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ある日の放課後。 ついついクラスの子とのお話が長くなってしまって、気が付いたらもうとっくに練習が始まってる時間だった。 ……どうして楽しいときは時間が経つのが早いんだろう? もっと遅くしてほしいのに、神様のばか! 少しおどおどしながら音楽室の扉を開ける。多分真っ先に飛んでくるのはあずにゃんの怒った声かなぁ。 「遅れてごめんね~」 「ゆいせんぱ~いっ」 「わぁっ!?」 ――と思っていたのに、飛び込んできたのはあずにゃん本体だった。これには私もびっくりして、思わず数歩後退りをしてしまう。 いや、あずにゃんに触れるのが嫌だからじゃないよ? むしろ大歓迎だし……ほんとだってば! 「むぅ……」 あずにゃんは、私が後ろに下がったのを見て少し不満そう。嫌がってるように思ったのかな? そんなことないのに……。 もし本当に誤解されてたらあずにゃんに嫌われちゃうかもしれない。それは絶対やだ! 「あの、違うんだよ? あずにゃ――」 「唯先輩捕獲~っ」 「ひゃぁっ!」 だから、あずにゃんの誤解を解こうと思って口を開いたんだけど、急にあずにゃんが私に抱きついてきたから驚いちゃった。 不意を突かれたっていうのもそうだけど、まさかあずにゃんの方から私に抱きついてくるなんて思わなかったからね~。 もちろん嬉しいけど、ちょっと恥ずかしいや……。部室の中ならまだしも、ここは廊下の真ん中だから他の人の視線が気になっちゃう。 なんだか生暖かい目で私たちを祝福してる人や、きゃーきゃー言いながら写真を撮ってる人もいる。見世物じゃないんだよっ? そんな私の気持ちを知ってか知らずか――多分知らないだろうけど、あずにゃんは更に頬擦り攻撃まで始めてきた。 「唯先輩のほっぺたすりすり~」 「ふにゃぁ……」 あまりの気持ちよさに、猫みたいな鳴き声を出しちゃった。もしかしたら、あずにゃんより私のほうが猫っぽいのかなぁ。 いや、そんなことはないよね。あずにゃんにすりすりされたら誰だってこうなるもん。されてみれば解るよ。 でも、あずにゃんが他の人にすりすりするのはやだな……、もう私が猫ってことでいいや。あずにゃんは私だけのものだもんっ。 私が抵抗しないからって調子に乗って、あずにゃんの攻撃がまたまた強くなってきた。今度は私のほっぺをぺろぺろと舐めてくる。 「唯先輩の味だ~」 「味なんてしないと思う、よ?」 あるとしても汗の味ぐらいだろうし、しょっぱいだけじゃないのかな? というか汗を舐められるのは結構嫌だなぁ。 最近手入れをあんまりしてないし、臭かったりしてあずにゃんに幻滅されたらどうしよう……。 「あ、あずにゃん……そろそろ止めてくれないかなぁ?」 「ろうしてれすか? ぺろぺろ」 「いや、その……、臭ったりしたら嫌だし……」 言おうかどうか迷ったけど、思い切って言ってみる。というか、ぺろぺろしながら喋るって凄いね、あずにゃん。 あずにゃんは私の言葉に一瞬だけきょとんとして舐める口を止めたけど、しばらくしてからまたぺろぺろを再開した――えっ。 「ちょちょちょちょっと、あずにゃん!?」 「何ですか?」 「どうしてまたぺろぺろするの?」 「おいしいからに決まってるじゃないですか」 「そういうことじゃ……、おいしいの?」 「はい、なんだか甘い味がしてとってもおいしいですよ」 「そ、そうなんだ……」 な、なら大丈夫かな? もしかしたらあずにゃんが私を傷付けないように言ってくれただけかもしれないけど、どうでもいいや。 だって、本当においしそうに舐めてるんだもん。これならホイップクリームとか毎日塗っておいたほうがよかったかなぁ。 「女体盛りですか!?」 「へ?」 まさか聞こえてるとは思わなかったから、変な声を上げてしまった。そこ、いつものことでしょなんて言わないで、傷付いちゃうよっ! 「女体盛りって何?」 とりあえずそこだけは訊いてみる。何のことなのかな? 「唯先輩、知らないんですか?」 「うん」 名前の響き的になんとなく食べ物っぽい感じがするんだけど……。 「食べ物、正解ですよ」 「正解ですか!」 ぱんぱかぱーん。賞金一千万円獲得っ。 ……うん、違うね。 「まぁ食べるのは表面だけなんですけどね」 「表面?」 どういうことだろ? お魚の皮だけ食べるみたいな感じ? 「ちょっと違いますね」 「そっか~」 残念賞は貰えるのかな? 「説明するには実際にやってみるのが手っ取り早いんですけど……、どうします?」 「もちろんやるよ! このままだと気になって夜も眠れなくなっちゃうもん」 「それじゃ今夜、私がみっちり教えてあげますよ」 「うん、よろしくね!」 ――その後、文字通り私があずにゃんに飼い馴らされてしまったのはここだけの秘密、だよ? Fin
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斧を振り上げた状態のままで、動きが止まる。 自分が決めた事とはいえ、やはりこの行為は気が引ける。 だが、ここまで来た以上後には引けない。 少女は意を決して、目の前のソレに斧を振り下ろした。 - 白雪は染まらない~発生編~ - とある冬の日。こなた、かがみ、つかさ、みゆき、それにゆたかとみなみの六人は、雪山へとスキーを楽しみに来ていた。 大学受験も無事終わり、その慰労もかねてと、みゆきがこの旅行を提案してきたのだ。 「へー、思ったより広いねー」 こなたがゲレンデを見渡しながら、感嘆の声をあげた。 「うん、これなら気持ちよくすべれそうね」 隣にいるかがみが、それに賛同する。 「喜んでいただけて何よりです。皆さんをお誘いしたかいがありました」 その後ろから、みゆきがにこやかにそう話し、さらにその後ろでは、みなみがふらつくゆたかの身体を支えて付いてきていた。 「…ゆたか、大丈夫?」 「う、うん…なんとか…」 こなたがゆたかの傍にいき、心配そうに顔を覗き込んだ。 「ゆーちゃん、あんまり無理しないでよ?」 「大丈夫だよ、お姉ちゃん。みなみちゃんも付いてくれるし、少ししたら慣れるよ」 「うん、だったらいいけど」 そう言ってこなたは、かがみの隣に戻った。スキー板を履いているにもかかわらず、その足取りは軽快だ。 「それにしても、こう見てるとこなたがスキー初めてって信じられないわね…」 それを見たかがみが、感心したように呟く。 「歩くくらい簡単でしょ?」 「…そうだといいんだけど」 かがみはチラッとこなたと逆の方を見た。そこには、先ほど転んで立ち上がれずにもがいているつかさがいた。 「おねーちゃーん!助けてよー!」 かがみは溜息をつくと、つかさに手を貸し起こしてあげた。そして、一同の顔を見渡す。 「それじゃ、スキーの経験が無いのはこなたとゆたかちゃんだけね?」 その言葉にこなたとゆたかが頷く。 「かがみさん達はご経験がおありなのですね?」 「うん…って言っても、中学の修学旅行の時にやったことあるってだけだけどね」 みゆきにそう答えたかがみは、再び一同を見渡した。 「じゃ、わたしはつかさ見るから、みゆきはこなたを教えてあげて。みなみちゃんはゆたかちゃんをお願いね」 「わかりました」 「…はい」 そうして、各々が思い思いにスキーを楽しみ始めた。 「いやっほー!」 こなたが歓声と共に、ゲレンデに見事なシュプールを描く。 「…いやまあ」 それを見ながら、かがみは呆れたような声を上げた。 「アレがホントに初心者の滑りか?みゆき、どんな教え方したのよ…」 そして、隣にいるみゆきにそう聞いた。 「いえ、わたしは基本的なことしか…泉さんは、その辺りの上手な方の滑りを真似たようでして…」 「ラーニングかよ。青魔道士かあいつは…それに比べると…」 かがみは自分の後ろをチラッと見た。そこには、先ほど雪に顔面から突っ込んだつかさが座り込んでいた。 「…こなちゃんと一緒にしないで…」 顔にまだ雪を残したままのつかさが呟く。 「いや、まだ何も言ってないけど…まあ、だいぶマシになってきてるからもうちょっと頑張ろ?」 かがみは、苦笑しながらつかさの手をとろうとした。 「二人ともスキありゃー!」 その時、こなたが猛スピードで滑ってきて、かがみ達の傍で急ブレーキをかけて雪を浴びせかけてきた。 「…あんたねえ」 下半身を雪まみれにしながら、かがみがこなたをジト目で見る。同じく下半身が雪まみれになっているみゆきも、少し困った顔でこなたを見ていた。 「あ、あら、怒った?…ちょっとしたジョークだよー」 「いや、わたし達はいいんだけどね…」 かがみは自分の後ろの方を指差した。こなたがそちらの方を見ると、顔面を真っ白にしたつかさが座っていた。 「…つかさ、いたんだ…」 「こなひゃん、ひほいほー」 口に入った雪を吐き出しながら、つかさがこなたを非難する。 「いや、そのなんてーか…ごめん」 つかさの惨状に、流石に罪悪感を覚えたこなたは素直に謝った。 「…ねえ、みゆき。なんか、雲行き怪しくなってきてない?」 そんな中、かがみが空を見上げたままみゆきにそう聞いた。 「そうですね…山の天気は良く分かりませんが…」 みゆきも空を見上げる。空では、色の濃い雲が不気味にうごめいていた。 「吹雪くといけませんし、早めにペンションに戻りましょうか?」 「そうね」 かがみは頷くと、なぜか雪合戦に発展してしまっているこなた達に声をかけた。 「つかさ、こなた。なんか天気悪くなりそうだから戻るわよ」 つかさとこなたは頷くと、雪玉をぶつけ合っている手を止め、かがみ達の方にやってきた。 「ゆたかちゃんとみなみちゃんは何処だろ。携帯の使えない場所って、こういう時不便よね…こなた、みゆき。悪いけど、二人でゆたかちゃん達探してペンションに戻ってくれる?」 「いいけど、かがみは?」 「…つかさが一人で戻れなさそうだから、連れてくわ」 「ああ、なるほど」 納得するこなたの後ろで、つかさが不満そうに口を尖らせていたが、かがみは無視することにした。 「…あの、そう言う事でしたら、わたしがつかささんと行きますので、泉さんとかがみさんで、その…」 かがみの後ろから、みゆきがそう言い難そうに言ってきた。 「ん、なに?なにか不都合でもあるの?」 「あ、いえ…そう言う事では…いえ、そうですね…すいません、忘れてください」 みゆきはかがみに頭を下げると、こなたの方を向いた。 「…泉さん、参りましょう」 「あ、うん」 こなたは何か腑に落ちないといった表情で、みゆきに付いていった。 「ゆきちゃん、何か変だったよね?」 「…そうね」 つかさとかがみはお互い顔を見合わせて、首をひねった。 「遅いわね」 「…うん」 宿泊先の、みゆきの親戚が経営するペンションについたかがみとつかさは、玄関の前で他のみんなが戻ってくるのを待っていた。 かがみが空を見上げると、さっきよりも一層雲が濃くなっていた。 「…不味いわね。本格的に天気崩れそうよ」 「お姉ちゃん、あれじゃないかな?」 つかさが指差した方を見ると、こなた達四人がこちらに向かい歩いてくるのが見えた。 様子がおかしい。歩いてくる四人を見て、かがみはそう思った。 先頭を歩いているのはみなみだが、他の三人を置いていかんとばかりに早足だ。そのみなみにゆたかが何かを言いながら、必死に食らい付いていた。みなみは人前ではあまり感情を表に出さないタイプだが、かがみにはみなみが怒っていることがはっきりと分かった。 その後ろには、しょぼくれたように俯いて歩くみゆきと、心底困り果てた表情のこなたが続いていた。 「お姉ちゃん、なんか変だよ…」 つかさが心配そうに呟きながら、かがみのスキーウェアの袖を引っ張った。四人が近づいてきて、つかさにも様子がおかしい事が分かったようだ。 「うん…なにかあったのかしら?」 かがみは、とりあえず先頭を歩くみなみに話を聞こうと近づいたが、みなみはかがみの方を一瞥すらせずに横を通り抜け、ペンションへと入っていった。 「みなみちゃん!待ってってば!わたし、気にしてないから!みなみちゃんってばー!」 更に息を切らしながら追いついてきたゆたかも、かがみ達の横と通り抜け、みなみを追ってペンションに入っていった。 「…なんなのよ、一体」 かがみは、少し遅れてやってきたこなたに事情を聞くことにした。 「ねえ、みなみちゃんどうしたの?なんか変よ」 「んー…いや、それがね…」 こなたが頭をかきながら語った話によれば、みなみ達を見つけたときにみゆきがスキーでゆたかにぶつかりかけたと言う事だった。 「それで、なんかみなみちゃん怒っちゃって…ゆーちゃんもわたしもなんとかなだめようとしたんだけど、なんか聞き入れてくれてくれなくて…」 「…すいません…わたしのせいで…すいません…」 話しているこなたの後ろで、みゆきはずっとそう呟くように謝っていた。 「みゆきさんもずっと謝ってるのに、みなみちゃんなんであんな意固地になってるんだろう?」 こなたが心底理解できないと言った風に首を捻る。それについてはかがみも同感だった。 いくらゆたかが自分にとって大切な友人であるとはいえ、実際にぶつかった訳ではないし、わざとぶつけようとした訳でもない。みゆきも謝っているし、こなたやゆたかもなだめようとしている。そして、みゆきもまたみなみにとっては大切な人ではなかっただろうか? どうにも腑に落ちない。かがみが考え込んでいると、不意に袖を引っ張られた。 「かがみ、早く中に入らないと…」 こなたの声で我に返ると、顔に冷たい雪と風が叩きつけられた。 「そうね、いきましょ」 かがみはこなたに頷くと、ペンションの入り口に向かった。 夕食を終えたこなた、つかさ、かがみは、ペンションの一階にあるリビングでそれぞれ時間を潰していた。さっきの件があるためか、くつろぐと言うには程遠いものだが。 みゆきは夕食を覆えた後、すぐに自分の部屋に篭ってしまい、みなみにいたっては夕食に顔を出すこともしなかった。ゆたかはつい先ほどみなみの分の夕食を持って、部屋に向かった所だ。 客室はすべて二階にあり、二階へ上がる手段は今こなた達がいる居間から見える階段のみだ。部屋は全部で四部屋。そのうちの三部屋を、こなたとかがみ。つかさとみゆき。ゆたかとみなみの組み合わせで使っている。もう一つは空き部屋だ。 部屋はさほど広くなく、トイレも風呂も無い。それらの施設は全て一階にある共同のものしかなかった。