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博麗霊夢は、境内の森の裏の湖畔で釣りをしていた。 霊夢の釣りの腕前は、幻想郷に住む人間においては、1、2を争う程の腕前の持ち主であった、 まあそれも無理の無い事だった、博麗神社の夕食のグレードはその日の釣果に大きく左右されるのだから。 ここには食料が豊富にある、さまざまな魚、たくさんの野草、いろいろな獣、そして最近増えてきた「ゆっくり」・・・。 霊夢は、「ゆっくり」という生き物が多少苦手だった、彼女にとって、ゆっくりはまっすぐすぎる、 しかし、何事にも例外という物は存在する、そしてそれはゆっくりの中にも・・・。 「れいむ・・・。」 「分かってるわよ。」 霊夢は荷物の中の、もぞもぞと動く大き目の鞄にきびすを返すと、自分の後ろ手の森に注意を走らせる、 ごそごそと鞄から出てきた金色と肌色のまるっとした生物・・・ゆっくりアリス(以下ありす)である、 ゆっくりアリスは他のゆっくりよりは知能が高いが、霊夢と行動を共にするこのありすはとりわけ物分かりが良かった、 霊夢からすれば、自称都会派のありすは、そのプライドをくすぐってやりさえすれば、とても扱い易いゆっくりだった、 まあいつも接している面々が面々だ、至極当たり前の話だ。 「ゆっくりがいる・・・。」 「ええ、近くに来てるわ・・・。」 きぃきぃ煩い鳥の鳴き声と、ごうごうという風のうねり、そして小さいが確かに存在する気配・・・、 瞬間、二人が声を上げる。 「「うえッ!!。」」 二人は上空の木々の上に動く物体を確認する、ゆっくりれみりゃだ! そしてそこに居たのは、標的の姿を確認し、もはや興奮を隠さない二人。 「れっれっれっ、れみりゃ!!!」 「おっおっおっ、おにく!!!」 二人は既に叫んでいた、そしてさすがのれみりゃもこの異常な状態に気付かざるを得ない。 「うー! う? うーっ! うーっ!」 危険を感じたのか、身を翻し飛び去ろうとするれみりゃ、しかし二人はその時既に行動に移っている、 霊夢はビー玉大の陰陽玉を二発打ち出していた、それは正確にれみりゃの羽の付け根を打ち抜き、れみりゃは力なく墜落する、 そしてその墜落の地点と思われる場所を目掛け、猛然と飛び跳ねるありすの姿、 そして、ドサッという音とほぼ同時に「ハァ…、ハァ…。」という荒々しい吐息が撒き散らされはじめる、 「れみりゃあああ!かわいいよおおおおっほおお!」 「うーっ!!うーっ!!」 「よろこんでくれてうれじい゙いい゙いぃ!そのしたったらずもがわい゙いい゙いっふうぅぅ!」 「ざぐやー!!ざぐやあぁ!!」 「うおっほおおぉぉぉぅ!!かわいいイ゙ってねイ゙くよイ゙くよイ゙グすっきりー!!!」 「う…、う…。」 (・・・残念ね、咲夜が興味あるのはちゃんと体が付いてる本物だけ・・・それに毎度毎度咲夜に出てこられちゃ堪んないわよ。) そんな事を考えつつ、数十メートル先のゆっくりによるゆっくりの陵辱現場に、ゆっくりと向かう霊夢、 「ぼうしがわい゙いぃ゙ぃ!!、イ゙くよイ゙くよすっきりー!!!」 「ゔ…ゔ…ゔあ゙ぁ゙…。」 「あおじろいかみもがわい゙いぃ゙ぃ!!、イ゙くイぐイ゙くすっきりー!!!」 「………ゔー…。」 いつも思うが、その気になったありすは凄まじい、本物もびっくりだわね・・・、などと考えつつありすに声を掛ける霊夢。 「はーい、そろそろ終わりよー。」 「んふふふふすっきりー!!!・・・・・えー、もうなの?」 「そう、お茶受けになってみる?」 「・・・・・しょうがないわね・・・。」 ありすが体の下のれみりゃから飛び降りる、そこには半分以上朽ちてなおぴくぴく動き続けるれみりゃと、 そこから十数本生えた茎、そしてそこに付いた大量のれみりゃの仔たち、 巫女は手際よく茎を根元から引きちぎり、大きな財布のような物に突っ込んでいく、 これはスキマポケットといい、ある妖怪から間借りしたスキマと現実をつなぐ道具で、ある河童を口車に乗せ作らせた物だ。 (持つべき物は友達よね・・・。) そして巫女は仔れみりゃを捕獲し終えると、おもむろにれみりゃに齧りついた。 「むーしゃ。むーしゃ。」 「・・・・・あいかわらずきもちわるいわ、さいあくだわ・・・」 「・・・食べ物はね、腐りかけがいちばん美味しいものよ・・・・・しあわせー!!」 霊夢の胃腸の頑丈さは、幻想郷に住む人間においては、1、2を争う程の頑丈さの持ち主であった・・・。 そして短い食事は終わり、二人は湖に放置してきてしまった釣り竿の場所へと戻って行った、 霊夢も食べられなかった部分はスキマポケットに放り込んである、 この道具にゆっくりの骸や宴会の食べ残し、野草等を放り込んでおけば、中のゆっくりたちは適当な栄養と 長い半自動スキマツアーによる適当な恐怖でいい感じに育ち、ポケットの中に手を伸ばせば食べ頃のゆっくりに当たるのだ、 ああ、なんて便利な道具なんだろう。 ゆっくりが幻想郷に出現してからというもの、博麗神社の台所事情は確実に好転していた、 二人はある意味で相性のいいコンビだった、 ありすは大喰らいの他のゆっくりと違い、すっきりさえさせていれば、咲夜たちが宴会に持ち込んだお茶菓子の残りで十分に食わせていける、 それに霊夢は加工所などに頼らずともゆっくりを増やせるわけだし、ありすは安全に、確実にすっきりできる、 しかし、ゆっくりたちの間ではこのコンビの脅威は語られていない、 なぜなら、この二人から逃げおおせたゆっくりは、現在のところ、いないからだ。 かなりぶっ飛んだ設定ですが、「そうなのかー」ぐらいのノリでとらえてくれれば嬉しいです。 それと巫女ファンの人、ごめんなさい。
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ゆっくりの逃避行 丁 といいつつ途中から人間視点も入るよ! ゆっくりいじめ系1766 ゆっくりの逃避行 丙 の続き 比較的ゲスなゆっくり 比較的善良なゆっくり 賢いゆっくりは漢字を使います 俺設定あり 逃亡開始四日目 ぱちゅりー達が目覚めた時、まだ日は昇っていなかった。 東の空を見てもまだ日は昇ってくる気配はない。朝までもう一眠りしようと思ったとき、件のちぇんが 「いやなよかんがするよー!よくわからないけどはやくにげたほうがよさそうだよー!!」 ちぇんは大きな“耳”があるためか、かすかな音などから危険を察知する能力を持つことがあると言われている。 「むきゅ、またなの!?で、でもまだ真っ暗よ!?」 ぱちゅりーはあたりを見回したが、何も分からない。 「と、とにかくはやくにげるべきだよー!」 ちぇんは再度急かす。 仕方なくぱちゅりーはまだ眠っている40匹ほどのゆっくりを全て起こさせて出発することを告げた。 「まだねむいよ!ぜんぜんゆっくりできてないよ!!」 「おちびちゃんがいるんだよ!?ゆっくりやすまないとしんじゃうよ!!」 「わたしたちはきのうあれだけはしってつかれてるのよ!?」 当然の如くゆっくり達は猛反発する、数匹はそのまま二度寝してしまった。 ぱちゅりー自身もちぇんの言うことに半信半疑ではあった。だが昨日のような事態は未然に防がなくてはならない。 「とにかく出発するわ!寝てたらどうなるかわからないわよ!!」 寝ているゆっくり達は放っておいて出発してしまった。 しばらく歩いたとき、遥か後方から何か聞こえてきた。 遠すぎて何かはよく分からないが、ただ事ではなさそうだった。 森の入り口 その時森の入り口では大勢の男たちが集まっていた。 「私が今回のゆっくり駆除の責任者を任された鬼意だ。今日集まってくれた諸君らに感謝する。 さて、本日の作戦は昨日説明した通りだが、何か質問のある者は?」 すると一人の若い男が、 「失礼、終了時刻は何時でしたか?昨日聞き逃してしまいまして・・・」 と質問した。 「卯の刻(午前6時頃)から酉の刻(午後6時頃)まで、辺りが暗くなる前に森の入り口まで戻って来ること。他に何かある者は?」 今度は皆黙って鬼意の方を向いている。 「それでは間もなく作戦開始の時刻だ、諸君、今日こそ憎きゆっくりどもとの闘争に終止符を打とうではないか!!」 「「「オオオオーーーーッ!!!!」」」 男達は手斧や鍬、猟銃など様々な武器を携えて森に入って行った。 森に入ると3人ずつほどの班に分かれた、その後は班毎に課せられたノルマの数だけゆっくりを狩りつくす計画だ。 ある班は森の入り口付近で木の洞に棲むゆっくりのつがいを見つけた。 殺し方については特に制約はない。ただ逃がしてはいけない、それだけだった。 だが開始早々ゆっくり達に大声を上げさせて他に気づかれては不味い。 ゆぅゆぅと幸せそうな寝息を立てて寝ているれいむとまりさ。 さてどうやって殺そうかと一人の男が思案していると別の男がさっさと手持ちの鍬で二匹まとめて一刀両断にしてしまった。 「「ゆ゛ぎぇ・・・?」」 「オイ!コイツらは俺が殺そうと思ったのに!!」 遅れた男は悔しそうに殺した男に抗議する。 そしてまた別の場所では土を掘っただけの簡素な巣で眠るちぇんを見つけた。 「ヒャッハー!俺様の獲物だァー!!」 ハイになった男はちぇんを穴から引きずり出す。 「わ・・・わからないよー!!おにいさん、ちぇんをゆっくりいじめないでね!!」 怯えるちぇんの懇願を無視し、男はちぇんの尻尾を掴んで、サンドバックのように殴り始めた。 「ゆ、ゆっぐり・・・やめて・・ね!・・!」 一分ほど殴り続けていたが終いにはちぇんの尻尾が千切れてしまったため、ちぇんはそのまま吹っ飛んでしまった。 「ゆげぇ・・!ちぇ・・ちぇんのしっぽがあああ!!わからないよおお!!!」 男は興ざめだとでも言うような顔でこん棒で地面に叩きつけられたちぇんを叩き潰してしまった。 「ったく・・・モロすぎて全然楽しめねぇっての!次はもっと歯応えのある獲物を探そうぜ。」 「オウ!」 と男達は話しながら去って行った。 しばらく経つと森のあちらこちらで里の男達による虐殺ともいえるゆっくり狩りが本格化してきた。 逃げまどうゆっくり達を尻目に、娯楽の道具として虐待する者も大勢いた。 「ゆ、ゆっくりにげるよ!」 「やめてね!ゆっくりついてこないでね!!」 「ほれほれ、どーした?このままじゃ追いつかれちまうぞ!?」 「あっちいってね!ついてこないでね!」 「ハイ残念!捕まったキミは罰ゲームを受けないとな!」 男はニヤニヤ笑いながら捕まえたれいむのリボンを奪った。 「ゆ!?やめてね!れいむのゆっくりしたおりぼんさんはやくかえしてね!!」 リボンを放り投げると次は髪を全て毟ってしまった。 「でいぶのきれいなかみがあああああああ!!!」 男は毟り終えるとれいむを放してやり、早速次の獲物を探し始めた。 「よく頑張ったね!れいむはもう群れに戻ってみんなとゆっくりしていっていいよ!」 「ぶざげるなあああああ!!でいぶのがびどげどおでぃぼんざんがえぜえええええ!!!」 男は足に体当たりを繰り返す禿饅頭となったれいむを放っておいてまりさを探し始めた。 「さーてまりさはどこかなー?おやおやーァ?あそこの木の洞に何かいるなぁ?」 その後まりさがれいむと同じ運命を辿るのに長くはかからなかった。 「「でいぶ(ばりざ)のおでぃぼん(おぼうじ)がえぜえええええええ!!!」 ある場所では辺り一面に様々なゆっくり達のデスマスクが散らばっている。 かつてゆっくりの大規模な群れの中心的役割を果たしていたここでも惨劇(?)は繰り広げられていた。 「やべでええええええ!!もうずっぎりじだぐないいいいいいいいいいいい!!!」 「んっほおおおおおおお!!すっきりぃぃいいいいいいいいいいいぃ!!!」 別の場所ではレイパーありすと思しきありすをつかってゆっくりを強制妊娠させて遊ぶ男達がいた。 この男達は武器を持たずに2l入りのオレンジジュースを何本も抱えて森に入った。 「はいはい、すっきりー!っと・・・」 一人の男は手際よくタチのありすを小刻みに震えさせ、もう一人の男が絶えずオレンジジュースをネコのれいむに補給させ続ける。 そしてもう一人の男が成長の早い赤ゆっくりと茎をまとめて麻袋に放りこんでいく。 増やした赤ゆっくりを加工所に売ろうという魂胆だ。 勿論、麻袋に鮨詰めにされる赤ゆっくりの死亡率の高さを考慮して、数で補うため大量に産ませているのだ。 「「すっきりいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」」 早くもれいむの頭から茎が伸び始めた。 オレンジジュースを絶えず補給し続けるため赤ゆっくりの成長も通常とは比較にならないほど早い。 「ゆぅ・・・れいむのあかちゃん・・・ゆっくりしていってね・・・」 れいむはもう何回も強制的に産ませられたことも忘れて赤ちゃんを見上げて感慨に浸っている。 「「ゆ・・・ゆっきゅいしちぇい・・・」」 早くも産声を上げ始めた赤ゆっくりを容赦なく麻袋に放り込む。 「・・・!・・・!」 麻袋の中では何やらうめき声が聞こえるが、男達は無慈悲に作業を続ける。 「やべてえええええ!!!あがじゃんをもってがないでえええええええ!!!!」 親れいむが抗議の声を上げるが、再びありすとの交尾を始めさせた。 「これいじょうすっきりしたらしんじゃうよおおおおおお!!ありずもめをざまじでええええええええ!!!」 れいむはありすに呼びかける。元はつがいだったのだろうか。 だがありすの紅潮し切った頬、血走った目を見る限り目を覚ますようには見えない。 日の暮れるまで産ませ続ければ結構な数になるだろう。 既に太陽が南中した頃だろうか。 また別の男達が森のかなり奥の方を進んでいた。 「さて、結構奥まで来たな。」 「他の連中が入らない所まで来たらゆっくりもいると思ったが・・・」 「大外れじゃないか。他の奴らもいないがゆっくりもいねぇ!」 ゆっくりを求めて森の奥まで入ってきたが宛てが外れたようだった。 「それにしても暑いな・・・」 一人の男が呟いた。 「それよりもいい加減腹が減った、ゆっくりをおびき寄せるために握り飯を使ったのが間違いだった・・・」 「全くだ・・・ゆっくりもいないし、昼飯もないとは・・・ん?」 ある一人が大きな木の下で眠りこけていた数匹のゆっくりを見つけた。 「おいおい、なんつータイミングだ・・・!」 男達は忍び足でゆっくりに近づいた。 様子を窺うとどうやられいむが二匹、子れいむが三匹、そしてありす一匹いるようだ。 ゆっくりの構成を見て親子のようには見えないが、空腹の男達にとってそんなことはどうでもよかった。 余談ではあるが、明朝に寝過ごしてぱちゅりー達から見捨てられた例のゆっくり達である。 「丁度いい、一人二匹ずつ食えるぞ。」 「朝から歩き通しだからな・・・助かったぜ。」 そんなやり取りをしている内にゆっくり達が目を覚ましてしまった。 「ゆゆっ!?にんげん!!!???」 「にんげんさんはゆっくりできないよ!!おちびちゃん、はやくおきてね!!」 「に、にんげん!?にんげんはぜんぜんとかいはじゃないわああああ!!!」 気付かれてしまった、しかも相手も人間に対する警戒心は高いようだ。 早朝からあれだけ同族が物言わぬ餡子になったのだから無理もないと男達は思った。 男達は逃げようとしているゆっくり達の先に回り込みあっという間に捕えてしまった。 「やめてね!れいむたちはわるいゆっくりじゃないよ!!」 男達は気にするそぶりも見せずに何やら話し始めた。 「おい、ライター持ってるか?」 「俺は煙草吸わねぇから持ってないな・・・どうしようってんだい?」 持っていないと答えた男は尋ねた。 「いや、折角生捕ったゆっくりどもに逃げられたら堪らんからな。」 「オイ、ライターなら俺が持ってるぞ、ホレ。」 やや年長らしき男がライターを手渡した。 「おお、流石。それじゃ早速・・・」 ライターを受け取った男は早速一匹のれいむを持ち上げ足に当たる部分をライターで炙り始めた。 「やめてね!!あんよがあついよ!!そんなことしたらあるけなくなっちゃうよ!!」 「やめてあげなさいよ!ゆっくりできないわ!!」 そうこうしている内にれいむの足がこんがりきつね色に焼きあがった。 「まだ焼き足らないんじゃないか?消し炭くらいどす黒く焼くものだと聞いたが・・・」 「あついよ・・・れいむの・・・きれいなあんよが・・・・」 男は二匹目を持ち上げてライターで炙りながら答えた。 「虐待目的ならそれでいいが、こいつらを食うんなら炭になるまで焼いたら勿体ないだろ。」 「はなしなさいよ!あついのはとかいはじゃないわ!!・・・・ゆぎゃああああああ・・・!!」 しばらくすると辺りには餡子とクリームが焼けた甘い香りが漂っていた。 足の焼けたゆっくり達は完全に焼かれたわけではなかったので、まだ動くことはできたが、満足に動くことは叶わなかった。 「ゆあああああん!!あんよがいたいよおおおおおおおお!!!」 「いちゃいよおおおお!!みゃみゃあああああ!!!」 「いなかもののくせにありすたちになんてことするのよ!!しんしならせきにんとりなさいよ!!」 ゆっくり達は足をこんがり焼かれた苦痛に喚いているが男達は既に昼食の準備を進めていた。 「ゆっくりも見つかって昼飯も食えて一石二鳥じゃないか、相変わらず便利なナマモノだ。」 ゆっくり達は何やら喚き散らしているが一匹の子れいむが男達が話している隙に逃げだそうとしていた。 「しょろーり、しょろーり・・・」 だが足を焼かれ移動も遅かった上に、悲しいかな、擬音をわざわざ口に出してしまう習性のせいで見つかってしまった。 「おおっと、そうはイカのキ○タマだ。」 「逃げられる前に食べようか、もう腹が減って仕方がねぇな。」 「そうしよう、逃げられたら元も子もない。」 男達はそれぞれゆっくりを手に取って頬張り始めた。 全員腹が減っていたためか、子れいむより大きいゆっくりの方から手を付けた。 「ゆぎぇ・・・・・ゆっくりたべないで・・・・ね・・・!・!」 「・・・・とか・・・は・・・じゃな・・・い・・・・」 ゆっくり達が断末魔を上げながら男達に喰われているのを見て、赤れいむ達は餡子を吐いて気絶してしまったようだ。 それを見た一人が呟く。 「勿体ねぇなァ・・・吐くんじゃねぇよ・・・」 やがて大ゆっくりを平らげた男達は子れいむ達も掴み上げて食べ始めた。 「ゆ・・・ゆっ・・・・」 最早痙攣するだけの子れいむであったが男達には知れたことではなかった。 「いやぁー満腹満腹、中々餡子がいい具合に火が通ってた。」 「腹が減ってたからな、甘い物があって助かったぜ、本当に。」 