約 632,131 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4385.html
ゆっくりペットショップに関する法律が作られた ゆっくりをペットとして取り扱う場合、国へ申告する必要が出てきたのだ 飼い慣らせばペットになる反面、害獣としても名高いゆっくり 繁殖力が非常に高く景観を著しく損ねることがある 粗製濫造を防ぐために国から認可された店でしか販売できなくなった しかし、認可と言っても書類上の手続きと講習を受ける程度である そしてもう一つゆっくりにとって大きな法律が整備された その日はゆっくりめーりんがショーウィンドウに並んでいた 他にはゆっくりみのりこ、ゆっくりていなどと希少種が目白押しだ 現在、希少種などは存在しない なぜならばどの種もほぼ一通り揃ったからだ 今では店で普通にゆっくりちるのやゆっくりえーりんが買えてしまう 今日もゆっくりしずはを求める客がやってくる そんな日常に影を落とすものがあった 「ゆぅ~…」 ゆっくりれいむだ れいむは他のゆっくりから隔離されたスペースで飼育されている マジックミラーを使用し店内にいるゆっくり達からはれいむの姿がみえない しかし、れいむからは店内の様子が丸見えになっている 店内では客がゆっくりを物見している そしてゆっくり達はそれに答えそれぞれ精一杯のアピールを行う だが、れいむにはそんな機会すらなかった 「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 必死に叫ぶも防音が施された水槽から音が漏れることはない それは隣の水槽のまりさも同じだった 二匹は産まれたときからこの水槽から出たことがない 与えられるのは最低限の食事のみ 家族との触れあいもない 同じくまりさの隣のありすもそうだ そうして、3匹が成体になると強制的に発情させられる れいむとまりさの間に合計30匹の赤ゆっくりが生まれた まりさ20個にれいむ10個である 店員はそれを数えると赤ゆっくりを取り上げる 「やべでええええ!!でいぶのあがぢゃんがえじでええええ!!!」 「ばりざのごどぼがえぜええええええ!!!」 必死に店員の手にしがみつくもふりほどかれて壁に激突する 「ゆべえぇえ!!??」 生まれて初めて感じる痛みにれいむは思わず餡子をはき出した まりさはというと 「ゆ~♪おそらをとんでるみたい~♪」 店員がまりさを掴みれいむとありすによく見えるように持ち上げた そして無言のまま、まりさを床にたたきつけた 「ゆびゃあああああああああ!!!」 「ばりざあああああ!!!ゆっぎじじだえええええ!!!」 「んほぉぉぉっぉ!?!?!?」 突然の自体にありすは発情し、れいむはただただ涙を流すばかり 理由が分からなかった どうしてゆっくりできないのか。いったい自分達が何をしたというのか この狭い水槽に閉じ込められ、その上赤ちゃんまで取られて どうして自分達は不幸なのか 結局、まりさは見せしめとして殺され、れいむも発情したありすに犯し殺された そのありすも殺され水槽には新しいれいむ、まりさ、ありすが補充された ある日のこと、店内のゆっくりていを購入した男性がやってきた 「ていを購入したんですが、どうも最近いたずらが過ぎて困るんですよ」 ゆっくりていはいたずらを好む しかし、それは悪意からではなく飼い主の気を引こうとしての行為 ていは寂しがりやなのだ 「うーん、直接体罰を加えるのが嫌でしたらこちらはいかがでしょうか?」 店員は店の奥から箱を取り出した そこには1個のまりさがポツンと存在していた 「躾にはちょうどいいですよ」 それを聞き男性はそれとゆっくりれいせんを購入した れいせんとていは相性がいいのでよくセットで飼う人が多い この男性も例に漏れずそのタイプだった 男性は家に帰るとさっそくれいせんとていを引き合わせた 「うさ?」 「ゆっくりしていくウサ!」 二匹はさっそく仲良く部屋を走り回った 一方、まりさは未だ箱の中 防音機能が施された箱のなかで叫び続けていた 「ゆっくりしていってね!まりさもゆっくりさせてね!」 まりさの叫びも虚しくれいせんとていは二匹でゆっくりしていた それからまりさが箱から出されたのは次の日だった ていが悪戯をして飼い主の気を引こうとしたのだ 「駄目じゃないかてい、そんなことをしたら」 「ていはしらないうさ!きっとれいせんうさ!」 「ウサー!?」 笑顔をうかべるていと驚愕の表情のれいせん 飼い主はやれやれと箱からまりさを取り出した 「ゆっくりしt―」 まりさが第一声を発するよりも早く飼い主はまりさの帽子を破り捨てた 「いたずらばっかりしてるとていにもお仕置きをしないといけなくなるぞ」 「うさ?!」 ゆっくりの間では帽子、あるいは飾りを無くすとゆっくりできないとされている だと言うのに目の前のまりさは呆気なくその大事な半身とも言える帽子を破り捨てられた ていにはそのようなものはない だからか、飼い主は続けてまりさの底部を定規で殴りつけた 「ゆべっ!ゆべっ!やべでっ!!べっ!」 それをれいせんとていは戦々恐々と眺めていた まるで他人事のように、しかし自分に降り掛かる事のように やがてまりさが餡子をはき出すと飼い主は箱にまりさを戻した 「いいか、悪い子はさっきのみたいになっちゃうんだよ?」 「ごめんなさいうさああー!!」 その日以来ていは悪戯をすることがなくなりれいせんとゆっくりとした時間を過ごしていた そしてまりさは用済みになった 「どぼじで…どぼじでごんなごどずるの…?」 捨てられる直前にまりさは男性に問うた 「ばりざもゆっぐじじだいよ!でいやべいぜんみたいにゆっぐじじだいよ!おなじゆっぐりだよぉぉぉ!!」 パァンと気持ちのいい音が響いた やかましいので男性が平手打ちをしたのだ 「いいか、一度だけ教えてやる。おまえはゆっくりじゃないんだ」 「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉ!!ばりざはゆっぐじだよおぉぉ!」 そのまままりさは生ゴミとして処理された 現代においてゆっくりの定義は改められた その結果、れいむ、まりさ、ありすの3種はゆっくりではない、と言う法律が出来た まりさは潜在的にゲス要素を含み、野良のゆっくりと番になると飼い主を餌やり係あるいは奴隷と見なす ありすは発情すると相手のゆっくりをすっきりで殺し、それが野良ゆっくり拡大の温床とも言える れいむは良いところが何もないからだ 仮に野生にいたとして、子どもが出来ると狩りにも出ず、番が死ぬとシングルマザーというのをやたらと強調する 寄生虫に成り下がる ドスまりさもまりさ種の亜種としてゆっくりとは認識されていない ただ身内に甘いだけのデカイやつとして真っ先に駆除された ぱちゅりー種、みょん種、ちぇん種はゆっくりである この3種のみで人工的に群を作ったところとても円滑に群が機能するようになった また、みょんとちぇんはそれぞれゆゆこ、らんが本能的に庇護対象として求めていることもあった 現在、非ゆっくり3種は食用、躾用としてのみ繁殖されている 先ほどの飼い主のようにゆっくりに直接体罰を下せない人間が非ゆっくりに体罰を加え それを見せしめとする形で躾を施す あるいは 「ふらん、れみりゃ、おやつだぞ」 「れみりゃだあああああ!!」 「うー、あまあまだどぉ♪」 「あまあまはふらんもたべるのー♪」 「もっぢょゆっぐじ…」 などとかつての捕食種の餌になる そうしてまたペットショップでは非ゆっくり3種が補充される もはやこの3種はペットではなくただの消耗品 今日も使い捨てられるためだけに産み落とされる by お題の人 非核三原則みたいな感じだ>非ゆっくり3種 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3874.html
『れみりゃのカリスマ教室』 31KB 虐待 考証 自業自得 差別・格差 ゲス 捕食種 加工場 現代 独自設定 虐待は少なめです ※ゆっくりのセリフに読みづらい箇所があります。 一部ゆっくりがチート臭いです。 独自設定満載です。 ネタかぶりにはご容赦ください 近年、野良・野生問わずゆ害の被害件数が増加している。 どうやら原因は捨てゆっくりの増加にあるらしい。 捨てられるとはいえ元飼いゆっくり、ある程度人間について知恵がある。 そんなゆっくりの子孫が増えていき、知識が広まっているようだ。 そんな現状もあってか、捕食種の需要が増加しているのだ。 通常の野良ゆ対策グッズと違いペットとしての役割も期待できるため、人気は高い。 中でもれみりゃとふらんは特に売り上げが良い。 れみりゃはいわゆる通常種6種に次いで数が多いため、比較的手ごろな金額で買うことができる。 ふらんはれみりゃの比べると数が少なく、値が張ってしまう。 しかし、れみりゃよりも数段高い狩猟能力から2番目に高い人気を誇っている。 胴付きのふらんとなると、四肢があるため大勢のゆっくりの相手も容易で、知能も格段に上がるが、 完全な希少種であり大半が金バッジであるため、相当高価なものとなっている。 (同様の理由でその他の捕食種の希少種は、人気はあっても売り上げはそれほどでもない) それでは胴付きのれみりゃはどうなのだろうか? 基本的に胴付きというのは、胴無しの時に比べ知能が格段にあがる。 れみりゃも他種に比べると上がり幅は少ないが例外ではない。しかし同時に厄介な特性を得てしまう。 それが「おぜうさま」である。 自分がこーまかんのカリスマな主であると思い込んでしまうのだ。 下手に知能があるため、高慢かつわがままな性格となる。 また、プリンを異常に求める、ところ構わずダンスをする、屁をするなどの問題行動も多い。 容姿的にもふらんにはるかに劣る。(ブサ可愛いというなら別だが) 希少種であることに変わりはないが、これらのことから、 「希少種最低のゆっくり」 「通常種以下の知能」 「おぜうさま(笑)」 などと一部で呼ばれることさえある。 では、飼いゆとしてはまったく売れていないのか? 答えはNoである。 胴付きふらん同様に多数のゆっくりを相手にできるため、農家や駆除業者のサポートとしての需要は高い。 また胴付きは威圧感が大きいためにゆっくりの動きが長く止まり、確実に狩ることができる。 胴付きふらんに比べはるかに求めやすい価格からも人気は高い。 では前述した問題特性についてはどうなのか? なんと、大半が改善されているのだ。 (一部の愛好家からは「わがままなところが良い!」という声もあるので、 大きな問題を起こさない程度しか教育を施してない個体もある。) その人間に不快感を与えない善良な胴付きれみりゃは極稀に自然に生まれることはある。 しかしそんな偶然をいちいち待つわけにはいかず、ある程度数をそろえる必要がある。 そこで加工所では胴付きれみりゃ特別矯正コースを作ることにした。 今回はこの、通称「れみりゃのカリスマ教室」を追っていこうと思う…。 -れみりゃのカリスマ教室- ここは加工所の一室。50体近い胴付きれみりゃ(※以下れみりゃ)が集められていた…。 れみりゃは一部の地域では大量に繁殖しており、最も捕獲しやすい希少種として有名であるが、 「うっうー☆おぜうさまがいっぱいなんだど~!」 「かりすまなおぜうさまたちで~、だんすぱーちーをするんだど~!」 「いいかんがえだど!とってもかりすまだど!」 「「「「うっー☆うあ☆うあ☆ れみ☆りゃ☆う~!」」」」モタモタドタドタ 「ぷっでぃーん! ぷっでぃ~んたべたいど~!」ジタバタ 「ふとましいほうがぷりち~だど~!」たぷんたぷん 「れみ☆りゃ☆ぶ~!! う~!でちゃったんだど~!」モワァン… とてもじゃないが売りに出せる状態ではない。 そんなれみりゃ達が暴れ踊り屁をこく部屋に、この教室の教師がやってきた…。 ~Lesson1 真のカリスマとは~ 「おはようございますですわ!!おぜうさまがた!!」 あらわれたのは、胴付きのさくやであった。 当然れみりゃを見て喜び乱れることがように教育済みの個体である。 なぜさくやなのか、さくやではれみりゃたちに甘く見られて話にならないではと思う方もいるだろう。 だがその認識は間違いなのである。 他のゆっくりであったらエサとしかみなしていないために、話など当然聞かない。 同じれみりゃ種だと、自分の方がカリスマだとして話を聞いても従わない。 ふらんなら、恐怖し逃げまどい混乱して話など聞ける状態ではない。 人間に対しては良くて召使い、最悪奴隷程度にしか思っていないため、話を聞き入れることはない。 しかし、さくやは違う。 さくやは「こーまかんのめいどちょう」なのである。 自分の側近であると認識しているため、「こーまかんのあるじ」としてある程度は意見を聞こうとするのだ。 暴力や恐怖で従わせてはいけないのか? 実際それはなるべく控えたいところなのである。 通常の飼いゆ教育ではこの手法が浸透しているが問題点があり、ゲス化が非常に多い。 たしかに教育後しばらくは大人しく従順である。 しかしたいていの飼い主はそこまで厳しくないため、開放感からすぐ増長してゲス化・ゲス返りしてしまうのだ。 これは捨てゆの最大の原因である。 もしれみりゃにこのようなことが起こったら、手足がついてるぶん、暴れたときの被害は甚大である。 そのため言葉で理解させていかなくてはならないのだ。 しかし、ただ口で言うだけでは永遠に教育などできない。 そこで用いるのが「カリスマ」という単語である。 ぷっでぃ~ん・だんす・さくや・こうまかん同様にれみりゃを構成する言葉の一つであり、 最も高い位置に置いている言葉でもある。 「おぜうさまがた!きょうもいちだんとかりすまですわね!」 「う~!あたりまえなんだど~!」 「あんまりほめないでぇ~ん!」 「さすがさくやはめのつけどころがいいど!」 当然付け上がるれみりゃだが、「かりすま」という言葉によりさくやの言葉に集中する。 「ここはおぜうさまのかりすまきょうしつですわ!もっともっとかりすまになるために さくやがいろいろおしえてさしあげますわ!」 「う~!そうなのかど?」 「もっとかりすまをたかめるんだど!」 「さっさとおしえるんだど!」 もし人間がこの台詞を言っても聞き入れることはまずなかっただろう。 自分はすでに最高のカリスマだから必要ない!と思い込んでしまうのである。 だがさくやなら、「そうなのかも?」ぐらいに感じるのだ。 「まずはこれをみてください!」 さくやが慣れた手つきでリモコンを操作すると、れみりゃたちの前にプロジェクターが下りてきた。 部屋が少し暗くなる。 「あら、美味しいプリンね。ありがとう!」 「ダンスを踊って欲しいの?わかったわ」 「野良ゆっくりは速やかに駆除しなくちゃね…。」 そこに映ったのは今まで見たこともない、美しく優雅で知的な物腰のれみりゃであった。 食事をこぼす様なことはなく、これ以上なく華麗に舞い、 凛とした表情でゆっくりの集団を制圧していく彼女の姿を見たれみりゃたちは… 「すごいかりすまだど…」 「おぜうさまよりすごいんだど…」 「くやしいけどかなわないんだど…」 と、ため息をつくしかなかった。 映像が終わり… 「どうでしたか?おぜうさまがたもあのようになりたくはありませんか?」 「「「なりたいんだど~!!」」」 れみりゃたちの声がそろった。 ちなみに映像のれみりゃは突然変異種のれみりゃで、れみりゃ“お嬢様”と呼ばれる個体だ。 当然努力してなれるわけではないが、あくまで目標である。 れみりゃたちはこれからもたびたびこのれみりゃの姿を見せられることになるだろう。 「あれこそがしんのかりすまなのですわ!おぜうさまがたもがんばっていきましょうですわ!」 「「「わかったんだどー!」」」 初日が終わった。まず強いインパクトを与えて目標を定めさせる、これが第1段階だ。 ~Lesson2 かりすま☆だんす~ 「さあおぜうさまがた、まずはだんすについてですわ!」 「う~☆だんすなのかだど~?」 「おぜうさまはだいとくいだど~!」 「れみりゃもだど~☆」 にわかにダンス自慢大会になりそうな雰囲気である。 それも当然、れみりゃは別名「ダンスの達人のバーゲンセール」という異名がある。 「もちろんしっておりますわ!でもひとつ、かりすまとしてしったほうがいいことがありますわ!」 「それはきやすくひとにみせないことです!だれかにたのまれたときにだけおどる。 それがしんのかりすまなんですわ!」 「どんなすばらしいだんすも、かるがるとみせていたら、やすっぽくみられてしまいますわ!」 さくやのこの言い方がキモである。初日に目標を心に決めさせた。 そして「~するともっとかりすまになれる」「~したほうがもっといい」と、言うような口調で言った。 これはれみりゃたちが自分で目標を決めたと思い込ませるためである。 「~してはかりすまではない」「~はだめだ」など否定をせず、尊重の姿勢が大切だ。 なぜなら否定されたれみりゃはストレスを溜め込んでしまい、時には非ゆっくり症にかかることさえあるからだ。 プライドの高いれみりゃ種は精神的ストレスに弱いのだ。 「う~…それはこまるんだど~」 「おぜうさまはやすっぽくないど!きをつけるど!」 「のうあるたかはつめをかくすんだど!そういうことだど!」 自分が貶められることなく、さらにカリスマになれる方法を聞いたれみりゃ達は湧く。 しばらく様子を眺めると、踊りそうになっては留まるれみりゃや踊ってしまうれみりゃがいる。 しかし、他のれみりゃに「かりすまはきやすくおどらないんだど!」とたしなめられる。 これは集団で育てる利点である。 目標がはっきりしているため、、同じれみりゃの言うことも聞く。 れみりゃ同士で互いを高めあう。仲間意識を持たせるのだ。 同じおぜうさまに多少否定されたところで大したストレスは感じないから問題はない。 数日もたつと踊ってしまうようなことは無くなっていた。 ~Lesson3 ぷっでぃ~ん!はひかえめに~ 「おぜうさまがた、きょうはぷっでぃ~んについてですわ!」 「う~!ぷっでぃ~ん!だっどぅー!」 「はやくもってくるんだどー!」 「ぷっでぃ~ん!ぷっでぃ~ん!!ぷっでぃ~ん!!!」 さながらなにかの中毒者の集まりである。 それも当然、れみりゃは「ぷっでぃ~んジャンキー・れみりゃ」と巷で呼ばれている。 「おぜうさま、どんなごちそうもいつもいつもたべていてはありがたみがなくなりますわ!」 「そうすると、ぷっでぃ~んもおいしくなくなってしまいますわ!」 例のれみりゃの映像を見せる。 「みてください!とてもおいしそうにたべているでしょう?それはぷっでぃ~んをたまにしか たべないからですわ!」 「それにたべるかいすうをへらせば、よりかりすまなたいけいになれまうすわ!」 実際映像中のれみりゃは下手な人間よりスタイルが良い。 「うー!おいしくなくなるのはいやなんだど…」 「あんなからだになれば、もっとかりすまなんだどー!」 「がまんするんだど!」 ぷっでぃ~んはれみりゃが最も執着する物のため、教育に時間がかかると当初は考えられていた。 しかし、実際はすんなりといったのだ。目標を得たれみりゃにとって、ぷっでぃ~んの我慢はなんてことなかった。 また体に染みついただんすに比べて食べたことのないプリンはついうっかり、ということもない。 かりすまへの渇望はぷっでぃ~んを超えたのだ。 その日のうちにぷっでぃ~んに対する執着は無くなった。 ~Lesson4 かりすまたるものスマートに~ れみりゃはことごとく太っている。人智を超越したでぶれみりゃも珍しくはない。 「さあ、おぜうさまがた!きょうからうんどうをはじめますよ!」 「うんどうだど~?いつもしているど!」 「あまあまつかまえるど!」 「れみぃはつおいんだど~!!」 運動=狩りと考えているようだ それも当然、れみりゃは「来た、食った、去った」と野生ゆっくり界では最大級の脅威として恐れられている。 「いいえ、かりではありませんわ!」 ここでまた、あの映像をみせる。 れみりゃとは思えない素早さで蹂躙していく映像中のれみりゃ。 「みてください!このかれいなみのこなし!」 「いまからおしえるかりすまえくささいずをやったおかげですわ!」 「「「う~~~~!!」」」 れみりゃ達はやる気満々になった。 「うー!うー!うあ!うあ!」 「かり!すま!かり!すま!」 「もういっかいだど!」 映像に合わせ、太った体をプルプル揺らし、汗をかきながらも動くれみりゃ。 かりすまになりたい!その一心がれみりゃを動かす。 このかりすまエクササイズとは、人間のものをゆっくり向けに手直ししたものだ。 別にかりすまになれるわけではないが、運動効果はある。 またれみりゃ達は意識しないが、ダンスに似ているので気晴らしにもなるようである。 これによって狩りではない運動のよさに目覚めるのだ。 