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「えー・・・・では、まあ、簡単ながらジェリスヘレムの特徴をお伝えします」 黄金の少女が手を出したことで場は騒然となったが、 後ろに控えていた補佐官たちがテキパキと指示を出し始めたため、 マチョズムの男たちもここが試験場ということを思い出したのか、 驚くべきほど早く喧噪は沈静していった。 あるいは鮮やかな手並みに感嘆としたのかもしれない。 マチョズムにとってより強烈で強力な一撃というものは、一つの信仰だ。 手が早いことと暴力的な行為は盲目的なまでの行動美化意識によって、 むしろ賞賛を与えられることも多い。 この場合、不甲斐ないのは相手の力量も推し量れず半端に手を出した、 件のマチョズムバカのほうであって、少女に対してはむしろ高評価を与えている。 ただし、それ以上の感情は筋肉思考主義的に持ち合わせてはいない。 少女があまりにも小柄すぎるからだ。 身長は140センチを上回るほどしかなく、体重も見かけ通りの数値。 メリもハリもない身体を見て戦闘意欲を掻き立てられるどころか、 特別な思いを抱けるのは一部の趣味者くらいだ。 少なくとも、マチョズムとは相いれない。 もっとも軽視はしているが。 だからその腕前をほめたたえてはしても、手出しは一切しようとしない。 華奢な少女に何かしようものなら、その時に失うのは自分たちのプライドだからだ。 マチョズム的平和思考、ここに極めり。 そんなことを知ってか知らずか、少女は手早くレクチャーを続ける。 「とゆーわけで、このジェリスヘレムにはジェットエンジン的な噴射口はありません。 なんでも相剋性反撥係数理論と界面垂直式による複合渦動理論がどうとかで、 じつはあたしもよくは理解してないんですが、まあ、球体状の動力炉で動いてます。 よく誤解されますが重力制御とか、そういうものじゃないらしいんですけど、 一応ここから先はタブーって言われちゃってるんでこれ以上の説明はできません。 もし興味がある方は科学チームの公募に志願してみるといいですよ。 半年ほどは発狂しちゃうって聞きましたけど、二年もすればちょっとは理解できるとかどうとかです」 怖いことを言ってのけるが、男たちは微動だにしない。 もちろん脅しを突っぱねているわけでもない。 必要以上の知識を求めないだけだ。 いわゆる単純優位思考と呼ばれるタイプのマチョズムだ。 「じゃ、公開できるカタログスペックも提示しましたしー・・・・さくっと試乗しちゃいますか?」 その言葉に男たちは沸く。 彼らはそのために来たのであり、小難しい話には興味が微塵たりともない。 ASEAN初のスーパーロボット、それも従来の機体とは一線を画す特殊機体。 栄誉あるその第六号機、それが彼らの求める王座だ。 滾る男たち。だがそれに対する少女はてきぱきと事務的に対応し、 ぱっぱと先頭を歩いてシミュレーションルームへと案内する。 実に手慣れた様子だが、どこか滑稽さを感じるのは、 きっとマチョズムの男たちを連れて歩く姿が不自然だからか。 黄金の髪を揺らして進む少女だけを見るのなら、単なる美しさの一つで済むのだが。 と、シミュレーションルームを前にして、少女はぴたりと立ち止まり振り返る。 遅れて、黄金がふわりと流れた。 「あ、ちょっと言い忘れていたんですけど、うちのパイロットスーツって独特で、 割と不恰好っていうか・・・・まあ、いろいろ言いたいこともあるでしょうけど我慢してくださいね? みなさんはまだ専属パイロットじゃないので、ちょっと質の劣る、 汎用タイプのスーツを着ることになります。といっても、スーツと呼ぶより・・・・ うん、まあ、ホント、見てもらったほうが早いですね。 それじゃ入りましょうか。ここがみなさんの試験会場・・・・『アル・ノーレ』です」 そう言って、少女が壁に取り付けられた電子錠にカードキーを挿入し、 大型の開閉扉、『AR-NOR』の文字が綴られたグライドスライドドアが開く。 徐々に開かれていく扉の向こうにしつらえられたのは、 超大型のプールらしきものと、その横に吊るされたコクピット状の鉄塊が、合計八台。 「はいはーい、どうぞみなさん入ってくださいね。 ええーっとここの機材はですね、コクピットのさまざまな場所に水圧を当てることで衝撃を伝えて、 搭乗者に擬似的な臨場感を与える、まあ、ダメージレスポンスシステムっていうのを採用してるそーです。 実際はそれだけじゃなくて、あのコクピット事態にもいろいろ仕掛けがあるんですけど、 正直どうでもいいですよね?とゆーうわけでして、今からスーツ支給するんで、頑張ってくださいね」 何をどうがんばれというのか。 男たちはそう思うも、その意味をすぐに知ることとなる。 少女と補佐官たちが続々と取り出してくる筒状の樹脂製らしきパーツだが、 分厚さが三センチから五センチ強ととてつもなく分厚い。 しかもこれがいくつも渡さるのだから始末におけない。 もしここに日本人がいればこう言っただろう。 ちくわやん! ちくわやないかい! どうかんがえてもちくわすぎるわ! ・・・・なんて言葉を。 「先ほども言いましたけど、ちょっと機体のアクが強いんで、 こーゆう形のスーツじゃないとGなんかで大変なことになっちゃうんですよ。 もちろん、一人じゃきれません。なんで、二人一組で、私のマネしてきてくださいね?」 少女は男たちの眼も気にせずに生着替えをする。 