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遊技盤の主は盤上を支配するのか(後編)◆BEQBTq4Ltk ← 部屋に通されるまでに彼らの間に会話は発生せず、ただ黙って足を進めるのみ。 広川の導きにより案内されたタスクであるが、近場にあった椅子を引き寄せ腰を落とす。 周囲を見渡せば壁一面には巨大な液晶が掲げられており、どうやら会場を監視する一室のようだ。 そこにはヒースクリフの姿も映されており、タスクを除く八人の生存者の現状が確認出来る構図となっていた。 「よかった……無事だったか」 半ば脅しの形で言い包めた足立透に不信感が残っていたが、彼は役割を全うしたようだ。 錬成陣の地点にて雪ノ下雪乃、佐倉杏子と一緒に行動している姿を確認しタスクの表情に笑顔が浮かぶ。 しかし、安心することは出来ず。脳内を切り替えると視線は目の前に座る広川を捉えた。 「これからどうするつもりだ。此処まで辿り着いたなら最後まで乗ってやる……次はどうすればいい」 「お前達の予定からして次は鋼の錬金術師による首輪を外すことが重要……ならば、少しは時間を稼げ」 「だからこうしてこの部屋に案内したんだろ。問題はその後だ……お父様? と次に遭遇した時が問題だ」 己の役目は黒幕を欺くこと。 お父様の本拠地に結果として招かれたタスクは唯一、自由に主催へ干渉出来る立場となっている。 無論、言葉を掛けるだけであり、実際に戦局を左右するような権限は持ち合わせていない。 「問題……ならば遭遇しなければいい話だろう」 「……お前は何を言っているんだ」 「この場から抜け出す方法がある。勿論、その準備は最初から出来ている」 広川の言葉を鵜呑みにしては都合の良い方向――主催にとって。 流されるがままになってしまう恐れがあり、抽象的な表現こそ多いがタスクは全ての欠片を拾い上げるように耳を澄ます。 「一応聞こうか。どうやって俺は帰る事が出来る」 「簡単だよ。扉を抜ければそれで終了さ」 質問をした所で、的のない答が返ってくることは予想していた。 切り口を変えてみるかと考えるも、それは無駄な所要だろうとも思ってしまう。 広川の真意を見出すことは不可能なのか。それとも、ヒースクリフのような頭脳に長けた存在ならば可能なのか。 「気になっていたことがある。一つじゃないけど、ヒースクリフさんはどうして首輪を解除されているんだ」 「彼は彼女のお気に入り……と云うよりも、彼だから外れていると言っていいかもしれないな。 私の他にも此度の運営に関わっている存在がいてな。彼女は彼女で動いているのさ――私と同じように」 「どうして黙っていたんだよ……って言っても期待するような答は返って来ないよね。 分かったよ、元々、三つの計画が同時に動いているから他にも内通者が居たことは気になっていたんだ」 「三つ……?」 「俺がこうして時間を稼いでいること。エドワード・エルリックが向かっていること。ヒースクリフさんがもう一人の内通者と接触していること」 なるほど。と、短く呟いた広川は何かを思い返すような遠い目で液晶を見ていた。 タスクの視線も釣られて推移し、そこには御坂美琴以外の参加者がある程度纏まっている光景が映し出されていた。 雪ノ下雪乃、足立透、佐倉杏子。 ヒースクリフ、黒、エンブリヲ。 比較的彼らに近いエドワード・エルリック。 そして一人外れた場所に居るが、着実と近付いている御坂美琴。 ――俺が失敗したら皆に迷惑が……さて、どうしようか。 悩む時間すら惜しい。何せお父様との謁見まで――残り数分。 ◆―― 仕込みの時は終了し、残るは実行のみ。 最後の鍵を握るは鋼の錬金術師。 今宵、彼が欺くは誰になるのか。 全ての事象は因果によって構成され、遊技盤の主はほくそ笑む。 足掻け、足掻け、足掻け。 宙に上げられたコインの結果など、最初から決まっているのだ。 ――◆ 死者の名前が告げられるよりも時は遡る。 学院内のとある一室に身を寄せたエドワード・エルリック。彼の視界に飛び込んだのは発光する四角形状の機械であった。 錬金術が発達した彼の世界に於いて、パソコンなる文明は登場していない。未知なる存在に警戒心が最大限にまで引き上げられる。 予想を立てるならば参加者に支給されているデバイスに近い代物だろう。 液晶と呼ばれる表面に並べられた文字列。真偽は不明であるだ何者かが鋼の錬金術師に語り掛けているようだ。 近場にあった椅子を引き寄せるとそれを液晶の前方に置き、腰を下ろした段階で彼は腕を組んだ。 画面の向こうから接触を図る存在は何者なのか。 お疲れ様などと言っていることから、参加者よりも運営側に近い存在であることが伺える。 そして、運営側の存在などエドワード・エルリックからしてみれば一人しかおらず、脳内に浮かび上がる人物像は自ずと彼を形成する。 ――広川が今になって俺に接触を……? 疑問は残る。はたして本当に運営は広川一人で行っているのか。 名簿に記載されていた複数のホムンクルスが闇に潜むあの存在を連想させた。しかし、エンヴィーは今回の経緯を知らないような素振りをしていた。 こちらを騙すための演技の可能性もあるが、あの状況で嘘を吐くだろうか。敵ながらにしても、思う所はある。 ならば彼らホムンクルスは親から見捨てられたのか。その可能性は大いにあるだろう。かの造り手が情など持ち合わせている筈もない。 会場の中で遭遇し交戦、或いは共同戦線を張ったホムンクルス達。 エンヴィーとプライドは殺し合いの真理を知らずに、エドワード・エルリック達と同じように何も目的を掴めぬまま放り投げ出されたようだ。 彼の睨みではホムンクルスの親玉が関係していると思い込んでいた。美樹さやかを救出した際に辿り着いた疑似・真理の空間からして錬金術に博識のある者が絡んでいるのは間違いないだろう。 依然として主催者と言い切れる存在は広川のみであり、倒すべき相手の全貌すら掴めぬまま、今を生きている。 【突然で驚いているかもしれないが、君に話がある】 さて、どうしたものかと画面の向こうにある真意に想いを傾ける。 エドワード・エルリックに残された時間は少ない。学院内を捜索し高坂穂乃果を見付ける必要がある。 こんなことで時間を消費する暇など無いが、運営側から接触された時点で行動を監視されていると考えて間違いないだろう。 下手な動きをすれば己の生命、下手をすれば仲間の生命にまで危険が及ぶ可能性も考慮する必要がある。 現に学院内に放置されていた少女達の死体と繋げられた人形。その存在が彼を更に苦しめる。 【そう固く構える必要はない。話というのも君達にとってはメリットの塊だ】 こちらの様子が見抜かれていることから監視されていることは確定である。 「……聞こえてはいるんだよな?」 畏まる必要は無い。たとえ相手に生命を握られていようと、媚びることなどするものか。 此度の原因を持つ相手、一瞬たりとも頭を下げるなど死んでも有り得ないだろう。 【その認識で構わない】 「じゃあお前は広川ってことでいいのか? それとも俺の知らない別の人間か……それとも、まさかお前はホムンクルスの――」 【その質問には全部違うと答えよう。重要なことはそこじゃない】 「正体の掴めない奴の言い分なんて簡単に信じれるわけあるかよ」 【こちらも時間が無い。手短に要件を済ます】 「て、てめぇ……っ!」 歩み寄ろうとしない液晶の向こう側に対し、怒号を響かせながらエドワード・エルリックは立ち上がる。 椅子が倒れ無機質な冷たい音が部屋中を満たす中、主催者の人間は何も変わらずに文字列を表示し続ける。 【信用するかどうかは君しだいだ。だが、藁にも縋る思いとは正にこのこと】 わざわざ反感を買うような単語の運び方にエドワード・エルリックの苛立ちは更に募る。 握られた拳は震えており、放つ対象もぶつけるべき存在もいないが故に、怒りは行き先を失う。 「じゃあ話してみろよ。時間が俺も……誰もが同じなんだ。つまらない話だったらぶっ飛ばす」 【話が早くて助かる。君達参加者の首輪を外す手助けをしてやろうという提案だ】 「…………………………は?」 【悪くない話だろう。君達の生命を握るその忌々しい枷を解放してやる術を教える】 次の言葉が脳内に構成されつつあるが、実際に喉元を通ることは無かった。 情報の処理は追い付いている。しかし、あまりにも必要であろう過程を無視した結果の受け入れに時間を要する。 画面の向こう側から示された術は誰もが求め、誰もが諦めた重要課題の一つだ。 「そんなことが出来るならとっくに外している、俺だって何度も試した」 【どれだけ試そうが無駄だ。最初にこの箱庭に施された仕掛けを解除しないことには始まらん】 「仕掛け……? 何を言っているか分からないけどよ、説明はしてくれんだろうな」 首輪の解除に対し行動を取った参加者は多く存在する。 手立てこそ錬金術や超能力、魔法と多岐に渉るが誰もが失敗の壁に到達し、その解除を諦めた。 会場に施された仕掛けが原因となっているようだが、言葉そのものを聞いた段階でまともな判断など不可能である。 内容を知らされずに標題だけが判明している資料への読み込みなど当事者で無ければ分からない。それと同じだ。 言葉一つで納得出来るような状況か。答えは否。エドワード・エルリック以外の存在であろうと返しは同一の旨を含むだろう。 信頼の無い相手、根拠の無い希望、説明すらされない真実。 鵜呑みに出来る許容範囲を超えている。超えるというのも優しいぐらいだ。そもそもとして枠を超越している。 【君も見たことがあるだろう。会場に刻まれた錬成陣に心当たりは】 DIO、後藤、御坂美琴、キング・ブラッドレイ――そしてセリム・ブラッドレイ。 一堂に実力者達が介したあの激戦直後の出来事である。 佐倉杏子、ウェイブ、田村――それにイリヤ。多くの参加者を巻き込んだ死の螺旋。 「俺が読み取れなかった文字に仕掛けがあるのか……?」 【それも含めよう。しかし、根本的に問題があった。仮に錬成を発動したところで波動が流れない仕組みになっていたのだ】 時間軸を超えた先、調律者とゲームマスターが到達した境地へと鋼の錬金術師も手を掛ける。 箱庭の外を包む外壁の真意など、収納された駒同然である彼らに見抜くことは不可能である。 全知全能を誇る千里眼を以てしても、枷が嵌められ全ての色素が濁されたような偽りの空間の前では役に立たないだろう。 信じるに値する情報か。 真偽はどうであれ価値を見出せるのか、掌の上で踊っているだけに過ぎないのか。 「知ったような口で……全部知っているのは本当かもしれない。だけど、俺が素直にはいと頷くと思っているのか?」 【君の言うことは最もだが、そうだな。放送が終了してから二十分後にまた声を掛けさせてもらう】 開幕のベルが鳴り響いてからどれだけの時が経過しただろうか。 上条当麻の鮮血がまってからどれだけの死者が生まれたのか。 エドワード・エルリック。 彼はどれだけの生命を、救えなかったのか。 死神が薄気味の悪い笑顔を浮かべながら、知りたくも無い答案用紙をつまみ上げた。 この世から消失した欠片を追い求めた。 手を伸ばせば光の先にある希望を掴み取れると己へ暗示を掛けていた。 決して叶わぬ幻想だろうと、意思が折れぬ限りは無限の可能性を秘めていると。 嗤わせてくれる。 現実はどうだ。残り生存者八名。 白井黒子から託された高坂穂乃果の名前が告げられ、放送から抑揚の感じられないせせら笑いが会場を包み込む。 救うなど飛んだ笑い話だ。 現実を見ろ。志がどれだけ高かろうと、お前は何を残したのか。 友も、仲間も、何もかも。お前だけを残して全てが消えてゆく。世界は停滞せず、無慈悲にも彼を過去の人間へ落とし込む。 あの子は死んだ。彼も死んだ。そして彼女もまた、この世を去った。 死者の声など二度と聞けず、耳に届く音叉は所詮亡者の嘆き声。 生としての形を保っていた頃の面影など無く、死人は黙り土へと還り生者の足に絡み付く。 「――――――――z______ッ」 教室内に声にならない叫びが澄み渡り、やがて後を追うように机へ拳を叩き付ける音が響く。 鋼の錬金術師の背中がやけに小さく見え、決して後に戻ることの出来ない永遠の後悔が彼を深い海の底へ誘うようだった。 一度墜ちてしまえば、再び這い上がることは簡単な事にならず。 後悔と失念に飲み込まれ二度と光を終えぬ身と成り果てるだろう。そして意味も無く現世を徘徊し、やがて人生に欲を感じずその生涯を自ら終える。 高坂穂乃果は死んだ。 白井黒子に託された彼女は既にこの世を去った。 ウェイブ、田村玲子も死者の呼び声に導かれ、彼が腕を伸ばした先に掴むは空白の刹那。 己すら満たすことの出来ない篝火。払いのけるにも現実は死者の存在を譲らず。 【辛いこともあるだろうがここで立ち止まる余裕は君にあるだろうか】 「……言われなくても分かってんだよ、誰が止まる、もんか……っ」 絞り出したかのように語尾にまで息が届いておらず、決意の表れとは到底呼べないような灯火の声。 震えが止まらない。彼の身体は懺悔に塗れ己の不甲斐なさに腹を立てているだろう。 自分で自分を罰したい程に、この身で許されるならば彼は自らを貶めるだろう。 けれど。 「俺にしか出来ないことがあるって言ったよな。大佐もキンブリーもいなくなっちまったならもう、俺しか錬金術師はいない」 【心変わりか】 「勘違いすんじゃねえ。お前が俺を利用するように俺もお前を利用してやるだけの話だ。 首輪を外せば俺達は一気に自由の身へ近付く。この機会を逃したら今まで死んでいった奴らに会わす顔が――ご託はいいから、話してもらおうか」 全てを利用しろ。たとえ相手が敵であっても。 死中の中で活を見出だせ、奇跡とは諦めぬ者に降り掛かることから奇跡と呼ばれる。 【よろしい、ならば我々はこの時から共犯者となる。よろしく頼むよ鋼の錬金術師】 「……いいから」 【そうか。早い話は先と変わらない。君の力で首輪を外す――それだけだ】 「錬金術によって首輪が外せれるとして、何が方法なんだ。 ただの金属に戻す――って訳にもいかないだろう……まさか、そうなのか?」 錬金術が必要ならばまずはその用途、価値を見出す必要がある。 挑戦など既に過去の遺産であり、画面の奥に居座る人物の語るロックとやらが解除された所でどうなるというのか。 【プライドとの戦いを思い出してくれ。要領はあの時と変わらない】 プライド――セリム・ブラッドレイとの戦い。 佐倉杏子と共に刹那とは云え共闘を果たしたホムンクルス。 後にイリヤ、DIO、後藤、キング・ブラッドレイ、御坂美琴を巻き込み、ウェイブや田村玲子も参戦したあの戦い。 真実を知る者からすれば要領はこの戦いと変わらない。 思い返せ、あの時に己が何をしたのか――けれど、真実は見えず。 最終的に意識を失ったあの戦局に通ずる事象が見出だせないのだ。何が隠されている。 【訂正しよう。今の君にとっては関係のないことだった。美樹さやかの時を思い出してくれ】 思考が纏まらない中、新たな情報だけが追加されてゆく。 真意は不明だがプライドとの戦いを振り返っても得るものは無かった。 ならば新たに示された美樹さやかの時――つまりはエスデスや御坂美琴との戦闘直前の錬成を指すのだろう。 