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ターミナル 0501 KARASU(2006-11-22) 自分もある意味スネちゃまブームだと今自覚しました(遅)スネっこ これの作り方はですね~・・・アレの足部分をですね、醤油ベースのタレにつけて干すんですよ、ええ。そうすると、おつまみになる訳です。ハイ。酒ががばがば呑めちゃうおつまみ。「ほっと・わいん」とか「モエ・ロゼ」と合わせてもグーですが、一番合うのは「焼酎の人面樹」だそうです。色んな方が泣きそうなスネちゃまいじりが出来る自分がちょっと信じられません・・・。 0502 nanaki(2006-11-22) ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!それはっそれはぁぁっっっっ!!!!スネちゃま愛護団体に連絡だっ!!(爆)…すいません。取り乱しました…(汗) 0503 Pocopen(2006-11-22) nanaki様 ご注文頂き誠にありがとうございます。しかし、お届け日のご指定がございませんでしたので、この取引、無効とさせて頂きます。あしからず、ご了承下さいませ。またのご依頼、心よりお待ち申し上げております。UWANDAI取扱店:「ふらりん亭」店主 ふらりん 本来ならnanakiさん お買い上げありがとうございますぅ~となるんでうが・・・何か・・・別スレのお二人の口調が癖になって・・・困ってます・・・ 0504 nanaki(2006-11-22) Pocopenさんノシ >別スレのお二人の口調が癖になって… はて…何の事でしょう(爆) 0505 sudou(2006-11-23) ぬぁ~ぬぁ~くぃ~すわぁ~ん…(ななきさん…)目競とぅぁ~ぶぇ~とぅぁ~ぬぁ~!!(目競食べたな!!)………ひどいやひどいや 0506 nanaki(2006-11-23) sudouさんノシ >目競食べたな… この世の中はぁ、喰うか喰われるかなんでさぁ~(爆)ああ…ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめ…以下略 0507 KARASU(2006-11-23) すどうさん、こういう時はね~ ピーマンスネコスリ詰めフライ とかやると良いのよ。あ、これは妖界の給食の定番メニューです。ピーマンにスネコスリの挽き肉を詰めて衣をつけてあげます。ケチャップかソースで頂きます。給食リクエストではいつも上位に食い込む人気メニュー。でもスネコスリだと知られたら子妖怪がショックを受けるので、件の肉という事にしてあります。あの方もこの方も、一度はこれを食べた事がある筈です。 0508 nanaki(2006-11-23) こっこらぁぁぁぁっ!!!(もういいってww)ちょっと手の込んだおつまみです。さがりの天麩羅 榎から沢山下がっている「さがり」さんを泥田坊さんと夜行さんが共同開発した「カラリと揚がる♪天麩羅粉w」と波山さんの卵で衣をつけて、妖界最強の油「油すましオイル(揚げ専用)」で揚げた天麩羅です。てんつゆで食べるのもいいですが、ここは「塩」で食べるのがいいと思います。塩ですよ?塩!!(爆) 0509 George(2006-11-23) えー… 約一名、「スネちゃまいじり」にのたうち回っている方がいらっしゃいますが… 皆さんお手柔らかにお願いしますよ?(笑)そんなnanakiさん(言っちゃってんじゃん…爆)のおつまみメニュー♪ 「ばたぁ☆こーん」!!出ましたねェ~「宗さん」考案の不思議メニューwwなるほど、「目競」が中和しているんですなァ。それは有り得ますねェ(笑)ああ~っと、それから…「宗さん」こと「宗旦狐さん」ですが…ただ今ワタクシ、色々と考えておりましてw(何を?)纏まり次第、nanakiさんにお知らせしたい事がございます。まあ、もう少し先の話になりますが…。 0510 George(2006-11-23) Pocopenさん、こんにちは。ありがとうございます(笑)「九尾ぃー3分クッキング」は「妖怪料理」初期から続く人気コーナー!!…と思っているのは、私だけですが…(汗)今後また機会があればww いいんですけどね…。さて、なァ~んと何と!! あの玩具メーカーのUWANDAIよりクリスマスケーキが発売 !! その名も「キャラデコ」!!うっすら聞いた事があるような商品ですが、気のせいでしょう…私の(苦笑)ケーキの上に、ナンやらカンやら色んな物が乗っていてかなり賑やかなこのケーキ。最初「お子ちゃま妖怪用」として企画、販売されたのですが妖界も最近「大人げない、大人妖怪」が増えたために予約の半分以上は大人妖怪達でイッパイだとか…(爆) 0511 George(2006-11-23) KARASUさん、こんにちは。ええ、アナタはある意味「スネちゃまブーム」の中心です(笑)「スネっこ」!!!!あ… 足… ですか… ハハ(汗)またまた干しちゃうんですねェ。まあしかし、この調理法を流行らせたのはアノ方ですから(爆)あまり文句も言えないのかなとwwそれにしても、最近かなりブラックなKARASUさんです…はい。 0512 George(2006-11-23) ええっと…ナンだ、その…。まあ、みんなで過剰に反応するとだねェ…ハリキル方もいらっしゃるんですよ…私のように(笑)サービス精神って言うの?(爆)当スレッドはnanakiさんの仰るように、「妖怪料理」の名に相応しくまさに「喰うか喰われるか!!!?」のルール無用の大暴走スレッドですから(笑)皆さんも「笑い」を取るためならば「鬼」になって下さい…。でも…ホドホドにね★ 0513 George(2006-11-23) さてさて、続いてトントントォーンと行きましょォ~う☆KARASUさんで「ピーマンスネコスリ詰めフライ」!! >とかやると良いのよ。…じゃないだろwwもう「nanakiさんイジリモード」全怪のKARASUさんですな(爆)料理の方は、いたってマトモな「妖怪料理」…。むしろ、nanakiさんを攻撃しつつ(笑)これだけ美味しそうな料理を考案できるKARASUさんに拍手★この路線、いつまで続くのかなァw 0514 George(2006-11-23) そんなnanakiさん(どんなnanakiさん?)のおつまみ!!「さがりの天麩羅」!!!!おおw このレシピからするに、やはり「てんつゆ」より「塩」ですな。『妖界最強の油』(←何かこのキャッチコピー好きかも)に大爆笑。使いましょう、皆さんで(笑)nanakiさんが、リアクション疲れするのが心配です…(爆) 0515 nanaki(2006-11-23) ジョージさーん、皆がいじめるよぅ~却説。化けの関からこの時期だけのおつまみが届きました。 川赤子ごめんちゃい詰「ブチブチっと不思議食感」小ぶりの「川赤子」に目目連の目や鰐鮫の卵、そのすり身を合わせた具を入れ甘辛く泥田坊さんの売り物にならなくなった「金の大豆」で作った醤油で煮込み仕上げました。ご飯やお酒のおともにご賞味ください。もう、リアルに「ピーマンの肉詰」が食べられません(爆) 0516 KARASU(2006-11-24) あんまり続けるとナナキさんが疲れちゃうからこの辺で普通に戻ります(笑)ピーマン肉詰めフライは大好きです。クリスマスめにゅう お子ちゃまシャン・ポン 先に出た「シャン・ポン」の偽物を再利用する目的で作られた。偽シャン・ポンからアルコールを抜いて、代わりに人面樹の実の果汁をこれでもかというぐらい混ぜると、アルコール分が無い上に陽気になれるお子ちゃまシャン・ポンになる。 下戸の方、子供妖怪にぴったりな飲み物。 0517 George(2006-11-24) 大丈夫、大丈夫wwみんなnanakiさんが好きだから、カマッテほしいんですよ、ええ★と言う訳で、おつまみ「川赤子ごめんちゃい詰」!!「プチプチ」じゃなくって「ブチブチ」なのがポイントです。売り物にならなくなったとは言え「金の大豆」を使用している事から、かなり美味しいと思われます。私は好きですよ「ピーマンの肉詰」♪~あ、ちなみに「茄子」も大好きです!! って、応えるの遅すぎ?(爆) 0518 George(2006-11-24) KARASUさん、こんばんは。いやいや、アレでけっこう喜んでいると思いますよ…nanakiさん(爆)さて、クリスマスめにゅう「お子ちゃまシャン・ポン」!!おお、やっと出ましたな! 通称「シャン・ポリー」!!(笑)アルコール0%にもかかわらず、飲むとなぜか陽気になるのは、きっと他に「怪しい成分」が入っているに違いない…。と思っているのは、私だけです… たぶん… (爆) 0519 Pocopen(2006-11-24) Georgeさん こんにちは。安くてヘルシーなトゥーふっもきつね色にこんがり焼き上げればステーキよ☆トゥーふっ豆 腐ステーキ ジムジーソーストゥーふっは、妖界産100%の角大豆に磯撫ニガリを加えて作り上げる逸品トゥーふっの水気は死ぬ気で切って下さいこれに、ケルピーさんが挽いた粉をふっておくフライパンに、油と言えば!の『妖界最強の油』を揚げないのに贅沢にひき熱しますトゥーふっを強火で両面きつね色にこんがりと焼いたらぁ ステーキだ!!ジムジーソースで召上がれ!キジムナーはジムジーシロップの要領で、毛をむしり適当に切ってフードプロセッサーにかけ、攪拌する。これに、醤油とみりんを合わせて完成するのが、ジムジーソース!トゥーふっ(著:ヒーロータイム)の言い方にハマッテ・・・ 0520 nanaki(2006-11-24) >アレで喜んでると思いますよ くっ…何で分かったんだ(爆)却説。おつまみばかりだとアレですので、お酒いきます。「キツネ亭特製・コンなヱキス虎」ほんと。すいません。個人的に最近好きなお酒です(爆)ええとですね、これはビールでして(笑)そのままだと苦いのでたんころりんの果汁を搾って飲みます。キツネ亭ではこの「コンなヱキス虎」の瓶口にたんころりんの実を8等分にしたのを置いて、それを押し込めて中に入れて飲むのが流行ってます。ええ。ほんと、流行ってます(笑) 0521 KARASU(2006-11-24) 喜ばれるなら走っちゃいます(爆)短命酒 スネちゃまを酒に漬けて五年寝かせておきます。そうして最後に手負い蛇の血を垂らせば、滋養強壮二日酔い消化不良胃酸過多に効果のある短命酒になります。呑みすぎ食べすぎ胃もたれによく効くと、飲兵衛な妖怪さんや食べるの大好きな妖怪さんに評判。寝肥さんとか三吉鬼さんとかナナキさんとか。(株)飲兵衛鴉製。 0522 nanaki(2006-11-24) ちょっと待てw何か妖怪の中に見覚えのある名前があるぞ(爆)そのお酒は冷え性にもよさげですな。っていうか、スネコスリはもういいじゃないっすか(汗) 0523 George(2006-11-24) Pocopenさん、こんばんは。おお、なんともヘルシーなメニュー!!トゥーふっ「豆 腐ステーキ ジムジーソース」!!ここでも登場『妖界最強の油』★ジムジーシロップの使い道の多さに脱帽。>毛をむしり適当に切ってフードプロセッサーにかけ…このアバウトさ、タマリマセン(笑)妖界の毎日の食卓にかかせない一品ですな。 0534 George(2006-11-24) nanakiさん、こんばんは。ええ、分かっちゃうんです…なぜか…(笑)出た!! アルコール「キツネ亭特製・コンなヱキス虎」!!いや、ウマイよ普通に。たまァ~に、ビンの中に入れちゃってる方…いますよねコレ?店の人間、イヤぁ~な顔します(笑)妖界においては、なんら問題無さそうですな…。「たんころりん」はビンの中に入らないのでww 0525 George(2006-11-24) KARASUさん、こんばんは。ええ、走っちゃって下さい(爆)「短命酒」!!!! (おいおい…笑)とことんイジル方向性で行くつもりですな。まあ、よろし。>寝肥さんとか三吉鬼さんとかナナキさんとか… ああ、ここにPocopenさんも加えておいて下さい(爆) 0526 sudou(2006-11-25) こんばんは!おぉ!?ななきさん通ですなぁ笑呑んだことありますがありゃぁうまい!爆さて…誰か言ったかなぁ;小豆酒 小豆連合(洗い・量り・婆)が懸命に栽培した小豆(ちなみに人間の体が畑)を「うわばみ酒」に三週間漬け込むと完成。人間界の珈琲酒(カルーア等)に相当し、件牛乳などで割って呑むのが一般的。あれ?またどこかで聞いたような…はい!言わないお約束です笑 0527 Pocopen(2006-11-25) Georgeさん 加えておいて下さい!(笑)こんばんは。nanakiさんの叫びが、催促に聞こえたので!もういっちょスネ様スネちゃま☆へっちょこ汁 そうです。他の料理に使用されなかったスネちゃまのへそを茹で、浮き上がってきたら、お椀に四つばかり入れ、あつあつのお汁粉をかけていただきまァ~す。スネちゃまのへそは、冷めると硬くなるので、お汁粉を先に用意しておくこと!!スネちゃまのへっちょこがピンク色でかわいらしい一品 0528 KARASU(2006-11-25) スネちゃま仲間がここにも(笑)半バーグ スネちゃまと白澤の合い挽き肉をハンバーグにしてじっくり焼きました。「妖界最強の油」を引いて焼くと風味が違います。滴る肉汁が食欲をそそります。おろし大根なんか掛けちゃうと一層グーですねえ。やっぱり記憶力が以下略。あと一回か二回で止めます。いい加減十二月だし(笑) 0529 nanaki(2006-11-25) そんな…みんなして苛めて…マジ泣きするよ?いいの?コンコン言っちゃうよ?(違)却説。ワタクシはまだ苦手(というか未開の地)なのですが、上質な大人のバーボン「うわんどターキー」うわんの叫び声とうわんが出す気合いで育った丈夫な麦が原料の99%を占め、残りの1%はこれまたうわんの”毛”で出来ている妖怪界最高級品質なバーボンです。っていうか100%うわんで出来ています。アルコール度数は15度。結構アツイです。「コンなヱキス虎」同様、大人の妖怪さんには人気のお酒です。 0530 shion(2006-11-25) こんにちは。スネちゃまフィーバーですね(笑)久しぶりにこちらも投稿。12月も間近に迫ったこの頃、黒塚亭ではおせち料理のご予約を開始いたしました。正月は肉、ニク!!という貴方に、「猩々緋」「牛鬼のステーキ」に「鬼熊の肝蒸し」等が入った豪華なおせち。ご希望のお客様には「手負い蛇の生き血酒」もお付けしております。やっぱり魚という貴方には「瓶覗」「人魚の刺身」「子持ち濡れ女の卵・数の子風」「岩魚坊主の塩焼き」がたっぷり入ったおせち。ベジタリアンなので・・・という貴方に「柳色」「樹木子の根・酢和え」「豆腐小僧の高野豆腐」「万年竹の筍煮付け」などが入った、ヘルシーでカロリーオフのおせち。そのほか、一品料理のご注文もお受けしています。例・「妖怪巾着」油揚げに化け銀杏のぎんなんと、泥田坊もち米を臼負い婆の臼で搗いたお餅を入れて、煮込んだ一品です。 0531 George(2006-11-25) sudouさん、こんばんは。>ななきさん通ですなぁ笑 おお、「通」なんですか?私は今まで普通に呑んでおりました。んじゃ私も通だ…ナハww「小豆酒」!!!!誰か言ったかなんざ知りません(爆)こんなに沢山出て来ると、もう昔のメニューまで記憶しておりません!!!! (ってか、できません…汗)それに言わない約束です(何が?)言ったモン勝ちです、はい。酒は出せ出せ、もっと出せww以後、これを合言葉に頑張っていきましょう★ 0532 George(2006-11-25) Pocopenさん、こんばんは。何だかnanakiさんが、グレていく姿が目に浮かびます…(汗)さて、本日の生贄スネちゃま「スネちゃま☆へっちょこ汁」!!私にはスネちゃまをイジル趣味はありませんが、皆さんのお料理を拝見すると「これもアリだな…」と思ってしまう今日此の頃(苦笑)しかも今回は「スネちゃまのへそ」をフューチャーすると言う暴挙に出たPocopenさんに2P!! (あ、スレ違うや…爆)いつまで続く、このブーム!!!! 0533 George(2006-11-26) KARASUさん、こんばんは。ええ、仲間は多い方が楽しいです。さて「半バーグ」!!!!もうこの「妖界最強の油」と「スネちゃま」の二つが本スレッドの笑いのキーワードになってます(爆)まあ、あと一回か二回で止めるらしいので…(本当かどうかは怪しいですが…汗)皆様、今しばらくお付き合い下さいませ★ 0534 George(2006-11-26) nanakiさん、こんばんは。ぬおお~、皆さん!! nanakiさんがコンコン言う前に「スネちゃまイジリ」を止めた方がイイかもしれません!!!!きっと何か、恐ろしい呪文か何か唱えるはずです!!!!!! (爆)さて、そんなnanakiさんの未開の地ww上質な大人のバーボン「うわんどターキー」!!!! >100%うわんで出来ています。 おお、これはマサシク「ただのうわん」ではござらんかッ?!!! (爆)…いやいや、りっぱな妖怪酒であります☆バーボンですかァ…(遠い目)昔はよく呑んだモンです… 今はすっかり呑みませんけど…。アレはねェ…身体壊れますよ、ええ。(それはアンタが呑みすぎるからだと、よく言われました…笑)止めた方がイイです、はい。 0535 George(2006-11-26) shionさん、こんばんは。もう大フィーバーしちゃってます、ええ(笑)おっと、お久しぶりの「黒塚亭の新メニュー登場」!!!!まず一品目、「猩々緋」!!「牛鬼のステーキ」に「鬼熊の肝蒸し」と、肉好きにはタマランおせち料理ですな☆元日から肉肉言ってると「寝肥」みたいになるので、気をつけましょう。続いて二品目、「瓶覗」!!!!おおww 私個人的には、だんぜんコチラ★やっぱ正月は海鮮ですよねぇ♪~もう「妖怪料理」の総決算的(ナンじゃそりゃ?)お料理です!!ラスト三品目、「柳色」!!!!!!う~ん、こちらもナカナカどうして…良いですねぇww女性ウケしそうですが、どちらかと言うと…普段、暴飲暴食をしているお父さん方にも、ぜひ試していただきたいお料理です。栄養が足りない方や、お爺ちゃん&お婆ちゃんww野菜嫌いなお子様でも、モリモリ食べれるが「黒塚亭メニュー」!!ああ、何だか普通に美味しそう…「妖怪巾着」★ 0536 George(2006-11-26) 皆さん、こんばんは。最近すっかり肌寒くなって参りましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。早いもので、11月も終りです…。残り1ヶ月あまりで今年も終り、そろそろ妖怪料理も下半期のまとめに入る時期となります。そこで、クリスマスめにゅうも出揃いましたところでそろそろお正月料理の募集も行ないたいと思います。そこで・・・年末特別企画 !!お正月料理&お酒&妖怪料理なのに、なぜか福袋まで考えちゃってちょ~うだい★スペシャルぅ~~~~ッ!!!!何でもアリの当スレッド「妖怪料理」ならではのコノ企画(爆)皆さん、ドシドシ参加して下さいませ!!!! 0537 hyousen(2006-11-26) Georgeさん、こんばんは。「妖怪料理」にも、いよいよこのシーズンも参りましたなwではでは、まずは簡単なところから…お重箱をうずめさせていただきます、「いがいがきんとん」丹波の国で見つけてきたおおきな「いが坊」さんと、「こくり婆」さんを使用した甘さ控えめの栗きんとんですwごくたま~~~~に山でくり集めをしている段階に「こっくり」さんが混じっている場合もありますが、そこらへんは、これ、えんぎものでごさいますから、運が憑いたとおぼしめし下さいw 0538 shion(2006-11-26) こんにちは。おせち・・・となると重箱はもちろん重箱婆さんのですよねwでは私も一品・・・波山の卵に網切のすり身を混ぜ合わせ、天火で焼きます。万年竹の巻き簾でくるくると巻くと・・・伊達ばさむね巻きの出来上がりでございます。(かなり苦しい駄洒落ですがご容赦を・・・) 0539 KARASU(2006-11-26) それでは意表を突いて福袋を。スネぶくろ この福袋はAとBから選べる。どちらかは「UWANDAI」製のフィギュアセット、スネコスリの幼獣(飼育用)、「お笑い妖怪DVD(不死照霊火より発売)」、「モエ・ロゼ」、「うわんどターキー」、「ちょこっと霊とキャンディ(洋餓鬼やさんだーと共同開発)」、「おつまみセット(色んなお店のおつまみを真空パックしたもの)」などが入っていて、かなり嬉しい内容。もう片方は、「スネ屋の唐揚げセット(真空パック)」、「スネっこ」、「半バーグ」、「スネちゃま☆へっちょこ汁セット(小豆を混ぜるだけ)」、「スネコスリの干物」、「短命酒」など、スネちゃまいじりの集大成が詰まっている。どちらが当たるかは運次第。(株)飲兵衛鴉より発売。一袋1000ペソ。 0540 George(2006-11-27) hyousenさん、こんばんは。いよいよこのシーズンですねぇ★年末はお互い何かと忙しいですが、「怪」の方も頑張って参加していきましょうwwさて、『年末特別企画』一番乗りのhyousenさん!!「いがいがきんとん」!!おお、丹波産の「いが坊」さんと「こくり婆」さんを使った栗きんとん!!!! (しかも甘さ控えめ♪)いきなりお正月メニューの代表格が登場ですなwごくたま~~~~に混じる「こっくり」さんには、腹筋ヤラレました(笑)運が憑いたと言っても、ツキ違いです(爆)皆さん気を憑けましょう… って、私もツキ違いww 0541 George(2006-11-27) shionさん、こんばんは。はい、重箱はもちろん重箱婆さんのですw久々に出ました、shion節 !! (って言うか、何か村長チック…爆)「伊達ばさむね巻き」!!「波山の卵」は、妖界では広く一般に使用されている食材ですが良質な物となると、入手するのはなかなか困難です。「ばさむね巻き」を作る際には、「良い卵」が絶対条件となり また、質の悪い卵を無理やり使用すると、「ふわっと食感」がうまくでません。そんな「良質な卵」と「網切のすり身」を使ったこの料理…マズイはずがありません!!お正月の「定番妖怪料理」がまた一つ、ここに登場です。 0542 George(2006-11-27) KARASUさん、こんばんは。待ってましたの福袋 !!「スネぶくろ」!!!!いやァ…口火を切るのは、KARASUさんだろうと思ってましたよ、ええwwまたまたどうして、バラエティー豊かな福袋★ありがとうございます!!こんなん求めておりました。いいですねぇ~、お笑い妖怪DVD(不死照霊火より発売)」(爆)A&Bともに、この内容で一袋1000ペソは安い!!毎年長蛇の列もうなづけますw「スネちゃまイジリセット」が当たったら、あの方はどんな顔をするのでしょうか?一度拝見して見たいものです(爆) 0543 Pocopen(2006-11-27) Georgeさん こんにちは。ではでは、遅ればせながら・・・酒を!!「陰摩羅鬼 漆黒 純米吟醸」酒造好適米「泥々米々」で醸したお酒。つい杯がすすむ、さらりとした飲み口。でも、口に含んでいるうちにじんわりと死臭が出てきます。落ち着いた中に、ほのかな酸味があり、全体に重層感が・・・是非この正月は「陰摩羅鬼 漆黒 純米吟醸」を宜しくお願いします。 0544 George(2006-11-27) Pocopenさん、こんにちは。やはり…お正月メニューを募集しても、まず最初にアルコールを持って来るアナタが大好きです(爆)「陰摩羅鬼 漆黒 純米吟醸」!!飲み口スッキリでも「死臭」が出て来て仰け反る一杯 !!隣りで呑まれると、かなりイヤ~ンな酒でございます(笑)ま…妖怪にとってはタマランのですが…。妖怪酒の設定を組む時のPocopenさんからは、ジンワリと愛情が漂って参ります…。いったいドコへ行こうとしているのでしょうか?(爆) 0545 nanaki(2006-11-27) >からすさん スネぶくろ…いけぶくろ?こんにちはノシ もうすぐ正月です。クリスマスが終わるとその夜からもう正月仕様になりますな。忙しい世の中です。却説。ワタクシも酒を…(爆)酒は酒でも甘酒でございます。寒い冬はこの甘酒を飲みます。好き嫌いが分かれるこの甘酒。妖界風の甘酒は大人の味☆ スネ酒 スネコスリが妖怪のスネを擦ったあとに残る「スネ粕」を原料に作られた甘酒タイプのお酒でございます。ええ。スネ。でございますからな。子供妖怪は飲めませんな。ピリッと酸味だか辛味だかよく分からない風味と、妖怪の体から出る妖怪アルコールが見事に調和され、アルコール分が10%と高め。甘いから悪酔いしますな。きっと。この時期はスネコスリ達の今年最後の仕事になりそうですねぇw 0546 Pocopen(2006-11-27) Georgeさん こんばんは。えっと・・・行ける処へ行きます!!(笑)そんな訳で、酒☆ 七人ミサキ七人目 特別純米酒手作り「船幽霊」米は、ササコボレとひとおもい。飯米を使った吟醸酒です。ゆったりとして練れた味わい。全ての要素がかち合い、それぞれが個性を主張。そう「ぬらりひょん」さんに出会ったような、幅と奥行きを感じる一本です。 0547 Pocopen(2006-11-27) Georgeさん こんばんは。反省して、重箱の隅!を埋めれるかな!?のアバウトな一品「鬼締め」磯姫が、小鬼をご自慢の昆布に巻き込んで、アヤカシの干物でギュッと縛ったお品です。お正月を過ぎても、隅っこに残ってそうな一品ですが、小鬼が自力脱出を試みる前に、是非是非ご賞味を!! 0548 nanaki(2006-11-27) 何か、地域限定の正月料理とか出てきそうですなww正月の料理といえばコレ。河童雑煮 冬に山に移動する直前に捕獲した河童達の肉が入ったお雑煮。お餅は泥田坊さんのもち米を使用。川赤子の卵が練りこんであります(練り練りw)出汁は河童さんの甲羅で取れた出汁。これを酒で味付けします。西の方では、河童の味噌を入れる地域もあるそうなのですが、河童の味噌は希少価値が高くて、最近ではほとんどがこのノーマルなタイプなんだそうです。 0549 sudou(2006-11-27) こんばんは!年末お掃除モードでタタミタタキになったsudouです。おいらもお酒いくぜぃ♪「たんころりん 27年」「ナポレオン」みたいな発音で読んでくださいな^^;あの「たんころりんの度肝を抜くような命令」を無視して無視して無視し続けて27年……野性味溢れる自然発酵の芳醇な味わい…美味しいお酒が出来ました。蔵元のお酒にかける情熱が生み出した、まさに忍耐の一品。生半可な覚悟では作れない妖界の「ナポレオン」、お正月はこれで決まり!(いい○こみたいだなぁ…笑)他にも3・7・10・15・18・22・30年もの、幻の50年ものもあります。 0550 KARASU(2006-11-28) 一人だけ福袋を作り続けます! 化け物町一丁目セット 妖界で大評判だった「山男はつらいよ」の山さんに関するグッズを詰め込んだ福袋。協賛は化け物町一丁目の土産物屋の皆さん。中身は染宇曽より「ランチョンマット三枚組(全て違う台詞です)」、ぼんやり堂より「山男はつらいよ30周年記念ブロンズ像」と「白い変人」、柴又屋より「山さん福笑い」、もみあげやより「山さんカツラセット」、こっくり屋より「名シーン写真集(冥土の土産ではありません)」が提供されました。一袋2万ペソと一見高く見えますが・・・実はかなりお買い得。山さんファンがどっと押し寄せて、販売一時間で売り切れてしまいます。 「妖怪料理」 美味しそう!? な妖怪
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新垣・道重・田中・光井・譜久村・生田・鞘師・鈴木・石田 98 :名無し募集中。。。:2012/02/06(月) 22 07 27.38 0 【4周目 一日目 石田亜佑美 午後10時】 亜佑美は何かの気配を感じて目を覚ました。 頭を振ってすぐに意識を覚醒させる。 すると突然扉がガタガタと音をたてた。 あきらかに誰かが扉を開けようとしている。 亜佑美は立てかけてあった銛を手に取るとその切っ先を扉へと向けた。 扉の向こうにいる相手がどういうつもりかはまだわからない。 ただ絶対に後れを取るわけにはいかないのだ。 ガタンという一際大きな音が鳴る。 亜佑美は銛を握る手に力を込めた。 ゆっくりと扉が開いていく。 明りのないこの場所ではそれが誰なのか判別することはできなかった。 しかし、ふいに雲の切れ間から漏れた月明かりに反射してその相手が手に握っている物がキラリと光る。 それはナイフだった。 亜佑美は即座にその相手を“敵”と判断する。 ならば躊躇はいらない。 亜佑美は身体ごと一気に銛を突き出した。 「てえぇぇぇぃ!」 「うわっ!何!?」 相手は素早い身のこなしで横に避ける。 (この人できる!) その感覚は亜佑美の“負けず嫌い”に火を点けた。 99 :名無し募集中。。。:2012/02/06(月) 22 59 05.56 0 「はあっ!」薙ぎ払い「ちょっと!」 「えいっ!」振り下ろす「待って!」 「いやぁぁぁ!」突き出す「あぶないから!」 当たらない。 そのことごとくをかわされる。 亜佑美の炎は一段と燃え上がる。 「ちょっ、ちょっと待って!ストップ!落ち着いて!」 亜佑美の耳には届かない。 「このっ!」「わわっ!」 「たぁっ!」「ほっ!」 「やぁっ!」「よっ!」 (はぁ…はぁ…はぁ…す、すごい…全然当たらない) 「ちょっと待ちなさいって言ってるでしょーが!」 亜佑美はかまわず銛を振り上げる。 そして渾身の力で振り下ろした。 「てやぁぁぁっ!」 ドカンという音とともに亜佑美の手に伝わる手応えは積み上げられた漁具を破壊したものだけだった。 「きゃっ!」 するとバサリと亜佑美の身体は何かに絡めとられる。 慌てて振り払おうとしても逆にどんどん身動きが取れなくなっていく。 「きゃー!!!きゃー!!!」 亜佑美は完全にパニックに陥っていた。 そこへ突然、頭に大量の水がバシャバシゃと降ってくる。 びしょ濡れになった亜佑美はきょとんとしてしまった。 「少し頭を冷やしなさい」 声の方を見上げる。 そこには腰に手を当てペットボトルを片手に仁王立ちしながら顔をヒクつかせている新垣さんがいた。 101 :名無し募集中。。。:2012/02/07(火) 00 58 08.65 0 「に…いがき…さん?」 「あんた…誰かもわからず斬りかかってきたの?」 里沙は呆れ顔でため息をついた。 「だ…だってナイフ…」 「ナイフ?」 亜佑美の指差した里沙の手には確かにナイフが握られていた。 「あ…これ?あちゃー、そっかごめん」 里沙は申し訳なさそうな顔をして頭をかく。 「扉のたてつけが悪かったでしょ、だからこれ使ってぐいっとね…したわけよ」 そう言って扉を開ける仕草をして見せた。 「そうだったんですか…」 安心したような申し訳ないような恥ずかしいような、亜佑美はそんな感情にみまわれる。 「じゃあ新垣さんはこのゲーム…」 「えっ?あぁ…何よ、あんた私がこんなゲームに乗ると思ってるの?」 「そ、そんなことありません!」 亜佑美は力いっぱい頭と両手を振り回した。 「あははっ。それよりいつまでそうしてるわけ?早く出てきなさい」 「えっ?」 亜佑美が絡まっていたのは地引網だった。狭い小屋の中で銛を振り回したことで掛けてあった網が落ちてきたのだ。 漁具小屋を出る。 「これからどうされるんですか?」 「他のメンバーを探すのを続ける。時間がないからね」 「探して…どうするんですか?」 「んー…そうだね。説得して脱出かな」 亜佑美はその言葉を素直に信じることができなかった。 新垣さんにその気はなかったとしても、他のメンバーがそうとは限らない。それにルールのこともある。 誰かを殺さなければ自分が死ぬかもしれない。時間が迫ってくればきっと綺麗事だけでは済まなくなるだろう。 「ほら行くよ、石田」 「はい」漁具小屋から銛を持ち出す。亜佑美の疑念は晴れない。それでも里沙についていくことに決めた。 それはもう一度あの優しかった日常に戻りたい、戻れるんじゃないかという亜佑美が抱いたほんの小さな期待の表れだった。 48 :名無し募集中。。。:2012/02/11(土) 06 59 55.07 0 【4周目 一日目 道重さゆみ 午後11時】 里保に集落を追いたてられてからもう数時間は歩いている。 さすがに疲れた。 なんでこんな目にあってるのさゆみ。 理不尽さに腹が立つ。 「あー!もう!!!」 イラだちをぶつけるように斧で草木を切り刻む。 少しだけスッとした。 「誰かいるの?」 突然そんな声が聞こえる。 ビクッとして声をひそめた。 「ねぇお願い、誰かいるなら返事して。