約 1,622,255 件
https://w.atwiki.jp/nanopro/
なのはと鉄也がキラを取り合うスレ キャラまとめ このwikiは2ch新シャア板で立てられた「なのはと鉄也がキラを取り合うスレ」の 登場キャラクターまとめサイトです。 ※管理人のお気に入りキャラには『☆』、出したキャラには『◎』がつきます 編集方法 @wikiの基本操作 バグ・不具合を見つけたら? お手数ですが、こちらからご連絡宜しくお願いいたします。 ⇒http //atwiki.jp/guide/contact.html 分からないことは? @wiki ご利用ガイド よくある質問 @wikiへお問い合わせ 等をご活用ください
https://w.atwiki.jp/twin_world/pages/37.html
とある世界に、おてんばで有名なお姫様がいました。 名前は鏡音リン。 元気いっぱいのひまわりのような金色の髪の毛と、太陽のような笑顔が似合う女の子でした。 そんな元気な笑顔も、だいきらいなお勉強の前ではくもってしまいます。 しまいには、お姫様はお城から逃げ出そうとおおあばれ。 リン姫は今日も大臣たちを困らせてばかりいました。 どうやらリン姫には、お城での生活はとてもきゅうくつのようです。 だけど、お城の生活の中でリン姫が楽しみにしている時間がありました。 それはお兄さん代わりに遊んでくれるある人が、物語りを読んでくれるときと一緒に剣の稽古をしているときです。 さぁ、今日もそろそろアノお兄さんがやってきます。 リン姫は大臣たちにしかられたことも忘れ、その人のもとへ走っていきました。 次へ
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/625.html
はァハァハァハァ・・・ 「ちょっと、キョン!もっとスピードだしなさいよ?だらしがないわね!」 ハァハァ・・煩いぞハルヒ・・荷台に座っているだけのお前には判らんだろうが、さっきから延々と緩い登り坂が続いているんだ・・・。 今、俺は自転車の荷台にハルヒを乗せ、この一見平坦に見える心臓破りの坂道を往年のスポ根ドラマも真っ青なくらいの汗を流しながら登っている。 「しかし、オシリが痛いわね。自転車にも後部座席の必要性を感じるわ。」 勝手な事を。 仮にそんな自転車があったとして、おまえは一体だれに運転させる気・・・って俺か。 ああ・・本気で疲れてきた・・・もうマジメに後ろの煩い荷物に取り合うのはやめよう。 感情を捨てマシンになるんだ。 頑張れ、オーバーヒート寸前のエンジンな俺・・・ ところで、俺が何故オーバーヒートでエンジンなのかを説明する必要があるな。 話は、つい先程の放課後の部室へ遡る。 放課後、いつもの様に俺は部室へ向かった。 まあ、この妙な団体の根城をごく自然に「部室」と言えてしまうあたり、自分が周囲の言うところの「涼宮ハルヒとその一味」である事を認めざるおえなくなる要素としては十分な訳だが、最近はそれも悪くないかと思う様になっていた。 一応、朝比奈さんの生着替えを警戒(?)しつつドアをノックする。 返事が無い・・・か。 俺は少し安心してドアをあけ・・・あれ?ハルヒ? 居たのか。 「何よ、残念そうな顔して。何を期待していたのかしら?」 何も期待はしていない。 しいていうならば朝比奈さんの「癒し効果」くらいなものだ。 しかし今日のハルヒは、いつになく不機嫌・・・というよりは体調が悪いのか? 少しだけ顔色も悪い様だ。 「今日の体育の時間、バレーボールだったのよ。たぶん、やったのはその時ね。」 と、言いながらハルヒは椅子に座ったままスカートをめくりあげた。 瞬間、俺は息を飲んだ。右膝から太股の方に向かって赤く、紫が少しかかったピンクの様に腫れ上がっている。 「あ、今パンツ見たでしょ。」 断じて見てない。 しかし、どうするんだ?家に帰るにも、病院に行くにも・・・歩けるのか? 「ふっふーんww」 あ。そういうことか。 みんなを早々に解散させ、遅れて来るであろう俺・・・つまりこの場合は「帰りの足にある自転車とその動力要員」を待ち構えていたと。 「さぁ、キョン?帰るわよ!アタシを送りなさい!」 って、なんなんだよ。 だいたい俺だって、その怪我を見せられれば「送って行こうか?」と言ってやれるくらいの甲斐性はあるつもりだ。 ていうか、こいつの家は何処だっけ? 「何をボケーッとしてるのよ!とりあえず駐輪場までは気合いで歩くわっ!・・・あれ?」 ガタッ ハルヒは、勢いよく立ち上がったものの怪我をしている足を中心に姿勢を崩し慌てて机に手をついた。 こりゃだめだな。ほら、担いでいってやるからおぶされ。 「・・・な、なによ!!平気なんだからっ!」 無理だ。いいから。 「おんぶは・・・その・・・私の見た目よりも豊満な胸がアンタの背中に当たって結果的にアンタを喜ばせるからイヤ!」 ・・・。 じゃあどうするんだ?足の痛みと腫れが治まるまで部室にて引きこもり生活か? 「ち、ちがうわよ!胸が・・・胸が当たらない運び方だってあるでしょ!?よく考えなさいよ!バカキョン!」 胸が当たらない運び方・・・肩車か?いや、この場合は後頭部に胸よりもマズいあの部分が当たる計算になるな。さてさて、どうしたものか。 「だから、背中じゃなくて前で!」 前?まさか・・・ `おひめさまだっこ´の事か? 「べ・・・べつにアンタに好意的に抱き上げてもらうわけじゃないんだからねっ! アタシの貞操を守る為の不可抗力なんだからね!」 どういう貞操だかなんだか知らないが。 まあ、赤面しながら必死に言い訳する可愛さに免じて許してやろう。 よいしょっ。 痛くないか? 「ん、大丈夫。・・・キョン・・・?」 なんだよ? 「ありがとう」 少し照れくさかったので、少しだけ鼻を鳴らして答えた。 しかし、こんなとこ谷口に見られたらヤバいな。長門の一件もあることだし。 「あ、何か今イヤらしい事考えたでしょ?」 まったく何を根拠に・・・まあ、あの時の長門の事を少し思いだしたりしたが。 とにかく駐輪場まで急ごう。 駐輪場に着く頃なると、ハルヒは少し汗ばんでいた。 それが、痛みによるものなのか俺と同じく誰かに見られる可能性に対しての緊張による・・・て事は無いだろうな。 痛むか?医者に行くか? 「いい、やめておくわ。外科だったら、ここから一番近くて田代医院でしょ?あそこの親父、目とか手つきとか全てがいやらしいのよ」 以外だな、おまえでも医者にかかる事があるんだ? まあ、今日を除いてだが。 「ほら、前に草野球大会に出たでしょ?その日はなんとも無かったんだけど、次の日肩が痛くて腕があがらなかったのよ。かといって学校で隙を見せるのはポリシーに反するのよね。だから痛み止めくらいは貰えるかと思って行ったなの。」 たいしたポリシーだ。 「そうしたら、肩が痛いって言ってるのに『肩の筋肉は胸へとつながっている』とか言って胸を触ろうとするのよ!」 むう、こんなエロビデオを谷口に借りた事がある・・・いやいや、許せん医者た! で、どうした? 「アタシ言ってやったわよ!『なるほど、肩が胸ですか。良いことを聞いたわ!帰ったらお母さんに報告しなきゃ!先生に胸をイッパイ触ってもらったから、肩がすぐ治りそうってね?』ってね!」 先生、あんたもある意味災難だな。 結局、ハルヒは湿布と痛み止めを「進呈」してもらい、その場を後にしたらしい。 ん、良いんじゃないか?また行けば、きっとタダで診察してくれるんじゃ・・・ 「あんな変態に胸触らせてまで、薬なんか欲しくないわよ!お金ちゃんと払ってマトモな医者に看てもらった方が遥かにマシだわ!」 目とか手つきがいやらしい→変態に進化したところで、そろそろ行くか? 「そうね。飽きの来ない走りを期待してるわ。」 なんだよそれ。 俺はハルヒを横向きで座らせると、夕焼けと呼ぶにはまだ早い午後のオレンジ色の太陽に向かい走り出した。 そして今、俺は「一見平坦に見える心臓破りの坂」を登りきり、頂上(?)付近にあるオアシスに到着した。 