やぼったいジャケットとズボンを脱いだ下から出てきたのは、 下着よりはマシといった程度のインナー。 もっとも、これからちくわの中に入るウィンナーとしては、 余計な皮がないほうが着やすいのかもしれない。 テキパキと、しかしゆっくりとわかりやすさを重視して、 男たちのペースに合わせつつスーツという名のちくわを装着していく。 羞恥心のかけらもない、堂々とした態度。 少女は紛れもなくプロだ。 そんな少女を見ながらもいやらしい気持ちを持つ余裕もなく、 男たちは不器用に太い腕をねじりこんでちくわの中に入っていく。 そうして着替え始めて十分もすれば、全員が不器用なりとも着用することができていた。 全体的なカラーリングはピンクとオレンジの中間といったところ、 形としては大きめの救命用具風のジャケットを着たわら人形に似てなくもない。 よくみればところどころドーナツに似た柔らか目のゴムが挟み込まれているのが、 より滑稽さを増している。 まるでちくわ料理男味だ。 総重量もかなりのものになりそうで、着心地も悪いと予想できる。 だがさらにその状態から補助官たちの手によって、 ちくわやドーナツ、救命道具の出来損ないの接合部分をすべて、 ゴムテープをぐるぐると巻かれ固定化させられていく。 そうすることで隙間を埋め、ずれるのを防いでいるのだろうが、 はたから見るとまるで包帯まみれのちくわにしか見えない。 あまりの不恰好さに口をとがらせるものもいる。 そのくらいセンスの悪い、最悪のパイロットスーツだった。 しかし補助官たちはそんなふてくされた様子も気にせず作業を続け、 今度は全身に金属パーツを付けていく。 肩、腰、足、手首、首、胴体、背中。 重量は、さらに加算されていく。 「それが最後ですから我慢してくださいね? 終わったら皆さんがお待ちかねのテスト開始ですから。 けど、正直いってあれなんですけど・・・・ たぶん、あんまり楽しくない、ってゆーかつらーいテストだと思いますよ?」 今以上に辛いことなんてない。 この場にいた全員の心の声が見事に一致した瞬間だった。 戻る 続く
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582通常の名無しさんの3倍2020/04/09(木) 16 17 24.08ID d5FkhiLv0 アムロ「三日月が苦手の魚料理を食べるなんて」 三日月「これ?」 アムロ「そう、その鉄火巻。 三日月が魚の入った料理を食べるなんてどうしたんだ!?」 三日月「色々理由があって。 他の魚料理は駄目だけど鉄火巻は食べられるようになった」 アムロ「詳しく聞きたいな」 三日月「実は……」 三日月はアムロにその理由を話しだした。 583通常の名無しさんの3倍2020/04/09(木) 16 19 42.62ID d5FkhiLv0 寿司屋での出来事。 オルガ「鉄華団のみんな、聞いてくれ。 鉄火巻を鉄華団員が食べられないようでは物笑いの種だ」 三日月「そうなの?」 オルガ「そうだ。魚料理が苦手な者がいるのもわかるが 鉄火巻ぐらいは食べられるようになろう。 まず団長自身が鉄火巻を食べてみる」 その時、お店にいた他の客から声があがった。 サーカス団の団長「呼んだ?」 ライオン「がおがお」 オルガ「サーカス団の方じゃない! そっちに座っている団長はライオンと一緒に寿司を食べててくれ」 オルガはさっそく鉄火巻をここにいる団員分注文した。 やがてきた鉄火巻を鉄華団団長は1つ食べた。 オルガ「よし、食べたぞ。 魚料理が苦手な他の団員も鉄火巻を食べてくれ」 三日月「オルガがそう言うのなら」 三日月は鉄火巻を食べた。 三日月「……というのが食べられるようになった理由。 食べてみると意外とおいしかった。 鉄火巻は他の魚料理とは別だよ」 アムロ「食べられないのが食べられるようになった。 いい話だな。ところでコウ……」 コウ「人参いらないよ」 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。このページにつけられたタグ
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カード一覧 アリス (3.0) 使い魔名 使い魔名 参考 フレーバーテキスト アリス (3.0) 「〈赤の女王〉からあなたを助け出した時 “あの子の夢”はバラバラになってしまったわ。だから私は あの夢をもう一度繋ぎ直さなきゃいけないの。それが〈夢の管理人〉である私の仕事なんだもの」そしてアリスは手を差し出してこう言いました。「その為に、まずは散らばってしまった“皆”を探さなきゃいけないわ。それを あなたにも一緒に手伝ってほしいの。」“もう一人のアリス”は 頬を染めてプイと顔を背けました。 ───『スカーレットテイル』その1 使い魔 ●●●● ●●●● ●●●● ◆◆◆◆ 使い魔 ●●●● ●●●● ●●●● ◆◆◆◆ 使い魔 ●●●● ●●●● ●●●● ◆◆◆◆ 使い魔 ●●●● ●●●● ●●●● ◆◆◆◆ 使い魔 ●●●● ●●●● ●●●● ◆◆◆◆ 使い魔 ●●●● ●●●● ●●●● ◆◆◆◆ 使い魔 ●●●● ●●●● ●●●● ◆◆◆◆ 使い魔 ●●●● ●●●● ●●●● ◆◆◆◆ 使い魔 ●●●● ●●●● ●●●● ◆◆◆◆
