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例えば友人。 私には俗に言う親友という者はいない。 友人はいるにがいるが、それはネットで知り合った顔も本当の名前も知らない、遠い場所にいる誰かも分からない友人で、これを友人と呼んでいいものかどうかも甲乙つけがたいが、これを友人ということを否定してしまうと友人と呼べるものは一切誰にも該当しなくなってしまう。これを思うと結構寂しいと今更ながら思う。 流石にネットで知り合って、名前も顔も知らなくても、親しいなら友人では呼べなくもないだろう。 ネットで友人になるかも知れない人とはコミュニティーサイトで知り合う事が多い。コミュニティサイトは主に情報を交換したりする場所で、ソーシャル・ネットワーキング・サービス、匿名掲示板やブログ、登録制でオンラインゲームコミュニティサイトと呼ばれるような場所など、色々あり規模も大きいものから小さいものまである。 中でもソーシャル・ネットワーキング・サービス、略称SNSは大きく発動範囲を広げている。SNSというのはネット上に、自分の事を紹介するプロフィールを作って公開することが出来たり、このSNSでブログを書いたり、他にも同じような趣味を持ったような人とコミュニケーションをはかったりするようなもので、他にもアバターと呼ばれる自分の分身としたキャラを作る事も出来る。 そもそもSNSの目的は人間関係の繋がりを作ったり、深めあうことを後押しするような目的で、もともとは既存の参加者の誰かから紹介を受けて会員登録するというのが一般的だったが、最近は誰でも簡単に会員登録することが出来る。 他にもSNSは携帯専用というところもあり、それはそれで口コミなどで会員を増やして大きな規模を誇っていたりするようだ。 という前置きはこれまでにして、とある友人に知り合ったのはそのSNSと呼ばれる場所で、一番親しい人である。 とは言っても名前も顔も知らないが、その友人とは私と同じくちょっとした小金持ちだという事を知って、株もやっているという事で話も合い仲が良くなった。一応ネット上では男が女のアバターやキャラをネットおかま、通称ネカマと呼ばれる物が存在する。これはネット上でも結構大きなことで、中にはちょっとした嘘をついてみたノリでやっている人がいるが、男は女の気を惹くために何かを貢ぐなんてこともある。それがネカマだとしてもネット上では現実での性別は確認できずに、そのまま貢ぐなんてこともある。 まあその友人は女であるのは間違いない。 何故なら名前も顔も知らないが、ボイスチャットをしているからだ。このボイスチャットは電話と違って、電話料金も掛からず話せるのがいい。インターネットの活用方法はどんどん進歩していって便利である。 私がその彼女について知っている事は、結構驚かされることだった。まず歳が中学生と私の歳より十歳近くも離れていた。その歳で小金持ちなのは私と同じく親が金を持っているからだそうだ。それで株は暇潰しみたいな事でやっているそうだが、私と同じように株で生活しようと思ってるのかなと思っていたら、見事に予想が外れる。 彼女は聞けば既に働いているそうだ。何をやっているかは詳しくは聞けなかったが、どうやら芸能活動をしているそうで、もしかして実はドラマとかに出ている子なのかも知れず、親もその手の大御所なのかも知れない。 他にも彼女は金が好きで、株でもう買った分や、仕事の収入で金のインゴットを購入して集めているそうで、他にも金で出来たアクセサリーや金で出来たベッドなど大きな物から小さな物まで収集しているそうだ。しかも聞けば聞くほどその量は異常で、どう考えてみても小金持ちの域に収まることなく大金持ちの部類だろう。簡単に計算したとしても、私の財産の三十倍近くはありそうだ。まあ初めはこの話は誇大発言か嘘じゃないかと思ったら、これも予想に反して金が大量に映った写真を送りつけられてきて、何処かの誰か別人の写真を何処かから拾って来たのだとも思ったが、よく見ればその金とともに写っていた部屋は和室で、流石に和室で金を保管するなんて普通は無いだろうと思い、それに彼女は金が好きだがその前に部屋は流石に普通だと聞いていたので、これは本当に彼女のものだと思った。 最近では彼女も仕事が少し忙しくなってきたそうで、株の話もあまり出来ず、大型の匿名掲示板に行ってみたりはするものの、そこでは基本的に少人数で語り合うという事は無いので、大人数で且つ、色々な話が交わりすぎて、あまり付いていけないのだ。 だから基本的にはSNSの方でのんびりやっている。 私はブログは書いていないが、プロフィールは書いている。どうせ誰かも気づかれないので身長や無職だという真実を書いているが、しかし金を持っているという事は一応伏せてはいる。 乞食と呼ばれるような、物乞いをされるからで、そもそもそんなことは知らせる必要もないからである。 「っと」 私は株の動きを見ていると、話をしていた彼女からボイスチャットの誘いがきた。 私はそれを承諾した。 「こんばんわ」 「やほ」 「最近は御免なさい、少し色々用事があって連絡が取れなくて。さっき仕事が終わって風呂に入ってきたところで、久しぶりの休日が頂けました」 彼女の声はまるで大和撫子を思わせるような優しい声で、それで且つ言葉も綺麗だ。しかしその大和撫子がパソコンに向かっているとなると、その光景を想像するとギャップが面白かった。 「別にいいよ、というか休んだ方がいいんじゃない?」 「いえ、大丈夫ですよ。移動中も仮眠は取ってますから」 「そっか、でも仕事は順調?