約 2,967,063 件
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3647.html
『ゆっくりの鳴き声』 10KB いじめ 日常模様 番い 野良ゆ ゲス 都会 虐待人間 ぬる虐めです まりさのゆん生は輝いていた 一人立ちしてすぐに幼馴染の可愛いれいむとけっこんも出来たし 長く苦しい越冬にも成功した 春には待望のおちびちゃんも生まれた れいむ似の可愛いおちびちゃんが二人と まりさ似の凛々しいおちびちゃんが二人だ まさに順風満帆 これからのゆん生においても何不自由無く 輝ける未来に邁進する事は決定的である まりさは今日も美ゆっくりのれいむと 可愛い可愛いおちびちゃん達と共にお散歩に出掛けた 「ゆゆっ?!」 途中子れいむが何かを見付けた 「みちぇみちぇ、ゆっきゅりできにゃいゆっきゅりがいりゅよ!!」 「ゆゆっ?!おかざりのないとってもゆっくりできないゆっくりだね!!」 子れいむが揉み上げで指し示す方を見た親れいむは お飾りと両目を失い、ボロボロになって這いずるゆっくりを見付けた 「あ・・・ゆっ・・・・たす・・・・・・」 同族の声に反応したのか ゆっくりとした動作でまりさ達の方に這いずって来る 「みてみてまりさ!!とってもゆっくりできないゆっくりがいるよ!!」 「ゆあ~ん?!ゆっくりできないくせにまりささまのまえにでてくるなんてめざわりなんだぜ!!!」 「「ちょうだちょうだ!!まりちゃたちのまえでゆっくちちないなんちぇゆるしゃないんだじぇ!!」」 「おかあしゃん!!ゆっくちできにゃいゆっくちはしぇいしゃいだにぇ!!」 「「「しぇいしゃい!!しぇいしゃい!!」」」 「さすがはまりさのおちびたちなんだぜ!!かぞくぜんいんですーぱーせいさいたいむなんだぜ!!」 まりさは自身の最強さを家族に披露する為 ゆっくり出来ないゆっくりに向け、制裁宣言をした 「ゆっくりできない!!!ゆっくりは!!!さっさと!!!しぬんだぜ!!!」 「ゆっ・・・・やべ・・・・ど・・・・・ぶっ・・」 まりさが体当たりをする度にゆっくり出来ないゆっくりから餡子が漏れ出す その光景に感化されたのか子ゆっくり達も参加し始めた 「ゆぶぶぶ!おりょかおりょか!」 「ゆっくちできにゃいゆっくちはしゃっしゃとしんでにぇ!」 「「まりちゃがぷきゅーしゅるよ!ぷきゅー!!」」 「おちびちゃんたちゆうかんだよぉぉぉ!!!れいむはとってもとってもこころづよいよぉぉぉ!!!」 勇敢な子供達が参加すれば世界はまりさ達の物である まりさは自身の餡子に確信が漲って来るのを感じた 「ゆっくりしないでさっさとしぬんだぜ!!!」 『ペチャンッ』 ゆっくり出来ないゆっくりに止めを刺すまりさ 「ゆっ・・・・も・・ゆっ・・・し・・・」 最後の言葉も言えずに動かなくなるゆっくり出来ないゆっくり 「ゆふんっ!!まりささまにさからうからこんなめにあうのぜ!!!」 「「やっちゃやっちゃ~!!」」 「「まりちゃたちはしゃいきょうにゃんだじぇ~!!」」 「ゆっふ~ん!まりさかっこいいよ~!!ほれなおしちゃうよぉ!!」 「ゆっふっふ!!それほどでもあるんだぜ!!」 一仕事終えた後の家族団らんは まりさにとって最高のゆっくりを与えてくれる物だった 「おきゃあしゃん、あれにゃあに?」 その時一人の子れいむが何かに気が付き、正体を知るべくまりさに声を掛けた 「ゆあぁんっ?!」 まりさが見上げると、そこにはゆっくり出来ないくせに力だけは強い人間が立っていた 「ゆっふっふ!!」 だが、力が強いと言っても所詮は人間 最強のまりさ様に敵う訳が無い、ましてや勇敢なおちびちゃん達も居るのだ 逆らう所か、自分から土下座して奴隷になりたいと申し出るに違い無い ならば高貴なまりさ様に従う栄誉を与えてやらなければならないだろう 「そこのくそにんげん!!!このくずみたくなりたくなかったら、 まりささまたちにさっさとあまあまをけんじょうするのぜ!!!」 親まりさの威風堂々とした物腰に、感銘を受けた子供達も親に倣う事にした 「「「「しゃっしゃとあみゃあみゃよこちぇ!!ぷきゅー!!」」」」 まりさのゆん生は輝いていた これからのゆん生においても何不自由無く 輝ける未来に邁進する事は決定的である だからまりさは当然の要求をした そのはずだった 「でいぶぅぅぅ!!!おちびじゃぁぁぁん!!」 大粒の涙を滝の様に流し、愛する者達に必死に声を掛けるまりさ しかし、視線の先に在るのは丸々とした姿の愛しい家族では無く 無残にひしゃげ、潰された物言わぬ哀れな残骸であった まりさには信じられ無かった れいむの太陽の様に暖かでゆっくりした笑顔が おちびちゃん達の、見ているだけで心の中からゆっくりが沸いてくる そんな可愛い姿が二度と見れなくなるなんて・・・ 世界が全て崩壊したような悲劇に まりさは叫ばずには居られなかった 「どぼじで、どぼじでごんなごどするのぉぉぉ!!!」 「うん?」 「まじさたぢだっていぎてるんだぜぇぇぇ!!!」 自慢の金髪を鷲掴みで持ち上げられつつ 汚い尻を『もるんもるん』と振りながらまりさは慟哭した 「どうしてって、聞いて如何するんだ?」 「ゆっ?!」 「いや、『ゆっ?』じゃなくて、理由を聞いて如何するのか聞いてるんだよ」 「ど、どうするって・・・」 人間の理不尽な暴力に対して吼えて見たものの その後の対応を聞かれてまりさは口篭ってしまう 絶望から無意識におくちから出た言葉であり 何かを考えていた訳ではなかったからだ 「まあ、答えられる訳無いよな、ゆっくりの言う事なんてただの鳴き声だもんな」 「ゆゆっ!!!」 確かに、人間の言う通り考えが在っての質問では無かったが 大切な家族を殺された怒りを ただの鳴き声扱いするなど許し難い事である 「ふざけるんじゃないのぜぇぇぇ!!!なきごえなんかじゃないんだぜぇぇぇ!!! しゃざいをようきゅうしているんだぜぇぇぇ!!!」 「謝罪?どうして?」 「なにいってるんだぜぇぇぇ!!!まじさのいとしいいとしいかぞくをころしたくせにぃぃぃ!!!」 まりさは人間の悪びれない態度に餡子の底から怒りが込上げてきた 寛大で慈悲深いまりさにも限界がある こんなゆっくりをゆっくりとも思わない糞人間には 正義の制裁が必要なのだ 「この、くs「くそにんげんはあまあまをおいてさっさとしねぇぇぇ!!!ってか」ゆ?!」 まりさは驚愕した! 奴隷のように卑しい糞人間に、高貴で全知全能のまりさ様が考えを先読みされたのだ 「どb「どぼしてさきにいっちゃうのぉぉぉ?!!だろ?」ゆゆっ?!!」 一度ならず二度までも先読みされ まりさの背筋に冷や汗が流れる (どうしてまりさのかんがえがわかるんだぜ?) 在り得ない 在ってはならない出来事に混乱するまりさ 「みんな同じなんだよ、ゆっくりの言う事なんてな」 心底くだらなそうに呟く人間 「足を叩けば『かもしかのようなあんよがぁぁぁ!!!』 髪の毛を毟れば『せかいもうらやむかがやけるきんぱつさんがぁぁぁ!!!』 帽子を破れば『てんをつらぬくくろぐろとしたおぼうしさんがぁぁぁぁ!!!』 百匹居れば百匹が同じ反応を示す、ゆっくりなんざその程度だよ」 「ふざけるなぁぁぁ!!!まりささまはそのへんのゆっくりとはかくがちがうんだぜぇぇぇ!!!」 「格が違うねぇ、なら試してみるか?」 『パアァァァン!!』 突然まりさの身体に衝撃が走った (ゆっ?なにがおこったんだぜ?) 自分の身体に起きた出来事を把握しようとするまりさ だが衝撃は数瞬の後、熱を伴った痛みとしてまりさの身体を駆け抜けた 『プシャァァァ』 「いじゃいぃぃぃ!!!まじさのかもじかのようなあんよがぁぁぁ!!!」 痛みに慟哭するまりさ まりさのゆん生において一度たりとも味わった事の無い痛みにしーしーを漏らしてしまう 「ゆひぃ!ゆひぃ!」 「どうした?さっきお前が家族と一緒に制裁した、クズのまりさと同じ事言ってるぞ?」 「な、なにいってるんだぜ!まりさはくずなんかとちがうのぜ!」 「なら、答え合わせと行こうか?」 男は何故か今まで落ちなかったまりさのお帽子を取り上げた 「「まじさのすてきなおぼうしさんかえじてねぇぇぇ!!!」」 「はい残念、クズと同じなのでお帽子は没収しま~す」 『ビリィィィ』 言うが早いかお帽子を真っ二つに引き裂く 「あ、あ!「まじさのたいせつなおぼうしさんやぶかないでぇぇぇぇ!!!」」 『ビリッビリッ』 まりさはだんだんと小さな黒い布片になって行くお帽子を見つめながら 大粒の涙を止め処も無く流している 「「まじさのてんをつらぬくくろぐろとしたおぼうしさんがぁぁぁぁ!!!」」 「又々クズと同じなのでお帽子がこんなになっちゃいました~♪」 男は嬉しそうに、粉々になったお帽子の欠片を放り投げた 其れらは紙吹雪の如くひらひらと風に流されて行った 「あ、あ!まじさの、まじさのおぼうしざん!とってもとってもゆっくじしたおぼうしざんが!」 自身の半身を失って悲しみに暮れるまりさ だが男の行為はまだ終わりではなかった 「次はまりさ様の髪の毛さんを毟ってみようね~」 「ゆゆっ!!」 男の発言にまりさは驚愕した! 家族を失い、お帽子を失った哀れなまりさに、これ以上何を失えと言うのか? いくら高貴なまりさに嫉妬したからと言って酷すぎるではないか 「「どぼじで、どぼじでごんなごどするのぉぉぉ!!!」」 「「まじさだっていぎてるんだよぉぉぉ!!!」」 またも男とハモッてしまうまりさ 流石のまりさも徐々に薄気味悪さを感じ始めた 『ブチッ!ブチィ!』 痛みと共に髪の毛さんが毟られる音が響く 「「やべてぇぇぇ!!!せかいもうらやむかがやけるきんぱつさんがぁぁぁ!!!」」 「は~い、次はお目々さんだよ~」 此処に来てようやくまりさの心に恐怖が湧き上る 何故まりさがこんな目に遭うのか、何故この人間はまりさに酷い事をするのか いくら考えてもまりさには答えを導き出す事が出来なかった 徐々に近づいて来る人間の指 それがまりさの最後に見た光景だった 『ジュブッ』 「ゆっ、ゆぎゃぁぁぁ!!!「まじさのよぞらにかがやくおほしさまのようなおめめがぁぁぁぁ!!!」」 「やれやれ、最後までクズのまりさと同じだったね」 男の笑いの混じった言動に まりさは何も見えない暗闇の世界で答えの出ない問答を繰り返すだけだった 「さて、そろそろまりさ様にはご退場願おうか これで本当に最後なんだから、他とは違う台詞を聞かせてくれよな」 男は絶妙な力加減でまりさを上空に放り投げた 「「おそらをとんでいるみたい!!!」」 『ベシャァ』 まりさは緩やかな弧を描きながら、男から数メートル先の地面に着地した 着地の衝撃で、残って居たあんよもお口もグズグズに潰れてしまった (どうしてまりさがこんなめにあうの?なんにもわるいことをしてないのに? だれかまりさをたすけてね!いますぐでいいよ!) 『ガサガサッ』 「ゆッゆッゆ~♪」 まりさの祈りが天に届いたのか 近くにゆっくりの声が聞こえてきた まりさは今日も美ゆっくりのありすと 可愛い可愛いおちびちゃん達と共にお散歩に出掛けた 「ゆゆっ?!」 途中子まりさが何かを見付けた 「みるんだじぇ、ゆっきゅりできにゃいゆっきゅりがいりゅんだじぇ!!」 「ゆゆっ?!おかざりのないとってもいなかもののゆっくりだわ!!」 子まりさがお下げで指し示す方を見た親ありすは お飾りと両目を失い、ボロボロになって這いずるゆっくりを見付けた 「あ・・・ゆっ・・・・たす・・・・・・」 同族の声に反応したのか ゆっくりとした動作でまりさ達の方に這いずって来る 「みてみてまりさ!!とってもいなかもののゆっくりがいるわ!!」 「ゆあ~ん?!ゆっくりできないくせにまりささまのまえにでてくるなんてめざわりなんだぜ!!!」 「「ほんちょうね!!ありちゅたちのまえでゆっくちちないなんちぇとんだいにゃかもにょにぇ!!」」 「おかあしゃん!!ゆっくちできにゃいゆっくちはしぇいしゃいだじぇ!!」 「「「しぇいしゃい!!しぇいしゃい!!」」」 「さすがはまりさのおちびたちなんだぜ!!かぞくぜんいんですーぱーせいさいたいむなんだぜ!!」 まりさは自身の最強さを家族に披露する為 ゆっくり出来ないゆっくりに向け、制裁宣言をした ボロボロになったまりさは、近づいて来るゆっくり一家の言動に恐怖した・・・ The next again あとがき 久しぶりに最後まで書き終わる事が出来ました 幾つも話を書くものの、落ちが無かったり脱線したりと中々最後まで辿り着けません どこかに文才は落ちてないでしょうか >< 私の拙いSSに挿絵を描いて下さいました車田あき様ありがとうございます 最後に この作品を読んでくださった方全てに最大級の感謝を 過去の作品 anko0815 ゆっくりマン anko2172 思い込みの力 anko2948 僕らは皆生きている anko3009 雪の日の出来事
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3696.html
注意 死なないゆっくりがいます。 ぬるめです。 死後のゆっくり 「ゆ、じじぃ!!ここはまりささまのゆっくりぷれいすなんだぜ!!にんげんさんはつうこうりょうをはらっていくんだぜ!!」 俺が道を歩いていると饅頭が話しかけてきたので蹴っ飛ばしておいた。 「ゆぎゃべ!!」 コロコロと道端に転がっていく。すると物陰から伺っていた番らしきれいむが出てきた。 「ばりざぁぁぁぁぁ!!だいじょうぶ!!ゆっぐりじでねぇぇぇ!!」 あたまの茎をゆっさゆっさ揺らしながらまりさに近づいてくる。よく落ちないな。 「ゆぐぐ、だいじょうぶだよれいむ・・・。って、でてきちゃだめでしょぉぉぉぉ!!なんででてくるのぉぉぉぉ!!」 「まりざがじんぱいだからでしょぉぉぉぉぉぉ!!どぼじでぞんなごというのぉぉぉぉぉ!!」 なんかうるさいので黙らすことにした。 「ゆげっ!!やべっ!!ばりざざま・・・ゆべっ!!・・・づよいんだ・・・ゆぼべぇ!!」 「や、やめてね!!れいむにはあかちゃんがいるんだよ!!ゆへへ・・・れいむにはかわいいあかちゃんがいるんだがらてはだせないよね・・・ ゆっぎゃああああああああああ!!やべでえええええええええ!!でいぶにはあがぢゃんいるのにぃぃぃぃぃぃぃ!!」 さて、体は黒ずんでボロボロ、歯はガタガタ。帽子もリボンも見る影もなくなったこの二匹。 無事なのはあえて残したれいむの茎についた赤ゆっくりのみだ。 「ゆぁぁ・・・ごれじゃあもうゆっぐりでぎないぃぃぃ・・・」 「せっがぐあがぢゃんがうばれるのにぃぃぃ・・・」 まあこれだけ痛めつけられていれば自然治癒も難しいだろうからな。 「ゆぅぅぅゆっぐりじだいぃぃぃ・・・いだいのなんどがじでぇぇ・・・」 暇だし少しからかってやるか。 「なんとかしてやろうか?」 「「ゆ"ゆ"っ!」」 一斉にこっちを見るゆっくり。 「くそじじぃ・・・はやぐばりざざまをだずげるんだぜ・・・でないどいだいめみるんだぜ・・・」 「はやぐじでね・・・でいぶのがわいいあがぢゃんがみれなぐっでもいいの?」 こいつら・・・誰がこんなめにあわせたかもう忘れたのか? まあいいやこいつらの餡子脳に付き合っていたら時間がいくらあっても足りやしない。 「ああ、いい方法がある。・・・幽霊になればいいんだよ。」 「ゆうれい・・・?なにぞれ?」 「あ~なんていうか・・・すごくゆっくりしたゆっくりだけがなれる究極にゆっくりした状態・・・かな?」 「ゆ"、きゅうきょくにゆっぐり・・・?」 「ああ、そうすれば俺にも手出しはできないし、永遠にゆっくりできるんじゃないのかな?」 「ゆ"、どうずれば“ゆ~れい”になれるの・・・?」 「簡単さ、幽霊になりたいって強く念じながら眼をつぶるだけでいい。後の手順は俺がやってやるよ。」 「ゆっぐりりがいじだよ・・・ゆっへっへ、にんげんざんはばかだね!! まりざだぢはゆっくりをこえたきゅうきょくのゆっくりをてにいれるよ・・・」 「れいむたちはゆっくりをちょうえつするよ・・・。」 なんだか聞いたことがあるようなないようなセリフを吐いて眼を閉じる二匹。 なにやら必死に念じているようだ。・・・さて、動きも止まったのでさっさと踏み潰させてもらおう。 グシャ!! 「ゆべえっ!!」 グシャ!! 「ゆぼろっ!!」 見事にぺっちゃんこに潰れる二匹。間違いなく死んでいるだろうな。 さて、適当に思いつきで幽霊になればいいなんていったけどほんとうになったりするのかな? っていうかこいつらに魂ってあるのか? などと考えていたら、潰れた饅頭から何か白いものが出てきた。 「ゆ~どろどろどろ~・・・」 「ばけてでるよ~、おどろくの?しぬの?」 「うわっ、マジで出てきた!」 そこには憎たらしい顔と各々の飾り、あとよく幽霊がつける三角のやつ(天冠というらしい)のついた白い丸いものがゆらゆら浮かんでいた。。 「ゆっふっふ、まりさはゆ~れいさんなんだよ!どどろいたでしょ!!これでにんげんさんにもてはだせないよ!!」 「わかったらはやくおかしをちょうだいね!!れいむはおなかがすいたんだよ!!」 「ああ、わかった。・・・ホレ。」 俺は持っていた小さいキャラメルを地面に置いてやった。 「ゆっへっへ、ゆ~れいになったまりささまはむてきなんだぜ。あまあまさんいただくんだぜ・・・むぐむぐ・・・?」 「ゆゆ~ん♪さすがはれいむのまりさだよぉ~。じゃああまあまさんいただくよ・・・むぐむぐ。・・・ゆ?なにこれ?あじがしないよ?」 「ゆゆゆ!まりさもだよ!!やいくそじじぃ!!これはあまあまさんじゃないよ!!はやくちゃんとしたあまあまさんをちょうだいね!!」 「いや、違うよ。それはちゃんとしたキャラメルで甘いものだし。それに味がしないんじゃなくてお前らが食べることができてないだけだよ。 そら、ちゃんとそこにキャラメルあるだろ?」 男が指し示した場所には男の言ったとおりちゃんとキャラメルが原型のままあった。 「ゆ!ほんとだ!ゆっくりいただくよ!・・・むぐむぐ・・・どぼじでたべられないのぉぉぉぉ!!」 「そりゃ幽霊だからなぁ。この世の食い物は食えないんじゃないかな。」 「じゃあどうずればいのぉぉぉぉ!!」 「さあ?どうもしようがないんじゃないかな?」 「そんなのやだぁぁぁぁぁぁ!!」 じたばたと暴れる二匹だが実際俺にはどうしようもないことだしなぁ・・・。 ていうか幽霊だから物食わなくてもいいんじゃないのかね?教えないけど。 「ゆぎぃぃぃぃ!!まりざざまをごんなめにあわぜるばがなじじぃはじね!!ざっざどじね!!」 まりさがこっちにのろのろと突っ込んでくる。 「ゆ!いいよまりさ!!まりさのちょっといいところをれいむにみせてね!!」 「まかせてねれいむ!!」 しかしおそいなこいつら待ってるほうが疲れる。 ようやく俺にたどりついたまりさ。追突する直前に眼を閉じ防御体制をとる。 しかし、まりさのからだは俺のからだをスゥ・・・と通り抜けまりさはそれに気づかぬまま進んでいく。 「まりさーー!!うしろ、うしろ!!」 「ゆ?・・・ゆゆ!!きたないじじぃなんだぜ!!まりささまのこうげきをよけるんじゃないんだぜ!ぷんぷん!!」 そういって再び体当たりを試みるまりさ。だが何度やってもぶつかることはない。 「どぼじでぶつからないのぉぉぉぉぉ!?」 「まあ幽霊だからな。この世のものには干渉できないんじゃないか?」 「じゃあどうずればにんげんざんをだおぜるの!?」 「さあ?無理なんじゃないかな?俺もお前らを倒せないけど。」 「なにぞれぇぇぇぇ!!だまじだね!!ぐぞじじぃ!!」 「騙してないだろ俺には手出しできないんだから。」 「うるざいよ!!ごんなのぜんぜんゆっぐりでぎないよ!!」 ギャーギャー五月蝿いな。害はないとはいえあまりにやかましい。 そういえば前に読んだ漫画にお経で悪霊退散させるのがあったな。やってみるか。 「え~っとどんなんだったかな?確か・・・南無大慈悲救苦救難広大霊感うんたらかんたら・・・」 「「ゆぎゃあああああああああああ!!やべでえええええええええ!!」」 お、効いてる、効いてる。なんか上のほうが薄くなってきてる。 「オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカうんたらかんたら・・・」 「「ゆぎゃあああああああああ!!いだいいいいいいいい!!エレエレエレエレ!!」」 なんか吐いてる。・・・これ病気とかを治すときに言う真言だったと思うんだが・・・ 適当でもいいのかな? 「チャー○ーヘッチャラーうんたらかんたら・・・」 「「ゆげげげげげげげげg!!ゆ"っゆ"っゆ"っゆ"っゆ"っ・・・」」 痙攣しだした、何でもいいみたいだな。本当に適当な連中だ。 しばらくして回復すると 「もうゆ~れいさんはぜんぜんゆっくりできないよ!!まりさとれいむをさっさともとにもどしてね!!」 「そうだよ!!もどさないとひどいよ!!ぷんぷん!!」 「そういわれてもなぁ。お前等のからだはもうあんなんだし。」 そういってつぶれた饅頭を指差す俺。 「ゆ!なにいっでるの!!まりざざまのうつくしいからだはあんなにつぶれてないよ!!」 「じゃああの帽子にも見覚えないのか?れいむ、おまえは?あのリボンに心当たりは?額に生えた赤ゆっくりに心当たりはないのか?」 「ゆっ!!た、たしかにれいむのりぼんさんだよ・・・じゃあれいむはいまのれいむはなんなの!?」 「だから幽霊だよ。お前等は死んだの。」 「ゆ、じゃ、じゃああれはまりさっでごど?」 「そうだよ。」 「・・・ゆ、ゆぎゃあああああああああああ!!エレエレエレエレエレ!!」 「ば、ばりざあああああああああ!!エレエレエレエレエレ!!」 あらあら、まりさのもらい吐きでれいむまで・・・ていうか零体になってんのに何はいてるんだろう? そんなことを思っているとなんとれいむの死骸に生えていた赤ゆっくりがぷるぷると動き出した。 もしかして踏み潰したときの圧力で餡子が蔦まで行って成長促進されたのだろうか? ぷるぷるぷる・・・ぷちっ!! 「ゆっくちちていっちぇにぇ!!」 一匹目が生まれた、まりさ種だ。まだはいていた二匹もその声に反応してそちらを向く。 「ゆぅぅぅぅぅぅぅ!!おちびちゃん!!ゆっくりしていってね!!」 「さすがれいむのおちびちゃんだよ!!とってもゆっくりしているね!!」 二匹は赤まりさにすりすりをするが赤まりさのほうはきょとんとしている。 そうしているうちに次々と赤ゆっくりは生まれた。その数7匹。赤まりさが三匹、赤れいむが四匹だ。 う~ん、こいつらの意見に同意するのは不快だが生まれたてのゆっくりはなかなか可愛い。おもわず目をくりぬいてやりたくなる。 「「「「「「「ゆっきゅちちていっちぇにぇ!!」」」」」」」 「おちびちゃんたち!!ゆっくりしていってね!!」 「おちびちゃんたち、れいむがおかーさんだよ!!ゆっくりしていってね!!」 俺から見ると始めての親子の会話なのだが赤ゆっくりたちからするとそうではないようだ。 「ゆぅ?おきゃーしゃん?どきょにいりゅにょ?」 「かきゅれてないぢぇにぇ!!きゃわいいまりちゃがうまれちゃよ!!」 「れいみゅおにゃかへっちゃよ!!ごはんちょーだいにぇ!!」 どうやら赤ゆっくりには親子が見えていないらしい。 「ゆゆゆ!!おちびちゃんたち、おかーさんはここにるよ!!」 「そうだよ!!ちゃんとこっちをみてね!!」 しかしやはり赤ゆっくりには伝わらないらしい。しだいに赤ゆっくりたちも苛立ってきた様だ。 「にゃんじぇおきゃーしゃんたちいにゃいにょぉぉぉぉ!?」 「こんにゃにきゃわいいれいみゅたちをおいてどこいっちゃのぉぉぉ!!」 「やくたたじゅなおやはちね!!ちね!!」 「「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉぉぉぉぉ!!」」 やはりゲスの子はゲスか。 生まれたばかりだというのにもう口汚くなってるし。 「ゆゆ!!しょこにょおにーしゃん、れいみゅのおきゃーしゃんたちしらにゃい?」 ようやく俺の存在に気づいたらしく話しかけてくる赤ゆっくり。 「さぁ?俺は知らないなぁ?」 白々しくとぼけて見せる俺。と、親の二匹が抗議して来る。 「なにいっでるのぉぉぉ!?おちびちゃんのおかーさんはまりさたちでしょぉぉぉぉぉ!?」 「そんなこともわからないの!!ばかなの!?しぬの!?」 五月蝿い。 「南無大慈悲・・・以下略」 「ゆぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!」 「ゆべべべべべべべべべべべべべべ!!」 便利だなこれ。 そこに赤ゆっくりがまたしゃべり掛けてくる。 「じゃあおにーしゃん、かわいいまりちゃたちのためにごはんをもってきちぇにぇ!!はやくちてにぇ、ぐじゅはきりゃいだよ!!」 