約 8,347 件
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/2665.html
とりあえず座って、と促されるまま、並んでいる二人の忍びの前に座ると、 佐助が説明をはじめた。彼の話を要約すると、彼らは実は恋仲であるものの、 立場上やすやすと外で会うこともできず、時折こうして夜半にどちらかの部屋まで来ては 肌を温めあうのだということだった。いまだ混乱がおさまらない頭で、幸村は必死になって 理解しようと唸る。 しかし、と幸村は思う。いくら恋仲といっても、彼らは忍である。武田の情報が 上杉に流れているということはないのだろうか。 そんな考えが顔に出ていたのか、ふと幸村の顔を見た佐助が、へらっと笑ってこたえた。 「大丈夫だよ、真田の旦那。俺たち、ちゃーんと自分の立場わかってるからさ。 たとえば、こんなことしても――」 佐助が、おもむろにかすがの乳を揉みしだき始めた。男の手のひらによって、柔らかそうな 乳が形をかえて幸村を誘惑する。 「こんなことしても」 人さし指と親指で、胸の頂点をつまむ。そこだけは、乳房で唯一硬くなっているようだ。 指先をこするように動かされ、かすがの白い肌がたちまち薄桃色に染まっていく。 彼女が視線を上に向けて佐助と目をあわせると、どちらからともなく、くちびるを重ねた。 最初はそこに相手がいるのか確認するように。そして次第に角度をかえていき、ついには 舌を絡めはじめた。幸村が頭のなかで精一杯絶叫しているあいだも、ふたりは息を荒くして 口元から漏れる粘っこい音を虎の若子に聞かせていた。 「――俺たちはお互いの軍の情報を漏らしたりしない。ちゃんとわきまえてるって。 な、かすが」 ようやっとくちびるを離した佐助がかすがに目を向けると、上杉の忍びは首肯した。 たしかに、二人の言うとおりかもしれない。最近武田の動きが上杉に筒抜けだという話はない。 逆もまた然り。幸村は自分なりに頭の整理をして、佐助を見遣ってうなずいた。 合点がいった、と。 「わかってくれた? それじゃ俺たちはさっきの続きやるから、旦那はそこで見てな」 事も無げに言い放たれた佐助の言葉に、幸村は固まった。その間に佐助はかすがに 覆い被さってしまい、しかも彼女も嫌がる素振りを見せず、どこか悦んでいる。 「んんん! んんんんんんんッ!」 はっとした幸村が声にならない声で抗議する。ふたりの関係はわかった、理解した。 だから解放してくれるんじゃあないのか、と。だが忍たちは幸村など最初から いなかったとでもいうように、お互いの体を擦りあわせている。もしかしたら幸村の口元と 腕の自由を奪ったのは、彼が大声を出したりしないようになどではなく、 見せつけるためだったのではと思えるほどだ。 佐助がかすがの胸部に舌を這わせる。かすがは体をふるわせて、短く息を吐き出した。 「ふんんんんんーッ!」 なおも幸村の抗議はつづく。 男の舌は胸乳のうえを移動して、頂点に行き着いた。そして舌を尖らせてつついたかと思えば、 佐助は乳首を口に含んでしまった。それから耳を澄ませばちうちうと音が 聞こえてきそうなほどの勢いで吸い始めたのである。 そんな稚児のごとき事を――幸村は佐助の行動に目を疑ったが、かすがが何も抵抗せず これまた悦んでいるのを見て、さらに目を疑った。深い関係にある男女の行いとは、 己の理解を軽々と超えている。 しかし、そのような行為から視線を逸らせない自分がいるというのが現状だ。抗議の声は いつのまにか消えていた。 佐助×かすが×幸村 3
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/2668.html