争う気はないから」 声の主はガサガサと草木を分けながら近づいてくる。 まったく警戒するそぶりを見せない大胆さ。 争う気はないという言葉の本気さをうかがわせる。 それにこの声の主ならば確かに本気でそう考えていそうだ。 長年の付き合いでそのくらいはわかる。 葉の隙間から相手を確認する。 (やっぱりガキさんだ) さゆみの思ったとおり、相手は里沙だった。 「ねぇ、誰ー?お願いだから出てきてー」 さぁ、どうしようか。 たぶんガキさんは本気だ。このまま出て行っても安全だろう。きっと協力して脱出しようとかそういうことになる。 さゆみも出来れば殺し合うようなことはしたくない。 首輪をさわる。 でもそれは簡単じゃない。だったら今はチャンスでもある。この場でガキさんを…。 思考を巡らせる。時間にして10秒にも満たない間の葛藤。 さゆみはとりあえずこの場は里沙と合流し、脱出方法を模索しつつチャンスをうかがうという結論を出した。 49 :名無し募集中。。。:2012/02/11(土) 07 01 34.68 0 【4周目 一日目 道重さゆみ 新垣里沙 石田亜佑美 午後11時10分】 「ガキさーん♪」 さゆみが里沙に駆け寄る。 「さゆみん!?」 突然の登場に驚く里沙に向かってさゆみは抱きついた。 「会えて良かったよー、一人で心細かったのー」 わざとらしく甘えて見せる。 「あぁあぁ、よしよし」 里沙もさゆみを抱きしめ頭を撫でてくれる。 (…こんな感じでいいかな) 里沙が疑うことなく自分を受け入れてくれたことに安堵する。 すると里沙の後ろにもう一人誰かがいるのが見えた。 里沙から離れて確認する。 「ダーイシ?」 「あっ、はい。道重さん、ご無事で何よりです」 亜佑美はおずおずとしながら答える。 里沙とさゆみのやりとりに面食らっているようだった。 さゆみは少しだけ警戒した。 亜佑美の手には銛が握られている。 しかもしっかりしていて身体能力も高い娘だ。 (…出し抜くのは難しそう) しかしそれと同時に自分の選択が正しかったのだと考えた。 あのまま里沙に襲いかかっていたら亜佑美に返り討ちにされていたかもしれない。 「ダーイシも怪我とかしてない?」 「は、はい!大丈夫です!」 話を合わせてあげたらちょっとだけ嬉しそうだった。 「ねぇ、二人とも。ちょっと提案があるんだけど協力してくれないかなぁ」 二人のやりとりが一段落するまで控えていた里沙が話を切り出した。 50 :名無し募集中。。。:2012/02/11(土) 07 03 12.59 0 里沙がバッグから取り出したのは花火セットだった。 「…それ…花火?」 「新垣さんそれをどこで?」 「あはは…これが私の武器みたいなの」 里沙は自嘲気味に笑う。 結構大きめの詰め合わせで、線香花火から打ち上げ花火までいろんな種類が混ざっている。 「これを使って私たちの居場所をみんなに報せられないかなぁと思って」 里沙の提案とは、ひとつの場所から花火を一定間隔で打ち上げて場所を報せ、他のみんなが集まってくるのを待つというものだった。 「「…」」 二人は黙る。確かにはぐれた仲間と再び集まるには良い方法だろう。しかし今は殺し合いのゲーム中なのだ。 「…それは危険だと思います」 全員が友好的とは限らない。ゲームに積極的に取り組んでいるメンバーもいるかもしれない。 そんな中で一方的に自分たちの居場所だけを報せる。恰好の標的だ。 現に亜佑美は勘違いとはいえ里沙を襲い、さゆみも里保と交戦している。 それにしてもこの娘、ガキさんに対してはっきりとよく言えたなぁとさゆみは驚いていた。 里沙の考えを汲み取ればメンバーを信じたいのだろう。それをこの状況で真っ向から否定するのはさすがにさゆみも気が引ける。 それも新メンバーがリーダーに対して。すごい度胸なのかすごいKYなのか…。 しかし里沙から返ってきた言葉はさゆみの予想と反していた。 「うん、わかってる。だから今提案したの」 「「…」」 「私が4時間かけて見つけることができたのは二人だけ。このままやみくもに探し続けてもきっと時間内に全員を見つけることはできないと思う。 でもこの花火を使って私たちの居場所を報せることができて、他のメンバーから近づいてきてくれれば集合できる可能性があがるはずでしょ。 …確かに石田の言うとおりそうすると私たちは危険だよね。だけど残るのが二人になればその危険を軽減することができないかな? それに三人いれば一人は待ってるだけじゃなくて探しに動くこともできる。ただ待っているだけっていうのも効率が悪いでしょ」 亜佑美とさゆみは再び口を噤む。 「…どうかな?」 里沙の不安な声。 「わかりました。やってみましょう」 亜佑美の力強い返事には何かの決意がこもっていた。 「う、うん、そうだね」 さゆみは戸惑いながらも同意した。 51 :名無し募集中。。。:2012/02/11(土) 07 05 36.64 0 【4周目 一日目 生田衣梨奈 鈴木香音 午後11時30分】 力なくうつ伏せに横たわる身体。 その隣で嘆き叫ぶ香音。 「えりちゃん…えりちゃん…」 優しく揺さぶる。 返事はない。 「どうして…どうしてよ!えりちゃん!」 バンッと香音の平手が横たわる衣梨奈の背中に叩きつけられる。 ―――ぐふっ!――― 「なんで…なんで死んじゃったの!」 激しく揺さぶられる。 ―――(ぷるぷると震えだす)――― 「うわーん!」 衣梨奈の身体に泣きつく香音。 その勢いはまさしくヘッドバットをするがごとく。 ドコンッという鈍い音がした。 「いい加減にするっちゃん!!!」 衣梨奈が体を起こす。 「あれ?もうやめちゃうの」 香音は驚きもせずに受け答える。 「知っててわざとやってたやろ」 香音の目には一滴の涙も流れてはいなかった。 52 :名無し募集中。。。:2012/02/11(土) 07 06 40.59 0 商店街を出た香音は島の全貌を確認しようと高台を目指した。 辿り着いたのは展望台。 下から見上げるとそこには人影が。 香音は急いでそこへ向かった。 その頃衣梨奈は真面目にも三節棍の練習を黙々と続けていた。 とはいえそう簡単に使いこなせるものではない。 苦戦は続く。 そして一際大きく手元を狂わせた時、三節棍は豪快に衣梨奈の後頭部を強打した。 その一部始終を見ていた香音。 倒れ込んだ衣梨奈に近づき、生きていることを確認すると小芝居を始めたのだった。 「もうっ!香音ひどい」 「えへへっ、ごめんごめん」 相変わらずの香音スマイルに衣梨奈の顔も自然とほころぶ。 しかし香音はすぐに真剣な表情をすると 「ねぇ、えりちゃん。…憶えてる?」 そう切り出した。 「えっ?何を?」 衣梨奈は小首を傾げる。 「…えっと…“前回”のこと」 「前回?」 香音は焦った。 衣梨奈の雰囲気からしてとぼけているわけではなさそうだ。 だとすると、もしかしたら自分以外は“前回”の記憶を持っていないのだろうか。 いや、そんなことはないはずだ。自分は実際に“前回の前回”があることを光井さんから教えてもらったんだから。 憶えていることに個人差があるのかもしれない。それともまだ思い出していないだけなのかも。もしくは憶えている人は限られているのかも。 「香音?どうしたと?」 「あのね、えりちゃん…」 その時、大きな音とともに辺りが一瞬明るくなった。 53 :名無し募集中。。。:2012/02/11(土) 07 08 03.00 0 「なんだろう、今の」 衣梨奈と香音は音のした方へと向かい、辺りを見下ろす。 するとまたヒューッパンという音とともに光る。 「花火?」 「花火だね」 どうやら打ち上げ花火のようだ。 浜辺の方から打ち上げられている。 「誰だろう」 「わかんない」 「「…」」 「行ってみる?」 「…そうだね」 二人は花火の打ち上げられた浜辺へ向かうことにした。罠かもしれないという考えを握りつぶして。 その前に香音はさっき言いかけたことをもう一度改めて口にすることにした。 「ねぇ、えりちゃん。久住さんってさぁ…」 「っ!」 香音が久住の名前を出した瞬間、衣梨奈は体をビクッと震わせ、自らを抱きかかえるように両腕を掴んだ。 「えりちゃん?」 「…」 「大丈夫?」 「…う、うん。大丈夫と。…どうしたっちゃろ…今日って寒いかなぁ?」 「…そうかもね」 衣梨奈の反応に香音は確信する。 衣梨奈にもきっと“前回”の記憶がある。 ただ今は無理に思い出させることはしない方が良さそうだ。もしかしたら久住さんとのことは衣梨奈にとって相当なトラウマになっているのかもしれない。 (あの浜辺にいるの、光井さんだといいんだけど…) 香音は少しだけ弱気になった。 54 :名無し募集中。。。:2012/02/11(土) 07 09 43.11 0 【4周目 二日目 道重さゆみ 石田亜佑美 午前0時30分】 一回目の花火を打ち上げてから1時間が経った。 最初の一回は意図的な合図であることをわかってもらうために十連発の打ち上げ花火を使った。 そしてそれ以降は定期的に15分ごとに1発ずつ打ち上げている。 打ち上げ地点に残ったのはさゆみと亜佑美の二人。 「私が残ります」 最初に手をあげたのは亜佑美だった。 「私が残って花火の打ち上げ係をやります」 亜佑美の目には強い意思が込められていた。 「…わかった。石田に任せる」 その目に何かを感じ取ったのか、里沙は多くを語らなかった。 「じゃあ、さゆみんも一緒に残ってあげてくれる?私が探しに行くから」 さゆみに選択肢はなかった。 残るのもイヤだけど、この真っ暗闇の中またあの森の中をひとりでさまよい歩くのはもっとイヤだった。 打ち上げ地点は打ち捨てられた釣り船の横。 二人はその影で待機していた。 今のところ誰かが来る気配はない。 亜佑美は何を考えているのか真剣な表情でうつむき、自ら口を開くことはなかった。 沈黙に耐えられないさゆみ。 ポツポツと話題を振るが、どれも長くは続かなかった。 居心地の悪くなったさゆみはトイレを装って少しだけ席をはずすことにした。 「…ごめん、ちょっといいかな」 「あっ、はい。どうぞ」 亜佑美は素直に受け答えた。 さゆみがいなくなって数分後、真正面の草木がガサリと大きな音を立てて揺れた。 55 :名無し募集中。。。:2012/02/11(土) 07 11 39.01 0 【4周目 二日目 石田亜佑美 鞘師里保 午前0時40分】 亜佑美は船の影から様子をうかがう。 新垣さんが戻ってきたのだろうか。 しかし草木をかき分けて姿を見せたのは里保だった。 (鞘師さんだ!?) 亜佑美は驚いた。 まさか本当にメンバーが集まってくるとは正直思っていなかったからだ。しかもこんなにも早く。 気持ちが少しだけ高揚する。 もしかしたら本当にみんなで無事に帰れるのかもしれない。期待が一段と強くなる。 しかし亜佑美は警戒を怠らない。 だって手放しには喜べない。もう一つの懸念があるのだから。 すると里保はまっすぐに亜佑美のいる船へと足を進める。 亜佑美はギョッとした。 花火を見てここへ来たのだとしたらまず向かうべきは花火の置いてある船の横のはず。 なのに里保はそっちには目もくれず、まっすぐ船に近づいてくる。 誰かが船に隠れていることがわかっているとしたら尚更だ。警戒もしていなければ、声をかけることもしない。 あきらかに様子がおかしい。 亜佑美の背に汗がつたう。 これは懸念していた最悪の状況かもしれない。 そしてそれは確信へと変わる。 近づいてきたことで里保の姿がはっきりと見えたからだ。 里保は左手に銃。右手には日本刀を握っていた。 「それ以上近づかないでください、鞘師さん!」 亜佑美はそう言って船の影から姿をさらした。 56 :名無し募集中。。。:2012/02/11(土) 07 13 22.85 0 「あの花火は亜佑美さんが上げたの?」 いつも通りの口調。 「…そうです。メンバーみんなと合流してこのゲームから抜け出すために」 あえて目的を明言して反応をみる。 「そうなんだ…」 いつも通りの口調であることが今の里保の最大の違和感だった。 「じゃあ、なんであの人と一緒にいたの?」 誰のことだろうか。新垣さん?それとも道重さん? もし鞘師さんが今さっきここに来たばかりであればおそらく道重さんのことだろう。 「もしかして道重さんのことですか?」 「…」 里保は答えない。 それを肯定と取った亜佑美は続ける。 「道重さんとはさっき合流したんです。それで今は一緒に協力してもらってます」 「やっぱり…」 里保の声が1トーン下がる。 亜佑美は殺気を敏感に感じ取った。 「やっぱりあの人の仲間だったんだね」 里保が銃を構えるのと亜佑美が銛を構えるのはほぼ同時だった。 「銃をおろしてください!鞘師さん!」 「もう騙されないよ」 「嘘じゃありません!私たちはこのゲームを本気で…」 「騙されないって言ってるでしょ!」 里保の怒号が響く。 里保の耳に亜佑美の声はもう届かなかった。 二人の間に緊張が走る。 口火を切ったのは里保だった。 「うわぁぁぁっ!」 57 :名無し募集中。。。:2012/02/11(土) 07 14 57.44 0 里保の放った銃弾は誰もいない空間を撃ち抜く。 亜佑美は里保が引鉄を引く前に回避行動に移っていた。 里保を中心に旋回する亜佑美を追うように里保は銃を構える。 2発目、3発目。 当たらない。 動く標的に当てるのは簡単ではない。 しかし里保の脅威的なポテンシャルはそれを瞬時に可能にした。 亜佑美の行動を先読みして銃を構える。 そして亜佑美が圏内に入った瞬間。 亜佑美が突然進路を変え、里保へと突っ込んできた。 予想外の行動に狙いが外れ、里保が放った4発目は亜佑美の頬をかすめただけだった。 亜佑美は里保へと肉迫すると手刀で銃を叩き落す。 そして銛を握り直すと柄を里保のお腹へ向けて振り抜いた。 しかし里保はそれを日本刀で受ける。 つばぜり合う武器を間に視線を交わす二人。 そこにはすでに憎しみよりも強い想いが込められる。 “コイツには負けたくない” 今この瞬間。 二人の心はそれだけに支配されていた。 里保は亜佑美を弾き飛ばし、日本刀で斬りつける。 一呼吸で三撃。 それを亜佑美は銛の柄で受けきり、その反動を利用して反撃する。 振り抜かれた銛を里保がかわす。 しかし亜佑美の攻撃は止まらない。遠心力を使ってそのまま銛を振り回す。 里保は一度大きく後ろに飛び退くと、体勢を立て直し、亜佑美の銛を受けずに交わし続ける。 二人の戦闘能力は拮抗していた。 58 :名無し募集中。。。:2012/02/11(土) 07 16 57.06 0 【4周目 二日目 新垣里沙 午前0時50分】 里沙は森の中を浜辺へと向かう帰路についていた。 さゆみと亜佑美の二人と別れてから1時間以上経つ。 結局誰一人として見つけることはできず、森を抜けた小路に一軒のカフェを発見した程度だった。 「はぁ…」 考えてみればゲーム開始からずっと歩き通しだ。 さすがの里沙も疲労が溜まっていた。 そういえば定期的に打ち上げられるはずの花火が上がっていないことに気付く。 「どうしたんだろ…まさか二人して寝てんじゃないでしょーね」 一人で冗談を言ってみる…空しさで胸がいっぱいになった。 しかし次の瞬間、里沙に聞こえたのは花火の音ではなく銃声だった。 「まさか!?」 里沙も決して考えていないわけではなかった最悪の事態。 それが起こってしまったのではないか。 里沙は焦燥感にかられる。 「さゆみん、石田、お願い無事でいて!」 先程までの疲労感など忘れ、里沙は浜辺へと全速力で走った。 59 :名無し募集中。。。:2012/02/11(土) 07 18 19.58 0 【4周目 二日目 道重さゆみ 午前0時50分】 さゆみは草むらに隠れて様子をうかがっていた。 亜佑美との空気に耐え切れずに席をはずし、戻ってきたら里保がいた。 集落でのやり取りで、どういう訳かはわからないが里保が自分に対して激しい敵意を持っていることはわかっている。 今出て行けばおそらくまた同じことになるだろう。 だから隠れた。 亜佑美と里保の話がまとまってから出て行った方が良い。 そう判断したから。 しかしそれは大失敗。 二人の話はまとまるどころか殺し合いが始まってしまった。 今出て行けばさらに状況を混乱させることになりかねない。 まさに出るに出られない状況。 「どうしよう…」 さゆみはテンパっていた。 (このまま二人を放っておいたらガキさんに怒られるんだろうなぁ) そんなユルイ妄想をしてしまう程に。 「何してはるんですか?道重さん…」 背後から突然そんな声が聞こえた。 「えっ!?」 振り返るとそこには愛佳と聖、そして愛佳に背負われたれいながいた。 「えぇっ!?」 さゆみは驚きのあまり豪快に尻もちをつく。 「?…っ!!!」 さゆみのその反応に小首を傾げながらもさゆみが見ていた方をうかがい、そこに広がった状況を目にした愛佳は即座に飛び込もうとした。 しかしそれを聖が手を引いて止める。 何でや!っと叫びそうになったところで聖の視線の先に背負われたままのれいながいることを思い出した。 60 :名無し募集中。。。:2012/02/11(土) 07 19 53.56 0 【4周目 二日目 石田亜佑美 鞘師里保 午前0時55分】 里保は日本刀。 亜佑美は銛。 お互いが殺傷能力を持つ武器を構え、ジリジリと距離をはかる。 二人はお互いを憎み合っているわけでもなく、恨み合っているわけでもない。 ただただ“コイツには負けたくない”というその想いだけで対峙する。 その手段がなりゆきで今はたまたま殺し合いになっただけ。 それだけなのだ。 しかし、それだけゆえに二人は純粋に殺し合う。 躊躇はない。 迎える結末はどちらかの死のみ。 ガサリという草木が揺れる音。 それは愛佳がれいなを降ろす時に立ててしまった音。 それが合図になり、二人の殺し合いが再開される。 「てぇぇぇぇっ!」 「はぁぁぁぁっ!」 「あかん!」愛佳の声。 「やめなさい!」駆けつけた里沙の声。 「えっ!?」 その声が届いたのは亜佑美だけだった。 亜佑美の手が止まる。 しかし里保の手は止まらない。 無防備になった亜佑美に里保の切先が迫る。 「里保ちゃん!だめぇぇぇぇっ!!!」 里保の手を止めたのは香音の声だった。 85 :名無し募集中。。。:2012/02/12(日) 00 14 49.62 0 60の続き 「香音ちゃん…」 日本刀の切先は亜佑美の首数ミリ手前のところで止まっていた。 「里保ちゃん!」 「鈴木!待って!」 「ズッキ!」 香音は里沙と愛佳の制止の声を振りきって里保へと駆け寄り、その体を抱きしめる。 「里保ちゃん!里保ちゃん!」 里保の両腕はだらんと垂れ下がり、その瞳は宙空を彷徨っていた。 里保は思い出す。 扉越しの香音との別れ。そして再会を誓う言葉。 「香音ちゃん…私…」 抱きしめかえすように右手を香音の肩に添える。 しかし里保の目にはその自分の右手が映らない。 手首から先がなくなっている。 「きゃあぁあぁぁぁっ!?」 「里保ちゃん!?」 自分の右手が足下に落ちている。 手首から吹き出す大量の血。 「いやあぁぁぁぁぁっ!!!」 左手に握っていた日本刀をやみくもに振り回す。 その切っ先が近くにいた香音に向けられる。 香音は避けることもできず、迫りくる刃から目をそらした。 しかしその刃は衣梨奈の三節棍によって防がれる。 衣梨奈は香音と一緒に里保へと駆け寄っていたのだ。 「血が!血が止まらないの!!!」 「落ち着くっちゃん!里保!!!」 里保の右手はなくなってはいない。それは里保のみが見ている幻覚だった。 88 :名無し募集中。。。:2012/02/12(日) 00 36 06.94 0 85の続き 「ない!ないよ!私の右手がない!?」 「里保!」 「どうしよう!私死んじゃう!どうして!?」 「里保!えりなの顔を見て!!!」 里保の瞳の焦点が合う。 「えりぽん…」 「大丈夫だから落ち着いて、里保は死なないよ」 衣梨奈の顔を見て里保は再び思い出す。 衣梨奈を信じることができなかったばっかりにたくさんの大切な人を傷つけ、たくさんの大切な人を失ったこと。 だから今度は信じると決めたんだ。 しかし同時に悲しそうに自分を見下ろす衣梨奈の顔も思い出す。 私は死ぬ。 衣梨奈に看取られて。 「あぁぁっぁぁぁぁっ」 「里保!?」 二つの記憶が混ざり合う。 その二極に位置する二つの鮮烈な矛盾に里保の脳はオーバーフローを起こす。 ゆえに錯乱。 もう誰も手をつけることができなかった。 その場に居合わせたもの全員がただ言葉なく錯乱する里保を見ていることしかできなかった。 立ち尽くす里沙と愛佳の間をスッと風が通り抜ける。 「えっ…ちょっ…」 「あっ…」 里保の側にいながら何もできない現実に打ちのめされた香音と衣梨奈。 その二人の間を誰かが通り過ぎる。 「「えっ…」」 そしてその誰かは錯乱する里保の前に立った。 90 :名無し募集中。。。:2012/02/12(日) 01 00 20.22 0 88の続き 「うわぁぁぁぁっ!!!」 里保の剣風がその誰かを襲う。 しかしその誰かは難なくそれをかわし 「うるさい!!!!!」 と一喝すると、振りかぶった拳で里保の脳天を殴りつけた。 ガツーン!とものすごい音が響き、里保は 「きゅぅ」 と小動物のような鳴き声をあげて崩れ落ちた。 呆気にとられる一同。 その中を「うるさくって、全然眠れんやろが」と独り言ちながら悠然と闊歩し、愛佳のところまでくると 「ん」 と顎で促し、愛佳を座らせる。 そしてそのまま愛佳の背中に覆いかぶさると、すぐに寝息を立てた。 気持ち良さそうに…。 一同の間を冷たい海風が吹く。 時間は午前1時をまわっていた。
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ターミナル 0501 KARASU(2006-11-22)自分もある意味スネちゃまブームだと今自覚しました(遅)スネっこ これの作り方はですね~・・・アレの足部分をですね、醤油ベースのタレにつけて干すんですよ、ええ。そうすると、おつまみになる訳です。ハイ。酒ががばがば呑めちゃうおつまみ。「ほっと・わいん」とか「モエ・ロゼ」と合わせてもグーですが、一番合うのは「焼酎の人面樹」だそうです。色んな方が泣きそうなスネちゃまいじりが出来る自分がちょっと信じられません・・・。 0502 nanaki(2006-11-22)ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!それはっそれはぁぁっっっっ!!!!スネちゃま愛護団体に連絡だっ!!(爆)…すいません。取り乱しました…(汗) 0503 Pocopen(2006-11-22)nanaki様 ご注文頂き誠にありがとうございます。しかし、お届け日のご指定がございませんでしたので、この取引、無効とさせて頂きます。あしからず、ご了承下さいませ。またのご依頼、心よりお待ち申し上げております。UWANDAI取扱店:「ふらりん亭」店主 ふらりん 本来ならnanakiさん お買い上げありがとうございますぅ~となるんでうが・・・何か・・・別スレのお二人の口調が癖になって・・・困ってます・・・ 0504 nanaki(2006-11-22)Pocopenさんノシ >別スレのお二人の口調が癖になって… はて…何の事でしょう(爆) 0505 sudou(2006-11-23)ぬぁ~ぬぁ~くぃ~すわぁ~ん…(ななきさん…)目競とぅぁ~ぶぇ~とぅぁ~ぬぁ~!!(目競食べたな!!)………ひどいやひどいや 0506 nanaki(2006-11-23) sudouさんノシ >目競食べたな… この世の中はぁ、喰うか喰われるかなんでさぁ~(爆)ああ…ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめ…以下略 0507 KARASU(2006-11-23)すどうさん、こういう時はね~ ピーマンスネコスリ詰めフライ とかやると良いのよ。あ、これは妖界の給食の定番メニューです。ピーマンにスネコスリの挽き肉を詰めて衣をつけてあげます。ケチャップかソースで頂きます。給食リクエストではいつも上位に食い込む人気メニュー。でもスネコスリだと知られたら子妖怪がショックを受けるので、件の肉という事にしてあります。あの方もこの方も、一度はこれを食べた事がある筈です。 0508 nanaki(2006-11-23)こっこらぁぁぁぁっ!!!(もういいってww)ちょっと手の込んだおつまみです。さがりの天麩羅 榎から沢山下がっている「さがり」さんを泥田坊さんと夜行さんが共同開発した「カラリと揚がる♪天麩羅粉w」と波山さんの卵で衣をつけて、妖界最強の油「油すましオイル(揚げ専用)」で揚げた天麩羅です。てんつゆで食べるのもいいですが、ここは「塩」で食べるのがいいと思います。塩ですよ?塩!!(爆) 0509 George(2006-11-23)えー… 約一名、「スネちゃまいじり」にのたうち回っている方がいらっしゃいますが… 皆さんお手柔らかにお願いしますよ?(笑)そんなnanakiさん(言っちゃってんじゃん…爆)のおつまみメニュー♪ 「ばたぁ☆こーん」!!出ましたねェ~「宗さん」考案の不思議メニューwwなるほど、「目競」が中和しているんですなァ。それは有り得ますねェ(笑)ああ~っと、それから…「宗さん」こと「宗旦狐さん」ですが…ただ今ワタクシ、色々と考えておりましてw(何を?)纏まり次第、nanakiさんにお知らせしたい事がございます。まあ、もう少し先の話になりますが…。 0510 George(2006-11-23)Pocopenさん、こんにちは。ありがとうございます(笑)「九尾ぃー3分クッキング」は「妖怪料理」初期から続く人気コーナー!!…と思っているのは、私だけですが…(汗)今後また機会があればww いいんですけどね…。さて、なァ~んと何と!! あの玩具メーカーのUWANDAIよりクリスマスケーキが発売 !! その名も「キャラデコ」!!うっすら聞いた事があるような商品ですが、気のせいでしょう…私の(苦笑)ケーキの上に、ナンやらカンやら色んな物が乗っていてかなり賑やかなこのケーキ。最初「お子ちゃま妖怪用」として企画、販売されたのですが妖界も最近「大人げない、大人妖怪」が増えたために予約の半分以上は大人妖怪達でイッパイだとか…(爆) 0511 George(2006-11-23)KARASUさん、こんにちは。ええ、アナタはある意味「スネちゃまブーム」の中心です(笑)「スネっこ」!!!!あ… 足… ですか… ハハ(汗)またまた干しちゃうんですねェ。まあしかし、この調理法を流行らせたのはアノ方ですから(爆)あまり文句も言えないのかなとwwそれにしても、最近かなりブラックなKARASUさんです…はい。 0512 George(2006-11-23)ええっと…ナンだ、その…。まあ、みんなで過剰に反応するとだねェ…ハリキル方もいらっしゃるんですよ…私のように(笑)サービス精神って言うの?(爆)当スレッドはnanakiさんの仰るように、「妖怪料理」の名に相応しくまさに「喰うか喰われるか!!!?」のルール無用の大暴走スレッドですから(笑)皆さんも「笑い」を取るためならば「鬼」になって下さい…。でも…ホドホドにね★ 0513 George(2006-11-23)さてさて、続いてトントントォーンと行きましょォ~う☆KARASUさんで「ピーマンスネコスリ詰めフライ」!! >とかやると良いのよ。…じゃないだろwwもう「nanakiさんイジリモード」全怪のKARASUさんですな(爆)料理の方は、いたってマトモな「妖怪料理」…。むしろ、nanakiさんを攻撃しつつ(笑)これだけ美味しそうな料理を考案できるKARASUさんに拍手★この路線、いつまで続くのかなァw 0514 George(2006-11-23)そんなnanakiさん(どんなnanakiさん?)のおつまみ!!「さがりの天麩羅」!!!!おおw このレシピからするに、やはり「てんつゆ」より「塩」ですな。『妖界最強の油』(←何かこのキャッチコピー好きかも)に大爆笑。使いましょう、皆さんで(笑)nanakiさんが、リアクション疲れするのが心配です…(爆) 0515 nanaki(2006-11-23)ジョージさーん、皆がいじめるよぅ~却説。化けの関からこの時期だけのおつまみが届きました。 川赤子ごめんちゃい詰「ブチブチっと不思議食感」小ぶりの「川赤子」に目目連の目や鰐鮫の卵、そのすり身を合わせた具を入れ甘辛く泥田坊さんの売り物にならなくなった「金の大豆」で作った醤油で煮込み仕上げました。ご飯やお酒のおともにご賞味ください。もう、リアルに「ピーマンの肉詰」が食べられません(爆) 0516 KARASU(2006-11-24)あんまり続けるとナナキさんが疲れちゃうからこの辺で普通に戻ります(笑)ピーマン肉詰めフライは大好きです。クリスマスめにゅう お子ちゃまシャン・ポン 先に出た「シャン・ポン」の偽物を再利用する目的で作られた。偽シャン・ポンからアルコールを抜いて、代わりに人面樹の実の果汁をこれでもかというぐらい混ぜると、アルコール分が無い上に陽気になれるお子ちゃまシャン・ポンになる。 下戸の方、子供妖怪にぴったりな飲み物。 0517 George(2006-11-24)大丈夫、大丈夫wwみんなnanakiさんが好きだから、カマッテほしいんですよ、ええ★と言う訳で、おつまみ「川赤子ごめんちゃい詰」!!「プチプチ」じゃなくって「ブチブチ」なのがポイントです。売り物にならなくなったとは言え「金の大豆」を使用している事から、かなり美味しいと思われます。私は好きですよ「ピーマンの肉詰」♪~あ、ちなみに「茄子」も大好きです!! って、応えるの遅すぎ?(爆) 0518 George(2006-11-24)KARASUさん、こんばんは。いやいや、アレでけっこう喜んでいると思いますよ…nanakiさん(爆)さて、クリスマスめにゅう「お子ちゃまシャン・ポン」!!おお、やっと出ましたな! 通称「シャン・ポリー」!!(笑)アルコール0%にもかかわらず、飲むとなぜか陽気になるのは、きっと他に「怪しい成分」が入っているに違いない…。と思っているのは、私だけです… たぶん… (爆) 0519 Pocopen(2006-11-24)Georgeさん こんにちは。安くてヘルシーなトゥーふっもきつね色にこんがり焼き上げればステーキよ☆トゥーふっ豆 腐ステーキ ジムジーソーストゥーふっは、妖界産100%の角大豆に磯撫ニガリを加えて作り上げる逸品トゥーふっの水気は死ぬ気で切って下さいこれに、ケルピーさんが挽いた粉をふっておくフライパンに、油と言えば!の『妖界最強の油』を揚げないのに贅沢にひき熱しますトゥーふっを強火で両面きつね色にこんがりと焼いたらぁ ステーキだ!!ジムジーソースで召上がれ!キジムナーはジムジーシロップの要領で、毛をむしり適当に切ってフードプロセッサーにかけ、攪拌する。これに、醤油とみりんを合わせて完成するのが、ジムジーソース!トゥーふっ(著:ヒーロータイム)の言い方にハマッテ・・・ 0520 nanaki(2006-11-24)>アレで喜んでると思いますよ くっ…何で分かったんだ(爆)却説。おつまみばかりだとアレですので、お酒いきます。「キツネ亭特製・コンなヱキス虎」ほんと。すいません。個人的に最近好きなお酒です(爆)ええとですね、これはビールでして(笑)そのままだと苦いのでたんころりんの果汁を搾って飲みます。キツネ亭ではこの「コンなヱキス虎」の瓶口にたんころりんの実を8等分にしたのを置いて、それを押し込めて中に入れて飲むのが流行ってます。ええ。ほんと、流行ってます(笑) 0521 KARASU(2006-11-24)喜ばれるなら走っちゃいます(爆)短命酒 スネちゃまを酒に漬けて五年寝かせておきます。そうして最後に手負い蛇の血を垂らせば、滋養強壮二日酔い消化不良胃酸過多に効果のある短命酒になります。呑みすぎ食べすぎ胃もたれによく効くと、飲兵衛な妖怪さんや食べるの大好きな妖怪さんに評判。寝肥さんとか三吉鬼さんとかナナキさんとか。(株)飲兵衛鴉製。 0522 nanaki(2006-11-24)ちょっと待てw何か妖怪の中に見覚えのある名前があるぞ(爆)そのお酒は冷え性にもよさげですな。っていうか、スネコスリはもういいじゃないっすか(汗) 0523 George(2006-11-24)Pocopenさん、こんばんは。おお、なんともヘルシーなメニュー!!トゥーふっ「豆 腐ステーキ ジムジーソース」!!ここでも登場『妖界最強の油』★ジムジーシロップの使い道の多さに脱帽。>毛をむしり適当に切ってフードプロセッサーにかけ…このアバウトさ、タマリマセン(笑)妖界の毎日の食卓にかかせない一品ですな。 0534 George(2006-11-24)nanakiさん、こんばんは。ええ、分かっちゃうんです…なぜか…(笑)出た!! アルコール「キツネ亭特製・コンなヱキス虎」!!