「いやだよ、・・・ていうかご飯ならお前等の後ろにたくさんあるじゃないか。」 「ゆ?ほんちょだ!あみゃあみゃなにおいがしゅるよ!!」 「なにいっでるのぉぉぉぉ!!ぞれはおかーざんだぢでしょぉぉぉぉぉ!!」 「たべちゃだめぇぇぇぇ!!ゆっぐりでぎないよぉぉぉぉぉ!!」 後ろの餡子の塊に向かっていく赤ゆっくりとそれを必死に止めようとする親二匹だが、二匹には止める術がないので結局・・・ 「「「「「「「む~ちゃ、む~ちゃ・・・ちちち、ちあわちぇ~♪」」」」」」」 「「ゆぎゃあああああああああ!!どぼじでだべじゃうのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」」 赤ゆっくりたちはあっというまに二匹に群がりかなりの量を食べてしまった。 もうほとんど原型は残っていない。 「ゆぁぁぁぁ・・・ばりざのたくましいからださんが・・・」 「でいぶのぷりちーなおかおがぁぁぁ・・・」 赤ゆっくりたちは食べ過ぎたのかすでにおねむの時間のようだ。ゆ~ゆ~寝息を立てて寝ている。 するとそこに何かやってきた。 「う~う~!あまあまさんのにおいがするど~☆う~☆」 「「れれれ、れみりゃだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」 親の二匹は大声をあげて空中をのろのろと逃げる。だから必要ないというのに・・・。 「う~☆あまあまいっぱいだっど~☆」 その声に気づき二匹も引き返してくる。 「おちびちゃんたち!!れみみゃだよ!!はやくにげてね!!」 「れみりゃはゆっくりできないんだよ!!ゆっくりしてないでいそいでね!!」 当然、聞こえていないので赤ゆ達はゆ~ゆ~寝たままだ。 「おにぃぃぃざぁぁぁぁん!!おちびちゃんたちをだずげでぇぇぇ!!」 「なんでもじまずがらぁぁぁぁ!!おねがいじまずぅぅぅぅ!!」 こいつ等にこんなに子を思う気持ちがあるとは思わんかった。 とりあえずれみりゃに話しかけてみる。 「おい、れみりゃ!」 「う~?おにいさんなんだど~?」 二匹はなにかこちらに感謝のまなざしを向けている。赤ゆを救ってくれるとでも思っているのだろう。 「おのこしはするなよ。」 固まる二匹。 「う~☆わかってるんだど~☆えれがんとなおじょうさまはおのこししないんだど~☆う~☆」 「ゆああああああああああ!!ちがうでしょおおおおおお!!」 「はやぐおちびちゃんたちをたすけでえええええええええ!!」 無視。 そしてれみりゃの食事が始まった。 まず、赤ゆを一匹づつつかみ底部を傷つけ逃げられないようにしていく。 「ゆ~・・・ゆ~・・・ゆ?ゆぎゃ!!まりちゃのあちがあああああああ!!」 全部が済むと一匹づつ中身を吸い出していく。 「う~☆あまあまおいしいどぉ~☆」 「ゆぎゃああああああああああ!!まりちゃ・・すわれっ・・・もっ・・・きゅち・・・」 「「おちびちゃああああああああああああん!!」」 しかし三匹ほど吸い出すと残った四匹を一箇所に集め丸めて固めだした。 赤ゆっくりは死んではいないようだが痙攣している。 「おい、れみりゃ。そいつらどうするんだい」 「う~?れみりゃのおちびちゃんのごはんにするんだどぉ~☆」 なるほど、子持ちだったか。まあれみりゃは捕食種だし見逃してもいいか。 「そうか、じゃあ子育てがんばれよ~」 「う~☆わかったんだどぉ~☆」 そういって飛び立っていったれみりゃ。 「ゆああああああああああああああ!まっでええええええええ!!」 「あがぢゃんおいでげええええええええええ!!」 今は同じく飛べる二匹だが速度がまるで違うし追いつけたところでできることもないだろう。 すぐにあきらめたようだ。 「あああ、れいむのおちびちゃんが・・・」 「まりさとれいむのあいのけっしょうが・・・」 さて、そろそろ飽きてきたし俺も帰るか。そう思って立ち上がると 「ゆ!じじぃ!どこいくんだぜ!!」 「れいむたちをこんなふうにしたせきにんをとっでね!!」 「そんなの知らないよ。お前たちがなりたいって行ったんだから自業自得だろ。」 「「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉぉぉぉ!?」」 そしてそのまま帰る俺。とはいっても村はすぐそこだが。 「まっでぇぇぇ・・・おいでぐなぁぁぁ・・・」 「までぇぇぇぇ・・・まだないにんげんはじねぇぇぇぇ・・・」 面白いのでそのまま村の前まで追いかけさせてやった。 「ま、まっでぇぇぇ・・・・ぜぇぜぇ・・・」 「おいでぇぇぇ・・・いぐなぁ・・・・ぜぇぜぇ・・・」 霊体の癖になんで疲れるんだよ。なんとか村の前に来たゆっくり。、 しかしそこで 「ゆべっ!!」 「ゆぎゃ!!」 まるでそこに壁があるかのように吹っ飛ぶゆっくり。 「ゆぅぅぅ・・・なんでかべさんあるのぉぉぉ・・・」 「いだいよぉぉまりざぁぁぁぁ・・・」 「それは壁じゃないよ。結界だ。」 「「ゆ?」」 「さすがに強いのには効かないが知能の低い低級な霊や妖怪が入れないように結界がしいてあるんだよ。」 「まりざはでいぎゅうじゃないぃぃぃぃぃ!!」 「そっぢにいれろぉぉぉぉぉ!!」 「うるせぇ糞饅頭。ずっとその辺で彷徨ってろ。」 俺はさっさとそこを後にした。 「「ああああああああああ!!まっでえええええええええええ!!」」 残された二匹の幽霊饅頭は絶望したこれからどうすればいいのだろう。 なにをすればいいのかまったくわからない。 「ゆぅぅぅぅぅぅぅ!!でいぶぅぅぅぅぅぅぅ!!ごれがらどうじよぉぉぉぉぉ!!」 「わがらないよぉぉぉぉぉ!!なんどがじでよぉぉぉぉぉ!!ばりざぁぁぁぁぁ!!」 ゆーゆー泣いているとなにか近くの空間が歪んで来た。 「ゆ・・・?なに?」 するとそこから何かが出てきた。 「ふっふっふ、地獄のそこからやってきた。不撓不屈の虐め魂を持つ男・・・虐待おにーサッ!!」 なにやら白装束を着た頭に三角をつけた男が腰を低くし両手を広げて出てきた。 「な、なんなのぉぉぉぉおにいざん!!」 「ふははは!!ゆっくりどもよ!!ようこそこちらの世界へ!!地獄でもさんざん虐めぬいてやるからな!!覚悟しろッ!!」 「「やだぁあぁぁああああああああああああ!!」」 男は再び高笑いを始め二匹の幽霊ゆっくりを捕まえ空間に消えていった。 そして二匹のゆっくりは虐待おにーさんによって死んでもゆっくりできないのでした。 あとがき 最近書いても書いても書きたいことの軸がぶれてしまい消しては書き直しの連続です。 一応これはなんとかなったと思うので楽しんでいただけたなら嬉しいです。 作者 甘党 今まで書いたもの ゆっくりコールドスリープ ゆっくりを効率的に全滅させるには。 ユマンジュゥ きれいなゆっくりの作り方 ゆっくり達のバザール ゆっクエ あるゆっくり達の冬篭りと甘い罠 ラジコンうーぱっく 笛吹き男とゆっくり
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1853.html
注意 死なないゆっくりがいます。 ぬるめです。 死後のゆっくり 「ゆ、じじぃ!!ここはまりささまのゆっくりぷれいすなんだぜ!!にんげんさんはつうこうりょうをはらっていくんだぜ!!」 俺が道を歩いていると饅頭が話しかけてきたので蹴っ飛ばしておいた。 「ゆぎゃべ!!」 コロコロと道端に転がっていく。すると物陰から伺っていた番らしきれいむが出てきた。 「ばりざぁぁぁぁぁ!!だいじょうぶ!!ゆっぐりじでねぇぇぇ!!」 あたまの茎をゆっさゆっさ揺らしながらまりさに近づいてくる。よく落ちないな。 「ゆぐぐ、だいじょうぶだよれいむ・・・。って、でてきちゃだめでしょぉぉぉぉ!!なんででてくるのぉぉぉぉ!!」 「まりざがじんぱいだからでしょぉぉぉぉぉぉ!!どぼじでぞんなごというのぉぉぉぉぉ!!」 なんかうるさいので黙らすことにした。 「ゆげっ!!やべっ!!ばりざざま・・・ゆべっ!!・・・づよいんだ・・・ゆぼべぇ!!」 「や、やめてね!!れいむにはあかちゃんがいるんだよ!!ゆへへ・・・れいむにはかわいいあかちゃんがいるんだがらてはだせないよね・・・ ゆっぎゃああああああああああ!!やべでえええええええええ!!でいぶにはあがぢゃんいるのにぃぃぃぃぃぃぃ!!」 さて、体は黒ずんでボロボロ、歯はガタガタ。帽子もリボンも見る影もなくなったこの二匹。 無事なのはあえて残したれいむの茎についた赤ゆっくりのみだ。 「ゆぁぁ・・・ごれじゃあもうゆっぐりでぎないぃぃぃ・・・」 「せっがぐあがぢゃんがうばれるのにぃぃぃ・・・」 まあこれだけ痛めつけられていれば自然治癒も難しいだろうからな。 「ゆぅぅぅゆっぐりじだいぃぃぃ・・・いだいのなんどがじでぇぇ・・・」 暇だし少しからかってやるか。 「なんとかしてやろうか?」 「「ゆ"ゆ"っ!」」 一斉にこっちを見るゆっくり。 「くそじじぃ・・・はやぐばりざざまをだずげるんだぜ・・・でないどいだいめみるんだぜ・・・」 「はやぐじでね・・・でいぶのがわいいあがぢゃんがみれなぐっでもいいの?」 こいつら・・・誰がこんなめにあわせたかもう忘れたのか? まあいいやこいつらの餡子脳に付き合っていたら時間がいくらあっても足りやしない。 「ああ、いい方法がある。・・・幽霊になればいいんだよ。」 「ゆうれい・・・?なにぞれ?」 「あ~なんていうか・・・すごくゆっくりしたゆっくりだけがなれる究極にゆっくりした状態・・・かな?」 「ゆ"、きゅうきょくにゆっぐり・・・?」 「ああ、そうすれば俺にも手出しはできないし、永遠にゆっくりできるんじゃないのかな?」 「ゆ"、どうずれば“ゆ~れい”になれるの・・・?」 「簡単さ、幽霊になりたいって強く念じながら眼をつぶるだけでいい。後の手順は俺がやってやるよ。」 「ゆっぐりりがいじだよ・・・ゆっへっへ、にんげんざんはばかだね!! まりざだぢはゆっくりをこえたきゅうきょくのゆっくりをてにいれるよ・・・」 「れいむたちはゆっくりをちょうえつするよ・・・。」 なんだか聞いたことがあるようなないようなセリフを吐いて眼を閉じる二匹。 なにやら必死に念じているようだ。・・・さて、動きも止まったのでさっさと踏み潰させてもらおう。 グシャ!! 「ゆべえっ!!」 グシャ!! 「ゆぼろっ!!」 見事にぺっちゃんこに潰れる二匹。間違いなく死んでいるだろうな。 さて、適当に思いつきで幽霊になればいいなんていったけどほんとうになったりするのかな? っていうかこいつらに魂ってあるのか? などと考えていたら、潰れた饅頭から何か白いものが出てきた。 「ゆ~どろどろどろ~・・・」 「ばけてでるよ~、おどろくの?しぬの?」 「うわっ、マジで出てきた!」 そこには憎たらしい顔と各々の飾り、あとよく幽霊がつける三角のやつ(天冠というらしい)のついた白い丸いものがゆらゆら浮かんでいた。。 「ゆっふっふ、まりさはゆ~れいさんなんだよ!どどろいたでしょ!!これでにんげんさんにもてはだせないよ!!」 「わかったらはやくおかしをちょうだいね!!れいむはおなかがすいたんだよ!!」 「ああ、わかった。・・・ホレ。」 俺は持っていた小さいキャラメルを地面に置いてやった。 「ゆっへっへ、ゆ~れいになったまりささまはむてきなんだぜ。あまあまさんいただくんだぜ・・・むぐむぐ・・・?」 「ゆゆ~ん♪さすがはれいむのまりさだよぉ~。じゃああまあまさんいただくよ・・・むぐむぐ。・・・ゆ?なにこれ?あじがしないよ?」 「ゆゆゆ!まりさもだよ!!やいくそじじぃ!!これはあまあまさんじゃないよ!!はやくちゃんとしたあまあまさんをちょうだいね!!」 「いや、違うよ。それはちゃんとしたキャラメルで甘いものだし。それに味がしないんじゃなくてお前らが食べることができてないだけだよ。 そら、ちゃんとそこにキャラメルあるだろ?」 男が指し示した場所には男の言ったとおりちゃんとキャラメルが原型のままあった。 「ゆ!ほんとだ!ゆっくりいただくよ!・・・むぐむぐ・・・どぼじでたべられないのぉぉぉぉ!!」 「そりゃ幽霊だからなぁ。この世の食い物は食えないんじゃないかな。」 「じゃあどうずればいのぉぉぉぉ!!」 「さあ?どうもしようがないんじゃないかな?」 「そんなのやだぁぁぁぁぁぁ!!」 じたばたと暴れる二匹だが実際俺にはどうしようもないことだしなぁ・・・。 ていうか幽霊だから物食わなくてもいいんじゃないのかね?教えないけど。 「ゆぎぃぃぃぃ!!まりざざまをごんなめにあわぜるばがなじじぃはじね!!ざっざどじね!!」 まりさがこっちにのろのろと突っ込んでくる。 「ゆ!いいよまりさ!!まりさのちょっといいところをれいむにみせてね!!」 「まかせてねれいむ!!」 しかしおそいなこいつら待ってるほうが疲れる。 ようやく俺にたどりついたまりさ。追突する直前に眼を閉じ防御体制をとる。 しかし、まりさのからだは俺のからだをスゥ・・・と通り抜けまりさはそれに気づかぬまま進んでいく。 「まりさーー!!うしろ、うしろ!!」 「ゆ?・・・ゆゆ!!きたないじじぃなんだぜ!!まりささまのこうげきをよけるんじゃないんだぜ!ぷんぷん!!」 そういって再び体当たりを試みるまりさ。だが何度やってもぶつかることはない。 「どぼじでぶつからないのぉぉぉぉぉ!?」 「まあ幽霊だからな。この世のものには干渉できないんじゃないか?」 「じゃあどうずればにんげんざんをだおぜるの!?」 「さあ?無理なんじゃないかな?俺もお前らを倒せないけど。」 「なにぞれぇぇぇぇ!!だまじだね!!ぐぞじじぃ!!」 「騙してないだろ俺には手出しできないんだから。」 「うるざいよ!!ごんなのぜんぜんゆっぐりでぎないよ!!」 ギャーギャー五月蝿いな。害はないとはいえあまりにやかましい。 そういえば前に読んだ漫画にお経で悪霊退散させるのがあったな。やってみるか。 「え~っとどんなんだったかな?確か・・・南無大慈悲救苦救難広大霊感うんたらかんたら・・・」 「「ゆぎゃあああああああああああ!!やべでえええええええええ!!」」 お、効いてる、効いてる。なんか上のほうが薄くなってきてる。 「オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカうんたらかんたら・・・」 「「ゆぎゃあああああああああ!!いだいいいいいいいい!!エレエレエレエレ!!」」 なんか吐いてる。・・・これ病気とかを治すときに言う真言だったと思うんだが・・・ 適当でもいいのかな? 「チャー○ーヘッチャラーうんたらかんたら・・・」 「「ゆげげげげげげげげg!!ゆ"っゆ"っゆ"っゆ"っゆ"っ・・・」」 痙攣しだした、何でもいいみたいだな。本当に適当な連中だ。 しばらくして回復すると 「もうゆ~れいさんはぜんぜんゆっくりできないよ!!まりさとれいむをさっさともとにもどしてね!!」 「そうだよ!!もどさないとひどいよ!!ぷんぷん!!」 「そういわれてもなぁ。お前等のからだはもうあんなんだし。」 そういってつぶれた饅頭を指差す俺。 「ゆ!なにいっでるの!!まりざざまのうつくしいからだはあんなにつぶれてないよ!!」 「じゃああの帽子にも見覚えないのか?れいむ、おまえは?あのリボンに心当たりは?額に生えた赤ゆっくりに心当たりはないのか?」 「ゆっ!!た、たしかにれいむのりぼんさんだよ・・・じゃあれいむはいまのれいむはなんなの!?」 「だから幽霊だよ。お前等は死んだの。」 「ゆ、じゃ、じゃああれはまりさっでごど?」 「そうだよ。」 「・・・ゆ、ゆぎゃあああああああああああ!!エレエレエレエレエレ!!」 「ば、ばりざあああああああああ!!エレエレエレエレエレ!!」 あらあら、まりさのもらい吐きでれいむまで・・・ていうか零体になってんのに何はいてるんだろう? そんなことを思っているとなんとれいむの死骸に生えていた赤ゆっくりがぷるぷると動き出した。 もしかして踏み潰したときの圧力で餡子が蔦まで行って成長促進されたのだろうか? ぷるぷるぷる・・・ぷちっ!! 「ゆっくちちていっちぇにぇ!!」 一匹目が生まれた、まりさ種だ。まだはいていた二匹もその声に反応してそちらを向く。 「ゆぅぅぅぅぅぅぅ!!おちびちゃん!!ゆっくりしていってね!!」 「さすがれいむのおちびちゃんだよ!!とってもゆっくりしているね!!」 二匹は赤まりさにすりすりをするが赤まりさのほうはきょとんとしている。 そうしているうちに次々と赤ゆっくりは生まれた。その数7匹。赤まりさが三匹、赤れいむが四匹だ。 う~ん、こいつらの意見に同意するのは不快だが生まれたてのゆっくりはなかなか可愛い。おもわず目をくりぬいてやりたくなる。 「「「「「「「ゆっきゅちちていっちぇにぇ!!」」」」」」」 「おちびちゃんたち!!ゆっくりしていってね!!」 「おちびちゃんたち、れいむがおかーさんだよ!!ゆっくりしていってね!!」 俺から見ると始めての親子の会話なのだが赤ゆっくりたちからするとそうではないようだ。 「ゆぅ?おきゃーしゃん?どきょにいりゅにょ?」 「かきゅれてないぢぇにぇ!!きゃわいいまりちゃがうまれちゃよ!!」 「れいみゅおにゃかへっちゃよ!!ごはんちょーだいにぇ!!」 どうやら赤ゆっくりには親子が見えていないらしい。 「ゆゆゆ!!おちびちゃんたち、おかーさんはここにるよ!!」 「そうだよ!!ちゃんとこっちをみてね!!」 しかしやはり赤ゆっくりには伝わらないらしい。しだいに赤ゆっくりたちも苛立ってきた様だ。 「にゃんじぇおきゃーしゃんたちいにゃいにょぉぉぉぉ!?」 「こんにゃにきゃわいいれいみゅたちをおいてどこいっちゃのぉぉぉ!!」 「やくたたじゅなおやはちね!!ちね!!」 「「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉぉぉぉぉ!!」」 やはりゲスの子はゲスか。 生まれたばかりだというのにもう口汚くなってるし。 「ゆゆ!!しょこにょおにーしゃん、れいみゅのおきゃーしゃんたちしらにゃい?」 ようやく俺の存在に気づいたらしく話しかけてくる赤ゆっくり。 「さぁ?俺は知らないなぁ?」 白々しくとぼけて見せる俺。と、親の二匹が抗議して来る。 「なにいっでるのぉぉぉ!?おちびちゃんのおかーさんはまりさたちでしょぉぉぉぉぉ!?」 「そんなこともわからないの!!ばかなの!?しぬの!?」 五月蝿い。 「南無大慈悲・・・以下略」 「ゆぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!」 「ゆべべべべべべべべべべべべべべ!!」 便利だなこれ。 そこに赤ゆっくりがまたしゃべり掛けてくる。 「じゃあおにーしゃん、かわいいまりちゃたちのためにごはんをもってきちぇにぇ!!はやくちてにぇ、ぐじゅはきりゃいだよ!!」 「いやだよ、・・・ていうかご飯ならお前等の後ろにたくさんあるじゃないか。」 「ゆ?ほんちょだ!あみゃあみゃなにおいがしゅるよ!!」 「なにいっでるのぉぉぉぉ!!ぞれはおかーざんだぢでしょぉぉぉぉぉ!!」 「たべちゃだめぇぇぇぇ!!ゆっぐりでぎないよぉぉぉぉぉ!!」 後ろの餡子の塊に向かっていく赤ゆっくりとそれを必死に止めようとする親二匹だが、二匹には止める術がないので結局・・・ 「「「「「「「む~ちゃ、む~ちゃ・・・ちちち、ちあわちぇ~♪」」」」」」」 「「ゆぎゃあああああああああ!!どぼじでだべじゃうのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」」 赤ゆっくりたちはあっというまに二匹に群がりかなりの量を食べてしまった。 もうほとんど原型は残っていない。 「ゆぁぁぁぁ・・・ばりざのたくましいからださんが・・・」 「でいぶのぷりちーなおかおがぁぁぁ・・・」 赤ゆっくりたちは食べ過ぎたのかすでにおねむの時間のようだ。ゆ~ゆ~寝息を立てて寝ている。 するとそこに何かやってきた。 「う~う~!あまあまさんのにおいがするど~☆う~☆」 「「れれれ、れみりゃだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」 親の二匹は大声をあげて空中をのろのろと逃げる。だから必要ないというのに・・・。 「う~☆あまあまいっぱいだっど~☆」 その声に気づき二匹も引き返してくる。 「おちびちゃんたち!!れみみゃだよ!!はやくにげてね!!」 「れみりゃはゆっくりできないんだよ!!ゆっくりしてないでいそいでね!!」 当然、聞こえていないので赤ゆ達はゆ~ゆ~寝たままだ。 「おにぃぃぃざぁぁぁぁん!!おちびちゃんたちをだずげでぇぇぇ!!」 「なんでもじまずがらぁぁぁぁ!!おねがいじまずぅぅぅぅ!!」 こいつ等にこんなに子を思う気持ちがあるとは思わんかった。 とりあえずれみりゃに話しかけてみる。 「おい、れみりゃ!」 「う~?おにいさんなんだど~?」 二匹はなにかこちらに感謝のまなざしを向けている。赤ゆを救ってくれるとでも思っているのだろう。 「おのこしはするなよ。」 固まる二匹。 「う~☆わかってるんだど~☆えれがんとなおじょうさまはおのこししないんだど~☆う~☆」 「ゆああああああああああ!!ちがうでしょおおおおおお!!」 「はやぐおちびちゃんたちをたすけでえええええええええ!!」 無視。 そしてれみりゃの食事が始まった。 まず、赤ゆを一匹づつつかみ底部を傷つけ逃げられないようにしていく。 「ゆ~・・・ゆ~・・・ゆ?ゆぎゃ!!まりちゃのあちがあああああああ!!」 全部が済むと一匹づつ中身を吸い出していく。 「う~☆あまあまおいしいどぉ~☆」 「ゆぎゃああああああああああ!!まりちゃ・・すわれっ・・・もっ・・・きゅち・・・」 「「おちびちゃああああああああああああん!!」」 しかし三匹ほど吸い出すと残った四匹を一箇所に集め丸めて固めだした。 赤ゆっくりは死んではいないようだが痙攣している。 「おい、れみりゃ。そいつらどうするんだい」 「う~?れみりゃのおちびちゃんのごはんにするんだどぉ~☆」 なるほど、子持ちだったか。まあれみりゃは捕食種だし見逃してもいいか。 「そうか、じゃあ子育てがんばれよ~」 「う~☆わかったんだどぉ~☆」 そういって飛び立っていったれみりゃ。 「ゆああああああああああああああ!まっでええええええええ!!」 「あがぢゃんおいでげええええええええええ!!」 今は同じく飛べる二匹だが速度がまるで違うし追いつけたところでできることもないだろう。 すぐにあきらめたようだ。 「あああ、れいむのおちびちゃんが・・・」 「まりさとれいむのあいのけっしょうが・・・」 さて、そろそろ飽きてきたし俺も帰るか。そう思って立ち上がると 「ゆ!じじぃ!どこいくんだぜ!!」 「れいむたちをこんなふうにしたせきにんをとっでね!!」 「そんなの知らないよ。お前たちがなりたいって行ったんだから自業自得だろ。」 「「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉぉぉぉ!?」」 そしてそのまま帰る俺。とはいっても村はすぐそこだが。 「まっでぇぇぇ・・・おいでぐなぁぁぁ・・・」 「までぇぇぇぇ・・・まだないにんげんはじねぇぇぇぇ・・・」 面白いのでそのまま村の前まで追いかけさせてやった。 「ま、まっでぇぇぇ・・・・ぜぇぜぇ・・・」 「おいでぇぇぇ・・・いぐなぁ・・・・ぜぇぜぇ・・・」 霊体の癖になんで疲れるんだよ。なんとか村の前に来たゆっくり。、 しかしそこで 「ゆべっ!!」 「ゆぎゃ!!」 まるでそこに壁があるかのように吹っ飛ぶゆっくり。 「ゆぅぅぅ・・・なんでかべさんあるのぉぉぉ・・・」 「いだいよぉぉまりざぁぁぁぁ・・・」 「それは壁じゃないよ。結界だ。」 「「ゆ?」」 「さすがに強いのには効かないが知能の低い低級な霊や妖怪が入れないように結界がしいてあるんだよ。」 「まりざはでいぎゅうじゃないぃぃぃぃぃ!!」 「そっぢにいれろぉぉぉぉぉ!!」 「うるせぇ糞饅頭。ずっとその辺で彷徨ってろ。」 俺はさっさとそこを後にした。 「「ああああああああああ!!まっでえええええええええええ!!」」 残された二匹の幽霊饅頭は絶望したこれからどうすればいいのだろう。 なにをすればいいのかまったくわからない。 「ゆぅぅぅぅぅぅぅ!!でいぶぅぅぅぅぅぅぅ!!ごれがらどうじよぉぉぉぉぉ!!」 「わがらないよぉぉぉぉぉ!!なんどがじでよぉぉぉぉぉ!!ばりざぁぁぁぁぁ!!」 ゆーゆー泣いているとなにか近くの空間が歪んで来た。 「ゆ・・・?なに?」 するとそこから何かが出てきた。 「ふっふっふ、地獄のそこからやってきた。不撓不屈の虐め魂を持つ男・・・虐待おにーサッ!!」 なにやら白装束を着た頭に三角をつけた男が腰を低くし両手を広げて出てきた。 「な、なんなのぉぉぉぉおにいざん!!」 「ふははは!!ゆっくりどもよ!!ようこそこちらの世界へ!!地獄でもさんざん虐めぬいてやるからな!!覚悟しろッ!!」 「「やだぁあぁぁああああああああああああ!!」」 男は再び高笑いを始め二匹の幽霊ゆっくりを捕まえ空間に消えていった。 そして二匹のゆっくりは虐待おにーさんによって死んでもゆっくりできないのでした。 あとがき 最近書いても書いても書きたいことの軸がぶれてしまい消しては書き直しの連続です。 一応これはなんとかなったと思うので楽しんでいただけたなら嬉しいです。 作者 甘党 今まで書いたもの ゆっくりコールドスリープ ゆっくりを効率的に全滅させるには。 ユマンジュゥ きれいなゆっくりの作り方 ゆっくり達のバザール ゆっクエ あるゆっくり達の冬篭りと甘い罠 ラジコンうーぱっく 笛吹き男とゆっくり
