約 1,667,114 件
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8814.html
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第二十一話 『脱出アルビオン』 礼拝堂に並ぶ石柱の一本が半ばから上下に分断され、崩れ落ちる… (何だこれは!!??……間違いなくエアニードル程度では受ける事すら叶わんぞ!?) ワルドは目の前で繰り広げられた衝撃的な光景に思わず戦慄し歯をぎりと食いしばった。 つい先程、ミントの手によって振り抜かれた黒い靄を纏ったデルフリンガーの切っ先はワルドの鼻先数サントを僅かに掠め、斬撃はそのまま脇にあった石柱へと叩き込まれていた。 常識的に考えていかな剣の達人であれど少女の腕力で大柄な成人男性以上の胴回りを持つ石柱を剣で切断するなど到底不可能だ。 ワルドはその常識を持って戦法を選択し、ミントの剣が石柱に弾かれるにしろ、食い込むにしろその瞬間に確実に生まれるであろう隙を突く為に確実な回避を選んだ。 だが、ワルドの想定も常識も一切関係ないと言わんばかりにミントの振るった黒い靄を纏ったデルフリンガーは容易く石柱に食い込むとそのまま横薙ぎに切り砕く… 石柱に刻まれたその傷は風の刃で付けたような鋭い物では無くもっと荒々しく、それはまるでミノタウロスが全力で斧を振るったかのよう… 額を伝う嫌な汗を拭う間もなく続けて返す刃がワルドに迫る。黒いプレッシャーに気圧される事無く踏み込み、回避し、杖によるカウンターを決める事が出来たならワルドの勝ちだ。 だが、ミントの大胆な大振りの斬撃はデルフリンガーの間合いを上手くいかし、それを許しはしない。ワルドの目の前でミントの斬撃の度に盾とした瓦礫は粉々に砕け散る。 ここまで回避に徹しつつ冷静に分析に努めたワルドはこの規格外の魔法と剣の破壊力を理解した。ハルケギニアのメイジの魔法にも今ミントが使用している魔法に酷似している物がある。 「(成る程…この魔法やはり正体は解らぬがその本質は『ブレイド』か!)ならばっ!」 接近戦では分が悪いと判断し、簡単な風の魔法で土煙を巻き上げワルドは一足飛びでミントから距離を取った。 「今なら吸収は出来まい!!エアハンマー!!エアカッター!!エアハンマー!!!」 苦し紛れとはいえワルドの真骨頂である高速の詠唱によって不可視の魔法がミントへと襲いかかる。 「来るぜ、相棒っ!!」 「分かってるわよ。」 活躍の場が与えられている事が嬉しいのかやたらとテンションが高いデルフリンガーをふるってミントは迫る魔法へと迷う事無く前進した。 既に魔法『アポカリプス』はインテリジェンスソードの特性を持っていち早く対応したデルフ自身の意思で解除されている。 「くっ…何という対応速度だ…」 やはりと言うべきかミントの足を止める事は出来たがワルドの目の前で魔法は黒い靄を振り払ったデルフリンガーに易々と掻き消される。 接近すれば凶悪な攻撃力を持つ魔法剣とガンダールブの技が…たとえ離れようとも残された精神力で放てる魔法が通じないという事実にワルドは心底苦い表情を浮かべる。 (くそっ!これが伝説の使い魔ガンダールブか。認めたくは無い…認めたくは無い…が!!このままでは確実に負ける…) 余りに相性が悪い。戦術的撤退もやむ無し、屈辱にあえぎながらそう判断を下し即座にワルドは天を仰ぎ上空で待機させていた己のグリフォンを呼び出す為、口笛を吹く。 口笛に反応して直ぐにグリフォンはステンドグラスの天窓を突破して舞い降りてきた。しかしそれと同時に再びミントが距離を詰めようとしている。 だが、ワルドにも最後の切り札はある。貴族としての最後の吟じとして使いたくは無かったがまさかそれを使わねばならぬような事になるとは夢にも思っていなかったが… ワルドは素早く新たな呪文の詠唱を終えると杖の先端を視界の正面に見据えたミントでは無く、その端に映るルイズへと向けた。 「えっ……?」 ルイズは戦闘の最中に今まで見向きもされなかった自分に突如ワルドの杖が向いている事に気づきその身を硬直させる。 「ガンダールブ!私への一太刀かルイズの命か、選んで貰う!!ウィンドブレイクッ!!」 「なぬっ!?」 ワルドの言葉と視線にその意図を読み取り、ミントは足を止めるとワルドが全力でルイズに向けて放ったウィンドブレイクの射線へと咄嗟にその身を投げ出した。 そして… 間一髪、ミントがその身を盾にデルフリンガーでウィンドブレイクを吸収し、ルイズを守る…だがその間にワルドはグリフォンの元へ辿り着いていた… 「フハハハ、愚かだな。