いや、ウマイよ普通に。たまァ~に、ビンの中に入れちゃってる方…いますよねコレ?店の人間、イヤぁ~な顔します(笑)妖界においては、なんら問題無さそうですな…。「たんころりん」はビンの中に入らないのでww 0525 George(2006-11-24)KARASUさん、こんばんは。ええ、走っちゃって下さい(爆)「短命酒」!!!! (おいおい…笑)とことんイジル方向性で行くつもりですな。まあ、よろし。>寝肥さんとか三吉鬼さんとかナナキさんとか… ああ、ここにPocopenさんも加えておいて下さい(爆) 0526 sudou(2006-11-25)こんばんは!おぉ!?ななきさん通ですなぁ笑呑んだことありますがありゃぁうまい!爆さて…誰か言ったかなぁ;小豆酒 小豆連合(洗い・量り・婆)が懸命に栽培した小豆(ちなみに人間の体が畑)を「うわばみ酒」に三週間漬け込むと完成。人間界の珈琲酒(カルーア等)に相当し、件牛乳などで割って呑むのが一般的。あれ?またどこかで聞いたような…はい!言わないお約束です笑 0527 Pocopen(2006-11-25)Georgeさん 加えておいて下さい!(笑)こんばんは。nanakiさんの叫びが、催促に聞こえたので!もういっちょスネ様スネちゃま☆へっちょこ汁 そうです。他の料理に使用されなかったスネちゃまのへそを茹で、浮き上がってきたら、お椀に四つばかり入れ、あつあつのお汁粉をかけていただきまァ~す。スネちゃまのへそは、冷めると硬くなるので、お汁粉を先に用意しておくこと!!スネちゃまのへっちょこがピンク色でかわいらしい一品 0528 KARASU(2006-11-25)スネちゃま仲間がここにも(笑)半バーグ スネちゃまと白澤の合い挽き肉をハンバーグにしてじっくり焼きました。「妖界最強の油」を引いて焼くと風味が違います。滴る肉汁が食欲をそそります。おろし大根なんか掛けちゃうと一層グーですねえ。やっぱり記憶力が以下略。あと一回か二回で止めます。いい加減十二月だし(笑) 0529 nanaki(2006-11-25)そんな…みんなして苛めて…マジ泣きするよ?いいの?コンコン言っちゃうよ?(違)却説。ワタクシはまだ苦手(というか未開の地)なのですが、上質な大人のバーボン「うわんどターキー」うわんの叫び声とうわんが出す気合いで育った丈夫な麦が原料の99%を占め、残りの1%はこれまたうわんの”毛”で出来ている妖怪界最高級品質なバーボンです。っていうか100%うわんで出来ています。アルコール度数は15度。結構アツイです。「コンなヱキス虎」同様、大人の妖怪さんには人気のお酒です。 0530 shion(2006-11-25)こんにちは。スネちゃまフィーバーですね(笑)久しぶりにこちらも投稿。12月も間近に迫ったこの頃、黒塚亭ではおせち料理のご予約を開始いたしました。正月は肉、ニク!!という貴方に、「猩々緋」「牛鬼のステーキ」に「鬼熊の肝蒸し」等が入った豪華なおせち。ご希望のお客様には「手負い蛇の生き血酒」もお付けしております。やっぱり魚という貴方には「瓶覗」「人魚の刺身」「子持ち濡れ女の卵・数の子風」「岩魚坊主の塩焼き」がたっぷり入ったおせち。ベジタリアンなので・・・という貴方に「柳色」「樹木子の根・酢和え」「豆腐小僧の高野豆腐」「万年竹の筍煮付け」などが入った、ヘルシーでカロリーオフのおせち。そのほか、一品料理のご注文もお受けしています。例・「妖怪巾着」油揚げに化け銀杏のぎんなんと、泥田坊もち米を臼負い婆の臼で搗いたお餅を入れて、煮込んだ一品です。 0531 George(2006-11-25)sudouさん、こんばんは。>ななきさん通ですなぁ笑 おお、「通」なんですか?私は今まで普通に呑んでおりました。んじゃ私も通だ…ナハww「小豆酒」!!!!誰か言ったかなんざ知りません(爆)こんなに沢山出て来ると、もう昔のメニューまで記憶しておりません!!!! (ってか、できません…汗)それに言わない約束です(何が?)言ったモン勝ちです、はい。酒は出せ出せ、もっと出せww以後、これを合言葉に頑張っていきましょう★ 0532 George(2006-11-25)Pocopenさん、こんばんは。何だかnanakiさんが、グレていく姿が目に浮かびます…(汗)さて、本日の生贄スネちゃま「スネちゃま☆へっちょこ汁」!!私にはスネちゃまをイジル趣味はありませんが、皆さんのお料理を拝見すると「これもアリだな…」と思ってしまう今日此の頃(苦笑)しかも今回は「スネちゃまのへそ」をフューチャーすると言う暴挙に出たPocopenさんに2P!! (あ、スレ違うや…爆)いつまで続く、このブーム!!!! 0533 George(2006-11-26)KARASUさん、こんばんは。ええ、仲間は多い方が楽しいです。さて「半バーグ」!!!!もうこの「妖界最強の油」と「スネちゃま」の二つが本スレッドの笑いのキーワードになってます(爆)まあ、あと一回か二回で止めるらしいので…(本当かどうかは怪しいですが…汗)皆様、今しばらくお付き合い下さいませ★ 0534 George(2006-11-26)nanakiさん、こんばんは。ぬおお~、皆さん!! nanakiさんがコンコン言う前に「スネちゃまイジリ」を止めた方がイイかもしれません!!!!きっと何か、恐ろしい呪文か何か唱えるはずです!!!!!! (爆)さて、そんなnanakiさんの未開の地ww上質な大人のバーボン「うわんどターキー」!!!! >100%うわんで出来ています。 おお、これはマサシク「ただのうわん」ではござらんかッ?!!! (爆)…いやいや、りっぱな妖怪酒であります☆バーボンですかァ…(遠い目)昔はよく呑んだモンです… 今はすっかり呑みませんけど…。アレはねェ…身体壊れますよ、ええ。(それはアンタが呑みすぎるからだと、よく言われました…笑)止めた方がイイです、はい。 0535 George(2006-11-26)shionさん、こんばんは。もう大フィーバーしちゃってます、ええ(笑)おっと、お久しぶりの「黒塚亭の新メニュー登場」!!!!まず一品目、「猩々緋」!!「牛鬼のステーキ」に「鬼熊の肝蒸し」と、肉好きにはタマランおせち料理ですな☆元日から肉肉言ってると「寝肥」みたいになるので、気をつけましょう。続いて二品目、「瓶覗」!!!!おおww 私個人的には、だんぜんコチラ★やっぱ正月は海鮮ですよねぇ♪~もう「妖怪料理」の総決算的(ナンじゃそりゃ?)お料理です!!ラスト三品目、「柳色」!!!!!!う~ん、こちらもナカナカどうして…良いですねぇww女性ウケしそうですが、どちらかと言うと…普段、暴飲暴食をしているお父さん方にも、ぜひ試していただきたいお料理です。栄養が足りない方や、お爺ちゃん&お婆ちゃんww野菜嫌いなお子様でも、モリモリ食べれるが「黒塚亭メニュー」!!ああ、何だか普通に美味しそう…「妖怪巾着」★ 0536 George(2006-11-26)皆さん、こんばんは。最近すっかり肌寒くなって参りましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。早いもので、11月も終りです…。残り1ヶ月あまりで今年も終り、そろそろ妖怪料理も下半期のまとめに入る時期となります。そこで、クリスマスめにゅうも出揃いましたところでそろそろお正月料理の募集も行ないたいと思います。そこで・・・年末特別企画 !!お正月料理&お酒&妖怪料理なのに、なぜか福袋まで考えちゃってちょ~うだい★スペシャルぅ~~~~ッ!!!!何でもアリの当スレッド「妖怪料理」ならではのコノ企画(爆)皆さん、ドシドシ参加して下さいませ!!!! 0537 hyousen(2006-11-26)Georgeさん、こんばんは。「妖怪料理」にも、いよいよこのシーズンも参りましたなwではでは、まずは簡単なところから…お重箱をうずめさせていただきます、「いがいがきんとん」丹波の国で見つけてきたおおきな「いが坊」さんと、「こくり婆」さんを使用した甘さ控えめの栗きんとんですwごくたま~~~~に山でくり集めをしている段階に「こっくり」さんが混じっている場合もありますが、そこらへんは、これ、えんぎものでごさいますから、運が憑いたとおぼしめし下さいw 0538 shion(2006-11-26)こんにちは。おせち・・・となると重箱はもちろん重箱婆さんのですよねwでは私も一品・・・波山の卵に網切のすり身を混ぜ合わせ、天火で焼きます。万年竹の巻き簾でくるくると巻くと・・・伊達ばさむね巻きの出来上がりでございます。(かなり苦しい駄洒落ですがご容赦を・・・) 0539 KARASU(2006-11-26)それでは意表を突いて福袋を。スネぶくろ この福袋はAとBから選べる。どちらかは「UWANDAI」製のフィギュアセット、スネコスリの幼獣(飼育用)、「お笑い妖怪DVD(不死照霊火より発売)」、「モエ・ロゼ」、「うわんどターキー」、「ちょこっと霊とキャンディ(洋餓鬼やさんだーと共同開発)」、「おつまみセット(色んなお店のおつまみを真空パックしたもの)」などが入っていて、かなり嬉しい内容。もう片方は、「スネ屋の唐揚げセット(真空パック)」、「スネっこ」、「半バーグ」、「スネちゃま☆へっちょこ汁セット(小豆を混ぜるだけ)」、「スネコスリの干物」、「短命酒」など、スネちゃまいじりの集大成が詰まっている。どちらが当たるかは運次第。(株)飲兵衛鴉より発売。一袋1000ペソ。 0540 George(2006-11-27)hyousenさん、こんばんは。いよいよこのシーズンですねぇ★年末はお互い何かと忙しいですが、「怪」の方も頑張って参加していきましょうwwさて、『年末特別企画』一番乗りのhyousenさん!!「いがいがきんとん」!!おお、丹波産の「いが坊」さんと「こくり婆」さんを使った栗きんとん!!!! (しかも甘さ控えめ♪)いきなりお正月メニューの代表格が登場ですなwごくたま~~~~に混じる「こっくり」さんには、腹筋ヤラレました(笑)運が憑いたと言っても、ツキ違いです(爆)皆さん気を憑けましょう… って、私もツキ違いww 0541 George(2006-11-27)shionさん、こんばんは。はい、重箱はもちろん重箱婆さんのですw久々に出ました、shion節 !! (って言うか、何か村長チック…爆)「伊達ばさむね巻き」!!「波山の卵」は、妖界では広く一般に使用されている食材ですが良質な物となると、入手するのはなかなか困難です。「ばさむね巻き」を作る際には、「良い卵」が絶対条件となり また、質の悪い卵を無理やり使用すると、「ふわっと食感」がうまくでません。そんな「良質な卵」と「網切のすり身」を使ったこの料理…マズイはずがありません!!お正月の「定番妖怪料理」がまた一つ、ここに登場です。 0542 George(2006-11-27)KARASUさん、こんばんは。待ってましたの福袋 !!「スネぶくろ」!!!!いやァ…口火を切るのは、KARASUさんだろうと思ってましたよ、ええwwまたまたどうして、バラエティー豊かな福袋★ありがとうございます!!こんなん求めておりました。いいですねぇ~、お笑い妖怪DVD(不死照霊火より発売)」(爆)A&Bともに、この内容で一袋1000ペソは安い!!毎年長蛇の列もうなづけますw「スネちゃまイジリセット」が当たったら、あの方はどんな顔をするのでしょうか?一度拝見して見たいものです(爆) 0543 Pocopen(2006-11-27)Georgeさん こんにちは。ではでは、遅ればせながら・・・酒を!!「陰摩羅鬼 漆黒 純米吟醸」酒造好適米「泥々米々」で醸したお酒。つい杯がすすむ、さらりとした飲み口。でも、口に含んでいるうちにじんわりと死臭が出てきます。落ち着いた中に、ほのかな酸味があり、全体に重層感が・・・是非この正月は「陰摩羅鬼 漆黒 純米吟醸」を宜しくお願いします。 0544 George(2006-11-27)Pocopenさん、こんにちは。やはり…お正月メニューを募集しても、まず最初にアルコールを持って来るアナタが大好きです(爆)「陰摩羅鬼 漆黒 純米吟醸」!!飲み口スッキリでも「死臭」が出て来て仰け反る一杯 !!隣りで呑まれると、かなりイヤ~ンな酒でございます(笑)ま…妖怪にとってはタマランのですが…。妖怪酒の設定を組む時のPocopenさんからは、ジンワリと愛情が漂って参ります…。いったいドコへ行こうとしているのでしょうか?(爆) 0545 nanaki(2006-11-27)>からすさん スネぶくろ…いけぶくろ?こんにちはノシ もうすぐ正月です。クリスマスが終わるとその夜からもう正月仕様になりますな。忙しい世の中です。却説。ワタクシも酒を…(爆)酒は酒でも甘酒でございます。寒い冬はこの甘酒を飲みます。好き嫌いが分かれるこの甘酒。妖界風の甘酒は大人の味☆ スネ酒 スネコスリが妖怪のスネを擦ったあとに残る「スネ粕」を原料に作られた甘酒タイプのお酒でございます。ええ。スネ。でございますからな。子供妖怪は飲めませんな。ピリッと酸味だか辛味だかよく分からない風味と、妖怪の体から出る妖怪アルコールが見事に調和され、アルコール分が10%と高め。甘いから悪酔いしますな。きっと。この時期はスネコスリ達の今年最後の仕事になりそうですねぇw 0546 Pocopen(2006-11-27)Georgeさん こんばんは。えっと・・・行ける処へ行きます!!(笑)そんな訳で、酒☆ 七人ミサキ七人目 特別純米酒手作り「船幽霊」米は、ササコボレとひとおもい。飯米を使った吟醸酒です。ゆったりとして練れた味わい。全ての要素がかち合い、それぞれが個性を主張。そう「ぬらりひょん」さんに出会ったような、幅と奥行きを感じる一本です。 0547 Pocopen(2006-11-27)Georgeさん こんばんは。反省して、重箱の隅!を埋めれるかな!?のアバウトな一品「鬼締め」磯姫が、小鬼をご自慢の昆布に巻き込んで、アヤカシの干物でギュッと縛ったお品です。お正月を過ぎても、隅っこに残ってそうな一品ですが、小鬼が自力脱出を試みる前に、是非是非ご賞味を!! 0548 nanaki(2006-11-27)何か、地域限定の正月料理とか出てきそうですなww正月の料理といえばコレ。河童雑煮 冬に山に移動する直前に捕獲した河童達の肉が入ったお雑煮。お餅は泥田坊さんのもち米を使用。川赤子の卵が練りこんであります(練り練りw)出汁は河童さんの甲羅で取れた出汁。これを酒で味付けします。西の方では、河童の味噌を入れる地域もあるそうなのですが、河童の味噌は希少価値が高くて、最近ではほとんどがこのノーマルなタイプなんだそうです。 0549 sudou(2006-11-27)こんばんは!年末お掃除モードでタタミタタキになったsudouです。おいらもお酒いくぜぃ♪「たんころりん 27年」「ナポレオン」みたいな発音で読んでくださいな^^;あの「たんころりんの度肝を抜くような命令」を無視して無視して無視し続けて27年……野性味溢れる自然発酵の芳醇な味わい…美味しいお酒が出来ました。蔵元のお酒にかける情熱が生み出した、まさに忍耐の一品。生半可な覚悟では作れない妖界の「ナポレオン」、お正月はこれで決まり!(いい○こみたいだなぁ…笑)他にも3・7・10・15・18・22・30年もの、幻の50年ものもあります。 0550 KARASU(2006-11-28)一人だけ福袋を作り続けます! 化け物町一丁目セット 妖界で大評判だった「山男はつらいよ」の山さんに関するグッズを詰め込んだ福袋。協賛は化け物町一丁目の土産物屋の皆さん。中身は染宇曽より「ランチョンマット三枚組(全て違う台詞です)」、ぼんやり堂より「山男はつらいよ30周年記念ブロンズ像」と「白い変人」、柴又屋より「山さん福笑い」、もみあげやより「山さんカツラセット」、こっくり屋より「名シーン写真集(冥土の土産ではありません)」が提供されました。一袋2万ペソと一見高く見えますが・・・実はかなりお買い得。山さんファンがどっと押し寄せて、販売一時間で売り切れてしまいます。 「妖怪料理」 美味しそう!? な妖怪
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新たな年の幕開けは 2 そして大晦日当日。(いよいよ決戦の時ね) 覚悟も決めた。 腹も括った。 「ストレートに行け」というアドバイスも頭に刻み込んだ。 何より、美鈴への嘘の負い目からも、もう迷わないと決めたのだ。「よしっ!」 事前に聞いておいた上条宅の住所に向けて、たくさんの食材を詰め込んだ袋を両手に抱え、美琴はどしどしと歩を進めた。 いつの間にか美琴は上条宅の扉の前に着いていた。 覚悟はしても、やはり緊張しているのだろう。 ここまでの道のりはほとんど覚えていなかった。 その勢いのままに呼び鈴を鳴らす。 その音に合わせ、美琴の心臓も一際大きな音を立てた。 もう後戻りはできない。そう思うと不安がもたげてくるが、心の中でそれを握りつぶした。「おーっす御坂――って何だその大荷物」「おっす。とりあえずこれ下ろさせて」 驚く上条を押しのけて我が物顔で上条の部屋へと入る。 そうでもしなければきっと玄関先で立ち往生したままであっただろう。「何だこれ、全部食材? 年越し蕎麦ってこんなに手の掛かるもんなのか?」「そんな訳ないでしょバカ。これはお節とお雑煮の材料よ」「何!? まさか御坂が作ってくれるって言うのか!? うちで!?」「他にこれをどうするってのよ」 何を当たり前のことを、とでも言うように美琴は呆れ顔を作った。「ああ、クリスマスに続いてなんて幸運なんだろう。もう上条さんは一生分の運を使い果たしてしまったようで怖いぐらいですよ」 なら私が一生アンタに運を与え続けてあげるわよ、なんてセリフが思い浮かんだが、口に出せるわけがなかった。 代わりにしめたとばかりに、かねてから聞きたかったことを口にした。「それで、アンタはそのクリスマスにかわいい女の子達に囲まれて、どんなラッキースケベを連発してたのかしら~?」「い、いやいやいや、紳士上条さんはそんなラッキースケベなんてこれっぽっちも経験してませんよ!? むしろあれは全部事故でそれよりも殴られたり蹴られたり投げられたり斬られたりかじられたり投げられたり燃やされたり――」「…………もういい、だいたいわかったから」 顔を引きつらせながら言い訳だかなんだかを繰り返す上条に、やっぱりこいつはいつも通りかと、美琴はただただため息しか出なかった。 でもこれなら、恋人が出来たり、特定の誰かと仲が進展したということもないだろう。 それにもし、そうであったとしても、もう突き進むしかないのだ。 過去のことなんて関係ない。 つい数日前の悩みが馬鹿馬鹿しく思えるくらいに、今の美琴は芯が固まっていた。「さて、じゃあ早速お節作り始めるから、どいたどいた」 邪魔者を追い払うようにしっしっと手を振りながら、美琴は荷物の中からエプロンなどを取り出しはじめた。「う~ん、我が家で女の子がエプロンを着けて料理をする光景をまた見られるなんて、上条さんは感動で涙が出そうですよ」(「また」って何、「また」って!) これだからこいつは、とこめかみに青筋が立つが、気にしないと決めたからにはそれを曲げるつもりはない。 次に口に出すときは、恋人の座を勝ち取ってからだと、美琴は心の中で新たに誓いを立てた。 そしてそのときになったら、首根っこを掴まえて必ず吐かせてやることも忘れずに。 美琴が顔を上げるとそこには、頻りに頷きながらなにやら噛み締めている上条の姿があった。 その手はまな板に掛かっている。「で、アンタはなにやってんのよ。邪魔だからどいてなさいって言ったでしょ」「いえいえ、まさか上条さんとしては御坂さんにすべて任せてただ待っていることなんてできませんよ」 つまり、手伝うということであろうか。(――ってことは、こいつと二人で料理!?) この時に備え幾つものパターンをシミュレーション(妄想)してきたが、さすがにこれは想定外であった。 そもそも前提からして違ったのである。パニックに陥りそうになる思考を何とか抑え、言葉を搾り出す。「それなら、とりあえず手を洗いなさい。まずはそれから」 おう、と小気味良い返事。 ただそれだけでも、美琴の心は弾んだ。 しかし、どうしようかとも思う。 美琴は、お節の作り方を人に教えられるほど慣れていない。 というよりも、数日前からインターネットや本から知識を集め、寮で何度か練習しただけなのだ。 食べ物を粗末にしてはいけないという思いから、その数とて限られている。 女の子なのだから本当は母親から直に教わってみたかった。 せめて、電話でアドバイスだけでも求めたいという思いはあった。 けれども、こと今回に関しては、美鈴に聞くのはルール違反だろうと思ったのだ。 自分で決め、美鈴に嘘をついてまで押し通したことなのだから、最後まで自分でやり遂げなければならない。 その思いこそが今の美琴の行動を支えているのである。 まさか上条が作り方を知っているとも思えない。 なら自分が何とかするしかないのだ。 それに、二人で試行錯誤するということに、甘い響きがあるとも思った。 結局のところ、お節と雑煮を2人で作り終えたころには23時を回っていた。 美琴が当初思い描いた甘い幻想とは裏腹に、実際にはテンパりながら、時に罵声を飛ばしながらの疲れるものであった。 けれども、満たされるものがあったことも否定できない。 今はようやく落ち着き、美琴は蕎麦を茹でていた。 これはひとりで十分ということで、上条は台所を離れテーブルに突っ伏している。 精も根も尽き果てたといった体である。 出来上がって美琴が振り返ったときには、上条は犬のように一心にこちらを見つめていた。(色気よりも食い気か、アンタは) それでもそんなことには落胆しないほどに、美琴の心は満たされていた。 それはもう、蕎麦などいらないぐらいに。「お待たせ」「待ってました。もう少しで空腹で死んでしまうところでしたよ」「くすっ。大袈裟ね」「いやいや、食べ盛りの男子学生があれだけ働けば当然だって」「アンタは洗うか切るかだけだったじゃない」「それを御坂のペースに合わせてやるのがどれだけ大変だと思っているんだ――っても、本人にはわからないだろうが。 でもあれだな、俺も料理経験の時間は負けちゃいないと思うが、こうまで手際に差が現れるとお前が女の子なんだなとしみじみと感じるよ」「それ、全然褒めてないわよね?」 私に対する普段のコイツの扱いからすれば、コイツの口から「女の子」という評価が出たことは記念すべきことだが、素直には喜べない。「十分すごいと思ってるよ。こんだけ料理が上手いってだけでも、将来いいお嫁さんになれるさ。旦那は絶対に尻に敷かれるだろうが」「だからアンタは一言多いのよ!」 その後も他愛もない会話が続いた。 美琴は蕎麦を味わう余裕がなかったが、食事はこれまでにないほど楽しいものだった。「いや~、美味かった。ご馳走様。これまで食べた中でも間違いなく一番美味い蕎麦だったよ」「お粗末様。でもアンタの買ったこの蕎麦、アンタのことだから安物でしょ? 大体手打ち蕎麦でもないのに、さっきから言うことがいちいち大袈裟なのよ」「どんなに安物でも、女の子の手作りってだけで特別な価値があるのですよ」(~~~~~!) コイツは自分で言っていることの中身を自分で理解しているのだろうか、と美琴は血の上った頭で考える。 少なくとも、昨日までのコイツだったら私に対してこんな言葉を掛けることはなかっただろう。 たとえ無意識であっても、コイツの認識を変えられたのなら、大きな成果である。「ありがとな、御坂」「な、何よ急に気持ち悪い!」 動揺の余り、つい元の憎まれ口を叩いてしまう。 そのことに美琴はしまったと思ったが、上条は気にすることなく続けた。「だってよ、初めての年末年始を独りぼっちで過ごさなきゃならないと思って落胆していたところを、お前に救ってもらったんだ。 それも、もうこれ以上の正月は迎えられないんじゃないかと心配してぐらい、こんなに充実した形でさ。 お前には幾ら感謝してもし足りないぐらいだよ」 その言葉に、美琴は思わず涙ぐんでしまった。 それを隠すために、美琴はテーブルに顎を乗せて上目遣いで上条を見つめた。 不安の中で努力してきたこと、その時間は短いけれど、その結果としては、望むべくもないものであった。 それは、レベル5になったときの喜びとは全く違う、とても温かなものだった。 だからこそ、何も気負うことなく、素直に言葉を返せたのだと思う。「バーカ、アンタは私と、私の9699人もの妹の命を救ってんのよ。そんな人間が何言ってんのよ。感謝してもし足りないのは、私の方よ」「それは――」「アンタは自分のためにやったって言うのかもしれないけどね、それなら私だって同じよ。 でもね、受け取る方はまた違う受け取り方をするもんなのよ」「そういうもんか」「そういうもんよ」 どちらともなく笑いが漏れる。 思えば、こうして彼と笑いあったことは、これが初めてなのではないかと思う。 今日この日のことを、たとえこの先何があったとしても、忘れることはないだろうと美琴は思った。 いつの間にか、年が明けていた。 広い敷地の中で片手で数えるぐらいしか寺社の存在しない学園都市内では、除夜の鐘が聞こえる場所は限られている。 テレビも点けていない現状では、時計を気にしていない限り年明けの瞬間を知ることは出来なかった。「明けましておめでとう」「おめでとうございます」「気がついてたら年明けを5分過ぎてたってのはなんか抜けてるな」「ふふっ、そうね。でもまぁそんなことより、早速初詣に行くわよ!」「おいおいこんな寒いのに今から行くのかよ」「当ったり前じゃない。私は明日から母が来るから、アンタと違って忙しいのよ。だから今から行くわよ」「あれ? じゃああのお節とかはどうすんだ?」「あれはアンタの分よ。私は母が作って持ってきてくれるもの。 ああ、お餅も買っといてあるから安心してね。 それとも何、私と一緒に食べたかった~?」「その方が嬉しいが、美鈴さんが来るんならそんなこと言えねえだろ。本当に、何から何まですまないな」 母が聞いたら喜んで正月をここで過ごと言うだろう。 絶対に伝えないが。「だ~から気にしない。じゃ、1時間ぐらいしたら携帯に連絡するから、それまで待っててね」「ちょっと待て! 1時間って何だ! 今から直接行くんじゃないのかよ!」「女の子にはいろいろあんのよ。じゃあ私はちょっとホテルで着替えてくるから」 了解、とげんなりとした表情で上条は返事をしてきた。 ならばそのその時間がどれほどの意味を持つのか、たっぷりと教えてやろうじゃないかと美琴は意気込み、上条の部屋を離れた。 明日美鈴と共に泊まるために今日から借りているホテルの部屋には、既に振袖など必要なものは運び込んであった。 シャワーを浴び、振袖の着付けを終え、頃合を見て上条に連絡を入れたのだが、化粧を施している間にロビーに到着したという連絡が入り、それから既に十五分は経過している。 姿見で全身を隈なくチェックしてみるが、一向に緊張と不安が消えてくれない。 これは上条の部屋を訪れたときとはまた別種のものであるが、それがわかったからといってどうしようもない。 これ以上彼を待たせるわけにも行かないだろう。気合を入れて部屋を出た。 エレベーターで一階に着くと、上条は窓の外に視線を向けていた。 その眼には退屈の二文字しか映っていないことは、後姿からでもありありと窺える。 声を掛ける勇気もなく、静々と彼の傍まで近づくと、服の裾をくいくいと引っ張った。「お前なあ、いくらなんでも人を待たせすぎじゃ――」 ようやくといった感じで振り返った上条は、文句のひとつも言いたかったのだろうが、美琴と目が合うとその言葉を止めてしまった。「……何よ、文句あんの?」「――馬子にも衣装ってのは、こういうのを言うんだな」「ア、ン、タ、はあぁーーー!!!」 上条のことだから褒め言葉と思って言ったのかもしれないが、最早確かめる気にもなれなかった。 怒りのためか、羞恥のためか、美琴の前髪から青白い電流がバチバチと弾けた。「わーー! ちょっと待て落ち着け! 折角綺麗なカッコしてんだから今だけはやめとけ」「うーー……」 顔を赤くし上目遣いで上条を睨みつけながら、頭に彼の右手を乗せられているこの状態では、この前の子ども扱いとまるで変わらない。 ここまでやってもこいつの対応は変わらないのかと、目にうっすらと涙すら溜まってきた。 だから、彼の頬がほんのり赤くなっていることには気付けなかった。「よくわからんがすまん。俺が悪かった。だからとりあえず落ち着いてくれ」 そういって上条が美琴の頭から右手を離した途端、再び彼女の頭から青白い光が放たれた。「御坂さんすみませんこの通り謝るから機嫌を直してください」「そ、そう言われても、自然と出てきちゃって……」 レベル5たる美琴にとってこの程度の電流は出すことは、大した労力も掛からずに出来てしまうため、無意識で流れてしまうことが多い。 そしてそれが、最近多発するようになってしまったのだ。 それも上条が関わるときばかり。「でも、こうすれば問題ないでしょ!」 そう言ってヤケになって美琴は左手で上条の右手を取った。 彼を睨みつけていたのが一転、恥ずかしさの余りそっぽを向いてしまった。 先ほどまで彼の部屋で和やかに過ごせていたのが嘘のように、どこか気まずい雰囲気に変わる。「こ、こうすればいいって……」「何よ、何か文句あんの!?」「イイエ、アリマセン」「ならさっさと行くわよ!」 そういって彼の顔も見ずに、上条の右手を引っ張って美琴は先導した。「――って、やっぱりこのまま行くのかよ!?」 今度はきっぱりと無視して、ずかずかと先を進んでいく。 不幸だなどと呟いたら即座に超電磁砲を叩き込んでやると考えながら。 このとき傍からは、振袖を着込んだ中学生の女の子が男子高校生を勢い良く引っ張っていくという奇妙な光景が見られたことだろう。 そのまま美琴は上条を引っ張り続けた。 ホテルから目的の神社まで十分とかからなかったが、その間二人はずっと無言であった。 その理由はひとつではないのだろうが、話し出すきっかけを見出せずそのまま時が過ぎていったのである。 沈黙を破ったのは美琴だった。「さあ、着いたわよ!」 目の前の階段と、その先にそびえる鳥居を美琴は親の敵の如く睨みつけていた。 この頃には上条にも、忙しい奴だなぁなどと思うほどには心に余裕が出来ていた。「あの~御坂さん? やっぱりこのまま入るのでしょうか?」「文句ある?」「いいえありません」 先程と同じ問答を繰り返したことで上条は諦めた。「学生なんてほとんど残ってないんだから、知り合いに会うこともないでしょうし大丈夫よ」(見知らぬ独り身の男子学生に睨まれること確実だよな) それ以前に理性が崩れそうで怖いのだが、気恥ずかしくて口には出せなかった。 美琴に連れられて階段を上りきり、鳥居の前に立った際に目に飛び込んできた光景は、およそ上条の想像からかけ離れたものだった。「……なんていうか、思ったよりも寂しいな」「アンタは学園都市の神社に一体何を期待してたのよ」「具体例があるわけじゃないけど、もっとこう、華やかだったり、賑やかなものを想像してたんだが。だって新年だぜ?」「外のおっきな神社なら屋台があったり人でごった返してたりするんだろうけど、ここじゃこんなもんよ。 だいたいこういうのは気分の問題よ」(気分……か) そう心の中で呟きながら、繋がれた手を見る。「よおし、なら張り切っていくぞ! 美琴!」「ちょっ! アンタ! いきなり!」 声を張り上げて、今度は上条が美琴を引っ張って歩き出した。なにやら後ろから美琴の焦った様な声が聞こえる。「気分だ気分!」(何で、コイツはいつもいつも……) 上条は自分を評して「将来旦那を尻に敷く」と言っていたが、それは絶対に間違いだろう。 何せ今日一日、自分は上条に振り回されてばかりなのだから。 それでも、悪い気はしないのだからどうしようもない。 そしてこのまま、この繋がれた手のように、彼が自分を引っ張り続けてくれたらどんなに幸せだろうと思う。 彼にとっては不幸をもたらす右手なのだろうが、自分にとっては間違いなく幸せをもたらしてくれる右手なのだから。「さて、賽銭箱の前に着いたけど、こういうときの作法ってどうすりゃいいんだ」「賽銭箱の前って……他に言い方もあるでしょうに。まあ、二拝二拍手一拝って言われてるけど、神様を敬う気持ちがあればあんまりこだわらなくていいんじゃない?」「んな適当な」「鳥居をくぐるとき礼もせず、お手水で体も清めずに突っ切り、道の真ん中を堂々と進んできた奴が今更何言ってんのよ」「…………そうか、毒を食らわば皿までと言うしな」「アンタはとりあえず、日本語が上達するように願っときなさい」 いよいよ参拝という段階になって、美琴は渋々上条の手を離した。 そのとき上条がどこか安堵するような表情を浮かべたことに、不機嫌が抑えられない。 