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/2286.html
注意 死なないゆっくりがいます。 ぬるめです。 死後のゆっくり 「ゆ、じじぃ!!ここはまりささまのゆっくりぷれいすなんだぜ!!にんげんさんはつうこうりょうをはらっていくんだぜ!!」 俺が道を歩いていると饅頭が話しかけてきたので蹴っ飛ばしておいた。 「ゆぎゃべ!!」 コロコロと道端に転がっていく。すると物陰から伺っていた番らしきれいむが出てきた。 「ばりざぁぁぁぁぁ!!だいじょうぶ!!ゆっぐりじでねぇぇぇ!!」 あたまの茎をゆっさゆっさ揺らしながらまりさに近づいてくる。よく落ちないな。 「ゆぐぐ、だいじょうぶだよれいむ・・・。って、でてきちゃだめでしょぉぉぉぉ!!なんででてくるのぉぉぉぉ!!」 「まりざがじんぱいだからでしょぉぉぉぉぉぉ!!どぼじでぞんなごというのぉぉぉぉぉ!!」 なんかうるさいので黙らすことにした。 「ゆげっ!!やべっ!!ばりざざま・・・ゆべっ!!・・・づよいんだ・・・ゆぼべぇ!!」 「や、やめてね!!れいむにはあかちゃんがいるんだよ!!ゆへへ・・・れいむにはかわいいあかちゃんがいるんだがらてはだせないよね・・・ ゆっぎゃああああああああああ!!やべでえええええええええ!!でいぶにはあがぢゃんいるのにぃぃぃぃぃぃぃ!!」 さて、体は黒ずんでボロボロ、歯はガタガタ。帽子もリボンも見る影もなくなったこの二匹。 無事なのはあえて残したれいむの茎についた赤ゆっくりのみだ。 「ゆぁぁ・・・ごれじゃあもうゆっぐりでぎないぃぃぃ・・・」 「せっがぐあがぢゃんがうばれるのにぃぃぃ・・・」 まあこれだけ痛めつけられていれば自然治癒も難しいだろうからな。 「ゆぅぅぅゆっぐりじだいぃぃぃ・・・いだいのなんどがじでぇぇ・・・」 暇だし少しからかってやるか。 「なんとかしてやろうか?」 「「ゆ"ゆ"っ!」」 一斉にこっちを見るゆっくり。 「くそじじぃ・・・はやぐばりざざまをだずげるんだぜ・・・でないどいだいめみるんだぜ・・・」 「はやぐじでね・・・でいぶのがわいいあがぢゃんがみれなぐっでもいいの?」 こいつら・・・誰がこんなめにあわせたかもう忘れたのか? まあいいやこいつらの餡子脳に付き合っていたら時間がいくらあっても足りやしない。 「ああ、いい方法がある。・・・幽霊になればいいんだよ。」 「ゆうれい・・・?なにぞれ?」 「あ~なんていうか・・・すごくゆっくりしたゆっくりだけがなれる究極にゆっくりした状態・・・かな?」 「ゆ"、きゅうきょくにゆっぐり・・・?」 「ああ、そうすれば俺にも手出しはできないし、永遠にゆっくりできるんじゃないのかな?」 「ゆ"、どうずれば“ゆ~れい”になれるの・・・?」 「簡単さ、幽霊になりたいって強く念じながら眼をつぶるだけでいい。後の手順は俺がやってやるよ。」 「ゆっぐりりがいじだよ・・・ゆっへっへ、にんげんざんはばかだね!! まりざだぢはゆっくりをこえたきゅうきょくのゆっくりをてにいれるよ・・・」 「れいむたちはゆっくりをちょうえつするよ・・・。」 なんだか聞いたことがあるようなないようなセリフを吐いて眼を閉じる二匹。 なにやら必死に念じているようだ。・・・さて、動きも止まったのでさっさと踏み潰させてもらおう。 グシャ!! 「ゆべえっ!!」 グシャ!! 「ゆぼろっ!!」 見事にぺっちゃんこに潰れる二匹。間違いなく死んでいるだろうな。 さて、適当に思いつきで幽霊になればいいなんていったけどほんとうになったりするのかな? っていうかこいつらに魂ってあるのか? などと考えていたら、潰れた饅頭から何か白いものが出てきた。 「ゆ~どろどろどろ~・・・」 「ばけてでるよ~、おどろくの?しぬの?」 「うわっ、マジで出てきた!」 そこには憎たらしい顔と各々の飾り、あとよく幽霊がつける三角のやつ(天冠というらしい)のついた白い丸いものがゆらゆら浮かんでいた。。 「ゆっふっふ、まりさはゆ~れいさんなんだよ!どどろいたでしょ!!これでにんげんさんにもてはだせないよ!!」 「わかったらはやくおかしをちょうだいね!!れいむはおなかがすいたんだよ!!」 「ああ、わかった。・・・ホレ。」 俺は持っていた小さいキャラメルを地面に置いてやった。 「ゆっへっへ、ゆ~れいになったまりささまはむてきなんだぜ。あまあまさんいただくんだぜ・・・むぐむぐ・・・?」 「ゆゆ~ん♪さすがはれいむのまりさだよぉ~。じゃああまあまさんいただくよ・・・むぐむぐ。・・・ゆ?なにこれ?あじがしないよ?」 「ゆゆゆ!まりさもだよ!!やいくそじじぃ!!これはあまあまさんじゃないよ!!はやくちゃんとしたあまあまさんをちょうだいね!!」 「いや、違うよ。それはちゃんとしたキャラメルで甘いものだし。それに味がしないんじゃなくてお前らが食べることができてないだけだよ。 そら、ちゃんとそこにキャラメルあるだろ?」 男が指し示した場所には男の言ったとおりちゃんとキャラメルが原型のままあった。 「ゆ!ほんとだ!ゆっくりいただくよ!・・・むぐむぐ・・・どぼじでたべられないのぉぉぉぉ!!」 「そりゃ幽霊だからなぁ。この世の食い物は食えないんじゃないかな。」 「じゃあどうずればいのぉぉぉぉ!!」 「さあ?どうもしようがないんじゃないかな?」 「そんなのやだぁぁぁぁぁぁ!!」 じたばたと暴れる二匹だが実際俺にはどうしようもないことだしなぁ・・・。 ていうか幽霊だから物食わなくてもいいんじゃないのかね?教えないけど。 「ゆぎぃぃぃぃ!!まりざざまをごんなめにあわぜるばがなじじぃはじね!!ざっざどじね!!」 まりさがこっちにのろのろと突っ込んでくる。 「ゆ!いいよまりさ!!まりさのちょっといいところをれいむにみせてね!!」 「まかせてねれいむ!!」 しかしおそいなこいつら待ってるほうが疲れる。 ようやく俺にたどりついたまりさ。追突する直前に眼を閉じ防御体制をとる。 しかし、まりさのからだは俺のからだをスゥ・・・と通り抜けまりさはそれに気づかぬまま進んでいく。 「まりさーー!!うしろ、うしろ!!」 「ゆ?・・・ゆゆ!!きたないじじぃなんだぜ!!まりささまのこうげきをよけるんじゃないんだぜ!ぷんぷん!!」 そういって再び体当たりを試みるまりさ。だが何度やってもぶつかることはない。 「どぼじでぶつからないのぉぉぉぉぉ!?」 「まあ幽霊だからな。この世のものには干渉できないんじゃないか?」 「じゃあどうずればにんげんざんをだおぜるの!?」 「さあ?無理なんじゃないかな?俺もお前らを倒せないけど。」 「なにぞれぇぇぇぇ!!だまじだね!!ぐぞじじぃ!!」 「騙してないだろ俺には手出しできないんだから。」 「うるざいよ!!ごんなのぜんぜんゆっぐりでぎないよ!!」 ギャーギャー五月蝿いな。害はないとはいえあまりにやかましい。 そういえば前に読んだ漫画にお経で悪霊退散させるのがあったな。やってみるか。 「え~っとどんなんだったかな?確か・・・南無大慈悲救苦救難広大霊感うんたらかんたら・・・」 「「ゆぎゃあああああああああああ!!やべでえええええええええ!!」」 お、効いてる、効いてる。なんか上のほうが薄くなってきてる。 「オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカうんたらかんたら・・・」 「「ゆぎゃあああああああああ!!いだいいいいいいいい!!エレエレエレエレ!!」」 なんか吐いてる。・・・これ病気とかを治すときに言う真言だったと思うんだが・・・ 適当でもいいのかな? 「チャー○ーヘッチャラーうんたらかんたら・・・」 「「ゆげげげげげげげげg!!ゆ"っゆ"っゆ"っゆ"っゆ"っ・・・」」 痙攣しだした、何でもいいみたいだな。本当に適当な連中だ。 しばらくして回復すると 「もうゆ~れいさんはぜんぜんゆっくりできないよ!!まりさとれいむをさっさともとにもどしてね!!」 「そうだよ!!もどさないとひどいよ!!ぷんぷん!!」 「そういわれてもなぁ。お前等のからだはもうあんなんだし。」 そういってつぶれた饅頭を指差す俺。 「ゆ!なにいっでるの!!まりざざまのうつくしいからだはあんなにつぶれてないよ!!」 「じゃああの帽子にも見覚えないのか?れいむ、おまえは?あのリボンに心当たりは?額に生えた赤ゆっくりに心当たりはないのか?」 「ゆっ!!た、たしかにれいむのりぼんさんだよ・・・じゃあれいむはいまのれいむはなんなの!?」 「だから幽霊だよ。お前等は死んだの。」 「ゆ、じゃ、じゃああれはまりさっでごど?」 「そうだよ。」 「・・・ゆ、ゆぎゃあああああああああああ!!エレエレエレエレエレ!!」 「ば、ばりざあああああああああ!!エレエレエレエレエレ!!」 あらあら、まりさのもらい吐きでれいむまで・・・ていうか零体になってんのに何はいてるんだろう? そんなことを思っているとなんとれいむの死骸に生えていた赤ゆっくりがぷるぷると動き出した。 もしかして踏み潰したときの圧力で餡子が蔦まで行って成長促進されたのだろうか? ぷるぷるぷる・・・ぷちっ!! 「ゆっくちちていっちぇにぇ!!」 一匹目が生まれた、まりさ種だ。まだはいていた二匹もその声に反応してそちらを向く。 「ゆぅぅぅぅぅぅぅ!!おちびちゃん!!ゆっくりしていってね!!」 「さすがれいむのおちびちゃんだよ!!とってもゆっくりしているね!!」 二匹は赤まりさにすりすりをするが赤まりさのほうはきょとんとしている。 そうしているうちに次々と赤ゆっくりは生まれた。その数7匹。赤まりさが三匹、赤れいむが四匹だ。 う~ん、こいつらの意見に同意するのは不快だが生まれたてのゆっくりはなかなか可愛い。おもわず目をくりぬいてやりたくなる。 「「「「「「「ゆっきゅちちていっちぇにぇ!!」」」」」」」 「おちびちゃんたち!!ゆっくりしていってね!!」 「おちびちゃんたち、れいむがおかーさんだよ!!ゆっくりしていってね!!」 俺から見ると始めての親子の会話なのだが赤ゆっくりたちからするとそうではないようだ。 「ゆぅ?おきゃーしゃん?どきょにいりゅにょ?」 「かきゅれてないぢぇにぇ!!きゃわいいまりちゃがうまれちゃよ!!」 「れいみゅおにゃかへっちゃよ!!ごはんちょーだいにぇ!!」 どうやら赤ゆっくりには親子が見えていないらしい。 「ゆゆゆ!!おちびちゃんたち、おかーさんはここにるよ!!」 「そうだよ!!ちゃんとこっちをみてね!!」 しかしやはり赤ゆっくりには伝わらないらしい。しだいに赤ゆっくりたちも苛立ってきた様だ。 「にゃんじぇおきゃーしゃんたちいにゃいにょぉぉぉぉ!?」 「こんにゃにきゃわいいれいみゅたちをおいてどこいっちゃのぉぉぉ!!」 「やくたたじゅなおやはちね!!ちね!!」 「「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉぉぉぉぉ!!」」 やはりゲスの子はゲスか。 生まれたばかりだというのにもう口汚くなってるし。 「ゆゆ!!しょこにょおにーしゃん、れいみゅのおきゃーしゃんたちしらにゃい?」 ようやく俺の存在に気づいたらしく話しかけてくる赤ゆっくり。 「さぁ?俺は知らないなぁ?」 白々しくとぼけて見せる俺。と、親の二匹が抗議して来る。 「なにいっでるのぉぉぉ!?おちびちゃんのおかーさんはまりさたちでしょぉぉぉぉぉ!?」 「そんなこともわからないの!!ばかなの!?しぬの!?」 五月蝿い。 「南無大慈悲・・・以下略」 「ゆぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!」 「ゆべべべべべべべべべべべべべべ!!」 便利だなこれ。 そこに赤ゆっくりがまたしゃべり掛けてくる。 「じゃあおにーしゃん、かわいいまりちゃたちのためにごはんをもってきちぇにぇ!!はやくちてにぇ、ぐじゅはきりゃいだよ!!」 「いやだよ、・・・ていうかご飯ならお前等の後ろにたくさんあるじゃないか。」 「ゆ?ほんちょだ!あみゃあみゃなにおいがしゅるよ!!」 「なにいっでるのぉぉぉぉ!!ぞれはおかーざんだぢでしょぉぉぉぉぉ!!」 「たべちゃだめぇぇぇぇ!!ゆっぐりでぎないよぉぉぉぉぉ!!」 後ろの餡子の塊に向かっていく赤ゆっくりとそれを必死に止めようとする親二匹だが、二匹には止める術がないので結局・・・ 「「「「「「「む~ちゃ、む~ちゃ・・・ちちち、ちあわちぇ~♪」」」」」」」 「「ゆぎゃあああああああああ!!どぼじでだべじゃうのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」」 赤ゆっくりたちはあっというまに二匹に群がりかなりの量を食べてしまった。 もうほとんど原型は残っていない。 「ゆぁぁぁぁ・・・ばりざのたくましいからださんが・・・」 「でいぶのぷりちーなおかおがぁぁぁ・・・」 赤ゆっくりたちは食べ過ぎたのかすでにおねむの時間のようだ。ゆ~ゆ~寝息を立てて寝ている。 するとそこに何かやってきた。 「う~う~!あまあまさんのにおいがするど~☆う~☆」 「「れれれ、れみりゃだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」 親の二匹は大声をあげて空中をのろのろと逃げる。だから必要ないというのに・・・。 「う~☆あまあまいっぱいだっど~☆」 その声に気づき二匹も引き返してくる。 「おちびちゃんたち!!れみみゃだよ!!はやくにげてね!!」 「れみりゃはゆっくりできないんだよ!!ゆっくりしてないでいそいでね!!」 当然、聞こえていないので赤ゆ達はゆ~ゆ~寝たままだ。 「おにぃぃぃざぁぁぁぁん!!おちびちゃんたちをだずげでぇぇぇ!!」 「なんでもじまずがらぁぁぁぁ!!おねがいじまずぅぅぅぅ!!」 こいつ等にこんなに子を思う気持ちがあるとは思わんかった。 とりあえずれみりゃに話しかけてみる。 「おい、れみりゃ!」 「う~?おにいさんなんだど~?」 二匹はなにかこちらに感謝のまなざしを向けている。赤ゆを救ってくれるとでも思っているのだろう。 「おのこしはするなよ。」 固まる二匹。 「う~☆わかってるんだど~☆えれがんとなおじょうさまはおのこししないんだど~☆う~☆」 「ゆああああああああああ!!ちがうでしょおおおおおお!!」 「はやぐおちびちゃんたちをたすけでえええええええええ!!」 無視。 そしてれみりゃの食事が始まった。 まず、赤ゆを一匹づつつかみ底部を傷つけ逃げられないようにしていく。 「ゆ~・・・ゆ~・・・ゆ?ゆぎゃ!!まりちゃのあちがあああああああ!!」 全部が済むと一匹づつ中身を吸い出していく。 「う~☆あまあまおいしいどぉ~☆」 「ゆぎゃああああああああああ!!まりちゃ・・すわれっ・・・もっ・・・きゅち・・・」 「「おちびちゃああああああああああああん!!」」 しかし三匹ほど吸い出すと残った四匹を一箇所に集め丸めて固めだした。 赤ゆっくりは死んではいないようだが痙攣している。 「おい、れみりゃ。そいつらどうするんだい」 「う~?れみりゃのおちびちゃんのごはんにするんだどぉ~☆」 なるほど、子持ちだったか。まあれみりゃは捕食種だし見逃してもいいか。 「そうか、じゃあ子育てがんばれよ~」 「う~☆わかったんだどぉ~☆」 そういって飛び立っていったれみりゃ。 「ゆああああああああああああああ!まっでええええええええ!!」 「あがぢゃんおいでげええええええええええ!!」 今は同じく飛べる二匹だが速度がまるで違うし追いつけたところでできることもないだろう。 すぐにあきらめたようだ。 「あああ、れいむのおちびちゃんが・・・」 「まりさとれいむのあいのけっしょうが・・・」 さて、そろそろ飽きてきたし俺も帰るか。そう思って立ち上がると 「ゆ!じじぃ!どこいくんだぜ!!」 「れいむたちをこんなふうにしたせきにんをとっでね!!」 「そんなの知らないよ。お前たちがなりたいって行ったんだから自業自得だろ。」 「「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉぉぉぉ!?」」 そしてそのまま帰る俺。とはいっても村はすぐそこだが。 「まっでぇぇぇ・・・おいでぐなぁぁぁ・・・」 「までぇぇぇぇ・・・まだないにんげんはじねぇぇぇぇ・・・」 面白いのでそのまま村の前まで追いかけさせてやった。 「ま、まっでぇぇぇ・・・・ぜぇぜぇ・・・」 「おいでぇぇぇ・・・いぐなぁ・・・・ぜぇぜぇ・・・」 霊体の癖になんで疲れるんだよ。なんとか村の前に来たゆっくり。、 しかしそこで 「ゆべっ!!」 「ゆぎゃ!!」 まるでそこに壁があるかのように吹っ飛ぶゆっくり。 「ゆぅぅぅ・・・なんでかべさんあるのぉぉぉ・・・」 「いだいよぉぉまりざぁぁぁぁ・・・」 「それは壁じゃないよ。結界だ。」 「「ゆ?」」 「さすがに強いのには効かないが知能の低い低級な霊や妖怪が入れないように結界がしいてあるんだよ。」 「まりざはでいぎゅうじゃないぃぃぃぃぃ!!」 「そっぢにいれろぉぉぉぉぉ!!」 「うるせぇ糞饅頭。ずっとその辺で彷徨ってろ。」 俺はさっさとそこを後にした。 「「ああああああああああ!!まっでえええええええええええ!!」」 残された二匹の幽霊饅頭は絶望したこれからどうすればいいのだろう。 なにをすればいいのかまったくわからない。 「ゆぅぅぅぅぅぅぅ!!でいぶぅぅぅぅぅぅぅ!!ごれがらどうじよぉぉぉぉぉ!!」 「わがらないよぉぉぉぉぉ!!なんどがじでよぉぉぉぉぉ!!ばりざぁぁぁぁぁ!!」 ゆーゆー泣いているとなにか近くの空間が歪んで来た。 「ゆ・・・?なに?」 するとそこから何かが出てきた。 「ふっふっふ、地獄のそこからやってきた。不撓不屈の虐め魂を持つ男・・・虐待おにーサッ!!」 なにやら白装束を着た頭に三角をつけた男が腰を低くし両手を広げて出てきた。 「な、なんなのぉぉぉぉおにいざん!!」 「ふははは!!ゆっくりどもよ!!ようこそこちらの世界へ!!地獄でもさんざん虐めぬいてやるからな!!覚悟しろッ!!」 「「やだぁあぁぁああああああああああああ!!」」 男は再び高笑いを始め二匹の幽霊ゆっくりを捕まえ空間に消えていった。 そして二匹のゆっくりは虐待おにーさんによって死んでもゆっくりできないのでした。 あとがき 最近書いても書いても書きたいことの軸がぶれてしまい消しては書き直しの連続です。 一応これはなんとかなったと思うので楽しんでいただけたなら嬉しいです。 作者 甘党? 今まで書いたもの ゆっくりコールドスリープ ゆっくりを効率的に全滅させるには。 ユマンジュゥ きれいなゆっくりの作り方 ゆっくり達のバザール ゆっクエ あるゆっくり達の冬篭りと甘い罠 ラジコンうーぱっく 笛吹き男とゆっくり
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/661.html
時をかけるまりさ 後編 23KB ※俺設定 ※いろいろと被るかもしれません ※3回に分けると思ったけど4回にします ※ユ○ルイネタじゃないです ※今後、ユ○ルイにも絡ませません ※ただの単体SSです 時をかけるまりさ 中 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 まりさの顔面に大きな穴が開いていた。 『あ~あ、手が汚れちまったよ。え~タオルタオルと・・・。』 じねぇっぇぇえ!!!! じねっぇぇぇえええ!!!! ばでぃざのがわいいでぃぶどぉぉおお!!!!! おぢびじゃんんをごろじだぁぁっぁぁあぁ!!!! にんげんばぁっぁぁぁぁ!!!!!!! じねぇっぇぇえええええ!!!!! まりさは心の中でさえ、平穏な心を保てなくなっていた。 心の中の声でさえ、痛々しく苦しい濁音交じりの怒声になっていた。 それほどまでに、まりさの怒りは衰えることがなかった。 『もう何回目かわかんなくなっちゃったよ!!! 1万回だったかな?2万回だったかな? それとももっとたくさんだったかな???』 頭の中の声が言うように、もう数え切れないくらい、 まりさは、何度も何度も人間に立ち向かっていった。 なんがいばまげようがじっだごどじゃないんだぜっぇぇええええ!!!!! ゆっぐりごろじばいげないごどなんだぁぁぁぁ!!!! ごんなごどばぁっでばぁっぁぁああ!!!! いげないんだぜっぇぇぇえええ!!!! じねぇっぇえええ!!!! ばでぃざのぉおおおぉ!!! でぃぶどぉおぉおお!!!!! おぢびじゃんをおぉおぉおおお!!!! がぇずんだ 「ぜっぇヶrkjrcんfrsmvhんtyしd!!!!!!!」 10秒後。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 まりさの顔面に大きな穴が開いていた。 『あ~あ、手が汚れちまったよ。え~タオルタオルと・・・。』 どぼぢでっぇぇぇぇえ!!!! どぼぢでっぇぇぇえええ!!!! どぼぢでっぇえええ!!!! ばでぃざばぁぁっぁあ!!!! にんげんざんにんがでないのぉぉおぉお!!!!!! 『いい加減、諦めたら??? 実は、自分でもとっくの昔に気づいてるんでしょ??? どうあがいても人間さんに勝てないって・・・』 だがらぁっぁぁあ!!! ぞれがどうじだんだぜっぇぇえええ!!!! ばでぃざのぉおぉおおおお!!! だいぜづなぁっぁあぁ!!!!! だいぜずなぁぁぁああ!!!! でいぶがぁっぁああああ!!!! おぢびじゃんがっぁぁあああ!!!!! にんげんざんにがでないがらどがぁっぁああ!!! がんげいないんだぜっぇえええ!!! でいぶのがだぎぃいいいい!!!! おちびじゃんのがだぎぃいいいぃ!!!! じねぇっぇぇえええ!!!! ぜっだいにじねぇぇえええええ!!!! ぜっだいに 「じねぇmkfjぇくcんfybsんddshvhぶskかdrgせyfhfんcbsでryついえ!!!!!」 10秒後。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 まりさの顔面に大きな穴が開いていた。 『あ~あ、手が汚れちまったよ。え~タオルタオルと・・・。』 ど・・・ぼ・・・・ぢ・・・で・・・ 薄れ行く意識の中、まりさは最後の最後まで、 人間に対する憎しみを燃やし続けるまりさ。 『ふぅ~ん。 ただのバカかと思ってたけど、 ものすごく家族思いっていうことだけは、 認めてあげるよ!!!!』 ぞ・・・れが・・・ど・・・ぼぢ・・・だ・・・ 『正直に言いなよ!!! 何をしたってまりさは人間さんに勝てないって!!! ここまで頑張ったんだから、バカにしたりしないよ!!!』 ばでぃ・・・ざ・・・ば・・・ じら・・・ながっだ・・・ にんげんざん・・・ごんなに・・・づよい・・・なんで・・・ もう・・・なにをじで・・・・も・・・ がで・・・る・・・ぎが・・・ 『正確には、人間さんが強すぎるんじゃなくて、 まりさが弱すぎるんだけどね!!!』 ぞれば・・・ない・・・ばでぃざば・・・ もりの・・・おうじゃ・・・ にんげんざんいがいなら・・・ 『そうなんだ!!! まりさは森の王者だから、人間さん以外なら 勝てるんだね!!!!』 ぞうだ・・・ にんげ・・・ん・・・ざん・・・いがい・・・ な・・ら・・・ 『じゃあ、もう一回、時間を戻してあげる!!!』 でも・・・ばでぃざば・・・ にんげんざ・・・んにば・・・かでないんだ・・・ 「ぜ・・・・ゆっ!?」 「ゆっくりしていってね!!!まりさ!!!」 「「「「「おとうしゃん!!!!ゆっくちちていってにぇ!!!」」」」」 まりさの目の前には、れいむと、5匹の子供たちがいた。 まりさが狩りに行くため、巣から出て行く前までに時間を戻されていたのであった。 