約 632,336 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2099.html
前 泣き疲れてそのまま眠ってしまったれいむが目を覚ますと、そこは檻の中だった。 れいむがジャストフィットする程度の大きさの鉄の檻である。 目が覚めたれいむは、回りを見ようとするが全く動けないことにすぐ気付いた。 「ゆっ・・・ゆっくりできないよ・・・そうだ!まりさは?れいむのあかちゃんは!」 やっと昨日の出来事に思い出したれいむは、自分たちの家族を探そうと必死に叫ぶ。 すると目の前に人間の足が見えた。 「うるせーんだよこの饅頭が。あんまり騒ぐと焼いちまうぞ。」 足だけしか見えなかったが、れいむはその男に話しかけた。 「おにーさん!ゆっくりしないではやくまりさとれいむのあかちゃんを返してね!そしてとっととここから出してね!」 よくもまあそんな事をと、その男は笑いを押し殺しながら思っていた 少なくともそのまりさは昨日虐待してしまったためにこの世にいないことをこの饅頭は知らないのだ。 それなのに、未だに家族でゆっくりできると考えているのだろう。ありえない話である。 「まあいいさ。今からガキに会わせてやるよ。」 「ほんと?とっととあわせてね!」 男はその言葉を聞くと、横に置いておいた袋の中身を地面へばら撒いた そこから出てきたのは各地から連れてこられた子ゆっくりや赤ゆっくり達である。 「ゆ~ゆ~ここどこ?あかーしゃんはどこなのー?」 「まりさははらがへってるんだぜ!とっととごはんをもってくるんだぜ。」 「むきゅー」「むきゅー」 「わからないよーわからないよー」 「ちーんぽっ!」 「うー、うー♪」 「う~~♪みゃんみゃぁ~?みゃんみゃぁどこ~?」 「とかいはなありすはおなかがすいたわ。もーにんぐせっとがたべたいわ。」 「あかちゃーん!ここだよ!おかあさんはここだよ!」 さまざまな種類の子供たちがそこに並べられた。そしてその子供たちは、すぐ横の檻に自分の親が居ることに気づいた。 ままーだのみゃんみゃーだのあかちゃんだのママだどぉ~~♪だの、ゆっくりどもが騒がしくしていると、一人のモヒカンがゆっくり達に 近づいてこう言った。 「貴様ら!今から聖帝様がお見えになる。静かに前を向け!」 そう言ったのと同時に、子供たちの目の前に一人の男が現れた。髪は短髪で、生まれた時から既に人の上に立っていたかのような 尊大な態度と冷たい眼をした男である。その男は子供達の目の前に置いてあった椅子に実に偉そうに座るとゆっくり達に話しかけた。 「俺の名は聖帝(名前は伏せさせていただきます)だ。今から貴様らは俺の言うことを聞いて馬車馬のごとく働くのだ。」 開閉一番にそう言うと、すかさず子供たちから反論がでる。 「うるちゃいどぉ~♪れみりゃはみらいのこうまかんのみらいのおぜうさまだどぉ~♪ゆっくりするんだぞ~。」 何がが楽しいのか踊り出した肉まんに対して聖帝はひとつ質問した。 「貴様の親はどいつだ?」 「う~?れみりゃのまんまはあそこだぞ~いちばんはじっこだどぉ♪」 「うー♪うー♪うー♪。れみりゃのみゃんみゃはぷりてぃーだとぉ♪」 間抜けな発言はまた加齢にスルーして、聖帝はれみりゃの母親の方を向くと、檻から出すよう指示した。 「う~さっさとだすんだどぉ~♪でないとだべちゃんだどぉ~。」 れみりゃはそういいながら男に檻から出され、地面に置かれた。そのれみりゃに向って 「フハハハ!!」 そういうやいなや、どこから取り出した槍をれみりゃに向け勢いよく投げた。 槍は人間でいう右の肺の部分にしっかりと突き刺さった。刺さった部分から肉汁が溢れでる。 その痛みはかなりのものだろう 「ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!ざぐやあああーーーー!!!!ざぐや゛あ゛あ゛あ゛あ!!!」 余りの痛みに居るはずのない瀟洒なメイドの名を叫ぶれみりゃ。しかし男たちは叫び声を無視して槍を力任せに抜いた。 抑えになるものが無くなったからか、肉汁は噴水のように溢れでた。男たちは構わずれみりゃを元の檻に戻す いまだ泣き叫ぶれみりゃを見て子供たちも親たちもショックのあまり泣き声さえ発することができない。 「わかったかガキども。この聖帝に逆らったり仕事を放棄した場合は、貴様らの親を虐待する。それが嫌ならば働くのだな。 まあ、おれはどちらでもよいのだがな。ゆっくりしたければゆっくりするがよい。 それとだ。親の方も同じだ。貴様らが反抗的な態度をとれば子供の餡子で償ってもらおう。」 「ゆ、ゆっくりりかいしたよ!だからひどいことはしないでね!」 「ゆっきゅりりかいしたよ!」 流石に目の前でこのような光景を目の当たりにすれば、以下に餡子脳といえどすんなり理解するようだ。 その返事を聞くと聖帝は二ヤリと笑い、 「ならばさっそく今から働いてもらおうか。やれい!」 その言葉を聞くと男たちは子供達をを袋に詰め、どこかに運んでいった こどもたちが連れてこられた場所は荒れた農地の真ん中であった。 そこには人間の家よりずっと高いピラミッド型の石で出来た建物があった。 「貴様らはこの石を運び、積み上げるんだ。仕事の遅い奴は容赦なく・・・ヒャア!我慢できねえ!虐待だ!」 男はそういうと一匹のありすを摘みあげる。そしてそのありすの口に無理やり指を突っ込みながら子供たちに石を運ばせた。 ゆっくりたちは嫌々ながら重たい石を自分の頭にのせ運び始めた。こんなゆっくりできないことはもちろんしたくない。 しかし、おかあさんが虐められてしまう。 子どもたちは従うしかなかった。 一方、親の方はと言うと。 「本当にいいのおじさん?このゆっくりを好きにして?」 「ああいいぞ。殺さなければな。それと俺はまだ20代だ。お兄さんだお・に・い・さ・ん!」 どうやら親の方は子供たちの虐めの対象・・・もとい遊び相手になるらしい。」 すでに先走った少年達ががちぇんでサッカーを楽しんでいたり、れみりゃで床屋さんごっごをしている少女たちもいた。 しかしまあ、れみりゃにはモヒカンがよく似合うなほんと。 「れみり゛やのぷりて゛い゛ながみ゛があ゛あ゛あ゛あ゛ーーー!!」とか聞こえるあたりれみりゃも相当喜んでいるようだ。 そんなこんなで一か月が過ぎた。親の方は比較的おとなしいものである。虐めといってもたかだが子供の遊び。 ゆっくりはできないだろうが、その殆どが一日寝れば治る程度のものである。 が、問題は子供の方である。毎日毎日重い石を頭に乗せ、建物を上り下りするのである。 大人でさえ重労働なこの仕事だ。とうぜん事故で死ぬ子供も後を絶たない。 おかげで「あべし!!」だの「ゆべ!!」だの「ペニース!!」だの奇妙な声が響かない日はなかった。 余談だが、子供が全員死んだ場合、親の方もその日のうちに特別虐待スペースへ連れていかれるのがルールである。 中を見たことはないが、中に入って帰ってきたゆっくりが居ないのを知ってる親たち戦々恐々してるであろう。 そんなある日のこと。親たちが目を覚ますと、目の前にあの聖帝が座っていた。 「今日は特別に貴様らをゆっくりさせてやろう。」 そういうと聖帝の前に大きなガラス張りの箱が大量に運び込まれた。どうやらそれはごく普通に売られている飼いゆっくり専用の家のようだ。 しいていうならかなり立派な作りである。中にはプールとふかふかのふとん。そして大量の餌が置いてある。 内装だけ見てもかなり高額な代物なのだろう。別に普通のでいい気がするが気にしてはいけない。帝王に逃走はないのだ。 「ゆ~ゆ~ゆっくりできるよ~。聖帝さんありがとうね!はやくおやつをもってきてね!」 「れみりゃはぶでぃんぐがほじいの!ぶっぶっぶ~でぃん~~♪」 今まで散々な仕打ちを受けているのにお菓子一つでこれである。つくづく馬鹿であると言わざるを得ない。 聖帝はその様子を見ていると、一人のれいむに話しかけた。 「貴様はゆっくりしているのか?」そう問いかけた聖帝に対して。 「ゆゆ~♪とってもゆっくりしているよ。とくべつにおじさんもゆっくりしていっていいよ!」 ぱちゅりー一家に裏切られたれいむである。この様子だとまりさの事も子供のことも忘れているのかもしれない。 駄目だこいつ・・・はやくなんとかしないと。 「そうか。ならば貴様らをさらにゆっくりさせてやろう。連れて来い!」 その命令と共に現れたモヒカンはゆっくりと袋の中身を出す。中身は無論子供たちである。 「ゆ!おかーさんだよ!おかーさん!ゆっくりしたいよ!」 「みゃんみゃ~♪れみりゃはぶでぃんぐがほしいどぉ~」 「ゆっくりしたんだよねーわかるよー」 「ゆゆ!まりさのあかちゃんだよ!ゆっくりしていってね!」 そんなやり取りが始まった。れいむも子供に気づきすぐに向かおうとする。 もちろん箱の中にいるため触れることはできない。しかしガラス越しにでもあかちゃんにすりすりする辺り、かろうじて母性は残っていた ようだ。 「あかちゃんゆっくりできた?おかーしゃんとおうたを歌おうね!」 一か月ぶりの再開に笑顔になったれいむに対して子供たちは 「れいむたちが死んじゃったんだぜ・・・生きてるのはいもうととまりさの二人だけなんだぜ。」 「ゆ、ゆゆ・・・・れいむのあかちゃんが。・・・でもだいじょうぶだよ!まりさたちがいきてておかーさんうれしいよ! はやくゆっくりしようね。」 今生きてる子供たちとだけでもゆっくりしようとするれいむ。しかしそうは問屋が下ろさない。虐待スレだし。 「ガキども。貴様らはいつもの通りに働くのだ。貴様らの親はゆっくりするがな。」 突然の発言に全員が驚いた。てっきりみんなゆっくりできると思っていたからである。 しかし文句を言えないのはわかっている。仕方なく子供たちは働くのであった。 自分より大きい石を何度も何度も運ばされてる子供たち。少しでも動きが遅くなれば容赦なく蹴られたり棒で殴られたり、 たとえ姉妹が石の下敷きになっても見て見ぬ振りをしなければならない。 その光景を見てれいむは悲しみにくれた。とてもオヤツなど食べれる状態ではない。 しかし帝王はそれを許さない。モヒカンたちの手により食べなければ無理やりオヤツを食わせられた。 「ゆぐっう!オヤツはいらないからこどもた「逆らったらどうなるかわかっているのか。」 そうである。逆らえば子供たちが死ぬ。それだけはいやだ。れいむは仕方なくオヤツを食べ、無理やりゆっくりさせられるのであった。 「むーしゃ・・・むーしゃ・・・しあわせ・・・」 けして幸せではない。しかしそう言わなければならないのである 一方、その光景を横目で見ていた子供たちにある思いが宿った。 自分たちがゆっくりできないのに、なぜお母さんたちはゆっくりしているのか。雑草しか食べてないのになぜ甘いものを食べてるのか。 そもそもあいつらがドンくさいから自分らは捕まったのではないか。 そして一匹のまりさの行動によりそれは爆発した。 「もうこんなところにいるのはいやなんだぜ!おかーしゃんはまりさのためにしんでくれなんだぜ!」 れいむの子まりさであった。子まりさはそう言うと石を放りだし逃げようとした。 とうぜんモヒカンに捕まった。 「どうじてそんなこというのおおお!!?」 れいむに言わせれば子供のためにやっていることなのである。それなのにこのセリフ。よほど傷ついたのであろう。 「ゆゆ!そうだよ!れいみゅたちをゆっくりさせないひとりでゆっくりするおかーしゃんなんてゆっくりちねばいいんだよ!」 「ちぇんたちのためにしぬんだよねーわかるよー」 「ゆっくりさせないみゃんみゃなんてポイだとぉ~しぬんだぉ~」 「ちがうよ!おかーさんはみんなをゆっくりさせるために・・・」 「うそつきはゆっくりしね!ゆっくりしね!」 もはやその場は大混乱(ゆっくり限定)である。愛する子に罵倒され泣き続ける親たち 愛する親に裏切られたと思い激怒する子供たち。 聖帝はその光景を見ながらこう子供たちに言った。 「親がそんなに憎いか。ならばどの親が憎いか言ってみるといい。その親を殺して貴様らの飯にオヤツを加えてやろう。」 「さっさとあのばかなまりさのおかーさんをころすんだぜ!オヤツをよこすんだ!」 「そうだよ!とっととれいみゅたちのためにちんでね!」 「どうじて・・・・どうじて・・・」 れいむはもうわけがわからなかった。まりさと二人でよっくりと育てた子供たちが 自分が採ってきた芋虫を食べてスクスクと育った子供たちが・・・ 子供のためにこんな心苦しい事をしたのに・・・なぜ殺されなければならないのか。 こうなると大抵の餡子脳がはじき出す答えは一つである。 「ゆ゛っぐりじね!!お゛ま゛え゛らなんがれいむだぢのごどもじゃな゛い゛!!!ゆ゛っぐりじね!!ゆ゛っぐりじね!!!」 まあだいたいこんなものである。 それを気にせずモヒカンは近づく。そして手に持った松明をれいむのリボンに当てた。 「ヒャッハー!汚物は消毒だ~」 ノリノリでれいむを頭から燃やしていくモヒカン。れいむの断末魔でさらにテンションがあがっていく。 「ゆ゛っ゛ぐ゛り゛じね゛え゛っ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 燃えながらも恨み節を言うれいむ 「フハハハ!! とどめだ!!」 しかしそれも聖帝の華麗なやり投げにより終わるのであった。 聖帝ゆっくり稜完成まで、あと三か月 続き? このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/302.html
近所のおばさんのところに行った時いい方法が思いついた。 おばさんの家には最近あまり見ることのなかった吊るし柿がしてあった。 これだ!これしかない!俺に電流走る。 早速実行に移そうと俺は山へ出かけた。 ソフトボールくらい大きさのゆっくりがちょうどいいだろうなとかいろいろ想像していると ついにゆっくりれいむの家族を見つけた。親と思われるバスケットボールくらいの 大きさの親ゆっくりを先頭に子供が10匹列になって森の奥のほうにゆっくりと進んでいた。 子供の大きさは約15cmであっただろう。あまりに思い通りだったためかなり興奮したが ここで焦っては台無しと思いゆっくりと家族の後をつけた。 「きょうもゆっくりしようね!!!」 そう言って親ゆっくりが先に家に入っていった。そこを見計らって俺は子ゆっくり達に すばやく近づき持っていた袋に素早く放り込んだ。 「ゆっ!ゆっ!?」 ゆっくり達は少し混乱していたが他の姉妹と一緒だったためそこまで大騒ぎはしなかった。 「はやくはいってきてね!!!」 という親の言葉を背に俺はさっさと自宅へ向かった。 家に帰ると取ってきたゆっくりを箱に移し変えた。 「ここはどこ!?」「おかーさーーん!!!」 などと口々に言うゆっくりたち。 「ここはお兄さんの家だよ。ゆっくりしていってね!」 といって箱の中に飴玉を入れてやった。 「うめぇ!めちゃうめぇ!!」「おにいさんありがとう!!!」「ゆっくりしていくよ!!!」 なんて単純なやつらだ・・・。親とはぐれたことはもうどうでもいいようだ。 ゆっくりたちを安心させると俺は早速次の作業に入った。いよいよ「干しゆっくり」作りだ。 おばさんに教えてもらった干し柿の作り方のメモを参考につくってみる。 えーと、[まず皮を剥きます]だと・・・!? ピーラーを台所からもってきてまず1匹を箱から取り出した。 「おにーさんあめちょーだい!!!」 などとほざいているがそんなの関係ねー。ピーラーを当てて皮を削ぎ落とす。 「い"ーーーーだい"い"い"い"よ"おおおおおお!!!!」 くそ!皮が柔らかくてうまく剥けない。なので表面を少し削ぎ落としただけでやめてあげた。 「ゆ"っ!ゆ"っ!」 剥かれたゆっくりは涙目だ。2匹目も同じように皮を剥いてやった。 「ぎゃあ"あ"あ"あ"ーーー!!!!」「お"う"ぢがえ"る"ぅぅぅーーー!!!」 後のほうのゆっくりは他のゆっくりの悲鳴を聞いているため箱を出る前からすでに泣いていた。 えーと、次は[2個1組になるように紐の両端で結びます]か。 ちょうどいいことにれいむにはリボンがあるためそこに紐を通す。 それから[熱湯に通すと乾きが早くなる]らしいので熱湯を用意する。 皮を剥かれてよほど痛かったせいかゆっくりたちは泣くばっかりで動こうとはしなかった。 お湯が沸いたので紐をもって2匹のゆっくりをなべの上まで持っていった。 「や"め"でぇぇーー!!」「あづい"のい"や"あ"あーーー!!!」 お構いなしに湯につける。死なないように10秒くらいで出してやる。 「あ"づっ!あ"づい"よお!」「お"にい"ざんやめ"でね!!!」 また湯につける。死なない程度に。 「おにいさんもうやめてあげてね!!!」「おかあさんのとこにかえしてね!!!」 その他のゆっくりが必死に抗議してきたのでこの辺にしてやる。次はお前らなんだけどな。 10匹分終わったがもうかなりぐったりしている。でもまだ生きてるからたいしたもんだ。 次は[日当たり、風通しのよいところに干す]という作業だ。 縁側に吊るしてやった。そのころにはもう日も落ちて満月が昇っていた。 障子を閉めると月夜に浮かぶ10個のシルエットがなかなか趣深い。 今日はこの辺にして寝ることにした。饅頭だから1週間もすれば乾くだろう。 朝起きて様子を見てみる。 「おにいさんはやくおろしてね!!!」「おうちかえる!!!」「あめ!あめ!」 まず驚いたのがこいつらの剥いた皮がもとの厚みに戻っていることだった。剥き損だったのか。 しかも昨日のことはあんまり覚えてないみたいだ。 「おまえらゆっくりだったらどこでもゆっくりできるだろ?ゆっくりしていけよ。」 そう言い残して俺はさっさと仕事へ向かった。 「おにいさんまってね!!!」 無視した。 仕事から帰る途中今度はゆっくりまりさの家族を見つけた。しかもまた子供が10匹も。 昨日と同じ手順で素早く子供だけを回収。家に帰って同じように干し柿の作り方に従い 作業をする。皮を剥くのが無駄だと今朝知ったばかりだが面白いので剥いてやった。 縁側にいってれいむの様子を確認する。 「お"な"がずい"だよ"ー!」「ゆ"っぐりでぎないよー!」 泣けば泣くほど水分が失われることをこいつらわかんないのだろうか。 「よしよし。今日はいいものを持ってきてやったぞ!」 「えー?なになに?」「ごはんたべるー!」 とたんに泣き止み俺に期待を寄せてくるれいむたち。そこで紐に結ばれた10匹の ゆっくりまりさを見せてやった。 「友達が増えてうれしいね!」 といってれいむたちと同じように吊るしてやった。 「ま"り"ざぁ"あああ!!!」「お"に"い"ざんひどい"いいいぃ!」 皮が透けてて白目むき出しの湯気が出まくったまりさを見てまたれいむたちは泣き始めた。 3日くらいたつとさすがにしなびはじめているのがはっきりと確認できた。 「おにいさんおなかすいたよぉ」「もうおうちかえるぅ」 泣いてはいなかったがもう元気はなくなってきた。 「もっとゆっくりしたかっ・・た・・・」 と弱音を吐くヤツも出てきた。 そろそろだなと期待を膨らませて仕事に出た。 帰ってくると何か騒がしい。泥棒か!?と思い聞き耳を立てる。 「いまたすけるよ!!」「ちょっとまっててね!!!」 「おかあさんはやくしてね!!」「はやくおろしてね!!」 どうやられいむとまりさの親が助けに来たらしい。急いで縁側へ向かう。 「おかあさんうしろ!!」 「!!」 2匹の親ゆっくりは一瞬驚いたが間髪いれずに体当たりをくらわせてきた。 「こんなことしたのはおにいさんだね!」「ゆっくりしね!!」 ドカッ!ドカッ! あまり痛くない。逆に今度は俺が親れいむにかかと落としをくらわせる。 「ゆ"っぐっ!!ゆ"っぐうううんっ!!!」 頭のてっぺんが凹んで涙目の親れいむ。 「はやくおろしてね!!」 あいかわらず体当たりをしてくる親まりさ。 今度は両頬を掴んで思いっきり引っ張った。 「い"い"いいいだい"よお"おおお!!!」 そしてねじる! 「い"や"あ"あ"あああああああああ!!!!!」 最後は床に叩きつける! ビターーーン! 何かものすごくすっきりした。 「ゆ"っぐ!ゆ"っ!」「も"う"や"め"でぇええええ!!」 観念したのかもう体当たりはしてこなくなった。 「おかあさんたちをいじめないでね!!」 と聞こえたのでこのへんにしておいた。 2匹の親ゆっくりは透明な箱に入れて逃げられないようにした。こいつらには子供が 干からびていく様子を見てもらおう。 5日目になるととうとう干からびて死ぬやつが出てきた。 「ゆっくりおきてねっ」 「・・・」 「ゆ"っぐりおぎでよ"ぉぉ!」 「・・・」 死んだのは一匹のれいむだった。周りが呼びかけても起きることはなかった。 そいつの死を理解すると今生きているゆっくりたちに絶望が襲ってくる。 「い"っい"や"だああああ!!」「じに"だぐな"いいいいい!!」 絶望が隣、また隣へと伝わっていく。極度の空腹、渇きが絶望を加速させる。 俺は死んだヤツを紐からはずした。他のゆっくりたちの視線が集まる。 「お前おなかすいてるだろ?ほら!」 そしてそれを親れいむの入っている箱に入れてやった。 この親は子供達が家の前で消えてから2日間森の中を探し続けただろう。そして見つけたこの家。 さらにそこから2日間身動きが取れていない。空腹は限界のはずだ。 「う"う"ぅ・・・」 しなびた自分の子供を見つめる親れいむ。 「おかあさんたべちゃだめだよ!」 必死にとめる子供達。 1時間くらい見つめていただろうか。葛藤の末ついに親れいむが動いた。 「むーしゃむーしゃ」 「お"があ"ざんな"んでぇぇぇぇぇ!!」 子供達がさらに絶望する。 「うめぇ!めっちゃうめぇ!しあわせ~♪」 親れいむは涙を流しながら食べた。 面白いもんだ。自分の子供を食べといて幸せとは。 面白かったので今度は子まりさを1匹離してやる。 もちろんまりさは全部生きてるので生きたやつをということになる。 「おにいさんたすけてね!」 残り少ない体力で必死にお願いしてくる。 「よしよし。お前はお母さんのところに返してやろう。」 そして親まりさの箱に入れてやった。 「お"がーざーん!!」 泣きながら母の元に寄る子まりさ。 「はぁ・・はぁ・・・」 親まりさの口からよだれが垂れる。 「おかあさん・・・!?ってぎゃあああぁああああ!!!!」 「むーしゃ♪むーしゃ♪」 「どうじでぇぇぇぇぇぇ!!!」 「うめぇ!はんぱねぇ!」 れいむとはちがってまりさは迷いなく食らいついた。これが種別による差なのだろう。 「お"があざんな"んで・・・・」 吊るされた子供たちは親も信じられずどうしていいのやら分からなくなっていた。 次の日朝起きると吊るされていた子供達が無くなっていた。 「もしかしてお前らが食ったのか!?」 箱に入れていたため不可能だとは分かっていたが一応聞いてみた。 「ぢがう"よ!うー!うー!ってやつがれ"いむ"とま"りざのごども"をおおお!!!!」 2匹の話によれば昨日の夜にゆっくりれみりゃ(胴体付き)がうーうー言いながら全部食べたそうだ。 それにしてもこいつら自分が食べるのはおkでれみりゃにはだめなのか。 「そりゃ痛かっただろうなぁ。」 子供が全部いなくなった今こいつらを監禁してても意味がないので2匹を箱から出してあげた。 2匹は安心した様子だ。 「おにいさんおなかすいたー。」「なにかもってきてね!」 図々しいなぁ。お前らの子供死んでんだぞ。 「じゃあちょっと待ってろ。」 俺は奥の部屋に行ってちょっと太目の紐を持ってきた。 「ちゃんとたべものをもってきてね!」「はやくゆっくりさせてね!!」 その言葉にムカつきつつも紐をリボンと帽子に結びつけた。 そして子供たちと同じように縁側に吊るしてやった。 「「はやくおろしてね!!」」 抗議する2匹。 「親なら子供の痛みわかってあげなきゃね。じゃ、ゆっくりしていってね!!!」 「ゆッッッッ!!!!?」 暑い日差し、渇き、空腹を何日も耐え抜いた末助からなかった自分達の子供たち。 しかも1匹は自分が食べてしまった。 過酷な試練がこの2匹に今襲いかかろうとしている。 2匹は白目になり口をガッと開き震えた。 自分の犯した過ちを悟ってしまったのだ。 BAD END いなくなった子供たちは諦めよう!