あれは彼女が魔女として戦場に降臨していた時のことだ。 タツミから事情を聞き出し、事前に佐倉杏子と接触していたため持ち合わせていた魔法少女への知識。 美樹さやか本人の身体と魔女の残骸であるグリーフシード。そして生きている彼女の精神。 全てを繋ぎ合わせた結果、かつて弟の魂を鎧へ憑依させた錬成を基礎に行った奇跡の錬成。 辿り着いた先は疑似・真理の空間と呼ばれる心象風景の世界。 相対するは美樹さやかの内なる影――シャドウ。己とは異なる存在であり、己でもある仮面。 最後は彼女自身が己の仮面を受け入れることにより、奇跡を引き起こし魔女から現世へと帰還。 「俺を――俺達ごと錬成するつもりか」 プライドとの戦いを思い出せ。 正確に伝えるとなると、エドワード・エルリック自身が自身を錬成したあの瞬間を指していた。 しかし、それは正しき時間軸を進んだ鋼の錬金術師が知りうることであり、現在の彼はその事実を知らない。 【薄々は気付いていると思うがこの空間は普通じゃない。 通行料は首輪そのものが役割を果たすから心配する必要は無い】 そうなると少しだけ、僅かにだが希望は見えてくる。 手段としては賭けに近い。けれど、その賭けに乗らなければならない程に追い詰められているのも事実である。 美樹さやかの時でさえ分の悪い賭けだった。故に今回の賭けに怖気づくなど今更な話でもある。 「お前の言っていることは分かった。逆に聞くがそのロックって奴は大丈夫なのか」 【広川が手を打っている。安心してくれ】 「俺はお前も広川も信用ならねえ。何か一つでもいい、信頼に値する情報を明かせないのか」 「強気だな。その気になれば私は君の首輪を爆破出来るぞ」 「じゃあそうしてくれ。わざわざそっちから干渉してんだ、追い詰められているのはそっちも同じだろ」 残る材料は信頼。 元より利用されるならば利用してやるという魂胆だが、一つの条件すら不明な相手との共同戦線など巫山戯ている。 嘗てグリードと組んだ時も、グラトニーの中から脱出する際にエンヴィーと組んだ時も。 敵でありながら同じ目的のために手を組んだ時がある。現在の状況はこれらと変わらない。故に 「お前の目的は何なんだよ。俺に、俺達に力を、知恵を貸す理由はなんだ」 たった一つの欠片さえ証明されれば駒となってやる。 そして共同戦線を張るからには俺が死ねばお前にも死んでもらう。 『……ははっ、ごめんね。ちょっと手が塞がってたから』 「――――――お、女?」 一室に響いた声にエドワード・エルリックの身体が固まった。 広川と異なるとは聞いていたが、声色は自分と同程度ぐらいの年齢としか思えない。 「お前……女だったのか」 『性別は関係ないよね。さっきまでヒースクリフ達と会話してたから貴方とは文字で会話していたの』 「ヒースクリフ……生きているのか!?」 『まずはそこからか……そう、彼は生きている。そして首輪が外されているの』 「首輪が外されている――だから放送で名前が呼ばれたのか?」 『さすがだね。話が早くて助かる……彼らには貴方の役割を伝えて、錬成陣の場所に誘導済みだから』 「……俺がお前の話を蹴ったらどうするつもりなんだよ」 『蹴らない。貴方はこの提案を蹴らない……信じていたから』 どうやら自分の知らない所で既に引き返せない段階にまで話が進んでいるらしい。 ならば彼も覚悟を決めぬ訳にもいかぬ。元より腹は決まっているのだ、ここまで来れば運命共同体である。 「じゃあ俺は錬成陣を目指せばいいんだな? だけどよ、錬成をするって簡単に言うけどな……」 『分かってる。これから貴方のデバイスに各世界のデータなり必要な情報を送り込む。 辿り着くまでに一通り読んでくれれば問題ない……筈。あとは貴方次第だから頼んだよ』 「……どっちにしろ簡単に言うじゃねえかよ。それでいいのか? お前だってこんなことすりゃ広川――なあ、一ついいか」 彼女は口を揃えて錬成と言葉を紡ぐも錬金術師の立場からすれば式も成り立たぬ術など成功するものか。 必要な情報を送ると言われ、はいそうですかと二つ返事で答えれるならば世の中の生物全てが錬金術師になれるだろう。 それでもやるしかないのなら、やってやる。しかし、気になることが多すぎるのだ。 彼女が干渉すればそれは広川にとって裏切りも同然だろう。 「広川やお前以外にも俺達の敵はいる……よな」 『そうだね――お父様。こう言えば貴方には伝わると思う』 「……そうかよ」 嫌な予感とは当たるものだ。 エドワード・エルリックの額には汗が浮かんでいた。 ◆―― 欠片は全てに行き渡る。 これで正真正銘の運命共同体。 次なる行動はただ一つ。 約束の地へ急げ。 ――◆ 大地を駆け抜けろ。 建物を飛び出してから一切の休憩を挟まずに彼は約束の地を目指す。 『ホムンクルスが関わっていたことは不思議じゃないようね。深くは聞かない……でも急いで。 お父様はまだこの状況に気付いていないから。それでもいずれは気付く。時間を稼いではいるけど、それにも限界があるから』 デバイスの液晶に流される単語の羅列に目を通しつつ、脳内で処理するは未知の方程式。 通行料は首輪、行く先はかの空間。材料も人間も揃っている。あとはやるだけ、やるだけである。 『それと私の目的だけど――救いたい人がいる。殺し合いに関わっていながら巫山戯た意見だとは自分でも思っている』 ヒースクリフが生存しているとなれば己を含めて参加者は残り九名。 エンブリヲ、足立透、御坂美琴。立ち塞がる壁は今も生きており、その先にはフラスコの中の小人が構えている。 後に矛を交える相手であるが、首輪――生命を握られたまま戦闘となれば有無を言わさずこの世を去ることになるだろう。 『今はそれだけを信じてほしい。貴方が首輪を外すことに成功すれば黙ってでもお父様と衝突することになると思う。 その中できっと私は貴方達に会うかもしれない。その時は頭を下げて謝罪する――だから、今だけは信じて。私と貴方達は運命共同体だから』 この腕は誰一人として救えずに。 己だけが生き残り、託された少女すら救えずに参加者は残り九名にまで減ってしまった。 『貴方なら分かっていると思うけど、お父様がこの状況に気付いている可能性もある。だから、急いで』 もう、誰も失うものか。 この腕で救えるのならば、どんなに泥を被ろうが、血を流そうが。 最後まで抗い続け、黒幕を表の舞台に引き摺り下ろすまで。 『幸運を祈る――こんなことなんて言える立場じゃないけど、私は貴方が成功させることを祈っているから。時間があれば私とヒースクリフの会話を録音したデータも聞いてほしい』 意思が折れぬ限り、彼は最後まで挫けない。 太陽が天高く昇り、箱庭の会場を照らす中。 鋼の錬金術師は約束の地を目指し、大地を駆け抜ける。 【F-6/二日目/朝】 【エドワード・エルリック@鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、精神的疲労(大)、全身に打撲、右の額のいつもの傷、黒子に全て任せた事への罪悪感と後悔、強い決意 [装備]:無し [道具]:デイパック×2、基本支給品×2、ゼラニウムの花×3(現地調達)@現実、不明支給品0~2、ガラスの靴@アイドルマスターシンデレラガールズ、 パイプ爆弾×2(ディパック内)@魔法少女まどか☆マギカ、千変万化クローステール@アカメが斬る!、学院で集めた大量のガラクタ@現地調達。 [思考] 基本:主催の広川をぶっ飛ばす。 0:西へ向かい、首輪を解除するために錬金術を行う。 1:大佐……。 2:前川みくの知り合いを探したい。 3:エンブリヲ、御坂、ホムンクルスを警戒。ただし、ホムンクルスとは一度話し合ってみる。 4:一段落ついたらみくを埋葬する。 5:首輪交換制度は後回し。 6:魔術を解析したい。発見した血の練成陣に、魔術的な意味が含まれていると推測。 [備考] ※登場時期はプライド戦後、セントラル突入前。 ※前川みくの知り合いについての知識を得ました。 ※ホムンクルス達がこの殺し合いに関与しているのではと疑っています。関与していない可能性も考えています。 ※仕組みさえわかれば首輪を外すこと自体は死に直結しないと考えています。 ※狡噛慎也、タスクと軽く情報交換しました。 ※エスデスに嫌悪感を抱いていますが、彼女の言葉は認めつつあります。 ※仮説を立てました。 ※お父様が裏に潜んでいることを知りました。 ※デバイスに各作品世界の情報が送られています。 ◆―― 選択の時、来たれり。 ――◆ 願いは決まったかね。 そう告げられたタスクの心境を察せれる存在など広川しかいないだろう。 彼は優勝者の背後に立っており、補助をするように声を上げた。 「別室で話していましてね、どうも我々に願いをかなえられるのは不服だと申している」 「お前達に叶えられる願いなんて、こっちからお断りだ。そんなことはアンジュも……誰も望んじゃいない」 彼らの言葉を借りれば『聖なる器を奇跡で満たしたが故に、願いが叶う』 大切な人を取り戻そうと、主催者達の息が掛かった願いなど、誰が望むのか。 人生を弄び、その最後まで茶番に巻き込もうとするならば、その所業、許してなるものか。 「人間とは愚かな生き物だ。目の前に叡智があるというのに何故、拒む?」 「愚かな生き物だからですよ。人間は醜い己を偽り、こんな時でも綺麗事で自分の意思とやらを優先する」 ――お前はどっちの味方なんだ……。 広川の言葉はその場凌ぎの虚偽にしては重みが感じられ、まるで本心からの発言に聞こえる。 話術に長ける人間ならではの演技だろうか。彼からは表と裏の境界線が感じられずにいた。 場の支配権を彼に委ねたタスクであるが、相手であるお父様から微塵も生気を感じない。 しかし、何処か感情を漂わせており、彼の真意も計り知れずにいた。 「ならばお前はこのまま……何も願いを叶えずに元の世界へ還ることでいいのか」 「お前達が還してくれるなら……そうするね。俺は元の世界へ戻れるのか?」 話には裏が存在する。 大勢の人間を集め殺戮の宴を開催した彼らに常識が通用するとは最初から思っていない。 首輪の解除や偽装の優勝を含め、彼らを全て信用すれば、死ぬのは己である。 最悪の場合は戦闘も発生しよう。懐の刀に手を伸ばし――。 ――アヌビス神は時計塔に置き去りのままか。 相棒とも呼べる刀身が手元にあらず。 他に武器を持ち合わせてはいるが、彼の中で勝率が大幅に減ってしまう。 されど、心境を悟られるな。足元は最初から見られている。ならばせめて底は見せるな。 「可能だ……お前達は知っていると思うがあの会場にはロックというつまらぬ枷が存在している」 「ロックを解除すれば色々と解放されるのだが……その一つに扉の先の選択肢が広がる仕組みになっている」 「……扉の先の、選択肢……それが皆の世界ってことか」 数刻前に意識を取り戻した時を気付かなかったが、お父様が居座る玉座の奥には巨大な扉が置かれていた。 彼らの言葉を処理し、必要な情報を連結するにこの扉を通れば元の世界へ帰還出来るのだろう。 不思議とは思わない。平行世界の移動を個人単位で成功させる調律者を知っている。 寧ろ、扉の存在が可能性を大いに引き上げているようにも感じていた。 「でも最後のロックを解除する前に俺は優勝した。だから――」 「それは私がサービスで解除しておいた……自分達の力で解除出来なかったが、仕方あるまい。 遅かれ早かれお前達は足立透と交戦していた。黒が駆け付ける可能性もあったが、後に御坂美琴も合流しただろう。 最悪の場合はエンブリヲすら敵に周りロックの解除どころの話では無くなるからな……お前達の位置関係は皮肉にも無理だった」 仮にタスク達が時計塔に寄っていなければ。 佐倉杏子は足立透に殺されていただろう。エンブリヲが本田未央を見捨てていなければ、鉢合わせする可能性もあっただろう。 学院での戦闘後に御坂美琴が西へ来ていたら。彼らの生命は塵のように消えていただろう。 「感謝の言葉は必要ない。求めていないからな」 「ならそうさせてもらうよ……誰が言うものか」 共同戦線の運命共同体。 内通者と参加者の賭けであるが、礼を述べる間柄などであるものか。 主催者がいなければそもそも殺し合いは始まっていない。 「つまらんな……まぁ、いい。 還るならばそこの機体に乗り込んで還りたまえ。もうこちらからの興味は失せた」 「機体……っ!?」 お父様の指がトンと台座を突いた時。 タスクの左方に召喚されたのだ。何も存在せずに無だった空間。 物体すら感じられぬただの空間に構成されるは見慣れた機体だった。 その光景に驚きを感じながらも近付くタスクだが、目を疑った。 見慣れた機体は彼がよく知る存在と同一であり、紛い物と呼べない正真正銘の彼の機体。 粒子のように構成されその姿が完全に顕現された時、帰還の手段が整ったと言える。 「これは俺の――隠し持っていたのか?」 「何を言うんだ。支給品の段階で気付くべきだろう」 「広川……それもそうか」 小型の飛空艇。 タスクからすれば相棒であり、アンジュとも一緒に跨った愛機が主を迎えに馳せ参じた。 コックピットブロックをこじ開け、内部を確認。 各種メーター良好、エネルギーも問題なし、センサーも正常に作動していた。 ――本当に、帰れるのか……。 座先に跨がり、各機関を作動させる。 静まり返った空間にエンジン音が何処までも響き渡る。 ――反響具合からして……とてつもなく広いのか? 空間の奥行きを感じながら、レバーを握るが若干だが機体が上がる。 手入れもタスクの知っている機体と同じであり、今すぐでも飛び出せる段階だった。 ――時間稼ぎはこれ以上無理……か? 実際に稼げたのは一時間程度だけど……皆は大丈夫だろうか。 このまま合流したいところだけど、これからどうするべきか。このまま俺だけが還るなんて有り得ない。 雪乃が、杏子が、皆が……まだ、戦っているんだ。俺だけ悠々と生き延びるなんて――――――――――――なっ。 「そのままこの空間から消えれば首輪が爆発しお前は死ぬ。 最後の人間がそんなことで死ぬとは興醒め以下……これは当然の結果だよ」 モニターに表示される文字列と解除された首輪。 広川の干渉だろう。己の選択に悩むタスクの意思と反し、彼の首輪が解除され機体から転がり落ち、床に落下した。 金属音が響く中、モニターには広川の新たなる言葉が表示されていた。 「扉の行く先はお前が念じた空間に繋がる仕組みになっている。 故に元の世界以外にも繋がっている――つまり、会場にも繋がっている」 ――そうか。 「広川、聞こえているんだろう?」 「あぁ。安心しろ、エンジン音に消されお父様には届いていない」 レバーを握り、ペダルに足を掛け、たった一言を告げる。 「礼は言わない。全てを終わらせた後に、また会おう」 その言葉を最後に機体が上昇すると、奥の扉が解放された。 そしてペダルを踏み込み機体を徐々に加速させ――制空の騎士はその空間から姿を消した。 「これで裏切り者が判明したな――――――――――――――広川」 ◆―― 今宵の勝負、軍配は黒にあり。 ――◆ 重力とは別の圧力が機体とパイロットに襲い掛かる。 眼前に広がるは電子空間のように滲む世界の壁。世界の内側から外側を覗いているような感覚だった。 