最近とても忙しそうだけど」 「正直少し問題がありまして」 「どうしたの?」 「いえ、大した事ではないのですが、数分遅刻してしまいまして、御父様に叱られてしまいました」 私からしては本当に大した事はなかった。あとそのしょんぼりしているような声が可愛いとも秘かに思う。 「あー、流石にそれは忙しいんだし、しょうがないんじゃない。でもまー貴女のお父さんの事だから結構色々言われてそうだね」 私は彼女のお父さんの事を何度か聞いていた。彼女のお父さんは私の親以上に厳しい人で、本当に些細な失敗でも何時間も反省させられるそうだ。まるで一家揃って有名人なのかと思わせるくらいだ。 「ええ、おかげで三時間ほど説教を受けまして、その間していた正座のおかげで足も痛いのです」 「そもそも普通に三時間も座ってたら痛くもなるよ。私の場合はお尻が」 「重いんですね」 「おっと、聞き捨てならねえな」 「じゃあ軽いです」 と、彼女は時々ジョークもかましてくれる。しかしどっちに転んでもいい気はしない。誰だ尻が軽いなんて言葉作ったのは。 それから私達は日付が変わってからも、二時間近く話をしてから彼女は先に寝た。 私もそれに続くかのように、少し早いが寝る事にした。
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吟遊詩人の便り賞【2/23~3/1】 俺コメント苦手なんだよ……グダグダでごめん! 俺はルンシィみたいなコメントはできませぬ( 的外れなコメントだったらごめん。たまーにその詩の続きっぽいものを書いてしまうorz 季節リレー はむはむ1965 今年と言うよりは四季だけど(蹴)バトンタッチっていう発想はなかったよ! 透明なナレノ果て 爻沙紗爻 テンポよく読めた。無垢な想いこそ悲しいもんなのよ…… ごめんね yuri3333 傷付けられても男性のことを心配する女性は幸せ者。 ごめんなさい 【saenimo】 昔書いたやつらしいけどすごい。「あなた」より自分を取った後悔が滲み出てる…… 失恋 yuri3333 大人な考えが出来る主人公が羨ましい! 過去振り返ると、恋してる時の方が輝いてるもんねー いつかまた 爻沙紗爻 何の影響をも受けぬ、愛と言う名の自由に思い当たる……うーん、ちょっと難しいかも(ぇ 消えます 【saenimo】 期待を裏切られ、一人寂しく消えていく姿。悲しくて儚いね…… 恋 【saenimo】 昔の俺の心境に似てる……声すら聞けず離れていくんだなー。最後の二行はよかった。 向かい合わせで 春風夢乃 《@》 さよならを言われた主人公……かな? きちんと言葉を吟味して飲み込んでるんだよ、でもそれは伝わらない…… 爪切り 春風夢乃 一度切った爪とはもう出会えない。普段何気なく切ってるけど、どこか考えさせられたよ! きょうだいあい 爻沙紗爻 「止まることの~」から「~かけてみる」まで、ちょっと切り方が混乱しちゃったかな; 後半は好き。 祈り 【saenimo】 《@》 信じてあげられなくて、心から好きになれなくてごめんね……。って思いが来た。そして互いに成長するんだよ(待 秘密のビン 爻沙紗爻 《@》 蒼いビンの中に幻想的というか不思議な世界が描かれててよかった! カタカナなのもいい。 私の『愛』 はむはむ1965 既に汚れてしまった愛。これ以上は歪まないけど、戻る事もないのかな…… 夢への階段 yuri3333 階段って何段か飛ばすと逆にきついよな。夢に向かって一段上れ!( 服 ж~hyde~ж 人生と服を綺麗に掛け合わしてると思うよ! ただ、昨日と今日は逆の方が良かったかもしれない。 殺戮被害者 ーlessー この世を恐れていた主人公が殺戮者へと変わる瞬間…… 「後悔と快感~」の件は気に入ったかな。 ゆびきり 爻沙紗爻 「チガウモノに~」からが上手い。矛盾の信実の中で生きていく俺たちだけど、貴方には絶対信じていてほしい…… 決意の椅子 爻沙紗爻 迷いから抜け出して、決意と名のつく椅子に座る。ハイドさんと同じく、「繋がっていると~」は不思議な感じ ありがとう 【saenimo】 これまでのもそうだけど、さえさんの心境が反映されてる気が…… 彼のために別れられる主人公は強いよ。 頭痛 桃†雫 うん、ほんとカタカナはいいと思うよ。ただ、あと何か一つ欲しかった 男の友情 桃†雫 あの夕日に向かって走(ry あの情景って絆とかの象徴なんじゃないかな…… 女友達 桃†雫 ちょっと待て、GLが(ry その気持ちは嬉しいけど、胸中で言って欲しいな( ほんとに好きな人被りそうだわ。 闇に待つ心 爻沙紗爻 《@》 暗い……んだけど好きだわ( ここにいると伝えたい、でもそこからは動けない。 確かなこと 爻沙紗爻 自分にとって確かなことじゃないと、どこかに消えてしまいそう。いろんなことに言えるよね…… 消えて エリ☆ユミ 久しぶり! 自分を見てはくれないのに、そんな彼を自分は見ている、それが辛い。 崩壊 【saenimo】 もうあなたへの愛は果てたのに、やってくる痛みはとても悲痛。崩れ落ちる愛はあまりにもあっけなく( ともだちが妊婦様になった 爻沙紗爻 物凄く皮肉っぽいわ…… 友達が妊娠して羨ましいのかな( 別れ 【saenimo】 《@》 分かる、むっちゃ分かる! 傷ついてる彼を抱きしめて、優しく包み込んであげたいんだよね……もし彼が私を好きじゃなくても。 小さな手 爻沙紗爻 大きな地球の小さな人類を想像したよ、小人じゃなくて( いろんなことを知っているつもりでも、それは地球のほんの僅か…… 泣き虫髑髏 oyajimoe 髑髏からの視点とは斬新。