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/972.html
※独自設定が沢山あるんだぜ! ※人間さんは最後にちょろっと出て来るだけだぜ! ※虐待?それ何なんだぜ? ※『ちーと』なゆっくりが出てくるんだぜ!苦手な人はごめんだぜ! ※とんでもなく長いんだぜ!これで中編なんだぜ? ※『お尋ねゆっくり』の続きなんだぜ!……遅くなってご免なさぁああいい! 書いた奴:一言あき 雪に閉ざされた森に生える一本の老木、その根元に開いた空洞の中にそれは居た。 食糧を兼ねた干し草を厚く敷き詰めた上に鎮座するのはれいむとまりさの番である。 そしてれいむの額には、八人もの実ゆを鈴生りに生やした茎が伸びていた。 「れいむのあかちゃん、はやくうまれてきてね!いっしょにゆっくりしようね!」 「まりさのあかちゃん、はやくうまれてくるんだぜ!いっしょにゆっくりするんだぜ!」 この番は先程すっきりーっ!したばかりだった。当然、茎だって生えてきたばかりである。 茎で生まれる実ゆのにんっしんっ期間は大体三日程度。それくらいの時間を掛け、文字通りゆっくり生まれて来るものだ。 「……まだうまれないの?ゆっくりしすぎだよ……」 「ほんとなんだぜ!ゆっくりしないでいそいでほしいんだぜ!」 だというのに、この番は赤ゆの誕生を待ち切れないらしい。 次第に呼びかけの内容が変わっていく。否、それはもう口汚い罵声であった。 「はやくうまれてね!!れいむたちをゆっくりさせてね!!」 「これじゃまりさたちがゆっくりできないんだぜ!!さっさとうまれろぉおおっ!!」 最初のゆっくりした呼びかけとは程遠い罵声に急かされたのか、ゆっくりと大きくなっていく筈の実ゆがビデオの早回し映像のように急速に育ち始める。 青いプチトマトのような外見がみるみる大きくなり、皺が寄り始めたかと思うとあっという間に閉じた目と口に変化していく。 へたの部分が上下に分かれ、下の部分が細かく枝分かれしながら伸びていき、髪の毛に変わる。 残った上の部分が黒や赤に染まり、黒いものは円錐状に広がって帽子になり、赤いものは髪の毛に絡まってリボンになる。 そして苦悶の表情を浮かべた実ゆが一斉に身震いを始め、茎の一番先に生っていたまりさが干し草の上に着地した。 「……ゆ、ゆっくちちていっちぇにぇ!!」 怯えを含んだ初めてのご挨拶。 その舌足らずの拙い言葉を聞いた途端、殺伐とした気持ちが消えていくのをれいむとまりさは感じていた。 「「ゆっくりしていってね!!」」 先程まで罵声を浴びせていたとは思えない程の変わり身で、生まれ落ちた我が子を祝福する。 「ゆ~♪とってもゆっくりしたおちびちゃんだよ!」 「まりさににてとってもゆっくりしてるんだぜ!!」 そして次々に生まれ落ちてくる赤ゆ達。やはり怯えながらのご挨拶に、両親は心からゆっくりした笑顔で応える。 両親のゆっくりした姿に安心したのか、赤ゆ達もお互い「ゆっくち!ゆっくち!」と姉妹を祝福し始めた。 そして茎の根元で震えていた最後の一人がぽとりと落ちる。両親も姉妹も、末っ子を祝福しようとそちらに目を向けた途端、固まった。 「ゆっちちちちぇいっちぇちぇ!」 妙に甲高い声で舌足らずに過ぎるご挨拶をしてきたのは、恐らくまりさ種なのだろうと思われるゆっくりだった。 頭頂付近に集中した金髪の上にちょこんと載った明らかにサイズの足りていないお帽子。 寸胴の茄子を思わせる体躯を盛んに捻り、唾液を撒き散らしながら「ゆっちちぇ!ゆっちちぇ!」と締まりのない笑顔で舌足らずのご挨拶を繰り返している。 お帽子もある。金髪さんも生えている。愛らしい笑顔も浮かべている。 だが、そこに居たのは姉達とは似ても似つかない化け物だった。 「ゆぎゃぁああああ!!なんなのこれぇええええ!?」 「なんなんだぜ!?これはいったい、なにごとなんだぜ!?」 「「「「りぇいみゅのいもうちょぎゃぁああああ!?!?」」」」「「「まりしゃのいもうちょぎゃぁあああああ!?!?」」」 「……ゆっ?」 一斉に騒ぎ出す両親と姉達を、不自然に大きな目で不思議そうに見る末っ子まりさ。彼女は先天的に足りないゆっくり、『未熟ゆ』であった。 栄養が足りないため、餡子の継承が不十分だったため、単純にゆっくり出来なかったため。『未熟ゆ』が生まれて来る理由は諸説あるが、未だ特定はされていない。 はっきり言えるのは、そうして生まれた未熟ゆは例外無くゆっくり出来ないこと、それだけだ。 奇声を上げて奇行に走る末っ子まりさ、余りにゆっくりしていない姿に親まりさは『間引き』を決意した。 「ゆ、ゆっくりしていないげすなあかちゃんはせいっさいっするんだぜ!!」 「まって!まりさ!!」 だが、一気に踏み潰そうと力を溜める親まりさを親れいむが引き止めた。 「れいむ、どうしてとめるんだぜ!?このままじゃ、あかちゃんもまりさたちもゆっくりできなくなるんだぜ!?」 「……それでも、そのあかちゃんもれいむとまりさのおちびちゃんなんだよ。それに……」 れいむは視線を末っ子まりさに移す。相変わらず「ゆっちちぇ!ゆっちちぇ!」と奇声を上げて跳ね回る姿はゆっくり出来ていない。 「……ねぇ、まりさもれいむも、うまれるまえのあかちゃんになんていったか、おぼえてる?」 「ゆ?…………っ!!まさか、そのせい、なんだぜ?まりさとれいむが、あかちゃんをゆっくりさせなかったから……?」 れいむの言葉からまりさが恐る恐る出した推論に、沈痛な表情で首を縦に振るれいむ。 そう、この八人姉妹のうち、末っ子だけが未熟ゆだった理由は明らかだった。 即ち『早産』と『栄養不足』である。 通常三日かけるにんっしんっを僅か一時間程度に縮めたのだ。むしろ先に生まれた姉達に異常がないのが異常であろう。 本来均等に行き渡る筈だった餡子が姉達に優先された結果、そのツケを末っ子まりさが背負ったのだ。 「……まりさ。このおちびちゃんはすきでゆっくりできないわけじゃないよ。れいむたちと、おちびちゃんたちのせいでこうなっちゃんだよ。 ……だからゆっくりできるよう、りっぱにそだてるのが、れいむたちのばつなんだよ、きっと」 「……わかったんだぜ、れいむ。このおちびちゃんもゆっくりそだてよう。いまはむりでも、いつかいっしょにゆっくりしてくれるかもしれないんだぜ」 「そうだね、そうなるようにゆっくりがんばろうね!」 ゆっくり出来ない子供を育てることを決意したまりさとれいむが、改めて未熟ゆに向き直る。 奇行に走っていた未熟ゆがそれに気付いて、舌足らずな甲高い声で「ゆっちちぇ!」と呼び掛けてくる姿に両親はありったけのゆっくりを込めてご挨拶を返した。 「「まりさ、ゆっくりしていってね!!」」 『お話しゆっくり 中編』 先行する集団を追いかける後続集団の、その最後尾に陣取る化け物まりさは不審に思っていた。 (おかしいのぜ、どすがぜんぜんはんげきしてこないのぜ。 ……それに、なんでいつまでたってもどすにおいつかないのぜ?) ドスの鈍足に誰も追い付かない、そんなことは有り得ない。ならば、なぜ? そこまで考えが及んだ時、化け物まりさの脳裏にある可能性が浮上した。 (……もしかして、おいつかないんじゃなくて、おいつけない、ってことのぜ?) ドスの足が速いのではなく、群れの足が遅いのでもなく、ドスに追い付けない理由があるとするなら……? そんなもの、罠に決まっている! そう考えると、反撃もせずひたすら逃げるだけのドスの行動にも説明が付く。 ほら、畦道の両脇で生い茂る草むらなど、ゆっくりが身を隠すには絶好の場所ではないか! 「ゆげぇっ!?しまったのぜ、これはどすのわななのぜ!!ぜんぐん、とまるのぜぇええええ!!」 慌てて全軍停止を命じる化け物まりさ。しかし先行していた集団には命令が届かす、ドスを追いかけたままどんどん引き離されて行く。 と、不意にドスが振り向き、先頭集団に向けてドススパークを放った。畦道一杯に広がる光芒が、先頭集団を灼き尽くす。 「ゆっ!?あぶなかったのぜ!あれはきっと、にげながらきのこさんをむーしゃむーしゃしていたのぜ!!」 間一髪、ドスの企みを見抜いた化け物まりさの言葉に、周囲のゆっくり達が一斉に安堵の溜め息を吐く。 もしも化け物まりさが居なかったら、今頃自分達もあの光で消し飛ばされていただろう。そう考えると、化け物まりさの聡明さが頼もしく思える。 先頭集団を吹き飛ばしたドスは、逃げもせず同じ場所に突っ立ったままだ。策を見抜かれて呆然としているのだろうか? 今度は慎重にドスに近付いていく化け物まりさの軍勢。落とし穴とその後の混乱で全体の三分の一程を失ったが、まだまだ数の優位は崩れない。 動かないドスを無数のゆっくり達が取り囲む。そして化け物まりさが文字通り化け物じみた、壮絶な笑顔を浮かべてドスの正面に歩み出た。 「……よくもさんざんてこずらせてくれたのぜ。でも、それももうおわりのぜ」 「…………」 化け物まりさの勝利宣言に、ドスは無言を返す。化け物まりさの軍勢は、それを降伏宣言と受け取った。 「ゆあぁああん?なんなんだぜ?いまさらいのちごいなんてきくわけないんだぜ!?」 「よくもれいむをゆっくりさせなかったね!しゃざいとばいしょうをせいきゅうするよ!あまあまをたくさんよういしてからしんでね!!」 「どすったら、ほんとうにいなかものだわ!!こうなったらどすでいちにちじゅうすっきりーっ!をするしかないわね!!」 「…………」 口々に罵声を浴びせる群れにも、冷めた目を向けるだけで反論もしない。 やがて言いたい事を言い尽くしたのか、ある程度群れの狂乱が収まった頃合いを見計らって、化け物まりさが宣言する。 「よーくきくのぜ!!まりささまをゆっくりさせなかったつみ!!まりささまをだまそうとしたつみ!!けらいをころしたつみ!! ゆっくりぷれいすをひとりじめしたつみ!!どれいのくせにどれいをもったつみ!!ぜんぶあわせて、どすをしけいにするのぜ!! ……さいごになにかいいのこすことはあるのぜ?まりささまはやさしいから、まけおしみくらいはきいてやるのぜ」 それを聞いたドスが、始めて口を開く。 「……奴隷?まりさ達には奴隷なんて居ないよ?」 「とぼけるんじゃないのぜ!!にんげんをどれいにしていたのはわかっているのぜ!!」 化け物まりさの言葉に、軽く目を見開いたドスは直後、腹を抱えて笑い出した。 「あっはっは!!人間さんを、奴隷にする、だって!?出来る訳無いでしょう、そんな事!!!」 「なにをわらっているのぜ!?まりささまをばかにするのもいいかげんにするのぜ!?!? ……もういいのぜ!!どうせ、どすはここでしぬのぜ!!」 最初はドスも捕らえて死ぬまで扱き使うつもりだったが、気が変わった。こんな生意気で無礼なドスなんか、生かしておくだけ無駄だ。 死刑を執行するべく、全軍に命令を下そうとする化け物まりさ。 「みんな、しけいしっ…………!!な、なんなのぜこのおと!?」 だが、声を張り上げる寸前に聞こえてきた羽音に、餡子の隅がくすぐられる。餡子の奥底に封じた筈の、ゆっくり出来ない日々の記憶が甦る。 羽音は空から聞こえてきた。即座に空を見上げる化け物まりさと、つられて空を仰ぎ見る群れのゆっくり達の目に、『ソレ』は姿を現した。 「「「「「「「「「「れ、れ、れみりゃだぁああああああ!!!!!」」」」」」」」」」 そこに居たのはゆっくりれみりゃであった。 実はこの群れはれみりゃと戦った事が無い。森の奥に隠れ住んでるらしいれみりゃは数に勝る群れを恐れ、一度も姿を見せた事が無かった。 そう、『数の暴力』こそが化け物まりさの群れの強さ。捕食種にして天敵たるれみりゃすら寄せ付けない、あの森を化け物まりさの天下に染め上げた絶対強者の原理。 だから……、『百匹近いれみりゃの大群』という自分達以上の『数の暴力』に出会ったのは、これが初めてだったのだ。 胴付き、胴無し取り混ぜての混成軍、しかも胴付きはそれぞれ手に鋤や鍬、鎌や熊手、干し草用のフォークなどを持って構えている。 餡子の奥に刻まれた恐怖に怯え、群れの士気はあっさり砕け散った。 「どおしておひさまがでてるのにれみりゃがいるのぜぇ!?!?」 狂乱する群れの中にあって、化け物まりさだけは違う点に着目していた。 確かに、餡子をちりちりと焦がす恐怖はあるものの、れみりゃは一度やっつけた事があるのだ。なら今回だって勝てるに違いない。 しかし、太陽光に弱い筈のれみりゃが日中から活動している事だけは納得できない。 思わず口に出してしまった疑問、その答えは目の前に居るドスからもたらされた。 「……何言ってるの?お日様ならとっくに沈んでるよ?」 「なにいってるのぜ!?こんなにあか……る………い……………?」 ドスの言葉に激昂する化け物まりさが、ある事に気付く。 ここに到着した時、お日様は既に傾いていた。橙色に染まった夕日に照らされるお野菜を、確かに見た。 季節は晩秋、いや既に初冬に入っている。この季節の夕日ならとっくに沈んでいておかしくない。 (なのに……なのに!なんでこんなに、あかるいのぜぇ!?!?) そう、ドスを追いかけている間、畑は常に光に満たされていた。太陽が地平線に沈み、辺りが夕闇に覆われても、畑は煌煌と照らされていたのだ。 広大な畑の中心、収穫を終えて休耕している畑が作る空き地で、スポットライトを浴びるように照らし出される化け物まりさとドス。 そしてドスは、推理を明かす探偵のように、あるいは判決を下す裁判官のように語り始めた。 「人間さんはね、夜でも昼間みたいに明るくする事が出来るんだよ。ゆっくりには絶対に真似できないけどね」 ドスの語りに、化け物まりさは応じない。黙りこくったまま、ひたすらドスを睨み付けるだけだ。 周囲のゆっくり達も雰囲気に呑まれたのか、騒ぎ立てる事無くドスの言葉を聞いている。静まり返った畑に、ドスの声とれみりゃの羽音だけが響き渡る。 「貴女達が来る事はとっくに気付いていたんだよ。でも、まりさ達がお願いして全部任せてもらったんだよ。……その代わり、ちょっとしたお手伝いを頼んだんだ。」 そこで言葉を区切り、ドスは化け物まりさの軍勢を睥睨する。 「人数の多い貴女達を、まりさ達だけじゃ撃退出来ない……、だから援軍をおねがいしたんだよ。人間さんが捕まえていたれみりゃ達に、ね」 その言葉を聞いた途端、一斉にざわめき出す軍勢。化け物まりさも、驚愕を禁じ得なかった。 人間が捕まえていた?これだけの数のれみりゃを!?ならば、人間とはどれ程居るというのか!! 驚愕にざわめく一同を余所に、ドスの語りは続く。 「れみりゃは、お日様に当たると死んじゃうからね。だから、まりさが囮になって逃げ回ってたんだよ。 落とし穴で逃げ道を塞いで、吹き矢で狙撃して逃げられなくして、畑で待ち伏せして。そうやって、時間を稼いだんだよ。 ……お日様が沈んで、れみりゃ達が動けるようになるまで。それが、まりさ達の『作戦』だったんだよ」 そこまで言うと、ドスはまた口を噤む。 静まり返った畑に沈黙が下りる。耳が痛くなる程の静寂を破ったのは、化け物まりさの叫び声だった。 「……う、うるさいのぜぇえええええ!!へりくつこねてないで、さっさとしぬのぜぇええええ!!」 まりさは怒っていた。先程までの怒りが霞んでしまう程激怒していた。 ドスの言葉通りなら、最初から最後まで自分達はドスと人間に弄ばれていた事になる。 ふざけるな!ふざけるな!!ふざけるな!!!たかがれみりゃ百匹程度で、優位に立ったつもりか!? 「れみりゃなんか、おうさまにかかればひとひねりなのぜ!!なんびきいようが、おうさまにかてるわけないのぜ!!」 その言葉につられたのか、話の内容に着いていけずに呆然としていた群れが再び騒ぎ出した。 「そーだそーだ!!れいむたちはれみりゃなんかより、ずっとずっとつよいんだよ!!わかったらさっさとしんでね!!」 「まりささまのおうごんのあしわざをくらって、いきているゆっくりなんかいないんだぜ!!あとでこうかいしても、おそいんだぜ!!!」 「たまにはれみりゃもいいわぁああああ!!ありすのとかいはなぺにぺにですっきりーっ!しましょうねぇええええええ!!」 姦しく騒ぎ立てるが、誰もそこから動かない。威勢が良いのは口先だけで、内心では皆れみりゃに怯えているのだ。 そんな情けない配下の姿に我慢が出来なくなったのか、ドスに向かって化け物まりさが猛然と襲い掛かる。 「ゆっくりしないでしねぇええええぅぶびゃっ!?!?!?」 だが、その渾身の一撃はドスに届く寸前、横殴りの衝撃に阻まれる。化け物まりさが勢い良く地面に叩き付けられ、餡子を吐きながら無様に転がって行く。 いつの間にか、ドスを守るように一匹のれみりゃが立ちはだかっていた。手に持った鋤を振り抜いた姿のまま、化け物まりさを睨みつけている。 「……ありがとう、れみりゃ。でも、まりさなら平気だったよ?」 化け物まりさの突撃はそれ程速くもなかったし、大きさだって標準的なゆっくりと大差ない。武器を銜えている訳でもないので、ドスの脅威にはならなかっただろう。 ドスの言葉に、れみりゃは頭を振って答える。 「……それはわかってるんだど。それでも、れみぃはあいつをゆるせないんだど」 そう言うれみりゃの視線を追い、ドスは「ああ、そうか」と納得した。 「……そう言う事なられみりゃに任せるよ。でも、とどめは刺さないでね。それで良い?」 「……あたりまえなんだど。まかせるんだどぅ」 ドスの提案に正面を向いたまま頷くれみりゃ。油断無く鋤を構える視線の先で、よろよろと化け物まりさが身を起こす。 「よくもやったのぜ!!もうてかげんはなしなのぜ!!ないてあやまるならいまのうちなのぜ!!!」 「むだぐちたたいてないで、さっさとかかってくればいいんだど。……それとも、くちさきだけなんだど?」 「むきぃいいいいいいっ!!いわせておけば、もうゆるさないのぜぇえええええっ!!」 「ゆるさなければ、どうするんだど?れみぃはいつでもあいてするんだど?」 お互いに挑発し合いながら、化け物まりさは焦っていた。 (なんでなのぜ!?なんで、すきがぜんぜんみえないのぜ!?) ドスならドススパークを撃つ為のキノコの咀嚼、まりさ種やちぇん種なら飛び掛かる寸前の溜め、レイパーありすならぺにぺにを突き入れる為に腰を引く一瞬。 何らかの行動を起こす前に挟まれる予備動作を見逃さず、その後の行動を予測して先手を打つ。人間の武術で言う『後の先』を取る戦い方こそが、化け物まりさの必勝法だ。 先程からの挑発もその為。れみりゃの出方を計り、先に行動させることで『後の先』を取ろうとしたのだが、挑発の最中でさえれみりゃに隙らしい隙が見出せない。 視線は常に化け物まりさに固定され、鋤を構える手はぴくりとも動かず、唯一口と羽根だけが休まず動いている。 (……このままじゃらちがあかないのぜ。ここはひとつ、せんてをうってみるのぜ!) それは今までの定石から外れた行為ではあるが、れみりゃとまりさの実力差は歴然としている。今更遅れをとる筈が無い。 じり、じり、と罵り合いを続けながら間合いを詰めていく。体半分程歩みを進めた辺りで、まりさは鋤を構えるれみりゃの右腕に力が篭るのを感じ取った。 (みぎかひだりか、どっちかからなぐりかかるきなのぜ!?だったらうしろににげるのぜ!!) 咄嗟の判断に従い、まりさは背後へ飛び退く。直後、紙一重でれみりゃの鋤が空振りする、筈だった。 「……ゆっぎゃぁああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!?!?!?!?!?」 化け物まりさが悲鳴を上げてのたうち回る。転がる度に餡子がどくどくと流れ出るのが見えた。 横薙ぎに払われたれみりゃの鋤がかすり、顔の皮を切り裂いたのだ。傷痕だらけの顔に真新しい傷が刻まれ、そこから餡子が漏れ出ている。 幸い傷は浅く、流れ出る餡子も致命傷には程遠い。だが、餡子が流れるような大怪我から離れて久しかったまりさにとって、それは堪え難い激痛だった。 (み、みえなかったのぜ!?れみりゃにいつなぐられたのか、ぜんぜんわからなかったのぜ!?) しかしそれ以上に、れみりゃの攻撃が見えなかった事が化け物まりさを慄然とさせた。 ドススパークでさえ避けてみせたまりさが見切れない程の高速で振るわれた鋤、そしてそれを為したれみりゃ。 違う。このれみりゃは、何かが違う。まりさの餡子に、未知なる敵への警鐘が五月蝿い位に鳴り響く。 と、再びれみりゃの右腕に力が篭る。それに反応したまりさが飛び退くよりも速く、鋤が再び皮を切り裂いた。 「ゆびゃぁあああああっ!?!?どうしてかわせないのぜ!?つ、つぎはかわすのぜ!!」 餡子を撒き散らし、痛みに泣き叫びながら、化け物まりさはれみりゃに挑み続けた。 一方、れみりゃは何も特別な事はしていなかった。間合いに踏み込んできた化け物まりさを、鋤で小突いているだけである。 尤も、その鋤は人間から見ても驚愕する程の速さと鋭さをもって振るわれていたのだが。 この村では少々変わった研究が行われていた。『ゆっくりの農奴化』である。 ゆっくりは農家にとって害獣だ。とはいえ、ゆっくりには農耕の概念を持つゆうか種がいる。 ゆうか種の胴付きであるのうかりん種に至っては、人間とほぼ変わらない高度な園芸技術を持つものさえいるのだ。決して不可能な事ではない。 しかし、ゆうか種は希少種だ。のうかりんに至っては更に稀少で、通常七桁、個体によっては八桁で取引されている。そんなもの、必要な頭数を揃えるだけで破産が決定してしまう。 そこでこの村が目をつけたのがれみりゃ種であった。 れみりゃ種は捕食種の中で唯一、通常種に区別されるゆっくりだ。胴付きであろうとそれは変わらず、野生では良く見受けられる。 太陽の光に弱いので日中は行動できないが、捕食種に相応しい力と『すぴあ☆ざ☆ぐんぐにる』と称する道具を使う程度の小器用さを備えているので、農耕の概念さえ植え付ければ良い農奴になるだろう。 そう考えた村の有志達が、野山で採集してきたれみりゃの品種改良に着手したのが五年前。以降、細々と続けられてきた研究の成果こそ、このれみりゃ達であった。 このれみりゃはこの村で生まれた第五世代目のれみりゃである。この世代は寿命こそ三年前後と短いが、知性身体能力共に通常のれみりゃよりかなり高い。 なにより、ゆっくりの中でもれみりゃ種が特に鈍いと言われる反射神経の向上には目を見張るものがあった。 予備行動から行動に移るまで一切無駄無く最速で動く、人間で言う『無拍子』に近いれみりゃの動作が、まりさの『後の先』より速かった。 言葉にすればたったそれだけでしかない。それが、化け物まりさにとって最悪の相性だっただけの事。 何より、このれみりゃには『絶対敵わない理由』がある事を、化け物まりさは知らなかった。 れみりゃの右手に力がこもるのを見て、まりさは必死の勢いで飛び退く。 だが、飛び退く為にあんよに力を込めた時には、既にまりさの左側面にまで鋤が迫る。 さくりと軽い音を立て、鋤の刃が頬を撫でるように浅く斬りつけた。 「ゆびぇええ゛え゛え゛え゛っ゛!?みえないのぜぇっ!?ぜんぜんみえないのぜぇえええええっ!?」 新しく付けられた傷口から餡子が滲み出す。じくじくした痛みに苛まれながらも、化け物まりさは見えない攻撃を見切ろうと躍起になっていた。 自分は『ゆっくりのおうさま』なんだ!だかられみりゃなんかに負ける訳が無い! この根拠の無い自信がまりさの心を奮い立たせる。最早まりさの視界には目前のれみりゃしか映っていない。 だから、背後で配下の軍勢が囁き合う声は一切耳に入らなかった。 「……どういうことなんだぜ?なんで、おうさまがおされているんだぜ?」 「あっちのれみりゃよりよわいよね?おうさまって、あんなによわかったっけ……?」 「……なんだか、おうさまよりあっちのれみりゃのほうがとかいはにみえるわ。どうしてかしら?」 小さな疑問の声は、次第に大きくなっていく。 背後で広がるざわめきにも気付かずに、挑戦を続ける化け物まりさと迎撃するれみりゃ。 そして決定的な瞬間が訪れる。 「……しまったど!!」 鋤を振るうれみりゃの表情が焦りの色に染まる。 それを訝しみながらも必死に飛び退くまりさの横っ面に、鋤の腹がクリーンヒットした。 「ゆ゛ぎゃ゛びぃ゛い゛い゛い゛い゛っ゛!?」 目測を誤り、まりさを真っ二つにしてしまう軌道で振るわれた鋤を、れみりゃが咄嗟に腕を返して腹の部分で殴り飛ばしたのだ。 空気抵抗により勢いを殺された一撃はそれでも充分な威力を持ってまりさを弾き飛ばし、地面に叩き付ける。 その拍子に化け物まりさが被っていた帽子が脱げ、隠れていた頭頂部の禿頭が曝け出された。 「……ゆっ、ばでぃざのおがざりざんが………!!」 ひらひらと空中を舞い、帽子は化け物まりさ達の激闘を遠巻きに見ていた群れの方へ流れていく。 れみりゃとの勝負を一旦置き、まりさは帽子を追いかける。 ゆっくりと流される帽子に向かって大きく跳ね飛び、見事帽子を空中でキャッチしたまりさはそのまま群れの目前に着地した。 「…………ば、ばでぃざのおがざりざん………もうなぐずのばいやなのぜ………………ゆっ?」 ひらひらした帽子は、息を吹き込むなどして一度広げないと被りにくい。 そのセオリーに従って息を吹き込むべく深呼吸をしようとした処で、化け物まりさはようやくその視線に気付く。 まりさが、れいむが、ありすが、群れのゆっくり達全てが、化け物まりさのことを見つめている。 その表情には一律に『信じられないものを見た』という思いが浮かんでいた。 「……なんなのぜ、そのめは?まりささまにさからうつもりのぜ?」 生意気な視線を向けてくる配下のゆっくり達に凄む化け物まりさ。傷だらけの顔面も相まって、気の弱いものなら確実に泣き出す形相である。 にも拘らず、群れのゆっくり達は無言のまま。 いつもなら『ごべんなざい!』だの『ゆるぢでぇ!』だのと泣き叫んでしーしーを漏らしながら従うのに、微動だにしない。 