やはりルイズを守ったかガンダールブ、どうあがこうとも君達が死ぬ事に変わりは無いというのに。」 まんまと目論見通りに事が運んだ事に高笑いを浮かべてワルドは飛び上がったグリフォンの背からミントとルイズを勝ち誇ったように見下ろす。 「ワルド…あんた、逃げる気!?」 「逃げる?ククク…これは異な事を仰る…先程も言った筈だ。君達は私が相手をせずとも此処で確実に五万の兵に蹂躙されて死ぬでは無いか。先程までの闘いはいわば戯れだよ。」 「やっぱあんたって最高にむかつくわ…」 「同感よミント。」 ルイズとミントは勝ち誇るワルドを侮蔑の視線で貫くように睨み付ける。 「随分と嫌われた物だ…だがそれも仕方在るまい。ルイズ、アンリエッタの手紙は君の遺体から後で回収させて貰うよ。それでは永遠にさよならだ。ハハハハ!」 ワルドはそう言い残して背を向けると逃走の為、グリフォンを天井の砕け散ったステンドグラスへと飛翔させる。 しかし… 「言っとくけど、このままあんたを見逃してあげる程……あたしは甘く無いのよ!!」 怒りの雄叫びと共にミントは全身全霊の力を込めて緑色の魔力を纏わせて、デルフリンガーを力いっぱいに振り下ろす。 ミントに残された全魔力から生み出された巨大な風の刃はデルフリンガーの刀身を離れ、一気に解き放たれると礼拝堂そのものを一刀のもとに両断した。 刹那、既に十分な距離を離れたと油断していたワルドの頬を一瞬の風がなぞる…風のメイジたる鋭敏な感覚でワルドはその風の鋭さを感じ取った…次に感じたのは奇妙な違和感。それは己の右腕からだった。 「…ッ!?…ウオォォァァァァ…!!????」 余りの衝撃に思わず絶叫が上がる。ワルドの限界まで見開かれた瞳に映る光景では本来自分の右腕があるべき場所で唯々、血しぶきが噴き上がっていた。 杖もろともに失われた右肘から先はミントなりのルイズの折れた腕に対する意趣返しなのかそれとも純粋に狙いがそれたのか… 「おのれぇっ!!この屈辱忘れんぞ、ガンダールブ!!」 憤怒の表情でワルドはミントを睨み、捨て台詞を吐く。 結局ワルドにはミントの真意は分からなかったがその身を預けているグリフォンが命令を下さずとも怯えたように全速力で飛行してくれた御陰でミントの魔法の更なる追撃からは逃れる事は何とかできた。 「ちっ、逃がしたか。」 飛び去ったワルドのグリフォンを追うように見上げて地団駄を踏むとミントは舌打ち混じりに毒づいてデルフリンガーをようやく鞘へと押し込んだ。 色々とこの剣には聞きたい事はあったがその前にこの状況を何とかしなければならない。 「ミント…ありがとう。でも…これからどうすれば…」 ルイズはヨロヨロとミントの隣まで移動すると不安げな表情でミントを見つめた。 「どうするもこうするも無いわ。何とかこの国から脱出するしか無いじゃない…」 「でも…一体どうやって…」 「ったく、知らないわよ…あたしよりもあんたの方がこの世界の事詳しいんだか…ら…っ…ぁれ?」 ふとミントは突然の脱力感に襲われてその場にへたり込んでしまう。 「ミントっ?どうしたの大丈夫?どこか怪我を…」 軽い目眩を覚えながらも駆け寄ってきたルイズを制してミントは何とか立ち上がる。 ヴァレンとの闘いの時もそうだったが戦闘を終え、緊張が解けたせいで一気に疲労が襲いかかったのだろう。 「あ~…へいきへいき…ちょっと馴れてない魔法一気に使いまくったせいで疲れただけ。少し休めば大丈夫だから…」 「でも…ひどい顔色だわ…」 ルイズは心配そうにミントを見つめる。医療には明るくないルイズから見てもミントの顔色は明らかに悪かった。 「でも…本当にどうすれば……ミントもこの調子じゃそう遠くまで歩けないし船も無いわ……」 ルイズは改めて現状を把握するとどれだけ今自分達がどれだけ絶望の中にいるのかを認識してしまう。 すると、不意にルイズの足下でぼこっと床石が割れ、何か見覚えがある茶色の生き物が顔を出した。 「え?」 ルイズとミントが何故今ここにギーシュの使い魔ヴェルダンデが居るのかが理解出来ず呆気にとられているとヴェルダンデはそのままルイズへと鼻先を擦りつける。正確には水のルビーへと。 「おーい、ヴェルダンデ!どこまで君はは穴を掘る気なんだね!って……ルイズじゃないか!!?」 ヴェルダンデが出てきた穴から、ギーシュの声が聞こえてきたと思えば一拍置いて、その穴からひょっこりギーシュが顔を出した。 「ギーシュ、何であんたがここに!?」 ルイズの問いにギーシュは土に汚れた手で自慢の金髪を掻き上げる。 「あの後何とかフーケと傭兵達を退けてね。