約 2,597,362 件
https://w.atwiki.jp/dq_mbr/pages/350.html
オーシャンクロー HP ちから かしこさ みのまもり すばやさ 生息地 回避率 738 87 52 43 99 海/ダンジョン ★★★ 属性耐性 つよい 氷/暗黒属性の呪文 よわい 炎 状態異常耐性 つよい 精神的行動不能/マヒ/かわいいおどり/まごまご/混乱/ラリホースウィートブレス/すばやさダウン/みわくの眼差し/メダパニーマ よわい 守備力ダウン/ルカナン/マホトーン/モシャスゆうわくの踊り/ラーのかがみ/正義のソロバン 技名 属性 対象 威力 補足 アイスクラッシュ 打撃・氷 敵単体 ★★★★ 特技・会心★ 氷の乱舞 打撃・氷物理的行動不能 敵単体 ★★★ 特技・会心★★武闘家専用技 回転ラリアット 打撃 敵全体 ★★★★ 物理 特徴 HPが高くバランスが良いモンスター。 会心発生率&回避率共に良好で属性弱点も無くかなり扱いやすい。 ダメージ軽減されない限りは「アイスクラッシュ」をメインで運用していこう。 氷が苦手な魔物を相手にするとその実力が大いに発揮される。 「ひっかきのあらし」や「マヒャド」など、発動できる必殺技も多い。 主人公と組むと戦士チームや武闘家チームの相性が発生し、攻撃力がアップする。 さらに、戦士ならシールドこぞうやダンビラムーチョと組み、武闘家ならピクシーや てっきゅうまじんと組むと人型チームの相性も発生し、攻撃力が大きくアップする。 このとき武闘家の主人公と組むと第三の技「氷の乱舞」が使用できる。 この技には行動不能の効果が付加されていて、さらに使いやすくなる。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/6438.html
前ページ次ページジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア 35.死霊術師と三つの月 とりあえず燃やすか?いや、それはもったいないな。 と、ムフフな本達の処分をどうするかマーティンは考えている。 ルイズは先ほどマーティンに本を渡した男を見た。 オモロ顔だわ。見れば見るほど。等と感想をこぼしたところで、 ふと目があった。何故か青年は顔を赤くして目線を外す。 やっべ。ヴァーミルナも可愛いけど、やっぱりこの子もすんごく可愛い。 むしろ素のままでこれなんだからこっちの方が可愛いっていうの? と、モグラ野郎はそんな事を考える。 どこの次元であろうとも、東京在住のサイトならルイズを美しく思ってしまうのだ。 ルイズは何とも言えぬ顔でサイトを見ている。何、今の反応。 さっきのキュルケの言葉がルイズの頭に浮かんだ。 オモロ顔なら現れるんじゃないの?オモロ顔なら現れるんじゃないの? 頭の中でこだまし続ける。やがてツェルプストーがおきまりのポーズで高笑いを始める。 いいえ、ダメ。もっとカッコいいのがいいわね。 頭の中の宿敵を爆発で吹っ飛ばした。変な服を着た青年に少々興味を覚えたルイズは、 結ばれたかもしれない男性に声を掛ける。 「ねぇ、あんたなに?」 サイトは崩れ落ちた。何ですか。人扱いですらないんですか。 そうだよね。だって俺モグラが似合ってるから。モグラだから仕方ないんだ。 とダウナー思考に陥りそうになるサイトだが、 なにか扱いに近づくだけじゃね?と思い直した。人として接すれば、 その内人扱いしてくれるヨ!とアッパー思考になったところで立ち上がり、 ようやく口を開く。それまでの奇態を目にしたルイズは、 うん、これ人じゃないわ。絶対違うわ。と思った。 「俺、平賀才人って言うんだ。その…」 「変な名前ね。で、あんたなに?人間とは違うと言ってくれると、すごく嬉しいけど」 何か良い感じな事を言う前にそんな事を言われて、 がふっ。と効果音付きでサイトは倒れた。 彼にはまだマリコルヌ程の耐性はないので、 いきなりそんな事言われて何言ってるのさ、人間だヨ。とか言えなかった。 そんなサイトをあきれ顔でヴァーミルナは見る。 『何をしているんだ?さっさと帰るぞ』 倒れてジタバタしているサイトを引きずって鏡の中に消える彼女は、 何故かルイズくらいの背丈の女の子になっていた。 デイドラの思考は、まったく理解できないものだ。 好きな人間の男に自分を心から愛させる為に、男の無二の親友を人質にとったり、 奥さんが亡くなって落ち込んでいる男を元気づける為に、 奥さんの墓の前で誰かに怒らせて戦わせてみたり、空から燃える犬をたくさん降らしてみたりと、 基本的に変な考えが、デイドラ達の間ではマトモな考えなのだ。 「何だったのかしら。あいつ」 「気になるのかね?ヴァリエール嬢」 はぁ?とルイズは顔を赤くもせずにジェームズの方を見た。 「ああ、脈無しか。いや、すまんすまん」 はっはっは。とジェームズは笑う。 このお茶目な王様は…。とルイズは思う。実際のところ、 自国の王様の方がよっぽどお茶目だったのだが、 ルイズはそんな事を知らなかった。 タバサが先ほどデイドラ王子から教えてもらった事を要約すると、 そこのエルフは魔法得意そうだから、そいつに頼め。 という事だった。少々の事情を省き、病状のみを説明する。 ティファニアもこんな商売を1年以上やっているだけあって、 事情を聞こうとはしなかった。おそらく姉さんが知っているだろうし、とも思っている。 タバサは船上の事と、使い魔の事を全員に口止めしているが、 盗賊に喋るなと言って喋らない方がおかしい。広げてくれと言っているようなものだ。 「できる?」 「はい。薬の効果を打ち消すだけなら作れると思います。手伝ってもらいましたし、 お代はいりません」 ありがとう。とタバサは頭を下げた。 まだお腹は減らない。今度はマーティンの所へ行った。 「リッチか…マニマルコが本当にリッチにしたというのなら、それはひどくやっかいだな」 やはり出来るだけ事情は言わずに話す。タバサの顔がこわばった。 「ただ、どうだろうな。私が知る限りリッチになった者は、まるで化け物の様になると聞く。 マニマルコは別格としても、従姉は昔のままの姿で君を覚えていたのだろう? まだリッチではないのかもしれない。デイドラが必ずしも真実を話す訳ではないからね。 問題は、どうすれば助けられるかということだ」 何らかの魔法を打ち消す薬を飲ませればもしかしたら。 