「……な、なんなのぜ!?まりささまは『おうさま』なのぜ!?おうさまのいうことがきけないのぜ!?」 何か、致命的なことが起こりつつある。内心の焦燥を押さえつつ、化け物まりさは虚勢を張った。 ……そんなまりさの虚勢に沈黙を破って応えたのは、軍勢の先頭に立っていたれいむだった。 「……どうして……」 ふるふると震えながら俯いていたれいむが、呟くように漏らす。 その言葉に首を傾げる化け物まりさへ、顔を跳ね上げたれいむが叩き付けるように叫ぶ。 「どおしてまりさがそこにいるのぉおおおお゛お゛お゛お゛っ゛!?」 「ゆ゛ゆ゛っ゛!?!?」 突然叫び出したれいむの勢いに怯むまりさに、それまで黙っていた軍勢が一斉に騒ぎ出した。 「なんでだぜぇえええ!!なんでおうさまがまりさなんだぜぇええええ!?!?」 「ありすたちをだましてたのねぇええええ!?!?このいなかものぉおおお!!」 「おうさまのうそつきぃいいい!!でいぶのおちびちゃんをかえせぇえええ!!」 口々に非難の言葉を投げ掛ける軍勢の面々。だが、化け物まりさには避難される覚えは無い。 「な、なにをいってるのぜ!?まりささまはまりささまにきまってるのぜ!?まりささまがおうさまなのぜ!?」 狼狽えながらも、化け物まりさは軍勢に向かって弁明する。 お飾りが無いので一時的に認識出来なくなっただけだろうと当たりをつけての行動だったが、返って来た答えはまりさの想像を超えていた。 「ちがうんだぜ!!まりさたちのおうさまは『れみりゃ』なのぜぇええええ!!!」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛っ゛!?!?!?」 何だそれは!一体いつ、まりさが『れみりゃ』だなんて言ったんだ!? お帽子は確かにれみりゃのものだったが、一人称は『まりさ』だったし、自分の武勇伝も『まりさはれみりゃをたおしたのぜ!!このおぼうしがしょうこなのぜ!!』と語っていたのだ。 自分がれみりゃだ等と名乗った覚えも無いし、第一空を飛べないまりさをどうやってれみりゃだと思えたのだろうか。 化け物まりさの胸中はそんな疑問で溢れていた。 化け物まりさの群れは所謂ゲスで構成されている、群れというより犯罪ゆ集団と呼ぶべきものだ。 ゲスにもピンからキリまで色々あるが、ピンとキリの間には物凄い格差があった。 ピンのゲスは知能ではなく、力で押し切るタイプだ。当然餡子脳の中身も救い様のない馬鹿揃い、そんな奴らにお飾り以外での個体認識が出来る筈が無い。 キリの方は少し複雑だ。お飾りを使った詐欺等の常習犯である彼女達は、化け物まりさが『れみりゃ』では無い事を何となく察している。 だが彼女達はそれに気付きつつも敢えて『自分達の長はれみりゃである』と思い込んでいたのだ。 れみりゃに率いられた自分達はきっと特別なゆっくりに違いない、そう思う事で周囲を見下し、よりゆっくりする為に。 胴無しなのに会話が出来るのは特別なれみりゃだから、お空を飛べないのは他のれみりゃと喧嘩して羽根を無くしたから、自分達を食べないのは自分達が優秀だから。 明らかに無理があるこじつけで、無理矢理自分を騙していたのだ。『まりさ』という一人称を聞かなかったことにしてまで。 しかしそんな自己暗示も、どんな餡子脳であっても否定出来ない証拠を突付けられて尚、自分を騙し続けることなど出来なかった。 化け物まりさの失策は三つある。 れみりゃの帽子を被ったままれみりゃに挑んだこと、お飾りを失った状態で自分がまりさであることを暴露してしまったこと、そしてその状態で高圧的に接したこと。 まりさの『後の先』を成り立たせていたのは帽子のおかげであった。まりさの帽子をみたゆっくりは『れみりゃ』への根源的な恐怖に縛られ、動きが鈍る。 だから、本来の帽子の持ち主であるれみりゃには『後の先』は通用しなかった。それどころか、死臭漂うお帽子を見たれみりゃは、それが殺されたれみりゃのものである事に気付いて激怒した。 一撃では殺さない、じわりじわりと苦しみ抜いて死ね。それがれみりゃ達の総意であった。 帽子が脱げた後、自身を『まりさ』と呼んだのも致命的だった。 自分を『まりさ』と呼んだ瞬間、群れの認識は空の飛べない『れみりゃ』から帽子を失った『まりさ』へと書き換えられた。 そこへいつもの調子で居丈高に命令してしまったことで、群れ全員の餡子脳が『れみりゃ≠おうさま=まりさ』という事実を理解してしまったのだ。 全ては化け物まりさとゲスゆ達との認識のすれ違いが原因だった。 一斉に騒ぎ出したゲスゆ達に、れみりゃは五月蝿そうに顔を顰めてドスに問う。 「……もういいんだど?あいつら、ぜんぶたべちゃうんだど?」 「……もういいよ。でも、あのまりさだけは最後まで残してね」 ドスが頷くのを確認したれみりゃは手にした鋤を振りかざし、経過を空中で見守っていたれみりゃの群れに号令する。 「またせたんだど!!れみぃたちのすーぱー☆でなーたいむのはじまりなんだどぉ!!」 「「「「「「「「「「うっう~!!!!!」」」」」」」」」」 百匹近いれみりゃが鬨の声を挙げる。そして未だ騒ぎ続けるゲスゆ達に向かい、一斉に急降下を始めた。 「うそつきまりさはゆっくりしねぇ!!………ゆ゛わ゛っ゛!?!?」 化け物まりさをなじることに夢中だったゲスゆ達が気付いた時には、既にれみりゃの宴は始まっていた。 急降下してきたれみりゃに気付かずに罵倒していたれいむが、突然の浮遊感に戸惑う間もなく牙を突き立てられる痛みに襲われる。 その痛みに思わず上げた驚愕の叫びは、次の瞬間には餡子を啜られるおぞましい感触に対する絶叫に変わった。 「い゛や゛じゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!!でい゛ぶの゛あ゛ん゛ござん゛ずわ゛な゛い゛でぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!」 「……う~☆あまあまだど~☆おぜうさまのでなーたいむだど~☆」 れいむがどんなに泣き叫ぼうが、れみりゃは餡子を啜るのを止めない。むしろ暴れるれいむを逃がさないように、掴んだ手に力を込める。 万力のような力で挟まれたれいむはどんどん楕円形に変形していく。押し潰されて内圧の高まった餡子が出口を求めてれみりゃの口内へ流れ込む。 「ぢゅ゛ぶれ゛り゛ゅ゛う゛う゛う゛っ゛!!ぼう゛や゛べでぇ゛え゛え゛え゛え゛!!でい゛びゅ゛じに゛ぢゃ゛ぐな゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛い゛ぃ゛い゛!!」 れいむの必死の懇願なぞ耳に入らずに餡子を啜り続けるれみりゃ。やがてれいむが『……ゆ゛っ゛……ゆ゛っ゛』と断末魔の痙攣を始めた頃、れみりゃはようやく牙を抜いた。 「……こいつはもうおわりなんだど~☆ぽーいするんだど~☆」 (……ゆっ?…………で、でいぶ、たすかったの………?) 餡子の殆どを失い、断末魔の痙攣を起こしながらもしぶとく生きていたれいむが一条の望みを見出す。 尤もそれは錯覚に過ぎなかったのだが。 「……でも、ぽーいするまえにとどめさすんだど~☆いかしておいちゃいけないんだど~☆」 (ゆ゛びっ゛!!!!!) 言うが早いか、れみりゃはその手に持った鎌をれいむの脳天に突き刺す。 わずかに残っていた中枢餡を貫き、あにゃるから先端を覗かせた鎌はれいむの命を縋った希望ごと奪い尽くした。 (ど……ぼぢで……でいぶが………ごんなべに…………もっど……………ゆっ………く……………ち……………) かつてとあるまりさを襲い、無理矢理すっきりーっ!させてにんっしんっし、子供を人質に扱き使った挙げ句、生まれてきたまりさ種を悉く潰してれいむ種の赤ゆだけを育てさせたゲスれいむは、 その罪に見合わぬ軽すぎる罰を受けながら、その幸運を最後まで理解しないまま、自分をゆっくりさせなかったこの世を逆恨みしながら果てた。 しかしそれは、他の百人余りのゆっくり達も同様であった。 「ばなぜぇえええええ!!ばでぃざばおうざばになるんだぁああああ!!おうざばに…………おう……………ざ……………ば…………」 化け物まりさを暗殺して次の『おうさま』になろうと目論んでいたまりさは、胴無しれみりゃに集られて餡子はおろか皮まで喰われてこの世から消滅した。 「いやぁあああああああ!!ありずのぺにぺにがぁああああああぁびゅっ!!!!」 赤ゆを専門にレイプしてまわり、その全てを殺してきたありすは鍬でぺにぺにを切り落とされた後、押し潰されて死んだ。 「ごべんなざぁああああいいい!!ぼうじまぜんがらゆるじでぇええええぎゅぼっ!!!」 何が悪いのかすら解らないまま、命乞いの為に謝り続けたれいむはフォークに串刺しになってくたばった。 その罪に反してあっさり訪れた死。尤も、それは決して慈悲などからもたらされたものでは無かった。 「……まだこんなにいるんだど~☆はやくしないとあさになっちゃうんだど~☆」 大きな熊手を振り回してゆっくり相手に無双していたれみりゃが大声で急かす。 そう、彼女達は単に時間を掛けたくなかっただけだった。今だ千人以上を残すゆっくりの大軍勢を始末する為に、最も効率の良い方法を選んだ結果に過ぎなかったのだ。 「い、いやじゃぁあああああっ!ばでぃざじにだぐないぃいいいいいい!!」 「でいぶだけでもだすかるよ!!まりざだぢはゆっくりじね!!」 「ごんなのどがいばじゃないぃいいいいいいっ!!!」 最前列に並ぶゆっくり達の凄惨な死に方を目撃した後続のゆっくり達が、先程の罵倒とは正反対の悲鳴を上げながら四方に逃げ出す。 だが、ゆっくり達の必死の逃避行は、それを先読みしたれみりゃの包囲網に阻まれた。 「どぼじでごごにでびりゃがいるのぉおおおおおっ!!……やじゃぁああ!!でいぶをだべないでごろじゃないでじにだくないじにだっ!!!」 「ま、まりさはおいしくないんだぜ!!だからみのがすんだぜ!!……ばなぜぇえええええ!!ばなじでぇええええぎゃっ!!!」 「ありずのがずだーどじゃんずわないでぇええええっ!!おねがいじまずぅううううう!!おねが………おね………お…………………」 あちらこちらで繰り返される醜い命乞いとそれを無視して振るわれる農具、そしてその度に飛び散る餡子。 休耕地となっていた畑は今、良質の肥料を啜る吸血鬼ならぬ吸餡地と化していた。 「ゆっへっへ、いまのうちなんだぜ!……そろーり……そろーり……」 とはいえ、千を越す大群を僅か百匹足らずのれみりゃで完全に包囲出来るものではない。 れみりゃ達の隙を突き、畑の茂みに身を潜めて生き延びたゆっくりも相当に存在していた。が…… 「こ、ここなられみりゃにみつからないよ!……そろーり……そろーり……ゆびゃっ!!」 ……折角隠れていても、動く度に大声で『そろーりそろーり』等と自分の居場所を教えていては意味が無い。 畑のあちこちで湧き上がる『そろーりそろーり』の大合唱に呆れながらも、れみりゃは駆除を続けていた。 「……まったく、おばかなやつらなんだぜ。『そろーりそろーり』なんて、あかちゃんのやることなんだぜ」 「そうね、しょせんいなかものだわ。とかいはなありすたちのむれにはやくぶそくだったのよ」 そんな間抜けな仲間達が駆除されるのを、畑に身を潜めながら冷たい目で眺めるもの達がいる。 このまりさとありすはどうにか畑に逃げ込むと、見つからないように周囲の葉や土で偽装して身を伏せていた。 「このままあさまでまつんだぜ。あかるくなったら、れみりゃたちもひっこむんだぜ」 「まぬけなどすだけなら、ありすのずのうぷれいでらくしょうだわ。とかいはなけいかくよね」 朝になれば、日光に弱いれみりゃ達は帰るだろう。厄介なれみりゃさえ居なければ、残ったドスなど問題ではない。 咄嗟に考えたにしてはそこそこ上手い策略である。れみりゃが手当り次第に畑を攻撃し始めたらどうするかとか、そもそも誰に翻弄されてこうなったのかを忘れてさえ居なければ。 そして、その程度の思惑はとっくにドス達が見抜いており、既に対策済みであることを除きさえすれば。 息を潜め、見つからないように縮こまっていたまりさとありすの頭上で羽音がする。 思わず声を上げそうになるのを必死に押さえて増々縮こまる二人の目に、空から下りてきた死神の姿がはっきりと映し出された。 「う~☆こんなところにいたんだど~☆」 「「どぼじででびりゃにみづがっでるのぉおおおっ!?!?!?」」 驚愕の叫びを上げる二人の目前で仁王立ちしていたのは、その手に角形ショベルを持った胴付きれみりゃだった。 まりさは混乱する。自分の偽装は完璧だった、バレる筈は無い。自分の所為で居場所がバレたのではない! 自分の所為でないのなら………ありすの所為に決まっている! およそ余人には理解出来ない思考回路に導き出された結論に従い、ありすを罵倒しようとしたまりさの体に鈍い衝撃が走る。 「ゆぎゃあああっ!?なにするんだぜぇ!ありすぅうう!!」 「だまりなさいいなかもの!まりさのせいでみつかったじゃないの!!」 まりさの体にぶつかってきたもの、それは同様の推理でまりさの所為だと結論付けたありすの体当たりだった。 自分の責任を認めないその発言に、まりさは激昂して反撃に出た。 「なにいってるんだぜぇえええ!!わるいのはぜんぶありすのせいなんだぜぇええ!!」 「ぷぎゃっ!?よくもやったわねぇええええ!!!!」 状況を忘れ、まりさとありすは睨み合う。 お互いがお互いを悪いと罵り合う喜劇のような喧嘩は、始まる前に幕を下ろした。 「……やかましいんだど~☆えいっ☆」 「じね『パァン!』え゛びゅ゛っ゛!?」「んほ『パァン!』お゛ぼっ゛!?」 まりさとありすが忘れていた観客、れみりゃが持っていた角形ショベルによって、ゆん生の終幕というおまけを付けて。 ショベルによって叩き潰され、餡子とカスタードを散らして爆ぜると言う派手な最期を遂げた二人に一瞥をくれ、れみりゃは右手の親指を立てたガッツポーズを明後日の方向に向ける。 いや、それはポーズではなく、戦友に向けた敬礼であった。 れみりゃが敬礼を向けた茂みの奥、そのまま飛び去っていく彼女を見送った『彼女』はようやく身を起こした。 「……おれいをいわれるのはすじちがいだよ。れいむは、これくらいしかできなかったんだから」 自嘲気味に呟くのは、先程のまりさ達など比較にならない程精巧な偽装を施されたれいむであった。 体が半分程収まる穴に潜み、迷彩が施された上に草や葉っぱを取り付けて草むらに見せかけた防水布を被る姿は、目を凝らしても周囲と見分けが付かない。 れいむが、否、れいむ『達』が請け負った役割、それは『見張り』である。 れいむ種には特に秀でたものがない。運動能力ではまりさに劣り、知性の面ではぱちゅりーに劣り、瞬発力ではちぇんに劣り、武力においてはみょんに劣る。 正直、戦いの役には立たない。だからといって、座して結果を待つなど考えられなかったれいむ達自身が発案し、『彼ら』の協力を得て完璧な偽装を施した上で作戦に投入されたのだった。 「……ゆっ!またみつけたよ、あんなところにかくれていたんだね」 防水布と塹壕の狭間から目を凝らしていたれいむが、数メートル先で帽子に葉っぱを刺して偽装したまりさを発見した。 即座に口に銜えた手鏡を器用に扱って、上空のれみりゃに合図を送る。合図に気付いたれみりゃを反射光で誘導し、まりさの目前に着地させた。 「ゆびぇえええええっ!?なんでばれたんだぜぇええええっ!?」 弾かれたように踵を返して逃げ出すまりさ。その後頭部に向け、れみりゃは手にした鉈を大きく振りかぶり、勢い良く投げ付けた。 「ゆ゛べっ゛!!!」 鉈は回転しながらまりさに吸い込まれるように命中する。お帽子ごと幹竹割りにされたまりさは左右別々に跳ねるような動きを見せた後、開きになって絶命した。 鉈を回収したれみりゃがれいむに向けて親指を立てる。そして再び空へ舞い上がった。 「……ありがとう、れみりゃ」 れみりゃ達がいちいち親指を立てて感謝を示すのは、れいむ達が『見張り役』に引け目を感じているのを知っているからだ。 れいむが出来る精一杯がこの程度だという現実が、『れいむは無能である』という事実の証明だとれいむ達は考えている。 だから『そんなことはない』、『れいむたちはじゅうぶんやくにたっている』と励ましを込めて、れみりゃ達は親指を立ててくれるのだ。 その心遣いが嬉しい反面、余計な気を使わせてしまう自分の無力が悔しかった。 「もっとつよくなりたいな……、れみりゃみたいにはむりでも、まりさみたいに……」 れいむの心に火が点る。小さく燻っているそれは、れいむが生涯を懸ける目標を得た証拠だった。 しかし今は将来の夢より目の前の現実である。再び見張りに戻ったれいむは、ふと先程潰されたまりさとありすの遺骸に目を向けた。 「……ありす、『やくぶそく』のいみ、まちがってるよ。……どのみちありすも『やくたたず』だったけど。れいむとおなじだね」 冷静にありすの言い間違いを指摘すると、れいむの意識はは未だ流餡の絶えない戦場に向かう。もう、ちらりともそちらを向くことは無かった。 「ゆぷぷっ!みんなばかだね!れいむはおりこうだから、こんなわなにだまされたりしないよ!」 空のれみりゃと畑に潜んだれいむ達による二重の監視網も完全ではない。絶対的な頭数が不足している以上、どうしても取りこぼしは出てきてしまう。 畑の茂みと畦道を縫うようにして上空のれみりゃから身を隠しつつ、畑のれいむ達にも見つからないように逃げるこのれいむも、そんな取りこぼしの一人だった。 「さっきからおかおがぴかぴかしたれみりゃがおりてくるよ!きっとくさむらのなかにみはりがいるんだよ! くさむらのなかにはいったやつらがころされたのもそのせいだよ!……だかられいむはくさむらにはいらないよ!」 驚くべきことに、このれいむは畑の監視網を読み切って対策まで立てていた。 草むらに隠れては上空を窺い、れみりゃの動向に注意しながら長時間同じ所に留まらず、草むらの中に居る見張りに見つからないよう畦道伝いに逃げる。 度胸と細心の注意が要求される高等なスニーキングミッションだったが、れいむは運良くどちらにも見つからずに逃げ延びることが出来た。 畑を照らす光も届かない薄暗がりに辿り着いたれいむはようやく胸を撫で下ろす。ここまでくれば占めたもの、後はあの森まで一目散に逃げるだけだ。 「ゆっくりしないでおうちかえるよ!れいむたちをだましていたおうさまはそこでくるしんでしんでね!」 背後で断末魔の悲鳴を上げる群れにそう言い残し、れいむは一寸先も見えない夜闇へ駆け出す。いや、駆け出そうとした。 「まって!そっちへいっちゃだめよ!!」 「ゆっ!?」 れいむのエクソダスを止めたのは、見覚えの無い一匹のありすだった。カチューシャにれいむ種の物とおぼしきリボンが付いている。 化け物まりさの群れでは獲物から奪ったお飾りを付けて見せびらかし、自分の力を誇示するのが流行っていた。このありすもその内の一人なのだろう。 敵ではないことを確認したれいむは安堵し、次いで怒り出す。 「ゆっ!ありす、おどかさないでね!」 「あら、それはごめんなさいね。……でも、そっちにいったらしんでたわよ、れいむ」 「ゆゆゆっ!?どういうこと!?」 ありすの爆弾発言に、れいむは度肝を抜かれる。目を丸くしたれいむに、ありすは言葉を重ねた。 「くわしいことはあとにしましょう。それより、すぃーをうばってにげましょう」 「ゆっ!?すぃーがあるの!?」 「ええ、それもこわれてないすぃーよ!」 あの森でスィーを持っているゆっくりは一人も居ない。化け物まりさが森の外れに捨てられていたスィーを見つけるまで、現物すら見たことが無かった。 そのスィーとて壊れて動かないので、化け物まりさは奴隷に引かせていたくらいだ。 「すぃーなられみりゃもおいつけないわ。それに、おうさまだってちゃんとしたすぃーはもってなかったんだもの。 すぃーをもってもりにかえれば、れいむとありすがつぎの『おうさま』よ!」 ありすの言葉がれいむの餡子に染み込んでいく。煽て上げに弱いのはゆっくり共通の弱点である。 「……なんで、れいむにそんなことはなすの……?ありすだけですぃーをうばえば、ありすがおうさまだよ……?」 だが、れいむとて地獄の戦場を生き延びたゆっくり。 元々れいむ種にしては聡明な頭脳の持ち主であったが故に、ありすの言葉を無条件で信用するような真似はしない。 スィーは全ゆっくり憧れの乗り物、野生でスィー持ちであることは王侯貴族並みのステータスだ。 れいむならそれを目の前にして、手柄を分けるような真似は間違ってもしないだろう。 「……ありすだけじゃ、ぬすめないのよ。すぃーのところに、みはりがいるの。だから……」 「……れいむをおとりにするつもり?いやだよ、そんなこと」 成る程、れいむを囮にしてその間にスィーを盗み出すつもりだった様だ。 しかしこの場における囮とは即ち捨て駒のこと。もちろんれいむにはそんなつもりは毛頭無い。 「……わかってるわよ。だからおとりはありすがやるわ。そのあいだにすぃーをぬすんでちょうだい。 すぃーにはかぎがついてて、あまりとおくにはいけなくなってるの。ありすならかぎをはずせるから、とちゅうでごうりゅうしましょう」 「ゆふん?……そういうことならひきうけるよ」 なかなか抜け目の無いありすだ。ありすの言う通りなら、森に帰るにはありすの助力が必要になる。 仮にそれが嘘だったとしても、それを証明出来ない限りれいむはありすを無視出来ない。無論この場で証明なんかできない以上、ありすを切り捨てる選択は有り得ない。 あまり見覚えは無いが、このありすは化け物まりさの群れの中でもかなりの切れ者のようだ。 わざわざれいむを指名したのも、ここまで逃げて来れた実力を見込んでのことだろう。ならばその言葉も信用に値する。 「そう、ありがとう。……こっちよ、ついてきて」 そう言うとありすは躊躇無く暗がりに足を向ける。その後をれいむが追う。 周囲を煌々と照らし出す照明が逆に作り出した影を伝い、未だ阿鼻叫喚が続く畑を迂回するようにそろそろと這って行く。 「……ここよ」 不意に、先行するありすの歩みが止まった。その言葉にれいむが覗いて見れば、二匹のゆっくりが大きな段ボ−ル箱を挟むようにして周囲を警戒していた。 二人は素早くお互いの役割を確認する。 「あのはこのなかにすぃーがあるの。ありすがしょうめんからちょうはつして、みはりをひきつけるわ。そうしたら……」 「……れいむがあのはこにしのびこんですぃーをうばうんだね。わかったよ」 「……かぎがかかっていてもあるていどまでならはしれるみたいだけど、どこまでうごけるのかはわからないの。 だから、すぃーをうばったらかのうなかぎりすばやくありすにおいついてちょうだい。かぎをはずしたら、そのままもりまでいっちょくせんよ」 ありすの言葉に頷くれいむ。尤も、彼女はありすを裏切るつもりだった。 とりあえず鍵を外す所までは共闘しているふりを続けよう。鍵を外したらこいつは用済み、もし鍵云々が作り話だったとしてもスィーの現物が手に入るなら幾らでもやりようはある。 (おうさまになるのは……れいむだけでいいんだよ………!!) 逸る内心を押さえ、見事なポーカーフェイスを浮かべるれいむに、緊張しているのか若干息の荒いありすが最後の指示を出す。 「……れいむはこのままあのはこのうしろにまわって。れいむがいちについたら、はじめましょう」 「わかったよ!おとり、がんばってね!」 口先だけの励ましを贈り、れいむは段ボールへ向かうため踵を返す。 ありすの目の前に、無防備なれいむの背中が向けられた。 裏切る気満々ではあっても、れいむはありすを信用していた。 持ち掛けられた話も説得力はあったし、何よりありすの手練手管は信用に値するものだったから。 ……それが、命取りだった事に気付かないまま。 突然、れいむの背中にのしかかってくるありす。れいむのもみあげに、荒い息が吹き掛かる。 「ゆっ!?なにするのありす!!……ありす?」 「ゆふ~っ……ゆふ~っ……」 れいむの背筋に悪寒が走る。化け物まりさの群れで散々見てきた場面、それに符合する行為だったから。 「ゆふ~っ……れぇえええいぶぅううううううっ!!」 「ゆわぁああああああっ!!!れいぱーだぁああああああああ!!」 あまりのおぞましさにここが敵地であることを忘れ、れいむは叫ぶ。 なんてことだ、囮という大仕事への緊張感でありすがレイパー化してしまったらしい。 確かにストレスに弱いゆっくりなら過度の緊張はレイパー発症の引き金に成り得るが、よりにもよってこのタイミングで起こるなんて!! 無我夢中でありすの拘束から逃げ出そうともがくれいむの目に、段ボールを離れてこちらに近付いてくる影が映った。 「ゆ゛っ゛!?ぎづがれぢゃっだよ!!ばやぐどいでねありず!!ごのままじゃでいぶだぢごろざれぢゃうよぉおおおおっ!!」 「こうかいぷれいねぇえええ!!もえるわぁあああああっ!!んほぉおおおおっ!!」 駄目だこいつ早くなんとかしないと。もう四の五の言っていられる状態ではない、この状況を打破出来るなら敵であろうと構わない! れいむは近付いてくるゆっくりに助けを求めた。 「だずげでぇえええええ!!れいばーにごろざれるぅうううううっ!!……ゆ゛びっ゛!?!?」 だが、近付いて来る影が露になるにつれ、れいむの目が驚愕と絶望に染まっていく。 遠目では解らなかった二匹のゆっくり、それは両方ともありすだった。 「ゆふ~っ……こんなところでおさかんねぇええ!!ありすもまぜてほしいわぁあああ!!」 「かわいいれいむねぇええええ!!とかいはにあいしてあげるわぁああああ!!!」 そして二匹とも、あのレイパー特有の嫌らしい目付きをして絡み合うれいむ達に迫って来る。 後門のありす、前門のレイパー。れいむの聡明な餡子脳は最早退路が無いことをはじき出す。 