タバサのシルフィードで君達を追ってアルビオンに辿り着いたのさ。そうしたら今度はヴェルダンデが突然穴を掘り始めたから慌ててそれを追いかけて今に至るってところさ。成る程、ヴェルダンデは君の水のルビーの匂いを追っていたんだね。 いや~それにしても、タバサとキュルケと共にフーケのゴーレムを相手取った僕の勇士を君達にも見せたかったよ。君達こそあれからどうなっ…」 と、合流の成功に浮かれていたギーシュはようやくルイズとミントが満身創痍になっている事に気が付いた。とくにルイズは服もボロボロで右腕が明らかに折れている。 更に極めつけ、後ろには胸を貫かれたウェールズの遺体… 明らかに困惑と同様の表情をギーシュが浮かべるが二人は今はいちいち構って等いられない。 「とにかく良くやったわギーシュ。さぁ、脱出するわよ。」 「ちょっ…状況が!!子爵は…わぷっ」 「説明なら後でするわよ。ほら、ルイズも、腕、気をつけなさいよ。」 「ミントは?」 「…あたしは武器拾ってくる。先に行ってて、直ぐ追いかけるから。」 「うん…急いでね。」 混乱しながら状況の説明を求めようとしたギーシュの顔をミントが蹴りで穴へと押し込み、軽い問答の末ルイズを見送るとミントはゆっくりとウェールズの遺体が横たわる祭壇へと歩み寄り身を屈めた。 「さて…あんたも報われない男ね…悪いけど約束通り風のルビーは貰っていくわよ。」 既に物言わぬウェールズからは了承も抗議も無い。 ミントは独白気味に語りかけながらその血にぬれた指先からするりと風のルビーを抜き取った。その後でウェールズの顔を優しく撫で、安らかな眠りを促すように瞼を落とさせる。 心なしか強張っていたウェールズの表情は瞼を落とすと少しだけ穏やかな物へと変わっていた… 既に一刻の猶予も無い、外からはレコンキスタと王党派の開戦の怒号が聞こえてきている。 「じゃあね、ウェールズ。」 ミントは再び立ち上がると直ぐ近くの瓦礫からその姿を覗かせているデュアルハーロウを拾い上げ、ウェールズへ手を振って躊躇う事無くヴェルダンデの掘った穴へと飛び込んだ。 ___ 脱出路の穴を抜けた先、シルフィードの背の上でミントはラ・ロシェールで分かれて以来のタバサとキュルケに暖かく迎えられた。 「色々…大変だったみたいね。ミント。」 一足早く合流したルイズの姿を見て色々と察してくれているのか、キュルケは多くは語らず優しげな声色で唯一言そう言った。化粧で誤魔化してはいるがその目元にはタバサと揃いのくまがうっすら浮かんでいた。 「まぁね~、あんた達も大変だったでしょ?…正直迎えに来てくれて助かったわ。」 ミントはそう何でも無いように平然と答える。 「心配…徹夜で飛んで来た…」 「感謝してるわ。シルフィードもご苦労様。」 ミントが二人への感謝と労いの言葉を掛けながら優しく背中を撫でるとシルフィードは疲れた様子ながら「きゅるきゅる」と喉を鳴らして喜んだ。 「それじゃあ、脱出するわよ!」 雲間から覗く太陽に向かい高らかにミントは声を上げる。アルビオンの猛き風はいつまでもこの勇ましくも浅ましい異世界の王女の鮮やかな緋色の髪をただ揺らし続けた… 前ページ次ページデュープリズムゼロ
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8857.html
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第二十七話 『特製ワインは恋の味』 トリステインに置ける戦勝ムードに落ち着きが見え初めてきた頃、ルイズとミントもまた魔法学園にて、いつもと変わらぬ平穏を取り戻していた。 しかし、それは『取り敢えず』であって何もかもが以前のままとは行く訳が無い。 ルイズは『虚無』の力に覚醒した。それは夢の中で出会ったミントの世界の魔法使いファンシーメルがルイズへと向けたかつての予言道理に… とにもかくにもタルブ戦役の祝勝パレードとアンリエッタの女王就任式の後、当然の如くミントとルイズはアンリエッタから城へと招かれ、直々に感謝の言葉を向けられた。そしてその場で幾つかの案件が決定される事になる。 艦隊を消し飛ばしたルイズの虚無、それと単身一騎当千の力を振るったミント、特にマザリーニの士気を呷る為の出任せのせいで一気にその存在を神格化されたヘクサゴンの存在の隠匿。 これらは公に明かせばその奇跡を後押しとしたアンリエッタが女王の座についたばかりのトリステインを恐らく大きく揺るがす事になる。 又、それはトリステインに身を置く限り、二人のこれからに対してしがらみとなるであろう事は容易に想定できた。