約 896,947 件
https://w.atwiki.jp/mobamasshare/pages/125.html
森久保乃々は隠れていた。 逃げる、隠れるは彼女の得意分野。 息を潜め、気配を消し、周りの音に耳を済ませながら隠れている。 乃々「むーりぃー……」 そう彼女が言うのは、いつもの事である。 しかし、今彼女が巻き込まれてる状況はそう言いたくなるのも仕方ない。 だって…… 宇宙人A「畜生!何故、ココがバレた!?誰か密告したのか!?」ババババッ 宇宙人B「クッ…狙撃兵がいるぞ!あのウサミン達に売る予定のプラズマバスターはあるな!?それで応戦しろ!?」ピチューン!ピチューン! 宇宙人C「あのウサミン共から連絡ねえし、そこからバレたんだろ!畜生!あのウサミン共使えねえな!」 椿「今回の異星人は手強いですね。詩織ちゃん。そっちから狙撃できる?」パンッ!バンッ! 詩織『………難しいわね。今、撃ったら死角にいかれたわ。あっちも相当訓練受けてるみたいね』 志保「それにしても、向こうはなんで私達が来るってわかってたんですか?準備が早いんですけど」ズダダダダダッ!!! 宇宙人達とGDFの交戦だ。 ここは町外れの廃墟。宇宙犯罪組織の隠れ家の一つである。 地球に潜伏している過激派のウサミン星人達と取引をしているのである。 GDFは前に捕らえたウサミン星人から、この場所を聞き出し、制圧しにきたのだ。 まあ、こんなの隠れ家は氷山の一角だ…… 問題は………なんで森久保がいるのかってことだ。 遡る事、30分前。 乃々は、毎回多発する学校の部活勧誘の人間達から逃げ出していた。 彼女は、弱気でネガティブな発言をしてるのが目立つが、運動神経はそれなり高い。 故に彼女が通う学校の部活の人達は是非助っ人に!と彼女を勧誘しにくるのだ。 もちろん、彼女はそんな目立つ事や失敗とか嫌だから全力で逃げていた。……まあ、ナチュルスターの活動もあってだが。 普段はそんなしつこくないのだが、部活の大会が近い時期になると、部活の人達は是非うちに助っ人でいいからきてくれ!と。 だから、彼女はそれらから逃れる為に全力で逃げ、この倉庫の前まで来てしまったのだ。 運悪く、センサーに引っかかり警告音が響きわたった。 異変に気づいた乃々は、とっさに変身して、使われてなさそうな鉄の箱の中に隠れたのだ。 外へ出てきた武装した宇宙人が、周りを警戒してると、たまたま制圧作戦に来たGDFの隊員と遭遇。 そのまま交戦したのである。 運が悪いというか……なんというか…… 乃々は思った。 このまま隠れてれば、あの人達がなんとかしてくれんじゃないのかと 自分が出ても被害が増えて、邪魔になるだけだし、訴えられちゃうんじゃないかと。 なら、このまま隠れてよう。そうすればいいんだ。 ---本当にそれでいいんですか?… だけど ---確かに…それが1番なんですけど…… 思い浮かべるは、自分の友達の悲しそうな顔。 ---ほんの……少しだけ、頑張ってみます…… 椿「まずいよ。押され始めてきちゃってます!」 志保「弾がきれました!!」 詩織『っ!!今、私もそっち行くわ!それまで持ちこたえて!!』 その時だった。 突然、近くの鉄の箱から大量の海水が溢れ出したのだ。 GDFも宇宙人達もなんだ!?と動きを止め、そちらを見た。 乃々「海よ!」 乃々「悪しき心を持つ邪悪な意志に立ち向かう」 乃々「自然を愛する優しき乙女に力を!」 乃々「全てを包み込み、安らぎを与える海!ナチュルマリン!!」 大量の海水を引き連れて、ナチュルマリンが鉄の箱から飛び出し、宇宙人とGDFの間に割って入った。 志保「あれは……」 詩織『知ってるの?志保』 志保「歩く自然災害で有名なナチュルスター……彼女達が戦った場所は建物の被害が多く、自然に溢れてるっているんです。始めてみました」 椿「え?ヒーローですよね?異名が怖いよ?」 