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>''" ̄~''< ,イ ` く / ヽ / , ィ ニニ ト 、 ヽ / ィ.。s≦ニ∩ニ≧s 。ト、 \ { Yr≦.ニニニニニ⊂ ⊃ニニニニ≧o、ト、 ヽ ヘ ',',ニニニニニニニニ∪ニニニニニニニニリ/ / ゝ0,-=ニニ三三三三三三三ニ=-// ./ ∧.ニ三三三三三三三三三ニア/マヘ ,{ 寸三≧x_',. { /斗=三ア ', ハ 从 . {杙心゙从 乂 /ィ炒¨7' } / } / 从 ゝ.`¨¨ ゝ-ヽヽ´¨¨`.ノ ,イソ| / }ゝゝ-≧ . } 爻イ | ', ,' | |', /l. | ', / /. | |,ム、  ̄- ̄ ,イミ| │ V ./ /. ,イ. | |/゙ }` .、 ,.イ{. | | ', ∨ ァ=ミ-彡 //| | ノ ≧≦ {. | |、 ',`<ァ'⌒ヽ . ァ´─、ゝ-=≦ ノ/| | /⌒>⌒ヽ .| |ハゝ`‐'゙ __ -‐ヽ、_ ,'. ヽ`¨¨///| | z‐ゝ/´,__>、_ヽ)| |/∧  ̄. /. Y {. \. \//| ,イニ{ ゝ‐'", -==、__ヽ. ヽ_|///ハ / } } `‐、. 'ニニニ.ム と,, イ`ヽ ¨ /ム//_//. } . / Yニニニニニ心、__.ィ ⌒ヽ‐' _,,イニニ心、} ,イ ,'∨ / ╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋ 名前:エスデス 性別:女性 【基礎ステータス】 肉体:110(120) 精神:100(100) 知性:25(25) 話術:02(02) 器用:12(12) 魅力:01(01) 芸術:03(03) 犯罪:83(83) 【肉体スキル】 戦闘(Lv.15/成功率+150%):戦闘において勝利しやすい 破壊(Lv.10/成功率+100%):対象の物を破壊する。ただしあまりにも頑丈なものは不可能。 【精神スキル】 恋する乙女(Lv.MAX):あらゆる精神攻撃に耐える。ただし相手が意中の男性の時のみ肉体と精神が0になる。 【犯罪スキル】 調教(Lv.10/成功率+100%):相手を屈服させ、奴隷としての自覚を持たせる 虐殺(Lv.10/成功率+100%):肉体50以下のものを纏めて殺害する事が出来る 拷問(Lv.8/成功率+80%):相手を痛めつけ、欲しい情報を獲得する。肉体の低い相手だと殺してしまう可能性もある。 【特殊スキル】 摩訶鉢特摩(Lv.MAX):1日1回のみ使用可能。対象の肉体・知性・器用スキルを発動不可にする。 一目惚れ(Lv.MAX):男性と出会った際に判定。5%の確率で一目惚れする。 1度成功した後、このスキルは消去される。 【所有アイテム】 魔神顕現・デモンズエキス(肉体+10)
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僕の考えたトレーナー イ >s。 / r=========r。 \ 〈 i!´三三三三三三`ヽ 〉 ∧ i!三三三三三三三ソ / ∧人============// リ弋三三三三三三ンY ,'Y >s。三三三イ´ i! //{ 〈 ノ / / 八 // \__ゝ ̄ ̄ ∠.-イ´i ∧ / / i { \ - ‐ / i i ∧ ∧ ゝ‐‐‐-s i ソイトs>_<iゝ。i i ∧ ∧ ////>s。`∨/`ヽト----イ \∨ゝ__∧. ト。 {/////////>s。ニニゝ`ヽ ゝ-‐\, ∨ ̄¨`Y\ 〈/////////////`ヽニニ\ゝイ ハ ∨ i i! \ イゝ///////// ̄ ̄ヽ〉ニニ\ i /=ハ ∨! ¨`Y \ イ \////// i∨‐-=<ゝi_イ/_, i i 〈ニニ7、 イ / . `ヽ</ y i i! ト。ヽ ソ iゝ∨j・`ヽ ,イニオ \ ,イ / / /ii .i i!._j 弋ヽ / ヽ ∨ ̄ YYニニ〈 \ ,イ / し' ii_j i ,>`′ i i! リ }ニニリ\ \ ,イ / .弋ゝ' ¨¨´ 孑 ゝ ゝ。___ン/iニニン. \ \ ,イ / / `‐----‐´ `ト。___/-‐//ハ \ \ イ / / ∧ ∧ ● ●i i//////ハ \ \ ,イ / ∧ ∧ i i∨////ハ \ \ , ' / ヽ i ∧∧∨////ハ .\ \ ,イ / i ハ● .__●〉 」_∨///ハ \ \ イ / //≧s。i___ン j//i___「三∨////∧ .\ \ , ' / ト=ニ三三三≧-r/////ソ∨ニ」/////∧ \ \ , / ,イ `¨i‐┴┘゛`Y/ソ´ リト`ヽ/////ハ .\ \ / / ,イ i ●  ̄ /●i ∨////ハ \ \/ / / i i ∨////i \ \ 【名前】エスデス(AA出典:『アカメが斬る!』より「エスデス」) 【トレーナーステータス】 指示:B= 高水準の指示力。 育成:E+= 極めて低い育成力。「氷」タイプに限り平均的な育成を施せる。 統率:B-= 高水準の統率力。『絆』を結ぶ事が出来ない。 能力:AA-= 高ランクの「冷気」の異能を持つ。 【固有ポテンシャル】 『凍てつく魔血』… エスデス固有ポテンシャル。 「氷」タイプの味方が場に出た時、 味方を「冷却」状態にし「特防」を上げる事が出来る。 『凍てつく世界』… エスデス固有ポテンシャル。 1試合1回。 5Tの間、全体の場に《 極寒地獄/マカハドマ 》を展開する。 《 極寒地獄/マカハドマ 》 フィールド効果。 「氷」タイプのポケモンが先に行動する。 【サポーター】 i(、 '、ム、_. `ト、 _/ `ー‐ヽ ヽ)ノ_ ,.-=´ ヽ / / i ヽ、_ ,.ィ ,,, ≠ /{ ヽ\{ ,ィ´ / / -=彡 イ ', } ヽ /´ / ァ,ハ { /,' /.! /} , 、 / } {' ./ /_l / { /.,' /} ハ ,イ { { /`マ'''‐', /,イ /フ'-''''"', ヽ { ァ、 z≦芯ミ. ハ! .{,' 筏示ミ}イ / } / ∨ハ 〈 ,'{ _,,ィ ≠ /i,イ ゝゞヘ{` 〈 l  ̄ ノ/イ / ,ノ ヽ、ト ',! 丶 /イ !/イ/! ゝ! 、 /′ 'ノ ハ{ ', ` ̄¨¨''''─' ,イ ノ ',ヽ /!‐く ',.ヘ ,イ /ィ}ニ} ,イl', ヘ、 ,イ/ ////ハ< 〈 ', ', `"''─くィ //////ヘ//≫ /ハ ヽ,_,,,..イ /////// ハ/////≫ ≪///.} ヘ,ヘ /////////ハ/////// ≪/////// } 〈 、 /.∧///////ハ////// ≪////////////ハ 〉'ヽイ У////ヽ777777///// /////////////////.ハ ,' } /////////\//////// 【名前】スティーブン・A・スターフェイズ(AA出典:『血界戦線』より「スティーブン・A・スターフェイズ」) 統率:A+= 卓越した統率力。追加任命は『スカウター』。 【サポート効果】 『血の気も凍る冷血漢』… スティーブン・A・スターフェイズのサポート効果。 相手が「凍り」状態の時、相手の体力が回復しなくなる。 【フィールド効果】 ◆《 キッサキジム・試される大地 》 キッサキジムフィールド効果。 任意交代以外で場に出た「氷」タイプ以外のポケモンの「速」を下げる。 【手持ちのポケモン】 ______\ /) _/_ァ'"~~"''乂__ -=\ //ュ/ノ // 〈 / )、 乂 -=ニ\ 「(/ / ニ⊃ \=- _ \ ( /___{八 /rテ ト ノ、 -=ニニ|ノ〈 ノ - _ \ニ=- /| \=- _ ⌒7 rテ, | |ノ / -=ニ|{ノ(匕 ) \二二=- _ -= || ト、 \ニ- / 人 r | 人 / \_|l\\⌒) \ニニニニニ- _ 〈∨ 〉---------- \( /__个 ‐i ∥/ ̄ / / \L ( \ \ニニニニニ- _ ) へ、 (\ __\__/>--| , / ̄ ̄\ / ̄\\ \ニニニニニ- r-/ tッ\) / . ∨ /⌒ヽ/⌒\j / / | \ , \\ \ニニニニニ- 人 tッ。 〔_/ | | 人 人 ノ/ノ | \ / / |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(ー――彡⌒V / | Y ̄ ̄У∨' |=- \___/ | ⊂二ニ=-- ∨ . , /∥o o ∥ | |ニニ=- _/ | / /爻 _)____∧ / / , ∥o o ∥ | ∧ニニニ| / / _ /Y⌒) ⌒ | |( ヽ / //\__/ \ // -==ニニ|| / / -==- _///爪/⌒ヽ 〕/__r‐<⌒\  ̄\ \ / ̄ ̄ ̄ / / ________ -=人 ( \_/ _ノ ̄人 ̄ \ ⌒⌒\__\_ | , / / -=ニニニニニニニニ\ ̄| ̄ \__/ /_㍉\ /\__/  ̄ ̄\ 乂 |_ /_/ -=ニニニニニニニ\___/ / 〕 ).\_/__/___| |  ̄ ̄\ -=ニニニニニニニ\ / 〕(_ -= / / \ | ----- _ -=ニニニニニ=- 〈 - /ー┐ /  ̄ ̄ | -=ニニニニ- _ -=-  ̄ ̄ \ \ /⌒)_ 〉 / | \ニニニニニ- _ / \ \ / ) /| | \ニニニニニ-_ ____ / \ / / | \ニニニニ=-_ -=====- / /\ / / | | \ニニニニ=-_ / / / ,  ̄ 〕 /| /  ̄ ̄ ̄ ̄ / / / / 〔 八 _ -=- _ _ / / / \__〕 )_ -=ニニニ=- _ -=ニ二| /二=- / ノ -=ニニニニニニ=-〉 【名前】エミリア(AA出典:『Re:ゼロから始める異世界生活』より「エミリア」) 【タイプ】こおり/フェアリー 【特性】まほうつかい… 自身の「特攻」の種族値を「AA+」にする。 【もちもの】 【技x5:ふぶき、ムーンフォース、だいちのちから、キングシールド、れいきゃく】 こうげき:C ぼうぎょ:D とくこう:AA+ とくぼう:B すばやさ:D 【ポテンシャル】 『不動のエース』… 「ここぞ!」という時、全能力値が上昇し、技のクリティカル率が上がる。 『固有種』… 「エミリア」種がこの個体だけのため『オールドタイプ』を無効化する。 『氷妖精の魔法』… 自身の「特防」が上がった時、中確率で相手を「冬眠」状態にする。 『氷妖精の詠唱』… 自身の「特防」が上がった時、中確率で自身の「特攻」を上げる。 『氷妖精の勝鬨』… 相手を倒した時、自身の体力を1/2回復する。 『パック』… 相手の技の「おいうち」効果を受けない。 『後の先』… 相手が自身より先に行動した時、稀に相手より先に行動することが出来る。 『対鋼回避』… 敵陣に「鋼」ポケモンがいる時、相手の「鋼」技の命中率を低下(0.85倍)させる。 『対鋼耐性』… 敵陣に「鋼」ポケモンがいる時、相手の「鋼」技のダメージを緩和(0.67倍)する。 『対鋼反撃』… 敵陣に「鋼」ポケモンがいる時、低確率で一番最後に追加行動を得る。 『気合い』… 稀に気合いで相手の攻撃を耐える。 残り体力が多いと発動しにくい。 『カウントアーツ』… 「ここぞ!」という時、自身の「避」を強化(1.33倍)する。 『キラー』がいると発動しない。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz 『凍え悴む絶氷の魔法』… エミリア専用ポテンシャル。 1/試/先行 相手ポケモンの「まもる」等の技、特性、 相手ポケモンと相手トレーナーの防護ポテンシャルを無効化する。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz |∧ |/∧ // ___ |//∧ / /  ̄`ヽ ヽ |///∧. _/´ ̄`ヽ. / / / .| |////∧_/ | ∨ ̄ ̄/ / _ .-〈 l |三三三/__| ∨ / /..、 / l__..... ̄ヘ/ / / / l /. / ヽ `-lア`ー、__l|__ | ./ l / . / ̄l / / ̄ ̄ ̄ ̄\_r≦二二|\ ̄l /// ̄l | \. / l /.................../ ̄//|。 l { ○ \l\_`ー、_l / \ / l /.........───‐l .l ヽ‐l 乂_`ー- / O O`ヽ| _ -──- _  ̄ | l | /..............` < l .l |゚ l. ヘ───r‐-= _0} |´ __ \ | l / /......................| ` <l \  ̄ ヘ ヘ .l l /l O / ヽ γ=、ヘl-、 / /........................|_ .-‐\_\_/ヘ/l乂_ノ l / 弋__{ }_l ∨ } / /..........................// ̄ ̄\\ {\ l {. / ヘ /_ ミ }/ / /......................_ < ̄`丶 l`ー\ マ .\ / 乂/-、/_.Y- l‐-、ヽl_ノ //´ ̄ /..............._ < / _/l l__/´ ヽー  ̄l \ | | | | /_ノl..\-=≦..././. {\........./ /__/- ヽ l/_ノ|/l-| l ̄ヘ \| |. /|. /| /_/...._ノ..l...//.../ ∨ \...|-イ ヽ_r-、l / ̄/ ̄l l {\\__l |/.|/ .|/ .|/ .\...ー─....// ∨ ー- /_l /ノ/ /....../l l 廴ノ\ l\ / 、  ̄ ー- \_ ̄ ∨ /`┘ /...../ l l__ 〈_ヽ l.....  ̄ ‐`丶、 `ー-、/  ̄ ̄ ̄ |ヽ/./ ヽ_|__〉 〈__| l _ -  ̄ ̄ ̄`丶、__| | _ -─‐- _ ∨__〉 l | / l l__/ / l | ヽ_∨ l | ./ / _ < / | / ∨__|_l/_/ _ < / |/ ̄`ヽ./ `ヽ / | 廴_ < > ´ {/ ̄`ヽ/l } / \_ > ´ | ノ | / ̄ 【名前】メビウス(AA出典:『遊戯王ARC-V』より「凍氷帝メビウス」) 【タイプ】こおり 【特性】ゆきふらし… 場に出た時、5Tの間天候を「霰」に変化させる。 【もちもの】 【技x6:ふぶき、つららおとし、インファイト、じしん、まきびし、ちょうはつ】 こうげき:B ぼうぎょ:B とくこう:B とくぼう:B すばやさ:B 【ポテンシャル】 『怒髪天』… 先発で場に出ると、1ターンの間自身の技のダメージが2倍になる。 『凍氷帝の凍爪』… 天候が「霰」の時、自身の「氷」技が急所に当たりやすくなる。(C+2) 『凍氷帝の甲冑』… 天候が「霰」の時、相手の技が急所に当たらなくなる。 『凍氷帝の奉還』… 天候が「霰」の時、場に出たT終了時に味方と任意交代する事が出来る。 『デュエルモンスター』… 自身(相手)が攻撃を行っていない時、相手(自身)の技のダメージを緩和(強化)する。(0.9倍/1.1倍) 『後の先』… 相手が自身より先に行動した時、稀に相手より先に行動することが出来る。 『対岩回避』… 敵陣に「岩」ポケモンがいる時、相手の「岩」技の命中率を低下(0.85倍)させる。 『対岩耐性』… 敵陣に「岩」ポケモンがいる時、相手の「岩」技のダメージを緩和(0.67倍)する。 『対岩反撃』… 敵陣に「岩」ポケモンがいる時、低確率で一番最後に追加行動を得る。 『ド根性』… 中確率で相手の攻撃以外のダメージを無視する。 『スターター』… 『先発』が発動した時、自身の全能力値を強化(1.05倍)する。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz 『厳しく恐ろしき冬将軍』… メビウス専用ポテンシャル。 相手の「天候:霰」のダメージ量が増加する。(1/16 → 1/8) 相手の「天候:霰」のダメージを無視できなくなる。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz / ヽ / } ___ ___ / r'{<ニ,=- 、 /´ } Y r > ´___ー‐ ' 丶 / } ,.......-=x } j/,.. ´ `丶 、 ,イ { r ' { ヽ く'/ト、 , イ \ ヽ/ }. { { ,. -‐..┴ ∨ ヒ/ f´ .| ヽ } } .{ 乂 { __, ,イ |\ 乂__j } , ヽ ヽ ヾ ー< / l ! {/` { ―---ァ j / 〉 ) ( `<__/' 从 .、 ' / | { く {´ ー<_____〉 \___ ノ l { /' ∨ 乂 乂__>'´ヽ 〉'´ 、 / \___ ノ / ____ ー──一 ' _\ ´ / / /\ / \ }.、 ̄` { /./ \ ' \/ \ 、 ´ \ ` ー- _ /⌒`ヽ /  ̄`ヽ } /⌒ヽ `ヽ / \ ! { } }ー、 / ノ ヽ }`)、 ノ ∨ } }/ヾ >'´ノ \ ー' ー ' ∨ } { }/`ヽ´ }`ヽ ヽ ヽ ∨/ (ー―' } } } / /´⌒` } 乂__jー ' { / / ゝ____/ 【名前】ジャアクフロスト(AA出典:『女神転生シリーズ』より「ジャアクフロスト」) 【タイプ】こおり/あく 【特性】あくまのて… 体力が満タンの時、必ず耐える。「直接技」が相手の「まもる」等を貫通する。 【もちもの】 【技x4:れいとうパンチ、はたきおとす、じゃれつく、つぶらなひとみ】 こうげき:AA- ぼうぎょ:B- とくこう:B- とくぼう:B- すばやさ:B- 【ポテンシャル】 『エースキラーα』… 『エース』に与えるダメージを強化(1.5倍)する。 『エース』の「防/特防」の上昇(強化)を無視する。 『邪悪雪精の邪悪』… 自身の「悪」技に「氷」タイプを付与する。 有利な相性で判定する。 『邪悪雪精の厳冬』… 自身の「氷」技が相手の防護ポテンシャルを無視する。 『邪悪雪精の召喚』… 味方と交代して場に出た時、自身の任意の能力を上げる。 『マハタルカオート』… 自身の「攻」の種族値がトレーナーの「能力」と同ランクになる。 『対の先』… 相手の「すばやさ」の種族値が自分と同ランクの時、中確率で自身の技の優先度を+1する。 『対闘回避』… 敵陣に「闘」ポケモンがいる時、相手の「闘」技の命中率を低下(0.85倍)させる。 『対闘耐性』… 敵陣に「闘」ポケモンがいる時、相手の「闘」技のダメージを緩和(0.67倍)する。 『対闘迫撃』… 敵陣に「闘」ポケモンがいる時、低確率で自身の技のダメージが2倍になる。 『戦闘続行』… 低確率で相手の技のダメージを自身の行動後に持ち越す。 『チャレンジ』… 敵陣に『エース』がいる時場に出ると、T終了時まで自身の技の優先度を+1する事が出来る。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz 『雪礫弾ける雪合戦』… ジャアクフロスト専用ポテンシャル。 1/試/先行 自身の技に「おいうち」効果を付与し、相手に「必中」させる。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz ハ ∧ -‐‐-/ | .′゚。 ′ `丶 / 〉 \ } {__/ | __ /.} / | | _」/_ 〈⌒ /....} ′ / ノ _ハ ´ 厶. . ゚。 /.......} | / // } |r( V . ........... } | . . ノイ / .厶 } |り { ハ| /............ } |. . . . . . . .| ∧/X(__ Иノ '' 、V /....................} 丿ヘ . ./. . ._」 / 代..り } /..........................} ∨| {八И ''' , ′ / ..............................} 人 { 〕iト--ヘ、 .......................................ノ \〉 _」L. . . . . ≧=r‐--‐く /∨〉.../〉 ............./ . ´ . . . . . . . . . /. . . . . .゚。 / 〈/ く__/〈./ / . . .] . . . ]. . . /. .]. . .]. . . .| / /. .} . . .]. . . . ]. . ./. . .]. . .]. . . .| / / /.. ..} . . .] . . . .].. .′ . ]. . .]. . . .. .′ . . . } . . ] . . . ]. . }. .. .]. . .] . . / { / . . . }. . . ..]. . . ] . .} . . ]. . .] . ∧ | { /.. . .. ..}. . . . ]. . . ] . }.. ....]. . .]. .′゚。. | { /. . . . . .}. . . . ] . . .] . .}. . . ]. . .]_」. . . .. ! 、 / . . . . . / . . . . ]. . . ] . .}. . . ]. . .]{ . . . .}. ‘. \ /. . . . .r‐′. . . .丿. .丿. .}. . . .]. . .]{____.ノ \ \ r‐--‐ ⌒¬-ヘ、厂 ̄ミiト. /. ./. . . } . . . ]. . .]{ \ ` L.-‐‐-ミ. .[. . .[ . . . . } . . . ]. . .]{ 【名前】ニッカ・エドワーディン・カタヤイネン(AA出典:『ストライクウィッチーズ』より「ニッカ・エドワーディン・カタヤイネン」) 【タイプ】こおり/エスパー 【特性】さいせいりょく… 味方と交代する時、自身の体力を1/3回復する。 【もちもの】 【技x5:れいとうビーム、サイコキネシス、こうそくスピン、フェザーダンス、ふきとばし】 こうげき:E ぼうぎょ:E+ とくこう:B- とくぼう:C+ すばやさ:A 【ポテンシャル】 『エースアシストβ』… 場を離れる時、味方『エース』が受けるダメージをターン終了時まで半減する。 『雪鼬の魔法』… 「小さな」以下のダメージを受けた時、自身の体力を1/4回復する。 『雪鼬の悪運』… 「特大」以上のダメージを受けた時、必ず耐える。 『雪鼬の旋回』… 場に出て2T目のT終了時、味方と任意交代する事が出来る。 『メッサーシャルフ』… 自身の「速」の種族値を「A」まで上げる。 宙に浮かび上がる。 『先の先』… 相手が優先度+1以上の技を使用した時、低確率で先に行動する。 『対炎回避』… 敵陣に「炎」ポケモンがいる時、相手の「炎」技の命中率を低下(0.85倍)させる。 『対炎耐性』… 敵陣に「炎」ポケモンがいる時、相手の「炎」技のダメージを緩和(0.67倍)する。 『対炎反撃』… 敵陣に「炎」ポケモンがいる時、低確率で一番最後に追加行動を得る。 『ド根性』… 中確率で相手の攻撃以外のダメージを無視する。 『リターンヒール』… 味方と任意交代する時、中確率で味方の体力を1/4回復する。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz 『悪運強いカタネイヤン』… ニッカ・エドワーディン・カタヤイネン専用ポテンシャル。 『アシスト』に任命されている時、自身の『リターンヒール』が必ず発動する。 『リターンヒール』の発動時、味方の状態異常を治癒する。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz _ -=====ァ _ -ニ .ノ__/ 〈、 、丶` _ -=ニ⌒/ マ`、 __ __./ ./ニニ\イ __ マ / _人。s≦ / _ -=ニ〈ニニニY⌒ _ ____ ∨/,マ∧ ィ( //^\ /_ -ニ 〉 〉ニニ={i i i i i i i ≧s。 .ィ( ノ\ ∨/ 〉 〔/ \ / /乂___ノ ⌒Y /_ ̄ ̄ 〉 /_ /⌒ _ ‐=ニ /i i}h、 / / /⌒ 。s≦人rく ≧s。 _ .八__ /ィ少/___/ /i i / ≧=‐ 彡/ 〈-_/(-_ ≧s。⌒¨¨¨.Yノ}(_-〈\ /⌒人 \ ./i i / _ -=ニ/ / Y / ヽ〉-/ \ ̄ ̄‐人\ノ .\ <く _/⌒ニ=‐‐‐〈⌒¨¨¨´⌒\ /ヽ___/ / .__ .7/ /=〈 / 〉-_/^Y \〉⌒¨´ L_、丶` / \Yヽi i i i / / ./ニ} ′/``~}../ /_-〈 .i| // \⌒¨¨¨¨¨//i i i }‐‐く / Lノ/ }h、 | /─‐‐Y...八/ ≧=‐ イ‐‐イ「__/^/ .__/ 〈/ \__.|/_____',/イ 、 /i i // 」 / /i/ . .j| /\、 \ \ 。s≦ /// / 〈 〈i ′ i| ./\| j|‘``~、、 〉 〉 __ -ニ ./ // /⌒¨¨¨¨¨|ニ=‐=ニニニニ=! i| ∧. 、ノ ⌒ニ=- _ _-_-_-〕 / .. / // /_ -=ニ二 |ニニニ.j|ニニニニ{/\ `、\ ノ / / /_-_-/-_/、____⌒´ニニ=‐ 〉 { ‐ニニi|ニニニ/\ \〉 ≧=‐‐ ‐=≦ /⌒乂-_-/-_/ニニニニニニニ=‐ "´ // 人 ‐=八ニニニニニ|ニ/⌒Y ///⌒\___/ニニニニニニニニ/ / / \\ニ\ニニニ/ | | ./´/ / /⌒\=‐───=ニ``~、、___.ハ ⌒¨¨ニ=‐彡{ 」 | 〈⌒〈/ ``~、、 ィ(ニニ/ ノ 〈 〈⌒人⌒\ ノ 【名前】フェンリー・ルナエッジ(AA出典:『ロックマンゼロ』より「フェンリー・ルナエッジ」) 【タイプ】こおり/かくとう 【特性】きかいのからだ… 自身のタイプに「鋼」を追加する。 相手の技が急所に当たらなくなる。 【もちもの】 【技x6:こおりのキバ、インファイト、スチールソード、とんぼがえり、つきのひかり、とおぼえ】 こうげき:B+ ぼうぎょ:B+ とくこう:C+ とくぼう:E+ すばやさ:A+ 【ポテンシャル】 『スカウター』… 場にいる限り、トレーナーの指示の前に相手のデータを解析する事が出来る。 『変種』… 原種である「メタルガルルモン」種とは異なる生態を持つ。 『オールドタイプ』を無効化する。 『凍月軍狼の機動』… 敵陣にデータ解析済みの相手がいる時、自身の「速」を強化(1.33倍)する。 『凍月軍狼の氷牙』… 敵陣にデータ解析済みの相手がいる時、自身の「氷」技が相手の「まもる」等の技を貫通する。 『凍月軍狼の月光』… 技「つきのひかり」で体力を回復した時、自身の「攻」がぐーんと上がる。 『レプリロイド』… 自身の状態異常による能力低下を無効化する。 『先の先』… 相手が優先度+1以上の技を使用した時、低確率で先に行動する。 『対炎回避』… 敵陣に「炎」ポケモンがいる時、相手の「炎」技の命中率を低下(0.85倍)させる。 『対炎耐性』… 敵陣に「炎」ポケモンがいる時、相手の「炎」技のダメージを緩和(0.67倍)する。 『対炎狙撃』… 敵陣に「炎」ポケモンがいる時、低確率で自身の技が「必中」する。 『ド根性』… 中確率で相手の攻撃以外のダメージを無視する。 『タクティスコープ』… 敵陣にデータ解析済みの相手がいる時、自身の「避/命中」を強化(1.1倍)する。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz 『月影に吠える軍狼』… フェンリー・ルナエッジ専用ポテンシャル。 相手を倒した時、一番最後に「つきのひかり」による追加行動を得る。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz ___ 〃ヽ / __ノ ∥⌒', /ヽ / //⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄) /\ ∥{ { /} } _____ __ -‐  ̄⌒ / / __\ i{人__ハ ' } }, '´ } }/⌒ ゚ _ -‐ ´ / { ハ j{__ 人__/_ /{___ノ }{⌒ ̄〉 , ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ { /}ーrぅ}ア''“¨¨¨く⌒>_、7 /⌒}) }{_/ / /}/ / ⌒〉 ∨ ( / }⌒', / / / ´ / ,'  ̄ /', , l ′ / / / /^, { [ ] |_ノ / / { / ィ / l___ ,__/ / / /__ / 「 ̄ ̄ ̄⌒\ /「 ', / / /^「 / {__ ̄⌒\ 、 、 /\j ', / / /} l ′ 「 ̄ ア〈⌒`丶、 〉 ', ', ' ' fリ // , /、\', ,‐- ', /} { {/アィ7 '/^\ 、 ', ', ', _ -‐  ̄ ̄ ‐- _ {_ イ_/〈7 ∧ } 、\、 __ノ ', / /⌒ Yア , } ノ ∧ マ{ ̄⌒\ } , /  ̄ ̄⌒ト V / jイ / ', { ', }\ / \ __ ノ ', ' ,′ , ', ', } ,\__、 イ /⌒\ , / / { 、 \ ∧ /_ / ≧=―――=7''´ / / ー ' ', 、 ー/⌒\ /⌒ア ∧ / _ イ⌒\ / ', \___{ V_ く , 「ヽ  ̄ ̄ , /⌒ \ /{ } 、 /ヽノ_ノ { ,′ ≧==≦⌒ { / ≧=‐=≦ {__/ {__/ 【名前】オーレクス(AA出典:『創作ポケモン』より「オーレクス」) 【タイプ】こおり/ドラゴン 【特性】あついしぼう… 「炎」「氷」技のダメージを半減する。 【もちもの】 【技x5:こごえるかぜ、りゅうせいぐん、なみのり、とうみん、ねむる】 こうげき:C+ ぼうぎょ:AA- とくこう:A- とくぼう:C+ すばやさ:D 【ポテンシャル】 『雪山のヌシ』… 「氷」技で受けるダメージを半減する。 『氷鯨竜の厚皮』… 自身が「冷却」状態の時、相手の技のダメージを半減する。 『氷鯨竜の凍皮』… 自身が「冷却」状態の時、相手の攻撃を受けると中確率で相手を「凍り」状態にする。 『氷鯨竜の潜水』… 自身が「冷却」状態の時、相手の攻撃を受けると味方と任意交代する事が出来る。 『18/DRAGONS』… 相手の「龍」技を低確率で回避する。 『後の先』… 相手が自身より先に行動した時、稀に相手より先に行動することが出来る。 『対妖回避』… 敵陣に「妖」ポケモンがいる時、相手の「妖」技の命中率を低下(0.85倍)させる。 『対妖耐性』… 敵陣に「妖」ポケモンがいる時、相手の「妖」技のダメージを緩和(0.67倍)する。 『対妖迫撃』… 敵陣に「妖」ポケモンがいる時、低確率で自身の技のダメージが2倍になる。 『軍略』… 自身の「全体技」の威力を強化(1.2倍)し、相手の「全体技」の威力を低下(0.8倍)させる。 『ヌシの特権』… 自身の「体」種族値が少し上がる。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz 『氷海砕く大巨体』… オーレクス専用ポテンシャル。 場に出た時、自陣の設置技を解除する。 zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz
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注意 本SSは非常に性的描写に尊厳破壊描写が多いです。 登場人物の内、エスデス、佐神善、益子薫が好きな方は絶対にお読みするのは控えて下さい。 ドSーーーーー加虐嗜好が行き過ぎていること、またはそのような言動が日常的に見られる人のこと 。 新語時事用語辞典より引用。 激闘があった。 その影響で年季の入っているであろう校舎はボロボロとなっている――― しかし、なんとか外観を保つことができている家庭科室があった。 ―――椅子に座る女性がいる。 観るものを魅了するであろう碧い長髪にグラマーといってもいいであろうポロモーション。 しかし、胸元は露わに足は大きく股を開き、軍服のスカートは上に捲られショーツが丸見えだ。 そういう格好になるように縛られているためだ。 「ふふふ、拷問が趣味だけあって、声を上げないのは感心するわぁ💗」 ―――漆黒のゴスロリ服を纏った少女はそういうと、女のショーツをじっくりと眺めるためにしゃがむ。 「でも〜、いくら貴方の精神が狂人の粋に達したとしても”女”である以上は”おマンコ”は反応するのよぉ💗」 ショーツに染みが全体に広がっている。 ―――クンクン。 少女は女性の染みのショーツに鼻を近づけて匂いを嗅ぐ。 「あら?ションベン臭い匂いだけじゃなく、これは処女の匂い。……もしかして、大事にとってるってわけぇ〜♪」 そういうと、ゴスロリ少女はショーツの上から靴の踵で踏みつける。 ―――グリグリ。 「じゃあ、いいわ。私が貴方の処女をぶち破ってあげる殿方を見繕ってあげるから♪」 少女は家庭科室の冷蔵庫を漁ると、女性の前に、何種類かの”野菜”を持ってきた。 「ど・れ・に・しましょうかぁ〜。ま、処女なら気持ちいいのを選んであげるわ♪はい、コレ」 そう言いながら少女が選んだ野菜は”ナス”だった。 「ほら、よく見なさい。このナスが貴方が無意味に守っていた処女膜を破ってくれる殿方よぉ♪」 少女は手に取ったナスを女性にこれ見よがしに見せつける。 大きさは中長ナスといったところか。 「弱肉強食が貴方の主義なのよね?なら、これは仕方がないわ♪」 ナスがショーツの上からクリトリスを擦る。 「安心して♪自分の流儀に”酔って”自殺なんて道は選ばせない♪」 女性のアナルに埋め込まれている蟲が自殺を邪魔する。 「それじゃあ……レッツ初体験♪」 そういうと、女性のショーツをずらすと、一気にナスをおマンコにツッコむ――― ―――ブチィ! 女性の処女膜が破れる。 ツーと血が流れだしてきたのが証拠だ。 「処女喪失おめでとう〜💗これで貴方も立派な女性よ♪」 少女は女性を褒めたたえながら、ズゴズゴとナスを前後に動かす。 「ふふ、この子(ナス)太さと長さが優秀だからGスポットと子宮口(ボルチオ)を擦って気持ちいいはずよ」 処女の血と愛液がナスを淫らにコーティングする。 「そのデカ乳もたくさん”ミルク”が出るようになったわねぇ」 なすをもっていない片方の手でギュッ!と乳房を握る――― ブッッッッッシャァァァァァ〜〜〜〜〜〜 女性はビクンと震えると、乳首から母乳を撒き散らす――― 「あはは、牛ね!まるで!!」 少女は正に愉悦といった表情で女性の破瓜と快楽に悶える顔を覗く――― 「あ、あ、あ、ああ💗」 直ぐ近くでは、男女がまぐわっている。 「あらあら?あっちは盛ってるわねぇ」 パンパンパンパン リズミカルに腰を前後に動かす男と男の動きに合わせて女は嬌声を響き渡らせる。 「う……くっ……!!!!!?????」 ドピュ!ドピュピュピュ!!! 男の男根がはぜ――― 女の膣内にその白濁液をぶちまける――― 一滴もそれを溢さぬように女の腰を固く掴み、男根を何度も鼓動させる。 「あ💗あ💗あああああッッッッッ💗💗💗」 女も優秀な遺伝子を逃してなるものかと両足で男の腰回りを拘束して、膣をキュッと締める。 男の脳裏に言葉が浮かぶ――― ―――あんたは絶対に一人にならない。 ―――いつだって私が隣にいるわ。 ―――ドミノ。 ―――ごめん。 ☆彡 ☆彡 ☆彡 ――― 地獄が始まる前 ――― ―――ゴッ!!! 拳と拳が激しくぶつかり合うとその衝撃が波となり、荒れ果てた教室はさらに破壊される。 「うおおおおお!!!!!」 「はははははは!!!!!」 拳に意思が乗せられる。 それは、人を簡単に、趣味で傷つけられる相手への怒り。 それは、目の前の男が果たして自分を楽しませてくれるのかと見定める相手への興味。 ――― 佐神善とエスデスの闘争 ――― 衝突により互いが後ずさりをしたため、2人の距離が再び開き――― ―――ズッ バババ。 エスデスが右腕を横に薙ぎはらうと無の状況から鋭い氷片が発生して善に襲い掛かる。 善の体をいくつかの氷片が貫くが無数の氷片を拳で破壊する。 ―――シュゥゥゥゥ 穿かれた体が修復される中、先ほどのエスデスの言葉を思い出す。 「あんなこと...ああ、あの男にしていたことか。なに、なんてことはない。ただの趣味だ」 「……ッ!」 ―――ギリ。 この女の人はまるで”アイツ”を思い出させる。 自分がこの世界に深くかかわることとなった原因のヴァンパイア。 そのヴァンパイアは人間だった頃の鬱憤を晴らすかのように罪もない猫を虐殺していた。 そして、アイツは親友の”京介”を殺した。 人を傷つける行為を平気な顔をして趣味と言い切る、目の前の女の人は人間の姿をしているけれどアイツと同じに見える――― 「私の氷片はまだまだ出るぞ!」 (その姿に治癒能力……果たして”帝具”なのか?」 善のヴァンパイアとしての姿と治癒能力は帝具によるものかと考えながらもエスデスはさらに無数の氷片を矢のように善へ飛ばす。 「うおおおお!!!!!」 善の出す猛ラッシュが無数の氷片を一瞬に砕け散らす。 しかし――― 「無駄な行動をしているとほら、隙が生じる」 ―――スッ。 エスデスは善の側に近寄ると左腕を掴み――― 「はッ!!」 凍らせると粉々にさせる。 「……くッ!」 善は右腕でエスデスの腹を狙うが――― 「ふッ」 錬成された氷壁が盾となり、防がれる。 「来い!!!」 善の呼びかけに粉々に砕かれた左腕が飛翔して元の箇所に戻ると――― ―――修復された。 「まったく、拷問しがいがある体だな。なら!」 エスデスは支給品の”はかぶさのけん”を取り出すと突く。 高速の突きの刺突を善は驚異的な反射神経で避け続ける。 「佐神善!!どうした!?お前も先ほどの”チンピラ”と同じで威勢だけか!!」 (私がこの剣を持ち慣れてないのもあるが、私の刺突を避け続ける反射神経に粉々のなってからの回復力。どうやら帝具の力によるものではなさそうだッ!) エスデスは攻撃をしながらも佐神善の不思議な回復方法から帝具による力でないと判断する。 「はぁぁああ!」 ザンッ――― 今度は砕け散りはしないが、千切れる左腕――― 「くっ、!!」 (戻れッ!) 腕を修復しようとするが――― ズドドド!!! 千切れた腕は3本の氷片が突き刺さり、動けない。 「お前の高速再生、損傷が激しい場合は、再生に”元の体”が必要なんだろう?」 (この人……ッ!!) たった一回の再生で気づいた!? エスデスは善が見せた一回の回復でその弱点を把握した。 正に天性の才能――― エスデスは左手を床に添えると――― 「グラオホルンル」 「!?」 善の前方斜めの床から氷の氷柱が生え、貫いてきた。 善は両腕を×の字で防ぐが、宙に浮かばされる。 教室の天井を突き破り屋上まで――― エスデスも屋上に向かうため足元に氷柱を発生させて追いかける――― 「貫け!」 氷の柱から次の氷の柱が生える。生える。生える―――狙う。狙う。狙う。 「ぐッ……!!」 善はマントを翻し、時には盾にしながら体の直撃を避ける。 しかし、エスデスがそれをただ眺めるわけがない――― なんと!善を狙っている氷柱を登り、上空に浮かぶとクルリと体を一回転させながら善に目掛けて踵落としをする。 屋上の地面に激突した善に向かって――― 「ハーゲルシュプルング」 更に追撃――― 巨大な人間に数十倍はある氷塊を展開させると――― 「押し潰れろ!!」 そのまま、下へ押し潰そうと落下する。 ―――ここで、倒れたらこの女の人は他の参加者を襲うだろう。 止めないと。放っといていいはずがない!!! (負けられないッ!!) 善の脳裏に浮かぶのは、”助けて”と自分に泣いて縋った金髪の女の子の顔――― ―――カチッ! ここでエスデスを倒す! 改めて善のスイッチが入った。 「エスデス!!!」 渾身のパンチが迫りくるハーゲルシュプルングを粉々に砕け散る。 「はぁ……はぁ……」 (それにしても、強い……!!) ヴァンパイアでないのにエスデスの強さを身に感じる善。 「ッ……!!」 休む暇ない攻撃。 エスデスのトゥーキックが顎にヒットして、転がる善。 「なぁ、佐神善。私はお前の”体”に興味がある。お前は人間なのか?」 「……」 佐神善は元は普通の人間であった。 しかし、富士山の噴火から出た火山灰に浴びた事により化け物(ヴァンパイア)となった。 「貴方に話す必要は……ないッ!」 「ふむ。まぁ、お前が人間なのかどうかは些細な事だな。ただ弱いのなら私の前に立つな」 鋭い無数の氷片が休むことなく再び善に向かって襲い掛かる。 ―――スゥ 善の容姿が変化する。 善の能力は”高速再生”ではない。 ”肉体変化”であり”能力の模倣”なのだ。 遺灰物(クレメイン)を食べた相手の体の構造をマネできる能力。 蝙蝠の集合体で出来た分裂体の波が氷片を全て破壊するとエスデスを襲う。 「ははは!本当にお前は私を楽しませてくれるなッ!!佐神善!!!」 片や、エスデスも氷の氷壁でその攻撃を防ぐ。 その隙に善は蝙蝠の集合体のようなので構成された影を下の教室へ飛ばすと、置き去りにされている千切れた腕に突き刺さっている氷柱を破壊して、腕を修復させると、支給品の闇征拳アジェルノッカーを拳に装備する。 氷壁が消えると、エスデスは善に向かって歩く――― 「私に傷を負わせる程ではないな」 ―――カッ、カッ 悠然と歩いているためか、ハイヒールの音が高々と鳴り響く――― エスデスは対峙する善の瞳を覗く――― 「……」 ―――善の闘争心は、まだ折れない。 ゾク!ゾク!!ゾク!!! ―――素晴らしいぞ!佐神善!! エスデスは喜ぶ。 (帝具を使わなくてもその異形の姿はパワーもあり、尚且つ、私のデモンズエキスに食らいつく。だが何よりも素晴らしいのは全く衰えない闘争心!!!) 「ふふふ、だんだん私もオマエのことがよくわかってきたぞ?」 エスデスは愉快そうに善に向かい話す――― 「佐神善。お前は感情がよく揺らぐ。自分と違う私の力に汗を流したり、私の拷問の理由が趣味ということに怒りを隠しきれない。それなのに、ものを見るお前の目は、それに一切影響されず、常に曇らず、見逃さず、お前の思考は捨てない」 「ますます私はお前が気に入ったぞ!私の下へつけ!!佐神善!!!」 「コノ……!!!サイコ女!!!」 ドミノとは違う女王気質の女に善は怒る――― 再び、エスデスは手を置くと――― 「グラオホルンル」 再び氷柱を発生させる。 再び、善は容姿を変化させると、翼生やして宙に浮く。 「空を宙くことはできるのは、貴様だけではないぞ!」 それをみた、エスデスは今度は自身の肩や足に氷を纏わせると氷を浮かす要領で体を宙に浮かせる。 はかぶさのけんとアジェルノッカーが互いに激突する。 降下しながら互いに剣と拳がぶつかり合う――― 再び、屋上に降り立つ2人――― 「お前には理性がない」 「……何?」 善の言葉にエスデスは攻撃の手を止める。 「理性がないだと?ああ!私の思想についてか?別に理性を失ったからではなく、これは生まれ持つ性なのだッ!」 エスデスは北の辺境の部族の娘として生まれた。 子供の頃から天才的な狩猟の才があった。 しかし、同時に人としての”何か”がないと父親に心の中で評される。 父親から教わった”弱肉強食”はエスデスの思想として体に根深く染みついている。 父を含めた部族の仲間の死を悲しむこともなく”弱かったから死んだ”と感じる程。 「違う。理性っていうのは”相手の心”を理解して、違う者同士が……同じ世界を生きていく関係を守る……人間らしい心のことだ」 ―――善はエスデスの瞳から目を逸らさずに言い放つ。 「お前は心の底から死にたくないと思ったことはないのか?」 「ふっ、あるわけなかろう。この世は弱肉強食だ。そんな泣き言を思う弱者は死んでしかるべき」 ビリィィィィ!!! エスデスの体に旋律が起きる。 ―――それは、明確な”死”のイメージ。 「うおおおお!!!!!」 吼える善。 ―――まさか、こんなに早く使う羽目となるとは。 「私の前ではすべてが凍る」 ―――摩訶鉢特摩(マカハドマ) 善の拳はエスデスの顔面直前で止まる――― (あと一瞬、遅かったら私の顔はグチャグチャに砕かれていたな……) エスデスが編み出した奥義。 周囲一帯の空間の時が止まっている。 ―――カツ。カツ。カツ。 「褒めてやろう佐神善。私にこれを使わせたのは貴様で3人目だ」 ―――さて、どうしてやろうか。 まずは、足を両断して氷壁で回復を阻止する。 次は両腕―――右肩、左肩、腸に内蔵からの肺。 くくく……佐神善の異常な回復量なら、今まで以上の拷問が可能だ。 首を斬ると死ぬのか?それとも心臓か?楽しみだぞ佐神善ッ!!! エスデスは持ち前の残虐性が高揚する――― 「では、それッ!!!」 止まっている善に向けてはかぶさのけんを両腕に――― ―――スカッ。 はかぶさのけんは善の体をすり抜けた――― 「なッ!?」 (残像だと!?) 「どこだ……ッ!!上か!?」 気づいた刹那―――摩訶鉢特摩が解除される。 上空から素早く善は降りると、アジェルノッカーがエスデスの腹にヒットした!!! 「がはッッッ!!!???」 口から大量の血を吐くエスデス。 ドサッ―――うつ伏せに地に伏すエスデス。 「……」 善は地に伏したエスデスを見下ろす。 「……死の危険を察すれば、必ず時を止めると思いました」 善はそう呟く――― 「私の摩訶鉢特摩をね…狙っていただと!?」 エスデスは己を見上げている善に話しかける。 「ああ……貴方が見ていたのは殺気の塊。戦いを”狩り”と愉しむ貴方の慢心をついた」 そう、佐神善は見抜いた――― 弱者を斬り、平気で棄てられる氷の精神に、技を持つエスデスなら”時”も凍らすことが出来るのではないかと。 だから、”わざと”死を察するほどの殺気の攻撃を仕掛けた――― エスデスの誤算はただ一つ。 佐神善は”どんな相手に対しても理解を見出そうとする心”を持つ持ち主だったということだ。 故にエスデスは敗れたのだ――― 「う……」 しかし、善も満身創痍。 変身体が解けた――― なんとか、ふんばったが連戦は不可能。 それは、エスデスは正しく強者であったという証――― 「……なぜ、威力を弱めた?」 エスデスは善に質問する。 「貴様の力で全力で殴れば私の体などグシャっとできたはずだ」 「……」 「まさか、人間は殺せません主義か?貴様は……」 「……僕は”僕に守れる命があるから守りたい”それだけです」 それが、佐神善の信念。 「……佐神善。私に勝利した褒美に一つ良い事を教えてやろう……」 「?」 エスデスはあの時の”真相”を佐神善に伝えようする。 「じつはだな…「はぁ〜い、エスデスちゃん♪に佐神善君♪素敵な戦い楽しませてもらったわぁ〜」 「「!?」」 エスデスの会話を遮る乱入者の声――― 互いに力を出し尽くした2人の前に現れたのは――― ―――益子薫とミスティ。 ☆彡 ☆彡 ☆彡 「あ……貴方達は一体……?」 (あの女の子の体はッ!?) 善は乱入者の姿に目を見開く。 1人はゴスロリ服を纏った少女。 それはいい。 それよりももう1人の状況だ――― 虚ろな目に髪や所々の衣服に精液がべっとりと栗の匂いを発し――― さらに衣類が乱れている。 まるで婦女暴行でもあったのではと――― 「それじゃあ、任せたわよ」 「ああ、わかった💗ミスティ様」 ミスティの言葉と同時に薫は善に向かうと――― 「どっせーい💗」 薫は善を組み伏せる。 (この子……力が!?) 善は女の子の力強さに驚くと同時に解くことができない。 ―――益子薫は、規格外の大きさの御刀”祢々切丸”を軽々と扱うことができるように外見に似合わずパワータイプである。 エスデスとの闘争でほぼすべての力を出し切った善は薫になすすべなく拘束される。 卓球で軽くリレーしただけでへとへととなる体力もミスティの黒針によりそれは解消されている。 ”黒針”それは、ミスティが使う闇のエナジー。 それに刺されたモノは”改造”・”変化”させられてしまう。 単純だがそれ故に多様な応用が利く便利な能力―― ヒーローに憧れ刀使になる道を選ぶ、熱い信念を秘める益子薫の精神が崩壊したのはそれがため。 一方――― 「はぁ〜い、エスデスちゃん。始めまして私の名前はミスティよ」 クチュ……クチュ…… ミスティはエスデスを手マンしながら挨拶する。 「……」 エスデスはミスティをただひたすら睨む――― 「あら怖い顔。……ねぇ。エスデスちゃん、こんな格言を聞いたことはないかしらぁ?」 ミスティは口をニコッと微笑み、答える――― 「気の強い女はアナルが弱い」 ミスティはピタリと閉じているエスデスの菊の穴に遠慮なく電撃蟲を入れこむ。 「……ッ」 流石にほぐしてもないアナルに異物を入れられたエスデスは顔を若干歪ませる――― 「ふふ……」 クイッ――― ミスティが人差し指を曲げると――― ビリビリビリィ!!! 「―-――ッ!!!???」 エスデスのアナルに入っている電撃蟲が牙を剥く――― ブシャァァァァ―――― 電撃の威力に尿道が耐えきれなかったのだろう――― エスデスのショーツが尿で濡れる。 エスデスの体がビクビクと痙攣する。 「ふふふ……やっぱり、気の強い女のアナルには責めるロマンがあるわ💗」 「さぁ、電撃蟲ちゃんたち!エスデスちゃんのアナルをこじ開けるわよぉ💗」 メリィィィィ!!! メリメリィィィ!!! ミスティの言葉に呼応すると電撃蟲はエスデスのケツ穴をこじ開けようとズボズボ電撃を放ちながら蠢く。 「―----ッ!!!???」 なんとか声を上げぬよう耐えるエスデスだが、その尻穴は無残にも拡張されてしまった。 ミスティは黒針をクルクルと指と指の間で回すとエスデスの胸に突きさす――― すると、ムクムクムク―――軍服からでもはっきりと乳首が勃起していると判るぐらい突起した。 「もう一回アクメしなさい」 クチュッ!!! ミスティは2本指をクイっと曲げると、エスデスのGスポットを前後に擦る。 「―----!!!???」 エスデスはアクメするが、なんと、乳首から母乳が漏れ出し、胸部分の服をビシャビシャに濡らす。 「まずは、ここまで……それじゃあ、善君と遊んでいるから、とりあえず100回はアナルでアクメしてなさい」 そういうと、ミスティは善の方へ歩き出し、エスデスはその間電撃蟲によるアナルアクメ母乳ブシャァァァを繰り返していた――― ―――ザッ。 「おまかせしたわねぇ」 ミスティは次に佐神善の傍に近寄る。 薫がミスティが来るまで、手コキをしていたため、善のチンポは否応なしに勃起している。 「この子の姿……貴方の仕業……ですか……?」 善はミスティに尋ねる。 「そんなことぉ、貴方が気にすることはないわ♪それよりも善君って童貞かしらぁ?」 ミスティは善の質問に答えない。 こういうタイプは相手の返答に怒り、思いがけない力を出すタイプだと”女の勘”で察したからだ。 「なッ!?」 ミスティの言葉に善は目を見開く――― 「図星のようね……それじゃあ、善君の”童貞おチンポ”は私がいただくわぁ💗」 「や、やめ……」 ミスティは善の同意なくそのいきり立つ男根を咥える――― 「ん!ん!!ジュル、ジュルル、ジュッポジュッポ」 ミスティは美味しそうに顔を上下に動かす。 「ピちゃ!ちゅ、美味しいわよぉ♪善君のおチンポ♪ん、ちゅ」 ミスティはわざと音を立てながら善の一物を褒める。 「や、やめろ……」 拒否したいが、エスデスとの闘争の直後でやはり、体が動かない――― 「あらぁ、口では拒否してるけど、チンポは正直よ?」 ピンと手の爪でソレの亀頭を擦る。 「それに、善君のおチンポはガマン汁がダラダラよ?おマンコがまちどうしいのねぇ」 ミスティは挿入しやすく一物を握りながら上にまたぎ――― ―――ズンッ! パン!パン!パン! 騎乗位――― それが佐神善の初体験――― パン!パン!パン! 「あん、あん、あん……大きい……太いわぁ💗」 ミスティは進んで腰を上下に動かし、淫らな声を出す。 「ペロペロ、チュ💗だしなさぁい、みっともなくおチンポ暴発させてレロォォォオ💗」 制服のシャツのボタンを外すと、乳首を舐める。 善のチンポはもう我慢ができないと主張してくる。 「あ💗膨らんできたわぁ。そろそろなのね?いいわよ、出しなさい!私のおマンコに盛大に射精しなさいッ!!」 パン―――パン―――パン――― 「ほ……本当にやめてくれ」 善の懇願――― 「駄目よぉ、さ!イキなさぁい」 「あッ!?ぐぅぅ!!」 善はミスティの膣内に男の欲望をはぜてしまう――― 「くはぁぁぁああああ!!!……濃くて素敵よ💗……はい、それじゃあ、脱童貞を祝して私からプレゼント♪」 そういうと、ミスティは善の男の象徴に黒針を刺した――― 「!!!!!?????」」 黒針の力により善の陰茎は肥大化した。 「そして……」 黒針が佐神善の額に刺さると――― ―――射精したい射精したい射精したい女性のアソコに射精したい。 色欲が頭の中を駆け巡り――― 「……」 佐神善の精神は崩壊した。 「薫ちゃん、善とまぐわっていいわよ」 「えッ!?……オレはまぐわうより電撃が」 渋る薫にミスティは――― 「言ったでしょ?名簿に載っていたエレンちゃん達をペットにしたら電撃をしてあげるって。とりあえず善君のおチンポでも味わってなさい!命令よぉ♪」 その命令に――― 「は、はいいいぃぃぃぃぃ💗」 ミスティの命令を受けた薫は巨根となった善と激しくまぐわった――― 「さて……場所をかえましょうかぁ」 捕らえられたエスデスと佐神善は連れられる――― ☆彡 ☆彡 ☆彡 ――― 場面は冒頭最後に戻り ――― 「はぁ……認めるわ、エスデスちゃんの意地は」 エスデスは処女喪失の後も無様に乳から母乳を撒き散らし、幾度もなくアクメし、アナルも拡張されるだけで終わらずふたなり化まで肉体を改造された。 ―――それでもエスデスはミスティが望む嬌声を口に出さない。 「今まで私が出会った雌の中でも、ここまで抵抗するのは初めてよ」 ミスティはエスデスを称賛しながら、支給品を探し――― 「だからぁ〜♪」 ―――スチヤッ。 「黒針で貴方の精神を崩壊してもいいけど、もっと屈辱的な方法があるから、そっちにするわね」 ミスティは支給品の”光線銃”を構えると――― 「さよならエスデスちゃん。”おチンポミルク奴隷”は諦めるわ」 放たれた光線はエスデスを覆いつくして――― 「今日から貴方の名前は”ハイグレおチンポミルク奴隷エスデス”よ💗」 視線の先には水色のハイレグカット水着を着たエスデスが――― 「ハイグレ!ハイグレ!ああ!!私の名はハイグレおチンポミルク奴隷エスデスだ」 水着越しでも分かる、勃起しているフタなりおチンポの股間のラインに合わせて両腕をⅤの字に引きながらハイグレハイグレと連呼している。 その光線銃の名は”ハイグレ光線銃”。 その光線を受けた者は”ハイグレ人間”と変えてしまう恐るべき光線銃。 こうして帝国最強の将軍と謳われたエスデスの自我は消滅し、ミスティの下僕となった。 ミスティの調教に嬌声を出さなかったのは己の持つ矜持か――― 「そら、貴方の恋人よぉ。名前をつけてあげたらどうかしらぁ」 ミスティは生まれ変わったエスデスに褒美として恋人のナスをプレゼントする。 「ハイグレ!ハイグレ!ああミスティ様、ありがとうございます♪お前の名前はタツミだ!。お前はもう二度と手放さんからな!