ともすればロマリア法王庁に保護という名目の元、その身柄を拘束されるかも知れない。 今回の戦乱一番の功労者二人に対し、アンリエッタとしても心苦しいが此度の決断はそれ故の判断であった。 そしてもう一つ、ルイズはその場で己の目覚めた虚無の力を王女アンリエッタに捧げる事を誓い、『王女陛下付き女官』という肩書きを負う事となった。以降ルイズはアンリエッタから勅命の任務を受ける事となる。 ミントもアンリエッタに友情を覚えないでも無いが、結局は打算を持って全てを決めるミントにはそのルイズの決心に対して理解は出来なかった。だが、ルイズの決めた事をとやかく言う事理由も特に無いので何も言わなかった。 ただ「面倒な任務に巻き込まれるのはごめんよ。」という一言以外は… ___ 魔法学園 「久しぶりね…あなたとこうしてゆっくりするなんて…」 金髪ロールの少女モンモランシーは憂いを秘めた儚げな表情を浮かべ、そんな台詞を穏やかな口調で学園の中庭にあるガーデンテーブルの向かいに座る少年、ギーシュへと向けた。 「あぁ、そうだねモンモランシー。君とこんな素敵な時間を過ごせて僕は幸せさ、今宵はあんなにも月が綺麗だ…無論、君の美しさには遠く及ばないがね。」 淀みなく繰り出されるギーシュの歯の浮くような台詞にモンモランシーは思わず頬を朱に染めそうになるが浮つきそうな心を何とか静め、ここは努めて平静を保つ。 「あら、ありがとう。でもその台詞、私以外にも言ってるんじゃ無いの?ここ最近の貴方ったら私よりもあのルイズの使い魔と一緒にいる時間の方が長い位だわ。アルビオンから帰ってからはキュルケともタバサとも仲良くしちゃって…」 「そ、そ…そんなことは無いよモンモランシー。僕の心には君以外は住んではいないさ。」 少しだけ、だが確実にギーシュに動揺が現れた事にモンモランシーは眉をひそめる。本来ならここで平手打ちでも入れて尋問してやりたい所だが今は我慢する。 そう、計画の為に… 「まぁ良いわ。それよりもワイン飲みましょう。これ貴方が私にくれたタルブのお土産のワインよ。(そういえばあのタルブの田舎メイドにもこの前声をかけてたわねこいつ…)」 まこと恐ろしいのは女の嫉妬…それを知らぬは男ばかりである… 「あぁ、そうだね。」 言ってモンモランシーは持参したワインの栓を抜いて用意しておいたグラスに慣れた手つきでワインを注ぎ入れた… そしてその最中、ギーシュのグラスには袖元に潜ませている小瓶の中身をほんの数滴混入させる事に成功する。無論ギーシュは気が付いていない。 「それじゃあ、乾杯といこうか。」 「えぇ、乾杯。」 二人はロマンチックにも月を赤い水面に映すグラスを軽く触れさせ、心地よい鈴の音の様な韻を奏でるとそれぞれの口へとグラスを運ぶ… そしてそのままギーシュがグラスを空にしたのを見てモンモランシーは己の計画がこれまで全て順調に上手くいっている事に内心でほくそ笑んだ… 後は薬の効果が現れ、ギーシュが自分を見つめれば全ては終わる。 と、そこへモンモランシーの予想だにしない…否、恐れていた事態が起きた。 「おーい、ギーシュ~。」 お客さんだ。 このモンモランシーにとって最悪とも呼べるタイミングでギーシュの名を呼んだのは誰あろうとミントであった… 自分を呼ぶ声に気が付いたギーシュの視線の先、つまりはモンモランシーの背後から何食わぬ顔で軽く手を振りながらミントは二人の元へと歩いてくる。 「ギーシュ、あんたの注文通りヘクサゴン、ナイトフライト用に準備しといたわ。コルベール先生の研究所の広場に出してるから好きに使いなさい。全く、このあたしを小間使い扱いするなんてあんた良い度胸してるわ。」 「あぁ、すまないとは思ってるこの埋め合わせは必ずするよ。でも、ありがとう感謝するよミント君。」 「ま、あんたにはそこそこには世話になってるからね…それにしてもモンモランシーと夜空のデートがしたいだなんてあんたも良い所あるじゃ無い。」 ミントは軽い不満を溢す様に言いながらも仲睦まじげな二人を見て満足そうに笑う。 「へ?それじゃあ最近ミントとギーシュが一緒にいる事が多かったのって…」 話が見えないのはモンモランシーだ。 実はここ数日ギーシュは何度も何度も、ミントへとヘクサゴンを一晩だけ貸して貰えないかとそれはもう何度も何度も…頭を下げて頼み込んでいたのである。 ミントがアンリエッタの要請を受けてヘクサゴンを封印する前にと。全ては最近構ってあげられなかったモンモランシーの為に… 「そういう事よ、モンモランシー。それじゃあ精々楽しみなさい。おやすみ~。」 