約 473,306 件
https://w.atwiki.jp/nekonekogild/pages/30.html
キャラ名:ウジエ・スーパー 職業:マジシャン 生産:まだ決まってないのです(´・x・`) スキル系統:水一系統ww取る予定 他キャラ名:提督ニミッツ 他キャラ生産:防具オプションルート lv21 コメント 今はちょっとお休み中。 だけどいつかはアティになってみんなに愛を振りまく(σ`ω´)σ YO★ しかし転職までがツライよのぅ(´・_ゝ・`) メンバー紹介に戻る 画像表示させたい場合は画像表示説明をご覧ください。
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/451.html
156 :名無しさん:2011/11/18(金) 13 37 38 ネタ 新作18禁PCゲーム ”真・米姫無双” 製作:コノミン☆ソフトワークス ~あらすじ~ 西暦194X年、北米大陸は荒廃しきっていた。 大陸を統べていた米合衆国は遥か西方の帝国との戦争に敗北。 更に大津波や病原菌蔓延等で人々は苦しんでいた。 そんな中、ある占い師の占いが人々に希望を持たせていた。 「やがて西方より天の救世主が降臨し、この国を救うであろう」と。 そして数日後、爆音と共に西方の地に光り輝く服を着た青年が降り立つ。 主人公:嶋田繁太郎(北郷) 元総理。退任後、辻の持ってきた怪しげな栄養ドリンクを飲んでしまい青年にまで 若返ってしまう。これでまだ働けるなとばかりに夢幻会によって北米復興の総責任者に される。原作とちがってある程度有利(知識経験、北米駐留日本軍など)である。 貂蝉:辻正信 極悪大蔵大臣。筋肉マッチョおかま・・ではない。 時折、無線通信で嶋田に助言をする。 卑弥呼:近衛文麿 辻の師・・・ではなく上司。 再び総理に就任している。 劉備:ドリス・デューイ(元:トーマス・デューイ) 元ニューヨーク州知事。国を復興し、人々に笑顔を取り戻す為に 仲間と共に旅をしている最中に占いを聞き、西方を目指していた所で 嶋田と出会う。 曹操:デイジー・マッカーサー(ダグラス・マッカーサー) 米陸軍元帥。フィリピンより奇跡の生還。 高配した大地で己の覇道を実現しようとしている。ガチレズ。 孫策:ハーリン・キンメル(元。ハズバンド・キンメル) 元米太平洋艦隊司令。部下を養うためにジョアンナの元で 客将をしている。 孫権:チェシー・ニミッツ(チェスター・ニミッツ) ハーリンの実妹。 孫尚香:レナ・スプルーアンス(レイモンド・スプルーアンス) ハーリンの末妹。 袁紹:ハンナ・ヒューズ(元、ハワード・ヒューズ) 名家?でお金持ちで高飛車。米西北5州(ワシントン・オレゴン アイダホ・モンタナ・ワイオミング)を領土としている。 袁術:ジョアンナ・ガーナー(元、ジョン・ガーナー) ハンナの従姉妹で狂った馬鹿ロリ娘。 客将のハーリンを苛め、無茶な任務をさせている。 霊帝:ルーズベルト 劉弁:ヘンリー・ウォーレス 劉協:トルーマン 黄巾党:反政府暴動(KKK,ライフル協会含む)。 南蛮:メキシコ軍。 五胡:(残存米軍、テキサス州、ドイツ軍、ソ連軍、英国軍)
https://w.atwiki.jp/uncharted3/pages/78.html
武器配置 宝物 プロクリアの流れ コメント 武器配置 序盤、一番高いコンテナ上 Tau その近くのすのこにも Tau コンテナを登り切った後、左の窪地 RPG 右 Tau ライトで照らされた後、左の水色の車付近 ハンマー 前面の、機銃が乗っかっているコンテナの中 Tau そのすぐ近くにもT-Bolt sniper 左の機銃兵のコンテナ上 RPG 車でフェンスを破った後、右奥のコンテナの陰 ハンマー 左のひさしの下、箱の陰にT-Bolt sniper VSラザレビッチ・エディ・フリン戦、スタート地点左のドラムカン Wes-44 その近くの高台に Dragon sniperとTau 宝物 ボス 出現タイミング 宝物 エディ 最後のエリア 三星堆 ひょろ長い頭像(ゴールド) アンティークの懐中時計(シルバー) フリン 最後のエリア 不気味なマスク(ゴールド) オスマン帝国のリング(ゴールド) ラザレビッチ 最後のエリア 三星堆 平たい頭像(ゴールド) アンティークパイプ(象牙) プロクリアの流れ スタート~狙撃戦まで キックバック兵がいないのでそこまで難しくはない。三人で普通に戦っていれば十分突破できるだろう。 高低差がある場所が多いので、引き摺り降ろしで首絞め兵とシールド兵以外は楽に倒せる 奥の高いコンテナの上に出てくる装甲兵を引き摺り下ろしに行きたくなるが、下手に突っ込むとピストル持ち雑魚にあっさり沈められる 雑魚の数を減らしてから引き摺り下ろすといい。 狙撃戦から最初の広場での戦闘 まず広場を見下ろすような形で戦闘になる、配置されているTau-スナイパーは取らないようにしよう。 遠距離に敵が多く出てくるので、近くにあるドラゴンスナイパーを活用する 隠れている状態で画面中心の『点』を敵に合わし、構えて撃つ、とやればいい。 倒したら即下に降りてPAK-80を回収、メガ爆弾兵を倒そう。置いてある場所がマップのど真ん中なので戦闘不能になる危険性がある、要援護。 メガ爆弾兵を倒したらそこまで危険ではないので、屋根の上の狙撃兵に気を付けつつ敵を倒していこう。全滅させればチェックポイント もしPAK-80の弾がまだ残っていても配置されているTau-スナイパーとG-MALを回収して武器を持ちかえておこう ドラゴンスナイパーを使わなかったり、弾がある程度残っているならそれを持ち越すといい 尚、屋根の上にいたスナイパーの真下をよく調べると低確率ながらドラゴンスナイパーが落ちていることがある 調べてから進むこと 機銃が設置された広場での戦闘 再び広場での戦闘。プロだと機関銃が三個設置されており、それぞれに装甲兵が待機している 開始直後、後ろにバックすると高確率で先ほどのスナイパーが使用していたドラゴンスナイパーが落ちているのであったら拾うこと ここで、機銃を操作しているアーマー兵をドラゴンスナイパーで倒すこと(ヘッドショット2発で倒れる) 上手く打てばドラゴンスナイパー6発で3つの機銃を止められる。 二人倒すと、ハンマー、カーペットボム、ミリシアマンのキックバック兵が出てくる 初期位置で戦った方が安全だが、機銃を操作しているアーマー兵を倒してしまえば屋根から下りて戦っても可 ドラゴンスナイパーを持っているなら、下に降りてすぐにある木箱辺りから機銃を狙撃すると楽になる。 機銃の正面には覗き窓があり、正確に狙うことで窓を貫通して装甲兵を攻撃できる。 残りの敵は、可能な限りスナイパーライフル系統の武器を使わずに倒す 配置されているハンマーやRPGを使っても構わない。 砲台を使うのも有効だが爆発物にだけは注意しよう。全滅させてチェックポイント。 窓を通る前に、T-bolt SniperやDragon Sniperなどを回収しておく。 RPG兵がいる広場 首絞め兵が10人ほど出現し、高台からは装甲のRPG兵が2体、雑魚RPG兵が1体攻撃してくる 先ほど窓から飛び降りたあたりの場所に籠城し、持ち込んだスナイパーライフルで頭を狙い倒そう。籠城中はわざとチョークスリーパーに捕まってメダルを稼ぐといい。 弾薬が尽きた場合は奥のほうにDragon SniperやT-bolt Sniperがあるので、すばやく回収して戻るといい。 途中、後ろからシールド兵が2体出現するが、3人で籠城していればまず全滅しない。正確に倒そう。 高台の装甲兵を全て倒すと、左のひさしの上に雑魚RPG兵1体、装甲兵数対、雑魚数匹の増援が現れる。 ある程度戦っていると、高台に再び装甲RPG兵が2体現れ、さらに奥からシールド兵が3体現れる。 前に出すぎると蜂の巣にされるので、注意しつつ高台のRPG兵を優先して狙撃するといい。 RPG兵が全滅したら、協力してシールド兵を倒し、全滅させればチェックポイント。 配置されているハンマーを回収しておくとよい。 また、RPG兵の出現する高台は、本来プレイヤーが登れないようになっているのだが、ある方法で登ることができてしまう。 NPCが上るために設計されているようだが登ると引き落としで楽に装甲兵を始末でき、RPGも奪うことができるが、単独で突っ込むと帰って危険なので注意。 方法は小ネタ・裏技欄にて。 ボス戦 最後のボス三人との戦い、Dragon Sniperを装備したフリン・Tau Sniperを装備したエディ・SAS-12を装備したラザレビッチ 戦術はとにかく三人で固まって行動する。勿論爆弾で全滅なんて事態にならない為にも投げ返しは必須。 ザコはそれなりに多いがメガ爆弾やクラスターボムなどのキックバックのボムの敵はいないので落ち着いて対処しよう。 フリンとエディはこちら側から近づかない限り基本最初の場所を移動してこないのでとりあえずは無視して移動 ある程度安全な場所にキャンプする事ができたらその場所で籠城(開始後左に進んだ先が丁度いい)、装甲兵優先で雑魚を掃除しつつ待機。 前のステージからRPGやハンマーを持ち込んでいるなら、それらはボス用に温存。 その内にショットガンを持ったラザレビッチだけがホイホイ接近してくるので、三人の集中砲火で即撃破。 ハンマー5発、Wes10発程度をフルヒットさせると倒せる。スリー・マン・アーミーやクラスターボムがあると尚楽。 ボスのいずれか一体を倒すとフェンス向こうの飛行機の翼の上にスナイパーが出現するので注意しておこう 後は基本スナイプ武器の二人なので無茶な接近と安易な身の晒しさえしなければ何とかなる、一体づつ確実に倒していこう ボスを全て倒して残っていたザコを全て掃除すればクリアとなる。 コメント 名前 コメント ライトに照らされた後、ドラム缶の上にwesありますよ -- 名無し (2012-06-09 09 00 40)
https://w.atwiki.jp/jfsdf/pages/1094.html
