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● HirokiのLIVEによく出没する ● 完璧ないじられキャラ ● いじめすぎるとスネる ● ↑謝ると許してくれる ● かっこいいと言われたい ● 存在がネタ ● 最近明るくなった ● びびり ● サムネに2時間半かけたらしい ● リミックスが得意 ● こえ部のピカソ ● 歌わない ● 身内部屋をたまにひらく ● 年齢は秘密にしているらしい ● 犬顔らしい ● 「きもいって言って」 ● 笑い方が不審者 ● ↑まるでエロサイトを見ている時のようだ ● 元BGM係 ● あだ名がほしいらしい ● FCつくってほしいらしい ● アイコラが趣味 ●FCができた(●´艸`)ヾ ●冗談が通じない ●魚肉ソーセージと坦々メンを深夜によくたべる ●極度の寂しがりや ●エロサイト巡回が趣味 ●Mの雄豚(本人談) ●最近FCつくってもらったらしい ●最近こえ部をやめたらしい←復活したんだって! ●スカイプのサムネを頻繁に変える ●鳥になりてぇ‥‥ ●つぼみちゃん大好き ●あらゆる事に対して奇才である ●現在は(くうき)とかいう名前でいる
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「ゆうぅ・・・・・・ゆぐっ・・・・・・ゆぅぅぅ・・・・・」 お歌を歌い終え、力無く泣いているまりさに、女がいつものように オレンジジュースと水溶き小麦粉で補修を施している。 お歌が終わった後は、透明な箱に戻され、 お歌を歌わなかった子のご飯とは違う、 少し美味しいご飯とあまあまを与えられ、それでお終い。 お姉さんが部屋から出ていき、部屋は元の真っ暗闇。 だが、今日はそれが違っていた。 女は補修を終えたまりさを抱えて、再びソファに腰を下ろした。 「ゆ・・・・・?」 今日二度目の、いつもと違う事に、まりさがまだ涙を流したまま、 お姉さんの顔を見上げる。 その瞳に、お姉さんの優しい笑顔が写る。 まりさに向かって、お姉さんが口を開いた。 「ねえ、まりさ。まりさ、赤ちゃんを産みたくない?」 「ゆ・・・・・あか・・・ちゃん・・・・・・」 赤ちゃん。 小さくて、可愛くて、とってもゆっくりできる、ゆっくりの赤ちゃん。 まりさの妹のれいむも、とっても可愛くて、ゆっくりできた。 赤ちゃんがいれば、ここの苦しくて痛くて、ゆっくりできない生活も、 少しはゆっくりできるかも。 ううん、きっと、ゆっくりとした、可愛い赤ちゃんを見れば、 お姉さんも、ゆっくりしてくれるかもしれない。 そうだ。きっとそうだ。そうに決まっている。 そして、昔の、優しいお姉さんに戻ってくれる。 赤ちゃんと、お姉さんと、まりさで、いっぱい、いっぱい、ゆっくりできる。 「ゆっ!!ほしいよ!!まりさ、あかちゃんほしいよ!!! うみたい!!あかちゃん、うみたい!!!」 何度も裏切られたであろうに、垂らされた細い糸に縋ろうと、 必死で懇願をするまりさ。 「そう。じゃあ、行きましょうか。」 柔らかい笑顔でそう応えて、お姉さんがまりさを抱えて立ち上がり、歩き出す。 いつもの、壁の透明な箱にではなく、入り口の扉に向かって。 その光景に、部屋の他のゆっくり達がざわめく。 声を出すことなく、空気がざわめく。 羨むような視線で、まりさを目で追ってゆくもの、 選ばれたのが自分ではなかった事を悔やみ、落胆の表情を見せているもの、 どこか安堵を浮かべた表情でまりさをみつめているもの、 まりさに向かって人をも殺せそうな嫉妬の視線を送るもの、 ただ虚空を見つめているもの。 「・・・ゆっ!!まりさなんかより、れいむをたすけてね!! れいむはこそだてとくいだよ!! まりさなんかより、ずっとずっと、かわいいあかちゃんうむよ!!」 耐えきれず、一匹のれいむが声を張り上げた。 禁を犯して。 女がそのれいむの方を振り返る。 その顔には、まりさに向けていた笑顔は貼り付いていない。 「ゆひぃっっ・・?!」 向けられた、魂すらも凍えそうな冷たい視線に、 れいむは己が取り返しのつかない過ちを犯したことを知った。 こうして、まりさは、"仲間"達からの様々な視線に見送られ、 数ヶ月ぶりに、その部屋の外に出た。 -------------------------------- 「ゆっ!まりさ、がんばって、かわいいあかちゃんうむよ!」 誰もいない部屋で、一人楽しそうに笑顔を浮かべながら、 まりさが語っている。 ゆっくりできない部屋から出されたまりさは、 昔、お姉さんによく遊んでもらったお部屋に連れてこられた。 「お姉さん、少し出かけてくるから留守番しててね。」 「ゆん!まりさ、いいこでまってるよ!おねえさん!!」 そう言って外出したお姉さんの帰りをそわそわとしながら待つ。 しばらくすると、お姉さんが戻ってきた。 「ただいま~ごめんね、まりさ、待ちくたびれちゃった?」 「ゆゆん!だいじょうぶだよ!まりさ、いいこで・・・ゆっ!?ゆゆぅ~!!」 お姉さんが抱えていた、成体のれいむに、まりさは目を奪われる。 どこかの飼いゆっくりか、或いは、ペット用として売られているものか、 きちんとした身なりをした、とても綺麗な美れいむであった。 「まりさのお友達になってくれる、れいむよ。仲良くしてあげてね。」 微笑みながら、お姉さんが、れいむをまりさの横に置く。 「「ゆっくりしていってね!!」」 二匹が同時に挨拶を交わす。 「ゆぅぅ~~!れいむはとってもゆっくりしてるね!!」 「ゆっ!まりさもゆっくりしてるよ!!」 お姉さんは、仲良く会話を始めた二匹に美味しいあまあまを出してくれた後、 二匹を残して部屋から出て行った。 「れいむ゛ぅぅぅぅぅ!!!まりざ、ずっぎりじぢゃうぅぅぅ!!!」 「まりざぁぁっ!!れいむ゛ぼっ!!れいむ゛もぉぉぉぉぉぉ!!」 「「すっきりぃぃぃぃぃーーーー!!!!!!!!!」」 お互いの事を気に入って楽しそうにはしゃいでいた二匹であったが、 やがて、あまあまに混ぜてあった少量のゆっくり用媚薬の効果もあり、 いい雰囲気になって、すっきりを交わした。 目論み通り、にょきにょきと、 まりさの帽子を押し上げて蔦が伸びるのを確認してから、 女はその光景を覗いていた扉の隙間を閉じた。 -------------------------------- 「ゆぅん・・・・・・ゆ・・・・ゆっ!?れいむは?」 部屋の窓から差し込む赤い夕日の中で、 すっきりーの疲れから眠りに落ちていたまりさが目を覚まし、 パートナーとなったれいむの姿を探して、辺りを見回す。 だが、その部屋にいるのは、お姉さんと、まりさだけだった。 「ゆ・・・おねえさん・・・・」 「あら?まりさ、起きたの?ゆっくり眠れた?」 「うん・・・ねえ、れいむは・・・?」 「れいむはね、初めて来るお家で、緊張して疲れちゃったみたいだから、 他の部屋で眠ってるわ。明日には起きてくるんじゃないかしら?」 「ゆっ?そうなの?」 「ええ、そうよ。・・・まりさの赤ちゃん、早く生まれてくるといいわね。」 お姉さんが、そう言って、まりさの頭から生えた蔦を ちょんと突いて揺らす。 「ゆ・・・ゆゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・・・!!!!」 その言葉に初めて、新たな命を得た、まりさの赤ちゃん、 実ゆっくりの存在に気づく。 まだ、完全なゆっくりの形を形成しきっていないが、 目や口らしき物ができはじめている。 それが、10匹。 「ゆぅぅぅぅ・・・!!まりさのあかちゃん!!かわいいよぉぉぉ・・・ あかちゃんたち!!ゆっくりうまれてね!!!」 顔ができあがっていない実ゆっくりでも、赤ちゃんの顔の判別がつくのか、 嬉しそうに、まりさがはしゃぐ。 勿論、まだお口が完全にできていない実ゆっくり達は、返事を返さないが、 それでも微かに笑っているように見えた。 「おねえさん!みて!みて!まりさのあかちゃんだよ!! とってもかわいいよぉぉ!!」 「そうね。とてもゆっくりとした可愛い赤ちゃんね・・・ 見てるだけで、お姉さんもゆっくりしてきちゃう。」 お姉さんの優しい微笑みに、 まりさの今までの辛く、苦しい思い出が洗い流されてゆく。 とっても痛かったけど、とっても苦しかったけど、 でも、もう忘れよう。 お姉さんは、やっぱり、優しいお姉さんだった。 昔の優しいお姉さんに戻ってくれた。 これからは、皆でゆっくりしよう。 お姉さんと、赤ちゃん達と、れいむと。 ポロポロと、辛い記憶と共に、まりさの目から涙が流れ落ちる。 「・・・まりさ、お腹空いたでしょ?晩ご飯、何が食べたい? 何でも好きな物作ってあげる。」 「ゆ・・・ゆぅぅ・・・・!ゆぐっ・・・!まりさ、しちゅーがたべたい!! おねえさんがつくってくれた、 あったかい、しちゅーがたべたいよぉぉ・・・!!」 まりさが泣きながら、そう答える。 初めてこのお家に来たとき、お姉さんが食べさせてくれた、 とてもおいしくて、冷え切った餡子があったかくなった「しちゅー」。 今の季節は既に春。 ポカポカと暖かい日だったが、 辛く苦しい地獄のような生活を送っていたまりさの心は、 その温かいご馳走を何よりも渇望した。 「はいはい、シチューね。いいわよ。お姉さん、腕によりをかけて作るわね。」 その晩は、まりさは、お姉さんと一緒に 暖かくて美味しい「しちゅー」を一杯食べ、 デザートの、甘くて美味しい餡蜜を食べ、 それから、可愛い赤ちゃんを一緒に眺めたり、呼びかけたりしながら過ごし、 やがて、幸せな眠りに落ちていった。 -------------------------------- 翌日の昼近く、まりさが目を覚ます。 「ゆぅん・・・・・ゆっ!ゆっくりおきたよ!!」 そして、頭上の赤ちゃん達を見やる。 親の栄養が十分に伝わり、すくすくと大きく育った、実ゆっくり達。 既に目も口も飾りもしっかりと形成されている。 赤れいむが5匹に、赤まりさが5匹。 もう程なく、生まれ落ちることだろう。 「ゆぅ・・・まりさのあかちゃん・・・!まちどおしいよぉぉ・・・!」 芽生えたばかりの母性に満ちた瞳で赤ゆっくりを見つめる。 その時、部屋の扉が開いて、お姉さんが入ってきた。 「まりさ、おはよう。もう起きた?」 「ゆっ!おねえさん、おはよう!!ゆっくりしていってね!」 「はい。ゆっくりしていってね。」 まりさに返事をしてから、赤ゆっくりに視線を移す。 「あら・・・もう少しで産まれそうね。急がなきゃ・・・」 そう呟くと、慌ただしく部屋を出て行ってしまった。 「ゆ・・・・・?」 少し寂しそうに疑問の表情を浮かべたまりさだったが、 すぐにお姉さんは戻ってきた。 何かの道具が入った箱を持って。 「ゆぅぅぅ・・・・・おねえさん、まりさのあかちゃんになにしてるの・・・?」 少しだけ不安そうな声色で、まりさがお姉さんに疑問の声を投げかける。 「これはね、赤ちゃんの体をとっても丈夫にしてくれるお薬なのよ。 赤ちゃんのお体はとっても弱いでしょ? でも、このお薬を塗ると、赤ちゃんの体が頑丈になって、 簡単には、傷ついて餡子を出しちゃったりしなくなるのよ。」 お姉さんは、まだ茎に繋がった実ゆっくりを、一匹一匹、順番に 透明な液体の入った小さなコップに浸している。 その粘性の高いドロリとした液体が、実ゆっくりの肌に厚い層を形作る。 「ゆぅぅぅ・・・!じょうぶにぃ・・・!?すごい!?すごいね!!お姉さん!」 お姉さんの作業を邪魔しないよう、嬉しくて飛び跳ねたい気持ちを抑えて、 プルプル震えながら、まりさがはしゃぐ。 「そう。凄いでしょう。 これはね、死んじゃったお姉さんのお友達のお兄さんが考えてくれたのよ。」 今度は、ドロリとした液体に包まれた実ゆっくりを、別のコップに浸す。 すると、たちまちドロリとした液体は硬化を始め、 実ゆっくりをすっぽりと包んだ状態で固まった。 「ゆぅぅ・・・そうなんだぁ・・・! きっと、そのおにいさんは、あかちゃんがだいすきだったんだね!!」 「ふふふ・・・ええ、そうね。とっても赤ちゃんゆっくりが大好きだったわ。」 お姉さんは、さも可笑しそうに笑った。 女は何一つ嘘は言っていない。 男は赤ちゃんゆっくりが大好きだった。 赤ちゃんゆっくりを潰すのが大好きだった。 己の命と引き替えにする程にまで。 その男が、己の欲求を満足させるために考えた虐待方法。 赤ゆを弾力性のあるゴムで包み込み、 力一杯踏み潰しても容易にゆっくりの命の源である餡子を漏らさないようにする。 踏み潰され、体がひしゃげ、たわむ、 その苦しさに悲鳴をあげる赤ゆっくりの命を奪うことなく、 何度も何度も踏み潰して悲鳴を聞く事を繰り返せるように。 男の亡骸の周りに散らばっていた、ゴムで包まれた無数の 赤ゆっくりの死骸から、虐待仲間達は、男がやっていたであろう、 その虐待の内容を知ることになった。 そして、男の死出の旅立ちを送るため、仲間達は、銘々、 ゴムで包んだ赤ゆを用意することを申し合わせていたのだ。 だから、女は、このまりさの赤ゆを男に送ることにした。 男が何らかの関わりを持ったであろう一家の、このまりさの赤ちゃんを。 -------------------------------- 「ゆぅん♪ゆゆ~ん♪まりさのあかちゃん♪」 それから、まりさは、一時間ほど、赤ゆっくりを嬉しそうに眺めていた。 不意に、一匹の赤まりさが、閉じていた目を初めて開いた。 「ゅ・・・ゆっきゅりしてっちぇにぇ!!」 母であるまりさの姿を目にすると、元気良く、 最初のゆっくりしていってね!を口にする。 「ゆぅぅ・・・あかちゃぁん・・・!ゆっくりしていってね!!」 初めての赤ちゃんの誕生に、感動に身を震わせながら、 まりさがご挨拶を返す。 本来なら、蔦から落ちた後で、喋り始めることが多い赤ゆっくりであるが、 この赤ちゃん達の場合、蔦の付け根の部分まで、 ゴムで覆われ、しっかりと蔦に固定された状態だったため、 蔦から落ちることができなかったのだ。 赤まりさと母まりさの声に反応するかのように、 他の赤ゆっくり達も次々に目を開ける。 「ゆっきゅりしちぇっちぇね!!」 「ゆっきゅりしてっちぇね!!」 「ゆっきゅりしちぇっちぇにぇ!!」 母まりさとご挨拶を交わしてゆく、赤ゆっくり達。 すぐに部屋の中は、 ゆ~♪、おきゃーしゃん♪、ゆんゆん♪、ゆっきゅりしてっちぇにぇ♪ と言った、赤ゆの声で賑やかになる。 「まりさー・・・あら?生まれたのね?」 部屋に戻ってきたお姉さんが、赤ゆっくりの声に気づく。 「ゆっ!うまれたよ!みんな、げんきなあかちゃんだよ! あかちゃんたち!まりさのおねえさんに、げんきよくあいさつしてね!!」 「「「おねえしゃん!ゆっきゅりしてっちぇにぇ!!」」」 綺麗に揃った、ご挨拶をする赤ゆっくり達。 お母さんよりも大きな、人間のお姉さんをゆわわぁぁぁ~♪と 瞳を煌めかせながら見上げている。 「ふふふ、ゆっくりしていってね。」 お姉さんも笑顔で答える。 