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前回 れなぱん!(13) SIDE レナ 「はあ!はあ!…っく!はあ…」 「圭一く~ん!頑張れ~っ!!あとちょっとだよ。だよ!」 お昼ご飯を済ませて、圭一くんに私の自転車を運転して貰って、その後ろに乗っている。 きつい坂道を立ち漕ぎして登って行く圭一くんの身体に手を回して私はエールを贈った。 「お、おう!…ぜぇ!はっ!」 横向きに荷台に乗って、話をしながら景色を眺める。それだけでも楽しい。 ちなみに帰る前に、ちょっと寄り道して今は雛見沢と興宮の中間地点って所。 んぅ?何処へ寄り道したかって? はう……。ん…言うのは恥ずかしいよぅ。……下着を買いに行ったの。 本当は行くつもりは無かった。すぐにお家に帰る予定だった。でも…ね。 『悪いレナ』が圭一くんをもっともっとイジメよう?って私に囁いたの。 恥ずかしがって抵抗する圭一くんを無理矢理引きずって、お店まで連れて行って選んで貰った。 店員のお姉さんにクスクス笑われて、お顔を真っ赤にした圭一くん…堪らなかったよ。 『このフリフリがついたのにする?』 とか 『はう…圭一くんのH。こんな小さなパンツ履いて欲しいの?』 とか聞きながら、圭一くんの反応を楽しんだ。 クスクス。かぁぃかったんだよ。何を聞いても 『あ…う』 とか 『う、うん』 とか消え入りそうな声でしか返事してくれなかった。 『俺はこんなのに興味無い』 そんな素振りを周囲に必死でアピールしてた…。 けど、やっぱり目が行っちゃうの。 私が手に取った下着を、チラチラって見て前屈みになってたんだよ。だよ。 わざとHぃ下着ばかり手に取って 『これかぁぃぃかな。かな?レナに似合うかなぁ?』 って身体にあてがって見せつけてあげたの。ふふ…♪ 『男』になって時間が経っているのに、こういう部分は『男の子』のまま…ウブなんだよ。だよ。 恥ずかしくて慌てる姿を、お客さんのお姉さんに微笑ましく見られている所なんか…もう、我慢するのが精一杯だった。 わざと下着を落して拾うついでに、圭一くんのおっきくなったおちんちんを揉み揉みして辱めてあげたの。 たっぷり一時間そんな事を繰り返して、圭一くんに選んで貰った下着を買ってお店を出た。 その次は、街中を自転車で走っている時にも、おちんちんをズボンの上から揉み揉みシコシコしてあげた。 もちろん周りに人が居ない時にだ。こうやって圭一くんをイジメ続けた訳だ。 映画館でサカリをつけさせて、それからずっ~と発情させっぱなし。 たまに暴走して路地裏とか物陰に連れ込もうとする圭一くんをなだめすかして、上手く手綱を引きながら、ここまで帰って来たのだ。 「ぜぇ…!ぜぇ…!や、やっと登りきった…。はあ…疲れた…だりぃ」 「あはは♪お疲れ様。大丈夫?ちょっと休んで行こうよ」 私は荷台から降りて、圭一くんの額の汗をハンカチで拭う。 そして道の脇にあった倒木に腰掛けて、膝をポンポンと叩いて圭一くんに来る様に促す。 「ありがとう…少しだけ休ませて貰うぜ」 圭一くんが倒木の上に寝転がり、私の膝に頭を預ける。汗ばんだ額を撫でて、サラサラの髪を手櫛しながら圭一くんに語りかける。 「春の陽気って気持ち良いね。レナは好きだよ春。圭一くんは好きかな。かな?」 「ん?…そうだな。春も良いけど、俺は夏の方が好きだぜ。ほら、こう暖いとさ眠たくて仕方無いし…」 圭一くんらしい返事に私は微笑みを返す。 「くす…。圭一くんらしいなぁ。あ、レナは冬も好きだよ。だよ」 「えぇ~。冬かよ。俺は寒くて動きたくなくなるから苦手。パス。そういや何で冬が好きなんだ?」 「ん…。圭一くんとお昼寝してて暖くて気持ち良いから…かな。かな」 そう。春と冬…。この二つの季節が好きだ。春は先程言った通り。冬は…圭一くんと一緒に過ごして好きになった。 夏や秋も…好き。でも…一緒に長く過ごした冬には負ける。 学校が終わって、圭一くんのお家で愛し合って、身体を『暖めて』お昼寝。 水仕事で荒れた手を…お世辞にも綺麗ではない手を…優しく握って暖めてくれた、あの冬が好き。 「へ、へぇ~…。そっか。なら俺も好きだ…な、冬。レナと昼寝してて、うん。暖かったから…」 「…はう」 『何だか照れるね』 私は顔を真っ赤にして、そう呟く。 「よ、よしっ!休憩終わり!レナ、行こうぜ!」 「う、うん!」 素早く立ち上がった圭一くんが私の手を引いて立ち上がらせてくれた。 「どうぞ圭一くん。入って入って」 私の家に着いて、圭一くんと自室に入る。 「あ、そうだ。電話借りて良いか?お袋に晩飯要らないって連絡したいからさ」 「うん。レナはここで待ってるね」 圭一くんが階下に電話をしに行き、私は机の上に紙袋を置く。 中身は先程買った下着…。 あとで圭一くんに履かせて貰おうかな。 そんな事を考えてしまう。 圭一くんがサカリがついているなら、私は発情期。言葉が違うだけで同じだよね。頭がHな事しか考えれないの…。 秘部がジンジンして熱くて、欲しくて堪らない。圭一くんをイジメて興奮して、切なくなった身体が疼く。 圭一くんが帰って来たら、すぐにでも押し倒して…ってのも良い。 けど…実はしてみたい事があるのだ。 それをしたいが為に、圭一くんに私の家で晩ご飯を。と誘ったのだ。 そんな事を考えている内に圭一くんが戻って来た。 「電話ありがとうなレナ。そういや親父さんの姿を見ないけど、出掛けているのか?」 ベッドに背を預けている私の横に座って、圭一くんがそう訪ねる。 「うん。用事があって鹿骨に行ってるの。帰って来るのは夜遅くなんだよ。だよ」 だから『何』をしても大丈夫。 そういう意味を含ませて返事を返す。 「そっか。夜まで帰って来ないか…」 その意味が分かった圭一くんがニヤリと笑って、私を抱き寄せる。 「なら、いっぱい出来るな。腰砕けになるくらい…」 そう言って、私に口付けしようとする圭一くんの顔を手で押さえて、私はおねだりする。 「はう…腰砕け…。その前にしてみたい事があるの。良いかな。かな?」 「ん?何だよ」 「……一緒に…お風呂入ってみたいな…」 そう『お風呂』。色々な愛し方…それこそ『お尻』でもしたのに、今まで一緒に入った事が無いのだ。 理由は簡単だ。タイミングが合わなかったからだ。 機会はいくらでもあった。何度も一緒にお泊まりをした。けど、私が『女の子の日』だったり、良い所で邪魔が入ったり…今日まで出来なかった。 映画が始まる前に言った『晩ご飯』のメニューを教えてあげるね。 それは『圭一くん』。 私が美味しく料理をして食べてあげる。全身をねぶって捕食してあげるよ…。 でも、それじゃあ圭一くんは満足しないよね。 「今日の晩ご飯は『レナ』だよ。だよ。優しく食べて欲しいな…」 「さっき言ってた『晩ご飯』ってそういう意味だったのかよ。ハハ!良いぜ美味しく頂くよ。くっくっく!」 だから表向きは『レナ』を食べてって言っているけど、本当は私が食べる側だ。 私は立ち上がり、圭一くんの前に仁王立ちになる。 「ふふ…まずは、いつもの『レナチェック』する?」 そう言いながら、私はワンピースの裾を持って、少しづつ上げていく。 ベッドに片足を乗せて圭一くんの頭を持って、下半身に押し付ける。 「はうぅ…。っはぁ…」 圭一くんは大好きなの…。私の匂いを嗅ぐのが…。「雌の匂い」が大好きな変態さん。 わんちゃんみたいに鼻を鳴らしてクンクンするんだよ。…だよ。 「っはぁ…はあ…。あっ…もう…。めっ!だよ。そんなにお鼻でグリグリしちゃ…めっ!だよ。だよぅっ…んんっ!」 今日なんて圭一くんをイジメて濡れちゃってたから…『良い』みたい。蒸れた『雌』の匂いを、嬉しそうにクンクンしちゃっている。 こういう姿もサドっ気をくすぐる。だから私も好きかな…匂いを嗅がれるの…。 圭一くんに御奉仕して貰っているみたいでゾクゾクしちゃう。 「はっ…。はっ…。あっ…ふぅん!あはっ。け、ぇいちくぅん…そこ…気持ち良いよぅ」 圭一くんが下着の上からクリトリスを探り当てて、唇で甘噛みし始める。 「あう…。はあぁ…あっ!あっ…」 クリトリスを唇で圧迫される。一週間振りの甘い甘い刺激を、私は甘さの混じった喘ぎを洩らしながら享受する。 「んっ!…ふあっ!あっ!…は、はいお終い…だよ。だよぅ!」 そう言いながら私は圭一くんの頭をグイッと押して離させる。 「はう…。つ、続きはお風呂に入った後だよ。…だよ。行こう?」 ちょっぴり名残惜しいけど…。ほら、良く居るよね?美味しい物は最後に食べるって人。 『レナ』は、そういうタイプの人間なのだ。 私は圭一くんを立ち上がらせ、階下に下りていく。 「圭一くん。レナの服脱がせて欲しいな」 脱衣所で私は圭一くんに甘えた声でおねだりする。 「ん。良いぞ」 圭一くんがワンピースを脱がせてくれる。続いて下着…。上から順に外して貰って、最後にニーソックス。 「ありがとう圭一くん。次はレナが脱がせてあげるね」 圭一くんのシャツのボタンを一つづつ、ゆっくり外して脱がせる。偶然当たったフリをして乳首や胸板に指を滑らせながら…。 次は膝立ちになって靴下を脱がせる。期待に満ちた目で見て来る圭一くんを、こうやって焦らすのだ。 そして最後にズボンと下着を脱がせる。 「あれ…脱がせれないよぅ~。クスクス。何でかなっ。かなぁ?」 ズボンを脱がして、下着だけにして私は圭一くんをからかう。 私の『雌の匂い』でおっきくなったおちんちんが下着にテントを張ってるんだよ。だよ。 「何か引っ掛かってるのかな。かなぁ…」 そう言いながら、下着の脇から手を差し入れて、おちんちんを優しく扱く。 「おっきしてる。くすっ。待ちきれないの?」 私はからかうのを止めて下着を脱がせる。 圭一くんのおちんちん、すっごくおっきくなってるの…。ちょっとイジメ過ぎちゃったかな。 でもね、あくまでもここでは『お風呂だけ』だよ。焦らして焦らしてかぁぃぃ圭一くんの反応を楽しみたいから。 バスタオルを二枚取り出して、一枚を自分の身体に巻く。 この格好って何だか『やらしい』よね。だからだろうか、圭一くんの舐める様な視線を感じる。 浴室に入って、私はシャワーのノズルを持って圭一くんの後ろに座る。 「順番に洗いっこしよっ?まずは圭一くんの身体を洗ってあげるよ」 身体に巻いたバスタオルを壁に掛けて、私はシャワーを浴びる。そして全身に泡立てた石鹸を付けて圭一くんに抱き付く。 首に回した腕で身体を支えて、背中に胸を押し付けて上下に動かす。 「どうかな。圭一くん。気持ち良い?」 「ヌルヌルで柔らかくて…気持ち良いぜ。堪らねぇ」 「ふ…あ…。んふ…レナも…んうぅ…おっぱいが気、持ち良くなってきちゃった…」 圭一くんの胸板に手を回して、手の平で胸とお腹に石鹸を刷り込んでいく。 ゆっくりと、触るか触らないか位の感じで手を滑らせる。 ピッタリと身体を密着させて、太股や腕を…全身を洗って…お尻まで洗ってあげる。 「ふふ…お待たせ、圭一くん。次は…おちんちんを綺麗にしてあ・げ・る」 手の平の上で石鹸を泡立てる。 「かぁぃぃ…。よしよし」 『早く遊んで!』 そう自己主張するおちんちんの頭を撫でて、両手で包み込む。 「うぅ…レナ」 右手の人差し指と親指で輪を作って、おちんちんの頭の下を擦る。そして逆手にした左手で、根元から絞る様に扱いて綺麗にしてあげる。 「ふぅ!…はあぁ…い、良い…!それ…良いぞ!」 次に両手で揉み洗い。私の手の中でおちんちんが跳ねる。ヒクヒクと何回も何回も…。ずっと焦らされて、イジメられていたからだろうか。今にも達してしまいそうなの…。 「ふふ…。圭一くん、洗われているだけでイッちゃいそうなのかなぁ?クスクス…だぁめ。我慢我慢だよ。…だよ。」 「し、仕方無いだろ!っはぁ!そんなやらしい洗い方…さ、れたら…くぅっ!」 圭一くんが腰を引こうとするのを押さえ付けて私は素早く手で扱く。 「それは圭一くんの思い過ごしだよ。だよ。レナは『普通』に洗っているだけ…。何でもHぃ方に考えちゃ駄目。ねっ?そうだよね?」 私は『嘘』が嫌い。でも今の私は嘘をついている。ほら、『圭一くんを食べちゃいたい』でも表向きは『レナを食べて』って言っちゃっているよね? 大好きな圭一くんに嘘をつくのは駄目だよ。だから今から圭一くんに承諾して貰うの…。『レナが食べちゃっても良いかな?』 って。 「はぁっ!うぅ…!わ、分かった!分かったから…レナの言う通りだ、から!や、やめ…!」 「ふふ…♪今から圭一くんがレナの言う事を聞いてくれたら止めてあげる。…聞いてくれたら、レナが全部してあげるよ。ねぇ、どうする?」 手を動かす速度を速めたり遅くしたりしながら圭一くんに迫る。このままだとイカされちゃうよ? お手々でピュッピュッてされちゃうよ。それだったら、ベッドの上で私にピュッピュッてされちゃう方が良いよね。 「あ…うぅっ!はあ!はあ!」 圭一くんが蕩けきった頭で悩んでいるのが手に取る様に分かる。 今ここで情けない姿を晒すか、私に全てを委ねて気持ち良くして貰うか。 「は…くっ!はっ!言う事聞く!だから本当に止めてくれっ!イ、イっちまいそう…くぅっ!」 圭一くんはあっさりと陥落した。流石に一週間に一日しか出来なかったら『無駄弾』を撃ちたくないみたい。 その返答を聞いて、私はおちんちんから手を離してシャワーのノズルを手に取る。 「クスクス。そっか…。じゃあ…今日はレナが、圭一くんの足腰が立たなくなるまで満足させてあげるね」 全身の石鹸を洗い流して、私は立ち上がる。 「次は圭一くんの番だよ。レナの身体…綺麗にして欲しいな」 圭一くんと場所を代わって、私は腰を降ろす。 「ん…ふぅ。もう…圭一くん手付きがHだよ。だよ…はぁ」 私がした様に石鹸を付けた手で胸を揉み洗いする圭一くん。 本当は普通に洗って欲しいけど、これくらいは御褒美に許してあげよう。 「…駄目だったか?」 気遣う様に聞く圭一くんに私は 「んぅ…良いよ。でも…優しく…ね」 と、甘さの混じった声で圭一くんに返す。 「ふあぁ…あ。はう…っ。はうっ」 手の平で包み込まれ、下から梳くう様に揉みほぐされる。石鹸のヌルヌル感と合わさって、私の身体が敏感に反応して疼く。 「んうぅ…っ!は…あぁ…はあ…。んっ」 首筋に当たる吐息にほてった身体を震わせて、圭一くんの大きな手に自分の手を重ねる。 「はっ…あ。おっぱいだけじゃなくて…ふぅ、他の所も綺麗にして…?」 そして…そのまま片方の手をお腹の方へ動かす。お腹、脇腹…。舐める様に私の身体を這う圭一くんの手が腰で止まる。 「レナ。立ち上がってくれよ。その方が…綺麗に洗えるからさ」 「はうぅ…。こうかな。かな?」 その場に立ち上がった私の脇から腕を通した圭一くんが、腰からお尻に手を動かす。 「は…。あうぅっ。くすぐったいよぅ…。んふぅ…」 胸とお尻から伝わる圭一くんのスケベな揉み洗いが、私を溶かしていく…。親指で乳首を転がされ、お尻を下から持ち上げる様にしながら優しく揉まれる。 「あっ…はぁあ。やぁ…。あう…」 私は足をガクガクさせて両手で腕にしがみつき、嬉しそうな声で喘ぐ。それは柔肉を掻き分けて、お尻の穴に指が添えられたから。 「はっ…あ…うぅ。ら、らめぇ」 お尻の割れ目に沿って縦に指で擦られる。頭では洗って貰っているだけだと考えていても、やっぱり身体は……愛撫を期待してしまっている。 『少しでもキモチヨクなりたい』 そんな欲望が私を支配し、腕にしがみついていた手が、圭一くんの手を勝手に下腹部に誘導していく。 「はっ…はっ!あ、ああぁ…。あふっ…うぅん!んぅ!はあ…はあぁ」 秘部を甘く痺れる快感が駆け巡る。同時にお尻から太股に移動した手が私を蹂躙する。 溢れ出て来る愛液を指に絡ませて秘部を擦られ、頭の中がトロンとした気持ちになる。 「ふ…あ!あっ!あっ!」 内股を撫でられ、クリトリスに指が触れる度に私の身体が跳ねる。 「レナ…良いか?なぁこう洗ったら気持ち良いだろ?」 「んうっ!っ…あんっっ!や、やあっ…あっはぁ!!…い、良いよぅう!」 クリトリスを優しく揉まれ、弾かれる。発情しきった身体に甘くて痺れる刺激が襲って…堪らない。疼いて疼いて堪らないよぅ…。 でも…でも。私が圭一くんを…食べる側。このまま流されるのも良いけど『スケベなレナ』が満足しないよね。 快楽に支配されそうになりながらも、圭一くんの手を押さえて、甘えきった声と蕩けた顔で私は囁く。 「はぁ…はぁ。もうレナ…我慢、できな…いよぅ。お部屋に行こっ?んっ…おちんちんを食べさせて…。ねっ?」 石鹸を洗い流して、身体を拭くのもそこそこに私達は服を持って部屋に戻る。 「圭一くん…」 私はベッドの上で圭一くんを押し倒して覆い被さる。 「んあ……あっ。あっ…はぁ…はあ。おっきいよぅ…」 そして素早く避妊具をおちんちんに被せて、数度、秘部に擦り付けた後ゆっくり腰を沈めていく…。ほてった身体を溶かす圭一くんの『熱さ』に私は身体を震わせる。 「うお…暖けぇ…。くふ…レナのおまんこの中、ヒクヒクして…はあ。は…はは。やっべぇ」 一週間振りのおちんちんの味に『レナ』が悦んでいるんだよ。だよ…。ものすご~く美味しいって。 「あっう…。はあ…はあ!んぅ…んっ…んぁ!」 身体を起こして、圭一くんの腰の上で足を開く。おちんちんを咥え込み、はしたなくヒクつく結合部が良く見える様に…。 「んっ!あんっ!あん!は…あっ!あっ!」 圭一くんの胸に手を置いて、普段より控え目に腰を前後させる。いきなり激しくしたら、子宮がビックリしちゃうよね?だから、徐々に慣らしていく。 「あふっ!んうぅっ!あっああぁっ!!い、良いよう!ひうぅっ!」 それでも大きな声が出てしまう。下から貫かれる快感には勝てないのだ。 子宮にグイグイと押し付けられるおちんちんの硬さに、私は酔う。圭一くん以外には見せられない蕩けきった顔で喘ぎ、ただただ貪る。 「あっ!あっ!あっ!」おちんちんの頭が私の膣内を拡げながら擦れて、深く奥へと入って来る。 「はっあ!はあっ!堪らねぇ!んぅっ!」 私は身体を倒して圭一くんの唇に吸い付く。舌を口の中に無理矢理侵入させ、私の唾液をたっぷりと送り込んだ。 「んふぅっ!んっ!んっ!んむっ!?んうぅ…っ!」 激しく腰を打ち付け、私は圭一くんの頭に腕を回して抱き締める。互いの舌に吸い付き、甘噛みして戯れ合いながら。 「はうっ!はうぅっ!けぇいちくぅんんっ!止まらないよぅ!あっ!ああっ!おまんこが気持ち良すぎてっ! んあっ!あっ!あっっ!こ、腰が止まらないよぅぅっっっ!!」 私は圭一くんの耳元で叫びながら、荒々しく腰を振る。乳首を指で転がし、舌で耳たぶを舐め回してお腹に力を入れて…。 「レ、レナぁ!!もう無理!はぁっ!イ、きそう…!」 「だぁめ!んくっ!!レナは、まだ…まだなの!はあはあっ!はっ!はっ!はうっ!!」 腰をグリグリと押し付けて、熱を帯びて疼く子宮を刺激する。 発情期な私のそんな求愛行動…。身体が溶けてしまいそうな切ない快感が駆け巡って啼き続ける。 「はっ!はあっ!あっ!あふっ!けぇ、いちくぅんっ!堪らないよぅ!んあっ!あうぅっ…大事な所におちんちんっ!んぁ!あっんっ! グ、グリグリってぇ!ああっ!当たってるよぉ!!」 私は一心不乱に腰を振る。一週間に一度の逢瀬を無駄にしたくなくて…圭一くんの上で踊る。 『寂しかった。甘えたくて何度も誘ってしまいそうになる自分を押さえ込んで、やっと繋がれて嬉しい』 そういう想いを伝えたくて私は乱れる。互いに汗ばんだ身体を撫で、甘噛みして舌を這わし…二人の体温で融け合う。 やっぱり…独り善がりは駄目だよね。私が圭一くんを食べたい様に、圭一くんも私を…。 うん。その方が絶対に良いよ。だから、『次』は圭一くんの番。 「んぅっ!あっ…!はう…は…う!」 でも今だけは……あはは。『悪いレナ』で居たいかな?だって目の前の愛しい圭一くんのかぁぃぃお顔を見たいから。 その後は私が圭一くんにかぁいくして貰うの。大好きな人に抱かれて悦ぶ姿を見せてあげたい。 「っっ!はっ!あっ!くうぅぅ!イ、イク…!はあ…っ!はっ!はっ!」 「い、良いよ!あっ!!イッても良いよ!っは!レ、レナがイカせてあげるんだよ。だよ!」 私は膣に力を入れて、おちんちんを子宮に打ち付け、柔らかくほぐれた膣肉で包み込んで、揉みほぐす。 「はっ!れ、れなぁぁっ!!は…あ!くっ!んっ!んぅ…」 圭一くんの身体が跳ね、熱いミルクが吐き出される脈動を薄い避妊具越しに感じる。 「はあっはあっ!んうぅっ…んっ!んっ!」 私は身体を起こして、腰を前後に擦り付ける。私の膣内で暴れるおちんちんの刺激に軽く達してしまいながら…。 「んあ…あ。あふ…おちんちんが元気いっぱいだよ。だよ。はううぅぅ…ピクピクしてるよぅ」 そう言いながら、敏感になったおちんちんを子宮口でキスしてあげるの。 『よしよし頑張ったね偉い偉い☆』 そんな感じに、おちんちんを労るのだ。濃ゆいミルクを全て出し切るまで。 「んっ…。…おちんちんを綺麗にしてあげるね」 「お、おい!今はま、だっ!?うおっ!」 片膝をついておちんちんを引き抜いて、避妊具を素早く外す。そして、圭一くんの下半身に顔を埋めていく。 「ちゅぶっ!ちゅっぱ!ちゅっちゅっちゅっ!んぅ…ぴちゃぴちゃ」 「は…あ…!くっ!はっ!」 まだ大きいままのおちんちんを口いっぱいに頬張り、はしたない音を出しながら吸い上げる。 「んふぅっ…。ちゅばっ!ちゅっぱ!ちゅっぱ!ちゅぶっ!ちゅぶっ!んっ」 舌先でおちんちんの先を小刻みに舐めながら、尿道に残ったミルクを吸い出してあげるの…。私を酔わせる圭一くん『特製』の媚薬を…。 「はっ…あむ。はふ…はっ。ちゅっ!ちゅっ!……ご馳走さま♪」 数分の間、お掃除をして圭一くんの身体の上に跨がり、おちんちんの裏筋に秘部を擦り付ける。 「はうっ…はうぅ…レ、レナ。まだ満足してないの。はっ…ねぇ…次は圭一くんがしたい様にして良いよ。ねっ?だから…あ…」 秘部でおちんちんをスリスリしておねだりしながら言うと、全部言い切らない内に圭一くんに優しく押し倒される。 「つまり次は俺がレナを美味しく食べる番って事だろ?くっくっく。どうやって料理してやろうかな?」 ずっと私にイジメられて、鬱憤が溜まっていたのだろう。圭一くんが意地悪な顔で私の胸に舌を這わせた。 「っ…はっ。あ…あ。んう」 舌先で乳首を弾かれ、何度も何度も甘噛みされる。