「ごっ゛ぢぐる゛な゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!!ゆ゛ん゛や゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛づづづっ゛!!!!!!」 れいむに出来たのは、決して聞き入れられることの無い拒絶の絶叫を上げることだけであった。 三十分程経過した頃、ありす達はようやくれいむを解放した。頭から無数の茎を生やし、すっかり黒ずんだれいむには何の意味も無かったが。 一仕事終えたレイパー達に、また別のありすが近付いてくる。しかしこのありすは少々変わった姿をしていた。 何かが入ったネットを背負い、カチューシャに挟み込むように赤十字が描かれた紙切れを頭に乗せている。それは一昔前のナース帽のようだった。 ナース帽のありすは平然とレイパー達に歩み寄っていく。その姿からはレイパーに対する恐怖は微塵も感じられなかった。 「……おわったみたいね。おつかれさま、ありす」 レイパーに向かって親しげに話し掛けるナースありす。その言葉に対して、レイパーが至極冷静に言葉を返す。 「……ほんとうだわ。けがらわしいれいぱーのまねごとをしなきゃたたかえないなんて、ありすたちもしょせんありすってことかしら」 自嘲気味に零すレイパーに、他の二匹も同意する。その様子を、ナースありすは苦笑いと共に見ていた。 背中のネットを下ろし、中から三つの蜜柑を取り出す。それを差し出しつつ、ナースありすは三人を励ました。 「しかたないわね。ふだんとれいぱーじょうたいではぜんぜんつよさがちがうもの。つかえるなられいぱーでもつかう、それはわかっているでしょ?」 「……それくらい、わかっているわよ。……つぎ、いきましょう。てきはまだまだたくさんいるわ。……ぁむっ」 皮も剥かずに、蜜柑を口に放り込んで咀嚼するありす達。このありす達もまた、ドスが用意した戦力であった。 れいむ達の監視網でカバー出来る範囲はそう広くない。その為、予め畑の外周部に予備戦力を置き、取りこぼしたゆっくり達を迎撃する。 それがドス達の狙いだった。いくら主戦力をれみりゃに譲るとは言っても、ドスの群れは皆かなりの実力者だ。 武器を持ったみょんと吹き矢のまりさ達、そして監視網のれいむ達を除いても結構残る戦力を遊ばせておく理由は何処にも無い。 それぞれチーム分けされて配置された戦力の殆どはまりさとありす。まりさはともかく、まともにぶつかればひとたまりも無いことはありす自身が良く知っていた。 そこでこのチームでは『囮作戦』で釣り上げた獲物を『レイパー化』して倒す作戦を立案、実行していたのだ。 このれいむで三匹目、今の所『チーム・レイパー』の担当エリアから逃げ仰せた敵は居ない。それはありす達が完璧に役目を果たしていることの証明だった。 「それじゃ、ありすもいくわね。……どんなけがでも、しなないかぎりなんとかなるわ。だから、あきらめないでね」 そう激励して『チーム・レイパー』と分かれたナースありすも、ドス達の『作戦』の一環だった。 直接戦闘を可能な限り避け、ゲリラ戦法に徹しているとは言っても完全に無傷ではいられない。 その為、緊急時に備えて蜜柑とオレンジジュースを装備したありすが控えているのだ。 『彼ら』によってナース帽もどきを付けられた彼女達は、重傷者にはオレンジジュースを振り掛け、疲労困憊したゆっくりには蜜柑を振る舞って戦場に送り出す。 随分血腥いナイチンゲールだが、彼女達の存在が前線に立つゆっくり達の支えになっているのは事実だった。 「……まだまだたたかいはつづくわ。ほんとう、ありすたちもしょせんゆっくりなのよね」 溜め息を吐きつつ、巡回を続けるナースありす。その表情には深い諦観が表れていた。 畑のあちこちで谺する断末魔の絶叫は、化け物まりさの耳に入っていなかった。 いや、正しくは聞いてる余裕が無かっただけだが。 「こ……こんどこそ!こんどこそやっつけるのぜぇええええびゃぎゃあっ!!」 「……そろそろあきらめるんだど。なんどやっても、れみぃにかてるわけないんだど」 裏をかくつもりで入れたフェイントをあっさり見破られ、飛んできた鋤の腹に吹き飛ばされる。 地面に叩き付けられ、大きくバウンドしながら転がっていくまりさの姿に、れみりゃは呆れて肩をすくめた。 「う……うるさいのぜ………こんなの………なにかのまちがいなのぜ……………」 大きく息を吐きながら、化け物まりさは身を起こす。 致命傷を避け、薄皮一枚残して付けられた裂傷は、それを付けたれみりゃの技量を物語る。 体中から餡子を滲ませ、全身を満遍なく腫らしたまりさの姿は、彼女の技量がれみりゃのそれに及ばない事実を証明していた。 「ま……まりささまは……おうさまなのぜ………!……れみりゃをたおして………もういちど、しょうめいするのぜ…………!!」 それでも化け物まりさが挑み続ける理由、それは『プライド』の為だった。 家来達の反乱、まりさはその理由が目前のれみりゃにあると考えたのだ。 今まで手足のように従えていた群れが、実は自分ではなく帽子に忠誠を誓っていた。それは即ち、まりさ自身に価値が無いということ。 まりさの歪で根拠の無い自尊心はそれを認めることを拒絶した。 (れみりゃさえ……れみりゃさえたおせれば………!) れみりゃを倒し、まりさの方が強いことを示せばきっと家来達も帰ってくる。再び自分を王様と呼び、ゆっくりさせるなら奴隷に堕とす位で勘弁してやろう。 その為には、このれみりゃを倒さなければ…………! それが化け物まりさの出した結論であり、無謀な挑戦を続ける理由だった。 「いいかげんしつこいど!」 「ゆぎゃぁああああ゛あ゛あ゛っ゛!!」 しかしそんな自分勝手な結論なぞ、れみりゃにとっては文字通り知ったことではない。 無造作に振るわれた鋤の一薙ぎに弾かれて、化け物まりさは再び宙を舞う。 鋤の腹で引っ叩いて弾き飛ばす戦法に変えてから一時間弱、ずっとこの調子である。れみりゃの忍耐もそろそろ限界であった。 「はやくおわるんだど~……」 れみりゃとて最早付き合い切れない。 本音を言えばとっとと潰してしまいたいのだが、ドスから直々に『最後まで残しておいて欲しい』と頼まれた以上、殺してしまう訳にはいかない。 鋤を持つ手を返して刃を突き立ててやりたくなる衝動を必死に抑え、れみりゃはまりさを弾くことに専念する。 更に小一時間が経過し、れみりゃの我慢がいい加減尽きかけた頃、待ち望んでいたものはやって来た。 「おさーっ!ほうこくだよーっ!」 「……ゆ゛っ゛?」 れみりゃと化け物まりさの一方的な戦いを眺めていたドスに、その知らせを持ってきたゆっくりを見るや、化け物まりさの全てが止まった。 それを置き去りにして、ぴょんぴょんと跳ねてきたゆっくりはドスの元に着くと、背筋を伸ばして報告する。 「そこのまりさいがいのもりのむれ、にせんにひゃくじゅういちひき、せんめつかんりょうだよー!」 「……生き残りはいないの?あれだけの群れだし、もし生き残っていたら……」 「そのしんぱいはないんだよー!あかちゃんまでふくめて、ちゃんとちぇんたちがかぞえたとおりだったよー!」 「……こっちの被害は?」 「ししゃはいないんだよー!けがにんがじゅうよにんいるけど、すでにちりょうずみなんだよー!」 「解ったよ、有り難う。そうしたら皆に『集会所』で待機するように言っておいてね」 「わかったんだよー!」 ドスと親しげに言葉を交わしているのはちぇんだった。化け物まりさは、そのちぇんに見覚えがあった。 「……どぼぢで……」 フルフルと震えながら、化け物まりさはちぇんに向かう。近付いてくる化け物まりさに気付いたドスとちぇんが一瞬身構え、すぐに警戒を解いた。 「……なんで……なんで…………!!」 化け物まりさは既に満身創痍だった。 長時間殴られていた為に全身は腫れ上がり、あちこち黒ずんでいる。 古傷だらけの顔に新しく刻まれた傷からは餡子が滲みだしており、片目は完全に潰れていた。 最早跳ねる力さえ残っていないのだろう。力無く這いずる姿からは先程までの威勢の良さが微塵も感じられない。 ぼろぼろの体に覇気の無い隻眼。今の化け物まりさには脅威と呼べる部分が一切見受けられなかった。 「……どぼぢで……どぼぢで!!」 しかし、化け物まりさは自身の体などもうどうでも良かった。ドスとちぇんの会話に出てきた群れの末路さえ、まりさの耳には入らない。 まりさに残されたたった一つの目は、ドスの前に佇むちぇんの姿に釘付けになっていたのだから。 「どぼぢでぢぇんがぞごにいるのぜぇえええ゛え゛え゛え゛え゛!!!!!!!」 そう、ドスを長と呼んだちぇんは、群れに最近やってきたあの奴隷ちぇんだった。 特に聞き分けが良かった為に、まりさの覚えも愛でたかったのだ。見間違える筈も無い。 「ま……まさか……うらぎったのぜ!?まりさが……れみりゃじゃないから……?」 ちぇんが裏切る理由はそれしか考えられない。そこに気付いて一層震えだす化け物まりさに、ちぇんが残酷な一言を掛けた。 「ちぇんはうらぎってないよー?さいしょっからどすのなかまなんだよー!わかってねー!?」 「ゆ゛っ゛!?!?!?」 従順だったちぇんから聞かされた、余りに予想外の言葉にまりさの視界が真っ白に染まる。 言葉を無くした彼女に、追い討ちをかけるようにちぇんが畳み掛ける。 「ちょっとまえに、ちぇんたちのむれにしんいりさんがきたんだねー! そうしたら、さいきんもりのみんながまりさのむれにいじめられてるってきいたんだよー! もしかしたら、このむらにまでおしかけてくるかもしれないっておもったどすとにんげんさんが、ちぇんたちにちょうさをいらいしたんだねー!」 ちぇんの言葉が届いているのかいないのか、化け物まりさは沈黙を守ったままだ。 しかしそれに関係なく、ちぇんの独演会は容赦なく続けられた。 「まりさたちはわからなかったみたいだけど、ちぇんたちはこうたいであのもりをみはっていたんだよー! おかざりをこうかんしながらだったから、ばれなかったんだねー!……おみみのおかざりはそのままだったから、いつばれるかとひやひやだったけどねー!」 ちぇんの告白は終わらない。 外から調べるには限界もあったので、潜入調査に切り替えたこと。 群れにちぇんやみょんが殆どいなかった為に困難だったそれを、勝手に奴隷として引き込んでくれたので助かったこと。 なるべく従順な振りをしながら、群れの現状を把握する為に走り回ったこと。 そして主要な情報をあらかた調べ尽くした頃に、人間さんの村を襲撃する計画が立ち上がったこと。 ちぇん達がそのことをいち早く伝え、ドスと人間さんが迎撃態勢を整えていたこと。 群れのゆん口を把握していた為に、迎撃戦闘に参加せず撃墜数をカウントしていたこと。 そして、二千二百十一匹全ての死亡を確認してドスに報告しにきたこと。 全てを打ち明けたちぇんはやけにすっきりした表情で化け物まりさを見ている。 そこには罠にはめた優越感や、己が砂上の楼閣に君臨していた道化でしかないことを知らなかったまりさへの嘲弄も無い。 ただ、ちぇんの表情には一仕事終えた後の達成感だけが浮かんでいた。 ちぇんにとって、化け物まりさのことなどその程度でしかなかったのだ。 「……どぼぢで……」 長い沈黙の後、化け物まりさが絞り出すようにそれだけ言う。 まりさの栄光はお飾りによる幻想だった。れみりゃより強いと信じた武力は全く通じなかった。己の手足となる筈だった群れは一匹残らず消滅した。 その上、自分達の行動すら最初から最後まで人間とドスの掌の上で踊っていたに過ぎなかった。 自分が信じたものが全て幻だった事を突付けられたまりさの視線が、真直ぐドスを射抜く。 「どぼぢで……ばでぃざが……こんなべにあうのぜ……?にんげんって……なんなのぜ……?ばでぃざど……どずど……なにがぢがうのぜ……?」 まりさは知りたかった。 こんなに強い群れを率いるまりさが、何故人間と共にいるのか?何故あれほどのれみりゃが人間に捕われていたのか? そして自分とドスの、一体何が違うのか?何故まりさがこんな酷い目に遭わなければいけないのか? まりさは、どうしてもそれが知りたかった。 畦道を歩く足音が聞こえる。足音の方向に目を向けた化け物まりさは、そこで初めて『人間』を見た。 「おぉドス、ご苦労さん。悪いゆっくりの奴ら、全滅だって?」 「……うん、ここにいるまりさを除けばだけど」 ドスに話し掛けた人間は小さかった。お飾りも付けていないお顔からあんよに掛けて細く尖っている。 あれでは跳ねることさえ出来ないのではないか?正直、化け物まりさより小さいかも知れない。 ……お顔の下、あんよがある辺りから伸びている胴を無視すれば。 れみりゃ達、胴付きゆっくりのそれよりも細長い胴体はドスの身長より低い。だが、化け物まりさの群れの誰よりも大きかった。 成る程、こんなものが群れをなしているのなら、れみりゃが敵わないのも当然なのかも知れない。 「……ずるいのぜ。こんなやつらがものすごくいっぱいいたら、まりさたちがかなうわけないのぜ」 「はぁ?何言ってんだ、この村でゆっくりに関わってるのは俺たち三人だけだぞ?……この畑の持ち主は除くがな」 悔し紛れの台詞に返された返答に、まりさは一瞬言葉を失った。 「……ゆっ!?だ、だって、あれだけのれみりゃをつかまえてるって……」 「あー、そりゃそうだが……、そもそもあれって俺一人で集めてきたもんだしな」 「ゆ゛ぅ゛う゛う゛う゛う゛っ゛!?」 信じられない。たった一人であれだけのれみりゃを捕まえるなぞ、化け物まりさの想像を超えていた。 それを見ていたドスが口を開き、子供に言い聞かせるように言葉を紡ぐ。 「人間さんはね、ずっとずっとずぅううっと昔から、ゆっくりプレイスを作る為に頑張ってきたんだ。それこそ、ゆっくりする事を忘れるくらいに。 何も無かった野原にお家を建てて、硬い地面さんを掘り返して柔らかくしてお野菜を植えて、大きなスィーで遠くまでいけるように広い道を造って。 ……ゆっくりみたいにゆっくりプレイスを使い捨てる事もしないで、少しずつ少しずつ悪い所を治しながら、理想のゆっくりプレイスに変えてきたんだよ」 化け物まりさは驚愕する。この素敵な楽園を作ったのが人間であるという事実に。 ……そして同時に、あることに思い至って戦慄した。 (そ……そんなゆっくりぷれいすなら……いままで、まりさたちが……ここを、しらなかったのって……まさか………!?) 餡の気が引き、蒼白となったまりさの表情を見て、ドスはまりさが正解に辿り着いた事を知った。 「そうだよ。人間さんは自分達のゆっくりプレイスを荒らす奴には容赦しないんだよ。 ゆっくりだけじゃなく、野犬さんや猪さん、熊さんも、人間さんには勝てなかったんだ」 一旦言葉を区切り、ドスは畑の外縁に広がる落とし穴を視線で示す。 「あそこの落とし穴も人間さんが作ったんだよ。人間さんのゆっくりプレイスを荒らす、悪いゆっくりを懲らしめる為に」 そう語るドスの目に一瞬苦いものが浮かび、すぐに消える。尤も、些細な変化に気付けたゆっくりは居なかったが。 「……まりさ達を撃った吹き矢やみょん達の剣、れみりゃ達の『すぴあ☆ざ☆ぐんぐにる』も、人間さんが作ったんだよ。威力は見ての通り、凄いよね。 ドスなら、素手の人間さんと一対一なら勝てるだろうね。でも、二人いたら絶対に勝てない。人間さんが武器を持っていたら、一人とだって戦えないよ。 ……だからドス達は人間さんと取引したんだ。『人間さんをゆっくりさせる代わりに、ゆっくりプレイスに入れてください』ってね」 まりさの顔色がどんどん髪のように白くなる。天辺禿の金髪すら色素を失っていく。 歯の根が合わない。カチカチと響く音を餡子に響かせながら、まりさは全身を振ってその言葉を聞くまいとした。 だが、ゆっくりの全身感覚はそれを許さない。塞ぐべき耳も手も持たぬまりさには、それを妨げる事は出来ないのだ。 「……まりさは最初から、戦う相手を間違えていたんだよ」 「ゆ゛ん゛や゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!!!!!!!」 化け物まりさは『ドスが人間を奴隷にしている』と思い込んでいた。しかし、現実は逆だった。 『人間がドス達を奴隷にしていた』のだ。しかも『ドス達の方からお願いして奴隷にしてもらった』と言うおまけ付きで。 そして、この恐るべきドス達を『たった三人』で屈服させた人間の力を、まりさは今初めて理解したのだ。 「……して……」 化け物まりさは目を伏せて呟く。その余りにもか細い声からは、かつての偉容など欠片も感じさせなかった。 「……ころして……まりさを、ころして…………!!」 最早まりさの心は完全に折れている。 信じていたものがまりさを裏切り、よってたかって彼女の心をへし折らんとする状況の全てに、完膚なきまで叩きのめされていたのだ。 そして今、初めて目の当たりにする人間の偉業に、まりさはようやく自身の敗北を受け入れる事が出来た。 完敗、言い訳出来ない程完全無欠の大敗北。 もうまりさには何も残っていない。全てを失い、恐らくはこれから命すら失おうというのに、彼女の心はいっそ穏やかでさえあった。 (もう、いいや……まりさ、つかれちゃったよ……) 自分にとどめを刺すのはドスだろうか?それとも人間さん? どちらでも構わない。死ぬのは痛いかも知れないけれど、きっとこのまま生きるよりはゆっくりできるだろう。 まりさはそっと目を閉じて断罪の時を待つ。悟りの境地にも似た静謐な精神が、瀕死の彼女にその名の通りの『ゆっくり』を与えていた。 「おいおい、何言ってるんだよ。ここまでしといて、そんなに簡単に死ねる訳無いだろうが」 しかし、まりさを捕らえた死神の手は、人間の口を借りてまりさの決心を打ち砕いた。 「…………ゆ゛ぅ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛っ゛!?!?!?!?どぼぢでぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛っ゛!?!?」 嫌だ、これでもうゆっくり出来ると思ったのに、これ以上まりさから何を奪おうというのだ!? 一筋の希望すら踏み潰され、先程の静謐が嘘のように彼女の精神を蹂躙する。そしてそれを為した人間はまりさを無造作に掴むと、持っていた籠に押し込んだ。 「まあ、これから長い付き合いになるんだ。よろしくな、まりさ?」 「ごろ゛ぢでぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛っ゛!!ばでぃ゛ざを゛ごろ゛ぢでぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛っ゛!!」 決して受け入れられないと解っていながら、化け物まりさは己の死を懇願する。 絶望に満ちた絶叫が次第に遠ざかっていくのを見送りながら、ドスは一言だけ呟いた。 「……ごめんなさい」 ※過去作とかは後編にて
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1262.html
ゆっくりいじめ ゆっくりまりされいむれみりゃがでるよゆっくりしていってね 楽園の素敵な巫女さんこと博麗霊夢。 彼女はめったに怒ったりしない。 だが、唯一つだけ彼女を怒らせる方法があった。 「ゆっくりしていってね!!」 そう、ゆっくり饅頭である。 この饅頭が現れると霊夢はあからさまに怪訝な顔をする。 饅頭たちは、彼女に殺意を沸かせる事が得意である。 怒った彼女を見ることができるのはゆっくりがいるときだけだ、とも言われていた。 「で、なんであんたらはいるのよ」 霊夢はため息をつきながら目の前を跳ね回っているゆっくりまりさに聞く。 今回は二匹のゆっくりまりさだった。 「ここはまりさのおうちだよ! ゆっくりできないおねーさんはでていってね!」 「いらないおねーさんはでてってね!」 「ちがうわよここは……もういいわ」 あまりにもテンプレな会話なので霊夢はあきらめてまりさの頬をかるくつねる。 まりさは霊夢を見ていた。 ただ、痛みは無かったため何も言わずにきょとんとして頭にはてなマークを出していた。 「せいっ」 いきなり霊夢が一声上げて、力を込めてゆっくりまりさをつねり、皮にねじ込む。 途端にゆっくりまりさは悲鳴を上げる。 「い゛だい゛よ゛お゛お゛お゛!! ゆっぐり゛でぎな゛い゛よ゛!」 「うるさい黙れ饅頭野郎」 さらに霊夢はつねったまま持ち上げ、手を離す。 「ゆっ?!」 一瞬解放されてまりさはこのまま逃げ出そうと考えたが、地面に着地する前に霊夢に蹴り飛ばされた。 ゆっくりまりさはそのまま宙を飛び、柱にぶつかって餡子を噴出す。 「ぎぇえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛」 びちゃびちゃと噴出した餡子は霊夢の顔を汚す。 顔にかかった餡子を指で掬い取って舐めると、とても嬉しそうな顔をした。 「ん~あっまい、相変わらずあんたらの餡子はおいしいわね、むかつくけど」 ゆっくりまりさは地面に転がり、虫の息になりながらもその場を這いつくばっていた。 さすが饅頭、餡子がなくならないかぎり死なない。 霊夢は逃げ出そうとするもう一匹のゆっくりまりさを捕まえ、足元へやる。 「おねーさんとはゆっくりできないよ! おうちかえる! あっちのまりさをあげるからゆるしてね!」 自分勝手なことを抜かすゆっくりまりさに霊夢の眉間はぴくぴくと動く。 「おうちなんてないわよ」 「ゆ?」 ゆっくりまりさが首(生首)をかしげた途端、眉間辺りを踏み潰された。 「びぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!! ゆ゛っぐり゛い゛い゛い゛い゛!!」 目玉が飛び出し、破けた頭の皮から餡子がどろどろと溢れる。 霊夢は懐に持っていたビンでそれを回収すると、足をスライドさせる。 「ゆ゛ぐっ」 破裂した頭の上に山盛りになった餡子を地面になすりつけ、再生できなくさせる。 そして死にかけだったもう一体のゆっくりまりさの体にビンを突っ込む。 「あごっ! がぼぼぼぼぼぼぼ!!! ゆ゛っぐり゛ぃ゛……」 いっぱいになった所でビンを引き抜く。 餡子を大量に失ったゆっくりまりさはもはや再生する余地もなく死んでしまった。 あとはお札で残った体を燃やして終了。 「ふぅ、今日はお汁粉でもつくるかな」 ビンいっぱいに入った餡子を見て霊夢は嬉しそうに笑う。 とても可愛らしい笑顔で霊夢かわいいよ霊夢。 ……失敬、どうやらあまり彼女を怒らせることができなかったようだ。 そんな時、神社の脇の草むらががさがさとうごめいた。 「はぁ、やっぱり来たわね」 笑顔が一変疲れたようなため息をつく。 それでもかわいよ霊夢。 「うっうー♪」 草むらから出てきたのはゆっくりれみりゃことゆっくりゃだった。 珍しいタイプの体付きで、よたよたと重い肉まん頭を揺らしながらやってくる。 ゆっくりまりさの餡子の匂いに惹かれてきたのだろう。 「あら、こんにちわ」 霊夢は冷ややかに挨拶をする。 そんな態度に気づかぬゆっくりゃは笑顔でうーうー言っていた。 「おかしくれないとた~べちゃうぞ~、ぎゃお~♪」 出会い頭にそれかよ、と霊夢は呆れた。 毎度の事ながらこのゆっくみりゃには困る。 菓子を要求するわクレヨンをよこせだあそべだなにやら。 しかも霊夢が栗饅頭をさしだすと、 「う゛~!ぢがう゛!ぶっでぃんがいいの゛!ぶっでぃん!」 と言って霊夢の手から叩き落とす。 「じゃあ自分の家で食べれば良いでしょ!」 と怒鳴れば、 「ざぐや゛にい゛い゛づげぢゃう゛ぞ! ばぁーが!」 と相変わらずテンプレな返しをする。 ここでぶん殴ってしまえば定番になってしまうのでなんとかしてこのゆっくりゃを陥れる方法を考える。 「そうだ、ぷりんがいいのよね?」 「ぢがう゛! ぶっでぃんなの!」 うっぜえええええええええええええええええ!!!!!! なんでこんな豚に訂正されにゃならんのだ! 霊夢は頭の中で絶叫する。 今の彼女の脳内シミュレーション内ではゆっくりゃはズタボロミンチにされたあと、サッカーボールにされて里の子供に与える所まで行った。 ほどよい感じにイライラしてるようです。 「一緒でしょ、まぁいいからそれが食べたいのね?」 「うー♪ うー♪」 先程の表情がころっと変わり、ゆっくりゃは笑顔で踊り始めた。 体と頭の比率が微妙なので、よてよてとバランスの悪い踊り方をする。 「準備するからそこでまってて」 「うー、はやくしないとたーべちゃーうぞー♪」 調子に乗ってぴょんぴょん跳ねるれみりゃをみた後、霊夢は家に戻った。 まず道具となる木の杭を探す。 そしてある液体の入ったビンを探した。 道具を集めた後、ゆっくりゃのいる外へ出る。 「おまたせ」 「うっう~♪ ぶっでぃんどご~?」 霊夢が手に持っていないことを見るときょろきょろと辺りを見渡す。 「今から魔法をつかって出さなくちゃいけないの、でもそれを見られてはプリンは食べられなくなってしまうの」 「う゛~!! ぶっでぃんだべられ゛な゛い゛のや゛だー!!」 食べられない、というところだけ理解したのか醜い顔をして泣き喚く。 本当にこの生物は人に殺意を覚えさせるのがうまい。 「だから、あなたが目をちょっとだけ瞑って口を開いてくれればたべられるのよ?」 「う~、あーん」 単純な思考なのであっさり目を閉じて口を開いた。 そして霊夢が道具を取り出そうとしたとき。 「ぐらいよ゛ー! ざぐや゛ー!!」 ものの三秒で喚きたてる。 自分で目を閉じてわからなくなるってお前は野生生物としてはどうなんだ。 「泣き止まないとプティングあげないわよ」 霊夢が言うと、ゆっくりゃはえぐえぐと鼻と口から肉汁をこぼしながら泣き止んだ。 きめぇ。 