第173話 エルネイルの濃霧 1484年(1944年)8月17日 午前3時 エルネイル沖西方20マイル地点 この日、第4艦隊第48任務部隊に所属している護衛駆逐艦ピルスベリーは、僚艦ポープと共に、近海の洋上哨戒を行っていた。 ピルスベリー艦長であるロジャー・ファルク少佐は、露天艦橋から外を眺めていた。 「しかし、こいつは酷い霧だなぁ。なんで、こんな夏真っ盛りの時期に霧なんぞが発生するんだ。」 ファルク艦長は忌々しげに呟く。 「4日前から急にですよね。」 傍に立っていた当直将校がファルクに言う。 「ああ。本当、いきなりだよ。」 ファルクは返事しながら、不思議そうな表情を浮かべる。 エルネイルのみならず、ジャスオ領の北部から中部沿岸では、季節外れの霧が発生していた。 霧の発生時期は地域によって異なるが、エルネイル地方が霧に包まれ始めたのは13日の正午頃からである。 この突然の霧発生によって、エルネイル海岸は勿論の事、海岸から200キロまでの内陸部では航空作戦が出来難くなった。 そのため、現地での航空支援はほぼ不可能となってしまった。 それでも、連合軍部隊は進撃を続けたが、敵は事前に航空攻撃を全く受けていないため、これまでにない激しい迎撃を展開した。 この苦しい進撃の最中、バルランド軍は第62軍並びに、第64軍の総力を挙げて、8月15日を持って一大攻勢作戦を 行ったが、対するシホールアンル軍は温存していた後方予備軍の精鋭部隊を守備に当たらせていたため、攻勢はたった1日で頓挫。 唯一、リーレイ・レルス少将指揮下の第3自動車化師団が敵の防衛線を突破し、同地の防衛に当たっていた第202石甲師団に 大損害を与えて撃破したものの、同師団も少なからぬ損害を被り、止む無く撤退する事になった。 バルランド軍北大陸派遣軍総司令官であるウォージ・インゲルテント大将は、作戦に参加していなかった第67軍も加えて 再度攻撃を行おうと考えたが、熟慮の末、これ以上の攻撃は無策と判断して、攻撃を取りやめた。 その翌日から、連合軍とシホールアンル軍は膠着状態に陥り、前線では不気味な静寂が続いている。 「まったく、いつまで続くのかねぇ。このうざったい霧は。」 「さぁ。とにかく、海岸沿いに陣取っている前線が消えない限り、この状態は続きそうですね。」 当直将校はそこまで言ってから、ふと、出航前に、親しくなった自由ジャスオ軍兵士から聞いた話を思い出した。 「艦長。そういえば、この間、知り合ったばかりのジャスオ人からちょっとした小話を聞いたんですが、聞きますか?」 「ああ。言ってくれ。暇潰しには持って来いだ。」 艦長にそう言われた当直将校は、思わず苦笑いを浮かべる。 (この人も、大分疲れが溜まってるなぁ) 彼は内心でそう思いつつも、自らも体に倦怠感を感じていた。 第4艦隊所属の護衛駆逐艦部隊は、上陸開始から3日後に、このエルネイル海岸の警備のために配備された。 配備当初から2週間ほどは、シホールアンル側も度々、海洋生物による攻撃を繰り返していたが、ここ最近は 何の動きも無いため、彼らも次第に緊張が緩んで来た。 緊張が解れた後には、肉体的、並びに精神的な疲れが現れ始め、それは徐々に将兵の体を蝕み始めた。 特に、上陸開始から多忙な日々を送っていた第3艦隊所属の第37、第38任務部隊では、連続する作戦で将兵の疲労度が 限界に達していた。 TF37とTF38は2度ほど、エルネイル近海を離れているが、それは休息のためではなく、洋上補給のためであり、 決して休息をしていた訳ではない。 第3艦隊司令長官ハルゼー大将は、もうしばらくは我慢して貰おうと考えていたが、霧のため、しばらく航空援護が不可能で あると事と、エルネイルには既に陸軍航空隊を始めとする連合軍航空隊が増強されていた事もあり、ここは休息を取るべき であろうと判断した。 機動部隊の各艦では、ホウロナ諸島で久方ぶりの休息が与えられるとの通達があり、疲れていた将兵達は一斉に歓声を上げたという。 また、航空支援任務に当たっていた護衛空母部隊も、ホウロナ諸島への回航が決まった。 そんな喜色に包まれた機動部隊と護衛空母部隊とは対照的に、第4艦隊の護衛駆逐艦部隊は、いつもと同じように洋上の哨戒活動に入っていた。 そのため、将兵達にも疲れが見え始めていた。 「その知り合いからの話によれば、何でも、ジャスオ領沿岸では、30年に一度の割合で、季節外れの濃霧が発生するようです。」 「季節外れの濃霧・・・・って事は、こいつがそうか。」 「恐らくは。」 「恐らくは?」 ファルク少佐は怪訝な表情を浮かべた。 「ええ。その友人はですね、今年は前回から29年目だからまだ大丈夫だよって言ってたんです。だから、友人からしてみれば、 この大規模な濃霧の発生は、本当の意味での季節外れになる・・・・と思うのです。」 「普通より、1年早まった、という訳か。どうも臭いな。」 ファルク艦長は疑わしげな口調で言う。 「もしかして、シホット共が魔法とやらで、人為的にこの霧を発生させたんじゃねえか?」 「いえ、魔法で天気を変えるのは、ほぼ不可能だそうです。局地的な範囲ならば、何度か例はあるそうですが、 大規模な地域単位で天候を変えるのは無理みたいです。」 「あの魔法で1番のミスリアルでもか?」 「ええ。というか、難しすぎてどの国も途中で投げ出してしまったようです。あるとしたら、町に雨を降らせた、 とかぐらいのようです。」 「へぇ~。魔法もなかなか、不便な代物なんだなぁ。」 「艦長、実をいいますと、話にはまだ続きがあります。」 当直将校は表情に意味ありげな色を浮かべる。 「続き?」 「はい。そのジャスオ人の友人は、なかなかに饒舌な奴でしてね。太古の昔、この海域にはエイルネインルという気紛れな 人魚がおりまして、気分次第で周辺海域の天候を変えまくって、周辺の漁師達を大いに困らせていたようです。そこをたまたま 通りかかった冒険者がこのエイルネインルの説得に当たり、この気紛れな人魚様に大人しくしてもらったようです。一応、この 事件は何とか収まり、以降は人魚の姿を見られなくなりましたが、それから30年後の夏に、季節外れの濃霧が発生し、それ以来、 この海域では30年に1度・・・・あるいは、それ以内に濃霧が発生するようです。最も、30年以内に1度発生した時は、 いずれも24年、あるいは5年ぐらい経った時のようですが。」 「それが、今年は29年目で、こんな霧が発生した、という訳か。」 ファルク艦長はやれやれとばかりに首を振った。 「本当、気紛れな人魚様だな。」 「もしかしたら、原因は自分達にあるかもしれませんよ。」 当直将校は微笑みながら言う。 「1ヶ月近く前、自分達は何千隻という大船団でもってこのエルネイルに押し寄せましたからね。恐らく、人魚様はこれに驚いて、 慌ててこの海域を霧で包んだのではないですかね。」 「ハハハ!古の人魚様も、いきなり4000隻以上の大船団を見りゃぶったまげるわな。連合国の底力は、古の人魚様をも驚かせるか。 悪くないね。」 「艦長、そんな事言ったら、バチが当たりますぜ。」 「なぁーに、バチならとっくに当たっとる。」 彼は親指で艦橋トップを指す。 「3時間前から本艦の水上レーダーは動かなくなってる。人魚さんは、レーダーを壊して俺達にさっさと帰れ!と語りかけているんだろうな。」 ファルク艦長はそう言った後、ため息を吐く。 「ま、そんな下らん冗談は置いといて。この霧の中でレーダーが動かんというのは正直きついな。」 「ええ、確かに。今は、僚艦ポープのレーダーを頼りに哨戒を行っていますからね。」 ファルク艦長と当直将校は、前方300メートルを航行している僚艦に視線を向ける。 夜間の上に、霧が発生しているという事もあって、その姿は全く見えない。 1分おきに、ポープが探照灯を発する。ピルスベリーはそれを頼りに、僚艦を追っている。 「ポープとの連絡を密にしろ。最近はやたらに事故が続いているからな。別の船と衝突事故でも起こしたりでもしたら、事だからな。」 ファルク艦長は、やや沈んだトーンで当直将校に指示する。 この季節外れの霧の影響で、エルネイル沖では艦船同士の事故が続いている。 事故は霧が発生した翌日から起こっており、これまでに4件ほどが報告されている。 この連続する事故で沈没艦がでており、事態を重く見た連合国司令部はエルネイル沖を往来する艦船には厳重な警戒を取るように、 という異例の非常事態宣言を発するほどであった。 そんな危ない状況下で、頼みの綱である水上レーダーが故障した事は、ファルク艦長のみならず、乗員全員にも底知れぬ不安感を抱かせた。 「アイアイサー。ポープのレーダーは、我々にとって命綱ですからね。」 「ああ。多少オーバーな感があるが、間違いではないな。」 2人は不安感を紛らわせるかのように笑い合った。 それから20分後。 「航海長!ポープから緊急信です!」 「ん?何があった?」 当直将校は、血相を変えながら走り寄って来た伝令に、何気ない口調で聞きつつ、伝令が差し出した紙を受け取る。 紙に書かれた内容を一読した彼は、それまで浮かべていた余裕が一気に吹き飛んだかのような感覚に囚われた。 「艦長。大変な事が起きました!」 「大変な事だと?まさか、シホット共の襲撃か!?」 「いえ。違います。ひとまず、これを・・・・・」 当直将校は紙を渡した。それを受け取り、ファルク艦長は黙読する。 「くそったれめ。海軍工廠の奴ら、役立たずの不良品を取り付けやがったな!」 彼は、怒りに震えた口調で叫んだ。 「ポープのレーダーまでもが故障するとは。これじゃ作戦どころじゃないぞ!」 「艦長、どうしましょうか?ここ最近、やけに海難事故が続発していますし、ひとまず、任務を中断してはいかがでしょうか?」 「それは俺の一存で決められんよ。」 ファルク艦長は首を横に振りながら返す。 「一応、ポープの艦長と相談して、その後に駆逐隊司令に問い合わせよう。任務云々はその後だ。」 「分かりました。」 当直将校は頷いてから、通信兵にポープとの回線を開くようにと、指示を下した。 そんなピルスベリーに災厄が起きたのは、それから30分後の事であった。 「これじゃ任務にならんから、ひとまずはホウロナ諸島に行って、工作艦から修理を受けよ、か。まっ、妥当な判断だな。」 「ええ。ダメコン半からも、レーダーは本格的な修理を受けないと治らないと言っていますからね。しかし、どうしていきなり 壊れたんですかね。」 「さあ・・・・原因不明らしいからな。それよりも、今はこの霧を無事に抜けられる事を祈ろう。」 ファルク艦長は、ぶすりとした声音で当直将校に返した。 異変が起きたのはこの時であった。 「艦長!3時方向から大型船らしきものが接近します!」 唐突に、見張り員から緊迫した声音が上がった。 「何?距離は!?」 「約300です!」 「300だと?近すぎるぞ!!」 彼は思わず仰天してしまった。距離300メートルは、もはや距離とは言えない。 