そもそもれみりゃはなぜ太っているのだろう? それは獲物のゆっくりが弱く、捕獲が容易なために努力する必要がないからだ。 これがゆっくりの捕食種と肉食動物との決定的な違いだ。 そして、狩りで得たエサのエネルギーが狩りに要するエネルギーよりもずっと高い。食欲が非常に旺盛なのだ。 それにダンスは動きが遅く、エネルギー消費が見込めない。 その結果、着実に肥えていくという訳である。 他の捕食種は狩り以外でも激しく動くからこのようなことは無い。 この運動は毎日続ける。しかしあまり痩せてもいけないのだ。 れみりゃにはその持ち味に、太ましいという点がある。 ちょっと太っているというくらいなら、愛嬌としてとらえることができる。 またれみりゃ=太ましいという方程式は浸透しているために、あまり痩せていると 不健康に感じられてしまうのだ。 そのため不快な感じがしない程度に、やや太っている程度に調整しているのだ。 そのうち、ちょっと太った可愛いれみりゃになっていった。 ~Lesson5 おおきなうつわをもちましょう~ ある日、さくやがこのようなことを言った 「おぜうさまがた、この中でだれがいちばんかりすまだとおもいますか?」 「うー!れみりゃなんだど~!」 「ちがうど!れみぃだど!」 「なにをいってるど!おぜうさまにきまってるんだど!」 口論を始めたれみりゃ達。自分が1番だと信じているのだ。 それも当然、れみりゃは「無駄なプライド世界チャンプ」としてその名を轟かせているのだから。 まあ、例の映像のれみりゃには負けるとは分かっているが…。 「おぜうさまがた!!!」 咲夜がひときわ強い口調で叫ぶ。 「さくやはつねづねおもっています。しんのかりすまはうつわがだいじだと…」 「あいてのことをそんけいし、うけいれるおおきなうつわこそがいちばんひつようだと…」 「おぜうさまがたはどうかんがえますか?」 さくやの言葉にれみりゃは考える。今の自分はどうなんだ?と こんな風に争ってはかりすまではないのでは?と 「うー!けんかはやめるんだど!」 「みんなかりすまなんだど!」 「あいてのこともかんがえないとだめだど!!」 れみりゃだってもちろんみんなと仲良くしたいに決まっている。 それが自分のかりすまの為になるのならムキにならないよう我慢するのは容易い。 「そのとおりです!そしてこれはおぜうさまどうしだけではありません。」 「たとえほかのゆっくりであっても、にんげんさんであってもはなしをきいてたいせちにするのです。」 「それがしんのかりすまというものだとおもっています。」 ここから、れみりゃたちは喧嘩をするようなことは無かった。 これに良く出る屁の矯正などもくわえて一か月も続けていくうちにれみりゃは当初のわがままさはなりをひそめ、 さくやのいうことは素直に従うようになっていた。 これは、まず始めにれみりゃの習性である、ダンス・ぷっでぃ~ん・怠惰さ・高慢さを 捨てさせたことがポイントだ。 自分の意志で選んだかのように誘導してはいるものの、さくやの言う事を聞けば真のカリスマになれると思い 従ってきた。 それを続けることで、意識しないうちにカリスマの持つ意味が変わっていったのだった。 もとは「高貴なこーまかんのあるじ」としてのカリスマであった。 だが知らず知らずの内に、カリスマの定義が「みんなと仲良くする良い子」となっていったのだ。 「(そろそろころあいですわ…)」 この様子を見たさくやは、次の段階に移る時期だと判断した。 ~Lesson6 なかよくしよう!~ その日、さくやが部屋に入るとこういった。 「おぜうさまがた!きょうはおへやのおそとにいってもらいますわ!」 久々の部屋の外。それを聞いたれみりゃは喜ぶ。 「う~!ひさびさのおそとだど!」 「たのしみだど!」 「はねをのばすど!」 「とうぜんかりすまになるためですわ!」 遊びに行くわけではないとわかり、少しがっくりするれみりゃ達。 「さあ、おひとりずつですわ!」 さくやが部屋の外に出るように促す。 一匹のれみりゃが廊下に出る。 それでも外に行くのは嬉しいようで、ボテン!ボッテン!とウキウキへたくそなスキップをする いつもニマニマしているれみりゃだが、さらにニヤニヤしている。 さくやに付いて廊下を歩くと、ある部屋の前で立ち止まった。 「さあ、おはいりください」 さくやが扉を開けて促す。 「うー♪」 れみりゃが足を踏み入れると… 「うー……」 「うわぁぁあぁっぁあぁああああああ!!!」 絶叫するれみりゃ。 そこには胴付きのふらんがいた。 「うぁ…う…ぁぁ…」 戦慄し、その場から動けなくなるれみりゃ。 「おぜうさま!みんななかよく!ですわ!」 「うぁっ!!」 ハッとするれみりゃ 「う、う~・・・れ、れみりゃなんだ…ど~…」 恐る恐る言うれみりゃ。 「うー…、わたしはふらん…こんにちはおねーさま。」 ふらんが返事をする。 「う~!れみりゃなんだど~!よろしくなんだど~!」 「そうですわ!おぜうさま!なかよくできましたね!」 その後れみりゃは元の部屋の隣の部屋で待機をさせられた。 そう、これは試験なのだ。最大の脅威と思っているふらんと仲良くできるかどうかを確かめるのだ。 そしてこれに合格したら、次の教育に入れるのだ。 不合格と言っても、恐怖でフランと話せないという事はまずない。あっても不合格にはならず追試が行われる。 では何をもって不合格となるのか?それは次のような場合である。 「うー…、わたしはふらん…こんにちはおねーさま。」 先ほど同様ふらんがいう。すると… 「うー!ふらんなんてたいしたことなかったんだどぉ!おねーさまのめいれいにしたがうんだど! れみりゃはとくべつ~なかりすま☆れっすんをうけているおぜうさまなんだからぁ~ん♪」 「う~?なんとかいったらどうなんだどぅ~?ぐずなのかど~?」 れみりゃはふらんを罵倒し始めたのだ。 「うー…しね!ちょうしにのるな!!」 「うびゅげびゅぎぇぇぇええぇえ!!!」 ふらん渾身の一撃! 「いぢゃいんだどー!ざぐやあああああ!!なんとかじろおおおお!!」 「…おぜうさま、いきましょう」 さくやが外に出るよう促す。 「びゃーか!びゃーか!あとでぜったいせいっさいするんだど~!!」 れみりゃは捨て台詞を吐いて逃げていく。 「おぜうさま、こちらへ・・・」 さくやが、元の部屋とは逆方向に歩いていく。 「こっちじゃないんだど?」 「こちらはとくにとくべつかりすまなおぜうさまのためのへやですわ…」 「う~!さっすがおぜうさまなんだどー!やっぱりかりすまなんだど~!」 先ほどのことも忘れて喜ぶれみりゃだった。 そう、不合格というのは今のように以前の性格に戻ってしまったれみりゃである。 これまで行ってきた教育は高いレベルの物ではあるが、やはり完全ではない。 そこでこの試験が必要なのだ。 教育により完全に性格が改善したれみりゃはふらんと仲良くしようとする。 恐る恐るでもいい。仲良くしようという姿勢が大事なのである。 しかし、今の例のように、何よりも恐れていたふらんが大人しい態度をみせたことに気をよくし、 増長して元の高慢な性格が戻ってしまうのだ。 「みんななかよく」の範囲にれみりゃ種以外を含めていないということだ。 なんにせよ、一度逆戻りした性格を矯正するのは困難だ。 だから不合格者は半分ずつ別室へ送られる。 およそ1/3のれみりゃが不合格となる。 全員の試験が終わって合格者は部屋に戻った。 「う~?なんだかへやがひろいんだど!」 「ふしぎだど~?」 「でもかいてきだど~!」 他のゆっくり同様、3より上の数字を数えられないれみりゃ。 まだ数が減っていることには気づかない。 「…おぜうさまがた、ざんねんなおしらせがあります。」 「いま、おへやがひろいのはいまここにいないおぜうさまがいるからです…」 ざわ…ざわ… 「そのおぜうさまたちは、さきほどいもうとさまとあったときにいもうとさまをばかにしました…」 「かなしいことですが、かりすましっかくとしてこのへやからでていくことになりました…。」 悲しい表情でさくやが言う。 「ここにもどってこないいんだど?かなしいんだど…」 「でもふらんをばかにするなんてかりすまじゃないんだど…」 「そうだど…しかたないんだど…」 「そのとおりですわ!みなさんはいなくなったおぜうさまのぶんまでかりすまになるのですわ!」 失敗すればこの部屋から出ていく。この事実がれみりゃ達を戒める。 だがその詳細については触れない。無駄に恐怖を煽っても意味がないからだ。 「あしたからはあたらしいせんせいもきます!かりすまめざしてがんばりましょう!!」 「「「うー!がんばるどー!」」」 気持ちを入れ替え、れみりゃたちは元気を出した。 さて、別室行きとなったれみりゃたちはどうしているだろう。 まずは1つ目の部屋は… その部屋への扉は、他の部屋に比べ大分汚い。しかしれみりゃはそんなこと気にしない。 部屋に入る前に言われた「ここでは好きにだんすしてもうたってもいいんですよ?」 「まいにちぷっでぃ~んもでてきますよ」「あまあまもすきなだけありますよ?」 という言葉が気になっているのだ。 中に入ったれみりゃがまず目にしたのは… 「う~☆う~☆うあ☆うあ☆」 「せぷ☆てっ☆どぉ~☆」 「かりすまだっどぅ~!」 たくさんのおぜうさまによる『だんす☆ぱーちー』であった。 他にも 「れみ☆りゃ☆ぶ~!!」 「う~!でちゃったど~!」 「あまあまおいちぃ~んだど~!!」 「ゆんやーーー!」 「もっとたべるどぅ~!」 「やめるのぜーー!」 「れみりゃのほうがかりすまだど!」 「れみりゃだど!」 屁をこくれみりゃ。 好きなだけあまあまを、しかも生きたゆっくりをためらい無く貪るれみりゃ。 喧嘩をするれみりゃ。 ぶくぶく太ったれみりゃ どれも今まで習ってきたこととは大違いだった。 しかし、とてもおぜうさまらしいと感じた。 戸惑うれみりゃに気づいたのか、部屋にいたれみりゃが駆け寄る。 「うー!あたらしいかりすまおぜうさまこうほせいかど~?」 「うあ?」 「このへやはしんにかりすまなおぜうさまだけのへやなんだど~!」 「あまあまたべほうだい!だんす☆ぱーちーもあって、まいにちぷっでぃ~んもでてくるんだど~!」 「ほんとうのかりすまだけにゆるされたへやなんだど~!」 「う~!!」 今までがんばってきたからそのごほうびなんだ!やっぱり自分は世界が恐れ敬うカリスマなんだ! こんな思いがれみりゃの頭の肉を駆け巡った。 「それじゃあへやをあんないするんだど~!」 ちなみに案内を申し出るこのれみりゃ、親切なわけではない。 「なにもしらないおばかさんをみちびくのもかりすまのつとめだど~!」と思っているだけである。 「このぼたんをおせば、すきなだけあまあまがでるんだど~!たべほうだいだど~!おなかがすいたらここだど!」 加工所で大量に発生する余剰ゆっくりがここに送られる。原価は実質タダである。 「だんす☆ぱーちーはいつもやってるど~!じまんのおどりをひろうするんだど!」 ダンスとは程遠いぼてぼてモタモタした動き。相手に合わせようという気はこれっぽちもない。 自分が楽しめてカリスマを示している思えればそれでいいのだ。 「ぷっでぃ~んもまいにちくるんだど…うっ!ちょうど来たんだど!!」 担当と思われる男達が、無言で中に入ってきた。 「ぷっでぃーん!!まってましただど~!」 「おそいど!はやくするど!」 「いつもいつもまたせすぎだどぅ~!」 他のことをしていたれみりゃたちが一斉にそちらを向く。 数個の大きな金ダライが持ち込まれる。 置いたと思うとすぐに立ち去って行った。 「ぷっでぃ~んははやいものがちだど!いそぐど!」 置かれたぷっでぃ~んに押しのけあい集うれみりゃ達。 このタライにあるものは、当然プリンなどではない。 砂糖水にゼラチンをいれ、食紅でなんとなく黄色くしただけのものだ。 はっきりいって人間が食べて美味しいものではない。 しかし、プリンなど食べたことないれみりゃにはこれで十分なのだ。 れみりゃは、甘くて黄色でプルプルならぷっでぃ~んであると認識するのである。 現に… 「ぷっでぃ~ん!でりしゃすう~!だど!」 「どくんだど!おぜうさまのだど!」 「ガッツガッツ!うっめ!これめっちゃうんめぇど!」 素手で掬い、ガツガツベチャベチャと貪りすするれみりゃ達。 叩きつけるように頭をつっこむほどがっつく者もいる。 こぼしておべべについても気にしない。 後で「こんなところにのこってたんだど~!」と自分で舐めとるからだ。 その光景にカリスマなんてものは微塵もない。ただただ醜さが広がるだけである。 しかし例の不合格れみりゃはそんなこと気にしていなかった。 否、気にする余裕がなかったのだ。 「れみぃにもよこすんだど~!じゃまだど~!」 ぷっでぃ~んを目の前にし、今までの教育で習ったこともその意味も忘れてしまったのだから… そこにあるのは教育を受ける以前の醜い動く肉まんの姿があるだけであった。 ここまで甘やかす理由。それは虐待用れみりゃを作るためだ。 虐待用ゆっくりは可能な限り憎たらしい方が望ましい。 そのためなるべく安価な方法で甘やかし、むかつく個体を作り出すことが重要なのだ。 味は損なわれるが、虐待用に味を求める購入者はいない。 その上この部屋のれみりゃ達は、もとはカリスマ教室にいて自分は真のカリスマになれる おぜうさまであると言われた事実がある。ゆえに増長は限界を知らず、自尊心は肥大していき、ついには 最高の虐待用れみりゃとなるのだ。 「「「もっとぷっでぃ~んもってくるんだど~!!」」」 当然この部屋の中にその事実を知る者はいない…。 続いてもう1つの部屋は… その部屋への扉は周りの部屋に比べ、ひと際清潔そうである。しかしれみりゃはそんなこと気にしない。 部屋に入る前に言われた「ここではさいこうのおぜうさまとなるためのしあげをします」 「みんながあこがれるかりすまになれます」「ほかのおぜうさまもいるからさびしくありませんよ?」 という言葉が気になっているからだ。 意気揚々と部屋に入るれみりゃ。 しかし自分の周りに広がっていた異常な光景に、思わず目を剥いた。 室内を占めるのは、楽観的な想像を覆すモノであった。 天井に繋がったロープによって吊り下げられた裸のおぜうさま達が、 暴れることなく手足をダランとさせてピクピクと蠢いている。 特徴的なのはその顔面で、吊られているおぜうさま達の大半が ただ太るだけではこうはならないという風に腫れていた。 だが、それ以上に異質なのは、標本が陳列された様にも見えるものだった。 そこにはり付けられているのは同じれみりゃである、大の字で固定されている。 それも直接体に杭のようなもので、だ。 それぞれの中には、足を上にして拘束されている者もいた。 下の方――――つまり、顔の方までは見ていなかったが、ロクな想像は浮かばない。 「うぁ……ッ!」 背筋を冷たくなる。 この世にこれほどおぜうさまを冒涜した光景が、果たして他に存在するだろうか。 今まで幸せに暮らしてきたれみりゃは否応なく知ることとなった。 などとれみりゃは思ったが、高級食材用ゆっくりの扱いなどこんなものである。 むしろ他の胴無しゆっくりの扱いに比べれば優しいぐらいだ。 ガチャリ 固まるれみりゃの後ろで扉が閉まる。 「うぁっ!!?」 やばい!と一刻も早く逃げ出そうと扉を叩くは開かない。 扉の開け方を知らないのだから当然だ。知っていても鍵は閉まっているから無駄だ。 焦るれみりゃに部屋で休憩していた男が歩み寄る 「おっ、新しい奴が来たか。」 「うーっ!!」 「この部屋は最高級れみりゃを作るための部屋だ。」 「お前はこれから時期が来るまで虐待を受け続ける。オレンジジュースがあるから死にはしない。」 「俺がお前を最高のれみりゃにしてやるぜ!よろしくな!」 「うーっ!うーっ!!」 今まで頑張ってあげたのにこんなことありえない!自分は愚民共を率いるカリスマになる、世界の宝なのに! こんな思いがれみりゃの頭の中の中枢肉を突き刺した。 「よし、それじゃあついて来い!」 ちなみにわざわざ説明する必要は、特にない。 自分以外にほとんど作業員がいない為、話し相手がいないだけである。 「じゃ、まずは服を脱いでぐるぐる巻きにするぞ。我慢しろよ。」「うぎゃ!」 実はこのロープ、細かい棘がついていて痛みに敏感なゆっくりにとってはかなり厳しい。 「吊るしてっと…、いっけね!オレンジジュース点滴忘れてた!すまんすまん…。」「うぐっぅ…!!」 オレンジジュースを直接飲ませるわけではない。一時的にでもゆっくりさせないためだ。 非ゆっくり症も防げるので、生きさせるだけならこれで十分なのだ。 「これだけじゃなくて映像も…おっ!そろそろ時間だ」 男は時計を見ると、リモコンを操作する。部屋には大きなスクリーンがあった 「うぁああああぁぁぁあ!だべだどぉおぉおぉおおお!!」 「またなのがど!?やべでぇええぇぇえぇええ!」 「も゛うみだぐないんだっどおおおおぉおぉぉぉぉぉお!」 拘束されていたれみりゃが一斉に叫ぶ。 スクリーンに映されたのは、今までカリスマ教育をしていた部屋の光景だった。 厳しくもカリスマ目指して頑張る、おぜうさま達の幸せな姿。 「さあ、お前たちは二度とあそこには戻れん!ふらんをばかにしたからな!!」 男の言葉にれみりゃ達は叫ぶのをやめ、むせび泣いていた。 男が映像を消すと… 「うっぎゃああぁぁああぁああ!もうぶだないでぇえぇぇええええ!!」 「いだいいだいはいやだどおぉおぉおぉおお!!!」 「やべで!!はんぜいじだんだど!がえらぜでぐだざいだど!!」 自分を殴らぬよう、涙も鼻水も汗もよだれも垂れ流して懇願するれみりゃ。 あまりの恐怖に吐き出しそうになる者もいる。 本当に吐いてしまっても問題ない。 口をふさいで点滴を増やせば良いだけだからだ。 その光景には希望などなく、恐怖するれみりゃ達の声が響くだけだ。 しかし例の不合格れみりゃはそんなことは聞こうとしなかった。 否、聞く余裕がなかったのだ。 「いやだど!ごあいのはなぐなるんだど!!かりずまなおぜうざまなんだど!」 自分の身に降りかかる何かに対し、今まで習ったことが消え去るほど恐怖していたのだから… これまでにない恐怖で感情を塗りつぶされた醜いしゃべる肉まんの姿があるだけだった。 先ほど映像の意味。それは反省を促すためなどではない。精神的な虐待の為だ。 自分の愚かな行為をただ後悔させ、過去の自分を呪わせる。 他人に責任転嫁して悲劇のヒロイン気取りをさせたりはしない。 そして精神的ダメージにより、体の肉にれみりゃ独自のコクがうまれる。 映像が終わり、続いては肉体的虐待。れみりゃのうま味を増やすためだ。 通常の肉と変わらぬものではあるが、欠かすことはできない。 ただひたすら殴るだけだが、男の職人的技術により至上の苦痛を与えることが可能になる この2つの繰り返しにより、れみりゃ達は最高の食材用れみりゃとなるのだ。 「「「ざぐやあああああああああああああああああ!!!」」」 この部屋のれみりゃは皆その運命を理解しながらも受け入れず、ただ叫び続ける…。 舞台は戻ってかりすま教室のれみりゃ達。 新しい教師が来るのを楽しみに待っていた。 コンコン。 ノックの音が響く。 ~LessonFinal にんげんさんのルール~ 「むきゅ!こんにちはみんな!先生のぱちゅりーよ!」 さくやと共に入ってきたのは胴付きのぱちゅりーだった。 「「「よろしくなんだど~!!」」」 あいさつするれみりゃ達。昨日さくやに習ったのだ。 「むきゃきゃ!みんないい子ね!今日からは私が人間さんのことを教えるわ!」 この光景を見てさくやは安堵する。 今までに、ぱちゅりーをあまあまと言って食べようとしたれみりゃも僅かだがいたのだ。 実はこれも試験である。売られたれみりゃが通常種の飼いゆっくりを食べてしまっては困るからだ。 しかし今回は不合格者はいないようだ。 この後は、人間の世界で必要なことを教えることになる。 ここから先のれみりゃの物覚えは良い。仮にも胴付きであるため、ある程度の知能は備わっていたのだ。 ただ、かりすま(笑)がそれを伸ばすのを妨げていただけで、かりすま(笑)を捨てた今、心配はない。 これから先の授業を担当するのはぱちゅりーである。 ゆっくりに物を教えるのは、同じゆっくりの方が教えやすい。 さくやも相当高い知能を持っているが、知識的にはやはりぱちゅりーの方が大きく勝る。 そのためさくやは横から、いざという時のために見ているだけだ。 今日からの授業でおぼえることは多いが、スムーズに進む。 「よろしくだど!」 「ああ、よろしくれみりゃ。」 ――人間に馴れる。」 「しちごさんじゅうご!しちろくしじゅーに!だど~!!」 「むきゅ~!よくできました!」 ――最低限の計算。 「マ・ミ・ム・メ・モだど!」 「次はや行よ!」 ――ひらがなカタカナ簡単な漢字の読み書き。 