両手を押さえ込まれた私は、このもどかしい愛撫を圭一くんの腰に足を絡ませて耐える。 「はうぅ…。はっ…あっ…。うぅ…ん。んっ」 私が身を捩る度にベッドが軋む。半端に達してしまい、疼く秘部に圭一くんのおちんちんが当たり、私は切なくなって甘えた声で啼く。 「は…あ!あ…。あうぅ…!」 乳首を噛まれて、力一杯吸われる。暖かい舌でねぶられ、おちんちんを秘部に押し当てて擦られる。愛液で濡れた秘部からクチュクチュと音が聞こえる。 『もう我慢できないよぅ…』 私は耳元で圭一くんにおねだりする。でも… 「おいおいレナぁ。まだ頑張れるだろ?う~ん…今日はレナに意地悪されたしな。倍にして返してやるよ」 そう言って、圭一くんが私の身体から退いて横に座る。 「あ…。は、はうぅう。や、止めちゃ…嫌だよう…。続き、して欲しいんだよ。だよ」 「ふ~ん。どうすっかな?あっ。おいレナ。さっき風呂で言ってた事を取り消してくれるなら、続きをしてやるよ」 お風呂で私が言った事…。『レナの言う事を聞いてくれたら~』の事だろう。 はう…。ちょっと惜しいかな。かな?けど、今日はいっぱい圭一くんをイジメれて満足したし…良いよ。私が発言を撤回したら…キモチイイ事をしてくれるんだよね? 「ん。レナ、圭一くんの言う事を聞くから…続きをして。…ねっ?おまんこがウズウズして切ないの…早く楽にさせて欲しいんだよ。…だよ」 私は圭一くんの手を取りながら懇願する。秘部に圭一くんの手を誘導して、愛撫をねだる。サカリのついた淫乱な身体を触って欲しい。 「あっ…。はあぁ…あっ。あんっ」 圭一くんの指が二本、私の膣内に挿入される。中でくの字に曲げられた指が性感帯に触れる。蕩けてしまうよぅ…。 「すっげぇ濡れ方だな。指二本がすんなりと入っちまったぞ。美味しそうに咥えやがって…おっ!今、すげぇ締まった」 意地悪な事を言われて、私の身体が悦ぶ。私も『どうしようもない変態さん』だよ。圭一くんが掻き回す指の動きに合わせて、腰を振ってしまう変態さん…。 「あっ!あっ!やぁっ!ああっ!クリちゃんはぁ!ら、らめぇ!」 圭一くんがクリトリスを親指で転がしながら、私の膣を指で擦り、弾く…。トロンとした顔で腰をガクガクさせて、圭一くんの手を握り締める。 「はっ!はふっ!あっむ!ん、んうぅっ!ん…あふ」 圭一くんが寝転がり、口付けしてくれる。舌を絡め取られ、多量の唾液を送り込まれる。 私は喉を鳴らして飲み込む。それはもう一つの『媚薬』。私を発情させる圭一くんの味。 「んふぅっ…。は!あ…くちゅ!ん。ぴちゃ」 私は圭一くんの舌を吸って『もっともっと奥まで愛して』と貪欲に口を動かす。愛撫しやすい様に足を開いて…。 「はっ…。レナ。四つん這いになって尻を俺の方に向けて……………って言ってみろよ」 口付けを止めて、圭一くんが私に囁く。恥ずかしい格好で、恥ずかしい事を言えと。 「はう…あ!は、恥ずかしい…やだよ。やだよぅ…」 そう言うと、圭一くんが指を膣から抜いて、私に背を向ける。 「そっか…。なら仕方無いな。俺疲れたし、昼寝でもするかなぁ?」 意地悪なお預けを食らった私は、圭一くんの横に座って身体をモジモジさせる。 「…意地悪なんだよ。だよ。ねぇ…ねぇ。圭一くんお願いだよ。起きてぇ?」 圭一くんの大好きな甘えん坊さんな声で呼び掛けて身体を揺すっても、狸寝入りを決め込まれてしまう。 「あうぅ~…。言うよ。言うから…拗ねちゃ嫌だよぅ。レナの事、嫌いになっちゃったのかな。………かなぁ?」 身体が疼いて仕方無い。それ以上にこの事がきっかけで圭一くんに嫌われたら嫌だ。 『幸せ』は簡単に壊れてしまうと知っているから…。始めは些細な事でも、後々になって取り返しのつかない事にもなってしまう。私はそれを経験で知っているのだ。 「へへ…。流石レナ。そう言ってくれると信じてたぜ」 ああ。別に私が我慢するという事では無い。妥協…いや許容。圭一くんと私が仲良しになる為の触れ合い。だから許せる。 上手く言い表せないけど、これは二人だけにしか出来ない事…圭一くんが喜んでくれるなら…良いよ。 私は胡座をかく圭一くんに背を向けて四つん這いになる。そして上体をベッドにペタリとつけて、両手でお尻を……拡げる。 「…け、圭一くんのおっきなおちんちんで…レナのスケベな…お尻をパコパコして…ください」 羞恥に身体と唇を震わせ、圭一くんの望んだ言葉を紡ぐ。 「くっくっく!よ~し。レナがそこまで言うなら仕方無いよな。じゃあまずは…」 そう言いながら圭一くんが、新しい下着の入った紙袋を開ける。 「これを着ろよ」 私の手に下着を持たせて、着る様に促す。それは桃色の下着…。大事な所を隠すのが精一杯な大きさで、紐で留める大人の下着…。 恥ずかしがりながらも、しっかりと選んでたの…。こんなHぃ下着を。お尻を覆う事なんて出来っこなさそうな小さい『布』を私は四つん這いのまま履いて、対になったブラジャーも着ける。 「はうぅ…。すっごくHくて恥ずかしい…。こんな下着を選んだ圭一くんは変態さんだよぅ」 「良いじゃねぇか。いや~。それにしても良く似合ってるぜ。レナのムチムチなお尻が強調されてて…くうぅぅっ!堪らねぇ!いっただきま~す!」 「はうっ!はぁうっ!?…あっ!」 圭一くんが私のお尻を両手で鷲掴みし、左右に開いて顔を埋める。そして下着の上から舌を這わすの……お尻の穴に。 「あっ!はあんっ!やっ!けぇ、いちくぅんっ!そ、そんな所ペロペロしちゃ…らめっ!」 本当は嫌じゃないよ。こんな事してくれる位、愛してくれているのだから。 だから嬉しくて、圭一くんの気持ちを盛り上げさせる為に言ってあげるの。 『恥ずかしいよぅ…。でも気持ち良くて堪らないの…』 そういう意味を含ませた甘えん坊さんな声で啼く。 「んあぁっ!あふぅっ…あひっ!あうぅ…。はっ…あ。あ…あ…」 圭一くんの指が下着に触れる。 そして下着を脇にほんの少しずらして、直接舌で舐めてくれる。唾液たっぷりな暖かい舌で、おっきなおちんちんが入れれる様にほぐされる。 指でほぐされなくても良いくらい、何回も時間を掛けて柔らかく拡げられた、いやらしい『スケベ穴』になってしまったのだ。 「あう!あ!うぅ…んっ!ん!」 舌先で突かれて、グリグリと抉られる。続いてザラザラな舌の表明で舐めあげられ、私は発情した身体を跳ねさせて、だらしなく口を開けて喘ぐ。 「あぁあっ!良いよ!良いのぉ!ひうぅ!ゾ、ゾワゾワしちゃうんだよ。だよっ!!」 愛液が下着を濡らし、内太股を伝って行くのを感じる。期待に声を弾ませ、シーツを握り締めて熱くなっていく身体…。 大好きな圭一くんと色々な愛し方を覚えてしまったから…。もう離れられないよ…。圭一くん…私の事、離しちゃ嫌だよ?ギュッてしてくれていないと不安になっちゃう。 「ん…あ…はあ。はあはあ…」 「ふぅ…。そろそろ良いかな?レナ行くぞ」 圭一くんが愛撫を止めて、お尻の穴におちんちんをあてがって優しく擦り付ける。唾液がクチュクチュと音を発てるのを聞こえ、私は我慢出来なくなる。 「意地悪しちゃ嫌……圭一くんのおちんちんが欲しいよぅ。早く来て?…レナ我慢出来ないんだよ。だよ。……あ」 「っはあ。熱…。火傷しちまいそ、う…」 圭一くんのおっきいおちんちんが、私の腸内に侵入してくる。熱くて、硬い立派なおちんちんが腸壁を擦りながら押し拡げてくる。 「はっ…あっ…あ…。あうぅ」 気持ち良過ぎて、身体の力が抜けて溶けていく…。『圭一くん』を全て受け入れて、私は大きく息を吐き出す。 「はあぁ…。あ…あぁ…けぇいちくんがいっ、ぱいっだよ。だよ…はあ」 圭一くんは私のお尻が大好きなの…。熱くて柔らかくて、キュウキュウに締まってて気持ち良いんだって。 だから、すぐにピュッピュッてしちゃうんだよ。かぁいいかぁいい。 「ひあっ…あ!はっううっ!」 圭一くんが私のお尻を掴んで、素早くおちんちんをギリギリまで引き抜いて、力一杯叩き込む。おちんちんの頭が腸壁を引っ掛けながら、荒々しく蹂躙する。 「はうっ!はうっ!はうぅっ…!あふぅっ!」 何回も何回も激しく突かれて私は喘ぐ。甘えた声で啼いて、圭一くんに発情した身体を慰めて貰う。 「ひうぅ!!ひあぁっっ!?あっ!あっ!!あっ!!」 圭一くんが私に跨がって、上から突いてくる。腸内から子宮を小突かれて身体に電気が走った様な痺れる刺激が駆け巡る。 「っはあ!あ!くぅっ!!すっげぇ…!ムチムチしてて柔らけぇ!さ、最高!!」 「あうぅ~っっ!!け、けぇいちくぅんっ!そんなにパコパコしたらぁあっ!!こ、われちゃううっ!!!あひっ!!」 私はワンちゃんの交尾みたいな格好でされるのが大好き…。おちんちんが深く入って、奥まで気持ち良いから…。 圭一くんに犯されている様な感覚が堪らないの。だから凄く感じちゃう。自然にお尻を押し付けて、柔らかいお肉でキュウキュウに締め付けてしまうくらい。 「あぁっ!あっ!!あふっ!!あっあっ!?あぁぁぁぁっっっっっ!!」 強い刺激の連続に私は達してしまう。頭が真っ白になって息が詰まる。蕩けて消えてなくなりそうな甘い甘い御褒美。 「ひあっ!?ら、らめぇっっ!レ、レナ狂っちゃう!!はうぅうっ☆らめっらめぇ!!」 私が達しても圭一くんの腰は止まらない。むしろさっきより…激しい。そしてネットリといやらしい腰使いまで加わる。 「い、今さらっ…止めれる訳ねぇだろ!もうちょっとだから!はあ!はあ!」 敏感になった身体に圭一くんの円を描く様な腰使いは堪らない。身体が跳ねて、息があがる。力が入って、すぐに抜けていく…。 「あああっ!!んあぁっ!あっっ!!あっああぁっっっ!!!」 短時間で何回も達してしまう。熱いおちんちんに腸内を掻き回され、叩き込まれる。 「あっ!や、やあぁっ!!あくっ!はっっ!はっ!!」 私は酸素を求めて口を開けて喘ぐ。圭一くんの乱打を受けて、目の前がチカチカする。 「ひあうっ!ひゃあぁっ!?っんあ!!」 腸壁を擦りあげられ、私は悲鳴にも似た『獣の声』で啼く。 「ううっ!はっ…は…あ!はあ!っ…はあ…はあ」 圭一くんが呻き、私の腸内に熱いミルクを吐き出す。何回も脈打ちながら私の奥を白く染めていく…。 「はっあ…はあ…。っん!やあぁ…ら、らめぇ」 ミルクを吐き出しながら、おちんちんでゆっくり突いてくるのだ。そしてお尻を撫で回し、揉みほぐされる。 「あはぁ……気持ち良かったかな。かな?」 私は満足そうな声で圭一くんに問い掛ける。 「っ…は。…まだまだ。満足してねぇよ。ちょっと一休みしたら…もう一回」 「はうぅう…。圭一くんはお猿さんなんだよ。だよ」 私達は抱き合って小休止をする。体力を回復させなきゃ保たないもん。 「…でも良いよ。あと何回出来るか試しちゃおっか?」 私はクスクス笑いながら圭一くんの胸に顔を埋める。トクントクンと鼓動する心臓の音が心地良い。 「それ良いな!よっしゃ!早速始めるぞ!」 圭一くんが、そう言って私の身体を組伏せる。 「は、はうぅうっ!!」 その後は…うん。疲れちゃったんだよ。だよ。次の日の学校に差し支えるくらい。 え?何回したかって?はう。言えないよ…。…圭一くんが『カラカラ』になるまでかな。かな? それにね…また圭一くんの事が一つ分かったから嬉しいんだよ。毎日が発見の連続で楽しい。 それが何かは…私だけの秘密。教えれないよ。 そんな春の日。圭一くんと恋をした。そして大好きな人に再び…恋をしてしまった。 続く れなぱん!(15)
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その日、鉄平は新装開店したパチンコ店で朝から打っていたが昼過ぎには軍資金が 尽きてしまった。 ソープに行く金を弾き出そうとしていたのに、もうタバコ銭すら残っていない。 前の晩は、裏ビデオを見ながら二回も放出した。だが、今日は女を抱かなければ情 欲の虫がおさまりそうもなかった。帰り道、鉄平の悪の虫が騒いでいた。 昨晩、鉄平がボリュームを上げて裏ビデオを見、マスをかいている間、沙都子は壁 の方を向いて耳を押さえていた…。 鉄平にはおかしな趣味はないが、裏ビデオの喘ぎ声に、耳まで真っ赤にして耐えて いる少女の姿を見ると、もっと恥ずかしい目に遭わせたら、どんな表情をするか、見 てみたい気がしないでもない 沙都子のグリーンのセーラー服のスカートの中から甘いが匂いが洩れることがある。 リナのような女盛りの匂いではなく、沙都子のそれはみずみずしいもぎたての果実の 匂いであった。 (乳臭いだけのガキの匂いとはちがって、あの匂いは、女になりつつある女体の匂い なんだ、もう、沙都子は男を迎える漫丁備ができているんだ) 鉄平は自分勝手にそう思っていた。 原付を玄関脇につけて、家に入る。 沙都子はすでに帰宅しているようだ。スニーカーが、玄関の床に揃えておいてあった。 浴室でシャワーを使っているらしい音がしている。 鉄平は足音をしのばせて、浴室に向かった。 脱いだばかりのセーラー服が洗濯機の上に乗っていた。彼はそれをつまんで、鼻に近 づけた。 甘い少女の匂いが残っている。 鉄平は洗濯機のなかをまさぐって、沙都子が脱いだばかりのパンティを掴んだ。微かな シミが白いパンティに名残をとどめていた。 そして、ほのかな性器の匂いが、ツンと鼻を刺す…。 浴室でシャワーを浴びている沙都子は、鉄平の帰宅にまだ気がついていないようだ。 パンティを投げすてると、鉄平は浴室のドアをガラっと開けた。 「あ、叔父さま…!」 あまりのとつぜんのことに、沙都子が生まれたままの裸体で立ちすくんだ。 白く幼い肉体から湯気を放っている。 沙都子はあわてて背中を見せた。 「沙都子……おれが背中を流してやる」 上体のシャツを脱いで、パンツ一枚になってから、鉄平はズカズカと浴室に入った。 「いやーっ、出てって!」 シャワーの器具をタイルの床に置いて、沙都子が前を隠した。 「おれが背中を流してやるって言ってるんだ」 大きな声を出して、鉄平が恫喝した。 「出てって、ああ、出てって!」 鉄平は恥ずかしそうに胸を隠している沙都子の乳房に手を回した。 少女の手をどけて、鉄平の手がプリプリはじきかえす乳房の肉を掴む。 シャワーから出ているお湯が、沙都子の顔のまえでしぶきをあげている。 「こんなお尻が発達して……ふふ、沙都子ももう一人前の女だ」 少女のうしろからイヤらしい手が伸び、丸いヒップを撫でていく。金色の 産毛が、その体が新品であることを証明してくれているようだ。 朱色に染まって割れている腎部のカーブが蠱惑的だった。シャワーの湯を 浴びて、鉄平のパンツもびっしょり濡れている。その上体はすでに裸だった。 鉄平がシャワーのノズルを沙都子の乳房にあてがった。 「ほれ、こっちを向け」 「いやっ、恥ずかしい…」 鉄平が沙都子の肩を抱いた。 「いいから、オッパイだけ、流してやる」 「いやです……どうしてそんなことするの」 「ほれ……オッパイに当てるといい気持ちだろ」 沙都子は鉄平のもつシャワーのノズルが、乳首をズキッと刺激するのを感じた。 シャワーの湯しぷきが、一瞬鉄平の目を直撃した。目をぬぐっている鉄平の隙 を見て、沙都子は裸のまま、浴室から逃げようとした。 が、浴室から足を抜いたとたん、鉄平が沙都子の足首を掴んだ。 「逃げようったって、そうはいかないんだよ」 鉄平の手が少女の濡れた髪の毛を掴んで、引きずり戻した。 ぶるぶる震えている少女の肩から胸にかけて、鉄平がシャワーのノズルを向ける。 水流が全身をつたい流れていく。 「立って、こっちを向くんだ」 鉄平が鋭く命令した。 「いや・・‥自分でシャワーを使いたいの」 「立つんだ!」 強引な鉄平の怒声に、沙都子は、もう逆らえなかった。 「沙都子、いい子だ、さ、前を向いてあんよを広げな」 鉄平が珍しく猫撫で声を出して、沙都子を立たせた。いやいやをしながら少女は恥ずか しそうに前を向いた。 片手で胸を、もう片方の手で股間を隠している。 鉄平が胸に当てている沙都子の手をはずした。 小学6生にしてはよく発達した乳房だった。青い果実が女として熟れようと、 精一杯に内側から張り始めているように見える。 それにしても、サイズはAカップマイナスというところであろうか。 鉄平が沙都子の体を抱いて、乳房に歯を立てた。 「ああ、痛いッ」 沙都子の青い果実のような乳房に、鉄平の歯形がはっきり残った。ピンク色の柔肌が ささくれて、赤く血が滲んでいる。 「叔父さま、ああ、やだ、もうやだあっ…!」 「いやか、え、おまえの体に俺の歯形がつくのがいやかぁ?」 鉄平が歯形をつけた乳首のまわりを、舌で舐めた。 沙都子には鉄平が狂っているとしか思えなかった。狂犬に逆らったら、どんな目にあわ されるかわからない…。 「そら、もっと大きくアンヨを開くんだ」 恐怖の中で、沙都子が恥ずかしそうに両足をひろげる。 「もう、噛まないで」 沙都子が泣きそうな声で言いながら身をよじった。 「ふふ、いうことをきいたら、もう、噛みはせん」 鉄平が立っている沙都子の秘唇を真下から覗きこんだ。 薄毛ひとつ生えていない肌色の亀裂、それはもぎたての果肉のようでもあった。 「いや……見ないで、叔父さま…」 鉄平が両手で下肢を裂いて、突き出した舌で、若葉を割った。割れると秘肉から、なまな ましい尿道口まで見える。 「アウッ、いやっいやっ」 沙都子が腰を引いた。 ヴィーナスのような美しい少女の裸体がそこにある。犯しがたいほどの、清純な輝きを もった体だった。 沙都子の下肢を抱いて、鉄平が少女のクレバスにキスをした。濡れた秘唇がひらいた。 鉄平が舌を突き出して尿道ロをまさぐる。 「あうーっ、そんなことしたら、あぁーっ、オシッコが出そうになる…!」 沙都子が叫んだ。 「オシッコがしたいのか、えぇ?」 鉄平の目が輝いた。 「いや…、トイレに行かせて」 「だめだ、ここでしゃがんでするんだ」 「ダメ……ああ、お、叔父さまが見てるんだもん」 必死の抗議を無視して、鉄平が沙都子をタイルの上にしゃがませる。白い太ももがまぶしい程だ。 「さあ、沙都子、ここはお風呂だから漏らしてもいい。さ、小便をしてみせな」 「あ~、お顔をあっちに向けてぇ…」 沙都子の哀願を鉄平は無視した。その瞬間、泣きそうな顔で尿意を我慢していた沙都子の内 腿から、小水が虹のように放射された。 終わると、力が抜けた沙都子の隙をついて、鉄平が唇をふさいだ。 「あ、んぐぅ……やだぁっ、叔父さまっ…」 しっかりと唇を割って舌を突っ込んでいく。少女の口腔は熱く濡れていた。 あまりにも惨めで残酷なファーストキスに、沙都子の目尻から涙がこぼれ落ちた。 あばれる少女の唇をおおって激しいキスをしながら、義雄は弾力ある小さな乳房を掴んでいった。 湯を拾びた青い果実は、ほんのり朱色になっていた。 「いいオッパイだ…」 唇を離した鉄平が、乳首を吸った。 乳頭の窪みから、水蜜桃のような味がしている。 「イ、イヤ……」 沙都子は、悪寒をおぼえて身をよじった。 「もう出てって、ああ、おねがい」 むろんそんな願いに耳を貸すはずもなく、鉄平は 片手で乳首を揉みながら、 両脚の付け根に指を触れた。びっくりするほどねっとりした割れ目が、熱く燃えている。 「あー、いやいや! そんなふうに、ああ、いやらしいこと、しないで」 沙都子が泣きそうな顔を左右に振った。 まだ子供のような丸い顔をしているが、胸から突き出した果実のような乳房、 しなやかな腰のライン、そして白桃のように産毛がはえた白い肉体、その全てが 男心をそそる。 鉄平がシャワーを、沙都子の全身に浴びせた。 「あ、自分でさせて」 「いいから、な、沙都子は俺の言いなりになってればいい」 「だ、だって、恥ずかしいから…」 半泣きの少女を立たせてシャワーを使っていた鉄平が、いきなり股間の真下に頭を入れた。 少女のヒップを掴んで、ペろペろと舌を使って秘花を舐める。 「ああっ、イヤ、そんな恥ずかしいことしないでぇっ…」 逃げようにも、鉄平はしっかりとヒップを掴んで爪を立てていて抜け出せない。 その舌がいやらしい動きをしている。可愛いクリトリスをしゃぶり、膣肉を舌で分ける。 処女の秘孔から、ねっとりした蜜液が溢れ出した。 「いやっ、ああ、ダメェ…」 鉄平が舌で花びらを広げながら、シャワーのノズルを敏感な肉の芽に当ててきた。みずみ ずしい秘唇がシャワーの圧力で、もぎたての果実を割ったようにパックリと開く。、 それを見た鉄平の股間の肉棒がいきり立った。 「沙都子―」 鉄平がいきなり沙都子の肩を掴んで、少女の面前にどう猛な男根を突き出した。 「よく見ておけ、こいつをおまえのアソコに入るんだ」 沙都子は思わず失神しそうになった。見るからにどう猛な亀頭の肉傘が、真っ赤になって 腫れあがっている。 こんな大木の根っこのように逞しく太いのが、性器に丸ごと入るなんて信じられなかった。 「沙都子……しゃぶらせてやる」 鉄平が、いやいやをしている沙都子の髪の毛を、ひっつかんだ。沙都子の顔を掴んで、 そそり立った獣のシンボルを、少女の淡い唇に突っこむ。 「ンググ‥・ぐぼっ…!」 沙都子が瞼を閉じた。耳たぶまで真っ赤に染まっている。沙都子は、生まれてはじめて見る 肉棒を、いきなり唇に含まされてしまったのだ。 凶器のような亀頭の肉傘が、口中でピクピクと脈を打っている。なまなましい剛直が 少女の小さな舌のうえであばれまわった。 鉄平は存分に唇を犯し尽くしたあと、タイルの床に沙都子を寝かせた。 そしていやがる沙都子の両脚を思い切りひらかせた。 「やめて……ああ、いやーっ、もういやーっ」 もがく沙都子を床におさえつけて、大理石のように白い両脚を上に持ち上げる。 鉄平が生まれてはじめて見る処女の肉細工が目の前にあった。 鉄平が、ひらいた女芯に舌を這わせ、クリトリスの根元をしゃぶりたてていく。 「あうーっ、うっ、うぅっ…」 沙都子は、もう完全に泣き出してしまった 「感じるだろ、えぇ?、沙都子」 鉄平が唇のあいだに肉の芽をはさんで、舌を使っている。 沙都子が必死に顔を両手でおおった。 男がどうしてこんな恥ずかしいことするのか、まだ子供の沙都子にはわからなか った。鉄平の舌が、敏感なクリトリスをつついている。 「見ないで・・・・‥恥ずかしいから、叔父さまっ…」 沙都子がしゃくりあげながら訴える。 鉄平の指が少女の肉貝を広げている。淡い色艶をした粘膜がひきのばされて、 痛々しい。 鉄平がピチョピチョと音をさせて、秘孔をしゃぶった。