鳥居をくぐる頃には能力が暴走することもないだろうとは自分でわかっていたが、上条の安堵はそのためだけではないことが窺えるためだ。 それでも神前だからと粛々とした態度で賽銭を入れ、鐘を鳴らした。 神様への願い事は今更言葉にする必要などなかった。 今、二人でこの場所に立っている。 そして今抱えているこの想いをもう一度確認する。 それだけで十分だと思えた。「なあ御坂」「……文句ある?」 社の階段から降りてすぐに、手を繋ぎなおしたら、またこれである。 三度繰り返された問答に、上条はただ首を振るだけで答えた。 そして美琴は、上条が呼び名を「御坂」と戻していることに、一層不機嫌になった。(幻想殺しの右手で神前に立つってのは罰当たりだったのかもね) 今更そんなことを思ってもどうしようもないが、まあいいかと割り切る。 元々他力本願は性分ではないのだ。誓いさえ聞き届けてさえもらえればそれで構わないのだ。「さて、じゃあ後はおみくじかしらね」「上条さんは遠慮させてもらいますのことよ」「私がアンタの右手を握って、アンタが左手でくじを引けば、少しは良くなるんじゃない?」「なら御坂さんが幸運の女神であることを期待して引いてみますかね」 人の気分を上げたり下げたり、こいつは人をおちょっくっているのではないかと勘繰ってしまう。「じゃあ俺から引かせてもらうぞ」「結果はまだ見ないでね。私が引いてから」 そして美琴も引き終えると、畳まれた紙を二人同時に開いた。「……凶か」「私は吉ね」(二人合わせてプラマイゼロ――) そんな埒もないことを夢想する。「いつもだったら大凶だっただろうから、これはきっと御坂のお陰だろうな」 大凶のないおみくじもあるわよね、なんてことも思うがそれはおくびにも出さない。「そうよ、美琴サマに感謝なさい」「だな。本当に、今日一日御坂には感謝しっぱなしだよ。これなら神頼みよりも、毎日御坂を拝んでいたほうがご利益があるかもな」「何馬鹿なこと――」 言いかけて、美琴は突如上条の右手を離し、彼に抱きついてその頭を彼の胸に埋めた。「み、御坂!?」「黙って抱きしめなさい! 特に頭!」 いきなりのことに上条の狼狽した声が聞こえるが、それに構まず彼に小声で指示を飛ばす。頭に彼の右手が、背中に左手が恐る恐るといった感じで回されるが、今はその感触を堪能している暇はなかった。 間髪入れず、今度は別のところから声が飛んできたのである。「カ、カミやん!? その女の子は誰ぜよ!?」「おー、上条当麻ー。明けましておめでとー。そっちは新年早々ラブラブだなー」 その声に、上条がビクリと震えるのが直に伝わってきた。 心音の変化すら聞き取れる状態なのだから、それはもう、美琴の全身を揺らすぐらいに。「カミやん、ついにフラグを回収したのかにゃー。これは年明けから血の雨が降るぜよ」 奇怪な猫ボイスと裏腹に、その口調は剣呑な色を帯びていた。「これは休み明けのクラスでの裁判が楽しみぜよ。それまでせいぜい生き延びてることだにゃー」「待て土御門! 誤解だ!」「この期に及んでも彼女を抱きしめたままなのに、誤解も何もないにゃー。 安心しろカミやん。こんなに喜ばしいことはすぐに年賀メールとして知り合い全員に報告してあげるぜよ。 出来ることなら写真付きといきたいところだが、そこは彼女さんに遠慮してとどめておくから、感謝するにゃー」「その方がいいぞ兄貴ー。学園都市には写真の取り扱いに気をつけなければならない人間が何人かいるから、その方が懸命だぞー」 それを聞いて、今度は美琴の体が震えた。 咄嗟に顔を隠したのに意味はなく、むしろ現状を悪化させただけだったのだ。 けれども、今更顔を上げることなどできなかった。「じゃあなカミやん。最後にせいぜい彼女特製のお節と雑煮を堪能しておくことだにゃー」 土御門兄妹の遠ざかっていく足音が聞こえ始めると同時に、上条は「不幸だ」とポツリと呟いたが、その後も二人は抱き合ったままであることも気にすることなく、茫然自失としていた。 どれだけ時間が経ったのか、口火を切ったのは上条の方だった。「お前、人を盾に自分だけ隠れるなんて、ズリィよ」「……私だって舞夏にしっかりとばれてたわよ。それも全く言い訳できない状況で」 う~~、と呻きながら、美琴は額を上条の胸に押し付け、視線を下に下げた。 その体勢のまま、美琴は上条に尋ねた。「舞夏達とはどういう知り合いなのよ?」「一緒にいた男の方が土御門舞夏の兄貴で、俺のクラスメイトであり、隣の部屋の住人だ」 終わった、と美琴は心の中で呟いた。 ということは二人を通して美琴と上条のことはすべて筒抜けになるということである。 しかも今日の彼の部屋での出来事も、会話をちゃんと聞かれていなかったとしても、状況は把握されていたに違いない。 舞夏を通して常盤台全体に、もしかしたらネットにまで飛び火することまで覚悟しなければならないと美琴は思った。 これでは、今のこの体勢と合わせても、幸か不幸かわからない。「あー、御坂? そろそろ離れていただけると上条さんはとてもありがたいのですが」「私が落ち着くまでこうしてなさい。それとも女の子を抱きしめてる状況を不満だと言うの?」「そんなことは決してありませんが、この状況をまた知り合いにでも見つかったら今度こそ上条さんの命が危ないわけでして」「アンタなんていっつもこれよりすごいことやってんだから、今更誰に見られたって何も変わらないわよ」「上条さんはそんな無節操ではありませんのことよ!?」 上条の言い訳を無視し、美琴は全身の感覚に身を委ねた。本当は隙間のないぐらい上条に強く抱きつきたいところだが、きっかけのない今からそれをすることは出来ない。 いくら覚悟を決めても、ストレートに気持ちを示すことさえままならないのだから、今のこの状況でもうあっぷあっぷだ。 それでも、頭や背中に回された腕、そして正面の上条本人から伝わってくる彼の体温は、美琴の体が火照ってくるほどに温かなものだった。「御坂ー」「もー少しー」「周りの視線が非常に痛いのですが」「男なら我慢なさい」 上条の温もりについ甘えたくなる。 一方でこの男は、気まずさしか感じていないのだろうかと思うと、不公平だなと思う。「御坂さーん」「――もう、わかったわよ」 駄々をこねる子供のような上条の口調に、美琴は満足はしていないものの、少しばかり拗ねてみせながら、上条の背に回した手を離した。「さあ、行くわよ」 離れる際に、再び上条の右手を取ったが、今度は何も言われなかった。「送ってくれてありがとね」 二人は神社を出て、美琴が宿泊予定のホテルのロビーに戻ってきていた。 道すがら、行きと同様に会話はなかったが、美琴は十分に満足していた。 神社の近くのホテルをを選んだことを悔やむぐらいに。「あの、これ」 そう言って美琴は鞄から紙袋を取り出して上条に差し出した。 美琴としては可愛らしくラッピングもしたかったが、あれ以来そんな余裕はなかったのだ。「ホントは、クリスマスに渡すつもりだったけど、機会がなかったし。でも、感謝の気持ちを示すのは、別にいつだっていいと思うから」「あ、ああ。ありがとう」 虚を突かれた上条はおずおずと受け取った。「開けてもいいか?」「うん」 そして紙袋から出てきたのは、手編みのマフラーと手袋だった。「これ、もしかして御坂が編んでくれたのか?」「もしかしなくてもそうよ」「その、本当に、ありがとうな。なんか今日は、いろいろともらってばかりで、俺は何も用意してないし、申し訳ないというか」「いいのよ。これは私がしたいからしているだけ。人の好意は素直に受け取っておきなさい」「でも――」「じゃあさ」 交換条件にするつもりはなく、あくまで「お願い」として上条に頼むつもりだったことを美琴は口にする。「3日は、アンタ暇?」「夕方までは予定は入ってないぞ」「それなら、夕方まで私に時間をくれない?」 ホテルに戻ってきてからは解いていた手で、上条の服の裾をつかむ。「妹達と、一緒に、お正月を過ごしてあげたいの」 お人好しの上条が断るはずがないと信じているが、それでも言葉に言い表せない恐れがある。 それはもしかしたら、上条に対してでなく、妹達に対する負い目からなのかもしれない。「あの子達は、そういうのを全く知らずに育ってきてるから。 大晦日からずっと一緒にいてあげたいとも思ってたけど、2日まで母が来る予定だったし、外泊の許可も2日の夜までだったから、せめて3日だけでもと思って」 そんな、言い訳みたいな言葉を連ねていると、不意に上条に頭を撫でられた。「それなら喜んで行くさ。こういうのは人数が多いほうが楽しいし、俺だって一人で過ごすよりよっぽどいい。 むしろそんなんじゃ全くお返しにならねえよ」「ううん、お返しとか、そういうんじゃないの」「そうだな」 上条の右手で撫でられている頭から、じんわりと彼の熱が体に広がっていき、それと共に体の中に巣食っていた恐れや不安が和らいでいく。「それなら、うちにあるお節持っていくか」「それは大丈夫。母に、たくさん作って持ってきて頼んだから。きっと、私が作ったものよりも、その方がいいから」「そっか」 彼の右手から伝わる労りが、一層強くなるのを感じた。あるいはそれを、慈しみというのかもしれない。 ホテルの部屋にひとり戻って、一息ついた。 高まっていた気分が落ち着き、呼吸と共に精神的な疲れも抜けていくように感じたが、一緒に体にこもった彼の熱も逃げていくようで、もったいないと思った。 今日は――正確には大晦日から、本当にいろいろあった。 新年の幕開けとしては、驚くほど波乱に満ちている。 今年は一体どんな年になるというのだろうか。 一連の行動は、今までの自分からすれば別人ではないかと思えるほど、理想(自分だけの現実)に近付いたものだった。 それはきっと、成長の証なのだろうと思う。 でもそれは、自分ひとりの力では成し得なかったことであることはよくわかっている。 有形無形の形で、いろんな人に後押しされていた。 それを今、噛み締めている。 すぐには無理だろうが、いずれ母や黒子、初春や佐天に、たとえどんな結末を迎えたとしても、しっかりと報告することが出来るだろうと思う。 でもまずは、昼からは母と、明日は妹達と、精一杯楽しんで過ごそうと思う。 そしていつか、その横に彼が一緒にいてくれることを美琴は強く願った。
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なくすものがないぼくたち(前編) ◆npj8TUxVrE コロニーとコロニーを結ぶ幹線道路を、一騎の単車が駆ける。 サイクロン号を駆るのは風見志郎、又の名を仮面ライダーV3。 後部座席には銀髪隻眼の少女を乗せて。 二人とも寡黙なせいか、必要最低限の情報を交換した後は会話はない。 周囲に目を光らせつつ、ただ、黙々と進む。 ふと、少女の視線が前方、道路の真ん中に立ち尽くす人の姿を捕らえた。 「……カザミ」 隻眼の少女、チンクが注意を促す。 志郎は無言で頷いた。 とっくに気付いていたらしい。 そのまま真っ直ぐ人影の方へ走らせる。 近付くにつれ、姿がはっきりとしてくる。 巨躯の男/灰色の短髪/のっぺりとした白い顔/右手には巨大な拳銃。 向こうも既に、近付くバイクの存在に気付いているだろう。 拳銃をこちらに向けてはいないことから、とりあえず交戦の意思は無いものと判断した志郎は、徐々にスピードを落とす。 最終的に男と十メートルほど離れた所で停車。 二人はバイクを停め降車し、距離を置いて巨躯の男と対峙した。 「……」 無言で向き合う三人。 無機質な男。 志郎とチンクの第一印象がそれだった。 無表情、と言う点では志郎のむっつり顔も似たようなものだが、目の前の男はそれに加え、恐怖をもたらす圧迫感を全身から放っている。 落ち込んだ眼窩の底で光る、恐ろしい程の虚無を抱えた眼光。 コートに包まれていてさえはっきり判る、鍛え上げられた肉体。 どれもが余りに攻撃的で、二人共警戒を緩める気にはなれそうも無かった。 こちらに銃口を向けてこそいないものの、一向に仕舞われる気配の無い拳銃を見て、チンクは懐に仕込んだナイフを意識する。 「お前達に尋ねることがある」 口火を切ったのは大男の方だった。 名乗りもせずに行き成りそれかとチンクは苛立ったが、志郎が無言で先を促す。 「ネズミを探している」 「ネズミ?」 あっけに取られる二人。 何かの比喩表現だろうかといぶかしむ。 だが、男は大真面目に頷いた。 「金色で、喋る」 「……」 「様々な武器に変身できる」 「…………」 再び、沈黙。 どうやら冗談ではないらしい。 「なあ、それはひょっとするとデズニ……」 「駄目だカザミ。良く判らないがその言葉を口にしては絶対に駄目だ」 何故か汗筋を垂らしたチンクが志郎の言葉を止める。 二人の様子から有意な情報は得られないと踏んだのか、大男は次の質問に移った。 「お前達はシグマと名乗る男について何か知っているか」 「それはこっちが聞きたいぐらいだ」 苛々しながらも質問に答えるチンク。 この様子では大男の方もシグマについては何も知らないらしい。 「では、お前達は今迄にルーン・バロッ……」 「その前にこちらの質問にも答えて貰う」 三度目の質問に移ろうとする大男を遮って、志郎は素早く会話の主導権を掏り返る。 「ノーヴェと言う少女を見なかったか? 赤い短髪でこの娘と似たような格好をしている」 チンクは志郎が最初に自分の妹を気にかけてくれた事に対して、少し驚く。 無言でかぶりを振る大男を見てすぐに落胆してしまうのだが。 「では本郷猛、城茂、神敬介、村雨良、スバル・ナカジマ、ギンガ・ナカジマ、この六人の内……」 「知らない」 「それなら、シグマと会話を交わしていたエックスと呼ばれた男と赤い男については」 「この場所に転送されて今まで、お前達以外の誰とも会っていない」 接触が徒労に終わって、二人は幾分気抜けした。 「そうか……残念ながらこちらも同じだ」 大男はそれを聞いても残念がる素振りを見せない。 「質問はそれで終わりか」 「否……一つ残っている」 握り拳を固め、志郎は禁句とも言える、だが確かめなければならない、その疑問を口にした。 「お前は、シグマの殺し合えと言う命令に従うつもりか」 ちりちりと空気が軋む。 場の緊張が、一気に膨れ上がった。 その中でも相変わらず、ボイルドは勝手に喋る。 「この事件では、"参加者"の生殺与奪の権利を奪い、強制的にサドンデス的な殺し合いに駆り立てられる。 当然参加者間の諸権利と価値観がせめぎ合い、闘争が発生する」 「俺達はそれを止める。お前も協力してくれないか」 勝手に"俺達"の中に入れるなと言いたげにチンクが志郎を睨むが、男二人はそれを黙殺。 「俺は一個の爆弾だ。俺は数多の価値を虚無へ還す。それが俺の有用性だ。 そして参加者もシグマの仲間も消え去れば、そこに事件は存在しない」 「何だと」 志郎とチンクが目を剥く。 大男はゆっくりと手にした巨大な拳銃を二人に向けた。 場を支配していた緊張感が、凍えるほどの殺意へと姿を変える。 「お前たちの支給品を確認させて貰う。拒むなら――」 「IS発動。ランブルデトネイター」 両手に一本ずつ、計二本のナイフが魔法の様にチンクの両手に現れ、彼女の声と共に刃が不可思議な燐光を纏ったかと思うと、次の瞬間には大 男に向かって放たれる。 頭に一本、心臓に一本。 全てが急所を貫く軌道だ。 必殺を期して放たれたナイフはしかし、全てが男に届く途中で、あらぬ方向へと逸れる。 「何!?」 疑問に思う間もなく、二本は空中で爆発。 膨れ上がる爆炎に大男の全身が飲み込まれる。 爆風から身を庇いながら、チンクは不敵な笑みを浮かべた。 「何故か直撃しなかったが、まあ良い。 あの爆発だ、相当な火傷は避けられまい」 「否……見ろ」 一方、志郎は警戒を崩さず、厳しい視線を前方へと向けている。 その視線の向こうで、影が揺らめいた。 響く男の声。 「お前は、俺の敵になり得るのか」 舞い上がる爆煙の向こうから、悠然と大男が歩み出てくる。 「馬鹿な……!」 全くの無傷だった。 あれだけの炎に晒されたと言うのに、コートにススすら付いていない。 チンクは狼狽しつつある自分を叱咤し、冷静にナイフを今度は六本手に取ると、まずは左手の三本を投げる。 最初から狙いを外してあるそれらは、男の頭上を飛び越えてからUターン。 上左右に分かれて三方向から後頭部と背中と脇を穿つ方向に軌道を調整。 背後からの奇襲と同時に、正面からは右手に持った三本を以前より幾分力を込めて投げ付ける。 四方向からの同時攻撃。 男は何をするわけでもなく、拳銃を携えて只佇んでいるだけだ。 しかし、襲い掛かるナイフは今度も、ことごとくその軌道を捻じ曲げられてしまう。 「ISッ!」 爆発する六本のナイフ。 先程の倍以上の勢いで衝撃波が迸る。 再び炎の中に消える男の姿。 「やったか……ッ!?」 チンクの表情が凍り付く。 炎の壁を裂いて、ぬっと無骨な拳銃が姿を現す。 銃口は、少女の額に向けられていた。 棒立ちするチンク。 「チンクッ!」 志郎がとっさに少女を突き飛ばす。 炸裂音。 チンクの頭のすぐ横を物凄いスピードを持った何かが掠める。 脳が揺さぶられる感覚。 50口径AE弾は少女の額があった空間を貫き、背後の地面に銃痕を穿った。 倒れ込みながらチンクは、視線だけでも何とか前に向ける。 徐々に晴れていく煙の向こうに浮かび上がるシルエット。 男の全身から迸る殺意が志郎とチンクを射抜く。 あれほどの爆炎に晒されたにも拘らず、ダメージを受けた形跡は無い。 正に怪物だった。 「変――――ん」 敵は只の人間ではない。 悟った志郎は左右の腕を同時に回し、左上で止める。 ダブルタイフーンの回転が風を巻き起こし、志郎は大きく飛び上がった。 「――――身っ! V3!!」 上空で回転した志郎が地に降り立った時には、すでに変身は完了している。 赤い仮面の仮面ライダーV3が緑の複眼で男を見据えた。 怪物が再び銃口をもたげる。 いまだに這い蹲るチンクを抱え上げ、V3は大きく飛び退く。 「なっ何を!」 抗議の声は黙殺。 停車してあるサイクロン号の所まで辿り着くと、チンクをひょいと持ち上げてバイクに乗せる。 「お前は逃げろ」 「何だと!」 声を荒げるチンクを見ようともせず、V3は厳しい視線を大男に向ける。 「お前は妹を守ってやれ。俺はこいつを倒してから行く。 もしバイクを返す気があるなら、次の放送までに」 言葉を継ぎつつ携帯端末を操作しマップを表示させる。 V3は地図のG-6エリアにある滝を指差した。 「次の放送までにここで待っていろ。俺は必ず行く」 「私も戦える……!」 「お前の技は奴には通用しない。足手まといだ」 チンクは歯を食いしばり、V3を睨み付けた。 「そうか、なら勝手にするが良い! 勝手に一人で戦って、勝手に死んでしまえ! 私は別に構わない。私一人の方が行動し易いしな!」 チンクはそう吐き捨てると、ぎこちない動作でサイクロン号のペダルを踏み込むと、エンジンを噴かせて去って行った。 大男は一対一の方が都合が良いと判断したのか、走り去る少女を止める素振りを見せない。 残される仮面の戦士と怪物。 V3はチンクの攻撃を尽く退けた男の不可思議な能力を警戒する。 大男もV3の身のこなしを見て、油断のならぬ相手と悟る。 一触即発の緊張感が漂う中、両者は無言で向き合った。 「俺の名は仮面ライダーV3、風見志郎。貴様の名前は?」 打算があるにせよ取り合えずチンクを見逃してくれた男に対し、V3は名乗りを上げる。 無視するかと思われたが、意外にも男は重い口を開く。 「……ディムズデイル・ボイルド」 「ボイルド。仮面ライダーの名に賭けて、殺し合いに乗った貴様を見逃す訳には行かない。 ここで斃れろ」 構えを取ってボイルドを指差すV3に、ボイルドは場違いな質問を問いかけた。 「……お前は何の為に戦う」 「何だと?」 質問の意図をいぶかしみながらも、V3は自らの信念を口にする。 「正義のため。そしてこの殺し合いに無理矢理参加させられた人々の命と自由を守るためだ」 「正義……」 何か遠くの方を見つめながら呟くボイルド。 明らかにボイルドが攻撃の意図を見せていたとは言え、先制攻撃を仕掛けたのはこちらだ。 ひょっとしたら説得が可能かもしれない、V3は淡い期待を抱く。 「お前の正義は、一体誰が保障する」 「掛け替えの無い仲間達が。九人の先輩後輩達が俺の正義を支えてくれている」 「仲間……」 即答するV3に対し、再び彼の言葉を反芻するボイルド。 「俺は戦闘機乗りだった」 「何?」 突然の自分語りに面食らいながらも、続きを促す。 「戦闘航空団に配属され、やがて大陸との戦争が始まった。 連日の夜間爆撃、緊張の連続、地上で燃え盛る自分が作り出した地獄絵図。 ストレスと疲労から僅かばかりの休養を求めた俺に支給されたのは、デキストロ・アンフェタミン――覚醒剤だ」 男には何が見えているのか。 そのときの光景が、今の男の目にはどの様に映るのか。 「加速する感覚。押し寄せる快感。疲労も恐怖も忘れた俺は、敵と思い込んで友軍に五百キロの爆薬を落とした。 そこに居たのは空挺師団……俺の友人達だった。 幸運にも死ぬ事が出来たもの以外は劣化ウランの雨に打たれ、一生消えない障害を負った」 「まさか、後戻りできないからこれ以上殺しても同じ、だとか、シグマの褒章で過去の過ちを無かった事にしたいだとか、そんなことを考えて いるのか」 ボイルドは静かにかぶりを振った。 「薬物中毒の後遺症で、俺もまた暴力衝動、幻覚、不眠に蝕まれた。 使い物にならなくなった俺は、実験部隊に志願し……、そこで……」 言葉を区切るボイルド。 V3は男の目がほんの一瞬だけだが揺らいだのを見て驚く。 目の前の男が初めて見せる何らかの感情の鱗片。 だが、次の瞬間には、ボイルドは相変わらずの無機質さを取り戻してしまっていた。 「そこで俺は過去の失点を帳消しにすべく、あらゆる実験と改造に耐え、生まれ変わった。 終戦後、廃棄処分の危機を乗り越える為に新たな武力の正当性が必要とされる。 示された新たなキャリア。社会における有用性の証明。証人保護システム"マルドゥック・スクランブル09"。 俺は新たに得た九人の仲間と共に、都市を守る為、無力な市民の生命を守り、不正な手段で利益を得る集団に対し法を執行する為、死に物狂い で戦った。 充実していた。 隣には信頼できる仲間が居て、時には救う事が出来た個人に感謝された。 罪の意識を抱えたまま、それに耐え、新たな軌道に乗ることが出来た」 「ならば何故殺し合いに乗った!」 マルドゥック・スクランブル、人々の命を守ることに存在意義を賭ける試み。 それは仮面ライダーと通じる理想だ。 だからこそ、かつてその理想を共にしたはずのボイルドがシグマの命令に従う理由が、V3には理解できない。 「やがて俺達の前に敵が現れる。 子供が誘拐され殺人ビデオの撮影に用いられる事件。 誘拐、拷問、暗殺、脅迫……。あらゆる悪徳を司る十二人の傭兵集団。 彼らを操る黒幕は姿を見せず、一人また一人と仲間達が消えていった。 犯され、嬲られ、殺された。 それでも俺達は進んだ。戦い続けた。道の果てに救いがあると信じて。 最後に俺と俺のパートナーだけが残され、ようやく俺は真実を知った」 男の抱える深い闇、瞳の奥の虚無が、その瞬間爆発的に広がる。 「敵は俺達が守ろうとした都市、そのものだった。 都市は俺達の技術とシステムを吸い尽くした上で、俺たちを消す心算でいた。 無力な個人すら、俺達の存在を抹消しようとしていた。 法も、最早俺たちを追い詰めるだけだった。 俺達にはその理念ごと食い尽くされるしか、選択肢が残されていなかった。 ……俺は唯一残ったパートナーの存在を守る為、他の全ての存在に価値を認めることを諦めた。 俺は包囲を突破する為、守るはずだった証人を含めて全てを破壊した。 俺にはもう、何かを掛け替えの無い物だと感じ取ることが出来ない。 お前が正義や命の尊さを訴えたところで、俺の心には何も感じられない」 「……くだらない」 話を聞き終えて、結局V3はそう吐き捨てた。 守るべき人々に裏切られた経験なら、V3にもある。 それでも仮面ライダーが人々を傷付けたことは、今まで決してなかった。 「正義と人々のために命を捧げたのなら、何故最後までそれを貫かない! 俺達仮面ライダーならば、たとえ裏切られ最後の一人になろうとも、消して正義を捨てたりしない! 人々が悪に唆されていたとしても、誰かが規範として正義を貫く姿を見せれば、必ず改心させることが出来るはずだ! 貴様の軟弱な虚無感ごときでは、仮面ライダーを打ち破ることはできないと知れ! トオッ!」 啖呵を切るや、V3は空高く舞い上がり、右足を地上のボイルドへと向ける。 「V3――――」 力を込め、眼下の敵を貫くべくV3の体が加速する。 白いマフラーが翼の如くたなびく。 「キ――――ック!!」 一本の矢の如くボイルドに迫るV3の右足。 だがボイルドに近付くにつれV3は減速し始め、ボイルドの眼前で完全に止められた。 不可視のバリアの硬さをV3は実感する。 「――ッ! チンクの攻撃を防いだのがこれか! ならば!」 V3はそのまま空中で脚を折り曲げ、反動を利用してV3キックを放った時よりも更に高く舞い上がる。 反転し再びボイルドに右足を向けて急降下。 V3キックを上回る神速でボイルドに迫る。 「V3反転キック!!」 この威力ならば防げまい。 V3のその予測はしかし、横方向への不可思議な制動を受けて打ち破られる。 V3の軌道が僅かに横にずらされ、ボイルドの胸を打ち抜くコースで放たれたはずのキックは敵の右肩を掠めるに留まった。 標的を失い、急降下の運動エネルギーを、着地の際の衝撃としてもろに脚で受ける。 コンクリートにクレーターを穿ち、衝撃で動きが遅れるV3を大型拳銃の銃口が狙う。 発砲。 とっさに身を捻り回避を試みるが、間に合わず、V3の左肩が砕ける。 「クゥッ!」 撃ち抜かれた肩を抑えてV3はボイルドに向き直る。 数多の怪人たちを屠って来た反転キックすら防がれた。 一筋縄には行かない、強敵だ。 反転キックとチンクの投げナイフを逸らした謎の力、恐らく念動力か何かだろう。 鉄壁のバリアと念動力による二段構えの防御。 攻めあぐねるV3を前に、ボイルドは再び関係のない話を語りだした。 「"悪に唆された"……そう見るのか。 だが彼らが、いつ、お前に"改心"させてくれと頼んだ」 「……悪に支配された人々に笑顔はない。 そんな状況を見過ごせるはずがないだろう」 油断なく構えながらも律儀に答えるV3。 「カトル・カール、かつて敵だった十二人の殺戮集団。 彼らを生み出したのは俺だ」 「生み出した……だと?」 「俺が落とした高性能爆薬に焼かれ、瀕死となった"犠牲者"達だ。 放射能障害で人間性を失い、薬物を投与され、機械化された、醜い生存者達。 彼らは皆微笑んでいた」 それは今迄で最もおぞましい罪の告白だった。 「彼らは、笑っていたのだ。 笑顔で俺に感謝していた。 ありがとう。 こんな体にしてくれてありがとう。 拷問技術を存分に発揮できる機会を与えてくれてありがとう、と」 「やめろッ!!」 余りのおぞましさにV3は絶叫する。 ボイルドは止まらない。 「09の流儀で考えれば誰もが不幸だった。 俺も、仲間も、俺達の敵も、皆が哀れな犠牲者だった。 誰も救われなかった。 カトル・カールの流儀で考えれば誰もが幸せだった。 彼らによって拷問にかけられた対象でさえ、彼らから見れば笑顔だった。 そこでは俺は英雄と褒め称えられ、皆が快楽に酔い痴れる事が出来た」 V3は男の言い分に怒りしか覚えなかった。 拷問が幸せをもたらすなど、正義は不幸しかもたらさないなど、考えるだけで反吐が出た。 「……人々の笑顔など、俺にとっては何の価値も無い。 お前が守る人々の笑顔と、殺人ビデオに写っていた麻薬で陶酔する子供達の笑顔に、何の違いがある。 特定の価値を守る為、他方の価値を犠牲にするのは誰しも同じ事だ」 「ふざけるなッ!」 V3の怒りが爆発した。 「貴様の言う拷問の素晴らしさなど、悪の負け惜しみに過ぎない! 子供達の明るい笑顔を、そんな下卑たものと一緒にするな! 今すぐ俺が貴様の精神を修正してやる!」 V3はボイルドへ向け一直線に駆け出すと、格闘を仕掛ける。 極近接戦闘ならバリアは張れないだろう。 V3は怒りに燃えつつも、冷静さを失ってはいなかった。 「はアッ!」 右拳がボイルドの左頬を捉える前にV3の体が浮き上がる。 ボイルドの念動力によるものだろう。 V3は拳を打ち出したままスーパーマンのような姿勢で男の頭上をすっ飛んでいく。 すれ違いざまに左キックを頭に放つが、ボイルドはしゃがんでそれを回避。 振り返りながら拳銃を向けるボイルド。 空中のV3を銃口が捕らえる。 轟音。 普通、何にも触れることが出来ない状態では、自分の体を動かすことは出来ない。 しかしダブルタイフーンが巻き起こす風のパワーが、V3に空中でも機敏に動く能力を与える。 V3はくるりと宙返りし銃弾を避けた。 華麗に着地したV3は地面すれすれの回転蹴りでボイルドの脚を狙う。 大きく跳び上がるボイルド。 距離を取らせまいと、追随してV3もジャンプ。 ボイルドは踵落しでV3を叩き伏せようとする。 V3はアッパーでボイルドを突き飛ばそうとする。 激突する踵と拳。 空中の両者の間で火花が飛ぶ。 どちらも全く退かない。 やがて、足と拳が同時に離れた。 両者の勢いは完全に相殺され、二人の体は宙を漂う。 V3はとっさにボイルドの右足をつかみ、そのまま空中で回転を始める。 「ウオオオオォォォォ――――ッ!」 錐揉みシュートよろしく、ボイルドの巨体を独楽の様に軽々と振り回すV3。 振り回されつつもボイルドが放った弾丸がV3の左腰、チンクに斬り付けられた跡を貫く。 傷口が広がり血が噴き出すが、V3は止まらない。 ひとしきり回転した後、遠心力を利用してボイルドを地面に向かって投げつける。 ボイルドの体はコンクリートに激突し、もうもうと土煙が上がる。 遅れてV3も地に降り立つ。 さしものボイルドも衝撃で暫くは身動きが取れないだろうと僅かに気を抜くV3に、煙の向こう側から音速を超える弾丸が襲い掛かる。 「クッ!」 とっさに拳を突き出して銃弾を迎え撃つ。 先程ボイルドの踵とぶつかり合ったばかりの右拳を50口径が抉る。 岩を易々と叩き割るV3の拳に弾丸がめり込み、装甲がひび割れた。 負傷した拳を押さえ一瞬たじろぐV3に、土煙を吹き飛ばしながらボイルドが猛然と襲い掛かる。 自ら格闘戦を仕掛けて来ると言う展開に虚を突かれたV3は反応が遅れる。 ボイルドの左拳がV3の頭部を掠める。 空気が焦げ、嫌な匂いが立ち込める。 V3がとっさに繰り出した左拳がボイルドの右手に握られた拳銃で真正面から止められる。 いかに頑丈な拳銃であれ、V3のパンチの前には紙屑の様に潰されてしまうはずだ。 だが、届かない。 ボイルドは念動力でV3の拳を押し返し、撃った。 ひしゃげる左拳の装甲。 苦痛を押さえ付け放ったローキックを、ボイルドは最小限の跳躍でかわす。 そのままボイルドはV3の額目掛けて銃底を振り下ろした。 ■ 自分を呼ぶ声に、風見志郎は目を覚ます。 闇に包まれた、上下の感覚が無い、不思議な空間。 志郎は声の方へ振り向く。 少し離れた所に、両親と妹がいた。 (……またこの夢か) もう結論が出ていることだ。 失われたものは、確かにいとおしい。 だが自分には、まだ現世でやらねばならないことがある。 世界には自分を必要としている人がいる。 だから、まだそっちへは行けない。 そう答えようと、三人に近付く。 「?」 様子が変だ。 三人の姿は闇に包まれていて、ディティールが判然としない。 目を凝らしていると、突然どこからともなく光が差し込む。 浮かび上がった三人の姿に、志郎は戦慄した。 三人は、デストロン怪人に変貌していた。 三体の怪人は恍惚の笑みを浮かべていた。 三体の怪人は口々に志郎を褒め称える。 ありがとう。 デストロンの犯罪に巻き込んでくれてありがとう。 こんな体にしてくれてありがとう。 志郎は叫んだ。 「違う! 父も母も雪子も苦しんで死んだ! デストロンに感謝などするものか! まして怪人になどされたとしても、それを嬉しいなどと思うはずがない!!」 視線を逸らすと、そこにも見知った死者たちがいた。 悪によって非業の死を遂げた人たち。無理矢理怪人にされて倒された人たち。 出来ることならば救いたかった人々。 皆醜い怪人の姿を晒していた。 そして一様に快感にのた打ち回りながら志郎を祝福していた。 ありがとう ありがとう ありがとう 亡者の大合唱が志郎を苦しめる。 「やめろ! お前達は救われてなどいない! お前達は本当は不幸なんだぞ! 俺はお前達を救うことが出来なかったんだ! 俺に……俺に感謝などするなァ!!」 もちろん現実では有り得ないことだ。 仮面ライダーが戦った悪の組織は皆人々を苦しめ、自分達以外の誰も幸せにしようとはしなかった。 しかし、もしこんなことが現実に起こったら。 殺された人々も、怪人にさせられた人々も、志郎の家族も、麻薬付けにされ、快楽と共に炸裂の時を迎える、そんなことが有り得たら。 力及ばず出してしまった犠牲者、自分の至らなさの所為で生まれた不幸。 その重みに苦しむ心が、その罪の意識が、僅かなりとも癒されるのではないか。 そんな現実を望むのが、いけないことなのか。 「こんなもの死者への侮辱でしかない! 消えろッ!」 幻を振り払う志郎。 亡者達の姿が揺らぎ、別の姿を映し出す。 両親の姿が仮面ライダー一号と二号のそれに変わる。 妹の姿がV3に変わる。 V3は一号二号を褒め称えていた。 ありがとう。 仮面ライダーにしてくれてありがとう。 志郎はおぞましい自分の姿に目を背ける。 視線を向けた先には、無理矢理怪人にされた人々が消えずに漂っている。 もう笑ってなどいない。 志郎の望んだ通り、現実と同様に、彼らは苦しんでいた。 早く殺してくれと、口々に訴えていた。 いつの間にか志郎はV3に変身している。 V3は苦しむ怪人たちを解放すべく、逆ダブルタイフーンを発動する。 巻き起こる竜巻。 エネルギーの奔流に巻き込まれ、怪人たちはバラバラに引き裂かれていく。 回転の中心で、V3はただそれを眺めている。 砕け散る怪人の一体が喋る。 「アア……ヤット、死ネル。 モウ、殺サナイデスム。 ありがとう。 殺してくれて、ありがとう」 怪人は微笑んでいた。 V3は絶叫した。 時系列順で読む Back 善意と悪意の行方 Next なくすものがないぼくたち(後編) 投下順で読む Back 善意と悪意の行方 Next なくすものがないぼくたち(後編) 022 赤い戦士と銀髪隻眼少女の邂逅 風見志郎 035 なくすものがないぼくたち(後編) 022 赤い戦士と銀髪隻眼少女の邂逅 チンク 035 なくすものがないぼくたち(後編) 029 充実した人生を ディムズデイル・ボイルド 035 なくすものがないぼくたち(後編)