「みどりのときにわたるど!」 「ちゃんと左右を確認してね!」 ――交通ルール。 「たべづらいど~…」 「頑張って!」 ――食事の仕方。 「ごみばこにいれて…」 「床にこぼさないようにね!」 ――野良ゆ駆除のマナー。 「おかねがひつようなんだど!」 「その通りよ!」 ――その他社会常識。 「にんげんさんのおかげでくらしているんだど!」 「そうよ!感謝を忘れずにね!」 大忙しで2か月が過ぎていった…。 ~卒業式~ 「「「ありがとうございました!!ぱちゅりー先生!さくや!」」」 とうとう卒業の日がやってきた。 頭に金バッジを付けたれみりゃたちが今まで世話になった2人にあいさつをする。 だどだど言葉がぬけている。 これは市場のニーズに合わせ、そのままの口調コースと矯正コースに分けたためだ。 ここにいるのは矯正コースの生徒たちだ。 「むっきゅ~ん!これからあなた達が行く人間さんの家は厳しいかもしれないし、 優しいかもしれない。もっと難しいことを教わるかもしれないわ!」 「それでも、にんげんさんのためにせいいっぱいがんばってくださいね、おぜうさま!」 もうすでに、れみりゃたちは当初の『しんのかりすまおぜうさまになる』という目標は忘れている。 ぱちゅりーにたくさんの事を習う間に頭から消えていったのだ。 人間の恐ろしさを教わった今、そのような思い上がりはしないだろう。 卒業式を済ませ、れみりゃ達が担当の男に連れられて部屋を出ていく。 そこで、2つの部屋を見せてもらった。 例の虐待用と食用の部屋である。 そこで見た姿にれみりゃ達は恐怖した。 自分たちも人間さんに迷惑を掛けたらああなるかもしれない…。 そして飼いゆっくりとしての決意を改めて、した。 ~そして…~ 数日後、あるゆっくりショップに3匹のれみりゃがいた。 一匹は狭い透明な箱に入れられた、三万円の最高級虐待用れみりゃ。 キャッチフレーズは『最高の再生力』『いまだかつてないウザさ!』 一匹は高い柵に入れられた、八万九千八百円の最高級食材用れみりゃ。 キャッチフレーズは『最高の肉まん』『美味さ爆発!』 一匹は広いガラスケースに入れられた、三十万円の金バッジれみりゃ。 キャッチフレーズは『信頼の加工所』『れみりゃにあるまじき良い子!』 あのかりすま教室の元生徒たちである。 あの時運命の分かれたれみりゃ達が奇跡的にこのショップに揃ったのだ。 そしてたまたま、互いの姿が見えない場所に配置されていた。 3匹とも、それぞれのことを憶えていた。 虐待用れみりゃは 「(あいつはおぼうしにへんなばっじがついてるど! あいつなんかおべべもおぼうしもないど!!やっぱりおぜうさまがいちばんかりすまだど~!!)」 シミの目立つ、薄汚れた服と帽子に身を包み、思った。 食材用れみりゃは 「(ふたりともふくをきててかりすまなんだど… れみぃはもうはんせいしたど!ふらんにもあやまるど!だからあそこに戻してほしいんだど~!!!)」 服も洋服も身に着けず、ドロワーズ一枚で、願った。 金バッジれみりゃは 「(わたしもああなってたかもしれないのね… あのふたりのことはかわいそうだけど、しかたないわ。2人の分も、わたしはがんばるわ!)」 新品の洋服と帽子、光る金バッジを付け、決意した。 これから先、最高品質として売られていく3タイプのれみりゃ達がどうなるのかはわからない。 しかし、きっとそれぞれの役割を果たしてくれることだろう…。 ‐れみりゃのカリスマ教室 完‐ ~???~ 「ふぅ~、こんかいもやっとおわったですね…」 「お疲れかしら?」 「あたりまえですわ!あんなにくまんどものあいてをしたのよ?」 「まあ、そうよね。でも今回の子たちは大分優秀だったわ。」 「こんかいはふごうかくもすくなかったですしね…」 「毎回あれくらいならいいのにね…」 愚痴をこぼすさくやとぱちゅりー。 実のところ、2人は教え子のれみりゃへの愛情は特にない。 そうでなければ不合格れみりゃをあんなところへ送って平気なわけはない。 特にさくやは、例の突然変異れみりゃを見て以来、普通のれみりゃがただの 肉まん以下にしか見えなくなったのだ。 「でもしかたないですわね、おしごとですもの。」 「むきゅ!そうね!文句を言っても仕方がないわ!」 「さあ、またあさってからはあたらしいにくまんどものあいてです!がんばりますわ!」 これからも需要のある限り、れみりゃのカリスマ教室は開講し続ける… ‐今度こそ 完‐ ‐あとがきだど!‐ 胴付きれみりゃマジ虐待したい。 ‐過去の作品‐ anko3815 はだかのれみりゃ anko3817 みにくいれみりゃのこ
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2561.html
※ゆっくりがかみさまになるなんてありえねえ。って人はお帰りください。 「ゆゆっ、いくよ、ぱちぇ」 「ええ、ドス……いえ、かみさま」 ゆっくりぱちゅりーは、ドスを見上げつつ、言った。 「ゆゆぅ……ドスでいいよ」 「むきゅ、もうあなたはかみさまなのよ、ケジメはつけないと」 「ゆぅ、ぱちぇがそう言うなら」 そう言って、元ドスまりさ……今は、誕生したばかりの「ゆっくりの神様」は頷いた。 生前、とても優秀な群れの長だったドスまりさは、死後、ゆっくりの神様となった。幼馴染で相談役だったぱちゅりーもまた、その眷属として一種の妖精に生まれ変わった。 ゆっくりが、ゆっくりを望みつつほとんどゆっくりできていないわけを、ドスは神様になったことで知った。 要するに、ゆっくりには神様はいなかったのだ。 でも、これからは違う。自分がゆっくり神様になった以上、もうゆっくりたちのゆっくりできない状態は終わりだ。 ……と、意気込んだものの。 「ゆぅ、なにをすればいいのかな」 「むきゅう、なにをすればいいのかしら」 いったいなにをどうしたらいいのかわからない。他の神様はどんなことをしてるのだろうかと思って色々見学してみたら、みんなそれぞれの役割、実りを豊かにしたり、人の厄を取ってやったりに励んでいた。 「ゆっくりのかみさまのやくわりってなんだろう?」 「むきゅぅ」 つまりは、それがわからないから何をすればいいのかがわからないのである。 ゆっくりたちをゆっくりさせよう、とはまず真っ先に考えたのだが、その方法がわからないし、そもそもそれだけの力も無い。神様になったのだから、なにか凄いゆっくりできる能力が備わっているのかと思ったが、それも無い。優れたドスまりさであったゆっくり神様(以下、ゆ神)は、ゆっくりオーラ、ドススパークなどの能力を持っていたが、それも言ってしまえばドスまりさとしてのそれで神様ならではの、というものではない。 「むきゅ、わからないことは聞きましょう」 「ちぇんの口癖だったね、ゆっくり聞きに行こう」 ゆ神とその眷属は、妖怪の山の頂にある神社へ行った。 「そりゃ、信仰が無いからさ」 「ゆゆ? 信仰?」 先輩の神様が言うには、神というのは捧げられる信仰によって力も違ってくるところがあるそうだ。 神様に成り立てのゆ神は、誰にも信仰されていないから生前の能力とそう変わらないものしか持っていない。生命力がかなり上がってちょっとやそっとでは死なないぐらいだ。 「ゆゆぅ、どうすればいいのかな」 「まあ、信仰を得ることさ」 結局のところ、それしかないようだ。 色々と教えられたゆ神とその眷属ぱちゅりーは、早速それを試してみることにした。 まず信仰を得る対象であるが、これはゆっくりしか考えられないだろう。ゆっくり神を信仰すればゆっくりできる、という話をなんとかしてゆっくりたちの間に広める必要がある。 「むきゅ、それはまかせて」 そこで、ぱちゅりーが「神の使い」としてゆっくりたちの前に現れて、ゆっくり神というものがいること、それへ信仰を捧げるべきことを説くことにした。 ゆっくりの中から、特に賢い個体、その中でも群れの長などを勤めているものを選んで、ぱちゅりーから神の言葉を伝えた。 曰く―― ゆっくり神に信仰を捧げれば、ゆっくりできる。 ゆっくり神を信仰せず、冒涜するものはゆっくりできない。 ゆっくりたちは「信仰」というものを上手く理解できないようだったが、とにかく、自分たちがゆっくりできるのはゆっくり神様のおかげであり、ゆっくりできた時、それへ 「ゆっくりありがとう」 と、感謝するべきである、という程度には理解したようだ。 「ゆゆっ、なんだか力がわいてきたよ」 なんだか、内からわき上がる力にゆ神は嬉しそうに笑った。これが信仰を得た効果であろう。 「むきゅ、それじゃ、そろそろ」 「そうだね、ゆっくりきせきをおこすよ!」 「むきゅ! れいの群れに、れみりゃがたくさん向かってるわ」 やがて、待ちに待っていた時が来た。以前から、群れの長のぱちゅりーの指示の元、群れ全体を上げて毎日ゆ神様へのお供えを捧げていた特に敬虔な群れがれみりゃたちに襲われるというのだ。 「うー! あまあまたくさん!」 「ゆわあああ! れみりゃだああああ!」 「たちゅけてええええ!」 「おきゃーしゃーん!」 「おちびちゃん、おくちのなかに!」 阿鼻叫喚。 「うー!」 「ゆぴゃあ!」 とうとう、逃げ遅れた子れいむが最初の餌食になろうとしたその時、 「がみざま! おぢびちゃんがだずげでええええ!」 赤ちゃんたちを口の中に入れていたために、子れいむを助けに行けない母れいむが叫んだ。 「うー!」 子れいむに噛み付こうとしていたれみりゃが、見えない何かに弾かれたように、勝手に後ろに飛ばされていく。 「う? う? うー?」 他のれみりゃたちも続々と子れいむに襲い掛かるも、結果は同じ、子れいむは、まるで見えない壁にでも守られているかのようだった。 ――ゆっくり帰れ。 厳かな声が、上の方から聞こえてきた。 しかし、れみりゃたちはその声の主がどこにいるのかわからぬことを怪訝に思いながらも、そんなにおつむがよろしくないので、とにかく視界に入っているゆっくりを捕食することにした。先ほどの子れいむにはどうしても近づけないので、別の子れいむへ。 ――帰らないなら、こうだよ! またもや、天からの声。 次の瞬間、太い光の棒が空から降ってきて、子れいむに襲い掛かろうとしていたれみりゃを直撃。れみりゃは塵一つ残さずに消え去り、その近くにいたれみりゃたちは体の一部を削り取られてしまい、痛みに泣き叫んだ。 ――ゆっくり帰れ。 れみりゃたちは、その声が届くか届かぬかという時に、一目散に逃げ出していた。 「ゆゆ、助かったよ」 「ゆわーい、れいむー!」 「まりしゃー!」 喜び合うゆっくりたち。長のぱちゅりーは、空を見上げながら確信していた。ゆっくり神様がゆっくりしないで助けてくれたのだと。 「むきゅ、みんな、これはかみさまのおかげよ。まいにちおそなえものをしておいのりをしていたおかげよ」 そのぱちゅりーの言葉に、群れのゆっくりたちは空へ向かって、 「かみさま! ゆっくりありがとう!」 と、叫ぶのであった。 「ゆっゆっ、どんどん力がわいてくるよ」 ゆ神は、広がる信仰に比例して力を得て喜んでいた。これで、ますます多くのゆっくりをゆっくりさせることができる。 しかし、もちろん全てのゆっくりがかみさまを信仰しているわけではない。 「まりさがゆっくりできるのは、狩りが得意だからなのぜ。かみさまのおかげだなんてうそっぱちなのぜ」 「かみさま? なにそれ? おいしいの? べつにかみさまなんかいなくても、ゆっくりできてるよ」 どうしても、かみさまを信仰しないものもいたが、これはしょうがないことである。人間でも、全ての者が神を信仰しているわけではないのだ。 しかし、あまりにも不信心で、自らが信仰しないだけならともかく、神様を信仰している他のゆっくりを馬鹿にしたり暴力を振るったりするものは―― 「ゆっへっへ、いらないのならまりささまがいただくのぜ!」 「ゆゆっ、それはかみさまへのおそなえものだよ、たべちゃだめだよ!」 「げらげらげら! かみさまなんていないのぜ。馬鹿なれいむはゆっくりしね!」 「ゆわわわっ、いたいよぉぉぉ」 「むーしゃむーしゃ、しあわ……ゆぎゃああああああ」 「ゆ! おそなえものをたべたまりさが潰れちゃったよ!」 「むきゅ、これはしんばつね」 「長! しんばつってなぁに?」 「かみさまを信仰しないゲスなゆっくりを、かみさまがこらしめることよ」 容赦なく、神罰を加えた。これにより、ゆ神への信仰はますます増していった。 だが、その一方で、その行為はそれまで保たれていたバランスを崩すことであることに、ゆ神も眷属ぱちゅりーも気付いてはいなかったのである。 「ようやく捕まえたぞ!」 「うー! うー!」 とある農夫が、ゆっくりれみりゃをその手に掴んでいた。捕食種に分類されるれみりゃも、大人の人間に捕まっては逃げられるものではない。 「おい、なんで畑の野菜を取ろうとしたんだ。お前らはゆっくりを食べていたはずだろう」 農夫は、れみりゃを潰したりせずに尋問を始めた。 最近、れみりゃやふらんなどの捕食種が畑にやってくるようになったのだ。人間たちは、そんなことは想像していなかったので、地面を跳ねる通常種への対策しかしていなかったために、飛行する捕食種たちには罠などが全く役に立たずに甚大な被害を受けてしまっていた。 夜通しで畑の番をすることで、れみりゃたちが畑を襲っていることはわかったものの、なぜそんなことになるのかはわからない。 れみりゃやふらんは、通常種にとっては恐ろしい存在であったが、ゆっくりの餡子を食べて満足し、畑の野菜などには手を出さないことから、人間たちからはゆっくりを自然に駆除してくれる存在と認識されていた。 「うー! れみりゃをはなすんだどぉー」 「質問に答えたら離してやる」 「うー! れみりゃはおやさいきらいだどぉ、にがいんだどぉ」 「だったらなんでわざわざ畑を襲ったんだ」 「うー……あまあまをたべようとすると、じゃまされるんだどぉ、そらからぴかーってくるんだどぉ、こわいんだどぉ」 「……なんだ、そりゃあ」 よくわからないが、とりあえずその農夫はれみりゃが言っていたことをまとめて里長に報告した。すると、他にもれみりゃやふらんから聞き出した報告が上がってきており、それと似通った話であることがわかった。 捕食種が通常種を食べようとすると、どこからともなくそれを制止する声がして、かまわずに捕食しようとすると、空から光が降ってきて殺されてしまう。それで仕方なく、畑を襲うようになったのだという。 「空からの光といったら、もうこれは人間業じゃあねえ、天狗の仕業に違いねえ」 「天狗なら、事情を話せば止めてくれるかもしんねえな。そもそもなんでゆっくりなんぞ助けてるのがわからんが」 そういうわけで、なんか天狗がやらかしたのだろうという結論に達した人間たちは、天狗の中でも新聞販売を通じて人間に対しては友好的な一派に相談してみることにした。 「その件なら、うちでも調査中です。少なくとも天狗の仕業じゃないですねえ」 「それなら他の妖怪か。わざわざゆっくりを助けて回る神様はおらんじゃろうしなあ」 「調査中ですんで、ちょっと待ってください。……で、三ヶ月だけ、三ヶ月だけとってみませんか?」 しょうがないので、里長をはじめとして何軒かの家で「文文。新聞」を購読することにして、続報を待った。 一週間ほどすると、天狗が情報を報せてきた。新聞の「号外」という形で、 「この号外は新聞をとってる方へのみお配りしています。いやぁーよかったですねえ、新聞とってて」 その号外には、例の通常種ゆっくりを捕食種から守る謎の光が特集されており、どうやら新しく神様になった元ドスまりさのゆっくり神様の仕業であるらしい、と書かれていた。 「まさか、神様だとは……」 「いくらゆっくりといっても、神様が相手じゃあどうにもなんねえ」 「れみりゃもふらんも飛べるからのう、今までの柵や罠じゃ意味が無い。畑全体に網をかけるなんぞ、とても無理じゃし、どうしたら……」 「のう……ここはわしらも神頼みしかないんじゃなかろうかの」 その、特集記事の隅っこに、広告が出ていた。 「守矢神社 信仰募集中」 と、書かれている。配置にあからさまに意図的なものを感じるが、溺れる者はなんとやら、本当にこの問題を解決してくれるのならば信仰してもよかろうと思った本来信心深い幻想郷の人間たちは、最近山頂にできた神社へと持ち込むことにした。 白狼天狗に案内されて守矢神社へ到着した人々は、事情を訴えた。その神社の巫女(正式には風祝という)が請け負ったために、喜んで帰っていった。 「くっくっくっ、来たねえ。よし、あれを実行に移すよ」 「あーうー、もともとバランスを回復するために準備は整ってたのに……ワルだねぇ」 「よう、忙しいとこ悪いね」 「ゆゆ、忙しいから、できるだけ早くしてね」 その日、ゆ神は、先輩の神様に呼び付けられて、山頂の神社へとやってきていた。 「随分、頑張ってるようだね」 「ゆゆん、信仰もだいぶ集まってきたよ」 以前、まだ信仰が一切得られていない状態のゆ神とは明らかに放つオーラが違っていた。 「しかし、そのおかげで、れみりゃとかふらんとかは困ってるみたいだぞ」 それに冷水を浴びせる神様の声。 「ゆゆゆ、でも、それはしょうがないよ」 「……お前は、ゆっくりの神様ではなかったようだな」 あっさりと言い切ったゆ神に、神様はどこか冷淡な表情で言った。 「ゆゆ! せんぱいの神様でも今の言葉は許さないよ!」 「言い直そう。お前は、れいむやまりさなどの通常種ゆっくりの神様だ」 「わ、わかってるならいいけど」 「しかし、そのおかげでバランスが崩れているんだよ」 神様は、ゆ神に、人間からの訴えを伝えた。 「ゆゆぅ……でも、それはしょうがないよ」 と、ゆ神が多少は躊躇いつつも言った。 「うん、やはりお前は、通常種ゆっくりの神様だ」 「ゆっ! 別に、それでいいよ。忙しいからそろそろ帰っていいかな?」 「別に非難してるわけじゃない。若い神ってのは、荒々しいもんさ。しかし、このままではバランスが崩れっぱなしになる。だから、新しい神様を用意した」 「ゆ? 新しいかみさま?」 「おい、出てこい」 その声に応じて、神社の境内に現れたのは―― 「ふ、ふ、ふ、ふらんだぁぁぁぁぁ!」 思わず、ゆ神は叫んでしまった。 神になる以前、ドスまりさになった時に、ふらんへの恐怖はなくなっていた。ドスになってしまえば、もはやれみりゃやふらんは単体では敵ではないからだ。しかし、今、ゆ神は声を限りに叫んでいた。 なぜなら、そのふらんが、自分と同じぐらいに多きかったからである。 「うー! ふらんかみさまー」 「ゆ、ゆ、ゆ、なんなの、そのでっかいふらんは!」 「むきゅきゅきゅきゅ」 それでも、ゆ神はまだしも、眷属ぱちゅりーなどは卒倒しそうになっている。 「こいつは生前、ふらん種の中でも相当な強さでね、今度、捕食種ゆっくりの神様になったから、まあ、仲良くやっとくれ」 「うー、だんまくごっこ!」 と、言いつつ、体当たりするでっかいふらん(以下、ふらん神) 「ゆゆゆゆっ! 負けないよ!」 ゆ神も反撃する。必殺のドススパーク。神様になり信仰が集まってからはさらに威力を増したファイナルドススパークだ。 「うー!」 ふらんの動きが止まる。 「ゆふん、やったね」 「うー!」 しかし、光が収まると、ふらんは元気一杯に突っ込んできた。 「ゆぅ……なんでスパークがきがないのおおお」 「ボムで削り殺されるEXボスはいないねえ」 「ゆぅぅぅ、なに言っでるのがわがら゛ないよ゛ぉぉぉぉ」 しょうがないので、ゆ神も体当たりで受けて立った。二柱のゆっくり神様の戦いは、さすがに既に信仰を得ているゆ神が勝利した。 「うー、おぼえてろー」 ふらん神はよろよろ飛んで逃げていったが、ゆ神の方も大ダメージを受けていた。スパークが効かないために肉弾戦をせざるを得なかった結果である。 神様なので、怪我はすぐに治ったのだが、それからは、捕食種からゆっくりたちを助けようとすると、必ずふらん神が邪魔しに来るようになった。 追い払えても、それまでにゆっくりたちが捕食されてしまう。このままでは神様の権威に傷が付き、信仰が減ってしまうかもしれない。 そのうちに、ふらん神を追い払うのがどんどん困難になっていき、遂には負けてしまうようになった。 「うー! ふぉーおぶあかいんど」 「ふ、ふらんが増えたぁぁぁぁぁ!」 「うー、ゆっくりしね!」 「うー、ゆっくりしね!」 「うー、ゆっくりしね!」 「うー、ゆっくりしね!」 もう、ボッコボコである。このふぉーおぶあかいんどという四体に増える技をふらんが使うようになってから、ゆ神の勝率が激減、それに伴って捕食されるゆっくりたちは激増した。 「かみさまなんていないのぜ! そのしょーこに、れいむの家族はれみりゃに食べられちゃったのぜ」 「ゆゆぅ……そうなのかも。おとーさんもおかーさんも、まいにちかみさまにおそなえしてたのに……」 そうなると、それまでの信仰を捨てるものが現れるのも致し方ないことであった。 