小さな秘孔が、みずみずしい 色香を放っている。 沙都子の呻きにあわせて、可憐な秘肉が震えていた。 「ああ、恥ずかしいの、叔父さまったら」 両脚の付け根に、バラの花が咲いたようだった。 少女の内脇が真っ白なだけに、割れたなまなましい淫花の肉が目立った。 そこにうっすらと青い静脈が浮かんでいる。 まだ男を知らない少女のもぎたての秘孔だった。 そこに、雄の剛直を入れるのは、あまりにも痛々しい。 「さ、沙都子ぉ」 いよいよ我慢ができなくなって、鉄平は叫んだ。 少女を抱きかかえ浴槽のタイルに両手を突かせる。 突き出したヒップが悩ましい。鉄平はそのまま、白桃の割れ目から、肉棒をあて がった。 「痛いいぃぃッ!!」 亀頭がめり込んだとき、髪の毛を振り乱して、沙都子が絶叫した。 ひくついている恥唇に、猛々しく皮が向けた亀頭のスポンジ部分を入れられ、 泣きじゃくる。 「ああーっ、やだぁーっ!そんなこと、しないでーっ」 鉄平が亀頭の肉傘をさらに深く入れながら、真っ白な少女のヒップにビンタを加えた。 男の手の形の通りに痛が浮かんでいく。 「痛い、ああ、許してっ」 沙都子が死ぬ思いで可憐なヒップを振り立てる。 亀頭の肉傘がもぐって、膣肉から、ネチッと音を発した。 こんな恥ずかしいことをされて、いくら叫んでも、誰も助けにきてくれないのが哀くてならない。 鉄平がグイッと腰を使って、真っ赤に腫れた逞しい亀頭をさらにもぐり込ませていった。 「あ、あ……許して、叔父さま」 鉄平は沙都子を抱いて後ろ向きにさせ、タイルの浴槽の縁に手をかけさせた。 ふっくらとあたたかな少女の白くて丸いヒップが、こちらに向かって突き出している。 沙都子が肩で息をしていた。双腎をしっかり抱いて、鉄平はゆっくりと愉しみながら、処女の おちょぼロを肉棒でこじあける。 「抜いて、ああ、痛いの、お願い抜いてっ…!」 沙都子が震える声で哀願した。 「ははは……可愛いケツだなぁ沙都子」 剛直が花唇をこじあけ、亀頭をさらに可憐な膣口に送り込んだ。 少女の膣口は狭くて、秘奥にとろけるような雌芯の熟さを感じさせてくれる。 亀頭の裏側の筋の部分が、ピクリと蠢いた。恐怖のせいで、もぎたての恥裂がピクピク している。 猛々しい動物の男根が、秘孔をしっかり塞いでいた。沙都子はあまりのことに気を失いそ うになっている。 男の雁高のエラを頬張って、真っ赤なザクロのように、秘唇が裂けていた。おちょぼ口のような 幼い性器をつついて、男のどう猛な雁高なエラがさらに入りこんでいく。 「アウッ、ああ、い、痛いーっ」 沙都子が股間が引き裂けるのを感じて、泣き叫んだ。 「沙都子、なんで泣くんだ。はじめは痛いかもしれんが、やっているうちに、気持ち がよくなるんだ」 もはや亀頭の肉傘はスッポリ収まっていた。 亀頭全体が痺れるような、締めつけられる快感がある。 「抜いて……アーッ、裂けちゃうーっ」 「どこが裂けそうなんだ?ん?」 「ああー、あ、ぁ…!」 真っ赤に腫れた膣肉が、男のドリルのような剛直でえぐられていく。 沙都子はあまりの激痛に泣き喚いている。 「どうだ……痛いだけでなく、ふふ、オメコが、気持ちいいだろ」 残酷にも雌芯にまで肉棒を突き刺しながら、鉄平が囁いた。 経験のない美少女に、そんな卑猥な三文字卑語を囁くなんてあまりに残酷であった。 沙都子は鉄平の言った三文字卑語を聞いて、耳たぶまで真っ赤になって心臓が割れそう になる。 沙都子にとって、あまりに早い男女の儀式の洗礼だったが、股間をえぐられるような 痛みの奥に、かすかな快感の牙がひそんでいた。それがかえって恐かった。 その間にも淫らな肉棒が、幼い女芯をかき回し続け、焼けるような痛みのなかに、疼きが走る。 男根は半ばまで収まり、ヴァージンの秘貝が完全に割られていた。 勃起した剛直が、ゆっくりと、秘唇を出たり入ったりしている。 …ギシッ、ギシッ… 肉がきしむ淫らな音が立てていた。 「…もう…許して……、ああ、叔父さまっ…」 沙都子が焼けるような痛みに悶えている。 「こうして、おまえは女になるんだ…・ふふ、こんな恥ずかしいことを、男におねだり するようになる」 鉄平はふたたび奈美の耳元で卑猥な卑語を囁いた。そして、少女を後ろから抱えて、 指をVの字にさせて乳首をつまんで刺激を送りこむ。それからその指で、鉄平と沙都子の 合体している部分をまさぐった。 ぴっちりと互いの肉が密着していた。 ぬめりとした処女の肉裂から熱気が溢れるている。 亀裂からむけて腫れあがったクリトリスの粒が、鉄平の手にふれた。それを根元を揉んでから 指でグニュリと潰す。 沙都子が泣きじゃくった。 「アギイ、痛いっ、痛いーっ」 少女の叫びを聞きながら、鉄平は肉棒の先端を思い切り突っ込んだ。よじれたヴァージ ンの秘肉が裂けていた。 真っ赤にただれて、秘唇が充血している。 「同級生は、まだセックスがどんなもんかも知らないだろうに、お前はこうやって 男のチンポを喰わえこんで、よがりまくってるんだよなぁー!とんだ淫乱小学生だ!」 鉄平が、狂ったように腰と男根を打ち続けながら言い喚く。 その言葉責めに、言っている自分が興奮してしまったらしく、鉄平の下半身がブルッと 痙攣をはじめた。まるで電気に打たれたようなエクスタシーが、背筋を襲った。 「イヤ、イヤ、ああ、叔父さまーっ」 沙都子のひきつった声とともに、おぴただしいマグマが少女の雌芯に浴びせられた。 それは間欠泉のように、幾度かの中断をはさみながら一種リズミカルに男の情欲を吐きだ していく。 やがて白濁した体液が、粟の花の匂いをただよわせていった…。 沙都子は体内に浴びせられた熱いものを感じて、絶望的な気持ちになった。 涙も感情も枯れ果てて、死んだように動かなくなる。 痙攣している沙都子の白い内腿に、タラリと何かが伝った。 それは破瓜の血と、精液の入り混じったピンク色の淫液であった。 淫辱皆殺し編完
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僕が一人の人間から目を離せなくなるというのは、初めてだった。 小学生のころからそんなに友達は多くなかった。 別に、少なかったわけでもないけど、僕の対人関係能力に関しては、 普通、いやそれ以下だったかもしれない。 それは、他人にそれほど執着することが無かったから。 今こうして友達として話している、佐藤も、友人として見る、というには抵抗があった。 出会って一週間だというのに、友達と呼ぶには失礼かもしれないという本、僕の独断によるものだけど。 佐藤は言った。 「ところで、シン。お前……なんだ、好きな子とか居るのか?」 佐藤がいやらしく笑う。 「え? す、好きな子?」 うろたえる僕に、太郎 ――ちょっと可愛そうな名前だが、横山太郎という、川原のエロ本を投げてくるので有名な男―― が、ちゃちゃを入れる。 「赤くなんなって、わかってる、礼奈だろ? 竜宮礼奈」 「しっ、声でかいって……」 幸い、休み時間中だったので、あたりは騒がしかったから、僕たち三人以外には聞こえていなかったようだ。 「……まぁ、そうだよ」 「ほう、シンにしてはなかなか素直じゃないか…… 俺は、あいつだよ、町嶋。お前んち、隣なんだろ? 今度会う口実作ってくれよ。 俺、礼奈に教科書貸したことあるからさ、お前よりちょっとは話やすいはずだぜ……交換な、交換」 つまり、佐藤は僕と仲がいい町嶋鏡子に用があるのであって、僕に用は無い……んだと思う。 僕が他人に執着しないというひとつの要因が、鏡子だった。 僕にはんだよくわからないけど、 鏡子は僕以外の男からみたらやたら魅力的に見えるらしく、 僕に会う口実を作ってくれという奴が後を絶えなかったからだ。 一週間というのは、平均的なタイムだ。 でも、今回はちょっと違う。 以前までは僕の方にいいことなんか無くて、一方的にセッティングの要求をされるだけだったから。 小学生の癖にそんなことをたくらむ人間が多かったのは、僕にとって少々ショックだった。 もう大分なれてしまったけど。 「おいおい、俺は蚊帳の外かよ?」 「うっせー、お前はエロ本で、も投げて暮らしてろ」 「馬鹿、おまえらなぁ、あんなちっちゃいおっぱいのどこがいいんだよ? 男ならもっと大きいのを」 とりあえず、必要以上に大きい声で話す太郎を、僕たち二人は早急に無視した。 そのうちあだ名が決まるだろう。太郎じゃ可愛そうだ。 「善は急げだ、シン、今日の放課後いけるだろ? 早速礼奈とセッティングしてやる」 昼休み、いつものように席をあわせて弁当を食っていたときに、突如佐藤は肩をばんばんと叩いて言ってきた。 半ば忘れかけていたことを、突如として出されたことで、過剰な反応をしてしまう。 「きょ、今日って……確かに予定は無いけど……鏡子のほうは分からないよ?」 「俺は明日以降でもいいから。でも、竜宮は別だ。誰かに取られちまうぞ?」 「取られるってそんな……物みたいに……」 「確かになぁ、竜宮って可愛いもんなぁ」 太郎にそういわれて、なんとなくちらっと竜宮の方を見てしまう。 女の子のグループを形成しており、視線さえ送りづらかったが、 和気あいあいとほかの女子と話をしていたのを見て、やっぱり可愛いと思った。 そう、可愛いと思ったんだ。 「んじゃあ、放課後、な」 そう言って、佐藤は飯を食べてすぐ、グラウンドのほうへと走っていった。 僕にもあれぐらいの元気があったら、こんなに意識する前に話しかけられているだろうか。 「俺もちょっと行ってくるわ」 結局最後は、僕一人で弁当を食べることになってしまった。 ただそばに居るだけで、どきどきしてしまう。こんなんじゃ駄目だ…… 「……んで、こっちが信也、みんなシンって読んでる。覚えてくれた?」 「うん、みんな覚えたよ」 トリップしていた僕に、礼奈は笑顔を向けてくれた。 「そ、それでさ、今度みんなでボーリングいかない? 俺ら三人と、あと誰か連れてってさ」 佐藤もこういうことに慣れているわけじゃないんだろう。この言葉を言うのに、ずいぶん長い時間を費やしてしまった。 本当に……いい奴だ。 「うん、いいよ」 また、礼奈は笑顔を見せる。 僕たちは、ボーリングに行ったり、学校の休み時間に普通に遊べるぐらいの仲になった。 鏡子と佐藤も同じ感じで、いちいち何があったとか報告してくる佐藤にイライラしながらも、 僕たちは、ずっと、仲が良かった。 ずっと……一ヶ月間だったけど。 十三年も生きていない僕たちにとって、その一ヶ月は、永遠だった。 「れ、礼奈、かふっ、れぃ、な」 「気安くその名前で呼ぶなぁぁッッ!!」 無慈悲な一撃が、僕の脳天を砕いた。 きっと血が出た。 もうこれは、決定的だ。 さっきのわき腹への一撃なんかとは比にもならないぐらいに、決定的な一撃。 「……礼、奈……僕を……信じて?」 僕は、礼奈に手を伸ばした。 礼奈の動きが一瞬だが、止まる。 なんとかその間に、倒れてしまった体を、上半身だけ起こした。 頭がやられていたせいか、体が思うように動かなかった。 「礼……奈……」 最後の一撃は、僕から少しの間、光を奪った。 痛みだけが広がる闇の中で、僕の罪を繰り返し、繰り返し、鈍った頭に言い聞かせる。 僕は礼奈に恋をした。 ―完―
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「悟史くんが目を覚ましましたっ!」 監督の、そんな嬉しそうな報告を聞いてから約一週間が経った日。その日も、私は悟史くんの病室へ看病に来ていた。 「悪いね、詩音。毎日わざわざ来て貰って」 ベッドに寝ている悟史くんが言う。 「良いんです! 病人は余計な事を言わない!」 私はベッドの傍らの椅子に座り、リンゴの皮を剥いていた。 「でも、詩音も学校とかあるんだろ? そっちの方は大丈夫なのかい?」 「大丈夫です! 病人は余計な心配をしない!」 学校は、このところずっと休んでいる。しかし、今の私にとって、悟史くんの看病以外に重要な事など、この世界にありはしない。 朝自分の家で起きて、診療所へ看病に行き、そしてまた自分の家へ戻って休む。単調な生活だが、私はそれが出来る事をこれまでずっと待っていた。だから、今の生活に何の不満も持っていない。むしろ、幸福を感じているくらいだ。 「不良だなぁ、詩音は」 「ん~? 私が不良なら、何年も学校を無断欠席していた悟史くんはどうなるんです? さしずめ、番長ですかぁ?」 「む、むぅ」 彼は、困ったようにお決まりの台詞を呟いた。この可愛らしい彼に、番長なんて肩書きは似合わなすぎるな、と自分で言って思った。 「さ、リンゴが剥けましたよ。悟史くん、口を開けてください」 一欠片のリンゴをフォークに刺し、私はそれを悟史くんの前に差し出す。 「い、いいよ。それくらい、自分で食べられるから」 そう言って、彼はフォークを自分で掴もうとする。私はそれを避けるように持っているフォークを動かす。そして、二人で揉み合う形になった。 「強情ですね悟史くんは。昨日もそう言って夕食全部自分で食べちゃったじゃないですか」 「あ、当たり前だろ。手が使えない訳じゃないんだから」 「悟史くんの都合なんて関係ないです。私が悟史くんに食べさせてあげたいんですから」 「な、なんだよそれ」 このようなやり取りもまた、私にとって嬉しい事だった。いや、悟史くんと会話できている事、悟史くんとふれ合っている事自体が今の私にとって嬉しい事なのだ。 一週間前までは、そんなことすら出来なかった。私には、ただ悟史くんを見ている事しかできなかった。その悲しい過去が、今この瞬間の幸福を更に大きく私に感じさせるのだ。 「さぁ、そろそろ観念してください、悟史くん」 そう言って私は片手で悟史くんの両手を押さえつける。 「くっくっく。これでもう、無駄な抵抗は出来まい!」 「む、むぅ!」 尚も抵抗する悟史くんの口に向け、私はゆっくりとフォークを近づけた。 「あっ」 私と悟史くんは同時に声を上げる。悟史くんの抵抗が予想以上に大きかったため、フォークをベッドの上に落としてしまったのだ。フォークは、私が座っている場所の反対側へ転がる。 「あちゃ~。ごめんね、悟史くん。今取りますから」 そう言って、私は椅子から立ち上がり、フォークを取りに体を伸ばした。と、その時私の足に何かが引っかかった。そして、それによりバランスを崩し、私は悟史くんに向かって思いっきり倒れかかってしまった。 「ご、ごめん。大丈夫、悟史くん?」 「へ、平気だよ」 悟史くんはそう言ったが、何処か様子がおかしかった。目を明後日の方向へ向け、顔を少し紅潮させている。 「どうしました、悟史くん?」 私が聞くが、悟史くんは何も言おうとしない。ただ、何かに対して慌てた様子だった。 不思議に思い、私は周囲に目を回す。すると、その原因はすぐに見つかった。 胸だ。私の胸が、悟史くんの膝に当たり、つぶれているのだ。だから、悟史くんは恥ずかしそうに顔を赤らめているのだろう。 私は、悟史くんが急に愛おしくなった。彼が、私を女の子として見てくれている事が改めてわかり、嬉しかったからかもしれない。もしくは、女性の胸が触れたくらいで大慌てになる彼の可愛らしい様子に、私の中の何処かが引っか かったからかもしれない。 私は、悟史くんの目の前まで顔を近づけた。悟史くんが、驚いたような表情をする。 「詩音……?」 「ごめんなさい悟史くん。私もう……」 言って、私はベッドの上の彼に体全体を預けるように倒れかかる。そして彼の口元へ向かって、私の唇を徐々に近づけていった。 「ん……」 二つの唇がふれ合う。最初、悟史くんは驚いたように全身を強ばらせた。しかし時間が流れるにつれ、力が抜けてゆく。そして、最後には私の背中に手を回し、優しく抱いてくれた。 それはつまり、悟史くんが私を受け入れてくれたという事。それを理解し、私の心の中は幸せで満たされ、彼と唇で繋がっているこの一秒一秒を、私は深く噛みしめた。 しばらく経って、私たちの唇が一旦離れる。私も悟史くんも、顔を真っ赤にしていた。私の心臓がドキドキと鳴る。そして、悟史くんの心臓の鼓動も、抱き合っている私の体に激しく伝わってきた。 「私……悟史くんが好きです」 胸に詰まったこの思いを、私はそっと彼に向かって言った。 悟史くんはにっこりと笑う。 「僕も……君の事が好きだよ、詩音」 そう言って、いつかのように私の頭を優しく撫でてくれた。 ――思いが伝わった。ずっとずっと伝えたくて、ずっとずっとその瞬間を待っていたこの思いが、悟史くんに伝わった。 私の中に幸せが巡る。もう、絶対に悟史くんを手放さない。もう、絶対にあんな悲しい思いはしない。そう思いながら、私はその幸せを全身で感じていた。 いつの間にか、瞳から涙がこぼれた。でも、私はそれを拭おうとはしなかった。だって、これは幸福の涙だから。あの時流した悲しい涙とは違う、永遠に流す日は無いと思っていた涙だから。だから、それを拭うと目の前の幸せが壊れてしまうように感じて、私はただポロポロと大粒の涙をこぼし、悟史くんの胸を濡らした。 悟史くんが心配そうにこちらを見つめる。だけど、少ししてすぐにそれは優しい笑顔に変わった。そして、再び私の頭を、そっとあやすように撫でてくれた。伝わったのだ。この涙が、悲しみにあふれた涙でない事を。拭う必要の無 い涙である事を。 しばらくして、涙が止まる。そして、再び私は悟史くんが愛おしくなった。 もっと、悟史くんとふれ合いたい。もっと、悟史くんを感じたい――。そんな思いが、涙の代わりに私の中でいっぱいになった。 「ん……」 自然と私たちは再び唇を重ねていた。でも今度はさっきと少し違う。ちょっと大人な、深い口づけ。 「くちゅ……ん」 ベッドの上でお互いに強く体を抱きしめながら、獰猛な獣のように私たちは互いの唇を求めた。私と彼の口の間では二人の唾液が混ざり合い、そして小さく水音をたてる。私たちは、その音を欲しているかのように、執拗に互いの舌と唇を舐め合った。私は、その中で確かに悟史くんの味を感じたような気がした。 どれくらい時間が経ったのだろう。いつしか、私たちは塗れた唇を離し、恍惚とした表情で見つめ合っていた。長い長いキスだったからだろうか、私たちの呼吸は少し荒い。 と、その時、私の内股に何か硬いモノが当たった。何だろうと目を落とすと、ソレは悟史くんの股間部にあった。 「……悟史くん。雰囲気ぶちこわし過ぎですよ」 「ご、ごめん……」 本当に悪い事をしたかのように悟史くんは謝罪した。しかし、私は悪い気分ではなかった。悟史くんが、私の体で快感を得てくれた事が嬉しかったのだ。 そして同時に、もっと悟史くんに快感を与えてあげたいという感情が、私の中に芽生えてきた。 「悟史くんって、もうどれだけオナニーしてないんですか?」 私の直球的な質問に、悟史くんは狼狽える。 「……え? ……ぇと、ここに来てから、ずっとかな……」 耳を澄まさなければ聞き漏らしそうな声で、悟史くんは言った。 「へぇ、そうなんですか」 つまり、それだけの精子が悟史くんのここには溜まっているのか。まぁ、それも当然だろう。寝たきりで自慰行為をしていたなら、さすがに驚く。 「じゃあ、今日は私が出させてあげますっ☆」 「えっ!? で、でもこんな所で……」 「安心してください。今日は休日だから、この診療所には私と悟史くん以外誰もいません。監督も、悟史くんの事は全面的に私を信頼してくれていますしっ」 「でも、だからって……」 この期に及んで尚も渋る悟史くんに対して、私は実力行使を行った。 「うっ……!」 「言っておきますけど、悟史くんの本心はバレバレですよ? さっきキスしたとき、やけに強く私の体を抱きしめてきましたよねぇ?」 言いながら、私は彼の股間部をゆっくり、しかし激しくパジャマの上から手の平でなで回した。それに反応して、悟史くんのアレがビクビクと痙攣するのが、直に手に伝わってくる。撫でるだけでこんなにも反応するとは、やはり相当溜まっているらしい。 「出したいんですよねぇ?」 上目遣いで、悟史くんの目を見つめた。彼は苦悶の表情を見せている。だが、その更に奥にある、快感への悦びの表情を、私は見逃さなかった。 もう抵抗するのは無駄と思ったのか、悟史くんは目を背けながら小さく頷く。それを境に、私は手の動きを止め、彼のズボンとパンツを脱がしにかかった。 そうして、私の前に彼の陰部が露出される。少し小さめながらも硬く反り返っているソレは、皮に包まれた先端から粘り気のある液体が流れており、更に全体からむせ返るような男の子の臭いを出していた。さきほどの刺激がまだ残っているのか、時折ビクビクとその身を跳ね上がらせる。 「凄いですね、これ……」 実際に見るのは初めてというのもあるが、ソレの凄まじい様子に、私は少し驚いた。 「……は、はは」 悟史くんは苦笑いをする。恐らく、悟史くんもこういった形で他人に見られるのは初めてなのだろう。どう反応すれば良いのかといった感じだ。私も、これをどう処理すればいいのかわからないでいた。 「悟史くん、どうして欲しいですか?」 わからないので、聞いてみた。 「さ、さぁ……」 そして、沈黙が訪れる。どうしよう。このままでは埒があかない。 「ん~……、えぃっ☆」 なんとなく、指で先端を弾いてみた。 「痛っ! い、痛いよ詩音……!」 悟史くんが苦しそうに言う。どうやら、本気で痛いらしい。 「ご、ごめんなさい」 予想以上に痛そうだったので、私は慌てて謝った。そこまで敏感なのかコレは。どうも、扱いづらいなぁ……。さっき撫でたときは気持ち良さそうだったのに。 「じゃあ、これはどうですか?」 そう言って、私は悟史くんのソレを右手で包み込むように握った。硬い感触が手のひらに伝わった。 「あ、あぁ、うん、今度は大丈夫……」 悟史くんは、少し顔を赤らめながら言う。 しかし、まだ快感はほとんど得ていないようだ。このまま握っていても、射精に至る事は難しいだろう。……確か、こういう時は上下に動かせばいいはずだ。 私はいつか興味本位で見たビデオを頭の中で再生させながら、その通りに手を動かした。先端の辺りを包む皮が、上下にスライドする。 「うっ……」 悟史くんがうめき声を上げる。しかし、嫌がっている様子はない。多分、これで正解なのだろう。 「き、気持ちいいですか悟史くん?」 恐る恐る私は訊いた。 「……はぁ、……っ……ぁ、う、うん」 悟史くんは顔を真っ赤にし、更にかなり呼吸が乱れている。