それだけを言い残してミントは二人のテーブルの上のベリーパイを掠め取るとその場を去ろうとする。その姿をモンモランシーは半ば呆然と見つめ、ギーシュも感謝と共にその背中を見送る。 だが、これが不味かった… 「待ちたまえっ…ミント君!!」 突如、ギーシュが大きな声でミントを呼び止める。それはいつかの決闘騒動の時の様に堂々とした呼び止めッぷりであった。 モンモランシーはそのギーシュの突然の行動にハッとなる…全身から血の気が引くような感覚を覚えるもそれはもう遅い!! 無論、呼び止められたミントは多少訝しみながらも何の気なしに振り返る… 「何よ?」 「ギーシュッ、駄目ぇっ!!!」 「好きだっ!!愛してる!!君の事が何よりも!誰よりも!!僕と、このギーシュ・ド・グラモンと結婚して下さい、ミント王女殿下!!」 「は?」 モンモランシーの制止の声も虚しく、ギーシュの熱烈な愛の告白にミントの世界が停止する… もしかしたら今ミントはベルが『年増』呼ばわりされた時と同じ様な表情だったのかも知れない。 「アハハ……………終わったわ…何もかも…」 モンモランシーはその広めの愛らしい額を手で押さえて力無く笑うと唯一言呟いた…もはやそれが限界だった… ____ 魔法学園 モンモランシーの部屋 「で…きっちり説明しなさい…」 ミントは底冷えするような冷たい口調でモンモランシーに問う… 「ギーシュが最近また浮気しているんじゃ無いかと思って惚れ薬を作って飲ませたのよ。そうしたら悪いタイミングで貴方が来て…ギーシュが貴女に惚れちゃったのよ…」 消え入りそうなボソボソ声でそう端的に返答したモンモランシー、彼女は今石畳の上で正座状態である。 「…………呆れてものも言えないわ…で、どうするのよ『コレ』。」 ミントの視線の先にはこれでもかと言う程にミントにボコボコにされ、十二分に地獄巡りを楽しんだ挙げ句に猿ぐつわを口にはめられ簀巻き状態にされて冷たい床に転がされている気を失ったギーシュが居た。 ギーシュはあの後、事もあろうに固まったままのミントに飛びかかり、その唇に自分の唇を寄せた…無論、一瞬の内に叩き伏せられたギーシュは地面と口づけする事となったが… 無論、愛するミント様からの愛の鞭というご褒美に気を失っているギーシュは今恍惚の表情である事は語るまでも無い。 モンモランシーはギーシュの可哀想な姿に思わず唾を飲む…もしここで返答を間違えれば次は本格的に自分なのかも知れないと…(既に一度逃走を図って修正済み。) 「げ、解毒剤は作れるわ…材料が揃えば多分一晩で出来ると思う…」 「そう、なら急ぎなさい…ギーシュに又言い寄られるだなんて考えるだけで寒気がするわ。」 ミントが震える身体を抱くようにそうキッパリとモンモランシーに言い放つとモンモランシーは今度は非常に何か言葉を言い淀んだ様子を見せた後、意を決した様子で衝撃の事実をミントへ告げる… 「無いのよ…材料が…」 「しょうが無いわねぇ、なら明日、朝一で城下町まで買いに行きなさい。それ位は待ってあげる。」 「それがもう売ってないのよ…『精霊の涙』は品切れでしかも今後の入荷も未定なのよ。」 「……嘘…でしょう?」 ミントは目の前が途端に真っ暗になるのを感じた…気が付けば目の前の全ての元凶モンモランシーもへたり込んだまま溢れ出る涙を袖で拭い続けている… そのまましばらく二人の間に呆然とした時間が流れたがここでようやくミントは一つの苦渋の決断を決める… 「はぁ…分かったわ…こうなったらあたしが精霊の涙を手に入れる…」 「はぁ!?何言ってるの、無理よ!水の精霊に会うには由緒ある交渉役の水のメイジの力が要るし。第一、運良く出会えたとして精霊の涙下さいと言って貰えるような物じゃあ無いのよ…万一水の精霊の怒りに触れでもしたらそれこそ…」 モンモランシーは勢いよくそう言うとミントに呆れた様に伏し目で首を横に振るう… 「下さいだなんて言わないわ。精霊の涙ってのは水の精霊の涙なんでしょう?だったら話は早いわ、このミント様の魔法で水の精霊をボッコボコにして泣かせてゲットすれば良いのよ。」 不敵にミントはハルケギニアの常識で考えればとんでもない事を言う。 モンモランシーは当然そんなミントに抗議の声を上げる。 「バカを言わないでよ!!あんた精霊に喧嘩を挑む気!?正気じゃないわ!!」 モンモランシーの主張は常識で考えれば当然だ、だがミントで無くとも今回の騒動の根本であるモンモランシーにそんな事を言う資格があるとは思わないだろう。 当然ミントはキレる… 「っ…勝手な事言うなーーー!!!!こっちはあんたのせいでどれだけ迷惑してると思ってんのよ!!」 「ひっ!?」 