そして、赤ちゃんが繋がったままのまりさを、ひょいと抱え上げた。 「ゆ?」 「まりさ、お姉さんと一緒にお出かけしましょう。赤ちゃん達も一緒よ。」 「ゆ・・・おでかけ・・・・ゆっ!おそとにいくの!? まりさ、おでけかするよ!あかちゃんたちも、おでかけしようね!」 この家に来て以来、一度も外に出された事が無かったまりさが喜びの声を上げる。 「ゆぅ~・・・おじぇかけ・・・?」 「そうだよ!おそとにいくんだよ! おそとはとってもひろくて、ゆっくりできるよ!」 「ゆゅ!ゆっきゅりできりゅのぉ~?!」 「れいみゅも!れいみゅもおじぇかけしゅるよ!」 「ゆゆん♪おかあしゃんとおじぇかけぇ♪」 赤ゆっくり達も、まだ見ぬお外の光景にそれぞれに夢を膨らませて、はしゃぐ。 「ゆゆ?」 お出かけのため、玄関口で靴を履いているお姉さんの姿が いつもと違うことにまりさが気づく。 「ゆっ・・・!おねえさんのおようふく、まりさとおそろいだね!!」 「え・・・おそろい・・・?ああ、ホントね。お揃いね。」 一瞬疑問の声を上げたお姉さんだが、すぐにまりさの言わんとしている事に気づく。 自分の黒いお帽子とお揃いの黒いお洋服、ワンピースの喪服、に身を包んだ、 いつもよりもちょっと綺麗なお姉さんを、 まりさはキラキラと賞賛と憧れが籠もった目で見上げている。 「さあ、行きましょうか。まりさ。」 「ゆぅん♪おでかけ♪おねえさんとおそろいでおでかけ♪」 靴を履き終えたお姉さんに抱きかかえられ、 まりさは子ゆっくりのように嬉しそうにはしゃいでいた。 -------------------------------- 遠くに見える雄大な山々、 どこまでも広がる青い空とふわふわと浮かぶ白い雲、 一面に広がる緑の田畑。 そんな光景を眺めながら、まりさと赤ゆっくり達は、 ゆんゆん♪と賑やかに談笑しながら、お姉さんに抱かれて行った。 そして、目的地、葬儀場に辿り着く。 そこにいたのは、お姉さんと同じ黒の喪服に身を包んだ男女。 その顔は、皆一様に、悲しみに包まれている。 「ゆぅ・・・みんな、ゆっくりしてないね・・・どうしたのかな・・・?」 人間達の悲しみが伝染したか、まりさも少し悲しそうにお姉さんに尋ねる。 「・・・ここはね、死んじゃったお兄さんをお見送りする所なの。 だから、みんな、お兄さんの事を思い出して悲しい気持ちになっているのよ。」 そう答えるお姉さんの表情も、どこか悲しそうであった。 「ゆぅん・・・・・・」 「だから、まりさもちょっとの間だけ、静かにしててね。赤ちゃん達もね。」 「ゆっ!まりさ、ゆっくり、りかいしたよ! あかちゃんたちも、しー、だよ!」 「「「ちー、ぢゃよ!!」」」 漠然とだが、死者への追悼の気持ちを感じ取ったか、 素直に言うことを聞くまりさ。 赤ゆっくり達は、流石に理解できていないだろうが、 素直な赤ゆっくり達なので、お母さんの言いつけをしっかり守ろうとする。 -------------------------------- 控えの間で葬儀が始まるの待っている間、 まりさは、お姉さんの膝の上に抱かれていた。 不謹慎かもしれないと思ったが、まりさは幸せを噛みしめていた。 お姉さんが、優しいお姉さんに戻ってくれたことが。 可愛い赤ちゃんができたことが。 まりさは、幸せの絶頂にあった。 だから、お姉さんが、ハンドバッグから、針と糸を取り出した時も、 その様子を楽しそうに眺めていた。 それで、まりさのお口を縫い合わせ始めた時も、 痛かったけど、じっと我慢していた。 いたいよぉ・・・おねえさん。 そんなことしなくても、まりさ、ちゃんとしずかにしてるよ! まりさはいいこだよ!まりさ、もう、おかあさんなんだもん! 少し涙が出てしまったけど、それでも、まりさはにこにこしていた。 そうしていないと、今の幸せが逃げてしまうような気がして。 お口を完全に縫いつけられるまで、にこにこしていた。 -------------------------------- やがて葬儀が始まる。 時折、人々の嗚咽が流れる、しめやかな空気の中、厳かに儀式は進んでゆく。 そして、納棺。 席を立ち、棺に向かって歩くお姉さんに抱えられたまりさ。 目の前に集まった人間さん達は、みんな、何かを持っている。 あれは・・・赤ちゃんだ。ゆっくりの赤ちゃんだ。 可愛い赤ちゃんだけど、何人か、泣いている子もいる。 「・・・・・・・・・?」 お口を開けないので、お姉さんに視線で訴えかける。 お姉さんは、その視線に気づく。 いや、その視線が向くのを、待っていた。 そして、まりさの耳元に小さな声で囁く。 「あれはね・・・死んだ人と一緒にね、その人の好きだったものを入れて、 一緒に埋めてあげるの。死んでからもゆっくりできるようにね。」 お姉さんが、棺の横に立つ。 「ゆぇぇぇん!はなしちぇぇ!!」 「やめちぇぇ!だしちぇぇ!」 「れいみゅを つぶしゃないぢぇ!つぶしゃないぢぇ!」 「ゆっ!つぶしゅのは、れいみゅだけに しゅるんだじえ! まりしゃは ゆっきゅり にがちてにぇ!」 「どぉぉちちぇ ちょんなこちょ ゆぅにょぉぉぉぉ!?」 何人かの人間さんが、持っていた赤ちゃん達を、 眠っている人間さんが入った箱の中に落としている。 赤ちゃんが入ってるよ? まりさがお姉さんに、目で語りかける。 入ってるわね。 とでも答えるかのように、お姉さんが優しい笑顔を返す。 死んだ人と一緒に その人の好きだったもの ゆっくりの赤ちゃんが大好きだったお姉さんのお友達 一緒に埋めてあげる 死んじゃったお姉さんのお友達 箱に入れられてる知らない赤ちゃん達 …まりさの赤ちゃん 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っ!!!!!!!!」 それらの言葉が繋がった時、まりさは開かない口で絶叫を放った。 「うちのゆっくりに今朝作らせたばかりの赤ちゃんよ・・・ 向こうで沢山可愛がってあげてね。」 女は、そう言いながら、暴れようとしているまりさを 左手でしっかりと抱きかかえ、 まりさの頭に伸びた蔦から、ゴムで包まれたまりさの赤ちゃん達を プチプチと毟り取り、棺に落としてゆく。 「おきゃーしゃーん・・・」 「ゆゆ、れいみゅおしょらをゆべっ」 「ゆっ?おきゃあしゃん、どきょいくの?・・・ゆぴゅっ!」 母親と離される事を悲しんだり、 ゆっくりできるお遊びと思ってはしゃいだり、 何も状況がわからず、ぽかーんとしていたり、 様々な反応を見せながら、赤ゆっくり達が棺に飲み込まれてゆく。 女の瞳から涙が零れ落ちる。 まりさも、次々に棺に収められてゆく可愛い我が子を呆然と見つめながら、 ブルブルと震えて涙を流している。 糸で結わえ付けられた口が千切れそうになる程、 何かを叫ぼうとしているが、それすらも叶わない。 10匹の赤ゆを棺に納めると、女が一歩退く。 遠ざかる、可愛い赤ちゃん達。 「ゆぁぁぁん!おきゃーしゃん!ぢょこいくのぉぉ!?」 「おいちぇかないじぇぇぇ!?」 「ゆぇぇぇん!!ゆぇぇぇぇん!!」 遠ざかる、可愛い赤ちゃん達の泣き声。 「さようなら。」 女が、永遠の別れの言葉を告げた。 「はぁ・・・はぁ・・・間に合ったか。ほらよ、三途の川の渡し賃代わりだ。」 息を荒くしながら、駆け込んできた体格のいい男が、 女と入れ替わるようにして、棺の横に立つと、 ザラザラと音を立てながら、背中に背負っていた籠から 百個以上の赤れいむと赤まりさが詰まったゴムボールを棺に流し込んだ。 もう、まりさの赤ちゃん達の姿は見えない。 「楽しかったぜ、ゆっくり共の群れにレイパーありす十匹けしかけてやったんだ。 ハッハッ、あの時のあいつらの顔って言ったら・・・ …どうして死んじまうんだよ・・・まだ・・・これからじゃねーかよ・・・・」 男が嗚咽を漏らす。 よく見ると、ボールの中には栄養不足で赤ゆっくりになれず、 黒ずんで朽ちた実も混ざっていた。 -------------------------------- 「・・・死んでるのも混ざってたじゃない。」 自席に座った女が、隣席に座った先程の男にハンカチを差し出しながら、 咎めるような口調で、ヒソヒソと言った。 死んだ男は、悲鳴を上げて潰れてゆく、赤ゆっくりが好きだった。 物言わぬ赤ゆっくりの残骸など、何の興味も無いだろう。 ましてや、赤ゆっくりになる前に朽ち果てた実ゆっくりなど。 「いや・・・そうなんだけどさ・・・あいつらの親が・・・」 女の言葉の意図を理解して、ハンカチで涙を拭いながら答える。 「親・・・?」 「ああ・・・あいつらを生やしてた、れいむ・・・ 頭に鉄杭を打ち付けられてたんだ。」 れいぱーありすをけしかけた、ゆっくりの群れ。 その群れの生息地帯の外れにある森の中の洞穴で、 男は朽ちたれいむを見つけた。 その、何かから解放されたような安らかな死に顔を思い起こしながら、 男が答える。 「珍しくないじゃない。そんなもの。」 女が冷たく返す。 娯楽の少ない田舎故か、この近辺には、虐待お兄さん&お姉さん人口が多い。 森の中で、人の手が入った被虐ゆっくりが見つかることなど、 さして珍しいことではなかった。 「その杭に、コイツがぶら下がってたんだ。」 言って、男は懐から、ある物を取り出した。 「う・・・・・」 醜悪なソレに、女が思わず呻く。それから、 「ああ・・・・そういう事ね・・・」 と得心した様子で言った。 ジャラ ソレからは、錆びた鎖が垂れ下がっている。 その鎖に繋がれた物は、ゴムで包まれた、赤ゆっくり・・・なのだろうか。 ただし、饅頭皮は無い。 少し腐敗し、崩れかかった黒い餡子の塊。 その中に無造作に浮かぶ、剥きだしの二つの眼球だったもの。 剥きだしのピンク色の歯茎と、そこについている白い歯が、 眼球と眼球の間に浮いている。 そして、それを包む透明なゴムは、黄色く変色していた。 女や、他の仲間達が持参した赤ゆっくりを包むゴムとは違う。 明らかに、加工後、数ヶ月は経過している、ゴムの饅頭皮。 これを作る事ができた者は、恐らく一人しかいないだろう。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っ?! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っ!!!!!」 まりさが、陸に打ち上げられた魚のように、突如として、 体がグネグネと曲がるほどに、ビクビクと跳ね出す。 まりさの体を力を込めて押さえつけながら、女が口を開く。 「ねえ、コレ、私に貰えないかしら?」 「ん・・・?別にいいけど、どうすんだ?こんなもの?」 女はまりさの金髪を撫でながら、笑みを浮かべて答えた。 「妹なのよ。この子の。」 -------------------------------- 「ゆ゛びりぎげぇぇっっ!?ぎっぐゆ゛っげっげっぎゆ゛ぎょげぇぇ!! ゆぎぎぃっ!!ゆ゛びゃりゃべぇぇ!?ゆ゛ぎがぁぁぁぁ!!!」 今日も、まりさは歌う。 まりさのおうたを。 母を想い、姉妹を想い、そして、赤ちゃんを想い。 揺れているまりさの三つ編みには、まりさの"妹"のまりさが、 しっかりと、結びつけられていた。 まりさのおうたの中で、この"妹"へは、どんな想いが込められているのだろうか? 女が、ソファに座り、まりさの歌声を聞きながら本のページを捲っている。 不意に、ページを捲ろうとした、その白い指が止まる。 「・・・・・・あら・・・」 何かに気づいたように、声を漏らし、 そして、満面の笑みを浮かべた。心から、嬉しそうに。 「まりさ、また、お歌上手になったわね。」 おわり -------------------------------- あとがき ちょっと自分で突っ込みどころなど。 「うちのゆっくりに今朝作らせたばかりの赤ちゃん」 →実際に仕込んで蔦が生えたのは前日ですが、 赤ちゃんの形になったのが当日ということで、強引に解釈してください。 この部分まで書いて、前々作の葬儀の場面に繋げた時点で、 「やべ、赤ゆ作ったの当日にしてた。」と気づきました。 赤ゆがはえてきてお姉さんもゆっくりできるよ!→晩ご飯はしちゅー の流れに変わる話を考える気力が出なかったので、妥協してしまいました。 まあ、新参空気の空気SSですし、誰も気にしませんよね? 「スーパー赤ゆっくりボール」から繋がるお話はこれでお終いにします。 暗めのお話で二本書いたので、今度は楽しいのを書いてみたいです。 短いやつを。 短いやつを。 by ゆっくりボールマン2世 このSSに感想をつける 選択肢 投票 しあわせー! (16) それなりー (0) つぎにきたいするよ! (0) 名前 コメント すべてのコメントを見る
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※特徴的な虐待お姉さんが出ます 「アハッ、意外にがんばるのね」 池には小さな舟が浮かべられており、そこには10匹ものゆっくりれいむが乗っていた。 いた。というのはそれが1ヶ月も前の話で今はそのれいむもわずか2匹にまで数を減らしている。 困惑して池に落ちたのはたった1匹。あとは全て共食いで死んだ。 生き残ったゆっくりれいむは2匹、舟の端と端におり、互いを睨み合っている。 「あらあら、ついこの間まで仲の良い姉妹だったのに」 池の岸では花柄の着物を着た少女と泣きじゃくるゆっくりれいむが一匹。 真冬というのに玉砂利の上に、革草履を履いている少女はともかく、ゆっくりれいむは寒くないのだろうか、 「お前の娘たちもそろそろ死ぬのかしら、楽しいわね。命の炎が消えるとでも言うのかしら、ふふっ」 舟の端にいる2匹のゆっくりれいむはどちらも痩せこけ、髪もボサボサになっており、内1匹はもうリボンがとれかかっている。 「おい」 少女は革草履を履いた足で傍にいるゆっくりれいむを小突く。 「しっかり見て。私を満たす為にお前は生きていられるのだから」 狂い花というのは少女の事でしたが、本名なわけがありません。 ただ、真冬に生まれた花のように愛らしい少女を周りが皮肉ってつけた愛称です。 名家の当主が入れ込んでいた白痴の女に産ませた娘で、正妻とその娘達には酷く疎まれておりました。 その子自身も当主から親子以上の男と女の関係を強制されておりましたが、 世間体にその事が漏れるのを嫌った正妻に別に屋敷を与えられ、そこでひっそりと暮らしておりました。 幼くして母親とも死別し、この境遇、この娘の奇怪な性格もそれが由縁なのだろうと、周りは少しばかり同情をいたしましたが、 長い髪をゆらゆら揺らし、少女は笑います。 「ああ、愉快愉快。早く死なぬかの?楽しみで仕方ない」 狂い花はその名の通り狂っている。ゆっくりをアレコレ工夫を凝らし殺す少女の姿に。 周りの同情はさっと掌を返したようになります。しかし、それはまたさっと表返りります。 正妻とその長女が相次いで病死なされたのです。残るは次女と三女、そして、この狂い花と呼ばれる少女だけです。 