ティファニアに薬の量を二人分作る様に頼んだとき、 ようやく彼女の腹の虫が、大音量で鳴り響いた。 お腹が空くと、嗅覚が鋭くなる。 音に驚いている部屋の面子を残し、 タバサは美味しそうな匂いの方向へ駆けていった。 二階の別の部屋。割り当てられた三つのベッドが置かれた部屋にて、 キュルケは眠ろうとした。が、お喋りな青髪の女が先にいて、 さっきからそのマシンガントークを聞かされている。 また、隣がアンアンうるさかったので壁にサイレントも掛けた。 魔法は案外上手くいって、壁に掛けた魔法が音を遮断する。外からの音は聞こえなくなった。 しかし、慣れない風の魔法を壁全体に使ったせいかそこで力が切れた。 自分にかければ良かったわね。けど、解除の先住魔法とかあったりして。 主に主人の待遇の悪さをグチグチ言ってる使い魔を見て、彼女はそんなことを考えた。 このギルドハウスには、二階に4つの部屋がある。 普通より少々大きいこの建物は、表向きには集会所や村のお祭りの際に使われている。 「でね。でね。お姉様ったらひどいのね。 自給自足とかありえないの。ご主人様として、 シルフィにおにくとかスペアリブとかを食べさせる義務があるのですわ」 どんな義務だ。と思いながら、はいはい分かった分かった。 と気のない返事をする。韻竜って結構お馬鹿ね。と思いながら。 「何なのねその反応!これだから人間はー」 「文化人気取るなら、まず服くらい着た方が良いと思うけど」 「人じゃないもんね。文化龍だからかまわないの」 さいですか。と生まれたままのシルフィを見て、 色気より食い気だから私の勝ちねとキュルケは笑った。 二人は同じベッドに寝転がり、話をしている。 本来一人用なのでくっつきそうな近さだが何も問題は無い。 キュルケは学生服のままだった。 「服なんて体を締め付けるだけなの。 動きにくくなるのはいや。 だからきゅるきゅるも、 そんなの脱いじゃえばいいのね」 とことん馬鹿なのかしら?とは口に出さず、寒いから嫌だと返す。 「そうか。人間「は」裸じゃ寒いから服を着るのね」 いい加減眠らせて。嫌々ながらキュルケはシルフィードの話を聞いている。 そんな時、どこからか大きな腹の虫が鳴った。 どうしてサイレントを超えてでも聞こえるのかしら? 何らかの力が働いているのかとキュルケは思う。 「今の、何?」 「お姉様ですわ。さっきからなんにも食べていなかったけど、 ようやくお腹が空いたのかしら?」 待て。とキュルケは頭の中でツッコんだ。それなりに親しい間柄だから、 彼女の食べる量はどれほどの物か当然知っている。 何故かシルフィードはえっへん、と胸を張った。 「まったく。シルフィがお腹一杯になったから、 後で食べようと持ってきたごはんが無ければ、 一体お姉様はどうなっていた事か…」 部屋の一角を占領しているとても大きな袋。 どうやって入れているのかは知らないが、 上手い具合に料理が入っているようだ。 「あの袋の中ってそれだったわけね。たしかにたくさんありそうだけど――」 中身大丈夫なの?と聞こうとする前に、 バタン、と扉が開く。そこにはタバサがいて、 何も言わずに袋の方へ行く。開けて食べ始めた。 「お姉様!マナーがなってないですわ! それ元々シルフィのなの! くださいって言わないといけないのね。 お姉様―?聞こえていますか。…このちびすけめ。 あ、そのスペアリブはダメなのね!」 メイジの実力をはかるには使い魔をみろという格言だか、 ことわざだかがあったと思うけど、 このコンビは本当に凸凹してておもしろいわね。 キュルケはあくびをして、ようやく夢の世界へ旅立てると思ったが、 さっきからのシルフィードの声を聞いている間に眠気が消え去ってしまったらしい。 変に目がさえてしまったのだ。経験則からして、こんな時は簡単には眠れない。 ああ、とため息を一つついて彼女はベッドから出た。 「たまには、男がいない夜更かしもいいかしらね」 タバサが持ち直した事に安堵しつつ、 キュルケは暴食している二人に、飲み物でも持って来ようと外に出る。 その足取りはどこか軽やかだった。 アルビオンから見える青の月と赤の月は、 地上から見るそれとは別格の美しさを誇っている。 今や死体と瓦礫の山になったアルビオン王家最後の砦は、 その美しい二つの月からの光に照らされている。 「素晴らしい光景だ。そうは思わないか?クロムウェル」 マニマルコの頭のルーンが妖しく輝くと共に、 身につけている死霊術師のアミュレットが青と赤の月に照らされた。 本来このマジックアイテムは自身の身体能力を低下させる代わりに、 魔法力を増幅する物だ。しかしルーンの影響かそれとも改良の結果か、 低下を引き起こさない上に以前よりも魔法力が増幅する品となっている。 おせじでも良い眺めとは言えない。クロムウェルは苦笑いでごまかした。 「いやー…それよりマニマルコ様。人員の確保も出来ていませんし、 レキシントンに戻って後続が来るのを待ちませんか?」 作業は出来ませんし、ここ寒いですし。とクロムウェルは言うが、 マニマルコはそれを無視して呪文を唱え始めた。 大損害を被ったレコン・キスタの軍は、現在戦傷者の治療やら何やらで忙しい。 城の検分を行うには、後二日は必要だと先ほど兵から聞いたところだった。 空に浮かんでいて寒いから、死体だってそこまで早く腐ったりしないし大丈夫ですよ。 と言われ、死体は見飽きたなぁ。と元司教の頭の中で感想がこぼれた。 「…マニマルコ様?」 「黙れ犬。ゾンビにランクアップでもしたいのか?」 いえいえまさか。とニッコリ笑って何も言わない事にする。 少し経って、イザベラと共に黒いフードを被り、 変なデザインが入った黒いローブのメイジが何人か来た。 何でもマニマルコの部下らしい。ガリアで彼女の教えを受けた「蠱の僕」、 だか「蠱の隠者」だとかいう連中だとクロムウェルは聞いた。 「マニマルコー。これどこに置けば良いの?」 片手で人が入る白い棺らしき物を持って、イザベラは言う。 へんてこなロゴが入った赤い布を持っている黒装束達は、 ひざまずいてマニマルコの指示を待つ。 「ああ、ありがとうイザベラ。ここに置いてくれるかな?慎重に。ひびが入ると面倒だからね。 お前達はその棺の下に大きい布を敷いておきなさい。小さいのを上に掛けるように。 分かったね?」 