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3年生最初の中間テストが終わったとき、少女はやってきた。 「西田香津美(にしだ かつみ)です、よろしくお願いします」 3年C組担任の桜庭ひかるのとなりで挨拶する姿は、清楚と言ってよかった。 ただ、派手さがないためにクラスの中で目立たない存在になるであろうことは間違いなかったが。 だが、彼女の登場をきっかけに学園内にちょっとした異変が起きることとなったのだった。 香津美の転入から数日が過ぎた、梅雨真っ盛りのある日のことである。 どんよりと曇った空の下ではあったが、陵桜学園の校内はいつもと変わらない明るさであった。 学園内の教室のひとつ、3年B組では、ひとつの机を囲むように4人の女生徒が座っている。 4人は自他共に認める親友であり、休み時間ごとに机を囲んで話しこんでいる姿がいつも見られた。 そしてその4人の中で特に賑やかなのは、チョココロネを手にした一番背の低い女生徒、泉こなたである。 こなたは後ろの席を向いて座り、その目の前に、こなたほどではないものの少し幼な目に見える少女が座っている。 まるでカチューシャのような大き目のリボンがアクセントの、肩口でそろえられた髪がトレードマークのおっとりした少女。 少女の名は柊つかさ。 こなたが陵桜学園に入学してすぐに親しくなった、最初の友人である。 外国人にからまれていたつかさを助けたことが縁で知り合ったと、こなたは言う。 ただしそれは、こなたから見てのことである。 つかさ自身は外国人は道を聞いていただけかもしれないと今でも思っており、こなたはそのことを否定しなかった。 ふだんの生活態度からは想像もできないことではあったが、こなたは会話だけなら問題なく英語を駆使できる。 そのこなたの耳に入った外国人の言葉の内容は、はっきり言ってナンパ以外の何者でもなかったのだ。 いや、その発言にはむしろストリートガールに対して言うような発言が山のようにあったのだ。 はっきりいって、あのままであったらつかさの身にとてつもない不幸が舞い降りていたことは疑いないであろう。 そしてそのことをつかさに知られないようにするために、あえてつかさの誤解を解く気にならないこなたであった。 そのつかさの、こなたから見て右側には、クラスの学級委員を務める高良みゆきが座っている。 こなた同様背中まで髪が伸びているが、軽くかかったウェーブが重さを感じさせない。 4人の中ではもっとも女性らしい体つきをしてはいるが、本人の持つ品のよさがその姿を清楚に見せていた。 眼鏡をかけた上品そうな面持ちが、彼女に『お嬢様』を感じる。 事実、みゆきは東京の高級住宅街に住む、正真正銘のお嬢様なのであった。 みゆきとこなたの出会いは一年生の文化祭の準備をしているときである。 当時から学級委員であったみゆきが、こなたとつかさのフォローをしたことがきっかけであった。 みゆきのもつ雰囲気から自然と会話が弾み、いつの間にか3人でいることが多くなっていた。 当時は学級委員であったつかさの姉とも顔見知りであったことから、4人が共に行動することが多くなったのも自然な成り行きであった。 そして、つかさの左側で、みゆきと向かい合わせに座っているのが、つかさの双子の姉、柊かがみであった。 キリッとした顔つきが少しキツ目に見える上、髪をツーテールに結わえているため、こなたから「ツンデレ」とからかわれることの多い少女である。 実のところ、かがみは自分の優しすぎる面を問題点と捉えているため、人一倍の厳しさで覆い隠そうとしているだけなのである。 だが、つかさはもちろんのこと、こなたに対しても厳しくなりきれないでいた。 そんなところが、こなたに「かがみはツンデレだ」だとからかわれる由縁であった。 かがみは隣のC組の生徒であるため、休み時間のたびにB組へとやってくる。 一年生のころからずうっと続いているこの習慣、もはやだれも不自然に思うものはいなかった。 妹のつかさの様子を見にくるのが目的だと、一年のころにはよく言っていた。 だが今では、妹だけではなく妹とB組の友人、特に泉こなたに会いに来ているのではないかとだれもが思っていた。 それほどに、こなたとかがみの仲はいい。 それゆえ、C組にいる中学時代からの友人から薄情者扱いされているのだが。 そんな4人が、いつもどおりにお弁当を持ち寄って昼食を取っている。 楽しい会話を調味料にしながら。 話題は取り留めのない、日常的なことばかりである。 けれど、そんな会話ができることが4人の喜びでもあり、大事な宝物でもあった。 残り一年をきった学園生活を惜しむかのように、4人は会話を続ける。 ふいにかがみが自分のクラスに転校生がきたと話し出す。 「こんな時期に? もっといい天気の時に来ればいいのにねえ」 「いや、転校するのに天気は関係ないだろ。親の都合なんだから」 だるそうな顔でコロネをくわえつつ発するこなたの言葉に、即座にツッコミを入れるかがみ。 そのタイミングのよさは、長年コンビを組んできたベテラン漫才コンビを思わせるほどである。 そしてそれは、二人が一緒にいるときによく見られる、なじみの光景でもあった。 「それで、どんな方なのですか? 転校なさってこられたのは」 みゆきが、ふと気づいたかのようにかがみに質問してくる。 おかげで話が脱線することは防げたが、別に意識してやったわけではないのが彼女のすごいところではある。 「ええっとね…… 名前は、西田香津美さんって言うんだけど、フンイキは峰岸に近いかな?」 転校生の名前を聞いた瞬間、一瞬こなたの動きが止まる。 だれにも気づかれることはなかったが、そのときのこなたの表情はとても硬いものであった。 だがすぐにいつもどおりのとぼけた顔つきへと戻り、内面の動揺をおくびにも出さずに言葉を発した。 「じゃあ彼氏持ちなのかな? あやのんみたいに?」 ふたりが共に名をあげた、C組におけるかがみの友人、峰岸あやの。 上品なたたずまいの美少女であり、こなたやかがみの交友関係の中で唯一の彼氏持ちである。 ふだんは気にすることのない恋人の話題だが、さすがにこういうときには気になる4人であった。 その手の話題に超然としているようなこなたでさえ、他のだれにも浮いた話がないのが寂しいとボヤくことがある。 残りの3人の気持ちは言うまでもないことであろう。 「さあ、それはわからないわよ。まだロクに話もしてないんだから」 こなたを横目でにらみながらのかがみの言葉に、待ってましたとばかりに合いの手を入れるこなた。 その反応のよさは、まさに絶妙のタイミングと言ってよかった。 「そりゃ、休み時間のたびにこっちに来てたら話す機会もないよね? かがみ」 ニヤリと笑うこなたにかがみは顔を赤くして反論するが、意味をなしていなかった。 もっとも、そのことに気づいてないのはかがみ本人だけだったが。 つかさも、みゆきも、そんなかがみをにこやかに見つめるばかりだった。 だが、このときこなたの心の中をのぞくことができたら、だれもが驚いたことであろう。 なぜなら心の中でこなたは大きく動揺していたからだ。 (西田香津美……って、まさか香津美のことじゃないよね? いくらなんでもそんなことって…… ) こなたの内心の動揺に気づくことのないまま、おしゃべりは続いていく。 新たな話題の口火を切ったのは、みゆきだった。 「それにしてもここのところ続いてますね。おとといからは校内警備ということで、臨時雇いの人がいらしてますし」 「ああ、蓮司兄さんね」 かがみが何気なくつぶやいた言葉に、こなたとみゆきの視線が集まる。 ふたりの視線に気がつくと、キョトンとするつかさをよそに、自分のうかつさに気づいて顔を赤らめるかがみ。 知り合いなのかとみゆきに問われ、バツが悪そうにかがみは答えた。 「そうなのよ。かなり遠縁の親戚なんだけど、昔っからフラフラしててねえ。 やっと決まったバイト先だからって頑張ってるみたいだけど、そろそろ定職についてもらわないと一族の名折れだわ」 「お、お姉ちゃん、蓮司お兄ちゃんは『日本コスモガード』って会社にちゃんと就職してるってば」 「なに言ってるの、あそこは人材派遣会社じゃない。あんなの就職してるって言わないわよ」 必死に言葉をつむぐつかさを、かがみは一刀両断にする。 「あのう、かがみさん。『日本コスモガード連盟』は人材派遣会社ではないんですよ」 申し訳なさそうに話しかけるみゆきの言葉にかがみの動きが止まる、まるで一瞬にして彫像になったかのように。 事態を理解できないつかさは、姉とみゆきの顔を交互に見つめている。 ただひとり、こなただけがほくそ笑むようにかがみを横目で見ていた。 「え……そ、そうなの?」 きしむ音が聞こえてきそうなくらいぎこちない動きでみゆきを見、さっきの発言が本当か確かめようとするかがみ。 みゆきはその質問にうなずいて答えた。 「ええ、本当ですよ。 日本コスモガード連盟はコスモガード連盟の日本支部でして、主な業務は天体観測のデータを下に、地上への危険度を測ることなんですよ。 地上に影響が出る虞があるときは関係各所へ連絡して対策を採るように連絡なさるとか。 地上に既にある、宇宙からの飛来物が及ぼす影響を調査するための部署も存在しているということですので、遠縁のお兄様もそちらに所属されているのではないかと」 「さすがみゆきさん。よく知ってるね」 「いえ、以前父の会社がお世話になったことがありまして。 業務の都合でうちにも何度かいらしたことがあって、そのときにお聞きしたんですよ」 一方、内心でこなたはホッと胸をなでおろしていた。 みゆきが知っているのはあくまでも表向きの業務のみであったからだ。 日本コスモガード連盟の裏側の顔は、対エミュレイター用のウィザードの派遣業務。 こなたも、そして話題の主である柊蓮司も、この、裏の任務で長い間付き合いが続いていたのだった。 「そ、そうなんだ……ありがと、みゆき」 なんとかみゆきに返答したかがみではあったが、完全に硬直してしまって身動きが取れないようであった。 そんなこととは露知らず、みゆきの説明に素直に関心るつかさをよそに、かがみに話しかける人物がいた。 ほくそ笑みながらかがみをずっと見ていた、泉こなたであった。 「むふふ、かがみったらヒドイねえ、遠縁の親戚を容赦なく切り捨てるんだから。 やはりアレかな? つかさにひっつきそうな悪い虫って思ってるのかな、その人のこと?」 「なっ! だ、だって、仕方ないじゃないの、なんだでだか知らないけどムシが好かないんだから!」 自分の感情が理不尽なものであることを自覚してるせいか、真っ赤な顔で反論するかがみ。 それを見たこなたは、ますますかがみをからかうのであった。 「ほほう、やはりそう思ってたんだ。そんなにつかさのことが心配なんだ、おっかないお姉ちゃんとしては」 「だれが『おっかないお姉ちゃん』よ! つうか、そんなに心配してないわよ、だって蓮司兄さんにはくれはさんがいるんだし」 周囲に恋愛に関する話がないとはいえ、そこは年頃の女の子。 こういった話題には敏感である。 新たに名前の出たくれはとはどんな人なのか、蓮司とはどんな関係なのか、興味心身でかがみに注目する。 「ちょ、ちょっと! そんなに近づかないでよ!」 かがみが両手でこなたとみゆきを制止しようとする。 だがそのとき、かがみの腕時計の表示が目に入ったみゆきが、ふいに心配そうな声でかがみたちに話しだす。 「あの、盛り上がっているところ申し訳ありません。そろそろお弁当を片付けないとまずいのではないでしようか?」 みゆきの一言に自分たちの腕時計を確認し、あわてて弁当を食べ終える3人。 一方でこなたの心は完全に落ち着きを取り戻していた。 C組に来た転校生がかつての親友の名と同じであったことを、そんな偶然はありえないと結論づけて。 食事を終え、かがみは席を立つ。 手をふり教室を出ていくかがみを、こなたたちは手をふって見送った。 やがて、満腹になったこなたが居眠りをして黒井に頭を叩かれた以外は、たいしたこともなく放課後に。 こなたはつかさとみゆきを伴ってC組へ。 いつもはかがみがB組へやってくるのだが、きょうは違った。 とはいえ、C組のホームルームの終了が遅くなった時など、たまにあることではあるのだが。 「かがみぃ、帰ろうよ」 こなたが真っ先に声をかけると、かがみは手をふって3人に答える。 少し離れた場所ではC組におけるかがみの友人である日下部みさおが、同じくかがみの友人である峰岸あやのに抱きついていた。 「あやのー、柊が薄情くんになっちまったよう。私らより、ちびっこのほうがいいんだってよー」 「なっ! だれもそんなこと言ってないだろ! それに、あんたらはあんたらで寄るところがあるって言ってなかったか、日下部?」 かがみはいっしょに行こうとのみさおの言葉に後ろ髪を引かれながらも、3人のそばへと向かう。 いつもの4人がそろって、あとはまっすぐ駅まで帰るだけ。 なのだが、きょうのこなたはいつもと違い、なぜかC組の教室をキョロキョロと見る。 その様子を見たかがみは、昼休みに話した転校生の話題を思い出す。 おそらくは、どんな子なのか興味津々で見にきたんだろう、そう思ってかがみは心の中でほくそ笑む。 転校生を探すこなたの顔が可愛いと思いながら。 かがみと目が合ったみゆきが、ニッコリほほえんで、うなずく。 どうやらみゆきも、かがみの視線の先にあるこなたの行動をに気づいたようだ。 だが、つかさはそこからさらにワンテンポ遅れてようやく気がついたようで、こなたに質問を投げかける。 「どうしたの、こなちゃん?」 「転校生を探してるなら残念ね。きょうは急ぎの用事があるって、もう帰ったわよ」 つかさの質問に答えるような形で、かがみはこなたに言う。 その表情は少し意地が悪そうに見えた。 「おおっ! 何も言ってないのに私のしてることがわかるとは、さすが私の嫁!」 「だれがあんたの嫁だって? とにかく、きょうも寄ってくんでしょ? 今月の新刊も気になるし、つきあったげるわよ」 目を輝かせながらのこなたの言葉に呆れながらも、こなたに話しかけるかがみ。 だがその顔は本気で呆れているものではなく、わずかながら笑みが浮かんでいた。 そして、それを気づかれていないと思っているのは、かがみ本人だけであった。 「おーよしよし、素直に私といっしょにゲマズに寄りたいって言えばいいのにねえ」 感激の言葉と共にかがみに抱きつき、撫でまわし始めるこなた。 その顔には満面の笑みが浮かんでいる。 一方のかがみはテレ臭さのあまり、耳まで赤くなっていた。 「こ、こらっ! 離れろ! ひっつくな!」 名残惜しそうにかがみから離れるこなた。 実はかがみも同じ気持ちではあった。 だが、いつまでもここでふざけていられないのも事実。 かがみは自分がしっかりしなくてはという思いと共にこなたに背を向け、席を立つ。 そうでもしないとこなたの術中に嵌ってしまうおそれがあったから。 それほどまでにこなたとのやり取りが楽しいかがみだった。 自分を飾ることなく付き合える友人として、こなたは最高の存在だった。 もちろん、みゆきやみさおやあやのとの間に距離があるわけではない。 だが、妹のつかさと同じくらい近くにいる存在がこなたであることに違いはなかった。 一部では友情以上の関係がウワサされてはいたが、ふたりにはそのような意識はなかった。 だが、生涯にわたっての付き合いになるかもしれないという予感だけは、ふたりとも持っていた。 そしてそれは、ふたりをよく知るだれもが認めていることでもあったのだ。 「じゃ、そろそろ行こっか」 「そだね」 「そうですね」 「うん!」 教室を出て玄関へとむかう道すがら、ひとりの青年が近づいてくることに気づく。 お昼休みの話題に出ていた校内の見回りの臨時職員、柊蓮司である。 4人が蓮司とすれ違おうとしたとき、つかさが笑顔で声をかけた。 「蓮司お兄ちゃん、バイバーイ」 「おお、もう帰りか。寄り道なんかしねえで、まっすぐ帰るんだぞ」 もう高校生なんだからというつかさの反論に笑う蓮司。 子ども扱いされていることにむくれるつかさ。 「ムダ口叩くヒマがあったらちゃんと仕事してよね、蓮司兄さん」 蓮司はイラだつようなかがみの言葉に、頭をかいて苦笑するしかなかった。 「やっと見つかった仕事先なんでしょ? くれはさんのためにもがんばってよね」 そのまま通り過ぎようとするかがみを追いかけながら、軽く会釈をするこなたとみゆき。 だが、蓮司とこなたがアイコンタクトを取ったことに、かがみたちは気づかない。 そしてそのまま何も起こらなかったかのように玄関へむかっていった。 少し間をおいて4人を追う蓮司。 実のところ先ほど4人とすれ違ったのは、こなたと状況の確認をするためであった。 表情その他に異常を示すものはなく、ここまで何事もなかったことにホッとする。 そしてそのまま、こなた以外には気取られないように護衛についたのだった。 玄関までついていった後は4人がバスに乗るまで、玄関ホールで待機。 停留所と周囲に気を配ることになっていた。 やがて4人が無事にバスで出発すると校内の見回りを再開する蓮司。 学校で何かあった場合、それが手かがりになるかもしれないからだ。 もちろん、4人のことが気にならないわけではない。 だが、今の4人には強力なウィザードが護衛に当たっているため、あまり心配はしていなかった。 (灯、頼んだぞ) 蓮司は自分たちと共に今回の任務についている顔なじみのウィザード、緋室灯(ひむろ・あかり)に心の中で願う。 緋室灯には、期間も読めない上に範囲も広いので、もう少し増援が欲しいということで来てもらっていた。 地元のウィザードの協力も得られるが、彼らの日常生活の舞台であるため行動に制限がついてしまう。 そのことが万一のタイミングに影響を及ぼさないとも限らない、とのアンゼロットの判断により派遣されてきたのだった。 バスを追う、2台の小型オートバイ。 離れて行動する2台のうちの1台に、灯は乗っていた。 空が明るいため、箒(ブルーム)による飛行が行えないためである。 なお、もう一台のオートバイに乗るのは『ナイトメア』の二つ名で知られたベテランウィザード、鈴木太郎である。 本名があまりに平凡すぎるため、他のウィザードからは二つ名でしか呼ばれないが、本人に気にする様子はなかった。 もっとも、任務中に「どりぃ~む」と言うことがあるために、『ドリームマン』という呼び名があることは本人のあずかり知らぬところではあったが。 灯もナイトメアも、ジェットタイプのヘルメットとゴーグルにライダースーツといった、目立たない服装をしていた。 ナイトメアが着用している衣装一式は灯の要請によりアンゼロットが用意したものであった。 なにしろ、ナイトメアがふだんの任務で着用しているレザーのボンデージスーツは目立つことこの上ないため、今回の任務に支障が出るおそれがあったのだ。 月閘の外における常識を疑うものはあったが、ナイトメアと任務を共にしたもの全てが抱く懸念は当たっていなかった。 「灯くん、こちらは今のところ異常はないが、そちらはどうかね?」 「今のところ異常は存在しない」 ヘルメットにセットされたインカムごしに感情の起伏のない返答をする灯。 無表情で起伏のない話し方をする灯ではあったが、それには理由があった。 灯は、強化人間と呼ばれる対エミュレイター戦闘用の改造を施された人間兵器なのであった。 絶滅社という名の傭兵派遣会社に所属するため、灯の日常は常に戦場にあった。 そのため余分なものは不要ということで、改造手術により感情をカットされていたのだった。 灯とナイトメアが追うバスの中には、お互いの声が届く範囲にかたまって座ることのできた4人の姿があった。 運がよかったと言うつかさの笑顔を、姉のかがみはもちろんのこと、こなたもみゆきもほほえましそうに見つめていた。 バスの中でおしゃべりがはじまると、話題はいつの間にか先ほど会った柊蓮司のことから、お昼休みに話題に出たくれはのことに。 「『くれはさん』ってどんな方なんですか?」 「とっても優しくて素敵な人よ」 みゆきの言葉を受けて、かがみとつかさが、かわるがわるに思い出話をはじめた。 ふたりのことを叱る必要があったときでも、まるで母親のように優しく諭されたということ。 物腰は柔らかいけど、いざというときの芯はとても強い人であること。 驚いた時の口癖が「はわっ」であること。 蓮司とは同い年の幼なじみで、なにやら秘密を握っているらしいということ。 その秘密をネタにいろいろと、言うことを聞かせていたことがあったこと。 けれど、その秘密がなんだったのかは教えてもらえなかったということ。 尽きない思い出が次から次へと、ふたりの口から溢れ出てきていた。 そして、そんなふたりの思い出話を、みゆきは大切なものを受け取るかのように聞いていた。 笑みを絶やさずに。 ふたりもそんなみゆきの態度がうれしくて次から次へと大事な宝物を渡していった。 いつかは終わらせなければいけないことを残念に思いながら。 一方でこなたは、なにやら思い当たることがあるかのように、あごに手を当てながら聞いていた。 かがみはその様子を気にしながらも、聞きたがっていることには変わりないだろうと思い、こなたに言葉をかけることはしなかった。 こなたの首をかしげる様子を面白そうに横目で見ながら。 「それでね、くれはさん、おとといからウチの神社に手伝いに来てるんだよ」 笑顔で話すつかさ。 けれど、この言葉を聞いたみゆきは、目を、軽く見開いた。 「そうなんですか。蓮司さんのこともそうですけど、偶然ってあるものなんですね」 くれはと蓮司が、同じ日にかがみとつかさの周辺に現れることになったことに感心するみゆき。 その指摘にかがみとつかさは目を丸くし、言われればそうだと、指摘されるまであまり気に留めてなかったことを告白した。 ふたりはみゆきの指摘に素直に感心するばかりであった。 もっとも、こなたはいつもどおりのトボケた顔を通してはいたが、内心ではかなり苦笑していた。 それはもちろん、くれはと蓮司の本当の目的を知っていたからである。 だがそのことをイノセントである3人に話すことはできない。 けれど、親友に対して隠し事をしてもいいのだろうかという想いも、こなたの中にはあるのだ。 こなたの心に重いものがのしかかり、押しつぶされそうになっていた。 そんなこなたの気持ちに気づくことなく、かがみはこなたに話しかけた。 いつも見せる明るい笑顔で。 そしてこなたは、かがみの見せる笑顔が3人の中で一番好きだった。 「ほら、こなた、あんたも知ってるでしょ、秋葉原の赤羽神社。くれはさんってあそこの一人娘なのよね。 今、神職になるための大学に通っているんだけど、もうじき実習が始まるてことで、ウチの両親に神職につくための手ほどきを受けにきているのよ。 神社同志の集まりで顔見知りでもあるし、蓮司兄さんとのつながりもあって、まるっきりの他人でもないってことで」 「うん、知ってるよ、その人のこと。アキバの名物巫女さんなんだよねえ、くれはさんって」 あまりといえばあまりな発言ではあったが、3人ともこなたが知っていたことを『言われてみれば』と納得した。 赤羽神社の所在地は秋葉原、こなたのオタク活動の大きな拠点のひとつであったからだ。 しかも神社は、こなたのバイト先の目と鼻の先である、知らないほうが不自然とも言えるだろう。 「うんうん、やっぱり『はわ』は強烈だよね、『はわ』は」 かがみが「あんたねえ……」とツッコミかけたとき、車内アナウンスが終点間近であることを告げる。 そこで4人は仕方なしにではあるが、話を打ち切った。 だが、こなたたち4人のうち、みゆきを除いた3人は後で知ることになる。 この日が『4人が普通の生活ができた最後の日』になることを。 数時間後、鷹宮の駅から出てきたかがみとつかさは、すっかり暗くなった道を急ぎ足で歩いていた。 自宅に近づくに去れて街灯も少なくなり、道はますます暗くなるばかりであった。 「すっかり遅くなっちゃったな」 少し遅れ気味のつかさを気にしながら鳥居をくぐる。 2人の背後から照らす満月の灯も、境内を包む森に遮られて届かない。 わずかに照らす街灯を頼りに、本殿へと向かう。 森の奥から照らす満月を目印に。 「えっ?」 ふいに立ち止まるかがみ。 そこへ息を切らし気味のつかさが追いつき、話しかけてくる。 「どうしたの、お姉ちゃん?」 だが、かがみは答えない。 とても恐ろしいものでも見たかのように、蒼白な顔で。 「つかさ……あれ」 ようやく動いたと思えば、かがみは、まるで手入れの悪いぜんまい仕掛けの人形のような動きで、何かを指差す。 見ると、かがみが指差す先には、東の空から昇る満月が。 どうしたのかと聞くつかさに、かがみは西の空を指し示すだけだった。 紅い満月の昇る西の空を。 「なんなの? なんでお月様が2つ出ているの?」 事態を理解できないつかさはただ、うろたえるばかりであった。 ズン…… ふいに重く、そして大きな音が2人の耳に聞こえてくる。 ひとつ、またひとつ、いくつもの音が聞こえくる先を、2人は見つめた。 そこにはマイクロバスよりもわずかに大きな影が数体、唸りを上げながらたたずんでいた。 ぎらぎら輝く紅い目を輝かせながら! ← Prev? 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【ガンフー】(名詞) 銃(GUN)+カンフーの合成語。銃の射撃に東洋の格闘技の秘儀や禅の思想などを取り入れて、道を究めること。現代では、アデプトがその能力を格闘技ではなく、射撃に注ぎ込むこと。参照→ガンスリンガー・アデプト 『現代英語辞典』2070年版より Lyrical in the Shadow 第2話「アウェイクンズ・マッドパーティー!」その3 ~白い鳩を彼女は欲した~ 「見つかった?」 思わず、素っ頓狂な声をあげてしまった。 それもそうだ。まさか、昨日の今日で見つかるなんて思っていなかった。だが、目の前の男(昨日情報収集を頼んだスクワッターの一人だ)は、さも当然のように言う。 「特徴がありすぎるからな。新入りで女二人組なんて、見つけてくれ、って言ってるようなもんだ」 ……まぁ、確かに。ストリートの危険度を考えれば、まず、ありえない条件だ。目立ったとしても仕方がない。 とはいえ、こうもあっさり見つかるとは思わなかった。あまりに簡単すぎるんじゃないのか? 「ただなぁ……」 だが、そう続けた男の言葉が、その甘い考えを捨てさせた。 「あのあたり、ギャングの縄張りなんだよなぁ……」 「ギャング……ですか?」 ……あぁ、そう言えば、そんなのもいたような気がするなぁ…… 思わず聞き返していたなのはだが、俺には、1つ思い当たる節があった。 「確か……『ホワイトスカル』だっけ?」 「あぁ。しかも、最近はさらに『ヤバく』なったらしい」 ホワイトスカルと言えば、それなりの規模を持つ、武闘派集団だったはずだ。それが、さらにヤバくなったっていう事は……出来れば、関わり合いにならないほうがいい、と言う事か。 二人組の正確な場所と、ギャングどもがどうヤバくなったのかまでは判らないそうだが、有益な情報ではある。とりあえず、情報をくれた礼と少しばかりの金を渡し、そのスクワッターと別れた。 しかし、そんな中に行かないといけないと言うのは、さすがに気が重くなるが…… 「……まぁ、戦闘になったら、なのはに任せるか」 「え? 丸投げですか?」 「いくらなんでも、その態度は問題でしょう」 俺の言葉に、なのはも刃衛さんも、呆れ顔で答えた。……でもなぁ…… 「俺、実働部隊にいたわけじゃないから、戦闘って、あまり得意じゃないんだ」 「……いろいろと問題ある発言ですよ、それ」 「と言うか、ここまで来てそれはないでしょう」 いやまぁ、言いたい事はわかるんだが……やっぱり、得手不得手というものがあってだなぁ…… と言い訳しようにも、二人の顔が怖くて見れない。とは言え、嘘をついたり、ごまかしたりするよりはましだと思うんだけどなぁ…… まぁ、なんにせよ、ギャングと関わりあいになる可能性がでてきた、と言うのが問題だ。正確な数や武装がわからないせいで、果たして、現状での突入は十分かどうか、判断に苦しむ。 いざ戦闘になった時、何処までやれるか……何せ、「なのはに任せる」と言ったものの、変身無し、レイジングハートの補助無しで何処までやれるのか、俺は知らない。 刃衛さんに至っては、そもそも戦闘が出来るのか以前に、なにが出来るのかがわからない。それを何処まで計算に入れるのか、悩むところだ。 と言うことは、やはり…… 「……フェイを召喚するか」 「フェイさんを?」 なのはが、驚いた声をあげる。 「でもそうすると、チップの捜索は……」 「高町さんの言うとおりですね。何より、チップの在り処の方が重要なのですから」 なのはに続き、刃衛さんも反論の声をあげる。確かに、向こうの優先順位の方が高かった気もするが…… 「向こうの進展次第で、だけどな。手がかりも掴めていない、って言うんなら、こっちを先に捕まえて吐かせたほうが、早いかもしれない」 「……確かに、これほど早く二人の位置を特定でいるとは思いませんでしたしね」 そう言って、刃衛さんも唸り始める。しかしなのはは、 「……でも、正確な位置を特定できたわけじゃないですよね?」 と、問題を提示する。確かにその通り。だが、 「手がかりを捕まえた以上、あとはその糸が切れないように手繰って行けばいい。確かに難しいかも知れんが、早めに手を打てば、それだけ捕まえられる可能性は高い」 おおそよの場所が判ったのならば、素早く動いた方がいい。少なくとも俺は、そう考えている。下手に時間をかけて、逃げられた上に手がかりまで消されたとなれば、元も子もない。 もちろん、向こうも手がかりを掴んでいるのなら、そちらを優先させるべきだろう。だからこそ、「向こうの進展次第」と言ったわけだ。 「なんにせよ、向こうの進捗状況を確認するのも悪くはないでしょう。こちらに呼ぶかどうかは、それからでも遅くはないでしょう」 刃衛さんの言葉によって、方針は決まった。 [どうしたの、アレン] コムリンク越し(正確には、チャットソフトも経由しているが)に、ランドールの声が聞こえる。 「あぁ、そっちの状況はどうかと思ってな」 そう言って、こちらの状況も伝える。もし手が開いているのなら、貸して欲しいことも。 [こっちはまったくだめだね。ただ、手がかりらしいものと言えば…… ……もしかしたら、まだ売っていない可能性があるよ] ……何? 「それは本当ですか?」 思わず刃衛さんが答える。 当然だ。こちらは、即換金していると踏んでいたのだから。いや、恐らくほとんどの人間がそう思うだろう。 [僕も疑ったよ。だけど、フィクサーの情報によると、ここ数日に裏で動いたシムセンスのソフトはないらしい。 もちろん、他の企業に持ち込んだり、フィクサーが関われない組織に売り払ったりしているなら、その限りじゃないけどね] それはそうだろうが…… 「しかしそうなると、本人に聞いたほうが早くなるんじゃないのか?」 [だろうね。本人が見つかるのなら、だけど] なるほど。