まりさは信じられなかった。 幾千幾万と見続けたれいむと子供たちの残骸。 その残骸だったはずの家族が今、目の前で、ニコニコと笑っているのだ・・・。 まりさは嬉しさのあまり、瞼に涙を溜めた。 れいむ・・・ おちびちゃん・・・ まりさは・・・みんなのためなら・・・ どんなことでもするよ・・・ みんなが生き残るなら・・・どんなことでも・・・ まりさは人間さんには適わないけど・・・ それでも・・・それでも・・・ まりさは・・・ まりさは今、久々に見る家族の元気な姿に、号泣寸前であった・・・ 「み・・・みん・・・みん」 『ゆっくりしてる場合じゃないよ!!! あと少しで人間さんが来るよ!!! ゆっくりしていないで早く逃げてね!!!』 まりさの頭の中で声がした。 そうだ・・・ 今なら・・・ 今ならっ!!!! 間に会うっ!!!! 「みんなぁぁぁっぁああ!!!! ゆっぐりじないでっぇぇえええ!!! ばやぐにげるよぉおぉおおお!!! ごわいにんげんざんがあぁぁああ!!! ちがづいでるよぉおおおぉ!!!!」 まりさは泣き喚いた。 その声にれいむや子供たちは、一瞬、固まり、 しばらくした後に・・・ 「きょわいよぉおぉおおぉお!!にんげんしゃんはぁぁぁあ!!!きょわいよぉお!!」 「ゆんやぁぁああ!!!!ゆっくちできにゃいぃいいい!!!」 「もうやじゃぁぁぁぁあああ!!!!おうちきゃえるぅうぅううl!!!」 「どぼぢでしょんにゃこちょいうにょぉぉおおぉおおぉ!!!!」 「おとうしゃんん!!!おきゃあしゃんんんん!!!たしゅけちぇぇぇえ!!!」 下腹部をプルンプルンと震わせて、転げまわるように泣き出す子供たち。 「まりさ・・・おちびちゃんたちがこわがってるよ・・・」 れいむもまた、体を小刻みに震わせる。 みな一様に、ゆっくり出来ない声をあげたまりさを、 畏怖の視線で見つめだす。 自身の逸る気持ちを思わず、声にしてしまい、 家族に必要以上に不安にさせてしまったと、気づき、 失敗したと思うまりさ。 「ゆ゛っ!!! ご・・・ごべんねぇええ・・・ でも・・・にんげんざんが・・・ちがづいでるのば・・・ ぽんどの・・・ごどだぜ・・・」 まりさのもまた、体を震わせていた。 早くこの場から家族を連れて立ち去りたい。 それだけしか頭になかった。 「どぼぢでぞんなごどをいうの・・・」 れいむは、怖がりながら問いかける。 さっきまでゆっくりしていたまりさが、 なんでこんなにゆっくり出来ないことを言うのか、 不思議でたまらなかった。 「おちびじゃんだぢ・・・ ごわがらぜで・・・ごべんねぇ・・・ ぼ、ぼら・・・おどうざんの・・・ おぼうじのながに・・・ ゆっぐりじないでばいっでねぇえ・・・」 まりさは、自身の帽子を脱ぎ、 その中に、子供たちを詰め込んでいく。 「おとうしゃんんん!!!きょわいよぉお!!!」 「しょうだよぉおお!!!もっちょゆっくちちようよぉおぉ!!!」 「きょきょはみんにゃのゆっくちぷれいしゅにゃんだよぉお!!!」 「ゆっくちちちゃいよぉおぉおお!!!」 「ゆんやぁぁあ!!!!どぼぢでしょんなこちょいうのぉぉぉぉ!!!」 相変わらず、泣き続ける子供たち。 それをお構いなしに、無理矢理、帽子に詰め込んでいく。 「いちゃいぃぃい!!!」 「ゆっくちぃいぃいい!!」 「つぶりぇりゅぅうぅう!!!」 「やめちぇぇええええ!!!」 「だちてえぇぇぇええ!!!!」 無造作に帽子に詰められて、それぞれ、悲鳴を上げる子供たち。 そんなことは一切無視するまりさ。 まりさは、もうすぐ襲い掛かってくるだろうと思われる人間への恐怖で、 いっぱいであった。 今、ゆっくりしてたら、殺されてしまう。 まりさは、それ以外のことは考えられなくなっていた。 何万回と挑んで負けた記憶が、ここに来て、やっと餡子に定着したのか、 自分より圧倒的に強い人間たちが、自分たちを潰しにやってくるという恐怖のあまり、 体はプルプルと震え、子供たちを入れるおさげも痙攣を起こし、 入れる最中に急に止まってしまったり、 さらには、れいむの前だというのに、チョロチョロとしーしーを 漏らす醜態を晒してしまった。 ブリュ ブリリィイィイ!!! まりさは、強く目を閉じた。 なんと、抑えきれない恐怖が、うんうんまで漏らしてしまったのだ。 まりさの自尊心は、この時、ポキッと折れてしまった。 いくらなんでも、人間に対して、恐怖心を持っているとはいえ、 最愛の妻の前で、しーしーどころか、うんうんを漏らすとは・・・ 自称、森の王者と名乗っていたことに対して、 まりさは、物凄く恥ずかしくなった。 こんなに人間さんを恐れるなんて・・・ こんなに人間さんが怖いなんて・・・ まりさはかっこ悪い・・・ 大好きなれいむの前で・・・ しーしーさんだけじゃなくて・・・ うんうんさんを漏らすなんて・・・ なんてかっこ悪いんだ・・・ 「ゆ゛ぐっ・・・ゆ゛・・・」 目を閉じたまま、まりさは泣き声を押し殺した。 恐らく、れいむはこんなかっこ悪い自分を見て、ドン引きしているだろう。 なんて情けないんだと言わんばかりに、ただひたすら泣き続けるまりさ。 まりさは、自身のゆん生の中で、心の底から後悔をした。 自分が人間に適うなど思っていた驕りに。 まりさは弱かった。 人間と幾度戦った結果、やっとそのことに気づいた。 そして、餡子には人間への恐怖が今、まりさを完全に支配している。 体のコントロールはまりさの意思に反して、体中の餡子が悲鳴を上げている。 その事実に気づいた時、まりさは人間には絶対適わないということを、 ここで再度理解したのである。 「まりさ・・・」 無様に体を震わせて、時々、ピクピクと痙攣を起こして、動かなくなると思ったら、 しーしーやうんうんを漏らすまりさを見て、案の上、ドン引きしているれいむ。 「ゆ゛っ!!!こんなしてるばあいじゃないんだぜっぇええl!!!!!」 まりさは、れいむの声を聞いて、やっとのことで我に戻った。 「ここはにんげんさんがくるから!!! ゆっくりしないではやくにげるんだぜっぇぇえ!!!」 まりさは、そういうや否や、即、その体をピョンピョンと弾ませて、 森の奥深く目指して、全力疾走していった。 「まって・・・まりさ・・・れいむには・・・あかちゃんが・・・」 まりさに着いて行こうと、身重の体に鞭打って、 まりさのスピードに付いて行こうとするれいむ。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 まりさはゆっくりしないで、とにかく森の中へ目指していく。 森の中なら安全だ・・・ 人間もそこまでやってこない・・・ 森の中へ行くんだ・・・ 急いで森の中へ・・・ 「ばで・・・ざ・・・ま・・・で・・・」 れいむが苦しそうに息を切らしているのにも関わらず、 れいむのことを無視し続けるまりさ。 「ゆげっぇえええ!!!」 「ゆっくちできにゃいぃいいぃ!!!!」 「つぶれりゅうぅうう!!!!」 「れいみゅぅうう!!!あんこしゃんはいちゃだめぇっぇえ!!!」 「おとうしゃんんん!!!ゆっくちちてぇぇぇええ!!!!」 まりさが、飛び跳ねる度、帽子の中の子供たちが、苦しそうな声を上げる。 恐らく、乗り物酔いにでもあったように、 急激な揺れに耐え切れず、餡子を吐いている子供もいるようだ。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 だが、そんなことは一切、気にせずに、ただ走り続ける。 その足取りはドンドン速くなっていく。 人間さんから逃げる・・・ 人間さんから逃げる・・・ 人間さんから逃げる・・・ まりさの頭の中には、もう家族のことは頭になかった。 人間から逃げる。 これ以外のことは何も見えないし、聞こえない。 もうひたすら逃げることに固執していた。 「ばで・・・も・・・だ・・・め・・・・」 れいむが苦しそうな声を上げた瞬間、 ブジュ!!! ブリリリリィイィイ!!!! 何か、まりさは、ふとれいむがいる後ろを振り向いた。 すると、まむまむから、ドロドロになった餡子が流れ出て、 苦しそうに横たわっている顔色の悪いれいむがいた。 あんよとまむまむが薄皮一枚で分かれているゆっくりにとって、 急激な運動は流産の原因にもなるため、胎生にんっしんの場合、 絶対安静が必要である。そのため、にんっしんしているゆっくりは、 その間は巣に徹底して閉じ篭るのが常識なのだが・・・。 まりさはそのことをすっかり忘れていた。 餡子の中には、小さなリボンと帽子が2~3個混じっていた。 おそらく、この餡子は、胎ゆっくりであろう。 「ゆあぁっぁぁぁぁぁ!!!どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!」 まりさは思わず声を上げた。 バカな! まりさはれいむとおちびちゃんたちを守るために!! あそこにいたらみんな殺されていた!!! だから逃げたのに!!! どうして!!!! まりさの頭の中は混乱していた。 『それはそうだよ!!! れいむはにんっしんしてたんだよ!!! あんなに激しく運動したら流産してしまうよ!!!』 まりさの頭の中で、再び声がした。 嘘だっ!!! まりさはれいむとおちびちゃんたちを守るために・・・ 『にんっしんしているれいむもいるんだからもっと考えてよ!!!』 ゆっくりしてたら人間さんがやってきて・・・ れいむとおちびちゃんたちが・・・・ それにゆっくりしないで急げって言ったのは・・・ お前じゃないか・・・ 『だからといっても、これはゆっくりしてなさすぎ!!! その結果、れいむのお腹のおちびちゃんたちがみんな死んじゃったよ!!! そんなこともわからないなんてバカなの?死ぬの?』 そんなこと・・・ そんなこと・・・ そんなこと・・・ まりさは、何もかもがおかしくなっていた。 森の王者だった自負は、砕け散り、 守るはずの家族を自分のせいで殺してしまい、 まりさの中で何かがおかしくなっていた。 『しかし、お笑いだね。 人間さんに勝てるとか言ってた割には、 人間さんに勝てないってわかると、 ビクビク震えて怖気づくなんて・・・』 やめろ・・・ 『その上、しーしーやうんうんまで出して・・・ かっこ悪いよ!!! しーしーやうんうんに塗れて、 おー臭い臭い!!!』 やめろ・・・ やめろ・・・ 『さらに、れいむにドン引きされて、 情けなく涙なんか流しちゃって!!! ホント無様だね!!!!』 やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ 『しまいには、れいむのお腹のおちびちゃんたちを 殺しておいて、 どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) とか・・・・ ホント、まりさはバカなんだね!!! どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) だって!!! ホント、かっこ悪いね!!! どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑)」 やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ 『ねえ、どぼぢで辞めないといけないの? ねぇ、どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑)」 やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ やめろ・・・ 『どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢで辞めないといけないのぉぉお!!!!(笑)』 やめ 「ろっでいっでるのがぎごえないのがぁぁぁっぁぁぁぁdfkljcvmfrヴんlthmszんdfyglvrtm!!!!!」 まりさは、修羅の形相で、まむまむから餡子を流して、 苦しそうにしているれいむに向かって睨みつけていた。 「ゆっ・・・れい・・・む・・・これ・・・はま・・・ちがい・・・なんだ・・・」 ふと、我に戻り、気が抜けた表情で、 れいむに誤解を解こうとする。 「れい・・・む・・・だいじょ・・ぶか・・・なんだ・・・ぜ・・・」 餡子を垂れ流して、苦しそうにするれいむに近づいていく。 「まりさ・・・がわるかったんだ・・・ぜ・・・・ おちび・・・ちゃんは・・・また・・・つくれ・・・ばいい・・・だぜ・・・」 額から汗を流し、れいむから視線を逸らすまりさ。 「・・・じ・・・ね・・・」 れいむは、まりさを睨みつけて、呪詛の言葉を投げかけていた。 「ゆっ!?」 れいむの思わぬ言葉に仰け反るまりさ。 「ゆっぐり・・・でぎないばでぃざば・・・ゆっぐりじ・・・ね・・・」 そんな・・・ まりさは・・・ れいむの・・・ まりさはショックを隠せなかった。 最愛のれいむから、ゆっくり出来ない言葉を言われて・・・。 「ゆっぐりでぎないばでぃざばぁぁぁあ!!! ゆっぐりじねぇぇぇええええええええ!!!!!」 れいむの怒りの叫びが、森に響き渡る。 『ホント無様だねぇ~!!! ねぇ、最愛のれいむに死ねって言われるのって、 どんな気持ち!? ねぇ、どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑)』 再び、まりさの頭の中に声が聞こえ始めた。 うるさいっ!!! 『どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでうるさいのぉぉお!!! ぱぴぷぺぽぉぉおぉお!!!!ぱぴぷぺぽぉぉぉお!!!』 うるさいっ!!! 『どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑) どぼぢでぇっぇっぇええ!!!!(笑)』 うるさいっ!!! 「ゆっぐりでぎないばでぃざばぁぁぁぁっぁぁあぁあ!!!!ゆっぐりじ!!!!」 その時であった。 まりさは空高く舞い上がり、れいむに圧し掛かった。 「ゆぶっ!!!!」 れいむの体から体内の餡子が溢れ出た。 「じねぇぇぇぇええ!!!! じねぇぇぇぇぇぇえええ!!! じねlfkljdmヴォフgンmvtヌモgdvnygvmtノイsンrtm!!!」 まりさは、れいむの体の上を何度も飛び跳ねた。 何度も何度も飛び跳ね、辺りには餡子が撒き散った。 目の色を真っ赤にして、とにかく一心不乱に飛び続けるまりさ。 いつしか、帽子も勢いに負けて、まりさの頭から転げ落ちた。 そして・・・。 「ゆげっぇええ!!!」 「「「「れいみゅぅうぅうう!!!!」」」」 まりさの帽子の中に入っていた子供たちが次女のれいむを押しつぶしてしまった。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 次女のれいむは体から、餡子を漏らして、断末魔の声を上げていた。 「れいみゅぅうぅう!!!ゆっくちぃぃいい!!!」 「ぺ~りょぺ~りょ!!!どぼぢであんごしゃんででぐりゅのぉぉお!!!」 「ゆんやぁぁぁああああ!!!どぼぢでまりしゃのおねぇしゃんがぁぁあああ!!!!」 長女のれいむ、三女のまりさ、四女のれいむは、次女のれいむの体を舐めて、 ひたすら傷を治そうとする。 「おとうしゃんんんん!!!おねえしゃんがいちゃがってるよぉおぉ!!!」 末っ子のまりさはひたすらまりさに呼びかける。 「じねぇjねjしんvもいうvmrのあいsmvんとあ!!!!!」 だが、そんな子供たちのことなど、気にせずに、 ひたすら、れいむの体の上で飛び跳ねるまりさ。 「も・・・ちょ・・・ゆっく・・・ち・・・しちゃか・・・ちゃ・・・」 「「「「れいみゅぅうううぅうううぅうぅうううううう!!!!!!」」」」 次女が死に、大きな声でなく子供たち。 「ゆふぅ・・・ゆふぅ・・・」 まりさが落ち着いた時には、れいむは皮だけになっており、 辺りは餡子塗れになっていた。 息を切らしながら、まりさは、泣きじゃくる子供たちを見た。 「ゆんやぁぁぁああぁぁああ!!!!」 「れいみゅぅううぅうう!!!!!」 「もうやじゃっぁぁぁああ!!!おうちかえるぅうぅうう!!!!」 ふと、我に返り、 子供たちの泣く姿を見て、ここまではいけないと思うまりさ。 あのれいむは、ゲスだった。 まりさがせっかく、人間さんから逃げる手引きをしてあげたのに、 一生懸命に、怖い怖い人間さんから逃げるのに頑張ってる 森の王者のまりさに向かって、死ねだって? そりゃ・・・お腹のおちびちゃんたちにはひどいことをしたと思ってるよ・・・ でも・・・あれは必要な犠牲だったんだ・・・ そうだ・・・まりさは悪くない・・・悪いのはすべて人間さんなんだ・・・ そうだ・・・まりさは悪くない・・・怖いのはすべて人間さんなんだ・・・ 森の王者のまりさでも、怖い人間さんに勝てなくても仕方がないんだ・・・ そんなこともわからないんなんて・・・あの声もゲスなんだ・・・ バカなんだ・・・だって・・・人間さんは怖いんだよ・・・ 人間さんのことを考えると体の震えは止まらないし、 しーしーさんやうんうんさんを漏らすのも仕方がないんだよ・・・ 森の王者のまりさだって・・・人間さんが怖いんだ・・・ そうだ・・・このおちびちゃんたちも・・・ 人間さんが怖いんだ・・・だから泣いてるんだ・・・ まりさのかわいいおちびちゃん・・・ 泣かないでね・・・・ 人間以外なら・・・一番強い森の王者のまりさの子供なんだから・・・ 泣かないでね・・・ まりさは、にこやかな笑顔で、子供たちに話しかけようとした。 「おちびちゃ」 「ゆっくちできにゃいくしょおやはゆっくちちね!!!」 まりさが心配の声を上げようとした矢先、 末っ子のまりさが、涙を流しながら、まりさを睨みつけた。 次の瞬間、 「ゆべぇ!!!」 末っ子のまりさはまりさのによって、潰された。 「おやにしねっていうげすはせーさいするよ!!! まりさはもりのおうじゃなんだよ!!! にんげんさんいがいなら!!!つよいんだよぉおお!!!!」 目が虚ろになり、焦点がどこかに向いているまりさ。 「さぁ、おちびちゃんたち!!! はやくにんげんさんからにげようねぇっぇええ!!!」 再び、にこやかな笑顔で子供たちに話しかけた。 「ゆびぃいいぃいい!!!ころしゃにゃいでぇえええ!!!」 「ゆんあぁぁああぁぁぁああ!!!!しにちゃくないよぉおぉお!!!」 「おきゃあしゃんんん!!!たすけちぇぇええええ!!!!」 残った子供たちは、みな、まりさをもう、父親とは思っていなかった。 ゆっくり出来ない何かだとしか見えていなかった。 「おちびちゃんたち・・・ いいかげんにしてよね・・・ そんなおとうさんがいやなら・・・」 まりさは、笑顔を保ったまま、三度飛び掛ろうとあんよに力を入れた。 「う~う~あまあま~」 その時であった。 れいむと、末っ子のまりさの餡子の匂いに釣られて、 れみりゃがやってきたのだ。 「「「れ、れ、れ、れみりゃだぁぁぁぁあ!!!」」」 子供たちは、一斉に泣き叫んだ。 「ゆぁぁぁっぁあぁっぁああああ!!!!」 まりさもまた、しーしーとうんうんを漏らしながら、 叫び声を上げた。 「おまえだぢばぁぁぁああ!!! ばでぃざのみがわりになるんだぜっぇぇえええ!!!!」 と、言い残し、全力疾走するまりさ。 「どぼぢでじょんなごじょいうのぉぉお!!!」 「じねぇぇええ!!!おまえなんがぁぁ!!!おやじゃにゃいぃい!!!」 「ゆっぐりじねぇぇぇええ!!!」 子供たちは、それぞれ、まりさに向かって、罵声を浴びせた。 「う~あまあまだど~」 れみりゃは子供たちを手に取り、食べ始めた。 「「「ゆんあぁぁぁぁっぁあぁっぁfkjkhdvんfmんあぅm!!!!!」」」 子供たちの悲鳴を聞き、さらに加速するまりさ。 まりさは森の王者なんだ!!! 人間以外だった勝てるんだ!!! でも!!! れみりゃは別なんだ!!! れみりゃだけは!!!! まりさは森の王者!!! でも人間さんとれみりゃだけは!!!! ブリュ!!ブシィー!!! ブリュ!!ブシィー!!! ブリュ!!ブシィー!!! 飛び跳ねるた度に、うんうんとしーしーを撒き散らすまりさ。 その姿は、誰が見てももう・・・。 森の王者とはかけ離れた姿。 「う~めいんでっしゅだど~」 10秒後。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」 顔中が穴だらけになり、息絶える寸前のまりさ。 「う~おなかいっぱいだど~」 どうして・・・ どうして・・・ どうして・・・ こうなった・・・ どこでまりさのゆん生はおかしくなったんだ・・・ 『教えて上げようか!!! どぼぢでこうなったか!!!(笑)』 うるさい・・・ おまえなんか・・・ おまえなんか・・・ 『しかし、ホント、笑いが止まらないね!!! 人間さん以外にもれみりゃにも勝てないんだね!! それで森の王者って!!! ホント、おかしいね!!!!』 もういい・・・ 殺して・・・ まりさは・・・ 疲れた・・・ もういい・・・ 『いやいや、どうしてこうなったか知りたいっていったのは・・・ まりさだよ!!! だから、教えて上げるよ!!!』 もう・・・戻りたい時間なんか・・・ない・・・ 『そりゃそうだね!!! あんなゲス(笑)な家族なんて見たくないんでしょ!!!』 そうだ・・・ あんなゲスども・・・ 見たくもない・・・ あんな奴らのために・・・ 人間に戦いを挑んだなんて・・・ なんて・・・バカだったんだ・・・ 『違うよ!!! あの時は、そうだったかもしれないけど・・・ 最初はまりさ自身のために人間に戦いを挑んだんだよ!!!』 嘘だっ!!! そんなこと・・・ 『まあ、いいよ・・・。 教えて上げるね!!!ゆっくりと・・・』 もういいって言ってるじゃないか・・・ もうまりさは・・・ 『いやいや、ここまでいろいろと時間を戻して上げたんだ・・・ せめて・・・ちょっとだけ私に付き合ってよ・・・』 もう嫌だ・・・ 何も見たくない・・・ 『大丈夫だよ。もう痛い目に会うこともないから!!! 安心してね!!!』 もう・・・何も・・・ 『じゃあ、まりさのゆん生がどこでおかしくなった教えて上げるね!!!』 ボロボロになったまりさの体が、光に包まれて消えていった・・・。 つづく あとがき 次回、完結編。 これで終わりです。 自作からは読み切りにします。 連載モノだと、区切るのが難しい。 他の作品 ふたば系ゆっくりいじめ 149 鞭打 ふたば系ゆっくりいじめ 155 糞饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 159 ユグルイ その1 ふたば系ゆっくりいじめ 162 ユグルイ その2 ふたば系ゆっくりいじめ 168 ユグルイ その3 ふたば系ゆっくりいじめ 169 ゲス愛で派 ふたば系ゆっくりいじめ 173 ユグルイ その4 ふたば系ゆっくりいじめ 187 頭でなく心に訴える ふたば系ゆっくりいじめ 188 ユグルイ その5 ふたば系ゆっくりいじめ 192 長寿と繁栄を・・・前編 ふたば系ゆっくりいじめ 200 長寿と繁栄を・・・後編 ふたば系ゆっくりいじめ 221 FFR ふたば系ゆっくりいじめ 230 本気で勝てると思ってたのか? ふたば系ゆっくりいじめ 231 長寿と繁栄・・・完結編 ふたば系ゆっくりいじめ 236 ユグルイ その6 ふたば系ゆっくりいじめ 243 死すべき生物 ふたば系ゆっくりいじめ 250 ゆっくりSSをれいむに読ませてみた ふたば系ゆっくりいじめ 263 飾りの価値は 起 ふたば系ゆっくりいじめ 265 飾りの価値は 承 絵 ふたば系ゆっくりいじめ 283 飾りの価値は 転 ふたば系ゆっくりいじめ 286 飾りの価値は 始 ふたば系ゆっくりいじめ 292 時をかけるまりさ 前編 ふたば系ゆっくりいじめ 299 時をかけるまりさ 中編 ユグルイあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/414.html