コクリと頷き、イザベラは交錯する手の骨とドクロが描かれ、 白と黒で縁取りされている布の上に棺を置いた。 死霊術師のタマゴ達は、二つの小さな布を棺の上に掛ける。 タムリエルの魔法は使えないが、使えなくても出来る事はたくさんある。 よしよし。とマニマルコは満足げに、その棺を眺めた。 口調こそ優しく見えるが、彼女は弟子にとても厳しい。 素材の無駄遣いや、素材その物をダメにすることを極力禁止している。 もっとも彼らはタムリエルの魔法を使えないので、 今はマニマルコの指示で防腐処理や、 マニマルコお手製のマジックアイテムを使って、 人間の魂を何処かから取ってきたりするくらいだ。 「あのー…マニマルコ様。何をされているのでしょうか?」 「まぁ見ていろ。もっと良い眺めにするだけだ」 また長い詠唱に入る。何でも東方には色々と魔法の種類があるそうで、 短い詠唱か、または唱えなくても問題無く使える魔法が今は流行っているが、 昔ながらの「古き法」とかいう魔法は、長々と呪文を唱えないといけないのだとか。 それはとても難しいから、イザベラはまだ使えないらしい。 魔法というのも色々あるんだなぁ。と全く使えない男は思う。 「ねぇクロムウェル。何が起こるのー?」 「いや、僕にも分からないんだ。とりあえず、静かに待っていよう」 長い詠唱が続く。クロムウェルは比較的綺麗な所に座ってそれを眺める。 隣にイザベラが座り、少し離れて黒い集団が座って、蠱の王へ祈りを捧げている。 本当に長々と続く。言葉が違うので雑音の様に聞こえるそれは、 眠気を増長させる役に立つ。イザベラがクロムウェルの肩に頭を乗せ、 スヤスヤ眠り始めた頃、ようやく詠唱が終わったようだ。 「さて…我が敵達の目はごまかせたか?」 死体に魂を入れて使役したり、魂そのものを使役したりする死霊術師は敵が多い。 毛嫌いする神は、エイドラにもデイドラにもいる。 白い棺――儀式用の祭壇――に天から光が降り注ぐ。 薄い桃色の光が辺りを照らす様はこの惨状の中でも美しく輝く。 それはクロムウェルがイザベラを起こすのには十分な理由だった。 「うわぁー凄い。これ、マニマルコがやったの?」 その光の意味するところを知らないイザベラは、 美しい死霊術師の月にうっとりしながらマニマルコに聞いた。 「そうだとも。これこそ私が編み出した魔法だ。 さて、眠っている連中やここらを漂っている連中がいい加減不憫だ。 起こしてやるとしよう」 近くの死体に近づき、マニマルコは呪文を唱えた。 何かが入り込んだかのように死体がうごめき、 意識を取り戻したかのように立ち上がる。 死霊術師の長たるマニマルコにとって常人では視認出来ない魂など、 ありふれた死霊術用の素材である。 普通のメイジなら魂を使うために「魂石」と呼ばれる神秘のアイテムが必要となるが、 彼だった彼女はそのまま使う事が出来る。 「マニマルコ様のお手を煩わせなくても、指輪がありますが」 「クロムウェルよ、あまり指輪は使うな。それの研究はまだ済んでいないのだ」 死体達を蘇らせ瓦礫を撤去させる。死体なのだから、 当然体のどこかが欠けている兵士もいる。 しかし何の問題も無く彼らは働いている。痛みも意識も無く、 忠実な奴隷としてのみ彼らは存在しているのだ。 「明日の昼には終わるな。死体が増えれば増えるほど、 作業がはかどるから楽になる。お前達は防腐剤の用意を。 腐り始めるとやっかいだからね。いくらかはスケルトンにするから、 それの準備もしておくように」 ペコリと頭を下げ、蠱の僕達はレキシントンへと戻って行った。 彼女の死体収集や死体を蘇らせる魔法は一般兵から奇異の目で見られているが、 クロムウェルの直属だからと、問題視はされていない。 魔法の腕も良く、水の秘薬が無くても大けがの治療が出来る事も大きい。 しかし最初からマニマルコにとって、 レコン・キスタの兵隊は実験道具程度の認識しかない。 その内皆自身の配下に加える予定だ。 犬は素体にすらならなさそうだし、外交とか面倒だからそのままにするつもりなのだ。 ジョゼフにこちらの統治を任されたので、楽しい所にするつもりである。 誰にも邪魔をされずに死霊術の研究が出来る所に。 古巣の、アルテウム島の様な防衛設備を持っているだろうこの大陸は、 それらをするにうってつけと言えるだろう。 「綺麗だねぇクロムウェル」 死んだ兵士が瓦礫を運び、マニマルコが辺りを漂っているらしい魂を死体に入れ、 蘇らせて働かせている事を除けば、そこは二つの月とたくさんの星の光と、 天から降り注ぐ淡い桃色の光が美しい景色を作っている。 「ああ、そうだね」 下界に捕らわれず、上を向いておけばいいや。 とクロムウェルは死体とその主を見ないで空を見る事にした。 ああ、これだけなら何も問題はないのに。そんな事を思いながら。 「美しい光景だ。これをシロディールに現した頃は良かったのだがなぁ」 死霊術師の月と、赤と青の月を見て蠱の王は呟く。 シロディールの政府高官の腐敗ぶりは、 未熟な見習い死霊術師が防腐剤処理すら施さずに作り、 真夏の炎天下の湿地帯に放置したゾンビの様な物だ。 実際その通りとしか言いようがない。ほぼ腐りきっているのが現状である。 基本的に帝国の中央シロディールで官僚になれるのは、 皇帝の側近である文武両道の優秀なバトルメイジを除き、帝都人のみである。 それらは、シロディールの田舎である西のコロヴィア地方や、 東のニベネイ地方で他種族と共に暮らす者達よりも帝都、 またはその近くに生まれ幼少から帝都の「洗練された」ニベネイ文化に触れてしまった、 帝国中央ハートランド近郊出身の者が多い。 つまり、帝国中心主義者しかいないということだ。 タムリエルにおいて、人間は寿命の低い側に位置する。 エルフが千年生きていられるのだから、当たり前と言えるかもしれない。 そしてどこの世界でも、腐敗した権力者は長生きしたいものだ。 そんな訳で帝都の官僚は死霊術師と手を組み、延命の為の報酬として死体を渡していた。 しかしメイジギルドの頭が変わり、ハンニバル・トレイブンと名乗る男が、 シロディールのメイジ達を統べるようになった時、異常が起こった。 「真の無知とはああいう奴を言うのだろうな…サイジックでも見たことのないタイプだった」 彼は死霊術絶対禁止令を掲げ、死霊術を行う者を容赦無く罰した。 