苦悶と悦びに満ちたその表情からは、これがかなり気持ちいいのだという事が、考えないでも伝わってくる。 その反応が面白かったので、私は上下する手に更なる力を加えた。グチャグチャと悟史くんのソレの先端から溢れる汁が音を鳴らし始めた。その汁の量に比例するかのように、悟史くんの呼吸が更に乱れてゆく。 「はぁっ……ぁあ、……ぅっ、……し、詩音……で、出ちゃう……」 しばらくして、悟史くんが必死の形相で何かを訴えてきた。 「へ、何です?」 私はそれがよく聞き取れず、悟史くんに聞き返す。が、悟史くんからの返事は、乱れた呼吸と喘ぐような声が混じったもの以外、何も無かった。私は不思議に思いつつも、右手を更に強く動かす。 「……うっ!!」 そんな声が聞こえ、悟史くんの体が大きく揺り動いたと思った瞬間、私の持っているソレがビクビクと痙攣し、そして先端から何かが吹き出した。 「ひゃっ!」 私は思わず悲鳴を上げる。吹き出した何かは、凄まじい勢いで辺りに散らばり、ベッドの上のシーツ、そして私の顔や服に降りかかった。 「こ、これが、精子ですか……?」 頬についたその液体を指で拭いながら、私は呆然と呟いた。指に、ヌルヌルとした感触が伝わる。それは白い色をしていて、指で弄んでいると、糸が引くほどの粘着性を持つ液体だった。 辺りを見回す。シーツや布団は悟史くんの出した精子に濡れ、グチャグチャになっていた。よく洗濯しないと、もう使えそうにない。私自身も、顔だけでなく髪にも大量にかかっており、また、服は胸の辺りを中心に濡れ、薄い生地だったため、液体の冷たい感触が地肌にまで伝わってきた。 そして、悟史くんの問題のソレは、射精を終えて満足したのか、先端から少しの液体を流しつつ、勃起していたさっきとは見違えるほど小さく萎み、腿の辺りに倒れ込んでいた。 「悟史くん、出し過ぎですよ……」 少なくとも、私が以前に見たビデオの男優より、二、三倍は出している。 「ご、ごめん、つい……」 心底申し訳なさそうに悟史くんが言った。かなり疲れた表情をしている。男性にとって、射精とは結構エネルギーを使う行為らしい。 周囲には、精子独特の生臭い空気が漂っていた。さっき悟史くんのアレから出ていたのと似たような濃い匂い。これが、男の子の匂いというもの何だろう。 トクン、と心臓が高鳴った。その臭いの発生源が自分の体にべったり付着している事を意識すると、体の奥底から燃えるような何かが込み上げてくるのを感じる。これは、いったい何なんだろう……? 「もぅ、服がべちゃべちゃじゃないですか」 そう言いながら、私は着ている服を脱いだ。精子で濡れてしまったからというのは勿論だが、脱がなければ体が火照って仕方が無いという理由もあった。 あの燃えるような何かが、私の体を熱くさせるのだ。それはまるで、あの何かに服を脱がされたような気分だった。 上半身に纏っている物はブラだけとなった。しかし、さきほどの暴発はよほど凄まじかったようで、悟史くんの精子はブラにも染みこんでおり、更に少し露出している私の乳房の谷間も濡らしていた。だというのに、まだ体は熱い。 本当に、何なんだろう……。 ふと、悟史くんの視線を感じた。不思議に思い、こちらから目を合わせようとすると、彼は目を明後日の方向へ動かす。 「どうしたんです、悟史くん?」 「い、いや……」 彼は気まずそうに何かを誤魔化した。しかし、彼のある部分の変化から、彼が何を見ていたのか見当は付いた。 「悟史くん、私の胸、気になりますか?」 悟史くんは顔を真っ赤にして、何も答えない。私にはその様子が滑稽で仕方がなかった。なぜなら、彼は必死に自分の本音を隠そうとしているが、彼の股間部は元気そうに堂々と勃起しているのだから。 「くすくす。悟史くん、おっぱい好きなんですね」 私は笑いを堪える事が出来なかった。 もう、隠すのは無理と観念したのか、悟史くんは頭から湯気が出そうな程顔を赤くしつつ、ゆっくりと頷く。そんな彼の様子を見て、私は自分の体が更に熱くなるのを感じた。 「じゃあ、良いことしてあげます」 そう言って、私はブラを取り去った。これでもう、私の上半身を隠す物は何もない。二つの乳房が――自分でも大きさと形に自身を持っている――、悟史くんの前にさらけ出された。 悟史くんが生唾を飲んだのが、私からもわかった。私は、その様子に笑みをこぼしながら、体を悟史くんの股間部の前、足の間に挟まれているような形に移動する。そして、ゆっくりと体を下げ、二つの乳房を悟史くんのアレの目の前まで持っていった。悟史くんは、何処か期待に満ちた表情でその様子を見つめていた。 「ぇっと、確かこうだったかな」 そう言って、私は二つの乳房を両手で持ち上げる。そして、悟史くんのアレをその中心で挟むように飲む込んだ。これも、ビデオから得た知識である。 「……う」 瞬間、悟史くんが声を上げる。射精したばかりで、まだ彼のソレはこの程度の刺激にも敏感なようだ。悶える彼の様子は、少し可愛らしかった。 「ふふふ、動かしますね?」 言って、私は悟史くんのソレを更に強く挟み込む。そして、上下に擦りつけるように動かした。私の胸の中心で、悟史くんの勃起したソレがビクビクと反応するのを感じた。 「うっ……ぁ」 悟史くんが、熱い吐息を漏らす。私は上目遣いでその様子を見ながら、手と乳房を動かした。 しかし、少し思うようにいかない。何というか、所々で引っかかってしまい、うまく悟史くんのソレを擦る事が出来ないのだ。どうやら、乳房にかかった精子と私の汗だけでは、潤滑油としてはまだ足りないらしい。 「……ん」 そこで、私は唾液をたっぷりと口の中に溜め、それを悟史くんのソレの先端部分にかけた。唾液は私の口から糸を引いて落ち、狙い通りに悟史くんの尿道口の辺りを濡らす。 「……し、詩音?」 ビクッと悟史くんの体が反応した。男性器の先端は、特に敏感だという事をどこかで聞いた事がある。大きな塊となって落ちた私の唾液は、悟史くんのソレに結構な刺激を与えたようだ。 私は、先端から竿の部分に垂れ落ちた唾液を、自分の乳房で全体に馴染むように伸ばした。ネチャっと音を立て、途端に私の乳房と悟史くんのソレの間の滑りが良くなる。これなら、もう少し強めに擦っても大丈夫そうだ。 グチャグチャと、卑猥な音が室内に響いた。私の乳房は、悟史くんの精子や先走り汁、そして吹き出た私の汗や、唾液に塗れ、艶やかな光を発した。その中で、悟史くんのソレは嬉しそうに溺れている。 ――悟史くんと私の出した体液が、混ざり合っている。そう考えると、自分の中の熱い何かが、更に熱を帯びた気がした。 「はぁ……、どうですか悟史くん。ん……気持ちいいですか?」 いつの間にか、私も息を乱していた。体が、熱く上気して仕方がないのだ。 「ん……あっ……ぁあ、……はぁあ、……う、うん……、良いよ、詩音……はぁ」 そして、私以上に悟史くんは荒い息を吐き乱す。それに呼応するかのように、私の胸の中で彼のソレは、狂ったようにビクビクとはね回る。 「……ん、はぁ……じゃあ、これはどうです?」 言って、私は既に硬くなっている自分の乳首で、彼のソレの先端部分を小突いた。 「うぁあっ……!」 それがあまりに新鮮な刺激だったのか、悲鳴のような声を上げながら悟史くんは急に体を反らす。私はそれを押さえつけるように、更に両手に力を込めた。 「……あぁっ! う、……し、詩音。もうだめ、……また、出る……よ……あぁっ!」 「はぁ……、良いですよ。……思いっきり、出してください……!」 私は、上下させる乳房に限界まで力を込める。いち早く、悟史くんを射精に導きたかった。それは、もはや悟史くんへの奉仕心からではない。悟史くんの出す精子を、彼の欲望が詰まった液体を、一秒も早く私の熱を帯びた体が欲し ていたのだ。 「ぁ……っ! 出る……っ!」 瞬間、これまでになく悟史くんのソレがビクビクと痙攣するのを感じた。そして、彼の体が私を跳ね飛ばしそうなくらい反り上がったかと思うと、ソレの先端部分から再び白い液体が、火山が噴火するときのように吹き出した。 その量は、さきほどの比ではなく、私の顔や髪や乳房、もはや全身に近い部分が彼の熱い精子によって汚された。 「はぁっ……! はぁっ……!」 悟史くんは、呼吸困難に陥ったかのように必死に酸素を求めて喘いでいた。 対称的に、彼のソレは、役目を終えたかのように静かに萎れ、動くとすればたまにビクリと痙攣して、先端からまだ残っている精子を吹き出すくらいだった。 指に付着した彼の精子を、舌で舐める。それは、全くの無意識的行動だった。自然に、私の体が彼の精液を得る事を欲したのだ。 味は、苦いような甘いような、よくわからない味だった。だけど、その奥底から確かに悟史くんの味を感じる。これは、私の好きな人の精子。私の好きな人が、快感の果てに出した体液――。 もっと欲しい。彼の体液を、もっと感じたい。こんな風に体にかけるだけじゃない。私の中に、直接入れて欲しい。そんな考えが、私の中をいつの間にか熱く支配していた。 「悟史くん、……まだいけますよね?」 私は訊いた。しかし、悟史くんは自分の呼吸を落ち着けるのに精一杯で、私が何を言っているのかも理解できていないようだった。 ……だけど、それでも構わない。例え悟史くんの返事がノーだったとしても、私の体に湧き上がる欲求は、既に抑えられそうにないほど膨れあがっていたからだ。 私は精液がべったりと付着した自分のスカートを脱ぎ、更にその下に履いていた下着も脱ぎ去った。つまり、全裸となった。悟史くんは、そんな私の姿をボーッと見つめている。思考も呼吸も、まだ落ち着かないらしい。 私は、そんな悟史くんの股間部に手を伸ばす。手に取ったソレは、さっきまで私の胸で溺れていたモノと同じモノだとは思えないほど小さく、そして柔らかい。 私は立ち上がって悟史くんに跨るような格好となり、だらしなく萎んでいるソレを無理矢理自分の股間部へとあてがった。私の股間部は、既に自らの出す液体でグチャグチャに濡れていた。 「え……、詩音……?」 そこでようやく目の前の状況が理解できたらしい。悟史くんは、慌てたように声を上げる。 「……ごめん悟史くん、私もう我慢できません」 言って、私はまだ柔らかい悟史くんのソレを、自らの中へ一気に挿入した。 その瞬間、鋭い痛みが私の体を貫く。 「し、詩音……大丈夫かいっ?」 結合部から流れる鮮血を見て驚いたのだろう。悟史くんは、心配そうに言ってくれた。 「だ、大丈夫です……」 破瓜の痛み。でも、私はそれに怯まなかった。そんな傷みより、悟史くんと繋がったという悦びの方が、遙かに大きかったからだ。 私は、ゆっくりと体を上下させ、いわゆる騎乗位の形で行為を開始した。 「……う」 悟史くんが呻く。行為を開始して数秒も経たないうちに、悟史くんのソレが私の中で硬さと大きさを取り戻しているのを感じた。それにつれて、膣を通じて私に伝わる快感も大きくなってゆく。 「はぁっ……さと……し、くん……ぁっ」 「し、……しおん……はぁっ……あぁ……」 息を乱しながら、私たちはお互いの名前を呼び合った。病室内には、私たちの声と、結合部の粘着音以外、何も聞こえない。そんな卑猥な空間が、私の体を大きく燃えたぎらせる。そして今頃に、その熱い何かの正体に気付く。そう、それは悟史くんの体を求める、私の興奮の炎だった。 「んあぁっ……はぁっ……」 膣内で、悟史くんのソレが激しく擦りつけられる。そして、擦りつけられるごとに大きな快感と悦びがせり上がってくる。私はそれらの刺激を病的に欲し、体を動かすスピードと力を更に強めた。 奥底から上り詰める興奮と快感、そして悟史くんと繋がっている事への悦び。それらが私の中で混じり合い、これまで体験した事のない高揚感を発生させた。 「……ぁあ、も、もう出る……!し、詩音……、もう、出ちゃう……よ!」 息を詰まらせながら悟史くんが叫ぶ。そして、中へ出す事への遠慮だろう、彼は両手で私の体を持ち上げ、繋がりを断とうとした。しかし、私は体に力を込め、それを拒否する。 「……はぁ、……ぁん……。さ、悟史くん……良いです、……中に出してください」 驚く悟史くんに私は言った。それは、悟史くんへの許可と言うより、私自身がそれを望んだ、悟史くんへの願望であった。最後の瞬間まで、悟史くんと繋がっていたかったのだ。 それで悟史くんは覚悟を決めたのか、両手を私の体から離した。そして、悟史くんのソレが私の中で一層反応したのがわかる。もうすぐ私の体に彼の精液が注がれる。そう思うと、私の体の高揚感は限界まで高ぶった。そして私の感じている性的快感もまた、あと少しで限界という状態だった。 「……悟史く、ん……はぁ、……一緒に、……イキましょう……ぁん」 「う……うん」 私の提案に、彼は息を乱しながら頷いてくれた。 ――そして、私たちの体が大きく震える。 「ぁあぁあああああ……っ!」 私の体を、電撃が通ったかのように快感の波が貫いた。股間部の辺りが、激しく痙攣を起こす。同時に、私の中へ熱いモノが注がれるのを感じた。 悟史くんの出した精液が、私の中に……。体は、自然とそれを理解し、それまでの高揚感の代わりに、満足感のような物が全身を支配した。それはまるで、海の上に浮かんでいるような、静かな感情だった。 行為が終わった後、私たちはベッドの上で余韻を楽しんでいた。私は悟史くんの胸に寄り添うようにし、悟史くんはそんな私の肩を抱いてくれている。さっきまでの激しい行為など無かったかのように、この場にはゆったりとした時間が流れていた。 「……詩音」 ふいに、悟史くんが呟いた。 「なんですか?」 私は、彼の胸の中で聞き返す。 「何というか……ありがとう」 「それは、さっきの事に対してですか?」 私は、いじわるに聞く。すると、悟史くんの頬が少し赤色に染まった。当たりのようだ。普通、ああいう事に対してお礼は言わないと思うのだが、その不器用さが私には逆に悟史くんらしく思えた。 「別に、構わないです。……私も、悟史くんと一緒になれて、嬉しかったですから」 言いながら、私も顔が熱くなるのを感じた。あれだけの行為をした後だというのに、こんな些細な事で恥ずかしく感じるというのは、妙に滑稽だ。 「……それだけじゃないよ」 「え?」 私は顔を上げる。 「さっきだけじゃない。僕は色々な事で君にお礼を言わなきゃいけない」 私は、黙ってそれを聞いていた。なぜなら、悟史くんの顔がいつの間にか真面目な物へと変わっていたからだ。 「僕が眠っている間、君は沙都子の面倒を見ていてくれた。そして僕が目覚めてからも、君はこうやって看病してくれている。それに対して、改めてお礼を言いたい。――ありがとう、詩音」 そう、悟史くんは笑顔で言った。ずっと言いたかった事なのだろう、悟史くんの笑顔からは、何か晴れ晴れしさのような物が感じられた。 「……別に、感謝の言葉なんていりません」 私がそう言うと、悟史くんの表情は、不思議そうなものへと変わった。 「どうしてだい?」 「それは……、悟史くんがこうして元気になってくれたからです」 そう、今日まで私は元気な彼の姿を見るために頑張ってきた。悟史くんと笑いながら会話する事。悟史くんと一緒に楽しく過ごす事。それらの日常を取り戻すために、私はずっと一生懸命でいた。 その、悟史くんが目覚めてくれたのだ。それは、私にとって感謝の言葉を言われるよりも、遙かに嬉しい幸福。 だから、私は悟史くんの目を見つめて言った。あの時からずっとずっと言いたかった事を。あの時からずっとずっと想い続けていた事を。 「――悟史くん、目を覚ましてくれて、本当にありがとう」 <了> -
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F9=豆大福(ハセカラキッズ速報管理人) https //www65.atwiki.jp/anchassekara/pages/38.html 千葉県松戸市六高台2-78-3 家族構成 父親 長谷川満孝 母親 長谷川幸恵 兄 長谷川裕太 弟 長谷川亮太 電話番号 270-2203 F9は悪名高い2ch最大規模の荒らしであるが、『豆大福』なる人物と同一人物疑惑が浮上している。 ■F9とは 2ch(5ch)で数年間に渡りスクリプトを使用した埋め立て荒らしやスレ乱立、対立煽りを繰り返している荒らし。 複数の回線や●を併用し、連投規制を回避しながら攻撃してくる。 複数のアフィブログを経営している疑惑があり、さらには大手アフィブログ(やらおん、はちま、オレ的ゲーム速報)等との関連性も指摘されている。 ■豆大福とは アンチハセカラ民。 ハセカラアンチのアフィブログを経営して収入を得ている。 最近はカラケーやなんJだけでなくゲハやネヲチ板等の他板でも荒らし行為を行っている。 ■F9との関係性 F9特定騒動が始まったころから活動が一時停止したり、VPNアドレスの一致等から同一人物説が疑われている。 ■荒らし手法 前述の通り筑波VPNを用いてカラケーを荒らしまくっているが、非常にワンパターンな為見抜きやすい。「万引きを報告する」、「本来、阪神高速11号池田線掲示板で話すべき事を延々と語る」、「スレ(主に雑談スレの次スレ)を乱立する」、「筑波VPNを利用した自作自演」、「特定コンテンツ叩き(対立煽り)」、「Twitter教徒のなりすまし」といった荒らしがほとんどである。 なお、荒らす際にはNG避けを使っており、文章がおかしくなっているので逆に目立っている。
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目を開ける園崎魅音。 あたりは真っ暗である、ここはどこなのだろうか? なぜ自分は此処にいるのだろうか? 魅音は記憶を手繰り寄せながら自分が今、どのような状況にあるのか、身体を起こそうとする。 だが、身体は持ち上がらない。 よく見ていると自分の手や足には、ベットの柱に鎖が取り付けられている。 そして限られた視線を動かしていくと、そこはどこか見覚えのある場所だと気がつく。 「…ここは、うちの、園崎の拷問部屋?」 「お、お姉?」 「その声は、詩音?どこ、詩音!」 「ここです、お姉!私…お姉の足元に」 魅音が首を動かし、なんとか自分の足元を見ると、そこには詩音がいる。 詩音は、自分の双子の姉妹である。見た目ではほとんど区別はつかないほどにそっくりであった。 「詩音、これは一体…」 「私にも分からないんです、なんでこんなことになっているのか…気がついたら、こんなことになっていて」 「ちょっと!誰よ、こんなことをするのは!?さっさと姿を現しなさい!」 魅音は鎖をがちゃがちゃと音を立てながら、その閉じ込められた暗闇の中で怒鳴る。 だが、暗闇の中、声はむなしく響くだけ……。 そこに誰がいるのか、いないのかさえ理解できない。 「お、お姉……ここに連れてこられた記憶あります?」 足元から聞こえてくる詩音の声だけが、唯一、魅音を安心させた。 それは詩音も同じだろう。声を二人で掛け合いながら、この恐怖と戦っている。 「わ、私は……家の前だったかな?急に意識がなくなっちゃって」 「私もです!エンジェルモートからの帰りで、お姉に用事があって…」 「私に?なにかあったの?」 「最近…なんだかつけられている感じがして」 詩音の言葉に魅音は、不思議に感じる。 園崎家を狙うなんて、そんなことができるのは、よほどの奴だろう。 しかも詩音が気づいているということは、他の村のみんなも気がついているはずだ。 怪しければ、すぐに情報が入ってくるはず。 「……気のせいじゃないの?」 「そんなことないですよ!足音がして立ち止まったら、足音が1つ多く聞こえてきたりして……私、なんだか怖くて。お姉に相談しようとしてたんです」 「そうだったの……ごめん、私時間がなかなかとれなくて」 魅音は、詩音と早く連絡が取れていればこんなことになることはなかったかもしれないと後悔した。 詩音は、自分の大切な半身だ。 そこには姉妹以上の絆がある。 「「!?」」 急に魅音と詩音の寝かせられているベットが動いた。 二人は暗闇の中、身を捩ることしかできない。 「誰!?何をするつもりよ!」 「そうです!悪戯ならはやく、やめてください!」 二人が叫んでいる間も、二人の寝かせられているベットは動き、詩音の足と重なる。 どうやら、自分たちは対称に位置しており、足を互いに向ける形となっているようだ。 「きゃあ!」「いやあぁ!」 突如二人のスカートと下着が剥ぎ取られる。 二人は自分たちがいままさに絶体絶命である状況に恐怖を感じていた。 露になった女性器につめたい風を感じる。 「こ、こんなことをして、園崎の私達を敵に回したらどうなるかわかっているんでしょうね!?」 魅音はあくまでも強気にでる。 ここで敵に弱さを見せることが出来ない。 だからこその行動だ。 詩音も魅音に元気付けられながら、抵抗をする意志を見せる。 二人は、揺るぎない決意の元で、この絶対的な不利な状況を乗り越えようとしていた。 「ふああぁ!」 「お姉!?どうしたんですか?お姉!」 「む、胸…胸が舐められ……ぇ」 魅音は服も剥ぎ取られ、大きな胸を誰かに舐められている。 片方の乳首を引っ張ったり潰されたり弄られながら、弄ばれている。 魅音は思わず声を上げてしまいながら、首を振り、なんとか抵抗をしようとしているが、それも今の魅音の状態ではどうすることも出来ない。 詩音は、そんな魅音の状況下に、嫌な予感を感じる。 それはものの見事に的中した。 魅音と同じように、詩音も責めたてられる。 「「いやああぁん!」」 同じ声と喘ぎ声を吐きながら、二人はその責めを長時間にわたって受け続ける。 ようやく解放されたときには、二人の露になった秘所は濡れ始めていた。 二人は、肩で息をつきながら、なぜ自分たちがこんな目に合わなければいけないのか皆目見当がつかない。 「少しは、自分たちの罪を味わっているかしら?」 その声はどこかで聞いたことがある…梨花ちゃん?! 「り、梨花ちゃん?梨花ちゃんなの?なんで、どうしてこんなことをするの?」 「そうなんですか?お姉!?ひ、酷いです。私達をこんな目に合わせて、一体なんで」 二人は暗闇から聞こえてくる梨花の声に怒声をあげながら、告げる。 「…呆れた。まだわからないのね。それとも、貴方達の中では、自分たちの行なった行動が正しいものであると信じているのかしら?」 