乃々「ふ…風評被害なんですけど……確かに、建物壊しちゃったりしたんですけど…ワザとじゃないんですけど…」 GDF「「「(((事実なんだ……)))」」」 宇宙人A「えっ、ええいっ!!ヒーローまで来やがったか!?逃げるぞ!?」 宇宙人B「流石にヒーローまで来たら厄介だな…」 宇宙人C「逃げるんだよおぉぉぉぉ!!!」 乃々「それは………」 大量の海水が上空に飛び上がり 乃々「むーりぃーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!」 宇宙人達を取り押さえるように降り注いだ。 詩織「……っで、異星人たちをその水で気絶させて確保はできたけど、こっちにも飛び散った水が思いっきりかかったわけね」 離れた場所から椿達に合流した詩織は溜息をはきながら辺りの惨状を見た。 椿「そうなんですよ……カメラもダメになっちゃった……。コレってナチュルスターに請求できますか?」ショボーン 志保「難しいんじゃないですか?それにカメラは経費で出ないかなーって」 ビショビショに濡れた二人は、目隠しと猿轡をされた気絶してる宇宙人を一ヶ所に集めながら、そう言った。 詩織「それで司令は?」 椿「一先ず待機だって……」ショボーン 志保「ナチュルマリンもいつの間にかいないし、今日はついてないな」 椿「………ナチュルマリンを見つけたら、カメラ代請求してもらわないと……ふふふ」 詩織「椿さん。顔がちょっと怖いわよ?彼女だって悪気はなかったみたいだし」 志保「にしても……この異星人達。種類がバラバラなのに、動きは統一されてて、まるで訓練されてるみたいですね」 何か大きい組織がこの地球に来てるのではないか?そう彼女達は感じた。 だが、その脅威から地球を守るのが彼女たちの仕事だ。 頑張れGDF!負けるなGDF!! 君たちなら地球を守れる!! そして、森久保からカメラ代を払ってもらうんだ!!! 乃々「むーーーーりぃーーーーー!!!!!」 終わり
https://w.atwiki.jp/mobamasshare/pages/349.html
職業 『利用派』の頭首 属性 腹黒系吸血鬼(CV子安) 能力 吸血鬼全般の能力 詳細説明 『利用派』を束ねる頭首で腹黒い性格をしている。 とにかく利用できるモノは何でも利用する主義で例え親族だろうが平気な顔をして利用する。 『人間』に対しては偏見的な見方をしておらずむしろある程度認めている節がありそのため積極的に利用しようと企でいる。 関連アイドル 御大将 関連設定 吸血鬼
https://w.atwiki.jp/mobamasshare/pages/365.html
「決死の覚悟」をエネルギー源として戦う、「ピンチはチャンス」を地でいくヒーロー。 その特性上相手が強いほど強くなるため、秘めた実力は未知数。 制作者であるはずの美世ですら謎テクの原理を説明できない、そもそも改造中の記憶があやふやになっているなど、不審な点がある。 漢気溢れる戦い方とメカニカルかつタイトなスーツで一般男性の心を鷲掴みにしているが、本人に自覚は無い。 ・エネルギーについて 正確には「死を賭してでも戦おうとする意志」を源とする、カースたちの負のエネルギーとは似て非なるエネルギー。 基本的にはスーツの動力でしかないが、カースとは相殺する性質があるようで、必殺技などで大量にぶち込むと対消滅によく似た反応を起こし爆発する。 関連アイドル 向井拓海(装着者) 原田美世(製作者) 関連設定 ここに関連する設定名を入力してください。
https://w.atwiki.jp/mobamasshare/pages/201.html
職業 赤ん坊 属性(ヒーローor悪役など) 赤ん坊 能力 ぐずる 詳細説明 望月家の一人息子。 よくぐずる。 豆知識だが赤ん坊が眠たくなるとぐずりだすのは「俺、もうすぐ死ぬんじゃね?」と思ってしまうからである。 聖の子守唄を聴くと生きる希望が湧いてくるのか、よく眠る。 関連アイドル ここに関連するアイドルの名前を記入してください。 関連設定 ここに関連する設定名を入力してください。