結果として、有力者の庇護下にあった術者達は捨てられ、 力のある者達はシロディール以外の地方に逃げた。 そこにやって来たウジ虫のたかったゾンビの様な連中が、 我こそは蠱の僕!とか言い始めたので、それなら僕になってくれるか? とマニマルコが行ったのである。蠱の名を汚すなと言いたかったようだ。 もし隠れ潜む隠者がいれば、そいつも回収しておこうかとも考えていた。 しかし、隠者の様な事をやっている奴の中には、断食でリッチになろうとした馬鹿もいた。 ウジ虫でも頭に沸いているのかね?とオブラートに包んでやんわり言うと、 それすら有難いお言葉として流した。彼はその時シロディールには本当の馬鹿しか残っていないと痛感した。 あまりにも可哀想なので、最も単純かつ面倒なリッチ化の方法を教えてあげたのだが、 以前『死者の書』に書いた内容であるにも関わらず、文書化不可能とか言い出した。 はぁ。とマニマルコはため息をついてから、こいつの始末を闇の一党に依頼した。 こんなのに最も簡単な物といえども、蠱の秘術を教えた私が馬鹿だったと思いながら。 「ダガーフォールでも何があったかまるで分からん。後一歩だったはずなのだがな…」 気が付けばサラスに戻っていて、ずっとここにいましたよ? と部下に言われた。神の名を語る連中が介入したのは間違い無かった。 過去への介入は、連中の誰かが創った巻物の影響で不可能なはず。 ならば記憶を改ざんしたか。とマニマルコはその時思った。 その後時折タムリエルに戻っては、各地のメンバーの研究発表等を彼だった彼女は聞いていた。 新しい風により、様々な事が違う視点で明らかになる様は、見ていて面白い物だ。 「だが、まぁ良い。時間だけは無限にある。チャンスはまた巡って来るだろう」 そんな事を呟きながら、34体目の死体に魂を入れていると、 後でクロムウェルと言う名の駄犬が、叫び声を発した。 いい加減死体の耐性は付いたはずだが。と思って振り向くと、 2メイルを超える亜人らしき男がいた。 人なら両手で持つだろうハンマーを片手で持っていて、 体の色は緑で目は赤く、髪の毛は無い。 上半身はその筋骨隆々とした肉体を見せつけたいのか裸だった。 「あの槌は…ヴォレンドラングか?ならば――」 やはりここにも現れるのか。いや、だが何故こいつが現れる? オークの王に、オークの死体をくれと使いを出したからか? 妖艶な、黒髪の女の体を寄り代としているマニマルコはそんな事を思った。 これに魂を入れた理由は、元の素体が大気からの魔法力吸収効率が高かったからで、 それを手直しして尚更良い具合にしたからだ。それ以外の付加価値なんて、微塵も考えていない。 『マニマルコとは貴様の事か?ああ?』 いかにも不機嫌そうなデイドラの主、マラキャスが言った。 彼は元々「トリマニック」と呼ばれるとても腕力のあるエイドラだったが、 色々あってデイドラになった存在である。 「これはこれは妖魔の王マラキャスよ。あなた様の姿が見られるとは、真光栄に思います」 そんな事は全く思っていないが、社交辞令というやつである。 マラキャスの機嫌は悪いままで、吐き捨てるように話を始める。 エルフの面汚しめ。とマニマルコはそんな感想を頭の中でこぼした。 『この俺様からの儲け話だ。お前の主をある女に殺させたい』 「それは願ってもないこと。ですが…」 『分かっている!今回は少々勝手が違うからな。報酬を言え。用意するぞ』 マニマルコはそれを聞いてニヤリと笑った。 一つ、欲しい物があった。そう簡単には手に入らず、とても力のある物だ。 「では、ハイランドに生息している人間以外の連中の死体を」 マラキャスの顔が不快に歪む。体が怒りによって震え、 ヴォレンドラングの柄から軋む音がした。手に力が入りすぎて、 自身が創ったアイテムすらその馬鹿力で壊れそうになったのだ。 『俺様が、誰か、分かっていて--それを言っているのかぁ!!』 マラキャスの叫び声が辺りに響き渡る。その声は辺りにいる死体に縛り付けられていた魂達を引っぺがし、 近くにあった瓦礫を塵になるまで粉砕した。 そのまま雄叫びを上げ、マニマルコを睨む。 神の怒りが向けられているというのに、彼女は涼しい顔だ。 片手の槌を振り上げ、緑色の亜人はマニマルコ目掛けて振り下ろす。 風を切る音と共に槌は彼女へ向かうが、顔に当たる直前で何故か止まる。 心底嫌そうな顔を浮かべるマラキャスはうなり声をあげて威嚇するが、 マニマルコには何の効果も無かった。 彼女の目論見は当たった。デイドラが自分から頼みに来るということは、 つまり私以外には出来ないということだからな。 マニマルコはほくそ笑む。 『…いいだろう。殺してから報酬は渡す』 「ありがたく頂戴いたしますマラキャス様。では、その内容の方をお話下さい」 メファーラの計画が書かれたメモを渡して、マラキャスは塵となり消えた。 やれやれとでも言いたげにマニマルコが肩を回していると、 クロムウェルとイザベラが彼女の方へ走ってきた。 「マ、マニマルコ様!今のは一体?」 「追放されし者の守護者だの、復讐の神だのと言われる低脳だ。 気にするな。所詮連中は神ではない…ああ、訳が分からんか。 面倒だから分からないままでかまわん」 分かりたくもない。死霊使いと出会ってから心休まる日が一切無いクロムウェルは、 聞こえないようにぼそりと呟いた。 「あれ、神様なの?」 「違うよイザベラ。力が強くて死なないだけの、可哀想な豚だ。全ての連中に言えることだけれどね」 どーいう意味?とイザベラは聞き返すが、マニマルコは彼女の頭を撫でるだけだった。 だが私は違う。そう誰にも言わず己に言い聞かせて。 前ページ次ページジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア
https://w.atwiki.jp/acewonderland/pages/150.html
クローバーの女王 imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (クローバーの女王.jpg) タイプ:ヒューマン LV:1 (MAX:100) HP:1035 (MAX:2333) 攻撃力:520 (MAX:1117) 回復力:133 (MAX:300) スキル:ダイアモンドダスト敵モンスターに♣の攻撃力×20ダメージ リーダースキル:なし 何事に対しても白黒つける性格。敗北を許容できず勝つためには手段を選ばないため恐れられている。 img_slideエラー 指定ページに画像ファイル(png,gif,jpg)が見つかりません。