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ページ:1 2 3 作品 ■▲▼ 4月とは何だったのか? 切り取られた風 巻き上がる桜の花ビラ 道程の残夢 強制的に設置された 培養の月 足元の一つの思念 永遠に抱くリアル かつて触れた横顔 51 名前:ある名無し[] 投稿日:02/05/02 22 44 ID 1B0s0crt 【コメント】 65 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/03 02 33 ID gH9XsBn1 51 ある名無しさん おっ、これは面白いねえ。読む人によってイメージが 異なると思います。というのも、情景描写が一連目と三連目にあるんですが、 硬軟が織り混ざっているんです。一連目は「切り取られた風」が硬質、「巻き 上がる桜の花ビラ」が軟質。三連目は、これは完璧に硬質ですね。全体には私 は硬質のイメージを強く感じました。ここでは「リアル」という言葉さえも硬 質に感じられる。こうして考えると、「花ビラ」のカタカナは硬い感じで効果 的でしたね。 そこで突然、最終行に柔らかなレリーフのように浮かび上がる横顔。お見事で した。欲をいえば、言葉の(硬軟の)対比をもっと明らかにすべきかもしれま せん。 ■▲▼ 4月とは何だったのか 12ヶ月の中で一番 夢 希望 と言う言葉が似合う季節 ある者は夢を追い ある者は希望を抱き すべてが新しい世界に 自ら入っていく そんな季節 52 名前:名前はいらない[] 投稿日:02/05/02 22 50 ID V65O8ARg 【コメント】 66 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/03 02 41 ID gH9XsBn1 52さん うん、大体の人が四月にこんなイメージを持っているんじゃないか な。これを素直に表現したり、逆説的に表現したり。ところがあなたはそのま ま言っちゃっていますね。あなたの夢、あなたの希望、あなたの新しい世界。 そうしたものを掘り下げるところから詩は始まるものだと思いますよ。 ■▲▼ よんがつ 一番楽しいときっていつですか 最もなかのいい友達は誰ですか わからない 実際、見当もつかない ただ、今は楽しいと思うし あいつはいいやつだと思う。本当に 桜は咲くし 雨もふる 57 名前:さかな[] 投稿日:02/05/02 23 11 ID 3sYjtQXG 【コメント】 68 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/03 02 55 ID gH9XsBn1 57 さかなさん 書き出しは視点の転換が見られて、平易な文章ながら、な かなか上手いですね。一行目の「とき」は「季節」のほうがいいでしょうね。 その方がお題に近付きそう。言外に「いつ?」って訪ねられて、「春!」って 答えちゃいそうですね。 現状に一応の満足をみせるあなたの描写も、言葉を選ぶ必要はありそうですが、 うまくまとめていると思います。ただ、最後の二行は、何だか取って付けたよ うな印象ですね。推敲が必要そうです。 ■▲▼ はじまりの季節 夢想を振り切れぬまま なし崩しに4月を向かえた 若いから胸に志のひとつはある 叶うと思い夢見た春 気候とは裏腹に世は冬色一色 その現実に例外はない 衝動的に安定を壊した 「守る」現実を捨て 「攻める」夢を選んだ 花を美しいとは思わない 季節に干渉したくない それは誰かが綺麗といっただけだから・・・ 真実と感覚は自分で開拓していく 孤独な一人旅 だからいい・・・ 憂鬱な春 決意の春 僕だけの春 67 名前:ヘロインマニア[] 投稿日:02/05/03 02 47 ID hy4K10ts 【コメント】 81 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/04 21 39 ID n/rSKiNA 67 ヘロインマニアさん 厳しい現実の中、自らが信じるもの、信じる夢に 向かって旅立っていく、というテーマですね。さて、旅立ちの詩にもかかわら ず、あなたの決意がもう一つ伝わってこないように感じます。それはおそらく 言葉の歯切れの悪さに起因するのかと思います。言葉のリズム、場面の転換、 それらが今一つ上手くいってないのではないかと。 「花を美しいとは思わない/季節に干渉したくない/それは誰かが綺麗といっ ただけだから・・・」ここは非常に美しいですね。この一節が詩全体を救って くれています。ただし、「季節に…」の一行は意味がよく解らなかったです。 酷評でしたね。失礼しました。 ■▲▼ 春はうたた寝昼下がり フロムAやらanやらはほっぽりだして永遠の昼休み、宿題はない。 いいともを見終わったら 洗濯日和だな 彼女のパンツをベランダの内側に干すテクニックさえおぼえた、 春- 自転車で妙正寺川を下ってみよう どこかに新しい公園を見つけれるかも知れない。 70 名前:都立家政 ◆76fFko5o [] 投稿日:02/05/03 03 36 ID iXEA+wk1 【コメント】 82 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/04 21 51 ID n/rSKiNA 70 都立家政さん 好き嫌いで言いますと、これは好きな部類の詩です。 