「うをッ――!?」 幸村は出しかけた大声を、空気といっしょに呑み込んだ。 ほんの少し触れただけだというのに、舌の柔らかさが伝わってくる。揉まれていたとき以上の 快感に瞠目する幸村を気にも留めず、かすがはレロレロレロレロとしつこく亀頭をねぶる。 まるで桜桃を舌の上でころがすような動きだった。 その動きがはじまると、佐助も動きはじめた。かすがの腰をつかみ、自身と彼女の腰を ぶつける勢いで突き上げる。突然のことに驚いたかすがは、小刻みに動かしていた舌をとめて 佐助になにかを言おうとするが、その間もずっと律動はつづいていた。先ほど目にした 赤黒い肉塊がぬらぬらとした粘液をまとって女の胎内に出入りしている光景は、 幸村の脳裏に焼きついた。 「ふぅ、ぅううッ、んんぅ……ん」 かすがは眉間にしわを寄せて、今まで舐めていた男根を今度は口内に含んだ。 いきなり奥深くまで含んだうえに下半身を突き上げられて、喘ぎとも呻きとも取れる くぐもった声を出す。 口を窄め、吸い込まれる。そして舌先でちろちろと先端を舐められたり、裏筋をつつかれる。 細やかに動く手で陰嚢をやさしく揉まれ、「おっ、ぅおお……」と情けない声が漏れてしまう。 液体が弾む音が二か所から聞こえて、幸村の頭のなかで木霊した。そんな濃厚な濡れた音が 自身の下腹部から発せられているとは、にわかには信じられなかった。 溜まるばかりで発散されない熱がもどかしくて、幸村は無意識のうちに腰を浮かせた。 「んぐっ!」 のどの奥に幸村のものが突き当たり、かすがが苦しそうな声をあげた。含んでいた陰茎を 口の中から出し、くちびるやその周りに付いた体液を手の甲で拭う。 「も、申し訳ない」 慌てて謝るが、かすがは何事もないとでもいうような微笑みを浮かべる。 「気にするな……ん、あ、ああァ! さ、佐助、激し……ッ」 微笑みが幾分か崩れて、すこし淫靡さが増した表情になった。腰を振る佐助に かすがが視線をやると、 「今日のかすが、なんかいつもよりきつく締め付けてくるんだけど。旦那がいるからかなァ」 と、まったく悪びれる様子を見せずに言い放つ。口元には下卑た笑みがあるように見える。 いささか驚いた幸村がかすがを見遣るが、かすがはわざとなのか目を合わせようとせずに 再び男根に手をのばしただけだった。 今度は竿の部分をにぎり上下に動かして摩擦される。先までのものに比べれば、 いい子いい子と頭を撫ぜられているような感覚だった。先端にはくちびるが宛てがわれ、 柔らかな肉を押し付けられたかと思えば隙間から出した舌で、あふれ出た先走り汁を 舐め取られる。ときおり、ちゅっ、と短い音を立てて吸い取られもする。 かすがが『激しい』と言った佐助の動きに合わせて、彼女の嬌声があがることもあった。 「旦那ァ、かすがの口ん中、気持ちいい?」 佐助の問いかけに、幸村は無言で何度もうなずいた。気持ちいい、なんてものではない。 佐助×かすが×幸村 6
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/2669.html
己の下腹部で揺れる、こがね色のまるい頭をなんとはなしに撫ぜてみる。するとその頭が 動いて、かすがと目が合った。艶やかな色をした瞳から目が逸らせずにいれば、 かすがは目を細めて、自身の頭に置かれた幸村の手を手に取る。 槍を手にいくさ場を駆け回る己のかたい手とくらべて、かすがの手は細くてやわらかい。 得物がちがうというだけではない、手にあらわれた男女のちがいに、幸村は改めて顔を赤くした。 「こっちも、さわって……?」 蕩けそうな声と動きで手を誘導された先にあったのは、彼女の豊満な乳房であった。 手のひらを押し付けられ、否も応もなく乳房のやわらかさを感じてしまう。 「うおおぉおおぉぉお!?」 「静かにしろ……」 かすがは目を伏せて、また男根にくちびるを寄せた。彼女の手は幸村の手に重ねられており、 そしてその幸村の手ごと自身の乳房に押し付けたり揉んでいるものだから、 幸村も柔肉を味わっているかたちとなっている。 しばらくそうしている内に、かすがの手が離れていった。残された自分の手を、かすがが そうしていたのを真似して同じように揉んでみたが反応は薄い。ならば、と、佐助が やっていたのを思い出して乳首をつまんでみると、亀頭にくっ付けられているくちびるが 一瞬揺れた。