよう に落とそうとすれば、落とそうとするほど、より内部へ、より深く染み込んでいった。 否命のその想像は明らかに飛躍しすぎたものであったが、忌まわしい記憶が明確に蘇り 強迫観念にも似た感情が身体を支配している中、否命はそれが飛躍した考えに過ぎないと 気付くことは出来るだろうか? 否命の背から恐怖が生温い汗となって滴り落ちる。不安が震えとなって身体を揺らす。 悲哀が冷たさとなって体温を奪う。 452 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/04/10(火) 02 42 37 ID vgC7m8Qf 「ちょ、ちょっと秋月さん、大丈夫なの?」 明らかに戸惑っている凛の声。その凛の声に振り向いた否命の眼を見て、更に凛は驚愕 した。 「凛ちゃん…、お願い」 「………」 「お願い…、沙紀さんには…絶対に言わないで」 否命は、まるで命ごいするかのような眼をしていた。その顔も形が変わるほ、歪んでい る。 「だ、だったら、早く財布を渡しなさい」 それでも凛は不安を隠し、虚勢を張った。これは凛の望んだ通りの展開であったが、こ こまで劇的な変化を否命にもたらすとは、予想だにしていなかった。 「ねぇ、絶対に言わない!?」 「だから財布を…」 「ねぇ!!」 そう言って否命は凛の腕を掴む。それは少女の力とは思えないほど力強く、そして今に も折れてしまいそうな程、脆かった。 「お願い…、私の身体のことは、沙紀さんだけには…」 否命の声は弱弱しく、言葉は凛の慈悲を請うものである。それなのに、それは凛に対し て圧倒的な強制力を持っていた。 「他のなにをしてもいいの!だけど…」 「分かったわよ、貴方のことは誰にも言わないわ」 「本当に!本当だよね!?」 「ええ、本当よ」 途端、否命の顔がパァーっと明るくなる。 「凛ちゃん…有り難う」 「どういたしまして…?」 否命の、あまりに純粋な喜びと感謝の笑顔に思わず凛は気が抜けてしまった。 「それで…」 っと、その時、言い掛けた凛の言葉を遮るように玄関に仕掛けられた防犯が鳴る。 沙紀が帰ってきたのだ。
https://w.atwiki.jp/sister-database/pages/14.html
2007年ゴールデンウィーク作品 有紀ちゃん「なりきりメイドさん」 兄さん……じゃなかった、ご主人様。 お帰りなさいませ……。 ど、どうかな、兄さん? 似合ってるかな……? Text Illustration hiro-R - M-Style
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/625.html
104 :しまっちゃうメイドさん [sage] :2007/03/01(木) 01 42 09 ID UY0YWck8 5月15日 「おはよう、沙紀さん。今日はいい天気だね」 秋月否命(あきつき いなめ)のこの何気ない一言に、浅原沙紀(あさはら さき)は何 か別の世界に引き込まれて、この世では無い物語を聞かされているような気になった。 時刻はまだ六時、沙紀は起きたばかりの胡乱な頭で自分の身に起きた事を必死に整理して いた。とりあえず、沙紀は周りを見回した結果、ここが自分の部屋であることを確認した 。それでも、まだ沙紀の頭はこんがらがっている。 もっとも否命も沙紀のこの反応を予測していたのか、ニッコリと沙紀のベッドの傍らで得 意げな様子で微笑んでいた。否命は待っているのだ、沙紀がこの状況につっこみを入れる のを。 「お嬢様…私は長らくお嬢様の使用人としてこの家、秋月家に仕えて参りましたが、未来 過去においてこのような事…お嬢様が早起きし、尚且つ私を起こして下さるなんてことは ありませんでした。はい。未来過去に渡ってです!しかしながら、現在においてお嬢様が 私を起こして下さっているのはどうしたことでしょう?」 「どういうことだと思うの?」 「ありえません。はい。ですからこれは夢に違いないかと」 そう結論付けた沙紀は、もう一度ベッドに潜り込み寝ようとした。 「違うの、私だってたまには早起きすることだってあるんだもん!ほら沙紀さん起きて」 「バレバレの嘘ですよぉ、ゲンカクさん、あの鈍くて、ドジで、何処か抜けていて、それ が魅力のお嬢様が…」 「だから、これは現実なんだってば!って沙紀さん、言っている傍からベッドで丸くなら ないでよぅ。ねぇ、起きてったら」 否命は丸まっている沙紀の肩に手を添えると、それをユサユサと揺さぶった。 「うーん、なんだか夢にしてはこの振動は妙に生々しいですね、それにお嬢様の声が良く 耳に響いています」 「じゃあ、沙紀さんはこの状況をなんて説明するの?」 「はい。最近の夢は随分生々しくなったなぁ…と」 「違うの、私が早起きして沙紀さんを起こしているの。これは現実なんだってば」 否命は真っ赤になりながら腕をブンブンと振り回しながら熱弁する。 「沙紀さん…、お願いだから寝ぼけないでよぅ」 「寝ぼけている…、私がですか?」 「沙紀さんがッ!」 「そうですね、私としたことが寝ぼけている場合ではありませんでした」 やっと分かって貰えた…と否命は溜息をついた。 