約 3,454,734 件
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/149.html
吼えろ拳/燃えよ剣 ◆C0vluWr0so 闇の中疾駆する二機は、サイバスターとシャイニングガンダム。 銀と白が時に交錯し、時に離れながら南下する。 この追いかけっこが始まってから既に数十分が経過していた。 二機とも目立った傷はなく、戦闘の場もB-3へと移っている。 シャイニングガンダムのビームソードがサイバスターの姿を捉える。 一撃に専心し、必殺の念を込められたビームソードが直撃すれば大破とはいかずとも多大な損傷は間違いない。 だが、大きく振り上げられた太刀筋は強力なぶん大味だ。 その軌道を予測することは剣の道に精通したブンドルには容易い。 「迷いが無く、真っ直ぐな良い太刀筋だ。だが……美しさには程遠い」 サイバスターは必要最小限の動きでシャイニングガンダムの剣を回避する。 ブンドルは考える。ギンガナムと名乗る、戦闘狂の対処を。 (美しさの欠片もない剛の者だ。しかし、間違いなく強い。 サイバスターの運動性、機動性のおかげで有利に事を進められているが、私がこの『ゲーム』の中で出会った参加者の中でも有数の戦闘能力と言えよう。 このまま引き離すことは難しくないが……それは、この男を野放しにすることと同義) サイバスターがディスカッターを構え、シャイニングガンダムと正対する。 白銀の太刀は月光の下に美しく輝き、零れる剣気に周囲の空気は 緊 と張りつめていく。 交錯は、一瞬。 雄叫びと共にギンガナムの光剣が闇を切り裂き、サイバスターへと肉薄する。 ギンガナムが放つのは、必殺の突きでも、頭頂を割る縦の斬撃でもない。 横一文字に閃きが走った。ビームソードの軌跡は大きく、中途に舞う砂塵も全て薙いでいく。 威力こそ突きや唐竹割に劣るが、その分有効打撃範囲は大きく、受け流すことも容易ではない。 ここにきて、ギンガナムは一撃必殺ではなく確実な攻めを選択したのだ。 「さぁブンドルよ! この勝負、小生がもらうぞッ!」 ギンガナムが吼え、サイバスターの装甲に光剣の先端がかすった。 だが、おめおめとやられはしないのがドクーガ幹部、レオナルド=メディチ=ブンドルだ。 ビームソードが更に食い込む寸前に、サイバスターはその姿を変える。 鳥を模した姿――サイバードへ。 「フッ……私をそう簡単に倒せると思ったのかね?」 削がれた装甲は僅か。ビームソードはそのまま空を切る。 そしてサイバードはシャイニングガンダムへ向かって加速した。 激突の寸前にカロリックミサイルを射出。ブンドルは機首を天へと向け、爆風に乗りながらシャイニングガンダムから離れる。 「これで終わり……とはいかないだろうな」 サイバスター形態に戻りながら、ブンドルは上空からシャイニングガンダムを包んだ爆炎を眺める。 手応えが無かったわけではない。だが、ギンガナムとその乗機の性能は計り知れないものがある。 ドクーガ情報局々長であるブンドルの眼力をもってしても、彼の底知れぬ実力を正確に判断することは出来なかった。 (だが、この爆煙が晴れたときがお前の最後だ、ギンガナム) ブンドルは、カロリックミサイルの引き金に指をかけ、シャイニングガンダムの姿が現れるのを待つ。 もしシャイニングガンダムがその身をさらけ出せば、ブンドルは躊躇無くその引き金を引くだろう。 サイバスターのセンサーが爆煙の中の熱を捉えた。何の影響かは分からないがこの世界ではセンサーやレーダーの類はその力の十分の一も発揮できていない。 だが、この距離ならば精度の狂いは関係ないだろう。シャイニングガンダムは、其処にいる――! 戦場に一陣の風が吹く。 その風が爆発の煙を払い、シャイニングガンダムの姿をさらけ出すその瞬間に、ブンドルは引き金を引いた。 無数のカロリックミサイルが尾を曳きながら直進し、爆煙が晴れるか晴れないかというタイミングで再び爆発を巻き起こそうとする。 ――ふと、ブンドルの中で疑問が生じた。 ……上手くいきすぎてはいないか? あの男が、ギンガナムがこの程度で―― 根拠は無い。ただ、ブンドルの勘が告げていた。このままでは終わらないと。 そして、悪い予感というものは大抵が当たるものだ。 二度目の爆発が起こる一瞬前、爆煙は晴れ、その中身を月の光の元に晒し。 「――ビームソードだと!?」 ブンドルが見たものはビームソードの赤い輝き。 シャイニングガンダムの姿は爆煙の中に存在しない。 サイバスターのセンサーが捉えたのはビームソードが発する熱だということにブンドルが気づいたとき、既にギンガナムは動いていた。 「甘いんだよ! 敵の姿も見ずに戦えると思ったのかぁ? そんな傲りを持ったまま小生と渡り合えるものかッ!」 声は上空から響く。確認する時間はない。ブンドルはディスカッターを頭上へと振った。 キン、という甲高い音と共にシャイニングガンダムの拳の衝撃が剣を伝わってくる。 「クッ……! ギンガナム、いったいどうやって爆発を逃れた?」 「簡単なこと! ミサイルと同じ速さで跳べば! 爆発からも逃げられるのだ!」 「無茶を平気でするか、野蛮人め。剣さえ捨てるその戦い方……実に美しくない」 「シャイニングガンダムは元々拳で語るモビルファイターだ! 黒歴史に名を刻んだ東方の拳を受けてみやがれぇ!」 シャイニングガンダムから放たれるのは拳の連撃。 隻腕になろうが変わらないと言わんばかりに左のジャブを打っていく。 ブンドルもギンガナムの拳をディスカッターで受け流していく。が、剣と拳とではスピードが違いすぎた。 徐々にではあるが、ギンガナムの拳はブンドルの剣を圧倒しつつあった。 ならばサイバスターも拳で迎え撃てばよい、という単純なものではない。 元々格闘戦を想定されて設計されたシャイニングガンダムと、そのスピードを活かすための設計をされたサイバスターとでは、パーツ一つ一つの作りからして違う。 サイバスターのマニピュレーターでは、シャイニングガンダムの拳を真っ当に受けるほどの強度が確保されていないのだ。 結果、サイバスターはディスカッターで受けざるをえない。 「オラオラァッ! そんなものかブンドルぅ!」 サイバスターの装甲が、シャイニングガンダムの拳撃を受け歪んでいく。 美麗な外装が傷付いていくのを見、ブンドルの心もまた、深く傷ついていた。 (サイバスターの美しさをこのような男に奪われるなど……! 許されることではない!) そしてブンドルは覚悟を決める。……自らサイバスターを傷つける覚悟を。 シャイニングガンダムの左ジャブが迫る。スピードと破壊力の両方を兼ね備えた拳だ。 ブンドルは拳の軌道を確認する。ギンガナムの狙いは右肩だ。おそらく、ディスカッターを持つ右腕を壊すつもりなのだろう。 シャイニングガンダムの左腕が伸び、右肩を抉るその寸前に、 「美の女神よ……私の行いを許したまえ!」 ブンドルはそれを、サイバスターの左拳で思い切り殴りつけた。 グシャア、という破砕音と共に、サイバスターのマニピュレーターが砕けていく。 だが同時に、シャイニングガンダムの拳の軌道も変化した。狙いの右肩からは大きく外れ、虚しく空を切る。 拳の勢いに流され、シャイニングガンダムの体勢が崩れるのをブンドルは見逃さない。 ディスカッターを上段に構え、一刀両断の気合いを込め振り下ろす――その一瞬前に、一つの通信が入ってきた。 『あんたら、ちょっと待ったぁ!』 突然耳朶を打った声に驚き、ブンドルの操縦に一瞬の隙が出来る。 その一瞬の間にギンガナムはディスカッターの射程から離れ、立ち止まった。 ブンドルは通信の主をモニター越しに確認する。 まだ若く、少年と言っていい年の頃だ。 だが、通信の声からは少年の中から湧き出る活気が感じられ、こちらを覗く瞳の中には真っ直ぐな意志が込められている。 どこか泥臭ささえ感じられる少年の姿は、けっして美しくはない。しかし、信用に足る少年だとブンドルは判断する。 おそらくは戦闘音を聞きつけ、止めさせるために近づいてきたのだろう。……タイミングは最悪だったが。 今の通信のせいで、必殺の剣を放つ絶対的な機会を逃したのは正直なところ大きな痛手だった。 あそこで倒せていればこの少年とアムロを引き合わせるだけで済んだものを…… この少年を守りながら、ギンガナムと闘えるのか? 答えはNOだ。 「少年。この男は危険だ。ここは私に任せて君は逃げたまえ」 「なっ……助けに来た人間にそれはないだろお兄さん。俺の名前はガロード=ラン、とりあえず殺し合いをやる気はさらさら無いぜ」 ブンドルからいきなり避難勧告を出されたガロードは、少しムッとした声で返事をするが…… 「やはり……やはりその声はガロード=ラン! そしてその機体はガンダムF91ィィィィィィ! まさに夢の……夢の競演! 時代を超えた……黒歴史の邂逅よぉ! はぁぁぁぁぁッ! ふぅぅぅぅぅぅぅん!」 一方ギンガナムは、興奮の限界に挑戦していた。 喜びのあまり、奇声さえ上げながら顔を真っ赤にさせている。 だがこれは、無理もないことだろう。 『冬の城』に残された黒歴史の映像記録は、決して満たされることのない闘争への渇望を僅かにでも癒やしてくれる唯一のものだったからだ。 その中でも一際心を惹かれたのがガンダムだ。如何なる戦乱の時も、常に強さの象徴であった機体。 ギンガナムにとって、ガンダムはただの機動兵器ではない。武人として追い求めずにはいられないその強さ――まさに、ヒーロー。 「ガロード=ラン……貴殿に決闘を申し込む。 できることならばガンダムエックスに乗った貴殿と勝負したかったが……ガンダムF91もまた名機の呼び声高く! 相手にとって、全く微塵も不足無しよッ!」 「お……、おっさん!? あんたいきなり何言ってるんだよ! って……なんでおっさんがエックスのことを知ってるんだ!? それにこのガンダムの名前も……!」 ガロードとギンガナムの通信を聞き、ブンドルは一つの疑問を抱く。 ……何故、ギンガナムは他の参加者の情報をここまで得ている? アムロは、ギンガナムのことを知らないと言う。あの通信から考えるに、ガロードもまたギンガナムとの直接の面識はないだろう。 ギンガナムだけが一方的に二人を知っている。これはただの偶然なのか? アムロは知り合いが同様に参加させられていた、と言っていた。シャア=アズナブルという男がいたと。 話を聞く限りではアムロもシャアも元の世界ではかなりの影響力を持つ存在だったらしい。 ギンガナムが同郷の人間ならば一方的に知っている可能性も高い。 だが、ガロードの存在まで知っているのは何故だ? 「ガロード、大切な話だ。君は、あのギンガナムという男の知り合いか?」 「いいや、あんなおっさん会ったら絶対忘れるわけがないさ。