佐助が「旦那、そこいじってあげて」とニヤニヤしながら言う。 「う、うむ」 勝手はわからないが、親指と人さし指をつかって乳首をきゅっとつまむ。 かたく尖った乳首を更にかたくしたかすがの指が、少しぎこちなくなったように感じた。 「かすがはねぇ、乳首いじられるのが大好きなんだよね」 佐助はそう言って、幸村がさわっていないほうの乳首を指で弾いた。 かすがは苦悶などからではなく、止め処なく湧き出る快感にどうしようもなくなって 眉間にしわを寄せた。 幸村もおそるおそる乳首を弾き、それから親指と人さし指両方の腹を擦りつけるように 動かした。「ちょっと痛いかなー、って思えるくらいつまんで。ひねるように」と佐助の声が 聞こえたのでそうしてみれば、とうとうかすがは陰茎から口を離して喘ぎはじめたのだった。 「や、あん、それは……はっ、反則ぅ……くァ、あ! そこは、あ、だめ、ぇ、 はあぁ……っ、佐助ッ、よけいなことを……ッ!」 「こういうときの女の『ダメ』『イヤ』は『もっとして』ってことだから」 かすがの睨みを無視する佐助の言葉に、幸村は「勉強になる」とまじめな顔をしてうなずいた。 もっとも、その時のかすがの顔は悦楽に負けてしまっていたので、睨まれても まったく怖くなかったのだが。 「あっ、あっ、ん、ふああァっ……」 佐助の言うように、かすがの『ダメ』を『もっとして』と受け取って乳首をいじる。 かすがは懸命にまた男根にくちびるを寄せるが、ふたりの男に攻め立てられて喘ぐばかりだ。 先端にくちびるをつけたかと思えば、すぐに離れていって近くで喘ぐため、 熱い息が亀頭にあたって背筋がぞくぞくする。竿に添えられた手は力の強弱が うまくつけられず、たまにひどく強くにぎられたりもするが、それはそれで気持ちがよかった。 「くう、あぁっ、やぁんっ! イっ、イくっ! イッちゃうぅぅ、も、だめぇ……っ!」 そう言った瞬間、幸村の男根をにぎる手に力がこもった。同様の動きが下半身でもあったのか、 腰をうごかしていた佐助がほとんど聞き取れない声で呻く。手と膣内はそれぞれの男根を 締め付けて、ふたりの男はほぼ同時に射精した。幸村の精は顔を、佐助の精は胎内を 白く汚した。かすがは顔に飛び散った精液を指ですくいとって、舐めた。 うつろな瞳の奥は、まだ満足していないようだ。 佐助×かすが×幸村 7
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/2664.html
佐助とかすがが最初から両思いです 一応、佐助とかすがと幸村の3Pですが、どちらかというと幸村×かすがっぽいです ギャグっぽいです パロディネタが所々にあります 苦手な方はスルーしてください ――――――― 布をかませられて腕を縄で縛られてはいたが、足は自由だった。もしかしたら、 ちょっと力をこめれば縄はちぎれたかもしれない。それなのに幸村がその場から離れず、 目が離せなかったのは、きっと好奇心のせいだけではない。 「はぁっ、ん……」 かすがが艶っぽく呻いた。はれんちだと耳を塞ぎたい思いと、女子はこのような声も 出すのか、と感心する思いが交錯している。 「ほら、かすが。真田の旦那が見てるんだから、もうちょっと淑やかに、ね」 そう言って佐助はかすがの乳首を指でつまんだ。淑やかに、と口では言っているが、 手はそれとは正反対の動きでかすがを翻弄している。そして不思議なことに、彼女は耳まで 紅潮させているものの、声や表情は上機嫌であるようにしか見えないのだ。 あのような場所を、あのように攻め立てられてよろこぶとは、と幸村は疑問に思いながらも 佐助とかすがから視線を逸らさなかった。 幸村が佐助の部屋へおとずれたのは、今から半刻ほど前。眠ろうとしたが天井にあるシミが 人の顔に見えてきて眠れなくなった彼は、なにか気を紛らわせないかと佐助の部屋におもむいた。 「佐助ぇ!」 小気味好い音を立てて、いきおいよく戸を開けた幸村は次の瞬間仰天した。