台風さんでゆっくりしたいよ 23KB そろそろ定着したかと思われますが、『町れいむ一家の四季』 秋編に突入です。まさかこんなに長く続くとは・・・。 エロ書け、おまけ書けと色々あるとは思いますが、 そろそろ本筋を書いてしまわないと、完結するのか不安です。あくまでおまけはおまけなんで。 「台風ゆえに人は悲しまねばならぬ。台風ゆえに人は苦しまねばならぬ。ならば、台風などいらぬ!!!」 いえ、必要です。ということで台風編。 このテーマもリクエスト対応なんですが、台風の中でゆっくりが動き回るとか無理でしょ。一体どうしろと。 『台風さんでゆっくりしたいよ』 D.O 季節は秋。 といっても、まだまだ夏の暑さは尾を引いているので、秋らしさは見られない。 ムシムシとした湿気と、曇った空は、ゆっくりならずとも不快な天気であろう。 町のゆっくり達はおちつきなく、とてもゆっくりしていない。 ある者は路地裏にゴミ袋を運び込み、ある者は小石や板きれを植栽の中に押し込んでいる。 広場の公衆便所裏に住むれいむ一家も、今日はせっせとおうちの補強に精を出していた。 元々おうちと使っている木箱は、随分前からここに放置されている空箱の一つだが、 いかに状態がいいとはいえ、雨が降ったら中までびしょ濡れ。 今日は、劣化した買い物袋を屋根からはずし、公園で拾ってきたブルーシートをかぶせる作業にいそしんでいた。 「ゆーし。あおいぬのさんはきれいにかぶせたよ!つぎはいしさんをのせるよ!」 「ゆっくちりきゃいしちゃよ!」 元気な返事は長女れいむ。 「とっちぇもときゃいはなおうちになっちゃわ!」 キレイに整備されたおうちに感動の声をあげるのは次女ありす。 「でみょ、どうしていししゃんをいつもよりたくしゃんのせちゃの? おうちしゃんつぶれにゃい?」 疑問を母れいむにぶつけるのは、一番賢い末っ子れいむ。 「ゆぅ。それはね。もうすぐとってもこわいかぜさんがくるからなんだよ。」 「ゆゆっ!?かぜしゃん?ゆっくちしちぇないにょ?」 「そうだよ。ゆっくりしてないあめさんとかぜさんがくるんだよ。 いしさんがないと、おうちもとんでいっちゃうんだよ。」 「ゆーん。かぜしゃんはいなかものなのにぇ。」 「でも、どうしてもうすぐくるっちぇわかるにょ?」 「ゆゆーん。きょうは、おちびちゃんたちは、すーりすーりがゆっくりできないよね?」 「ゆぅ。おはだしゃんべたべたしちぇ、しゅーりしゅーりできにゃいよぉ。」 「すーりすーりがゆっくりしてないと、ゆっくりしてないあめさんとかぜさんがくるんだよ。」 「ゆゆーん!しゅぎょーい。おきゃーしゃんはなんでもしっちぇちぇ、とってもときゃいはにぇ!」 ちなみにゆっくりのお肌がベタベタになるのは、主に水浴びをしすぎた後か湿気が強い時である。 ゆっくりの肌が限界以上に水分を吸収している証拠で、 この状態で水滴などを浴びると、簡単にお肌がとけて穴があく。 水に脆い上、乾いている時の撥水性もなくなるわけだ。 水浴び後ならば日光浴でしっかり乾かすのでゆっくりできるのだが、 大雨の前の湿気は、太陽さんが出ていないのでいかんともしがたく、要は大変危険な状態だったりする。 「ゆゆーん。とってもとかいはなおうちになったわね!」 「とっちぇもゆっくちできるのじぇ!おうちしゃん、ゆっくちしちぇっちぇにぇ!」 「ゆーん、げんきなごあいさつだわ!さすがありすのおちびちゃんねぇ!ぺーろぺーろ」 「わかるよー!あめさんがきてもへいきなんだねー。」 最近れいむ一家にはお隣さんが2家族できた。 まあ、元々いくつも木箱が捨ててあったので、これまで町のゆっくりが集まらなかった方が不思議だが。 右隣は溺愛ありすと赤まりさ。 最近『みぼうじん』になったため、一粒種への溺愛っぷりは拍車がかかっている。 左隣は下膨れについた獣の爪痕が生々しい、戦士ちぇん。 本人いわく、かつて4匹の巨大な猫を相手に死闘を繰り広げたとのこと。 眉つば物であるが、知識も体力も結構あるので、割とゆっくりの間では信じてもらえている。 3つの木箱が便所裏の壁に並び、上にブルーシートがかけられていると、 ゆっくりとしては割といい感じのマンションといった風情であろう。 これだけのおうちならば、この晩にやってくる台風であろうと耐え抜くに違いない。 中のゆっくり達はともかく。 夕焼けは不気味に赤く染まり、町は不吉な空気に包まれ始めた・・・ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ゴロゴロゴロ・・・・パァァァアアアアアンン!!! 「ゆぴぃぃいいいいい!!きゃみなりしゃんきょわいのじぇぇぇえええ!!」 「だっ、だだだ、だいじょうぶよ、おちびちゃ『パァアアン』ゆひぃぃいい!」 「ゆーん。おきゃあしゃん、かぜじゃんゆっくちしちぇにゃいよぉ。おうちはこわれにゃい?」 「ゆん!だいじょうぶだよ、おちびち『ビュオオオオオ!バタバタバタッ』ゆぁぁあああ!あおいぬのさんもゆっくりしてね!」 「ゆぅぅぅ。いなかもにょなかぜしゃんにぇ・・・。」 「だいじょうぶだよー。いざとなったらちぇんがたすけるんだよー。」 「ちぇんおにぇーしゃんは、ゆっくちかっきょいーにぇ!」 パラッ・・・パラパラパラ、ザァァァァァァァァァァ・・・ 「ゆあーん。あめしゃんふっちぇきちゃよー。」 「だいじょうぶだよ。おちびちゃん。おうちはちゃんとつくったから、あめさんはいってこないよ。」 「ゆーん!やっちゃあ!おきゃーしゃんすぎょーい!」 とはいえ、やはり成体の3匹も不安なのであろう。 3つ並ぶ木箱の真ん中、れいむ一家のおうちのスペースに、3家族全員集まって身を寄せ合っている。 今夜は一睡もできなそうだ。 と、そのとき突然扉代わりに入口に垂れたブルーシートが勢いよく跳ねあげられ、一匹のまりさが駆け込んできた。 「ゆっひぃぃいいいいい!きゅうにあめさんがふって、しんじゃうかとおもったんだぜ!」 「ゆっ、ゆう?だいじょうぶ? きょうはあめさんもかぜさんもゆっくりしてないのに、おそとにいるなんて、どうしたの?」 「ゆーん。まりさはきょうもりさんからきたのぜ。まだおうちがないのぜ!とめてほしいのぜ!」 「「「ゆぅ・・・。」」」 まさか追い出すわけにもいかないが、れいむ達、成体3匹は露骨に嫌な顔をする。 町のゆっくりたちは、森に住むゆっくりには憧れているが、森から来たゆっくりにはいい印象がないのだ。 「な、なんなのぜ!まりさはげすのむれからおいだされて、おうちもないかわいそうなゆっくりなのぜ! あめさんがやむまでくらいいてもいいのぜ!」 「「「ゆぅ・・・。」」」 「ゆふーん。なかなかいいおうちなのぜ。ゆっ!こんなところにごはんさんがおちてるのぜ!むーしゃむーしゃ!」 「ゆあーん。まりしゃのゆっくちしちゃごはんしゃんがー。」 「なにするのぉぉおおお!ありすのかわいいおちびちゃんのごはんさんよ!このいなかものぉおお!」 「ゆへん!まりさはもりからきたばっかりなんだぜ!おなかがすいててかわいそうなんだぜ!ゆーん。こっちにもあるのぜ!」 「やめるんだよー。それはちぇんとれいむたちのあつめたごはんさんだよー。」 「またあつめればいいのぜ!けちけちすんなだぜ!むーしゃむーしゃ、しあわせー。」 れいむ達がつらい夜を乗り切るために集めた生ゴ・・・ゆっくりしたご飯さんがあっという間に無くなった。 「やめるんだよー。これいじょうはゆるさないよー。」 「ゆっへん!まりさはおなかいっぱいになったからすっきりーしたくなったんだぜ!れいむとすっきりーしてあげるのぜ!」 「ゆぇっ!?いいかげんにしてね!まりさみたいなゆっくりしてないゆっくりはいやだよ!」 「ゆえーん。まりしゃゆっくちしちぇにゃいにょー?」 「おちびちゃんのことじゃないのよぉぉおお!あっちのいなかもののまりさよ!」 「はやくまむまむをむけるんだぜ!すっきりーしたられいむたちはでていくのぜ! このおうちもかわいそうなまりさがつかってあげるのぜ!」 ひょっとすると、このまりさはゲスなのかもしれない。 さすがのれいむ達もここまで来ると我慢の限界であった。 「もうがまんしないよー。」 「いなかものはでていってね。」 「げすまりさはゆるさないよ!」 「かわいそうなまりさのことをげすなんてひどいのぜ!れいむたちこそげすなのぜ!まりさがせいさいしてやるのぜ!」 「3にんあいてにひとりでかてるとおもうのー?ばかなのー?」 「ゆふん!まりさはもりいちばんのゆっくりしたゆっくりなのぜ!まけるわけないのぜ!」 「ちぇんー。あのまりさ、そんなにつよいのかしら。」 「だいじょうぶだよー。けんかなら、ちぇんにおまかせだよー。」 「おうちのなかじゃせまいのぜ!おもてにでるのぜ!」 「「「・・・ゆぅ?」」」 ブルーシートの玄関から、お外に出ようとするまりさ。 「ゆふーん!おじけづいたのぜ?さっさとついて『ビュォオオオオオオオオ!!!』ゆあーん、まりさのおぼうしがー。」 当然お外の暴風と豪雨はまりさのお帽子に襲いかかり、一瞬で広場の彼方へと吹き飛ばしていった。 「おぼうしさんまってー。」 まりさは、豪雨の中を舞うお帽子を追いかけて行き、そして二度と戻っては来なかった。 「・・・わからないよー。」 「・・・あんないなかもの、はじめてよ。おちびちゃんはあんなのになっちゃだめよ。」 「ゆっくちわかっちゃのじぇ!まりしゃはときゃいはになるのじぇ!」 「むほぉぉおおおおお!おちびちゃんいいこねぇぇぇえええ!すっき「やめるんだよー。」ふぅ・・・。」 「ゆぅ。そんなことより、ごはんさんなくなっちゃったね。」 「「「「ゆあーん。ゆっくちしちゃごはんしゃんがー。」」」」 まあ相手は台風なので、今晩我慢すればご飯さん探しはまたできる。 「でも、ごはんさんだけですんでよかったよ。」 「だれもけがしなくてよかったよー。おちびちゃんたちもちょっとがまんしてねー。」 「「「「ゆっくちりきゃいしちゃよ!」」」」 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 同時刻の町・コンビニ前。 台風の中でも普段と変わらず明るい店の明かりは、人間ならずとも安心させられる。 コンビニ前に設置された自販機の取り出し口からは、そんな明かりに引き寄せられた、ゆっくりれいむ親子の声が聞こえる。 「ゆーん。このはこさんは、あめさんがはいってこないからゆっくりできるよ!」 「「ゆっくちー。」」 「まえのおうちはこわれちゃったから、ここはれいむたちのあたらしいおうちだよ!ゆっくりしていってね!」 「「ここはれいみゅたちのおうちだよ!ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!」」 「ふあー。何とか雨が降る前に帰りたかったのにー。びしょびしょだわ。寒ぅ・・・。」 「ゆゆっ?」 「あ。もう自販機に、ぱちゅりー印のコーンスープ、入ってんのね。ちょっとはあったまるかしら。」 ちゃりん。ぴっ! ゴトンッ!ぐしゃっ! 「ゆぴぃぃいいいいぃぃぃぃ!ゆびぇ・・・。」 「おちびちゃぁぁぁぁああああん!」 「もっじょゆっぐじ・・・・。」 「おにぇえじゃぁぁあああん!ゆっぐぢしちぇぇぇぇえええ!」 「スープスー・・・うわっ!なんで餡子付いてんの!?」 「ゆああああああ!よくもおちびちゃんをぉぉおおお!ゆゆっ!どうしてでられないのぉぉおお!?」 「ゆっくりが入ってんの?内開きなんだから、入ったら出られるわけないじゃん。まったく、きちゃないなー。」 「おちびちゃんはきちゃなくないでしょぉぉおおおお!!」 「あ、店員さーん。これ交換してよ。まったく、今時ゆっくり防止もついてない自販機置いとかないでよねぇ。」 「どうも申し訳ございません。至急業者に清掃させますので。」 「そんな問題じゃないでしょ。口つけるのよ、こっちは・・・。」 「あー!濡れちまったよぉ!コーヒーコーヒー!『ピッ、ゴトンッ、ぐしゃり』うわっ!餡子付いてんじゃねーか!おい、店員!」 「おちびちゃんがぁぁぁあああああ!」 「申し訳ございませーん!」 「だから言ってんじゃん。あの自販機やばいって。」 ちなみに自販機の最近の主流は、腰の高さに取り出し口を設けるタイプか、取っ手を手元に引いて開けるタイプである。 ゆっくりは、基本的に押して開けることしかできないため、効果は高い。 一方隣の自販機の下。 別のれいむ一家が先ほどの光景を眺めていた。 「ゆーん。はこさんのなかにはいったりするから、ああなっちゃうんだよ。」 「「ゆっくちりきゃいしちゃよ!」」 「ゆふーん。おちびちゃんたちはとってもゆっくりしてるよー。」 ちなみに、普段はあり得ない豪雨の中、水たまりは自販機の下まで届いてきており、もうそろそろこのれいむ一家を囲い込む。 明日には店員が、自販機周辺の掃除に頭を抱えそうだ。 どちらにしても、このコンビニ周辺のゆっくり達の未来は暗そうである。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 場面は再び公衆便所裏に戻る。 森まりさから解放されて、おうちの中は静寂を取り戻したかに見えたが・・・ びゅぉぉおおおお! ガガッ!ガァァァァッン! 「ゆぁぁ!?」 「ゆゆっ!?おきゃーしゃん!あめしゃんがおうちにはいっちぇきちぇるよ!」 「わかるよー!なにかがとんできて、おうちにあたったんだよー!」 「あおいぬのさんがはずれちゃったのね!このままだとおうちがとかいてきじゃなくなっちゃうわ!」 「なおすしかないんだねー。わかるよー。」 運悪く、風で飛んできたゴミが、おうちを直撃してしまったらしい。 無論その程度で木箱は破損しないが、おうち3棟に屋根としてかぶせてあったブルーシートが派手にずれ落ちてしまった。 雨もりはゆっくりできない。 「れいむとちぇんがぬのさんをはこんでもちあげるから、ありすはおうちのうえにのせてね!」 「おきゃーしゃん、がんばりゅんだじぇ!!」 「むほぉぉ(以下略)」 豪雨の中を飛び出す3匹。その体を雨は容赦なく蝕んでいく。 だが、なんとかれいむとちぇんはブルーシートを引きずって運び、おうちの上のありすに渡すことができた。 「ゆっくりしないでいそいでね!」 「まかせなさい!ありすがとかいはなやねさんをこーでぃねーとするわ!」 だが、ありすがシートを持ち上げようとしたその時・・・ ビュォォォオオオオオオオオオオ!!! ひと際強烈な風がシートと、その上にたっぷり溜まっていた雨水を持ち上げ、端っこを噛んでいたありすを包み込んだ。 びちゃり・・・ 「ゆひぃぃぃいいいいい!!!ぬのさんどいてぇぇぇぇえええ!」 「ありすー!わからないよぉぉおおお!」 「ありす、ゆっくりしてぇぇえええ!」 風がわずかにおさまり、シートがずるりとおうちにかぶさると同時に、ありすは力無くべちゃりと下に転がり落ちた。 「ゆあーん。おきゃあしゃんのおかおがぁぁ。」 「ありすのおかおがとけちゃったよー。わからないよー。」 「ありすのおかお、どうしちゃったの。いだいっ、いだいぃぃぃ・・・」 身じろぎすると、ありすの左目がぼろりと落ちる。 「ありすっ、おちついてね!」 「うあぁぁあ・・・。まりさがゆっくりしてるねっていってくれたおめめがぁ・・・ほっぺがぁ・・・。 ありすもうゆっくりできないよぉ。みないでぇ、みないでよぉ・・・。」 「しょんにゃことにゃいのじぇ!」 「おちびちゃん。」 「おきゃーしゃんはやさしくちぇとっちぇもゆっくちしちぇるのじぇ! きっとおかおもぺーろぺーろしゅればにゃおるのじぇ!」 「おちびちゃん・・・ゆぅ・・・すっきり・・・。」 「おちびちゃんのいうとおりだよー!ありすはゆっくりできるよー! おうちにはいってぺーろぺーろしようねー!」 そのとき、再び強い風が吹いた。舞い上がる小さな黒いお帽子。 「ゆあーん、まりしゃのおぼうしがー。」 「ゆゆっ!おちびちゃんまって・・・」 「おぼうししゃん、まっちぇー。『びゅぉぉおおおお』ゆーん、おしょらとんでるみちゃいー。」 ころころころ、ぽちゃん。 まりさの姿は広場を囲むように作られた雨水溝に消え、二度と浮かんでくることはなかった。 「お・・おちびちゃ・・・」 雨水溝に向かって這っていくありす。その体はグズグズと崩れていき、飾りも落ちる。 しかし、それすら気にも留めず、ありすは赤まりさへと向かっていった。 「おち・・・ゆびぇ。」 ありすが修理してくれた屋根のおかげで、おうちは多少雨が振り込みつつも、ゆっくり出来るようになった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 同時刻の駅前商店街。 無論、深夜の現在、営業中の店など無く、アーケードに人影は見当たらない。人影以外は見当たるが。 アーケードには屋根があるため、通路全体が雨風から守られている。 そのため、おうちが雨で壊れたり、風で吹き飛ばされたりした近所のゆっくり達が、 避難所代わりに歩道に集まって身を寄せ合っている。 商店街の歩道いっぱいにゆっくりが敷き詰められた様は、まるで黒に赤や金で刺繍されたじゅうたんのようで、 夜に何も知らない通行者が見たら、地面がもぞもぞとうねっているかのようですらあり、はっきり言って怖い。 「おきゃーしゃん、あまあまたべちゃいよぉ。」 「がまんしてね。おちびちゃん。」 「すっきりー。」 「みゃみゃー。うんうんしゅるよ。」 「すっきりー。」 「すっきりー。」 「しょうがないからここでしてね。」 「しゅっきりー。」 「すっきりー。」 台風ではなくとも雨は恐怖の対象である。 とはいえ、たくさん集まればやはり心強い。 それに、ここにたどり着くまでにびしょ濡れにはなってしまっていても、 互いにぺーろぺーろして、みんなで身を寄せ合ってあたためあえば、ゆっくりできる。 実際、ここに集まってすーやすーやと寝息を立てているゆっくりたちは、とても安心してゆっくりしていた。 だが、台風のたびに行われるゆっくりの一斉避難は、当然人間さんもよく知るところである。 加えて言えば、通路にみっちり詰まって、ろくに身動きの取れないゆっくりたちが、 商店街の通路中にうんうんやしーしーをまき散らしていくことも、人間さんのよく知るところであった。 よって、台風の日には臨時でゆっくり清掃班が組織される。 「よーし、寝静まったな。儚井、ちゃっちゃと済ませるぞ。」 「はい。」 ニコニコゆっくりマークと『ゆっくり清掃』の文字が書かれた、青いタンクローリー。 春以外は基本的に使用されていないそれは、稀に別の季節にも活躍の場を与えられることがある。 たとえば台風の日の夜など・・・ 青い作業服を着た市の職員が、タンクからのびる吸引ホースを持ち、最初の一匹に吸引口を向けながら独りごちる。 「目を覚まさないでくれよ。それがお互い一番幸せなんだから。」 みゃみゃ・・・ゆっくちあったきゃいにぇ。 でも、おなきゃしゅいたから、あしたはいっぱいむーちゃむーち しゅぽん。 「班長、清掃完了しました。」 「よーし。かえってコーヒー飲もうや。」 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− れいむたちは、目の前で友ゆっくりを失い、さすがに落ち込んでいた。 普段は陽気なちぇんも少々大人しくなっている。 「さびしくなったよー。」 「ありしゅおにぇーしゃん・・・。」 「ゆぅ。みんなしっかりしてね。れいむたちはありすたちのぶんまでゆっくりしないとだめだよ。」 「しょーね。いつまでもおちこんでりゅのはときゃいはじゃないわ。」 ごそっ・・・ そのとき、玄関から物音がした。 「ゆゆっ!?ありす?」 玄関から入ってきたのは、無論ありすではなく、一匹の、ずぶ濡れの老猫であった。 「ゆ、ゆ、ゆ、ねこさんだぁぁぁああああ!!!」 「おきゃあしゃんきょわいぃぃいいいい!!!」 のっそりのっそりと、めんどくさそうに入ってくる老猫。 れいむ達の反応も無理はない。 猫達はゆっくりを好きこのんで食べるわけではないが、 気分しだいでじゃれついたり、おもちゃにすることは多い。 しかも被害にあうのは、虫に近いサイズの子ゆっくり以下。 ゆっくり側の心証は最悪である。 ぶるぶるぶるっ・・・ぶるぶるぶるぶるっ! おうちの中で遠慮なく毛についた水滴をはらう老猫。 「ゆぴぃぃぃいいいい!・・・・ゆっぐぢしじゃい・・・」 老猫が体を振って水気を飛ばすと、おちびちゃん達はびしょぬれになり虫の息となった。 「おちびちゃぁぁああああん!ぺーろぺーろするからゆっくりしてぇぇ!」 「ゆ・・・ゆっぐぢ・・・」 「そ、そうだよ。ちぇん!たすけてね!」 なにせちぇんは、猫4匹相手に戦って撃退したことがあるのだ。一匹くらいどうにか・・・ 「わ゛・・・わぎゃ・・・」 ちょろちょろちょろ・・・ぶりぶりっ・・・ ちぇんは、れいむ達に輪をかけてひどい怯え様であった。 顔面蒼白、口から泡を吐き、白目をむきながらうんうんとしーしーを垂れ流す姿は、常のちぇんではあり得ない。 まあ、ちぇんの下膨れに残る傷跡が、猫との死闘によるものなどではなく、 赤ゆの頃に8匹いた姉妹が次々と子猫にじゃれ殺されたあげく、 飽きられて放置され、生き延びた際の古傷だということを知っている者であれば納得の姿ではあったが。 そんなちぇんを、毛づくろいしながらチラリと見る老猫。 ちぇんはこの老猫が、またあの時のように散々ちぇん達をじゃれ遊び、いたぶり殺すつもりなのではないかと想像した。 老猫の方は、これまたゆっくりと似たり寄ったりで、 ダンボールのおうちが飛ばされてしまい、緊急避難として目についた木箱に入ってきただけである。 目の前のゆっくり達は先客程度にしか思っていない。 「クフゥ・・・・クファ・・・・ム。」 おうちの隅っこに体を寄せてガタガタと震えるちぇんをしばらく眺めていた老猫は、 のそのそとちぇんに近づき、クンクンと匂いを嗅ぎ、興味なさげに大きく欠伸をした。 「わ、わぎゃらないよぉぉぉおおおおおおお!!!」 「ちぇん!まっでぇぇええええ!!!」 その瞬間、恐慌に陥ったちぇんは、ますます強まる暴風雨の中を飛び出していき、そして二度と戻ってこなかった。 「ちぇん・・・、ごわいよぉぉ。」 「「「おきゃあしゃぁん。きょわいよぉ・・・。」」」 「だれが、だずげでぇ・・・。」 老猫は、おうちの真ん中でのっそりと丸まって寝息を立て始めたが、 れいむ達はおうちの隅っこから動くこともできず、涙を流し、ガタガタと震えながら一夜を過ごしたのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 翌朝。 玄関から差し込む朝日によって目を覚まさせられたれいむは、 おうちの中に老猫も、3匹のおちびちゃんも誰もいないことに気がついた。 「ゆ、ゆゆっ!おちびちゃん!どこなのおちびちゃん・・・!」 大慌てでお外に飛び出すと、そこには3匹のおちびちゃんが、 ゆっくりとした表情で朝日を浴びている姿があった。 「おきゃーしゃん!おきちゃにょ!?」 「ゆっくちしちぇっちぇにぇ!」 「あめしゃんもやんで、とっちぇもときゃいはなあさよ!」 「ゆ・・・ゆぅ、ゆっくぢぢでいっでねぇ。」 「どうちちゃにょ?おきゃーしゃん。」 「ゆぅん。ねこさんもおちびちゃんもおうちにいなかったから・・・」 「ゆーん。れいみゅがおきたときにはもういにゃかったよ。よかっちゃにぇ!」 「ゆぁーん!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってねぇ!」 「「「しゅーり、しゅーり、ちあわちぇー!」」」 「それじゃ、ゆっくりしたら、あさごはんさんをさがしにいこうね!」 「あのまりしゃがいなきゃものだったから、もうおなきゃぺーこぺーこだわ!」 「ゆーん!れいみゅもうしゅこし、たいようさんでぽーかぽーかしゅるよ!」 「ゆーん、すこしだけだよ。」 お腹がすいたと駄々をこねる次女ありすと末っ子れいむ。 日向ぼっこを楽しむ長女れいむ。 れいむは、様々な不幸を味わいながらも、なんとか台風を一家無傷で乗り切れたことでしあわせーだった。 ちなみに、台風の過ぎ去った早朝に目を覚ました老猫もまた、日向ぼっこを済ませて朝食を探しに出かけようとしていた。 日当たりの良い、れいむ一家のおうちの上から。 めちゃっ。 めんどくさそうにれいむ一家のおうちの屋根から下りた老猫は、気持ち悪いものを踏んだといわんばかりに前足を振りながら、 のそのそと歩いて行った。 後には、つぶれた長女れいむと、その姿を見て、笑顔のまま固まったれいむ親子が残された・・・。 このシリーズ、全体的に内容が(特にゆっくり殺害描写が)あっさり風味で、 サクサクと死んでいく感じなのは、意識してのものです。 町なんて加工所と大して変わんないんだよ、って感じが出したくて。 物足りなかったら申し訳ないです。 そもそも文章力自体が無いのは実力なので、そっちはご容赦ください。 それから、多くの絵師さんにD.Oをどろわで描いていただきまして、感謝感激です。 元はと言えば誰かの悪ノリで出されたムチャ設定から、 よくもまああんなエロい女性キャラを描いていただけたもんです。 これで、夜中にSSを書いている時の孤独感で涙を流さずに済みそうです。 ほんとうにありがとうございます。 おまけ 同日の深夜 ここは、虹浦町の隣、餡娘町の学校に校長として勤務する、倉塚邸。 「ふーむ。