相手の進路とこちら側の進路が交錯していた場合、回避運動を行ったとしても衝突する可能性がある。 ましてや、相手側の速力が速い場合、事故発生の確率は飛躍的に増大する。 現在、ピルスベリーは13ノットの速力で航行している。これで相手側の速力が同じであれば、ひとまず希望は持てる。 だが、現実は残酷であった。 「大型船、時速20ノット前後で近付きつつあります!」 「くそったれめ!取舵だ!取舵一杯!相手側に知らせるために警告音も鳴らせ!!」 ピルスベリーの操舵員が、泡食った表情を浮かべながら舵輪を回す。煙突からけたたましい警笛も鳴り響いた。 やや間を置いて、艦首が回頭を始める。そのころには、、ピルスベリーと大型船との距離は200に迫っていた。 「ん?あれは・・・・・カレアント軍のクズツォネフ級戦艦じゃねえか!!」 ファルクは思わず叫んだ。 カレアント軍の主力艦であるクズツォネフ級一等重武装戦列艦(米海軍では戦艦と呼んでいる)は、古めかしい ながらも立派な軍艦であり、基準排水量は27000トンにも上る大型艦である。 そんな船に、基準排水量1000トンそこそこの護衛駆逐艦が衝突されれば、どうなるかは、子供でも分かる事だ。 「回れ!早く回らんかぁ!!」 ファルク艦長は、もどかしげに回る艦首に向けて怒声を上げる。 相手側の船も回避運動を始めた。 だが、もはや間に合わなかった。 ピルスベリーの艦尾に、カレアント艦の尖った艦首が迫ってくる。 彼は、カレアント戦艦の艦首には、古めかしいラム(衝角)が付いている事を知っていた。 「間に合わん。総員衝撃に備えー!!」 ファルク艦長は、マイクを取りあげ、艦内の乗員全員に命じる。 それから20秒後に、今までに感じた事のない衝撃が艦尾から伝わった。 メリメリメリという何かが突き刺さる音と、地震のような振動が1200トンの艦体を揺さぶる。 カレアント艦の艦首は、ピルスベリーの小さな艦体を押し潰し、艦尾付近の艦内で作業を行っていた7名の水兵は、唐突に起きた 衝撃を感じた後に、突き出て来た艦首によって押し潰され、命を落とした。 振動が収まると同時に、ファルク艦長は反射的にダメコン班を向かわせていた。 だが、彼の内心では、もはやピルスベリーは助からないという諦めの思いで満たされていた。 1484年(1944年)8月20日 午前8時 カリフォルニア州サンディエゴ カリフォルニア州サンディエゴにある太平洋艦隊司令部では、太平洋艦隊司令長官であるチェスター・ニミッツ大将を 始めとする幕僚達が、作戦室内に集まっていた。 「では、ひとまず報告を聞こう。まずは、エルネイルで起きている珍事についてだ。」 「はっ。」 太平洋艦隊参謀長であるフランク・フレッチャー中将が頷き、説明を始める。 「エルネイル付近では、8月13日から今に至るまで、前線の影響による濃霧が発生していました。この濃霧の発生は、 同地の航空作戦に支障を来したのみならず、展開中の連合国艦船にも影響を及ぼしています。この間、我がアメリカを 始めとする連合国は、立て続けに海難事故を引き起こしてしまいました。」 13日以来、季節外れの濃霧に包まれているエルネイル沖では、翌日から連合国側が思いがけない珍事を引き起こした。 この珍事は、異例の非常事態事件が出された後も幾度か起きている。 「まず、14日夜半に、ミスリアル海軍所属の小型艇と、バルランド海軍所属の駆逐艦が衝突。小型艇は沈没しましたが、 幸いにも乗員は全員が無事救助されています。15日昼間、カレアント海軍所属の駆逐艦と、同海軍所属の巡洋艦が衝突。 駆逐艦は大破し、後方に避退しました。16日には、我が海軍所属の潜水艦ライオンフィッシュと、グレンキア海軍の 2級戦列艦が衝突。ライオンフィッシュは艦体が破損し、ホウロナ諸島に交代しています。また、同日、レースベルン海軍の 駆逐艦が、バルランド軍のスループ船1隻と衝突し、スループ船は沈没。乗組員3名が死亡しました。17日には我が海軍 所属の護衛駆逐艦ピルスベリーと、カレアント軍戦艦クズツォネフが衝突。ピルスベリーは沈没し、乗組員15名が死亡、 31名が負傷しています。18日にはLSTとグレンキア海軍所属の一等戦列艦が衝突し、両艦共、艦首を大破しています。 19日にはバルランド海軍所属のスループ船がレンフェラルの攻撃を受けて沈没しています。また、同時刻に我が海軍の 護衛空母レアルタ・アイランドと駆逐艦2隻が同じく、レンフェラルの攻撃を受け、駆逐艦1隻が沈没。レアルタ・アイランドと もう1隻の駆逐艦は大破し、ホウロナ諸島に避退しました。」 フレッチャー中将は紙から目を離し、ニミッツに顔を向ける。 「この1週間で、敵襲が2件、事故が5件発生し、連合国海軍は沈没5隻、損傷艦8隻を出す事になりました。人員の損害は、 我が海軍のみで死者193名、負傷者400名となっています。各国海軍の人的損害の報告は、今の所、詳細がまだ入っておりません。」 「ううむ・・・・・それにしても、事故が頻発したな。」 ニミッツは深いため息を吐く。 「まるで、日露戦争中の日本海軍みたいだ。」 「海難事故が頻発する原因は、やはりあの濃霧にあるかと思われますが、他にも様々な原因があります。」 「そこの所は、私も聞いているよ。濃霧は勿論だが、連続した出動で、各国軍の将兵が疲れていた、という事も原因の1つだ。 あの時点で、各国海軍の艦隊は、短い方でも3週間、長い方では1カ月間連続で勤務していたからな。我々も似たような物だったが、 定期的に休みを取らなかったために、艦隊の将兵は士気を低下させてしまった。」 ニミッツは頷きながら答えた。 「しまいには、敵の海洋生物の侵入さえも許してしまう有様だ。どんなに忙しい時でも、やはり休養は必要だな。」 「長官、それもありますが、もう1つ気掛かりな点があります。」 情報主任参謀のエドウィン・レイトン大佐が手を上げる。 「今回、相次ぐ濃霧の影響で、予想外の事が起きましたが、その中で、水上レーダーの突発的な故障が原因で、別の船との 衝突に至った、という物があります。」 「確か、レーダーが故障したのは、護衛駆逐艦のピルスベリーとポープだったな。」 「はい。この2隻は、互いにペアを組んでエルネイル沖を哨戒しておりました。ですが、2隻の搭載していた水上レーダーが 相次いで故障した結果、同じく、トラブルを起こしていたカレアント軍艦の接近を察知できず、結果的に衝突事故を起こしています。 私が問題と感じているのは、水上レーダーが唐突に故障した事です。」 「水上レーダーの故障率の事は聞いているが、以前にも何件か報告されていたな。」 「はい。ですが、報告があった部隊はいずれもが本国で訓練中の艦ばかり。ですが、今回は作戦行動中の軍艦が、いきなり故障を 起こしています。前線部隊からの報告はこれ以外にありませんが、もし、レーダーに問題があるとすれば、これは由々しき事態かと思われます。」 「うむ。ミスターレイトン、君の言う事はよくわかる。」 ニミッツは頷いた。 「SGレーダーは優秀なレーダーだ。だが、先の事故のように唐突に停止してしまうとなると、しかも、実戦の最中に止まりでもしたら、 その艦は非常に危ない事態に陥る。よって、私はSGレーダーの信頼性を改善させるためにも、改めて品質改良等も含めた改善策を、 開発側と協議したいと思う。兵器は、実戦で動いてこそ、その本分を果たせるからな。その事について、私は明日、海軍省に出向くつもりだ。」 「ひとまず、この事故に関しては各国海軍からの情報を集めたうえで、改めて検討する方が良いでしょう。」 「そうだな。」 ニミッツは相槌を打ってから、フレッチャーに視線を向ける。 「今回の海難事故についてはこれで良いとして、エルネイル付近の天候はどうなっている?」 「はっ。気象班からの報告によりますと、前線は北上しつつあるとの事。エルネイルは3日以内には、通常の天候に戻るようです。」 「それは良い事だ。」 ニミッツはようやく、頬を緩ませる。 「ですが長官。油断は禁物です。」 レイトン大佐が緊張した声音で言ってくる。 「昨日、潜水艦ディースとダーターが、シホールアンル本国北西部のアルブランパ港から、敵機動部隊出航せり、という報告を送ってきています。」 アメリカ海軍は、7月初旬頃からシホールアンル帝国の主要軍港の1つである、アルブランパの沖合に10隻の潜水艦を監視のため配備している。 ディースとダーターは、4日前に交代でこの海域に到着し、アルブランパ沖の哨戒に当たっていた。 この2隻は、8月20日未明に、太平洋艦隊司令部あてに敵竜母3隻、または4隻を主力とする機動部隊が出港せり、という報告を送ってきている。 太平洋艦隊司令部では、これはシホールアンル海軍がレスタン領並びに、ヒーレリ領西岸の制海権保持のために、本格的に動き出したのだろうと判断していた。 だが、幕僚達の内心では、敵がただ、制海権の維持のみに終始するはずがない、という思いがあった。 「ディースとダーターは、それぞれ30マイルほど離れた海域におりましたが、この2隻が同時に敵竜母部隊を発見したとなると・・・・ 敵は最低でも7隻程度の竜母を有する事になります。」 「この場合、更にあと1個竜母群が別で出動している、と考えた方が良い。となると、敵は竜母部隊のほぼ全力を投入して来た事になるな。」 ニミッツは嘆息しながらレイトンに返す。 「長官、シホールアンルが海軍の主力部隊を派遣したとなると、敵は新たな攻勢を計画している可能性があります。」 作戦参謀のフォレスト・シャーマン大佐が言う。 「それは、敵が陸軍と海軍で共同作戦を行おうとしている、という事かね?」 「必ずしもあるとは限りませんが、無いとも言い切れません。」 シャーマンはきっぱりと言い放つ。 「敵は、前回の攻勢で我が機動部隊に航空部隊を差し向け、一時的に航空支援の減殺に成功しています。あの時、敵の航空部隊は 陸軍のワイバーン隊でしたが、これと同じ方法を、機動部隊を用いて実行する可能性があります。」 「作戦参謀の言う通りですな。」 情報副参謀のジョセフ・ロシュフォート中佐が相槌を打つ。 「ですが、敵が陸海協同で攻勢を行う可能性は、極めて低いかと思われます。現在、エルネイル地方のみならず、ジャスオ領方面の シホールアンル軍は、我が軍に対して防御一辺倒で当たっています。5日前に北ウェンステル領が陥落して以来は、その傾向は より強く現れています。」 「バルランド軍の攻勢失敗で、敵の意図が明らかになったからな。」 ニミッツは頷きながら言う。 