全ての客室に一つづつある窓の外には、ベランダが設置されていたが、このペンション自体がスキーシーズンしか開かないため、外に出る客は滅多になく、こなたがペンションのオーナーに「これ、無駄じゃない?」とか言って、かがみに頭を叩かれたりしていた。 「凄い音だね…」 つかさが隣に座っているこなたにそう呟いた。外は相当な吹雪らしく、風の音がまるで地鳴りのようだった。 「うん…あ、ゆーちゃん。みなみちゃんどうだった?」 つかさの話を聞きながらDSに興じていたこなたが、二階から降りてきたゆたかに気がつき声をかけた。 「…ごめんなさい…なんか、みなみちゃん怖くて、部屋にいてられなくて…」 「謝ることないけど…ゆーちゃんが怖いって、みなみちゃん相当だねー」 こなたがどうしたものかと、腕を組んで考え込む。 「まあ、少し時間おくしかないわね…今晩くらいは、みなみちゃんもみゆきもそっとして置いた方がいいかもね」 夕飯の後からずっと考え込んでいたかがみが、顔を上げてそう言った。 「そうだね…それじゃわたしたち、何処で寝よう?」 つかさがゆたかの方を向いてそう言った。 「オーナーさんに言って、開いてる部屋使わせてもらおうか?みゆきの親戚だって言うし、ソレくらいの融通は効くでしょ」 かがみがそう言った後、大きく溜息をついた。 「…なんでこんなことになっちゃってるのかしらね」 目をつぶって、もう一度溜息をつく。そのかがみの腕を、こなたがつついた。 「ん、なにこなた?」 「いや、全然関係ないんだけどさ。このペンションのちょっと向こうにある建物って、何かなって…」 「本気で関係ないな」 かがみがジト目でこなたを見つめる。 「あ、それわたしも気になってた」 そのこなたの隣で、つかさも手を上げてそう言った。 「あんたら、ホント変なところが似るなあ…あれは、ボイラー施設らしいわよ」 「ボイラー?お湯沸かすの?」 「そ、お湯沸かすだけだから、ボイラーって言うより大型の給湯器って感じらしいけどね。個々のお風呂とか炊事場。あと暖房に使うお湯をあそこで沸かしてるらしいわ。旧型で事故ったりすると危ないから、ペンションを改築した時にちょっと距離を離したらしいわ」 「へー、ここの暖房、お湯なんだ」 「うん。一階の床下と中二階、それに屋根にお湯を通して暖房にしてるらしいわ。屋根のは屋根自体を温めて、雪が積もり過ぎないようにする意味もあるみたい」 「ふーん」 「だけどこの暖房システム、ちょっと欠点があってね、各部屋ごとの温度調整が出来なくて、温度が全部屋一緒になっちゃうらしいの」 「なんか…お姉ちゃん詳しすぎるね」 「うん…」 急に雄弁に語りだしたかがみを、つかさとこなたが引いた位置から眺めていた。 それに気付いたかがみが、視線を逸らして頬を染める。 「…わ、わたしも気になったから、オーナーさんに色々聞いたのよ…悪い?」 「悪くは無いけど、ちょっと可愛い」 「う、うるさいなあ…」 そんな三人をクスクスと笑いながら見ていたゆたかは、少し気が楽になるのを感じていた。 「…あれ…みなみちゃん!?」 そして、二階から降りてくるみなみを見つけ、そちらの方へ駆け寄った。みなみの方でもゆたかに気がつき、ぎこちない笑顔を見せた。 「み、みなみちゃん…あの…その…」 何から話していいか分からずおたおたしているゆたかを、みなみは手で制した。 「…ごめん、ゆたか…少し用事があるから、後で…」 「え?用事?」 「…うん…雪でよく見えなかったけど、ボイラー施設が少しおかしい気がしたの…それで少し見てこようと思って…」 「そうなんだ…で、でもそれってみなみちゃんが行かなくても…オーナーさんに言って見てきてもらおうよ。外、凄い吹雪で危ないよ」 「…大丈夫、こう言う事は初めてじゃないから…それに、あの人と少し離れて頭を冷やしたかったし…」 みなみはゆたかから離れ、オーナーとその奥さんが寝泊りしている部屋へと向かった。 「みなみちゃん…」 その背中を、ゆたかが心配そうに見送る。 「…あの人って、みゆきさんの事だよね」 「うん…これは相当ね…」 いつの間にかゆたかの後ろにいた、こなたとかがみがそう囁き合っていた。 「ねえ…間違ってたらアレだから、言わなかったんだけど…」 さらにその後ろから、つかさが言い難そうにそう声をかけてきた。 「ゆきちゃんとみなみちゃんって、この旅行始まってから一回も会話してないよね…?」 つかさの言葉を受けて、かがみとこなたが顔を見合わせる。 「そういえば…そうよね」 「それじゃ、みゆきさんとみなみちゃんは旅行が始まる前から仲悪くなってたって事?」 かがみがしばらく顎に手を当てて考え込み、そしてゆたかの方を向いた。 「みなみちゃんをこの旅行に誘ったのは、ゆたかちゃんよね?」 「はい、高良先輩からお誘いをいただいた時に、みなみちゃんも誘って欲しいって…」 「それもおかしな話よね…みゆきがみなみちゃんを誘って、そこからゆたかちゃんに…ってのが自然よね」 かがみの隣で同じように考え込んでいたこなたが、「あっ」っと声を上げた。 「もしかしてみゆきさん、仲直りのきっかけにしたくてみなみちゃんを旅行に誘ったのかな?」 「なるほど…で、自分じゃ誘いづらいからゆたかちゃんに頼んだ…」 「そうそう」 「でも、仲直りどころか悪化してるよね…」 ポツリと呟いたつかさに、かがみとこなたのジト目な視線が集まる。 「つかさ、あんた…」 「それはそうなんだけど、言っちゃダメでしょ…」 「…ごめんなさい」 そんな事を話してるうちに、みなみがオーナーの部屋から出てきた。 みなみは雪山登山に使うような、ゴツイ防寒具に身を包んでいた。見た目より動きやすいのか、みなみは普段と変わらない足取りで玄関に向かい、靴を履き始めた。 「みなみちゃん…気をつけてね」 その背中に、ゆたかが声をかける。 みなみは無言で片手を挙げて答え、玄関を開け吹雪の中へと入っていった。 みなみが出てから十分ほどした頃、こなたが不意に天井を見上げて首を傾げた。 「こなた、どうしたの?」 それを見たかがみがそう聞いた。 「うん…なんか変な音聞こえなかった?ドスンって感じの」 それを聞いたかがみもこなたと同じように天井を見上げた。 「わたしは聞こえなかったわね…屋根になにか当たったのかしら?この風だと何が飛んでてもおかしくないし」 「そうだね…でも、そういう飛んでくるのって、窓に当たると危なくない?」 「…そういう対策してないっぽかったけど、大丈夫なのかしらね」 二人はそこで会話を切り、またそれぞれ没頭していたことに戻った。 それから二十分ほど後。 ガシャンっと、今度ははっきりとした音がこなたの耳に飛び込んできた。 思わずこなたはかがみの方を見た。かがみも今のは聞こえていたのか、驚いた顔でこなたの方を見ていた。 「かがみ、今の…」 「ええ、今のはわたしも聞こえたわ」 「え、何?どうしたの?」 つかさには聞こえていなかったらしく、こなたとかがみの顔を交互に見ながらおろおろしていた。 「ガラスの割れる音!二階よ!みんな付いてきて!」 かがみは大声でそう言うと、階段を駆け上がった。 「わたしは自分の部屋を見てくるわ。こなたは空き部屋。つかさとゆたかちゃんも自分の部屋を見てきて」 二階に上がったかがみは、あとからついてきた三人にそう指示を出した。 「わかったよ」 「うん」 「わかりました」 中央の廊下を挟んで、田の字に配置された二階の客室。上がってきた階段から見て、右手の手前がかがみとこなたの部屋。その奥が空き部屋。左手の手前がみゆきとつかさの部屋で、ゆたかとみなみの部屋がその奥だ。 かがみは自分の部屋のドアを開けて中を覗き込んだ。鍵はかかっていない。トイレ等が全て一階にあるため、いちいち開け閉めが面倒だし、自分たち以外に客がいないので、鍵はかけないでおこうと決めていたのだ。 かがみは自分の部屋が無事であることを確認し、外に出ようとした。 「ゆきちゃん!開けて!ゆきちゃんってば!」 不意に聞こえたつかさの叫び声。かがみは部屋を飛び出しつかさの方を見ると、つかさは自分の部屋のドアを叩きながら、みゆきの名を呼んでいた。 「つかさ、どうしたの!?」 「お姉ちゃん!鍵が!鍵がかかってるの!おかしいよ!なんでゆきちゃん鍵を閉めてるの!?」 「つかさどいて!」 騒ぎを聞きつけてきたこなたが、つかさとドアの間に身を滑り込ませ、耳をドアに当てる。そして、弾かれたようにかがみ達の方を向いた。 「風の音!窓割れたのこの部屋だ!」 「つかさ!鍵は!?」 「部屋の中だよ!」 「かがみ!ドア破ろう!」 「待ってこなた!下に行ってマスターキーを…」 「ど、どうしたんだね?この騒ぎは…」 聞こえた声に、かがみ達四人が一斉にそちらを向く。そこにはペンションのオーナーが立っていた。 「オーナーさん!この部屋のマスターキーを持って来てください!」 かがみにそう言われ、オーナーは驚いた顔を見せた。 「マスターキー?どうしてまた」 「この部屋の窓が割れたみたいなんですが、鍵がかかってて入れないんです!中にはみゆきがいてるはずなのに!」 「な…なんだって…」 「早く!」 かがみに急かされ、オーナーは慌てて階段を駆け下りていった。 それを見届けた後、かがみは部屋のドアの方を見た。こなたとつかさがみゆきの名を叫びながらドアを叩いている。ゆたかはどうしていいか分からないようで、泣きそうな顔でこなた達を見ていた。 「…なにが起きたっていうのよ」 かがみの呟きは、誰にも聞こえなかった。 - つづく -
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#blognavi ホリたんの素材集めを兼ねてタソ3-1でデートw 妄想厨の二人で出かけると、いつも謎な会話になりまs ホリたんが愛して止まないクロト。 どうしても聖母の光が欲しいホリちゃま。 残念ながら、世界を唸らせたあのポーズしか見れませんでしt 一週間ほどINしていない間に新服が出た模様♪ で、試着もほとんどせず上着だけ衝動買いですw パンクスカートとあわせてみたけど、なかなかじゃない?w 胸元や袖口の飾りつけもカワイイ♪ レザーパンツとのセット ほかに、猫下着とあわせるのもなかなかいい感じでした^^ でも、これが何でカレッジってネーミングなんだろう?w 相変わらず、名前に疑問の残る完美世界です^^; カテゴリ [あねごん] - trackback- 2010年07月10日 23 50 00 にょろっと参上・w・ デートたのしかったねー! そろそろあやちゃとあたしの間に愛情がめばえt(ry もークロトだめだよクロトーw 薄いし硬いし味がしない・w・( もうあのドロップ全部聖母になっちゃえばいいのにpq 聖母はアップデート時になくなってしまったんじゃないかという疑いすら抱いてしまった( カレッジ似合ってたよー! オレンジ夏っぽくてイイ!(`・ω・´) しましまいいよね、装飾細かいようだしー(●´ω`●)ポ 完美のアイテムに名前つけてるやつ誰だ、テキトウにつけてるだろおまえーっ -- ほりぃてあ (2010-07-11 13 04 23) >ホリちゃ 楽しかったね^^ またいこー♪ 今度は妄想に気をつけていくからねーw -- ごん (2010-07-11 15 42 41) 名前 コメント #blognavi
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. 遠征簡易早見表 時間順にソート 編成情報は攻略wiki参照、確実ではないかもしれません 記入ミスあったらごめんなさい 2013/10/28:追記修正 ID 遠征名 時間 燃料 弾薬 鋼材 ボーキ 修材 建材 開発材 編成 1 練習航海 0 15 - 30 - - Lv1・2隻 3 警備任務 0 20 30 30 40 - Lv3・3隻 2 長距離練習航海 0 30 - 100 30 - 0~1 Lv2・4隻 6 防空射撃演習 0 40 - - - 80 Lv4・4隻 17 敵地偵察作戦 0 45 70 70 50 - Lv20・6隻・軽1駆3 4 対潜警戒任務 0 50 - 60 - - 0~1 Lv3・3隻・軽1駆2 7 観艦式予行 1 00 - - 50 30 0~1 Lv5・6隻 5 海上護衛任務 1 30 200 200 20 20 Lv3・4隻・軽1駆2 10 強行偵察任務 1 30 - 50 - 30 0~1 0~1 Lv3・3隻・軽2 20 潜水艦哨戒任務 2 00 - - 150 - 0~1 Lv1・2隻・潜1軽1 8 観艦式 3 00 50 100 50 50 0~2 0~1 Lv6・6隻 ID 遠征名 時間 燃料 弾薬 鋼材 ボーキ 修材 建材 開発材 編成 9 タンカー護衛任務 4 00 350 - - - 0~2 Lv3・4隻・軽1駆2 13 鼠輸送作戦 4 00 240 300 - - 0~2 Lv5・6隻・軽1駆4 11 ボーキサイト輸送任務 5 00 - - - 250 0~1 Lv6・4隻・駆2 18 航空機輸送作戦 5 00 - - 300 100 0~1 Lv15・6隻・空3駆2 14 包囲陸戦隊撤収作戦 6 00 - 240 200 - 0~1 0~1 Lv6・6隻・軽1駆3 19 北号作戦 6 00 400 - 50 30 0~1 Lv20・6隻・航戦2駆2 35 MO作戦 7 00 - - 240 280 0~1 Lv40・6隻・空2重1駆1 12 資源輸送任務 8 00 50 250 200 50 Lv4・4隻・駆2 36 水上機基地建設 9 00 300 - 150 150 0~1 Lv30・6隻・水母2軽1駆1 15 囮機動部隊支援作戦 12 00 - - 300 400 0~1 Lv8・6隻・空2駆2 16 艦隊決戦援護作戦 15 00 500 500 200 200 0~2 0~2 Lv10・6隻・軽1駆2 27 潜水艦通商破壊作戦 20 00 - - 800 - 0~1 Lv1・2隻・潜2 25 通商破壊作戦 40 00 700 - 300 - Lv25・4隻・重2駆2 26 敵母港空襲作戦 80 00 - - - 900 0~3 Lv30・4隻・空1軽1駆2 ID 遠征名 時間 燃料 弾薬 鋼材 ボーキ 修材 建材 開発材 編成 .