間違いなく、俺はあのおっさんと会ったことはないよ」 「ならばもう一つ。――アムロ=レイという名に心当たりは?」 「誰だいそれ? お兄さんが探してる人?」 (……ガロードは、アムロの存在を知らないのか?) つまり、ギンガナムはブンドルたちの知らない何かを掴んでいる。 そしてギンガナムの知識の根底にあるキーワードは――『ガンダム』と『黒歴史』だ。 『時代を超えた邂逅』/『黒歴史に名を刻む』/『無数の戦乱』 (『黒歴史』とは時代を超えて受け継がれた戦乱の記録なのか? アムロやガロードはその戦いの中で、記録されるに十分な戦果を上げた――『ガンダム』に乗って!) 繋がる――全てが、黒歴史へと繋がっていく! 「だとすれば……ギンガナムの知識、このまま斬り捨てるわけにはいかないだろう」 ブンドルはサイバスターをシャイニングガンダムとF91の間に割り込ませ、 「ギンガナム、聞こえているか?」 「ブンドルよ、今の小生には貴様の相手をしている暇など無い。ガロード=ランとの決闘が終わってからにしてもらおうか」 「……ギンガナム。君は私の情報をどこまで知っている?」 「あぁ? 黒歴史にも残らないような、何処の馬の骨とも知れない男のことなど小生が知るものかよ!」 「フッ……やはりそうか。私はガンダムなどというものは知らないからな。もっとも、あれに酷似した機動兵器は知っているがね。 覚えておきたまえギム=ギンガナムよ。私の名はレオナルド=メディチ=ブンドル。 ドクーガの情報局々長を務め、美しきものを何より愛する――『悪』だ!」 そう言うや否や、ブンドルはギンガナムに背を向け、ガロードの方へ急接近する。 右手に握られたのはディスカッター。その白銀の刃を――ガンダムF91の首筋へと突きつける! 「お、お兄さん!? 一体何を……!」 「ガロードよ……さっきの通信を聞いていただろう? 私は悪だ。 ならば悪役らしく――人質を取らせてもらおうかギンガナム!」 「な、なんだってー!? って、俺ってば本当にこんな役回りばっかりだよ!」 ガロードの一人ツッコミを意にも介さず、ブンドルはギンガナムと正対する。 ブンドルは余裕の笑みを浮かべながら、ギンガナムは怒りの眼差しを向けながら相手の出方を窺う。 勿論、先に動いたのはギンガナムだ。人質を取られているが故に機体そのものを動かすことは出来なかったが。 「ブンドル……! 貴様、武人の誇りというものは無いのかぁぁぁぁぁ! ガロード=ランから手を離せ! さもなければ小生のシャイニングフィンガーが貴様を完膚無きまでに破壊するぞ!」 「そう……短気は美しくない。まずは落ち着けギンガナム。こちらの出す条件を呑むのならば、私はガロード=ランに手を出さない。 悪い条件ではないはずだ。なにせこちらの願いとは――君との決闘だからだ」 「決闘だと? フフフ……望むところだブンドル! 小生が勝てば、そのままガロード=ランとの一騎打ちということだな」 「そういうことになるな。そしてこの決闘にも一つ取り決めをしておきたい。 もし君が勝つのならば、私を好きなようにしろ。煮るも焼くも君の勝手だ。だが私が勝てば……分かっているな?」 「いいだろう。シャイニングガンダムに乗った小生が負けるなど有り得ないことだがなぁ!」 そこまで話し、ようやくブンドルはF91の首筋からディスカッターを下ろす。 ガロードは二人からやや離れたところで観戦を決め込んだ。もちろん応援するのはブンドルだ。 さっきは人質に取られるなどという状況になってしまったが、ここでブンドルが勝てば自分はギンガナムと戦わずにすむ。 本当は神さんやお姉さんに、キラって奴と早いところ合流したいんだけどな……とは思うものの、上手くいけばここでブンドルも仲間になってくれるかもしれない。 「では決闘のルールを説明しよう。決着は単純。どちらかが相手の機体に有効打を一つ入れることだ。 開始の合図は……ガロードにやってもらおうか。頼んだぞガロード」 「おう。それじゃあお二人さん、準備はいいかい?」 二人の首肯を確認し、ガロードは大きく深呼吸。 一拍置いた後―― 「始めッ!」 決闘は、始まった。 ◇ 先手を取るべく動くのはブンドルだ。 勝利条件は一つの有効打。重要なのは速さではなく、早さ。 先の戦いで、接近戦の不利は承知している。打ち合いになれば、速度で劣るこちらに勝ち目はないと言えるだろう。 ギンガナムへの意趣返し――サイバスターは横薙ぎの一閃を放つ。 シャイニングガンダムから見て右方向からの斬撃だ。右腕を消失したシャイニングガンダムは、この攻撃を受け止めることも受け流すことも難しい。 残された選択肢は回避のみ。ギンガナムは後方へ大きく跳躍し、閃く白銀を避ける。 ブンドルの剣が目の前を過ぎるのを見ながら、ギンガナムは叫ぶ。 「バァァァルカンッ!!」 シャイニングガンダムの頭部から連射される銃弾。一発の威力こそ低いが、数を受ければダメージも小さくない。 追撃の姿勢を見せていたブンドルだったが、バルカンの軌跡を避けるように横方向への移動に切り替える。 が、サイバスターの回避を待ち受けていたかの如く、シャイニングガンダムは接近。 サイバスターから放たれたミサイルの合間を縫うように加速していく。 左手に握られているのはビームソードだ。ブンドルは刃を受け流すべくディスカッターを構えるが―― 光剣に向かって振られたはずの剣は、ブンドルに何の手応えも返さない。 「刃が――無いだと!?」 ビームソードは展開していない。ギンガナムは、ただ柄のみを握り、振ったのだ。 ディスカッターが如何に名剣だろうとも、虚しく空を切るばかり。 サイバスターの直前で、ギンガナムは改めてビームソードを展開。 煌めく光剣がサイバスターを切り裂く――寸前に、カロリックミサイルが爆発し、周囲に砂塵を撒き散らす。 「何ぃ!? ビームソードが……!」 突如ビームソードに起きた異変に、ギンガナムは驚きの表情を見せる。 光剣は、その光を衰えさせている。わずかに――ほんのわずかにサイバスターに届かない! 「――君は、光学兵器の何たるかを知っているか? ビームやレーザーといったエネルギーをそのまま射出する兵器は確かに強力だ。 だが同時に、それらの兵器には弱点もあるのだよ。これもその一つ。 光はその性質上、物体に当たるときの屈折、吸収、反射を避けられない。それはつまりエネルギーの減少を意味する。 ここでポイントとなるのは、その物体は微少の体積でも十分に意味を成す、ということだ。 つまり光学兵器の天敵とは――この砂塵のように、微少な物質が広く散布された状況。 このような状況下では、本来の出力など期待出来ない。実に――実に美しい理論だ」 サイバスターは更にカロリックミサイルを発射。連続して巻き起こる爆発は目眩ましとなる。 ブンドルの狙いに気づいたギンガナムはビームソードを捨て、迎撃の構え。 「宣言しよう。私は次の一手で勝つとね」 「それは小生の言葉だ……! 先に言っておこうかブンドルよ。貴様との勝負――素晴らしかったぞ!」 「それは光栄だ。では――参る!」 砂塵と爆煙は未だ晴れず。 視界が利かない中で、ギンガナムは思う。ブンドルの技量は、黒歴史のエースパイロット達に並ぶものだと。 ……だがそれでも、勝利を掴むのは小生のこの拳! 次の一撃で決着だ。……持てる力を注ぎ込む! ギンガナムの精神に呼応するように、シャイニングガンダムの左手が熱を帯びる。 シャイニングフィンガーには及ばない――けれど、強い力だ。 全身の神経を総動員し、感覚を限界まで研ぎ澄ます。 ――煙が揺れる。ブンドルだ、と直感した。 煙の向こうのサイバスターに向かって、左拳を突く。拳に込められた力は、サイバスターを破るのに十全。 だが――拳がその先にあるものを貫く寸前に、ギンガナムは自分の意志でその拳を止めることとなる。 「おのれ……謀ったかブンドル!」 煙の向こうにあったもの。それはブンドルの乗るサイバスターではなかった。 ……ガンダムF91とガロード=ラン! 黒歴史のガンダムとそのパイロットをこんな形で屠ることはギンガナムの意にそぐわない。 咄嗟の判断で拳を止めた瞬間、ブンドルの狙いに気づく。しかし、今更気づいたところで遅すぎるのだ。 「敵の姿も見ずに戦えると思ったのか? そんな傲りを持ったまま私と渡り合えるものか。 生憎だが……さっきも言った通り、私は『悪役』だ。ならば悪役らしく、正々堂々と不意を打たせてもらおう!」 ギンガナムが、「上だ」と気づいた瞬間、シャイニングガンダムに衝撃が走る。 背面から地に倒れ、サイバスターに組み敷かれた。そしてギンガナムは自身の敗北を悟る。 「――決着か。さぁ、煮るなり焼くなり好きにしろ、ブンドル」 ◆ アムロはストレーガの中、一人息を吐く。 ガナドゥールの攻撃で吹っ飛ばした分各部に損傷が見られるが、何時機能を停止してもおかしくないガナドゥールよりはマシだ。 そう考えての乗り換え。二機分の知識が頭の中に叩き込まれ、これらが合体機構を備えていることも理解した。 合体が可能だということは――と考え、部品の規格を確認した。思った通り、二機間でなら流用出来そうな部品も多い。 ひとまず簡単な作業で可能な範囲から交換し、ストレーガの状態を調整した。おそらく、戦闘も問題なくこなすことが出来るだろう。 そしてアムロは、ガナドゥールのコクピットを機体から引きずり出す。 その中にあったのは、頭部を損傷した死体。 ――やらなければいけないことがある。躊躇は無かった。ストレーガのマニュピレーターで死体を弄る。 目的の品を手に入れることが出来たことを確認すると、アムロは青年の死体を再びガナドゥールのコクピットの中に押し込む。 本当なら墓を作ってやりたいところだが――市街地の中にポツンと墓を作るのも寂しいことだと思った。 なら、この機体のそばに置いてやれば未だ知り合いが見つけれるのではないかと――そんな理由を付ける。 けれど分かっている。そんなのは自分が安心するための、ただの詭弁だ。 この青年が放送で呼ばれた10人の中の一人なのか、それともその後に死んだのかは分からない。 どちらにしろ――アムロは、人が無意味に死んでいくのを止められなかったのだ。 死者を蔑ろにするつもりは無いが、今はそれ以上に時間が惜しい。 だからこその詭弁だった。 「……俺を笑うなよ、シャア。今は出来るか出来ないかじゃなく、やらなきゃいけないんだ」 ガナドゥールに背を向ける。ブンドルが行ってから数時間が過ぎていた。 機体の整備を一からやらなければいけなかったこと、首輪を確保しなければいけなかったことを差し引いても、この遅れは致命的だ。 スラスターを噴かし、ブンドルの元へ向かおうとしたその時。 ストレーガのレーダーが機影を捉えた。……ブンドルではない。 しかしギンガナムでもないだろう。あの子供のような無邪気な敵意は感じられない。 