https://w.atwiki.jp/srkjmiroor/pages/52.html
【名前】 クローズ 【読み方】 くろーず 【声】 不明 【登場作品】 烈車戦隊トッキュウジャー 【初登場話】 始発駅「特急列車で行こう」 【所属】 シャドーライン 【分類】 戦闘員 【モチーフ】 カラス、マフィア 【名前の由来】 黒orカラス(英:crow+s) 【詳細】 闇の力によって影から無数に呼び出される「シャドーライン」の戦闘員。 帽子にスーツとマフィアを彷彿させるスタイリッシュな風貌で、武器はドラムカートリッジ型のマシンガンと斧。 「クロ」、「ブラッ」などと発声(「チョールヌイ(ロシア語で「黒」という意味)」とも発言。)。 主にシャドー怪人の命令で行動。 第4駅からは「クライナーロボ」を操縦する形で巨大戦にも参戦している。 【余談】 デザイナーの篠原保氏によると「『帽子に裂けた口』だけでは怖過ぎるため、帽子に笑った目のように見えるラインを入れる事で少しコミカルな雰囲気を足した」らしく、他にも「『帽子を被った戦闘員』というのを『忍者戦隊カクレンジャー』の時に描くも不採用になり、それでもずっと『いつかやりたい』と思い続け、今回において20年越しで採用された」とコメントしている(DVDの映像特典の「トッキュウミュージアム」より)。
https://w.atwiki.jp/bluebeard/pages/111.html
クローズ L V 名 声 冒 険 交 易 海 事 冒険スキル 補給 操帆 測量 釣り 酒宴 駆除 救助 探索 視認 観察 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 開錠 採集 調達 行軍 生存 考古学 宗教学 財宝鑑定 美術 地理学 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 生態調査 生物学 口説き 機雷発見 バイオリン演奏 投てき術 航行技術 言語学 サルベージ 曳航 罠 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 交易スキル 会計 社交 身体言語 運用 警戒 逃走 調理 保管 縫製 鋳造 工芸 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 食料品取引 調味料取引 酒類取引 嗜好品取引 香料取引 香辛料取引 繊維取引 織物取引 染料取引 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 雑貨取引 医薬品取引 鉱石取引 工業品取引 貴金属取引 武具取引 火器取引 工芸品取引 美術品取引 宝石取引 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 家畜取引 錬金術 管理技術 商品知識 Rなし Rなし Rなし Rなし 海事スキル 回避 砲術 水平射撃 弾道学 速射 貫通 剣術 接舷 漕船 収奪 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 防御 突撃 銃撃 戦術 修理 統率 消火 応急処置 疾病学 外科医術 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 操舵 見張り 機雷敷設 援軍要請 造船 海軍護衛要請 応用剣術 狙撃術 兵器技術 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 副官 名前 冒険LV 交易LV 海事LV ? ? ? ?
https://w.atwiki.jp/bluebeard/pages/48.html
クローネ L V 名 声 冒 険 交 易 海 事 冒険スキル 補給 操帆 測量 釣り 酒宴 駆除 救助 探索 視認 観察 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 開錠 採集 調達 行軍 生存 考古学 宗教学 財宝鑑定 美術 地理学 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 生態調査 生物学 口説き 機雷発見 バイオリン演奏 投てき術 航行技術 言語学 サルベージ 曳航 罠 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 交易スキル 会計 社交 身体言語 運用 警戒 逃走 調理 保管 縫製 鋳造 工芸 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 食料品取引 調味料取引 酒類取引 嗜好品取引 香料取引 香辛料取引 繊維取引 織物取引 染料取引 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 雑貨取引 医薬品取引 鉱石取引 工業品取引 貴金属取引 武具取引 火器取引 工芸品取引 美術品取引 宝石取引 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 家畜取引 錬金術 管理技術 商品知識 Rなし Rなし Rなし Rなし 海事スキル 回避 砲術 水平射撃 弾道学 速射 貫通 剣術 接舷 漕船 収奪 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 防御 突撃 銃撃 戦術 修理 統率 消火 応急処置 疾病学 外科医術 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 操舵 見張り 機雷敷設 援軍要請 造船 海軍護衛要請 応用剣術 狙撃術 兵器技術 Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし Rなし 副官 名前 冒険LV 交易LV 海事LV ? ? ? ?