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/717.html
※2月24日、バレンタインに関係ない内容でしたので無理やり修正。 ばかなの? 雨の下で、汚れたう詐欺のわたしを拾うなんて、ばかなの?しぬの? 今日の餌は銀の皿……お寿司のほうって、ばかなの?しぬの? 「もう家族なんだから、餌じゃなくてご飯だ」なんて、ばかなの?しぬの? 1頭だとさびしいだろうから、うどんげも飼うとかなんて、ばかなの、しぬの? しかもうどんげはわざわざ譲ってもらったって、ばかなの?しぬの? おまけに奥さんにも反対されても飼うとか、ばかなの?しぬの? それで夫婦喧嘩するだとか、ばかなの?しぬの? 色々あって、きのうはおt(ryだなんて、ばかなの?しぬの? 腰痛めてもうどんげをとりに行ったなんて、ばかなの?しぬの? 急に変なフリフリの衣装を買ってくるなんて、ばかなの?しぬの? ……奥さんが作ったの?奥さんもばかなの?しぬの? なに気にいってんのうどんげ。わたし着ないよ。ばかなの?しぬの? ……なかなか似合ってるって、ばかなの?しぬの? ふたりとも、赤ちゃんができたぐらいでおおはしゃぎしすぎだよ、ばかなの?しぬの? せいぜい子分にしたげるよ……って、うどんげなに笑ってるの?ばかなの?しぬの? わたしで抱っこの練習とか、ばかなの?しぬの? ……なに笑ってるの、うどんげ。ばかなの?しぬの? 急に倒れて病院いきだなんて、働きすぎだよ。笑ってる場合じゃないよ。ばかなの?しぬの? あんたは大したことないみたいだけど、こっちは遅くにお医者さんに呼ばれていい迷惑だよ。ばかなの?しぬの? 先生、何をもったいぶってるの?ばかなの?しぬの? ……病気? ……ガン? ……末期? なにいってるの? なにあきらめてんの? アンタ医者だろ。病気なおしなよ。無理とかいってんじゃねぇよ!ばかなの!?しなすの!? 奥さん泣かないでよ!うどんげもなかないでよ! いつもみたいにばかみたいに、笑ってよ! いつの間に、そんなにやせてたの?ばかなの?しぬの? 「お前らには迷惑かけるなぁ。」って、今更でしょ。なにいってるの?ばかなの?しぬの? 「早く逝っちまった方がいいかなぁ。」って、本当なにいってんの?ばかなの? 奥さん子供いるんだよ、おなかに。こればっかりは保険金とか、お金の問題じゃないよ。ばかなの?しぬの? わたしもうどんげも奥さんも、あんたと笑って過ごしたいんだよ。そんなのもわからないの?ばかなの?しぬの? やさしいあんたが、なんでしぬの?ばかなの!? もっともっとなでてもらって もっともっと叱ってもらって もっともっとほめられたくて もっともっとそばにいたくて だから、しなないでよ!ばかなの! しなないでよ……!! おねがいだから。 くるしくたって、冗談だって、「死のうかね。」なんていわないでよ。ばかなの?! 病院から連絡があったよ。 「今夜が峠です。」……? フザけないでよ。カマトトぶってんじゃねぇよ。ばかなの?しぬの? 藪医者だからだろ。だからこの有様なんだろ。ばかなの?しぬの? 必死に頑張ったとか、全力を尽くしたとか、そんなのどうでもいいよ!ばかなの!?しぬの? 離してよ奥さん!離してよ! ……ほんとは分かってるよ……。それでも……。 あんた、大丈夫? 大丈夫ウサ。治るウサ。 嘘じゃないウサ。 泣いてなんかないウサ。嬉し涙ウサ。 「くるしい?」 「かなしい?」 「つらい?」 「やりきれない?」 なんで全部あんたが言うの?ばかなの? わたしやうどんげや奥さんのセリフだよ? あんただって苦しいだろうけど、 奥さんや、 うどんげや、 わたしだって……! 苦しくて仕方ないのに。 くるしくて、しかたないのに。 「お前も、もっといい旦那を見つけて幸せになれるといいな。」 笑いながらそう言われたって……奥さんにだってつらいのはわかるんだよ?ばかなの? もう、わたし達の言葉は届いてないの? 「おれ、ほんとに幸せだった。」 本当、憎らしい笑顔だよ。ばかなの? しんだの? あんたがいなくなってもう五ヶ月だよ。チョコ会社がうるさい時期。 逆チョコの代わりかな? あんたって時代を先取りしてたんだね。 あんたみたいな馬鹿面した、すっごくかわいい赤ちゃん、生まれたよ。 でも、わたしの勝ちだね。かわいくてごめんね!!! あんたの代わりに、あんたみたいな馬鹿にならないように、 でも、 あんたみたいな人に逢えるれでぃに育つように、わたしがキッチリ面倒みてやるウ……からね。 けど、うどんげは役立たずだからうっちゃっとくウサ。……面倒なんて見てやらないウサ。これはあまったチ□ルチョコウサ! そういえば、奥さんさいこんはしないつもりらしいよ。あんたみたいな馬鹿に逢ったのが運の尽き……ほんとそう思うウサ。 あんたって、ほんとばかなの? ほんとにしんでるの? ……あたしもばかがうつったかもね。 今でも、ぶらりとウチに帰ってくるきがするよ。 かけることばがありません… -- ゆっけのひと (2009-02-17 20 22 21) 泣いた・・・ -- 名無しさん (2011-09-22 20 24 32) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/youandi/pages/27.html
えーと、 更新が遅れて申し訳ございませぬ。 みなさんの早く更新してよ!のご要望を多数お寄せいただきました。 うれしい限りです。 本題に入りますね。 金曜日にキャッツカフェにいきましたよ~ かわいい子がいっぱい いるでしょ~~~の ノリでした。 まさかの おばさんばっかwww でも店員さんに すてきな感じの 子 がいたよ。 んで でっかいパフェを注文しましたとさ。 メンズ4人だったので 以外に すぐ完食。 それはそれで 楽しかったです。 そして、 あの子と こんな風に 寄り添いたい。 そして こんな ボブカットが たまらない 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/gon-gon/pages/302.html
#blognavi ちせちゃんのサブ暗殺の、二次転生のお手伝いにいってきました^^ なんとなく、離席中の9を置いていく作戦( でも、作戦失敗(´;ω;`) 出発した瞬間に帰ってきやがっt タワーまでのマラソン中、なぞのつぶやきをするダンナサマ いったい何がwww 99魔もさくっと終わり、転生NPCの前に^^ いつもこんなコト考えているのかなー? これだから、ypは困りまs 転生の瞬間っ! 2次転生ヽ(〃^-^)/★*☆オメデトー♪ そして、期待が膨らむ晒しタイム 誤字るのがデフォな人が、ちゃんと世界チャしちゃったことに一同がっくり。 きっと、Enter押す前に10回くらい音読したんだろうなぁ。。。 イポスの愛人ほりぃに捧ぐ。 イポケツでs このでっかいイポケツから、脚が産まれましt 最近、赤文字で晒されることが多いです^^ その割りには、お小遣いたまってないけどねっ!; 晒されついでに、押し売り世界チャ。 やんこちゃん以外、だれからもササきませんでしたよっと(´;ω;`) 最後は、露店価格でクッキーに押し付けちゃいましたw _ノ乙(、ン、)_ カテゴリ [あねごん] - trackback- 2011年02月01日 23 50 00 少しブログ見ないうちになんという萌えショット・・・・! いぽしゅー(♥óωò) 相変わらずあやちゃのブログで腹筋が鍛えられるYO・・・・ -- ほりぃ (2011-02-06 02 23 31) ほりぃ 授業中のひくひくは厳禁っ!w 腹筋は、お布団の中の脚上げ腹筋で鍛えましょう (以前ダイエットでやろうとしたけど、しんどすぎて2日でやめたw) -- ごん (2011-02-06 09 42 48) 名前 コメント #blognavi
https://w.atwiki.jp/napiyo/pages/4.html
ニュース @wikiのwikiモードでは #news(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するニュース一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_174_ja.html たとえば、#news(wiki)と入力すると以下のように表示されます。 【グランサガ】リセマラ当たりランキング - グランサガ攻略wiki - Gamerch(ゲーマチ) マニュアル作成に便利な「画像編集」機能を提供開始! - ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」 (2021年12月6日) - エキサイトニュース マニュアル作成に便利な「画像編集」機能を提供開始! - ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」 - PR TIMES 「Wiki」創設者のPC 競売に - auone.jp 篠原悠希×田中芳樹が明かす「歴史ファンタジー小説ならではの悩み」(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【Apex Legends】ヴァルキリーの能力と評価【エーペックス】 - Gamerch(ゲーマチ) モンハンライズ攻略Wiki|MHRise - AppMedia(アップメディア) 【ウインドボーイズ】リセマラ当たりランキング(最新版) - ウインドボーイズ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) ポケモンBDSP(ダイパリメイク)攻略wiki - AppMedia(アップメディア) 【テイルズオブルミナリア】リセマラ当たりランキング - TOルミナリア攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) SlackからWikiへ!シームレスな文章作成・共有が可能な「GROWIBot」リリース - アットプレス(プレスリリース) ドラゴンクエストけしケシ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】チャンピオンズミーティングの攻略まとめ - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】ナリタブライアンの育成論|URAシナリオ - Gamerch(ゲーマチ) サモンズボード攻略wiki - GameWith 【スタオケ】カード一覧【金色のコルダスターライトオーケストラ】 - Gamerch(ゲーマチ) 【スマブラSP】ソラのコンボと評価【スマブラスペシャル】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ブレフロレゾナ】リセマラ当たりランキング【ブレイブフロンティアレゾナ】 - ブレフロR攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ポケモンユナイト】サーナイトの評価と性能詳細【UNITE】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ガーディアンテイルズ】ギルドレイド戦(秘密の研究所)の攻略とおすすめキャラ【ガデテル】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ENDER LILIES】攻略チャートと全体マップ【エンダーリリィズ】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】あんしん笹針師の選択肢はどれを選ぶべき? 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https://w.atwiki.jp/yukue/pages/132.html
街から遠く離れた森の茂み。 ここなら人通りもないから、誰かに見られる心配はない。それに。 俺がここに足を踏み入れたのを嗅ぎつけたグラエナ達が 茂みからひょっこりと顔を出して、じっと見ている。 俺を襲うつもりじゃない。あいつらは知ってるんだ。俺がここに何をしに来たのかを。 俺は素早くモンスターボールからポケモンを取り出すと、一目散に駈け出した。 出されたポケモン達は俺を追いかけようとするだろうが、追いついてくるものはいない、きっと。 俺が走り出した瞬間に、グラエナ達が茂みから飛び出していったような気がする。あとは知らない。 何も見たくない、聞きたくない。耳をふさいだまま全速力で駆け抜けた。 どうせ逃がしたって、生まれたばかりの能力じゃ野生ポケモンに太刀打ち出来るわけがない。 厳しい野生の世界で生き延びられるはずもない。 飢えや乾きに蝕まれて朽ち果てていくよりはいっそのことひと思いに。 もうここでポケモンを逃がすのが習慣になっていて グラエナからは餌をくれる人という認識をされているのかもしれない。 奴らもいたぶったりはせずに一瞬で終わらせてくれているだろうから、持ちつ持たれつと言ったところか。 強いポケモンを育てるには厳選しなければならないんだ。 ボックスにも限界はある。何かを切り捨てる勇気も必要なんだ。 そうやって自分に言い聞かせながら、きっと俺はまたここを訪れるんだ。 ……おかしいな。俺ってポケモンが好きだったはずなのに、どうしてこんなことやってるんだろう。 何も見てないし、聞いてもいないのに、涙が止まらない。 作 2代目スレ 431
https://w.atwiki.jp/meteor089/pages/160.html