「待っていてくれ……雪乃、杏子、皆……!」 想いの力が彼を導く天の煌めきとなる。 自由を束縛されようが、正義を抑制されようが、運命に囚われようが。 この想いだけは誰にも止められてなるものか。 自分のやるべきことは決まっている。それを成し遂げるためにも――想いを絶やすな。 彼の周りからは多くの仲間が消え、最後に残るは最悪の結果であるエンブリヲのみとなってしまった。 このまま自分だけが帰還したとしても、調律者はどんな手段を使ってでも再び現れるだろう。 「もう誰も失わないために――俺はッ!」 魂の叫びに呼応し機体が加速し始め、やがて彼女達の鼓動を肌で感じることとなる。 遠くに僅かながらに見えるは雪ノ下雪乃と佐倉杏子――おまけの足立透の姿。 想いに導かれタスクは着実に会場へと近付いており、到着は最早、秒読みの段階だった。 エドワード・エルリックはまだ到着していない。 しかし優勝者がこうして元の世界へ戻ろうとしているのだ。 お父様のマークも外されることだろう。時間稼ぎの役目は果たした――後は錬金術師の仕事である。 仮に会場に主催の介入が発生した場合には首輪を外した自分が盾となる。 この身で救える生命があるならば、最後の最後まで仲間を護る騎士となろう。 もう誰も死なせるものか。己でも諄いと感じる程の決意を胸に――帰還するは会場。 「……………………………………機体の制御が、きかな、い……ッ!?」 急停止による重力が身体に襲い掛かり、衝撃によって吐血するも意識を失ってはいられない。 振り返ると見たことも無い光景が広がっており、それでも状況を把握するには充分すぎる情報だった。 無数の黒き腕が機体を奈落の底へ引き摺り下ろそうとしているのだ。 群がる黒き腕は亡者の如く、呼吸の時間すら於かぬまま機体の半分を占領。 満足すること無く腕は操縦者たるタスク目掛け進軍を始め、彼の元まで到達するに時間は必要ない。 最初は左腕。強引にレバーから引き剥がされるとガラ空きになった上体へ影のように群がる。 やがて上半身を覆い潰すと、ペダルから足が離れ機体のコントロールを失うも、機体自体が影に潰される。 最後の仕上げにタスクの首を締め上げるように巻き付き始め、彼の抵抗も虚しく、正体不明の黒き腕が機体を制圧してしまった。 「今の気分はどうかね」 「ほ、ほむん……くる、す……!」 空間に直接語り掛けるように響いたその声は聞き覚えがあった。 忘れる筈が無い。たった数分前に聞いた此度の黒幕――フラスコの中の小人。 彼の声が響いた時、黒き腕の正体も彼の息が掛かった存在、或いは能力なのだろう。 以外にもタスクの思考がハッキリしていた。 こんな状況であろうと、頭が回転しており状況を簡単に飲み込んでしまう。 結果が弾き出す答えなど認めなくても一つのみ。最早、最初から決められていたのだ。 「………………ぁ、だ……」 締め上げられた喉元に阻まれ声が届かず。 けれど、折れぬものか。この世は諦めた者から朽ち果てる。 最後の最後、その刹那まで彼は抗い続ける。 「いつから……気付いていた」 用意周到。タスクの進軍を阻む黒き腕の登場は出来過ぎている。 お父様は――欺きに気付いていた。答えは一つしか無い。 ならば、いつから見抜かれていたのか。己の生命は砕け散ったとしても、仲間はまだ生きている。 彼らにも災厄が襲い掛かる可能性があるのだ。 そうなれば意地でも会場に辿り着き、彼らを救うために。 この身、最後まで戦い続ける――のだが、お父様はどの瞬間から見抜いていたのか。 「何を言っている。最初からだ……お前と広川が接触を始めた時点で気付いている」 「そ、んな……じゃあ、俺た、ちは……最初から全部……お前の思惑ど、おりに……っ、く、そ……」 黒き腕が彼の視界すら覆い被さり、文字どおりの影でしか彼を認識することが出来ない。 包まれた素顔には後悔の念が浮かんでおり、唇を噛み締め、己の不甲斐なさを嘆いている。 元より最初から博打だった。この賭けを行わなければ今でも殺し合いを強要されていた。 淡い希望を無理に肥大化させ信じていた。それは甘んじて認めよう。 けれど、それでも絶望に塗り潰される現実が彼を苦しめる。 この計画が失敗すれば――全ての参加者が死ぬ。あのエンブリヲですら生命を落とす。 「薄々は気付いていただろうが泳がせたのだよ。裏切り者を炙り出すために」 「な……に?」 「私の計画にとって邪魔な存在が居ることは気付いていた。まさかこうも簡単に尻尾を出すとは……人間とは愚かな生き物だ」 嵌められたのは参加者。そして――広川。 全ては最初からホムンクルスの掌の上。予定調和とは彼のための言葉であった。 賭け事を行うにも全ては遊技盤の主が支配していた。勝利を導き出せど、それは罠である。 「広川も、俺た、ちも……お前に負けて、たまるかよ……ッ」 強がりの言葉を吐き捨てると同時に、最後の力を振り絞ったタスクは右足をペダルへ叩き付ける。 機体が急加速し黒き腕の拘束がある中で、その呪縛から逃れようと前へ進み始める。 このまま終わってなるものか。最後までお前の思惑通りに進めてなるものか。 ――行き先はお前の居場所だ……機体ごとぶつければ……っ 徐々に機体の速度が呪縛を上回り始める。 タスクが想う先は先程の空間であり、最後の足掻きである。 ホムンクルスであろうと機体の質量を高速で衝突させれば、発生するエネルギーで圧し潰せる。 ――想いだけでも、この想いだけでもお前に 生命を燃やす時とは正にこの瞬間を指すのだろう。 機体の行き先に表示されるはつまらぬ表情を浮かべ、玉座に居座るホムンクルス。 真理の扉が彼の居場所を制定し、全ては整った。タスクにとって、最後の賭けが此処で決まる。 「っ――うぉぉおおおおおおおおおおおおお!!」 明日へと託す最後の咆哮と共に、機体の速度が黒き腕を振り払う。 呪縛を失った機体は誰にも止められること無く、ただ倒すべき対象に向かい、進むだけ。 タスクの身体は足立透との戦いで限界を迎えている。 事前のキング・ブラッドレイとの交戦にて一度は死の境地へ片足を踏み込んだ。 雪ノ下雪乃と佐倉杏子、そしてアカメに救われたその生命だが、最早此処まで。 ならば救われたこの生命。 最後は彼女達のために――未来へのために。 「一つ勘違いをしているな。 広川は私の味方……最初から騙されていたのはお前達だけだ」 そして真理の扉は閉ざされた。 彼の表情を知る者は誰一人として、いない。 お父様であれど、広川であれど、その最後を見届けた存在は非ず。 それでも機体は加速を続け――行く先は閉ざされた扉。 回避不可能な衝突が発生し、空間には機体の爆発が響き渡る。 その瞬間に。 絶望の宇宙に吹き荒れる嵐が全てを満たした時。 滅び行く世界の中で、明日を求めた一人の男の無念が、微かに響いていた。 【タスク@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 消失】 無能、強打、虚無、杜撰 どれ一つとっても戦場では命取りとなる それらをまとめて無謀で括る 仕組まれた作戦、仕組まれた地獄 行きも怖いが帰りも怖い 言うなれば運命共同体 互いに頼り、互いに庇いあい、互いに助けあう 一蓮托生、既に血肉は分け合った 捻れて繋がる二重螺旋のように 精妙にして巧緻、大胆にして細心 この作戦が成功する時、共に歓喜の祝杯を轟かせよう 嘘を言うな 差異に歪んだ暗い瞳がせせら笑う 何を勘違いするか 全ては最初から掌の上で踊り狂っていただけ お前も お前も お前も 所詮は予定調和内の叛逆だ 時系列順で読む Back 第五回放送 Next ラストゲーム 投下順で読む Back 第五回放送 Next ラストゲーム
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君はボクに似ている ◆YhwgnUsKHs 「あ、あの、誤解を招くような言い方しないでください!」 「…………」 「…………」 沈黙が流れる。 「……あ……」 そそそ……。 「あの、今更木陰に戻っても……」 つい大声を出して隠れていた木の陰から飛び出してまで叫んでしまった少女、伊波まひる。 相対するのは、メカポッポ一号を手に取り、まひるを見つめる新庄・運切。 そそそ、と木陰に戻って行くまひるに新庄はすかさずいつもの癖で突っ込んでいた。 「伊波、さん……で、いいですか?えっと……誤解、なんですか?あなたのことに付いて」 「え」 新庄がまひるに向かってそう聞いた。 なぜ新庄がこんな事を聞いたのかといえば……彼女の『誤解』という言葉を確かめたかったからだ。 なにしろ新庄にとって、『男性を見ると無差別に襲い掛かる』という彼女の情報は、微妙に気にしないわけにはいかない情報だったのだ。 新庄・運切は特別な体質の持ち主だ。 その体質とは、新庄の性別に関してである。 新庄は、男性でもあり女性でもある。 『お前は何を言っているんだ』と言いたくなるだろうが、本当だから仕方ない。 周期は約半日。午前5時半~6時の間に、新庄の肉体は女性から男性に変わる。顔つきはさほど変わらないのだが、胸や……えー、股間、とかは大きく変化する。 変化自体はあまり時間が掛からず、霧のようなものがかかり、それが晴れると変化が既に終了している。 そして午後5時半~6時の間に、男性から女性に肉体が変化し、以下このサイクルが続く。 これが彼、もしくは彼女の特異体質である。 ちなみに肉体が変化するなら精神はどうなのか、と言うと新庄の精神自体は1つである。男の人格と女の人格が別々に居る、とかはない。 その精神自身の性別、に関しては答えにくい。 閑話休題。 そういうわけであり、今は女性の肉体である新庄だが、それも午前5時半まで。 さっき確認した現時刻は、午前2時を回った辺り。肉体変化が起こるまで、数時間しかない。 数時間で新庄は『男性』になるのだ。 そういうわけで、新庄にとってまひるの『男性を見ると無差別に襲い掛かる』という情報に関しては真偽を確認しなければいけないことだった。危険な意味で。 もし、本当だったなら。 『おっと、5時半になってしまった。実はボクは男の子だったのさ!なんていうジェンダーシンデレラ!』 『嫌ァァァァァァ!』 『ひでぶ!』 めたたたぁ! 【新庄・運切@終わりのクロニクル 死亡確認】 (今の想像のボク、変装した佐山くんでしょ) 『さあ、なんのことかね』と白々しく言っている佐山の姿が夜空に幻覚で見えてしまったが、新庄はとりあえず見なかったことにした。 今の想像は過剰だったにしても、襲われる事はあり得てしまうわけだから、新庄としては誤情報ならとても有難い。 誤解と言った以上、是非まひるには完全否定してもらいたいのだが。 「えっと……その……無闇に……男の人を、殴ったりは……」 (目が泳いでる……!) さっきと打って変わって、言葉を選んで、というより言葉を濁して目線が明らかに逸れ、動揺が顔に如実に表れている。 やっぱり本当なのかな、と新庄が思っても仕方ない。 「でも、男の人を見ただけで殴るなんて……なんで?」 「そこには彼女の父親が関わっている」 「うわ!? メカポッポくん!?」 ふと呟いた言葉に、メカポッポ1号が反応して久しぶりに声を発した。 どうやら新庄が呟いた言葉を質問と認識し、『まひるの性癖の理由』を答え始めるらしい。 新庄としても、それは正直興味が遭った、のでそれについ耳を傾けてしまった。 「彼女の父親は彼女を溺愛していた。故に、彼女に男を近づけないようにする為、男と接触するのを阻むだけに飽き足らず、幼少の頃から伊波まひるに男は恐ろしいものだと教え込んだ。 言葉で教えるだけでなく、男が悪役のビデオやDVDばかりプレゼントし、伊波まひるに男の恐怖を教え込んでいった。結果、彼女は男性が目の前に居るだけで反射的に殴るようになってしまった。 それで自分まで嫌われてしまったのは計算外だったようだが。更に、彼女の腕力を上げる為、彼女の持ち歩くカバンに鉄板を入れて彼女が気付かないうちに彼女の腕を鍛えていった。 それによって彼女のパンチは、バイト先の壁に穴を開けるほどになり更に男が寄らなくなった。しかし彼女自身はだんだんと男にも歩み寄ろうとしている。 なぜなら、彼女は同僚の小鳥遊宗太が」 「いやーーーーーーーーーーーーーー!!」 ガシャアアア!! まひるの叫び声が響いた瞬間、新庄の手元で喋っていたメカポッポ1号が、鈍い音を残して……消えた。 新庄の手元のすぐ上には、まっすぐ伸ばされたまひるの腕がある。 腕の先の拳は……グーに握られている。 新庄からいくらか離れていたはずのまひるはいつの間にか新庄の近くまで接近していて、その顔は真っ赤、湯気が上がっていそうにも思えるほどで、少し涙目にもなっている。 何が起こったか、を簡単に説明すると。 メカポッポ1号によって大いに自分の過去を暴露されてしまったまひるは、気恥ずかしさやら怒りやら戸惑いやらがごっちゃになり、混乱。 更に、自分の秘めたる思いに情報が及んだ瞬間、本能のままにその暴露元にその脅威の脚力で接近し、その脅威のパンチでメカポッポ1号をぶん殴り、空の彼方へかっ飛ばしてしまったのだった。 空にキラン、と何かが輝いた。 『俺、このロワイアルが終わったら、sfさんと結婚するんだ……』 言ってもいない死亡フラグなセリフが聞こえた気がするが、気のせいだろう。 「あっ!?」 我に返ったまひるが新庄を見やる。 見れば、新庄はメカポッポを掴んでいた手をそのまま空中に固定したままに、俯いている。 まひるは冷静になり、気付いた。 よく考えれば、自分がしたことは他人の支給品(多分)をぶっ飛ばしてしまったわけで……怒られても仕方ない。 彼の知っている男ならば、小さい物を吹っ飛ばしたら烈火のごとく怒るだろう、とかもなぜか思い浮かんだ。 まひるは自分がしでかしてしまった事に気付き、新庄に謝罪しようと思った。 「ご、ごめんなさ「ごめんなさい!」……え?」 まひるは唖然となった。 謝ろうとした瞬間、新庄が先に謝罪の言葉を言って、頭を下げたからだ。 「ボク……そんな事情があっただなんて、知らなくて……変に怖がったりして」 「い、いえ、気にしないで」 「気にするよ! だって……だって、酷いよ……そんなの」 「え……」 新庄は憤っていた。 自分の体質の悩みは先天的なもの(詳しくは分からないが、おそらく)だ。 誰かによって施されたとか、では……多分ない。 どう生きるかを悩んだ事はあった。けれど、そこにはまだ選択の余地があった。 けれど、まひるにはそれがない。幼い頃から教え込まれたそれは染み付いて、もう反射的なそれになってしまっている。 選択のしようがない。彼女の体が、もう男性を拒絶するようになってしまっている。 あまりに、理不尽だ。 「子供は親の所有物じゃないのに」 「あっ」 新庄が呟いた言葉に、まひるははっとした。 その言葉は、同僚の小鳥遊宗太が父親に言ってくれた言葉と同じだったからだ。 (この人は、見ず知らずの私の為に……怒ってくれてる) 新庄の悲しそうな、それでいてどこかに怒りを滲ませた表情に、まひるはそれを感じた。 すっと、何かが動いた。 「え……」 まひるがそれに気付くのには少しかかった。 自分の目の前に誰かが立ち、その誰かの手が背に回って……。 (抱きしめられてる?) そう。新庄がまひるをそっと抱きしめていた。 まひるはその胸に明確な感触を感じた。 大きな、胸。 当然、それは向かい合わせの相手のものだ。 「ボクは……女だよ。だから、今は安心して。ここに男はいないから。これくらいしか、ボクにはできないけど」 ***** (言っちゃった……) 新庄は落ち着いたらしいまひる(なぜか少し落ち込んだようにも見えるが)の体を離し、少し心の中で思った。 自分は女性であり、男性である。数時間すれば男になってしまう。なのに、嘘をついてしまった。 けれど、まひるの事情を知ってしまった新庄には他にできることが思いつかなかった。 せめて、今ここでだけでも彼女に安楽をもたらしたかった。そんな、お人よしな考え。 (佐山くんなら、多分もっと別の解決方法を思いつけるんだろうなぁ……) 新庄にできないことは佐山ができる。 佐山にできないことは新庄ができる。 自分と佐山は逆の存在。 だからこそ、共にいたい。そんな存在。 「あ、あの……」 「? 何?」 『私より……大きい』とか呟いていたまひるが、立ち直ったのか新庄に顔を向けていた。 何か聞きたそうにしているので、新庄はそれに答えた。 「女性なのはわかりましたけど……なんで男の制服を?」 「あっ」 しまった。 そう、説明するとかいうよりそもそも、新庄の格好は尊秋田学園の『男子』制服だ。 おそらく、男性の切として過ごしている間にここに連れてこられたのだろう。 その途中、女性になってしまったのだ。 (ど、どうしよう) 「も、もしかして……男装の、趣味が?」 まひるのこちらへの視線が怪訝なものになっている。 まずい。 新庄としてはせっかく遭えた、無害そうな女性だ。正直、ここで彼女を不安にさせたり、自分との間に亀裂を入れたくない。 どうすれば。 『新庄君』 そのとき、幻聴とともに新庄に妙案が浮かんだ。 それはおそらくまひるとの仲をなんとか穏便にできそうな案だ。けれど、躊躇いも覚える案だ。 なぜなら、その案は……確実に、ある人物を犠牲にすることになる。 けれど。 (佐山くん……ボクに、力を貸して!!) 新庄は決断した。 どこかにいるであろう、パートナーの姿を思って。 目の前の少女を救い、これからのために! 新庄は、決意と共に!! 「これは……ボクがいる寮のルームメイトの、趣味なんだ!!」 「…………」 「…………」 「…………男装の、趣味?」 「ううん。女性に、男装させるのが趣味」 「…………」 ここでまひるの脳裏に浮かんだのは、先の小鳥遊宗太である。 実は、彼は幼少の頃父親によって女装させられていたとても嫌な記憶がある。 その写真によって、姉や同僚に脅されるほどである。 まひるは思った。 (娘に女装させる父親がいるくらいだから……ルームメイトに男装させる人も、いる!!) 「ひ、ひどい!!」 「そうなんだよ! その人ってば、生まれた頃からなんか普通の人と何かがズレてるっていうか、ネジというよりボルトというよりもはや設計図がいくらか書き間違えちゃった感じで! 佐山宇宙が頭の中にあって、いつのまにか佐山空間を作り出して! それていで、ボクの体を……触ったり」 「犯罪!?」 「あ、いや、そこは彼もいくらか抑え……てくれるから、いいんだけど……と、ともかく!これはその人の趣味で、ボクは女の子だよ!」 「わ、わかりました……でも……気持ち、わかります」 「え?」 「私の同僚も……ちょっと、変なところが」 「いや、ルームメイトに比べたら」 「彼、小さいものが大好きなんです」 「それはよくあるんじゃない?」 「彼、『12歳以上は年増』だって」 「おかしいよその人!!その人の成年って何歳から!?」 「小さい女の子とかも……『親になりたい』って」 「その人なんとかしよう!」 「私のことなんて……『虫以下』…って」 「もう駄目としか言えない!」 小鳥遊にもまひると同じく家庭環境とか色々あったのだが……答えてくれるメカポッポ1号は、もういない。 がしっと、新庄がまひるの手を握った。 その目には、何か共通な何かを互いに感じた。 「伊波さん……」 「……えっと」 「あ、新庄です。新庄・運切(さだきり)」 「……新庄さん……」 2人は、熱く手を握り……少し涙目になっていた。 「頑張ろうね、伊波さん!」 「はい!頑張りましょう新庄さん!」 「いろんな意味で!!」 「いろんな意味で!!」 男と女の間で悩んだ新庄・運切。男を殴ってしまうことに最近悩んできた伊波まひる。 変だけど頼れる男と共にある新庄・運切。変だけど優しい男に好意を抱いた伊波まひる。 共通点、といえるほど綺麗なものではない。 けれど、どこか似たような感じを得る2人は、殺し合いと言う環境下でも……今、友情の芽生えを感じていた。 熱く、力強く。 ちなみに、夜空に。 『ははは。覚えていたまえ新庄くん』 『ははは。覚えていてください伊波さん』 と、怖い笑顔で嗤っている2人の少年の姿が幻覚として見えていたが……まあ、気にしないでいいだろう。 ***** 「伊波さんの知り合いは、変だけど大丈夫だと思う小鳥遊くんだけ、だね?」 「はい」 即答。 「それで、新庄さんの知り合いは、ブレンヒルト・シルトさんと、変だけど殺し合いには乗っていないと思う佐山さんでいいんですね?」 「うん」 また即答。 「あと、伊波さん……敬語じゃなくていいよ?ボクら、歳近いと思うし」 「え? じゃ、じゃあ……お言葉に甘えて」 新庄はこうは言ったものの、ブレンヒルトについてはやや微妙な考えだった。 なにせ、彼女との面識はそれほどでもない。直接会話したことも……大分ない。 彼女と親交(?)のあるのは、尊秋田学園図書館司書ジークフリートや独逸UCATディアナくらいのものだ。 ジークフリートとはよく話すほうだが、それでもブレンヒルト自身とはそれほどでもなかった。 だから、彼女がこの殺し合いに乗っているか否か、佐山ほど自信を持って断言はできない。 「とりあえず、まずはメカポッポくんを捜しにいこうよ。心配だし、彼の情報は必要だと思うから」 「そ、そうね。……ごめんなさい」 「いいよ。すぐに止めなかったボクが悪いんだから。それに……」 「え?」 「う、ううん!なんでもない!あっち、だよね?」 「う、うん。多分あっちに」 まひるが指差した方角を新庄は見据え、そちらに足を進めた。 (謝られる資格、多分ボクないから。だって、ボクだけ何も言ってない) まひるは自らの過去を暴露した(というかさせられた)。けれど、新庄は自らの秘密を語っていない。ましてや嘘をついてしまった。 新庄はいつか告白したいと思っている。どっちにしろ、数時間すればバレてしまうことだ。あまり隠し事はしたくないし、隠し続ければ疑念を抱かせることになってしまう。 昔のように女性『新庄・運』と男性『新庄・切』の双子として演技するのも無理だ。なにせ、名簿で『新庄・運切』と明確に書かれてしまっているのだから。 けれど、気がかりがある。まひるの男性恐怖症だ。 2人きりで、自分が男でもあると告白したり、目の前で姿が変わったら、先のようにまひるは暴走し、錯乱してしまう可能性がある。 この殺し合いと言う物騒な環境下で、それはあまりに危険だ、と新庄は思う。彼女が目の前から走り去ってしまったら、最悪の事態だ。 だから、仲介役が欲しい。新庄が秘密を語った時、まひるを落ち着かせられる仲介役が。 1番の適役は彼女の唯一の知り合い、小鳥遊だろうが、女性ならば誰でも大丈夫かなと新庄は思った。 メカポッポを捜しに行き、その近辺で安全な女性を捜し、同行してもらう。 女性には前もって自分の事を説明してから、5時半以降に女性同伴の元、まひるに新庄の秘密を明かしたい。 男性は、見つけても避けるしかないだろう。何せまひるの恐怖症はかなり根深い。新庄1人では、男性とまひるを一緒に行動できるように取り計らうのは無理がある。 5時半がタイムリミットだ。正確には、5時半から6時までの間に、ランダムのタイミングで体が変わる。 つまり、5時半ジャストかもしれなければ、6時少し前かもしれないわけだ。 それまでに、同行できる女性を見つけられなかったなら……覚悟を決めて、告白しよう。彼女が混乱せずに信用してくれることに期待するしかない。 佐山や、運命のスプーンの指す先も心配だが、まずはまひると自分の秘密についてなんとかしよう、と新庄は決めた。 とりあえずの方針を決め、新庄はまひると共に森を歩き始めた。 行く先は、メカポッポ1号の消えた先。 全てを解決できる選択肢。 『まひるを見捨てる』という選択肢は、新庄にはなかった。 新庄はその選択肢が思いつけないほどには、お人好しだった。 【G4/森/黎明】 【新庄・運切@終りのクロニクル】 [状態]:健康 [装備]:尊秋多学園の制服、運命のスプーン@ポケットモンスターSPECIAL [道具]:支給品一式 [思考・状況 1・メカポッポ1号が吹っ飛んだ方角へ向かう。 2・メカポッポ1号と、小鳥遊、もしくは仲介役の女性を捜す。 3・まひるに自分の秘密を告白する。 4・まひると行動する。 5・佐山と合流しここから脱出する 6・ブレンヒルトについてはまだ判断できない。 7・人殺しはしない。 ※まひるを信用しています。 ※小鳥遊宗太については、彼の性癖とかは聞いています。家庭環境は聞いていません ※まひるの支給品を知りません。 ※新庄の肉体は5:30~6:00の間にランダムのタイミングで変化します。 変化はほぼ一瞬、霧のような物に包まれ、変化を終えます。 午前では女性から男性へ、午後は男性から女性へ変化します。 【伊波まひる@WORKING!!】 [状態]:疲労(中)、足に擦り傷・切り傷 [装備]:学校の制服 [道具]:支給品一式、不明支給品(0~2)、ARMSのコア(中身は不明)@ARMS [思考・状況] 1・メカポッポを捜しに行く。 2・新庄と行動する。 2・諦めない。 ※新庄を信用しています。 ※佐山・御言に関しては変な人ということを聞いています。ブレンヒルトについては、知り合いということだけ聞いています。 ※新庄の特異体質を知りません。 ※運命のスプーンのことは知りません。 ※メカポッポ1号がまひるに殴られてどこかに吹っ飛ばされました。 1kmはさすがに飛ばないので、G-4エリア内、もしくはG-4を囲む9エリア(ただしG-4寄り)のどこかに落ちると思われます。 吹っ飛んだ方角、落ちるエリアなどは後続の書き手に任せます。 殴られたショックで、どこかが故障、破損している可能性があります。 ※メカポッポ 参加者のある程度詳細な情報を持っています。他の知識、自我の有無は次回以降に任せます。 時系列順で読む Back 今はただ、顔を上げ Next イスカンダル大戦略 投下順で読む Back 今はただ、顔を上げ Next イスカンダル大戦略 匙は投げられた 新庄・運切 Believe 匙は投げられた 伊波まひる Believe
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[RBX] 俺を覚えてるか? 7回処刑して 俺を覚えているか? 俺には情け容赦などない 俺を覚えているか? 俺は凄まじいパワーを持っているんだ 俺を覚えているか? 俺は原爆のようなラップをかますぜ(爆発音) 45口径の銃にBX 俺のラップはシンドローム並みの凄さ、俺のラップを聞いたらお前の脳みそもイカれちまう 身を隠しながら限界もなく大衆の中に進入していく俺には万能という言葉がふさわしいだろう リハーサルもなしで高度なラップをかまし物議をかもす お前も俺とはやり合いたくはないだろう 「Banned From TV」(ヴィデオ)の中の 電車にひかれちまった女みたいに お前をぼこぼこにしちまうからな ヘヴィー級のラップをかますぜ お前の脳天を割り、さらに攻撃を加える ロコモーションのように俺達はローカル・エリアからビッグになっていくぜ 45口径の銃と弾丸を持ってな [Stickey Fingaz] 俺を覚えているか? 銃を空に掲げろ Slam,Slam 俺にはNOなんて返事は通用しない、NOと言われたことはあるが そう、NOと言われたことがあるが NO,NO,NOってぐらい言われないと俺は納得しない 人生はビッチ、しっかり生きてない限り目茶苦茶にされるぜ 俺と張り合うには相当なスキルが必要 俺はヴェテラン、ゲームの先頭を行ってる、天性のスキルを持ってるんだ、お前など俺にとっては無に等しいのさ 信じられないくらいに金が入ってくるぜ 銃でお前を殺し、計画を終了 ゲットーを巡り、何の証拠も残さない 俺の中には様々なラッパーのソウルが宿ってる、俺を愛するか憎むかのどっちかだ 俺の母親はこの業界にレイプされ、そして俺が生まれた 俺は歴史上最高にクールな男、そう言っただろ レズビアンの女達が束でかかってきても、俺のゲットした女の数にはかなわない 俺とやり合いたいって?止めといたほうがいいぜ 「あいつ、そんなこと言ったなんて信じられない」って名前が俺には相応しいだろう 「ヤツは殺し屋じゃない」って言うかもしれないが、俺は体を壊すほど頑張る男 死すら吸ってやるぜ、キッチンの床でゴムなしで女を×××× そんな俺がお前に何をやらかすのか、考えてみろよ ゲットーのヤツらにクサでもやれば、ヤツらは俺の言うことを何でも聞くんだ さあどうする? お前は腰抜けのおかま野郎、俺達は銃をぶちかます男達 警察が俺達を妨害するまでな、とことんクレイジーに盛り上げてやる 通りの角に立って四六時中ドラッグを売ってるヤツらをぶっ殺す 俺達に手出しはできないぜ 俺に死んでほしいって電話がかかってくる ヤツらは俺を殺したいんだ、俺が何かヤバいことでも言ったか? [Eminem] 俺を覚えているか? 俺は何も気にしちゃいない 俺は最悪、俺は狡猾 俺は信用ならない男 銃をぶちかますぜ 俺が死ぬ時じゃなくて、クラブを出た時にぶちかますんだよ、このアホが 俺はイメージを浄化しようと、Fuckinって言葉を 6分間は使わないってクソ評論家に約束したんだ 6分間、Slim Shady,その間にお前は俺の母親と×××× 俺はマジでその女にキレたんだ だから曲を作って、その中でヤツを殺し、Haileyも登場させた いけないことかもしれないが、俺は頭の中でそんなクレイジーなことをいつも考えてる それでも俺はクレイジーな母親から離れられない 俺の母親、そんなにクスリやってるって本当か? 家に帰ってみると、誰かが窓の裏から泥棒に入ったみたいだった 弾の入ったマシンガン2丁とトレンチコートが盗まれてたんだ めちゃくちゃ胸くそ悪いピクニックの夢 16歳の子供2人が弾の10発づつ入った銃を持ち 6人の子供を撃っちまったんだ、そしてSlim ShadyはBill Clintonのスピーチの中で責められちまったのさ 知ったことかよ、お前らおかま野郎は火山の灰の中で死んじまえ そしてガスとマッチを持って地獄に再登場 その直後に俺は銃を握り締め、俺がどんなやつかってことを証明してやる (銃声)何見てやがるんだよ?(Dre) 俺のことを覚えていないのか? 俺を覚えてるか? 俺を覚えてるか? 俺を覚えてるか!