「ゆぅ、あのふらん、どんどん強くなるよ」 「どうしてかしら、れみりゃやふらんは、通常種に比べたら数は少ないはずよ」 それならば得られる信仰はどうしたってこっちのほうが多くなるはず。いかに、ふらん神が生前の力を反映した強い神様であったとしても、神様である以上は、信仰をたくさん得たゆ神には勝てないはずなのだ。 「どうもどうも、清く正しい新聞拡張員でございます」 悩んでいると、天狗が訪ねてきた。 「お悩みの件についてはこちらで調査がついてます。今日の一面に載っていますよ。とりあえず三ヶ月とってみませんか」 どうやら、話を聞かれていたらしく、足元見るにも程がある商談をふっかけてきた。仕方ないので購読することにし、早速その今日の一面とやらを見てみた。 「ゆゆっ、なにこれ!」 「むきゅ、な、なんで人間がふらんを……」 記事の内容は、最近、人里でゆっくりふらんの形をした神様なんだか妖怪なんだかよくわからないものを祭り上げるお祭りがあったとのことであった。 一体どこからそういう話が出てきたものか、ゆっくりによる畑の被害を抑える効果があるということになっているようだ。 すわ、何事ぞ、とやってきた博霊の巫女は、祭りの特別顧問におさまっていた守矢神社の風祝に説明を受け「あんたら、マメね」と言い残してさっさと帰宅。 「なぜ、妹様が祭られているのかしら。そもそも、限られた者しか存在を知らないはずなのに」 と、噂を聞きつけやってきた紅魔館のメイド長もまた、特別顧問というかそもそもそっち方面の担当な風祝に説明を受けて納得して帰っていった。 祭りの評判は悪くなく、継続的に行われる見通しが立っているとのこと。 このふらん神様に捧げる破壊の儀式は荒々しいもので、各家から持ち寄ったもういらないので壊そうとしていた家具やらなにやらを「うー! ゆっくりしね!」と叫びながら破壊する。その際、より狂的にするのが神様の心にかなうものとされ、酒を飲んだ里人たちがその周りでやはり「うー! ゆっくりしね!」と囃し立てるその光景はかなり凄まじいものだったらしい。 しかし、特別顧問によると、神様を祭るにはそういった荒々しさも必要で、近いうちに守矢神社で御柱祭をやるというのを散々宣伝していった。 「ゆゆゆゆ、人間がふらんを信仰するだなんて」 「むきゅきゅ、ありえないわ」 と、ゆ神と眷属は信じられぬ面持ちだが、人間の信仰というのは融通無碍なもので、鼠の被害を減らすために猫の神様を祭り上げたり、御利益があると思えばなんでも信仰するものなのである。他にも、祭り上げておかないと災厄をもたらすそもそも神様なんだかよくわからない存在をも神様に祭り上げてしまうこともある。 「あーうー、信仰しないと祟っちゃうぞ、あーうー」 とか言う祟り神などがその例であろう。 「ゆっくり狩りからかえったよ!」 「おかえり、まりさ、どうだった?」 「たーくさんとれたよ、みんなでむーしゃむーしゃしようね!」 「ゆわーい、おとーしゃん、しゅごーい」 「むーちゃむーちゃ、しよーにぇ」 「ゆっゆっ、おいしちょーなきのみしゃんだよー」 楽しそうなゆっくり一家の団欒風景。 「むーしゃむーしゃ、しあわせー」 「むーちゃむーちゃ、ちあわちぇー」 しあわせ一杯の笑顔また笑顔。 最近よく見られるようになった食事の前の「おそなえ」をこの一家は行っていない。かみさまを信仰していないのだ。かといって、信仰している他のゆっくりを馬鹿にしたりはしておらず、かみさまを信仰するゆっくりの友達もいる。 みんなでむーしゃむーしゃしているその時、その団欒をぶち壊す音がした。巣の入り口を塞いだ枝やら葉っぱやらが、外側からの力に押されておうちの中に飛び込んでくる。 人間の襲撃―― それに思い当たって、まりさたちは恐怖に震えた。おうちにいるところを人間に襲われて逃げられる例は極めて少ない。 「ゆっ」 だが、その予想は外れ、姿を見せたのはゆっくりであった。しかも、友達のれいむとまりさである。 「ゆゆっ、どうしたの。ゆっくりせつめいしてね」 友達と言っても、尋常ではない訪問に、まりさはゆっくり怒っていた。 「ゆ……そのゆっくりたちはだれ?」 ぞろぞろと、ゆっくりたちが入ってくる。れいむとまりさ以外に、知らないゆっくりがいるのを見て、まりさは不安げに聞いた。 「……おまえたちは、かみさまを信仰しない悪いゆっくりなんだぜ」 いきなり、見たことがないまりさが言った。 「ゆゆゆ、そ、そんなのまりさたちのかってだよ」 と、言いつつ友達のまりさを見る。このまりさや一緒にいる友達のれいむは熱心に神様を信仰しているが、信仰するかしないかはそれぞれの自由であると言って、まりさ一家とも普通に付き合っていた。当然、信仰しないから悪いゆっくりだ、などという言葉を聞いたこともない。 「……」 「ゆぅ……」 しかし、なんだか友達のまりさとれいむの態度が冷淡であった。 「長に、おつげがあったんだぜ。最近、れみりゃやふらんにやられるゆっくりが増えたのは、お前らみたいにふしんじんなゆっくりのせいで、かみさまの力が弱くなったからなんだぜ」 「ゆ? なにをいっているの? そんなのまりさたちは知らないよ」 「おい」 「みょん」 口に先を尖らせた棒をくわえたゆっくりみょんが前に出てきた。 「ゆっ! なにをするの! 変なことしたらゆるさないよ!」 「おちびちゃんたち、おかあさんのおくちにはいってね!」 父まりさが家族を守るように前に出、母れいむは子供たちを口中へと誘う。 「ゆっくりやれ!」 「みょん!」 どうやらリーダーらしいまりさが言うと、みょんは躊躇うことなく、棒を父まりさの眉間に突き立てた。 「ゆぎゃ!」 「ま、まりさぁ!」 「つれていくんだぜ」 眉間に刺さった棒を引っ張られ、父まりさが泣きながら跳ねていく。棒を真っ直ぐにではなく、少し斜めに引っ張られているので、そうしないと激痛が襲ってくるのだ。 「お前らもだぜ」 口の中に子供を三匹入れて頬を膨らました母れいむも、体当たりをされ、棒で叩かれて周りを囲まれ、後ろから尖った棒で追い立てられておうちから出されてしまった。 「ゆひぃ、ゆひぃ」 父まりさは、必死になって飛び跳ねるのに精一杯で話すことができない。 「まりさ、れいむ、どぼしてごんなごとずるの? どぼして?」 母れいむは、友達だと思っていたまりさとれいむに涙ながらに訴えるが、それが聞き入れられることはなかった。 やがて、近くの群れへと到着した。ここは友達――だったはずのまりさとれいむが所属している群れで、ゆっくり神様を信仰していたが、排他的ではなく、信仰をしないために群れには入っていなかった一家とも友好的に付き合っていた――はずの群れであった。 「ゆあああああ」 群れの集会場の広場。そこは地獄になっていた。 何匹ものゆっくりたちが、ゆっくりできなくなっていた。串刺しにされているもの、真っ二つに割られているもの、ぺしゃんこに潰されている子供たち。 「ひ、ひどずぎるぅ、どぼじでごんなごとずるのぉぉぉぉぉ」 「こいつらは、かみさまを信仰しないふしんじんゆっくりだからだぜ。お前たちも、こうなるんだぜ。かわいそうだけど、しょうがないんだぜ」 リーダーまりさが冷徹に告げる。 「ゆわぁ! あ、ありす! ありすぅぅぅぅ!」 棒で刺されてから、黙っていた父まりさが、振り絞るような声を出した。母れいむがその視線の先を追うと…… 「あ、ありすがぁぁぁ! ど、どぼしてえええ」 そこには、友達のありすの無残な骸が転がっていた。目はえぐりぬかれていて空ろな穴になってしまっている。 「どぼじて、どぼじておなじむれのありずまで……」 「そいつは、お前らにしんばつするのにはんたいしたからそうなったんだぜ」 「そ、そんなぁぁぁ」 ありすは、両目を抉り取られても、信仰はそれぞれが自由にするもので、したくないものへ押し付けてはいけない、などとふしんじんなことを言っていたために、殺されたのだという。 「まったく、ゆっくりしてないありすだったんだぜ、ともだちだと思ってたのに」 「そうだね、ゆっくりはんせいしないありすだったから、しょうがないよ」 と、得意そうに言うのは、友達だと思っていたまりさとれいむ。彼女たちは、自ら曰く「間違った信仰の仕方をゆっくり反省した」らしい。 嘆き悲しんでいるのも、それが自分たちに降りかかるまでであった。とうとう、かみさまを信仰はしていないものの、真面目にゆっくり生きてきたゆっくり一家は、不信心の罪により処刑されてしまった。 「ゆぁぁぁ! でいぶと、でいぶとおちびだぢだげはぁぁぁぁ!」 父まりさは、目の前で家族が死ぬのを見せ付けられた後に串刺しにされた。 「んー、んー、んー」 母れいむは、子供たちを守るために固く口を閉じていたが、おかまいなしに頬を刺されまくり、頭を棒で叩かれて遂に死んでしまった。 「おきゃーしゃーん」 「おちょーしゃん、たちゅけちぇぇぇ」 「いぢゃいよ、れいみゅ、じにだくないぃぃぃ」 子供たちは、母の死後に口の中から取り出されて、一匹ずつ石で打たれ潰された。 それをやるゆっくりたちは、皆一様に真面目な顔をして、 「ゆっくりかみさま、ゆっくりおるゆしください」 「ふしんじんものをころします。ゆっくりさせてください」 と、口々にそんな言葉を唱えていた。 「ゆぅ……」 「かみさま、しょうがないことなのよ」 沈んだ表情のゆ神を慰める眷属ぱちゅりー。 先日、ぱちゅりーは、以前から特に信仰のあついことで目をかけていた群れの長の所へ再び神の使いとして舞い降り「ごしんたく」を授けて来たのである。 ゆっくりをゆっくりさせまいとする、あくまが現れた。ゆっくりたちがもっとゆっくり神様を信仰しないと、そのあくまを押さえることができない。もっともっと信仰せよ。信仰しないものは……永遠にゆっくりさせてあげなさい。それは、わるいことではなく、そのゆっくりたちのためなのだ。 それが招いた結果が、敬虔で真面目な信徒たちによる、ゲスもそうでないゆっくりも、まとめて「信仰しているか否か」でくくって永遠にゆっくりさせる行為である。 しかし、眷属ぱちゅりーは嘘をついた、とは思っていない。実際に、それにより信仰をするゆっくりが増えれば、ゆ神の力が増え、ふらん神を止めることができるようになる。 しょうがない。しょうがない。より多くのゆっくりをゆっくりさせるためだから、しょうがない。せめて、それからは目をそらすまい。 だから、ゆ神とその眷属は自分たちの行動が招いた結果を見続ける。 「たちゅけてぇぇぇ、たちゅけてぇぇぇ!」 「この子たちは、もうふしんじんが餡子にしみこんでいるので助けることは無理なんだぜ」 「おねえしゃんたちをいじめりゅにゃあああ!」 「この赤ちゃんたちは、まだ今から教えれば間に合うんだぜ。……ただし、かみさまへのわるくちを言ったら、ころすんだぜ」 「にゃ、にゃにがかみちゃまにゃの! まりしゃたちをゆっきゅちさせにゃいかみちゃまなんていらにゃいよ!」 「まりしゃのいうとおりだよ!」 「いらにゃいよ! いらにゃいよ!」 「かみちゃまなんて、いらにゃいよ!」 「……ざんねんなんだぜ、この赤ちゃんたちも……」 本当に残念そうに言ったそのまりさが促すと、周りにいたゆっくりたちが、その子ゆっくりと赤ゆっくりたちをぐいぐいと押しやった。その先には、大きな穴が空いていてそこには既に事切れた子ゆっくりたちの親ゆっくりがいた。 「おちょーしゃん、たしゅけて!」 「おきゃーしゃん、おくちにいれちぇぇぇ」 「みゃみゃあ、みゃみゃああああ!」 死んでいるのがわからないのか、一斉に助けを求める子供たち。 「よし、やるんだぜ」 「ゆっ!」 ゆっくりたちが、飛び上がって子供たちを上から潰す。潰された子ゆっくりたちは別のゆっくりがくわえて引っ張っていき、まだ死んでいないものは、そこでまた念入りに潰される。そして、完全に死んだことが確認されると、次々に穴に投げ込まれていった。 「ゆっくりかみさま、ふしんじんなゆっくりはころしました。ゆっくりおゆるしください」 「ゆっくりおまもりください」 「ゆっくりさせてください」 信仰が集まってくる。 力が沸いて来る。 これなら、ふらん神にも勝てる。 そう思いながら、ゆっくり神様は泣いていた。 ゆっくり神様は、ゆっくりをゆっくりさせないゆっくり悪魔と戦っている。みんなが信仰をしている時は、神様は悪魔に勝ち、ゆっくりを守ってくれる。しかし、信仰が廃れれば悪魔がはびこって、ゆっくりできなくなってしまう。 ゆっくり神様へ信仰を捧げなさい。 ゆっくり神様を信仰しないものは、永遠にゆっくりさせてあげなさい。 「むきゅぅ」 二度も神の使いからお告げを受けた群長ぱちゅりーは、近付く死を悟ってから書き記した文章を眺めて、満足そうにしていた。ゆっくりだけに実際は全てひらがなで書かれている。 短い文章だが、これだけのものを書くにもゆっくりはひどい苦労をする。頭のいいぱちゅりーだからできたことであろう。 これは、神の使いからのお告げをほぼそのまま文章にしたもので、これを群れに伝えていくために書き残そうと思い立ったのだ。 「ゆぴぃぃぃぃ、やめちぇぇぇ」 「たちゅけちぇぇぇ」 表から、悲鳴が聞こえてきたが、長ぱちゅりーは表情を動かさない。既に聞き慣れた声だからだ。 表では、群れのゆっくりたちが、捕らえてきたふしんじんなゆっくりの子供を永遠にゆっくりさせていた。親は発見した場所で殺されていて、持ち運び易い子ゆっくりを連れてきたのである。 「かみさまをしんじないふしんじんゆっくりめ、ゆっくりしね!」 「げらげらげら、かみさまはおまえらにおいかりなのぜ。ゆっくりしね!」 「おちびたちも、そのいちばんちいさいやつをゆっくりさせてあげるんだぜ」 「ゆゆ、よーち」 「ゆっくちちね! ふちんじんゆっくちめ!」 「ゆゆん、そのちょーしそのちょーし」 若い連中が小さい子供たちをけしかけている。 長ぱちゅりーは、率直に言って、例えふしんじんゆっくりとはいえ、同じゆっくりを殺すのを楽しむような若者たちには嫌悪感を覚えざるを得ない。自分たちの頃は、心を鬼にしつつも、その鬼と化した心のどこかに、罪悪感があったものだ。 しかし、それすらも、ふしんじんなのではないか、とも長ぱちゅりーは思うのだ。 あの、躊躇い無く信仰しないゆっくりを殺す若者たちの姿こそ、ゆっくり神様の御心にかなうものなのではないか、と。 「ゆあああああ、悲しみを背負っていないおまえには負けないよ!」 「うー、ゆっくりしね! ゆっくりしね!」 「信仰を得るために、どれだけ涙を飲んだか……教えてあげるよ!」 「うー、ふぉーおぶあかいんど」 「ゆゆゆっ!」 「うー、ゆっくりしね!」 「うー、ゆっくりしね!」 「うー、ゆっくりしね!」 「うー、ゆっくりしね!」 「ゆべ、ゆび、ゆぎ、やっぱりぞれ、ずるい゛よ゛ぉぉぉぉぉ!」 そして、今日もゆっくり神様たちの戦いは続いている。 終わり リアルに仕事中に「ゆっゆっ」とか言ってしまって困っています。 この趣味がばれたら、わしの人生おしまいじゃ。ゆっゆっ。 作品がけっこうたまってきたんで、今まで書いたものリスト作りました。 2704~2708 死ぬことと見つけたり 2727 人間様の都合 2853・2854 捕食種まりさ このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/840.html
体 9KB ※2作目です ※相も変わらずとんでもSSです ※一部のゆっくりがご都合主義的に中途半端に賢い気もするけどキニシナーイ ※俺設定注意(というか作品の為の俺設定どころか俺設定の為の作品です) ※虐待描写あっさりです ※糞味噌 要 注 意!!!! ※どうしてこうなった! 体 「むきゅー!にんげんさんとゆっくりでどうちがうのよー!?」 山のゆっくりプレイス。そこに住んでいる長ぱちゅりーは人間からの被害に頭を悩ませていた。 野菜を採取しようとすればすかさず現れ仲間を叩き潰す。通行料を要求すれば踏み潰す。赤ん坊を見せて対価を求めればその赤ん坊食べるか握り潰す。etc… これら傍若無人な振る舞いに怒りを覚えるが、いかんせん人間は強すぎる。ドス級でなければどうしようもない上に複数ならドスすら危うい。 しかし、だからといって諦めるわけにもいかない。故に3日間家にこもり人間に勝つ方法について考察していたのだが……。 「ゆっくりだってむしさんにかてる。ぷくーをすればいぬさんもうかつにおそってこない。なのにどうしてにんげんさんにはかてないのぉー!!」 所詮森の賢者(笑)。この程度である。 しかし、仮にも長に抜擢される程である。ここから先が普通のぱちゅりーとは違った。じゃあ今までが何かの間違いだった、と普通の賢者(笑)が考えるところで、 じゃあなぜそんなに強いのかという逆転の発想で対策を練り始めた。 「にんげんさんはちぇんよりあしもはやいしまりさよりちからもつよいわ。みょんよりえだをきようにふるし、ありすよりぺにぺにがおおきい。 れいむよりあらゆるてんでまさっているのはいうまでもない…ってことはつまりぱちゅりーのずのういがいみんなゆっくりよりもうえだというの!?」 長ぱちゅりーは驚愕した。頭脳に特化したぱちゅりー種以外のゆっくりは、どんな種だって身体能力の一部は他の種より優れている。なのに人間は自分の種族以外の すべてのゆっくりの長所よりも勝っているのだ。こうやって改めて深く考えなければ気付かないのかよ、とか人間様より頭が良いつもりなのかよ、とツッコミどころ 満載ではあるが、ゆっくりでこの境地に辿り着いたのは驚きに値する。 「い、いえ。それだけじゃないわ。どうつきのれみりゃやふらんだってにんげんさんからはにげるともきくし、なにより『おようふく』という『まぐ』をみにつけて からだをまもっていると……!!!!!!!!!!」 そこまで言って長ぱちゅりーは人間とゆっくりとの決定的な違い、そして勝利の可能性をついに発見した。 「むきゃ。むきゃきゃ。どうしていままできづかなかったのかしら!そうよそれよ!これでにんげんさんのてんかもここでおわりよ!むきゃきゃきゃきゃきゃきゃ」 2日後。 「ゆゆーん!さすがおさだね!」 「さすがのまりささまもおさにはかなわないぜ!」 「あまりにもとかいはすぎてありすがいなかものにおもえてくるわ!くやしい!でも(ry」 「むきゅ。あれこそがぱちゅりーのきわみなのね。でもいつかかならずそこへいたってみせるわ!」 「わかるよー。おさにいっしょうついていくよー。」 「こかんの!てんぽうざん!」 30匹のゆっくりの集団が街へと向かっていた。そうあの長ぱちゅりーの群れのゆっくりたちである。あの後、長ぱちゅりーはさらに1日かけて人間の攻略法を練り、 そして今朝、自分の群れにそれを伝えて街への進軍を宣言したのだった。 (むきゅきゅ。そうよ。ぱちゅりーはてんさいなのよ。これでにんげんさんに…ゆっくりのおそろしさを!じぶんたちのうぬぼれを!そしてどすのあじわった くるしみをおもいしらせてやれるわ!) かつて長ぱちゅりーが子ゆっくりであった頃、年老いたドスの群れに所属していた。しかし、群れの一匹のゆっくりが人間の子供に怪我を負わせたという理由で 近辺の他の群れごと全滅させられた(ちなみに膝をすりむいた程度である)。元々ドスは群れの低脳ぶりに呆れており、人間の子供に勝ったと自分の群れの ゆっくりが武勇伝を語っていたのを聞いて、報復を受ける前にさっさと逃げていた。 その時、側近であった長ぱちゅりーの両親を家族ごと自分の帽子に入れて逃げたため長ぱちゅりーも生き延びたのであった。 しかし、長距離の移動の負担に老体が耐えられず、数日後にドスは死んでしまった。ドスは最期に、 人間の報復意識の高さ 人間の同じ群れへの防御意識の高さ 特に子供への意識の高さ を徹底的に長ぱちゅりーの家族に教え込み、そして逝った。 長ぱちゅりーは子供ながらにこのドスへ尊敬の念を抱いていた。このことがきっかけとなり、ドスの死因を作った人間へ深い憎しみを抱くようになった。 そして人間に勝つことが自分のドスから遺された使命だと思うようになった。…ドスの『人間に関わるな』という想いを理解することなく。 このような経緯から、人間と戦うために『自身の長所を伸ばす努力』というゆっくりにあるまじきことを行った。そのおかげでゆっくりにしては高い思考能力 を身に付け、純粋に能力と功績を買われて長として君臨したのであった。 そしてその憎しみに加えて仲間を未来の人間の恐怖から守るという使命感でより一層燃えていた。 ……話は元に戻り現代。 長ぱちゅりー一向はついに人間の街に辿り着いた。 「むきゅ!じゃあさくせんかいしよ!ひょうてきいがいにはこうげきしてめをつけられちゃだめよ!さんっ!」 そう言うとゆっくりたちは1種族ずつ計6匹の混成部隊5つに別れ、長ぱちゅりーが言う『標的』を求めて街の中へと走って行った。 ある部隊は銭湯に辿り着いた。 