ハルヒ「甘いのがいい? 甘くないのがいい?」 ① ② 前へ 戻る 次へ 449 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/15(土) 23 44 43.45 ID 6wAbXHbs0 キョン「消毒液……あった」 ハルヒ「…」 キョン「ちょっと染みるぞ」 キョン「大丈夫か? 包帯も巻いておこうな」 ハルヒ「…」 キョン「ハルヒ?」 ハルヒ「あ、ううん……びっくりしちゃって……」 キョン「怪我がこれぐらいでよかったよ。いや、よくはないけどさ」 ハルヒ「動けなかった……なにかと思って」 キョン「ごめんな。俺が居りゃまだこう……んー、なにもできなかったな」クルクル… ハルヒ「っ!」 キョン「! ごめっ、強く巻きすぎたか!?」 ハルヒ「ううん、大丈夫」 キョン「戻ってたら急にガラス割れる音がしたから……俺も慌てて走ったよ」 ハルヒ「こんなことも、あるんだね」 キョン「まったく、気をつけてもらわないとな。あそこまで飛ばすのは凄いかもしれないけどさ」 456 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 00 57 50.15 ID FqgwpbN50 キョン「かばん取ってくるよ。ちょっとここで休んでろ」 ハルヒ「うん……」 キョン「ほんとに大丈夫か? ほら、横になってな」ポンポン ハルヒ「……そうする」 ハルヒ「はぁ……びっくりした」 ハルヒ「…」 ガラッ 女子A「せんせー、怪我したんで消毒液……って、あれ」 女子B「おっ、誰もいないじゃん!」 女子A「超ついてる! 今のうちにアルコール貰っちゃお!」 ハルヒ「あの声……」 458 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 01 02 56.59 ID FqgwpbN50 女子A「ライター持ってる?」 女子B「あるけどさー。あんたピアサー使わないの?」 女子A「マジめんどいし。ってかピンで十分じゃん?」 女子A「中々広がらないんだよねー……痛っ」 女子B「ウチの彼氏さぁ、軟骨んトコに開けてんだよー。超ムリなんだけど」 女子A「マジで!? 血とかでまくりじゃね!?」 女子B「部屋行ったら血のついたティッシュ超あるの! マジウケる!」 ハルヒ「…」(ピアス? ……痛そう) 女子A「なんか変なティッシュも混ざってんでしょそれ」 女子B「生臭いやつ? ありえねー」ギャハハ ハルヒ「…」 460 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 01 12 44.14 ID FqgwpbN50 女子A「Aの彼氏ってアレだよね。童貞だったんだよね」 女子B「そうそう! だから一回ヤらせたらすげー動物みたいでさ」ギャハハ 女子B「すげーバカなんだよね。あたしが演技してても全然気がつかないの」 女子A「そんなん男なんてみんなじゃね?」 女子B「部屋入ったらさぁ、超体なすりつけてくんの!」 女子A「なにそれー」 女子B「マジヤバイの! 毎回毎回さぁ、ヤらせてくれってうっせーの」 女子A「えー? でも好きなんっしょ?」 女子B「んー、もー微妙。家が金持ってるからアレだけどさー」 女子A「なにそれ、超鬼畜なんすけど!」ケラケラ ハルヒ「……うぅ」 女子A「そーいえばさぁ、涼宮とキョン君も怪しいよね」 ハルヒ「!」 女子B「あー、なんか昨日手繋いでるの見たってCが言ってた」 女子A「マジで?」 女子B「ってかアレじゃん。あいつさぁ、ちょっと優しくすればすぐヤらせてそうだし」 女子A「あー、みんな言ってるよねそれ」 ハルヒ「えっ……」 467 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 01 28 48.91 ID FqgwpbN50 女子A「あいつさあ、顔はムカつくけどいいからさぁ」 女子B「でもアレじゃん? 性格が酷いじゃん、キモいし」 女子A「だからさぁ、ちょっと優しくされて勘違いしてんじゃない?」 女子B「キョン君いい人っぽいしなぁ」 女子A「アレだろうね、簡単に色々させてくれるから付き合ってるんだろうね」 女子B「わかるー。男子ってそんなもんだよね」 女子A「多分そのうち飽きられて捨てられんだろうね」 女子B「それってもう涼宮終わりじゃない? あ、でも二年になってクラス変わればありえそう」 女子A「そうなったらキョン君誘ってみようかなぁ」 女子B「いいじゃん! そんときは協力するよ!」 女子A「マジでー!?」ギャハハ ハルヒ「…」 女子A「ま、どうせそんぐらいしかアイツに話しかける目的ないよね」 女子B「中学んときとか、結構コクられてたみたいだし」 女子A「マジで!? だったら相当ヤりこんでんじゃね!?」 女子B「ヤりすぎで頭おかしくなってあんなこと言ったとか!? ありえるー」ケラケラッ ハルヒ「……そんなの……そんなんじゃ」 468 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 01 30 51.22 ID aR2XSQlb0 まさかの鬱展開wktk 469 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 01 31 52.94 ID FqgwpbN50 女子A「もー帰ろー。C誘ってカラオケ行こうよ」 女子B「あームリ。あたし彼氏んとこ行かないと」 女子A「今日もっすか!」 ハルヒ「…」 ハルヒ「あたし……そんな風に見られてるの?」 ハルヒ「キョン君は……そんなの目的であたしに優しくしてくれるんじゃ……」 ハルヒ「…」 ハルヒ「んっ……ちっ、違うもん」ポロポロ ガラッ キョン「ハルヒー? ごめん、おまたせー」 ハルヒ「!」 キョン「……あれ、寝てるのか?」 ハルヒ「…」 470 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 01 32 30.07 ID nDzyTH9jO こんなビッチJK今なかなかいねぇぞwwwwwwwwwwww 472 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 01 35 03.83 ID FqgwpbN50 キョン「ハルヒ?」 ハルヒ「……ん」 キョン「寝てたか?」 ハルヒ「……ううん」 キョン「?」 キョン「部室行ったらさ、先生に呼び止められてさ」 ハルヒ「…」 キョン「ハルヒのこと心配してたよ。大丈夫か? って」 ハルヒ「…」 キョン「一応大丈夫とは言っといたけど……ん?」 キョン「ハルヒ? 聞いてるか?」 ハルヒ「あ……うん」 キョン「どうした、やっぱり指痛いのか?」 ハルヒ「う、ううん。大丈夫」 キョン「……ちょっとビックリしちゃったもんな。落ち着いてから帰ろう。うん」ナデナデ ハルヒ「キョン君……」 キョン「ん?」 475 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 01 37 56.56 ID FqgwpbN50 ハルヒ「キョン君はさ……なんであたしに優しくしてくれるの?」 キョン「なんでって……んー」 ハルヒ「その、キョン君も男の子だから……」 キョン「あ?」 ハルヒ「もっと、明るくてさ……元気な子の方が」 キョン「…」 ハルヒ「あたしと一緒じゃ、変な目で」 キョン「なに言ってるんだよ」 ハルヒ「…」 キョン「俺がハルヒに優しくすることに、意味なんてないぞ」 ハルヒ「えっ?」 キョン「ハルヒだからそうする。それだけ。逆に言えば、ハルヒ以外の人には優しくする理由がないかな」 ハルヒ「…」 477 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 01 42 33.27 ID FqgwpbN50 キョン「そんなこと今更聞くなよ。言わないとわかんないか?」 ハルヒ「…」 キョン「……どうしたハルヒ。なにかあったのか」 ハルヒ「ううん」 キョン「…」 ハルヒ「……キョン君だって……ちゃんとした恋愛したいでしょ?」 キョン「なっ」 ハルヒ「あたしなんか、一人じゃなにもできなくて、キョン君に頼ってばっかりで……」 キョン「…」 ハルヒ「ムリにあたしの傍に居てくれなくても、大丈夫だよ?」 キョン「いい加減にしろよ」 ハルヒ「!」 キョン「…」 ギュウ 483 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 01 48 49.95 ID FqgwpbN50 キョン「俺がいつ、お前と居ることを嫌がったんだよ」 ハルヒ「…」 キョン「ハルヒのことを拒否したことがあったか? ハルヒの前で嫌な顔したことあるか?」 ハルヒ「……キョン君」 キョン「同情や安い感情なんかで、お前の傍に居るわけじゃないんだよ」 ハルヒ「…」 キョン「ハルヒのこと、守ってやりたいから……ずっと傍に居てほしいって思ってるから、だからそうしてるんだ」 ハルヒ「でも」 キョン「昨日電話で言ったじゃないか。俺の思ってることは、ハルヒの考えてることと一緒だって」 キョン「ちゃんとした恋愛ってなんだよ? そんなの……俺は興味ない」 キョン「俺はハルヒの隣で、ハルヒが笑ってるのをずっと見ていたい」 キョン「……俺が一方的にお前に近づいてるんじゃないんだぞ? 俺は、お前に傍に居てほしいんだ」 ハルヒ「…」 キョン「……それに、その……好きでもない奴、こうやって抱きしめるわけないだろ。気がつけバカ」 ハルヒ「キョン君……うん……んっ、ごめんっ……キョン君」 キョン「…」ポンポン 492 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 02 22 57.10 ID FqgwpbN50 キョン「……久しぶりに泣いたな。ハルヒ」 ハルヒ「んっ、ごめん……ごめんね?」 キョン「いいよ。すっきりするまで泣けばいいさ」 ハルヒ「ひっく……んっ」 キョン「…」ナデナデ ハルヒ「キョン君……」 キョン「もう大丈夫か?」 ハルヒ「……うん」 キョン「よし、じゃあ帰ろう」 ハルヒ「……手、繋いでいい?」 キョン「坂、降りてからな」 ハルヒ「うん」 キョン「歩けるか?」 ハルヒ「大丈夫」 キョン「カバンは持っててやるよ。さ、帰ろう」 501 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 03 11 39.19 ID FqgwpbN50 キョン「指、痛くないか?」 ハルヒ「うん、もう血も止まったみたい」 キョン「そうか」 ハルヒ「……バイトって、いつからするの?」 キョン「んー……来月からかなぁ」 ハルヒ「いつまで?」 キョン「さあね、多分二ヶ月ぐらい」 ハルヒ「そしたら、今年中はずっとバイトだね」 キョン「いや、年末までには辞めるよ」 ハルヒ「…」 キョン「だからさ、ちょっとだけSOS団に顔出すのは少なくなるかも」 ハルヒ「……あのね」 キョン「ん?」 ハルヒ「あの……あたしって、団長だよね」 キョン「そうだな それが?」 ハルヒ「…」 502 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 03 14 11.98 ID FqgwpbN50 ハルヒ「団長命令って、使ってもいい?」 キョン「団長命令? あぁ、いいじゃないか。いいと思うぞ」 ハルヒ「…」 キョン「だけど、無理なお願いは勘弁だな」 ハルヒ「あ……うん」 キョン「というか、ハルヒ中心の部活ってわけなんだから。そういうのどんどん使っていいと思うぞ」 ハルヒ「……わかった」 キョン「?」 ハルヒ「じゃあ、団長命令使います」 キョン「俺に?」 ハルヒ「うん」 キョン「……なんだよ」 ハルヒ「あ、でも無理なら」 キョン「まあいいさ。言ってみ」 ハルヒ「うん。あのね?」 508 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 03 42 52.98 ID FqgwpbN50 ハルヒ「バイトするまでの間でいいからさ……あたしとこうやって、一緒に下校してください」 キョン「……ハルヒ」 ハルヒ「団長としては、団員が部活を抜けるのは……少しだけだとしても、寂しいからさ」 ハルヒ「だから、それまでのちょっとの間でもいいから。あたしと一緒に居て?」 キョン「…」 ハルヒ「あたし、キョン君に遠慮してた。優しくしてくれるのに甘えてて……」 ハルヒ「オロオロしてれば、キョン君は傍に居てくれるんだって。心のどこかで思ってたのかも」 ハルヒ「だけど、もう甘えない。ちゃんとキョン君に、傍に居てほしいって……おねがいするね」 ハルヒ「あたしは、キョン君が一緒に居てくれることを願います」 キョン「……わかった。そのお願い、ちゃんと守るよ」 ハルヒ「……手、繋いで?」 キョン「あいよ」 キュッ ハルヒ「……もう少し、わがままも言えるように頑張る」 キョン「遠慮なんかするなよ。俺は、ハルヒの為ならなんでもしてやるから……な?」 ハルヒ「…」グッ 515 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 03 50 07.38 ID FqgwpbN50 朝倉「一つの答えが出たわ。キョン君と涼宮さんの関係について」 長門「?」 朝倉「キョン君と涼宮さんは、やはり二人で一つの存在なの」 長門「同一体?」 朝倉「少し違うわね。要は涼宮さんが存在する為にはキョン君が必要で、その逆も然りってわけ」 長門「……理解」 朝倉「まるで磁石みたいにね。ほっておいても、気がつけば引っ付いちゃうの」 長門「それは涼宮ハルヒの力?」 朝倉「そこまではわからないのよね……だけど、それは一般的な恋愛感情と言われるそれとは段違いのモノみたい」 長門「愛情で動いていない?」 朝倉「そういう簡単な話じゃないってこと。いや、もしかしたら物凄く簡単なコトなのかしら?」 長門「??」 朝倉「難しいわね。人間の感情を持っても難しい問題かもしれないわ」 長門「互いを求める理由は、本人達にしかわからない?」 朝倉「えぇ。その上、それは誰にも邪魔できない。私達と同じ次元に居ても、それは閉鎖空間のように」 長門「……興味深い」 朝倉「このミックスフルーツ味のガムより?」チョイ 長門「それはそれで」 朝倉「はい、あーん」 長門「…」モクモク 516 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 03 57 59.71 ID FqgwpbN50 古泉「バイトですか?」 キョン「あぁ、来週から。だから少しここに来るのも減るな」 古泉「そうですか。頑張ってください」 キョン「だからさ、閉鎖空間とか……そういうのが出来るかもしれない」 古泉「やっと僕の出番ですね」 みくる「んー、大丈夫じゃないですか?」 キョン「朝比奈さん。 でも、なんで?」 みくる「その話、涼宮さんにも伝えてるんですよね」 キョン「まあ」 みくる「じゃあ大丈夫です。納得してくれているなら、閉鎖空間なんて生まれませんよ」 キョン「そうですかね」 古泉「今のところ、彼女がストレスを感じているというのはないですね」 長門「…」コク 古泉「それどころか……なんでしょう。僕にはボーナスばかり支給されるといいますか」 キョン「?」 古泉「彼女の機嫌がいいと、喜ぶ人も多いんですよ」 キョン「……盗撮とかしてないだろうな?」 古泉「まあ、プライバシーの侵害になるようなことは……」 長門「自重している」 キョン「って、じゃあやろうと思えばできるのか」 みくる「禁則事項です☆」 キョン「あ、朝比奈さんまでっ?」 596 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 12 57 51.72 ID M50I17x90 みくる「あれ? 今日はキョン君お休みですか?」 ハルヒ「うん。バイトがあるって」 みくる「あ、そうですかぁ。そういえば古泉君もでしょうかね?」 ハルヒ「…」 みくる「寂しいですか?」 ハルヒ「!」 みくる「ん?」 ハルヒ「……えっと」 みくる「女の子だけですから、正直に言っても大丈夫ですよ?」 長門「…」コク ハルヒ「……ちょっとだけね?」 みくる「ふふっ」 長門「見に行く?」 ハルヒ「えっ? や、邪魔しちゃうのはダメだよね……」 みくる「でもキョン君も、涼宮さんが来てくれると喜ぶと思いますよ?」 ハルヒ「そ、そうかな? ……ううん、でも大丈夫」 みくる「そうですか」 ハルヒ「……明日、部活休みにしてもいいかな?」 みくる「ん? いいと思いますよ」 ハルヒ「そっか……うん。じゃあ休み」 長門「…」コク 607 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 13 36 29.11 ID M50I17x90 キョン「閉鎖空間、生まれたのか」 古泉「えぇ。まあ、大した規模じゃなかったですけどね」 キョン「そうか……俺の所為?」 古泉「十中八九、あなたです」 キョン「…」 古泉「このところ、一週間は部室に来られてないんじゃないですか?」 キョン「バイトと家の用事が重なってたからな」 古泉「そうですか」 キョン「しかしだな……ハルヒとは教室でほぼ毎日顔をあわせてるんだぞ?」 古泉「そうは言われても、彼女はそれだけでは満足していないようですよ」 キョン「うーん……」 古泉「まあ、今はお互いにずっと一緒に居たい。って時期なんじゃないですか?」 キョン「お互いって言うな」 古泉「はは、これは失礼」 キョン「明日はバイトも休みだから、部室に顔出すよ」 古泉「えぇ、できればお願いします。それじゃ、仕事の邪魔になるといけないのでこれで」 キョン「あいよ」 610 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 13 40 29.78 ID M50I17x90 ハルヒ「それじゃ、今日は終わりにしましょう」 みくる「はい」 長門「…」パタン ハルヒ「…」 みくる「手袋、間に合いそうですか?」 ハルヒ「うん。なんとか……もしかしたら、もう一つぐらい何か作れるかも」 みくる「そうですか。じゃあ帽子なんかどうでしょう?」 ハルヒ「うーん、でも手編みばっかりだと鬱陶しくないかな?」 