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社会科は役に立たない科目か? 社会科は、大きく分けると「地理」「歴史」「公民」に分類され、それぞれに学ぶべき理由があります。これを理解することで、根本の学ぶ姿勢が変わるため、知識の吸収率や理解度も格段と変わってくることでしょう。 地理が嫌いな人の多くは 「自分が住んでいない他地域のことを学んでも、生活にはなんも支障ないし・・・」 歴史が嫌いな人の多くは 「遠い昔のことを学んでも、今を生きるのに何も役立たないし・・・」 公民が嫌いな人の多くは 「政治や経済のことを学んでも、政治家になるわけでもないし・・・」 と考えがちです。しかし、本当にそうでしょうか? このように考える人の多くは、地理という科目を「その地域の特徴をただ覚えるだけ」と考えています。 そのように暗記科目として考えると、たしかに、学ぶ意義が見出すせなくなってしまいます。 しかし、そこから一歩踏み出して、自分たちと繋ぎ合わせて考えることが大切です。 「水俣病」の具体例 具体例として、「水俣病」を取り上げてみます。 皆さんの中に水俣病にかかっている人はほとんどいないでしょう。歴史的に考えても、水俣病が流行した時期を生きていた人もいないでしょうし、地理的に見ても、発生した地域に住んでいる人はそう多くはないのではないでしょうか。 しかし、「水俣病」はすべての国民に関係があります。 あれはずいぶん前の話で、加害者側の会社(チッソ)、被害者、国だけの問題だと思うかもしれません。しかし、そんなことはありません。 まず、水俣病を引き起こした原因のチッソという会社がいます。もちろんチッソは加害者です。 ところが、事件が起きた当時、日本政府は、大切なものを作っているからとチッソの工場に規制をかけなかったのです。規制をかけるどころか、水俣病の存在を無視し続けました。 政府が水俣病を認めたときにはもう遅く、被害は拡大する一方でした。被害が拡大するにつれ、チッソは損害賠償を払えなくなってしまったのです。 もちろん、チッソは加害者ですから、被害者への損害賠償や、原因物質である水銀を取り除くための工事費用などを払わなければいけませんし、実際に今でも払い続けています。しかし、払いきれないために熊本県からお金を借りています。そして、お金のない熊本県は国から借りています。国にも責任があるから当然のことです。 そして、国は仕方がないから国民の税金をそのお金にあてているのです。 つまり、水俣病の後始末のために税金が使われている――ということは、遠い昔のことで、人によっては遠い地域のことかもしれない「水俣病」は、実は私たちにも関係があるのです。 このように一つの社会的事象を単に表側から見たり結果だけ覚えたりするのではなく、 どのような地域的特性(役割)が関係しているのか どのような歴史的背景が関係しているのか どのような政治的・経済的な仕組みで成り立っているのか といったことを深く考え、捉えるようにすることで、一つの社会的事象をさまざまな側面から理解できるようにしていくことが大切です。 社会に生きている以上は・・・ そもそも社会というは、「複数の人間によって形成されている場」です。簡単に言えば共同生活であり、人と関わっていかないと私たちは生きていくことができません。 自分以外の他人がいることによって、面倒な問題がたくさん起きます。いじめなどがわかりやすいでしょう。 しかし、それでも幸せな生活を送っていくためには、社会から逃れることはできません。社会に向き合っていくことが必要です。 そのためには、社会を知る必要があります。 それが、地理を学ぶ、歴史を学ぶ、公民を学ぶことの意義なのです。 「自分には関係ない」と思うようなことでも、皆さんが思っている以上に、皆さんの身近なところで深く関係していたりするのです。 現代社会にはさまざまな問題がありますが、いずれの社会的事象にも、「縦」(歴史的要素)と「横」(地理的要素)があり、その根底には「仕組み」「メカニズム」(公民的要素)があります。 出発点である過去を知り、他地域との繋がりを知り、その根底にある仕組みを知ることによって、物事に対して多角的な捉え方ができるようになります。すると、「今」起きている問題に対して適切な解決策を提示することができたり、なんらかの判断を迫られたときに適切に判断・対処していくことが可能になります。 それでも学ぶモチベーションが上がらない人のために ここで、「現代社会」における問題の一例ということで、「パレスチナ問題」を考えてみましょう。 今を生きる皆さんからすれば、戦争をしている国があるなんて理解できないでしょう。 しかし、飛行機で数時間移動して辿り着ける西アジアの地域で、現在進行形で戦争している国があると分かれば、「え?なんで?!」と思いませんか。 そして、「どことどこが戦争しているんだろう?」という事実は調べさえすればすぐに確認できるものの、「なんで戦争しているんだろう?」と普通の人なら感じます。 この「なんで?」という疑問を大切にしてほしいです。 これを追求していくと、必然的に過去を遡らざるを得ません。 この「遡る」探究心を大切にしてリサーチを続けていけば、少なくとも世界史への興味がまず出てくるのではないでしょうか。 興味のある方は、パレスチナ問題のページを見てみてください。 通常、歴史は古い時代から順に学ぶことが多いですが、このページでは「遡る」という感覚で解説しています。 もし「遡り」で学習する方法に興味が湧いてきたら、しめたものです。(実際、歴史の入試問題を見てみると、古代よりも近現代のほうが出題数は多いので、近現代から学習を始めるのはかなりお得なのです。) この点からしても、「今に視点を置いて遡って学習する」というのは非常に効率がいいのです。 そして、世界史を学べば必然的に地理を学ぶことにもなります。場合によっては日本史や政治経済の分野に触れることだってあるでしょう。 他科目との関連を意識する 最後にとても大切な話をしておきます。 それは、社会科は科目同士が関連し合っているということです。 地理の資料問題を解いてみると、横軸に年代をとったグラフはしばしば出てきます。つまり、歴史の知識は少なからず必要になってきます。 地理で国や地域の場所・名前をしっかり覚えておかないと、世界史の学習で苦戦します。 現代社会の学習においては、出発点である過去を知っておく、つまり当たり前に歴史の理解が役立ちます。 倫理に関しては、昔の歴史人物の思想を覚えることが多いため、ダイレクトに歴史(特に世界史)の知識が活かせます。 政治経済に関しては、歴史で学んだ知識があるからこそ現代の政治や経済のことが深く理解できますし、逆に、政治や経済についてここで深く学んだことが昔の政治や経済を理解するのにも役立ちます。 このように、いずれにしても、社会科はすべての科目がかなり密接に関連し合って構成されています。ですから、例えばですが「学校の授業において、受験科目じゃない科目の授業でもしっかり集中して受ける」という姿勢は大切だったりします。学習指導要領の改訂で「歴史総合」という科目が出来たのも、こうした事情を反映しています。 僕自身、受験科目以外の科目を軽視したがために、その知識を受験科目に活かせず苦戦している受験生をこれまでごまんと見てきました。 すべて、関係、繋がりがあるのです。 僕の塾「ChAiN」という名前もこういうところから実は来ています。 一見関係ないような地理的事象、歴史的事象であっても、その一つ一つにどんな意味・役割があって、国や世界全体とどう結びついているか。 この「結びつき」を理解することが社会科の学習の根底にあります。 是非そのことを意識して、今現在降りかかっている問題あるいはこれから訪れるであろう問題に対して適切な判断を下して解決策を考えることができる、その判断力を高めていけるようになってください。
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スレ82まとめへ戻る 881 :本当にあった怖い名無し :2009/12/01(火) 03 24 50 ID ERfm64qXO 霊はいるよ 多分ね 残留思念的な存在だと思うが 888 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/01(火) 09 40 38 (p)ID hynHgBSpP(6) 「幽霊とは何か?」という問いに最も多く出た答えは 「死んだ者の魂が現世に彷徨っていること」 っていうものだ。でもこれ何かおかしくないかい? ゾウを説明するのに「タンパク質で形成されていて、地上を歩いているもの」と説明しているようなものだ。 そんな説明しかされてないなら「お前タンパク質で出来てるのかちゃんと確認したのか?犬じゃないのか?」と言われて当然。 つまり幽霊という概念はいきなり成分から入って、外見的特徴も、行動特徴も何も無いのが実情なんだよ。 だからそれが宇宙人やUMAじゃない証拠出してみろよ。になってしまうw 外見的特徴も行動的特徴も無いから説明しようがない。もちろん証拠もない。 それじゃ一体幽霊って何?って話にやはり帰結してしまう。 一体、幽霊って何なのだろうね?空想の話?それは外見的特徴でも行動特徴でもない。置かれている環境だ。 ゾウで言うなら「アフリカとインドに居る」って言ってるのと一緒だ。ライオンとまだ間違えてしまうw 同じ空想の話でも狼男は全身毛むくじゃらで狼と人間の中間っぽい外見で、金の銃弾で死ぬって特徴を持っている。 同じような外見的・行動的特徴を誰か説明できる人はいるのかな? 俺自身、体験談や資料を集めて未だそれを探しているところだよ。 889 :本当にあった怖い名無し :2009/12/01(火) 09 48 13 (p)ID PkdZ/UF50(4) その説明文を見ると、頭が疲れます! 失礼しました。 893 :本当にあった怖い名無し :2009/12/01(火) 10 44 00 (p)ID PkdZ/UF50(4) 幽霊 - 死後、肉体を離れた魂が、遺恨を解くため現世に残り、生前の姿で幽かに可視化したもの。 何故そうなったのか理由がある。遺恨を解くことは、好いことであると解釈できる。 894 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/01(火) 11 04 24 (p)ID hynHgBSpP(6) 893 「魂」も微妙な概念だよね。おまけに成分。幽霊を捕まえて成分を調べたの? 「遺恨を解くため」は理由。勝手にそう決めてるだけじゃない? 「生前の」ってことは死んでることはどこかで判別してるんだよね? 死んだおじいちゃんの幽霊ばかりじゃないんだけどね。 外見的特徴・行動的特徴と言えるのは「幽かに見える」ってとこだけだね。 幽か=「物の形・音などがかろうじて認められる程度であるさま。勢いがなくて、弱々しいさま。」かな? はっきり見えたって人も体験者には多いんだが、それは幽霊じゃないってことかな? 2行目の理由は論外。幽霊に聞いたのかい?それに聞いてるのは理由じゃない。 まあゾウを同じように説明すれば 「タンパク質でできた生命体が、草食動物としてアフリカに存在し、大きな体のもの。 大きな体なのは肉食獣に対抗するためと解釈できる」って感じ? キリンやカバとの差別化ができてないw 896 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/01(火) 11 30 22 (p)ID xNoJF4sM0(2) 888 存在とは何かって話に帰結するんじゃないの? 科学的と言う場合の存在とは、「物質か、情報か」のどちらかって事になってると思う。 でも物質でも情報でもなく、霊的存在という存在形態があると言うことを肯定派は主張 しているはずだ。 じゃあ霊的とは何かと言う事をもっと考えなければいけないと思うんだが...、 結局科学的という事になれば、 「錯覚、幻覚だ」と言う場合は、それを単なる情報に置き換えようとする作業で、 「決め付けるな!証拠を要求する」って場合は、物質に置き換えようとする作業に 他ならないだろう。どちらかにならざるを得ない。 それの繰り返しだろう。 898 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/01(火) 11 50 32 (p)ID hynHgBSpP(6) 896 もちろんその概念もある。「霊的存在」なんて、煽り厨が聞いたら「ほら、出た妄想w」なんて言い出すだろうねw で、それは何?って言われてもちゃんと答えられる者が居るかって話だよ。 宗教板でも未だにその辺りは揉めてる人達居るようだしね。 幽霊という概念はそんな幽かな概念の積み重ねだけで成立している概念とも言える。 ただ、それだけじゃ幽霊を見たという人が居て、幽霊の映画や漫画が成立している理由が説明できない。 やはり個々が「幽霊」という言葉で妄想を膨らませているだけなのか? それとも何か(嘘でも、妄想でも、幻覚でも、実体でも構わない)同じものを見ているのか? まずはその辺りをちゃんと整理するべきなんじゃないのかな? 899 :本当にあった怖い名無し :2009/12/01(火) 12 06 32 (p)ID PkdZ/UF50(4) 非現実的な考えだけど、前世で霊、幽霊をやっていた記憶のある人にでも 聞いてみる事ができたらね。 誰か探して呼んでくること出来ませんか。 世の中狭いようで広いから、こんな考えもあってもよさそうですね。 900 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/01(火) 12 20 45 (p)ID 2AbU+iB0P(2) 899 「本当に霊が見える人の霊の見え方」スレに行くとたぶん今でも居ますよ。 他にも自称霊能者が多く集まっていらっしゃいますから、 ウォッチする分には楽しめる場所です。 901 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/01(火) 12 23 36 (p)ID hynHgBSpP(6) 899 10人に1人くらいは霊魂の段階の記憶を話す人は居るよ。 って言っても前世の自分の葬式で泣いてる親の隣で声をかけてたのに気づかなかったとか、 空中をふわふわ浮かんでたとか、断片的な感じ。死ぬ前のようにペラペラ喋る人は少ないねw ぼんやり覚えてますけど・・・って濁す感じかな。 連れてくるのはさすがに難しいが、前世スレで聞くって手はあるかも 「自分の前世の記憶あるやつちょっと来て語れ」 http //anchorage.2ch.net/test/read.cgi/occult/1252178946/ 910 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/01(火) 21 48 35 ID tF1vIe8N0 今まで何億の人間が地球上で死んだと思ってんのww いるなら世の中幽霊だらけwww 911 :に :2009/12/01(火) 22 40 47 (p)ID xQjPqesj0(12) 霊能力者は霊といくらかのコミュニケーションがとれたりするわけだよね。 どうして「霊の組成について教えてください」とか、霊自身に尋ねてみないんだろう。 