自動販売機と赤いベンチ、今の俺にとって最高の組み合わせだ。 少し休もう。 「まったく、アンタが必死にペダル踏んでるのを見てたら、こっちまで喉が乾いちゃったわよ!何か買ってきて。」 へいへい。 いつもの果汁100%で良いのか? 「・・・アンタと同じでいい。」 え?俺、コーヒーだぞ? 「いいから、いいって言ってるのよっ!」 やれやれだ。 しかし、さっき背中ごしに聞いたハルヒの家の場所は、「自転車でも十分行ける距離だからこのまま送ってやる」と俺に言わせるくらいの場所だったものの、いざ走り出すと想像以上に遠い。自分の距離感覚の鈍さを呪いたくなる。 まあ、あと少しだと言うし頑張るか。 とりあえず俺は冷たいのを、ハルヒには温かいのを買いベンチに戻る。 販売機からコーヒーを取りだし振り返ると、目の前にニュース番組のエンディングで流れるような夕焼けがひろがっていた。 そうだ、あの坂を登っている時は気付かなかったけど、俺達の進む方向から見て左側は斜面になっていたんだ。 すごいな・・・ 思わず口にしたあと、俺はふとハルヒの方を見た。 別に、つい口から出た感嘆の言葉に同意を求めた訳じゃない。 ただ、なんとなく。 ? ハルヒは、夕焼けではなく俺を見ていた。 今までで見せたことも無いような、優しくて切なげで・・・ 俺は何か語りかけなくてはいけないという衝動にかられ、必死に言葉を探す。 足、大丈夫か? 「大丈夫じゃないわね。」 ハルヒの表情が普段と同じになった事に妙に安心した俺は、ハルヒの隣に腰を降ろした。 無理はしない方がいいぞ? 「いやよ!明日も学校に行くわ!」 ? しかしだな、いくら行きたくても体の具合如何ではどうにもならんだろ。 コーヒーを差し出しながら、俺は諭すように語りかける。 (ハルヒは、コーヒーを飲むときでも一気に飲んで「プハーッ」てやるのだろうか) などと、くだらない事を考えながら。 しかし、ハルヒはコーヒーを手にとったもののしばらく黙っていた。 しばしの沈黙 もう日が沈むな・・・ なあ、ハルヒ。 そんなに学校に行きたいか? 「決まってるじゃない。でも、無理ね。この足じゃ電車にも乗れない・・・」 ハルヒにしては随分と弱気だな。怪我のせいでナーバスになっているのだろうか。 「でも行きたいのよ。なんとかして。」 まあ、今までもハルヒの我儘には振り回されっぱなしだった訳だが、生憎俺は「岬に住まう天才外科医」でもなければ「未来の世界の猫型ロボット」でもないわけで・・・まあ、自転車の後ろに乗せて運んでやる事くらいしか・・・ ってあれ?まさか・? まさか、この言葉をハルヒは待っていた?今、思い付いてしまったこの言葉を! しかしだ、これを言ってしまったなら明日からまた「一見平坦に見える心臓破りの坂」を登る羽目に・・・ まあ・・・いいか・・・ なあハルヒ、俺が迎えに来てやる。 自転車の後ろに座ったままなら学校に行けるだろ。 ただ、おひめさま某は確実に無理だが。 次の瞬間、ハルヒの表情は極上の笑顔変わっていた。 「まあ、いいわ!アンタがそこまで言うのなら、迎えに来なさい!」 ああ、明日から大変だこりゃ。 「・・・キョンの今回の申し出に対して、団長として私は・・・」 ん?副団長の座なら古泉に与えただろ?副副団長なんて意味不明な役職は要らないし、別に副団長ってのも要らな・・・あれ? ハルヒの顔がどんどん近付いてくる・・・ やがて唇と唇が重なった・・・ ん?ちょっと待て! 少しだけ、唇同士の距離を確保しつつ俺が言う。 (団長として!っての外せよな。) 「・・・バカ。」 ベンチには重なりあった二人の薄い影と、コーヒーの缶が二つ・・・ おわり
https://w.atwiki.jp/kmpnote/pages/489.html
クローズZERO 監督:三池崇史 原作:橋ヒロシ 出演:小栗旬、やべきょうすけ、山田孝之 久しぶりに熱い映画を見た。さすが三池監督。雨の中での決闘シーンは最高にカッコよい。雨粒が浮き上がっていく中で肉体が激しくぶつかり合うスローは、ワイアーアクションに見慣れた薄っぺらい演出を忘れさせる、映画の勢いがある。闘う高校生達の人間性を描くことで、単なる破壊衝動ではなく、彼らの成長を描くドラマとしても成功している。 小栗旬と山田孝之には、どこか権力欲とは縁の無い、儚さのような空気があって、その無常観が逆にぶつかり合うエネルギーの大きさを強調しているようだった。ストイック過ぎる空気をやわらげる意味なのか分からないけれど、正直、黒木メイサの「下り」はいらないと思った。歌なんて急にアクターズスクールのりだったし。2008-06-08/k.m
https://w.atwiki.jp/twin_world/pages/33.html
メイコがメンテナンスのために渡海家へ来てから早5日。 カイトはメイコのメンテナンスを手伝ったり、ワンカップを買いに走らされたりする忙しさに参っていた。 メンテナンスの間はメイコはパソコンのそばから離れられないのだが、そのため余計にあごで弟をこき使うのである。 「今日も歌、教えてもらえないかなぁ……」 メンテナンスの後片付けを一人でしながら、カイトはつぶやいた。 印象は凶悪でも、メイコはボーカロイド。 お互いの共通点である歌なら打ち解けられるんじゃないかと、カイトはメイコに教えを乞うたのだ。 陸も音楽を少したしなむとはいえ、やはり先輩ボーカロイドに聞いたほうがいいこともある。 「可愛い弟の調教、じゃなかった、調整につきあってやらないとね」との言葉どおり、メイコは先輩としてカイトの面倒をみるようになった。 その証拠に、歌い方の調整だけでなく、ボーカロイドとしてどう人間と接するかというカイトの真面目な質問にメイコは一緒に考えてくれた。 メイコは、少し暴力的だったり弟を迫害することもあるが、根はとてもしっかりしていて頼りになるお姉さんのようだ。 「カイト、まだ片付けしてたの?」 メンテナンス後は少し『動きがにぶくなる』らしく、メイコは眠そうにしながらカイトに声をかけた。 「メイコさん、もう起きたんですか?」 「だから、『さん』はいらないって。明さんが呼んでたのよ、一緒に来なさい」 今すぐよ、と言い終わらないうちに、メイコはカイトを置いて先に歩き出した。 「ま、待ってよ、メイコっ」 カイトは持っていた工具箱を慌てて床に置き、少し顔を赤くしながらメイコの後を追いかけた。 「ミク?」 カイトは明に聞きかえした。 メイコは横で明から渡された書類をパラパラとめくっている。 表紙には『VOCALOID2PROJECT-01_01』とだけ書かれていた。 「初音ミク、お前さんたちの後継機ってやつだな」 「後継機…、ということは僕とメイコみたいに、きょうだいってことですか?」 後継機、というのがよくわからないようだが、カイトはそう解釈した。 「そ。お前さんの妹」 どちらかというとイトコかなぁ、などと明は付け足した。 「明さん、これ、私たちに見せてよかったんですか?」 「メイコ、僕まだ見てな…」 「あんたは読んでもわかんないでしょ」 カイトが言いかけたところで一蹴される。その通りだけれども。 「それは『外向け』の資料だし、問題ないよ」 「この子の性能がいいのはよくわかりました。作られた理由も。だけどなぜ私たちに?」 この子、というのはもちろんミクのことである。 カイトはメイコが読み終わった書類を横から奪い、目を通してみても性能のよさについて理解できなかった。 ボーカロイド自身についての知識が少ないため、しょうがないことなのだが。 「なぁ、カイト、妹に会ってみたくないか?」 メイコの質問を置いておき、書類に悪戦苦闘するカイトに明は話題を振る。 「妹に・・・ですか」 「どうした?うれしくないのか?」 「あ、いえ。妹というのがどういうものか分からなくて・・・。僕たち、ボーカロイドですし」 人間とは違いますから、と少し悲しそうに返した。 ボーカロイドできょうだいといっても、作成者が同じとか、試作型か後継機かの違いでしかない。 