みくる「涼宮さん、編み物上手ですから大丈夫だと思いますよ」 ハルヒ「そ、そうかな」 長門「…」コク みくる「それじゃ。また明日」 ハルヒ「はい、さようなら」 長門「…」フリフリ 611 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 13 45 10.25 ID M50I17x90 ハルヒ「それじゃ、また明日」 長門「帰宅?」 ハルヒ「ううん。毛糸足りなくなったから、ちょっと買い物して帰る」 長門「付き合う」 ハルヒ「えっ?」 ハルヒ「でも、帰るの遅くなるよ?」 長門「たまには」 ハルヒ「いいの?」 長門「問題ない」 ハルヒ「……うん。じゃあ、行こう」 長門「…」コク 615 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 13 51 08.20 ID M50I17x90 ハルヒ「あ、この色可愛い……ほら、色んな色が混ざってる」 長門「ユニーク」 ハルヒ「…」 長門「こっち」 ハルヒ「そっちがいいかな……両方買っちゃおう」 長門「…」コク ハルヒ「沢山あっても、そんなに困らないしね」 長門「柔らかい」フモフモ ハルヒ「結構買っちゃった。紙袋こんもりしてる」 長門「持つ」 ハルヒ「ううん、大丈夫だよ」 長門「気にしないで」 ハルヒ「……じゃあ片方お願い」 長門「…」コク ハルヒ「ちょっと疲れたね。喫茶店で休憩しよっか」 長門「なら、あっち」 ハルヒ「?」 長門「美味しいブリュレがある」 ハルヒ「あ、じゃあそこ行こっか」 620 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 13 58 10.45 ID M50I17x90 カランコロン ハルヒ「わあ……暖かいね」 長門「あそこの席」スッ ハルヒ「もしかして有希ちゃん、常連?」 ハルヒ「あたしロシアンティー飲もうっと」 長門「?」 ハルヒ「知らない?」 長門「頼んだことはない」 長門「……ジャム」 ハルヒ「うん。これをね、中に入れて飲むってことらしいんだけど」 長門「?」 ハルヒ「本当は舐めながら、紅茶は別に飲むみたい」 長門「どっち?」 ハルヒ「んー、あたしは別々に飲むかな」 長門「…」コク 623 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 14 02 24.84 ID M50I17x90 長門「ココア」 ハルヒ「美味しい?」 長門「甘い。好き」コクッ ハルヒ「……うん、ほんとだ。美味しいねこれ」 長門「オススメ」 ハルヒ「雰囲気もいいし、いいトコ知ってるね。有希ちゃん」 長門「彼女が見つけた」 ハルヒ「彼女?」 長門「…」スッ ハルヒ「?」チラッ 朝倉「あら、見つかっちゃった」 ハルヒ「朝倉さん?」 朝倉「珍しく長門さんと涼宮さんがデートしてるから、尾行してたんだけどなぁ」 長門「…」 朝倉「私もご一緒していい?」 ハルヒ「うん、もちろん」 朝倉「じゃあ失礼。すいませーん、シナモンロールとチャイ一つー」 624 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 14 07 00.82 ID M50I17x90 朝倉「ほら長門さん、あーん」 長門「…」フルフル ハルヒ「?」 朝倉「もー。この子、シナモンだめみたいなのよね」 長門「…」 朝倉「ちょっとだけ。あーん」 長門「…」フルフル 朝倉「今日はキョン君はいないの?」 ハルヒ「うん。バイトだって」 朝倉「あぁ、なんかしてるって言ってたわね」 ハルヒ「最近ずっとバイトで……中々部活に来てくれないんだ」 朝倉「ふふっ、幸せな悩みねぇ」 ハルヒ「そ、そうかな?」 長門「…」 朝倉「もうココア飲んじゃったの?」 長門「甘いのは好き」 朝倉「じゃあほら、あーん」 長門「…」フルフル 朝倉「もー。好き嫌いはダメよ?」 628 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 14 13 45.64 ID M50I17x90 朝倉「でも大変ね。そんなにぎゅうぎゅうに働くなんて」 ハルヒ「うん……なんか欲しい物が沢山あるって」 朝倉「ふぅん」 長門「?」クンクン 朝倉「あ、こら。勝手にカバン開けないでよ」 長門「クッキー」 朝倉「あーあ、見つかっちゃった。家帰ってから食べなさい」 長門「…」 朝倉「ダメ」 ハルヒ「……なにが欲しいのかな」 長門「クッキー」 朝倉「あなたじゃないわよ。なにかしらね?」 ハルヒ「部活よりも、興味があるものなのかな……わかんないけど」 朝倉「あら、嫉妬?」 ハルヒ「! そ、そんなんじゃないけど」 朝倉「いいじゃない。教室で会えるし、メールや電話もしてるんでしょ?」 ハルヒ「……メールとかは……キョン君帰ってすぐ寝ちゃうみたいだからあんまり……」 朝倉「あらら」 637 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 14 25 19.19 ID M50I17x90 長門「ココア」 朝倉「ちょっとは違うもの飲みなさいよ。せめてミルクティとか」 長門「……甘めで」 朝倉「砂糖で構成されてるのかしらね。この子」 朝倉「でも大丈夫でしょ。ずっとバイトするってわけじゃないんでしょ?」 ハルヒ「そうかな……」 朝倉「逢えないって言っても、二人共が好きあってることに変わりはないんでしょ?」 ハルヒ「!」 朝倉「なら問題ないんじゃない? 嫌いになったわけでもないんだし」 ハルヒ「…」 朝倉「あら、もしかしてまだそういう意思の疎通はできてない?」 ハルヒ「……ううん。多分だけど……気持ちは繋がってると、思う」 朝倉「なら、何も心配することはないわよ。ただ少し逢えないだけ」 ハルヒ「…」 長門「クッキー」 朝倉「諦めなさい」 638 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 14 29 41.42 ID M50I17x90 長門「…」コク、コク… 朝倉「もう、好きなだけ飲んで食べて……満足したらねむねむ?」 長門「寝てない」 朝倉「眠そうじゃないの」 朝倉「そろそろ帰りましょうか」 ハルヒ「うん」 朝倉「ほら、しゅんとしないの。あなたにはそういうの似合わないわよ?」 ハルヒ「…」 朝倉「そういう幸せなコトで悩めるなんて、相当キョン君のコト好きなのね?」 ハルヒ「……かなぁ」 朝倉「えぇ。間違いないわ」 ハルヒ「…」 朝倉「とにかく、俯いたってキョン君は落ちてないわよ。ほら、元気だしてー」コチョコチョ ハルヒ「! く、くすぐったいよ朝倉さん」 641 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 14 37 12.42 ID M50I17x90 朝倉「あの様子じゃ、ちょっとだけ世界が歪んじゃってそうね」 長門「…」 朝倉「ベタベタすぎると、こうやってちょっと逢えないだけで不安になっちゃうのねぇ」 長門「問題ない」 朝倉「あら、なんでそう思うの?」 長門「二十分後、あの二人は接触する。確立で言うと九十パーセント」 朝倉「あ、もしかして観察中?」 長門「行動パターンから推測した」 朝倉「このタイミングで出会うなら、どうにかなるかもね」 長門「加えて明日は部活は休み」 朝倉「なら……そうね。心配することはないわ」 長門「なので、クッキーを」 朝倉「どう繋がるのよそれ」 長門「…」 朝倉「はいはい、一枚だけね。歩きながら食べるのは行儀悪いんだけどねえ」スッ 長門「!」 645 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 14 55 07.10 ID M50I17x90 ハルヒ「遅くなっちゃった……真っ暗だ」 ハルヒ「…」 ハルヒ「寒いなぁ……雪でも降りそう」 ハルヒ「…」 ハルヒ「キョン君、また寒い寒いって言ってるんだろうな」 ハルヒ「……はぁ」 ハルヒ「…」(ココの信号、長いんだよね) ハルヒ「…」(電灯も少ないし、静か……ちょっと怖いな) ファサッ ハルヒ「!!!!」 キョン「! っと、びっくりした」 ハルヒ「……あっ」 キョン「何してんだハルヒ。帰りか?」 ハルヒ「キョン君……」 キョン「こんな寒いのにマフラー巻かずに……風邪ひくぞ?」クルクル… 652 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 15 06 55.35 ID M50I17x90 ハルヒ「バイトは?」 キョン「今日はもう終わったよ。で、帰ってたらハルヒを見つけた」 ハルヒ「……そっか」 キョン「こんな時間まで部活だったのか?」 ハルヒ「ううん。これ買いに行ってたの」 キョン「毛糸? また沢山買ったな」 ハルヒ「えへへ」 キョン「明日さ、バイト休みだから部活行くよ」 ハルヒ「あ……」 キョン「ん?」 ハルヒ「ごめん、明日は休みにしちゃった」 キョン「そうなのか? なんだ、そうか」 ハルヒ「…」 657 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 15 10 21.20 ID M50I17x90 ハルヒ「バイト楽しい?」 キョン「んー、それなりに」 ハルヒ「そっか……お金、貯まってる?」 キョン「そうだな。割と順調だ」 キョン「結構沢山働いてるからなぁ。年末までには辞められそうだ」 ハルヒ「辞めるの?」 キョン「辞めないほうがいいか?」 ハルヒ「……ううん」 キョン「また金がなくなったら働くかな。もしくはしばらく働いて貯めてもいいな」 ハルヒ「……楽しそうだね」 キョン「そうでもないよ」 ハルヒ「?」 キョン「バイトするのが一番楽しいなら、こうやってハルヒに逢って嬉しくはならないさ」 ハルヒ「……キョン君」 664 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 15 14 24.71 ID M50I17x90 キョン「ごめんな、先週全然顔出せなかったもんな」 ハルヒ「ううん。平気だよ」 キョン「ほんとに? じゃあ来週もそんな感じ」 ハルヒ「……うん」 キョン「嘘だって。もうちょっと日数減らすよ」 ハルヒ「あ、えっと、気にしないで?」 キョン「何を?」 ハルヒ「あの……」 キョン「今日はもう暗いから、家まで送るよ」 ハルヒ「…」 キョン「俯くなって。どしたー?」 ハルヒ「手、繋いでいい?」 キョン「聞かないでいいよ。好きにすればいい」キュッ 666 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 15 20 39.97 ID M50I17x90 キョン「寒くないか? ってかマフラーどうしたんだ?」 ハルヒ「あ、喫茶店に忘れてきた」 キョン「喫茶?」 ハルヒ「有希ちゃんと朝倉さんとね、行ったの」 キョン「そっか。なんか面白い組み合わせだな」 ハルヒ「とってもいいトコでね」 キョン「明日行ってみるか?」 ハルヒ「明日?」 キョン「忘れたんだろ? とりに行こう。ついでにお茶飲みにさ」 ハルヒ「いいの?」 キョン「俺も休みで、部活も休みなんだろ? 久しぶりに、二人で出かけよう」 ハルヒ「……うん」 キョン「ちょっとハルヒのこと、ほっときすぎたかな?」 ハルヒ「そ、そんなことないよ」 キョン「嘘つけ。寂しそうな顔しやがって」 ハルヒ「……してないもん」 キョン「誰もいないかな?」 ハルヒ「?」 キョン「いないな……ほら、こっちおいで」 ハルヒ「…」トトッ ギュゥ 668 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 15 26 40.81 ID M50I17x90 キョン「少し顔出さないだけで、寂しそうな顔しやがって」 ハルヒ「…」 キョン「俺はハルヒの考えてることなら、なんだってわかるぞ?」ナデナデ ハルヒ「キョン君……ごめんね?」 キョン「謝らないでいいよ」 ハルヒ「授業中や休み時間、ちゃんとキョン君のこと見てるのに……放課後会えないだけで、ちょっと寂しかった」 キョン「授業中は黒板見てろよ? バカ」 ハルヒ「だって……早く昼休みこないかなって、昼休み終わらなきゃいいなって」 キョン「…」(なんか昼休み長く感じたのは、こういうことか) ハルヒ「……もうちょっと、このままでいい?」 キョン「あぁ、俺も抱きしめてるほうが暖かいからさ」 ハルヒ「…」ギュゥ 670 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/16(日) 15 33 52.97 ID M50I17x90 キョン「喫茶店の香りか? なんか甘い匂いする」クンクン ハルヒ「んー」 キョン「…」ナデナデ キョン「明日は、また迎えに来るよ」 ハルヒ「いいの?」 キョン「朝からずっと一緒に居よう。先週の埋め合わせだ」 ハルヒ「……うん」 キョン「明後日からまたバイトで行けなくなるけど、俺はハルヒのことちゃんと想ってるからな」 ハルヒ「あたしも……キョン君」 キョン「おやすみ」 ハルヒ「おやすみなさい」 キョン「……可愛いなぁ」テクテク… 775 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY :2008/11/17(月) 01 44 05.56 ID OKJEjsli0 長門「…」 キョン「…」 長門「買い物」 キョン「それ……全部買うのか」 長門「…」コク キョン「その為にわざわざここまで?」 長門「このガムは、ここにしか置いてない」 キョン「そうなのか」 長門「ジューシー」 キョン「いや、知らんけど」 長門「…」モクモク キョン「駐車場で食うなよ。せめて帰りながら食え」 長門「待ってる」モクモク キョン「何を?」 長門「…」プクー キョン「答えろ」 長門「…」モクモク 朝倉「あ、居た。こら、またそんなに買って……三つまでって言ったでしょ?」 長門「つい」 キョン「……仕事の邪魔だ。引き取ってくれ」 朝倉「私もついでになにか買ってかえるわ。あ、そうだ牛乳ある?」 キョン「そりゃもちろん」 780 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 02 07 22.34 ID OKJEjsli0 朝倉「涼宮さんとは上手くいってるの?」 キョン「なんだよ、上手くって」ピッ 朝倉「んー、言葉通りよ」 キョン「……別に普通だよ。いつも通り」ピッ 朝倉「この間ね、ちょっと前かな。一緒に喫茶店に行ったんだけど」 キョン「あぁ。駅前のビルの二階のトコだろ? ハルヒと行ったよ」ピッ 朝倉「そう? あそこいいトコでしょ」 キョン「そうだな。はい、五百六十三円です」ガサガサ 朝倉「あのときねぇ、涼宮さんキョン君のこと君付けで呼んでたんだけど」 キョン「……前から呼んでるじゃないか」 朝倉「そうね。だけどしばらくは呼ばなくなってたわ」 キョン「気のせいだろ」 朝倉「嘘だ」 キョン「……なんにせよ気にすんな。ほら、これ持って帰れって」 朝倉「ふふっ、ちゃんと進展してる癖に。知ってるわよ?」 キョン「まさかお前達、覗き見してんじゃないだろうな!?」 朝倉「さぁねー」トコトコ キョン「あ、こら」 朝倉「うふふ、テレちゃってる。さあ帰りましょ」 長門「…」モクモク 朝倉「もうこんなに食べたの? ちゃんとぺってしてるんでしょうね? まさか飲んでない?」 長門「…」モクモク 783 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 02 25 20.62 ID OKJEjsli0 古泉「どうやら順調なようですね」 キョン「……お前まで言うか」 古泉「いいじゃないですか」 キョン「で、今日はなんの用だよ」 古泉「特にこれといった目的はありませんよ。ただ買い物しに来ただけです」 キョン「そう言ってさっきまで外でずっとガム噛んでたのが居たな」 古泉「……駐車場に甘い匂いが漂ってたのはその所為ですか」 キョン「恐らくな」 古泉「それで、バイトはいつまで続けられるんですか?」 