アムロが機影の主について思案していると、向こうの方から通信が入ってきた。 『あんたがアムロなのか? 俺はガロード=ラン。ブンドルのお兄さんに言われて、あんたと合流しに来たんだ』 「ブンドルに言われただって? ……何故君が一人で来る。ブンドルは一体……」 『お兄さんは無事だよ。ただちょっと理由があって……俺が一人で来た。 俺には今別行動してる仲間がいるんだ。アムロさんは俺らと一緒に行動するようにって言ってたぜ』 肥大化した集団は迅速さに欠ける。三四人の小集団を形成するつもりだとブンドルは言っていた。 アムロを中心に小集団を結成した後は一人で各所を回るつもりだとも。 少年の言い分とブンドルの目的は合致する。嘘をつけるような顔でもないな、とモニターに映る顔から判断。 「……分かった。君の言っていることは本当だろう。君に同行させてもらうことにするよ」 ◆ ガロードが行ったのを見送り――ブンドルは後ろを振り返る。 其処にいたのはギンガナムの乗るシャイニングガンダムだ。 「ブンドル……何故小生の命を取らなかった? あのまま討つことは簡単だったはずだ」 「君が煮ても焼いても食えない奴だというのは知っていたからな。……おっと、怒るな。冗談だ。 率直に言おう。――私たちに協力したまえ、ギム=ギンガナム」 「何だと?」 「私たちと共に、あの異形の怪物を討てと――私はそう言っている。君の力はそのまま斬り捨てるには惜しいものだったからな。 それに……考えてみたまえ。君が私たちに協力するということはすなわちアムロ=レイとの共闘を意味する。 どうだ? 少しはやる気が出てきたのではないかね? そもそも君の目的は黒歴史に残るほどの強者と戦うことだったはず――今この場で一番強いのは誰だ。 私たちの命を握っている主催者ではないか? アムロなど、事が終われば幾らでも手合わせする機会はあるだろう。 これでも君は――まだ無闇に闘い続けるのか?」 「アムロ=レイやガロード=ランとの共闘だと……! ブンドル――貴様、策士だな!?」 「フッ……まだまだ特典はあるぞ! 今なら各所に点在する殺戮者との交戦権も付けよう! この争いで最後まで生き残ろうとする人間だ、実力もそれなりにあるだろう。そのような相手に対して遠慮することはない。 思う存分君の拳を叩き込んでやれ!」 「いいだろう、その話乗った!」 フフフ……未だ見ぬ兵どもよ、待っておけ! このギム=ギンガナムが正義の拳をお見舞いしてやる! ……などとギンガナムが吼えている横で、ブンドルはほくそ笑んでいた。 (上手く乗ってくれたな。純粋な分、敵意の方向を変えるのも容易いということか。 ……だが、ギンガナムの真価はその戦闘力ではない。『黒歴史』……ギンガナムの持つ情報は、この戦場で大きな力になる) このゲームの参加者の中には、アムロやガロードのように黒歴史にその名を残している者が未だいるはずだ。 同様にガンダムが支給された参加者もだ。彼らに対して情報という形でアドバンテージが取れるのは大きい。 ガロードとその仲間のおかげでアムロを中心とした小集団も作れた。 ――反撃の準備は着々と整いつつある。 ブンドルは胸中で主催者である怪物へ語りかける。 (滅びの時間は近づいているぞ。余裕を持っていられるのも――今だけだ!) 【アムロ・レイ 搭乗機体:ストレーガ (スーパーロボット大戦D) パイロット状況:疲労、喪失感 機体状況:各部にダメージ(戦闘に支障無し) 現在位置:B-1 第一行動方針:ガロードの仲間と合流 第二行動方針:アイビスの捜索 第三行動方針:協力者の探索 第四行動方針:首輪解除のための施設、道具の発見 最終行動方針:ゲームからの脱出 備考:ボールペン(赤、黒)を上着の胸ポケットに挿している シャアの死亡を悟っています 首輪(エイジ)を一個所持】 【ガロード・ラン 搭乗機体:ガンダムF-91( 機動戦士ガンダムF-91) パイロット状態:全身鞭打ち・頭にたんこぶその他打ち身多数。 機体状態:微細な傷(戦闘に支障なし) 現在位置:B-1 第一行動方針:B-1にて神隼人との合流 第二行動方針:勇、及び勇の手がかり(エイジ)の捜索 最終行動方針:ティファの元に生還】 【レオナルド・メディチ・ブンドル 搭乗機体:サイバスター(魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL) パイロット状態:良好、主催者に対する怒り 機体状態:サイバスター状態、各部に損傷、左拳損壊 現在位置:B-3 第一行動方針:協力者を捜索 第二行動方針:三四人の小集団を形成させる 第三行動方針:基地の確保のち首輪の解除 最終行動方針:自らの美学に従い主催者を討つ 備考:ハイ・ファミリア、精霊憑依使用不可能】 【ギム・ギンガナム 搭乗機体:シャイニングガンダム(機動武闘伝Gガンダム) パイロット状態:良好(気力125) 機体状態:右腕肘から先消失、胸部装甲にヒビ、各部に軽度の損傷 現在位置:B-3 第一行動方針:ブンドルについていく 第二行動方針:倒すに値する悪を探す 第三行動方針:アイビス=ブレンを探し出して再戦する 最終行動方針:最も強い存在である主催を討ち、アムロ達と心ゆくまで手合わせ 備考:ジョシュアの名前をアイビス=ブレンだと思い込んでいる】 【二日目3 00】 BACK NEXT 私は人ではない 投下順 心、千々に乱れて 心、千々に乱れて 時系列順 決意と殺意 BACK NEXT Unlucky Color アムロ それぞれの思惑 我が道を走る人々 ガロード それぞれの思惑 Unlucky Color ブンドル Shape of my heart ―人が命懸けるモノ― Unlucky Color ギンガナム Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/375.html
2nd Ignition ◆VvWRRU0SzU Jアークが見えた。 真紅のカーテンが舞う空の下、白亜の艦は市街地の中心へとゆっくり進んで来る。 ユーゼスはメディウス・ロクス――ゼストを止め、Jアークの正面へと位置を調整した。 既にJアークから他の機体が発進している。いつでも戦闘に移れる体勢だ。 アキトは後方で待機させている。名簿により生存は知られているだろうが、わざわざ帯同させて奇襲の機を逃すのも馬鹿らしい。 発進した機体は三機。サイバスター、青い小型機、ネゴシネイターの乗る陸戦機。 ユーゼスが知っているだけでも他にストレーガとバルキリーがいたはずだが、その機影はない。 アキトと同じように、艦内に待機させておいて状況次第で対応させるという事だろうか。 まあどちらでも構わないと、ユーゼスは鼻で笑って通信を開く。 「Jアーク、こちらはユーゼス。約束の時間だ」 「こちらはJアーク、キラ・ヤマトです。あなた一人ですか?』 「そうだ。私が誰かと徒党を組んでいると思ったかね?」 「ブラックゲッター……あれに乗っていたテンカワ・アキトと言う人は放送では呼ばれなかった。 あなたの話ではブラックゲッターを自爆させてインベーダーを排除するという話でしたね。では、アキトと言う人が呼ばれなければおかしいでしょう」 「ふむ、道理だ。それについては謝罪させてもらおう。君達と別れた後すぐ、奴は逃げ出したのだよ。 私は群がってきたインベーダーに対処していてまんまと逃してしまった訳だ」 「では、彼は今あなたと行動を共にしていないと?」 割り込んできたのはMr.ネゴシエイター。キラという少年とこの交渉人がJアークの折衝役という事か。 目を細め、サイバスターを観察する。 数時間前に接触した時とは明らかに違う。サイバスターから確固とした意志を、荘厳なまでの念を感じる。 ブンドル以外の相応しい乗り手を得たという事だろう。 そしてこの感覚、おそらくは…… (カミーユ・ビダン。チッ、小虫と思って見逃したのが仇になったか。奴のプラーナならサイバスターの力を十二分に引き出せる――厄介だな) ラプラスデモンコンピュータを有するサイバスターに、感応力に優れたカミーユが乗る。 因果を操作するとまではいかなくとも、少年の鋭敏な感覚を何倍にも増幅する事は間違いない。 内心の苛立ちを噛み殺し、顔にはまったくその色を出さずにユーゼスはロジャーに返答する。 「そうだ。あの一帯は磁場や探査粒子が混沌としてどこへ行ったかすら定かではなく、追うにも追えなかった。 が、あの損傷だ。生きていたところで何をする事もできまい。放っておけば野垂れ死ぬだろうさ」 もちろんそのブラックゲッターを修復した事など言う気はない。 アキトは今もこの会談を遠くから監視している。ユーゼスからの合図があれば全速で飛び込んで来るはずだ。 「では他に仲間はいるか? と言っても、生き残っていてここにいないのはあなたも知っているガウルンという男、紫雲統夜という少年、フェステニア・ミューズという少女だが」 「いや、私に仲間はいない。ガウルンなど、どうやって生き残ったのかは知らぬが剣を交えた相手だ。手を組むはずはないだろう?」 これまた平然と嘘を吐く。どこまで信じるかは相手次第だが、ガウルンが主催者の下へ行ったなどという発想はまず出てこないだろう。 ガウルンと手を組み、統夜とテニアをも取り込み、お前達を狙っている。言わずともすぐに知れるのだ、彼らにとっては最悪の形で。 「情報交換はフェアに行うべきだな? こちらからも聞きたい。今発進していない機体があるようだが、私を警戒しての事かね? だとしたら残念だ。少なくとも私は君達と手を手を取り合うためにここに来たのだが」 「いや、私達はこれで全員だ。三時間ほど前に一戦交えてな、多くの仲間がそこで命を落とした」 「なんだと?」 ガウルン達が約束を守らずに先に仕掛けたのかと思ったが、それでは先の質問の意味がない。 仲間割れでもなければ、盤上に残る駒は一つだ。 「キョウスケ・ナンブ――か?」 「そうだ。奴の奇襲によって、アムロ・レイ、兜甲児、レオナルド・メディチ・ブンドル、熱気バサラ、ソシエ・ハイムを失った」 ロジャーの声色は沈んでいる。演技かどうかはユーゼスの目を以ってしても見抜けない。食えない男だ。 しかし真実だったとして、熱気バサラ。奴を確保できなかったのは痛い。 ナノマシンサンプルはアキトを使うしかなさそうだ。 だがそれ以上に、よくあの蒼いアルトを撃破できたものだ。正面から当たればこのゼストすら危うかったかもしれないのだから。 それとなくどうやって撃破したのか聞くと、 「俺が討ったんだ。ユーゼス、お前のおかげで変わってしまった中尉をな」 と、サイバスターのカミーユ。声は今にもこちらへ躍りかかって来るのではないかと思わせるほどに鋭い。 