相当荒れとるな。」 校長宅は代々受け継がれた古風な和風邸宅だ。庭も広く、多くの木が植えられている。 暴風と豪雨にさらされる庭を眺めていた校長は、そのうち一本に視線を向ける。 「そろそろ、かな。」 塀づたいに雨風を避けつつその木までたどり着くと、 そこには一人のゆっくりが一糸まとわぬ姿で、犬用の首輪で木に固定され、立たされていた。 「・・・はぁ・・・んぅぅ・・・さむくて・・・こわいよぉ・・・」 「でも、気持ちいいんだろう?てんこ。」 「・・・だくさんぬれちゃった・・・とけちゃう・・・」 「ふむ。すこし肌が溶けてヌルヌルしとるな。」 「・・・あめさんじゃいや・・・せんせぇ・・・」 「んむ?」 「・・・せんせぇが・・・てんこをとかして・・・」 てんこは木の陰でわずかに雨にさらされながら、 その絹のように滑らかな臀部を突き上げるようにして、校長を誘う。 その肌は上気しはじめ、ぬらぬらと輝く肌とわずかに漂う白い湯気は、たとえようもなく艶めかしい。 「・・・せんせぇ・・・」 「何だ。」 「・・・てんこのこと・・・いやじゃない・・・?」 「どうして?」 「・・・えっちで・・・へんなことばかりするてんこ・・・わるいこだもん・・・」 「・・・私はそんなてんこが好きだから、妻に迎えたんだよ・・・。」 「ぁぁ・・・うれしぃ・・・」 校長とてんこはこの日、風雨の吹き荒れる中で一晩中互いを暖めあった・・・ 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 132 俺の嫁ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 148 ここはみんなのおうち宣言 ふたば系ゆっくりいじめ 157 ぱちゅりおばさんの事件簿 『町れいむ一家の四季』シリーズ(ストーリー展開順・おまけについては何とも言えないけど) 春-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 161 春の恵みさんでゆっくりするよ 春-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 154 竜巻さんでゆっくりしようね 春-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 165 お姉さんのまりさ飼育日記(おまけ) 春-2-3. ふたば系ゆっくりいじめ 178 お姉さんとまりさのはじめてのおつかい(おまけのおまけ) 春-2-4. ふたば系ゆっくりいじめ 167 ちぇんの素晴らしきゆん生(おまけ) 夏-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 137 真夏はゆっくりできるね 夏-1-2. ふたば系ゆっくりいじめ 139 ゆっくりのみるゆめ(おまけ) 夏-1-3. ふたば系ゆっくりいじめ 174 ぱちぇと学ぼう!ゆっくりライフ(おまけのおまけ) 夏-1-4. ふたば系ゆっくりいじめ 142 ゆうかりんのご奉仕授業(おまけ) 夏-2. ふたば系ゆっくりいじめ 146 雨さんはゆっくりしてるね 秋-1. 本作品 挿絵 by嘆きあき D.Oの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ↓下に追加で、だったら"ふたば系ゆっくりいじめ"なんて見るな。 -- 2016-02-16 20 36 13 ↓×5 本当に同感 ゴミ袋を破いて街の景観を汚すだけの糞袋を可哀想なんて言うな! -- 2016-02-16 20 34 01 ※3 台風よりも地震があるからな -- 2013-12-10 01 10 05 ゲスまりさザマァァァァアアアアアアアアwwwww -- 2011-12-27 03 44 05 全滅するのは困るなぁ~~俺の楽しみがなくなってしまうじゃないか -- 2011-11-17 00 57 48 しかたないよ アンチなんだから -- 2011-08-30 13 37 47 ↓×3 俺ゆっくりのことを「かわいそう」なんて思うやつの気が知れないわ。どこが「かわいそう」なんだよ。ゆっくりなんて台風で全滅してしまえばいい。 -- 2011-01-21 00 03 38 なんで校長の感想のが多いんだよw -- 2011-01-20 03 44 39 台風に耐える町ゆの話のはずが、最後に校長が全部持っていっちゃったじゃねーかw -- 2010-09-19 04 04 51 野良ゆかわいそう -- 2010-07-15 07 26 42 このサクサクっぷりは読んでいて気持ちが良かったです。 -- 2010-06-07 14 45 37 校長先生が特殊な趣味の持ち主だと言うことがよくわかりました -- 2009-10-30 01 57 43
https://w.atwiki.jp/hutaba_ranking/pages/40.html
過去作 anko1548『よわいものいじめはゆっくりできないよ!』前編 anko1744『よわいものいじめはゆっくりできないよ!』中編-1 anko1745『よわいものいじめはゆっくりできないよ!』中編-2 「よう、元気でやってるか?」 「!!!!」 お兄さんがやってきた。 引き戸を開け、家族に声をかける。家族は答える余裕もなく、ぶるぶるがたがた震え出した。 「ゆゆっ!おにーしゃん、ゆっくちちていっちぇにぇっ!!」 「おにーしゃん?ゆっくちちていっちぇにぇ!!」 飾りのない二人がクッションから飛び上がり、お兄さんの足元を目指してぴょんぴょん跳ねていく。 「おう、ゆっくりしているか?」 「ゆんっ!まりしゃ、ゆっくちちてりゅよっ!!」 「れーみゅもゆっくちちてりゅよ!!おにーしゃん、いちゅもありがちょう!!」 「よしよし、いい子だな。お飾りがなくたって本当にゆっくりしているよ、お前らは」 「ゆゆ~~んっ♪」 「それにひきかえ……」 お兄さんの視線が、じとりとこちら側に移る。 家族はいよいよがたがた震え、背面のガラス壁に体を押し付けた。 「こっちのゴミクズ共ときたら……なッ!」 ガァン!! 「ゆびいぃっ!!」 お兄さんに蹴られ、水槽が激しく揺れる。 頑丈な水槽はそうそう割れることはないが、それでも安全を保障してはくれない。 「お飾りがないだけで、口がきけないだけで、 自分の子供さえ大喜びで苛めるクソゲスなんだからなぁ………なんでおめおめ生きてられんの?」 「ごめんなさい!!ごめんなさい!!くそげすでごめんなさい!!いぎででごべんなざい!!」 「ゆーっ!!まだまだはんちぇいがたりにゃいよっ!!」 「おにーしゃん、はやきゅ!!はやきゅはじめようにぇっ!!」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!ゆぐじでぐだざい!!ゆぐじでぐだざい!!」 「おう、今日も楽しい楽しい制裁タイムの始まりだ。 たっぷりこいつらで遊んでやろうな」 「ゆゆーんっ!!」 「おでがいでず!!ぼうやべでぐだざい!がらだじゅうがいだいんでず!!ゆっぐじでぎだいんでずぅぅ!!」 「あのなあ、お前らはゴミクズなんだろ?自分で認めたんだろ? ゴミクズは玩具になるしかねえもんなあ。さ、きりきり働こうか」 「ばぢがっでばじだ!!でいぶだぢがばぢがっでばじだ!!ゆっぐじざぜでええぇぇ!!」 「ゆーっ!きょうはぷきゅーしゃんをしゅるよっ!!」 「お、いいな、それでいこう」 「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぷぐーざんはゆっぐじでぎだいいいいいぃぃ!!!」 毎日の日課、お兄さんからの制裁が今日も始まった。 子ゆっくりの注文に応える形で、ありとあらゆる責め苦が家族に課せられ、それを見て飾りのない二人は楽しむ。 今日の制裁は「ぷくーさん」だった。 口をテープで塞いだあと、透明なラップで全身を厳重にくるまれ密封される。 次にラップの隙間から、先端に風船のついたホースをあにゃるに突っ込まれ、 ポンプでホースから風船に空気を注入される。 体内の風船に押されて全身がまん丸に膨れ上がるが、ラップでくるまれているために、遮られて破裂はできない。 風船は容赦なく膨れ上がり、体内の風船と体外のラップに挟まれて体中の餡子が圧迫まれ、想像を絶する苦痛がえんえんと続く。 「ゆ゛ぶぶぶぶぶぶっぶぶぶぶぶぶっぶぶぶぶぶぶう゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!!!」 「ゆーっきゃっきゃっきゃっ!!ぷきゅーきょわ~~い☆」 「たのちい?たのちい?ねえねえぷきゅーたのちいぃ?ゆっくちゆっくちぃ~~♪」 笑い転げる二匹の前で、家族が一匹ずつぷくー責めを受ける。 十数分も続けて餡子を押しつぶされたゆっくり達は、その日一日は動くこともできない苦痛と疲労に悶えることになる。 今また、親れいむが責められていた。 全身を真っ赤にして涙を流し、膨れ上がる。 まん丸に見開かれた両目は半ば飛び出し、慈悲を求めてわが子を見つめ震えていた。 それを見て、二匹の子供はますます笑い声をあげるのだった。 地獄のような毎日。それでも、ただひとつの救いがあった。 まがりなりにも、家族が一緒にいるということだ。 ほとんど会話はなく、そのうち二匹はこのうえもない怨嗟と憎悪と侮蔑を向けてきてはいるが、 家族はたしかに揃っていた。 「ゆぅ……ぺーろ、ぺーろ……」 水槽の中で、ほとんど唯一といえる楽しみ。 家族とのすーりすーりとぺーろぺーろだけが、親まりさ達の正気を保っていると言ってよかった。 「ぺーろ、ぺー………おちび……ちゃん?」 しかし、家族は少しずつ狂いはじめていた。 ぺーろぺーろしていた子まりさが全く反応を返してこないのに疑問を感じ、その顔を覗き込む。 しかし、その子まりさは何も応えず、ただ視線を一点のみに向けていた。 壁の一点。何もない、ただの壁。しかしそれを、日がな一日、食事もとらず動きもせずに見ている。 親まりさがどれだけ呼びかけても、その子まりさが応えることはなかった。 死んでいるのかと思って焦ったが、目はたしかに開いていた。 「だずげでぐだざい!!おぢびぢゃんがゆっぐじでぎでないんでず!!」 「ん?知るかよ。自分でなんとかしろ」 「おでがいじばず!!ばりざだぢじゃだずげであげられだいんでず!!おぢびぢゃんを!!おぢびぢゃっ」 「何をいまさらわめいてんだよ。子供なんかどうでもいいんだろ?なあ、れいむ、まりさ」 「ゆーっ!!れいみゅをこんにゃにしたくちぇに、いましゃらあちゅかまちいよっ!!」 「にゃんでまりしゃはたちゅけにゃかっちゃの!?しょいつもいじみぇればいいでちょっ!!」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛ぅぅぅ………!!!」 お兄さんに助けを求めるが、すげない答えが返ってくるばかり。 それどころか子供たちにまぜっかえされ、罵倒されるばかりだった。 ぴくりとも動かなくなった子供を、家族は涙にくれながら夜通しぺーろぺーろするしかなかった。 「ゆぢっ!!ゆぢーっ!!ぎゅぐげげげげげ!!びょぢぢ!!」 次の日には、子れいむの一人がおかしくなっていた。 もみあげをひっきりなしにばたばたばたばたばたつかせ、涎と糞尿を垂れ流す。 口にする言葉はもはやほとんど意味をなさない、歯軋りのように不快な雑音に変じていた。 焦点の合わない視線をしきりに泳がせながら、狭い水槽の中で暴れ周り、家族を困らせた。 「うー☆あみゃあみゃだっどぅー!おぜうしゃまのぶりゃんちににゃるんだどぅー☆」 「ゆびっ!!いぢゃいっ!!やべでぇおにぇえじゃんん!!」 子まりさの一人が、れみりゃの声色を真似て姉妹の頬をかじり始めた。 噛む力が弱くなかなか噛み千切るまでにはいかないが、 それでも姉妹は苦痛に泣き、何よりそのゆっくりできない声が家族を苛んだ。 両親がその度にきつく叱り押さえつけることでなんとか事なきを得てはいたが、 子まりさの口調はもはや戻らず、ずっとれみりゃの声色で喋り、隙をついては家族を捕食しようとした。 「んほぉぉぉ!!んっほおおおおぉぉぉ!!!」 子れいむの一人がれいぱーになった。 涎を垂らして小さなぺにぺにを誇示するように突き出し、おぞましくも実の姉妹とすっきりに及ぼうとした。 両親がいくら叱ってもやはり治る気配はなく、、一日中半ば拘束するように押さえつけていなければならなかった。 親のもみあげに押さえつけられていてすら、壁や床にぺにぺにをこすりつけてひとりすっきりーに及ぶわが子を前に、 両親はまたも苦い涙を流した。 「じゃおーん!じゃおーん!」 あの日の苛めに対するあてつけだろうか? 子まりさの一人が、「じゃおーん」しか言わなくなった。 それしか喋れないゆっくりを見てももう苛めないと誓った手前、あまり強くは叱れなかったし、 やたらに楽しげに連呼するわが子を見ながら、両親は、 こんな生活でも楽しんでいられるなら、狂ったほうがよかったのかもしれないと後ろ向きな安堵をさえ覚えた。 「ちーんぽ!でかまら!ぺにす!!」 最後に残った子れいむが狂ったとき、両親は大声で泣き喚いた。 水槽の中に一緒に閉じ込められた愛しい子供たちはどの子も狂い、 もはや意思疎通も適わず、わけのわからないことを言いながら蠢く狂い饅頭となり果てた。 残った二匹は、水槽の外で自分たちをせせら笑っている。 それでも両親は、帽子のない二匹の子供たちにすがろうとした。 「……ゆっくり……ゆっくりしていって……ね…」 「ゆ?ゆゆーん?にゃにいきにゃりはなちかけちぇきちぇるわきぇ~?」 「れーみゅちゃちをぷーすぷーすしちゃごみくじゅがにゃにかいっちぇるよっ!!」 「ごべんね………ごべんね………ゆぐじで………おがあざんをゆぐじで……」 「ごべんにぇ~♪ゆぐじじぇ~♪うんうんぴゅりぴゅり~~♪」 「はんっちぇいっがたりにゃいよ!!ごみくじゅ!!ちにぇ!!」 こんな会話でも、唯一意思の疎通ができる子供達と、 両親はなんとか仲直りしようとわずかな望みをつないだ。 あんなにゆっくりしていた子供たちだから。 根は素直な子供たちだから、きっといつか、きっといつか。 「おちびちゃ………おちびちゃ…………」 「ちにぇ!!ごみくじゅ!!くそげしゅ!!」 「いっしょに………いっしょに、ゆっくり……おがあざん、ど……… ながよぐ、じで…………おでがい…………おでがいだがら……がぞぐ、みんなで……」 「ゆっはああああぁぁぁああああぁぁ!!?にゃにいっちぇるにょおおおおぉぉぉ!!!? しょのかぞきゅをぷーしゅぷーしゅしちゃのはどこのだりぇなんぢゃあああぁぁぁ!!!」 「何やってんだよ、お前ら」 「ゆひぃぃ!!」 お兄さんが、その様子を見咎めてきた。 「ゆーっ!!おにーしゃん!!きょのごみくじゅどみょが、にゃかにゃおりしちゃいっちぇ~~♪」 「ああ?そんな事言ったのか? お前らをこんな目に遭わせといて、どの面下げてそんな事言えるんだか」 「ゆ゛ぐぅぅぅ………」 「可愛い子供たちなら、そこに一杯いるじゃねえか。 そこで一家団欒してりゃいいだろ?え?」 「………みんな、みんな………ゆっくりしてないよ……… ゆっくりできなくなっちゃったよ…………」 「はあ?」 全く動かない妹の頬をかじっている子まりさ。 自分のもみあげの下で暴れているれいぱーの子れいむ。 小さなもみあげをふりみだして何やらわからない言葉を連呼している子れいむ。 「じゃおーん」を連呼する子まりさ、「ちーんぽ」を連呼する子れいむ。 誰一人としてゆっくりしていなかった。 もはやこの水槽は、壊れたゆっくりを収容する精神病院と化していた。 両親でさえ、明日にも発狂寸前の状態だ。 「ふーん?で、そいつらは壊れちゃったから捨てちゃおうと。 最後に残った二匹の子供といちゃいちゃしたいと」 「ゆぷぷ!あちゅかまちーにぇ!!」 「「…………………………」」 「じゃあ、ひとつだけ質問しようか。 その答えによっては、お前らにチャンスをやらんでもない」 「ゆ゛ぅっ!?」 この期に及んで、まだ希望が見えてきたというのか。 両親はお兄さんを食い入るように見つめた。 「子供を作れない子まりさ、目の見えない子れいむ、ともにお飾りのないこの二匹。 一方、お飾りはあるけど壊れちゃったそこの六匹。 さーて、ゆっくりできるのはどっちかな~~?」 「……おかざりのないおちびちゃんのほうがゆっくりしてるよぉっ……!!」 両親の答えに迷いはなかった。 「バーカ」 「ゆ゛っ!?」 お兄さんは、六匹の子供たちを水槽から取り出して床に並べ、 その頭から次々とお飾りを取り上げた。 「「ゆっ??」」 飾りがなくなったとたんに、個体識別の術がなくなり、 六匹はどこの誰とも知れず得体の知れないゆっくりと化す。 それでも、その動きや喋りを見ていると、ようやく確信が持てた。 こいつらは絶対にまりさたちのおちびちゃんじゃない。 深くため息をつき、お兄さんが解説してきた。 「こいつはただの饅頭に目鼻をマジックで書き込んだだけ。 こいつは野良ゆっくりに捨てられてた未熟児。 こいつらはそれぞれれみりゃ、レイパーありす、めーりん、みょんの子供。 毎日一匹ずつ、お前らが寝てる隙にすり替えさせてもらった」 「…………………!!」 「おい、入っていいぞ」 「「「「「「ゆっくちりきゃいしちゃよっ!!」」」」」」 引き戸の向こうから、六人の子ゆっくりがぴょんぴょん跳ねてきていた。 「ゆーっ!!おきゃーしゃん、まだゆっくちできにゃいの?」 「まりちゃたちはゆっくちちてりゅよっ!!」 「みゃいにちあみゃあみゃをむーちゃむーちゃできりゅんだよ!!ゆっくち!ゆっくち!!」 「おにぇーちゃんたちもゆるちてくれちゃよっ!!」 「ゆあ…………あ……………おちび、ちゃん……?」 傷だらけで、お飾りのない子供たち。 しかし、その表情はこのうえもなくゆっくりできるものだった。 本来、飾りのないゆっくりは大きな不快感を伴って目に映り、他のゆっくりに強い嫌悪感を抱かせる。 だがこの数日で、家族の価値観には大きな変化が起こっていた。 飾りがないのに、むしろ飾りがないからという理由でちやほやされていた二人の子供。 飾りがあっても、ついには精神に異常をきたした子供たち。 それらを目に写しているうちに、家族たちの精神にはある種の刷り込みが行われていた。 「これで三回目。 僕の言いたいことがわかるか?」 「……………………」 「お前らは、飾りしか見ていない。 あれだけ可愛がっていた子供でも、飾りがなければ赤の他人に見え、 全く見ず知らずの、しかも捕食種の子供が、飾りさえ乗っていれば可愛い子供に見える。違うか?」 「…………ちがい、ばぜん………」 「その程度なんだ。 お前らは家族思いのつもりでいるかもしれないが、結局、外見も性格も見ちゃいない。 ひたすらお飾りしか見ていない。子供の頭の上にのっかってるお飾りだけを可愛がっていたんだ。 どうだ、認めるか?」 「………………みどべばず……」 お兄さんは屈み込み、両親の前で指を振って言った。 「いいか。お前達に最後のチャンスをやろう」 「ゆ゛っ!?」 「帽子だけの絆でいいのか? 互いの本質なんて見ずに、お飾りだけを愛でる、そんないびつな家族でいいのか?」 「…………っ!!いや、でずっ………!」 「なあ、やり直さないか。 本当にお互いのことを見て、そのいいところ、悪いところを隅々まで知りあって、 互いのゆん格を認め合ったうえで思いやれる、そんなゆっくりできる家族を目指さないか」 「おにっ、いざん…………」 「ゆっぐじ、じだい…でず……… ……ゆっぐじ、でぎる、がぞぐざんに………なりだい、でずぅぅ……!!」 「いいだろう」 そう言うと、お兄さんは夫婦を水槽から取り上げて床に置いた。 「……おにいさん……?」 「一からやり直しだ。これはもういらない」 まりさとれいむ夫婦のお飾りが取り上げられる。 「ゆぅっ…………!!!」 「こんなものがあるからお互いが見えなくなるんだ。 これは預かっておく。飾りなんかに惑わされずに、本当の意味でお互いを見るんだ。できるな?」 「ゆぐっ…………やり、ばず…………!!」 「よし。さあ、家族同士で改めて挨拶しようか」 お兄さんの手で、総勢十匹の家族が円陣を組んで並べられた。 全員が飾りを失い、互いにほとんど見分けがつかない。 その中心に、れいむとまりさ夫婦、そして最初に虐められた子まりさと子れいむが向かい合っている。 おずおずと、夫婦が口を開いた。 「………おち、びちゃ……………」 子まりさと子れいむは互いに頷き合い、二人で両親に向かって叫んだ。 「「ゆっくちしちぇいっちぇね!!!」」 それは、今までで一番の、 二人がこの世に生まれ落ちたときの初めての挨拶よりも、もっともっとゆっくりできる挨拶だった。 やり直そう。 みんなで、また一から始めよう。 おちびちゃんたちも、おとうさんもおかあさんも、今日この時、再び生まれ落ちたのだ。 涙でびしょびしょに濡れた頬を子供に押しつけながら、 まりさとれいむ夫婦はゆっくりしていってねと何度も何度も叫び続けた。 ――――――― 二週間が経ち、我が家のベランダはすっかり賑やかになっていた。 「ゆっ!ゆっ!おちびちゃん、ゆっくりおかあさんのべろさんにのってね!」 「ゆーっ!おしょらをとんでりゅみちゃ~~い!!」 「れいみゅおねーしゃんじゅるい!まりちゃも~~!!」 「ゆふふ、ゆっくりじゅんばんだよ!ゆっくりしていってね!!」 「れいみゅ、こっちぢゃよっ!ゆっくちついてきちぇにぇ!!」 「ゆっくちおにぇーしゃんについていきゅよっ!!ゆっくち、ゆっくち……ゆゆっ?こりぇ、にゃあに?」 「ゆふふ、あててみちぇね!あてられちゃら、れいみゅのもにょだよ!!」 「ゆっ!ぺーりょぺーりょしゅるよ!!………ちあわちぇ~~~!!ゆゆっ、ちょこれーちょしゃんだよっ!!」 「よきゅわきゃっちゃね!!ゆっくちたべちぇいっちぇね!!」 「おにぇーしゃん、ありがちょ~~!!ぺーりょ、ぺーりょ………あみゃあみゃちあわちぇ~~~!! ゆっ、おにぇーしゃん、いっちょにぺーりょぺーりょちようにぇっ♪」 「ゆゆっ!?ありがちょうにぇ!!いっちょにぺーりょぺーりょたいみゅ、はじまりゅよっ☆」 「「「「ゆっくりしていってね~~♪」」」」 例の家族は、飾りがないまま、しかし仲むつまじく団欒していた。 初めのころは飾りがないことでお互いに認識できなかったが、 必死に相手の表情や声、外見を注視することで、少しずつ少しずつ個体識別ができるようになっていった。 今では、十匹の家族はお互い完璧に識別できている。 当たり前だ、識別できないほうがおかしい。 「見分けがつかない」という思い込みを「見分けがつく」という思い込みにすり替えればいいだけの話だ。 見分けがつくと思えば、見分けはつくに決まっている。識別しようという意思、努力が致命的に欠けていたということか。 「ゆーっ、れいむのびせいによいしれていってね!!ゆ~ゆ~♪」 「れいみゅおばしゃんのおうちゃはゆっくちしちぇるにぇ!!」 「ゆっ!ゆっ!まりしゃのだんしゅをみちぇいっちぇにぇ~~」 「おばしゃんもまりしゃもゆっくちしちぇりゅねっ!!」 「じゃおーん!」 「まりしゃとおいきゃけっきょちようにぇっ!!ゆっくち!ゆっくち!」 「じゃおーん!!じゃおーん!!」 「みぇーりんははやしゅぎるよぉ!!でみょ、きょうこちょはまけにゃいよっ!!ゆっくち!!ゆっくちぃぃ!!」 ベランダでゆっくりしているのは家族だけではない。 世話係のさくやの他、帽子すり替え実験のために買ってきたもろもろのゆっくりも仲間に入っている。 野良だったのを拾ってきた飾りのないれいむ、ペットショップで買ってきた子めーりんはすっかり家族と打ち解けていた。 同じくすり替えるために集めてきた当て馬達も、厄介者ではありながら夫婦たちの手で分け隔てなく世話を受けている。 みょん種の赤ゆっくりは子めーりんと同じく一家の団欒に参加できているが、 そもそも捕食種である赤れみりゃや知能に欠陥がある未熟児とレイパーはなかなか難しいようだ。 それでも文句ひとつ言わず、家族たちはかいがいしく世話をしていた。 赤れみりゃなどは、このごろではたどたどしくも家族の輪に入っていきたそうな表情さえ見せている。 初めは家族だけで暮らさせ、互いの識別ができるようになってから、 ゆっくりの数を増やして難度を上げようという意図で余所者のゆっくりを参加させたのだが、 一旦飾りなしの識別ができるようになればあとは早かった。 余所者を虐めたり見下すようなこともまったくない。 