「となると、シホールアンル軍はやはり、制海権の維持が主目的である、と判断してよろしいでしょう。」 ここで黙って話を聞いていた航空参謀のウィンクス・レメロイ大佐が言う。 レメロイ大佐は、ニミッツが太平洋艦隊司令長官に任命された際、練習航空隊の司令から抜擢された新規スタッフである。 彼は今年で38歳を迎え、年齢的にはまだ若い。 ちなみに、巡洋戦艦アラスカ艦長であるリューエンリ・アイツベルン大佐と、戦艦アイオワ艦長であるブルース・メイヤー大佐とは同期の仲である。 「敵は最低でも、竜母9隻。最高でも12隻を引き連れ、艦載ワイバーンは約600~750騎以上を有しています。ですが、 第3艦隊は、第37、第38任務部隊の2個高速機動部隊を保有しています。TF37は正規空母6隻、軽空母5隻、TF38は 正規空母4隻、軽空母4隻を中核とし、艦載機数はTF37で約800機、TF38で約580機です。これに加え、TF37には 3日後に、新鋭空母のボクサーが加わります。そして、TF38では、修理に出ていた空母エセックスと、機関故障から治った 空母ヨークタウンが加わります。それも加えますと、TF37は900機前後、TF38は740機前後の艦載機を有します。 この2個任務部隊を合わせれば、第3艦隊は1500から600機の艦載機を保有し、その数はシホールアンル機動部隊の約2倍以上に 達します。」 レメロイ大佐は、幕僚達の顔を見回しながら説明する。 第3艦隊は、一時期、キング提督の英断で大西洋艦隊に貸し出されていたエセックス級空母のボクサーが新たに配備される事になり、 ボクサーはミスリアル王国のエスピリットゥ・サントで出港準備を終え、明日にでもホウロナ諸島に向かう予定だ。 それに加え、空襲で損傷していた空母エセックスと、エルネイル沖が濃霧に覆われる前に突然、機関に不調を来した空母ヨークタウンが、 共にホウロナ諸島に配備された大型浮きドックで修理を終え、原隊に復帰する事が可能となった。 この事で、第3艦隊の主力部隊は再び強化されるに至った。 「先ほど、敵は制海権保持以外の事もやりかねないのでは?という意見がでておりましたが、私はそうではないと思います。敵は 貴重な竜母を失いたくないがために、我々の情報をある程度手に入れているはずです。第3艦隊が、自軍の機動部隊より遥かに 強大な戦力である事は、重々承知しているでしょう。この状態で打って出れば、数の少ないシホールアンル機動部隊が壊滅するのは 当然です。我々と戦うには、戦力が溜まるまで待つか、あるいは、自軍の基地航空部隊の勢力圏内で戦うしか、方法は無いでしょう。」 「つまり、こっちが打って出るまでは、内庭に引っ込んでいるという事か。」 ニミッツは納得したように頷く。 「内庭といっても、前進拠点であるヒーレリの海軍基地は、ホウロナ諸島から1800キロほどしか離れていません。敵が南に数日ほど 通して航行すれば、あっという間にホウロナ近海に到達します。」 「ふむ。睨みを利かすには最適な場所、という訳か。陸軍のB-29を飛ばしても、航続距離はギリギリ届く程度だ。天候次第では到達 できない事もあるだろう。敵は良い所に基地を構えたな。」 ニミッツは、頭の中でヒーレリ領沿岸の土地を思い浮かべる。 シホールアンル海軍は、ヒーレリ領西南の土地、イースフィクルという港町に拠点を置いている。 この拠点にも、米海軍はガトー級並びに、バラオ級潜水艦計12隻を配備し、監視に当たらせている。 イースフィルクには、レスタン領並びに、ジャスオ領北部から逃れて来た艦艇や輸送船が入港し続け、その数は通常時の2倍に伸びているという。 また、イースフィルクは陸軍のワイバーン部隊も多数配備され、その数は推定でも、1個空中騎士軍相当と見積もられている。 「イースフィルクは、アルブランパ基地から約3000キロ離れています。敵機動部隊が16ノットのスピードで航行すれば、 約5日でイースフィルクに到達します。」 「ダーターとディースの報告が届けられてから既に7時間が経過している。イースフィルクには、あと4日強で到達するな。」 ニミッツはそう言ってから、側に置いてあった水入りのコップを取って、少しだけ飲む。 「長官。機動部隊は、1週間ほどの休養で万全な体制を整いつつあります。この際、総力を挙げて敵機動部隊を殲滅しては?」 フレッチャーが進言する。 歴戦の空母指揮官でもあった彼は、洋上での航空戦は先手必勝が基本であると常に思っている。 この敵機動部隊も、第3艦隊の2個任務部隊をぶつけて壊滅させてはどうか?という考えが彼の内心で浮かんでいた。 「いや、それは止した方が良い。」 しかし、ニミッツは進言を取り下げた。 「敵機動部隊が壊滅すれば、確かに戦局は我々に有利になるだろう。だが、あのシホールアンルが、そう簡単に主力を潰させてくれるとは 思えん。イースフィルクは、シホールアンルにとってはただの属領だが、軍事的には重要拠点だ。前線部隊には、ここ最近、本国から 増援のワイバーンが送られてきているようだが、敵も重要拠点の守りは堅くするだろう。それに、エルネイル海岸の飛行場も、まだまだ未熟だ。 せめて、あと1カ月か、長くても2カ月は、我々は敵地に侵攻できまいよ。ま、敵の手薄な場所がはっきりと分かれば、話は変わって くるかも知れんがね。」 「幾らなんでも、それはありますまい。」 レイトン大佐が苦笑しながら言う。 「もしそうなったら、私は情報部の連中を誘ってお祝いでも開きますよ。」 「お祝いとは、これまた暢気な考えだな。」 ニミッツの何気ない返事に、幕僚達からはどっと笑いが上がった。 「ひとまず、第3艦隊には情報を送り、警戒態勢を取らせよう。あのシホールアンルの事だ。またぞろ何をしでかすか分からんからな。」 ニミッツはそう言ってから、会議を締め括った。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/25411.html
登録日:2013/11/24 Fri 23 22 23 更新日:2024/03/16 Sat 16 32 26 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 DDH いずも いずも型護衛艦 ヘリコプター搭載護衛艦 多用途運用護衛艦 旧国名 最大級 海上自衛隊 海軍 自衛隊 護衛艦 軍事 軍艦 いずも型護衛艦2番艦「かが」(*1) いずも型護衛艦は、海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦(DDH)。 ▽目次 【スペック】 【概要】 【特徴】【ひゅうがとの相違点】 【全通甲板】 【今後の艦載機運用計画】 【装備】 【「艦名」流出事件】 【同型艦】 【スペック】 諸元 基準排水量 19,500t(推定値) 満載排水量 26,000t(推定値) 全長 248m 全幅 38m 高さ 48m 吃水 7m 最大速力 30ノット 航続距離 不明 乗員 約470~970名 機関 COGAG方式 GE LM2500ガスタービンエンジン 4基 推進器 2軸 兵装 高性能20mm機関砲(CIWS) 2基 SeaRAM 近SAMシステム 2基 艦載機 F-35B戦闘攻撃機 8機(計画値) SH-60K哨戒ヘリコプター 7機 MCH-101掃海・輸送ヘリコプター 2機 最大積載機数 14機 レーダー及び電子機器 洋上ターミナル(MTA) OYQ-12戦術情報処理装置 OPS-50 3次元式 1基 OPS-28 対水上捜索用 1基 航海用 1基 OQQ-23 艦首装備式 1基 NOLQ-3D-1 電波探知妨害装置 Mk.137 デコイ発射機 6基 OLQ-1 魚雷防御装置(MOD+FAJ) 前級:ひゅうが型護衛艦 【概要】 いずも型護衛艦は海上自衛隊が建造したヘリコプター搭載護衛艦(DDH)である。 同級は2隻建造であり、しらね型護衛艦(2隻)の代替として就役した。 艦名はひゅうが型に引き続き「地方名(旧国名)」から採られている。 1番艦はネームシップの「いずも」(出雲)、2番艦は「かが」(加賀)と命名された。 どちらも旧海軍で使われたが海上自衛隊では初めて命名された。 特に2番艦のかがは海軍では空母でありその空母と全長がほぼ同じで全通飛行甲板を備えた護衛艦ということもあり大きな波紋を呼んだ。 【特徴】 ひゅうが型を大きく上回る船体と積載量を誇り、旧日本海軍が運用していた正規空母「飛龍」を上回ることや、現代の軽空母と同規模であるなど海自にしては随分割り切った艦形である。 現時点で海上自衛隊の保有する艦艇では最大級を誇る。 ひゅうがに比べDDHとしての役割を強化をした能力となり、以下のような相違点がある。 【ひゅうがとの相違点】 全通甲板の拡張 ひゅうが同様、戦闘機などの離発着は行えないが、 長さ195m→245m 横幅 33m→ 38m ヘリ搭載数11機→14機 ヘリ同時運用能力3機→5機 とDDH(ヘリ搭載護衛艦)としての運用能力は強化されている 自衛火器の縮小 ひゅうが型はVLS(ミサイル発射管)や魚雷発射管、豪華な電子装備などDDHとしては強力な武装を装備していたが、如何せん費用がバカにならなかった為、いずも型ではそれらを撤廃し艦能力を索敵・防衛に特化させた 結果自衛力は低くなったがその代わりに旗艦としての能力が向上し、戦闘そのものは僚艦に任せることとなった。 また建造費に関してもサイズも一回り大きくなったがその分武装が減ったことでひゅうがとほぼ同じ金額に収まっている。 その他にもCIWSに至っては退役艦から移植しているなど、日本お得意の節約技術が目立つ。 この他にも広くなった艦内のスペースを生かし、ひゅうがと同様に「輸送艦」「補給艦」「病院船」とマルチに運用できるのも本艦の特徴でもある。 【全通甲板】 「甲板が艦首から艦尾まで空母のようにつるぺたな形をしている」「全通甲板」を採用。 また本艦が計画された当初は、 F-35BやBAE ハリアー/AV-8B ハリアーⅡといった垂直離着陸機(STOVL機)の配備。 スキージャンプ(勾配)を設け戦闘機の離発着を行える軽空母 など、様々な噂も飛び交っていたが、F-35B導入の検討の事実は無いと小野寺防衛相が発言したため噂と消えた…また中谷防衛相も固定翼の航空機の運用を想定した艦艇ではないと述べ、周辺国やマスメディアに釘を刺した。