ため息混じりの梨花の声は響く。 「どういうこと!?」 「はっきりいってください!」 すると、拷問部屋の電気がつけられる。 そこには、古手梨花の姿があった。 ようやっと認識できた梨花の表情を見て魅音と詩音は、闇という恐怖から解放され、 今度はこんなことをした梨花に対する怒りがこみ上げてくる。 だが、梨花はそんな二人の目を哀しそうに見返しながら、周りを見渡す。 「…これを見てなんとも思わない?」 魅音と詩音が、なんとか自由に動く範囲で首を動かす。 そこには、様々な拷問器具で、無残で凄惨な姿を示す、 部活メンバー、そして学校に通う子供達、さらには園崎家のものたちまで…。 皆、並大抵の拷問ではなかったのだろう。 血が流れ落ち、その表情は絶望と苦痛に満ちている。 竜宮レナ、前原圭一、北条沙都子…涙と、目を見開いたままで朽ち果てている。 それはあまりにも無残としか言いようがない。 「「……しょうがないじゃない」」 魅音と詩音が同時に声をだす。その声には何の温度も感じられない。 「私が、詩音と一緒にいるためには、邪魔だったんだから」 「そうですよ。私はお姉と二人で一緒にいたかったんです。 身も心も昔は一緒だったんですから、元に戻ろうとする行為はあたりまえでしょう?」 「おかしいな、梨花ちゃんもしっかりと殺したと思ったのに……」 「ダメじゃないですか?お姉、全部しっかりとやらなきゃ……」 二人はそういって笑い合う。 梨花はうつむいたまま、その二人の濡れた秘所に太いバイブを無理矢理、挿入する。 「ひぎっ!?」 「あぁっ!!」 そして、梨花は、再びベットを捜査して、二人の秘所に挿入されたバイブが互いの中にしっかりと入り込むまで近づける。 「あぐっ、ふああぁ…あぁっ!?」 「はあぁっ…あ、ふ、太いっ!んあぁ!」 梨花は、二人の秘所で濡れながらも少しだけ見せるそのコンセントの穴に、コンセントを突き刺す。 すると、二人の間に挿入されたバイブがギュルルルと音を鳴らして動き始める。 「きゃあぁ!?な、なんですかこれぇ!?あ、あぁ…かきまぜぇ、ふあぁ!?」 「とめぇ、とめてぇ!あひぃ、あぁ…んはあぁ!!ああぁ、んぐぅ…へやぁ…」 激しい喘ぎ声が聞こえてくる中、梨花は二人を見下す。 「この世界は、貴方達の狂った姉妹愛に全員が巻き込まれるという世界だった。 なかなか見たことのない世界だったから、それなりに楽しめたけど、この世界のあなた達はやり過ぎたわ。 だから、私が罰を与えてあげる。オヤシロサマの祟りってところかしら?」 「な、なにいっへぇ…ひぎぃぃ、あふぅ、あああぁっ!?」 「とめ、とめてぇ、ひゃあぁ!あぁ、広がるぅ、広がっちゃウゥ!!」 二人は身を捩りながら、バイブの快楽から逃れようとするが鎖でつながれている以上は、 そのバイブの刺激を受け続けるしかない。 「罰は、貴方達にとっても嬉しいことでしょう?これを永遠に、死ぬまで行なうことよ」 「「!?」」 梨花は微笑みながら二人を見下し続ける。 「このバイブは、電動式なの。見ての通り…コンセントを通して電気が通り続ける限り、貴方達の中を刺激し続けるわ。 ここは、もう少しで綿流しの祭りにあわせてダイナマイトで爆発させて、閉じ込めてしまうわ。 そうなったら最後、貴方たちは助けられることもなく、永遠に二人で楽しめるわ。 よかったじゃない?」 「ひ、酷いっ!そんなのぉぉぉぉ!!あぁっ!」 「いや、いやだぁあああああああ!!あはぁ…はぁああ」 二人は涙を浮かべながら顔を横に振りながら達した。 愛液が互いの身体にと振りかかる中、古手梨花は、電気を消して、その場からたちさる。 発電機の音だけが拷問部屋には聞こえてくる。 何時間あれが回り続けるのか? あれが一個だけとは限らない……だとしたら、それは。 魅音と詩音は絶望を感じる。 だが、もはやどうすることも出来ない。 警察に…警察が早く見つけてくれることだけを願って。 ――――どれほどの時間がたったかもわからない。 「ひゃあぁあああ!!もういやぁ、い、イキたくない、いきたくぅぅぅうぅ!!!」 「あっ、ふああぁあぁああ!!いやぁ、いやぁあああああ!!」 二人は、腰を浮かすほどの勢いで何度も達してしまう。 バイブを止めるためになんとかしなくてはいけないと考えるのだが、 その次には意識を飛ばすほどの激しい衝撃に身を震わせ、頭が白くなるのだ。 もう疲労は限界にきている。 眠い…寝させて欲しい。 だけど、バイブの動きは寝ることさえ許してはくれない。 達する間隔は徐々に狭まっていく。 そして、それが0になったとき、二人にとって本当の地獄が始まることとなる。 それは、どんな拷問よりも恐ろしい。 古手梨花は、様々な世界にわたり、失望をしてきた。 その中で、この世界はそんな失望を発散するための一部となったのかもしれない。 「さようなら、もうこの世界に未練はないわ」 拷問部屋は、土の中に埋まり、その後の雛見沢大災害により発見させることはなかったという。
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前回 鬼畜王K1 〜鬼誑し編・其ノ陸〜<聖職者> 鬼畜王K1 〜鬼誑し編・其ノ漆〜<反転> その31からその35まで収録 嫉妬は疑いを糧にしている。 それで人が疑いから確信に転じるや否や、 嫉妬は狂気と化すか、もしくは死んでしまうのである。 ラ・ロシュフコー『ラ・ロシュフコー箴言集』より 愛か憎しみが共演していないときは、女は平凡な役者である。 フリードリッヒ・ニーチェ『善悪の彼岸』「第四章 箴言と間奏曲」より 「…ごめんね、魅ぃちゃん。レナの用事で、部活が中止になっちゃって」 「あはは、そんなことないよ。部活は明日だって出来るけど、レナの急ぎの用事なら済ませてしまわないとね。圭ちゃんも言ってたけど、今日の分を明日の部活で思いっきりやればいいだけでしょ」 「…うん、そうだね」 私は思わず、生半可な返事をしてしまう。 …ごめんね、魅ぃちゃん…心の中で、また魅ぃちゃんへ謝罪してしまう。 急ぎの用事なんて、嘘だ。家具を選ばなければいけないなんて、嘘だ。 …圭一くんが帰ったなんて、嘘だ。 圭一くんは、今頃学校の外で時間を潰し、しばらくしたらここに戻ってくることになっている。 その時までに、私が、魅ぃちゃんを…。 「どしたの、レナ?…なんか元気ないじゃーん?」 思わずビクリとする。魅ぃちゃんが、私の顔を覗き込んできたから。 「はぅっ、…そ、そんなことないよ~?レナはいつだって元気だよ、だよ?これからかぁいい家具を選びに行くんだから、落ち込むわけないよ!はうぅ~☆」 私はかぁいいモード発動前を装う。 魅ぃちゃんはそれを見て、あははと声を上げて笑っている。 「それなら安心したよ。…でもさ、お店に行くまでちょっとだけ…いいかな?」 「はぅ?」 魅ぃちゃんが、急にふうっと息を吐き、視線を外した。普段の魅ぃちゃんなら考えられないような、重い表情をしている。机の上で両手を組んだまま、魅ぃちゃんが小さく呟いた。 「ねぇ…。レナは、圭ちゃんのこと…好き?」 「…ッ」 私は思わず、息を飲む。 「…え?」 …なんで、そんなことをいきなり言い出すの、魅ぃちゃん? 「…ちょうど、みんなもいないことだしさ…この際、はっきり訊いておこうと思って。…これはレナを疑ったわけじゃないんだけど…もしかしたら、『今日これから買い物に付き添ってほしい』っていうのも、ここで二人きりにするための方便なんじゃないかなーって最初思っちゃったりしたしね…」 …やっぱり魅ぃちゃんは、鋭いな。私がついた嘘を見抜いたんだ。『嘘も方便』っていうけど…嘘は嘘だもんね。 「あはは…やっぱり魅ぃちゃんは、さすがだね。…レナね、確かに嘘ついたよ。…買い物なんて、嘘。…本当は、魅ぃちゃんと二人きりになりたかったの」 「…そうなんだ」 魅ぃちゃんは、私の向かいに座りながら、視線を外し続けている。 私は圭一くんの『秘策』を一度頭の隅に追いやり、魅ぃちゃんと向き合うことにした。 『レナは、圭ちゃんのこと…好き?』 …これは、絶対に素通り出来ない質問だから。魅ぃちゃんが、真剣に訊いているのが分かるから。 …同じ気持ちを持つ『女の子』として、答えなきゃいけない。 「好きだよ」 私は不思議と、良く通る声で言えた。 少し前までの私なら――綿流しの夜までの私なら――、ここまで大きい声で言えなかっただろう。 でも、今の私は、竜宮レナは違う。 綿流しの夜。不安に怯える私を救ってくれたのが、他でもない圭一くんだった。 そこで、私たちは…交わった。心と、そして身体で…。 それは夢のような時間だった。また、今でも続いている夢かもしれない。 でも、私は幸せ。 好きな人に愛され、抱かれ、必要とされている喜びを、幸せを、私は知っている。 だから、私は胸を張って言えるんだ。 「レナは、圭一くんのことが、好き」 もう一度、宣言した。 魅ぃちゃんが、そこで私と目を合わせた。 …口を真一文字に結んだまま私を正面から見据える魅ぃちゃんは、ある種の迫力があった。 それでも私は身じろぎもせず、魅ぃちゃんの目を見つめ返す。 「…魅ぃちゃんは、どうなの」 私は逆に、魅ぃちゃんに訊き返していた。妥協の許されない空気…魅ぃちゃんなら、読めるよね? 「…私も、好きだよ。…圭ちゃんのこと」 魅ぃちゃんもまた、本心から宣言した。 「園崎魅音は…圭ちゃんが大好き。…これは、誰にも譲れない。…もちろん、レナにも譲れない。でも…レナに伝えたいことがあるんだ」 …その瞬間。なぜか、私の中で、ゾワゾワと沸き立つモノを感じた。 「レナが圭ちゃんのことが好きなのは…薄々だけど気付いてた。もちろん、その気持ちを止めて欲しいなんて言わないよ。…でも、私も同じくらい圭ちゃんのことが好きだから…レナの気持ちが分かるんだ。だから、今の私たちって…分かり合えないところが出てくる。お互いが譲れないから…。でも、仲間として、ずっとそういう状態で居続けるのも辛いから…私は、思いきって踏み出した方がいいと思うんだ。でも、出し抜くような卑怯者にはなりたくないから…レナには言っておくね。」 ゾワゾワとしたモノが、私の中で蠢いているのが分かる。はっきりと、確実に。 「…私。今度、圭ちゃんに想いを打ち明けようと思うんだ」 …ナンダカ。クビノアタリガ、 カ ユ イ 。 魅ぃちゃんと、少しの間、見つめ合った。 お互い譲れない…譲りたくない気持ちがある。だからこそ、理解し合える。だからこそ、理解し合えない。 二人はいつまでも友達だよ…だけどね。圭ちゃんの隣にいるのは一人でなきゃいけない。 いつか、どちらかが幸せを掴む。いつか、どちらかが幸せを失う。それは分かりきっていること。 …だけど、ごめんね。魅ぃちゃん…。 レナは、これから幸せになりたいの。圭一くんと、幸せになりたいの。二人の幸せはね…もうとっくに決まりきっていることなんだよ…。 そう、私たちを引き離すモノなんかいないんだ…魅ぃちゃんにも無理だよ…そう、オヤシロさまだって…! …あは、あははは、そうだよ…魅ぃちゃん、教えてくれたよね? 『今年もオヤシロさまの祟りは起きたんだ』って! 最初聞いた時は、頭がぐらりとしちゃったよ。何の冗談、って思ったよ。 村のみんなが知らないことなのに、魅ぃちゃんはよりにもよって私に教えてくれて! なんでかな、かな!?なんで私なのかな!? まさかと思うけど、レナがオヤシロさまの祟りが恐いのを知ってて、驚かせようとか思って言ったんじゃないだろうね!? それとも、私を怖がらせて、脅えている隙に圭一くんと仲良くなろうとしたとかじゃないよね!? あははは、どっちにしろ、レナにとって良い話じゃないね!なのに魅ぃちゃん、レナに喋っちゃうなんて、どういうつもりなんだろうね!! あああもう、なんかかゆいなあもう。 だけどね、魅ぃちゃん!レナはね、レナはねぇ、もう圭一くんとねぇ、 あはははははははははははははははははははは ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁかゆいかゆいかゆいかゆいかゆいかゆいかゆいかゆいかゆいかゆいかゆいかゆ 「ど、どうしちゃったのレナ!?なんで、なんでそんな、首ひっかいてるわけぇ!?」 魅ぃちゃんの声で、我に返った。恐る恐る手を見ると、爪の先に少しだけ血が滲んでいる。そこでズキリと首筋に痛みを感じ、手の平で押さえた。 …ズキズキと、喉が痛い。深くはないけれど、爪で掻きむしった分、引っかき傷が出来ていた。 「あ…うぅ…」 「レナ、レナ!!…大丈夫!?痛くない!?あ、お、おじさん絆創膏持ってるから、ちょっと待ってな!!」 魅ぃちゃんは慌ててポケットからハンカチを取り出し、水道水で濡らして傷口を拭いてくれた。 それからカバンの中の絆創膏を取り出し、私の首筋にいくつかペタペタと貼ってくれた。 「…ふぅ。とりあえずこれで、傷口にばい菌が入ったりしなければいいかな…」 絆創膏を貼り終えた魅ぃちゃんは、大きく息を吐きながら椅子に座った。 …その間、私は茫然としながら、魅ぃちゃんを見つめていた。 何が起きたんだろう。…私は、何を…したんだろう。 「…レナ…、レナ?ねぇ、大丈夫、だよね…?」 魅ぃちゃんが目の前で手を左右に振っている。…病人の意識があるかどうか、医者が確認するような仕草だ。 「…あ…う、うん」 私は魅ぃちゃんの問いに反応する。声は出るけど、まだ意識ははっきりしていない。 「…反応は、出来るみたいだね…。…良かった。いきなりレナが喉ひっかき始めたから、おじさん大慌てしたよ」 「喉、を…?」 私は自分の爪を見た。…爪の間に、渇いた血がこびり付いている。 ということは、やはり…私は、自分自身で喉をひっかき始めたらしい。 さっきまでの記憶が本当に少しだけの間抜け落ちているが…その間に、私は常軌を逸した行動をしたのだろう。 「…わ、私、は…自分で、その、喉を…?」 「…うん。急に俯いたと思ったら、なんかブツブツ言ってて、そのうちガリガリ爪で引っ掻きだしてさ…。最初は蚊にでも刺されたのかと思ったんだけど、あんまり激しくガリガリやり出したから…」 やはりさっきの私は、正気ではなかった。 「…ごめんね…」 私はポツリとだが、口に出して言った。 「レナ、自分でも…さっきまでそんなことしてたなんて、覚えてないの…本当に…。…魅ぃちゃんをびっくりさせて、不安にさせて…ごめんなさい…」 頭を下げ、魅ぃちゃんに謝罪する。 「ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…」 自然と涙が溢れてきて、泣きじゃくりながら謝った。魅ぃちゃんを怖がらせたのは…私なんだから。 「い、いいって!レナが無事なら、おじさんはそれでいいから!そんなに謝らなくても…。あ、そうだ!その指、洗ってきなよ!そのまんまじゃ汚れが落ちなくなるから、水道で洗ってきなよ!」 魅ぃちゃんは、廊下を指差す。 確かに魅ぃちゃんの言う通り、まずは爪を洗い流すのがいいだろう。 私はふらふらとした足取りで教室の外に出て、水道で手を洗った。 …冷たい水のおかげで、少しは冷静な気分になってきた。 そう、思い出してきた。私は、魅ぃちゃんの言葉を聞いて…逆上したんだ。 圭一くんと私の幸せを、邪魔するモノだと…魅ぃちゃんを敵視したんだ…。 その気持ちで私はいっぱいになって、あんな行動を取ってしまった。 正気の沙汰じゃない…。確かに竜宮レナは、狂ってしまったんだ。…愛情と、友情と、憎しみで…。 ごめんね、魅ぃちゃん。怖がらせて…。でも、レナは、レナは…。 …冷たい水が、私の思考を研ぎすませていく。 …魅ぃちゃんも、圭一くんが好き。それはもう、どうしても止められないんだ。 いずれ近いうちに、魅ぃちゃんは圭ちゃんへ想いを打ち明けるだろう。 でも、私も、圭一くんが好きで好きでたまらない…。 だったら… 『…三人で楽しい「部活」にしようぜ、レナ』 不意に思い出した、圭一くんの言葉。ああそうか、それが答えなんだ…! 私はポケットの中にあったハンカチを取り出し、手を拭く。 同時に、ポケットの中に仕舞い込んだもう一つのモノ――圭一くんが預けてくれた小さい瓶――のキャップを開く。 瓶の中の液体をハンカチに染み込ませ、それを仕舞って教室に戻った。 魅ぃちゃんは、さっきと同じように机の上で両手を組んだままの姿勢だった。 「魅ぃちゃん」 私は魅ぃちゃんの横に立ち、声を掛ける。 「…レナ。…ちゃんと洗ってきた?」 「…うん」 「そう。…で、気分は落ち着いた?」 「…うん」 「良かった。…じゃあさ、これから…のこと、なんだけど」 「…魅ぃちゃん」 「ん?…ふわぁッ!?」 私はガバっと魅ぃちゃんを抱き締めた。魅ぃちゃんの頭が私の胸に当たる格好になり、いきなり抱きしめられた魅ぃちゃんがモガモガ言っている。 「ふぐっ…ん…ちょ、ちょっとレナ…いきなりどうしたの!?」 「ごめんね」 「え?」 「怖がらせて、ごめんね」 「そ、そのことはもういいって…」 「ううん、やっぱり謝る。レナはね、一瞬、魅ぃちゃんを憎んでしまったの」 「え?」 私は抱き締めたまま、魅ぃちゃんの髪の毛を撫でる。綺麗な髪の毛だ…同じ女の子でも、惚れ惚れしちゃう。 「…圭一くんを好きだって魅ぃちゃんが言った時…レナ、魅ぃちゃんが憎くなってしまったの。私だって、圭一くんが好き。圭一くんを、渡したくない。圭一くんは私のモノ…」 「…」 「そういう気持ちでいっぱいになって、魅ぃちゃんを憎み、同時にそんな厭な気持ちを抱いた自分を憎んだ。だから傷つけたんだと思う、自分自身で」 「…レナ」 「…でも、落ち着いて考えて、もうそういう気持ちは捨てたよ。…魅ぃちゃんも圭一くんが好きなのを、レナは認めなきゃいけない。魅ぃちゃんだって、レナが圭一くんを好きなのを認めているんだから…お互い、認め合わなきゃ」 「…レナ…レナぁ…」 魅ぃちゃんは、私の胸の中でヒックヒックと泣き始めていた。 私は魅ぃちゃんの頭を撫でる。 「泣かないで、魅ぃちゃん?私たちはね…幸せなんだよ?圭一くんっていう素敵な男の子と出会えて、好きになって…それは女の子として、とても幸せなことだと思うの。もちろん、『仲間』として大切でもあるけど…圭一くんは、それ以上の存在なの。レナにとっても、魅ぃちゃんにとってもね…」 「うん…そう、だね…そうだよね…!」 「…もしかしたら、魅ぃちゃんも、恐いんじゃないかな?…想いはあるけど、その想いを打ち明けた瞬間、今までの『仲間』としての関係が壊れるんじゃないかって」 魅ぃちゃんは、こくりと頷いた。 「うん…!それが怖いの…!今までの最高の『仲間』としての関係が、みんなとの関係が、圭ちゃんと一緒になったら全て壊れてしまうんじゃないかって…!レナたちも大切だけど、圭ちゃんも大切…両立出来ないなんて、そんなのって、そんなのって…!」 …私の口元が、歪み始めたのが分かった。 そうだろうね、魅ぃちゃん…。確かに、このままでは、私たちの関係は壊れてしまうよね…。 …でもね。たった一つの冴えたやり方…それを教えてくれたのも、私たちが大好きな圭一くんなんだよ…だよ? 「でもね、魅ぃちゃん…もし、圭一くんと結ばれて、レナともずっと仲良く出来る方法があるとしたら…どうする?」 「…ふぇ?」 「圭一くんにも愛されたまま、レナとも仲間とも一緒にいられて…それはとてもとても気持ち良いことだと思わない?」 「…そ、それは…そうだけど…」 「その方法をね…圭一くんから教えてもらったの」 「…!け、圭ちゃんが…?」 私は魅ぃちゃんに気付かれないように、そっとポケットからハンカチを取り出す。 「レナと一緒に…圭一くんに、いっぱいいっぱい『ご褒美』もらおうね、魅ぃちゃん」 「…レナ!?…ふぐぅっ!」 言葉と同時に、ハンカチを魅ぃちゃんの口に押さえつける。 魅ぃちゃんは私の身体を引き剥がそうとするが、すぐにぐったりと動かなくなった。 …圭一くんの持ってきた睡眠薬の威力は、凄い。 魅ぃちゃんは、すぅすぅと寝息を立てて私の腕の中で眠っている。 …その寝顔が、あまりにも美しくて…私は初めて、『女』に対して欲情してしまったようだ。 股間がムズムズしてたまらない…あ、今、ちょっとだけオマンコ汁が流れちゃった…☆ 「…はぅ~☆魅ぃちゃんの寝顔、かぁいいよう~☆お、お、お、お持ち帰りぃ~!」 かぁいいモードで叫んでみたが、どうも気分が違う。 …あは、そうだね。かぁいいモードのレナなら、オマンコなんて言わないよね。 そうだったそうだったあはははは、今はかぁいいモードなんかで誤魔化すことないんだったあははははははは。 「…魅ぃちゃん…圭一くんが帰ってくるまで…レナ、魅ぃちゃんで遊んじゃうからね…。あはは、あははははは、あはははははははははははははははははははは!!!!!!!!!!」 次回 鬼畜王K1 〜鬼誑し編・其ノ捌〜<牝獣>