それなら…… 「そう言うことなら、こっちの方に来て欲しいんだが……どれくらいかかる?」 [そうだね……2、30分、と言ったところかな] まぁ、それくらいなら、待っても問題ないだろう。そう返答しようとしたが、 [ごめん。ちょっと切るよ] ランドールはそう言うと、さっさと電話を切った。 「……どうしたんですか?」 いきなりのことで呆然としている俺に、なのはが声をかける。とは言え、俺も返答に困るのだが…… 「……解らんが……何かあったのかな?」 「……事故じゃないでしょうね?」 ……さすがに不安になるか。そりゃそうだ。ヴィヴィオも乗ってるしな。 「恐らく、それはないでしょう。 ……あの運転で、なぜ事故にならないのかは疑問ですが……」 そんななのはの不安を刃衛さんが和らげようとするが……煽ってるよな、それ。 「まぁ、運転してるのはフェイだからな。突っ込もうとしない限り、大丈夫だろう。 ……突っ込もうとしなければな……」 思い返せば、ランのたびに何かに突っ込んでるよな、そう言えば。主に壁に。 「あの……安心できる材料って、ないんですか?」 「「う~ん……」」 俺も刃衛さんも、思わず唸ってしまった。まぁ、下手ではないんだが……なんと言うのか、荒いんだよな。 なんにせよ、いろいろと不安を抱えながら、俺達はフェイ達を待つことにしたのだった。 「そこにいるのは判っている。出てこい」 これからのことについて、いろいろと相談をしている時、突然、そんな声がかかった。 さすがに、外で話し込むのはなんだ、という事で、近くの廃ビルにいたわけだけど……当然、外から見えるような場所じゃない。なのに…… その声は、私達がいる事を断定していた。 「……どっかで見つかったのか?」 「防犯カメラに映っていた、とか……」「しかし、こんな場所にそんな物を付けるのも無駄でしょう」 確かに、刃衛さんのいう通り、こんな廃ビルの近辺にカメラを置くなんて、普通は考えられない。だけど、 「ギャングのアジトが近くにあるのなら、警戒してカメラを置く可能性はありますよね」 「確かにあるが…… ランドールなら、簡単にわかるんだろうけどなぁ。さすがに、俺では判らん」 残念そうにアランさんが呟く。確かに、ハッカーのランドールさんなら、監視カメラの場所ぐらい探り当てそうだけど……いない以上、それを期待しても仕方がない。 「どうした? 死ぬ順番でも相談しているのか?」 外から聞こえる声に、剣呑な響きが混じる。同時に、何人かが集まってくる気配もする。 「……あまりのんびりしてもいられないみたいですよ。動くなら、早いほうがいいと思います」 退くか闘うか。決めるなら早い方がいい。 「確かに。 どちらにしても、敵戦力の把握をしておいたほうが良いと思いますがね」 私の意見に、刃衛さんも同意する。その上で、外を確認できる位置まで移動し……そのまま固まった。 何があったんだろう? そう思って、私もアレンさんも外を確認して……同じように固まった。 このビルは、ちょうど曲がり角の外側にある。そのため、目の前が開けており、そこに集まってくることは予想できた。 しかもここはギャングの縄張りに近い。何人か、或いは何十人か向かってくるだろうと踏んでいた。武器だって、ピストル程度じゃなく、マシンガンとかライフルとか、もっと物騒なものを持ち込まれることも予想済みだ。だけど、私たちの目に映ったのは…… 10人ほどの武装集団。これはいい。手にした武器が、日本刀を始め、草刈用の大鎌や鉈、果ては鉄パイプというのも、大した問題じゃない……と思う……多分。 それよりも問題なのは……なんでみんな詰襟と和服もどきなんですかっ! ここはアメリカのはずですよっ!? こんな風に予想を外されるとは、思いませんでしたよ、さすがに…… 「……そろそろいいか?」 先頭に立った長身痩躯の詰襟男が、タバコをふかしながら尋ねる。オールバックでまとめた髪といい、手にした日本刀といい、この中では比較的まともな方に思える。 「……アレンさん、本当にこの人達と闘うんですか?」 その声で我に返った私は、何とか声を出すことに成功した。出来ればこのまま帰りたい、という気持ちが滲んでしまったのは、仕方がない事だと割り切って欲しい。 「そうですね、私も反対に一票入れましょう。というか…… 関わってはいけない気がしてなりません」 刃衛さんも相当嫌そうに続ける。気持ちはわかります。 「気持ちはわかるが……やる気満々の向こうが、逃がしてくれるかが問題だな」 ……アレンさん、言いたい事はわかりますけど、むしろ逃げたいんです、私達は。 もっとも、そのアレンさんにしても、あんなのに関わってしまった己の不運を嘆いているみたいだけど。 「それに、あれがホワイトスカルのメンバーなら、何らかの情報が得られるかも知れん」 盛大なため息と共に、私たちよりも自分自身を納得させるように、アレンさんは呟いた。 ……アレンさん、何かを諦めましたね、いろいろと。 「……武闘派、と言うのは、ああいう意味なのですか?」 こちらも何かを諦めたように、刃衛さんが訊いてくる。だけど、アレンさんも困惑した様子で、 「いや、もっとまともな奴らだったと思ってたんだが……」 と答えただけだった。 こちらのやる気のなさはどうにもならないが、それとは関係無しに事態は動く。と言うか、動いてしまった。 「あまり時間をかけるつもりもない。そちらから来ないなら……」 そう言いながら刀を抜き放った詰襟オールバックは、右手を前に突き出し、その親指に乗せるように左手で刀を構えた。 「こちらから行くぞ」 そのまま駆けだす。それに後ろの人たちも続き……なし崩し的に戦闘が始まってしまった。 ……嫌だなぁ…… しかし、この詰襟オールバックの構え、いかにも、「左手片手突きをします」と言わんばかりの構えだ。ブラフなのかは知らないけど、似たような構えが他にもちらほら見えることから、それなりの構えなのだろう。 ……ただし、本人に技量があれば。 接近戦は防御手段を学んだ程度で、そこまで闘えるほうじゃない。だけど、普段フェイトちゃんやシグナムさん、ヴィータちゃんを見ているせいか、ある程度の力量ぐらいは分かるようになってきた。 だから判る。この人達……大した事はない。 問題は数だ。こちらが3人(ただし、アレンさんは戦力外)なのに対し、向こうは10人はいる。もし囲まれたら……恐らく、防御に手一杯になって、攻撃にまで手がまわらないだろう。 ならば、囲まれないようにすればいい。具体的には、中に入れなければいいのだ。 それほど広くない裏通りに面しているという事もあり、入ってくる時に使った入り口の他には、それほど大きくない窓が二つあるだけだ。窓から入るには時間が掛かるだろうから、何とか対処できる。だから…… 私は、入り口に走った。そこを抜かれれば、こちらはジリ貧だ。だけど、 「喰らえっ!」 当然と言えば当然だけど、向こうもここに殺到してくる。口火を切ったのは、さっきの詰襟オールバック。駆け出した勢いを乗せた、渾身の片手突きがっ! 「ほぶぁっ!」 ……来ませんでした。って言うか…… 何直前で盛大にすっころんでるんですかっ! しかも、刀がどっかに飛んでっちゃってるしっ! あぁ、ラウンドシールドを張ろうと突き出した右手が寂しい…… 「ほぉら、ボーとしてる暇はないわよっ!」 その甲高い声に、私は意識を戻す。そこには、裾を肌蹴ながら大鎌を振りかざす、オークの姿が。だけど…… 無理矢理な裏声で話すのはやめてぇっ! 背筋をいやな物が走るからっ! 「くっ!」 そのせいか、ほんの僅かに反応が遅れた。何とかシールドは間に合ったものの、体勢を崩してしまう。そこに、 「見様見真似っ!」 そんな掛け声と共に、鉄パイプを振り翳し、飛び込んでくるひげ面の袴姿。だけどっ! いつまでも受身のままじゃないっ! 「アクセルシューターッ!」 掛け声と共に、周囲に魔力球を生みだす。驚愕の声も上がってるけど……遅いっ! 「龍つぃ……」 「シュートッ!」 すかさず打ち出した魔力球が、皆まで言わせず吹き飛ばすっ! 他の相手にも、ついでとばかりに飛ばしたけど、さすがにダメージを与えただけに終わった。 「なかなか出来るようだなっ!」 次いで来た4人目は、全身包帯だらけの着流し。嬉々として日本刀を振り翳してくるが、他の相手に比べてまっとうな分、防ぐのもそんなに難しくはない。ただ…… なんだろう。格好を除けば比較的まともな分、どこかほっとしている自分がいる…… だけど、さすがにこの数は大変だ。向こうでは、窓から入ろうとしている人を押さえるので手一杯だ。白地に黒縁取りの法被を着た人(明らかに脂肪太り)みたいに、壁を壊そうと……でも、素手では無理だよね。変な音もしたし。 レイジングハートの補助があれば、もっと簡単だったかもしれない。とは言え、こちらの世界では、デバイスなんてものはない。私たちみたいに、魔力球を可視化して飛ばすこと自体、珍しい部類だそうだ。 だとすると、これ以上目を付けられないようにするためにも、なるべくレイジングハートに頼らないようにしなければ。そうは思ってもやはり、火力の物足りなさを感じてしまう。 長期戦になる。そう思った矢先、轟音が聞こえてきた。しかもそれは、確実に近づいているのだった…… 「見付けたぁっ!」 愛車を走らせながら、あたしは叫んだ。 アレンからの連絡を受けてから、飛ばしに飛ばしてようやく駆けつけて見れば、なのはがビルの前で変な格好をした奴らと闘ってるじゃないか。しかもその奥にも、何人かがビルの窓から入ろうとして、中の人に邪魔をされてるみたいだ。 どうやら、おいしい場面には間に合ったらしい。そう判断し、さらにアクセルを踏み込んだっ! 「って、フェイお姉ちゃんっ! 人、人っ! かべぇっ!!」 「とっか~んっ!」 [タスケテー] ヴィヴィオの歓声とランドールの声援を受けながら、なのはと闘りあってた奴らに、愛車を突っ込ませるっ! こちらに気付いたなのはが、安堵の表情を浮かべてビルの中へと戻っていく。同時に、その相手はいきなりの増援に驚き、蜘蛛の子を散らすように退避していく。だけど……遅いっ! 逃げ遅れた何人かをまき沿いにしながら、あたしはハンドルをきる。そしてそのまま車を滑らせたっ!「くぁwせdrftgyふじこlp~っ!」 ――ガシャァ ヴィヴィオの嬌声と共に、寸前で車を止めたあたしは、車から降りて銃を引き抜く。そして、いつものように名乗りをあげるっ! 「手を挙げろぉっ! 香港警察だぁっ!」 あたしに魔力があると知ったとき、すでに、魔法に興味はなかった。あったのは、シムやトリデオの向こうにいた人への憧れ。そして、銃器――特にピストルに対しての執着だった。 だから、あたしの魔力がどう使われるのかを知ったとき、あたしは喜んだ。 身体能力の強化。「アデプト」と呼ばれる者達の魔力の使い方。それがあたしの魔法。 だからあたしは、ただひたすらに鍛えた。感覚を研ぎ澄まし、より早く、より正確に銃を撃つ。ただそれだけ。 「ガンスリンガー」と呼ばれるようになった今でも、その気持ちだけは変わらない。ただ、より実戦的になっただけだ。 だから今日も、戦場に立って銃を取る。憧れた人――偉大なる先達、ジョン・ウー――に近づくために。 名乗りをあげたあたしに突き刺さったのは、10にも満たない相手からの視線。 誰も彼もが、日本テイストだ。あたしを同じガンナーがいないのは残念だが、これはこれで面白い。 何せ、本物の「サムライ」と闘れるのだから。 「……随分と面白い水の注し方をしてくれるじゃないか」 「邪魔をすると言うのなら、覚悟は出来ているのだろうな」 日本刀を持ったミイラ男と、両手にナイフを持った優男が、警告らしいことを言ってくる。だけど、 「最後の言葉がそれ? ちょっと陳腐じゃない?」 鼻で笑って答える。だいたい、そんな程度で怯むようなら、ここからのアクションにはついていけない。 だけど、向こうからすれば、それば癇に障ったのだろう。 「だったら、本当に最後の言葉にしてやるよ。俺達がなぁっ!」 そんな叫びと共に、いっせいに突っ込んでくるっ! だけどそれは、こちらが待ち望んでいた状況だ。自然と笑みが浮かんでしまう。白い鳩がいないのが残念だが。 アクション。頭の中で、そんな言葉が響く。 緩慢な時間の中、無造作に左手をあげる。銃に取り付けられたスマートリンク・システムが、コンタクトレンズに十字のマークを映し出す。それが、ミイラ男と重なり…… 引き金を引く。銃声が響く。そして……男が吹き飛ぶっ! 「このぉっ!」 「ゆくぞっ!」 その隙に、左から大鎌使いが、鎌を振り下ろすっ! ぎりぎりで躱すと、勢いがつきすぎた鎌は、そのまま地面に刺さる。 そして、正面からきたナイフ使いの両手が翻り、2本のナイフが踊るように襲い掛かるっ! だけど……それだけだ。ちょっと身体をずらしただけで、掠る事もなく通り過ぎる。 さらに、白法被が拳を翳し、詰襟が刀を構え、甲冑もどきが鉈を振り上げる! 「堕ちろっ!」 そんな刃衛の声とともに、甲冑もどきの身体が震える。多分、魔法を使ったんだろう。 にしても、アレンよりもかなり早いなぁ。そんな事を思いながら、ナイフ使いに両手の弾丸を叩きこみ、倒した。……アレンが遅いだけかな? 「1人ぐらい残せよっ!」 そのアレンが叫ぶ。それと同時に、起き上がろうともがいていたミイラ男が沈黙する。 って言ってもねぇ……あたしの持ってる弾って、殺傷力を高めた炸裂弾しかないんだよね。 「弾がないよっ!」 雄叫びと共に襲い掛かる拳を躱しながら……って、足が縺れたぁっ!? 「っらぁっ!」 拳が振り抜かれる。ダメージそのものはないものの、完全にバランスが崩されたっ! 「終わりだっ!」 思わず膝をついたあたしに、鋭い突きが入る。だけどそれは、転がることで何とか躱した。 さらに、甲冑もどきの追撃っ! 振り上げられた鉈が、あたし目掛けて…… 「シュートッ!」 なのはの掛け声と共に、ピンク色の光弾が飛び込んでくるっ! それは狙い違わず、甲冑もどきに命中し、その巨体が崩れ落ちる。 なのは、ナイスアシストッ! そう心の中で叫びながら、体勢を整える。そしてそのまま、法被に右手で射撃っ! 一撃目で倒し、二撃目で止めを刺す。 それと同時に、大鎌使いの身体が崩れ落ちる。たぶん魔法なんだろうけど、アレンにしては早いし、なのはにしては光弾が飛んでこなかったし…… だけど、悩んでいる暇はなかった。 「相変わらず、防御がなっていないなっ!」 そう言って突っ込んでくる詰襟……って、二人目だよ…… 詰襟2号の突きを躱そうとするけど……躱しきれないっ?! だけど幸いに、補強されたあたしのコートに当たって、刃は滑ってくれた。これがなければどうなっていたかと思うと、ぞっとする。 やっぱり、この数だと、ちょっと余裕がなくなるな。だけど、冷や汗を拭う暇もない。むしろ、そんな暇があったら、一人でも落とさないと、あたしの身が持たない。 「このぉっ!」 とりあえず、冷や汗を掻かせてくれた詰襟2号に、左の銃弾を叩きこむ。放たれた2発の銃弾が、的確に命を刈り取った! さらに、詰襟1号が、いきなり血を噴いて倒れ、光弾が大鎌使いとナイフ使いに降り注ぎ、その二人共が動かなくなる。 むせ返ってうずくまる詰襟1号に銃を突きつけて、 「教わらなかったの?」 ニヤリと笑う。 「銃に刀で挑むなって」 そして…… 「フェイさん、待ってっ!」 止めを刺そうとしていたフェイに、なのはが制止の声をかける。 「相手はもう闘えないんですよ!? それ以上やらなくても十分ですっ!」 「え~」 いやまぁ、なのはの気持ちはわかるんだが……あまり通用しないぞ、それ。 あと、フェイ。そこまで露骨に嫌そうな声をあげるな。って言うか、残念そうな顔をするな、このトリガーハッピーめ。 なんにせよ、戦闘は終わったと言っていい。フェイに跳ね飛ばされた3人は、もはやぴくりとも動かないし、動けるあの詰襟も戦意を喪失してるようだ。 対して、こちらは危ないシーンこそ多々あったが、結果としては無傷……いや、刃衛さんが少し血を吐いている。攻撃を喰らったわけではないはずだが…… 「それにっ!」 こちらとしては終わっていたつもりだったのだが、なのはの説教は、まだ続いていたようだ。 「なんて運転してるんですかっ!乗ってるのは、フェイさんだけじゃないんですよっ?!」 [……慣れって怖いよね……] いつものように、俺のコムリンクから、ランドールの声が響く。まぁたしかに、俺たちは慣れちゃったんだよな、あれに…… 「ヴィヴィオッ! 大丈夫ッ?!」 なのはが車に駆け寄る。さすがに、あんな後ではヴィヴィオが心配だよな。 「……ん……ぁ……なのは……ママ……?」 気を失っていたのか、ヴィヴィオがぼぉっとした声で応える。だがそれも、なのはを認識した途端に、泣き声に変わった。 「うわぁぁぁっ! なのはママァッ!怖かった! 怖かったよぉっ!」 「大丈夫、もう大丈夫だよ、ヴィヴィオ」 優しく、「ごめんね」なんてあやすなのはを見て、さすがの俺も罪悪感にさいなまれた。まぁ、なんだ。俺達がフェイの車に乗せる、なんて言わなければ、あんな目には遭わなかったわけなんだし…… トラウマにならないといいだけどな…… 「大丈夫だよ、ぶつけてないし」 嘘だ。盛大に跳ね飛ばしたし、壁にだってぶつかっている。しかも、ヴィヴィオが乗ってる助手席側が、だ。 「おいおい、フェイ……」 もうちょっと状況を考えろ。そう窘めようとした俺だが…… ……聞こえてはいけない音が聞こえたのは、気のせいか? 「……フェイさん?」 ヴィヴィオを胸に抱いたまま、なのはがフェイに振り返る。幸い、こちらから顔は見えないが……フェイの表情が引きつったことで、想像はついた。 ゆっくりあげられた左手が、フェイに向く。そしてそこに、なのはの魔法特有の魔力球が浮かぶ。 「……少し、頭冷やそう」 ……すげぇ怖いよ、おい。 「いや、ちょっ、まっ…… アレンッ! 何とか……」 「あぁ、無理だ。弁護のしようもねぇよ」 フェイが恐怖に引きつった顔のまま、俺に振ってくるが……俺だって、まき沿いは喰いたくねぇよ。 [ところでアレン、あいつらのことなんだけど] フェイの悲鳴をBGMに、ランドールが声をかけてくる。そう言えば、何かに気付いていたようだったが…… 「何か判ったのか?」 [うん。どうも、アレンのコムリンクをハッキングして、場所を確定させたみたいだね] ……ってことは…… 「あの時、いきなり切ったのは……」 [そう言う事。あの電話できっかけを作っちゃったみたいだ。 僕も迂闊だったよ。相手にテクノマンサーがいるって言うのに、暢気にしすぎてた] ……そういや、そんな事も出来たんだよな、ハッカーだのテクノマンサーだのって生き物は。 [それと、襲ってきた奴ら。おかしいと思わないかい?] 「それは……確かにな」 あまりにも常識離れした格好の襲撃者たちを見ながら、俺は答える。だが…… 「……単なるデッキヘッダーじゃないのか?」 デッキヘッダー――シムセンスのやり過ぎで、現実と空想の区別がつかなくなった奴ら。確かにヤバイが、実害はほとんどないはずだ。……少なくとも、こうやって襲ってこなければ。 だが、ランドールは別の答えを出した。 [残念だけど、違うよ] それは、俺達をさらにヤバイ状況に叩きこむには十分だった。 [奴らはチップヘッダー……やってたのはBTLさ] 戻る 目次へ 次へ
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機動六課壊滅。 その事実を真っ先に受け入れたのは、フェイト・T・ハラオウンだった。なの はと共に帰還した彼女は、市街の有様と六課の惨状に動揺はしたものの、激し く取り乱すような醜態は見せず、隊長として自己を保ち、現場の指揮を執り始 めた。 スターズ分隊のヴィータ副隊長も、新人達三人を引き連れすぐに帰還した。 地上本部周辺にてガジェット部隊と奮戦を繰り広げていた彼女らであるが、突 如として敵が撤退を開始したことで通信機能が復活し、そこでヴィータらは初 めて市街のみならず六課までもが襲撃を受けていたことを知ることになる。 帰り着いた六課の隊舎は、一部を残して崩壊していた。 遅れて帰還した機動六課総隊長八神はやては、残骸と化したその姿に、思わ ず地べたに膝をつき、シグナムに支えられなければ立つことさえ出来なかった。 「シャマルは……ザフィーラはどうした!」 二人の反応が途絶えていることを危惧したはやては叫んだが、前者は司令室 があったと思われる瓦礫の下から発見された。 シャマルはクラールヴィントによる結界で司令室にいた隊員達を守り抜き、 司令部の人的被害は最小限に抑えられた。だが、彼女に守れたのはそこまでだ った。多くの隊員が傷つき、倒れていった。ザフィーラも、それに含まれる。 彼は、隊舎にある非常用シェルターの付近に倒れていた。いつもの獣の姿では なく、人の姿を取り……敵と戦ったのだろう、腹を貫かれて意識を失っていた。 生きてはいたが、いつ死んでもおかしくはない状態だ。 病院送りとなったザフィーラや、運び出される負傷者、死傷者を見ながら、 はやては一言も口を発しなかった。 彼らとは逆に、奇跡的に軽傷で済んだ者もいる。医務室にて拘束中であった セインである。彼女の脱走を防ぐために結界が張られていた室内であるが、崩 壊による衝撃でそれが解かれ、セインは間一髪能力を発動して脱出することが 出来た。しかし、逃げ出す気はなかったらしく、襲撃に現れたルーテシアやナ ンバーズとは合流を避け、騒動が終わった後に戻ってきた。フェイトは意外に 思ったが、セインとしては自分が捕らえられている場所にかつての仲間が襲撃 してきたわけで、自分ごと隊舎を破壊しに掛かった仲間に対しての不信感が強 まったのである。 負傷者と死傷者は、ともに二桁の数に上る中、行方不明者も存在した。 それは誰か? 確認したフェイトは、思わず息を呑んだ。そして、傍らに立 っている親友の顔を見る。 「なのは……」 戦場で一度も怯えを見せたことのない親友の表情が、恐怖で凍り付いていた。 ヴィヴィオが、敵によって攫われたのだ。 第15話「悪夢を映す鏡」 ゼロが発見、いや、救助されたのは襲撃から一夜明けた昼過ぎだった。崩れ 落ちたビル、その瓦礫の下から助け出されたのだ。彼までもが敗北したという 事実は、六課全体に強い衝撃を与えた。損傷自体はそれほどではなかったのだ が、生き埋めとなって救助されるまで身動きが取れなかったらしい。 六課へと戻ったゼロは、見るも無惨な隊舎の姿を見た。しかし、無口で無表 情は変わらず、フェイトに状況を確認したときも極めて冷静であった。 「負傷者、死傷者が多すぎる。行方不明者は、一人減ったけど」 全部で三人いた行方不明者、その内一人はゼロであったが、彼はこうして発 見されて帰還することが出来た。次にヴィヴィオだが、敵がヴィヴィオを攫っ ていったことを、ザフィーラが消えゆく意識の中に止めていたので、生死はと もかく敵の手の中にいることは間違いない。 そして、最後の行方不明者は…… 「シャマルの話では、ギンガは敵の戦闘機人、つまりナンバーズ二人と戦闘中 だったらしい」 戦闘記録も残っていたのだが、隊長及び副隊長以外は見ることを禁じられた。 だが、これは妹であるスバルにとって、あまりに凄惨な映像だったからと判断 された故だ。 ギンガは壮絶な戦闘の結果、左腕を切断され、敵に捕らわれてしまった。 ゼロは、ギンガと別れたときのことを思いだした。自分が出撃し、彼女が六 課に残った。彼女は妹を頼むと自分に言って、だが、自分はそれを果たすこと も、彼女を守ることも出来なかった。 「もっと早く、敵の狙いに気付くべきだった」 スカリエッティは、ゼロと、そしてその背後にある機動六課とゲームをして いた。つまり彼が狙うのは、あくまでゼロと六課だったのだ。市街地への攻撃 も、地上本部の封じ込めも、ナンバーズ移送計画を邪魔したことも、全部陽動。 機動六課の壊滅、スカリエッティの狙いは初めからそれだけだった。考えて みれば、セインもろともゼロを殺そうとした男が、積極的にナンバーズの奪還 をしてくるわけがなかったのだ。 ゼロとフェイトの視線に、なのはが写った。焼けて、ボロボロになった人形 をその手に持っている。彼女は虚脱したように、暗い表情をしていた。 そんな姿を見て、なんて声を掛けてやればいいのか、フェイトには思いつか なかった。どんな言葉も、気安めにすらなりはしないと判っていたから。 「……ゼロ」 声は、ゼロとフェイトの背後からした。振り返ると、そこにはやてがいた。 顔を伏せ、表情を見せようとしないが、声は酷く冷たくなっていた。 「はやて、何か用――!?」 ゼロに代わって声を掛けたフェイトの前で、はやてはデバイスを起動、その 先端をゼロに突き付けた。魔力が解放され、辺りにいた隊員達がすぐに異常に 気付いた。リミッターを施されているはずのはやての魔力であるが、それを感 じさせない力が周囲に波動を伝えていた。 「なんで……守ってくれなかった」 顔を上げたはやてに、フェイトは息を呑んだ。怒りに満ちた瞳と、その瞳か ら流れる涙。刃物よりも鋭い視線で、ゼロを睨んでいる。 「何で守ってくれなかった!」 怒りで爆発する魔力の波動からゼロを守るため、フェイトが防御魔法を張っ た。だが、防ぎきるには至らずゼロ共々吹き飛ばされた。 「痛っ――なんて、力」 フェイトが唖然としながらはやてを見るが、既に守護騎士達によって取り押 さえられていた。それでも気持ちが収まらないのか、はやては泣き叫んでいた。 その姿を、悲しそうにリインが見つめていた。 「はやてちゃん……」 誰もが今、はじめてしまった。はやての弱さと、そして―― はやてが一番、ゼロの力に期待をしていたという事実に。 機動六課を壊滅させたスカリエッティ一味であるが、大勝利という美酒に酔 ってなどはいなかった。それどころか、今回の戦果に対してノーヴェが不満を 訴えていたのだ。 「あれだけのガジェットを投入して、みんなで戦った結果が旧式のタイプゼロ とガキ一人だと!? 納得できるか!」 言葉は汚いが、無理からぬことだ。確かに六課の隊舎を崩壊させはしたが、 隊長や隊員達は健在であり、ゼストによって撃破されたゼロも救助され、健在 だという。壮大な作戦が成功したのは事実だが、隊舎を破壊したという以外に 目立った戦果がないのだ。 しかも、敵の首を幾つか持って帰ってきたというならまだしも、トーレとセ ッテが連れてきたのは片腕をもがれた古くさい戦闘機人、ルーテシアが持って 帰ってきたのは彼女よりも小さい幼女だ。捕らわれたナンバーズの奪還を諦め てまで行った作戦なのに、この程度でしかないのか。 「口を慎め、ノーヴェ。ドクターのことだ、考え合ってのことに違いない」 トーレはこのように言うが、彼女自身なにか確信や根拠があるわけではない。 単に忠誠心からドクターの擁護をしているだけである。 不満をくすぶらせるノーヴェだが、ドクターは壊れたタイプゼロを見ると愉 快そうに笑いながら研究室に閉じこもり、それきり出てこなくなった。ウーノ ですら入室を禁じられてるといい、一体中で何をやっているのか。不満をぶつ ける相手が居らず、ノーヴェの苛々は溜まるばかりだった。 一方、幼女ヴィヴィオのほうであるが、スカリエッティは彼女をすぐにどう こうするつもりはないらしく、クアットロに「丁重に扱ってくれ、ただ、すぐ に目を覚ますこともないように」と注文を加えていた。子供のお守りなど趣味 ではない、とクアットロは呟き、如何にも面倒くさそうにしていたので、ディ エチが代わって役目を果たしていた。 それから、丸一日が経過した。研究室から一向に出ようとしないスカリエッ ティに痺れを切らしたノーヴェが、扉をぶち破ってでも引きずり出そうかと考 え始めていたとき、スカリエッティは一日ぶりに彼女らの前に現れた。 「みんな、揃ってるかね?」 いつになく嬉しそうな表情で、スカリエッティは笑っていた。その笑顔を見 て、何故かノーヴェは怒りが冷めていくのを感じた。ヘラヘラしやがって、と 思うはずが、玩具を買い与えられた子供のような無邪気さに、何も言えなくな ってしまったのだ。 「さて……何から話そうか?」 ノーヴェのほうを見て軽く笑いながら、スカリエッティは口を開いた。達成 感、とでもいうべき表情を浮かべ、ナンバーズの姉妹らを見回している。 「あのガキ、あいつは一体なんなんだ!」 口火を切ったのはノーヴェであるが、実は全員が同じことを考えていた。タ イプゼロを回収した理由はまだ判るが、あの幼女は一体なんなのか。ただ一人、 クアットロだけは不敵な笑みを浮かべている。 「ガキとはまた恐れ多いことを。彼女こそ、我々が探し求めていた王様だよ」 言葉に、衝撃が走った。 王、スカリエッティは今、王と言ったか? 「あれがアタシたちの……王様?」 ポカンとして、ノーヴェが尋ね返した。 あんな自分が軽く小突いただけで死んでしまいそうな子供が、王だというの か。信じられないが、ドクターが嘘を言うはずはないし、その理由もない。 「見た目で判断してはいけないよ、ノーヴェ。君が敬愛していたチンクだって、 君より幼い姿をしているが、君より強かっただろう?」 この例えは、ノーヴェを納得させるに効果的だったらしい。そういわれてみ ると、それもそうだと思った。 「では、我々が回収してきたタイプゼロは?」 トーレの質問に、スカリエッティは一段と笑みを強めた。 「トーレ、それにセッテ……君たちは素晴らしい功績を挙げてくれた。無論、 ルーテシアも同等の働きをしてくれたが、セッテなどは初戦闘にもかかわらず 良くやってくれた」 「いえ、それほどでもありません」 謙遜するセッテであるが、これは本心である。 「王を手に入れた我々の計画は、更なる段階へと進む。このゲームの勝者は、 決まったようなものだ」 自信を見せるスカリエッティに対し、ナンバーズらは半信半疑だった。確か に人は見た目ではないとは思うが、ヴィヴィオはどこからどう見ても無力な幼 女にしか見えない。 「更なる段階って、具体的にはどんなことするの~?」 クアットロが尋ねるが、スカリエッティは即答をしなかった。 「その前に、君たちに紹介しおこうか……さぁ、こちらへ」 驚愕による動揺が、辺り一面に広がった。 トーレが愕然としながら、何とか口を開いた。 「お前は……お前は……!?」 襲撃事件から三日、負傷者の救助と死傷者の運び出しが終了した起動六課隊 舎では、瓦礫の撤去がはじまりつつあった。相変わらず指揮を執っているのは フェイトだが、ティアナも彼女の補佐に付いた。 「スバルの側に、居てあげなくて良いの?」 その問いに、ティアナは小さく首を振った。なのはと同じく、スバルもまた 虚脱していた。キャロを側に付けているが、自分は痛ましくて見ていられなか った。フェイトがなのはに声を掛けられなかったように、ティアナも友人に声 を掛けられなかったのだ。 戦い終わって、犠牲はとても大きいものだった。ナンバーズらは大した戦果 ではなかったと思っているが、六課が負った傷は想像以上に酷い。 「まさか、ザフィーラがやられるとはな……」 崩れた隊舎内を見て回りながら、ヴィータが静かに呟いた。鉄壁の守護獣で あった彼がやられたという話し、俄に信じることが出来なかったヴィータだが、 事実は事実だ。 敵はそれほどまでに強いのか、それとも―― 「我々も、ただのプログラムでは居られなくなっていると言うことだろう」 ヴィータの呟きに、シグナムが真剣な声と表情で返した。 「……どういう意味だよ」 「お前も気付いているはずだ。我らが、この十年で守護騎士というプログラム から変化しつつあることに」 シャマルと、ザフィーラがやられた際、シグナムとヴィータはそれをすぐに 察知することが出来なかった。以前までなら、騎士間におけるリンクシステム によってすぐにでも気付けたはずなのに。 「ザフィーラの容態は、重い。だが、あの程度の傷もかつては無限再生能力で 回復できたはずだ」 それが今では、普通の人間や動物と大差ない回復速度にまで落ち込んでいる。 恐らく、自分たち守護騎士が人間という存在に近づきつつある影響なのだろう。 「でも、だからってあいつが負けるなんて!」 「……ザフィーラは前線に立つ機会が、減っていた」 「それは、だけど修練や鍛錬をかかしちゃいなかった!」 どちらも事実であるが、ヴィータは否定をしたかっただけかも知れない。 「ヴィータ、お前はこの十年で、自分が強くなったと思うか?」 「えっ?」 「いいから、どうなんだ」 言われて、ヴィータは考えた。十年一昔と言うだけ合って、十年間は長いと 思う。自分は容姿こそ変わらないが、はやてやなのはは普通に成長し、時の流 れを感じさせる。そして、彼女らと歩んできた十年、自分は確かに強くなった と確信が持てる。 「私も、自分は強くなったと思う。だが、強くなることがあるのなら、その逆 もまた然り……衰えること、弱くなることだってあり得るんだ」 プログラムであったときは、一定の強さというものが常に約束されていた。 