残念ながらこの家に今だ男の子は生まれておりませんし、体の弱い次女や生まれて間もない三女に比べれば、 側室の娘であってもこの少女の方がもしかすると、なんて事もありましたから、今の内に取り入ろうなんて輩も増えてきます。 正妻がお亡くなりになったのであれば、当主が少女を抱くのを誰も止めはできません。 しかし、世話をする者にとっては苦痛ばかり、ある侍女が少女の部屋を掃除に参った時など、 天井の梁に首吊りをさせられた胴付きのゆっくりれみりゃがずらりと並べられておりまして、 顔を赤黒くパンパンに腫らしているのにも関わらず、少女は笑いながら無造作に相手を選んでは大きな鋏で肢体をちょん切るのであります。 れみりゃはもう悲鳴もあげれないのか、うぐぅ、うぎぃなどと何か音は出すのですが、意味のある言葉は喋れません。 「お前もやるか?切り取った瞬間ビクンと動くのが面白いぞ、ほら」 そう言って侍女に見せ付けるようにれみりゃの腕を切り取ります。れみりゃは痛いのか赤黒く腫れた顔をもっとパンパンにして、 足をバタバタとさせます。それのどこがおかしいのか少女はケラケラと笑います。 少女の“遊び”はそれだけで済みません。 ある時は火薬でゆっくりの巣を吹き飛ばした事もありました。 火薬の量をわざと少量にして、そこが自分たちの住処だったと分かるようにして、 変わり果てた巣、吹き飛んで顔の半分がなくなってしまったお留守番をしていた赤ちゃんれいむ、 赤ちゃんれいむのもう半分を必死に探す母れいむを見ている様など、 壊れたかと思うほどの形相で。酷い悪口を言いながら笑っておられました。 「お前も私と出会わなければ仲良く森で暮らせただろうにね。ふふっ」 しゃがんだ少女はさっき小突いたゆっくりれいむの頭を優しく撫でる。 「お母様があの男と出会わなければ、幸せに暮らせたのにね。だから私、幸せな家族って大嫌い」 れいむには言われていることの意味が分からない。 れいむに分かるのは今、自分の娘たちが自分の手の届かない場所で憎しみあって今にも死にそうな事だけ、 「人間の都合なんて知らないわよね。私もよ。ゆっくりの都合なんて知らない」 しばらくすると、端にいた1匹が異変に気付く、自分が睨みつけていた相手が一向に動かない。 今まで大きな動きこそ無かったが、にじり寄ったり下がったり、そういう駆け引きはあった。 しかし、今は全く微動だにしないのだ。油断を誘っているのかと、れいむは少し相手に近づいてみる。 動かない。もう一歩進む。動かない。 もうれいむは言葉なんて失っているから間抜けに「そろーり」なんて言わない。 言った奴を殺して食ってきたからだ。そのためストレスが溜まっているのだろう。 相手がリボンが取れかけているのに対し、このれいむは見事な10円ハゲがある。 一歩、二歩とどんどんと間合いをつめていく。 母親である池の岸にいるゆっくりれいむはまた殺生が行われるのだと気付いて、大声で辞めるように呼びかける。 「やめてね、しまいであらそうのはやめてね、おかーさんとゆっくりしようね!!」 この声で戦意を喪失して殺された姉妹もいる。そんな声などここにいる限りは意味がない。 ここから飛びつけば、確実に相手の目を潰せる所まで来た。そして、れいむは動かない相手に一気に飛び掛る。 右目に噛み付き、噛み千切る。次は左目、そして少し距離を取る。視力を失って闇雲に暴れる姉妹もいたからだ。 それの体当たりで一度、命を落とし掛けたこともある。 動かないことを確認すると、次に攻撃の手段である口を食い千切っていく。 「やめでぇ!!しまいなんだよぉ!!」 岸にいる母れいむの事など気にもとめず一心不乱に食い続ける。 母れいむも自分の姉妹を食う娘に気を取られている。舟の上のれいむが1匹になった、その時。 「ゆぎゃぁ!!」 1本の矢がれいむの眉間を貫く。 「はい、お終い」 満足そうに、自慢げに。少女は母れいむに語りかける。 「どう?餓死もいいと思ったけど、すぐに死んで欲しかったの」 母れいむはもう抗議する気力すら湧いてこない。 「まだ好きなだけ、眺めていていいわ。ふふふっ」 「あんな事して、・・・」 侍女は言い難そうに少女に話す。 「おかしい?気晴らしよ。ふふふっ、あなたもする?命を弄るのって本当に楽しいわよ」 少女は意地悪そうにクスクス笑う。侍女はと言うと諦めたようにため息をつく。 侍女が庭の掃き掃除に出ると、母れいむはまだジッと池に浮かんでいる舟を見ていた。 そこには自分が頑張って生んだ娘のリボンやら食べかすになった皮や餡子、そして、最後まで生き残り矢で射られた子れいむ。 母れいむは目に一杯涙を溜めて、ジッと池に浮かんでいる舟を見ていた。 侍女はそれまで掃き掃除に使っていた箒を強く握る。そして、高く振り上げ、 「ゆぎゃああ!!」 ポチャン、池に母れいむは叩き込まれる。 「やめでぇ、おねえざんだずげ、だすげで!!」 「楽に、楽にしてあげるのよ。早く死になさい。お嬢様に見つかる前に!」 「いやぁあ、れいむはまだ、まだあがちゃんぞだでる。ぞだでるんだからっ!!」 まだ浮いている母れいむに箒を何度も振り下ろす。侍女は次第に無口になっていく、そこに。 「あら、ダメよ。勝手に救っちゃ」 侍女はふと我に返り、後ろを振り向く。そこには花柄の着物の少女がほくそ笑んでいる。 トボトボと、侍女の傍にやってきた。足もとに落ちていた小石を拾い。母れいむに投げる。 叩きつけるように、勢いよく、石は母れいむの右目に当たる。 「ゆぎぇえ!!」 「手伝ってあげる。アレを楽にさせてあげるんでしょ?」 また一つ、小石を投げる。今度は額に当たり球形のゆっくりはくるくる水上で回りだす。 何度も口に水が入り、溺れそうになる。足と呼ばれる地に接している部分と口しか動く部分が無いゆっくりにとって水の中で姿勢を維持するのは至難の業だ。 「やめでぇ・・・ごぼっ・・どめ・・・どべでぇ!!がぼっ・・・」 「よく見てなさい。ほら貸して」 少女は侍女から奪いように箒を受け取り、柄の方を母れいむに向けた。 「それ」 短い掛け声と共に、馬上から槍で敵の小兵を突き殺すように箒を突き出す。 ちょうど柄は母れいむの右目に突き刺さり、回転は止まる。 「どう?」 自慢げに母れいむに尋ねる。母れいむは回転が止まった事よりも目に異物が突き刺さっている事が注意を取られている。 「いだぁい!!なに、ゆっくりでぎな、いだいぃいい!!」 少女はそのまま母れいむを持ち上げ、箒を振ると、母れいむの右目から箒が抜け、母れいむは玉砂利の上を転がる。 「じゃあ、行こうかしら。・・・あなたも自分だけに優しくしていなさい」 ニコリと笑い少女は侍女に箒を返す、柄の先に餡子がべっとりとついた箒を。 くるりと屋敷の方にきび返す少女の手には母れいむの髪がギュっと握られていた。 母れいむは悲鳴を上げながら連れて行かれる。侍女はその場に座り込んで池に箒の柄を入れて餡子を落とした。 母れいむの右目は餡子が漏れ出ないよう瞼を縫い閉じられていたが、少女が酷く扱う度に痛みのあまり、 眼を見開いてしまい。何度も瞼が破れた。少女も最初は面白がって縫っていたが、最近はもう面白くなくなったのか、 眼帯をさせる事で餡子が漏れ出るのを防いでいる。 「お前、子をまだ育てたい?」 少女の問いかけに母れいむは答えない。前に一日中雪の中に放置したのが悪かったのか、 皮に何度も小刀で小さな傷を付けたのが悪かったのか、目の前で乱交した後に同族食いを始めるゆっくりありすの姿を見せたのが悪かったのか、 飲まず食わずでゆっくりぱちゅりーと一緒に放置し、同族食いをさせたのが悪かったのか、 何が原因か少女には思い当たる節が多く、わからなかったが、それで手が止まる理由にはならない。 「お前に夫を探してやったぞ」 母れいむの前に連れてこられたのは、1匹のゆっくりれいむ。眼は白目をむき、息は荒く、ガチガチと歯と歯を叩き合わせている。 何も知らぬ人が一見すると寒いのかと思うが、頬は紅潮しており、その予想は外れる事になる。 「で、でぇいぶぅ!!」 その声は粗暴で知性や情愛の欠片など一切感じられない。発言が上手くいっていないだけで異常だと十分理解できるが、 「・・・」 母れいむは怯えた目で身をよじり、少しでも距離を取ろうとする。 そして、相手を刺激しないようにそろりと逃げようとする。相手が飛びかかってくれば分かるように左目はそのれいむを見たまま。 そろりそろり、ある程度下がると、それ以上下がれなくなる。 「そんあに怯えずとも」 少女は優しく微笑む。 「お相手してさしあげて」 母れいむは蹴り飛ばされ、おかしなれいむの元に転がっていき、そして互いの頬が触れ合う。 獣のような荒々しい交尾を少女は嘲笑するかのように見下ろしていた。 無様だ、醜いだ、汚いだ、差別的な視線は母れいむの何よりの苦痛だ。 自分がいま、見ず知らずの同族に犯されている事よりも、この少女の思い通りになっている事が何よりも悔しい。 「ず、ずっぎぃ、ずっぎりぃいい!!」 やがて絶頂を迎え、おかしなれいむは挙動不審になる。 妊娠しなかった個体はすぐに快楽が消え失せ、行動ができるようになる。 本来は妊娠した個体を守る為の仕組みなのだが、行動のおかしいれいむはそれが上手く作用しない。 ずりずりと母れいむの周りを回るだけで、近づいてくる少女に威嚇すらしない有様だ。 少女は懐から小刀を取り出し、まずは母れいむの周りを回る鬱陶しいれいむに襲い掛かる。 小刀で薙ぐと、両目を一片に横に真っ二つにしてしまう。それから足の部分を何度も刺す。 「いぎぃいやぁあああ!!いがぁあ!!いがああぁああいぃい!!」 少女からふと力が抜け、ぽよんと先ほどまで悲鳴をあげていたれいむが床に落ちる。 れいむは目が機能してない故に、適当な方向にずりずりと這って逃げるが、痛めつけられた足が言う事を聞かないらしく、 右へ左へ行く先がブレて、なかなか少女との距離が伸びない。 「ゆぐっ、ゆっぐしぃ、ゆっぐしぃい!!」 悲鳴のような願望を叫び、れいむは逃げていく。その様子を母れいむは目で追いかける。 もちろん、あんな相手に期待などしていない。していないが、 少女は一歩、逃げているれいむに近づく。 しかし、れいむは自分自身の悲鳴と失明の不安からくる焦りとまともに歩む事ができない憤りから、 その事に気付いていない。少女はまた一歩近づく。 その様子を母れいむはじっと見ている。逃げているのは何も期待していない相手、何も期待できない相手。 「・・・」 逃げていたれいむが急に悲鳴をやめ、キョロキョロしだす。 絞り出すような声、掠れて今にも消えそうな声、でも、確かに聞こえる声。 「にげて、そのまま・・・まっすぐだよ」 逃げているれいむは声の通り進む。まだ多少ブレはあるが、慎重に進んでいるため確実に少女から離れていく。 悲鳴もやめ、母れいむの小さな声を一生懸命聞こうとする。まだ多少残っていた理性が恐怖に呼び起されて、冷静な判断を促す。 少女はというととても楽しそうにまた一歩、歩みを進める。 それが戯れである事は母れいむが一番よく知っている。この少女はその気になればすぐさま逃げているれいむに追いつき、殺せてしまう。 逃げていくれいむは部屋を出て、縁側を降り、庭に出る。 母れいむもそれに追いつきたいが、今、そんな激しく動けば、中にいる赤ちゃんが潰れてしまう。 庭の奥の方へ奥の方へ逃げていくれいむ。 期待などしていなかった。期待などしていなかった。 結局、逃げていくれいむは一度も母れいむの方を振り向かなかった。 声が聞こえてくる方向だ。目が見えなくても振り返ることはできるはずなのに。 「そこからさきはここからじゃみえないよ。がんばってにげてね!!」 そんな声に返事をする事なく。逃げて行った。 「ふふっ、私のお父様もそうだったわ。ああやって逃げていくの。お母様からね」 本当に楽しそうに少女が笑う。 「これからあなたは私のお母様です。さ、言葉は取り戻しましたね」 そこからポツリポツリと少女は母親の生涯の話をし始めた。 自分の他に母には数人の子がおり、どれも小さな戦争で死んでしまった事、 その後、気が触れた母を無理やり手篭めにした男がいた事、 男のおかげで母は言葉を取り戻したが、孕まされ手厚く世話をされた事、 「さ、お母様、冷たい風は御身体に触りますわ」 それまでと全く違う少女の態度、温かい部屋に母れいむをゆっくりと連れて行き、 毛布で作った寝床に置き、目の前にたくさんのお菓子を並べる。 「お父様はお母様にこう接したのよ。何でも望む物は全て。お母様、何か欲しい物はありませんか?」 少女は母れいむの頭を優しく撫でてやる。母れいむはこの豹変に思考が追い付いておらず、 しどろもどろなりながら、“まだすこしさむい”と答えるが、 母れいむはすぐにしまったと思う。前にも同じ事を言い、焼き殺されたゆっくりありすを見たからだ。 しかし、少女はニコリと笑い。 「まあまあ、それは気付きませんでした。少しお待ちください。炭櫃を用意しますので」 少女は火を起こし、黒い石のようなものに押し付けている。 母れいむは何をやっているのだろうと、興味深く見ていると、次第に空気の温度が上がった事に気がつく。 「ゆっ?あったかい・・・」 それからしばらく、子を産むまで母れいむは手厚く世話をされた。 母れいむはすっかり少女の事を見直し、何でも言う事を聞いてくれる少女を信頼しきっていた。 「ゆひぃ・・・うまれ、うまれるぅう!!」 「お母様、もう少しですよ。頑張ってください」 「ゆふぅ・・ゆぅうううううう!!!」 母れいむのお腹から1匹の赤ちゃんれいむが飛び出す。 その子は少女が用意してくれた柔らかい布団の上で少し転がり、大きな声であいさつした。 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!」 母れいむも痛みを我慢しながら笑顔で返事をする。 「れいむがおかーさんだよ。ゆっくりしようね!!」 赤ちゃんれいむは母れいむを見つけるとすぐに飛んで行き、頬擦りをする。 「おかーしゃん、れいみゅだよ。ゆっきゅりしようね」 そして、母れいむは信頼する少女に自慢の娘を見せる。 「おねーさん、れいむのかわわ、ゆぎぃ!!!」 少女は突然母れいむの頬を抓り上げる。何が起こったのか母れいむには分からない。 急に頬が痛くなったと思ったら、自分の体が高く持ち上げられたのだ。 「ご出産おめでとうございます、お母様。お父様は生まれたのが娘であった事に大層お怒りになっております」 そのまま母れいむを部屋の端に向かって投げ捨てる。 赤ちゃんれいむは目の前の事に呆然としている。自分の母親が絶大な信頼を寄せていた人が、 突然こんな暴挙に出るなんて、お腹にいた期間が長く胎教で何度も“ゆっくりできるおねーさんがいる”と教えてこられ、 始めてみた時、この少女がその人なのだろうと思い。声を聞いて確信したが、その声を聞いた時にはこの暴挙が始まっていた。 「お母様?もうお亡くなりになったの?本当のお母様はそんな程度ではありませんでしたよ」 母れいむに昔された酷い仕打ちの記憶が蘇る。