暴走するアインストの力を、仲間の力を借りたとはいえ上回る。 サイバスターへの警戒をさらに一段上げた。 「カミーユ、君は口を挟むな。……さてユーゼス氏。約束の件だが、このデータを見てくれ」 尚も言い募ろうとするカミーユを制し、ロジャーが切り出す。 転送されてきたデータはこのあたり一帯の空間を観測したもののようだ。 このD-3エリアの上空、天蓋に届こうかという高度に不自然な程巨大な重力場の歪みが発生している。 データを見るに、その歪みは数時間前から加速度的に広がっている。 時系列で見ると、インベーダーが発生した頃が特に顕著だ。 あの時、F-1には吸い寄せられるように様々な事象が連続して起こった。 熱気バサラとラーゼフォンによる空間構造への干渉。 小さく開いたその歪みから飛び出て来た電子の生命、データウェポン。 進化する異形、インベーダーの出現。 そして真ゲッターによる、ゲッター線の莫大な放出・消失。 ユーゼス自身空間の歪みに多少なりとも干渉したので他人事でもない。 とにかく、今や歪みは目視でも確認できるほどにその領土を広めている。 予測される限界点――空間の自己修復作用を超えるレベルの歪みの発生、即ちこの世界の崩壊までもう二時間もない。 思ったより猶予は少ないようだと歯噛みする。予定を更に前倒しで進めねばならない。 「確認した。あの空間の綻び――ヘブンズゲート、か。皮肉の利いた名だ――を突破するためには、高エネルギーの攻撃を複数ぶつけなければならないという事か」 空間の綻びが飽和を迎え世界が自壊する前に、こちらから指向性のある力を叩きつけ歪みのベクトルを短時間ながら外側へ向ける。 そのベクトルが形作る通路を通ってこの世界から脱出し主催者の元へ迫るには、ユーゼスが見てもたしかにこの方法しかない。 どこを破壊すればいいのかはわかった。次なる問題は、どうやって破壊するかだ。 「僕達が提供できる力は、サイバスター、Jアーク、騎士凰牙の三つです。確実を期するなら、同レベルの力があと二つ――いえ、三つは欲しい」 「それを私に期待する、という事かね?」 「ええ。あなたの機体が有する力は僕達のそれとは段違いだ。ナデシコのエンジンが発生させたエネルギーパターンもこちらで確認できます。 どれだけの機体を取り込んだのかはわかりませんが、その機体なら不可能ではないはずです」 「ふむ……」 考えるに、この提案は是か非か。 と言ってみたところでどの道機体を戴くのだから、今戦うか後で戦うかの違いでしかないのだが。 もし提案を呑んだとして、ゲートは順当に突破できるはずだ。しかしその場合、ゼストも力の大半を出しつくす事になる。 彼らの機体を取り込む事も目標の一つである以上、抵抗を踏み潰せるだけの力もないほどに戦力を投げ捨てるのは得策ではない。 ネリ―ブレンと言うらしい青い小型機だけならアキトが苦もなく粉砕できるだろうが、その場合アキトですらも信用は置けない。 奴が動けなくなる30分を耐え凌げなければ意味がないのだ。 同様の理由でガウルンも危ない。ユーゼスが弱みを見せれば即座に噛み付いて来るのは想像に難くないのだ。 統夜とテニアは首輪の解除をちらつかせれば容易くこちらに転ぶだろうが、考えてみればガウルンと行動を共にしているのだ。 あの狡猾な男に何を吹き込まれてもおかしくはない。 翻って提案を蹴るとどうか。 向こうに必要な力が三つあるのなら、取り込むことができればゼスト一機でその条件は満たせると言える。 消耗した状態で戦うか、万全の状態で戦うか。もちろん選ぶとしたら後者だ。 敵方にもそれは同じ事が言えるが、こちらにはアキトとガウルンというカードがある。 ユーゼスが描くシナリオとして理想的なのは、いずれ噛みつくとわかっている手駒とJアークを潰し合わせ双方を弱らせる。 そして全てをゼストが取り込み、生き残るのはユーゼス一人――これがベスト。 統夜やテニアは万が一の保険として使ってやってもいいとは思う。あの二人に自分を出し抜く程の知恵はないだろうとユーゼスは評価していた。 主催者の下へ迫る方法を見つけてくれたのはいいが、こちらも失うものが大きすぎる。 彼らがキョウスケを排除してくれたのは僥倖だったかもしれない。あれに横槍を入れられてはいくらなんでも手に余る。 そして都合のいい事にユーゼスがあまり必要としていない機体、純戦力としてのストレーガやバルキリーを間引いてくれた。 Jアーク、サイバスター、ネリ―ブレン、そして騎士凰牙。 ネリ―ブレンと騎士凰牙の性能は把握している。 Jアークはおそらくユーゼスの知るヘルモーズ等の戦艦に比べても見劣りしない強力な艦なのだろうが、今のゼストにしてみれば図体が大きいだけの的だ。 唯一未知なる力を行使するサイバスターのみが脅威。ならばユーゼスはサイバスターに専念し、残りをアキトに処理させる――決まりだ。 「協力してもらえますか、ユーゼスさん」 「残念だがキラ・ヤマト、返答はNOだ。もし私が協力したとして、このゼストの力を使い切った後に君達に袋叩きにされてはたまらない。 私が提供するのが三機分の戦力に加え苦労して解析した首輪のデータ、君達は戦力のみ――では、割に合わないのでな」 「ッ……ですが、あなたも主催者と戦うつもりなんでしょう!? だったら仲間は多い方が良いはずです! 僕達は裏切ったりなんかしません!」 「言っただろう、私に仲間などいないと。あれはな、仲間など『必要ない』という意味でもあるのだ」 言い捨て、ゼストを後退。 ナデシコより取り込んだ重力波砲。ゼスト内部で凝縮したエネルギーを砲身へ通し、チャージタイムなしに撃ち放った。 Jアークのやや前方で重力波は何かとぶつかり合い、激しく干渉し合い諸共に消え去る。 強力なバリアを持っているようだ。 「ユーゼス、貴様ッ!」 弾かれたようにサイバスターが――いや、鳥のような形に変形したサイバスターが迫る。 瞬く間に距離を詰め、交差する一瞬に切り返す。後に残るのは空を走る二条の軌跡、ミサイルだ。 ユーゼスはこれを回避も迎撃もせず、悠然とその巨体で受けた。 軽い衝撃。だが、ゼストの装甲にはいささかの損傷もない。 宙で旋回し再び人型となったサイバスターが降って来た。その手には剣と長大なライフル――たしかキョウスケが使っていたものだ――を携えている。 サイバスターから剣へと揺らめく炎のようなエネルギーが伝わり、刀身を包んだ。 ゼストの左腕を掲げエネルギーを集中。剣を受け止めた。 「その機体はお前如きには過ぎた玩具だ。私に譲ってもらおうか」 「抜かせ!」 力任せに剣を砕こうと――いや、砕けない。相転移エンジン以下11のエンジンが絞り出す圧倒的なパワーが、たった一機の機体と拮抗している。 サイバスターが全身から黄金の輝きが放った。 「おおおあああああああああああああああああッッ!」 「ぬうっ……!?」 気配が爆発したかのように膨れ上がり、可視化するほどに巨大な念がサイバスターを取り巻く。 サイバスターを中心として、風が――否、嵐が巻き起こる。 全方位からゼストを風が打ち付ける。ただの風ではない。魔力を織り込んだ――物質を削り取る、質量を持った鉄槌だ。 ゼストの巨体が揺れる。 (この力……! やはりサイバスターと完全に同調したか!) AI1がサイバスターの予測出力を弾き出した。 ゼストの全力とまではいかないが、それでも並の機体の2~3倍は軽く超えている。 「チッ……生意気な!」 「我らを忘れないでもらいたいな!」 大地を疾駆してきた黒い機体、ネゴシエイターの駆る騎士凰牙が左腕を振り上げる。 先は隻腕だったくせに、今は両方の腕がある。 補修されたらしき左腕には蛇の頭を模したデータウェポンの鞭。右腕には鋭い棘の生えた見るからに原始的な武器――ハンマー。 凰牙は突進から急停止へ。下半身の力を全て上半身、更に腕へと集約し突き出してきた。 弾丸の如き勢いで射出された鞭とハンマー。 ハンマーを掌で受け、触手で鞭を迎撃する。 サイバスターと騎士凰牙がゼストへと張り付いている間、一瞬ネリ―ブレンから目を離した隙に小型機は消えた。 気付いた瞬間、ゼストの背部に反応。短距離転移。 振り下ろされた剣を、残る左腕の触手で切り払う。崩れた態勢をそのまま追撃。 ほぼ同サイズのクローアームとネリーブレン、しかし命中の手応えを得る前に再びブレンは掻き消えた。 かと思えば左下方、空白のポジションで剣、いや銃剣のような装備を構え、光弾を発射した。 被弾。損傷などないが、直撃弾を受けたという事実がユーゼスのプライドを痛く傷つける。 「貴様らぁっ!」 「こんなもんじゃない……この程度では済まさないぞ、ユーゼス!」 鍔競り合っていたサイバスターが一転、剣先を跳ね上げ頭部を狙う。巨体を反らし避ける。 広がった視界の向こう、艦首に位置する錨へとエネルギーを集約させるJアークが見えた。 その瞬間サイバスター、凰牙、ブレンがパッと離れる。 各部に振り分けていた力の行き所を失い、ゼストが一瞬間、停滞した。 「ジェイクォース!」 キラの声が響き、錨は不死鳥となってゼストへと突っ込んできた。 両腕を交差、不死鳥の頭を抑え留める。 だがさすがに戦闘艦の主砲だからか、ゼストを以ってしても一瞬では掻き消せない。 そこにサイバスターが再び風を放つ。 黄金の旋風を不死鳥の翼が捉まえて、一気に圧力が増す。 「ぐうう……舐めるなぁっ!」 突きだした腕はそのままに、ゼストの胸部中央から球体が飛び出る。 これぞゼスト始原の動力炉――TEエンジン。 今はそこに相転移エンジンや量子波動エンジン、核融合炉など十個のの動力炉が加わった超高出力のジェネレータ。 この莫大なエネルギーをそのまま砲弾として叩き付ける。高威力ゆえにエネルギーの消費も大きい。連発はできないが―― 「身の程を思い知るがいい!」 発射。 解き放たれたそれは不死鳥を一瞬で呑み込み、その向こうのJアークへと一直線に突き進む。 回避運動を行いつつバリアを展開し受け止めようとするJアークだが、展開した瞬間に消滅した。 閃光の槍は間一髪で急速回避を終えたJアークの左舷を掠め、多大なダメージを与える。 だがまだ終わらない。Jアークを突き抜け彼方で炸裂すると思わせたそれは天へと急激に進路を変え、頂点へと達した時幾重にもその身を分かった。 光の雨となって地上に降り注ぐゼストのエネルギー。 「うわああっ!」 「くうっ……みんな、Jアークの下に隠れて!」 巨体を活かし、Jアークがバリアを上方へ展開し盾となる。 その下へと駆け込んだ凰牙とブレン――サイバスターがいない? 「余所見をするな、ユーゼス!」 「むっ!?」 光の雨の中を、それ以上のスピードでサイバスターが駆け抜けて来る。 剣を再び爪で受け、返す刀で斬りつける。だが機動性ではサイバスターが遥かに勝っていて、影を追う事すらできず空振りに終わった。 