「ほーら、ぴーりかぴりららなんとかぺんてると~♪」 どこかで聞いたような呪文を唱えて霊夢は木の杭を口をあけたれみりゃに突き立てた。 「う゛っ!?」 ゆっくりゃは目を見開いて自分の口を見る。 そこには口にちょうど入るくらいの太さの杭が刺さって自分の後頭部を貫通していた。 「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!ばぶやぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」 「うるせええええええええええええ!!」 霊夢はゆっくりゃの腕を持ち、体を浮かせて顎に足を押し付ける。 「う゛ぐぎゅぎゅぎゅ! ざ、ぐっ……や゛!」 「暴れないでよ~」 そして腕を持ったまま、足で思い切り顎を蹴った。 ゆっくりゃは後ろへ吹っ飛んだが、その場に落ちた霊夢の手にはゆっくりゃの腕があった。 「ぎゅぎゃぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!! びだい゛びょ゛ぉ゛お゛お゛お゛!!」 霊夢は自分の手に握られているゆっくりゃの腕を見た。 断面からは肉汁がぽたぽたと垂れている。 「よくできてるわねぇ、これは血かしら? 油かしら?」 吹っ飛ばされたゆっくりゃはなおも立ち上がり、ぼてぼてと逃げ出そうとする。 さすが肉まん、頭の中身がなくならないと駄目ってか。 「ざぐやにい゛い゛じゅげでやぶ……ばぁーが! ばぁーが!」 「逃がすかコルァッ!!」 あ、ついに怒りが限界来たみたいです。 やくざさながらの声を上げて霊夢は走り出し、ゆっくりゃの背中の羽をむしりとる。 「てめぇを見てるとむかつくんだよぉ!! いつもいつものこのこ出てきやがってざぐやー!って座薬決にぶち込まれてぇのか!! あ!?」 鬼のような形相とはまさにこのこと。 でも怒った顔もかわいいよ霊夢。 「ざ、ぐ……や……、い゛だい゛よ゛……」 足と体と杭の刺さった頭だけになったゆっくりゃはなおも逃げ出そうと這いずる。 というより杭が口に刺さっているというのにこいつはやたら元気だ。 「せぇいやっ!」 足を足で踏み潰し、芋虫のようにうごくゆっくりゃの口に刺さった杭をひっぱり、地面に刺す。 一日もたてば、この体は修復されるのだろうが、そんなことはさせない。 「これなーんだ」 霊夢はビンの中に入った液体を見せる。 中身は黒ずんでいて、妖しげだった。 「え、えぐ……ぶっでぃん……?」 「これのどこがプティングだよ、うるしだ馬鹿」 そう言ってビンのふたを開けてゆっくりゃの顔にぶちまける。 さて皆さん知っての通りうるしに触れるとかぶれる。 そして傷だらけのゆっくりゃがそれをかぶったらどうなるしょーか? ちっちっちっちっち、アンサーチェック! デーデーデ! 答え、悲鳴と肉汁による二重奏。 「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」 口に入ったうるしはちょうどいい具合に杭の刺さった傷口にあたり、そこがしみてゆっくりゃは肉汁を吐き出す。 さらーに、とりだしましたるは蜂蜜。 これをまんべんなく体に塗ります。 「さて、今回はこれでお終い。明日解放してあげるわ、生きてたらね」 霊夢はいままでの怒りが嘘のようにふっとび、ため息をついて家に帰った。 やっぱり霊夢可愛いよ。 次の日。 霊夢がゆっくりゃの様子を見に行くと、ゆっくりゃの顔は穴だらけの虫だらけで女性だったら鳥肌ものの状態だった。 もちろんゆっくりゃは絶命していて、顔は恐怖に引きつっていた。 霊夢は虫ごとゆっくりゃを燃やして捨てると、朝食を食べに家に戻る。 すると、台所から声がした。 「うっめ、これめっちゃうっめ!」 ほほう、と霊夢は引きつった笑いを浮かべて台所にいく。 まだ彼女の怒りはとめられそうにありません。 案の定ゆっくりが台所の飯を全部平らげていた。 しかも2匹の子供づれで。 さらに加えれば霊夢の好きなゆっくりれいむだった。 「ゆっ!?」 母ゆっくりが霊夢に気が付いたのか、跳ねて近づいてくる。 「おねーさんここはれいむの家だからでていってね」 おなじみの言葉を問答無用で母ゆっくりを踏み潰す。 台所に餡子が飛び散った。 「ゆうううううううううううううううううううう!!!」 「お゛がーざああああああああああああああん!!」 子ゆっくりは悲鳴をあげて母ゆっくりに擦り寄る。 涙で皮をふやかしながらきっと子ゆっくりは霊夢を睨んだ。 「おがーさんをごろじだおねーさんはゆっぐりじんでね!」 そう言いながら体当たりを繰り返す。 小さすぎてたいしたダメージにもならない。 「はっはっは、死ぬのはお前だよ阿呆」 体当たりをしている子ゆっくりをつかまえ、空きビンに入れる。 大きさは子ゆっくりが入っても数ミリスペースがあるくらい。 「ゆっ!? ここせまいよ! ゆっくりだしてね!」 「うっせ、饅頭うっせ」 そう呟いて霊夢は子ゆっくりが入ったビンをシェイクする。 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛!」 「おねーさんなにするの! ゆっくりしね!」 霊夢が高速シェイクしている間、下でもう一匹の子ゆっくりが体当たりをする。 もちろんノーダメージ。 「ゆぶっ、ぶぇっ! げぅ゛、え゛っ、ゆ゛っぎり゛ぃ゛……!」 シェイクしていくうちに、だんだん声が小さくなる。 霊夢が手を止めたときには、皮はほとんど無くビンの中身は餡子でいっぱいだった。 「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 ビンの中の子ゆっくり(だったもの)を見てもう一匹が震え上がる。 逃げ出そうとするが霊夢につままれる。 「ゆっ、ゆっ!」 「朝ごはん食べてないから代わりに食べられていってね」 霊夢はそのままゆっくりを口に放り込んだ。 そしてそのまま噛み砕く。 「ゆぶっ、ゆ゛っ! ぐぇっ、ぎゅう゛っ!」 霊夢の口に生きたまま蹂躙されるなんてうらやまし、もといなんておぞましい事か。 ……そうでもないか、ゆっくりだし。 「ゆっくりうめぇ」 そう呟いて霊夢は台所の掃除を始めた。 いかがだっただろうか、怒った姿の霊夢は。 しかし、霊夢を怒らせると怖いと言う事がよくわかったので皆も気をつけよう。 ちなみに霊夢が今回作った餡子は皆でおいしくいただきました。 めでたしめでたし あとがき スレに書き込めない異常事態の中で。 この作品はお好きにどうぞ あーゆっくりぶっつぶしたい おもにゆっくりゃ
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2266.html
※『』内の台詞はお兄さんとまりさの通信です。まりさは小声なので他のゆっくりには聞こえません。 ゆっくり並列宇宙の旅 「やぁまりさ、今日もゆっくりしてるかい?」 「もちろんゆっくりしてるよ!」 彼の名は発明お兄さん、色々な物を発明してはゆっくりで実験するナイスガイ。 ちなみに彼女は助手まりさ、お兄さんの助手として手助けをするが、実験ゆっくりが見つからない場合は彼女も実験対象にされる。 「さて、今日の発明品なんだが…」 「ゆゆっ!!今度はちゃんと実験ゆっくりを用意してね!この前の植物型妊娠体験装置の実験も大変だったんだよ!!」 植物型妊娠体験装置…それは頭に直接植える事で茎がどんどん成長し、赤ゆっくりのような丸い餡子玉ができるだけで、特に妊娠はしない。 だがしっかりと餡子は吸われていき、赤ゆっくりができるまでの時間経過とどれだけ餡子を吸われるのかを妊娠前に体験できる発明である。 しかし試作機はリミッターが正常に動作せず、まりさは体内の餡子の80%を装置に吸い取られて瀕死を経験している。 「すまんすまん、でも妊娠体験はできただろ?」 「あれは臨死体験だったよ!!ぷんぷん!」 「今回はそれなりに安全だし、何より楽しい実験だから大丈夫だ!」 「ゆゆっ?本当?」 彼女は漢字で喋る事ができるくらいの強化は施されているが、結局は餡子脳のようで、一瞬で発明お兄さんを信用してしまった。 そのお兄さんは馬鹿デカイ機械を取り出した。 「これは並列宇宙移動装置と言ってな、別の宇宙へ移動できる装置なんだ」 「ゆゆゆー!?帰ってこれるの!?」 「そこは大丈夫だ、だがこの装置はまだ試作でな…ゆっくりしか転送できないんだ」 「ゆぅ、じゃあ実験ゆっくりを使ってね!」 「(捕まえるのめんどくせぇ…)まぁ待て、この装置の凄いところは好きな宇宙へ行ける事だ。つまりまりさが望む宇宙に行けるって事だな」 「ゆーん?」 「説明するのもめんどうだ、早速使ってみよう!」 そう言ってお兄さんはまりさを装置へと放り込む。 「ゆべっ!おにいさん、もっと優しくしてね!」 「すまんすまん、手が滑らなかった。それよりこれを帽子に組み込むぞ」 まりさの帽子の中に小型のスピーカと80年代に流行っていそうな機械が取り付けられた。 「これは転送装置と通信機だ、これを失くすと帰ってこれなくなるからな」 「ゆがっ!?待ってね、そんなのダメだよ!」 「心配するな、シリーズ物の予定だから失くしたりするフラグじゃない、安心しろ、じゃあな!」 「ゆー!!」 電子レンジのような機械が強く点滅し、中のまりさは消滅してしまった。 「頑張れよー」 「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ!!」 チーンッ! 『おいまりさ、しっかりしろ!』 「ゆ、ゆーん…おにいさん…ゆっくりフードかつお味はもう飽きたよ…」 『寝ぼけるな!』 お兄さんからの通信で目が覚めたまりさは、ゆっくりフードを食べる夢を見ていたせいか、涎でベタベタであった。 そこにカチューシャがトレードマークのブロンドゆっくりが現れる。 「あらあら、おねぼうさんなまりさね」 「ゆっ!?」 ゆっくりありすである。 「ゆっ!『お兄さん!ありすだよ!』」 『ちょっと待て、その宇宙の事を調べている』 『どうして転送する前に調べてくれないのぉぉぉぉぉぉ!!』 まりさは涙目の状態で警戒していた。 それもそのはず、まりさの周辺のゆっくりありすは、お兄さんの実験失敗によって軒並みれいぱーありすになっていたのである。 その惨劇を目の当たりにしたまりさはありす=れいぱーの印象が非常に大きかった。 「まりさ?」 「ゆっ!?ゆゆゆゆっくりしていってね!」 「うふふ、ゆっくりしているわよ」 まりさにとって近年稀に見るまともなありすだ。 しかしれいぱーが発情する前は狡猾である事もまりさは知っているため、その警戒を解く事はできなかった。 「まりさはどうしてこんなところに?」 「ち、ちょっと野暮用があったのぜ!」 『何でだぜ化してんだよ…それより安心しろ、この宇宙は「れいぱーありすの存在しない宇宙」だ』 「ゆー!?」 まりさは安堵した。 と同時にれいぱー化事件のせいでしばらく会っていない(もう生きているかも怪しい)彼女だったありすを思い出した。 「ゆぅ…」 「まりさ?」 「ありす、すりすりするよ!」 「ゆゆっ!?」 賢くなったと言っても所詮は饅頭である。 久しぶりにみたありすと彼女ありすを重ね合わせ、ずっと我慢していたすりすり欲求が爆発したのだ。 すっきりではないにしろ、初対面ですりすりを要求するのもなかなか出来る事ではないのだが… 「すりすりすりすりすりー!」 「ちょ、まりさやめて、ほかのゆっくりがきたらどうするのよ…すーりすーり♪」 ありすもまんざらではないようだ。 「むきゅ!?てんかのおうらいでなにをやってるの!」 「ひるまからすりすりなんてゆっくりできてないよ!」 「すりすりだねーわかるよー」 「ちーんぽ!」 そんな破廉恥なすりすりが気になって現れたのはぱちゅりー、れいむ、ちぇん、みょんの標準四人衆。 「ゆゆっ!他のみんなもいるんだね、ゆっくりしていってね!」 そもそも実験室にお兄さんと一緒にいる事が多く、他のゆっくりと言えば実験用ゆっくりしか会う機会の少ないまりさにとって、この出会いは新鮮そのものであった。 「ゆ…ゆっくりしていってね」 それに対してありすは至極バツの悪そうな顔をしている。 「むっきゅーん、まりさ、そんないなかもののありすはほうっておいて、ぱちゅりーたちとあそぶわよ!」 「そうだよ、れいむとすりすりしようね!」 「わかるよーありすなんてほうちだよー」 「てぃんぽ!」 「ゆぅ、でも…」 「あ、ありすはべつにかまわないわ、まりさはみんなとゆっくりすればいいじゃない」 「ありす…わかったよ、他のみんなともゆっくりするね!」 「むっきゅっきゅっ…」 そうしてまりさは誘われるままホイホイと洞窟について行っちゃったのだ。 「むぎゅほぉぉぉぉぉ、まりさはさいこうねぇぇぇぇぇ!」 「ゆぎゃぁぁぁぁぁ!」 「ゆゆゆーん!れいむ、こんなまりさははじめてだよぉぉぉ!」 「やべでぇぇぇぇぇ!」 「わがるよぉぉぉ、らんしゃまきもちいいよぉぉぇぇぇぇ!」 「ばりざはらんじゃまどぢがうぉぉぉぉ!」 「ちんぽ!」 「ぞんなぶっどいべにべにはいらないぉぉぉ!」 なんとおぞましい光景だろうか。 四匹のゆっくりは一斉にまりさに襲い掛かったのだ、いわゆるれいぱーである。 「おにーざん、どういうごどなのぉぉぉぉ!」 『すまんすまん、『れいぱーありすのいない宇宙』じゃなくて『ありす以外が全員れいぱーの宇宙』だったよ、てへっ☆』 「てへっ☆じゃないでしょぉぉぉぉぉぉぉ!」 「むぎゅううううううう、さけんでいるまりさもさいこうだわぁぁぁぁ!」 「やべでぇぇぇぇ、おにいざんだずげでてててて」 『んー…転送装置の再使用は20分のインターバルがいるんだよ、あと10分弱だから頑張れ!』 「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 20分後… 「ゆひぃ…ゆひぃ…」 「んーあれだな、妊娠体験装置で耐性を付けておいて正解だったな、茎が10本も生えた状態で生還するとは」 落書きのように緊急治療装置とかかれたボウルには並々のオレンジが注がれており、そこにまりさは頭部だけ出して沈められた。 「がぼがぼっ!ゆっぶり!がぶっ!」 「おい、叫ぶと鼻からオレンジジュースが入るぞ!鼻ないか」 そう言ってお兄さんはブチブチと茎を抜いていく。 実りかけていた子ゆっくりにも遠慮なしだ。 「げひゅー…ゆっくりさせてよ!」 「大分回復したな、科学の進歩にゆっくりしている暇はないんだ、次行くぞ」 「ゆゆーっ!?」 チーン!(転送装置の音) 「ゆぅ…あれじゃまるっきり電子レンジだよ…」 『電子レンジならお前はとっくに爆散しているじゃないか』 「ゆっ?」 まりさが辺りを見渡すと、風景こそ変わり映えしないものの、そこには大量のまりさ種が鎮座していた。 『おにいさん、ここはどんな宇宙なの?』 『ちょっと待て、今調べるから』 『どうして先に調べないのぉぉぉ!』 そこに一匹のまりさが話かけてきた。 「むきゅ、ゆっくりしていくんだぜ!」 「『むきゅ!?』」 「どうしたんだぜ?まりさはむれのゆっくりじゃないのぜ?わからないことはこのけんじゃまりさにきくといいのぜ!」 相手もまりさなのでここでは助手まりさと呼称する。 助手まりさは非常に戸惑っていた。 それもそのはず目の前のまりさは顔も髪も帽子までもがゆっくりまりさ。 しかし喋るたびに「むきゅ」と放ち、自分の事を賢者と呼ぶ。 「これは…」 『ぱちゅりーか?』 「むきゅん、どうしたんだぜ?」 助手まりさが困惑していると別のまりさも声をかけてきた。 「わかるぜー!まりさはきをうしなってたんだぜー!」 「だいじょうぶなのぜ?とかいはのまりさのうちでゆっくりやすむといいのぜ?べ、べつにまりさがタイプだからさそってるわけじゃないのぜ!」 「ゆっくりしていってね!」 「ちーんぽ!」 『まずいな』 『まずいね』 ここは外見がまりさ種のみの宇宙。 と言っても中身は~ぜが付くだけでほとんど在来種と同じ性格のようだ。 『思ったより面白くない上に、れいむまりさとみょんまりさはだぜ言葉を使わないから、SSじゃ区別できねぇ…』 『ゆー、さっきれいぱーネタがあったから大丈夫だと思うけど…あのありすまりさは明らかにまりさを凝視してるよ』 『かと言ってそんな宇宙でした。じゃ話にならんからちょっと調べて来い』 『ゆゆ!?まりさの中身が他のゆっくりでした。以外に調べる価値ないよ!むしろこんな変なまりさ見たくないよ!』 ポチッ! 「ゆべべべべべべべべ!!」 「むきゅ!?まりさどうしたんだぜ!?」 お兄さんがボタンを押すと、助手まりさに電流が走った。 『お兄さん、素直じゃない子は嫌いだぞ♪』 『ゆっ…ぢぐじょう…帰ったら覚えていてね!』 「わからないぜー!まりさ大丈夫なのぜ!?」 気を取り直してぱちゅまりさへと近づいていく。 他のゆっくりと交渉する際はれみりゃを出すのが通例、これはお兄さんの知恵であり、助手まりさも何度かこれで切り抜けてきた。 「まりさ、まりさはれみりゃに襲われて逃げてきたんだよ!」 「れみりゃ?」 「そうだよ!林の向こうにいっぱいいて危なかったんだよ!」 「むきゅう…まりさ、れみりゃってなに?」 「ゆゆっ!!」 助手まりさは凍り付いてしまった。 れみりゃの名前を出して群れの不安を煽るとともに、そのまま助けてもらうのが“襲われちゃったよ助けて作戦”なのだ。 しかしこのまりさはれみりゃの存在を知らない。 自然界のゆっくりでれみりゃに襲われないなんて事があるのだろうか!? 『まりさ!ここはまりさしかいない宇宙だ!きっとれみりゃはいないんだ!』 『ゆっがーん!』 「むっきゅん、なんかあやしいまりさだぜ!」 ぱちゅまりさが不審がると、他のまりさもこちらを睨む。 『南無阿弥陀仏』 『どぼじで念仏をどなえるのぉぉぉぉぉ!!』 「あやしいまりさはとりしらべをするぜ!」 まさに絶体絶命のその時、ちぇんまりさが絶叫しながら走ってきた。 「まりしゃがきたんだぜー!わからないぜー!!」 「まりしゃがでたのぜ!?」 「むぎゅう!まりさはゆっくりおうちににげるぜ!」 「おちびちゃんがしんぱいだよ、まりさもゆっくりもどるよ!」 「ちんぽー!」 阿鼻叫喚の中を逃げ惑うゆっくり達。 あれだけいたまりさっぽい群れは誰1匹として残ってはいなかった。 『なにがあったんだ?』 『まりしゃってのが来るらしいよ』 『まりしゃ…まりしゃ…まりしゃ?』 『きっとまりさに似た何かじゃないかな』 『まりしゃ…まりりゃ…れみりゃ…ああ、れみりゃのまりさ版か』 『あ、なーるほど、それなら辻褄が合うね!』 『ああ、と言う訳で念仏の続きと行くか』 「うっうーたべちゃうんだぜー!」 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 どうしても胴付きまりさにしか見えないそれは、ゆっくりとは思えないほどの幻想郷最速の動きでまりさを捕らえた。 あとは何時も通り餡子を吸い上げるだけだ。 「ゆ、ゆぎゃぎゃぎぎぎぎぎ!…お、おにいざん…だずげでッ!!」 「このあまあま、いつもよりおいしいんだぜー」 『そりゃ良い物食わせてるから旨いわな』 「おにいざんッ!!」 2分経過、まりさは10%ほどを吸い上げられた。 「ゆっ、ゆっぐり、ゆぐっ、ゆっ…おにい…ざん…ばやぐ…てんそ…う…」 『待て、あとちょっとでエネルギーが溜まる』 5分経過、もう半分は吸われただろうか? まりさの片側は凹んでぺらぺらだ。 「あまーっくておいしんだぜー♪」 「もっど…ゆっぐり…じだがった…」 『頑張れまりさ、諦めるな!』 8分経過、もはやゆっくりのミイラだ。 これでも生きているまりさにいい加減まりしゃも不信感を覚える。 「ゆふっー…どうじですってもすってもなくならないんだぜー?」 「ゆぎぎぎぎぎ…」 『(伊達に強化してないからな)まりさ大丈夫か!エネルギーチャージが5分前にはゆっくり終わってたから転送するぞ!』 『ゆっ、ゆっぐり…ごろじで…やる…』 『まぁそう言うな、行くぞ』 チーン! 「まりさ、大丈夫か?」 「ゆ………ころ………ゆっ」 「これは緊急治療装置じゃ無理だ、移植手術だな」 明らかにぺらぺらのまりさを見てお兄さんは冷蔵庫へとゆっくり走っていく。 冷蔵庫を開けるとそこにはタッパーに詰められた餡子がずらりと並んでいた。 高級餡子を移植するのもありだが、やはり一番いいのは本人の餡子だ。 そのためお兄さんは毎日まりさから少しずつ餡子を抜き取り、輸血ならぬ輸餡を準備していたのだ。 その輸餡を乱暴に詰めていく 「ゆっ…ゆっ…ゆっ…ゆげぇ…」 「むぅ、ちょっと古めの餡子だからな…まぁゆっくりなら大丈夫だろ」 「おにっ、おにぃざん…だずげ…」 「だから助けてる最中だ」 そうしてまりさはオレンジジュースに満たされたカプセルに沈められ、口には酸素吸引用のホースが固定されている。 「ゆっくりって酸素必要なのかね?」 「すーはー、すーはー、おにーさん!ゆっくりしていってね!」 「ウザッ!」 お兄さんはホースの先端を押さえた。 するとたちまちもがき苦しむまりさ。 「ゆぼっ!ゆぶっ!ゆぼぼっ!」 「おおっ、やっぱり酸素が必要なのか」 「ゆぷはぁッ!なにするのー!」 治療終了--- 「なぁまりさ?」 「なに!」 オレンジジュースのプールに漬かりながらもまりさは威嚇のぷくーっ!を忘れない。 「今回の旅行の感想はどうよ?」 「もう二度とごめんだよ!」 「…だろうな、悪かったよ、お詫びに今日の夕食はステーキだぞ!」 「ゆゆーんっ!?松坂牛だね!?」 「もっさ普通のポークステーキだ、ちなみに俺のは神戸牛」 「ゆがぁぁぁぁぁぁぁ!」 彼は愛でお兄さん。 全ての研究と発明は、愛しのまりさのために行われる。 明日もお兄さんの歪んだ愛情はまりさの平凡な一日にスリル&サスペンスを与えてくれるだろう。 幸せまりさ、よかったね! 「ぢっどもよぐないよッ!!」 「まりさー、次は人工胴付きゆっくり化パーツのテストなー」 「ゆぎゃぁぁぁぁぁああ!!」 あとがき 他の作者さんの設定とか見てると「ああ、この設定って結構面白いな」って思うわけですよ。 自分で作ってる時も「こんな設定どうだろう、この設定ならゆっくりにこんな動きがさせれる」とか色々妄想が膨らむわけです。 それを一発で解決する夢の設定並列宇宙(平行宇宙?)でしたがいかがでしたでしょうか? あと3宇宙くらい回る構想でしたが、ボリュームが増えすぎるのもなんですので、今日はこのくらいで。 今までに書いたゆっくり ゆっくり信仰していってね! ゆっくり新技術を導入していってね! ゆっくり体調管理をしていってね! 虐待理由 協定 ゆっくりの能力を得たお兄さん
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3768.html