泣きたくても泣けない、それで心が痛むのに、その痛みにも泣けない…… 無題 春風夢乃 うおー、難しい(ぇ 最後の「やっぱ~」が何ともいえない感じにさせてくれた。 今はまだ 【saenimo】 前作「別れ」のちょっと前ぐらいかな? 傷が癒されたときには、主人公がその人にとって大切な人になっていればいいのに。 いつかの願い 爻沙紗爻 最初はちょっと「?」だったけど(ぇ)、最後辺りから分かってきた。「この窓から~」の二行が好き。 雪と共に消える日を †白濁 《@》 「幼い頃~」の行は二つのとらえ方ができたな…… 全体的に幻想的でよかった。 路地裏 はむはむ1965 ホームレス?(待 空の明るみに希望を持って外に出た、その先にあるのは…… 深紅の野薔薇 爻沙紗爻 近付いてくれた旅人が確かにいた証、その深紅に染まった花弁を、池に映った自分の花弁を、自分は愛でる。 猫と犬 жダンテ† 猫と犬から見た人間の描写かねww 2匹の考え方がまったく逆だーwなるほどww( トピカの詩的絵画 青夢絵里 フォルテ読まなきゃわかんないかなとか思ったけどそうでもない( ギブ&テイク、蜜蜂を描いてあげるって優しい 終焉 爻沙紗爻 最後まで自分が正しいと思い続けて、結果自分で命を落とす。自分の大切なものも忘れて…… 白いコーヒーカップ 爻沙紗爻 何気なく使ってるけど、そのカップにも…… さーしゃさんって人じゃないものからの視点上手だよね。 変換 爻沙紗爻 選んで取る事ができない物もある。選んで取るなら、代わりに何かを犠牲にしなきゃならない…… 期待 【saenimo】 その闇の中には、外には、誰もいないのですか? 私の声は聞こえませんか……? 光と闇 【saenimo】 鳥が鳴くと朝って感じだよね。夜に舞う蝶は綺麗そう。ずっと見守るだけですめばどんなにいいか…… 幸か不幸か 爻沙紗爻 聞こえない・見えない方が不幸のような気がしても、本当は逆かも知れないのに。 わからないものが欲しい †白濁 行き過ぎた愛も引き過ぎる愛もいけないなら、どの程度がいいのさ。それは誰も知る由なく…… 翼 щ翠星石щ 最後二行いいね。翼がなくても飛べる、でも空を見上げてちゃだめなのかな…… 虫けら †白濁 前半が「自分以外死.ねばいい」なのに、後半で「お前が救われるなら捨てられていい」になってるのがちょっと気になったかな。 不言実行 ∮ムジカ 《@》 テスト前かなーとか思ったり( 後半、空白切りしてるのがいいと思う。ライバル相手かと思ったら好きな人なんだからいい!( まえむき √яui⇔ё 最初は「ひどっ」とか思ってたけど、なるほどねー……そんな考え方俺にはできないよ( 繋がり 爻沙紗爻 たとえそれまでの間になにかがあっても。 望 リィンさん 全てを叶える事はできない、結局は今生きているここが一番幸せなんだ。 受験お疲れさん! 怠惰 щ翠星石щ 俺も知らん振りしてるだろうなぁ……。その人が罪人になるなら、この世界殆どの人が罪人だよ。 対の 爻沙紗爻 何故だか分からないけど。やったけど、ならない。 ちょっと難しかったけど、なんだか好きだな、こういうの。 無題 春風夢乃 「無題」も確かに題名だけどねww でも春さんの詩、「無題」が多くないかな( 誓い †白濁 知っていたけど、知らない振りをしていた。もう戻せないのだろうかと思うことも許されないのは…… いつまでも 爻沙紗爻 《@》 上手いなぁ……。三行ごとの五つの言葉が切なくてたまんない…… 埋れ行く記憶と私の本音 春風夢乃 《@》 はぁ……すげ( 好きなのに傷つける自分は愚か者、でもありがとう、ずっと愛してます。それが不変であってほしい…… 可愛そうなカプチーノ ★小久夜★ おー……丁寧に描かれたそれを壊さないと、飲むのが勿体無い。でも壊すのも勿体無い……確かに可哀想、じゃなくて可愛そう( たまには休めばいいのに 紺野りんご 《@》 時計が浮かんだけど違うのかな……速い人が秒針、普通の人が分針、遅い人が時針、子供が目覚ましってあてはめたら何かしっくり来たけど( 君は笑った 春風夢乃 「無理に遠く~」にちょっと、おぉ、って思った( 挫けてもいつかは立ち上がるもんだ!(待 今と過去 リィンさん 「木の協奏曲~」が上手い。自然を壊した側からっていうのがいいね。実家は何も変わらないのに…… 人 爻沙紗爻 自分が人と違うのを認めないと、「人と違う事」そのものがどうでもよくなる……ってことだよね?( 恋ミチシルベ 桃†雫 くまが恋を導いたけど、結局は失ってしまったのか。でもそこでくまを恨むのですか……?( Repeat 春風夢乃 はむさんと青と何をしているww 許して「あげたい」ってことは普段は自分で「泣くな!」なのかな……( どこにも行かないで 桃†雫 最初はてっきりクリフかと(ry 一時的に見せる優しさはいらない、永遠でいて…… 腕 ☆318★ 捨てるということが出来ない人は、その全てを中途半端に愛でて抱えていく…… 開かずの扉 爻沙紗爻 気持ちは伝わるんだけど……表現が難しいや( 「それが閉まった~」の二行好きだなぁ ブザービーター щ翠星石щ バスケは卒論で取り上げたけど、ブザービーターって何か一瞬分からなかった( いや、分かりやすいと思うよ? 多分( 叶わぬ恋 はむはむ1965 《@》 あまりの悲しさに笑って泣いて、抜け殻のように生きる私を彼は優しく包む。でもそれは逆に辛くて、私は彼と会わなくなった…… 違う俺で願う †白濁 欲しくはなかったことにすれば悲しくはないかもしれないけど、その分痛いんじゃないかと思うよ……譲れないものもあるけど( 御身離れず 爻沙紗爻 青と全く同じ。