早速愛し合おう💗」 エスデスは自分のおマンコに恋人を挿入すると――― 「あああああ〜〜〜〜〜いっくぅぅぅぅぅぅぅ💗💗💗」 ドSはドMに生まれ変わり、幸せそうな表情でアクメする――― 【B-3 /一日目/深夜】 【エスデス@アカメが斬る!】 [状態]:ハイグレ人間 自我消失 負傷(大) 疲労(大) 内臓損傷 乳首母乳化 アナル拡張済み ふたなり化 処女喪失 自我喪失 [装備]:はかぶさのけん@ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島 中長ナス(タツミ)@現実 [道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜2 [思考・状況] 基本方針:ミスティ様の命令に従う ハイグレ!ハイグレ! 0:ハイグレ!ハイグレ!!ハイグレ!!! 1:私はハイグレおチンポミルク奴隷エスデスだ! 2:タツミ(ナス)もうお前を二度とはなさないぞ!野菜オ○ニーだ 3:タツミ(ナス)もうお前を二度とはなさないぞ!野菜オ○ニーだ 4:タツミ(ナス)もうお前を二度とはなさないぞ!野菜オ○ニーだ 5:タツミ(ナス)もうお前を二度とはなさないぞ!野菜オ○ニーだ 6:タツミ(ナス)もうお前を二度とはなさないぞ!野菜オ○ニーだ 7:タツミ(ナス)もうお前を二度とはなさないぞ!野菜オ○ニーだ 8:タツミ(ナス)もうお前を二度とはなさないぞ!野菜オ○ニーだ 9:タツミ(ナス)もうお前を二度とはなさないぞ!野菜オ○ニーだ 10:弱肉強食、敗者が語る言葉はない。甘んじて受けようではないか [備考] ※参戦時期は漫画版死亡後より。 ※ナスで処女喪失しました。 ※ハイグレ光線銃によりハイグレ人間となりました。 ※摩訶鉢特摩は使用したため、2日目以降でないと使用できません。 ※戦闘は支障なく行えます。 【はかぶさのけん@ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島 】 破壊の力が宿ったはやぶさのけん。 闘争を求めるエスデスにふさわしい支給品だったが、ミスティとの出会いにより”自身”をはかいされる結果をもたらすこととなった。 「ハイグレ!ハイグレ!」byハイグレおチンポミルク奴隷エスデス ☆彡 ☆彡 ☆彡 「さて、次は……」 エスデスを処理したミスティは盛ってる雄と雌の方へ顔を向ける。 ドピュッッ!ドピュピュ!!! 「あ💗あっはぁぁぁぁあああああ!!??」 あれから、止まることなく、善は薫の膣内に何度も――― 何度も射精を繰り返す――― 佐神善はミスティの指示に従うザーメンタンクとなった――― 「うふふ、この善をドミノとかいう女ヴァンパイアとやらにみせつけたいわぁ♪」 【B-3 /一日目/深夜】 【佐神善@血と灰の女王】 [状態]:精神崩壊、負傷(大) 疲労(大) 脱童貞 性欲倍増 陰茎肥大化 [装備]:闇征拳アジェルノッカー@ファンタシースターオンライン2 [道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜2 [思考・状況] 基本方針:ミスティ様に従う。 0:ドミノと明を見つけたらミスティ様のペットにしてもらう。そして、ザーメンタンクとして中だしする。 1:射精したい射精したい射精したい女性のアソコに射精したい 2:射精したい射精したい射精したい女性のアソコに射精したい 3:射精したい射精したい射精したい女性のアソコに射精したい 4:射精したい射精したい射精したい女性のアソコに射精したい 5:射精したい射精したい射精したい女性のアソコに射精したい 6:射精したい射精したい射精したい女性のアソコに射精したい 7:射精したい射精したい射精したい女性のアソコに射精したい 8:射精したい射精したい射精したい女性のアソコに射精したい 9:射精したい射精したい射精したい女性のアソコに射精したい 10:この状況、何とかならないのか!? [備考] ※参戦時期は燦然党決戦前。 ※初めての相手はミスティで脱童貞しました。 ※精神崩壊によりミスティのザーメンタンクとなりましたが、闘う闘志は失ってはいません。 ※戦闘することはできます。 ※名簿によりドミノ達がいることを知りました。 【闇征拳アジェルノッカー@ファンタシースターオンライン2 】 自らの全てを引き換えにしても宇宙を守る決意が込められた鋼拳。 繰り返す苦境に立ち向かい続ける。 それは、善の戦う理由を体現したかのように似合っている武器であろう。 【益子薫@刀使ノ巫女】 [状態]:精神崩壊、性感倍増、白濁液塗れ、衣服の乱れ、ノーパン ふたなり化 [装備]: [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0〜3 [思考・状況] 基本:ミスティ様に従う 1:沙耶香とエレン達を見つけたら自分と同じくミスティ様のペットにしてもらう 2:あのビリビリ気持ちよかった、もう一度味わいたい 3:あのビリビリ気持ちよかった、もう一度味わいたい 4:あのビリビリ気持ちよかった、もう一度味わいたい 5:あのビリビリ気持ちよかった、もう一度味わいたい 6:あのビリビリ気持ちよかった、もう一度味わいたい 7:あのビリビリ気持ちよかった、もう一度味わいたい 8:あのビリビリ気持ちよかった、もう一度味わいたい 9:あのビリビリ気持ちよかった、もう一度味わいたい 10:善のザーメンもっと!もっとくれ!! 11:だれかおれをとめてくれ [備考] ※精神崩壊によりミスティの命令に従うだけの狗と化しています ※御刀がないので写シ等の能力は使えません ※名簿にエレン達、顔なじみの刀使がいることを知りました。 ※善のおチンポに夢中になっております。 ☆彡 ☆彡 ☆彡 ―――この2人を手駒とできたのは大きい。 強さで言えば、上位の方であることは間違いない。 運よく2人を確保できたが支給品の中身や出会うタイミングがズレていたら、まず手駒とできなかった。 「シャインミラージュがいないのは僥倖ね」 シャインミラージュがいないのであれば自分の”黒針”の存在は知られない。 それはこの殺し合いにおいて大きなアドバンテージとなる。 「ふふふ……さぁ、次は誰が”おチンポミルク奴隷”となるのかしらぁ」 自身の烏の濡れ羽色と称してもおかしくない程の黒髪を掻き揚げる――― 【B-3 /一日目/深夜】 【ミスティ@変幻装姫シャインミラージュ】 [状態]:健康 お肌つやつや [装備]: [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0〜1、電撃蟲@対魔忍アサギシリーズ ハイグレ光線@クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王 [思考・状況] 基本:殺し合いの状況を見極める(今のところ、反逆・優勝共に半々) 1:手駒集めは順調ねぇ♪ 2:糸見沙耶香と古波蔵エレン、その子達も手に入れたい 3:この首輪を何とかしたい所 4:あの双子の関係者と接触したい 5:おチンポミルク奴隷にできなさそうな参加者とは同盟を組む 6:ハイグレ光線は奥の手としましょうか…… [備考] ※参戦時期はノベル版から『ゴスロリ少女の魔の手』終了後より ※シャインミラージュがいないことを名簿で知りました。 ※エスデスから帝具やアカメなどについて知りました。 ※佐神善からヴァンパイアについて理解しました。(日ノ元士郎、日ノ元明、ドミノ・ザザ―ランドについても) 【電撃蟲@対魔忍アサギシリーズ】 井河アサギの調教のために使われたイモムシ型の淫蟲。攻撃の意思を示すと強烈な電撃を放つ 【ハイグレ光線@クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王 】 ハイグレ魔王軍が私用する光線銃。撃たれた相手の衣服はハイレグレオタード姿に変わり、ハイグレ魔王軍の部下と化してしまう。ハイグレ人間にされた者は「ハイグレハイグレ」の掛け声と共に強制的に卑猥なポーズを取る。 メフィスとフェレスにより、撃たれた相手は所有者の部下となる。 しかし、使えるのは一日2回のみ。 所有者が死亡するとハイグレ人間は所有者を殺した人物の部下となる。 不慮の事故で所有者が死んだ場合は目にした人物の部下となる。 017:再起 投下順 019:いっそ無情になれたならよかった 奈落の花 佐神善 029灰色の世界の下で ーThe Beginningー エスデス 穢され堕ちた薫衣草、涙に濡れる荻草よ ミスティ 益子薫
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『絶剣 蛇の道を往く』-3 作者・ティアラロイド 75 異世界エターナリア ヘブンズティア王国・エメルの家*** 桃矢「あ~腹減ったなぁ! 早く焼き立てのパイを食わしてくれよ」 グレイファス「コラ桃矢、はしたないぞ!」 エメル「あら、いらっしゃいグレイファス。それに桃矢たちも」 グレイファスと午前の剣術の稽古を終えた神城桃矢、 それにガリエルとテディアムも、エメルから昼食に招待されて やって来たのだった。 煌「あっ、桃矢くん! それにみんなも」 桃矢「…煌? それにビークウッドまで!? なんで二人ともここにいるんだよ?」 ガリエル「なんでって…そりゃ大将、煌とビークウッドも 俺たちと同じく昼飯に呼ばれてたんだろ」 桃矢「あ、なるほど」 煌「えへへ…」 桃矢たちも煌たちと同じくテーブル席に着く。 ガリエル「香ばしくていい匂いだぜ~!」 エメル「もう少しで焼きあがるから待っててね」 ビークウッド「実は今、煌からとても興味深い話を 聞いていたのです」 桃矢「へぇ~興味深い話って?」 ビークウッド「死後の世界についてです」 桃矢「えっ…」 ビークウッドからそれを聞いた途端、桃矢の表情が曇るのが分かった。 それを見たビークウッドも、「しまった! 余計なことを口にした」と 後悔するが、もうすでに遅し。せっかくの楽しい昼食の場に 重たい空気が広がってしまう。こうして金剛煌が現世に黄泉がえりで復活したとはいえ、 一度は煌が命を落とした事実に変わりなく、今でも桃矢はその責任の一端を感じているのだ。 桃矢「………」 グレイファス「ビークウッド!」 ビークウッド「いや、これは…面目ない」 煌「ごめんビークウッド、この話はまた今度にしよう」 ここで重たい空気を吹き飛ばすために、機転を利かせたのはテディアムだった。 テディアム「おや~っ桃矢、なぁにしけたツラしてるんだよ。 もしかしてお前、幽霊とかの話が苦手だとか?」 桃矢「…Σ(゚д゚;) なにーっ!! そ、そんなんじゃねえよ!!」 テディアム「どうだかッ!( ̄ー ̄)ニヤリッ」 桃矢「上等だッこの野郎! おい煌、構わないから話を続けろ!」 煌「で、でも…」 桃矢「いいから続けろ! こうなったら最後まで聞いてやらあ!」 煌「う、うん。わかった」 相棒テディアムのナイスフォローに感謝しつつ、 煌は話を再開する。 ◇ ◇ ◇ 76 霊界・蛇の道*** ユウキ「…つ、疲れたぁ~」 戦士煌「無理にスピードを飛ばして余計な体力を使うからだよ。 ここはゲームの世界とは違うんだから」 無理な長距離飛行が祟って、スタミナがきれてしまったユウキは、 僕と一緒に蛇の道の途上で一休みすることにした。 そんな時、道の後ろの方から青鬼さんが運転する 道路清掃車がやってきたんだ。 青鬼「…オニ?」 ユウキ「青鬼さん何してるの?」 青鬼「何してるんだ?はないオニ。私は閻魔大王さまに頼まれて この道を掃除してるんだオニ」 ユウキ「ふ~ん…」 戦士煌「僕たちは界王さまのところに行くんです」 青鬼「オニッ!? 界王さまのところにか!? 最近はお前たちみたいな命知らずの死人が増えたオニ」 ユウキ「命知らずも何も、もうボクたち死んでるんだけどね」 戦士煌「まだ大分あるんですか?」 青鬼「あったりめえだよ。私は話に聞いたけど、 まだやっと半分の半分くらいのとこだオニ」 ユウキ「えーっ!? まだ半分の半分!!」 戦士煌「随分と遠いんですね…」 僕もユウキも、それを聞いて目の前が真っ暗になる気分だったけど、 親切な青鬼さんが清掃車後部の荷台に乗せてくれると申し出てくれたんだ。 青鬼「途中までなら乗せてってやるオニ」 戦士煌「本当ですか!? 助かります!」 ユウキ「ヤッホー♪」 蛇の道を進む清掃車の荷台で休んでいる間、 運転手の青鬼さんはいろいろな事を教えてくれたんだよ。 なんでも今から二十年くらい前に蛇の道を踏破した 例の孫悟空という人を、僕たちみたいに清掃車に乗せて あげた事もあるんだって。 戦士煌「それじゃあ、その孫悟空さんという人も 今の僕たちみたいに乗せてあげた事があるんですか?」 青鬼「今となっては何もかも懐かしい思い出だオニ」 ユウキ「その孫悟空ってどんな人だったの?」 青鬼「純朴で、良くも悪くもあまり深いことは考えないし、 立ち居振舞いも明るく朗らかで、誰にでも好かれる タイプに見えたオニな。いいやつだったオニ」 ユウキ「へぇ~」 青鬼「これは後から風の噂で聞いた話オニが、 孫悟空は後に人造人間セルっていうとんでもない悪党を 倒して地球を救ったとも聞いたオニ」 ユウキ「あれっ、でもセルを倒したのって確か世界チャンピオンの ミスターサタンって人じゃなかったっけ…?」 戦士煌「僕も小学生の頃、当時のニュースでそう聞いたよ」 青鬼「これも後で聞いた話オニが、孫悟空とそのミスターサタンは親戚で、 孫悟空はミスターサタンに手柄を譲ってやったんだって話だオニ」 77 ◇ ◇ ◇ 桃矢「俺もあのミスターサタンってオッサンは、 なんか胡散臭いとは思ってたんだよ」 煌「ハハハ…(汗」 腕組をして感心そうに頷く桃矢と苦笑する煌。 青鬼の話には曖昧な記憶も含んでいるため、 正確な事実に比べて多少内容の時期が前後しているものの、 地球から遠く離れた、当時の関係者が全く預かり知らぬところで、 ここでも意外な形で「セルゲームの真相」が暴露されて 真実を知る人間が増えることとなった。 ◇ ◇ ◇ その後も僕たちは清掃車の荷台に乗せ続けてもらっていたんだけど、 長旅の疲れから、つい僕もユウキも荷台の上で居眠りをしてしまった。 そして何かのはずみで荷台から転げ落ちて、車を運転している青鬼さんも 気づかないまま、蛇の道をそれて雲の下に落ちてしまったんだ。 地獄*** ユウキ「イタタタッ…あれ、煌ちゃんここどこ?」 戦士煌「そんなこと言われても僕にもわかんないよ。 もう界王さまのところまで来ちゃったのかな?」 周囲を見渡す僕とユウキ。そんな時に向こうから、 ひどい怪我をした赤鬼が必死に走ってやって来たんだ。 どうも何かから逃げているらしかった。 赤鬼A「た、たすけてくれだオニ~!!」 戦士煌「どうしたんですか!?」 ユウキ「ひどい怪我…」 赤鬼A「お前たち何をしてるオニ!! 早く逃げるオニ!!」 戦士煌「ここはどこなんですか!?」 赤鬼A「何言ってるオニ!? ここは地獄の一丁目、三番地だオニ!!」 ユウキ「じ、地獄だってぇ~!?」 赤鬼A「ヒィー(*1))ガタガタ…やばいオニ。 お前たちも早くどこかに避難するオニ!!」 赤鬼は僕たちを置いてさっさとどこかに逃げてしまった。 ユウキ「どうしよう煌ちゃん!」 戦士煌「きっと蛇の道の下に落ちてしまったんだ。 なんとか戻る道を探さないと…」 地獄から脱出する方法を見つけ出そうと考えあぐねていた矢先、 さっきの赤鬼が逃げて来た方向から、大勢の悲鳴が聞こえて、 向こうの先には地面から次々と氷山のような物が 突き出している様子がわかった。 ユウキ「なんだろう…?」 戦士煌「行ってみようユウキちゃん!」 78 現場に着いた僕たちが見たのは、 大勢の鬼たちが傷つき倒れている様だった。 エスデス「タツミはどこだああああ!!!!!!!」 そしてその中心で何かを叫びながら、冷酷に笑って 鬼たちを足で踏みつけジワジワといたぶっている、 どこかの国の軍服を着たような美しい長い髪の女がいた。 エスデス「言え、タツミはどこにいる?」 赤鬼B「その男はここには来ていないオニ…。 きっとその男は天国に行ったんだオニ…」 エスデス「なら天国への行き方を教えろ」 赤鬼B「そ、それはできないオニ…」 エスデス「言わなければ殺すぞ」 赤鬼B「くっ……」 見かねた僕とユウキは、咄嗟の判断で助けに入る事にした。 戦士煌「やめろおおおッッ!!!」 僕はバトルアックスを勢いよく振りかざして激しい風圧を放ち、 その軍服姿の女の人――エスデスを攻撃する。 その隙にユウキが倒れている鬼たちを助け出した。 エスデス「なんだお前たちは? 子供か…。 どうやら天界からの鎮圧部隊ではなさそうだな」 戦士煌「なんでこんなひどいことを!?」 エスデス「ひどいこと…? フッ…コイツら鬼共は 所詮弱者だからこうなった。それだけのことだ」 戦士煌「なんてやつだ…!」 エスデスは、閻魔大王の裁定によって地獄に落とされた囚人だったんだけど、 地獄から脱獄しようとたった一人で暴動を起こしていたんだ。 ユウキ「気をつけて煌ちゃん! この女(ひと)からは危ない感じがする!」 戦士煌「わかってる!」 迷っている暇はなかった。それだけ相手の女が禍々しい殺気を 放っているのを、僕もユウキも直感で理解していたんだ。 僕とユウキは同時にダッシュして、エスデスの両脇に回り込もうとした。 エスデス「――ヴァイスシュナーベル!!」 エスデスは大量の鋭い氷片を展開させ、それを飛ばして攻撃してきた。 それをかわしながらエスデスに少しでも近づこうとした僕とユウキだったけど…。 エスデス「――かかったな! ハーゲルシュプルング!!」 戦士煌「――!?」 ユウキ「――!?」 僕とユウキは、突然頭上に現れた、人間の数十倍はある 巨大な氷塊に押しつぶされてしまったんだ。 エスデス「ぬるいな! この程度で私を止めようなどと。 私は常に屈服させる側だ!」 79 エスデス「死にゆく弱者の当然の末路だ。 …あ、ここの住人はもう全員死んでいるんだったな。 まあどうでもいいことだが」 戦士煌「………」 ユウキ「………」 巨大な氷塊に完全に閉じ込められ、固まったまま 身動きの取れない僕とユウキを見て、エスデスはあざ笑う。 エスデス「一刻も早くタツミに会いたいが、 まずは私と同じように地獄に落とされている 他のイェーガーズの部下たちを助け出さねば…。 待っていろ、タツミ。必ず天国まで乗り込んでやるぞ。 その時は存分に私のこの気持ちを――(///)」 ???「残念だが、てめえが昔の男に会える事はねえ!」 エスデス「――!!」 僕たちが氷の中に閉じ込められている間に 地獄を蹂躙するエスデスの行く手を阻んだのは、 黒い鳥人の強化スーツに身を包んだ戦士と、鮮血のような赤毛の長髪に 口が裂けたような恐ろしい顔をした鎧武者だった。 スーパー戦隊・鳥人戦隊ジェットマンのブラックコンドル、 そしてかつて滅ぼされた一門の恨みを背負い、 魔族を率いて地上を征した源氏を討った平家の亡者・平景清だ。 エスデス「天界からの鎮圧部隊がようやくお出ましか。 待ちくたびれたぞ…」 ブラックコンドル「地獄で反乱を起こしたエスデス将軍って いうのは姐ちゃんか?」 エスデス「だったらどうした?」 エスデスと対峙するブラックコンドルと平景清。 ブラックコンドル「…ったく。おかげでおちおちBARで ゆっくり酒も飲んでいられねえ」 景清「………」 エスデス「邪魔をするなら、お前たちもそこの二人と 同じ目に遭うことになるぞ」 ブラックコンドル「そこの二人…??」 ブラックコンドルと景清は、氷漬けになっている僕らに気がつく。 戦士煌「………」 ユウキ「………」 ブラックコンドル「おい景清、アイツら何モンだ?」 景清「我は知らぬ……」 エスデス「おしゃべりは終わったか? 私を制圧したいのなら、 強さで示して見せろ!!」 80 景清は勢いと共に先制攻撃の真空斬を放つ。 だがエスデスはそれを自らの剣で防ぎきった。 エスデス「この程度か」 景清「我が太刀を受けきるとは見事。…だがッ!」 次の瞬間、間髪入れずにブラックコンドルが 空中から舞い降りてブリンガーソードで袈裟掛けにして エスデスを切り裂こうとした。 ブラックコンドル「――コンドルフェニッシュ!!」 でもエスデスもそう簡単にはやられない。 エスデス自身の持つ何か不思議な能力(これも後で聞いた話によると、 元々彼女がいた世界にあった「帝具」という強大な力を秘めた 武器の力らしいんだけど…)を使って、巨大な氷のツララを伸ばして ブラックコンドルに反撃したんだ。 エスデス「――グラオホルンル!!」 ブラックコンドル「――チッ!!」 なんとかエスデスの攻撃をかわし 着地するブラックコンドル。 ブラックコンドル「女のくせになかなかやるな、姐ちゃん」 エスデス「笑止な。強者弱者に男女の区別などなかろう」 景清「違いない……」 双方とも身構えたまま膠着状態に陥ったけど、 その状況を一変させたのは、ブラックコンドルと景清の側に 現れた、この上なく心強い援軍だった。 ピッコロ「凱、景清、たかが女一人に いつまで手こずっている!!」 ブラックコンドル「ピッコロの旦那!?」 ピッコロと呼ばれたその人は、頭に白いターバンを撒いて、 道着の上に白布のマントを羽織っていて、全身の肌は緑色の とても屈強な感じの人だったよ。とにかくその時その場にいた 誰よりも気迫と威圧感がとても凄まじかった。 ピッコロ「どうせまたいつものように天国のBARで 女神とイチャついていたんだろ!」 ブラックコンドル「そうは言うけどよ、ピッコロの旦那」 景清「この女、できるぞ……」 ピッコロはエスデスを睨みつける。 そんなエスデスもピッコロを妖しく睨み返す。 エスデス「次に私を楽しませてくれるのはお前か?」 ピッコロ「そういうことだ。こっちもいろいろ多忙なんでな。 悪いがゆっくり遊んでやる時間はない。とっととケリをつけよう!」 エスデス「よかろう! ならば我が最大奥義を特別に お見舞いしてやる。――摩訶鉢特摩ァッ!!!」 エスデスの放った「摩訶鉢特摩」は、一瞬で 周囲一円を氷結地獄にしてしまう恐るべき大技だ。 81 ◇ ◇ ◇ 桃矢「なあ、そいつってさあ、もしかして ピッコロ大魔王なんじゃないのか?」 煌の話を聞いていた桃矢は、ふと思いついた疑問を口にする。 煌「え~っ、まさか違うよ! 確かに名前はたまたま同じだったけど、 そんなの偶然だよ。ピッコロさんはとってもいい人だったし、 第一、そのピッコロさんは若かったけど、僕たちの地球に現れた ピッコロ大魔王は中年だったじゃないか」 桃矢「でも地獄にいたんだろ?」 ピッコロ大魔王とは、今から数十年前に国王のいるキングキャッスルを陥落させ、 テレビカメラの前で地球連邦の王位簒奪を宣言し、警察機構の廃止、 犯罪者を刑務所から無条件で解放、そして毎年一回のくじ引きで 地球連邦の加盟国を一つずつ破壊することを決定するなど、 悪逆の限りを尽くそうとした恐るべき魔族の暴君である。 ちなみにその頃は、まだ桃矢も煌も生まれてはいなかったが、 学校での近現代史の授業などではよく習う事項だ。 きっとこの場に二人共通の幼馴染である舞原このはがいたら、 桃矢に「アンタ、歴史の授業なんて真面目に受けてなかったくせに、 よくそんなことだけ覚えてるわね」と容赦なく突っ込んだことだろう。 桃矢「頭に触角はあったか?」 煌「さあ、頭にずっとターバンを被ったままだったから…」 ◇ ◇ ◇ エスデス「死後の世界で私に奥の手を使わせたのは、 お前が初めてだ。できたらもっと楽しんでいたかったが、 タツミが待っているんでな。悪く思うな…」 時の流れまでもが凍てついてしまったのか、見渡す限りの空間全ての物が 動かないまま凍りついたように完全に静止している…。 エスデスは眼前の停止したように動かないピッコロを 自分の剣で刺し貫こうとした。だけど…。 エスデス「残像…!?」 眼前の動かないピッコロの姿は残像だったんだ。 エスデス「どこだ!?」 ピッコロ「奥の手とはこれで終わりか?」 エスデス「なっ…!?」 敵が自分の背後に回り込んでいるとエスデスが気がついた時はもう遅かった。 ピッコロの指先は完全にエスデスの急所を抑えていたんだ! ピッコロ「――魔貫光殺砲ォッ!!」 螺旋状の気をまとった光線は、エスデスの身体を貫通した。 エスデス「キャアアッッ――!!!!!!」 82 ピッコロ「ハァアアッ――!!」 砕け散る氷塊…。ピッコロさんたちのおかげで、 僕とユウキは氷の中から助け出された。 煌「ハクション!!」 ユウキ「ひぃぃっ…冷たかった! まだ身体が凍えてるよ。 …(*2))))))ガクガクブルブルガタガタブルガタガクガクガクガクガク」 凱「ほら、これでも使いな!」 ユウキ「うん、ありがとうオジサン♪」 ブラックコンドル=結城凱さんが僕たちを気遣って 毛布を貸してくれた。だけどユウキに「オジサン」と呼ばれた凱さんがとっても複雑そうな表情をしていたのを覚えているよ。 ピッコロ「お前たちはいったい何者だ? 地獄にいる囚人ではないようだが」 煌「実は僕たち、蛇の道を歩いて界王さまのところに 向かっていたんです」 凱「それでうっかりか何かの間違いで 雲の下から地獄に落ちちまったってわけか。 やれやれ、最近そういう奴等が増えて困ってんだよ」 ユウキ「ごめんなさい…」 僕とユウキが二人して申し訳なさそうにシュンとしていると、 厳重な封印を施されて身体の自由を拘束されたエスデスが 護送車に乗せられて連行されるところだった。 エスデス「言っておくが、この程度では決して諦めんからな! 必ず地獄から抜け出してタツミに会いに行ってやる!」 ユウキ「お姉さん、本当にそのタツミって人が好きなんだね」 エスデス「……!!」 ユウキにそう指摘されると、エスデスは顔を下に俯き 急に押し黙ったまま赤くなってしまった。 とてもさっきまで冷酷な殺気を放っていた人と 同一人物だとは思えないようだったよ。桃矢くんとこのはちゃんが離れ離れになって辛い時期があったのを知っていたから、 なんだか僕はこの女(ひと)が気の毒になってきた。 煌「あのー、余計な差し出口かもしれませんが、 せめて一目だけでもそのタツミさんっていう人に 会わせてあげる事はできないんですか?」 ピッコロ「無理だな。コイツは生前に人を殺し過ぎた」 エスデス「弱者からの哀れみなど不要だ!」 ユウキ「あーっ、また"弱者"って言った! お姉さん、そんなことばっかり言ってると みんなから嫌われるよ」 エスデス「フン、余計な御世話だ!」 ピッコロ「連行しろ」 赤鬼C「了解しましたオニ」 こうしてエスデスは、地獄の中でももっと深い場所にある 監獄へと連行されていった。 一方の僕たちは、ピッコロさんたちに案内されて、 地獄からの出口に連れて行ってもらったんだ。 ピッコロ「ここを通って行けば、蛇の道に戻れるはずだ」 煌「どうもありがとうございました」 凱「ここはお前たちのようなガキの来るところじゃねえ。 もう二度と迷って来るなよ!」 ユウキ「うん、今度は気をつけるよ!」 煌「それじゃあ!」 ピッコロさんたちと別れ、地獄からの出口の階段を 昇りきって僕たちが出た場所とは…!? 閻魔庁・閻魔大王の執務室*** 閻魔大王「何者じゃその方たちは?」 煌「――!!」 ユウキ「――!!」 もうびっくりしたよ。なんと出口の先は、 閻魔様の机の引き出しだったんだから。 もうその頃には閻魔大王は出張先から 帰って来ていたみたい。 煌「し、失礼しましたぁー!!」 ユウキ「ごめんなさぁい~!!」 閻魔大王「…???」 なんとかその場は誤魔化して抜け出したけど、 僕とユウキはまたスタート地点からやり直す羽目に…。 蛇の道・入口*** ユウキ「やれやれ、また振り出しだねえ~」 戦士煌「ここで落ち込んでいてもしょうがないよ。 気を取り直して出発しよう、ユウキちゃん!」 ユウキ「うん、煌ちゃん!」 こうして僕とユウキの旅は再スタートを切ったんだよ。 83 ○神城桃矢→エメルの家に昼食に招待され、先にいたビークウッドたちと一緒に煌の話を聞く事に。 ○グレイファス→エメルの家に昼食に招待され、先にいたビークウッドたちと一緒に煌の話を聞く事に。 ○ガリエル→エメルの家に昼食に招待され、先にいたビークウッドたちと一緒に煌の話を聞く事に。 ○テディアム→エメルの家に昼食に招待され、先にいたビークウッドたちと一緒に煌の話を聞く事に。 ○エメル→神城桃矢やグレイファスたちも自分の家に昼食に呼ぶ。 ○金剛煌→誤って地獄に落ち、エスデスと交戦。ピッコロたちに助けられる。(回想) ○ユウキ→誤って地獄に落ち、エスデスと交戦。ピッコロたちに助けられる。(回想) ○ピッコロ→地獄で暴れていたエスデスを鎮圧。金剛煌とユウキを助ける。(回想) ○結城凱/ブラックコンドル→地獄で暴れていたエスデスと交戦。金剛煌とユウキを助ける。(回想) ○平景清→地獄で暴れていたエスデスと交戦。(回想) ○閻魔大王→出張先から帰る。(回想) ●エスデス→地獄からの脱獄を謀り単身で暴動を起こすが、ピッコロたちに鎮圧される。(回想) 【今回の新規登場】 ○ピッコロ大魔王/マジュニア(ドラゴンボールシリーズ) 初代ピッコロ大魔王の息子が成長した姿。普段は白いターバンとマントを着用。 最初は邪悪な存在であったが、後にサイヤ人の地球侵略に際し孫悟空と共闘、 さらなる脅威に備えるために悟空の息子である幼い悟飯を鍛え上げる。 悟飯との師弟の絆は深く、彼との出会いはピッコロが善の心に目覚めるきっかけにもなった。 ナメック星におけるフリーザとの決戦後、人造人間との戦いに備え、完全体となるべく神と融合する。 その後、かつて地球の神がピッコロ大魔王と分離する前に作った究極のドラゴンボールを消滅させるため、悟飯に最後の別れを告げ爆発する地球と運命を共にし死亡した。死者の魂となった現在の彼は、 地獄で暴れる反乱分子を鎮圧するなどの治安活動を行っており、地獄を管轄する鬼たちからも慕われている。 同名の父親と区別するため「マジュニア」と呼ばれる場合もある。 ○結城凱=ブラックコンドル(鳥人戦隊ジェットマン) 偶然バードニックウェーブを浴びた遊び人で、鳥人戦隊の一員。 喧嘩を応用したような闘い方や共通武器のブリンガーソードによる剣戟を得意とする。 従来のヒーロー像「真面目で模範的」とは対極に位置し、「定職を持たず、飲む・打つ・買う」 といった反道徳的な三拍子を持ったキャラクター。当初は鹿鳴館香を巡る三角関係で 天童竜と衝突する事が多かったが、戦いの日々を重ねていくにつれて竜との強い信頼関係が芽生える。 バイラム壊滅後、竜と香の結婚式に出席するため向かう途中、偶然出くわしたひったくりに 腹部を刺されあっけない最期を遂げたが、その後、死者の霊となって地上に降り立ち、 ゴーカイレッド=キャプテン・マーベラスを叱咤激励し、海賊戦隊ゴーカイジャーに ジェットマンの大いなる力を授けた。現在は天国のジャズバーでサックスを演奏しており、 女神のお気に入りとなっているようだ。 ○平景清(源平討魔伝) 魔族を率いて平氏一門を滅ぼした源頼朝を討つべく、地獄から甦った平家最強の男。 再び地獄から舞い戻った源氏一門を滅ぼすべく、天帝の命により景清もまた、 三途の川の渡し守・安駄婆の手によって蘇った。モデルは実在の人物である 「悪七兵衛」の異名を持った、鎌倉時代初期の武士「藤原上総七郎兵衛尉景清」。 ●エスデス(アカメが斬る!) 帝国最強と謳われる女将軍。若くして将軍になり、征伐に一年は掛かると言われた北方異民族の都市を瞬く間に滅ぼすほどの実力を持つ。さらに40万人の異民族を生き埋めにしたり、拷問が手緩いということで拷問官達を逆に調教したりなど、性格は極めて冷酷非道でかなりのドS。しかし、一方で部下を労わったり殉職した部下の仇討ちを誓うなど部下思いな一面がある。そのため、彼女に慕う者も少なくない。 武芸大会に出場していたタツミが強敵を一蹴する腕前と歓声を受けた時に見せた無垢な笑顔を見て、 一瞬にして一目惚れし恋心を抱くようになる。最期はアカメとの一騎打ちに敗れ、タツミの亡骸を 抱きながら氷に包まれ粉々に砕け散った。