「ゆっ」 どすんっ、と重量級の音を立てて一見して生首にしか見えない物体は草原へと踏み込んだ。 ウェーブのかかった金髪につばの広い黒色のとんがり帽子。そして三メートルはあろうか という巨体。 ゆっくりまりさ。それも『ドス』と呼ばれる個体であった。 「ゆ~♪ この草原さんはいっぱいおいしそうな草さんがはえてるよぉ~♪」 青々と茂る草原を一望して歓声を上げて身体を振るわせるドスまりさ。 するとドスまりさの身体にあった大きな帽子が脱げて、ふわりと地面に落ちた。飾りや帽 子を、時には自分の命以上に大切にするゆっくりなのに慌てる気配もないのは、彼女自身 の意志で帽子を落としたからだった。 「くぅささ~んはぁなさ~ん♪ ゆ~っくりご~飯になってね~♪」 奇妙な節回しまでつけて歌いながら、満面の笑みで大口をあけると草原の一角にかぶりつ いた。 顔…というか身体の前面を地面に埋めるような姿勢になったドスまりさが身をもたげる と、その一角だけが土の色を晒していた。そこに生い茂っていた草花はすべてドスまりさ の口の中。 だがそのまま「む~しゃ~む~しゃ~…」と食べるのかと思いきや、ドスまりさは口の中 の草を吐き出すと置いた帽子に詰めていった。 それから三十分余り。 ドスまりさは草花を食いちぎっては自分の帽子に詰めるという動作に終始していた。 元々それほど広い草原ではなかった。その為、帽子がパンパンに膨れあがった頃には、草 原の半分近くを地肌の見える空間が占めていた。 けど、ドスまりさは何の関係もないとばかりに満面の笑み。 ちょっとさっぷうけいになっちゃったかな、くらいの感慨はあったがそんなことよりも大 切なことがある。 「ゆっふっふ~♪ これだけあれば群のみんなもおなか一杯になるよ~♪」 どすん、どすん、と森に重低音を響かせながらドスまりさは大急ぎで来た道を帰ってゆく。 既に時刻は昼下がり。 朝から何も口にしてなくてお腹はペコペコだったが、そんなことをドスまりさは気にしち ゃいけない。 「みんな待っててね! すぐにドスがおいしいご飯を持っていってみんなをゆっくりさせ てあげるから!」 **************** ドスのゆっくり **************** ドスまりさの群は成体と子供を合わせても50匹に満たない小さな群であった。 これは他のドスが治めるゆっくりの群と比べると極めて規模が小さい。 それもそのはずで、一週間ほど前までドスまりさはその群に住んでいた極々普通の、子供 のゆっくりまりさだったのである。 「ドスがいる」という噂を聞けば庇護を求めて集まってくるゆっくりは多いが、今はまだ そんな噂も流れていないので元の規模を保っていた。 それでも、ドスがまだ群の誰からも「まりさ」と呼ばれていた頃は20匹程度の群だった のであるが…。 …すん、どすん、どすん… 全身これ聴覚とも言われるゆっくり。 地面から伝わる聞き覚えのある振動に、広場でゆっくりと日向ぼっこをしている中の一匹 が目を覚ました。 「…ゆ!? わかるよー! やっとドスが帰ってきんだねー!」 「…やぁっとぉ? れいむはもうお腹がぺこぺこだよ!」 「むきゅ、まったくもう! うちのドスはホントにのろまねぇ…」 一匹の呼びかけに、日向でぐっすり眠っていたゆっくりたちが目を覚ます。幸せそうに涎 まで垂らして眠りこけていたのが起きた途端に不機嫌な表情になるというのは空腹を、文 字通り思い出したからだろう。思う存分ゆっくりしている間なら空腹をも忘れることがで きるのがこのゆっくりという饅頭である。 ぶつぶつと愚痴を漏らすゆっくり。大口を開けてあくびをするゆっくり。起き抜けに仲の 良い友達と追いかけっこを始めるゆっくり。 そこにいたのは全長20~30センチ程の成体ゆっくりが6匹。10~20センチほどの 仔ゆっくりが11匹。10センチに満たない、まだ産まれて間もない赤ゆっくりは27匹。 総勢44匹――つまりはドスを覗いた群の総てのゆっくりがくつろいでいる広場に、行き の時よりも遙かに重量の増した音を響かせてドスまりさは到着した。 重労働に滲む疲労を覆い隠すように、ドスまりさは群のゆっくりたちに向かって満面の笑 顔を向ける。 「みんなお待たせ! ゆっく」 「遅いよドス!」×6 「…りー…して…」 開口一番。ドスまりさが口にしようとした精一杯の「ゆっくりしていってね!」という挨 拶は、自分の親も含めた成体ゆっくりたちによって阻止されてしまった。 さらに姉妹や幼なじみが親たちに続いてドスに迫る。 「はやくごはんをちょうだいね!!」×11 「ちょうらいね!!」×27 「………」 口をつぐんでしまったドスの周りでは赤ゆっくりたちが姉たちの口まねをして飛び跳ねて いる。 足下の赤ゆっくりたちに注意を払いながら慎重に帽子を下ろしたドスまりさは、中に押し 詰められた草花を引っ張り出した。 少しだけ…。 ほんの一呼吸だけ俯いていたドスまりさだったが、顔を上げたときには広場に着いたとき のような満面の笑みを浮かべていた。 「遅くなってごめんねみんな!! 草さんも花さんも一杯取ってきたからドスと一緒にご 飯にしようね!!」 しかし返ってきた反応は、 「む~しゃ~む~しゃ~♪ しあわせ~♪」 「ちあわちぇ~♪」 「うっめ! むっちゃうっめえっ!!」 「………ゆ?」 起こした目線の先にあったのは、自分の事など一顧だにせず草花の塊に群がる群のゆっく りたちの姿。ドスの帽子にギュウギュウ詰めにされた草花の塊は44匹の旺盛な食欲に応 えるだけのボリュームが確かにあった。 ただ、そこにドスが入り込むスペースはどうやっても見つけることができない。無理に割 り込んだりしたら、その巨体と重量で草花の塊に群がるゆっくりたちを押しつぶしてしま うだろう。 「ゆぅ…」 一山越えた先にある草原に行くためにお日さまが昇る前から出かけて、持てるだけの草花 を集めるとその重みに苦心しながらも全速力で帰ってきた。もちろん、ゆっくりしている 暇など何処にもなかった。 だからこそ、群に帰り着いたときには暖かく出迎えてもらえると思っていた。 一生懸命運んできたご飯は一緒に食べるものだとばかり思っていた。 今日こそはみんなと一緒に、ゆっくりできるのだと… 「うぅ…、ねぇみんなぁ…。ドスも一緒にゆっくりさせてよぉ…ゆぅぅ…」 ドスまりさの、仔ゆっくりほどのサイズはある瞳が潤み大量の涙が決壊寸前になっていた。 訴えるその声はあまりに小さくて、騒々しく食事を貪る群のゆっくりに届くとは思えなか った。 だが、そのか細い声を聞き届けたのか、一匹のゆっくりがドスまりさの顔を振り仰ぐ。 それは群の相談役でもある成体のゆっくりぱちゅりーだった。 「ねぇ、ぱちゅりー。まりさは」 「ドス…」 瞳を涙で潤ませて縋ってくるドスまりさに対し、パチュリーはあくまで冷静だった。その 貌には哀れみもやましさも、ましてや慈悲など欠片も無い。 ただただ聞き分けの無い子供を見るような呆れ顔でぱちゅりーは噛んで含めるようにゆっ くりと告げた。 「ドスはゆっくりをゆっくりさせることでとってもゆっくりできるゆっくりなのよ? だ からぱちぇたちが『しあわせ~♪』するところを見てドスもゆっくりしてね!」 『ドス』と呼ばれてから耳にたこができるほど聴いてきた台詞に言葉に詰まる。 だがそんなドスまりさの様子は気付かれることが無く、ぱちゅりーの話を改めて聞いた仔 ゆっくり、赤ゆっくりたちが眼を輝かせて騒ぎ出した。 「ゆゆ! ドスはすごいね~!」 「れいむはれいむがゆっくりしないとゆっくりできないのに、ドスはれいむたちがゆっく りしてればゆっくりできるんだね! ならもっとゆっくりするよ!!」 「れいむも~っ!」 「まりさだって!!」 「あら、ありすだってまけないわよ?」 「だからドス! もっともっとゆっくりさせてね!!」(×仔ゆっくり&赤ゆっくり's) 「………そ、そうだね! ドスはとってもゆっくりしてるよ。みんなもいっぱいゆっくり していってね!!」 純真な目で見上げてくる群のゆっくりたちに、ドスまりさはぎこちない笑みを浮かべて精 一杯の「ゆっくりしていってね!」を返す。 ただ群のみんなと一緒にゆっくりしたい一心で暁の頃からかき集めた草花は、ドスまりさ が一口も口にすることなく群のゆっくりたちに食い尽くされていた。 仕方なく、近場に繁茂しているが群のゆっくりたちは「にがくてまずい」と言って口にし ない草を一人で食べた。 涙が流れちゃうのは草さんがとっても苦いからだよ… そう、自分に言い聞かせながら。 * ドスゆっくりは、ゆっくりをゆっくりとさせてくれるすばらしいゆっくり。 ドスゆっくりは、ゆっくりがゆっくりしているとゆっくりできるゆっくり。 だから、ドスは群のゆっくりをゆっくりさせなくてはいけない。 それがこの群でずっと言い伝えられてきた『ドス』の姿。 まりさがドスに成り始めた頃から子守歌のように聴かされてきた、『正しいドスの在り方』 だった。 おいしいご飯を集めるのはドスの仕事。 おいしいご飯をお腹一杯食べればとってもゆっくりできる。 広くて丈夫なお家を造るのはドスの仕事。 雨さんも風さんも入ってこれない広々としたおうちで過ごすことはとってもゆっくりできる。 怖い犬さんや、れみりゃやフランを追い払うのはドスの仕事。 とっても怖い犬さんやれみりゃを追い払ってくれるから安心してとってもゆっくりできる。 こんなにもゆっくりしている自分たちを見ることができて、ドスはとってもとってもゆっ くりできる。 ドスまりさ以外のゆっくりはそう信じて疑わなかった。 ドスまりさは一心に信じ込もうとしていた。 * 季節は移ろい、山が鮮やかに色付き始める秋。 ドスまりさの負担は目に見えて増していた。 実りの秋とも呼ばれる季節だけに集める食料には事欠かなかったが、それでも量を確保す ることが難しくなっていた。 ドス一匹にごはんを集めさせ、自分たちはひたすらゆっくりしていた群のゆっくり。睡眠、 食事と安全が確保されたゆっくりたちの欲求は性欲へと移り、ドスまりさのささやかな懇 願など忘れ去って気の済むまで「すっきりーっ!」を繰り返したのである。 結果、赤ゆっくりが沢山生まれ落ちた。 「こんなにもゆっくりとした赤ちゃんを見ることができたんだから、ドスはとってもゆっ くりできてるね!」 「ゆっくちしちぇいっちぇね!!」×たくさん 「ゆ…ゆっくりしていってね……」 気が付けば、群は総勢100匹を越す規模になってしまった。 しかも群の半数以上が育ち盛りで大食らいな赤ちゃんや子供。 それに加えて、やがてくる冬の為にも保存の利く食料を備蓄しなくてはいけない。 しかし数を増やした成体ゆっくりたちが手伝うことは相変わらず無く、日がな一日子供や 孫のゆっくりたちと広場で遊んでいた。 ドスまりさは朝から晩まで、一時もゆっくりすることなく森を駆けずり回って食料集めに 奔走した。 「ゆっ! ゆぐっ! 木の実さんっ、早く落ちてね…っ!」 瑞々しい草が少なくなったため、木の実を集めるために太い幹に体当たりすることも多く なった。ドスの皮が分厚いとは言っても所詮は小麦粉の皮である。枝に引っかけたものも 含めて、ドスまりさの傷は日に日に増えていった。 さらに夜も寝る時間が減っていた。 冬に向けて備蓄を増やそうとしているのは群のゆっくりばかりではない。この時期は捕食 種と呼ばれるれみりゃ、フランなどの襲撃も激しくなる。 「うー! あまあまー!」 「帰ってねっ! まりさたちは美味しくないよっ!」 「がぶーっ! ………う゛ー!? なんであまあますえないーっ?」 跳ね回るドスまりさにかじり付くことができたれみりゃが居たが、中身をすすろうとして もそれが出来ないことに気付いた。皮が分厚くて牙が餡子まで届かないのである。 ドスまりさは目一杯身を捩って、かじり付いたれみりゃを弾き飛ばした。 「美味しくないっていってるでしょっ!!」 「う゛あぁぁぁっ!! ざぐやぁー!!」 「もう来ないでねっ!! ………はぁ、ねむいよぉ………」 群の安全を守るために、やっぱりドスまりさ一匹で寝ずの番を努めなければならなかった。 だがそんな苦労の甲斐もあって、ドスまりさの群は無事に冬ごもりの日を迎えたのである。 * ドスまりさが作った広くて頑丈な巣。 それはドスの顎が疲れるくらいしっかりした土の斜面を掘り、念入りに床や壁を押し固め て作った横穴である。十匹以上の大家族となったゆっくりは多いが、それでも余裕ができ るだけの空間があった。 隙間風が入らないようぴっちりと入り口が塞がれていることを確認して、ドスまりさは久 しぶりに息を吐いた。中からとても愉しそうな笑い声が聞こえてくるが、声を掛けるよう なことはしなかった。 ずりずりと重い体を引きずって広場の中央まで行くと、そこで留まる。 春にドスとなってから群の為にずっと働き詰めだったドスまりさに、今年初めて訪れたゆ っくりとした時間。 独りしかいないことを少し寂しく思うが、誰の声も聞こえない静かな時間は心地よかった。 「………ゆ?」 傷つき疲れ切った躯を休めていたドスの視界に白く小さい物が写り込んだ。 その年、初めて舞い降りる雪の一枚。 「雪さん……」 見上げれば空はすっかり灰色の雲に覆われていた。 灰色の空を塗り替えるように、白い花弁のような雪は次第に勢いを増して降りしきる。そ れに伴い吹き付ける風も一段と冷え込んできた。 一際強い風に大事な帽子が浚われてしまったが、それでもドスまりさはその場を動こうと はしなかった。 誰かのためにご飯を集めなくてもいい。 誰かのためのおうちを造らなくてもいい。 誰かのために怖い外敵と戦わなくてもいい。 ただただ自分のためにゆっくりできる。 そんな今という時が――例え、時をおう毎に吹雪いてゆく直中にあったとしても――限り なく惜しい。 それに、 「ゆぅ…そういえばまりさのお家を造るの忘れてたね。それにまりさの分のご飯を集め忘 れてたよ…まりさはうっかりさんだね、ふふ…」 それはドスまりさが自分の為のお家を造れば片っ端から群のゆっくりたちに占領されてし まったからであり、僅かずつでも貯め込んでいた自分のための食料の備蓄――その大半は 枯れた草や木の葉だったが――は冬ごもりの日に群のゆっくりたちが「あら、とかいはな ベッドにするのに丁度いい草さんがあるわね」とか言ってすべて持ち去ってしまった。 断じてまりさのうっかりなどではあり得ないし、ドスまりさはそのことを忘れていた訳で はない。ただ、不思議と恨み言が思い浮かばない。 笑い事では無いはずなのにドスまりさは知らず微笑んでいた。 「お家が無くても…、ご飯がなくてもまりさはゆっくりできてるよ…」 群のゆっくりたちをゆっくりさせている時には得られなかった満足感。 まりさは笑顔のまま、次第に雪に埋もれてゆく。 だけど心の奥底からゆっくりしている今、寒さは微塵も感じられなかった。 まりさは穏やかに、長く息を吐いた。 「ゆっくり…していってね………」 * その地方は例年よりも長く寒波が居座っていたため、ゆっくりたちの冬ごもりは長く続い た。 山のあちこちで、多くのゆっくりが冬ごもりの備蓄が足りずに餓えて死んでいったり、多 量の雪に巣ごと押しつぶされていった。全滅してしまった群も少なくない。 だがドスまりさの群は、ドスが寝食を削って食べ物を集めたお陰で食料の備蓄には余裕す らあった。 また雪の量も例年より多かったが、ドスが自分のために作った頑丈で広々とした横穴は降 り積もる雪の重さを難なく耐えきった。 山のゆっくりたちにとっては辛く厳しい冬であったが、十二分の食料と広々とした快適な 住処を得た群のゆっくりは雪がすっかり溶けきるまで巣の中で過ごしていた。 巣から数カ月ぶりに飛び出したゆっくりたちが見たのは、すっかり新緑に覆われた憩いの 広場だった。 大半のゆっくりが歓声を上げて美味しそうな草に飛びつく中、広場の中央にある小山に登 ったれいむが土や苔に覆われた小山の天辺でぐぐっと伸びをする。 「ゆぅ~ん、久しぶりのお空さんだね。お日さまもゆっくりしていってね!」 「木の実さんは食いあきたんだぜ! まりさはもっと草さんを食べるぜ!」 「むきゅ? そういえばドスはどこに行ったの? みんながきびしい冬をがんばってのり こえたんだから、おいしい草さんや花さんをもってきてね! 広場の草だけじゃ足りない わよ!」 「…あら? ドスー? どこにいったのー? …なんでドスがいないのおぉぉぉぉっ!?」 ありすのその一言で、思い思いにゆっくりしていた群のゆっくりたちに動揺が走った。 「ゆっ!? ドスーっ! ドスーっ!!」 「さっさと出てきてね! 早くまりさをゆっくりさせるんだぜ!」 「ドスはみんなをゆっくりさせなきゃいけないんだよ!? なんででてこないの!?」 右往左往するゆっくりたちだが、昨年一年間ずっと快適に過ごしていた広場を離れてまで ドスを探しに行こうとするゆっくりは、結局のところ一匹もいなかった。 その群にドスはもういない。 群のゆっくりたちが生きてゆくためには、その事実を受け入れ、快適であった広場を出て、 ドスに押しつけていた総ての仕事を自分たちでやらなければならない。 一年というゆっくりにとっては長い期間を自堕落に過ごしていたゆっくりたちにそれが出 来るだろうか? * その年の晩秋。 この広場にゆっくりの姿は無かった。 ただその中央にある苔むした小山は、見る方向によってはとても大きなゆっくりに見えた という。 その広場に迷い込んだ里の人間はこう語ったという。 その小山は穏やかで静かな、それはとってもゆっくりとした笑顔を浮かべているように見 えた、と。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2343.html
#注意 優しいゆっくりれーせんが苛められます れーせんは可愛いし虐めたくないという方は、注意してください あと、れーせんが喋れない設定です、注意してください ついでに、月のやばい液体も出てきます、重ねて注意してください 「ゆっほ、ゆっほ、ゆっくりほるうさ!」 竹林の一角で、ゆっくりていが、地面に、穴を掘っている、体中、土だらけだが、彼女はそれでも穴を掘るのをやめない 飽きっぽい、ゆっくりていが、こんなにも情熱を持って、穴を掘っているのは、巣穴を作るためではなく、悪戯のためである ゆっくりていは、元になった人物と同じく、悪戯が大好きなゆっくりだった、ちなみに、ゆっくりていは、オリジナルのてゐの様に、人を幸福にする能力は、持ち合わせていない ていは、落とし穴を掘り終わると、満足した顔で、悪戯相手を探しに行った、ていには、最近気に入っている、悪戯相手がいた、ゆっくりれーせんだ 「れーせん、こっちうさよ!おいしいごはんが、たくさんあるうさ!」 「…♪♪」 ゆっくりの中でも、だいぶ頭の悪いれーせんは、悪戯が簡単で、リアクションも面白いので、ていは、れいむや、まりさなどに目もくれず、いつもれーせんばかりに悪戯していた ていは、腹の底からこみあげてくる、笑いをこらえながら、れーせんを自作の落とし穴に、正確に誘導する 「こっちうさ!こっちうさ!ごはんがあるうさ!」 「…♪♪…!…!!ぶっ!!!」 れーせんは、ていが作った、穴に、右足をひっかけて、盛大に転ぶ 顔を赤くして、れーせんが泣きはじめる、ていは嬉しそうに飛び跳ねながら、 「ぶえええええええん!!!!」 「うっささ!ひっかかたうさ!ぷぷぷぷ」 れーせんはしばらく、地面に突っ伏して、泣いていたが、ていが笑いながら、竹藪の奥から、木の実を持ってくると、うれしそうに笑った 「いたずらしたけど、ちゃんとごはんはあるうさ!いっしょにたべるうさ!」 「げらげらげら♪♪」 ていは、れーせんが立ち上がると、れーせんに木の実を二つ渡し、自分は、残った六つの木の実を食べ始めた れーせんは、ていの木の実の量と、自分の木の実の量を比べて、ていの分をものほしそうに見ている 「…」 「れーせんはていより、からだがおおきいうさ!ていは、これからおおきくなるんだから、ていのほうが、たくさんたべるのは、とうぜんうさ!」 「…?……!」 そういうことかと、納得したれーせんは、ていと一緒に木の実を食べ始めた 「げらげら♪♪」 「おいしいうさね!」 れーせんと、ていは、仲良く木の実を食べた、食べ終えた二人は、もっと木の実が落ちているところを探すことにした れーせんは、ていを持ち上げると、ゆっくり歩き始めた 「おいしいきのみが、たくさんおちているところをさがすうさ!そこをていたちの、ひみつのゆっくりぷれいすにするうさ!」 「……?…」 「れーせんは、ほんとうにばかうさ、ほかのゆっくりにおしえたら、そのぶんていたちが、ゆっくりできないうさ!れーせんはごはんがへったり、あそぶばしょがせまくなっていいうさ?」 「…?……♪」 「みんなでたべたりあそんだほうがゆっくりできる?れーせんはほんとうにばかうさ、そんなことだからいつもそんするうさ!」 「…?」 ていは、れーせんのお人良しさに、呆れつつも、みんなと遊ぶのも、楽しそうだと考えている自分に気づいた 「…いたずらするあいてがふえるのは、たのしいかもしれないうさ…」 「?」 「なんでもないうさ」 二匹は、しばらくの間、ゆっくりぷれいすを探していたが、日が暮れてきたので、それぞれの巣にもどることにした 巣に帰る、ていに、れーせんは、手を振っている 「またあしたも、ゆっくりぷれいすをさがすうさ!それじゃ、ばいばいうさー!」 「げらげらげら♪♪」 れーせんは、ゆっくり達が暮らす、小さな集落に、ていは、集落から離れたところにある、自分の巣穴に帰って行った 次の日、草で作った、ベットから、ていは跳ね起きると、柔らかい草と、団子虫で、朝食をとることにした 「むしゃ、むしゃ、しあわせ~!」 お腹がいっぱいになったていは、近くを流れている川で、のどを潤すと、れーせんの為の、罠を作りに、いつもの道に歩を進めた 「さてと、でっかいおとしあなで、れーせんをきのうより、もっとびっくりさせてやるうさ♪」 ていは、嬉しそうに、落とし穴を掘りはじめる、そんなていを遠くから、双眼鏡のレンズ越しに、観察している男がいた 身の丈は、190センチ前後、筋骨隆々の、ガチムチな男だ、背に背負ったリュックには、大量の虐待道具が入っている 彼こそが、ゆっくりを虐待することに命をかける、ゆっくりにとっての、死と恐怖と、苦痛の象徴、虐待お兄さんだ 「発想は悪くないけど、合格点には、程遠いな」 お兄さんは、ていの掘る、落とし穴を見て、そう呟くと、リュックからスコップと、とある虐待道具を取り出す 「俺が、本物の虐待を見せてやる」 ていは、自分が超一級の危険人物に、監視されている事も知らず、穴を掘り続けた 暫くして、れーせんが、足を引っかけるのに、十分な深さの穴を掘った、ていは、れーせんを呼びに、竹藪の奥に消えていった お兄さんは、ていの作った落とし穴に、近づいて行った、そして、右手に持っていた、スコップで、素早く、力強く穴を深くする 「ゆっほっ…!ゆっほっ…!ゆっくり掘るよっ…!ゆっほっ…!ゆっほっ…!沢山掘るよっ…!」 1分もすると、ていの掘った穴は、お兄さんの頑張りで、深さは15センチ程の、それなりの落とし穴になったいた お兄さんは、穴の底に、愛用の虐待道具をまるで、畑に稲を植える、クボタ田植え機の様に、優しく、正確に、力強く、植え込んでいく そして、植え込んだ、虐待道具に懐から取り出した、瓶の中の液体を垂らしていく、どろどろした紫色の液体は、人間や、他の動植物には、まるで害のない液体だが ゆっくりには、苦痛の末の、死を与える、恐ろしい液体だった 「これで良し」 額にかいた汗をハンカチで拭うと、お兄さんは元いた、潜伏場所に戻って行った 「こっちうさ~、こっちにていのおうちがあるうさ!ていのおうちでいっしょにゆっくりするうさ!」 「……♪♪……♪♪♪」 「そううさ!ゆっくりできてたのしいばしょうさ!おもちゃもたくさんあるから、はやくくるうさ!」 ていは、後ろから、のろのろ歩いてくるれーせんを急かしながら、自分の仕掛けた落とし穴に、誘導していった (うっささ…そろそろ、ていさまとくせいのおとしあなにつくうさ、きょうはきあいをいれてほったから、きっといつもより、いいりあくしょんがみれるうさ!) ていは、れーせんが落とし穴で、転んで、大声で泣いてる姿を見るのが好きだった、そして、自分が持ってきた木の実や、虫を一緒に食べて にこにこしながら、ゆっくりしているれーせんは、もっと好きだった その日も、転んで泣いている、れーせんを笑わせて、一緒に、ゆっくりできると思っていた (そろそろころぶうさ!どんなりあくしょんがみれるか、どきどき、わくわくうさ!) 「こっちうさ~、こっちにおうちがあるうさ♪」 れーせんは、ていの誘導で、落とし穴に足を掛け、何時ものように転んで、いつも通りではない、落とし穴にはまった 「…♪♪…!…!!!!!ぶえええええええええええん!!!!!!」 「うさっ!!」 ていは、転んだれーせんの、ただ事ではない、悲鳴に驚いた 転ぶ程度に、掘ったはずの、落とし穴に、れーせんは、足を突っ込んで、今まで聞いたことのない様な、大きな泣き声を上げている 「だ、だいじょうぶうさ!?どうしたうさ!?」 「ぶええええええええ!!!ぶえええええええええん!!!!!!!!」 れーせんは、顔を真っ赤にして、泣き叫んでいる、れーせんの尋常ではない様子に、ていの不安が、どんどん大きくなる 「どうしたうさ!?あしをあなからぬくうさ!!!!」 「ぶえええええええええええん!!!!!!!」 れーせんは、赤い眼をさらに、真っ赤にしながら、首を横にぶんぶん振る 「ぶえええええええん!!!!!!!!!ぶえええええええええええええん!!!!!!!」 「どうしてぬかないうさ!!ゆっくりできないうさ!!!!あなのなかをみせるうさ!!!!!」 ていは、れーせんが、足を突っ込んだ、落とし穴の中を見て、驚いた 「うさっ!!!!どうなってるうさっ!!!!!!」 「ぶえええええ!!!!!ぶええええええええええん!!!!!!!」 穴に落ちた、れーせんの足に、お兄さんの設置した、虐待道具、鋼鉄製の針が、何本も突き刺さっていた 「なんでこんなのがあるうさっ!!!!!れーせんが、ゆっくりできないうさ!!!!!!!」 「ぶええええええええええん!!!!!!!ぶええええええええええん!!!!!! ていは、自分のゆっくりブレインで、自分一匹だけでは、れーせんを助けることができないと、判断した 「れーせん、まってるうさ!!!!ほかのゆっくりをつれてくるから、まってるうさ!!!!!!ぜったいにたすけるから、まってるうさ!!!!!!」 「ぶええええええええええん!!!!!!ぶえええええええええん!!!!!」 ていは、泣き叫ぶれーせんに、背を向けると、れーせんの住んでいた、ゆっくりの集落に跳ねていった (れーせん、ごめんうさ、ごめんうさ、いたくしてごめんうさ、おとしあななんてつくってごめんうさ、いじわるごめんうさ) ていは、泣きながら、必死になって、れーせんの住んでいた、ゆっくりの集落に向かって、跳ねて行った ていは、今までの人生で、こんなに急いで跳ねた事はなかった、れみりゃに襲われた時も、ゆゆこに吸われそうになった時も、今よりは遅い、スピードで逃げていた 「ごめんうさ…れーせんごめんうさ」 泣きながら、ていは跳ね続けた、5分後、汗だくになって、体中を真っ赤にして、れーせんの住んでいた、集落にやってきた 「うぅぅ…ついたうさ…れーせん、まってるうさ…」 「ゆゆ?あっちでだれかがぐったりしてるよ!ちょっとみてくるよ!」 「ほんとうなんだぜ!まりさもみにいくんだぜ!」 「むきゅ~、ほんとうね、ぱちゅりーもみにいくわ!」 ていは、近づいてきた、ゆっくりれいむと、ゆっくりまりさ、ゆっくりぱちゅりーに、れーせんが怪我をして、ゆっくりできなくなっていることを伝えた 「ゆゆ!れーせんがけがしているの?ゆっくりできなくてかわいそうだよ!」 「れーせんにはおうちをつくってもらうのをてつだってもらったんだぜ!たくさんおせわになっているんだぜ!すぐにたすけにいくんだぜ!」 「むきゅ!すこしまって、わたしたちさんにんじゃむずかしいわ!ほかのこたちにもこえをかけてくるわ!」 10分後、れーせんの、救出のために、20匹の、ゆっくりが集まっていた 「それじゃあ、れーせんをたすけにいくわよ!てい、あんないたのめるわね!」 「もちろんうさ!れーせんをゆっくりせずにはやくたすけてあげるんうさ!!」 ていは、痛みに悲鳴を上げる体で、必死に跳ねていった、後ろから、追いかけてくる、れーせん救出隊のゆっくり達を振り切るような速さで走る 道端の小石で、底部が、破けても、痛みをこらえて、必死に跳ねていった、体を駆け巡る痛み、傷口から流れていく餡子、全てを無視して、ていは跳ねた そして、ていは、ぼろぼろの体で、れーせんの元に辿り着いた 「れーせん!