2017年12月にも、いずも型の改修とF-35Bの導入が検討されていると政府関係者筋で複数の報道機関から報じられたが、防衛省は大臣会見で『報道等に御指摘のありました、F-35Bの導入や「いずも」型護衛艦の改修に向けて具体的な検討は行ってはいない』と否定している(*2)。 30防衛大綱(平成31年度以降に係る防衛計画の大綱)で、STOVL機の導入が盛り込まれる予定になっている。多用途運用母艦もとい多用途運用護衛艦(Multi-purpose Operation Destroyer)へ改修される構想があり(*3)、F-35Bを8機搭載できる実質的な軽空母に改装される。ただしF-35Bの所属は航空自衛隊であり、常時艦載するのは従来通りヘリコプターに限られる模様である。合衆国の空母航空団と異なり電子戦機・早期警戒機・空中給油機などの支援機を母艦運用せず、整備・補給上の問題から継戦能力も限定されるため(*4)、憲法解釈上保有が禁じられている攻撃型空母には該当しないと政府与党は釈明している(*5)。 【今後の艦載機運用計画】 その後F-4の代替だけでなく近代化改修できないF-15の後継機として、B型も含むF-35購入の予算が計上され、米国の議会で売却が承認された。これを受けて甲板の改修が決まっているが建造当初から改修を見込んでいたため改修予算も31億程度で済む予定。ただしあくまで離発着できるだけの改修で本格的な運用は実験を重ねて別途改修を予定している。なおB型の導入は内閣総理大臣官邸・国家安全保障会議(NSC)・自由民主党国防部会が主導しており即戦力化は考慮しておらず、艦載機運用のノウハウ蓄積や問題の洗い出しを目的とした「練習艦」、将来検討されているF-2の後継機に艦載機も視野に入れそれを運用する次世代艦の「実験艦」としての面が強いと言われている。 現在の計画では5年ごとのドッグ入りに併せて2段階の改装を行い、F-35の母艦としての能力を獲得する予定である。先んじて2020年に第一段階の改装を終えた『いずも』は、翌2021年11月に四国沖で米海兵隊岩国基地のF-35Bによる発着艦を行った。。 近年問題になっている米軍のオスプレイ(VTOL機)であるが、13年6月における米軍との共同訓練「ドーン・ブリッツ」にてひゅうがに格納できた為、ひゅうがよりもエレベータが大きいいずもなら格納可能であると考えられる。 その後2020年になり陸上自衛隊にもオスプレイが配備された。 塗装は今まで定番であった緑系迷彩から洋上飛行の考慮したものへと変更され、自衛隊が力を入れている島嶼防衛を意識したものになっており 航空自衛隊だけでなく陸上自衛隊にとっても重要な艦船になりつつある。 【装備】 前述した通りひゅうが型に比べ武装や装備品の数はか~な~り抑えられており最低限の個艦防空をなんとかこなせるというレベルである。 逆に言えばひゅうがは装備が過剰なだけであり、こちらは艦隊における旗艦としての役割に特化した性能であるため、専ら大量の哨戒ヘリと僚艦(主にイージス艦)に守ってもらう他にもレーダーなどの電子機器は探知・伝達のみに特化し、追尾・迎撃などはC4Iを通じて僚艦に任せるのである。 そこ、他力本願とか言わない。 CICやFICも拡張されていることもあり、純粋な指揮能力では全護衛艦を越える性能を持つ。 実際米軍のニミッツ級空母に関しても僚艦との艦隊運用が前提であり、現代戦闘では「如何に艦艇を適切に運用できるか」が重要なのである。 つーかいずもはデカすぎて、もう単独行動不可能なので機能分担した方が良いのだ。 加減速にせよ急旋回にせよ、いずもの巨体では従来の護衛艦のような運動は不可能でかえって艦隊運用に支障が出る。それくらいなら中央でどっしり構えていた方がマシなのである。 ぶっちゃけひゅうがでも問題視されてるくらい。 【「艦名」流出事件】 1番艦「いずも」の進水式直前に艦名がネット上に流出する事件が発生した。 本来は護衛艦の艦名は進水式の際に発表される習わしがある。 しかし海事幕僚幹部の発表した資料(PDFファイル)に伏字で書かれていたが、網掛け形式で消されていたためドラッグすれば見えるという初歩的なミスで発覚してしまった。 また進水式の年(2013年)は名前の由来となった「出雲大社」の建て替えを祝う「本殿遷座祭」が執り行われたが、これは偶然である。 偶然である。 大事なことなので2度言いました。 ちなみに艦名はひゅうが型(2番艦いせ)同様旧国名である「出雲」が使われており、過去に二度同じ名を持つ艦艇が存在した。 第一次世界大戦時に活躍した装甲巡洋艦1番艦「出雲」 太平洋戦争時、日本郵船の客船から改装された「出雲丸(改装後「飛鷹」)」 細かい事を言うと、装甲巡洋艦「出雲」は出雲国(いずも)、「出雲丸」は出雲大社(いづも)で名前の由来は全く別である。 2番艦「かが」についても、事前に情報提供を受けていた某報道関係者兼軍事ライターが、艦名を特定できるようなコメントをツイッターに載せてしまい、ネット上を騒がせた。 【同型艦】 1番艦 いずも(22DDH) 2012年1月27日 起工 2013年8月 6日 進水 2015年3月25日 就役 2番艦 かが(24DDH) 2013年10月7日 起工 2015年8月27日 進水 2017年3月22日 就役 追記・修正は制海艦任務を果たせるようになってからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 汚狐の擬人化いずもが可愛い -- (名無しさん) 2013-11-30 12 44 56 二番艦の名前が『かしはら』だとかっていうウワサってマジなん? -- 名無しさん (2013-11-30 15 08 02) 二番艦隊 -- 名無しさん (2013-12-11 00 17 26) 揚陸艦も作る予定だからさらに面白いことになるな(笑) -- 名無しさん (2014-05-15 14 41 33) 「いずも」と「かしはら」が日本を守ってくれるのならこんなに嬉しいことはないけどなあ -- 名無しさん (2014-11-28 16 18 30) 名目だけだとしても合言葉は「空母じゃないよ!」だな -- 名無しさん (2014-11-28 16 25 30) 日本には空母はないし、いずもは護衛艦。いいね? -- 名無しさん (2015-04-03 17 35 11) 誰か1番艦の竣工日付書いてくれ -- 名無しさん (2015-04-03 17 43 09) こいつを空母っていうやついるけど、現代の空母はカタパルトかスキージャンプ採用してるし、仮にF-35BのようなVTOL機積んでも耐熱甲板じゃないから甲板が排気で溶ける。だからこいつは空母じゃない。 -- 名無しさん (2015-04-03 18 13 07) まあ対応する設備も無いだろうしな。固定翼空母を仮に運用するとなるなら、初めからその形で作るだろうし -- 名無しさん (2015-06-04 21 29 41) 2番艦の次は強襲揚陸艦かな -- 名無しさん (2015-06-04 21 36 26) 意外と使いどころ難しそうだけどどうなの? -- 名無しさん (2015-06-05 00 59 02) かが命名おめ、よりにもよって支那事変で活躍した軍艦の名前の護衛艦を某国の式典前に進水させるとかやりおるw -- 名無しさん (2015-08-27 16 28 41) 「かしはら」って隼鷹からか -- 名無しさん (2015-11-09 23 16 05) 巡洋艦いずも -- 名無しさん (2016-01-13 12 00 54) ↑ミス。↑3巡洋艦の出雲も日中戦争時に上海に派遣されてるから中国にとっては出雲・加賀共に悪名高い存在(笑) -- 名無しさん (2016-01-13 12 03 11) 意外と腹黒いな海上自衛隊(良い意味で) -- 名無しさん (2016-01-13 12 34 33) かわぐちかいじの『いぶき』について誰か追記できる人いませんかね???一応いず型がベースになっているのでフィクションの活躍も追記アリだと思います。 -- 名無しさん (2016-04-24 21 47 59) これを空母化改装するより、巡航速度が実戦に使えないレベルの新しいの作って、それを沖縄沖に係留して浮き空港代わりにしたほうが、中韓や左翼の反発も少ないだろうと思うんだけど。 -- 名無しさん (2017-12-26 17 35 57) ↑防衛省が航空機が離着陸できるはしけの研究とか言い出したらしいので6年越しの当たりだったりして -- 名無しさん (2023-11-11 17 24 17) 海外だと空母扱いだけど -- 名無しさん (2024-03-16 16 30 56) なんか海外のサイトみてると、日本はひゅうが型と合わせて空母4隻持ってるって紹介されてることあるからな。 -- 名無しさん (2024-03-16 16 32 26) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ouranos/pages/6.html
《アーレイの進撃》 《ウルフの電光石火》 《強襲兵器 グラウラー》 《強襲兵器 ホーネット》 《強襲兵器 ライトニングII》 《ジニアの機転》 《赤刃の誓い》 《ゼルスの起死回生》 《通信衛星 フリーダム》 《デロガの正面突破》 《盟友の戦線》 《ハイオの秘策》 《プライズの計略》 《赤刃の剣 アーレイ中佐》 《赤刃の剣 インディ伍長》 《赤刃の剣 ウルフ少佐》 《赤刃の剣 隠密部 ラワ軍曹》 《赤刃の剣 隠密部 ワス中尉》 《赤刃の剣 技術部 レントン大佐》 《赤刃の剣 キティ兵長》 《赤刃の剣 ジニア曹長》 《赤刃の剣 情報部 オリバー大尉》 《赤刃の剣 情報部 ハイオ少尉》 《赤刃の剣 司令部 パーズ大将》 《赤刃の剣 司令部 プライズ元帥》 《赤刃の剣 司令部 ブランド少将》 《赤刃の剣 ゼルス二等兵》 《赤刃の剣 デロガ軍曹》 《赤刃の剣 ニミッツ少尉》 《赤刃の剣 ホイッド提督》 《赤刃の剣 レスタル一等兵》
https://w.atwiki.jp/gods/pages/31121.html
ニミ インド神話に登場する王。 ミティラー王家の始祖。 関連: イクシュヴァーク (父) ジャナカ(2) (息子)
https://w.atwiki.jp/jfsdf/pages/1113.html