https://w.atwiki.jp/mobamasshare/pages/237.html
──とある街中── 二人組の覆面男が、大きな袋を抱えて銀行から飛び出してきた。どうやら銀行強盗であるらしい。 手には銃を持っているため、周囲の人間は迂闊に近寄れず、ヒーローかGDFの登場を待つしかなかった。 強盗「よし! とっととずらかるぞ!」 弟分「へい兄貴!」 「そこまでだ!!」 強盗らが逃走用に用意したと思われるバンに乗り込もうとしたその時、ビルの谷間に二人を制止する声が響いた。 強盗「な、なんだ!?」 弟分「兄貴! あそこ!」 強盗を含め周囲の人々が声の主を探していると、ある雑居ビルの上に馬に跨った人影を見つける。 「その方らの悪行、この目でしかと見届けたぞ!」 強盗「なにモンだ!」 「悪党相手に、名乗る名などない!!」 弟分「お、お前は……!」 仁美「天知る地知る瞳知る……武辺者ヒトミが居る限り、この世に悪は栄えない!!」ババーン! 弟分「誰だー!?」 野次馬「(自分で名乗ってるし……)」 強盗「おい、なんだかよくわからんが、今の内に逃げるぞ!」 弟分「へい!」 周囲の人間がざわめく中、ビルの上の人影が長ったらしい口上をぶっている間に強盗らは逃げていってしまった。 仁美「──さあ、この朱槍の錆となりたくなくば、神妙にお縄につけい!」 『おい! おい仁美!!』 ヒトミと名乗った少女が跨る馬が、彼女に話しかける。 話しかけるといっても、念話の類であるが。 仁美「んもうなによ松風! 今良い所なのに!」 松風『その松風っていうのヤメロっつってるだろ!』 松風『お前がワケのわからんことをぶつくさほざいてる間に、奴ら逃げっちまったぞ』 仁美「……エ? あああっ! アタシの登場シーンを無視するとは!!」 仁美「松風! 追いかけるよ!」 松風『やれやれ……』 松風と呼ばれた馬は、地上30メートル程の高さを一息に飛び降りると、逃げていった強盗の車を追いかけるのだった。 弟分「あ、兄貴ィ! さっきの奴が追いかけてきますぅ!」 強盗「へっ、高速に乗っちまえばこっちのもんだ」 強盗「いくら馬に乗ってるとはいってもさすがに追い付けまい!」 仁美「待て待て待て待てぇーい!」ドドドド 弟分「う、うわああ! 追い付いてきやがったぁ!!」 強盗「な、何だってんだ一体!? もっと飛ばせ!!」 弟分「これでも180km/hくらい出てんですよぉ!」 仁美「丹羽仁美! 推して参るーっ!!」 強盗「チッ……こいつは出来れば使いたくなかったが、仕方ねぇな!」 そう言うと強盗は後部座席からサブマシンガンを取り出した。 慣れた手つきで動作を確認する様子を見るに、どうやら素人ではないらしい。 強盗「てめえに恨みはねえが……死にな!!」 仁美「むっ!!」 強盗は銃を構え仁美に狙いを定めると、躊躇いなく引鉄を引いた。 仁美は銃を向けられている事に気づくと、手に持った長柄を高速で回転させる。 勝利を確信した強盗の予想に反し、撃たれた銃弾は全て弾き落とされてしまった。 仁美「飛び道具とは……卑怯なり!!」 強盗「ばっ、化け物めぇ!」 仁美「冗談! むしろアタシは化け物を狩る側よ!」 そうこうしている内に強盗と仁美の距離はどんどんと縮まり、ついに目と鼻の先にまで近づいた。 仁美「覚悟おぉーっ!!」 仁美は手に持った槍を大上段に振りかぶると、思い切り振り下ろす。 強盗「うわあああぁぁ!」 弟分「ひいいいいぃぃ!」 仁美の槍によって強盗らの乗っていたバンは、真ん中から縦に真っ二つに両断される。 制御を失った車はその場でスリップを起こし、道路脇の防音壁に激突した。 衝撃で中の強盗は気を失ってしまったようだ。 仁美「銀行強盗、討ち取ったりーっ!!」 黒煙を上げる車の傍で、仁美は勝どきを上げるのだった。 