970 :本当にあった怖い名無し :2009/12/04(金) 21 08 21 ID uApO5zkx0 幽霊がいないことは証明不可能だろ。 だっていたならいたと証明できるけど いなかったら俺たちが見ていないだけでどこかにいるかもしれないからな 971 :本当にあった怖い名無し :2009/12/04(金) 21 17 11 (p)ID 8JE1RRl+0(4) 970 正解 976 :本当にあった怖い名無し :2009/12/05(土) 08 02 01 ID tDokix8k0 皆、心配すんな、幽霊を現象として見ている人がいっぱいいるから、 いると立証されているようなもんだぜ。 977 :本当にあった怖い名無し :2009/12/05(土) 08 11 43 ID Cvn2OFZnO 俺は見た事ないけど、過去の歴史文献にも出てくるし、占い含め中には商売で悪用してる人もいるだろうが、過去、現在、何か見たという人間が幽霊に関して全員が嘘言ってるとは思えない。 978 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/05(土) 09 52 09 (p)ID r4/gMO6m0(4) 幽霊は過去の歴史文献にも出てくるし 過去、現在、何か見たという人間が大勢居る。 しかし、そんな無限にも近い機会があったにもかかわらず 一度も確実な証拠が出てきていない。 なんという矛盾だろうか。 979 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/05(土) 10 22 40 (p)ID JflO08lX0(2) 978 貴方が言っているのは物理的な証拠でしょう。 霊的な存在は精神的な証拠で判断するべき対象です。 矛盾などしていない。 量子力学で確率的に存在するという意味を人間の存在まで持ってきて 確率的に人があったりなかったりする、そんなことはありえない。 存在の捉え方は、同じ尺度で図らなければならない。 物理的な存在ではない霊を霊的に感じ、見たという。 同じ霊感をもっていなければ、それは見ることができない。 そもそも雲をつかむような存在を霊というんです。その雲が手にもてて 握って重みを感じ感触があったら、雲ではないってことです。 霊も然り。 981 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/05(土) 11 39 46 ID 92bjXW8N0 978 物体の無い物にどうやって証拠を出せと言ってるんだ? 982 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/05(土) 12 26 46 (p)ID r4/gMO6m0(4) 979 霊的な存在は精神的な証拠で判断するべき対象です。 つまり、霊的な存在は心の中に概念として存在するものだと 主張したいのですか? そうであれば確かに矛盾は何も存在しないですね。 ちなみに量子力学は、人間の直感が通用しないだけで 実際に実験すれば物理的にそういう動きをすることが確認できます。 つまりその根拠は精神に依存してるのではなく、物理的に起きる現象に 依存してるわけですよ。 なので、霊と量子力学を同じもののように喩える話は いかがなものかと思いますけどね。 983 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/05(土) 12 30 14 (p)ID r4/gMO6m0(4) 981 例えばホメオパシー治療に(プラセボ効果という)効果があることは、 実験によって確かめられますよ。 レメディには1分子たりとも有効成分の物体が含まれてないですけどね。 なんでそういう事が、霊については出来ないんですか? 984 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/05(土) 12 57 11 ID gVA4PKui0 983 論点が良く分からない。 霊については出来ないのって、どういうこと? プラセボ効果って、霊と肉の関係において、霊(精神)の方が 主体であるって事を主張する際に出される例じゃないの? なんか逆じゃない? 985 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/05(土) 13 06 33 (p)ID r4/gMO6m0(4) 984 983の論点は、 物体の無い物でも証拠は出せます しかし霊についてはそれが出来ていません という事。 一応言っとくが、 983は 981の「物体の無い物には証拠は出せない」という 主張に対するレスですよ。 986 :本当にあった怖い名無し :2009/12/05(土) 14 18 20 ID 3jXXmQrSO ようするに物理現象を起こすならば証明可能。 物理現象を起こさない心の問題ならばおそらく証明不可能ということ。 物理現象を起こさないならば幽霊なんてなにも怖がる必要もない。 精神がなんちゃらって説明する肯定派は心霊写真は全否定ってことでOK? 987 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/05(土) 20 32 57 (p)ID JflO08lX0(2) 霊とは現象の模様のこと、 現象自体を観察しても一定の観察はできない、観測もできない。 秋の紅葉のように移ろい、海に浮かぶ小舟のように揺蕩うもの、 常に変動する高次の様子を抽象化して、人格化して表現したことにすぎない。 観察した計りそのものが主観的な感性による観測でしかないので、その観測を 客観的に比較するなど愚かである。 一面だけを見て現象とするならば、物理現象は存在しないが。 多面的な状況を総合的に見れば物理現象でもある。 心や精神現象であっても、その成り立ちは物理現象である。 最近、太陽の表面で津波が起きたニュースがあったが、 熱現象の元の電子を観測してもその津波を理解はできない。 988 :本当にあった怖い名無し :2009/12/05(土) 22 46 10 ID ejBVF5BKO まーだやってるのか?!オマエ等こそ、オカルトだ。 989 :本当にあった怖い名無し :2009/12/06(日) 00 17 18 ID 7pP+y68f0 987 全然わからん。 990 :本当にあった怖い名無し :sage :2009/12/06(日) 01 28 23 (p)ID 6InvfB0l0(2) 989 台風を衛星観測なしでその局所だけ見てわかるか? 991 :本当にあった怖い名無し :2009/12/06(日) 04 20 46 ID XGg+f1XSO 霊は現象の模様 であるなら、現象の結果、ということで幽霊なりを否定する主旨の言葉に受け取れるが 一方で科学は結果を計測するしか出来ないとある。 これはその通りだとは思うが、 霊が現象の結果であるなら、例え移ろう結果であっても科学の計測の対象になり得るし、現象であるなら記録も可能だろう。 何が言いたいのかよく分からない。 992 :本当にあった怖い名無し :2009/12/06(日) 04 46 46 ID twem5G92O シンプルに考えろ 幽霊なんているわけねーだろが。 チンカスどもが 993 :本当にあった怖い名無し :2009/12/06(日) 10 13 40 ID wEpZ5Fel0 992 違う、いる、いないでは無く、例えば幽霊を見たと言う現象としての対象を幽霊と言う。 これは、霊魂(人間の死後の魂)と関連付けて考えなければならないと思う。 994 :本当にあった怖い名無し :2009/12/06(日) 10 36 39 (p)ID xoIQ0DXaO(2) 986 心霊写真=幽霊の仕業 って確定しているワケではないから。 以前にも似たような事書いたけど、「心霊」写真って言葉はミスリードしちゃうから使うべきじゃないと思う。 995 :貴方が世界を分かったと信じているのを批難するのは謝るよ :sage :2009/12/06(日) 11 43 18 (p)ID 6InvfB0l0(2) 911 霊が現象の結果であるなら、例え移ろう結果であっても科学の計測の対象になり得るし、現象であるなら記録も可能だろう。 何が言いたいのかよく分からない。 頭悪いの? 全てを計測できると信じ込んでいる。 人が世界の現象で計測できるのは極わずかであって一部分でしかないってこと。 遠い未来では可能であるが、現状ではまだその域に達していない。 いまだに銀河系の星の距離の観測ですら20%の計測誤差があるといわれている。 それほどまだまだなんだよ。 将来、人が「多体問題」を解ければ、その状況にたどり着けるよ。 よく勘違いしているのが今の科学がもっとも成熟しているという勘違い。 500年後の未来人が500年後に、西暦2009年の科学をみて なんて原始的な思考でニュートンの時代と大差ないなと感想を持たない とでもいうのか? まだまだ進歩の途中で、世界の現実のほとんどは未知で現在の人智では 遥かに及ばない未知の世界であるってこと。 まるで江戸時代の学者が俺は最先端だぞと思っているようだ。 996 :本当にあった怖い名無し :2009/12/06(日) 12 18 26 (p)ID xoIQ0DXaO(2) 995 計測結果が正しいか否か、って話と 計測方法についての話とは違うでしょ。 あなたは所々例えがおかしい。つまり、論点をしっかりわかっていない。 997 :本当にあった怖い名無し :2009/12/06(日) 12 36 02 (p)ID wEpZ5Fel0(3) 誰か次の83をお願い 1000 :本当にあった怖い名無し :2009/12/06(日) 14 12 24 (p)ID wEpZ5Fel0(3) next http //anchorage.2ch.net/test/read.cgi/occult/1260075341/
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少年ヤンガス 少年ヤンガスに登場するパンの一つ。 炎で焼かれてこんがり焦げたパン。 焼けすぎたわけではなくむしろ美味しさが増しているのか、 腹を満たすだけでなく体力まで回復する効果がある。 買値は70G、売値は35G。 食べるとお腹が50回復し、HPも30回復する。 仲間に当てると疲れが25回復する。 炎系の攻撃を受けた際に、壷の中から出ている状態のパンがこのアイテムに変化する。 ただし、【黄金のパン】、【くさりきったパン】、【黒こげパン】は、こげパンになることはない。 【くさったパン】はこのパンに変化するので、機会があれば焼いてもらった方が良い。 ちなみに、こげパンを壷の中に入れていない状態でさらに炎系の攻撃を受けると、黒こげパンに変化する。
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■白パン 世界樹の迷宮5に登場する食材。HPがそこそこ回復する。 平らで膨らみのない小麦のパン。小麦の甘い味わいを堪能できる。 食べずに所持をしつづけても黒くはならないし攻撃アイテムとして使用することはできない ジェネッタちゃんの白パン じゃあ黒パン派で ライ麦から作られる黒パンもある。「世界樹のアトリエアームズ」などと呼ばれている某ゲームでは黒パンは最終兵器として運用されるぐらい硬くなる ○イジホイホイ 第二階層以降は地味に入手手段が限られるので食材のコレクションを目的とするなら要注意。 (無言の白パン) ○ロサキ夏の白パン祭り ↑3 ハムスター「おっ旨そうやな」 パァン! いかにもレムスさんが応用した新レシピを発案してくれそうなのだが… これ樹海ハチミツ塗ったら美味しいだろうに、なぜアイオリスの人たちは(レムスさん以外)食に淡泊なのだろうか…… 魚とか肉とか挟めばいいのにね 終盤になるとなかなか手に入らない。 白パンが黒パンになったらそれはもうカビてるのでは コンラッド君にもらった白パン(意味深) ギルカの女性メンバーに貰った白パン(意味深) なおハウンド婆の場合 なぜかレシピがない。樹海で手に入る食材だけで作れるのでレシピを貰えれば終盤まで役に立った可能性があるのだが…… 3階でロースト肉と交換するときはアイテムのテキストを良く見てから交換しようw アイオリスの人たちに、白いパンは様々な応用が利くものなのだいうことを伝えたくて仕方がない… ↑2交換レートがおかしいんだよな。天然なのか策略なのか・・・ 黒パンだったら手りゅう弾の代わりになったのに ネクロマン子から貰った白パン… 白パンって白いパンの事で白いパンティのことじゃ無かったのか!! 「ジェネッタちゃんがパン作ってくれたぞ!」 「えっ?ジェネッタちゃんがパンツ食ったの!?」 説明を良く見てなかったけど、これって食パン?コッペパンみたいなのを想像してた 食材(直球) 小麦とイーストで作ったパン。いわゆる普通のパン。ライ麦と乳酸発酵で作ったパンい比べて色付きが淡いから白パンと呼ばれる。 堅くなる黒パンだったら…全体遠隔壊属性攻撃(中威力 STR依存)とかだろうか。 中世ヨーロッパにおいて、パンを作るための粉を挽く「粉挽き人」は、嫌われ者の代名詞だった。多くの粉挽き人は粉をちょろまかしていると噂され、収入も不当に安くされた。しかし良いパンを作るには、粉挽き人自身の経験と勘が必要だというから社会は理不尽なものである。 水にパンを浸して放置するとビールを作れる。服役囚や施設送りになった悪ガキはパンくずを集めてこの方法でビールを作り、それを売って小銭を集める。 コメント