昨今銭湯など流行らず、せいぜい昔ながらの常連や安アパート住まいの学生ぐらいしかこないため、番台のおばあさんは暇でうとうとしていた。そのため ゆっくりが中に入ってしまっても気づかなかった。 「ねえまりさ、ここにひょーてきがいるのかな?」 「わからないからこうしてさがしているんだぜ!そうさのきほんはあんよなんだぜ!」 そう言うとゆっくりのご都合パワーで引き戸を開け、浴場へと入ってしまった。 「うおっ!?ゆっくりが何で入ってきてんだ?」 「まあそう邪見にすんなよ。この銭湯にくるなんてなかなか通のゆっくりじゃねーか」 「ゆゆっ!はだかのおじさんがいるわ!いなかものね!」 「ほーけーい!たーんしょう!」 「「何だとてめええええええ!」」 中にいた青年達(以下包茎鬼意山、短小鬼意山)はたまたま大学が休校だったため昼から風呂にきて独占状態を楽しんでいた。そこへゆっくりが乱入してきたため、 気分を害されて怒り狂った。……決して包茎だからでも短小だからでもない。そして早速包茎鬼意山はみょんを叩き潰し、短小鬼意山はありすを踏み潰した。 「「あでぃずー!びょんー!」」 「どぼじでごんなごどずるのー!?でいぶだぢなにもじでないでじょー!?」 「みんなゆっくりしないではやくにげるんだぜ!」 「「にがすかあああああ」」 包茎鬼意山はれいむををまりさにぶつけ、その勢いでぱちゅりーも一緒に吹っ飛ばした。一方短小鬼意山はちぇんを捕まえ、耳な尻尾などのパーツを引き千切って いた。そしてその怒りを、ゆっくりを湯に沈めたりタイルに顔面をこすりつけたりして解消した。 またある部隊は公園に来ていた。この公園はウフフで有名なスポットであり、茂みの奥では真昼間から盛っているカップルがいた。 「修理工鬼意山…僕もう股間のフジヤマがボルケイノしそうだよ!」 「おいおい予備校鬼意山、始めたばったりだろ?しょうがねえな。サブタイレニアンサンしてやるからしっかり奥まで挿しな。その後は俺の股間のミニ八卦炉を マスタースパークさせてもら…ウッ」 「「マリアリ砲!!!」」 ……ウフフとは何も男女だけではないようである。しかし不運にもゆっくり部隊はそうとは知らずに近づいてしまった。 「わかるよー。にんげんさんがすっきりしてるよー」 「えべれすと!まりわな!」 「みょんのいうとおり、ようすをみてみましょう。わたしたちのひょうてきになりうるわ!」 「……ん?修理工鬼意山、ゆっくりがエネミーマーカーしてますよ。なんだかオンバシラがよけいエクスパンデッドしそうです」 「ああ。実は俺、ゆっくりでもかまわず喰っちまう人間なんだ。そうだいいこと思いついた。予備校鬼意山、ゆっくりの中で不夜城レッドしてみろよ気持ちいいぜ」 「修理工鬼意山がそう言うなら…もうグングニルが不夜城レッドしちゃいますよ! 」 2人のお兄さんは幻想風靡のごとく近づき、あっという間にゆっくりたちを捕まえた。予備校鬼意山は足で2匹おさえ、1匹手に持ちHENTAIを楽しんだが、 修理工鬼意山は1匹足で確保すると同時になんと二刀流でHENTAIし始めた。そしてそれはゆっくりの体内の餡やクリームが鬼意山達の厄に置き換わるまで続いた。 残りの2部隊も様々な理由で壊滅し、残るは長ぱちゅりーの部隊のみとなった。そうとは露知らず、長は自分たちの標的を探していたが、夕方になっても結局 見つからなかった。しかしゆっくりの神は彼女らを見捨てなかった。長ぱちゅりーは知らないうちに近くまで来ていた。自分たちの標的がいる……小学校に。 「な、なんなのこれは……」 しげみにかくれていたら、おおきなにんげんさんが『がっこう』といっていた。つまりあのきょだいなどうくつはにんげんさんのがっこう、つまりおちびちゃんが いるにちがいない。そうおもっておもいきってかべさんのすきまからはいっていたら… 「どういうことなの…?」 「なんでにんげんさんのおちびちゃんが…」 「「「「「「こどもなのにみんなどうつきなのおおおおお!?」」」」」」 数日前、長ぱちゅりーはこう考えた ―――い、いえ。それだけじゃないわ。「どうつき」のれみりゃやふらんだってにんげんさんからはにげるともきくし、なにより『おようふく』という『まぐ』を みにつけて「からだ」をまもっていると……!!!!!!!!!!――― ゆっくりれみりゃやふらんは幼年期は胴なしで過ごす。そして成長し、なおかつ栄養が十分あればと戦闘能力が数倍に跳ね上がる胴付きになる。つまり、 1.人間の子供ならまだ胴なしだから弱いはず 2.人間は子供に弱いからそれを人質にすれば下手に出るしかない 3.そのまま支配する というやっぱり森の賢者(笑)な結論に至ってしまったのだった。 まだ洋服という魔具に守られているから強いという発想なら少しは人間に被害を与えたかもしれない。しかし、れみりゃ達と人間を同列に考えてしまった時点で この作戦は最初から失敗が確定していた。 銭湯で裸の人間がいても標的として認識しなかったのは、「胴なしにんげん」を探していたから。 公園で様子見をしていたのは、すっきりして人間の額から「胴なしにんげん」が生えてきてから襲うつもりだったから。 呆然とする長ぱちゅりー部隊に低学年の男の子たちが気づいた。胴なしゆっくりである彼女らに6~7歳児に対抗できる能力は……ない。 【あとがき】 ゆっくりが人間を頭の大きさだけで強さを判断するって設定よく見かけません? でも胴付きゆっくりがいるんだから逆に胴で敵の危険度をランク付けする設定もあっていいんじゃないかなーと思って書いてみました。 胴付き(服を着ている)れみりゃ達を例に上げたり服を『』付けしたりして「服を着ているから人間は強靭と長ぱちゅりーは考えた」 ってミスリードを狙ったんですが…うまくいきましたか? 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 310 仏 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 胴無し人間怖い -- 2016-01-21 19 28 20 なるほどなーw -- 2011-10-08 23 00 36 うめえwww -- 2011-06-04 06 21 33 しっかりミスリードされたよ!無能な賢者(笑)はさっさと滅んでね! -- 2010-07-19 19 39 08 けんじゃ(笑) おお、すごいすごい -- 2010-06-22 00 53 22 さすが、森賢クオリティ -- 2010-06-21 13 34 29
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4926.html
ゆっくり川渡りパズル ほとんどが会話文で構成されています。読みにくさは抜群です。 多少人間いじめも入っています。 全体的にぬるめです。 色々と実験作です。SSとは別の、なんか変なものだと思ってお読み下さると幸いです。 「なあ、ちょっとこれ見てくれ」 「ん? 何だこれ、『ゆっくりパズル・ゲームブック』?」 「ああ。なぞなぞとか論理パズルとかに、ゆっくりを絡めた問題が載ってるんだよ。 それでさ、中でも面白かったのがこれ。『ゆっくり川渡り』だ」 「川渡り? 何それ?」 「まあ、今から問題読み上げるから、ちょっと聞いててくれ」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 広い原っぱを、ふらん、れみりゃ、親まりさ、子まりさ×2、親ありす、子ありす×2が跳ねています。 一行はとある事情で、ずっと向こうにあるというゆっくりプレイスにたどり着くために移動しているのです。 そんな時、一行の前に川が現れました。川幅が広く、流れもそこそこ急なので、まりさの帽子では渡れません。 岸には舟が括りつけられていました。しかし舟はゆっくり二匹までしか乗れず、一艘しかありません。 つまり、この舟一艘だけを使って、こっち岸と向こう岸を行ったり来たりしなければならないのです。 「うー。こまった。ぜんいん、わたれるのかな......」 一行を率いていたふらんは頭を抱えました。 何故かというと、舟をこげるのはふらん、親まりさ、親ありすの3匹だけ。 れみりゃと子ゆっくり4匹は、このいずれかの3匹と同乗して渡らなければならないのです。 さらに、加えて―― 「んほっ......まりさ、さきにいってもいいわよ! とかいはなありすは、あとからゆっくりいくわぁ!」 親ありすが発情して、レイパーとなりかけていました。 ギラギラとした視線の先には、縮こまって震えている子まりさ2匹がいます。 「ゆっ! まりさはあとでいいよ! それより、ありすがそこのおちびちゃんをおいてさきにいってね!」 そんな親ありすから子まりさ達を隠すようにして立っているのが、親まりさです。 噛みつくような視線を親ありすに、そして子ありす2匹に向けています。 そのおかげで、親ありすは子まりさ達に手を出すことができません。 普通のまりさより体が大きく、力も強い親まりさは、レイパーと化した親ありすとも互角に張り合えます。 親まりさは、親ありすさえ居なければ、レイパーとなる恐れがある子ありすを噛み殺す気でいるようです。 ちなみに、親ありすは自分の子どもに手を出すつもりはさすがに無いようです。 最後に、もう一つだけ懸念がありました。 「うっうー! あまあまたべるんだどー♪」 「ゆぎゃああああ!! れみりゃいやあああ!!」 れみりゃの存在です。放っておけば、間違いなくまりさやありすを食べてしまうでしょう。 「......だめ。えい」 「う゛あっ! いだいんだどー! ざぐやー、ざぐやあああ!!」 唯一、ふらんだけがれみりゃを抑えておけます。一緒の岸にいれば、れみりゃは悪さをすることはありません。 しかし、ふらんはれみりゃを抑えるだけで精一杯で、まりさとありすの睨み合いまで止めることはできません。 「おかーしゃん......こわいかおちないで、ゆっくちしてね......?」 「みゃみゃ......すっきりーはだめだよ......」 子まりさ2匹と子ありす2匹は何も悪さをしません。子ありすがレイパー化することもありません。 状況は以上です。 あなたはふらんとなって、1匹も欠くことなく、向こう岸に全員渡れるように順番を考えてください。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「長いわ! えーと、親まりさが......?」 「まとめるとだな...... 舟は2人乗りが一艘。舟をこげるのはふらん、親ありす、親まりさだけ。 どちらかの岸に、安全条件を満たさないメンバーが揃っていたらゲームオーバー。 親まりさは親ありすが居なかったら子ありすを食う。 親ありすは親まりさが居なかったら子まりさを犯る。 れみりゃはふらんが居なかったら親とか子とか関係なくまりさやありすを食う」 「あっさり済んだじゃん! 最初からそれでいいよ!」 「まあまあ。それで、できるか? これ」 「簡単だろこんなん。まずは......親まりさと子まりさ1匹で向こう岸に渡る」 「ゆっ! まりさと、おちびちゃんひとりでいけばいいんだね!」 「ゆっくちいってくるよ!」 「んほおおおお! まりさののこったおちびちゃん! ありすのあいをうけとってねええ!!」 「やじゃあああ! やべでええええ!!」 「もうありすをとめられるのはだれもいないわあああ!」 「ゆぎゃあああ! だずげで、おがーじゃーん!!」 「んほおおお! すっきりー!」 「いやあああ!!......ずっぎりー...... もっちょ......ゆっくちちたかった......」 「うー。まちがった......」 「あれー?」 「あれー、じゃねーよ! お前俺の話聞いてた? 何なの? 餡子脳なの? 親まりさが居なくなったら残された子まりさ一発でアウトだろうが!」 「はは、ちょっと試してみただけさ。次から本気だ。 よし、ひらめいたぞ! 親まりさと親ありすで仲良く向こう岸に! そして親まりさだけでこっち岸に帰ってくるんだ!」 「じゃあ、まりさはありすといっしょにいくよ......」 「ゆふう、ふたりきりね、まりさ!」 「こっちこないでね!」 「じゃ、まりさはもどるよ! おとなしくしててね!」 「つれないわね......」 「ゆぴいいい!! みゃみゃ、たずげでえええ!!」 「くぞありすのおちびちゃんはゆっくりしないでしんでね!」 「どぼじでえええ! いじゃいよおおお!!」 「もっじょ、ゆっぐぢ、ぢだがっだ......」 「むーしゃむーしゃ、しあわせー!」 「うー。まちがった......」 「あれー?」 「だからあれー、じゃねーんだよ! 戻ってくるときの事も考えようね! 向こう岸に行った奴はもうこっち岸には居ないんだよ!」 「え、でもじゃあこれ、どうすんだ? もう動かせる奴が......」 「居るだろ......大ヒントだ。まず、ふらんとれみりゃで向こう岸に行って、ふらんが帰ってくる」 「うー。れみりゃ、いくよ」 「うあー! れみりゃのあまあまがああ!! はなじでー!」 「じゃ、ふらんはもどるから」 「いやあああ!! ざびじいよー! ざぐや、ざぐやあああ!!」 「んほぉ......まりさ、ありすとあいをかわしましょう......?」 「だからこっちこないでね!」 「うー。まずは、ここまで」 「はい。これで、向こう岸にれみりゃが1匹だけ」 「おおー......そうか、そして親まりさを......あれ?」 「......それじゃさっきと同じだ。こっちにはふらんが居るんだぜ?」 「あっ、そうか! ふらんと、子まりさ1匹が一緒に行く! そしてふらんだけ帰ってくる!」 「うー。子まりさ、いくよ」 「ゆっ! わかったよ!」 「ふらん、まりさのおちびちゃんをよろしくね!」 「うー。じゃあ、ふらんはもどるから」 「ゆ!? まって! ふらん! このままじゃまりしゃが......」 「うぁー! ふらんがあまあまをもっできでくれたどー♪ いただきまーす!」 「ゆぎゃあああ!! だずげでえええ!」 「うー♪ あまくておいしいどー!」 「もっちょ......ゆっくちちたかっ......」 「ふらあああん!! なにやっでるのぼおおおお!! ばりざのおちびちゃんがあああ!」 「うー。まちがった......」 「......あれ?」 「だから! お前は! 何で? 何でなの? お前の頭はダメだ!」 「うるせー! じゃあこうだ! 親まりさが子まりさを口に含んで......」 「いやいや何言ってんだよ! お前は、もう......本当にダメだ!」 「うるせーよ! 大体定員ゆっくり2匹までって何だよ! 親と子じゃ重さも大きさも全然違うじゃん! そもそもふらんやれみりゃが胴付きかどうか、とかいう情報もないし! どうなのそこんところ?」 「これはクイズだから! そんなこと言ってたら進まないよ! ふらんと子ども1匹までは合ってるんだよ。その次だ、その次!」 「えー......? はっ! わかった! ふらんとれみりゃで帰ってくるんだ!」 「れみりゃ、ふらんといっしょにもどるよ。子まりさはここでまってて」 「うー! れみりゃのあまあまがー!」 「わかっちゃよ! ゆっくちまっちぇるよ!」 「うぁー♪ こっちにもあまあま......いだっ! うぁー、いだいいい!!」 「うー。おとなしくしてろ......ここまで、よし」 「はい正解! ようやく気付いたな」 「よっしゃー!......って、めんどくせーよ! 子まりさ1匹向こうに運ぶのにどんだけ時間掛かるんだよ!」 「お前の解答が支離滅裂だからだ! これからスピード上げてくからな」 「尻滅裂って......ちくしょう、意地でも解いてやる......」 「今は向こうに子まりさ1匹のみ。次は?」 「んーと、とりあえず舟がこげない子ども達を向こうにやるべきだよな。 次は、親まりさともう1匹の子まりさで向こう岸に。そして親まりさだけ帰ってくる」 「おお、続けて」 「で、親ありすと子ありす......じゃだめだな。向こうで子まりさが犯られる。 親まりさと親ありすが一緒に行って、親ありすだけ帰ってくる!」 「おお! 今は向こうに親まりさと子まりさ2匹! それで?」 「親ありすと子ありす1匹が一緒に行って......親まりさと親ありすで帰ってくる!」 「......、で?」 「そして親ありすともう1匹の子ありすが一緒に行ってッ――」 「んほおおおお!! まりさのおちびちゃんたちぃ! ありすといっしょにすっきりしましょうねえええ!」 「ゆぎゃああああ!! おかーしゃんどこおおおお!!」 「まりさははんたいがわよおおお! んほおおお! きょうはさんぴーよおおお!!」 「いやああああああ!!」 「みゃみゃ、やめて! まりしゃたちにひどいことしないで!」 「ゆふうん! ありすのおちびちゃんたちもいっしょにすっきりしましょおお! きょうはごぴーよおお!!」 『ゆんやああああ!!』 「アァァァウトオォォォ!」 「ギャアアアアア!! 同じ過ちをおおおお!!」 「しかも犠牲者が増えてるな。まあ、ゲームオーバーには変わりないけど」 「え、でも、もうわからん。どうすればいい? いつ間違った?」 「親ありすと子ありす1匹目を持ってったときだな。まだ子ありすは早い」 「向こう岸に親まりさと子まりさ2匹が居るときか...... あと、こっち岸で動かせる奴と言ったら......」 「そう。ふらんとれみりゃだ」 「ふらんとれみりゃで向こう岸行って......親まりさで戻ってくるんだ!」 「うー。れみりゃ、またいくよ」 「うぁー! はやぐあまあまたべざじでー!」 「じゃあ、親まりさは、ひとりでもどって」 「ゆっ! わかったよ! おちびちゃんたちをおねがいね!」 「うぁー、あまあまああ!!」 「んほっ......まりさ、もどってきてくれたのねえええええ!!」 「しつこいよっ!」 「ゆべっ! ゆふふ、まりさったらつんでれねぇ......」 「正解! これでこっち岸には親まりさ、親ありす、子ありす2匹。向こう岸にはふらん、れみりゃ、子まりさ2匹」 「条件は大丈夫なんだな。すげぇ、なんかすげぇぞ」 「終盤だ。一気に行ってみよう」 「親まりさと親ありすで行って、親ありすで帰ってくる!」 「ふんふん」 「親ありすと子ありすで行く!」 「よしよし」 「これで残りは子ありす1匹のみ!」 「その通り! さあ、とどめだ!」 「ふらんが単独で迎えに行って、子ありすを拾ってくればッ――」 「うー。じゃあ、さいごの子ありすをむかえにいってくる」 「いってらっしゃい! たのんだわよ!」 「これでゆっくりぷれいすにいけるね!」 「そうね! まりさ、ついたら、いっぱいすっきりしましょうね!」 「ゆぅ!? なにいってるの!? れいぱーはちかよらないでね!」 「......うー☆」 『!?』 「よーやく......よーやくあまあまがたべられるんだどー☆」 「ゆぎゃああああ!!」 「ふらん! ゆっくりしないでかえってぎでええええ!!」 「あまあまはおぜうさまにたべられるんだっどぉー! こうえいにおもうんだどー!」 「だずげでえええええ!!」 「じにだぐないよおおおお!!」 「あ゛あ゛あ゛あ......あんこざんずわないでえぇぇ......」 「ゆわあああっあああっああぁぁぁぁ......ぼっどゆっぐぢ......」 「れみ☆りゃ☆うー♪」 「ユギャアアアアアア!! 最後の最後でえええぇぇえ!!」 「横着野郎!! 何でれみりゃ放っといて行くんだよ!」 「わずれでばじだああああ!!」 「ホンットに......ダメだ! リアル餡子脳だお前は!」 「ずびばぜんんんん!!」 「ふらんとれみりゃで戻る! れみりゃ1匹を置いて、ふらんと子ありすで向こう岸へ! で、そこでふらんが単独で戻ってれみりゃを拾ってくるんだよ! わかったか!」 「......はい、わかりました」 「はぁー......きれいに終わるかと思ったのに......」 「......なあ、1つ思ったんだけどさ」 「何だ」 「れみりゃとふらんって空飛べるよね......?」 「......それは俺も思ったけど、突っ込んではだめだ」 「そうですか」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 解答ページの下に書いてある、おまけ 「ゆっ! これでゆっくりぷれいすにいけるね!」 「おかーしゃん、いっぱいゆっくちしようね!」 「うー。ついた」 「ゆっ! ここがゆっくりぷれいすね! とかいはなたてものだわ!」 「おにーさん。かえってきたよ」 「おう、ふらん、お帰り。 おっ、すげー! れみりゃ捕まえてきたのか! やるなあ。さすがふらんだ」 「ゆっ? このおにーしゃんだれ? ゆっくちできるひと?」 「ああ、俺はとってもゆっくりできるお兄さんだよ。 そしてみんな、とってもゆっくりできる加工場にようこそ」 『ゆ゛っ!?』 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― あとがき 部屋の整理中に俺が幼かった頃読んでいた本が出てきて、その内容で作ってしまいました...... こんな粗雑で分かりにくくて読みにくい作文を最後まで読んでいただいた方、本当にありがとうございました。 参考文献 「パスワード龍伝説」 松原秀行 講談社青い鳥文庫 過去作品 ゆっくりバルーンオブジェ 暗闇の誕生 ゆっくりアスパラかかし 掃除機 野菜の生え方について本気出して叩き込んでみた 前 後 おまけ ゆっくりドライ火だるま ゆっくり真空パック