気絶した強盗を簀巻きにしてGDFに引き渡した仁美は、帰宅の途についていた。 街中を歩いていると、突然松風が何かに反応を示す。 松風『!? おい、仁美! 俺を外に出せ!』 仁美「エ? いきなり何言ってんの?」 松風『魔族の反応だ! どういうこった、魔王様は人間界にはあまり干渉しないってぇ話だったが』 仁美「魔族? まあいいや」 松風の話を聞いた仁美が槍を振りかぶると、穂先から黒いモヤが現れ馬の形を作った。 仁美「じゃ、案内してよ」 松風『こっちだ』 「んー、思ってたより見つけるのは簡単じゃないか……反応があっても、的外れの小物ばっかりだもんなー」 松風『あいつだ』 松風が反応したのは、人間にしか見えない少女だった。 仁美「ん? 魔族って人間と同じ見た目なの?」 魔族と言われても松風しか知らない仁美が疑問に思うのは当然だ。 松風『いや、そうとは限らねぇんだが……おいアンタ!』 「ん?」 当の少女は松風の念話に反応し振り返った。 やはり普通の人間では無さそうだ。 「柚に何か御用? ……って、シャドウメア!?」 自分を柚と呼んだ少女は松風の正体をも知っているらしかった。 どうやら魔族の一員に間違いないようだ。 松風『やっぱり、アンタ悪魔だったか……その雰囲気は死神か?』 ユズ「んー、昔は死神をやってたこともあったけど、今はちょっと違うかな」 松風『魔王様は人間界への不要な干渉はお許しにならない筈だが、どういうこった?』 ユズ「詳しくは言えないけど、その魔王様の密命を受けてここにいるんだよ」 松風『魔王様から!? どうやら、長い間魔界に帰らねえ間に、色々変わっちまったみてえだな』 ユズ「話が済んだならもう行ってもいい? アタシこれでも忙しいんだよね」 松風『そうつれないこと言うなよぉ! 久々に同郷のモンに会えて嬉しいんだよ』 ユズ「えー?」 松風の発言にユズは思案する。 正直、一秒でも時間が惜しいくらいだが、まだ日は高いので大罪の悪魔連中も現れないだろう。 それなら少しくらいは、この人間界に縛られているらしい魔族に付き合ってやってもいいだろう。 ユズ「じゃあ、どっかで座ろうか……ところで、そちらのあなたは何者?」 松風とユズのやり取りを見ていた仁美は、正体を聞かれて素直に答えた。 仁美「アタシは退魔士の仁美、一応この松風の主」 松風『だから松風って呼ぶな!』 ユズ「退魔士? ……シャドウメアの主?」 ──何処かの公園── ユズと仁美はその辺りの自販機で買ったお茶を飲みながら話し込んでいた。 松風は人目に付きやすいため、再び封じ込められている。 ユズ「ふーん、じゃあ、魔族は敵ってこと?」 仁美「アタシの祖先は魔族と戦ってたみたいだけど、ここ最近は見なくなったって」 仁美「アタシも松風以外の魔族を見たのは柚っちが初めてなんだよね」 ユズ「その割に、アタシを狩ろうとはしないんだね」 ユズ「(ただの人間にやられるとも思わないけど……)」 仁美「まあ、悪さしてないのに退治するのは気が引けるし……」 松風『ちなみに俺は、悪い人間に騙されてこいつの祖先と契約させられる羽目になったんだがな』 二人の話に松風が割って入る。 仁美「なによそれー、あなたが暴れてたからしょうがなく退治したって聞いてるけど?」 松風『人間の方から召喚してきて、んでこっちは契約通りの仕事をしたから代価を求めたら』 松風『「そんなの聞いてなかったー」って……んで退魔士がしゃしゃり出てきて俺のことボコってきてよぉ』 松風『よく悪魔が邪悪だとか言えるわ! お前ら人間の方がよっぽど邪悪だわ!』 仁美「そりゃあなたが代価の事教えないのが悪いんでしょうが!」 仁美「どうせ後になって突然魂寄越せとか言い出したんでしょ」 松風『だって聞かれてねーし』 仁美「人間の取引には説明義務ってのがあるの!」 松風『俺ァ人間じゃねぇよ!』 ユズ「(なんだかんだで仲良いのかな……? 魔族は大抵人間を見下してるものだけど)」 ちょっとした皮肉の応酬を聞きながらユズは思った。 