部屋には 佐助だけではなく、かすがまでいたのである。しかもあろうことか、かすがは佐助の腕の中で 裸同然の格好だった。 はれんちぃぃ! と、幸村は反射的に叫ぼうとした。だが、『は』のかたちを つくったところで幸村の口はなにかで塞がれてしまい、声を出すことはできなかった。 口を覆うものが佐助の手のひらだと認識したときには、体を部屋のなかに入れられ、 かすがが戸を閉めていた。叫ぼうとして叫ぶことができなかった言葉を口内で持て余しながら、 なんと素早いことか、と幸村は感じ入る。 「ちょっと旦那ァ、寝てなかったの?」 佐助が問いかけるが、彼の手のひらがまだ口を塞いでいるため幸村は応えることができない。 「佐助、どういうことだ」 かすがが言った。仰天したのは幸村だけではなかったらしい。思わぬ闖入者に、 ふたりとも困った風な表情だ。 「いつもこれくらいには寝てるんだよ、旦那は」 「寝ていないじゃないか」 けれど口調は普段のままだ。かすがはどこからか取り出した縄で幸村の両手首を縛り、 佐助は布を幸村の口にかませて両端を後頭部でくくった。彼らは最初から幸村に返答を もらうつもりがなかったのかもしれない。 目の前で惜しみなく揺れるかすがの乳房が視界にはいり、反射的に視線を逸らした。 しかし、一度見てしまったものはなかなか頭から離れてはくれず、結局幸村は薄目を開けて かすがの胸部を見つめた。すると、見られていることに気付いていないかすがが 不意に胸のしたで腕組みをしたので、乳房が寄せられてより卑猥な光景になってしまった。 「ふふんふふふふ!」 「え? なんだって?」 細めていた目を思いきり見開いて「はれんちである!」と叫んだつもりだった。 が、布のおかげでちゃんとした声にはならなかった。それが幸か不幸かは、わからない。 佐助×かすが×幸村 2
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/643.html
大きくてよく熟れた柿は、確かに俺好みに実がしまっていて、かじったらカリカリと音がしそうなほど 硬かった。 振り返った目線の先の柿狩人は、濃くなった夕日にくしゃくしゃの髪を染めながら、けろりとした顔で 自分用の柿を選んでいた。 ふいに胸の奥から、苦しいような、怖いような、何かひどくいたたまれない気持ちが湧き上がった。 目の前の人に気づかれないよう、手の中の柿を強くつかんで押さえ込む。 だが、そんな俺のしみじみ気分を吹き飛ばすような主の次の行動に、俺は持っていた柿を振り上げて またしても怒鳴り声を上げることになった。 「旦那!落ちてたもん洗いもしないで丸かじりしない!」 「なにを言う!柿は丸かじりが一番うまいのだぞ!」 欠片を飛ばしながら叫ぶ旦那の口元を手ぬぐいで押さえつけ、かじりかけの柿を取り上げる。 一口で半分いっちゃうなんて、どんな口してんだこの人。 「だからって皮くらい剥きなさい!行儀悪いにも程があるよ!ああまったく、庭で大声は上げるし槍は 振り回すし、戦でもないのにまた男衣装着てるし!」 「ひゃにをふうう!」 「もー、わかってんの?あんた女の子でしょうが!」 一日一度は出る俺の小言に、旦那の顔がまるで渋柿でもかじったかのようにしかめられる。 顔しかめたいのはこっちだよ、と思いながら、俺はため息をついてその場に座り込んだ。 佐助×幸村(♀)3
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/646.html