れーせん!たすけにきたうさ!みんなをつれてきたうさ!!もうだいじょうぶうさ!!!!!」 「…ぶえ…ええ…え」 泣き疲れたのか、れーせんは、虚ろな目で、苦しそうに呻いていた 血色の良かった、れーせんの顔は、真っ青になり、頭についているウサ耳も、だらりと前に垂れ下がっていた 「ゆ~は~…ゆ~は~…まつんだぜ…ていはいそぎすぎなんだぜ…」 「ゆっゆ!いそいでくるのはゆっくりできなくてたいへんだったよ!」 「こんなに、はぁはぁいそぐのは…と…とかいはじゃないわ」 「むきゅ~、ごめんねありす、わたしはからだがよわいから、だれかにのらなきゃいけないの」 ていの強行軍に、着いてこれたゆっくりは、たったの4匹だった 残りの16匹は、途中で飽きて、家に帰ったりするもの、途中で見かけた、美味しそうな花に向かって行ったもの 走っているうちに見つけた友達のところに、遊びに行ったするものだ、特別、そのゆっくり達が、非情だったわけでも、外道だった訳ではなく こんな事は、ゆっくりには、それほど珍しいことではないのだ ていを含む、5匹のゆっくりは、れーせんを引っ張って、助けだすことにした しかし、体つきのゆっくりれーせんを引っ張るには、たった5匹のゆっくりでは難しいし、病弱なぱちゅりーは戦力外だ 4匹では、どうにもならない 「困ってるな、ここはヒーローが登場してやるか」 双眼鏡で、ゆっくり達を観察していた、虐待お兄さんは、てい達に近づいて行った 「やぁ、どうしたんだいみんな?何か困っているみたいだけど」 「「「「「「ゆっ!!!」」」」」」 ゆっくり達を怖がらせないように、温和そうな表情で、優しく笑いかけながら、虐待お兄さんは、ゆっくり達に話しかけた 音もなく、背後からいきなり出現した、虐待お兄さんに、ゆっくり達は驚いたが、優しそうに笑っている人間に、れーせんの事を話してみることにした 「むきゅ、おにいさん、このれーせんがけがをして、ゆっくりできてないの、おれいはきっとするから、たすけてほしいの」 「そうなんだぜ!てをかしてほしいんだぜ!おにーさん!」 「おねがいです!!!!!にんげんさま、れーせんをたすけてほしいうさ!!!ていはなんでもするから、れーせんをたすけてあげてほしいうさ!!!!!」 ぱちゅりーと、まりさが、落ち着いた口調で、僕に助けを求め ていは、必死の形相で、おでこを地面に押し付け、ゆっくりで言う、土下座で、俺に助けを求めてくる まっ、当然だよな、こいつは自分のせいで、れーせんがこうなったと思いこんでいるんだから 「むきゅ~、てい、おちついてね、おにいさんがこまってるわ」 「そうよていがとかいはなことはわかったからゆっくりあたまをあげてね!」 「おねがいうさ!!!!れーせんは、いたくてくるしんでるうさ!!!!!!ていはそんなのいやうさ!!!!おねがいうさ、れーせんをたすけてくださいうさ!!!」 ていは、土下座の形を崩さない、れーせんの事をよほど助けてほしいんだろう、良い子じゃないか、助けてやろう 「そうか、それは大変だ、れーせんちゃんを助けてあげよう」 「おにーさんはやさしいね!とってもゆっくりしてるよ!」 「にんげんさま、ありがとううさ!!!!!!!!ありがとうございますうさ!!!!!!!!!!!!」 泣きじゃくりながら、俺に何度も何度も、頭を下げるてい、実は、俺のせいで、れーせんが苦しんでいることを教えてやったら、どんな顔をするだろう 俺はれーせんに近づいていくと、ふらふらしながら、呻いているれーせんの頭をまるで、愛でお兄さんの様に、優しく撫でてやる 「やぁ、大丈夫かい、れーせんちゃん、僕は愛でお兄さん(?)、きっと助けてあげるから、安心してね」 「ぶえ…え…ええ……」 「ちょっと、失礼するよ、足を見せてね」 俺は、自分の仕掛けた、罠の効果を見て、満足した、れーせんの足には、俺愛用の、鋼鉄の針が突き刺さり、針にかけておいた薬品 れみふりゃバスターの効果で所々、真っ黒に変色した、れーせんの足があった れみふりゃバスターとは、れみりゃや、ふらん等の再生能力のある、ゆっくりを殺すために作られたものだ、もちろん、れいむや、れーせん等の、普通のゆっくりにも効果ありだ この液体は、ゆっくりに触れると、その部分を黒く固くし、2度と再生できなくする効果があり、時間とともに、体中が黒く固くなっていき、最後には死ぬという、駆除剤だ 元は、月で作られている、武器の液体弾を対人用ではなく、対ゆっくり用に、改造したものだそうだ、月の技術は本当に恐ろしい 同じ、姿形をした生き物に、こんなやばい液体を平気で掛けるなんて、正気じゃないと、俺は思う もっとも、人間に似た形をした、罪のないゆっくりれーせんを唯の、遊興で虐めている俺も、正気とはいえないだろうが 俺は、深刻そうな表情で、れーせんの足を見た後、悲しそうな声で、てい達に話しかけた 「…これはひどいな」 「きゅ?どうひどいのおにいさん」 「…言いにくいんだけど、れーせんちゃんの足に刺さっている、針に…その…危険な毒が塗ってあるんだ」 「ゆ?どくってなにぱちゅり!」 「ゆっくりできなくなるきけんなものよ」 「うさっ?どくってなにうさ、れーせんはたすかるんうさ!!!?」 「みんな、落ち着いて聞いてくれ、簡単に言うと…このままじゃ、れーせんちゃんは死ぬ、助かるためには、足を切り落とさなきゃならない」 「……!!!!!!!!!」 「「「「ゆっ!!!!」」」」 「うそ…」 俺の言葉に、れーせんは泣きやんで、ゆっくり4匹は驚き、ていは、感情の抜け落ちた声で、一言つぶやいた 俺にとって、ゆっくり達の、悪い意味での驚愕は、最高の見せものだ その後は、れーせんは大声で泣きはじめ、ゆっくり4匹は、どうにかならないのか質問してきて、必死に餡子脳を絞った考えを俺に提案する度に、俺は即座に否定してやった 無理だ、駄目だと、否定してやるたびに、ゆっくり達の、元気がなくなっていく様は、実に見ものだった ていは、私の足をあげるから、れーせんの足を切らないでだの、なんだの騒いでいる、俺は、たっぷり時間をかけて、ゆっくり達の慟哭を堪能したかったが、今はそうはいかない そろそろ、一番楽しいところを堪能する時だ 「れーせんちゃんの毒は、どんどん体を壊していく、怖い毒なんだ、今なら左足一本で済むけど、このままほっておくと、体中を切らなきゃいけないんだ 僕も…とっても辛いけど、今切ってあげるのが、れーせんちゃんをゆっくりさせてあげることに、つながるんだ…」 沈痛な表情で、本当に悔しそうに、喋る俺の言葉は、ゆっくり達の心を動かしたようだ 「むきゅ…かわいそうだけど…いのちのほうがだいじだわ…」 「うう…なんでこんなことになったんだぜっ!れーせんがかわいそうだぜっ!!!」 「ゆぅぅ…れーせんがかわいそうだよ!」 「ありすはどくなんてだいきらいだわ!れーせんをいじめるどくなんてだいっきらいだわ!」 ぱちゅりーは、悲しそうに俯いて、まりさは身体を横に振りながら目元を涙で濡らしている、れいむは、瞳を真っ赤にして、体を震わせながらむせび泣いている ありすは、じっと地面を見つめて、ぽろぽろと涙をこぼしている、そうそう、こういうのが見たかったんだよ俺は 「ぶえええええええええええん!!!!!!!ぶえええええええええええん!!!!!!!」 「 」 れーせんと、ていは、もっと面白かった、れーせんは、泣きながら、スカートの裾を握りしめて、れーせん独特の泣き声をあげている ていの顔からは、表情というものが、ごっそりと抜けおちて、呆けたように、れーせんの左足をじっと凝視している 喜色に歪みそうになる顔を抑えながら、俺は沈痛な顔を崩さず、本当に悔しそうな顔と、声で、ゆっくり達に語りかける 「僕は、本当に、悔しくて悲しい、でも、れーせんちゃんの為に、どんなにつらくても、やらなきゃいけない でも、ぼくは、みんなには、…足を切るところなんて、見ないでいてほしい、…終わったら、れーせんちゃんを君達の住処に連れていくから、君達はもう帰っていてくれ」 「きゅ~、おねがいするわおにいさん……」 「…かえるんだぜみんな…」 「どうしてもだめなの!れーせんがかわいそうだよ!」 「れいむ…とかいはなおにいさんにまかせるしかないわ」 「 」 四匹は、のろのろと、自分の巣に帰っていく、ていは、れーせんの足元で、じっとしている 「てい…つらいのはわかるけど、あなたもおうちにかえったほうがいいわ」 「 」 ぱちゅりーは、振り返って、ていも巣に帰るように言うと、跳ねていった 余計なことを言いやがって、ここからが、一番面白くなるのに 俺は、よろよろと、自分の巣に向かって、這っていくていを呼びとめる 辛いのは分かるけど、お前には、帰ってもらっちゃ困るんだよなぁ 「てい、君はれーせんちゃんと、仲良しだったんだろ、だったら、れーせんちゃんの傍に、いてやってくれないか できれば、耳をれーせんちゃんに、掴ませてあげてほしいんだ、そしたら、少しでもれーせんちゃんの痛みは小さくなるんだ、構わないね」 俺は、優しく、それでいて、有無を言わさず、ていに話しかける ていは、びくりと体を震わせると、よろよろと、こっちに向かって這ってくる 「 」 「ぶええええええええええええん!!!!!!ぶえええええええええええええええん!!!!」 れーせんは、足を切られると聞いてからずっと、スカートの裾をつかんで、泣き叫んでいる 俺は、リュックから、鋸を取り出すと、れーせんの足に宛がう 「本当にごめんね」 「……おにいさん…ほんとに、ほんとうにきるうさ?」 「仕方ないよ、れーせんちゃんの命のためだから、仕方ない」 ていが涙目で、俺に聞いてくる、俺は首をふる ていは、自分の耳をれーせんに差し出す、れーせんは、震える右手で、それを優しく握る 「れーせん…」 「……けらけら………」 ていを安心させるように、れーせんは、無理に笑ってみせる、顔色は、真っ青で、表情は引きつっている 「れーせんちゃん、舌を噛んだりすると、危ないから、これを咥えていてくれるね」 俺は、れーせんに、布を噛ませると、足を切り落としにかかった 「っ゛!!!!!!!!!!!!!!!!」 「う゛ぅ゛!!!!!!!!!!!」 今まで味わったことのない、激痛に右手に持っていた、ていの耳を力いっぱい握る、れーせん ていは、柔らかい耳を強い力で握られて、苦悶の表情を浮かべるが、れーせんを心配させないよう、歯をくいしばって、悲鳴を抑え込む れーせんと、ていの、音のない絶叫は、俺が、ゆっくりと鋸を動かしたため、長い間続いた 「終わった」 「………………」 「うぅ…」 れーせんは、鋸の刃が、足の中ほどに、達する頃には、あまりの痛みに、気を失っていた ていは、荒い息で、地面に横になっていた、ていの両耳は、れーせんの手の中で、真っ赤にはれあがっていた、ゆっくりていの耳は、とても美味しいので、食べたくなったが、我慢だ 俺は、忌々しそうな表情で、地面を蹴ると、ていに、止めを刺す事にした 「れーせんちゃんが可哀想だ、一体どこの誰が、こんな酷い、落とし穴を掘ったんだ、れーせんちゃんの事が、そんなに嫌いだったのか!!!!」 「!!」 「可哀想に、れーせんちゃんは、一生歩いたり、走ったりも出来ない、なんで、こんな良い子が、こんなひどい目にあったんだ この穴を掘った奴は、れーせんちゃんを二度とゆっくりでき無くした、悪いやつだ」 「あっあ……うさぁっぁっぁっぁぁあああああ!!!!!!!!!!!!」 ていは、何か叫びながら、どこかへ跳ねていった 「何だよ、うさぁぁぁぁって、ちょっと笑っちゃたじゃないか」 ゆっくりは、絶望しても滑稽だな、そんなことを考えながら、僕は、れーせんの傷口を縛って、消毒液をかけると、れーせんを背負って、彼らの集落に運んで行った 作:ゆっくりな人 以前書いた虐待 ゆっくりカーニバル 臭い付きゆっくり(上) 臭い付きゆっくり(下) ゆっくり移植 きらーうーぱっく 教育!田舎ゆっくり ゆっくりジャグリング このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3633.html
※おぜうさまの か り す ま☆せっていがあるかもだどぉ~☆ ※虐待がすぐなめかもしれないんだどぉ~☆ 小ネタ ☆爆裂資産☆ 「こんの野郎!さっぱり売れねえじゃねーか!」 ボカン!とれみりゃの肉まんヘッドに俺の怒りの鉄拳がめり込んだ。 「ゔぁ゙ぁ~!ごべんなざいぃー!れみりゃのあがぢゃんがまずいがらでずぅ~!」 地面に転がったれみりゃはまるで土下座をするような体勢でひたすら謝っていた。 「反省するだけならゆっくりでもできるってんだよ!あ、そっかお前もゆっくりだったな」 はぁ、とひとつため息を付くとやり場のない怒りに俺は頭を抱えてその場に座り込んだ。 それというのも泣け無しの財産を叩いて始めた商売が初っ端から大コケにコケたからである。 里の近くで開かれる市では様々な出店が並び、毎日のように賑わいを見せる。 客層は広く、人間だけに限らず紅白貧乏巫女さんから年齢不詳の宇宙人まで何でもありだ。 そしてその広い客層すべてを相手にできる商売、それは「食い物屋」である。 俺はもともと加工所で働いていたものの、毎日同じような処理しかできず、 一向に虐待Styleのレパートリーが増えない職場に愛想を尽かせてしまったのだ。 週5日の勤務体制では正直外に出て虐待無双乱舞する時間も物足りない。 そこで俺が考えたのが自分で好きに加工でき、さらにそれを直接利益につなげることのできる「ゆっくり食品」の販売だ。 最初のうちは屋台でマグロの解体ショーならぬゆっくりの解体ショーでもやりながらゆっくり焼きでも作ろうと思っていたのだが、 すでにそのようなパフォ-マンスは加工所が手を出していてらしい。 いろいろとアイディアは尽きなかったが、どれもこれも先駆者がいるものが多かった。 2番手が1番手に勝負で勝つにはよほどの戦略がない限りは難しい。 新しい実演販売を捜し求め続け、最終的にたどり着いたのが「れみりゃの産地直送☆にくまん屋」であった。 れみりゃにその場で赤れみりゃを作らせて、それをその場で解体しつつ小さ目の肉まんに加工しふかし直して販売するのだ。 実はこの商売も先駆者がいた。だがなぜか途中で挫折するものが後を絶たず、現在市に同じ店を開いている者はいない。 なぜ成功しないのかはやってみてからのお楽しみだ。俺には失敗しない自信がある。 出だしは好調だった。外をほっつきまわっていたれみりゃをぷっでぃーん(プリンではないらしい)でおびき出して捕獲する。 その後1週間程かけて調教した後に市場へ連れて行きその場で自分の赤ぢゃんを加工させるのである。 さぼるれみりゃは容赦なく羽を毟り取り屋根からつるし、逃げ出すれみりゃは他のれみりゃに命じて赤れみりゃと一緒ににくまんになってもらった。 初日はその過激さのおかげで珍しいもの見たさで集まる連中が後を絶たず、屋台の周りには人だかりができた。 おぉ、れみりゃをよくぞここまで調教したもんだ。ゆっくりさせない為にならなんでもやるんだな。 どこからこんなアイディアが沸いてくるんだ。あらいい香りね少女臭には適わないけど。 各々が思い思いの感想を口に出しながら屋台の中を覗き込む。 人の壁で少し暗くなった屋台で俺はせっせと火を起こし肉まんを蒸かしてゆく。 開店から1時間、にくまんは20個程度売れ、このペースでいけば一日150個はくだらない。 ひゃぁ!我慢できねぇ!増産だ! と、調子に乗ってつくりまくったところ、あまりのバイオレンスっぷりに引け目を感じてか、その後客足は妙に少ない。 1ヶ月が経過したがその後売上額は低空飛行、むしろ墜落寸前の域をたどり続けた。 結局毎日多めに作ったにくまん50~70個程が破棄処分となってしまい相当な赤字になってしまった。まさに火の車である。 いや、寧ろ実際にこの屋台が燃えてくれたらどんなにいい事か。燃料代が少しは浮くだろう。 餌代はそのへんのゆっくりで賄える分ほぼタダであり、れみりゃにも現金の投資はない。 だが屋台の設置費や借地代がバカにならない。食費を差し引くとこのままでは月々の文々。新聞代すら危い。 やはり見世物小屋と食い物処は一緒にするべきものではなかった。 流石にその場でくたばったゆっくりを加工して出されるのは気分も良くないのだろう。 一部の鬼意山には人気を博したが、正直ほんの一握りといっていい。 またゆっくりに加工させているのもまずいらしく、清潔さを気にかける女性にはまったくといっていいほど売れなかった。 まさに爆裂資産。俺もこのまま四散してしまいたい。 「かぁ~……どうすっかなぁこれ……」 とりあえず絶望に打ち拉がれてこのいろんな意味で何もない屋台に永遠と突っ立っているわけにもいかない。 俺は惨めな気持ちで屋台に布をかけるとれみりゃたちを引きずりながら帰路に着いた。 家に帰ると俺は囲炉裏の小さな赤くなった炭を眺めながら打開策を練るべく脳内俺会議を開いていた。。 過激すぎるのもいけないが、家でれみりゃを加工して屋台でただ肉まんに整形して出すだけでも全く面白みがない。 ちょうどいい中間を捜せ、という結論に至る。 俺はまたため息を付くと近くにあった餅を網に載せると囲炉裏にかざした。 パチパチというなんとも風流な音が少しずつ餅を膨らませていく。 いい音だ。こういう音が食べ物のの味を何倍にも引き立てることは良くある事だ…… と、ここで脳内会議場の中心から一つのひらめきの花がぱっと開花した。 なるほど。音か。叫び声の中で作られたものや、更にそれをその叫び声の中で食べるなんて相当に気味の悪いことだろう。 一応俺のような特殊な人間を除いて、だが。 俺は適当な手ぬぐいを2枚手に取ると、土間のかごの中で喚き散らしているれみりゃの中から一匹えらんで部屋の中に放つ。 「うっう~、やっとれみりゃのかりすま☆かげんに気づいてくれたんだどぉ~♪」 勝手なことを抜かしているれみりゃを背伸びして捕まえると口の中に丸めた手ぬぐいを押し込んだ。 そして蓋をするように口の上から手ぬぐいを巻いた。 「*****!*******~!」 何を言っているのかは聞き取れないほど小さい音が漏れてくるのみである。 また、へんな帽子とあわせて丁度加工所の食堂のおばちゃんみたいな格好に見えた。 一つのアイディアで問題点を二つも解決してしまうとは。流石は俺。カリスマ度が違うぜ! だがまてよ、と俺の表情は再び険しいものとなった。 確かに親れみりゃの叫び声は抑えられる。だがしかし肝心な加工される側の赤れみりゃの口をふさぐことができない。 うちの屋台にこだまする叫び声の8割は赤れみりゃから発せられる断末魔である。 それにこれでは家の看板娘……ではなく看板畜生れみりゃの売り込みVoiceも流せない。 「れみりゃのあがぢゃんがらづぐっだにぐまんでずぅー!おいじいでずぅー!がっでぐだざいぃー!」 この声があってこそのれみりゃの肉まん屋である。 おそらくれみりゃ達に赤れみりゃの声を出させずに殺せと指示しても無駄だろう。 再び萎んでしまった頭の中の花に水をやる。 するとどこからとも無く赤れいむがやってきて俺の萎みかけのアイディアの花に向かってしーしーを始めた。 うおおおぉぉぉぉ!やめろおおぉ!俺のアイディアの花を病気にする気かおんどりゃぁ! 脳内会議は中断されて脳内鬼意山達がいっせいに赤れいむをフルボッコしにかかる。 まさに頭の中は戦場と化していた。もう何がなんだかわからなくなってきたぞ。 だが、砂糖水の雨を物ともせずに再び俺のアイディアの花はぱっと開いた! あぁそっか。れみりゃがダメなられみりゃいじめ百戦錬磨の俺が加工すればいい。 とりあえず赤れみりゃの声が出ないように息の根を止め、それをれみりゃたちに加工させればよいのだ。 そして1匹呼び込みようのれみりゃを用意すれば……おぉ!完璧だ! あまり過激でなく、清潔感があり、尚且つれみりゃの肉まん屋の醍醐味を味わってもらうことができる! これだ!これぞ究極の肉まん販売スタイルである! すぐさま脳内議会に解散を命令すると近くにあった台帳にメモを取った。 明日からこのスタイルで売ってみる。これでもダメであった場合は……不本意ではあるが、この道はあきらめよう。 俺は一世一代の大仕事にかかるべく、その日は夜遅くまでれみりゃの特訓に励んだ。 結論から言うと、この方法は大成功だった。 お昼ごろまではいつもと変わらぬうだつの上がらない状況が続いたが、昼飯時から一気に客足が増えた。 小奇麗になったしちょっと食べてみようか、というお客さんがかなり多かった。 またれみりゃ一人を完全に売り子として独立させたおかげで遠くまで客を呼び込むことができたのだ。 おかげでこの日は今までがうそだったかのように売上高が鰻上りに上昇し、十分な利益を得ることができた。 この調子があと1週間も続けば土地代も屋台代も支払うことができるだろう。 「いやっほぉぉぉぉぉ!大成功だぜぇ!」 俺は柄にも合わずれみりゃを抱きしめてそこらじゅうを飛び跳ね回った。 このままいけば俺は将来支店を出す事だってできるかもしれない。 俺の可能性はグングン広がってゆく。 「あのー、ちょっとよろしいかしら」 不意に声がかかり後ろを振り向くと、カウンターに女性が一人立っていた。顔が暗くてよく見えない。 ニヤニヤがとまらないままカウンターに歩み寄りながら答えを返す。 「あぁすみません。れみりゃまん随分と人気がでましてね、今日はもう売り切れちゃったんで店じまいなん――」 不意に俺の顔からニヤニヤがなくなり、逆にツツーと血の気が引いていった。 そこにはかの有名なれみりゃ愛好家として知られる洋館のメイド長が、輝きの無い目で俺を見ながら立っていた。 俺はその瞬間、この商売が成り立たない本当の理由を心のそこから理解したのである。 あとがき うぁー!ほんどうはごんなえずえずがぎだぐないどぉー!もっとさぐやとあまあまーなえずえずがぎだいんだどぉー! (途中から眠くなってやっつけになってしまってますがご勘弁ください) いままでかいたもの ゆっくりいじめ系1989 ゆっくりいじめ系2006 ぱちゅりーと鉄塔 ゆっくりいじめ系2011 満月の夜とひとりぼっち Enjoy! By かりすま☆れみりゃ
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1838.html