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§第一章§ ――1―― 「お茶です」 「あぁ、どうも」 いつもの風景。一年前から連綿と続いてきたSOS団団室こと文芸部部室での光景である。 「こないわねぇ……新団員。新入生、どうしてあんなに普通の連中ばかりなのかしら」 「そりゃお前が求める水準が高すぎるんだろうが。いきなり魔法を使ってみせろだとか、隣の校舎にワープしてみせろだとか言われて応えられるのは、プロのマジシャンくらいだ」 時は四月中旬。ハルヒは盛大にSOS団新団員勧誘を行い、その超新星爆発のごときエネルギーは全力を持って空回りし、結果この部室には想像もしなかったほどの静けさが訪れている。 「……」 まぁ、長門には静かな環境で本を読んでいてもらいたいし、そういう意味ではハルヒのオーバーヒート団員勧誘はありだったのかもしれん。 「ところで、古泉くんは今日も休みなの?」 ハルヒが両手を机に叩きつけながら言った。手が痛くなりそうな音である。 「らしいな。あんだけ派手に呼び込みすりゃ、反動がきてもおかしくねーよ」 と言いつつ、俺も相応に疑問に思っていた。去年の五月半ば、あいつはハルヒ言うところの謎の転校生という属性を持って北高に来て、そのままハルヒに引っ張られて強引にSOS団の団員となった。 間もなく自らが超能力者であることを俺に明かし、証拠までを見せて、今では俺にとってすっかり腐れ縁的な仲間と化している。その古泉が今まで連日放課後姿を見せないなどということはなかった。 今日でかれこれ三日になる。俺もハルヒも朝比奈さんも長門も理由を聞いていない。 普通は病欠なんかを心配するところだが、だとしても何も連絡をよこさないというのは古泉にしては不自然に思える。何せここにいる連中は俺以外の全員が尋常ならざる能力の持ち主である。普通の欠席をするほうが腑に落ちない気がするのも仕方がないと思うね。 「古泉くんは誰かと違って律儀だから、無断欠席なんかするはずないと思ったんだけどね」 焦点に穴を開けそうな眼光を飛ばしてハルヒは俺にそう言った。何の話だ。 「あんた、いつだったか無断で休んだじゃないの。シャミセンの病気がどうとかって。あれ、後になって考えてみたんだけどおかしなところがいくつもあるわ。猫って円形脱毛症になるわけ? それに、猫は散歩なんてしないでしょ。しかも冬よ冬。あんた、あの時ほんとは何してたわけ?」 即座にびびびくんとしたのはお盆を抱えた朝比奈さんで、長門に運ぼうとしていたお茶を入れた湯のみが小刻みにカタカタ震えていた。 「今さらその話を持ち出すのかお前は。シャミは確かに円形脱毛症だった。医者に珍しいって言われたからな。 お前がそう言うのも納得できるぜ。散歩の件は鶴屋さんのウソだ。言っとくけど悪気はないぜ。あの時散歩してたのは俺だけだ。あの人のことだ、俺と鶴屋さんが夜道でばったり出くわしたらお前が何か余計な推測をすると思って気を利かせたんだろ」 対ハルヒ用にイイワケをするのにも慣れてきた俺である。どうもこいつは最近嗅覚が鋭くなってきている気がしてならない。もともと犬じゃないかと思うほどなのに、それ以上となるとこの世にハルヒ以上に鼻の利く生き物はいないんじゃないか? そういえば坂中の犬を散歩させていた時も競い合うように走ってたしな。 俺がハルヒの前世は犬で決まりだと勝手な思い込みに判を押そうとしていると、 「まぁいいわ。所詮過ぎたことだしね。何か古泉くんがいないからイライラすんのよね」 おぉ、お前古泉のことが好きだったのかなどと俺は言わないぜ。たちどころに五十倍の威力のカウンターを喰らうからな。単に団長として団員全員が揃っていないことに不服なんだろう。 桜は一週間以上前に散り、木々は新芽を日に日に膨らませている。 実にうららかでのどか、平和なことこの上ない放課後だった。 昨日母親に予備校をそろそろ決めろと言われたことなど帳消しにしてあまりある和やかさだ。思うに、悟りってのは今の俺のような心境を指すんじゃないかね。宗教を開いたりするつもりは毛頭ないがな。 「古泉くん、風邪かなぁ……」 陽光で淡い輪郭をまとった朝比奈さんは、後世まで伝記として残しておきたいような抜群のたたずまいで無断欠席超能力者の心配をした。これで風邪なら四十度超えてようが三秒で治る。いっそ俺が風邪を引けばいいか。 そうすれば朝比奈さんが家に来て俺の看病をメイド服で「はい、あーん」などと言いながら―― 「いでっ!」 『団長』の文字が書かれた三角錐が俺の額にすこんと当たった。危ねぇだろ! 「あんたがみくるちゃんを見てやらしい妄想してるのがバレバレだったからよ! ほんと分かりやすいわね、あんた」 イライラするのは勝手だが、その矛先を俺や朝比奈さんに向けるのは勘弁してくれ。ついでに長門にもな。それこそ今ここにいない古泉にすればいいだろうが。 「はぁ~あ、何かこう思ったほど刺激的じゃないわね。新学期」 ハルヒは溜息を吐いて机に沈み込んだ。俺は若干に冷や汗の心地となる。まさかこいつのせいで古泉は部室に顔を出せないのではあるまいな。今さらあの念仏ものの灰色空間を量産したりするとは思えないが……。 それに古泉はハルヒの力が弱まってきていると言っていた。ならば意識的であれ無意識的であれ急に古泉の仕事が増えたりはしないはずだ。 俺は珍しく隣の席で本を読んでいる長門に小声で訊いた。 「長門、何か古泉の欠席に心当たりとかないか?」 すると長門はすっと横を向き、 「ない」 とだけ言ってまた視線を元に戻した。明快な回答だがもうちょっと何かないのかね。推測とか心配とかさ。 「ん。それ、懐かしいな。……また読んでるのか?」 長門が読んでいたのは俺がこいつから初めて借りた海外SF大長編のハードカバーである。ひょっとしてこいつも読書する書物を一巡させたのだろうか。だとするとこれまで何冊読んだのか、考えるだけでも頭の中が文字で押し潰されそうになるな。 長門はこくと頷き、 「統合思念体は静観の姿勢を変更していない。古泉一樹の不在は思念体のせいではない」 と、俺が思いもしなかったことを言って読書を続行する。 なるほどね。とするとやっぱり体調不良だろうか。あいつも意外とナーバスなところがあるのかもしれん。ポーカーフェイスの代わりのようにいつも微笑しているが、それも心情を悟られないためだったりしたら俺としてもちょっとはあいつに同情してやる気にもなる。 あいつのクラス担任にでも欠席の理由を訊いてみようか。……そうそう、クラス替えの結果、俺とハルヒ、谷口に国木田、阪中、長門が同じクラスになったのだが、さすがに特進クラスの古泉まではハルヒの力でも巻き込めなかったらしい。朝比奈さんのほうはまた鶴屋さんと同じクラスになったとかで喜んでいたな。 そんなわけで古泉は別のクラスにいる。だから一昨日の放課後、帰り際にようやく古泉が学校に来ていないらしいことを知ったのだった。 「じゃぁね。明日、古泉くんが来たらすぐにでもSOS団のミーティングをするつもりだから、遅れちゃダメよ」 というハルヒの言葉を受けて俺たち四人は駅前で解散した。 俺は自転車に乗って家路をたどり、無事わが家に到着したが、そこに突然の来客があった。 「ご無沙汰しておりました」 ――2―― 「森さん?」 そこにいたのは森園生さんだった。二月に会った時と同じ、ぱりっとしたスーツ姿だ。 背後には例の黒い車が見え、運転手の新川さんが精悍な顔で目礼した。 「どうしたんですか?」 俺はチャリを玄関脇に止めて森さんの元に戻った。 「古泉のことについて、あなたに話しておきたいことがあります」 立ち話も何ですから、との森さんの指示で俺たちは新川さんの車の後部座席に乗り込んだ。 「古泉が行方不明になっています」 森さんは何も前置きをせずに重要事項を伝えた。あんまり突然だったので俺は言葉の意味を正確にとらえられない。思わず訊き返す。 「何ていいました? 古泉が……」 「行方不明なのです。この三日間、自宅にもおらず、連絡もつきません。思い当たる場所全てに問い合わせをしましたが、どこも古泉の行方を知るところはありませんでした」 あいつが行方不明? どういうことだ? 今さら機関の任務が嫌になったりでもしたのだろうか。 「それはないと思われます。機関に協力しないことは、遠因的に自分の首を絞めることになりますから。 どこへ行くにしても、その行き先自体がなくなってしまうようでは意味がないでしょう?」 森さんの言葉の意味するところを全て把握できたかどうかは自信がないが、まぁ俺もあいつが無責任に機関のエージェントを放棄してトンズラするとは思えない。だとすると、古泉はどこへ消えたんだ? 「それが、何の痕跡もありませんでした。持ち物や金銭、衣服などすべてが手付かずで自宅に残されていて、メッセージやどこかへ出立する計画を立てていた形跡なども見当たりません」 「ってことは、古泉は一昨日急にいなくなったってことですか? まったく、突然に?」 「そうなります。もともといなかったかのように、綺麗さっぱりです」 話の表層だけ聞けば、そりゃどこの怪談話だと言いたくなるが、今は夏じゃないし、もちろん幽霊など登場しないことは俺もよく分かっている。となると…… 「誰かがあいつを連れ去った、とか、そういうことですか?」 「えぇ。私達もその可能性がもっとも高いと考えています」 森さんは神妙にうなずいた。前の席の新川さんからも、心なしかピリピリとした緊張を感じる。 「機関の他の人員にそのような消失現象は起きていません。古泉だけが突然に、姿をくらましたんです」 森さんの言葉を聞きながら、俺は考えていた。誰のしわざだ? 古泉だけを狙うってのはどう見ても作為によるものとしか思えない。そして、あいつは普通の手段で誘拐されるような奴じゃないとも思う。仮にも機関の人間だしな。どこかに幽閉されているなら、あいつ単独での脱出は無理でも、機関が色んな手段を使って古泉を救出するんじゃないだろうか。実際森さんは機関側で手を尽くしたかのような物言いをしている。 「二日間、我々は古泉を捜しましたし、今なお継続中ですが、芳しい結果は何一つ得られません」 なるほど。とりあえず、これで古泉が三日も学校とSOS団を休んだ理由は分かった。ハルヒに言えるようなものじゃないのがちと厄介だが、どうにかして古泉を見つけ出さなきゃならないらしいな。 「今日私達があなたに伝えたかったのはそれだけです。古泉の行方が心配なことには変わりないでしょうが、理由だけでも伝えておくべきだと判断しました」 「わざわざすいません。俺のほうでも、無理のない範囲であいつを捜せないか当たってみます」 俺は車を降りて会釈をした。暗くなった空の下を、真っ黒に輝くハイヤーが静かに走り去った。 ……さて、まずは長門のところに行く必要があるだろうか。 「いなくなった古泉くんが心配?」 俺の背後から声がした。するはずのない声が。 ――3―― 「当たりまえよね。これまで一緒に困難に立ち向かってきた仲間なんだもの」 振り向いて凍りつく俺にそいつはあざ笑うように言った。 ……どうしてお前がここにいる!? 「あら、驚いてるわね。ふふふ。無理もないわ。あなたが今推測できることなんて、たかが知れてるものね」 北高の制服、腰まで届く長い髪、整った目鼻立ち、不敵な笑み……。 「朝倉……涼子……?」 間違いない。俺がこいつの姿を間違えるわけがない。会うたびに戦慄の度合いが桁を増やしている。 たちまち嫌な汗が俺の表皮を伝う。 「覚えててくれたのね。ありがと、感謝するわ。転校して、だいぶ経つものね」 その笑みは、表の顔。かつて委員長として一年五組に滞在し、普通のクラスメートとして振舞っていた時のもので間違いない。なぜ、お前がここにいる。 「わたしの知ってる情報が正しいのなら、これで再開は二度目みたいね。もっとも、今のわたしにはデータとしての記憶しか残っていないけれどね」 「質問に答えろ! どうしてお前がここにいるんだ。お前は長門に二回も――」 「そう。消されたわ。情報結合解除。ねぇ、わたしは彼女に勝てない運命なのかしら。どう思う?」 意図的に俺の記憶を想起させるような台詞を使っている。教室、校門。夕方、明け方。 銀と赤のイメージ。鈍く、不気味な感触――。 どうして朝倉がここにいるんだ!? 幻なんかじゃない。だが長門がこいつを野放しにするとも思えない。 「不思議がってるわね。うーん。そろそろ答え合わせしてあげてもいいかしら? わたしが今まで二回も負けたことを考えると、これくらいじゃ甘い気もするけど」 くそっ。逃げも攻めもできん。こいつなら俺をあっという間に囲い込んでしまうだろう。こいつが俺に襲い掛かる瞬間に備えるくらいが関の山だ。……誰か、誰か歩いてないか? 「助けを求めようったって無駄よ。周囲20mに情報結界を張ったから。近付いた人間は急用を思い出して道を引き返すの。便利でしょ?」 朝倉は自分の姿を俺の網膜に焼き付けるかのようにウィンクした。こんなに突然現れるなんて、反則にも程があるだろう。もともとルールなんて意識してないような奴だったが……どうすればいい、絶体絶命だぞ。 「わたし個人の気持ちとしては、今すぐあんたを殺してしまいたいんだけどね? 残念なことにわたしに課せられた役割はそれじゃないみたいなのよ。ね、ちょっとは安心した?」 ちっとも安心できない。いつぞやみたく体の自由を奪われたりはしていないようだが、実質身動きできないのも同然だ。くそ。家の目の前なのに何てことだ。 「何しに来たんだ。そもそもどうしてお前が存在してるんだ」 朝倉はこの状況が楽しくて仕方ないかのようにその場を歩いて回った。 「わたしがいない間、楽しかった? 涼宮さんと仲良くなった? 長門さんとはどう? ふふふ。いいわねあなたは。 わたしね、自分の立場がうらめしくなったこともあるのよ。どうしてわたしはあなた達の輪に入る役じゃないんだろうって。でも、今さらそんなこと思ったってしょうがないでしょ? わたしは、急進派の対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェースなんだから。命令には従わなきゃいけない。それは、今回だってそうなのよ。わかる?」 知るか。俺にとってのお前は殺人犯という印象しかない。それこそ、インターフェースの感情の概念が分からんという奴だろう。 「せっかくまた会えたんだから、挨拶のひとつもしてくれていいと思うのに、冷たいのね? まぁいいわ。じゃぁわたしがここに来た理由を教えてあげる。あんたに伝えるためよ」 「何をだ」 声が上ずってしまう。油断できない。警戒なんて無意味かもしれないがな……。 「あなたの大切な仲間、わたしが結合解除したわ。どう? 驚いてくれるかしら?」 「……!」 まるで、体中の感覚が夜の闇に溶けて出てしまったようだ。今、何て言った? こいつが古泉を消しただと? 「ふふふふ。驚いてるわねぇ。その顔が見られただけでも復活した甲斐があったってものね。いい気味だわ」 長門がどうして感知できなかったんだ? そもそも、こいつも長門も派閥は違えど同じ情報統合思念体の一端末だろう。こんな勝手な振る舞いができるはずがない。 「あんまりネタばらししすぎちゃうのもつまんないわよね。わたしがどうしてここにいられるのかは宿題にしておくことにする。今日のわたしは、あなたにもうひとつ、予告をしてここからいなくなるわ」 朝倉はずっと笑っていた。いつの間にか裏の顔。俺を二回も殺そうとした時の、邪気を思わせるイメージの違う笑いに変化している。 「もうひとり。あなたの先輩も、近いうちに消すわよ。ふふ、楽しみにしてなさい」 「てめぇ!」 俺が駆け出すと同時に朝倉は姿を消した。 瞬時に圧迫感も消え、元の静寂のみが俺を包む。 朝倉涼子……。もう会わないと思っていた。何か、何かが起きている。あいつが古泉を消しただと? そんな簡単に人ひとり消したとかいうあたりからして、もうどうかしているとしか言いようがない。さらに、あいつはこう言った。 ……朝比奈さんを近いうちに消す。 古泉と同じようにか? だとすると俺が今まで会っていた朝比奈さん(大)のほうはどうなるんだ。消えてしまったなら大人になって超絶なスタイルとなった彼女の存在はあり得ない。 俺はしばらく道端に突っ立ったまま考えこんでしまっていた。 今日三人目の来訪者が、俺に声をかけるまで。 「こんばんわ」 ――4―― まったく突然に、それこそ瞬きした間に、朝比奈さん(大)が俺の目の前に出現していた。 「久しぶり。って言っても、キョンくんにとってはふた月しか経っていないんですね」 俺の覚えているままの大人版朝比奈さんだったが、彼女の時間では前回会ったときから二ヶ月以上経っているのだろうか。だが、今はそんなことはどうでもいい。 「朝比奈さん! これは一体どういうことなんですか!」 つい大声になってしまう俺に動じず、朝比奈さんは艶やかな声で告げる。 「キョンくん……ここが分岐点です。以前わたしが言った、大きな運命。ここを正しく乗り越えないと、私たちのいる未来はわたしの知っている姿にならないの」 「朝比奈さん? 今朝倉が来て……」 「えぇ。古泉くんを消した。彼女の言葉に嘘はないはずです。彼女は古泉くんを跡形もなくこの時空から消してしまった」 大人版朝比奈さんの声に冗談の色は微塵もなかった。 