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1105.html
あるところに、ゆっくり霊夢の家族がいた。 親ゆっくり霊夢に赤れいむ3匹、そして赤まりさ3匹。 もう片方の親であるゆっくり魔理沙は、まりさ種らしくもなく家族が野犬に襲われた際に囮となった。 巣に逃げ帰った親れいむは親まりさの帰りを待ち続けたが、結局帰ってくることはなかった。 そして残された、パートナーとの愛の結晶である6匹の赤ゆっくり。 れいむは全ての愛情を注ぎ込んだ。忙しい毎日だったが、赤ゆっくりがいてくれて幸せだった。 そしてそのような幸せをぶち壊すのが大好きな男がいた。言うまでもない、虐待お兄さんである。 男は新しい虐待法を思いついており、生贄となる家族を探しに森へ来ていた。そこに、 「じゃあお母さんはご飯を探してくるよ!ゆっくりまっていてね!」 「「「「「「ゆっくちまっちぇるね!!」」」」」」 という声。格好のターゲットだとほくそ笑む。 そして巣から出てきた親れいむをすぐさま掴み、持ってきた加工場製透明ケースへ放り込んだ。 「ゆ!なんなのお兄さん!はやくここから出してね!」 必死に出ようとガタガタとケースを揺らすが、当然この程度ではビクともしない。 男はわめく親れいむを無視して、箱を持ったまま戻り、親れいむは一旦隣人に預けた。 もちろん、この隣人も虐待仲間である。 一時間後。 「ゆー…………おかあしゃんおちょいね…………」 「ゆっくちしすぎだよ…………」 食欲旺盛な赤ゆっくり達には早くも空腹が訪れていた。 再び巣の前まで戻ってきた男は、入り口に少量のお菓子をばらまく。 「ゆ!なにあれおいしそう!」 見つけたと思いきやすぐさまかけよる赤ゆっくり達。 あっという間に群がり、ガツガツと食いつき始める。 「「「「「「むーしゃ、むーしゃ!ちあわちぇ~!」」」」」」 投下したお菓子は少量だったため、一瞬にして無くなった。 当然赤ゆっくり達は満腹とはいかないが、これも男の計算である。 「やあ。お菓子はおいしかったかな?」 「ゆ!これおにいちゃんがくれたの!」 「ありがとう!すごくゆっくちできたよ!」 「でもちょっとたりないね!もっとちょうだいね!」 図々しくもさらなる食事を要求してきた。 男は叩き潰したい衝動を抑えながら、赤ゆっくり達を背に歩きながらこう言った。 「ああ、いいよ。ただし次は競争だ。一番早くここまでこれた子に、お菓子をいっぱいあげるよ。 早く来れば早いほど、たくさんのお菓子を食べられるよ」 しばらく歩いた後、これまた極少量のお菓子を足元の地面にばらまく。 「じゃあスタートだ!はやくしないと他の子に食べられちゃうよ!」 少しの間赤ゆっくり達はぽかんとしていたが、その後いっせいに跳ね出した。 全員空腹で何としても食べたいのだろう、皆必死な顔をして向かってきている。 男にとっては誰が一番になろうとどうでもいい。ここで大事なのは着順である。 どのゆっくりが何番目に到着するか、それが後の虐待で重要な意味を持つのだ。 数分後、全ての赤ゆっくりが男の元へ到着した。 やはりまりさ種の方がれいむ種より速いようで、上位3位は赤まりさが独占した。 しかし、ばらまいたお菓子は一番に到着した赤まりさに全て食べられていた。 しかもその赤まりさすら満足しきれない少量である。 「もっといっぱいちょうだいね!」 「かわいいれいむに、おかしをもってきちぇね!」 「おなかすいたよ!はやくちてね!」 清々しいくらい偉そうな態度である。 予想していたとはいえ、やはり腹は立つ。 「よし、じゃお兄さんの家へ来ないかい?たくさんお菓子が食べられるよ!」 「ゆ!おかしがたくさんあるの!」 「はやくつれていっちぇね!」 それを聞くと、男はあらかじめ容易しておいたケースに赤ゆっくり達を入れていった。 このケースは、着順が分からなくならないようにするため中を仕切りで分割されている。 この日のためにわざわざ作っておいたのだ。 「わ~い、おちょらをとんでりゅみたい!」 「たのちいね!」 赤ゆっくりはこれから身に起こることも知らず、無邪気にきゃっきゃと騒いでいた。 男は家に着くと、お菓子も与えず2階のベランダへ向かっていった。 そこには隣りの家のベランダへと繋がる木材があった。幅は赤ゆっくりよりわずかに大きい程度と極めて細い。 その上に赤ゆっくり達を、先ほどのレースで遅いものが前になるように並べていく。 即ち、前に赤れいむ3匹、後ろに赤まりさ3匹である。 ちなみにこの木材、最初は鉄骨のつもりだったが都合の良いものが手に入らなかったので却下された。 「こ、こわいよ!たかいよ!」 「ゆ、ゆっくちやめちぇね!」 ガタガタとふるえ出す赤ゆっくり達。 人間でもこの高さから落ちたら怪我は免れない。体の弱い赤ゆっくりが落ちれば確実に潰れるだろう。 「お菓子ほしいんでしょ。この橋を向こうの家まで渡ればお菓子をたくさんあげるよ」 「ゆ!いやだよ、こわいよ!」 「こんなのわたりたくないよ!ゆっくちたすけちぇね!」 さすがに命の危険を感じれば、お菓子よりも身の安全を優先するようだ。 しかし、この日のためにわざわざこの木材を苦労して作ったのだ。渡らせない気はない。 ここで母れいむを抱えた隣人お兄さんに出てきてもらう。 「お前ら、あの家をよく見てみろ」 「ゆ…………あ、あれは、おかーしゃん!?」 「れ、れいむの赤ちゃんたち!なんでこんなところに…………ふ゛へ゛っ゛」 隣人お兄さんには殴る蹴るの暴行を加えてもらう。もちろん死なない程度に。 さすがは虐待家、生き生きとした表情だ。 「やめちぇね!ゆっくちやめちぇね!」 「おかーしゃんをいぢめりゅなー!」 暴行の間、赤ゆっくり達は色々叫んでいるが、やはり怖いのだろう。橋を渡ろうとはしない。 そんな赤ゆっくり達に向かって、隣人お兄さんが言い放つ。 「ククク…………親を助けたいか……赤子共………… ならば渡れっ…………この地獄への橋をっ…………! ここまで一人でも来れれば助けてやろう…………カカカカッ…………!」 それにしてもこの隣人お兄さん、ノリノリである。 赤ゆっくり達はしばらくはまごまごしていたが、身の危険より親への愛情が高かったようだ。 ついに先頭の赤れいむが、ついに動き出した。 「ゆっくちおかーしゃんをたちゅけるよ!」 「ゆ…………そうだね!みんなでたちゅけようね!」 赤れいむに引き続き、後ろの赤ゆっくり達も少しずつ動き出した。 跳ねるのはやはり危険だと感じているのか、皆這いずるような動きである。 長さは10メートルほど、親ゆっくりならいざ知らず、赤ゆっくりにとってはかなりの距離である。 しかし愛する親を助けるため、恐怖を感じながらも少しずつ進んでいった。 スタートから何分経っただろうか。今のところ落下したゆっくりはいない。 元々幅は赤ゆっくりより少し大きめである。急がない限りはまず落ちることはない。 もう先頭の赤れいむは橋の半分を超えるところまで来ている。 「けっこうかんたんだね!」 「でもきをつけて、ゆっくちすすむんだよ!」 「れいふ゛のあか゛し゛ゃん…………ゆっく゛い゛か゛んは゛って゛…………」 「ほーう、さすがに簡単には落ちないものなんだな」 「ククク…素晴らしいっ……!歓迎するぞ……道開く者……勇者よ……!」 赤ゆっくり達は互いに励まし合いながら進んで行き、親れいむも満身創痍で応援している。 確かにこのまま進んでいけば誰一人落ちず、親れいむの元へ到着するだろう。 だがそれでは何一つ面白くない。いよいよこいつを出す時がきたか。 「はーい、では皆さん聞いてくださーい! この木材渡りにもう一人参加者を追加させまーす!」 「ゆ?もうひとりふえりゅの?」 「だれかな?まりさたちかぞくはみんないりゅよ」 振り返る赤ゆっくり達。そして男の部屋からベランダへ、一匹のゆっくりが飛び出した。 「魔を招き入れての狂宴の舞……パーティーの扉が開く……クククク……!」 「うー!うー!」 「「「「「「れ、れみりゃーーーー!!!!」」」」」」 「あ、あか゛し゛ゃんた゛ち゛!はやく゛にけ゛て゛ね゛!」 パタパタと飛んで現れたのは、隣人お兄さんのペットである体無しれみりゃ。 体付き共とは違って可愛く素直なので、男も気に入っている。 れみりゃは橋の後ろから、飼い主の事前の命で速度を落として飛んでいる。 とはいえ赤ゆっくりが細い橋の上で跳ねる速度よりは速く、少しずつ差は縮まっていく。 赤ゆっくり達も必死で逃げていくが、ここで遅い順に並べた効果が発揮される。 「ゆ!はやくすすんでね!」 「おちょいよ!ゆっくちちないでよ!」 「が、がんばってりゅよ!」 全力で逃げようにも、前にいるのは自分より遅い赤ゆっくり。当然前がつかえる。 どうやら1番手と2番手の赤れいむ、そして5番手と6番手の赤まりさの間がつかえたようだ。 さぞかし後ろにいる赤ゆっくりは焦っていることだろう。 「ぎゃおー!たーべちゃうぞー!」 れみりゃとの差は容赦なく縮まっていく。 実はこのれみりゃ、隣人お兄さんの合図があるまでは赤ゆっくりに喰いつかないように話してある。 単に喰らい尽くして終わるより、パニックになる赤ゆっくりを見ている方が楽しいからだ。 しかしそんなことゆっくり達には知る由も無く必死に逃げるが、空を飛べる捕食種れみりゃには適わない。 ついに6番手、つまり赤ゆっくり達の最後尾にいる赤まりさに追いついた。 赤ゆっくり達の中では最速とはいえ、こう前がつかえていては進めない。 「おち゛ょい゛よ゛お゛お゛おお!!!ゆっく゛ち゛ち゛ない゛て゛え゛え!!!」 「これいじょうはやくできないよ!ゆっくりがんばるね!」 「うー!うー!」 「た゛す゛け゛て゛え゛え゛え゛えええええ!!!」 涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら喚く赤まりさ。 笑顔で追いかけるれみりゃと比べると、何と醜い顔だろう。 「さて、ああ言ってるがどうするよ?」 男はれみりゃをけしかけた後、すぐに隣人お兄さんのベランダまで来た。 もちろん白熱のレースを正面から見るためである。 「ククク……ずれた命乞いだ……」 スッと隣人お兄さんが右手を上げる。『食べてよし』の合図だ。 それを見たれみりゃは嬉しそうに噛り付いた。 「うー!」 「い゛き゛ゃあ゛あ゛あ゛あああああああ!!!!!!」 「れ゛いふ゛のあ゛か゛し゛ゃんか゛あ゛あ゛あ゛!!!」 どんどん食べられていく赤まりさ。 しかし赤ゆっくり達は他人に構っている暇はない、振り返ることもなく進んで行く。 食べられている間はれみりゃの動きは止まるが赤ゆっくりは小さい。食べるのに時間はかからないだろう。 「ゆっく゛ち゛……ちたか゛った゛よ……」 そう言い残し、赤まりさは息絶えた。 赤まりさ一匹では満足できないのか、すぐにれみりゃはうーうーうなりながら動き始める。 あっという間に5番手の赤まりさとの距離は縮まっていく。 「いやあ゛あ゛あああああ!!!!れみりゃこわい゛い゛いい!!!」 後ろからはすぐにれみりゃのうなり声が聞こえてきて、完全に恐怖で取り乱している赤まりさ。 そんな精神状態で、幅が自分よりわずかに広い程度の橋を渡ればどうなるか。 「ゆ!!!!!!!」 れみりゃが追いつく前に、自ら足を踏み外した。そうなると後は重力に従い落下していくのみ。 数秒後、地面にはわずかな餡子が広がっているのであった。二人目の犠牲者である。 そして先頭集団でも異変が起きていた。 「ゆー!!おそすぎりゅよ!!」 「これでもがんばってりゅよおおおおお!!」 先ほどから1番手の赤れいむと2番手の赤れいむが喧嘩している。 まぁ、こうなるように遅い者を前に置いたのだが。 「おそいゆっくりは、ゆっくりたべられちぇね!」 そう言って2番手の赤れいむは、1番手の赤れいむを飛び越えようと跳ねた。 確かに2匹分の幅がない以上、前の赤ゆっくりを抜くには跳ねるしかない。 しかし、橋の幅は自分よりわずかに大きい程度。しかも落ちたら死という恐怖心もある。 そのような肉体的にも精神的にも不安定な状態で、跳ねたりするとどうなるか。 「ゆ!!!!!!!」 当然のように赤れいむも足を踏み外した。 数秒後、この赤れいむは先ほどの赤まりさと同じ死の運命を辿ることとなった。 「ゆう゛う゛う゛うううううううう!!!」 あっという間に半分の子供を失った親れいむが騒いでいる。 「もう止めてほしいってこいつは言いたそうだな」 「ククク……限度いっぱいまで行くっ……!地獄の底が見えるまでっ……!」 さて、残っているのは最初の並び順で1番手の赤れいむ、3番手の赤れいむ、4番手の赤まりさ。 次にれみりゃのターゲットとなるのは赤まりさである。 「うー!うー!」 5番手の赤まりさは食べずに終わったため、4番手の赤まりさとの距離は近めである。 このままでは追いつかれると思ったのか、赤まりさは思わぬ……いや、予想通りの行動に出た。 レース当初から距離が近かった3番手の赤れいむとは今やほぼ同じ位置にいたのだが、 「ゆっくちちね!」 「ゆ!ゆっくちやめちぇね!」 何と後ろから体当たりを仕掛け始めた。 さすがまりさ種、姉妹を犠牲にしてでも自分が生き残ろうとは何という狡猾さであろうか。 「ゆっくちちね!ゆっくちちね!」 「やめちゃね!ゆっくちちてね!」 「なにやっでるの゛お゛お゛!!やべでえ゛え゛え゛!!」 親れいむの絶叫も意に介さず、体当たりを続ける赤まりさ。 そして何度目かの体当たりの時、ついにその時は来た。 「ゆ…………ゆぅぅぅぅぅ~~~~~!!!!!」 赤れいむは落下していき地面に激突、物言わぬ餡子となった。 空いた道をすいすいと進んで行く赤まりさ。 この赤まりさは、身を挺して家族を守った親まりさにはあまり似ていないようだ。 「きさまらっ……それでも……人間かっ…!?」 男はあえてツッコまなかった。 さて、いよいよレースも大詰め。先頭の赤れいむ、そして後ろの赤まりさもかなりゴールが近い。 しかしれみりゃもここに来て飛ばしており、赤まりさのすぐ後ろまで来ている。 「おちょいよれいむ!なにやっちぇるの!」 「ゆ!もうちゅぐだからね!」 れみりゃとの間に赤まりさを挟んでいる赤れいむはまだ余裕があるように見える。 一方れみりゃに迫られている赤まりさにはそんな余裕はない。かなりイライラしているようだ。 男は、これは再び赤まりさが赤れいむを突き落とすも、れみりゃに追いつかれて喰われるかと予想した。 赤まりさにとってもはや赤れいむはただの障害物でしかない。 しかし、親れいむはもちろん、男も、隣人お兄さんも予期せぬ行動に出たのだ。 「ゆひ゛い゛っ゛!」 なんと赤まりさは赤れいむの後ろ頭に噛み付いたのだった。 そして赤れいむを口にくわえながら、くるりとれみりゃの方へ振り向いて、 「それをあげるから、まりさはゆっくちにがしちぇね!」 ササッとゴール目がけて走り出した。赤れいむは「ゆ゛……ゆ゛……」と息も絶え絶えだ。 確かに突き落とすより手っ取り早いし、れみりゃが食べる時間も稼げる。 しかし、まさか自分が生き残るためにここまでやるとは。親れいむも衝撃的すぎたか唖然としている。 「全く、いつもながら何て奴だよ、まりさ種ってのは……」 「ククク……面白い……狂気の沙汰ほど面白い……!」 隣人お兄さんが右手を上げ、すぐさまれみりゃが噛み付いた。 「うー!うー!」 「ゆ゛う゛…………」 赤れいむはすぐに食べ終わったが、もう赤まりさは捕まらない。 れみりゃが追いつく前に、男達と親れいむの待つ隣人ハウスのベランダに飛び込むことができた。 「ついたよ!さすがまりさだね!ゆっくちおかしをもってきちぇね!」 姉妹を二人も殺しておきながら堂々とお菓子を要求するとはふてぶてしさ極まれりだ。 そんな赤まりさを睨みつける目があった。ボロボロになった親れいむである。 「おかーしゃん、まりさがたすけにきちゃよ!もうだいじょうぶだね!」 親れいむに擦り寄っていく赤まりさ。 しかし、親れいむはそんな赤まりさに体当たりをしかけ弾き飛ばした。 「いちゃいよ!おかーしゃん、なにするの!」 「と゛う゛し゛て゛…………」 「ゆ?」 「どうじであんなひどいごどじたのお゛お゛お゛!!!!!! れいぶのあか゛し゛ゃん、みんなしんし゛ゃった゛んた゛よお゛お゛お゛!!!!!」 「あんなおちょいやちゅら、ゆっくちできないよ!しんでとうぜんだよ!」 「ひと゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!!!」 親れいむは何度も赤まりさに体当たりをしかける。 姉妹殺しの赤まりさには、もう親の愛情なんて残ってないのだろう。 「いちゃいよ!やめちゃね!」 「ゆっぐりじね!ゆっぐりじ……ぶびゃっ゛!!!」 あまりにうるさいので男は殴りつけた。 ぴくぴくと痙攣し、餡子も吐き出しているが死んではいないだろう。 「たちゅかったよ!おにーしゃんありがとう!かわいいまりさにてをあげるなんて、さいてーなおやだね! それよりはやくおかしをもってきちぇね!」 「ああ、そうだな。だがその前に…………」 「うー!うー!」 赤まりさの気付かぬ間に、飼い主の隣人お兄さんの元にれみりゃが戻っていた。 「ゆ!れみりゃはゆっくちできないよ!はやくおいはらっちぇね!」 「いや、こいつにお前を食べさせるのが先さ」 「な、なにちょれ!おかしはどうなったの!」 「お菓子は出す……出すが……今回まだその時と場所の指定まではしていない…… そのことをどうか諸君らも思い出していただきたい……つまり我々がその気になれば お菓子の受け渡しは10年後、20年後ということも可能だろう……ということ……!」 「つまり、お前がれみりゃに襲われた後、もし生きてたらあげるかもってことさ」 「うー!うー!」 「な…………な゛に゛ちょれえ゛え゛え゛え゛ええええ!!!!!!」 そして隣人お兄さんが右手を上げ、れみりゃが赤まりさに飛びかかっていった。 ちなみに親れいむは男と隣人お兄さんがおいしくいただきました。 あとがき 気が付けば……鉄骨渡りっ…! クォータージャンプを作るつもりだったのに……やってしまったっ……! さすがのうp主も先に鉄骨渡りを作るとは猛省っ……! このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/2178.html