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/7827.html
autolink() RG/W26-001 カード名:クローン 御坂妹 カテゴリ:キャラクター 色:黄 レベル:0 コスト:0 トリガー:0 パワー:2000 ソウル:1 特徴:《クローン》?・《超能力》? 【自】このカードがアタックした時、クライマックス置場に「姉妹」があるなら、あなたは自分の山札の上から3枚を、控え室に置く。それらのカードすべてが《超能力》?のキャラなら、あなたは自分の山札を見て《超能力》?のキャラを1枚まで選んで相手に見せ、手札に加え、その山札をシャッフルする。 【自】[①]バトル中のこのカードがリバースした時、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、このカードを思い出にする。 世界とは…こんなにもまぶしいものだったのですね レアリティ:RR illust. 13/09/26 今日のカード。 ・対応クライマックス カード名 トリガー 姉妹 1・風
https://w.atwiki.jp/utapri_shininglive/pages/1122.html
【ホーリーナイトサンタクロース】来栖翔 No. 407 TOTAL DANCE VOCAL ACT 特技 カットインボーナスのスコア30%上昇 レア度 UR Lv50 4382 1573 956 1853 サブ特技 フルコンボクリア時+28000スコア 属性 ドリーム MAX 5940 2140 1380 2420 メインスキル ドリームのACTパフォーマンス60%上昇
https://w.atwiki.jp/dungeon-explorer/pages/77.html
ID 名前 種類 攻撃力 必殺 命中 強化限界数 属性種類 属性強度 装備可能職種 レア度 説明 0048 ライトスピア スロースピア 10 4 90 4 無 0 ナイト D 狩猟用に作られたスロースピア。 0049 ボーディングパイク スロースピア 48 8 90 4 無 0 ナイト B より遠くの獲物を狙い打つために改良されたスロースピア。 004A フリウリスピアー スロースピア 97 12 90 4 無 0 ナイト S 岩をも貫通させる事の出来るスロースピア。切っ先を工夫する事により貫通力が上がった。 004B デイティスピア スロースピア 15 4 87 4 無 0 ナイト D 攻撃力、命中、重さ、全てのバランスを考慮して作られた。攻守共に優れていて人気が高い。 004C コルセスカ スロースピア 55 8 87 4 無 0 ナイト B 鍛え上げられ、高い耐久力のあるスロースピア。デザインも洗練され、武器と言うよりは芸術品に近い。 004D フュスキーナ スロースピア 114 12 87 4 無 0 ナイト S スロースピアを作り続けてきた鍛冶屋で奇跡的に生まれた一品。 004E アザガイ スロースピア 29 5 95 4 無 0 ナイト C スピアを作り変えたスロースピア。スピア並みの威力を備えている。 004F アンゴン スロースピア 67 10 95 4 無 0 ナイト A 切っ先を改良し、突き刺さりやすくしたスロースピア。 0050 イシジュア スロースピア 125 15 95 4 無 0 ナイト S 貫けない物は無いと言われているスロースピア。失われた鍛造法による物のため、新たに作り出す事は不可能。 0051 ジャベリン スロースピア 38 4 92 4 無 0 ナイト C 特殊な形状で、魔物の皮膚にも深く突き刺さるスロースピア。錬金術師がデザインし、鍛冶師が作製した。 0052 ピラ ナイフスロースピア 81 8 92 4 無 0 ナイト A 錬金術によって命中を高められたスロースピア。魔物に吸い込まれる様に飛んでいく。 0053 アキュリス スロースピア 138 12 92 4 無 0 ナイト S 国を救った英雄の遺物を鍛え直して作られたスロースピア。魔物の硬い皮膚や、鉄をも貫く事が出来る。 装備可能職種:ナイト 盾装備可能 名前 値段 RARE 攻撃力 必殺 命中 強化限界 属性 付加効果 入手場所 ライトスピア 1400G D 10 4 90 4 無 なし 狭間 デイティスピア 3220G D 15 4 87 4 無 なし 狭間 ジャベリン 9800G C 38 4 92 4 無 なし ロドリス ボーディングパイク 14000G B 48 8 90 4 無 なし ロドリス コルセスカ 21000G B 55 8 87 4 無 なし ロドリス アンゴン 28000G A 67 10 95 4 無 なし ロドリス ピラ 35000G A 81 8 92 4 無 なし ロドリス フリウリスピアー 56000G S 97 12 90 4 無 なし ロドリス イシジュア 1460000G S 125 15 95 4 無 なし 狭間 アキュリス 非売品 S 138 12 92 火、または無 火の迷宮、または火タイプの冥の迷宮の赤い宝箱 ウェポンアーツ クラス 名前 消費AP(%) 威力 属性 攻撃タイプ 効果 C スピンショット 140 無 投具 槍に回転をかけて投げる。 B スルーショット 150 無 投具 硬い魔物を貫通する槍を投げる。 A クリーンショット 150 無 投具 風圧で魔物を吹き飛ばしダメージを与える。 S スピンショットプラス 155 無 投具 スピンショットの強化版。槍に強力な回転をかける。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/6482.html
前ページ次ページジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア 38.出発までの休憩 ルイズ達が朝食を食べ終わる。彼女は再び魔法の練習をしに出て行った。 キュルケは暇なのと、自身の勘が正しいのかどうかを確かめるためにそれを見に行く事にした。 青い髪の二人はというと―― 「眠いから寝ますわ。今日は帰らないでしょ?お姉様」 コクリとタバサが頷いた事を確認して、シルフィードは2階のベッドに行った。 食っちゃ寝は体に悪いだろうが、そんな事を気にする程老いてはいない。 タバサはというとハシバミ草のお代わりを頼んだ。 タルブ独特の味付けが気に入ったようで、15杯目であった。 「にしても――凄いわねぇ」 爆発音と共に豪快な土煙が吹き上がる。 さっきからの練習は、明らかに爆発が多いが成功も何度かしていた。 とんでもない氷柱が出来たり、見たことのない大火球が出来る度に、 ルイズの目があり得ないほどに輝いていく。魔法を使う喜びをかみしめているのだ。 キュルケが優しい眼差しでそれを見ていると、ごうと風が唸った。 