怒りの叫びと共に、モンモランシーの部屋の石畳を踏み抜かんばかりの勢いで地団駄を踏んだミントにモンモランシーは小さく悲鳴をあげると頭を押さえて身をすくませる… 「言っとくけどモンモランシー、交渉役はあんたよ。何があろうと絶対連れて行くからね…」 「ちょっ…何であたしが!?」 ミントの死刑宣告にも似た言葉にモンモランシーは当然抗議の声をあげたがジト目で睨み付けてくるミントの視線は冷たい。それはそれ以上のモンモランシーの言葉を許さなかった。 「明日、朝一で出るわよ、このミント様から逃げられるだ何て絶対に思わない事ね。いいわねっ!?」 そうとだけ言い残してミントは部屋を出ると勢いよく扉を蹴って閉める。その際、蝶番が衝撃に耐えきれず変形したせいで以降モンモランシーの部屋は非常に扉の立て付けが悪くなるのだがそれは些末事… 「そ…そんな~…」 その場にへたり込み、ただ己の不幸を呪うモンモランシー…心底逃げ出したかったが確かにギーシュがこのままなのも不味いしそもそも惚れ薬は禁薬である。 事が大きくなって表沙汰にでもなればどうなるか…そして何より怒り狂ったミントが怖い… そうして今夜、魔法学園の女子寮塔でそれはもう盛大な溜息が二つ零れたのだった。 前ページ次ページデュープリズムゼロ
https://w.atwiki.jp/niconicojikyouplay/pages/2589.html
『デュープリズム』が難しいョ。。。実況プレイ 【ゲーム】デュープリズム(PS1) 【実況者】Maya♪ 【完成度】更新中(09/07/24~) 【動画数】 【part1へのリンク】 【マイリストへのリンク】http //www.nicovideo.jp/mylist/13721657 【備考】 +... 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bride/pages/34.html
ドーン&マモン ドーンってどんなキャラ? ハゲのオッサン+触手というこのゲームでもっともマニアックなキャラ。 コマンド投げ+巨体+ボディプレス といういわゆる格ゲーの投げキャラの要素を いっぱいもってたりするが、 レーザービームや相手に毒効果を与える技、停滞タイプの飛び道具や、 空中ガード不能の突進技を持ち、意外にどの間合いでも効果的な技を持ついい男。 通常技解説 必殺技解説 コンボ 対戦攻略 シンプルドーンってどんなキャラ? 技発生後にジャンプで回避不可能な超必殺技の投げ技を ワンボタンで出せることが最大にして最凶の特徴。 溜め技の必殺技もワンボタンで出すことが可能なので シンプルモードにする恩恵がかなりでかい。 デモンブライドでもトップクラスに強力なシンプルキャラクターだ。 通常技解説 必殺技解説 コンボ 対戦攻略 カラー AB CD
https://w.atwiki.jp/gods/pages/130473.html
エフライムドーソン(エフライム・ドーソン) アイルランド王国のポータリントン伯爵の系譜に登場する人物。 関連: アンプレストン(2)? (アン・プレストン、妻) ウィリアムドーソン (ウィリアム・ドーソン、息子)
https://w.atwiki.jp/prrmydress/pages/420.html
コーデ マイデコ例 コーデボーナス ジャンププログラム 【吹き出しコメント1】チャームのくみあわせがとってもイイかんじ! 【吹き出しコメント2】おでかけしたくなっちゃう カジュアルコーデ☆ 【メモ】 ブランド ポップ コーデ トップス 不明 不明 ボトムス - - シューズ 不明 不明 アレンジ - - ▲ マイデコ例 チャーム1 チャーム2 フレーム ビビッド スターがら - ▲ コーデボーナス ステージ コーデボーナス プリズムストーンショップ ◆◆◇◇◇ ほしぞらロックフェス ◆◆◆◇◇ プリズムLIVEスタジアム ◆◇◇◇◇ パウダースノーパーク ◆◇◇◇◇ スイーツカフェ ◆◆◇◇◇ プラネタリウム ◆◇◇◇◇ プリズムアリーナ ◆◇◇◇◇ トロピカルビーチ ◆◆◇◇◇ プリズムフューチャーアリーナ ◆◆◇◇◇ ゆうぐれロックフェス ◆◇◇◇◇ ディアクラウンショップ ◆◆◇◇◇ プリズムマイ☆デコアリーナ ◆◆◆◇◇ はらじゅくストリート ◆◆◇◇◇ ギャラクシースターファイナル ◆◇◇◇◇ ▲ ジャンププログラム 順番 ジャンプ 得点 サプライズ 1 はちみつキッス 100 あり 2 カラフルチョコパレード 150 3 ブロンズスパイラル! 200 4 ポップスプラッシュ 200 ▲