少女は心を入れ替えたといったのに、どうしてなんだろう。 考えている内に少女は母れいむの所までやってくる。まだ窪みができているゆっくりの産道を小刀でズタズタに切り刻む。 一度傷ついた場所は硬化するが、この産道部分が硬化すると二度と腹部からの出産ができなくなる。 それどころか、運悪くそれでも腹部で妊娠してしまった場合、 子が出産されず体内で大きくなりすぎ最終的に親の身体を突き破って生まれてくることになる。 「お母様も子宮を焼き鏝で焼かれたの。それから口も聞けなくされたわ」 今度は口内を小刀で切り刻んでいく。前のようなショックからくる失声症ではない、口の機能を物理的に奪われる。 「髪も奪われたの、お父様から貰った大切な髪飾りも目の前で壊された」 母れいむのリボンを引き千切り、髪を掴んでは根元から小刀で切り落としていく。 頭皮が引っ張られる痛みと髪を奪われる悲しさから、何か悲鳴を上げようとするが、 口が痛くて、声が出ない。どうにか“ゆぎぎ”という音だけが出せたので大きくその音を出した。 「ゆぎぎぃいいい!!!」 「お母様もそうやって苦しんだのかしら?ねぇ、見える?」 唯一見える左目の前で千切ったリボンを揺らす。“かえして”の言葉も出ない。 部屋の真ん中においてあった。少女に初めて望んだ施しである炭櫃である。 今もあの時と同じように暖かく、その真ん中に少女はリボンを落とす。 火がつき、焼け、炭となっていくリボン。母れいむは左目に涙をためている。 今すぐに少女の手を振り払って、リボンの元に駆け寄りたかった。 その願いはすぐに叶う。 「ゆぎぎぎぃいいい!!ゆぎぃ!ゆぎぎぎぃいいいい!!!」 炭に何度も顔を押し付けられる母れいむ。 「お母様、最後はその美しいお顔を焼かれてしまったの」 執拗に何度も押し当てる。母れいむの顔面は炭化し、左目に溜めていた涙は蒸発してしまった。 「アハッ、お面みたい」 母れいむの炭化した顔面を少女は爪で引っ掻く。雪の様に白い肌を真っ黒くして、 ボロボロと炭化した皮が剥がれ落ち、中身の餡子が外気に触れ、もう顔面の感覚がなくなっていた母れいむに新しい苦痛が咥えられる。 中の餡子が痛いのかウニウニと動き、その度にボロボロと炭化した皮が剥がれる。 最後、母れいむは顔面の皮がなくなり、中身の餡子を露出していた。 もう機能していないだろうが左に白い球体があるので、かろうじてそこが目だったのだろうと分かるが、 それ以外は元々、そのゆっくりれいむがどういった顔だったのか探る術はない。 母れいむはまだ微弱ながらも足を動かし、逃げようとしている。生きているかどうか分かりやすいように足だけはこうやって残していたのだ。 「お母様、まだ生きていらっしゃるの?そうね。お母様は最後、足を切り落とされて死んだの」 そう言いながら、少女は露出している餡子の部分の淵、ちょうど足に当たる部分の端を掴む。 この部分を触れた者はみな、動く餡子の感触を気持ち悪がるが、少女は慣れているのだろう。何も思う所は無い。 「では、お母様、さようなら」 その言葉をかけた瞬間、足の皮を一気に剥ぎ取る。 顔面の餡子はもう熱で水分を失い硬化していたが、まだ水分を保っていた足の餡子は床にどんどんと流れ出す。 やがて頭頂部の餡子まで流れ出て、それまでくっ付いていた顔面の硬くなった餡子もゴトンとその塊ごと床に落ちて割れた。 少女は母れいむの残りの皮を捨て、生まれたばかりの赤ちゃんれいむにニコリと笑いかける。 「あなたは私、さあ、私になってください」 by118
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※特徴的な虐待お姉さんが出ます 「アハッ、意外にがんばるのね」 池には小さな舟が浮かべられており、そこには10匹ものゆっくりれいむが乗っていた。 いた。というのはそれが1ヶ月も前の話で今はそのれいむもわずか2匹にまで数を減らしている。 困惑して池に落ちたのはたった1匹。あとは全て共食いで死んだ。 生き残ったゆっくりれいむは2匹、舟の端と端におり、互いを睨み合っている。 「あらあら、ついこの間まで仲の良い姉妹だったのに」 池の岸では花柄の着物を着た少女と泣きじゃくるゆっくりれいむが一匹。 真冬というのに玉砂利の上に、革草履を履いている少女はともかく、ゆっくりれいむは寒くないのだろうか、 「お前の娘たちもそろそろ死ぬのかしら、楽しいわね。命の炎が消えるとでも言うのかしら、ふふっ」 舟の端にいる2匹のゆっくりれいむはどちらも痩せこけ、髪もボサボサになっており、内1匹はもうリボンがとれかかっている。 「おい」 少女は革草履を履いた足で傍にいるゆっくりれいむを小突く。 「しっかり見て。私を満たす為にお前は生きていられるのだから」 狂い花というのは少女の事でしたが、本名なわけがありません。 ただ、真冬に生まれた花のように愛らしい少女を周りが皮肉ってつけた愛称です。 名家の当主が入れ込んでいた白痴の女に産ませた娘で、正妻とその娘達には酷く疎まれておりました。 その子自身も当主から親子以上の男と女の関係を強制されておりましたが、 世間体にその事が漏れるのを嫌った正妻に別に屋敷を与えられ、そこでひっそりと暮らしておりました。 幼くして母親とも死別し、この境遇、この娘の奇怪な性格もそれが由縁なのだろうと、周りは少しばかり同情をいたしましたが、 長い髪をゆらゆら揺らし、少女は笑います。 「ああ、愉快愉快。早く死なぬかの?楽しみで仕方ない」 狂い花はその名の通り狂っている。ゆっくりをアレコレ工夫を凝らし殺す少女の姿に。 周りの同情はさっと掌を返したようになります。しかし、それはまたさっと表返りります。 正妻とその長女が相次いで病死なされたのです。残るは次女と三女、そして、この狂い花と呼ばれる少女だけです。 残念ながらこの家に今だ男の子は生まれておりませんし、体の弱い次女や生まれて間もない三女に比べれば、 側室の娘であってもこの少女の方がもしかすると、なんて事もありましたから、今の内に取り入ろうなんて輩も増えてきます。 正妻がお亡くなりになったのであれば、当主が少女を抱くのを誰も止めはできません。 しかし、世話をする者にとっては苦痛ばかり、ある侍女が少女の部屋を掃除に参った時など、 天井の梁に首吊りをさせられた胴付きのゆっくりれみりゃがずらりと並べられておりまして、 顔を赤黒くパンパンに腫らしているのにも関わらず、少女は笑いながら無造作に相手を選んでは大きな鋏で肢体をちょん切るのであります。 れみりゃはもう悲鳴もあげれないのか、うぐぅ、うぎぃなどと何か音は出すのですが、意味のある言葉は喋れません。 「お前もやるか?切り取った瞬間ビクンと動くのが面白いぞ、ほら」 そう言って侍女に見せ付けるようにれみりゃの腕を切り取ります。れみりゃは痛いのか赤黒く腫れた顔をもっとパンパンにして、 足をバタバタとさせます。それのどこがおかしいのか少女はケラケラと笑います。 少女の“遊び”はそれだけで済みません。 ある時は火薬でゆっくりの巣を吹き飛ばした事もありました。 火薬の量をわざと少量にして、そこが自分たちの住処だったと分かるようにして、 変わり果てた巣、吹き飛んで顔の半分がなくなってしまったお留守番をしていた赤ちゃんれいむ、 赤ちゃんれいむのもう半分を必死に探す母れいむを見ている様など、 壊れたかと思うほどの形相で。酷い悪口を言いながら笑っておられました。 「お前も私と出会わなければ仲良く森で暮らせただろうにね。ふふっ」 しゃがんだ少女はさっき小突いたゆっくりれいむの頭を優しく撫でる。 「お母様があの男と出会わなければ、幸せに暮らせたのにね。だから私、幸せな家族って大嫌い」 れいむには言われていることの意味が分からない。 れいむに分かるのは今、自分の娘たちが自分の手の届かない場所で憎しみあって今にも死にそうな事だけ、 「人間の都合なんて知らないわよね。私もよ。ゆっくりの都合なんて知らない」 しばらくすると、端にいた1匹が異変に気付く、自分が睨みつけていた相手が一向に動かない。 今まで大きな動きこそ無かったが、にじり寄ったり下がったり、そういう駆け引きはあった。 しかし、今は全く微動だにしないのだ。油断を誘っているのかと、れいむは少し相手に近づいてみる。 動かない。もう一歩進む。動かない。 もうれいむは言葉なんて失っているから間抜けに「そろーり」なんて言わない。 言った奴を殺して食ってきたからだ。そのためストレスが溜まっているのだろう。 相手がリボンが取れかけているのに対し、このれいむは見事な10円ハゲがある。 一歩、二歩とどんどんと間合いをつめていく。 母親である池の岸にいるゆっくりれいむはまた殺生が行われるのだと気付いて、大声で辞めるように呼びかける。 「やめてね、しまいであらそうのはやめてね、おかーさんとゆっくりしようね!!」 この声で戦意を喪失して殺された姉妹もいる。そんな声などここにいる限りは意味がない。 ここから飛びつけば、確実に相手の目を潰せる所まで来た。そして、れいむは動かない相手に一気に飛び掛る。 右目に噛み付き、噛み千切る。次は左目、そして少し距離を取る。視力を失って闇雲に暴れる姉妹もいたからだ。 それの体当たりで一度、命を落とし掛けたこともある。 動かないことを確認すると、次に攻撃の手段である口を食い千切っていく。 「やめでぇ!!しまいなんだよぉ!!」 岸にいる母れいむの事など気にもとめず一心不乱に食い続ける。 母れいむも自分の姉妹を食う娘に気を取られている。舟の上のれいむが1匹になった、その時。 「ゆぎゃぁ!!」 1本の矢がれいむの眉間を貫く。 「はい、お終い」 満足そうに、自慢げに。少女は母れいむに語りかける。 「どう?餓死もいいと思ったけど、すぐに死んで欲しかったの」 母れいむはもう抗議する気力すら湧いてこない。 「まだ好きなだけ、眺めていていいわ。ふふふっ」 「あんな事して、・・・」 侍女は言い難そうに少女に話す。 「おかしい?気晴らしよ。ふふふっ、あなたもする?命を弄るのって本当に楽しいわよ」 少女は意地悪そうにクスクス笑う。侍女はと言うと諦めたようにため息をつく。 侍女が庭の掃き掃除に出ると、母れいむはまだジッと池に浮かんでいる舟を見ていた。 そこには自分が頑張って生んだ娘のリボンやら食べかすになった皮や餡子、そして、最後まで生き残り矢で射られた子れいむ。 母れいむは目に一杯涙を溜めて、ジッと池に浮かんでいる舟を見ていた。 侍女はそれまで掃き掃除に使っていた箒を強く握る。そして、高く振り上げ、 「ゆぎゃああ!!」 ポチャン、池に母れいむは叩き込まれる。 「やめでぇ、おねえざんだずげ、だすげで!!」 「楽に、楽にしてあげるのよ。早く死になさい。お嬢様に見つかる前に!」 「いやぁあ、れいむはまだ、まだあがちゃんぞだでる。ぞだでるんだからっ!!」 まだ浮いている母れいむに箒を何度も振り下ろす。侍女は次第に無口になっていく、そこに。 「あら、ダメよ。勝手に救っちゃ」 侍女はふと我に返り、後ろを振り向く。そこには花柄の着物の少女がほくそ笑んでいる。 トボトボと、侍女の傍にやってきた。足もとに落ちていた小石を拾い。母れいむに投げる。 叩きつけるように、勢いよく、石は母れいむの右目に当たる。 「ゆぎぇえ!!」 「手伝ってあげる。アレを楽にさせてあげるんでしょ?」 また一つ、小石を投げる。今度は額に当たり球形のゆっくりはくるくる水上で回りだす。 何度も口に水が入り、溺れそうになる。足と呼ばれる地に接している部分と口しか動く部分が無いゆっくりにとって水の中で姿勢を維持するのは至難の業だ。 「やめでぇ・・・ごぼっ・・どめ・・・どべでぇ!!がぼっ・・・」 「よく見てなさい。ほら貸して」 少女は侍女から奪いように箒を受け取り、柄の方を母れいむに向けた。 「それ」 短い掛け声と共に、馬上から槍で敵の小兵を突き殺すように箒を突き出す。 ちょうど柄は母れいむの右目に突き刺さり、回転は止まる。 「どう?」 自慢げに母れいむに尋ねる。母れいむは回転が止まった事よりも目に異物が突き刺さっている事が注意を取られている。 「いだぁい!!なに、ゆっくりでぎな、いだいぃいい!!」 少女はそのまま母れいむを持ち上げ、箒を振ると、母れいむの右目から箒が抜け、母れいむは玉砂利の上を転がる。 「じゃあ、行こうかしら。・・・あなたも自分だけに優しくしていなさい」 ニコリと笑い少女は侍女に箒を返す、柄の先に餡子がべっとりとついた箒を。 くるりと屋敷の方にきび返す少女の手には母れいむの髪がギュっと握られていた。 母れいむは悲鳴を上げながら連れて行かれる。侍女はその場に座り込んで池に箒の柄を入れて餡子を落とした。 母れいむの右目は餡子が漏れ出ないよう瞼を縫い閉じられていたが、少女が酷く扱う度に痛みのあまり、 眼を見開いてしまい。何度も瞼が破れた。少女も最初は面白がって縫っていたが、最近はもう面白くなくなったのか、 眼帯をさせる事で餡子が漏れ出るのを防いでいる。 「お前、子をまだ育てたい?」 少女の問いかけに母れいむは答えない。前に一日中雪の中に放置したのが悪かったのか、 皮に何度も小刀で小さな傷を付けたのが悪かったのか、目の前で乱交した後に同族食いを始めるゆっくりありすの姿を見せたのが悪かったのか、 飲まず食わずでゆっくりぱちゅりーと一緒に放置し、同族食いをさせたのが悪かったのか、 何が原因か少女には思い当たる節が多く、わからなかったが、それで手が止まる理由にはならない。 「お前に夫を探してやったぞ」 母れいむの前に連れてこられたのは、1匹のゆっくりれいむ。眼は白目をむき、息は荒く、ガチガチと歯と歯を叩き合わせている。 何も知らぬ人が一見すると寒いのかと思うが、頬は紅潮しており、その予想は外れる事になる。 「で、でぇいぶぅ!!」 その声は粗暴で知性や情愛の欠片など一切感じられない。発言が上手くいっていないだけで異常だと十分理解できるが、 「・・・」 母れいむは怯えた目で身をよじり、少しでも距離を取ろうとする。 そして、相手を刺激しないようにそろりと逃げようとする。相手が飛びかかってくれば分かるように左目はそのれいむを見たまま。 そろりそろり、ある程度下がると、それ以上下がれなくなる。 「そんあに怯えずとも」 少女は優しく微笑む。 「お相手してさしあげて」 母れいむは蹴り飛ばされ、おかしなれいむの元に転がっていき、そして互いの頬が触れ合う。 獣のような荒々しい交尾を少女は嘲笑するかのように見下ろしていた。 無様だ、醜いだ、汚いだ、差別的な視線は母れいむの何よりの苦痛だ。 自分がいま、見ず知らずの同族に犯されている事よりも、この少女の思い通りになっている事が何よりも悔しい。 「ず、ずっぎぃ、ずっぎりぃいい!!」 やがて絶頂を迎え、おかしなれいむは挙動不審になる。 妊娠しなかった個体はすぐに快楽が消え失せ、行動ができるようになる。 本来は妊娠した個体を守る為の仕組みなのだが、行動のおかしいれいむはそれが上手く作用しない。 