教本でしか見たことの無い巨大な竜巻がルイズの前に現れる。 本来そう簡単に扱えない、真空の層が混じった竜巻だ。 「カッタートルネード!?よくやるわねぇ」 体が覚えていたわ。とルイズは謎の言葉を残している。 キュルケはその後も、おーとかあーとかやる気のない歓声を、 ルイズが失敗したり成功する度に上げる。体が高揚していくのを感じながら。 「ねぇ、ツェルプストー」 「なにかしら?ルイズ」 「その声援、凄く腹が立つというか、つまり邪魔というか」 「あらそう?良いじゃない暇だし。ところで爆発の穴ぼこ、そのままにしておいて良いの?」 後でゴーレムでも作って、それに埋めさせるわよ。とルイズは爆発させながら言った。 土埃が派手に宙を舞いルイズを汚すが、服に付いた汚れを払おうともせず、 彼女は眩しい笑顔で練習を続ける。 キュルケはこんなに楽しそうなルイズを見たことがない。 先ほど文句を言った時も、満面の笑みで楽しそうな口調だった。 魔法が使えなかったから、使えるようになって余程嬉しいのでしょうね。 キュルケは、やはりやる気のない声援を送りながらルイズの魔法の練習を眺めた。 ギルドハウスの二階、窓からその風景をマチルダとジェームズは眺めている。 「私も――昔はあんな風に練習をしたねぇ」 ジェームズはため息をつくマチルダに何も言わず、 ただ彼女を見ている。窓から元王へと視線を変え、 彼女はゆっくりと口を開いた。 「モード様は皆にはチヤホヤされていたけど、実際のとこありゃ図体だけでかくなった悪ガキの類だね。 あんたが王様やって正解だったと思ってる…ああ、思っちゃいるけど――」 杖がジェームズの首筋に当たる。マチルダの顔は、何の表情も宿してはいない。 「まだ、許しちゃいないからね。でも、テファがああ言ったからどうにか我慢するよ。 もしあの子にまで何かしたら、地獄行った方がマシな事をしてやるから」 ジェームズは、何も言わずコクリと頷いた。またため息を吐いて、彼女は杖を離す。 「悪いね。今も引きずってんのさ」 「親を殺されて、引きずらん方がおかしいだろう」 「ああ、そうかもね。忘れたいんだがねぇ…」 身の振り方は今のままで良い。ある程度踏ん切りは着いた。 しかし、何とも言えぬもやが心に残る。 そしてそれはこの場で王を殺しても、絶対に晴れぬ物だという事も理解している。 どうすれば良いのか、マチルダには全く分からなかった。 「あの馬鹿は夜の色とか言ってたけどねぇ」 あの場はそれで収まったが、何年も溜まった怨恨はそう簡単に消せる物ではない。 夜の女王の気分転換方法は、人間にはそんなに通用しない様だ。 「あの黒いローブの不思議な女性かね?あの後現れた者達も急に消えたが、先住の魔法の使い手とか?」 あー…今のは無しで。うむ。分かった。 噂をすれば影。特に影を司っているらしいあいつ。 また来られると厄介だからと、彼女は早々に話を打ち切った。 「ねぇ、ルイズ」 キュルケは、爆発によって埃まみれのルイズをおかしそうに見ている。 私が魔法を使えるようになった時は、どんな気持ちだっただろうか。 少なくても、こんな風になるまでした覚えは無いけれど。そう自分の昔を思い出しながら。 「何よ」 気持ちの良い風が吹く。季節は夏に変わる少し前。青空の下――先ほど少し雨雲があったけれど、 今は綺麗な青い空の下で、ルイズはとても清々しい気持ちで魔法の練習をする。 こんな事、今まで彼女は経験したことが無かった。 「楽しそうね」 これ以上無いくらい、満面の笑みを湛えてルイズは言った。 「ええ、とっても!」 「そ。けど油断は禁物よ。私にだって、意地はあるんだから」 え、とルイズは赤い髪の艶やかな女性を見る。 笑みを浮かべるその顔は、紛れもなく祝福の思いに溢れているが、 それと同時に、何か別の感情も含んでいる様に思えた。 「敵対は終わったんじゃなかったの?」 ふふん。とキュルケは笑った。獲物を見つけた狩人の目で。 彼女は胸元から杖を取り出し、ルイズに向けた。 「フォン・ツェルプストーとラ・ヴァリエールの関係の中ではね。 光栄に思いなさい。このキュルケ・アウグスタ・フレデリカ・ フォン・アルハンツ・ツェルプストーが、直々に敵として認めたのだから」 あの日、体がゾクリと震えた感覚がキュルケに蘇り、自身に流れる炎の本能がささやく。 『虚無』がこの子の力なのだとすれば、それを倒す事がお前の炎を燃え上がらせる理由だと。 本当の獲物を見つけた狩人は体中に喜びが溢れる。敬虔な宗教人が、 神に祈りを捧げている時のように至福に包まれ、それ以外に目が行かなくなる。 青い髪の友人はまた別の話である。 キュルケの体から、炎のもやが漂うのが見える。 彼女の精神が高ぶり、まるで炎が舞っているかの様に辺りを赤いオーラが包む。 ルイズは、何故か自身の気分が高揚していく事に気が付いた。 どうしてか分からなかったが、少しして母の言葉を思い出した。 「戦場で敵に相まみえた時、本当に『敵』と認められる存在に出会った時、 貴族は心から喜びに満ちあふれてしまうものなのですよ。 そして、それを倒す喜びは何物にも代えられぬのです。 ルイズ、いつかあなたにも敵ができましょう。 そう言うわけで、今日は逃げないで私の『お話』を聞きなさい」 お母さま。ここは戦場ではないけれど、私にも敵が出来たみたいです。 ルイズはキュルケに杖を向け、高らかに声を上げた。 「ならば、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールとして、 貴殿を敵と認めるわ。ヴァリエールの家柄とは関係なくね」 色無き虚無がルイズを包む。不思議な事だが一切の感情の揺れが無く、 彼女はただ真っ直ぐに、宿敵となったキュルケを見ることが出来た。 キュルケはいつもとは違う風に笑った。 「そうこなくっちゃね。今はまだやり合ったりしないけれど。 国周りが色々ややこしくなっているし、 あなたもまだ自分の力に振り回されているしね。 実力が発揮出来るようになってから、思いっきり打ち負かしてあげる」 「そんな余裕、持ってていいの?」 ルイズも母が戦場でそうしていた様に笑った。だが、それも長くは続かなかった。 「だって、あんたお子様だし」 子供じゃないってば!ほら、そういう反応するから。 仲良き好敵手達は、未だ赤き髪の乙女の方が一枚上手のようだ。 彼女達がこの後どのような道を歩むのか、 それは神々すら分からない。予言書無きこの世界で吹き荒れる、 動乱の嵐の行く末と共に楽しんで見ている事だろう。 昼食を食べるにはまだ少し早い時間に、 アンリエッタとウェールズは一階に下りてきた。 歩きにくそうなアンリエッタを、ウェールズが支えて歩いている。 一階でたむろしていた盗賊達が二人を見て、ニヤニヤしだした。 「おはようございますオレン王子」 ウェールズは顔を赤くするが、素敵な名前ですわ。 とアンリエッタに言われて、悪い気がしなくなった。 