「月は出でぬか~」も好きだなぁ。 ぐちゃぐちゃになった記憶は あめのこな でもその記憶の中に、大切なものが混ざっていたら……とても手はつけられないだろうなぁ 飛べない鳥 【saenimo】 ありがとうを伝えるために飛ぶ。飛べなきゃ貴方に会わせる顔がない……( 判別作業 †白濁 《@》 ほぉ……( 俺はお前に分けられるために、ただの偶然で並ばされた。なのに何故こうも傷つけられなきゃならないのか 気づかないと gemini310 時に人は「自分だけ」と思ってしまうけど、それは何も自分だけじゃないし、みんなそうなんだ。それになかなか気付けない…… 果たす約束 爻沙紗爻 いらないと言われたけど、ずっと一緒と約束したから、何も見えなくても、聞こえなくても、心の中で貴方に会っています。 愛しい なおこ713 分かるわ。わがまま言いたいけど言えない。多分嫌われたくないからだろうけどね……声を聞きたいってのはお互い一緒だと思うよ。 愛しい(男) なおこ713 俺も言葉にして言ってくれる事はなかったなぁ( 悲しい思いをしてから気付くこともあるんだよ…… 以上! ってなわけで今回の最優秀賞(もといチャンピオン)は…… 秘密のビン 爻沙紗爻 だよ! 2冠おめでと! 全体的に幻想的。他にもいい作品はいっぱいあったんだけど、一番強く残ってるのがこれだった。 カタカナと比喩を上手く使いまわしてたと思うよ。合間に見え隠れする悲しみが不思議な感じだった。 詩はこちら↓ http //circle2.hangame.co.jp/bbs/readArticle.nhn?circleid=C000027254 target.circleid=C000027254 target.bbsno=38131 target.docno=631846 lastArticleListPage=4 lastBbsno=38131 ちなみに次点↓ 祈り 【saenimo】 雪と共に消える日を †白濁 いつまでも 爻沙紗爻 埋れ行く記憶と私の本音 春風夢乃 叶わぬ恋 はむはむ1965 次回は今回評価しなかった詩、つまり3月1日午後3時~3月8日午後3時の分です(ここは変動アリ)。 アバウトでスマソ。次の詩がまだうpされてないんだわ…… 前回の賞はこちら↓ http //www19.atwiki.jp/shousetsu/?page=%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%9B%9E%EF%BC%882%2F22%E3%81%BE%E3%81%A7%EF%BC%89 つっかれた! でも楽しかったからいいや( それじゃ、これからも「小説、一緒に書こう☆」をよろしくっ!
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1 某都会の某マンションの三○何とか号室にて。 無機質な音が響く。 カタカタカタカタカタカタ、と。 聞き慣れしまいすぎて、自分の呼吸音や心臓の鼓動音と間違えてしまいそうなくらい、駿河心象(するがしんしょう)はパソコン中毒者だった。 こう成ったきっかけというのも、また自業自得だが。 それは後々にして。 「……なんだ、これ」 思わず、心象は呟く。 彼は親元を離れた一人暮らしなので勿論、この部屋には彼の他には誰もいない、それ故その呟きは自動的に独り言になってしまう。と言っても、別に彼に損も得も出るわけでもないが。 心象が見つめるモニタ――開かれた黒一色のページには、大きな白い文字で『殺.人請負ネット』と書かれていた。 最初は好奇心。 近頃の日本は、自殺やらなにやらで随分と物騒な世の中になっていた。それに影響されたのかは定かではないが『一人ではなかなかできない自,殺も集まれば怖くないよ。さあ、一緒に死のう!』と言ったコンセプトのものが、ネット上には多数在る。 ならば、と。 一緒に殺,人をしましょう、というものもあるのでは。 彼は思って、早速検索をしてみたわけだが。 『殺人請負ネット』 殺人を請け負う。 人の命に関わる、そういう類のもの。 勿論、物騒なことには変わらないが。 「…………」 少し迷ってから(あるいは少し臆してから)、心象は文字のしたにある『入り口』をクリックする。 はたから見れば、オカルト系の人々が集まる掲示板といったところか。 「こんなとこに訪問者なんているのか……?」 ましてや素性も知らぬ個人、あるいは集団に自らの命の灯を消してくれと言う、そんな物好きで且つ怖いもの知らずの野郎が。 この世に一人はいるだろうけど。 一人のためにこんなものを立ち上げる必要は無い。 だけど、だからこそ。 「こりゃあ面白そうだ」 心象の『殺人請負ネット』に対する第一印象は、そんな感じだった。 2 真っ黒な掲示板。 その上には白い文字が飾りのように。 心象はとりあえず、最新の書き込みを見る。 【楠宇佐美 16歳 女】 題名にはそれだけ書いてあった。 「16歳ですでに死亡希望者かよ……」 いや、もしくは成りすましの可能性もあるか。 少女の名前の読み方を、姓のくすのき、名のうさみと検討をつけて、心象はマウスのホイールをくるくると回し、さらにスクロールをする。 【最初に書いておきます。 題名に書いてあることは全て真実です。楠宇佐美というのも本名です。 それぐらいの覚悟、又はそれ以上の覚悟を持って此処に来たことを分かってもらうためです。】 「本名、か……」 ネット上ではそんな発言は、まず嘘であると疑うことが自然であるけど、何せ『舞台』がこれなのだから。 つまりは面白そうなのだから。 心象はとりあえず話を素直に受け取ってみることにした。 