松風『ま、お前が押っ死ねば晴れてこのクソッタレな契約も解消されるワケだがな』 仁美「100年くらい生きてやるから!」 松風『お前みたいな跳ねっ返り娘が退魔士なんて続けてもどうせすぐくたばるのがオチだよ』 仁美「なにをーっ!」 二人が本格的に言い争いを始めようとしていると、何処からともなく悲鳴が聞こえてきた。 カースの反応ではないため、人間の悪人か宇宙犯罪者の類だろう。 仁美「っ! 行くよ! 松風!!」 松風『チッ……しょうがねえな!』 仁美「いきなりで悪いけど、アタシらは行かないと! またね柚っち!」 松風『久しぶりに悪魔と話せて楽しかったよ、機会があればまた会おうぜ!』 ユズ「(魔王様の言う、人間と魔族の共闘か……)」 ユズ「(あの二人を見ていると、それも夢じゃないって……そんな風に思えるな)」 遠のく二人の背中を眺めながら、ユズはそんなことを考えるのだった。
https://w.atwiki.jp/mobamasshare/pages/435.html
名前: ◆UCaKi7reYU[saga] 投稿日:2013/07/24(水) 16 20 20.75 ID 2+Xxjuk50 [2/12] 「よかった…」 憤怒の街の小さなビル、その屋上から下を見ていた愛梨は安堵の息を吐いた。 その視線の先には、生き残りを乗せた装甲車が相葉夕美と安倍菜々、そしてカミカゼの三人によって守られていた所だった。 人知れず街中のカースを撃破し続けていた愛梨だったが、その途中で街を疾走する装甲車を発見。 その進路を邪魔しようとしているカースを倒して、こっそり街の外側まで密かについて行った所で菜々と夕美が来たのであった。 「夕美ちゃん、あんな風に笑うようになったんだ」 切迫した状況にもかかわらず、それでも笑い合ったアイドル達を見つめる。 「…頑張ってね」 そうして、愛梨がその場を立ち去ろうとした時、ふっと視界の端に見覚えのある姿が見えた。 「あれ……みくちゃん…?」 ―――同時刻。 「だあああもうしっつこいにゃ!!」 「ニゲヤガッテエエエエエ!!」 「ウラギリモノガアアアア!!」 小さな通りを疾走するいくつかの影。 その先頭を走るのは、先刻憤怒の街に突入したみく。 そして、その後ろには何体もの狼型カースの群れが迫っていた。 「のあチャンとも離れちゃうし電話は使えないしってかここどこにゃ!?」 ―――突入してしばらくは何事も問題なく突き進んでいた二名だが、途中で大量に固まっているカースに遭遇してしまった。 ―――しかも間が悪い事に上空から憤怒の翼竜によるカース弾と、来た道からもカースの一団が現れたために逃げることも叶わなかった。 ―――仕方なく突破を試みたのだが、気づいたときにはのあの姿はなくみく一人が抜け出していたのだ。 「オオオオオオオオオ!!」 「ニゲンジャネエエエエ!!」 「しかも増えるにゃあああ!!」 とにかく走る走る、しかし追いかける狼を振り切ることは出来ないばかりか騒ぎに呼び寄せられて近くのカースが集まってきていた。 「オラアアアア!!」 「うっさいにゃ!」 真横から飛び出してきた狼をカギ爪で思いっきり叩き落す。 だが、それで一瞬止まってしまったみくに対し背後から数匹飛びかかるが直感で避けてみせた。 「……なぁんか最近、ロクな目にあってない気がするにゃあ」 周りを見れば狼、狼、狼、時々蜥蜴で完全に四方を塞がれた状況であった。 「はぁ……さっさと終わらせてやるにゃ!」 その言葉が終わるか終わらないかの内に、数匹の狼が牙を剥き飛びかかってくる。 それを避け、叩き落とし、切り裂き、時には蹴り飛ばし目まぐるしく動き続ける。 そうしながら少しづつ包囲の外側に動き、脱出も図る。 「こっ……の程度!!なんっともないにゃ!!」 時折爪や牙が肌をかするが、それ以上に倒す。 核に当たらなくても足を切り落とし首を切り落とし胴を切り落とし、とにかく一度に来る攻撃を減らす。 