「うおおー!火炎車ぁ!」 「旦那!炎出すときはちゃんと周りを見る!」 枯葉に乗ってばんばん館へ飛んでくる火の粉に、柿の種を吐き出しながら、慌てて霞を発生させる。 屋根や柱をくすぶらせる炎がすっかり消えたのを確認してから、もう一回お小言だと俺は屋根から 腰を上げた。 物思いにふけっている間に、庭の枯葉はすっかり燃やし尽くされていた。いやー、きれいになった もんだ。さすが旦那、掃除をやらせても日本一。 そういえば、掃除や裁縫も女のたしなみだって昔教えたなあ。箒が槍に変わったの、幾つの時だっけ。 「本日の罰則、これにて終!了!」 夕日に向かい、満足げに声を張り上げる後姿に慌てて駆け寄る。 「ちょっとまったあ!その前に一言!」 「なぜだ!某このとおり、ちゃんと佐助に言われたように」 「某はいい加減やめなさいって言ってんでしょ!女の子なら私!」 本当にもう、この人に向かってると、何から怒っていいんだかわかんなくなってくる。 ぬうう、とうなりながら口をつぐみ、子供みたいに上目遣いに睨んでくる顔を、そんな目で見ても だめだからね、と睨み返す。そうしながら、なんとなくおかしい気分になる。 俺に叱られるとこの人はいつも、上目遣いで俺を睨むのだ。 今は俺より、この人のほうが背が高くなっちゃってるのに。 ずっと昔、ぐずりやの小さな姫様だったころと同じように。この顔だけはいつまでも変わらない。 なぜかすとんと抜けた怒りに、やれやれとため息をついて、足元に落ちていた柿を拾う。さっき技を 出したときに懐から落としたんだろう。抱えきれないほどの柿の実は袂をすっかり緩ませて、他にも いくつも零れ落ちそうになっていた。 「ほらちゃんとしまって。ともかく言葉遣いくらい直そうね。お嫁の貰い手なくなるよ」 「ううむしかし、今はお館様ご上洛という大事の前、我が事にかまう暇など」 「それとこれとは別問題でしょ」 「……佐助、今日はなんでそんなに怒りっぽいのだ」 「怒られるようなことするからでしょ。ほら、子供じゃないんだからもうさあ」 ぶつぶつ呟きながら、懐に場所を空けようと四苦八苦する不器用な姿に、ちょっと焦れて柿を突き出す。 ほんとこの人ったら、小さいころから変なとこ不器用なんだよね。 上から落とせばいいやと開いた胸元に手を伸ばす。だが瞬間、思わず動きが止まった。 佐助×幸村(♀)6
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/642.html
「うおおお!撃破撃破ぁ!」 「旦那!庭先で大声出して暴れない!」 晩秋のうららかな昼下がり、ほかほかお日様が照らし出す武田屋敷の中庭で、突然上がった怒鳴り声に 俺は思わず潜んでいた屋根の上で声を上げた。 お館様の趣味で自然造形を生かした館の庭は、この季節、あちこちに無造作に植えられた木々が いい感じに紅葉して、味わい深い美しさだ。忍の性質上、俺は屋根裏にいることが多いんだけど、 その高さから眺める庭の景色は故郷の伊賀の山を思い出させて、実は結構気に入っている。 中でも特にお気に入りの柿の木に向かい、両手に持った槍を繰り出していた人影が、声に反応して ぱっとこちらを振り返った。 姿は見せていないのに、野生の勘か、俺がここに隠れていることに気づいたらしい。館の屋根をじっと 見つめていた、子犬のような丸い茶色の目が、これまたぱっと明るくなる。 「佐助!よいところにきた、柿を食わぬか!もぎたてだぞ!」 「もぎたてっていうか、突きたてでしょ」 ついでに来たっていうか、ずっといたんだけどね。 両手に持った槍をぶんぶん振るうその勢いに負けて、今さら忍ぶのもバカらしいかと姿を現し、庭に 下りる。足音立てずに落ち葉を踏みながら近づいていくと、旦那はにっと笑ってまた、柿の木に 向き直った。 「おりゃあ!大、車輪!」 「旦那!柿の木に攻撃しかけない!」 炎を伴う旋風に続いて、激しく繰り出された突きに、慌てて木がかわいそうでしょ!と叱りつける。 それでようやく手が止まった。 しぶしぶ振り返り、不満そうに眉を寄せた足元には、枯れた小枝や葉っぱに混じり、つやつやした 柿の実がいくつも転がっていた。 どれもこれも熟れごろだ。さすが旦那、ちゃんといいのばっかり選んだんだねえ。 いや、感心している場合じゃない。 「あーあ、こんなにたくさん落としちゃって。どうすんのこれ」 「お館様に献上いたす!」 夕餉のあとに甘いものが欲しいと、先ほど仰っていたのだ! 晴れ晴れと言い切り、座り込んで柿を物色し始めた鳥の巣頭を、ちょっとだけ呆れて見下ろす。 