ずりずりと母れいむの周りを回るだけで、近づいてくる少女に威嚇すらしない有様だ。 少女は懐から小刀を取り出し、まずは母れいむの周りを回る鬱陶しいれいむに襲い掛かる。 小刀で薙ぐと、両目を一片に横に真っ二つにしてしまう。それから足の部分を何度も刺す。 「いぎぃいやぁあああ!!いがぁあ!!いがああぁああいぃい!!」 少女からふと力が抜け、ぽよんと先ほどまで悲鳴をあげていたれいむが床に落ちる。 れいむは目が機能してない故に、適当な方向にずりずりと這って逃げるが、痛めつけられた足が言う事を聞かないらしく、 右へ左へ行く先がブレて、なかなか少女との距離が伸びない。 「ゆぐっ、ゆっぐしぃ、ゆっぐしぃい!!」 悲鳴のような願望を叫び、れいむは逃げていく。その様子を母れいむは目で追いかける。 もちろん、あんな相手に期待などしていない。していないが、 少女は一歩、逃げているれいむに近づく。 しかし、れいむは自分自身の悲鳴と失明の不安からくる焦りとまともに歩む事ができない憤りから、 その事に気付いていない。少女はまた一歩近づく。 その様子を母れいむはじっと見ている。逃げているのは何も期待していない相手、何も期待できない相手。 「・・・」 逃げていたれいむが急に悲鳴をやめ、キョロキョロしだす。 絞り出すような声、掠れて今にも消えそうな声、でも、確かに聞こえる声。 「にげて、そのまま・・・まっすぐだよ」 逃げているれいむは声の通り進む。まだ多少ブレはあるが、慎重に進んでいるため確実に少女から離れていく。 悲鳴もやめ、母れいむの小さな声を一生懸命聞こうとする。まだ多少残っていた理性が恐怖に呼び起されて、冷静な判断を促す。 少女はというととても楽しそうにまた一歩、歩みを進める。 それが戯れである事は母れいむが一番よく知っている。この少女はその気になればすぐさま逃げているれいむに追いつき、殺せてしまう。 逃げていくれいむは部屋を出て、縁側を降り、庭に出る。 母れいむもそれに追いつきたいが、今、そんな激しく動けば、中にいる赤ちゃんが潰れてしまう。 庭の奥の方へ奥の方へ逃げていくれいむ。 期待などしていなかった。期待などしていなかった。 結局、逃げていくれいむは一度も母れいむの方を振り向かなかった。 声が聞こえてくる方向だ。目が見えなくても振り返ることはできるはずなのに。 「そこからさきはここからじゃみえないよ。がんばってにげてね!!」 そんな声に返事をする事なく。逃げて行った。 「ふふっ、私のお父様もそうだったわ。ああやって逃げていくの。お母様からね」 本当に楽しそうに少女が笑う。 「これからあなたは私のお母様です。さ、言葉は取り戻しましたね」 そこからポツリポツリと少女は母親の生涯の話をし始めた。 自分の他に母には数人の子がおり、どれも小さな戦争で死んでしまった事、 その後、気が触れた母を無理やり手篭めにした男がいた事、 男のおかげで母は言葉を取り戻したが、孕まされ手厚く世話をされた事、 「さ、お母様、冷たい風は御身体に触りますわ」 それまでと全く違う少女の態度、温かい部屋に母れいむをゆっくりと連れて行き、 毛布で作った寝床に置き、目の前にたくさんのお菓子を並べる。 「お父様はお母様にこう接したのよ。何でも望む物は全て。お母様、何か欲しい物はありませんか?」 少女は母れいむの頭を優しく撫でてやる。母れいむはこの豹変に思考が追い付いておらず、 しどろもどろなりながら、“まだすこしさむい”と答えるが、 母れいむはすぐにしまったと思う。前にも同じ事を言い、焼き殺されたゆっくりありすを見たからだ。 しかし、少女はニコリと笑い。 「まあまあ、それは気付きませんでした。少しお待ちください。炭櫃を用意しますので」 少女は火を起こし、黒い石のようなものに押し付けている。 母れいむは何をやっているのだろうと、興味深く見ていると、次第に空気の温度が上がった事に気がつく。 「ゆっ?あったかい・・・」 それからしばらく、子を産むまで母れいむは手厚く世話をされた。 母れいむはすっかり少女の事を見直し、何でも言う事を聞いてくれる少女を信頼しきっていた。 「ゆひぃ・・・うまれ、うまれるぅう!!」 「お母様、もう少しですよ。頑張ってください」 「ゆふぅ・・ゆぅうううううう!!!」 母れいむのお腹から1匹の赤ちゃんれいむが飛び出す。 その子は少女が用意してくれた柔らかい布団の上で少し転がり、大きな声であいさつした。 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!」 母れいむも痛みを我慢しながら笑顔で返事をする。 「れいむがおかーさんだよ。ゆっくりしようね!!」 赤ちゃんれいむは母れいむを見つけるとすぐに飛んで行き、頬擦りをする。 「おかーしゃん、れいみゅだよ。ゆっきゅりしようね」 そして、母れいむは信頼する少女に自慢の娘を見せる。 「おねーさん、れいむのかわわ、ゆぎぃ!!!」 少女は突然母れいむの頬を抓り上げる。何が起こったのか母れいむには分からない。 急に頬が痛くなったと思ったら、自分の体が高く持ち上げられたのだ。 「ご出産おめでとうございます、お母様。お父様は生まれたのが娘であった事に大層お怒りになっております」 そのまま母れいむを部屋の端に向かって投げ捨てる。 赤ちゃんれいむは目の前の事に呆然としている。自分の母親が絶大な信頼を寄せていた人が、 突然こんな暴挙に出るなんて、お腹にいた期間が長く胎教で何度も“ゆっくりできるおねーさんがいる”と教えてこられ、 始めてみた時、この少女がその人なのだろうと思い。声を聞いて確信したが、その声を聞いた時にはこの暴挙が始まっていた。 「お母様?もうお亡くなりになったの?本当のお母様はそんな程度ではありませんでしたよ」 母れいむに昔された酷い仕打ちの記憶が蘇る。少女は心を入れ替えたといったのに、どうしてなんだろう。 考えている内に少女は母れいむの所までやってくる。まだ窪みができているゆっくりの産道を小刀でズタズタに切り刻む。 一度傷ついた場所は硬化するが、この産道部分が硬化すると二度と腹部からの出産ができなくなる。 それどころか、運悪くそれでも腹部で妊娠してしまった場合、 子が出産されず体内で大きくなりすぎ最終的に親の身体を突き破って生まれてくることになる。 「お母様も子宮を焼き鏝で焼かれたの。それから口も聞けなくされたわ」 今度は口内を小刀で切り刻んでいく。前のようなショックからくる失声症ではない、口の機能を物理的に奪われる。 「髪も奪われたの、お父様から貰った大切な髪飾りも目の前で壊された」 母れいむのリボンを引き千切り、髪を掴んでは根元から小刀で切り落としていく。 頭皮が引っ張られる痛みと髪を奪われる悲しさから、何か悲鳴を上げようとするが、 口が痛くて、声が出ない。どうにか“ゆぎぎ”という音だけが出せたので大きくその音を出した。 「ゆぎぎぃいいい!!!」 「お母様もそうやって苦しんだのかしら?ねぇ、見える?」 唯一見える左目の前で千切ったリボンを揺らす。“かえして”の言葉も出ない。 部屋の真ん中においてあった。少女に初めて望んだ施しである炭櫃である。 今もあの時と同じように暖かく、その真ん中に少女はリボンを落とす。 火がつき、焼け、炭となっていくリボン。母れいむは左目に涙をためている。 今すぐに少女の手を振り払って、リボンの元に駆け寄りたかった。 その願いはすぐに叶う。 「ゆぎぎぎぃいいい!!ゆぎぃ!ゆぎぎぎぃいいいい!!!」 炭に何度も顔を押し付けられる母れいむ。 「お母様、最後はその美しいお顔を焼かれてしまったの」 執拗に何度も押し当てる。母れいむの顔面は炭化し、左目に溜めていた涙は蒸発してしまった。 「アハッ、お面みたい」 母れいむの炭化した顔面を少女は爪で引っ掻く。雪の様に白い肌を真っ黒くして、 ボロボロと炭化した皮が剥がれ落ち、中身の餡子が外気に触れ、もう顔面の感覚がなくなっていた母れいむに新しい苦痛が咥えられる。 中の餡子が痛いのかウニウニと動き、その度にボロボロと炭化した皮が剥がれる。 最後、母れいむは顔面の皮がなくなり、中身の餡子を露出していた。 もう機能していないだろうが左に白い球体があるので、かろうじてそこが目だったのだろうと分かるが、 それ以外は元々、そのゆっくりれいむがどういった顔だったのか探る術はない。 母れいむはまだ微弱ながらも足を動かし、逃げようとしている。生きているかどうか分かりやすいように足だけはこうやって残していたのだ。 「お母様、まだ生きていらっしゃるの?そうね。お母様は最後、足を切り落とされて死んだの」 そう言いながら、少女は露出している餡子の部分の淵、ちょうど足に当たる部分の端を掴む。 この部分を触れた者はみな、動く餡子の感触を気持ち悪がるが、少女は慣れているのだろう。何も思う所は無い。 「では、お母様、さようなら」 その言葉をかけた瞬間、足の皮を一気に剥ぎ取る。 顔面の餡子はもう熱で水分を失い硬化していたが、まだ水分を保っていた足の餡子は床にどんどんと流れ出す。 やがて頭頂部の餡子まで流れ出て、それまでくっ付いていた顔面の硬くなった餡子もゴトンとその塊ごと床に落ちて割れた。 少女は母れいむの残りの皮を捨て、生まれたばかりの赤ちゃんれいむにニコリと笑いかける。 「あなたは私、さあ、私になってください」 by118
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※特徴的な虐待お姉さんが出ます 「アハッ、意外にがんばるのね」 池には小さな舟が浮かべられており、そこには10匹ものゆっくりれいむが乗っていた。 いた。というのはそれが1ヶ月も前の話で今はそのれいむもわずか2匹にまで数を減らしている。 困惑して池に落ちたのはたった1匹。あとは全て共食いで死んだ。 生き残ったゆっくりれいむは2匹、舟の端と端におり、互いを睨み合っている。 「あらあら、ついこの間まで仲の良い姉妹だったのに」 池の岸では花柄の着物を着た少女と泣きじゃくるゆっくりれいむが一匹。 真冬というのに玉砂利の上に、革草履を履いている少女はともかく、ゆっくりれいむは寒くないのだろうか、 「お前の娘たちもそろそろ死ぬのかしら、楽しいわね。命の炎が消えるとでも言うのかしら、ふふっ」 舟の端にいる2匹のゆっくりれいむはどちらも痩せこけ、髪もボサボサになっており、内1匹はもうリボンがとれかかっている。 「おい」 少女は革草履を履いた足で傍にいるゆっくりれいむを小突く。 「しっかり見て。私を満たす為にお前は生きていられるのだから」 狂い花というのは少女の事でしたが、本名なわけがありません。 ただ、真冬に生まれた花のように愛らしい少女を周りが皮肉ってつけた愛称です。 名家の当主が入れ込んでいた白痴の女に産ませた娘で、正妻とその娘達には酷く疎まれておりました。 その子自身も当主から親子以上の男と女の関係を強制されておりましたが、 世間体にその事が漏れるのを嫌った正妻に別に屋敷を与えられ、そこでひっそりと暮らしておりました。 幼くして母親とも死別し、この境遇、この娘の奇怪な性格もそれが由縁なのだろうと、周りは少しばかり同情をいたしましたが、 長い髪をゆらゆら揺らし、少女は笑います。 「ああ、愉快愉快。早く死なぬかの?楽しみで仕方ない」 狂い花はその名の通り狂っている。ゆっくりをアレコレ工夫を凝らし殺す少女の姿に。 周りの同情はさっと掌を返したようになります。しかし、それはまたさっと表返りります。 正妻とその長女が相次いで病死なされたのです。残るは次女と三女、そして、この狂い花と呼ばれる少女だけです。 残念ながらこの家に今だ男の子は生まれておりませんし、体の弱い次女や生まれて間もない三女に比べれば、 側室の娘であってもこの少女の方がもしかすると、なんて事もありましたから、今の内に取り入ろうなんて輩も増えてきます。 正妻がお亡くなりになったのであれば、当主が少女を抱くのを誰も止めはできません。 しかし、世話をする者にとっては苦痛ばかり、ある侍女が少女の部屋を掃除に参った時など、 天井の梁に首吊りをさせられた胴付きのゆっくりれみりゃがずらりと並べられておりまして、 顔を赤黒くパンパンに腫らしているのにも関わらず、少女は笑いながら無造作に相手を選んでは大きな鋏で肢体をちょん切るのであります。 れみりゃはもう悲鳴もあげれないのか、うぐぅ、うぎぃなどと何か音は出すのですが、意味のある言葉は喋れません。 「お前もやるか?切り取った瞬間ビクンと動くのが面白いぞ、ほら」 そう言って侍女に見せ付けるようにれみりゃの腕を切り取ります。れみりゃは痛いのか赤黒く腫れた顔をもっとパンパンにして、 足をバタバタとさせます。それのどこがおかしいのか少女はケラケラと笑います。 少女の“遊び”はそれだけで済みません。 ある時は火薬でゆっくりの巣を吹き飛ばした事もありました。 火薬の量をわざと少量にして、そこが自分たちの住処だったと分かるようにして、 変わり果てた巣、吹き飛んで顔の半分がなくなってしまったお留守番をしていた赤ちゃんれいむ、 赤ちゃんれいむのもう半分を必死に探す母れいむを見ている様など、 壊れたかと思うほどの形相で。酷い悪口を言いながら笑っておられました。 「お前も私と出会わなければ仲良く森で暮らせただろうにね。ふふっ」 しゃがんだ少女はさっき小突いたゆっくりれいむの頭を優しく撫でる。 「お母様があの男と出会わなければ、幸せに暮らせたのにね。だから私、幸せな家族って大嫌い」 れいむには言われていることの意味が分からない。 れいむに分かるのは今、自分の娘たちが自分の手の届かない場所で憎しみあって今にも死にそうな事だけ、 「人間の都合なんて知らないわよね。私もよ。ゆっくりの都合なんて知らない」 しばらくすると、端にいた1匹が異変に気付く、自分が睨みつけていた相手が一向に動かない。 今まで大きな動きこそ無かったが、にじり寄ったり下がったり、そういう駆け引きはあった。 しかし、今は全く微動だにしないのだ。油断を誘っているのかと、れいむは少し相手に近づいてみる。 動かない。もう一歩進む。動かない。 もうれいむは言葉なんて失っているから間抜けに「そろーり」なんて言わない。 言った奴を殺して食ってきたからだ。そのためストレスが溜まっているのだろう。 相手がリボンが取れかけているのに対し、このれいむは見事な10円ハゲがある。 一歩、二歩とどんどんと間合いをつめていく。 母親である池の岸にいるゆっくりれいむはまた殺生が行われるのだと気付いて、大声で辞めるように呼びかける。 「やめてね、しまいであらそうのはやめてね、おかーさんとゆっくりしようね!!」 この声で戦意を喪失して殺された姉妹もいる。そんな声などここにいる限りは意味がない。 ここから飛びつけば、確実に相手の目を潰せる所まで来た。そして、れいむは動かない相手に一気に飛び掛る。 右目に噛み付き、噛み千切る。次は左目、そして少し距離を取る。視力を失って闇雲に暴れる姉妹もいたからだ。 