言葉のリズムがいいし、「フロムA」「an」「妙正寺川」などの具体的な表現 も効果的でした。特に「妙正寺川」が好みです。ただ、これは上手く説明でき ないんだけど「いいとも」は、やり過ぎの感が…。あ、これはあくまで個人的 な意見です。 一連目で「春」が二回出てきますね。一行目の「春」を除いたバージョンも試 してみては如何でしょうか。あまり気にはなりませんけどね。 最終行の「ら」抜き言葉は、やはり違和感がありますね。 96 名前:都立家政 ◆EROqdMNU [sage] 投稿日:02/05/05 03 15 ID ??? 82 ホントだ、言われてみると「春」がしつこかった。 もうちょい意識研ぎ澄まして書くべきですね自分。 ■▲▼ 4月 煙草のケムリに曇らされ 君の薫りに惑わされ 青の純度は削がれゆく 街の喧騒にのみこまれたまま 触れるものに実体は無く 自ら言葉を捨て去った はじまりの暦 おわりの暦 砕けたカケラを胸に抱き 閉じる目蓋に描かれるのは 再生の天使! 72 名前:かまぼこ[] 投稿日:02/05/03 12 12 ID GdePlx32 【コメント】 83 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/04 22 11 ID n/rSKiNA 72 かまぼこさん お、「青の純度」ですか、いい言葉ですねえ。一連目で は生活感とあなたの純性とをうたったものと思われます。 んで、二連目は外界の現実とあなたとを表現したと思うんですけど、主語がな いために、言葉を捨て去ったのがあなたか、「青の純度」か迷う所ですね。 三連目は上手い表現だと思います。そして四連目に続くんですが、「砕けたカ ケラ」が、かなり唐突です。何のカケラか、マジで解らん。 全体的には美しい言葉で書いてあって非常に好印象なのですが、もう少し前後 のつながりがあったらなあ、と思いました。少し自動記述が入っているのかな。 159 名前:YKH ◆NBQwfAco [] 投稿日:02/05/08 02 40 ID 1ip2GOAk 【次点】 72と 110も個人的に良かったです。 72さんは、いかにも 即興といった作品で、理解を拒む荒さがある反面、その荒ささえ も魅力にしてしまう力があったように感じました。自分の出した お題の答えとしても、満足できる作品でした。ただ、やっぱり、 ちょっと荒すぎたかな、と。 ■▲▼ 4月とは何だったのか? 身を締めつけていた現実感が 緩んで やわらかいメルヘンが生きはじめる 4月 やわらかい人間の希望を 破壊するように 春の河原に ブルドーザーは 在る 洗濯女の似合うような 河で ひとりの男が 投身自殺をした それはどうにも 儚いようで されどどうにも 無関心に流される死体 4月に死体は 似合いすぎる 似合いすぎてそれは 死体でなくなる ひとつのメルヘンと なる やわらかい桃の果肉となり 芳香を巻き散らす ブルドーザーが狙っている 獰猛なブルドーザーが 河を流される桃を 血肉に飢えすぎた鋼鉄 建設重機の存在しない場所は ない 田んぼの中にも 在る 高層ビルの上にも 在る 人の心の下にも 在る 春の成長を嬉しがる蛙の 背後にも ブルドーザーが 在る 建設重機の存在しない場所を 思い浮かべることができるか? 今になって思えば それは4月の悪事 今ではブルドーザーは 従順な大型犬のように 工事現場に鎖で繋がれて いる 79 名前:恩田朗[] 投稿日:02/05/04 07 00 ID J26PAOSQ 【コメント】 86 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/04 22 31 ID n/rSKiNA 79 恩田朗さん 春というメルヘンを思わせる季節と、死すらもその大きな 口に飲み込んで覆そうとするブルドーザーとの対比が非常に鮮烈です。テーマ としてはピカイチではないかと思います。ああ、三、五連目がすごくいい。 しかしながら気になる所がいくつかあります。まず二連目の「洗濯女の似合う ような 河」はメルヘンを表現したものだと思うんですけど、以降の描写がど ちらかというと無機質なものであるだけに、違和感を感じました。 あとは「建設重機」=ブルドーザーだと思うんですけど、この表現を使うなら 他の重機も出してよさそうです。ただここを総てブルドーザーに置き換えてし まうと、かなりうるさくなってしまうので、難しいところではありますが。 恩田さんの本領発揮でしたね。 162 名前:YKH ◆NBQwfAco [] 投稿日:02/05/08 02 57 ID pk6M34U1 79さん 柔らかな春と重厚な建設重機。対比の技法ですね。 お題からじつに自由に発想を広げてくれていると感じました。 終わり方も好き、じゃなくて良い(汗)ですね。 (準チャンプ作品) ■▲▼ 4月とは何だったのか? 雪女が 溶けて 死ぬ 季節 家の飼い猫が 溶ろけて 寝る 季節 80 名前:二行詩人 ◆/wXXlP7k [sage] 投稿日:02/05/04 21 28 ID ??? 【コメント】 87 名前:Canopus ◆j1h.j3e. [] 投稿日:02/05/04 22 39 ID n/rSKiNA 80 二行詩人さん 内容としてはユーモラスで、私がコメントするよ うなことはありません。