男達はゆっくりを全て平らげるとそそくさと来た道を帰って行った。 森の奥まで来てしまったので、早く帰らねば日が暮れてしまいかねないからだ。 夕刻・ぱちゅりー一行 ぱちゅりー達は間一髪で難を逃れたが、まだ油断はできなかった。 とにかく少しでも遠く離れる必要がある。 既に日も暮れかかっていた。人間も流石に夜の森で山狩りを続けることはないだろうが、 人間が動けない時間帯はゆっくりにとっても同様に危険である。 日が暮れて辺りが薄暗くなった頃にようやくぱちゅりー達は一息つくことができた。 既に皆満身創痍である、帽子や装飾具は薄汚れ、体中傷だらけになっていた。 他のゆっくりに助けられたぱちゅりーはかろうじて無事だったが、昨日の騒動で傷ついたゆっくり達は数匹脱落していた。 また次の日はもう動けそうもないゆっくり達もいる。 「むきゅ・・・仕方ないわ・・・でも今は動けないゆっくりのペースにあわせる余裕はないわ・・・」 ぱちゅりーがそう言うと傷ついて息絶え絶えのゆっくり達は力を振り絞って抗議する。 「そんだのひどいよお!・・・ぱじゅりいいいい!!」 「おでがいだがらばりさたちをおいてがないでねえええ!!!」 その様子を見てかのちぇんとれいむも不信感を顕わにしている。 「わからないよー・・・みんなぱちゅりーたちを信じてついてきてるんだよー・・・」 「そうだよ、みすてるなんてみんながかわいそうだよ!」 そして二匹はぱちゅりーの非情な決断に抗議する。 他のゆっくり達からも非難轟々・・・ぱちゅりーは説得を試みたが収まりそうもない。 群れの瓦解という危険な事態を避けるために已む無く撤回し、その場は収めた。 少し安心したゆっくり達はようやく休み始めた。 「まずいわ・・・」 ぱちゅりーだけはゆっくり出来る筈もなく頭(?)を抱えるしかなかった。 既にゆっくり達の足並みにはズレが生じ始めていた。 まず第一、ゆっくり達はぱちゅりーだけでなく、つがいであったまりさを慕ってついて来た者も多い。 既にまりさはいない。そのため自分たちがぱちゅりーについていく理由を失った者も少なくはない。 そして第二、先ほどの光景のようなぱちゅりーが普段見せない非情さを垣間見てしまったこと。 このまま群れに留まっていては人間がやってくると言われて群れを離れる決断をした者は当然多い。 しかし、ぱちゅりーについて行ってもこのまま自分が見捨てられるかもしれないと思い始めたのだ。 言いかえれば求心力の低下と言えなくもない。 そして第三、悲しいかな、単純にゆっくり達の士気が下がっていた。 相次ぐ非常事態と、仲間の脱落、蓄積した疲労はゆっくり達の士気と体力を容赦なく下げる。 既に集団の維持は限界に近い。 逃亡開始五日目 早朝から騒々しく、同族の悲鳴が響き続けた昨日が嘘のように穏やかな朝だった。 空は青くどこまでも晴れ渡っている。だが、ゆっくり達の心境は決して明るい物ではなかった。 ゆっくり達は目を覚ますと動ける物が傷つき、動けない物に手を貸し、ゾロゾロと移動を開始した。 昼時に近づく頃には動けないゆっくりはどんどん脱落していった。 それでも歩みを止めるわけにはいかない、人間達が迫っている、早く森を出なければ、その恐怖感だけがゆっくり達の原動力だった。 だが実際の所、人間の山狩りは昨日の内に終了している。だがこのゆっくり達はそんなことを知る由もなかった。 森を進むゆっくり達の足取りは重く、表情も皆険しいままだった。 ゾロゾロと進むボロボロなゆっくりの集団を、森に棲む別のゆっくりが奇異の目で見つめていた。 普段は迫害対象とされるめーりんもただ黙ってニヤニヤと見ているだけである。 まるで「いいザマだ。」とでも言うかのように。 あるいは近くにいたきめぇ丸も、「おお、みじめみじめ・・・」とだけ言って飛び去って行った。 先導するぱちゅりー達もただ黙々と歩みを進めるだけである。 だが後続のゆっくり達は口々にボソボソと何か呟いているようだった。 「・・・ぱちゅりーのせいだ・・・」「・・・どうせにんげんさんなんてこないよ・・・」「・・・まりさがいれば・・・」 不安や不満の捌け口が、集団の指導者に向けられるのは当然の理だ。 ぱちゅりーにも何を言っているのか少しは聞こえてきたが、反論できなかった。 「ああ、自分がもっとちゃんとしていれば・・・」 「ひょっとしたらあの人間の言ったことはハッタリだったのかもしれない・・・」 「まりさがいてくれれば・・・」 自責の念や後悔がぱちゅりーに重くのしかかった。 隣にいた件のちぇんとれいむの二匹はそんなぱちゅりーの様子を見て慰めた。 「ぱちぇのきもちもわかるよー、でもひとりでかかえこむのはよくないよー!」 「そうだよ!ぱちゅりーだけのせきにんなんかじゃないよ!!」 ぱちゅりーは自分を支えてくれる二匹の大きさを改めて感じた。 そうだ、自分にはまだこの二人がいる。少し気持ちを持ち直したぱちゅりーはまた黙々と歩きはじめた。 その日は日が暮れた頃に手頃な洞穴を見つけたので、そこに宿することに決めた。 食糧は既に尽き、完全に自給自足状態だ。だが寝床さえあれば夜は安全に明かすことができる。 ぱちゅりー達はその洞穴を深く観察することもせずに入り眠りに就いた。 逃亡開始六日目 洞穴の中に朝日の光が差し込んで・・・こない。ぱちゅりー達はまだ日の昇る少し前に目覚めた。 「うー!あまあまがいっぱいあるんだどー♪」 予期せぬ闖入者によって。 「「「れみりゃだあああああああああああああ!!!!」」」 ゆっくり達はたちまち大パニックに陥った。 「む゛ぎゅうううう!!れみりゃよ゛おおぉぉぉぉぉぉお!!」 普段は落ち着いているぱちゅりーもその例に漏れない。 この洞穴は実はれみりゃの巣だったのだ。 夜行性の傾向が強いれみりゃが夕方から夜明けにかけて巣を留守にしていた。 その巣を空けている間にぱちゅりー達がそうとは知らずにそこで夜を明かしてしまったのだ。 れみりゃからしてみれば一晩中餌を捜し回って腹ぺこで帰ってきたら家には食料が鎮座していたことになる。 しかし当然ながらゆっくり達からしてみれば堪ったものではない。 ゆっくり達はワラワラと洞穴から抜け出そうとしたが、元々弱っている上に寝起きで動きが鈍かったため、たった一匹のれみりゃに何匹も捕まってしまった。 ある者は逃げ遅れ、ある者はれみりゃに踏みつけられ、またある者は他者に弾き飛ばされ洞穴に取り残された。 捕まってしまったゆっくり達の中にはリーダーのぱちゅりーもいた。 「む゛ぎゅうううう!!誰かだずげでえええええええ!!!」 最早普段の知性や冷静さは完全に生存本能に置き換わっていた。 れみりゃに捕まれたぱちゅりーは洞穴の入口に逃れていた例のちぇんとれいむを視認した。 ぱちゅりーは痛みを堪えながら、必死に二匹に助けを求めた。 「ちぇええええん!でいぶううううう!!お願いだから助けてええええええ!!!」 だが、二匹は逃げ遂せた仲間たちと一緒にぱちゅりー達を見捨てたかのようにその場から離れてしまった。 「むぎゅ、待っで、置いでがないでえええええ!!」 つい先日あれほど自分が信頼していた仲間に裏切られたぱちゅりーはただ絶叫した。 「あまあまのくせにうるさいんだどー!おとなしくたべられるんだどー!」 「やべでぇえええええ!ゆぎぇえええぇぇぇ・・・」 結局れみりゃの束縛を逃れることもできず、一噛みで息絶えてしまった。 「うー・・・ぜんぜんはごたえがないんだどー!」 れみりゃは不満そうに言うと息絶えたぱちゅりーを放り投げ、他のゆっくりを賞味し始めた。 「うーあまあまだどー♪」 「「「ゆぎゃあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・ぁ!・!」」」 大凡一週間にも及ぶあるぱちゅりーの逃避行もここで終わってしまった。 仲間を助けようという一心で群れから多くのゆっくりを連れ、仲間に助けられてここまでたどり着いた。 そして、その最期も仲間に裏切られるという数奇な運命を辿ることとなったゆっくりは珍しい。 結論から言ってしまえば、かのぱちゅりー達の群れは先の山狩りで壊滅的な打撃を受けた。 つまりぱちゅりーの目測は正しく、少数ながらもゆっくりを救うことができたのだ。 さて、ありすの襲撃、山狩り、相次ぐ落伍、そしてれみりゃの襲撃(?)を生き延びた少数のゆっくり達はどうなったのだろうか。 最後まで残ったゆっくりは大凡10匹かそこらだ。 ちぇんとれいむもいる。この二匹はぱちゅりー達を裏切ったという自覚はなかった。 ただ、ゆっくり個々の生存本能に従っただけに過ぎない。 自らの生命を擲って他者を救うなどという殊勝なゆっくりは本当に稀だ。 ましてや血縁でもなければ、配偶者でもない“赤の他人”を救う義理などどこにもないのだ。 しかし、指導者を失ってしまったというのはゆっくり達にとって深刻な問題だった。 ぱちゅりーとまりさには一匹の子まりさがいたが、いつの間にやら脱落していた。 一匹の死になど構ってられる余裕がなかったことが改めて窺える。 とにかく生き残りをまとめるために、二匹が暫定的なリーダーとなった。 その日は結局野宿となった。 逃亡開始七日目 もう久しく穏やかな日々を過ごした記憶もない。 ゆっくり達は目覚めると、本能に従うままにゾロゾロと移動を始めた。 その日の夕方頃、ついに森を抜けた。 ゆっくり達からは歓喜の声が上がった。 「ゆっくりできる!」「たすかった!」「やっとたどりついた!」 だが、ここで一つの問題に直面した。 「森を抜けたところでどうなるのか?」 普通に考えれば、森から抜ければむしろ人間との遭遇率が飛躍的に上昇し、寧ろ危ないということはゆっくりにでも分かる。 しかし、集団を率いてきたぱちゅりーが森にいれば人間の山狩りに巻き込まれるという強迫観念に囚われて、 そんなごく当たり前のことすら欠如していたのだ。 運の悪いことに、相次ぐアクシデントに遭遇してしまい、それに気づく機会を得られなかった。 ここにきて再びゆっくり達はざわめき始めた。 ちぇんとれいむもどうすればいいのか分からなかった。 だが森に戻るという最も安全でリスクの少ない選択肢は始めからゆっくり達にはなかった。 既に、森は“ゆっくりできない場所”として餡子に刻み込まれてしまったからだ。 途方に暮れた二匹はふと辺りを見回すと、鬱蒼と広がる不気味な竹林が目に入った。 とにかくあそこへ行こうと提案するとゆっくり達は宛てもないため、渋々同意し、竹林に入って行った。 その数週間後 ゆっくり達の不安とは裏腹に、竹林は実にゆっくりできた。 目立った外敵もいなければそれほど奥に入ったわけでもないのに、人間にも全く遭遇しない。 いるとすればたまに見かける兎くらいなものだ。餌となる虫や草には困らない、まさしく理想郷のようだった。 10匹程度まで数を減らしたゆっくり達もその数週間の間に子供を産み、幾らか数が増えていた。 だが、ある日を境にゆっくり達はいつの間にか姿を消していた。 外敵はいない“筈”のこの竹林、生活には満足できていたことは間違いない。 そのゆっくり達がどうなったのか。それを知る者は誰もいない。 Fin 当初は勧善懲悪モノを書こうと思っていたものの、前編であっさり方向転換し、ぱちゅりー諸共全滅させることに。 そのため、結構書き方が一貫してなく、読み難くなって申し訳ありません・・・ 作品のコンセプトとしては、人間はあくまでもゆっくりを追い詰める一手段でしかないので、 自然淘汰、あるいは仲間割れ、ゆっくりのエゴを全面に押し出して書いたつもりです。 終わり方に関してはエピローグ的なものなので、どうなったかは読んだ人にお任せします。 次につながる物が何か得られればと思うので、感想・改善点等あれば是非お願いします。 過去作品 男と一家 きめぇ丸の恩返し 丙・丁 ゆっくりハザード 永遠亭の怪 楽園の終焉 感染拡大 内から侵食 ゆっくりの逃避行 丙 by同志ゆっくり小町
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※初投稿です。 気をつけたつもりですが、誤字脱字には目を瞑ってやってください。 【ゆっくりBOMB】 『『ゆっくりしていってね!!!』』 仕事から帰ると畑がry 徹底虐殺でいいよね穣子様? 『ゆっくりできないよ!ここからだしてね!』 深い籠の中には先程のゆっくり達。 捕獲したのはれいむ種の家族、サイズ的に親1人、子8人といったところか。子もそれなりに成長している。 まずは恐怖心を植え付けるために、子を一人、家族の前に叩きつけて潰すことにする。 無作為に子れいむ一匹をつまみあげ 「ゆっ!でられるよ!ゆっくりできッ」 放射状に広がる餡。片付けは後回しだ。 やがて一家は命乞いを始める。 「おじさんやめて!ゆっくりできないよ!」 「こわいよぉぉ!ゆっくりできないぃぃ!」 「ゆっくりできないおじさんはゆっくりしね!」 気丈なやつもいた。 「おじさん!れいむはどうなってもいいからこどもたちをたすけてね!」 さすがれいむ種、まりさ種と違い母れいむが自己犠牲との引き換えを申し出た。 それを許可し、母れいむを籠から出す。 母れいむの背(後頭部)に包丁。 「ゆ゛い゛ぃぃぃぃぃ!!!」 悲鳴は子れいむを震え上がらせる。 皮は厚いがようやく切れ目ができる。 母なだけあって餡子はやや固く、切っただけでは漏れてこない。 そこから失餡子死しない程度に餡子を抜き出す。 そして主役登場。河童の開発した『小型遠隔操作爆弾』を埋め込む。 別個装置の突起を押せば爆発、河童にしては簡素なものである。 小型とはいえある程度は大きさがあり、詰めたあとに餡子を戻そうとしたが少ししか戻らなかった。 回復を早めるため、切り口を塞いだのちオレンジジュースを少しかける。 時を待たず、母れいむが復活。体内の異物感には気づいているようだ。 「ゆ゛っ!なんかへんだよ!?おじさんなにしたの!?」 母れいむに、体内の爆弾の説明をしてやる。『子供が近づくと爆発する』。実際しないんだが。 「どお゛じでぇぇ!?どお゛じでぞんな゛ごどずる゛の゛ぉぉ!?」 喚く母れいむを床に下ろし、子れいむ達を出してやる。 子れいむは母めがけ走り出す(?)が、母れいむが一喝する。 そして子ども達にも先程の説明を伝えた。 張り詰める空気。 「ごわ゛い゛よ゛ぉぉ!!!」 「い゛や゛ぁぁぁぁ!!!」 子ども達はヘヤノスミスへ身を寄せあうように逃げる。 やがて母れいむが動かないことに気づくと、罵倒が始まる。 「おかあさんなんてこっちこないでね!」 「おかあさんのせいでゆっくりできないんだよ!」 「ゆっくりばくはつしてしね!」 「ゆ゛っぐ、ゆ゛っ、ゆ゛う゛ぅぅ…」 どうにもできない母れいむは、反論することもなく、ただその場で涙を流していた。 ここで、ヘヤノスミスの小さな山から、先程の気丈な子れいむを1匹持ち上げる。 「ゆっ!おじさんなにするの!ゆっくりやめ゛や゛ぁあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁ!!!」 母れいむ同様包丁を入れる。悲鳴を上げたのち気絶。1匹の悲鳴はヘヤノスミスに伝搬。 「い゛や゛ぁぁぁぁ!!!」 「やめだげでぇぇぇぇ!!!」 「もうゆるじでぇぇぇぇ!!!」 子れいむ達は忘れていた人間の恐怖を思い出す。 母れいむより作業はスムーズに進んだ。餡子はややみずみずしい程度で、ほぼ成体同様だ。 餡子を出し、爆弾を詰め、餡子を戻し、切り口を塞ぐ。オレンジジュースはかけない。ゆっくり復活待ち。 母れいむとヘヤノスミスの子れいむ達の方を向く。やけにうるさい。 「おかあさんなんてどっかいっちゃえ!」 「ゆっくりしないでしね!とっととしね!」 「しね!!!しね!!!」 「「「しね!しね!」」」 再び罵倒が始まっていた。精神的にまいっている母れいむは自制か、意識を失っていた。 その母れいむの背中(後頭部)を押し、じわじわとヘヤノスミスへ追いやる。 「ゆっ!こっちこないでね!」 「おじさん!おかあさんをおさないでね!」 「だめ゛ぇぇ!!ごな゛い゛でぇぇ!!」 「じに゛だぐな゛い゛ぃぃ!!」 迫り来る爆発の恐怖、ヘヤノスミスに逃げ場はない。ただただ子れいむ達は悲鳴を上げる。 50センチ 「だめ゛ぇぇぇぇ!!!」 30センチ 「い゛や゛ぁぁぁぁ!!!」 10センチ… 「ごわ゛い゛ぃぃぃぃ!!!」 5センチ、3センチ…接触。 「ゆ゛っ!!!…っ?」 爆発は起こらない。 「…いたくないよ!」 「ゆっ!ばくはつしないよ!!!」 「だいじょうぶだよ!!!ゆっくりできるよ!!!」 「おかあさんおきて!!!ゆっくりできるよ!!!」 一瞬理解の幅を越えたが、安堵した子れいむ達は頬ずりをして親子の無事を祝っている。 やがて子れいむ達の頬ずりで母れいむも意識を取り戻す。 ヘヤノスミス、頬に触れる子供達、五体(?)満足、ぼろぼろと涙を流し子供達と頬ずりあう。 「お゛があ゛ざん゛ごめ゛ん゛ね゛!」 「じね゛な゛ん゛でい゛っでごめ゛ん゛ね゛!」 「お゛がぁぁぁぁざぁぁぁぁん゛ん゛ん゛!!!」 「ごわ゛がら゛ぜでごめ゛ん゛ね゛!!ゆ゛っぐりじよ゛う゛ね゛!!!」 『「「「ゆっくりしていt」」」』 突起を押す。 刹那、くぐもった破裂音と共に、ヘヤノスミスには餡子がうずたかく積まれていた。静かだ。 爆弾入り子れいむが目を覚ます。 「ゆ゛っ!なんかからだがおもいよ!」違和感に気づかないらしい。ずりずりと逃げるように移動する。 流し台の縁から見た光景は壮絶だった。 床下には放射状の餡子の上に兄弟れいむの皮が、ヘヤノスミスには餡子の山と、四散した家族の皮が、髪留めが、リボンが、 「ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁ!!!」 悲鳴。だが気が狂わないあたり強い子れいむだ。 爆弾れいむをつかむと、より一層悲鳴は大きくなったが、我慢しつつそっと屋外へ出してやる。 少なくなった餡子で考えたあげく、一目散にゆっくり逃げていった。 もちろん装置を持って後を追う。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「ゆ゛っぐり゛じでい゛っでね゛…!」 爆弾れいむがまりさ種の家族に遭遇。 やけにゆっくりしてない様子のれいむに、まりさ家族は心配そうに周りを囲み、事情を聞いているようだ。 突起に指を。 爆心地にはわずかな焦げ後、そのまわりに円を描くように餡子と皮、辺りの木には飛び散った餡子がまだら模様を作っていた。 声もない。 ゆっくり駆除の功績と畑への愛を穣子様が認めてくれたのか、帰ってくると畑は直っていた。 穣子様の心遣いに感謝し、収穫祭のために育てた野菜達を収穫する。 次は畑にきちんと対策しないとな… END 【あとがき】 お初です、タカアキです。 どうもゆっくり達をしゃべらせるのが難しい。 いっそゆっくり描写なしで書いてみようかと思うぐらいに。 このSSに感想を付ける