それの体当たりで一度、命を落とし掛けたこともある。 動かないことを確認すると、次に攻撃の手段である口を食い千切っていく。 「やめでぇ!!しまいなんだよぉ!!」 岸にいる母れいむの事など気にもとめず一心不乱に食い続ける。 母れいむも自分の姉妹を食う娘に気を取られている。舟の上のれいむが1匹になった、その時。 「ゆぎゃぁ!!」 1本の矢がれいむの眉間を貫く。 「はい、お終い」 満足そうに、自慢げに。少女は母れいむに語りかける。 「どう?餓死もいいと思ったけど、すぐに死んで欲しかったの」 母れいむはもう抗議する気力すら湧いてこない。 「まだ好きなだけ、眺めていていいわ。ふふふっ」 「あんな事して、・・・」 侍女は言い難そうに少女に話す。 「おかしい?気晴らしよ。ふふふっ、あなたもする?命を弄るのって本当に楽しいわよ」 少女は意地悪そうにクスクス笑う。侍女はと言うと諦めたようにため息をつく。 侍女が庭の掃き掃除に出ると、母れいむはまだジッと池に浮かんでいる舟を見ていた。 そこには自分が頑張って生んだ娘のリボンやら食べかすになった皮や餡子、そして、最後まで生き残り矢で射られた子れいむ。 母れいむは目に一杯涙を溜めて、ジッと池に浮かんでいる舟を見ていた。 侍女はそれまで掃き掃除に使っていた箒を強く握る。そして、高く振り上げ、 「ゆぎゃああ!!」 ポチャン、池に母れいむは叩き込まれる。 「やめでぇ、おねえざんだずげ、だすげで!!」 「楽に、楽にしてあげるのよ。早く死になさい。お嬢様に見つかる前に!」 「いやぁあ、れいむはまだ、まだあがちゃんぞだでる。ぞだでるんだからっ!!」 まだ浮いている母れいむに箒を何度も振り下ろす。侍女は次第に無口になっていく、そこに。 「あら、ダメよ。勝手に救っちゃ」 侍女はふと我に返り、後ろを振り向く。そこには花柄の着物の少女がほくそ笑んでいる。 トボトボと、侍女の傍にやってきた。足もとに落ちていた小石を拾い。母れいむに投げる。 叩きつけるように、勢いよく、石は母れいむの右目に当たる。 「ゆぎぇえ!!」 「手伝ってあげる。アレを楽にさせてあげるんでしょ?」 また一つ、小石を投げる。今度は額に当たり球形のゆっくりはくるくる水上で回りだす。 何度も口に水が入り、溺れそうになる。足と呼ばれる地に接している部分と口しか動く部分が無いゆっくりにとって水の中で姿勢を維持するのは至難の業だ。 「やめでぇ・・・ごぼっ・・どめ・・・どべでぇ!!がぼっ・・・」 「よく見てなさい。ほら貸して」 少女は侍女から奪いように箒を受け取り、柄の方を母れいむに向けた。 「それ」 短い掛け声と共に、馬上から槍で敵の小兵を突き殺すように箒を突き出す。 ちょうど柄は母れいむの右目に突き刺さり、回転は止まる。 「どう?」 自慢げに母れいむに尋ねる。母れいむは回転が止まった事よりも目に異物が突き刺さっている事が注意を取られている。 「いだぁい!!なに、ゆっくりでぎな、いだいぃいい!!」 少女はそのまま母れいむを持ち上げ、箒を振ると、母れいむの右目から箒が抜け、母れいむは玉砂利の上を転がる。 「じゃあ、行こうかしら。・・・あなたも自分だけに優しくしていなさい」 ニコリと笑い少女は侍女に箒を返す、柄の先に餡子がべっとりとついた箒を。 くるりと屋敷の方にきび返す少女の手には母れいむの髪がギュっと握られていた。 母れいむは悲鳴を上げながら連れて行かれる。侍女はその場に座り込んで池に箒の柄を入れて餡子を落とした。 母れいむの右目は餡子が漏れ出ないよう瞼を縫い閉じられていたが、少女が酷く扱う度に痛みのあまり、 眼を見開いてしまい。何度も瞼が破れた。少女も最初は面白がって縫っていたが、最近はもう面白くなくなったのか、 眼帯をさせる事で餡子が漏れ出るのを防いでいる。 「お前、子をまだ育てたい?」 少女の問いかけに母れいむは答えない。前に一日中雪の中に放置したのが悪かったのか、 皮に何度も小刀で小さな傷を付けたのが悪かったのか、目の前で乱交した後に同族食いを始めるゆっくりありすの姿を見せたのが悪かったのか、 飲まず食わずでゆっくりぱちゅりーと一緒に放置し、同族食いをさせたのが悪かったのか、 何が原因か少女には思い当たる節が多く、わからなかったが、それで手が止まる理由にはならない。 「お前に夫を探してやったぞ」 母れいむの前に連れてこられたのは、1匹のゆっくりれいむ。眼は白目をむき、息は荒く、ガチガチと歯と歯を叩き合わせている。 何も知らぬ人が一見すると寒いのかと思うが、頬は紅潮しており、その予想は外れる事になる。 「で、でぇいぶぅ!!」 その声は粗暴で知性や情愛の欠片など一切感じられない。発言が上手くいっていないだけで異常だと十分理解できるが、 「・・・」 母れいむは怯えた目で身をよじり、少しでも距離を取ろうとする。 そして、相手を刺激しないようにそろりと逃げようとする。相手が飛びかかってくれば分かるように左目はそのれいむを見たまま。 そろりそろり、ある程度下がると、それ以上下がれなくなる。 「そんあに怯えずとも」 少女は優しく微笑む。 「お相手してさしあげて」 母れいむは蹴り飛ばされ、おかしなれいむの元に転がっていき、そして互いの頬が触れ合う。 獣のような荒々しい交尾を少女は嘲笑するかのように見下ろしていた。 無様だ、醜いだ、汚いだ、差別的な視線は母れいむの何よりの苦痛だ。 自分がいま、見ず知らずの同族に犯されている事よりも、この少女の思い通りになっている事が何よりも悔しい。 「ず、ずっぎぃ、ずっぎりぃいい!!」 やがて絶頂を迎え、おかしなれいむは挙動不審になる。 妊娠しなかった個体はすぐに快楽が消え失せ、行動ができるようになる。 本来は妊娠した個体を守る為の仕組みなのだが、行動のおかしいれいむはそれが上手く作用しない。 ずりずりと母れいむの周りを回るだけで、近づいてくる少女に威嚇すらしない有様だ。 少女は懐から小刀を取り出し、まずは母れいむの周りを回る鬱陶しいれいむに襲い掛かる。 小刀で薙ぐと、両目を一片に横に真っ二つにしてしまう。それから足の部分を何度も刺す。 「いぎぃいやぁあああ!!いがぁあ!!いがああぁああいぃい!!」 少女からふと力が抜け、ぽよんと先ほどまで悲鳴をあげていたれいむが床に落ちる。 れいむは目が機能してない故に、適当な方向にずりずりと這って逃げるが、痛めつけられた足が言う事を聞かないらしく、 右へ左へ行く先がブレて、なかなか少女との距離が伸びない。 「ゆぐっ、ゆっぐしぃ、ゆっぐしぃい!!」 悲鳴のような願望を叫び、れいむは逃げていく。その様子を母れいむは目で追いかける。 もちろん、あんな相手に期待などしていない。していないが、 少女は一歩、逃げているれいむに近づく。 しかし、れいむは自分自身の悲鳴と失明の不安からくる焦りとまともに歩む事ができない憤りから、 その事に気付いていない。少女はまた一歩近づく。 その様子を母れいむはじっと見ている。逃げているのは何も期待していない相手、何も期待できない相手。 「・・・」 逃げていたれいむが急に悲鳴をやめ、キョロキョロしだす。 絞り出すような声、掠れて今にも消えそうな声、でも、確かに聞こえる声。 「にげて、そのまま・・・まっすぐだよ」 逃げているれいむは声の通り進む。まだ多少ブレはあるが、慎重に進んでいるため確実に少女から離れていく。 悲鳴もやめ、母れいむの小さな声を一生懸命聞こうとする。まだ多少残っていた理性が恐怖に呼び起されて、冷静な判断を促す。 少女はというととても楽しそうにまた一歩、歩みを進める。 それが戯れである事は母れいむが一番よく知っている。この少女はその気になればすぐさま逃げているれいむに追いつき、殺せてしまう。 逃げていくれいむは部屋を出て、縁側を降り、庭に出る。 母れいむもそれに追いつきたいが、今、そんな激しく動けば、中にいる赤ちゃんが潰れてしまう。 庭の奥の方へ奥の方へ逃げていくれいむ。 期待などしていなかった。期待などしていなかった。 結局、逃げていくれいむは一度も母れいむの方を振り向かなかった。 声が聞こえてくる方向だ。目が見えなくても振り返ることはできるはずなのに。 「そこからさきはここからじゃみえないよ。がんばってにげてね!!」 そんな声に返事をする事なく。逃げて行った。 「ふふっ、私のお父様もそうだったわ。ああやって逃げていくの。お母様からね」 本当に楽しそうに少女が笑う。 「これからあなたは私のお母様です。さ、言葉は取り戻しましたね」 そこからポツリポツリと少女は母親の生涯の話をし始めた。 自分の他に母には数人の子がおり、どれも小さな戦争で死んでしまった事、 その後、気が触れた母を無理やり手篭めにした男がいた事、 男のおかげで母は言葉を取り戻したが、孕まされ手厚く世話をされた事、 「さ、お母様、冷たい風は御身体に触りますわ」 それまでと全く違う少女の態度、温かい部屋に母れいむをゆっくりと連れて行き、 毛布で作った寝床に置き、目の前にたくさんのお菓子を並べる。 「お父様はお母様にこう接したのよ。何でも望む物は全て。お母様、何か欲しい物はありませんか?」 少女は母れいむの頭を優しく撫でてやる。母れいむはこの豹変に思考が追い付いておらず、 しどろもどろなりながら、“まだすこしさむい”と答えるが、 母れいむはすぐにしまったと思う。前にも同じ事を言い、焼き殺されたゆっくりありすを見たからだ。 しかし、少女はニコリと笑い。 「まあまあ、それは気付きませんでした。少しお待ちください。炭櫃を用意しますので」 少女は火を起こし、黒い石のようなものに押し付けている。 母れいむは何をやっているのだろうと、興味深く見ていると、次第に空気の温度が上がった事に気がつく。 「ゆっ?あったかい・・・」 それからしばらく、子を産むまで母れいむは手厚く世話をされた。 母れいむはすっかり少女の事を見直し、何でも言う事を聞いてくれる少女を信頼しきっていた。 「ゆひぃ・・・うまれ、うまれるぅう!!」 「お母様、もう少しですよ。頑張ってください」 「ゆふぅ・・ゆぅうううううう!!!」 母れいむのお腹から1匹の赤ちゃんれいむが飛び出す。 その子は少女が用意してくれた柔らかい布団の上で少し転がり、大きな声であいさつした。 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!」 母れいむも痛みを我慢しながら笑顔で返事をする。 「れいむがおかーさんだよ。ゆっくりしようね!!」 赤ちゃんれいむは母れいむを見つけるとすぐに飛んで行き、頬擦りをする。 「おかーしゃん、れいみゅだよ。ゆっきゅりしようね」 そして、母れいむは信頼する少女に自慢の娘を見せる。 「おねーさん、れいむのかわわ、ゆぎぃ!!!」 少女は突然母れいむの頬を抓り上げる。何が起こったのか母れいむには分からない。 急に頬が痛くなったと思ったら、自分の体が高く持ち上げられたのだ。 「ご出産おめでとうございます、お母様。お父様は生まれたのが娘であった事に大層お怒りになっております」 そのまま母れいむを部屋の端に向かって投げ捨てる。 赤ちゃんれいむは目の前の事に呆然としている。自分の母親が絶大な信頼を寄せていた人が、 突然こんな暴挙に出るなんて、お腹にいた期間が長く胎教で何度も“ゆっくりできるおねーさんがいる”と教えてこられ、 始めてみた時、この少女がその人なのだろうと思い。声を聞いて確信したが、その声を聞いた時にはこの暴挙が始まっていた。 「お母様?もうお亡くなりになったの?本当のお母様はそんな程度ではありませんでしたよ」 母れいむに昔された酷い仕打ちの記憶が蘇る。少女は心を入れ替えたといったのに、どうしてなんだろう。 考えている内に少女は母れいむの所までやってくる。まだ窪みができているゆっくりの産道を小刀でズタズタに切り刻む。 一度傷ついた場所は硬化するが、この産道部分が硬化すると二度と腹部からの出産ができなくなる。 それどころか、運悪くそれでも腹部で妊娠してしまった場合、 子が出産されず体内で大きくなりすぎ最終的に親の身体を突き破って生まれてくることになる。 「お母様も子宮を焼き鏝で焼かれたの。それから口も聞けなくされたわ」 今度は口内を小刀で切り刻んでいく。前のようなショックからくる失声症ではない、口の機能を物理的に奪われる。 「髪も奪われたの、お父様から貰った大切な髪飾りも目の前で壊された」 母れいむのリボンを引き千切り、髪を掴んでは根元から小刀で切り落としていく。 頭皮が引っ張られる痛みと髪を奪われる悲しさから、何か悲鳴を上げようとするが、 口が痛くて、声が出ない。どうにか“ゆぎぎ”という音だけが出せたので大きくその音を出した。 「ゆぎぎぃいいい!!!」 「お母様もそうやって苦しんだのかしら?ねぇ、見える?」 唯一見える左目の前で千切ったリボンを揺らす。“かえして”の言葉も出ない。 部屋の真ん中においてあった。少女に初めて望んだ施しである炭櫃である。 今もあの時と同じように暖かく、その真ん中に少女はリボンを落とす。 火がつき、焼け、炭となっていくリボン。母れいむは左目に涙をためている。 今すぐに少女の手を振り払って、リボンの元に駆け寄りたかった。 その願いはすぐに叶う。 「ゆぎぎぎぃいいい!!ゆぎぃ!ゆぎぎぎぃいいいい!!!」 炭に何度も顔を押し付けられる母れいむ。 「お母様、最後はその美しいお顔を焼かれてしまったの」 執拗に何度も押し当てる。母れいむの顔面は炭化し、左目に溜めていた涙は蒸発してしまった。 「アハッ、お面みたい」 母れいむの炭化した顔面を少女は爪で引っ掻く。雪の様に白い肌を真っ黒くして、 ボロボロと炭化した皮が剥がれ落ち、中身の餡子が外気に触れ、もう顔面の感覚がなくなっていた母れいむに新しい苦痛が咥えられる。 中の餡子が痛いのかウニウニと動き、その度にボロボロと炭化した皮が剥がれる。 最後、母れいむは顔面の皮がなくなり、中身の餡子を露出していた。 もう機能していないだろうが左に白い球体があるので、かろうじてそこが目だったのだろうと分かるが、 それ以外は元々、そのゆっくりれいむがどういった顔だったのか探る術はない。 母れいむはまだ微弱ながらも足を動かし、逃げようとしている。生きているかどうか分かりやすいように足だけはこうやって残していたのだ。 「お母様、まだ生きていらっしゃるの?そうね。お母様は最後、足を切り落とされて死んだの」 そう言いながら、少女は露出している餡子の部分の淵、ちょうど足に当たる部分の端を掴む。 この部分を触れた者はみな、動く餡子の感触を気持ち悪がるが、少女は慣れているのだろう。何も思う所は無い。 「では、お母様、さようなら」 その言葉をかけた瞬間、足の皮を一気に剥ぎ取る。 顔面の餡子はもう熱で水分を失い硬化していたが、まだ水分を保っていた足の餡子は床にどんどんと流れ出す。 やがて頭頂部の餡子まで流れ出て、それまでくっ付いていた顔面の硬くなった餡子もゴトンとその塊ごと床に落ちて割れた。 少女は母れいむの残りの皮を捨て、生まれたばかりの赤ちゃんれいむにニコリと笑いかける。 「あなたは私、さあ、私になってください」 by118
