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Catcher in the mine field (地雷畑でつかまえて) 御剣怜侍の深いため息が紫煙と共に吐き出される。 もはや昔の話だが、証拠の偽造も証言の操作もお手のもので、悪徳検事とすら呼ばれた自分が、たかが人ひとりを騙すことに暗澹たる気分になっている。 それは、その騙す相手が自分の知り合いだから、という理由だけでもないことを、成歩堂に言われるまでもなく彼は自覚していた。 「あ、こんにちは! ここに顔出すなんてめずらしいですね」 成歩堂法律事務所の自称「副所長」は、前もって訪問を知っていたため、手際よくお茶を出してくれた。 応接間で御剣が腰掛けたソファの向かいに、成歩堂も大仰に腰を下ろした。 アイコンタクトをよこした彼の顔つきは、すでにいっぱいいっぱいだったが、それは御剣も似たようなものだったろう。 「何か用件があるんじゃないのか、御剣」 「まあ、そうなんだが」御剣はお茶を飲み干した。緊張で喉が渇いていた。 「じつは、真宵くんになのだが」 「えーっ! あたしですか」真宵が当惑と期待の混じった表情を浮かべるのを見ると、更に罪悪感に打ちのめされそうになる。 「いや、メイがだな、もう着なくなった水着があるから、真宵くんにあげてほしいといって、これを。夏にぐらい海には行くんだろう? 着るといい」 「かるま検事が?! えーっ、なんか意外」 「ほ、ほら」と成歩堂。「狩魔検事って、女の子には結構優しいから、きっと、な、なかよしになりたいんじゃないかな」 「そっか~……じゃあ、お礼の手紙、エアメールで書かなきゃな」 「それは、私がアメリカに帰ったときに渡しておこう」 「それにしても、かるま検事のお下がりって……サイズ、合うのかな」 「あ、そうだ!」成歩堂はしらじらしくぽんと手を打った。「真宵ちゃん、今ちょっと試着してみれば?」 「えーっ!! やだよそんなのっ。恥ずかしいに決まってるでしょ!」 「そんなの、どうせ海じゃ同じカッコになるじゃないか。なあ御剣」 唐突に話を振られて、彼はビクッと飛び上がった。 「御剣だって、早く、真宵ちゃんの水着姿見てみたいだろ?」 「えっ……あー」視線が泳ぐ。「うん……まあ、そうだな」 「御剣検事」真宵は軽く唇をとがらせて睨んだ。「……むっつりスケベ」 「ぐうっ」 「じゃ、着替えてくるけど、のぞいたらトノサマンキックだからね」 真宵は少しはにかんで笑って、奥の部屋へと消えた。 「わ、私は軽く同意しただけなのに……なぜ私だけ名指しで、む、む、むっつり……」 「しょうがないよ、耐えるんだ、御剣。先が思いやられるぞ」 やがて御剣の唇の震えもおさまった頃、着替え終わった真宵が恥ずかしそうに戻ってきた。 男性陣はほっと胸を撫で下ろした。お披露目されたのが、意外なことに、褒め言葉に困るような体ではなかったからだ。 水着の色は黒。首の後ろと背中で紐を結ぶ三角ブラと、同じく両脇で結ぶボトムのビキニだ。 肌はまぶしさに目を細めてしまいそうなほど白い。 アイドルのように細いわけではないが、少なくとも、あれだけ何でも別腹に収めているわりには贅肉に無駄がない。 胸の膨らみのボリュームも平均だろうし、ワイヤーブラではないため、その形の良さがしっかり確認できる。 隙間から向こうが見える太ももの発育ぐあいにも、年相応の健康的な色気があった。 「可愛い!!」 「わっ、びっくりした! なるほどくん、何?」 「だから、可愛いって」 「え、そうなの? 大声で、指をつきつけながら言うから、あたしてっきり『異議あり』って言ったのかと……なるほどくんがそんなこと言うの珍しいね」 「いや、だって、ほら、なかなかのもんじゃないか。なあ御剣」 「えー、あー」 「もっと近くに来て見せてよ」 真宵はよほど照れたのか、うつむいて体を小さくまるめながら、ひょこひょことソファの前まで歩いていった。 御剣はというと、知らずに眉間にしわを寄せて、とうに空っぽの湯飲みを口につけて飲もうとしては離すのを何度も繰り返している。 「一回転してみてよ」 「なるほどくん、顔がすごいオヤジになってる」言いながらも、彼女は段々いい気持ちになってきているのだろうか、素直に言うことをきいた。 「きれいなおしりだ。なあ御剣」 「むー、うー」 「なあ御剣! そうだよな!」 「う、うム!」 実際、成歩堂の言葉はうそではなかった。ウエストのくびれから腰、そして臀部、太ももにかけてのラインは、上から下へ思わず手を滑らせたくなるほど誘惑的だ。 「ほんと? 御剣検事」 「……ああ、本当だ」彼は大きく咳払いしたあと、小さく付け足した。「きれいだ……と思う」 真宵は真っ赤になった。 それからも成歩堂は法廷で鍛えた口の上手さであれこれと彼女の体を褒め、うながされて御剣も時々同意した。 そのうちに、真宵の顔には、たんなる恥じらいとも喜びとも違う表情が時おり見え隠れするようになった。 女の顔だ。半裸で人前に立ち、男二人になめ回すように見つめられ、一箇所ずつ愛撫を受けるがごとく魅力をささやかれる。 そういう状況が、まるでその被虐を快とする「女」の顔をさせるのだろうか、と御剣が思い当たったとき、彼は下半身が臨戦状態になる例の感覚をおぼえ、あわてて足を組まなければならなかった。 目で犯す、という言葉を思い出してから一瞬で、二人がかりで真宵を目ではないもので犯す情景を思い浮かべてしまった自分を激しく恥じた。 「やっぱりさあ、真宵ちゃん、霊媒師以外にも天職があるような気がしてきたよ」 やっと成歩堂が本題に入って、彼はとりあえず一安心した。 「あ、やっぱり? なんかね、実はあたしもうすうす」 「うん、真宵ちゃん、きっとモデルに向いてるよ」 「そうそう……って、え? モデル? あたし今、考えてたの、トノサマンの監督とか」 「まあまあきっと似たようなもんだよ、モデルも監督も。なあ御剣」 「うーム……」 「まあ、さすがに転職はしないとしても、ためしにやってみるといいんじゃないかな。若いうちにいろいろやっておかないと」 「そ、それはそうだけど、監督とモデルは全然ちがうよ! だって、今だってこんなカッコしてるの恥ずかしいのに、モデルなんかやったら、もっと大勢の人の前に出るんだよ?! あたし、恥ずかしくて死ぬよ! そんなの!」 「いいじゃないか、こんなにきれいな体してるんだもの。見せないと損だよ」 「その理窟わかんないし! だって、だってだって、ようするに、体を見せてお金とるお仕事でしょ? そんなの、とてもじゃないけどあたしにはつとまんないよ」 「つとまるっ! なあ御剣!」 「あ、ああ、そうだな」 「ぼくなら真宵ちゃんの写真集が出たら絶対買う! なあ御剣!」 「うム」 「ぼくは1冊買うところを、御剣なら3冊買う! なあ御剣!」 「うム……ん?」 「その内訳は、保存目的、閲覧目的、使用目的だ!」 「あのさ」真宵の顔からは先ほどまでの上機嫌さは消え失せていた。「かくしゴト」 「えっ」 「かくしゴト。しないほうがいいんじゃない? さっきから思ってたんだけど、二人とも、法廷の外ではウソもハッタリもぜんぜんダメダメだよね」 沈黙。 「い、いやその。けしてそのようなことは」 「うーん、ばれてしまってはしょうがないな」 「な、成歩堂、そんな簡単に認めては、今までの努力が」 彼女の頬はついさっきまで羞恥と快感のために紅く染まっていたが、もはや今は、それが怒りのためとなっている。 「実はその。ある人物から頼みごと……というか、取り引きを持ちかけられてて」 「何それ?」 「このあいだ会ってきた、写真家の先生を覚えてる? こんど担当する再審法廷の、事件の重要な関係者とされている」 「ああ! あのガンコオヤジ」彼女は思い出し怒りでさらに頬をふくらませた。「なだめてもすかしても、なんにもしゃべってくれなかったケチのオヤジでしょ」 「こんどの依頼人は序審で既に有罪判決が出てる。それをくつがえすには新証言がぜったい必要なんだ。そこで」 「取り引き……」 「僕についてきた真宵ちゃんを覚えてたらしくてね。昨日、急に連絡が来て、つまり、彼女を撮らせてくれたら、証言台に立ってもいいと……」 「ちょ、ちょちょっと、そんな、バカなっ! も、もし、あたしが実は着痩せするタイプで、こう見えても三段腹だったり、ものすごい剛毛だったりしたらどうするの!」 「それは、素人モノは被写体のレベルが低いところが逆にいいって言ってた」 「そんなの程度によるでしょーが!」 「うん、そうなんだ。ぼくもそう思った。 そこで、こうやって、体をとりあえず見せてもらって、その結果、えーと、あまりにも……『ラーメンっ腹』だったりしたら、話を通すまえに断って、何か他のことで手を打ってもらおうかと……」 「……。なんか、それって、すっごい失礼な話だね」 怒っている。 真宵は普段怒らない。たまに頬をふくらませたり、顔を上気させることもあるが、百面相のように、すぐ怒りを忘れていつもの顔に戻る。 ところが、今は、そうそう機嫌を直しそうにないくらいへそを曲げている。まるで真宵が真宵ではないかのように。 「うう……ごめん。ほんとごめん、真宵ちゃん! でも、真宵ちゃんにどうしても一役買ってもらわないと困るんだ。そのために、事件の担当検事じゃない御剣にまで協力してもらったんだよ。 ほんっと、頼むよ」 「そんなこと、引き受けるに決まってるじゃない」 「え?」 「あたしが怒ってるのは別のことだよ。 つまり、あーやって本当のこと黙っておいて、おだてなきゃ、人様に見せる気になれないような体の持ち主だって思われてたってこと」 「うっ……そ、それはしょうがないだろ、あんなにいつもいつも、アイスクリームとケーキとみそラーメンとお好みやきをそれぞれ別の胃に収納してるんだから!」 「しかも、御剣検事まで、そう思ってたなんて。すっごいショック」 「ぐ、ぐうっ」 「だけど、実際、真宵ちゃんきれいな体なのに、モデルなんて嫌だって、さっき言ってたじゃないか」 「依頼人の人生がかかってるなら別に決まってるでしょ!」 御剣も成歩堂も、こんどこそ何もいえなかった。 「……すまない、真宵くん」静寂に耐えかねて、御剣がやっと口火をきった。「われわれがもっと、きみのことを信頼していれば済んだ話だった」 「べ、べつに、謝ってもらっても、あたしはただ」真宵はあからさまにどぎまぎしたように視線を泳がせた。「ただ、二人とも、抜けてるなって呆れて……」 「抜けている?」 「そうだよ。裸が見たいんなら、こんなまわりくどいことしなくてもさ、御剣検事もなるほどくんも、『北風と太陽』知らないの?」 「どういう話だったかな」 「服を脱がせるには色々方法があるってこと」 「たとえば?」 「たとえば……ベッドの上でとか」 御剣はむせた。 真宵自身も、言ってから、しまった、というように顔を歪めたっきり、うつむいて黙った。 その場で、成歩堂だけが、感慨に瞳を震わせていた。 「ま、真宵ちゃんが、ついに下ネタのジョークを飛ばす年頃になったなんて……。 しかも、ちょっとセクハラ気味でもある! この際、『北風と太陽』とはなんの関係もないところなんて、まったく気にならない!!」 「なるほどくんっ!!」真宵は叫んだ。「晩ごはん、なんかありえないぐらい豪華な食事おごってよ! あたりまえだからねっ!!」 真宵は成歩堂の申し出をことわって、写真家との交渉を自分で行うことにした。 電話口で彼女が何を言われているのかは、返事のしかたでだいたいわかる。 「あの、本当にこういうの初めてなんで、できれば水着までしか脱ぎたくないんですけど」 「はい……はい……そ、それはわかります、けど……」 「ええ……でも……はい……え、あ、あの困ります」 「だめです、だめです、ほんとに。困ります」 真宵の眉が困惑に歪むたび、成歩堂が、今すぐにも電話を取り上げて交渉を替わりたいといった顔をするのだが、御剣もまったく同じ心境だった。 なんだかひどいことに加担してしまった気がして、罪の意識が彼の胸を苦しめた。 「あの。下着姿なんて、ほんっと無理ですから。ほんっと」 次に彼女が放った一言が、ただそう言っただけだったなら、御剣はそれほど気をもむ必要はなかった。 しかし、幸か不幸か、真宵と彼は目が合ってしまった。目を合わせながら、彼女は言ってしまったのだ。 「無理です、だって、あたし、まだ、好きな人にそんなカッコ見せたこともないんですから!」 御剣は、昂ぶるような気持ちといたたまれない気持ちを同時を覚え、心が分裂したかのように感じた。 今すぐにでも帰りたいと思ったが、もちろん許されない。 成歩堂が電話を替わって、なんとかこちらの希望通りに話がおさまり、三人は真宵のリクエストで鍋をつつきに行くことになった。 真宵が手洗いに立ったところを見計らって、成歩堂が嫌になるほど爽やかに笑いかけてきた。 「言った通りだったろ」 「何がだ」 「脈ありなんてもんじゃないさ」 「……成歩堂」御剣は葉巻に火をつけ、灰皿を引き寄せた。成歩堂がけむたがるのをわかっていて、あえて、だ。「犯罪教唆も犯罪のうちなんだが」 「なんでだよ」 真宵に対して気がひけるのにはいくつも理由がある。 彼女に殺人者の汚名を着せるために、当然のように検死報告書に手を加え、証拠を隠匿したこともある。 仕事上、身をくらませていた彼女の母親の連絡先を秘密裏につかんでおきながら、そしらぬ顔をしていたこともある。 その行方知らずの原因になった事件には、自分も深くかかわっていたというに。 そして、だ。 いま彼女は、親友の成歩堂の亡き師である綾里千尋が一番気にかけ、彼に世話をたくした少女なのだ。 成歩堂は、真宵が無事に成長することを、その姉と同じくらいに強く願っているだろう。 かように、御剣自身と彼女をつなぐ道は、獣道であるどころか、いばらが生い茂り、しかもいたるところに地雷が埋め込まれている。 除去作業をこなすどころか、思いっきり踏んで自分も真宵も爆発で木っ端みじんになる自信がたっぷりある。 それになにより…… 「彼女はまだ子どもだろう」 「正真正銘の18歳以上だよ」 「それもそうだが、そういう問題ではなくてだな……」 「知ってるかもしれないけど、彼女はああ見えて結構しっかり者だよ。御剣よりも、よっぽど大人なんじゃないかって思う時もあるよ。 もし、彼女が子どもだとしたら、きみなんかきっと赤ん坊くらいだよ」 「悪かったな、赤ん坊で」 「そうやってすぐ拗ねるところとかな」 真宵がもどってきた。男たちはとっくにごちそうさまをすませていたが、まだまだ、彼女の胃の中には食べ物が魔法のように消えていく。 ふと、彼女は疑問を口にした。 「そういえば、御剣検事って、事件の担当じゃないんでしょ? なんで、来てくれたの?」 「ああ、そりゃ」本人より早く成歩堂が答えた。「もちろん、真宵ちゃんが、御剣の言うことだったらなんでもきいてくれるかなと思だだだだだ」 掘りごたつの下で向こうずねをしたたか蹴られて、彼は悶絶した。 「犯罪の真相解明のためだと言われて、しょうがなく一役買っただけだ」 「へえ~。前から思ってたんだけど御剣検事って、なるほどくんの言うことなら結構なんでもきいてあげてるよね。 わかった、弱みでも握られてるとか?」 「……だいたい、そういうようなものだ」 シャワーの済んだあと、彼は、疲れて眠りにつくまで腹筋を鍛えるつもりでいた。 運動で性欲が発散できるだなんて、もう信じてもいなかったが、他に気をまぎらわすいい方法も思いつかない。 相変わらず目を閉じれば、真宵のあらわになった白い肌が浮かぶばかりだ。 彼女は少女らしくはにかんで微笑む。まぶたの裏の情景の中の自分は、意識せずに真宵に手を伸ばし、彼女を引き寄せる。 御剣は、硬く自己主張した分身をもてあます自分が、猛烈に情けなかった。見たくはない自分がそこにいた。 自分は劣情を催している……よりによって、真宵くんに。 視姦されながら、悦楽を押し隠しきれず瞳をうるませて自分を見やる真宵の表情が忘れられない。 〈いっそ〉と彼は思った。自分から堕ちてやるか……、そうだ、彼女にふさわしくないような、みっともない男に、自分から成り下がれば。 そうすればきっと、嫌われることだってできるに違いあるまい。 彼の思いつきはまったく自分の行為を正当化するための言い訳でしかなかったが、だが充分だった。 ベッドランプ一つが部屋を照らす中、横たわっている御剣は、最初はためらいがちに陰茎を握り、首の根元をこすっていたが、やがてピストン運動に移った。 恥ずかしそうに体をくねらせていた真宵に、ひょっとしてMの素質があるかもしれないと邪推した瞬間、知りうる限り残酷でいやらしい責め苦を課されて泣き叫ぶ彼女の姿が目の前にひろがった。 「あぁ……あっ」こらえる暇もなく、御剣の手の中のそれは何度も痙攣しながら裸の腹に自涜の証を吐き出した。 遅れて、いつもよりも濃厚な匂いが鼻につく。精液はほんの少しだが胸のあたりにまで飛んできていた。 始末したあと、彼はベッドランプを消した。忘れもしない2001年の年末からずっと、一度たりとも部屋を真っ暗にすることがなかったし、暗いところへ入ることもなかった。 17年ぶりに包まれる完全な闇の中、その暗黒に溶けて消え入ってしまいたいと心の底から願った。 