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※最初で最後のゆっくり虐待に挑戦中です。 ※どくそ長いです。(十回超の予定) ※うんうん、まむまむ描写あり。 ※標的は全員ゲスです。 ※虐待レベルはベリーハードを目指します。 ※以上をご了承頂ける方のみどうぞ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『永遠のゆっくり』5 カートの上に四匹のまりさ共を乗せ、俺はある一室に入った。 この部屋は、通常の人間の居住空間になっており、 家具や調度が一通り揃っていた。 実際に、俺はここで寝泊まりをすることになる。 八畳ほどのこの部屋には、 冷蔵庫や布団をはじめ、必要な生活用品が揃っている。 特殊なのは、壁のうちある一面が全面鏡張りになっていることだった。 そして、部屋の一角には頑丈なケージがあり、 およそ2m余り四方を区切っている。 この部屋に、まりさ種の四匹を放した。 カートの籠から持ち上げ、部屋の真ん中に投げだしてやる。 「ゆぎゅっ!」 顔面から板張りの床に叩きつけられ、呻く親まりさ。 俺を見上げて悪態をつく。 「ゆゆっ!!なにやってるんだぜごみくず!! このまりささまをいたいめにあわせて、ぶじですむとおもってるのかだぜ?!」 無視して、今度はバスケットボール大の子まりさを出す。 こちらはケージの中に放り込む。 「ゆぎゃ!」 「なにしやがるんだぜ!?」 「あやまったってゆるしてやらないんだぜ!どげざするんだぜ!!」 少しの間喚いていたが、 やがて部屋全体を見渡し、様子を見てとると、 親まりさが予想通りの言葉を吐いた。 「ゆゆっ!!ここはまりささまのゆっくりぷれいすにするんだぜ!! おい、ごみくず!!しごとをめぐんでやるんだぜ? はやくあまあまをよういするんだぜ!!」 「はやくするんだぜごみくず!!」 「ここでもどれいにしてかいごろししてやるんだぜ!! まずはかんしゃのどげざをするんだぜ!!」 「あまあま!!あまあま!! もってきたらしーしーをのませてやるんだぜ!!」 相変わらずの罵詈雑言を聞き届けると俺は息をついた。 早速始めることにする。 まず、ケージの中の三匹の子まりさ。 その後に親まりさの順で、おれは手早く帽子を取り上げた。 「ゆっ!!?なんのつもりなんだぜ?!」 「まりささまのおぼうしがああああ!!」 「ごみくずううううう!!かえせええええええ!!」 「ごみくずはじぶんのたちばがわかってないんだぜええ?! しつけなおしてやるからぼうしをかえすんだぜえ!!」 「返してほしければ、俺から奪い返してみろ」 「ゆっ?」 俺の前にいる親まりさが、小馬鹿にした笑みを浮かべた。 「じぶんがなにをいっているのかわかってるんだぜ? まりささまにけんかをうっているんだぜ!? もしかしてまりささまにかてるとおもっちゃったんだぜ? ばかはすくいようがないんだぜ!!ゲラゲラゲラゲラ!!」 子まりさともどもひとしきり嘲笑した後、 真顔に戻ってまりさは侮蔑の視線を送ってきた。 「ぼうしをかえすんだぜ、ごみくず。 こうかいしないうちにかえしたほうがいいんだぜ。 いまならはんごろしでゆるしてやらないこともないのぜ?」 俺は手に握った帽子をぐしゃぐしゃに握り潰し、ズボンの裾に突っ込んだ。 まりさの目が怒りに燃え上がる。 「ごみくず…… くそのやくにもたたないおまえを、 まりささまはきょうまでがまんしてかってきてやったんだぜ? それはまりささまのなさけだったんだぜ。 そのまりささまにたいして、おまえはそんなたいどをとるんだぜ?」 「おとうさん!!そいつをころすんだぜ!!」 「こわれたどれいはようずみなんだぜ!! たっぷりいじめころしてやるんだぜ!!」 「はじめておとうさんのけんかがみられるんだぜ!!わくわくだぜ!!」 子まりさ共が口々に叫ぶ中、親まりさは宣告した。 「もうあやまってもゆるさないんだぜ。 いくらないても、あやまっても、まりささまはゆるさない。 じっくりとなぶりごろしてやるんだぜ。 ごみくずはたっぷりこうかいしながらしぬんだぜ!!」 親まりさが跳び、俺の足に体当たりをしてきた。 直径50cmの饅頭の体当たりは、さすがにそれなりの質量がある。 不意打ちで喰らえば、尻餅をついてしまいそうだ。 しかし正面から向かってくる今、まるでダメージにはならない。 親まりさは何度も何度も体当たりを繰り返してきた。 俺はそれを見下ろしながら黙っていた。 十分ほどそうしていた後、 ぜえぜえと息をつきながら、親まりさはこちらの顔色を伺っていた。 なぜ倒れないのか不思議そうな顔だ。 「痛くない」 俺がそう言うと、愕然として口を半開きにした。 子まりさ共が、おかしいとばかりに口々に叫ぶ。 「おとうさん!おあそびはもうおわりにするんだぜ!!」 「そろそろとどめをさしてやるんだぜ!!」 「ゆ、と、とどめなんだぜ!!」 親まりさは数歩下がってから、 助走をつけて全力で体当たりをしてきた。 俺は少しばかり腰を落として構えただけで、小揺るぎもしなかった。 ぜひ、ぜひ、息をつくまりさの前に屈み込み、その顔を覗き込む。 「な、なんでなんだぜ……?」 その左頬を、右腕で力を込めて殴りつける。 これだけ成長した饅頭なら、 そう慎重に手加減しなくても、そうそう死ぬことはないだろう。 「ぐびゅえっ!!」 あえなく悲鳴を上げる親まりさ。 俺は親まりさの頭を左手で押さえつけ、同じ場所を殴り続けた。 「ゆがびゅっ!!ぼびゅっ!!ばっ!!ゆびぃっ!!ぼぉ!!」 何十発殴っただろうか。 親まりさの顔面の左側は、今や全体が内出血ならぬ内出餡で黒ずんで腫れあがり、 左目は開かなくなっていた。 手を休めて眺めていると、ごほごほと咳き込み、 口から少量の餡子とともになにかをばらばらと吐き出した。 歯だ。 腫れあがってでこぼこになった左頬を、そっと触れる。 「ゆぎぃ!!」 それだけで悲鳴が上がった。 左頬をつまみ、つねり上げてやると、涙を流して呻いた。 「やべで!!やべで!!づねらだいでええええ!!」 「ゆっくりぷれいすにするって言ったな?」 「いだい!!いだい!!いだいいいいいい」 また左頬を殴りつける。 「ゆびいいい!!」 「俺の話を聞くんだ。いいな?」 状況が掴めていない様子で、不思議そうに親まりさの右目が俺を見上げる。 また右手を振り上げてやると、親まりさは泣き喚いた。 「ぎぎばず!!ぎぎばずうう!!なぐらだいでえええええ!!!」 「ここをゆっくりぷれいすにするって言ったな?」 「ばいいい!!いいばじだあああ!!」 「いいだろう。ここは俺の部屋だが、俺から奪ってみろ。 俺を倒せば、この部屋はお前らのものだ。お前らの帽子も奪い返せる」 半ば子まりさの方を向きながら、俺は説明した。 「この部屋に住めば、毎日山ほどのあまあまが運ばれてくる。 沢山の人間達や美ゆっくり達がお前たちの世話をするし、すっきりもし放題だ。 楽しい玩具だってふかふかのクッションだっていくらでも、前の部屋なんかより沢山ある。 お前らはここで存分にゆっくりできるんだ」 その言葉を聞き、それまで呆然と成り行きを見守っていた子まりさ共は、 声を奮って親まりさを叱咤激励した。 「おとうさん、たちあがるんだぜ!!なにしてるんだぜ!?」 「まりさたちはゆっくりしたいんだぜ!!」 「おぼうし!!ゆっくりぷれいす!!はやくするんだぜ!!」 「ゆ……ゆ……」 哀れっぽい視線を、子まりさ達、そして俺に向ける親まりさ。 がたがたと震えている。 「さあ、準備運動はここまでだ。 お互い本気で戦おうじゃないか」 そう言って俺が立ちあがると、親まりさの顔が一瞬歪み、次に命乞いをした。 「も、もうやべで……」 「なに、やめるのか?」 「まりささまは……もうたたかえないんだぜ……」 「やめるって言ってるぞ」 子まりさ共のほうを向いてそう教えてやると、 ケージの中で三匹の子まりさ共は飛び跳ねて激昂した。 「なにいってるんだぜ!! まりさたちがゆっくりできなくなってもいいんだぜえ!?」 「おぼうし!!おぼうし!! おぼうしがないとゆっくりできないいいい!!」 「はやくたたかええええ!!なにふざけてるんだぜえええ!!? おとうさんはつよいっていつもいってたんだぜええええ!!」 「ゆあぁ……ゆあぁ……」 呻く親まりさ。 この饅頭は、以前まではあの家の主に君臨し、 普段から子供に対しても威張り散らしていた。 面倒を見もせずに親れいむ達に任せ、それどころか旨いものを横取りしてもいた。 その親まりさを子まりさ達が慕っていたのは、ひとえに強さへの羨望と尊敬によるものだったのだ。 帽子を奪われ、ゆっくりぷれいすを前にした今、 その親まりさが戦わないとすれば、 子まりさが今まで親まりさの横暴に耐えてきた意味がなくなる。 ここで子まりさ達が親まりさの降参を許すはずがなかった。 親まりさにも、それはよくわかったようだ。 「ごべん……ごべんだざい…… まりさ……だだがえだい……」 「ばやぐじろおおおお!!ぐぞまりざあああああ!!」 叫ぶ子まりさ達に、俺は確認した。 「始めていいんだな?」 「はやくはじめるんだぜ!!さっさとやられるんだぜ!!」 「ゆ、やべぶぎゃぁ!!」 懇願しようとする親まりさの口内を、つま先で蹴り抜く。 これだけの大きさの饅頭はそうそう蹴り飛ばせるものじゃないが、 それでも親まりさは少しばかり浮き、後方に着地して倒れ込んだ。 「ゆばぁ……あがぁ……」 涙を流しながらえずく親まりさの口から、また歯がこぼれる。 前歯が殆どいかれたようだ。 「やべで……やべびぇっ!!」 腫れあがった左側面にローキックを叩きつける。 「びぎぃいい!!びぎぃいいい!!!」 飛び跳ねてもんどりうつ親まりさ。 ここにきて親まりさはようやく立ち上がった。 しかし、こいつが選んだのは闘うことではなく逃げることだった。 「にげるなああああ!!なにしてるううううう!!」 「さっさとたたかえええええ!!」 「まりさたちがゆっくりできなくてもいいのかああああ!!? それでもちちおやなんだぜえええええ!!?」 「ぶひゅう……!ぶひゅう……!!」 部屋の隅に背中を押しつけ、泣きながら荒い息をつく親まりさ。 俺はあえて追わず、子まりさ共に向かってルールを説明した。 「勝負が終わる条件はふたつ。 親まりさが死んだときと、子まりさ達が負けを認めたときだ。 あいつが死ぬか、おまえ達が負けを宣言すれば、勝負は終わりだ」 おかしなルールだが、これはもとから勝負ではない。 「負けた時点で、お前たちは俺の奴隷になる。 そうなったらゆっくりさせない。ずっとゆっくりさせない。 これから先、お前らが死ぬまで、 あまあまももう食べられない。すっきりもできない。 遊ぶ時間なんかないし、眠ることも許さない。 永遠に痛めつけ続けてやる。 ここで負ければ、お前たちは、 ずっと、ずっと、永久に、ゆっくりできない」 まりさ共の顔色がみるみるうちに青ざめていった。 ゆっくりすることが全てに優先し、 ゆっくりするために生きているゆっくりにとって、 それは死刑宣告よりもずっと恐ろしい成り行きだろう。 「だだがえええええ!!だだがえええええええ!!」 「ぐぞまりざあああああああ!!!わがっでるのがああああ!!!」 「ゆびゅうううう!!ゆびゅううううう!!」 涙を流し続ける目を見開き、親まりさは鳴き声を発していた。 闘うしかない。 それはわかっていたが、体がついていかなかった。 がたがた震えつづける体を引き摺り、親まりさは少しずつ前に出てきた。 俺の目の前にやっとのことで辿り着くと、 親まりさは息をついてから、緩慢な動きで体当たりをしてきた。 ぼでんと足に当たった後、親まりさは悶絶した。 「びぃいいい!!いだい!いだいよううう!!」 歯が折れ、腫れあがった顔面では、 体当たりをすると自分が痛い目を見ることになる。 ゆっくりの唯一といっていい攻撃手段が、ここにきて用をなさなくなった。 この一発で、親まりさは早くも音をあげた。 「だべでずうう……だべでずうう……だだがえまぜん…… ばりざをだすげでぐだざい……だずげでぐだざい……」 「負けか?」 「まげまじだあ……ばりざのまげでずうう……」 「お前には聞いてない。お前の子供たちに聞いてる」 親まりさの顔が絶望に歪む。 「負けか?」 「まげじゃないいいいい!!!がづ!!がでええええ!!」 「だだがえええええええ!!!ばがあああああ!!ぐぞまりざあああ」 「がでええええ!!ぼうじがえぜええええええ!!! ゆっぐりでぎないのいやだあああああああ!!」 「じねえええええ!!!がでなぎゃじねえええええ!!! まりざだぢをゆっぐりざぜないぢぢおやはじねえええええ!!!!」 「むりだよおおお……いだいよううううう……」 ぼろぼろぼろと涙を流し、子供たちを見つめる親まりさの頭を、 俺はしたたかに踏みつけた。 「あぎゅううっ!!」 踵で踏みつける。踏みつける。何度も何度も踏みつける。 「あぎゅ!!ぐゆう!!びゅう!!びゅ!!ぎゅぶぃいい!!」 踏みつけるたびに上顎と下顎を叩きあわせる音が響く。 次に右足を頭に押し付け、体重をかけて押しつぶす。 「ゆぎぎぎぎぎぎぎぎぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 押しつぶしながら、ゆっくりと足を左右にこじってやる。 ぺきぺきと、口の中で歯が折れる感触が伝わってきた。 「ゆうぐううううううううううう!!!」 失禁した。 よく見ると脱糞もしている。押しつぶしたせいもありそうだ。 足をどけて開放し、また横に蹴り飛ばす。 「さあ、頑張って帽子を奪い返そうか」 俺が近づいていくと、親まりさは必死に起き上がり、 ずりずりと這いながら逃げていった。 再び部屋の角にすがりつく親まりさの上に、 俺は覆いかぶさるように立ちはだかった。 「ゆぐ……ゆぐ……ゆぐじでぐだざいぃ………」 「命乞いなら子供に言うんだな」 そう言ってやり、今度は右頬を蹴りつける。 壁に両手をついて体を支えながら、俺は蹴り続けた。 「ばっ!!ゆびぃ!!びぃ!!ぎゅう!!ゆぶじびぇっ!!」 何十発と蹴っていくうちに、右側もぱんぱんに腫れあがった。 もう親まりさの顔面に腫れていないところはなくなった。 黒い風船のようにいびつに膨れ上がり、一回り大きくなったように見える。 両目は開かず、歯もほぼ全部抜け落ちた状態だ。 「あいいいいいぃぃぃぃ……あいいいいいぃぃぃぃ…………」 小休止をして眺める。 親まりさは、今や壊れたおもちゃのように音をたてるだけだ。 「負けか?」 「ば……ばりざは……ぼう……」 「じねえええええ!!じねぇええええええ!!」 子まりさ共の叫びは、もはや「闘え」でも「勝て」でもなかった。 「おで……おでがい………ばりざ……ばりざの…おぢびぢゃん……」 見えない目で、声を頼りに親まりさは子供のところへ這いずっていった。 ひどく遅い歩みを、休憩がてら邪魔せずに見守ってやる。 親まりさにとっても必死だろう、今やすがれるものは子供だけだった。 ケージの格子に頬を押し当て、親まりさは懇願した。 「ゆぶじで……ゆぶじで……」 「もどれええええ!!ぐぞまりざああああ!!」 「だだがえまじぇえん……いだい…いだいんでずううう…… まえもみえだい……がらだがいだぐで……はねられだい……」 「まげるなあああ!!だだがえ!!だだがえええ!! まりざざまはづよいんだろおおおおおお!!?」 「おぢびぢゃん……おぢびぢゃん……」 「負けたら永遠にゆっくりできない。 思いつく限りの方法でいじめ抜いてやる。 それでもいいなら、お父さんを助けてやるんだな」 俺が念を押してやると、 子まりさ共は恐慌をきたし、ケージにしがみつく親まりさに体当たりを始めた。 「いげえええええ!!ぐぞまりざあああああ!!」 「ゆぎゅうぅ!!」 腫れあがった顔には、ケージの格子ごしでも痛みは大きいようだ。 それでも親まりさは離れようとせず、子まりさに懇願を続けた。 「おぢびぢゃん……おぢびぢゃん…ゆぶっ…… ばりざの……びぃ!……がわいいおぢび……ぶっ……ぢゃん…… おどうざんを……おどうざんをだず……げで……… いいごだがら……あびゅう!………………おでがい……おでがい……」 負けを認めたとき、子まりさ共の末路は決まっている。 それがわかっていながら、この親は自分の命を懇願していた。 口では猫なで声を出していても、このまりさは全く子供を愛していない。 餡子脳でもそれぐらいはわかるようで、 子まりさは懇願されるほどに憎悪をむき出しにして罵った。 「ぐぞまりざあああ!!ぎだないがおをみぜるなあああ!!」 「だまれ!!だまれ!!だまれ!!だまれえええええ!! おまえだげはゆっぐりずるなぁあああああああ!!!」 「じねええええ!!おまえがじねええええ!! だだがっでがっでじねええええええええ!!!」 体当たりでは飽き足らず、 格子の隙間からはみ出る親まりさの皮膚に噛みつき始めた。 「あいいいぃ!!」 弾かれるようにケージから離れる親まりさ。 「話し合いは終わりだな」 「ゆぶ!ま!まっで!!まっでぐだざい!! ごどもだちはごんらんじでるだげなんでず!! いま!いまばなじあいをぉ……ゆぎいいぃ!!」 親まりさのお下げを引っ掴み、引きよせる。 泣き喚き謝り懇願する親まりさを、俺は殴り続けた。 皮が裂かれて中の餡子が出ないように打ち方には留意し、 ひたすら打撲傷のみを与え続ける。 こめかみを殴りつけた。 体中を張り手で叩き続けた。 口をこじ開けて下顎を踏みつけた。 逆さにして頭を床に叩きつけ、底面を何度も踏みつけた。 持ち上げて、顔面と言わず顔と言わず背中と言わず壁に叩きつけた。 全身が赤黒いいびつな饅頭と化し、親まりさは床に転がっていた。 もはや、髪がなければどこが顔なのかよくわからない。 それでも、荒い息と断続的なうめき声、 そして流れ続ける涙が、意識を保っていることを示していた。 もともと、ゆっくりは人間と違い、気絶も発狂もしない。 人間なら苦痛から精神を守るためにそういう現象が起こることもあるが、 ゆっくりの精神にそんな高度な活動は不可能だった。 「あび……………ゆび……………」 呻く親まりさ。 