自分たちが飾りを失って底辺の存在に堕ちたこと、 そもそも余所者を虐めたばかりにこんなことになってしまったこと、 個体識別のために相手の性格をよく吟味するようになった結果、根拠なく見下すことがなくなったこと。 要因はいろいろ思いつくが、他種への差別心は、少なくとも表に出さなくなったようだ。 ゆっくりがあれだけ執着する頭の飾りだが、こうなってみればないほうがずっといいんじゃないか。 今、僕の目の前では、ゆっくりたちがこのうえもなくゆっくりした笑顔で笑いさざめいている。 飾りを失い、傷だらけの家族たち。 希少種、捕食種、通常の言葉を喋れないめーりんやみょん。 どれも通常の群れにいれば真っ先に差別、虐めの対象にされるはみ出し者だが、 ここではなんの差別もなく、互いに認め合い、慈しみあっている。 ちょっとしたユートピアだ。 下拵えには時間をかけた。 初めに家族に苛められた子まりさと子れいむには、 さんざんに家族を見下し、貶めてやるようにそそのかした。 本人たちも充分に家族を恨んでいたので喜んでやってくれたが、 毎日寝る前には二匹を家に引き入れ、釘を刺した。 「お前達だって前はそうだった、飾りのないゆっくりを虐めていたはずだ」 「お母さんたちも反省すればお前達と同じようにゆっくりできる」と、毎日繰り返し念を押した。 ゆっくりとしては善良な個体であるはずという僕の試算は当たり、 飾りを捨てた家族を、二匹は温かく迎え入れた。 一日ごとに子ゆっくりたちの帽子を奪い、家に招き入れてあまあまを振る舞い、 初めに虐待された二匹からはうってかわった歓迎をもって当たらせ、 飾りがないとゆっくりしている、飾りがないからゆっくりできると教え込んだ。 最後に両親に種明かしをし、家族全員から飾りを取り上げたとき、 すでに飾りに頼らない価値観の下地はできていた。 今、家族に差別心はなく、飾りのないゆっくりこそゆっくりできると信じ込んでいる。 屈託のない団欒を楽しむ家族を眺め、僕は確信した。 頃合いだ。 「ゆっ!おにいさん、ゆっくりしていってね!!」 「「「ゆっくちしちぇいっちぇね!!ゆっくち!!ゆっくち!!」」」 ベランダに出ると、家族たちが僕に笑顔と挨拶を向けてくる。 どの顔も非常にゆっくりした幸福感に満ち溢れていた。 「やあ、みんなゆっくりしているな」 「ゆーんっ!!おにいさんのおかげだよ!!」 「おかざりさんがないとゆっくりできるよっ!!ゆっくり!!ゆっくり!!」 「おにいちゃんありがちょー!!」 「そうなのかい?」 「ゆんっ!まりさ、いままではおかざりさんしかみてなかったよ。 でも、おかざりがないと、おちびちゃんやれいむのことをよくみるようになったよ。 みればみるほど、みんなちがうんだよ!おかおも、おこえも、うごきかただって、みんなちがうし、 ちがうけど、みんなみんなかわいいんだよ!!いままできづかなかった、いろんなかわいいところがあったよっ!! きずだらけだけど、まりさのかぞくさんはいままでよりずっとずっとかわいいんだよぉ!!」 「ゆゆぅ~~ん、まりさぁぁ~~♪れいむ、てれちゃうよっ///」 「「「おちょーしゃんゆっくち!ゆっくちぃ!!」」」 「そうか。うん、素晴らしい。みんな本当にゆっくりしているな」 「ゆふ~ん♪」 僕は頷き、ベランダのゆっくり達に声をかけた。 「みんな、今日はまりさたちの家族だけに大事な話があるんだ。 悪いけど、まりさたちだけこっちに来てくれ」 「ゆんっ?ゆっくりりかいしたよ!!」 十匹のまりさ、れいむ家族を、ガラス戸を開けて屋内に迎え入れる。 「ゆっくり!ゆっくり!」「ゆっくち!ゆっくち!」 楽しげに跳ねる家族たちを、僕は奥まった和室に案内した。 和室は僕の寝室であり、隅にたたまれた布団とテレビの他は殺風景なものだ。 家族を並ばせると、僕は家族たちに話しはじめた。 「改めて、みんな。本当にゆっくりしているね」 「ゆふんっ☆てれちゃうよ!」 「お飾りなんかなくても、ちゃんとお互いがわかる。お互いのことをよく見てる。 弱い者苛めなんかするゲスはここには一人もいない。 今度こそ僕は確信して言おう、みんな、本当にゆっくりしたゆっくりだ!」 「ゆゆぅぅぅ~~~~んっ!!まりさ、かんむりょうっ!!だよぉぉ~~~!!」 「おにいさんのおかげだよぉぉ!!ありがとう、おにいさんっ!! おちびちゃんたち、みんなでゆっくりおにいさんにおれいをいおうね!!」 「「「「おにいしゃん、ゆっくちありがちょ~~~~!!」」」」 「うん、うん。僕も本当にうれしいよ。だから…………」 間を置き、笑顔で家族たちを見渡してから僕は言い渡した。 「今度こそ約束を果たしたいと思う。君たちを、森に帰してあげよう!!」 「「「「「「「「「「ゆっ?」」」」」」」」」」 家族の笑顔が止まった。 一瞬の静寂の後、家族の表情はみるみるうちに青ざめていった。 ――――――― 「おでがいじばず!!おにいざん!!ごごにおいでぐだざい!!おいださないでぐだざいいぃ!!」 「もりにがえりだぐだいぃぃ!!ごごがいいよぉ!!ごごじゃないどゆっぐじでぎだいよおおぉぉ!!」 「やぢゃ!!やぢゃ!!いじべられるのやぢゃあああぁぁ!!ゆっぐじじだいいいぃ!!!」 「ぎょわいぎょわいぎょわいいぃぃ!!ゆっぐじ!!ゆっぐじざぜでええぇぇ!!!」 全身から恐怖の汗をしたたらせ、家族一同はお兄さんに懇願していた。 ここに住まわせて、森に帰さないで。 しかし、お兄さんは不思議そうに首をかしげて言った。 「あっれぇ~~~?どうしたんだい、みんな?ようやく元の家に帰れるんじゃないか。もっと喜んでいいんだぞ!」 「やだ!!やだああぁぁ!!もりにがえりだぐない!!ゆっぐじでぎない!!ごごにおいでええぇ!!!」 「おいおい、何を言ってるんだ。もともとあそこでゆっくりしてたんだろ?遠慮しなくていいんだぞ、さあ出発だ!」 「やぢゃやぢゃやぢゃやぢゃやぢゃあああああぁぁ!!!ごご!!ごごぎゃいい!!ごごでゆっぐぢずりゅううぅぅぅ!!!」 飾りを失い、全身を傷だらけにし、おめめやまむまむを失った子まで混じっているこの一家が、 今森に帰されればどうなるかは火を見るより明らかだった。 すぐに他のゆっくりに見咎められ、たちまちのうちにいじめ殺されてしまうだろう。 この家を一歩でも出ることは、自分たちにとって即、死を意味していた。 それがわかっていた一家は、ここを先途とお兄さんにすがりついた。 「ごごでゆっぐりじだいでず!!もりにがえるど、ぼがのゆっぐじにいじべらればず!! ばりざだぢはごごじゃだいどゆっぐじでぎばぜん!!おにいざん!!おにいざああああんおでがいじばずうううう!!!」 「あ、そうなのか。しまった、そうだよな、虐められちゃうよな。それじゃゆっくりできないなあ」 「ゆっ!!そうだよっ!!だからここでゆっくりさせてねっ!!」 「いや、約束だから。約束は守らなきゃいけないもんな、森に帰すよ。しょうがないよね!」 「いいよおおぉぉぉ!!ばぼらだぐでいいいいぃぃぃ!!!ごごにおいでえええぇぇ!!!」 「やだよ、だってここ、僕の家だもん。 お前らがいるから、僕ベランダ使えないんだよね。洗濯物とか干したいし」 「ゆ゛っ!!じゃあぼがのおべやざんでいいでず!!ごのおうぢざんならどごでぼいいでず!!ぼんぐいいばぜええん!!!」 「あのね、僕が文句言ってるの。この家、狭いの。お前らに居座られてると迷惑なの。出てってくれない?」 「ごごがらおいだざれだらばりざだぢじんじゃうよおおおおぉぉぉ!!!」 「だから?知らないよ、そんなこと。自分でなんとかしてね!」 必死にお兄さんの足にすがりつき、涙と涎を撒き散らして懇願するまりさ。 しかしお兄さんは一向に首を縦に振ろうとはせず、それどころか楽しんでさえいるようだった。 夫の無様な姿を見ながら、それまでお兄さんに抱いていた感情が急転していくのをれいむは感じていた。 「………おにい、ざんが……………」 「ん?」 「おにいざんがでいぶだぢをごごにづれでぎだんでじょおおおおおお!!?」 れいむは叫んでいた。 全身をぶるぶる震わせ、怒りをあらわに声をはりあげる。 「おにいざんがっ!!でいぶだぢをもりがらざらっでぎでっ!! おぢびぢゃんだぢをいじべでっ!!ごんながらだにじだんでじょおおおおぉぉ!!?」 「いやまあ、いろいろ制裁したけど。生活に支障が出るほどの傷は負わせてないよ。 この子まりさのまむまむと子れいむのおめめは別だけど、これやったのはき・み・た・ち☆」 「ゆ゛ぐぅっ…………!!」 「おぼうちっ!!おぼうちしゃんがえじぢぇえええ!!」 「ゆっ!!れいみゅもっ!!れいみゅのおりぼんしゃんがえじでにぇ!!」 「ゆゆっ!!そうだよっ!!おかざりさんがあればあんっしんっ!だよっ!!!」 子供たちの声に笑みを取り戻し、まりさはお兄さんに向きなおって言った。 「ゆっ!!まりさたち、もりにかえってもいいよっ!! でもおかざりさんかえしてねっ!!あまあまもいらないよ!!おかざりさんがあればすぐにでていくよっ!!」 「あー、お飾りかあ………ちょっと待ってね。押し入れにしまってあるから」 お兄さんが部屋の壁をずらすと、中に小さなお部屋があり、 その中に、前にみんなで入っていた透明な箱が置いてあった。 お兄さんがそれを取り出して家族たちの前に置く。 見ると、箱の中にみんなのお飾りが山になって入っていた。 家族が狂喜乱舞する。 「ゆぅぅぅ!!あったよ!!まりさのおぼうしあったよおおぉぉ!!」 「よかったぁ!!よかったよおおぉぉ!!れいむのおりぼんさんよかったああぁあ!!」 「まりちゃのおぼうちっ!!おぼうちぃ!!」 「ゆーっ!!ゆっくち!!おりぼんしゃんゆっくちちていってにぇ!!ゆっくちいぃぃ!!」 飛び跳ねながら喜び合っているうちに、光がお飾りの山の上に落ちた。 「ゆゆっ?」 「…………どぼじでおりぼんざんぼえでるのおおおぉぉぉっ!!!?」 お兄さんが落としたものは火だった。 小さな棒の先についていた火は、たちまちのうちにお飾りの山に燃え移り、赤い炎をめらめらと躍らせている。 まりさたちは恐慌をきたして叫び狂った。 「ゆあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛だべええだべえええええぼえぢゃうおぼうじじゃんぼえぢゃああああ!!!」 「だんでええええ!!?だんでごんだごどずるのおおおおおおおおおあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「ゆんやあああああーーーーーーっ!!!ゆびゃああああああーーーーーーーっ!!!」 「だじゅげぢぇ!!だじゅげぢぇ!!おぼうじじゃんだじゅげぢぇええええええっ!!!」 「おにいじゃーーーーーっ!!おにいじゃああああーーーーーーーーっおにいいいいいい」 いくら体当たりしても箱はびくともせず、お兄さんに体当たりしても同じくびくともせずににやにや笑っているばかりである。 ひとときの狂乱を経て、ついにすべてのお飾りは黒い消し炭と化した。 「ゆ゛あ゛……あ゛……あ゛あ゛あ゛…………おぼうぢ………ばりじゃ、の……」 「どぼじで…………どぼじで………どぼぢで…………どぼじ……で」 水槽の壁を力なくぺーろぺーろしながら涙に暮れる家族たち。 その背中に、お兄さんが明るい声をかけた。 「いやー、お飾り燃えちゃったね。でもいいよなっ、お前達はもうお飾りなくてもわかるもんな!」 「おがざりざんがだいどいじべられるでじょおおおおおおおお!!!!?」 「でいぶだぢじんじゃうんだよおおおおぉぉぉぉ!!ごろざれぢゃうんだよおおおおおお!!?」 「うん、そうだね。だから?」 「………っぐ…………ゆっぐじでぎだいおにいざんはゆっぐじじねええええええ!!!」 涙を振り絞り、れいむがお兄さんの足をめがけて突進した。 渾身の突進を受けてもお兄さんは動じず、冷やかにれいむを見下ろしているだけだ。 ぎりぎりと歯軋りし、れいむは慟哭しながら体当たりを繰り返した。 まりさはただただ泣きじゃくりながらその光景を見つめ、子供たちはひたすら燃えカスを囲んで泣き喚いていた。 その時、お兄さんが何かを床に落とした。 「ゆっ?」 涙に濡れた目で、まりさがそれを視界に捉える。 それは、赤いカチューシャだった。 「いじめ殺されるだって?」 足元にまとわりつくれいむを、足でごろんとカチューシャの方に転がしながらお兄さんは言った。 「ちょっと、一緒に面白いビデオを見ないか」 『きょーろきょーろしゅるわっ!きょーろ、きょーろ!』 『はは、落ちないように気をつけろよ』 『おにーしゃんのおちぇちぇはとっちぇもときゃいはにぇ!』 『ふーかふーか!ふーかふーか! このべっどさんとってもとかいはよ!おにいさん、ありがとう!』 『どういたしまして。銀バッジを取ったごほうびだよ』 『ゆんっ!おにいさんのしどうのおかげよっ! これからはもっともっとおにいさんをとかいはにゆっくりさせるわっ!!』 『いちにっ!いちにっ!』 『何してるんだ、ありす』 『ゆっ!だいえっとさんよ!このごろたいじゅうがゆっくりしすぎてるから……』 『ははは、そんなこと気にしてるのか。可愛いやつだな』 『ゆっ、もう!しらないっ!!』 『ゆわあああぁぁ!!とかいは!!とかいはだわあぁ!!』 『そんなにはしゃぐなよ。迷子にならないようにな』 『ゆーんっ!こんなゆっくりできるとかいはなばかんすさんにつれてきてくれてありがとう、おにいさんっ!!』 『ついに金バッジを取れたからな。これからはどんどんいろんなところに遊びに行こうな。 そうだ、約束だったな、今度お婿さんを連れてくるよ。おちびちゃんも作ったらいい』 『とかいは!!とかいはだわぁぁぁ!!おにいさんのかいゆっくりで、ありす、しあわせよおおぉぉ!!』 お兄さんが何やら細工すると、部屋の隅にあった黒い箱の中に映像が流れ始めた。 この家で過ごしているうちに知った、あれはテレビさんというものだ。 そこに流れているのは、一人のゆっくりありすの姿だった。 ビデオの中に姿は映っていないが、 個体の特徴に鋭敏になった今の家族には、ありすに話しかける声がお兄さんのものであることはすぐにわかった。 お兄さんとありすの、幸福そうな生活がながながと流された。 そのありすは気立てがよく、身だしなみも整い、どこから見てもゆっくりできる美ゆっくりだった。 思わず自分の妻と比べそうになり、まりさはつい頭を振った。 「この子は僕の飼いゆっくりだった。とても可愛い、聞き分けのいい子だった」 お兄さんが説明を加えた。 「赤ゆっくりの頃に、捨てられて死にかけていたのを気まぐれで拾ってきたんだ。 ゆっくり飼いの勝手がわからない僕を、むしろありすの方がサポートしてくれた。 至らないところの多い僕に文句を言わず、 助けてもらった感謝を繰り返し、僕をゆっくりさせるために尽くしてくれた。 ついには金バッジまで取得するほど優秀な個体だった。宝クジに当たるくらいの拾い物だったんだ。 赤ゆっくりの頃に捨てられた経験が、いい方向に作用したのかもしれない」 「ゆうぅぅ……………」 流れる映像を見ても、「ゆっくりしてるね!」などとは漏らせなかった。 ありすがすでに鬼籍に入っていることは、すぐそこに転がっているカチューシャを見れば想像できた。 最初から悲劇として語られているこのエピソードがどこに行くのか、にわかには読めなかった。 「ありすの愛情に僕も報いたかった。 ありす自身の安全を考えてバッジ試験も受けさせた。辛い勉強も不満を言わずにやってくれたよ。 ただひとつ、ありすが一度だけ漏らしたわがままは、子供が欲しいということだった。 子供を作ったゆっくりはリスクを抱えている。ゆっくりの生態を調べるうちにそれを知った僕は、 金バッジを取るまでおあずけだと言った」 「ゆぅ………おちびちゃんはゆっくりできるのに……」 まりさが思わず口をはさんだが、お兄さんは全く無視して先を続けた。 家族に話しているというより、ただ独白しているようだった。 「いまでは後悔してる。すごく後悔している。 ありすの望みをすぐに叶えてやらなかったことを。 僕に言われたありすは、それまでの何倍も勉強に身を入れ、とうとう金バッジを取った。 僕は約束通り、つがいを与えて子供を作らせてあげるつもりだったが、 赤ゆっくりができればそうそう外出もできなくなる。 その前に、ご褒美でキャンプに連れていってあげることにしたんだ。 そこで、ありすはゆっくりに殺された」 「ゆううぅ!?ゆっくりごろしはゆっくりできないよ!!」 思わず叫んだれいむに、お兄さんはすぐに屈みこんで答えた。 「そうだよな。ゆっくりできないよな! こんなゆっくりできるありすを殺すなんてひどいことだよな」 「ゆーっ!ゆっくりしてないよ!ありすがかわいそうだよ!!」 「もうすぐおちびちゃんがつくれたのにぃぃ!!」 「ありちゅおにぇーしゃん、きょろしゃにゃいでええぇ!!」 「ありすはひどい殺され方だった。 全身を枝でぷーすぷーすされて、目を潰されて髪もむしられて、最後には生きたまま食われて死んだんだ」 「ゆううぅぅぅ!!きょわいよおおぉぉ!!」 「ひどいよおおぉぉ!!ゆっくりできないよおおぉぉ!!」 「こんなにゆっくりしたありすなのにいぃぃ!!」 現在の状況も忘れて、つい感情にかられて叫ぶ家族たち。 お兄さんは何度も頷いて続けた。 「そんなひどいことをするゆっくりはゆっくりできないよな!」 「ゆっくりできないよ!!」 「ありすが死んだのに、そいつらは今ものんびりゆっくりしてるんだ。許せないよな!」 「ゆるせないよっ!!ゆっくりごろしはせいっさいっしなきゃいけないよ!!」 「苦しんだありすのためにも、たっぷり苦しめて、ゆっくりできない目に遭わせなきゃ割に合わないよなあ!」 「ゆーっ!!かたきうちだよおおぉ!!そんなひどいゆっくりはゆっくりしちゃいけないんだよぉ!!」 「そうか、そうだよな!そう言ってくれるか!!お兄さんは嬉しいよ、みんな!」 「「「「ゆーっ!!」」」」 「まさか、まさか……ありすを殺したやつらが、自分から喜んで罰を受けてくれるなんて!」 「ゆぇっ?」 足元のカチューシャを拾い上げて見つめながら、お兄さんは淡々とした口調に戻って続けた。 「森のそばの川でキャンプをしたとき、ありすは迷子になった。 その時に、カチューシャを落としてしまったんだ。 飾りをなくしてしまったありすを、そこに住んでいたゆっくりの一家が見つけて、 「ゆっくりできないゆっくり」呼ばわりして、なぶり殺しにした」 そこまで言って言葉を切り、お兄さんは笑顔を浮かべて家族をゆっくりと見渡した。 家族は、小刻みに震えはじめた。 「僕がどうして、お前たちを家に連れてきたんだと思う? 野良ゆっくりの家族なんかわざわざ攫ってきたってなんの得にもならない。 見ず知らずのゆっくりを、飾りがなくてもお互いを識別できる、ゆっくりした家族にする。 そんな七面倒臭いことを、純粋な善意でやると思うか? お前らみたいな薄汚いゴミクズを、なんで僕がわざわざゆっくりさせてやらなきゃならないんだ?」 「………………おに、い、さ………ん……」 「お前たちには知ってもらわなければならなかった。 お飾りがなくても、お前らが殺したありすは素晴らしいゆっくりだったということを。 お前らは、罪のない、思いやりの深いゆっくりできるゆっくりを、 ただお飾りがないという、くだらない些細な理由で虐めた。 ゆっくりに満ちた未来が待ち受けていたゆっくりを、喜色満面でなぶり殺しにした。 『せいっさいっ』なんかじゃない、同族殺しのリンチ、暴力だった。 お前らが恃みとする正当性、「お飾りがなかった」という理由は、なんの意味ももたないこじつけだ。 それをお前たちには知ってもらわなければならなかった」 「ゆ゛………ゆ゛………ゆる……ゆるじ………」 「そうでなければ、僕が何をしても、「まりさたちなんにもわるいことしてないのにいいぃ!!」とお前たちは叫ぶだろう。 僕は、ゆっくりできる善良なお前たちにいわれのない暴力を加える悪漢ということになり、 お前たちは誇りと家族愛で自分たちを慰めながら死んでいくだろう。 そんなことは許さない。絶対に許さない。 お前たちが僕の愛する家族にしたことを、僕はお前たちにやり返してやるんだ。 お前達が叫ぶのは毅然たる抗議でも非難でもなく、みじめったらしい謝罪と懇願、命乞いでなければならない」 「あ゛……あ゛……あ゛あ゛あ゛あ゛………………!」 「いやあ、でもよかった!自分から罰を受けてくれるなんて! ありすをなぶり殺しにするような奴はゆっくりしちゃいけない、苦しめなければいけない。 お前達自身の口からそう言ってもらえてよかったよ! もし抵抗されたら面倒だと思っていたんだ。いや、スムーズに進んでよかったよかった」 「ゆ゛るじでぐだざいいいいぃぃぃ!!!」 まりさは床に頭を打ちつけて叫んでいた。 何度も何度も頭を打ち、喉を震わせて叫ぶ。 「ごべんだざい!!ごべんだざい!!おにいざんのありずをいじべでごべんだざい!! おがざりがだいだげでいじべで、ごろじでごべんだざい!! ぼんどうにぼうじわげありばぜんでじだ!!ばりざだぢがっ、ゆっぐりじでばぜんでじだ!!」 「ああ、そうだね」 れいむもまりさに続いて頭を下げた。 「じらだがっだんでず!!ありずが、あんだにゆっぐじじでだだんで!!あんだにやざじいびゆっぐじだっだだんで!! おがざりがだいがら、わがらだがっだんでずううぅ!! ごべんだざい!!ごべんだざい!!ゆっぐじじでだいでいぶでごべんだざい!!」 「本当だねえ」 親に倣い、子供たちも詫びはじめた。 「ゆびぇええええん!!ぎょべんなぢゃいっ!!ぎょべんなぢゃいいい!!」 「ばりじゃがわりゅがっだでじゅうぅぅ!!ゆるじぢぇえええ!!」 「ぼうじばじぇん!!ぼうわりゅいごどじばじぇえん!!ゆっぐぢぃぃぃ!!」 「うんうん、もう二度とやっちゃだめだぞ」 お兄さんは腕を組んで笑っていた。 まりさは顔を上げ、おずおずと頼んだ。 「お、おに、いざん……ゆぐじで、ぐだざい…………?」 「え、駄目だよ。絶対に許さないよ。何言ってるのかな?」 「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ごべんだざあああいいいいい!!!」 「うんうん、さあ、罰を受けようね! みんなで森に行って、森のゆっくりたちに虐めてもらおうな!それが罰だよ、ゆっくり理解してね!!」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛やべで!!おでがい!!でいぶだぢはどうなっでぼっ!! おぢびぢゃ!!おぢびぢゃんだげはあぁぁ!!」 「またそれかい?おちびちゃんだけは、か」 「ばいっ!!ばりざどでいぶがいじべらればず!!ごろざればずうぅ!! おぢびぢゃ、だげはっ!!おでがっ!!ごごでぐらざぜでぐだざいいいいぃぃ!!」 「ふざけんなよ、コラ」 低い声で返答し、お兄さんはまりさの頬を蹴り抜いた。 「あぶぎゅうっ!!?」 「ば!!ばりざああぁあ!?」 「ん、なに注文しちゃってんの?罰を受ける立場なんだろ? 一番大事なものだけは見逃してくださいって、なにそれ?お前たちはありすの何を見逃したの?ねえ?」 「ごべんだざい!!ごべんだざい!!ゆぐじでぐだざいいい!!」 「お前たちがありすを許していれば、僕も考えたんだけどねえ」 「ばんぜいじばじだっ!!でいぶだぢはげずでじだっ!!ぼうにどどじばぜん!! ごごろを、ごごろをいれがえっ!!おぢびぢゃんだぢはっ!!」 「うんうん、本当に悪いことをしちゃったねえ。だから罰を受けようね!」 「おぢびぢゃだげはっ!!おぢびぢゃっ!!」 「しつこいんだよ!」 「ゆぎげべぇ!?」 れいむの頭が勢いよく踏みつけられる。 衝撃でうんうんが漏れてしまうが、意に介する余裕はなかった。 「反省しましたとか、心を入れ替えるとかさ、だからなんなの? 本当に、ほんっと~~~~に悪いことをしたと思って反省してるんならさ、 どんな罰を与えられても喜んで受けるのが筋だろ?やったことの責任をとろう、ってまず考えるのが本当だろ? それが何?反省したから罰は勘弁してくれって?責任をとるのは嫌ですって? それって反省したって言うの?ねえ?ねえねえねえねえ」 「あぎっ!!いびぎぃ!!ゆぎひいいいぃいいびいいいい!!」 「ごべんだざいっ!!わるがっだでずっ!!びどいごどいっでるのはわがっでばずっ!! でぼ、でぼ、ばりざの、おぢびぢゃんは、どっでぼ……ゆっぐじじででっ!!」 「僕のありすもとってもゆっくりしていたよ。 そうかなるほど、ちょうどいいや、とってもゆっくりしているおちびちゃんたちなら僕のありすと見合うね!」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛やべでえええええぇぇ!!!」 「え、本気で言ってんの? 僕の一番大事なものを壊しといて、お前たちの一番大事なものは見逃してって頼んでるのお前ら? そんなことして僕になんか見返りあんの?」 「ごべんだざい!!ごべんだざい!!ゆぐじでぐだざい!!ゆぐじでぐだざい!!」 お兄さんの言うとおりだということはわかった。 何から何までお兄さんは正しく、お兄さんの言う罰をみんなで受ければ筋が通ることもわかった。 ここで逃げるのはゆっくりできない。ここで逃げるのは卑怯者だ。 でも、でも、それでも、それだけは。 おちびちゃん。 まりさたちの、ゆっくりした、おちびちゃんたちだけは。 「ゆぐじでぐだざい!!ゆぐじでぐだざい!!おでがいじばず!!ぼんどうにおでがいじばず!!ゆぐじでぐだざいいいぃ!!!」 「へえ……それがお前らのルールなんだ」 言いながら、お兄さんはむしるように子れいむの一人を取り上げた。 「おしょらをとんでりゅみちゃいぃ!?」 「ゆああぁぁ!!おぢびぢゃ、おぢびぢゃあぁ!!」 「たとえばこんなことをしても許されるんだよな!!」 「ゆっびゃあああぁぁぁぁっ!!!?」 ガリガリガリガリ お兄さんが子れいむの顔面を壁に押し付けて擦り付けた。 「ごぎょおおおおおぉぉぉびびゃああああぁぁいぢゃばばばばばぎゅううううーーーっ」 「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛やべでやべでやべでやべでええええぇぇ!!!」 「こんなことをしてもっ!!」 勢いよく振りぬき、子れいむの顔面を家族に見せ付ける。 子れいむの顔の右半分は痛々しい擦過傷にまみれ、口の右側が裂けて砕けた歯がこぼれ出し、 右の瞼がけずり落とされて眼球が消失していた。 「ゆ゛………いぢゃ………いぢゃ……あ゛………………びぎゅい゛い゛ぃぃ…………」 「おぢびぢゃーーーーっ!!おぢびぢゃあああああぁぁ!!」 「お前らは許してくれるんだよな! お兄さん悪いことしちゃったよ!かわいいおちびちゃん虐めちゃったよ! でも反省したからね!許してね!ゆっくり許してくれるよね!!ねえ!!」 「………!!………………!!!」 「ゆっくり許してもらったから次にいこうね!次も許してくれるよな!!反省するからさ!!」 「やべでええええぇぇぇおでがいいいいいぃぃぃ!!!」 次の子供を手に取ろうとしたお兄さんを、まりさが必死に制する。 肩で息をしながらお兄さんは手を止め、まりさに向き直ってつぶやくように言った。 「……選べ。 森に行って罰を受けるか、ここで僕の暴力をすべて許すか」 「…………………………!!!!」 まりさはぶるぶる震えて歯を食いしばり、大量の涙を流しながら、やがてがっくりとうなだれた。 (後編2へ)