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『絶剣 蛇の道を往く』-3 作者・ティアラロイド 75 異世界エターナリア ヘブンズティア王国・エメルの家*** 桃矢「あ~腹減ったなぁ! 早く焼き立てのパイを食わしてくれよ」 グレイファス「コラ桃矢、はしたないぞ!」 エメル「あら、いらっしゃいグレイファス。それに桃矢たちも」 グレイファスと午前の剣術の稽古を終えた神城桃矢、 それにガリエルとテディアムも、エメルから昼食に招待されて やって来たのだった。 煌「あっ、桃矢くん! それにみんなも」 桃矢「…煌? それにビークウッドまで!? なんで二人ともここにいるんだよ?」 ガリエル「なんでって…そりゃ大将、煌とビークウッドも 俺たちと同じく昼飯に呼ばれてたんだろ」 桃矢「あ、なるほど」 煌「えへへ…」 桃矢たちも煌たちと同じくテーブル席に着く。 ガリエル「香ばしくていい匂いだぜ~!」 エメル「もう少しで焼きあがるから待っててね」 ビークウッド「実は今、煌からとても興味深い話を 聞いていたのです」 桃矢「へぇ~興味深い話って?」 ビークウッド「死後の世界についてです」 桃矢「えっ…」 ビークウッドからそれを聞いた途端、桃矢の表情が曇るのが分かった。 それを見たビークウッドも、「しまった! 余計なことを口にした」と 後悔するが、もうすでに遅し。せっかくの楽しい昼食の場に 重たい空気が広がってしまう。こうして金剛煌が現世に黄泉がえりで復活したとはいえ、 一度は煌が命を落とした事実に変わりなく、今でも桃矢はその責任の一端を感じているのだ。 桃矢「………」 グレイファス「ビークウッド!」 ビークウッド「いや、これは…面目ない」 煌「ごめんビークウッド、この話はまた今度にしよう」 ここで重たい空気を吹き飛ばすために、機転を利かせたのはテディアムだった。 テディアム「おや~っ桃矢、なぁにしけたツラしてるんだよ。 もしかしてお前、幽霊とかの話が苦手だとか?」 桃矢「…Σ(゚д゚;) なにーっ!! そ、そんなんじゃねえよ!!」 テディアム「どうだかッ!( ̄ー ̄)ニヤリッ」 桃矢「上等だッこの野郎! おい煌、構わないから話を続けろ!」 煌「で、でも…」 桃矢「いいから続けろ! こうなったら最後まで聞いてやらあ!」 煌「う、うん。わかった」 相棒テディアムのナイスフォローに感謝しつつ、 煌は話を再開する。 ◇ ◇ ◇ 76 霊界・蛇の道*** ユウキ「…つ、疲れたぁ~」 戦士煌「無理にスピードを飛ばして余計な体力を使うからだよ。 ここはゲームの世界とは違うんだから」 無理な長距離飛行が祟って、スタミナがきれてしまったユウキは、 僕と一緒に蛇の道の途上で一休みすることにした。 そんな時、道の後ろの方から青鬼さんが運転する 道路清掃車がやってきたんだ。 青鬼「…オニ?」 ユウキ「青鬼さん何してるの?」 青鬼「何してるんだ?はないオニ。私は閻魔大王さまに頼まれて この道を掃除してるんだオニ」 ユウキ「ふ~ん…」 戦士煌「僕たちは界王さまのところに行くんです」 青鬼「オニッ!? 界王さまのところにか!? 最近はお前たちみたいな命知らずの死人が増えたオニ」 ユウキ「命知らずも何も、もうボクたち死んでるんだけどね」 戦士煌「まだ大分あるんですか?」 青鬼「あったりめえだよ。私は話に聞いたけど、 まだやっと半分の半分くらいのとこだオニ」 ユウキ「えーっ!? まだ半分の半分!!」 戦士煌「随分と遠いんですね…」 僕もユウキも、それを聞いて目の前が真っ暗になる気分だったけど、 親切な青鬼さんが清掃車後部の荷台に乗せてくれると申し出てくれたんだ。 青鬼「途中までなら乗せてってやるオニ」 戦士煌「本当ですか!? 助かります!」 ユウキ「ヤッホー♪」 蛇の道を進む清掃車の荷台で休んでいる間、 運転手の青鬼さんはいろいろな事を教えてくれたんだよ。 なんでも今から二十年くらい前に蛇の道を踏破した 例の孫悟空という人を、僕たちみたいに清掃車に乗せて あげた事もあるんだって。 戦士煌「それじゃあ、その孫悟空さんという人も 今の僕たちみたいに乗せてあげた事があるんですか?」 青鬼「今となっては何もかも懐かしい思い出だオニ」 ユウキ「その孫悟空ってどんな人だったの?」 青鬼「純朴で、良くも悪くもあまり深いことは考えないし、 立ち居振舞いも明るく朗らかで、誰にでも好かれる タイプに見えたオニな。いいやつだったオニ」 ユウキ「へぇ~」 青鬼「これは後から風の噂で聞いた話オニが、 孫悟空は後に人造人間セルっていうとんでもない悪党を 倒して地球を救ったとも聞いたオニ」 ユウキ「あれっ、でもセルを倒したのって確か世界チャンピオンの ミスターサタンって人じゃなかったっけ…?」 戦士煌「僕も小学生の頃、当時のニュースでそう聞いたよ」 青鬼「これも後で聞いた話オニが、孫悟空とそのミスターサタンは親戚で、 孫悟空はミスターサタンに手柄を譲ってやったんだって話だオニ」 77 ◇ ◇ ◇ 桃矢「俺もあのミスターサタンってオッサンは、 なんか胡散臭いとは思ってたんだよ」 煌「ハハハ…(汗」 腕組をして感心そうに頷く桃矢と苦笑する煌。 青鬼の話には曖昧な記憶も含んでいるため、 正確な事実に比べて多少内容の時期が前後しているものの、 地球から遠く離れた、当時の関係者が全く預かり知らぬところで、 ここでも意外な形で「セルゲームの真相」が暴露されて 真実を知る人間が増えることとなった。 ◇ ◇ ◇ その後も僕たちは清掃車の荷台に乗せ続けてもらっていたんだけど、 長旅の疲れから、つい僕もユウキも荷台の上で居眠りをしてしまった。 そして何かのはずみで荷台から転げ落ちて、車を運転している青鬼さんも 気づかないまま、蛇の道をそれて雲の下に落ちてしまったんだ。 地獄*** ユウキ「イタタタッ…あれ、煌ちゃんここどこ?」 戦士煌「そんなこと言われても僕にもわかんないよ。 もう界王さまのところまで来ちゃったのかな?」 周囲を見渡す僕とユウキ。そんな時に向こうから、 ひどい怪我をした赤鬼が必死に走ってやって来たんだ。 どうも何かから逃げているらしかった。 赤鬼A「た、たすけてくれだオニ~!!」 戦士煌「どうしたんですか!?」 ユウキ「ひどい怪我…」 赤鬼A「お前たち何をしてるオニ!! 早く逃げるオニ!!」 戦士煌「ここはどこなんですか!?」 赤鬼A「何言ってるオニ!? ここは地獄の一丁目、三番地だオニ!!」 ユウキ「じ、地獄だってぇ~!?」 赤鬼A「ヒィー(*1))ガタガタ…やばいオニ。 お前たちも早くどこかに避難するオニ!!」 赤鬼は僕たちを置いてさっさとどこかに逃げてしまった。 ユウキ「どうしよう煌ちゃん!」 戦士煌「きっと蛇の道の下に落ちてしまったんだ。 なんとか戻る道を探さないと…」 地獄から脱出する方法を見つけ出そうと考えあぐねていた矢先、 さっきの赤鬼が逃げて来た方向から、大勢の悲鳴が聞こえて、 向こうの先には地面から次々と氷山のような物が 突き出している様子がわかった。 ユウキ「なんだろう…?」 戦士煌「行ってみようユウキちゃん!」 78 現場に着いた僕たちが見たのは、 大勢の鬼たちが傷つき倒れている様だった。 エスデス「タツミはどこだああああ!!!!!!!」 そしてその中心で何かを叫びながら、冷酷に笑って 鬼たちを足で踏みつけジワジワといたぶっている、 どこかの国の軍服を着たような美しい長い髪の女がいた。 エスデス「言え、タツミはどこにいる?」 赤鬼B「その男はここには来ていないオニ…。 きっとその男は天国に行ったんだオニ…」 エスデス「なら天国への行き方を教えろ」 赤鬼B「そ、それはできないオニ…」 エスデス「言わなければ殺すぞ」 赤鬼B「くっ……」 見かねた僕とユウキは、咄嗟の判断で助けに入る事にした。 戦士煌「やめろおおおッッ!!!」 僕はバトルアックスを勢いよく振りかざして激しい風圧を放ち、 その軍服姿の女の人――エスデスを攻撃する。 その隙にユウキが倒れている鬼たちを助け出した。 エスデス「なんだお前たちは? 子供か…。 どうやら天界からの鎮圧部隊ではなさそうだな」 戦士煌「なんでこんなひどいことを!?」 エスデス「ひどいこと…? フッ…コイツら鬼共は 所詮弱者だからこうなった。それだけのことだ」 戦士煌「なんてやつだ…!」 エスデスは、閻魔大王の裁定によって地獄に落とされた囚人だったんだけど、 地獄から脱獄しようとたった一人で暴動を起こしていたんだ。 ユウキ「気をつけて煌ちゃん! この女(ひと)からは危ない感じがする!」 戦士煌「わかってる!」 迷っている暇はなかった。それだけ相手の女が禍々しい殺気を 放っているのを、僕もユウキも直感で理解していたんだ。 僕とユウキは同時にダッシュして、エスデスの両脇に回り込もうとした。 エスデス「――ヴァイスシュナーベル!!」 エスデスは大量の鋭い氷片を展開させ、それを飛ばして攻撃してきた。 それをかわしながらエスデスに少しでも近づこうとした僕とユウキだったけど…。 エスデス「――かかったな! ハーゲルシュプルング!!」 戦士煌「――!?」 ユウキ「――!?」 僕とユウキは、突然頭上に現れた、人間の数十倍はある 巨大な氷塊に押しつぶされてしまったんだ。 エスデス「ぬるいな! この程度で私を止めようなどと。 私は常に屈服させる側だ!」 79 エスデス「死にゆく弱者の当然の末路だ。 …あ、ここの住人はもう全員死んでいるんだったな。 まあどうでもいいことだが」 戦士煌「………」 ユウキ「………」 巨大な氷塊に完全に閉じ込められ、固まったまま 身動きの取れない僕とユウキを見て、エスデスはあざ笑う。 エスデス「一刻も早くタツミに会いたいが、 まずは私と同じように地獄に落とされている 他のイェーガーズの部下たちを助け出さねば…。 待っていろ、タツミ。必ず天国まで乗り込んでやるぞ。 その時は存分に私のこの気持ちを――(///)」 ???「残念だが、てめえが昔の男に会える事はねえ!」 エスデス「――!!」 僕たちが氷の中に閉じ込められている間に 地獄を蹂躙するエスデスの行く手を阻んだのは、 黒い鳥人の強化スーツに身を包んだ戦士と、鮮血のような赤毛の長髪に 口が裂けたような恐ろしい顔をした鎧武者だった。 スーパー戦隊・鳥人戦隊ジェットマンのブラックコンドル、 そしてかつて滅ぼされた一門の恨みを背負い、 魔族を率いて地上を征した源氏を討った平家の亡者・平景清だ。 エスデス「天界からの鎮圧部隊がようやくお出ましか。 待ちくたびれたぞ…」 ブラックコンドル「地獄で反乱を起こしたエスデス将軍って いうのは姐ちゃんか?」 エスデス「だったらどうした?」 エスデスと対峙するブラックコンドルと平景清。 ブラックコンドル「…ったく。おかげでおちおちBARで ゆっくり酒も飲んでいられねえ」 景清「………」 エスデス「邪魔をするなら、お前たちもそこの二人と 同じ目に遭うことになるぞ」 ブラックコンドル「そこの二人…??」 ブラックコンドルと景清は、氷漬けになっている僕らに気がつく。 戦士煌「………」 ユウキ「………」 ブラックコンドル「おい景清、アイツら何モンだ?」 景清「我は知らぬ……」 エスデス「おしゃべりは終わったか? 私を制圧したいのなら、 強さで示して見せろ!!」 80 景清は勢いと共に先制攻撃の真空斬を放つ。 だがエスデスはそれを自らの剣で防ぎきった。 エスデス「この程度か」 景清「我が太刀を受けきるとは見事。…だがッ!」 次の瞬間、間髪入れずにブラックコンドルが 空中から舞い降りてブリンガーソードで袈裟掛けにして エスデスを切り裂こうとした。 ブラックコンドル「――コンドルフェニッシュ!!」 でもエスデスもそう簡単にはやられない。 エスデス自身の持つ何か不思議な能力(これも後で聞いた話によると、 元々彼女がいた世界にあった「帝具」という強大な力を秘めた 武器の力らしいんだけど…)を使って、巨大な氷のツララを伸ばして ブラックコンドルに反撃したんだ。 エスデス「――グラオホルンル!!」 ブラックコンドル「――チッ!!」 なんとかエスデスの攻撃をかわし 着地するブラックコンドル。 ブラックコンドル「女のくせになかなかやるな、姐ちゃん」 エスデス「笑止な。強者弱者に男女の区別などなかろう」 景清「違いない……」 双方とも身構えたまま膠着状態に陥ったけど、 その状況を一変させたのは、ブラックコンドルと景清の側に 現れた、この上なく心強い援軍だった。 ピッコロ「凱、景清、たかが女一人に いつまで手こずっている!!」 ブラックコンドル「ピッコロの旦那!?」 ピッコロと呼ばれたその人は、頭に白いターバンを撒いて、 道着の上に白布のマントを羽織っていて、全身の肌は緑色の とても屈強な感じの人だったよ。とにかくその時その場にいた 誰よりも気迫と威圧感がとても凄まじかった。 ピッコロ「どうせまたいつものように天国のBARで 女神とイチャついていたんだろ!」 ブラックコンドル「そうは言うけどよ、ピッコロの旦那」 景清「この女、できるぞ……」 ピッコロはエスデスを睨みつける。 そんなエスデスもピッコロを妖しく睨み返す。 エスデス「次に私を楽しませてくれるのはお前か?」 ピッコロ「そういうことだ。こっちもいろいろ多忙なんでな。 悪いがゆっくり遊んでやる時間はない。とっととケリをつけよう!」 エスデス「よかろう! ならば我が最大奥義を特別に お見舞いしてやる。――摩訶鉢特摩ァッ!!!」 エスデスの放った「摩訶鉢特摩」は、一瞬で 周囲一円を氷結地獄にしてしまう恐るべき大技だ。 81 ◇ ◇ ◇ 桃矢「なあ、そいつってさあ、もしかして ピッコロ大魔王なんじゃないのか?」 煌の話を聞いていた桃矢は、ふと思いついた疑問を口にする。 煌「え~っ、まさか違うよ! 確かに名前はたまたま同じだったけど、 そんなの偶然だよ。ピッコロさんはとってもいい人だったし、 第一、そのピッコロさんは若かったけど、僕たちの地球に現れた ピッコロ大魔王は中年だったじゃないか」 桃矢「でも地獄にいたんだろ?」 ピッコロ大魔王とは、今から数十年前に国王のいるキングキャッスルを陥落させ、 テレビカメラの前で地球連邦の王位簒奪を宣言し、警察機構の廃止、 犯罪者を刑務所から無条件で解放、そして毎年一回のくじ引きで 地球連邦の加盟国を一つずつ破壊することを決定するなど、 悪逆の限りを尽くそうとした恐るべき魔族の暴君である。 ちなみにその頃は、まだ桃矢も煌も生まれてはいなかったが、 学校での近現代史の授業などではよく習う事項だ。 きっとこの場に二人共通の幼馴染である舞原このはがいたら、 桃矢に「アンタ、歴史の授業なんて真面目に受けてなかったくせに、 よくそんなことだけ覚えてるわね」と容赦なく突っ込んだことだろう。 桃矢「頭に触角はあったか?」 煌「さあ、頭にずっとターバンを被ったままだったから…」 ◇ ◇ ◇ エスデス「死後の世界で私に奥の手を使わせたのは、 お前が初めてだ。できたらもっと楽しんでいたかったが、 タツミが待っているんでな。悪く思うな…」 時の流れまでもが凍てついてしまったのか、見渡す限りの空間全ての物が 動かないまま凍りついたように完全に静止している…。 エスデスは眼前の停止したように動かないピッコロを 自分の剣で刺し貫こうとした。だけど…。 エスデス「残像…!?」 眼前の動かないピッコロの姿は残像だったんだ。 エスデス「どこだ!?」 ピッコロ「奥の手とはこれで終わりか?」 エスデス「なっ…!?」 敵が自分の背後に回り込んでいるとエスデスが気がついた時はもう遅かった。 ピッコロの指先は完全にエスデスの急所を抑えていたんだ! ピッコロ「――魔貫光殺砲ォッ!!」 螺旋状の気をまとった光線は、エスデスの身体を貫通した。 エスデス「キャアアッッ――!!!!!!」 82 ピッコロ「ハァアアッ――!!」 砕け散る氷塊…。ピッコロさんたちのおかげで、 僕とユウキは氷の中から助け出された。 煌「ハクション!!」 ユウキ「ひぃぃっ…冷たかった! まだ身体が凍えてるよ。 …(*2))))))ガクガクブルブルガタガタブルガタガクガクガクガクガク」 凱「ほら、これでも使いな!」 ユウキ「うん、ありがとうオジサン♪」 ブラックコンドル=結城凱さんが僕たちを気遣って 毛布を貸してくれた。だけどユウキに「オジサン」と呼ばれた凱さんがとっても複雑そうな表情をしていたのを覚えているよ。 ピッコロ「お前たちはいったい何者だ? 地獄にいる囚人ではないようだが」 煌「実は僕たち、蛇の道を歩いて界王さまのところに 向かっていたんです」 凱「それでうっかりか何かの間違いで 雲の下から地獄に落ちちまったってわけか。 やれやれ、最近そういう奴等が増えて困ってんだよ」 ユウキ「ごめんなさい…」 僕とユウキが二人して申し訳なさそうにシュンとしていると、 厳重な封印を施されて身体の自由を拘束されたエスデスが 護送車に乗せられて連行されるところだった。 エスデス「言っておくが、この程度では決して諦めんからな! 必ず地獄から抜け出してタツミに会いに行ってやる!」 ユウキ「お姉さん、本当にそのタツミって人が好きなんだね」 エスデス「……!!」 ユウキにそう指摘されると、エスデスは顔を下に俯き 急に押し黙ったまま赤くなってしまった。 とてもさっきまで冷酷な殺気を放っていた人と 同一人物だとは思えないようだったよ。桃矢くんとこのはちゃんが離れ離れになって辛い時期があったのを知っていたから、 なんだか僕はこの女(ひと)が気の毒になってきた。 煌「あのー、余計な差し出口かもしれませんが、 せめて一目だけでもそのタツミさんっていう人に 会わせてあげる事はできないんですか?」 ピッコロ「無理だな。コイツは生前に人を殺し過ぎた」 エスデス「弱者からの哀れみなど不要だ!」 ユウキ「あーっ、また"弱者"って言った! お姉さん、そんなことばっかり言ってると みんなから嫌われるよ」 エスデス「フン、余計な御世話だ!」 ピッコロ「連行しろ」 赤鬼C「了解しましたオニ」 こうしてエスデスは、地獄の中でももっと深い場所にある 監獄へと連行されていった。 一方の僕たちは、ピッコロさんたちに案内されて、 地獄からの出口に連れて行ってもらったんだ。 ピッコロ「ここを通って行けば、蛇の道に戻れるはずだ」 煌「どうもありがとうございました」 凱「ここはお前たちのようなガキの来るところじゃねえ。 もう二度と迷って来るなよ!」 ユウキ「うん、今度は気をつけるよ!」 煌「それじゃあ!」 ピッコロさんたちと別れ、地獄からの出口の階段を 昇りきって僕たちが出た場所とは…!? 閻魔庁・閻魔大王の執務室*** 閻魔大王「何者じゃその方たちは?」 煌「――!!」 ユウキ「――!!」 もうびっくりしたよ。なんと出口の先は、 閻魔様の机の引き出しだったんだから。 もうその頃には閻魔大王は出張先から 帰って来ていたみたい。 煌「し、失礼しましたぁー!!」 ユウキ「ごめんなさぁい~!!」 閻魔大王「…???」 なんとかその場は誤魔化して抜け出したけど、 僕とユウキはまたスタート地点からやり直す羽目に…。 蛇の道・入口*** ユウキ「やれやれ、また振り出しだねえ~」 戦士煌「ここで落ち込んでいてもしょうがないよ。 気を取り直して出発しよう、ユウキちゃん!」 ユウキ「うん、煌ちゃん!」 こうして僕とユウキの旅は再スタートを切ったんだよ。 83 ○神城桃矢→エメルの家に昼食に招待され、先にいたビークウッドたちと一緒に煌の話を聞く事に。 ○グレイファス→エメルの家に昼食に招待され、先にいたビークウッドたちと一緒に煌の話を聞く事に。 ○ガリエル→エメルの家に昼食に招待され、先にいたビークウッドたちと一緒に煌の話を聞く事に。 ○テディアム→エメルの家に昼食に招待され、先にいたビークウッドたちと一緒に煌の話を聞く事に。 ○エメル→神城桃矢やグレイファスたちも自分の家に昼食に呼ぶ。 ○金剛煌→誤って地獄に落ち、エスデスと交戦。ピッコロたちに助けられる。(回想) ○ユウキ→誤って地獄に落ち、エスデスと交戦。ピッコロたちに助けられる。(回想) ○ピッコロ→地獄で暴れていたエスデスを鎮圧。金剛煌とユウキを助ける。(回想) ○結城凱/ブラックコンドル→地獄で暴れていたエスデスと交戦。金剛煌とユウキを助ける。(回想) ○平景清→地獄で暴れていたエスデスと交戦。(回想) ○閻魔大王→出張先から帰る。(回想) ●エスデス→地獄からの脱獄を謀り単身で暴動を起こすが、ピッコロたちに鎮圧される。(回想) 【今回の新規登場】 ○ピッコロ大魔王/マジュニア(ドラゴンボールシリーズ) 初代ピッコロ大魔王の息子が成長した姿。普段は白いターバンとマントを着用。 最初は邪悪な存在であったが、後にサイヤ人の地球侵略に際し孫悟空と共闘、 さらなる脅威に備えるために悟空の息子である幼い悟飯を鍛え上げる。 悟飯との師弟の絆は深く、彼との出会いはピッコロが善の心に目覚めるきっかけにもなった。 ナメック星におけるフリーザとの決戦後、人造人間との戦いに備え、完全体となるべく神と融合する。 その後、かつて地球の神がピッコロ大魔王と分離する前に作った究極のドラゴンボールを消滅させるため、悟飯に最後の別れを告げ爆発する地球と運命を共にし死亡した。死者の魂となった現在の彼は、 地獄で暴れる反乱分子を鎮圧するなどの治安活動を行っており、地獄を管轄する鬼たちからも慕われている。 同名の父親と区別するため「マジュニア」と呼ばれる場合もある。 ○結城凱=ブラックコンドル(鳥人戦隊ジェットマン) 偶然バードニックウェーブを浴びた遊び人で、鳥人戦隊の一員。 喧嘩を応用したような闘い方や共通武器のブリンガーソードによる剣戟を得意とする。 従来のヒーロー像「真面目で模範的」とは対極に位置し、「定職を持たず、飲む・打つ・買う」 といった反道徳的な三拍子を持ったキャラクター。当初は鹿鳴館香を巡る三角関係で 天童竜と衝突する事が多かったが、戦いの日々を重ねていくにつれて竜との強い信頼関係が芽生える。 バイラム壊滅後、竜と香の結婚式に出席するため向かう途中、偶然出くわしたひったくりに 腹部を刺されあっけない最期を遂げたが、その後、死者の霊となって地上に降り立ち、 ゴーカイレッド=キャプテン・マーベラスを叱咤激励し、海賊戦隊ゴーカイジャーに ジェットマンの大いなる力を授けた。現在は天国のジャズバーでサックスを演奏しており、 女神のお気に入りとなっているようだ。 ○平景清(源平討魔伝) 魔族を率いて平氏一門を滅ぼした源頼朝を討つべく、地獄から甦った平家最強の男。 再び地獄から舞い戻った源氏一門を滅ぼすべく、天帝の命により景清もまた、 三途の川の渡し守・安駄婆の手によって蘇った。モデルは実在の人物である 「悪七兵衛」の異名を持った、鎌倉時代初期の武士「藤原上総七郎兵衛尉景清」。 ●エスデス(アカメが斬る!) 帝国最強と謳われる女将軍。若くして将軍になり、征伐に一年は掛かると言われた北方異民族の都市を瞬く間に滅ぼすほどの実力を持つ。さらに40万人の異民族を生き埋めにしたり、拷問が手緩いということで拷問官達を逆に調教したりなど、性格は極めて冷酷非道でかなりのドS。しかし、一方で部下を労わったり殉職した部下の仇討ちを誓うなど部下思いな一面がある。そのため、彼女に慕う者も少なくない。 武芸大会に出場していたタツミが強敵を一蹴する腕前と歓声を受けた時に見せた無垢な笑顔を見て、 一瞬にして一目惚れし恋心を抱くようになる。最期はアカメとの一騎打ちに敗れ、タツミの亡骸を 抱きながら氷に包まれ粉々に砕け散った。
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デスデスデス とは、【スーパーペーパーマリオ】のキャラクター。 プロフィール 作品別 元ネタ推測 関連キャラクター コメント プロフィール デスデスデス 他言語 Gigabite (英語) 初登場 【スーパーペーパーマリオ】 【デスデス】の強化版。 作品別 【スーパーペーパーマリオ】 HP 攻撃 防御 スコア 6 2 ?? 1200 7-1と7-4にしか出現しない。 元ネタ推測 Death 関連キャラクター 【デスデス】 コメント 名前 全てのコメントを見る?