いつだって突然だった非日常。それがまたとんでもない形で俺たちの前に立ちはだかろうとしている。 「一体何者のしわざなんですか!? 誰が朝倉を復活させたんです?」 朝比奈さん(大)は一瞬困ったように目を伏せてから、 「ごめんなさい。言えません」 「えっ」 俺は当惑した。どうしてだろう。 「キョンくん。これからのあなたの行動に変化が及ぶからです。今回、わたしが直接あなたにできることは、ほとんど何もないといってもいいくらいなの。あなたひとりでも解決できない。SOS団員全員の行動がうまく行かないといけません」 俺だけじゃない、って、それは一体……。 「詳しく言うこともできないんです。未来は微細な原因の集合で絶えず変化するものなの。いつだったか、わたしがあなたにわたしのホクロの位置と形を言ってしまったことがあったでしょう?」 そう言われて俺は一年近く前の記憶を掘り返した。……そういえばあったな、そんなことが。どぎまぎして身動きできなくなってしまった、入学して間もない俺の記憶。 「あれだけで、誰が初めにホクロのことを知ったのか分からなくなってしまった。それは、わたしがうっかりしていたから。既定事項だったはずの物事が、不明瞭になってしまうの」 分かるような、分からないような……。確かに、これまでどっちが原因か分からないようなことはいくつかあった。 鵜が先か卵が先か、って奴だ。例えば俺がハルヒに言ったあの台詞「世界を大いに盛り上げるための、ジョン・スミスをよろしく!」あれを俺はハルヒから聞いたが、ハルヒはそれを四年前に現れた俺から聞いたわけだ。どちらが先に言ったのか分かったものじゃない。そうか、知っているし、禁則事項と明確に決まってはいないけれど、言えないことってのもあるんだな。 「分かりました。何が待ってるのか分かりませんけど、俺はあなたも部室の朝比奈さんも、もちろんハルヒたちのことも信じています」 「ごめんね……キョンくん」 朝比奈さんは曇り顔になった。古泉がいつか言っていた。この表情や振る舞いは、言わば演技かもしれないと。 実際、俺は二月の誘拐の一件で、この朝比奈さんへの疑いを少なからず抱いてしまった。自分のいる未来のために、過去の彼女やこの時代にいる俺たちを都合よく操っているのではないか、と。だが、今回はSOS団そのものに攻撃が 仕掛けられている。そんな猜疑心は今はお預けにしておくべきだろう。 「朝倉涼子から聞いたと思いますが、次はわたしが狙われています」 朝比奈さん(大)は気を取り直して続けた。 「子どもだったわたしが消えてしまうと、その間、わたし自身がこの時代に来ることができなくなります。だから、わたしは今回キョンくんにできる事が本当にないのも同じ……。できることではなく、できないことを伝えにわたしはここへ来ました」 そういうこともあるんだな。未来人の優位性、だったか。過去に対して未来は万能だとどこかで思い込んでしまっていたが、どうやら必ずしもそうではないらしい。 俺がそう思っていると、温かく、柔らかい気配を感じた。初めてこの朝比奈さんと会った時と同じように、彼女は俺の肩に額を当てていた。 「がんばってね……キョンくん」 声が震えているように感じたのは気のせいだっただろうか。十秒ほどで大人版朝比奈さんはいつもの色っぽい笑顔に戻り、ウィンクをすると、俺が瞬きする間に消えた。時間跳躍にはどれだけか手間がかかるものかと思ったのだが、俺がそれを見極める暇もないなんてな。 我を取り戻すために、俺は深呼吸をする。古泉、待ってろ。必ずお前を元に戻して見せるし、朝比奈さんを消させはしない。まずは長門に連絡をとらなければならないだろう。あいつに負担をかけたくないのは事実だが、SOS団そのものの存続が危ぶまれる今は、その限りではない。ごめんな、長門。また力になってくれ。 俺は自宅に入って一言声をかけると、再び自転車に乗って、今度は長門のマンションを目指してペダルを踏み込んだ。 ――5―― 「入って」 耳馴染みとなったインターホン越しの声を聞いて、俺はエントランスをくぐる。 朝比奈さんが二人になったあの一件以来来ていなかったマンション。皮肉なことだが、ここに来ないことがSOS団の平和の証なのかもしれない。いつか、何も気にすることがなくなった日に、ハルヒや朝比奈さん、古泉と一緒に長門をびっくりさせるために来るのもいいかもな。あいつがどんなリアクションをするのか、興味深くもある。 俺がエレベーターを降りてドアの前に行くと、インターホンを押す前にドアが開いた。 「長門……」 「分かったことがある」 長門は俺を中に促しつつ言った。俺はコタツテーブルの向かって左側に腰を下ろす。 「情報統合思念体急進派が、秘密裏に自らの一部を独立させていた」 お茶を出したりなどの前置きを一切しない長門というのも珍しかった。自分から先に話すことこそ稀だが、こいつが単刀直入に重要事項を言うこともまた滅多にない。 「……まずお前の話から聞いたほうがよさそうだな。続けてくれ」 長門は顎を数ミリ引く特有の肯定姿勢をみせて、淡々と話し出した。 「急進派は長い間主流派の姿勢に異を唱えなかった。その間に、自情報の半分を分解し、再構成した。思念体は各派の意識が『ある』か『ない』かの意識しか持たない。流派ごとの意識は独立していて、一部が分離していても、他の流派は気がつかないケースが見られる。そうして思念体は意識を分け流派を分けていった。今回もそれに近いことが行われたのだと推測できる」 「……」 すぐに考えを整理するのは困難な、言わば抽象論だった。情報統合思念体ってのは、そんなアメーバみたいな増え方をする存在なのか? 「実体を持たないから質量もない。よって身体的感覚による存在の認知は不可。情報量を計測する概念もない」 俺はますます分からなくなる。これまでえらい高度な存在だと思っていたが、ある意味単純なことを平気で見過ごしたりするのだろうか? 「人類とは意識レベルが根本的に異なる。完全に理解しようとすることは無為」 長門の言葉に、俺は少し手前まで話を戻す。 「……それで、その急進派は、何でまた急に分離したんだ?」 「涼宮ハルヒは自らの能力を弱めつつある。このまま行けば、遠からず彼女の力は消滅しうる。おそらく、急進派は観測のみの現状を打破したいと考えた。そして、その考えに基づいて行動することを選択した」 ある意味人間的だな。欲望の赴くままに行動するか。だが普通はそんなこと許されないぜ。統合思念体にはそういう社会のルールみたいな物がないのだろうか。 「主流派は他派と共に急進派そのものを消滅させるか審議している」 聞けば聞くほど人間社会だな。 「ただ、仮にその決定がなされても、独立した方の急進派を抑えることは不可能」 長門は真っすぐに俺を見ていた。日数を重ねるごとに、わずかに増していく瞳の輝き。 「それはまたどうしてだ」 「急進派は、自らを構成する情報を一度素子レベルまで分解し、残った思念体側の情報を用いてアトランダムに意識体の再構成をした。そこに自らの意識を乗せるよう、あらかじめベースプログラムを仕込んで。それは、新しい広域宇宙体を生み出す行為に近しい」 自らをまっぷたつにして、その片方が反対の姿を基本脳思考形態を残してまるっきり変えちまったってことか? 人間界だったら倫理感を巡って何年も議論になりそうな行為だな。そりゃ。 「普通はそのような行為をしない。わたしの知る限りにおいて、意識体の行為においても非常に稀有」 半分死ぬようなものだからな。それに、失敗するとか考えなかったのか? そいつら。 「涼宮ハルヒの力に、そうするだけの価値があるのだと判断したためだろう」 ハルヒの力のために半分自殺するような真似をするのか……すまんが俺には理解できそうにないな。急進派とやらは。 「ってことは」 俺はようやくさっきまで次々と俺の元を訪問した人たちを思い出し、 「あの朝倉涼子を作ったのは……」 「朝倉涼子……?」 俺は長門に森さんと朝倉と大人版朝比奈さんに会ったことを話した。朝倉のくだりになると、長門は驚いたように数度瞬きをした。 「わたしや情報統合思念体が感知し得なかった……」 つぶやくような長門の台詞に俺は仰天した。……何だって!? 「おそらく、その朝倉涼子は思念体が既知とする結合法則とはまったく異なる規則によって構成されている。ゆえに、わたしや統合思念体には存在の認識が困難。我々の認識方法に対するアンチプログラムを持っていると思われる」 それじゃまるでステルス殺人鬼じゃないか。いや、今回の朝倉が殺人鬼と決まったわけでもないが。 「我々に敵対する要素が確認できるだけで、危険度が含まれることはまず間違いない」 長門は鈴の音のような声で続ける。やっぱり平和的解決は無理なのか。 「わたしの対抗処置にも限界があるかもしれない。今回の朝倉涼子と急進派は、まったくの未知数。行動も予測不能」 長門。今は仮にも春なんだぜ。そんな心が凍りつきそうなこと、冗談だって言うものじゃないだろう。 「……本当のこと」 長門は顎をわずかに引いた。どこか後ろめたそうに見える。 「このままだと、朝比奈みくるも消えてしまう」 今やはっきりと分かる。長門は……動揺していた。 第二章
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『人は勉強をする生き物だ』 どこかで聞いたような言葉ですね。 人は生まれてから一生を終えるまで勉強を辞めない動物だと聞いた事があります。 学校に入り、会社に入り、引退した後もいろんな事を勉強します。 誰もが一度は思う事ですね。 『なんで勉強しなきゃいけないんだろう…』 多くは青春時代、中高生あたりでそれを感じると思います。 そりゃそうですよ。 勉強をしたからって、頭が良くなる訳でもないし、 裕福な生活を送れる訳でもないし、 どうせいつかは死ぬんですからね。余生を楽しんだ方がいいでしょう。 ではなぜ勉強をする必要があると、大人達は言うんでしょうか? 『良い高校、良い大学にいくため?』 良い高校、良い大学にいって何になると言うのでしょうか? 『高校、大学に行かないと、就職が困難だから?』 高校、大学に行かずともすばらしい功績を持っている方はいくらでもいます。 人は一般常識を知っておかなければ、社会での生活は出来ない。 というのに同意をする人、しない人、どちらも多いでしょう。 この『人の勉強』は、人の義務であるとか言いますが、 この義務を果たした所で、何が変わるというのでしょうか。 では少し観点を変えて接してみましょう。 人の価値と言う物は、頭が良い所で決まる物ではありません。 心の持ちようです。 澄んだ清い心を持った人こそ、人としての価値の高い人間になれるのです。 そこに頭の善し悪しは関係ありません。 まして、犯罪者など、頭が悪くては決して出来ません。 巧妙な手口なんかは特にね。 ということは、 頭が悪い人 > 頭がいい人 が、心の清い人と言う考え方になってきますね。 少し考えすぎじゃないか、と反論する人もいると思います。 まぁもちろん全てがそうとは限りませんがね(^^;) では、順を追って説明して行きましょう。 頭がいい人 ↓ 今まで身近に挫折を感じていない ↓ ↑ 理由はともあれ、挫折 → さらにがんばる ↓ この世は面白くないと勝手に解釈 ↓ グレて不良化 ↓ 行動がますますエスカレート ↓ 犯罪者になる …考えすぎでしょうかね。 でもテレビとか見ててもこういうの多いですよ。 特に少年犯罪とかは。 頭の良い子が挫折により現実から目を背けてしまうんです。 それによりどんどんグレていってしまうんですね。 では、次に、頭の悪い子(とは言いづらいですが)の例です。 頭のわるい人 ↓ テストなどでも赤点、欠点、不合格、落第続出 ↓ 挫折に少しずつ慣れが生じる ↓ 挫折しても慣れているからダメージが少ない ↓ 挫折による不良化の可能性が減少 はい。こういう事です。 見ていてとっても悲しくなるような一例ですね。 自分はこっちの方で生きてきたんで書いてて疲労感を覚えました。 自分で言うのもなんですが、私は心は清い人間になれていると思います。 …話がそれましたね。 私は青春時代、こういう事をよく考えました。 なぜ、勉強をする必要があるのか。 勉強をしてなにになるのか。 まぁ、頭が悪かったのもありますがね。 人一倍勉強に対して拒絶感があったんでしょう。 結論を言うと、勉強はしなくてもしてもどっちでもよい。 大切なのは、心を清く、正しい人間になれるよう、常に心がける事である。 (こんな文章、学校の先生とか、親とかにみせちゃダメだぞ(笑)) 名前 意見
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Specification 種類 水冷4ストローク並列2気筒/DOHC4バルブ 排気量(cm3) 248 ボアxストローク(mm) 62.0×41.2 圧縮比 11.61 最高出力 23 kW(31 PS)/11,000rpm 最大トルク 21N・m(2.1 kgf・m)/8,500 rpm 点火方式 電子進角式トランジスタ 潤滑方式 ウェットサンプ 始動方式 セルフスタータ 燃料供給方式 フューエルインジェクション トランスミッション型式 常噛6段リターン クラッチ型式 湿式多板 駆動方式 チェーン フレーム型式 ダイヤモンド 全長(mm) 2,085 全幅(mm) 715 全高(mm) 1,110 シート高(mm) 775 軸間距離(mm) 1,400 最低地上高(mm) 130 車両重量(整備)(kg) 168 燃料タンク容量(L) 17.0 エンジンオイル容量(L) 1.7 ギヤ・レシオ 1速 2.600(39/15) 2速 1.789(34/19) 3速 1.409(31/22) 4速 1.160(29/25) 5速 1.000(27/27) 6速 0.892(25/28) 一次減速比 3.086(71/23) 二次減速比 3.071(43/14) タイヤサイズ 前 110/70-17 M/C 54S MT2.75 後 130/70-17 M/C 62S MT3.50 ブレーキ型式 前 シングルディスク290mm(外径) 後 シングルディスク220mm(外径) サスペンションタイプ 前 テレスコピック(インナーチューブ径 37mm) 後 スイングアーム(ユニ・トラック) マスターシリンダー kawasaki用品カタログ2010年版 P166 J4600-0021 1/2inch http //www.webike.net/sd/1536619/#impre124153 Tire Maker Name Front Rear Others ブリヂストン BT-90 110/70R17 M/C 54H TL標準リム幅3.00インチ(2.75~3.50) 140/70R17 M/C 66H TL標準リム幅3.50インチ(3.50~4.50) High RADIAL ダンロップ TT900GP High Bias GPR200 140/70-17 MC 66H TL標準リム幅4.00インチ(3.50~4.50) RADIAL http //mc.bridgestone.co.jp/jp/products/battlax/bt090.html http //ridersnavi.com/catalogue/tyre/TT900GP/ http //ridersnavi.com/catalogue/tyre/GPR200/index.html