このページには、ゆっくりいじめ系1001~1250まで一覧となっています。 作品の後ろにある文字の説明はジャンルマークについてに纏めてあります。 1000以前および1251以降につきましては下記から。 ゆっくりいじめ.250 ゆっくりいじめ.500 ゆっくりいじめ.750 ゆっくりいじめ.1000 ゆっくりいじめ.1500 ゆっくりいじめ.1750 ゆっくりいじめ.2000 ゆっくりいじめ.2250 ゆっくりいじめ.2500 ゆっくりいじめ.2750 ゆっくりいじめ.3000 ゆっくりいじめ系1001 考え方の根本が違うそ無 ゆっくりいじめ系1002 鯛焼き ゆっくりいじめ系1003 万能お兄さん1_1 ゆっくりいじめ系1004 万能お兄さん1_2 ゆっくりいじめ系1005 出産妨害ってほど妨害してない ゆっくりいじめ系1006 ゆっくり郷 ゆっくりいじめ系1007 見守るドスまりさ制無 ゆっくりいじめ系1008 後悔、先に立たず ゆっくりいじめ系1009 家にゆっくりが居た ゆっくりいじめ系1010 ゆっくりクイズ ゆっくりいじめ系1011 ありすに厳しい群れ(中) ゆっくりいじめ系1012 冬のゆっくり そ 環 家 ゆっくりいじめ系1013 手を汚すのが嫌いな虐待おねーさん(その1) ゆっくりいじめ系1014 どすのせいたい ゆっくりいじめ系1015 プロの虐待お兄さん ゆっくりいじめ系1016 家畜饅頭ゆプー(前)虐家機料道無 ゆっくりいじめ系1017 家畜饅頭ゆプー(後)虐機道無 ゆっくりいじめ系1018 忘却 ゆっくりいじめ系1019 ゆ狩りー1 虐 家 ゆっくりいじめ系1020 ゆ狩りー2 虐 家 ゆっくりいじめ系1021 ゆっくり駆除アリス 虐 家 性 ゆっくりいじめ系1022 万能お兄さん2_1 ゆっくりいじめ系1023 万能お兄さん2_2 ゆっくりいじめ系1024 嘘つき少女の悲劇 制 捕 ゆっくりいじめ系1025 赤姫 ゆっくりいじめ系1026 ゆっくり宅に挨拶 ゆっくりいじめ系1027 ゆっくりの救急車 ゆっくりいじめ系1028 盲導ゆっくり(前編)制無 ゆっくりいじめ系1029 盲導ゆっくり(後編)制無 ゆっくりいじめ系1030 ドキッ☆ゆっくりだらけの運動会 ゆっくりいじめ系1031 ドキッ☆ゆっくりだらけの運動会2 ゆっくりいじめ系1032 手を汚すのが嫌いな虐待おねーさん(その2) ゆっくりいじめ系1033 大根の本気 虐 制 環 ゆっくりいじめ系1034 プロの虐待お兄さん2 ゆっくりいじめ系1035 赤ゆれいむ ゆっくりいじめ系1036 レポート ゆっくりいじめ系1037 僕とわがまままりさのギスギスしたおもてなし ゆっくりいじめ系1038 たっぷりしていってね!_01 ゆっくりいじめ系1039 たっぷりしていってね!_02 ゆっくりいじめ系1040 チャリンコ 虐 家 無 ゆっくりいじめ系1041 ゆっくり一家、デパートへ逝く ゆっくりいじめ系1042 蹴る虐家無 ゆっくりいじめ系1043 彼岸花 ゆっくりいじめ系1044 ゆっくりと共同生活 ゆっくりいじめ系1045 奇跡のゆっくりプレイス ゆっくりいじめ系1046 一匹のゆっくりを捕まえてきた ゆっくりいじめ系1047 発電する国虐環機無 ゆっくりいじめ系1048 一匹のゆっくりを捕まえてきた。2 ゆっくりいじめ系1049 一匹のゆっくりを捕まえてきた。3 削除しました 削除しました ゆっくりいじめ系1052 ゆっくりとガチバトル そ ゆっくりいじめ系1053 ゆっくり咲夜来襲! ゆっくりいじめ系1054 子沢山(にんっしんっ篇) ゆっくりいじめ系1055 コシアンルーレット 前編 ゆっくりいじめ系1056 ゆっくり漫才 ゆっくりいじめ系1057 万能お兄さん3_01 ゆっくりいじめ系1058 万能お兄さん3_02 ゆっくりいじめ系1059 種付けゆっくり・前編 ゆっくりいじめ系1060 種付けゆっくり・後編 ゆっくりいじめ系1061 まきぞえ ゆっくりいじめ系1062 甘い言葉虐無 ゆっくりいじめ系1063 ゆっくり黄昏てね ゆっくりいじめ系1064 ゆっくり潰し ゆっくりいじめ系1065 奇形たちの楽園 前編 ゆっくりいじめ系1066 奇形たちの楽園 後編 「ゆっくりいじめ系1067 冬篭りのせいで歯車がズレたか……は作者の要請により削除されました。」 ゆっくりいじめ系1068 放置プレイ? ゆっくりいじめ系1069 ゆっくり想像妊娠(前編)制環捕無 ゆっくりいじめ系1070 ゆっくり想像妊娠(後編)制環捕無 ゆっくりいじめ系1071 コシアンルーレット 後編 ゆっくりいじめ系1072 ドキッ☆ゆっくりだらけの運動会3 ゆっくりいじめ系1073 ゆっくり視点 ゆっくりいじめ系1074 まりさとぱちゅりーの子育て_01 ゆっくりいじめ系1075 まりさとぱちゅりーの子育て_02 ゆっくりいじめ系1076 てんことお兄さん2 ゆっくりいじめ系1077 飼い猫のジョン ゆっくりいじめ系1078 何かがいる ゆっくりいじめ系1079 僕とわがまままりさのギスギスしたごっこ遊び ゆっくりいじめ系1080 母をたずねて三里 ゆっくりいじめ系1081 戦闘お兄さん001 ゆっくりいじめ系1082 まりさは貝になりたい 本編 ゆっくりいじめ系1083 ゆっくりーまん ゆっくりいじめ系1084 ゆっくり実験01 ゆっくりいじめ系1085 ゆーちぇ ゆっくりいじめ系1086 ゆっくり家族愛 ゆっくりいじめ系1087 潜入!ボスの群制無 ゆっくりいじめ系1088 まりさとぱちゅりーのお引越し ゆっくりいじめ系1089 青い空 ゆっくりいじめ系1090 ゆっくり食べてね! ゆっくりいじめ系1091 情報屋まりさ ゆっくりいじめ系1092 のうかりんランド① ゆっくりいじめ系1093 ゆっくりエレエレしてね! ゆっくりいじめ系1094 黒ゆっくり1 ゆっくりいじめ系1095 鉄ゆ ゆっくりいじめ系1096 飼いドス ゆっくりいじめ系1097 アストロン ゆっくりいじめ系1098 アストロン対策 ゆっくりいじめ系1099 頭 ゆっくりいじめ系1100 不幸なゆっくりまりさ ゆっくりいじめ系1101 冬の三角形 ゆっくりいじめ系1102 醜い男 ゆっくりいじめ系1103 capsize 1 ゆっくりいじめ系1104 capsize 2 ゆっくりいじめ系1105 ゆっくりホームステイしていってね!! ゆっくりいじめ系1106 一匹のゆっくりを捕まえてきた。外伝1 ゆっくりいじめ系1107 ゆくぶつかん ゆっくりいじめ系1108 赤ちゃんまりさとまりさつむり ゆっくりいじめ系1109 やっぱりこの人はすごい ゆっくりいじめ系1110 頭の良いゆっくり ゆっくりいじめ系1111 協定破棄 復 無 ゆっくりいじめ系1112 社会とゆっくり 1 ゆっくりいじめ系1113 社会とゆっくり 2 ゆっくりいじめ系1114 最強の遺伝子 ゆっくりいじめ系1115 ゆっくり食べてね! ゆっくりいじめ系1116 2008年宇宙の旅 ゆっくりいじめ系1117 ゆっくり剥製 ゆっくりいじめ系1118 ベーシック加工場を目指してみた ゆっくりいじめ系1119 悲しき聖帝ゆっくり! お前は愛につかれている!!1 ゆっくりいじめ系1120 加害者ありすの献身虐制性無 削除しました ゆっくりいじめ系1122 恐怖のリッツパーティ ゆっくりいじめ系1123 定型句 ゆっくりいじめ系1124 スカウトマンゆかりん前 ゆっくりいじめ系1125 スカウトマンゆかりん後 ゆっくりいじめ系1126 れいむの転落人生 ゆっくりいじめ系1127 ありすほいほい ゆっくりいじめ系1128 悲しき聖帝ゆっくり! お前は愛につかれている!!2 ゆっくりいじめ系1129 庇護 ゆっくりいじめ系1130 ゆっくりちくろ ゆっくりいじめ系1131 悲しき聖帝ゆっくり! お前は愛につかれている!!3 ゆっくりいじめ系1132 庇護─選択の結果─ ゆっくりいじめ系1133 ゆっくりCUBE外伝(後) ゆっくりいじめ系1134 おろし金 ゆっくりいじめ系1135 ちょっと熱めなお兄さん ゆっくりいじめ系1136 恵みの饅頭 ゆっくりいじめ系1137 ゆっくり苺大福 「ゆっくりいじめ系1138は作者さん要請により削りました。by管理人」 ゆっくりいじめ系1139 やねのうえのゆっくり ゆっくりいじめ系1140 親れいむのがんばり ゆっくりいじめ系1141 ゆっくりする事を求めて(前) ゆっくりいじめ系1142 ゆっくりする事を求めて(中) ゆっくりいじめ系1143 ゆっくりする事を求めて(後)1 ゆっくりいじめ系1144 ゆっくりする事を求めて(後)2 ゆっくりいじめ系1145 硬いお菓子 ゆっくりいじめ系1146 スーパー系お兄さん 1 ゆっくりいじめ系1147 スーパー系お兄さん 2 ゆっくりいじめ系1148 ゆっくりベビーシッター ゆっくりいじめ系1149 ゆっくりさくやと私 ゆっくりいじめ系1150 人里は餡外魔境 ゆっくりいじめ系1151 ひも付きゆっくり家族 ゆっくりいじめ系1152 僕とわがまままりさのギスギスした山登り ゆっくりいじめ系1153 ありすに厳しい群れ(後) ゆっくりいじめ系1154 じっくり虐待・1 ゆっくりいじめ系1155 じっくり虐待・2 ゆっくりいじめ系1156 お兄さんとドスれいむ ゆっくりいじめ系1157 変わる日常。変わらないもの ゆっくりいじめ系1158 毒人形 「ゆっくりいじめ系1159 ゆふらんセブン 哀・まりさ編は作者さんの要請で削除されました。」 ゆっくりいじめ系1160 子れいむのがんばり ゆっくりいじめ系1161 まだ見ぬゆっくりを探して ゆっくりいじめ系1162 人間 ゆっくりいじめ系1163 冬ごもりすっぞ!? ゆっくりいじめ系1164 虐殺お兄さんの弱点 ゆっくりいじめ系1165 ゆっくりれみりゃの生涯 『希少種への進化編』 ゆっくりいじめ系1166 ゆっくりによる裁判 ゆっくりいじめ系1167 ゆっくりゆうかの一生 ゆっくりいじめ系1168 鬼意屋敷殺人事件 ゆっくりいじめ系1169 ゆっくり転生 ゆっくりいじめ系1170 等価交換 ゆっくりいじめ系1171 しろくろ ゆっくりいじめ系1172 二匹のゆっくりを育ててみた ゆっくりいじめ系1173 しろれいむ 1話 ゆっくりいじめ系1174 頭 ゆっくりいじめ系1175 灼熱地獄 ゆっくりいじめ系1176 甘い話には裏がある(前) ゆっくりいじめ系1177 甘い話には裏がある(中) ゆっくりいじめ系1178 甘い話には裏がある最終話 ゆっくりいじめ系1179 どり~む ゆっくりいじめ系1180 ゆっくりホームステイしていってね!! 2 ゆっくりいじめ系1181 しろれいむ 2話 ゆっくりいじめ系1182 悪徳の栄え1 ゆっくりいじめ系1183 おねしょゆっくり ゆっくりいじめ系1184 のうかりんランド② 1 ゆっくりいじめ系1185 のうかりんランド② 2 ゆっくりいじめ系1186 二匹のゆっくりを育ててみた。2 ゆっくりいじめ系1187 ジュースを片手に森で踊ろう ゆっくりいじめ系1188 漢方『湯繰丹』 ゆっくりいじめ系1189 心地よい箱 ゆっくりいじめ系1190 ゆっくりの巣 ゆっくりいじめ系1191 どすの加工所 ゆっくりいじめ系1192 ゆっくりさとり ゆっくりいじめ系1193 れいむをまもるもの ゆっくりいじめ系1194 ゆっくりの裏ビデオ ゆっくりいじめ系1195 ゆっくり釣っていってね!!! ゆっくりいじめ系1196 ゆっくり釣らないでね!!! ゆっくりいじめ系1197 おでんとからし ~おでん~ ゆっくりいじめ系1198 おでんとからし ~からし~ ゆっくりいじめ系1199 ゆっくりできた日々1 ゆっくりいじめ系1202 ゆっくりプリズムリバー ゆっくりいじめ系1203 うーぱっくと果樹園 ゆっくりいじめ系1204 観察 ゆっくりいじめ系1205 幻想樹の迷宮 ゆっくりいじめ系1206 幻想樹の迷宮Ⅱ ゆっくりいじめ系1207 もりのおう ゆっくりいじめ系1208 あるゆっくり魔理沙の記録 ゆっくりいじめ系1209 ことばのろうそ環家無 ゆっくりいじめ系1210 もやし ゆっくりいじめ系1211 扇風機 ゆっくりいじめ系1212 仲良し姉妹 ゆっくりいじめ系1213 ともだち ゆっくりいじめ系1214 【餡れいざー】 ゆっくりいじめ系1215 取らぬゆっくりの餡算用 ゆっくりいじめ系1216 実力の無い話 ゆっくりいじめ系1217 水夫と学者とゆっくりと ゆっくりいじめ系1218 ゆっくり ゆっくりいじめ系1219 ゆっくりとにとり ゆっくりいじめ系1220 ゆっくりいじめ系1221 むてきまんじゅう さんゆっくすりぃ vs 農耕士○ンバイン(嘘) ゆっくりいじめ系1222 ゆっくり繁殖させるよ! ゆっくりいじめ系1223 終わらないはねゆーん 前編 ゆっくりいじめ系1224 モンスターバスター ゆっくり襲来vol.1 ゆっくりいじめ系1225 少年 ゆっくりいじめ系1226 悪徳の栄え2 ゆっくりいじめ系1227 ゆー戯王 ゆっくりいじめ系1228 ありすの望み ゆっくりいじめ系1229 ゆっくりが好きな子供 ゆっくりいじめ系1230 万能お兄さん4 ゆっくりいじめ系1230 万能お兄さん4_2 ゆっくりいじめ系1231 こんにゃゆっくちいりゅかな?そ家 削除しました ゆっくりいじめ系1233削除 ゆっくりいじめ系1234 【樽】 ゆっくりいじめ系1235 現ゆ ゆっくりいじめ系1236 頭の良い生き物 ゆっくりいじめ系1237 ゆっくりサファリパーク ゆっくりいじめ系1238 ゆっくりsacrifice ゆっくりいじめ系1239 マタニティゆっくり 前編 ゆっくりいじめ系1240 でーしーえす ゆっくりいじめ系1241 【球体】 ゆっくりいじめ系1242 日々淡々とした話 ゆっくりいじめ系1243 兵器にもならぬゆっくり ゆっくりいじめ系1244 トカゲのたまご1 -たまご ゆっくりいじめ系1245 徹夜でゆっくりしようぜ! ゆっくりいじめ系1246 二人のお兄さんと干しゆっくり ゆっくりいじめ系1248 人間の味方 ゆっくりいじめ系1249 赤ゆっくり物語 ゆっくりいじめ系1250 緩動戦士まりさ
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1560.html
このページには、ゆっくりいじめ系751~1000まで一覧となっています。 作品の後ろにある文字の説明はジャンルマークについてに纏めてあります。 750以前および1001以降につきましては下記から。 ゆっくりいじめ.250 ゆっくりいじめ.500 ゆっくりいじめ.750 ゆっくりいじめ.1250 ゆっくりいじめ.1500 ゆっくりいじめ.1750 ゆっくりいじめ.2000 ゆっくりいじめ.2250 ゆっくりいじめ.2500 ゆっくりいじめ.2750 ゆっくりいじめ.3000 ゆっくりいじめ系751 代表ゆっくり(前)制家共機無 ゆっくりいじめ系752 代表ゆっくり(後)制家共機無 ゆっくりいじめ系753 殺されたお兄さん制性無 ゆっくりいじめ系754 ゆっくり死に至る制薬 ゆっくりいじめ系755削除 ゆっくりいじめ系756 ゆっくりニトロ (上)虐薬家無 ゆっくりいじめ系757 ゆっくりニトロ (下)虐薬家無 ゆっくりいじめ系758 ゆっくりのんでいってね!虐家無 ゆっくりいじめ系759 嘘虐 ゆっくりいじめ系760 とうぎじょう虐薬共無 ゆっくりいじめ系761 ゆっくり兵制無 ゆっくりいじめ系762 星とゆっくりそ無 ゆっくりいじめ系764 究極お兄さん制無 ゆっくりいじめ系765 子沢山(植物篇)虐性無 ゆっくりいじめ系767 おしつぶし虐家無 「ゆっくりいじめ系768 ……で?2は作者の要請により削除されました。」 ゆっくりいじめ系769 ゆっくり禅譲_1制無 ゆっくりいじめ系770 ゆっくり禅譲_2制無 ゆっくりいじめ系771 嫉妬虐 ゆっくりいじめ系772 虐食おにいさん虐制料家共無 ゆっくりいじめ系773 虐食おにいさん2そ無 ゆっくりいじめ系774 ゆっくり推進委員会4虐環捕無 ゆっくりいじめ系775 風呂嫌いの結末虐家 ゆっくりいじめ系776 七転び八起き虐薬 ゆっくりいじめ系777 感謝の気持ち虐そ家 ゆっくりいじめ系778 あるカップルの日常 ~我が家にてんこがやってきた~虐家料無外 ゆっくりいじめ系779 やあ、僕は虐待お兄さん制復無外 ゆっくりいじめ系780 教育!田舎ゆっくり虐無 ゆっくりいじめ系781 髪飾りの影響 後 「まりさ」(ぼうしれいむ)虐環家無 ゆっくりいじめ系782 非ゆっくり過敏症虐家無外 ゆっくりいじめ系783 家にゆっくりが現れた虐性無外 ゆっくりいじめ系784 ゆっくりアトラクション(前)虐環家機無外 ゆっくりいじめ系785 ゆっくり小さくなってね!虐家機無 ゆっくりいじめ系786 雨の日虐家無 ゆっくりいじめ系787 ゆっくり四国史虐 ゆっくりいじめ系788 『完璧なゆっくり』≪準備2≫虐薬無 ゆっくりいじめ系789 ドスまりさとゆうか3制無 ゆっくりいじめ系790 ある夏祭りとゆっくり菓子虐無 ゆっくりいじめ系791 ゆっくりと瓶制性家無 ゆっくりいじめ系792 ゆっくり闘技場(性)-1制性無 ゆっくりいじめ系793 誰かがやらねばいけないこと虐薬無 ゆっくりいじめ系794 野生のれみりゃ家族虐そ 家 捕 ゆっくりいじめ系795 ゆっくりのいる街8虐家無 ゆっくりいじめ系796 まりさをみて_1虐制無 ゆっくりいじめ系797 まりさをみて_2虐制無 ゆっくりいじめ系798 ゆっくりのいる時間虐家無 ゆっくりいじめ系799 きめぇまる虐そ家 ゆっくりいじめ系800 まりさつむりの記憶・前編 虐 環 ゆっくりいじめ系801 まりさつむりの記憶・中編 虐 制 性 ゆっくりいじめ系802 まりさつむりの記憶・後編 虐 制 家 ゆっくりいじめ系803 汝は餡狼なりや?(問題編)虐制家無 ゆっくりいじめ系804 汝は餡狼なりや?(解答編)虐制家無 ゆっくりいじめ系805 汝は餡狼なりや?(解決編)虐制家無 ゆっくりいじめ系806 ゆっくりジュースそ無 ゆっくりいじめ系807 あるロボットゆっくりーだー達の話(前編)制道{無 ゆっくりいじめ系808 ティガれみりゃ制捕 ゆっくりいじめ系809 虐める国と愛でる国虐環機無 ゆっくりいじめ系810 ゆっくり釣り虐そ家機無 ゆっくりいじめ系811 ある森の危機制捕無 作者さんの要望により削除しました。 ゆっくりいじめ系813 赤ちゃんのお帽子そ性家無 作者さんの要望により削除しました。 ゆっくりいじめ系815 巨大まりさ襲来制無 ゆっくりいじめ系816 眼中にないということの方が虐められることよりひどいと思うんだ虐無外 ゆっくりいじめ系817 ティガれみりゃ2虐環捕 ゆっくりいじめ系818 すっきりしたくないありす虐そ性無 ゆっくりいじめ系819 嫌われありすの一生虐家捕無 ゆっくりいじめ系820 きめぇ丸といっしょ2 ハロウィンゆっくり虐家捕無 ゆっくりいじめ系821 ティガれみりゃ3制家捕 ゆっくりいじめ系822 ドスの中身虐性共機無 ゆっくりいじめ系823 保護場制共無 ゆっくりいじめ系824は削除されました ゆっくりいじめ系825 ゆっくりを飼おう虐環性家共無 ゆっくりいじめ系826 ゆっくり魔理沙が極限までゆっくりできる話3(前)虐環性無 ゆっくりいじめ系827 ゆっくり魔理沙が極限までゆっくりできる話3(後)虐薬性家無 ゆっくりいじめ系828 あるゆっくりまりさの一生 前編虐制性共捕 ゆっくりいじめ系829 Anarchy in The YK虐無 ゆっくりいじめ系830 豚小屋とぷっでぃーん 2虐捕無 ゆっくりいじめ系831 選んだ理由制料無 ゆっくりいじめ系832 湖のまりさ虐制家共 ゆっくりいじめ系833 ゆっくりできない家(前編)虐無 ゆっくりいじめ系834 ゆっくりできない家(後編)虐無 ゆっくりいじめ系835 みんなのゆるフ5虐家共道無 ゆっくりいじめ系836 こんな台詞を聞くと・・・虐制無外 ゆっくりいじめ系837 楽園の素敵なぺにぺに虐制性料 ゆっくりいじめ系838 ゆっくりジャグリング虐家無 ゆっくりいじめ系839 赤い靴制性外 ゆっくりいじめ系840 ゆっくりロボコン前編虐機無外 ゆっくりいじめ系841 ゆっくりロボコン後編虐性家機外 ゆっくりいじめ系842 ティガれみりゃ4虐 ゆっくりいじめ系843 ゆっくり飼ってます2制無 ゆっくりいじめ系844 あるロボットゆっくりーだーの話(後編)制無 ゆっくりいじめ系845 ゆっくりと虫歯そ無 ゆっくりいじめ系846 ゆっくりがんばるよ制環家機無 ゆっくりいじめ系847 あるゆっくりまりさの一生 中編-1虐家捕 ゆっくりいじめ系848 風船Ⅱそ家 ゆっくりいじめ系849 風船Ⅲそ家 ゆっくりいじめ系850 ゆっくり研究2虐環薬機無外 ゆっくりいじめ系851 どちらかのお帽子制無 ゆっくりいじめ系852 ある愚者の孤独な復讐(前編)1復無 ゆっくりいじめ系853 ある愚者の孤独な復讐(前編)2復無 ゆっくりいじめ系854 ゆっくりバイブレーション1 虐 薬 家 無 ゆっくりいじめ系855 ゆっくり水難事故虐家無 ゆっくりいじめ系856 赤ちゃんれいむとすりすり 虐 家 無 ゆっくりいじめ系857 漂流帽子虐家無 ゆっくりいじめ系858 ゆっくりセラピー虐家機無 ゆっくりいじめ系859 ぐだり話虐 ゆっくりいじめ系860 漂流教室パロくずれ虐捕道 ゆっくりいじめ系861 ある愚者の孤独な復讐(後編)_1虐家無 ゆっくりいじめ系862 ある愚者の孤独な復讐(後編)_2虐制復無 ゆっくりいじめ系863 丘の手向け花制家無外 ゆっくりいじめ系864 不可侵協定制無 ゆっくりいじめ系865 二択制家無 ゆっくりいじめ系866 ドス対策制無 ゆっくりいじめ系867 あるゆっくりまりさの一生 中編-2虐制性家捕 ゆっくりいじめ系868 ゆっくりに育てられた子制家無 ゆっくりいじめ系869 ゆっくり外交の手引き_1虐家無 ゆっくりいじめ系870 ゆっくり外交の手引き_2虐環家無 ゆっくりいじめ系871 被虐待ゆっくりプレイスそ無 ゆっくりいじめ系872 銀色の憂鬱制無 ゆっくりいじめ系873 べたべたのお肌虐無 ゆっくりいじめ系874 ゆっくりに心囚われた男虐無 ゆっくりいじめ系875 楽園2-裏側虐性無 ゆっくりいじめ系876 二択2 「ゆっくりいじめ系877 ゆっくりさせられましたは作者さんの要請で削除されました。」 ゆっくりいじめ系878 画面の中の餡GS(序) ゆっくりいじめ系879 あるゆっくり家族の話 ゆっくりいじめ系880 さらちくび制 ゆっくりいじめ系881 ゆっくりアトラクション(後) ゆっくりいじめ系882 七匹のゆっくり ゆっくりいじめ系883 解体お兄さん ゆっくりいじめ系884 晒し首 ゆっくりいじめ系885 ドスまりさVS虐め大好きな子供 ゆっくりいじめ系886 ゆっくりディグダグ ゆっくりいじめ系887 ゆっくり埋め ゆっくりいじめ系888 元気な赤ちゃんゆっくり虐環家無 ゆっくりいじめ系889 頭 ゆっくりいじめ系890 技巧派まりさの誕生_1 ゆっくりいじめ系891 技巧派まりさの誕生_2 ゆっくりいじめ系892 ゆっくりディグダグⅡ ゆっくりいじめ系893 虐待おばば3 ゆっくりいじめ系894 不幸なきめぇ丸 ゆっくりいじめ系895 あるゆっくりまりさの一生 後編 ゆっくりいじめ系896 ハチとゆっくり ゆっくりいじめ系897 戻るゆっくり ゆっくりいじめ系898 脛毛話 ゆっくりいじめ系899 ゆっくり蜜柑 ゆっくりいじめ系900 膿と膿復 ゆっくりいじめ系901 ゆっくりレティの生涯 (前編) ゆっくりいじめ系902 ゆっくりレティの生涯 (後編) ゆっくりいじめ系903 因幡の白ゆっくり ゆっくりいじめ系904 ゆっくりキャベツ ゆっくりいじめ系905 ゆっくりは食材 ゆっくりいじめ系906 屑制 ゆっくりいじめ系907 ゆっくり和三盆 作者により削除されました 作者により削除されました 作者により削除されました ゆっくりいじめ系911 ゆっくりのいる日常 ゆっくりいじめ系912 ゆっくり蜜柑修正(温州) ゆっくりいじめ系913 頭 ゆっくりいじめ系914 はじめてのひとりぐらし ゆっくりいじめ系915 下衆制家 ゆっくりいじめ系916 ゆー郭 ゆっくりいじめ系917 ゆっくり水虫 ゆっくりいじめ系918 ゆっくり全匹集合 ゆっくりいじめ系919 黒い黒い瞳一つ ゆっくりいじめ系920 ゆっくり水虫(治療編) ゆっくりいじめ系921 ゆー郭2 ゆっくりいじめ系922 ゆっくり染物 ゆっくりいじめ系923 名物餡玉 ゆっくりいじめ系924 ゆっくり姉妹 前編 ゆっくりいじめ系925 ゆっくり姉妹 後編 ゆっくりいじめ系926 崇める国 ゆっくりいじめ系927 仄暗い水の底から ゆっくりいじめ系928 ゆっくり?放屁 ゆっくりいじめ系929 甘やかした結果 ゆっくりいじめ系930 ゆっくりヘルニア(前) ゆっくりいじめ系931 ゆっくりヘルニア(後) ゆっくりいじめ系932 愛しのありす そ 性 無 ゆっくりいじめ系933 ゆっくり伝 ゆっくりいじめ系934 ゆっくり森の妖精 ゆっくりいじめ系935 ゆっくり森の妖精2 ゆっくりいじめ系936 カルガモとゆっくり 前編 ゆっくりいじめ系937 カルガモとゆっくり 後編 ゆっくりいじめ系938 カルガモとゆっくり おまけ 作者により削除されました ゆっくりいじめ系940 三角の頭巾 ゆっくりいじめ系941 ゆっくりかくれんぼと振り返り虐 ゆっくりいじめ系942 無尽庭園 ゆっくりいじめ系943 ようこそ、ゆっくり歌劇団へ! 1 ゆっくりいじめ系944 ようこそ、ゆっくり歌劇団へ! 2 ゆっくりいじめ系945 ようこそ、ゆっくり歌劇団へ! 3 ゆっくりいじめ系946 ようこそ、ゆっくり歌劇団へ! 4 ゆっくりいじめ系947 変態ありすの末路(前編)制環性家共無 ゆっくりいじめ系948 変態ありすの末路(後編)制環性家共無 ゆっくりいじめ系949 鬼意山と飼いゆっくり虐制環家共無 ゆっくりいじめ系950 黒い春は秋ですか? ゆっくりいじめ系951 ゆっくりこんにゃく ゆっくりいじめ系952 白線出たら死ぬよな普通 ゆっくりいじめ系953 狂気 作者さんの要望により削除しました。 ゆっくりいじめ系955 ゆっくりアサシン~お兄さん遊び編 ゆっくりいじめ系956 ゆっくりハンター 「ゆっくりいじめ系957 ご奉仕するにゃん♪まえのおはなしっ☆は作者の要請により削除されました。」 ゆっくりいじめ系958 猫と踏み切りとゆっくりと ゆっくりいじめ系959 ありすに厳しい群れ(前) ゆっくりいじめ系960 ゆっくりにドラえもんの道具を与えてみたそ機無 ゆっくりいじめ系961 ゆっくり育児放棄(前編)虐性家共無 ゆっくりいじめ系962 ゆっくり育児放棄(後編)虐性家共無 削除しました ゆっくりいじめ系964 ミニマムゆっくり虐家共無 ゆっくりいじめ系965 ドスを継ぐもの 1 ゆっくりいじめ系966 ドスを継ぐもの 2 ゆっくりいじめ系967 カントリーガール 1虐無 ゆっくりいじめ系968 カントリーガール 2共性無 ゆっくりいじめ系969 ゆうかによる蹂躙 ゆっくりいじめ系970 冬の味覚 ゆっくりいじめ系971 五分の魂 ゆっくりいじめ系972 ゆっくりまりさの渡し ゆっくりいじめ系973 一斉射撃 ゆっくりいじめ系974 0歳の母 ゆっくりいじめ系975 0歳の母2 ゆっくりいじめ系976 そこには、なにもなかった 1 ゆっくりいじめ系977 そこには、なにもなかった 2 ゆっくりいじめ系978 ゆっくりぴこぴこ ゆっくりいじめ系979 復讐の森 ゆっくりいじめ系980 いじめダメ絶対(ゆっくりは可) ゆっくりいじめ系981 ゆっくりおりんの生活そ性家 ゆっくりいじめ系982 行列の出来るゆっくり ゆっくりいじめ系983 ゆっくりCUBE外伝(前) ゆっくりいじめ系984 てんことお兄さん1 ゆっくりいじめ系985 みんなのゆっくり神社虐制無 ゆっくりいじめ系986 古くて新しいおうちそ環家無 ゆっくりいじめ系987 僕とわがまままりさのギスギスした朝 ゆっくりいじめ系988 山の災難 ゆっくりいじめ系989 ヤブ ゆっくりいじめ系990 ゆっくり地に還れ ゆっくりいじめ系991 蟻地獄 ゆっくりいじめ系992 原点 ゆっくりいじめ系993 バレンタインデイ ゆっくりいじめ系994 ゆっくり虐待観察日記 ゆっくりいじめ系995 普通のゆっくり虐め ゆっくりいじめ系996 うちのゆっくりれいむ~前編~ ゆっくりいじめ系997 林檎の木とゆっくり ゆっくりいじめ系998 美鈴の拳 ゆっくりいじめ系999 ゆっくり茸狩り ゆっくりいじめ系1000 ゆっきん