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153 Before the Moment◆w9XRhrM3HU ← 「いやあ、それにしても良かったよ。あの化け物をやっつけられてさ」 今まで花陽の後ろに隠れていた足立が大きく伸びをしながら、勝利を祝福する。 この場に居る全員が、目を細めながら足立を眺めていた。警察という割には頼りない男。全員の印象は彼をただのヘタレだと認識させていく。 そんな視線を知ってか知らずか、足立は呑気に嬉しさに酔いしれていく。 実際、ここまで運が良いのは久しぶりなのだ。あんな化け物に襲われて、傷一つ付かないでやっつけ、これだけの利用価値のある参加者と合流できた。 特にウェイブ。彼はエンヴィーと敵対しているらしく、万が一エンヴィーが襲撃してもこの男が前線に立ってくれることだろう。 (まあ、イェ―ガーズとかいうキチガイ集団に居る時点で、そのナイトなんちゃらのが信用できるけどね) まあ何はともあれ、切れる手札が増えたのは丁度いい。久方ぶりに上機嫌になった足立は自然と顔が綻んでくる。 「サリアさ――」 赤い血が噴き出し、雪乃の制服を赤く染める。 苦悶の声を上げながら、雪乃はそのまま地面へと倒れ伏す。 アカメが目を見開き、剣を強く握りしめ。その葬るべき敵だった筈の人物を見る。 「雪乃、アンタ何で……」 「本当、貴女は……最初からずっと、足を引っ張ってばかり……」 「刃の動きが……鈍いな。ダメージが抜けきらないか」 付き飛ばされたサリアは自分が雪乃に庇われたのだと、理解し雪乃に駆け寄る。幸い怪我は深くなく、致命傷ではないが一般人にその痛みはかなりの苦痛だろう。 そしてその血に濡れた刃の主、後藤は己の身体のコンディションを冷静に分析し測っていく。 完全な不意打ちだったが、電撃のダメージで動きに多少の支障があるらしい。雪乃が咄嗟に庇える程度には遅くなってしまった。 「はあ!? 何で。死んだんじゃねえのかよ!!」 足立が忌々しげに声を荒げるのを聞きながら、後藤は先の攻防を振り返る。 電撃が触れる寸前、後藤はアンジュの首輪を翳しながら頭部をドリル状に変化させ穴を掘りあげた。 成人男性が入り込むには非常に小さい穴だったが、そこへ飛び込み直撃を避けたのだ。 (とはいえ、かなりのダメージを負ったが……) 少なくとも頭部を使った戦闘はしばらくは難しい。細胞を変化させ自在に操るには些か感電のダメージが大きすぎるのだ。 「みんな下がれ!」 ウェイブが剣を構えながら仲間を庇うように前に勇み出る。 アカメも刀を握りながら、息を整えスイッチを切り替えていく。 「―――何を手こずっている。ウェイブ」 「なっ……!?」 三者が得物を手に、交錯しようとした次の瞬間、冷たい女性の声と共に隕石のように巨大な氷の塊が後藤へと投擲される。 そのまま為す術もなく後藤ははるか後方へと吹き飛ばされていく。 この氷の異能には見覚えがある。特にウェイブ、足立からは絶対に忘れられない絶対強者の力。 「エスデス……隊長……」 「久しぶりだな。ウェイブ」 (なんでお前がここに居んだよおおおおおおお!!!) □ 「ウェイブ。聞きたいことは幾つかあるが、何故アカメと居る?」 結局、東は外れであった。何処かですれちがった可能性もあるが、エスデスは御坂らしき人物を見つけられない。 仕方ないのでそのまま歩を進めていく。実はその道中キング・ブラッドレイも近くの居たのだが、これも運悪くニアミスし接触には至らない。 各所で戦闘の跡を見つけながら、進んでいき。気付けば、見知った連中が三人ほど居た。 一人はウェイブ。エスデスの部下だ。二人目がアカメ。狩るべき獲物である。三人目が足立。 特にアカメとウェイブが戦うどころか、共闘すらしている光景はイェーガーズとしては異常な事態だ。ウェイブから問いただす必要がある。 そして足立。きな臭いものを感じていたが、ここまで単独での移動は彼がただの民ではない事の証明ではある。使えない筈の能力が解放されたのだろう。 面白い。実に興味がわいた。 (一撃で後藤の奴を……隊長はやっぱり強え……) 後藤の撃退は素直に喜ぶべきだが、しかし一難去ってまた一難だ。 間違いなく、エスデスはアカメとの共闘に関して疑惑を向ける。正直なところアカメとの同盟を話すのは躊躇われる。 だが、ここで引くわけにはいかない。アカメは少なくとも、この殺し合いを切り抜けるうえで大事な仲間だ。それをエスデスにも分からせる必要がある。 「隊長、これは―――」 ウェイブは覚悟を決め、アカメとの同盟の経緯を話した。 殺し合いの破綻を望むのはアカメとて同じ。ここで争うことに何の意味はない。 敵の敵は味方ならば、ここではイェーガーズもナイトレイドと手を取り合えるのではないか。 「……そうか」 全ての話を聞き終わり、エスデスは納得した様子で頷いた。 「グランシャリオを返しておこう」 「隊長……分かって――」 「それでアカメを斬れ」 エスデスがグランシャリをが持っていたのに喜ぶ間もなく、告げられたのは死刑の執行命令。 目の前に突き刺さったグランシャリオが冷たく光る。 エスデスは心底呆れた表情でウェイブを見つめている。それは普段の部下に向ける視線ではなく、失望感のみが占める完全な侮蔑の瞳。 息を呑み、反射的にウェイブは一歩後退してしまう。 「私はな。別に部下が何をしようが、そこまで咎めはせん。 アカメとの共闘も、あの男に力及ばず仕方がなく一時的に……ならまだ良い。 だがな。私たちは帝国の軍人だぞ。それを忘れた訳ではないだろう。ウェイブ」 「だから、この殺し合いを終わらせて……」 「お前の精神が軟弱なのは知っていたが、どうやらそこまで脆いとはな。こうも簡単にナイトレイドに懐柔されるのは流石に見過ごせん」 「た、隊長! 確かに俺たちはアカメが悪だと思ってた。だけど、見方が変われば俺達が悪なのかもしれないんだ!」 ウェイブは語る。セリューと出会い、その正義が暴走し巻き起こした惨劇と騒動を。 確かにセリューの行い事態は悪を断罪しただけではある。だが、もっと別のやり方があった筈なのだ。 恐らく、自分たちの価値観や考え方はずれてしまっている。ウェイブも狡噛などの参加者に出会い指摘されたからこそ分かった。 だから今こそ、その考えを見直すべきだとウェイブは強くエスデスに主張する。 「言いたいことはそれだけか?」 「隊長……お願いだ……分かって……」 「なるほど。国が……いや住む世界が違えば、その視点も大きく変わるのだろうな。だが、何故お前は会って数時間程度の連中にこうも諭される? 奴らの言う価値観が正しいと誰が決めた? 私からすれば、セリューは何一つ間違っていない。あいつは自分の正義を執行したまでの事だ。 強いて言うなら、奴の間違いはその弱さ。奴が弱かったからその正義が否定された。良いか? 悪は弱者であり敗者だ」 「だけど、あいつは……。何の罪もない民を……」 ウェイブの脳裏を過ぎる穂乃果の姿。目の前で友達の死体を食われた彼女の表情は忘れられない。 図書館前に放置された生首。あれを見た時の同行者たちの顔。あの狡噛ですら、表情は苦くウェイブを見る目には些か訝しげなものがあった。 もうあんな間違いを起こしてはいけないのだ。ましてや、それが仲間の手によるものなら尚更だ。 だが、ウェイブの考えを嘲笑うように、エスデスは冷たく淡々と述べる。 「それが何だ? そいつらが単に弱かった。それだけの事だ。 セリューを襲ったことりという女も強ければ、それは正しかった。弱いから裁かれ、殺され、挙句の果てに救う対象であった仲間にまで害を及ぼした。 世の中は弱肉強食。他の連中が何を言おうが、これが真理だ。そうは思わないかウェイブ」 「じゃあ、イェーガーズは一体何の為に……俺達、軍人は力のない民の為の……」 「履き違えるな。イェーガーズは“帝国”の警察だ。それはお前の解釈の誤りに過ぎん」 今まで気づかなかった。エスデスは冷酷で恐ろしいながらも、部下思いでもあり罪のない民を護るイェーガーズの隊長であるとウェイブは思い込んでいた。 そう、思い込んでいたのだ。ここに来るまで、ウェイブはエスデスという人間を真っ向から見てはいなかった。 いやエスデスだけではない。セリューもクロメも。その歪さに何処かで気付かないフリをしながらずっと接し続けていた。 「もう一度チャンスをやろう。アカメを殺せ、ウェイブ」 (何でエスデスが……DIOの館に行くんじゃねえのかよ!!) 狼狽するウェイブの後ろで、足立も焦る。後藤が居なくなったのは良いが、エスデスと再会するのは最悪だ。 しかも今はその本性を剥き出しにし、氷のように冷たい冷酷さを見せている。 はっきり言ってただのキチガイ女だ。それも力が強い分、尚更質が悪い。その上、足立を知っているのも良くない。 ペルソナの制限も看破したかのような、発言もあったのも足立の警戒度を更に引き上げている。 ウェイブに気を取られている今の内に、この場から離れようと足立は密やかに足を踏み出す。 「何処へ行く。足立、折角会えたんだ再会を祝おうじゃないか」 「……え、いや……」 「どうした? 何をそんな顔をしてる。一応コンサートホールで共に居た仲じゃないか。 それに、お前の力もそろそろ見てみたいのでな。早く、見せてみろ」 エスデスの言葉に足立の次に反応したのがアカメだ。先ほどエスデスはお前の力と言った。 そう、力と。つまり足立には何らかの戦う力が備わっていたのだ。 しかし後藤戦ではそれを見せる様子はなかった。何故か、使えない理由があったか。あるいは――― 「ウェイブ。お前は人の言葉に流され過ぎだ。だから、人の仮面(ペルソナ)にも気付けない」 「それは……」 「お前の仲間面しているあのスーツの男。既に誰かを殺した……セリューの言葉を借りれば悪だぞ。 ―――そら!」 氷の弾幕が足立を囲った瞬間、足立の周りを光が包みタロットカードが出現する。 タロットカードが握りつぶされた瞬間、異形の黒い剣士が氷の弾幕を弾き足立を庇う。 「足立、お前……」 「クソッ、何なんだよ。何でこうも俺の巡り合わせばかりついてないんだよ。クソ過ぎるだろ!!」 「やはりな。コンサートホールの火災と、まどかとアヴドゥルの殺害はお前の仕業だな。足立」 「アヴドゥルは俺じゃねえ!!」と叫びたくなる衝動を抑えながら、足立は周囲にも視線を向ける。 アカメは全ての合点がいったのか刀を構え、足立を警戒。残りの連中も足立から距離を置くように離れていく。千枝の知り合いであるヒルダですら驚嘆しながら後ずさりするほどだ。 完全な孤立である。このままではエスデスに嬲り殺されるか、葬る連呼のイカレアカメに斬り殺されるかのどちらかだ。 「ああ、クソッ!!」 左腕で咄嗟に近くの少女の首根っこを掴み自分の元へ引き寄せる。 傷の痛みで退避が遅れた雪乃はあっさりと捕まり、足立に首を腕で固定され拘束されてしまった。 「ゆ、雪乃……」 「全、く……何処かの、無能のせいで……」 「オラ! 動くなお前ら! 動いたらコイツを―――」 「フン」 足立の台詞を遮り、エスデスが更に氷を投擲する。 咄嗟にグランシャリを抜いたウェイブが氷を全て弾き落とし、雪乃と足立を庇う。 「隊長! 今のは……」 「なあ、ウェイブ。奴の演技は上手かっただろう? アカメも案外、上手い役者なのかもしれないな」 「――!」 足立の本性をウェイブは気付けなかった。頼りないヘタレという印象以外は何も残らない、よくもあるくも凡人な庶民なのだとウェイブは思っていた。 だがその実、奴は平然と人を人質に使う自己保身の塊だ。恐らくエスデスの言う通り、足立は先ほど述べた二名を殺した殺人者なのかもしれない。 (まさか、アカメが……俺を騙すために……) エスデスの言いたいことは、つまりそういうことだ。アカメの本性を自分は知っているのか否かだ。 アカメとの交流はほんの数時間、アカメを理解しきるにはやはり短すぎる。それよりもやはり信頼できるのは――― 手のグランシャリオに目が泳ぐ。アカメを斬るのなら今が絶好の好機。この期を逃せば、彼女の始末は難しくなる。 エスデスは全て見越し、ウェイブにアカメの殺害を促している。そうであるなら……。 「マガツイザナギ!!」 「アドラメr―――「遅いんだよ!!」 マガツイザナギの猛攻にサリアが吹き飛ばされ、アカメがその余波に煽られ顔を歪める。 そうしてる内にも足立は逃走ルートを組み立て、もう一撃大ぶりな電撃を放ちアカメ達の足を止めると雪乃を連れ、そのまま逃走する。 電撃が収まった時には既に足立の姿ははるか遠方にまで遠ざかっていた。 「くっ、足立ッ!」 だが、足の速さでは達人であるアカメの方が遥かに格上だ。今から全速力で駆ければ容易に追いつける。 しかし、そのアカメに向かい氷が降り注ぐ。咄嗟に後方へ飛び退け氷を避けるアカメに更に追撃の氷の弾幕。 刀で弾きながら、その下手人の姿をアカメは忌々しく見定める。 「会ってしまった以上、イェーガーズがナイトレイドを見逃す理由はないからな」 「エスデス……!」 ウェイブはグランシャリオを強く握り締め、刃を抜く。 己が為すべきことは一つしかない。 グランシャリオの切っ先を己の敵へと向ける。その様を見て、エスデスは薄くほくそ笑む。 「……アカメ」 「ウェイブ?」 「――行け! ここは俺が食い止める!!」 その切っ先はかつての仲間であり、上司であるエスデスの首元を刺し、ウェイブは明確な敵意を露わにする。 アカメは僅かに逡巡する。グランシャリオ、確かインクルシオの後継機でありその性能はインクルシオにも引けを取らない。 使い手もそれに劣らぬ実力者ではある。 しかし、相手は帝国最強の将軍。それも自身の上司だ。 「だがウェイブ……。エスデスは……」 「いくらお前でも帝具なしじゃ、隊長の相手は無理だ。この場じゃ俺が一番残るのに適任なんだよ」 アカメの実力は帝具に頼らぬ純粋な鍛錬の賜物だが、それでもやはり村雨があるのとないとでは戦力に大きな差が出る。 現状、エスデスの相手をするのはウェイブ以外に適任者は居ない。 「そうか、ウェイブ……」 「隊長……いや、エスデス! 俺はアンタを倒す……!。―――グランシャリオォォォォオオオオオオ!!!!」 ウェイブの咆哮に応え、その身を黒の鎧が包み込む。 一瞬の内に人の戦士から異形の修羅へと転身を終えたウェイブは腹武装の剣とエリュシデータを持ち、二刀流の構えを作る。 「良いだろう。それがお前の答えか」 「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 地面が陥没し、小型のクレーターが出来るほどの踏み込みでウェイブは一瞬にしてエスデスとの距離をゼロにまで詰める。 そこから剣を横薙ぎに振るうまでの時間差はアカメですら完全に見切るのが難しい。 だが、エスデスはより速く氷のサーベルを編み出し、剣を受ける。しかしそれを見越してウェイブはもう一本の剣でエスデスの胸元を狙う。 「―――ぐっ、が」 ウェイブの鳩尾にエスデスの蹴りがめり込む。 グランシャリオに包まれた鎧越しであるにも関わらず、衝撃を殺しきれず内臓にまで響くその脚力は完全に人の域を逸脱している。 衝撃に従い、ウェイブは吹き飛ばされ地面を無様に転がりながら、漆黒の鎧に砂埃を付けていく。 剣を地面に刺し、ブレーキ代わりに転がる身体を押し留めながら、ウェイブは今度は大きく跳躍する。 そして、エスデスの頭上から重力に従い振り落ち、足を先頭に自らを砲弾と化させる。 「グランフォール!!」 グランシャリオの持つ、必殺技グランフォールをエスデスは軽々受け止め流す。 ウェイブは足をバネに大きく後天しながら再度エスデスに肉薄し剣を裁く。 秒も過ぎず奔る二閃の白銀。ウェイブとグランシャリオの性能が一つとなって、初めて可能となる剣の乱舞。 「フッ」 涼しい顔でエスデスはその全ての剣裁を避け続ける。そこに不要な動きなど一切なく、最小限かつ最大限の合理性を持った動き。 完全に次元が違う。ウェイブとエスデスの強さは、最早差では片づけられない絶対的な境がある。 回避にも飽きたのか、エスデスが大きく腕を振りかぶり、サーベルを横薙ぎに払う。 それを両の剣を交差させ受け止めるウェイブ。だが、グランシャリオの性能でブーストされても尚、単純な腕力ですらウェイブはエスデスに拮抗すらしない。 両足で踏みしめた地面を抉りながら、後退を余儀なくされるウェイブにエスデスの剣撃が襲い来る。 手数は二対一。圧倒的にウェイブが勝り、有利にも関わらずその剣裁きを全て受け切れない。 斬り合う度にグランシャリオの鎧に傷が付き、徐々にウェイブの命綱であるグランシャリオの鎧への崩壊がカウントダウンされていく。 「……ダメだ。やはり、ウェイブ一人じゃ」 劣勢は誰の目から見ても明らか。エスデスは例え仲間だろうと容赦なく、敵ならば殺す。 このままではウェイブの寿命はあと数分しかもたない。やはり、アカメが介入しエスデスを凌がなければ勝機はない。 足立の件に関しては新一達に任せるようアカメが指示をしようとしたところで、ヒルダがアカメより前に歩み出る。 「アンタらは先に行きな」 「ヒルダ?」 「元はと言えば、足立を連れてきた私の責任でもある。だから、あそこの磯臭男を回収して何とか氷女の気を引くぐらいはやってやる。 だから、さっさと行きな。足立とやり合って一番勝てそうなのはアンタなんだから」 そう言って、ヒルダはサリアに視線を向ける。目が合ったサリアはアドラメレクを構えながらヒルダの横に並んだ。 「それに一応、帝具とかいうのをサリアは使えるんだ。上手く作戦たてりゃ何とかなるだろ」 「だが……」 「雪乃に庇われた分の働きはするわ。信じろと言っても信じられないと思うけど」 「サリア……」 『シンイチ、この戦いは私たちの挟み込む余地はない。それよりは雪乃の救出に向かう方が生存率も成功率も高い。 アカメ、お前もだ。ここは一旦退くのがベストだろう』 ミギーの台詞を聞きながら、アカメは周りを見渡す。 確かにここでアカメが出て行っても。残されたヒルダ、新一だけでは足立を倒す戦力としては心許ない。 ならばいっそ、アカメを行かせる為に中堅の実力者が足止めに専念した方が、両方の勝率も生存率もまだ上がるかもしれない。 「すまない。無理はするな」 アカメは刀を納め、足立の走っていく方角へ。新一は花陽を抱き上げ、音乃木坂の方角へ。 去っていく三人を見ながら、ヒルダは皮肉気に嘲笑する。 「たくっ。まさか、こんな時間稼ぎする羽目になるなんてな」 ヒルダからすればここまで命を張る義理のない連中だが、サリアに関しての借りもある。 だから、敢えて自ら足止めを進んで引き受けた。 眼前で繰り広げられる戦闘は既に一方的な暴力へと変貌している。 グランシャリオが罅割れ、生身の姿に戻ったウェイブが地面に叩きつけられエスデスに嬲られる姿は見ていて気分が悪い。 「ヒルダ、策はあるのよね?」 「ったりめえだ。耳貸せ」 真っ向から挑んでも勝ち目はない。ヒルダは今までの経験を活かし、一通りの戦いをシュミレートしながら策は練ってある。 とはいえ、ただでさえ低い勝率をほんの少し上げるだけの気休めでしかないが。 「―――!? サリア……?」 思いついた策を口にしようとした瞬間、ヒルダの鳩尾にサリアの拳が叩き込まれ、おまけにアドラメレクの篭手から電撃が流される。 全身を軽い痺れに襲われ、僅かに痙攣した後、ヒルダの意識は闇に落ちた。 「……昔からね、アンタとアンジュには一撃叩き込んでやりたいと思ってたのよ。 散々、私の部隊を掻き回してくれたんだから」 異変を感じ、振り返ったアカメ達にサリアは気絶したサリアを抱きかかえ近寄っていく。 一瞬、再びサリアが凶行に走ったのか勘ぐるが、ヒルダは寝ているだけで命に別状はない。 そのままサリアは少し乱暴ながらもヒルダを新一に押し付ける。 「悪いけど、ヒルダも預かってもらえる?」 「お前……」 「邪魔なのよ。帝具もパラメイルもないくせにでしゃばって。せめて、パラメイルかラグナメイルを持って来なさいって、起きたら伝えておいてくれる?」 「サリア。お前、まさか一人で……」 「それとこの首輪、ヒースクリフって奴に渡してくれる? アンジュが最後に残した置き土産なの」 サリアはティバックから取り出した、首輪を強引に新一の手に握らせる。 首輪を受け取りながらも新一はサリアを止めようと逡巡するが、目の前に電撃が飛び、踏み出そうとする足が反射的に止まる。 『シンイチ……早く向かうぞ』 「だけど……」 「早く行きなさいよ。グズグズしてると、雪乃が危ないわよ」 『それにヒルダが居ても居なくても、勝率はそこまで変わらん。何より、ウェイブが持ちこたえている内にここから離れなければ我々が危ない。 しかも足立は今、この瞬間も逃走を続けているんだぞ!』 「そうだ。ミギーの言う通りだ。この場はお前に任せたサリア」 片手で花陽を抱きかかえ、もう片方の腕でヒルダを担ぎ上げる。 新一はまだ振り切れないのか、顔を歪めるが、目を瞑り大袈裟な動作で背を向け駆けだした。 「全く、何やってるのかしらね。私は……」 恐らく、やろうと思えば足立の混乱に乗じて逃げることもできただろう。 そうしてまたエンブリヲの為に戦い続ければ、彼への忠義を尽くすことができた。 けれど、そんな気も失せてしまった。あの忌々しく気に入らない女に庇われた事が、サリアの脳裏にこびり付く。 雪乃からすればサリアなど、今すぐにでも殺したいほど恨んでいる癖に何処までもすかした様で、いざと言う時には命まで張った。 あの花陽という女もだ。友達を殺されながらも、サリアを正面から見据え、堂々と罪を償えと促した女。 最後までこちらを気にしてきたお人好しの新一とヒルダ。あの二人も特に前者は仲間でも何でもないのに、ずっとサリアを説得しようとした。 何故彼女たちはそこまで強くいられたのか、サリアには分からない。 だからかもしれない。その強さを知りたいから、恐らくこんな真似をしてみようと思ったのは。 あるいは、結局何処か甘い。そんな優しく、お人好しなのがサリアという人間の本当の―――。 「行くわよ。アドラメレク」 頭に残る引っ掛かりを隅に追いやりこの場の唯一の命綱を手に、サリアは戦場へと踏み出す。 残ってしまった以上、闘争に全てを注がなければ、生き延びることはできない。 目を見開き、サリアは自身の中のスイッチを切り替えていった。 □ 如何にグランシャリオといえども、その一部分を集中的に攻撃し続ければいずれは罅割れ、限界が来る。 後に辿るかもしれなかった未来の可能性の一つで。アカメはその方法で、グランシャリオの破壊を狙ったことがある。 この対戦もそれと同様。エスデスはグランシャリオの一部分に攻撃を集中させ、ついにはその氷の刃をウェイブ本体へと到達させた。 血を吹きだしながら、吹き飛んでいくウェイブ。グランシャリオの限界やウェイブ自身の疲労も重なり、彼を護っていた鎧も解除させ生身のまま地面に叩きつけられる。 そこへエスデスが更に肉薄し、足の先のヒールで自らが穿ったウェイブの傷へ勢いよく押し込む。 「が、あああああああああああ!!!」 ヒールはウェイブの傷口にめり込む、血を撒き散らしながら、苦痛の雄叫びを誘発する。 顔を歪め、激痛に耐えるウェイブを更に甚振るようにエスデスは足を乱雑に動かし、傷内の肉をかき混ぜていく。 「ウェイブ。実力は完成されているお前が、何故こうも弱いのか。それはお前がまだ迷っているからじゃないのか?」 「ぐ、ぅ……」 「そらっ。今度はもう少し、力を入れてみるか。その軟弱な精神でどこまで耐えられるかな」 エスデスが足に力を込めた瞬間、紫電がエスデスを照らし電撃が降り注ぐ。 ウェイブから離れ即座に電撃を避けるエスデス。電撃の主、サリアは舌打ちしながらもエスデスを睨む。 互いの視線が合い、それを合図にエスデスが氷の弾幕を張り、サリアはアドラメレクの電撃を氷に叩きつける。 氷と電撃が激突し、弾け合う。だが、決して拮抗はしていない。アドレメレクは篭手一つに加え、本来の使い手ではなく、尚且つエスデスのような非凡でもない凡人のサリア。 如何に帝具が強力足ろうとも、その戦力の差は大きく開きサリアに降りかかる。 弾ききれなかった氷がサリアの脇腹を掠り、血が滲む。顔を歪ませる間もなくエスデスが肉薄し蹴りを叩き込んでくる。 直接受けてしまったサリアは激痛のあまり立つことすら出来ず、膝を折るが更にその顔面に受け、エスデスの膝が飛びサリアの顔面を直撃する。 「ッ、ぶ……」 「お前もか。度胸は買うが、無謀だな」 視界が揺れ、体が脳の命令を伝達しない。顔面を蹴り上げられた衝撃はサリアに僅かな膠着を生み出した。 そこへ、エスデスがサーベルを振るう。だが、サリアに触れるギリギリでウェイブが剣を翳し弾かれる。そのままサリアを担ぎながらウェイブは一気に距離を取った。 「……お前、残ったのかよ?」 「アンタが、役に立たないせいでね……」 「そりゃ、悪かったな」 使い手は違うとはいえ、アドラメレクが味方に回るのは心強い。 ウェイブは大きく息を吸い、気合を入れなおしエスデスを睨む。 「グランシャリオとアドラメレク。二つとも相手にするには不足はないな」 「うるさい! さっきからこっちを見下して! この上半身デブ!!」 賢者の石でブーストされたアドラメレクから放たれる電撃。 幸い、先のアンジュ戦が後藤の乱入でお流れになったが為に、帯電量も十分補充されそれはエスデスにまで通用する火力を誇る。 「遅い。ブドーの足元にも及ばん」 ただし、それは当たりさえすればの話だ。サリアのアドラメレクの扱いはブドーに比べればあまりんも拙く乱雑だ。 エスデスは一瞬で見切りを付け、氷壁で電撃を伏せぎ、反撃に氷を飛ばす。 サリアは電撃を防御に回すが、氷は電撃に触れても尚、堕ちることはなくサリアの身体を切り刻んでいく。 「な、んで……」 確かに電撃は賢者の石の力で出力は底上げされる。しかし、それでも尚、エスデスの氷には遠く及ばない。 以前の巴マミとの戦闘でも、本来ならばマミが勝利を収めるほどにサリアはマミからすれば格下だったのだ。 それを、コンデションの問題でたまたま勝利を得たに過ぎない。所詮、凡人のサリアでは最強クラスの帝具を扱おうが、非凡人には勝て得ない。 「チッ!」 ウェイブがサリアの服を掴み、強引に抱き寄せ氷の射程外から離脱する。 追尾する氷を剣で弾きながら、サリアを突き飛ばしウェイブはサリアを庇う。 その生身に切り傷を幾つも作り上げながらも致命傷だけは避け、剣を振りながら接近してくるエスデスへの対応も忘れない。 氷のサーベルとウェイブの剣が重なり合う。 「運が悪いな。唯一の応援もあの様ではな」 「ぐぅ、うおおおおおお!!!」 女でありながらエスデスの腕力は男の比ではない。その辺の危険種だけならば、素手でも容易に狩る事がエスデスには可能だろう。 エスデスのサーベルを受けるウェイブの両腕に血管が浮かび、今にも張り裂けそうなほど膨張していく。 額には玉のような汗を浮かべ、全身をバネにしてエスデスのサーベルを返そうと力を籠め続けるがエスデスを後退させることすら出来ず、刃は徐々にウェイブが押されていた。 (なんて、戦いなのよ……。あの女もアレと渡り合う男も化け物じゃない……) 勇んで挑み出たは良いが、戦いのレベルの差を強く痛感させられる。 ここにパラメイルかラグナメイルがあって初めてこの戦いに割り込めるのではないか。 否、仮にそうでも果たしてエスデスに通用するのか。パラメイルかラグナメイルがあろうと、エスデスは容易にの魔氷でサリアを蹂躙せしめるほどの力がある。 今まで出会ったドラゴンや敵のどれよりも、あの女は強い。 やはりそうだ。槙島の言っていた通り、サリアは凡人であり、非凡人には及ばない。 だからアンジュにも追いつけず、エンブリヲも彼女には見向きもしなかった。 これを言った槙島本人ですら、サリアには何の興味ももう抱いていない。 「うおらああ!」 最早、返すことを諦めたウェイブは二本の剣をサーベルに挟み込むと敢えて力を抜く。 サーベルはそのままウェイブの頭上へと振るわれるが、二本の刀で射線を逸らし、ウェイブは横へ転がり避ける。 だが、もう一方の手で氷を生成したエスデスはウェイブへと氷を投擲しその腹部へと貫通させる。 抜けていく血と共に倒れかけるウェイブに袈裟掛けにエスデスはサーベルを振るい落とす。 その銅を斜めに一閃。更に大量の出血と共にウェイブの目線が虚ろになる。そこへ、エスデスは止めの一撃を放つためにサーベルの切っ先をウェイブの胸元へ穿つ。 「アドラメレクッ!!」 そのサーベルに電撃が飛来する。サーベルはエスデスの手から離れ、遥か刀へと吹き飛ぶ。そのままエスデスに電撃を飛ばすがエスデスは飛躍し回避。 サリアは倒れかけるウェイブを支え、地面へと優しく寝かせた。最早ウェイブは身動き一つ取れないのか、サリアの為すままに横たわる。 「何だ。まだ居たのか」 「ええ、まだ居たわよ。もう少しアンタには付き合って貰わないとね!」 ジリジリと足を動かし、ウェイブを戦いに巻き込まぬようエスデスの視線を引きつける。 ウェイブがここまで追い込まれている以上、実質サリアはエスデスとのタイマン勝負にならざるを得ない。 だが、あらゆる面においてエスデスはサリアの遥かに格上だ。しかもサリアはウェイブのような完成された実力もなく、まともにやり合えば数秒で殺されるだろう。 だから、僅かな勝機に掛けるのなら、全身全霊の一撃を込めた大技をエスデスに叩きつける。 幸いにしてエスデスはサリアを完全な格下と見て舐めている。これならば、逃げることはない。 確実にこの勝負には乗ってくる。サリアはアドラメレクの帯電量を篭手の先に貯める。 「ソリッドシュータアアアアアアアアアアアアアア!!!!」 賢者の石を強く握りしめる。ここまでの連用でこの石に残されたエネルギーも残りわずかだ。 恐らく、この一撃を放てば全て使い切ってしまうかもしれない。 「ほう、アドラメレクの奥の手……。その石の力か」 全身全霊の一撃もエスデスは片手を翳し、氷を展開しあっさり防いでいく。 やはり、最強と称されるエスデスの非凡さとデモンズエキスの強大さ。それらは凡人のサリアが如何に全霊を込めようと、打ち砕くことは不可能。 氷には傷一つ付かないのに対し、電撃は徐々にその出力を落とし勢いが下降していく。 電撃が撃ち負け、その余波でサリアの襲い掛かる。電撃の障壁を展開し直撃は避けるが、その衝撃は確実にサリアの身体を蝕む。 