こういうのもいいですねえ。 あとはレトリックや言葉遣いですが、やっぱり「溶ける」「溶ろける」 が気になりますね。「とろける」は「蕩ける」ですからね。ここはやっ ぱり平仮名表記のほうがよかったんではないでしょうか。 88 名前:二行詩人 ◆/wXXlP7k [sage] 投稿日:02/05/04 23 17 ID ??? 87 ふにゃぁ。日本語を間違ってしまったにゃ!(汗 いちお~漢和辞典をひいてみたんですが、漢和辞典によると 「とろける」に当たる漢字は無い(!)そうだったので 造語と知りながら、字面を合わせるためにも、「溶ろける」 なんて使ってしまったにゃ~!(涙) しかも自分で「かわい~」とかウットリしちゃったり! たった二行の詩しか書けないにゃんこに批評、どうもありがとう ございました(にゃ☆←猫の投げキッス★ ページ:1 2 3 ページ先頭へ トップページ
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ストーリーモード(pmLT)/4月といえば! ストーリーモード(pmLT)/セツブン 第1話 ストーリーフォルダ 第2話 ストーリーフォルダ 第3話 ストーリーフォルダ 最終話 関連リンク 選択条件 ストーリーモード(pmLT)/ストーリーチュートリアルを終了 話数 4 メインキャラクター ミミ(サニパ-1P) 解禁要素 イースター【エフェクト】 備考 第1話 ストーリーフォルダ []#? []#? []#? []#? []#? []#? []#? []#? []#? []#? 第2話 ストーリーフォルダ []#? []#? []#? []#? []#? []#? []#? []#? []#? []#? 第3話 ストーリーフォルダ []#? []#? []#? []#? []#? []#? []#? []#? []#? []#? 最終話 (会話後、解禁要素を獲得) 関連リンク ストーリーモード(pmLT) ポップンミュージック ラピストリア
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ふう、ふうと息を整えながら髪を結わい、 前髪を軽く撫でつけながらドアをノックする。 返事はない。 が、光は曇りガラスから漏れているので中に人はいるのだろう。 少女は気にせず「失礼します」とだけ述べて扉を開く。 乱雑な部屋だ。 収納という言葉を忘れられたのか、 ところ構わず書物や書類の類が所せましと机の上に積まれている。 時折ペンや事細かな小物も挟まっており、歪な形に変形している。 電子化の発達した昨今では例を見ないほどの乱雑さ加減だ。 そんなひどい有様の、それこそ整頓という言葉とは無縁の部屋の奥に、 そこだけは何も積まれていないデスクで一人の男が書類に目を通している。 さながらモーセが海を割ったかのようだ。 とはいえ腕を限界まで伸ばしたまま横に振れば、 何かしらに触れてしまい押し倒してしまうのは明白だったが。 「報告の前に、お茶を飲みたいんだが、何がいいかね?」 視界の端にでも捉えたらしくずいぶんとぶっきらぼうな言葉を出す。 にこりともしていないが、かといってしかめっ面でもない。 さながら徹夜明けのテンションだ。 いや、もしかしたら本当に長い間睡眠をとっていないのかもしれない。 もっとも、こんがりと日によく焼けた、 白人特有の赤銅色の肌から疲れの色を読み取るのは、なかなかに難しい。 「あー・・・・梅昆布茶とか宇治抹茶とかチャイなんかは流石にないですよねー?」 「そんなけったいな名前のものはないな」 これでもかと積まれた書類をかき分けるように、 水分を出し切ったかのようにひび割れた肌をした老人が這い出る。 どこか梅干しを彷彿させる姿だが、背筋はぴんと伸びきっているため、 実際の年齢よりもどこか若々しさを漂わせている。 「まあ、コーヒーでいいか。ミルクも砂糖もないが、君もいるかね?」 「あー、はい、それじゃいただきますハイ。 ブラックも全然イケるんで、大丈夫です」 「フムン、じゃあ茶会としゃれ込みながら今回の様子を聞こうかね、お嬢さん」 こぽこぽと、背後で何かが注がれている音がする。 おそらくは煮詰まったコーヒーだろう。 あまり味は期待できないかな、などと思いながらも、 少女は手短に、今回のテスト参加者の評価を述べていった。 そのどれもが・・・・やはりというべきか、最悪である。 マチョズム思考の男たちは力任せというか、 今までの経験で培った持論で動こうとするきらいがあり、 まともに動かすことができたのはほんの一握り、 さらにその中でも満足に動かせた人間はといえば、 残念ながら該当者なしという結果だ。 「やはり、現状では兵力の増強は無理か。 やれやれ、仕事が一部の人間に固まるなぁ」 「あ、でも、おひとり見込みのある人がいました。 キティさんは熱心に私に操作の手ほどき求めてましたし、 今回の中では三番目くらいに成績よかったですから可能性アリです。 半年くらい別地の試験基地でみっちりと特訓したらイけると思うんですけど・・・・」 「キティ?そんな名前の志願者はいなかったはずだが・・・・」 あ、いけね、と少女はちらりと先のとがった舌をだし、 「愛称ですハイ。