パワーと装甲に秀で広範囲の敵を殲滅する事に優れたゼストだが、この巨体が仇となって接近戦ではサイバスターのスピードについていくのが難しい。 「ユーゼス、覚悟!」 位置すら定かでないサイバスターからカミーユの声が聞こえる。決めに来る―― 「――何ッ!?」 凄まじい衝突音がした。 しかしゼストに衝撃はなく、直撃を受けた訳ではない。 その原因はすぐにわかった。 「良いタイミングだ、テンカワ」 黒の鬼神。ブラックゲッターがそこにいた。 「もう少し見物していたかったのだがな。まさかこの数相手に押されているとは思わなかった」 「油断していたのは認めよう。だがサイバスターには気をつけろ。お前の機体にも引けを取らんぞ」 後詰めとして待機させておいたアキトが間に合った。 声の調子からするにユーゼスが追い詰められているとわかっていて、あえて手を出さなかったらしい。 腹立たしくはあるが、これで二対四。 Jアークの面々も体勢を立て直したようだ。並び立つゼストとブラックゲッターを攻めあぐねるように動かない。 「真ゲッター……ううん、違う! あの黒いゲッターだ!」 「アキト! 君なのか!?」 アイビスと言う少女に続いてロジャー。黒い真ゲッターのインパクトはそれほどでもなかったようだ。 まあ考えてみればこの面々は真ゲッターとの関わりは薄いから仕方ないのだが。 アキトは応えず、トマホークを一振りして機を窺っていたサイバスターへと斬りかかる。 「テンカワ……! やっぱり生きていたのか!」 「会うのは二度目だな。今度は逃がさない」 白と黒が交錯し、目にも止まらぬスピードで何度もぶつかり合っては離れていく。 ユーゼスの見る限りスピードではサイバスターが上だが、ブラックゲッターはパワーで勝っている。 その証拠にブラックゲッターの振るう斧をサイバスターは決して受けようとせず、高速を活かした一撃離脱戦法を行っていた。 とにかくこれでゼストを翻弄できる者はいなくなった。 30分。この数ならアキトの薬の持続時間以内に仕留められるだろう。改めてJアークへと向き直る。 未知のエネルギーで駆動するJアークを沈める訳にはいかない。あまり高出力の砲撃は行えないだろう。 騎士凰牙はデータウェポンを武器としている。破壊すれば元の動物の像を結ぶのかどうか。 「面倒な事だ。だが、それをやり遂げてこその私と言うものだ……!」 四肢に力を漲らせ、Jアークへ向かってゼストが飛ぶ。 迎え撃つはJアークと騎士凰牙、ネリーブレン。 ガウルン達が来る前に仕留めると、ユーゼスは操縦桿を握る手に力を込めた。 □ 「ああ、もう! 動け、動きなさいよこのデカブツ!」 操縦席――らしき物、の残骸を引っ叩いた蹴っ飛ばす。 しかし巨体はうんともすんとも言わず、むしろ叩いた側であるソシエの手が痛くなった。 このラーゼフォン、何が切り札だ。 要は邪魔だから捨てて行ったって事じゃないかと、頭の中でカラス野郎と男だか女だかわからない名前の少年、そして今一押しの弱い少年を鈍器で激しく殴打した。 ひとしきりいじってみて、やはり動かせそうにないとわかるとソシエはその辺で見つけた棒きれを杖にコクピットを降りる。 ロジャー達がソシエを置いて行った理由はわかる。 いくら使える機械人形――アルトアイゼン・リーゼ――があるとは言え、この足ではまともに動かせるはずがない。 あれはどうやらマサキの機体が変化した物らしいが、彼の扱いにくそうな様子からもそれは薄々わかっていた事だ。 もしかしたら、キラ辺りが仲間の棺となった機体にソシエを乗らせることを嫌がったのかもしれない。 そう、理由は、理屈はわかる。しかしだ、 「納得できる訳ないでしょう! みんな戦ってるのに私だけ指を咥えて見てるなんて!」 それで納得できないのがソシエのソシエたる由縁だ。 かつて使用人であるロランがホワイトドールでムーンレィスと戦った時も、お嬢様らしく守られることを良しとせず発掘された機械人形で前線に赴いた程の負けん気。 無謀だ何だと人に言われても、これだけは変えられないと自分でも悟っている。 さてそんなソシエがやろうとしたのはもちろん戦場に舞い戻る事。 移動したのは1エリアだけとは言え、人の足では何時間かかるのか。ましてこの足だ、徒歩で向かうのは有り得ないと言っていい。 ソシエが目をつけたラーゼフォンも、叩いても引っ掻いても動かない始末。 いよいよ手がなくなったと落胆するソシエの耳に、遠くから飛翔音が聞こえてきた。 ロジャー達が戻ってきた――と大声を上げようとしたソシエ、しかし背後から伸びた手が口元をがっしり塞いで物陰に引き寄せる。 「む……むーっ!?」 「静かにしろ。あの音はお前のお仲間じゃねえ」 なんとか目線を向ければそこにいたのは先程まで気持ち良さそうに夢の中にいた熱気バサラと言う男だった。 その顔が緊張に強張っているのを見て、ソシエも自然息を止める。 果たして数秒の後、上空を駆け抜けていったのは見た事もない大きな――大きな剣を担いだ、大きな機体だった。 そしてその後を追従するように、今度は見覚えのある機体が二つ。 ソシエも見知っているフェステニア・ミューズの機体、そしてテニアと共に逃げたという話の騎士のような機体だ。 どう見ても追って追われてという関係ではない。 何があったか知らないが、テニア達とあの大きな剣を持っている機体は手を組んだようだ。 そして向かっている先はD-3、今まさにロジャー達が戦っているであろう方向。 バサラの手を振り払い、再度ラーゼフォンへ向かうソシエ。 力無い足取りでコクピットをよじ登り、再度操縦席へアタックを開始する。 「動け、動け、動きなさいよっ! あいつら、絶対私達を殺しに来たんだわ! ただでさえこっちは数が減ったって言うのに、あいつらまで来たら……! もし奴らがユーゼスと合流したら――その先は考えなくてもわかる。 Jアークは沈み、ロジャーやキラ、カミーユやアイビスは――。 ソシエの知らないところで、ブンドルとアムロ、甲児は散った。 今また、自分の知らない遠くで仲間達が失われる事になったら? いいや、そんな事はもう二度と許さない。 足が折れてるのが何だ、機体がない、それがどうした。 仲間達と共に戦えない、その事の方がずっと辛い。 「そうよ、這ってでも行ってやるんだから……!」 動かないラーゼフォンに見切りをつけ、言葉通り這ってでも行く覚悟でソシエは駆け出した。 そのソシエの手を黙っていたバサラが掴む。 「ちょっと、離しなさいよ!」 「なあ、お前さっきから何やってるんだ?」 「はあ? 見て分からないの? ロジャー達を助けに行くのよ!」 「そうじゃなくて。なら何でこいつで行かないのかって」 と、バサラは指でこいつ――ラーゼフォンを示す。 苛立ち紛れにソシエは叫んだ。 「動かないのよこのポンコツ! これが使えるならとっくに行ってるわよ!」 「動かない? おかしいな、俺が乗った時はまだ……」 そう言って、バサラは操縦席に腰掛け――本当に腰を下ろしただけだ。ベンチに座るみたいに――背中のギターを引っ張り出した。 ソシエが何を言う暇もなく、ギターの旋律が響く。すると、 ゴウッ、 と。今までピクリとも反応しなかったラーゼフォンの腕が持ち上がった。 呆然とするソシエを尻目に、ラーゼフォンはその体内に二人の人間を乗せたまま立ち上がる。 「動くぞ?」 「う、動かなかったのよ! 何なのよそれ、ギターで動くとか普通有り得ないわよ!」 「別にギターで動かしてる訳じゃねえよ。銀河に響く俺の熱いハートがだな」 「どうでもいいわよ! 動くならさっさとあいつらを追うわよ!」 「ああ、それなんだが……」 顔をしかめ、ギターを激しくかき鳴らすバサラ。しかしラーゼフォンはその頭の翅を使わず、二本の足でのろのろと歩き出した。 「ちょっと、何で飛ばないのよ?」 「飛べないんだよ。くそっ、どうやらコイツもそろそろ限界らしい。反応がやたら鈍い、歩いていくしかなさそうだ」 ゆっくりと流れていく景色――それでももちろん徒歩より断然速いが――に苛々とし、ソシエは唇を噛む。 これでは間に合わない。どころか、着いた頃にはこちらの仲間は全滅して敵だけの真っただ中に飛び込む事にすらなりそうだ。 「ああ、もう! どうしろってのよ!?」 「どうもこうもねぇ、俺達は俺達がやれる事をやるしかねえだろう。あまり喋んな、舌噛むぞ」 ラーゼフォンは幅の広い道に出るとやおら走り出した。しかし右上半身が丸々欠けているためバランスが取りづらいのかひどく揺れる。 平然とギターを鳴らすバサラの横で操縦席の残骸にしがみつくソシエ。 「この際乗り心地には文句言わないわ! 急いでちょうだい!」 「わかってる……いや、待て。また何か来るぞ」 どうやらバサラはソシエより数倍耳が良いようだ。ソシエには何も聞こえないのに、何かが来ると言う。 また敵か、と身構えた二人の前に現れたのは、 「……あ、あなたは!」 「何をしている……と聞くのも時間の無駄だな。急げ、もう始まっているぞ」 知っている機体、知っている男。でもこの組み合わせは初めてだった。 ガンダムF91、シャギア・フロスト。 会場にある、最後のガンダム。ここで生まれた、最新のニュータイプだった。 □ 「おうおう、派手にやってるじゃねえか。俺達も仲間に入れてくれねえか?」 その声を聞いた瞬間、操縦桿を握る手に軋み、アキトは痛いほどに歯を食い縛った。 ついにあの男も来た。いよいよ以って、戦局は混沌としてきた。 新たに戦場に現れた三機の機体に、敵は戸惑っているようだ。数でも逆転されて、攻め方を迷っているのだろう。 「遅いぞ、ガウルン。どこで道草を食っていた?」 「まあまあ、そう怒るなよ。メインディッシュには間に合っただろ」 ふざけているような声。戦いを楽しんでいるような。 あの時もそうだった。Jアークとダイ、ナデシコの三つ巴の戦いに横槍を入れて来た時も――。 胸を塗り潰す程に沸き上がった殺意に抗い、アキトは当面の敵手、サイバスターを睨み付ける。 ガウルンは後だ。まずこいつ、そしてユーゼス。ガウルンはその後、ユーゼスの機体を奪ってからだ。 「チンピラが……やはりまだ生きていたか!」 「おうネゴシエイター。このザマを見るに、またお前のネゴシエイションは失敗に終わったのかい?」 「ふん、私は礼を尽くした対応をしたつもりだ。し貴様らには度が過ぎた試みだったと後悔しているよ」 「言ってくれるねぇ。まあいい、ユーゼスさんよ。俺達はどいつをやればいいんだい?」 「君は私と共にJアーク、統夜は黒い機体、テニアは青い小型機を頼む。君をアキトと共に戦わせると、嫌な結果しか思い浮かばないのでな」 「ははっ、違えねえや。聞いたな、お前ら。散開だ、一気に喰い尽すぞ」 ガウルンの号令で三機は分散した。 統夜の乗る青い騎士、ヴァイサーガがロジャー・スミスの騎士凰牙へ。 