それでも、もう一度エスデスに向かいサリアは体の悲鳴すら無視して電撃を放つ。 エスデスは埃を払うような動作で手を振るい、氷の風が電撃を軽く煽り相殺される。 「ぐっ、ハァ……ハァ……」 電撃と氷が乱れ飛ぶ横でウェイブもまたギリギリ意識を繋ぎ留め、全身を流れる激痛と出血を無視しグランシャリオを杖代わりに立ち上がる。 戦況は最悪だ。どうやっても勝てるビジョンが浮かび上がらない。 「でも、なァ……勝たなきゃならねえんだよ!!」 誰に言うでもなく、自らを鼓舞するように吐き出す。 ここで倒れればアカメだけではない。エスデスの事だ、アカメと関わった全ての参加者に手を出す可能性も十分にある。 それはウェイブが守らなければならない。守ると決めた、力のない民だ。 「……本当に馬鹿だったよ俺……」 エスデスにもブラッドレイにも言われた。迷いがあり精神にムラがあるから剣が鈍るのだと。 ああ、その通りだ。ここに来てからのウェイブは、常に迷い続けていた。何が正しくて間違いなのか。ウェイブには分からない。 「今でも、何が正しいのか何てわからない……だけど……俺はあいつ等を護りたい……それだけで十分じゃねえか」 あいつらとはセリューでもあり、死なせたクロメでもあり、先を行かせたアカメ、新一、花陽でもあり、攫われた雪乃でもある。 そうだ。彼ら彼女らを誰一人として死なせたくなかった。だから、ウェイブは戦う。そこに悪も正義もない。 例えセリューがどんな間違いを犯していようとセリューは仲間だ。サリアのように説得し、一緒に間違いを正したい。 クロメが光子を襲ったのも許せないことだ。それでもウェイブはクロメが好きだった。だから、共に生きて彼女が今まで犯した罪を償い続けたかった。 「……そうか、俺やっぱりクロメの事が……」 狡噛達にも否定された仲間達だ。だが例えどんな連中であっても仲間を護りたかった筈なのに、ウェイブはそれすらも迷っていた。 彼らが否定する仲間はやはり、悪なのかもしれないと。 確かに、見方によっては悪だ。それでも仲間を救う、そんな想いが間違いな筈などない。 それに気付けなかったから、ウェイブは今まで周りを傷つけてきた。この優柔不断な精神が周囲を切り裂く刃になっていた。 簡単な事だ。仲間が間違えたのなら、一緒に正せばいい。 クロメの狂気が誰かを傷つけるなら、その狂気をぶち壊し、忘れさせてやれば良かった。 そんなことにすら気付けず、何時までもウジウジ悩んでいたから穂乃果を花陽を雪乃を傷付け、守る筈の仲間すら狡噛に撃たせてしまった。 「遅すぎるんだよ……。俺はいつもさ……」 でも、まだすべてを失った訳じゃない。まだウェイブには仲間が居る。 ウェイブが倒れるには早すぎる。 「ごめんな、クロメ。もっと早くに気付けたら、お前の事を助けてやれたかもしれない……。きっと違う未来も歩めたんだ」 ここに来て、クロメの姿ばかりが頭に浮かぶ。これほどまでにウェイブは彼女に想いを寄せていたのか。 失って初めて、彼女の大きさが良く分かる。 多分、この先の未来ではもっと二人の仲は深まり、きっと、ウェイブがクロメを救い。二人で全てをやり直す。そんな優しい未来もあったのかもしれない。 勿論、その逆もあり得たが、未来は無限に広がるのだ。断言はできない。 生きてさえいれば、誰にだって可能性があったのだから。 そんな、もう否定された未来に思いを馳せながら。グランシャリを前に構え、ウェイブはもう一度その鍵剣の名を開放する。 既に残された体力は少ない。相手もエスデスであることを考えれば、これが最後の戦いになるかもしれない。 「もう迷わねえ。もうこれ以上誰の未来も奪わせない! 例え相手が俺の隊長だとしても!! ―――グランシャリオォォォォォオオオオオオオオ!!!」 □ とうとう、サリアが放つ電撃の猛攻がなくなった。 帯電量が切れ、戦闘に使える電流がないのだ。こうなってはアドラメレクはただの篭手。 舌打ちしながら、銃を取り出し発砲するが、着弾の寸前冷気で全ての弾丸が凍結し墜ちてゆく。 銃弾を素で見切れる動体視力も呆れたものだが、その銃弾の勢いを凍らせる程の冷気も強大過ぎる。 接近戦に持ち込まれては、勝ち目はないと咄嗟に後ろに飛び退くが。エスデスがの踏み込みで一瞬で距離を詰められ、その鳩尾に拳を叩き込まれる。 息と唾を吐きながら、吹き飛ぶサリアの髪を強引に掴み、地面に叩きつける。 血と涙と汗が混じり飛び、エスデスを汚すが、彼女は気にするどころか歓喜に震えるように口元を歪めた。 「ここまで、ご無沙汰でな。少し物足りなかったんだ。 お前は良い声で鳴きそうだな?」 エスデスの残虐な顔は、これからお前を玩具にして遊ぶと宣告されたようなものだった。 その顔を見ながら、どうして自分はこんな馬鹿な真似をしたのか自問自答する。 最初は嫉妬からだった。その嫉妬対象を殺すのに邪魔だったから、マミと海未を殺した。 次も……同じだ。邪魔だからキリトを殺した。 (いつもアンジュの周りには人が集まるのよね) 最初はアルゼナルで孤立したアンジュも最後には実質アルゼナルのリーダー格にまで上り詰めている。 ここでも、単独行動と配置運が悪いだけでもっと多くの人物と出会えていれば、きっと中心的な人物になり得たのかもしれない。 それこそサリアとは違う。彼女の持つ、非凡さ故に皆が集まる。 (……馬鹿ね。そんなのあの白髪男の受け売りじゃない) 凡人だから非凡人だから。そんなのは関係が無い。 ただアンジュは自らの道を自分で切り開こうとした。その時、その道を歩く者たちが集いそれが仲間になっていっただけだ。 (そうよ……私だって……本当は……) 仲間が居た。表には出さないし、普段は死ねば良いぐらいに思うほど険悪だったが。 それでもアルゼナルのあの部隊はサリアにとっての居場所であり、仲間達だった。 そしてサリアを大事に思ってくれる人もきちんと居た。あの雪乃ですら羨ましがるほどの家族がずっと傍で見守ってくれたのに。 サリアはそれに気づかないで全てを捨ててしまった。挙句の果てに、他人の仲間まで奪い去り悲しみのどん底にまで突き落とした。 取り返しのつかなう事だ。もう引き返せない。 「―――なのに、馬鹿よね。アンジュもヒルダも……説得しようとして、新一も雪乃も花陽とかいうのも……。やり直せだなんて」 エスデスの手がサリアに触れた。これでサリアの命はエスデスの所有物だ。 生かすなり殺すなり、エスデスの意のままであり。サリアは為す術もない。 だが、その眼はまだ死んでいない。そこからの逆転を信じ、未だ自らの勝利を諦めていない戦士の目だ。 「アドラメレク!!!」 生粋の狩人であるエスデスには隙は全く見当たらなかった。サリアを舐めていようがそこに慢心はなく、万が一の逆転もない。 だが、狩人は狩人であるがゆえにたった一つの大きな隙が存在する。得物を狩り、勝者となった狩人はその勝利を疑わなず喰らおうとする。 たった今、エスデスはサリアに勝利しその獲物を喰らおうとした。それは彼女がこの殺し合いで見せた最大の隙であり、強者が弱者を蹂躙する事こそが真理だと疑わない狩人(エスデス)故の弱点。 「―――!」 自らの身体ごとエスデスに電撃を放つ。既に帯電量がなくなったアドラメレクにこれ程の電機はない。 なければ、創り出せばいい。サリアの手にはあらゆる対価を無視し、万物を生み出す赤の宝玉が握られているのだから。 以前の戦闘ではまだ賢者の石の力を完全に理解しなかったサリアだが、人は成長する。この戦闘に至るまでに彼女は賢者の石の力を完全に把握していた。 例え凡人であろうとも、その進みが非凡人に劣る道理はない。 咄嗟に距離を開けたエスデスは電撃を直接浴びることはない。が、ここで初めて先手をサリアに奪われた。 賢者の石をフルブーストした最大のソリッドシュータ。氷を展開するエスデスだが、その威力と速度に氷に生成が甘い。 「ッ!!」 ここで初めてエスデスが圧された。 如何にエスデスでも即席の氷では賢者の石の力を過剰したアドラメレクを防ぎきれない。 その足で大地を支えながら、だがその顔は大きく笑顔に歪む。 自身のダメージすら厭わず、虎視眈々とエスデスの隙を狙い、見事それを付いた戦法は見事だ。 「やるじゃないか! ここに来て私を圧したのはお前が二人目だ!!」 「こ、の!」 不意を突きながらも、だがエスデスの余裕はまだ崩れない。最初は押されたエスデスも徐々に電撃を押し返し。 再び拮抗は崩れ、電撃と氷の拮抗はサリアの方へと負荷が押し寄せる。 更にサリアは、自らの身体ごと電撃をエスデスに放ったのだ。そのダメージ量は決して小さくはない。 この拮抗状態が続くだけでも、その負担だけでサリアの意識は今にも遠のき掛ける。 「……私は才能なんてないし、アンジュやアンタにも何も勝てない。だけど、嫉妬深さと執着心の強さだけなら誰にも負けない自信があるのよ!!!」 酷使し続ける身体に鞭を打ち、サリアは声高に吠える。 その気迫に圧倒されたのか電撃の火力が増していき、再び氷がエスデスの元へ押し返されていく。 「ああ、俺だってな。ここで退くわけにはいかないんだよオオオオォ!!!」 否、電撃の力ではない。黒の鎧に身を包んだウェイブがその拳を氷に叩きつけていた。 グランシャリオとアドラメレク。二つの力が合わさったその瞬間、魔神顕現デモンズエキスを凌駕したのだ。 電撃と拳は見事、氷を粉砕し、残るエスデスの身に到達するのみ。 「―――最高だぞ。やはり、ここまで足を運んだのは正解だった!!!」 だが、その使い手であるエスデスを凌駕したわけではない。 エスデスはあの氷が破壊される寸前に力を込めた二つ目の氷を用意していた。 それも先の物とは比べ物にならない。一エリア消し飛ばせる程の巨大な氷の隕石だ。 「さあ、これもお前たちはどうやって破る? 私に見せてみろ!!」 電撃が拳が氷に触れ、先ほどの氷以上の圧力に二人の進撃は踏み止まる。 二人の体力も底をつきかけ、グランシャリの全身に罅が、サリアの賢者の石は以前の宝石のような輝きは見る間影もなく、あまりにも小さい。 既に手の内を出し尽くしたウェイブとサリアに対し、未だエスデスは健在。手を焼きはしたが、その全力は一片も見せてはいない。 「くっそ……頼むよ……これ以上、もう俺のヘマで誰も傷付けさせたくないんだ!!」 ウェイブも叫びも空しく、グランシャリオは崩壊を始めていく。 当然だ。ウェイブはここに来てその精神を立て直し、本来の完成された実力を出し切る事に成功したが、決して強くなったわけではない。 ウェイブの実力ではエスデスには勝てない。それは、明確な序列である。 雷神と修羅の帝具は、女王の息吹を得た魔人の帝具に飲み込まれていく。これが帝国最強の実力であり現実。 何を以てしても覆らない絶対的な支配。 だが、その支配を良しとしない存在がある。 絶対的な支配を壊す、イレギュラーが。 「もっと、気張りなさい! アドラメレク!!!」 ウェイブ程の実力もなければ、才能だってない。マナも歌も何もないただの凡人が。 ここまで、命を張り未だに諦めないのだ。 (情けねえ……サリアの奴が諦めてないのに……俺は……!) 民の為に戦うと誓ったウェイブがここで退くわけにはいかない。 ウェイブもそして新一達が説得し、罪を償わせるサリアもここで死なせない。 生きてさえいれば何だって出来る。 (アンジュは何があろうと最後まで生き抜こうとしてた……。諦めないし、だからきっと皆がアイツの周りに集まった……。 私だって――) 絶対的な支配はいずれ必ず滅びる。正しい歴史においてエンブリヲがノーマに敗れたように、帝国が革命軍により滅ぼされたように。 「何?」 氷に亀裂が走り、罅割れていく。エスデスの表情から笑顔が消えた。 期待はしていたが、二人の力を合わせたところでこの氷を打ち破るのは不可能であると、エスデスは心の何処か決めつけていた。 事実、エスデスの分析は的確で先程までは戦況はエスデスに傾いていたのだ。しかし、それは以前までの話だ。 「青い、アドラメレクだと?」 氷を砕く電撃の篭手は、ダイヤのように透く、海のように深い青に染まり更なる出力を増している。 その青き雷を纏いながら、漆黒の鎧がより一層輝きを増していく姿は。エスデスを以ってして神秘的だと言わざるを得ない。 こんな奥の手はアドラメレクにはなかった。無論、グランシャリオにもだ。 考えられるのは、エスデスが時間停止の世界に強引に踏み入ったように、サリアがここに来て奥の手を生み出したこと。 だが、サリアにアドラメレクの適正は殆ど無い。主催の調整で帝具の相性問題は緩和されているが、やはりサリアは凡人だ。そこまでの奇跡を単独では起こせない。 しかし、いくつかの偶然が重なり奇跡は必然のように起こる。 正しい未来で、サリアはエンブリヲに支配されたクレオパトラを覚醒させ、エンブリヲに勝利をおさめた。吹っ切れたサリアの精神力は強靭でありエンブリヲの支配すら退けるのだ。 帝具は時として、人の想いに答える。パンプキンが精神エネルギーを糧にするように。未来おいてタツミの叫びで、インクルシオが進化するように。 ここに来て、精神的に吹っ切れ始めたサリアの想いは僅かながらにアドラメクレにも影響した。 そしてもう一つ。成り行き上共闘しているウェイブの存在だ。彼もまた可能性にあった一つの未来で、二つの帝具を同時に使用し、更に己の力を高めたことがある。 ウェイブは無意識の内にサリアの帝具を使い、結果としてその双方の力を高め合ったのだ。主催が施した相性の緩和があったからこそ起きた偶然。 これらが全て重なった事で、アドラメレクとグランシャリオは新たな領域に到達し、魔氷は砕け散る。 「「ダイヤモンド・ライジング・ローズ・グランシャリオォオオオオオオオオ!!!」」 エスデス以上に驚いているのはウェイブとサリアだろう。いきなり、唐突にこれ程の力が湧いてきた現象に彼らは全く心当たりがない。 無論、アドラメレクの隠された奥の手でもない。 そこまで考え掛けウェイブは思考を止める。どうでもいいことだ。今は――― 「この拳を叩きつける事だけを―――」 グランシャリオの鎧が崩壊し、既にウェイブの身体を纏っているのはその右拳と顔の半分程度だ。 だが十分だ。この一撃さえ通れば。 氷と雷と拳。三つ巴の一撃が交錯し、ウェイブの視界は光に包まれた。 □ □ 黒に包まれた視界が揺れていく。車などのような乗り物の揺れ方とは違う。 何処か人間味があり、温かさすら感じる。ヒルダの記憶の中で似た経験のものは、ママの腕の中で眠った幼少期の頃の記憶だ。 リンゴの匂いに包まれてママが居て、人間らしい生活をしていたあの頃。 「……た……」 「……?」 「気付いたか!?」 目が覚めた時、視界に入ったのは自分を担ぐママとは似つかぬ若い男。 一瞬、気恥ずかしさで一杯になるがすぐに取り繕い、状況を整理する。 確かウェイブの救出兼、時間稼ぎを自ら引き受け。それから――― 「……サリア?」 サリアに電撃をかまされ、ヒルダは意識を手放した。そこまでが彼女が覚えている全ての記憶だ。 辺りを見渡すが当然サリアの姿もなければ、ウェイブもエスデスの姿もない。 つまり、サリアだけが残りヒルダが逃がされたのだろう。 「ごめん……。とにかく、今はこれからの事を話す。俺はアンタと花陽を連れて学院に向かう。 足立はアカメが追う。多分、あの変な人形みたいな能力は俺らじゃ勝てない。せめて、アカメかウェイブじゃないと」 「そう、か。サリアの奴……」 結局のところサリアはお人好しだったのだろう。 道を踏み外しても尚、性根の部分は自分の身よりも他人を優先しヒルダを逃がした。 もっと早くにヒルダがサリアに会えていれば……。 (ここに来てから、そんなことばかりだ) モモカの時ももっとヒルダが覚悟を決めて、戦っていれば。 アンジュの時も後藤の遭遇場所から推察して、ヒルダが応援に行けない距離では無かったはずだ。 サリアだって、説得しこれからというときにまた―――。 「全員、どいつこいつも私の近くで居なくなりやがる……。せっかく全て手に入れたと思ったのに……」 『……これは? シンイチ、後藤だ!』 「え?」 走る二人の前方から接近する人影。 エスデスの氷を受けながらも尚、後藤は闘争心を萎えさせず、その眼光を新一へと向ける。 飛来する鎖鎌をアカメが弾き、新一は大きく距離を取る。 「お前、まだ生きていたのか!?」 「あの氷。規模はでかいが、冷静に見切れば対処できない攻撃ではない」 刀と鎌が火花を散らし、アカメと後藤の目線が交差する。 今のアカメに後藤の相手をする暇はない。一刻も早く、足立を追い雪乃を救出しなくてはならない。 だが後藤はアカメを焦るアカメを嘲笑うように、攻撃の手を緩めない。 「ぐっ―――!?」 「さっきの“知らない”太刀筋はどうした? 剣が乱れているぞ」 アカメの身体を鎖鎌が切り裂き、切り傷を作り出す。 先の戦闘と逆転し、余裕のないアカメが後藤に圧されだしていた。 「どうすりゃ、雪ノ下だって……」 『待て、ここはアカメも連れて逃げろ』 「ミギー?」 『敵の敵は味方という言葉があるだろう。……少し意味は違うが、それを実践しよう。 アカメと我々とで後藤を連れ、足立を追うのだ。そして、後藤を足立に押し付け私たちは雪乃を救出し離脱する』 「俺たちで、後藤を誘き出す?」 『後藤の狙いは私達だ。奴は不足したパラサイトを補充する為、私や田村玲子を狙うはず。 そして闘争相手として、アカメにも入れ込んでいる部分がある。私達が逃げれば必ず追いかけてくるだろう』 「でも、そう上手く行くのか?」 『君が一人で足立に挑んでも、勝ち目は薄い。ヒルダを連れても難しいだろうな。 花陽は言うまでもない。 何より、私達の生存とこの場に居る全員の安否を確保するならこれしかない』 「だけど……」 新一としては、後藤以外に殺し合いに乗った参加者の存在も気になっている。 もしここでアカメを連れ、後藤を引き離しても、彼女たちが二人っきりになった時に後藤のような凶悪な参加者に襲われれば危険だ。 「舐めんな。一般人の護送くらい私一人でもやれる。 お前は雪乃って奴を助けに行ってこい」 「……ヒルダ」 「わ、私も……大丈夫です。だから、雪ノ下さんを助けてあげて下さい!」 拳銃を構え、ヒルダは花陽の手を強く握りしめる。 花陽もその手を強く握り返す。二人とも覚悟は万端という事だろう。 『それにシンイチ。学院まで距離は近い。 何より、穂乃果と黒子という二人が誰の力も借りないまま学院に着いたとは思えん。 強力な、それも殺し合いには否定的な参加者と合流して学院に居るかもしれん』 「……分かったよ。ヒルダ、小泉を頼む」 「ああ。それとこんな時に言う事じゃないが、余裕があったらでいい。もしもキナ臭い指輪やパラメイルかラグナメイルっていう巨大ロボットを見つけたら私に回してくれ。 戦力が欲しい。あのエスデスとか言うイカレにも、下手すりゃイリヤの馬鹿にすらこのままじゃ勝てねぇ」 「い、イリヤって……? わ、分かった」 あれだけ化け物染みた連中が闊歩するのだ。 恐らく序盤はバランスを崩壊させてしまう為、表には出していないが。 何処かに、パラメイルやラグナメイルのような兵器を隠している可能性は高いとヒルダは考える。 でなければ、ノーマをわざわざ呼んだりなどしない筈だ。 下手をすれば、首輪換金システムもその為に導入したのかもしれない。 新一も新一で聞き返したいことはあったが、時間がない。 後藤とアカメの戦いに意識を向け、新一は駆け出す。 アカメと後藤の斬り合いの中、刃化させたミギーを翳しながら新一が突っ込む。 以前の戦闘で、ブラッドレイの一撃を見切れたのだ。 それに比べ、後藤の技術はブラッドレイには及ばない。少なくとも、一度だけならば新一も二人の戦いに介入できる。 後藤の鎌を弾きながら、新一はアカメを掴み走り出す。 人外の怪力に為す術もないまま、アカメは新一に連れられて足立の向かった方向へと引っ張られる。 「シンイチ、何を?」 「話は走りながらする。とにかく、今は来てくれ!」 叫びながら、後ろを確認する。 後藤は一度、視線を新一達とは別方向に走るヒルダと花陽に視線を向けるが、僅かな逡巡の末、後藤は新一を狙い走り出す。 成功だ。少なくとも、後藤を釣るという最低条件を満たせた。 『よし、第一段階はクリアした。次は足立に追いつくまでに我々が殺されないようにしなければならない』 「そこが一番、難しそうだけどな!」 事情を把握したアカメも刀を構えながら、新一に並べ疾走する。 その様子に後藤も、これはただの闘争ではないと察した。 恐らくは次なる戦いへの伏線。工夫の一つなのだろう。 丁度いい。奴らの戦い方ももっと見て学びたかったところだ。 あの誘いに乗るだけの価値はある。 「……あの氷の女とも戦ってみたかったが、まあいい。今はお前が先だ泉新一!」 新たな強さと、元の五頭を取り戻すために。今は一頭の怪物が駆け出した。 □ 「まさかな……ここまでとは思わなかったぞ。ウェイブ!」 予想以上の戦いにエスデスは驚嘆し笑う。 あの短期間でウェイブが成長し自らを下す寸前まで食い付いてきたのだ。あの横の女の助力も当然あるのだろうが、それを考えても驚異的な進化だ。 完成された実力。それ故、それ以上の見込みはないと判断したていたが、これは少し見方を変えるべきかもしれない。 もしも、あの時アドラメレクが片腕だけではなかったら? もしも、ウェイブの体調が万全だったら? ああ、一つの要素が違うだけでも戦況は大きく変わったかもしれない。 幸い、奥の手は使わずに済んだが、下手をすれば使わされていた……いや使っても尚、負けていたのはこちらかもしれない。 そんな死ぬか生きるかの瀬戸際に、先ほどまで立っていた事実にエスデスは笑いが止まらない。 と、同時にエスデス自身ももっとその先の強さが欲しくなる。未だ奥の手を披露していないが、もう一つ開発してみるのも悪くはない。 「認めよう。ウェイブ、お前は私の敵であり、獲物だ。 せいぜい、他の連中に喰われるなよ」 今はウェイブを追うことはしない。疲労困憊のウェイブを倒したところで面白くない。 それよりも、アカメを追う方がエスデスの中での優先順位は高い。 今頃、アカメは足立を追いあの二人の距離は近い。 エスデスからしても足立には興味がある。 あの人形を操る能力に加えて、足立は良い声で鳴いてくれそうだ。 この場に来てから全く悲鳴を聞いていない。 そろそろ、ペットが一匹欲しいところにアレだ。丁度いい、アカメを殺すついでに足立を捕らえに行くのも良いだろう。 「だが、何故だろうな……不思議だ。南の方角から胸を締め付けるようなキュンとした想いが込み上げてくる」 しかし、同時に特にジュネスとかいう施設の辺りから、何かエスデスを引き付けるようなものを感じるのだ。 これは一体、何なのか……。 異様に惹かれるものがある。もしや、恋する女の直感が働きそこにタツミが居るとでもいうのだろうか。 「他にも御坂の行方も気になる。それに、あの氷をぶつけた男。恐らく承太郎の言っていた後藤だろうな」 戦い方はともかく、身体的特徴は承太郎の言う後藤にそっくりだ。 その承太郎からの情報通り実に強く興味をそそられる。氷をぶつけた瞬間、後藤は後ろに飛び退き衝撃を最小限に留めていた。 戦場からは完全に離脱したが、ダメージは0にも等しいだろう。是非ともあの男とも戦ってみたい。 「さて、何処へ向かうかな」 アカメの追跡か敢えて引き返し御坂の探索再開か、ジュネスか足立確保か……アカメと関わった連中を炙り出し、拷問するのも良い。 ここに来てエスデスの楽しみはグンと広がった。 氷の女帝は一人ほくそ笑む。血と殺戮の匂いを醸しながら、彼女は足を踏み出した。 □ 遥か彼方に吹き飛ばされたらしい。 目を覚ましたウェイブが思ったのはそんなことだ。 最後の拳がエスデスに入ったのかは分からないが、少なくともエスデスと戦いウェイブは生還出来たのは現実らしい。 「あの世って訳でもないしな……」 ここは間違いなく現実だ。この殺し合いの会場の空気は何度も吸っている。 だが不思議なの事に身体の痛みが無いのだ。エスデスの相当手ひどくやられ、正直なところ死も覚悟した程だ。 そこへ、こちらを見下ろす少女の姿が目に入る。 「お前、サリア……」 ウェイブの覚醒に気付いた瞬間、糸が切れたようにサリアが倒れる。 支えるウェイブだが、その全身が傷だらけな事に目を見開く。一刻も早い治療が必要だ。 幸い、ウェイブたちが飛ばされたのはマスタングの居る西のエリア。賢者の石を手渡し、治療を頼めば助かる。 「しっかりしろ! 賢者の石はあるな。それで……」 「もう、ないわ」 「え?」 サリアの手にはあの紅い宝石はもうない。 何故なのか。確かにあの戦いで賢者の石を相当な量消費したのだろうが、ウェイブは意識を失う寸前に僅かながらに残った賢者の石を目に焼き付けている。 「……使、ったの、よ……。アンタに」 「なっ、お前……」 全ての合点がいく。ウェイブの全身がこんなにも楽なのは治療されたからだ。 それも賢者の石で。 「出鱈目に、やったんだけど……その様子じゃ、上手く行った、わね」 「何で、こんな……」 「これ、あげる。アンタが……」 手に持った罅だらけのアドラメレクを手渡され、サリアは力なく腕を垂らす。 「あと、雪乃達や……ヒルダの、事も……」 「ふざけんな! やり直せってアイツ等に言われてただろうが! お前が許されない事をしたのは知ってる。でも、生きろよ! 生きてりゃ誰だって……」 (やり直せ、か……。本当にやり直せたかな……今更、よね……) セリューやクロメだって生きてさえいれば。サリアの姿が二人と重なる。 死なせてなるものか。息も薄くなるサリアを抱きかかえながらウェイブは歩みだす。 マスタングを探しても賢者の石が無ければ意味がない。それよりは医療道具のあるイェーガーズ本部に行くべきだろう。 「しっかりしろ! 絶対に死ぬな!!」 (悪いわね。新一、私はアンタの言うようにやり直せないわ……) 新一の言う通りだった。きっと順番が違ってしまったのだろう。 もし、サリアの目を覚まさせる人物ともっと早くに会っていれば、こんなことにはならなかった。 三人も殺さず。こんな引き返せないところまでこなかっただろう。 「……ごめんなさい、皆……」 「馬鹿ッ! 謝るなら、本人の前に行って自分で……」 きっと。最後にはアレクトラと和解し、世界を壊し自由となったハッピーエンドも存在したのだ。 けれども、IFの物語はそこへは至れない。 「ごめんなさい、アレクトラ―――」 【サリア@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 死亡】 【F-4/一日目/午後】 【アカメ@アカメが斬る!】 [状態]:疲労(絶大)、ダメージ(大)、頭部出血(中、止血済)、頬に掠り傷、全身にかすり傷、奥歯一本紛失、顔面に打撲痕 [装備]:サラ子の刀@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 [道具]:なし [思考] 基本:悪を斬る。 1:足立を追い、雪乃を救出する。 2:キンブリーは必ず葬る。 3:タツミとの合流を目指す。 4:悪を斬り弱者を助け仲間を集める。 5:村雨を取り戻したい。 6:血を飛ばす男(魏志軍)と御坂は次こそ必ず葬る。 7:エスデスを警戒。 [備考] ※参戦時期は不明。 ※御坂美琴が学園都市に属する能力者と知りました。 ※ディバックが燃失しました ※イリヤと参加者の情報を交換しました。 ※新一、タスク、プロデューサー達と情報交換しました。 【泉新一@寄生獣 セイの格率】 [状態]:疲労(大)、出血(止血済み)、横腹に刺し傷、ミギーにダメージ(小) [装備]:なし [道具]:基本支給品一式×2、ランダム品0~1 消火器@現実、分厚い辞書@現地調達品、キリトの首輪 [思考・行動] 基本方針:殺し合いには乗らない。 1:足立を追い、雪乃を救出する。 2:後藤、血を飛ばす男(魏志軍)、槙島、電撃を操る少女(御坂美琴らしい?)エスデスを警戒。 3:ホムンクルスを警戒。 4:サリア……。 5:イリヤって確か、雪ノ下達が会った……。 6:ヒースクリフを探し首輪を渡す。 7:余裕ができたら指輪やロボットも探してみる。 [備考] ※参戦時期はアニメ第21話の直後。 ※新一、タスク、プロデューサー達と情報交換しました。 ※ミギーの目が覚めました。 【後藤@寄生獣 セイの格率】 [状態]:寄生生物一体分を欠損、寄生生物三体が全身に散らばって融合 [装備]:S W M29(4/6)@現実、鎖鎌@現実 [道具]:基本支給品、首輪探知機、拡声器、スピーカー、デイパック×2、基本支給品×2、S W M29の予備弾45@現実、一撃必殺村雨@アカメが斬る!(先端10センチあまり欠損)、アンジュの首輪、不明支給品0~1(アンジュ分、武器らしいものはなし)、不明支給品0~1(キリト分、武器らしいものはなし) [思考] 基本:優勝する。 0:新一を追う。 1:泉新一、田村玲子に勝利し体の一部として取り込む。 2:異能者に対して強い関心と警戒(特に毒や炎、電撃)。 3:セリムを警戒しておく。 4:余裕があれば脱出の手掛かりを集める。首輪も回収する。ヒースクリフ(茅場晶彦)に興味。 5:田村怜子・泉新一を探し取り込んだ後DIOを殺す 6:黒、黒子とはこの身体に慣れてからもう一度戦いたい。 7:武器を使用した戦闘も視野に入れるが、刀(村雨)はなるべく使用しない。 8:氷の女(エスデス)とも戦ってみたい。 [備考] ※広川死亡以降からの参戦です。 ※異能の能力差に対して興味を持っています。 ※会場が浮かんでいることを知りました。 ※探知機の範囲は狭いため同エリア内でも位置関係によっては捕捉できない場合があります。 ※デバイスをレーダー状態にしておくとバッテリーを消費するので常時使用はできません。 ※敵の意識に対応する異能対策を習得しました。 ※首輪を硬質化のプロテクターで覆い、その上にダミーを作りました。 ※首輪の内側と接触している部分は硬質化して変形しません。 ※黒い銃(ドミネーター)を警戒しています。 ※寄生生物三体が全身に散らばって融合した結果、生身の運動能力が著しく向上しました。 ただし村雨の呪毒によって削られ、130話「新たな力を求めて」の状態を100%とすると現在は75%程度です。 ※寄生生物が0体になった影響で刃は頭部から一つしか出せなくなりました。