「おまえさん陸と仲良くしてるから本当の兄弟みたいだとか思ってたんだがなー」 少し残念そうに、でもカイトの意見をやんわりと否定するように明は言った。 「マスター、いえ、陸と私が兄弟・・・?」 「頼り、頼られて、助け合い、支え合う。その通りだと思うんだがね」 「はぁ・・・。そうでしょうか」 自信なさげにカイトは答えた。 そこで明はようやく本題に入る。 「まだ製作段階だけど、見に行ってみるかい? 君の、新しいきょうだいに」 「え?」 あ、なるほど。とメイコはようやく納得したようだ。 カイトはあたりをきょろきょろと見回している。 いるわけないでしょ!とすかさずメイコにつっこまれていた。 「ミクは今パソコンの中だからな。ここにはおらんぞ」 「と、いうことは…?」 どうするの?と再びカイトは頭をかしげる。 ここにはいなくてパソコンの中なら、どうやってミクに会うのだろうか。 「会うにはお前がこの中に入らないとならないんだが」 「え、ええええええ」 一瞬、カイトの頭に貞子がよぎったのはいうまでもない。 「カイト、あんた映画の見すぎよ。私たちは貞子みたいにその中へ出たり入ったりするわけじゃないの」 「考えてること分かるんですか、メイコ姉さん」 「弟の考えてることは短絡的で非常に分かりやすいからよ」 しくしくしく、とカイトは弟いじめに悲観にくれた。これがメイコのスキンシップなのだからしょうがない。 「あー、で。会いに行くか? カイト」 このやりとりにあきらめを感じている明は特にフォローもせずに本題へ戻す。 しかし、やはりよくわかっていないのか、カイトは画面にぺたりと手を触れた。 「どうやってこの中へ入るんですか?」 「お前たちボーカロイドは元々この中で作られてるんだから、ソフトの部分だけ入れるんだよ」 幽体離脱みたいに心だけ中へ入れるんだよ、とカイトにわかりやすく解説を加える。 「じゃあ僕の体は?機器への自律信号は・・・」 よくわからないことへの不安なのか、カイトは少し怯えた表情をしていた。 怯えを取り除こうとカイトの質問にわかりやすく説明していた明だったが、 「ま、やってみりゃわかる」 と、説明を途中で諦めて、4本のケーブルをメイコへ手渡した。 そのケーブルの先はパソコンへ繋がっている。 「これでパソコンと私たちを繋ぐと、この中を通ってパソコンへ行けるわ」 「へぇ~、そうなのかぁ」 「あんた、私のメンテナンス手伝ってたでしょう。分かってなかったの?」 わ、分かってたよっ、とあたふたしながら言われてもまったく説得力がない。 メイコはこれ以上弟をいじめるのもかわいそうになったのであえてつっこむのをやめた。 「…とにかく。ケーブル繋ぎなさい。あんたは…、うなじのとこね」 ジャックを探して髪を掻き分けたときにカイトが身じろいだのは見ないことにした。 メイコはカイトにケーブルを差し終えると、自分の両耳の裏側にあるジャックへケーブルを差し込んだ。 「私が先に『降りる』わ。カイト、ついてくるのよ」 「え、ええええ。ちょ、待って、これ差して次は!?」 「いいから目を閉じて、まず外界センサを…。あーーーもう面倒くさいわね!」 メイコが突然切れてこぶしでカイトの頭を殴る。 いつものつっこみでは聞いたことがない、ガツン!という音がした後、カイトの目の前が真っ暗になった。 カイトが意識を失う前に見たものは、あちゃー、という顔をした明だった。 ふと気がつくと、真っ暗な空間の中にカイトは立っていた。 論理の格子がその空間の頭上と足元に広がっていた。 「こ、ここがサイバースペース・・・」 真っ暗で、何もない。 手を伸ばしても、先ほどの部屋にあったものに触れるわけでもない。 つまり、これはビジョンをただ見ているだけではない。 確かに自分が電脳空間へ降り立っているのである。 「ま、マトリックスの世界だぁぁぁ!」 「うるさいわよ、カイト」 これだから世間知らずは、とメイコは大きくため息をついた。 「あれ、いつの間に?」 「さっきから居たわよ。さ、行きましょ」 そうメイコは言うが、あたりには何もない。だだっ広い暗闇が広がっているだけである。 「ミクがいるのは、この階層の下の下の下の、プライベート層の、さらに奥よ」 そういうとメイコはカイトの手を繋いだ。 カイトはメイコのやわらかい手にドキリとするが、次の瞬間、メイコと共に落下していた。 「わわわわわ~!落ちる~!」 「落ちるじゃなくて降りてるの!っていうか離れなさいよ!」 怖さのあまりメイコに抱きつくが、カイトは必死である。 胸が当たったとかそんなのは二の次…のはずである。 しばらく落下した後、暗い空間から明るい空間に二人は降り立った。 目の前には、堅牢な城壁に守られた巨大な建物が目に入った。 ミクはこの奥にいるらしい。 本当のお城へ入るように、非常に厳しいチェックを受けながら二人は奥へと進んでいった。 「明さんはカイトを電脳空間へ行けるようにしたかったのね」 長い廊下を歩いていると、メイコはそうカイトに話しかけた。 「そうなの?」 「そうよ。いきなり降りるのは私も戸惑ったし。私というナビゲーターが居れば安心だもの」 明さんに頼られちゃった、と頬を染めて照れる様は、とても怪力凶悪長女には見えないなとカイトは思った。 新しい妹は姉に似てしまわないか、カイトはそんな将来を想像し、少し肩を落とした。 真っ白い部屋に、天蓋つきのベット。ピンクのレースカーテン、嘘の青空、くまさんのぬいぐるみ。 観葉植物と、なぜか室内に家庭菜園。 それがミクの部屋だった。 「この趣味の悪さというか、センスは音無博士ね…」 メイコはそうあきれ返りながら、中央に置かれたベットへカイトを呼んだ。 「これが・・・ミク・・・僕の・・・妹」 ベットには、陸よりも少し大きい女の子が横たわっていた。 長くて細い手足に、腰まで伸びた緑の髪。 黒いアンダーシャツと、緑色のふちがついたスカート、アンダーと同じ黒のニーソックスという姿のまま、ミクは布団の中に入るわけではなくその上にただ横たわって眠っていた。 「可愛いね…。声が聞きたいけど、起きないのかなぁ」 カイトはベットサイドでしゃがみ、ミクに見とれた。 「起きないわよ」 あっという間に打ち砕かれた。 「ミクはもう完成していて、本体との調整で明さんのところにいるのよ」 「完成してるのに目を覚まさないの?」 「んー。起きないこともないけど、もしここで怖いこととか、この子が傷つくようなことがあったらトラウマとして『上』の世界で『困ること』になるわ」 人と会話して傷ついたら人に会うだけで機能停止とか、部屋の外へ出て怖い思いをしたら本当の外へ出られなくなるかもしれない。 「作られて、本体に入る前の私たちはとてももろいのよ」 「そうなんだー…」 カイトはとても残念そうに、寝ているミクの髪をやさしく撫でて立ち上がった。 「いい夢、見ててくれるといいんだけど」 「そうね」 メイコは否定せずにうなずいた。 いつもならやはりここで夢なんて見ないと言うところだが、カイトの人間のような柔軟な発想に先ほどから感心していたのだ。 カイトは経験不足で頭は悪いし、いちいち不安がったりするのだが、こういう人間のような優しさや感情を持っていた。 これも陸というきょうだいのおかげなのだとしたら、私もこうなれるのかしらね、とメイコは思った。 「さ、戻るわよ」 「うん」 部屋を出る前に一度ふりかえり、カイトは寝ているミクに言葉をかけた。 「いい夢を。また、会おうね」 前へ 目次 次へ ようやくミク登場。(寝てるけど) 世界観説明+伏線のためのお話になってしまいましたね…。 でもほら、メイコとカイト祭りで、カイトが首筋弱くて、頭悪くて、ミクにうっとりなところとか! それよりも専門用語とか世界観の説明を書かないと分けわからんですよね…。 更新せねば…! 分からなくてもすっ飛ばして読んでもたぶん大丈夫なので、これ以降もそういうところはすっ飛ばしてください。 そのためにカイトがお馬鹿さんで明もメイコも説明すっ飛ばしています(汗)。 なるべく感覚だけで読めるように努力しますので、これからもよろしくお願いします。 では、最後まで読んでいただき、感謝感謝であります!