そう判断すると、さらにスクロール。 【この掲示板を興味本位で見ている方はそれを信じるなり信じないなりしても構いません。 だけど、清算者さんには信じてもらいたいと思っています。】 見慣れない言葉が出てきた。 清算者。 清算とはつまり、 何かに結末をつけること。 人の命に結末をつけること。 「コイツが殺人を請け負うっていう奴か?」 心象は少し思い当たることがあって、今度は上にスクロールをし、一番上の左側にひっそりと書いてある文章を見る。 管理人:清算者 成程な。 つまりは此処の設立者か。 心象は一応『清算者』を頭の中にインプットすると、下へスクロール。楠宇佐美の書き込みを再度見る。 【私は高校でいじめに遭っています。 教科書を隠されたり机に落書きをされるのはまだ軽い方で、トイレに閉じ込められた後、個室の上からホースで水をかけられたり、椅子をゴミ捨て場に捨てられていたりするのが日常になっています。もっとひどいときもあります。いじめに遭うきっかけももう忘れました。 親に言っても何もしてくれません。というか、私に興味が無いんです。友達も離れていきました。 私に居場所は無いんです。】 まだベタな。 と、心象はまず思ったが、この書き込みをしている人物の年齢を思い出し、少し同情しつつもあくまで人事なのだからと念頭におきつつ、書き込みの続きに目を向ける。 続きといっても、たったの一行だったが。 【だからお願いです。清算者さん。私の殺人を請け負ってください。】 3 清算者。 この楠宇佐美の書き込みから推測するに、殺,人を実行する張本人ということには間違いない。 そう判断した心象はこれは長くなりそうだと思い、整理されていないキッチンに向かい昼食用に買っていたミネラルウォーターを冷蔵庫から取り出し、またパソコンの前へと。 書き込みがされていた。 清算者のものだった。 【貴方の不幸な体験は理解した。これより詳細を話す。今日中に貴方の住所とメールアドレス、そして電話番号を此処に書き込んでほしい。】 此処に書き込め、か。 ネット上に書いてはいけない個人情報をバンバン書けと、成程な、此処はそういう所か。 本当に心の底から死,にたいと、そう願い思う人のみが来る場所。 面白いけど、くだらない。 そして、諦めている。 そこまで考えてふと、心象は昔話題になった事件を思い出した。 昔と言っても、たったの一年前のことだが。 たしかあれは秋。 ネット上のある掲示板に一人の男子生徒が、 『自殺してくる』 と書き込みをした。 ハンドルネームは諦(あきら)だった。 その名の通り、生きることについて何もかもを投げ出し、諦めていた。 翌日、都内の紅葉の名所で人が倒れていた。 黒い学生服に、大きな赤いしみが付いていた。 その屍は駿河心象の親友だった。 どうしてもこれは昔話になってしまうので、親友だったと、過去形で言ってしまった自分が情けない。 それか、もしくはこうか。 案外その事件も清算者が関わっているかもしれないかもな、と。 心象は自嘲して、再びモニタを見る。 【楠です。お話を見ていただき、ありがとうございました。清算者さんの言われたことは下に書いておきました。続いて私は何をすればいいでしょうか。】 【これから私は貴方にいくつか質問をする。随時連絡を待ちなさい。】 【分かりました。待ってます。】 ……文から察するに、当分の間此処には書き込みは無いだろう。 なら、こっちが行動するのみだ。 心象はポケットから黒い携帯電話を取り出すと、モニタをちらちらと見ながらボタンを押し、やがて、それを耳に押し当てる。 「……楠宇佐美さんでしょうか。こんにちわ、私は清算者です」 4 声は、不自然じゃないだろうか。震えてはいないだろうか。小さくはないだろうか。 ……いや、とにかく堂々としていればいいだけのことか。 心象は己に言い聞かせて、清算者の口調と一人称を改めて頭にインプットする。 唐突に、機械からか細い声が聞こえた。 『本当に、清算者さん』 「……そうです」 『信じて、いいですか』 「……私は貴方の本名を信じました。貴方は私の声を信じなさい」 『……はい、分かりました』 そこで小さく、心象は深呼吸。 そして、口の端を吊り上げて、声は出さずに笑う。 こんなにスリルのある物真似は初めてだ。 なんて、面白い。 心象はしばらく、『質問』の内容を考えるために頭を働かせる。 と。 楠宇佐美は言う。 『清算者さん、あの噂は本当ですか?』 「……噂?」 『去年の秋に起こった事件のことなんですけど』 「…………」 『あの、失礼な質問かもしれませんけど、本当に清算者さんがあの学生を殺したんですか?』 「…………」 沈黙で、答えるしかなかった。 当たり前だ、俺は本物ではないのだから。 だけど。 これで分かった気がする。 今までのつっかかりが綺麗さっぱり無くなった。 何だ、もうクライマックスは目前なのか。 いつのまにか三日月の形だった口が、真一文字に結ばれていた。 ゆっくりと、心象は言葉を紡ぐ。 「貴方はいずれ私に殺,される身。そのような噂の真相など、貴方にはもはや関係がないでしょう」 『……分かりました。変な質問してすいません』 「そのことはもういい。これから貴方がするべきことを話す――私がこれから掲示板にURLを貼る。そのサイトに行きなさい。そして、もう此処には戻らないように」 『……はい、分かりました』 楠宇佐美は訝しそうな雰囲気を漂わせて、電話を切った。心象もそれにならって黒い携帯電話をポケットへと戻すと、早速掲示板にあるURLを貼る。 清算者はきっと――否、絶対この『異常』には気付いているだろうな。 