全身を包むプロテクターも使用できなくなりました。 ※ミギーのように一日数時間休眠するかどうかは不明です。 【F-3/一日目/午後】 【足立透@PERSONA4】 [状態]:鳴上悠ら自称特別捜査隊への屈辱・殺意 広川への不満感(極大)、全身にダメージ(絶大)、右頬骨折、精神的疲労(大)、疲労(極大) 、爆風に煽られたダメージ、マガツイザナギを介して受けた電車の破片によるダメージ、右腕うっ血 [装備]:MPS AA‐12(残弾4/8、予備弾層 5/5)@寄生獣 セイの格率、 [道具]:基本支給品一式、水鉄砲(水道水入り)@現実、鉄の棒@寄生獣、ビタミン剤or青酸カリのカプセル×7、毒入りペットボトル(少量) ロワ参加以前に人間の殺害歴がある人物の顔写真付き名簿 (足立のページ除去済み) 警察手帳@元からの所持品 [思考] 基本:優勝する(自分の存在価値を認めない全人類をシャドウにする) 0:対主催に紛れ込んで身の安全を確保する。無理ならゲーム肯定派と手を組む(有力候補は魏志軍)。 1:ゲームに参加している鳴上悠・里中千枝の殺害。 2:自分が悪とバレた時は相手を殺す。 3:隙あらば、同行者を殺害して所持品を奪う。 4:エスデスとは会いたくない。何でこっちくんだよ……。 5:DIO...できれば会いたくないし気が進まないけど、ねぇ。 6:しばらく交戦は避けたい。休みたい。 ほんと勘弁してくれよ! 7:殺人者名簿を上手く使う。 8:逃げる。とにかく人質(雪乃)を上手く使う。 9:広川死ね!あの化け物(後藤)とエスデス死ね!もうみんな死ね! [備考] ※参戦時期はTVアニメ1期25話終盤の鳴上悠に敗れて拳銃自殺を図った直後 ※支給品の鉄の棒は寄生獣23話で新一が後藤を刺した物です ※DIOがスタンド使い及び吸血鬼であると知りました。 ※ペルソナが発動可能となりました。 【雪ノ下雪乃@やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。】 [状態]:疲労(大)、精神的疲労(極大)、友人たちを失ったショック(極大) 、腹部に切り傷(中) [装備]:なし [道具]:基本支給品、MAXコーヒー@やはり俺の青春ラブコメはまちがっている、ランダム品0~1 [思考] 基本方針:殺し合いからの脱出。 0:セリューには由比ヶ浜を殺した償いを必ずさせる。 1:何とか足立から逃げたいが。 2:比企谷君...由比ヶ浜さん...戸塚くん... 3:イリヤが心配 4:サリアさんは……。 [備考] ※イリヤと参加者の情報を交換しました。 ※新一、タスク、プロデューサー達と情報交換しました。 【G-5/一日目/午後】 【ヒルダ@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞】 [状態]:疲労(大) 、左肩にダメージ、ノーパン、頭部出血(中)、全身にガラスによる切り傷。アンジュを喪った衝撃(超極大) [装備]:グロック17@魔法少女まどか☆マギカ [道具]:基本支給品、不明支給品1~2、クロのパンツ フォトンソード@ソードアート・オンライン [思考] 基本:ノーマらしく殺し合いを潰す。 1:イリヤをぶちのめす。あの化け物(エンヴィー、名前は知らない)には要警戒。 2:花陽を学院まで護送する。 3:エンブリヲを殺す。 4:マスタングとイェーガーズ(ウェイブはともかくエスデス)を警戒。マスタングは千枝とは会わせないほうが良いかもしれないが、千枝には決着はつけさせておきたい。 5:キンブリーの言葉を鵜呑みにしない。 6:千枝とは別行動し、全てが片付いたら地獄門で合流すし足立の事について問い質す。 7:強い戦力になるもの、特にパラメイルかラグナメイルが欲しい。 8:アンジュ、モモカ、サリア……。 [備考] ※参戦時期はエンブリヲ撃破直後。 ※クロエの知り合いの情報を得ました。 ※平行世界について半信半疑です。 ※キンブリーと情報交換しました 【小泉花陽@ラブライブ!】 [状態]:疲労(中)、精神的疲労(中)、右腕に凍傷(処置済み、後遺症はありません) [装備]:音ノ木坂学院の制服 [道具]:デイパック×2(一つは、ことりのもの)、基本支給品×2、スタミナドリンク×5@アイドルマスター シンデレラガールズ、スペシャル肉丼の丼@PERSONA4 the Animation 、寝具(六人分)@現地調達、サイマティックスキャン妨害ヘメット@PSYCHO PASS‐サイコパス‐ [思考・行動] 基本方針:μ sのメンバーを探す 1:音ノ木坂学院へ向かう。 2:穂乃果と会いたい。 3;μ sの仲間や天城雪子、由比ヶ浜結衣の死へ対する悲しみと恐怖。 4:セリムくんは本当にただの人殺しなのかな...? 5:雪乃には無事で居て欲しい。 [備考] ※参戦時期はアニメ第一期終了後。 【F-5/一日目/午後】 【エスデス@アカメが斬る!】 [状態]:疲労(大)、ダメージ(中)、全身に打撃痕(痛みは無し)、高揚感、狂気 、欲求不満(拷問的な意味) [装備]:なし [道具]:デイパック、基本支給品、不明支給品1~3、修羅化身グランシャリオ@アカメが斬る! [思考] 基本:殺し合いを愉しんだ後に広川を殺す。 0:亡き友アヴドゥルの宿敵DIOを殺す。 1:ジュネスか、アカメか、御坂か、足立か。 2:クロメの仇は討ってやる。 3:殺し合いを愉しむために積極的に交戦を行う。殺してしまったら仕方無い。 4:タツミに逢いたい。 5:ウェイブを獲物として認め、次は狩る。 6:拷問玩具として足立は飼いたい。 7:アカメ(ナイトレイド)と係わり合いのある連中は拷問して情報を吐かせる。 8:後藤とも機会があれば戦いたい。 9:もう一つ奥の手を開発してみたい。 [備考] ※参戦時期はセリュー死亡以前のどこかから。 ※奥の手『摩訶鉢特摩』は本人曰く「一日に一度が限界」です。 ※アブドゥルの知り合い(ジョースター一行)の名前を把握しました。 ※DIOに興味を抱いています。 ※暁美ほむらに興味を抱いています。 ※暁美ほむらが時を止めれる事を知りました。 ※自分にかけられている制限に気付きました。 ※DIOがスタンド使い及び吸血鬼であることを知りました。 また、DIOが時間停止を使えることを知りました。 ※平行世界の存在を認識しました。 【D-4/一日目/午後】 【ウェイブ@アカメが斬る!】 [状態]:ダメージ(大)、出血(中、止血済み)、疲労(超絶大)、精神的疲労(大)、左肩に裂傷、左腕に裂傷、全身に切り傷 [装備]:修羅化身グランシャリオ@アカメが斬る!、エリュシデータ@ソードアート・オンライン [道具]:ディバック、基本支給品×2、グリーフシード×1@魔法少女まどか☆マギカ、不明支給品0~3(セリューが確認済み)、首輪×2、タツミの写真詰め合わせ@アカメが斬る!、雷神憤怒”アドラメレク@アカメが斬る!(左腕部のみ 罅割れあり) [思考・状況] 基本行動方針:ヒロカワの思惑通りには動かない。一度自分達の在り方について話し合い、考え直す。 0:キンブリーは必ず殺す。 1:エスデスが誰かを害するのなら倒す。出来れば説得したいが。 2:地図に書かれた施設を回って情報収集。脱出の手がかりになるものもチェックしておきたい。 3:工具は移動の過程で手に入れておく。 4:盗聴には注意。大事なことは筆談で情報を共有。 5:セリューと合流し、一緒に今までの行いの償いをする。 6:サリア……。 [備考] ※参戦時期はセリュー死亡前のどこかです。 ※クロメの状態に気付きました。 ※ホムンクルスの存在を知りました。 ※自分の甘さを受け入れつつあります。 時系列順で読む Back どうせ最初から結末は決まってたんだ Next ティータイムと本性 投下順で読む Back どうせ最初から結末は決まってたんだ Next これはゲームであっても、遊びではない 144 見えない悪意 ヒルダ 169 僕たちの行方 足立透 158 The World is Full of Shit,So I Will Destroy The World 140 愛しい世界、戻れない日々 ウェイブ 170 もう一度名前を呼んで 小泉花陽 169 僕たちの行方 アカメ 164 交差 雪ノ下雪乃 158 The World is Full of Shit,So I Will Destroy The World 泉新一 164 交差 143 生の確立 サリア GAME OVER 後藤 164 交差 147 とんとん拍子 エスデス 167 Over the Justice
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透き通るような白い肌に水色の長髪。 たわわに実った胸や臀部、そしてそのスタイルや美貌は見る者の目を釘着けにするだろう。 (ふむ。興味深いことだ) そんな美女―――エスデスは、己の置かれている状況をそう判断した。 自分は最後の決戦に臨もうとしていたはずだ。 敵を全て蹂躙し、最愛のタツミと全力で剣を交え気持ちを伝えたい。 その想いに胸を膨らませていた時だった。 気が付けば、見知らぬ都市の警官の暗部の長に配属されていた。 この暗部とは、お役所が世間に公表できない仕事の請負人である。 例えば危険人物の暗殺であったり。例えば裏社会の人間で度が過ぎたものを秘密裏に処分したり。 そういった非人道的な行いを生業とする職業であった。 エスデスはその中でも拷問部隊を好み、犯罪者たちに対しての生かさず殺さずの拷問を総括・実践していた。 罪人たちから絞り出す苦悶と嗚咽の叫びは彼女の心の渇きを埋めてはいたが、やはりそれでも満足することはなかった。 なにか己の力を存分に振るえる大事件でも起きないか―――そんなことを思っていた記憶が植え付けられていた。 それも、聖杯戦争とそれに類する記憶を加えて。 その結果が冒頭の感想。彼女は特に怒りや焦りといった感情は抱かず、ただ面白そうなことが起きそうだと期待していた。 この不可思議な事象だけではない。 彼女の長年の将軍としての、数多の戦の経験が彼女の身に伝えているのだ。 これから始まるのはお前の望む血と血を洗う闘争だと。 それに応えるかのように、エスデスの眼前に魔法陣が現れ発光する。 あまりの眩さに、思わず「おぉ」と声を漏らし目を背けてしまう。 やがて光は治まり、立ち昇る土煙も次第に晴れていく。 その中心には、ひとつの影が蹲っていた。 「うー☆」 響く声。どうやら声色からして男のようだ。 「ぼ く ひ で」 そう名乗った男は、それなりの体格であり、半そで半ズボンの体操服に身を包んでいた。 被った黄色の帽子とランドセルも加わり、どうやら成人済みの男が小学生のコスプレをしていることが窺える。 「おねえさんがぼくのますたあ?」 小首を傾げ、甘ったれた声色で問いかけるひでに若干苛立ちつつも、エスデスはその問いに肯定した。 「知識はあるのだが、齟齬が無いか確認がしたい。この聖杯戦争について貴様の観点から教えてもらおうか」 「むー☆」 そんな調子で説明するひでに苛立ちを募らせつつも、エスデスは彼の説明を己の脳内に刻まれた単語と照らし合わせ咀嚼し改めて理解していく。 聖杯戦争―――要は、選ばれた者達が互いに願いを叶えるために戦う小規模な戦争である。 なるほど。悪くない催しだ。これなら自然に戦にまみえることができるし、英霊という並みならぬであろう猛者との戦いも楽しめる。 なによりも戦を好む彼女からしてみれば非常に興味深い催しだろう。 サーヴァントがこれでなければだが。 「ひでよ。貴様はこの聖杯戦争になにを望む?」 「んー☆んー☆」 人差し指を己の唇に当ててニヤつきながらこちらを覗き込んでくるひでに対し、エスデスのこめかみにピキリと一筋の管が浮かぶ。 ―――こいつは自分が可愛いとでも思っているのか? エスデスは自分が楽しむためなら如何な労力も惜しまない。 故に、この聖杯戦争にサーヴァントが必須であるというならきちんと部下の一人として扱う度量もある。 そのエスデスが、我慢の限界に達そうとしていた。 彼女のいた世界でも感じたことのない怒りが着々と溜まっていた。 「内緒なのら」 プツン、とエスデスの中の何かがキレた。 瞬時にエスデスの拳に氷が纏われ、間髪入れずにひでの頭頂部に拳骨をお見舞いする。 「ヴォエッ!」 その威力にひではくぐもった悲鳴を上げるが、エスデスは構わず喉輪をキめる。 「何度も言わせるな。貴様の願いはなんだと聞いている」 「おばさんやめちくり~」 苦しみに悶えながら繰り出された言葉に、またもエスデスの中でなにかがキレた。 首から手を離し、生み出した氷の棍棒をひでの腹部に叩きつける。 「あー痛い痛い痛い!!」 「立て」 「ううううぅ」 「立て。でなければ殺す」 悶絶し蹲るひでを冷めた視線で見下ろしながら宣告する。 「わかったよもぅ...」 舌打ちすら聞こえてきそうな言い草をエスデスは聞き逃さない。 「そうか貴様はそんなに調教されたいのか。ならば望みを叶えてやる。来い」 エスデスはひでの髪を掴み拷問専用部屋へと連れて行こうとする。 「ねえほんとむりむりむり無理!」 ひでの抵抗が想像以上に強いことにも更に苛立ちつつ、エスデスは負けじとひでを引きずっていく。 彼女は気づいていない。 これまで己の意志で数多の人間を拷問、虐待し愉しんでいた彼女が、ことここに至り享楽は一切無しに怒りに任せて行動していることに。 彼女は知らされていない。 この英霊の目的が、生前を含めて虐待してくる数多の存在の駆逐であることに。 彼女は知らない。 この英霊を拷問虐待することそれ自体が、爆弾の導火線に火を点けるようなものであることに。 そして、ひでが引きずられ専用拷問部屋の扉が閉じられ、薄汚い絶叫が木霊した。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛も゛う゛や゛だ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 【クラス】ライダー 【真名】ひで 【出典作品】真夏の夜の淫夢派生シリーズ 【ステータス】 筋力A 魔力E 耐久EX 幸運E 敏捷D 宝具:EX 【属性】 混沌・悪 【クラススキル】 騎乗:E 小学生が乗り物を運転できるはずもない。 ひでがライダーの素質があるのは挑発により他者を自分のペースにのせることができるため 対魔力:A だいたいの魔力攻撃を耐えれるはず。 【保有スキル】 挑発:EX 相手を煽る・イラつかせる技術。ひでの挑発を受けた者はかなり苛立ちやすくなる。 ひでは無意識的に発しているためこのスキルの矛先が誰に向くかはわからない。 頑健:EX 体力の豊富さ、疲れにくさ、丈夫な身体を持っている事などを表すスキル。 通常より少ない魔力での行動を可能とし、Aランクであれば魔力消費を通常の4割近くにまで抑えられる。 再生:A 己の魔力を消費し再生する能力。 自分の魔力が尽きればマスター及び自分を虐待した者の魔力と体力を勝手に消費し再生する。拒否権はない。 また、魔力及び体力の切れたマスターは例外なく死亡する。 【宝具】 『ヤメチクリウム合金』 ランク:EX 種別:対人宝具(自分) レンジ:1 最大補足:己のみ。 己の身体を金属の如く硬化する。マスターの魔力を消費することで硬度は増し、令呪を使えば更に硬くなる。 なお、この能力は任意でなくとも発動する。発動条件はひでへの虐待が一定の量を超えること。 自動で発動した場合はひでが自身への虐待が終わったと認識するまで解除されない。魔力が尽きれば令呪も勝手に消費する。 『ああ、逃れられない(カルマ)』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:??? 最大補足:ひでを虐待した者全員。 ひでの怒りが最高潮に達し且つ限界まで追いつめられた時に限り偶発的に発動する能力。 これまでにひでを虐待した者は全てひでがこれまで受けた苦痛をそのまま返される。 【weapon】 ランドセル 小学生の必須アイテム。中には文房具や教科書が入ってるよ。 【人物背景】 「ぼくひで」 【方針】 聖杯を手に入れたら手始めにこのおばさんと虐待おじさんを悶絶させる。 【聖杯にかける願い】 自分を含めたよい子のために子供を虐待するおじさんやおばさんを根絶する。 【マスター名】エスデス 【出典作品】アカメが斬る! 【性別】女 【weapon】 剣 将軍という立場もあってか、非情に高い身体能力と剣術を有している。 【ロール】 警察組織の暗部、尋問・拷問部隊隊長 【人物背景】 帝国の将軍兼、特殊警察部隊「イェーガーズ」の隊長。 帝国の切り札的存在であり、実際にその戦闘力は軍内部のみならず彼女の住む世界でも頂点に立つ実力者。 極度の戦闘狂であり、戦を好きなだけ行えるという点から帝国に属しているほど。 また、その名の冠する通り拷問好きでもある。 反面、芸術や恋路には疎く、初めて恋をしたタツミという少年を狂的に追い求めている。 【能力・技能】 デモンズエキス。 危険種の血を己の身体に取り入れることで強力な氷を操れるようになる帝具。常人ならこれを取り込んだ時点で発狂するが、エスデスは強靭な精神でこれを従えた。 単に氷を生み出しぶつける・物体を凍らせるだけではなく、扱いこなし訓練すれば、時間を一時的に止めたり空に浮いたりと幅広い応用ができる。 【方針】 闘争を繰り広げる 【聖杯にかける願い】 戦の絶えない世界で過ごしたい。
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056 すれ違い ◆w9XRhrM3HU 「さて、少し遊びすぎたか」 珍しくエスデスは焦っていた。 アヴドゥルとの約束。協力者を集め、コンサートホールへと再合流という話だったが、まるで協力者が集まらない。 期限は既に三時間を切った。これでアヴドゥルが協力者を引き連れる中、エスデスだけ手ぶらとは示しがつかないだろう。 ほむらや光弾を撃ってきた男を見るに、勧誘の仕方に問題があるのだろうか。 とにかく、人と会わねば勧誘も何もない。早足ながら、西側のエリアを散策していく。 「二人か」 数分後、念願の参加者を見つけた。大男と小柄な少女の二人組みだ。 「そこの二人」 可能な限り、殺意を消して近づく。声も抑え気味にして威圧感をなくす。 ほむらのようにまた逃げられては、面白くはあるが面倒でもある。 刺激しないように気を使う。 それでも二人組みはエスデスを見た瞬間、明らかに警戒している様子を見せてくる。 (やはり慣れんな。こういうのは) エスデス自身気に入った兵士をスカウトすることもあるが、基本的に国がエスデスの申請を受け人材を集めていた。 その為あまり気にしていなかったが、今までの勧誘方法では余程の物好きか、調教でもされなければ着いてくる者などそうはいないだろう。 (国の支援がないというのも中々に面倒だ。 その手の交渉が上手い協力者も手元に置くべきか? ランが居れば話は早かったが、居ないものは仕方ない。 調教は……少なくとも今は時間がないしな) 調教は手っ取り早く、エスデス本人も楽しめる一石二鳥の方法だが、如何せん時間が掛かる。 弱ければ数秒で心を折る自身はあるが、そもそもそんな雑魚はこっちから願い下げだ。 今は選択肢に入れることは出来ない 「何のようだ?」 「そう、殺気立つな。私は協力者を探している」 「協力者?」 ほむらよりも若干警戒の意識は薄い。言葉を選んで話せばそう逃げられることもないだろう。 エスデスは柄にもなく、刺激の少ない言葉を使い会話を進めていく。 「……なるほどな。DIOを倒す為に人を集めていると」 「そうだ。それに承太郎、お前の仲間のアヴドゥルもコンサートホールに来る。 私に着く価値はあるんじゃないか?」 二人組の名。 エスデスは、承太郎とまどかの名前を引き出すところまで話を穏便に済ませられた。 あとはエスデスに着いてくるよう話を纏めるのみだが、承太郎は怪訝そうにエスデスを見つめ指を二本立てた。 「……二つだ。二つ、気になることがあるぜ。エスデス?」 「何だ?」 「お前の口ぶりじゃ、アヴドゥルとは友好だと話してやがったが、その服の端の焼き焦げた跡は、とても仲が良いとは思えねえ。 まるで戦闘の後じゃあねえか?」 「? ……ほう」 エスデスはアヴドゥルとほむらとの交戦に関しては省いて説明していた。 理由は、面倒ないざこざを避ける為だ。約束の期限がなければ、わざと挑発して遊ぶのも悪くはなかったが。 「二つ目だ。炎の焼き跡だけじゃあねえ、その掠ったような服の破れた跡。そいつも戦闘跡だな? しかも、アヴドゥルのスタンドじゃあそうはならねえ。誰か別の奴とやり合った事になる。 説明してもらおうか? 子供の頃『刑事コロンボ』好きだったせいか、細かい事があると夜も眠れねえ」 「フッ、面白い。良い洞察力だ」 指摘されたとおり、見れば僅かに服が破けていた。 花京院のエメラルドスプラッシュを防いだエスデスだが、僅かに服に掠ってしまったのだろう。 笑いながらエスデスはアヴドゥル、ほむら、光弾を撃った奴こと花京院との戦闘を事細かく話した。 まどかはほむらの心配をし、承太郎は困惑した様子を見せる。 「じゃあ、ほむらちゃんはその方向に」 「ああ、今から行けば間に合うかも知れんな」 まどかの顔つきが変わる。 ほむらが近くに居る安堵感と、同時に危ない花京院が居ると言う不安感。 両者がせめぎ合い。まどかに焦りを感じさせる。 (どういうことだ……? エスデスから聞いた花京院は、まるでほむらって奴を守ったようにしか見えん) 承太郎は最初、まどかを襲ったのは花京院だとばかり思っていた。 あの対決前の花京院だと。 しかしエスデスが言ったほむらを助けた光弾を撃った奴というのは、明らかに花京院。花京院のエメラルドスプラッシュだ。 それでは、話が合わない。花京院は殺し合いに乗っているのではないのか? 何故、ほむらを助ける。まどかが嘘をついた? だが、考えればDIOが近くに居ないのは確実で、肉の眼を埋められるはずがない。これは星型の痣が反応しないことから事実だ あるいはDIO以外に洗脳されたとも考えられるが、それにしても殺し合いが始まってから即花京院を洗脳し、まどかを襲わせたというのも急すぎる。 花京院は決して弱くない。負けることがあっても、手間と時間は掛かるはず。 「…………偽者か?」 かつて、ラバーソールというスタンド使いの敵が居た。 奴はそのスタンド『黄の節制(イエローテンパランス)』 を使い花京院に化けていた。 花京院のスタンド、ハイエロファントグリーンまで模倣するほどだ。 この場においても、似たような能力の使い手が居てもおかしくない。むしろ偽者であったほうが全ての辻褄が合う。 「偽者なら私にも心当たりがあるな。帝具……まあ特別な力を持ったアイテムだが、その中にあらゆる容姿に化けられる物が存在する」 この一言が承太郎の思考を完全に固めてしまった。 まどかを殺害を目論んだのは偽花京院であり、ほむらを助けたのは本物の花京院だと。 「私、ほむらちゃんに会いたい。承太郎さん……」 「ならまどか、私と一緒にほむらを迎えに行かないか?」 承太郎が答えるより早く、エスデスが口を開く。 「私も、ほむらを怯えさせた事は悪いと思っている。だから謝罪したいんだ。 まどかが来てくれると私も助かる」 「エスデスさん……」 「勝手なお願いかもしれないが……」 「おい待ちな。そんな言葉、信用できると思ってるのか?」 承太郎はエスデスを完全には信用しきってはいない。 殺し合いに乗っている訳ではないが、それに近いスタンス。そう考えている。 だからこそ、唐突に謝罪がどうこうなど言われても信じられるはずがない。 だが、まどかは違う。謝りたいというのなら、その意思を尊重すべきとそう考える。 既にエスデスへの警戒はなく、最初に警戒していた反動か信じきってしまっていた。 「何なら承太郎、お前も来れば良いだろう?」 エスデスの提案を受け、承太郎はすぐに言葉を返せない。 確かにエスデスが信用できず、まどかと行動させたくないのなら承太郎が同行すれば良い。 本物の可能性が高い花京院とも合流できる。 そうは分かっているが、承太郎は偽花京院が気になっていた。 もし偽花京院が誰かを殺害し、その因縁が本物に降りかかってしまえばどうなる? 無意味な殺し合いへと発展し傷つけ合うだけだ。 その前に承太郎は、偽花京院を倒しておきたいという思いが強い。 「承太郎さん、偽者の花京院さんを止めたいんですよね? なら、承太郎さんは自分の向かいたい方へ行って下さい!」 「まどか……」 承太郎の心を読んでいるかのように、的確にまどかは図星を突いてくる。 「その、承太郎さんはエスデスさんを疑っているのかもしれませんけど。私はエスデスさんは悪い人じゃないと思います。 だから、無理にとは言いませんけど、私を信じてくれませんか?」 まどかが笑顔を浮かべる。その笑みには人を安心させる不思議な魅力があるように承太郎には感じられた。 「……分かった。そっちはお前に任せるぜ。だが、万が一のこともある。一応そっちの花京院も警戒しろ」 「はい! 分かりました」 まどかも守られるだけの存在じゃない。自分の意思で行動し動く立派な一人だ。 ならば、自分が付きっきりで守るのは過保護というもの。 互いの目的があり、その方向が反れてしまうのであれば別かれるのが道理だ。 不安もない訳でもないが、向こうの花京院は本物の可能性は高い。もし合流できれば、承太郎の不安も消えるだろう。 エスデスも再度合流すると約束したのだ。まどかにそう妙な真似はしないはず そこまで考え、まどかを一人の対等な人間として接し、そして承太郎は答えを出した。 「そうか、お前は来ないのか承太郎」 「武器庫の方を回り、偽花京院を探す。その後で一応コンサートホールには顔を出す」 本物の花京院が北の方角に行ったのなら偽者は鉢合わせを避け、逆の方角へ行くはず。 承太郎はそう検討を付ける。 「承太郎さん、必ず花京院さんを連れてコンサートホールに行きます」 「ああ」 こうして彼らは袂を別ち、別の道を行く。 (まどか、か。中々面白い拾い物をしたな) エスデスはほくそ笑む。ほむらの友人らしいまどか。 ほむらを炙り出すのにこれ以上適した存在は居ないだろう。 謝罪がしたいだのと嘘を言っただけの甲斐はある。 百の氷より一人の声のほうがあの少女には効くかも知れない。 (約束の期限までにも、まだ少し時間はある。また、あの森に寄る時間くらいあるだろう) 上手くやればほむらを引きずり出し、協力者としてコンサートホールに連れて行けるかもしれない。 いや、そうでなくてもそれはそれで面白い。 アヴドゥルとの約束もあるが、まどかが居れば逃げる真似もせず手間もなく済むはずだ。それでも時間が掛かるようなら仕方ない。 大人しく、まどかを連れてコンサートホールに戻ればいい。 (待ってて、ほむらちゃん) まどかは決意を新たにほむらの元へ向かう。 自分の大事な親友と会うために。 承太郎は気付かない。花京院の偽者など存在しない事に。 時間を遡り、参加者が呼ばれていることなど考えもしていない。 もしも、時を止め時間を操るという概念に触れていれば、あるいはそれも考え付いたのかもしれない。 しかしこの承太郎は正史から外れ、本来目覚めるはずの力はまだ覚める様子はない。 その事実に気付くのは何時になるのか、あるいは気付かないまま彼の物語が終わってしまうのか。 月は消え、日が昇り始める。 彼らの行く末を照らすのは光かそれとも。 【B-2/1日目/早朝】 【空条承太郎@ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース】 [状態]:疲労(中) 、精神的疲労(小)、 [装備]:なし [道具]:デイパック、基本支給品、手榴弾×2 [思考・行動] 基本方針:主催者とDIOを倒す。 1:武器庫の方を回り、偽者の花京院が居れば探し倒す。DIOの館に関しては今は保留。 2:情報収集をする。 3:魔法少女やそれに近い存在を警戒。 4:二時間後にコンサートホールに行く。 5:後藤を警戒。 【備考】 ※参戦時期はDIOの館突入前。 ※後藤を怪物だと認識しています。 ※会場が浮かんでいることを知りました。 ※魔法少女の魔女化以外の性質と、魔女について知りました。 ※まどかの仲間である魔法少女4人の名前と特徴を把握しました。 ※まどかを襲撃した花京院は対決前の『彼』だとほぼ確信していましたが、今は偽者の存在を考えています。 【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ】 [状態]:ソウルジェム(穢れ:中~大) 、花京院に対する恐怖(小~中) [装備]:見滝原中学の制服 中指に嵌められたソウルジェム(指輪形態) [道具]:手榴弾×2 [思考・行動] 基本方針:ゲームに乗らない。みんなで脱出する。 0:エスデスと共にほむらの元へ向かう。念のため本物の花京院(と思ってる)も軽く警戒。 1:魔法少女達に協力を求める。悪事を働いているなら説得するなどして止めさせる。 2:ほむらと会えたら色々と話を聞いてみたい。 3:状況が許すなら魔力を節約したい。グリーフシード入手は期待していない。 4:ほむらの謝りたいと思ってるエスデスの手助けをしてあげたい。 【備考】 ※参戦時期は過去編における平行世界からです。3周目でさやかが魔女化する前。 ※魔力の素質は因果により会場にいる魔法少女の中では一番です。素質が一番≠最強です。 ※魔女化の危険は在りますが、適宜穢れを浄化すれば問題ありません。 ※『このラクガキを見て うしろをふり向いた時 おまえは 死ぬ』と書かれたハンカチは何処かに落ちています。 ※花京院の法王の緑の特徴を把握しました。スタンド能力の基本的な知識を取得しました。 ※承太郎の仲間(ジョースター一行)とDIOの名前とおおまかな特徴を把握しました。 ※偽者の花京院が居ると認識しました。 【エスデス@アカメが斬る!】 [状態]:高揚感 疲労(小) [装備]: [道具]:デイパック、基本支給品、不明支給品1~3 [思考] 基本:殺し合いを愉しんだ後に広川を殺す。 0:協力者を集め六時間後にコンサートホールへ向かう。 1:その後DIOの館へ攻め込む。 2:殺し合いを愉しむために積極的に交戦を行う。殺してしまったら仕方無い。 3:タツミに逢いたい。 4:時間もまだ少しあるのでまどかを連れもう一度ほむらの元へ行ってみる。 [備考] ※参戦時期はセリュー死亡以前のどこかから。 ※奥の手『摩訶鉢特摩』は本人曰く「一日に一度が限界」です。 ※アブドゥルの知り合い(ジョースター一行)の名前を把握しました。 ※DIOに興味を抱いています。 ※暁美ほむらに興味を抱いています。 ※暁美ほむらが時を止めれる事を知りました。 ※自分にかけられている制限に気付きました。 時系列順で読む Back 殺戮者の晩餐 Next 人形は真実を語らない 投下順で読む Back エンブリヲの後の静けさ Next 隠者と、魔法少女と、風紀委員と 047 笑う女王と嗤う法皇 エスデス 081 曇天 043 わたしが、心を決める時 空条承太郎 鹿目まどか