前ページから 「や、やっと着いた…」 「う~」 私の部屋があるワンルームマンションまで辿り着く。 這って移動するれみりゃを連れている為、いつもの倍の時間が掛ってしまった。 私とれみりゃはマンションの中に入り、部屋を目指す。 そういえば、ここってペットOKなんだろうか。 まあ、どうでも…良くはないか。 後で確かめてみよう。 私達は私の部屋の前まで辿り着く。 「さあ、れみりゃ。今日からここが貴方の家よ」 「う~」 私はドアを開ける。 そのドアを開けた先にれみりゃの素晴らしいゆっくり生活が待っていると信じて。 そんな私達を出迎えてくれたのは… 床に落ちている洗濯物だった。 「あ~…」 下着やパジャマは脱ぎっぱなしで床に落ちているし、ベッドの上の布団もめちゃくちゃだ。 テーブルの上には朝食の食器が汚いまま置いてある。 遅刻しそうだったからそのままにして行ったんだった。 生ゴミが入ったごみ袋も部屋に置きっぱなし。 この前出し忘れたんだった。 早く捨てないと臭いがきつくなってくるだろう。 一言で言おう。 きったねぇ。 こんなところでれみりゃはゆっくり出来るのだろうか。 れみりゃは珍しそうに部屋の中を見回している。 …恥ずかしいからそんなに見ないでほしい…。 とりあえず…だ。 部屋のことは後回しにしよう。 そのうち片付ける。 きっと。 そのうち。 明日から本気出す。 … 今はれみりゃに晩御飯をあげることにしようか。 「れみりゃ~、ちょ~っと待っててね~」 「う~」 私はプリンを取りに冷蔵庫まで歩く。 冷蔵庫の中には腐りかけの野菜やビールの缶や調味料などが大量に入っていた。 その中から買っておいたプリンを見つけ出す。 賞味期限は…うん、ギリギリ大丈夫だ。 私の場合は2~3日過ぎても平気で食べるのだが、れみりゃにそんなものを出すわけにはいかない。 私はプリンを持ってれみりゃの元へ戻るのであった。 冷蔵庫の中の掃除? なにそれ、美味しいの? 「さあ、召し上がれ」 「う~」 古新聞の上にプリンを乗せた皿を置き、れみりゃの前に出す。 れみりゃはプリンに手を伸ばし、その柔らかそうな手でプリンを掴み、自身の口へ運ぶ。 プリンの欠片が新聞紙の上に落ちる。 手掴みでプリンを食べるれみりゃも相変わらず可愛かった。 「う~」 れみりゃは無表情のままプリンを食べ続ける。 本当はプリンを食べて笑ってほしかったが仕方ない。 れみりゃと一緒にいられるだけでも私は幸せだった。 れみりゃはプリンを食べたら眠ってしまった。 風邪をひかないよう布団を掛けておく。 やはり寝顔も可愛かった。 その柔らかそうな頬を突いてみたくなる。 「れみりゃ…このまま私の家でゆっくり出来たら良いのにね…」 私は一人呟く。 あんな檻の中でゆっくり出来る筈がない。 出来ることならば、れみりゃをずっと私の家に住ませてあげたかった。 れみりゃに笑顔を取り戻してほしかった。 さて、私もお腹が空いた。 晩御飯を買ってこなければ。 あと、プリンもさっきので品切れだ。 一緒に買ってこなければいけない。 …この時間ならコンビニくらいしかないか。 コンビニのプリンは高いが仕方ない。 れみりゃの為に奮発するとするか。 私は洗濯物を踏みながら、部屋を出て行く。 それにしても床に色んな物があって邪魔くさい。 誰だ、床に大量に物を置いたのは。 … …私か。 鳥の鳴き声が聞こえる。 もう朝か…。 私は上半身だけを起こし、手近にあった目覚まし時計を見る。 午前8時15分。 遅刻ほぼ確定。 「あああああああ~~~~~!!!!!!!」 私は頭を抱えて叫んだ。 朝食どころか化粧をしてる暇もない。 パジャマを脱ぎ捨て、壁に掛けてあるスーツを着る。 よし、準備できた。 私ほどの熟練者となると1分で準備できるのだ。 「ふははははは!!!」 なんぞと笑っている場合ではなかった。 床でまだ寝ているれみりゃを見る。 朝御飯は昨日買っておいたプリンがあった。 昨日と同じように新聞紙の上にプリンが乗った皿を置いておけば、勝手に食べてくれるだろう。 昼の分と合わせて2個置いておいた。 「れみりゃ、行ってくるね」 私は寝ているれみりゃの頬にキスをして、部屋を出て行く。 れみりゃの頬はとても暖かくて柔らかかった。 帰ってきたら今度は柔らかそうな唇にしてみようか。 「…ふへへ」 想像してみたら、にやけ笑いが止まらなかった。 今日も今日とて遅刻ギリギリで駆け込んだ私は、上司からの嫌味を右から左に聞き流し通常業務に入る。 …化粧はトイレに行って済ませておいた。 「すみませ~ん」 今日最初のお客様。 初老の老人といったところか。 昨日の老婆よりはしっかりしてそうな人だった。 「家の中のゆっくりを駆除してほしいんですが~…」 またか。 いい加減にしてほしい。 しかも今日はれみりゃがいないのに…。 上司に相談するか。 「すみません、少しお待ちいただけますか~?」 笑顔を張り付けたまま私はその場を離れる。 そして上司に小声で話しかける。 「すみません、ゆっくりの駆除の件でいらしているのですが…」 「行くしかないでしょ?」 「私一人でですか?れみりゃもいないのに?」 「断るわけにもいかないでしょ」 …それはそうなのだが。 しかし、私一人では…。 「いざとなったら潰すしかないでしょ」 上司の冷静な一言が私の耳に突き刺さる。 潰す…。 私が…ゆっくりを…? いやだ。 いやだいやだいやだいやだ。 「あ…う…」 上手く声に出ない。 上司にはっきり嫌だと言わなければいけないのに。 「あのねえ」 上司の呆れたような声。 「あんたがゆっくりを可愛がるのは勝手だけど、これは仕事なの。可愛がるのはプライベートだけにしてちょうだい」 …そうだ。 これは仕事なのだ。 それは…忘れてはいけないことなのだ。 「わかり…ました…」 「じゃあさっさと行って来なさい。市民の方をお待たせしないで」 「は、はい…」 私はフラフラと先程の老人の元へ歩いて行く。 今の私はどんな顔をしているだろうか。 ちゃんと笑えているだろうか。 「お待たせ…しました!では、後ほど向かいますので、住所と希望時間をこちらに書き込んでいただけますか?」 精一杯言葉を吐きだす。 手続きが終了し、老人は帰って行った。 後に残ったのは憂鬱だけだ。 私が…ゆっくりを潰す…? 出来るわけがない。 以前下手を打ってゆっくりを潰してしまった時のことは今でも夢に見る。 あのゆっくりは私のことを恨んでいるのだろう。 そう考えると夜も眠れなくなることもあった。 しかし、やらなければいけない。 私は社会人だ。 これは仕事だ。 私がやらなければいけないことなのだ。 そう考え、今にも崩れてしまいそうな自分を何とか奮い立たせる。 そう、これは仕事なのだ。 「ゆっくりしていくのぜ!」 老人の家の台所で一匹の金髪のゆっくりが元気に跳ねまわっている。 一匹くらい自分でなんとかしてくれればいいのに…。 そんな愚痴が思わず出そうになってしまう。 仕事なのだ。 頑張らなければ。 私は台所の床一面に新聞紙を敷く。 ゆっくりを無傷で回収できればいい。 だが、出来ない可能性も高い。 だからこれは保険だ。 「ゆっくり止まってね~…?」 「ゆっ!?おねーさんはゆっくりできないのぜ!ゆっくりやめるのぜ!」 私が捕まえようとしていることを察したのか、私の両腕から逃げ回るゆっくり。 「ちょ、待ちなさ…あっ!!」 「ゆげえっ!!」 ぶちゅり、と嫌な音がその場に響く。 やってしまった。 つぶしてしまった。 私が…。 ワタシガ…。 「あはははははははは…」 渇いた笑いしか出てこなかった。 人間どうしようもなくなると笑うことしかできなくなるということは本当だったのだな、とどこか他人事のように考えていた。 老人がどこか不審そうな視線を向けるのを背に、老人の家から出て行った。 私は車の中へ駆け込む。 いやだ。 いやだいやだいやだいやだイヤダイヤダイヤダ。 どうしてこんなことに…。 こんなことやりたくないのに…。 「ううっ…」 涙が止まらなかった。 「うあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」 路肩に停めてあった車の中で、私は大声で泣き叫んだ。 それからどうやって帰ったかは覚えていない。 無事に帰ってこれたのだから事故には遭わなかったということは確かだろう。 昼休みになって、私はれみりゃの元へ向かおうとして思い出す。 そうだ、れみりゃは今、私の家にいるのだ。 「大丈夫かな…」 れみりゃはきちんと御飯を食べてくれただろうか。 れみりゃはゆっくり出来ているだろうか。 早くあの肥大化した顎が治らないだろうか。 駄目元で色々な病院に電話をかけてみようか。 色々な思考が私の中を駆け巡る。 「あんた、今、ちょっと良い?」 上司の声が私の耳まで届いた。 私は反射的に上司のいる方向を見る。 「あんた…今日はもう帰りなさい。帰ってきてからずっとぼーっとして。頭冷やして出直して来なさい」 「え…?」 そうだ。 仕事中なのに…。 ぼーっとしていてはダメなのに…。 「明日からはきちんとしなさい!!良いわね!?」 「は、はい…」 私は慌てて返事をする。 上司の言い方はきついものがあったが、恐らく私のことを気遣ってくれたのだろう、と前向きに考える。 れみりゃのことが気になっていたし、正直これは有難い。 「すみません…お先に失礼いたします」 「ええ、明日はしっかり働いてもらうからね!?」 「は、はい…」 私は上司に頭を下げ、その場を立ち去った。 私は昼時の帰り道を急ぐ。 早くれみりゃに会いたい。 早く私をゆっくりさせてほしかった。 自然と早歩きになる。 「ふぅ…ふぅ…待っててね、れみりゃ…」 いつの間にか走っていた。 走ったおかげで随分早く部屋にたどり着くことが出来た。 私は急いで部屋の中に駆け込む。 一秒でも早くれみりゃに会いたかった。 「れみりゃ~!!あいたか…った…よ?」 「う~!!う~!!」 れみりゃが四つん這いの体勢になって苦しんでいる。 何があったというのか。 私は慌ててれみりゃに駆け寄る。 「れみりゃ、どうしたの?どこか痛いの?顎が痛いの?」 私は慌ててれみりゃの顎をさすろうとしたが、その顎の中のものをみて驚いてその手を止める。 顎の中には小さな小さな満面の笑顔。 それは私がずっとれみりゃに求めていたもの。 「う~♪」 小さいが、しっかりと聞こえた。 嬉しそうな声。 私がずっと聞きたかった声。 「もしかして…これって…出産…?」 「う~!!う~!!」 れみりゃは苦しんでいる。 私は経験したことはないが、人間の出産も非常に痛いものだと聞く。 それは鼻の穴からスイカを出すくらい痛いとか。 想像するだけで恐い。 しかし、れみりゃは今その痛みと戦っているのだ。 「頑張れ、頑張って!れみりゃ!」 私は必死に応援する。 その状態から数分経過する。 握っている手の中で汗が滲むのを感じる。 「う~!!!」 すっぽん、と景気の良い音と共にピンク色の物体が飛び出してきた。 それは小さな小さな胴付きのれみりゃだった。 「やった…!やったよ…!れみりゃ…!」 「う~…」 良かった。 病気じゃなかったんだ。 これからもずっとれみりゃと一緒にいられるんだ。 私は嬉しさのあまり涙が出てきた。 「う~♪まんまぁ~♪」 「う~…あが…ぢゃん…」 喋った。 れみりゃが私の目の前で初めて言葉を喋った。 「まんまぁ~♪れみぃおなかすいたぞぉ♪」 「あが…ぢゃん…れみぃの…あが…ぢゃん…」 赤ちゃんれみりゃは可愛いなあ。 ヤバイ、にやけてきた。 これからどう可愛がってやろうか考えていたら涎が出てきた。 「まんまぁ?」 赤ちゃんれみりゃが怪訝そうな表情をする。 何かあったのだろうか。 もっとこの世に生まれてきた幸せをかみしめてほしいのに。 「あが…ぢゃん…」 れみりゃは必死に言葉を紡ぐ。 「ゆっぐり…じで…いぐん…だぞぉ…」 そう言って、私の目の前で初めて笑ってくれた。 ずっと見たかった笑顔。 可愛らしい笑顔。 私はこの瞬間とてもゆっくり出来ていたと思う。 「まんまぁ~!!」 赤ちゃんれみりゃの悲鳴が聞こえるまでは。 …? どうしたのだろうか。 れみりゃが動かなくなってしまった。 出産疲れというやつだろうか? 「まんまぁ~!!ゆっぐりじでぇっ!!ゆっぐりじでよぉっ!!!」 赤ちゃんれみりゃがれみりゃに縋りつくように泣き叫ぶ。 どういうことだ? れみりゃは出産も終わり、これからゆっくり出来るんじゃなかったのだろうか? 「れみりゃ…寝ちゃったの…?」 私は恐る恐るれみりゃに近寄る。 嫌だ。 いやだいやだいやだいやだいやだ。 そんなことがある訳がない。 れみりゃは…赤ちゃんと…そして私と一緒にこれからゆっくりしていくのだ。 幸せに生きて行くのだ。 私はれみりゃの体にそっと触れる。 …いつもの暖かさがない。 いや、どんどん冷たくなってる!? 「れみりゃ!!」 私はれみりゃの顔を見る。 安らかな笑顔のまま眠っているように見える。 しかし… 「まんまぁぁぁぁ!!!!ゆっぐりじようよぉ!!!!!」 れみりゃは… 「おぎでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!まんまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 れみりゃは…息をしていなかった。 あれから何時間が経っただろうか。 辺りはすっかり暗い。 「う~♪う~♪」 赤ちゃんれみりゃの鳴き声が聞こえる。 …あれから、赤ちゃんれみりゃも言葉を喋らなくなってしまった。 言葉を忘れてしまったかのように。 産まれた時は確かに喋っていたのに。 私も言葉が出ないから同じか。 どうすればいいのかわからなかった。 「う~♪う~♪」 赤ちゃんれみりゃはれみりゃの死体を見向きもしない。 それが何であるか忘れてしまったように。 いや、実際に忘れてしまったのだろう。 言葉と共に…母親の死を。 何故れみりゃは死んでしまったのか。 考えれば考えるほど…一つの結論にしか辿り着かなかった。 私のせいだ。 私がゆっくりを駆除という名目でその命を奪ってきたからだ。 私がゆっくりの死臭を大量に纏っているからだ。 私が…。 わたしが…。 ワタシガ…。 「うああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」 私は叫ぶことしかできなかった。 狂ったように。 いつの間にか周りが明るくなっていた。 朝になったのだろう。 思いっきり叫んだことで多少は落ち着いてきた。 多分近所迷惑だっただろうけど。 仕事などする気になれなかった。 始業時間になる前に、上司に休暇の連絡をしなくては。 有給休暇は結構残っているはずだ。 「う~♪う~♪」 赤ちゃんれみりゃが昨日れみりゃに出しておいたプリンを食べているのが見える。 幸せそうな笑顔だ。 この子がいなければ本当に狂っていたかもしれない。 この子は…れみりゃの忘れ形見だ。 大事に育ててあげなければいけないだろう。 この子が幸せになってくれれば…れみりゃも報われるはずだ。 …しかし…誰が育てればいいのだろうか。 …私は…無理だ。 私の所為でれみりゃが死んでしまった。 間違いない。 だから…私にはこの子の世話はできない。 親は…無理だ。 親は動物が嫌いだ。 子供の頃から弟と一緒に『ペットを飼いたい』と言ったことがあったが、一度も聞き入れてもらえなかった。 恐らく頼めば断られることはないと思ったが、赤ちゃんれみりゃにとって幸せな環境になれるとは思えなかった。 友達も…恐らく無理だ。 ゆっくりを飼っている者などいない。 嫌々飼われてもこちらが困るだけだ。 赤ちゃんれみりゃがゆっくり出来なければ意味がないのだ。 こうして見ると良さそうな人間が全然思い浮かばない。 …いや、一人だけいた。 私の…弟。 最近連絡をしていないが、今は大学生だったはずだ。 弟は男でありながら可愛い物が大好きで、小さい頃はぬいぐるみを沢山持っていた。 今でもその志向は変わっていない…はずだ。 弟に一縷の希望を抱くことにしよう。 断られても家の前でずっと土下座してやる。 嫌がらせだの何だの言われようともだ。 赤ちゃんれみりゃを預けられる対象は弟以外に考えられなかった。 …電話をしなければ。 弟にも…上司にも。 上司に電話をしたところ、一週間の有給休暇をもらった。 れみりゃのことも全て報告した。 れみりゃは上の方ですでに処分が決まっていたそうだ。 だから死体はお前が処理しろ、と言われた。 後でどこかに埋めに行かなければ。 「一週間後にはせめて景気の良い顔にしておきなさい」 最後にそれだけを言って上司は電話を切った。 心配…してくれていたのだろうな。 私は上司に感謝した。 次は…弟に電話をかけなくては。 出来れば行くのも今日が良い。 急な話だが、一日でも早く赤ちゃんれみりゃの世話をしてもらわなければいけないのだ。 私は弟の電話番号に電話をかける。 「もしもし…弟君?」 「…姉貴?」 久しぶりに聞いた弟の声はどこか驚いたような声だった。 赤ちゃんれみりゃをレンタカーの中に置いて行き、私はれみりゃの死体とスコップを持って車の外に出る。 レンタカーを借りた理由は、弟の家にしばらく世話になるので身の回りの物を運ぶ為、そしてれみりゃを埋める為だ。 どこに埋めようか迷ったが、近場の岬に埋めることにした。 やはり景色の良さそうな場所が良いと思ったのだ。 ただ、ここが私有地かどうかは確認していない。 多分ばれることもないだろうが。 「ごめん…れみりゃ…ごめんね…」 私は謝りながられみりゃの死体を土の中に埋める。 私がいなければれみりゃはもっとゆっくり出来たのかもしれないと思うと、自分がとんでもなく憎く思える。 が、今はそんなことを考えている場合ではない。 早くれみりゃをゆっくりさせてあげなくては…。 「れみりゃ、お休み…。ゆっくりしていってね」 れみりゃの死体を埋め終わる。 私はれみりゃの冥福を祈るとその場を去った。 私は車を走らせ、弟の部屋のあるアパートの前に車を停める。 赤ちゃんれみりゃを腕の中にそっと抱く。 小さいが、とても暖かい。 「う~♪う~♪」 赤ちゃんれみりゃは小さな両腕を必死に虚空に伸ばす。 その小さな手は何を求めているのだろうか。 私にはわからなかった。 弟の部屋の前まで来る。 インターホンを押す前に深呼吸する。 「すぅ~、はぁ~っ」 大丈夫。 断られはしない。 断られても首を絶対に縦に振らせる。 「よしっ」 私は意を決してインターホンを押す。 数秒後、そのドアが開かれる。 久しぶりに見た弟の顔は怪訝そうな表情だった。 この赤ちゃんれみりゃのことが気になっているのだろう。 私は意を決して弟に話しかける。 「弟君、この子を預かってほしいの」 続き 後書 表が約11KB。 裏が約36KB。 気合の入れようが段違いですね…。 このような暗い話を読んでくださってありがとうございました。 後は文中で書かれていない補足です。 この話は大人なれみりゃとちょっと子供なお兄さんの何年か前の話です。 まだゆっくりと人間が共存できていないので、れみりゃとゆっくりできるおちびちゃんの時とは違い、ゆっくりを診ることが出来る医者がまだ存在しません。 れみりゃの育児奮闘記等に出てくるゆっくりグッズもこの話の少し後に発売されるようになる…という感じです。 次に、親れみりゃの補足をしようと思います。 親れみりゃは檻の中で飼われてからは何もすることが出来ずに肉体的にも精神的にもボロボロという状態でした。 その一方で、ほとんど何もすることなくお姉さんにプリンやお菓子を与えられる状況はある意味でとてもゆっくり出来るものでした。 そのような日々が続いたことで、肉体的にも精神的にもボロボロのはずなのに妊娠という矛盾した状況が生まれてしまいました。 しかし、出産とは非常に負担が大きいものです。 肉体的にも精神的にもボロボロな親れみりゃには耐えきれなかった…というのが真相です。 最後に、私は隙あらばまた暗い話を書いてしまうと思いますが、その時はまたよろしくお願いします。 つらいよなぁ…うん でもだからあなたの描く笑顔の話は、あんなに輝くんだね。 -- 名無しさん (2011-01-24 01 39 49) うう・・・かなしいよお・・・ でも親れみりゃが妊娠したってことは、 役所の檻の中でもゆっくりできたんだよね・・・ きっとお姉さんの温かな心か親れみりゃにも伝わったからだよね・・・ ゆっくりと人間が共存する社会がいいのに、世界は不条理だ・・・ -- 名無しさん (2011-01-25 03 34 25) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2312.html