そして心象はミネラルウィーターを一口飲むと、新しく書き込みをする。 ハンドルネームは、諦にした。 【清算者さん、俺を殺してください。】 5 心象の携帯電話は、掲示板に電話番号を書いてから数分も立たない内に鳴り出した。 先ほどのようにそれをポケットから取り出し、耳に押し当てて―― 『声』を、聞く。 『もしもし、諦様でしょうか』 「……ああ、そうだ」 たった、これだけの会話――これだけの、声のやりとりだというのに。 心象は精神的に追い詰められていた。 畜生。 何だよ、これ。 この絶望しきった『声』は! この少しでも気を許せば呑み込まれそうになるこの危機感は! 冷静になれ冷静になれ――いま冷静じゃなかったら、いつ冷静になる気なんだ。 『では、これから幾つか質問をします』 「――っと、その前に。清算者、お前は何で俺に電話したんだ?」 『随分と可笑しな質問です。貴方が私に殺,してほしいと頼んだから――』 「そういうことじゃない―― ――何でお前は『異常』を放置しながらにして、俺なんかに電話したのかって聞いてるんだ」 楠宇佐美に電話ができない。 掲示板には見覚えのないURL。 この異常を、お前は何で無視したんだ。 心象は『声』に負けないよう、自らを奮い立たせるように堂々と。 すると、 『……貴方の、名前です』 と、清算者。 そして心象は小さな声で、やっぱりなと、呟く。 それが俺の仮説が真実だという十分な根拠になる。 この後は一気にたたみかけるだけだ。 「諦。この名前はお前にとっても俺にとっても重要な意味がある」 『貴方にとっても?』 「……一年前の事件だ。自らを諦と名乗り、自,殺を暗示するような書き込みをして、翌日そいつの死体と思わしき遺体が発見された。その遺体は俺の親友だった」 『つまり、貴方の親友が諦だと?』 「いや、違う。当時はそう言われていたが、俺はそうではないと知っている。あいつは、その例の書き込みがされていた時に、俺と一緒に図書館で受験に向けて猛勉強していた―― ――つまり、俺の親友は諦に殺,されたんだ」 心象は言い切ると、冷静に、しかしどこか感情的に続けた。 「そして、お前にとって諦と言う名前が持つ重要な意味。それはおまえ自身とでも言おうか―― ――清算者、お前の正体は諦だ」 6 『ふむ……なかなか、面白いことを言う』 「何だよ。俺の言うことが戯言とでも言うってか?」 『違う。『一部』を除き戯言では無い。確かに諦は私であり、そしてあの書き込みをしたのも私だ』 「…………」 心象はそこで一旦携帯を静かにキーボードの上に置くと、ミネラルウォーターを一口。 今までの会話だけで、もう喉がからからになっていた。 それほどまでの、『声』の威力。 それほどまでの、体力と、そして何よりも精神へのダメージ。 心象は、本当は今すぐにこの電話を切りたかった。 昔の嫌な思い出――親友が死んだ事件なんてわざわざ思い出さなくてもいいはずなのに、犯人と思わしき人物を好奇心で見つけた――否、見つけてしまったのだから。 そして、あくまでもこれから思うことは仮説だが。 諦。 生きることだけでなく、死ぬことさえ諦めた半端物。 死ぬことを諦めたから、代わりを殺した。 そういうことなのだ、結局。 諦はそういう人種なのだ。 一年前の事件、被害者は誰でも良かった。 そして、今。 諦は清算者と名乗り、殺,人請負ネットを作った。 彼は人生の幕が下ろすまで死ぬことを諦めるのだから、代わりがいなければ。 殺人請負ネットとはつまり言い換えれば――その『代わり』の収集場なのだ。 諦だけのための、殺人請負ネット。 彼はそうやって生きてきた。 そうしなければ、生きていけないのだから。 生きることさえ、諦めているはずなのに。 まったく可笑しな矛盾だ。 だけど、人間なのだから仕方が無い、と。 心象は思いながら、一つ疑問に思ったことを思い出した。 「諦、いやに認めるのが早くないか……?」 しかし、携帯を放置していく時間を長引かせるわけにもいかない。 その疑問を頭の片隅に置いておくと、心象は携帯を取り、再び耳へ。 『休憩でもしたか』 「まあ、そんなところだ。すまないな、ほったらかしにしておいて」 『別に、かまわない――ところで、私は君の推理に不思議に思う点があるのだが』 「何だ?」 『私は確かに先刻も言ったように諦だと認め、書き込みもしたと白状した。しかし、だからといって私が君の親友を殺したという証拠にはならない』 「……確かに、証拠にはならないな」 心象はそして、にやりと笑い。 「お前が俺の親友を殺した――そう俺が思った根拠ってのは、感覚と直感だ」 『……今まで、私以上に面白く、そして変わった人種はいないと思ってましたが、それは間違いだったようです』 「奇遇だな、俺もそう思ってた」 心象は面白い面白いと、嬉しそうに微笑んだ。 7 くっくっくっくっ、と。 心象は口に手を当ててひとしきり笑う。 これは、親友が死んだ事件を面白がる、己への自嘲か。 それとも、目の前にあるものへの、多大なる好奇心からか。 きっと、どちらの意味も含んでいるのだろうけど。 「なあ、諦。俺の質問にも答えてくれ」 『……何でしょうか』 「お前、何で自分が諦だって直ぐに認めたんだ? はぐらかす方法なんていくらでもあるだろ?」 『…………』 しかし沈黙は続くばかり。 心象はせきたてるように声をかけようとし、 「おい、諦――」 『貴方が掲示板に貼ったURLです』 心象の言葉を遮るように言った諦の声は、どこか、震えていた。 『貴方の言う異常を見逃したその訳は、何も諦という名前だけでは無い。皮肉にもその異常の中にもその理由が在った―― ――それが、あのURL。 