「色々考えましたけど…やはり、お嬢様がこんな朝早くに起きるはずはありません。はい 。とするならば、これは間違いなく夢。はい。そして夢の中なら何をやってもいいわけで す。あぁ、お嬢様!」 そういって、沙紀がベッドから跳ね起きた瞬間、沙紀はシーツに足を引っ掛けて ゴチンッ っと、盛大に頭から転んでしまった。 「沙紀さん、大丈夫?」 「なんとか大丈夫です。うぅ、なんだ、本物のお嬢様ですか…、ガッカリです」 「当たり前だよ!もう、さっきからそう言っているのにぃ」 「すみません、私ったら最近よくお嬢様の夢を見ますので…てっきりその発展系かと」 「ところで、沙紀さん、もし私が夢だったらどうする気だったの?」 「知りたいですか?」 沙紀の目が妖しく光る。 「いや、遠慮しておきます」 「ガッカリです」 肩をわざと大げさにすくめてみせると、沙紀は時計を確認した。 時刻は六時十分。 沙紀はこれが現実だと理解しても尚、狐につままれたような顔をしていた。 105 :しまっちゃうメイドさん [sage] :2007/03/01(木) 01 42 59 ID UY0YWck8 浅原沙紀は四歳の頃から、十七歳の現在に至るまで秋月家の奉公をしている。と、いって も実際には秋月の家には否命しかいないから、沙紀は事実上、否命の専属の使用人である 。 元々、秋月家には否命とその姉「梓」が住んでいたが、梓は既に死んでいた。 その後、保護者のいなくなった否命は、親戚に引き取られる事となったが、親戚は否命の 身体の「ある一部分」とそれに伴う「奇行」を疎み、否命が元いた家に別居という形で住 まわせたのである。生計はその親戚の援助と梓の残した遺産で立てている。 「幼く、黄花女にして既に色狂いの気配。我が子に悪影響を与えるものと覚えたり」…、 否命が親戚に疎まれた理由であった。 沙紀は、一人暮らしをしている否命の補佐をするようにと、否命の親戚が雇った使用人の 娘であった。そして親に習って子である沙紀も、それが当然のように否命に奉公した。ち なみに沙紀と否命は同い年である。学校も小中と一緒に通い、現在は否命と高校に通って いる。使用人はこの二人を暖かく見守っていた。そうして、この日常がずっと続いていく のだと否命は思っていた。 しかし、使用人・・・沙紀のお母さんはある日、突然失踪した。だが、その頃には既に一人 で家事を切り盛りするには十分な年齢になった沙紀がいたので、別段それに困る事は無か った。それからは、こうして沙紀と否命は二人だけで暮らすようになったのである。 それにしても…と沙紀は思う。 自分はお嬢様を起こすために普段は六時五分に起きている。中途半端な時間のほうが、意 識しやすいからだ。そして、飯の支度を終えて、お嬢様を起こす時刻は七時半過ぎ。その 七時半過ぎでさえ、お嬢様が起きていた事もないのに、今日は普段より一時間半も早く起 きて私を起こしてくれた。 その事実が沙紀には未だに信じられなかった。 106 :しまっちゃうメイドさん [sage] :2007/03/01(木) 01 43 53 ID UY0YWck8 「本当にどうなさったのですか?こんなに早く、ご起床なされて」 「なんだか、今日は新しい事が起こりそうな気がして」 「ワクワクして眠れなかったですか…」 「うん!」 「まるで小学生ですね」 「うぅ~」 「いえいえ、まるで小学生のように可愛らしい…という意味ですよ」 「それって、褒められているのかなぁ?」 「はい。幼い=可愛い事だと猿渡哲也さんも申しておりました」 「へぇー、そうなんだ。沙紀さん、ありがとう」 「いえいえ、どういたしまして」 ころころ表情を変える否命を見て、沙紀は一日が動き出したのを感じていた。 「おはようございます。お嬢様」 「おはよう、沙紀さん」 そういって、二人は挨拶を交しリビングへと降りていった。 しかし、新しい事が起こりそうでワクワクしている否命とは対象的に、沙紀の心境は複雑 だった。沙紀はこの日常が好きだった。この日常が変わる事なく、ずっと続いていけばい いと思っていた。その沙紀にとって「新しい事」が起こりそうと、喜ぶ否命の姿は何処か 沙紀に寂しさを感じさせたのである。 「新しい事が起こりませんように」 沙紀は、リブングへ向う否命の姿を見ながら心の中でそう呟いた。
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/15992.html
DC/W81-117 カード名:ネコ耳メイドさん カテゴリ:イベント 色:黄 レベル:2 コスト:0 トリガー:0 あなたは自分の山札を上から3枚まで見て、黄のカードを1枚まで選んで相手に見せ、手札に加え、残りのカードを控え室に置く。 あなたは自分のキャラを1枚選び、そのターン中、パワーを+2000し、《ネコ耳》を与える。 私……私を…… メイドとしてここに置いて下さい……! レアリティ:PR サーカス 20th Anniversary収録 ・同名カード 番号 カード名 レベル/コスト スペック 色 収録パック DC/W01-020 ネコ耳メイドさん 1/1 EV 黄 D.C. D.C.Ⅱブースター