彼は愚息の催促に耐えかねて、もう一度オナンの罪を重ねた。 ロケ地は、地方の廃病院の中とのことだった。 真宵は保護者の同行を、もう一つの承諾条件として写真家に提示し、OKを貰っていた。 もちろん、成歩堂のことに決まっている。しかし。 「なんで私まで行く必要があるんだ」 「まあまあ」と成歩堂。 当の彼女は、御剣の肩に頭をあずけて、車に揺られて気持ちよさそうに眠っている。体臭とシャンプーの混ざったいい香りが鼻腔をくすぐるのが彼を悩ませた。 「なぜ、貴様はそんなにも熱心に人の仲を取り持とうとするんだ」御剣は明らかに不機嫌だった。「親戚のおばちゃんじゃあるまいし……」 「うーん、そりゃ、真宵ちゃんは次期家元だから、もともと引く手あまただろ。 どこの馬の骨とも知れない奴が寄ってきて、うまいこと言われて、コロッと騙されちゃうかもしれないじゃないか。 まあ、きみだって、外ヅラと中身の差を考えればサギみたいなもんだけど、身近なところですませたほうが、千尋さんにも心配かけないだろうし」 「……。じゃあ、お前が首輪でもつけとけばいいじゃないか」 「まさか! ぼくだったら苦労させどおしに決まってるだろ。 その点、きみは将来有望だし、収入は高水準で安定してるし、不自由な思いをしろっていうほうが難しいよ。 ……なんか、言ってたら、ぼくが御剣と結婚したくなってきた」 「次期家元か……。気持ちはわかるが、まず絶対にありえないな」 「なんで!」 「自分が、綾里怜侍と名乗るところを想像するだけで、アイデンティティがまるごと崩れ落ちるのを感じる」 「……たしかに……」 直前になって、モデルがごねだすという状況が、この業界ではそれほどめずらしくないことがありがたかった。 写真家もスタッフたちも、とりあえず今はまだ苦笑いだけにとどまってくれている。 廃病院の内部でドアの壊れていない部屋をさがして、割り当てられた更衣室の中から、真宵は声だけで要求したらしい。 つまり、御剣を連れてきてほしいとのことだった。 「真宵くん? 聞こえるかね」壊してしまってはいけないと、ノックはやめておいた。「私だ。入らせてもらっても……」 「あ、あの、えーと。それは。……いや、そのー、やっぱり入ってきていいよ」 「では失礼する……、わあーっ!!」 「やっ、やだ、だからそんな見ないでってばー!!」 御剣はあわてて回れ右をしたので、閉められたドアにおもむろに顔面をぶつけるところだった。 「な、なるほど」彼は咳払いした。「だいたい、話はわかった」 「……そういうことなんです」 一瞬のことではあったが、充分に目に焼きつく光景だった。 水着よりも紐といったほうがよっぽど近い。布地は必要最小限だけで、ほとんど裸だ。 体の美しさを引き立てることやデザインを度外視して、とってつけたように胸の先端と局部を隠しているのが、猥褻というよりむしろ滑稽だった。 「あたしが悪いの。ど、どんなもの着るかってこと、話し合ってなかったから」 「きみは悪くないさ。おそらく先方はわざと黙って」 「そう……そうなんだけど、でも、う、うそをつかれたわけじゃないし」真宵の声が震えている。 「あたし、いまさら、嫌だなんて言えない、けど、こんなの絶対無理だし」 「真宵くん、落ち着きなさい。……そのぅ、すまない、私がついていながらこんなことに」 言いながら、今すぐ真宵を抱きすくめたい衝動が突き上げてきた。 「うぅ、それで、しかも、言われてるの。打ち合わせで」 「何をだ?」 「撮影中、水をかけますって。全身に。あたし、水着だからいいかなってなんも考えないでOKしちゃって」 御剣は愕然とした。水着の色は白だったからだ。もし、そんなことをしたら……。 自分が生唾を飲んだ音が聞こえてしまったかと、ひやりとした。 間をおかず、真宵が小さなすすり声を上げはじめた。 その声に、こんな時に欲情してしまった自分が非難されているかのような錯覚を覚え、御剣はたまらず、意を決して振りかえった。 真宵は顔をあげて一瞬びくりとした。マスカラの溶けた涙が頬を黒く汚している。プロのメイクアップを施されて、美しく彩られた顔も、今は台無しだ。 「みつるぎ検事ぃ……!」 てのひらで涙を拭ってやると、彼女はいっそう顔をくしゃくしゃにして、御剣の腕の中へ吸い寄せられていった。 「みっ、御剣検事は」 「うん」 「あたし、どうすればいいの? 御剣検事は、あ、あたしに、どうしてほしい?」 真宵を抱きしめる腕に力がこもる。 「どうしてほしいと言ってもなぁ……」 「んっ……」 「正直に言うと、検事としての自分は、きみに撮影を強行させたがっているが、男としての自分は、それを拒絶している」 「だったら」 「どちらも本当の自分に変わりはないんだ」 「でも、でも、あたし」真宵は激しくしゃくり上げた。 「なるほどくんが言ってたことあたってるんだもん。御剣検事の言うことだったら、きっとなんでもきけちゃうんだもん。 だから、御剣検事が、もし、しろとかやめろって言ってくれさえしたら」 「そういう考え方はやめなさい」御剣は彼女の顔を両手で包んで、こちらを向かせた。 「真宵くん。自分のことは、ちゃんと自分で決めるんだ。私が力を貸すのはそのあとだ。いいね?」 「うぅ……ん。ごめんなさい」 真宵は自分の顔に添えられた御剣の手を上から握った。 はーっという大きなため息をつくと、少し落ち着いてきたようだった。 「まいったなぁ」彼女はクイッと大げさに眉を上げてみせた。「……こんなヘンな紐じゃ、ハダカのほうがまだましだよ」 「なるか? 裸」 「えーっ……」 「いや、私も、脱いで撮られるほうがずっといいように、いや、変な意味ではなくてだな、うム、君はせっかくきれいな体をしているんだし、う。あー、その」 「そうかな。なんか、その気になってきちゃったよ」 「そ、そそのかしてしまったんだろうか」 「お願い、あるんだけど」 「何かね」 「……あのね。撮影、する前に、好きな人に見てほしいの。なにもきてないとこ」 御剣は大きく嘆息して、肩を落とした。「……なんか、そう来るような気がしてたんだ」 「えへへ」 「で」御剣はわざと顔をしかめて、手を放し、パッときびすを返すふりをした。「誰を呼んでくればいい。成歩堂か」 「御剣検事なんか死んじゃえ」 「ああ、今すぐ死にたいな」 数秒間、両者はまんじりともせず睨み合ったあと、真宵が、 「脱がせて」 と言った。「お願い」 お願いされてしまった。 御剣は絶望的な気分でブラジャーの肩ひもの下に指をすべらせた。 後
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ナルマヨ 今朝のテレビでは、今日の自分の運勢は下から3,4番目の位置だった。別に信じているとかそんなわけではないが、なんとなく毎日見てしまう。 そこではニュースキャスターというか占いキャスターというか、そんなお姉さんが、何が嬉しいのかにこやかにこう告げていた。 『○○座のあなたの今日の運勢でーす。身近な存在だと思っていた人から突然思いもつかない一言を言われてびっくりしちゃう? それが良いことにせよ、悪いことにせよ、とにかく大変な1日になりそうです。ラッキーアイテムはお花!』 少し気にかかる内容ではあったが、こういう占いが当たったためしなどほとんどない。 これを見て思ったことといえば、そういえば近くに新しく花屋が開店したらしいから今度行ってみるかといったことぐらいだった。 「ねえ、なるほどくん」 「ん?なに、真宵ちゃん」 ここは成歩堂法律事務所。今年で開業してから3年が過ぎ、苦労の甲斐あってか最近はそれなりに繁盛している。・・・・・・今は何の事件も取り扱っていないが。 そして、その事務所にて棚から何かを取り出そうと取っ手に手をかけている男がいた。 彼の名は成歩堂龍一。26歳。一応ここの所長である。・・・・・・威厳は無いに等しいが。 彼は今、この間ゴドー・・・・・・いや神乃木検事を面会しに行った時に新しいメニューを思いついたとかで (どうやって留置場の中でそういうのが思いつけるのかがどうしてもわからないが)教えてもらった『特製ゴドーブレンド144号』を早速作ろうとしているのだった。 あの日彼と共にコーヒーを飲んでから、最近少しマイブームなのだ。 仕事着である青いスーツに、一見地味な顔かたちの中で唯一自分の存在を主張している見事に後ろに尖がった髪型。 これらが彼のトレードマークである。 別に髪は固めているわけではなく単に子供の頃からずーっとこれのまま変わらないだけなのだが、 おかげで他のヘアスタイルにしようと思ってもできやしない。 もしかするとこの髪型のせいで、どうせ何を着ても似合わないだろうと思ってお洒落に無頓着になり、結果彼に地味という印象がついたのかもしれない。 ともあれその成歩堂がコーヒー豆を取り出しているところを、ある女の子に声をかけられたのだった。 その少女の名前は綾里真宵。19歳。この事務所の(自称)副所長だ。さらに言えば強力な霊媒師の家の将来の家元でもある。 彼女は成歩堂とは違って、普段から着物にちょんまげという非常に個性的な格好をしている。 正直に言うと変なだけだが。しかし少なくとも地味ではない。 さっきまでソファーの上にねっころがって何やらティーンズ雑誌らしき本(ようやく興味を持ち始めたらしい)を読んでいたのだが、 今はその本は机の上に置かれていて、本人はなんとなくかしこまった風にソファーに座ってこちらを見ている。 なんというか、じーっと。 「あのさ」 真宵は何か言いかけたが、そこで急に視線をぱっとこちらから逸らし、また黙ってしまった。 「?」 とりあえずお湯を沸かそうとやかんの中に水を入れる。じゃー・・・と、静かな部屋の中に水の音だけが響く。 「あのね」 真宵はなんだか言いにくそうにもじもじとしている。 大抵こんな時は、何か悪さをしでかしてそれを黙っていたが、良心からか、あるいは弁護士相手に黙っていてもいずればれると思ってか、 その罪を告白しようとしている時だ。 またはお小遣いを上げてくれと要求しようとしている時。どちらにせよ、成歩堂にとってあまりいい話になったためしはない。 水と共にやかんの重さがどんどん増していく。もうそろそろ止めるかと蛇口に手を伸ばしたその時。 「あのね、なるほどくん。せっくすって、何歳の時に初めてした?」 がらがっしゃん! 落としたやかんから水が飛び出してくる。 幸い流し台の中だったので床が水浸しになることはなかったが、中にあったコップが1つ割れてしまった(どうせ安物だが)。 「な、な、な、な、な、な」 何をいきなり。 そう言おうとして振り返ると、真宵の顔は俯いたまま真っ赤になっていてぼしゅうーっと蒸気まで出ているのが目に入った。 「い、いや、あのね?ほら、この本」 そう言って慌てて真宵はさっきの本を取ってぱらぱらと捲り、特定のページでその捲る手を止めた。そしてそれをこちらに見せてくる。 成歩堂もひとまず蛇口を締めて(やかんとコップはその状態にしておいたまま)真宵の隣に座り、本の中身を見た。 見るとそこには何かのコーナーでNさんやらYさんやらといった数人の女性が匿名で写っていた。そのコーナーとは・・・・・・。 「『君タチの初体験は何歳(いつ)から?』、だあ?」 よく見てみると、これはティーンズ雑誌というよりは少し大人向けの本だ。 まさか真宵がいきなりこんな本を買うはずもない。 「真宵ちゃん、どこでこんなものを?」 落ち着いて聞いたつもりだった。声が裏返ったような気がしないでもないが。 すると真宵は、何故か半笑いを浮かべながら 「あ、これ?ナツミさんが」 「ナツミさん?」 あの頭がボンバーな関西弁カメラマンを思い起こす。ここ最近会っていないが、自分の知らない内にこの2人はどこかで交流でもあったのだろうか。 「うん。なんかね、色々話してたら突然、 『アンタ勉強不足やわ!よっしゃ!ケチなウチやけど特別にプレゼントしたるからコレ見てしっかり勉強しい! お代はまた今度会った時でええわ!』 とか言って渡されたの」 口真似だけでなく顔まで真似て真宵はその場の光景を再現している。 それプレゼントじゃないじゃん、と突っ込もうかと思ったがやめておいた。 まあ真宵のそういった努力とはまったく関係なしに、なんとなくその場の光景は想像できる。 きっと猥談でもしかけたが真宵があまり理解しきれていないので業を煮やしたのだろう。 これが本格的にどぎつい本でないのは、彼女の、まだ辛うじて水滴1粒ほど、ぎりっぎりで残った良心からだろうか。 「そ、それでさ。なんかこのヒトたち見てみると、なんかみんな初体験は15歳とか、18歳とか、そんな娘ばっかりでさ」 こちらと視線は合わさずに、真宵は雑誌の女性群を指さした。 たしかに、成歩堂からしてもこれは早すぎるんじゃないかと思うくらいに若い時から経験している娘もいる。 そこで、大体彼にも真宵がなんでこんな質問をしたのかという理由がわかってきた。 貞操観念の強そうな倉院の人間にとって、こういった都会の子たちを見るのはいわばカルチャーショックみたいなものなんだろう。 それで自分・・・成歩堂龍一もこんな感じなのか、と疑問に思った。そんなところだろう。 とりあえずこれも彼女の倫理観を養う教育の1つとして、質問には答えてやるべきだ。 そう思い、成歩堂が口を開きかけたその時。 「それでね?この中の1人に、 『男でも女でも、ハタチまでに済ませてなきゃやばいでしょ』 ってコメントがあって」 「・・・・・・・・・・・・ッ!!」 どぐしゅうっ! 続けられた真宵のその言葉が成歩堂の胸に深々と突き刺さった。 ある種、トラウマを抉られたかのような気分になる。 実際にはいくら性の乱れとかいって初体験時の子たちの年齢が低下しつつあるこの日本社会といえ、 それでも20代まで経験していない人なんて山ほどいて、むしろそっちのほうが普通であるということは頭ではわかっている。 わかってはいるのだが、やはりこんな言葉を聞くと敗北感を感じずにはいられない。 かくいう彼もまた、大学に入ってちいちゃん(実際はあやめだったのだが)と出会うまでは童貞だったのだ。 「なるほどくん、何歳だったの?」 これは試練か。 そんなことを思いつつ、試練ならば逃げてはいけないとも思う。 改めて、この質問には真面目に答えるべきだ。彼女の将来のためにも。 「僕は・・・・・・」 21歳の時だよ。 「19歳だったね」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 (あれ?) 頭で考えていたせりふと、口に出たせりふがまったく違う。 本当は21歳だったという真実は告げられない。されど15歳とか言うには抵抗がある。 ならばぎりぎり10代である19歳という年齢が、告げるには最もちょうどいい年齢である。 そんな思考が反射的に瞬時に頭の中で行われたのだ。法廷中でも滅多にない頭の回転の早さで。何事だこれは。 しかも『だったね』なんて微妙に格好つけちゃったりもしている。 「そうかあ、19歳かあ」 真宵は頷くと、何やら考え込むように黙ってしまった。 違う、違うんだ。本当は21歳なんだ。僕が19歳の時なんて、付き合うどころか女の子と話したことすらあまりなかったんだ。 そんなことを言えばすむ話なのに、どうしても喉のところで何かがつっかえて口に出すことができない。 そのつっかえているものとはつまり、見栄といったものなのだろう。 口で言えないのならばと身振り手振りで伝えようとする。 「?何それ。呪術の踊り?」 「いや・・・・・・」 当然伝わるはずもない。 「い、いやでもね?真宵ちゃん。世の中には10代で経験してる人もそりゃいるけど、それ以外にもそうでない人たちがたくさん・・・・・・」 「なるほどくんは19歳だったんでしょ?」 そう言われ、ぐっと詰まる。 ここで嘘だったと言えばいいのに。 そんなことを思えば思うほど、何故か口に出し難くなる。 と。 「わたしも19歳」 真宵は右手の人差し指だけを立てて、ゆっくりと自分の顔の方に向けた。 「・・・・・・・・・・・・」 「そいで、再来月には20歳」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 突っ込み候補その1 そう言えば、真宵ちゃんももうそろそろ選挙権を得る年頃なんだね。 突っ込み候補その2 まさかまた誕生日プレゼントは等身大トノサマン人形がいいとか言うんじゃないだろうな。 突っ込み候補その3 じゃなくて、その言葉は一体何を意味しているのかな。 「だからなるほどくん、お願いします」 突っ込みを入れる前に結論を言われてしまった。 真宵の表情は確認できない。 何故なら彼女はちょこんとソファーの上に正座して、そして深々とこちらに向かって頭を下げてきたからである。 あたかもこれから初夜を迎える新妻のごとく。 『○○座のあなたの今日の運勢でーす。身近な存在だと思っていた人から突然思いもつかないことを言われてびっくりしちゃう? それが良いことにせよ、悪いことにせよ、とにかく大変な1日になりそうです。ラッキーアイテムはお花!』 一瞬、そんなお姉さんの言葉が頭をよぎった。 例の花屋に行っておけば今頃違った運命だったのかなあ、などと成歩堂は思っていた。 