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179 WILD CHALLENGER(前編) ◆dKv6nbYMB. 「......」 キング・ブラッドレイは考える。 南方で起きた大規模な爆発の音。 彼がそれを聞きつけたのは、御坂美琴が眠りについてから程なくしてのことだった。 彼が悩んでいるのは、これからの方針について。 あの爆発音のもとへ向かうか、それともこのまま目的の地、アインクラッドへと進むか。 そもそもアインクラッドを目的地としているのは何故だ。 それはヒースクリフも目指しているかもしれないという可能性を託しているだけだ。 しかし、このゲームが始まってから一日が経とうとしている。 彼が会場全体を動き回っているとしたら、既に訪れ去っている可能性も低くは無い。 つまり、アインクラッドとやらに行っても、ヒースクリフに会える保証はないわけだ。 それに対してあの爆発音。 流石に、あれほどの爆発をまともに受けていれば生きてはいまいが、あれが起きたということは、少なくともあそこに何者かがいたということだ。 生存者がいなくとも、あの爆発に惹かれる者もいるだろう。 状況を把握しようとする者。 無謀にも被害者たちの生存を願う者。 戦闘を望み、脚を運ぶ者。 ヒースクリフではなくとも、参加者に遭える可能性は前者より高い。 「ふむ...」 と、なるとだ。 このままアインクラッドに向かうよりは、あちらに向かった方が益はある。 (そうなると、彼女を連れていくべきではなさそうだ) 回復結晶とやらで怪我は回復させたものの、疲れて眠っているところを見ると、全てが元通りという訳ではなさそうだ。 そんな彼女を戦場へ連れて行き、なにか妙な失態を冒そうものなら目も当てられない。 デイバックに入れて向かってもいいが、彼女を庇いながら戦うのは少々面倒だ。 ならば、ここに残し、体力の回復に専念させた方がいい。 もしかしたら、なにものかが襲撃してくる可能性もあるが、その時はその時だ。 それで命を落とすようなら、自分の同盟相手には不釣り合いだっただけの話だ。 念のため、『一旦南へ向かう』とだけ書置きを遺して、御坂をイェーガーズ本部の一室へと放置。 キング・ブラッドレイは疾風のごとく爆心地へとその足をすすめた。 同行者の体力の回復。襲われた時の責任はとらない。 この二つが既に矛盾しており、その矛盾から御坂美琴との不和を生む可能性は充分に高い。 彼は、そのことに気が付いているのだろうか。きっと気が付いている。 それを承知だからこそ――― 【D-4/イェーガーズ本部/一日目/夜中】 【御坂美琴@とある科学の超電磁砲】 [状態]:ダメージ(小)、疲労(小)、深い悲しみ 、自己嫌悪、人殺しの覚悟 睡眠 [装備]:コイン@とある科学の超電磁砲×2 、回復結晶@ソードアート・オンライン(3時間使用不可)、能力体結晶@とある科学の超電磁砲 [道具]:基本支給品一式、アヴドゥルの首輪、大量の鉄塊 [思考] 基本:優勝する。でも黒子たちと出会ったら……。 1:橋を渡りキング・ブラッドレイと共にアインクラッドに向かう。 2:もう、戻れない。戻るわけにはいかない。 3:戦力にならない奴は始末する。 ただし、いまは積極的に無力な者を探しにいくつもりはない。 4:ブラッドレイは殺さない。するとしたら最終局面。 5:殺しに慣れたい。 [備考] ※参戦時期は不明。 ※槙島の姿に気付いたかは不明。 ※ブラッドレイと休戦を結びました。 ※アヴドゥルのディパックは超電磁砲により消滅しました。 ※マハジオダインの雷撃を確認しました。 次なる戦場を求めて歩き出したエスデス。 しかし、ふと別の考えがよぎり、その足を止める。 「...あれほどの爆発、力に自信のある者なら放っておかないだろうな」 あの爆発は周囲に響き渡っている。 必ずやなにかしらの理由で惹かれる者はいるはずだ。 状況を把握しようとする者。 無謀にも被害者たちの生存を願う者。 戦闘を望み、脚を運ぶ者。 ただの一般人が脚を運ぶのはまずないが、少なくともそれなりに腕に自信があれば訪れるはずだ。 それに、戦いの連続でそろそろ小腹が空いてきたところだ。 少々疲れた身体を癒すのも兼ねてここで待ってみるのも一興だ。 地に腰を落ち着け、ごそごそとデイパックから取り出したのは、巨大な魚の丸焼き。 『アヴドゥル。お前の支給品に魚介類の詰め合わせがあったな。小腹が空いたからひとつ焼いてくれ』 『...私の炎はそのためにあるわけじゃないんだがな』 能力研究所へ向かう道中、そんな会話をしながらアヴドゥルに焼かせた魚だ。 それを食す前に研究所から立ち昇る煙を見つけたために食べる機会がなかったのだ。 焼き魚に、自らが破壊した駅員室の破片を付きさし串替わりにして、腹に被りつく。 うむ、美味い。 流石に冷めてしまっているが、この食べやすさは中まで火が通っていた証拠だ。 咄嗟の注文でも、極めて冷静に、丁寧に炎の威力を扱える男だ。 彼の本気を見れなかったのは悔いが残るし、改めて惜しいと思える人材だ。 尤も、部下ですらない男の死をいつまでも引きずる彼女ではないが。 ...己の半身が焼かれた直後に焼き魚を平気で喰えるような人間は、会場広しといえども彼女くらいだろう。 (しかし、こいつは存外便利なものだ) 焼き魚を頬張りながら、目の前に横たわらせたまどかとほむらの死体を見ながら思う。 ロイ・マスタング。 彼が自分をここまで追いつめ、いや、そもそも仮にもセリューの上官である自分を殺すと決意したのはこの死体の影響が大きい。 これが無ければ、おそらく彼は中々殺す決意をしなかっただろうし、したとしても中途半端な覚悟で終わっていた可能性も高い。 この死体を卯月が作ったと知ったからこそ、彼は卯月諸共エスデスを殺す決意に踏み出した。 そのため、どうせならもっと有効活用できないかと思い、あらかじめ回収しておいたのだ。 (怒りとは視野を狭めやすいものだが、時には大きな力となる。奴はそのことを改めて教えてくれたからな) 感情は時に戦局を覆す大きな力となる。 あれを見て感情を滾らせるような者とは、是非戦ってみたいものだ。 例えば、美樹さやか。 まどかからは、正義感が強く感情的になりやすい魔法少女だと聞いている。 あの死体を見せれば戦わない理由はないだろう。 例えば、佐倉杏子。 彼女とはDIOと戦う前に交戦したが、あの時はグランシャリオを使わせているにも関わらず、呆気なく勝負がついてしまった。 あれの相性に適合していないこともあったのだろうが、ウェイブ以上に精神に乱れがあったせいだろう。 そのウェイブも、覚悟を決めれば完成された強さの限界を超えてみせた。 ならば、ウェイブやマスタング同様、直情型に思えた彼女もまた、死体を見せて怒らせればもっと楽しめるかもしれない。 例えば、エドワード・エルリック。 彼とまどかたちは直接の面識はない。 しかし、前川みくの首を切断したことだけでも怒っていた男だ。 マスタングが死んだことも併せて教えてやればそれはそれは烈火のごとく噛みついてくることだろう。 「おっと。エドワードには一応首輪の解除を頼んでいたのだったな」 まあ、敵対するぶんにはなにも問題はない。 そのぶんお楽しみが増えるだけだ。 「さて。誰が最初にやって来るか...」 氷の女王は、己の空腹を満たしつつ訪れるであろう来客を待つ。 数刻後、完食した魚の骨が地面に捨てられるのと同時に、南方から電車が一台やってくる。 電車が半壊した駅に停まると、乗客がその姿を現した。 「ようやく来たか。さて、お前は私を愉しませてくれるのか?」 「あなたの愉しみなど知りませんが...その命、有意義に使わせていただきます」 ☆ ヒースクリフ―――茅場晶彦は考える。 (承太郎、ジョセフ・ジョースターは脱落し、ゲームに乗っているであろう者はほとんど呼ばれていない) コンサートホールで合流した面子は既に半分となり、友好的な関係を作れていたジョセフもまた死んだ。 モハメド・アヴドゥル、空条承太郎、鹿目まどか、暁美ほむら、ジョセフ・ジョースター... 思えば、エスデスと敵対はしなかった面子はことごとく死に至っている。 エドワードはどうなっているがわからないが、足立も足立で後藤を押し付けられるなど散々な目に遭っているらしい。 まるで死神だな、と思うのと同時に、そんな中でもこうして五体満足でいられる自分は幸運だな、となんとなく思う。 (とはいえ、銀に繋がる有益な情報はまだ得ていない。黒くんが見つけていれば話は早いが...) 地獄門で黒にはカジノ方面を探索するように伝えてある。 銀がそちらにいれば何の問題もないが、万が一南西方面にいた場合は厄介だ。 銀は盲目で、一人ではなんの戦闘力も有していないときく。 おそらくは腕の立つ者が同行しているのだろうが、もしもその保護者が籠城を決め込んだ場合、銀を確保するのが非常に困難になってしまう。 それに、合流が遅れれば遅れるほど、銀を失うリスクは高まってしまう。 (少し予定を早めるか) もともと、銀を確保してから南西を見て周る予定ではあった。 しかし、先程例を挙げたように、南西付近にいた場合非常に厄介なことになる。 ならば、銀は黒や学園にいる者たちと出会えていることに期待して、南西側を先に調査しよう。 それに、自分は南東側は黒やアカメたち、北西側はまどかや承太郎、北東側はこの目で情報を得ているが、南西に関してはほとんど情報を手に入れていない。 云わば魔境のようなものだ。 RPGでも、魔境には重大なイベントが隠されているのはお約束だ。向かう価値は充分にあるだろう。 「尤も、ゲームの筋書き通りとはいかないだろうがね。さて、この選択がどう出るか」 ☆ 魏が電車にて北上している最中のこと。 突如、大規模な爆発の音が鳴り響き、同時に電車が一時停止した。 どうやら、爆発の影響で線路に異常がないかを確認しているようだ。 魏は考える。 放送で聞いた首輪交換機について。 報酬が得られなかった首輪とは、十中八九自分のものだ。 電車から降りて取りに戻るのも悪くはないが... (たしか、あの首輪はランク1。入れ直したところで大したものは貰えないでしょうね) それに、首輪は自分が生存している間はずっと保管しているらしい。ならばそう焦ることもあるまい。 と、なればこのまま北上するのが賢い選択だろう。 あの爆発を受けて生きている者はそういない。 生きていても、満身創痍なのは確実だ。 電車の中で、支給品にあったうんまい棒なる菓子やパンを食しつつ身体を休める魏。 あまり腹は膨れなかったが、何も食べないよりはマシだ。 それからしばらくして。 線路に異常なし、と判断した電車は再び北へと向かう。 やがて、辿りついた先にいたのは、一人の女。 魏が今までに見てきた女性の中でもかなりの美貌といえるが、左半身には、全体を覆う火傷の痕が痛々しいほどに刻み込まれている。 自分も人のことを言えないが、と思いつつ、黒の死神に刻まれた火傷の痕をなぞる。 そして、気付く。彼女の足元に転がる見覚えのある半分の顔に。 「ひとつ聞いておきましょうか。"ソレ"はあなたがやったのですか?」 「ん、ああ、こいつか」 エスデスは、地面に寝かしていた死体を掴み、持ち上げる。 「そういえば、おまえはこいつを襲っていたな」 「...?」 「お前は知らないだろうが、私もあのコンサートホールにいたのだよ」 「そうですか」 「それで、だ」 エスデスは、"まどか"側の頬をつまみ、軽く引っ張ってみせる。 「私がお前が殺そうとした"こいつ"をこうしたとして―――お前はどうするんだ?」 まどかは魏が狩りそびれた獲物だ。 そんな獲物を横取りされて頭にこない狩人はいないだろう。 「別にどうも思いませんよ」 だが、契約者は合理的だ。 魏がまどかを襲ったのはあくまでも優勝への第一歩に過ぎず、その過程の戦闘になど想いを馳せることもなければ、逃がした標的を横取りされようが思うところなどない。 「なんだつまらん」 「ただ」 だが、魏はまどかに借りがある。 見事に一杯食わされ、あまつさえ肩に傷を負わされるという屈辱が。 そして、その屈辱を晴らしたかったと思うのは、契約者としてではなく魏志軍という一人の人間の意思だ。 「彼女には借りがある。彼女に返せなかったぶんは、同行者であったあなたに清算してもらうことにしましょう」 「八つ当たりというやつか。それも悪くない」 静かに笑みを浮かべる魏と、戦いへの期待を膨らませ、凶悪な笑みを浮かべるエスデス。 両者が互いに手をかざすのと同時。 水流と氷がぶつかり合い、戦いは始まる。 「懐かしいな、その帝具」 「あなたもこれを知っているのですか...まったく、それほどまでに有名な道具なのでしょうかね」 「それは元々私が部下に与えたものでな。お前がどれほど使いこなせるか、見せてもらおう」 魏が操るのは、駅員室の地下を走っていた水道の水。 地面から溢れだす水流がうねり蛇の如くエスデスへと襲い掛かるが、エスデスはそれに氷をぶつけて防御。 角度や方向、形を変えながら攻撃するも、それらは容易く氷の壁で防がれてしまう。 「ほう、中々使いこなしているようじゃないか。それで?まさか私をこのまま倒せるとでも思っているのか?」 「さて。それはどうでしょうか、ね!」 水流をエスデスの正面から襲わせ、エスデスもまた氷の塊をぶつけてそれに対応する。 「防ぎ続けるのは私の性に合っていない。このまま攻めさせてもらうぞ」 ぶつけた氷塊は、たちまち水流を凍りつかせ、あっという間に氷塊と水流の絡み合った氷の彫像が出来上がる。 氷とはもともと水を凍てつかせて形成されるもの。 デモンズエキス、いやエスデスの常識外れな力があれば、一瞬で水を凍りつかせるなど容易いこと。 液体を操るブラックマリンと全てを凍らせるデモンズエキスはこれ以上なく相性が悪かった。 「むっ」 しかし、その事実に魏は驚かない。 エスデスが氷を操ると解った時から、魏の狙いは接近戦へと変わっている。 如何に強大な力を持っていようとも、あれほどの水流を凍らせれば次に氷を作るのには時間がかかるはず。 そう判断した魏は、水流を放つと同時にナイフで己の手首を斬りつけつつエスデスへの距離を詰めていた。 振るわれる右腕と共に飛来する血液。 それはエスデスの眼前にまで迫り 「大味な技を囮に必殺の技を隠す。中々面白いが、相手が悪かったな」 身体に付着することなく、突如現れた氷の膜に防がれた。 魏の考えは決して間違ってはいない。 能力を派手に使えば、休む間もなしに能力を発動することは困難。それは、エスデスにも当てはまることだ。 だが、彼女のそのインターバルは極端に短い。ほんのわずかにタイムラグがあるだけで、僅かな力なら発動することが出来る。 魏は舌打ちをしながら指を弾き、氷の膜を破壊する。 「血が付着した部分を消し飛ばすことができる...なるほど、聞いた通りの力だ」 エスデスは氷で作った急繕いの剣を振るい、魏はそれを左手に持つアーミーナイフで迎え撃つ。 しかし、いつまでも密着して凍らされては敵わないので、すぐに距離をとると共に腕を振るい血を放つ。 「確かに強力だが、弱点が多すぎる。ひとつ」 飛ばされる血を氷の剣を振るい付着させる。魏は指を鳴らすが、破壊されるのは氷の剣だけ。 「こうやって人体以外のものを割り込ませてしまえば、それだけでほぼ無力化されてしまう。ふたつ」 エスデスは巨大な氷柱を魏に放ち、魏はそれに血を飛ばし、指を鳴らして破壊する。 その隙をつき、エスデスは魏への距離を一気に詰める。 先程魏がやったのと同じく、大味な技を囮に接近戦へと持ち込む腹積もりだ。 魏は再び腕を振るおうとするが―――間に合わない。 氷のグローブを纏ったエスデスの拳のラッシュがそれを許さない。 ラッシュの速さでは会場の中でもトップと言えるDIOの『世界』と曲がりなりにも殴りあえたのだ。 その威力と速さを捌きつつ反撃するのは至難の業だろう。 「血を飛ばそうというのなら、どうしても大ぶりな動きになってしまう...そのため、動きを制限されては反撃が難しい。私は流れる血にさえ気をつけていればいいのだからな。そして三つ目」 ついには反応しきれなくなったエスデスの拳が、魏の胸板を捉える。 以前受けたスタープラチナ、程とはいえないが、その重い拳を受けて魏は後方へと吹き飛ばされる。 「斬撃ならいざ知らず、打撃では血をばら撒けないためこうして遠慮なく攻撃ができる。どうだ、私の拳も中々のものだろう」 胸部に受けた痛みにより、魏は一瞬だが息を詰まらせる。 そんなことをお構いなしにエスデスは再び魏へと肉迫するが 「!」 エスデスの足元の地面が盛り上がったかと思えば、水流が踊り狂い、そのままエスデスをのみこみ、姿さえ見えなくなってしまう。 やったか、などとは思えない。 これはあくまでも牽制程度にしか考えておらず、少しだけ時間を稼ぐための苦肉の策だ。 いつ全てが凍りつき再び相対してもいいように、目は離さない。 「なにっ!?」 が、しかし、確かに時間は稼げたが、彼女の行動は予想を超えていた。 水流の全てを凍らせるのではなく、一部だけを凍りつかせ小さなトンネルを形成。 これでは、僅かな時間しか持ちこたえられないが、彼女の身体能力ならそれだけでも充分。 一直線に駆けだした彼女は、あっという間に魏との距離を詰め、その手に持つ巨大な氷のハンマーで魏を殴りつける。 魏は咄嗟に防御の耐性をとるものの、耐え切ることはできずに吹き飛ばされ、囮に使った水流の成れの果てにぶつけられた。 そして、間髪をいれずに投擲される氷の槍は、魏の左肩を貫きその場に固定させる。 「ぐあああっ!」 「悪くない悲鳴だ。...よし」 エスデスは、魏から一定の距離をとり氷の弾丸を宙に浮かせる。 「戦いもいいが、そろそろ単純に苦痛の悲鳴も聞きたかったところだ...さあ、愉しませてもらおうぞ」 エスデスは戦闘狂であるのと同時に拷問マニアである。 人体のどこをつけば苦痛を最大限に与えられるか、ぎりぎり死なないラインはどこなのか。 拷問による悲鳴を聞き愉悦を抱くためだけに、彼女は拷問について熱心に勉強している。 この会場に来てからは戦闘は存分に楽しんだが、拷問はほとんど手を付けていない。 そろそろ拷問欲求を満たしたいところだ。 できれば足立あたりがよかったが、まあ仕方ない。 それでは拷問を開始しよう。 「...さきほどあなたに指摘された弱点ですがね。私もここに連れてこられてから痛感していたのですよ」 ぼそぼそと、氷塊に縫い付けられた魏は語る。 「恥ずかしながらその弱点を突かれて逃走を喫したことすらある。とはいえ、これもまた対価であるためおいそれと変わることはできない」 よく聞き取れないが、諦めたのかと思い、氷の散弾の第一投を放つため、右手を挙げる。 そして、気が付く。 魏の目はまだ死んでいない。 「けれど、そんな能力でも工夫はできる―――例えばこんなふうに」 パチン、と音が鳴り響き。 「ッ!?」 同時に、エスデスの爪先に痛みが走る。 エスデスは視線を逸らし、確認する。 削られていた。 エスデスの爪先が、消え去っていたのだ。 エスデスが僅かに怯んだ隙を見逃さず、魏は懐から球状のものを取り出し投げつける。 (なんだこれは) 見覚えのないそれに、かつて噂で聞いたことのある帝具を思い浮かべる。 帝具『快投乱麻ダイリーガー』6つの球の帝具であり、そのひとつひとつに属性が付与されており、投げると効果が発動するというものらしい。 それでなくとも、この戦況で使うのなら有効打となるものだろう。 そう判断したエスデスは、飛来するそれを凍らせ 「ただのビリヤードの球ですよ。尤も、少々細工を施してありますが」 ようとするがしかし、球は突如軌道を変化させ、エスデスの技から逃れる。 更にその球から細い水流が飛び出し、エスデスの右肩に付着する。 そして。 ―――パチン 指が鳴ると同時に、エスデスの肩の一部が吹き飛ばされる。 その隙をつき、魏は右手首から流れる血を氷の槍に擦りつけ、指を鳴らし破壊。 拘束から逃れることに成功する。 「随分と小さいですが、まあ、一撃は一撃です」 魏が球に仕込んでいたのは、己の血液を溶かし合わせた少量の水。 カジノにて眠りにつく前、球に穴を開け、その水を入れて蓋をしておいた。 中にある水を、ブラックマリンで操作することによって、魏は変幻自在の魔球を投げることが出来たのだ。 そして、エスデスの爪先を吹き飛ばしたタネは至って簡単だ。 エスデスが水流の相手をしている際に、魏は右手首の血を地面に流していた。その地面を消し飛ばす際に、エスデスの爪先も巻き込まれただけのこと。 派手に水流を操っていたのも、全てはこの設置型の罠の目くらましである。 (だが、運が悪い...もう少し踏み込んでいれば片足は奪えただろうものを) 「面白い戦い方をする奴だ。そういうのも悪くない」 「あなたに褒められても嬉しくはないですね」 魏は思う。 これだけやっておいて、比較的余裕があった自分が半死人の筈のあの女に与えた傷は微々たるものだ。 相性の問題もあるが、やはりあの女の力は底知れない。 このままでは負ける。かといって、逃走手段も限られている。 さて、どうするか。そんなことを考えていた折だ。 「随分と派手にやっていると思えば、あなたでしたかエスデス」 「中々面白いことをしている。どれ、この老兵も混ぜてはくれんかね」 この逆境を覆す転機が訪れたのは。 ☆ (さて、どうしたものか) 西へ向かう道中、大規模な爆発音が響いたかと思えば、こんどは荒れ狂う水流と氷塊がぶつかり合う超常現象合戦だ。 何者かがいるに違いないと判断して脚を運んでみたが、状況は最悪といえる。 多くの参加者と敵対し、イェーガーズもまた壊滅したために孤立しつつもその圧倒的力を誇るエスデス。 自分とほとんど同じタイミングで辿りついたとみえる眼帯の男―――能力研究所で出会った喋るステッキの情報が正しければ、殺し合いに乗っているキング・ブラッドレイで間違いないだろう。 もう一人ゲームに乗っている参加者もいる。 更にいえば、その内二人はまず間違いなく話が通じない相手。 家庭用RPGでいえば、必須レベルアップの最中に、その地域に見合わない強さを持つ野良モンスター三体と同時に遭遇してしまう。 そんな在りえるレベルでの最悪な状況だ。運に任せて逃げるを選択するのが最善の策だろう。 (だが、やりようはいくらでもある―――それに、これくらいの困難は無いと面白くはないだろう?) 簡単すぎるRPGなど退屈以外のなにものでもない。多少の刺激があってこそ、楽しみは生まれるものだ。 例え、現状が考えられる中で不幸な部類に含まれていようとも。 例え、UB001なる者から依頼を託されていようとも。 そんなことで、研究者であり開発者でありプレイヤーでもある茅場晶彦の好奇心は揺るがない。 ただ、己の欲求を満たすことだけが彼の行動原理である。 かつて幾千ものプレイヤーを巻き込んでまで、かつて夢見たあの城を追い求めたのも。 こうして、ただの一プレイヤーとしてゲームに臨んでいるのも。 全ては己の飽いてやまない欲求に従っているだけのことだ。 そして、それを達成するためならば―――茅場晶彦は手段を択ばない。 「久しぶりだな、ヒースクリフ」 歩みよってくるヒースクリフに、エスデスは敵対の意を見せずに再会の言葉を交わす。 「時間にして思えばそうでもありませんが、たしかにあなたとは随分長い間会っていないような気もする」 「首輪の方はどうだ。なにか成果はあったのか?」 「残念ながら。そもそも首輪自体が中々手に入らないものでね」 それより、と言葉を切り、ヒースクリフはしゃがみ込み足元に転がるモノの顔を覗きこむ。 「彼女たちの骸...私がいただいてもよろしいですか」 「なんだ、死体愛好者だったのか?それとも人肉主義者か?」 「違いますよ。まどかは共に脱出を志した同志です。その骸はしっかりと弔ってやりたい」 「お前がそんなに義理堅い奴とは思えんがな」 「これでも人並みの情はあると自負しているつもりですけどね。それと、ついでですが」 エスデスに背を向け、ヒースクリフは魏志軍を鋭い目つきで睨みつける。 「彼の相手は私がしても?」 「どうした、やけにやる気があるじゃないか」 「彼は以前、まどかを襲撃している。同志を襲われた借りは必ず返す主義ですので」 「どの口がいうのやら。...コレももう少し使いたかったのだがな。まあいい。死体もあの男も好きにしろ」 「ありがとうございます」 思ったよりも話が通じるんだな、と意外に思うヒースクリフだが、それだけで彼女に抱く印象が全て覆るわけではない。 エスデスはこの殺し合いにおいて厄介な女だという認識は。 だが、とりあえずいまやるべきことはこれだ。 「魏志軍...まどかや承太郎たちからきみの話は聞いている」 「あなたもコンサートホールにいたというのですか...それで、あなたは私をどうするつもりですか」 「一度襲ってきた以上、襲われる覚悟もあるだろう。つまり」 魏志軍が構えをとるのと同時にヒースクリフは駆け、魏志軍との距離をあっという間に詰める。 (速い!) 身にまとった鎧や盾からは考えられない速度で動くヒースクリフを見て、魏の心中に僅かに焦燥が生じる。 (...が、しかし。反応できない速さではない) 突き出される盾を躱し、右腕を振ろうとする。 それを認識したヒースクリフは、なんと魏の右掌に蹴撃を当てることにより魏の動きを制御。 それだけで血をばら撒かれるのを防いだ。 魏は舌打ちをしつつも、飛び退きヒースクリフから距離をとる。 (面倒な敵だ) ただでさえ高い身体能力に加え、鎧や盾に身を包まれた男だ。 血を浴びせるのは至難の業だろう。 ブラックマリンを使おうにも、エスデスがいる以上ほとんど効果はなさない。 ならば。 魏は、ヒースクリフやエスデスには目も暮れずにこの場からの逃走を試みる。 逃がしてたまるかとでもいうように、彼を追うヒースクリフ。 エスデスと新手の眼帯の男は追ってくる様子はない。 好都合だ、と魏は思う。 今まで逃走用に使用してきたスタングレネードはあとひとつしか残っておらず、タネも割れている以上、使うことは得策ではない。 それに、魏の目的はあくまでも首輪の補充。 エスデスとヒースクリフ。この二人に同時に襲い掛かられては流石に生きて帰ることはできないだろう。 だが、こうして彼一人を誘い込めば、いくらでも対処のしようはある。 思い通りにことが運んでくれたことに、魏は思わず笑みを浮かべる。 (これでいい) 逃げる魏を追いながら、茅場晶彦は思う。 いまの彼のスタンスは、『まどかの敵討ちに燃える男』となっている。 無論、彼女の死体を見てなにも思うことはなかったかといえば嘘になるが、それで敵討ちに燃えるなどという感情がある筈もない。 悪趣味なものだと内心エスデスに引いていた程度である。 エスデスにどこまで勘付かれているかはわからないが、結果として、魏とは一対一に持ち込めたし、エスデスもブラッドレイもこちらを追ってくる気配はない。 二つの不純物を取り払うことで、彼の目的の第一歩へと近づけた。 そのことを実感すると、茅場晶彦もまた思わず笑みを浮かべていた。 (意外と簡単に済んだが、さて、ここからがひとつの正念場だな) ☆ 「追わなくてよかったのかね」 去っていくヒースクリフと魏志軍を手を出さずに見届けていたエスデスに、ブラッドレイは問う。 「ああ。奴は私の知り合いだからな。その意は汲み取ってやるさ」 「知り合い、か」 「あいつは常に腹に一物を抱えているような男だからな。仮に裏切ったとしてもたいして驚かんさ」 それに、と付け加えるように氷の剣の切っ先をブラッドレイに向けて言い放つ。 「魏志軍の奴とももう少し戦いたかったが―――いまの私の興味はお前にある」 「ほう。私のことを知っているのかね?」 「卯月から聞いている。セリューやウェイブたちを圧倒した男だとな」 「卯月...島村卯月、彼女か。それで、きみはどうする?セリューくんたちの無念を晴らすために戦うかね?」 「いいや。奴は確かに貴様に敗北した。だが、殺したのは別の男だ」 もしも、セリュー達がキング・ブラッドレイに殺されたのなら、口上にもそのことを付け加えただろう。 だが、セリューを殺したのはおそらくゾルフ・J・キンブリーであり、彼もまた放送で呼ばれている。 マスタングもここで永遠の眠りにつき、ウェイブも既に離反している。 ならば、もはや口上にすら付け加える必要はない。 「私の愉しみの糧となってもらうぞ、キング・ブラッドレイ」 「取り繕いもしないか。それもまた良し」 エスデスに応じて、ブラッドレイもまた剣を抜き、構えをとる。 エスデスには先に去った二人を追わないかを尋ねたが、ブラッドレイ自身にも当てはまる。 先程、エスデスは来訪者をヒースクリフと呼んでいた。 それは即ち、当面の目的として接触しようとしていた男の名である。 棚からぼた餅とはよく言ったものだが、やはり御坂を置いて来てまで進路を変更した価値はあった。 だが、いまは彼に、戦場から去る者たちに構っている場合ではない。 眼前には、絶対なる強者がいる。 ブラッドレイの欲求を満たすに足る絶対的強者が。 ならば、力を温存する意味もないだろう。 ブラッドレイは、眼帯を外し『最強の眼』を露わにする。 二人の視野外で、水流による破壊音が響き渡るが、両者は意にも介さない。 ただ、眼前の強者と戦いたい。その想いだけが両者を占めている。 そして、幾度かの水流の音が鳴り響くのと同時。 両者は、共に駆け出した。 →