更に横から尻尾を振り回した蜥蜴が襲いかかるが、逆に切断してやる。 ―――ゴガアアアアアアァァァァ……… 「ちょ!?今こっちにくんにゃ!?」 徐々に徐々に数を減らしようやく包囲を破れると思った矢先、上空から翼竜がカース弾を吐き出した。 ―――目標は、どうやらみく。 慌ててその場を離れ、カース弾は狼を数匹巻き込み着弾するがみくは壁際に追い込まれてしまった。 「……ちょっとまずいかにゃあ?」 壁際に追い込まれた事で、これまで通りの縦横無尽に動き回るみく本来の動きが制限される。 それまでずっと、全方位に動き回れるように立ち回っていたから均衡を保つことが出来たわけで、それが出来なくなった以上は多少くらうのは仕方ないとすぐに割り切る。 そして、ならばと逆に自分から飛び込もうと思い、一歩踏み出す。 ―――同時に、突如吹き荒れた風が半数以上を吹き飛ばした。 「これで!」 続いて、凝縮された風の槍が次々と残りのカースを貫き殲滅していく。 「…最後!」 いつの間にか、見慣れた顔を持った人影が現れたと思った時には最後に残った数体のカースが真空の風に切り刻まれていた。 「……え…愛梨チャン?」 「…どうしてここにいるの?」 それは、みくの目的の人物の一人、愛梨であった 「なーんにも言わないで出てった愛梨チャン達には言われたくないにゃ」 「う……」 助けに来たまではいいが、若干言葉につまる愛梨。 ………実際、何も言わずに来たのだから仕方ない。 「でも、なんでここって……あ、まさか」 「里美チャンに問い詰めたにゃ。あんな書置きだけ残していったら気にするなってほうが無理だにゃ」 「やっぱり里美ちゃんかぁ…」 日菜子と愛梨がここにいることは、本人たち以外には『別件』について動いている榊原里美しか知らない。 「……そういえば、みくちゃんだけ?」 「……のあチャンも来てるけど……ちょっとドジってはぐれたにゃ…携帯も繋がらないしどこに行ったかさっぱりにゃ」 「この街だと機械は使えなくなるからね………あれ?」 と、ここで一つの事実に気がつく。 「のあさん大丈夫なの?この街だと機械はダメになるんじゃ…」 みくと一緒に来たという未だ謎の女性、のあ。 そののあの戦い方と言えば、様々な火器や機械仕掛けの装備を召喚して戦うことではなかったか。 「にゃ?別になんともなさそうだったけどにゃ」 「うーん?……ここで考えても仕方ないね、なら一緒にさがそうよ」 「にゃ!……ところで日菜子チャンは一緒じゃないのかにゃ?」 「あー…うん、今は別々で動いてるんだ」 「まぁだろうと思ったにゃ。パパッと見つけてさっさと終わらせようにゃあ……なんか知らないけど、この街には色々ヤバい奴らがたくさん居る気がするにゃ」 顔に渋面を作りながらみくは答える。 実際、逃げ回っている途中でやたらめったら暴れている女の子や、次々と湧いていた蛇の群れ等を目撃しているため少しだけ来たことを後悔していた。 「うん……とりあえず、はぐれた場所まで行ってみようよ」 「そうするのが一番かにゃあ」 そうして二人は、みくがのあと別れた場所まで戻る事にしたのだった。 ―――同じ頃。 「……………」 街中の大通りに面しているビル、その中の一つの屋上にのあはいた。 みくと別れた後、ある程度逃げた所で逃走を諦めてカースを一度全滅させたはいいが連絡がつかない。 少しの間探し回っても見つかる気配は無く、ならばいっそと比較的街を見渡せるビルを登ってきたところであった。 《Weapon:対魔力障壁弾併用アンチマテリアルライフル[亡牙]》 そして、まともに目で探すわけにもいかないので亡牙を召喚し追加装備の狙撃用スコープとついでに同じく長距離狙撃用のロングバレルを装着。 みくと別れた地点を重点的に探していたのだが、なかなか見つからない。 「………きたわね」 一度スコープから目を離し、物陰に身を隠すと頭上を憤怒の翼竜が通り過ぎる。 「……………」 通り過ぎた翼竜を目で追いながら、のあは思案する。 