ホテルバンドー。 元はただのビジネスホテルだったのだが、とある元ボーイの手腕によりいまや日本で知らないものはいないという超一流豪華ホテルになっている。 ちなみに現在レジャーランドを建設中である。もうすぐ完成予定らしい。 普通なら何日も前から予約していなければとても入れないようなところなのだが、たまたま部屋が空いたらしい。簡単に部屋を取ることができた。 ・・・・・・取られるものはきっちり取られたが。これで今月は質素な生活を送らねばならなくなった。 部屋の第一印象は、きれいとか豪華とか、そういうことよりもまず広いと思った。 予想はしていたが少なくともウチのアパートの部屋よりはよっぽど広い。 1人で寝るには広すぎるくらいに大きなベッド。バスルームは完備されていてテレビもでかい。よく見ると有料でゲームもできるらしい。 さらにはベッドの傍にボタンが設置されていて、それを押せばすぐに執事がやってくる仕組みになっている。 さきほど何の用もないのに真宵が面白半分でそれを押してしまい、向こうに迷惑をかけてしまった。 お詫びとして成歩堂がチップを払ったことで丸くおさまったが。いいかげん財布の底も尽きてくるというものだ。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 なんというか、落ち着かない。あらためて自分が庶民であることを思い知らされた気分になる。 年代ものの高級ワインがずらーっと並んでいるところに1つだけぽつんと存在する缶ビールのような。 何故自分たちがこんなところにいるのかというと、さすがに事務所内や汚い自分のアパートではアレなので せめて最初の時くらいはそれなりにムードがあるところで、という理由でここを選んだのだが・・・・・・。 (じゃなく、なんで僕がこれから普通に真宵ちゃんと寝るなんて状況に陥っているんだ!?) 「なるほどくん。えと、シャワー浴びてくるね」 真宵は着替えのいつもの紫色のやつではなく白い着物(よく知らないが、小袖とかいうやつだろう。つまりは下着のようなものだ)を抱えて、 そそくさとバスルームの中へと入っていった。 「・・・・・・・・・・」 青いスーツを側の椅子に掛けて、大きなベッドの上にどさっと腰を下ろす。 窓の方を見やるともう夕暮れであることがわかった。太陽が沈みかけている。最近は暗くなるのが早いので、すぐに夜中と同じくらいの暗さになるだろう。 ここは25階と聞いているがさすがに高い。吊り橋から冷たい川の中へダイブした身としては、あまり窓には近寄りたくはない。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・」 微かにシャワーのお湯のはねる音が聞こえる。 今のうちに逃げ出してしまおうかとも一瞬考えたが、後に残された彼女の気持ちを考えるととてもそんなことはできない。 しかし考える。このままでいいのか、と。 もう残された時間は少ない。 今までなんとなく流されに流されてここまできたが、真宵がシャワーから出てくるまでのこの時間が冷静に判断をすることができる最後のチャンスだ。 (なんでこんなことになったんだ) 事の発端は何であったか。 ナツミさんが真宵に渡した(本人とて、まさかこんなことになるなんて予想だにしていなかっただろう)あの本のせいだろうか。 あの本を読んでこんなことをしようとか思いつく、そんな真宵の思考がぶっ飛んでいるせいだろうか。 いや。 「僕のせいだ」 あの時つまらない見栄で本当のことを言えずに嘘をついてしまった自分のせいだ。 嘘というものは後になればなるほど真実を告白しにくい、ということは子供の時からいやでもわかっていたことなのに。 ましてやこんな職業ならばなおさらだ。 今さらになって、自分のしでかした悪さを告白しようとする時の真宵の気持ちがよくわかってしまう。 (19歳、か) たしかに自分も19歳の頃は真宵のように、女の子とそういう関係を結びたいと焦っていた時期があった。 でも口ベタだったので、女の子とろくに話す機会もなく、かといって矢張に誰かを紹介してもらおうという気にもなれず、 結局特に何も起こらずに20歳を迎えたのだった。 大学で芸術学部を志したのは、高校時代にそんな口ベタだった自分を変えようと決心したということも理由の1つだった。 そんなことを考えているとふと、矢張のことなどを思い出す。 奴はその頃から色んな女の子と付き合っては振られ、付き合っては振られを繰り返していた。 決して自分から振ったことはないと豪語しているが。 それはつまり、2人の仲が破局する原因は常に奴のほうにあるということなのだろうが、まあそれはわかりきっていることではある。 御剣とはその頃はまだ連絡すら取り合っていない状態だったのでよくわからないが、奴のことだ。きっと何人もの女性を泣かせていたのだろう。 ― 「私はそんな風に見えるのか?」 「い、いきなりそんな怖い顔して何を言い出すッスか御剣検事」 ― ともあれ、たしかに劣等感を感じていたことは否定はできない。だから真宵の気持ちもわからないことはない。 しかし、大学でちいちゃん・・・・・・あやめさんと出会って。初めてセックスをして。お互いに初めて同士だったので、最初はどうもうまくいかなくて。 けれど、たしかに気持ちは通じ合った。 だからその時はセックスの内容そのものは問題ではなく、お互いの気持ちが通じ合えたという満足感で満たされたのだ。 しかし、今は違う。 自分にとって真宵は妹のようなものだし、また彼女にとっても自分は兄・・・・・・ ・・・・・・いやたしか以前に『わたしはなるほどくんやはみちゃんのおねえさんなんだから!』とかなんとか言っていたが・・・・・・ まあとにかくそんな感じに思っているのだろう。 年齢は関係ない。気持ちが通じ合っているのなら、自分で責任を取れる覚悟さえあるのなら、10代からだろうがすればいい。 だが気持ちが通じ合わないのなら、セックスには何の意味もない。 周りからすれば非常に青臭い考え方なのかもしれないが、これが自分の主張だ。 やっぱり・・・・・・ (やっぱり、本当のことを真宵ちゃんに言って帰るべきだ) そう結論に至る。 恥をかいてもいいじゃないか。軽蔑されてもいいじゃないか。それが彼女のためなのだから。 「なるほどくん?」 「うわああああ!!」 いきなり肩越しに話しかけられ、成歩堂は飛び上がって叫び声をあげた。 「ど、どうしたの?」 「あ、い、いや。なんでもないんだ」 バクバクと跳ねる心臓を押さえる。落ち着け、落ち着けと心中に念じる。そして真宵を見る。 「・・・・・・何それ」 「じゃっじゃーん。なんかお風呂場にあったから着てみたんだー」 何故か得意そうな顔で身に纏ったバスローブを見せつける真宵。クルクルと回ったりさえもしている。 ただサイズが大きめなので、なんとなく子供が背伸びをしようとして母親の服を着てみたとかそんな印象を受けざるをえない。 例のちょんまげは解いていた。これだけでなんだか別人に見えてしまう。 「どう?どう?似合う?」 「あえて似合うか似合わないかのグループに分けるのでありますならば、どちらかと言うと似合わない方に近いかと申し上げますコレ」 「・・・・・・誰のモノマネ?」 (おかげで動悸も静まったし) これでもしまかり間違って似合っていたりしたら、心臓はますます跳ね続けたことだろう。 「ちえっ、いいもん。似合わないことなんて最初っからわかってたし」 そう言って真宵はいきなりそのバスローブの前の紐を解くと、なんとそれを脱いでバサッとその場の床に落としてきた。 「んな!?ま、真宵ちゃ・・・」 慌てて目を伏せようとするが・・・・・・。 「ふっふっふ。ふぇいんとだよなるほどくん」 その下には、先ほどの着替えに持っていった小袖を着ていた。これはさすがにサイズもぴったりだし和服ということで似合わないということはない。 さっき見たところでは確認できなかったが、どうやら微妙に現代風にアレンジされているらしく下の丈が少し短めになっている。 「あはは、びっくりした?」 「・・・・・・まあね」 「なるほどくんもシャワー浴びる?」 「いや、僕は・・・・・・」 「そっか。じゃあ、その・・・・・・し、しよ?」 こちらの目は見ずに、真宵はやけに素早い動きで広いベッドの中に潜り込んでこちらとは逆に顔を向けて寝転んだ。 恥ずかしくてこちらを見れないということか。やはり彼女も相当無理をしている。 こんな形で、周りから後れるのが嫌だからとかそんなつまらない理由で、セックスするべきではない。 もう1度、これから彼女に伝えなければならないことを反芻する。 緊張して頭が少し混乱気味だが、それでもなるべく冷静に考えた。 『男女の間に気持ちがないのなら、するべきじゃないんだ』 成歩堂は意を決して口を開いた。 「真宵ちゃ・・・・・・」 「好きだよ」 また遮られた。なんだか今日は自分が何か言う前を見計らったかのように真宵が喋りだしているような気がする。 だけど今回ばかりは、遮られようが自分の言葉を伝えなければ・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 「ん?」 その2
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遠恋 題名:こんばんは 本文:きみは今なにを考えてるかなぁ? ぼくは今さっき、真宵ちゃんを家まで送って家に帰って来たところだよ。 こういうこと言うと馬鹿にされるかもしれないけどさ、 ちょっと…ちょっとだけだけど、あれ?ぼくに気があるのかも?って思っちゃった。 題名:Re こんばんは 本文:あら、それはどうもお疲れ様。 私がそこにいたらねぎらいのムチをあげるところだわ。 ところで、貴方は下心が笑い方にもろに出るのよ。知っていて? だから、次のチャンスがあれば気をつけなさいね。 ぼくらのメールは毎日のように、海を渡る。 どんなに忙しい日でも、お互いのことを思う時間をきちんと取れること。 これはどんな言葉や贈り物なんかよりも、お互いがお互いを好きであることの証明だって思う。 だからこそぼくらはそれに甘えないように、時にはお互いがお互いをちょっとだけ試すような言葉を送ってみたりする。今日が、ちょうどそんな日だった。 軽い気持ちで送ったメールの返事を、さてどんな風に切り返してくれるかと携帯をあけて確認する。 彼女らしい文面に思わず口元が緩んだ。 そして、数行改行されたところにあった一番最後の文章を見つけて、絶句した。 あ、そうそう。因みに私は昨日告白されたわ。 …えーと。とりあえず落ち着こう。 これは彼女なりに張り合って送ってきているだけのウソかもしれない。っていうか、ウソであって欲しい。 だけど、よく考えよう。あれだけ綺麗で仕事も出来て、そりゃちょっとコワイとこもあるけどそれでもふとしたときに見せる年相応の顔がすごく可愛くて…要するにぼくがこれだけベタ惚れする彼女に、言い寄らない男がいないはずはない。 …ってことは、これはホントの話だ。 そう思った瞬間、ぼくは国際電話の料金のことなんかすっかり忘れて受話器を手に取っていた。 彼女を疑ったんじゃない。一体どんなヤツがどんな顔をしてぼくの彼女を口説いたのかって思ったら、いてもたってもいられなくなっただけなんだ。 彼女のアパートメントの番号をコールする。もう何度目だろう、だいぶ手馴れてきた。 数回のコールの後、少しだけ不機嫌そうな声が聞こえる。 「…なあに?そろそろ仕事なのだけれど」 「うん。ごめんね、わかってたんだけどさ」 「わかっていたのなら後にしてもらえないかしら」 「いや、それは無理」 「…どうしてよ」 少し、声に笑いが混ざる。きっとはじめから、ぼくがどうして電話をかけてきたかなんてお見通しだったに違いない。 「…どんなヤツだったの」 唇を尖らせて聞くと、彼女はくすくす笑った。 「そうね…仕事は出来るしお金も地位もそれなりにあるし、顔も決して悪くはなかったわ」 「あ、そう…なんだ…」 ぼくはちょっとだけ肩を落とす。 そんな気配を察知したのか、電話の向こうで彼女がふう、と息をついた。 「まったく、そんなことで落ち込まないでほしいわね、成歩堂龍一」 「でもなあ…」 こればっかりは、優秀な恋人を持つ凡人の悩みとして一生ついて回るものなんだと思う。 彼女は優秀な人間と一緒にいれば、ぼくと一緒にいるよりもっとお互いを高め合うことが出来るはずだ。 好きという気持ちひとつでは、この劣等感だけはどうしても拭えない。 「…いい?一度しか言わないからよく聞きなさい」 彼女が、凛とした声でぼくに告げる。 「狩魔は完璧を持って良しとする。貴方も知っているでしょう?」 「うん」 「完璧な私が貴方を選んだのよ。この意味がわかって?」 少し怒ったような、でも拗ねたような甘さのある声。 ぼくの、大好きな声。その声が、ぼくを丸ごと肯定する。 「…冥、ちゃん…」 見えないきみが、ぼくを救う。いつもいつも。 「だいたい…ちょっと妬かせようとしただけなんだから。そんなに本気で落ち込まれると、こっちまで辛くなるわ」 …うわ。 なんだか今、すごく可愛いことを言われた気がした。 そう思うとたまらなくなって、聞こえるように受話器に音を立てて口付けた。 「ありがとう、冥ちゃん」 「…わかってくれたなら、それでいいわ。でも次はないわよ」 そして向こうからも、キスのお返し。 何度かそれを繰り返して、ふと、どうしようもないことを思いついてしまった。 「…ね。冥ちゃん」 「何かしら?」 「もっといろんなコト…しよっか」 「…バカね…本当に救いようのないバカだわ、貴方は」 「…でも、選んでくれたんでしょ?」 「…バカ。少し…だけよ」 甘くとろけるようなその響きに、もう拒絶の色はなかった。 出勤前の部屋で、仕事着を乱して、ベッドに横になる彼女を想像する。 カーテンの隙間から差し込む眩しい朝日が彼女の白い肌を照らすのを想像する。 それだけでもう、どうしようもなくたまらない。 …まだまだ若いな、ぼくも。 ベッドに足を投げ出して座ると、トランクスの中から己を引っ張り出した。 もうすっかりソノ気になったそいつを、そーっと握る。彼女がいつかそうしてくれたように。 だいじょうぶ、噛み付かないからさわってごらんなんて、困惑する彼女の頭を撫でてあげたことを思い出す。 受話器の向こうでは、かさかさと衣擦れの音。 前にふたりで過ごした夜に着ていた、レースのセットアップのインナーを想像した。 濃いブルーのそれは、彼女の白い肌によく映えてとてもきれいだった。 「脱いだ?」 「…脱いだ、わ」 「じゃ、触って?」 「…え、え…」 震える彼女の声が、いとしい。 「じゃあ、今からその指は、ぼくの指だから。ぼくを触ってるのも、冥ちゃんの指だよ」 ぎゅっと目を閉じて、たった今言葉にした通りの状況を想像する。 おずおずと握ると手を引っ込め、また伸ばし、今度はすこしだけ動かしてくれる。 「…ッ…」 「はぁ…ん、っ」 お互いに、熱の篭った吐息が漏れる。 遠い海の向こうで、彼女が今、ぼくを愛してくれている。 ぼくも今、遠い海の向こうの彼女を愛している。 そう思うだけでどんどん気持ちが高まって、気を抜けば暴発しそうなほどに欲が育ってゆく。 「もっと、いっぱい触ってね…?」 「わ、か…った、わ…」 は、と息を乱しながら、指に蜜を絡ませながら、その指で体中を辿りながら、やわらかな胸をふにふにと揉んで。 そんな姿を想像する。そこに覆い被さる自分を想像する。 翻弄されるばかりは癪だとばかりに、乱れながらもぼくに触れてくる彼女。頬が赤く染まっている。 小さな手で与えられる快感に一瞬ひるんで、それでも攻撃の手は止めない。ひときわ高い嬌声が漏れた場所を、何度も擦りあげる。強く弱く、何度も何度も。 ひっきりなしに大きな声をあげて、もうだめと懇願してくる。瞳には涙が滲んでいるはずだ。 とろとろのソコを容赦なく擦り、ざらついた内壁に指を押し付けるように刺激して。 男の愛し方をようやく心得たばかりの彼女のつたない愛撫が止まってしまうだろうほどに、強く。 そしてひときわ高くあがった嬌声で、彼女が一度達したことを悟った。 「もう、いい?」 「…きか、ないで…バカ、ぁ…」 はあはあと乱れた息づかいが耳をくすぐる。 「指、まとめて。ソレが、ぼくだよ」 「あ、う…んっ、あ、ああ…っ!」 「…こら、もう入れちゃったの?」 くすくすと笑って追い立てる。彼女の心はここにある。 ぼくの心も、きっと彼女の元にあるはずだ。 「だっ、て…もう、だめ、なの…っあああっ」 ちゅぷ、という音がかすかに届く。頭の芯から沸騰してしまいそうだ。 先に滲むものを全体に擦り付けながら、ぼくも自分を追い立てる。 根元をきつく締め付ける、ソコの感触を思い出す。 「あっ、ああ、あああっ、りゅ、い、ちぃ…っ」 「あぁ…冥ちゃん…冥ちゃん…メイ…っ!」 名前を呼び合う。もう、お互いに限界だった。もう躊躇はしない。受話器に口付ける。彼女も同じように返してくれる。 それを合図に、ぼくらは同時に高みへとのぼりつめた。 …なんと言い訳をすればいいものか。 久しぶりだったせいもあって、その後も大変盛り上がってしまった。もちろん、性的な意味で。 気がつけば日付はそろそろ変わろうとしていて、彼女はしばらく言葉を失っていた。 「…どうしてくれるのよ、こんな、遅刻どころじゃないわ…」 「生理休暇くださいって言えばいいよ」 「相変わらずデリカシーのないオトコね。というか、そんな制度はこっちにはないわ」 「…ごめん…」 「謝るくらいなら、あんなこと言い出さなければいいのよ」 「それは無理だよ。だって冥ちゃんすごくかわいかったし」 「…なっ…!」 思いのままを口にすると、電話の向こうで彼女が絶句する。 こういうストレートな愛の言葉に、彼女は本当に弱い。 遠く離れて、言葉で全てを伝えられなければならなくなって、ぼくははじめてそれを知った。 彼女は、諦めたように笑う。見えないけれど、笑っていることくらいはわかる。 「…仕方ないわ。貴方ってそういう人よね」 「うん。そういう人なんです」 くすくすとひとしきり笑いあって、そうして少し黙って。 タイミングを合わせて、受話器越しのキスを交わした。 次の休暇は、まだ少し先だ。 お互いに長期の休みを取るって言うのはなかなか難しいから、先に休みが取れたほうが相手のところに行こうと決めてある。 …たぶん、ぼくが行っちゃうんだろうね。 いつだって次に会うことを待ち焦がれながら、ぼくと君はこの距離と一緒にずっと付き合っていく。