https://w.atwiki.jp/asagaolabo/pages/2104.html
ポリリズム / - 【ポリリズム】 繰り返すほどにキモチイイ!チョ~☆爽快なデジタルダンスポップだよ! ポリリズム / - 他のBEMANIシリーズへの収録 収録作品 関連リンク ポップンミュージック17 THE MOVIEで登場した版権曲。担当キャラクターは星野そら(17-1P)。 オリジナルはPerfumeが歌う。 ポリリズム / ♪♪♪♪♪ BPM 128 5b-7 N-【17】10 ⇒ 【18】7 H-【17】30 ⇒ 【18】26 EX-34 新難易度 EASY NORMAL HYPER EXTRA 8 12 32 40 不思議な感覚のボーカルが印象的な女性3人組グループ・Perfumeの曲で、元々はキャンペーンの一環としてPerfumeをリサイクルCM起用したことに伴って作られた曲。地球環境の保護と資源のリサイクルを、男女の恋愛と重ね合わせているのが特徴的で、曲名にはポリ容器などでおなじみのポリと、和声を意味するポリフォニーのポリを掛け合わせている。ポリリズムといえば複合拍子を意味する音楽用語で、前作においてErgosphereやポルターガイストにおいて使われていたが、この曲においては4/4拍子の流れに”(ポ・リ・)リ・ズ・ム”という音韻をそのまま5拍にのせて繰り返すことで複合拍子を作り出しており、まるでループしているようなトリップ感に浸ることができる。 それもそのはず、Perfumeをプロデュースしているのがあのポップン10にプラスチックポップで提供した中田ヤスタカということもあって、彼としては久々の楽曲提供という解釈もできる。さらに担当キャラクターの星野そらだが、アクションの一部にこの曲のPVの一部を意識したところも見られる。なお音源は、先に稼動しているDDR X(あちらではアーティスト名義がPink Lemonadeとなっている)にも収録されているものと同じ。 歌詞に「繰り返す~」とあるためか、同じような譜面の繰り返しが多いのが特徴。初めての人にも馴染めるように、ノーマルは新曲の中では難易度は最も低く非常に簡単。終盤はボーカルに合わせて押そう。ハイパーは軽めの乱打と同時押しがメインであり、これといった難所は特にないので非常に楽。表記相当の腕ならフルコンボは取りやすく、もしかするとパーフェクトもいけたりして?EXは一転してメインが左手で同時押し、右手で2パターンの階段を捌く配置となる。やはり曲の特徴から得意な人ならLvの割には楽だが、階段が捌けるかどうかという点で大きく差が出そう。 他のBEMANIシリーズへの収録 Dance Dance Revolution Xで収録。アーティスト名義が「Pink Lemonade」となっているが、ポップンに使われている音源もこれと同じ。 AC版で削除された後、コナステ版であるGRAND PRIXで配信開始からの版権曲として復活を果たした。 音源はDDR Xと同一と考えられるが、アーティストの「Pink Lemonade」は用いられていない。担当キャラ・星野そらのハリアイ絵が原曲のPVを意識したものとなっている。 収録作品 AC版 ポップンミュージック17 THE MOVIE~ポップンミュージック20 fantasia CS版 ポップンミュージック Lively(コナステ) 2021/06/02のアップデートで配信され、プレイ可能となった。 関連リンク -関連曲(中田ヤスタカ関連) プラスチックポップ つけまつける にんじゃりばんばん 楽曲一覧/ポップンミュージック17 THE MOVIE
https://w.atwiki.jp/itmsanime/pages/1386.html
【作品名】プリティーリズム オーロラドリーム OP 【曲名】You May Dream 【歌手】LISP 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200 □■iTMS■□ 【作品名】プリティーリズム オーロラドリーム 前期ED 【曲名】Happy GO Lucky!〜ハピ☆ラキでゴー!