本名は、クーデレ・ドエロス・アイザックさん」 「あー・・・・あのかわいそうな名前のお嬢さん」 ある程度、日本語由来の英単語を理解しているらしく、 眼前の男は苦笑いを込めたほほえみを浮かべる。 OTAKU言語は割と軍人に浸透しやすい様で、 基地外に出ることのかなわない隊員は日本からのANIMEが唯一の娯楽になっているらしい。 隊長ともいえど例外ではなく、 読書と水泳と女遊びを除けばそれくらいしか趣味として成立できないのだ。 御多分から漏れている少女のほうが異例なくらいだ。 この基地には、意外にも腐った女性、 HUJOSHIやKIPHUJINも多いのだから。 「ウォッホン、まあそれはともかくだ、 君がそう言うのならその御嬢さんには推薦状を与えることにしよう」 「本当ですか?やった、キティさん喜ぶといいなぁ」 手放しで喜ぶ姿を見て、ちくりと良心が痛む。 これから告げなければならないことを思うと、 コーヒーなどとは比べ物にならない苦渋が口内に広がる。 だが、告げなければならない。 それが隊長の役目なのだから。 決死の思いで、口を開き、息を吸い、 瞳をいくばくか伏せ、声を出す。 「喜んでいるところ済まないが、もう一件、話がある」 「あ・・・・はいっ、なんでしょうか」 「今、我々は深刻なパイロット不足にある。 いろいろと手違いや事故、辞退などが相次いでな。 まあ、増員こそしたいのだがままならぬ状況なのだ」 「はぁ・・・・」 はぁ、とは気のない返事だ、と隊長は思う。 同時に、それもそうだろう、という憐憫も浮かぶ。 この子は軍人ではない。 軍属ではあるものの、本来なら無害な一般人だ。 「だから、まぁー・・・・そのぉ・・・・」 「・・・・そこから先は私が話そう」 切り出せない隊長に代わり、先ほどの老人が声をかける。 はっと、素の表情をさらけ出してしまう隊長とは異なり、 まるで精巧な石膏像のように表情一つ変えることなく老人が後を続ける。 「ホァン・ケロウィン・ムラカミ予備二等技師曹。 当ジェリスヘルム部隊・ジェリコチームの隊長からの命だ。 当日をもってして、君にはジェリコチーム六番目の隊員、 ヘレム・Pの臨時パイロットとしての任務を与える! 謹んではげみたまえ。君には一切の拒否権は・・・・ない!」 戻る 続く
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カカトの金属パーツをペダル部分に固定し、 可動シートの位置や高さを調整してロックすると、 あたかも自転車やバイクに乗っているような恰好になる。 やや前傾姿勢だが、胸部に可変スタビライザを当てているため、 男たちもどうにか安定して乗り込むことができていた。 ただし、尋常ではなく狭い。 胸部、脚部、骨盤、さらには腕部の四つがスタビライザ越しにコクピットに接続され、 さらには背後の侵入口からも背中用の固定パーツを当てられている。 丁度、がれきの山に埋もれたような形だ。 閉鎖と息苦しさに心拍数が上昇していくのを男たちは感じる。 並外れた筋肉が、かえって自身を苦しめているのだ。 彼らに比べれば少女のほうはまだまだ余裕があるといった感で、 むろん何度も乗りなれている性もあるのだが以外にもリラックスしているようで、 どころかスタビライザが限界ぎりぎりまで伸びきっているような有様だ。 マチョズムとは相反する華奢・ズムの少女にとっては、 それこそ同じ四畳半間でも体感的に広く見えるような形なのだろう。 その余裕は、口調にも表れる。 「さて、とりあえず適性試験とゆーことなんで、 簡単な操作説明をさせてもらいます。よく聞いてくださいね。 右手に半固定で取り付けられたのは、機内操作のスイッチとグリップです。 グリップから指を伸ばせば六つのボタンに触れられると思いますが、 それらは武装変更とかドッキング機構に関する部分ですので、今回は使いません。 マトに向かって攻撃するときに人差し指でトリガー引く以外は、 振り落とされないようにグリップを握りしめるだけで特に問題ないと思います。 対して左手のほうは、かなり重要です。操縦桿ですからね。 まず、グリップガード部分にいくつかボタンが仕込まれてますが、 これらも今回は使いません。親指にあるカメラ可動用のハットスイッチくらいですね。 後は、操縦桿自体を動かしながら、ペダルを踏み込むだけのお仕事です。 あ、ただペダルにも親指とそれ以外の指で、合計二つのスイッチがありますが、 それらは踏まない様に注意してくださいね。 それじゃあみなさん、左手首を少しだけ上方に持ち上げるように捻ってみてください」 最初の説明からまったくもって変わらない声色で、皆に指示を与えている。 面白くないのは男たちのほうで、なんでこいつはこんなに余裕なのだと、 ヘルメットの下で顔を歪ませているほどだ。 つまらないのは至極動物的に仕方ないことだが、指示は指示。 従わなければテストに脱落するのは当然のこと。 嫌々ながらも少女の命ずるがままに少しずつ、あるいはわずかに大胆に、 男たちは左手首に力を込めて、機体の操作に集中する。 ただし、一名を除いて。 その例外は、到底愛すこともできそうにない一匹のバカだ。 ケロウィンに突っかかり、腋と肘の内関節に手痛い一撃を受けた、 あのマチョズムの出来損ないだ。 プライドを傷つけられた彼は、少女に復讐を果たそうと虎視眈々と機会を伺っていた。 そのチャンスが今だ。 今が一番の好機だ。 相手は今、まともに操作もできないとなめてかかっている。 