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主な登場人物 成歩堂龍一(24) 主人公 宝月茜(16) 自称科学捜査官 高校2年生 宝月巴(29) 茜の姉 千尋の先輩で地方検事局主席検事 裁判長(?) 意見に左右されやすい人 御剣怜侍(24) 天才検事 糸鋸圭介(30) 刑事 初動捜査担当 市ノ谷響華(31) ゲロマミレのオキョウ 弁当屋 多田敷道夫(36) 刑事 被害者 罪門恭介(33) カウボーイ 巌徒海慈(65) 地方警察局長 原灰ススム(22) 総務課巡査 概要 狩魔との対決、そして真宵が去ってから2ヶ月。依頼を全て断ってきた成歩堂だが、白衣を着た少女が押しかけてきたことで、再び法廷へと向かう 法廷パート その2 2月24日午前9時41分 地方裁判所 被告人第2控え室 2月24日午前10時 地方裁判所 第9法廷 【証言台・原灰ススム】 尋問~事件当日のことでありますッ!~ ・全てゆさぶる(IDカード使用記録・法廷記録データ書き換え) ・防犯カメラの映像(法廷記録)入手 尋問~現場で見た人物でありますッ!~ ・ゆさぶる「指紋のロックを解除した以上、~」 (この、防犯カメラの映像‥‥どうなんだろう) ・つきつける「モンダイあり」 映像の人物が被害者でない可能性を示す《ムジュン》は、どこか? ・選択 17 14 30~31付近の多田敷の保管庫の点灯するランプ ロックがかかっていなかった‥‥その《原因》を示してください! ・選択 17 14 42~43付近の保管庫から落下する白い物体 保管庫のトビラに挟まっていた“絶縁体”‥‥その正体とは? ・選択「ゴム手袋」 尋問~現場で見た人物であります!2~ 「事件が発生した、まさにその時刻!~」 ・つきつける「IDカード」 (‥‥どうする! この先に“道”はあるのか‥‥?) ・選択肢「異議を申し立てる」 あなたの考えている“証人”‥‥いったい、どなたですかな? ・選択肢「罪門 恭介」 2月24日午前11時32分 地方裁判所 被告人第2控え室 ・SL9号事件の資料(法廷記録)入手 2月24日午後12時14分 地方裁判所 第9法廷 【証言台・罪門恭介】 尋問~事件当日のこと~ 「この事件には、無関係の旅人さ。~」 ・つきつける[罪門の指紋] 尋問~血染めの手のアト~ ・ゆさぶる「指紋が残っているのは当然」(罪門の指紋のデータ書き直し) ・ゆさぶる「そもそも犯人は手袋をしていた」 ・ゆさぶる「カメラの映像に…」 罪門 恭介の“痕跡”が映っているのですかな? ・選択 画像の“痕跡”を提示 この映像に残された‥‥証人・罪門 恭介の“痕跡”とは! ・選択 17 15 12~13付近の罪門の保管庫のはみ出した布 あの保管庫を、オレが開けた‥‥そんな証拠があるのかッ! ・つきつける「証拠保管庫」 事件が起こったとき‥‥罪門巡査は、どこにいたのか? ・選択「被害者の位置」 証人が、保管庫を開けざるを得なくなった“理由”を示してください! ・選択 17 14 56~57付近の血まみれのコートの血痕部分 尋問~罪門の自供~ ・全てゆさぶる 「《SL9号事件》を、忘れない‥‥~」 ・つきつける「SL9号事件の資料」 (何か‥‥何かないのか! “ムジュン”は‥‥) ・選択肢「どちらでもいい」 上面図に“足りないモノ”‥‥いったい、なんですかな? ・つきつける「タイホくんのパネル」 “1回目”の犯行が行われた時刻を示す、証拠品とは! ・つきつける「IDカード使用記録」 探偵パートへ
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主な登場人物 成歩堂龍一(25) 主人公 綾里真宵(18) 霊媒師 ナルホドの助手 綾里春美(8) 真宵の従妹 霊媒師としては天才 糸鋸圭介(31) 初動捜査担当刑事 通称イトノコ マックス(21) マキシミリアン・ギャラクティカ 世紀の大魔術師 本名山田耕平 ミリカ(16) 本名立見里香 団長の娘で猛獣使い ベン(31) 本名木住勉 腹話術師 二重人格? 立見七百人(52) タチミ・サーカス団長 被害者 トミー(46) 本名富田松夫 ピエロ 自分のギャグで笑う 裁判長(?) 相変わらず意見に左右されやすい人 狩魔冥(18) 天才検事 狩魔豪の娘 アクロ(26) 本名木下大作 アクロバットスター リハビリ中 バット(22) 本名木下一平 アクロの弟 概要 今世紀最高の魔術師マックス・ギャラクティカが目玉のタチミ・サーカスは大盛況。ナルホド一向もその興奮を味わいつつ、年を越そうとしていた。しかし、そのタチミ・サーカスで殺人事件が発生した。被害者は団長、そして容疑者はなんとマックス!! いったいタチミ・サーカスで何が起こったのか!? 法廷パートその2 12月30日午前9時41分 地方裁判所 被告人第5控え室 同日午前10時 地方裁判所 第2法廷 【証言台・アクロ】 尋問~目撃したこと~ ・注意:ここでは、ゆさぶった後の余計な突っ込みにはペナルティが与えられる ・ゆさぶる「マックス・ギャカクティカ‥‥うしろ姿だけど…」 (今の発言は‥‥どうだ?) ・選択肢「ムジュンしている」 今の発言にムジュンする証拠とは、なんですか? ・つきつける「シルクハット」 この証人がウソをつく理由はなんですか‥‥? ・選択肢「アクロが真犯人」 どうなんですか弁護人! この犯行には、共犯者が‥‥? ・選択肢「もちろん、いない」 事件が起こったとき、アクロさんは、どこにいたのか? ・ポイント「アクロの部屋」 では、アクロ氏の犯行の方法を示してください! ・選択肢「証拠品を提出する」 アクロ氏は、何を使って被害者を殺害したのですか? ・つきつける「マックスの胸像」 尋問~アクロの身体能力~ 「団長のアタマの位置を知ることは~」もしくは「オレに胸像を落とすのはムリだ、~」 ・つきつける「現場写真」もしくは「木箱」 そのとおり!モチロン、それは‥‥ ・選択肢「木箱の大きさ」もしくは「重さ」 ‥‥成歩堂さん。この胸像がどこにあったか、ご存じですか? ・選択肢「どちらでもいい」 胸像はどうやって、食堂から証人の部屋へ移動したのですか? ・つきつける「ルーサー」 ピエロが見た、犯人の人影はッ! いったい、だれだったと言うの! ・つきつける「マックスの胸像」 “胸像にマントを着せた”‥‥その人物はいったい、だれですか! ・つきつける「立見 七百人」 大魔術の“タネ明かし”が“真実”であった証拠を‥‥! ・つきつける「シルクハット」 12月30日午後2時17分 地方裁判所 被告人第5控え室 ・スカーフ(法廷記録)入手 同日午後2時27分 地方裁判所 第2法廷 (まだわかってないのなら、これが最後のチャンス、か) ・選択肢「どちらでもいい」が「もちろん、尋問する」を選択すると尋問が増える。その場合は全てゆさぶる。 尋問~被害者・立見団長について~ アクロ氏が立見団長を殺害した‥‥その動機を! ・選択肢「もちろん、できない。」 いったい、だれだったと言うのッ! アクロ氏が殺害しようとしたのは! ・つきつける「ミリカ」 アクロ氏が、その少女に殺意を抱いていたという証拠を! ・つきつける「張り紙」 (半年前の“事件”‥‥) ・選択肢「どちれでもいい」 半年前の“事件”。メモに書かれた“決定的な証拠”とは‥‥ ・つきつける「調味料の小ビン」 立見 里香の手によってギセイになったのは、だれ? ・つきつける「バット」 ねえ! ホントに事故だったの?‥‥バットさんのこと‥‥! ・選択肢「どちらでもいい」 ライオンがかみついた原因は、ミリカさんが作ったのです! ・つきつける「スカーフ」 (これが、最後の1歩だ‥‥正しく踏み出せれば、勝てる!) ・選択肢「どちらでもいい」 凶器は‥‥マックスの胸像は、今、どこにあるのッ! ・選択肢「法廷内のどこか」 もっとハッキリ言うならばズバリ、ここです! ・選択肢「証人席」 12月30日午後4時27分 地方裁判所 被告人第5控え室 ミリカにフクシュウしようとしているんでしょ! ・選択肢「それはちがう」 アクロがあんなことを言った、本心を教えてよう! ・つきつける「バット」 第3話終了
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主な登場人物 王泥喜法介(22) 今作の主人公 弁護士 成歩堂龍一(33) 元弁護士 ピアノを弾けないピアニスト 成歩堂みぬき(15) 大魔術師 成歩堂の娘(!?) 牙琉響也(24) ガリューウェーブリーダー 検事 ローメイン・レタス(35) ラモアの通訳 ラミロア(40) ボルジニア出身のバラードの女神 マキ・トバーユ(14) ラミロアの信頼する盲目のピアニスト 宝月茜(25) 刑事 カガクマニアだが刑事課に配属 眉月大庵(24) ガリューウェーブギタリスト 刑事 或真敷バラン(44) 有名な大魔術師 裁判長(??) 相変わらず意見に左右されやすい 概要 北欧ボルジニア出身の歌姫ラミロアが来日し、牙琉響也の率いる「ガリューウェーブ」とのセッションが実現した。何事もなく順調に進んでいたコンサートだったが、予想だにしなかった悲劇が起きる。王泥喜の目の前で起こったこの事件、果たして真相に迫ることができるか!? 法廷パート その1 7月9日 午前10時 地方裁判所 第3法廷 ・証拠品《レタスの解剖記録》《現場写真》《上面図》のデータ入手 【証言台・宝月茜】 尋問~事件当日状況~ ・全てゆさぶる は。反証のジュンビは‥‥ ・選択肢「証人の提示」 目撃者の名前‥‥それをうかがいましょうか! ・つきつける「ラミロア」 【証言台・ラミロア】 尋問~目撃したこと~ 「第2部のステージが終わってからは、~」 ・つきつける「ブローチ」 ・みぬく「亡くなったレタスさんは」→「喉が動く」 (ラミロアさんの発言と、ムジュンする証拠品を‥‥!) ・つきつける「捜査協力依頼状」 「そのとき、カベの弾痕が見えたので、~」 ・つきつける「上面図」 尋問~目撃したこと2~ ・ゆさぶる「あれは‥‥そう。オトナでした!~」 いかがですかな? 弁護人。この証言は‥‥ ・選択肢「どちらでもいい」 【証言台・宝月茜】 尋問~消えた死体が物語ること~ ・ゆさぶる「サイン…」 (どうする? 王泥喜 法介!) ・選択肢「異議を申し立てる」 「現場の状況から、犯人は~」 ・つきつける「現場写真」 現場に残された、《ムジュン》とは‥‥! ・選択肢「血文字の跡」 ・スプレーを吹きかける。 被告人が、目の見えないフリをした理由‥‥提示できますかな? ・選択肢「どちらでもいい」 このために、“見えないフリ”をしていたのです! ・つきつける「ポストカード」 【証言台・ラミロア】 尋問~ラミロアの目~ ・ゆさぶる「スタッフは全員、知っていますが、~」 探偵パートへ
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第2回・法廷(前半) ○ ○ 緑文字 「 8月11日 午後9時 46分 br 地方裁判所 被告人第3控え室 」 イモジャ 「うー‥‥今日のことを考えていたら br ロクに眠れなかったのじゃ。 」 ギコ 「眠たそうだな。ムリするなよ。 」 イモジャ 「平気なのじゃ! 妹者はこれくらい br ダイジョーブなのじゃ! 」 「ギコにぃ! 今日は絶対に br 杏子殿を助けるのじゃ! 」 ギコ 「ああ、最初からそのつもりさ。 」 イモジャ 「お! 杏子殿が来たのじゃ! 」 (杏子、登場) アンコ 「おはようございます。ギコさん‥‥ 」 ギコ 「気分はどうだ? 」 アンコ 「おかげさまで‥‥はぁ。 」 イモジャ 「ほらほら、そんなタメ息ついたら br 幸せが逃げていくのじゃ。 」 「ショボ刑事みたいに、 br シャキーンとするのじゃ! 」 アンコ 「はぁ‥‥“しゃきーん”と‥‥ 」 イモジャ 「そうじゃ! しゃきーん、と。 」 アンコ 「あの刑事さん、どちらかというと br “しょぼーん”としてますけど‥‥」 ??? 「ショボーン‥‥ 」 アンコ 「そう、そんな感じ‥‥‥‥あ。 」 (姉者、登場) イモジャ 「あ‥‥お、おはようなのじゃ。 」 アネジャ 「ふぁ~‥‥おはよ‥‥‥‥ 」 イモジャ 「姉者、眠そうなのじゃ‥‥ 」 アネジャ 「だって、仕事が忙しくて br 徹夜つづきだし・・・・ 」 イモジャ 「原因は仕事だけではないじゃろう。 」 アネジャ 「なんか言った? 」 イモジャ 「ガクガクブルブル、いや‥‥‥‥ br 毎日ご苦労様なのじゃ。 」 アネジャ 「なんだかお肌に良くない生活だわ。 」 「それはそうと例の件、 br 結果があがったわよ。 」 イモジャ 「姉者、すまんのじゃ。 」 (汚れた布・包帯を取り出す) ギコ 「お。すまなかった。 」 アネジャ 「この包帯の血と布に付いた br 赤いハンテン‥‥人間の血液だわ。」 イモジャ 「血‥‥‥‥ br それでいったい誰の血なのじゃ? 」 アネジャ 「血液中のDNAを検査した結果、 br 一致したの。 」 イモジャ 「‥‥何と? 」 アネジャ 「浅墓 章太郎。 br 被害者のものと‥‥。 」 ギコ 「(やっぱりそうだったか‥‥) 」 アネジャ 「ただひとつだけ気になることが‥‥ 」 「包帯についてるほうの br 血液なんだけど‥‥‥‥ 」 イモジャ 「どうしたのじゃ? 」 作者用メモ (参考文献http //www.ne.jp/asahi/osaka/tanchan/bio/b25ketue/bio25ket.htm) 水分が多く蒸発した場所は左のような「こんぺいとう」型のイガイガ赤血球が見られます。 生物学用語で言うと、「赤血球を高張液に浸すと浸透圧により細胞内の水分が細胞外へ吸いだされ、 赤血球はしぼむ」 そこで、今度はスポイトで水をカバーガラスの端に垂らします。 すると、毛細管現象で水はカバーガラスの中を流れ(モニターで見ていると大洪水の様相を見せる ので生徒には大ウケとなります)、水でうすまった場所の赤血球は水を吸い込んで球状に膨らみます。 これを生物学用語で言うと、「赤血球を低張液に浸すと浸透圧により水分が細胞内に吸い込まれ、 赤血球は膨らむ」上の実験をやるといつも「大洪水」によって赤血球が流されていってしまうので、 今回はガラスのゴミや気泡にひっかかって流れていかない場所を探し、30分間にわたって 600倍の観察下で定点観察し、赤血球が本当に膨らんでいく様子をゲットしました。 「洪水」の直後、流れの悪い場所では、水が充分行き渡らない所があります。 極端に水が行き渡らない所は上写真の「高張液に浸した状態」がいつまでも続きます。 その周辺では水が徐々に流れてやがて「低張液に浸した状態」のようになります。 その中間の場所を探して定点観測しました。経過時間は時計を見ていなかったのでだいたいです。 また、約30分後の画像は定点からずれてしまいました。しかし、この定点観測でまあまあ目的は達成 できたように思います。できれば溶血の瞬間を捕らえたいと思ったのですが、水分が行き渡り、 低張状態が進むと細胞膜や赤血球そのものが急激に見えにくくなり、破裂するようすは全くわかり ませんでした。左の「定点観測4」の画像でも、見えにくくなった赤血球がいくつも写っています。 ○ ○ アネジャ 「一部の赤血球に br 溶血の形跡があったわ。 」 ギコ 「ヨウケツ? 」 アネジャ 「普通の水や純水みたいな低張液に br 血液を浸すと、 」 「浸透圧の差で赤血球が水を吸って br 赤血球の内容物が溢れ出ちゃうの。」 イモジャ 「‥‥‥‥‥どういうコトじゃろう? 」 アネジャ 「要するに、この血液は、水に浸して br あった形跡があるって事よ。 