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<1> 暁ちゃん!ちょうど良かった!今から暁ちゃんの家に行こうと思ってたの」 行きつけの画材屋から自宅に帰る途中、暁は聞き覚えのある声に呼び止められた。 振り返ると幼馴染の珠子がこちらへ走ってくる。 「いま千紗登の家にいるの。久しぶりに暁ちゃんも来ない?」 「…いや、俺は…」 彼は右手に持つ紙包みに視線を落とす。それは先ほど買ったばかりの新しい画材だった。 コンクール課題の期限が一週間後に迫っている。 一刻も早く自室にこもって絵の製作に取り掛かりたい。 今の彼には幼馴染の少女たちと遊んでいる暇などなかった。 暁はその旨を伝えようと口を開く―――が。 珠子の一言で、言葉をのんだ。 「夏美も来てるんだけど」 「……………」 無口で無愛想―――彼を知るほとんどの人間は暁のことをそう評する。 だが数少ない、本当に近しい人間だけは知っているのだ。 彼が、その佇まいからは想像も出来ないほどに激情家…もとい、分かりやすい人間だということを。 「最近夏美と会ってないんだってねぇ?」 無言で自分の後を付いてくる暁を見ながら、珠子はクスクスと笑った。 父親が大病院の経営者。その肩書にふさわしい千紗登の家は、もはや邸宅と言っていい。 幼馴染の部屋へと続く長い廊下を珠子と二人で歩く。 「だめじゃない。ちゃんと『カレシ』らしいことしないと。高2の夏はすぐに終わっちゃうのよ?」 暁は答えない。代わりに頭の中で呟いた。それができれば苦労しない、と。 告白し、互いに一年も前から気持が通じ合っていたことが分かり、正式に付き合い始めて約一ヵ月。 何度か二人だけで会ったりもした。が。 暁には常に一つだけ疑問があった。 自分といて、果たして夏美は楽しいのだろうか…と。 人一倍口下手だという自覚はある。騒がしい事は好きではないし、 そもそも女の子が喜ぶような話が、無骨な彼にできるはずもない。 夏美が話し、暁が相槌を打つ。そういう関係になるのもごく自然な流れだった。 まだ付き合いだして日も浅い。お互いこういったことに不慣れなせいもあるだろう。 二人の会話は途切れがちになることもある。 実のところ暁自身は、その沈黙さえ心地良いものと感じているのだが…。 だが、夏美もそうだとは限らない。 「実はね、夏美、泣きそうな顔で千紗登に相談してたのよ」 「夏美が?…なにを」 「私といても暁くんは、楽しくないんじゃないかって」 「……」 「千紗登はね、もっとお互いのことを知ることが大事だって言ってたの。 暁ちゃんを連れてくるように言ったのも、千紗登のアイデア。暁ちゃんの協力も必要なのよ」 「………そう…か」 正直有難い。夏美の悩みを解消できるのならば何であろうと容易いことだ。 「だから、いい?この部屋に入るためにひとつ条件があるの」 ようやく到着した千紗登の部屋の前で立ち止まり、珠子が言った。 「絶対中では喋っちゃダメよ。分かった?」 意味が分からなかったが、とりあえず暁は頷く。 ノックを3回。珠子が扉を開いた。 「千紗登?お菓子買ってきたよー」 <2> 「おっかえりーぃ」 部屋の主が景気よく返事をする。 久しぶりに入った千紗登の部屋。10代の少女の部屋とは思えぬ広さ。 その一角に陣取ったベッドの上。そこに、二人の少女が座っていた。 部屋着でくつろいだ千紗登と、そして―――夏美。こちらはなぜか目隠しをしている。 「どう?イメージトレーニングは進んでる?」 「ぜーんぜん。夏美が照れちゃってさあ」 「だ、だって、千紗登ちゃん、変なことばっかり言うんだもん!」 「変なこと言われても対応できるように練習してるんでしょうが! 大体ねえ、暁はおかしなことばっか言う奴なんだから、こういうことにも慣れとかないと、 夏美、あんたあの朴念仁とまともに付き合えないよ?」 「…………う」 畳みかけるように言われ、夏美は観念したようにうつむいた。 目隠しはつけたままで。 千紗登が暁の顔を見て笑う。 一方の暁は困惑したまま。…イメージトレーニング…?一体何の話だ? 「本当、いじらしいわよね夏美は。暁ちゃんと付き合うための練習なんて。 千紗登みたいなのを暁ちゃんって思うのも大変だろうし」 「そのための眼隠しだ。決してあたしの趣味ってわけじゃない」 「…あんたの趣味なわけね」 幼馴染二人の会話を聞いて、暁もようやく理解する。 千紗登が暁の役をし、夏美はそれを相手に『練習』をしているのだ。 暁と話すための、『練習』を。 自分が口下手であることがここまで夏美を悩ませていたとは。その時彼ははじめて痛感した。 情けない。そこまで夏美に気を使わせていたのか。 そんな暁をよそに、千紗登がパンパンと両手をたたいた。 「はい、じゃあさっきのシーンをもう一回ね。いい?夏美。あたしを暁だと思って話すのよ? 目隠しもとっちゃダメ。あいつがどういう顔して言うか想像すること」 「う…うん」 夏美がおどおどと頷く。 当の本人である暁が目の前にいることにも、まるで気が付いていない。 「よ、よろしくお願いします…」 「よし。んじゃいくよ。……夏美、昨日の夜は何してた?」 千紗登は低めの声色を使い、夏美の横に座りなおす。暁の役を始めたのだ。 「う、えとね。昨日の夜は、おかーさんにパッチワーク教わってたの……あ、暁、くん。 わたし不器用だけど、お裁縫はちょっと得意だから」 暁が知らなかった夏美の一面だった。不器用だけど裁縫は得意。 「へえ?女の子らしいな、夏美は。知らなかった―――よねえ?」 千紗登が暁を見て微笑む。 彼は今更ながら、この幼馴染に感謝した。 暁とうまく話せない夏美の相談に乗りながらと同時に、暁には夏美の知らなかった一面を見せてくれる。 自分がもっと知りたいと思っていた夏美のことを知ることができる。 自分はけしてああいう気取った話し方はしないと思うが―――そこは御愛嬌。 千紗登の話し方が面白かったのか、夏美は笑いながら暁を―――暁のふりをする千紗登を見た。 「ね、暁くんは?昨日の夜は何をしてた?やっぱり家に帰っても絵を描いてるの?」 「うん?ああ、俺か?」 一瞬の間。千紗登は暁の顔を見た。 ニヤリと、邪悪な笑み。 暁は不吉な予感に眉をひそめる。 こいつがこういう顔をするときは、ろくなことがない。 「俺は、昨日の夜は夏美のことを考えてたよ」 千紗登の答えに夏美が頬を赤く染める。 「わ、わたしのこと…考えてたの?」 「そう。俺は昨日の夜、夏美のことを考えて………オナニーしてたんだ」 ぶ。暁の横で珠子が麦茶を吹いた。 一方暁は、予想だにしない答えに、愕然。 「…ちっ……」 声を出しそうになり、あわてて口をふさぐ。大丈夫。間に合った。 「ちょ、ちさ…!あんた何言い出すのよ!」 「ちさぁ?俺は暁だよ、たま。ちさはこの部屋にはいないだろ? それに俺だって男だし。オナニーくらいするさぁー」 「あんた下品すぎ!いくらなんでもそれは引く!」 ぎゃんぎゃんと賑やかに叫びあう少女二人。 だが一人、まるで緊張感皆無の口調で、夏美が呟いた。 「おなにー……………?なに、それ」 暁は頭を抱える。 頼む夏美。そんな無邪気な声で言わんでくれ。 「わ、私っ、お茶のお代わりもらってくるからねっ!」 羞恥心か怒りか―――そういった感情が暁よりも早く沸点に達した珠子が 慌ただしく部屋を出ていく。 暁も一緒に帰ろうかとも考えたが、今この場を立ち去るのは危険ではないか。 夏美にとっても自分にとっても。 そんな予感が彼の足を止めた。 「……珠子ちゃん、どうしたの?」 「ああ、気にしない気にしない。ところでさ。夏美、本当に知らないの?オナニー」 「うん。ちさ…じゃないくて、暁くん。ね、暁くん、おなにーって、何?」 自分の名と、卑猥な単語。 夏美の舌足らずな口調だと、背徳的な淫猥さがある。 暁は息を吐く。音を出さないように。体の熱を逃がすように。 …興奮を、悟られないように。 そんな暁の反応を見て、千紗登は夏美ににじり寄った。 「知らないのか?夏美。オナニー…したことない? 他にも自慰とかセンズリ、マスターベーション…って、言われてるんだけどなぁ」 「………よく、分からないけど…あの、暁くんはよくするの?おなにー」 「もう毎日。夏美のことを考えながら」 いくらなんでも毎日なんかするものか。暁は脳内で反論する。 だが反論できたのは頻度だけ。 誰を考えてか―――こちらは図星だ。後ろめたさに襲われる。 「あ、暁くん、わたしのこと、考えながら…するの?おなにー…」 夏美の顔が赤くなる。 たちが悪いことに、彼女は言葉本来の意味が分かってないのだ。 ただ純粋に、『暁が夏美を思ってる』という、それだけの言葉が、嬉しい。 …自分が夜、彼女のことを考えて何をしているか。本当のことを知ったら夏美はどう思うだろう。 「そうだ夏美。知りたいだろ?どういうこと考えて、俺がオナニーしてるのか…」 「う、うんっ…」 千紗登は俺の考えが読めたりでもするのか。暁は舌打ちしたくなる衝動を抑える。 流石にもう我慢も限界だ。 これ以上妙なこと言いだしたら、問答無用で部屋を出て行ってやる。そう心に誓った瞬間。 千紗登が夏美の肩を抱く。そして―――胸元に、手を伸ばした。 「ひゃ、ち、千紗登ちゃっ…」 驚いて、夏美が悲鳴を上げる。 「な、なに?急にどうしたの?」 「…暁くん、でしょ、夏美?」 「あ、う、あ…暁く…ん…」 「…いいから、じっとしてて…」 暁の眼の前で、夏美の服のボタンが外されていく。一つ一つ。 夏美の小ぶりな乳房がちらりと見えた。 まだ幼いふくらみ……ブラは、していない。 夏の暑さのためかそれとも…。 以前、千紗登が「夏美は胸が小さいのを気にしている」と言っていたのをふと思い出した。 「…夏美ぃ、あんたあたしがこの間選んであげたブラ、着けてるの?小さいからって油断してると すぐ体の線はくずれるんだよ?」 「だって、背中がむずむずして落ち着かないんだもん…」 夏美がぼそぼそと呟く。 「暁が知ったらどう思うかなあ…夏美がノーブラであいつの前うろうろしてるなんて」 「べ、べつに暁くんは何とも思わないよ!」 「いやいや、絶対夏美の胸元に視線集中するだろうな。身長差を考えれば十分見えるだろうし…」 夏美の白い肌に、千紗登の指がそっと触れた。 「っあ…」 「でもあいつより、あたしの方が先だったね…夏美の胸見るのは」 「…っ…そ、そういう言い方…なんか…やだ…っ」 「だってかわいいよ、夏美の胸って。すごく繊細な感じがする。乳首もピンクだし…自分で触ったりしないの?」 千紗登が夏美の耳元でささやく。指が、輪を描くように、色素の薄い乳首の周りをじりじりといたぶる。 「え…や…や…あっ…あ」 たどたどしく唇から洩れる夏美の声。 それはくすぐったい為か、それとも。 ごくり―――はからずとも、暁の喉が鳴る。 千紗登の舌が少女の首筋をなぞる。ひっ、と夏美が小さく悲鳴を上げた。 困惑したように夏美は千紗登の腕にしがみつく。 「気持ちいい?夏美?」 「く、くすぐったいよ!もう、変なこと…しないでっ…っあ!」 「そう?でも嫌じゃないよね?ほら、かわいー乳首が立ってきた…」 「ち!千紗登ちゃん、やだ、もうストップ、ちょっと待って…」 「……千紗登じゃなくて、暁…でしょ?」 「っあ…………!」 びくんっ。 千紗登の口からその名をささやかれると、夏美の小さな身体が目に見えて大きく――― 「や、あ…あ…」 快感に、震えた。 <3> 「これは暁の手、暁の舌…いいね?夏美?」 「あ…は…い…暁……く…ん…」 息を吐きながら、喘ぐように暁の名を呼ぶ。 名を呼ばれ、少年の背中がぞくりと粟立つ。背筋を小指で撫でられたような感覚。 夏美が、愛しい少女が、快感に身を震わせながら、自分の名を呼んでいる。 腹の下がうずく。だが自分は何もできない。してはならない―――できるはずもない。 拷問だ。 噛みつくような眼で自分を睨みつける暁の視線を受け流し、千紗登がベットの上に夏美を押し倒す。 力が抜けきった少女の細い体は、抵抗らしい抵抗もなかった。 前開きのブラウスのボタンが全て外され、暁の眼の前に夏美の白い肌が露わになった。 冷房のモーター音だけが響く静かな室内。聞こえるのは、夏美の苦しげな息遣いだけ。 「夏美。乳首、舐めるよ…」 「あ、暁くん…」 「いいだろ?夏美…」 「……………っあ…あ…」 小ぶりな乳房が、壊れものでも扱うかのように優しく愛撫される。 触れるか触れないかの手つきなのに、夏美は過敏に反応した。 産毛を撫でるだけでびくりと身体が動く。いささか感度がよすぎるようだ。 千紗登はいたぶるような手つきをやめない。 焦らすように、決定的な快感を与えぬように、じわじわと夏美を責め続ける。 指の腹でヘソのくぼみから胸まで撫で上げる。 そして乳首に触れる直前で手を離す。 小さく自己主張を始める胸の突起をわざと無視して、夏美の切なさを限界まで高めていく。 「あ。暁くっ…や…あ…」 白い喉をひくひくと震わせ、千紗登にしがみつく。少女が更なる快楽を求めていることは明確だった。 「舐めるよ…夏美…いいだろ?」 「んっ…」 夏美が小さく頷く。 千紗登の唇がにっと笑い―――そして、幼い乳房の頂に唇を落とした。 「あ!やあ…は…あ!」 びくん!夏美の細い身体が大きく跳ね上がる。 視界を遮られている分敏感になっているのか、それとも本来の感度のよさか。 「夏美は感じやすいな。胸だけでこんなに反応するなんて。 誰かに胸舐められたの初めて―――…に決まってるか」 「や…やだ、…あっ!やあっ…。わたし、なんでこんな声、でるのっ…」 自分の身体がなぜこうも動き、反応するのか、夏美自身も混乱しているようだった。 「あ、あ、千紗登ちゃ、…もうだめっ。やめてっ…や!…あああっ」 千紗登が夏美の乳房に吸いつく。 「ひああっ」 唾をたっぷりとからめ、子供のような乳首を舌でなめまわす。 そうしながら千紗登の手は、夏美の太ももへと伸びた。 太ももから、付け根、そして両足の間にある秘められた場所へと。 「っ…あ!やっあ…ああっ!」 夏美の声が高くなる。 他人の指が、自分以外、誰にも触られたことのない場所を撫でている。 羞恥心が膨れ上がった。 「いやっ!やだっ!や!いやあっ…」 悲鳴をあげて暴れる。 だが彼女より一回り大きな千紗登の身体に抑えつけられているのだ。 小柄な少女が逃れるはずがない。 「ふふ―――夏美、下着濡れてるね。やっぱり夏美でも、えっちな気分になるんだ…」 千紗登が顔を上げて暁を見る。 今のは暁に向けられた言葉だ。 これみよがしに、夏美のスカートがまくりあげられる。 乳房と同じように、すんなり伸びた、白く柔らかそうな足。 暁は同じ年代の少年たちと比べ、女体には免疫があった。 もちろん性的な意味ではなく、絵のモチーフとして、全裸の女性たちを何度も間近で見てきたからだ。 彼にとって女性の体はセックスシンボルではなく、芸術として観察する対象。 今更女体を見ても、動揺することなどあるまい――そう、思っていた。 今までは。 なのに夏美の未発達な乳房や細い腰回り、白い足を見ただけで、 驚くほど自分の心臓の鼓動が早まるのが分かる。 千紗登の指が、そっと夏美のショーツに滑り込んでいくのが見えた。 その指が複雑に動くのが、布越しに分かる。 おおよそ男の暁には想像も出来ないようなその場所、その形を、的確にとらえているのだろう。 指がやわやわと動くごとに夏美は背筋を反らせ、濡れた悲鳴を上げる。 「千紗登ちゃ、もうやめて…こわい、怖いよ、千紗登ちゃ…あ…あ…」 「夏美、これは暁の手だって言ってるでしょ?暁の指、暁の舌…そう思えば怖くないって」 「あ…暁…く…ん…?」 「そう。暁にされてると思って…」 「暁く…あきらく…ん…。あ…あきら…くっ…」 暁の耳に、水の音が聞こえてきた。 …何の音かなど、考えるまでもない。 「暁くん、あきらくん…あきらくっ…」 千紗登に秘所をいたぶられながら、夏美は泣くように暁の名を呼ぶ。 眼の表情は隠れているが、恐怖や混乱ばかりを感じているだけではないことが分かる。 視界を奪われた真っ暗闇の世界。夏美はどういう想像をしているのだろう。 暁に抱かれてるいのを想像してるのか? 夏美の想像の中の自分は、彼女を犯してるのだろうか。 「あ!あ!や…あ!暁く…あ…ああっ…あ!」 夏美の悲鳴が高くなる。 「イキそう?夏美?イク?イクの?」 「い…いくって…?あ…あ…やぁんっ…あああっ」 「そう、イクんだね、夏美。いいよ、イッて。ほら、イッて。 見せて、暁に、夏美がイクところ…」 「あ…?や…あ…!暁くんっ…!あ…あ!あ、ああっ……あきらくん、あきらくっ…あああ……!」 きゅう、と、夏美の足のつま先が丸くなったのが見えた。 形の良い顎が反りあがり、魚の腹のように白い喉がひくひくと震える。 性体験のない暁でも、彼女に何が起きたかすぐにわかる。 夏美は今、イッたのだ。 暁の名を呼びながら。 <4> 全身が弛緩し、ぐったりとベッドに横たわる夏美。 浅い息を吐くたびに、小ぶりだが形の良い乳房が大きく上下する。 千紗登が暁の方を見た。彼女もわずかに上気した顔で。 暁に自分の右手を見せる。いや、見せつける。 その指にからみつく、透明の液体。 千紗登のこの誇らしげな表情は何だ? 自分でも理解できない憤りを感じながら、暁はその指を睨みつけた。 暁のことを考えて夏美がこうなったのだとでも言いたいのだろうか。 それとも、暁ではなく、自分こそが夏美をこうしたとでも? 「…気持ち良かった?夏美?」 「あ…はぁ…はぁ……は…ぃ…」 「じゃあ今度は、俺を気持ちよくさせてくれる?」 「う…ん…」 「よし、んじゃ珠子、こっち来て」 千紗登が暁を手招いた。 …今度は何をさせるつもりなんだ。 内心では反感を感じるが、足は自然と動いた。暁は静かにベッドのそばに歩み寄る。 ふわりと甘いにおいが少年の鼻腔をくすぐる。 「ねえ夏美、フェラチオって、知ってる?」 「…へ……へら…?」 「フェラチオ。男の人のアレをね、舐めたり吸ったりするの。そうしたら男は喜ぶんだよ」 「あれ…って?」 「ペニス」 「……………ええっ?!」 「まあ勿論あたしにはそんなのついてないから―――珠子の指で代役ね。 珠子、手ぇ貸して。ほら早く」 千紗登が暁の腕をぐいと掴む。そして、夏美の口元に指を突きつけた。 「………っ…」 少女の熱い吐息を指先に感じ、少年は漏れそうになった声をかみ殺す。 いつからか股間のものは固く張っている。ジーンズを押し上げるぎりぎりとした痛み。 いつまで続くんだ、『これ』は。 「夏美、ほら、舌だして…」 「ん…」 千紗登に言われ、少女の唇からサーモンピンクの舌が現われた。 舌がふるふると横に揺れる。挑発するように、いやらしく。 視界を奪われているので、どこに『珠子』の指があるのか分からず、探しているのだ。 暁は自ら、そっと手を伸ばした。夏美の舌先が指に触れる。温かく濡れた、やわらかな感触。 指先から背骨へ、首筋へ。ぞくぞくとした快感が暁の全身を走る。 それだけで達しそうになるのを必死に抑えた。 夏美は舌先に触れた感覚に驚いたようだったが、それが『珠子の指』だと気付いたのだろう。 こわごわと暁の指を舐めはじめる。 「…珠子ちゃんの指って、太いんだね。それに硬い…」 夏美の舌が指にからみつく。ねっとりとした粘膜の感触。 暁は理性を根こそぎ持っていかれそうになるが、歯をくいしばって耐える。 「夏美、それは珠子に失礼ってもんだ。唇は手より敏感だからね。そう感じるだけだよ」 くすくすと暁を見て千紗登が笑う。 夏美の言動一つ一つに息を荒くする暁の反応を楽しんでるかのようだった。 「…ね。夏美それ、そんなに太くて、硬いの…?」 「ん…ふ…ん…うん…」 「…暁のペニスだと思って舐めるんだよ…」 「…………っ」 夏美の耳が赤く染まる。 「…暁くんは、こんなこと、しないもん…」 「そう?でもさっきあんたの想像の中で、暁は何してた?」 「そ、それは千紗登ちゃんが…そう考えてって言ったから…」 「暁だって男なんだよ、夏美。映画に出てくるようなキレーなヒーローじゃない…」 そう言うと、夏美の足にそっと手を這わせた。 「夏美にこんなことしたいって、絶対思ってるよ…」 「んっ…」 かり、と夏美の歯が暁の指に食い込んだ。 その痛みすら背筋を震わせる快感。 「そのまま、ちゃあんと舐めてるんだよ…」 「んっ…んんっ!」 暁は息をのみ、目の前の光景を見た。 千紗登が夏美の下着を脱がしたかと思うと、そこに顔をうずめたのだ。 「んんっ!んっ!んっ!あふっ…あああっ!ああんっ」 ちゃぷちゃぷと糸を引いた音が暁の耳に響く。 信じられなかった。 これは…なんだ? 幼馴染が目の前で、彼の恋人の性器を―――暁が想像すらできないその場所を、舐めている。 執拗に、念入りに、音をたてて。 最初はただの悪ふざけだと思った。 女同士の親密すぎるスキンシップ。いつもの千紗登の悪ふざけ。 だがこれはいくらなんでも行きすぎだ。悪ふざけどころではない。これはもう。 ただのセックス、だ。 <5> 「あっ、や!千紗登ちゃ…いや!やめて!いやあ!ああっ」 「夏美はもちろん、こういうことされたの初めてだよねぇ? 誰かに胸触られたのも、ここを舐められたのも―――イッたのも? ふふ、いいのかなあ。このままだと夏美の初めて、全部あたしのものになっちゃうね?」 「あっ、あっ、ああっ…は…ああんっ」 夏美が酸素を求めて喘ぐ。 「あーあ、暁もかわいそうに。 まさか夏美が自分の幼馴染にめちゃくちゃにされてるなんて、夢にも思ってないだろうな」 「はっ…あ…いやっ!あきらくっ…あっ…や…あきらくんっ…ああっ…あああ!」 夏美が暁に助けを求めるように、嬌声を上げる。 「…っ……」 暁は浅い息を吐き続ける。するはずもない音がする。理性がじりじりと焼けつく音。 彼女に自分の姿は見えてない。自分の存在は気付かれていない。 なのになぜそうも自分の名を呼ぶのだ。 あまりにもか弱く、頼りなく―――それでいて艶を含んだ声で。 「あきらくんっ…や…あきらくんっ…」 夏美が暁を求めるように何度も叫ぶ。 力づくの快楽に引きずり込まれながら、必死で抵抗しているのだろう。 自分の中のよりどころである暁の名を呼び、求めて。 それとも先程のように、暁に嬲られていることを想像しているのか…。 どちらにせよ、夏美は今、暁を求めている。 そして暁は今、彼女のそばにいるのだ。 ―――夏美は、俺を欲しがってる。 そう思った瞬間、少年の理性のたがが外れた。 突然、暁は自分の指を少女の唇にねじ込む。 舌をつまみ、指でいたぶる。 少女の舌はやわらかく熱く、さらりと濡れて気持ちいい。 「んんっ!んうっ!ふうっ…っあ…あ!んふぁ…!」 口中を蹂躙する異物に戸惑い、夏美は苦しげにあえいだ。 濡れた唇から銀の糸がこぼれおちる。 暁の指を吐きだそうと舌を使って抵抗するが、その動きは暁の快感を高めるだけだった。 いつも鈴を転がすような声で自分の名を呼ぶ唇。 彼女の唇が自分の名を象るのが、嬉しかった。 なのに自分は今、その可憐な唇を蹂躙している。 まる指で犯すように。 「ふあっ…んうっ!は…あきらく…んんんっ!んうっ」 自分自身どうにもならぬ体の反応に、夏美は悲鳴を上げ、暁の名を呼び続ける。 下半身を這うねっとした熱い感触と、舌にからみつく太い指。 視界はふさがれているはずなのに、目の前は真赤だ。 太い指が乳房に触れた。熱くて、硬くて、大きな手。 乳房を乱暴につかまれ、痛みと同時に快感が走る。指先が乳首をいたぶる。ちぎれてしまいそう。 でも、どうしようもなく気持ちがいい。肌に伝わる体温が心地良い。 「あきらくっ…は!あ!あ!あきらくんっ…ああっ」 なぜ自分がこうも暁の名を呼ぶのか、分からなかった。 千紗登に言われ、最初は戸惑いながらその名を口にした。 だが今は、自然と口がその名を呼ぶ。