ならば今こそ、今でしかないこの時こそ、 少女に向かって牙をむくべきだ、そうするべきだ。 はたから見れば完全な逆恨みどころか愚行でしかない、 仮に成功したとしても非難されるのは彼の側でしかないのに、 男は、機体を少女に向け攻撃に転じようとしていた。 もはや男の頭の中には復讐の二文字しかなく、 ジェリスヘレムのパイロットの座などちらりとも頭をよぎることはない。 アレを倒せ。 その言葉のみを信じて、力の限り左手を横へ薙ぐ。 ・・・・彼が意識を保てたのは、その瞬間までだった。 彼はダメージレスポンスシステムによって、 電脳空間上とはいえ少女にダメージを与えることができると考えていた。 だから自機ごと体当たりか、あるいはそこからがむしゃらに攻撃を加えようとしたのだろう。 そうやって憂さを晴らそうとしたのだろうが、彼は誤算していた。 ジェリスヘレムの操作法は、驚くべきほどシビアだということを。 そしてダメージが、自分にも返ってくるということを忘れていた。 男が操縦桿をひく・・・・ 同時に、機体が横に七千度近く回転する。 右脚のペダルを力の限り踏み込んだのも悪かったが、 より最悪だったのは操縦桿があまりにも軽かったからか。 力をかけすぎた左手はぐるりと、手の甲が時計回りに横にまで傾いた。 その結果、機体そのものがグルン・グルンと、 ジェットエンジンを何十と取り付け一斉にふかせた観覧車のように、 あるいは百六十キロ以上の野球ボールのように、回転する。 幸運だったのは二つ。 実機ではなくテスト用の電脳空間だったため、 七千度以上の急速回転によるダメージを忠実に再現できず、 システムが一秒ももたずにシャットダウンしたことが一つ。 これによって彼はちくわの中でひき肉になることもなく、 次に乗る候補生が血肉まみれにならなくて済んでいた。 そしてもう一つは、その攻撃は一応とはいえ成功していたことだ。 回転する男の機体は吸い込まれるように少女へ向けて直進する。 さながら弾丸のように。あるいはKAMI-KAZEのように向かう。 しかし攻撃が成功したとはいえ着弾するとは限らない。 少女は危なげもなくこれを回避。 もっとも、この暴挙を予見してたのか、 相手が攻勢にでる直前から回避行動に移っていた。 とはいえ少しばかり不自然な点もあったが、 その違和感に気づくものは誰一人として存在しなかった。 風に吹かれればその黄金の髪がなびく様に、 少女もまた、ふわりと避けてのけた。 そういう風に、男たちの目には映っていた。 いや、どちらかといえばあぜんとしていたと言ったほうが正しい。 開いた口がふさがらない。 そんな言葉のとおりだ。 「・・・・あー、はい、今のは悪い例ですね。 思いっきり引っ張るとあーなりますんで、みなさんは注意してくださいね。 繊細な操作と多大な空間把握能力、あとは機体に対する信頼とか、 計算能力とか、慣れとか、まあいろいろとあるんですけど、 そのぅ・・・・なんていいますか、あれですね。 あたしの言うこと聞かないと、こうなりますってことで」 パイロット適正の試験に来たんだが、もう俺たちは駄目かもしれない。 男たちの野太い悲鳴が延々とこだました。 戻る 続く
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723:睡蓮 2006/09/19(火) 23 10 16 ID UyVgOHV2O 用意するもの 白いキャンドル一本 マネーミストオイル マネードロウイングまたはプロスペリティ香 グリーンのアルタークロス 500円硬貨一枚 新月の夜、アルタークロスの上で 白いキャンドル全体にオイルを塗り込みます。点火してキャンドル立てに立てて キャンドルと500円硬貨を持って戸外(ベランダや庭でおk)に出ます。 月を見上げ(新月なのでないですが、夜空を見上げて下さい)一礼し 「潮の満ち引きを支配する偉大なものよ!私の元へお金を届けて欲しい!」 と唱えます。この一礼して呪文を九回繰り返します。 次に500円硬貨を右手の手のひらの中でひっくり返しながら次の呪文を唱えます。 「幸せをもたらす事で、私を祝福してほしい。おお、月の女神よ、海と銀を支配する神よ!」 硬貨を一回ひっくり返すごとに呪文を一回唱えます(すなわち九回です。) 部屋に戻り、コインとキャンドルをならべてアルタークロスの上に置きます。 用意したお香を焚いて、お金をゲットする様子を視覚化、イメージします。 キャンドルは一時間燃やしてスナッファーかハサミで消します。 一本燃え尽きるまで毎日続けます。 500円硬貨はお財布にしまっておき、次の木曜日から木曜日ごとにマネーミストオイルを塗ります。(^-^)