第188話 それぞれの決意 1484年(1944年)11月2日 午前8時 カリフォルニア州サンディエゴ この日、サンディエゴの太平洋艦隊司令部では、ニミッツを除く司令部幕僚達が作戦室に集まっていた。 太平洋艦隊参謀長であるフランク・フレッチャー中将は、通信参謀から渡された書類を見つめながら、苦笑いを浮かべていた。 「いやはや……流石はブル・ハルゼーだ。あれだけでは物足りなかったと見える。」 「まさか、ガーディアン隊…TG38.2の艦載機をも動員するとは、思いもよりませんでした。」 情報主任参謀エドウィン・レイトン大佐も、複雑そうな笑みを浮かべて、フレッチャーに言う。 「しかし、これでシホールアンル側は、レスタン領の警備をより厳重にするでしょう。今後は、今回のような、敵の意表を ついた奇襲作戦は出来ないでしょうなぁ。」 「第3艦隊の奇襲部隊が無事に逃れられたのは、敵の航空戦力が足りなかった事が主な原因でしょう。」 航空参謀のウィンクス・レメロイ大佐も口を開く。 「ガーディアン隊とアタッカー隊は、共に1度ずつ航空攻撃を受けていますが、来襲した敵ワイバーンはせいぜい200騎 足らずで、何騎かは輪形陣内部に侵入して投弾を行っていますが、損害は全くと言って良い程ありませんでした。 TG38.2の空母のうち、軽空母2隻とエセックスは、艦載機を一時的にとはいえ、全て戦闘機のみで編成しており、 防空能力は通常と比べてかなり向上しておりました。」 レメロイ大佐は、ここで声のトーンを落とす。 「しかし、これでも、敵の大規模……それも、4、500機以上もの航空攻撃を仕掛けられれば、レビリンイクル沖の悲劇のような 事態に陥った可能性はあります。今回も、一部の空母がオールファイターキャリアとして参加したのにもかかわらず、輪形陣への 突破を許しておりますから。」 「ふむ。まだまだ、課題は尽きぬな。」 フレッチャーはそう言ってから、ゆっくりと頷いた。 「とはいえ、大西洋艦隊のマッケーン提督が考えたオールファイターキャリアがなかなか使えるという事が、これで分かった。 問題は尽きないが、その半面、得た成果も大きかったな。」 「ええ、その通りですね。」 レメロイ大佐も頷く。 その時、作戦室のドアが開かれた。 「おはよう諸君。」 「おはようございます。長官。」 入室してきたのは、太平洋艦隊司令長官であるチェスター・ニミッツ大将である。 幕僚達は、異口同音に同じ挨拶を返した。 「皆揃っているようだな。それでは、始めるとしようか。参謀長。」 ニミッツは、机の前に立ってから、参謀長であるフレッチャー中将に声を掛ける。 「それでは、一昨日以降に行われた、第3艦隊の作戦行動に関する報告をお伝えします。」 フレッチャーは、自分の目の前に置かれている書類に目を通しながら説明を始める。 「まず、TG38.7が行った、シホールアンル側の列車製造工場に対する艦砲射撃の結果ですが、アイオワ、ニュージャージーは 計890発の17インチ砲弾を撃ち込み、工場の壊滅に成功しています。」 10月30日の夜間に行われたアタッカー隊(TG38.7)による艦砲射撃は、1時間余の砲撃で敵の工場施設の大半を破壊する事が出来た。 第3艦隊司令部は、攻撃終了後に 『我、アイオワ、ニュージャージーの艦砲射撃を敢行、効果甚大。工場の完全破壊に成功せり。』 という電文を、太平洋艦隊司令部に送っている。 その翌日には、陸軍航空隊のF-13偵察機(B-29の偵察型)が、高高度からの偵察によって、工場施設の7割以上が損害を 受けている事を確認しており、第3艦隊は見事に任務を成し遂げている。 「翌日に行われた、陸軍機の偵察でその事は裏付けられています。」 「この列車製造工場は、シホールアンル陸軍の装甲列車部隊の後方拠点として使われていたと聞いている。敵の装甲列車部隊は、 ここをやられた事で、通常の作戦に大きな支障を来すだろうな。」 「はっ。その通りであります。」 フレッチャーが相槌を打つ。 「ハルゼー部隊は、翌1日にはレスタン領中西部の港を艦載機で攻撃し、ここの港に停泊していたシホールアンル軍艦艇、並びに 軍港施設に損害を与えています。1日の午後からは、戦艦部隊と機動部隊に敵の航空部隊が襲って来ましたが、戦闘機の迎撃と、 艦隊の対空砲火のお陰で、損害は戦艦ニュージャージーに直撃弾2発、空母エセックスに被弾1、至近弾2、駆逐艦3隻に 至近弾1ずつの被害で済んでおります。ちなみに、エセックスに投下された爆弾ですが、これは不発弾であり、実質的な損害は 飛行甲板の右後部に穴が開いただけに留まり、この穴も、応急修理によって塞がれています。」 「ふむ…損害はほぼ皆無に近いな。しかし、ハルゼーも無茶してくれるな。」 ニミッツは、幾らか困ったような表情を浮かべる。 「敵側の配置が魔法通信傍受機で分かるとはいえ、予定の無い軍港空襲までやらかすとは。」 「長官。私から見れば、ハルゼー提督のこの判断はやや誤りであったと思います。」 レイトン大佐が、厳しい表情を浮かべながらニミッツに言う。 「今回は事前に敵の航空戦力が少なかった事と、新戦術を試した事で、艦隊の損害は少なくて済みましたが、司令官の命令変更で 攻撃目標を勝手に決めるのはいかがなものか?と思います。」 「ミスターレイトン、君の言う事は良く分かるよ。」 ニミッツも当然とばかりに頷く。 「ハルゼーの判断は、確かに良く無い。もし、敵の航空部隊がもっと大規模だったら、損害も大きかったかもしれない。 ここの所は考えものだから、後で私がハルゼーに注意しよう。」 ニミッツはそう言ってから、机に広げられている地図を見つめ、レスタン領に右手の人差し指を向けた。 「ただし、それは単に、戦術的な面での話だ。戦略的に見れば、工場の破壊と、艦載機による軍港の襲撃は、我々にとって 大きなプラス。そして、敵にとっては大きなマイナスとなる。」 「……被占領国の民意を気にするシホールアンルにとっては、戦略爆撃機のみならず、艦載機の攻撃までもを受けた事は、 確かにマイナスになりますな。」 レイトンは複雑な表情を浮かべつつも、納得する。 「ハルゼーは、確かに自分勝手な判断で艦載機を差し向けたが、よくよく考えると、この予想外の攻撃は、連合軍にとって 大きなプラスとなる。独断専行も、やり方次第では良き戦略と言えるのだよ。」 ニミッツは満足気な表情を浮かべた。 「ハルゼーは最近、昔の猪突猛進さを出しつつも、意外と考えが巡るようになっている。もしかしたら、ビルはレスタン領の住民達に、 シホールアンル支配はもうすぐで終わるぞ、というメッセージを、あの予想外の空襲で伝えたかったのかもしれん。」 「なるほど、それで、あの無茶ともいえる軍港の空襲を……」 レメロイ航空参謀が納得したように言う。 「とはいえ、独断専行は時と場合によるからな。ハルゼーには、私の方から直接注意しよう。」 ニミッツは、最後は幾らかきつい口調でレイトンに言う。 「それにしても、艦隊の損害が僅少で済んだのは幸いだったな。」 「はっ。マッケーン提督が、大西洋艦隊司令部で出した提案を参考にした甲斐がありましたな。」 フレッチャーが言う。 「マッケーン提督は、大規模空襲による艦隊の被害を軽減するには、一部の空母に戦闘機の実を積ませて敵の航空戦力を減殺するしか ないと言われていました。今回の作戦で、ガーディアン隊の5隻の空母の内、軽空母インディペンデンスとサンジャシント、 空母エセックスは、艦載機の大半を戦闘機で編成したため、防空能力は格段に向上しています。この結果、通常よりも多い数の戦闘機を 投入する事が出来、最終的に確認できた敵騎の撃墜数は実に98騎に上っています。」 ガーディアン隊こと、TG38.2の空母の内、インディペンデンス、サンジャシント、エセックスは戦闘機を中心に航空隊を編成させている。 通常、正規空母の航空隊は、エセックス級を基準とすると、戦闘機60機、艦爆24機、艦攻18機、艦偵8機、軽空母の場合は戦闘機30機、 艦攻15機である。 今回の作戦では、5隻の空母の内、通常編成の母艦はボノム・リシャールとランドルフだけに留まり、エセックスはF6F60機、 F4U34機、S1A8機。インディペンデンス、サンジャシントは、共にF6F40機を搭載した。 この編成にする時に、戦闘機パイロットの不足が指摘されたが、それは作戦行動をとっていない空母の艦載機パイロットや、待命状態にある パイロットを臨時に加える事で解決した。 この結果、TG38.2は、戦闘機の数だけでも294機を保有する事になった。 通常の戦闘機の配備数は、1個任務群当たり180機から、最大で230機ほどであるから、TG38.2の戦闘機数は、通常時と比べて、 実に3割増しになったと言える。 このオールファイターキャリア戦術は、1日の航空戦で有効に機能し、敵ワイバーンの編隊は、艦隊の遥か手前で100~150機以上の 戦闘機に迎撃され、艦隊への攻撃も満足に行かなかった。 「この戦術のお陰で、敵の航空攻撃は失敗しました。マッケーン提督の案は見事に当たったと言えますな。」 フレッチャーが言い終えると、今度はレメロイが口を開く。 「このように、オールファイターキャリア戦術の利点は、計り知れない物があります。しかし、同時にデメリットもあります。」 彼は、エセックス・エアグループの編成表を見つめながら話す。 「それは、攻撃力の不足です。戦闘機が増えた分、艦爆と艦攻は大幅に減ります。このため、敵艦隊や拠点に対する攻撃力が減少する 場合があり、今回のレスタン領の軍港空襲でも、攻撃機の不足のため、中途半端な損害しか与えられなかった、という報告が届いております。」 「ふむ。そこは考え物だな。」 ニミッツは腕組をしながら、唸るような声で呟く。 「航空参謀、君はこの件に関して、何か考えはあるかね?」 「は……にわか仕込みの思案ではありますが……私の考えでは、1個任務群の中で戦闘機中心の編成を取らせるのは、正規空母、 軽空母の各1隻ずつが良いかと思います。艦隊は確かに大事な存在です。しかし、主要空母の殆どがオールファイターキャリアと なってしまえば、肝心な攻撃力が足りなくなります。既に、現時点でも、全ての正規空母や軽空母は、艦載機の5割以上を戦闘機で 占めており、用兵側からは現状でも対地、対艦攻撃が不足気味な場合があると指摘されています。」 米機動部隊が本格的に拡充されてから早1年以上が経ち、空母部隊は様々な航空作戦をこなしてきている。 機動部隊の攻撃隊は、要塞や防御の堅固な陣地を攻撃する事があるが、時々、攻撃機の不足で、目標が一度の空爆で完全に沈黙 させられない場合があった。 