彼の名を呼び、顔と声を想像すると、快感が高まっていく。 彼が近くにいるのだと思うだけで、彼に触れられていると思うだけで―――気持ちいい。 「やんっ…あ…あ!あきらくん…あ…!あきら…く…」 そのとき、夏美ははっと息をのんだ。 この手。自分のからだに触れるこの手。 …この手、知ってる…… 珠子ちゃんじゃ、ない。 大きくて硬くて熱い手の感触は、同性のものではない。 だが大好きな手だ。触れると安心すると同時に、どうしようもない高揚感を感じる手。 そう、これは、この手は―――この手の持ち主は。 「…………あきら…くん…?」 名を呼ばれ、暁は心臓が止まるかと思った。 少女のつぶやきは、想像の中にいる恋人を呼ぶ悲鳴ではない。 目の前の少年に呼びかける、確信をもった声。 「あきらくん、…いるの?」 決定打。 夏美は暁の存在をはっきりと認識している。 気がつくと暁は、夏美の唇に自分のそれを押し付けた。 「っ…んっ…んんっ!」 夏美の濡れた唇を押し開き、舌をねじ込む。小さな舌をからめとり、唾液をすする。 「んうっ!んっ…は…んああっ!ああっ!」 混乱と恐怖から逃れようとする夏美の肩を押さえつける。 掌に収まる小ぶりな乳房を、形が変わるほど強く鷲掴んだ。 予想に反し、少女の悲鳴は快感を訴えるもの。 「ひあっ…暁くんっ…あっ!あああっ…!」 「夏美っ…夏美ぃッ…!」 夏美は感じている。 そう思った瞬間、暁はもう自分を止めることができなかった。 少女の細い体を掻き抱く。 乳房に吸い付き、硬くなった乳首に音をたててむしゃぶりつく。 「あんっ!あ…は!ああっ」 何度も想像し、夢にまで見た愛おしい夏美の肌。 自分が思っていたよりずっと白く、甘いにおい。 そして彼女は今、あまりにも無防備な姿で自分に組み敷かれているのだ。 理性など、役に立とうはずがない。 「夏美…」 夏美の目隠しを外し、顔を覗き込む。 涙でぐしょぐしょになった顔が現われた。 その表情は快楽にのまれ、どこか朦朧としている。 「は…あ…やあ…見ないで…ぇ」 暁は夏美の両頬を持ち、ゆるりと深く口づけた。舌を差しこみ、逃げる彼女の舌をからめ取る。 互いの舌先から感じる、しびれるような感覚。 舌先が触れるたびにぞわりと背筋が粟立つ。 暁は夢中で夏美の唇を貪った。自分の唾液を彼女に飲ませ、自分もまた同じことをする。 「は…あ…暁く…ん……」 夏美の抵抗が収まった。 細い手がそっと、汗ばんだ暁の背中にまわされた。 ただそれだけのことなのに、少年の胸中に広がる、どうしようもない幸福感。 夏美と口づけをかわしながら、暁は窮屈極まりないジーンズのチャックを下ろした。 一方。 「…ちょ…っと…」 自分の場所を追い立てられた千紗登は、夏美の身体にのしかかる少年の背中を呆然と眺める。 「…やばいな。やりすぎた」 呟いて、空を睨む。 自分の悪い癖だ。ただ暁をからかうだけのつもりだったのに――― 興奮に耐える暁の顔が、あまりにも「そそる」ので、つい、エスカレートしてしまったのだ。 (あんないい顔するとは思わなかったからなあ…) 自身の欲望を必死に抑えつけようとする少年の姿。 眉間にしわをよせ、奥歯を噛みしめたあの表情―――。 自分の中の「女」が反応し、どうしようもなかった。 まともな女の子なら、あれを見て平気でいられるはずがない。 更に付け加えると、同性である夏美にも正直、興奮したのだ。 戸惑いながらも快楽に震える夏美の姿。 素直で純粋で、恥ずかしがり屋で…生々しい男女の行為に、浅はかなおとぎ話のような幻想を持っていて…。 その無垢な少女を汚し、汚い現実を突きつけてやろうという、サディスティックな喜び。 それこそ夏美は「ファーストキスはレモンの味」とか、本気で思ってるに―――いや、 思ってた、に違いない。さっきまで。 彼女のファーストキスは今、暁によって奪われてしまったのだから。 少女マンガのように優しくもロマンティックでもない。 乱暴でいやらしく、生々しい、粘膜同士の絡み合い。 それが夏美のファーストキス。 でもあの子は喜んでる。幻滅するどころか、暁にそれ以上のことを求めている。 そしてそれは暁も同じ…あれで終わらせるつもりがあるわけない。 「…完全に火ぃついたな、あいつ…」 夏美の身体を貪るように愛撫する暁。 千紗登が部屋を出る直前に見たのは、ひそかに思いを寄せる幼馴染のそんな姿だった。 後ろ手に扉をしめ、溜息をひとつ。 「…あの子らの初体験があたしの部屋なんて、笑えないっての…」 <6> 暁は今だかつてないほどに勃起した自分の性器をトランクスから引っ張り出した。 カウパーがあふれ、下着はじっとりと濡れている。 ―――無理もない―――妙に冷静に、自嘲する。 夏美の、愛してやまぬ少女のあんな姿を見せつけられたのだ。 自分ではなく、他人の手で感じ、乱れる少女の姿。 今の今まで耐えきれたことが不思議だった。 彼女を組み敷き、自分が与えるすべてに反応する夏美を目にした今、 独占欲と支配欲が鎌首を上げてくる。 夏美は俺のものだ。誰にも触らせるものか、と。 千紗登の唾で濡れた場所、すべてに舌を這わせる。 自分以外の人間が残した後を、全部拭い去るように。 暁は夏美のやわらかな太ももの肉に手を添えると、思い切り足を開かせた。 「あっ、や、あ、あ、っあ!あ!あきらくんっ…んんっ!」 暁の執拗な愛撫は、千紗登によって高められた夏美の身体をさらに刺激した。 誰にも見せたことのない、お風呂で洗うときやトイレのあとでしか触れない場所。 敏感で、自分で触れるのもこわごわとしていたその場所を。 暁が、舐めている。 ぴちゃぴちゃと水を飲む犬のように、音をたてて。 「や、いや、いやあっ!ああっ、だめ、だめっ…あ!あああっ!」 恥ずかしい。恥ずかしい。恥ずかしい。 暁の顔が脳裏をよぎる。 いつも物静かで、同年代の少年たちよりも大人びた雰囲気。 笑う時も唇を軽くあげるくらい。 彼に「夏美」と名を呼ばれるのが、嬉しかった。 自分の名を呼ぶとき、彼がとても優しい声をしていると気がついたのは…いつだっただろうか。 その暁の唇が。舌が。 舐めている。 自分の―――を。 「ああっ!ああんっ、あっあ…ひ…あ!かはっ…!」 呼吸が続かず、夏美は息苦しさにあえいだ。 何度も何度も、先ほどのような絶頂感が襲ってくる。 暁の荒い息使いや、自分が動かぬよう力強く抑えつけた手、千紗登よりも大きな手と指と唇と舌、 そして哀切に「夏美」と繰り返すかすれた声…。 すべてが小さな少女の体では受け止められぬほど快感だった。 身体が重く、力が入らない。それでいてふわふわと浮いているような、不思議な感覚。 「あきらくっ…やっ!やぁんっ!あっ…あああっ!」 何度目かの大きな絶頂。夏美の身体が反り返る。 夏美のそこは、かわいそうなくらいに真っ赤に充血していた。 薄い恥毛はしっとりと水を含んでいる。千紗登と、暁のつば。…もちろんそれだけじゃない。 ひくひくと小さく震えるそこは、少年には自分を誘っているように見えた。 「はっ………」 口のまわりをぬぐいながら、Tシャツを脱ぐ。 絵ばかり描いて部屋にこもりがちのはずなのに、筋肉質で引き締まった少年の体。 その胸からこぼれた汗のしずくが、夏美の乳房にぽたぽたと落ちる。 クーラー、きいてるのに。 それを見て、少女はぼんやりと考える。 でも自分も暁と同じなのだろう。体中が濡れて、熱い。 「夏美」 暁の顔が近づき、夏美の眼を覗き込む。 意志の強い眉と、鋭い視線。 怒っているようにも見える、暁の目。 今までは、目があっただけで顔が熱くなった。 どうしようもなく照れて恥ずかしくて、彼の眼が見れなかった。 でも今は違う。これまでとは違った親密さと、愛おしさ、そして切なさをこめて、見つめ返すことができる。 濡れた、欲望に取りつかれた獣の眼があった。熱病に浮かされたような眼。 夏美の中の「女」の本能が、興奮と同時に恐怖を感じとる。 これ以上先に進むとどうなるかは、漠然とではあるが知っている。 女の子である自分が伴う痛みや苦しみも、知っている。 暁くん、男の子なんだなあ…。 今更ながら、そう思えた。 千紗登ちゃんが言っていたことは、本当だったんだ。 でも暁は、先ほどからじっと何かに堪えている。 優しく気遣ってくれている。 自分が乱暴なことをして夏美を傷つけてしまわぬように、必死に自分を抑えているのだ。 暁くんも苦しいはずなのに。 切なくて、泣きたくなる。 少年が、かすれた声で呟いた。 「……いい…のか…?」 聞く必要なんて、ない。 そんな思いをこめて、夏美は自分から暁に口づける。 暁はすぐに応えてくれた。 愛おしげに夏美に口づけを返す。やさしく、何かを詫びるように。 そして名残惜しそうに唇が離れ、少年は夏美の耳元で低く囁いた。 「好きだ」 「…っ……」 涙が溢れそうになる喜びと、快感。胸が詰まる。 夏美は暁を抱きしめた。裸になった互いの胸が重なる。 男の子の肌がこんなに心地良いものだったとは、知らなかった。 <7> 始めて見たとき、小柄な少女だと思った。 並んで歩くようになると改めてその小ささに驚き、 抱きしめたときは華奢なつくりの肩に恐怖すら覚えた。 壊してしまわないだろうか、と。 陳腐な表現だ。人の体はそう簡単に壊れたりしない。 だが実際自分の手で触ってみると、考えるよりもそう感じてた。 本当に、自分が力を入れてつかんだら、ひしゃげるんゃないかと思うような華奢な体。 彼女と自分との性別の違いを実感したのも、その時が初めてだった。 そしてその気持ちは、今も変わっていない。 夏美の秘部に指を這わせた時、少女がふるえると同時に自分の体も大きく震えたのがわかった。 「っ…ん…!」 夏美が声をかみ殺す。快感と、緊張。そして恐怖。彼女の身体からそれが伝わってくる。 指先をそっと動かし、小さな突起に触れた。再び小さな身体が弓なりに反る。 いくら暁でも、知識としては知っている。その行為の意味や流れを。 女性は初めてこういった行為を行うとき、とても痛いのだ―――そうだ。 その痛みを少しでも和らげるためにも、男がしなくてはいけないこと。 女性の緊張を和らげる。 下世話な言い方をすると、触ったり舐めたりして濡らせとか、指を入れてほぐすとか。 最初のはわかる。だがあとの、「ほぐす」とは? やわらかなふちを手でなぞり、その内へ指を動かす。 力を入れると、ぬるりした感触に助けられ、指が奥に滑り込む。 「っひ…あ!」 夏美が悲鳴を上げた。暁には指先に伝わる心地良い感触だったが…彼女はそうではないらしい。 痛いのだろう。おそらくそうだ。 …指が一本、入っただけで? 怖くなる。では自分の―――この、限界まで張りつめた性器を挿入しようとしたら、 彼女はどれほどの苦痛を味わうことになるのだろう。 いや、そもそも入るのか?指先すら拒む彼女の体内に。 女性の体は、それができるように作られている。子供を作るために。 だから―――自分のそれも、彼女の中に入れるはずなのだ。 だが今の夏美の反応を見ると、怖かった。 自分は夏美を傷付けてしまうかもしれない。精神的にも物理的にも。 そう思いながらも、暁は自分の中に湧き上がるどろりとした感情にも気が付いていた。 無垢な少女を好きにできるという、嗜虐心。 頼りなげに自分を抱きしめるこの少女を、自分だけが独占し、蹂躙できるのだという誘惑。 ごくり、と唾をのむ。 優しくしたい、怖がらせたくない―――だが、その気持ちを保っていられるか、自信がない。 「…暁、くん」 「………ん?」 自分の汚れた欲望を悟られたかと思った。動揺を隠して答える。 「あの、わたしね、実はこういうこと初めてで…」 それはわかる。俺も同じだ。 「わたしね、それでね、痛がり…なの。人より。たぶん」 「……………」 「だから、あの、暁くん、お願いが…あるの…」 「……何…?」 何を言われるのだろうか。暁は緊張に身を固くする。 自分とてこういうことは初めてだ。うまくできるかどうかも分からない。 痛くしないで―――などと言われてしまったら、何と答えればいい? 彼女を傷つけずにいられる余裕など、今の自分にはないのだ。 不安げに見つめる暁に、夏美は誓いを立てるように、言った。 「わたしがどんなに痛がっても、やめないでね」 「………え」 「抑えても、乱暴でもいいから―――途中でやめないで。…最後まで、ちゃんとして」 「…夏美………」 夏美の顔がかっと赤く染まる。 自分が言った事が恥ずかしかったのか、下を向いてしどろもどろと続けた。 「だ、だってあの、ほら、こういうのって勢いが大事だと思うの。 絆創膏はがすみたいな感じで。じりじりするより、えいって一気にはがした方が、痛くないっていう、 あんな感じなのかなって。それに、い、一度、しちゃえば、い、痛くない、っていうか、 あの、痛いのは最初だけっていうし、だから、ええと…えと…えっとね…………」 たまらず暁は夏美を抱きしめた。固く、力強く。壊れるほど。 「っ…あきらくん……」 「やめない。絶対だ」 暁は低く―――だが、力強く答える。 「やめるもんか」 暁に抱きしめられる痛みと、彼の低い囁き声。呪いのようだと夏美はぼんやり考える。 でも、嫌じゃない。こういう呪いなら、きっといくら受けても構わない。 「…いいな…?」 少年の言葉に、小さな頷きが返ってくる。 暁は自分の性器を夏美の秘部にあてがった。 しっとりと濡れた熱い粘膜。それを分け入ったところにある熱。 入るべき場所を探すために先端を動かすと、ぬるりと蜜がからみつく。 これだけで腰が抜けるほど気持ちいい。 だがその奥には、これ以上の快感がある。 そう考えると眩暈がする。もっと欲しい。もっと。 …自分がその快楽を得る代償に、夏美がひどく辛い思いをしなくてはならないのに―――。 「…………畜生…」 「…あ、暁くん?」 「あ、いや、…ごめん、ちがう…」 自己嫌悪に襲われそうになり、頭をひと振り。今は夏美の言葉だけを考えよう。 どんなに痛がっても、最後まで―――。 「んっ!」 夏美がくぐもった声を出す。 ちゅく、と暁の性器の先端がそこに吸いついた。 …どうやら、ここのようだ。 少女を見下ろすと、不安げにまつ毛を震わせている。次に起こる何かを予感しているように。 「…夏美…。こっち、見て…」 「……う…」 眼を開き、顔を上げさせる。 涙ぐんだ目。痛がりなだけじゃなく、怖がりでもあるようだ。 「……あきら…く…ん…」 「…夏美っ……」 彼女の目を見ながら、腰を落としていく。強い抵抗と―――ぬらりと性器を包むこむ、熱い感触。 「っ…あ!」 暁にしがみつく夏美の腕に力が入る。 体中がふるえていた。 そしてその震えは暁に―――夏美の中に入ろうとしている暁の性器の快感を高めるもの。 「あ…あ…いう…んんっ…!!い、っい、っ…あ…あ」 夏美が悲鳴を上げる。暁の胸に広がる痛みと、恐怖、罪悪感。 とっさに身体を放したくなる。 だが誓った。途中でやめない。絶対に。…彼女がどんなに嫌がっても。 体重をかけ、一気に性器を夏美のそこにねじ込む。 「んうぁ!」 一瞬の、痛いほどの圧迫感。続いて下半身に広がる熱さと心地良さ。 ぬかるみが張りつめた暁の性器にぎゅっとからみつく。 「…っく…」 苦労して声を押し殺し、押し寄せる射精感に耐える。 まだ、果てるわけにはいかない。 だが、彼女の中はあまりにも熱くて……気持ちがいい。 身体の小ささと、そのなかの小ささというのは、比例するものなのだろうか。 夏美のそこはひどくきつい。それでいてしっとりと蜜で満ちている。 暁は腕に力をこめて、ゆっくりと腰を引いた。 「んんっ…っ…」 少し動いただけで、夏美が悲鳴をあげる。 暁の首にまわした腕が、髪の毛を掻き抱くように動く。 髪を引っ張られて痛みを感じたが好きにさせた。 彼女の方が自分の何倍もの激痛に耐えているのが、分かっているからだ。 夏美が顎を反らす。その顔は痛みからか紙のように白い。 「あ……うあ、あ、あ…あ」 入口まで引っ張り出し、抜けない程度に腰を引き、ゆっくりと時間をかけて再び挿入する。 その行為を繰り返す。辛抱強く、じっくりと。 何も考えず、ただひたすらに腰を打ちつけ、夏美の中におもいきり射精したい。 …そんな男の欲求を必死に抑えつける。 俺は、夏美が好きなんだ。…絶対に、傷つけたりするものか…。 自分に何度も言い聞かせ、じりじりと夏美の中を慣らしていく。 「あきらくん…あきらくん…あきら…くっ……っ…」 夏美がうわ言のように少年の名を呼ぶ。 そうすることで、痛みを耐えられると信じているかのように。 汗びっしょりになった暁の首にしがみつき、ひたすら時間が過ぎるのを待つこと。 今の夏美には、それしかできなかった。 <8> そしてそうしているうちに、いつしか互いの体の緊張が解けていることに気がついた。 夏美を押さえつける暁の腕も、暁にしがみつく夏美の手も、 互いの体にやさしく添えられたものになっている。 「っ…はっ…あ…あ…あ…」 暁の動きに合わせ、夏美が浅い息を吐く。先ほどとは違う、どこか甘い吐息。 「夏美…平気か?」 腰の動きを止め、少女を見下ろした。涙でぬれた瞳がぼんやりと自分を見上げる。 ゆるく開いた唇、そこから覗く真珠のような歯。 痛みに噛みしめたりはしていない。 その表情はもう、強張ってはいなかった。 「あきら…くん…」 「……まだ…痛い?」 「………」 少し迷って、夏美は小さくうなづいた。 軽い失望感が暁の胸中に沸く。 当然といえば当然だ。初めて性に触れた少女が、いきなり快感を感じるわけがない。 「…ごめん。すぐ、すむから…」 「あ、ちがうの…っ!あきらくん、あの、…ちがうのっ…あ!」 再び自分の体内を蹂躙する暁の動きに、夏美の言葉が途切れた。 「あっ、んあ!ああっ、あっ、あああっ!」 暁の腕の筋肉が張り、動きがさらに早まっていく。 互いの性器から聞こえるちゅぷちゅぷと粘膜のはじける音。 暁の腹まで濡らすその雫は、ただ「摩擦から守るため」に少女の身体が反応しただけではない。 だが彼には、それが分からなかった。 少年のそれが夏美の膣の内側をこする。なんども、何度も。 ―――乱暴なほど。 もっと、奥に入れと。 「あっ、あきらくっ、あ、ああっ、んあ!あ!」 暁が強く突き上げるたび、夏美は艶を含んだ悲鳴を上げた。 少年の耳元に甘い息がかかる。危険な声だ。それだけでイキそうになる。 暁は夏美の唇にむしゃぶりついた。これ以上声を出させないように。 「んんっ!んっ!んうっ…ふっ…」 苦しげにくぐもった声を漏らすが、夏美は暁にしがみついてきた。 長い髪がほつれ、汗に濡れた体にからみつく。 根元まで入っていることを伝える、互いの体温。 重なり合った裸の胸が、心臓の鼓動を伝え合う。 「夏美っ…くっ…なつ…みっ…」 切羽詰まった少年の声に、夏美はたまらない切なさを感じた。 腰の動きと、自分の身体を乱暴に揺さぶる力は増すばかりだ。 でも腹は立たない。嫌じゃない。…痛くもない。 気持ちいい。 気持ち、いい。 「あっ、あきらくんっ、あ、あ、ふあ、あっ、あ、あああーっ!」 「夏美、夏美!なつみっ…」 夏美の中を暁が侵食していく。唇と、体と、性器と。 全身が互いの体液と粘膜のぬかるみで濡れていた。 吐く息すら、どちらのものなのか分からない。 「あきらくんっ、好きっ、すきっ…あきらくっ、あっ、あ、あ…あ!」 「っ…夏美っ…、好きだ…くっ…あ…」 ぎゅっと、夏美の膣がひと際きつくなる。 もう限界だった。耐えるのはやめだ。自分の感情を抑えるのも。 「っ!あ!あ!」 暁が夏美を抱え込むように抱きしめたかと思うと、さらに腰の動きを速めて打ちつける。 「いっ、あ、あ、ひあ、あっ、ああっ!」 逃げたくとも逃げられない。暁のされるがままだ。 暁を受け入れるためだけの存在であるかのように、いまや夏美の女の穴は従順だった。 濡れて、しめつけて、暁をひたすら高みへと導いていく。 「夏美、…夏美っ…夏美…っ」 「あああっ!あっ、あっ、は…あああっ、あっ、あっ、あっ!あきらくっ…好き、好きぃ…!」 「俺も、夏美っ…。くあ、あ、っあ…」 「あ――っ、あ、ふあ、あ…あ、あ、あああっ…!」 暁の動きに蹂躙され、夏美が力なく喘ぐ。 脳が焼き切れてしまうような絶頂が続く。もう何も考えられなかった。 「あきらくっ…気持ちいい…っ、気持ちいいのっ…あ、あ、あ、やぁんっ…!」 さらに強く。強く。つよく―――。 暁がぐっと、夏美の中に入った。その瞬間。 「っあっ………!!!」 夏美の中に、熱い何かが広がった。 火傷しそうになるほど熱いかたまり。暁の精液。 それが腹の内側に―――子宮に、たたきつけられる。 「あ、ああっ…あ…」 体内からにじむ熱に少女はあえぐ。自分とは違う熱。暁が自分の中で脈打っている。 痛いほど強い力で、少年が夏美を抱きしめてた。 固く盛り上がった肩が、こわばった身体がびくびくと震えている。 「はっ…は…はあっ」 暁が夏美にしがみつく。痛みが走る。だが、心地良い。 彼から与えられる痛みはすべて、気持ちいい。 「………あきら…くん…」 愛しい少年の体温を感じながら、夏美は自分の意識が遠のくのを感じていた。 <9> …ひぐらしがないてる……。 夏美はぼんやりと目を覚ました。 けだるさが全身に重くのしかかる。 夕暮れに赤く染まった見慣れぬ天井が見えた。 窓の外でひぐらしが切なげにないている。どれくらい眠っていたんだろうか…。 寝返りをうとうとすると、下腹部に痛みが走った。 「動かないで」 頭の上から、どこか上の空の声が聞こる。…暁の声だ。 その声で夏美の意識は完全に覚醒した。 「あ、暁くんっ…!」 「もう少しだから……動かないで」 夏美の横に座り、上半身だけ裸のままの少年が、一心にスケッチブックに向かっていた。 その手元には数本の鉛筆と、ねり消しゴム。 夏美は暁に言われるまま、おとなしく横たわる。 見られたくないあれやこれやを、暁の視線から隠したいという要求に駆られる。 すでに十分すぎるほど暁に何もかもを見られてしまったあとではあるが―――。 「………」 思い出し、改めてすごいことをしてしまったのだと痛感した。 その相手をちらりと見る。 手元と、夏美とを行き来する暁の視線。絵描きの表情だ。 先程までの、余裕のない獣の顔ではない。 いつもの暁の顔。 そして一つの作品作りに集中した彼はいつも以上に言葉少なになる。 「あの、暁くん…?」 「ん?」 「わ、わたし、描いてるの…?」 