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「あまりいい気分ではないな、こういうのは。 なまじ小柄で綺麗どころのお嬢さんな分、胸にくるよ」 言葉に反して、グラスを傾ける速度は急ぎ足。 かぽり、かぽりと音を立てて、 あめいろの液体は見る見るうちにその水嵩を下げていく。 その傍らにしっととして同じように座っているのは、 これもまた同じように酒をあおる老人。 ただしつがれているものは違うようで、赤鉄色に揺れている。 飲みのペースもどちらかといえば遅く、 あるいは一口として含んでいないかの様。 むしろ、灰皿に押し付けられた葉巻の本数が目立つ。 「そうとはいっても、これは我々の決定事項だろう? 確かに説明は省いたが、聞かれなかったしな。何も問題ない」 「まるでどこかの詐欺師のような言葉だな」 「違いない」 くっくと、陰鬱な笑いを浮かべ、 二人は一息に飲み干す。 吐く息はアルコホルの臭い。 酔った男のだめな愚痴。 「まあ、彼女に言ったのは俺じゃなくてお前だけどな。 どちらにしろ、機密事項だから言えなかった、で済ませれる範囲か」 「教えたところで、あれは命令だからな。 彼女には拒絶する権利もない。 第一伝えたところで何も得がない。 『テストパイロットの過半数が事故死、ないし行方不明にあっている』 『残りのテストパイロットも理由不明の辞退をしている』 なんて、もし伝えたいのならば、隊長の好きにすればいい、わたしは止めんよ?」 「・・・・よしてくれ。 俺もそこまで無神経じゃないし、度胸もない」 もはや何敗目になるのか、本人すら覚えていないが、 ともかく瓶数本を飲み干したダメ男がやっとのことで吐いた言葉がそれだった。 「実際のところ、どうなんだ? 上の連中だかインベーダーどもの工作だかは知らないが、 これで状況に変化が訪れると本気で考えているのか? 俺ぁもうよっぱらっちまったからな、難しいことは考えたくない。 あたまがまわる。まわっちまったら素面じゃあいられん。お前に任せた」 「無神経な押し付けもあったもんだな」 老人も、男ほどではないとはいえ、 同じようにアルコホルが入っていることを知りつつ、 無責任に丸投げをする恥知らずな隊長がそこにいた。 「案外、金を積めば了承するんじゃないか?」 「最悪の答えじゃねーか!」 やはり飲んではいるらしく、老人の答えも酔狂だが、 「いや・・・・まあ、あの子は確かに金払いでニコニコ・オーケーしそうだけどさ」 「だろ?」 「パイロットになれ、ってお前が言って、 すぐさま『じゃあお給料も上がりますか?』だ、 なんつーか、現代っ娘怖い。たくましすぎるだろ」 あながち冗談でもなかったのが一番の問題だった。 「どちらにしろこれは戦争だ、コナン隊長。 何ものかの暗殺がなくても、そもそも危険なことには変わりない。 明日死ぬかもしれない仕事なのだから、覚悟は決めておくべきだ」 「・・・・まあ、そうなんだけどなぁ・・・・ はぁ、軍人はつらいよブラスおじいちゃん、よよよ。 っとと・・・・ちょいと便所いってくる、飲みすぎて尿がやばい」 やや腰砕け気味に席を外す隊長をしり目に、 老人は何本目かになる葉巻へと火をともす。 深く深く、ゆっくりと吸い、やや色味の付いた、 香りの強い煙を吐き出す。 そして目をつぶり、ひくひくと、まぶたの裏で眼球を動かす。 (保護プログラムは組んだ。 さすがにこの基地内での破壊行動は難しい。 この状態でもなお何かをしようというのなら、必ずしっぽを出すはずだ。 あの娘には悪いが、エサになってもらおう。 新規のパイロットが任命されたとなれば、 相手側の動きにも何等かの変化がみられるはずだ。 同時に、今いるパイロット候補生を秘密裏に移す。 巧妙に隠しきれば、相手が狙いを定めるのはあの少女一人になるはず) 老人は、今度こそ、一息で酒を飲み干す。 「いつでも来るといい。我々が相手をしてやる」 決意を固めるように。 戻る
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つきとべびーすたー【登録タグ VOCALOID たかぴぃ つ 曲 紲星あかり 結月ゆかり】 作詞:たかぴぃ 作曲:たかぴぃ 唄:結月ゆかり・紲星あかり 曲紹介 イベント「この声届け、月までも 五」公式テーマソング。 歌詞 くじけそうになっても やりたい事があるのなら (ヤっちゃえ イっちゃえ) 秘めたる想い 捨てちゃダメ 思いっきり楽しもう 好きな時に好きなだけ(いいよいいよ~) 溢れる気持ちを放つ 遠慮しないで(あーもうヤっちゃいましょ) 一緒に飛び出そう 想い 背中に感じてる 出会ったキセキ信じて 誰も認めてくれなくても その手を握って離さない ぎゅぎゅっとゼッタイ この声届け 届くまで さあ みんなで(一緒に!) 歌おう自分の歌を 自信ナシ子は卒業 (ヤっちゃえ あかりん) イけイけ ためらわないで (そう Fly High Hi Hi Hi!) くじけそうになっても やりたい事があるのなら 秘めたる想い 捨てちゃダメ ハカナイ ハテナイ 不安だけど 私が あなたが すぐ傍にいるから ぴゃぴゃぴゃぴゃぴゃ/// 思いっきり貫こう 好きなモノを好きなだけ(イイと思います!) 高まるハートで穿つ よそ見しないで(はーい!) 限界超えよう 諦めずに手を伸ばそう 出会えたキセキ信じて あなたがこの勇気くれたから その夢握って離さない にぎにぎっとゼッタイ あんなこと(こんなこと) できたらいいな(やれたらいいな) この声届け 届くまで さあ みんなで(一緒にィヤッホゥ!) 描こう自分のカタチで 恥ずかしくても大丈夫 (ヤっちゃえ ゆかりん) イけイけ ためらわないで 歌おう自分の歌を 自信ナシ子は卒業 (ヤっちゃえ イっちゃえ) イけイけ ためらわないで (そう Fly High Hi Hi Hi!) くじけそうになっても やりたい事があるのなら 秘めたる想い 捨てちゃダメ ハカナイ ハテナイ 不安だけど 私が あなたが すぐ傍にいるから 気付いて欲しいんだ いつも此処にいるから ぴゃぴゃぴゃぴゃぴゃ/// コメント 名前 コメント