ここまでしても、俺の心は全く晴れなかった。 それどころか、こいつらに対する憎悪と、そして虚しさがつのるばかりだ。 こんな脆弱で醜い生き物が、俺の家族を殺し、俺の人生を壊した。そしてそうさせたのは俺だ。 「お前らの負けだ」 俺は宣告した。 「ゆゆっ!?」 「なにをいってるんだぜごみくず!!くずまりさはまだいきてるのぜ!!」 「あれ、いきてるのぜ?」 「いきてるんだぜ!!まだうめいてるんだぜ!!」 「もういい。負けだ。俺が決めた」 文句を言う子まりさ共に、俺は繰り返した。 「やくそくをまもるんだぜ!!ごみくず!!」 「おぼうしかえせええええええ!!」 「今度はお前らの番だ」 俺の言葉に、子まりさ共がびくりと身を震わせる。 親まりさの戦いを見て、自分たちでは勝てないことぐらいはわかるようだ。 俺は子まりさ全員をケージから出して言った。 「三匹一緒にかかってこい」 「ゆ!?」 「さんにんならかてるのぜ!!」 「ごみくずはつくづくばかなんだぜ!! ひとりにかったからってちょうしにのってるんだぜ!? さんにんならまけるわけがないんだぜ!! なぶりごろしにしてやるんだぜえええ!!」 詳細は省く。 今、俺の前には、ぐずぐずの風船になって転がる親まりさと、 全身の半分を赤黒く腫れあがらせた子まりさ三匹が転がっている。 やや面倒になったので、子まりさのほうは親ほどには傷めつけていない。 それでも全員、言葉にならない呻きを漏らして涙を流している。 「今日からお前たちは俺の奴隷だ。いいな?」 俺は言い渡した。 答えがなかったので、一匹ずつ蹴りつける。 「あじゅ!!」 「ゆびゃっ!!」 「だいぃいいい!!」 「ゆがぁあ!!」 「返事をしろ。いいな?」 「「「「いいいいいいでずううううう!!」」」」 「立て」 のろのろと立ち上がる子まりさ達。 親まりさは全身の痛みに苦悶しながら、だいぶ遅れてどうにか立ち上がった。 「背中を向けろ」 子まりさ達がすぐに背中を向ける。 親まりさはずるずると床の上で回転したが、あらぬ方向を向いて止まった。 両瞼が腫れあがり、目がふさがっているので自分の向きがわからないようだ。 「あいぃいいい!!」 髪を掴んで持ち上げ、強引に背中を向けさせる。 俺は太い注射器を取り出すと、 背中を向けて並んだまりさの一匹を選び、 背中に注射器を突き立てた。 「ぐいいいいい!!いだいごどじだいでええええええ!!!」 悲鳴をあげる子まりさの内部に、注射器内の液体を注ぎ込む。 オレンジジュースだ。 どれだけ消耗していても、これを与えればゆっくりは回復する。 三匹の子まりさ、そして親まりさに、同じように処置を施す。 親まりさには表面のキズがいくつかあったので、 小麦粉の溶液をちょいちょいと塗り込む。 放っといてもいいが、なにかのはずみで傷から餡子が漏れないとも限らない。 これで、しばらくおけば普通に動き回れるようにはなるはずだ。 その前に、最初の子まりさに命じる。 「こっちに来い」 怯えながら、子まりさはこちらに這いずってきた。 その頭を押さえつけ、したたかに殴りつける。 「ぎびゃああっ!!」 「お前、さっき俺に「痛いことしないで」と命令したな」 「べいれいじゃありばぜええんん!!おでがいでずうううう!!」 「同じだ。いいか、饅頭共、お前らは俺の奴隷だ 奴隷に、俺に対して要求する権利はない。わかったな?」 言いながら、俺は同じ箇所を何度も何度も殴りつける。 「あぎいいいいわがりばじだあああああ!!!」 さんざん殴り、子まりさの右頬はぱんぱんに腫れあがった。 再び、背中からオレンジジュースを流し込む。 二度手間だが、上下関係ははっきりさせておく必要がある。 他のまりさ共も、がくがくと震えながらこちらを見ていた。 しばらく待った後、俺は頃合いを見て壁のスイッチを押した。 とたんに、鏡張りになっていた一面の壁が、隣の部屋の光景を移した。 この壁はマジックミラーで、鏡の状態と透明な状態を、 ボタン操作で切り替えることができるようになっていた。 今は向こうからも見えるようになっている。 部屋の向こう側は、本当のゆっくりプレイスだった。 部屋の間取りはこちら側と同じく八畳程度だったが、 壁には草花や青空や動物たちがデフォルメした可愛らしい画調で描かれ、 ふかふかのクッションやソファがあちこちに山ほど積まれている。 ブランコや滑り台や砂場、遊び場や玩具もふんだんにあった。 部屋の隅には餌場があり、いつでも砂糖水が飲め、 定期的にお菓子が補充されるようになっている。 そこには大小さまざま、およそ十数匹のゆっくり共がくつろいでいた。 ソファに寝転び、滑り台で遊び、家族で歌を歌う。 この部屋には常時二人ほどの人間が世話係を勤めており、 好き勝手に垂れ流される排泄物をはしから処理したり、 求められれば遊び相手になったりしていた。 「ゆぅうううううう…………!!」 おおむね体力を回復させたまりさ共は、 眼前に広がるゆっくりプレイスに目を輝かせた。 「ゆぅうううう!!すごいのぜ!!とっっっってもゆっくりできるのぜ!!」 「あれはまりささまのゆっくりぷれいすにするんだぜ!! あいつらはおいだしてやるんだぜ!!」 自分たちの状況を完全に忘れて騒ぎ立て、壁に体当たりする子まりさ共。 壁が破れないとみるや、俺の方を向く。 「おい、ごみくず!まりささまをあっ……」 俺の顔を見たとたんに、状況を思い出したようだ。 子まりさは失言に気づき、口を閉ざして震えだした。 親まりさは失言こそしなかったものの、期待に目を輝かせていた。 その目が、すがるように俺を見上げている。 「俺は言ったはずだ。ずっとゆっくりさせないと」 そう言ってやりながら、俺は失言した子まりさを踏みつける。 「びゅぇええっ!!」 何度も踏みつけてやりながら、俺は説明する。 「あのゆっくり共はお前らとは関係ない。 あいつらはあそこでゆっくりするが、お前らはここでずっと苦しんでもらう。 わかったな」 「ゆひぃぃいいい………」 慈悲を求めるように目を潤ませるまりさ共。 「わかったな!」 「わがりばじだあああ!!」 踏みつけていた子まりさを蹴り飛ばし、親まりさに叩きつけると、 ようやく返事が返ってきた。 ゆっくりプレイス側のゆっくりが、不安げにこちらを見つめていたが、 隣にいる世話係の人間が説明してやると安心したようだ。 どこか侮蔑を顔に浮かべ、にやつきながら眺め始めた。 踏みつけた子まりさにオレンジジュースを軽く注入してから、 親まりさ共に言ってやる。 「さて、その前に、飯の時間にしようか」 「ゆゆっ!?」 まりさ共の目が輝く。 オレンジジュースを注射器で注入されてはいても、 口からではないので味は楽しめないし、満腹感もない。 人間でも、栄養剤をいくら注入されても腹は膨れないのと同じことだ。 すでに丸一日、こいつらには何も食わせていない。 さんざん甘やかされてきたこいつらにとって、空腹は耐えがたいだろう。 口には出さずとも、軽く飛び跳ねて催促するまりさ共。 通信機で連絡をつけると、ほどなくして食事は運ばれてきた。 食事が、隣のゆっくりプレイスに運ばれる。 そこに運ばれてきたのは、信じられぬようなごちそうだった。 大皿に盛られたケーキ、プリン、フルーツ。 数多のトッピングがちりばめられたあまあまだ。 かつてこのゲス共が食べていたものとは比べものにならない高級品である。 「ゆっ!!ゆっくりできるごはんだよ!!」 「あまあま~、あまあま~!!」 「あわてなくてもたくさんあるからね!!なかよくゆっくりたべようね!!」 隣のゆっくり共の声が聞こえてくる。 マジックミラーで遮ってはいても、 スピーカーによって、こちらによく声が通るようにしてある。 「あまあま……あまあまたべたいぃ……」 「おなかすいたぁぁ……」 涎を垂れ流しながら、マジックミラーにへばりつくまりさ共。 向こうのゆっくり共は一心不乱に食べている。 「うっめ!めっちゃうっめまじうっめ!うっめ!ぱねぇ!!」 「むーちゃ、むーちゃ……しあわせえぇぇぇ!!」 「ちちちちちちあわちぇええええ!!」 「すっっごくゆっくりしてるよぉぉ……」 「ゆっくりしたいよぉぉぉ………」 「おにいさん……まりさにも、まりさにもあまあま……」 「お前らの飯はない」 俺の言葉に愕然とするまりさ共。 「ゆゆっ!ご、ごはんのじかんだよ?」 「向こうのゆっくり共のことだ。お前らに関係ない」 「おねがいします!ごはん!ごはんくださいぃぃぃ!!」 要求してきた子まりさの顔面を爪先で蹴る。 「びぃゆううう!!」 「さっき言ったはずだ。 お前らは俺に負け、奴隷になった。 もう飯はやらない。ましてあまあまは一生食べられない」 「ぞんな………ぞんな………」 「ゆっぐり、でぎだい………」 「何度でも言う。お前らはもう一生ゆっくりできない」 絶望と悲しみに大口を開けて震えるまりさ共。 子まりさが一匹失禁した。 「ちちちちあわちぇー♪」 「む~ちゃ!む~ちゃ!ゆっきゅりできりゅよぉぉぉ!」 ゆっくりプレイスの赤ゆっくりの歌が響く中、 まりさ共は絶望の淵にいた。 しかし、まだまだこいつらには余裕がある。 今後しっかりと、さらなる絶望を堪能してもらわなければならない。 とりあえず、少しずつ段階を踏んでいく。 この部屋にまりさ共と共に寝泊まりしながら、 最初のうちは手を下さず、餌を与えずに放置した。 ゆっくりという生物(と呼ぶべきなのかどうか)は、 非常に脆い反面、おそろしく頑丈な面もある。 どれだけ傷をつけられようと、 体内の中心部にある中枢餡が破壊されるか、 もしくは中の餡子があらかた漏れ出さないかぎり死なない。 餓死や病死という死因もあるが、 適当に室内で世話していれば、よほどのことがないかぎり病気にはならない。 餌は、一月ほど与えなくても大丈夫らしいが、 食欲はおそろしく旺盛なので、 一日抜いただけでも天地がひっくり返ったように暴れる。 まずは食からだ。 三日目にして、すでにまりさ達はこの世の終わりのような表情で、 だらしなく床に寝そべっていた。 初め、三匹の子まりさは親まりさを罵っていた。 「おまえのせいだ!!おまえがまけたせいでゆっくりできないんだ!!」 「さんざんいばってたくせにぜんぜんよわかったんだぜ!! くそまりさのうそつき!!ぺてん!!さぎ!!」 「やかましいんだぜええ!! おまえらだってまけたんだぜ!!ごみくず!!」 傷があらかた回復した親まりさは、子まりさに叫び散らしていた。 もはや威厳も何もないが、力だけはあり、 子まりさ共に襲いかかられても勝てる。 もはや暴力だけで、親まりさは子まりさ共を恫喝していた。 何度となく掴み合いの喧嘩、というか殺し合いを始めたが、 その度に俺が蹴りをくれたので、ほどなく罵り合うだけに留まった。 そして今、疲れきって体力もなく、 四匹とも力なく床に横たわるだけである。 一日中、獣じみた呻きを発するか、ぶつぶつと文句を言うばかりで、 暴れたり罵ったりする気力はないようだ。 最初の頃は俺に食事を懇願していたが、 その都度顔中が腫れあがるほど殴られたため、 いまではびくびくして俺に近づかないようにしている。 それでも、一日に五度の隣の食事が始まると、 全員でマジックミラーにへばりついた。 幸福にのたうちながら舌鼓をうつゆっくり共の姿を、 涙と涎を垂れ流しながら恨めしそうに眺めていた。 このゲスまりさ共は、かつて俺の部屋でずっと主として君臨していた。 他のゆっくり共を目下に従え、ふんぞり返って威張っていた。 そのプライドが、これまでまりさ共の口を閉じていたが、 ついに親まりさの心が折れた。 「おねがいです!まりさたちにもわけてください!!」 プライドをかなぐり捨て、向こうのゆっくり共に物乞いを始めたのだった。 それを皮切りに、子まりさ共も喚き始める。 「おねがいしますうう!!」 「おなかがすいてしにそうなんですううう!!」 「すこしだけでいいですから!!あまあまくださいいいい!!」 隣のゆっくり共がこちらを振り向いた。 その後、ゆっくり同士でひそひそと何事か囁いていたが、 やがてこちらを向いて言った。 「ひとごろしまりさにあげるあまあまはないよ!!」 「ゆっくりくるしんでね!!」 「そんなあああああ!!おねがいしますうううう!!」 「ば~きゃ!ば~きゃ!」 「よだれでべちょべちょ!みっともないね!!」 「おちびちゃんたちはあんなふうにならないよね!!」 「うん!あんなばかにはぜったいならないよ!!」 その時は、食事が残らず食べ尽くされるのをじっと見守るしかなかった。 その日、次の食事がやってきた時も、まりさ共は懇願した。 懇願するまりさ共を、始めのうちは罵っていた隣のゆっくり共だったが、 やがて、それまで部屋の中心で食べていた食事を、 まりさ共の鼻先にまで押しやってきた。 「あああああありがどうございまずううううう!!!」 「あまあま!!あまあまありがどうございまずううううう!!!」 分けてもらえると思い、嬉し涙を流して叫ぶまりさ共。 しかしそこまでだった。 まりさ共の目の前に積み上げられた食事を、ゆっくり共が食べ始めた。 マジックミラーに遮られて手を出すこともできず、 すぐ目の前で、まりさ共は食事を見せつけられることになった。 「む~ちゃ♪む~ちゃ♪しあわせぇ~♪」 「このくっきーあまあまだよぅ~♪ゆっくりぃぃぃぃ~~」 「たべないの?とぉ~~~ってもゆっくりできるよぉ~? む~ちゃむ~ちゃ……しししししあわせぇぇ~~~~!!」 まりさ達の方を向きながら、ことさら美味そうに食べてみせるゆっくり共。 涙を流し、まりさ共はぎりぎりと歯噛みしていた。 ゆっくりという生物は、弱い者を苛めるのが大好きである。 どんなに性格がよさそうに見えるゆっくりでも、 自分より弱い者や無抵抗の者を見ると、たちまち嗜虐心を燃え上がらせる。 その陰湿さは、俺自身が体験してきてよく知っている。 「ゆぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎいいいいいいい!!!」 怒りと悔しさと空腹に歯ぎしりするまりさ共。 「ゆぎぎぎぎ~~~♪」 「おなきゃすいちゃ~♪あみゃあみゃくだしゃ~い♪」 マジックミラーごしに、赤ゆっくり共がまりさ共の顔真似をしてみせ、 大人ゆっくり共がそれを見て笑う。 親たちが喜ぶのを見て、赤ゆっくり共はあの手この手でまりさ共をからかう。 地獄だった。 その地獄が、食事のたびに繰り広げられた。 続く
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虐待分薄め。ぬるいじめ多め ぶっちゃけ前編 現代が舞台 チチチ……チュンチュン…… まどろむ意識の中で小鳥の声が聞こえる。僅かに射しこむ光が眩しい。 まどろんだ意識で感じる爽やかさと布団のぬくもりがたまらない。 うーん、もう少しだけ……あと5分…… ぺったん、ぺったん、ぺったん、ぼみゅん。 ぼいん!ぼいん!ぼいん!ぼいん! 「おにいさん、おなかすいたよ!!ゆっくりはやくおきてね!!」 粘着質な音を立てながら我が家のれいむ様のご登場だ。ああ、さよなら俺の爽やかな朝…… もはや我が家の風物詩になった光景、だがこのイラだちは何度体験しても慣れるもんじゃない。 ガシッ 俺は片手で腹の上で跳ねている饅頭を掴むと 「お前は何遍言ったらわかるんだ」 「ゆぐぅ!!」 うにょーん 両手でおもいっきり頬を引っ張ってから 「俺が起きるまでは絶対に」 「ぼにいざん、いだいよやべでええ!!」 ブンッ、ビタァン!!………ぼとり 前方の壁に全力投球した。 「この部屋に入るなっつったろーが!!」 「ゆびゅ!!……びえ゛え゛え゛え゛!!!」 寝起きの俺の前に広がる光景は、あまりに投げすぎて茶色い染みが付いた壁と 顔を真っ赤に腫らして泣き叫ぶゆっくりれいむだった。 俺がれいむと暮らし始めて早くも一ヶ月。れいむは毎日毎日、俺をぼいんぼいんと叩き起こしては思いっきり壁に投げられている。 最初の頃は力加減を誤って思いっきり餡子を吐いていた時もあったが(あの時は必死で近所のコンビニまで餡子を買いに行ったっけ) 今では限界ギリギリの力で投げれるようになった。まぁ、たまにはちょっと吐餡させる事もあるが。 元を返せば、こうなったのも全ては大家さんとの約束のせいだ。 「ここに入居するなら一つだけ条件を守ってもらいます」 「どんなゆっくりでもいいから、一匹以上と一緒に生活する事」 「つまりゆっくりを飼えって事だね。あとは定期的に話をしてくれれば問題ないよ」 実際、このアパートの家賃は格安でゆっくりの世話代を概算しても十分すぎるほどの値段だった。 それに俺も始めての一人暮らしで少し寂しくなるか不安だったし、最近話題になったゆっくりにも興味があったんだ。 だから俺はこの条件を受け入れ、ここに住むことにした。その結果待っている様々な苦労を知らないまま。 何はともあれ、そういう約束をしてしまったからにはゆっくりを手に入れなければならない。 近所のコンビニで立ち読みしたゆっくり解説書によると 野生のゆっくりは罠を仕掛ける事で簡単に捕まえられますが、気性に難がある場合があります。 また、飼育する場合は各種予防接種や避妊処理の必要もある為、初心者はゆっくりショップでの購入をオススメします。 最初に飼うなら素直で癖の無いれいむ種がよいでしょう。また、ちぇん種も人懐っこく扱いやすいです。 との事らしい。俺は読み賃代わりに缶コーヒーを一本買って、その足でゆっくりショップに行く事にした。 「ゆっくりしていってね!!かわいいれいむをペットにえらんでね!!」 「おにいさん!!はやくまりさをかうんだぜ!!まりさのぼうしはいちばんかわいいんだぜ!!」 「むきゅ!!いちばんかしこいのはぱちゅりーなのよ!!かうならぱちゅりーがおすすめだわ!!」 「と、とかいはのありすがあなたのかいゆっくりになってあげてもいいわよ!!」 「おにいさん、しっぽのきれいなちぇんをかいたいんだね?わかるよー!!ちぇんのことだよー!!」 ゆっくりショップの存在は知っていたが、実際に行ってみるとそこはなんというか……監獄の死刑囚。この一言に尽きる。 どこのペットショップでも、飼われなかった動物の末路は悲惨な物だ。こいつらはそれを知っているんだろう。 もちろん、それを直接アピールしたり泣き喚くような奴は最初からペットとして扱われるはずがない。 こいつらは全てを知り、助かる為に "自分が出来る唯一の方法で" こちらにアピールしているんだ。 これがもし、意味の通じない動物の鳴き声やしぐさならここまで心に感じる物はなかっただろう。 