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ゆ狩りー1の続き 森の中の小道を逃げていくまりさとれいむのつがい。それを一人の男がのんびりと追って行く。 「ゆっゆっゆ!あかちゃんたち!もうちょっとのしんぼうだからね!」 「ゆっゆっゆ!おかあさんたちのおくちのなかにいたらあんぜんだよ!しんぱいしないでね!」 「ゆっゆっゆ!もうすこしだよ!もうすこしでおうちに・・・ゆーーーーーーーーーーー!!!」 落とし穴に落ちてしまったまりさとれいむ。口から赤ゆっくり達を吐き出し、無事を確認する。 「ひぃ、ふぅ、みぃ、ゆぅ・・・みんないるね!」 「だいじょうぶ?みんなけがしてない?」 「ゆゆっ!だいじょうぶ!れいみゅはげんきだよ!」 「まりしゃも!」 「ほお、皆無事かい。そりゃあ良かった。」 「ゆゆっ!みんなおかあさんたちのおくちのなかにはいってね!」 「だいじょうぶ!みんなのことはおかあさんたちがかならずまもるよ!」 「ほおほお、そりゃ結構。まったく家族愛というものは素晴らしいねえ。壊したくなってしまうよ。」 男は穴の中に飛び降りる。母ゆっくり達は口を真一文字に結び、絶対死守の構え。男を睨みつける。 そんな母の視線を無視して、男は背負っていたリュックから薬品の入った小瓶と注射器を取り出す。 「さあて、まずはどれから試してみようかねえ。」 「・・・・・・」 「じゃあ、最初はこれにしようか・・・プスッとな」 「!!!!!」 男はぷくっと膨らんでいるまりさのほっぺたに注射器を刺す。そして注射器を動かし口の中を探る。 やがて赤ゆっくりの居場所に見当をつけた男は、一気に突き刺す。 口の中から赤ゆっくりの「ゆぴっ!」という悲鳴が聞こえた。成功だ。 「!!!!!」 「あー。そうか。お母さん達は口を閉じてなきゃならんから、声を出せないのか。 つまらんなあ。しかたない、赤ちゃん達の泣き声だけで我慢しようか。 さあ、いい声で鳴いてくれよ。ほーら、注入するよー。」 注射器の中に入っていた毒が赤ゆっくりに注がれる。 「ゆぴいいいいいいいいい!!!!!!!」 「どうしちゃの?」 「ゆっくりしちぇね!」 「いちゃいのいちゃいのとんでけー!」 「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ!!!!!!!!」 「ゆううう!だいじょうぶ?」 「まりしゃがくりゅしんでりゅよ!おかあしゃん!たしゅけてあげちぇ!」 赤ゆっくりの体に異変が起こる。燃えるような高熱。体内の餡子を焼かれる様な痛み。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!あ゛ち゛ゅい゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!!!!!!」 「もえりゅ!!!もえりゅよおおおおお!!!!!!!」 「あちゅいいいいいい!!!!!おみじゅ!おみじゅちょうだいいいいいいいいいいい!!!!」 「ゆゆっ!まりしゃのからだが!」 「あああ!まりしゃ!あちゅいよ!こっちこにゃいで!」 その熱はすぐ隣にいた他の赤ゆっくり達にも伝わる。母親の狭い口の中で逃げ惑う赤ゆっくり達。 「ゆあああああああん!!!しょんにゃこといわにゃいでええ!!!たしゅけてえええええええ!!!!!」 「さわりゃないでええ!!!」 「おかあしゃーん!まりしゃのからだがあちゅいよ!ここからだしてえ!」 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!」 「あははは!いいねえ、いいねえ!その調子、その調子!さあ、次いくよ!」 男は別の薬品を取り出すと、次のゆっくりに狙いを定める。 「ゆぴっ!やめちぇ!やめ・・・ゆ?ゆゆ?ゆゆゆゆ・・・」 「こんどはれいみゅが!」 「れいみゅ!だいじょうぶ?」 「ゆ、ゆ、ゆ、ゆげええええええええええええ!!!!!!!」 「ゆーーーー!!だめえええええ!!」 「れいみゅ!はいちゃだめ!ゆっきゅりできなくなりゅよ!」 突然餡子を吐き始めた赤ゆっくり。このままでは死んでしまうと解っていても止められない。 「ゆげえええええええ!!!!ゆげえええええええええええええ!!!!!!」 「あああああああ!!!れいみゅううううう!!!」 「おかあしゃん!たしゅけてえええええ!!!!」 「ゆげえええええええええええ・・・えええええ・・・えええ・・・え・・・」 「ゆうううううううううううううう!!!!!!!」 「あああああ!!!れいみゅうううううう!!!」 「ははっ!中身を全部吐き出して死んでしまったか。どうだい、お母さん。一つ感想を聞かせてくれよ。」 一匹は身を焦がすような高熱で、もう一匹はすべての餡子を吐き出して死んでしまった。 自分の口の中で起こっている事なのに、母ゆっくりにはどうする事もできない。 赤ちゃんが口の中で苦しんでいる。しかし、口を開けたら赤ちゃんが人間に捕まってしまう。 母まりさはただ目に涙を浮かべ、男を睨みつける事しかできなかった。 「なんだい、つれないねえ。一言くらい喋ってもいいじゃない。 ま、いいか。子供が皆死んだら口を開けられるな。そしたら、たっぷり感想を聞こうか。 じゃ、これで最後だ。赤ちゃん達、ゆっくり共食いしていってね。」 「ゆぴっ!!!ゆ、ゆ、ゆぅぅぅぅぅ・・・・・・・・・」 「もういやだああああ!!!!!」 「だれかたしゅけてえええええええええええ!!!!!」 「ゆ、ゆ、ゆっくりしにぇえええええええええええ!!!!!!!!!」 「ゆううううう!!!!どうしちゃのまりしゃ!やめちぇ!」 「やめちぇにぇ!れいみゅをたべにゃいで!」 薬品を打たれた赤ゆっくり。狂った様に姉妹達に噛みつく。 「ゆっくりしにぇ!ゆっくりしにぇ!ゆっくりしにぇええええええええええ!!!!!!!」 「ゆぎゃああああああ!!!!!!」 「もっとゆっきゅりしたかったああああああああ!!!!!」 「お、一匹残して全部死んだな。じゃあこれでお終い。プスッとな。」 男は姉妹達を食い殺した赤ゆっくりに止めを刺す。これでまりさの口の中にいた子供達は全滅。 母まりさが漸く口を開く。 「よぐも!よぐもあがぢゃんだぢおおおお!!ごろじでやるうううううううううう!!!!!」 「おやおや、足のマッサージでもしてくれるのかい?ありがたいねえ。 でも遠慮しておくよ。私にはまだやる事が残っているのでね。はい、プスッとな。」 「ゆうううううううううううう!!!!!!!!!」 「ははは。体が動かないだろう?でも口もきけるし目も見えるはずだよ。そこでしっかりと見ていてね。 これから君のかわいいれいむと、残りの赤ちゃん達を殺すよ。 さあ、聞かせておくれ。悲鳴を、罵声を、呪詛を。君を殺るのは一番最後にしてあげる。」 「ゆああああああああ!!!ごろす!!!ごろすううううううううううううう!!!!!」 「はっはっは!いいねえ、その調子。さて・・・れいむ達にはどうやって死んでもらおうか。 毒はまだたくさんある。色々試してみよう。しかし、この毒、どこで作られた物なのかねえ。」 「いやね、私は毒に関しては相当に詳しいのだがね。 あそこで売っている物には私の知らない毒が結構あるのだよ。」 「この世界に存在する毒で私の知らない物など無いはずなのだが・・・まったく不思議だねえ。 ははは、君にこんな事を言ってもしょうがないね。忘れてくれ。君はただ泣いてくれたらそれでいいよ。」 「さあて、れいむ。おまちどうさま。君の口の中にいる赤ちゃん達にはこれをプレゼントしよう・・・」 草原に生えた一本の大樹。二人の男が迷彩スーツに身を包み、木の上に潜んでいた。 樹の根元には無造作にばら撒かれたゆっくりが好む餌。男達が撒いたものだ。 やがてそこにれいむの一家がやってくる。 「ゆゆっ!おかあさん!あそこにおいしそうなきのみがおちてるよ!」 「ほんとだ!みんな!きょうはここでゆっくりごはんをたべるよ!」 「「「「「ゆーーーーーーーーーーー!!!」」」」」 「ゆ~~~~~。とってもおいしいね!」 「むーしゃむーしゃ、しあわせー♪」 「ゆ~~~。おなかい~~~っぱい♪ゆっくりするよ♪」 お腹一杯に御馳走を食べたれいむ達は、各自思い思いにゆっくりし始めた。 歌を歌うもの、昼寝をするもの、母親にすりすりとあまえるもの。まったく理想的なゆっくり生活。 母れいむはそんな子供達を目を細めて眺めている。 それを見た男はもう一人に手でサインを送る。サインを受けた男は手に持っていた釣り糸を垂らしていく。 昼寝をしているれいむに狙いを定め、慎重に針をリボンに引っ掛ける。 無事リボンに針が引っ掛かると、ゆっくりとゆっくりと糸を手繰り寄せ始めた。 「ゆ?ゆ?ゆ~~~~~!みんなみて!れいむはおそらをとんでるよ!」 「うわーすごーい!」 「いいな~。」 「れいむもおそらをとびたいよ!」 「ゆっへん!どう?れいむはすごいでしょ!」 「ゆ~~~~。れいむ!あんまりたかいところまでいったらあぶないよ!ゆっくりおりてきてね!」 「わかったよ!おかあさん!ゆっくりおりるよ!」 3mほど引き上げた所で糸を手繰るのを止め、木の枝に糸を巻きつける。 そして新しい釣り糸で次の獲物を狙う。 「ゆ?ゆ?ゆ!おりれないいいい!!!どうじでえええええええ!!!!!」 「なにやってるの!はやくおりてきてね!」 「おりれないの゛お゛お゛お゛お゛!!!おがさああああん!!!だずげでええええ!!!」 「まっててね!いまたすけるからね!」 子れいむに向かってぴょんぴょんと飛び跳ねる母れいむ。しかし、当然届くはずも無い。 そうしているうちにまた別の子供が針に掛かる。 「ゆゆゆ!れいむもおそらをとんでるよ!」 「だめえええええええ!!!おりてきてえええ!!!」 「うわあああああん!おかあさーーーーん!おろしてえええ!ゆっくりできないいいいい!!!」 「ゆゆっ!いたいっ!おくちになにかささって・・・ゆーーーーーーーー!!!!」 「ああっ!れいむ!」 「いだああああああい!!!せなかになにかささったあああああああああ!!!ひっぱられるよおおおお!!!」 「ああああああ!!!みんな!!!どうしておそらをとんでるのおおおお!!!!!」 「ゆーーーーっ!なにかにひっぱられてるよ!おかあさんたすけてえええええ!!!!」 「あああ!!!どうして!!!どうして!!!みんな!ゆっくりしてええええええ!!!」 母れいむを残し、五匹の子供達は皆釣りあげられてしまった。 皆口々に助けを求め泣き叫ぶ。母親はその下で我が子を助けようと懸命に飛び跳ねる。 子供達を釣り上げた二人は、ゆっくり達に気づかれぬ様静かに反対側に降り、 偶然そこを通りがかった風を装いながら母れいむに話しかける。 「やあ、なにやってるんだ?ずいぶん楽しそうじゃないか。」 「ゆ!!!」 「あー。別に警戒しなくてもいいよ。お前達に危害を加えるつもりは無いから。」 「ゆ・・・ほんとう?」 「ああ、本当さ。この銃はお前達を撃つためのものじゃない。『お前達には』使わないさ。」 「ゆ!おにいさん!おねがい!れいむのこどもをたすけてね!」 「あん?遊んでるんじゃないのか?」 「れいむのこどもたちが、おそらをとんでたらおりれなくなったの!おねがい!たすけて!」 「空を飛んでたら降りられなくなった・・・ねぇ。どれどれ?」 「あー。なんか釣り針に引っ掛かっているみたいだね。釣り糸も見える。どれ、外してやろう。」 「ゆ!はやく!はやくたすけてあげてね!」 「あれ、ちょっと高すぎるなぁ。届かないや。」 「そんなこといわないでたすけてあげて!こどもたちがないてるよ!!!」 「ゆうううう!!!こわいよおおおおおお!!!おろしてええええええ!!!!!」 「うーん。仕方ない。ちょっと荒っぽいが・・・これしかないか。 なあお母さんよ。今から俺達が銃で釣り糸がかかっている枝を打ち抜く。 お前さんは下で娘をキャッチするんだ。できるか?」 「わかったよ!みんなまっててね!いまたすけるからね!」 男は銃を構え慎重に狙いを定める。 「よし、いいか?まずは一番右側の子から落とすぞ。」 「わかったよ!」 「ゆーん。おかあさんがんばって!」 「ターーーーーーン。」 母れいむは娘の真下で待ち構える。銃声。そして次の瞬間・・・ 「ゆぎゃあああああああ!!!いだいいいいいいいい!!!」 「どうじでええええええええ!!!なんでそのこをおどしたのおおおおおお!!!」 「なんでって。右側の子って言っただろ。俺から見て右側の子だよ。お前から見て右じゃねえよ。」 「ゆううううううう!!!ぞんなああああああああ!!!」 「ゆぅぅぅ・・・おかあさん・・・どうして・・・たすけてくれなかった・・・の・・・」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 「しょうがない。次は必ず助けるぞ。」 「ゆううう・・・ごめんねえええ・・・でもあんしんして!もうしっぱいしないよ!」 「よーし、じゃあつg「はああああああああああっくしょ!!!!」」 「ターーーーーーン。」 「ちょwwwおまwwwびっくりさせんなってwwwww」 「ゆぐぇ!ゆぅぅぅ・・・まだ・・・しにたく・・・な・・・い・・・」 「あああああああああああああああ!!!!!」 「ああ、悪い悪いwwwwついくしゃみが・・・あ・・・」 「お゛に゛い゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!!!と゛う゛し゛て゛え゛え゛え゛!!!!!」 「俺悪くねーよ。こいつがいきなりくしゃみなんかするから・・・」 「いや。ゴメン。マジで。次はちゃんとやるから・・・」 「ゆうううう・・・」 「悪かったな。次は俺が撃つよ。汚名を挽回させてくれ。」 「汚名挽回とかwwwww低学歴乙wwwww」 「あっ、てめっ、笑うな!ちょっと言い間違えただけだろ!」 「言い間違えとかwwwねーーーーよwwwww」 「うるせーーーーー!ほんとだって!」 「もういいよ。これ以上恥をかく前にさっさと撃っちゃえよw」 「言われなくても撃つよ!「ターーーーーーン。」だからもう笑うな!」 「ゆぎゅっ!!!もっと・・・ゆっくりしたかった・・・」 「あああああああ!!!!またあああああ!!!!どうじでえええええ!!!!」 「あ・・・わりい・・・どの子どもを落とすか言って無かったな・・・」 「お゛に゛い゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!!!!」 「はぁ、お前にゃ任せられんな。次は俺がやる。」 「何言ってんだ。次こそちゃんとやるって。」 「んな事言ったってお前のせいで二匹死んだぜ。」 「おめーだって一匹殺したじゃねーか。」 「殺してねーよ。