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/2290.html
ここはゆっくりが集まる森。 れいむ、まりさ、ぱちゅりー、ありす。 色んなゆっくりが平和に、仲良く暮らしていた。 ただ、ひとつの家族を除いて……。 「さっさとごはんをとりにいくんだぜ!!!」 親まりさがれいむに怒鳴りつける。 「でも、まいにちれいむばかりがかりにいってつかれるんだよ!たまにはやすませてね!!!」 れいむが抗議するのは当然である。 普通の家族は親が休んで子供を狩りに行かせるなんてことはないからだ。 「もっとおやをだいじにしないとだめでしょおおおおおおおお!!!」 そう言ってれいむを外に追い出す。 「ゆぅ…。まいにちかりにいくのはつかれるけど、みんなのためだよ…。」 「ゆ!れいむごはんをあつめてるの!とかいはなありすおねーさんにすこしわけてね!!」 「むきゅ!ちしきじんのぱちゅりーおねーさんにもすこしわけるのよ!!」 出てきたのはありすお姉さんとぱちゅりーお姉さん。 「もうすこしでかえるからそれまでまっててね!」 「けちはいなかものがすることよ!さっさとわけなさい!」 「むきゅ!れいむのくせにわがままいっちゃだめでしょ!」 お姉さん達に逆らえないれいむは、しぶしぶ集めていた食べ物を地面に置いた。 「それがとかいはのたいおうよ!ごほうびにぜんぶもらっていってあげるわ!!」 「どぼじでぞんなごどずるのおおおおおおおおおおおおお!?でいぶがいっじょうげんめいあづめだんだよおおおおおおおおお!!!!!?」 「またあつめればいいじゃない!これだからちしきじんじゃないこはいやなのよね!!!」 集めた食料を全て奪われて泣き叫ぶれいむ。 だが、そんなことは知らない顔をしてお姉さん達はどこかへ行った。 「ゆっ…これじゃまたおとうさんとおかあさんにおこられるよ…」 「どうしたんだぜ!そんなかなしいかおはれいむらしくないぜ!」 でてきたのはれいむの唯一の友達のまりさ。 「ちょっとごはんをおとしただけだよ!」 「それはこまったんだぜ!まりさもいっしょにごはんをあつめてやるんだぜ!」 お昼過ぎ。ようやく食料を集め終えてれいむは家に帰った。 「ゆっくりあつめてきたよ!おくれてごめんね!」 「おそすぎるんだぜ!もうとっくにみんなむ~しゃむ~しゃしたんだぜ!」 「そうだよ!わたしのかわいいおちびちゃんたちがあつめてくれたんだよ!」 親まりさと親れいむから事実を聞かされた。 ありすお姉さんとぱちゅりーお姉さんは、 れいむから奪った食料をさも自分が取ってきたかのように持ってきていたのだ。 「ゆゆ!そのごはんはさっきれいむがとってきたものだよ!」 「なにいってるの!れいむはずっとあそんでたんでしょ!おちびちゃんたちから聞いたよ!」 「うそをつくれいむはごはんをおいてそとにでるんだぜ!!!」 外に叩き出されるれいむ。 「ゆぅ…これじゃゆっくりできないよ…」 夜空の下で震えるれいむ。ご飯もろくに食べていないので余計に寂しさを感じる。 「ゆゆ?どうちたの?おしゃんぽちてりゅの?」 そこに子ありすが現れる。 「ゆぅ、そうだよ…。ありすはこんなところでなにをしているの?おかあさんは?」 「おかあさんはようじがあるからって!ありしゅはみゃみゃがきゃえってくりゅにょをみゃっていりゅんだよ!」 「それはおりこうさんだね!れいむおねえさんといっしょにあそんでゆっくりまとうね!」 「ゆっきゅりりきゃいしちゃよ!」 まるで妹が出来たかのように思い、少し幸せなれいむだった。 それと同時に、なぜこんな時間に子供を連れて、しかも一人にしているのかも疑問だったが、 餡子脳なのでそれほど気にはしなかった。 「おちびちゃんはなにをしてあそびたいのかな?」 「しゅっきりあしょびがちたいよ!」 「ゆぅ?それはどうやるの?」 「おねえしゃんはうちろをむいちぇにぇ!」 聞いたことのない遊びに少し戸惑いながらも言われたとおりに後ろを向く。 「おきゃあしゃんがね、こうすりゅとなかよくなりぇりゅって!!」 「やべでえええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」 予想通り(と言っても、れいむは予想していなかったが)子ありすにレイプされるれいむ。 まだ子供とはいえ、精力は他のゆっくりの5倍はあり、子ありすのそれは処ゆっくりのれいむにはきつすぎるものであった。 「きょわれりゅほ~ぢょあい~ちてみょ~、しゃんぶんのいち~もちゅた~わりゃにゃい~♪」 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!」 どこから覚えてきたのか、懐かしい曲を歌う子ありす。 「おちびちゃん!ちゃんとままのとかいはのあいをみてくれなきゃだめでしょ!!」 子ありすの親のありすがやって来た。 「あら、さすがままのこね。おしえなくてもりっぱにとかいはなあいができてるわ!!」 「みゃみゃ!おねーしゃんとあしょんでちゃよ!たのちきゃっちゃよ!」 「それはよかったわね。さぁ、はやくおうちにかえりましょ」 子ありすを頭に乗せて帰って行く親ありす。 自分より年下の子に抵抗出来なく犯されてしまったれいむ。 次の日の朝。 「ゆぐぅ…。ゆっくりかえったよ…」 「ゆゆ!いままでなにしてたんだぜ!れいむがにんっしんしてこどもがうまれそうなんだよ!」 「ゆぎぎぎぎ…もうすぐでうまれるよ…はやくあーんしてあかちゃんをうけとめるじゅんびをしてね…!」 「きこえたんだぜ!?はやくくちをあけるんだぜ!」 親に命令されて、赤ちゃんのクッションにするために口を大きく開くれいむ。 「もうずぐでうばれぶよおおおおおおおお!!!!」 ぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶり れいむの口は、親れいむから出た黒い物体で満たされた。 親れいむから出たのは、赤ちゃんではなくうんうんだった。 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!でいぶど、でいぶのあがぢゃんがあああああああああああ!!!」 親れいむのうんうんを全身で浴び、しかも口にまで入って酷く慌てるれいむ。 「しずかにするんだぜ!ゆっくりできないくそやろうはゆっくりしっかくなんだぜ!!!」 親まりさの頭突きを喰らい、壁に激突するれいむ。 その拍子にれいむの赤ちゃんが全て潰される。 「ゆわあああああああああ!!!でいぶのずでぎなあがぢゃんがあああああああ!!!!!!!」 「そんなことしらないんだぜ!かってにつくってくるれいむがわるいんだぜ!!あやまるんだぜ!!!」 「ゆふぅ…うまれるきがしたけどそんなことなかったみたいだよ!それときたないれいむはどっかいってね!!!」 その時、外かられいむにとって見慣れたゆっくりがやってきた。 「あそびにきたんだ…………。れいむ、いったいどうしたんだぜ!」 れいむの唯一の友達であるまりさだった。 「ばりざぁ…。だじげで…でいぶを…でいぶは…」 「れいむになにをしたんだぜ!こんなゆっくりできないかぞくはおいてどこかへいこうね!!!」 「むきゅ!それはけんめいなはんだんじゃないわよ!」 「んほぉ…ともだちをおもうまりさをみてたらすこしこうふんしてきたわぁ…」 ありすお姉さんとぱちゅりーお姉さんがまりさの前に立ちはだかる。 「れいむをみすてたほうがけんめいなはんだんよ!」 ぱちゅりーお姉さんの言葉を聞き、ありすを見て体を震わせるまりさ。 このままれいむの味方をしてしまったらありすにレイプされてしまう。 ならばどうすれば自分は助かるのか、まりさの本能は分かっていた。 分かっていたが、れいむはまりさにとっても唯一の友達だった。 そんなに簡単に切れる仲ではない。究極の選択を目の前にしてまりさは悩んでいた。 「いいことをおしえてあげるわぁ、あなたのだいすきなれいむは、きのういなかものとこどもをつくっていたのよぉ」 「あたまについてるのをみればちしきじんじゃなくてもわかるわね!!」 事実を聞かされたまりさは、今まで信頼していた友達に裏切られたと感じていた。 お互い一人しかいない友達同士。それはゆっくりにとっては恋人同然だ。 「れいむはくずだぜ!こんなにきれいなおねえさんのわるぐちばっかいってたぜ!きのうだってむりやりまりさにごはんをあつめさせたんだぜ!!!」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおおおおおおおお!!!どぼだぢでじょおおおおおおおおおおお!!!!!」 「こんなにきたないれいむはともだちじゃないんだぜ!かんちがいしてはずかしいね!くさいからしんでね!!!」 「ヴぁりずぁ…」 「もうおうちかえるぜ!」 そうまりさが言い残して帰ろうとしたが、お姉さん達はそうはさせなかった。 「せっかくここまできたんだからとかいはなおねえさんとすっきりしましょお~」 「やくそくがちがうぜ!まりさはおうちかえるんだぜ!!!」 「むきゅ!だれもれいむをみすてたらたすけるなんていってないわよ!」 「うぞづぎいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」 れいむの目の前で唯一の友達だったまりさがありすお姉さんによって犯されている。 何度もれいむに助けを求めていたが、れいむはぱちゅりーお姉さんに掴まれて、助けることはできなかった。 しばらくして、ありすが満足した。 ありすの下にあるのは今にも死に絶えそうなまりさの姿。 「でいぶぅ…だ…じ…げ…」 「もうこのくずはいらないね!そとになげすてるぜ!」 そう親まりさは言い、まりさを掴んで外へ思いっきり投げつけた。 空中に舞うまりさとれいむは、ずっとお互いを見つめ合っていた。 そして、空中に舞っていたまりさは、木に激突してただの餡子になった。 嘘のような一時だった。 妹だと思っていた存在にレイプされてにんっしんして、うんうんを全身に浴び、唯一の友達に見捨てられた直後にその友達が犯され、目の前で殺された。 正に生き地獄だった。 れいむは、ただ呆然と宙を見つめていることしかできなかった。 そこに、聞き慣れない声がした。 「ゆっくりお菓子があるよ!食べたい人は集まってきてね!」 それは人間のお兄さんだった。 「ゆ!おかしだって!みんなでもらいにいくんだぜ!!!」 「きっととかいはなおかしがたくさんあるのよ!」 「むきゅ!だがしじゃなくておかしだからね!きっとこうきゅうよ!」 「ゆぅ…れいむはにんっしんしてるからうごけないよ…」 「あんしんするんだぜ!まりさがれいむの分までもらってくるよ!」 家族は、少し興奮気味にはしゃぐ。 「ちっ…集まったのは三匹だけか。ここらへんはゆっくりが少ないのかな」 「いいからあまあまをさっさとよこすんだぜ!」 「さいしんのりゅうこうのさいせんたんのとかいはなこうきゅうおかしをちょうだいね!」 「むきゅ!はやくよこすのがけんめいなはんだんよ!」 「まぁ、いいか。れみりゃの腹が膨れれば。」 「れみりゃ!!!そんなこと聞いてないよ!おうちかえるうううううううううううう!!!」 「とかいはなおかしはどぼじだのおおおおおおおおおお!!!!!?」 「このちしきじんなぱちゅりーさまをだまじだのねええええええええええ!!!」 「元気があっていいなぁ。れみりゃも満足するだろうな」 「「「いやあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!!!!!」」」 叫ぶ三匹の足をナイフで切り付け、袋に入れてお兄さんは帰って行った。 「おなかがすいたよ!れいむはごはんをとりにいってきてね!!!」 親れいむがれいむに命令するが、れいむは何も言わない。 「きこえてないの!はやくごはんをとりにいってきてね!!!!」 うるさく叫ぶ親れいむに、れいむは近付く。 「やべでええええええええええええええ!!!!!」 「うっめ!うっめ!めっちゃうっめ!めがうっめ!まいうー!」 れいむが親れいむを食べる。 憎しみと空腹に任せ親れいむの全てを喰らい尽くす。 「しあわせー!」 親れいむの中にいた赤れいむごと食べ終えたれいむは、体を洗うために川へと向かった。 そこに、一人の老人がいた。 「おじいさんゆっくりしていってね!!!」 「あぁ、ゆっくりれいむか。ゆっくりしていってね」 「おじいさんこんなところで何してるの!?」 「いや、特に何も。ただの散歩じゃよ。ところで何で餡子塗れなんだい?」 「おかあさんにうんうんかけられたんだよ!れいむのあかちゃんをゆっくりできなくされたんだよ!おともだちを…」 「あぁ、それ以上言わなくて良いよ。どうだい、これから家に来ないかい?実はわしも一人で寂しいんじゃよ」 「いく!ゆっくりさせてね!!!」 「それじゃ、行こうか」 おわり 「むきゅ!いいおはなしだったわね!さいごにいいこがゆっくりできるのよ!」 飼い主のお兄さんの本棚から取り出した本を閉じて、子供の方へ振り向く親ぱちゅりー。 だが、子ぱちゅりー達にはその本は刺激が強すぎたのか、子ぱちゅりー達は泡を吹いて絶命していた。 「むきょああああああああ!!!おあっぢゅでぃーのずでぎなごどもだぢがあああああああああ!!!!」 親ぱちゅりーも、絶命するのは時間の問題だろう。 本当に終わり
https://w.atwiki.jp/okaishonen/pages/90.html
小さいときから勉強ばかりしていた舞波にとって、自分がアイドルになるなんて夢のまた夢だったらしい。 「僕がたまたまテレビをつけた時、自分よりもちょっとお姉さんたちが歌って踊っていたんだ。それをみて、自分もやってみたいなんて思ってしまってさ。最初は馬鹿げてるとわかっていたんだけど、女装してみたら案外いけるかもって。お母さんも初めはすごく驚いていたなぁ。結局、受かるわけないんだし、やってみようって言ってくれて受けてみたんだ。それで気づいたら、どんどんオーディションを進んでいって受かっちゃったってわけ」 オーディションからそんなに月日がたったわけでもないのに、舞波はとても懐かしそうに語ってくれた。 彼には何だか遠い日に夢をみていた頃が、幸せだったとでもいうように切ない表情をしている。 こういう時、私は話に聞き入って静かにしてしまうよりも大きいリアクションを取って反応をしたがる。 自分でも賑やかな方が私らしい気がするもん。 「そっか~舞波も千聖と同じってわけなんだ。あ、あのね、これは本当は皆には内緒なんだけど、千聖も男の子なんだって。だからね、舞波の話を聞いたときも他にもいたんだって意味で驚いたよ。うん、本当に」 千聖には内緒にしてね、って言われてはいたけど、舞波を信用してついしゃべってしまった。 言っておきますが別に私、嗣永桃子がおしゃべりな口の軽い女だからってわけじゃないんですからね。 「えぇと、千聖も男の子ってそれ本当?」 小学四年生の子供に似合わず、寂しそうな顔ばかりしていた舞波が、ここにきてようやく好奇心に満ちた表情をみせてくれた。 ぐいっと顔を近づけてきて、答えを聞くまでは決して帰さないとでも言いたげである。 こんな調子の舞波を見るのは初めてだったものだから、どう反応していいかわからず、首を縦に振るしか出来ない。 「そ、そっか~そうだったんだ。よかった~自分以外にも仲間がいたって嬉しいよ。桃子、ありがとう」 「ど、どういたしまして。本当はバラしちゃいけないんだろうけどさ、あははは」 「それくらい僕だって同じ立場だからわかるよ。平気、誰にも言わないよ。本人には確認してみるかもしれないけどさ」 これがきっかけかはわからないけど、舞波と千聖の仲は一気に縮まった。 千聖にとって、舞波は同じ夢をみた仲間であり、良い相談相手のお兄さんとなったみたいだ。 逆に舞波には、手をやかせるやんちゃで可愛い弟が出来たみたいなものだったらしい。 二人の仲良く遊んだり、勉強を教えてもらっている場面は本当の兄弟に見えて、微笑ましかった。 何かあるとすぐに舞波を見るのが当たり前になっていた私は、キャプテンに言われるまで自分がそこまでしていると気付けなかった。 「桃、ニヤニヤして何してるの?」 「う、うわぁぁ。え、や、やだなぁ~何でもないって。全然何もないからね。気にしないで」 「桃はダンス遅れてるんだから、ちゃんと練習するんだよ。」 キャプテンをうまく誤魔化しはしたものの、自分の中にある疑問が生まれてもいた。 あれ、私ってそんなにも舞波ばかり見ていたのだろうか?、と。 舞波をみて嬉しそうに観察している自分の顔が鏡に映し出される。 私ってば、舞波をこんな顔して観察してたんだ。 「バカバカ、そんな顔しないの。まるで舞波を好きみたいじゃん・・・好きみたいじゃなくて、好きなのかな?」 鏡に映る自分にそう問いかけても、答えはまるでなし。 自分と全く同じ動きをするもう一人の自分が映し出されるだけで、おとぎ話とはまるで違う。 可愛いって問いかけたわけじゃないんだから、答えてくれたっていいのに。 「桃、そんな顔してどうしたの? レッスンでついていけないところでもあったとか?」 「きゃ!! ま、舞波。お、驚かさないでよぉ。びっくりしたじゃん」 私はずっと背後から近づく舞波に気づかずに夢中で鏡と睨めっこをしていたようで、突然のことに驚いて悲鳴をあげた。 舞波も舞波で私が悲鳴をあげたものだから、つられて驚いている。 「ご、ごめん。驚かすつもりはなかったんだけどさ。鏡みて首傾げたりしてたから、どうしたのかなって」 「う、うん。いやぁ~鏡がたまには自分と別の動きしないかなって思ってさ。す、するわけないよね」 「うん。鏡はただ単に自分と同じ動きを映すだけだからね」 「だよね~」 もう自分でも笑うしかなかった。 まじまじと不思議なものをみる目を向けてくる舞波に、自分の気持ちを気づかれたくなかったから。 そう、私はこの時点で自分の気持ちに気づいてしまっていたんだと思う。 私は舞波を好きなんだってことを。 「千聖、さっきキスしたことは冗談として。舞美とのことは真剣なの?」 「い、いきなり何言うかな。真剣だよ」 千聖からおどけた調子が一気に抜けて、久々に真剣な顔がみられた。 真剣な顔になると、やっぱり男の子だけあって凛々しい。 こういうところでも全力投球できるなら、私と舞波のようにはならないかもしれない。 「何があっても好きでいられる?」 「な、何さ。何で桃ちゃん相手にそんなことを言わなきゃならないのさ」 「いいから、好きでいられるかどうか言いなさい。それによってはこっちも本気で応援するかどうか決められないじゃん」 「・・・わ、わかったよ。僕は何があっても舞美ちゃんを好きでいるよ」 私の真剣さが伝わったか、千聖も本音で話してくれた。 舞美を何があっても好きでいる、とは言葉にしてしまうとものすごく陳腐だ。 確かにカッコいいとは認めるのだけど、それも舞波とのことがなければの話だ。 私は既にこういう言葉が陳腐に聞こえてしまうような体験をし、そんなものに心躍るほど乙女でもない。 アイドルの仕事柄、そういった受け答えはする場合もあるにはある。 それはあくまでアイドル嗣永桃子であって、ホントのじぶんではない。 私だって女の子だから、千聖の言葉を信じてあげたい。 でも信じられないのは、自分たちは厳しい現実にぶつかって諦めた恋の先輩だからだ。 「本当に信じていいんだね?」 「うん」 「わかった。真剣なあんたに免じて、舞美に本気なのは信じてあげる」 「ありがとう、桃ちゃん」 「信じてあげる。ただし、あんたたちには今から話す二人にはなってほしくないの。私と舞波みたいには」 私は決心をしていた。 グループ内での恋愛をしてしまった舞美には、自分と同じ悲しい別れだけはしてほしくないから、全てを話そう。 千聖には舞美に悲しい思いをさせたくなんかなかったから。 ←前のページ 次のページ→
https://w.atwiki.jp/touhoukeitai/pages/570.html
No.185 / じくう 人形 ちびちゆり 基本データ 説明 ちょっと ことば づかいが へんなようじょ。パイプいすで たたかれるといたい。 タイプ みずでんき 特性 せいでんき タマゴグループ ひとがた 種族値 HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早さ 合計 45 30 40 50 60 45 270 獲得努力値 HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早さ 0 0 0 1 0 0 分布 場所 階層 Lv 備考 いてだきのどうくつ フロア1(滝の下奥) 15~16 いてだきのどうくつ フロア2(フロア1の下) 15~17 いてだきのどうくつ フロア3(カンナがいる場所) 17 その他の入手方法 なし 進化系統 ちびちゆり ┗Lv24でちゆり ┗Lv38でEちゆり 育成例 レベルアップ技 Lv 技名 001 はたく 008 でんきショック 012 みずでっぽう 016 よこどり 020 でんじは 024 じゅうでん 028 パイプイス 032 マジックコート 036 10まんボルト 040 ミラーコート 044 でんじほう 048 ハイドロカノン 技・秘伝マシン技 No 技マシン名 03 みずのはどう 04 マナチャージ 06 どくどく 10 よめしゅぎょう 12 ちょうはつ 13 れいとうビーム 15 LUNATIC 16 ひかりのかべ 17 まもる 18 あまごい 24 10まんボルト 25 かみなり 27 おんがえし 32 かげぶんしん 33 リフレクタ- 34 でんげきは 42 からげんき 44 ねむる 45 あさのひざし 49 よこどり No 秘伝マシン名 03 なみのり 05 フラッシュ タマゴ技 技名 ミラーコート いあつ プレゼント アンコール エアカッター ソニックブーム てだすけ 人から教えてもらえる技 場所 技名 未実装