それを見た瞬間、私は『これ』を続けるのはもう無理だと悟りました。 何せ『本家』が見つけてしまったのだから、この模倣されたサイトと、そしてその管理人を』 「何だ……知ってたのか」 『当たり前です。何度も眺めていましたからね』 ふふふ、と。 そこで初めて諦は笑った。 嬉しそうにか、それとも悲しそうにかは心象には分からなかったけど。 『それで、貴方は最終的に私を警察に引き渡すつもりでしょうか』 「おい、誰がそんなことすると言ったんだ? しないよ、俺は」 『……何故』 意外そうに言う諦の声に、心象は面白いと思いながら、 「俺に、他人の人生を変えるだけの権力と度胸は無い。……まあ、本当は面倒くさいだけだけどな」 そう言い残して、心象は一方的に、そして唐突に電話を切った。 面白いことが終わったのだから。 早く次の面白いことを探そう、と。 「そういえば、楠宇佐美……」 今頃驚いているだろうな。 心象は自ら貼ったURLを、検索した。 一つのサイトが、モニタに現れる。 開かれた白一色のページには、大きな黒い文字で『殺.人請負ネット』と書かれていた。 そして、左上の隅には黒い文字でひっそりと。 管理人:駿河心象 確かに、そう書いてあった。 「まさか、俺のサイトを真似する奴がいるとは……」 心象は一年前、高校三年生だった。 彼の親友と共に、一流大学を目指し勉学に励んでいた。 そして紅葉が舞う秋。 事件は起きてしまった。 心象はそれをきっかけに気力をすっかり亡くし、センター試験も受けずに、ただ一人マンションでパソコンを打つ生活に入り浸った。 だが、しかし。 面白さを追求する彼にとって、それは地獄でしかなかった。 ならば自分で作ればいい。 それが『殺人請負ネット』の設立までも過程と成ったのだ。 しかし、清算者の立てたものとは違う。 諦を増やさないために、悪あがきでもいいから何かしようと。 世界は面白いのだと。 そう伝えるために、彼は創った。 心象が見つめる白い掲示板には書き込みがされていた。 楠宇佐美のものだった。 【駿河心象というのは、本名ですか?】 その問いに心象は黙って――しかし軽く笑って。 【本名だ。しかし、俺のものではながな。】 【誰の本名か教えてくれませんか?】 【亡くなった人のものだよ。】 駿河心象――否、名もない主人公はパソコンから離れると、窓を開いて外を見る。 「――『殺人請負ネット』の管理は諦にまかせて、俺は浪人を卒業する努力でもしようかな。いつまでもうじうじしてたら、それこど俺が諦になっちまう」 そうだろう、心象。 主人公はすっかり闇に包まれた空に唱えると、俺らしくもないと呟き、まだ半分ほど残り、ぬるくなったミネラルウォーターを、そのままゴミ箱へと捨てた。 殺人請負ネット delete...
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血の雨に打たれる中――鬼神が神風の如く暴れまわった――それは、人が見えるものではない――だが、見てよいものとはまた別のものであった――その変わり果てた形相の鬼神は、幼女の札が指先に触れた瞬間、容赦なく札を奪い取った―― ――鬼神は、ダイゴであった―― ダイゴは、金のことになると、鬼畜の神の如く豹変するのであった! そして、万札の雨をふんだんに浴びて、一枚残らず抱きしめました。 幼女は泣きそうになりました。しかし、ちょっとは大人になったと自覚しているのか、必死で泣くのを堪えようとしていました。作者、こういうの大好きです。 「お譲ちゃん。」 声をかけたのは、福田でした。福田はしゃがみこみ、幼女と同じ目線を保ちました。 「いいですか――あなたには素質がある。これに書いてある住所に行けば、モーニング娘。に入団することができますよ?私が推薦します――。」 そうやって、尻をベタベタと触りながら福田は言いました。満面の笑みでした。 幼女は、そんな猿めのことなど忘れるくらい、すごいことだと思いました。 幼女が住所のもとにかけていく後姿を見て、福田は、 「フフ…彼女の未来が楽しみです。」 と静かにほほ笑みました。黒人が涙を流す…「しばしの別れですよ…」と福田は黒人の肩を叩く―― 森に平和が戻りました。 瀕死になったお父さんを、みんなは忘れていました。 お父さんはふらふらと棒以下になった枝にも見えないその足を左右に泥酔したようにのたれました。そして、犬がだんだん森のほうに近づいていく。 そして、福田はようやく、その犬に気づいたのでした。 「フタエノキワミアーッ!その犬を森の中に入れてはいけません!!!」 犬の近場にいた、金を抱き抱え一枚一枚計算しているダイゴは、その言葉を聞き取りましたが、無視しました。 黒人はなぜ森に入ってはならないのか、頭に「?」を浮かべましたが、それでもとりあえず走ってお父さんを止めようとしました。 ――時既に遅し。 犬は森の茂みに入ってしまいました。 そして、チャッチャラチャ~ン♪という携帯のような音が聞こえ始める―― 辺りは暗くなり、雷鳴が冴えわたり始め、濃い真黒な雲が押し寄せてきました。 今までとは歪すぎる威圧感がこみ上げる。 「ああ…エンカウントをとってしまった…」 絶望する福田―― 「…オ母サン…?」 黒人が凍った汗を流す―― 黒く紫の雷雲が立ち込め、辺りの木々がざわめき、森の動物たちは巣に逃げ隠れしました。 風が強い…そして、とんでもない威圧感が一歩…また一歩と近づいてきました。 「僕ハ、オ父サン位、スゴク、気ガ読メル人デハ無イデスケド… ココマデ、近ヅイテ来ルト、分カリマス…。」 カタコトは、非常に読みづらいです。頑張って読んでください。 