この場合は、第2次、第3次と、艦載機の波状攻撃を行って目標の撃破に務めて来たが、艦載機の編成がより戦闘機中心となった場合、 波状攻撃を行っても、固い目標を撃破し切れない事が考えられる。 この問題が顕在化したのが、今回のレスタン領奇襲作戦である。 当時、第3艦隊が空襲を行ったヒルヒレムと呼ばれる地域の軍港には、18隻の輸送船、哨戒艇等の艦艇や、補給物資が保管されている倉庫があった。 ハルゼーはこれに打撃を与えるべく、TG38.2に航空攻撃を命じたが、この時用意出来た艦載機は、F6F48機、SB2C18機、 TBF18機であった。 空母機動部隊が相手を攻撃する場合は、手持ちの艦載機を全て叩きつけるのではなく、その空母毎に発艦出来る数の艦載機だけを用意して 攻撃しなければならない。 この為、TG38.2の航空攻撃は、必然的に“小出し”の状態となった。 攻撃隊はF6F2機、SB2C2機、TBF1機を失ったが、敵艦船3隻を撃沈し、6隻に損害を与えた他、倉庫等の施設も幾つか破壊した。 攻撃隊に同行したF6Fのうち、半数は5インチロケット弾搭載機であったため、これらも地上攻撃に参加している。 しかし、主力である攻撃機の機数が少ない事が祟り、敵に与えられた損害は、軍港の全体から見れば軽微と言ってよい物であった。 「それは問題だな。」 「航空参謀。君の言った正規空母1、軽空母1をオールファイターキャリアにするという案だが、もし敵の戦いとなれば、戦闘機中心の 空母が真っ先に被弾する可能性もあるぞ。」 フレッチャーが口を挟む。 「そこの所は承知しています。この問題は、艦隊の防空力を改善する事で解決すると考えています。参謀長も、新鋭のウースター級が 来年以降に就役する事はご存知でしょう。このウースター級を艦隊に加えられれば、艦隊上空の対空火力は以前よりも向上します。」 「ウースター級…対空砲を積めるだけ積んだ、究極の防空巡洋艦だな。」 ニミッツは苦笑しながら、ウースター級軽巡洋艦の性能を思い出す。 来年以降に就役するウースター級防空軽巡洋艦は、新式の54口径5インチ連装砲を12基と、これまた新式の3インチ連装高射砲を8基、 20ミリ機銃を12丁搭載しており、先輩格であるアトランタ級防空軽巡洋艦と比べて対空火力を相当向上させている。 元々、ウースター級は主砲に6インチ砲を高射砲化させた物を搭載する予定であったが、用兵側がアトランタ級よりも対空火力があり、 かつ、頑丈な艦を欲したため、急遽予定を変更して5インチ砲をより多く搭載した大型の防空巡洋艦を作り上げた。 現在、1番艦であるウースターと、2番艦であるロアノークは工期の8割が完成し、ウースターは45年6月、ロアノークは7月に戦力化が出来る予定だ。 「しかし、急場には間に合いません。かといって、主要空母の殆どをオールファイターキャリアにしては、肝心な攻撃力が更に低下する 可能性があります。私としましては、この急場を凌ぐために、一部の空母だけを戦闘機中心の編成にし、残りを通常編成にしてはどうか、 と考えたのです。」 「ベスト……とは言い切れないが、ベターな考えではあるな。」 ニミッツは納得したように言う。 「航空参謀の案を取るとなると、任務群毎に配備する空母は、最低でも4隻。多くて5隻は必要になるな。内訳は正規空母2、軽空母2。 又は正規空母3、軽空母2となるかな。」 「ええ。そうなります。」 フレッチャーの言葉に、レメロイは相槌を打ちながら頷く。 「戦闘機中心の編成を取る空母は、4隻の任務群のうち、正規空母1隻と軽空母1隻。5隻の任務群のうち、正規空母1隻と軽空母2隻が 妥当であると思います。しかし、それでは肝心の攻撃力も落ちますから、戦闘機中心の空母にも、艦爆、又は艦攻を1個中隊ほど搭載して、 攻撃力の低下を抑えた方が良いと思われます。」 「うむ。防御に力を入れつつも、一応は備えを置いておくか…なかなかの案だ。」 ニミッツがそう評価を下す。 「ひとまず、この点は、後日、第3艦隊側からも人を招いて協議する事にしよう。我々だけで決めては、第3艦隊の幕僚達も面白く無い だろうからな。」 ニミッツの一言に、作戦室の幕僚達は笑い声を上げた。 「今度の奇襲作戦で、第3艦隊はシホールアンル側の装甲列車部隊の動きを封じる事が出来た。これによって、前線の陸軍部隊も仕事が やりやすくなっただろう。また、沿岸部に対する空襲を行った事も大きなプラスとなった筈だ。」 「これで、12月頃に予定されているラインクラッシュ作戦も、予定通り実施できますな。」 「そうだな、参謀長。」 ニミッツは頬を緩ませながら、フレッチャーに返す。 「レスタンを解放すれば、シホールアンルは更に領土を失う事になる。奴らも必死で向かって来るだろうから、今度の戦いも、また厳しい物に なるだろう。その為にも、考えられる問題点は、なるべく早い内に解決せねばな。」 1484年11月2日 午後1時 レスタン領南東部ハタリフィク レスタン領南東部にある町、ハタリフィクに、シホールアンル軍の司令部が置かれたのは、10月の末を過ぎてからの事であった。 ハタリフィクは、元々10万人の市民が済んでいたが、10年前の戦争の影響で、住民は離れ、今ではシホールアンル軍の要塞都市と化していた。 この町の中心部にある3階建ての屋敷には、シホールアンル陸軍レスタン方面軍の司令部が置かれた。 今年の10月20日付けを持って、レスタン東部方面軍司令官に任命されたルィキム・エルグマド大将は、司令部幕僚達と共に、机に広げられた 地図を見つめていた。 「司令官、もはや、ジャスオ戦線が消え去るのは時間の問題です。連合軍は首都解放を行った後、ジャスオ防衛軍を急速に押し上げています。 一部の敵軍は、デイレア領にも攻め入る構えを見せており、レスタン領以南の領土は、もはや、風前の灯火と言えるでしょう。」 彼の副官で、方面軍の作戦参謀を務めるヒートス・ファイロク大佐が、単調な口ぶりでエルグマドに言う。 「じゃろうな。」 エルグマドもまた、さほど動揺見せずに答える。 「これは既に予想されていた事だ。本土の考えでは、ジャスオとデイレアは放棄し、軍を北に撤退させる事になっている。敵がジャスオ領や デイレア領を完全に制圧した所で、我々は決定的な打撃を与えられた訳ではない。」 「むしろ、戦はこれからが本番、と言えるでしょう。」 ファイロク大佐が喋る。 「現在、レスタン領には、ジャスオ戦線から撤退を終えた部隊が再編中であり、一部の軍は領境の前線に配備されつつあります。東部方面軍では、 2個軍が前線に布陣しております。西部方面軍もこちらと同様に、2個軍を配備しています。」 「航空部隊はどんな具合かね?」 「航空部隊は、本土から転用された部隊が配備され、西部方面軍では1個空中騎士軍。東部方面軍では2個空中騎士軍が配備されています。 12月までには、西部方面軍にあと2個空中騎士軍が、東部方面軍には1個空中騎士軍が配備される予定です。飛空挺部隊の配備状況に つきましては、詳細は定かではありませんが、今の所、本土からの増援部隊を会わせて、5個飛行隊が配置に付いています。」 「5個飛行隊か…少し少ないな。」 エルグマドは眉をひそめた。 「予定では、今の時点で最低でも6個飛行隊は揃えている話なのだが……」 「レビリンイクル沖の航空戦で、少なからぬ数の飛空挺を失った事が原因かと思われます。」 それまで黙って話を聞いていた航空参謀が口を開く。 「あの航空戦では、参加した200機の飛空挺のうち、78機が未帰還となり、12機が帰還後に使用不能として廃棄されています。本国では、 全力を挙げて飛空挺の補充を行っていると聞いていますが、短期間では、あの損害の埋め合わせを行うのは難しい事かと思われます。」 「飛空挺は工場から作られるが、乗り手は時間を掛けて育てる物だからな。」 エルグマドは、喉を唸らせながら航空参謀に言う。 「勝利の代償にしては、なかなか痛い物だ。」 「問題は他にもあります。」 別の幕僚が口を開く。 「当初、東部方面軍の防御線には、防衛の切り札とも言われている第701装甲列車旅団も配備される予定でした。しかし、装甲列車部隊の 後方拠点であるリムクミットの列車製造工場が破壊された事により、701旅団は近場の休養所を失った状態となっています。」 「それはわしも知っとる。」 エルグマドは顔をしかめながら幕僚に語る。 「防御線の構築が順調に進みつつあるこの時期に、装甲列車の後方拠点を失ったのは痛すぎる。701旅団の装甲列車が使う砲弾はいずれも 特注品であるからな。リムクミットを失った今、装甲列車に装備している砲の整備や弾薬の補給を満足に出来るのは、今やリルキミット、 ただ1か所しかないからのぅ……」 「確か、701旅団は、ここ最近まで連戦続きだったそうだが。」 ファイロク大佐が情報担当の魔道参謀に問い掛ける。 「はい。701旅団の戦力は、これまでの戦闘で約3割を失っており、使用していた車両も整備が必要の事です。予定では、11月2日から リムクミット入りして、11月末まで整備、補修、戦力の補充を行う筈でした。しかし、リムクミットが失われたとなると……予定は狂いますね。」 「701旅団の指揮官は、いつ頃までに前線に戻れると言っていた?」 エルグマドはすかさず質問する。 「キーリス准将の話では……本国のリルキミットに入るのは、11月6日。前線に復帰するのは、早くて12月中旬、場合によっては、 年を越すかもしれぬと、言っておりました。」 「年を越す……か。」 エルグマドは頭を抱える。 「わざわざ、2隻の戦艦。それも、最新鋭のアイオワ級を寄越してまで工場を破壊するとは。アメリカ人もやりよるわい。」 「装甲列車部隊は、ジャスオ領内ではあちこちで連合軍部隊を痛め付けていましたからな。それだけ、恨みも大きかったのでしょう。」 魔道参謀が言う。 「しかし、701旅団の装甲列車が、リムクミット入りしていない時期に攻撃を加えられたのは、ある意味、不幸中の幸いでもあります。 アメリカ軍の攻撃が、11月2日に行われていたら、701旅団は工場ごと叩き潰されていたでしょう。」 「そうなっていたら、我々は作戦計画の見直しを余儀なくされていただろう。」 エルグマドの言葉に、幕僚達は一様に頷く。 「問題はそれだけではありません。」 別の幕僚が発言する。 「アメリカ軍は、リムクミットを壊滅させたその翌日に、ヒルヒレムの軍港を爆撃しています。このヒルヒレムには、5万人の現地民が住んで おり、彼らは初めて、アメリカ軍の艦載機を間近で見ております。