だが、これが言葉ならどうか。意図の通じる言葉なら、直接言われなくても人間は真意を理解する事が出来る。出来てしまう。 それは自己アピールという名の命乞いだった。 正直、俺は入って1分もしないうちに、かなり消耗していた。早く選んで帰りたい。 最初から買うのはれいむ種にしようと決めてある。他の連中を見ても辛くなるだけだ。 俺がまっすぐにれいむ種のコーナーに行くと色めき立つれいむ種たち。意気消沈する他のゆっくり達。 「おにいさん!!れいむがいちばんかわいいかたちのリボンだよ!!ゆっくりみてね!!」 「れいむのほっぺがいちばんぷにぷにだよ!!さわってもいいのよ!!」 「れいむがいちばんきれいないろのリボンなんだよ!!とてもゆっくりできるよ!!」 「れいむのおうたはとってもひょうばんだよ!!ゆぅ~ゆゆぅ♪ゆぅ~ゆゆぅ~♪」 誰も彼もが満面の笑みで柵に体を擦り付けながら全力のアピールを行っている。 きっと、彼らが主張する内容は全て事実なんだろう。意見が被るゆっくりは居ないし誰も他のゆっくりを否定しない。 だからこそ、俺はその一丸となった命乞いを直視する事が出来なかった。 逸らした俺の視線の先には、一匹のゆっくりが居た。 そいつだけは他の皆のようにアピールをしない。遠慮がちに柵の中から「ゆっくりしていってね」と言うだけだ。 俺の勘が正しければ……こいつは…… 「すいません、あいつと話させてもらっていいですか?」 「いいですよー、ちゃんと話をしてパートナーを決めてあげてくださいね」 そう、笑顔で話をする。これだけがここで許された命乞いのルール。 そして選ばれなかったゆっくりは助からない。なのに。 柵の中に入った店員がそいつを連れ出す時に他の連中はまったく動じていなかった。 こいつだけは絶対に選ばれない。という確信が、貼り付いた笑顔の上からでも透けて判るようだった。 「はい、戻す時はゆっくり入れてあげてくださいねー」 店員から渡されたそいつは、戸惑いながらも「ゆっくりしていってね!!」と言った。今度はしっかりと。 俺はそいつを片手で抱えながら柵の中のゆっくりに聞いた。 「なぁ、こいつはどうしてアピールしないんだ?」 その瞬間、腕の中でビクッと震えるゆっくり。柵の中のゆっくり達も笑ったまま何も言わない。 きっと禁じられているんだろう。他のゆっくりを馬鹿にする事は。 ただ、その笑みの中に嘲るような印象を感じた。そして、それは最高にいやらしい笑みだった。 「お前、もしかしてアピール出来る事が無いのか?」 疑問は確信に変わった。そいつは何も言えず、ただ俺の腕の中で震えるだけだ。 笑みこそ崩さないもののその瞳は震え、悲しみと絶望がありありと写し出されていた。 その笑みは俺がここで見た全てのゆっくりの中で一番魅力的で、そして俺の心に暗い炎を灯す笑みだった。 「すいません、こいつ貰えますか~」 また腕の中でそいつはビクッと震えた。最初との違いを挙げるとするなら、柵の中のれいむ種全ても同じ反応をした事だが。 「おにいさんみるめがないね!!そいつはここでいちばんののうなしだよ!!そんなクズをえらぶなんて…」 俺の選んだ選択があまりにも想定外だったのか、一匹のれいむが俺に対して文句を言ってきた。 同じような気配を発していた周りのゆっくり達もその言葉を聴いたとたんに表情が変わる。ああ、本当にタブーなんだな……これ。 失言から間もなく横に居た店員が飛びかかり、口を捻って口封じをした。 「ゆびゅあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「お客さん、ちょっと待ってくださいね~」 手馴れた物だ。即座に店の裏に連れて行く。失言一つで人生終了だなぁ……あのれいむ。 「うっかりくちがすべったんだよ!!ゆっくりゆるして……」と叫ぶ声が聞こえなくなってしばらくすると店員が戻ってきた。 「申し訳ありません、うちのゆっくりが粗相を……その分お値段をサービスさせて貰いますので……」 思いの他サービスしてくれた。ありがとう失言れいむ、君の事は忘れない。たぶん。しばらくは。 他にも飼うのに必要な道具を買って、俺は店を出た。 店から帰る途中、ケージの中のそいつは脱力しきっていた。本来ならはしゃいでもおかしくは無い状況だけど、 あそこでの絶望的な立場を考えればそんな余裕は無かった事くらいはわかる。 「ゆぅ……ゆぅ……zzz」 まぁ、俺が必死にこいつの荷物を抱えてるのに寝られるのはさすがにムカつくのでちょっと派手にケージを振ってやった。 「ゆぐ!!ゆぁ!!ゆう゛ぅ……いだいよぅ……」 おお、起きた起きた。こんだけ振ってもこっちには文句を言わない辺り、さぞ存分に教育されていたんだろう。あそこのゆっくりは。 そんなゆっくりの反応を見ながら、俺はときたまケージを振りつつアパートに帰る事にした。 大家さんに軽くゆっくりの顔をみせてから(「なるほど……君らしいね」と一目見ただけで言われた。あの人やっぱり只者じゃない。) アパートの一室に戻った俺は、ケージから出したこいつと向き合いながら悩んでいた。 ……何から話せばいいんだ?つい暗い衝動にまかせて買ったはいいが、どう接すればいいんだろうか。 戸惑っているのはこいつも同じらしく、きょろきょろとあたりを見回しては俺の視線に気付き 「ゆっくりしていってね!!」 「ああ、ゆっくりしていいぞ」 と一言交わしたらまたお見合いが開始する始末だ。こりゃだめだ。俺から話振らないと絶対先に進まないぞ。 「えーっと、だな。今日から君はここで飼われる事になりました」 「ゆ!ゆっくりりかいしたよ!!」 「でだ、まず君の事を知る為に自己紹介をして欲しいんだが」 「ゆっ……れいむはしょうかいできることがないよ……」 ああ、こいつに単に自己紹介をしろといってもあそこの二の舞になるだけか……。 これは一つ一つ誘導してく方法じゃないとダメだな。 「それじゃれいむ、まず名前を言ってごらん」 「れいむはれいむだよ!!」 「よくできました。じゃあ、次はどこで生まれたのかな?」 「れいむはきがついたらあそこにいたよ!!」 「ふーん、じゃああそこのゆっくり達には兄弟もいたのかな?」 「そうだよ!!まりさおねーちゃんたちとれいむおねーちゃんたち、かわいいいもうともいたよ!!」 「なるほど。じゃあその子達も一緒に飼った方がよかったかな?」 「ゆぐっ!!……れいむのきょうだいは……みんなさきにうれちゃったのぉ……」 「そっか、つまりれいむは売れ残りだったんだね!!なんでかな?」 「それは……れいむは……れいむには…………」 「あ!!わかったよ!!れいむには長所が無いんだもんね!!れいむは長所無しの役立たずだもんね!!」 「ゆぎゃっ!!!……………………………」 あー駄目だ。やっちまった。また顔引き攣らせてフリーズしてるよ、かわいいなぁ。 しかし、こいつと話してるとどうしてもこいつが嫌がる展開に話振りたくなるな…いかんいかん。 ぺちぺち、ぺちぺち 「おーい、だいじょうぶかー?」 駄目だな。起きない。もうちょい強めにいくか。 パン!パン!パン!パン!スパンキング!! 「おーい、だいじょうぶかー?」 「………………ゆっ!だ、だいじょうぶだよ!!」 頬を真っ赤に腫らして言う台詞じゃないだろそれ… とりあえず晩飯も作らないとな。解説書には確か野菜クズや余った食事でいいって書いてたな。 ただし辛い物は厳禁、凄い嫌がります、だっけか……。 ここはあえて、反応を見る為に俺と同じくカレー食わせてみるか。 「おーい、れいむー。ばんごはんだぞー」 「ゆっ!ゆっくりたべるよ!!」 テーブルの上には大盛りのカレーが二皿。一つは俺用、もう一つはこいつの。 流石に犬食いで火傷すると面倒なので、こいつはあぐらの上に置いてスプーンで食べさせてやる。 「ほーら、よくふーふーして食べろよー」 「ゆっくりふーふーするね!!ふうー、ふうー。」 「よーしいいぞー、ほら、あーん」 ぱくっ 「ゆぅーん、むーしゃ!むーしゃ……ゆっべええ!!」 「どうした~?おいしくなかったかな?」 「ゆぎゅ!!と、とってもおいしいよ!!しあわせー!!」 「そうか~、もっとあるから遠慮しないで食べていいぞ」 「ゆびゅぅ!!……………………………」 「あー…なるほどなぁ。」 負荷が一定超えるとトんじゃうみたいだ。多分、普通のゆっくりだと泣くか怒るかってところのラインなんだろう。 本当によく教育されてるよ、こいつは……。 確かに、あの店のゆっくりは良く躾けられている。能無し呼ばわりされてたこいつでも。 でもこれはゆっくりなんだろうか……。ゆっくりと言えるのだろうか。 俺の見た本の中に居たゆっくりはもっと感情豊かで傍若無人だった。 そして、俺が魅力に感じたのもそうした喜怒哀楽を過剰に表現するゆっくりだったんだ……。 まず、こいつのフリーズ癖を治そう。これはこれで可愛いのは事実だがこのままじゃラチがあかん。 こいつが思考停止するのは「自信の無さ」と「笑う以外の感情表現を許されていない」環境だったせいだ。 だから笑ったまま固まる。そうしなければ死ぬ事になるから。 この躾はある意味では完璧だろう。決して泣き喚かず怒りに暴れる事も無い完璧なゆっくり。 でもそれじゃ俺は息苦しい。あいつが苦しんでるのはわかっているからこそ、尚。 それにこれじゃまるで「ゆっくりロボット」じゃないか。 こいつを一人前の「ゆっくりれいむ」にしてやろう。そしてたっぷりと泣き、怒る様を見てやろう。 そう決意して俺はその日は眠りに付いた。慣れない寝床で震えるれいむにタオルをかけて。 つづく。 このSSに感想を付ける
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俺は今、人間の里の商店街で行われているゆっくり加工工場主催のゆっくり福引抽選会場でガラガラに手をかけていた。 商店街でゆっくり加工工場認定の店で買い物をすると福引券がもらえ、この抽選会場でガラガラを回して出た玉の色を回すと商品がもらえるというよくあるな福引だ。 変わっている点といえば商品がすべてゆっくり関連なことくらいだ。 大体生ゆっくり一匹分程度の買い物をすると ハズレでもゆっくり餡子製のお菓子がもらえ、近所では『大したものは当たらないがそこそこ当たる』と評判の福引だった。 俺の持っている福引券は20枚。 ゆっくり20匹分は買い込み過ぎだろと思うかもしれないが、それでも俺にはどうしても欲しい商品があった。 一等景品『ペット用最高級ゆっくりフラン。』 このゆっくり福引の輝かしき一等景品の存在を知ったのは冬越しに必要なものを買い込もうと商店街のチラシを見ていた時だった。 あの圧倒的な暴力性、自らの存在より強いものは存在しないと信じる強大な自我 男の子なら一度はあこがれる百ゆっくりの王者である。 しかしゆっくりフランはかなりの希少種で繁殖力も低いため養殖も未だ軌道に乗っておらず市場ではほとんど出回っておらず 野生種の生息地域もかなり危険度の高い妖怪の住処の付近なため 食用は無論のことペット用の生きたゆっくりフランとなるとそこらの人間にはとても手が出せないほど高かった。 ゆっくりフランを一度で良いから間近で見てみたいものだ、そう思っていた矢先に舞い込んできたのがこの話であった。 ゆっくりフランが手に入るなら冬越しの食料がほとんどゆっくり餡子でも惜しくは無い、冬越し用の貯金はほとんどゆっくり食品に注ぎ込みここに立っているのだ。 その決死の覚悟こそが勝利を呼び寄せる。 ちょっとした買い物のついでに来た周りの盆百共とは格が違う。 贄は捧げた、さあ廻れ運命の歯車よ、我が手に百ゆっくりの王者を来たらせたまえ! ハズレ、8等ゆっくりの育て方Q&Aカラー図解付、ハズレ、ハズレ、ハズレ、ハズレ、ハズレ、6等ゆっくり魔理沙 ハズレ、ハズレ、ハズレ、ハズレ、ハズレ、ハズレ、9等ゆっくり和菓子詰め合わせ、ハズレ、ハズレ、ハズレ、ハズレ 19回がらがらを回して急に冷めた。 何やってるんだ俺。 今年の冬ずっと餡子食ってるとかバカじゃねーのバーカバーカ。 脳味噌ゆっくりしろ俺。 これでゆっくりフランを手に入れられなかったらただのバカだ。 いや既にまごうこと無きバカだ。 自分のバカさ加減に心底嫌気がさしながら最後の一枚でガラガラを一回だけ回した。 するとコロン、と穴から金色の玉が転がりだす。 「お、お、おおおおおおおおおおおお!!!」 俺は思わず叫び声をあげた。 神様ありがとう、いや違う、これはそんなくだらない奇跡なんかじゃない。 この奇跡は俺の力で運命から勝利を捥ぎ取ったという証明なのだ。 「おめでとうございます!」 今年の冬はゆっくりフランと一緒に餡子入りパスタライフを送ろう。 さあ早くゆっくりフランを俺に渡してくれ店員さん。 「出ました!特賞、『ゆっくり霊夢一年分』!!」 なん…だと…? そういう訳で俺は加工工場製の箱詰めゆっくりに部屋を8割ほど占拠された状態で明かりも付けずにひざを抱えて涙目でプルプルしていた。 「ゆっくりはやく出してね!」「ゆっくりせまいいいいいいいい!!!」「ゆっくりうごけないよ!」「ゆっくり動きたいよ!」「こわい!おうちかえる!」 何が『おうちかえる!』だ、俺の方が実家に帰りたい、帰ってお袋や父と共に餡子の介入してこない食卓を囲みたい。 季節は冬になり、俺の家はゆっくりによる全食事への餡子介入が行われていた。 家にゆっくり霊夢が発生し、食料に打撃が与えられた場合 そのゆっくり霊夢を捕獲してゆっくり加工工場に売ってお金にして少しでも損害を補填するのがセオリーなのだが既製品は流石に加工工場も買い取ってはくれない。 そんなわけで、このゆっくり霊夢はすべて加工工場製だし自業自得なので工場に売り飛ばすというわけにも行かない。 流石にこんな事情では実家に帰ってたかるのも憚られる。 ということでゆっくりに冬越し用の貯金を全て注ぎ込んだ俺の食生活は餡子に蹂躙されるがままになっていた。 そんな生活が一週間ほど続き俺の中には沸々とゆっくりへの憎しみが湧き出してきていた。 「おにいさんゆっくりげんきだしてね!」 今俺を励ましたのは6等で当てたゆっくり魔理沙。 少しでもこの大量の餡子を減らすために外に出して運動させて餌に餡子を食わせている。 今のところなんの餡子かは気づいていない。 ああ、思えばこいつを当てた福引でゆっくりフランを当てられたかもしれないのに、そう思うとこのゆっくり魔理沙に対しても怒りが沸いて来る。 逆恨みなのはわかっているが、三食全て餡子生活を送っている俺の胃袋がムカムカして仕方ないと吼えて仕方が無いのだ。 復讐、この餡子まみれの現実から少しでも目を逸らすには俺にはもうこのゆっくり達に憎しみをぶつける以外の選択肢は無い。 それから俺は三日三晩、足りない頭で考えられる限りもっとも辛い拷問を考え続け、ついに考えうる限り最高の拷問を考え出した。 さらに準備に2日ほどかけ、今しがた、せめて冬の間に一食くらいは肉を食おうと思って残しておいた金で必要な道具を買い家に帰ったところだ。 完全に準備は整った、今こそ実行に移すときだ。 『ゆっくりしていってね!』 「お、ちゃんとゆっくりお留守番出来てたみたいだな、ほーらご飯だぞー」 玄関で待ち構えていたゆっくりに俺は懐に入れてある外から来た品の『たっぱ』 (大量の餡子と交換でいやそうな顔をする店主から手に入れた。)から餡子を取り出しゆっくり魔理沙とゆっくり霊夢に与えた。 「わーい!」 「おにいさんだいすきー!」 「むーしゃ♪」 「むーしゃ♪」 『しあわせー♪』 二匹は仲良く餡子を分けて食べあう。 これだけおいしそうに食べられると天国のゆっくり霊夢(屠殺済み)も本望だろう。 ゆっくり魔理沙と一緒にいるゆっくり霊夢は二日前に箱から出してゆっくり魔理沙と遊ばせている。 無論餌は餡子だ。 いくら与えても何の餡子か全く気づかないのでもしゆっくり霊夢一年分が処理できなさそうな時は共食いさせれば大丈夫だと胸をなでおろしたものだ。 「さ、ゆっくり魔理沙もゆっくり霊夢もいい子だから今日はあっちの部屋で遊ぼうか?」 「あっちでもゆっくりしようね!」 「ゆっくりあそぼうね!」 「はっはっは、さあこっちだ」 俺は昨日の夜、計画を遂行するためにセッティングしておいた部屋にゆっくり二匹を抱えていった。 「ゆっくりだしてね!ゆっくりだしてね!」「ゆ゛っぐりおながずいでぎだよ゛ぉお゛おおお゛お゛」 「お゛うぢがえる゛~お゛うぢがえる゛~!」「ゆ゛っぐりう゛ごぎだい゛いい゛い~~!」 『ゆ゛!?』 部屋に入り、四方の壁一面にずらりと並べられこちらを見て助けを求める箱詰めゆっくり霊夢にぎょっとするゆっくり二匹。 「どうしてこんなひどいことするの!?」 「みんなもれいむみたいにゆっくりだしてあげてね!」 「こんなことするおにいさんとはゆっくりできないよ!!!」 ゆっくり魔理沙とゆっくり霊夢が抗議の声をあげた。 「めんごめんご鬼めんご、一度にみんな出したらぎゅうぎゅうづめになってゆっくり出来なくなると思ったから 少しづつゆっくり箱から出していこうと思ってさ、その証拠にほら」 「ゆー?」 そういって机の下で遊ばせていたゆっくり一家をひっぱりだす。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりちていってね!」 「ゆゆ?」 若いお母さん霊夢がゆっくり二匹に挨拶をし、それに続いて赤ちゃん霊夢たちが挨拶をする。 『ゆっくりしていってね!』 「おにいさんうたがってごめんね!」 「みんなでゆっくりしようね!」 『ゆっくり出していってね!!!!!』 その様子を見て安心したのか俺に謝罪の言葉を述べるゆっくり二匹。 それに続いて出してもらえると言われた周りのゆっくり霊夢たちも友好的な声音でこちらに声をかけてきた。 「ゆ~♪」 「ゆっ♪ゆっ♪」 「ゆっくり~♪」 「ゆっくりしてるね♪」 ゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙について机の上を跳ね回り、赤ちゃんゆっくりがそれを追ってころころところがっていく。 そんな風景を見てお母さん霊夢も満面の笑みで見守っていた。 そんな風に遊ばせて30分程度たっただろうか。 「さ、他のゆっくりたちも遊ばせなくちゃいけないからこっちでじっとしててね」 そういって、もともと入っていた箱の中にお母さん霊夢を戻し、赤ちゃん霊夢は、既に宿主の居ない空き箱にしまう。 「ゆ~!もっとゆっぐりぢだい~!!!」 「ゆっくりがまんしてね!」 お母さん霊夢がまだ遊びたいという赤ちゃんゆっくり達をなだめた。 