「きれいだから」 「!………」 それでいていつもよりも簡潔で、直球な物言い。 「…………ど、どうも…ありがとう」 「ん」 初めて暁に美しいと褒められた。彼は無意識のまま口にしたのだろうが。 しばらくペンを走らせる音だけが部屋に響く。 そしてようやく暁は顔を上げ、ふうっと息を吐いた。 「…………出来た」 夏美を見て、口の端だけあげて笑う。―――目があった。 「…………っ」 「…………あ」 少女が見ている前で、暁の顔がみるみる赤面していく。 …それはみごとに。 暁は足もとに渦巻いていたシーツをたくし上げると、ぐいと夏美に突きつけた。 顔ごと視線をそむけて。 夏美はありがたくシーツ受け取り、胸元まで隠す。 「…これ、持って帰って洗濯しなくちゃ…」 「え?」 「だって、千紗登ちゃんのシーツなのに、汚しちゃったし…」 はあっとため息をつく。 「ど、どんな顔して合えばいいのかな、千紗登ちゃんたちに…」 そこまで聞いて、ようやく暁は彼女が何を心配しているのか気がついた。 そうだ、ここは―――この部屋の主は、千紗登だ。 自分たちは他人の部屋で、ことをいたしてしまったのだ。 「…っ…た、焚きつけてきたのは、あいつだ」 「…ごめんなさい…」 「夏美があやまることじゃない」 「…そうかなぁ……」 「そうだ」 夏美にはそう答えながら、暁はぐるぐると頭をフル回転させていた。 そうだ。見られてしまったのだ。千紗登に―――一番弱みを見せてはいけない相手に。 途中で彼女は退室したようだが、その後の流れは大方予想されているに違いない。 今後、どういう風にからかわれることか…。 「…暁くん、動揺してる…」 「そんなことはない!」 …そんなことは、大いにあるのだろう。声がうわずっている。 暁が幼馴染である千紗登を苦手としているのは、夏美もよく知っている。 だから夏美は、精一杯暁を励まそうとした。 「だ、大丈夫だよ。千紗登ちゃん、やさしいもん。シーツを洗濯して、部屋も掃除して… あ、わたしクッキー焼いてくるね!千紗登ちゃんにお詫びのしるしに」 「……………」 そういうことではないのだが、暁は黙っておくことにした。 夏美の中の千紗登像を修正するのは、まだしばらく先でもいい。 とりあえず、今は――― 暁は夏美のほどけた髪を撫でた。ひんやりとした感触が心地よい。 「…時間、まだ平気か?」 「え?うん。今日は千紗登ちゃんの家に泊まることになって……て………」 答える夏美の語尾が小さくなっていく。 暁と自分の言葉が意味することを、察したのだ。 「あ。あの、暁くん」 「……いや?」 少年の言葉に、ぶるぶると首を横に振る。 暁は口の端を上げて笑った。スケッチブックを閉じて、夏美の上に覆いかぶさる。 「…今度は最初から、全部俺がやる」 「………………あ、暁く…ん…」 言質をとった少年に躊躇はなかった。 先程よりは幾分か余裕のあるゆったりとしたしぐさで、夏美を抱きしめる。 暁と何度目かの口づけを交わしながら、少女はふと気がついた。 暁との会話が途切れても、息苦しくないことに。 後日―――。 再び千紗登の家に呼ばれた暁と夏美。 部屋に入るなり、暁は思い切り横っ面を張り飛ばされた。 張り倒したのは千紗登その人。 曰く、処女に何度も中出ししたから、とのこと。 「夏美の生理が近かったからよかったものを!このたわけ!!」 「……あ、ああ……」 「千紗登ちゃん、もういいから!お願いだからそんな大きな声出さないで!」 「とにかくあんたたちはもっとお互いのこと話し合うべきだ!夏美っ、基礎体温測ってる?安全日知ってる?」 「え?…え?ええっ?」 「性感帯はっ?下着はどんなのが好き?オナニーはひと月にどれくらいしてっ……」 珠子の拳が千紗登の脳天を直撃し、彼女は豪快に机に突っ伏す。 「千紗登の言うことはアレだけど、まあ、間違ってはないわよね」 そういうと、暁と夏美の前に一冊の本を広げた。 署名は―――『女体の神秘と性の不思議』 「ちょっとお勉強しましょうね、ふたりとも」 優しいお姉さんの笑顔が、恐怖にすくむ二人に向けられた。 一番の常識人である一方、怒らせたらめっぽう怖い、珠子姉さん。 それから数時間、暁と夏美は珠子先生から性教育をみっちり仕込まれたのだった。
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笑顔の仮面をかぶって、私は魅音を部屋に招いた。 魅音は脳天気に、私のことをまるで疑いもせずに部屋にあがってくる。 「落ち着いた雰囲気の部屋だね」 そう言って微笑む魅音の表情が、私の手によってこれからどんな風に崩れていくのか今から楽しみで仕方ない。 魅音をテーブルに着くように促す。 「学校はどう?」 「新しいガッコはやっぱりつまらないです。一応通ってはいますけど、気分が乗らないときはサボらせてもらっています。全寮制だとなかなかそうはいかないですからね」 「あはははは。やっぱり聖ルチは辛かったか」 「ちぇー、お姉も一度閉じこめられてみろってんです」 「あはは、ごめんごめん。ケーキ買ってきたからさ。一緒に食べよ?」 魅音が持ってきた箱を開けると、チーズケーキが2つ入っていた。 私達はそれを食べながら、しばしの間たわいもない話を交わした。学校のこととか、そんなことを色々と。 でも楽しげに話を合わせながらも、そんなもの今の私にとってはどうでもよかった。 考えてみればこんな感じで魅音と話すのは久しぶりだ。けれど、やはりもう私達は……戻れない。 「ああ、そうそう。私、この前ちょっと面白いもの手に入れたんですよ」 「へぇー? 何々? どんなもの?」 「ええ、今持ってきますね」 和んだ頃合いを見計らって、私はテーブルから離れ、居間のタンスへと向かっていく。 引き出しを開けて、目的の得物を取り出す。 以前、不良に絡まれたときに葛西に頼んで調達したスタンガンだ。その固い手触りに、にんまりとした笑みがこぼれる。 あくまでも魅音には見えないように……表向きはただ勿体ぶるように、私は背中に隠した形で魅音の元へと戻っていく。 にこにこと笑顔を浮かべる魅音へ、一歩一歩近付いていく度に、私の中のどす黒いものがにじみ出てくる。早くこの感情を解放しろ、ぶちまけろと私を急き立てる。 あは……あははは……あはあははは……もうダメだ。もう我慢出来ないや。くっくっ……くっくっくっくっ……。 込み上げてくる笑いを押さえきれず、私の口元が歪む。 けれど、それを見てもまだ魅音は私が上機嫌で笑っているのだと、無防備に気を許している。本当に馬鹿な奴だ。つくづく救いようがない。 私は魅音の隣にまで近付いた。 「ねえ詩音。面白いものってどんなの? 早く見せてよ」 瞳を輝かせてそんなことを言ってくる魅音。 そして、そこで私は笑顔を消した。 冷淡な視線で魅音を見下ろす。 「……え? 詩音……?」 それはほんの数秒の出来事だったけれど、魅音の表情を凍り付かせるのには十分だった。そう、そんな感じに……束の間に手に入れた希望を失ったときの表情を見たかった。 「ええ。今、見せてあげますよっ!!」 私は最大出力に設定したスタンガンを魅音に押しつける。ろくに悲鳴を言う事も出来ず、魅音は気を失った。 居間へと魅音を引きずってから、私は手早く服を脱がした。 身に着けていたものすべてを剥ぎ取り、猿ぐつわも噛ませておく。そして、万歳させた格好で両手をガムテープで傘に括り付け、そして両足も同様に大股開きの格好で箒にガムテープで括り付ける。 よし、これで準備完了。 さて、これからどうやっていたぶろうか? 屈辱的でインパクトが強く、それでしかも体にはダメージが少なくて済む方法。そもそも、陵辱なんてものがそんな類をまとめたものだけど……。 魅音の白い裸体を見下ろしながら、私はしばし黙考する。たわわに実り、整った双丘にくびれた腰。バランスよく肉が付いたその体は、双子の私が見ても男なら放ってはおかないだろうと感じた。 (……なんだ、あるじゃない。典型的なのが) 唇を歪め、私は非常時用に用意していたロウソクとライターを持ってくる。場合によってはクリスマスとかにも使えるかもしれない、カラフルなロウソク。 魅音の右隣に座り、ロウソクに火を点けて腹の上に掲げる。 ロウは瞬く間に溶け、ロウソクを伝って流れた。 そして……最初の一滴が魅音の腹に落ちる。 途端、魅音の体がびくりと蠢く。目を瞑ったまま、悶えた表情を浮かべ小さく呻く。 ぽた ぽた ぽた……と続いてロウが魅音の腹に落ちる。 「…………っ!? ……んん~っ!!」 魅音が目を覚まし、体をよじらせた。自分が全裸であるということに気付き、顔を赤くする。 「あは。……起きた?」 「んん~っ!? んっ、ん~っ!」 けれど、魅音には首を振って悶えることしか出来ない。あはは、いい気味だ。 一滴、一滴ロウが魅音の腹に垂れるたび、体をくねらせる。 「んんん~~っ! んん~~っ!」 必死に魅音が抗議の呻き声を上げるが、私にはむしろそれが心地いい。 「くっくっくっ。どうやらお腹はやめて欲しいみたいだねえ。それじゃあお姉はどこがいいのかなあ?」 優しく魅音に訊いてみる。勿論、魅音に答えられるはずがないし、仮に答えられたとしても私に応じるつもりは無いけれど。 「んんっ! んぐんんんんぐっ、んぐぅううううぅっ!」 私は空いた左手を魅音の右乳房に置く。むっちりとした弾力と滑らかな肌触り、そして温もりが私の手のひらから十二分に存在感を訴えてくる。 私は魅音の乳房を自分好みの力加減で撫で回し、揉みしだき、そしてときには乳首を摘んで愛撫する。 「んんっ!? んっ……んふぅ~~っ!」 私の手のひらで魅音の乳首がはしたなく勃起する。 こりこりとした感触が実に嗜虐心をそそる。 「へぇ~、お姉は胸も弱いんですねえ。じゃあ、こうしたらどうですかねえ……。くっくっ」 「んっ!? んむぅうううぅっ!!」 必死の形相で首を横に振る魅音を見ながら、私はロウソクを魅音の胸の上へと……ゆっくりと移動していく。 ロウソクの先でじわじわと大きくなる滴を私は愉悦の視線で……そして魅音は怯えた視線で見詰める。 ポタリ 「んむううううぅぅぅぅ~~~~っ!?」 固く勃起し、敏感になった乳首に滴が落ちた途端、魅音は背中をのけぞらせた。 ポタポタと熱いロウが魅音の胸に落ちるたび、魅音が身悶えする。 あははは、こりゃあ面白いや☆ 「よしよし、胸でこれなら……あっちの方はどうかなあ?」 そう言って、私はにたりとした笑みを魅音に見せつける。 魅音はロウが落ちたわけでもないのに、びくりと震えた。 「んむぅっ! んむんむうぅ、むううぅぅっ!!」 暴れる魅音をよそに、私はロウソクを魅音の秘部へと持っていく。 固く閉じた蕾がどんな刺激を魅音に与えるのか、想像しただけで楽しい。 「止めて欲しい?」 戯れにそう聞いてみた途端、魅音は何度も頷いてくる。 「そう。止めて欲しいんだ。……そうだよね。全裸にされてその上ロウソクをあちこちに垂らされるのって、恥ずかしいし熱くて嫌だよねえ」 私の台詞を慈悲だと思ったのか、媚びた視線を魅音が私に向ける。 それに対して、私はもう一度優しく微笑み返す。 「でも駄目」 「んん~~~~~~~っ!!」 私は微笑んだまま魅音の秘部にロウを垂らす。 再び絶望の色に瞳が染まる様が、また愉しくて仕方ない。 「あはははははははは。あの園崎魅音が……園崎家次期頭首様ともあろうお人が、全裸でロウソクを垂らされて悶えて……くっくっくっ。ざまあありませんね。この前見せた姿はどこに行ってしまったんです? あはははははっ!!」 「んん~~っ!! んむうううぅぅ~~っ!!」 そう、ここにいるのはただの玩具。この私、園崎詩音という鬼の生け贄。 「でもお姉? まさかこのまま終わるなんて思っちゃいないですよね? どうせこんなのは過ぎてしまえば何の傷もあんたに残さないんだから」 そうだ。こんなもので済ますつもりはない。 私が受けた屈辱、恥辱……あのときに失ったものはこんなものじゃない。 「んんっ! ふうっ……んっ……むううぅっ!」 あのとき私が魅音にされたように、私もまた魅音の秘部を愛撫していく。秘唇を中指と人差し指でなぞり、そして秘芯を転がして弄ぶ。 「あははは。何? お姉……感じてるんだ。全裸にされて両手両足を拘束されてロウソク垂らされた挙げ句、こんな風にされて感じてしまうんですねお姉は。あはは……園崎家時期頭首様はとんだ変態女ですねえ。こんな姿、他の人が見たら何て思う事やら」 「ん~~~~っ! んんむぅ~~~~っ!」 「言い訳なんてしても無駄ですよ。ぱっくりと恥ずかしい部分を開いて……しかもその上クリトリスをこんなにも大きくして、感じてないなんて言ったところで説得力ないです」 そう言いながら、私はぬちゃぬちゃと淫靡な水音を魅音に聞かせる。私の手の中で魅音の秘部は熱く高ぶっていた。 「じゃあ……もうこれで準備は良さそうですね。お姉」 私はロウソクに舌を這わせ、唾液をまとわりつかせていく。 そして、それを魅音に見せつける。 「ふふ……お姉? 今からこれがお姉の中に入るんですよ? 気分はどうですか? こんなものがお姉の初めての相手なんですよ。これでお姉の純潔が失われるわけです。うふふふふ……」 「ん~~っ! ん~~~~~~っ!」 それは嫌だと魅音が喚き立てる。 ああ、実にいい気分だ。 この背徳感……堪らない。背筋がぞくぞくして、思わずこっちまでイってしまいそうなくらいだ。 私は興奮に浸りながら、魅音の入り口にロウソクをあてがう。 「ん~~~~~~~~~~~~っ!!」 そして、魅音の悲鳴を聞きながら、一気にロウソクを魅音の膣内へと挿入した。 魅音は背中を大きく仰け反らせ、そしてぽろぽろと涙を流した。いい……実にいい。その顔をもっと見せろ。もっともっと苦痛と絶望に歪ませるがいい。 遠慮なんかするものか、このまま奧まで犯して、子宮が壊れるくらいに突きまくってやるよ。 「んんっ! んっ……んんっ……んっ……」 ロウソクを出し入れする度、魅音の口から喘ぎ声が漏れる。くっくっくっ……さあ、いつまで耐えられる? これから先、嫌って言うほどイかせてやるよ。あははははははは。 “……あれ?” 激しく魅音を犯しながら、妙な違和感に私は眉根を寄せる。 何かがおかしい。 魅音は初めてのはずだ。初めてのはずなのに……。 「んっ……んむぅっ! んん~~っ!!」 どうして、全然……破瓜の血が流れないんだ? それは、ときには激しい運動とかで処女膜が破れることがあるということくらいは私だって知っているけど……。 けれど、これはそうじゃない。 予感めいた何かが頭をよぎって、私は魅音の口から猿ぐつわを外した。 「はぁっ……あっ……くっ……んっ」 荒く熱い……そして甘いものが混じった吐息が魅音の口から漏れる。 「…………どういうことですか? お姉……まさか、初めてじゃない何てこと……あります?」 でもそんなはずはない。だって魅音が誰かと付き合っていたとか、そういうことをしていたとか……そんな話は聞いたことがない。 でもそれならどうして? 涙を流しながら、魅音が私を見詰め返す。 「……詩音だけが……あんな風にケジメを取らされるなんて……ひっく……あんまり……なんだもの。……だから……私も……あのときの人達に頼んで……」 “……え?” 魅音の嗚咽を聞きながら、私は意識が遠くなるのを自覚した。 「あの人達だってね。……ひっく……詩音のことをただの慰み者にしようとかは……思ってなかった。なるべくなら……っく……詩音に負担が掛からないように……すぐに終わるようにって、気を遣ってた。命令だから仕方なく……って……ひっく……」 ちょっと待てちょっと待てちょっと待て……。それじゃあ何? それじゃあ、私が魅音にしたことって結局……何なの? ついさっきまで感じていた興奮なんて、どこかに消し飛んでいた。魅音の涙から目を離すことが出来ない。 「詩音がね、悟史の好きだって分かって……私、詩音と悟史に幸せになって欲しかったんだよ。……っく……えっく……だって……いつも詩音ばっかり……可愛そうで、私達は同じ双子なのに……何でいつも詩音ばっかり……こんな……こんな……」 嗚咽混じりの魅音の言葉が、私の頭の中で何度も繰り返される。 私が悟史君を好きになったように、魅音だって悟史君を好きだったとしても何の不思議も無い。……私達は同じものを好み、そして愛すのだから。それを……それなのに、この馬鹿は私にくだらない義理立てをして……自ら……。本当に馬鹿。 この馬鹿は人を騙すために涙を流すことなんて出来ない。 そんな涙だから、私の中に宿った乱暴な感情……復讐心だとか嫉妬だとか……そんなものが、まるで水に溶けるように消えていく。 私の目からも…………涙が溢れた。 自分が情けなくて……魅音にあまりにも申し訳なくて……。こんなことしても、何にもならないって分かっていたはずなのに……。 「ごめん。……魅音。本当に……ごめん。私……私……」 涙で視界がにじんで、魅音の顔がよく見えない。私の顔がくしゃくしゃに歪む。 泣きながら私は魅音の秘部からロウソクを抜き、そして拘束を解いた。 「ううん。……だって私は……それでも私の意志だったけど。でも詩音は本当に……無理矢理……だから、もっともっと、辛かったんだよね。……っく」 そして私達は泣きながら互いを抱きしめ合う。今までため込んでいたものを涙と一緒に洗い流していく。 腕の中から伝わってくる魅音の温もりが、今となっては愛おしかった。 そしてそれは魅音も同様なのか、ぎゅうっと私の体を抱きしめてくる。 男女の愛じゃない。けれど、愛おしい相手の体温を感じる幸福感が私を包む。 ああ、好きな相手と肌を重ねるってこういう感じなのか……。我ながら場違いだと思いながら、ふとそんなことを考える。いや……考えてしまう。 だって私達はまだ、愛し合う形でそういうことをしたことは無いから。初めてがそんなのじゃなかったから……。 小さく、心臓が震える。 「……ねえ……魅音」 「うん……詩音」 一旦上半身を離し、視線を交錯させる。 それだけで私達に言葉はいらなかった。だって、私達は同じだから。 ゆっくりと顔を近づけ、目を閉じる。 そして……魅音と唇を重ねた。柔らかくて優しい感触が伝わってくる。 すぐ目の前から伝わってくる魅音の吐息。魅音の存在がこれ以上なく近くに感じられる。 『……んっ』 私たちは同時に唇を離した。 私はその場に座りながら、無言で上着を脱いでいく。 薄い布地を床に置き、ブラを外す。 そして……魅音が私に覆い被さってきた。 魅音の柔らかい温もりが私の上半身に絡み合い、そして細い指が私の肌を優しく愛撫する。くすぐったいような……それでいてどこかほっとするような不思議な感じ。 「あっ……ん」 魅音が私の左胸に口を寄せる。 乳首を舌で転がし、ちゅうちゅうと吸い付く。 その刺激に、私の乳首は堅く尖っていく。 私の胸を吸う魅音の頭に、私は腕を回す。何だか、魅音が赤ちゃんみたいに思えて可愛かった。 私はそのまま魅音の頭を撫でていく。魅音の柔らかくて滑らかな髪が、愛おしい。 「ふぁっ……あっ……ん……」 ぬらりとした魅音の舌。そしてむっちりとした唇。肉感的な刺激が気持ちよくて、私は自然と声を漏らしてしまう。 もっとして欲しい……と、私は魅音を抱きかかえる腕に力を込めた。 魅音の左手が私の上半身を撫でて、そして下半身へと移動していく。私のスカートをまくり上げていって、その中へと入り込んでくる。 「んんっ……ふぁっ……あっ」 下着の中にまで入り込んできた魅音の指が、私の敏感な部分を刺激する。熱を帯びた私の秘部は、既にとろとろに潤っていた。 「あっ……ああっ……んんっ」 魅音の指が細やかに蠢くたび、私は甘い喘ぎ声を漏らし、ぞくりとした快感に浸る。 でも……魅音はどうなんだろう? 薄ぼんやりとした頭でそんなことを考える。 私は左脚の膝を立てて、魅音の秘部へとあてがった。 その途端、一瞬びくりと魅音の体が震えた。 私の太股から生暖かく粘っこい感触が伝わってくる。どうやら魅音も感じていたらしい。露出した秘部を私の太股にこすりつけてくる。 花開いた魅音の秘部が、私の脚の上で切なく踊る。まるで花を握り潰そうとでもいうように、強く押しつけられる。 「…………んっ」 私は魅音の頭を私の胸から離させた。 理由は簡単。魅音をもっと近くに感じたかったから……魅音をこれ以上我慢させたくなかったから。 私は上半身を起こし、右脚も曲げ、捲り上がったスカートの中から、びしょびしょに濡れた下着を脱いでいった。 「魅音……来て」 「……うん」 私達は互いに互いの太股を交差させ、秘部を密着させた。 「下の口はそうは言ってないみたいだなあ」なんて馬鹿でステレオタイプな台詞があったりするけど、私達はそれこそ秘部でキスをするかのように互いを求め合う。 何度も秘唇を重ね合わせ、秘芯を擦り寄せ、蜜を絡めていく。 果てを知ることなく性感が高まっていく。自分が溶けていくようで、それでいて満たされていくような不思議な錯覚。 もう、この行為を止めることは出来なかった。ブレーキの壊れた機関車のように、どこまでも突き進んでいく。 魅音の悦びを感じる。詩音の悦びを伝える。 『はぁっ……あぁっん……んんっ……くぅん』 熱い喘ぎ声が重なる。 体が……心が重なる。 そう……今このとき、私は魅音でありそして詩音だった。 涙が流れる。 それはようやく一つに戻れたという嬉しさであり、そしてこんな形でなければ戻れなかったという切なさの涙だった。 『ああぁっ。……はぁっ……あぁんっ……んんっ……んああああっ……はぁっ……』 互いの嬌声がどんどん高くなる。 体が熱くて堪らない。 全身が悦びに包まれる。 一瞬……ふわりとした感覚に我を失って……。 『あっ……ふぁああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっん!!』 私達は……ううん、「私」は果てた。 一つになったまま、まどろみへと落ちていく。 今のこの気持ちを絶対に忘れないと誓いながら。 魅音とか……詩音とか、悟史君……鬼……人間。そんなものすべてを抱きしめたまま……。来年の綿流しの頃、自分がどうなっているかなんてまるで知らないまま……。 ―END― -
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