シンプルなれみりゃいぢめ 7KB 虐待 制裁 妊娠 れいぱー 捕食種 虐待人間 うんしー ぺにまむ 淡々といぢめます ・稀少種いぢめのSSです。 ・設定等矛盾する点があるかもしれませんがお許し下さい。 「うっうー♪ あまあまだどー」ガブリ 「ゆぎゃあああ!!!」 捕食種であるれみりゃが、野良れいむを捕食している。 この森ではよくある光景だ。 虐待肯定派である私には、特に捕食種を選んで虐待する嗜好がある。 なぜなら、捕食者と言われる「れみりゃ」は、“かわいい”というそれだけの理由で 甘やかされる傾向があり、それ故、若干可愛がられて当然、 不恰好な“だんす”とやらを見せればエサをもらえて当然といった ゲスに近い性質を持っていても許されてしまうのだ。 だから、時折野良のれみりゃに対して教育を施し、 世間の厳しさを教えてやることにしているのだ。 今日もその“教育”を行う為、食事を終えて満足したれみりゃに話しかける。 ちなみに、ゆっくりゆうか等にも興味はあるが、 れみりゃを除く野良の稀少種にであう確率は限りなく低く、ゆっくりショップでも とても手が出てる値段ではないため今のところ教育は実現出来ていない。 今のところは出現率の比較的高いれみりゃで我慢している。 「こんにちわ、れみりゃ。ゆっくりしていってね!」 食事を終えたばかりのれみりゃに話しかける。 「ゆっくりしていってね!れみりゃはれみりゃだどー♪」 「れみりゃちゃんはとてもゆっくりしているね。よかったら僕の飼いゆっくりにならないかい?」 「う!? れみりゃのだいすきなぷっでぃ~んもたべさせてくれるのか~?」 「もちろん。毎日ご馳走してあげるよ」 「じゃあおにいさんをれみりゃのしもべにしてやるど~♪」 やっぱりだ。考えが甘い。こんな簡単な言葉に引っかかるとは。 よほど普段ハイキングに来た人間に甘やかされてるに違いない。 しかも人間様に向かって「下僕にしてやる」とは、若干ゲスの素質も入っている。 これは虐待のし甲斐がある。 「はやくあまあまよこすんだど~」 徐々にゲスの性根を顕にしてくるれみりゃ。 「うん、おうちに着いたらたくさん食べさせてあげるよ」 激痛と言う名のご馳走をな。 さて、我が家に着いたところで本格的な虐待に入ろう。 「ここがれみりゃのこうまかんなんだど~ きょうはつかれたからぷっでぃ~んをたべておやすみするから はやくもってくるんだど!」 ここは俺のアパートだ。 ドタドタと靴も脱がずに上がりこみ、さっそくおやつの要求か。 やはりこいつには“教育”が必要だ。 俺は後ろかられみりゃの帽子をサッと取り上げた。 「う! なにするんだど!? れみりゃのだいじだいじかえせだ「バキィ!!」」 れみりゃのタプタプ顔に俺の拳がめり込んだ。 「人間様に命令してんじゃねえ、ゲスが!?」 「う、う~!?」 鼻から肉汁を垂れ流し、激痛と突然豹変した俺に混乱するれみりゃ。 構わずれみりゃをうつ伏せにし、まずは逃げられないよう両方の羽をポキポキ。 「うぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 目玉が飛び出るのではないほど壮絶な顔で苦悶を表すれみりゃ。 だが、この程度では終わらない。 動き回られると虐待の邪魔なので両手足をねじるようにボキボキ。 「ぎょえええええ!!」 「ぴぎいいいいいぃ!!」 「うぎぎぎぎぎ!!」 「あがああああぁぁ!!」 4回悲鳴が響き渡り、翼と両手足を複雑骨折させたところで、 虐待は第2段階に入る。 俯せになった体をさらに押さえつけ、蝶の標本のように翼の皮全体を押しピンで刺す。 あぁ、そうそう。このアパートは俺のような虐待大好きお兄さんばかりなので “多少”の騒音はお互い大目に見るという協定がある。 「いぎっ、やべっ! いだい゛い゛い゛い゛い゛」 「おい、お前これから何されるか変わるか?」 「う゛…うー…?」 ドン! れみりゃの前に鏡を置いてやる。 すると、れみりゃの背後に汚い黄色の物体が姿を現した。 「んほぉ~…」 「ありすにお前をすっきりさせてやるんだよ」 「い、いやだー! ざくやだずげでー!!」 実は森に行ったときに、ありすも1匹捕まえておいたのだ。 しかも特に汚いものを選んでだ。 暴れようにも押しピンを刺された羽が痛み逃れようが無い。 俺はれみりゃのどろわーずを脱がし、ありすにこいつを犯せと促す。 「ほれ、お前も仲間を食われたことくらいあるだろう。 ゲスなれみりゃをお前のイチモツで反省させてやれ」 「んほおおおお!! れみりゃをはんっせいさせられるなんてまたとないちゃんすだわ!」ズブリ 「うがあああ! やめろ゛おおおお!!」 普段の恨みを晴らすがごとく、れみりゃのまむまむに 乱暴にペにペにを出し入れするありす。 「ふんっ、ふんっ、ふんっ! 」 「いだいいい! やめどおおおお!!! れみりゃのおはねがぼどぼどにいぃ!」 一方、自分にとって下等な生物にすぎないありすに 無理矢理すっきりさせられている屈辱、押しピンにより翼の皮が破れる激痛を同時に受けるれみりゃは 獣のような叫び声を上げて助けを求める。 「う゛ぐぐ!!…ががが…ざぐ…やあ!!」 その姿に普段の愛らしさは微塵もない。いいざまだ。 「んほおおおお!!」 「うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 ありすが絶頂に達し、れみりゃに静止餡が注ぎ込まれる。 れみりゃの額から茎が生えてきた。 茎にはいくつかピンポン玉のような物体がくっついていた。 紛れもない汚らしい野良ありすとれみりゃの子供たちだえある。 「あ…あ…あ…」 数のほどは…いっぱい産みやがったなぁ。 れみりゃ3匹、ありす2匹(こいつはいらないからあとで潰す)、それと…ん!? 「みゃんみゃ~♪」 なんと、れみりゃ種でも珍しいうーぱっくが2匹も居たのだ。 その一匹が生まれ落ち、まだ小さな翼で母親の元へと飛んでいく。が、 シュボッ 俺はライターでそいつに火をつけた 「あちゅいっ!!」 火はあっという間に全身を燃え広がり、うーぱっく1号は 母親に初めての“ゆっくりしていってね”を言うこともなくわずか数秒のゆん生を終えた。 まぁ、他の連中も俺に殺されるために生まれてきたようなものだから いずれにせよ同じことだが。 「…お、おちびちゃああああああん! うわああああぁぁぁ!」 れいぱーに孕まされた子とは言え、愛情はあったらしい。 悲しむまもなく、俺は茎ごと残りの子供をブチッと引き抜き、 オレンジジュースの入った花瓶に差した。 「おちびちゃんをかえしてえええぇぇ!!」 「だめだ。こいつらもお前と同じ目に会わせてやるからな。」 俺はあることを思いついた。一匹くらいならいいかな。まだスペアもあるし。 ハサミでパチンっとまだ茎から離れない子れみりゃを根元から切り離す。 するとどうだろう。 まだ生まれるために十分な栄養が行き渡らない子れみりゃが苦しみだした。 『う…ゆぐぐぐ…』 不用意に触ってしまったサナギが腐ってしまうように、子れみりゃがどす黒く変色し ついに死んでしまった。 『ゆ…ゆっきゅりうまれたかたったじょ……』 「あああああああぁあ!!!」 「あははは、面白い死に方するなぁ」 生まれたばかりの子を失ったれみりゃの慟哭がアパートの一室に響く。 その後も“教育”は数時間にわたって続いた。 その日の深夜、俺はれみりゃを連れてきた森に戻ってきた。 左脇に変わり果てたれみりゃを抱えて。 俺は広場の中央にれみりゃを投げ捨てると、誰ともなしに呼びかけた。 「お~い、そこのゆっくり共。隠れてるんだろ。 この死にかけのれみりゃ食っていいぞ」 全身はすでにぐちゃぐちゃで、もう見た目だけでれみりゃと判別することも難しいが 始めに取っておいた帽子を被せてやると、周囲にどよめきが走った。 「ゆゆっ! ほんとう!?」 「ああ。いつもやられてる借りを返すチャンスだぞ」 「ゆっふっふっ、ゆっくりたべてくるしませてやるぜ」 「あんまりとかいはなれみりゃじゃないけど、しょうがないからとかいはなあいですっきりしてあげるわ、 かんちがいしないでよねっ!」 どこに隠れていたのか、通常種のれいむやまりさをはじめとした 下等ゆっくりたちがハエがたかるように 死にかけのれみりゃに集まった。 ある者は肉をかじり、ある者はれみりゃに対し強引なすっきりを始めた。 グチャっ、ベリっ、バキっ、ムシャムシャ、ズブッヌチッ… 「うまっ、これめっちゃうまっ!」 「しねっ、げすなれみりゃはゆっくりしね!」 「んほっんほっんほっ! あぁ、れみりゃとすっきりなんてはじめてだわ~」 捕食者であるはずのれみりゃが、被捕食者のれいむ共に生きたまま喰われている。 そして、無駄に再生能力の高いれみりゃはそう簡単に死ねない。 「いぎっ…あがががっ!! うごふっ!」 生きながら食べられ、犯される苦痛をしばらく味わい続けることになるだろう。 その凄惨な光景に隠れていた他のれみりゃ達は戦慄し、 同族を助けに行くどころかしーしーを漏らすことしかできなかった。 「見たか、くそれみりゃ共。世の中をなめてるとこいつみたいになるから 身の振り方にはせいぜい気をつけろよ~」 俺は森の中に向かってそう叫ぶと、れみりゃだった物の断末魔を背に家路に付いた。 れみりゃがが生んだうーぱっくが成長したらどう“教育”してやろう。 生きたまま少しずつシュレッダーに掛けようか、妹たちのぐちゃぐちゃになった死体を入れてやろうか。 そんなことを考えながら。 (完) 初めまして。お読みいただきありがとうございました。 子うーぱっくのその後を書くかは未定です。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1986.html
初SS 俺設定使いまくり、いろいろな作品の設定使いまくり、ぬるいかも というか虐待成分薄め ゆっくりさくやと私 紅魔館の近くで見たことも無い銀髪のゆっくりを見つけた きっとこのゆっくりは紅魔館の瀟洒なメイド、我が愛しの十六夜咲夜さんを模したものなのだろう とはいえ、他のゆっくりのようにかなりデフォルトされているが… 我が愛しの咲夜さんを模したものなのだから、是非捕まえたい 「ゆ? ゆっくりしていってくださいませ!!!」 近づくと、ゆっくりらしい台詞 でも、若干警戒しているような雰囲気はある 「やあさくやさん 僕と一緒にゆっくりプレイスに行かないか?」 ゆっくりプレイスと言えば大体のゆっくりは馬鹿だからホイホイついてくる しかしゆさくやは違った 「ごめんなさいですわ! おぜうさまがまっておりますわ! ゆっくりかえりますわ!」 これは予想外 あっというまにどこかへ行ってしまった 普通に捕獲しようとしたが、ゆっくりのくせに早い… ゆっくりに逃げられたなんて他の人に言った日には… 考えたくも無い リベンジを近い、その日は家路についた 翌日、早速ゆさくやを捕獲する作戦を立てた 咲夜さんを模したものなら紅魔館関連のゆっくりを餌にすればいいのではないか? ということでゆっくりゃ、ゆふらん、ゆめーりん、ゆちゅりーを捕獲することにした ゆちゅりーとゆめーりんは見つけるのに苦労したが、捕獲するのは簡単だった ゆっくりふらんとゆっくりゃは体つきのが欲しい ということで紅魔館付近の森へ ゆっくりゃはぷっでぃんを持っていけばすぐ寄ってくる 「れみりゃにぷっでぃんよこすんだど~☆ れみりゃはこうまかんこおぜうさまなんだど~☆」 「にょこちゅんだど~☆」 いつ聞いてもウザイ 大小二匹の胴体付きゆっくりゃ… 親子で有ろうか? 殺意の波動を感じながらぶん殴って気絶させ二匹とも捕獲をした 最後はゆっくりふらんだ まずはおとりのゆっくりゃを串刺しにでもして待つことにしよう おもむろに子ゆっくりゃの頭を掴む そのまま近くの木の枝に背中から突き刺す 「うぎゃぁぁぁぁあ!!! なにしゅるんだどぉぉぉぉお!!!」 うるさいので取り合えず口を塞ぐ ついでに目玉も取っておくか(ちなみに、この目玉は昼食になりました) 「xxxxxxxx!!!」 まだ何か言っているようだが、気にせず待つ 2時間ほどして、ゆっくりふらんが寄ってきた 今回は準備万端 先ほど子ゆっくりゃの体に睡眠薬を何個か埋めてある(ちなみに今まで捕獲したゆっくりたちにも飲ませてあるので煩いのを気にしなくてもいいのだ!) ゆっくりにしては早めのゆふらんも睡眠薬で眠らせれば確実に捕獲できる 「ゆっくりしね! ゆっくりしね♪」 ゆふらんはゆっくりゃの手足をちぎり、それで子ゆっくりゃをぶん殴っている 早く食ってくれ とも思うが獲物をいたぶるのはゆふらんの習性なのだからしょうがない やっと睡眠薬入り部分を食べ、眠ったのは一時間後だった 捕獲したゆっくり達は加工所謹製、「ゆっくり強制的にゆっくりさせる袋」に放り込み、昨日ゆさくやに出合った場所に向かった 「ゆっくりしていってくださいませ!!!」 同じ場所にゆさくやは居た 探す手間が省けてよかった 前と同じように話しかける 「おにいさんとゆっくりプレイスに行かないか? おぜうさまやいもうとさまも一緒だよ?」 そう言って袋の中を見せる ゆっくりゃもふらんも睡眠薬で寝ているため、おとなしい 「おおおおおおおおぜうさまぁぁぁぁあ!!! いいいいいいもうとさまぁぁぁぁああ!!! かわいらしいねがおぉぉぉおお!!!」 そういうと自分で袋の中へ入って行った 袋に入ってすぐ睡眠薬注射で眠らせ、ゆっくり用部屋へ運び込む そこにゆさくやを放ってしばらくすると、目を覚ました もちろん他のゆっくりも一緒に放ってある ゆさくや「う~ん… ここはどこですわ?」 ゆちゅりー「むきゅーん… おにいさんにここにつれてこられたのよ…」 一足早く目覚めたゆちゅりーがゆさくやに話しかける ゆめーりんは皮の厚さゆえに喋るのがうまくないらしいので喋らないが、ゆさくやを見てなぜかうれしそうである れみりゃとふらんも目覚める 本来捕食種であるこの二種はゆめーりんやゆちゅりーを襲わないらしい とはいえ、れみりゃはゆふらんに高確率で虐め殺されるので若干警戒しておこう ということで、錘を体につけておいた れみりゃ「う~? ここはどこだど~?」 ゆふらん「う~? ゆっくりしね!!!」 いきなりゆふらんはゆっくりゃを攻撃した しかし、その攻撃はゆっくりゃへ届かなかった… ゆさくやがそれをとめたのだ ゆさくや「いもうとさま!!! おぜうさまとけんかはやめてくださいですわ!!!」 ゆふらん「うー! ゆっくりやめる!!!」 驚いた… さくやはゆふらんによるゆっくりゃの虐めを止めるのか… それもゆふらんも従ってる… その後はどのゆっくりも実にゆっくりしていた(時たま寝ているゆめーりんをゆさくやが邪魔していたが) 餌もしっかりやっているのでゆふらん、ゆっくりゃともにほかのゆっくりと遊んでいる そうしてゆさくや達の生活を見ているうちに面白いことがわかった そう、ゆっくりゃの大好物 ぷっでぃん をなぜ紅魔館以外のゆっくりゃが知っているかだ ゆっくりゃ「うー☆ れみりゃはぷっでぃんがたべたいんだど~☆ しゃくやはやくもってくるんだど~☆」 さくや「いまよういしますわ!」 そう言うと、ゆさくやは口からべちゃっと黄色いぷるんとした物体を吐き出した そう、アレはまさしく プリン ゆさくやの中身はプリンであった ダメージを負ったゆれいむやゆまりさはあんこを吐くが、どうやらゆさくやは自分で吐くことができるようである ゆさくや「どうぞおぜうさま! たべてくださいませ!!!」 そう言うとプリンをゆっくりゃに差し出すのだった プリンを吐き出したさくやは一回りちいさくなっていた ゆっくりゃ「おいしいど~☆ れみ☆りゃ☆う~☆」 汚く貪り食うゆっくりゃを見ながらゆさくやは幸せそうであった ちなみに、ゆふらんやゆちゅりーも時々ではあるが、一緒にプリンを食べていた ゆめーりんはじぶんからプリンを貰いに行くことはせず、それをじっと見ている だが、時々皆が見ていないときにゆさくや自らプリンを持っていっているようだ だが、ゆっくりゃのぷっでぃん脳は限度というものを知らない どんどんゆさくやは小さくなっていく ゆさくやが死んでしまう前にゆっくりゃだけを他の部屋に移した ゆっくりゃ「うー!!! なにするんだど~!!! れみりゃはこうまかんのおぜうさまだど~!!! えらいんだど~!!!」 と煩かったが、ぐっと怒りをこらえて運んだ 通称 ゆっくり虐め部屋 へ その後、ゆっくりゃは羽根をむしり、指から手足を5本づつに裂き、目玉に爆竹を突っ込み爆発させた 最後に無理やり体を引き伸ばし、まげて口と肛門を癒着させた 排泄される古い肉まんの餡がそのまま口に入る この古い餡はおいしくも無いが食えなくも無い しかしゆっくりゃは異常にこの古い餡を嫌うのだ 目が見えなくともなぜか判るらしい れみりゃ「xxxxxxxxxxxxx!!!」 何か言っているようだがこのまま放置しておくことにした 3日後、ゆっくりゃは死んでいたので生ゴミとして捨てました^^ 日がたち、私はゆさくやを繁殖させたくなってきた とりあえず、残ったゆさくや、ゆふらん、ゆちゅりー、ゆめーりんを振動させ発情させた上で見守ることにした 驚いた… なんとゆさくやとゆふらんとゆめーりんが3Pしているのだ 因みに、ゆふらん→ゆさくや→ゆめーりんと繋がっている ゆふらん「しゃくやあああああああああああああああ!!! かわいいよおおおおおおおおおお!!!」 ゆさくや「おぜうさまのぺにぺにすてきですわあああああああああああああああ!!! めーりんのまむまむもなかなかよおおおおおお!!」 ゆめーりんは喋らないが、なんとも嬉しそうである でも、この三匹は光景としては凄まじいものであった 「「「すっきりー!!!」」」 ちなみにゆちゅりーもゆふらんに襲われたが、すっきりまえに死んでしまった 南無 そうしてゆさくやはにんっしんっして、下膨れが大きくなっている めーりんは頭から茎を生やしている すでに三つほど子ゆっくりがなっている 生まれたのはゆめーりんからゆさくや一匹、ゆめーりん二匹であった ゆさくやからは子ゆさくやが生まれた ただしこちらは体つきとなっている からだつきゆっくりとの子供は体つきになる可能性があるのかも知れない 竹林の薬師さんに聞けばなにかわかるかも知れない その後、体つきゆさくや以外は売りに出したが、全匹紅魔館の門番が買っていった このゆっくりたちを見て(とくにゆさくや)興奮しているようであったが、何に使うかはまあ考えないようにしよう 体つきのゆさくやはどうしたかって? もちろん私の可愛いペット兼良きパートナー 夜も良い声で鳴くんですよ… 終わり ※あとがき なんとなく書いてみたけど、結構文章書くのはむつかしいなぁ 下種まりさとかを虐めるのとは違って、虐めにくかったので虐待分が限りなく薄くなってしまったのが残念 ほんとうはゆっくりゃ虐めをしっかりするか、下種系出して虐めようかとも思ったけどなんとなくやめておきました 文章:ヘタレお兄さん このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/4106.html
『れみりゃは死んだ』 2KB 小ネタ 自業自得 捕食種 現代 セリフ無しSSを試しに書いてみました(最期にちょっととあるけど) れみりゃは死んだ 数刻前、彼女は街を手足を大きく振って踊りながら歩いていた 満面の笑みで太った体を揺らす様子は、典型的な胴付きれみりゃのものであった 彼女は底なしの食欲で出会うゆっくりを残らず平らげる そのゆっくりの飼い主がそばいるにも関わらず、だ だが彼女の蛮行を止める者はいない 彼女の帽子に輝く白銀のバッジのせいだ 人々は歯を食いしばり、拳を握りしめそれを恨みを込めて見つめるしかない 彼女の都合の良い目にはそれは映らなかった 高貴な自分を羨望の眼差しで見ているとさえ感じていた さらに歩き続けていると、男が立ちはだかる 男は口を開いた 曰く、高貴な自分にふさわしい果実が用意されているという 男はその場所まで案内すると、速やかに立ち去った 彼女の前に皿の上に山と積まれた赤い果実が現れた 赤の実と緑のヘタの色合いがトマトを連想させるがここまで細長くは無く、そもそも小さすぎる 赤い色の野菜を他に想像できない彼女は、自分の好まないもの、野菜ではないと判断した 鮮やかな赤い色が食欲をそそる 口に入れた瞬間に甘さと鮮烈な香りが広がることを思う 唾液が唇からこぼれる 先ほどまでゆっくりを食べ歩いていたにもかかわらず、彼女の食欲は限界に達した 両手で皿を持ち上げると、顔から埋まるようにして食べ始めた 当然彼女の口に広がったのは甘さなどではない それとは対極に位置するもの、辛さだ 彼女がたった今頬張っているものは唐辛子であった 顔が一瞬のうちに赤くなり、発汗を始める 常に絶やさなかった笑顔も消え、目を見開く 気が動転したためか持ち前の意地汚さからか、激痛のする口を押さえる 座り込み、倒れ込み、ついに地面を激しく転がり始めた 自慢の洋服が汚れるのも破れるのも犬の糞が付くのも気に留めずだ 人間でも耐え難い苦痛が襲うのだ、痛みに極端に弱いれみりゃの反応は当然だ しばらくたつと、彼女は口を開け飲み込まずに残った唐辛子の残骸を吐き出した ようやく原因に気づいたのである まだ痛みは続くようだが、ほんの僅かに安心の表情となった しかし本当に苦しいのはここからだった ちょうど土下座の様に地面に手を付き顔を向ける彼女の口から雪崩のように肉餡が吐き出される 彼女は突然のことに動揺しているが、当然のように予測できることだった 辛さというのはゆっくりという種族に共通する猛毒である 口のなかに唐辛子を詰め込んだら嘔吐死は免れないのだ しかし彼女は偶然にも口を押さえていたため、嘔吐を抑えることができた だが口を開いた今、こみ上げる肉餡を抑えるものはなかった 彼女の恐怖は計り知れないものであった 中身が出過ぎれば死ぬことは、バカな彼女でも知っている 自分の体が減っていくのが感じられる そんな彼女が心で唱えるのは一つ 従者の名である れみりゃという種族が口癖のように言うあの従者だ しかし会ったことも見たこともない、居もしない従者は来ない それでも唱え続ける、何度も何度も 彼女は自らの従者の助けを強く信じる だがやはり来るはずはない 肉餡の嘔吐がとまったが、助かったわけではない もはや吐き出すものがないのだ 彼女には皮と内側にこびりついた僅かな肉餡、そして丸い中枢餡だけが残っていた いかに手を尽くそうと、彼女が生きることはできない それは誰の目から見ても明らかであった 「ざぐ…やぁ……」 それでも彼女は最後まで、自らの絶対の守護者の名を呼び続けた 可能な限りセリフなしでSSを書いてみようという実験で書いてみました、難しいですね 初投稿では無いけど、過去作は書かないことにしておきます