さて、そろそろゆっくりした時間は終わりにして本番に入ろうか。 俺はゆっくり一家のことは一旦ほうっておいてゆっくり魔理沙に近づいて問いかけをした。 「ねえねえ、ゆっくり魔理沙はどのゆっくりが一番好き?」 「ゆゆっ!?」 突然の質問にゆっくり魔理沙は面食らった。 「ゆ…まりさはこのれいむがいちばんすきだよ!」 ゆっくり魔理沙は顔を少し赤らめながら笑顔でそう言うとゆっくり霊夢に近づいてほお擦りをした。 ふう、おにいさんがだいすきって言われたらどうしようかとちょっと緊張しちゃったよ。 これで思う存分拷問できるというものだ。 「ゆ…ゆ゛っ!?」 今度はゆっくり霊夢が面食らう番だった。 「れ、れいむもまりさがいちばんすきだよ!」 「ゆ!…ゆゆっ♪」 「ゆっ♪」 『いっしょにゆっくりしようね♪』 二匹にとっては衝撃の告白の後、お互いの友情を確かめ合った二人はうれしそうにほお擦りをしあっている。 それでこそこの二日間ゆっくり遊ばせて友情を育ててやった甲斐があるというものだ。 俺はむんづとゆっくり魔理沙と仲良くしているゆっくり霊夢の方の頭をつかむと箱にしまった。 「ゆゆっ!?」 「ゆ?れいむをはやくだしてあげてね!」 「はいはい、わかってるわかってる」 俺は別の箱から違うゆっくり霊夢を出すと高速でゆすり始めた。 「ゆ!?ゆ゛っゆ゛っゆ゛ゆ゛っゆ゛ゆ゛ゆ゛っ!!!?」 「ゆ!まりさのだしてほしいれいむはそのれいむじゃないよ!ゆ゛!?ゆ゛っ!」 俺は抗議の声をあげるゆっくり魔理沙もつかむとこちらは軽くマイルドに振動させた。 「ゆ、ゆ~~~~~」 「ゆゆ…」 ゆっくり霊夢の方は完全に発情状態 ゆっくり魔理沙の方はぽっと顔を赤らめて少し息を荒くしている。 俺は既にゆっくり発情テクニックを『ゆっくりの育て方Q&Aカラー図解付』を読みながらゆっくり霊夢で練習することで完全にマスターしていた。 ちなみにその過程でやたらたくさん出来た赤ちゃん霊夢は普通のゆっくり霊夢餡子ばかり食べてた俺の食卓のいい彩になった。 完璧に出来上がったのを確認すると机の上に自作の柵を立てて二匹を放置した。 絡み合う熱っぽい視線、触れ合う吐息 やがてゆっくり霊夢の方が我慢出来ずにゆっくり魔理沙を押し倒した。 「ゆっくりイこうね!」 「ゆ…ゆゆゆ~!?ゆ゛、みんなみてるからゆっくりやめてね!ゆ゛っ!ゆ゛っゆ゛っ!」 最初は驚いて抵抗しようとしたゆっくり魔理沙だったが既に軽い発情状態にあったためだんだんと相手を受け入れていく。 悲鳴を上げたのはゆっくり魔理沙と親友のゆっくり霊夢だった。 「ゆ゛ぅぅう゛う゛ううううううう゛!!!そのまりさはれいむのおともだちだよ!!ゆっくりやめてね!!!」 「ゆ゛!ゆゆ゛!き、きもちい…」 ゆっくり霊夢の激しい振動にゆっくり魔理沙が思わず媚声をあげてしまう。 「!?どうじでぇえ゛え゛!!!どうじでなのま゛りざぁああ゛ああ゛!!!」 「ぢがうのれ゛いむゆゆゆうううううう!!!」 「ゆ゛!いぐ!ゆっぐりいぐぅうううううううう!!!!」 「い゛や゛ぁああ゛あああ゛あ゛あ!!ま゛りざを゛よござな゛いでぇええ゛ええ゛え!!!」 ゆっくり霊夢が絶頂に達しそうになった時、遂に俺の計画が発動した。 「ハンマープライズ!」 「すっきゆでぶぢゃぁああああああ!?」 「ゆ?ゆ゛うううううううううう!?」 俺は特に意味の無い掛け声をあげつつ隠し持っていた金槌で絶頂に達した瞬間のゆっくり霊夢を一撃で叩き潰した。 ははははこの瞬間をこれまで待っていたのだ。 「どうじでええええええええ!!!おにいざんどうじでごんなごどずるのぉ゛おおおお!?」 一瞬前まで肉体を絡め愛し合っていた相手が餡子の塊になりはてゆっくり魔理沙は半狂乱になる。 『いやあああああああ!』『ゆっくりできないひとはかえってね!』『まりさのえっちー』 周りのゆっくりからも非難の声が上がったがそんなことは気にせず俺は別のゆっくりを取り出した。 「ゆ!?ゆっくりできないおにいさんとはいっしょにいられないよ!はやくはなしてね!」 つかまれたゆっくり霊夢が何か言っているがそんなことは気にせず俺は再び激しくゆっくり霊夢をヴァイヴレィションさせた。 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ぅ!?ゆ、ゆゆゆゆゆぅ~」 俺の超絶テクニックの前に瞬く間に発情しとろんとした顔になる霊夢を俺は机の上に置いた。 こうなるともうゆっくり出来ないお兄さんなんてどうでもよくなる、大事なのは目の前のかわいいゆっくり魔理沙のことだけのはずだ。 「ゆ゛ゅ゛ゆ゛ぅ~!!!?」 再び繰り広げられる媚態。 「ハンマーチャンス!」 ゆっくり霊夢がイキそうになる寸前に俺は再びハンマーを振り下ろした。 「ゆ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?」 媚態と同じく再び繰り広げられる残虐劇、いやさ餡虐劇。 周りのゆっくり霊夢たちは一様に悲鳴と嘆きの声を上げた、ただ一匹を除いては。 「れいむのまりさにてをだすこはゆっくりしんでね!」 ゆっくり魔理沙の親友のゆっくり霊夢だ。 当初の予定通りなかなか面白い餡子模様になってきたが今はこの餡虐劇(グアンギニョル)を繰り返すのが楽しいので放って置いた。 っていうかノってきたぞ俺ヒャッハー。 「ゴルディオンハンマー!」 「すっきrゆわらば!?」 「ドッガバイト!」 「すっきゆわった!?」 「ハンマーミョルニル!」 「すゆってれぼ!?」 大分餡子塊が増えてきたところでそれぞれのゆっくりの様相も変わってきた。 「ゆ…ゆ…どうじで…」 連続交尾で息も絶え絶えのゆっくり魔理沙が俺に抗議の声をあげようとしているので耳を傾ける。 「どうじでま゛り゛ざばずっぎりざぜでぐでな゛いの゛ぉ゛お゛おお゛お゛!!!??????!!!!!!????」 待ちに待ったその言葉を聞いて俺はニヤリとした。 俺の拷問プログラム【ProjectO-nakin】が遂に実を結んだのだ。 そう、俺の考えたもっとも辛い拷問計画とはオナ禁、すなわち性欲を限界まで高め、尚発散させないことなのだ。 しかしただのオナ禁ではつまらない、そこで交尾の最中に相手を叩き潰してお預けを強制させ続けるという方法に出たのだ。 もし人間にこれをやったらPTSDから確実にインポテンツを患うだろうがそこはゆっくり、記憶力の悪さとその本能への忠実さからあっさり性欲に負けている。 【ゆっくりは非常に本能に弱く、しつけが難しいので注意してください】『ゆっくりの育て方Q&Aカラー図解付』P25より抜粋 と書いてあった通りだ。 そして他のゆっくり霊夢たちにも変化が出てきた。 「い゛や゛あああああああああ!ゆっぐりイ゛ギだくなゆ゛っ!ゆ゛っ!」 絶頂に達すると殺されるということを理解しだしたのだ。 しかし必死に俺のテクニックに対抗して性欲を我慢しようとするも結局は発情してすっきりしたところで金槌の餌食だ。 さて、そろそろ飽きてきたので次の段階にいきたいと思う。 俺はつかんだゆっくり霊夢に振動を与えずにそのまま机の上に放り投げた。 「ゆ?ゆ~これならゆっくりできるよ!まりさもゆっくりしようね!」 発情さえさせられなければゆっくり魔理沙と交尾して金槌でつぶされることも無い。 そう思ったゆっくり霊夢は笑顔で魔理沙に近づいていく。 「ゆ゛…ゆ゛おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」 「ゆ゛!?い゛や゛あああああああああ!」 次の瞬間ゆっくり霊夢はゆっくり魔理沙に押し倒されていた。 「ゆっぐりイギだく゛な゛い゛いいいいいいいいい!!!や゛め゛でえ"え"え"ええ゛えええええ゛!!!!!」 「ごべんね゛!ごべんね゛!でもぎも゛ぢぃ゛い゛んほぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!」 ゆっくり魔理沙は自分の性欲に負けてゆっくり霊夢をレイプし始めた。 「ゆ゛ぐぅ!ゆ゛ぐぅ!ゆ゛ぎもぢぃい゛!いぐぅぅぅぅ!!!!!」 「ゴルディオンクラッシャァアアアアアアアアア!!!!」 結局ゆっくり霊夢の方が早く絶頂に達し金槌の洗礼を受けた。 実を言うとゆっくり魔理沙の方にはゆっくりの繁殖を抑えるためのヤゴコロ印のゆっくり発芽抑制剤を混ぜた餡子を与え続けておいたので そう簡単に絶頂を感じることは出来ないようにしてある。 ちなみに薬代はまだ払っていない、永遠亭は支払いを気長に待ってくれるのでこういう時は本当に助かる。 ただ集金に来る兎と目を合わせると罪悪感で頭がぐるぐるするのが困りものだ。 「あああああああああああああああ!!!!どうじでえええええええ!!!!どうじでまりざがずっぎりするまえにづぶじぢゃうのおお゛!? ま゛り゛ざがぎもぢよぐなっでがらづぶぢでよおお゛お゛!!」 ヤゴコロ印の薬の効果の程とゆっくり魔理沙が完全に出来上がってケダモノと化したのを確認した俺は最初にしまった赤ちゃんゆっくりに手をかける。 「ゆ?」 「!?ゆっくりはなしてあげてね!ゆっくりはなしてあげてね!」 まだ状況をよく理解できていない赤ちゃんゆっくりと事情を理解して必死に俺に懇願するお母さんゆっくり。 俺はお母さんゆっくりの懇願は無視して赤ちゃんゆっくりを机の上に置いた。 「ゆー?ゆ!まりさおねいさんゆっくりあそぼうね!」 「ゆ゛ゆ゛ぅうぅぅうぅぅ……ゆ゛おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 さっき遊んでもらっていたゆっくり魔理沙の所に連れてきてもらってご満悦の赤ちゃんゆっくりはぴょこんぴょこんはねながらゆっくり魔理沙に近づいていった。 その無邪気な姿を見てゆっくり魔理沙は一瞬戸惑ったが限界まで性欲をお預けされゆっくりアリスクラスの性闘士(セイント)となったゆっくり魔理沙は かまわず赤ちゃんゆっくりの体を押しつぶして激しく体をゆすり始めた。 「ゆ゛ぎぃぃぃっぃい!?お゛ねえ゛さ゛んやめでえ゛え゛え゛え゛えええええええ!!!」 「い゛や゛ぁああ゛あああ゛あ゛あ!!や゛べでえ゛えええ゛ええ゛え゛え゛ええええ!!!」 「ゆ゛ごお゛おお゛お゛!れ゛い゛む゛ぢっじゃぐでぎもぢい゛い゛い゛よ゛ぉおお゛お゛」 「おねえざんどうじでごんなごどずるのお゛お゛おお゛!?ぼっどゆ゛っぐりじようよ゛おおお゛!!!」 「むほぉおおおお!!!むほぉおおおおおお!!」 「れ゛い゛む゛のあがぢゃんをばなじでぇえ゛え゛え゛ええええ!!!! ゆっぐりざぜであげでええええええええ!!!」 顔中から餡子汁を出して快感を貪り食うゆっくり魔理沙と いっしょに遊んでくれていたゆっくり魔理沙がなぜこんな酷いことをするのかわからず泣き叫ぶ赤ちゃんゆっくり。 赤ちゃんゆっくりを陵辱されて絶叫するお母さんゆっくりの悲鳴の三重奏が俺の部屋で奏でられた。 「うそ…こんなのうそだよね…みんなはやくゆっくりしようね…」 そして親友の所業を信じられないという面持ちで見つめるゆっくり霊夢が居た。 「ぼっど…ゆっぐりぢだがdぐべちゃあああああ!!!!」 『あああああああああああああああああああああ!?』 赤ちゃんゆっくりがついにゆっくり魔理沙の行為に耐え切れずに弾けとび、ゆっくり魔理沙とお母さんゆっくりは同時に悲鳴を上げた。 二匹の悲鳴の意味は全く異なったものだが。 「れ゛い゛む゛のあがぢゃんがあああああああああああ!!!!!!」 「まだずっぎりじでだいどにいいいいいいいいいいいい!!!!!!」 「ほーらそんなに悲観するなよ、まだまだお相手はたくさんいるんだから」 そう言うと俺は次々と赤ちゃんゆっくりを机の上に放り投げた。 『い゛や゛ああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!』 「ゆ゛…ゆっくりすっきりしようね!!!!!!!!!!!!!」 ゆっくり魔理沙に交尾を強要され次々と押しつぶされて餡子塊になっていく赤ちゃんゆっくり。 それを見てお母さんゆっくりは餡涙を流して暴れだした。 「そうかそうか赤ちゃんがつぶされて悲しいよなぁ…」 赤ちゃんゆっくりを全て潰させたところで俺はお母さんゆっくりに話しかけながら頭をつかむと机の上に投下した。 「ゆ…ゆ…ゆ゛っぐりじねま゛り゛ざああああああ!!!!」 「ゆぉおごおおお!?」 投下されるとすぐにお母さんゆっくりはすさまじい勢いでゆっくり魔理沙に体当たりを敢行した。 「おおっと!」 余りの勢いに俺の手作りの柵が壊れそうになって慌てて抑える。 「よぐもれ゛い゛む゛のあがぢゃんをおおおおお!!!」 「ゆぐぉっ!でぢゃう!あ゛んごでぢゃう゛う゛う゛」 命に関わるレベルで押し捲られてもしっかり体を振動させて快感を得ようとしているとは見上げた性欲だ。 しかしこのまま魔理沙が潰されてしまっては面白くない。 「むろ☆ふしっ!!!」 「ゆげぇ!?」 そこで俺は少し手加減して死なない程度にお母さんゆっくりを金槌で叩いた。 お母さんゆっくりの口から餡子が噴出す。 「ゆゆっ!すっきりしようね!いっしょにすっきりしようね!」 「ゆ゛べ゛ぇ!い゛や゛ぁ!い゛や゛ぁ!」 形勢が逆転したと見るやすぐさまゆっくり魔理沙がお母さんゆっくりを犯しにかかった。 なんという性欲、この魔理沙ならうまくセッティングすればアリスでさえレイプできるかもしれない。 どこかにちょうどいいゆっくりアリスがいないだろうか。 「ゆ゛っゆ゛っごべんね゛…おがあざんをゆ゛るじんほおおおおおおおおおお!!!!!すっきりー!」 「ま゛り゛ざも!ま゛り゛ざもすっきりさせてね!」 「もっこり断罪怒りの100tハンマー!!!!!」 「ゆばひょっぶ!?」 「あああああなんでま゛り゛ざだげえええええええええ!!!!!」 おっと変なことを考えていたら金槌を振り下ろすタイミングが遅れてしまった。 危ない危ない魔理沙を絶頂に達しさせてしまったらせっかくの楽しい拷問が終わってしまうところだった、失敗失敗。 そんなことをし続けて一刻半ほどたっただろうか。 「ま゛り゛さ゛も゛すっき゛りし゛た゛いま゛り゛さ゛も゛すっき゛りし゛た゛い ま゛り゛さ゛も゛すっき゛りし゛た゛いま゛り゛さ゛も゛すっき゛りし゛た゛い」 魔理沙が大分げっそりしてブツブツ言い始めた。 そろそろ潮時だろうと思い俺は最終段階に移ることにした。 「魔理沙や魔理沙や」 「ま゛り゛さ゛も゛すっき゛りし゛た゛いま゛り゛さ゛も゛すっき゛りし゛た゛い…」 「次の相手とはすっきりするまでゆっくりしてていいんだよ」 「ゆゆ゛!?もうとちゅうでひどいことしない!!?」 「ああ、もう途中で金槌たたきつけたりしないからゆっくり愛し合っていいんだよ」 「ほんと!?はやく!はやくすっきりさせてね!」 「そんなガッツかずにゆっくりしなって、ほら」 そう言うと俺は最初にゆっくり魔理沙と遊ばせていたゆっくり霊夢をそっと取り出して机の上に置いた。 「れいむ!れいむ!ハァハァまりさはれいむがいちばんすきだよ! まりさのだいじなはじめてのすっきりはれいむのためにとっておいたよ! だからはやくすっきりさせてね!」 ゆっくり魔理沙は親友のゆっくり霊夢とすっきり出来るとわかり大喜びでゆっくり霊夢に近づいていった。 「ざけんじゃねぇこのうすぎたないしろくろがっ!ゆっくりしねぇ!!」 「ゆげぇ!?」 無防備に近づいていったゆっくり魔理沙にゆっくり霊夢のカウンター体当たりがクリティカルヒットする。 「ゆ゛…な、なんでぇ…なんでなのれ゛い゛む゛ううううううう!!!!」 「まわりをよくみてから言ってね!こんなひどいことするまりさはゆっくりはやくしんでね!」 そういって餡子だらけになった机の上を見渡すと度重なる交尾で疲れきった魔理沙に ゆっくり霊夢が上に乗ってドスンドスンと飛び跳ねるとゆっくり魔理沙からビチッ、ビチャッと餡子が飛び散った。 「ゆげぇっ!ゆびゃあっ!やべっ!やべでれ゛い゛っぶべっ!?」 「れいむはしんじてたのに…ま゛り゛ざのごどじんじでだどに゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 上に乗っかってるゆっくり霊夢も餡涙を流すのであたりは飛び散る餡子ですごいことに、既に餡子まみれなので大差ないが。 「ゆべほっ!ま゛、ま゛り゛ざもずっぎりじだがっだの゛に゛い゛い゛い゛!!!!」 それがゆっくり魔理沙の断末魔となって、彼女は遂に潰れて死んだ。 それを確認して俺は金槌で上に乗っかっていたゆっくり霊夢を壁にたたき飛ばした。 ゆっくり霊夢はべちゃり、と壁際のゆっくり箱に張り付いてそのままずるずる落ちていく。 全てが終わり、俺の心は空虚さに支配された。 俺は昼食代わりにひしゃげて潰れたゆっくり魔理沙を手にとって口に入れた。 ああ、今ならわかる。 俺はゆっくり魔理沙が好きだった。 餡子付けの俺を慰めてくれる唯一の存在である彼女が好きだった。 だから、わかって欲しかった。 この胃のむかつき、もたれを。 だから彼女に同族の餡子を食わせ続けたのだ。 そして気付いて吐き出して欲しかった。 三食餡子尽くしの辛さを、擬似的にでも分かち合いたかった。 「どうして、どうして君はゆっくり餡子を三食ともあんなにおいしそうに食べてしまったんだああああああああああああああああああああ!!!!!!! うわあああああああああ!!!うわあああああああああああああ!!!!」 近所から苦情が来るまで俺の慟哭は続いたのだった。