スーパーフォートレスの爆撃ならまだしも、艦載機までもが襲って来たと いう事は、近い内に、連合軍が絶対防衛圏へ攻め込むという事を表しています。その事は、現地民達にも知れ渡っているでしょう。」 「ううむ……これまでの例を見る限り、被占領国の現地民達は、敵軍が来た途端に民兵と化して、後方撹乱を行う者が多いからのぅ。本当に参った物だ。」 エルグマドは、眉間の皺を一層深くする。 被占領国に駐屯するシホールアンル軍にとって、現地民達の動向は敵軍以上に気になる物だ。 シホールアンル軍は、過去の戦闘で多くの残虐行為を働いた影響で、現地民達の反シホールアンル感情は尚高い。 このレスタンでも同様であり、傍目では、元々敵であったシホールアンル兵に愛想よく振舞う気の良い人が、裏ではシホールアンル兵の 陰口を叩く事は当たり前にある。 それでも、レスタンの住民達は、“一帝国臣民”として従順に振舞ってきているが、近々行われる連合軍の作戦如何では、反シホールアンル 感情が一気に爆発する可能性は少なく無い。 エルグマドは、この事を考慮して、指揮下の部隊には、住民に不届きを働く者は例外なく厳罰に処すと命じているため、エルグマドの担当 している作戦区域では、今の所平和である。 ただ、西部方面軍では、エルグマド軍ほど徹底した対策は取っておらず、国内省直属の部隊が厳しい取り締まり行っている事もあって、 反シ感情は日々高まりつつあると言われている。 「国内省の馬鹿役人共が足を引っ張らなければ、レスタン戦線は安泰なのですが……」 ファイロク大佐が、表情を暗くしながらそう言う。 「同感じゃな。」 エルグマドは当然とばかりにそう言い張る。 「素人共は、大人しく机に座って自分好みの落書きでも書いておれば良いのだ。」 エルグマドの一言に、幕僚達がどっと笑った。 彼が率いる司令部の幕僚達は、全員、国内省が嫌いである。 国内省は、自らが設立した私設軍隊を利用して占領地域の治安維持に当たる事が多いのだが、この治安維持活動が問題を起こしており、 敵軍に対しても寛容で知られるエルグマドは、見るだけで腹が立つと言う程で、国内省の治安維持活動は粗暴かつ、残酷であった。 これが国内省の私設軍隊だけの問題であるのならばまだマシであったが、軍の中にも、帝国中枢の考えに染まった部隊が多数おり、 初期の北大陸戦では、国内省の私設軍隊と、軍の鎮圧部隊が共同で“反逆民の殲滅”を行う事が多々あった。 エルグマド軍の幕僚達は、いずれもがその考えを嫌っており、中でもファイロク大佐等は、国内省の役人を見つけては議論を吹き掛け、 欠点を問い質して論破しまくるほどの国内省嫌いであり、時には掴み合いの喧嘩になる事もある。 「軍が、ただの人殺し好きの奇人の集まりと言われ出したのも、あの私設軍隊のやり方に影響されたせいだ。あんな、補給部隊の 苦労を増やすような穀潰し共はさっさと消えてしまえば良いのだ。」 エルグマドは、国内省の私設軍隊を皆の前でののしった。 「軍司令官閣下のおっしゃる事は良く分かりますよ。国内省軍の20万の兵員がうちの陸軍に来てくれれば、防御にでも、攻勢にでも使えるんですがなぁ。」 「まっ、国内省軍の事はここまでにしておこうか。」 エルグマドは苦笑いを浮かべながら、話題を変える。 「しかし、スーパーフォートレスの空襲にも耐えた、工場の屋根が、戦艦の艦砲射撃でいとも簡単に破壊されるとは、予想だにしていませんでした。」 ファイロク大佐が、悲しげな表情になりながら言う。 「アイオワ級は、アメリカ軍の最新鋭の戦艦であると言われている。その強さは、レーフェイル戦線でマオンド軍戦艦との対決で 現されているが、何でも、16ネルリ砲を上回る口径の主砲を積んでいる、と噂されているな。」 「16ネルリ砲以上……」 幕僚達は、皆が押し黙った。 陸軍にも大口径砲はあるが、最大の物でも13ネルリ(33センチ)程度である。 それを上回る口径の主砲を搭載している海軍の戦艦は、陸軍の砲兵達から見れば、まさに王様のような目で見られている。 だが、アイオワ級戦艦は、シホールアンル側が最強と自負しているネグリスレイ級戦艦よりも強い主砲を有している事に、幕僚達は衝撃を隠せなかった。 「アイオワ級の噂は、かねてから聞いておりましたが……」 「リムクミットの惨状を見る限り、噂は現実だった。という事じゃよ。」 エルグマドはため息を吐いた。 「アメリカ軍は、レーフェイル戦線で2隻、そして、この大陸の沖に2隻のアイオワ級を布陣させていると言われている。つまり、 計4隻のアイオワ級戦艦が、西や東で暴れまわっとるのだ。そして、それも含んだ大機動部隊を有し、レーフェイル大陸と ベルリィク大陸の2正面で戦える程の国力。」 エルグマドは、幕僚達の顔を見回す。 「いつもながら思うが、わしらの祖国は、とんでもない国を相手に回してしまったのだな。」 「我が帝国の国力と、アメリカの国力の差は、一体どれぐらいなのでしょうなぁ。」 「それはわしには分からんさ。」 エルグマドは肩をすくめる。 「軍司令官閣下、以前、道端を歩いていた国内省の役人が、地域住民に演説していましたが、その時、その子役人は何と言っていたと思いますか?」 魔道参謀が言う。 「まさか、変な妄言を吐いたのか?」 「はい。何と、その子役人はこう言ったんです。『アメリカと同等以上の国力を持つ我が帝国は、必ず、このレスタンで敵を食い止め、 じきに矮小な南大陸軍と共に、アメリカ軍を殲滅するであろう!』と。」 エルグマドは、呆れたようにため息を吐く。 「魔道参謀、その子役人を見つけたら、わしの所に連れて来んか?わしがもてなしてやろう。」 「はっ。機会があれば。」 魔道参謀は、含み笑いをしながら頷いた。 「相変わらず、国内省の馬鹿役人共は現実を見切れておらんのだな。」 「そればかりか、嘘を言っていますよ。」 ファイロク大佐が相槌を打つ。 「ああ、まさに嘘だ。悔しい事だが、我が帝国はアメリカの国力に負けている。軍が、数年がかりでやっと北大陸を抑えたのに、 アメリカは3年で北大陸とレーフェイル大陸に派兵した。それも、大軍で持って。はっきり言って、帝国とアメリカの国力差は、 良くても4:6ぐらいだ。詳しく調べれば、差はもっと開くかもしれん。もしかしたら、その国内省の馬鹿役人は、あえてこの差を 無視して、あのような妄言を吐いたのかもしれんな。」 「………」 室内が沈黙に包まれた。 いや、彼らとて分かってはいた。 こちら側が大損害を受けた場合、3週間はかかる戦力の再編を、アメリカはもっと短い時間で成し遂げ、攻撃を加えて来る。 航空戦の場合はそれが顕著であった。 時々入って来る空中騎士軍からの情報には、大損害を与えた筈のアメリカ軍航空部隊が、僅か1週間で同数か、それ以上の 航空兵力を投入して戦線を圧迫している、といような物がかなりの割合を占めている。 一昔前ならば、そのような事は全くありえなかった。 だが、そのあり得ない筈の事は現実に起きている。 国力の差という、非情な現実は、今、戦場のあらゆる場所で見られるようになった。 「だが、まだ機会はあるぞ、諸君。」 エルグマドは、張りのある声音を室内に響かせる。 「国力の差は如何ともしがたい。しかし、わしらには、戦える戦力がある。ファイロク大佐、君がアメリカ人捕虜から聞いたという、 あの言葉を覚えておるな?」 エルグマドの問いに、ファイロクは頷く。 「敵を知り、己を知れば百戦するも危うからず、だ。わしらは、断片的ながらも、アメリカという国の力を知っている。 それを知った上で、わしらは戦える作戦を考えようではないか。」 彼は、いつもの自信のある声音で言葉を放つ。 「状況は悪くなりつつあるが、ここはレスタン領だ。我が軍が用意した防御地点はいくらでもある。そして、少ないながらも、 時間もある。敵が来たら、待ってましたとばかりに応えてやろう。」 エルグマドは笑みを浮かべる。 狡猾武者の発するその雰囲気に、いつしか、幕僚達も自信を取り戻していた。
https://w.atwiki.jp/uriwaranoteika/pages/114.html
166 :マンセー名無しさん :2005/12/25(日) 01 13 43 ID K0ulhhV2 捏造ナルトノ広報ニ接シ大韓国民ハ直(タダチ)ニ消沈、之ヲ忘却セントス。 本日天気晴朗ナルトモ浪高シ。 ※日露戦争・日本海海戦における全艦出撃の打電 「敵艦見ユトノ警報ニ接シ……」 205 :マンセー名無しさん :2005/12/25(日) 19 35 22 ID IFsF1n2i ES細胞いずこにありや。全世界知らんと欲す。 ※「第38任務部隊はいずこにありや、いずこにありや、全世界は知らんと欲す」 (注:太平洋戦争のレイテ沖海戦にて、日本軍機動部隊を追って暴走したハルゼー提督を捜して、ニミッツ司令長官が打った電文)
https://w.atwiki.jp/sentoukokka4/pages/34.html
・基本情報 種別 航空母艦 所属 ロシア 価格 7800 生産力 200 行動力 6(消費行動力 2) 装甲 1600 燃料 300 海上航行 搭載4部隊(艦載機 VTOL機 ヘリコプター) 回避/視界 高空 56/5 低空 56/5 地上 48/2 海上 48/3 海中 40/0 対レーダー防御 0 対赤外線防御 0 ・兵装 兵装名 射程 破壊力 高空 低空 地上 歩兵 都市 海上 海中 単価 弾数 射数 反撃 ガントレット 2 250 41 38 0 0 0 0 0 5 4 2 × CADS-N-1CIWS 1 200 38 48 0 0 0 0 0 2 8 2 ◯ シップレック 5 500 0 0 0 0 0 50 0 50 3 1 × 533mm魚雷 3 400 0 0 0 0 0 0 55 40 2 1 × RBU-12000 1 200 0 0 0 0 0 0 50 40 2 1 × 補給物資 0 0 0 0 0 0 0 0 16 0 ・解説 ・詳細 ・攻略やコメント等 多数の兵装を装備した航空母艦。 長射程の対艦ミサイルを装備しており、ある程度の攻撃力を期待できるが、被弾した場合は搭載している部隊が消失するため攻撃を受けないよう注意が必要。 また、今作では消費行動力が2になっているので、攻撃時にも小回りが効くようになった。 余談だが、実際の艦はニミッツより小さく、建造コストも安い。しかし、武装が充実しているためなのか、ゲームではこちらの方が高くなっている。