キョン「あと二週間だ。それでひとまず終了」 古泉「では、大体買うものの目星もついたと?」 キョン「まあ、なんとなくは」 古泉「そうですか」 キョン「……いや、本当になんとなくだけどな」 古泉「いいじゃないですか。なんとなくでも」 キョン「そうかなぁ」 古泉「はい。じゃ、これください」 キョン「はいよ」ピッ 790 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 02 48 06.69 ID OKJEjsli0 みくる「大変ですねぇ。こんな時間まで」 キョン「いえ、まあもう少しで終わりますし」 みくる「あ、このクッキー売ってるんだ」 キョン「?」 みくる「これ美味しいけど、あんまり見かけないんですよ」 キョン「そうなんですか」 みくる「コンビニに売ってるとは思わなかったなぁ」 みくる「もう今年も終わりですね」 キョン「なんだか、色々あった年でしたよ」 みくる「そうでしょうね。キョン君にとっても、涼宮さんにとっても」 キョン「はい」 みくる「でもまあ……まだイベントは残ってますよね?」 キョン「え?」 みくる「ふふっ、その為にバイトしてるんでしょ?」 キョン「……どうでしょうね」 みくる「何買うのかは決めたんですか?」 キョン「うーん、まだ少し悩んでて……二つあるやつにしようかと」 みくる「?」 794 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 02 53 17.71 ID OKJEjsli0 キョン「はぁ……疲れた」 キョン「にしても、今日は色んな人が来たな……ん?」 ウィーン ハルヒ「あ……」 キョン「ハルヒ」 ハルヒ「キョ、キョン君」 キョン「どうしたんだ? こんな時間に」 ハルヒ「あの、暇だったからちょっと散歩に」 キョン「そっか」(こんな時間に散歩? まったく……素直に言えばいいのに) ハルヒ「ごめんね? お仕事の邪魔しちゃだめだよね」 キョン「いや、もう終わるからさ。立ち読みでもして待ってろって」 ハルヒ「……うん」 キョン「…」 ハルヒ「…」 キョン「…」(なに読んでるんだ?)チラッ ハルヒ「…」(キョン君、ちゃんと働いてる……すごいなぁ)チラッ 797 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 03 12 18.75 ID OKJEjsli0 キョン「ハルヒ、おまたせ」 ハルヒ「うん」 キョン「髪、マフラーに巻き込んでるじゃないか」クィクィ ハルヒ「んー」 キョン「んー、つかれた」 ハルヒ「おつかれさま」 キョン「さて……どうする?」 ハルヒ「?」 キョン「散歩なんて、嘘つきやがって」 ハルヒ「! うっ、嘘じゃないよ?」 キョン「そっか。じゃあ俺帰るから、ハルヒも気をつけて帰れよ」 ハルヒ「あ……キョ、キョン君」 キョン「なんだよ」 ハルヒ「……いじわる」 キョン「ははっ、うん。ごめんな。その辺ちょっと歩こうな」 ハルヒ「うん」 キョン「その前に……長門ー、あまーいガムがあるぞー」スッ 長門「!」ヒョコ 朝倉「あっ、こら長門さん!」 キョン「帰れ」 798 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 03 20 58.45 ID OKJEjsli0 キョン「まったく、油断も隙もないな」 ハルヒ「よくわかったね。二人が隠れてるの」 キョン「どうも見張られてる気がしたんでな……」 ハルヒ「?」 ハルヒ「キョン君ほら、息」ハァーッ キョン「真っ白だな。もう完全に冬だ」 ハルヒ「そろそろキョン君、冬眠しないといけないんじゃない?」 キョン「するわけないだろ。あーでも、寒さ感じないのならそれもいいかもな」 ハルヒ「春ぐらいになったら、起こしてあげるね」 キョン「その前に何度も起こされそうだけどな。寂しい寂しいって」 ハルヒ「そ、そんなことないよ」 キョン「どーだかなぁ」 803 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 03 33 02.67 ID OKJEjsli0 キョン「時間は大丈夫か?」 ハルヒ「うん。家族皆、十二時までは出掛けてて戻らないって言ってたから」 キョン「…」(これもハルヒの力? まさかなぁ) キョン「河川敷まで歩こうか」 ハルヒ「河川敷?」 キョン「天気もいいし、緩い階段あるだろ? あそこに座るといい夜空が見れそうだ」 ハルヒ「うん、行く」 キョン「コーヒー飲みながら行こう。甘いの、好きだったよな」ピッ ガコン キョン「……ふぅ。ほら」スッ ハルヒ「んっ……暖かいね」 キョン「そうだな。あと全部飲んでいいよ」 817 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 04 05 22.16 ID OKJEjsli0 キョン「ほら、ここ座りな」ポンポン ハルヒ「よいしょ……っと」 キョン「地面、冷たくないか?」 ハルヒ「大丈夫だよ」 キョン「ほらハルヒ、空見てみな」 ハルヒ「……わぁ」 キョン「ここに座ると、向かいの土手と線路のおかげでさ。全然街の灯りが見えないんだ」 ハルヒ「すごい……こんなに星が沢山」 キョン「だろ? 小さい頃よくここで遊んでたんだよ」 ハルヒ「綺麗だね」 818 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 04 17 20.11 ID OKJEjsli0 キョン「今日はSOS団全員がバイト先に来たんだよ」 ハルヒ「そうなの?」 キョン「まったく。どいつもこいつも暇人みたいでさ」 ハルヒ「ふふっ、あたしもそうだよ?」 キョン「団長がそんなこと言ってちゃダメだろ?」 ハルヒ「だって……やっぱりSOS団は、キョン君がいないとダメだもん」 キョン「そうだ、思い出した」 ハルヒ「?」 キョン「朝倉達の前で、キョン君って使っただろ?」 ハルヒ「……あっ」 キョン「こら、人前じゃ君付けしないって約束だったろ」 ハルヒ「ごっ、ごめんなさい。なんか……つい」 821 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 04 39 37.76 ID OKJEjsli0 キョン「ハルヒはなんで、そんなに俺を君付けで呼びたがるんだ?」 ハルヒ「……怒らない?」 キョン「? 言ってくれないと、怒る気も起きないって」 ハルヒ「えっとね」 ハルヒ「キョンって呼ぶより、キョン君って呼ぶほうが……安心するの」 キョン「安心?」 ハルヒ「あたし……キョン君に甘えちゃってるから」 キョン「…」 ハルヒ「キョン君はあたしの隣に居るよって言ってくれるけど……本当は少しだけ前に居て欲しいの」 キョン「前に?」 ハルヒ「あたしの手をひいて、あたし一人じゃ行けないトコ、できないことに導いてくれて」 ハルヒ「だから、卑怯で臆病かもしれないけど……キョン君に甘えてると安心するの」 キョン「でも呼び方なんて一緒じゃないか?」 ハルヒ「ううん。最初に出会ったときから、あたしの中じゃキョン君はキョン君だから……」 キョン「……よくわかんないな」 ハルヒ「だ、だよね? ごめんね、変なこと言って」 キョン「だけど俺に甘えてくれるなら、それはそれで俺は大歓迎だ」 ハルヒ「…」 キョン「ハルヒが頼りにしてくれるなら、俺は嬉しいよ。当たり前だろ?」 ハルヒ「キョン君……うん」 キョン「やっぱ時間が時間だから寒いな……ほら、もっとこっち寄れって」ススッ 823 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 04 47 57.17 ID OKJEjsli0 キョン「去年の今頃ってさ、俺達互いに受験生だったんだよな」 ハルヒ「うん。この時間は、ずっと部屋で勉強してたよ」 キョン「そこそこ勉強頑張ってさ。それで、なんとか第一志望に受かったんだ」 ハルヒ「あたしも第一志望だった」 キョン「理由は?」 ハルキョン「「なんとなく」」 キョン「……やっぱりな」 ハルヒ「キョン君も?」 キョン「なんか理由が思い出せないんだ。気がついたら、あの高校になってた」 ハルヒ「あたしも。もう……あれから一年経つんだね」 キョン「ハルヒを知ってから、まだ一年経ってないんだ。そうも考えられるぞ」 ハルヒ「早いんだか、遅いんだかわかんないね」 キョン「そうだな。でもできれば、時間はゆっくり流れてくれるほうがいいな」 ハルヒ「うん。できれば、ずっと高校生でいいかも」 キョン「……それでもいいけど、ちゃんと三年間で卒業しような。そう願っててくれよ?」 ハルヒ「?」 826 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 05 05 14.69 ID OKJEjsli0 キョン「ハルヒはなんの教科が得意だったんだ?」 ハルヒ「んー……なんだろ? 別に苦手なのも得意なのもなかったかな」 キョン「うわっ、優等生だなぁ」 ハルヒ「そ、そんなことないよ」 ハルヒ「あ、でも地理とか好きだったかも」 キョン「? なんでまた」 ハルヒ「地図とか見るの好きだったんだ。ううん、今も好き」 キョン「地図か……なんかワクワクするよな」 ハルヒ「世界から見れば日本なんてちっさいけど、あたしから見ればその日本でもすっごく大きいの」 キョン「そうだな。あれ? ここまでこんなにあるのかよ? ってなる」 ハルヒ「こんなに大きなところで、なんであたしはココに住んでるんだろうとか」 キョン「ここに住んでたら、どんな人と出会えたとか。なにがあってどう生きてるか、とかな」 ハルヒ「うん。そういうの想像するの好きだった。なんか……あんまり現実的なことは、つまらないって思ってたから」 キョン「……そうだな。俺もハルヒも、考えてたことは本当に一緒なんだな」 ハルヒ「色々考えたけどやっぱりキョン君に出会えたから、あたしはここで生まれ育って正解だったと思うよ」 829 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 05 10 35.14 ID OKJEjsli0 キョン「折角だからさ、冬休みにどこか行ってみようか?」 ハルヒ「ドコ?」 キョン「どこでもいいさ。半日掛けて行って、半日掛けて戻ってこよう」 ハルヒ「楽しそうだね」 キョン「あぁ。たとえ何もなかったとしても、満足できそうな旅だろ?」 ハルヒ「キョン君、よくそういうこと思いつくね」 キョン「日々の退屈を吹き飛ばすことなら、幾らでも思いつくさ」 ハルヒ「……あたしも昔はそうだったなぁ」 キョン「なんだよ、子供っぽいって言いたいのか?」 ハルヒ「ち、違うよ。毎日毎日つまらなくて……でもどうせずっとこんな日々なんだなって」 キョン「ん……」 ハルヒ「だけど、キョン君に出会ってからね? つまらない日なんてないんだ」 キョン「そっか」 ハルヒ「最初こそもうダメだって思ったけど……それからはずっと、キョン君があたしの中心」 キョン「…」 ハルヒ「……キョン君……あたし、キョン君にいっぱいありがとう言わないといけないね」 キョン「まだまだ。まだこんなもんじゃない。もっと、もーっとハルヒには楽しい想いをしてもらうからな」ナデナデ 843 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 05 47 27.11 ID OKJEjsli0 ハルヒ「もう少ししたら、二学期終わっちゃうね」 キョン「終わるギリギリに、なんとかバイトも終われそうだよ」 ハルヒ「なら、三学期はまた部活に?」 キョン「あぁ、三学期の間はずっとSOS団に顔出すよ」 キョン「二学期も終わってさ、年も越して三学期。それでようやく一年なんだなぁ」 ハルヒ「……あの」 キョン「ん?」 ハルヒ「その、年越しの前にね?」 キョン「前に?」 ハルヒ「あの……ほら」 キョン「わかんないなあ」 ハルヒ「…」 キョン「俺さ、仏教だからさ」 ハルヒ「えぇ」 キョン「……不安そうな顔すんなって」 ハルヒ「だって……」 キョン「あの喫茶店、二十四日も営業してるんだって」 ハルヒ「えっ?」 キョン「まあ他にも……っと、今日はここまで」 ハルヒ「え? え?」 キョン「なんでもないよ」 ハルヒ「キョン君……ふふっ、なーに?」 キョン「なんでもないって」 ハルヒ「教えてよー」 キョン「やだね」 847 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 05 56 49.94 ID OKJEjsli0 ハルヒ「はぁーっ」 キョン「ほんと息真っ白だな。色素抜けてるんじゃないか?」 ハルヒ「えぇっ、なにそれ」 キョン「でもさ、ふーってすると白くならないんだよな」 ハルヒ「?」 キョン「やってみ」 ハルヒ「ふーっ……あれ? ほんとだ」 キョン「な?」 ハルヒ「はぁーっ。ふーっ」 キョン「…」 ハルヒ「くすくす……変なの」 キョン「なぁハルヒ。もっかいやってみ? ふーって」 ハルヒ「? ふーっ……」 キョン「ん」 ハルヒ「!」 キョン「……乾燥してるから、カサカサだったかな」 ハルヒ「…」 キョン「なんか喋れって」 ハルヒ「あ……あの」 キョン「中々する機会なかったから……ダメだった?」 ハルヒ「今の……初めて……あの、キョン君……」 キョン「…」 ハルヒ「……バカ。びっくりした……キョン君のバカ」ギュゥ キョン「うん、俺もびっくりしたよ。……ハルヒ」ポンポン ハルヒ「…」 849 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 06 00 42.05 ID OKJEjsli0 長門「!?」 朝倉「ん? どうしたの?」 長門「……今、なにか……起こった」 朝倉「? あぁ、ゼリー零してる」 長門「もったいない」パクパク 朝倉「なになに、なんだったの?」 長門「……不明」 朝倉「うーん、なにか受信したのかな。私はそういうの弱いのよねぇ」 長門「色で喩えると……桃色」 朝倉「……なにしたのかしらキョン君」 長門「アクセスを拒否している。外部からの進入は不可能」 朝倉「あらら、閉鎖空間も生まれちゃってるの? あらあら」 長門「……プリンも食べていい?」 朝倉「だーめ」 856 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 06 30 15.69 ID OKJEjsli0 ハルヒ「…」 キョン「……もう少し、こうしてような」 ハルヒ「…」コク ハルヒ「…」 キョン「…」 ハルヒ「……こういうとき、何喋ったらいいのかな」 キョン「いつも通りでいいさ」 ハルヒ「でも……なんにも思いつかない」 キョン「……急すぎた?」 ハルヒ「うん。だけど、ずっと待ってた……かも」 キョン「どちらにしろ、ちょっとタイミングが違ったかな」 ハルヒ「そんなことないよ。だって、あたしこんなにキョン君のこと……」ギュゥ キョン「…」 ハルヒ「星、綺麗だね」 キョン「そうだな」 858 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 06 37 49.93 ID OKJEjsli0 キョン「そうだ、ハルヒ。立ってみな」 ハルヒ「…」 キョン「? どうした?」 ハルヒ「なんかふわふわして……手、貸して?」 キョン「ほら、よっと」 キョン「ハルヒにいいこと教えてやる」 ハルヒ「なに?」 キョン「実は今日は、特別な日なんだよ」 ハルヒ「え?」 キョン「何年か一度、多分この後は数千年って間隔が空くらしいんだけど」 キョン「この空の上をさ、目に見える範囲一杯に流れ星が降るんだってさ」 ハルヒ「ほんとに?」 キョン「本当だ。少し前からニュースで言ってたけど、やっぱり知らなかったか」 ハルヒ「……知らない。そうなんだ」 キョン「でもなんか見えないな」 ハルヒ「そうだね。綺麗だけど、流れ星じゃない」 キョン「ちょっとさ、お願いしてみるか」 ハルヒ「?」 