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※俺設定注意 暇を持て余し、畑で精を出しているゆうかの様子でも見に行こうかと散歩に出たある日のこと。 そいつは急に現れた。 「じゃおおおおん!!じゃおおおおおおん!!」 「じゃおっ!!じゃあああああおおおおお!!」 門番兼警備ゆっくりのめーりんたちが、気勢を上げながら走り回っている。 どうやら何かを追い掛け回しているようだ。仕事熱心で大変結構。だが一体何を追っているのだろうか? めーりんたちの進行方向、その先を見遣る。 「ゆっ!!れいむはめーりんなんかにつかまらないよ!!」 スィーに乗ったれいむが一匹、めーりんたちから逃げ回っていた。 恐らくうちの畑の野菜でも盗みに来たのだろうか? スィーに乗ってる分、そのスピードは速い。めーりんたちを翻弄している。 「ゆっ!!そこのおじさん、じゃまだよ!!ぶつかっちゃうでしょお!?」 なんかこっちに来た。 退けとか五月蝿いが、こっちは避ける気なんて無い。ゆっくりの不法侵入を許すつもりも無い。 迎撃のため、深く腰を落とす。 「喰らえ!秘儀、車輪外し!」 すれ違いざま、れいむのスィーに向かってその技を叩き込んだ。 書いて字のごとく、スィーの車輪を一瞬で悉く外す絶技。そこらのお兄さんには真似できない。 あ、あと避ける気無かったのに避けちゃったよ。 とりあえずこれでスィーは使えなくなるだろう。 車輪を外してしまえばスィーなどただの板切れ。何の価値も無い。 ほら、もうすぐ俺の後ろでクラッシュするスィーの悲鳴が聞こえるはずだ。 だが、その時俺は知らなかったのだ。 この行為の結果が、あんなことになるだなんて。 僅か数秒後、俺は信じ難いものを目にすることになる。 交響ゆ篇れいまりセブン 「ゆわ-い!!れいむ、おそらをとんでる!!」 ㌧㌦。 今目の前には、元スィーであったであろう板切れに乗って空を飛ぶれいむの姿が映っていた。 一体何が起こったのかと呆気に取られる俺。いや、ほんとに何が起こったの? 考えてみれば、元々スィーとは謎な乗り物であった。 動力、操作法その他一切が不明。使いこなせるのはゆっくりだけという代物だ。 俺もこの前ゆうかのスィーを貸してもらったけど危うく大破させかけた。 そもそもスィーが『走る』ものだという事すら疑わしかったのだ。 スィーはどんな悪路であろうと、そこが地面でさえあるならば変わらぬスピードを出す。 まるで地面のコンディションなど気にしないように。 一説では、スィーは地面から少し浮いているのではないかと言うものがある。 ドラえもんの足のように、実は少しだけ地面と車輪の間に空間が存在するらしいのだ。 聞いた当初は何をバカなと思ったが、今となってはどうやらその説が正しかったようだ。 スィーは、車輪があるからこそ『走る』という事をしていたのだ。 車輪があるものは走るもの。そんな人々の無意識に応え続けていた。自らの限界を縛って。 しかし今、スィーの車輪という軛は解き放たれた。それは、重力からの開放をも意味していた。 そしてスィーは空を飛ぶ。 新たなる可能性。地べたを這い回る芋虫から華麗なる蝶へと・・・・・・って。 一体俺は何を言っているんだ。 足元ではめーりんたちがれいむを見上げ、じゃおじゃお喚いている。 空を飛ぶ相手には手が出せない。分かってはいるが、悔しいのだろうか。 本当に仕事熱心だなぁ。なんか頭が下がってしまう。 「ゆふん、ばーか!もうめーりんなんかにはつかまらないよ!」 いらつく笑みを浮かべ、そうれいむは挑発する。 あ、いかん。俺までイラッと来た。 とりあえず惨劇の予感がするのでめーりんたちに持ち場に戻るよう促す。 すごすごと引き返していくめーりんたち。 「ゆふん♪ゆ~ゆっゆ~♪ゆ~♪」 ご機嫌そうに飛びながら聞くに堪えない"おうた"を口ずさむれいむ。 初めて空を飛んで気持ちいいんだろうが、音痴を披露される側としてはたまったものじゃない。 うるせぇ。更にイライラが溜まる。 「ゆ!!じめんにはいつくばっているおじさんがいるよ!!」 「ゆぷぷ!!おお、おろかおろか!!」 「おろかなおじさんはれいむのしーしでもなめててね!!」 俺を思い出し、一通り罵り、しーしーをかけようとするれいむ。お前は蝉か。 当然、華麗に避けた。砂糖水なんか被りたくない。 そしてれいむの舐めた行動により俺の怒りが有頂天に達した。 よし。こいつ殺そう。 拳大の石があったのでそれを拾い上げる。 びゅんびゅんと飛び回るれいむに狙いをつけて――― 「落ちろ蚊トンボ!!」 投げた。 一直線にれいむ目掛けて飛んでいく石。 このままれいむのドタマをぶち抜くと思われたそれを――― 「ゆっ!みえるよ!」 避けやがった。 普段の鈍足っぷりが嘘のよう。華麗に石を回避した。 なんかニュータ○プっぽいことを言っていたが無視。 そこらにある石ころ全部拾い上げてれいむに投げつける。 だが当たらない。全て避けられた。そんな馬鹿な。 当たり判定が小さいとでも言うのか。 「ゆっふ~ん!!れいむにそんなのがあたるわけないでしょ!!ばかなの!?しぬの!?」 ますます調子に乗るれいむ。 それが更に俺の怒りを煽る結果となった。 このれいむを嬲り殺しにしなければ気がすまない。 「ふらん!おい、ふらん!居るか!?来てくれ!!」 「うー?どうした、お兄さん?」 地面から石を投げるだけでは分が悪い。 という訳で空を飛べる者の力を借りることにした。 胴つきのふらんを呼ぶ。 「あそこに飛んでるれいむいるだろ?あいつここまで引き摺り下ろしてきてくれ」 「わかった、まかせろ」 二つ返事で了承するふらん。 そのままふわりと飛び立ち、矢のような速度でれいむに肉薄する。 れいむを叩き落すため、手を伸ばし――― 「あまいよっ!!」 「!?」 それすらもれいむは避けた。 一体どうなってる。元キャラばりの回避能力じゃないか。 ふらんも予測すらしなかったのだろう。驚きのままわずかに硬直する。 「ゆっ!!ゆっ!!ゆっくりにげるよ!!」 その隙をれいむは見逃さなかった。 ふらんと距離をとり、そのまま背を向け逃げ出す。 「っ!!にがすか!!ゆっくり死ね!!」 ふらんも本気になった。 先程よりも更に加速し、れいむを追い掛け回す。 こうして世にも珍しいゆっくりの空中戦が展開されることとなった。 スピードはわずかにふらんが有利。 元々このふらんは強化済みであり、通常のふらんとはあらゆるスペックが桁違いに高い。 わずかに遅いといえどそのふらんに匹敵するスィーの潜在能力に恐ろしいものを感じる。 捕まえよう、あるいは叩き落そうとばかりにふらんは闇雲に手を突き出す。 それをギリギリで回避し続けるれいむ。 なかなか白熱した勝負だといえよう。 ちなみに観戦することしかできない俺は既にリラックスして、空を見上げていた。 有頂天になった怒り?そんなもんとっくの昔に静まってますよ。 むしろこの勝負を愉しんでいる。 「ゆゆっ・・・・・・このままじゃつかまっちゃうよ・・・・・・」 なにやられいむが呟いている。 避けるれいむは既に疲労が見え隠れしている。対して攻撃するふらんは疲れの色すら見えない。このままではジリ貧確定。 れいむが力尽きるのをふらんは待つだけで良い。それはれいむも分かっているのだろう。 「ゆゆっ!!」 何かを思いついたのだろう。 ぐんぐんと高度を上げていくれいむ。 ふらんも逃がすまいと、れいむを追いかけ高度を上げる。 どんどん小さくなっていくふらんとれいむの影。 「ゆぅっ・・・!ねだるな、かちとれ、さすればゆっくり・・・・・・」 なんか言ってるのだろうが遠くて聞こえん。 どうせ大したことじゃないから聞かなくてもいいことなんだろう。 「あぁぁぁい・・・!きゃぁぁぁぁん・・・!」 れいむの動きが変わった。 急速反転。弾かれたように方向転換、飛び退る。 ふらんはこの動きについてこれない。 更にもう一度反転。 まるで三段跳びのようだ。ふらんは完全に目標を見失った。今、れいむはふらんの頭上に位置している。 この機動・・・・・・いや、このトリックは・・・まさか・・・!? 「ふらぁぁぁぁぁぁぁいっ!!」 三度反転・・・否、宙返り。 稼いだ高度をそのままスピードに変え、急降下。 間違いない。このトリックはあの伝説のカットバックドロップターン。 今日初めて空を飛んだであろうれいむがこの技をこなすとは。驚きだった。 スィーの端の角っこのところでふらんを切りつけるれいむ。 ふらんの肌に蚯蚓腫れのような物ができる。 ほとんどダメージは皆無のようだった。 「うううううう!!ゆっくり死ねぇっ!!!」 「ゆわああああああああああああああああ!!」 だが、それがふらんの怒りに火をつけた。 遮二無二突撃し、れいむに拳や蹴りを見舞おうとする。ありゃあ完璧に殺す気で行ってるな。 れいむはそれを紙一重で避けている。 ・・・・・・・・・・・・。 なんか飽きた。 どうやられいむの回避能力は相当にずば抜けているみたいだ。 このまま見ていても決着は付かないだろう。 「おーい、うーぱっく!れみりゃ!きめぇ丸!うつほ!いくさん!あのれいむ捕まえてくれ!」 とりあえず空を飛べる奴らを呼べるだけ呼ぶ。 こうなりゃゆん海戦術だ。 俺の声を聞きつけてぞろぞろと集まってくるゆっくり達。 それから数分後、流石に囲い込まれては逃げる場所が無く、れいむはあえなく御用となった。 ふらんは怒りに打ち震えていたが、れいむを惨殺してストレス解消を果たしたようだった。 こうしてこのちょっとおかしいスィーにまつわる事件は終了した。 ・・・・・・かのように見えたのだが。 それから数日後。 俺はまた散歩に出かけようとしていた。 「くっちずさむメッロディーがっ思い出っさせてくれーるー・・・・・・って、うおぉっ!?」 「う?どうした、お兄さん?」 「いやどうしたじゃねぇよ!!なんだよその顔!!」 通りがかったふらんが、なんか凄まじい顔をしていたのだ。 ゆっくり特有の表情ではなく、なんか、その・・・・・・もうとにかくウザいとしか形容できない。 なにこれ?なんか何処かから「ニジウラセブン」と電波が飛んできたような気がした。 にゅっと元の顔に戻るふらん。 あ、元の顔に戻れるのか。良かった。 「なんでそんな顔してたんだよ」 「いや、なんとなく・・・・・・こんなかおがしたくなって」 あれから我が家では、スィーの車輪を外して空を飛ぶという通称「りふごっこ」が流行っていた。 今まで空を飛べなかったゆっくり達には良い刺激だったのだろう。 今もゆうかが畑を耕しているその上で、「りふごっこ」に興じているゆっくりが見える。 ちなみにゆうかは興味が無いらしい。スィーは地を走るからこそスィーなんだとか。 恐らくこの「りふごっこ」のせいだろう。 その証拠に、いま車輪無しスィーに乗っているゆっくり達の顔があの名状しがたき表情になっていた。 「りふごっこ」にこんな悪影響があったなんて。思わず戦慄する。 それから暫くして、「りふごっこ」は全面禁止となった。 やはりスィーは陸を走ってこそスィーなのだ。車輪外すなんてゆっくりしてないよね。 勿論それに反対してブーたれる奴も出たが、それを締め上げるのは別のお話となる。 おわり ――――― 書き溜めです。ゆっくりしてねぇな。 「エウレカ○ブン」見てたら書きたくなった。反省している。 れいむの長所は回避能力が高いことだと思うんだ(ただし空中専用、よって意味無し)。 あとタイトルに反してまりさが全く出ていなかった。 このSSに感想をつける
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※使い古されたテンプレを用いています。 「ゆっくりしていってね!」 家に帰ると下膨れの生首がいた。黒い帽子をかぶり、金色の髪をした全長が三十センチほどのそれは跳ねながら私の方 へと寄ってきた。生首が跳ねながら寄ってくるのは出来の悪いホラー映画のようで、滑稽でもあり恐ろしくもあった。 「おにいさんはゆっくりできるひと?まりさはおなかがすいたよ。ゆっくりごはんをよういしてね!」 生首が何かを言っていたが、私はドアを閉めてその場を立ち去った。 「そりゃゆっくりだな。間違いない。」 友人は私が持参した安い酒を注ぎながら自信ありげに言った。あの後私は謎の生命体がいる部屋に入る気になれず に友人宅を訪れた。 「知っているのかい。」 「今の時代にまだ知らない奴がいる方が驚きだ。新聞でもゆっくりの被害について散々取り上げている。ほら。」 渡された新聞には確かに生首らしき生き物の写真が載っていた。悪夢は現実だということに戸惑う私をあざ笑うかのよう に彼は続けた。 「ゆっくりというのはなぜか生きている饅頭だ。見た目は人の生首だが中身は餡子が詰まっていて、 人間の言葉を話す。時々食料や住処を求めて人里に出没するそうだ。新聞も読んでいないようだし、 お前もゆっくり対策をしていないんだろう。」 「どうすればいいと思う。」 「普通の人なら踏み潰して黙らせてからゴミに出すな。」 あっけらかんと友人は言った。確かにセイブツではなくナマモノであるならばそれは正しい判断だろう。説明が本当である ならば外から入ってきたそれらは落ちた饅頭に等しい。食べようと思えば食べれるだろうが、無理して食べるほどのものでも ない。でもあれを踏み潰すとなると気が引ける。口をふさいでもゴミ捨て場で暴れられては困る。殺すのは別にかまわない が衛生的で安全なゴミへの出し方はないだろうか。 私の考えがゆっくりの殺害方法へシフトしていったとき、再び友人が喋り出した。 「そういえばゆっくり処理機でもう使わないのがあったな。お前にやるよ。」 友人は手にしたお猪口に酒を注いだ。口元が邪悪に歪んでいる。おそらく、笑っているのだろう。正直、彼の こんな表情を見たのは初めてだった。 「………サンキュ。持つべきものは友達だな。」 友人からゆっくり処理機を受け取った後、家路をたどりながら思った。あれはお猪口ではなく口を針金で固定された ゆっくりだったと。今頃あれはアルコールで混濁した意識の中彼に何をされているのだろうか。 家の戸を開ける。 「ここはまりさのおうちだよ!しらないおにいさんはゆっくりでていってね!」 やはり夢ではなかった。部屋の中には生首の饅頭がいた。最初は不気味に思えた生首も今となっては処分に手間の かかるゴミとしか思えない。 「ここでゆっくりするならたべるものをもってきてね!まりさはかんだいだけどゆっくりしてたらおこるよ!」 無視して部屋の中を調べる。本棚から本がこぼれていたりゴミ箱が倒されたりしていたので、片づけておく。 「おそうじしてくれているんだね。でもはやくたべるものをもってきてね!そうしたらまりさのめしつかいにしてあげるよ! こうえいにおもってね!」 元々物が少ないせいかゆっくりの被害はあまりなかった。ゆっくりの届くところには缶詰しかなかったため、食料も 無事だった。窓から逃がしてもよかったが、他の人に迷惑をかけたらいい気分はしないのでここで処分することにする。 友人からもらったゆっくり処理機は透明な箱だった。ただし、上の面だけは鉄でできており、ハンドルの付いたネジが 飛び出している。使い方は一目見て理解した。 ゆっくりを捕まえて箱の中に入れる。 「ゆ?せまいよ!ここじゃゆっくりできないよ!はやくだしてね!」 ゆっくりがわめく。五月蠅い。私はハンドルを回していく。天板がゆっくりと降りてくる。 「はやくだしてっていってるでしょ?わかんないの?ばかなの?」 まだ自分の立場が分かっていない。はやる気持ちを抑えながらゆっくりとハンドルを回す。 「ゆっ?おかしいよ?てんじょうがおちてくるよ!ゆっくりさせてね!ここからだしてね!」 やっと気づいたようだ。大丈夫、すぐに殺したりはしないよ。そこで好きなだけゆっくりさせてあげるよ。死ぬまで。 心臓の鼓動が高ぶり、熱い血が体中を巡っていることが分かる。 「ゆぐーっ!ゆぐーっ!」 体を膨らませて必死で抵抗している。どれだけ膨らんでも押し返せるわけないのに。ああ、なんて可愛いんだ。 「うううぅぅぐるじいいいいぃぃだずげでぇぇ」 だんだんとゆっくりの形が歪んでいく。箱を倒して表情を見る。ゆっくりは涙を流しながら助けを求めるような眼をしていた。 ところどころ皮が裂けて、中身の餡子が見えている。そんな眼で見るなよ。もっと苦しめたくなっちゃうだろ。 「いばならゆぐじであげるよ………ゆっぐじだずげでね………」 この状況で助かると思っているんだ。あっけなくちゃつまらないからね。ゆっくり、ゆっくりといじめてあげるよ。 私はゆっくりを放置して戸棚へ向かうと、マッチを手に戻ってきた。 「ぐひゅー………ぐひゅー………」 もはや息も絶え絶えといったところだ。私は火をつけたマッチをゆっくりを潰している鉄板の上に落した。 「ぐぎいいいぃぃぃぃぃぃ」 ゆっくりの絶叫が響く。まだまだ元気いっぱいだね。ゆっくりしていってね。 「ぐぐぐ………げぶっ………ごぼっ…どぼじで…ごんな………」 餡子を吐き尽してゆっくりは動かなくなった。そろそろ夜が明けようとしていた。当初の目的を忘れ一晩中ゆっくりの相手 をしていたようだ。 「どうしてこんなことするかって?」 私はゴミになったゆっくりに向かって言った。 「予想以上に君が可愛らしすぎたんだ。」 朝の陽射しの中、私は友人の笑みの意味が分かった気がした。 終 後書き 「万能お兄さん」の人に憧れて書いてみた。 SS書くのって難しいと痛感した。 お目汚し失礼いたしました。 このSSに感想を付ける