」 青文字 「証拠品《汚れた布》の br データを書き換えてファイルした。」 青文字 「証拠品《包帯》のデータを br 書き換えてファイルした。 」 アネジャ 「そのナゾを解くのは・・・・ br アナタたちよ! 」 「それじゃあ、やらないといけない br 検査があるから。頑張ってね。 」 「ふぁ~眠いわ・・・・ 」 ギコ 「すまなかったな。 br 忙しいトコロを‥‥ 」 イモジャ 「どうせ途中でサボって、 br 居眠りするから平気なのじゃ‥‥ 」 アネジャ 「なんか言った? 」 ギコ 「(なにげにコワいぞ・・・・) 」 イモジャ 「・・・・姉者・・ムリは禁物なのじゃ‥‥ 」 アネジャ 「じゃ、わたしはこれで・・・・」 (姉者、退場) イモジャ 「そういえば‥‥所長殿に頼んでいた br ホーセキはどうなったのじゃろう?」 ギコ 「今、所長が調べている。 br 分かり次第、すぐに届けるとさ。 」 イモジャ 「間に合うといいのぅ‥‥。 」 アンコ 「ところで今日の裁判‥‥ br 誰が証人として出廷するんですか?」 ギコ 「板川だよ。 br 多分あいつ1人だけだ。 」 アンコ 「部長ですか‥‥いったいどんなこと br を証言するんでしょうか‥‥ 」 ギコ 「ああ、まったく‥‥ br どんな証言をするんだろうな。 」 アンコ 「‥‥‥‥? 」 イモジャ 「もうすぐ裁判が始まるのじゃ。 」 「それじゃあ‥‥行くのじゃ! 」 ギコ 「(板川‥‥あいつこそが br この事件の真犯人だ!) 」 「(誰のタメにもならない br 自己中心的な事件の犯人。) 」 「(今日の審理で‥‥ br 必ずヤツを追いつめる!) 」 「(覚悟しておかなきゃな‥‥ br 今日は荒れるぞ‥‥) 」 ○ ○ 緑文字 「 同日 午前10時 br 地方裁判所 第3法廷 」 (傍聴人) (木槌) モナー 「これより西 杏子の法廷を br 開廷します。 」 「弁護側、検察側、共に準備は br よろしいですか? 」 ギコ 「弁護側、準備完了しているぞ。 」 フサギコ 「検察側、準備完了している。 」 モナー 「昨日の法廷をおさらいしましょう。 」 「被害者は、当初はずっと br 北墓地にいたと思われていました。」 「ところが、昨日の証人によって br それが覆されました。 」 「昨日の証人が回った時、 br オバケ役は南墓地にいた‥‥。 」 「問題となるのは、そのオバケ役が br 誰なのか、ということです。 」 「弁護側は、被害者でも br 甘楽 育夫さんでもない誰か‥‥ 」 「つまり、第3者が br 林の中にいたと主張しました。 」 「それに対して検察側は、南墓地にい br たのは被害者だと主張しました。 」 「被害者が一時的に南墓地に移動し、 br のちに北墓地へ戻った‥‥と。 」 「両者の主張は、 br 今も変わりありませんね? 」 ギコ 「ああ。 」 フサギコ 「‥‥言うまでもなく。 」 モナー 「よろしい。 」 (木槌) モナー 「では、フサギコ検事。 br 証人を入廷させてください。 」 フサギコ 「キモだめしの参加者、 br 板川 淳二を入廷させよう。 」 ギコ 「(いよいよだな‥‥) 」 「(ヤツの証言‥‥ br 絶対に崩してみせる!) 」 (板川、入廷) フサギコ 「証人。名前と職業を。 」 イタガワ 「板川 淳二って言います。 br 黒磨日大学の3回生です。 」 「ふつつか者ですが、 br どーぞよろしくお願いします。 」 (傍聴席) 「ねえ、あの人さぁ、、顔良くない? 」 「ああいう男性、好みなのよねえ‥‥ 」 「きゃ! 今こっち向いたわ! 」 「あの検事なんかより、 br ずっとイケてるじゃない‥‥ 」 ギコ 「(法廷中の女たちが br 大騒ぎしているな‥‥) 」 イモジャ 「モテモテなのじゃ。 」 モナー 「静粛に! 静粛に! br いい男だからって騒がない! 」 イタガワ 「やだなあ、もう。 br 皆さんはしゃがないでください。 」 「ねだられても、 br サインなんてできませんよ。 」 「‥‥‥‥かけないですからね。 」 右手で髪をかき上げる仕草。その人差し指には包帯が巻かれている。 ギコ 「(・・・・スター気取りかよ‥‥) 」 イタガワ 「恥ずかしいから、 br 早く終わらせたいですねえ。 」 フサギコ 「心配はいらない。 br すぐに終わるだろう。 」 モナー 「ええと、それでこの証人は br どんなことを証言するんですか? 」 フサギコ 「もちろん‥‥事件当夜、 br 南墓地にいたのは誰なのか? 」 「‥‥その答えをだ。 」 モナー 「分かりました。 」 フサギコ 「フサァ! br 早速、証言してもらおう。 」 「キモだめしの時、証人が林の中を回 br った時のことを‥‥ 」 (木槌) モナー 「それでは証言をお願いします! 」 赤文字 「 ~キモだめしの時のこと~ 」 イタガワ 1「ボクが林の中を回ったのは、 br 12時から12時20分までです。」 2「順番で言えば、昨日証言した br 優子ちゃんの1つ前です。 」 3「2回目に脅かされた時、そこから br 川が見えたことを憶えています。 」 4「そのオバケ役のことですけど‥‥ br あれは間違いなく浅墓くんでした。」 5「布の特徴が、前に見せてもらった時 br と一致していましたからね。 」 モナー 「ふむう‥‥なるほど。 」 フサギコ 「フサァ! br これで問題は解決された。 」 「ごくろうだった、証人。 」 イタガワ 「いえいえ‥‥ br お役に立てて何よりです。 」 ギコ“待った!” ギコ 「ちょっと待てよ。 」 「こっちは尋問をしたくて、 br さっきからウズウズしてるんだぜ?」 フサギコ 「だ、そうだ。証人。 」 イタガワ 「やだなあ弁護士さん。 br そんなにニラまないでくださいよ。」 モナー 「分かりました。 br では、尋問をお願いします。 」 ギコ 「(今すぐ板川を追いつめることは br できない‥‥) 」 「(地道にムジュンを指摘していく br しかないか‥‥) 」 【ゆさぶり】 イタガワ 1「ボクが林の中を回ったのは、 br 12時から12時20分までです。」 ギコ”待った!” ギコ 「その時間に間違いは無いのか? 」 イタガワ 「間違いは無いでしょう。時計も br 見ましたし、何より‥‥順番がね。」 ギコ 「順番? 」 イタガワ 2「順番で言えば、昨日証言した br 優子ちゃんの1つ前です。 」 ギコ”待った!” ギコ 「順番‥‥か。 」 イタガワ 「キモだめしは各自決めた順番で br 回っていくんです。 」 「ボクは順番から言って優子ちゃんの br 1つ前なんですよ。 」 フサギコ 「順番の件については前日の証言者 br 川岸 優子も、 」 「被告人・西 杏子からも警察が br 取調べをした結果、 」 「どちらも確かに順番的には証人の br 証言と一致している。 」 モナー 「順番で言えば、最後から3番目 br ですね。 」 「分かりました。では、証人、その後 br 何か変わった事は? 」 イタガワ 「別に変わった事では無いですが‥。 」 イタガワ 3「2回目に脅かされた時、そこから br 川が見えたことを憶えています。 」 ギコ”待った!” ギコ 「川が見えた‥‥、 br (昨日の優子の証言と同じだ。) 」 イタガワ 「えぇ、その通りです。 br 間違いありません。 」 ギコ 「しかし、昨日の証言でも同じ事を br 証言していたが、 」 「それでは2人の脅かし役の位置が br 変化してしまうぞ! 」 (ここでフサギコの“待った”があると良いと思う。) フサギコ 「待っていただこうか、ギコ君。 」 「確かにキミは昨日、被害者でも br 甘楽氏でもない、 」 「第3のオバケの可能性を示唆した、 br だがそれはあくまで可能性だ。 」 「例え面倒であったとは言え、 br 何か理由があって、 」 「脅かし役が位置を変えた可能性も、 br 残っている以上‥‥‥、 「脅かし役の位置の変化の議論など、 br 何の意味も持たない。 」 ギコ 「くっ! br (確かに‥。) 」 フサギコ 「フッ、分かって頂けたようだな。 」 モナー 「とにかく‥、 」 「川の見えた場所、 br すなわち南墓地で、 」 「一体誰と会ったかを証人は br 証言してください。 」 イタガワ 4「そのオバケ役のことですけど‥‥ br あれは間違いなく浅墓くんでした。」 ギコ“待った!” 」 ギコ 「あ、浅墓だと!? 」 モナー 「つ、つまり証人は、被害者と br 接触をしたと言うのですか!? 」 イタガワ 「ハイ、その通りですよ。 」 「ボクが通る際にはまだ浅墓君は br 生きていた。問題ないでしょう? 」 ギコ“異議あり!” ギコ 「しかし!被害者は北墓地で br 殺害されていた! 」 「川の見えていた場所、すなわち br 南墓地で見かけていたなら、 」 「北墓地で死んでいるのはおかしい! 」 フサギコ“異議あり!” フサギコ 「ギコ君、何度も言わせるな。 」 「この証人や川岸 優子は確かに br 川の見える南墓地で目撃している。」 「だが被告人が通る際にも被害者が br 南墓地にいたかはわからない! 」 「もしかしたら被害者は川岸 優子が br 通った後に北墓地に戻った、 」 「その可能性を完全に拭い去る事は br 出来ないのだよ。 」 「“被害者が初めから南墓地に br 行かなかった”というのなら、 」 「証拠を提示してもらわねば困る。 」 「証拠無き発言は力を持たない。 br そうだろう? 」 モナー 「その通りです。 br フサギコ検事の言う通り、 」 「被害者は何度か移動を重ねた後に br 殺害されたかも知れません。 」 ギコ 「(クソ、かえって裁判長に br 印象をつけちまった。) 」 「(なんとかアイツのスキを見つけ br なければ。) 」 モナー 「証人、何故あなたはそのオバケを br 被害者と断言できるのですか? 」 イタガワ 「ええ、それは‥‥。 」 イタガワ 5「布の特徴が、前に見せてもらった時 br と一致していましたからね。 」 ギコ“待った!” 」 「布の特徴‥‥? 」 イタガワ 「そうです。 」 「キモだめしで使う布を、 br 以前見せてもらったんです。 」 「その特徴が、2回目に出てきた br オバケ役の着ていた物と‥‥ 」 モナー 「一致していたわけですか‥‥ 」 フサギコ 「実に分かりやすい説明だな。 」 イモジャ 「一応、スジは通っているのじゃ。 」 ギコ 「まあ、信じるつもりはないけどな。 」 「(どうしよう? br もっと突っ込んでみるか?) 」 別にいい →いつ頃見せてもらったのか 布の特徴とはどんなものか ギコ 「その布だけど‥‥証人はその布を br いつ見せてもらったんだ? 」 イタガワ 「そうですね、打ち合わせの際に br ちょっと‥‥ね、 」 ギコ 「打ち合わせ‥‥キモ試しのか? 」 「えぇ、その時に見せて貰いました。 br かなり変わった布だったから、 」 「はっきり印象に br 残ったんです。 」 フサギコ 「そのオバケ役がつけていた布が br 被害者の物なのであれば、 」 「そのオバケは間違いなく br 被害者だろうな。 」 モナー 「なるほど、証人が見たオバケ役は br 被害者と思って良いみたいですな。」 ギコ 「(う~ん‥‥。) 」 モナー 「どうでしょう、弁護人。 br このことは重要だとおもいますか?」 →重要である 重要ではない ギコ 「たぶんそうじゃないかな。 」 イタガワ 「たぶん‥‥か。 br 自信なさそうですね。 」 ギコ 「(なさそうじゃなくて、 br 実際自信が無い‥‥。) 」 フサギコ 「ギコくん。私にしてみれば、 br 見せてもらった時期など、 」 「裁判には何の問題も無い。 br そう思うのだが? 」 ギコ 「うぅぅ‥‥。 br (ハズレ‥‥て事か。) 」 モナー 「弁護人。もう少しきちんとした br 尋問をしてください。 」 【ループ】 イモジャ 「流石にスキが無いのじゃ‥‥‥。 」 ギコ 「それでもアイツが真犯人なら br 絶対にウソをついているはずだ。 」 「スキがないならゆさぶって br 作るまでだ! 」 別にいい いつ頃見せてもらったのか →布の特徴とはどんなものか ギコ 「布の特徴って‥‥ br 具体的にはどんなものなんだ? 」 イタガワ 「うーん、そうですねえ‥‥ 」 「特徴といっても、オバケの顔が br 描かれていただけですけど‥‥ 」 ギコ 「じゃあ‥‥ br どんな顔だったんだ。 」 イタガワ 「ええと、確か‥‥ 」 「口を大きく開けて、怒ったような顔 br をしていましたね。 」 ギコ 「(怒ったような顔‥‥) 」 モナー 「その顔が描かれた布を、オバケ役は br 着ていたんですね。 」 イタガワ 「ええ、間違いありません。 」 モナー 「どうでしょう、弁護人。 br このことは重要だと思いますか? 」 →重要である 重要ではない ギコ 「たぶんそうじゃないかな。 」 イタガワ 「たぶん‥‥か。 br 自信なさそうですね。 」 ギコ 「とにかく証言は、 br 詳しい方がいいに決まってる! 」 「証人。布の特徴に関する今の発言を br 証言に加えてくれ。 」 モナー 「では証人、布の特徴に関する証言を br 追加してください。 」 イタガワ 「はいはい、分かりました‥‥ 」 」 イタガワ5B「相手が着ていた布に、怒ったような br 顔が描かれていましたからね。 」 ギコ”待った!” ギコ 「‥‥怒ったような顔って? 」 イタガワ 「言うまでも無いでしょう。変装用の br 布の事ですよ。 」 ギコ 「間違いないのか?怒った顔って。 」 イタガワ 「えぇ、間違いないでしょう。 」 ギコ 「(どうやら、捕まえたな。) 」 イタガワ5B「相手が着ていた布に、怒ったような br 顔が描かれていましたからね。 」 →つきつける『変装用の布』or『汚れた布』(※1) (※1)『変装用の布』をつきつけた場合 ギコ“異議あり!” 「証人。アンタが見たオバケ役が br 着ていた布のことだが‥‥ 」 「怒ったような顔が描かれていた‥‥ br 間違いないな? 」 イタガワ 「ええ、そうですけど。 br 何か問題でも? 」 ギコ 「ああ‥‥大ありだよ。 」 モナー 「いったいどういうことですか? 」 ギコ 「どういうことか‥‥? br 一目瞭然だ! 」 (ギコ、『変装用の布』を取り出す) モナー 「おや、それは‥‥ 」 フサギコ 「昨日提出された布だな。 br 被害者が着ていた物だろう? 」 ギコ 「ああ。 」 「さてみんな。 br こいつを見て気づいたことは? 」 モナー 「‥‥‥‥‥‥‥‥! 」 「こ‥‥これは‥‥ br 怒ってない‥‥? 」 ギコ 「そうだよ。誰がどう見たって br 怒った顔じゃない。 」 フサギコ 「笑った顔‥‥ 」 ギコ 「そういうことだ。 」 「証人。アンタさっき言ったよな? 」 「『キモだめしで使う布を、 br 以前見せてもらった』って‥‥ 」 (ギコ、机を叩く) ギコ 「証人‥‥ 」 「この布の表情‥‥アンタが見た時は br 怒っていたというのか! 」 (アンタが見たt(ryの所で対峙START) (傍聴人) (木槌) モナー 「静粛に! 静粛に! 」 フサギコ 「弁護人。何が言いたい? 」 ギコ 「証人が言った布の特徴は、 br この布と違っている。 」 「それならば! 」 「南墓地にいたのが br 被害者だという証明にはならない!」 フサギコ 「な、なに‥‥ 」 ギコ 「被害者が着ていたのは、 br 昨日提出されたこの布だ。 」 「その特徴と違っているということは br やっぱり南墓地にいたのは‥‥ 」 イタガワ 「弁護士さん、ちょっといいですか? 」 ギコ 「な、なんだ証人? 」 イタガワ 「どうもその様子じゃ br 知らないようですね。 」 ギコ 「し、知らないって‥‥何をだ? 」 イタガワ 「決まっているじゃないですか。 」 「変装用の布が‥‥ br 2枚あるってことをですよ。 」 ギコ 「! 」 モナー 「に、2枚ある‥‥ br いったいどういうことですか! 」 イタガワ 「浅墓くん、布を2枚用意していた。 br そういうことですよ。 」 「ボクが会った時、彼が着ていたのは br それではありません。 」 フサギコ 「もう1枚の布だった‥‥ br そういうことだな? 」 イタガワ 「ええ‥‥ 」 モナー 「し、しかし‥‥ 」 モナー 「現場からは、その布1枚しか br 発見されなかったんですよね? 」 フサギコ 「そうだ。1枚しかなかった。 」 イタガワ 「うーん、ボクが思うに‥‥ 」 「彼は何らかの理由で、もう1枚の布 br を捨てちゃったんじゃないですか?」 「そう、例えば‥‥ br あの川にでも‥‥ 」 モナー 「南墓地の近くを流れていた br あの川ですか‥‥ 」 フサギコ 「まあ‥‥そう考えれば問題ないな。 」 「物を捨てられる場所といったら、 br あの川ぐらいだし‥‥ 」 ※ ギコ 「(もう1枚の布は br 被害者が川に捨てた‥‥) 」 「(それは違う! 