死んだけど、殺してはいない。」 「同じ様なもんだろが。」 「おにーさんたち!やめて!けんかしないでね!いっしょにれいむのこどもをたすけてね!」 「一緒にか・・・俺はやめた方がいいと思うが。」 「まあ母親がそう言うなら、しかたないな。」 二人はそれぞれ別のゆっくりがぶら下がっている枝を狙う。 「それじゃ、同時に撃ち落とすからな。」 「助けたい子供の真下にいきな。」 「え・・・ちょっとまって!そういういみでいったんじゃないよ!」 「よーく選べよ。片方は確実に死ぬからな。」 「ごーお。」 「おかあさん!たすけて!」 「いやだあああ!!!しにたくないよおおおお!!!!」 「よーん。」 「さーん。」 「そ゛ん゛な゛こ゛と゛い゛わ゛れ゛て゛も゛お゛!き゛め゛ら゛れ゛な゛い゛よ゛お゛お゛お゛!!!」 「にーい。」 「いーち。」 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!!」 「ぜろ。」 「タ、ターーーーーーン。」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!」 (猟ゆ会) 狩りを終えた男達がぞくぞくとある建物に入っていく。その入口に掲げられた看板には『猟ゆ会』の三文字。 猟ゆ会とはゆっくり狩りをする者達が必ず所属しなければならない組合。政府からの補助金で運営されている。 主な事業内容は、狩りに使う道具の販売や貸出、ハンター達のスコアの記録付け。 ハンター達には狩りの戦果を届け出る義務があった。データベースに纏められたそれは後々ある目的の為使われる。 狩りを終えた一人の男が、受付に今日の殺害数を報告する。 「今日はこんだけッス。しかし、こんだけ殺してるのに減らないなんて、ゆっくりって不思議な生物ですねえ。」 「おや、兄ちゃんは新入りかい?何もしらねーんだな。逆だよ逆。」 「逆って、どういう事ッスか?」 「たったこれしか殺してねえのに増えてる気配が無い。あいつ等の増殖力はこんなもんじゃ無いはずなんだがな。」 「?良く分かんないッスね。」 「今から十年以上前の話だ。まだ政府主導でゆっくり駆除をやってた頃、大規模な駆除作戦を何度もやってたんだ。 俺達の他に、警察や消防、軍隊まで出動させてな。そりゃあ大規模な山狩りをやったもんさ。 作戦が終わった後、野山のゆっくり共は当然全滅さ。でもな・・・」 「でも?」 「あいつ等どこからともなくやって来るんだよ。そして次第に数が増えて・・・一か月もしたら元通りさ。 でも元通りになったらそれ以上はあんまり増えねえんだ。不思議だろ。」 「はぁ~。」 「当時いろんな噂が立ったもんさ。ゆっくりってのはどこか別世界から来た化け物なんじゃないか、とか。 殺しても減らずほっといても増えないのは誰かが裏で調節してるからだ、とかな。」 「ふ~ん。」 「ま、どうせ本当の事は解らねえんだ。あんまり気にすんな。それよりスコアを稼ぐ事を考えるんだな。 殺害成績を上げておけば・・・おっと、あぶねえ。これ以上は教えちゃいけねえんだった。」 「何?気になるなあ・・・」 「ま、余計な詮索はしない事だ。それより次の狩りはもっと頑張るんだぜ。 兄ちゃんは渡した弾数の割に殺した数が少ないみたいだ。無駄弾撃ち過ぎ。もっと射撃の腕前を磨きな。」 「はぁ。」 ゆっくり狩り。一見、一般庶民のストレス解消の為のレジャーの様に見える。しかし、その実態は・・・ end 作者名 ツェ 今まで書いたもの 「ゆっくりTVショッピング」 「消えたゆっくり」 「飛蝗」 「街」 「童謡」 「ある研究者の日記」 「短編集」 「嘘」 「こんな台詞を聞くと・・・」 「七匹のゆっくり」 「はじめてのひとりぐらし」 「狂気」 「ヤブ」 このSSに感想を付ける
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916 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2007/08/11(土) 18 39 01 ID ??? 超プチ困ったちゃん報告。 「師匠」って言葉に反応するGガンダム愛好者のお話。 システムはソードワールド。地方の中規模コンベンション。 依頼者の行方不明の師匠を探すお話。 セリフに「師匠」って言葉が出た途端に 「流派、東方不敗はっ!」と叫ぶ困ったチャン。 GMがすかさず注意に入る。 GM「やめて下さいよ、王者の風とかじゃないですから」 困ったチャン「全新!」 GM「系列とかじゃなくて、シリアスな場面なんですから」 困ったチャン「天破!」 GM「いい加減にして下さいよ、侠乱」 困ったチャン「見よ東方は赤く燃えているぅぅっ!!」 息が合っていたので 顔見知りかと思ったが、当日初対面だったらしい(溜息 スレ138
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千聖もう寝てるんじゃないの、とか 今会ってもしょうがないよ、とか そんな口を挟む間もなく、私は舞美ちゃんのお兄さんが運転するワンボックスカーに詰め込まれた。 仲間を思う舞美の気持ちがどうとか、絆がどうとか、舞美ちゃんがそのまま男になった感じの男の人が喋っている。 時刻は午前3時。まさか千聖の家まで3時間もかからないだろう。本気なのか、この人達は。 「私ね、やっとわかったんだ。」 私のことは着替えさせたくせに、自分はネグリジェのままの舞美ちゃんが語りだした。 「舞が今のちっさーを受け入れられないなら、それはもう仕方ないと思ってた。 仕事の時にちゃんとやってくれるならっいいかって。でもそれは違うよね。 舞ももう現実と向き合っていかないといけなかったんだ。」 やだ。何言ってるのお姉ちゃん。だって、舞は。 「私やえりが最初に気づいておくべきだった。舞がどれだけしっかりしてたって、まだたったの13歳なのに。 何もかも自分で判断させるなんておかしかった。舞がもし良くない態度でちっさーに接したら、その場で注意するべきだったんだよ。なっきーはちゃんとそうしてたのに、リーダーの私は」 「待って、舞美ちゃん。何で今そんなこというの?っていうか、今私たち何しに行くの?」 「何しにって。」 舞美ちゃんは相変わらず無表情のまま顔を近づけてきた。 「今までのこと、謝りに行くんだよ。」 「・・・・・なんで。やだよ。別に私は悪くない。」 「だって、舞泣いてたじゃない。千聖に会いたい、謝りたいって。」 ああ、それは違うんだよお姉ちゃん。あの千聖に謝りたいんじゃなくて、前の千聖にだよ。 「ちっさーは優しいし、人の思いやりがわかる子だから大丈夫だよ。私もついていってあげるから。 このままじゃ舞のためにも、ちっさーのためにもならない。そうだよ、うんそうだ。」 舞美ちゃんは完全に舞美ワールドに入ってしまって、私の声なんか聞こえてないみたいだ。何だか悲しくなってきた。 「降ろして。私があの千聖に謝ることなんて何もない。舞美ちゃんには関係ないじゃん。それにあれはなっきーが」 「舞。じゃあ何でちっさーは泣いてたの?あんなに雨ふってたのに、何で一人で帰るなんて言ったの?なっきーが全部悪いとでも言うの?」 舞美ちゃんの声はあくまで冷静だったけれど、私を見据えたまま一歩も引かない。 年上だけど、リーダーだけど、どこかで私は舞美ちゃんをなめていたのかもしれない。 でも今の射抜くような視線は、言い逃れや責任の押し付けなんて許さないような迫力がある。 「このままじゃだめなんだよ、舞。」 「降りる、降ろして。舞歩いて帰る。」 「バカなこと言わないの。できるわけないでしょ。舞、逃げないの。」 「もう、やだ何で・・・舞だって、いろいろ考えてるのに。みんなでそうやって舞を責めるんだ。」 もう悔し紛れの逆ギレしかできない。 車はどんどん加速していく。 こんな気持ちのままあの千聖に会って、何をしろっていうんだろう。 「みんな舞よりも、あの千聖を取るんだね。なっきーも、舞美ちゃんも、もう舞の味方じゃないんだ。どうでもよくなっちゃったんだ。」 「それは違うよ。みんな心配してるんだよ、舞とちっさーのこと。どうでもいい人のために、ここまでするわけないじゃないか。」 少しだけ、舞美ちゃんの表情が緩んだ。 「舞、辛いかもしれないけど聞いて。ちっさーはもうずっと今のままかもしれない。治るかもしれないし、そんなことは誰にもわからないよね? だから、舞も意地張ってないで今のちっさーを受け止めてあげてほしいんだ。」 ・・・ああ。どうしよう。もうこの件で人前で泣くのは終わりにしたかったのに。私の目の前はまた霞んできた。 「わ、わかってるもん。」 「うん。」 「あの千聖が、前と同じで舞のこと思いやってくれてることも、見ていてくれてることもわかってる。 千聖が、私にひどいことされても、私の前で泣かないようにしてたのも知ってるよ。 でも舞には前の千聖じゃなきゃだめなの。どうしても会いたいんだよ。あきらめられないの。」 「そっか、うん、わかった、ごめん。ごめんね舞。急すぎたよね。」 舞美ちゃんのぬくもりが体を包む。抱きしめられると、どうしようもなく胸が切なくなって涙が止まらなくなる。 “お兄ちゃんごめん、やっぱり行かない戻って” “ちょ、おま” どうやら引き返してくれるらしい。私の背中をさすりながら、舞美ちゃんも少し鼻を啜っていた。 「ごめんね、私暴走して。どうしても今じゃなきゃって思っちゃって。アホなリーダーでごめん。」 「ううん、ありがとう。・・・舞、昨日のことだけはちゃんとあの千聖に謝るから。 明後日レッスンあるでしょ?できたら明日、相談に乗ってほしいな。」 「うん、うん。わかった。明日起きてから、ゆっくり話そう。そうだね、ゆっくりでいいんだ。」 ありがとう、お姉ちゃん。 まだキュートは私の居場所でいいんだね。優しい腕の中で、ゆっくりと目を閉じた。 戻る TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
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天野アキ 天野春子 天野夏 天野忠兵衛 黒川正宗 足立ユイ 足立ヒロシ 足立功 足立よしえ 大向大吉 吉田正義 菅原保 栗原しおり 今野弥生 今野あつし 長内六郎 長内かつ枝 熊谷美寿々 安部小百合 花巻珠子 小田勉 水口琢磨 種市浩一 磯野心平 池田一平 福田萌 ヒビキ一郎 北三陸市長(2009年) 2009年当時の北三陸市長。 モータリゼーション推進派で、赤字の続く第三セクター北三陸鉄道の廃線を公約に掲げ当選する。 北三陸駅長の大向大吉からは、「植毛野郎」と呼ばれる。
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いくら外見ばかり大人になっても、舞ちゃんは中身はまだまだ子供だ。 僕が人のことを言えないのはわかっているけど、それでも舞ちゃんも負けず劣らずの悪戯好きな面が強い。 前は舞美ちゃん相手に悪戯していることもあったのに、最近では僕がいい標的になっている。 身長を抜いてますます僕を抑え込みやすくなったから、冬には雪の上でのりかかられてしまった。 あの時は冗談抜きできつかった。 今も今で冗談抜きできついけど、今の状況で冗談を抜いたら笑えない。 舞ちゃんの顔に大量に僕のミルクがかかって、また悪戯をする理由を与えてしまう。 僕の知ってる舞ちゃんなら、結局理由なんてあってないようなものだし、関係ないといえば関係ない。 「ねぇ~このねばねばしたのは何? すんごい出てるんだけど」 舞ちゃんがおちんちんを前後に動かす指をとめ、先っぽから出ている液体をすくってじっくりと眺めている。 AVやエロ本をみても僕にはわからないことが多く、おちんちんの先っぽから溢れる透明な液体の正体は知らない。 一つだけわかっていることがあるとすれば、透明な液体が溢れるのは僕が気持ちよくなっていることだけだ。 「わ、わかんないよ」 「うっそ~。千聖もエッチな本とか読むんだり、AVをみてるから知ってるんじゃないの?」 「な、何で決めつけるんだよ。し、知らないよ」 「はっは~ん。わからないふりして、自分はそういうのに興味ありませんって格好つける気だ」 女の子の勘って、怖いくらいにずばり正解を言い当てることがある。 それがとくに相手にとって、言いあてられたくないことなんかにはよく働く。 今回の場合、僕が℃-uteのメンバーたちの前だとまだエッチを知らない純情ぶることだ。 愛理やえりかちゃんにはもう恥ずかしい姿をみられているのに、まだ抵抗する自分がいる。 舞ちゃんと舞美ちゃんの前では余計に強い。 「ち、違うよ。僕は本当に知らないだけなんだ。舞ちゃんもこんなことやめろよぉ~」 「だぁめ。千聖が顔を真っ赤にして恥ずかしがってる姿をみてたら、やめたくなくなっちゃった」 ひざを抱えるように座る姿勢のまま、舞ちゃんはずっと僕のおちんちんを弄っている。 その手は人間が動かしているとは思えない正確な動きを続け、僕に一休みだってくれやしない。 「ふふっ。千聖、足が震えてきてるよ。ガクガクいってる。しっかり立ちなよ」 「む、無理だよ。そっちが手を放してくれないと、しっかり立てないの」 「そんなこといってさ。こっちはしっかり勃起ってるじゃん。こういうの勃起って言うんでしょ?」 僕の顔を見上げ、私は何でも知ってるのとでも言いたげな表情を向けてくる。 「ど、どこでそんな言葉、覚えてくるのさ。保健の教科書なんていうなよ」 「そんなわけないじゃん。千聖の知ってることくらい、舞でも知ってるんだから。で、こうするともっと気持ちいいんでしょ?」 舞ちゃんは手で僕のおちんちんを包みこみながら、口を大きく開けてぱっくりと咥え込んできた。 何のためらいもなく、舞ちゃんは僕のおちんちんをあっさりと口に入れるから、一瞬何が起こったか理解できなかった。 ゆっくりと僕の下半身の中心にある舞ちゃんの頭が動くのを見守る。 AVでも聞いたことないようないやらしい音をたてながら、舞ちゃんは舌を使って丁寧に舐めている。 「ま、舞ちゃん、な、何してるんだよ。今度こそ本気でやめないと怒るぞ。こら、舞」 「んふっ、千聖はこれが気持ちよくないんだ。本当は気持ちよくてやめてほしくないくせに」 そうだよ、僕は君があのフェラチオをしてくれていることがすごく気持ちいい。 考えていることが吹っ飛んでしまいそうなくらい、気持ちよくてやめてほしくなんかない。 でも、それでも僕は君にやめてって言わないといけないんだ。 君と僕は友達なのにこんなことしていたらおかしいんだよ。 「千聖、いつまで余裕ぶっていられるかなぁ~やめてって言ってもこっちはやめてほしくないんじゃない」 舞ちゃんは頬にかかる横髪をはらい、とても中学生の女の子がみせるとは思えない笑いを浮かべた。 これがいつか聞いたことがある妖艶か、とはこの時は思い当たるわけもなかった。 ←前のページ 次のページ→