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ゆっくりーまん この世界ではゆっくりは社会に溶け込んでいる。 最初はゆっくりは害獣として認定されていたが、現在は教育も受けているので社会に溶け込んでいる。 これはそんな社会の一場面である。 「さとうくん!!こんげつもまただめだったの!?ゆっくりしてたらくびにするよ!!」 「すみません・・・」 「そのことばはせんげつもきいたよ!!おなじことしかいえないの?ばかなの?」 「佐藤君また怒られてるね」 「まあ今月もビりだし仕方ないよ。」 家に帰ってもため息が出る。 なんとかゆっくり保険に入れた時は嬉しかった。 希望業種ではなかったが、早く親孝行したかったし 頑張れば充実した社会人生活を送れると思っていた。 そんな昔のことを考えていると、ふと写真が目に入った。 それは大学の卒業式の時に撮った写真だった。 その写真の中の自分は笑っていた。楽しい生活に期待を寄せているような笑顔だった。 写真を見ている自分が何故だか、惨めに感じてしまった。 そんな陰鬱な気持ちをごまかすように佐藤は眠りに落ちた。 「あーあ今日も怒られたよ。大体あいつゆっくりしてないじゃん」 れいむへの文句を言いながら今日も帰りの道を歩く。 「お、佐藤じゃないか?久しぶりだな」 「ん?お前は鬼意か」 こいつは鬼意 山。 怖い名前と、ぶつぶつと何かを喋る癖のせいで友達が少なく、 その数少ない友達の一人が俺なのだ。 「久しぶりだなー。折角会ったんだ、飲みに行こうか」 「え?まあいいけど」 突然の誘いに戸惑いながらも鬼意についていった。 今日も怒られていて気分が悪かったので、酒でも飲んでいこうと思ったからだ。 「鬼意はゆっくりの実験とかする会社だっけか。最近どうだ?」 「まあまあだな。ゆっくり絡みの仕事だらけだから退屈はしてないぞ」 「しかしゆっくりってただの饅頭だろ?実験も糞もないんじゃないのか?」 「何を言ってるんだ!饅頭は言葉なんか喋らないし、飯も食わないだろ。」 「それはそうだが・・・」 「例えば、にんっしん中のゆっくりに廃棄物食わせまくると奇形児が生まれるし 脳に当たる餡子をいじったり、変えたりすると人格とか知能が変わるんだぜ!」 これはゆっくりでも実験ができるって言いたいのだろうか 俺はあんな饅頭の実験にはあまり興味がないのだが・・・ 「大体社会の奴らは―――」 ゆっくりの実験について語った後、今度は社会のゆっくりに対する認識について文句を言い始めた。 それからはお互いに愚痴を言い合った後家に帰った。 「きょうはさとうくんについていくよ!!れいむにいいところをみせてね!!」 何ギャルゲーのヒロインみたいなこと言ってんだ お前みたいな饅頭と仕事とかモチベーション下がるわ!! とは仮にも上司なので言えない。渋々饅頭を引き連れて俺は営業へと向かう。 お昼 「さとうはだめだね!!なまえのとおりあまいやつだよ!!」 昼食をとっているとそんなことを饅頭はのたまいだした 「だいたいなんなの?いらないですっていわれたらかえるとかないよ!!そこでねばらないとだめなんだよ!!」 れいむの説教はさらに続く。 「わかいころのれいむはもっとがんばってたよ!!さいきんのわかいやつはだめだね!!」 お前2才だろが!! さらに説教はヒートアップしていき、もう何を言っているかわからなくなっている わかるのは俺の悪口を言っていることぐらいだ。 「―――――!」 さすがにこれだけ悪口を言われてなんとも思わないなんて男じゃない 「シュッ!!」 れいむの顔面に鋭い蹴りを放つ 「ゆびゅぎゅ!!」 きれいな放物線を描きながられいむが公園のごみ箱へと入っていく。 「しまった!!首になってしまう!!」 なんとかしようとごみ箱へと近づく 「ゆー・・・お空を飛んでるみたいー・・・」 どうやら気絶しているようだ。 だが助かったわけではない。流石の餡子脳でも蹴られたことくらい覚えているだろう。 「どうすれば・・・」 このまま首になったら親孝行も糞もない。プーたろーなんてカッコつかんし。 ―― いや待て、そう言えばこの前の飲んだ時にいいことを聞いた気がする・・・ にんっしん中のゆっくりに廃棄物食わせまくると奇形児が生まれるし いやこれは違う。こいつは独り身だからにんっしんはあり得ない。 脳に当たる餡子をいじったり、変えたりすると人格とか知能が変わるんだぜ! それだああああああああああああああ 俺は急いでスーパーであんぱんを買ってくる 時間がないのでウグイスあんからこしあん、つぶあんをパンから出す。 れいむのあんをある程度掻きだし、そこに餡を入れる。 あんを分けている暇はないので全部れいむの中に詰め込む 「ゆ!ゆ!」 痙攣しているが気にせずに作業を続ける。 「ふう・・・」 俺はなんとか餡の移植に成功する。 後はランニング中のおにいさんに蹴られたんだと言うだけだ。 「ゆゆ!?れいむはどうしてたの?さとう、ゆっくりせつめいしてね」 俺はあらかじめ考えた通りの説明をれいむに行う。 「そうだったんだね・・ぶれいなおにいさんだよ!!ぷんぷん!!!」 そんな饅頭の言葉に適当に相槌を打ちながら会社へと帰った。 1年後 結局俺は会社を辞めていた。 やはり合っていなかったのだ。 現在はゆっくりの養殖場を経営している。 牛を育てるような広い土地もそこまで必要ではないので何とかなっている。 鬼意のアドバイスを受けながら、品質と生産性の向上を目指している。 やはり俺には保険は会っていなかった。 これからは最高の品質のゆっくりを生産して親を楽にしていこうと思う。 あ、あとれいむ部長は失脚した 頭が悪くなっただけでなく、多重人格者になってしまったのが原因だ。 元の性格の知能も悪くなり、さらにれいむ以外の人格はどうやら工場で加工されたゆっくりのものらしい。 どれもゆっくりしたかっただの、体がぐしゃぐしゃになるだの 死ぬ寸前のことを何回も思い出し、やかましかったそうだ。 れいむには申し訳ないことをしてしまったが、 あれだけ馬鹿にされていたので少しだけいい気味って思ってたりもする。 まあれいむ部長の償いも込めてここでゆっくりを育てていこう。 それにこれは俺に向いている気がする そんな根拠もない自信を持ちながら、ゆっくり生きていこう。 ゆっくりに囲まれながら。 終わり あとがき 出来るれいむというものが書きたくなって書いちまいました。 メモ帳が突然消えてしまうというアクシデントにあい、やり直しになったけど なんとか書き終えられた・・・ まりさだったらもっとうざくできたのかなーと思ったけど 自分的にはれいむの方がうざい感じがするのでこっちで書きました このSSに感想を付ける
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ある昼下がり。 川沿いを歩きながら妹紅は暇を潰していた。 いつもならば、こういう時はバ輝夜との殺し合いか慧音と会うか家事に勤しんで過ごしている。 しかし今日に限って輝夜はなんの動きもなく、慧音も忙しくて会えない。家事も終わってすることもなく、じっとしているのも退屈だった妹紅は外へ散歩に出ていた。 竹林から少し離れた所に川がある。自然のあふれるこの光景も、長い年月の果てに緑が育ち、枯れ果て、川が荒れ、水が引いて、様々な形で変化している。 妹紅は昔の風景を一つ一つ噛みしめるように思い出しながら歩いていた。 「ゆっ!」 「ゆゆっ!」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくり! ゆっくり!」 「ゆっくりしてだって」 「おお、めでたいめでたい」 「……」 台無しだった。 川辺で水でも飲んでいるのか、妹紅の目の前ではゆっくりれいむの家族達がしきりに騒いでいる。情緒もへったくれもないその光景に思わず妹紅はため息をついた。 「お姉さんどうしたの?」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっ! ゆっ!」 妹紅に気づいたゆっくりが妹紅の側へ寄ってくる。 頭を抱える妹紅。しかし嫌がってるわけではない。別に暇とはいえゆっくりと過ごす気なんてなかった妹紅としては微妙な状況だが、他にやることもなく、ちょっとはゆっくりしていくのも有りかと思っていた。 「ゆっ!」 「ゆゆっ! ゆっくりっ!」 「ゆっくりちていってね!」 「……」 なんだか、やたらと声が多いな……。 疑問に思った妹紅は、あらためて妹紅はゆっくり達の数を数え始める。 普通のゆっくりれいむが1匹、お母さんゆっくりが1匹、なんかうざいのが2匹。 そして今、草をかけ分けながら妹紅の側へ来ようとしているちびゆっくり達が。 「……うおっ」 草が邪魔で数え間違えているかもしれないが、適当に数えても20匹以上いた。産んだばかりなのだろうか、もしそこにいるお母さんれいむだけで産んだなら随分珍しい出産数だろう。 そのちびゆっくりの多さに驚きながら、妹紅の頭の中にふとある考えが浮かんだ。 ……これだけ数がいるなら楽しめそうだ。 「あんたら、まだここにいるの?」 「ここはれいむ達のあそびばだよ!」 「あそびばだよ! あそびば!」 妹紅の言葉にぴょんぴょん飛び跳ねるれいむ達。この川辺は自分たちのものだと主張しているらしい。 「別にここを奪ったりはしないよ。私はこれから行くところがあるけど、その後で一緒にゆっくりしてもいいか?」 「いいよ! れいむ達しばらくいるよ!」 「お姉さん一緒にゆっくりしようね!」 「ああ」と返事をして立ち去っていく妹紅。 まずは準備のために、自分の家へと戻っていった。 妹紅が用意したのは、まずその辺でゆっくりしすぎた結果がこれだよ!と倒れているゆっくりちるの。ゆっくりちるのは、たとえ倒れていても体温は冷たいので上手く炎を調節し、ちるのが溶けないように、手が凍結しないようにして運んでいく。 次に用意したのが細身の竹。太い竹ならいくらでも生えているが、脆すぎず、固すぎない竹を探すのは意外に手間がかかった。 最後に家から小刀などを持ち出すと、妹紅は元の場所まで戻ってきた。 「あ! お姉さん!」 「ゆっくりしていってくれるの!」 「たくさんゆっくりしていってね!」 約束通り現れた妹紅に飛び跳ねながら喜びをあらわにするゆっくり達。まだ飛び跳ねられないちびゆっくりは、体をぷるぷる震わせながら喜んでいた。 妹紅は持ってきたゆっくりちるのを地面に置く。 「お姉さん! この子とはゆっくりできないよ!」 「冷たいよ! 凍えるよ!」 さらに持ってきた風呂敷を広げ、ちびゆっくりたちを集めていく。 「ゆっ! ゆゆっ!」 「お、お姉さん!」 「早く離してね! すぐに離してね!」 しかし妹紅は手を止めず、そのまま20匹いたゆっくり達は風呂敷に包まれてしまった。 「ゆゆっ!」 「くるぢひよ! ゆっくりできないよ!」 「早く離してね! すぐに離してね!」 残された普通のれいむが足下にまとわりついて離れないが、妹紅は気にした様子もなく、そのままうざいゆっくり達の側へいく。 「ゆっくり離してだって」 「おお、こわいこわい」 何か言っていたが気にすることもなく、うざいそれを蹴り飛ばした。 「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆっ!」 「おおおぉおぉおおおぉおぉっ!」 地面に当たって二度三度跳ねながら、川へと落ちていった。 何か叫んでいるようだが、川の底で叫んでも聞こえない。水を含んで体が膨張していく。 「酷いよ! お姉さんとはゆっくりできないよ! 早くどこかへ行ってね!」 妹紅の足に体当たりをするれいむ。さすがに歩いている最中に体当たりされて転けかけるも、踏ん張る妹紅。 このまま体当たりを続けられたら敵わないと、妹紅はゆっくりを踏みつけておいた。 「ゆ゛っ!」 体が少し潰れ、痙攣するゆっくり。すぐに動く事はできないだろう。 妹紅はそのままお母さんゆっくりへと近づいていく。一瞬の出来事でどんどんいなくなる子供達にお母さんゆっくりは状況が理解できず、川辺で固まったままだった。 「よっと」 お母さんゆっくりを持ち上げて、そのまま運んでいく。途中で「あ゛あ゛あ゛あ゛ぁあ゛あ゛ぁあ゛っ!」「がえ゛じでぇえ゛え゛ぇえ゛え゛ぇえ゛ぇっ!」と暴れ始めるが、妹紅の手が緩む事はなかった。 ゆっくりちるのの側まで戻ると、妹紅はお母さんゆっくりをその上に乗せる。 「ひ゛ぃぃい゛い゛ぃあ゛あ゛あ゛あ゛ぁあ゛ぁあ゛ぁぁぁあ゛ぁっ!」 徐々に冷たくなっていくお母さんゆっくり。ほどよい冷たさになったところで持ってきていた小刀を取り出すと、妹紅はお母さんゆっくりの頭の上の部分を横に切り取り、あんこを露出させた。 「あ゛あ゛ぁあ゛ぁあ゛っ! あ゛だま゛! あ゛だま゛がぁあ゛あ゛がぁあ゛あ゛っ!」 「よし、準備できたっと」 満足げに呟く。先ほど踏みつぶしておいたゆっくりが、また妹紅の足下にやってきた。 「お、お゛があ゛ざんっ、お゛があ゛ざん、がえじでぇええぇぇえっ!」 「ああ、ちょうど良いところに来た」 そう言うと、先ほどよりも強めに力を込めて踏みつける! 「ゆ゛っ!」 地面にゆっくりが軽くめり込んだのを確認すると、妹紅はその上に腰を下ろした。 「ゆゆうい゛い゛い゛ぢあ゛ぁあ゛ぁおあ゛あ゛あ゛ぁっ!」 椅子にされたゆっくりの絶叫が響く中、持ってきた竹の先に糸を括り始める。 括り終わると、結んだ風呂敷に手をいれ、ちびゆっくりを取り出した。 窮屈さから解放され、顔に花を咲かせるちびゆっくり。 「おねえさんありが──」 ぶすりと、釣り針を刺した。 「いだい゛ぃい゛い゛ぃい゛い゛っ!!」 「さて、なにが釣れるかな」 竹をしならせ、餌のちびゆっくりを川へ投げ込む。 穏やかな気候の中、妹紅の釣りが始まった。 「ゆっぐり゛り゛ぃい゛い゛いぃいい゛ぃいっ!」 竿を通じて当たりが来る。なかなか強い引きが大物を予感させる。 「よっし来たっ!」 竿を引っ張り上げる。釣り糸の先には、ちびゆっくりとその餌に噛みついて離れない魚の姿があった。 「う゛う゛う゛う゛ぅう゛う゛う゛っ!」 水を含んで脆くなった体に、食いついた魚の重さで引き千切られそうになるちびゆっくり。 妹紅としてみればちびゆっくりを丸呑みできるような大物に期待しているのだが、さすがになかなか食べてはくれず、釣れては半端に欠けるちびゆっくり達をさらに川へ戻して釣りを続けている。 しかし今のちびゆっくりほど脆くなったらもう無理だろうと思ったのか、魚を外すと、そのままちびゆっくりを針から外して川へ放り投げた。 「あ゛ぁぁぁあ゛あ゛ぁぁぁっ!」 川に落ち、分解していくちびゆっくり。巻き餌代わりにはなるだろう。 最初に落としたうざい奴らは、もう全部食べられてしまったのか、川を見てもそれらしい跡は見あたらなかった。 釣った魚を手に持ち、お母さんゆっくりの元へ行く。 「ゆ゛っぐり゛……ゆ゛っぐり゛ぃいいぃい……」 何匹か投げ飛ばされていったちびゆっくり達の末路に悲しむお母さんゆっくり。そのゆっくりの頭に魚をのせ、あんこを穿っていく。 「ゆ゛っ! ゆ゛っぐり゛っ!」 冷たくなったあんこが妹紅の手を急激に冷やすが気にせず、開いた穴に魚を入れ、そのまま埋めていった。 「あ゛あ゛あ゛ぁあ゛ぁぁぁあ゛あ゛ぁぁ……っ」 瞳孔が開き、僅かに痙攣するお母さんゆっくり。 そんなお母さんゆっくりの横に、もはや絶命して動かなくなったちびゆっくりの姿がある。風呂敷から取り出し、先ほどちるのの上に置いておいたちびゆっくりだ。 妹紅はしっかり冷やされたちびゆっくりを手にすると、また釣りを再開するために戻っていく。 れいむに腰を下ろすと、そのままちるのの冷気で冷やされたちびゆっくりを口にいれる。 しゃりっとした感触とちびゆっくりのあんこの甘みが、妹紅を笑顔にした。 「そろそろ、もうちょっと大きめの大物が釣りたいな~」 風呂敷から新たなちびゆっくりを取り出す。外に出されたらどうなるか既に理解しているちびゆっくりは、既に震えながら泣き叫んでいた。 変わらずちびゆっくりに釣り針を刺し、そのまま川へと放り投げる。 しかし今回はいつもと違っていた。 「えっ?」 水音がしない。妹紅の竿にも、ちびゆっくりが落ちた感触がなかった。 「うー♪ うー♪」 「ゆ゛っく゛り゛ぃい゛いい゛ぃいいぃっ!」 「……」 どこからともかくやって来たゆっくりれみりゃに、空中で受け止められ、そのまま齧られていた。 思いもしなかった獲物に言葉を失う妹紅。 「……まぁ、大物かな?」 「うまうま♪」 すぐにちびゆっくりを平らげるゆっくりゃ。その口には釣り針が引っかかっているが、場所が良かったのか痛みに耐える様子はない。 妹紅は側に寄せようと、釣り竿を大きく引っ張る。 ゆっくりゃの体が大きく横に伸びた。 「うっ! う゛ぁあ゛あ゛あっ!」 激しい痛みと力に、羽ばたいて抵抗するが、ゆっくりゃの力は人に逆らえるほどはない。 ほどなくゆっくりゃは釣り上げられ、妹紅の手の中に収まった。 「うー……!」 引っかかった針が痛むのだろう、涙を浮かべたまま妹紅に怒りを向けるゆっくりゃ。肉まんなその頬が膨れている。 しかし妹紅は気にすることなく羽をもぎ取る。 「い゛ぎぃあ゛あ゛ぁぁあぁぁっ!!」 邪魔なものがなくなったとばかりに、そのままゆっくりゃに齧りついた。 「ごめ゛んな゛ざいいいいいいい!!」 謝られても、美味しいし。妹紅に止める気はまるでない。 ものの5分もしない内に、ゆっくりゃは妹紅のお腹の中に収まった。 残った羽は、一端燃やし、ほどよく火が通ったところで齧る。 噛めば噛むほど味が出てくる、魚の干物のようなそれは酒のつまみに持ってこいで、妹紅もお気に入りの一品だ。 羽を咥えたまま、新たに餌をつけ、釣りを再開する妹紅。思わぬところでつまみも手に入り、魚も入れ食いで気分は上々だ。ゆっくりに散歩を邪魔された時はどうなるかと思っていたが、これはこれでいい暇つぶしになっていた。 竿にまた当たりが出る。先ほどよりも強い引きに、妹紅の期待は高まった。 「よぃ……しょっと!」 両手に力を込めて引き上げる。 「ケロケロ! ケロケロ!」 「カッパ! キュウリ!」 「……」 釣れたのは、外道だった。 「……」 「ケロケロ!」 「にとりー!」 ちびゆっくりに食いついて離れないゆっくりケロちゃんとにとり。 もうお腹いっぱいになっていた妹紅に食欲はなく、ちびゆっくりから針を外すと、そのまま3匹とも地面へ落とし、燃やしていった。 「ゲロゲロゲロ!」 「み゛、み゛どり゛ぃぃい゛いっ!」 「……ゆっ、ゆ゛っく゛り゛……」 ゆっくりの臭いに、焼ける蛙の臭いを思い出す妹紅だった。 妹紅が腰を上げる。気づけば日は夕暮れ。そろそろ用事も終わり、慧音が訪ねてくるかもしれない。バ輝夜は居留守で充分だけど、慧音に無駄足を踏ませるのは可愛そうだ。せっかく大漁だったのだから、慧音にも分けてあげよう。 釣り自体気まぐれであり、普段もしているわけではない妹紅に取って釣り竿はただ荷物になるだけだ。竿を真ん中でおり、糸を外して置いていく。 座られ続けたれいむは数時間前からピクリとも動かない。体は完全に硬直し、今やただのオブジェと化していた。 ゆっくりちるのの上に乗せていたお母さんれいむを、炎で解凍していく妹紅。氷が溶けきり、どうにかちるのから外れそうだ。 両手で抱え、そのまま膝を使って持ち上げた。 「……うっ……ゆっ……」 かすかに聞こえてきた声に、思わず妹紅は抱えているものの顔を見た。 「……ゆっ……」 「まだ生きていたんだ」 子供の多さからタフそうだと思っていたが、それにしてもその生命力の高さは妹紅を随分驚かせた。 元来た道を戻っていく妹紅。その間にも、お母さんれいむは希に声を上げる。生きてはいるものの、あんこを魚に陵辱され、ちるのの冷気で冷凍されている、このまま放っておけば死んでしまうだろう。 妹紅はずっと考えていた。 こんな生命力のあるゆっくりでデザートを作れば、バ輝夜はとても喜んでくれるだろう。 いつか輝夜に食べさせるため、魚臭いあんこでなんのデザート作るか考える妹紅だった。 End 妹紅 → もこたん釣りしたお! お母さんゆっくり → クーラーボックス ふつうのゆっくり → 椅子 うざいの → 撒き餌 ちびゆっくり → デザート 兼 餌 ゆっくりゃ → 昼ご飯とつまみ チルノフ → ゆっくりした結果がこれだよ! ■話を書く前の気持ち 実際ゆっくり餌にしたら何が釣れるだろうな ↓ ゆっくりゃが釣れるんじゃね? ↓ それじゃゆっくり餌にゆっくりゃ釣って虐待しようぜ! ■書き終わった後 もうれいむでいいや……。 by 762 このSSに感想を付ける