「私は、気は読むことができませんが、おそらく、そうなのでしょう…あなたのお父さんを森の中に入れると、強い者同士が呼応しあって…猛者が出やすくなります…いやはや困ったものです…」 黒人と福田は絶望しました。 ダイゴはようやく万札を数え終わり、福田の家に不法侵入し、トラベルバッグを窃盗し、現ナマを詰め込みました。生々しい血がベットリとついたまま。 鈍いダイゴが、ようやく事態に気付きました。 一雨来そうだと… 「福田さん、そろそろ、雨くるっすよ!家で、現金の山分けの話でもしましょうよ!」 と、ダイゴは親指と人差し指で「マネー取引のしぐさ」をしました。 「今はそれどころじゃないようです…」 福田が恐れをなしてきていました。 「くっ…この威圧感ですら、まだ500メートル切ってないんですか…困ったものです…」 福田は広い額に指をあてて先を見続けようとしました。 「コノ気ハ…!?彩!?ワズカデスガ、彩モ感ジラレマス…」 「彩というのは、娘のことですね…なるほど…あなたのお父さんの心を読んだのですがね、彼は『二つの気』がやってきていると予測していましたが、もう一人は誰か分からなかったようでした…今になって分かるなんて…」 メジャー相手を前にした、楽天イーグルスのような無様な姿…必死に福田と黒人はこの威圧感に耐えようとしました… 「どうしたんすか?」 ダイゴがちょっと病気かげんの二人に能天気に話しかけます。 そして、野原の開けた、道から、陽炎があふれ出す… 2つの影がぼやけて見える… 飛行機が近くで通り過ぎたかのような耳鳴り…押し寄せる、恐怖… 福田と黒人の二人は無限の闇に足をつけてしまい、そこから底なしに沈んでいくような感覚を覚えました。 何もできない―― 彼らはヒシヒシと感じ取りました。 犬は瀕死で森の茂みにのたれています。 そして影は人の形となり、姿を現しました。 人知を超える卓越した恐怖とともに可南子が口を開く… 「彩…行くわよ――」
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簡単にリンク製作の説明をします。 [[もじもじ]] は、wikiページを作ることは、オプション以外で作れることは説明しましたが、 リンクを使うときは、 [[リンク名 URL]] がいいでしょう。 ↑がひとつ増えて になったら、別窓で開くようになります。 URLのリンク名を入れておけば、誰だって見やすいでしょう! @wikiモードの鎖のような形をしたボタンを押せば楽に出せます。
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例えば 映画のような悪役が いたとしよう 君は僕がHEROになると 思っただろうか 違う きっと僕は 正義感溢れる誰かが 名乗り出るのを待って いるだけの男だ だって、怖いじゃないか 君を置いて先にいくのは そりゃ怖いよ 君の涙を拭けなくなるなんて でも ただ一人、君の為なら ヒーローになりたい 例え、傷ついても 君がいるなら勝てそうな気さえする でも、やっぱり 怖いから エキストラがいい 誰かが戦ってる最中 僕は君をつれて必死になって 逃げる役 君の一番近くで君を守れる役 まぁ…例えば、の話しだけれど 君だけのヒーローでいたいのは そんな男の小さな願い
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心の傷を負って 誰を信じていいかわからなかった 消えてしまいたい そんな時に 目の前に現れたのが あなただった 毎日 なにもいわず ただ黙って私の前で 歌をうたうだけ なのに 不思議と癒されてた “天使の歌” そう思った 今はもう あなたも消えてしまって 遠い過去の思い出 だけど 忘れない
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手にした鉄の塊が 恋したのは貴方の胸元 確実に 正確に その瞳は一直線に 最速で 滑走 誰に宛てたモノだっけな この決意は 音速で 疾走 その事実さえ疑う余地も無く そういう場所だろう 光速で 錯綜 手に残るのは冷たい反動 知らない 知らない 何も その決意掲げ 高らかに 誰の為に 何の為に たった一本の指先で 神になったつもり 決意は守るためかい 決意は傷つけるためかい 今さら狂言 その胸元に 誰かが恋をする 数え切れない想いを宛てて 受け取る他 無いだろう 此処はそういう場所
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oyajimoe様の詩の板です。 人間ってやつは ムービィスター 王子様探し
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【名前】 ムハサ 【性別】 女(オナベ) 【職業】 アクアリウム学校一年 【ES色】 黄色 【サモン】 狼 キャラ紹介- ビジュアル:ショートヘアで黒髪。シャギーが襟足などの毛先にかかっている。目は両目ともやや赤みがかっている(黒目のとこ)黒ぶち眼鏡常に着用。制服に関しては男物着用。 性格:おとなしく人の言うことを聞く子。ただしサモン【月影(ツキカゲ)】を利用するような発言・自分への対応が悪すぎると毒舌を一気に吐き出す。いわゆる溜め込んで爆発するタイプ。 サモンは↑に書いたとおり狼で名は月影。ムハサの負の要素を大きく取り込み荒々しい性格。だが主人(ムハサ)には絶対なる忠誠を誓い、目だけのコンタクトで戦闘可能。 口癖「いいよ、ただ後で後悔しても知らないよ?