キョン「星に願いを……って、俺が言うのは気持ち悪いな。だけどそんな感じ」 ハルヒ「星に?」 キョン「流れ星が見れますように。沢山の星が自分の頭上を舞いますようにってさ」 ハルヒ「……うん。祈ってみようか」 キョン「あぁ、ハルヒが祈れば……っと! うん。まあやってみよう」 859 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 06 47 15.48 ID OKJEjsli0 ハルヒ「…」 キョン「ぐーっと、心の底から祈ってみるんだ」 ハルヒ「……無理だよ」 キョン「? なんでさ?」 ハルヒ「あたし一人が祈ったって、流れ星なんて降るわけないよ」 キョン「なんでハルヒ一人なんだ?」 ハルヒ「えっ?」 キョン「今、ハルヒの前に居るのは誰だ? 俺とハルヒが居れば……不可能なんてあり得ないさ」 ハルヒ「…」 キョン「手貸してみ。額も合わせて」ピトッ ハルヒ「んっ、冷たい。キョン冷えてる」 キョン「んー。中はそうでもないよ。ぬくぬくだ」 ハルヒ「…」 キョン「ハルヒはなんでも疑いすぎだよ。大丈夫、世界はハルヒが想ってるほど残酷じゃない」 ハルヒ「……あたし、臆病だから……ダメな方にダメな方に考えちゃって」 キョン「俺がいる。俺と一緒なら、起きない奇跡なんてないよ」 ハルヒ「……うん」 キョン「…」 860 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 06 55 25.88 ID OKJEjsli0 朝倉「……? あれ、おかしいわね」 長門「…」 朝倉「何? なんかTVの映りが悪くなったわ」 長門「?」 朝倉「なんか変な電波出してるんじゃない? 長門さん」 長門「出してない」フルフル 朝倉「……!」 長門「!」 朝倉「今の、聞こえた?」 長門「……聞こえた」 朝倉「なにか、世界が動くような……そういう前触れよね」 長門「情報統合思念体に、アクセスしてみる?」 朝倉「ううん。とりあえずベランダに」トコトコ 朝倉「……!! なに、なにこれ!」 長門「?」 朝倉「ちょっと、ほら、見て見て!」 長門「!」 朝倉「流れ星……おかしいわ。この時間にこの惑星から観測できる流星なんて」 長門「太陽系の惑星全てから、観測できるはずがない」 朝倉「これは……」 長門「間違いなく、彼女の力」 朝倉「んー、一体なにをしてるのよあの二人は!」 861 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 07 00 41.59 ID OKJEjsli0 キョン「……そろそろかな」 ハルヒ「顔、上げてもいいかな?」 キョン「ちょっと待てよ……!」 ハルヒ「! わっ……ええっ」 キョン「なっ、なんだこれ」 ハルヒ「すごい……こんなに沢山!?」 キョン「次から次へと……」 ハルヒ「すごい! すごいよキョン君! 嘘じゃなかった!」 キョン「あ、あぁ。当たり前だろ? 俺がハルヒに嘘なんて」(ここまで出来るとは……信じられんな) ハルヒ「わぁ……これ、まるで本当に祈りが通じたみたいだね」 キョン「通じたんだよ。これは、ハルヒが起こした奇跡だ」 ハルヒ「? でもニュースで」 キョン「言ってみただけだよ。でも、もしかすると本当かもな」 ハルヒ「……あたしとキョン君の、二人の力だね」 キョン「そうだ。俺とハルヒの、二人の想いが重なったんだ」 ハルヒ「…」 キョン「もう一度、さっきのしてみようか?」 ハルヒ「今度はびっくりさせないでね?」 キョン「こっちおいで」 ハルヒ「……キョン君!」 865 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 07 10 28.74 ID OKJEjsli0 古泉「……それで、その日は涼宮さんと帰ったと」 キョン「あぁ、そうだ」 古泉「そうでしたか。いきなりの超現象でしたから、何事かと」 キョン「何事もなにも、普通に流れ星が見たいなぁと思っただけだよ」 古泉「しかし、なんでそんな時間にそんな場所で?」 キョン「なんだっていいだろ」 古泉「っと。はい、そうですね」 キョン「なにをにやついてんだよ」 長門「怪しい」 キョン「うるさいな」 みくる「はいはい、紅茶入りましたよー」 ガチャ ハルヒ「ごめんみんな。遅れちゃった」 キョン「遅いぞ? 掃除するのにどれだけ時間掛かってるんだよ」 ハルヒ「だ、だって……キョン君も手伝ってくれればよかったのに」 キョン「嫌だね。今日は俺当番じゃなかったしな」 ハルヒ「もー」 みくる「…」(キョン君? キョン君って呼んでる……それに涼宮さん、なんか明るくなったなぁ) 古泉「…」(これは確実になにかりましたね。ただ星を眺めるだけで閉鎖空間が出来るはずもないですし) 長門「…」モクモク 870 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 07 29 42.30 ID OKJEjsli0 ハルヒ「これで、年内のSOS団の活動は終了です」 キョン「おぉー、お疲れ様。なんか大したコトしてない気がするけど」 ハルヒ「い、言わないでよっ」 ハルヒ「皆、来年もSOS団のことよろしくお願いします」ペコ みくる「いえいえ。こちらこそ」 古泉「なんだかんだで楽しい部活ですしね」 長門「…」コク キョン「だってさ。よかったなハルヒ」 ハルヒ「……うん」 キョン「さ、帰るか」 ハルヒ「鍵返してくるから、靴箱で待ってて?」 キョン「ん? あぁ、わかったよ」 ハルヒ「……行った」 みくる「あれ、完成したんですか?」 ハルヒ「うん。だからね、みくるちゃんに見てもらおうと思って……」ゴソゴソ みくる「……わぁ……す、凄いです涼宮さん!」 ハルヒ「そっ、そうかな?」 873 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 07 40 29.85 ID OKJEjsli0 みくる「それ、いつ渡すんですか?」 ハルヒ「あのね、二十四日にキョン君と逢うから……」 みくる「んー、ラブラブですねぇ」 みくる「じゃあ、その喫茶店で?」 ハルヒ「多分そうなると思うよ」 みくる「実は……私、準備してたことがありまして」 ハルヒ「?」 みくる「もちろん学校は休みでしょ? だから……」 ハルヒ「……えっ? で、でも入れないんじゃ」 ガラッ 鶴屋「やっほー!!」 ハルヒ「!」 鶴屋「やっと登場できたっさ! ほいこれ、合鍵作るのに時間掛かっちゃったんだよ~」 ハルヒ「鶴屋さん……これは?」 鶴屋「私とみくるから、ハルにゃんへのちょっと早いクリスマスプレゼントさ!」 ハルヒ「……二人共……」 みくる「ですから、その日は是非……ね?」 ハルヒ「うん。ありがとう……うん」 875 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 07 46 52.54 ID OKJEjsli0 キョン「遅いな、ハルヒ」 朝倉「あら、どうしたのキョン君?」 キョン「朝倉」 キョン「ハルヒを待ってるんだよ」 朝倉「そんなとこだと思ったわ」 キョン「なんだよ」 朝倉「長門さん見なかった?」 キョン「? 見てないな」 朝倉「おかしいわねぇ……あ、ガム持ってない? もうなくなっちゃって」 キョン「あるけど?」 朝倉「じゃあ貸して? ほーら、ガムあるわよー」 長門「食べる」ヒョコ 朝倉「ほら見つけた」 キョン「……飼いなれてるな」 朝倉「まあね~」ナデナデ 長門「?」 877 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 07 49 59.44 ID OKJEjsli0 朝倉「この間のはビックリしちゃったわ」 キョン「朝倉達にも見えたのか」 朝倉「それどころか、街中の至る所で流れ星が観測されてたわね」 キョン「!?」 キョン「そ、それは……大丈夫だったのか?」 朝倉「なにが? あぁ、他の人?」 キョン「なんというか、パニックになったりとか」 朝倉「大丈夫。この子がいるもの」 長門「頑張った」 キョン「……どんだけ優秀なんだよ」 朝倉「そうでもないわよ。私が飴をあげないと、一人でぼーっとしてるだけだし」 長門「ガム」 朝倉「そうじゃなくて、モノの喩えよ。ね? こんな感じ」 キョン「凄いんだか凄くないんだか……まあ、助かったよ」 878 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 07 55 16.46 ID OKJEjsli0 ハルヒ「キョン君、おまたせ」 キョン「おっ、やっと来た」 朝倉「キョン君寂しそうだったわよ?」 キョン「おい」 ハルヒ「ご、ごめんね?」 キョン「ほら、行こう」 朝倉「あー、ちょっと待って」 キョン「?」 朝倉「あのさぁ、なんだろ。私達そういうのよくわかんないんだけど」 ハルヒ「?」 朝倉「クリスマスってイベント、あるじゃない?」 キョン「……それがどうかしたのか?」 朝倉「アレってね。大人数で祝う方が楽しいのよね」 キョン「まあ、そうかもな」 朝倉「だからさ、よかったらその日うちに来ない? この子と二人っきりってのも寂しくてね」 長門「…」コク キョン「あー……でもその日は」チラッ ハルヒ「…」 朝倉「ううん。無理に、とは言わないんだけど」 キョン「……どうする?」 ハルヒ「あ、あたしは……いいよ。その代わり、昼間は……」ゴニョゴニョ キョン「そうするか? まあ、夕方には喫茶も出る予定だし」 朝倉「あら、もしかしてあれ? 夜通し一緒にいるとか? そっかー、そういうのでもあるのよね」 キョン「!」 ハルヒ「!! ち、違っ!」 879 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 07 59 46.19 ID OKJEjsli0 キョン「よかったのか?」 ハルヒ「?」 キョン「だから、朝倉とのさ」 ハルヒ「うん……ダメだった?」 キョン「ダメじゃないけどさ。まあ、楽しいとは思うけど」 ハルヒ「……あの」 キョン「?」 ハルヒ「キョン君は……どうしたかった?」 キョン「俺? 俺は、そうだな……」 ハルヒ「…」 キョン「ハルヒが楽しい思いをしてくれるなら、どうだって大丈夫だよ」 ハルヒ「……ふふっ、ありがとう」 キョン「全く、ああいうのはちょっと気を使ってくれてもいいと思うけどなぁ」 ハルヒ「朝倉さん、たまにビックリするようなこと言うよね」 キョン「思いつきで行動したりしてるからな」 ハルヒ「……夜通し、一緒か……」 キョン「?」 ハルヒ「! なっ、なんでもないよ! なんでもない!」 881 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 08 03 45.93 ID OKJEjsli0 キョン「それじゃ、二十四日の朝迎えに行くよ」 ハルヒ「あ……えと、それまでは?」 キョン「ちょっとだけ考えたんだけどさ」 ハルヒ「うん?」 キョン「あえて、逢わない日を作るってのもいいかと思ってな」 ハルヒ「?」 キョン「いやほら、ここんとこ学校も含め毎日ハルヒと逢ってただろ?」 ハルヒ「う、うん。そうだね」 キョン「だからさ? クリスマスイヴまでは、ちょっと逢わない日を作ろうと思って」 ハルヒ「…」 キョン「寂しいか?」 ハルヒ「……うん」 キョン「大丈夫。逢える日になったら、逢えなかった日のおかげでますます嬉しくなるから」 ハルヒ「本当に?」 キョン「でないと、こんなこと思いつかないだろ?」 ハルヒ「……そっか」 キョン「だから、少しだけ我慢できるか? もちろん、メールとかはしようと思うけど」 ハルヒ「うん。じゃあ、あたしも一個お願いしていい?」 キョン「? いいよ」 883 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 08 09 29.86 ID OKJEjsli0 ハルヒ「我慢するから……ぎゅーって」 キョン「?」 ハルヒ「キョン君」パタパタ キョン「…」 ムギュウ ハルヒ「んー……ふぃ、苦しいよ」 キョン「数日分。ハルヒは寂しがりで甘えんぼだからさ」 ハルヒ「……そんなことないもん」 キョン「そんなことあるから、こんなこと言うんだろ?」 ハルヒ「ふふっ、違うよ」 キョン「違わないって」 ハルヒ「……キョン君……あたし、誰かとクリスマス祝うなんて、考えたこともなかった」 キョン「俺もだ。それが、まさかあのハルヒだなんて」 ハルヒ「なにそれ?」 キョン「自己紹介したすぐ後の俺ならさ。そう思ってる」 ハルヒ「…」 キョン「でもあの自己紹介がなければ、こんなにハルヒが可愛いってのも気がつかなかったかもな」 ハルヒ「……うん……あたしも。バカなことだったけど……今、全然後悔してないよ」 キョン「…」ナデナデ 889 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 08 16 20.08 ID OKJEjsli0 キョン妹「キョンくーん。電話鳴ってるー」ドンドン! キョン「あーもー、置いててくれ。キョン君はトイレ中だ」 キョン妹「キョン君トイレー。ごめんねハルにゃん?」 キョン「!」 キョン「……ったく、なんであいつは電話に出るんだ」 ハルヒ「結構妹ちゃんとお話するようになったよ」 キョン「そりゃどうも」 ハルヒ「……やっと明日逢えるね」 キョン「あぁ、寂しかったか?」 ハルヒ「ちょっとね。でも楽しみ」 キョン「過ぎてみると、結構早かったな」 ハルヒ「んー。そうでもなかった。とにかく早く逢いたいよ」 キョン「まあ焦るなって。あとほら、二十四時間もないぞ?」 ハルヒ「……キョン君」 キョン「ん?」 ハルヒ「んーん。呼んだだけ」 キョン「なんだよそれ」 893 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 08 20 12.45 ID OKJEjsli0 ピンポーン ハルヒ「!」タタタ… ガチャ ハルヒ「……キョン君!」 キョン「おはよう。ハルヒ」 ハルヒ「うん、おはよう」トトッ キョン「こら、スリッパで出てきちゃだめだろ?」 ハルヒ「あ……ご、ごめん。ちょっと待ってね?」 キョン「あいよ」 ハルヒ「おまたせ」 キョン「久しぶり」 ハルヒ「うん、久しぶり。キョン君……キョン君だ」 キョン「?」 ハルヒ「ほんとだ。逢えなかったからすっごい嬉しい。キョン君」ギュー キョン「あーもー。歩けないってば」 898 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 08 26 59.85 ID OKJEjsli0 キョン「あー、暖まるなぁ。コーヒーも美味いし、ほんといいトコだ」 ハルヒ「さすがに人が多いね」 キョン「そうだな。なんだか皆桃色だ」 ハルヒ「ふふっ、よくわかんないよ」 キョン「わりと常連になったよな。俺達」 ハルヒ「そうだね。朝倉さん達に負けないかも」 キョン「あ、そういえば朝倉達は」 ハルヒ「うん。夕方に行くって言っといた。昨日も一緒に遊んだんだよ」 キョン「電話で言ってたな」 ハルヒ「……朝倉さんとも、仲よくなれてよかった」 キョン「最初は、ちょっと拒否っちゃったもんな」 ハルヒ「でも、あたしと仲良くしてる所為で……」 キョン「気にすんなって。友達は数じゃない、想いの量さ」 ハルヒ「そうかな。うん、そうかも」 キョン「あ、そうだ」 ハルヒ「?」 900 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 08 33 23.90 ID OKJEjsli0 キョン「昨日、やっと最後の給料貰えたんだよ」 ハルヒ「あ、昨日が給料日だったの?」 キョン「うん。だからやっと欲しいのが買えたんだ」 ハルヒ「……なに?」 キョン「これ」スッ ハルヒ「これ……ゲーム?」 キョン「そう。これ欲しかったんだよ、国木田が面白いって自慢してきてさぁ」 ハルヒ「…」 キョン「凄いよなぁ。こんな小さいのにこの画質……って、おーい」 ハルヒ「なに?」 