テニアのベルゲルミルはネリーブレンに。 そしてガウルンとユーゼスがJアークへと向かっていく。 凰牙とブレンはともかく、Jアークは明らかに不利だ。 戦艦の火力は強力とは言え、相対するのがそれ以上の火力を誇るゼスト、そして艦すら斬ると言う名の刀を持つダイゼンガー。 傍目にもわかる戦況の不利に、サイバスターが反転し援護に向かおうとする。 そのがら空きの背を、 「……ゲッタービーム」 ぼそりと呟き、撃つ。 解き放たれたゲッター線の破壊エネルギー。サイバスターの背に直撃――しない。 基地の時にも見た驚くべき反応の速さでカミーユは対応した、振り向きざまにオーラを纏った剣で斬り払う。 「テンカワ……!」 「言ったはずだ、逃がさないと。気を散らす余裕があるのか?」 トマホークを振りかぶり、と見せかけて肩口からトマホークブーメランを射出。 これまた斬り払われるが、その隙にブラックゲッター自身がサイバスターへと肉薄する。 加速のたっぷりついたトマホーク。 轟、と唸りを上げて奔るその一撃を、サイバスターは今度は受け止めることなく機体ごと横にスライドして避ける。 それで確信した。 (あの機体はたしかに強力だが、ばらつきがある。あの光――あれを纏っていない時なら十分に破壊できる。そして) そのまま距離を離すことなく追撃を仕掛ける。アキトの思ったとおりサイバスターは反撃よりも回避、間合いを空けることを優先する動きを見せた。 (あの力は無限に続くものじゃない。かなりの消耗を強いる、制限付きの力――俺の薬のように。ならば) 戦い始めて時間はそろそろ10分は経つ。あと動けるのは20分――とユーゼスは計算しているはず。 このままこの敵手を倒すのは得策ではない。倒せはするがアキトもかなりの消耗を強いられるからだ。 ユーゼスの機体を奪う事を考えれば、 (適当に損傷を受け、撃破したと思わせる――か。しかし、それが容易い相手でもないが) あの光を纏った一撃を受ければ、いかにゲッターとはいえ真っ二つになってもおかしくはない。 適度な損傷というが、どうするか。このゲッターなら半身を吹き飛ばされでもしない限り大丈夫のはずだが。 「くそっ……、時間がないって言うのに!」 苛立たしげなカミーユの声を聞き、それはお互い様だと小さく漏らす。このままじりじりと長期戦になればアキトとて窮地に陥る。 いっそ他の機体に手を出すか、と考えた時、サイバスターが動いた。 剣を空に掲げ、その身体を凄まじいまでの風が取り巻く。 「だったら――俺も、ジョーカーを切らせてもらうぞ!」 ある男の口癖。そうとは知らずカミーユがその言葉を口にする。 天を衝く剣先に光が集う。小さな形に圧縮され、サイバスターへと降り立ち―― 弾けた。 そう、光が弾けたとしか言いようがなかった。 なんだ、と確認する間もなく。 ブラックゲッターの状態を示すサブモニターに、一瞬前まではなかった損傷の文字が踊る。 サイバスターはまだあの位置にいる。こちらにライフルを向けている訳でもない。 一体何が、と思った瞬間、 「……ぐっ!?」 再びの衝撃が機体を揺らす。 サイバスターを正面にしていたため、今度は見えた。 何かがいる。サイバスターとブラックゲッター以外の何かが表れ、攻撃を仕掛けているのだ。 全周囲に知覚の指を伸ばす。 戦士としての勘が、次に来る攻撃を予測、対応させる。 機体を回したアキトの目に映った物、それは。 「わかるか!? これが俺の身体を通して出る力……!」 一瞬目に映ったそれは輝きを放ちサイバスターの下へ。その数、二つ。 白い流星と、黄金の彗星。 剣をブラックゲッターへ突き付ける。 それはまるで、猟師が獲物へ猟犬を差し向けるような仕草で――。 「行け、ハイ・ファミリアッ!」 カミーユの号令と共に小型機が飛び出て来た。 「遠隔攻撃デバイスか!」 その正体を瞬間に看破し、トマホークを振り回す。 所詮自動操縦、迎撃は容易い――はずだった。だが、 「何ッ!?」 白のファミリアがまるでトマホークの軌道を予測していたかのような有機的な軌道を見せ、滑らかに回避。懐に潜り込まれ、駆け抜けざまに光弾を乱射。 衝撃に息が詰まった一瞬、黄金のファミリアが迫る。ならばと拡散ゲッタービームで回避する空間自体を埋め尽くす。 ビームが放たれ、広範囲へと広がっていく――瞬間。 黄金のファミリアはそれまでの速度がまるで遊びだったと言うように急加速、瞬間移動でもしたのかというスピードでブラックゲッターの横を擦り抜けていった。 もちろん、光弾の置き土産つき。ご丁寧にゲッタービームの砲口へピンポイントに。 チャージされていたゲッター線が暴発し、ブラックゲッターの巨体が揺らぐ。 『先読みする白』、『三倍のスピードで動く黄金』。 これが奴の切り札かと、余裕もなしにサイバスターを睨むアキト。 このままでは本当に撃破されるかもしれない。それでは意味がないと、全力で挑みかかる決意をする。 「名付けてA.R、そしてC.A。これが俺が受け継いだもの、俺達を繋ぐ人の心の力だ!」 「この程度で……いい気になるな!」 「わかってるさ。あんたには、俺よりももっと借りを返したがっている人がいる」 しかしサイバスターは剣を収めた。もう勝負はついたと言わんばかりに。 舐めるな、という叫びが喉を出る前に、 「――ッ、なん……だと……ッ?」 ブラックゲッターの腹から、何かが生えてきた。 杭――そうだ、杭だ。まるであの、『アルトアイゼンのステーク』の、ような。鋭い杭が、ブラックゲッターを背後から串刺しにしている。 それが頭の中で像を結んだ瞬間、半ば予想通りに次の衝撃が来た。 その数、六回。あのリボルバーに内蔵されていた火薬と、同じ回数。 内部からの衝撃がゲッターの装甲を突き破り外部へと逃げる。腹に大穴が空いた。 「キョウスケ・ナンブッ……!」 「背中から斬ってくれた礼だ。あの人の代わりに、俺が返す」 サイバスターがライフルを構える。 見覚えがあると思ったら、あのライフルはキョウスケ・ナンブが乗っていた機体のものだ。 キョウスケの乗っていた機体。古い鉄と、鋼鉄の隼。 (最後の最後で、お前が俺を止めるのか――皮肉なものだ) ライフルが火を噴いた。 弾丸は寸分違わずブラックゲッターの頭部――すなわちアキトのいるところへ、正確に叩き込まれた。 衝撃が駆け抜け、コクピットの至るところが砕け割れる。 もちろんアキトにもその余波は回って来た。身体のあらゆる部分が盛大に痛みを訴えてきた。 操縦桿を握っていられず、ブラックゲッターの姿勢が崩れた。 見渡す限りに血の赤が広がっている。これがあの男の見た景色――。 「これで、貸していた物は全て返してもらった。お前はここで朽ちて逝け」 言い捨てるカミーユの声が遠い。 (いや、落ちて……いるのは……俺、か) 地上へと真っ逆さまにブラックゲッターが墜落していく。 それを見届ける事なく、サイバスターは仲間の救援に向かうべくその身を鳥へと移し替えた。 暗闇に満ちていくアキトの視界に、神鳥の軌跡が色鮮やかに残り――。 □ 戦況は極めて劣勢だ。 ただでさえユーゼス一人の機体に圧倒されていたのに、アキトの黒い真ゲッターに最大の打撃力たるカミーユを抑えられた。 加えて後方から新たに三機、テニアと統夜なる少年、そしてガウルンという最重要危険人物が迫って来た。 ロジャーは統夜に、アイビスはテニアに封じられ、キラは一人でユーゼス・ガウルンと相対せねばならない。 「トモロ! ESミサイルを指定するポイントに! あの特機を近づけさせないで!」 『警告、ユーゼス機から高エネルギー反応。砲撃が来るぞ』 「……ッ、攻撃中止! ジェネレーティングアーマーを前面に最大展開しつつ後退!」 ゼストの発射した重力波の黒い大河が、Jアークの展開したバリアと干渉し激しく放電した。 先の超圧縮された砲撃ではなかったが、それでもこの圧力は脅威だ。一撃でJアークの足が止まる。 そして、その動きの止まったJアークの艦橋目掛け天から巨大な剣が降ってくる。 「ESミサイルを発射、敵機との中間地点で自爆させる!」 キラの命令通り、上方へ向けてESミサイル、空間に穴を空けるミサイルを発射する。 目前で何故か自爆したミサイルに危機感を感じたか大剣を振るう特機は急停止、離脱していく。 本来この空間が不安定なD-3エリアでは使うべきではない武装である。綻びを加速させるため、事前の作戦会議でも使わない方向で話が決まっていた。 その取り決めを破りESミサイルを使わざるを得ない事態と言う事だ。 予想以上にまずい状況に、キラの心に弱気の影が伸びる。 (カミーユも、ロジャーさんもアイビスも必死に戦ってる……! なのに僕だけが諦める事なんて、出来る訳ないじゃないか!) そのまま全砲門を後退していく特機へ向ける。その先にはゼストがいた。 射線が重なり、特機が回避すれば射線は当然ゼストへと通る。 特機の行動は他にもおかしいと思う事があった。 攻撃がどうにも『甘い』のだ。本来戦艦を操る事など得手ではないキラが対処できるほどに。 「なんだ……? あいつの戦い方、遊んでるのか?」 『たしかに不自然な行動を取っている。だがキラ、油断している余裕はないぞ』 トモロの声を裏付けるかのように、ユーゼスの機体が突進して来た。 立派な武装を持ちながらも中々それを活かさない突起に変わり、接近戦を挑んできたのだろう。 カミーユでなければ、接近戦であれを止める事は出来ない。 キングジェイダー――ここで切り札を切るべきか? (いや、まだ早い……! せめてゲートを突破して、主催者の前に立ってからでなきゃ) あの力は一度きり。しかし、ここを乗り切れなければそもそも力を温存する意味がない。 ロジャー、アイビス、カミーユ。誰もが手一杯というところで、援護に来れそうにはない。 「ジェイクォース、最大出力で発射! 足を止める!」 ここは自分達だけで乗り切るしかない。迫る巨体に震える心を押し隠す。 解き放たれた不死鳥はゼストへと迫り―― 「小賢しいわッ!」 不死鳥の顎、そこへ突き入れられた獣の両腕。 炎の鳥が内側から左右へと引き裂かれ、姿を現した錨を横合いから機を窺っていた特機が飛び込んで、 「獲物はもらったぜッ!」 自身のサイズを超えるほどに伸びた巨剣が、真っ二つに切り裂いた。 艦首で爆発が起こり激しい震動に揺れるJアーク、キラは地面に叩き付けられた。 『ジェイクォース使用不可。Jジュエルジェネレータ、出力65%にダウン。優勢予測指数、50から20へ。無事か、キラ』 「う……ん、大、丈夫。トモロ、まだ……戦えるかい……?」 『戦闘続行は可能。だが、勝率は限りなく低いと言える。撤退を推奨する』 「出来ないよ……わかるだろ、トモロ? ここで引けば、全部終わってしまう。負けられないんだ……」 朦朧とする意識で応える。しかしその覚悟とは裏腹にキラの視界は霞み、何かに掴まらなければ立っていられなかった。 