突入してからずっと、あの翼竜はこの街の上空を飛び回りカース弾を吐き出しては人間を襲っているらしかった。 だが、何名かのヒーロー達が突入しているにもかかわらず翼竜はほぼ無傷。 今出している亡牙ならば、あの翼竜に有効打を打てるはず。 しかし、現状それはあの強大な存在と一対一の戦いになるわけで。 「……やめておきましょう」 再び物陰からでて、こんどはさらに広範囲をスコープで探す。 ―――頭の片隅には、かの翼竜を落とす算段を立てながら。 ―――そして、この時のあが真下を見ていれば気づいたであろう。 ―――混沌を宿した少女が、地下鉄の駅構内に下っていく姿を。 続く? ・「愛梨の能力補足・1」 →だいたいは風を操る能力で、風の槍を作ったり真空の刃を作ったり竜巻も作れたりする。 さらにいえば気流や副次的なものとして冷気も操作できるが、最大の特徴は「風との同化」。 テレポートと同じような感覚で移動でき、煙が風に吹かれたように消えては現れる。 さらに物理攻撃無効という一見チートじみたものだが、完全に消える前ならば魔法や魔術など魔力による攻撃で捉えることは可能。 イベント情報 1.愛梨とみくが合流しました! 2.スナイパーのあさんが出現しました、屋外ならば強力な援護射撃が期待できます。 3.日菜子がまた地下に潜ったようです、目的は蛇龍の出現を止める事だと思われます。
https://w.atwiki.jp/mobamasshare/pages/95.html
職業 記憶喪失者、料理担当 属性(ヒーローor悪役など) ??? 能力 転送による各種武装の召喚 詳細説明 自身の名前と能力以外の全てを忘れているいわゆる記憶喪失である謎の女性。 一般常識等は覚えているが、表情に乏しく言動がわりと難解だったりする上、時折斜め上の結論にたどり着くこともある。 能力についても謎であり、何もない空間から各種装備を呼び出せるということ以外は自分でもよく分かっていない。 更に、その装備にしても使い方はわかるが何があるかは曖昧で、時折何かの条件がクリアされたかのように思い出す時がある。 記憶は無いが知識は有るらしく、どんな事も並以上にこなせる。 現在日菜子の家に居候中。 →料理担当になった。 現在解放されている武装(ご自由に追加可能) 「Weapon:ヒヒイロカネ製対魔ブレード」 →ヒヒイロカネ製の大型ブレード。 魔力関連のモノに対して絶大な威力を誇る。 「Leg:クイック・ホイールローラー」 →脚部装着型のアーマー。 高出力のローラーが搭載されており地上ではかなりの機動性を誇る。 「Weapon:カートリッジ式インパクトマグナム」 →カートリッジ式のマグナム。 着弾時の衝撃によるダメージに特化した銃。 「Weapon:高収束型デュアルマシンガン」 →二丁一対のマシンガン。 弾丸の収束性が高く威力もあるが弾消費が激しい。 「Leg:特殊機動装甲[白兎]」 →跳躍力と瞬発力を重視した脚部装甲。 軽く地面を蹴っただけで1から2メートル程ジャンプでき、使いこなせば立体的な戦い方ができる。 「Weapon:コロナ・グレネードランチャー」 →小型の灰色のグレネードランチャー。 弾数は12と少ないが取り回しに優れ、並のカースなら三発程度で塵になる威力。 「Weapon:対魔翌力障壁弾併用アンチマテリアルライフル[亡牙]」 →重量はあるが、圧倒的な威力と通常弾のほかにバリア等を破壊・貫通できる計三種類の弾丸を使い分けらる強力な武器。 ただし、威力がありすぎるため射線上には特に注意が必要なのと、ある程度の機動力の低下は避けられないため状況を選ぶ。 「Weapon:ミスリル鋼芯使用炸薬式パイルバンカー[憐骸]」 →魔翌力を遮断する性質のある、現代技術では生成するのが困難なミスリル銀を杭に使用した炸薬式の赤い流線型のパイルバンカー。 それなりの重量もあるが、直撃した時の威力は計り知れない。 