昨日、優子が br 確認したじゃないか!) 」 「(あの証拠品が‥‥ br 変装に使われたものだと!) 」 (ギコ、机を叩く) ギコ 「ちょっと待ってくれ! 」 モナー 「なんですかな、弁護人? 」 ギコ 「もう1枚の布は、 br 本当に川に捨てられたのかな? 」 モナー 「どういうことですか? 」 フサギコ 「現場からは発見されなかった。 br それならば‥‥ 」 「どこかに捨てられた。 br ‥‥そう考えるべきだろう。 」 (ギコ、首を振る) ギコ 「いいや、それは違う。 」 緑文字ギコ 「もう1枚の布は、 br 川に捨てられてはいない! 」 ギコ“くらえ!” 外した場合 ギコ 「裁判長!‥‥コイツをどう思う? 」 モナー 「‥‥‥‥ 」 「どう思いますか? br フサギコ検事。 」 フサギコ 「‥‥‥‥ 」 「どう思われるか? br 証人。 」 イタガワ 「‥‥‥‥ 」 「どう思うんですか? br 弁護士さん。 」 ギコ 「‥‥‥‥ 」 「さあ? どうなんだろうな? 」 モナー 「はい。ではそれは違うという事で。 」 フサギコ 「時間をムダにしてくれた礼は br キッチリとさせてもらおう。 」(心証ゲージDown) ギコ 「うぅ‥‥ br (何をやってるんだ俺は。) 」※へ →『汚れた布』をつきつける ギコ 「証人。アンタの言う布‥‥ br こいつのことかい? 」 イタガワ 「! 」 モナー 「べ、弁護人! それは‥‥ 」 ギコ 「この証人が言う、もう1枚の布だ。 」 フサギコ 「ど、どこでそれを‥‥ 」 ギコ 「野呂井神社の焼却炉の中から。 br 石碑の所にあるヤツだよ。 」 フサギコ 「あの中から‥‥ 」 ギコ 「昨日の証人、 br 川岸 優子も思い出したよ。 」 「これは優子を脅かしたヤツが br 着ていたものに違いないそうだ。 」 モナー 「では被害者は‥‥ 」 「その布を川ではなく、 br 焼却炉に捨てた‥‥ 」 「そういうことだったんですね。 」(※2へ飛ぶ) (※1)『汚れた布』をつきつけた場合 ギコ“異議あり!” 「証人。アンタの言っている、 br 怒った顔が描かれていた布‥‥ 」 「ひょっとして‥‥ br こいつのことかい? 」 (ギコ、『汚れた布』を取り出す) イタガワ 「ええ! その布ですよ。 」 「‥‥‥‥‥‥‥‥! 」 「べ、弁護士さん。 br そいつをどこで‥‥ 」 フサギコ 「弁護人。なんなんだその布は? 」 ギコ 「野呂井神社の焼却炉の中から発見し br たものだ。 」 モナー 「焼却炉‥‥? 」 ギコ 「証人。アンタが見たのは br こいつで間違いないな? 」 イタガワ 「え、ええ‥‥まあ‥‥ 」 モナー 「いやいやいや! br 何を言っているんですか! 」 「被害者が着ていたのは、 br 昨日提出されたこの布でしょう。 」 (モナー、『変装用の布』を取り出す) ギコ 「あれ、でも‥‥ 」 「この布には怒った顔なんか br 描かれてないぜ? 」 モナー 「あ‥‥ 」 ギコ 「昨日の証人、 br 川岸 優子も後で思い出したよ。 」 「優子を脅かしたヤツは br こっちの布を着ていたんだ! 」 (ギコ、『汚れた布』を取り出す) イタガワ 「べ、弁護士さん‥‥あの‥‥ 」 「その、浅墓くんは‥‥ br 布を2枚持っていたんですよ。 」 モナー 「にまい‥‥? 」 イタガワ 「そうです。それで‥‥ 」 「ボクを脅かした時には、 br そっちの方を着ていたんです。 」 モナー 「あ、そういうことだったんですか。 」 「被害者は変装用の布を br 2枚持ってきていて‥‥ 」 「あなたを脅かした時には、 br この布を着ていた‥‥と。 」 イタガワ 「そ、そういうことです。 」 モナー 「なるほど。 br これで問題はなくなりましたね。 」(※2へ続く) (※2) (ギコ、首を振る) ギコ 「残念だが、それでもまだ‥‥ br 問題が残る。 」 イタガワ 「も、問題‥‥? 」 ギコ 「それはこの布が‥‥ br 焼却炉で発見されたことだ。 」 モナー 「ど、どういうことですか。 」 ギコ 「難しいことじゃない。 」 「南墓地にいたオバケ役は‥‥ br いつ、これを捨てたのか‥‥? 」 フサギコ 「い、いつ‥‥だと? 」 ギコ 「焼却炉があるのは、 br 野呂井神社の敷地内だ。 」 「当然、捨てるためには br 野呂井神社まで戻る必要がある。 」 (ギコ、机を叩く) ギコ 「しかし! 」 「被害者はずっと林の中‥‥ br 墓地で待機していたはずだ! 」 「被害者に‥‥ br 布を捨てるチャンスはないだろう!」 (布を捨てるチャン(ryでおぶぢぇくしょんstart!) イタガワ 「うわわわわ! 」 (傍聴人) (木槌) モナー 「静粛に! 静粛に! 」 フサギコ“異議あり!” フサギコ 「被害者がずっと林の中にいたという br コンキョはない! 」 「恐らく昨日の証人を脅かした後、 br 捨てに行ったのだろう。 」 ギコ“異議あり!” ギコ 「何故、キモだめしが終わる前に br そんなことをする? 」 「ヤツにはオバケ役の仕事があったは br ずだ! 」 「それに優子を脅かした後に捨てたと br は思えない。 」 モナー 「どうしてですか? 」 ギコ 「考えてみてくれ。 」 「被害者は北墓地で殺害されている。 」 「優子を脅かした後、 br 神社まで布を捨てに行き‥‥ 」 「その後、北墓地まで行った‥‥ 」 「キモだめしの最中に、布を捨てに行 br くだけでも不自然なのに‥‥ 」 「さらにその後、 br 元いた北墓地に戻る‥‥ 」 「これだと被害者の行動‥‥ br 何だかおかしくないか? 」 フサギコ 「む‥‥ 」 モナー 「確かに‥‥ br あり得ないとは言いませんが‥‥ 」 「少しヘンですね。 br ‥‥そう思います。 」 ギコ 「(よし! br 裁判長も納得してくれた!) 」 「(ワレながらいいスイリだったな。 br これで何とか‥‥) 」 イモジャ 「でも‥‥あいつは全然平気な br 顔をしているのじゃ。 」 ギコ 「え? 」 (BGMstop) イタガワ 「あのー、皆さん。実はですね‥‥ br さっきの証言なんですけど‥‥ 」 「あれにはですね‥‥ br まだ続きがあるんですよ。 」 ギコ 「え、つ、つづき‥‥? 」 モナー 「続きって‥‥ br まだ何か言っていないことが? 」 イタガワ 「そうなんですよね‥‥ 」 ギコ 「な、なんで言わなかったんだ! 」 イタガワ 「いやね、さっきの証言だけでも br 納得してもらえると思って。 」 「だから‥‥このことは言わなくても br いいかな、って。 」 (木槌) モナー 「どうやら聞く必要があるようです。 」 「証人。先ほどの証言の続きとやらを br お願いします。 」 イタガワ 「それでは皆さん、 br しばしご静聴お願いします‥‥。 」 赤文字 「 ~事件当夜・南墓地にて~ 」 イタガワ 1「南墓地でオバケ役と出会った‥‥ br その後のことなんですけど。 」 イタガワ 2「実は彼‥‥いや、浅墓くんと br 話をしたんですよ。 」 イタガワ 3「話の内容はとりとめもないこと br だったんですが‥‥ 」 イタガワ 4「話をした後、そのまま神社の境内へ br 戻ったんです。 」 ギコ 「な‥‥‥‥ 」 「なんだってえええ! 」 モナー 「あなたは‥‥被害者と br 直接会話を交わしたのですか! 」 イタガワ 「ま、そういうことです‥‥。 」 ギコ“異議あり!” ギコ 「い、いくら納得して br もらえるからって‥‥‥‥ 」 「そんな重要なことを、さっきの証言 br で明かさなかったのはおかしい! 」 フサギコ“異議あり!” フサギコ 「事実をいつ明かそうが、 br それは証人の自由だ。 」 「この証人が真実を語っていれば、 br 何の問題もないだろう。 」 ギコ 「くっ‥‥ 」 イタガワ 「すみませんねえ弁護士さん、 br 迷惑かけちゃって‥‥ 」 ギコ 「(板川のヤツ‥‥ br うまく逃げたか‥‥) 」 イモジャ 「でも‥‥絶対に逃がすわけにはいか br ないのじゃ。 」 ギコ 「‥‥ああ、分かってる。 」 モナー 「それでは弁護人。 br ‥‥尋問をお願いします。 」 【ゆさぶり】 イタガワ 1「南墓地でオバケ役と出会った‥‥ br その後のことなんですけど。 」 ギコ”待った!” 「オバケ役と出合った。それから br どうしたんだ? 」 イタガワ 「弁護士さん。僕はこれからそれを br 証言しようとしているんですよ。 」 フサギコ 「その通りだ。先ずは落ち着いて聞く br 事だ。弁護士。 」 イタガワ 2「実は彼、‥‥いや、浅墓くんと br 話をしたんですよ。 」 ギコ”待った!” ギコ 「話‥‥だと!? 」 「主催者とは言え、アンタも br 脅かされる役だった筈だ! 」 「どうしてオバケ役なんかと br 話す必要があるんだ! 」 フサギコ“異議あり!” フサギコ 「確かにオバケ役と話す必要は br 無いかもしれない。 」 「しかし、現に話しているのなら、 br その議論は全く関係なかろう。 」 「この議論は《被害者は何度か br 移動を重ねたかどうか》だ。 」 「オバケ役と話していた不自然さなど br なんの問題にもならん。 」 モナー 「私もそう思います。 」 ギコ 「(チッ!この質問じゃ意味が br 無かったか) 」 「それじゃぁ、 br 何の話をしていたんだ? 」 イタガワ 4「話をした後、そのまま神社の境内へ br 戻ったんです。 」 ギコ 「待った! 」 「本当に普通に戻っただけなのか? 」 イタガワ 「えぇ、そりゃそうでしょう? br 弁護士サン。 」 ギコ 「(くそぉ‥‥。) 」 フサギコ 「何だ?ギコ君。その目は‥‥。 」 フサギコ 「この証人にケチをつける。そのよう br な事はこのフサギコが許さんぞ。 」 ギコ 「チッ、わかってるよ。 」 モナー 「わかってるなら舌打ちしない! 」 ギコ 「(学校の生徒になった気分だ‥。) 」 イタガワ 3「話の内容はとりとめもないことだっ br たんですけど‥‥ 」 ギコ 「待った! 」 「どんな内容だったんだ? 」 イタガワ 「まあいろいろと。 」 「前に脅かした連中の様子とか br 聞きましたね。 」 ギコ 「へえ‥‥じゃあ、どんな様子か br 聞いたんだったら‥‥ 」 「俺たちにも教えてくれないか? br できる限り詳しく。 」 フサギコ“異議あり!” フサギコ 「相変わらず人のプライベートに br 興味があるみたいだな。ギコ君。 」 モナー 「マッタク‥‥、 最近の若者は br これだからいけませんな。 」 ギコ 「そうじゃねぇって言ってるだろ! br ゴルァ! 」 イモジャ 「イタい人ってどっちかって言うと br ギコにぃの様な気がするのじゃ。 」 ギコ 「グバァッ! br (一番言われたくない言葉を‥。)」 フサギコ 「分かって頂けたかな?お嬢さん。 br とにかく! 」 「会話の内容など本法廷では br 不要なものだ! 」 ギコ”異議あり!” ギコ 「とにかく疑問は小さくても残すべき br じゃない! 」 「話の内容が事件と接している可能性 br だってある。 」 モナー 「ふむぅ。確かに、法廷で疑問点は br あってはなりません。 」 「証人。申し訳ありませんが、話の br 内容を教えていただけますか? 」 イタガワ 「えぇ。わかりました。 」 「女の子たちは結構怖がったみたいで br すけど、男は反応が薄かったって。」 「そう言っていましたよ。 br ‥‥何か問題でも? 」 イモジャ 「相手も用心しているようなのじゃ。 br そう簡単にはいかないのじゃ。 」 ギコ 「(発言は最小限にとどめておく br つもりだな‥‥) 」 モナー 「ふむう‥‥会話を内容に関しては br 特に問題なさそうですね。 」 イモジャ 「ギコにぃ、裁判長は br ああ言っておるが‥‥ 」 ギコ 「(会話の内容‥‥ br もっと探るべきか?) 」 →引いておく もっと探る ギコ 「(裁判長も、検察側に心が傾いてい br る。下手に手をだすと命取りだ。)」 「弁護側は異議なし! 先へ進もう。 」 モナー 「わかりました。 では証人。 br 証言の続きをお願いします。 」 イタガワ 「はい、わかりました。 」 引いておく →もっと探る ギコ 「証人。会話の内容について br もっと証言してくれ。 」 フサギコ 「フサァ! アキラメが悪いな。 br 叩いたって何も出まい。 」 イタガワ 「構いませんよ、ちっとも。 」 「内容はほとんどキモだめしのこと br だったんですけど‥‥ 」 「そうそう! 彼、杏子ちゃんを br 脅かすことに燃えてましたね。 」 モナー 「被害者は被告人の幼馴染みだったと br 昨日の法廷で聞きましたね。 」 イタガワ 「杏子ちゃんの怖がる姿、 br 見たがってましたよ。 」 「どうです? br こんなものでよろしいですか? 」 モナー 「弁護人。私はこの証言に問題はない br と思いますが‥‥ 」 ギコ 「(そうなんだよな‥‥) 」 「(しつこく聞くと、裁判長の心証を br そこねるオソれがあるが‥‥) 」 →会話の内容をさらに追求 追求をやめる※1へ ギコ 「だが証人。本当にそれだけなのか? br 実はまだ何か隠し‥ 」 フサギコ”異議あり!” フサギコ 「いい加減に人の、それも男の br プライベートを 」 「嗅ぎ回るのをやめてもらおうか。 br 変態弁護人。 」 ギコ 「何言ってやがるんだゴルァ! br 誤解を招くような事言うな! 」 モナー 「ななななななんですってぇぇぇぇっ br 弁護人!私に近づかないように! 」 イタガワ 「正直、オトコに好かれたのは初めて br ですねぇ。 」 ギコ 「ちょ、ちょっと待てぇぇぇぇ! 」 フサギコ 「証言の内容に問題は無い。それでも br 会話の詳細を聞くなどとは‥。 」 モナー 「プライベートの替わりに、 br ペナルティで我慢しなさい! 」(心証ゲージダウン) イモジャ 「‥‥‥‥‥。 」 ギコ 「(チクショウ、本格的な変態に br されてしまった。) 」 モナー 「とにかく、諦める事です。 br あらゆる意味において‥。 」※1へ ※1 ギコ 「(会話のことを追究してもホコロビ br は見つけられそうにないな) 」 「(どうにかしてこの証言を br 崩したいなあ‥‥) 」 モナー 「なんだか納得がいかないような br 顔をしていますね。 」 フサギコ 「先ほどから弁護人は、 br この証人に対してしつこいようだ。」 「いくら自分に不利だからって、 br ムリヤリあらを探そうなんて‥‥ 」 ギコ 「そういうつもりじゃない! 」 「ただ、いろいろと気になったから br 聞いてみようと思っただけだ! 」 フサギコ 「本当かな? 」 イタガワ 「本当ですかねえ? 」 モナー 「嘘はいけませんよ? 」 ギコ 「(ちくしょう‥‥、みんなして br 疑いの目でみてるよ。) 」 フサギコ 「やれやれ、全く‥‥‥‥ 」 イタガワ 「どうしても納得してくれないのなら br あのことでも‥‥ 」 ギコ 「あ、あのこと‥‥? 」 イタガワ 「メールのことですよ。メール。 」 ギコ 「メール‥‥ br (どういうことだ?) 」 イタガワ 「浅墓くんと会話していた時に、 br ケイタイにメールが届いたんです。」 ギコ 「アンタの携帯電話にか? 」 イタガワ 「違います。 br 浅墓くんのにですよ。 」 ギコ 「(浅墓の携帯電話‥‥!) 」 イタガワ 「ボクの前でそいつを開いたんです。 br 送り主はミサくんでしたよ。 」 モナー 「ミサくん? どなたですか? 」 ギコ 「オカルトサークルのメンバー、 br 狩戸 ミサのことだ。 」 イタガワ 「メールの内容は意味不明でしたけど br まあいつものことですし。 」 ギコ 「(いつものことなのか‥‥) 」 イタガワ 「何回か同じようなメールがしつこく br 届いていたらしくてね。 」 「浅墓くんも流石にキレて"殺すぞ" br なんて返信してましたね。 」 「彼の携帯電話を見れば、 br ウソじゃないって分かりますよ。 」 イモジャ 「確かに‥‥ミサ殿は被害者に br メールを送っているのじゃ。 」 ギコ 「そして1件だけ読まれていたな。 br ショボにも確認したし。 」 フサギコ 「なるほど‥‥これで証人が被害者と br 会ったことが立証されたな。 」 モナー 「そうですね。その“めーる”とやら br のことも確認がとれていますし。 」 イタガワ 「やっと決着がつきそうですね。 br 満足ですか? 弁護士さん‥‥。 」 ギコ 「‥‥‥‥‥‥‥‥ 」 (木槌) モナー 「ではその“めーる”とやらのことを br 証言に加えてください。 」 イタガワ3B「会話中にミサくんからメールが。 br 彼はその場でそれを読みましたよ。」 ギコ”待った!” ギコ 「間違いなく“その場”で br 読んだんだな!メールを! 