しかし、その全体が崩れたことによって、『一度の生』という確かな命を手に 入れたが故に、守護騎士は人と同じ制約を受け始めたのだ。 「無論、ザフィーラが弱かったとは思わん。だが、今まで不老不死、無限に再 生を続けてきた我らだ、いきなり生命という名の制約を抱いてしまい、キレが 鈍ったと言われても、否定は出来ない」 以前ならば、どうせ再生されるのだからと、かなり無茶な行動や攻撃、戦闘 を繰り広げることが出来た。だが、これからは必ずしもそうではないと、シグ ナムは心を戒めざるを得なかった。 なのはは、所在なさげに隊舎近くの森の中、木の幹に身体を預けてへたり込 んでいた。木漏れ日が暖かな光りと空気を伝えるが、なのはには心地よくも何 ともなかった。 「ヴィヴィオ……」 人形を、力を込めると崩れてしまいそうな人形を持ちながら、なのはは呟い た。 「ここにいたか」 そんな彼女の前に、ゼロが現れた。 なのはは、はやてと違い、ゼロを詰ることはしなかった。全ては自分の至ら なさから来たと、悔やみ続けていたのだ。はやてとて、やり場のない気持ちを ゼロにぶつけたに過ぎないのだが、なのははヴィヴィオの安否を気遣うことが 優先的でゼロになど気が回っていなかった。 「……何?」 惚けた声で、なのはが尋ねた。精神の抜け落ちたような、姿だった。 「お前を呼んでこいと言われた」 「フェイトちゃんに?」 頷くゼロに、なのははため息を付いて起ち上がった。 自分は魔導師であり、六課の隊長だ。いつまでも、こんなことはしていられ ない。判っている、判っているのだが…… 「ヴィヴィオ、大丈夫かな」 その問いは、その場にいるがゼロに向けられたものではない。彼にしたとこ ろで、答えられるわけもない問いだ。 「敵は目的があって攫ったんだろう。必要ないなら、他の隊員のようになって いたはずだ」 率直な意見を告げるゼロだが、そんなことはなのはも理解している。 「あの子がレリック持っていたときから、スカリエッティとの繋がりは考えて いた。だけど、私はそれを調べることを怠っていた」 拳を握りしめ、歯を食いしばる。悔しさと涙を、必死で堪えようとして、 出来ることもなく泣き出した。 「私はいつもそうだ! 依存して、甘えて、縋り付くことしかしない。ヴィヴ ィオは確かに私を求めてくれた、だけど……私もあの子を必要としていた!」 心の支えか、精神安定のためか、なのははヴィヴィオを、自分でも驚くほど 大切な存在にしていたのだ。 居なくなってみて、初めてそれに気付いたが。 「母親に……ママになってあげるべきだった。ちゃんとあの子のママに、私は なるべきだったんだ。なのに、私は!」 悔やんでも悔やみきれず、血が出るのではないかと思うほどの強さで、なの はは唇を噛んだ。 ゼロは、そんな彼女に背を向けて、呟いた。 「悔しいなら、行動をしろ」 なのはが、顔を上げた。 「悔しいんだろう、心配なんだろう、なら、取りかえして見せろ」 ハッと、なのはは驚いたものを見るかのように、ゼロを見ている。 そう、悔やんで、落ち込むことなら、誰にだって出来る。 「……勿論、当たり前だよ!」 八神はやてに対する周囲の視線は冷めつつあった。原因は、言うまでもなく ゼロへの暴言と、醜態を晒したことにある。忠実であった守護騎士でさえも、 しばらくはそっとしておくべきだろうという判断の下、距離を置くようになっ てしまった。 ただ、はやての気持ちもわからないではない。特にリインは、その心情を深 く理解していたようで、周囲にはやてを責めないようにお願いして回っていた。 機動六課、はやての夢。理想の舞台。 それが音を立てて崩れたのだ。 しかも、はやては最近になってやっとゼロのことを認めるようになってきた。 前向きに、強い味方であると期待を寄せるようになったのだ。 その矢先の、この事件。はやてが期待した強いはずのゼロは、敵の騎士に敗 北してビルの下に埋もれ、そうしている間に六課は壊滅。期待はずれも甚だし いではないか。 八つ当たりだと言うことは、判っている。だが、シャマルが負傷し、ザフィ ーラが病院送りとなった現状に、行き場のない気持ちをぶつける相手がはやて には必要だったのだ。 「まだや……機動六課は、まだおわらへん」 崩壊した隊舎で、何故か崩れ落ちずに残った執務室に、はやてはいた。 自分の暴挙を反省こそしなかったが、ゼロには謝るべきだと思っている。思 ってはいるが、ああいう行動をしてしまった今、どう謝罪していいのかが判ら ない。 はやては、不器用だった。 執務室の椅子に座りながら、はやては積もった瓦礫の一部を払いのけた。引 き出しを開け、紙とペンを用意する。 報告書作りである。魔法関係の機器は全て壊れてしまい、使用不能だ。前時 代的だが、紙に書くしかない。 「全て、私の責任……か」 認めたくないが、自分の判断ミスだ。 なのはやフェイトなど、各々が自己を反省しているようだが、六課の総隊長 は自分なのだ。自分が責任を取って、ケジメをつけなくてはいけない。 「師匠にも、顔向けできないな」 ギンガの父、ゲンヤ・ナカジマはかつての上官である。師匠と呼んでいるが、 彼に頼み込んでギンガを引き抜いたのは他でもない、はやて自身だ。今のとこ ろ、何の連絡もないが、責任を感じざるを得ない。 「これから、どうするか」 先ほども言ったが、このまま終わるつもりはない。 隊舎はなくなった。犠牲者も多く出た。だが、それで諦めてどうする。やら れたなら、やり返せばいいのだ。 「見てろ……スカリエッティ」 気合いを入れ直し、はやてはペンを握って報告書を書き始めた。持ち直しも 一番早いのが彼女の取り柄だろう。 この報告書を提出すれば、自分は処分を受けるだろう。降格か、解任か、い ずれにせよ、この事件からは外される可能性がある。 だが、それは杞憂に終わった。何故なら、はやては―― 「たい…ちょう……」 聞き違えかと、思った。 聞こえるはずのない声が、はやての耳に響いた。はやてはペンを取り落とし、 ゆっくりと顔を上げた。 「ギン、ガ――?」 攫われたはずの、戦闘に敗北し、捕まったはずのギンガがそこに居た。ボロ ボロのバリアジャケットに、血と泥で汚れた身体。 身体を引きずりながら、ゆっくりと歩いてくる。 「ギンガ!」 慌てて、はやては椅子から飛び出し、ギンガの下に駆け寄った。倒れ込む彼 女の身体を支え、膝を突きつつ抱き留めてやる。 「まっ、まってな、今すぐ人を……」 ダメだ。通信機器は全て壊れているし、シャマルは負傷してこの場にはいな い。なら自分が、応急処置程度の回復なら自分にだって、いや、それともすぐ に誰でもいいから人を呼ぶべきか!? 動揺で混乱するはやてに対し、ギンガがその身体を強く掴んだ。 「隊長に、はやてさんに伝えなければ、いけないことが……」 弱り切った声、肩で息をしながら、絞り出すようにギンガは言葉をはき出す。 喋るなと叫びたかったが、彼女が何か重要なことを言おうとしているのは明ら かだった。 「今まで、どこに?」 「スカリエッティの、研究所に……だけど、私は逃げ出して」 予想外の発言にはやては驚愕が隠せなかったが、同時に天運を感じた。ギン ガがスカリエッティの研究所にいたというのなら、そこから逃げ出したという のなら、彼女はその場所を知っているはずだ。 「ギンガ、詳しい話を――」 はやてはギンガの左手を掴もうとして、 違和感を、憶えた。 「あっ、れ?」 肉の潰れた感触が、はやての身体に伝わった。はやては無言で、感触のした 位置を見る。 脇腹だ、脇腹に手刀が刺さっている。 「がっ……ぐっ……」 どうして? そう尋ねようと口を開き、代わりに出たのは言葉ではなく血塊 だった。口元から触れだしたそれは、はやての胸元と床、そしてギンガの顔に も跳ねた。 グチャグチャという生々しい音を響かせながら、ギンガが手刀を抜いた。 血に濡れた左腕を、あるはずのない左腕を、引き抜いた。 冷めた目で、はやてを見つめている。 はやては起ち上がると、脇腹を押さえながら、後ろ足で窓辺に下がった。何 かを発しようとする度に血が溢れだし、言葉にならない。 デバイスを起動するどころか、魔力を解放することも、出来なかった。 だけど、はやては無理矢理、血塊と共に言葉を叫んだ。 「なんで――――!?」 血と涙に濡れた顔で、はやてはギンガに向かって叫んだ。 しかし、そんな彼女の目に飛び込んできたのは、左手に魔力を集中させるギ ンガの、凶悪な笑みだった。 執務室が、爆発した。 爆発音に、外にいた隊員達はすぐに気付いた。 フェイトやティアナ、シグナムやヴィータ、近くで休んでいたスバルやキャロ も勿論、なのはとともに戻ってきたゼロも、その爆発音を聞いた。 「はや、て――?」 爆発が起こった執務室の窓辺から、吹き飛ばされるようにはやてが落ちてき た。瞬間的に、フェイトが落下位置まで飛んでそれを助けた。 生暖かい感触が、すぐに伝わった。脇腹が抉れ、血を吹き出している。 ヴィータが悲鳴に近い叫び声を上げ、シグナムも声こそ上げなかったが青ざ めた顔をしている。なのはは駆け寄ると、跪いて回復魔法の発動に掛かった。 フェイトもまた、それに習う。 スバルはオロオロと動揺しながら、爆発が起こった執務室を見た。一体何が 起こったのか。何が爆発したのか、それを確認するつもりだった。 そして、見た。 「ごきげんよう、皆さん」 声に、その場にいた全員が顔を上げた。 そして驚愕の表情が、ゼロを除いて、広がっていく。 「ギン、姉――?」 ギンガ・ナカジマが、立っている。 ボロボロだったバリアジャケットがいつの間にか直っており、顔や身体にあ った汚れも綺麗に消えている。 ただ、バリアジャケットの色は白ではなく、紫色だった。 「本当に、ギン姉なの……?」 雰囲気が違うことに、気付いたのだろう。信じられないものを見るかのよう に、スバルが問いただした。 「あらスバル、お姉ちゃんの顔を忘れちゃった?」 微笑むギンガに、スバルは何か言おうとして、言えなくなった。姉の姿を見 ながら、スバルはあるものに、気付いてはいけないものに気付いた。 「ギン姉、手! 左手!」 言葉に、ギンガの微笑みが消えていく。 「手? 左手が、どうかした?」 「血が、血が付いてる!」 距離があるので叫ぶように声を出すスバルに対し、ギンガはつまらなそうな 表情を見せた。 「あぁ、これ……これはね」 笑いながら、ギンガは視線を、なのはとフェイトによって回復魔法を施され ているはやてに向けた。 「この血は、そこに転がってる人のものよ」 瞬間、シグナムが動いた。 「貴様ァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」 レヴァンティンを抜き放ち、バリアジャケットを纏ってギンガへと斬り掛か った。スバルが止める間もなく、斬撃はギンガへと振り下ろされた。 だが、しかし…… 「怒り狂って斬り込むなんて、結構お熱い性格なんですね?」 ギンガはその斬撃を左手で、片手で掴み、受け止めた。レヴァンティンが、 軋み始める。 「でも、不意打ちでこの程度なんて……弱すぎよ」 左手に力を込めると同時に、ギンガはレヴァンティンの刀身をへし折った。 いや、砕き折ったと言うべきか、握力だけで破壊したようにも見える。 驚愕に包まれるシグナムの背後に、声が響いた。 「どけっ! シグナム!」 ヴィータだった。グラーフアイゼンのギガントフォルムを起動し、鉄槌の一 撃をギンガに叩き込んだ。 「それが、なにか?」 冷めた目と、冷めた声で、ギンガは構えを取った。構えて、そして左の拳を 迫り来る鉄槌に突き出した。 ヴィータが愕然とする中、グラーフアイゼンが砕け散ってゆく。全てを砕く 鉄槌が、逆に砕かれたのだ。 「二人とも、邪魔よ」 魔力を、紫色と赤色の混じり合った魔力を解放させ、ギンガはシグナムとヴ ィータを吹き飛ばした。二人は地面に上手く着地するが、デバイスを破壊され たショックからか、放心したように動けなくなっていた。 「さて、と」 ギンガは改めて、下にいる隊員達をみた。誰もが誰も、彼女を見ている。 「今日は挨拶だけだから、そろそろ帰ります」 微笑みながら、凶悪で冷たい笑みを浮かべながら、ギンガは言う。そしてま ず、妹のスバルに顔を向ける。可哀想に、スバルの表情は恐怖で支配されてし まっている。 「また会いましょう、スバル……それに、ゼロ」 最後にゼロの方を見ると、ギンガの周囲に魔力の粒子が舞った。 そして、それが消えたとき、ギンガの姿はどこにもなかった。 つづく 前へ 目次へ 次へ
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覚悟のススメ ◆KZj7PmTWPo 「――っはあ! は、はぁ……っ。くっ、う……くそ!」 熱の篭もった荒ぶる吐息に悪態を孕ませながら、静まり返った夜の住宅街を岡崎朋也が駆け抜ける。 額から流れ落ちる汗を煩わしそうに手の甲で拭い、有らん限りの力で大地を蹴り飛ばす。 彼の肩に下げられたデイバックが乱暴に揺れる様は、切羽詰った今の状況を代弁しているかのようだった。 ――冗談ではない。 訳が分からぬ内に孤島へと拉致されて、やりたくも無い狂的な催し事を無理無体に要求されているのだ。 こちらの都合は一切考慮せず、更には決して歯向かえぬ様、爆破装置の首輪までも装着されている始末。 納得できるはずもないのだが、強要する側も了承を得ようなどと思ってはいないのだろう。 寧ろ箱庭で行われる面白可笑しい殺人遊戯を、それこそ茶飲み話を興じるかのようにして楽しんでいるのではないか。 憎たらしくも殺意が湧いてくるが、主催側の目的や動機を真剣に考えている暇もない。危ぶまれた命を守ることに精一杯なのだ、それも無理のない話である。 碌に年を重ねていない朋也とて、殺し合えという横暴な理由でむざむざと死にたくはない。 今まで日々平穏に生きてきた彼だが、変わらずにはいられない世界には嫌気が差していた。一人取り残されるのが嫌で、躍起になっていたとも言える。 自宅にいても父親との確執は相変わらずだし、学校に登校しても気に喰わないことばかりだ。 唯一の暇潰しと言えることは、同級生の春原陽平を扱き下ろして退屈を凌ぐ程度でしかなかった。 目的も無く、ただ怠惰に暮らしていた筈が、突拍子も無い出来事に巻き込まれた末にこの孤島に立たされている。 不満ばかりを抱えた世界が、どれほど尊重できるものかを改めて気が付いた。 現状に拒絶ばかりして、見放されて辿り着いた場所がこの殺し合いの場だとしたら、余りにも甘えが過ぎたのではないだろうか。 後悔は時既に遅し。この理不尽な非現実は、駄々を捏ねた拍子に、禁忌の境界線へと踏み込んだ自分自身に責任があるような気がしてならない。 ――それは錯覚。気弱になった精神が、起こり得る現実から目を逸らす逃避でしかない。 つまりは起こるべくして起こった、運命のようなものだと受け入れるのだ。 ここで単に運が悪かったなどと言われてしまうと、幾らなんでも哀れすぎて報われない。 それを強く意識させるのは、現在の状況に原因の一端があると言えた。 早い話が、彼は追われていた。 思考が纏まりきらぬ内に一人の男性と遭遇し、朋也にとっては程度の低い質問を男より寄せられたのだ。 幾つかの質疑応答の後――問答無用で襲われた。律儀に答えた朋也からは有力な情報が得られなかったために、最早用無しといった具合にだ。 素早い動きで背後に回りこまれ、呆気なく首元を絞められた。 放っておけば絞殺行為による窒息死は免れなかったのだが、こうして生きている以上は事無きを得たのではあるが。 (――あの時は運が良かったな……。あれは銃声、か? 物騒極まりないが……助かった) 男に殺されかかった寸前に、決して遠くない位置から甲高い音が夜の沈黙を切り裂いたのだ。 恐らくは銃声。凶行に走っていた男もそうだが、意識が散漫となっていた朋也もその音に僅かな驚きを見示した。 男が力を緩めた瞬間は、事態を好転する絶好の機会。後方にいた男の顔面へと頭突きを喰らわし、命辛々抜け出すことに成功したのだ。 だが、一時的に開放されたからといって、危機から完全に脱したとは言い難い。 男の立ち回りや雰囲気からして、まともに相対しても勝ち目がないことは薄々感づいていた。躊躇無く殺しに掛かったのだ。覚悟の度合も別格である。 ならば、取るべき最良の行動は言わずもがな。三十六計逃げるに如かずだ。 直撃した鼻を押さえる男には目もくれず、制止を含んだ怒声を振り切って逃走を計ったのだった。 しかし、大人しく諦めて見逃かと思えば、否。逃げた朋也に引導を渡すべく、追跡するに決まっている。 一時凌いだとはいえ、歴然の身体能力によって即座に捕縛されるに違いない。男に追いつかれぬ様、より早くより工夫して逃げ延びなければならなかった。 圧倒的な能力差と理不尽な不運に塗れるも、朋也は幸運からも決して見放されてはいなかった。彼の傍に転がる一条の希望。 それは、より早く移動する為の術である。 「はっ、はぁ! は……っ!」 朋也はその身を乗せた金属の板に重心を乗せ、簡易のハンドルにしがみ付きながら大地を蹴って滑走させる。 彼のバックから転がり出た支給品の一つ、それがこのキックボードだ。 逃走手段を欲していた朋也にとって、何とも都合の良い道具であった。不運の中の幸運とはよく言ったものだ。 自らの足より断然速度が出るキックボードは体力の節約にも一役買い、且つ折り畳み式のために使い勝手も非常に良い これさえあれば、男との距離を引き離すことが楽にこなせそうだ。その確信に、朋也は何度も速力を加えてはボードに乗るといった風に動作を繰り返していた。 ――いけると思った。これだけ苦労しているのだ。追い縋ることも難しい速度は、男を諦めの境地へと至らせたに違いないという自己満足に浸らせるのだ。 何処まで走れば安全なのかは見当もつかないが、何時かは安住の地へ避難できると信じて無心に足を動かした。 時間を忘れて住宅路の走行に没頭していたのだが、前ばかりに気を取られ、背後に気を配ることを疎かにしていたことが失策である。 ――背後に迫る軽快な足音を、無警戒にも完全に聞き落としていたのだから。 グチュリという、筆舌に尽くしがたい擬音が朋也の耳朶を打つ。 次いで、脇腹に灼熱の激痛が走った。 「――っがぁ……っ!?」 バランスを崩し、思わず転倒する。 キックボードから身体を投げ出され、コンクリートに強く肩を打ちつけた。 苛ただし気に舌を打つ音が、後方から一際大きく聞こえる。望む狙いが逸れて、気分を害しているのだろうか。 朋也は噴き出した脂汗にも構わずに、鈍痛を続かせる脇腹へと手を触れた。 触れてから後悔する。掌が生暖かい感触に包まれて、服の上からでも否応無しに負傷したことを知らしめたからだ。 被害は脇腹部分の上着を破っただけに止まらず、朋也の肉を無残にも抉っていた。 ――何かに貫かれた? いや、何かが通過したのか。――解らない。遠方から攻撃されたのだから、飛び道具を持っているということだろうか。 だが、一つだけ疑いようのない明確な事実なら解る。 ――絶体絶命ということだ。 襲撃者がこれ幸いとばかりに歩を進めて接近する様子に、朋也は慌てて立ち上がる。吹き飛んだキックボードへと、覚束ない足取りで駆け寄った。 今この走行手段を失うわけには行かないのだが、何も危険を冒してまで回収する程の物でもない。 ボードを手元に戻すことだけが理由ではなく、朋也の目的はその先。 ――一軒の二階建て家屋だ。 「くっ……」 進行方向にあったボードを鷲掴む。そのまま家の扉を勢いに任せて開け放ち、転がるようにして室内へと飛び込んだ。 扉に施錠がされていなくて幸いだった。室内へと土足で上がりこみ、足を縺れさせながらフローリングの床を駆ける。 ――扉の鍵は、敢えて閉めなかった。 光が消沈した室内は酷く暗かったが、何度も躓き額を打ちけながら二十畳程度のリビングへと辿り着く。 瞳を凝らして内装を確認後、朋也は床面から天井の高さまである大きな窓――ハイサッシに目を留めた。 すぐさまハイサッシへと飛び付き、もどかしそうに指を掛けて開け放つ。 錆のない縁を大きな窓が無音で滑り、芝生で統一された小奇麗な中庭が視界に映された。 そこから逃走するのかと思いきや、中庭を一瞥しただけであっさりと背を向ける。デイバックを傍に置いて、あろうことか座り込んでしまった。 一見恐怖によって腰を抜かしたのか、もしくは諦めがついて脱力したかのように見えただろう。 ――ただ一部、眼光を除いて。 腰を落とした朋也の瞳に動揺や焦燥の色は窺えず、覗くのは燃え滾る凶暴な眼光。 彼は霞も諦めてはいなかった。後退するのはもう止めだ。 こちらは殺されかけた。今も尚、煩わしくも命を狙われている。 ならばどうする? 相手が匙を投げるまで根気強く逃走するのか? はたまた哀願して同情を誘う? 靴でも舐めるか? ――全てふざけろ。 どうして自分だけが被害者の役割を課せられなくてはならないのだ。この孤島では互いの権利は平等で、立場は同じ筈だろうに。 無抵抗に流されるなど誰が決めた。狩られる小物に甘んじる必要など始めからなく、元より両者が狩人だ。躊躇う余地など何処にもあるものか。 別に御大層な生きる目的が有る訳ではないのだが、理由も無く他人の糧になってやるなど酷く癪に障る。 いい気になって追い回す輩に、相応の報いを与えてやらなくては気がすまない。 今回の境遇が運命だというのなら、それは唾棄すべき愚かな逃避。 ただ単に運の巡りが悪いというのなら、その悪運を持って我武者羅に覆して見せる。 ――何を賭しても生き延びるのだ。意味不明の思惑に絡まって、価値も無く死ねるものか。 逃げ回っても勝機が見出せないのならば、徹底的に抗戦あるのみだ。 倒れ伏すにしても、悪くて道連れだ。妥協も甘えも認めない。 朋也の胸中から、凄惨な黒い衝動が鎌首をもたげる。 先方は殺し合いを御所望だ。執着のない世界だが、それでも帰還するためには筋を通さねばならない。 男は殺意を向けた。よって、朋也は執行を許す免罪符を手にしたことになる。 ――これは正当防衛だ――殺してしまえ。 痛みを堪えるためか、朋也は一度だけ強く奥歯を噛みしめる。 大きく息を吸い、口火を切った。 「お、おい! 俺は殺し合いをするつもりなんか無いんだよ! どうして襲うんだ……っ!?」 震えが走り、必死になって誤解を解く表面上とは別に―― (――さあ、来てみろクソ野郎……!) 内心では、友好的な態度は微塵も残っていなかった。 だが、身体の震えは決して演技という訳ではない。 焦りや緊張の中で、少なからず彼の身体は興奮に打ち震えていた。 傍から見れば、袋小路に追い詰められた状態なのだ。迎撃に失敗すれば、間違いなく命の保障は無い。 朋也はデイバックに手を差し入れ、冷たい金属の感触を今一度確かめる。 (これでなんとか……) 彼が備える最終手段は、唯一手持ちの中では攻撃を可能とする道具だ。 効力が期待できるのは、ある程度接近していなくてはならない。 つまり先程の弱気な発言は、敵を誘き寄せるための方便に過ぎないのだ。 強気な態度で怒鳴った所で、準備が周到に施されていると勘繰られてしまう。 警戒心が異常に強い者ならば、どちらにしたって無用心には近寄らない。それに関しては祈るしかないのだが。 一応、朋也には必死扱いて逃げ回った末に負傷したという、ある意味敗北必至の状況を醸し出しているのだ。 抵抗する気力が薄れ、何の力も無い弱者が命乞いをしていると勘違いしてくれれば儲け物である。 追い詰めた獲物に止めを刺すべく、少しの油断を抱えてリビングに踏み込んでくれれば体勢が整う。 険しい視線をリビングへと通じる廊下に寄せていたその時、暗闇がゆらりと陽炎のように揺れた。 (――来たっ!) ゴクリと唾を呑む。その音が余りのも大きかったので、自分の企みが察せられたのではないかと一瞬不安に駆られる。 しかし、その不安は悪い意味で杞憂であった。 精悍な顔立ちの男は姿を現して直ぐに、朋也を襲ったであろう凶器の矛先を向けていたのだから。 (ボーガン!? あれに撃たれたのか……) 無骨で物々しい塊に背筋を凍らせる。仮に突き刺さっていれば、鏃が肉体に喰い込み引き抜くことすら困難を極めるであろう。 激痛に苦しむ自分の姿を想像すると、今更ながらに冷や汗を感じずにはいられなかった。 そんな物騒な凶器を男は躊躇いもなく放出し、現在も自分を射抜かんと照準が合わされている。 朋也の企みなど介せずに、正しく問答無用とばかりに射殺す算段なのだろう。 言葉を掛けるでもなく、早々と逝かそうと目元を細めた男へ向けて、今一度声を張り上げた。 「ま、待ってくれよ!」 この後に及んで懇願かと、男は朋也の往生際の悪さに肩を竦めた。 助命を聞き届ける様子は無いが、辞世の句程度ならば発言を許すといった具合だ。 罪の無い少年を殺すことに一抹の不憫さを感じ入るといった、少なくとも良心の呵責には苛まれているようである。 根っからの悪人と言う訳では無さそうだが、今の朋也には知ったことではない。 今だけは高みから余裕綽々で精々哀れんでいろと、胸中で毒付いた。 「アンタ確か……目元を白い仮面で覆った男を探しているんだよな?」 「…………」 「確かにそいつは見てない。事実だ。……だけど、アルルゥって奴なら見たぞ」 「……なに?」 ――喰い付いた。 男の風貌は、見た限り普通の人間とは言えそうになかった。何処かの幻想世界のように耳が長かったためだ。 更に名簿を予め確認しておいた時に目を留めたものが、日本人とは言えぬ名前の数々。 完全な想像に過ぎないのだが、それらの不思議な名前は、亜人に属する者達の名前ではないのだろうか。男の姿をこの目で見たからこそ、初めて立てられる推測だ。 アルルゥという名前を選出したのは、響きからして恐らく女性且つ、名簿では最上段に記載されていたといういい加減な理由なのだが。 分の悪い賭けもいいところではあるが、喰い付いた以上は同郷関係者なことは間違いない筈だ。 朋也にとって、男が攻撃の手を一瞬緩めてくれるだけでよかった。相手が興味を示す事柄ならば、引き合いの内容に目的との因果関係は無いのだ。 とんとん拍子に進む自身の浅はかな思惑に、内心ほくそ笑む。 「市街地の外で……一度だけ見かけたんだ」 「……今更だな。どうして先程言わなかった?」 「アンタが仮面の男のことだけを聞いて、襲い掛かってきたからだろうがっ!」 不備は碌に話も聞かなかった其方にあると、大袈裟とも言える態度で激昂したように叫んだ。 男は苦々しく押し黙るも、すぐさま訝しげに眉根を顰める。 「それで? 何を聞き、何を見た? 一体何時頃で――」 「――そ、そうだ。そいつから預かったものがあるんだ――」 男の言葉を遮る形で、朋也はデイバックへと手を差し込んだ。 迂闊な言動を吐いてぼろを出してしまえば全てが水の泡。望む回答は持ち得ないのだから、無闇に口を開かせる訳にはいかなかった。 早鐘のように鳴る心音を誤魔化すように、バックに突っ込んだ腕を忙しなく上下させる。 それは男からすれば不審な行動とも取れるのだが、人間は死の危険を感じると酷く饒舌になるという。 自分の立場を少しでも有利にせんと、必死になって貢物を献上しようとする切実な姿に見えなくもないのだ。 「…………」 殺すのは後からでも遅くはない。そう思ったのか、バックを漁る朋也を腕を組んで見下ろした。 キックボードに乗っても尚、強靭な身体能力で追い縋れる実力者なのだ。仮に襲われても、素早い身のこなしで迎撃できるという余裕の表れだろう。 ――その慢心こそが、朋也を勝利の確信へと至らせた。 伏せた憫笑を噛み殺し、デイバックに差し込んだ腕を引き抜いた。 ――円状のピンが抜けて、信管が作動した手榴弾を握って。 男の方へと、無造作に放った。 「――そら! 爆発するぞ!!」 「な――っ!?」 男が驚愕に喉を詰まらせ、注意が一瞬朋也から逸れる。 放った当の本人はというと、その隙にまんまと開け放たれた窓から中庭へと脱出していた。 すぐさま地に伏せる。 ――直後、凄まじい爆音と熱風が朋也の頭上を通過した。 大地を振動させる轟音と、刹那に輝く爆炎は住宅地一帯を包んだのではないだろうか。 爆音が収まった数秒後、硬直させていた力を弛緩させて顔を上げる。 正直、予想外の威力だが有用性は期待できた。 立ち回り次第によっては、襲い来る強者の駆逐も容易に行えることだろう。 利きが悪くなった聴覚の具合に顔を顰めながら、痛む脇腹を押さえて立ち上がる。 惨状を省みるならば、男は無傷とは言い難いのではないか。 爆散したリビングの様子に、彼は口許を吊り上げてざまあみろと悪態付いた。 立場を逆転させる下克上を成し遂げて、愉快な優越感に浸らせる。罪悪感など、そこには一片たりとも存在しない。 ――だが、実際は紙一重のタイミングであった。 暗闇の中で手榴弾の存在を認識してもらうために、敢えて挑発するように進言したのだ。 発生した隙を狙って離脱する考えは、男が惑わされなかったら意味のない行為となる。 一歩間違えれば、背を向けた途端に矢で射抜かれてお陀仏となっていたことだろう。 手榴弾を放った位置も絶妙であった。全後方、どちらに進路を取るかという迷いが手榴弾の遅延時間を稼ぐことに繋がるのだ。 当然自分に近すぎれば意味はないし、男に近すぎれば距離を離さんと中庭へと飛び込むだろう。つまりは、朋也の方角へと。 手榴弾の存在に気付かずに矢を放ち、狙撃された朋也と共に爆散して心中という場合もあったのかも知れない。 だが、現に生き残ったのは自分だ。仮定の話など、勝者の前では霞みゆく妄想に過ぎない。 この世界が弱肉強食だと言うのなら――やってやる。 「――こんな所で、死ねるかよ……!」 夜空へと恨み言を吐き散らし、荷物を抱えて走り出す。 自身が引き起こした散々たる有様の住宅には、一切の感慨も後悔も感じ入ることはなかった。 彼の脳裏に渦巻くのは、執着する生への柵と道理のない展開に対する激しい憎悪。 相反し合う二つの感情を抱えて、彼は夜の住宅地へと消えていった。 ◆◆◆◆ 「くっ、ごほっ、ほっ……! やってくれる――!」 爆発で木屑諸々が吹き荒れた室内に、人影が揺らめいた。 男――オボロは咳き込みながら傍に立てたテーブルを蹴り倒し、中庭に向かって疾駆する。 風圧で荒れた中庭へと目線を走らせるも、人の気配は既にない――逃げられた。 オボロは不快気に舌を打つ。 ――油断はしていなかった筈だ。だが、警戒を怠ってしまったのか。 逃走劇を放棄した朋也には不審な点も多かったし、逃走経路と思わしき大きな開口部の出窓にも注意を向けてはいた。 ――罠。そうと解っていながら強行した理由は、やはり慢心がこびり付いていたのだろうか。 結果、虚偽の妄言に時間を許し、牙を突き立てられたのだ。迂闊であった。 早々と止めを刺しておけば良かったと、今更ながらに悔やまれる。 本来ならば、朋也が一度転倒した時が絶好の機会だったのだ。可能であったのならば、オボロとてそうしていた。 彼に支給された武器は、弦を一度引き絞ればそのまま維持できるクロスボウだ。 ボルトという太く短い矢を装填することにより、通常の弓とは比べるまでもない威力を叩き出す便利な代物である。 飛距離や貫通性も悪くはないのだが、ただ一点。それこそが致命的な欠点であった。 ――連射が利かないのだ。一度撃てば、装填に時間が掛かるという短所は、追撃戦には極めて不向きといえる。 有効活用するならば的が固定される攻城戦なのだが、どちらにしても近接戦闘を好むオボロには不釣合いな武器であった。 刀剣類さえ支給されていれば、反抗の猶予も与えぬ内に瞬殺できたものを。――無い物ねだりだが。 更には不可解な現象もある。身体に纏わり付く制限の重みだ。 弱体化した所為で、大した速さでもない珍妙な移動道具に追いつくことにも一苦労であり、朋也の突飛な行動に対応する反射速度までもが衰えていた。 放たれた奇怪な爆発物には、横に倒したテーブルを防壁として何とか事態を凌いだ。危機を敏感に察知できたのは、やはり塩を送った朋也の言動にある。 確かに、朋也が爆発物の存在を口に出して言わなければ、単なる球体が転がってきただけだと気にも留めなかったのかもしれない。 彼が敢えて知らせたのは、やはり信じるべきかそうでないかの戸惑いを生じさせる策だったのだろう。 だが、その発言を虚言と切って捨てるには余りにも危険であった。 仮にはったりだとしても、その間発生した僅かな時間内で、能力が高いオボロからは到底逃げ切れる筈がないと理解していたはずだ。 ならば、叫んだ「爆発するぞ」という言葉は、朋也が逃げる上では爆発してもらわないと都合が悪い。 爆撃される可能性に身を置いたまま無視して追撃するか、はたまた一抹の危険性を信じて身を伏せるかの二肢択一。 オボロが下した決断は、念を置いての保守的な考え。要は一時追撃は諦め、止む無く安全面を優先したのだ。 ――ちなみに理由としては、何てことはない。戦乱の中で磨き上げられた直感に縋っただけのこと。 感性までもが一般的な水準に落とされていたら、恐らく爆発によって一撃で昇天していただろう。 ともかく、落ちるに落ちた身体能力は遺憾の極みだ。鍛え上げた能力を、無情にも奪われたのだから。 培った能力を取り戻したいが、如何ともし難い。 オボロは直情的が故に、頭で物を考えることが得意ではなかった。 策を練る役目は、何時だって兄貴分であるハクオロの領分だ。 今までも万事上手く事を運ばせ、決して悪い結果にはならなかった。 自身の役割など、そんな彼を戦力的に補佐する以外には用途も価値も見出せない。 だからこそ、尊敬するハクオロに貢献するべく前線に立つのだ。 それは、此度の状況とて何ら変わることはなかった。 脱出方法を捻り出すのはハクオロで、戦うしか能の無い自分は彼の安全面を考慮しなければならない。 単純明快。つまりは、害を及ぼす可能性のある参加者を少しでも減らして、危険性を無くしていくしかないのだ。 そう心に決めた結果が先程の失態なのだとしたら、自分の決意など張子同然である。 獲物が不憫に感じた。罪悪感も確かにあった。 だが、後ろ向きな同情心に引き摺られて、取り返しの付かない事態に陥れば、損害を被るのは誰なのだろうか。 ――決まっている。自分が補助仕切れないせいで、ハクオロを危険に晒してしまう。万が一に殺されでもしたら元も子もない。 自身の取るに足らない葛藤など、ハクオロの身の安全の上では下らぬことだ。 こういう時に役に立たずして、一体何時役に立つといえるのか。 ハクオロは、オボロが殺人に手を染めることを決して喜ばないだろう。そんなことは先刻承知だが、それでも押し通す。 国にとっても自分達にとっても、彼はなくてはならない必要な存在なのだ。己の命を天秤にかけるまでもなく、その重みを誰よりも理解している。 オボロ一人が修羅の道へと歩むだけで、ハクオロに向けられる悪意が少しでも払拭されるのならば、喜んで茨の道へと踏み込もう。 それが、この殺伐とした環境下で恩を返せる唯一のことだ。 可能性のある参加者、即ち全参加者は始末に値する対象である。 目撃者は発見次第、有用な問答による情報の抽出。その後は有無を言わさず、予断も躊躇も必要ない。 朋也を逃がしたのは痛手だが、そう遠くには言っていない筈だ。再び追走して接触しさえすれば、口封じには事足りる。 その前にオボロの出で立ちが口伝で広がっていれば厄介だ。関係者の人間へ、逆恨みとして襲われでもしたら目も当てられない。 よって、殺人手法は今度こそ迅速に。 スッと冷酷な表情を浮べ、大きく大地を蹴った。 夜の空気を切り裂いて、一人の男が疾走する。 「――ユズハ……待ってろよ。すぐに戻るからな」 必ず還ってみせる。 ハクオロ達と共に、愛する妹が待つあの世界へ。 【F-4 住宅街/1日目 深夜】 【岡崎朋也@CLANNAD】 【装備:キックボード(折り畳み式)】 【所持品:手榴弾(残4発)・支給品一式】 【状態:脇腹軽症(痛み継続)・興奮】 【思考・行動】 1:何が何でも生き延びる。 2:悪意があると感じれば、容赦なく攻撃。 3:少しは知人の安否が気になる。 4:オボロが探していたハクオロのことを警戒。 【備考】 オボロは死んだ、もしくは瀕死だと勘違いしています。 【オボロ@うたわれるもの】 【装備:クロスボウ(ボルト残9/10)】 【所持品:支給品一式(他は不明)】 【状態:全身に擦り傷・普通】 【思考・行動】 1:朋也を追跡後、始末する。 2:ハクオロ、エルルゥ、アルルゥ、トウカ、カルラなどといった例外を除いた参加者の排除。 3:ハクオロと一度合流。(殺し合いに進んで参加していることは黙秘) 【備考】 彼らが驚いた銃声は、水澤摩央が朝倉純一へ向けて撃った時のものです。 手榴弾の爆音は、当たり一帯に響き渡りました。 028 笑顔の向こう側で 投下順に読む 030 廃止鉄道の夜 028 笑顔の向こう側で 時系列順に読む 032 最高なお先真っ暗 岡崎朋也 052 許せる嘘か? 許されざる嘘か? オボロ 047 悲しい決意