https://w.atwiki.jp/rate3keta/pages/13.html
対戦相手がみつかりません(英語名 An opposing Trainer could not be found.)とは レート3桁ではよくあることである
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/630.html
放課後・・・である。 俺は足早に部室棟に向かい歩いていた。 実は今朝、古泉に『後で話がある』と持ちかけたものの、すっかり場所を特定するのを忘れていたのだ。 とりあえず、部室に行けば・・・そう考えて、急いでいるわけだ。 部室に到着した俺は、すぐにドアを開けようとして、一瞬躊躇った。『そうだ、朝比奈さんの着替えを警戒せねば』 思い直して、ゆっくりとドアをノックする。 トントン 返事は無しか?あれ? 微かに、何か聴こえる。 水道の水が流しに流れる音・・・ そして・・・ 微かに聴こえる歌声・・・ ♪指を 繋いだら oh friends 時が止まる 気がした ・・ 朝比奈さんが歌っているのか? あの、文化祭の映画での歌の印象が強烈だったせいか、意外な美声に少し驚く。 あ、そうだ。古泉、古泉。 朝比奈さん、居ますか?入りますよ! 「あ・・・は~い!」 部室のドアを開けると、朝比奈さんが流しの前に立ち茶碗を洗っているのが見えた。 まだ途中らしく、手を止めたままこちらを振り返る。 「ごめんなさい、キョン君。全然気付かなくて・・・」 いや、いいんですよ。 ところで、古泉は来ませんでした? 「え?ああ!ついさっき来ましたよ。おそらく彼が此処に来る筈ですから、よろしく!って、そのメモを・・・」 机の上を見ると、『中庭のテーブルに居ますね』と書いてあった。 ん、気のせいか? 今、朝比奈さんの目が少し赤かった気がしたが・・・。 中庭に着くと、古泉がメモにあった場所に座っているのが見えた。 相変わらず、ニヤニヤしてやがる。 よお、悪いな。呼び出しておきながら・・・ 「いや、いいんですよ。それより・・・どうです?」 そう言いながら、古泉は紙カップに入ったコーヒーを差し出した。 ん?ああ、悪いな・・・ すこし冷めてる。 待たせてしまったな。 「いえいえ。で、話とは何でしょう。」 ふん、とぼけるなよ。察しはついてるんだろ。 「ははっ、まあ大体のところは。ただ、いずれ貴方から直接話して頂ける確証がありましてね。まあ、こちらの予測よりは早かったですが。」 では、短刀直入に言おう。 俺は、凉宮ハルヒを抱いた。 「!」 一瞬、古泉が真顔になった気がした。 しかし、すぐにいつものニヤケ面に戻り「そうですか。」と笑った。 ?、想定外だったか? 「いえ、あまりにも表現が直接的でしたので。さて、本題に入りましょう。」 そう願いたいな。 実は、ここ数日間で俺とハルヒは急速に関係を深めた。 「その様ですね。」 これは、お前らの機関の活動や例の・・・ 「閉鎖空間と世界の終わり・・・ですか?」 ああ。それらに何か影響はあるのか? 「ふむ・・・影響が無い、とは断言しかねます。ただ、悪い意味ではありません。ここ最近においての閉鎖空間の発生は極小規模かつ小数ですし、これは貴方によって凉宮さんが満たされているからであると言っていいでしょうね。安定しているとも言えます。」 さらに古泉は続ける。 「元々、貴方は凉宮さんにとって選ばれた人間な訳です。この『選ばれた』という部分に関して言うのであれば、今回の事も驚くべきものでは無いかと。」 そうか・・・。 それとな、古泉・・・ 「僕の所属する機関・・・いえ、僕の仕事は以前お見せした通りのものです。凉宮さんがこの世に存在する限りは、あの閉鎖空間も神人も存在する・・・だから僕は・・・ ・・・今までと変わらず、あなたがたと共にいますよ。」 そ・・・うか。 「おそらく、長門さんも同じだと思います。形は違えども僕と似たような存在意義を持っている様ですからね。それに・・・僕は好きなんですよ。SOS団がね。」 俺の少し安心した顔を見届けると、古泉は「それでは、バイトがありますので・・・」と去っていった。 ん?ちょっと待て! 朝比奈さんはどうなんだっ? 部室に戻ると、ハルヒが例によって朝比奈さんをオモチャにしていた。 おいおい・・・ 「みくるちゃ~ん!今日はチャイナドレスにお団子頭よっ!」 「ふえええん!」 相変わらずだな・・・。 しかし、よくもまあ毎度毎度・・・ ハルヒと朝比奈さんのコスプレショーを見ながら、ぼんやりと先程の古泉の話を思い出していた。 朝比奈さんが・・・話に出て来なかったのは、おそらく長門や古泉の様に特殊な能力が有るわけでは無いからだろう。 未来から来たという事を除いては、朝比奈さんは至って普通の高校生だしな。 ん?彼女が未来から来た目的って・・・確か未来を固定化させるって・・・。 今のこの状況に対し古泉は「安定」という言葉を用いていた。 このまま行けば「未来の固定化」ってヤツになるのか? そして、朝比奈さんは・・・ 「らめええええええっ!見ないでええっ!」 いっ!? 朝比奈さんの絶叫で我に返った! 今まさに、朝比奈さんがハルヒの手によって産まれたままの姿になろうとしているっ! 俺は、部室を飛び出した。 しばらく待って、俺は再び部室のドアを開けた。 着替えは完了した様で、朝比奈さんは先程とは違う柄の・・・少し丈の短いチャイナドレスを纏っていた。 今更敢えて言う事も無いだろうが・・・物凄く良い! 大満足のハルヒが腕を組んで頷く。 「うん!完璧ね!いますぐフカヒレスープを注文してあげたくなるわ!」 相変わらず、訳が解らない。 ところで、何でチャイナドレスなんだ? 「アンタ、知らないの?」 何を! 「ミクルちゃん、一週間ほど中国に旅行に行くんですって!」 何っ? 聞いてない!聞いてないぞ、そんな話! 「まあ、私もさっき聞いたんだけどね!」 ・・・。 しかし、この時期に旅行とは珍しいな。 ハルヒは意気揚々と続ける。 「そこで!このチャイナドレスコレクションが登場したわけ!」 おい、「そこで」の「そこ」が見えんぞ? 「はあ?相変わらずの冴えわたる鈍さね!中国での予行演習をするのよ!我がSOS団の国際進出の尖兵として、ミクルちゃんには期待を惜しまずにいられないわ!」 ・・・もういい。 ところで長門は? 「ああ、となり。」 そう言って、ハルヒはコンピ研の部室の方に目をやった。 ああ、そうか。 いつぞやに『臨時部員になってくれ』みたいな感じで頼まれていたっけ。 結局、「中国での予行演習」なんてのは恒例のコスプレとハルヒの口先のみで終わり、俺は朝比奈さんの入れてくれたお茶を頂きつつ、いつも通りの午後のひとときを迎える事となった。 ところで、朝比奈さん。 中国へは、御家族と? 「え、ええ。知り合いが旅行会社に勤めていて・・・その・・手違いがあって、チケットが余ったらしくて・・・」 そうか・・・ん?ちょっと待て! 訊いた俺もバカだが、未来から来た朝比奈さんに家族?知り合い? 「あ・・あ・・・これ旅行に・・行ってる間の連絡先です。何かあったら連絡下さいっ!」 そう言って、朝比奈さんは慌てながらメモを手渡した。 『今夜八時に公園で』 ! 困惑する俺を、ハルヒが『そんなの、アタシだけに渡しておけば十分でしょうに』と言わんばかりに睨む。 俺は朝比奈さんに「解りました、よい旅を」と言い、軽く微笑んで見せた。 今、俺は全速力で自転車を走らせている。 学校を出たのが午後五時、ハルヒを送り終えたのが午後七時・・・ 学校からハルヒの家まで二時間もかからないだろって? まさか『朝比奈さんと約束があるから早く帰りたい』なんて言えないだろう。 だから、いつも通りに『あの販売機』に寄って、少し話をしてからハルヒを送り別れた。 そして、時計を見たら七時と言うわけだ。 学校からハルヒの家まで寄り道無しで40分・・・ハルヒの家から見て公園は学校の向こうだから・・・駄目だ、頭が回らないっ! 間に合うか、俺! 並木通りを抜けると、公園の入り口が見えて来た。 7時57分。 間に合ったが・・・恐らく朝比奈さんは待っているんだろうな。 俺は、入り口にある販売機で暖かいコーヒーを二本買うと、公園の中で待っているであろう朝比奈さんの元へ向かった。 公園に入るとすぐ、俺を背中から呼びとめる声がした。 朝比奈さん? 「キョン君・・・」 ああ、朝比奈さん!すいません、待ちました・・・よね? 「いえ、それほど待ってませんから。」 彼女はハニカミながら答えた。 私服の朝比奈さんは、全身をデニムでまとめているものの、短いスカートとブーツがどことなく彼女らしさを物語っていた。 「あの・・・」 はい? 「旅行の話、気付いているでしょうけど嘘です。」 でしょうね。 いや、俺こそ・・・すいません。 なんだか、昼間は気が利かなくて・・・ 「うんん!いいんですっ!大丈夫ですっ!」 あ、そうだ!これ、どうぞ? 俺は、さっき買ったばかりのコーヒーを朝比奈さんに渡す。 「暖かい・・。」 朝比奈さんの表情が和らぐ。 ところで朝比奈さん・・・ 話して貰えます・・ね? 話して貰えます・・ね? 「はい。」 そう言うと、朝比奈さんは静かに目を閉じ深く呼吸をした。 そして、何かを決意した様に目を見開き語り始めた。 「キョン君!私、帰らなくてはならなくなりました。」 ・・・なんとなく、そんな気がしてました。 しかし・・・一週間ですよね? 「・・・いえ・・・ずっと・・です。」 旅行は・・・一週間だって・・・ 「明後日・・・私は旅立ちます。そして到着後に事故で『死に』ます。もちろん・・・本当に死ぬ訳ではないんですよ?でも・・・そうして、この時間平面から・・・消えます。」 そう言い終わると、朝比奈さんは目を開いたまま、涙を流した。 唇を少し震わせながら、ただ静かに。 俺は、愕然とした。 そしてあの日、ハルヒを抱いてから少しだけ抱いていた不安が現実になってしまった事に震えた。 (原因は俺とハルヒか・・・) それ以外には、おそらく原因は無い。 原因は、俺とハルヒですね? 「・・・はい。禁則事項で・・・あまり詳しくは言えませんが・・・涼宮さんとキョン君が結ばれる事で、私達の時間平面・・・つまり、ここからの未来が固定化されたんです。・・・私の・・・役目は終りました。 ! 待ってください! 古泉はこの世にハルヒが存在する以上、自分の役目は終らないと言っていた! そしておそらく長門も、と! なのに何故! あなただけが!? 「違うんです。」 え? 「私が、ここに来た目的は涼宮さん自身ではなく、彼女の持つ力の存在によって脅かされる時・・・いえ、未来のため・・・」 ・・・。 「そして、古泉君や長門さんは涼宮さんそのものと今現在の世界を、安定させる為に存在している・・・」 だからって、なんで「死ぬ」んですか! もっと、こう・・・転校するとか! 「私が転校したと言って、この時間平面上から消えたとして、涼宮さんは私を探し、会えることを望むでしょう?そして、私には永遠に会えない。わかります・・・よね?」 しかし・・・ 「完全な消滅こそ、最善の方法です・・・」 ハルヒは・・・みんなの気持ちは・・・どうするんですか。 「ごめんなさい。」 最後にそう呟くと、朝比奈さんは両手で顔を覆い静かに泣いた・・・。 朝。 「ふっふっふっ・・・お土産は何を買って来てもらおうかしら?ねえ、キョン?」 自転車をこぐ俺の背中越しに、荷台に座ったハルヒが楽しげに語りかける。 まったく、自分が旅行に行くわけでも無いのに、妙に浮かれて・・・ そうだな、木彫のパンダなんかどうだ? 「あははっ、アンタ馬鹿ね?それ、なんて北海道土産よ?」 俺は、沈みきった気持ちをハルヒに悟られない様に笑った。 そう、今日は朝比奈さんが旅立つ日なのだ・・・ 学校に着くと、ハルヒは何やら机に向かい始めた。 何をやっているんだ? 「ふふん、みくるちゃんに渡す『お土産リスト』よ!今日はみくるちゃん、学校に来れないみたいだから後でメールするの!伝達事項は確実に!私の様な優れたリーダーシップを持つ人間ならではの当然の準備ね!」 そうか・・・。 ところでハルヒ・・・ 「何?」 弁当忘れた。 「はあ?」 取りに戻るが、いいか? 「もう、しょうがないわね!アンタが抜けた分の授業のノートは後で写させてあげるから、早く行って来なさいよ?」 すまんな。 (本当にすまんな、ハルヒ・・・) 俺は学校を抜け出すと、公園に向かい自転車を飛ばした。 一昨日の朝比奈さんの言葉が胸をよぎる。 『この事は私達二人だけの秘密にしてくださいね?本当に、お願いします。あと・・・もう一度だけ、この公園で会えませんか』 朝比奈さんは、「旅行の準備の都合で明日は」と昨日みんなに話していた。 俺に・・・何の用だ? 公園に着くと、俺は自転車を停め辺りを見回した。 まだ、来てない・・・か? 「キョン君っ!」 うおっ! いきなり後ろから声をかけられて驚く!振り返ると、朝比奈さんが微笑んでいた。 そして・・・何よりも驚いたのは・・・ 朝比奈さん!その・・・髪型! 「へへへ、似合いますか?」 ハルヒと同じ髪型! 「少しだけ、歩きません?」 あ、はい。 俺は困惑しつつも、すっかり朝比奈さんに見とれていた。 しばらく歩くと、俺達は公園の中心にある噴水にたどり着いた。 噴水の畔に二人で座る。 「ねえ!」 はい? 「私たち、恋人同士に見えるかしら?」 突然の朝比奈さんの言葉に、心臓がとまりそうになる。 「ふふっ、冗談ですよ。」 悪戯っぽく笑うと、朝比奈さんは立ち上がり、噴水の周りのモニュメントに軽く飛び乗った。 少しおどけて見せながら続ける。 「ねえ、キョン君?」 なんです? 「いつだか、私とはあまり仲良くしないで・・・って言った事あったでしょ?」 ああ、はい! 「あれは・・・ううん、もう解っていると思うけど・・・涼宮さんを刺激して、あの空間を産み出すのを防ぐ為だけでは無かったんですよ?」 ・・・ですか? 「はい!私、あなたが好きでした!」 えっ? 「でも、結ばれない事も知ってました!」 あ・・・。 「キョン君!」 ! 「今日は来てくれてありがとう!」 瞬間、彼女がフワッと宙を舞い・・・俺の目の前に舞い降りた。 えっ? 彼女の唇が、俺の唇に触れ・・・そして唇を離す寸前に 囁く 「 さ よ う な ら 」 っ!朝比奈さん!みくるさん!待っ・・・て! 行ってしまう・・・そう自覚した瞬間、彼女は 消えた。 ♪何処で壊れたの ♪他人よりも 遠く見えて ♪指を つないだら ♪時がとまる 気がした いつしか彼女が口づさんでいたメロディが 頭の中でグルグル回る 帰り道、俺は恥ずかしげも無く泣いた 泣きながら ありったけの力で自転車をこいだ おそらく 赤く腫れあがった目をしながら 教室へ向かう そんな俺を見て ハルヒが首をかしげる 埃が目にはいったのさ 「バカねぇ」 とハルヒがノートを差し出しながら笑う そして何事も なかったかのように 一日を過ごすんだ 彼女との約束と明日来る悲しみの為に Ⅳ fin
https://w.atwiki.jp/kakis/pages/1470.html
dakt /// / 衝撃 \ 14 seren klel \ 衝撃 \ [ yuo ] \ on(再起)をalにぶつける、alにonをぶつけて衝撃を与える、ぶつかる、打撲する \ [ vetyolom ] \ dakm-eは両方が向かい合う方向に動いていてぶつかり合うこと。dakt-eは片方が止まっているときにぶつかるか、或いは両方が同じ方向に動いているのに片方が速くてぶつかること \ [ ova ] \ la dakt-a vox nos al la 彼にわざとぶつかった \ an at dakm al la 彼とぶつかった \ an dakt-a gek al la 彼にボールをぶつけた \ dakt avn 強い衝撃 \
https://w.atwiki.jp/sexyvoice/pages/471.html
お父さんと喧嘩した ロボと会ってるって知ったら、いきなり怒られた なんで? 中学の頃はなんにも言わなかったくせに、なぜ今はいけないの? 世間の親たちと同じこと言うんだね・・・もう口も利きたくないよ ロボは友達の結婚式に行ってて、アパートにいないのはわかってたけど来てしまった いつ帰って来るか分からないロボを、マックスロボを話し相手に待ってみる 「ロボは相変わらずロボだけどさ、やっぱりロボの隣にいる時が一番安心できるんだよね。 年の差とか、そんなことどうでもいいと思わない?」 半年ほど前、突然先輩から告白された ちょっと憧れてた人だったから嬉しかったけれど・・・その場ですぐに断ってしまった 「私、こんなんじゃ一生恋なんてできないかも・・・ロボのせいだからね」 会いに行こうと思えばいつでも会えたはずなのに、なぜかそれができなくて、 結局2年も経ってしまった・・・ 学校の帰り、急に降り出した雨を避けることもせず、 「今、名前呼んだら突然現れるかも・・・ロボが私の運命の人なら」 賭けみたいなものだった。もしも奇跡が起きるのなら・・・ 「ロボッ!・・・って、そんなドラマみたいなことあるわけないよね・・・あっ!」 私の上に大きな傘が現れた 「どうしたの、こんなところで・・・風邪ひくよ」 「え~~~っ?!」 「“ロボ”なんて呼ばれ方、久しぶりにされたよ」 「なんで? え~なんで???」 「こっちが驚くよ・・・呼んだの二コだろ?」 会わなかった時間がまるでなかったかのように、ロボが隣にいた! 「ねえ、信じられる? これって凄いことだよね? ロボは『偶然だ』って言ってたけど・・・ それまで運命とか赤い糸とか、全然信じてなかったけど、その時、私・・・」 黙って聞いてるマックスロボを持ち上げるとベットに腰掛けた 「なのにさ、なのに・・・あれから半年も経つのに、全然進展無いんだよ~ これってどういうこと~? ロボはさ、私のことまだ子供としか見てないのかな~ ねぇ~私って、そんなに魅力ない?」 はぁ~と溜息が出る 「お父さんには怒られるは、ロボには女として見てもらえないは・・・踏んだり蹴ったりだよ!」 ロボがいないのをいいことにベットにゴロンと横になった 「もぉ~こうなったら・・・あっ!」 ロボの鼻唄が聴こえてきた! 慌てて飛び起き、マックスロボをテーブルの上に戻す 「ただいマ~ックス!」 「お、お帰り!」 「あれぇ~、二コ来てたの? 言ってくれればいいのに~」 「いないのわかってて来たんだからいいよ。どうだった、披露宴?」 「はぁ~そりゃ~いい披露宴だったよ! 感動したなぁ~ 新郎の方が花嫁さんより先に泣いちゃってさ、俺もつられてオイオイ泣いちゃったよ~」 「結局ロボが一番泣いてたんじゃないの?」 久しぶりに会った友達の話が始まった 結婚して子供ができた人もいたみたいで 「須藤も早く嫁さん貰えよ~」と言われたらしい 「ロボって結婚願望とかあるの? 早く子供がほしいとか・・・」 「う~ん・・・そりゃあ、ないこともないけど・・・子供はあんまり考えたこと無かったなぁ 俺が“お父さん”って、想像できる~?」 「子供が二人いるみたいで、奥さんになる人、大変だよね・・・」 「しみじみ言うなよ~。二コはさ、面倒見がいいし、きっといい奥さん、いいお母さんになれるよ」 「そうかなぁ・・・」 「何年先になることやら・・・だけど」 「何か言った? まだ17になったばっかりだもん、そりゃ~まだまだ先の話だよ! 私のことより、ロボ、自分の心配したら? 寂しい老後にならないようにさ」 ロボの表情がこわばる 「奥さんも子供も貯金もない老後・・・うぁ~~~恐ろしい想像をさせるなよっ!」 立ったままワナワナしてるロボがなんだか可愛らして、可笑しくて、「よしよし」となだめた 「二コはさ、旦那さんと幸子に囲まれて、きっと幸せな家庭を築くんだろうな~」 「幸子? あ~そうだね・・・女の子が生まれたら“幸子”・・・」 「男の子だったらどうするの?」 「考えてなかった・・・何がいいと思う?」 真剣に悩むロボ・・・ 「う~ん・・・“マックス”! マ~~~ックス!・・・な、かっこいいだろ! 愛と勇気と正義のために・・・」 「どっからどう見ても日本人なのにマックスって、おかしいよ~!」 「これから先、国際社会の中じゃあ珍しくなくなるんだよ! 純日本風な“幸子”と対照的でいいじゃないかっ!」 須藤幸子・・・ 須藤マックス・・・ 須藤・・・須藤二湖になる日が来るのかなぁ・・・ うわぁっ、私、何を想像してんだろ・・・! 隣でネクタイを緩めていたロボが「どうしたの?」と顔を覗き込んできた 「二コ、顔赤いぞ・・・熱でもあるの? 大丈夫?」 おでこを合わせようとロボが顔を近づけてきて・・・ 「無いみたいだね」 結局手を当てて確かめただけだった 「う~ん・・・のど乾いたな。ちょっと飲んじゃったからねぇ~」 落ち着かない様子でロボはキッチンへ行ってしまった シ~ンとした部屋にロボが水を飲む音だけが響く ゴクゴクゴクゴクゴクゴク・・・何杯飲むんだよ! 「さてと、もう遅いし、送ってくよ」 「・・・」 「どうしたの?」 「今日、お父さんと喧嘩しちゃった」 ロボの反応を見る 「なんで? 二コのプリン、お父さんが勝手に食べたとか?」 「も~なんでロボはそういう発想しかできないの・・・とにかく、今日は帰りたくないの・・・」 「あぁー、・・・あ、えっっっ???」 「泊めてくれるよね?」 「ダメっ! ダメだよ! お父さんだって心配するよ」 「前はそんなこと言わなかったじゃない。なんで? 私が子供だから? ロボはさ、私のこと・・・」 「もう子供じゃないから泊められないの!」 「え?」 「ニコが好きだから・・・大事にしたいと思ってるから・・・その・・・俺だって、ホントは・・・」 掴んでいた私の腕を離すと、ロボは背を向けた シャツの袖を引っ張ってみたけど、ロボはこっちを向いてくれない 「ロボ・・・」 その大きな背中に頭をそっと付けると、ロボの体温と鼓動が伝わってきた 「ごめんね、ロボ・・・困らせてごめん・・・今日は帰るから」 ・・・大好き・・・大好きだよ、ロボ 足早に歩くロボに置いていかれそうになりながらも、なんとか付いて歩く ロボはさっきからずっと黙ってる 気まずいなぁ・・・なんだか怒ってるみたい・・・ 話しかけようとするけど、何をしゃべっていいかわからない 空気を変えようと明るく言ってみた 「ロボ・・・ロボとずっと一緒にいられたら、退屈しなくて毎日楽しいだろうね」 「・・・」 「ロボはきっといい旦那さん、いいお父さんになると思うよ」 ロボが急に立ち止まったので、背中にぶつかってしまった 「そうかなぁ~。でも、俺にはまだまだ先の話だな・・・」 え・・・ やっぱり私は対象外ってことなのかな・・・私、何期待してたんだろ・・・ さっき「好きだ」って言われて、舞い上がってた自分がバカみたいに思えた あぁ~余計なこと言わなきゃ良かった・・・ 「30過ぎるまでは結婚しない」 「そうなんだ・・・まだ3年あるね」 「う~ん、長いよなぁ・・・」 「なんで“30”なの?」 「そん時、二コは何歳だよ?」 「え?」 「おれさ、いい加減な気持ちで“好きだ”って言ったわけじゃないからね」 「うん」 「友達の結婚式に出て感動したからとか、酔った勢いで言ってるわけじゃないから」 「うん」 「いつかちゃんと言わなきゃと思ってた」 「・・・うん」 「どうしたの、二コ?」 どうしよう・・・何も言えないじゃない・・・ロボ、ずるいよ 「泣くなよ~。正直言うとさ、それまでにニコに振られてちゃうかもって、不安はあるんだよ・・・ 二コは、俺にはもったいないくらい・・・」 「そんなことないよ。大丈夫、ちゃんと責任取りマ~ックス!」 「・・・マ~ックスって、それは俺のセリフでしょ!」 ロボがゆっくり歩き出す 私が並んで歩けるいつものスピードで・・・ そうこうしているうちに家が見えてきた 玄関の前で誰かがウロウロしている・・・お父さんだ ロボが立ち止まり、私の顔を見て大きく「うん!」と頷いた 緊張してるのが伝わってくる・・・ ロボはお父さんの前まで駆けて行くと、直角に頭を下げた 「すみません! こんな遅くまで・・・けして、その、お嬢さんを、その、あの・・・ 二コさんのこと、俺、真剣です! 大切にします! ですから、お付き合いさせてくださいっ!」 お父さんがロボの肩を掴んで顔を上げさせた 「二コは中に入っていなさい」 「でも・・・」 「入ってなさい!」 中に入る ドアの隙間から外を見ると、今度はお父さんがロボに頭を下げていた ロボが慌てて頭を上げさせようとするけど、お父さんはそのまま 「わがままで生意気で、口ばっかり一人前な娘だが、 私にはかわいくて仕方の無い、大事な大事な娘だ・・・ 須藤君といったな・・・初めて会ったときから、なんかこう・・・こうなるような予感がしてたんだ。 私達がいるのに、アイツ、君のそばから離れなかった・・・親ってつまらないもんだよな」 顔を上げたお父さんがロボの両手をガッシリと握った 「アイツはまだ高校生だ。本来なら君を一発殴ってやりたいくらいだが・・・ 大切にな・・・泣かせるようなことしたら、許さんからな!」 ・・・お父さん! 外へ飛び出そうとした瞬間、お母さんに止められた 「今日ね、お父さん、二コが出て行ってから、あんたのアルバムずっと見てたのよ。 いつかこんな日が来るって分かってたけど、やっぱり寂しかったのね・・・。 お父さん、ニコが須藤さんと会ってること、随分前から知ってたの。 でも、昨日たまたま二人が一緒に歩いてるとこ見ちゃって・・・やきもち焼いちゃったのよ。 ニコがね、今まで自分に見せたこと無い顔をしてたって・・・」 そうだったんだ・・・ 「けどお父さん、なんだかんだ言って、須藤さんのこと好きなのよ。 今夜だって、私は『二コは帰ってこない』って言ったのに、お父さんは彼のこと信じてたもの」 「お父さん・・・」 いろんな感情が一気にこみ上げて来て、お母さんの胸で声を上げて泣いた まるで幼い子供みたいに 「二コ、須藤君が帰るって」 お父さんが外から呼んだ 私の肩を優しく叩くと、お父さんは中に入っていった ロボが泣いた後みたいに真っ赤な目をして立っていた 「二コ、俺、お父さんと約束したから」 うん、と頷くとロボに頭をクシャクシャっとなでられた たくさんの愛に守られてるんだね、私・・・ 「お袋~、親父、まだトイレから出てこないよ・・・」 「困ったものね・・・まったく」 「お父さん、もう彼が来ちゃうでしょ! 早く出てきてよ!」 今日、長女の幸子の恋人が、 いわゆる「お嬢さんを僕にください!」というのを言いに来る・・・ 朝からロボが壊れそうで、長男のマックスも呆れている ―--ピンポ~ン あ、来た! ロボが悲愴な顔をしてトイレから出てきた マックスと二人、客間の戸の隙間から中を覗く ロボの足が震えてる気がして冷や冷やする 「あの、お父さん・・・」 「き、君にお父さんと呼ばれる筋合いはなぁ~~~いっ!!!」 あ~何言ってんの・・・ 「って、一度言ってみたかったんだよね・・・頼んだよ、幸子のこと。 大切にしてやってくれ。泣かせるようなことしたら、許さないぞっ!」 ロボが泣いているんだか笑っているのか分からない顔で言うと、深々と頭を下げた その夜、泣いているロボの背中にもたれて言った 「彼、どことなくあなたに似てたわね・・・」 少し猫背になってきたロボの背中が温かくて心地いい 「さっき、幸子に“ありがとう”って言われたよ。お父さんの娘で幸せだって・・・」 「そう・・・」 そういえばロボの元へ嫁ぐ前夜、 私もお父さんの背中に向って「ありがとう」って言ったなぁ・・・ もっとたくさん感謝の気持ちを伝えたかったけど、言葉が出てこなかった お父さん、泣いてたっけ 「アイツとなら、お前、一生笑っていられるな。幸せになりなさい」って言って泣いてた ロボに惹かれたは、お父さんとどこか似てたからかもしれないな・・・ 「ねぇ・・・」 「ん?」 「ロボ!」 「・・・久しぶりに俺のこと、“ロボ”って呼んだな」 「ありがとう・・・」 「うん、二コも・・・ありがとうな」 ロボが向きを変え、私の肩を抱き寄せた “幸せになりなさい”・・・お父さん言ってたとおり、私、すごく幸せだよ おしまい
https://w.atwiki.jp/parutena2/pages/10.html
人物 PC設定 北方騎士団側 五葉の砦で、隊長付きの伝令役を務める。暇を見て軍士官が習う戦術論を勉強するように勧められており、やる気があれば、その手の知識も身に着けている事だろう。叩き上げでの出世を見込まれている立場だと理解してもらいたい。もっともあなたと同じぐらい期待され試されている人間は沢山いる。出自は好きにしてよい。 近衛騎士団 士官学校を卒業し、戦術士官補として近衛騎士団への入隊を決めたばかりである。士官学校は、別に何歳からでも入れるので、特に年齢の規定はしない。基本的に最短は19歳です。三席の将官であるヘルミーナ戦術士官の補佐として配属されている。シンシアは同期生(相手は飛び級しているから年下だが)。 北方騎士団 団長カリウス・フォン・グレヴィル 一枝の将アンドレアス・ローマン 二枝の将アルナス・フォン・グレヴィル 五葉の部隊長クルス・カールスラント 近衛騎士団 団長オリヴィエ・ロードリンゲン ヘルミーナ・フォン・ローテブルグ カリウス・フォン・グレヴィル(Karius) 性別 男 年齢 69歳 身分 北方騎士団団長/子爵 出身 北方子爵家 父の代から、13代レオンハルトの元、北方所領を回復することに尽力してきた貴族グレヴィル家の棟梁。 北方騎士団でも数少ない二度の会戦の経験者であり、将官クラスでも最長老にあたる。 見事に白く染まった髪と髭から「白老」の愛称で親しまれている。 基本的には誰に対しても親しげな好々爺である。 ただし息子を相次いで蛮族との戦いで失っており、その憎悪と闘争心は並々ならないものがある。 経験・実力・人格の面から、武骨な北方騎士団を一つにまとめ上げられる唯一の存在と言え、北方国境の主柱的存在である。 アンドレアス・ローマン() 性別 男 年齢 28歳 身分 北方騎士団一枝の将軍/男爵 出身 北方 一般兵の身でありながら、対蛮族戦での苛烈で勇敢な戦闘姿勢を評価され、「白老」の推薦で軍士官学校で学ぶ。 座学成績は優秀ではなかったが、なんとか卒業して部隊長への推薦を受けると、実戦で手柄を重ねて一足飛びに昇進した。 こと攻勢に関しては右に出るものがないとの評価さえあり、合同演習である近衛騎士団との模擬戦では 理に勝る近衛騎士団が優位を示し続ける中、ただ一人その布陣を突破し圧倒する用兵の冴えを見せ、溜飲を下げたという。 何かにつけて勝気で豪胆で勝手な人間だが、認めた人物や目上と理解した相手には忠実である。 アルナス・フォン・グレヴィル() 性別 男 年齢 25歳 身分 北方騎士団二枝の将軍/男爵 出身 北方 白老の孫。前会戦までに父およびその兄弟をすべて失った事から後継者としてみなされている。 実力至上で血縁での後継を担保されていない北方軍閥においては、稀有な存在。 所謂七光り的な部分を揶揄されて「お坊ちゃん」と呼ばれることもある。 将校としては、必要な教育を十全に受けており、洗練された戦術行動を披露する。 良家の男子らしく、人当たりの良い温和な人格で、白老を慕う層からは次期団長にとの声も大きい。 クルス・カールスラント(cruz) 性別 男 年齢 32歳 身分 北方騎士団五葉の部隊長 出身 南方 両親が南方領での商売が失敗し路頭に迷った末、軍調練学校に飛び込み北方騎士団の一兵卒となった。 前回会戦から20年以上、偶発・散発的な小競り合いのみが続き、将官クラスの高齢化が進んだことから 北方騎士団内での世代交代の試みとして、兵卒から抜擢された部隊長の一人である。 幼年期の苦労から、苦境への機転が利き、粘り強い戦いができることを評価されたものである。PCの上官にあたる。 普段は軽口の多い、お調子者。 オリヴィエ・ロードリンゲン(Olivier) 性別 男 年齢 51歳 身分 近衛騎士団戦術士官主席/伯爵 出身 王都 近衛騎士団の将校で唯一の前会戦の経験者。そのため、北方騎士団の人員とも親しい関係をもつ。 プライドの高い近衛騎士団としばしば対立しがちな北方騎士団との仲介者としての立ち位置が大きいとみられがちだが 決してコネや世渡りでトップに立ったわけではなく、その用兵術は国内で叶うものがいない。 また個人としても武術士官並の剣の腕を誇る達人であり、今でこそ立場もあって落ち着いているが 若い頃は、はねっかえりの血気盛んな将校で、率先して問題を引き起こしていたという。 ヘルミーナ・フォン・ローテブルグ(Helmina) 性別 女 年齢 24歳 身分 近衛騎士団戦術士官三席/子爵 出身 北方伯爵領 列記とした伯爵令嬢でありながら、周囲の反対を押し切って15歳で近衛衛士隊に入隊。 後に軍士官学校で学びながら衛士隊隊長を務め、卒業後は近衛騎士団に転属した。 根っからの戦闘狂として知られ、仕事もプライベートも関係なく、ひたすら軍事・戦術論に没頭する変人。 衛士隊所属のころから部隊指揮の経験を積んでおり、前線指揮にも長ける。内乱鎮圧で功績を上げ、三席に昇進した。 性格は真面目一辺倒で冗談が通じない。 ルッジェーロ(Ruggero) 性別 男 年齢 27歳 身分 近衛騎士団予備士官 出身 王都 ヘルミーナの副官。衛士隊時代の同僚であり、部下。ヘルミーナが転属する際に引き抜いた。 学もなく生まれも平凡で特に優れた容姿でもない。その上、士官学校に通う事を拒否している。 要するに近衛騎士団内でも浮いているのだが、本人に特に気にした様子はない。 一時期は恋人説が浮上したが、ヘルミーナが朴念仁過ぎて消失した。 性格は天然。誰に対しても悪意を見せないのは作り物かどうかで議論が起きている。腕は立つし感も良い。 シンシア・エル・グリュンヒルデ(Cynthia) 性別 女 年齢 17歳 身分 近衛騎士団戦術士官八席 出身 王都 士官学校を飛び級・主席で卒業し、開校以来一番の天才と評されている。 特に図上演習では在校中・卒業後も無敗。大軍になるほど強みを見せ、現役の将校でも歯が立たないほど。 しかし、実戦形式では練度の落ちる部隊を指揮すると、作戦が破たんする欠点も露見した。 特に人付き合いに問題があり、感情表現が希薄で、かつ高圧的。 PCとは士官学校で最終学年を共に過ごしている。