」 イタガワ 「ええ、間違いなく“その場”で br 読みましたねぇ。メールを。 」 フサギコ 「間違いなく“その場”で読んだ。 br 怪しいところなどあるまい。 」 イモジャ 「決まりじゃの。 」 ギコ 「ああ。決定的だな。今のは‥。 」 ギコ 「(後悔するがいいさ。 br 自分のミスに‥。) 」 モナー 「待ってください! 」 ギコ 「‥‥! どうしたんだ?裁判長。 」 モナー 「ずっと‥‥気になっていた事があっ br たんです。 」 フサギコ 「‥‥なんだろうか? 」 モナー 「あなた達が言っている“めーる” br とやらは‥‥、 」 「携帯電話が手紙を運ぶのですかな? 」 「一体どうやって‥‥! 」 ギコ 「‥‥‥‥‥‥‥‥ 」 フサギコ 「‥‥‥‥‥‥‥‥ 」 イモジャ 「‥‥‥‥‥‥‥‥ 」 イタガワ 「‥‥‥‥‥‥‥‥ 」 (傍聴人) 「 ‥‥‥‥‥‥‥‥ 」 モナー 「‥‥とても視線が痛いので、 br 強引に話を進めましょう。 」 「証人。 br 話をした後はどうしたんですか? 」 イタガワ3B「会話中にミサくんからメールが。 br 彼はその場でそれを読みましたよ。」 →つきつける『浅墓の携帯電話』 ギコ“異議あり!” ギコ 「狩戸 ミサは事件当夜、被害者の br 携帯電話にメールを送った。 」 「そのことに間違いはない。 br 実際、確認がとれている。 」 イタガワ 「ボクの証言が認められたんですね。 」 「それじゃあ、 br この裁判もお開きに‥‥ 」 ギコ 「なると思ったか? 」 イタガワ 「え‥‥ 」 モナー 「どういうことですか? 」 ギコ 「問題になるのは‥‥ br メールが送られた時刻だ。 」 モナー 「じかん‥‥? 」 ギコ 「被害者は証人との会話中、 br 届いたばかりのメールを開いた。 」 「さて‥‥そのメールが届いた時刻は br というと‥‥ 」 (ギコ、『浅墓の携帯電話』を取り出す) モナー 「‥‥‥‥‥‥‥‥ 」 ギコ 「‥‥‥‥‥‥‥‥ 」 フサギコ 「‥‥‥‥‥‥‥‥ 」 イモジャ 「‥‥何なのじゃ。この間‥‥ 」 ギコ 「(裁判長、使い方が分からないなら br 言えばいいのに‥‥) 」 フサギコ 「‥‥もういい。私が見よう。 」 フサギコ 「12時27分‥‥これがどうした? 」 (ギコ、机を叩く) ギコ 「どうしたもこうしたもない! 」 「さっきの証言を思い出せ! 」 (回想開始) イタガワ 「ボクが林の中を回ったのは、 br 12時から12時20分の間です。」 「順番で言えば、昨日証言した br 優子ちゃんの1つ前です。 」 (回想終了) ギコ 「もう分かっただろ? br そういうことだよ。 」 「ミサのメールが届いたのは‥‥ br アンタの番が終わった後なんだ! 」 (アンタの番が(ryの所で“おぶぢぇくしょん”START!) イタガワ 「お‥‥‥‥ 」 「おおおおおあああああ! 」 (傍聴人) (木槌) モナー 「静粛に! 静粛に! br コラ!証人! 」 「これはいったいどういうことか、 br きっちり説明して貰いましょう! 」 イタガワ 「そ、それはですね‥‥ 」 「まあそのいろいろと事情がありまし br てご理解いただけるかどうか分から」 (ギコ、机を叩く) ギコ 「アンタはオレが証言を信じないから br 携帯電話の話を持ち出した。 」 「そして、それが自分が回った時の br ことだと、はっきり言った! 」 「しかし! 実際にはアンタは‥‥ 」 「12時20分にみんなのいる境内に br 一度はもどっているはずだ! 」 フサギコ “異議あり!” フサギコ 「自分の順番のときに被害者と会い、 br そして時間が経ってしまった・・・・ 」 「12時27分にはまだ南墓地にいた br とも考えられるだろうが! 」 ギコ “異議あり!” ギコ 「それはあり得ない。 br 昨日の優子の証言によると‥‥ 」 ~回想~ ユウコ 「あたしの前のイタガワさんが戻って br きたのを確認してスタートしたわ。」 ~回想終了~ ギコ 「優子は遅れもなく、 br 予定通りに出たんだ! 」 「つまり、いったん境内に戻ったあと br アンタは被害者に会いに行った‥‥」 「そうとしか考えられないぞ、 br ゴルァ! 」 イタガワ 「うう‥‥むぐううう‥‥ 」 イモジャ 「ギコにぃ‥‥ 」 ギコ 「(だんだん読めてきた。 br あのキモだめしの裏側が‥‥) 」 「(突き進むんだ! br 真実を明かしながら!) 」 (傍聴人) (木槌3回) モナー 「静粛に! 静粛に! 」 「こ‥‥この証人が、回り終えた後に br 南墓地にもどってきたのですか? 」 フサギコ 「携帯電話は被害者が持っていた‥‥ 」 「当然、被害者も br この証人のそばにいたことになる。」 モナー 「そ、そういうことになります! 」 (傍聴人) (木槌) モナー 「ですが、何故この証人は、 br 南墓地にいたのでしょうか? 」 「その理由は‥‥いったい? 」 ギコ 「‥‥理由! 」 フサギコ 「そうだ、理由だ。 」 「この証人がどうして、 br 南墓地にいたのか? 」 「その理由が分かると言うのか! 」 (ギコ、頷く) ギコ 「ああ、分かるよ。 br ‥‥はっきりと、な。 」 「そして証人と浅墓が br 一緒に南墓地にいた‥‥ 」 「これこそが最大のワナだった! 」 「もし浅墓が勝手に場所を北墓地から br 南墓地に移動したとしても‥‥ 」 「甘楽の待機場所の前を br 通過しなければならない。 」 「だが甘楽は見てないんだよ。 」 「目の前を通過する浅墓の姿をな! 」 イタガワ 「な‥‥! 」 ギコ 「(来るところまで来たな‥‥) 」 「(ここから先は、一気にヤツを br 追いつめていく!) 」 イモジャ 「どうして板川が南墓地にいたか‥‥ br 考えるまでもないのぅ? 」 ギコ 「(もちろん! ヤツの行動は br もう分かっている!) 」 「(ヤツが南墓地へ行き br 何をやったのか‥‥) 」 「(その理由‥‥今なら分かる!) 」 (BGMストップ) (木槌) (真相究明のBGM) モナー 「ギコくん、 br あなたの考えを言ってください。 」 ギコ 「‥‥分かった。 br 俺の考えを言おう。 」 「この証人が自分の順番のあと br 何をしていたかを! 」 「証人。アンタは林を回った後、 br 境内へ帰り、優子を見送った。 」 「そしてヒマだから散歩でもすると br いう口実で境内から消えた。 」 「その後、南墓地へ行った。 」 ※ フサギコ“異議あり!” フサギコ 「フッ、根拠無き言葉など何も br 意味も無い。 」 「そう主張するのなら!証拠品を br 提出しろ! 」 緑文字フサ 「証人が南墓地に行った目的‥‥ br その証拠を! 」 外した場合 フサギコ 「フサァッ! いいか?弁護人。 」 「私は南墓地へ行った目的を示せと br 言っているのだ。 」 「で? 今キミは何を手に持っている br のかな? 」 ギコ 「ううぅ‥‥。 」 モナー 「弁護人。もう少しちゃんと考えてか br ら人差し指を人に向けてください。」(心証ゲージDown) ギコ 「ウムムム‥‥ br (クソ、ちゃんと考えなければ。)」 「(アイツが犯人なら、理由なんて br 一つしかない‥‥!) 」 「(それに、“チャンス”だって br あったんだ!それを示せば‥‥)」 モナー 「で、どうしますか?ギコ君。 」 ギコ 「弁護側の主張を変わらない! 」※へ →『汚れた布』をつきつける ギコ”くらえ!” (ギコ、『汚れた布』を取り出す) ギコ 「この証人、板川は、 br 間違いなく南墓地に行った! 」 「こいつを着てな! 」 イタガワ 「な、ななななな! 」 フサギコ 「ギコ! キミは‥‥まさか! 」 ギコ 「弁護側は主張する! br この証人は‥‥ 」 「南墓地で川岸 優子を脅かした br 第3のオバケ役だ! 」 (傍聴人) (木槌3回) モナー 「静粛に! 静粛に! 」 「第3のオバケ役‥‥ br 昨日あなたが言っていたあの? 」 ギコ 「そうだ。 」 「こいつは南墓地に隠れていて、 br やって来た優子を脅かした。 」 「最初から待機していた br オバケ役のフリをしてだ! 」 フサギコ“異議あり!” フサギコ 「べ、弁護側の主張は荒唐無稽だ! 」 「この証人には、 br そんなことをする理由なんて‥‥ 」 ギコ 「あるんだよな、実は。 」 フサギコ 「な‥‥! 」 ※1 ギコ 「オバケ役になりすます理由が‥‥ br たった1つだけ。 」 モナー 「そ、それは‥‥? 」 イタガワ 「‥‥‥‥‥‥‥‥ 」 ギコ 「それじゃあ、教えてやろう。 」 「この証人がオバケ役を演じた理由! br それは‥‥ 」 →自分もオバケ役になりたかった 自分もオバケ役の1人だとカン違いしていた 板川が真犯人 ギコ 「自分もオバケ役になりたかった‥ br 違うか! 」 法廷内 「‥‥‥‥‥‥‥。 」 イタガワ 「はぁ、‥違いますが何か? 」 ギコ 「え、えぇと。そのぉ‥つまり‥。 br 」 ギコ 「(自分でも何言ってるか br わからなくなってきた。) 」 フサギコ 「弁護人。キミはこの場所で、何をし br にきたのだ? ギャグか? 」 ギコ 「(く、くそぉ‥‥。) 」 フサギコ 「裁判長。今の冗談のような発言は br 相当な勇気を要したハズだ。 」 「そんな愚かしい弁護士に替わって br 許してやってくれまいか? 」 モナー 「はぁ‥分かりました。流石に br ペナルティをつける気すら 」 「失ってしまいましたからねぇ。 」 イモジャ 「ギコにぃ、流石にそれはあんまり br なのじゃ‥。 」 ギコ 「(今すぐ死にたい。) 」 (ギコ、机を叩く) ギコ 「とにかくあったんだよ! 」※1へループ 自分もオバケ役になりたかった →自分もオバケ役の1人だとカン違いしていた 板川が真犯人 ギコ 「自分もオバケ役だとカン違いした。 br そうだろう! 」 イタガワ 「ちょ、チョット待ってください! br 何でそうなるんですか! 」 ギコ 「何でって‥。 」 イタガワ 「このキモだめしを主催したのは僕 br ですよ! 」 「カン違いしようが無いじゃない br ですか!それに。 」 「百歩譲ってカン違いしたと br しましょう。それが何ですか? 」 「結局それだけで終わっちゃうじゃ br ないですか。 」 ギコ 「いぐっ‥。 」 フサギコ 「フサァ、弁護人。君も学習して br 貰いたいモノだ。と言うより。 」 「カン違いをしていたのは君の br 方だったんだよ。ギコ君。 」 「そう。君の立つ位置をね。 」 ギコ 「ど、どういうことだ。 」 フサギコ 「これまでの君が立証してきた事実を br 覆すかのようなバカな発言。 」 「そんなバカモノは弁護士バッヂを br 捨てて法廷から出て行けェ! 」 ギコ 「あうぅぅぅぅ‥。 」 モナー 「これからは、ちゃんと考えて br 発言をしなさい!弁護人! 」(心証ゲージダウン) ギコ 「(裁判長に言われてしまった‥‥、 br このままじゃ‥‥破滅だッ!) 」 モナー 「どうしたんですか? そんな人生の br 終わりみたいな顔して‥‥。 」 ギコ 「(コレで引き下がったら終わりだ! br 意地でも証明してやる!) 」 「と、とにかくあったんだよ! 」※1へループ ○ ○ 自分もオバケ役になりたかった 自分もオバケ役の1人だとカン違いしていた →板川が真犯人 ギコ 「川岸 優子は証言した。 」 「オバケ役は2人いた‥‥と。 」 モナー 「ええ、そう証言しましたね。 」 ギコ 「1人は甘楽 育夫でいいとして‥‥ br 残る1人は誰か? 」 「それがこの証人だとすると‥‥ 」 フサギコ 「被害者がオバケ役として、 br 現れなかったことになるだろうが!」 ギコ 「そういうことだよ。 br 分かっているじゃないか。 」 フサギコ 「なんだと? 」 ギコ 「その通り、被害者は‥‥ br 脅かしに現れなかったんだよ。 」 「脅かそうにも‥‥ br 脅かせなくなっていたからな。 」 モナー 「な! ギコくん、あなたは‥‥ 」 ギコ 「板川 淳二‥‥ 」 「お前が回ったのを最後に br 被害者は現れなくなった! 」 (落花狼藉START!!)(ギコ効果線アップ) 「何故なら! お前が浅墓 章太郎を br 殺害したからだ! 」 フサギコ 「えええええ! 」 イタガワ 「べ、弁護士さん‥‥ br アンタ、ボクを‥‥ 」 ギコ 「裁判長! 弁護側はこの証人を‥‥ br 板川 淳二を告発する! 」 (ギコ、机を叩く) ギコ 「浅墓 章太郎殺害の真犯人として! 」 イタガワ 「あ‥‥‥‥ 」 「あああああああああああ! 」 (傍聴人) (木槌3回) モナー 「静粛に! 静粛に! 静粛に! 」 「静かにならない者には、 br 退廷を命じます! 」 フサギコ 「ギコ! テメェ本気か! 」 ギコ 「ああ、本気だとも! 」 「こいつこそ、 br 今回の殺人事件の首謀者なんだよ!」 イタガワ 「こ、この‥‥言わせておけば‥‥ 」 モナー 「と、とりあえず‥‥ 」 「いったいどういうことなのか、 br 詳しく説明してください。 」 ギコ 「よし、いいだろう‥‥。 」 「何故、板川はオバケ役に扮する必要 br があったのか? 」 「それはズバリ、アリバイのためさ。 」 モナー 「アリバイ‥‥? 」 ギコ 「つまりこういうことだ。 」 「まず、自分の番が回ってきてから、 br 林へ行く。 」 「そして北墓地にて被害者を殺害。 」 「死体を墓石裏に隠し、 br 一旦境内へ戻ってくる。 」 「その後、優子が出発したのを見て、 br こっそり南墓地へ行く。 」 「そして、 br やって来た優子たちを脅かした。 」 「彼女たちは後で証言する。 br 『オバケ役は2人いた』と。 」 「つまり板川が回った後も、被害者が br 生きていたと思わせられるわけだ。」 モナー 「なるほど‥‥。 」 フサギコ“異議あり!” フサギコ 「被害者のフリをするなら、 br 北墓地に行くべきだろう! 」 「何故、南墓地へ行くのだ! 」 ギコ 「見取り図を見れば分かるよ。 」 (見取り図) ギコ 「見ての通り、北墓地側からだと br 地形が険しく先回りできない。 」 「だが‥‥南墓地側は違う。 br だから南墓地へ行ったんだ。 」 モナー 「しかし、南墓地と北墓地の違いが br 分かってしまうのでは? 」 ギコ 「そうでもないんだよな。 」 「林の中は獣道。オマケに夜だ。 」 「みんな自分がどこを歩いているか、 br 分からない。 」 「実際に優子も気づかなかっただろ? 」 モナー 「見取り図がなければ、川のムジュン br にも気づかなかったでしょうね。 」 ギコ 「みんながあの場所に詳しくないこと br を知った上でやったんだろう。 」 「‥‥考えたじゃないか。なあ? 」 イタガワ 「く‥‥ 」 フサギコ 「ハァッ、ハァッ、ハァッ、 br フゥーッ! 」 「フサァ! 」 (BGMストップ) 「私としたことが、少しばかり br 取り乱してしまったようだ。 」 モナー 「はあ。 」 フサギコ 「弁護人に1つ聞きたい。 」 ギコ 「何だ? 」 (ロジック&トリック) フサギコ 「仮にこの証人がその布を着て、 br オバケ役に扮したとしよう。 」 「しかし! だから何だというのだ? 」 「オバケ役に扮したから、 br 殺人犯というわけじゃない! 」 (フサギコアップ、効果線あり) 「この証人は、デキゴコロで仲間を br 脅かしたとも考えられるだろう! 」 イタガワ 「そうですよ! そういうことも‥‥ 」 「‥‥‥‥いえいえ! br 別に認めたわけじゃありませんよ。」 「そういう考え方もできる‥‥‥‥‥ br ってことですよ。 」 モナー 「ふむう‥‥。 br それも一理ありますね。 」 「ギコくん。第3のオバケ役が事件に br 関与していたと立証できますか? 」 ギコ 「(第3のオバケ役が事件に br 関わっている証拠、か) 」 (木槌) モナー 「考えるのはそこまでです。 」 「弁護側に立証は可能ですか? 」 (ギコ、頷く) ※ ギコ 「分かった。立証してみせよう。 」 緑文字ギコ 「第3のオバケ役と今回の事件‥‥ br その繋がりを証明するものは! 」 外した場合 ギコ“くらえ!” ギコ 「(イヤイヤイヤ、待て待て、 br これに“くらえ!”はないな。)」 「(こんな所でしくじる訳には br いかない‥‥。早く決めよう。)」 モナー 「ギコ君。何をしているんですか! br 早く見せてください! 」※へ →証拠品『汚れた布』 ギコ“くらえ!” ギコ 「証拠は今オレがもっている、 br この布にある! 」 モナー 「なんですと!? 」 緑文字モナー「いったい何処ですか?事件と br 第3のオバケ役の繋がりは! 」 →証拠品『汚れた布』の絵。 赤いハンテンをクリック ギコ 「この布をよく見てくれ。 」 「こいつを見て、 br 何か気づいたことはないか? 」 フサギコ 「気づいたこと‥‥。 」 モナー 「‥‥‥‥‥‥‥‥む。 