キョン「怒ってるのか?」 ハルヒ「ううん」 キョン「あー、ごめん。これも忘れてた」 ハルヒ「!」 キョン「ほら、首……よっと」カチャ ハルヒ「……これ……ネックレス」 キョン「ハートとリング。なんかまあ、意味はよくわかんないけどさ」 ハルヒ「…」 キョン「そういうのさ、初めて買ったからセンスとかないかも知れないけど……」 ハルヒ「キョン君……んっ、ありがと」 キョン「可愛い。似合ってるよ、ハルヒ」 ハルヒ「……うん」 キョン「さ、そろそろ行こうか」 901 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 08 36 50.13 ID OKJEjsli0 長門「…」 キョン「…」 長門「トナカイ」 キョン「なんでそっちのコスプレ?」 長門「雰囲気」 朝倉「あら、待ってたわよ。いらっしゃい」 ハルヒ「おじゃましまーす」 朝倉「早かったのね。もうちょっと遅くなるかと思ったわよ?」 キョン「外寒くてさ……」 朝倉「あら、なぁにそれ。涼宮さん」 ハルヒ「? あ、これ……あの、キョン君が」 朝倉「まぁ、プレゼント? ふーん、以外と可愛いことするのねキョン君」 キョン「うるさいな」 長門「…」チリン キョン「なんで長門はトナカイなんだよ。サンタはどこだ」 朝倉「だってそっちの方が可愛いでしょ。ほら、もう着替えてきていいわよ」 長門「メェ」 キョン「違う」 903 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 08 40 57.41 ID OKJEjsli0 朝倉「ほーら。どうこれ?」 キョン「! なんだそのケーキ、でかっ」 ハルヒ「昨日ね、三人で作ったんだ」 長門「…」コク キョン「凄いな……食べ切れるのかこれ」 長門「頑張る」 キョン「だろうな」 朝倉「こら。独り占めしないの。ちゃんと他の子も呼んでるから」 キョン「?」 ピンポーン 朝倉「ほら来た。はいはーい」トトト… みくる「あら、もう来てたんですね」 古泉「おじゃまします」 鶴屋「ほっほー! メリークリスマスだにょー!」 キョン「……騒がしいなぁ」 ハルヒ「ふふっ、SOS団勢ぞろいだね」 朝倉「あら、私もいいの?」 ハルヒ「もちろん!」 905 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 08 44 43.36 ID OKJEjsli0 朝倉「ほら、涼宮さんはキョン君の隣に座らないと」 ハルヒ「う、うん」ススッ キョン「もっと詰めろって。人数多いんだから」 ハルヒ「……わかった」ピトッ 朝倉「うーん。この人数集まるのは初めてね」 鶴屋「そうだねー! 有希んこの部屋に来るのは初めてさ!」 朝倉「……あ、初対面ね。朝倉涼子です」 鶴屋「鶴屋さんだよ! よろしくっさ!」 キョン「おいおい、このタイミングで挨拶か」 みくる「ふふっ」 長門「ガム」 キョン「お前は色々と間違えすぎだ」 古泉「なんだかアレですね。僕ら、とても恵まれた環境ですよね」 キョン「……そうだな」 ハルヒ「キョン君?」 キョン「ああいや、すいません」 907 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 08 51 51.13 ID OKJEjsli0 鶴屋「これめがっさ美味しいさ! ハルにゃんが作ったのかい?」 ハルヒ「はい、何度かお弁当に入れたりしてたら、得意料理になりました」 みくる「わー。綺麗ですねぇ」 古泉「今日は丁度予定がなかったので、呼んでもらえてよかったです」 キョン「本当か? お前が一番予定が埋まってそうだったんだが」 古泉「いえ、全く」 鶴屋「んー、みくるもそうだよねぇ」 みくる「わ、私も暇でしたよ?」 鶴屋「ならこの二人くっついちまえばいいさ!」ググッ みくる「はわわっ」 キョン「あー。絵になるなぁそれ」 鶴屋「ハルにゃんはキョン君と一緒でー」 朝倉「この子は私のー」ギュウウ 長門「……くるしい」 鶴屋「ほらこれで……あれ? 私余りモノ?」 909 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 08 57 29.62 ID OKJEjsli0 キョン「zzz……はっ」 ハルヒ「ん……くぅ」 キョン「……なんだ、皆寝てる」 キョン「もうこんな時間か……なんだかんだで結構遊んだな」 ハルヒ「んー……キョン君」 キョン「寝言?」ナデナデ 長門「……糖分が……襲ってくる……かゆ……あま」 キョン「…」(聞いてない聞いてない) キョン「…」 ハルヒ「んっ……あれ、寝ちゃってた」 キョン「あ、おはようハルヒ」 ハルヒ「おはよーキョンく……!」 キョン「?」 ハルヒ「い、今何時?」 キョン「ん? もう十一時だな」 ハルヒ「あ……キョン君! あの、ちょっと一緒に」 キョン「?」 ハルヒ「どうしよう、電車……間に合わないかも」 キョン「?? どうしたんだよ」 古泉「大丈夫です」 キョン「!? い、いつのまに!?」 古泉「外にタクシーが止まってますよ。行き先も、料金もすでに僕の機関が……zzz」 キョン「……寝言ばっかりだな」 ハルヒ「ごめん、キョン君? 一緒に来てほしいトコがあるの」 キョン「今から? まあ……うん、わかったよ」 911 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 09 02 41.20 ID OKJEjsli0 キョン「本当にタクシーが止まってるとは……」 ハルヒ「こ、古泉君のおかげ?」 キョン「多分な。まあ、気持ち悪いけど男からのクリスマスプレゼントってやつか」 ハルヒ「あのね」 キョン「うん」 ハルヒ「あたしのクリスマスプレゼント……今から行くトコに置いてあるんだ」 キョン「?」 ハルヒ「折角だから、そこで渡せばって、みくるちゃん達が」 キョン「……ドコ?」 キョン「ここは……学校?」 ハルヒ「うん」 キョン「でも、こんな時間だし開いてないんじゃ」 ハルヒ「鍵、貰ってるんだ。なんか防犯も切ってるって鶴屋さんが」チャラ キョン「あの人もナゾだな……で、この中なんだな」 ハルヒ「うん。こっち」 913 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 09 07 27.79 ID OKJEjsli0 キョン「部室?」 ハルヒ「…」 ガチャ ハルヒ「あった」 キョン「…」 ハルヒ「……キョン君」 キョン「うん」 ハルヒ「あの……ここはあたしとキョン君の関係の、始まりの場所」 キョン「……そっか。SOS団の部室だもんな」 ハルヒ「ここからあたしはキョン君に、色んなモノを貰ったの」 キョン「…」 ハルヒ「形があるものや、ないもの。全部あたしが欲しくて、手に出来なかったモノ」 ハルヒ「ずっと憧れた。こうやって、誰かと心が通じ合うってことに」 ハルヒ「だけど……それも、全部キョン君がくれて、あたしはなにも努力しなかった」 キョン「そんなことない。ハルヒはちゃんと」 ハルヒ「ううん。どんなときでも、全部誰かに助けてもらって……自分から勇気を出したことなんてなかったんだよ?」 キョン「…」 ハルヒ「だから、今……あたしは初めて、自分の力でキョン君に告白します」 キョン「!」 917 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 09 10 47.21 ID OKJEjsli0 ハルヒ「……キョン君」 キョン「…」 ハルヒ「言うのが怖くて、だけど言わなくても満足で……」 ハルヒ「ちょっとだけ、ズルして忘れたフリしてた」 ハルヒ「だけど、ちゃんと言うね。だから……受け取ってください」 ハルヒ「あたしは、キョン君のことが好きです」 キョン「……ハルヒ」 ハルヒ「キョン君のこと……好きだから……これからも、あたしの傍にいてください」スッ キョン「……手袋と……帽子」 919 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 09 13 52.10 ID OKJEjsli0 ハルヒ「あたしもセンスないから……そんなのしか、あげられないけど」 キョン「なに言ってるんだ。凄い嬉しいよ。今まで貰ったどんなモノよりも嬉しい」 キョン「だけどハルヒ」 ハルヒ「えっ?」 キョン「その……ちょっと待ってほしい」 ハルヒ「なっ、なに?」 キョン「……俺は、ハルヒの思ってることがわかるって言ったよな」 キョン「ハルヒの考えてることと、同じこと考えてるって」 ハルヒ「……うん」 キョン「だから、俺も。俺もハルヒに言うことがあったんだよ」 ハルヒ「!」 キョン「ネックレス。外してみて」 ハルヒ「これ? う、うん」 923 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 09 19 38.14 ID OKJEjsli0 キョン「それさ。ハートのトップとリングって言ったけど……別物なんだよ」 ハルヒ「えっ? ど、どういうこと?」 キョン「実はさ」スッ ハルヒ「あ……それ……えっ?」 キョン「リングはリングで、違うアクセサリーなんだ。これと、ペアリング」 ハルヒ「…」 キョン「授業中とか、着けてられないだろ? だから、こうすればさ……隠せるかなって」 キョン「これをな、ハルヒに渡して……そっちのを俺が貰う」 ハルヒ「キョン君……んっ」 キョン「本当は俺から言いたかったんだけどな。まあ、うん。聞いてくれ」 キョン「ハルヒ、大好きだよ。俺は……ハルヒのこと、愛してる」 ハルヒ「キョン君、んっ、キョン……君っ」 キョン「もう曖昧な関係は終わりだ。これからは……ずっと、俺の好きな人として、俺の傍にいてください」 ハルヒ「……はいっ……あたしも、ひっく……大好き!」 925 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 09 24 53.68 ID OKJEjsli0 キョン「おいおい、なんだよ? そんなに泣かなくてもいいじゃんか」 ハルヒ「むっ、無理だよ。だって、だってこんなのっ」ポロポロ キョン「うん……ずっと言わないままだったもんな。ごめんな」 キョン「いつから好きになってたかなんてわかんないけどさ? だけど、今確かにハルヒが好きだ」 ハルヒ「あたしも……キョン君のこと、大好き」 キョン「ただの団員が、SOS団の団長にこんなこと言うのはおかしいかもしれないけどな?」 ハルヒ「そんなことないよ。だって、キョン君がいないとSOS団も存在しなかったもん」 キョン「……そうだな。俺とハルヒが居たから、ここにSOS団ができたんだ」 キョン「なぁハルヒ。もう一つさ、プレゼントがあるよ」 ハルヒ「? なに?」 キョン「ハルヒだけじゃなくさ……できれば、大勢の人にあげたい」 ハルヒ「……?」 キョン「また二人で、祈ってみよう。今度は雪が降るようにってさ」 ハルヒ「雪……うん。やってみる」 キョン「こっちおいで」 928 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 09 28 00.22 ID OKJEjsli0 朝倉「なんなのこれ。なんで星空が桃色なの?」 長門「……過去最大級の閉鎖空間」 朝倉「これ大丈夫なのかしら」 古泉「うーん……どうなんでしょうねぇ」 朝倉「ちょっと、なんとかできないの?」 古泉「これが、組織とも連絡が取れませんで」 みくる「わ、私も無理ですぅ……」 長門「……ダメ。通信も遮断される」 朝倉「おっかしいわねぇ。これ、ゲームオーバーなの……あれっ?」 長門「……冷たい」 朝倉「これは……雪?」 みくる「もっ、桃色の雪ですね」 古泉「なんと……もしやこれも」 932 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 09 32 39.25 ID OKJEjsli0 キョン「! おぉ、ハルヒ。窓の外」 ハルヒ「……なにこれ? 桃色……綺麗」 キョン「すごいな。なんだこの雪」 ハルヒ「本当に雪?」 キョン「触ってみればいい。ほら」スッ ハルヒ「……冷たい」 キョン「雪だな。はは、なんかよくわかんないけど凄い現象だな」(これは……大丈夫なのか?) ハルヒ「冷たいけど……暖かい。柔らかくて、なんだか安心する」 キョン「…」 ハルヒ「ふふっ。あたしとキョン、まるで変な神様になったみたいだね」 キョン「変じゃないさ」 ハルヒ「?」 キョン「とっても可愛い……寂しがりで臆病で、甘えんぼな神様だ」 ハルヒ「…」 キョン「唇に雪、ついてるぞ」 ハルヒ「……とって」 キョン「…」クッ ハルヒ「……大好きだよ」 キョン「あぁ、わかってる……これからもずっと一緒だ、ハルヒ」 934 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 09 36 16.41 ID OKJEjsli0 鶴屋「……にょろっ!」 鶴屋「? 夢? あれ、ここは……」 鶴屋「おーい、皆起きておくれー」 古泉「んn」 みくる「ふぇ……朝ですかぁ」 朝倉「んー。何時今?」 長門「……靴下にガムが……」 鶴屋「んー、なんか変な夢を見たよ?」 みくる「夢?」 鶴屋「空が桃色になって、ピンク色の雪が降ってたのさ!」 古泉「……なんですかそれ?」 朝倉「夢ね。それは間違いなく夢だわ」 長門「……一人消し忘れた」 朝倉「ガム没収するわよ」 長門「なんでもない」 みくる「? あ、涼宮さん達まだ寝てる」 936 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 09 39 37.28 ID OKJEjsli0 朝倉「あらあら、ひっついちゃってまあ……」 みくる「手まで繋いじゃってますね」 鶴屋「なんかとってもいい寝顔っさ!」 古泉「……ん?」 長門「?」 みくる「二人共……こんな指輪してましたっけ?」 ハルヒ「キョン君……好き」 キョン「……ハルヒ……んー」 940 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 09 43 22.48 ID OKJEjsli0 朝倉「観察終了。結局のところ、この二人を引っ付けてたのは」 長門「甘味」 朝倉「そうとも言える……って、違うでしょ」 長門「?」 朝倉「涼宮さんに不思議な力があったとしても、やっぱりそれは一人じゃ使えないのよね」 長門「それには、彼が対の存在となって必要」 朝倉「そう。どこまでいっても、好きあった存在同士を動かせるのは一つの感情だけ」 長門「…」 朝倉「もしかすると、涼宮さんの存在はそれを全生命体に教える為にあるのかもね」 長門「難しい問題」 朝倉「かもね。ま、とにかく幸せそうなら……私も満足だわ」 長門「ハッピーエンド?」 朝倉「いいえ。ここからが、この二人のスタートライン。やっと恋人だもの」 長門「……理解」 942 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/17(月) 09 44 46.74 ID OKJEjsli0 朝倉「うん、優秀ね。じゃあ最後に……とっておきのシナモンガムをあげる!」 長門「!!」フルフル!フルフル!! 朝倉「うん、それ無理♪」 終。 947 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY :2008/11/17(月) 09 47 22.23 ID OKJEjsli0 ギリギリ。あぁ、そうこれで終わりだよ。 時間を気にしたおかげで、少し急ぎ足になったかとは思いますが…… 二人が幸せなら、俺はそれで満足だよ!ハルヒ可愛い! もう大人しいハルヒは封印……かな……? こんだけ書くといつものハルヒを書きたくてしょうがないや。 まあ、そうなったらまた見てもらえると嬉しいね。 そんじゃ寝るよ。 ありがとうございました。 ハルヒはキョンの嫁。間違いない。 ノシ 前へ 戻る 次へ