いくら大将でも、一度にこんなには食べられないだろうに。いや食べるかな。豪快だもんねあの人。 本当、師弟そろってやることなすこと豪快なんだから。 片手に山ほど柿を抱えて立ち上がった旦那が、その中から一つを選んでそら、と差し出した。 別に食べたい気分じゃなかったけど、上役からの下賜だしわざわざ選んでくれたものだから、 ありがたく頂いておく。 くないで皮が剥けるかな、と考えていると、旦那が柿を自分の懐にしまいこんでいるのが目に入った。 もういくつか入っているようで、地味な小袖の胸元が、いつになく膨らんでいる。 見るからに大きくて、形もよくて、甘そうなやつだ。なんとなく聞いてみる。 「そっち、大将用?」 「うむ。お館様は柔らかい柿がお好きだからな。よくよく吟味いたした」 夕日に照らされ、柿より赤くなってニコニコとうなずく顔から、ふーんと呟いて目をそらす。 ふーん。 ま、旦那は大将が一番な人だし、一番いいのあげるのは当たり前だよね。うん。 「佐助は硬いほうが好きだろう。それもよくよく吟味いたしたからな」 館に戻ろうかなときびすを返したところで、さらりと続いた言葉に、俺は思わず自分の手の中の 柿を見下ろした。 佐助×幸村(♀)2
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/3003.html
御館様×けんしんさまを見つつ かすが自慰→佐助×かすが **************************************** (ああ!甲斐の虎め!謙信様が許したからといってあんな……あんな……) かすがは親指の爪をぎりと噛んだ。 随分前から心配していたのだ。こんな事になりはしないかと。 ―――好敵手 ―――互いに戦う定め そう言いながら、空を見上げる愛しい主の姿にいつも胸が痛んだ。 自分に向けられる美しく優しい微笑み。ずっと御傍でお守りしていたのは私なのに。 あいつが敵と言う事だけが頼みの綱だった。それさえ今は無い。 懸念していた状況が現実のものとなり、まるで悪夢のようだ。 「ああ……しんげん。」 美しい唇からもれる恍惚とした甘い声。 わかっている。 自らの主に懸想するなど馬鹿な事なのだと。 嫌だ嫌だと思うのに障子の隙間から見えるその光景からかすがは目が離せなかった。 男女の情事は冷静になって見れば滑稽な動きだし、忍と言う立場からか特に珍しいものでもなかった。 だけど――― 初めて見る薄く朱に染まる白い肌。 恥らう表情。 褥で身を捩り、吐息を漏らす。 (ああ……謙信様……) かすがは唾をごくりと飲み込んだ。 謙信の吐息に合わせるように息が荒くなり、身体が火照ってくる。 疼く身体が押さえきれずかすがは指を自らに這わせた。 くちゅと卑猥な音が漏れる。 すでに潤みきっていたかすがの秘部は簡単にその指を飲み込んだ。 (謙信様、お許し下さい。私は……私は……) 「ぁっ!!」 ついつい行為に夢中になっていたのだろう。 突然後から抱きすくめられると、耳朶をべろりとなめられた。 ひゅーと耳障りな口笛がして 「おーおー良い趣味してんねえ。」 と何時もの軽薄そうな、人を馬鹿にしたような声。 「っな!佐助!!話せ!!」 「おっとっと。おっきな声だすなって、聞こえちゃうぜ?」 つい、と佐助の指先が二人のいる閨の方を指す。 「っ!!」 かすが自慰→佐助×かすがネタ2
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/215.html