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サンダーフォースVI 18 PCID 7/3EiuQq0 548 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 00 17 00 ID 7/3EiuQq0 (PC) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R548 PS版のOPもあれはあれでTHUNDER FORCE部隊一斉発進!! てな感じで燃えるんだけど、どちらか1つ選ぶって場合なら 自分の場合は 544(※)に同意かなぁ。 ※「VのOPはSS版の方がいい」という意見 さっきからハイパーデュエルがクリアできなくて涙目な都合 でセガサターンは引っ張り出してきてるんで、久々にSS版 のOPを拝んでこよっとw …そういえば、Ⅵのオープニングデモはまだ公開されてない けど、どんな感じに仕上がってるのかなぁ?聞くとこによる と大阪体験会はお昼の12時辺りから開催って事らしいんで、 空いてる時間帯(開会直後や閉会直前?)にその辺見られる 人がいればいいんだけど。 (Vasteel-Technologyについて) 「完全に解明されてない技術のレプリカ」だけど。ソース丸写し→ビルド→バイナリでけたー!みたいなもんじゃね? !! 納得な例えに思わずなるほど!と手を打ってしまったわ。 569 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 00 39 21 ID 7/3EiuQq0 (PC) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R569 ⅥのRynex改でもしフリーウェイが使えるんだったら、 フリーレンジのノリで 「ボタンを放している間に方向キーで発射方向を変更、 ボタンを押している間は発射方向を固定したまま連射」 て操作系になってるといいな…と、久々にⅣやBTを プレイしてフリーウェイをボス敵の攻撃を避けながら 当て続ける難しさを思い出したのでキボンヌ 588 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 01 09 30 ID 7/3EiuQq0 (PC) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R588 Ⅵの各武器性能(OW含めて)については 意外と話題にする人が少ないような。 今回前半3ステージにはそこそこ地形ある ステージが多そうだから地形貫通性の有無 とかで武器の使い分けポイントがあったら 結構ⅢやⅣでの武器使い分けのノリで面白 そうとか思ってるんだけど。 621 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 02 25 06 ID 7/3EiuQq0 (PC) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R621 新作が嬉しい どこそこに期待 どこそこが不安 どこそこが好みじゃない どこそこがこうじゃないか どこそこがこうならいいのに そんな色々な意見が書き込まれるのが楽しそうだな。 どんな意見でも、言い方とか他の人達に無理に押し付けない感じとか 書き込む前にその辺さえちょっとずつだけ気を付ければ揉めたりする 事も少なくなると思うんだ。そうなればら色んな意見を書き込み易い 雰囲気も自ずとできてくるかもしれないし。 「甘い」 「仕切り気取りウゼェ」 「最初から荒らしに来てる奴もいる」 「馴れ合いしたくて来てるんじゃない」 「ここをどこだと思ってる?2ちゃんねるだぜ?」 とか言われちゃったら、自分はあんまり2ちゃんに慣れていないから あまり大きい声では言えないんだけれど。 でも、ちょっと小さな声で言わせてもらいました。 いよいよあと数日でⅥの発売日だけれど。 TFⅥをプレイする人達が楽しめますように。 そして、TFⅥが合わなかった人達も含めて、 一連の過去作品をプレイする人達がこれからも ずっとTFシリーズを楽しめますように。 近所のお地蔵様にそう拝んでおきます。 May fortune be with you. でもオーンの奴らだけは絶対ブチのめす。 624 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 02 43 50 ID 7/3EiuQq0 (PC) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R624 PVの作り方とかももっとパンチのあるシーンとハイ テンポなボス戦BGMを組み合わせるとかして吸引力 を今のより高められていたらまた印象が違っていたと 思うので、その辺の切り出し方や見せ方は勿体ない所 かな、と。まず。 ただ、パチモン感やパロディ満載感があっても以前に PCエンジンで出ていたスーパースターソルジャーやソルジャーブレイド ぐらいのノリでサクサク爽快&それなりのなやり応え があればそれで御の字かな?と個人的には思っている。 楽観でも悲観でもない本音で。 631 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 03 05 14 ID 7/3EiuQq0 (PC) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R631 キャラバンシリーズをパチモン感とか何言ってるんだコイツは あ、言葉足らずだったごめんなさい。 キャラバンシリーズの随所にはパロディ的要素が満載だけど、 そこを上手いこと消化して作品の雰囲気に取り込んでた所が 実際にプレイしてての爽快感と併せて好きな所なんだ。でも、 この文面だと「パチモン感」がちょっと悪口みたいに見える よね。そうじゃないって事でそこは訂正させてね。 …このレス書いてる最中に、スーパースターソルジャーで初めてラスト まで行った時にドでかいネオシーザーが出てきた時のビックリ感 を思い出したよ…「え、えぇ~~~っ!?」てw で、あんまりビックリしたもんでやられちゃって、そのまま 全滅させられちゃったっけ確かorz 648 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 07 37 37 ID 7/3EiuQq0 (PC) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R648 ゾルゲはTF6において西夏文字を生かせなかった 日本語の平仮名・片仮名・漢字や英語のアルファベットに比べると 今まではゲーム中の文字とかに使われた事があまり(ほとんど?) なかっただろうから、今から色んな雰囲気の字体のバリエーション を考えていくのは大変だろうな…でも、ある種の開拓感はあるかも。 上手くデザインがハマったら視覚的にも面白そうな気がして。 もし「こっちの方がデザイン的に合うから英語で」という前提では なく「西夏文字を採用した」という前提で考えるとすれば、 639 さんなら西夏文字には字体でいう所のゴシック体・丸文字体などの どんな自体風味がより馴染むと思います?ちょっと聞いてみたいな。 自分も想像してみたんだけどなかなか思いつかなかったもんでorz 西夏文字マジカッコイイ ググる程度の範囲で色々見てみたんだけど、成立から危うく歴史に 埋もれてしまいそうになる所までに色んな経緯があったんだね西夏 文字って。ちょっと調べていて面白かったw もしⅥに使われている西夏文字を使った言葉の中で意味の判るもの があったら、そちらさえよければここで教えて欲しいな。ボス名前 とかは特にどう解釈してるのか興味あるので。 B3とかだったら「三様変化蛮狂戦士」とかそんな感じなんだろう か…なんか漢字で書いたら野暮の極みになっちゃった気がorz そうこうしている間に大阪体験会まであと4時間ちょいか…早いね 652 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 08 15 29 ID 7/3EiuQq0 (PC) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#652 まず最初に。長文サーセン。 今から出発したら体験会の開始時間には間に合いそうだから 頑張って行ってみようかな…正直、クソったれのオーン野郎 にどの武器のOW3段重ねがけをブチ込んでやろうか考えて いる内になんだかムズムズしてきたってのもあるし。 自分は 1.今までのサンダーフォースシリーズでは弾が見にくいと 思った事は1度も無いけど、ガンフロンティアとバトル ガレッガではけっこう背景に馴染んだ弾に気付けないで 死にまくった苦い経験がある 2.視点変更は2D・3Dを問わず演出としてけっこう好き 3.サンダーフォースⅤなら1~3&5面は短い~中ぐらい、 5~6面は長めと感じるぐらいの感覚 サンダーフォースⅣは各面が長め&全面数ちょっと多い かな?って気がするけど、それを踏まえた上でも面白い と感じている 4.Ⅳでブレード装備しちゃった状態でのガーゴイルダイバー戦や フォマルハウト戦は結構長期戦だなぁ~と思うけど、その他ボス に関してはチョー短い(ⅤでのフリーレンジOW使用瞬殺時) ~適度な長さぐらいに感じている 5.西夏文字や音楽やVasteel Nochtに関しては、いざ自分で コントローラーを握って「自ら戦場に身を投じて」みる まではその印象を決め付けられないと感じている 6.CAVEシューティングとかであるアイテム自動回収は、 結構ラクでいいなぁ~ぐらいに感じている 補足 サンダーフォースはⅡMD以降を一通りプレイして ハードランクはクリア、ⅣとⅤのマニアックモード はクリアできなかったぐらいの腕前 その日の疲労度等によってⅣとⅤのどっちをプレイ したくなるかがコロコロ変わる 元気な時はがっつりⅣで、ぐんにょりしている時は サクッとⅤで、という感じ タイトーのレイシリーズはどれもカッコいいと思って いるけれど、個人的に一番しっくり来た&多くプレイ したのはレイフォース ガンフロンティアやメタルブラックは死にまくったけど何とか1コイン で全面クリアしてエンディングまで見た上で好き。 そんな奴なんだけど、そんな奴の目線でもよければ判る範囲 &プレイできた範囲でなら報告させてもらおうか? 以前誰かが書き込んでいた確認してほしい要素の中で スコア表示部とゲームメイン部分の解像度は同じか だけどう見分ければ簡単に判るのかよく判らないのでどっち なのか判別できる自信がないわorz 簡単な判別法あるのかな。 653 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 08 19 18 ID 7/3EiuQq0 (PC) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R653 書き間違えありましたサーセン。 (誤) 3.サンダーフォースⅤなら1~3&5面は短い~中ぐらい、 「5~6面」 は長めと感じるぐらいの感覚 (正) 3.サンダーフォースⅤなら1~3&5面は短い~中ぐらい、 「4&6面」 は長めと感じるぐらいの感覚 654 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 08 23 42 ID 7/3EiuQq0 (PC) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R654 最後まで遊ばせてもらえるといいね ホンネを言えばやりたいw 流石にそれは無茶ぶりなんだろうけれどねw 具体的には、オーン・ガントレットの両パックンチョに収納されてる 自機と同サイズのオーンSTYX×2機と思われる奴らが2機同時 にコンビネーションで攻めてくるのかどうかが気になってる。 携帯ID y6hLJxqPO 656 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 10 23 17 ID y6hLJxqPO (携帯) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R656 移動中にiPODでTF4のクリア動画を観てたら、 6・7面と狭い洞窟面での死闘が続いて疲弊 してきた所に8面で今までとガラリと印象の 異なるおどろおどろしい敵やステージに突然 飛ばされて、 「俺今いったいどこで戦ってんだ!?」 と割と本気で怖くなった事を思い出したよw この8面は地形のギミックがやたらと ダイナミックで面白いんだよなあ~疲れるけど。 664 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 11 39 47 ID y6hLJxqPO (携帯) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R664 大阪体験会30分前切ったな… そろそろ時間潰しに入ってる カフェを出て、設営の様子を 眺めがてら開会を待つとする よ。 待ち時間中はずっとアイスの カフェラテをチマチマ飲みながら サンダーフォースシリーズや ハイパーデュエルの動画観て み な ぎ っ て た よ w 668 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 11 46 32 ID y6hLJxqPO (携帯) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R668 大阪体験会、試遊台はTF6め怒首領蜂も二台ずつ。 そして止んだと思ってたらまだ小雨がorz 702 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 14 09 47 ID y6hLJxqPO (携帯) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R702 大阪体験会、楽しんでる。 つか超楽しんでる!! 雨降ってるけど超楽しんでるよ!! 実際に触ってみたらこんな感じだったなんて、 期待の斜め上くれたよ!! 全体的に諸要素が「馴染んでて」、ウーチェも西夏文字も 画面傾きも実際にプレイしながらだと程よいスパイス って感じだよ!!前に出過ぎてないよ!! 曲や効果音も気持ちいいよ!!結構合ってるよ!! ギターも曲によってはギャンギャン鳴ってるよ!! 海面のサビ部分が特に好きだよ!! 弾や警告表示もちゃんと見えるし画質は キレイな方のスクリーンショット準拠で、 何よりワラワラ湧いてくるオーンのくそったれ共を 片っ端から自分の好きな武器で撃ちまくるのが 爽快!!気持ちイイよ!!てか海面の蛇 16倍取れねー!! ウェーブだって今回火面とかで大活躍!!ヨカタヨー!! 今体験台の前で雨に濡れながらケータイから書き込んで いるから、大ざっぱな所感でゴメン!! また戻ったらもうちょい丁寧なの書くよ!! なんかハードやマニアックもスタッフの人に 頼めばプレイさせてくれるって! 自分のを持ち込みって形にはなるけど、 イヤホンも付けさせてくれるのがありがたいよ!! 曲や効果音がよく聞こえるよ!! 基本はノーマルランクで4面までプレイできる バージョンだよ!! 長文ゴメンだけど、雨降る中がんばって来て 本当にヨカタヨー!! 705 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 14 13 56 ID y6hLJxqPO (携帯) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R705 追記!! もちろん、プレイしてて 「サンダーフォースのノリで」 面白いって感じたんだよ!! 732 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 14 50 01 ID y6hLJxqPO (携帯) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R732 OW中はスピード3目盛りまで落ちて、オワタら勝手に 元の速度に戻るよ。色んな弾を撃ちけしながら 大ダメージ与えられて気持ちイイし、特にハンター のOWは緊急回避にもってこい。初見の場面で 随分助けられたよ!! 警告表示は赤じゃなくて緑や黄色ぽい?のが あるっぽいけど、 特に見にくいとは思わなかったし警告表示の時に 「ピッ」だか「ピンッ」だかって感じの警告音も出るから なおさら安心だった。警告表示を便りに先読みの フリーレンジ乙余裕でしたw 海面のミサイルが追撃してくるとこで警告音が 連続で「ピンッピンッピピピン」て鳴るのが 耳に心地よいよ!! あと、通常の敵弾は赤とか水色のちょっと ぺかぺかする弾で、見易いしメガドラ時代を 思い出してちょっと懐かしい気分にw にわかに信じられない人もいるかもしれないけど、 もうとにかくたとえ「ゾルゲ乙!!」て言われたって 構わないぐらい伝えたかった!!雨の中半袖で ちょっと寒いけど!! ちょっぴりチビッ子もプレイしてた!!おっかなびっくりガーゴイルパーフェクト第二形態に ハンターOWかましてブッ殺してたよ!! 741 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 15 00 17 ID y6hLJxqPO (携帯) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R741 確かに他の人の報告も聞きたい。 何せ自分でもビックリするぐらいSTGとしての いいとこばっか書いてるから、何かと疑われても しょうがないだろうし他の人の所感と比較検討したく なるのはもっともだと思う。 えーと、一応ちょっと気になった事を強いて挙げれば、2面の赤い人型の敵はナマで見てもやっぱりビックリするぐらいダサかった!! あと、ゾルゲ口調とかぶってるとしても、今ちょっと ちゃんと遊べる出来にテンション上がっちゃって いるせいなんでそこは勘弁して欲しい(ぺこり)。 749 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 15 06 49 ID y6hLJxqPO (携帯) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R749 全体的に展示側の文章っぽい、「イヤホン持ってきてね!」みたいな感じにしか見えない このスレで体験会行くなら音のマッチング具合も チェックして欲しいって人がいたから、 駄目もとでスタッフの人に「テレビにイヤホン付けてプレイさせてもらえませんか?」 て頼んだら許可してくれた、という話。 言葉足らずだったならスマソ 771 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 15 30 04 ID y6hLJxqPO (携帯) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R771 報告の真偽かえらい疑われちゃってるけど、 「ゾルゲ乙」「スタッフ乙」って言われちゃうと その時点でもう信じてもらおうにも打つ手は ないし、自分が本当に感じた所感を書いても 個人差とかまで保証できる訳じゃないからなぁ… なるべくここに書き込んでた人達が「ココを チェックしてきて」て書いてた事項を早く 知らせたかったんだけれど残念。 でも、文面のノリがゾルゲ調みたいだったり「!」「!!」が多かったりすると疑われ易くなる事は素直にいい勉強になったから、次からは気を付けるわ。 797 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 16 25 51 ID y6hLJxqPO (携帯) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R797 ハードランクの1~3面をハンターのみの 殿様プレイで1~3面の順でやってみた。 そこそこは進めて3ボスまで行けた。 やれない事はないけど他の武器と使い分けた方が よりラクでより気持ちイイ、という感じ。 楽な場面自体は多かったけどね。 あと対ガーゴイルパーフェクト第二形態戦でハンターOW 使うと、火ィ吹いてる時にちょい処理落ちした時が。 弾よけに支障の出る程じゃなかったけど。 あと書き忘れ。OWゲージになる緑玉は自動回収で、 自分は敵弾と紛らわしくて困るとかは無かった。 で、ウェーブの地形貫通問題。 少なくとも、火面と海面後半コンテナ地帯の地形は 貫通しなかった。OWは未確認。 地形貫通効果はハンターにお株を奪われた感が。 ただ、火面ではウェーブは 相当使い易かった。 高速スクロール地帯の下のイソギンチャク砲台を撃ち易いし。 ウェーブ自体の攻撃力がTF5の時よりそれなりに上がった感じ。 パンフとか資料みたいなものは貰えなかった? 領布物は特に無い。 (自演認定的な意見は)それほど気にするもんでもないかと ありがとう。 837 名前:名無しさん@弾いっぱい[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 17 11 10 ID y6hLJxqPO (携帯) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R837 キーコンフィグでTF5みたいに武器ダイレクトボタン割り当てって出来る? 自分は5やBTでそっちの操作方法が基本なんだが …すまない、製品版ではどうなるか判らなかった。 少なくとも体験会版では選べなかったから、 頑張って□ボタンやR1・R2ボタンで武器セレクトしたさ。 □&R1が順送り、R2ボタンが逆送り。 スピード変更もL1&L2ボタンで順送り&逆送り。 あと、ウェーブOWが地形貫通するかどうか試す前に閉会の時間になってしまった罠orz 再びPCID 7/3EiuQq0 919 名前:ID y6hLJxqPO[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 21 16 40 ID 7/3EiuQq0 (PC) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R919 今帰宅…今の今まで携帯の電池切れてたorz まず最初に、体験会でプレイしてみて判った範囲の事を出来る限り答えようとしたら すごく長レス&2連投になっちゃってスマソ。 ただ、次に見たり書き込んだりできるタイミングがよく判らないから、本当に 今回だけ勘弁して下さいm__m (ゾルゲ臭いと言われている点は)ゾルゲに間違われるなら光栄って状態なら別に問題無いのでは? いやそれは別にないけど。 ゾルゲがどうこうじゃなくて自分が他人の名を騙ってるみたいに思われるのが 単純に悲しいだけで。 PVは擁護できない この意見には同意。 PV面白そうだったのに実際は…の逆だからまだマシとも言えるかもしれない けど、それにしたって初動の食いつきで大損しちゃってる感はどうあっても 否めないから、PVに関してはどうしてもモヤモヤが残っちゃうなぁ… 製品版が出たら誰か有志がプレイ動画を素材にしてイイ感じのPV作ってくれ ないかなぁ…今度こそ曲も6のものを乗せてさ。 弾とか敵の見易さについて、前作や他作品との比較な形で 参考になるかどうか判らないが、もしよければまず〉〉652の「1.」を見て 欲しいんだ。自分の敵弾の見やすい/見にくいに対する一つの目安がコレと いう事で。ガンフロンティアやバトルガレッガを知らない場合はスルーして。 で、それを踏まえた上で言わせてもらうなら、赤や水色といった通常の敵弾 も黄色系のレーザーも特に見辛いとは感じなかった。 もちろん、単純に敵&敵弾密度の高い場面でパニクって被弾して死亡とかは 普通にあったけど。 視点変更演出も、一瞬でクルリと小気味よく変わってくれるしその瞬間にも バンバン撃ってくるとかは無いので、弾よけには大して影響なく感じられた。 ただ、昔TF5のガーディアンズナイト戦でやらかしちゃったみたいに、B3 の変形時にボーッとしてたら、危うく変形後の奴にめり込んで死にそうに なって慌てて後ろに下がった、とかなら一回あったw ファミ通レビューで出ている事との矛盾が発生しててうーん… 判断基準やSTG経験にばらつきがある人達の間で評価が変わるのはよくある事 だと思うんだけどな…マンセーカキコ文体になっちゃって猜疑心を持たせ ちゃった事は悪かったけれど嘘つき呼ばわりされるかもしれないのは悲しい… 順送りしか出来ないとか最悪 武器も速度も逆送りボタンあったよ。操作方法の貼り紙にもちゃんと書いて あった。自分はⅢのクセで□の順送りボタンばっか使ってたけどw ダイレクトマップが無い点 ダイレクト入力は正直自分も欲しかったorz (他の体験会参加者の意見) OPムービーカッコ良かった 4の1面ラスト&5面に出てきた巨大戦艦ぽいのも撃沈されてたねOPムービーで。 920 名前:ID y6hLJxqPO[sage] 投稿日:2008/10/26(日) 21 17 32 ID 7/3EiuQq0 (PC) http //masakazu.bake-neko.net/kako/1224751158.html#R920 唐突に「!」が無くなっててワロタ そのままの「!」口調だと 「自演乙」 「自演と紛らわしい」 「その口調聞くと俺の大っ嫌いな奴を思い出すからやめれ」 とか思うって人にも一理あると思ったから配慮してすぐに直したんだけど… そこを笑われるとなぁorz マでも、不安予想があんまりにも見事に外れたもんで思わずはしゃいじゃった 自分が悪いか。以後気を付けるわスマソ。 ペラペラハンターや視点移動はどうだった? ハンターは視点移動演出のアングルによってはペラペラっぽく見える時も あった。相変わらず。 視点移動演出は特に弾よけの障害にはならなかったし結構楽しい。 火の面で前が完全な行き止まり!?と思ったら、ぶつかる前に画面手前に 「スッ、」て平行移動して行き止まりの手前を抜ける、とか。 「PVの事は忘れろ」…って言わんばかりのイメージでおk? 少なくとも自分はプレイしててそう思えたわ。 ・ケルビムでPV1の「斜め視点で弾幕」はあったか ・ガーゴイルの手足は飾りのままか ・ボスに弾ばらまき以外の個性的な攻撃や動きはあるか(特にB3) ケルビム、ちょっとあった気もしたけどって程度の時間。 ちなみに、丸まってからのレーザー乱射が怖かった。 ガーゴイルパーフェクト、手足はノーマルランクだと飾りだった。 口火炎放射と火の玉と画面外まで消えるタックルと破壊可能なバラマキ弾で 攻撃してきた。 B3は歩行戦車形態の時のキャノンから出るレーザーや人型形態の時の両肩 後部ミサイルポッドからの全方位ばらまき弾連射までは確認したけれど、 つい倒したくてフリーレンジOWで速攻かけまくってたせいで他の攻撃方法 は判らないんだ、すまない。 各面BGMの曲調は?モンゴルや西夏は煩くない? 綺麗な音色の中から速さや熱さがにじみ出てくる、という感じかなぁ通常面 BGMは。ギターバリバリとかじゃないけど意外と合ってる気がした。 個人的には例の一面のレイシリーズ色が濃いめな曲よりも海の面の曲が 気に入った。イントロ部分が過去TFシリーズのどっかの曲を彷彿とさせつつ、 サビの部分で四方八方から押し寄せる敵どもを撃ちまくりながら盛り上がって くる…って感じで、早くより音がよく聞こえる自室で聞きながら戦いたいわ。 ボス曲は聞こえた範囲だとギター分もりもりでみ な ぎ っ て き た 。 表現が拙いのはスマソ。 アジアン要素は意外なぐらいさりげないスパイスに撤してた感じ。 それだけが突出して前にしゃしゃり出てしまってはいなかった印象。 あと、4面序盤でちょくちょく銀河連邦の戦力がウーチェ語で戦火の中 交信してたんだけど、その中でたった一言だけ英語で 「サンダーフォース。」 て聞こえた。急にやってきたから銀河連邦の人に所属とか聞かれたんだろうか? とか一瞬妄想した。 今夜はそろそろ寝るわ…流石に始終立ちっぱなしで太ももがしんどいし、 なんか自演扱いされたのも疲れた…次からは気を付けよう本当に。