『敵機、接近。キラ、指示を』 「……、っえ?」 一瞬、完全に意識が飛んだ。焦点が定まった途端、モニターいっぱいに映し出されたゼストの威容。 「ここまでだ、キラ・ヤマト。その力、私が有効に使ってやろう」 ユーゼスの声。巨獣が右腕の鋭い爪を伸ばし、限界まで引き絞った。 バリアを、そう叫ぼうとした。しかし身体は言う事を聞かない。 インベーダー相手ならともかく、人間相手ではトモロは指示がなければ動く事が出来ない。 (そんな……ここで終わるのか、僕は――ッ!?) あの時――アークエンジェルを守るため、初めて『あの感覚』が芽生えた時のように、全てがスローモーションのようにゆっくりと動く。 迫るゼストの腕、操るは仮面の男、 その向こうで大剣を担ぎ見物している特機、その中で嗤う戦争の権化、 離れたところで戦っている仲間達一人一人の顔、 置いてきたはずのおてんばな少女、歌に命を掛ける青年、 自分達を裏切った少女、その少女を守る騎士、黒い鬼を駆る復讐者、 全てが一瞬に脳裏に浮かんでは消え、最後に残ったのは。 「――――――ここで諦めるのか、キラ・ヤマト?」 響いた、声。 知っている、この声を。戦場で聞いた、銃を向け合った、そして共に戦ったこの声を。 「私の知っているガンダム乗りはいついかなる瞬間も諦める事無く、前だけを見て進む炎のような男だった。お前はどうなのだ?」 キラの、Jアークの目前。20mを軽く超えようかというゼストの拳を、たった一機のモビルスーツ――ガンダムが、受け止めていた。 ガンダム――そう、ガンダムF91。 キラが授かり、ジョナサンの手に渡り、ガロードへと譲られ、アムロを得てその力を最大限に発揮し、そして今誕生したばかりのニュータイプをその身に宿す。 かつて純白の白だったそれが、今は血のように深い真紅。 「戦う覚悟なき者は去れ。その意志があるのなら吠えるがいい。お前がこの世界に貫く、お前だけの意志を。それが――」 ゼストの拳を、F91の背から広がった力――オーラで形成された六本の翼が横から弾く。 そしてその手にあるのは極光を灯したヴェスバー。 「それが真に心から願う物なら必ず、この無明の世界を破壊する事ができる。勇気こそが……唯一絶対の力なのだからッ!」 力強い叫びと共に、ヴェスバーが解放される。 先のユーゼスの砲撃に勝るとも劣らない規模の光熱波が、ゼストのみならず傍観者を気取っていた特機までも押し流す。 危機が排除され、ようやっとキラは叫んだ。 「――シャギアさん!」 この場に現れた、かつて敵であり今は共に戦う仲間である、一人の男の名を。 「さあお遊びはここまでだ、狼藉者ども。私の愛馬の力、存分に見せつけてやろう!」 →Advanced 3rd
https://w.atwiki.jp/rangers-strike/pages/995.html
PR-025 スーパーハイウェイバスター オペレーション パワー2 プロモーションカード 追加条件 自軍山札を見て、特徴「炎神」を持つMユニットのカードを1枚選び、 自軍パワーゾーンに置いてもよい。そうしたとき、山札をシャッフルした後で、 置いたユニットカードのBP以下の敵軍Sユニットを1体選び、持ち主のパワーゾーンに送る。 オーバーテクノロジー 炎神戦隊ゴーオンジャー フレーバーテキスト オレ達が道を作る!5人の戦士が放った一撃は戦場を一気に貫き進むべき道(ハイウェイ)を示した。 備考・解説 イラスト 前河 悠一 収録エクスパンション レンジャーズストライク ツアーフェスティバル08 入場者プレゼント 2008年9月~12月公認大会参加賞 関連カード Q&A Q: A:
https://w.atwiki.jp/saikyoumousou5/pages/3065.html
【妄想属性】適当 【作品名】※ここには全ての作品名が入る 【名前】メタバスター 【属性】メタ的な設定などが一切効かない 【大きさ】成人男性並み 【攻撃力】一般的な成人男性より少しくらい強い、 ただし、「メタ」「メタ的」「メタ風」などとされる防御手段や能力・性質・設定・描写etc… は一切無視して攻撃出来、そのような設定etcを持つ相手なら自動的に消滅させる。 【防御力】一般的な成人男性より少しくらい強い、 ただし、「メタ」「メタ的」「メタ風」などとされる攻撃手段や能力・性質・設定・描写etc…は一切無視して、防御出来る。 そのような設定etcを持つキャラは絶対にこちらに干渉出来ない。 【素早さ】一般的な成人男性より少しくらい強い、 ただし、「メタ」「メタ的」「メタ風」などとされる速度や能力・性質・設定・描写etc…は一切無視して、 そのような設定etcを持つキャラより戦闘前後を問わず常に早く動ける。 【特殊能力】参戦した時点で、全ての設定(等)変更とメタ的(等)な設定(等)変更は、全キャラにおいて同義となる。 ただし、メタ的(等)な設定(等)変更はメタバスターの設定(等)変更は不可能だし、 メタバスターと闘う時は自らや周辺の設定(等)変更も不可能。 【長所】メタ的設定を持つ奴に強い 【短所】それ以外はしょんぼり ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 184 名前:格無しさん 投稿日:2006/10/02(月) 20 03 01 182 メタありとメタなし成人男性よりつよい連中だと 後者の方が多いから成人男性連中の上が関の山かと。 真の全知とかと、かち合うと面倒だがな。 ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 357 名前:格無しさん 投稿日:2006/10/05(木) 23 53 51 さっさと決めていこう。 マケドニア帝国兵=サイジャックプラス=池田幸代 八神雷人>メタバスター(強い成人男性の壁)>上着ドロ ソニックライダーZ=少年ガンガン 358 名前:格無しさん 投稿日:2006/10/05(木) 23 54 34 357 根拠は? 361 名前:格無しさん 投稿日:2006/10/06(金) 00 09 21 358 普通に最弱だし メタ対応以外は普通の人よりちょっと強いくらいだし 速いだけのところがそっくりだし 362 名前:格無しさん 投稿日:2006/10/06(金) 00 12 52 適当な気がするのは気のせいか 363 名前:格無しさん 投稿日:2006/10/06(金) 00 14 03 いや、別にいいと思うよ。 少年ガンガンはどうかと思うが。 364 名前:格無しさん 投稿日:2006/10/06(金) 00 14 18 サイジャックプラス=池田幸代≒マケドニア帝国兵 の方が良いのでは? 365 名前:格無しさん 投稿日:2006/10/06(金) 00 14 33 361 マケドニアはそれでいいと思うが、 メタバスターは下の方でもメタ的な何かを持つ奴はいるからそいつら全部数えて メタ的な何かを持つ奴の数<そうでない奴の数になるかどうか数えないと言い切れない ガンガンは常に相手よりも素早いのに即時発動組とか任意全能組に負けるとは思えないんだが そのあたりでの連勝数<それ以下での連敗数になるか調べたのか? 375 名前:格無しさん 投稿日:2006/10/06(金) 00 45 06 357 マケドニアはそれでおk メタバスターはメタ的な攻撃「のみ」を使える奴に勝つと思われるから、 やはり大して変わらない、か・・・? ガンガンはとりあえず高防御力の壁は全部防御が高すぎるが倒されないので分け。 即時発動能力の壁から調べたら速いか。速さは相当なので、全方位に効く特殊攻撃以外では基本的に倒されないとする。 これは、 370氏のような有志が必要かも。 376 名前:格無しさん 投稿日:2006/10/06(金) 00 47 05 メタ的な攻撃・防御の定義って結局なんだろうか・・・ 設定変更とか、自己考察とかは分かるが・・・ 377 名前:格無しさん 投稿日:2006/10/06(金) 00 51 52 そんなもんは雰囲気(何故か変換できた)で判断するんだ 378 名前:格無しさん 投稿日:2006/10/06(金) 00 52 45 とりあえず天麩零で自ら「メタ的に~」とか言っちゃってる香具師は全部該当 874 名前:格無しさん 投稿日:2006/10/14(土) 21 37 46 メタバスター考察 強い成人男性の壁から明らかなメタを調べる。テンプレにあっても使えない能力は考慮しない。 能力無効とかは微妙だが通常はメタではないと考える。 強:×○×××××○××○ ペクチョンニダー太帝(設定改変)、★男(作品名による勝利)、青髪ピアス(属性による干渉) 鍛:×○×××××××××○×××××××○× セクハラ部長(試合前行動)、ザ・ガマン(設定破壊耐久)、赤おにジョージ(考察順番干渉) 複:×*8 フ:××○×××××××××××○○×××××××× 小渕恵三(キャラ召喚)、上条当麻(テンプレ破壊耐久)、無防備マン(メタ消滅) 拳:×*22 軍:××○×××××○××××××××××○ 国際天文学連合(開始前行動)、池谷田吾作(妄想スレキャラ依存)、少年ガンガン(相手より強い系) 自:××××××○×○×××× アレックス(勝利条件干渉)、ジャソケソマソ(勝利条件干渉) 高:××××××××○××××○×××××××××××○×× ソニックライダーZ(相手より強い系)、田嶋陽子(テンプレ参照系)、パトロール隊(テンプレ参照系) 戦:××××××××××××××××××○×××○× 藤原啓治が演じたキャラ達(他キャラ召喚)、天のゼオライマー(勝敗干渉) 即:××○×○×××××××○○○×××××○×××× 神宮寺詩苑(お茶会はメタ?)、マナ(設定改変)、にゃんこ戦車(設定破壊耐久)、 Mr.ハイテンション(メタ防御)、カフカ(能力がメタっぽい)、当選発表(勝利条件干渉) 任:○○××××××××××××○×○○×○○×××××××××××××× 妄想スレ住民・ニートくん(ルール変更)、Concept-X(テンプレ参照系)、 深遠の剣の作者・633 (考察)、太田(他キャラ能力使用)、サク・ヒンメイ(他キャラ召喚) 超:×××○×××○×××××××××× 村田忠志(色々)、近藤勇次/遠藤しずく(メタ防御) ここまでで35勝215敗。10/2時点で惑星破壊~メタに262体、メタ~複合上級設定に192体、 現在宇宙~惑星破壊に21体。どう見てもこれ以上はもう無理だろう。 ペクチョンニダー太帝に勝てるので、ペクチョンニダー太帝=八神雷人=メタバスター