暗闇の中、かすがは呻いた。 「く……ここはどこだ?」 わからない。 謙信より武田軍偵察の任をうけ、武田本拠地躑躅ヶ崎館へと潜りこんだことだけは覚えている。 そして、みぞおちに残る鈍痛。感覚が戻りつつある両手を縛る荒縄。 「やられた……!」 ようやく覚醒した頭に、自らの失態が甦ってきた。 木立にまぎれて武田の動向をうかがおうとした矢先、 「ぅおやかたさむわああああ!」「幸村ぁあ!」 と、連呼する暑苦しい声が聞こえ始めたのだ。同時に、殴りあう鈍い音。体感温度が3℃ほど上がり、 かすがは敵地にいながら脱力した。 ――あ、暑苦しすぎる。美しくないっ! 今すぐこの場から立ち去りたい衝動と、謙信から命じられた任務遂行のはざまで葛藤していたかすがは 背後から忍び寄ってくる気配に気づけなかった。 「相変わらずイイ女だねえ」 「!!?」 振り向きざま苦無を投げつけたときには、視界は暗転、みぞおちには武田の忍・猿飛佐助の拳が埋まっていた。 「とにかく、ここから脱出しなければ」 光のまったく届かない、地下に幽閉されているのだろう。 かすがの目が闇に慣れても、部屋全体の構造は把握できない。 しかし、背後には壁があった。壁づたいに歩いていけば、どこかに出口があるはずだ。 一縷の望みにすがって、かすがは後ろ手のまま歩き出した。が…… 「よ、目が覚めた?」 飄々とした声。 「貴様っ!」 前方から音もなく現れたのは佐助だった。 「いやあ、まさかあんなとこで会えるなんて思わなかったぜ」 ゆるい口調で言いながら、かすがに近づく。 「寄るな!」 かすがは大きく開脚して、渾身の蹴りを見舞おうとした。 「おっと……へへっ、つかまえた」 佐助×かすが(陵辱?)2
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/644.html
あ、どうもこんにちは、俺、猿飛佐助っていいます。武田の忍び頭やってます。 はい、武田信玄。知ってるでしょ?天下人に一番近い男の一人です。 最近うちのお館さまったら、破竹の勢いで領土を広げてまして、天下取りに向けて日々快進撃です。 おかげで俺も結構忙しいです。 ま、正直天下がどうとか、俺はどうでもいいんですが、うちのお館様ならそこそこいい治世して くれると思うしね。そんなわけで、忙しいなりに充実した毎日おくらせてもらってます。 うん、本業はいいんですよね。問題は副業のほう。 実はそっちで、最近ちょっと悩んでるんです。 え? あっちで千両花火ーって叫びながら枯葉を燃やしてる人ですか?あれ、俺の上役で真田幸村です。 そうそう、虎の若子です。そちらでもうわさになってる? あ、放火してるんじゃありません。庭掃除してるだけです……旦那!館に向かって技出さない! 火事になるでしょ! なんだっけ、えーとそう。悩みっていうのが、あの人のことなんですよね。 いやいい人なんですよ。強いしね。熱血漢って言うか、ちょっと暑苦しいけど気はいいし、部下の 面倒見もいいし、軍の中でも慕われてるし。お館様にも可愛がってもらってます。 ん?ガタイもいいし顔もいい?凛々しくて男らしいって?はは、ありがと。 問題はあれであの人、実は女の子ってことなんですよね。 戦国の世だからねえ、女だてらに戦場出るのが悪いなんていいません。そんなの他にもいるしね。 強い兵は多いほどいいし。 でもあの人、一人称「それがし」なんですよ。 座るときは必ず胡坐なんですよ。 ねえ。曲がりなりにも、嫁入り前のお姫様がそれってどう思います? 俺、縁あってあの人が子供のころから面倒見てるんですが、昔はああじゃなかったんですよ。普通の 姫様でした。木登りとかは好きだったけど。 本来なら俺なんか口もきけないような、武門の名家の姫様でしょ。俺も張り切って育てましたよ。 よーしパパ、この子を日本一の姫様にしちゃうぞーって感じで。 でも、武門のたしなみってことで武術を習い始めたころからかなあ。それがなんかツボに入っちゃった みたいでね。 鞠とか人形の代わりに槍持って、動きにくいって男物着るようになって、口調もどんどん荒っぽく なってねえ。またお館様が気に入っちゃって、武田式英才教育を施してくれたもんだから。 俺もやばいと思って、女の子らしくしようといろいろ努力はしたんですけど。 あれよあれよという間に、日本一の兵になっちゃったんです。 うん、お館様の教育が悪かったんだと思います。おかげであの人、二の腕なんか俺より太いです。 佐助×幸村(♀)4