〜 【歌手】SUPER☆GiRLS 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200 □■iTMS■□ 【作品名】プリティーリズム オーロラドリーム 後期ED 【曲名】We Will Win! -ココロのバトンでポ・ポンのポ〜ン☆- 【歌手】東京女子流 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200 □■iTMS■□ 【アルバム名】プリティーリズム・オーロラドリーム ライブチック・キャラクターソングCD act.1 Dream Goes On 【ジャンル】アニメ 【曲数】2曲 【価格】¥200均一(*パーシャルアルバム) □■iTMS■□ 【アルバム名】プリティーリズム・オーロラドリーム ライブチック・キャラクターソングCD act.2 ココロ充電! 【ジャンル】アニメ 【曲数】2曲 【価格】¥200均一(*パーシャルアルバム) □■iTMS■□ 【アルバム名】プリティーリズム・オーロラドリーム ライブチック・キャラクターソングCD act.3 Switch On My Heart 【ジャンル】アニメ 【曲数】2曲 【価格】¥200均一(*パーシャルアルバム) □■iTMS■□ 【アルバム名】プリティーリズム・オーロラドリーム ライブチック・キャラクターソングCD act.4 1/1000永遠の美学 【ジャンル】アニメ 【曲数】2曲 【価格】¥200均一(*パーシャルアルバム) □■iTMS■□ 【アルバム名】プリティーリズム・オーロラドリーム ライブチック・キャラクターソングCD act.5 めらめらハートが熱くなる 【ジャンル】アニメ 【曲数】2曲 【価格】¥200均一(*パーシャルアルバム) □■iTMS■□ 【作品名】プリティーリズム オーロラドリーム プリズム☆ミュージックコレクション 【曲数】15曲 【歌手】Various Artists 【ジャンル】アニメ 【価格】¥250 □■iTMS■□
https://w.atwiki.jp/aaa333/pages/2598.html
☆Perfume(パヒューム) ポリリズム Dream Fighter チョコレイト・ディスコ love the world シークレットシークレット ■ポリリズム シ ド シ ー ラ ソ 休符 シ シ ド シ ソ ラ ソ 休符 休符 ポリリズム大好き~❤ -- 鱈子 (2008-12-21 18 47 02) 馬鹿可愛い -- 名無しさん (2008-12-28 15 02 07) パフューム、大好きッ☆!! -- 歌美 (2008-12-29 22 20 13) LOVE TED WARDもつくって! -- かーくん (2009-01-03 23 49 12) この曲、いいよね★!! -- ゆウ* (2009-01-04 11 02 23) 大好き!★でも兄が、大嫌い(~・~) -- ここあ# (2009-01-04 21 52 42) かわいい -- さっち (2009-01-06 09 56 00) ポリリズム大好きです -- ゆめ (2009-01-06 15 11 01)
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/47140.html
【検索用 ゆめりすむ 登録タグ 2020年 A-39 VOCALOID ゆ ニコニコ外公開曲 初音ミク 暫定歌詞 曲 曲や 沙包P】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:沙包P 作曲:A-39 編曲:A-39 唄:初音ミク 曲紹介 曲名:『ユメリズム』 A-39氏の4作目。SoundCloudでは初投稿となる。 歌詞 (搜歌词网より転載、一部修正) 見上げる 星空 きらめき 口ずさんで ユメリズム 家出て パジャマのまま 探していた きらめく角砂糖 そっと ミルクにかき混ぜて 妄想もわがままも いっそ飲んでしまう 長い夜に ずっと歩いて ホワイトノイズの波 踏んで 進め 夜の世界 昼との違いは? 重ねた毎日 数えて 君への期待 まだとらえない 星みたい かわいい電波 君をつかめたい Let's dancing 浅はかな感情は チョコみたい (溶けてしまいそう) かわいいリズムで きっと伝える 大好き! 君をつかめたい きっと ミルクと 苦いコーヒーを かき混ぜて 甘くなるよ 妄想の渦巻き 星を注いで 飲み込んで 期待 と つまらない毎日 重ねて 一つになる 夢の夜にずっと歩きたい 終わらないで ねぇ 最初で いいに したい 最後に 進めない 探すときめた 僕の ユメノリズム 君への期待 まだとらえない かわいい電波 君をつかめたい 浅はかな感情は チョコみたい かわいいリズムで きっと伝える 大好き! コメント 名前 コメント