br そういえば‥‥ 」 「赤いハンテンのようなものが br ありますね。 」 ギコ 「何だと思う? 」 フサギコ 「‥‥‥‥う! br ま、まさか‥‥ 」 ギコ 「そのまさかさ。 br 検査の結果は出ている。 」 「こいつは‥‥ br 浅墓 章太郎の血液さ! 」 (傍聴人) モナー 「被害者の血液が‥‥ br 何故この布に! 」 ギコ 「単純な話さ。 」 (BGMストップ) 「板川は犯行を行う際、当然返り血が br 自分に付くことをオソれた。 」 「だからそれを防ぐために‥‥ br こいつを被っていたのさ! 」 (もう一度“落花狼藉”START!!) イタガワ 「ぐほああああああ! 」 フサギコ“異議あり!” フサギコ 「そ、そんな物を被っていたら br 被害者が不審に思うはず‥‥ 」 ギコ 「これは俺のオクソクだが‥‥ 」 「板川は被害者にこんなことを言って br いたんじゃないかな? 」 「『自分も回った後で、 br 杏子たちを脅かすつもりだ』と。」 「北墓地で浅墓と会い、 br ヤツの前で冗談半分に布を被る。 」 「そしてスキをついて br 千枚通しで刺した‥ってところか?」 「‥‥まあ、とにかく、 br これで分かってもらえたか? 」 「第3のオバケ役が、事件に大きく br 関わっていることを! 」 (傍聴人) (画面暗転) ギコ 「あの晩‥‥ 」 「予定通りキモだめしが始まり、 br 1人ずつ林の中へ行った。 」 「やがて‥‥板川の番が来た。 」 「板川は変わった素振りも見せず、 br 林の中に消えた。 」 「ただ‥‥この時、持参した br リュックサックの中には‥‥ 」 「隠し持ってきた千枚通しと、 br 変装用の布が入っていた‥‥。 」 「そのまま林の中を進み、 br 板川は北墓地に辿り着いた。 」 「何も知らない浅墓 章太郎は br ヤツの前に現れ‥‥ 」 「現れた浅墓を、 br 板川は千枚通しで刺し殺した! 」 「さて、ここから先が br 板川の計画における重要な部分だ。」 「まず、浅墓の死体を br 墓石の裏に隠した。 」 「優子や杏子に死体を br 発見されないようにするために‥‥」 「そして懐中時計を br 被害者のポケットから取り出し‥‥」 「12時48分にあわせ、ガラスの文 br 字盤を墓石にたたき付けて壊した。」 「むろん、犯行時刻を偽装する為に。 」 「さらに浅墓の携帯電話を失敬して、 br 偽装工作に使おうとした。 」 「だがそのとき、偶然にもミサから br イタズラメールが届いた‥‥。 」 「そのメールに返信することで浅墓が br 生きていた証拠が残るようにした。」 「そして優子が出発した後‥‥ 」 「近くを散歩するという口実で、 br 境内から姿を消した。 」 モナー 「そんなことして、他の人たちから br 怪しまれなかったんでしょうか? 」 ギコ 「他の参加者たちも、終わった後は br 自由に行動していたらしいからな。」 「どちらにしても、怪しまれることは br なかったと思うな。 」 「板川は他の連中に気づかれないよう br 気をつけて林の中へ。 」 「南墓地へ辿り着くと、用意した布を br 着て優子を待った。 」 モナー 「だから南墓地に隠れたと br 言うんですね? 」 ギコ 「それに南墓地にいても、 br 気づかれる心配はない。 」 「板川は優子を脅かした後、 br さらに杏子も脅かした。 」 「そして、杏子に気づかれないように br 自分も境内へ戻った‥‥。 」 「あとは、みんなと一緒に浅墓を捜し br に神社へ戻り‥‥ 」 モナー 「死体を発見すればいい‥‥ br ということですか。 」 (ギコ、机を叩く) ギコ 「これで‥‥ br 事件の全貌は明らかとなった。 」 (BGMストップ)(ギコアップin効果線) 「何か言うことはないか! br 板川 淳二! 」 (場面、裁判長席に転換) (続いて、検事席に転換) (最後に法廷全景) イタガワ 「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 」 「く‥‥くくくくく‥‥ 」 「あはははははははは‥‥ 」 ギコ 「な、何がおかしい? 」 イタガワ 「いやいや、とても楽しく br 拝聴させていただきました。 」 ギコ 「そ、それで‥‥ 」 イタガワ 「うーん、そうですねえ‥‥ 」 「とりあえず、お決まりのセリフを br 言っておきましょうか。 」 「弁護士さん、アンタ作家になったら br どうです? 」 ギコ 「どういうことだ‥‥! 」 イタガワ 「さっきから、自分のスイリを br 披露していたのはいいんですよ。 」 「でもですね弁護士さん‥‥ br ダイジなことを忘れてません? 」 ギコ 「ダイジなことって‥‥? 」 イタガワ 「決まっているじゃないですか。 br 動機ですよ。ドーキ。 」 「ドーキって分かります? br 鼓動のことじゃありませんよ。 」 「ボクの叔父も、動悸が激しいって br 医者から言われてましたっけ。 」 ギコ 「(知るかそんなこと!) 」 モナー 「そうですね。 br 弁護人の主張によれば‥‥ 」 「これはキモだめしを利用した br 計画殺人とのことです。 」 「それなら当然‥‥ br 殺人の動機が存在するはずです。 」 (ラストチャンスのBGM) ギコ 「(殺人の動機‥‥) 」 「(もちろんそれは、あのことに br 決まっている!) 」 イモジャ 「でも‥‥ br 昨日、板川も言っていたのじゃ。 」 (回想開始) イタガワ 「言っておきますけど‥‥ 」 「ボクがあの事件の犯人だという br 根拠はないんですよ。 」 「あくまでも、それはあなたの br スイソクに過ぎないんです。 」 イモジャ 「スイソクなんかじゃないのじゃ! br おぬしは間違いなく‥‥ 」 イタガワ 「証拠があれば、 br とっくにボクは刑務所の中です。 」 「それがないから、今もこうして br のんびり暮らしてるんでしょう? 」 (回想終了) イモジャ 「板川があの事件の犯人だという br ショーコはないのじゃ。 」 ギコ 「‥‥分かっている。 br でも‥‥ 」 「諦めていいのか? このまま。 」 イモジャ 「! 」 ギコ 「諦めたら‥‥そこで全てが終わる。 」 「やるしかないんだ‥‥ br それがオレの仕事だから。 」 (ギコ、机を叩く) ギコ 「分かった‥‥立証してみせよう。 」 「板川 淳二が、何故、 br 今回の殺人を計画したのか‥‥? 」 「そいつを‥‥完璧に! 」 イタガワ 「ほう‥‥そりゃあスゴイ。 」 「今度はどんなスイリが聞けるのか、 br 楽しみですね。 」 (BGMストップ) (木槌) モナー 「分かりました。 」 「ここで一旦10分間の休憩を br とりたいと思います。 」 「動機の立証は、休憩後の審理で br 言ってもらいましょう。 」 「それではこれより、 br 10分間の休憩に入ります! 」 (木槌) つづく
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カプコンとグリー、GREE用新作ソーシャルゲームの年内配信を決定。「みんなと 放課後ソウルハンターズ」など国内向け、海外向け含む6タイトル - GAME Watch http //game.watch.impress.co.jp/docs/news/20120906_557844.html 「みんなと カプコン オールスターズ」は、「ストリートファイター」シリーズや「デビルメイクライ」などカプコンの様々なキャラクターを率いて強大な悪の組織に立ち向かうヒーロー育成RPG。利用料金は無料で、ビジネスモデルはアイテム課金制。スマートフォンとフィーチャーフォンに対応し、10月25日の配信を予定している。 2013年4月11日、配信中止が発表された。 http //www.capcom-onlinegames.jp/pc/gameinfo/gameinfo.html?news_id=1354
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主な登場人物 成歩堂龍一(24) 主人公 綾里千尋(故人) ナルホドの師匠 綾里真宵(17) 千尋の妹 霊媒師 ナルホドの助手になる 裁判長(?) 意見に左右されやすい人 星影宇宙ノ介(64) 千尋の師匠 役立たず 御剣怜侍(24) 天才検事 人生最大の窮地に陥る 糸鋸圭介(30) 刑事 初動捜査担当 矢張政志(23) 成歩堂の同級生 事件のカゲにやっぱり矢張 大沢木ナツミ(22) 自称大学の研究生 カメラマン 狩魔豪(65) 40年間無敗の検事 綾里舞子(46) 真宵の母 行方不明中 生倉雪夫(48) 被害者 オヤジ(??) ソバ屋と思い込んでる貸しボート屋管理人 御剣信(故人) 御剣検事の父親で弁護士 享年35歳 概要 クリスマスのひょうたん湖で殺人事件が起こった。逮捕されたのは御剣怜侍!! 他でもない成歩堂の最大のライバルだ。2ヶ月ぶりの対面は弁護士と検事としてではなく、弁護士と被告人という立場だった…。天才検事御剣の心の闇に潜む根深い事件を解決できるか!? 探偵パート その1 12月25日午後10時8分 成歩堂法律事務所 ・話す 相談する、気づいたこと ・移動「留置所」 ・つきつける バッジ ・話す 事件のこと、ひょうたん湖、きみがやったのか ・移動「ひょうたん湖公園」 ・話す 事件のこと、御剣のこと、弁護の依頼、目撃者 ・聞いておくこと「解剖記録、イトノコの連絡先」どちらでもいい ・移動「公園・広場」 ・調べる クラッカー(ポケット)、湖、道標 ・移動「ひょうたん森」 ・調べる 看板、飯盒、カメラ ・話す 事件のこと、名前は? ・つきつける バッジ ・話す 事件のこと、ナツミのこと、カメラのこと(ナツミのカメラ・法廷記録) ・つきつける バッジ、ナツミのカメラ ・移動「貸しボート屋前」 ・調べる ボート、小屋 ・移動「警察署・刑事課」 ・話す 被害者のこと、捜査会議、御剣を信じる理由、解剖記録 ・移動「成歩堂法律事務所」 ・話す 相談する、気づいたこと ・移動「星影法律事務所」 ・調べる 壁、机、本棚、観葉植物、テーブル ・移動「ひょうたん森」 なあなあなあ、これってヤッパ、ケーサツにゆうた方がええよなァ? ・選択肢「どれでもいい」 湖の写真(法廷記録) ・移動「公園・広場」 ・話す 事件のこと、トノサマンジュウ、御剣のこと、ヒョッシー(ヒョッシーの記事) ・つきつける バッジ、湖の写真 ・移動「星影法律事務所」 ・つきつける バッジ、湖の写真、死体の解剖記録、ナツミのカメラ ・話す 事件のこと、絵のこと、生倉弁護士、DL6号事件 ・「綾里舞子の写真」入手 ・移動「留置所」 ・話す 事件のこと、ひょうたん湖 ・つきつける 綾里舞子の写真 ・話す DL6号事件、“容疑者”のこと、父のこと ・つきつける 湖の写真 ・御剣怜侍の依頼状 ・移動「警察署・刑事課」 ・話す ナツミの証言、明日の裁判、御剣のこと ・つきつける 御剣怜侍の依頼状 法廷へ
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主な登場人物 成歩堂龍一(25) 主人公 綾里真宵(18) 霊媒師 ナルホドの助手 綾里春美(8) 真宵の従妹 霊媒師としては天才 糸鋸圭介(31) 初動捜査担当刑事 通称イトノコ 荷星三郎(24) トノサマン・ヒメサマンの主人公 ゴシップ好き 藤見野イサオ(21) 忍者ナンジャ役のスター 王都楼真悟(21) トノサマン・丙!の若手スター オバチャン(??) 大場カオル 今度はホテルの警備員 大沢木ナツミ(23) イヤラシイ芸能カメラマンに転向 裁判長(?) 相変わらず意見に左右されやすい人 狩魔冥(18) 天才検事 狩魔豪の娘 華宮霧緒(23) 王都楼のマネージャー 眼鏡っ娘 意外に背が低い 天野由利恵(故人) 霧緒の先輩 御剣怜侍(25) 検事 いなくなったらしいが…… 田中太郎(??) 王都楼の執事 概要 またしてもトノサマンが殺人犯に!! 「ホテル・バンドー・インペリアル」で繰り広げられる陰謀。ライバル忍者ナンジャとの争いの末の悲劇か? それとも?? 法廷パートその1 3月22日午前9時47分 地方裁判所 被告人第3控え室 同日午前10時 地方裁判所 第3法廷 ・狩魔冥負傷により御剣登場 【証言台・糸鋸圭介】 尋問~事件のポイント~ ・ゆさぶる「死因の特定に時間がかかった…」(藤見野イサオ解剖記録・法廷記録) ・ゆさぶる「当初、カラのギターケース…」(ギターケースのデータ書き直し) ・ゆさぶる「その後、ギターケースは、事件とは…」 ・ナイフ(法廷記録)入手 ・忍者ナンジャのボタン(法廷記録)入手 尋問~王都楼を逮捕した理由~ 「被告は、ナイフを買って準備して~」 ・つきつける「ナイフ」 弁護人。審理を必要とする重要な証拠品、何か提出できますかな? ・選択肢「もちろん提出する」 さらに審理を必要とする重要な証拠品とは、なんですか? ・つきつける「グラス」 (あのグラス‥‥華宮 霧緒が思わず置いたのか‥‥?) ・選択肢「どちらでもいい」(グラスのデータ書き直し) 【証言台・大場カオル】 尋問~目撃したこと~ ・ゆさぶる「王都楼だョ、王都楼…」 (‥‥目撃した人物について、もっと細かく聞いておくか‥‥) ・選択肢「その人物の服装」 そ、そうですね‥‥ ・選択肢「もちろん重要」 「なんか、キザなバイクスーツでサ。~」 ・つきつける「忍者ナンジャのボタン」 尋問~目撃した人物について~ 「イサオちゃんを刺したときから~」 ・つきつける「ナイフ」 (‥‥この主張、今までの御剣の立証とムジュンしてないか?) ・選択肢「ムジュンしている」 “犯人が控え室を訪れたとき、殺意がなかった”はずがない! ・選択肢「ナイフ」 いったい‥‥犯人はなんのために、そんなことをッ! ・選択肢「王都楼に罪を着せるため」 あなたは、この人物がでてくるのを待っていたのではないですか? ・選択肢「華宮 霧緒」 尋問~ゴクヒの情報~ ・ゆさぶる「‥‥あ。この話、ゴクヒだョ。」 (オバチャンが、あの情報をどこから入手したのか‥‥?) ・選択肢「証拠品をつきつける」 ‥‥あなたは、コイツで情報を知ったのです! ・選択肢「ナツミのカメラ」 (このへんでカンベンしておくか?) ・選択肢「どちらでもいい」 あなたが盗んだのは、メモだけではないはずです! ・選択肢「ナツミのカメラ」 ・ナツミの写真(法廷記録)入手 ‥‥ナツミさんが撮った、この写真には‥‥ ・選択肢「どちらでもいい」 この写真がはらんでいる、決定的なムジュン点とは‥‥! ・ポイント「袴の裾」 この写真に写っているのは、いったい‥‥だれなのですか? ・つきつける「華宮 霧緒」 (ど‥‥どうする! 審理が終わっちまうぞ!) ・選択肢「どちらでもいい」 3月22日午後2時14分 地方裁判所 被告人第3控え室 同日午後2時25分 地方裁判所 第3法廷 【証言台・華宮霧緒】 尋問~事件を発見したときのこと~ ・ゆさぶる「藤見野は死んでいました。」 ・ゆさぶる「気絶しそうになったので」 (何を言いかけたんだ‥‥?) ・選択肢「さらにゆさぶる」 「花ビンを割ったのは、私です。~」 ・つきつける「ギターケース」もしくは「現場写真」 どうですか? ギターケースについて、詳しい証言は必要ですか? ・選択肢「どちらでもいい」 尋問~ギターケースについて~ 「ケースは、私が開けたのでしょう。~」もしくは「たいした問題ではないでしょう。~」もしくは「なぜ、ケースを開けたか‥‥~」 ・つきつける「ギターケース」 どうですか? 弁護人。証人は現場で、手袋をしていたそうです。 ・選択肢「そんなはずはない」 私が現場で、手袋をしていなかった証拠でも‥‥? ・つきつける「グラス] 事件のあったとき、このケースにはいったい、何が入っていたか! ・つきつける「ナツミの写真」もしくは「トノサマン・丙!」 ギターケースの中のトノサマン‥‥この着ぐるみは、いったい? ・選択肢「別の着ぐるみを用意した」 被害者がトノサマンの着ぐるみを会場に持ちこんだ、その理由は‥‥ ・つきつける「記者会見の整理券」 尋問~王都楼をかばったこと~ ・ゆさぶる「王都楼は、なんとしても藤見野を…」 ・ゆさぶる「決定的と言えば、やはり証拠品…」 「あのボタンは、王都楼が被害者と~」 ・つきつける「藤見野イサオの解剖記録」 あなたには、わかるのですか! 犯人の‥‥“目的”が! ・選択肢「罪を着せる」 オートロさんに罪を着せようとたくらんだ、真犯人は‥‥! ・つきつける「華宮 霧緒」 尋問~死体を発見したときのこと~ 「それを見て、まさか死んでるなんて~」もしくは「てっきり、気絶してると思ったの。~」もしくは「彼が死んでることがわかって‥‥~」 ・つきつける「現場写真」 さあ! キサマの結論は‥‥どうなんだ! 成歩堂 龍一! ・選択肢「どっちでもいい」 尋問~霧緒の“罪”とは~ ・全てゆさぶる 探偵パートへ