あの湖で両思いになったのは違いないが、 しかし振り回されるのはウェールズだ。 仕方がない。分が悪い、悪すぎるのだ。 「昨晩はお楽しみでしたねオレン王子」 ウェールズはまた顔を赤くするが、笑っているアンリエッタを見ているとどうでもよくなった。 「お前ら、ちょっかいをかけるのもそこらにしとけ。 さて、アンリエッタ姫殿下。依頼は果たしましたので、 残りの代金を頂きたく」 恭しく頭を下げて、グレイ・フォックスは言った。 まだ落ち込んでいるけれど、出来る男は仕事に私情を挟まないものだ。 そんな訳でグレイ・フォックスは「出来ない男」なのだが、 部下の手前、涙を見せるわけにはいかなかった。 「ええ、もちろんですわ。王宮に戻ったらすぐに手配いたしましょう。 ところで、昨日言った事ですけれど」 「もちろん。こちらにお任せ下さい」 アンリエッタはウェールズから離れ、フォックスが彼の肩を叩いた。 大変だなお前もと言いたげな顔で。もっとも、頭巾に隠れて誰もその表情は分からないが。 「え?」 ウェールズを無視してフォックスは話を続ける。 「それとこれを。手下が重要な機密を得たようで…まだ確証は得られていませんが」 ぽん、と首をかしげるウェールズの肩を誰かが叩く。他でもない、 彼がこの世で最も愛するアンリエッタ姫だ。 「今あなたを王宮に連れ帰ったら、スキャンダルでは済まないでしょう? 私がゲルマニアに嫁いでから、あなた様を秘密裏にヴィンドボナに連れて行く手筈になっています。 しばらく離ればなれになりますけど、わたくしはあなたの事を忘れませんから。 手紙は、王宮でゆっくり読ませていただきますわ」 ウェールズが何かを言う前に、フォックスが口を開いた。 「まぁ、そう言うわけですウェールズ皇太子殿下。 今腕の良い船乗りが少ないので、しばらくは空賊でもしてもらえますかね? ご心配なく。ちゃんと「らしく」なるようお教えしますから。 あ、姫殿下。出来れば早急に見られた方がよろしいかと。 真実かどうかは怪しい節もありますし、証拠も確たるものがございませんがね」 「え?」 やはりウェールズは無視して、アンリエッタは頷いた。 「あ、ウェールズの名を使うとまずいので、オレンとでも名乗っといて下さい」 「え?」 「素敵ですわオレンさま。じゃ、わたくしは帰りますからお達者で。 もう死ぬだなんて言わないで下さいね」 美しい姫が口づけをする。ウェールズはそれだけで、全て許せる気持ちになった。 「あ、ああ。分かった。それじゃ、元気でねアンリエッタ」 「あなたも。どうかヴィンドボナで再会できますように」 王宮から盗み、学院脱出時に使ったグリフォンに乗るアンリエッタをウェールズは見送る。 フォックスの命令によって、とても大人しくなった空を舞う獣は一声吠えると、 天高く舞いアンリエッタだけを乗せて王都へと去った。 タバサは、そこら辺に置いてあった三文小説を読みながらその様を眺めている。 小説の名は『トリスタニアの休日』。最近話題の劇を書籍化した物だ。 後に空賊王子の異名を持つオレン、またはウェールズ・テューダーの半生を綴った本が出版される。 『空賊王子』と題されたその本の著者は、ガリア文学の流れを汲む謎の売れっ子作家、サバタ・ラザベイだ。 彼女の著書が持つ、リアリティのある記録されていない情報をどうやって手に入れているのか等が、 著者の不思議さに拍車をかけているのだが――それはまた別のお話。 アンリエッタが去ったのと同時刻、水の秘薬を作ってから後、 ティファニアはギルドハウスの地下でずっと薬を作っている。 マーティンは薬品精製に関しては見習い程度の腕前なので、 何も言わずに彼女のやり方を見ている事にした。 タムリエルで使われている、錬金術の器具とはまた違う道具で、 ほうと思いながら、それらの使い方等を眺めていた。 「いやはや、影の君の所作はどんな時でも様になりますなぁ」 「まったくだなチュレンヌよ」 何処かに潜んでいた変なおっさん二人と共に。テファはニコリと微笑んだ。 本来ならロウソクの炎だけが頼りの薄暗い室内だが、 そこにいる四人がそれぞれ魔法で明かりを灯している。 「そんなことないですよ」 「謙遜は美徳と申しますが、されすぎるのもどうかと思われますぞティファニア様!」 困った笑顔で二人をあしらい、薬品製作の方にテファは頭を切り換えた。 邪魔するのは悪いよねー、とダメ貴族達はマーティンの方を向く。 「聞きましたぞ。彼のグリフォン隊長ワルドに一歩も引けを取らなかったとか」 「え、いや」 「いやはや、灰色狐からお噂はかねがね。タムリエルの皇帝陛下であらせられたのでしょう?」 「え、ええ。確かにそういうのでしょうが――」 公務とかした事が無いので、果たしてそう名乗るべきかどうか。と、 マーティンはあまり言えない胸の内を語った。ご謙遜を!と二人は同時に言った。 「民を守る為に己が命を犠牲としたとか…。まっこと上に立つ者の鑑ですな」 「そうでしょうか?」 チュレンヌの言葉にテファは疑問符を投げかけた。 え、とチュレンヌは彼女を見る。美しい顔が陰りを含んだ表情を見せる。 自身の家族と近しい人々がどの様に死んでいったか、彼女はそれを忘れていない。 その惨劇を見たからこそ彼女は死を嫌う。特に死の美化は好まない。 言わなきゃよかった。悲しげな影の君を見たチュレンヌは心の底から後悔した。 「マーティンさんが悪いとは思いません。それ以外方法が無かったと思います。 でも、命を落とす事を美徳とする考え方は、やっぱりどうかと思うんです」 人間もエルフも生きてこそ、です。とテファは静かに言って、 再び薬品製作の方へ戻る。あうう。とチュレンヌは下を向いた。 「確かに――私がいなくなって、帝国が混乱しているのは間違い無いだろうしね。 オカートには苦労を掛けてしまったな…」 その程度では済みません。と動乱まっただ中の帝国を舵取りするオカート総書記官は、 今日もあくせく働いている事だろう。マーティンが死んだ事で一番割を食ったのはこのエルフかもしれない。 「しかし、貴方様が己の国を救ったのは事実でしょう?」 ティファニアに聞こえないくらいの声でモットが問うた。 マーティンは自慢げに話そうともせず、ぽりぽりと頭を掻く。 「まぁ、それはそうですが」 「ならば、英雄たり得る存在でしょう」 「でしょうな」 「もしよろしければ、英雄譚の一つでも」 そう言った物って、何かあっただろうか。 ううむ、とマーティンが考えながら、 比較的そういう話になりそうな物をいくつか喋っていると、 ティファニアがぐっと伸びをした。 「出来ました!これなら問題無く病気を治せると思います。 これをルイズさんに渡して下さい。さて、次はタバサさんのお薬を作らないと…」 薬を受け取ったマーティンは一人地上へと戻り、爆音の鳴る場所へと歩を進めるのだった。 前ページ次ページジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア