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2023年12月23日 出題者:SUFUREE タイトル:「泣かないで、私の恋心」 【問題】 ヒロシとセマシはクリスマスに互いに同じものを送り合った。 ヒロシはそれを貰って喜んだが、セマシはそれをすぐ捨ててしまった。 一体なぜ? 【解説】 + ... ヒロシとセマシはたまたま同じ日に互いに年賀はがきを送った。 セマシが送ったお年玉つき年賀はがきはなんと当選。粗品を手に入れたヒロシは喜んだ。 対してセマシはお年玉くじに興味が無く、年賀状を取っておかない性格だったので早々に年賀はがきを捨ててしまった。 配信日に戻る 前の問題 次の問題
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2010-06-23 21 26 31 | Weblog 相手が興奮しているからと言って、こっちも声を荒げてはいけない。 「興奮してる」と言われないためには。 だけど、穏やかに言うと、 「馬鹿にしてるっ!!」って怒られちゃうんだよな~。 そうだよな~。 私だって、相手がアホな主張を穏やかに 「あら、あなた興奮しないでくださいな。怖いわ~。私は興奮してませんのよ~」 みたいに話されると、頭くるもんね。 そうなの。 今思い出すと、私がそういう穏やかな反論された場合って・・・・・ そういう場合に限って、相手の主張がアホなの。 噛み合ってないの。 全然的を射ていないの。 何故? でも、そうなんだけど、表面的にみると、私だけが興奮して噛みついているように見えて損なのだよ。 だから、噛みつかれた方がやり易いよな。 私の主張は、(相手よりは)論理的だ。 和をもって貴しの日本人なら、双方ともに悪いイメージがするだろうけど、 論理的主張を好む人なら、客観的に判断を下してくれるだろうから。 ってか私、いつも論争相手に恵まれないなあ。 あ~、やだやだ。 多分、かしこい人は、そもそも私なんかと話さないから。 別の世界にいらっしゃるんだろう。 こんな低次元なところじゃなく。 そして、低次元なところにいる私も低次元な人間なのだよ、しょせん。
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深夜の倉庫街を、顔面蒼白の青年が走っている。 彼はこの聖杯戦争に参加する、マスターの一人だった。 そう、「だった」。つい数分前までは。 彼が従えていたサーヴァントは、他のサーヴァントとの戦いに敗北し消滅した。 相手のサーヴァントは、かなり好戦的だった。 その場に留まり続ければ、自分も殺されてしまう。 そう判断し、彼は一目散に逃げ出したのだ。 (こ、ここまで来れば……) 彼がそう考え、走るスピードを緩めた刹那。 「おげっ」 飛来した金属の円盤が、彼の頭部を粉砕した。 ◆ ◆ ◆ 「もう少し穏便な方法はなかったのかしら?」 エマ・ラッセルは無惨な姿になり果てた敵マスターを視界に入れないようにしながら、苦々しい表情で語りかける。 その相手は、自らのサーヴァントである異形の魔人だ。 「聖杯戦争は1組しか勝ち残れぬ戦い。敗者が死ぬのは当然のことだ」 淡々とした口調で反論しながら、魔人は見目麗しい女性へと姿を変える。 彼女の名は北島祐子。またの名をアナザーキバ。 王の座を簒奪するために生み出された英雄のまがい物、「アナザーライダー」の一人である。 「そもそも、おまえの願いは莫大な数の人間を犠牲にするものだろう。 それなのに、一人殺すだけで文句を言うのか?」 「それは……」 祐子の指摘に、エマは言い返せなかった。 エマが聖杯にかける願いは、人類の文明を破壊して自然を再生すること。 それが叶えられれば、多くの人間が死ぬことになる。 必要な犠牲だと割り切ってはいても、やはりエマはわずかな罪悪感を消し切れてはいなかった。 「覚悟を決めろ、エマ。おまえの願い自体は、私も肯定する。 腐った世界をただすために、犠牲はつきものだ。 だからおまえは、自分の願いを叶えることだけを考えろ。 そうすれば裁定者(ルーラー)たる私が、必ず聖杯まで導いてやる」 「ルーラー、ね……」 当初からエマは、祐子のクラスに疑問を抱いていた。 与えられた知識によればルーラーとは聖杯戦争のジャッジであり、自らは聖杯争奪に参加しない中立の立場であるはず。 しかし祐子は、一介の参加者として召喚されている。 本人は「聖杯が特殊なものであるが故のイレギュラーだろう」と語っていたが、果たして本当にそうだろうか。 とはいえ、エマに確認できるステータスにおいても祐子は「ルーラー」となっている。 理由はどうであれ、彼女がルーラーとして召喚されていることだけは疑いようがない。 「……そうね。私もいいかげん、覚悟を決めるわ。 どれだけの犠牲を出してでも、聖杯を手に入れる。 だから力を貸してちょうだい、クイーン・キバ」 「任せておけ。勝ち残るのは他の誰でもない。 この私だ」 自信に満ちた声で、祐子は宣言した。 エマは知らない。北島祐子という女が、虚飾に満ちた存在であることを。 元の世界で偽りの王を目覚めさせてしまった女は、ここでも偽りの王に翻弄される。 【クラス】アヴェンジャー 【真名】北島祐子 【出典】仮面ライダージオウ 【性別】女 【属性】秩序・悪 【パラメーター】筋力:B 耐久:E 敏捷:D 魔力:E 幸運:E 宝具:B(通常時) 筋力:A 耐久:C 敏捷:B 魔力:B 幸運:E 宝具:―(変身時) 【クラススキル】 復讐者:B 復讐者として、人の恨みと怨念を一身に集める在り方がスキルとなったもの。 周囲からの敵意を向けられやすくなるが、向けられた負の感情は直ちにアヴェンジャーの力へと変化する。 彼女の憎悪は逆恨みに過ぎないが、本人は正当な怒りと思い込んでいるため「自己暗示」の効果によってBランクとなっている。 忘却補正:C 人は多くを忘れる生き物だが、復讐者は決して忘れない。 忘却の彼方より襲い来るアヴェンジャーの攻撃はクリティカル効果を強化させる。 自己回復(魔力):D 復讐が果たされるまでその魔力は延々と湧き続ける。微量ながらも魔力が毎ターン回復する。 【保有スキル】 自己暗示:EX 自らを対象にかける暗示。通常は精神に働きかける魔術・スキル・宝具の効果に大して高い防御効果を持つスキル。 彼女は自分のことを復讐者ではなく、裁きを下すもの=ルーラーだと思い込んでいる。 それ故マスターからもルーラーだと認識されるし、他者が何らかの方法でクラスを知った場合もルーラーと認識される。 【宝具】 『偽りの吸血王(アナザーキバ)』 ランク:B 種別:対人宝具(自身) レンジ:― 最大捕捉:1人(自身) 仮面ライダーキバの力を本来の持ち主ではない人間に与えたことで生み出された怪人・アナザーキバへの変身能力。 発動後はステータスが大幅に上昇。 後述のアームズモンスターやコウモリの使役、力の弱い者をガラスのように粉砕して即死させる能力などを得る。 なお本人はこの宝具の名前を「新しき吸血王」だと思い込んでいるが、発動に支障はない。 【weapon】 「ガルルソード/ドッガハンマー/バッシャーマグナム」 アームズモンスターと呼ばれる怪物たちが姿を変えた武器。 本来はオリジナルのキバに仕える存在だが、同じ力を持つアナザーキバには逆らえず半ば強制的に使役されている模様。 「マンホールの蓋」 下水道への出入り口を塞ぐための蓋。 別にアナザーキバの武装でも何でもないのだが、なぜか祐子は変身前・変身後にかかわらず頻繁にこれを戦闘に使用。 あまりに使いすぎたため、サーヴァントとしての基本武装として記録されてしまった。 【人物背景】 殺人犯として服役していた女性。 タイムジャッカーによってキバの力を与えられ、アナザーキバとして王の地位を手に入れ自分に冤罪を背負わせた法を変えようとする。 しかし彼女は冤罪ではなく、実際に人を殺していた。 「自分のついた嘘を真実だと信じ込んでしまう、歪んだ妄想癖の持ち主」というのが彼女の真実だった。 なお変身前でも異様に身体能力が高く、現実と同じなら40㎏の重さがあるマンホールを軽々と持ち歩いたり、 走行中の自動車を片足で止めたりしている。 これがキバの力を手に入れた影響なのか、彼女に元々備わっていた力なのかは不明。 【サーヴァントとしての願い】 王として君臨し、よりよい世界を作る 【マスター】エマ・ラッセル 【出典】ゴジラ キング・オブ・モンスターズ 【性別】女 【マスターとしての願い】 自然環境の再生 【weapon】 特になし 【能力・技能】 生物知識、機械技術など 【人物背景】 怪獣研究組織「モナーク」に所属する古生物学者。 ゴジラとムートーの戦いで息子を失ったことで研究に没頭するが、その結果 「怪獣とは自然をむしばむ人類を排除する、地球の免疫機構である」との結論に到達。 環境テロリストと共謀し、怪獣をコントロールして人類の数を減らすという悪魔の計画に手を染める。 参戦時期は、ギドラを目覚めさせた直後。 この世界でのロールは、大学教授。 【方針】 優勝狙い
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amazonで探す @楽天で #それってパクリじゃないですか を探す! 水22日テレ 2023.04.12~2023.06.14 4.2% 公式HP wikipedia instagram 前 リバーサルオーケストラ 次 こっち向いてよ向井くん Hulu NETFLIX dTV PrimeVide U-NEXT TVer Paravi DMMTV youtube検索 / dailymotion検索 / bilibili検索 1 盗まれた発明 2023/04/12 6.0% 2 パクリとパロディ 2023/04/19 4.5% 3 侵害予防調査 2023/04/26 4.3% 4 商標出願の勝者 2023/05/03 3.4% 5 調整の樹海 2023/05/10 4.2% 6 ヤバイで特許出願 2023/05/17 3.7% 7 特許の怪物、現る 2023/05/24 3.7% 8 本物の怪物 2023/05/31 4.3% 9 完璧上司の涙 2023/06/07 3.9% 10 守るべきもの 2023/06/14 4.3%
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日向坂で会いましょう #194 ツキで年女が決まるMidnight! 第1回ラッキーガール選手権!! 高瀬のいつものギャグ。 第1回ラッキーガール選手権と題して、新春の運試し企画が行われた。高瀬は予選Cブロックのロシアンラビット(箱に落ちてはいけない椅子取りゲーム)に参加した。 2曲目♬誰よりも高く跳べで、春日の目の前の席を選んだ結果ハズレ箱に落ちてしまい脱落した高瀬。「春日さんを信じてここを選んだら、落ちちゃった~」と訴えると、春日は「私が並べた訳じゃないからね」と無実を主張した。 悲しげな表情を映そうと寄ってきたカメラマンに、高瀬は「寄ってこないでよ」と手で追い払い、袖で涙を拭うポーズを魅せた。若林に「いつものギャグのね、『寄ってこないでよ』も出たところで……」と言われ、見事な幕切れを作るとともに、新たな武器を獲得した。
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気付かないのはお約束 ◆wivGPSoRoE 静寂が支配する町を風が吹き抜け、街路樹の葉がさわさわと揺れる。 動くもののない町の夕暮れは、どこか異様なものを感じさせていた。 と、その時、コンクリートの大地に二つの人影が伸びた。 伸びた影の一つがゆらゆらと左へ右へと揺れ―― 「ケン!」 倒れかかるケンシロウの体をキュルケは慌てて支えた。 一瞬遅れて、その細い肩にかなりの重量がのしかかる。 「……大、丈、夫?」 奥歯を噛み、足を踏ん張りながら、キュルケはなんとかその言葉を喉の奥から搾り出した。 「……無論だ」 肯定の内容とは裏腹に、その声音から、ケンシロウの疲労と肉体的損耗を類推するのは容易だった。 鋼の体を持つ北斗神拳伝承者とて脳だけは鍛えることができない。 DIOの放った一撃は、ケンシロウの両目から光りを奪うだけでなく、頭部に深刻なダメージを与えていたのである。 「ぐっ……」 呻き声と共にケンシロウが掌で口を覆ってしゃがみこむ。 堅く閉じた口元から嫌な色の液体がこぼれ、ケンシロウの掌をすべり落ちていく。 (マズイわね……) チラリとキュルケは後方に視線を送った。 アカギという男に時間を稼いでもらったおかげで逃げ出すことはできたが、あの大男――確かラオウといった――は、 尋常ではないスピードの持ち主だ。 一刻も早く遠ざかる必要があるのだが―― (ケンがこの調子じゃ、このまま歩いて移動していたら、追いつかれちゃうかもしれないわね) 方法が無いことも無いのだ。 しかしながら、ケンのダメージは重く、キュルケ自身も本調子とはいえない上、既に魔法を少なからず放っている。 だがしかし。 (やるしかないわ!) どこへ行ったか知る手段が無い以上、ラオウが自分達を見失う可能性は低くない。 けれど、あまりにも見つかった時のリスクが大きすぎる。 今、ラオウに見つかれば間違いなく自分達を待っているのは―― 死だ。 決断すると後は早かった。 ケンシロウの腕の下に自分の体を差し込みながら 「ケン、私につかまって」 「しかし――」 「いいから!」 ケンシロウの反論を一言の下に封殺し、 「ケン、まさかあなた、まだ私を無力な女だと思ってるんじゃないでしょうね?」 一瞬の沈黙の後、 「そんなことはない。さっき、俺はお前に命を救われた。 お前の炎がなければ俺はラオウの拳を受け、命を落していた」 「だったら今あなたのすべきことは、黙って私に身を委ねることじゃなくて?」 不敵さを感じさせるキュルケの声音に、ケンシロウの唇がわずかに綻んだ。 「……分かった。すまないが、頼む」 「任せて!」 言い終えると同時にキュルケは『フライ』を発動させた。 二人の体が宙に浮き上がり、それなりの速度で宙を滑空していく。 (……こ、れは……思ったより……きつい、わね……) 当然ではあるが、一人を飛ばすより二人を飛ばせる方が精神力を使う。 高く飛び上がれば、ラオウや勝ち残りを狙う者に見つかってしまうから、 高度を家屋よりも低い高さに調整しなくてはならない。 高い集中力を要する飛行高度の調整に、精神力が思った以上に削られていく。 加えて、先ほどからたまに襲ってくる頭部の鈍痛。 気を抜くと精神の糸が切れしまいそうだ。 キュルケの食いしばった歯から苦しげな息が漏れ、額に脂汗が浮かぶ。 (負けるもんですか!) 気力という気力を総動員してキュルケは前方を見据えた。 ――どれくらい飛んだろうか? それほど時間はすぎていないはずだと、わずかに残った頭の冷静な部分は申告するが、 キュルケには何十時間にも感じられていた。 (こ、これくらい、きょ……り……かせげれ、ば……十分……か、しら?) ガクンと落下する感覚。 総毛立つ感覚に襲われ、キュルケは慌てて体勢を立て直し、高度を上げた。 だが、一瞬引き寄せた意識がまたも遠ざかっていく。 滑りやすい意識の髪の毛をふんづかまえながら、キュルケは狂おしい目で辺りを見渡した。 ――あそこに! キュルケの目は巨大な施設に吸い寄せられた。 あれだけ大きければ、身を隠すこともできるし、どこからでも逃げられる。 体を休ませるにはうってつけの場所だ。 最後の力を振り絞って、入り口とおぼしき場所まで辿り着き――。 地を踏む感覚が脳に伝わった瞬間、キュルケの意識は途切れた。 ■ 「……ん」 ぼやけた視界に飛び込んできたのは、見知らぬ天井だった。 柔らかい感触と清潔なシーツの臭い。身じろぎすると、体の下でスプリングが軋んだ。 (ここは……。ええと……) 思考が上手く働かない。 「まだ、動かない方がいい」 聞えてきた低い穏やかな声に、キュルケは小さく笑みを浮かべた。 自然と体から力が抜けていく。 ほうっと、キュルケは丸い息を吐いた。 ――やり遂げた。 ケンシロウをあの男から、逃がすことができた。 そのことがたまらなく嬉しい。 首だけを動かして、声のした方を見る キュルケの眉が上がった。 「もう一つベットがあるんだから使えば? そんな格好で休めるの?」 ケンシロウは回復と精神統一のために部屋の隅で座禅を組んでいたのだが、 座禅など見たことの無いキュルケには、ケンシロウの座り方は奇異に映ったのである。 「ああ、大分楽になった……。キュルケ、お前のおかげだ」 確かにケンシロウの声には張りがあり、覇気が戻りつつあるように感じられる。 吐き気もおさまっているらしく、その背筋はピンと伸びていた。 「どういたしまして」 心地よい満足感が込み上げてくるのを感じ、キュルケは小さく微笑んだ。 だが、すぐにその笑顔は淡雪のごとく消えてしまう。 「ケン……。その眼……」 出血こそ収まっていたが、ケンシロウの両目は堅く閉ざされており、 目の周りには生々しい傷がある。 「大丈夫だ」 ケンシロウは穏やかに答えた。 「眼は見えずとも戦い続けた男がいた。その男が俺の中で生きている」 どこまでも優しく、死すときも微笑んで死んでいった男、仁星のシュウの笑みが、ケンシロウの脳裏に浮かぶ。 シュウ、そしてシュウの息子シバによって永らえた命。 ここでシュウのように光を失うのは天命だろうと、ケンシロウは思っていた。 それに、光を失うのは初めてではない。 ラオウを倒さんとした南斗五車星の一星、海のリハクの仕掛けによって一時的に光を失っていた時期もある。 行動に支障は無い。 「目は見えずとも心で気配を感じることができる。心配するな」 キュルケを安心させるように微笑みながら、 「なんにしても……。お前には借りができてしまったようだな」 返事はなかった。 「……どうした?」 困惑の成分が微量含有されたケンシロウの問いかけに、 「ごめんなさい……。ちょっと、思い出しちゃって」 ――1個借り。 はにかんだ調子の呟きが耳の奥で蘇ってくる。 「タバサ……。無事だといいけど……」 秀麗な顔に苦渋の皺が刻みながら、キュルケは呻いた。 ――甘く見ていた。状況を。敵を。 油断があった。 魔法を使う自分達がよもや、魔法の使えぬ「平民」に負けるはずがあるまいと、心の何処かで思っていた。 本当はもっと前に気付かなければならなかったのに。 神楽にアッサリと昏倒させられた時に、気付かなければならなかったのに。 (タバサ……) タバサの強さは知っている。 彼女は卓越した魔法の使い手であるだけでなく、何度も修羅場をくぐりぬけている歴戦の戦士でもある。 それでもおそらく、あのDIOという怪人、自分の炎を弾き返したラオウという男、 そしてユウジロウという赤髪の鬼。 彼らには―― 勝てない。 キュルケの苦悩の皺が深さを増した。 「タバサというのは――」 「……友達よ。雪風のタバサ。私の大事な……親友なの」 「そうか」 ケンシロウの深みのある声音が鼓膜を震わせた瞬間、キュルケの感情が迸った。 「あの子は……。ずっと、ずっと一人で戦って――いいえ。戦わされてきたわ。 誰も側にいなくて。一番側にいて欲しい人はもう奪われていて……。 そのせいで雪風なんて二つ名をつけられるくらい、心を凍り、つかせて……」 無表情。無関心。無感動。 それがトリスティン魔法学院の学友達の、タバサに対するイメージだろう。 ――でも違う。 違うことを自分は知っている。 タバサの凍てついた心の中に熱いものが渦巻いていることを。 あの日、初めてタバサの領地で真相を聞かされた日。 寝室でうわ言を繰り返す彼女の声を聞いたあの時。 この小さな友人の助けになりたいと思った。 彼女の心に吹く雪風を吹き払ってあげたいと思った。 「――行きましょう、ケン。もう十分すぎるほど休んだんですもの。 ぐずぐずしている時間が惜しいわ。まずは、病院に行って神楽と合流しましょう。 それから――」 胸を焼き焦がす焦燥の炎に追い立てられるまま、キュルケは枕元においてあった杖に手を伸ばし、立ち上がった。 一刻も早くタバサと合流しなければならない。 ラオウのような、DIOのような、ユウジロウのような悪魔達と彼女が出合ってしまう前に、 会わなければならない。 タバサには、あの小さな友達には、やらなくてはならないことがあるのだから。 「よせ! まだ早い。お前には休息が必要だ」 「平気よ!」 言い返しながらケンシロウの側を通り抜けようとして―― ぐらりと自分の体がかしぐのを、キュルケは感じた。 床が見る見るうちに視界の中で拡大していく。 誰かに抱きとめられた。 「……お前に何かあれば、そのタバサというお前の友が、きっと悲しむ」 耳元で声がする。 「分かってるわ。でも、私は――」 ケンシロウの言葉に抗うように、キュルケは身を捩った。 「信じることだ。 お前の友がお前を信じているように、お前も友を信じてやれ」 深く慈しみに満ちた声だった。 掌からケンシロウの熱が伝わってくる。 (どうしてこんなに、安心できるのかしら) ケンシロウといると、柔らかくて暖かいものに包まれている気がする。 本当は、このままこの暖かさに身を委ねてしまいたい。 だがしかし、今はケンシロウに甘えるわけにはいかないのだ。 「でも、神楽と合流しないと!」 自分を包む温もりに負けまいと、キュルケは叫んだ。 「……神楽は無事だ。おそらくな」 ケンシロウの口から漏れた驚くべき言葉に、キュルケはマジマジとケンシロウの顔を見つめた。 「まずは休め」 キュルケをベッドに横たえ、ケンシロウは口を開いた。 「お前が眠っている間に、色々と考えた。 まず、ジグマールの言っていたことについてだが……」 「ルイズや神楽の知り合いのギントキって人を含めた5人組と会って情報交換した後、 その5人組に襲われたっていう、あれね?」 「あれは虚言だろう」 ――え!? 「……ちょ、ちょっと待って! ケン!」 考えるような仕草をしながら、 「ヒコウをついて偽証を不可能にした、ジグマールの言葉に嘘はない。 そう言ったのは、あなたよ?」 「確かに言った。 だが……ジグマールは、DIOやカズマという男のように、 秘孔が効きにくい、もしくは、効かぬ人間であるかもしれない」 「なっ……」 絶句するキュルケに向かい、ケンシロウは淡々と続けた。 「お前たちと出会う前、俺は、カズマという男と戦い、その男に北斗繰筋自在脚を叩きこんだ。 この技を受けた者は全身の筋肉が30分は弛緩した状態になり、その間は立つこともできなくなる。 だが、カズマという男は立ち上がってきた。 そして、あのDIOという男に秘孔は通じなかった……」 DIOだけならば、カズマだけならば、例外もしくは桁外れの精神力による奇跡ということもできようが、 秘孔が効かない人間が二人も存在するとなれば、話は変わってくる。 もっとも、本来ならばカズマが秘孔を受けて立ち上がってきた時点で考える必要があったのだ。 秘孔の効かない人間の存在を。 だが、『秘孔の効かない人間』というものを考えた時、ケンシロウの脳裏に浮かぶのは、 聖帝サウザーの姿だったのである。 ここに思考の落とし穴があった。 サウザーは単に秘孔の位置が常人とは異なっていただけであって、 秘孔を突いた時の効力は、同じだった。 ゆえに、通常と同じ場所にある秘孔をついた場合でも同じ効力が発揮されるとは限らない、 という発想ができなかったのである ――違うな。 ケンシロウの鉄の如き表情がわずかに歪んだ。 ――認めたくなかっただけだ。 秘孔が効きにくい、そして通じない人間がいるということを。 ケンシロウの握り締められた拳がみしみしと音を立てた。 言うまでもなく、ケンシロウは傲慢さや慢心とは縁遠い男である。 だが、北斗神拳を一子相伝の最強の拳法と信じていたのもまた、事実なのである。 北斗神拳は尊敬する兄達が全てをかけて求めた拳法なのだ。 北斗神拳が、唯一無二の最強の拳法でないことなど、あってはならない。 ケンシロウの心にこのような感情があったことを、誰が責められようか? だが、ケンシロウは憤る。 ある意味慢心ともいえる思いを、増長ともいえる思いを、抱いていた己の未熟さが、許せずに……。 「――ケン?」 キュルケの問いかけに、ケンシロウはようやく怒りの井戸の底から浮上した。 類稀なる精神力と自制心を発揮して井戸に蓋をし、 「とにかく、違う世界の人間には秘孔が通じぬ場合がある、ということだ」 「じゃあ……」 「ジグマールが5人を襲って返り討ちにあったのか、 それとも彼らと何らかの諍いを起こして追い出されたのかは分からない。 だが、ジグマールが腹いせとして俺達に5人の悪口を吹き込んだけであると考えたほうが、辻褄が合う」 キュルケは大きく首肯した。 「そうよね……。大体にして、まず5人っていうのがおかしいのよ。 他の人間を皆殺しにして勝ち残りを狙う人間が、誰かと組めるわけないじゃない。 信用できない人間と組んでたって、いつ寝首をかかれるか分からないんじゃねえ……」 「そういうことだ。 それに俺は、神楽の仲間が、友を殺して生き残ろうという人間であるとは、どうしても思えん」 「ケンの心がそう感じた……のよね?」 ケンシロウが頷くと、 「私もよ」 キュルケは花が開くように笑った。 ――まるでダメなオッパイお化け――――略してマダオ!!!! 確かに神楽は、気が強くて口が悪く、おまけに短気だ。 けれど。 ――ごめんなさい。 素直で子供らしいところもあり、 ――こんな殺し合いに乗った馬鹿は私がぶん殴ってでも止めてやるネ。 正義漢も強い。 そんな神楽と一緒に暮らしていた人間が、他者を殺して生き残るという選択をするとは、 キュルケにも思えなかった。 「じゃあきっと神楽は今頃、仲間と合流してるわね……」 ほおっと深い息を吐いて、キュルケは安堵の笑みを浮かべた。 「よかった……。本当に」 本当に良かった。 友人同士で相争うことにならくて、本当に――よかった。 ラオウやユウジロウとて手負いだ。神楽も含めて 6人もいる集団に手は出すまい……。 安堵の息を吐いて、キュルケはベッドに倒れこむ。 その時、ふっとケンシロウが笑った気配が伝わってきて、キュルケは顔を上げた。 「どうしたの? ケン」 「……シュウが、俺の友が言っていたことを思い出した。目が見えぬ代わりに心が開いた、と」 「開くとどうなるのかしら?」 「前には、見えなかったものが見える」 きょとんとした表情を浮かべるキュルケを尻目に、ケンシロウはどこか楽しげな笑みを浮かべた。 (俺にははっきりと見える。お前の優しさと、友を思う熱き心がな) ケンシロウの笑みにつられるかのように、キュルケも照れたような表情を浮かべて応じる。 暖かな空気が流れるのを二人は感じた。 ややあって、ケンシロウは笑みを消し、キュルケの方に向き直った。 「キュルケ……。聞きたいことがある?」 「何かしら? 私に答えられることなら何でも答えちゃうわよ?」 「俺があのDIOという男に、剣のようなもので刺された時、そして目を抉られた時、 お前から見て、あの男はどう動いたように見えた?」 空気が張り詰めるのを二人は感じた。 ■ 「まず俺から、ありのままにさっき起こった事を話そう。 DIOは『俺の目の前から消えて側面に移動し、どこからか剣を取り出し、 それを突き刺すという動作を全て同時に行った』 DIOは、『離れた場所から俺の目の前に移動し、目突きを俺の両目に叩きこむという動作を、 同時に行った』 何を言ってるのか分からないかもしれない……。 正直なところ、俺にもいまだに何をされたのか、わからない。 しかしあれは、毒や催眠術で俺の知覚を誤魔化したとかそういうことでは断じて無い。 あれは何か、もっと別のモノだ」 ケンシロウが口を噤むのをまって、今度はキュルケが口を開いた。 「そうね……。ケン、今あなたが言ってくれたことと全く同じよ。 DIOが消えたと思ったら、あなたの体に剣が刺さっていたわ。 そして、また消えたと思ったら、DIOはあなたの両眼に指を突き立てていた……。 そりゃあなた達の攻防に全然ついてはいけなかったけど、動作の影ぐらいは追えていたのに、 あの時だけは、本当に何も見えなかったわ」 「……やはりな」 キュルケの言葉にケンシロウは小さく首肯した。 「DIOはおそらく、『一瞬のみ普段の数百倍もの速さで動くことができる』能力の持ち主だ。 俺はそう考える」 『どこからか剣を取り出す』『移動する』『刺す』という動作を同時に行うことは不可能だが、 動作と動作の間隔を極限まで縮めれば、限りなく『同時に』行ったことに近づけることができる。 DIOが『同時にやったと相手に誤認させて』いるのではなく、『実際に同時に行った』とすれば それしか考えられない。 キュルケの言葉を聞いてケンシロウは自分の推論が正しいだろうと考える。 離れた場所にいたキュルケにまで気を配り、DIOが自分と同時にキュルケにも何らかの術をかけたとは、考えにくい。 目の前にいる敵を相手にしながら、他の人間にも気を配る余裕があるなら、まわりくどい手段を使う必要は無い。 その余裕を目の前の敵に向けて、全力で倒してしまえばよいのだ。 「でもそんな技……。どうやって防げば……」 ごくり、とキュルケは喉を鳴らした。 「心配するな。俺も何らかの手段で、DIOの知覚を妨げるぐらいしか方法は思いつかんが、 俺にはまだ、奥義が残っている」 北斗神拳究極奥義無想転生。 己の体を無として敵の攻撃をかわし、そこから転じて敵に攻撃を叩きこんで粉砕し、生を拾う。 究極奥義と呼ぶにふさわしい、攻防一体の絶技である。 先ほどの闘いでは、南斗紅鶴拳、伝衝裂波を使っていたため攻撃を受けからの発動になってしまったが、 初めから使っていればDIOの技量では夢想転生を見切ることはできない―― はずだ。 キュルケの顔が喜色に輝いた。 「すごい! 本当にすごいわ! ケン」 「だが、この奥義は俺一人の物、誰かを守ることはできん……。 キュルケ、次に俺とDIOが戦う時は、俺から離れていてくれ。 そして俺が倒れなら迷わず逃げろ。お前ではあの男の相手は、はっきりいって荷が重い」 「そんなこと、できないわ!」 間髪いれずに響いた拒絶の言葉に、ケンシロウの眉がピクリと動いた。 「ケン、あなたも気付いているはずよ。 DIOはあの技を無制限に使えるわけじゃない。 まあ当然よね。使えるなら、何度も連続で使えばいいんですもの。 そうすれば、あそこにいる人間を皆殺しにすることだってできたはず。 それをしなかったってことは、私達メイジの魔法と同じように、使える回数に限度があるってこと……。 もしも仮に……。勿論私は、あなたが勝つって信じてるけど、 あなたが負けた時は、私があなたの仇を討つ」 「キュルケ……」 「ケン、私の世界ではね……。魔法を使えるものを貴族というんじゃないわ。 決して敵に後ろを見せないものを貴族というのよ!」 キュルケの声には確固たる意志の響きがあった。 「まあ、今のは友達の受け売りなんだけど……ね。 でも仲間がやられたのに、そこで尻尾を巻いて逃げることなんて、私にはできないわ。 ましてやそれが……。ましてそれがあなたなら、なおさらよ!」 数瞬の沈黙の後、 「……分かった」 ケンシロウは居住まいをただすとキュルケに向き直った。 「友情に熱き女、キュルケよ。お前の炎にも似た熱き思い、確かに受け取った。 ならば俺も誓おう。お前が倒れることがあれば、お前の代わりに戦うことを」 重々しい口調で誓いの言葉を発した後、ケンシロウは表情をわずかに緩め、 「キュルケ、俺はお前と「友」になれたことを、心から嬉しく思う」 返事は返ってこなかった。 「……キュルケ?」 微量の困惑の粒子を含有させて、ケンシロウは疑問を発した。 自分なりの最大の賛辞を送ったつもりなのだが、何故かキュルケが頭を抱えている気配が伝わってくる。 「ご、ごめんなさい……。ちょっと、胸が一杯になっちゃって……。 ええ! 私も嬉しいわ、あなたと出会えて!」 「そうか……」 どこか満足そうな表情を浮かべるケンシロウを見て、キュルケの頭がガクンと下がった、 ――分かってない。 おそらくマミヤやバットが入れば、苦笑を浮かべて頭を振った後、 フォローの言葉の一つも発したかもしれないが、残念なことにそんな人間は、この場にいなかったのであった。 後編
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ep.212 歴史に隠された天皇家の呪い! 悲劇の皇族「長屋王」 放送内容 参加メンバー Tomo Kimura K-suke その他 名前 コメント すべてのコメントを見る
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幸せ撲滅運動しないで先輩、出会いです!編 378 名前:◆G9YgWqpN7Y [sage] 投稿日:2009/09/01(火) 11 29 18 ID 4X0g/c94 「それではこれで、失礼しましたー」 「失礼しましたー」 放課後の美術部、そこに珍しく部活動見学にきた一組の男女がいた。 その一組の男女の名は――なんだっけ? ともかく、ごく自然に先輩、後輩と呼ばれるようになった二人が部活動見学から帰るところだ。 美術部について一通り説明した鈴絵が、見送りのためドアの近くにやってきている。 美術部には今のところ鈴絵しか部員がいない。おバカ3人組は予定通り逃げることにしたらしい。 「ええ、入部しなくてもいいからまた遊びに来て下さいね。先輩君、後輩ちゃん」 目を弓のようにし、ふわりと笑いながら、鈴絵は別れの挨拶をする。 それに対し、 「いやいや鈴絵部長の方が先輩ですから! なんで鈴絵部長まで先輩って呼ぶんですか! 」 先輩は思わず突っ込みを入れる。 「ふふふっ。いつもそう呼ばれてるから、つい……そういえばお名前なんでしたっけ」 「……おぼえて下さいよ? 俺の名前は――」 「先輩! 行きますよっ!」 「おっと甘いっ!――ととっ」 「あ……大丈夫? 部長としてはそんな無理して避けないでもいいと思いますよ」 急きょ露骨に腕を組もうとする後輩に対し、先輩は一瞬の判断で体を半歩ひねり回避。 しかし、体勢が悪かったのか僅かにバランスを崩す。 後輩は即断で先輩の肩へと手を伸ばす。狙いはそのまま抱きしめる格好になること。 しかし、先輩は反射的に避けようとしさらに上半身を逸らす。 結果、完全にバランスを崩した先輩は鈴絵に寄りかかる格好になっていた。 「あ、すいません鈴絵部長。いえこれはもう条件反射みたいなもので――」 「先輩! 行きますよっ!」 「わかったわかった。ええい、さりげなく手を引っ張るな。だからって組もうとするな!」 こうして後輩に引っ張られるような形で先輩は美術部を後にする。 その姿をにこにこと手を振りながら見送っていた鈴絵は二人が見えなくなるとふと溜息をついた。 「今回もきっとダメでしたわねぇ」 「だろうな」 「!! びっくりしますから気配消しながら近づかないでください。台先輩」 急に現れた台に対し、鈴絵は思わず半歩下がりつつ文句を言った。 それに対し、台は素直に頭を下げる。 「む、すまん。さっきまでカップルを尾行してたのでな」 「……なるほど。って、美術部放っておいてなにしていますか」 「俺たちはいないことがメリットだからな。美術部に貢献してると言える」 「……そうですか……はぁ」 鈴絵はさらに溜息を吐くと台をじと目で見上げる。 その不満げな様子を台は受け流しつつ言葉を続ける。 「それはともかく、俺の嫉妬メーターが微妙に反応したからここにやってきたわけだが、あの二人が原因か?」 「なんですか嫉妬メーターって。私にわかるわけがないじゃないですか」 呆れたようにいう鈴絵。台は何か考えるように視線を下に向けている。 「まあいいです。とりあえず中に入りましょうよ。ここに立っててもしょうがないですよ」 「ま、そうだな」 二人は中へと戻り、それぞれの椅子に着く。 しばらく二人とも絵を描く準備をしていたが、ふと鈴絵が話しかけた。 「そういえば、台先輩はあの二人を見てどう思います?」 鈴絵のどう、という抽象的な問いに台は的確に答える。 「そうだな……まだまだランクは低いな。要監視ではあるがそれ以上でもない」 「あれ? そうですか? 校内ではすでにバカップルって噂ですけど」 「将来的にはそうなるかもしれんが、まだまだ漫才コンビレベルだと見ている」 「へぇー、珍しくずいぶん辛口ですね」 「女の方がかなりの演技者、策士でな。そのせいで逆に先に進んでないような感じだ。 外堀はほぼ埋まっているからそれも時間の問題だとはいえるが……。 まったく、もっと進めば遠慮なくシメに行けるのだがな」 「それは行かなくていいですから」 つまらなそうに話す台に鈴絵はバッサリ切り捨てる。 台はしばらく無言でいたが、ふと鈴絵に尋ねた。 「そういえば部長はあの男の方をしっていたようだが?」 「先輩君ですか? どうしてそう思います?」 「なに、俺の説明をあっさり納得してたからな。 あれだけ噂されていれば、俺の言葉といえどそう簡単には信じないはずだ。 それに会話が初対面相手とも思えなかった」 その台の言葉に鈴絵は首を少しだけ傾け、軽く唸る。 「うーん。台先輩の観察眼だけは確かですから別に信用しますけどね。 ともかく何回か会ったことがありますよ」 「なるほど」 またしばらく無言の時間が過ぎる。 結局先に口を開いたのは鈴絵の方だった。 「……聞きたいですか?」 「そうだな」 「いいですよ」 鈴絵はかばんから水筒を取り出しお茶を出す。台の方は美術部に密かに置いてあるせんべいを開ける。 二人してずずっとお茶を飲みながら、鈴絵は話し始めた。 「そうですね、初めて会ったのが半年くらい前だったかな……」 ■ ■ ■ 朝の日課として境内の掃除をしている鈴絵は、その日も巫女装束姿で普通に掃除をしていた。 ふと人の気配を感じ階段の方へと目を向ける。 そこには一人の学生らしき人物がきょろきょろとあたりを見回しながら隠れるように歩いている。 何かに見つかってはいけないような感じで、周りを注意深く見まわしている。 なんというか、明らかに挙動不審。 「うーん」 しばらく考えてていた鈴絵だったがしばらくしてトコトコと近づくと、 「どうしました?」 声を掛ける。 「のわっ……あ、違ったか。良かった」 「? なんのことか分からないですけど挙動不審すぎですよ」 「……俺、そんなに挙動不審だったか」 バツが悪そうに顔を顰める少年。 その様子に軽い含み笑いを漏らす鈴絵。ふと少年の服装に気づく。 「あら、その制服、仁科学園のですね。登校には早いんじゃないかしら」 「ははは……ちょっと事情がありまして」 適当にごまかそうとする少年に首を傾げる鈴絵。 少年は誤魔化すためにさらに言葉を続ける。 「まあ、このまま行っても暇なんですけどね」 「なるほど。それなら神社の掃除、手伝っていきませんか」 「……そこでどうして"それなら"になりますか?」 鈴絵の唐突な提案に少年は思わずつっこむ。 それに対し、鈴絵は極真面目に答える。 「暇なら体を動かしたほうがいいですよ。ほら、健康にもいいですし」 「本当はそう言ってサボりたいだけなんじゃないですか?」 「違いますよ。あまりに挙動不審だったので、そのまま歩いてると職質されそうでしたので……」 「そこまで挙動不審でした!?」 「はい」 ずーんと微妙に落ち込んでるような少年に、鈴絵はさっさと箒を持たすと境内に戻る。 少年も迷ったようだが最後にはついてきた。 そしてついて行きながら口を開く。 「でも、時間忘れて遅刻したらまずいよな。いいわけにもならないし」 「そこは大丈夫です。私も生徒ですから」 「えっ?」 「えっ?」 なぜか微妙に凹んだ鈴絵だった。 ■ ■ ■ 「――そんな感じで先輩君とは会いましたね。それから何回か会ってますよ」 鈴絵は話し終えると、せんべいを一枚取りカリッと食べる。 それまで黙って聞いていた台は、ずずっとお茶を飲み干してから口を開く。 「一つ聞いていいか?」 「はい?」 「そのとき一緒に登校したか?」 「はい。そうですがなにか?」 その答えに、台は納得のいった顔になる。 「あー、なるほど。これで疑問は解決した」 その言葉に今度は鈴絵の方が不審の顔になる。 「えと、どういうことですか?」 「いや、なんでもない。部長には関係あるが関係ないことだ」 「どっちなんですか~!」 鈴絵は疑問の声を出すが台はすでにスルー。油絵を描くために移動する。 「うむ、今日はよく寝れそうだ」 「だからなんのことですかー!」 今日も美術部は微妙に騒がしいのだった。 前:幸せ撲滅運動行動編(後編)、っぽいもの 次:先輩、部活動見学です!(3)
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届かない星だとしても ◆Z9iNYeY9a2 それは時間を遡った、斑鳩船内での出来事。 ニアとバゼットが別れてから、キリカの襲撃で彼が命を落とすところまでにあったこと。 ニアは斑鳩の艦橋で機器を弄っていた。 得意分野ではないため専門的なこと、例えばどのキーやスイッチを押せばこの艦がどう動くかなどということは分からない。 しかし、コンピュータの操作程度なら何の事はない。 バゼットとの情報交換時の彼女の様子からは、彼女の認識にはこのような巨大な艦が一般的なものではないということは受け取れた。 であれば少なくとも自分の周囲の人間にバゼット、そして彼女の知人にとっても一般的なものではないのだろう。 ならば低く見積もっても半数以上、あるいはこの艦を認知している者であってもごく一部の技術者のような人物にしか操縦できない可能性もある。 そうでなくとも少なくとも常日頃機械に触れていてこういった巨大な乗り物にも応用を効かせられるような者とか、動かせられそうな条件はかなり狭まる。 だが、そんな条件に当てはまる参加者が一体何人いるだろうか。 ニアの仮説として考えついたことは、その操縦法をどこかに示したもの、あるいは自動制御か何かを司るものがあるはずだということ。 その中で候補として考えついたものが、コンピュータ内のどこかなのではないかというものだった。 そしてその甲斐あってこの艦の状態、飛行が可能という事実やしかし今それが制限されているということ、さらに武装の状態についても把握することができた。 バゼットに対して言った言葉、自らがこの艦を動かすという言葉は現状ではハッタリであったが、艦の操作方法が把握できたならば嘘ではなくなる。 彼女が去った後で再度見直していたのが、その動かし方だった。 結果、海上航行については大まかに把握することはできた。 だが一方で不可思議だったもの、それは。 「空中飛行の方法、そして各種武装の使用法ですね」 海上航行についてはすぐにどのような操作をすればいいのかは確認できたが、空中飛行と艦に搭載された武装の使用については説明にロックがかかっていた。 その存在に気付いた時にニアの思考に上がったものは、何故このようなものがデータの中に存在し、ロックまでかかっているのかということだった。 不要ならば入れて置かなければいい。ロックさえかかっていなければデータの中に使えない物がある、程度の認識で終わった可能性もあるものだ。 しかしロックがかかっているという事実は存在をあまりにも強調させていた。 思うに、これはいずれ空中飛行と武装が何らかの形で解禁されるかもしれない事実を示唆しているのかもしれない。 であれば、この知識を得ておくことは今後危険人物と遭遇した時の取引材料にもなりうるものかもしれない。 ロックの内容を確認するニア。 そこにあったものは、何らかの問題らしき文章。 全部で6つ。 目を通すが、そもそも意味の分からない単語も多い。 「…このポケモンという単語、ボールの説明にあったものですが、だとすれば載っているこれはそのポケモンという生き物の名前ですか。 しかし固有名詞は分からないですね…」 例えば。 ガブリアス、ポッチャマ、ニドキング、グレッグル、リザードン。この中で最も基礎能力が高いポケモンは○○○○○である。 おそらく分かる人には分かるのだろうが、そもそもポケモンというものが分からない者にはただの文字列。自分には答えを知る術がない。 だがその一方。 えるしっているか死神は○○○しかたべない この○の中に入る答えを示せというのであれば、答えはりんごになる。 これはかつてキラがLに対する挑戦として犯罪者を操って書かせた遺書の頭文字を繋げた言葉。 Lはまず知っている。キラ、夜神月も言わずもがな。メロもこの情報は知っている。 松田桃太、夜神総一郎といった日本警察の面々だとどうだろうか。ノート、死神のことを知っておりLとも密接に関わっていた。答えは分かるだろうと思う。 弥海砂もまた直接の答えは分からずとも知識から推察はできるはず。南空ナオミが不明といったくらいか。 これは自分や顔を知る者のほとんどが把握している一方で何かよほどのきっかけがなければ口にはしないだろうという情報だ。 もしここに並ぶ多くの設問が、そういった法則の問題ばかりなのだとしたら、今の自分には分からない。 もし外してしまえばどうなるのか。 記されていないが、最悪を想定すると首輪爆破、などということも考えられるものだ。 そもそも、この問自体が罠である可能性も否定できない。 もしLであればどうしただろうか。 きっと万全の状態を整え、自身の手で集められる限りの参加者を揃えこの問題を解くだろう。 もしメロであればどうしただろうか。 罠だとしても臆することなく、虎穴に入るがごとくこの問を解くのだろう。分からない問題を解くまでの無茶はしないだろうが、あの一問を解くことに躊躇うことはない。 だが自分にはどうにもできなかった。 罠である可能性を考えてしまえば、どうしても安全を確保した後での行動となる。 ここで言うなら、外した時のリスクが分かるか、少なくとも4、5問ほどは答えが分かるようになってからという道を選んでしまう。 だが、現状でも幸いなことに動かすだけならば支障はない。 実際に動かした時にこの中の情報を求められた場合は分からないが。 「保留、にするしかありませんね。あとはバゼットの手腕に期待するとしましょうか」 そうして基盤から離れ、思考整理のためジグソーパズルを弄り精神を落ち着かせ始めた。 結局、ニアがその問を答えることはなかった。 間もなく斑鳩へとやってきた黒き魔法少女にその身を引き裂かれ、ニアは命を終えたのだから。 ◇ 「夜神総一郎が死んだ、か」 浅瀬の水平が見える砂地に僅かに整った道、その薄暗い空間を照らす灯り。 その灯りの元である静止した原付に跨ったメロは、終わった放送の内容を頭の中で整理しながら呟いた。 L、夜神月の命が無事であることに安心する、それだけでいいはずの放送だ。 それでも、呼ばれた既知の名にはどうしても反応してしまう。 今更その死自体に思うところはない。 ただ。 弥海砂や南空ナオミ、松田桃太、―――そしてニア。 自分の知る者は早期に脱落したか、未だに生き残っている、あるいはいたかといった者に分かれる。 そしてその者達には何の力もないことは知っている。オルフェノクや魔法少女、Lが見た狂戦士には無力な者達。 そんな中で生き残っている自分を含む残り半数は支給品に助けられたか、同行者に恵まれたかだろう。 夜神総一郎が後者だったのは知っている。しかしそんな者ですらもここまでが限界だったのだ。 北崎の名が呼ばれたことがLの知略による勝利ゆえのものかどうかは分からない。 だが、あの化け物が死んで尚もLはまだ生きている。夜神月も。 自分が生きているのは、言ってしまえば運だろう。 最初に同行していたゆまが死んで以降は、情報交換程度はすることがあっても単独行動を続けてきた。 同行者もいない状態で、しかし危険人物に直面する機会も少なかった。 自分の通ってきた道を地図で追う。 スマートブレインビル付近、間桐邸、穂群原学園、バークローバー。 主に南北に分けた場合の中心から南部にかけてを移動してきた。 しかし、スマートブレインで多数の人物に会い、間桐邸でLに会って以降は、ほぼ南部を東西に抜けても会ったのは美国織莉子だけだった。 スマートブレイン本社でのあのビルが倒壊するほどの大規模な戦闘。確かバークローバー付近も周囲はなかなかに荒れていた。 初期の戦闘から、多くの参加者は北部へと移動した、ということなのだろうか。 正直行く道についての判断を誤ったかとも思ったが、目の前を浮遊しているあの巨大な要塞を見れば案外そうでもないのではないかもしれないとメロは考える。 南部に置かれた斑鳩なる文字。確か日本の地名だったはずだが、それが何を意味するのかは分からなかった。 どうやら固有名詞であり、その正体は飛行する巨大な戦艦だったのだ。 何故これが今の段階で動いたのか。何か狙いがあるのか。一考の必要はあるだろうが今はあれを先んじて占領することが優先だろう。 何しろこちらには現状切れるカードがない。 あの戦艦自体が参加者そのものをおびき寄せるための主催者の罠、というのはここに至っては考えづらいだろう。 もしかすると既に何者かが入っている可能性もあるが、その時はその時だ。 味方になり得る者ならば協力できる。敵対する者ならば他の参加者、例えばLのような者達の邪魔になるならば排除する。 行く道は少し逸れてしまうが、あの戦艦の移動速度であればそう戻るのにも時間はかからないだろう。 方向を見るに、おそらく行き先はキラ対策本部。知らない建物というわけではない。 原付の方向を転換し、浅瀬の中に細く続いた砂地を走らせ始めた。 ◇ 戦艦の停船時間はだいたい5分ほど。 前もって停まる施設に陣取っていなければ乗船するのは厳しいだろう。実際、かなりギリギリの時間だった。 メロは息を少し切らしながら、離れていく地面を、建物を見下ろす。 下には原付が乗り捨てられるように転がっているのが見える。何だかんだで移動手段として重宝していたがもう乗ることはないだろう。 内部の構造はやはり戦艦というだけあって、自分の知る戦艦と構造は近い。いや、むしろ広いとも感じる。 だが、やはり本来であればいるのであろう人が全くいないこの静かさというのはやはり気になるものだ。 これだけの規模の戦艦だ。本当ならば多くの操縦員や作業員がいるのだろう。 では、これを今動かしているのは何だ? おそらくは自動操縦か、あるいは主催者の手のかかった何者かがいるか。 自動操縦であれば、その操縦系統をハッキングでもすればこちらでの制御も可能となるかもしれない。 別段得意というわけではないが、ゲーム好きなマットとある程度の付き合いがあったこともあり、電子機器の細工も不可能というわけではない。 それだけで簡単にできるとも思えないが、やってみる価値はある。 もしそうでなかったとして、主催者の手のかかった者がいたとしてもこちらから手を出さない限りは積極的な戦闘状態になることはないはずだ。ならば退く暇くらいはある。 ところどころに貼り付けられた電子地図を頼りに歩みを進めていたメロ。 操縦室、戦艦であるなら艦橋だろうと思える一室の前にたどり着いた時、その嗅覚がある悪臭を捉えた。 (…これは、血の臭い。それもそれなりに時間の経ったものだな) 裏社会ではありふれた、珍しくもない臭い。 中にはこれほどの悪臭を漂わせるほどの血と、その発生源の死骸が転がっているのだろう。 死体であれば恐れることはない。 もし生きた人間がいるなら警戒すべきなのだろうが、この悪臭の中で平然といられるとすれば嗅覚異常者か血の臭いを好む精神異常者くらいだ。 メロ自身どちら、というわけでもないが入る理由がある以上臆するものではない。 如何なるものであれ、乗り物である以上操縦系統があるであろう部屋は重要なものだ。ここを抑えずして他に手段などない。 メロは自動ドアのスイッチを入れて、扉を開いた。 ◇ マーフィーの法則というものがある。 「落としたトーストがバターを塗った面を下にして着地する確率は、カーペットの値段に比例する」 転じて「失敗する余地があるなら、失敗する」というようなもの。 類似する言葉は世界中にあるが、要するに失敗は記憶に残りやすいとでもいうことだろう。 もし99%の成功率がある何かを行ったとして、しかし運悪く残りの1%に引っかかってしまった時などは尚更だ。 特に成功率が高ければ高いほど、人は失敗した時のことを考えないのだから。 この殺し合いにおいて死んだ人間の数はメロが認知している限りで既に36人。 その中で実際に死体を見た、あるいは死んだ場所をある程度把握しているといった者の数を除けばせいぜい25人ほどといったところだろうか。 あるいは、だが。その事実を意識下に置かないようにすることで心の平静を保っていたのかもしれない。 入ってすぐの場所には艦長辺りの人間が座るだろう席があり、そこから床が下がった所に複数の席と操縦機器らしき機械が並んでいる。 広い室内だが、そんな中にも腐敗した血の臭いは充満していた。 そしてその血の主、目の前にいた死体。 全身を細かく切り刻まれ、そこから飛び散った血に染まった室内はまるでスプラッタホラームービーのような有様だ。 その中で、ただ一つ形を明確に保った体の部位。 生気などもう感じられない真っ白な髪をしたその顔。 「ニア、お前」 ある意味最も会いたくなかった――いや、こうなっては見つけたくなかったものが、そこにあった。 ニア。 自分よりも優秀な頭脳を持ちながら、しかし自身の体で何かを行う行動力は壊滅的だった。 もしどこかにいるとすれば、きっとどこかの施設に陣取っていただろうと想定していた。 施設でない屋外であれば、そもそも他者との遭遇が起こりにくい。ニアは行動的ではないが、能動的な動きを行わないというだけ。他者との交流そのものを避けることはないのだから。 一方で、もし他者との協力がうまく取り付けられないうちに北崎のような危険人物に会えばどうなるかなど火を見るより明らかだ。 だが、それでもメロはニアの頭脳は買っていた。何だかんだでうまくやっていくはずだと思っていた。 あの放送で名前を聞いた時の衝撃が改めてのしかかってきた。 どれだけそうしていたか分からない。 数分はじっとしていたと思うが、もしかしたら数十分だったかもしれない。 意識が戻ったのは、室内の一角にある機器にうっすら灯りがついたのを見た時だった。 ふと気づくと、戦艦の移動速度が落ちている。 どこか別の施設にたどり着いたということなのだろうか。 端末に目をやると、到達したのは衛宮邸という施設。 どうやら数十分に近い時間を呆けてしまっていたらしい。 意識を奮い立たせて操縦機器に向かおうとして。 踏み出した足が何かを踏んだ。 下を見ると、そこにあったのはパズルのピース。 ニアにとっての好物であり、暇さえあればまるで習慣のように弄っていたもの。おそらく支給品に入っていたのだろう。 ニアの好みにあったものが入っていたことを幸運と思うか、このような場所で支給されたものがただのパズルだったことを不幸と思うか。 周囲を見回すと、いくつかのピースは確認できるが、それは全てのピースには程遠い数。かき集めたとして十数ピース程度だろう。 何気なく拾い上げたそれをひっくり返してみる。 「…ん?」 裏面の灰色の紙地にうっすらと文字が見える。 筆跡はニアのものであることはすぐに分かった。おそらくニアがメモ代わりに何か書いたのだろう。 パズルのピースをすぐさまかき集める。 血に染まったもの、汚れていないもの、状態は様々。 そのうちの幾つかには今しがた確認したような文字が書かれたものがあった。 おそらくこの場所でニアが一人で考察したものだろう。パズルのピース、つまりかき集めて情報になるものであるという概念に当てはめている辺り実にニアらしいが。 ポケモン城の隠匿。 操縦機器内のロック。 パスワード、6種類。 ポケモン城の隠匿、それを言葉にされたらどうしても引っかかるものがあった。 放送ではこの艦はランダムで施設を巡ると言っていた。だが、本当にランダムなのか? もし真にランダムならばいずれポケモン城に向かうこともあるのだろう。しかしもし向かわないような制御がされていれば? もう一つ気になるのは、この戦艦は禁止エリアには引っかからないとも言っていた。 つまりは現状であればポケモン城にも向かうことはできる。あくまで理論上は、だが。 向かったところで参加者にはどうにかすることはできないだろう。外に出た時点でおそらくは刻印が発動する。 だが、もし刻印を持たないもの、織莉子に聞いたポケモンのようなものを送り込んだ上で外から無線か何かで支持を出す、というようなこともできなくはないはず。 そして、それに気付かぬほど愚かな主催者ではないだろう。 そして気になるのは操作にかかっているロック。 ニアには情報量もあり入力できなかったが、今は2つ3つくらいは開示できるのではないか。 チラリ、と一瞬後ろを見たメロ。 「さて、俺の持ってる情報でどれだけのことができるようになるのか」 基盤の前に座り、キーボードに手をやる。 えるしっているか死神は○○○しかたべない 死神の好物。シドの言葉を思い出すにそれ自体が本当ではないだろうが、穴埋めとしての正解はりんごだ。 ピーという電子音が鳴り、文字列が表示される。 ”迎撃装置を解禁しました” すぐさま別の基盤に目を移し、斑鳩の武装状態を確認する。 先程までは残数が0であった単装砲、ミサイル、そして戦艦下部に備え付けられたリニアカノンの弾数が増加しているのを確認した。 「なるほどな。答えを入力する度に武装や操縦手段が解禁されていくってわけか」 表示枠の中に明らかにもう一つ何かがあると言わんばかりの空欄が残っていることが気がかりだったが。 ともあれ、本来なら戦闘機を撃ち落とすための戦艦の単装砲やミサイルなど、人間相手で考えれば普通に考えればそれだけでも十分すぎるほどだろう。 だがLはいわゆる重武装バイクによる砲撃を難なく捌いたオルフェノクと会っている。これでもまだ足りない参加者がいるのかもしれない。 緊張で頬に伝う汗を拭い、別の設問に目をやる。 魔法少女は魔力を回復するために○○の落とした○○○○○○○を用いる。 織莉子との情報交換が助かった、と思った。 魔法少女が魔力回復にグリーフシードなるものを使うことは知っていた。おそらくそれ自体は魔法少女が求めていることから推測はできるだろう。 だが、それが魔法少女のソウルジェムが変貌したものという情報はきっかけでもなければつかめないものだろう。 魔女、そしてグリーフシード。 入力したところで表示された文字。 ”武装の操縦権を解禁しました” 明かされた画面には取扱説明書のようなファイル、そしてAuto ONという切り換えを行うかのような表記。 武装使用といえばかなり複雑そうな印象を受けたが、かなり簡略化されている。一人でも操作は可能のようだ。 「武装解除か…。チッ」 舌打ちしながらも別の画面を開く。 オルフェノクの中でも上の上に位置する存在、ラッキークローバー。そのメンバーは○人存在する。 これは知らない情報、と言いたいが実は推測する条件が揃っていた。 Lが言っていた。北崎はオルフェノクの中でも高い実力を持ち、ラッキークローバーなる集まりに数えられている存在だと。 そして自分が立ち寄ったクローバーという名のバー。 あそこに飾られたグラスの置き場に北崎の名があった。そして同列に並べられた場所に他に3つの名前。 うち一つは書き換えられたかのような形跡もあったものの、並んでいた数自体は4。 ついでに考えるなら、ラッキー(幸運の)クローバーと言われて思い浮かぶのは葉の枚数が多いクローバー。 中でもメジャーなものは4つ葉のクローバーだ。 もしかすると、その数に擬えたものなのかもしれない。 だが、確証がない。 ニアも懸念していたらしい、これを外した場合どうなるのかということ。 刻印発動か、あるいは二度とこの問題を入れることができなくなるか。 一か八かだが先に確認する必要はある。 ニアが止まったという選択問題を開く。 ガブリアス、ポッチャマ、ニドキング、グレッグル、リザードン。この中で最も基礎能力が高いポケモンは○○○○○である。 無論分からないものだ。 メロはこの中でポッチャマという選択肢を選ぶ。 理由は単純だ、名前の響きから強そうな気がしなかったというだけ。コガネムシとギラファノコギリクワガタのどちらが強そうかと言われて前者を選ぶ人は少ないだろう。 ビーッとエラーを示すような電子音が響く。 身構えたメロ。しかし何も起きない。 画面を再度開き問題を出そうとする。 「この問題は4時間後に入力可能です」 どうやら間違えた場合はタイムスパンが必要になるということらしい。 短いようでいて、この移動速度なら4時間もあれば会場のほとんどを回れる。その間多くの参加者とも出会うだろう。解禁された時に無事でいられる可能性も高くはない。 だが、これなら問題ない。 先程の問題。ラッキークローバーの構成員の人数。 数は、4。 正解だったらしく、画面に表示された情報。 ”戦艦”アヴァロン”との連絡回線が解禁されました” どうやら、正反対の位置にあるもう一つの戦艦との通信が解除されたらしい。 内心で手を打つメロ。 キーボードをうち、連絡回線にメールとしてニアと自分の考察をまとめたものを打ち込む。 内容はポケモン城についてのもの。 メールにした理由は単純だ。今向こうに誰かが載っているかどうかが分からない。 通話であれば出る相手がいなければ終わりだが、メールならどのタイミングであれ送った情報が残る。 送信を選択。メールが送られたことを確認する。 これでいい。最低限の仕事は果たせた。 アヴァロン側でも同じような機能はあるようだが、いずれ向こうに乗った何者かの目には届くだろう。 一息ついて、静かに背後の気配を伺うメロ。 「…俺の分かる情報は、ここまでだな」 静かに画面の光を落とし。 暗くなった画面に反射した室内の光景。 自分の背後に立つ、謎の全身スーツを身にまとった男の姿を確認。 その手が振り上げられたのを見た瞬間、メロは体を低く下げ伸ばした足を地面を薙ぐかのように振り回した。 スーツを来た何者かは、足払いの直撃を受けて転倒。 そのままメロは後ろを振り返らず艦橋の手すりを乗り越えて出口に駆け寄る。 入り口に人影を確認したところで艦長席付近に置かれた小物入れを手に掴み投げつけた。 相手が怯んだ隙に、部屋を脱出し廊下を駆け抜けた。 走る途中で一発の銃声が響き、脇腹の表面が熱と痛みを発し始めても構うことなく駆け抜け続けた。 ◇ 後ろから迫った何者かがいることには、メロは最初から気付いていた。 足音は隠そうとしているようだが、気配まで隠せているわけではない。その辺りは素人といったところだろうか。 だが、気配を隠そうとしたままこちらに迫り、あまつさえ解析を進める途中の自分の背後を取ろうとする相手、信用などできるはずもない。 気付いていないかのように振る舞いながらも、敢えてやっていること、解析を口に出すことで今自分を殺せば不利益となるということをアピールして手を出させることを抑制していた。 そこまでの考えができない、必要ない相手だったら死んでいただろうから賭けではあったがそもそもこの閉所でそんな相手と遭遇すればその時点で詰んでいる。 だがずっとそのままで待機できるはずもない。もし利用価値がないと思われれば、気付いていることに気付かれればまた終わりだ。 行動を起こすまでに何かできることがないかを考え、運良くではあるが通信機能は回復させることができた。 できることだけは成した。ならこの場にリスクを抱えたまま残る意味はない。 どうせ危険人物の手に渡すくらいならせめてこの戦艦を利用できなくする、くらいまでできればよかったがそこまでする時間はないのだから。 そうして残された背後からの接近者、ゲーチスは地面にころんだ状態から起き上がったスーツ着用者、草加雅人を冷たい目で見下ろす。 「全く、もう少ししっかり働いてもらわないと困りますよ」 病院から離れたゲーチスは、しかし警戒と更なる戦力の安定も兼ねて戦艦の収集へと動いていた。 移動に用いたのは草加雅人の持っていたバイク。変形・飛行機能を持っていたのは尚役立つものだった。 戦艦が視認できる場所まで移動したゲーチスは、一定速度で動くそれに対しサザンドラとバイク、オートバシンでの飛行で空中から取り付いた。 移動速度は決して遅くはなかったが、瞬間的な速度で追いつくことは不可能ではない。 最も、中に入ったのはそこから停船し内部への侵入口が開いてからだったが。 さっそく艦橋にたどり着いた時、扉は開いており人の気配があった。 相手は単独。特徴は以前夜神月に聞いたメロなる者に一致した。 すぐに殺そうと思ったが、何やら解析作業に取り掛かっている様子であったこともありしばらくの様子見に徹していた。 まさか気付かれていたとは思わなかったが。これはこちらの失敗だ。 「戦艦にかかったロックですか。なるほど、武装とその使用権が解除されている。私の力とするには十分ですね」 建造中のプラズマフリゲートにも劣らぬ戦艦。あとは操縦権だけどうにかできれば完璧だが。 逃げたメロのことは追うべきか。 戦艦が手に入った今あんな人間一人のことなど些事だが、もし放置して戦艦への破壊活動をされてはことだ。あとこの顔に僅かに残る痛みの礼もある。 ふと部屋の中央に転がる死体に目をやる。 こちらも夜神月から聞いた情報だが、彼と敵対していたニアという人物のそれと一致する。 ゲーチスの顔が、何かを思いついたようにニヤリ、とつり上がった。 ◇ 「…流石に幸運もここまで、か」 脇腹から流れ出る血を抑えながら曲がり角の端で座り込むメロ。 武器はない。現状同行者もいない。 一方で相手は一体どんな力を持っているのかも未知数。何の力もなかったとして、二人の人間を手負いかつ素手でどうにかできるなどと楽観できるはずもない。 だが、これまでも何もない状況であろうとこの身一つでも切り抜けてきた。 ワイミーズハウスを出た時も、手を組んだマフィアが壊滅した時も。 せめて爆弾か何かでもあれば戦艦を破壊し、あるいはLに変な手間をかけさせることもなくせただろうが無いものは仕方ない。 次の施設まで潜むという選択肢もあったが、出口はほぼ一つ。抑えられたら終わりだ。 血を拭い、最後に残った道具、例の宝石を取り出す。 せめてこれを相手にぶつけさえできれば、この場を乗り切る取引はできる。 宝石に血を塗りつけようとしたところで、ふと気配に気付く。 ゆったりとした足音。少なくとも今は一人の様子。 同じ手が通じるかは分からないが、まず今は張り倒して距離をあけるとしよう。 廊下の隅に備え付けられた消化器に手をやる。 曲がり角へと顔を見せてきたところを思い切り殴り飛ばしてやろうと。 そう思っていたはずだったのに。 「――――――――!」 曲がり角から出てきた顔を見た瞬間、思考が停止していた。 白い髪。白い服。 気だるそうな顔と、姿勢の悪い立ち方。 その顔は。 「―――ニア…?」 もう放送で名前を呼ばれたことは知っていた。 もう生きていないことも知っていた。 だけども、ほんの少し。 心のどこかで願っていたのかもしれない。 ニアならば、主催者やこの自分すらも何らかの手段で欺いて生き延びているのではないかと。 そう願いたい想いがどこかにあったのかもしれない。 それ故に見せてしまった、一瞬の、しかし大きすぎる隙。 Burst Mode 電子音と共にニアが手にした何かから光線が発され、メロの腹部を貫いた。 「がっ……!!」 足に力が入らなくなり、膝から崩れ落ちる。 先程銃で撃たれたそれとは比べ物にならない量の血が流れ出て足元を濡らしている。 視線を前に向けると、目の前にいたニアの姿が歪んでいき、先に突破した強化服を纏った誰かの姿があった。 「今度はよくやりました」 廊下の奥から姿を見せたのは、顔の半分を隠すような仮面を被った壮年の男。 一瞬見ただけだがおそらくさっき部屋の入り口に陣取っていた男だろう。 「あなたのことはさる人物から聞いていたので少し遊ばせてもらいましたが、まさかここまでとは」 こちらの傷、そして絶望の表情を見るその顔からは愉悦から来る笑いが抑えられてはいない。 「おま、え…」 メロはその表情からこの男の狙いに気付く。 こいつはただ楽しむためだけにニアの姿を敢えて使って遊んだのだ。 ただ殺すのではなく、弄んで苦しめて殺すように。 「その傷では長くは生きられないでしょうね。 最期の言葉くらいは聞いてあげましょうか?何か言い残すことはありますか?」 と、こちらの顔をじっくり見るように髪を掴んで持ち上げた。 ここまでの激情に駆られたことはこれまでにあっただろうか。 ただの殺人鬼ならば、あの北崎のような化物であるだけだったらこんな感情を抱きはしなかっただろう。 目の前の男は、ただこちらの絶望を楽しむためにニアの姿を利用した。 あり得ないことだとしても、あまりに非合理的なものだったとしても。 空虚の中に一片だけ残そうとしていた希望を、見事に突いてきたのだ。 それだけは許せなかった。 最後に力を振り絞って、男の首を掴み握り締める。 最期に見ることになる男の顔を、自分の力で見ていることを示すために。 「……地獄に、落ちろ」 精一杯の、たっぷりの呪詛を込めるようにそう呟く。 「ふ、ハハハハハハハハハハ!!いい顔です!!その表情が見たかった!! さて、もう用済みです。ここから私の城となるこの戦艦、ゴミを残しておくのも不本意だ。草加雅人、操縦室にあったあの死体の残骸もろとも捨ててきなさい」 と、ひとしきり笑った後強化服の男、草加雅人に命じる。 すると草加雅人はこちらの腕を掴み、引きずりながら移動を始めた。 その一方の手には、何か真っ赤な何かが詰め込まれたかのような大きな袋。 だが、血が少しずつ失われていくメロにはそれに対して何かを感じるだけの力は残されていなかった。 戦艦内のダストシュートまでメロを引きずり、そのまま一片の迷いもなく放り込まれる。 本来ならばゴミは一旦どこかに溜め込まれて港かどこかで処理されるのだろうが、ここでは捨てられたものは直通で戦艦から放り出されるらしい。 体の支えの一切を失い宙へと放られたメロ。 横にはかつてニアだったものもまた、ゴミのように詰められて投げ出されている。 (二人、なら、Lを越えられる…か…) せめて生きている時に会うことができていれば、二人が揃っていれば、こんな無様なことにはならなかっただろう。 そうならなかったが故に、その死をずっと引きずったが故に、こんな情けない死を晒そうとしている。 二人揃えばLを越えられる。 もし自分が死んでもニアが生きていたならまだ可能性はあったかもしれない。 だけどその逆。ニアが死んで自分だけが生き残っていた時点で、既にLの後継者としては欠陥だったのかもしれない。 (…ああ、やっぱ) 脳裏に浮かぶ、本物のLの姿。 彼には一人で全てを担う力量があり、俺のような欠損することで欠陥となる何かを持っていなかった。 どうしても、一人では限界がある自分では。 (届かねえな……) それが体が地に叩き付けられるまでに、メロが最後に思ったことだった。 【メロ@DEATH NOTE(漫画) 死亡】 ◇ 戦艦から放られて落ちていくメロを内部のカメラから見ながら、ゲーチスは艦長席に座る。 「それにしてもゾロアークの幻影だけでも十分かと思いましたが、スーツの変身機能だけでもなかなかのものですね。 合わせることができれば戦闘なら更なる撹乱に使えるでしょう」 ゲーチスは戦略家ではあるが、戦術家ではない。 策を練って行動することは得意だが、場の状況に合わせて最適な形で動くことはできないわけではないが彼自身の性格もあり若干劣ったものだ。 人を見下し、他者が苦しむ姿を楽しむ。そのような性根は隙を生み出す。 かつてはゲーチスの側にはダークトリニティという優秀な側近がおり、実際の戦術面でもフォローすることはできたが、ここに彼らはいない。 「しかし、あの青年が首に触れた時何かが当たった気がしましたが、……ふむ、何ともないですね。気の所為ですか」 ゲーチスは気付かない。 メロが最後に叩きつけた呪詛の意味に。 その首の、主催者により与えられた刻印付近につけられた、また別の紋様の存在に。 メロの呪い、痛覚共有の刻印の存在に。 【E-7南部/斑鳩内/一日目 夜中】 【ゲーチス@ポケットモンスター(ゲーム)】 [状態]:疲労(中)、肩に切り傷(処置済み)、精神不安定、強い怒りと憎悪と歓喜、痛覚共有の呪い発動(共有対象:なし) [装備]:普段着、ベレッタM92F@魔法少女まどか☆マギカ、サザンドラ(健康)@ポケットモンスター(ゲーム) [道具]:基本支給品一式、病院で集めた道具(薬系少な目) 羊羹(1/4)印籠杉箱入 大棹羊羹 5本入 印籠杉箱入 大棹羊羹 5本入×4@現実、きんのたま@ポケットモンスター(ゲーム) デザートイーグル@現実、流体サクラダイト@コードギアス 反逆のルルーシュ(残り1個)、デザートイーグルの弾、やけどなおし2個@ポケットモンスター(ゲーム) [思考・状況] 基本:組織の再建の為、優勝を狙う 1:この戦艦を完全に手中に収め、他の参加者の口減らしを行っていく。 2:草加雅人を利用する。 3:ゾロアーク、草加雅人の力をもってできるだけ他者への誤解を振りまき動きやすい状況を作り出す。 [備考] ※痛覚共有の呪いを首の刻印の近くに受けていますがまだ共有者はいません。次にこの刻印に触れた者と痛覚を共有することになります。また、その存在にゲーチスは気付いていません。 【草加雅人@仮面ライダー555】 [状態]:疲労(大)、負傷(中)、胸に切り傷(処置済み)、頭に打撲、真理の死及びオルフェノク転生の事実に対する精神不安定、昏睡状態 [装備]:イクスパンションスーツ@ポケットモンスター(ゲーム)、カイザギア@仮面ライダー555、オートバシン@仮面ライダー555、ゾロアーク(健康、片腕欠損、ボールジャックにより人形状態)@ポケットモンスター(ゲーム) [道具]:基本支給品 [思考・状況] 基本:儀式からの脱出とオルフェノクの抹殺 1:??????? 2:真理、俺は――――― [備考] ※イクスパンションスーツの機能により昏睡状態です。そのままの状態では目を覚ますことは難しいですが、他者の呼びかけなど外部の刺激次第では意識を取り戻す可能性はあります。 ※草加雅人はリモート操作によって操られています。 ※オートバシンは斑鳩艦内にあります。あくまで所有者の意思(現在は草加雅人)の意図に沿って機動します。 ※斑鳩について 陸地のホバー移動は操縦可能ですが、現状は飛行による制御になっているため実質飛行による移動のみ可能となっています。 操縦基盤には6つのロックが存在しており、それぞれ解除することで ハドロン砲以外の武装 ハドロン砲 武器系統の制御 操縦系統の制御(飛行時) 格納庫のナイトメアフレーム 戦艦”アヴァロン”との連絡 が開放されます。現在はそのうちハドロン砲以外の武装、武器系統の制御、戦艦”アヴァロン”との連絡が解除されている状態です。 また、いずれか一つはロック解除のキー入力まで4時間待つ必要があります。 アヴァロンにこれと同じロックがあるかどうかは不明です。 143 再起動 投下順に読む 145 待ち人ダイアリー 時系列順に読む 132 虚の中の道標 メロ GAME OVER 139 INVASION OF VENOM ゲーチス 154 立ち向かうべきもの 草加雅人
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このページは書きかけです ニーネン=シャプチの歴史についての記述をがんばって書くぞ! ..ueg a ga^t-pa^chk us ja-tiapkal le-cha-pnaut sha-ni^nen-shapch-ie-efiu^laft gang-dan-la-hangga^sh-saisbe^rr lai miai 著者 ソプゲン=ナプトー 場所 大宇宙連合会議 ジャンル 歴史解説 内容 ニーネン=シャプチの歴史 記述の細かさ なんとなくわかる程度 やる気 よーしやっちゃうぞー みんなに一言 是非読んでね! ニーネン=シャプチの歴史についての記述をがんばって書くぞ!(にーねんしゃぷちのれきしについてのきじゅつをがんばってかくぞ 檀語:..ueg a ga^t-pa^chk us ja-tiapkal le-cha-pnaut sha-ni^nen-shapch-ie-efiu^laft gang-dan-la-hangga^sh-saisbe^rr lai miai)とはソプゲン=ナプトーが大宇宙連合総会のみんなにわかりやすく歴史を説明するために用いる言葉、またはその記事である。 がんばるぞー!(ぉー) 目次 ニーネン=シャプチという国を知らない人は… 起源 三大文明 ニーネン=シャプチという国を知らない人は… 右のリンクをクリックしてみよう!→すらんちのくに 起源 ニーネン人(次からは「人民・イェシュート」と言うよ)は惑星チャグマ=ダプラの赤道付近、アイユヴァン地方に生息しているノーアウ=ダスランバウ(ドウクツザル)の子孫と言われているよ。 宗教研究家の人たちの中では「人民の祖先はウダナズラナーテの庭(スワーシャカーチェ集約神教でいう天国)からやってきたんだ!」というラフィル混血説を主張する人もいるよ。 科学者たちは宗教研究家の人たちの考え方を長年否定していたけど、最近になってラフィル混血説を裏付ける証拠が出てきてしまったので学会では意見が真っ二つに分かれているよ。大変だね。 三大文明 アース連邦でもあるよね。なんかそういうの。メソポタミアとかエジプトとか。 ニーネン=シャプチにも同じような古代文明が栄えたよ。以下の三つがその古代文明だよ。 スグリ文明 ネグエ文明 パハニヴィエ文明 この中で一番文明の発達が早かったのはスグリ文明。ネグエ文明やパハニヴィエ文明よりも早く農業を始めたよ。ラヴィロア人という民族がスグリ文明の文明圏に農耕を伝えたと言われているけれど、このラヴィロア人の祖先はまだ見つかっていなくて系統不明なままだよ。謎だね! その後はウダンタン王やトラキサエクム王といった王様たちが戦争をしていたからあまり進展がなくなったけど、古代スモラヌンプラエ朝を開いたサグサ=マガマグ王が彼らを征服して一段落したよ。 しばらくして古代スモラヌンプラエ朝のガナガナ王が王権(王様に関するルール)を作ったよ。この頃に古代スモラヌンプラエ語の文字、宗教、政治の基礎が作られたんだって!