また、かなり頑丈で盾としても使える。 「Weapon ピルム・アサルトライフル」 →バランスよく、尚且つ高水準に性能が纏め上げられた黒いアサルトライフル。 状況を問わず使い勝手が良いため、目まぐるしく状況が変わる戦場でも安心して使える。 《Arm ブレード内蔵ミスリル・ガントレット》 魔力耐性を持つミスリル銀を使い、大型ナイフほどのブレードを収納しているガントレット。 防御にも攻撃にも使える装備ではあるが、精密さを求められる銃器にとは少々相性が悪い。 《back pack:背部装備式二連装バズーカ〔激柱〕》 背中に背負うタイプのバズーカ。ある程度発射方向を変更でき、あらゆるサイズの敵に使いやすい。 腕が自由になるので何かと便利だったりする。 関連アイドル 喜多日菜子(同居人) 前川みく(同居人) 十時愛梨(友人) 榊原里美(友人) 海老原菜帆(ベルセブブ)(友人) 北条加蓮(友人) 関連設定 無し
https://w.atwiki.jp/mobamasshare/pages/36.html
概要 公式的に悪と戦うアイドルヒーロー達を纏める組織。 「・・・ヒロインでしょ?」との質問には「最初のころは男性アイドルが多かったので・・・」との事。 所属アイドルには携帯端末が配られており、お互いの位置がわかるようになっている。 カースや、常習犯な悪役達が現れると連絡が入り、それを退治することを一種のパフォーマンスとしている。 その関係上、『ネバーディスペア』などの秘密裏に行動するヒーロー達を上層部は「パフォーマンスの邪魔になる」として目の敵にしている面もある。 一部の人間からは批判があるそうだが・・・今のところ死者はいないようだ。 もちろん、アイドルでもこのチームに入っていない子もいる。 また、色欲のカースとの戦闘は放送コードに引っかかるため撮影が行われない。 関連アイドル 安部菜々(組織に所属) 相葉夕実(同上) 向井拓海(同上) 原田美世(同上) 的場梨沙(同上) 斉藤洋子(同上) シロクマP(プロデューサー) パップ(同上) エボニーコロモ(黒衣P)(同上)
https://w.atwiki.jp/mobamasshare/pages/97.html
職業 元トップアイドル、大学生 属性(ヒーローor悪役など) 人間? 能力 「風」の操作 詳細説明 現役の女子大生であり、日菜子の友人。 性格はおっとりしているが、突然居なくなったり、かと思えばふらりと現れたりと謎が多い。 また、「黄衣の王」と呼ばれる謎の存在と共生状態にあるらしく、自身の能力はその影響であるという。 いつも黄色い薄手のロングコートを持ち歩いているが、着てもすぐ脱ぐ事が多い。 突如姿を消した、元トップアイドルでもある。 能力については、文字通り風を操る能力で、風の槍を作ったり真空の刃を作ったり竜巻も作れたりする。 さらにいえば気流や副次的なものとして冷気も操作できるが、最大の特徴は「風との同化」。 テレポートと同じような感覚で移動でき、煙が風に吹かれたように消えては現れる。 さらに物理攻撃無効という一見チートじみたものだが、完全に消える前ならば魔法や魔術など魔力による攻撃で捉えることは可能。 関連アイドル 喜多日菜子(同類) 榊原里美(同類) 前川みく(友人) 高峯のあ(友人) 関連設定 無し
https://w.atwiki.jp/mobamasshare/pages/308.html
職業 『家畜派』の頭首 属性 バカ将軍 能力 吸血鬼全般の能力 詳細説明 キヨミの父親で『家畜派』の頭首をしている。 人間に対してかなり見下した見方をしており今の腑抜けきった吸血鬼界を正すために日夜活動している。 ただ彼の出す作戦は大抵机上の空論であるため失敗して大損害を受ける事が多い。 現在は『家畜派』最強の兵『紅月の騎士団』を人間界に派遣して体制を立て直そうと計画している。 関連アイドル 冴島清美 関連設定 吸血鬼