https://w.atwiki.jp/masoukishin2/pages/65.html
「受け継がれた呪い」 「受け継がれた呪い」 [#uec254e6] シナリオ開始前選択 [#c5e0f9d8] 勝利条件 [#g8b5997f] 敗北条件 [#j465ee70] ステージデータ [#jf31ebe6] 敵データ [#i0bb2d3a] 撤退情報 [#l54a04ff] 攻略アドバイス [#x07a5377] イベント [#kc559fea] 戦闘会話 [#m16734b8] シナリオ終了後選択 [#l64826f3] 前シナリオ [#oadf98ca] 次シナリオ [#p5888242] シナリオ開始前選択 勝利条件 敵の全滅 敗北条件 マサキの撃破 ステージデータ 初期 機体 操者 備考 初期味方 サイバスター マサキ 選択×7 初期敵 エンバローズ デミン エンバローズ ディーゴ バライヴァ ムデカ バライヴァ マーガレット バフォーム×8 南部コマンド兵 初期NPC (増援出現条件) 敵全滅後 増援後にマサキ以外の味方撤退 機体 操者 備考 敵増援 ゼルヴォイド エラン 敵データ 初期 機体名 操者 LV 精霊 HP 射程(P) 獲得資金 備考 - - - () - 増援 機体名 操者 LV 精霊 HP 射程(P) 獲得資金 備考 - - - () - 撤退情報 攻略アドバイス イベント セニアとディーゴが戦闘するとディーゴ撤退。 初期配置敵全滅後サイバスターとゼルヴォイドの一騎打ち 一騎打ち開始時にサイバスターの回復は無し?(要確認) 戦闘会話 セニアVSディーゴ シナリオ終了後選択 前シナリオ 「南部との決戦」? 次シナリオ 「ゼノサキスの血脈」?
https://w.atwiki.jp/srwoe/pages/111.html
編集の前に参戦作品ページでガイドラインを読んでから編集してください。ガイドライン違反の内容は削除対象となります。 パイロットデータ 機体データ 概要 登場人物セイシロウ・クサナギ ヒマリ・ヤエガキ スオル・ダグラス マサキ・アンドー クロ シロ 登場機体エグザート ヴァサージ ネクトン・アサルト ネクトン・クリーク ネクトン・ハウザー ミューカス・ゲート 砲台 サイバスター サイバード 補足 概要 登場人物 セイシロウ・クサナギ ヒマリ・ヤエガキ スオル・ダグラス マサキ・アンドー クロ シロ 登場機体 エグザート ヴァサージ ネクトン・アサルト ネクトン・クリーク ネクトン・ハウザー ミューカス・ゲート 砲台 出展作品はなし。このページで取り扱うのは便宜上の措置 サイバスター サイバード 補足
https://w.atwiki.jp/misyeru/pages/164.html
名称 値段 攻撃力 特殊効果 会心率 スロット 斬れ味 作成 バスターソード 1000z 80 0% ― ― ― 下位 生産素材 マカライト鉱石×4 大地の結晶×5 強化素材 マカライト鉱石×1 鉄鉱石×8
https://w.atwiki.jp/www-iris/pages/1546.html
【チップ名】 バスター○○ 【読み方】 ばすたー○○ 【該当チップ】 バスターガード、バスターボム、バスターソード、バスターパンチ 【アイコン】 バスターガード:バスターボム:バスターソード:バスターパンチ: 【種類】 スタンダード 【属性】 無属性 【入手方法】 ヒグレヤ、チップ交換など 【派生チップ】 なし 【PA】 ダブルロックマン(バスターソード) 【登場作品】 「1」「OSS」 【英語名】 バスターガード:BstrGard(BusterGuard)バスターソード:BstrSwrd(BusterSword)バスターパンチ:BstrPnch(BusterPunch)バスターボム:BstrBomb(BusterBomb) 【詳細】 使用すると、次にカスタム画面を開くまでバスターが変化するチップ。 バスターガードはメットガードに、バスターパンチはガッツパンチに、バスターソードはソードに、バスターボムはミニボムにそれぞれ変化する。 バスターガードのメットガードは「1」のメットガードなので衝撃波は発生しない。 「3」では、ナビカスバグによって「バスターがメットガードに変化」というこのチップに似た状態になることができる。 『OSS』では後述のバスターパンチの超強化に伴って、タイミングさえあえばガッツパンチをガードできるこのチップも必然的に採用における有力候補の一つに上がった。 バスターパンチはガッツパンチ同様置物を押せる。 アイスマン戦で使うと大活躍する。 『OSS』では1発160ダメージとなっており、ガッツマンのコード*と組み合わせてゲームエンドに持っていけるほどの対戦環境の要、超強力チップとなっている。 バスターソードはブルースのように接近してくる敵に強く出れる。 バスターボムはダメージ発生までが長いが、飛び道具なので普段使いしやすい。 ウイルスやストーンマン、マジックマンのほか、ドリームウイルスにも有効。 『アドバンスドコレクション』ではロックバスターの威力が100倍になるバスターMAXモードが追加されたが、このチップの効果は対象外なため注意。 『4』以降の改造カードには、バスター〇〇系チップの効果を擬似的に再現するようなものもある。 バスターガードは『4』の改造カードNo.047の効果、「Bボタンでメットガード1」で、 バスターボムは『4』の改造カードNo.000と『5』の改造カード「フロシェル」と『6』の改造カード「ボンビートル」の効果、「Bボタンでミニボム」で、 バスターソードは『5』の改造カード「炎山のカスタマイズ」と『6』の改造カード「ダークシャドー」とロックマンゼロの効果、「Bボタンでソード」で擬似的に再現できる。 データライブラリNo. 作品 前のチップ ← No. → 次のチップ 『1』 No.106 ストーンキューブ ← 107 バスターガード 108 バスターボム 109 バスターソード 110 バスターパンチ → No.111 ヘビーゲージ 『OSS』 No.106 ストーンキューブ ← 107 バスターガード 108 バスターボム 109 バスターソード 110 バスターパンチ → No.111 ヘビーゲージ 【関連項目】 ロックマンのチャージショット等を一時的に変更するチップ L変更系 アーム系
https://w.atwiki.jp/sentai-soubi/pages/31.html
【名前】 ランドシーバスター 【読み方】 らんどしーばすたー 【登場作品】 天装戦隊ゴセイジャー 【登場話】 epic4「響け、天使の歌」 【分類】 合体武器 【構成武器】 ランディックアックスランディッククローシーイックボウガン 【必殺技】 ランドシーダイナミック 【詳細】 ランディックアックス、ランディッククロー、シーイックボウガンらゴセイウェポンを合体した必殺武器。 シーイックボウガンを中心として右側にアックス、左側にクローを合体させている。 スカイバスターと更に合体、「ゴセイバスター」となるため、これ単体での登場頻度はあまり多くない。 必殺技は「ランドシーダイナミック」。 【余談】 各自の固有武器を合体させ必殺バズーカにするというのは他作品でもよく見られる。 その中で2合体、3合体でそれぞれ合体武器となる例はあまり見られないが、獣電戦隊キョウリュウジャーではケントロスパイカーを分割したファングショット、シールドランスラッシャーというよく似た武器が登場している。
https://w.atwiki.jp/gamenetamatome/pages/81.html
発売中 公式サイト http //www.suparobo.jp/srw_lineup/masoukishin/ 6月3日 『スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神THE LORD OF ELEMENTAL』 プレミアムメンバーズクラブにて「魔装機神」壁紙!4週連続配信!第3弾!! http //www.suparobo.jp/srw_lineup/masoukishin/ 5月28日 『スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神THE LORD OF ELEMENTAL』 「ジェイソンさん、サイバスターを彫る!」木像サイバスターが秋葉原に登場! プレミアムメンバーズクラブにて「魔装機神」壁紙!4週連続配信!第2弾!! http //www.suparobo.jp/srw_lineup/masoukishin/ 5月27日 バンダイナムコ、DS「魔装機神」の発売を記念して木像「サイバスター」をメッセサンオー本店に展示-GAME Watch http //game.watch.impress.co.jp/docs/news/20100527_369786.html 4月28日 『スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神』システムの続報やイベントカット公開 - 電撃オンライン http //news.dengeki.com/elem/000/000/256/256717/ 4月19日 4Gamer.net ― 「俺のうしろに立つな!」的な向きの概念もあるシリーズ最新作「スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL」(スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL) http //www.4gamer.net/games/108/G010807/20100416018/ 4月8日 公式更新 http //www.suparobo.jp/srw_lineup/masoukishin/ 4月2日 4Gamer.net ― 「サイバスター」の世界がよみがえる,「スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL」5月27日発売(スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL) http //www.4gamer.net/games/108/G010807/20100402026/ 3月16日 【動画つき!】『スパロボ』のスピンオフ作品『魔装機神』が堂々復活!! - ファミ通.com http //www.famitsu.com/game/coming/1232928_1407.html